過去ログ - 杏「きっと流した汗は」泰葉「美しい」
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1: ◆foQczOBlAI[saga]
2015/10/12(月) 01:02:13.16 ID:ZeFr44Y10
雨がしとしとと降っている。強くもなく、弱くもなく。
こんな日は気分が乗らない。いや、いつも乗らないけどさ。いつも以上に乗らない。
はぁ、音が一緒だから飴が振ってくればいいのに…。そんなことになったら大惨事か。はぁ、我ながらくだらない。
事務所に来たもののプロデューサーはいないし、ちひろさんは私に留守番頼んでどっかいっちゃうし。
もうすぐ誰か代わりが来るって言ってたな。
そのあとはレッスンか。レッスンスタジオまで行くのめんどくさいし誰も見てないしさぼってもいいかな。
コレも全部雨が悪い!雨だから仕方ないよね。

とりあえず代わりが来るまでゲームしてよう。
なんだかんだ言って頼まれていることこなしているのがえらいよね。
まあ、帰るのがめんどくさいだけだけど。
留守番の報酬ももらわないといけないな。具体的には休みとか。


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2: ◆foQczOBlAI[saga]
2015/10/12(月) 01:03:54.89 ID:ZeFr44Y10
「ただいま戻りました」

「お帰り、泰葉ちゃん」

「留守番代わりに来ました」
以下略



3:名無しNIPPER[sage]
2015/10/12(月) 01:04:31.76 ID:RyzMg+x0o
C


4: ◆foQczOBlAI[saga]
2015/10/12(月) 01:04:53.11 ID:ZeFr44Y10
「レッスンなんてめんどうなだけでしょ」

「アイドルとしてランクアップする上で大切なことだっていつもPさんが言ってるじゃないですか。それに真面目にやると楽しいですよ」

「ランクアップしなくても忙しすぎない今ぐらいがちょうどいいよ」
以下略



5: ◆foQczOBlAI[saga]
2015/10/12(月) 01:06:41.82 ID:ZeFr44Y10
「才能なんて意味がない。いくら才能があってもいかせなかったら意味がないじゃないか」

「いかせないですか?」

「杏の才能はね、杏がまともに生きるために必要だったんだ。言うならば必要だから見につけたって感じだよ」
以下略



6: ◆foQczOBlAI[saga]
2015/10/12(月) 01:08:32.11 ID:ZeFr44Y10
「努力したって報われない気持ちが泰葉ちゃんにはわかる?」

「わかりますよ。私だって子役時代いくら努力してもお仕事は増えない所か減ってゆくばかりでした」

「じゃあ杏の言いたい事わかるでしょ?」
以下略



7: ◆foQczOBlAI[saga]
2015/10/12(月) 01:09:39.94 ID:ZeFr44Y10
今度ライブバトルしませんか?」

「は?」

あまりに唐突な提案に思わず素っ頓狂な声をあげてしまう。
以下略



8: ◆foQczOBlAI[saga]
2015/10/12(月) 01:10:23.23 ID:ZeFr44Y10

これ以上なく嫌みったらしく泰葉ちゃんが言ってくる。
泰葉ちゃんってこんなキャラだったっけ?
しかし、ここまで言われたら流石の私でも腹が立ってくる。
そうだ。負けたって最悪引退なんだ。いつもアイドル辞めたいって言ってるじゃないか。
以下略



9: ◆foQczOBlAI[saga]
2015/10/12(月) 01:11:48.95 ID:ZeFr44Y10


雨は大分弱くなった、でもまだ降り続いてる。めんどくさいけど事務所に来た。何でもプロデューサーが話があるみたいだ。

「聞いたぞ、杏。泰葉にライブバトルの場を整えてくれって言われたんだが本当にやるのか?」
以下略



10: ◆foQczOBlAI[saga]
2015/10/12(月) 01:12:53.05 ID:ZeFr44Y10
「もう一度聞くけど本当にやるのか?」

「やるよ。どうして?」

「いや、な。今やっても杏が勝てるとは…」
以下略



11: ◆foQczOBlAI[saga]
2015/10/12(月) 01:14:26.31 ID:ZeFr44Y10
その日、私はレッスンを受けに行った。ただそれだけのことなのにひどく騒がれた。
私が時間通りに、いや時間より前に来てストレッチしていることがルキトレさんに驚かれた。

