その剣士、サキュバス憑きにつき。
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13:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします[saga]
2015/10/12(月) 18:41:23.10 ID:p0a2tvJnO


夢魔「驚いたわ」

剣士「……」



「ギ、ギケケ……」「ゴ、ュ」「クァハ、ハ……」



夢魔「ここまでとはね」

計10匹のラプトルが地に身を投げた。
群れを成していた小竜、四方から振るうどの爪牙も剣士に届くには至らない。



剣士「介錯だ。鳴く事があれば鳴け」

小竜「カ、カ」

ズシュッ!!

小竜「……」



夢魔「貴方、むごいのね」

ああ。むごい男だ。
見たくなければ寝ているがいい。

夢魔「それだけのむごさが、それだけの強さに必要だったのかしら?」

いいや。要らないだろう。清いままでも、竜には勝てる。

夢魔「へえ。貴方ウソをついているんじゃない?」

……何?



夢魔「先ほどから少し魔力を強めて、貴方との結び付きを強くしていたわ。竜に刃を振るう貴方の心からは……悲哀が感じられる。無意識下の事かもしれないけれど」
夢魔「生理的に自分にウソをついてしまう……人って生き物は器用ね」

…………。

夢魔「ごめんなさい。心を閉ざすのはやめて。その、これからも詮索はしないけれど……私は貴方を、言うほど悪人じゃないと思っているわ」

俺は……悪人だ。

夢魔「自覚のある人をそうは呼ばないものよ」


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