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【安価】インデックス「いい加減私も怒るかも」フィアンマ「……ふん」 -
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1 :
◆2/3UkhVg4u1D
[saga]:2013/01/28(月) 23:55:52.96 ID:bCIviOLAO
・右方のフィアンマさんが魔道書図書館を管理するお話
・メインは右方禁書
・時間軸不明、とある平行世界のお話
・キャラ崩壊(設定改変含)注意
※注意※
エログロ描写が入る可能性があります。
小ネタを単発で投下するかもしれません。
どうしても捌けない場合安価下でいきます
連投、連続取得はご自由に
SSWiki :
http://ss.vip2ch.com/jmp/1359384952
1.5 :
荒巻@管理人★
(お知らせ)
[
Twitter
]: ID:???
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もし、探しているスレッドがパートスレッドの場合は次スレが建ってるかもしれないですよ。
バームくんへ @ 2025/06/11(水) 20:52:59.15 ID:9hFPsRzXO
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aa/1749642779/
秘境 @ 2025/06/10(火) 00:47:53.81 ID:BDVYljqu0
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aa/1749484073/
【安価】上条「とある禁書目録で」鴻野江「仮面ライダー」【禁書】 @ 2025/06/09(月) 21:43:10.25 ID:qDlYab/50
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1749472989/
ツナ「(雲雀さん?!)」雲雀「・・・」ビショビショ @ 2025/06/07(土) 01:30:36.87 ID:AfN9Rsm0O
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1749227436/
【安価コンマ】障害走を極めるその5【ウマ娘】 @ 2025/06/06(金) 01:05:45.46 ID:RaUitMs20
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1749139545/
貴様たちの整備のお陰で使いやすくしてくれてありがとう @ 2025/06/04(水) 20:56:21.03 ID:QjuK6rXtO
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aa/1749038181/
阿笠「わしの乳首に米粒をくっ付けたぞい」コナン「は?」灰原「は?」 @ 2025/06/04(水) 04:01:13.39 ID:ZjrmryLdO
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1748977273/
レッド(無口とか幽霊とか言われるけどまだ電脳世界) @ 2025/06/02(月) 21:21:00.13 ID:ix3UWcFtO
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1748866860/
2 :
◆2/3UkhVg4u1D
[saga]:2013/01/28(月) 23:57:37.38 ID:bsY9myhS0
『汚れを一手に引き受ける』魔道図書館。
正式名称は"Index-Librorum-Prohibitorum"。
それは世界中のありとあらゆる魔道書・邪本悪書103000冊を記憶の中へ収納しているとある少女の事だ。
長い銀髪と緑色の瞳を持つ、見た目は14か15の少女。
肌は白く、僅かに甘い匂いを漂わせている。
眼に映る全ての物を完全に記憶してしまう『完全記憶能力』という特異体質を持ち、その適性の為、魔道書図書館へ任命された。
バチカンで育った彼女は、しかしローマ正教らしからぬ思考をしている優しい少女だ。
異教徒もきちんと人間として認め、他者の為に空元気でも何でも出来る。
そんな、心優しい華奢な少女。
彼女自身は事情により生命力を練って魔力を作ることができない為、魔力の必要な魔術は扱えない。
故に、彼女一人では何の脅威にも値しない。
しかし、彼女が誰かの手に渡るとなると話は別だ。
言わば、彼女は世界中にある10万3000冊もの原典を記憶の中で完全に複製した写本の図書館。
彼女の蔵書全てを手に入れることができれば、魔術師は『魔神』に至ることすらできるといわれている。
ちなみに魔神とは『魔術を極めすぎて、神様の領域にまで足を突っ込んでしまった』人間のことである。
放っておけば、世界中の魔術師から狙われる。
危険だった。
彼女自体に安全装置を設けてはいるものの。
強力な、それでいてローマ正教所属の魔術師の傍にいるべきだ。
そういった訳で、理由で。
3 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/01/28(月) 23:57:38.53 ID:bCIviOLAO
+
4 :
◆2/3UkhVg4u1D
[saga]:2013/01/28(月) 23:58:03.05 ID:bsY9myhS0
インデックス「ローマ正教の事実上トップの貴方に託された訳かも。これからよろしくね!」
聖ピエトロ大聖堂の『奥』。
特殊な真っ白い修道服を纏った彼女は、にこやかにそう告げた。
インデックス「魔法名は『献身的な子羊は強者の知識を守る(dedicatus545)』、インデックスで良いかも。様々、既に周知の通りだとは思うけど……って、あれ?」
対して。
ローマ正教禁断の組織『神の右席』所属の魔術師にして、ローマ正教の陰のトップ。
赤を基調とした服装に、あまり鍛えている様には見えない身体で、髪型はセミロングの青年。
二つ名は『右方のフィアンマ』。
対応している天使は『神の如き者(ミカエル)』である彼は、インデックスの様子を眺め。
彼女の挨拶を聞き届けた上で、彼はベッドへ戻ってしまった。
インデックス「唐突に無視されてるかも?!」
フィアンマ「シカトだ」
インデックス「無視よりタチ悪いんだよ! あなたも名乗って、自己紹介!」
フィアンマ「………後にしろ」
インデックス「今何時だと思っているの?」
フィアンマ「…午後二時半だろう?」
インデックス「起きる時間なんだよ?!」
フィアンマ「昼寝の時間だ」
告げて、彼はマイペースに眠ってしまう。
インデックスは困った後、しばらく待ってみることにした。
5 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/01/28(月) 23:58:03.92 ID:bCIviOLAO
+
6 :
◆2/3UkhVg4u1D
[saga]:2013/01/28(月) 23:58:20.08 ID:bsY9myhS0
三十分。
一時間。
一時間半。
二時間。
二時間半…。
インデックス「何で全然起きないの!?」
インデックスのイメージでは、彼は能動的な人間だった。
こう、傲慢で、しかし有無を言わせない行動力のあるような。
寝る間も惜しんで何かに励むような、努力家で。
それでいて莫大な才能も持っている、少々乱暴で素敵な男性…。
蓋を開けてみればお昼寝青年である。
インデックス「ううう…おなかへった…」
午後五時。
夕食時である。
うううー、とインデックスが唸っていると、ふと彼が目を覚ました。
そうして起き上がり、ぐしりと手の甲で目元を擦る。
フィアンマ「…誰だ」
インデックス「インデックス!!」
聞いていなかったのか、と項垂れるインデックス。
右方のフィアンマはマイペースに窓を見やった。
フィアンマ「…夕方五時。夕食か」
インデックス「…もしかして、あなたって働いてないのかな?」
フィアンマ「存在することが仕事なんだ。"平和な今"は」
肩を竦め、彼は立ち上がる。
上着を着ると、インデックスを連れて歩いて行った。
7 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/01/28(月) 23:58:20.92 ID:bCIviOLAO
+
8 :
◆2/3UkhVg4u1D
[saga]:2013/01/28(月) 23:58:38.40 ID:bsY9myhS0
彼等がやって来たのは、外ではない。
隠し部屋の一つだった。
理由を知らされていないながらも、修道女が食事を並べて働いている。
それを手伝うでもなく席につき、フィアンマは欠伸を噛み殺した。
フィアンマ「…禁書目録。……、…今日から管理権限が俺様に移ったのだったか」
インデックス「うん」
フィアンマ「…俺様は右方のフィアンマ。…フィアンマで良い」
インデックス「フィアンマだね、これからよろしくお願いします、なんだよ」
フィアンマ「ん……」
生返事。
いまいち締まらない、と思いながら、インデックスは食卓へ視線を移す。
広いテーブルいっぱいに、沢山のご馳走が並べられていた。
『最期の晩餐』も真っ青な量だ、と彼女は思う。
フィアンマはだるそうに祈りの言葉を捧げ、食事を口にした。
インデックスも追いかける様にお祈りをして、食べ始める。
インデックス「…いつもこうなの?」
フィアンマ「…食事の話か?」
インデックス「うん。何だか王子様みたいかも」
フィアンマ「…囚人の間違いだろう」
そう言葉を返す彼の表情は暗く、昏く。
何か事情があるのだろうか、とインデックスは思った。
9 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/01/28(月) 23:58:39.32 ID:bCIviOLAO
+
10 :
◆2/3UkhVg4u1D
[saga]:2013/01/28(月) 23:59:10.81 ID:bsY9myhS0
聖ピエトロ大聖堂の『奥』は、一般住居とそう変わらない。
唯一違う点と言えば、教会らしく懺悔室がやたらと近いことか。
管理とは、即ち同居。
食事の後の入浴を終え、修道着を着たインデックスは、退屈を持て余してフィアンマに近寄っていた。
フィアンマも同じく入浴を終え、暇そうに本を読んでいる。
インデックス「それは何の本なの?」
フィアンマ「…知りたいか?」
インデックス「私は魔道書"図書館"だよ? 当然、本なら何でも気になるかも」
フィアンマ「……本のタイトルで良いのか」
インデックス「うん。あ、でも内容も教えてくれたら嬉しいな」
フィアンマ「
>>12
」
11 :
仲間由紀恵
[sage]:2013/01/28(月) 23:59:42.40 ID:ztOjKRWi0
ま た お ま え か
12 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/01/29(火) 00:14:12.59 ID:GWwH6P4SO
「『それはどうかな』と言えるデュエル哲学」
13 :
◆2/3UkhVg4u1D
[sage]:2013/01/29(火) 00:15:51.90 ID:JKFPNkjAO
>>11
そこにネタがあったから…
安価内容わろた
すいません今日は寝ます…
14 :
◆2/3UkhVg4u1D
[saga]:2013/01/30(水) 10:35:04.89 ID:b/AOPeE/0
フィアンマ「『それはどうかな』と言えるデュエル哲学だよ」
インデックス「哲学?」
フィアンマ「一体一の戦いにおいて、どう伏線を忍ばせておけば土壇場で勝利出来るか、ということについての指南書だ。正確には哲学よりも戦術指南に近い」
インデックス「興味深いかも」
フィアンマ「お前が誰かと戦う事は無いだろう」
インデックス「…それはそうかもしれないけど」
そもそも、インデックスが誰かと戦闘することを避ける為にフィアンマが管理を任されているのだ。
故に、必要無いと言われてしまえば、インデックスは反論出来ない。
フィアンマはしばらく読書に時間を費やした後、読み終わった本を片付けた。
時刻は午後八時。
そういえば今日は少しも外出していない、と思うインデックス。
インデックス「ねえねえ、お外には出ないのかな?」
フィアンマ「出る必要があるのか?」
インデックス「無いけど…。…フィアンマは、外嫌いなの?」
フィアンマ「嫌いだ」
インデックス「…どうして?」
フィアンマの纏っている服装は、複数の術式が設定されている。
普通に考えれば、真冬だろうが真夏だろうが快適に過ごせるはずだ。
如何に日光を受けようと熱中症へ陥る訳もない。
にも関わらず何故外が嫌いなのか、とインデックスは首を傾げる。
対して、フィアンマは億劫そうな様子で肩を竦めた。
フィアンマ「……お前には言っても分からんよ」
インデックス「む。…バカにしてるね?」
フィアンマ「……」
インデックス「バカにしてるね! じゃあ私がフィアンマのことを引きこもりさんって思っちゃってもいいのかな!?」
フィアンマ「
>>16
」
15 :
""
["sage"]:2013/01/30(水) 13:02:04.98 ID:mp8+/hyV0
すきにしたまえ
16 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/01/30(水) 13:17:35.94 ID:Qod3imoH0
好きにしろ
17 :
◆2/3UkhVg4u1D
[saga]:2013/01/30(水) 13:34:53.23 ID:r1o3smfO0
フィアンマ「好きにしろ」
さらっと無愛想に言われた。
インデックスはほっぺたを膨らませ、ハムスターのように拗ねる。
その姿は愛らしいものだったが、フィアンマは反応しなかった。
インデックス「冷たいんだよ…」
フィアンマ「…そうか? 長らく他人とロクに話していないものでな」
インデックス「? ローマ教皇や他のメンバーとお話してないの?」
フィアンマ「しない訳ではないが、業務連絡の二言三言程度だよ」
インデックス「もっとお話したら良いのに」
フィアンマ「必要無い」
必要無い事はしない。
それはあまりにもさっぱりとしている行動原理。
だが、それは寂しい生き方だと、インデックスは思う。
インデックス―――禁書目録は、これまで毎日本を読むだけの生活だった。
管理権限が不安定だったため、魔術師ではないシスター数人と話すのみで、後は狭い部屋でずっと本を読んでいた。
それでも、彼女はそのシスター数人との会話がたまらなく楽しかった。
そして、反対に一人で部屋に居る時間は本に熱中している時以外、ひたずらに寂しかった。
インデックス「…でも、人生には必要の無さそうな事が重要だったりするかも」
フィアンマ「……、…それはお前が子供だからそう思うだけだろう」
インデックス「こっ、子供じゃないんだよ!」
フィアンマ「子供でない根拠が何処にある?」
インデックス「
>>19
」
18 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/01/30(水) 14:11:35.51 ID:Qod3imoH0
む、胸は発達してるもん! (両胸を両手で支えながら)
19 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/01/30(水) 14:29:19.12 ID:mp8+/hyV0
あなたよりは他人と会話をしている
20 :
◆2/3UkhVg4u1D
[saga]:2013/01/30(水) 14:40:51.12 ID:r1o3smfO0
インデックス「あなたよりは他人と会話をしている」
それが、根拠。証拠。
人と触れ合った分だけ、話した分だけ情緒が発達している。
そう言いたいのだろう。
そこまで言って、しかしこの言い方ではフィアンマを傷つけたか、と思うインデックス。
心優しい彼女は、慌てて言い直した。
インデックス「同じ年代の子供よりは大人と触れ合ってるから大人に近いかも」
フィアンマ「………」
インデックス「……、えっと」
やっぱり、言いすぎた。
フィアンマが何も言わない内に、インデックスは反省する。
彼は傷ついた様子もなく、薄く笑った。
困ったような笑みだった。ある意味、大人らしい笑みだった。
フィアンマ「…別に、俺様も他人と会話をしてこなかった訳ではないよ」
インデックス「…、」
フィアンマ「沢山話して、傷つけられて、今の生活へ落ち着いたんだ」
インデックス「……ご、…ごめんなさい」
フィアンマ「…何を謝っているんだ?」
淡々とした物言いが、かえって傷つけてしまったように思えた。
謝罪をすれば、困惑したような声音で返される。
インデックスは口ごもり、視線を彷徨わせた。
インデックス「……おなかへった」
フィアンマ「先程食事は摂っただろう」
インデックス「おなかへったっていったらおなかへったの! お夜食が欲しいかも!」
苦し紛れの言葉、フィアンマは小さく笑って問いかける。
フィアンマ「分かった。…で、何が食べたいんだ」
インデックス「
>>22
」
21 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/01/30(水) 14:44:09.42 ID:Qod3imoH0
とりあえず糖分は欲しいかも
22 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/01/30(水) 14:44:59.28 ID:I3p1LPjw0
パンひと切れくれればいいよ
23 :
◆2/3UkhVg4u1D
[saga]:2013/01/30(水) 14:55:13.61 ID:r1o3smfO0
インデックス「パンひと切れくれればいいよ」
フィアンマ「…腹が減っているのではなかったのか?」
インデックス「お夜食をいっぱい食べたら太っちゃうかもしれないもん」
フィアンマ「お前の場合、多少太っても問題無いと思うがね」
インデックス「…褒めてくれるの?」
はにかむインデックス。
華奢だと言ってくれているのか。
そう問いかけるインデックスに、フィアンマは緩く首を横に振る。
フィアンマ「出るところも出ていない貧相な体だと言っているんだ」
インデックス「……いじわる!」
ぐうう、とむすくれるインデックス。
噛み付いてやろうかと思ったようだが、フィアンマの服もなかなかの特別製。
インデックスの纏う『歩く教会』には匹敵しないものの、物理的攻撃は受け流してしまう。
なので、むすっとふてくされることにした。
そんな訳で。
夜食について、フィアンマは人に用意させなかった。
最も、夜にわざわざ人と話したくなかっただけかもしれないが。
インデックス「フルーツタルト?」
フィアンマ「タルトフィリングだけが余っていたからな」
出されたのは、甘そうなフルーツミニタルト。
缶詰の中の果物を、シロップを切ってカットして、それを乗せただけ。
単純といえば単純だった。
インデックス「美味しそう! …フィリングはどうして余ってたのかな? もしかして、あなたが作ったの?」
フィアンマ「
>>25
」
24 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/01/30(水) 15:05:11.70 ID:Qod3imoH0
お前にとっては食べれればそれでいいだろう。誰が作ろうが関係ないはずだ
25 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/01/30(水) 15:09:03.66 ID:A68taO6Xo
暇潰し程度の代物だがね
26 :
◆2/3UkhVg4u1D
[saga]:2013/01/30(水) 18:08:09.93 ID:wCHDDL3K0
フィアンマ「暇潰し程度の代物だがね」
インデックス「! お菓子作り出来るなんてすごいかも」
フィアンマ「…適切な材料を適切な配分で適切な方法を用いて適切な形に整えるだけだろう」
魔術と同じだ、と肩を竦め。
良いから食べろ、と彼が勧めるまま、インデックスはお祈りをしてタルトを口にした。
そのままでも食べられるよう、あらかじめレモンカスタードが敷いてあったらしい。
そこにシロップ漬けのオレンジが薄くカットされて乗っている為、上品で美味しい。
タルト生地は甘めに作っていないらしく、後味はさっぱりとしていた。
インデックス「ん、おいひい」
フィアンマ「…食べ終えてから感想を言え」
インデックス「ん、んん…とっても美味しいんだよ。ありがとう!」
フィアンマ「……そうか」
はにかむインデックスに対し、表情を和らげてフィアンマは相槌を打つ。
これからも仲良くしていけたらいいな、とインデックスは月並みに思った。
朝が来た。
昨夜の夕食と同じような量の食事を食べ、終え、インデックスはフィアンマに頼み込んでいた。
インデックス「お出かけしたいんだよ」
フィアンマ「……」
管理されている魔道書図書館である彼女は、自分一人で勝手に外出出来ない。
単独で外出すれば、逃亡と思われ、ローマ正教の精鋭から追われてしまう。
なので、何処かへ行く場合には、フィアンマと一緒に行く必要があった。
フィアンマ「…何処へ行きたいというんだ。目的、或いは理由も添えろ」
インデックス「
>>28
」
27 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/01/30(水) 18:48:45.72 ID:t1pJUkUSO
kskst
28 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/01/30(水) 19:28:10.33 ID:qd03qAzY0
広場で噴水が見たいんだよ
29 :
◆2/3UkhVg4u1D
[saga]:2013/01/30(水) 19:37:59.48 ID:V+AKU2bD0
インデックス「広場で噴水が見たいんだよ」
フィアンマ「…それだけか」
インデックス「それだけかも。お願い」
お願いー、と指折り組み、お祈り兼嘆願のポーズ。
フィアンマはしばし沈黙し、考えて答える。
フィアンマ「……分かった」
インデックス「! ありがとうっ」
フィアンマ「…ただし、長時間は駄目だ」
インデックス「わかってるかも」
行こう行こう、とフィアンマの手を無邪気に引き、インデックスは小走りに向かう。
向かう先はナヴォーナ広場。
広場の中央に、4つの大河(ナイル川、ガンジス川、ドナウ川、ラプラタ川)を擬人化した彫像の噴水型のオベリスク(Fontana dei Quattro Fiumi)がある
。これらの彫像は、バロック時代ジャン・ロレンツォ・ベルニーニによって造られたものだ。
芸術的に素晴らしい噴水のところまでやって来ると、インデックスはきらきらと目を輝かせて眺めた。
インデックス「とっても綺麗なんだよ」
フィアンマ「…そうか」
インデックス「んーっ…」
のんびりと伸びをして、深呼吸。
美しい噴水の傍の空気は、何だか美味しく感じられた。
フィアンマはというと、億劫そうに彫像を眺めていた。
フィアンマ「…満足したのなら帰るが」
インデックス「
>>31
」
30 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/01/30(水) 19:41:50.70 ID:t1pJUkUSO
この美しい景色を見ながら食べ歩きしないと満足できないかも
31 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/01/30(水) 19:42:41.23 ID:Vns7cZrAO
何で勃起してるの?
32 :
◆2/3UkhVg4u1D
[saga]:2013/01/30(水) 19:56:40.16 ID:V+AKU2bD0
インデックス「何で勃起してるの?」
フィアンマ「どれ、というよりも誰が」
インデックス「これなんだよ」
ほら、と彼女が指差したのは、一つの彫像。
四大河の噴水の内、男型の物だった。
やや横たわっているもののそれの股間部は、股布を押し上げているように思える。
つまり、勃起しているように思えた。
どうしてエレクトしているのか、という質問に対し、フィアンマはどうだったかと記憶を発掘してみる。
フィアンマ「…思い出せん。しくじったのではなかったかな」
インデックス「彫像を造る時の話かな?」
フィアンマ「ああ。詳しくは知らんが」
インデックス「流石に文献にも載っていないかも。…ん、満足したんだ…よ、…あれ食べたい!」
満足した、と言いかけ、彼女は強請る。
ジェラートの屋台車だった。
食べたい食べたい、と強請る彼女の為に、仕方なくフィアンマは買ってやることにする。
図書館の整備費用という旨で予算はきちんと用意されていた。
インデックス「フィアンマは食べないの?」
フィアンマ「味がわかりきっているものをわざわざ購入する気にはなれん」
インデックス(…やっぱりフィアンマの行動原理はよくわからないかも)
要するに意外性の無いものは嫌ということか、と無理やり結論付け、彼らは大聖堂へ帰る。
二人は帰ってきてから暇を持て余し、チェスをすることにした。
早くも劣勢の盤面になり、ぐぬぬぅ、と考えながら、インデックスは駒を動かす。
インデックス「そういえば、フィアンマは昔から聖職者だったの?」
フィアンマ「……、いや、若い頃は違ったな。ローマ正教徒ですらなかった」
若い頃、というには彼はまだまだ若い青年に見えるものの。
インデックスは少年期の話をされているのだろう、と思い込む。
インデックス「どうして『右方のフィアンマ』になったの?」
フィアンマ「
>>34
」
33 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/01/30(水) 19:58:24.39 ID:nhhEmwqH0
たまたま右にいた
34 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/01/30(水) 20:00:06.06 ID:zhvOhzuAO
力があったからな
35 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/01/30(水) 20:01:08.51 ID:zhvOhzuAO
そういやナヴォーナ広場の彫像は男性ばっかだな。
36 :
◆2/3UkhVg4u1D
[saga]:2013/01/30(水) 20:13:23.75 ID:V+AKU2bD0
《
>>35
女性像少ないですよね》
フィアンマ「力があったからな」
そもそも、『神の右席』とは自ら志願する職業ではない。
適性があって、力があって、選抜されるものだ。
断る権利位はあるが、所属をしていた方が色々と安全であることは間違い無い。
インデックスは、なるほど、と頷く。
フィアンマ「…何故そんなことを気にするんだ」
インデックス「仲良くなるにはお互いのことを知るのが一番だからね!」
フィアンマ「…俺様と仲良くなりたいのか?」
インデックス「一緒に住んでる人と仲良くなりたいのは普通じゃないの?」
フィアンマ「……、…」
インデックス「少なくとも、今、私はフィアンマと仲良しになりたいな」
にこにこ、と純粋な笑み。
フィアンマはそんな彼女の笑みに、しばし口ごもる。
彼の生活に、他人というものは必要最低限しか存在してこなかった。
家族は物心つく前に皆死んでしまったし、友人も死んでしまったから。
今から二百年程前、まともな人付き合いをやめてから、彼は純粋に自分と仲良くなりたいと言い出す人間を一人しか知らない。
インデックス「…ダメ、かな?」
やっぱり人は無条件で嫌いなのか。
寂しそうに、インデックスは首を傾げる。
長い銀髪が、さらりと揺れた。
フィアンマは、淡々とチェスの駒を移動させる。
フィアンマ「
>>38
」
37 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/01/30(水) 20:15:32.74 ID:t1pJUkUSO
べ、別にいいけど
38 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/01/30(水) 20:15:37.92 ID:uVYsXV5AO
いいですとも
39 :
◆2/3UkhVg4u1D
[saga]:2013/01/30(水) 20:24:35.98 ID:V+AKU2bD0
フィアンマ「いいですとも」
ただし、それがどこまで続くか。
フィアンマはそう思って、やや嫌味っぽく答える。
インデックスはそんな口調も気にせず、機嫌良さそうな笑みを浮かべた。
インデックス「うん!」
フィアンマとしては、彼女と必要以上に仲良くするつもりはない。
仲良くなったところで、別れが辛くなるだけだ。
管理権限が永劫フィアンマにあったとしても、インデックスは百年以内に死ぬ。
故に、親しくなれば苦しい。だから、必要以上に親密にはなりたくない。
インデックス「…っていうかお話してる間も容赦無いんだよ!」
フィアンマ「弱者といえど容赦する理由にはならん」
インデックス「うう…手加減してほしいかも」
フィアンマ「…少し駒を抜いて仕切り直すか」
インデックス「うん」
駒を並べ直す。
インデックスは悩み悩み、駒を進めていった。
一緒に暮らし始めて一ヶ月程経過した。
気付けば夏が来ていた。
仮にインデックスが学校へ通っていれば、夏休みを楽しむ時期だろう。
だが、インデックスは学生ではなく、図書館として機能する社会人である。
とはいえ、フィアンマと同じく"平時は存在することが仕事"という職業の為、退屈だった。
フィアンマの『聖なる右』を安定させるために知識の貸出を行ったのが、先月一番のインデックスの仕事である。
インデックス「お手紙?」
フィアンマは品の良い封筒を手に椅子へ腰掛けていた。
興味津々という様子での、インデックスの問いかけ。
対して、フィアンマはうっすらと笑む。
フィアンマ「…誰からだと思う?」
インデックス「うーん。
>>41
」
40 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/01/30(水) 20:25:51.63 ID:t1pJUkUSO
兄弟姉妹?
41 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/01/30(水) 20:31:27.77 ID:Qod3imoH0
昔お世話になった教会の人かな?自信はないけど
42 :
◆2/3UkhVg4u1D
[saga]:2013/01/30(水) 20:37:14.03 ID:V+AKU2bD0
インデックス「うーん。昔お世話になった教会の人かな? 自信はないけど」
人嫌い(と思われる性格)である彼に、友人がいるとは思えない。
そんな訳で、インデックスはひとまず適当に言ってみた。
フィアンマは緩く首を横に振り、上機嫌に手紙を開けて中の便箋を読んだ。
フィアンマ「俺様の、たった一人の友人だ」
インデックス「友達?」
きょとん、としながら、聞き返す。
フィアンマはこくりと頷き、便箋の文章を上から下まで眺める。
そうしてそっと大事そうに封筒へしまい、片付けた。
インデックス「仲良しなの?」
フィアンマ「…そうでもないか」
少し考え、彼は首を横に振る。
口調とは裏腹に、卑屈な程謙虚なのが彼の特徴だ。
フィアンマ「…近々友人がイタリアに来る、とそういう旨の手紙だったよ」
インデックス「嬉しいお知らせだね!」
フィアンマ「ああ。…お前はどうする?」
インデックス「? 何がかな?」
フィアンマ「俺様とその日行動するか、それとも此処に篭るか」
此処、とは即ち聖ピエトロ大聖堂『奥』の事だ。
インデックス「
>>44
」
43 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/01/30(水) 20:38:24.41 ID:Qod3imoH0
フィアンマと共にするんだよ。その人がどんな人なのかも気になるし
44 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/01/30(水) 20:38:51.49 ID:t1pJUkUSO
あなたの友達に会ってみたいかも
45 :
◆2/3UkhVg4u1D
[saga]:2013/01/30(水) 20:47:43.01 ID:V+AKU2bD0
インデックス「あなたの友達に会ってみたいかも」
この、外に出るのを億劫がり、人とロクに関わる姿勢の見えない青年がたった一人と指し示す友人。
一体どんな性格をしているのか、とインデックスは非常に気になった。
彼女自身、友人と呼べる人は元居た教会のシスター位しか居ない為、友人が増やせたら良いな、と思っているのもある。
フィアンマ「そうか。九日後だが」
インデックス「特に何も無ければ問題無く行けるね!」
有事。
即ち、彼らが動かなければならないような大混乱が起きなければ、何の問題もなくフリー。
楽しみ、と笑顔を浮かべるインデックスを見やりつつ、上機嫌なフィアンマは脚を組む。
一週間と二日後が、とても楽しみだった。
そんな訳で。
九日後は、存外早くやって来た。
有事こそ起きなかったものの、少し問題が起きたので、フィアンマがちょっぴり働いたのだ。
なので、いつもより時間の流れが早く感じられた。
一緒に働いたことにより、インデックスは一層彼に懐いた。
しかし、フィアンマは淡々とした様子を一貫して続けている。
フィアンマの友人。
その名を、上条当麻という。
インデックス「あの黒髪の人かな?」
公園で待ち合わせ。
フィアンマはインデックスを連れてやって来た。
時計台の下、一人の人が立っている。
上条当麻の性別(男・女のどちらか。多数決、一人一票で)
>>46-48
46 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/01/30(水) 21:11:30.93 ID:OKWucTZDO
男
47 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/01/30(水) 21:16:35.51 ID:nnvIa+j/o
男
48 :
◆2/3UkhVg4u1D
[saga]:2013/01/30(水) 21:22:40.21 ID:V+AKU2bD0
《男が過半数だったので、締切ます。ご協力ありがとうございました》
上条「おー」
時計台の下。
黒髪をツンツンに立たせた、東洋人の少年だった。
彼はフィアンマを見るなり、のんびりと声を出して手を振った。
清々しいその笑顔は、見ているこちらまでも元気にしてくれる。
快活な少年だ、という第一印象を、上条からインデックスは得た。
フィアンマとは正反対だ、とも思う。
フィアンマ「久しいな」
上条「本当だな。いや、危うく補習になるところだった」
フィアンマ「相変わらず成績は悪いのか」
上条「相変わらずとか言うんじゃねえよ! まあまあかな」
フィアンマ「……どうせ1ばかりなんだろう?」
上条「せ、先生の温情に2もある! あるから!」
セーフセーフ、とジェスチャーを交える上条。
彼はインデックスの存在にはっとして、自己紹介をした。
上条「あ、インデックス…ちゃん、だよな? フィアンマからは聞いてるよ、よろしく。俺は上条当麻。…あ、当麻=上条って事な」
インデックス「フィアンマのお友達だよね、こちらこそよろしくお願いします!」
上条「一緒に観光するのは良いんだけど、どういう関係なんだ?」
フィアンマ「
>>50
」
49 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/01/30(水) 21:30:11.44 ID:t1pJUkUSO
いつか上嬢さんも見てみたいww
50 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/01/30(水) 21:57:44.46 ID:n8m3qXW50
師弟
51 :
◆2/3UkhVg4u1D
[saga]:2013/01/30(水) 22:07:11.99 ID:V+AKU2bD0
フィアンマ「師弟関係だ」
上条「師弟?」
インデックス(こ、これは話を合わせた方が良いのかな?)
見た様子、上条は魔術サイドの人間ではない。
科学、或いは中立に存在する人間だ。
インデックスは少し考え、にこりと笑む。
そして、フィアンマの言葉に口裏を合わせた。
インデックス「うん。お料理とか、色々習わせてもらってるんだよ」
上条「へー。まあ、フィアンマ料理上手だもんな」
フィアンマ「…そうでもないが」
上条「去年食べたアレは美味しかったぜ?」
フィアンマ「偶々舌に合っただけだろう」
上条「卑屈癖は相変わらずだな…」
取り敢えず行こう、という事で、三人は歩き始める。
向かうのは、バチカン美術館。
『ラファエロの間』や『システィーナ礼拝堂』が見所の場所である。
インデックスも勉強の為、最後の審判(フレスコ画)を見る為に訪れた事がある。
インデックス「二人はどうやって仲良くなったの? 馴れ初め…? みたいなものがあったら教えて欲しいかも」
上条「うーん。…フィアンマに助けて貰ったというか…」
インデックス「助けて貰った?」
上条「
>>53
」
52 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/01/30(水) 22:10:33.44 ID:Qod3imoH0
俺が『疫病神』って言われてた時に手を差し伸べてくれたのがフィアンマだったんだ
53 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/01/30(水) 22:12:59.59 ID:HKPabH8+0
うえ
54 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/01/30(水) 22:20:47.18 ID:n8m3qXW50
シリアス?
55 :
◆2/3UkhVg4u1D
[saga]:2013/01/30(水) 22:24:32.00 ID:V+AKU2bD0
《上嬢さんはいつか書きたい。 シリアスは少なめでいくつもりです》
上条「俺が『疫病神』って言われてた時に手を差し伸べてくれたのがフィアンマだったんだ」
インデックス「疫病神? とても見えないかも」
上条「ああ、目に見える話じゃないんだ。…俺の右手は『幻想殺し』って言って、異能ならどんな力でも打ち消す特別な力を持ってる。多分、それで神様の奇跡である幸運も消しちまうんだな。だから、昔から俺は不運で、…友達なんて出来なかった。そればかりか、不幸がこっちにも来るんじゃないかって避けられて」
インデックス「…酷い話だね」
あんまりだ、とインデックスは思う。
上条は、そんな彼女にありがとう、と微笑んだ。
上条「次第に『疫病神』なんて呼ばれるモンだから、俺は人を避けて生きてた。近づいたら石投げられるし」
一人ぼっちの方が、都合が良かった。
そうは言い聞かせていても、上条は寂しい幼少期を送った。
いじめられて泣いていると、不意に頭を撫でられて。
今の見目と遜色無いフィアンマが、微笑みかけてくれた。
ただそれだけで、救われた気がした。
親以外の他人でも、自分に微笑みかけてくれるのだと。
大丈夫だよ、と自分の右手を怯えずに触れてくれる人が居るのだと。
上条「本当、あの時はフィアンマが天使様に見えたな。宗教詳しくないけど。。…ま、今も若干そんな感じあるな」
フィアンマ「……」
インデックス「ベタ褒めだね、フィアンマ」
フィアンマ「…反応に困る」
上条「………っていうか、本当にあの頃から老けないよな」
もう十年近く経つのに、と首を傾げる上条。
アンチエイジングか何かか、とばかりの疑問の視線。
フィアンマ「…
>>57
」
56 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/01/30(水) 22:27:30.82 ID:Qod3imoH0
老けにくいだけだ
57 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/01/30(水) 22:32:46.25 ID:t1pJUkUSO
そういうのはお前の母君に言ってやれ。
俺様は単に老けにくい体質なだけだ
58 :
◆2/3UkhVg4u1D
[saga]:2013/01/30(水) 22:46:09.33 ID:V+AKU2bD0
フィアンマ「…そういうのはお前の母君に言ってやれ」
男に対してはかえって貶し言葉、とため息を漏らし。
良いから展示物を見ろとばかりに指を指す。
フィアンマ「俺様は単に老けにくい体質なだけだ」
特別過ぎる特殊体質により、彼はいつまでも青年のままだ。
計算するのを途中からやめた為、後何百年で死ぬかは把握していない。
ただ、誕生日ケーキへ立てるロウソクの数が途方も無い数であることは間違い無いだろう。
上条「まあ、俺の母さんも若いけど…」
フィアンマ「全く変わらんな。近頃はお会いしていないが」
上条「最後に会ったのって一昨年の春じゃなかったっけ?」
フィアンマ「そうだな」
懐かしい、とぼやいて、彼はてくてくと歩いていく。
インデックスは二人の会話を聞き、思っていた以上に仲良しだ、と理解した。
そして、そのことを嬉しく思う。
インデックス(完全に人嫌いって訳でもなくて一安心かも)
上条「ん…もう夕方か。そろそろ飯にしようぜ」
フィアンマ「ああ。…禁書目録」
インデックス「あっ、うんうん何かな」
フィアンマ「食事にしようという話をしていたのだが」
インデックス「うん、ご飯食べたいんだよ! そういえば、えーっと…とうまはいつまで滞在するの?」
上条「
>>60
」
59 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/01/30(水) 23:01:05.06 ID:nFNsPdJoo
来週一杯
60 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/01/30(水) 23:02:05.88 ID:n8m3qXW50
あと5日間くらいかな
学園都市からの呼び戻しがなければ
61 :
◆2/3UkhVg4u1D
[saga]:2013/01/30(水) 23:09:54.70 ID:V+AKU2bD0
上条「あと5日間くらいかな」
答えて、思い出したように彼は付け加える。
上条「学園都市からの呼び戻しがなければ」
フィアンマ「そうそう無いだろう」
上条「まあな。ましてや、俺は無能力者(レベル0)な訳だし」
学園都市に七人しか存在しない『超能力者(レベル5)』や、ある程度高位の能力者であれば、実験予定などに付き合わせられる恐れもある。
しかし、上条は『幻想殺し』のせいで万年レベル0。
補習や能力の無さによる劣等感からは免れないが、こうした期間に呼び戻される事も無い。
ある意味無能力者で良かったのかもしれない、と上条は思った。
そんな訳で、三人揃って晩御飯。
上条の舌に一番馴染んでいる味の為、ファーストフードだ。
机の上、トレイ一杯に並べられたチーズバーガーやハンバーガーに、上条は目を見張る。
上条「…いつもインデックスちゃんはこれ位食べるのか?」
インデックス「いつもの御飯はもう少し多いかも」
上条「へえ…っていうか、そんなに細いのにこんなに入るのか…」
インデックス「
>>63
」
62 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/01/30(水) 23:11:01.43 ID:nFNsPdJoo
加速
63 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/01/30(水) 23:16:40.18 ID:t1pJUkUSO
いっぱい食べないとこの体は活動維持できないんだよ
64 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/01/30(水) 23:17:16.16 ID:Qod3imoH0
ムスッ そういうことは思っても言わないことが優しさだと思うんだよ
65 :
◆2/3UkhVg4u1D
[saga]:2013/01/30(水) 23:28:46.06 ID:V+AKU2bD0
インデックス「いっぱい食べないとこの体は活動維持できないんだよ」
上条「維持出来ない?」
何かスポーツでもやっているのだろうか、と思う上条。
フィアンマはしばし考え込むと、適当な言い訳をした。
フィアンマ「頭をよく使うんだ。他者よりもカロリー消費が大きい」
上条「あ、なるほど。だからブドウ糖に直接繋がるモンを多めに食べるんだな」
フィアンマ「そういうことだよ」
インデックス「…ブドウ糖って何かな」
フィアンマ「…生きていくに必要な栄養素ということで良い」
インデックス「う、うん」
ひそひそとした問いかけに、ひそひそとした答え。
上条当麻(いっぱんじん)に、魔術関連の用語はなるべく聞かれない方が良い。
一時間程して。
食事と食休み(という名のおしゃべり)を終えた三人は、外へ出た。
まだ陽は落ちきっていないものの、涼しい風が髪を撫でていく。
上条「今日はありがとな」
フィアンマ「ああ」
インデックス「楽しかったかも」
そんな雰囲気が、一瞬にして壊される。
爆風。
目の前が砂塵で隠れる。
不意に、インデックスの体が抱えられた。
インデックス「ッ」
口を手で塞がれる。
『歩く教会』の射程外にある顔面は、防御出来ない。
叫べないまま、インデックスはじたばたと暴れた。
上条「ッ、何だ!?」
フィアンマ「…襲撃か」
がぶ、と暴漢の手に噛み付く。
彼女は、振り返った。
禁書目録を攫おうとした魔術師>>+2
66 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/01/30(水) 23:31:57.86 ID:pZJ8zos40
エリーザベト・バートリ
67 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/01/30(水) 23:33:21.50 ID:Qod3imoH0
リチャード
原作キャラ無理だったらアステカ系のモブ魔術師で
68 :
◆2/3UkhVg4u1D
[saga]:2013/01/30(水) 23:47:49.56 ID:V+AKU2bD0
《
>>67
あの公式SS読んでないのでモブでいきます…申し訳ないです》
魔術師「ッ痛!」
強い歯の食い込みに、思わず手を放す。
インデックスは、そのままドサリと地面に倒れ込む事を覚悟する。
しかし、そうはならなかった。
『歩く教会』を纏っている彼女の事を放っておくと思われたフィアンマが、しっかり抱きとめていた。
魔術師の男は、ギリリと歯ぎしりをし、自らの腕をナイフで切りつけた。
黒曜石の埋め込んであるナイフ。
彼は血液の流れる腕を傾きかけた陽光に当て、奇妙な文言を紡いだ。
フィアンマ(…生贄。太陽、…黒曜石。アステカ系か)
魔術師「喰らえ!」
フィアンマ「…この俺様に、『太陽』で挑むつもりか?」
右方の燃える赤(フィアンマ)。
右と赤と火、太陽と光を司る彼は、足下へ何かを綴る。
『人払い』、そして拘束術式のルーンだった。
その場から光が放たれ、魔術師の身体を貫く。
空中で体勢を変えようとしていた魔術師が、悶え、身動いた。
フィアンマはそのまま、ぐい、と左腕でインデックスを強めに抱き寄せ、右腕を水平に薙ぐ。
いつの間にか現出していた『聖なる右』―――禍々しい『第三の腕』が、魔術師の身体を振り払い、地面へ叩きつけた。
ゴキャッ、という嫌な音と共に、戦いが終わった。
『人払い』が撒かれた為、驚きや怯えの声は無い。
ただ、『人払い』という異能の効かない上条は、フィアンマの行動に眉を潜めていた。
上条「…な、…何だ、今の」
フィアンマ「
>>70
」
69 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/01/30(水) 23:49:15.47 ID:Qod3imoH0
夢だと思って忘れるべきだ……今までの日常を壊したくなければな……
70 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/01/30(水) 23:49:41.65 ID:t1pJUkUSO
え、えーと、えーと…て、手品ーにゃ♪
………何か言えよ
71 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/01/30(水) 23:50:13.52 ID:t1pJUkUSO
安価↓つけてなかった安価↓
72 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/01/31(木) 00:49:44.44 ID:CafxU5nSO
>>69
73 :
◆2/3UkhVg4u1D
[sage]:2013/01/31(木) 10:59:34.35 ID:YI+gX1oAO
今日は夜九時半位に来ます…
74 :
◆2/3UkhVg4u1D
[saga]:2013/01/31(木) 21:32:29.31 ID:nNtlyDoC0
フィアンマ「夢だと思って忘れるべきだ……今までの日常を壊したくなければな……」
低い声。
上条は、首を突っ込むかどうか、迷い。
フィアンマの視線から感じる、『頼むから踏み込まないで欲しい』という感情に、口を噤んだ。
世の中には知らない方が良い事だってある。
最初から最後まで関わるつもりがないのならば、尚更。
上条「…わかった、聞かないで、おく。…警察とか呼ばなくて良いのか?」
フィアンマ「ああ、今呼ぶ」
思い出した様に、フィアンマはズボンのポケットから携帯電話を取り出した。
とはいえ、実際に使用するのは電話ではなく、ストラップとして付けている通信用霊装からだ。
また、連絡する先も警察などではなく、ローマ正教内の然るべき組織。
連絡を終えて。
フィアンマは禁書目録をほとんど抱きかかえるようにして上条をホテルまで送り、聖ピエトロ大聖堂まで戻って来た。
インデックスはというと、フィアンマに強く抱きしめられて以降、一言も発さない。
ぱ、と解放し、彼はインデックスの様子を眺めた。
フィアンマ「…何だ。体調が悪いのか?」
インデックス「…、」
フィアンマ「ああいった目に遭うのが初めてという訳でもあるまい」
インデックス「
>>76
」
75 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/01/31(木) 21:46:31.40 ID:AVrwqi6H0
あなたの友達にはあれでよかったのかなと思って……
76 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/01/31(木) 21:57:19.02 ID:CafxU5nSO
そうじゃなくて。
…とうまに何も説明しなくてよかったの?
77 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/01/31(木) 21:58:41.33 ID:vWfjkxLB0
あなたの大切な日にこんなことがおこるなんて
78 :
◆2/3UkhVg4u1D
[saga]:2013/01/31(木) 22:06:39.67 ID:nNtlyDoC0
インデックス「そうじゃなくて」
フィアンマ「ならば何だ」
聞き返し、フィアンマは『奥』の椅子に腰掛ける。
インデックスも同じく椅子に座り、じっとフィアンマを見つめた。
インデックス「…とうまに何も説明しなくてよかったの?」
あなたの一番の、友達なんでしょう。
そう言わんばかりの口調に、フィアンマは首を傾げる。
言ってどうする、といった様子で。
フィアンマ「良いんだよ」
インデックス「…どうして?」
フィアンマ「…幻想殺しが有用なのは、科学サイドに限った話ではない。……魔術には関わらせたくないんだ。知れば、何かに首を突っ込もうとしてしまう。そうすれば、目立ってしまう。目立ってしまえば、魔術サイド側から上条当麻を利用したがる人間も出てくる」
それは嫌だから、知らせない。
言外にそう述べて、フィアンマは首を横に振る。
インデックス「…とうまを危険な目に遭わせたくないから、何も打ち明けないの?」
フィアンマ「ヤツは本当に不運なんだ。迂闊な行動を取れば、最悪の事態に巻き込まれる場合もある。俺様は、ヤツに平穏な生活を送って欲しい。それだけだ。それ以上は望まん。わかってもらおうとも思わん」
それは、果たして本当の友人と言えるのか、とインデックスは思う。
友達。
それも、たった一人の友達ならば、それは親友である訳で。
親友には何でも打ち明けられるというのが尋常なのでは、と思う。
今日の上条の様子を見る限り、事情を話せば、いざという時フィアンマを助けてくれそうな程、正義感は強そうに思えた。
インデックス「……、…」
フィアンマ「………危険な目に遭うのは、遭わざるを得ない人間が請け負えば良い。関係の無い人間を巻き込む必要など、どこにも無い」
インデックス「……」
フィアンマ「お前には、傷ついて欲しく無い人間など居ないのだろう。だから、そんな事を言えるんだ」
インデックス「
>>80
」
79 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/01/31(木) 22:08:52.95 ID:AVrwqi6H0
そんなことないよ……少なくても私はフィアンマは傷ついて欲しくないと思ってるよ
80 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/01/31(木) 22:10:03.80 ID:CafxU5nSO
↑
81 :
◆2/3UkhVg4u1D
[saga]:2013/01/31(木) 22:21:49.32 ID:nNtlyDoC0
インデックス「そんなことないよ……少なくても私はフィアンマは傷ついて欲しくないと思ってるよ」
フィアンマ「…それは、俺様が死ぬ、或いは深手を負って管理権限が無くなると、また幽閉されるからではないのか?」
インデックス「そんな、」
フィアンマ「俺様に管理権限がある間は、ある程度の自由を与えられる。同じ飼い殺しでも、監禁と軟禁では程度が違うしな」
信じる、という概念が、まったく無い。
もう30日は一緒に過ごしたというのに、全然信じてくれていない。
インデックスは、ギリ、と歯ぎしりをした。
悔しい。
信頼はともかく、信用はされていると思っていた。
図書館というだけでなく、一人の人間として見てもらえている、と。
なのに、この言い草。
まるで、そんな、ペットのような。
確かに、自分は彼に迷惑をかけているかもしれない。
でも、自立した生活を送っている筈だ。
その中でも、彼とは仲良くなりつつあると信じていた。
インデックス「…本気で、言ってるの?」
フィアンマ「……知っているか? 博愛主義者は、本当は誰も愛していないんだよ。愛しているというのは、特別扱いをすることだからな」
遠まわしに言えば。
誰にでもそんなことを言っているのだから、本当は欠片も思っていないのだろう、と。
フィアンマが傷ついて困る、合理的な理由しか存在しないクセに綺麗事を使うな、と。
そういった、冷たい内容の発言だった。
インデックス「いい加減私も怒るかも」
フィアンマ「……ふん」
視線が逸れる。
気まずそうに、ではない。
興味を失った、と言わんばかりだった。
『俺が『疫病神』って言われてた時に手を差し伸べてくれたのがフィアンマだったんだ』
上条の語っていたイメージとまるで違う。
人間不信が、あまりにも過ぎている。
好意的に接しても、好意的に接しても、こうして冷たく返される。
悔しさは、悲しさへ転化した。
ぽた、ぽた、と瞳から溢れ出した甘しょっぱい体液が、『歩く教会』に染み込む。
インデックス「…どう、してそんなこと、…言うの? わ、…私、…何か、した…?」
フィアンマ「……、」
インデックス「たしかに、…管理権限が動いたら、また私は幽閉されるんだよ。また、ひとりぼっちになる。でも、…たったそれだけのことかも。フィアンマに傷ついて欲しくないのは、…理由なんて特に無くて、普通の、当たり前の事なんだよ。だって、私はあなたと仲良くなりたいんだもん」
別に、友好的に接してくれとは言わない。
それにしたって、あまりにも悪意を向け過ぎなのではないか、と。
インデックス「な、のに…どう、してそんなこと、言うのかな。……どうして、信じてくれないの…?」
フィアンマ「……
>>83
」
82 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/01/31(木) 22:25:04.90 ID:CafxU5nSO
kskst
83 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/01/31(木) 23:44:09.38 ID:CafxU5nSO
昔、深く信用したばっかりに、友人から手酷い裏切りを受けた事がある。
…だからもう、俺様は誰かと必要以上に仲良くなるのはやめた
84 :
◆2/3UkhVg4u1D
[saga]:2013/02/01(金) 00:03:02.84 ID:hRKDi2jo0
「……昔、深く信用したばっかりに、友人から手酷い裏切りを受けた事がある」
ぐす、と涙を飲み込み、インデックスはフィアンマを見つめる。
その瞳に、感情の色は見えなかった。
或いは、押し隠しているのかもしれない。
「…フィアンマ、」
「…だからもう、俺様は誰かと必要以上に仲良くなるのはやめた」
「……とうま、は?」
「…住んでいる場所が遠い。だから、さほど会わんし、…関係も絶ち易い」
最初から、信じなかった訳ではなかった。
彼は言っていた。
沢山話して、沢山傷つけられて、今の生活に落ち着いた、と。
長い長い時間でさえ、彼の心の傷を完全に癒す事は出来なかった。
インデックスはぐしぐしと目元を手の甲で擦る。
「……………怖いんだ」
ぽつり、と彼が呟いた。
何が怖いのかについては、語らない。
裏切られるのが怖いのか。
痛い目に遭うのが怖いのか。
また、誰かと仲良くなってしまうのが怖いのか。
「私は、裏切らないよ。…裏切れないっていうのも、わかると思うけど」
「……どうかな。もう分からん。何を信じて何を信じなければ良いのか、…迷うのなら、最初から何も信じないと決めてしまった方が良い」
その方がずっと楽だ。
フィアンマはインデックスを見ず、床に視線を落とした。
落ち込んでいるようにも思えた。
一時間程沈黙して。
彼は、思い出したように謝罪をする。
フィアンマ「…すまなかったな。自分の事情を語る事は、お前に理不尽な傷を与える理由にはならん」
インデックス「
>>86
」
85 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/02/01(金) 00:04:15.33 ID:KT0XKSoT0
ううん……フィアンマが自分のことを話してくれ私……うれしいよ
86 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/01(金) 00:05:30.33 ID:1TqTm+9To
上
87 :
◆2/3UkhVg4u1D
[saga]:2013/02/01(金) 00:15:50.73 ID:hRKDi2jo0
インデックス「ううん……フィアンマが自分のことを話してくれて、私……うれしいよ」
涙はもう引っ込んだ。
別に、自分は嫌われている訳ではない。
ただ、彼は怖がっているだけで。
自分も、彼も悪く無いのだから、悔しがる必要なんて無い。
インデックス「フィアンマがもう一度誰かを信じる気になるまで、私が頑張るだけかも」
フィアンマ「……そうか」
インデックス「うん!」
ふにゃ、と柔らかい笑みを浮かべるインデックスに、フィアンマは僅かに表情を和らげる。
『……………怖いんだ』
インデックス(……なら、私が守ってあげなくちゃね)
そもそも。
フィアンマが本当に義務的にインデックスを禁書目録として管理しているのなら。
『歩く教会』を纏っている彼女を受け止める必要は無かった。
それをわざわざ受け止め、すぐに問題を解決してくれたのだ。
優しいといえば、優しいのだろう。
そもそも、優しくなければ人を信じたり、裏切られたりしない。
翌日。
今日も上条とインデックスとフィアンマは外出、及び観光していた。
美術館の中、展示されている宗教画を眺め、インデックスはその美しさに目を輝かせる。
上条「…あのさ」
小声で話しかけられ、インデックスは首を傾げる。
インデックス「何かな、とうま」
上条「フィアンマは気難しいというか、…人間不審なところが多いしけど、優しくしてやってくれ。俺もよく知らないけど、昔酷い目に遭ってからずっと人間が信じられないんだって言ってた。俺は、こっちには住めないから、さ。頼むよ」
インデックス「
>>89
」
88 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/01(金) 00:17:03.19 ID:gpHI+7gSO
OK、任せな!