「せっかく雨がやんだのにまたふっちゃうかもしれませんね」

以下略



12: ◆foQczOBlAI[saga]
2015/10/12(月) 01:16:53.15 ID:ZeFr44Y10
「杏、頑張るから勝つ方法を教えてほしいんだ」

「本当にどうしたのでしょうか?」

ルキトレさんが少し冷や汗をかいている。
以下略



13: ◆foQczOBlAI[saga]
2015/10/12(月) 01:18:04.51 ID:ZeFr44Y10
「はい、これで今日のレッスンは終わりです」

「お疲れ様でした…」

連日のレッスンはニートアイドルと呼ばれた私の体はボロボロだった。
以下略



14: ◆foQczOBlAI[saga]
2015/10/12(月) 01:18:45.29 ID:ZeFr44Y10
「最近杏さん真面目にレッスン受けているみたいですね、何か心境の変化でもあったんですか?」

軽いステップを踏みながら話しかけてくる。素直に凄いと思った。

「いや、ライブバトル申し込まれてさ、負けたら引退なんだよ。」
以下略



15: ◆foQczOBlAI[saga]
2015/10/12(月) 01:19:19.10 ID:ZeFr44Y10
「なんで?」

「泰葉さんとプロデューサーさんは付き合いが長いってことは知ってますよね?」

「知ってるよ、確かプロデューサーが初めて担当したアイドルだっけ?」
以下略



16: ◆foQczOBlAI[saga]
2015/10/12(月) 01:19:58.64 ID:ZeFr44Y10
「でも、勝負は勝負だ。杏のアイドル生活、もとい印税生活がかかってるからね」

「杏さんもぶれないですね」

「ドヤッ」
以下略



17: ◆foQczOBlAI[saga]
2015/10/12(月) 01:22:38.46 ID:ZeFr44Y10
そこからある程度が経っただろう。
ルキトレさんの試験を受けて合格。

「次はトレ姉さんのところでレッスンですね」

以下略



18: ◆foQczOBlAI[saga]
2015/10/12(月) 01:23:31.02 ID:ZeFr44Y10
次の日、指定の時間にレッスンルームに行くとべテトレさんが待っていた。
泰葉ちゃんといい、ルキトレさんといいみんな仕事早いな。

「ルキから大体のことは聞いている。これまでとはレベルが違うぞ。本気なのか?」

以下略



19: ◆foQczOBlAI[saga]
2015/10/12(月) 01:25:09.81 ID:ZeFr44Y10
「なら、杏もマストレさんのレッスンを…」

「その必要はない。双葉、お前は悔しいが他の子はない才能がある。今までは宝の持ち腐れだった。しかし、今は違う」

あれだけ嫌っていた才能という言葉。それに今助けられるのだ。
以下略



20: ◆foQczOBlAI[saga]
2015/10/12(月) 01:25:53.37 ID:ZeFr44Y10
「マス姉さんがたまにやるスペシャルモードやヘルモードがあるだろ」

「ああ、噂には聞いたことがある…」

べテトレさんがニヤリと笑った。
以下略



21: ◆foQczOBlAI[saga]
2015/10/12(月) 01:27:25.75 ID:ZeFr44Y10
そしてやってきたライブバトル当日。
天気は晴れ。絶好のライブ日和。干からびそうなぐらいだ。
今までの日々はまるで地獄としか例えられない日々だった。
体力をつけるための走りこみ10時間ではないが2時間は走らされた。
他にも筋トレなどの地味なものから。
以下略



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