過去ログ - 藤原肇「実家での夜、隣の部屋には彼」
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7: ◆kBqQfBrAQE[saga]
2017/04/21(金) 00:04:04.87 ID:jwvtHNfB0

実家へ到着し家族としばらく会話をした後、私は作務衣を着てから工房へと向かいました。
器づくりに行き詰っていた時に、何かきっかけをと思って門を叩いたアイドルの道です。
アイドルになって気付いたこと、初めて知ることが出来たことを器に表現したい、そう思っておじいちゃんに申し出ました。

工房には私とおじいちゃん、そしてPさんの3人。
ろくろを回しますが、しばらく陶芸をしていなかった私の指は思うように器を形作ってくれません。

私をアイドルの世界へ導いてくれたPさんも目の前にいます。
恥ずかしい作品は作れません。
積み重ねた経験と舞台の煌めく記憶を、ろくろを回しながら閃きとして器にぶつけていきます。

釉薬をかけずに焼き上げる備前焼は、高温の窯の中で薪や藁から出た灰が器と反応することで、独特の風合いや模様、いわゆる「景色」を醸し出します。
そのため、完成する器の形と景色をイメージしながら、ろくろを回すことになります。
また、焼き上げる時も、どうすればその景色を出すことができるか、それを考えながら器を配置し、また向きも考えて置くというのが、陶工の腕の見せ所。
その景色が思うようにいかなかったり、思いがけない景色が出たりするから、面白いのですが。




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