89 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/01(金) 00:17:24.94 ID:frBFUPY00
そんなことわざわざ言われなくても分かってる
90 :
◆2/3UkhVg4u1D
[saga]:2013/02/01(金) 00:26:04.89 ID:hRKDi2jo0
《
>>87
×不審 ○不信 ×多いし ○多いけど》
インデックス「そんなことわざわざ言われなくても分かってる」
上条「そっか。良かった」
自分では、理解者にはなれない。
きっと、何でも相談できる親友にはなれない。
そうわかっているから、上条当麻はインデックスの返答に安堵の笑みを浮かべた。
インデックスは薄い胸を張って、任せろとばかりに頷く。
フィアンマ「…何の話をしているんだ」
インデックス「……お昼ご飯の話かも。ね? とうま」
上条「ああ」
フィアンマ「……なら良いが」
釈然としない表情で相槌を打ち、フィアンマは先導するようにして歩き進む。
イタリアで迷うことは、まず無かった。
今日は何も無く。
平穏無事な一日を終え、三人は二人と一人に別れた。
インデックス「フィアンマは暇な時間つまらなくないのかな?」
『奥』へ戻り。
夕食を終え、濡れた髪をタオルで丁寧に拭きながら、インデックスは首を傾げた。
何かと話題を提示して、少しでもフィアンマと会話をしたいようである。
フィアンマ「慣れだ」
インデックス「うーん。…そういえば、最近お昼寝してないかも。私と初めてあった時はぐっすりだったのに」
フィアンマ「
>>92
」
91 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/01(金) 00:31:13.21 ID:1TqTm+9To
加速
92 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/01(金) 01:13:26.85 ID:gpHI+7gSO
それは、俺様と寝たい、と言いたいのか?
93 :
◆2/3UkhVg4u1D
[sage]:2013/02/01(金) 01:20:05.27 ID:a/xJs6GAO
今日(?)はここまで
夕方に来ます
94 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/01(金) 01:33:41.52 ID:gpHI+7gSO
乙
95 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/01(金) 07:46:22.00 ID:1TqTm+9To
乙
96 :
◆2/3UkhVg4u1D
[saga]:2013/02/01(金) 18:07:18.06 ID:NAmr+m1x0
フィアンマ「それは、俺様と寝たい、と言いたいのか?」
インデックス「い、言ってないかも! 言ってないんだよ! フィアンマのえっち!!」
フィアンマ「……、」
わたわたわた、とインデックスは慌てた様子で罵倒までする。
何がどう性的<えっち>な発言だったのかわからず、フィアンマは首を傾げた。
彼はインデックスのように見目の幼い少女に興奮する性的嗜好は無い。
インデックス「た、っただ、私は最近、フィアンマがお昼寝しているところを見ないなあって思っただけかも!」
フィアンマ「…そうか」
インデックス「べ、別に一緒に寝たい訳じゃないよ!」
フィアンマ「……そうか」
インデックス「…で、でも、…フィアンマが一緒に寝たいっていうなら、どうしてもっていうなら…」
フィアンマ「……、…というよりも、先程の発言のどの辺りが卑猥だったんだ?」
無自覚の言葉責め。
うぐう、とインデックスは口ごもる。
魔道書の中には、性的なことに関する知識もあった。
沢山の辞書も頭に入っているインデックスには、充分過ぎる程、性的なことを想像出来るだけの知識がある。
インデックス「
>>98
」
97 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/02/01(金) 18:10:23.81 ID:KT0XKSoT0
いっしょに寝るっていうことは……そ、その愛し合った人のことで……ボソボソ
98 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/01(金) 18:15:54.86 ID:gpHI+7gSO
単純に一緒にお昼寝のつもりが…インさん耳年増やねー安価↓
99 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/02/01(金) 18:26:55.59 ID:KT0XKSoT0
と、とにかく、今後はそんなことは言っちゃダメなんだよ/////
100 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/01(金) 18:27:59.20 ID:0QoSqkIl0
97
101 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/01(金) 18:28:01.80 ID:gpHI+7gSO
100げと
102 :
◆2/3UkhVg4u1D
[saga]:2013/02/01(金) 19:11:47.77 ID:NAmr+m1x0
インデックス「と、とにかく、今後はそんなことは言っちゃダメなんだよ/////」
顔を真っ赤にしながら言うインデックス。
釈然としないながらも突っ込んで聞くつもりはないのか、フィアンマはわかったわかったと頷いた。
インデックス「そ、添い寝ならしてあげなくもないかも」
フィアンマ「……添い寝以外に何かあるのか?」
インデックス「あ、…ぅ、……もう!」
ぷい、とそっぽを向くインデックス。
いやらしいことを想像してしまったのは自分の責任だが、認めてしまうにはあまりにもバツが悪い。
フィアンマはというと、思春期の女の不安定さはよくあることだと自分に言い聞かせ、立ち上がって風呂場へ消えた。
ようやく乾いた髪にため息を漏らし、インデックスはタオルを洗い場へ片付ける。
彼らの生活面における世話は、何も知らされていないシスターが業務的に行っていた。
インデックス(生まれつきローマ正教徒じゃないのに何も知らないっていうのも不思議、かも?)
しかし、『神の右席』とは原罪と最も縁遠い。
それを考慮すれば、性的な方面を全く知らなくても仕方が無い事である。
フィアンマが入浴を終えて戻ってくると、インデックスは既に眠っていた。
むにゃむにゃ、と寝言を漏らす彼女の体にかかっている毛布の端を直し、フィアンマは欠伸を噛み殺す。
欠伸は出たものの、まだ眠い訳ではない。
インデックス「すぅ……」
フィアンマ「……」
最後に見た時、この少女は、物心もつかない幼児だった。
なので、どうしても幼児のようなイメージが先行してしまう。
フィアンマ「……」
自分が、この少女の生活を想わなければ。
この少女が禁書目録として過酷な運命を辿る事は、無かったのでは。
そう思い、フィアンマは口ごもる。
彼はかつてインデックスの両親からこの少女の身柄を任され、手配した。
何か良い事をすれば、ほぼ必ず裏目に出てしまう。
唇を噛んだ。ぐ、と歯を立てる。
翌日、珍しく仕事があった。
インデックス「んん、おはようフィアンマ」
フィアンマ「ああ。…仕事だ」
インデックス「お仕事? 何すれば…ふぁ、…良いのかな?」
フィアンマ「
>>104
」
103 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/02/01(金) 19:22:15.40 ID:KT0XKSoT0
とりあえず顔を洗って完全に目を覚ませ。話はそれからだ
104 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/01(金) 19:26:03.95 ID:1TqTm+9To
上
105 :
◆2/3UkhVg4u1D
[saga]:2013/02/01(金) 19:33:14.59 ID:NAmr+m1x0
フィアンマ「とりあえず顔を洗って完全に目を覚ませ。話はそれからだ」
インデックス「んん……」
ぐしぐし、と指で目元を擦り、インデックスは起き上がる。
そして洗面所で顔を洗い、『歩く教会』をしっかりと着直した。
フィアンマはというと、林檎に歯を立てて口にしたまま、身支度を整えていた。
彼の様子からして、どうやら外に出る仕事のようである。
インデックス「目が覚めたんだよ。出かけるの?」
フィアンマ「俺様とではないぞ」
インデックス「え?」
フィアンマ「お前は教皇さんと、だ。イギリス清教の最大主教と会合がある」
インデックス「交渉に際して『知識の宝庫』を置いておく、ってことだね」
フィアンマ「そういうことだ」
インデックス「フィアンマはどうするの?」
フィアンマ「迷っている」
食べ終え、林檎のゴミをゴミ箱へ放り。
フィアンマは、やや億劫そうにインデックスを見つめた。
フィアンマ「…身分を隠してついていっても良いのだがね。俺様には幾つかの"顔"と名前があるし」
言外に、どうして欲しいか、そう意見を問われている。
思って、インデックスは言葉を返した。
インデックス「
>>107
」
106 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/02/01(金) 19:34:37.77 ID:KT0XKSoT0
私は知っている人といっしょに居たほうが安心して仕事が出来るんだよ
107 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/02/01(金) 19:42:21.13 ID:P/ZyPhu1o
死ね
108 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/01(金) 20:47:21.72 ID:6gqfj2VDO
ついて来てほしいかも
109 :
◆2/3UkhVg4u1D
[saga]:2013/02/01(金) 20:49:29.52 ID:NAmr+m1x0
インデックス「死ね」
フィアンマ「…唐突に何だ」
インデックス「そこの本のタイトルかも。ちょっとだけ読ませて欲しいな」
彼女が指差したのは、フィアンマの背後にある本。
タイトルは『火星(marte)』である。
死ね(morte)とはやや発音が似ている為、聞き間違ったようだ。
インデックスは本を取ってもらいながら、答える。
インデックス「どっちでも良いんだよ。あなたはお外が嫌いだろうし」
フィアンマ「んー…」
インデックス「でも、出来れば一緒が良いかも。あんまり経験は無いけど、会合は緊張するもん」
フィアンマ「……」
インデックス「無理は言わないけど…ついて来て欲しいかも」
見知った顔には、傍に居て欲しい。
本を抱え、祈るような体勢で、彼女はそう言う。
健気な頼み方に、フィアンマは少しだけ悩んで。
フィアンマ「…ついていけば良いんだろう」
インデックス「ありがとう」
にへら、と柔らかで愛らしい笑みを浮かべ、インデックスは速読を終えて本を本棚へしまう。
会合は三時間に及んだ。
妙な協定を結ばされないよう、細心の注意を払った会話。
途中何名か、ローマ教皇の付き添い書記官が倒れた。
そして。
インデックス「おなかへったおなかへったおなかへったー!」
インデックスはいつも通りだった。
彼女はあくまで交渉材料、物的扱い。
即ち、緊張する必要がさほど無い。
なるようにしかならないと知っているから。
フィアンマ「先程までの重々しい雰囲気はどうした」
インデックス「
>>111
」
110 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/02/01(金) 20:50:28.52 ID:KT0XKSoT0
おなかが減ったら動けないんだよ
111 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/02/01(金) 20:51:11.23 ID:P/ZyPhu1o
うるせー、腹減ってんだよ!
112 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/01(金) 21:01:48.56 ID:4Qf6UZwV0
↑のコメは安価下でいいとおう
しねだのうるせーだの
113 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/01(金) 21:12:32.60 ID:gpHI+7gSO
じゃあ、一応置いとくか。安価なら
『空腹』という緊急事態の前には全ての事象が塵芥と化すんだよ!クワッ
114 :
◆2/3UkhVg4u1D
[saga]:2013/02/01(金) 21:27:28.82 ID:NAmr+m1x0
《そうします…出来ればセリフ安価の時にはインさんっぽい口調の内容でお願いします》
インデックス「『空腹』という緊急事態の前には全ての事象が塵芥と化すんだよ!」
くわっ、と見開かれた目。
愛らしい顔でなければ、並大抵の人間は仰け反るところだろう。
食への執着が、ゴゴゴゴゴ、という文字にでも変換されそうな雰囲気と化している。
インデックス「ぎぶみーごはん! ごはんごはん! 何をさしおいても食事なんだよ!」
フィアンマ「…わかった」
だから叫ぶな、とインデックスの頭をぽふぽふと触り。
フィアンマは彼女の手を引いててくてくと歩き始める。
向かう先はビュッフェ形式のレストランだった。
レストラン、というと格式が高いが、要するに食事処である。
インデックス「! 食べ放題!?」
フィアンマ「ああ。好きなだけ取り皿によそって食べろ」
インデックス「うん!」
わーい、と元気良く皿へよそっていくインデックス。
出禁一軒目だろうな、とフィアンマはぼんやりと思う。
肉料理、スパゲッティー、魚介類料理、パン。
それぞれてんこ盛りの皿。
それら全ては、インデックスの食事だった。
サンドイッチをつまみながら、フィアンマは彼女の前にサラダの入った大きいボウルを置く。
インデックス「むぐ、」
フィアンマ「…喉に詰まらせるなよ」
インデックス「
>>116
」
115 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/01(金) 21:28:43.88 ID:1TqTm+9To
そんなに子供じゃないかも
116 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/02/01(金) 21:29:59.40 ID:P/ZyPhu1o
うっ、うるさいかも!
117 :
◆2/3UkhVg4u1D
[saga]:2013/02/01(金) 21:53:16.14 ID:NAmr+m1x0
インデックス「うっ、うるさいかも!」
言われなくてもわかっている、子供扱いするな。
そう言わんばかりにむすくれ、インデックスはもぐもぐと口に物を突っ込んでいく。
ローストチキンを詰め込んでいると、唐突に喉に詰まる。
うぐぐ、と手をバタつかせる彼女に水を飲ませてやりながら、やれやれとフィアンマは肩を竦めた。
インデックス「…う、…うう。死ぬかと思ったんだよ…」
フィアンマ「……」
インデックス「う…た、偶々かも」
フィアンマ「…そうか」
インデックス「……」
フィアンマ「……」
インデックス「…だ、大体フィアンマが気をつけろとか言うから逆に詰まったんだからね!」
フィアンマ「…そうか」
インデックス「………、ごめんなさい」
フィアンマ「反省は良いから食べろ」
あまりの素っ気ない対応に耐え兼ねたインデックスの謝罪を流し、フィアンマは食事を勧める。
彼は思い出したようにドルチェの盛られた皿を彼女の前に置いた。
インデックス「フィアンマは食べないの?」
フィアンマ「
>>119
」
118 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/02/01(金) 21:54:54.26 ID:KT0XKSoT0
俺様は最低限に必要な分だけで十分だ
119 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/01(金) 22:00:31.98 ID:4Qf6UZwV0
縺縺
120 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/02/01(金) 22:07:19.80 ID:KT0XKSoT0
文字化けなので↑2で
121 :
◆2/3UkhVg4u1D
[saga]:2013/02/01(金) 22:18:57.44 ID:NAmr+m1x0
フィアンマ「俺様は最低限に必要な分だけで十分だ」
そう言う彼の前に置かれている皿の上に乗っている料理は少ない。
パン一つ、肉ひと切れ、マリネの魚ひと切れ、ふた摘みのサラダ、ティラミス一つ。
インデックス「それにしても最低限過ぎるかも」
フィアンマ「お前と違って見習いではないのでな」
インデックス「う」
インデックスは、修道女見習いだ。
一切の嗜好品を禁じられているのだが、時々破ってしまう。
加えて、必要以上に食べ過ぎてしまうのも、また事実。
しかし、食べない訳にもいかないので、もぐもぐと食べていく。
インデックス「甘いものが好きなの?」
気分を切り替え、話題を提供する。
手作りのタルトフィリング、ティラミス。
ドルチェが好きなのだろうか、とインデックスは首を傾げる。
それを聞いてどうこうというものでもないのだが。
フィアンマ「
>>123
」
122 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/02/01(金) 22:20:07.54 ID:KT0XKSoT0
少なくても辛味や苦味よりは好きなほうだ
123 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/01(金) 22:20:51.83 ID:gpHI+7gSO
いいか、インデックス…ガシ
甘味は『正義』なんだキリッ
124 :
◆2/3UkhVg4u1D
[saga]:2013/02/01(金) 22:49:52.54 ID:NAmr+m1x0
「いいか、インデックス…」
フォークをナプキンに置き。
右方のフィアンマは、インデックスの両肩を両手で掴む。
がしっ、と掴まれる。
普段無気力な瞳が、ギラギラと情熱に輝いていた。
インデックスはスプーンを手にしたまま、ピシリと固まる。
何だか、とてつもなく嫌な予感がした。
「な、何かな…」
「甘味は『正義』なんだ」
キリッ、という効果音のつきそうな真剣な表情。
こんなにもやる気に満ちたフィアンマを見たことがあっただろうか。
いや、ない(反語)。
固まったインデックスへ、彼は語る。
「砂糖が出来る前には、人々は砂糖黍の茎を噛んで甘い汁を啜っていた。何故そんなことをしたかといえば、現代の人間と同じように甘味が誰よりも何よりも愛されたからだ。時代によっては砂糖は金の代わりとされ、沢山の物と交換することが出来た。つまり、それは一種の砂糖信仰と言っても良い程だ。愛されているからな。我らが主に向ける我々聖職者の感情にも等しいかもしれん。邪教ではない。お前も知ってのことだろうが、十字教徒とはマナの時代より甘味を愛する。そして、甘味は人々を笑顔にする、元気にもする。女に際しては冷え性などが問題とされているが、野菜などから甘味を抽出したものであればその心配は無い。子供は甘い菓子を与えられれば途端に元気を出すし、科学サイドでは適量の甘いものが脳の疲れを取るとも言われている。砂糖を巡って戦争が起きる事もあるが、砂糖が充分量足りていれば戦争などすぐさま集結するだろう。甘みに勝る強さなど無いんだよ。甘い蜜を吸う、という表現もあるが、甘みとは財産をも意味するんだ。甘味こそが絶対の正義だ」
分かるか、と語る彼は、ちょっぴり怖い。
怒ってはいない。
むしろ、その表情は嬉しさに近い感情に満ちている。
一時間程語り。
フィアンマは再び無気力な姿勢へ戻り、食事を再開した。
フィアンマ「……まあ、そういうことだ。好き、の言葉では表現出来なかった」
インデックス「
>>126
」
125 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/02/01(金) 22:50:53.65 ID:KT0XKSoT0
あ、うん
126 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/01(金) 22:54:25.81 ID:gpHI+7gSO
うん。あなたの甘味へかける魂はよくわかったんだようんわかったから更に語らなくてもいいんだよ図説やボディーランゲージもいらないんだよちょ、止まっ…誰かこの人止めて欲しいかも!
127 :
◆2/3UkhVg4u1D
[saga]:2013/02/01(金) 23:07:45.99 ID:NAmr+m1x0
インデックス「うん。あなたの甘味へかける魂はよくわかったんだようんわかったから更に語らなくてもいいんだよ図説やボディーランゲージもいらないんだよちょ、止まっ…誰かこの人止めて欲しいかも!」
一度語りだすと、もっと語りたくなる。
暴走気味に甘味の素晴らしさ、歴史、利点について話すヒートアップした姿勢にちょっとした恐怖を覚えながら、インデックスは助けを求める。
店員は彼を止めようとしたものの、その情熱と語りの上手さに踏みとどまる。
ドルチェ担当の店員に至っては感心して聞くばかりで、どうにも止めてくれそうにない。
彼が本当に満足し終わるまで、三時間程の語りが必要だった。
インデックス「た、ただいま…ぐったりなんだよ…」
客と店員を甘味信者にしたフィアンマは、支払いを免除され、インデックスと共に帰って来た。
上機嫌な彼の様子を見やりながら、インデックスはぐったりとしている。
確かに聞いていて興味深い話や、話し方も楽しいものだったが、疲れた。
フィアンマ「何をそんなに疲れているんだ」
食事をしただけだろう、と首を傾げるフィアンマ。
インデックス「
>>129
」
128 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/01(金) 23:08:55.29 ID:gpHI+7gSO
kskst
129 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/01(金) 23:40:01.12 ID:1TqTm+9To
話がながすぎるんだよ
130 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/01(金) 23:41:58.29 ID:4Qf6UZwV0
周りの視線が痛かったんだよ
131 :
◆2/3UkhVg4u1D
[saga]:2013/02/02(土) 00:12:55.31 ID:zsLrGV/y0
インデックス「話がながすぎるんだよ」
もう、と叱るような声で言うも、フィアンマは不思議そうな表情を浮かべたままで。
フィアンマ「そうか? あれでも抑えたのだがね」
インデックス「あれでなの!?」
驚くインデックスだったが、フィアンマはマイペースに椅子へ腰掛ける。
そして本を手に取り、のんびりと読み始めた。
人の話を聞いているんだろうか、と思いながら、インデックスは彼に近寄る。
フィアンマは文字の羅列を目で追いながら、インデックスの言葉に応えた。
インデックス「何読んでるの?」
フィアンマ「童話だよ」
インデックス「どの童話?」
フィアンマ「人魚姫だ」
インデックス「アンデルセン童話だね」
フィアンマ「悲恋の話だ」
インデックス「…フィアンマは、恋をしたことってあるの?」
フィアンマ「
>>133
」
132 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/02(土) 00:13:59.21 ID:ZCHsxR8SO
いつも一方通行だったがね
133 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/02/02(土) 00:14:15.28 ID:cWkqydAd0
俺様の友好関係を考えればわかるはずだ……あるはずがないだろ……
134 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/02(土) 00:15:27.45 ID:IbvNJVFno
いまお前にしているよ
……なんてな
135 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/02/02(土) 00:16:48.49 ID:cWkqydAd0
できたらいいんで。下の
>>134
にしてもらえますか?
踏み台にしたつもりが取ってしまった……
136 :
◆2/3UkhVg4u1D
[saga]:2013/02/02(土) 00:25:38.05 ID:zsLrGV/y0
フィアンマ「いまお前にしているよ」
インデックス「…え?」
インデックスはドキリと胸が高鳴った事を感じ、固まる。
心拍数が高まり、体が熱くなる。
フィアンマ「……なんてな」
一気に、力が抜けた。
からかわれた。
インデックス「っっ、いじわる!」
フィアンマ「そんなに怒らずとも良いだろう」
インデックス「……もう!」
ふい、とそっぽを向く。
しばし沈黙した後、彼女は問いかけた。
インデックス「初恋の思い出は」
フィアンマ「…思い返してみたが、無かったな」
インデックス「……」
フィアンマ「…何だ、その残念そうな顔は」
インデックス「女の子は往々にして恋のお話が好きなものなんだよ?」
フィアンマ「知らんよ」
インデックス「むう」
素っ気ないかも、とむくれるインデックス。
彼女はもぞもぞと、フィアンマの膝に座った。
甘い匂いの漂う髪が、フィアンマの顎下へ。
インデックス「んんー」
フィアンマ「…何をしているんだ」
インデックス「お膝に座ってるんだよ?」
フィアンマ「……何の為に」
インデックス「
>>138
」
今日はここまで。
お疲れ様でした。
137 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/02(土) 00:28:59.25 ID:ZCHsxR8SO
乙。今日は早いなぁ…
安価なら少しはあなたが意識するかなって。
138 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/02(土) 00:31:02.61 ID:IbvNJVFno
上
139 :
◆2/3UkhVg4u1D
[saga]:2013/02/02(土) 16:09:31.62 ID:C5Q7bXvm0
インデックス「少しはあなたが意識するかなって」
フィアンマ「意識?」
インデックス「恋の話かも」
ふふ、と悪戯っぽく笑う愛らしい顔。
彼女は、恋愛の何たるかはわからない。
知識はあっても、物語は知っていて、感動したことがあっても。
人との関わりが極端に少なかった彼女は、恋をしたことが無い。
ただ、恋愛は人の精神を磨いたり、逆に堕落させることを知っている。
インデックス(…好きって言われてときめいたのは、…そういうことなのかな)
自分の感情を観察してみる。
もしかして。もしかすると。
自分は、彼に対し淡い程度の恋情を抱いているのかもしれない。
それ自体は良くない事なのだけれども。
フィアンマ「…自分が修道女見習いだということを忘れているんじゃないだろうな?」
インデックス「
>>141
」
140 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/02(土) 16:44:54.04 ID:ZCHsxR8SO
見習いだからこそ、かも。
…ねぇ、私はまだ見習いだから、少しくらい戒律に背いちゃってもしょうがないんだよ?ギュウ
141 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/02(土) 16:54:24.14 ID:YRJ/5LTH0
『禁書目録』兼任の修道女見習いだから、大目に見てほしいかも。
142 :
◆2/3UkhVg4u1D
[saga]:2013/02/02(土) 17:04:03.05 ID:C5Q7bXvm0
インデックス「『禁書目録』兼任の修道女見習いだから、大目に見てほしいかも」
えへ、とはにかんだ笑み。
毒気を抜かれ、フィアンマは肩を竦める。
インデックスは機嫌よく猫のように彼にくっついて甘える。
修道女は基本神の花嫁とされている。
だが、見習いともなれば婚約期間のようなものだ。
ある意味、人間の概念で言えば、婚約破棄で引き返せる。
最も、『禁書目録』という過酷な任を請け負っている彼女は、修道女をやめられはしないだろう。
彼女が修道女、及び『禁書目録』をやめるということは。
それ即ち、インデックスと同じように絶対記憶能力を持っている誰かに、過酷な任を押し付けるということなのだから。
フィアンマはインデックスが好きな訳でも嫌いな訳でもないので、好きにさせている。
インデックス「…あったかいね」
あなたの体温が、と彼女は呟いた。
何を当たり前な事を、と彼はため息をついた。
フィアンマ「死体のような生活を送っているとはいえ、俺様は生者だぞ。生きている以上、体温が存在するのは当たり前だろう」
インデックス「…うん」
フィアンマ「……元気が無いな」
インデックス「
>>144
」
143 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/02(土) 18:32:33.68 ID:1SCgfyKX0
ま た お ま え か
144 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/02(土) 18:55:52.80 ID:ZCHsxR8SO
…ねぇ、私達はやっぱり、こうやって魔導図書館、神の右席として生きていくしかないのかな
私は、嫌なんだよ。こんな、自分で自分の生き方が決められない、死んでるみたいな生き方なんて。
145 :
◆2/3UkhVg4u1D
[saga]:2013/02/02(土) 20:47:49.67 ID:sBK5CDVD0
《
>>143
はい》
インデックス「…ねぇ、私達はやっぱり、こうやって魔導図書館、神の右席として生きていくしかないのかな」
フィアンマ「……、…」
体温がある、普通の人間なのに。
インデックス「私は、嫌なんだよ。こんな、自分で自分の生き方が決められない、死んでるみたいな生き方なんて」
普通に笑って、普通に泣いて、普通に怒れて。
普通に息をして、普通に動ける、普通の人間なのに。
こんなところへ閉じこもって。
物のように扱われる。
フィアンマは最終兵器として。
インデックスは図書館として。
物品として扱われる日々。
嫌だ、と感じた。
上条当麻という一般人と触れ合い、インデックスはそう思うようになっていた。
まるで、禁断の果実を口にし、知恵を得た人間のように。
フィアンマ「……ならば、その任を誰か、お前と同じく絶対記憶能力を持つ人間を捜して押し付けてみるか?」
インデックス「……、」
フィアンマ「…誰かを犠牲にしてまで此処から出たいのか。その先があるとでも?」
インデックス「
>>147
」
146 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/02(土) 20:56:20.05 ID:IbvNJVFno
加速
147 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/02(土) 21:24:17.32 ID:1SCgfyKX0
…………それは
148 :
◆2/3UkhVg4u1D
[saga]:2013/02/02(土) 21:34:11.45 ID:sBK5CDVD0
インデックス「…………それは」
頷けない。
だって、インデックスは優しい少女だから。
誰かが傷つく位なら、自分が傷つくことを選ぶ側の人間だから。
口ごもる彼女に、フィアンマは小さく笑った。
馬鹿にするような、嘲笑の意味合いを持つそれではない。
幼児を諭すような、大人の笑みだった。優しい笑顔である。
フィアンマ「…そういう訳ではないんだろう?」
インデックス「……」
フィアンマ「誰も傷つかないのならともかく、…お前が味わった苦痛を、誰かに押し付けてまで逃げたいという訳でもないんだろう」
インデックス「……、」
フィアンマ「…ならば、諦める他あるまい」
そっと。
手のひらが、頭に置かれる。
本を放り片付け、フィアンマはしばらくインデックスの頭を撫でる。
そして、目を伏せ、謝罪した。
フィアンマ「…すまなかったな」
インデックス「? どうして、フィアンマが謝るの?」
フィアンマ「……絶対記憶能力のことを知らなかったとはいえ、お前をローマ正教で管理、保護すると決めたのは俺様だ。利用される恐れを少しでも理解出来て、予想出来ていながら、それでも引き入れてしまった。流石にお前は覚えていないだろうが、お前の両親に任され、俺様はお前をローナ正教まで連れて来た」
一般信徒として引き入れられることを祈って。
しかし、そうはならないままに。
フィアンマ「……、…すまなかった。恨んでも構わんぞ」
インデックス「
>>150
」
149 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/02(土) 21:53:33.79 ID:VZzYN2oIO
フィアンマが謝ることなんてないんだよ。ただ私も普通の女の子みたいに学校行って友達と遊んだり勉強したり、普通に恋愛…なんかもしてみたいなぁなんてちょっと思っただけ。私こそごめんね困らせるようなこと言って
150 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/02(土) 21:54:06.15 ID:IbvNJVFno
上
151 :
◆2/3UkhVg4u1D
[saga]:2013/02/02(土) 22:04:25.34 ID:sBK5CDVD0
インデックス「フィアンマが謝ることなんてないんだよ」
だって、何も悪いことをしていないのだから。
インデックスの生活を慮って、一番安全なルートを選択してくれたのだから。
恨む必要など、欠片も無い。
インデックス「ただ、私も普通の女の子みたいに学校行って友達と遊んだり勉強したり、普通に恋愛…なんかもしてみたいなぁ、なんてちょっと思っただけ」
ただそれだけ、と彼女は薄く笑む。
諦念を湛えた、哀しい笑みだった。
沈黙するフィアンマの胸板へ軽く頭をもたれ、彼女は見上げながら言う。
インデックス「私こそ、ごめんね。困らせるようなこと言って」
フィアンマ「……、」
インデックス「…あのね。でも、フィアンマと一緒にこの部屋に居る生活は嫌いじゃないんだよ。だって、フィアンマはお外が好きじゃないんだから、それに合わせるは当然のことかも。私が不満なのは、そこのことじゃないから。フィアンマが嫌な訳じゃ、ないからね。安心して欲しいかも」
他人に合わせるのが嫌なのではなく。
機械的、業務的な生活を余儀なくされるのが、嫌なだけ。
しかし、それも仕方のないことだ。
学校に行くなど、夢のまた夢。
学校へ行くということは、フィアンマと離れるということ。
管理権限の及ばない場所へ長時間居るということは、反逆に等しい。
それでなくとも、彼女の頭の中の魔道書を狙う魔術師は絶えない。
だからといって『禁書目録』を放り出せば、他の誰かが苦しい思いをする。
フィアンマ「……、…」
インデックス「………」
フィアンマ「……学校へ行く事は叶わんが、…部下のシスターをお前の傍に置く事は、出来るだろう。教会から教会へ移動する分には、夜更けまでに此処へ戻ってくれば構わんのだから」
そこまで言って、フィアンマは少し黙り込んで考える。
人は嫌いだが、彼女が望むなら交渉もやむを得ない、と思う。
フィアンマ「望むのなら、手配してやる。日中は、そのシスターと歓談や遊戯、勉強を楽しめば良い。仕事の場合は勿論不可能、夕暮れには此処へ戻ってきてもらうことになるが」
インデックス「
>>153
」
152 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/02(土) 22:24:12.12 ID:VZzYN2oIO
そうだ学校だ!ないなら作っちゃえばいいんだよ!(提案)
153 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/02(土) 22:27:08.18 ID:IbvNJVFno
べつにそこまでしてくれなくていいよ
あなたといる時間もとっても楽しいしね
154 :
◆2/3UkhVg4u1D
[saga]:2013/02/02(土) 22:36:24.29 ID:sBK5CDVD0
インデックス「べつにそこまでしてくれなくていいよ」
大丈夫、とインデックスは首を横に振った。
彼にストレスをかけてまでしたいことでもない、と思う。
それに。
交渉の上に築かれた関係など、相手のシスターにも重荷となってしまうだけだ。
誰かに迷惑をかけてまで、自分のわがままを突き通そうとは思わない。
インデックス「あなたといる時間もとっても楽しいしね」
だから気にしなくて良い。
彼女は、そんな意思を込めて優しく微笑みかける。
自分はまだまだ恵まれている方だ、と思いたい。
こうして平穏な生活を送れている時点で、恵まれている、と。
フィアンマ「……」
インデックス「……、…フィアンマ?」
ふい、と顔を逸らした彼の瞳が潤んでいるように思えた。
インデックスは、どこか痛いのだろうかと心配に思って問いかける。
インデックス「ど、どうかしたの? 泣くようなこと言ったかな」
フィアンマ「
>>156
」
155 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/02(土) 22:41:12.47 ID:ZCHsxR8SO
泣いてない
156 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/02(土) 22:42:19.32 ID:IbvNJVFno
上
157 :
◆2/3UkhVg4u1D
[saga]:2013/02/02(土) 22:48:17.21 ID:sBK5CDVD0
フィアンマ「泣いてない」
ぐし、と目元を擦り、彼は首を横に振る。
嘘だ、と直感的にインデックスは思った。
だが、彼にも男としてのプライドがある。
女の子の前で、泣いたなどと認める訳にはいかない。
インデックス「そう?」
フィアンマ「そうだ」
なら良いけれど、と脚をパタつかせ。
そうしてようやくフィアンマの膝上から折り、彼女は寝る為の準備を始めた。
インデックス「おやすみ、フィアンマ」
フィアンマ「…ああ」
おやすみ、と。
いつか返してくれたら、いいなあ。
そんなことを思いながら、インデックスは寝床へ入る。
翌日。
右方のフィアンマは、どんよりとしていた。
見た感じからして、落ち込んでしまっている。
インデックス「おはよう。…だ、大丈夫?」
フィアンマ「…上条当麻が帰ってしまってな」
インデックス「え、でもとうまは五日位居るって言ってたし、まだ帰るには早いんだよ?」
フィアンマ「呼び出しを受けたそうだ。……書類の不備によるトラブルだそうだ」
インデックス「……不運かも」
フィアンマ「…いつもそうだよ。……」
インデックス「…げ、元気出して。ね?」
フィアンマ「俺様は元気だよ…」
元気ではない。
がっくりと落ち込んでいる。
インデックスはしばし、どうするか悩んだ。
(インデックスは)どうやって元気づける?>>+2
158 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/02(土) 22:49:34.47 ID:ZCHsxR8SO
おいしい甘い物食いに行こうぜババロアとかミルフィーユ食いに行こうぜ
159 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/02(土) 22:51:16.53 ID:IbvNJVFno
抱きしめる
160 :
◆2/3UkhVg4u1D
[saga]:2013/02/02(土) 23:03:56.10 ID:sBK5CDVD0
悩んだ結果、彼女はその細身の体躯全部で、彼に抱きついた。
全身で抱きつき、そのまま、ぎゅううー、と強く腕に力を込める。
腕に力を込めるとはいっても、彼女の細腕に大した力は無いのだが。
フィアンマ「…?」
インデックス「……」
ぎゅー、と抱きついたまま、離れない。
お腹が空いてきたが、要求を我慢して、抱きついたまま、インデックスは動かないでいた。
抱きしめ返すという発想もなく、フィアンマはインデックスを見つめる。
フィアンマ「…何だ」
インデックス「人ってね、抱きしめられると落ち着くんだよ」
フィアンマ「……」
インデックス「私は、魔力の必要な魔術は使えないけど。でも、こうやって手足を使う事は出来る」
フィアンマ「……、」
インデックス「とうまならきっと、また旅行に来てくれるよ。だって、フィアンマの一番の友達なんだもん。当たり前かも」
フィアンマ「………」
インデックス「…だから、元気出して欲しいな」
フィアンマ「……ん」
ぽふぽふ、とインデックスの頭を軽く叩いて撫で、フィアンマはゆっくりと息を吐きだした。
嫌っていない人間から抱きしめられれば、確かに落ち着く。
フィアンマ「……今日、出かけたいのなら出かけても良いぞ」
気分が良いから、と彼は付け加えた。
インデックスは、僅かに腕の力を緩める。
インデックス「
>>162
」
161 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/02/02(土) 23:05:21.41 ID:cWkqydAd0
うん。その時はあなたもいっしょにね
安価↓
162 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/02(土) 23:29:39.33 ID:IbvNJVFno
フィアンマと一緒にローマ市街を散策してみたいかも
163 :
◆2/3UkhVg4u1D
[saga]:2013/02/02(土) 23:40:32.14 ID:sBK5CDVD0
インデックス「フィアンマと一緒にローマ市街を散策してみたいかも」
無理をしない範囲で良いから、と彼女は微笑む。
フィアンマはこくりと頷いて、インデックスから離れると身支度をした。
本日のモーニングは外食に決定されたらしい。
そんな訳で、ローマでもそこそこ名の知れたカフェへとやって来た。
メニューの一番上から一番下までを一品ずつ注文するというテロを仕掛け、インデックスは料理が届くまでのんびりと待っていた。
ちなみにここはパンとケーキが非常に有名な店である。
手作りが有名だったのか、胚芽が有名だったのか。
思い出せないな、とフィアンマはぼんやりと考える。
十分程して、次々と彼女の前に皿が並べられていった。
不思議の国のアリスのお茶会<パーティー>も真っ青な料理の数々だ。
フィアンマはというと、ティラミスサンドを二切れ食べながら、静かにミルクティーを啜っている。
インデックス「ん、美味しい」
フィアンマ「そうか」
あの小柄な少女の胃袋に、果たして入り切るのだろうか。
そんな店員達の心配をよそに、彼女は次々と平らげていく。
インデックス「ん、んん…そういえば、あなたと一緒なら基本的に何処に行っても良いのかな?」
フィアンマ「連絡をしておけば、だがね」
インデックス「あのね、…その、どうしても嫌なら良いんだけど、…旅行に興味があるんだよ」
フィアンマ「…旅行?」
インデックス「うん。……でも、フィアンマは嫌、だよね。わかってるんだよ。わがままは言わないから」
フィアンマ「
>>165
」
164 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/02(土) 23:42:22.49 ID:ZCHsxR8SO
何故そんな臆病になってるかはわからんが俺様は別に構わん。
……どこに行きたいんだ
165 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/02(土) 23:43:21.95 ID:IbvNJVFno
上
166 :
◆2/3UkhVg4u1D
[saga]:2013/02/02(土) 23:51:24.85 ID:sBK5CDVD0
フィアンマ「何故そんな臆病になってるかはわからんが、俺様は別に構わん」
自ら進んで外に出たい訳ではない。
だが、外に出られなければ、そもそもこうして外食など出来る訳もない。
彼はひきこもり気味な生活を好むというだけで、外出恐怖症などではないのだから。
彼の返答に、インデックスはぱあっと表情を明るくしながら食事を進めていく。
海外にしろ国内にしろ、旅行のための理由付けは適当に作れる。
フィアンマ「……どこに行きたいんだ」
彼自身の希望はまったく無い為、そう聞いた。
出来ればなるべく治安の良い場所であることを祈って。
インデックスは、うーん、うーん、と考え込む。
考え込みながら、フォークでパンケーキを突き刺し、口の中へと運んだ。
彼女が何かを忘れるということは無い。
恐らく、膨大な知識を思い返しながら、何処へ行きたいか吟味しているのだろう。
フィアンマ「……」
ゆっくりと待つ。
もぐもぐと食べ、デザートもしっかりと堪能した後、彼女はこう言った。
インデックス「
>>168
」
167 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/02(土) 23:52:31.73 ID:VZzYN2oIO
学園都市にいってみたいんだよ
168 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/02(土) 23:52:32.60 ID:ZCHsxR8SO
フランス?
169 :
◆2/3UkhVg4u1D
[saga]:2013/02/03(日) 00:01:45.34 ID:mgx6d1Qh0
インデックス「フランス?」
フランス。
ローマ正教の息がかかっている国である。
一時期色々と思いつめた右方のフィアンマが、利用すべくフランス政府をせっついた事もある。
フィアンマ「フランスで良いのか」
場所が場所だけに、仕事で行く事もあるだろう。
私用の旅行でわざわざ行きたいのか、と彼は首を傾げる。
インデックスはこくりと頷いてはにかんだ。
インデックス「何処も気になるけど、とりあえずフランスが良いな」
フィアンマ「…分かった」
手配一切はフィアンマがしなければならない。
管理者として義務を果たす為にも、フィアンマはやや覚悟を決めて頷いた。
食事を終えて。
適当に散策をしながら、インデックスは沢山のおやつを食べた。
フィアンマは大体食べた事があるため、食べようとはしない。
インデックス「のんびりしてるね」
フィアンマ「平日の昼間だからな。大概の人間は職業、或いは学業に従事しているはずだ」
インデックス「存在することが仕事、っていうのもメリットがあるね」
フィアンマ「まあ、普通の人間が忙しい中、暇を持て余せるしな」
だが、通常の職業人や学生は、人質に取られる事を怯えたりする必要は無い。
インデックス「……ふと思ったんだけど、フィアンマって何歳なのかな?」
上条が若く見えると言っていたな、とインデックスはふと思い返す。
フィアンマ「
>>171
」
170 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/03(日) 00:02:38.82 ID:/ggpz1gSO
125
171 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/03(日) 00:08:47.18 ID:LyESNz4Do
143
172 :
◆2/3UkhVg4u1D
[sage saga]:2013/02/03(日) 03:16:17.72 ID:b5uaD5Wl0
今日はここまで。
安価下でお願いします…。
173 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/03(日) 13:02:52.31 ID:ALSlvssk0
24か5、だったか?
174 :
◆2/3UkhVg4u1D
[sage]:2013/02/03(日) 13:18:59.24 ID:WR17dHvAO
ちょっと寝不足で頭回ってませんでした すみません 捌けない内容じゃない…
>>170-171
>>173
全て採用します、申し訳ありませんでした
夕方までには来ます
175 :
◆2/3UkhVg4u1D
[saga]:2013/02/03(日) 18:09:47.59 ID:/S+E2vSA0
フィアンマ「125…いや、143…」
考え考え答えてみる。
果たして百歳代だっただろうか。
少なくとも、人間が通常生きるとされている年齢はとっくに超えていたような。
昔のことを思い出すと、八割以上が不快な事ばかりで、年齢を調べるところではなくなる。
眉を寄せ、やや不機嫌そうに考えるフィアンマに、インデックスは眉を下げる。
そんな彼女の様子を見やり、フィアンマは思考を適当に切り上げて発言した。
フィアンマ「24か5、だったか?」
見目はそのはずだ、とフィアンマは思う。
インデックスはこくんと頷いて、妙な質問をしてすまなかったと謝罪する。
別にインデックスに対して不機嫌になった訳ではないフィアンマは、緩く首を横に振った。
彼は基本的にあまり八つ当たりをしない性格をしている。
一日散策をして、インデックスがへとへとになったところで、二人は帰って来た。
疲れにうつらうつらとし始めるインデックスを寝かせ、フィアンマは旅行手続きをすべく手配をしていた。
書類上のことだったり、発言による交渉だったり、とやることは様々である。
インデックスの夢の内容(アバウト可)>>+2
176 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/02/03(日) 18:19:32.74 ID:DSOEm7nE0
本編の夢
177 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/03(日) 18:20:03.71 ID:LyESNz4Do
海
178 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/03(日) 18:21:34.67 ID:LyESNz4Do
すまぬ誤変換
上の間違い
179 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/03(日) 19:03:15.92 ID:ALSlvssk0
本編って禁書原作のことか
180 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/02/03(日) 19:16:27.09 ID:DSOEm7nE0
うん。一巻から二十二巻まで
181 :
◆2/3UkhVg4u1D
[saga]:2013/02/03(日) 19:32:48.23 ID:/S+E2vSA0
魔術師が追いかけてくる。
恐らく、私の持っている魔道書のどれかが目的なのだろう。
息切れを感じながら、走っていく。屋根から屋根へ飛び移ろうとして―――落ちた。
『あぐ、』
腹部を強打して、そのまま引っかかる。
どうやら、どこかの家のベランダらしい。
空腹で、動く事が出来ない。早く退かなければ。
この家の住人に迷惑をかけてしまいたく、ない。
『今日は天気も良いし…』
ガラ、と窓が開いた。
ベランダへ、一人の少年が踏み出してきた。
彼は私を見て、あっけにとられた表情を浮かべ、布団を取り落とす。
くきゅるる、と腹の虫が鳴き、私は俯いて。
『…おなかへった』
『…は、はい?』
『おなかへったって言ってるんだよ?』
食事を恵んでもらったら、それで、すぐにここを立ち去ろう。
サーチされないと思いたいが、それでも長く滞在すれば相手方にバレてしまうから。
『おなかいっぱいご飯を食べさせてくれると、うれしいな♪』
にこ、とほほ笑みかけてみた。
布団を取り落とした少年―――上条当麻は、そんな私を見て、ちょっとだけ嫌な顔をした後、迎え入れて、くれた。
インデックス「…んん」
変な夢だった、と思いながら、インデックスは起き上がる。
微妙な時間帯に眠りに就いてしまったせいで、時刻は深夜一時、夜更けだった。
インデックス「…あれ?」
ベッドを見てみたが、フィアンマが居ない。
手続きでバタバタしていた様子は知っているのだが、自分が寝入った時間を考慮すると、まだ手続き中とは考え難い。
インデックス「…うーん?」
(インデックスは)どこを捜す?>>+2
182 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/03(日) 19:37:20.29 ID:rjZMJ48IO
中庭
183 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/03(日) 19:38:57.27 ID:LyESNz4Do
しんしつ
184 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/03(日) 19:39:28.99 ID:LyESNz4Do
寝室
185 :
◆2/3UkhVg4u1D
[sage]:2013/02/03(日) 20:20:27.41 ID:WR17dHvAO
飯行ってきます。
インデックスちゃんは恵方巻好きそうですよね
フィアンマさんがスイーツ恵方巻作ったら良いと思います
186 :
◆2/3UkhVg4u1D
[saga]:2013/02/03(日) 21:23:54.87 ID:pZBlsKD70
彼女は首を傾げて考え。
その後、てくてくと歩いて寝室を探した。
ベッド、椅子、何処にも居ない。
もしや、外出中だろうか。
それとも、何か急な仕事が入ったのだろうか。
フィアンマが仕事に出向くということは、相談役として頭を使うか、混乱を治めるべく力を振るうか、そのどちらか。
仕事であるのなら前者だと良いな、とぼんやり思っていると、窓越しに、フィアンマが見えた。
彼は広場の石段に腰掛け、星空を眺めているようだった。
今日は晴れなので、目を凝らせばそこそこに星が見えるだろう。
最も、優秀な魔術師であれば、結界術式の方に目が行ってしまうことだろうが。
彼の手には、銀細工か本物か判別がつかないものの、輝くナイフが握られている。
インデックスは思わず窓を開け、小柄であることを活かして飛び出した。
インデックス「は、早まっちゃだめ!」
直感の赴くまま、彼に抱きついて制止する。
何となく、自殺をしようとしているように思えた。
常における彼の虚ろな雰囲気が、その予想を強める。
抱きつかれた勢いでフィアンマはナイフを取り落としながら、インデックスを見た。
フィアンマ「…寝ていたのではなかったのか?」
インデックス「
>>188
」
187 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/02/03(日) 21:25:26.58 ID:DSOEm7nE0
じ、自殺なんてしちゃだめなんだよっ!わ、私がずっと貴方のそばにいるから!
安価↓
188 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/03(日) 21:44:05.15 ID:LyESNz4Do
自殺はだめっ!
189 :
◆2/3UkhVg4u1D
[saga]:2013/02/03(日) 21:58:07.02 ID:pZBlsKD70
インデックス「自殺はだめっ!」
美しい碧眼が、フィアンマを睨む。
敵意の無い睨みだった。制止の為のそれである。
インデックスの気迫に黙り、フィアンマはインデックスを見つめた。
インデックスは真っ直ぐな射抜くような視線を向けて、怒る。
人の為に怒る時、彼女は一切のふざけを入れない。
インデックス「自殺は主に背くことだし、」
フィアンマ「……」
インデックス「何か苦しいなら私が話を聞くし、」
フィアンマ「……、」
インデックス「だ、…だから、ね…し、死んじゃ、駄目なんだよ…」
じわじわ、と瞳が潤んでいく。
せっかく仲良くなってきた彼が死ぬと考えただけで、涙が止まらなかった。
ぎゅうう、と抱きつかれ、泣かれてしまい、フィアンマは困惑する。
少しも考えなかったといえば嘘になるが、今は別に死のうと思ってナイフを見ていた訳ではない。
そもそも、ナイフで刺された位で死ねる普通の人体は、あいにく有していない。
インデックス「どう、して死のうと、した、の?」
フィアンマ「…
>>191
」
190 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/03(日) 22:03:43.28 ID:/ggpz1gSO
何か勘違いしているようだが、俺様は別に自殺など試みようとしていたわけではない。
191 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2013/02/03(日) 22:05:02.88 ID:r5ZL/QvJ0
上
192 :
◆2/3UkhVg4u1D
[saga]:2013/02/03(日) 22:15:20.62 ID:pZBlsKD70
フィアンマ「…何か勘違いしているようだが、俺様は別に自殺など試みようとしていたわけではない」
自殺をするのなら、ソーセージ製造機にでも飛び込まない限り不可能だろう。
そんな原型を留めないような死に方はしたくないが。
インデックス「? じゃあどうしてナイフを見ていたの?」
フィアンマ「…手入れをしていたんだ」
彼は地面に落ちていたナイフを拾い上げ、ホルダーに入れる。
だいぶ年季が入っているもののように思えた。
インデックスはホルダーに入っているナイフを見つめる。
インデックス「手入れなら中ですれば良かったのに」
フィアンマ「星を見ようと思ったのも一つの理由ではある」
インデックス「…早とちりしてごめんね」
しょぼん、と落ち込むインデックスの頭を撫で。
フィアンマはナイフをしまい、空を見上げる。
フィアンマ「一言伝えておくべきだったな」
インデックス「…心配したんだよ」
フィアンマ「ああ」
インデックス「今のナイフ、何だか古いものみたいだけど、骨董品?」
フィアンマ「
>>194
」
193 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2013/02/03(日) 22:29:58.67 ID:r5ZL/QvJ0
ksk
194 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/03(日) 22:32:54.37 ID:rjZMJ48IO
100均だ
195 :
◆2/3UkhVg4u1D
[saga]:2013/02/03(日) 22:42:16.52 ID:pZBlsKD70
フィアンマ「100均だ」
インデックス「100均?」
フィアンマ「恐らくな」
インデックス「…100均って何かな?」
フィアンマ「百円ショップの略称だ。上条当麻が手紙に同封して寄越したんだよ」
インデックス「…百円のものなのかな」
フィアンマ「いや、わからん」
しかし、上条当麻は貧乏である。
なので、恐らく百円ショップで購入したものだろう。
ナイフの種類としては果物ナイフである。
インデックス「…もう急に夜中出て行ったりしないでね。約束」
じー、とインデックスはフィアンマを見つめた。
フィアンマ「
>>197
」
196 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/03(日) 22:45:21.04 ID:HsVAcaPAO
そいつは保証できない。
俺は夜型人間だからな
197 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/03(日) 22:46:36.53 ID:rjZMJ48IO
俺様の勝手だ
198 :
◆2/3UkhVg4u1D
[saga]:2013/02/03(日) 22:58:03.31 ID:pZBlsKD70
フィアンマ「俺様の勝手だ」
ぷい、とそっぽを向くフィアンマに、インデックスはほっぺたを膨らませた。
ぷくうう、と膨らんだ彼女の頬を見やり、フィアンマはため息を吐き出す。
守れないであろう約束など、わざわざする必要は無い。
インデックス「……う」
フィアンマ「……」
インデックス「……ううー!」
彼女は唸り、不満げな様子を見せる。
ギャグモードの怒りである。
なので。
彼女は自分が出来る最大限の攻撃を発揮した。
頭への噛み付きである。
>>+1のコンマ一桁(神にかわりまして右方の赤がお送りします [sage]:2013/02/03(日) 22:32:54.3(7)←ココ)で命中判定
0〜4 噛まれる
5〜9 避ける
199 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/03(日) 22:58:49.49 ID:LyESNz4Do
ksk
200 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/03(日) 22:59:15.16 ID:/ggpz1gSO
たまには耳を甘噛みされてろ
201 :
◆2/3UkhVg4u1D
[saga]:2013/02/03(日) 23:10:07.61 ID:pZBlsKD70
彼女の顔が近づく前に、フィアンマはさっと避けた。
結果、彼女は石段へそのまま落下しかけ。
しかし彼女が目の前で怪我をするのは好かない。
そもそもフィアンマはあまり人を傷つけるのが好きでない。
そんな訳で、彼はインデックスの身体を抱きとめる。
ちょうど、野球でいうところの滑り込みである。
フィアンマ「…馬鹿かお前は」
インデックス「…う」
フィアンマ「…いや、訂正しよう。知識があるのだから、バカではないな」
うん、と頷いて、フィアンマは起き上がる。
インデックスは攻撃が命中しなかった気まずさに口ごもった。
フィアンマは少し考える素振りを見せた後、インデックスの額へ口付ける。
前髪をあげられ、口づけられ、インデックスはぴたりと動きを止めた。
インデックス「に、」
フィアンマ「…落ち着け」
インデックス「
>>203
」
202 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/03(日) 23:11:34.92 ID:/ggpz1gSO
逆にドキドキさせてどうする気なの
203 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2013/02/03(日) 23:12:44.08 ID:r5ZL/QvJ0
反則なんだよ
204 :
◆2/3UkhVg4u1D
[saga]:2013/02/03(日) 23:20:28.81 ID:pZBlsKD70
インデックス「反則なんだよ」
落ち着くどころか、混乱で黙ってしまう。
顔を真っ赤にして口ごもるインデックスを立ち上がらせ、フィアンマも立ち上がった。
星空を見ることを終えた彼は、別段照れる様子もなくインデックスの手を引いて『奥』に戻る。
インデックスはフィアンマをじーっと見上げ、やや責めるように言った。
インデックス「…誰にでもああいうことをするのかな?」
フィアンマ「すると思うのか?」
この人嫌いの自分が、とばかりにフィアンマは首を傾げる。
インデックスはちょっぴり考えて、文句染みた声音で言った。
インデックス「……とうま、とか?」
フィアンマ「
>>206
」
205 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/03(日) 23:21:30.48 ID:/ggpz1gSO
…誰から聞いた?当麻が話したのか?
