過去ログ - 杏子「ふぁいやーぼんばー?」Re.FIRE!!
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7: ◆DcdG4DxDDg[saga age]
2015/02/02(月) 22:53:43.83 ID:+AI07Lpb0

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湧き上がる拍手と歓声に、杏子は戸惑いながらも釣られて拍手を送る。

「ありがとよ。今日はこの辺で終いだ。また来てくれよな」

「上手かったねー」「いいぞー!」ヒューヒュー

杏子(や、やっと前に出れた……ってうわ!すげえお札の山!)

次々と去りゆく人たちがさらにギターケースに放られたお札の山の上にお捻りを追加していく。
杏子はその量に驚き、食い入るように見つめていた。そして気がつくと、その場に残ったのは杏子だけとなっていた。

杏子(あ、やば……帰るタイミングを逃した)

「どうした、俺に何か用か?」

男が声をかける。
細身だが長身で、跳ねた髪型。そして、浅めにかけた丸淵のサングラスが特徴的な男だった。

杏子「え、ええと」

「……俺の歌、どうだった?」

杏子「あ、ああ。歌?上手かったと……思うけど……」

杏子の視線が、思わずギターケースの方へと向かう。

「まったく、こんなのいらないってのにな」

愚痴るように男がつぶやきながら、ケースの中にお捻りをまとめていく。

杏子の頬のが少しつり上がり、目を細めてそれを見た。

杏子「……なあ、そのお金……まとめるの手伝ってやろうか?ギターを持ったままじゃ大変だろう」

「……ああ、そうだな。じゃあ頼むぜ」

そう言って男がお金の入ったケースを杏子に任せる。


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