過去ログ - 律子「この胸のドキドキ」
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1:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/07/07(月) 03:36:13.28 ID:Ezd7Rl3Vo

 昔から、ドキドキすると固まってしまう癖がある。
 小学校の授業参観、中学校で好きな人を屋上に呼び出した時。そして、

伊織「律子」

律子「え……っ」

伊織「なに、ボーっとしてるのよ」

律子「ああ……ごめんなさい」


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2:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2014/07/07(月) 03:37:04.61 ID:Ezd7Rl3Vo

伊織「全く。ちゃんと見てなさいよね? 私達の初ステージなんだから」

亜美「うあうあ、緊張してきたよ……」

以下略



3:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2014/07/07(月) 03:37:33.36 ID:Ezd7Rl3Vo

律子「ねぇ、みんな」

 竜宮小町の3人が、一斉に私の方を向いた。
 後ろには、これから立つ大きなステージ。
以下略



4:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2014/07/07(月) 03:38:02.44 ID:Ezd7Rl3Vo

律子「ちゃんと、ここから見てるから。安心して踊ってきなさい!」

亜美「よっしゃー! りっちゃん、行ってくるね!」

以下略



5:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2014/07/07(月) 03:38:31.41 ID:Ezd7Rl3Vo

 竜宮小町の初めてのテレビ出演、ライブ。
 ドキドキが収まらなくて、この前の日は遠足が楽しみな子供のように、眠れなかった。

『みんなー! 竜宮小町でーす!』
以下略



6:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2014/07/07(月) 03:39:17.10 ID:Ezd7Rl3Vo

P「律子」

律子「え……?」

以下略



7:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2014/07/07(月) 03:39:45.66 ID:Ezd7Rl3Vo

 プロデューサーも足が震えていたっけ。下手すりゃ、私より緊張していたのかもしれない。
 その心理は、竜宮小町のプロデューサーとなった今なら良く分かる。

P「律子、セットリスト覚えてる?」
以下略



8:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2014/07/07(月) 03:40:19.49 ID:Ezd7Rl3Vo

P「ああ」

律子「いま、すごく身体が強張っちゃってて。うまく出来ないかもしれません」

以下略



9:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2014/07/07(月) 03:40:47.24 ID:Ezd7Rl3Vo

律子「私のこと、見ていてください」

 プロデューサーはにっこり笑って、分かったと私の頭を撫でた。

以下略



10:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2014/07/07(月) 03:41:33.63 ID:Ezd7Rl3Vo

 引退するときは、コンサートの司会をする小鳥さんが隣についていてくれたっけ。

小鳥「律子さん」

以下略



11:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2014/07/07(月) 03:42:27.79 ID:Ezd7Rl3Vo

小鳥「もしかして、精神統一の途中だったりしました? それなら、私こそすみません」

律子「いいえ、ただ、緊張してて……」

以下略



12:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2014/07/07(月) 03:43:24.66 ID:Ezd7Rl3Vo

 Cランクで引退。マイナーアイドルなのに、引退ライブには、1000人が集まってくれた。
 会場の袖から、私のイメージカラーだった、緑色のサイリウムが光る様子がよく見えた。

小鳥「緊張するときは、手のひらに人っていう文字を」
以下略



13:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2014/07/07(月) 03:44:30.07 ID:Ezd7Rl3Vo

高木「……律子くん?」

律子「は、はいっ!」

以下略



14:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2014/07/07(月) 03:45:03.32 ID:Ezd7Rl3Vo

律子「昔のこと、思い出したんです」

高木「昔のこと?」

以下略



15:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2014/07/07(月) 03:45:30.70 ID:Ezd7Rl3Vo

高木「ああ。頼りがいのある、素敵な女性になったと思うよ」

律子「ありがとうございます……照れますね」

以下略



16:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2014/07/07(月) 03:46:34.69 ID:Ezd7Rl3Vo

律子「なんだか、お恥ずかしいです」

高木「いやいや、恥ずかしがることなど何もないさ」

以下略



17:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2014/07/07(月) 03:47:11.49 ID:Ezd7Rl3Vo

 社長は、それもそうだね、と言って笑った。
 でも、まだアイドルとしての私に未練があるのか、言葉を続ける。

高木「しかし、残念だ。律子くんの歌と踊りは、かわいらしい」
以下略



18:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2014/07/07(月) 03:47:53.74 ID:Ezd7Rl3Vo

高木「ははっ、それもそうか」

律子「うふふ、ええ。だから、この場所が一番似合っているんです」

以下略



19:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2014/07/07(月) 03:48:49.61 ID:Ezd7Rl3Vo

 そういえば、あんなに緊張していたはずのライブでも、本番では一度も固まらなかった。
 プロデューサーに小鳥さん、社長が励ましてくれたから、なのかもしれない。

 だから私は、もっと楽しく歌ってもらうために、励ます側に行ったのかもしれない。
以下略



20:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2014/07/07(月) 03:49:37.24 ID:Ezd7Rl3Vo
律子かわいい。ありがとうございました、お疲れ様でした。


21:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[sage]
2014/07/07(月) 05:28:27.03 ID:7fobn1qk0
なぜかスレタイでさくらんぼキッスを歌う
りっちゃんが思い浮かんだ
しかも恥ずかしそうに顔を真っ赤にしながら

俺、疲れてるのかな


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