206 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/03(日) 23:23:44.85 ID:LyESNz4Do
しないよ
お前だからだ
207 :
◆2/3UkhVg4u1D
[sage]:2013/02/03(日) 23:45:21.96 ID:WR17dHvAO
今日はここまで。
最近短くてすみません…
208 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/03(日) 23:54:46.97 ID:/ggpz1gSO
乙
209 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2013/02/04(月) 00:03:48.68 ID:oe8ELAjy0
乙
210 :
◆2/3UkhVg4u1D
[saga]:2013/02/04(月) 14:06:39.38 ID:rQ9+wrN30
フィアンマ「しないよ」
インデックスの問いかけに、フィアンマは首を横に振った。
考える素振りもなしに、思ったままを告げるがごとく、言葉を紡ぐ。
フィアンマ「お前だからだ」
インデックス「…ど、どういう、意味?」
期待していた返答と合致し、インデックスは思わず高鳴った胸を両手のひらで押さえる。
彼はそんな彼女の様子を見やり、何となく察する。
もしかすると彼女は、自分を好きになったのかもしれない、と。
フィアンマ「……」
彼は語った通り、一度、友人に裏切られたことがある。
理由は、その元友人曰く、『お前が俺の女を誑かしたから』だった。
勿論、フィアンマはその友人の恋人に懸想したことはなかった。
ただ、女性側が一方的に恋をしてきただけだ。
そうして彼は、死ぬよりも厳しい事をされた。
具体的に言及すれば、四肢の切断である。
故に、こうした現実の恋愛には及び腰なところがある。
彼女の綺麗な瞳を見、フィアンマは過去のことをふと思い出した。
沈黙、する。
インデックス「……」
好意を期待されている。
フィアンマ「
>>212
」
211 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/02/04(月) 14:13:49.77 ID:xl3x0JhN0
少なくてもお前は信頼しているということだ……
安価↓
212 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/04(月) 14:20:51.49 ID:2Pbrbxos0
少なくともそうする程度には、俺様はお前に対して友好的なものを感じてはいるよ
213 :
◆2/3UkhVg4u1D
[saga]:2013/02/04(月) 14:27:40.03 ID:rQ9+wrN30
フィアンマ「少なくともそうする程度には、俺様はお前に対して友好的なものを感じてはいるよ」
友情的好意。
現時点で彼が他人へ向けられる最大限の親密な感情。
インデックスはそんな彼の発言に、幸せそうな微笑みを浮かべる。
仲良くなりたくて話し、泣き、共に過ごしていたのだから。
インデックス「…おやすみっ」
機嫌を良くしたまま、彼女はベッドへ消えた。
フィアンマは少しだけ考えを巡らせた後、自分も眠ることに決める。
そうして。
一週間の穏やかな時間を過ごし。
その後。
二人は、フランスへやって来た。
途中機内食を何度もおかわりしようとしたインデックスを制止したのは良い思い出である。
インデックス「んん、ちょっと眠いかも」
フィアンマ「ずっと食べていたからだろう?」
インデックス「お腹いっぱいになると眠くなっちゃうから仕方ないね。…まずはどこに行こうかな」
うーん、と悩み悩み、彼女はパンフレットを広げる。
空港で貰った、フランス観光名所のピックアップされたものである。
見所なども併記されており、パンフレットにしては厚い。
所謂無料旅行雑誌である。
フィアンマ「行きたい場所があるのではなかったのか?」
インデックス「
>>215
」
214 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/02/04(月) 14:30:36.01 ID:xl3x0JhN0
旅行は予定とか決めないで楽しむのが良いと思うんだよ!
215 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/04(月) 14:32:16.40 ID:2Pbrbxos0
あえて言うならモン・サン・ミシェルとか行ってみたいかも!
216 :
◆2/3UkhVg4u1D
[saga]:2013/02/04(月) 14:49:36.35 ID:rQ9+wrN30
インデックス「あえて言うなら、モン・サン・ミシェルとか行ってみたいかも!」
宗教と接して生きていると、どうしても好みもそれに合わさってくる。
モン・サン=ミシェル(Mont Saint-Michel)。
フランス西海岸、サン・マロ湾上に浮かぶ小島であり、同名の修道院がある。
モン・サン=ミシェルは"聖『神の如き者』の山"の意で、旧約聖書にその名が記される大天使・神の如き者のフランス語読みに由来する場所だ。
当然、"右方"と密接な関係にあるその場所は、フィアンマのよく知り及ぶ所である。
また、旧教の巡礼地のひとつであり"西洋の驚異"と称され、1979年『モンサンミシェルとその湾』としてユネスコの世界遺産(文化遺産)に登録された。
今でこそ対岸との間に地続きの道路があるため安全に行けるものの、昔はそれが無かった。
このため、かつては多くの巡礼者が潮に飲まれて命を落としたといい、『モン・サン=ミシェルに行くなら、遺書を置いて行け』という言い伝えがあった程だ。
インデックスの要望に応えるべく、フィアンマは慣れた様子で彼女を連れて行くことにした。
神の如き者について学ぶ上で、何度か通ったことのある場所だ。
見慣れているし、場所もよく知っている。
インデックス「大天使『神の如き者』様のお告げによって建てられたんだよね」
のんびりと歴史の話をしながら、バスに揺られる。
約1時間20分あれば、モン・サン・ミシェルにはたどり着ける筈だ。
フィアンマ「要塞としての役目も、未だ残っているがね」
インデックス「活用出来る状態なの?」
フィアンマ「『天使の力』を適切に流せば問題無いだろう」
修道院の部品部品を抜き出して組み立てることで、巨大要塞を作る事は決して果てしない夢などではない。
だが、フィアンマはわざわざそうしようとは思わない。
一時期世界を救おうと努力したこともあったが、面倒になってやめてしまった。
どうせ滅びてしまう世界だ。救ったことでこの"救世主の体質"が消え、死ねたとしても、死ぬ為に頑張るのも虚しい。
と、乗客が乗り込んできた。
乗客―――男は懐から拳銃を取り出し、周囲を威嚇し始める。
当然のことながら、一般人は震えた。
このバスに乗る人間は、基本的に観光客ばかり。
スリに対する警戒心はあったとしても、銃器などは持っていないだろう。
インデックス「…じ、…自爆テロのつもり、なのかな…?」
フィアンマ「…まあ、そうだろうな」
怒声染みたフランス語を聞く限りでは、そのようである。
テロ、というよりは、壮大な自殺かもしれない。
尚、フィアンマとインデックスに関しては魔術的な防護策がある為、例えバスが爆破されてしまったとしても死ぬことは無い。
フィアンマ「……」
見ている間に、男は適当に幼い子供を抱え上げ、そのこめかみに銃口をあてがう。
母親と思われる女性の泣き叫ぶ声と、黙れ、という怒声。
フィアンマ「……、…お前は、どうする?」
どうして欲しいか、という意味合いをもって、フィアンマはインデックスを見やる。
彼女はフィアンマの瞳に、視線を向け、合わせる。
インデックス「
>>218
」
217 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/02/04(月) 14:52:04.98 ID:xl3x0JhN0
止めるんだよ……ここのバスの乗客や運転手さん、そしてあのテロリストさんも!
安価↓
218 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/02/04(月) 14:53:19.50 ID:xl3x0JhN0
>>217
は「助けるんだよ……ここのバスの乗客や運転手さん、そしてあのテロリストさんも! 」だったわ
安価↓
219 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/04(月) 15:52:00.70 ID:EqyyB0NSO
助けたいんだよ
…せめて、私と人質交代してもらってくるんだよ私なら『歩く教会』もあるし。
あなたはどうするの?
220 :
◆2/3UkhVg4u1D
[saga]:2013/02/04(月) 16:25:48.30 ID:rQ9+wrN30
インデックス「助けたいんだよ」
当たり前のことだろう、とインデックスはフィアンマに告げた。
黙っているフィアンマに、彼女は続けて告げる。
インデックス「…せめて、私と人質を交代してもらってくるんだよ。私なら、『歩く教会』もあるし」
例え銃口を向けられ、実際に撃たれてしまったとしても。
その銃弾が『歩く教会』を撃ち抜いてしまうことはない。
とはいえ、銃口を向けられる事自体は、恐怖だろう。
それでも構わない、と彼女は思う。
あの子供が怯える代わりに、自分が傷ついてしまえば、それで済むのなら。
インデックス「あなたはどうするの?」
フィアンマ「…助けても良いのだが」
インデックス「……だが?」
フィアンマ「……助ける」
はあ、とため息を漏らし、フィアンマは立ち上がる。
男は、それ以上動くとこの子供を撃つぞ、と月並みのセリフを叫んだ。
フィアンマはそれを無視して、ポケットからチョークを取り出した。
金粉の混ざっている特殊な白墨である。
記すのはルーン文字ではなく、ラテン語の一文を暗号化したものだった。
そこから白に近い真っ黄色の閃光が真っ直ぐに放たれ、男の身体を貫く。
男はびくりと身体を震わせて銃を落とし、そのまま後ろ向きに倒れた。
フィアンマ「………これで良いのか。それとも男を消す方まで努力した方が良いのか?」
インデックス「
>>222
」
221 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/04(月) 16:30:38.07 ID:QnDxh1UAO
殺そう
222 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/04(月) 16:31:16.90 ID:QnDxh1UAO
目と睾丸をえぐって殺そう
223 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/04(月) 16:31:25.05 ID:2Pbrbxos0
それは駄目ぇッ!!
224 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/04(月) 16:34:53.86 ID:cirG8CBDO
これは安価↓だな
225 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/04(月) 16:37:04.35 ID:EqyyB0NSO
だが
>>1
ならまた神がかった安価捌きをしてくれるなではないだろうか
226 :
◆2/3UkhVg4u1D
[saga]:2013/02/04(月) 16:38:22.28 ID:rQ9+wrN30
>>+1のコンマ一桁(神にかわりまして右方の赤がお送りします [sage]:2013/02/04(月) 16:30:38.0『7』←ココ)によってインデックスのセリフ安価決定
0〜8
>>223
9
>>222
227 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/04(月) 16:39:15.27 ID:EqyyB0NSO
commaきたか
228 :
◆2/3UkhVg4u1D
[saga]:2013/02/04(月) 17:00:39.14 ID:rQ9+wrN30
《
>>227
16:39:15.2『7』 結果:
>>223
ご協力ありがとうございました》
インデックス「それは駄目ぇッ!!」
思わず全力で阻止するインデックス。
フィアンマは男を見下ろすも、殺害まではしないでおいた。
白墨をしまい、男に近寄り、両手首を縛り上げる。
そうしながら、運転手へ、警察へ通報するよう告げた。
何が起きたかわかっていない周囲の人間は、フィアンマが何がしかの光学自衛兵器を使用したと思ったらしい。
讃える声に、フィアンマは視線を落とした。自分一人だったら、傍観していたかもしれない。
事後処理を終え、二人はモン・サン・ミシェルへ到着した。
バスはあの後しばらく事情聴取の為動けなかったものの、予定時間を過ぎて動いたのだった。
剣と秤を持つ金の神の如き者の像を見上げ、インデックスはゆっくりと息を吸い込んだ。
インデックス「……」
フィアンマ「…お前が居なければ傍観していただろうな」
インデックス「…」
フィアンマ「…にも関わらず、周囲は俺様を褒め称える。本質を見抜く力が備わっていないのかは知らんが」
インデックス「……」
フィアンマ「……軽蔑したか?」
力があるクセに、なかなか動こうとしなかったことを。
目の前の人を見捨てようとしたことを。
インデックス「
>>230
」
229 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/04(月) 17:06:25.30 ID:cirG8CBDO
ksk
230 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/04(月) 17:06:48.96 ID:2Pbrbxos0
軽蔑なんて、してないよ
231 :
◆2/3UkhVg4u1D
[saga]:2013/02/04(月) 17:25:41.96 ID:rQ9+wrN30
インデックス「軽蔑なんて、してないよ」
ふる、と彼女は首を横に振る。
彼が人を嫌っていることは知っている。
嫌っていないにせよ、億劫に思っている事は、知っている。
だから、別に動かなかったことをどうこうとは思わない。
力があるから誰かを助けなければならない義務など、どこにもない。
そんな確固たるルールがあるのは、漫画やアニメの世界でだけ。
それに、最終的には動いてくれたし、余計な傷を加えることなく人を救ってくれた。
それだけで賞賛には値するし、良いことだと、思う。
インデックスの言葉に、フィアンマは視線を落とした。
なかなか言葉が出てこない。どう返せば良いのかもわからない。
フィアンマ「……」
インデックス「……」
フィアンマ「……俺様は臆病な人間なんだな」
復習するように、彼はそう呟いた。
そうして、乾いた唇を舐める。
フィアンマ「…恐らく、お前が促さねば人一人救えない程に」
インデックス「
>>233
」
232 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/04(月) 17:39:07.76 ID:EqyyB0NSO
臆病者だっていいじゃない。人間だもの。
恐いもの知らずの機械的人より、私はあなたみたいな人間臭い人の方が好きなんだよ
それに、どんな葛藤や理由があっても、あなたが皆を救った事は素直に偉いと思うんだよ
233 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/04(月) 17:40:50.46 ID:2Pbrbxos0
それでも、さっきフィアンマが人を救ったことは絶対に事実だよ。
それだけはたとえフィアンマ自身でも否定しちゃいけないことかも
234 :
◆2/3UkhVg4u1D
[saga]:2013/02/04(月) 17:52:32.07 ID:rQ9+wrN30
インデックス「それでも、さっきフィアンマが人を救ったことは絶対に事実だよ」
彼女は、そっと手を伸ばす。
そうして、彼の右手を握った。
そのまま、じっと金の神の如き者像を見つめたまま、しっかりとした口調で言う。
インデックス「それだけは、たとえフィアンマ自身でも否定しちゃいけないことかも」
神にだって、彼の善行を咎める権利は無い。
インデックスは、敬虔ながらもそう思う。
フィアンマはおずおずと手を握り返し、視線を再び上げた。
インデックスと同じく、神の如き者像を見つめる。
フィアンマ「…そうだな」
単調な相槌には、それでも、安堵の声音が混じっていた。
帰りは何のトラブルも無く。
二人は、ホテルの部屋へ戻って来た。
管理権限の問題から、ツインではなくダブルの部屋である。
フィアンマ「…必然的に同じベッドで眠る羽目になったな」
インデックス「
>>236
」
235 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/04(月) 17:53:30.07 ID:QnDxh1UAO
あなたと合体したい
236 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/04(月) 17:53:56.42 ID:QnDxh1UAO
俺様を犯せ
237 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/02/04(月) 17:53:59.57 ID:xl3x0JhN0
私は別にいいけどね♪〜
238 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/04(月) 17:56:01.40 ID:EqyyB0NSO
…私は一度寝ちゃうとナニされても起きないから
239 :
◆2/3UkhVg4u1D
[saga]:2013/02/04(月) 18:12:51.71 ID:rQ9+wrN30
インデックス「私は別にいいけどね〜♪」
照れ気味に。
それでいて上機嫌に、彼女は風呂場へ消えた。
程なくして、ふんふんふ〜ん、というのどかな鼻歌らしき声が聞こえてくる。
何故あんなにも上機嫌なのだろうか。
恐らくフリーの旅行ということでテンションが高いのだろう、とフィアンマは勝手に結論付ける。
一時間程してインデックスが出てきた為、交代で入浴する。
好意を向けられることは、決して嫌なことではないものの。
困ることしか発生しないな、とフィアンマはぼんやりと思う。
身体を拭き、服を着て浴室から出ると、インデックスは既に眠っていた。
自爆テロ(?)に巻き込まれたこともあり、疲れていたのだろう。
フィアンマ「……」
フィアンマはベッドへ腰掛け、インデックスの髪に触れた。
月光を受けた銀髪は、きらきらと輝いている。
ふと、彼女が寝言を漏らした。
インデックス「
>>241
」
240 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/02/04(月) 18:19:04.58 ID:xl3x0JhN0
とうまー、それ私のプリンなんだから食べたら嫌なんだよ……zzz
安価↓
241 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/04(月) 18:21:35.77 ID:QnDxh1UAO
フィアンマのおちんちんおいしい
242 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/02/04(月) 18:28:53.15 ID:xl3x0JhN0
クソAOだから再安価か。コンマだな
243 :
◆2/3UkhVg4u1D
[sage]:2013/02/04(月) 18:32:16.44 ID:Ezn/67EAO
>>+1のコンマ一桁で台詞決定
0〜8
>>240
9
>>241
244 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/04(月) 18:33:55.18 ID:2Pbrbxos0
頼む、頑張れコンマ!!
245 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/04(月) 18:33:58.37 ID:EqyyB0NSO
ちなみにもし9が出たらどうなるのか…
246 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/02/04(月) 18:43:30.79 ID:xl3x0JhN0
そろそろクソAOのやつが安価になったら安価↓にするべきだと思う
安価↓
247 :
◆2/3UkhVg4u1D
[sage]:2013/02/04(月) 18:52:11.13 ID:Ezn/67EAO
一応捌けなくはないかな、と一瞬考えたもので
寝落ちする前に書き込んでおきます
今日はここまで 明日は夜に来ます 本当に申し訳ないです
小ネタリクエスト等どうぞ
248 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/02/04(月) 18:54:25.75 ID:xl3x0JhN0
乙
クソAOは無視の方向でお願いします。時間ももったいないし
あと小ネタは「学園都市に観光に行くフィアンマとインデックス」や「2人とも海に行く」とか
249 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/04(月) 19:02:38.98 ID:EqyyB0NSO
最近クソ早いな…乙
>>1
がさばけるなら俺はなんでもいいや。一々騒ぐのもめんどいし
インちゃんをアックアやフィアンマが肩車、インちゃんとフィアンマさんの魔術的解説付き世界遺産巡りツアー、ヴェントのおねぇちゃん気質に頭上がらない弟気質フィアンマさん、フィアンマさんの甘い物巡りな一日とか、髪型弄り、たまには私服とか
250 :
小ネタ:カタグルマー
◆2/3UkhVg4u1D
[saga]:2013/02/05(火) 13:54:30.21 ID:S0QKXPWAO
インデックス「お願いがあるんだよ」
フィアンマ「何だ」
インデックス「"カタグルマー"っていうのをして欲しいかも」
フィアンマ「……」うーん
インデックス(そんなに重くはないつもりだけど、フィアンマにとっては…私、重いのかも…?)しゅん
フィアンマ「……俺様ではさほど身長が無いからな…」ふむ
インデックス「……」
アックア「…呼ばれた通り来たが、一体どの様な所用であるか」
フィアンマ「禁書目録を肩車しろ」
アックア「…肩車であるか」ひょい
インデックス「! わぁあ、視点がすっごく高いんだよ!」にこにこ
アックア「……」
『かたぐるましてください。こ、これはだいさんおうじょとしてのめいれいです』
『わぁあ…! うぃりあむ、うぃりあむ、とってもとおくがみえます! うぃりあむはいつもこんなにたくさんのものをみているのですね』
フィアンマ「……どこぞの王女でも思い出しているのか?」くす
アックア「……答える義務は無い」ふいっ
251 :
小ネタ:お姉ちゃん
◆2/3UkhVg4u1D
[saga]:2013/02/05(火) 13:55:02.48 ID:S0QKXPWAO
フィアンマ「……ふ、」うとうと
ヴェント「眠いワケ?」じと
フィアンマ「仕方がないだろう、昨夜は眠れなかったんだ」
ヴェント「それにしても、昼間から欠伸はだらしない」
フィアンマ「……」うつらうつら
ヴェント「自己管理位しっかりしなさいよ。飯は」
フィアンマ「…、食べていないな」
ヴェント「禁書目録が単独仕事中だからって…何か簡単なモン作ってあげるから食べなさい」
フィアンマ「要らん」
ヴェント「イイから食え」
フィアンマ「……」もぐもぐ
ヴェント「…フルーツサラダ以外のサラダは食べる気無いわよね、アンタ」
フィアンマ「……ヨーグルトサラダは食べるが」うん
ヴェント「サラダじゃない、デザートだアレは。……それにしても、意外ね」
フィアンマ「何の話だ」
ヴェント「アンタがあの禁書目録…人なつっこい女に、遠隔制御霊装による安置管理ではなく、わざわざ意思を残した直接管理をしてるコト」
フィアンマ「ああ、……別に、遠隔制御霊装なら整備してある」
ヴェント「でも、使う気は無いんでしょ?」
フィアンマ「必要があれば使うさ。俺様は温情しか持ち合わせていない訳ではない」
ヴェント「ふーん」
フィアンマ「……」もぐもぐ
ヴェント「…まかり間違って禁書目録を安置管理する事になっても、泣くんじゃないわよ」
フィアンマ「泣かんよ。そこまで情を移してはいない」
ヴェント(……嘘つき)
ヴェント「…私との約束に関してもそうだケド、……意気地なし」
フィアンマ「…否定はしない」
252 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/05(火) 15:12:53.86 ID:K/lgh5iSO
小ネタ乙
ヴェントとの約束が気になるぜー
253 :
◆2/3UkhVg4u1D
[saga]:2013/02/05(火) 20:51:06.57 ID:B6UuPfRR0
《
>>244
18:33:55.1『8』 結果:
>>240
ご協力ありがとうございます》
インデックス「とうまー、それ私のプリンなんだから食べたら嫌なんだよ……zzz」
フィアンマ「……」
少女の無邪気で、日常的な寝言に。
青年は柔らかい笑みを口元に宿し、無言のまま、彼女の髪を撫でた。
長い長い銀髪は、さらさらとしていて、よく指に馴染む。
彼女の母親も、同じく銀髪だったように思う。
フィアンマ「……、」
偶然、車の中で死にかけている彼女の両親を見かけたのは幸いだったのだろうか。
自分の幸運は、またしても他者を不幸に貶めているのではないか。
そう思う度、何百年も前の現人神として閉じ込められていた時期に戻りたい、と彼は思う。
インデックス「ふふ…、…くすぐったい…かも…」
くすくす、と眠ったままに、彼女が笑う。
夢の中で、上条当麻と仲良く遊んでいるのだろうか。
彼女に背負わされた、そして背負っていく重荷は、自分が背負わせたようなものだ。
『フィアンマが謝ることなんてないんだよ』
哀しい笑みだった。
まだ幼いこの少女に、自分は選択ミスであんな顔をさせたのだ。
だが、『禁書目録』を作らないという選択をすれば、それはそれで傷つく人間が出ただろう。
結局、彼はどこまでいっても、誰かを傷つけてしまう二択を選び続けることになる。
フィアンマ「……」
しばらく考えて。
やがて思考を放棄したフィアンマは、インデックスの隣へ潜り込んだ。
朝が来た。
インデックスはまだ眠いながらも、外から聞こえる鳥の鳴き声に目を覚ます。
何もされていなかったようだ。
嬉しいような、ちょっと寂しいような…立場的に考えれば嬉しく思うべきなのだが。
目の前の青年はまだまだ惰眠を貪っている。
インデックス「……」
作り物のような顔だな、とインデックスは思う。
罵倒の意ではなく、綺麗過ぎる、ということだ。
整い過ぎていて、見様によっては不気味なことだろう。
不意に、薄い唇が寝言らしき文言を漏らした。
フィアンマ「…
>>255
…」
254 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/05(火) 20:55:19.70 ID:h0mrBI+50
ふぃあんま君はまだですか
kskst
255 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/05(火) 21:04:40.60 ID:2kKslfp8o
インデックス
256 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/02/05(火) 21:05:02.88 ID:1fuc1UQd0
安心しろ。俺様がお前を守ってやる、インデックス
257 :
◆2/3UkhVg4u1D
[saga]:2013/02/05(火) 21:13:32.34 ID:B6UuPfRR0
《
>>254
文詰まりというか特殊スランプが来てるのでもうしばらくお待ちください…》
フィアンマ「…インデックス…」
インデックス「……」
夢の中に、自分が登場している。
そう思っただけで、何だか妙にドキドキとした。
どういった要件で出ているのかはさっぱりわからない。
だが、彼の表情に苦悶の色はなく。
恐らく、良い夢だろう。悪夢ならば冷や汗をかくはずだ。
眠ったままの声は不安定で、やや幼く感じられる。
すがるような、呼ぶようなそれではなく、確かめるような声音に聞こえた。
寝言に反応してはいけないらしい、ということを知っているインデックスは、沈黙したままに彼の寝顔を眺める。
インデックス(…どんな夢見てるのかな?)
フィアンマ「……、…ん…」
唐突に、フィアンマはインデックスを抱きしめた。
拘束する様に、そのまま強く腕に力を込める。
わたわた、と焦りながら、インデックスはフィアンマの寝顔をじっと見つめた。
やはり、苦悶の色はない。
だが、どこか寂しそうな色が窺えた。
フィアンマ「……嘘を、…つきたかった訳じゃ、…ないんだ」
言い訳のような一言だった。
嘘をつきたかった訳ではない。
自分に責められている夢だろうか。
例え何かされても、自分は彼を罵倒しないのに。
彼自身が自分で自分を追い詰める性格だと知っていて、怒るようなことはしないのに。
フィアンマ「………、…誰かを傷つけたくて、…いきているわけ、じゃ、…ないんだ」
表情に、嘆きの色が見てとれた。
死なせてくれ。
ぽつり、と呟いて、彼は再び深い眠りに堕ちたようだった。
インデックス「…
>>259
」
258 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/05(火) 22:05:11.89 ID:K/lgh5iSO
そんなに辛いなら、せめて話して欲しいかも
…あなたは自分を追い詰めすぎなんだよナデナデ
259 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/02/05(火) 22:06:49.75 ID:1fuc1UQd0
上
260 :
◆2/3UkhVg4u1D
[saga]:2013/02/05(火) 22:58:55.58 ID:5odgmpLK0
インデックス「…そんなに辛いなら、せめて話して欲しいかも」
何に苦しんでいるかはわからないし、その解決を手伝えるかどうかはわからない。
だけれども、人に話して、打ち明けたことで、楽になるのなら。
せめてその一端を担いたい、とインデックスは思う。
右方のフィアンマ。
ローマ正教陰のトップ。
彼の指示一つで、ローマ正教は崩壊してしまうだろう。
指示をせずとも、彼が下手に動けば世界が変革される。
彼は今まできっと、沢山の極限の選択をしてきたのだろう。
例えば、先行き短い人口の少ない国を飢え死にさせるか。
それとも、将来の発展性が見込める人口の多い国に支援をするか。
限られた資源で、彼は一生懸命指示をしてきたのかも、しれない。
前方のヴェントによると、彼は一生懸命が全て空回りしたが故、現在は無気力人間らしい。
インデックス「…あなたは自分を追い詰めすぎなんだよ」
呟いて、彼女はそっとフィアンマの頭を撫でた。
少し傷み気味のセミロングの髪は、それでも触り心地は良い。
フィアンマ「…、」
目を覚まし、フィアンマはぼんやりとした表情でインデックスを見つめた。
腕の力を抜き、抱きしめるのを、やめる。
フィアンマ「…朝か」
インデックス「
>>262
」
261 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/05(火) 23:24:57.08 ID:2kKslfp8o
ksk
262 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/05(火) 23:48:01.52 ID:K/lgh5iSO
うん。おはようふぃあんま。
263 :
◆2/3UkhVg4u1D
[saga]:2013/02/05(火) 23:55:10.44 ID:5odgmpLK0
インデックス「うん。おはようフィアンマ」
のんびりと笑み、挨拶をしたインデックスはむくりと起き上がる。
フィアンマはしばし深呼吸を繰り返し、起き上がりながらおざなりな挨拶を返した。
そうしてお互いに身支度を済ませ、ホテル内のレストランへ向かう。
朝食はビュッフェスタイル…を期待したかったのだが、生憎定量である。
後で追加で食べさせなければいけないな、と考えながら、フィアンマは静かにコーヒーを啜る。
甘いものをこよなく愛する彼だが、コーヒーと紅茶には砂糖を決して入れないと堅く誓っていた。
ミルクもポーションのフタを開ける気力が無かった為、ブラックコーヒーである。
几帳面な部分と面倒臭がりなところが調和している人物が、彼なのだった。
インデックスはというと、彼の分もありがたく朝食をいただきながら、雑誌を眺めている。
昨日はモン・サン・ミッシェルを見た。
今日はどこを見ようか、と悩んでいる。
二度見る必要の無い昨日見た雑誌とは違い、これはホテル備え付けのフリーペーパーだった。
自分の分の朝食の内、甘いヨーグルトだけを食べつつ、フィアンマはインデックスを見つめる。
フィアンマ「…行きたい場所は決まったか?」
インデックス「
>>265
」
264 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/05(火) 23:58:45.37 ID:cTMPYWHAO
地底
265 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/05(火) 23:59:39.87 ID:TgRigsr9o
お買い物
266 :
◆2/3UkhVg4u1D
[saga]:2013/02/06(水) 00:10:19.34 ID:ZmCwxRdg0
インデックス「お買い物」
彼女の細い指が食事の合間に指差した場所。
『ギャラリー・ラファイエット』と呼ばれるフランスの百貨店である。
ブランド店の立ち並ぶ区画、グルメ館なども存在する場所だ。
百貨店なので、所謂『お金を出せば何でも揃う』場所である。
時間が無くても此処さえ行けば何でも揃えられるらしい。
インデックス「だめ、かな?」
フィアンマ「構わんが」
食事場所があるのなら好都合、と考え、フィアンマはこくりと頷いた。
朝食を終え、食休みを一時間取り。
二人はのんびりと『ギャラリー・ラファイエット』までやって来た。
インデックスはというと、フロア中央のステンドグラスを見上げている。
インデックス「綺麗だね」
宗教的意味合いを持たないそのステンドグラスは、素直にそう評価出来る。
反対に、少しでも宗教的意味合いがあると指摘してしまうのだが。
フィアンマは人ごみが億劫なのか、人の居ない場所を通りつつ、彼女の手を引いている。
フィアンマ「…ところで、何の売り場に行きたいんだ」
インデックス「
>>268
」
267 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/06(水) 00:11:33.10 ID:8/7MpQLSO
食べもっ……細工物売り場かな
268 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/06(水) 00:35:24.58 ID:8/7MpQLSO
ペットショップを見に行きたいかも
269 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/06(水) 00:36:56.87 ID:ZGsLBhWa0
ペットショップって百貨店に来た意味がないだろw
売り場から選ぼうぜ
270 :
◆2/3UkhVg4u1D
[saga]:2013/02/06(水) 00:48:08.95 ID:ZmCwxRdg0
インデックス「ペットショップを見に行きたいかも」
フィアンマ「…ペットショップ?」
インデックス「うん。ここを出たら近くにあるって書いてあったのを思い出したんだよ。…でも、」
フィアンマ「……」
インデックス「…先にグルメ館を回った方が良いかも」
くきゅるるる。
朝食を二人分食べたとは思えない程のボリュームで。
しかし何だか間抜けで可憐な腹の虫が、鳴いていた。
照れくさそうに、それでも悪びれず、彼女は笑った。
フィアンマはそんな彼女の笑顔を見届けた後、手を引いてグルメ館へと向かう。
レストランで大量の食事を摂った後。
おやつ、という名目で、大量のパン等の携帯食料を買い込んだ。
ペットショップに行く道すがら、インデックスはもぐもぐとパンを食べていた。
フィアンマはというと、砂糖と林檎ジャム、乾燥リンゴの練りこまれたパンを食べている。
フィアンマ「全て食べきるつもりか?」
インデックス「ペットショップに入るまでには食べ終わっちゃうんだよ」
残り十分で。
この、一キロ近いパンの山を。
流石に胃腸は大丈夫なのだろうか、とフィアンマはやや不安に思った。
そんな訳で。
調度パンなどを食べ終わったところで、ペットショップへ到着した。
中に入ると、ペットショップ特有の臭いがする。
フィアンマ「…ところで、お前は何の動物が好きなんだ。猫か?」
インデックス「
>>272
」
271 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/06(水) 00:48:09.17 ID:8/7MpQLSO
何売り場があるかわかんなかったんや…
272 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/06(水) 00:49:11.98 ID:wIHaukdAO
猫だよ。焼いて食べるとおいしいし
273 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/02/06(水) 00:49:40.46 ID:6mDOmY2R0
うん!猫を飼ったら「スフィンクス」っていう名前にすると決めてるんだよ!
274 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/02/06(水) 00:51:44.21 ID:6mDOmY2R0
はいーコンマ来ましたー
275 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/06(水) 00:53:02.51 ID:ZGsLBhWa0
これは……
276 :
◆2/3UkhVg4u1D
[saga]:2013/02/06(水) 00:53:34.50 ID:ZmCwxRdg0
>>+1のコンマ一桁(神浄にかわりまして男子学生がお送りします [sage]:2013/02/06(水) 00:49:11.9『8』←ココ で決定)
0〜8
>>273
9
>>272
277 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/06(水) 00:53:41.63 ID:8/7MpQLSO
インさんならあながちありえなくもないと思たww
278 :
◆2/3UkhVg4u1D
[saga]:2013/02/06(水) 00:59:29.05 ID:ZmCwxRdg0
《
>>277
00:53:41.6『3』 結果:
>>273
一応猫食文化というものもあるそうです。今日はここまで。お疲れ様でした》
インデックス「うん! 猫を飼ったら 『スフィンクス』っていう名前にすると決めてるんだよ!」
フィアンマ「ギリシア神話において謎解きを好む怪物か」
インデックス「とっても知性が高いんだよ?」
フィアンマ「知っているが…」
インデックス「…実際の猫はそうでもないみたいだけどね」
フィアンマ「……愛玩動物とは得てしてそういうものだ。猟犬のようにはならんよ」
言いながら、猫達が策へ収められた場所へ歩いて来た。
のんびりとした昼下がりということで、猫はすやすやと眠っている者が多い。
一匹だけ起きていたのだが、何故か同場所の猫に乗っかろうとしている。
乗っかられそうな猫はというと、マイペースに眠っていた。
インデックス「フィアンマは犬派なの?」
フィアンマ「
>>280
」
279 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/06(水) 01:02:45.70 ID:8/7MpQLSO
乙
安価なら
いや、蛙派かな
280 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/02/06(水) 01:07:57.97 ID:6mDOmY2R0
想像上の物でもいいならドラゴンだな
281 :
◆2/3UkhVg4u1D
[saga]:2013/02/06(水) 13:03:28.45 ID:uJQfaN2u0
《
>>278
×策 ○柵》
フィアンマ「想像上のものでもいいなら、ドラゴンだな」
インデックス「ドラゴン?」
『黙示録』において、ドラゴン―――竜は、悪魔の象徴である。
また、十字教社会としても、竜については良いイメージを抱いていない。
狼やユニコーンと同じく、七つの大罪の一つである『憤怒』を象徴する動物として扱われる事もある。
竜退治で有名な聖人、聖ジョージが讃えられれば讃えられる程、ドラゴンの地位は貶められていく。
ウェールズの『赤い竜』や、アイスランドの国章に置かれている『ランドヴェッテルの竜』は守護竜として国の象徴とされるものの、それは西欧での話。
また、これらの伝承を下に『ドラゴンの血液』を代用する品を用いることで、防御術式を組んだり、『ドラゴンの鱗』を代用する品を用いることで、非常に高い防御能力や熱などへの耐性のある霊装を作成することも出来る。
フィアンマ「一般には竜は堕落の象徴である蛇に翼をつけたものとして悪魔という扱いを受けているが、俺様はそうは思わん」
インデックス「一部では守護竜としての扱いを受けているから?」
フィアンマ「そうだよ。時に人を守ることもある」
加えて、悪魔という烙印を押したのは、あくまでイメージに過ぎない。
イメージとその実は違うものだ、と彼はぼやいた。
何となく、何らかの実体験に基づいたかのような雰囲気で。
フィアンマ「まあ、ジークフリート伝説では徹底的に悪者なのだが」
インデックス「…十字教神話以外についても詳しいの?」
フィアンマ「お前程ではないと思うが、…これでも多くの原典を習得してはいる。無茶をしたところで、どうせ死なないしな」
だが、魔神にはなろうと思わなかった。
右方のフィアンマの方が、組織に守られるから。
そんな単純で、矮小な理由で。
インデックス「どうせ死なないから、なんて理由で自分を粗末にしちゃいけないんだよ」
フィアンマ「
>>283
」
282 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/02/06(水) 13:09:35.86 ID:6mDOmY2R0
>>1
さんフォローサンクス。あんまり考えないで書くのは良くないな……
安価↓
283 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/06(水) 13:50:12.58 ID:q7yAdklh0
…
284 :
◆2/3UkhVg4u1D
[saga]:2013/02/06(水) 14:02:31.63 ID:uJQfaN2u0
フィアンマ「…」
視線をそらす。
だって、仕方が無いじゃないか。
例えば、金銭。
持っていないものは、少しずつ使おうとする。
まして、それが自分が努力して得たものであるのならば。
だが、生まれつき莫大な財産を与えられていたのならば、どうか。
やはり、無駄遣いをしてしまうものではないだろうか。
それで痛い思いをしても、財産は決してなくならない。
寿命を金銭に例えるなら、そういうことだ。
気をつけても、注意されても、無駄遣いしてしまう。
インデックス「…もっと自分を大切にして欲しいかも」
手を握られる。
フィアンマは口ごもる。
きっぱりと否定出来ないし、はっきりと肯定も出来ない。
フィアンマ「…出来れば」
出来たら、多分、善処する。
非常に不明瞭な回答だった。
しばらく猫や犬、鳥などを眺めた後、二人は店から出た。
どんなに眺めたところで、飼える訳ではない。
フィアンマ「次は何処に行きたいんだ」
インデックス「
>>286
」
285 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/06(水) 16:44:16.71 ID:8/7MpQLSO
アクセ類かな
286 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/06(水) 16:53:43.87 ID:ZX7d6oKH0
ここは有名なエッフェル塔に行くんだよ
287 :
◆2/3UkhVg4u1D
[saga]:2013/02/06(水) 23:44:17.21 ID:HBeIhdt90
《風呂と仮眠で思いの他遅くなってしまって申し訳ありません》
インデックス「ここは、有名なエッフェル塔に行くんだよ」
エッフェル塔。
フランスの首都、パリの象徴的な名所となっている塔である。
パリ7区、シャン・ド・マルス公園の北西に位置する。
インデックス「前々から気になってたんだよ」
ダメだろうか、と彼女は首を傾げる。
別にフィアンマはまださほど疲れていない為、彼女を連れててくてくと移動する。
そんな訳で。
エッフェル塔内部、パリの景色を一望できるレストランへ、二人はやって来た。
ミシュランガイドでも1つ星を獲得したことのある有名レストランである。
景色そっちのけで料理を食べるインデックスとは反対に、フィアンマはぼんやりと景色を眺めていた。
インデックス「夜のライトアップも綺麗みたいだね」
時刻は午後四時半。
まだ夕方の時間帯のため、ライトアップはなされていない。
フィアンマ「見て行きたいのか?」
インデックス「うーん」
フィアンマ「…」
インデックス「
>>289
」
288 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/06(水) 23:51:24.58 ID:8/7MpQLSO
一緒に見てくれる?
289 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/06(水) 23:57:55.79 ID:qrYDPQiIO
見てみたいけど…お腹いっぱいになったら眠くなってきたかも
290 :
◆2/3UkhVg4u1D
[saga]:2013/02/07(木) 00:03:59.53 ID:JUd8EGNA0
インデックス「見てみたいけど…お腹いっぱいになったら眠くなってきたかも」
ふぁあ、とインデックスはのんきな欠伸を漏らす。
口を大きく開けても醜悪な表情にならないのは、猫のような顔立ちだからだろうか。
先程うーん、とうなったのは眠いからどうしよう、ということだったらしい。
インデックス「んー…」
フィアンマ「…眠気を覚ましてやろうか?」
インデックス「む…どうやって…?」
欠伸を飲み込み、インデックスは首を傾げる。
彼は自分のデザートのアイスに、たっぷりと何やら透き通ったシロップをかけた。
料理を食べ終わり、眠たそうなインデックスの口元へ、シロップにまみれたバニラアイスを持っていく。
何の疑いもなく、インデックスはぱくっとスプーンを口にくわえた。
インデックス「………」
フィアンマ「………」
インデックス「×□△●○□●〜〜!!?」
言葉にならない言葉を漏らし、彼女は一気に目を覚ました。
先程のシロップは、アイスにかけるためのミントシロップである。
本来はほんの少しだけかけて美味しくいただくものなのだが、それをどっぷりとかけたのだ。
フィアンマ「目が覚めたか」
インデックス「
>>292
」
291 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/07(木) 00:09:35.58 ID:6bQd/3KSO
口のなかがアイスバーンされたかと思ったんだよ!ペチペチ
292 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/07(木) 00:41:38.01 ID:6bQd/3KSO
上
293 :
◆2/3UkhVg4u1D
[saga]:2013/02/07(木) 01:06:38.08 ID:JUd8EGNA0
インデックス「口のなかがアイスバーンされたかと思ったんだよ!」
ぺちぺち、と肩を叩かれ、フィアンマはくすりと笑った。
半分程意地悪だったらしい。
彼は可哀想に、などと棒読みでいい、彼女へ水の入ったコップを差し出した。
インデックスは涙目でコップを受け取り、こくん、と呑み込んだ。
当然のことながら、ミントのスースー感は水と混ざり。
喉から胃袋までを、キンキンに冷やされていく(実際にはそういった錯覚なのだが)。
インデックス「×□△●○□●〜〜!!?」
インデックス、本日二度目の言葉にならない叫び。
疑うとういうことを知らない彼女に、フィアンマは小さく笑った。
ぐだぐだとしていれば、時刻は午後六時。
夕暮れ時、暗くなってきた空。
フィアンマとインデックスは外に出、ライトアップされた美しいエッフェル塔を見上げていた。
空の暗さと美しいライトは対比的で。
電灯はつまり科学サイドの領分だが、それでも美しいものに貴賎は無い。
インデックス「綺麗だね…って、あ」
見上げていると、塔の上に、一人の人間が見えた。
どうやら自殺をしようとしているらしい。
地上から見える辺り、インデックスの視力はとても良いようである。
フィアンマ「自殺者だな」
何を思うこともなく、彼はそう断定した。
エッフェル塔は自殺の名所でもある。
フィアンマ「お前の場合、直撃しても怪我は負わないとは思うが。下がるか?」
助けるという発想は無いらしい。
死にたい者で、誰かに迷惑をかけようとしない者は放っておけば良い、という思考らしい。
インデックス「ううん、助けなきゃ」
フィアンマ「どうやって?」
インデックスが追いつくまでに、自殺者は飛び降りるかもしれない。
かといって放っておけば、飛び降りて死ぬだろう。
インデックス「
>>295
」
294 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/07(木) 01:08:46.97 ID:6bQd/3KSO
あの人がもし飛び降りたら、私が受け止めればいいんだよ。
私の歩く教会なら衝撃も吸収するから。
295 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/07(木) 01:10:47.64 ID:iHMplBaIO
なんとか私が説得するから私をあそこまでぶん投げて欲しいんだよ。
296 :
◆2/3UkhVg4u1D
[saga]:2013/02/07(木) 01:17:44.77 ID:JUd8EGNA0
インデックス「なんとか私が説得するから、私をあそこまでぶん投げて欲しいんだよ」
あなたの『聖なる右』なら可能でしょう。
そう遠まわしに告げ、インデックスはフィアンマを見上げる。
急げ、という雰囲気を全身から放っていた。
インデックス「…誰にも死んで欲しくないんだよ」
フィアンマ「……」
インデックス「…お願い」
フィアンマ「…お前があの人間を助けることで、取り返しのつかないことが起きるかもしれんぞ」
自殺者には、尋常ではない理由があるものだ。
借金、失恋による絶望、病気…。
説得によって、この場での自殺をはやめたとしても。
その根本的な絶望がある限り、自殺衝動というものは絶えない。
そして、その自殺者が死んでおけば起こらなかった悲劇だって、沢山ある。
フィアンマは今まで、そんな人間を沢山見てきた。
助けることが、命を保つことが、何よりも尊いとは思わない。
インデックス「なら」
フィアンマ「……」
インデックス「"原因"の解決も手伝ってあげれば良いんだよ」
借金なら、仕事の斡旋。
病気なら、治療の検討。
失恋なら、生きていく目的の創造。
新しい指針を設ければ、人は生きていける。
インデックス「お願い」
フィアンマ「…仕方が無いな」
ため息を吐きだし、彼はインデックスの身体をかかえた。
素手で投げるのだろうか、と思った彼女だったが、違った。
彼はそのまま地面を蹴り、特殊な術式によって跳んだ。
飛行術式ではないので、撃墜される心配もない。
あっという間に。
本当に、『あっ』という間に、到着した。
飛び降りようとしている自殺者は、呆然と、やって来た二人を見ている。
自殺者とは誰(禁書キャラ。一名)>>+2
297 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/07(木) 01:20:00.84 ID:6bQd/3KSO
フランスのエッフェル塔から自殺しそうな人…?
すている
298 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/07(木) 01:23:01.53 ID:iHMplBaIO
いつわ
299 :
◆2/3UkhVg4u1D
[saga]:2013/02/07(木) 01:29:24.62 ID:JUd8EGNA0
五和「え…?」
自殺者は、二重まぶたが印象的な女の子だった。
髪はショート。
細身の割には豊かな胸を持っている。
清楚系の美少女だった。
彼女の名を、五和という。
苗字が名前かは不明なのだが。
彼女は、天草式十字凄教と呼ばれる魔術結社メンバーの1人だ。
インデックス「死んじゃダメなんだよ」
言って、インデックスはフィアンマから離れる。
彼女が焦って後ずさらないよう、気をつけてゆっくりと距離を詰めていく。
五和「こ、っ、来ないでください! わた、私なんて、もう死んだ方が良いんですから…!!}
じわ、と目に涙を貯めて、彼女は、僅かに後ずさる。
もう少し踏み込めば、飛び降りてしまうだろう。
インデックスは微妙な距離を保ったままに問いかける。
インデックス「死んだ方が良い人なんて、一人も居ないんだよ。…よかったら、話してくれないかな」
どうして、死にたいと思うのか。
優しい少女の声に、五和は、視線を彷徨わせる。
そうして、訳を語った。
五和「
>>301
」
300 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/07(木) 01:32:08.54 ID:dHZO48uAO
テッラが好きなの
301 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/07(木) 01:32:12.00 ID:yAQbGrlAO
建宮に処女を奪われた
302 :
◆2/3UkhVg4u1D
[saga]:2013/02/07(木) 01:45:26.08 ID:JUd8EGNA0
五和「建宮さん、っに…処女を、奪われたん、です」
インデックス「…タテミヤっていうのは、あなたにとって、どんな人なの?」
五和「私の所属している魔術結社の教皇代理、です…、…あなたは、見たところ…えっと、…ローマ正教の禁書目録、ですね」
嫌なことを思い出したのだろう。
当時の強姦経験を思い出してか、彼女はぐし、と手の甲で目元を拭った。
涙が溢れ出しているのだろう、その声音は涙に濡れていた。
五和「わ、たし…なにも、建宮さんに、悪いことなんてしてない、のに……」
インデックス「…」
五和「建宮さんを信じていたのに、…むり、無理や、り……どうして私がこんな目に遭わなくちゃいけないんですか!!」
五和自身、八つ当たりだとわかっていた。
それでも、インデックスへ悪意をぶつけてしまう。
だから放っておけば良かったのに、とフィアンマは思った。
五和「もう、死なせてください。生きていたって、苦しいだけです。一生この記憶に苦しめられる位なら、死んでしまった方が絶対にマシなんだ!」
ぼろぼろと溢れる涙は、彼女の衣服を濡らした。
此処から落ちれば、まず助からない。
ぐちゃぐちゃの、原型を留めない肉片になって、死ぬ。
五和「私の気持ちなんて、誰にもわからない! 信じていた人に裏切られて、痛くて恥ずかしい思いをさせられて、惨めに生きていくなんて嫌なんですよ、もう…っ」
インデックスは、言いよどむ。
彼女には、性的な経験などない。
ましてや、強姦された経験など、一度も。
禁書目録として、原典に相対する過酷な義務を背負ってはいるものの。
人から嫌なことをされた記憶が、そもそもそんなに無いのだ。
フィアンマ「…何とか説得するのではなかったのか?」
フィアンマの声に、インデックスは俯く。
彼女を死なせたくない。
だけれど、彼女は、恋人でもない男に処女を無理やり散らされ、汚辱を忘れる為にも死にたいと言う。
どう言葉を放てば、彼女の胸に響いてくれるのか。
インデックス「
>>304
」
303 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/07(木) 01:54:28.87 ID:dHZO48uAO
じゃあ建宮のことを好きになればいい
304 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/07(木) 01:55:06.51 ID:dHZO48uAO
安価上
305 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/07(木) 01:55:20.59 ID:58rlkZaso
悔しくないの?
