11:名無しNIPPER[sage saga]
2016/12/28(水) 21:41:27.47 ID:Hhhi1HzW0
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日が沈みかけ、正に逢魔が時となった頃、私は穂むらで買い物をしてから帰宅することにしました。
穂乃果ちゃん達からは外をうろついている理由を訊かれましたが、図書館でゆっくりしていたから帰るのが遅くなった──と答えると、渋々ながらも納得してくれました。
本当は違います。
家に帰ってじっとしているよりも、身体を動かしている方がいくらか気が紛れそうだったからです。
線を視るのは気持ちが悪いけれど──
外のしんと冷えた空気を吸い込むと、考え過ぎのせいで火照った身体が冷えて心地いい。
花陽「でも、今日はちょっとぶらぶらし過ぎたかなあ……」
みんなが心配してくれてるんだから、早くこの病気を治す方法を探さないと。
明日にでも大きな病院でちゃんと見てもらわなきゃ。
そう決心した矢先のことです。
花陽「ん……?赤い、ペンキ」
それは、小さな染みでした。
でも、見逃すことのできない色をしていたんです。
赤い、赤い、私の身体に流れているのと同じ色をした染み。
花陽「どうしてこんなところに染みなんかあるんだろう。近くで工事なんかしてないし……」
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