【ミリマスR-18】満月の夜、狼と化した横山奈緒に襲われる話
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9:満月に目覚めた狼 8 ◆yHhcvqAd4.[sage]
2020/10/08(木) 17:50:58.25 ID:CXB6n4GJ0
「プロデューサーさん、知ってはります?」

 駐車場に停めた車の助手席でシートベルトを締めるなり、奈緒が早速口火を切った。

「動物って一匹のオスが複数のメスとつがいになるのが多いんですけど、オオカミは一匹のオスとメスが夫婦になったら一生そのまま生きてくらしいんです」
「へえ、そうなのか。繁殖するには非効率だけど、誠実なんだなぁ。人間には浮気者もたくさんいるっていうのに」
「せやから……」

 シフトレバーに乗せた左手に、華奢な右手が重なった。

「プロデューサーさんも、オオカミでおって下さいね」
「……それって」
「ただの憧れとかやなくて、私、本気です。本気で好きなんです……! 私のことも、今よりもっと、好きになって欲しいねん……」

 いつもよりトーンを下げた声が、体を通して染みこんでくる。

「ええですか? その、ここ……」

 まぶたを縁取る長い睫毛が閉じられた。口づけを乞う表情に誘われるまま、唇を重ねる。
 互いの顔が離れると、奈緒は取り出したフェイスタオルで鼻から下を隠してしまった。

「な、なんやろ、あ〜、あっついなぁ! こういうフンイキ、やっぱ慣れへんわ。あはは、あははは……!」
「……そんなあからさまに照れられると、こっちが余計恥ずかしくなるぜ。ほら、車出すぞ」

 アクセルを踏む右脚へ、わざと力を込めた。

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