306 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/07(木) 02:01:15.84 ID:6bQd/3KSO
……辛かったね、嫌だったでしょう。悲しかったでしょう。ダキ
でも、死んじゃうのだけは『絶対にダメ』なんだよ。
死んじゃったら嫌な気持ちや記憶は消えるけど、あなたが死んじゃったら、あなたを好きな人や、大事に思う人達。仲間や家族、友達…皆が今のあなたと同じ気持ちになるんだよ
307 :
◆2/3UkhVg4u1D
[saga]:2013/02/07(木) 02:07:15.08 ID:JUd8EGNA0
インデックス「じゃあ、建宮のことを好きになればいいんだよ」
恋人でない男という点が引っかかっているのならば。
今からでも好意を向ければ、いつしか過去の汚点として流せる。
そうなることを信じての一言だった。
今まで本ばかりと向き合って来たからこそ、出てしまった一言かもしれない。
実際には、傷つけてきた人間を愛するなんてことは、そうそう出来ない。
出来たとするのなら、それは虐待やDVなど、特殊過ぎるパターンだ。
五和「……」
インデックス「……好意を向けたらいつかきっと、」
五和「…か」
インデックス「…、…え?」
五和「…馬鹿に、しているんですか」
ギリ、と彼女は歯ぎしりをする。
苦しい、裏切られた。
それに対し、裏切った当人を愛せば良い、などと。
そんなことが出来るのは、マゾヒストか聖女だけ。
そして五和は、普通の女の子だった。
聖女という名の、ある種異常者などではなく、普通の女の子だった。
戸惑いは、憎悪へと変化する。
何もわかってくれないのなら、これ以上私を傷つけるな。
五和から向けられた敵意に、インデックスは目を伏せる。
傷つけられた人間にしか、傷つけられた人間の気持ちはわからない。
やはり届かない、それどころか更に傷つけた、と落ち込むインデックスの前に一歩、フィアンマが踏み出る。
フィアンマ「…それで、死ねば汚辱が無かった事になるのか」
五和「ッ、」
フィアンマ「仮に遺書か何かにその男への恨み言を綴ったとしても。そしてそれが世間に暴露されても。それをお前が知ることはない。苦しむ相手を見られないのなら、復讐の達成感は得られない」
五和「…私は復讐なんて、」
フィアンマ「復讐する程憎んでいないのなら、お前はそこまで傷つけられていないか、或いは優しいということだ」
五和「………」
前半の言葉で激昂しかけた五和を、後半の言葉が宥める。
優しいから抱え込んで、一人で死のうとしている。そう、言ったのだ。
フィアンマ「お前の気持ちなど、確かに誰もわからん。自らの絶対の理解者は自分だけだ」
五和「……私は、……」
フィアンマ「……そして、復讐という道を選ばない人間性を持つお前なら。恐らく、親しい人間が沢山居るだろう。たった一人の男を苦しませる為の行動で、その多くのお前を想う人を傷つけたいのか。そもそも、お前が死んでその男が苦しむかどうかも曖昧だというのに。死んで嫌な記憶を消すことは簡単だが、……それだけの為なら、わざわざ死ぬ必要もあるまい。時間が解決するまで、待つつもりはないのか。お前を愛し、慈しみ、大事に想う人間だって一人や二人、居るだろう」
五和「………」
少女の脳内には。
女教皇と呼ばれた、優しさの中に強さを持つ聖人が浮かんでいた。
自分が死んだら。それも、自殺だとしたら。
あの人は、きっとずっと泣く。自分を責めて、苦しんで、毎日でも墓参りに来るだろう。
そんな顔をさせてしまってでも、自分は死にたいのだろうか。逃げ場か全くないのだろうか。
自問自答。
黙りこくった彼女へ、青年は少しずつ近づいた。
308 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/07(木) 02:07:19.65 ID:Sfrx0PqAO
+
309 :
◆2/3UkhVg4u1D
[saga]:2013/02/07(木) 02:19:20.71 ID:JUd8EGNA0
彼女の気持ち自体はわからない。
フィアンマは強姦などされたことがないし、そもそも女ではない。
だけれど、裏切られて苦しみ、死にたいと思ってしまう状態は、理解出来る。
それは心理学などの書物に綴られた知識ではなく、実体験に基づく想いだ。
だから、理想論を語ろうとは思わない。
理想だけで人が前を向いていけるのなら、そもそも悲しみなど世界のどこにも存在しない。
憎んで、恨んで、嘆いて。
そういったマイナスで忌避すべき感情だって、人間として必要なものの一つだ。
それを否定しようとは思わない。それを抱いてでも、生きていければそれで良い。
「わ、たし……私、は…」
「お前が世界中から憎まれ、恨まれ、嫌われて、何処にも行き場が無いのならば。きっと、死ぬのが一番正しい選択だろう。この先生きていたとして、一切の希望が持てないのだから。だが、そうではないのなら。たった一人でも、お前が死んだ時に泣いてしまう人間が頭に浮かぶのなら、生きているべきだ。自殺は悪いことだからやめろとは言わん」
五和は、その場に膝をついた。
力が抜けていた。
自分が死んだ後のことを冷静に想像したからだ。
沢山の人が泣いて、嘆いて、惜しむ。
どうして一言も言ってくれなかったのかと、相談してくれなかったのかと。
或いは。
此処から落ちて死んだ死体である自分は、ただの肉片としてだけ処理されて。
誰にも嘆かれないまま、空気と共に消えていく。
嫌だ、と思った。
怖い、と思った。
もう、それ以上後ずさることなんて出来なかった。
今更になって、薄着の体に、寒々しい突風が吹き付ける。
先程とは違う意味合いの涙をぽたぽたと零し、五和は項垂れた。
「にたくない…しに、たくない、……しにたくないよ…」
彼女にだって、プライドはあった。ズタズタに引き裂かれた、女性としての矜持が。
だが、それ以上に、誰かを悲しませたくない気持ちが、死を選ぶ後ろ向きな勇敢さに優った。
しにたくない、とか細い声で繰り返す彼女の前に立ち。
そうして膝をつき、目線を合わせると、フィアンマは五和の髪を優しく撫でた。
「なら、生きれば良い。わざわざ死を選ぶな。お前には生きる権利がある」
「、…ぅ、……ひくっ、…わぁああああああん…!」
声を出して泣きながら、五和は目の前の青年に抱きついた。
彼女の哀しい声は、憎しみを抱き込んで、空へ消えていった。
五和を、呼ばれてしまっていたフランス警察に任せ。
フィアンマは、インデックスと共にホテルへ戻って来た。
彼女はというと、五和に対し、適切な言葉をかけられなかったことに対して、酷く落ち込んでいた。
インデックス「……」
フィアンマ「お前が落ち込む必要は無いだろう。自殺者を救おうとしたのだから」
インデックス「…
>>311
」
《今日はここまで。お疲れ様でした》
310 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/07(木) 02:25:44.86 ID:Sfrx0PqAO
>>307
×建宮のことを
○タテミヤのことを
安価下
311 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/07(木) 02:27:48.00 ID:6bQd/3KSO
乙
安価なら
救えなかったら意味ないんだよ…
もしあなたがいなかったら、いつわは死んじゃってたかもしれない。
…私は仮にも修道女なのに。自分の無力さが悔しくて悔しくて…
312 :
小ネタ:私服
◆2/3UkhVg4u1D
[saga]:2013/02/07(木) 12:31:48.32 ID:Sfrx0PqAO
インデックス「おは…よ…あれ、フィアンマが赤くないんだよ」
フィアンマ「偶には装いを変えてみようと思ってな」
インデックス「さっぱりしてるんだよ」うん
フィアンマ「……」←白いワイシャツ+黒いスラックス+黒に近いグレーのジャケット
インデックス「落ち着いた私服なんだね」
フィアンマ「……派手な服を着ても意味が無いだろう。第一、無闇に目立つのは好かん」
インデックス「でも格好良いね!」ぱあっ
フィアンマ「……そうか」
インデックス(いいなあ…)
フィアンマ「……お前も修道服以外のものを着てみるか?」
インデックス「でも『歩く教会』を着ていないと、」
フィアンマ「此処を何処だと思っている。聖ピエトロ大聖堂だぞ? 俺様程の実力をもった魔術師でなければ、お前に干渉出来んよ」
インデックス「じゃあ、…あのね、」ひそひそ
フィアンマ「……私服というよりも、儀礼的だな」
インデックス「確かに堅苦しいけど、これは女の子の夢なんだよ?」るんるん ←白い夜会ドレス(※ウェディングドレスではない)
フィアンマ「そうか」
インデックス「に、…似合って、る?」そわそわ
フィアンマ「似合っていると思うが」
インデックス「えへ、…えへへ」にこにこ
313 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/07(木) 12:36:49.77 ID:EGCS7BJb0
あのさぁ
>>1
突然クソ安価かましてくるAOは
クソ安価ばっかりしてる荒らしだから
安価下にするか再安価しろよ
じゃないと悲惨になるぞ 採用したせいで五和可哀想じゃないか
そもそも
>>1
色々ずれてんじゃね?
だから彼女寝取られんだよ
314 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/07(木) 12:40:59.63 ID:iHMplBaIO
安価スレでそういう的違いなこと言ってる奴のがよっぽど荒らしだと思うけどな
315 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/07(木) 12:42:52.23 ID:7nTZ2wme0
>>314
黙れIO
316 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/07(木) 13:01:56.23 ID:6bQd/3KSO
この嘆願?文も正直見飽きたってかアレになってきたっちゃぁアレだな…
317 :
◆2/3UkhVg4u1D
[sage]:2013/02/07(木) 13:27:47.94 ID:Sfrx0PqAO
ふぇえ…彼女の話は反則だよぉ…><
自殺ってとてつもなく絶望している人間が選ぶ事な(が多い)ので、あの場合はあの安価を採用かな、と思った次第です
確かに可哀想ですし半泣きで書きましたが、安価スレなので仕方がないかな、と思います
ただ、どうしてもその状況にそぐわない、或いは
>>1
が展開を書けそうにない安価の場合は誰が書いたかを問わず安価下にさせていただいております。
ID:EGCS7BJb0さんの安価内容、書きやすくて楽しいので、これからもよろしくお願いします。
昼飯行ってきます
318 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/02/07(木) 13:37:11.24 ID:w7Krqhvj0
お前等責め過ぎ
確かにAOはひどいが採用するorしないは
>>1
しだい
それなのに文句は言っちゃダメだろ。している程度がAOと同じ
出来る限り矛盾しない安価を出すのを心がけるのが一番じゃね?
319 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/07(木) 13:45:49.31 ID:RFwStl1K0
矛盾しない安価頑張って出してもクソAOが
全てひっくり返すようなクソ安価を出すわけだが
だからAOの安価は無視すべき。見分けるの簡単なんだから
ヒヨコの雄雌見分けるよりも簡単
320 :
小ネタ:海
◆2/3UkhVg4u1D
[saga]:2013/02/07(木) 14:17:47.23 ID:Sfrx0PqAO
インデックス「海だーっ! ………あれ? フィアンマは泳がないの?」
フィアンマ「泳ぐと思うのか?」
インデックス「水着着てるから、泳ぐかと思ったんだよ」
フィアンマ「濡れるのならば水着が良いと思っただけだ。第一、水着姿の人間の集団の中に一人だけ長袖長ズボンでは悪目立ちが過ぎる」
インデックス「……あなたでも空気読むんだね」
フィアンマ「口にミントシロップを流し込んで欲しいのならそう言え」
インデックス「あ、あれはもう嫌なんだよ!」がくぶる
フィアンマ「ふん。…それに」
インデックス「?」
フィアンマ「お前が溺れたら助けに行かねばならんしな」
インデックス「溺れたりしないかも。……『歩く教会』参考の水着、わざわざ仕立ててくれてありがとう」にこにこ
フィアンマ「、…ああ」
321 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/02/07(木) 14:22:44.81 ID:w7Krqhvj0
イメージ画像
ttp://img.tomax.zzz-usa.lovesick.jp/20110723_4594227.png
322 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/07(木) 14:25:35.13 ID:Sfrx0PqAO
インデックスちゃんかわいいな…かわいい…
323 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/07(木) 14:26:01.31 ID:6bQd/3KSO
ああ…
>>1
も画像も乙だ
324 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/02/07(木) 14:38:10.50 ID:w7Krqhvj0
原作では保護者がインデックスを甘えさせすぎるからなぁ……
上条さんってインデックスを大切な家族と思っているからな……過保護すぎる
325 :
◆2/3UkhVg4u1D
[saga]:2013/02/07(木) 15:26:23.68 ID:3b9ueV6R0
《原作の場合記憶の無い上条さんはインデックスが一番身近な身内ですしね…親以上に…》
インデックス「…救えなかったら意味ないんだよ…」
フィアンマ「………」
結果が悪ければ、どんなに過程が素晴らしくとも意味が無い。
頑張ったって、努力したって、何の意味も残らない。
まして、自分の発言のせいで五和は敵意を宿してしまった。
インデックス「もしあなたがいなかったら、いつわは死んじゃってたかもしれない」
フィアンマ「……」
インデックス「…私は仮にも修道女なのに。自分の無力さが悔しくて悔しくて…」
手を差し伸べた。
でも、手をとってもらえなかった。
修道女として、誰かを救えなかった。
彼女は唇を噛み締め、俯き、決して顔を上げようとはしない。
フィアンマ「…だが、お前が俺様に頼み込まねば、そもそもヤツは飛び降りていただろう」
インデックス「…問題なのはきっかけじゃないんだよ」
フィアンマ「結果論で全てを断じずとも良いだろう」
インデックス「……やっぱり、私は見習いなんだね。見習い止まりなんだよ」
しょぼん、と落ち込んで。
彼女は現実から逃げ出すように、ベッドへ入り込んだ。
旅行とはいえ、長期の予定ではなかった。
なので、二人はイタリアへゆっくりと帰って来た。
五和の一件からインデックスは酷く落ち込んでおり、天真爛漫さも消えてしまっている。
そんな訳で、フィアンマはひとまず、ローマ正教徒にはベタ甘のテッラへインデックスを預け、ヴェントのところへやって来た。
ヴェント「急に呼び出すから何かと思ったら仕事じゃなくて女絡み、か」
フィアンマ「妙な言い方をするな」
ヴェント「『神の右席』、右方が前方に相談ってのはどうなの?」
刺々しい言い方だが、さほどの悪意は練りこまれておらず。
イートインカフェにてフィアンマの向かいに座り、彼女は先程購入したパンを食べていた。
フィアンマ「…女心はよくわからん。お前に聞いた方が早いだろう?」
ヴェント「
>>327
」
326 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/07(木) 15:32:54.90 ID:YpHDGJvso
あんたに女心がわかるなら今頃…、何でもない
…で、落ち込んでる理由だがそれは自分で解決するしかないんじゃないの?
修道女として成長したいのならね
327 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/07(木) 15:35:05.33 ID:MiLY0eIAO
知るかよ。レイプされたことの無い奴の気持ちなんか
328 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/07(木) 15:50:09.35 ID:0b3pnR0q0
>>326
329 :
◆2/3UkhVg4u1D
[saga]:2013/02/07(木) 16:00:03.61 ID:3b9ueV6R0
ヴェント「あんたに女心がわかるなら今頃…、何でもない」
フィアンマ「?」
首を傾げ、フィアンマはシュークリームパンを口にする。
上質なバターの香り漂う甘い生地が口の中でふやけていく。
中に絞られていた生クリームも柔らかく、そしてとても甘かった。
ヴェントはインデックスの様子についてフィアンマから聞き、しばし真面目に考えて。
考えて考えて…考えを放棄した。
ヴェント「…で、落ち込んでる理由だがそれは自分で解決するしかないんじゃないの?」
フィアンマ「そんなものか」
ヴェント「修道女として成長したいのならね」
むしろ、余計な手心を加えては本人の為にならない、と彼女は首を横に振る。
成長する為には、自分の力で苦しみを乗り越える必要がある。
ヴェント「ま、一生それを引きずる訳でもなし。その自殺者は助かったんでしょ?」
フィアンマ「ああ。今はどうしているか知らんがね」
ヴェント「…アンタが人助け、ねえ」
フィアンマ「……何だ」
ヴェント「あの受動的なアンタがわざわざ人命救助、それも説得だなんて珍しい、と思っただけのコトよ」
フィアンマ「………お前は俺様を何だと思っているんだ。一応、これでも人間なのだが」
ヴェント「
>>331
」
330 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/07(木) 16:04:39.21 ID:vk1mqXKG0
銃で撃たれてもケロッとしてるやつを人間とは言わない
331 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/07(木) 16:06:10.82 ID:MiLY0eIAO
食料
332 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/07(木) 16:36:05.26 ID:aqJlbt9po
「神の右手」かね
他人に対してはとことん関心を抱かない質だったじゃない
333 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/07(木) 16:36:06.23 ID:KMZpJBS70
>>330
334 :
◆2/3UkhVg4u1D
[saga]:2013/02/07(木) 16:48:29.94 ID:3b9ueV6R0
ヴェント「『神の右手』かね」
神の右手。
一切の真理を握る手のことだ。
神の右手は、十字教として世界を支配する。
神の右手には善が存在する。
即ち、絶対の善性を宿すものの、無機質な者。
故に、神の使いのようだ。
十字教徒としては褒め言葉なのだろうが、ある意味においては罵倒かもしれない。
人間味がなさすぎる、情に薄い、そんなことを言われている、そういった訳なのだから。
ヴェント「他人に対してはとことん関心を抱かない質だったじゃない」
フィアンマ「…否定はせんよ。というよりも、今もそうだと言った方が正しいか」
もぐ、とパンをかじり。
食べ終わり、指先に付着した粉糖を舌で舐めとり、フィアンマは真っ黒なコーヒーへ視線を落とした。
ヴェント「前なら自殺者は放っておく主義だったように思うケド」
フィアンマ「今もそうだ。…禁書目録が助けると言って聞かないから、協力しただけに過ぎん。死を選んだ人間に、無理やり生きろと諭すつもりはないさ」
ヴェント「禁書目録がなにも言わなければ、見殺しにしてたっていうワケ?」
フィアンマ「ああ」
ヴェント「……つまり、禁書目録に左右されているワケだ」
フィアンマ「……、」
指摘され、フィアンマは黙り込む。
ペーパータオルで指先を拭き、視線を落としたままでいる。
ヴェント「禁書目録が好き、とか言わないでしょうね。アレはただの魔道書図書館。分かってる?」
公私混同をするな。
遠まわしにそう言われた。
フィアンマ「
>>336
」
335 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/07(木) 16:51:18.25 ID:y+BE7uAk0
好きだがそれが何か問題でも?
336 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/07(木) 16:54:17.62 ID:s+9Q6F7uo
わかっている
だがそれでも俺もあの娘も人間なんだよ
それよりも俺の心を案じてくれているお前も中々に珍しいな
337 :
◆2/3UkhVg4u1D
[saga]:2013/02/07(木) 17:06:39.46 ID:3b9ueV6R0
フィアンマ「わかっている」
理解はしているし、認識もしている。
図書館として彼女を『利用』したことだってあるのだから。
しかし、それでも思う。
『私は、嫌なんだよ。こんな、自分で自分の生き方が決められない、死んでるみたいな生き方なんて』
『だ、…だから、ね…し、死んじゃ、駄目なんだよ…』
『どうせ死なないから、なんて理由で自分を粗末にしちゃいけないんだよ』
フィアンマ「だが、それでも、俺様もあの娘も人間なんだよ」
ヴェント「………」
これまた意外な発言を、とヴェントは思う。
彼女はテッラ程ではないものの、フィアンマとの付き合いが長い。
なので、彼の性格をよく知っている。少なくとも、インデックスよりは。
『俺様は、人間の形をしているだけの化物だよ。『神の子』とは程遠い』
『別に、数十人死ぬ程度だろう。それが何か問題なのか?』
『―――約束する』
フィアンマ「それよりも、俺様の心を案じてくれているお前も中々に珍しいな」
ヴェント「別に案じてない。アンタが情緒不安定、或いは甘ちゃんになると、ローマ正教が混乱するでしょ。それが嫌なだけ」
勘違いするな、と彼女はそっぽを向いて立ち上がる。
その親しさが未来で仇にならないよう、神に祈りながら。
インデックスはテッラと共に長時間過ごし、甘やかされ、だいぶ調子を取り戻していた。
異教徒には冷たいどころか家畜扱いをする反面、左方のテッラは敬虔なローマ正教徒をこよなく慈しむ。
インデックス「元気が出たんだよ。ありがとう」
テッラ「いえいえ、良かったですねー」
インデックス「…お台所を借りてフィアンマに何か作ってあげたいと思ったんだけど、手伝ってくれると嬉しいな」
元気が出たところで、更に気分を切り替えるべく作業をしよう。
作業といっても魔術的なそれは必要無いので、料理かお菓子作りにしよう。
そんな考えで、インデックスはお願いする。一人では作れない不安があるからだ。
テッラ「
>>339
」
338 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/07(木) 17:09:48.86 ID:q7qF0oeU0
パンなら得意なんですけどねー
339 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/07(木) 17:11:39.51 ID:6bQd/3KSO
ええ、構いませんよ
では、彼の好物でも作りますかねー
…ミルフィーユ、ババロア、プディング、ティラミス、ザッハートルテ…どれがいいですかねー?
340 :
◆2/3UkhVg4u1D
[saga]:2013/02/07(木) 17:22:15.88 ID:3b9ueV6R0
テッラ「ええ、構いませんよ」
頷いて、彼は椅子から立ち上がる。
そしてインデックスを伴い、キッチンへ立った。
一般客の目には決して見えない場所、『奥』。
生活スペース内のキッチンの材料庫には沢山の材料があった。
これだけあれば、洋菓子全般は買い出しに行かずとも作れることだろう。
タルトフィリングを作ったのは此処でだろうか、とインデックスは随分と前のことを思い出す。
テッラ「では、彼の好物でも作りますかねー」
左方のテッラは、フィアンマとの付き合いが右席メンバーの誰より、最も長い。
なので、自然と彼の好きな食べ物、嫌いな食べ物の判別はついていた。
友人ではないと断じられることだろうが、ある意味で、上条当麻よりも親しい仲にある。
インデックス「甘いもの、だよね。何が一番好きなのかな?」
インデックスに問われ、テッラは、ふむ、と考え込んだ。
ランキング形式で脳内に連ねていき、口に出す。
テッラ「…ミルフィーユ、ババロア、プディング、ティラミス、ザッハートルテ…どれがいいですかねー?」
基本的には口当たりの柔らかなドルチェ。
或いは、生クリームやバターの使われた舌触りの良いスイーツ。
どれもこれも何だか作るのが大変そうだ、と思いつつ、インデックスは本棚からお菓子レシピ本を取り出して速読する。
先程テッラが並べたデザート類の作り方・必要材料量を全て覚え、その中で一つ、どれにしようかと悩む。
>>+1のコンマ二桁(天使にかわりまして第二位がお送りします [sage]:2013/02/07(木) 17:11:39.『51』←ココ)で作るデザートを決定
0〜19 ミルフィーユ
20〜39 ババロア
40〜59 プティング
60〜79 ティラミス
80〜99 ザッハートルテ
341 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/07(木) 17:28:24.23 ID:6bQd/3KSO
ヴォル
342 :
◆2/3UkhVg4u1D
[saga]:2013/02/07(木) 17:43:24.86 ID:3b9ueV6R0
《
>>341
17:28:24.『23』 結果:ババロア ご協力ありがとうございます》
インデックス「ババロアを作りたいかも」
色々と考えてみた結果、ババロアを作ろうと決めた。
テッラは頷いて賛同し、材料の計量を開始する。
―材料―
牛乳 1リットル
砂糖 100グラム
ゼラチン 15グラム
生クリーム 200ミリリットル
苺 適量
テッラ「煮詰める作業をしている間に、ヘタ取りをお願いしますねー」
インデックス「うん!」
作業工程は、そんなに多くない。
1.鍋に牛乳と砂糖を入れて、火にかけて煮詰める。
2.湯気があがったら、ゼラチンを入れて煮溶かす
3.ゼラチンが溶けたら、生クリームを入れて混ぜる
4.カップに分けて、苺を入れ、冷めたら冷蔵庫で冷やす
5.完成
と、こんな感じである。
テッラが1の作業をしている間、インデックスは4の工程の為の苺のヘタ取りをし、カットする。
インデックス「…テッラは、フィアンマと知り合って長いんだよね?」
テッラ「ええ、そうですねー」
インデックス「……どうしたら、仲良くなれるかな。もっともっと仲良くなりたいんだよ」
テッラ「
>>344
」
343 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/07(木) 17:50:09.45 ID:iHMplBaIO
夫婦になったらいいじゃないですか
344 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/07(木) 17:53:01.49 ID:6bQd/3KSO
そうですねー、好意を向け続ける事、適度に彼を頼る事、彼のプライベートタイムを侵害しすぎない程度に一緒にいる事ですかねー?
345 :
◆2/3UkhVg4u1D
[saga]:2013/02/07(木) 18:14:00.49 ID:3b9ueV6R0
テッラ「そうですねー、好意を向け続ける事、適度に彼を頼る事、彼のプライベートタイムを侵害しすぎない程度に一緒にいる事ですかねー?」
具体的・明確に答え、テッラはのんびりとゼラチンを煮溶かす。
インデックスはこくりと頷いて、彼の言った事を脳内で復唱する。
絶対記憶能力保持者である彼女は、一度覚えたものを決して忘れることはない。
インデックス「適度に頼る…って言っても、迷惑にならないかな…?」
テッラ「男性は女性から甘えられたいものですからねー」
適度に頼る。
つまり、甘える。
依存でない程度に頼られ、甘えられれば、悪い気はしないはずだ、とテッラは語る。
また、好意を向けるのをやめれば、フィアンマは途端に思考を冷えさせてしまう。
一度覚めてしまうと冷たくなる。
まるで人魚姫の王子様のようだ、とインデックスは思う。
丁寧にヘタを取り、苺をを入れて、冷蔵庫へ。
後は冷やしたら勝手に出来上がるので、工程は終わりだ。
使った調理道具などを片付け、テッラは『神の恵み』補充の為、インデックスと別れた。
インデックスが一人になったところで、アックアがやって来た。
誰かしらが警護についているべき立場に、禁書目録は居る。
インデックス「アックア」
アックア「む」
彼はインデックスを見やる。
インデックスは、彼が見目と違い、心優しい傭兵であることを知っていた。
とはいえ、彼自身は決して認めはしないだろうが。
インデックス「フィアンマはまだ帰って来ていないのかな」
アックア「
>>347
」
346 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/07(木) 18:26:19.66 ID:iHMplBaIO
まだしばらくはかかるであろうな
347 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/07(木) 18:29:38.79 ID:C9QRcJg60
>>346
飴でも食べるか?
348 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/02/07(木) 18:38:01.83 ID:w7Krqhvj0
アックアさんロリコン疑惑!
ヴィリアン様がアスカロンを持ってそっちに行ったよ
349 :
◆2/3UkhVg4u1D
[saga]:2013/02/07(木) 19:31:49.47 ID:1tLJjymw0
《【悲報】アックアさん、第三王女にロックオンされる》
アックア「まだしばらくはかかるであろうな」
彼の言葉に、インデックスはしょんぼりと肩を落とした。
元気になるまで時間がかかる、と思っているのかもしれない。
だとすれば、自分の話したいという欲求は現時点でわがままだな、と思う。
そんな落ち込んだ彼女へ、アックアは一粒の小さい袋を差し出した。
側面に『mela』という文字が綴られている。
アックア「飴でも食べるか?」
インデックス「! 林檎味だね、食べるんだよ。ありがとうっ」
素直に受け取り、インデックスはその場で開封する。
ゴミの処理をアックアにお願いし、飴玉を口の中で転がした。
甘ったるい林檎の味が、口中に広がっていく。
フィアンマが熱弁していた通り、甘いものとは良いものだ。
気分を切り替えてくれるし、その美味しさに笑顔も自然と浮かんでくる。
インデックス「おいひいんだよ」
アックア「…そうであるか」
しがない傭兵崩れは、僅かに笑みを浮かべた。
その頃。
前方のヴェントとはとうに別れ、インデックスの状態を知らないフィアンマはというと、暇そうに買い物をしていた。
何を買うという訳でもなく、ケーキ屋を見たり、洋菓子店を覗いたりしているのである。
時折売れ残りなのか仕入れすぎたのか、クッキーを貰い。
数枚口の中に入れて歩いていると、不意に声をかけられた。
??「あっ、あの!」
振り返る。
そこには、一人の少女が居た。
警察に引き渡される際、五和と名乗った、かつての自殺者だった。
五和「その、この間はご迷惑をおかけしました…」
ぺこ、と頭を下げられ。
フィアンマは何故そんなに謝っているのか理解出来ず、次いで、日本人は頭を下げるのがクセのようなものだった、と思い出した。
フィアンマ「いや、…死んでいないのならばそれで良い。……観光か? 魔術師としてどの程度の実力かは知らんが、女の一人歩きは勧めんぞ。ましてや、これから陽が落ちるのだから」
五和「
>>351
」
350 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/02/07(木) 19:33:48.27 ID:w7Krqhvj0
わ、私考えたんですっ!私に優しくしてくれたあなた達のために尽くそうと……
351 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/07(木) 19:37:19.93 ID:MiLY0eIAO
警察の人に言われました。少しは感じたんだろ?気持ちよかったんだろって
352 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/07(木) 19:48:15.73 ID:/fZ2cEtw0
ID:MiLY0eIAOはクソ安価AOに決定スルー対象
安価は
>>350
353 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/07(木) 19:49:03.15 ID:6bQd/3KSO
>>351
ちょっと笑ったww
354 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/07(木) 19:51:19.38 ID:/fZ2cEtw0
>>353
笑う要素無ぇだろ
355 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/07(木) 19:51:57.59 ID:MiLY0eIAO
おいおい俺は五和が警察に暴言を吐かれても平気だったということを証明させるためにあの安価出したのにクソ安価扱いかよ
356 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/02/07(木) 19:54:17.32 ID:w7Krqhvj0
>>355
お前はもう黙ってろ
安価スルーされる決定なんだからもうやめておけ
357 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/07(木) 19:55:30.40 ID:/fZ2cEtw0
>>355
黙ってろクソAO
358 :
◆2/3UkhVg4u1D
[saga]:2013/02/07(木) 19:55:39.43 ID:1tLJjymw0
>>+1のコンマ一桁(魔神にかわりましてなり損ないがお送りします [sage saga]:2013/02/07(木) 19:33:48.2『7』←ココ)で五和のセリフ決定
0〜8
>>350
9
>>351
359 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/07(木) 19:56:51.44 ID:6bQd/3KSO
コンマのバリエーションが無駄に増えてく
360 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/07(木) 19:57:24.92 ID:/fZ2cEtw0
コンマ厳しいだろ
せめて00〜68 70〜99が普通のやつ
69がダメな奴にすべき
361 :
◆2/3UkhVg4u1D
[saga]:2013/02/07(木) 20:04:03.80 ID:1tLJjymw0
《
>>359
19:56:51.4『4』 結果:
>>350
ご協力ありがとうございます
>>360
10%ならそうそう出ないかなと…時々二桁判定にしますね》
五和「わ、私考えたんですっ! 私に優しくしてくれたあなた達のために尽くそうと……」
フィアンマ「…尽くさんで良い」
五和「そうは問屋が卸しませんっ!」
フィアンマ(…何故そこで卸問屋の名が挙がるんだ)
ジャパニーズジョークを理解出来ず、フィアンマは不可解そうに首を傾げる。
レイプ犯へ何がしかの罰は下ったのかだとか、そういったことは言わないでおいた。
一刻も早く忘れたいのだろう、とぼんやりと思ったからだ。
五和「あの日は、…禁書目録…さん付けで良いのかな。禁書目録さんに、…酷い態度をとってしまって、」
フィアンマ「それについてはさほど気にしていなかったようだが」
半分程嘘をついた。
インデックスが居ない今、本当のことを言う必要はない。
目の前の少女が落ち込まないで済むのなら、事実は隠すべきだ。
実際、インデックスが落ち込んだのは五和からの敵意ではなく、自らの落ち度だったのだから。
五和「よ、良かった…いや、良くないですね。ごめんなさい」
フィアンマ「………それで、尽くすというのは何だ。生憎護衛一切は間に合っているのだがね」
五和「
>>363
」
362 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/07(木) 20:05:53.03 ID:6bQd/3KSO
と、取り敢えずおしぼりをどうぞ!
363 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/02/07(木) 20:05:53.92 ID:w7Krqhvj0
じゃあ、メイドでお願いします!家事全般なら私できますから!
364 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/07(木) 20:06:20.40 ID:o1CDfL220
>>361
考えが甘い10%はな、意外と出るんだぞ
ぞろ目も意外と出る従って一番出にくいであろうコンマ69が妥当
安価は メイドになります!
365 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/07(木) 20:08:12.54 ID:6bQd/3KSO
+1でなら69も出そうと思えば出せちゃうんらしいけどな
毎度バラバラの1%がキツい
366 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/07(木) 20:12:03.69 ID:o1CDfL220
>>365
10%って意外と出るよな
やっぱバラバラの1%が良い
一番良いのは無効にする事だけど
367 :
◆2/3UkhVg4u1D
[saga]:2013/02/07(木) 20:13:04.98 ID:1tLJjymw0
《
>>364
なるほど…わかりました でもそこまで細かくする=まったく捌けない=安価下のような気も そういえばフィアンマさん効果か
>>1
のスレは割とコンマ運良いような》
五和「じゃあ、メイドでお願いします! 家事全般なら私できますから!」
ふかぶかー、と頭を下げる五和。
フィアンマは巻きクッキーをタバコのように口に咥え、考え込む。
問題は、彼女に身分をあかせないところだ。
別に個人的に雇ってしまう分には良いのだが、『神の右席』について知られる訳にはいかない。
せっかく自殺を食い止めて生かした命を、機密情報を知った人間として"処理"されてしまうのは勿体無いような気がする。
フィアンマ「…お前の所属している魔術結社はどうした」
五和「天草式十字凄教なら、…抜けてきました。……あんなことがあって、…顔を合わせるのも、辛いですし。建宮さん以外とは、連絡がつくようにしています」
フィアンマ「……俺様は生粋のローマ正教徒でな。それも、中々に高位に位置するのだが…我々ローマ正教は異教徒を受け入れない。改宗するのであれば或いは個人的な雇入れも出来るとは思うが、そういう訳にもいくまい。お前にも信じてきた宗教があるだろう」
何とか言いくるめようとするフィアンマ。
脳内では様々な言葉が羅列されている。
五和「
>>369
」
368 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/07(木) 20:15:32.75 ID:o1CDfL220
じゃあ建宮をこの世から消してください
369 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/07(木) 20:16:20.09 ID:yAQbGrlAO
安価上
370 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/07(木) 20:18:51.56 ID:6bQd/3KSO
まぁ
>>1
の好きなやり方でいいんでね?
この
>>1
は某安価スレの
>>1
みたくうまく捌けないわけじゃないし、フィアンマさんの加護でコンマ運かなりいいし
安価なら
あなたが個人でメイドを雇うなら宗派はあまり関係ないのでは?
私お給料は要らないんでお願いします
371 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/02/07(木) 20:19:37.01 ID:w7Krqhvj0
一応、安価「で、では改宗します!仕事の邪魔などはしませんから!」
372 :
◆2/3UkhVg4u1D
[saga]:2013/02/07(木) 20:27:02.78 ID:1tLJjymw0
>>+1のコンマ一桁(雷神にかわりまして全能神がお送りします [sage]:2013/02/07(木) 20:15:32.7『5』←ココ)で五和の台詞決定
0〜3
>>370
5〜8
>>371
4.9
>>368
373 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/07(木) 20:29:08.61 ID:9NlWB6Qd0
ふっ
374 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/07(木) 20:29:17.69 ID:6bQd/3KSO
ゼリービーンズ
375 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/02/07(木) 20:30:53.65 ID:w7Krqhvj0
無難に落ち着いたな
インデックスとメイド五和は合いそうだな
376 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/07(木) 20:32:25.63 ID:6bQd/3KSO
次のコンマはウーさんとみた
377 :
◆2/3UkhVg4u1D
[saga]:2013/02/07(木) 20:37:57.82 ID:1tLJjymw0
《
>>373
20:29:08.6『1』 結果:
>>370
ご協力ありがとうございます》
五和「あなたが個人でメイドを雇うなら、宗派はあまり関係ないのでは?」
フィアンマ「……」
五和「私、お給料は要らないので、お願いします」
どうしても恩返しがしたいから。
純粋な好意以外の何物でもないその姿勢に、フィアンマは黙り込む。
言いくるめる言葉なら幾らでも用意出来たが、敢えて使わないでおいた。
フィアンマ「…分かった。少し待て。こちらにも都合というものがある。…通いか?」
五和「か、通いでも住み込みでも、どちらでも!」
あなたの希望に合わせますから、と言う彼女は安堵の笑みを浮かべていた。
結界を張った一般住居を用意しなくてはならないな、とぼんやりと思い。
フィアンマは一旦五和と別れを告げ、聖ピエトロ大聖堂へ戻ることにした。
『あの受動的なアンタがわざわざ人命救助、それも説得だなんて珍しい、と思っただけのコトよ』
自分らしからぬ。
思って、フィアンマは僅かに自嘲気味な笑みを浮かべた。
アックアに肩車してもらって遊んでいたら、フィアンマが帰って来た。
インデックスはもぞもぞとアックアに降ろしてもらい、彼に駆け寄る。
インデックス「お帰り!」
フィアンマ「ああ、……甘い匂いがするな」
インデックス「うん、苺のババロア作ったんだよ。食べて欲しいな」
フィアンマ「そうか」
食べよう、と頷きながら、食べきれなかったクッキーをインデックスへ押し付け。
フィアンマは大きめのラングドシャをアックアの口へ突っ込んだ。
むぐ、と口を噤む彼を見やり、フィアンマは小さく笑って告げる。
フィアンマ「子守りは疲れただろう。ご苦労」
アックア「
>>379
」
378 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/07(木) 20:42:05.01 ID:6bQd/3KSO
もんふぁいないのふぇあるモゴモゴ
…ところで、その娘は誰だ
379 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/07(木) 20:43:18.28 ID:7COump+C0
ひやひや、よいふぉでふぁないふぁモグモグ(いやいや、良い子ではないか)
380 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/02/07(木) 20:43:19.12 ID:w7Krqhvj0
安価は「気にするな。昔似たことがあって慣れているのである」
AOのせいで先に安価する気にならない
一々コンマするのは避けたいのにな……
381 :
◆2/3UkhVg4u1D
[saga]:2013/02/07(木) 20:51:08.34 ID:1tLJjymw0
《
>>377
×五和と ○五和に》
アックア「ひやひや、よいふぉでふぁないふぁ」
いやいや、良い子ではないか。
もごもごもぐもぐと食べながら言うその言葉はもごついている。
だが、別に聞こえにくいだけで聞き取れない訳ではないので、フィアンマは、そうか、と適当な相槌を打った。
そもそも、彼が子守りをそんなに苦としていないのは知っているのだが。
陽がすっかり落ちた頃。
インデックスはもぐもぐと夕飯を食べ。
フィアンマは夕食を食べる様子もなく、インデックスとテッラが作ってくれた苺ババロアを食べている。
四個程出来たのだが、一個をインデックスに返し、他三個程は全て食べるらしい。
夕食に普通の食事ではなく甘いものを食べる辺りが、本当の(或いは病的な)甘党といえよう。
フィアンマ「……」
インデックス「…私はあんまり作業してないけど、…おい、しい?」
フィアンマ「あぁ。率直に言って、美味だな」
インデックス「! 良かった」
ふにゃー、と嬉しそうな笑みを浮かべる彼女に食事の手を止めぬよう勧めつつ。
フィアンマはババロアを完食し終え、本題を切り出した。
フィアンマ「元気が出たところで名前を出すのもどうかとは思うのだが、…五和は覚えているな」
インデックス「んん、…当たり前かも」
フィアンマ「ヤツが恩返しをしたいということで、メイドになる、と申し出てきた」
インデックス「? うん」
フィアンマ「給料は要らんと言うから、無償の住み込みとしてひとまず雇うつもりでいる。だが、此処に入れる訳にはいかない」
此処。
即ち、限られた者だけが足を踏み入れることを許される、聖ピエトロ大聖堂『奥』。
フィアンマ「そこで、結界術式を張って、一般住宅…適当に、アパートメントでも借りて住もうと思うのだが。お前はどうする」
インデックス「どうするって?」
フィアンマ「此処に残るか、俺様についてくるか、の二択の話だ」
インデックス「
>>383
」
382 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/02/07(木) 20:52:28.29 ID:w7Krqhvj0
そんなの決まっているんだよ!フィアンマに付いて行く!
383 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/07(木) 20:54:42.39 ID:et15dU3Z0
>>382
384 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/07(木) 20:54:53.08 ID:6bQd/3KSO
私もついていってもいいの?
385 :
◆2/3UkhVg4u1D
[saga]:2013/02/07(木) 21:01:02.72 ID:1tLJjymw0
インデックス「そんなの決まっているんだよ! フィアンマに付いて行く!」
むしろ、一人で此処に残る選択肢こそがありえない。
きっぱりと言い切って、インデックスは食事を終える。
フィアンマは頷いて相槌を打つと、色々な諸手続きをすべく立ち上がる。
そして住居の確保などを始めるべく、行動を開始した。
入浴を終え、数時間。
午後九時半だが、フィアンマはまだ戻ってこない。
手続きが忙しいのだろうな、と思いながら、インデックスは寂しそうにベッドに座っていた。
インデックス「…早く帰ってこないかな」
喋っていなくても、傍に居てくれるだけでさみしさは極端に減少する。
退屈と孤独感を持て余していると、不意にフィアンマが現れた。
フィアンマ「お前に相談がある」
インデックス「!! 何かな!」
彼女は修道女だからか、所謂職業病と呼ばれるそれか。
人の相談事に乗ることが大好きだった。
人の不幸が好きという訳ではなく、その解決に一緒に奔走するのが好きなのである。
フィアンマ「俺様の偽名を仕立てようと思ったのだが」
インデックス「偽名? どうして偽名が…あ」
フィアンマ「右方のフィアンマ、という呼称を知られる訳にもいくまい。…お前が呼びやすい、適当な…"それっぽい"名前を考えろ」
インデックス「うーん…」
フィアンマ「全く浮かばんのであれば俺様が所持している名前を引っ張り出して来るが…」
インデックス「
>>387
」
386 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/02/07(木) 21:02:08.06 ID:w7Krqhvj0
ミハエルとかはどうかな?
387 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/07(木) 21:03:18.52 ID:yAQbGrlAO
エロ魔神
388 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/07(木) 21:05:30.98 ID:6bQd/3KSO
ミハエル・ケールとか
通称名はメロだね!
389 :
◆2/3UkhVg4u1D
[saga]:2013/02/07(木) 21:12:36.64 ID:1tLJjymw0
インデックス「ミハエル・ケールとか」
どうだろう、とインデックスは首を傾げる。
そして、思い立ったように付け加えた。
インデックス「通称名はメロだね!」
フィアンマ「…まぁ、通称名で呼ばれる事はないと思うがね」
とりあえずそれで良いか、と彼は結論付けて。
何か不備があればまた戻る、と言い残し、その場を離れた。
再び一人になったインデックスは孤独に耐える事を放棄して、一足早く眠りの世界へ逃げ込む。
朝が来た。
インデックスが目を覚ますと、フィアンマは定位置で眠っていた。
いつ戻って来たのかはさっぱりわからないが、少なくとも、深夜には眠りについていたのだろうと思われる。
インデックス「……」
じー、と見つめてみる。
普段は全然起きない時間帯―――午前六時だが、フィアンマは目を覚ました。
フィアンマ「ん、…場所を移動する。連絡もしなければならんしな」
言って、彼は起き上がる。
そしてだるそうに身支度を済ませ、インデックスの用意が終わった後、外へ出た。
数時間後。
荷物の既に運び込まれていた部屋へ、二人は足を踏み入れた。
フィアンマの部下が掃除でもしたのだろうか、部屋は汚くない。
インデックス「それにしても、どうしてミラノなの?」
ローマ市内ではないのは何故か、とインデックスは首を傾げる。
家具を定位置へ配置し、五和に連絡をし終えて、フィアンマは彼女を見やった。
フィアンマ「
>>391
」
390 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/07(木) 21:16:28.66 ID:6bQd/3KSO
好きな街だからな
昔友人と暫く共同生活してた事がある
391 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/07(木) 21:17:48.74 ID:y+BE7uAk0
>>390
392 :
◆2/3UkhVg4u1D
[saga]:2013/02/07(木) 21:25:37.46 ID:1tLJjymw0
フィアンマ「好きな街だからな」
欠伸を噛み殺し、軽く掃除をして。
台所などもすぐに使用出来るよう整備したものの、まずは調味料を買わなければならないか、とぼんやり思った。
別に彼が炊事するのではなく、五和がやってくれるようなので、さほど心配はないのだが。
フィアンマ「昔、友人と暫く共同生活していた事がある」
インデックス「そうなの?」
フィアンマ「ああ。…だから、…それなりに、思い入れがあるんだ」
インデックス「そう、…なんだ…」
寂しそうに語るのは、その友人がもう居ないからだろう。
上条がたった一人の友人だと言っていたし、加えて、上条と暮らしたことはないのだから。
諦念に似た哀しい色合いの笑みを浮かべるフィアンマに、インデックスはどう言葉をかけるか迷って。
優しい言葉をかけようとした矢先、隣から怒鳴り声が聞こえた。
????「アンタは―――ッ!」
?????「いや、だって、仕方がないじゃないか。あの、本当は俺もこんな状態になりたかった訳じゃなくてnぶっ」
夫婦喧嘩だろうか。
湧き出した悪戯心から、インデックスとフィアンマはドアから顔を覗かせる。
どこか豪胆な美人が、世捨て人風の青年を殴り飛ばしていた。
また、その場には十数人の子供が居る。不安げに二人の様子を眺めていた。
????「ったく、…ん? あれ、もしかして新規入居者?」
フィアンマ「…ああ。ミハエル=ケールだ。ミハエルで良い」
シルビア「そう。私はシルビア。よろしく」
フィアンマ「……先程とてつもない勢いで吹っ飛んでいった、…お前の亭主か恋人かは知らんが、ヤツは大丈夫なのか?」
シルビア「
>>394
」
393 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/07(木) 21:31:35.82 ID:6bQd/3KSO
旦那でも恋人でもないよ。
ま、あんなんでくたばるようなタマじゃないから。つかくたばっても連れ戻す。
こんな感じで煩いし、更に煩くなると思うけど堪忍してね
394 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/07(木) 21:32:16.38 ID:C9QRcJg60
>>393
395 :
◆2/3UkhVg4u1D
[saga]:2013/02/07(木) 21:55:02.46 ID:1tLJjymw0
シルビア「旦那でも恋人でもないよ」
きっぱり。はっきり。くっきり。
そんな強く言い切ってしまって良いのか、とインデックスは思った。
シルビア「ま、あんなんでくたばるようなタマじゃないから。つかくたばっても連れ戻す」
ふー、とため息をつき。
彼女は十数人の子供を招き入れ、やれやれと肩を竦めた。
シルビア「こんな感じで煩いし、更に煩くなると思うけど堪忍してね」
フィアンマ「…それは構わんが」
そうこうしている内に、先程ぶっ飛ばされた青年が帰って来た。
足取りはよろついておらず、傷はない。
全くの無傷である彼は、フィアンマとインデックスを見た。
?????「やあ。引っ越して来たのかな?」
フィアンマ「ミハエル=ケールだ。よろしく頼む」
オッレルス「私の名はオッレルス。ミハエルだね、よろしく」
挨拶を済ませ。
オッレルスとシルビアが部屋に消えたところで、五和がやって来た。
走って来たのだろう、すっかり息が切れてしまっている。
五和「っ、はぁ、は…遅く、なり、まし、た!」
フィアンマ「それは構わんが」
五和「あの、住み込み、っ、です、よね。よろしく、おね、おねがい…げほっ、します!」
フィアンマ「…俺様は男だが、本当に住み込みで問題ないのか?」
トラウマ的な意味で、と付け加えるフィアンマ。
心配の言葉に、五和は。
五和「
>>397
」
396 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/07(木) 22:03:42.41 ID:lZD/qY8s0
フィア……ご主人様なら大丈夫です!フンス
397 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/07(木) 22:04:37.13 ID:dHZO48uAO
男性器は見せないで
398 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/07(木) 22:05:54.18 ID:lZD/qY8s0
>>396
399 :
◆2/3UkhVg4u1D
[saga]:2013/02/07(木) 22:21:30.39 ID:1tLJjymw0
五和「フィア……ご主人様なら大丈夫です!」
フィアンマ「……何が大丈夫なのかはわからんが、そうか。わかった」
ふんす、と何やら拳を握って自らに喝を入れている五和。
ちなみに彼女には、フィアンマは苗字だと伝えてある。
フィアンマ「そういえば、本名を教えていなかったな。ミハエル=ケール=フィアンマだ。引き続きよろしく頼む」
五和「は、はいっ!」
フィアンマ「…さて、昼時か」
さてどうしようか、と彼はインデックスを見やる。
彼女は既に、お腹を空かせて呻いている。
インデックス「うぅ〜…おなかへったんだよ」
フィアンマ「…外食で良いか? ひとまず。買い出しをしなければ調味料も満足に無いのでな」
五和「はい、大丈夫です」
頷いた五和とぐったり気味なインデックスを連れ、彼は近場のファミリーレストランへ向かう。
両手に花なのだが、彼は自覚がまったくないようだ。
そんな訳で、ファミリーレストランへ到着した。
片っ端から注文し、インデックスは幸せそうにパスタを頬張る。
フィアンマはそんな彼女の様子を眺め、表情を和らげつつティラミスを口にした。
五和はメニュー表の中で一番安いピザを食べている。
五和「…禁書目録さん、…と、ご主人様は、もしかしてお付き合いなさってるんですか?」
メイド半分素半分、といった様子で五和は質問する。
インデックス「ッッ」
インデックスは顔を真っ赤にして下を向いた。
フィアンマ「
>>401
」
400 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/07(木) 22:26:45.76 ID:6bQd/3KSO
いや。友じ、…仕事の関係で一緒にいなければならないというだけだ
401 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/07(木) 22:28:26.40 ID:lZD/qY8s0
友人だキッパリ
402 :
◆2/3UkhVg4u1D
[saga]:2013/02/07(木) 22:40:12.02 ID:1tLJjymw0
フィアンマ「友人だ」
きっぱり、と彼は言い切る。
インデックスは、それはそれで嬉しい為、表情を明るくした。
インデックス「や、やっと私のことを友達だって認めてくれたんだね!?」
嬉し涙すら浮かべるインデックスに、フィアンマは視線をそらす。
流石に、もう友人と認めなければなるまい。
それ程までに、親しくなってしまったのだから。
これは百年後にまた苦しい思いをする羽目になるな、とフィアンマはうっすらと思う。
五和「ふむふむ、ご友人なんですね」
なるほどー、と彼女はほのぼのとした笑みを浮かべる。
家庭的な女性とは、彼女のようなことを言うのだろう。
食事を終え、三人は買い物へやって来た。
スーパーマーケット内にて、五和はカゴに調味料などを入れていく。
五和「そういえば、一番好きなお料理は…? 今日のお夕飯に作ります」
フィアンマ「
>>404
」
403 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/07(木) 22:42:06.95 ID:6bQd/3KSO
チョコレートフォンデュキリッ
404 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/07(木) 22:45:39.72 ID:pt1W2q5t0
日本食
405 :
◆2/3UkhVg4u1D
[saga]:2013/02/07(木) 22:54:52.97 ID:1tLJjymw0
フィアンマ「日本食だな」
五和「日本食ですか」
得意気味なんです、とはにかむ五和。
フィアンマは肉じゃがをリクエストしつつ、表情を和ませた。
五和は楽しそうに買い物をしている。
一生懸命な人間は、フィアンマが好むところだった。
インデックスはそんな二人を見て、少し考え。
しばらく黙った後、頬を僅かに膨らませる。
有り体に言えば、ヤキモチだった。
覚えるべきでない感情の為、表には出さない。
フィアンマ「…何を不機嫌になっているんだ」
インデックス「なってないもん」
フィアンマ「…あからさまに機嫌が悪そうだが」
インデックス「悪くないかも」
フィアンマ「………」
インデックス「……フィアンマ」
ひそひそ、と話しかけられ。
フィアンマは、首を傾げて言葉を聞く。
インデックス「…私といつわなら、どっちがタイプ?」
フィアンマ「
>>407
」
406 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/07(木) 22:55:56.96 ID:6bQd/3KSO
いや天草式の女教皇が好みだな
407 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/07(木) 23:00:42.99 ID:tgsjWYiR0
黙秘権を行使する
408 :
◆2/3UkhVg4u1D
[saga]:2013/02/07(木) 23:22:03.89 ID:1tLJjymw0
フィアンマ「黙秘権を行使する」
インデックス「う…うううー!」
不満そうに唸るインデックス。
フィアンマはふいと顔を逸らし、依然、黙秘権を行使し続ける。
やがてインデックスは追及を諦め、買い出しを手伝った。
五和「ん、…しょ…」
重い袋(とはいえ、じゃがいも等だ)が入った袋を手に、五和は歩いていく。
フィアンマはずっしりと重い調味料の詰まった袋を持ちつつ、彼女の一歩後ろを歩いていた。
インデックスは一番軽い果物やパンの入った袋を持っている。
五和「じゃあ、お夕飯のご用意しますね」
言って、彼女は食材をしまっていく。
フィアンマとインデックスは暇な為、リビングでくつろぐことにした。
ソファーに並んで座り、インデックスは脚をパタつかせる。
インデックス「うーん。暇なんだよ。何か遊ぶ道具ってないの?」
フィアンマ「
>>410
」
409 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/07(木) 23:24:45.18 ID:yAQbGrlAO
砂
410 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/07(木) 23:25:10.41 ID:6bQd/3KSO
オカリナ、フルートならあるが
411 :
◆2/3UkhVg4u1D
[saga]:2013/02/07(木) 23:34:38.74 ID:1tLJjymw0
フィアンマ「オカリナ、フルートならあるが」
インデックス「むしろどうしてそんなものがあるの…?」
疑問に思うインデックスだったが、暇な為に受け取る。
吹き方の本をパラリと読んで覚え、吹いてみる。
運指表は一目見て完璧に覚えた為、後は感覚の問題である。
インデックス「ん、…んん…」
ふぉー。
微妙な音の八割以上はただの呼気。
なかなかうまくいかないものだ、とインデックスは懸命に取り組んだ。
そうこうしている間に、夕飯が出来上がった。
本日の夕食は肉じゃがと玄米ご飯、ほうれん草の味噌汁である。
インデックス「ん、美味しい。いつわはお料理上手だね」
五和「い、いえいえ。ありがとうございます…」
フィアンマ「賞賛に値する腕前だ。そう謙遜せずとも良い」
五和「……ほ、ほら、私日本人ですし」
えへへ、と照れながら、五和も少しずつ食べていく。
夜更け過ぎ。
寝入った筈のフィアンマは、ふと目を覚ました。
五和とインデックスは、くっついて仲良く眠っている。
姉妹のようだ、とぼんやりと思いながら、彼は立ち上がった。
人の気配があった。感じ取った。
外へ出る。
そこには、一人の女聖人が居た。
神裂「…お初にお目通り致します。…神裂火織と申します」
フィアンマ「……天草式十字凄教の元女教皇、だったか。俺様に何の用だ」
彼の名は、ミハエル=ケール=フィアンマとして、あまり腕の立たない魔術師ということになっている。
神裂「
>>413
」
412 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/07(木) 23:42:58.52 ID:6bQd/3KSO
五和がこちらに来ていると聞きまして…彼女の様子を見に来ました
413 :
◆2/3UkhVg4u1D
[sage]:2013/02/07(木) 23:47:59.96 ID:Sfrx0PqAO
今日はここまで。
お疲れ様でした。
安価下
414 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/07(木) 23:48:47.55 ID:6bQd/3KSO
乙安価↓
415 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2013/02/07(木) 23:57:43.53 ID:bfyDqsoH0
>>412
416 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/02/08(金) 08:36:15.55 ID:kIBPsTYq0
オッレルスは追われていて魔術結社を潰している設定だったはず……
フィアンマは同姓の人間だと思ったのかな?
