8: ◆JfOiQcbfj2
2018/03/15(木) 00:01:55.78 ID:LHPiSqGv0
(最近、シテなかったから……余計に……!)
大学と仕事で忙しいとはいえ、彼女も一人の年頃の女の子である。当然性欲もあるし、自身で慰めることがないわけではない。
つまるところ久しぶりの性的な刺激は彼女の身体を火照らすには十分すぎた。
「ひゃ、あ!」
背中をツーと撫でられただけで甘い嬌声が上がるほど身体はとっくに出来上がってくる。こうなってくるともう抵抗らしい抵抗もできそうにない。
「──!?」
性的な火照りで理性と思考が蕩けだしていたが、それは急に聞き慣れた電子音が部屋に響いたせいで、ギリギリのところで踏みとどまることが出来た。
「あ……?志希、ちゃん?」
ライトアップされた携帯の画面上には一ノ瀬志希の名前が表示されている。今のところ今回の仕掛け人である可能性が非常に高いと思われる彼女からの電話という事は、何か解決策を知ることが出来るのではないかと希望の光が夕美の揺れる瞳に灯る。
(でも、手が……)
テーブルに置いていた携帯は目の届く距離にある。手を伸ばせればあっさり取れそうではあるが、しかし今それは手を縛るために巻き付いている触手によって不可能となっている。
「んんんんっ……え?」
力を入れてもやはり動かない。このまま電話が切れて絶望の展開が待っている。そう思っていた夕美に予想外の事態が起きた。
「え、え???」
一本の触手が器用に携帯を絡めとるとそれを夕美の前まで持ってくる。そして別の細い触手が通話を繋げるために画面をスライド、さらにタップで音声をスピーカーに切り替えるまで気を利かせくれる。
(ち、知性あるの……?)
思わず触手に声をかけそうになったが、相手は話が通じそうな相手ではない。
いまだに身体に巻き付いた触手は弄ぶ動きを止める様子もなく、度々弱い刺激が来るたびに小さく身を震わせていることにもなっているし、とにかく今は電話の相手から話を聞きだすことの方が重要だった。
「も、もしもし!?」
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