【安価でのわゆ】久遠陽乃は勇者である【6頁目】
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4: ◆QhFDI08WfRWv[saga]
2021/12/05(日) 16:11:22.77 ID:FedYBPuSo

九尾に喉を触られ、

掠れるだけだった声が戻ってきたのを感じて、陽乃は九尾を睨む。

陽乃「……次やったら、怒るわよ」

九尾「主様の怒りなど、妾には軽いものじゃ」

九尾はいつものようにくつくつと喉を鳴らしながら笑って、

陽乃のそばから離れて、また椅子に座る。

九尾の気分次第だとは思うが、

また謎の行動をされてはたまらないと陽乃は九尾を睨む。

九尾「よかろう。郡千景の動向も気にはなるからのう」

陽乃「郡さんが?」

千景は陽乃に対して強い敵意を抱いているし、

確かに危険な存在ではあるかもしれないが……

けれど、陽乃は顔を顰める

陽乃「一応上手くやれているんでしょう? 変なことするとは思えないんだけど」

九尾「白鳥歌野という諏訪からの帰還を果たした勇者を、人間は担ぎ上げるじゃろう。大社も民衆も。根幹が変わらぬ以上は繰り返す」

大社は歌野が3年間も諏訪を守り抜いた英雄とするだろう。

それも、たった一人で。

人々の関心は現リーダーである千景から歌野へと移り、

歌野をリーダーとすべきだと言う声が上がる可能性だってある。

九尾「……まぁ、都合は良いが」

陽乃「都合が良いって、どういうこと」

九尾「あの小娘の敵意が主様から逸れる可能性もある。ということじゃ」


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