417 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/02/08(金) 09:29:01.44 ID:LZ6zKsTmo
>>416
それは原作の設定だろ
418 :
◆2/3UkhVg4u1D
[saga]:2013/02/08(金) 15:35:18.23 ID:8ZmXMy9x0
《
>>416
オッレルスさんは魔術結社を無差別に潰している訳ではないような…》
神裂「五和がこちらに来ていると聞きまして…彼女の様子を見に来ました」
フィアンマ「…なるほど」
神裂「……夜分遅くに申し訳ありません」
深く頭を下げる彼女は、落ち込んでいるように見えた。
フィアンマ「あの女なら眠っているぞ」
神裂「そう思っていたから来たというのも、…あります」
フィアンマ「…寝顔で良いのなら、見て行けば良い」
神裂「お気遣い感謝します」
静かに室内へ足を踏み入れ。
神裂はそっと、禁書目録と共に眠る五和の寝顔を覗き込む。
五和は何か良い夢を見ているのだろうか、むにゃむにゃと柔らかな薄い笑みを浮かべていた。
その幸せそうな様子に、神裂はそっと胸をなでおろす。
そうして彼女が外に出ると、フィアンマは同じく外に戻り、施錠した。
神裂「……五和の自殺を止めてくださったのは、貴男ですか?」
フィアンマ「ああ、…とはいえ、禁書目録がそのきっかけを作ったに過ぎんのだが」
神裂「、…事情は分かりえませんが、貴男の言葉で五和が行動を改めたと聞いております。……どう恩義を返せば良いか、…本当に、ありがとうございました」
フィアンマ(天草式十字凄教とやらは恩義を信仰しているのか…?)
まさかコイツまでメイドになるだとか言い出すんじゃないだろうな、とフィアンマは思ったものの。
神裂は視線を彷徨わせ、そのまま、地面へ落とした。
神裂「…五和があんな行動に出てしまったのは、……元の元を正せば、私のせいです」
フィアンマ「お前が強姦を指示した訳ではないだろう?」
神裂「勿論、そういったことはありえません。……ただ、…建宮に天草式十字凄教を任せたのは、誤算でした」
フィアンマ「…見たところ、お前はまだ十八かそこらの女だろう。年端もいかん少女がそう深く抱え込むことではない」
神裂「
>>420
」
419 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/08(金) 15:40:40.22 ID:rje5WPASO
…初めて18才に……いえ、ゴホン
私は建宮に任せていたとはいえ、仮にも天草式十字清教最高責任者ですから…
420 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/08(金) 15:42:26.93 ID:3jyFrPtP0
ですが犯罪は犯罪です
建宮は幽閉500年の処罰を下されました
天草式十字凄教はこれからは私が引き継ぎますので
よろしくお願いします。
421 :
◆2/3UkhVg4u1D
[saga]:2013/02/08(金) 15:58:21.72 ID:8ZmXMy9x0
神裂「ですが、犯罪は犯罪です」
すぅ、と深呼吸をして。
彼女は凛として、"結果"を告げる。
神裂「建宮は幽閉500年の処罰を下されました」
恐らく、魔術的な処置を施して、だろう。
だが、五百年の間に死ぬことは想像に難くない。
神裂以上に年端もいかない少女の純潔を身勝手に奪ったのだから、当然の処置とも言えた。
神裂「天草式十字凄教は、これからは私が引き継ぎますので…よろしくお願いします」
フィアンマ「まぁ、関わることは無いだろう。……そもそも、何故出て行ったんだ」
神裂「………みっともない身の上話ですが、…聞いてくれますか」
家の前で立ち話というのも疲れる。
そんな訳で、フィアンマと神裂は近くの公園へ移動した。
噴水前の石段へ腰掛け、神裂は俯いて話す。
自分が聖人であること。
聖人は幸運であること。
幸運故に、周囲の人が皆彼女を庇って死んだこと。
彼女の意図するところではなくとも、誰かが彼女の幸運で傷つくこと。
神裂「………嫌でした。耐えられませんでした。私に生きる術を教えて下さり、優しくしてくださった、大切な仲間が、…死んで、或いは傷ついていくことが。……だから、逃げました。私は弱虫なんです」
フィアンマ「………」
神裂のような聖人とは違うが、体質的には彼女の上位互換にあたるフィアンマには、その気持ちが理解出来る。
大規模な事故が起きたとして、沢山の死体の中、たった一人生きて無傷であるのは、辛い。
幸運は、時として大きな不幸をもたらす。
神裂「私のこの弱さが、勇気の無さが、…巡り巡って、五和をこうして傷つけてしまいました。人を見る目もなく、…後任を押し付けて、逃げ出して。……情けない」
フィアンマ「……だが、誰も見捨ててはいない。自分が悪いと、責任を誰にも押し付けていない。それは優しさだ」
弱さでも情けなさでもない、とフィアンマは首を横に振る。
フィアンマ「お前は強い。腕力や運もそうだろうが、…芯の部分が。だが、何が悪いのかはいまいちわかっていないな」
神裂「……何が、…悪いのか…?」
フィアンマ「…悪いのは、お前のその優しさ―――弱さではなく、…傲慢さだ」
神裂「傲慢、」
そんなことはない、と言い返そうとして。
彼は言葉を続けた。
フィアンマ「自分は聖人だから。幸運だから。周囲は自分を庇ってしまう、死んでしまう。だから自分は一度その場所を離れよう、…傲慢だよ。お前を守ろうとした人間が、お前を慕っているから、共に戦いたかったから守ったということを、まるでわかっていない。自分は強いから、周囲は自分に守られていれば良いんだ。……そういった思考がなければ、逃亡などしないだろう。その傲慢さが問題点というだけだ。人を見る目だとか、勇気の無さが問題なのではない」
神裂は黙り込む。
自分の中に、そういう部分があったことを、認めなくてはならないだろう。
上位から助ける、救う。自分が居れば周囲が不幸になるから、離れて"あげる"。
神様でもないクセに、傲慢な考えだ。
フィアンマ「……言い過ぎたか。優しく指摘する、というのが苦手なものでな。すまない」
神裂「
>>423
」
422 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/08(金) 16:01:17.60 ID:VAoZ/PkIO
建宮さん好きなのにこんなのあんまりやで…
安価下
423 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/02/08(金) 16:04:09.34 ID:kIBPsTYq0
それはかまちーが十六巻でキャラ変えしたせい
安価↓
424 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/08(金) 16:08:30.46 ID:TYqVYDC80
いえ、逆にありがたいです。
気付いていなかったことを気付かせてくれました
ありがとうございます
425 :
◆2/3UkhVg4u1D
[saga]:2013/02/08(金) 16:15:06.74 ID:8ZmXMy9x0
《正直神裂さん悪く無いと思う た、建宮さんは、…建宮さんはきっと何者かに操られて…》
神裂「いえ、逆にありがたいです」
彼女は首を横に振って。
どこか、すっきりとした様子の、優しい笑みを浮かべた。
神裂「気付いていなかったことを気付かせてくれました」
フィアンマ「…、」
神裂「ありがとうございます」
向上心の強い女だ、とフィアンマは思った。
ヴェントと違い、それは実に前向きなものだ。
神裂「…貴男は、何らかの魔術結社に…?」
魔術結社のリーダーだと思われたようだ。
フィアンマは少しだけ考えて、首を横に振る。
フィアンマ「いいや、…俺様はただの魔術師だよ。ローマ正教系の、な」
聖人には勝てない、などと笑う彼だが、実際には二重聖人など戦うまでもない程の強さを誇る。
神裂は嘘を見抜く力が薄いのか、フィアンマの言葉を無条件で信じているのか、そうですか、と相槌を打った。
次第に空がしらみ始める。神裂が語っている間に、気付けば朝方になってしまっていたようだ。
フィアンマ「俺様はこれから帰るが、どうする」
神裂「? どうする、とは?」
フィアンマ「五和に会わんのか。…ヤツはお前に会いたがっていると思うが」
神裂「
>>427
」
426 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/08(金) 16:18:14.34 ID:hLvxb9Vj0
……五和に聞いてみてくれませんか
本当に会いたいのなら会います
私は逃げ出した身ですから…
427 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/08(金) 16:18:31.84 ID:OebW+feAO
五和が犯された時に建宮が私の話をしまくったみたいなので止めた方が……
428 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/02/08(金) 16:18:33.34 ID:kIBPsTYq0
↑
429 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/02/08(金) 16:20:40.94 ID:kIBPsTYq0
>>428
は
>>426
に対してでお願いします
430 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/08(金) 16:22:33.02 ID:GENeCPFo0
本日のクソ安価AO ID:OebW+feAO
スルー対象
431 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/08(金) 16:24:16.99 ID:OebW+feAO
何故クソ安価扱いするんだ?理由があるなら教えてくれ
432 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/08(金) 16:26:38.45 ID:rje5WPASO
あれじゃね、流れの空気読め的な
433 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/08(金) 16:28:31.50 ID:w4xRlABd0
>>431
自分で考えろクソAO
434 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/08(金) 16:31:11.91 ID:OebW+feAO
理由言ってくれないとわからないよ
435 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/08(金) 16:35:04.28 ID:w4xRlABd0
>>434
言われないとわからない低脳なんですね
ならあえて言わない
436 :
◆2/3UkhVg4u1D
[saga]:2013/02/08(金) 16:47:04.48 ID:386MXQKw0
>>+1のコンマ一桁(巨人の王にかわりまして幻覚上条がお送りします [sage]:2013/02/08(金) 16:18:14.3『4』←ココ)で神裂の台詞決定
0〜8
>>426
9
>>427
437 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/08(金) 16:48:56.98 ID:rFn1+qx/0
いちいちコンマにするのは時間の無駄だから
安価下がいいと思います
あとなんで10%なんですか1%じゃないんですか
438 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/08(金) 16:49:00.32 ID:rje5WPASO
ウーさんやー
439 :
◆2/3UkhVg4u1D
[saga]:2013/02/08(金) 16:55:48.93 ID:386MXQKw0
《ちょっとコンマしたくて…申し訳ないです このスレの建宮さんならありえなくないなと
>>437
16:48:56.9『8』 結果:
>>426
ご協力ありがとうございます》
神裂「……五和に聞いてみてくれませんか」
自分の問題点を確認し。
それでも勇気が出る訳ではない、と神裂はフィアンマを見つめる。
縋るような、嘆願の瞳だった。
神裂「本当に会いたいのなら会います」
フィアンマ「…、」
神裂「私は逃げ出した身ですから…」
顔を見るのも嫌かもしれない、と苦く笑み。
その力ない笑みに、フィアンマは一度頷いた。
そうして神裂と共に家へ戻り、彼女だけが一時陰に潜む。
家に戻った、午前六時。
五和は朝ごはんの仕込みをするべく、既に目を覚ましていた。
フィアンマが帰って来た為、笑顔で出迎える。
五和「お帰りなさい!」
フィアンマ「…ああ」
自分で持ってきたのだろうか、彼女はエプロンを纏っていた。
ややピンクがかった白のエプロンは、ところどころフリルがついている。
お玉を持ってはにかむ姿は、新婚夫婦の奥方のようだった。
フィアンマ「お前に質問がある」
五和「? はい?」
フィアンマ「神裂火織、という名前に聞き覚えがあるか」
五和「勿論ですよ。我らが女教皇様です…、…いや、私はもう抜けてしまったので、…我らが、というのは妙な表現になってしまいますね…」
フィアンマ「会いたいか?」
神裂とは、通信術式を繋いである。
五和の返答が、ダイレクトに届くように。
五和「
>>441
」
440 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/08(金) 16:59:46.43 ID:gOOrQ63B0
会えるんですか!?
441 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/08(金) 17:00:16.22 ID:gOOrQ63B0
>>440
442 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/08(金) 17:00:34.71 ID:OebW+feAO
あの枕営業で出世した淫売なんて会いたくもない
443 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/08(金) 17:05:49.95 ID:JCvqd6lk0
>>442
そういう空気読めてないし
キャラを貶める安価ばっかりしてるから
クソ安価なんだよボケカス
ちったぁ自覚しろクズ
444 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/08(金) 17:09:56.76 ID:rje5WPASO
もう同じ流れ見飽きたし、めんどいし叩きもやめね?
どんなん来ても
>>1
はちゃんと処理してくれるんだからさ
445 :
◆2/3UkhVg4u1D
[saga]:2013/02/08(金) 17:10:17.72 ID:386MXQKw0
五和「会えるんですか!?」
会えるのでしたら是非、とフィアンマに迫りかけ、火にかけ続けてお湯が沸いた鍋に、五和は慌てて台所へ戻る。
五和「あの! もし会えるのでしたら今すぐにでも! ご主人様にはしばらくお暇というか、お時間いただくことになってしいますけど!」
嬉しさを押さえ込んだ、明るい声だった。
恐らくこの声は届いただろうと思いつつ。
フィアンマは独り言のように、神裂へ話しかけた。
フィアンマ「…と、言っているが。どうする」
神裂『…午後に、会わせていただいても、よろしいですか。今、五和は貴男の家政婦として働いていると…』
フィアンマ「別に居なくても困らんといえば困らんしな。場所と時間は」
神裂『では、午後一時に…』
場所を聞き、通信を切る。
五和は調理作業が落ち着いたのか、ふぅ、と胸をなで下ろしている。
フィアンマ「五和」
五和「ひゃい!」
急に呼びかけられ、五和はびくりとする。
フィアンマは神裂に言われた通り、待ち合わせ場所や時間を告げる。
そして同時に、五和は好きなときに出かければ良い、とも告げた。
五和「伝言ありがとうございます…。……あれ? でもご主人様はどうして女教皇様とお知り合いに?」
フィアンマ「
>>447
」
446 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/08(金) 17:13:52.03 ID:rje5WPASO
前に仕事で少し面識がな。
447 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/02/08(金) 17:14:20.97 ID:kIBPsTYq0
↑
448 :
◆2/3UkhVg4u1D
[saga]:2013/02/08(金) 17:22:36.65 ID:386MXQKw0
フィアンマ「前に仕事で少し面識が、な」
そんなことはないのだが、嘘をついておいた。
神裂が五和を心配していたことは、本人が会って直接言えば良い。
それは他人が吹聴することではない。
五和「なるほど…あ、お昼は作ってから行きますね」
フィアンマ「あぁ」
朝ごはんの良い匂いにつられてか、インデックスが起きだしてきた。
彼女は寝ぼけた様子で二人に近寄り、フィアンマにひっつく。
インデックス「おはようなんだよ…」
五和「おはようございます」
フィアンマ「…おはよう」
インデックスの髪を撫で、フィアンマは五和と神裂が仲直り出来れば良いな、と思った。
昼過ぎ。
お昼ご飯を食べ終えた五和は、慌ただしく出て行った。
せっかく会いに来てくださった女教皇様を一秒でもお待たせする訳にはいかない。
そんなようなことを言っていた辺り、個人でずっと慕っているのだろう。
確かにあそこまで純真に慕われれば死なせたくないだろう、とフィアンマは客観的に理解する。
だが、昨夜神裂に指摘したことを間違っていたとは、ほんの少しも思わない。
インデックス「…ところでフィアンマ、あのね」
フィアンマ「何だ?」
インデックス「お隣に住んでる人のお名前、オッレルスさんだったよね?」
フィアンマ「そうだな」
インデックス「『オッレルス』って、魔神の儀式を途中放棄して以来行方不明だったように思うんだよ。見つけ次第処断だったと思うんだけど」
ふむ、とフィアンマは考える。
仮に彼がその『オッレルス』―――魔神のなり損ないだとすれば、捕縛すべきだろう。
しかし、面倒臭い。
暴れまわっている訳でもないようだ。
だとすれば、力を持っている所属無しの彼をローマ正教へ勧誘するべきだろう。
だが、布教して傾くような人間だろうか。
インデックス「………ど、…どうするの…?」
インデックスは、不安げな表情を浮かべている。
魔術師、特に罪人とされる者に対しては先入観で物事を判断してしまうのは、生粋のローマ正教徒特有の感覚だろう。
彼女も基本的には分け隔てなく誰しも人間として認めるものの、ローマ正教徒には変わりない。
フィアンマ「
>>450
」
449 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/08(金) 17:24:05.74 ID:4Ooz06Zn0
放っておけ。やたらに干渉する必要も意味もない
450 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/02/08(金) 17:24:17.43 ID:kIBPsTYq0
↑
451 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/08(金) 17:24:18.13 ID:4Ooz06Zn0
↑
452 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/08(金) 17:24:33.67 ID:WyHTSweB0
もちろん 処罰するさニタアアアア(悪魔の笑顔)
嘘、嘘だ冗談だから泣きそうな顔をするな頼むから
453 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/08(金) 17:28:28.97 ID:rje5WPASO
こういうのはどうだ?
『俺様達は何も見つけなかった、聞かなかった、知らなかった。奴のかなり高度な魔術により全く気づけなかった。マサカマジンガトナリニスンデイタトワー、おのれ魔術師!』作戦だ
別に害をもたらしてる訳でもないんだ、今は単なるご近所さんでいいだろう。
454 :
◆2/3UkhVg4u1D
[saga]:2013/02/08(金) 17:31:20.56 ID:386MXQKw0
《不覚にも腹筋が壊れた》
フィアンマ「放っておけ。やたらに干渉する必要も意味もない」
肩を竦め、フィアンマはソファーの背もたれへ無気力に身体を預ける。
それで良いのだろうか、とインデックスは首を傾げた。
フィアンマ「大体、魔神のなり損ないなど、そう珍しいものでもあるまい」
此処にも居るといえば居るし、などと自分を指差して付け加え。
フィアンマはテーブル上の飴を掴んで口に含む。
フィアンマ「何かをされたら対応する。それで良い」
インデックス「…うん、そうだね」
何も無いのなら干渉しなくて良い、とインデックスは頷いた。
そんな彼女を手招き、フィアンマは退屈そうに彼女の髪へ触れた。
そうしてテーブル上から髪ゴムを手にとり、指でさらさらと彼女の長い髪を梳く。
インデックス「んん、…くすぐったいんだよ」
フィアンマ「…そういえば、お前は髪は切らんのか」
どうやって弄ろうか、どんな髪型にしようかと思いつつ、彼は問いかける。
インデックス「
>>456
」
455 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/02/08(金) 17:32:41.95 ID:kIBPsTYq0
フィアンマがして欲しいって言うならしてみるけど?
456 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/08(金) 17:33:52.40 ID:VAoZ/PkIO
今話題の「盛り」ってやつをやってみたいんだよ
457 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/08(金) 17:33:54.13 ID:4Ooz06Zn0
フィアンマは、ショ、ショートカットが好み……なのかな?
458 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/08(金) 17:34:14.71 ID:SUaz58UN0
髪を切ると力が出なくなるんだよ
459 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/08(金) 17:34:28.20 ID:rje5WPASO
フワフワ巻き毛とか、ベリーショート、ショートボブ、イ○娘とか
460 :
◆2/3UkhVg4u1D
[saga]:2013/02/08(金) 17:42:05.10 ID:386MXQKw0
インデックス「うーん。今は、今話題の『盛り』ってやつをやってみたいんだよ」
そのためには下地にもそれなりのボリュームが必要となる。
だから切らないでいる、とインデックスは首を横に振った。
フィアンマ「………『森』?」
最近の流行に弱いフィアンマは、不思議そうに首を傾げる。
そもそも、モテようと思っていない男性はオシャレに疎いものだ。
インデックス「ふふん、どうしてもって言うなら教えてあげなくもないんだよ」
フィアンマ「言わんのならそれでも構わんが」
インデックス「もっと興味持って欲しいかも! 『盛り』っていうのはね、エクステって呼ばれる人工毛ヘアピンを自毛の間に差し込んだりして増毛した後、それで上にボリュームのある髪型のことなんだよ」
フィアンマ「…食事で言うところの大盛りのようなものか」
インデックス「うん、そんな感じなんだよ」
上に上に乗せていくのだ、と頷く彼女に、フィアンマは少しだけ考える。
そして一度髪ゴムなどを放置すると、彼女を置いて三分だけ外へ出た。
戻って来た彼はというと、エクステ数本を持っていた。買ってきたらしい。
インデックス「は、早いね…」
フィアンマ「銀髪はさほど無かったが、これならお前の髪とさほど色合いも変わらんだろう」
言いながら、彼はエクステを開封して彼女の髪に差し込んでいく。
編み込んだり、ピンで止めたり、ゴムで結んだり。
インデックス「…私が盛りに興味があるって言ったから、わざわざ買ってきてくれたの?」
フィアンマ「
>>462
」
461 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/08(金) 17:46:06.42 ID:rje5WPASO
他の買い物のついでだし、販売している店が近くだったからだ。俺様を優しい人間扱いするなニヤニヤするな
462 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/08(金) 17:47:47.47 ID:nKBCzUs00
>>461
463 :
◆2/3UkhVg4u1D
[saga]:2013/02/08(金) 17:55:04.89 ID:386MXQKw0
フィアンマ「他の買い物のついでだし、販売している店が近くだったからだ。俺様を優しい人間扱いするなニヤニヤするな」
インデックス「えー、だって時間的に考えてもエクステしか買ってきてないと思うんだよ」
フィアンマ「…チョコを買ったんだ、チョコを」
ややふて腐れた声を出すその声音が、照れ隠しのものだと、インデックスは知っている。
彼女はふふふー、と幸せそうな笑みを浮かべて、彼に髪を弄られていた。
頭に対し不自然にボリュームの増えた銀髪が、彼の手によってどんどんと形を変えていく。
最終的には、華道の花瓶も真っ青な髪型になった。
可愛いか可愛くないかと言えば、髪型単体では正直かわいくない。
インデックスの顔立ちが可愛らしい為、そこに関してはどうにか無問題だ。
インデックス「…うん、雑誌のとはちょっぴり違うけど、概ね予想通りなんだよ」
フィアンマ「気は済んだか」
言いつつ、彼はチョコを一粒取り出して口に含む。
インデックスはこくりと頷いて、強請るように口を開けた。
フィアンマは自分の食べていた赤い包み紙のものではなく、黒い包み紙のチョコを開封して、彼女の口へ放る。
カカオ100%のチョコレートを、10gも。
苦い。
甘みはゼロである。
薬草のようなトンデモな味がする。
インデックス「
>>465
」
464 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/02/08(金) 17:56:02.02 ID:kIBPsTYq0
うううっ……これが俗に言う「大人の味」って言うやつなんだね……
465 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/08(金) 17:56:42.60 ID:1+zIMNdAO
>>463
×100%
○99%
安価下
466 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/08(金) 17:57:47.82 ID:VAoZ/PkIO
こんなもの食べてたら味覚障害に陥るかも
467 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/08(金) 17:57:58.00 ID:rje5WPASO
苦いぃい!騙された!チョコという甘い顔に騙さたんだよぉお!
468 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/08(金) 17:58:02.55 ID:k7JIgQeAO
ザーメンみたい
469 :
◆2/3UkhVg4u1D
[saga]:2013/02/08(金) 18:11:36.15 ID:386MXQKw0
インデックス「こんなもの食べてたら味覚障害に陥るかも」
うぅう苦い、と彼女は項垂れる。
フィアンマ「物珍しさで購入したが、やはり苦いのか」
インデックス「やはり!? 今やはりって言った!?」
自分で味見もせずにこんなものを食べさせたのか、と怒るインデックス。
フィアンマはというと、どこ吹く風、といった様子。
しかし尋常でない苦味に苦悶する彼女を見ているのは流石に良心が痛んだのか、彼は一粒の謎の果物を差し出した。
ミラクルフルーツである。
インデックスは何だろうと思いながらも、彼を信じて食べてみた。
すると、先程まで苦味とエグみのオンパレードだった口内が、みるみる内に甘くなっていく。
インデックス「! 甘い、甘いんだよ! すごく甘い」
フィアンマ「そうか」
魔術的な要素は、当然のことながらまったくない。どちらかといえば、この変化は科学の領分だ。
故に彼女は素直に驚き、あまり考えないで甘味を楽しんだ。
苦ければ苦いだけ、酸っぱければ酸っぱいだけ、ミラクルフルーツはその辛さを甘味に変化させる。
インデックス「そういえば、いつわはどこにいったの?」
フィアンマ「慕っている人間に会いに行ったようだ」
一方、その頃。
五和は、神裂と久しぶりに会えた感動と嬉しさにぐすぐすと泣いていた。
五和「う、…ぅううう…!! 女教皇様っ」
お会い出来て良かった、と言っているのだろうが、涙声でよく聞こえない。
しかし、その言葉が温かいものであることはわかり。
神裂は安堵の笑みを浮かべ、優しく五和の頭を撫でた。
神裂「…天草式十字凄教は、また、私が率います。逃げ出した時より、ずっと…頑張っていくつもりです。…五和、…戻って、来ませんか…?」
五和「
>>471
」
470 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/08(金) 18:17:04.59 ID:aUyex5/g0
それはごめんなさい
私はご主人様に一生お仕えすると決めたんです
471 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/08(金) 18:17:10.16 ID:k7JIgQeAO
建宮とその家族を一人残らず殺してくれたら
472 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/08(金) 18:17:10.41 ID:rje5WPASO
え、でも建宮さんが……
それに、私はまだミハエルさんに恩返ししてませんし…
473 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/08(金) 18:17:27.44 ID:xX1jk3v+0
↑
474 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/08(金) 18:18:12.15 ID:xX1jk3v+0
スルー対象クソ安価AO2
ID:k7JIgQeAO
475 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/08(金) 18:20:17.42 ID:k7JIgQeAO
五和が建宮やその家族を憎く思うのは当然の展開じゃないの?
どこにクソ安価要素があるんだよ
476 :
◆2/3UkhVg4u1D
[saga]:2013/02/08(金) 18:21:26.49 ID:386MXQKw0
コンマ一桁(なり損ないにかわりまして純粋な魔神がお送りします [sage]:2013/02/08(金) 18:17:04.5『9』←ココ)で五和の台詞決定
0〜4
>>470
5〜9
>>472
477 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/08(金) 18:22:25.62 ID:rje5WPASO
消えたww
コンマ順番がオッレルスにまた戻ったか
478 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/08(金) 18:22:25.75 ID:ub1hmpYq0
あ
479 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/08(金) 18:30:25.61 ID:rje5WPASO
よく見たらオティヌスだった
480 :
◆2/3UkhVg4u1D
[saga]:2013/02/08(金) 18:33:10.09 ID:386MXQKw0
《家族は関係ないだろ…(震え声) コンマはオティヌスちゃんです。prpr。
>>477
18:22:25.6『2』 結果:
>>470
》
五和「それは、………ごめんなさい」
魅力的な提案。
優しい提案。
天草式十字凄教自体に、五和は恨みを持っていない。
建宮の処遇についても、先程聞かされた。
だから、今の天草式十字凄教には何の恐怖も抱いていない。
だけれど。
五和「私はご主人様に一生お仕えすると決めたんです」
神裂「…一生、ですか?」
五和「…命を救っていただきましたから」
『復讐する程憎んでいないのなら、お前はそこまで傷つけられていないか、或いは優しいということだ』
『たった一人でも、お前が死んだ時に泣いてしまう人間が頭に浮かぶのなら、生きているべきだ』
『なら、生きれば良い。わざわざ死を選ぶな。お前には生きる権利がある』
ただの綺麗事ではなかった。
自殺が悪いとは言わない、などと、ローマ正教徒である彼が言ったのだから。
共感出来ないなりに、彼は自分の苦しみに理解を示した。
そのことが、嬉しかった。嬉しいというのは、少々の語弊があるけれど。
安堵した。理解者が居た。安心感に脚が震えて、涙が溢れた。
五和「………」
髪を撫でられ、生きる権利を再度与えられ。
きっと、かの『神の子』に悪霊祓いをしてもらったマグダラのマリアはこんな気持ちだったのだろう、と五和は思った。
五和「………私は、…ご主人様が、…フィアンマさんが好きです」
我ながらどうしてこんな理論的でない理由で、と五和は思う。
それでも、今も未来も慕う神裂火織の傍以上に、恋情を取った。
神裂「…ならば、応援しましょう。五和の生きたいように生きていくのが一番ですから」
五和「女教皇様…」
神裂「…恋人になれれば、良いですね」
五和「
>>482
」
481 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/02/08(金) 18:36:00.35 ID:xX1jk3v+0
>>475
建宮は幽閉 家族関係ない
よってクソ安価だよボケ死ね
安価は 強力なライバルいますけど頑張ります
482 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/08(金) 18:36:06.54 ID:OebW+feAO
私みたいな汚れた肉便器でも恋人になる資格があるのでしょうか
483 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/08(金) 18:36:49.39 ID:VAoZ/PkIO
はい!一緒のお墓に入りたいです!
484 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/08(金) 18:37:14.93 ID:xX1jk3v+0
>>482
はい残念安価下決定
485 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/08(金) 18:37:18.64 ID:k7JIgQeAO
>>481
確かにそうだ。すまなかった
486 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/08(金) 18:37:39.46 ID:xX1jk3v+0
どうやらクソAOは二人いるようだ
487 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/08(金) 18:39:09.62 ID:ub1hmpYq0
どうやらここは変な安価はコンマ以前に下になるようだしそんなに騒がなくていいだろ
488 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/08(金) 18:39:52.43 ID:P6s9lmCyP
AOが糞なんじゃなくて糞がAOなんじゃね
ケータイ2台使ってるとか
489 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/08(金) 18:40:16.29 ID:xX1jk3v+0
>>487
そのほうがとてもありがたいけどね
クソ安価の為にわざわざコンマにするなんて
時間の無駄過ぎる
490 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/08(金) 18:41:45.75 ID:xX1jk3v+0
>>488
そりゃそうだよ
AOがクソだったら
>>1
までクソになってしまう
たまたま人間のクズでクソで生きている価値のない
社会のゴミクズがAOだっただけ
491 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/08(金) 18:45:05.07 ID:rje5WPASO
スルーという選択肢はないのでせうか
492 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/08(金) 18:46:38.93 ID:xX1jk3v+0
>>491
スルーしたら
>>1
が採用しちゃうかもしれないじゃーん
>>1
がクソ安価スルーしますって言えばそれで終了
493 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/08(金) 18:50:42.97 ID:rje5WPASO
いやいや……
>>1
は
>>1
で常識的に安価採用可能範囲決めてるし、そもそも採用云々は俺らが口出す事じゃないでしょ。
とられないように頑張るしかねーのよ安価↓
494 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/08(金) 18:54:39.96 ID:xX1jk3v+0
まぁ某スレみたく無差別採用してないから
ここは居心地良いけど
そこにクソ安価AO荒らしが来ると異常にムカつく
495 :
◆2/3UkhVg4u1D
[saga]:2013/02/08(金) 19:00:10.88 ID:xyflXjYj0
《書いた人問わず流れに沿わな過ぎるだとか、キャラディスり系(理由が一切見当たらない罵倒・暴言など)安価は採用しません イコール捌けないので なので喧嘩しないでください><》
五和「はい! 一緒のお墓に入りたいです!」
怖いものはもう無い。
決して会う事もなければ、元凶は酷い目に遭った。
それを知った今、心の整理はついた。
五和(…穢された身体で、…それでも良いと言ってくれるのなら、ですけどね)
ぐ、と唇を噛み締める五和の肩を、神裂は優しくさする。
神裂「……五和なら、きっと大丈夫です。一生懸命頑張れば、思いは伝わる筈ですよ」
五和「…はい!」
憧れの女教皇に励まされ、五和ははにかむ。
五和「女教皇様は、そういった気になる方は…?」
神裂「
>>497
」
496 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/08(金) 19:02:08.00 ID:xX1jk3v+0
上条当麻
497 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/08(金) 19:03:02.70 ID:rje5WPASO
い、いいいいませんし!そんな別に赤い人とかじゃないですし!
498 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/08(金) 19:03:42.20 ID:VAoZ/PkIO
い、いませんよそんな男性!あんな年下で幸薄い顔しててツンツン頭がトレードの高校生なんて全然気になっていませんっ!!
499 :
◆2/3UkhVg4u1D
[saga]:2013/02/08(金) 19:10:53.97 ID:xyflXjYj0
神裂「い、いいいいませんし! そんな別に赤い人とかじゃないですし!」
五和「…女教皇様、その慌てようですとかえって居ると宣言しているようなものですよ…?」
突っ込みつつ、五和は神裂と共に移動する。
待ち合わせ場所である公園で話していたのだが、時刻は午後三時。
そろそろお腹が空いてきた。
なので、カフェへ行くことにしたのである。
雰囲気の良い、オープンテラスカフェ。
神裂はアイスコーヒーを飲み、五和は温かいココアを啜っていた。
彼女達の手元には、それぞれクッキーチーズケーキがある。
ベイクトチーズケーキの上に、砕かれたバタークッキーが散らされた一品だ。
もぐもぐ、と口に含み。
強姦事件から一週間後に自殺騒動、そしてその約一週間経過した現在、五和は普通の乙女に戻っていた。
そんな訳で、彼女は恐れながら、それでも聞きたくて、神裂へ恋の話を持ちかける。
持ちかけるというよりも、先程の会話の続きである。
五和「それで、女教皇様」
神裂「何ですか、五和」
五和「その赤い人というのは、イギリス清教『必要悪の教会』の炎使いですか?」
ステイル=マグヌス。
十四歳にして、ルーン使いの天才だ。
教皇級の炎魔術、『魔女狩りの王(イノケンティウス)』を必殺の技とするらしい。
神裂「
>>501
」
500 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/08(金) 19:11:36.65 ID:rje5WPASO
いやステイヌではないですねキッパリ
501 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/08(金) 19:12:03.59 ID:k7JIgQeAO
(ビアージオです)
502 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/08(金) 19:14:29.22 ID:xX1jk3v+0
間違えました上条当麻です
503 :
◆2/3UkhVg4u1D
[saga]:2013/02/08(金) 19:18:47.70 ID:xyflXjYj0
《コンマ安価は
>>1
がどれにしようか著しく迷った時に行わせていただいております、ご了承ください》
>>+1のコンマ一桁(主にかわりまして告解の火曜がお送りしますので [sage]:2013/02/08(金) 19:11:36.6『5』←ココ)で神裂の台詞or心情決定
0〜2
>>502
3〜6
>>500
7〜9
>>501
504 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/08(金) 19:19:00.35 ID:4Ooz06Zn0
またクソAOか
505 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/08(金) 19:20:39.33 ID:xX1jk3v+0
クソAOはスルーしろって
時間の無駄だし
誰も得しないから!
506 :
◆2/3UkhVg4u1D
[saga]:2013/02/08(金) 19:30:37.00 ID:xyflXjYj0
《
>>504
19:19:00.3『5』 結果:
>>500
ご協力ありがとうございます》
神裂「いや、ステイヌではないですね」
きっぱり、と言い切り。
五和「…捨て犬、ですか?」
神裂「…噛んでしまいましたね。ステイル=マグヌスではありませんよ」
それは否定しておきます、と彼女は丁寧に否定した。
となると残りは非常に限られてくるのだが。
五和「…ま、まさか!」
神裂「………い、五和。食が進んでいないようですよ? さぁ、ケーキをどうぞ」
にこ、と笑みを浮かべる神裂火織。
だが、彼女の纏っているシャツにはうすらと汗が滲んでいた。
冷や汗である。想い人が被れば、こういったこともあるだろう。
そもそも、五和と神裂は似た性格をしている。
優しく、凛としていて、清楚であり、真面目一直線。
こと恋愛ごととなると、好みが被ってしまうのも仕方のないことだろう。
『え、女教皇様はてっきり結婚適齢期を過ぎた熟練の魔術師だとばかり』
『しーっ、ご本人も気にしているんだから…!』
『術的に必要とはいえ、あのファッションも老けて見える一いnムグッ』
『言うんじゃないよ』
『…見たところ、お前はまだ十八かそこらの女だろう。年端もいかん少女がそう深く抱え込むことではない』
『……だが、誰も見捨ててはいない。自分が悪いと、責任を誰にも押し付けていない。それは優しさだ』
自分の話を聞いてくれて、真面目に指摘してくれて。
それでいて、自分を年端もいかぬ少女と認め、心配の言葉らしきものをかけてくれた。
そして、五和と会って行けば良い、と会う機会までもを取り合ってくれた。
まして、彼は五和の命の恩人だ。別にそれを理由にアプローチしよう―――などと意地汚いことを考えている訳ではないが。
だが、自分の問題点を指摘してくれたという点では、自分にとっての直接の恩人でもある。
神裂(べ、別に見目の時点で少し見とれた訳では……)
五和「…如何に女教皇様といえど、フィアンマさんを譲る訳にはいきません」
チーズケーキを食べつつの言葉には、ささやかな敵意。
恋敵として認定されてしまったようである。間違ってはいないが。
神裂「
>>508
」
507 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/08(金) 19:32:32.91 ID:rje5WPASO
だ、誰が!いつ彼を欲しがったというのですか!
ち、ちがいますからね?!別に彼が気になってるとかじゃないですから!
508 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/08(金) 19:34:16.09 ID:ub1hmpYq0
上
509 :
◆2/3UkhVg4u1D
[saga]:2013/02/08(金) 19:38:43.04 ID:xyflXjYj0
神裂「だ、誰が! いつ彼を欲しがったというのですか!」
どもっている辺りバレバレなのだが、神裂は気づかない。
そもそも、彼女は嘘をつくのが苦手な性格である。
神裂「ち、ちがいますからね?! 別に彼が気になってるとかじゃないですから!」
五和「女教皇様…」
神裂「う…、…か、彼はあくまで、あくまで、私にとっては、ただの恩人です。そういった不埒な感情など…」
ぶんぶんと首を横に振る度、豊かな黒髪が揺れる。
五和は神裂相手に勝つことから始めなければ、と気合を入れた。
フィアンマ「…っく、」
へくし。
どこかで誰かが噂でもしているのだろうか、と思いつつ、フィアンマはくしゃみを零す。
そんな彼の様子を見、インデックスは心配そうに眉を下げた。
インデックス「だ、大丈夫? 風邪を引いたかもしれないなら、早く寝た方が良いんだよ」
フィアンマ「風邪の症状ならば治癒術式でどうにかしているさ」
インデックス「でも心配なんだよ」
言いながら、インデックスはソファー上、隣に座るフィアンマの額へ、自分の額をくっつける。
インデックス「んー…大丈夫、熱は無いみたいだね」
フィアンマ「…そうか」
インデックス「……フィアンマは、病弱っぽくて心配かも」
フィアンマ「
>>511
」
510 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/08(金) 19:41:33.21 ID:rje5WPASO
体質上、病死する、なんて事はないのだがな
…そんなに俺様はもやしに見えるのか?
511 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/08(金) 19:42:47.42 ID:uLzbrP8V0
>>510
512 :
◆2/3UkhVg4u1D
[saga]:2013/02/08(金) 19:52:57.31 ID:xyflXjYj0
フィアンマ「体質上、病死する、なんて事はないのだがな」
病気にかかって苦しんだとしても。
その症状が如何に長引いたとして、その内に治る。
苦しむだけで、死なせてはもらえない。
そんなことよりも、とフィアンマは問いかける。
フィアンマ「…そんなに俺様はもやしに見えるのか?」
インデックス「…………」
フィアンマ「…黙るな」
モヤシ。
つまり、病弱・虚弱体質。
フィアンマの身体つきは、そんなに鍛えているように見えない。
その肌は青白く、やや中性的で端正な顔立ちは、かえって不健康な、人間味の無さがある。
そして彼は外に出る事を、やっぱり好まない。
スポーツとは無縁の人生を送っているし、だからといってケンカ大好きな訳でもない。
その達観したような様子が、いつ死んでしまうかわからない雰囲気を醸し出していた。
インデックス「……見えないって言うと、嘘になっちゃうかも」
フィアンマ「……」
インデックス「…す、…スポーツとかしたら、また変わるかもしれないんだよ」
フィアンマ「…俺様がスポーツ青年になるところを想像出来るか?」
インデックス「……」
『もっともっと熱くなれよ!』
『エベレストになるって言っただろ? 頑張れ頑張れ!』
『俺様だってこのマイナス10℃のところ! シジミが漁れるって頑張ってんだからさぁ!』
インデックス「………うん、厳しい、かも」
フィアンマ「………」
インデックス「……えっと」
フィアンマ「…アックアのようにムキムキの俺様が見たいのか?」
インデックス「
>>514
」
513 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/08(金) 19:56:25.08 ID:ub1hmpYq0
…このままでいいかも
514 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/08(金) 19:59:07.20 ID:uLzbrP8V0
>>514
にしても修造かよwww
515 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/08(金) 20:00:11.32 ID:uLzbrP8V0
ミスった
>>514
じゃなくって
>>513
だった
516 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/08(金) 20:06:16.19 ID:rje5WPASO
ミハエル=修造=フィアンマさん違和感あり過ぎて怖いww
517 :
◆2/3UkhVg4u1D
[saga]:2013/02/08(金) 20:08:21.19 ID:xyflXjYj0
《燃える赤<フィアンマ>だから…もっと熱くなれよ!!》
インデックス「…このままでいいかも」
想像してみた。
今着用している赤いスーツがピッチピチになる程にガチムチなフィアンマを。
どう見ても健康だが、しかし、恐ろしい程にムキムキなフィアンマを。
違和感があった。違和感しかなかった。
アックア個人についてはあのままで良いと思うが、フィアンマになってもらおうとは思わない。
今のままでいい、今のままが良い、とインデックスはぶんぶんと首を横に振る。
インデックス「今のフィアンマが良いんだよ」
フィアンマ「…なら良いが」
わかってくれれば良い、としんみりした様子でフィアンマは言う。
過去、筋トレに励んだ結果ほんの一時期、彼は逞しい身体つきをしていた。
しかし、それを維持するのにも疲れ、ムキムキになっていく自分も恐ろしく、やめたのだった。
夕暮れ。
五和が帰って来た。
彼女は夕飯を作り、食べ終えた後。
隣室を訪ねていった。
インデックス「いつわ、どうかしたのかな?」
フィアンマ「…修行がどう、とか言っていたが…」
五和はというと、隣部屋のシルビアの下へやって来ていた。
シルビアはというと、突然土下座をした彼女に驚いている。
ちなみに、オッレルスは外出中だ。
五和「私にメイドの何たるかを教えてくださいっっ、お願いします!!」
シルビア「…いや、確かに私は『下女即ちメイド』の修行を終えているけどさ…」
五和「お願いします…男性の心をがっちり掴む技術が欲しいんです…その為には完璧な家事が出来るようになりたいんです。凛とした女性になりたいんです」
それはつまり自分が凛とした女性ということか、と思いつつ。
シルビアは少し考えてから口を開いた。
シルビア「
>>519
」
518 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/08(金) 20:10:39.33 ID:ub1hmpYq0
わかったわかった そのかわり途中で投げ出すことは許さないから
519 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/08(金) 20:10:58.70 ID:KaXINmQ2o
だが断る
貴様はなにか勘違いしているようだ…ってね
520 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/08(金) 20:11:53.54 ID:uLzbrP8V0
>>518
で
>>516
こうか?
ミハエル=修造=フィアンマ『もっともっと赤くなれよ!』
『世界を救うって言っただろ? 頑張れ頑張れ!』
『俺様だってこの10000mのさっむいところ! 幻想殺しが漁れるって頑張ってんだからさぁ!』
521 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/08(金) 20:15:24.64 ID:rje5WPASO
ワロタww
522 :
◆2/3UkhVg4u1D
[saga]:2013/02/08(金) 20:20:36.08 ID:xyflXjYj0
《ちくしょう、腹筋が… ミハエル=修造=フィアンマさんなら上条さんに絶対勝ってた》
シルビア「だが断る」
きぱっ、と言い切る彼女に、うう、と五和が落ち込む。
シルビア「貴様はなにか勘違いしているようだ…ってね。とりあえず、顔上げな」
五和「……」
顔を上げる五和に、シルビアは軽く片膝をついて視線を合わせる。
凛とした態度で、彼女は言う。
シルビア「男性を虜にしたい、ってのはメイドの本分とは正反対」
五和「……」
シルビア「…けど、アンタの思いがまったくわからないって訳でもない」
五和「……」
シルビア「…だから、メイドとしての何たるか、じゃなくて。例えば、美味しい料理だとか、掃除のコツだとかは教えてあげる」
五和「!! あ、ありがとうございます…」
深々と頭を下げる彼女に、あっはは、と明るく笑って。
シルビアは彼女の手を取り、食事の仕込み講座を開始した。
何かもう情熱が満ちていて家に帰りづらい。
そんな理由で、隣の部屋の家主が、フィアンマの部屋へやって来た。
忌避する理由は無いので、フィアンマは彼を迎え入れる。
オッレルス「すまないね、数時間で終わると思うから」
フィアンマ「いや、こちらのメイドがすまないな」
インデックス「結構広いけどゆっくりしていって欲しいんだよ」
オッレルス「…確かに広いな。術式を重ね掛けしているのか」
フィアンマ「………」
オッレルス「…ローマ正教系の割には、北欧神話系も使用しているね」
フィアンマ「
>>524
」
523 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/08(金) 20:23:34.95 ID:rje5WPASO
流石はゴホ魔ンゲフン神……よくわかったな?
ところで親愛なる隣人、そのペロペロキャンディー美味しそうだな
524 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/08(金) 20:26:23.16 ID:OebW+feAO
当たり前だ。俺様は神の右席だぞ
525 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/08(金) 20:29:28.92 ID:KaXINmQ2o
523
526 :
◆2/3UkhVg4u1D
[saga]:2013/02/08(金) 20:38:50.87 ID:xyflXjYj0
フィアンマ「流石はゴホ魔ンゲフン神……よくわかったな?」
げっほげっほと噎せ混じりに言い。
フィアンマはどうにか話をそらそう、と考える。
そんな折、オッレルスのポケットからちょこんと飛び出している飴が見えた。
フィアンマが今まで食べたことのない飴である。
だが、見た感じ甘そうだ。今話題のバニラキャンディーかもしれない。
フィアンマ「ところで親愛なる隣人、そのペロペロキャンディーは美味しそうだな」
オッレルス「ん? あぁ、これ?」
オッレルスはきょとんとした後、ポケットからキャンディーを取り出す。
きらきら、と珍しく意欲的に輝くフィアンマの瞳を見、差し出した。
フィアンマ「……良いのか?」
オッレルス「この間拾ってきた子供達と揃えで買ったのは良いんだけど、どうにも甘すぎて食べられないからね。あげるよ」
フィアンマ「そうか。…すまないな」
言いつつ受け取って、包み紙を剥がす。
もぐ、と口に含むと、クドい程の甘ったるさが口中を支配した。
とりあえず、紅茶を振る舞い。
フィアンマは飴を食べつつ、隣の部屋から聞こえる音を聞いていた。
『そこで素早く入れる!』
『は、はいぃっ!』
フィアンマ「……」
インデックス「…いつわ、大丈夫かな」
フィアンマ「…ヤツなら帰って来るだろう。一回り成長して、な…」
うん、としみじみと言い。
フィアンマはふと、オッレルスを見やった。
フィアンマ「少し気になっていたのだが」
オッレルス「うん?」
フィアンマ「あのシルビアという女性は友人なのか?」
オッレルス「
>>528
」
527 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/08(金) 20:39:58.43 ID:gOOrQ63B0
友人以上恋人未満さ
528 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/08(金) 20:41:19.42 ID:rje5WPASO
別にいいんだけどあの安価はそんなおかしくなかったような…
安価なら恋人(予定)だ手を出すなよキリッ
529 :
◆2/3UkhVg4u1D
[saga]:2013/02/08(金) 20:49:02.52 ID:xyflXjYj0
《右席について知られるとマズイマズイ言ってたフィアンマさんがさらっと言っちゃうのは無いかなぁと》
オッレルス「恋人(予定)だ。手を出すなよ」
キリッ、という表情で言う彼は中々に格好良いのだが。
フィアンマ「……そうか。付き合ったら、…三角木馬でお祝いだな」
オッレルス「あれえ!? 何で知ってるんだ…?!」
フィアンマ「…下見に来た時に、……目を疑ったが」
オッレルス「な、…無かった事に、してくれ…」
インデックス「ねえねえフィアンマ、三角木馬って何なのかな?」
フィアンマ「お前は知らんで良い単語だ」
インデックス「気になるかも」
フィアンマ「この男の名誉の為に黙秘権を行使しておく」
えー、と食い下がろうとするインデックスを制し。
食べ終わった飴のゴミを捨てたところで、隣の物音が無くなった。
終わったのかと思いきや、今度は掃除の極意を習いだしたようである。
本職のメイドになるつもりなのか、とフィアンマは首を傾げた。
オッレルス「…で、君はハーレムを構築していると」
フィアンマ「な、」
オッレルス「その女の子と、シルビアに家事を習いに来ている女の子、加えて昨夜の女性。……羨ましいといえばそうかな」
フィアンマ「
>>531
」
530 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/08(金) 20:58:42.77 ID:uLzbrP8V0
そうか、ついに俺様にも上条の体質が…
531 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/08(金) 21:02:40.87 ID:4Ooz06Zn0
手を出すなよキリッ
532 :
◆2/3UkhVg4u1D
[saga]:2013/02/08(金) 21:09:43.60 ID:xyflXjYj0
フィアンマ「手を出すなよ」
キリッ。
ささやかにドヤ顔を決めている彼はちょっと残念な美青年だ。
だが、インデックスは魔道書図書館なので持ち逃げされては困るし、五和は被強姦経験があるので無暗に男性にアプローチさせる訳にはいかないし、神裂は天草式十字凄教を率いる使命がありそうなので、男に手を出されない方が良い。
そういった"他者の為の理由"があるため、そう言っておく。
オッレルスはそれをわかっているのかいないのか、生暖かい笑みを浮かべた。
オッレルス「…うん、まぁ……手は出さないから安心してくれ」
そういう目は向けない、と彼は首を横に振る。
何だかんだで、彼はシルビア一筋である。
それから更に一時間。
午後十時半頃、五和がよろよろと帰って来た。
オッレルスは彼女と入れ替わりに帰宅する。
五和「う、うぅ…」
フィアンマ「…だいぶしごかれていたようだが、…大丈夫か?」
五和「だ、大丈夫です…っ!」
フィアンマ「そもそも、何故そうまで必死になって習う必要があるんだ。メイドとしての腕が上がっても、俺様は給料を出さんぞ?」
五和「
>>534
」
533 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/08(金) 21:11:42.38 ID:uLzbrP8V0
貴方に喜んでもらいたいからです
534 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/08(金) 21:12:10.13 ID:OebW+feAO
建宮が渡してくれた金がある
535 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/08(金) 21:12:35.61 ID:ub1hmpYq0
ご主人様のお役に立ちたいんです…
536 :
◆2/3UkhVg4u1D
[saga]:2013/02/08(金) 21:18:32.69 ID:xyflXjYj0
五和「ご主人様のお役に立ちたいんです…」
お金は要らない、と最初に言いだしたのは五和である。
彼女は、フィアンマに恩義を返したいから、メイドをしている。
そして、出来ることなら、家事の腕前を上げて、精神的に評価してもらいたい。
高いお給金をもらいたいから、上達したいのではない。
優秀だと、好きになってほしいから、その為ならいくらでも頑張れる。
恋する乙女とは、他者が思っているよりもずっとずっと活動的でアクティブなものだ。
フィアンマ「…そうか。…ひとまず、疲れただろう。入浴して眠れ」
五和「はい」
返事をし、五和はぺこっと頭を下げて浴室へ消えた。
インデックスはというと、じろりとフィアンマを睨んでいる。
インデックス「…フラグだよね。今きっちりわかったかも」
フィアンマ「何の話だ」
インデックス「きっかけは私が作ったけど、…」
むう、とインデックスはむくれている。
インデックス「……私だって負けないもん」
フィアンマ「…お前は先程から何の話をしているんだ」
インデックス「おやすみっ」
言うなり、インデックスはベッドへ潜り込む。
やや呆れながら、フィアンマも眠ることにするのだった。
翌日。
上条当麻から、フィアンマの家に手紙が来た。
手紙の内容(アバウト・テーマ及び主題、話題の羅列のみ可)>>+2
537 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/08(金) 21:20:21.83 ID:jRHBFKrg0
御坂と結婚(婚約)しました
538 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/08(金) 21:20:24.23 ID:OebW+feAO
上条がフレメアに恋をした
539 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/08(金) 21:21:57.65 ID:rje5WPASO
気付いたら8人ハーレム築いてました。学園都市は恐ろしいところです
540 :
◆2/3UkhVg4u1D
[saga]:2013/02/08(金) 21:23:46.12 ID:xyflXjYj0
コンマ一桁(VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/02/08(金) 21:20:21.8『3』←ココ)で手紙内容決定
0〜3
>>538
4〜9
>>539
541 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/08(金) 21:24:27.45 ID:ub1hmpYq0
あ
542 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/08(金) 21:29:33.82 ID:uLzbrP8V0
上条さん…上京した田舎者のような口調でとんでもねぇ事口にしてるな…
543 :
◆2/3UkhVg4u1D
[saga]:2013/02/08(金) 21:34:27.51 ID:xyflXjYj0
《ちょっと色々脱字してすみませんでした
>>541
21:24:27.4『5』 結果:
>>539
》
フィアンマ「…手紙か」
よいしょ、とポストから抜き出し。
五和とインデックスがチェスをしている間に、中身を読んでみた。
近況報告のようである。
前々から言われているものの、未だに携帯電話は購入する気になれない。
上条以外とやり取りしないだろうし、誰かとやり取りするのなら魔術を使った方が早いし、便利だ。
なので、こうして時々エアメールが来るのである。
『フィアンマへ
お久しぶりです。という程でもないかな。
ええと、近況報告です。
俺はちょっと入院したけど、大体元気です。
ジリ貧が続きますが、節約でどうにかなりそ
うな感じがしています。
そうそう、それと。
気付いたら、8人ものハーレム築いてました。
学園都市は恐ろしいところです。
結構長く住んでるんですが、未だによくわか
りません。
友達からはフラグ体質(笑)などと言われて
います。ちょっと意味がわからない。
もしかするとフィアンマの幸運のおすそ分け
かもしれないです。
今、俺は幸せです。
お体にお気を付けて。
学園都市に遊びに来る時は、連絡を下さい。
P.S
お兄ちゃんは結婚しないのか?
