【悪魔のリドル】兎角「一線を越える、ということ」
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23:名無しNIPPER[sage saga]
2017/08/21(月) 22:26:48.48 ID:u1xI7N2CO
 兎角はゆっくりと自室に戻ることにした。
 理由は特にない。何となくそうしようと思っただけだ。
 メールの「待ってて」という文面から晴が来るのはしばらくしてからだろうから問題はないだろう。

 兎角がのんびりと教室内を見渡すと千足が慌てて出ていく姿が見えた。もしかしたら千足にも同じようなメールが来たのかもしれない。
 今回の件で晴と柩はほとんど同じ立ち位置にいるのだから情報を共有していてもおかしくない。何か行動を起こすタイミングにしてもしかりだ。

 兎角は自分が教室に残っている最後の一人になるまで座っていた。やがて涼と香子が帰って残っているのが自分一人になると兎角はようやく帰寮の準備を始めた。
 そのままゆっくりと時間を使いながら帰ろうと考えていた兎角であったが元より教室と寮は近く、途中に寄り道ができるような施設もないため想定よりも大分早く帰りついてしまった。
 1号室の扉を開ける兎角。室内には誰もいなかったがその事については特に何も思わなかった。
 晴が来るとすればもう少しあとだ。兎角は鞄を机に放り投げ窓に寄りそこから見える景色に目をやった。
 普段は景色などに興味を持たない兎角であったが今日はなんとなくこうしていたかった。日はまだ高かった。


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