1:名無しNIPPER
2015/02/12(木) 11:05:26.86 ID:JlWTjnQo0
クリスマス前
女『今から会えない?』
男は当時付き合っていた彼女に呼び出された。
そして待ち合わせ場所についた。
男「寒いねー」
女「そうだね…」
男「……」
女「……」
重苦しい沈黙が流れる。
こんなにも沈黙が苦しいとは思ったことはない。
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2:名無しNIPPER
2015/02/12(木) 11:11:37.94 ID:JlWTjnQo0
そして女は重々しく口を開いた。
女「…うれしい話じゃないんだけどね」
女「その…別れて欲しいんだ。」
3:名無しNIPPER
2015/02/12(木) 11:18:36.53 ID:JlWTjnQo0
そして、理由を聞いてしまっていた。
男「でも、どうして?」
女「うーん…」
4:名無しNIPPER
2015/02/12(木) 11:21:59.13 ID:JlWTjnQo0
しかし、女は首を横に振った。
女「私なんか、もう好きにならないほうがいいよ…」
どういうつもりで言ったのだろう。
5:名無しNIPPER
2015/02/12(木) 11:28:21.15 ID:JlWTjnQo0
今、この状況で話せば話すほど俺は馬鹿みたいなことを言い続けるんだろう。
しかし、男は話し始める。
理由は分かっている。
6:名無しNIPPER
2015/02/12(木) 11:33:00.05 ID:JlWTjnQo0
男「いや、いつも通りがいい」
意味不明な強がりでいつも通り女を見送った。
男「あーあ…」
7:名無しNIPPER
2015/02/12(木) 11:38:44.82 ID:JlWTjnQo0
どこかで聞いたことがある曲が、すっと思い出された。
男『幸せはいつだって失って初めて幸せと気づく小さな不幸』
男「なにかのアニメの曲だったな」
8:名無しNIPPER
2015/02/12(木) 11:46:04.93 ID:JlWTjnQo0
━━卒業式後━━
情けない話だが、男はふられて、友達以下になってもなおずっと女のことが好きだった。
しかし、女はクリスマスに他の男や友達と出かけていたのは知っていた。
9:名無しNIPPER
2015/02/12(木) 11:50:45.25 ID:JlWTjnQo0
男『今から会えない?』
女『いいよ…』
連絡は取り付けることに成功した。
10:名無しNIPPER
2015/02/12(木) 11:56:01.87 ID:JlWTjnQo0
男「…ありがとう」
女「うん…」
またあの時のような気まずい雰囲気だ。
11:名無しNIPPER
2015/02/12(木) 12:01:31.08 ID:JlWTjnQo0
当然の結果だ。
今まで彼女の気を引く努力などなにもしてこなかったのだから。
でも、男は満足だったのだろう。
12:名無しNIPPER
2015/02/12(木) 12:07:57.49 ID:JlWTjnQo0
男「女さん、俺と友達になってください」
恐らく、これが今の自分にできる精一杯だろう。
女は俺の精一杯を理解したかはわからない。
13:名無しNIPPER
2015/02/12(木) 12:35:29.36 ID:JlWTjnQo0
━━卒業式後━━another story
情けない話、俺はふられて、友達以下になってもなおずっと女のことが好きだった。
だから、俺は猛アピールを続けた。
14:名無しNIPPER
2015/02/12(木) 12:41:46.56 ID:JlWTjnQo0
この歌は覚えている。
前に友達がふられた時にずっとリピートして何回も聞かされていた曲だった。
その時はその友達を励ましていたが、この歌詞の意味は理解できなかった。
15:名無しNIPPER
2015/02/12(木) 12:45:20.55 ID:JlWTjnQo0
それからもアピールはし続けた。
だから、決着をつける日は前から決めていた。
『卒業式後』である。
16:名無しNIPPER
2015/02/12(木) 12:50:45.16 ID:JlWTjnQo0
しかし、女は聞いてくる。
女「どうしたの?」
男「うん。」
17:名無しNIPPER
2015/02/12(木) 12:54:32.66 ID:JlWTjnQo0
女のふーっと息を吐く音が聞こえた。
そして女は話し始めた。
女「もう私のこと好きにならないほうがいいって言ったよね?」
18:名無しNIPPER
2015/02/12(木) 12:58:52.99 ID:JlWTjnQo0
女「好きだって言ってくれるのはうれしいよ…けど…」
女「なんで私なんかを好きっていうの…」
女「自分勝手でわがままで男をふった最低な女だよ」
19:名無しNIPPER
2015/02/12(木) 13:03:51.08 ID:JlWTjnQo0
しかし、男の中で何かが弾けた。
男「このままじゃダメだよな」
男「決着をつけなきゃいけないよな」
20:名無しNIPPER
2015/02/12(木) 13:09:37.38 ID:JlWTjnQo0
同時に震えているのがわかる。
男が怖いのであろうか。
女「離して…」
21:名無しNIPPER
2015/02/12(木) 13:14:02.11 ID:JlWTjnQo0
女「呼び出された時から告白されるって思ってた」
女「断ろうとも思ってた」
女「だけど、男の顔を見たらいろんなこと思い出した」
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