当麻』
フィアンマ「……八人か…。…結婚はしないが」
友達が出来ない、と泣いていたあの子供が。
八人もの女性を抱えるようになったのだから、成長と言って…良い、のだろうか。
フィアンマ「…いや、お前が幸せなら、俺様はそれで良いのだが…」
修羅場で刺されたりしないだろうか、と不安に思う。
五和「お手紙ですか?」
インデックス「とうまから? どんな内容だったの?」
フィアンマ「…近況報告だよ。……近々学園都市に行こうと思うのだが、…お前達はどうする」
五和「
>>545
」
インデックス「
>>547
」
544 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/08(金) 21:35:58.82 ID:uLzbrP8V0
ksk
545 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/08(金) 21:36:23.39 ID:rje5WPASO
ついていかない理由がないですね
546 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/08(金) 21:38:43.72 ID:rje5WPASO
ksk
547 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/08(金) 21:39:32.35 ID:uLzbrP8V0
ふぃあんまが行くのならついて行きたいんだよ
548 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/08(金) 21:39:32.94 ID:fPuTwLfAo
私は留守番します
549 :
◆2/3UkhVg4u1D
[saga]:2013/02/08(金) 21:48:26.81 ID:xyflXjYj0
五和「ついていかない理由が無いですね」
インデックス「フィアンマが行くのなら、ついて行きたいんだよ」
フィアンマ「そうか」
ならば三人で宿泊出来るホテルの大部屋を確保しなければならないか、とフィアンマは思う。
学園都市の『外』客向けのホテルであれば問題無いだろう、と結論付ける。
フィアンマ「…五和」
五和「はいっ」
フィアンマ「禁書目録が怪我をしないよう、学園都市では多々任せるかもしれんが…頼めるな」
五和「勿論です」
精一杯お守りしますっ、と意気込む五和。
あくまでも守られる側にしか立てないインデックスは、ちょっぴりヤキモチを妬くのだった。
一週間後。
五和とインデックスとフィアンマは、学園都市のホテルに居た。
ダブルの部屋へ一つベッドを入れてもらうという、修学旅行状態である。
フィアンマ「…という訳で、俺様は上条当麻のところへ行ってくる。お前達も好きに観光をしろ」
五和「ありがとうございます」
インデックス「…一緒に行っちゃダメなの?」
フィアンマ「今回は、な。…『歩く教会』は脱ぐなよ」
インデックス「うん!」
元気よく返事をした少女二人を残し、フィアンマは外へ出た。
三十分と経たずに、フィアンマは上条との待ち合わせ場所までやって来た。
上条「フィアンマお兄ちゃああああああん!」
フィアンマ「」
幸せいっぱいの上条が走り寄ってきた。
何やら童心に返っている辺り、とんでもなくハッピー状態らしい。
何か危ないクスリでもキメているのではないだろうな、とフィアンマは思う。
上条「久しぶりだな」
フィアンマ「…そうだな。元気そうで何よりだ」
会話をしつつ、上条宅へ。
お邪魔すると、そこには八人の女性が居た。
上条ハーレム(八人)は誰?(神裂・五和・インデックス・ヴェント以外の禁書キャラ。キャラ名が被ってしまった場合は安価下で八人までカウント)
>>551-558
550 :
◆2/3UkhVg4u1D
[sage]:2013/02/08(金) 21:48:58.52 ID:1+zIMNdAO
風呂行ってきます安価下
551 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/08(金) 21:49:17.13 ID:OebW+feAO
滝壺
552 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/08(金) 21:49:42.77 ID:JpzSdo4L0
佐天
553 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/08(金) 21:50:10.80 ID:JpzSdo4L0
オリアナ
554 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/08(金) 21:50:43.59 ID:JpzSdo4L0
黄泉川
555 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/08(金) 21:51:17.49 ID:JpzSdo4L0
初春
556 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/08(金) 21:52:34.81 ID:uLzbrP8V0
姫神
557 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/08(金) 21:52:39.19 ID:JpzSdo4L0
病理
558 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/08(金) 21:53:15.31 ID:JpzSdo4L0
フレメア
559 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/08(金) 21:53:23.22 ID:k7JIgQeAO
シルビア
560 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/08(金) 22:02:44.39 ID:4Ooz06Zn0
一人で何人挙げてんだよ……
561 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/08(金) 22:04:52.09 ID:rje5WPASO
一応雲川(姉)、木山、とあげておこうか
562 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/08(金) 22:08:53.31 ID:w4xRlABd0
シルビアは除外されるから
あとは適当にcommaにでもなるだろ
563 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/08(金) 22:10:26.82 ID:uLzbrP8V0
連投OKみたいだから
>>558
までで決定だろうな
564 :
◆2/3UkhVg4u1D
[saga]:2013/02/08(金) 23:15:25.34 ID:wOCoW9BZ0
《
>>551-558
結果:滝壺、佐天、オリアナ、黄泉川、初春、姫神、病理、フレメア 以上八名 ご協力ありがとうございます》
八名の内、一人は年端もいかぬ少女で、二名は中学生、二名程が上条と同い年だった。
一人に限っては、フィアンマも見覚えのある顔だった。
初春「あ、お帰りなさい!」
佐天「ご飯ならバッチリ出来てますよ。とはいっても、作ったのはほとんど初春ですけど」
滝壺「あ…かみじょう、…お帰り」
黄泉川「お帰りじゃん。今日は遅かったじゃんね…と、お友達?」
姫神「お帰り。上条くん。今日のお昼の煮物は。私が作ったの」
フレメア「にゃあにゃあ! とうま、大体、そのおにーちゃんは誰なのだ!」
病理「あらあら、ハーレムに男性の方が加わるとは意外でしたねー」
オリアナ「あら、お久しぶりね。あの時の情熱的な貴男を思い出したわ、炎使いさん」
まとまりの無いメンバーだ、と思いつつ。
フィアンマ「久しいな。『追跡封じ』」
オリアナ「またおシゴト? 良いわよ、お姉さん、今は身体を持て余してるから」
フィアンマ「頼まんよ。…参考までに、当麻、馴れ初めを聞いても良いか」
上条はフィアンマの質問に、こくりと頷いた。
上条「あの頭にお花を沢山飾ってる子が初春飾利ちゃん。で、あっちの同じ制服着た子が佐天涙子ちゃん。二人がスキルアウトに絡まれてるのを助けたんだ。それ以来何かと関わることが多くて、ついには付き合うのが始まって、一緒に暮らしてる。あのピンクジャージの子が滝壺理后さん。怪我をして倒れてるところを助けてから、仲良くなったんだ。黒髪ぱっつんの大人しそうな子が姫神秋沙。クラスが一緒で、お弁当の話で意気投合して付き合うようになったんだ。あの巨乳お姉さんが黄泉川秋穂さん。俺の学校の先生。何かと心配してもらってる内に仲良くなってさ。で、あのお姫様みたいな服着てるのがフレメア=セイヴェルン。滝壺さんの知り合いみたいで、気づいたらこんな感じで仲良くなってた。あのベッドに楚々として腰掛けてる患者服のお姉さんは木原病理さん。何か有名な科学者らしいけど、それは詳しく知らないんだ。でも、優しいし、甘えさせ上手な人だ。金髪の巨乳さんがオリアナ=トムソン。路地裏で何かの取引をしてて襲われてるところを助け……って、知り合いなのか?」
フィアンマ「昔、仕事で関係があってな」
上条「そうなのか。あ、皆。この人はフィアンマって言って、俺の恩人…まぁ、義理の兄貴みたいなモンかな」
フレメア「にゃあ、じゃあ、大体私にとってもお兄ちゃん?」
上条「そうなるかな」
何だか大変そうだな、とフィアンマは完全に他人事スタイルで思う。
だが、上条が幸せそうなので、良しとしよう。
上条「人助けして、良い事をするようにしてたら、こんなに沢山の彼女が出来たよ。これも、『人に優しくしていればいつか幸福になれる』って言ってくれたフィアンマのお陰だな」
フィアンマ「……
>>566
」
565 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/08(金) 23:18:25.32 ID:ub1hmpYq0
刺されないようにな
566 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/08(金) 23:19:49.93 ID:fPuTwLfAo
上
567 :
◆2/3UkhVg4u1D
[saga]:2013/02/08(金) 23:26:29.39 ID:wOCoW9BZ0
フィアンマ「……刺されないようにな」
割と真面目な心配の一言に、上条は首を横に振ってにこにこと笑む。
上条「大丈夫だよ。皆優しいしさ」
フィアンマ(…女を怒らせると後が怖いのだが)
その場で刺されることがなくても、日々の食事に毒を仕込まれるだとか。
そんなことが頭に浮かんだものの、敢えて言わないでおいた。
上条が幸せ、などと言うのは本当に本当に珍しいのだから、今は侵害しないでおいてあげよう。
その頃。
五和とインデックスは二人で外に出ていたのだが。
気付けば、インデックスが迷子になってしまっていた。
周囲を見渡しても、どうにも見つからない。
五和「ど、どうしましょう…」
彼女が『歩く教会』を纏っている限り、怪我をすることはないだろう。
だが、仮に攫われたとしたのなら。
それは、非常に不味い。
フィアンマに申し開きが出来ない以前の問題だ。
彼女は迷いながら、ひとまず警備員へ捜索を頼み込む。
インデックスは五和とはぐれて歩いている内、行き倒れてしまっていた。
インデックス「うぅ…おなかへった……」
困ったことに、彼女は五和に財布を預けてしまっていた。
絶体絶命。
ぐぅうう、とお腹を空かせていると、ふと、彼女の目の前に人影があった。
手を差し出される。
彼女に手を差し出した人物(禁書キャラ。一名)>>+2
568 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/08(金) 23:27:33.57 ID:ub1hmpYq0
御坂
569 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/08(金) 23:27:42.20 ID:k7JIgQeAO
建宮
570 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/08(金) 23:27:51.66 ID:JyMGgSDK0
アックア(買い物帰り)
571 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/08(金) 23:28:14.37 ID:rje5WPASO
一方
572 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/08(金) 23:28:21.85 ID:JyMGgSDK0
>>569
残念安価下でーす
573 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/08(金) 23:29:24.58 ID:4Ooz06Zn0
美琴
574 :
◆2/3UkhVg4u1D
[saga]:2013/02/08(金) 23:30:24.52 ID:wOCoW9BZ0
>>+1のコンマ一桁(右方の赤にかわりまして前方の黄色がお送りします [sage]:2013/02/08(金) 23:27:33.5『7』←ココ)でインデックスに手を差し伸べた人物決定
0〜3 御坂美琴
4〜8 買い物帰りのアックア
9 建宮
575 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/08(金) 23:31:08.37 ID:rje5WPASO
チョコレート
576 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/08(金) 23:32:25.55 ID:JyMGgSDK0
>>574
無理安価なんだから安価でいいだろ
JK
577 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/08(金) 23:36:03.14 ID:JyMGgSDK0
安価じゃねぇよ安価下だよ安価下!
578 :
◆2/3UkhVg4u1D
[saga]:2013/02/08(金) 23:42:01.38 ID:wOCoW9BZ0
《
>>575
23:31:08.3『7』 結果:買い物帰りのアックア いや、建宮さんが無理やり抜け出てきたかと》
アックア「…大丈夫であるか」
インデックス「う、うう…あ、れ? アックア…なの?」
アックア「如何にも、私こそが現後方のアックアである」
言いながら、彼はハンバーガーを差し出してくれた。
包み紙が既に剥がされているそれを受け取り、インデックスはもぐもぐもぐっと食べながら勢い良く起き上がった。
インデックス「美味しい!」
アックア「…そうか」
表情を和らげ、アックアはインデックスを見下ろす。
彼の様子を見る限り、どうやら買い物帰りのようだ。
インデックス「どうしてアックアが此処に居るの?」
アックア「休暇中なものでな。傭兵として動いていたまでのことである」
インデックス「そうだったんだ。ありがとね!」
ハンバーガー美味しかったんだよ、とはにかみ。
彼女は五和を捜すべく、再び歩き始めた。
上条にクレープを奢ってもらい(断ったのだが、手紙を書いた時よりお金があったらしい)、フィアンマはそれを食べ終え。
気付けば陽が暮れていた為、解散した帰り道。
ホテルに帰るにあたって、一瞬で移動しても良かったのだが、わざわざ魔術を使うまでもないだろうと思い直した彼は、歩いていた。
ふと、路地裏で少女が不良集団に絡まれていることに気がつく。
フィアンマ「……」
放っておけば、強姦、或いはカツアゲ被害に遭うかもしれない。
だが、それがどうした。自分の人生に何の関係がある。
『人助けして、良い事をするようにしてたら、こんなに沢山の彼女が出来たよ。これも、『人に優しくしていればいつか幸福になれる』って言ってくれたフィアンマのお陰だな』
フィアンマ「……」
>>+1のコンマ一桁(後方の水にかわりまして神の力がお送りします [sage]:2013/02/08(金) 23:31:08.3『7』←ココ)で介入判定
0〜8 助けに入る
9 見捨てて帰る
579 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/08(金) 23:43:21.79 ID:k7JIgQeAO
へい
580 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/08(金) 23:43:45.87 ID:rje5WPASO
インちゃんがいなくても見捨てない
581 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/08(金) 23:44:12.33 ID:rje5WPASO
見捨てたwwww
582 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/08(金) 23:46:33.30 ID:JyMGgSDK0
ほら10%でるじゃん
だから1%にしろって言ってんだろ
583 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/08(金) 23:46:54.06 ID:uLzbrP8V0
再安価プリーズ
584 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/08(金) 23:47:35.40 ID:ub1hmpYq0
10パーって意外とでるんだよね おそろしーわー
585 :
◆2/3UkhVg4u1D
[saga]:2013/02/08(金) 23:51:01.75 ID:wOCoW9BZ0
《
>>579
23:43:21.7『9』 結果:見捨てて帰る うわ珍しい…コンマにさえ影響する彼の人生スタンス》
フィアンマ「……」
結局、自分は受動的な人間なのだ。
必要がなければ、理由がなければ、きっかけがなければ。
最早、人を助ける事さえ出来ない。
これだけの強大な力があって、それなりの頭もあるクセに。
フィアンマ「……、…」
フィアンマは、視線を逸らした。
そして、路地裏へ一歩も足を踏み入れることなく、そのままホテルへと向かった。
途中、アックアから連絡が入った。
どうやらインデックスが迷子になったようである。
そして、彼女を捕まえて今はレストランに居るから、後で送る、とのことだった。
休暇中だというのにわざわざ面倒なことをするお人好しだ、と思って。
それ程までの優しさに囲まれているクセに、他人に優しく出来ない自分は何なのだ、と自嘲した。
ホテルに戻ると、五和が居た。
彼女はベッドに座り、ぼろぼろと涙を流していた。
しゃくり上げ、フィアンマを見た瞬間、更に涙を流す。
五和「ご、めんな、さい…気を、…つけて、いた、のに…禁書目録、さん、を…」
フィアンマ「……」
五和「や、く、…役に立たなくて、…ごめ、…ごめんなさい……」
今にも死んでしまいそうな様相で、彼女は何度も謝罪と自責を、自虐の言葉を繰り返す。
五和「ごめんなさい……」
フィアンマ「
>>587
」
586 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/08(金) 23:53:55.25 ID:JyMGgSDK0
大丈夫だ、インデックスは無事だ。
人間は完璧では無い、だれしも失敗はある
次から気をつけてくれればそれで良い
とゆうわけでちょっとさっきの人助けてくる
587 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/08(金) 23:54:05.87 ID:rje5WPASO
…もういい。禁書目録は見つかったし、お前だけの責任じゃないだろう。ダキ
588 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/08(金) 23:54:10.61 ID:ub1hmpYq0
↑
589 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/08(金) 23:55:44.56 ID:RXT91dSZ0
他人に優しい安価でたから
さっきの女の子助けに行く展開を
>>1
は
書くべきだと思います
590 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/08(金) 23:56:44.22 ID:rje5WPASO
いやもう時間的に食われちゃったか上条さんとか警備員が助けてンじゃね?
591 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/08(金) 23:59:06.89 ID:RXT91dSZ0
>>590
お前はいちいち ん をカタカナに変換しないと
喋れないのかゴキブリSO
あと余計な事言うな
592 :
◆2/3UkhVg4u1D
[saga]:2013/02/09(土) 00:01:49.55 ID:L/DEMWgH0
《今日絡まれていた子とは違いますが、次の日(作品内)ではまた同じ安価出します ふぇえ…喧嘩しないでください><》
フィアンマ「…もういい」
謝罪を止める言葉に、五和は肩をビクつかせる。
たったそれだけの挙動で、心から謝っている事は明白だった。
見捨てられる、と思ったのだろうか。
彼女は、自分の膝を、ズボンの布地を、痛い程に強く握り締めた。
五和「わ、たし…」
フィアンマ「禁書目録は見つかったし、お前だけの責任じゃないだろう」
だから、もう良い。
責め立てたりしないから、自責の念に駆られなくても良い。
そう言って、彼は五和の身体を抱きしめた。
五和はふるふると身体を震わせ、恐る恐るフィアンマの身体を抱きしめ返す。
五和「私、…わたし、でも…で、も…」
フィアンマ「…泣いて震える程悔やんでいるのなら、それでもう充分だ」
人間には間違える権利がある。
一度目を責めようとは、フィアンマは思わない。
別に、五和がインデックスと進んではぐれた訳ではないのだから。
五和「あ、あの」
フィアンマ「? 何だ」
服を握られ、フィアンマは首を傾げる。
身長差の関係で自然と上目遣いになりつつ、五和はおずおずと言った。
五和「……もう、絶対に失敗しません。ですから、…見捨てないで、ください。嫌いにならないで、ください…お願いします……」
フィアンマ「
>>594
」
593 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/09(土) 00:03:25.22 ID:0fBa7Nqr0
失敗しても絶対に見捨てたりはしないから
自分をそんなに責めるな
594 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/09(土) 00:04:06.10 ID:sqXwd3Gg0
…もう泣くな 見捨てたりなど絶対にしない
595 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/09(土) 00:04:39.64 ID:mkHDOOK00
そんなことでいちいち悩むな。俺様はお前を見捨てたりなどするわけが無かろう
596 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/09(土) 00:04:51.13 ID:0fBa7Nqr0
>>592
10%ではなく1%にしろとあれほど
kskst
597 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/09(土) 00:09:21.79 ID:SYeU8EBg0
>>592
同じ安価ぁ?出さなくて良いです
598 :
◆2/3UkhVg4u1D
[saga]:2013/02/09(土) 00:11:56.45 ID:L/DEMWgH0
《自分一人では助けないのもそれはそれでこのスレのフィアンマさんなら充分ありえるなあと思いまして… 安価出さない方が良いのか…》
フィアンマ「…もう泣くな」
女の涙は好かない、とフィアンマはため息をつく。
別に男の涙が好きだとか、そういう話ではないのだが。
職務上のミスであればともかく、基本的にフィアンマは誰かを糾弾しない。
自らが糾弾されたことが、嫌な思い出として残っているからだ。
フィアンマ「見捨てたりなど、絶対にしない」
そう言ったのは、自分が見捨てられたくないから、かもしれない。
フィアンマは誰かを信頼しようとはしない。
怖いから。信頼というコインを多く賭けて、裏切られるという形で負けた時、心を裂かれたくないから。
時にそれが仕方なかったり、その痛みが人を成長させるのだとしても。
もうこれ以上、痛い思いも辛い思いもしたくなかった。
五和「…ありがとうございます」
安堵に、体の力が抜け。
心の底から安心しながら、五和はやんわりと笑みを浮かべた。
と、部屋のドアが開いた。
インデックスが番号を入力したからだろう。
彼女はアックアと談笑するのをやめ。
そして、五和とフィアンマが抱き合っているのを見て―――怒った。
インデックス「こ、…この浮気者…っ!」
付き合っていないので浮気も何もないのだが。
フィアンマ「アックア、禁書目録を止めろ。尋常でない怒りを感じるのだが」
アックア「
>>600
」
599 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/09(土) 00:13:09.36 ID:SYeU8EBg0
さきほど路地裏で女性を助けたから力が出ないのであるダルー
600 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/09(土) 00:13:20.93 ID:nq3kXhLSO
まぁ、一度くらい噛まれて爆発するといいのである
601 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/09(土) 00:13:23.11 ID:SYeU8EBg0
上
602 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/09(土) 00:13:26.12 ID:sqXwd3Gg0
↑
603 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/09(土) 00:15:24.71 ID:sqXwd3Gg0
てかここの五和さん依存がすごいな
604 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/09(土) 00:15:32.59 ID:SYeU8EBg0
>>598
安価は出すな被害者増える
あとフィアンマじゃなくていいからアックアで良いから
路地裏の女性を助けてあげてください
モブでも可哀想です
605 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/09(土) 00:24:36.62 ID:mkHDOOK00
>>604
同意。聖人だし人情に厚いしアックアが行けば良いんじゃないかな
魔法名も「その涙の理由を変える者(Flere210)」だしさ
606 :
◆2/3UkhVg4u1D
[saga]:2013/02/09(土) 00:31:21.56 ID:L/DEMWgH0
アックア「まぁ、一度くらい噛まれて爆発するといいのである」
しみじみととんでもないことを言うアックア。
何故一度くらい噛まれる必要があるのか、フィアンマにはさっぱりわからない。
インデックス「フィ〜ア〜ン〜マ〜っっ!」
フィアンマ「…待て。話せばわかる」
インデックス「もうそんな段階はとうに過ぎたんだよ!!」
言いながら、インデックスが飛びかかってくる。
フィアンマは瞬間的に五和から離れ、噛み付き特攻を仕掛けてきたインデックスを華麗に避ける。
ガチン、と歯を鳴らしたところで回避されたことに気がつき、インデックスは眉を寄せて振り返った。
対して、フィアンマはアックアにこう言った。
インデックスにも聞こえるように、である。
フィアンマ「アックア、二人の身柄をそこから動かすな。特別手当なら後で出してやる。俺様は人助けという大切な用を思い出した」
インデックス「う」
人助け、という単語に、インデックスは動きを止める。
そう言われてしまっては、追いかけることなど、出来ない。
インデックス「か、帰って来たら覚えてるんだよ!」
フィアンマ「小悪党のような台詞を言うな」
特別手当が出るなら仕方ない。
渋々、といった様子で動く傭兵を見やり、フィアンマは外へ逃亡した。
人助け、言ってしまった以上、嘘をつくのも忍びない。
だが、流石に一度見捨てたあの女の子は、手遅れになっているだろう。
そうは思ったものの、同じ場所へやって来てしまったのは、気になっていたから、だろうか。
フィアンマ「…今更、」
思いながら、足を踏み入れた。
何やら煩い音が路地裏に響いている。
それはキャパシティダウンと呼ばれるものだったが、フィアンマは知らないものである。
スキルアウト「お兄さんも混ざる?」
下卑た声で、スキルアウトの一人―――要するに無能力者の不良が、声をかけてきた。
この煩い音が苦手なのだろうか、一人の女子学生が耳を塞ぎ、そのせいでロクに抵抗出来ないらしく、服を乱暴に脱がされている。
スキルアウト「学園都市第三位のレイプ動画なんて、高く売れるだろうな。オイ、早くヤっちまえよ」
美琴「っ、や、め、…い、っやあああああ!!!」
叫ぶ彼女の身体から紫電が走る。
しかし、相手を痺れさせる程の電圧は無かった。
スキルアウト「お兄さんは強姦系は興奮しないタイプ?」
馴れ馴れしく話しかけてきたスキルアウトは、携帯電話を持っている。
カメラ機能を働かせているようだ。動画を撮影するらしい。
フィアンマ「…
>>608
」
607 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/09(土) 00:32:29.76 ID:mkHDOOK00
その女性を離すのである
608 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/09(土) 00:33:28.04 ID:mkHDOOK00
連投OKなら↑
609 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/09(土) 00:33:40.89 ID:gHReUazAO
やっぱ女が絶望する顔はいい
610 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/09(土) 00:33:48.44 ID:SYeU8EBg0
[
ピーーー
]クソガキ共が
611 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/09(土) 00:34:43.97 ID:SYeU8EBg0
本日のクソAOのIDはこちらです
ID:gHReUazAO
612 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/09(土) 00:37:44.57 ID:mkHDOOK00
ごめん、
>>607
の口調を間違えた
613 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/09(土) 00:38:42.15 ID:sqXwd3Gg0
いや今だけアックア口調の修造フィアンマでもいいですよ
614 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/09(土) 00:39:45.54 ID:SYeU8EBg0
スキルアウトを皆殺しにしたところで
罪にならないよね
615 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/09(土) 00:41:05.59 ID:mkHDOOK00
「神の右席」と「熱血漢」が合わさって最強に見える
616 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/09(土) 00:42:40.12 ID:SYeU8EBg0
>>1
よ、次のSSフィアンマさんの
キャラ決定したな 修造フィアンマさん
これで行こうぜ
617 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/09(土) 00:46:00.78 ID:mkHDOOK00
「修造フィアンマ語録」とか作ってみるか…
618 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/09(土) 00:46:56.48 ID:9qhL9zq+0
何故美琴にしたし
こんな可哀相な役なら名無しのモブで良かったじゃないか……
619 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/09(土) 00:48:39.46 ID:64hyH1aU0
なんで美琴なんだよふざけんな
名無しモブでいいじゃん
なんで美琴にしたか理由答えろゴルァ
620 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/09(土) 00:51:12.57 ID:FnNpEracP
もちつけ
621 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/09(土) 00:53:08.64 ID:64hyH1aU0
>>620
シャラップPヘッド
622 :
◆2/3UkhVg4u1D
[saga]:2013/02/09(土) 00:54:41.18 ID:L/DEMWgH0
《「お前達それで良いのか!? お前達のことを学園都市に送り出した両親のことを思ってみろよ。…良いのかそのままで! んな訳ねえだろ! 頑張れ頑張れ頑張れ気持ちの問題だそこだ踏みとどまれるって以下略」 修造フィアンマさんか…前々から友人に言われてたんだよなあ…書くしかねえ 美琴ちゃんにした理由はフラグ立てたかったからですマジごめんなさい
>>617
割と真面目にお願いします》
フィアンマ「…その女性を離すのである」
スキルアウト「…あん?」
フィアンマ「…やはり話し辛いな。この口調も、慣れの問題なのか。……なるほど、俺様にヤツの魔法名が似合わん筈だ」
呟いて、彼は魔術を使うか迷った。
だが、ここで無暗に魔術を行使するというのも、科学の領分を侵してしまうような気がする。
そもそも、科学サイドの無知な素人を倒すのなら、ただの素手で充分だ。
フィアンマ「悪く思うなよ。お前達も暴力を振るったのだから」
言って、彼は話しかけてきたスキルアウトの腹部を殴る。
『天使の力』を宿したその拳は、その細さには見合わぬ重さがある。
スキルアウト「ご、ッ」
壁へ叩きつけられ、彼はそのまま地面へ倒れた。
強い勢いで叩きつけられた為、壁には僅かに亀裂が入っていた。
フィアンマ「直接的な暴力は久しいものでな。力加減が苦手なのだが…さて」
細い、好青年染みた彼の笑みから。
目の前の『敵』を一掃する、という嗜虐的な威圧感が放たれている。
スキルアウト2「テ、メェッ」
学園都市第三位―――御坂美琴の服を脱がすのをやめ、男が殴りかかってくる。
フィアンマ「……残念ながら、路地裏のケンカ程度の力量では俺様は倒せんぞ」
彼は軽い動作でそのパンチを避け、サッカーボールへそうするように、蹴りを入れた。
男はその蹴りをまともに喰らい、唾液と血液を同時に吐き出して壁に背中をぶつける。
残るは、一人。
フィアンマ「俺様を倒したいのなら、最低でも十カ国分の軍隊を連れて来るんだな。最も、それで倒されるとも思っていないが…」
スキルアウト3「ひ、ッ」
たった一人では立ち向かう勇気が無いのか、彼は美琴から離れた後ずさる。
尻餅をついたまま後ずさる彼をゆっくりと一歩ずつ追い詰め、フィアンマは一度踏みつけた。
その勢いに仰向けに倒れる彼の顔面側面に、普通の脚力で、フィアンマは脚を置いた。
フィアンマ「……そこの少女に謝ってもらおうか」
スキルアウト3「こ、ころされ、っ…」
ぐ、と力が込められた。
苦痛にみっともなく泣き叫ぶスキルアウトの顔側頭部に圧力を加え、フィアンマは再度言った。
フィアンマ「早くしろ。…同じ死ぬにしても、どうせなら原型を留めておきたいだろう?」
スキルアウト3「ご、ごめんなさい、ごめんなさいごめんなさいごめんなさい」
二十回程謝罪をした後、スキルアウトはそのまま気を喪った。
短パンとワイシャツ姿の美琴は、助かったのだろうかと思いつつ、フィアンマを見上げた。
フィアンマは思い出したようにキャパシティダウンを踏みつけて破壊し、美琴を見ないまま、彼女へ上着を投げた。
受け取った上着で身体を包み、彼女はふらふらと立ち上がる。
いつものように不良狩りをしようと思っていたら、まさかキャパシティダウンを持っているとは思わなかったのだ。
完全に油断した、と思いつつ。今更になって、先程の恐怖がこみ上げてくる。
フィアンマ「……警備員とやらに連絡しろ。保護してもらえるだろう」
美琴「
>>624
」
623 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/09(土) 00:55:23.81 ID:UiIufLFy0
頼むから低レベルなたたきは辞めろよ
あとしょうもないケンカもやめろ
624 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/09(土) 00:55:53.08 ID:ACSShHNAO
でも全裸じゃ恥ずかしい
625 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/09(土) 00:56:36.19 ID:gHReUazAO
上条が私をふったからこんなめに
626 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/09(土) 00:56:39.33 ID:64hyH1aU0
ありがとうございます!ありがとうございます!
お礼させてください!
627 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/09(土) 00:56:50.57 ID:FnNpEracP
あ、ありがとうございます
628 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/09(土) 00:57:38.19 ID:64hyH1aU0
>>624
は無効安価
なぜなら短パンとワイシャツと書いてあるから
629 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/09(土) 00:59:13.28 ID:ACSShHNAO
良く読んでなかったごめん
630 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/09(土) 01:03:00.88 ID:9qhL9zq+0
つかフィアンマが上着渡してるしな
631 :
◆2/3UkhVg4u1D
[saga]:2013/02/09(土) 01:07:42.13 ID:L/DEMWgH0
美琴「ありがとうございます! ありがとうございます!」
じわじわと滲む涙を、ぐいぐいと手の甲で擦り。
そうして数度深呼吸をすると、美琴はおずおずと提案する。
立ち去ろうとする彼を、呼び止める為に。
美琴「お礼させてください!」
フィアンマ「……」
彼女を一度見捨てたせいで、こんなことになった。
それを思えば、自分はお礼などされる立場には、存在しない。
きっかけだって、インデックスから逃げる為に出任せを言って逃げてきたからだ。
『それでも、さっきフィアンマが人を救ったことは絶対に事実だよ』
『それだけは、たとえフィアンマ自身でも否定しちゃいけないことかも』
インデックスの言葉を、思い出した。
フィアンマはしばし黙り込み、美琴を振り返らないままに言う。
フィアンマ「…俺様は旅行者だ。学園都市については詳しく無い。……明日、案内してもらえるか」
美琴「! はい」
フィアンマ「……生憎携帯電話を持っていなくてな。だから、…明日の正午にでも、…そうだな」
呟いて、彼は思い出したようにファーストフード店の名前を挙げた。
明日の正午、12時きっかりに、ファーストフード店の前で待ち合わせ。
フィアンマ「今は、警備員に連絡をして、保護してもらった上で、…安静にしろ。怖かっただろう」
美琴「……ッ」
普段は強気な彼女だが、柔らかい部分はある。
わんわんと泣き出したいのを堪え、美琴は返事をした。
美琴「じゃ、じゃあ。明日の、12時に!」
フィアンマ「ああ、」
返事をして、フィアンマは路地裏から出て行った。
そんな訳で、ホテルまで真っ直ぐに戻って来た。
五和とアックアからお菓子をもらったらしく、インデックスの機嫌は元に戻っている。
やはり、誰かを怒らせた時にはこうして離れ、時間を置くのが一番だ。
フィアンマ「ご苦労」
アックア「…」
無言で頷くアックアへ、特別手当として金を支払い、労った上で帰し。
フィアンマは多少の疲れを感じながら、ベッドへ座った。
インデックス「…またフラグを立ててきたんだね。何となくわかるんだよ」
フィアンマ「
>>633
」
632 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/09(土) 01:08:06.93 ID:64hyH1aU0
良く読まないで適当に安価ぶちかます奴って
死 ねばいいと思う
633 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/09(土) 01:08:52.81 ID:64hyH1aU0
人助けしたんだ
文句を言うな
634 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/09(土) 01:09:07.54 ID:mkHDOOK00
…否定はできんな…
635 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/09(土) 01:10:15.94 ID:sqXwd3Gg0
いちいち怒んなよ ここの
>>1
は変な安価あたっても適当に調整してくれんだからさ
636 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/09(土) 01:14:59.22 ID:UiIufLFy0
いちいち暴言はいてるのも見るに堪えない
少しは
>>1
を信じろよ
637 :
◆2/3UkhVg4u1D
[saga]:2013/02/09(土) 01:17:03.95 ID:L/DEMWgH0
フィアンマ「人助けしたんだ」
ふい、と視線を逸らし。
まだ、自分にも誰かを自ら助ける力が残っていたのか、と認識しながら。
フィアンマ「文句を言うな」
インデックス「…フィアンマだから仕方ないかも」
フィアンマ「俺様だから、とは何だ」
インデックス「何でもないんだよ。…でも、私と出会った時よりは、絶対に良い方向へ向かっていると思うんだよ」
フィアンマ「…そうか」
五和「お怪我はありませんか?」
フィアンマ「問題無い」
そこまで弱くはない、と首を横に振り。
フィアンマはゆっくりと息を吐きだした。
久しぶりに必要もなく能動的に動いたせいで、疲れてしまった。
五和「あの、お菓子どうぞ」
差し出されたお菓子。
学園都市製の生キャラメルらしい。
もともとは工業用の熱加工の為の技術を転用したようだ。
一粒口に含むと、とろける甘さが口の中に広がる。
フィアンマ「ん、…美味だ。……ああ、明日午後十二時から、俺様は少し用がある。五和、インデックスを頼めるな」
変わらぬ信頼を示すように、彼はそう問いかける。
五和「
>>639
」
638 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/09(土) 01:19:41.98 ID:YCxs9un40
お任せ下さいご主人様
639 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/09(土) 01:19:49.83 ID:sqXwd3Gg0
…はいっ 任せて下さい!
640 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/09(土) 01:19:54.21 ID:rWSFqGdIO
私もお供させてください
641 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/09(土) 01:20:02.74 ID:9qhL9zq+0
はい! 任せてください!!
642 :
◆2/3UkhVg4u1D
[saga]:2013/02/09(土) 01:26:04.59 ID:L/DEMWgH0
五和「…はいっ 任せて下さい!」
安堵の笑みを浮かべ、五和はこくりと頷く。
失態を犯したのに、受け入れてくれる。
優しいな、と五和は思った。
それが、子供におつかいを任せるような感覚での発言だとも、知らないままに。
翌日。
インデックスに、五和とはぐれないよう厳重注意をしたフィアンマは、御坂美琴との待ち合わせ場所へとやってきた。
時刻は午前十一時四十五分。
待ち合わせ十五分前である。
御坂美琴は、慌てていた。
綺麗に綺麗に身支度をして、どこもおかしくないか、後輩の白井黒子に何度も聞いている。
美琴「ね、ねえ黒子。これ可愛いと思う?」
可愛いも何も、彼女が着ているのはいつも通り、常盤台の制服だ。
黒子「お姉様はいつも可愛らしいに決まってますの。……も、もしやデートですの!? どなたと!?」
美琴は、彼女に強姦されかかったことについては話していない。
されかかったところを助けてくれた王子様<ヒーロー>についても、一切。
黒子「お姉様の露払いを常より行っているわたくしが知らない殿方…どなたですの!!」
美琴「え、えー、いや、えっとー…
>>644
」
643 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/09(土) 01:27:27.44 ID:9qhL9zq+0
この美琴は上条さんとは面識がない、もしくは惚れてない設定なのか?
安価なら↓
644 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/09(土) 01:27:31.65 ID:nq3kXhLSO
ヒーロー
645 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/09(土) 01:28:49.27 ID:YCxs9un40
ヒーローになる時
アーハー
それは今ぁー
古いか
646 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/09(土) 01:33:08.32 ID:YCxs9un40
諦めんなよ… 諦めんなよ、お前 !! どうしてそこでやめるんだ!? そこで!! もう少し頑張って世界平和目指してみろよ!
647 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/09(土) 01:39:03.36 ID:rWSFqGdIO
原作は基本無視な方向なん?実験あった前提であっさり上条からフィアンマに乗り換える美琴ってちょっとどうかと思ったんだが
648 :
◆2/3UkhVg4u1D
[saga]:2013/02/09(土) 01:39:57.88 ID:L/DEMWgH0
《ちょっと頭の中でも混乱してきてるんですけど、現在は夏なので、本来は上条さんが御坂さんを助ける日でした 時系列管理本当苦手過ぎる…なので御坂さんは上条さんとは面識無いです 修造ンマさんで腹筋がヤバい》
美琴「え、えー、いや、えっとー…ヒーロー」
黒子「…ヒーロー…ですの?」
嘘はついていない、と美琴は思う。
天地神明に誓って、嘘は言っていない。
そう、別に、彼には恩を返すだけなのだから。
そんな、たかが一度の修羅場を助けてもらっただけで好意なんてそんなにある訳がない。
だから、彼はヒーローだ。
絶体絶命のところを助けてくれた、格好良い王子様<ヒーロー>なのだ。
美琴「じゃあ、私行くから。あ、暑いからちゃんと水分補給すんのよ! わかった?」
言いながら、彼女は恐るべきスピードで寮を出て行った。
残されたツインテールのお嬢様は、不思議そうに首を傾げる。
黒子「…またいつものゲコナントカのヒーローショーか何か…?」
午前十一時五十五分。
五分前ギリギリセーフの時間に、御坂美琴は待ち合わせ場所へ到着した。
走って来たので、汗が気になってしまう。
何度も何度も制汗剤を身体に吹き付けたので、何だか脇やら腕やらが粉っぽい気がする。
美琴「はぁ、はぁ…あ、の、ごめ、なさ、えっと、遅れ、」
フィアンマ「時間には遅れていないだろう。五分前なのだから、良識の範囲内だよ」
言いながら、彼は何かを差し出した。
彼の手にも、同様の何かがある。
ワゴンで売り出しに来ていたアイス店のアイスクリームだった。
美琴「え、…」
未だかつて、美琴はこんなにスマートに男性から何かを奢られた記憶が無い。
フィアンマはというと、美琴に手渡したそれより量の少ないアイスを食べている。
どうやらアイスを食べながら待っていたらしい。甘いものが好きなのだろうか。
フィアンマ「見たところ、走って来たんだろう?」
食べて落ち着いたらどうだ、と勧められるまま、美琴はコーンを持ち、アイスにパクつく。
涼しい甘さが、口の中に広がった。体温も下がる。
美琴「む、むぐ……あの、…昨日といい、アイスといい、ありがとうございます…」
フィアンマ「いや、構わんが。大した金額でも無いしな。それよりも、何か予定があったのならすまなかったな。立て込んでいたのか?」
美琴「
>>649
」
649 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/09(土) 01:40:32.04 ID:YCxs9un40
>>647
最初からSS読んでるか読んでないかで
解答が変わるけど
650 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/09(土) 01:41:36.27 ID:YCxs9un40
安価は
いえ!大丈夫です!ニコニコ
651 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/09(土) 01:49:53.80 ID:rWSFqGdIO
つまり…今は大体6月(上条さんと美琴が初めて会った時期)で本来スキルアウトに絡まれてた美琴を上条さんが助けに入るはずがそれがなくて、油断して強姦されかけたところをフィアンマが助けに入ったってことでおk?
652 :
◆2/3UkhVg4u1D
[saga]:2013/02/09(土) 01:50:27.14 ID:L/DEMWgH0
《あれ、そういやつまり作品内は一年経った…? やべえ脳内補完お願いします
>>651
そうです!》
美琴「いえ! 大丈夫です!」
にこにこ、と完全無欠のお嬢様スマイルを浮かべて、美琴はアイスを食べる。
やたらとドキドキしているのは、走ったせいだ、と結論付けて。
美琴「学園都市案内、ですよね! 私学園都市に来てから長いので、結構ご案内出来ると思います」
アイスを食べ終えて、彼女はゴミをワゴン車脇のゴミ箱へ押し込む。
フィアンマも同じく押し込み捨てると、彼女に行き先を委ねることにした。
フィアンマ「土地勘そのものが無いからな。よろしく頼む」
美琴「はいっ」
頷いて、彼女は歩き始める。
緊張の為か、やや早足で。
フィアンマは周囲を眺めながら、てくてくと歩いていく。
別に、彼は学園都市をまったく知らない訳ではない。
上条に会いに何度も来た事があるし、観光も勿論した。
何故観光案内を頼んだかといえば、お礼などという億劫な義理はなるべく始末しておきたかったからだ。
美琴「あ、私御坂美琴って言います。貴男は…?」
フィアンマ「俺様は、…ミハエル=ケール。ミハエルで良い」
美琴「ミハエルさん、ですね。あの、…か、彼女とか居ますか?」
ひとまずお昼を食べるべくお店を捜し歩きながら、美琴は問いかける。
美琴(な、何で恩返しするのにそんな情報が必要なのよ。私のバカ)
フィアンマ「
>>654
」
653 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/09(土) 01:52:25.31 ID:SYeU8EBg0
いや、フリーだ
654 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/09(土) 01:52:26.18 ID:mkHDOOK00
今のところフリーだ
655 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/09(土) 01:54:02.48 ID:SYeU8EBg0
強い右手を持つ。
そのためには、強い右肩と腕。 しっかりした肩とうなを作り上げることだよ。
これ見てください。 ギプス。
これ、見てよ バネですよこれ全部 力強いよね〜
アレイスターが来たり エイワスが来たりしても このギプスがあれば絶対負けないよね!
そうだよ! このギプスのようにお前も強いバネを持て! 出来るよ! だからギプスつけろ!!
656 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/09(土) 01:54:31.03 ID:SYeU8EBg0
肩とうなってなんだ 腕だ腕
657 :
◆2/3UkhVg4u1D
[saga]:2013/02/09(土) 02:00:07.34 ID:L/DEMWgH0
《オッレルスさん家でギプス作ってその発言だと思うと腹筋が 深夜なのに…おのれ魔術師》
フィアンマ「今のところフリーだ」
美琴「そ、うなんですか。…モテそうなのに」
美琴(でも、良かった。……いや、何が!?)
自分で自分にツッコミを入れながら、彼女は店に入る。
イタリアンレストランである。
とはいえ、雰囲気としては格式ばっている感じはまったくない。
何故ならば、そこがファミリーレストランだからである。
美琴「お昼ご馳走させてください」
フィアンマ「女に金を払わせるのは、」
美琴「でも、お礼ですから」
危うく暴漢に処女を奪われた上、動画をバラまかれていた恐れに比べれば、どれだけ出費しても痛く無い。
美琴の笑顔に促され、仕方なくフィアンマはメニューを眺める。
学生の財布に重圧をかける意地汚い趣味は無いので、ランチを注文した。
美琴「遠慮しなくても良いですよ、私、…こう言うと何ですけど、『超能力者』なのでお金ありますし」
フィアンマ「年下の女に集るようなみっともない趣味は無いんだ。すまないな」
美琴「いえ、…男らしいお考え、ですよね。格好良いです」
何やら瞳を輝かせてにこにことする美琴に。
フィアンマは、また厄介な事になるのではないだろうな、と思いながら、首を横に振る。
フィアンマ「いいや、…そうでもないな。女々しい部分もある」
美琴「人間ですし、そりゃあ多少はありますよ」
フィアンマ「お前は可愛い物が好きそうだな」
美琴「な、…何でわかったんですか?」
フィアンマ「
>>659
」
658 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/09(土) 02:01:05.11 ID:nq3kXhLSO
いや女は大抵そうだろう
659 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/02/09(土) 02:01:57.80 ID:SYeU8EBgo
お前も可愛らしいからだ
660 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/09(土) 02:02:08.08 ID:sqXwd3Gg0
…なんとなく、だ
661 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/09(土) 02:02:11.86 ID:FnNpEracP
服装を見ればわかる
662 :
修造ァンマ語録
[sage]:2013/02/09(土) 02:07:20.09 ID:SYeU8EBg0
みなさんあけましておめでとうございます!!
今年の俺様のテーマは本気!! 本気になれば世界が変わる!! 本気になれば法則が変わる!! さあ皆さん!!本気になって!! 世界救っていきましょう!!!
663 :
◆2/3UkhVg4u1D
[saga]:2013/02/09(土) 02:08:24.11 ID:L/DEMWgH0
《次回作の為に修造ンマさん語録はコピペして保存してます》
フィアンマ「お前も可愛らしいからだ」
腐ってもイタリア男。
さらりとした口振りに、美琴はバチン、と前髪から紫電を放った。
無意識だ。あまりの羞恥に、制御が緩んでいるのである。
美琴「み、みにゃ、か、かわいら、そ、そんにゃことないです!」
あたふたとしながら、彼女はぶんぶんと首を横に振る。
その顔は、見事に真っ赤に染まっていた。
白井黒子からも似たようなことは飽きる程聞かされてきた筈なのに。
結局のところ、彼女もまだまだ世間知らずのお嬢様なのである。
フィアンマ(…あの暴力の振るい方を見て、よくも普通に対応出来るものだ)
自分がそうされるとは考えないのだろうか、とフィアンマは思う。
だが、助けてくれた人を見てそんな考えが浮かぶのは、余程の人間不信者位なものである。
フィアンマは赤面している美琴に何を言うでもなく、運ばれてきた料理を口にした。
クリームパスタだが、まぁまぁ悪くはない。それなりの味である。
フィアンマ「…食事を終えたら、何処に行くつもりなんだ?」
美琴「
>>665
」
664 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/09(土) 02:12:28.45 ID:ACSShHNAO
ラブホテル
665 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/09(土) 02:12:32.41 ID:gHReUazAO
無能力者狩り
666 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/09(土) 02:13:10.36 ID:sqXwd3Gg0
んーいろいろとあるので適当に歩きませんか?
667 :
ちなみに私、仲間由紀恵です前SSではお世話になりました
[sage]:2013/02/09(土) 02:13:17.89 ID:SYeU8EBg0
ショッピング
668 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/09(土) 02:13:51.69 ID:SYeU8EBg0
クソAOやっぱ2人いるんだな新事実
669 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/09(土) 02:14:58.18 ID:nq3kXhLSO
あれ、でもこの時期のみこっちゃん確か…
670 :
◆2/3UkhVg4u1D
[saga]:2013/02/09(土) 02:20:22.61 ID:L/DEMWgH0
《あの人だったのか…なるほど お久しぶり(?)です》
美琴「んー、色々とあるので、適当に歩きませんか?」
そう簡単に決められない、とはにかみで誤魔化す美琴。
彼と一緒に歩いていたい、というのも一つの理由ではあるのだが。
男性との接触が極端に少ない生活を送る彼女は、既に色々な思いを恋愛感情と混同しがちになっていた。
大体そういった女性から惚れられるのが、フィアンマのフラグ体質である。
フィアンマ「…悪く無いな」
無能力者狩り、と言いかけた美琴は、しかし、昨日のことを思い出して心の底から思い直した。
彼女はデザートを頼み、カロリーを気にしながらプリンを食べた後、会計を済ませ、フィアンマと共に外へ出た。
美琴「ご旅行でしたよね。普段はどこにお住みなんですか?」
フィアンマ「イタリアだな」
美琴「戻った時の時差ボケ大変そうですね…」
フィアンマ「慣れだな。旅行自体には慣れている」
美琴「ふむふむ。…学園都市にはご友人が?」
観光目的にしてはパンフレットが見当たらない、と美琴は首を傾げる。
そもそも彼が学園都市に旅行しに来たのは、上条の顔と現状を見る為だった。
フィアンマ「
>>672
」
671 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/09(土) 02:22:44.88 ID:nq3kXhLSO
ああ、たった一人の『親友』だ
672 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/09(土) 02:23:45.36 ID:SYeU8EBg0
>>671
673 :
◆2/3UkhVg4u1D
[saga]:2013/02/09(土) 02:28:39.96 ID:L/DEMWgH0
フィアンマ「ああ、たった一人の『親友』だ」
上条の為なら。
自発的に命を賭けても、身体を張っても良いと思える程に。
フィアンマは、上条当麻を大切に思っていた。
それは、過ごしてきた年月や、沢山の言葉のやり取り、お互いへの感謝があるからだ。
これだけは、どちらかが記憶を喪わない限り、決して消え去ってしまうことはない。
誰にも介入させない、積み重ねの優しい時間。
美琴「親友、ですか……」
自分にとっては誰に相当するのだろう、と思って。
そうして御坂美琴は、再認識した。
自分には、親友と呼べる誰かが居ない。
好きな男性が出来たのか、佐天や初春とは最近会っていない。
後輩の白井黒子も、結局は後輩。親友とは、何か違う。
何を差し置いても助けてくれそうな親友は居ないな、と美琴は思う。
そして、その寂しさは、表情に漏れ出していた。
美琴「親友、かぁ。…何か、…憧れる」
気付けば、敬語が解けていた。
それは、独り言に近い言葉だったのかもしれない。
美琴「…私には、…そんな友達が、…居ないから」
フィアンマ「
>>675
」
674 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/09(土) 02:28:40.36 ID:nq3kXhLSO
やっといてなんだが「もう必要以上に仲良くなりたくない」って言ってるわりにはどんどんATフィールド破られてるな
675 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/09(土) 02:29:32.49 ID:SYeU8EBg0
俺様ではダメか?
676 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/09(土) 02:31:39.06 ID:mkHDOOK00
味のある人間って言われてますか?
中身のある人間って言われてますか?
テッラ見てみろよ!!
テッラはなあ、余計な味付けいらねえんだよ
自分に中身がある。ダシが凄いついてるんだよ
テッラ見習って生きろ!!
中身で勝負だ!!
これから!!ダシのある人間になれ!!
677 :
◆2/3UkhVg4u1D
[saga]:2013/02/09(土) 02:36:08.62 ID:L/DEMWgH0
《そして百年後、彼は心から後悔して絶望するのです 確かにテッラさん中身あるわすげえ》
フィアンマ「俺様では、ダメか?」
口を突いて、言葉が出た。
言うつもりも、必要も無い言葉だった。
フィアンマ「…いきなり親友というのもどうかとは思うのだが」
それでも、友人にならなっても良い。
それは傲慢な言葉だったが、美琴が超能力者になってから、欲しいと思い続けてきた言葉でもあった。
美琴「し、…親友、…友達、に?」
恋情とまったく系統の違う感情に。
ドキドキして、僅かに泣きそうになりながら、美琴は聞き返した。
対して、フィアンマは、何故こんなことを言っているのかも自ら理解出来ないままに、一度頷く。
そうして。
何やらそれはそれで暴走した御坂美琴に連れられ。
フィアンマは携帯ショップへと来ていた。
この中から好きなものを選んでください月々の通信費用とかペア契約にしちゃうんで安いし大丈夫です、などとまくし立てられた気がする。
フィアンマ「……」
どうやら利用料金一切は受け持つので、携帯電話で連絡を取り合って欲しい、という話だそうである。
仕方が無い。あんなことを言い出してしまったのだから。
美琴「あの、」
フィアンマ「ん?」
美琴「ペア契約に写真が必要だー、って言われまして」
おどおどと敬語で言う彼女は、何やら緊張している。
フィアンマ「…写真か。証明写真の類なのか」
美琴「
>>679
」
678 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/09(土) 02:41:23.56 ID:nq3kXhLSO
まぁ、その、似たようなものなんですけど、カップルみたいな感じで撮らないといけないらしくて…
679 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/09(土) 02:42:13.69 ID:9qhL9zq+0
二人で写っていれば何でもいいみたいです。
……あの、一緒に写メとりません?
680 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/09(土) 02:42:18.00 ID:SYeU8EBg0
>>678
681 :
小ネタ:予感
◆2/3UkhVg4u1D
[saga]:2013/02/09(土) 02:47:34.44 ID:L/DEMWgH0
《今日はここまで。お疲れ様でした》
インデックス「むっ」ぴくっ
五和「…どうかしましたか?」
インデックス「…フィアンマが誰かにフラグを立てまくったような気がするんだよ」
五和「は、はあ…」
インデックス「…確かにひきこもり脱却は良かったのかもしれないけど…うー…」
五和「…あの、お菓子食べます?」
インデックス「食べるかも」もぐもぐ
五和「……彼、モテそうですしね…」
インデックス「女性に興味無さそうなところが紳士に見えるのが問題かも」
五和(ら、ライバルは多いんでしょうか…)
インデックス「ううう…何だかむしゃむしゃ…じゃなかった、むしゃくするんだよ。…今頃学園都市の女の子といちゃついてるに決まってるんだから!」もぐぅ
五和「いちゃついて…彼が、ですか?」
インデックス「フィアンマはああ見えてスケコマシーに違いないんだよ」
美琴「っくし! ……夏風邪かしら?」
店員「あ、ご説明よろしいですか?」
美琴「あ、はい。お願いしまーす」
682 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/09(土) 02:50:30.03 ID:nq3kXhLSO
乙。
683 :
◆2/3UkhVg4u1D
[sage]:2013/02/09(土) 02:50:38.41 ID:JCFX8fQAO
今年の俺様のテーマは本気、の部分の脳内再生されっ振りがハンパねえ
おやすみなさい
684 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/09(土) 02:52:19.34 ID:SYeU8EBg0
マジか
なんか嬉しい
685 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/09(土) 02:55:14.19 ID:JCFX8fQAO
>>681
×むしゃく
○むしゃくしゃ
686 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/09(土) 03:04:06.05 ID:mkHDOOK00
>>617
です
「修造フィアンマ語録」は他の方の名言も含めて作成中ですが、いつ頃出せば良いんだろう
687 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/09(土) 07:53:30.19 ID:YCxs9un40
>>686
気にせず出してケー
688 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/09(土) 17:45:53.87 ID:42+5Wp6x0
取り敢えず投下
スレ汚しは避けたいのでAxfc Uploaderにうp
http://www1.axfc.net/uploader/so/2786443.txt
passは「shuzo」
689 :
◆2/3UkhVg4u1D
[sage]:2013/02/09(土) 18:35:17.31 ID:JCFX8fQAO
うおお
>>688
さんありがとうございますしかしまだ帰れないんでしばらく削除しないでくださいお願いします
夜中に来ます 日付が変わる前には必ず
上条勢力(ハーレム)&フィアンマ勢力(ハーレム)、か…
690 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/09(土) 19:30:51.85 ID:42+5Wp6x0
>>1
さん
改良、改変はご自由にどうぞ。
私も暇を見て改良したり他の方々の書いた名言を追加したりするつもりですので、その折にはまたうpしていきます。
愚作が貴方に少しでも役立てば幸いです。
>>689
上条勢力(ハーレム)
八人目のレベル5に最も近い存在(滝壺)、頼れる「守護神」とその友人(佐天、初春)、ローマ正教随一の運び屋(オリアナ)、
百戦錬磨の「警備員」(黄泉川)、希少価値最高クラスの原石(姫神)、木原一族の上位研究者(病理)、レベル0の新しい可能性(フレメア)
フィアンマ勢力(ハーレム)
「魔神」を生み出す魔道図書館(禁書目録)、「天罰術式」を操る神の右席(ヴェント)、聖人すら相手取れる槍使い(五和)、
「聖人」にして天草式十字凄教の「女教皇」(神裂)、学園都市第三位の超電磁砲(美琴)
…うん。魔術結社どころか国一つ相手にしても勝てちゃうねコレ。
691 :
◆2/3UkhVg4u1D
[saga]:2013/02/09(土) 20:46:23.79 ID:y1ig900D0
《義理チョコ美味いし修造ンマ語録感動したしで泣きそうです。でもじゃんけんの必勝法読んで腹筋が崩壊しかけてます。いや、皆さん天使の力撮れてますかで崩壊しました。魔神に委ねてみろよ。
>>690
さん、本当にありがとうございます。更新再開》
美琴「二人で写っていれば何でもいいみたいです」
フィアンマ「そうか」
となると、わざわざプリクラ撮影に出向かなければならないのか。
億劫に思いながら、一応、フィアンマは自分が欲しいと思った携帯電話を告げる。
美琴はその機種名をじっと見つめてしっかりと覚え、そうしておずおずと問いかけた。
美琴「……あの、一緒に写メとりません?」
フィアンマ「…写メ?」
美琴「あ、写真メールの略なんですけど。要するに、この携帯電話に搭載されてるカメラ機能です」
これ、と彼女が見せているのは、彼女が現在所持している携帯電話。
じゃらじゃらと数点ついているのは、ゲコ太と呼ばれるカエル(?)のキャラクターである。
美琴は顔を赤らめて、もごもごと言った。
美琴「どうしても嫌だったら、良いんですけど…」
ペア契約が嫌なら仕方ないし、と落ち込む少女に、フィアンマは少しだけ思考して。
やがて、彼女の誘いに乗り、一旦店外へ出た。
美琴がさり際に一言言ったので、諸手続きが終わるまで―――約一時間後までに写メを撮影しておけばオールオッケーらしい。
フィアンマ「撮影するのは良いのだが、二人並んでいればそれで良いのか?
美琴「か、…カップルに見えるような、…こう、…仲良さそーな感じが出ていないと、ってお話、でした」
視線を不安定に彷徨わせ、彼女は告げる。
いつ断られてしまうか、気が気でないらしい。
フィアンマ「そもそも、並ぶと画面に入りきらんしな」
御坂美琴、身長161cm。
右方のフィアンマ、身長…正確な数値は不明なものの、170cm後半。
その差、実に十数センチ。
美琴「ど、どうしましょうか」
フィアンマはどうする?>>+2
692 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/09(土) 20:49:09.00 ID:CMAIf7nH0
フィアンマがしゃがむ
693 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/09(土) 20:49:51.07 ID:42+5Wp6x0
>>692
+肩を抱き寄せる
694 :
◆2/3UkhVg4u1D
[saga]:2013/02/09(土) 20:56:56.01 ID:y1ig900D0
フィアンマ「…そうだな。立っているのが問題なんだ」
自己完結して頷いてしまい、彼は唐突にしゃがむ。
ガラの悪いそれではなく、脚を揃えて。
何やら落ち込んでいるかのようなスタイルである。
美琴もきょとんとしながら、ひとまずしゃがんでみた。
二人共しゃがんだことで、脚の長さは関係無くなる。
座高でも多少差はあるものの、それでも立った状態で横に並ぶよりは、格段に身長差が少ない。
美琴「えーっと、ちょろっと待っててくださいね」
言いながら、彼女はかちかちと携帯電話を弄る。
カメラ設定を施し、明るさなども、地下街のそれに合致するよう調整する。
華の女子中学生だけあって、どのように光を調整すれば自分が可愛く、一番良く写るかを計算して。
内側カメラを起動させれば、当然、携帯画面には美琴とフィアンマが映る。
美琴(わ、わ、距離近…っていうかこの人調節してないのにカメラ写り良いみたいね…ちょっと羨ま)
しい、と内心で呟きかけた、彼女の細い肩を。
細いながらも、美琴程華奢ではない男性らしい腕が抱いた。
フィアンマ「…仲が良い、とはこういった雰囲気で良いのか」
美琴「あ、う、わ」
フィアンマ「……撮らんのか」
美琴(
>>696
)
695 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/09(土) 20:58:05.00 ID:CMAIf7nH0
あ、なんか良い匂いする…クンカクンカ
はっ!じゃ、じゃあ撮りますね!
696 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/09(土) 20:58:30.78 ID:71fZhcaIO
ふにゃー→漏電
697 :
◆2/3UkhVg4u1D
[saga]:2013/02/09(土) 21:07:07.69 ID:y1ig900D0
美琴(顔、近、肩、抱かれっ、あ、近い、何か甘い匂、っ、あぅ、え、あっ、あああああ!!!)
テンパった結果。
美琴「…ふにゃー…」
猫のような声と共に、彼女の身体から紫電が放たれた。
バチバチバチ、と漏れ出る電流に痺れるでもなく、フィアンマは操作方法をよくわからないまま、とりあえずボタンを押してみる。
結果として、女の子が照れ、彼氏側が真顔、という仲良し(?)な写メは出来上がった。
ひとまず、目的は達成されただろう。
うん、と頷いて、フィアンマは美琴の携帯電話を右手に、ほぼ失神している美琴を左腕に抱え、店内へと戻った。
店員が(美琴の漏電が被害を出さないかと)ひやひやしながら携帯電話を受け取る。
店員はその写真データを抜き取ってパソコンに移し、もう三十分程お待ちください、と告げた。
フィアンマ「また待機か…」
時間がかかる、と思いながら、彼は美琴を抱えたままに歩いていく。
御坂美琴が正気を取り戻したのは、それから十分後のことだった。
そんな訳で、後二十分暇である。
なので、地下街、携帯ショップ近くのカフェへとやって来た。
学生の街だけあって、どこのカフェもタバコ臭さが無くて良い、とフィアンマは思う。
彼の向かいに座った美琴は、アイスロイヤルミルクティーを優雅に飲みながら、反省していた。
美琴「…ご、ごめんなさい」
フィアンマ「何の話だ?」
聞き返しつつ、彼は彼女の携帯電話をテーブル上に置く。
美琴は礼の言葉と共に、ごそごそとポケットへしまいこんだ。
サマーセーターの裾を握り、彼女はもごもごと言う。
美琴「その、…漏電しちゃって。あんな至近距離なら、感電しちゃいました、よね?」
フィアンマ「
>>699
」
698 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/09(土) 21:07:59.50 ID:/uWQvuIF0
感電したように見えるかね?
699 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/09(土) 21:08:24.72 ID:nq3kXhLSO
いや俺様絶縁体だから……
700 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/09(土) 21:08:28.60 ID:71fZhcaIO
あの程度なんともない。それよりお前は大丈夫なのか?
701 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/09(土) 21:13:37.64 ID:42+5Wp6x0
>>699
流石フィアンマだ、なんともないぜ
702 :
◆2/3UkhVg4u1D
[saga]:2013/02/09(土) 21:13:55.81 ID:y1ig900D0
フィアンマ「いや、俺様絶縁体だから……」
美琴「ぜ、絶縁体?」
フィアンマ「実はこの皮膚はゴムで出来ていてな。肉は綿で、骨は合成樹脂なんだよ」
美琴「え…えええ!?」
フィアンマ「冗談だ」
彼としては、自分を痺れさせたいのなら北欧神話の雷神を冠する魔術師でも連れてこい、といった感じである。
どこかの誰かが大げさにくしゃみをしたような気がするが、気にしないでおく。
美琴はひとまずフィアンマが感電していないと知って安堵したのか、そっとグラスをコースターの上へ置き戻す。
フィアンマ「服が少々特殊なものでな。心配せずとも良い」
美琴「そうなんですか、…良かったあ…」
ここで能力だ、などと言わずに服のお陰だと素直に言っておく辺り、彼は不運回避に長けているといえよう。
美琴は本当に安心したらしく、深呼吸を緩やかに繰り返している。
美琴「何か、観光案内するって約束だったのに、結局携帯端末契約でお時間取らせちゃってごめんなさい」
フィアンマ「
>>703
」
703 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/09(土) 21:15:06.08 ID:71fZhcaIO
構わん。目的のものは手に入りそうなのか?
704 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/09(土) 21:17:47.81 ID:li7q8qR0o
しかしなんかもう色々めちゃくちゃだなwwww
だがそれがいい
過去作あるみたいだけど教えてもらってもいいですかね
705 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/09(土) 21:20:43.49 ID:W3hJeGLi0
>>704
スレ検索でフィアンマ
ってやれば大体でる
706 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/09(土) 21:22:12.83 ID:nq3kXhLSO
というか『フィアンマ』検索結果の99%くらいが
>>1
だった気がする
707 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/09(土) 21:22:36.75 ID:li7q8qR0o
さんくす
708 :
◆2/3UkhVg4u1D
[saga]:2013/02/09(土) 21:25:39.79 ID:y1ig900D0
《
>>704
ハーレムってこわい ノーマル(ホモじゃないヤツ)は姫神「安価で。許嫁にして」フィアンマ「…フィアンセか…」やインデックス「フィアンマに、安価で恩返しするんだよ」があります。後は垣根「しょたなおれとー」麦野「お姉さん」等》
フィアンマ「構わん。目的のものは手に入りそうなのか?」
美琴「あ、携帯電話ですよね。バッチリだと思います」
後十分かあ、と美琴は時計を見やる。
冷たい飲み物を飲んで落ち着いたらしい。
強大な力を持つものは制御に苦労するのは科学魔術問わないな、とフィアンマは思う。
十分後。
携帯ショップから携帯電話を受け取り。
ペア契約の恩恵からか、アドレス帳には既に美琴の連絡先が入っていた。
寮の住所なども入っている。彼氏だと思われているのだろうか。
そもそもペア契約は恋人同士がするものであると、フィアンマは知らない。
美琴「うん、バッチリですね」
フィアンマ「自分からかける通話は極力しないつもりではあるが、やはり金はお前が出すのか」
美琴「お礼ですから」
いいんですいいんですー、と促されるまま、フィアンマは携帯電話をポケットにしまった。
気付けば、夕暮れ時である。
美琴「イタリアに帰国なさるのはいつ頃ですか?」
フィアンマ「明日の夕方には飛行機の中だろう」
美琴「…メールとか、電話。して、…良いですか? 時差とかちゃんと計算して、極力迷惑かけないようにするので!」
フィアンマ「そもそも、電話とは連絡手段の一つだろう。別に好きな時に送信すれば良い。俺様も気がついた時に返す」
美琴「はいっ!」
嬉しそうに笑み、彼女は寮の門限が、とぼやいて悔しそうに背を向けた。
段々と遠くなる細い身体を見送り、フィアンマは自分もホテルへ帰ることにした。
ホテルへ戻ると、人が増えていた。
神裂「お、お久しぶりです」
フィアンマ「久しいな、神裂火織。…何の用だ」
神裂「
>>710
」
709 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/09(土) 21:28:45.98 ID:71fZhcaIO
ええと…五和のことこれからもよろしくお願いします
710 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/09(土) 21:28:54.51 ID:ACSShHNAO
建宮が保釈されました
711 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/09(土) 21:29:48.29 ID:W3hJeGLi0
>>709
712 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/09(土) 21:30:19.46 ID:W3hJeGLi0
>>710
ふざけんなクソAO
それは有り得ない
安価下だ安価下
713 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/09(土) 21:31:11.83 ID:nq3kXhLSO
建宮編もありかね
714 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/09(土) 21:31:27.56 ID:W3hJeGLi0
>>713
ねーよ
715 :
◆2/3UkhVg4u1D
[saga]:2013/02/09(土) 21:32:18.00 ID:y1ig900D0
>>+1のコンマ二桁(右方の赤にかわりまして魔道書図書館がお送りします [sage]:2013/02/09(土) 21:28:45.『98』←ココ)で神裂の台詞決定
94
>>710
それ以外
>>711
(=
>>709
)
716 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/09(土) 21:32:35.54 ID:nq3kXhLSO
ksk
717 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/09(土) 21:32:39.30 ID:W3hJeGLi0
718 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/09(土) 21:33:10.71 ID:W3hJeGLi0
>>715
これからも1%で
それかクソAOはスルーでよろ
719 :
◆2/3UkhVg4u1D
[saga]:2013/02/09(土) 21:41:40.77 ID:y1ig900D0
《
>>716
21:32:35.『54』 結果:
>>711
(=
>>709
) ご協力ありがとうございます。聖人と救世主で幸運値上げてみました。 フィアンマSS少ないの何でだ》
神裂「ええと…五和のことこれからもよろしくお願いします」
ぺこ、と頭を下げられ。
フィアンマは、別に彼女の世話をしている訳ではないから、と首を横に振った。
五和の様子を見に来たのだろう、とフィアンマは思う。
フィアンマ「天草式十字凄教は、そもそも日本を主な拠点としているのだったかな」
神裂「ええ。今は紆余曲折ありまして、学園都市の近くに来たものですから」
フィアンマ「そうか。…まさか、お前まで恩義がどう、などと面倒な事を言い出すのではないだろうな?」
神裂「め、面倒などと…言いません。恩義を返したいのは山々ですが、それは押し付けるものではありませんし」
フィアンマ「そもそも俺様はお前に恩を売りつけた覚えは無いのだが」
神裂「売りつけるなど、免罪符のような言い方をしないでください。……私の未熟な点を、指摘してくださったではありませんか」
感謝しています、と彼女は穏やかな微笑みを浮かべる。
フィアンマは適当な相槌を打ち、ベッドへ横たわった。
そんな二人を見ていて、面白くないのは他ヒロイン二人である。
五和(侮れません…流石は女教皇様)
インデックス(フィアンマもフィアンマで、どうしてそう次々と女の子にばっかりフラグを立てちゃうのかな!)
二人の敵意に気づいているのか、いないのか。
フィアンマはふと、神裂を見やり、こんなことを言った。
フィアンマ「恩義を感じていると言ったな」
神裂「はい。嘘はつきません」
フィアンマ「なら、恩返しついでに膝枕とやらをしてくれ。日本流の…正座、だったか。あれで頼む」
神裂「わ、私が、ですか?」
わたわた、と慌てる神裂。
別に、彼にスケベ心は無い。
ふと日本流の膝枕について思い出したので、言ってみただけだ。
五和とインデックスは、嫉妬・及び敵対心丸出しでフィアンマの顔を覗き込む。
フィアンマ「…何だ」
インデックス「ひ、膝枕なら私がしてあげるんだよ。着ている服的にも、つやつやで寝心地良いかも」
五和「私も、その、膝枕します。正座なら得意ですし、何ならお耳の掃除もしますよ!」
フィアンマは、三人を見て。
フィアンマ「…
>>721
」
720 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/09(土) 21:42:46.70 ID:W3hJeGLi0
順番だ順番!
721 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/09(土) 21:43:46.20 ID:W3hJeGLi0
秘技クソAO封じ 安価上
722 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/09(土) 21:44:52.97 ID:nq3kXhLSO
気持ちはわかるがそういうガキくせぇ他参加者にも迷惑かけるやり方はやめろ
723 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/09(土) 21:48:39.97 ID:W3hJeGLi0
ならさっさと安価取れよ
724 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/09(土) 21:51:09.12 ID:42+5Wp6x0
>>722
でもそうしないと
>>1
がコンマ安価を出さなきゃいけなくなって負担が掛かるし…ジレンマだな…
725 :
◆2/3UkhVg4u1D
[saga]:2013/02/09(土) 21:51:26.60 ID:y1ig900D0
《……あんまり刺々しい言い方すると、ホモSSの題材にしちゃうぞ。》
フィアンマ「…順番だ、順番!」
こう顔の近くでうるさく言われては、たまったものではない。
騒がしそうにそう言うと、三人はじゃんけんを始めた。
やはりというべきか、聖人特有の超絶幸運補正により、神裂が一番。
続くインデックスと五和がじゃんけんをした結果、あいこあいこの接戦。
インデックス「あいこで、っ」
五和「しょ!」
ようやく、決着がついた。
五和が二番、インデックスが最後である。
がっくりと項垂れるインデックスを見やりながら、フィアンマは神裂の正座した状態の太ももへ頭を預ける。
フィアンマ「………柔らかいな」
神裂「ッ、」
言外に、太っていると言われているのか。
思い込んで、神裂はしょぼんと落ち込んだ。
そんな彼女の髪へ、フィアンマは手を伸ばす。
そうして、手のひらで優しく頭を撫でた。
フィアンマ「心地良いという意味だ。そもそも、柔らかくなければ痩せすぎだろう」
神裂「…そう、でしたか」
フィアンマ「左右非対称の服装は、…術式調整用か。片側だけ布地というのはざらつくが、…まぁ良い」
神裂「……やはり、お分かりいただけるのですね」
これまで左右非対称のその服装を、『エロい』『奇抜』『どうしてこうなった』などと言われてきた神裂火織、十八歳。
何の疑問も罵倒も嘲笑も揶揄もなくそう指摘され、不覚にも瞳が潤んできた。
フィアンマ「…、何だ。何故泣く」
女心がわからない彼としては、神裂の感涙も意味不明である。
神裂「
>>726
」
726 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/09(土) 21:53:45.71 ID:ACSShHNAO
建宮にセクハラされたことがあって
727 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/09(土) 21:54:32.22 ID:dUsnCJbs0
初めてわかってくれる人に出会えたからです
728 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/09(土) 21:54:43.55 ID:nq3kXhLSO
初めてちゃんとわかってもらえたものですから
729 :
◆2/3UkhVg4u1D
[saga]:2013/02/09(土) 21:56:40.40 ID:y1ig900D0
>>+1のコンマ二桁(右方の赤にかわりまして幻想殺しがお送りします [sage]:2013/02/09(土) 21:53:45.『71』←ココ)で神裂の台詞決定
00〜49
>>728
50〜99
>>727
94のみ
>>726
730 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/09(土) 21:57:04.01 ID:71fZhcaIO
ん
731 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/09(土) 22:00:33.49 ID:42+5Wp6x0
本当、ねーちんは苦労してばかりだよなぁ…
732 :
◆2/3UkhVg4u1D
[saga]:2013/02/09(土) 22:03:51.68 ID:y1ig900D0
《
>>730
21:57:04.『01』 結果:
>>728
ご協力ありがとうございます》
神裂「初めてわかってくれる人に出会えたからです」
フィアンマ「…お前の仲間はどうなんだ」
神裂「わかってくれて、います。…しかし、やはり、…人間の業、ですね。揶揄せずにはいられないだとか、…ふとした瞬間に」
ぐし、と手の甲で目元を擦り、神裂は薄く笑んだ。
やはり自分は彼のことが、優しい理解者が、好きなのだと悟り、再確認しながら。
そして、渋ることなく、五和に場所を譲る。
五和はちょっぴりバツの悪そうな表情で、フィアンマに膝枕をした。
フィアンマ「揶揄、か」
五和「全員が全員ではありませんが、…何故か初見では揶揄か嘲笑を受けるそうで。許しがたい事ですが」
フィアンマ「…どうにもなるまい。あれは、神道・仏教・十字教を併合した術式を用いるにあたって必要な服装だ。それを着替える、脱ぐということは、別の術式の扱いへ転向せねばならんだろう」
五和「ええ、…あ、お耳掃除しますか?」
フィアンマ「したいのならば止めんが」
何故そうまでして耳掃除にこだわるのか、とフィアンマは不可解に思う。
だが、鼓膜をうっかり破られたとしても、もはやそんなことでは痛みを感じない。
なので、彼女を一時的に信用して、任せてみることにした。
五和「…くすぐったいですか?」
フィアンマ「少々こそばゆいな」
呟きながら、フィアンマはこみ上げてくる眠気に耐えた。
ここでうっかり眠ってしまえば、三番目に控えているインデックスが拗ねるに決まっている。
神裂は用事を思い出したと言い残し、部屋を出て行った。
五和は長めの綿棒で丁寧に彼の耳掃除をする。
フィアンマ「……慣れているな。経験があるのか?」
五和「
>>734
」
733 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/09(土) 22:04:52.44 ID:+SWdmSBE0
>>732
ヘイユー安価間違ってるぜ
734 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/09(土) 22:05:33.75 ID:ACSShHNAO
建宮に奉仕してましたから
735 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/09(土) 22:05:51.73 ID:42+5Wp6x0
天草式の子供達の面倒をみてましたから
736 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/09(土) 22:06:14.70 ID:+SWdmSBE0
仲間によくやっていた
737 :
◆2/3UkhVg4u1D
[saga]:2013/02/09(土) 22:06:38.91 ID:y1ig900D0
《
>>730
21:57:04.『01』 結果:
>>728
ご協力ありがとうございます すいません再投稿したんで再安価で マジすいません…》
神裂「初めてちゃんとわかってもらえたものですから」
フィアンマ「…お前の仲間はどうなんだ」
神裂「わかってくれて、います。…しかし、やはり、…人間の業、ですね。揶揄せずにはいられないだとか、…ふとした瞬間に」
ぐし、と手の甲で目元を擦り、神裂は薄く笑んだ。
やはり自分は彼のことが、優しい理解者が、好きなのだと悟り、再確認しながら。
そして、渋ることなく、五和に場所を譲る。
五和はちょっぴりバツの悪そうな表情で、フィアンマに膝枕をした。
フィアンマ「揶揄、か」
五和「全員が全員ではありませんが、…何故か初見では揶揄か嘲笑を受けるそうで。許しがたい事ですが」
フィアンマ「…どうにもなるまい。あれは、神道・仏教・十字教を併合した術式を用いるにあたって必要な服装だ。それを着替える、脱ぐということは、別の術式の扱いへ転向せねばならんだろう」
五和「ええ、…あ、お耳掃除しますか?」
フィアンマ「したいのならば止めんが」
何故そうまでして耳掃除にこだわるのか、とフィアンマは不可解に思う。
だが、鼓膜をうっかり破られたとしても、もはやそんなことでは痛みを感じない。
なので、彼女を一時的に信用して、任せてみることにした。
五和「…くすぐったいですか?」
フィアンマ「少々こそばゆいな」
呟きながら、フィアンマはこみ上げてくる眠気に耐えた。
ここでうっかり眠ってしまえば、三番目に控えているインデックスが拗ねるに決まっている。
神裂は用事を思い出したと言い残し、部屋を出て行った。
五和は長めの綿棒で丁寧に彼の耳掃除をする。
フィアンマ「……慣れているな。経験があるのか?」
五和「
>>739
」
738 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/09(土) 22:06:57.49 ID:+SWdmSBE0
>>734
お前いい加減うざい
どうせ取ってもコンマになるんだから
さっさと消えろ
739 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/09(土) 22:07:09.36 ID:ACSShHNAO
建宮に奉仕してましたから
740 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/09(土) 22:07:19.31 ID:+SWdmSBE0
安価は
>>735
741 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/02/09(土) 22:07:45.27 ID:+SWdmSBE0
>>739
死ねお前マジ死ね
742 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/09(土) 22:08:34.20 ID:+SWdmSBE0
コンマにするだけ時間無駄だからスルーしようぜ
>>1
743 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/09(土) 22:09:14.94 ID:nq3kXhLSO
殺 伐 と し て ま い り ま し た
誰か可愛い子猫のAA貼って場を和ませてくれ
744 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/09(土) 22:10:41.19 ID:42+5Wp6x0
まあどちらに転んでも面白くなりそうなとき以外はスルーで良いと思うな
どうでしょう
>>1
745 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/09(土) 22:11:21.53 ID:+SWdmSBE0
クソAOスルーすれば皆幸せなんだよ!
746 :
◆2/3UkhVg4u1D
[saga]:2013/02/09(土) 22:14:17.25 ID:y1ig900D0
《とりあえずスルーで。本当に。暴言良くないです。どんな安価にせよ
>>1
がどうにか捌けそうならコンマ安価させていただきますし、絶対捌けないなら安価下ですし、捌けるならそのまま採用ですし 「んーとね、わかんない」の子猫はよ》
五和「建宮、に。…奉仕、してましたから」
フィアンマ「……」
五和「…昔は、…女教皇様にも匹敵する、良いリーダーだったんですよ。……途中から、…重圧に耐え切れなかったみたいで。精神を病んでいたんでしょう、…今、思えば」
呟きながら、彼女はフィアンマの耳掃除を終える。
そうして、丁寧に彼の耳をティッシュで拭った。
それから彼の髪へ、イタズラに指を絡ませて微笑む。
フィアンマ「…嫌な事を思い出させたな」
五和「いえいえ、……私は、あの日死んだんです。そして、貴男に蘇らせていただいた、…そう、思っているんです」
五和は、フィアンマの右手へ目を向ける。
彼女は知らないままに信仰しているが、その右手は『神の子の右手』に相当する。
奇跡を自在に引き起こす、特別な力。
それを十字教的に編成して出力する術式の中心点となる、優しい右手。
フィアンマ「……」
五和「……いけませんね。貴男個人を信仰するなんて、偶像崇拝も良いところです」
ごめんなさい、と彼女は苦く笑う。
彼は一時期、現人神として信仰されていた時期があった。
その時の異様な狂気比べれば、彼女のそれはまともな部類だ。
フィアンマ「
>>748
」
747 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/09(土) 22:16:16.30 ID:42+5Wp6x0
俺を信仰して救われると言うのなら、好きなだけするが良い
748 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/09(土) 22:16:41.64 ID:+SWdmSBE0
>>747
頭ナデナデ
749 :
◆2/3UkhVg4u1D
[saga]:2013/02/09(土) 22:27:21.39 ID:y1ig900D0
《
>>746
×狂気 ○狂気に》
フィアンマ「俺様を信仰して救われると言うのなら、好きなだけするが良い」
別にそれは構わない、とフィアンマは頷く。
信仰されることには慣れてしまっている。
そもそも、『神の右席』はその奇跡によって民を導くためにあるもの。
フィアンマ個人の抱える"ローマ正教などどうでも良い"といううっすらとある思いを除いても、彼は縋ってくる人を受け入れるだけの度量があった。
彼は手を伸ばし、膝枕をされたままに、彼女の頭を撫でる。
やたらと依存されているな、と思いきや、信仰だったらしい。
信教と依存は紙一重。害にならないのならば別に良い、とフィアンマは思う。
五和は丁寧に丁寧に彼の髪を指先で梳き正し、手を引いた。
そうして、下の自販機で飲み物を買ってきます、と部屋から出て行く。
インデックス「……」
ほっぺたを膨らませたインデックスが、膝枕をしてきた。
日本人でない彼女にとって、当然、正座とは馴染みのないもの。
故に、彼女の無理は太ももに如実に反映されていた。
具体的に言うと、頭を乗せている太ももが、ぷるぷると震えていた。
歯を食いしばって苦行のように耐えるインデックスに、フィアンマは小さく笑った。
フィアンマ「脚を伸ばせ。正座に倣わんで良い」
インデックス「……フィアンマはかおりにもいつわにもでれでれしっ放し。みっともないんだよ」
フィアンマ「デレデレ、などしていないが」
困ったように笑い、彼は一度起き上がる。
そうしてインデックスをベッドに普通に腰掛けさせ、ぴたりとくっつき揃えられた膝上へ、頭を乗せる。
二人きりの部屋。
二人の呼吸だけが響く。
インデックス「……フィアンマが外に出て、…誰かを助けるようになって。誰かに優しく出来るようになって。それは良い事だし、私も嬉しいけど、…けどね、」
フィアンマ「……言ってみろ」
インデックス「…いつか、…私が必要無くなるのかな、って思ったら。……寂しいんだよ」
彼女は、自分の存在がフィアンマの姿勢を如何に良くしているかを、よくわかっていない。
彼女の言葉があったから、フォローがあったから、今、彼はまた人間を信じていられるのだ。
信じる気に、なれた。上条以外にも、心を開けるように、なり始めた。
インデックス「管理者権限があるのが面倒になって、誰かに預けるのは勝手なんだよ。別に文句は言わないし、言うつもりもないし、そんな立場にないこと位、わかってるかも。………外出するのも、活動的になったっていうことで、喜ばしいことなのに。寂しいし、…ちょっと怖いんだよ。………うまく言葉にならないかも。わがままいって、ごめんなさい」
フィアンマ「
>>751
」
750 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/09(土) 22:30:13.69 ID:+SWdmSBE0
そんなことは無い
そばにいろ、ずっとな
751 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/09(土) 22:31:24.09 ID:71fZhcaIO
何が不満なのだ。きちんと言葉にしてくれないと伝わらんぞ
752 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/09(土) 22:31:40.52 ID:nq3kXhLSO
…俺様がまた、少しづつ前を向けるようになったのはお前のおかげのように思う。
お前は大事な友人だ。心配せずともずっと側にいる
753 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/09(土) 22:32:12.06 ID:42+5Wp6x0
心配するな、そんな日は来ないとこの俺様が宣言しよう
(お前がこの世を去ろうが…な…)
754 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/09(土) 22:38:18.40 ID:9qhL9zq+0
……心配性な奴だな
755 :
◆2/3UkhVg4u1D
[saga]:2013/02/09(土) 22:45:22.73 ID:y1ig900D0
「何が不満なのだ。きちんと言葉にしてくれないと伝わらんぞ」
「…気持ち全部が言葉に表現出来る訳じゃないんだよ」
「そうか。ならば、俺様は行動する」
彼は、インデックスに膝枕をされたまま。
神裂や、五和にしたように、頭を撫でるのではなく。
そっと、彼女の右手を、自分の右手で握った。
柔らかく、小さい女の子の手を、数度握る。
安心させるように。認識させるように。
何度も何度も、握った。そして、優しく手の甲を撫でる。
「……お前の管理者権限は、………これまでも、これからも俺様のものだ」
「………」
「誰にも譲らん。…誰にも渡さん。お前が生きている間、一生涯、ずっと」
「フィアンマ…?」
「お前が、誰かと結ばれたいと言い出しても。修道女をやめると言っても。禁書目録であることをやめ、ローマ正教から出て行ったとしても」
「……、」
「交渉の道具として他の宗教組織に渡す羽目になっても、…お前が俺様を嫌いになっても」
フィアンマは彼女の手から手を離し、腕を自分の顔に乗せる。
隠すように。何かを、眩しがるように。
インデックスの顔を見ないで、言葉を続けた。
例え、自分が一人ぼっちになっても。
きっと、インデックスと出会えた事は、後悔しない。
「どれだけ距離が離れても、……お前が、死んだとしても」
「………フィアンマ、…ねえ」
「お前は、…インデックスは」
悪意や敵意に晒されて尚無邪気な笑顔も、天真爛漫なその素振りも。
優しさも、自分を変えてくれたその『強さ』も、全てひっくるめて。
「―――俺様の、ものだ」
子供が、玩具を手放したくないと駄々をこねるかのようだった。
現実主義な彼にしては、酷く珍しい。
一時間程沈黙して。
インデックスは、フィアンマを見つめたまま。
言葉を、返す。
「
>>757
」
756 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/09(土) 22:47:18.36 ID:71fZhcaIO
ksk
757 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/09(土) 22:47:29.28 ID:42+5Wp6x0
その言葉、そっくりお返しするんだよ
758 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/09(土) 22:47:35.88 ID:t8M4F1sa0
ありがとうフィアンマ。
そういうところが大好きなんだよ
759 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/09(土) 22:53:31.09 ID:nq3kXhLSO
プロポーズなのかストー……なのか判断に少し困るなフィアンマさんww
760 :
◆2/3UkhVg4u1D
[saga]:2013/02/09(土) 23:05:42.61 ID:y1ig900D0
《何かこう、幼児がお母さん大好きーお母さんはぼくのなんだからー、っていうのに似てます でもプロポーズです えんだあa》
インデックス「その言葉、そっくりお返しするんだよ」
私の管理者権限は、これまでも、これからも貴男のもの。
誰にも譲らないで欲しい。
誰にも渡さないで欲しい。
私が生きている間、一生涯、ずっと。
貴男が、誰かと結ばれたいと思っても。
聖職者をやめると言っても。
『神の右席』であることをやめ、ローマ正教から出て行ったとしても。
交渉の道具として、私を他の宗教組織に渡す羽目になっても。
貴男が、私を嫌いになっても。
どれだけ距離が離れても。
貴男が、或いは、私が死んだとしても。
―――貴男のもので、居させて。
フィアンマは、ようやく腕を退ける。
インデックスの予想に反して、彼は泣いていなかった。
フィアンマ「………」
インデックス「……」
フィアンマ「…まぁ、率直に言えば、…お前が居なくなると俺様は困る。だから、恐怖や孤独感に苛まれる必要はない」
インデックス「うん。ちゃんと、伝わったんだよ」
笑む彼女を見ながら、彼は起き上がる。
そうしてインデックスの隣に座ったところで、部屋の扉が開いた。
入ってきたのは、五和だった。
五和「…お取り込み中でした?」
フィアンマ「いいや、特に何も無いが。飲み物の自動販売機を見て来たのだったな。何を買ってきたんだ?」
五和「
>>762
と
>>763
と
>>764
ですね」
761 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/09(土) 23:08:52.53 ID:+SWdmSBE0
762 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/09(土) 23:09:18.42 ID:+SWdmSBE0
ドクターペッパー
763 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/09(土) 23:09:40.04 ID:4oGxJKVAo
いちごおでん
764 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/09(土) 23:09:58.55 ID:42+5Wp6x0
レッドブル
765 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/09(土) 23:12:09.11 ID:FnNpEracP
おーい粗茶
766 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/09(土) 23:12:33.37 ID:UiIufLFy0
みどりのたぬきジュース
767 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/09(土) 23:14:38.57 ID:nq3kXhLSO
異教のクソ猿が!エリマキトカゲの野菜緑茶ジュース
768 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/09(土) 23:17:35.71 ID:42+5Wp6x0
>>767
を全力で見てみたいと思ったのは私だけではないはず
769 :
◆2/3UkhVg4u1D
[saga]:2013/02/09(土) 23:20:48.48 ID:y1ig900D0
《
>>767
はすげえ苦そうなイメージが 青汁的な》
五和「ドクターペッパーといちごおでんとレッドブルですね」
意外にまともなラインナップである。
どれも砂糖が過分に含まれているところは、フィアンマから高評価を受けるところであった。
五和「えーっと…キワモノはいちごおでんみたいです」
フィアンマ「田楽と苺か…」
インデックス「調和させるのは難しいかも」
五和「適当に買ってきたのですが…うーん。キワモノですしね。私が飲みます」
フィアンマ「いや、寄越せ。俺様が飲む」
五和「でも、」
フィアンマ「甘ければ飲める」
それはそれで味覚が心配になる、と思いながら。
五和はそっといちごおでんをフィアンマに渡し、自分はレッドブルを飲んだ。
インデックスは五和から受け取ったドクターペッパーを、興味深そうに飲んでいる。
インデックス「うん、興味深いね。美味しいかも」
五和「目が冴えますね。後、元気が出てきました」
流石は翼が生えるだけある、と五和はしみじみと言った。
インデックス「フィアンマ、いちごおでんは美味しいの?」
二口飲み。
彼は答える。
フィアンマ「
>>771
」
770 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/09(土) 23:23:41.19 ID:nq3kXhLSO
甘味を馬鹿にしてるのか?!ジメンニタタキツケ
ちょっと販売会社に甘味のなんたるかを説いてくる
771 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/09(土) 23:23:59.05 ID:Hm4Ckeiz0
イチゴに染みた出汁がとても
良いアクセントになる
わけがない。なんだこれは開発者はどんな味覚を
しているんだ
772 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/09(土) 23:30:29.25 ID:42+5Wp6x0
>>770
,
>>771
のどちらになろうと開発者は大変だな
幻想殺し(イマジンブレイカー)ならぬ甘味殺し(アマチャンブレイカー)だな
773 :
◆2/3UkhVg4u1D
[saga]:2013/02/09(土) 23:30:34.40 ID:y1ig900D0
フィアンマ「缶の中に転がり、やや潰れて口の中へ入ってきたイチゴに染みた鰹節ベースの出汁がとても良いアクセントになる」
インデックス「そ、そうなの?」
インデックスは、彼が甘味にかける異常とも呼べるこだわりを知っている。
その彼が評価するのだから、もしかしたら意外に美味しいのかも―――
フィアンマ「訳がない」
インデックス「え」
フィアンマ「何だこれは、開発者はどんな味覚をしているんだ」
まず第一に、しょっぱい。
やや潰れ気味の苺は、正直酸っぱい。
砂糖が溶けているものの、溶かし過ぎていてバランスが悪い。
フィアンマ「何をどうすればここまで甘味を愚弄した物を作れるんだ…? その神経が理解出来ん。少し説教してくるか」
インデックス「ま、待って待って待って!」
インデックスは、慌ててフィアンマを止める。
ぐぐぐ、と彼女の腕力と彼の体の動きが拮抗する。
フィアンマ「離せ。これは冒涜だ。今立ち上がらずしてどうする。俺様が、他ならぬ俺様が! この開発者を救わねば、ッ」
インデックス「い、五和ーっ! 止めて欲しいんだよーっっ!」
五和「え、でもお説教なら良いんじゃ」
インデックス「ダメに決まってるかも! 五和はフィアンマが甘味にかけては十字軍も真っ青な指導者になることを知っているの!?」
五和「
>>774
」
774 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/09(土) 23:32:02.57 ID:nq3kXhLSO
知りませんけど…どんな風に?
775 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/09(土) 23:32:20.79 ID:42+5Wp6x0
一度お目に掛かりたいものです(ワクテカ)
776 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/09(土) 23:32:56.60 ID:sqXwd3Gg0
…聞いてみたいです
777 :
◆2/3UkhVg4u1D
[saga]:2013/02/09(土) 23:47:45.11 ID:y1ig900D0
《甘味殺し誰うま。次スレのキャラ紹介に使わせていただきます 甘いもの食いてえ》
五和「知りませんけど…どんな風に?」
きょとん、としながら五和は問いかける。
インデックスはかつての思い出を思い返しながら、一言一句違わずに、彼が語った言葉を放った。
インデックス「『砂糖が出来る前には、人々は砂糖黍の茎を噛んで甘い汁を啜っていた。何故そんなことをしたかといえば、現代の人間と同じように甘味が誰よりも何よりも愛されたからだ。時代によっては砂糖は金の代わりとされ、沢山の物と交換することが出来た。つまり、それは一種の砂糖信仰と言っても良い程だ。愛されているからな。我らが主に向ける我々聖職者の感情にも等しいかもしれん。邪教ではない。お前も知ってのことだろうが、十字教徒とはマナの時代より甘味を愛する。そして、甘味は人々を笑顔にする、元気にもする。女に際しては冷え性などが問題とされているが、野菜などから甘味を抽出したものであればその心配は無い。子供は甘い菓子を与えられれば途端に元気を出すし、科学サイドでは適量の甘いものが脳の疲れを取るとも言われている。砂糖を巡って戦争が起きる事もあるが、砂糖が充分量足りていれば戦争などすぐさま集結するだろう。甘みに勝る強さなど無いんだよ。甘い蜜を吸う、という表現もあるが、甘みとは財産をも意味するんだ。甘味こそが絶対の正義だ』『お前にはまだわからんかもしれないが、甘味は奥が深い。その辺りの料理以上に、始まりが早く、つまり、歴史も長い。最高級の砂糖は、時として宝石や黄金、金粉として讃えられる。勿論、名前を付ける人間がそう述べる場合もあるがね。精製する前、精製した後、熱を加える、水に溶かす、何かと混ぜる、数え切れない程の工程、それぞれに甘みというものは良さをプラスしてくれる。苦汁の対義語は? そうだ、甘露だよ。よくわかっているじゃないか? 俺様は長く生きてきた中で、多くの甘味を貪ってきた。その中でもアイスクリームが格別だな。洋菓子は大概そうだが、砂糖というものは牛乳や卵と相性が良い。世界中の料理を見れば、それはすぐにわかる。勿論、肉との相性も良い。ああ、日本には野菜を煮る際に砂糖を加える、所謂"煮っ転がし"という料理があるそうだ。何度か食べたことがあるが、あれは料理人の腕に左右されるものの、美味い。余計に砂糖を使わないことで上品さを演出しているところもなかなかに憎めないところだ。勿論、俺様は砂糖漬けのものも嫌いではない。砂糖と蜂蜜をたっぷりと溶かした酒やホットミルクも愛している。コーヒーや紅茶にはなるべく入れないようにしているが、二杯目以降の紅茶には砂糖を溶かすことにしている。上質な角砂糖については、わざわざ何かに溶かすまでもなく素材、単体としての味を堪能するためにそのまま口に含むことを進めよう。んん、蜂蜜について語っていなかったな。蜂蜜も砂糖と同じく、否、時に砂糖以上に良いものだ。あれは砂糖よりも甘味が柔らかだ。匂いも甘ったるく、強い。甘い以外にも、様々な効果がある。美肌、粘膜の保護、精神安定、様々だ。北欧神話において主神オーディンは食事を自らが飼育している二頭の狼に与えて蜜酒のみを口にしていたが、あれも一種蜂蜜讃歌だろうな。蜂蜜は非常にカロリーが高く、栄養価も含まれている。ミネラルなどのことだ。故に、食事が喉を通らずとも、蜂蜜、或いはローヤルゼリーを湯に溶かして啜り、飲み込めばそれなりに活動出来る。風邪を引いている時は別だがね。和風であれば生姜湯、西洋であればミルク粥…砂糖は入れないコンソメタイプのミルク粥もあるが、カロリー摂取を第一に考慮するのであれば砂糖を混ぜてしまうのが手っ取り早い』なんてことを止めどもなく話し続けるんだよ!?」
それを全て覚えているインデックスは、絶対記憶能力を久しく恨んだものだ。
五和は長台詞に圧倒されながらも、フィアンマを止めるべく加勢する。
フィアンマ「俺様は間違っていない。だが、いちごおでん開発者は間違っている。何故止める。何故分からん」
俺様が救わなければ、と熱気に満ちている様は、正直恐ろしい。
しかし、向かわせる訳にはいかない。
彼の説教で、これ以上甘味信者を増やしてしまう訳にはいかない。
五和「
>>779
」
インデックス「
>>781
」
778 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/09(土) 23:49:48.97 ID:nq3kXhLSO
…もう、いっそ好きにさせてあげたらいいんじゃないですかね?
779 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/09(土) 23:50:36.87 ID:PsjJn2ME0
お、お手伝いします!ご主人様!
780 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/09(土) 23:51:12.02 ID:PsjJn2ME0
五和!馬鹿なこと言ってないで止めて!
お願いだから!マジ頼むから!
781 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/09(土) 23:51:27.89 ID:sqXwd3Gg0
ちょ、ちょっと待つんだよ!?
782 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/09(土) 23:51:31.44 ID:42+5Wp6x0
早まっちゃだめなんだよ、いつわ!
783 :
◆2/3UkhVg4u1D
[saga]:2013/02/09(土) 23:56:09.36 ID:y1ig900D0
五和「お、お手伝いします! ご主人様!」
インデックス「ちょ、ちょっと待つんだよ!?」
どうしてフィアンマに加勢するのか、とインデックスは焦る。
五和は、何かを悟ったような表情を浮かべる。
ともすれば、全てを捨てた、優しい微笑みを。
五和「…私は、気づいたんです」
インデックス「い…いつわ?」
五和「ご主人様を信仰しているのですから、私は…従うべきなんですよ」
フィアンマ「五和…」
五和「主のご意向のままに―――甘味説教をお手伝いします」
優しい笑みを浮かべた五和は、フィアンマと共に出て行ってしまった。
部屋へ一人取り残され、インデックスはしばらく黙り。
インデックス「もう!」
フィアンマといつわのおバカ。
やれやれとぼやき、彼女は大人しく二人を待つことにしたのだった。
二時間程経過して。
二人は、ホテルへ戻って来た。
フィアンマは予想通り元気だったが、五和はどこかぐったりとしていました。
インデックス「…いつわ、大丈夫?」
五和「
>>785
」
784 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/09(土) 23:57:30.45 ID:nq3kXhLSO
gwmag@ta甘味gtwmj
785 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/09(土) 23:57:38.17 ID:PsjJn2ME0
イチゴおでんが…砂糖が…練乳が…
でもご主人様素敵…がくっ
786 :
◆2/3UkhVg4u1D
[saga]:2013/02/10(日) 00:04:54.06 ID:p6+2yh8m0
五和「イチゴおでんが…砂糖が…練乳が…」
怒涛の説教の余波を受けたようだ。
もはやフィアンマの甘味語りは一種の術式なのでは、とインデックスは思う。
実際、彼には『聖書を綴る』奇跡が許されているので、好きなだけ十字教系術式は作れるのだろうが。
五和「でもご主人様素敵…」
言いながら、がくっ、と五和は自分の定位置ベッドへ倒れ込んだ。
レッドブルを飲んだ直後、彼女はとっても元気だった筈なのだが。
インデックス「…収穫はあったのかな?」
フィアンマ「あぁ、改心させてきたぞ」
さっぱりした表情で、彼は言う。
インデックスは、ふと思う。
聖職者として完璧な彼は、性欲で存在すべき欲求が別の形で溜まっているのでは、と。
インデックス「いちごおでんの開発者っていうのは誰だったのかな?」
フィアンマ「
>>788
、という名前だったかな」
787 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/10(日) 00:06:05.09 ID:/Qn23/VSO
木原唯一
788 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/10(日) 00:06:10.04 ID:fZTHW/DY0
木原数多
789 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/10(日) 00:08:12.58 ID:aT+tMdwY0
木ィィィ原くゥゥゥゥゥゥゥゥン?!
790 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/10(日) 00:12:15.70 ID:ds73a5rI0
一方通行さんの抱き枕出るそうで
http://himarin.net/lite/archives/6915574.html
791 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/10(日) 00:15:45.42 ID:aT+tMdwY0
>>790
良かったね木原くン!コレで夜も寂しくないね!
792 :
◆2/3UkhVg4u1D
[saga]:2013/02/10(日) 00:17:17.69 ID:p6+2yh8m0
《木原くンは一人ぼっちじゃない。もうなにも怖くない…!》
フィアンマ「木原数多、という名前だったかな」
インデックス「きはらあまた?」
フィアンマ「俺様と同じ職業の臭いがしたな。……まぁ、甘味については打ち解けたが」
インデックス「ふんふん」
フィアンマ「『そうだよなぁ…何やってんだか、俺。……ありがとよ。もう一度、やり直してみっかねえ…』と言っていたよ」
インデックス「……改心って言う程悪い事してない気もするけど、フィアンマもそのあまたっていう人も幸せならそれで良いかも?」
フィアンマ「久しく語ったな…」
ふぅ、と一息ついて、フィアンマは自分のベッドへ腰掛ける。
時刻は午後十一時。
眠る時間だった。
フィアンマ「…明日には帰り支度をするぞ」
インデックス「うん。おやすみ、フィアンマ」
フィアンマ「……あぁ」
三人は、夢の世界へ意識を投げ入れた。
翌日。
フィアンマは別れ際に上条と連絡先を交換し、飛行機に乗り込んだ。
これから長い長いフライトを終え、帰ることになる。
八月十日。
イタリア、ミラノのとあるアパートメントにて。
フィアンマはだらけていた。暇なのである。
インデックスは単独の仕事が入ってしまった為、部屋には居ない。
五和は現在、隣室でシルビアから家事を習っている。
なので、彼は部屋に一人ぼっちだった。
不意に、携帯電話が震える。
御坂美琴に買ってもらったものだ。
メールである。
差出人は、御坂美琴。
現在時刻、午後八時。
イタリアの現在時刻から八時間引くと、ちょうど日本の現在時刻となる。
あちらは正午ちょうど、といったところだろう。時差を計算して連絡する、とは本当だったようだ。
御坂美琴からのメール内容(アバウト可)>>+2
793 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/10(日) 00:19:08.92 ID:ds73a5rI0
新しい服買ってみました!どうですか?
(写真付き)
794 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/10(日) 00:19:50.91 ID:1z3kYbEAO
私は上条さんとお付き合いすることになりました
795 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/10(日) 00:19:52.05 ID:HmP3iqlIO
こんばんは!今なにしてます?
796 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/10(日) 00:20:45.67 ID:0A0bXQe80
婚后さんって言う友達が出来ました!
あ、それと新しい服買ってみました!どうですか?
似合ってますか?(写真付き)
797 :
◆2/3UkhVg4u1D
[saga]:2013/02/10(日) 00:22:02.96 ID:p6+2yh8m0
>>+1のコンマ二桁(お兄ちゃんにかわりましてショタ幻想殺しがお送りします [sage]:2013/02/10(日) 00:19:08.『92』←ココ)でメール内容決定
00〜49
>>793
50〜99
>>795
94のみ
>>794
798 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/10(日) 00:22:57.12 ID:0A0bXQe80
54
799 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/10(日) 00:23:01.03 ID:/Qn23/VSO
干渉
800 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/10(日) 00:24:10.34 ID:ibSSNoqV0
ksk
801 :
◆2/3UkhVg4u1D
[saga]:2013/02/10(日) 00:37:15.85 ID:p6+2yh8m0
《
>>798
00:22:57.『12』 結果:
>>793
書き込んだ瞬間に表示されたので範囲に加えられなかった
>>796
さんすみません…》
-------------------
From:御坂美琴
Title:こんばんは
添付ファイル
ようふく.jpg(6KB)
-------------------
新しい服買ってみまし
た!
どうですか?
(*´ω`*)エヘー
-------------------
添付ファイルを取得して、閲覧してみる。
新しい服。私服らしい。
数通メールをやり取りして知ったことだが、彼女の通う名門校は、休日でも制服での外出が義務付けられているらしい。
年頃の女がオシャレを制限されるのは辛いだろうな、とフィアンマはインデックスを思い浮かべつつ感じたものだ。
だが、別に私服が絶対にダメ、という訳でもないらしく。
旅行や寮内で着る分には問題無いのだろう、買ったようだ。
フィアンマ(…こういったことは恋人に聞くものではないのか?)
うーん、とフィアンマは首を傾げる。
何せ、持ち合わせの常識が数百年前から最近のものまで、沢山あって困る。
添付されていたファイルの写真。
つまり、新しい私服は、なかなかにフェミニンな雰囲気だった。
乙女チックというのか、しかしクドくない程度にフリルがあしらわれている。
そんな服を着た美琴が、ピースサインをしている写メだった。
フィアンマとしては、楚々とした、しかしちょっぴり愛らしい、そういった格好の女が好みである。
逆に、オリアナのように派手な女とは、仕事程度の付き合いにしておきたい。
フィアンマ「…ふむ」
かちかち、と携帯電話を操作して打ち込んでいく。
科学についてまったく無知な訳でもないので、彼はハイビジョンテレビからビデオカメラ、携帯電話まで、ある程度は扱える。
御坂美琴はそわそわとしていた。
迷惑ではなかったか、きちんと届いたか、返事は来るのか。
気になって気になって、返事が来るまで眠れない。
美琴「はぁ…もしかしてご飯? 晩御飯ってのもありえなくないわよね…」
黒子「…お姉様、先程から何をお一人でぶつぶつと呟いてらっしゃいますの?」
美琴「
>>803
」
802 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/10(日) 00:39:30.99 ID:/Qn23/VSO
何でもないわ?ニッコリ
それより黒子、あんたちょっと臭うからお風呂入ってきた方がいいんじゃないかしら?
803 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/10(日) 00:40:34.57 ID:HmP3iqlIO
ちょっと知人に私の服似合ってるかメールで聞いてみたんだけど返事がないのよね
804 :
◆2/3UkhVg4u1D
[saga]:2013/02/10(日) 00:51:40.20 ID:p6+2yh8m0
美琴「ちょっと知人に私の服似合ってるかメールで聞いてみたんだけど、返事がないのよね。だから気になってるだけ」
黒子「あら。あらあらお姉様。黒子の知らぬ間にそんなに親しいご友人が?」
美琴「…ま、ちょろっとねー」
詳しく語らずに誤魔化していると、メールが返って来た。
予想していたよりも、ずっと早い。
プレゼントの箱を開ける気分で、開封した。
中身に目を通す。
御飯など片手間だ。行儀は悪いが、致し方ない。
-------------------
From:ミハエルさん
Title:こんばんは。
-------------------
服は詳しくないので
何とも言えないが、
率直に言って似合っ
ているとは思う。
単純に、俺様の好み
であるというだけな
のだが。
メールに励むのは構
わないが、きちんと
落ち着いて昼食を摂
取してくれ
-------------------
美琴「…えへ。…えへへ…」
似合っている。好みである。
加えて、心配の言葉まで。
嬉しい。これが、親友というものなのか。
別に親友の先に行ってしまっても…と思いかけ、美琴はぶんぶんと首を横に振る。
美琴(何考えてんのよ、私)
そんな、一回助けてもらっただけで大げさな。
思うも、やっぱり格好良かったなあ、と思い返す。
彼女のデータフォルダ内、ペア契約の為に二人で撮影した写真は、厳重に保護されている。
美琴「…ねえ黒子? 別に頼んでない露払いやってもらってるんだけど、…どんな男性なら、黒子は認めるの?」
黒子「ま、まさかお姉様メールのお相手は!!」
美琴「ち、ちが、違うわよ! ただ、ちょっと気になっただけ! アンタ、私に話しかけてくる男は大体類人猿扱いするでしょ」
黒子「そうですわねー…
>>806
」
805 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/10(日) 00:53:06.87 ID:0A0bXQe80
ですが真摯な男性は好感がもてますの
806 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/10(日) 00:53:52.44 ID:aT+tMdwY0
>>805
807 :
◆2/3UkhVg4u1D
[saga]:2013/02/10(日) 01:05:30.08 ID:p6+2yh8m0
黒子「そうですわねー…ですが、真摯な男性は好感が持てますの」
美琴「真面目で熱心、って事よね」
黒子「何かに打ち込んでいる。もしくは、お姉様と接する態度が、決して適当ではない。おざなりな態度など、見るまでもなく却下ですわね」
美琴「…すんごく抽象的なんだけど?」
黒子「お姉様が慌てても動じず、親身になって話を聞く真面目な方ですわね。後はお姉様と釣り合う程に頭が良いお方だとか。勿論人格の良好さが伴っていなければ却下ですの」
精神的に幼稚な人はいただけない、と黒子は首を横に振る。
要するに、自分のお姉様(美琴はこのフレーズは好かない)を譲っても仕方が無い程に真摯で頭の良い真面目な男なら許せる、という話らしい。
頭脳と人格が伴ってこそ、美琴を任せられる、と黒子は考えているようである。
美琴「なるほど、ね。…ありがと、黒子。帰りにシュークリーム奢ってあげるわ」
黒子「当たり前の事を申し上げただけですのよ? …やはりお姉様何か隠し事を、ッ」
美琴「してないしてなーい、あっチャイム鳴っちゃーう」
黒子「棒読みですの!?」
美琴は笑って、教室へ逃げていく。
だらだらと過ごしていると、五和が帰って来た。
疲れた様子だが、料理を作り始めている。
フィアンマは携帯電話をしまい、起き上がった。
フィアンマ「今日は、…というよりも、しばらくは俺様一人だ。そう気負って食事を作らんでも良いぞ」
五和「
>>809
」
808 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/10(日) 01:06:52.18 ID:/Qn23/VSO
じゃあ尚更腕によりをかけますね!
809 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/10(日) 01:07:25.05 ID:Si900oakP
上
810 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/10(日) 01:07:45.53 ID:aT+tMdwY0
ご主人様の笑顔が見たくて、自然と力が入っちゃうんです
811 :
◆2/3UkhVg4u1D
[saga]:2013/02/10(日) 01:11:26.46 ID:p6+2yh8m0
五和「じゃあ、尚更腕によりをかけますね!」
フィアンマ「…いや、かけんで良いと言って、」
五和「禁書目録さんがいらっしゃらないのっていつまででしたっけ」
フィアンマ「十九日頃に一度帰って来ると思うが」
五和「わかりました」
何やら上機嫌で、五和は一生懸命料理を開始する。
ライバルが減ってくれて今がアプローチ時だと頑張っているのだが、フィアンマが知る由も無い。
フィアンマ「……」
そういえば昔、妻が居たなあ。
思いつつ、ソファーの背もたれへ身体を預けた。
僅かなだるさを感じながら、目を閉じる。
何となくやる気が出ない。今まで通りの自分だ。
フィアンマ「…参考までに聞くが、今夜の夕飯は何だ」
五和「
>>813
」
812 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/10(日) 01:14:04.80 ID:27g8tIHx0
ハンバーグです
813 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/10(日) 01:14:47.51 ID:HmP3iqlIO
わ、わたしなんかいかがですか?//
814 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/10(日) 01:15:33.11 ID:/Qn23/VSO
鮭のムニエル、玉子焼き、イクラ、ご飯、味噌汁
あいすくりーむ
815 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/10(日) 01:16:23.87 ID:27g8tIHx0
>>813
ちょっと焦りすぎだぜブラザー
816 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/10(日) 01:19:08.46 ID:Si900oakP
半分やんでれら
817 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/10(日) 01:21:29.12 ID:/Qn23/VSO
病んでこそ、依存してこそ五和な気も
818 :
◆2/3UkhVg4u1D
[saga]:2013/02/10(日) 01:22:10.40 ID:p6+2yh8m0
《ヤンデレって怒らせなければ尽くす系良い子なんだよなあ…》
五和「わ、わたしなんかいかがですか?」
顔を赤くして、五和はそう言ってみた。
インデックスが居れば確実に睨まれる台詞である。
フィアンマはというと、うーん、と考えて。
フィアンマ「生憎俺様は聖職に就いているものでな。子供が欲しいのなら他を当たってくれ」
五和「あっ、わっ、じょ、冗談ですっ!」
至極真面目な返答に、五和は何だか非常に恥ずかしくなってしまう。
そもそもフィアンマが下ネタを口にすることはごくごく稀である。
五和「メニューはですね、純和食にしようと思っています」
フィアンマ「先程から焼いているのはだし巻きか」
五和「はい。今日はですね、新しい隠し味を考えてみました」
フィアンマ「……」
五和「だ、大丈夫ですよ!? ゲテモノじゃありませんから!」
慌てて訂正しつつ、五和は手際良く調理を進めていく。
元々料理上手だったが、シルビアに習ってから更に上達している。
流石にスパルタ教育を受けているだけの甲斐はあるようだ。
五和「………」
ドキドキする。けれど、落ち着く。
五和は調理を終え、配膳をする。
そして、だらけているフィアンマに声をかけた。
五和「お食事できましたよ」
フィアンマ「あぁ、」
返事をして、彼は席につく。
食前の祈りを済ませて、口にした。
今日のだし巻き卵には、出汁、砂糖、醤油、少しの塩。そして、苦いワタを取って砕いた煮干を入れてある。
五和「…お口に合いますか?」
フィアンマ「
>>820
」
819 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/10(日) 01:23:37.33 ID:4808opiE0
なんだこの料理は
めちゃくちゃ旨いじゃないか
820 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/10(日) 01:24:49.68 ID:Si900oakP
合わないはずがないな
和食は大好物だ
821 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/10(日) 01:25:25.53 ID:aT+tMdwY0
>>819
+感動した
822 :
◆2/3UkhVg4u1D
[saga]:2013/02/10(日) 01:30:50.32 ID:p6+2yh8m0
フィアンマ「合わない筈がないな。和食は大好物だ」
彼が甘味に煩いということは、もはや五和も知り及ぶ所。
彼の舌は繊細だ。的確に味を判別出来る程の経験がある。
それは六百年余りもの長い長い生活の中、食事をしてきたことで積み重ねてきた感覚だ。
故に、彼は不味いものは不味いと思うし、美味しいものは美味しいと素直に言う。
五和は安堵しながら、自分も食べる。
出汁は鰹節ベースだが、砕いた煮干もそれはそれで出汁が出ていて、美味しい。
栄養価的にも、煮干を入れたことでカルシウム分が増えている。良い傾向だ。
五和「ん…」
フィアンマ「だし巻き卵は冷やすともう少し味が落ち着くのだったかな」
五和「今の内に作っておきますか?」
フィアンマ「いや、温かいままで良い。柔らかな食感の方が好みだ」
五和「柔らかい方がお好みなんですね」
にこにこと笑みながら、五和はしっかりと彼の好みを把握する。
良い女だ、使える女だ、と思ってもらえるように。
そしていつか、彼の可愛いお嫁さんになれたら…思って、五和は口ごもる。
恥ずかしい。とんでもないことを考えてしまった。妄想は楽しいのだけれども。
フィアンマ「……お前は良い花嫁になりそうだな。この考えは少々古いかもしれんが」
五和「
>>824
」
823 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/10(日) 01:32:07.05 ID:/Qn23/VSO
なんならあなたにもらっていただいてもいいですよ?
824 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/10(日) 01:32:33.34 ID:aT+tMdwY0
///+
>>823
825 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/10(日) 01:32:57.38 ID:HmP3iqlIO
ええ!?こここここちらこそ不束者ではありますがよろよろよろしくお願いします!!
826 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/10(日) 01:33:05.82 ID:fGSr8oJ40
>>823
+むしろ貰ってください
827 :
◆2/3UkhVg4u1D
[saga]:2013/02/10(日) 01:38:13.59 ID:p6+2yh8m0
五和「何なら、あなたにもらっていただいても良いですよ?」
覚悟は出来てますから。
そんな事を言って、彼女はそうして初めて、自分の顔が真っ赤になっていたことに気がついた。
フィアンマは食事を終え、過去に結婚した二人の女について振り返る。
一人は、天真爛漫な女だった。
一人は、謹厳実直な女だった。
どちらも家庭的なタイプで、自分を愛していたように思う。
フィアンマ「…俺様は聖職者だ。結婚は出来んよ」
彼は首を横に振る。
五和はしょんぼりとしながら、それでも諦めない、と箸を握る。
フィアンマは、先ほどの褒め言葉が一種口説きであった事に気がつかなかった。
フィアンマ「体調が悪いのか」
言いながら、彼は手を伸ばす。
ぺた、と五和の額に触れた。
顔は赤いが、熱はそんなに無いようだ。
赤面症というやつだろうか、とフィアンマは首を傾げる。
フィアンマ「ああ、それと。年頃の女が、そうやたらと嫁に貰ってくれなどと言うべきではないぞ。お前は容姿も気立ても悪く無い、加えて家事も出来るし、目立った欠点は見当たらない。引く手数多なのだから、俺様のような男にそんなことを言うな」
勿体無いから、と彼は注意する。
五和「
>>829
」
828 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/10(日) 01:39:37.90 ID:HmP3iqlIO
あなた以外にそんな相手ありえません!
829 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/10(日) 01:39:45.42 ID:Si900oakP
あなただからこそ、なんですけどね……(ボソッ
830 :
◆2/3UkhVg4u1D
[saga]:2013/02/10(日) 01:50:01.00 ID:p6+2yh8m0
五和「あなただからこそ、なんですけどね……」
ぼそり。
聞こえないように、呟いてみた。
いざという時の直感は悪く無いのに、こと恋愛ごとに対し、彼は疎い。
或いは、恋愛ごとで痛い目に遭ったが故に、気づかないようにしているのか。
五和「あ、お皿洗いやっておきますね。ご主人様はお先にお風呂へどうぞ」
フィアンマ「…そうするか」
こくりと頷いて、彼は浴室へ消える。
五和はのんびりと食器洗いをしながら、まだまだ道のりは長く険しいなあ、と肩を落とした。
八月、二十一日。
夕方五時。十七時。
御坂美琴は、震える指で、携帯電話を操作した。
絶対能力者進化実験。
自分のせいで、クローンの少女が生み出されて。
そして、演算結果に従って、学園都市第一位に殺された。
自分のせいだ、と思った。自分が、あんな安易にDNAマップを提供してしまわなければ、こんなことにはならなかったはずだ。
美琴「……、」
『樹形図の設計者』は、研究所側からハッキングして破壊しておいた。
だが、それだけでは、実験は止まらない。
だから、今夜。
御坂美琴は、自殺すると、決めた。
自分が一手で死ぬことで、計画をおじゃんにしようと、思ったから。
出来るだけのことをして、思いつめた結果だった。
美琴「………」
そして、彼女は。
携帯電話を弄り。
恩人且つ、親友になってくれると言ってくれた、優しい男性へ電話をかけた。
別に、助けて欲しいと言うつもりはない。自分一人でやれる。そして、確実に死ぬべきだ。
フィアンマ『…お前か。どうかしたのか』
日本の現在時刻が午後五時ならば、イタリアは午前九時。
御坂美琴は、一人。鉄橋の上で、泣きそうになりながら、それでも気丈に言葉を紡いだ。
如何にも、普通の世間話のように。
彼に、その携帯電話はまもなく使えなくなる、と伝えなくてはならなかったというのが、理由。
他にも。
最期に声を聞きたかった相手が、彼だった。
美琴「
>>832
」
831 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/10(日) 02:07:51.45 ID:/Qn23/VSO
…とても大事な用事が出来ました。
…なので、暫く連絡できなくなるので、連絡しました。
あなたに会えて、あなたが私の友人になってくれて嬉しかったです。
もし、次に連絡する事があったら、その時はもう少し素直になってみようと思います。
…さよなら。ブツ
832 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/10(日) 02:08:07.87 ID:HmP3iqlIO
すみません私彼氏ができたのでもう連絡はできません。それだけです、さようなら
833 :
小ネタ:雑談
◆2/3UkhVg4u1D
[sage saga]:2013/02/10(日) 02:15:31.29 ID:0yHa/sMAO
《今日はここまで。お疲れ様でした。安価なら下》
インデックス「何だかてんてこ舞いかも」
ヴェント「ま、移動ばっかりだしね」
インデックス「…ヴェントもやっぱり、フィアンマの事が好きなの?」
ヴェント「ブッ、…けほ、…やっぱりって何よ」
インデックス「やっぱりはやっぱりなんだよ。どうなのかな、って思っただけかも」
ヴェント「……頭良いクセにバカで、冷たいクセに優しくて甘ったれで、自分を守りたいって理由で魔神じゃなく右席を選んだとか、そういう地味に弱虫なトコとかは嫌いじゃないケド」
インデックス「…大好きなんだね?」
ヴェント「話聞けよコラ!!」
インデックス「……一人で抱え込んじゃったりするのは、どうにかならないのかな」
ヴェント「あー、……無理でしょうね」
インデックス「……、」
ヴェント「アンタのせいで、アイツはまともな頃に戻ってしまった。……要らない人助けをして命賭けるコトもある」
インデックス「…うん」
ヴェント「要らない知り合い増やして困ったり。そういう所がバカっていうか、……だから、禁書目録。アイツが不味い方向に道踏み外しそうになったら、連れ戻してやって。アンタにしか出来ないだろうから」
インデックス「ヴェントじゃ、ダメなの?」
ヴェント「……ダメ」
ヴェント(……ダメだったから、ね)
834 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/10(日) 02:17:34.19 ID:Si900oakP
おつおつ
835 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/10(日) 02:18:29.66 ID:/Qn23/VSO
乙。なんとはなしに毎回切ないポジにいるヴェントさん
836 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/10(日) 02:19:16.83 ID:HmP3iqlIO
乙
837 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/10(日) 07:06:15.81 ID:tglwViyf0
>>831
838 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/10(日) 07:06:44.11 ID:tglwViyf0
>>832
それは無いわ
コンマコンマ
839 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[saga sage]:2013/02/10(日) 07:09:36.43 ID:N+tWvLgg0
>>832
安価取りたい気持ちはわかるけど
適当過ぎ死ね
840 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/10(日) 07:20:33.20 ID:Si900oakP
お前いい加減にしろ
暴言はやめてくれ
>>1
を信じろ
841 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/02/10(日) 13:00:51.27 ID:HmP3iqlIO
>>839
一応補足しとくとフィアンマに心配かけずかつ自然に連絡取れなくなるようにするにはどうすればいいか御坂が言いそうなこと安価にしただけ
つか今まで黙ってたけどさ、正直AOよりもお前みたいなのが一番迷惑
ことあるごとに気に入らない安価は荒らしまがいの暴言、さらにあんかしたーこんまー騒いで自分ルール敷こうとしてるけどここは
>>1
のスレなんだからそういうもんは全部
>>1
の裁量で決めるんだよ
あとAOは糞安価ばっか取ってるかもしんないけどそれに対してお前みたいなのが反応してるから向こうも調子に乗るのいい加減に気付けよマジで。荒らしはスルー。荒らしに反応するやつも荒らしって聞いたことない?
スレ汚しすまん
>>1
自分で言っといて結局俺も我慢できずに荒らしに反応しちゃったししばらくROMります…
842 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/10(日) 14:18:11.59 ID:/Qn23/VSO
殺伐としたスレにインデックスさんが!
____ +
+ //―――-\ +
+ / _L____」〉
/< /メ/ィ/|メレ\
+ | /ィ/Oヘ /OヘレY
+| ||辻ソ 、 辻ソ||
| || トーァ ノ||
`|/| ||> ヽノ<|||
/ミn/ /||\\二//|\|
ヒソ L_ || \X/∴∴|
/|>//ヽ| 〈十(二二)
L/ ノ ∧/|ヒ_ノ|
L_/ / ∧|ヽ_ノ
843 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/10(日) 15:04:21.82 ID:aT+tMdwY0
>>842
数時間後、そこには全てを喰らい尽くしたインデックスさんが!
844 :
◆2/3UkhVg4u1D
[saga]:2013/02/10(日) 15:16:19.07 ID:AEWr+uLu0
《もう、
>>1
は一部読者様をなでなでしたいし、一部読者様をprprしたいよ。本来俺が言うべきところを荒れるかどうか迷って言えない中、言っていただいてありがとうございました
>>842
管理者さんが捜していましたよ》
「すみません、私彼氏ができたのでもう連絡はできません。それだけです、さようなら」
走り気味に。
ほぼワンブレスで言ったのは、何も気づかれたくなかったから。
このまま連絡を絶ち、自分が死ねば、やがて彼の携帯電話は使えなくなるだろう。
元々持っていなかったようなのだし、きっと困らないだろう。
切らなければ。
彼女は、親指を、電源ボタンへ触れさせる。
これを一度押してしまえば、もう、声を聞く事は出来ない。
『御坂美琴』
フルネームで呼ばれ、思わず押せないまま硬直した。
『……泣いているのか?』
「…な、…いて、ない、です」
『そうか』
嘘だった。
自分が死んだ後、後輩の白井黒子が泣きじゃくるところを想像してしまった、から。
それだけでなく、もう、死ぬことへの恐怖が高まってきただけで、自然と泣いてしまっていた。
それでも、凛とした声を出した筈なのに。彼は、優しい声で問う。
『怖いことがあったのか』
「……」
『それとも、これから怖いことが起こるのか』
「……ど、して…?」
穏やかな声は、何故だか、自分の行く末を察知しているかのような言葉を紡いでいた。
甘えてはいけない。
頼ってはいけない。
思うのに、どうしてだろうか。
強姦されかかったあの日のように、心から助けてと念じれば、電話の向こうの彼が、助けに来てくれるような気がした。
『お前が抱えている事情全てを知っているとは言わんよ。ストーカーではないからな。だが、お前が今何かに怯えていることはわかる』
「……、…」
どうして、わかっているんだろう。
どうして、わかられてしまったんだろう。
自分の嘘は、そんなに下手くそだっただろうか。
『御坂美琴…聞け。……俺様は、今時間がある。やるべき事が無い』
「、……」
『……だから、お前を救いに行ける。だが、俺様はきっかけが無いと動けない臆病者なんだ』
「……」
『……だから。………"助けて"と言ってくれ』
膝が笑っている。
鉄橋の手すりに、身体をもたれた。
御坂美琴は、涙に濡れた唇を舐める。
「
>>846
」
845 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/10(日) 15:18:21.42 ID:0MBHpblAO
加速
846 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/10(日) 15:19:07.84 ID:/Qn23/VSO
……だずげてくだざい!
847 :
◆2/3UkhVg4u1D
[saga]:2013/02/10(日) 15:30:09.81 ID:AEWr+uLu0
「……だずげてくだざい!」
涙の入り混じった声で、彼女はそう言った。
だって、仕方なくこの道を選んだだけなのだ。
別に死にたくて自殺する訳じゃない。
彼女は超能力者だが、女子中学生だ。
まだまだロクに人生を生きていない、幼い女の子だ。
怖いに決まっている。たった一人で死にに行くのが、怖くない訳が無い。
『分かった。…一時間、そこに居てくれ』
「は、い」
時刻は午後五時半。
実験開始までには、まだ時間があった。
電話を終え。
フィアンマは見目を整える術式の用意をしながら、上条へ電話をかける。
実を言うと、御坂美琴が置かれている状況については、何となく想像がついていた。
昨日、上条から『女の子の死体を見たのに誰も信じてくれない』という電話が来たからだ。
フィアンマ(学園都市統括理事長が誰かを鑑みれば、どのような"実験"を行っていてもおかしくはない)
彼女本人、ではないだろう。
彼女のクローンか何かを殺害する"実験"でも行われているのだろう、とフィアンマは予想している。
学園都市は発表していないが、『樹形図の設計者』が破損しているということについては、部下から聞いた。
これだけの証拠と材料があれば、限りなく真相に近い予測を組み立てることは難しくない。
上条『はいもしもし』
一日経過して、落ち着いたのだろう。
上条は、女の子の声を背後に電話に出た。
フィアンマ「当麻か。…人助けをしたいのだが、当麻の姿と名前を借りても良いか。最悪、夏休み中、一時的に学園都市から出て行く恐れがあるが…当麻の名前を借りるのが、一番問題が起こらないんだ。頼む」
上条「人助け? フィアンマ本人ってことでしちゃダメなのかよ?」
フィアンマ「俺様がイタリアでそれなりに偉い仕事をしていることは、前に教えたと思うが。故に、俺様が本人、個人として学園都市の人間を助けてしまうと、ちょっとした国際問題に発展する恐れがある。……俺様としても、こんな頼みごとは迷惑だろうとは思うのだが」
上条「
>>849
」
848 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/10(日) 15:31:08.20 ID:0MBHpblAO
加速
849 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/10(日) 15:33:26.65 ID:0MBHpblAO
悪いが俺は毎日女の子とエッチしなきゃならなくて忙しいんだ。他を当たれ
850 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/10(日) 15:33:40.60 ID:/Qn23/VSO
…わかった。でも、ちゃんと何が起こってるのか後で教えろよ?
後、怪我すんなよ
851 :
◆2/3UkhVg4u1D
[saga]:2013/02/10(日) 15:36:41.14 ID:AEWr+uLu0
>>+1のコンマ二桁(右方の赤にかわりまして聖なる右がお送りします [sage]:2013/02/10(日) 15:19:07.『84』←ココ)で上条の台詞決定
49
>>849
それ以外
>>850
852 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/10(日) 15:37:19.58 ID:Tqf8GPt+0
853 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/10(日) 15:37:48.47 ID:0MBHpblAO
1パーセントいつかとってみたいな
854 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[saga sage]:2013/02/10(日) 15:38:16.34 ID:Tqf8GPt+0
連投してまでクソ安価やりたいのかクソAO
死ねお前マジ死ね
855 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/02/10(日) 15:38:51.63 ID:Tqf8GPt+0
>>853
死ねお前マジ死ね
全力で死ね
856 :
◆2/3UkhVg4u1D
[saga]:2013/02/10(日) 15:49:53.75 ID:AEWr+uLu0
《
>>852
15:37:19.『58』 結果:
>>850
ご協力ありがとうございます 途中変換忘れがあったので上条「」は上条『』で脳内補完お願いします》
上条「…わかった。でも、ちゃんと何が起こってるのか後で教えろよ?」
フィアンマ『……そのつもりではいるが、』
言葉を濁す辺りが教える気が無いのだな、と苦笑して。
上条は、いたって真面目に言葉を付け加えた。
上条「後、怪我すんなよ」
フィアンマ『……、…あぁ』
それは約束出来ないな、と思いながらも、フィアンマは頷いた。
そして、通話を終えて。上条は、携帯電話をしまう。
上条(別に、俺を使うのは好きにしたら良い。だって俺は、フィアンマお兄ちゃんの味方でいるって決めてるんだから)
思いつつ、食事の席へつく。
本当は手伝いに行きたかったが、彼の性格を考えると、場所はおろか情報の一片も教えてはくれなかっただろう。
上条「……」
上条は一度、不幸の根源としてマスコミに取り上げられたことがある。
その結果、借金まみれの男に刺されそうになり―――その場に居合わせたフィアンマが、代わりに刺された。
それ以降、上条はフィアンマの為になら、命や身体を張っても構わないと考えている。
彼が庇ってくれなければ、幼い自分は出血多量で、或いは刺さった所が悪くて、死んでいたかもしれないのだから。
上条「…本当、怪我しなきゃ良いけどな……」
無理な願いかもしれない、と上条は思う。彼は、彼自身を粗末にする傾向があるから。
術式執行準備を終えたところで、インデックスが目を覚ました。
昨日夜遅くに帰って来た為、その疲労故に今の今まで眠っていたのである。
インデックス「んん、…お出かけ?」
フィアンマ「ああ。少し出かけてくる。困ったらテッラに連絡しろ」
インデックス「…帰って来ないつもりなの?」
フィアンマ「帰って来るつもりでは、ある」
そのつもり。
遠まわしに、しばらく帰ってこられないかもしれない、とそういう事だった。
フィアンマ「……人助けだ、人助け」
インデックス「…
>>858
」
857 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/10(日) 15:49:56.85 ID:/Qn23/VSO
何かもう、色んな意味で苦笑いしかできねぇわww
858 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/10(日) 15:50:50.73 ID:0MBHpblAO
別にありえない安価じゃないだろ?上条さんは前と違ってハーレム作っているんだから、一方通行に恨みを買って傷つくのは上条さんだけじゃすまないかもしれない。上条さん本人だってその位は考えてる、多分
俺は上条さんの気持ちを考えて、あえてあの安価を出したのに何でこうまで言われなきゃいけないの?
安価ならいってらっしゃい
859 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/02/10(日) 15:57:43.20 ID:Pk1jewuC0
>>858
>>1
がコンマ確率1%にしてんだから
そんだけ捌きにくいクソ安価って事だ死ね
860 :
◆2/3UkhVg4u1D
[saga]:2013/02/10(日) 15:58:12.03 ID:AEWr+uLu0
《糞安価って、戦闘シーンの行動安価なのに全裸で腹踊りとか、そういうもの位しか指さないと思うよ。
>>1
はね。あ、ちなみに戦闘中全裸で腹踊りは捌けない安価なんで勘弁してください》
インデックス「…いってらっしゃい」
どうせ何を言っても、彼は止まらないだろう。
そう思い、インデックスは敢えて止めなかった。
彼がどんなに怪我をしても、帰って来たら、一生懸命手当をしよう。
そう、心に堅く決めて。
インデックス「気をつけてね」
フィアンマ「ん」
相槌を打ち、彼は『上条当麻』の見目へ形を整える。
北欧神話系の術式だ、とインデックスは思った。
フィアンマ「…行ってきます」
インデックス「うん。いって、らっしゃい」
鉄橋で待つ事、四十分。
御坂美琴は、不意に近づいてくる人影に気がついた。
白いワイシャツに赤いインナー。黒いズボンは、学生服のそれ。
美琴「…? …アンタ、昼間自販機に二千円札飲み込まれてたヤツじゃない」
上条(フィアンマ)「そうなのか? …と、…」
声だけを一度自分のものに戻し、フィアンマは首を横に振る。
上条(フィアンマ)「『外』の人間が『内側』の問題を解決するのはマズいだろう。だから、見目を変えたんだ。……で、倒す相手は誰なんだ。やはり、学園都市第一位か?」
美琴「
>>862
」
861 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/10(日) 16:02:31.03 ID:/Qn23/VSO
いいえ、この私、第三位超電磁砲よ
862 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/10(日) 16:02:39.53 ID:0MBHpblAO
建宮という突如妹達管理を任された謎の男もよ
863 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2013/02/10(日) 16:03:08.94 ID:1z3kYbEAO
アレイスターを殺さないと無理
864 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/02/10(日) 16:05:10.08 ID:ET5ylj9+0
>>862
建宮押しウザい死ねさっさと死ね消えろクズ
865 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/10(日) 16:07:02.58 ID:/Qn23/VSO
>>864
>>841
866 :
◆2/3UkhVg4u1D
[sage]:2013/02/10(日) 16:08:20.34 ID:0yHa/sMAO
俺どれを捌けばストーリーが進むかわかんねえよ…ちょっと考えさせてください
867 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/10(日) 16:09:45.50 ID:/Qn23/VSO
なんなら再安価か
>>1
が書きやすい選択肢を用意してもいいのよ
868 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/10(日) 16:10:00.04 ID:NLB0fyxh0
>>862
を選んだって話進まないぞ
869 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/10(日) 16:22:04.21 ID:aT+tMdwY0
>>867
第一位orまさかのアレイスター とか?
870 :
◆2/3UkhVg4u1D
[saga]:2013/02/10(日) 16:35:16.10 ID:AEWr+uLu0
《フィアンマさんにお祈りしてきました。もう大丈夫です》
美琴「…正直な話をすれば、統括理事長を殺しでもしない限り、無理でしょうね」
彼女は、これまで妹達を救うべく、いくつもの研究所を破壊してきた。
だが、その度に規模は広がり、気付けば更に増えていた。
永遠に終わらないいたちごっこ。つまり、学園都市側がこの『実験』を保護しているのだ。
美琴は、彼を待つこの短い時間で頭を冷やし、悟ったようにそう言った。
美琴「でも、もしかしたら。私を貴男が、…無能力者が倒せば、それはそれで演算結果が覆される。第三位『超電磁砲』を倒した無能力者が居る、ただそれだけで、実験は停止されるかもしれない。……でも、今夜実験に使われてしまうあの子は、殺される。それじゃ意味が無い。遅すぎるし、不確実。やっぱり、第一位を倒すしかない。……第一位は、『一方通行』。ありとあらゆるベクトルを操る能力を持つ、学園都市最強」
彼女は、自分が置かれている状況や、妹達について軽く話し。
そうして、自分が第一位に負けたことや、今日これから起こること、自分がしようとしていたことも話した。
そして、フィアンマに傷ついて欲しく無い、と思った。
彼女は、力なく笑う。虚勢を張る元気も無い。
美琴「………やっぱり、良いです。私は、…わたしは、大丈、」
上条(フィアンマ)「ダメだ」
彼は、美琴の手首を掴む。
上条(フィアンマ)「…事情はわかった。目下のところ、やれるだけのことをやるとしよう。お前は寮に戻れ」
美琴「え…?」
上条(フィアンマ)「お前が居れば、学園都市第一位はお前をその妹達の一人として殺す恐れがある。クローンならば、似ているどころの話ではないだろうからな。俺様は、お前を助けに来たんだ。お前が死んでしまっては、俺様の目的が果たせない」
美琴「…み、はえる、…さん」
上条(フィアンマ)「場所を教えろ。それだけで良い。後は俺様なりにやってみるさ」
美琴「ッ、学園都市第一位ですよ!? 勝てる訳がない! 攻撃をすれば全部反射されて跳ね返される上に、何百人、ううん、何千人も殺してるあんなヤツに!」
死にたくない。
だが、それ以上に、フィアンマに死んで欲しく無い。
美琴は唇を噛み、叫ぶように言う。
助けてとは言った。言ってしまった。
しかし、それと、自分の為に命を張って欲しいのとは、別だ。
上条(フィアンマ)「
>>872
」
871 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/10(日) 16:37:24.95 ID:/Qn23/VSO
向こうが、な。
たかが学園都市第一位が俺様に勝てる訳がない
872 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/10(日) 16:39:08.46 ID:0MBHpblAO
安心しろ。俺の力に禁書目録とベツレヘムの星を使えばいくらでも好きな歴史に変えられる
873 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/10(日) 16:45:04.53 ID:HLbNurzG0
第一位如き敵にすらならん
874 :
◆2/3UkhVg4u1D
[saga]:2013/02/10(日) 16:50:10.35 ID:AEWr+uLu0
上条(フィアンマ)「安心しろ。俺様の力に禁書目録と『ベツレヘムの星』を使えば、いくらでも好きな歴史に変えられる」
美琴「……?」
上条(フィアンマ)「…俺様は死なない。死ねないからな。だから、安心しろ。実験場所は、何処だ」
美琴「……、」
美琴には、彼の言葉の意味はわからない。
彼もわからないだろうし、関わる事もないだろうとわかった上で、言った。
上条と違い、彼女の体質は魔術的に利用したいと思うものではないから、戸惑わない。
彼が大丈夫だという根拠は何一つわからなかったけれど。
それでも、美琴は、彼に任せる気になった。そして、実験の場所を口にした。
「俺が進化する為の実験に付き合わせておいて何だけどさァ。オマエら、何も感じねェの?」
白い悪魔は、退屈そうに問いかけた。
対して、妹達<クローン>は何を思うでもなく、言葉を紡ぐ。
返事ではない。返答ではない。会話をする意思が、そもそも存在していない。
「第10032次実験を開始します、とミサカは攻撃準備を完了します」
「……つまンねェな。ま、人形相手じゃ仕方ねェか…」
やれやれとため息をつき。
彼は台本通り、降り立った。そして、彼女を殺す為に動き始める。
10032号は、頭を踏まれ、地面へ倒れていた。
電気を用い、空気を分解することでオゾンによる攻撃をしたが、強い効果は見込めず。
「っぐ…」
「…もォオシマイか。………そろそろ飽きが来ンだよなァ」
小さく嘲笑して、彼は何度も彼女の脇腹を蹴る。
何度も何度も蹴られ、彼女は血痰を吐き出した。
不意に、足音が、あった。
一方通行は、僅かに振り返る。
そこに居たのは、黒いツンツン髪の少年だった。
「…? 部外者が来るのはちィと不味いンじゃねェか? これはアレか、知られてしまった以上返す訳にはいきませン、って感じかねェ」
冗談めかす一方通行へ、少年は言った。
「
>>876
」
875 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/10(日) 16:52:00.61 ID:/Qn23/VSO
御坂クローンから離れんか!このバカチンがぁ!
876 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/10(日) 16:53:11.96 ID:PseJKHIm0
そんな人形より生身の相手とやろうぜお嬢ちゃん?
877 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/10(日) 16:53:12.14 ID:1z3kYbEAO
何人殺した?後で生き返らせる為には知らないとな
878 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/10(日) 16:54:36.22 ID:MNYSnzIB0
お嬢ちゃんワロタ
いやまて、ここで一方通行か百合子かの分岐と、みた
879 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/10(日) 16:58:32.44 ID:PseJKHIm0
性別について言及したわけでは……
挑発、みたいな?まあ
>>1
のみぞ知る、だな。
880 :
◆2/3UkhVg4u1D
[saga]:2013/02/10(日) 16:59:31.55 ID:AEWr+uLu0
「そんな人形より生身の相手とやろうぜ、お嬢ちゃん?」
「あァ…?」
とんでもなくナメた口を利くものだ、と一方通行は思う。
少年は、自信に満ちた表情を浮かべている。
この学園都市第一位を前にして、挑発。
こりゃ本物のバカか、と思いながら、一方通行は10032号へ背を向ける。
黒髪の少年と、向かい合った。赤い瞳が、細められた。
「オマエ、誰に口利いてっかわかってンのかァ?」
>>+2のコンマ一桁(幻想殺しにかわりまして吸血殺しがお送りします [sage]:2013/02/10(日) 16:53:11.9『6』←ココ)で一方通行の性別決定
0〜6 女
7〜9 男
881 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/10(日) 17:00:02.25 ID:DTKRnEFx0
ほら分岐になった
882 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/10(日) 17:01:26.99 ID:/Qn23/VSO
姫神か
883 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/10(日) 17:01:42.87 ID:aT+tMdwY0
ksk
884 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/10(日) 17:13:28.50 ID:OKU07GtB0
>>882
ほんと姫神は損してるよなぁ…
他作品とクロスすればアーカードだろうがDIOだろうがアルクェイドだろうがキスショットだろうがレミリアだろうが…
とにかく「吸血鬼」であるってだけで相手を殺せるんだから
885 :
◆2/3UkhVg4u1D
[saga]:2013/02/10(日) 17:15:28.25 ID:AEWr+uLu0
《
>>882
17:01:26.9『9』 結果:男 ご協力ありがとうございます》
「二万人もの女の子を殺さなきゃ高みに登れない才能の無い弱虫、だと思ったけどな」
「………死にてェならそォ言えよ」
皮肉の意味合いを込めた笑みを、薄く薄く。
その口元に裂いたような笑みを浮かべ、彼はフィアンマへ近寄っていく。
10032号は、僅かな焦りと共に一方通行を引きとめようとする。
「今は実験中です、とミサカは」
「知るかっての。こっちは腹立ってンだよ」
「ッ、」
左の苦手、右の毒手。
弾丸のように突っ込んできた一方通行を回避しつつ、上条の見目をしたフィアンマは10032号の方へ来る。
そして彼女を抱え、実験場の中でもまだ安全な場所へ寝かせる。
「逃げてください、とミサカは懇願します。…このミサカは単価にして僅か18万円のクローンです、いくらでも替えが利きます。ですから早く、とミサカは」
10032号の言葉を、フィアンマは凛と遮った。
「問題は、替えが利くとか、そういうんじゃないんだよ」
「……、」
「痛いから苦しんで、誰かに心配されてるヤツは、人間なんだ。死んで良い訳ないんだ。替えが利く訳ないんだ。お前を助けてくれって言った第三位は、お前に傷ついて欲しく無いと思ったんだ」
「……お姉様がですか、とミサカは疑問を口にします」
「ああ、……死ぬんじゃねえぞ。お前は、人間なんだよ。笑って、泣いて、自分の意思で生きていい人間なんだ。単価18万円で生み出されようが何だろうが、関係ない。俺様と話しているお前は、人間だ」
自分は、人間である。
人形、模造品、と笑われ、或いは使われてきた10032号、及び、今の発言をミサカネットワークを通して聞いた妹達は、そう知覚した。
表情に変化の出た10032号を見やり、フィアンマは優しい笑みを浮かべた。
そして、安全圏から飛び出して行く。
「…、」
一方通行は、今度こそ、フィアンマの手首を掴んだ。
惨めに死ね、と昏く笑いながら、指をめり込ませ、その傷口の向こう、血液の『流れ』へ触れる。
そして、そのベクトルを逆にした。血液を逆流させれば、死ぬだろう。
そう、思ったのに。
「な、ンで…死な、ねェ…?」
自分の能力が通用しない。どころか、血液の動きが逆になっても死なないというのは、人間ではない。
自分は確かに『流れ』の『方向』を変えた筈だ。それなのに。
動揺を隠せない一方通行を、彼以上に死体と血液を目にしたきた昏い瞳が捉える。
「なン、なンなンだよ、オマエ!」
「
>>887
」
886 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/10(日) 17:16:28.33 ID:OKU07GtB0
神に近しい存在、かな
887 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[saga sage]:2013/02/10(日) 17:17:04.39 ID:ozY/nvUM0
さあな? 少なくともお前よりは強い
888 :
◆2/3UkhVg4u1D
[saga]:2013/02/10(日) 17:29:32.98 ID:AEWr+uLu0
「さあな? 少なくとも、お前よりは強い」
笑いながら、彼は血液を吐き捨てた。
だが、それだけだ。絶命する素振りなど、微塵も見当たらない。
本物の化物を前に怯える少年の顔面へ、パンチが叩き込まれた。
実際には、幾つかの術式を重ね掛けした、必殺の右手が。
だが、そうした下準備の魔術は、目に映らない。
そして、一方通行は、今までトップに君臨し続けてきた孤独な王者は、負けたことがなかった。
路地裏のケンカだろうが核兵器だろうが、立っていればただそれだけで相手が負ける。
まともにパンチを喰らい、一方通行は地面を削り取りながら減速して壁に背をつけた。
「ご、ッ…は、ァ」
木箱へ手をついて、げほげほと噎せる。
理屈がわからない。『反射』は、正常に働いていたはずだ。
自分の『反射膜』をすり抜ける技術? そんなものが学園都市内にあるはずが無い。
混乱と動揺を覚えながらも、一方通行はどうにか思考を立て直す。
そして、小麦粉の詰まったコンテナをフィアンマへ投げつけた。
「は、…どォいうカラクリかは知らねェが、流石に全身吹っ飛ばされりゃ、死ぬよなァ?」
思わず高笑いをしながら、一方通行は白い小麦の霧に笑む。
粉塵爆発をさせてしまえば、流石に耐えられるまい。
ドゴォン、ととんでもない爆音が響いた。
乾いた空気、舞った細かい粒子、静電気による火付け。そして、粉塵爆発。
一方通行は『反射』をしている為影響を受けないが、普通の人間は木っ端微塵にされてしまうはず。
「……ァ…?」
燃える木箱の破片を踏みつけ、その男は立っていた。
火傷をした様子は無い。爆発の火など、無かったかのようだった。
しかし、爆風によって左腕は肩からもげている。彼はそれを拾い、無言で接続し直した。
あまりにも常軌を逸した行動に、状況に、一方通行は怯える子供のように後ずさった。
「嘘、…だろ…?」
少年の左肩からは、一度腕が吹っ飛ばされたが故に、血液があった。
白いワイシャツは血まみれで、その顔も血に汚れている。
だが、彼は止まらない。腕をさっさと繋げた上、右拳を握りしめて走ってくる。
避けられない。
一方通行は、近づいてくる恐怖の塊になす術もなく怯えた。
少年らしい右拳を。それでも術式をかけただけで、幻想殺しとは程遠い右手を。
その腕一本を武器にして、フィアンマは殴る直前、一方通行へこう言った。
「
>>890
」
889 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/10(日) 17:31:23.80 ID:QNglSPaq0
神に祈れ
890 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/10(日) 17:32:06.67 ID:OKU07GtB0
>>889
891 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/10(日) 17:41:55.26 ID:Si900oakP
怖すぎワロタ
892 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/10(日) 17:42:29.31 ID:fGSr8oJ40
正直原作以上にトラウマもんだな
893 :
◆2/3UkhVg4u1D
[saga]:2013/02/10(日) 17:42:38.50 ID:AEWr+uLu0
「神に祈れ」
慈悲深く、冷酷無比な言葉。
そして、学園都市第一位『一方通行』は―――何の変哲もない万年無能力者に、倒された。
病院の病室で。
役目を終えたフィアンマは、目を覚ました。
と、そこへノックの音が響いた。
入ってきたのは、二人の女子中学生だった。
一卵性双生児のように、そっくりな見目をしている。
彼女達はずっと、介入すべきか、しかししないでおくべきか、迷いながら、彼の戦う姿を見ていた。
フィアンマはふと思い出し、上条の格好をしている必要は無いため、本来の姿へ戻る。
どうせ魔術を使っているところを見られても、美琴や10032号には能力の一種と思われるだけだろう、と思って。
軍用ゴーグルを着用している方は、言葉を紡ぎかけ、言いよどみ。
そうでない方は、瞳に滲む涙を手の甲で拭っていた。
フィアンマ「…何だ、死んだ訳でもあるまいし。葬儀のような雰囲気を出すな。…ああ、区別がし辛いから、お前は今後御坂妹と呼ぶことにする」
美琴「
>>893
」
御坂妹「
>>895
」
894 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/10(日) 17:44:04.24 ID:9GaseLz90
ありがとう!ありがとう!ありがとう!(号泣)
895 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/10(日) 17:45:13.23 ID:0MBHpblAO
一方通行が好きなのによくもぶったおしてくれましたね
896 :
◆2/3UkhVg4u1D
[saga]:2013/02/10(日) 17:47:15.53 ID:AEWr+uLu0
すいません再安価でお願いします
みこっちゃんの台詞
>>898
御坂妹のセリフ
>>900
で
897 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/10(日) 17:47:56.73 ID:0MBHpblAO
加速
898 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/10(日) 17:48:18.95 ID:2yWyzlgy0
>>894
899 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/10(日) 17:49:41.49 ID:0MBHpblAO
加速
900 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/10(日) 17:49:55.81 ID:2yWyzlgy0
改めましてミサカ10032号です。このたびはありがとうございました
901 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/10(日) 17:49:58.06 ID:0MBHpblAO
あなたのせいで一方通行の顔面が醜く変形してしまいました。私の愛する一方通行の顔面を治してください
902 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/10(日) 17:51:30.11 ID:Si900oakP
>>901
いつから感情できたんだよwwwwwwww
感情があったら実験中止だろwwww
903 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/10(日) 17:52:18.97 ID:OKU07GtB0
>>901
一方通行LOVEは14510号だろ
彼女がフィアンマと会ったら言いそうな気もする
904 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/10(日) 17:52:33.67 ID:fGSr8oJ40
一応表は原作通りか
905 :
◆2/3UkhVg4u1D
[saga]:2013/02/10(日) 17:54:12.36 ID:AEWr+uLu0
《書いておいて何だけどこれ一方さん怖かっただろうな》
>>+1のコンマ二桁(魔神にかわりまして助言者がお送りします [sage]:2013/02/10(日) 17:47:56.『73』←ココ)で御坂妹の台詞決定
00〜39
>>894
40〜99
>>900
94のみ
>>901
906 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/10(日) 17:54:44.20 ID:OKU07GtB0
ksk
907 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/10(日) 17:54:44.63 ID:SxDqYs3IO
御坂妹は中身違うの知らないから知らずに上条さんにフラグ立ったのかね
908 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/10(日) 17:56:46.02 ID:Si900oakP
あれ?コンマ必要なくね?
909 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/10(日) 17:57:49.40 ID:N+tWvLgg0
コンマの必要あるほどのクソ安価だったか
910 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/10(日) 17:58:20.23 ID:fGSr8oJ40
間違えたんだろそっとしといてあげなよ
911 :
◆2/3UkhVg4u1D
[saga]:2013/02/10(日) 18:10:00.67 ID:AEWr+uLu0
《
>>906
17:54:44.『20』 結果:
>>894
…って完全にコンマの必要無かったじゃないですかーやだーマジすいませんでしたごめんなさいあああ申し訳無いです許してください 14510号ちゃんにそう言われても多分表情変えないで『ならお前が働いて何とかしてやれ』とか言いそう流石右席冷たい 戻る瞬間を見られたので妹達と御坂さんは助けたのがフィアンマさんとわかっていると思われ》
美琴「ありがとう! ありがとう! ありがとう!」
わぁあん、と号泣しながら、彼女は礼を言った。
対して、御坂妹はやや戸惑いがちに言う。
御坂妹「改めましてミサカ10032号です。このたびはありがとうございました」
ぺこ、と頭を下げる御坂妹。
フィアンマのことは肉体変化系能力者だと思ったようである。
フィアンマ「…いや、…お前は、この先始末されたりせんのか」
御坂妹「実験は一時凍結されました。『樹形図の設計者』が破損状態にある今、再開は難しいでしょう。それぞれの個体が『調整』を受け、今後の事はまた決まっていないものの、始末は無いと思われます、とミサカは予測を口にしました」
フィアンマ「そうか。…お前は泣くな」
美琴「だ、って、しん、じゃう、と思っ、」
ボロボロと涙を流し、近寄ってくる美琴の頭を、フィアンマは左手で撫でる。
残念ながら、右手は折れてしまったようだ。その内に治るだろうが。
もう夜遅いから、と美琴と御坂妹を帰し。
フィアンマは痛む右手を摩りながら、左手で通信術式の準備をした。
形と『役割』さえ整っていれば、霊装はいつでも作れる。
フィアンマ「……」
彼が通信をかけたのは、インデックスだ。
時刻は午前12時。深夜0時だ。
あちらは恐らく夕方だろう。
フィアンマ「禁書目録」
インデックス『人助けは終わったの?』
フィアンマ「終わった。が、怪我をしてしまってな。とはいえ、たかが右手首骨折と内臓のダメージと……禁書目録?」
インデックスが沈黙している。
無言の中から、ふつふつと湧いている怒りを感じ取った。
インデックス『
>>913
』
912 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/10(日) 18:10:43.59 ID:0MBHpblAO
加速
913 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/10(日) 18:11:36.89 ID:z+GGEgAV0
また無茶して!
でも無事で良かった
914 :
◆2/3UkhVg4u1D
[saga]:2013/02/10(日) 18:18:22.06 ID:AEWr+uLu0
インデックス『また無茶して!』
怒鳴られた。
フィアンマは騒がしそうに目を細める。
くどくどと説教染みた言葉に、必要な犠牲だったんだ、と彼は言い訳した。
インデックスは呆れた声で言葉を零し、やがて、ぽつりと言った。
インデックス『でも、無事で良かった』
フィアンマ「……」
インデックス『…生きてて、良かったんだよ』
フィアンマ「…俺様は死ねないんだよ」
インデックス『わかってるかも。…でも、通信術式を自分で組める位には、ちゃんと意識もあって、…安心したんだよ』
フィアンマ「……そうか」
少しだけ静養したら、戻る。
そう告げて、フィアンマは通信を終えた。
翌朝。
昼近くに行く、と御坂美琴から、メールが来た。
予定通り、実験場で戦ったのは上条だということになったらしい。
ちなみに病室の名札部は、『ミハエル=ケール』である。
何故彼が入院する羽目になったのかは、彼の身内か御坂美琴、妹達しか知らない。
そんな訳で、非常に遅れながらも。
宣言した通り、フィアンマは全て終わったことを伝えるべく、上条に電話をかける。
フィアンマ「……もしもし。大丈夫か?」
上条『
>>916
』
915 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/10(日) 18:19:23.55 ID:z+GGEgAV0
いや、フィアンマ兄ちゃんこそ大丈夫かよ
916 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/10(日) 18:22:25.01 ID:Si900oakP
急に学園都市から一時的に離れろと言われた!説明求む!
917 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/10(日) 18:23:14.12 ID:fGSr8oJ40
次は入れ替わり事件だっけ?
原作通り進むのかね
918 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/02/10(日) 18:23:59.70 ID:gP6cay7l0
安価は↑
正直、内容と合わない感じ安価する人がいるから読み直す気が起きない……
>>1
さんはマトモな人だから真面目にやってくれないかな……
919 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/10(日) 18:26:05.99 ID:Si900oakP
>>918
同じ人だと思うけどこれ以上やると荒らしだよ
安価スレでくそ安価とっても規制されないけど
暴言とか規制単語をsagaで連発する人は通報すれば規制されるよ
920 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/10(日) 18:26:08.39 ID:OKU07GtB0
フィアンマは聖なる右と特殊体質があるから無事だろうけど、
青ピ姿のインデックスを見て無傷でいられるのだろうか(精神的な意味で)
921 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/10(日) 18:28:52.53 ID:fGSr8oJ40
フィアンマならインデックスも守ってくれる……はず……
922 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/02/10(日) 18:29:11.10 ID:gP6cay7l0
むしろ五和さんが誰と入れ替わるか心配
安価で見た目が似ている滝壺あたりにしたいけど
923 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/10(日) 18:29:25.46 ID:z+GGEgAV0
>>919
荒巻仕事しないから無駄じゃね
924 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/10(日) 18:31:15.12 ID:Si900oakP
>>923
福岡とか最近ではコテつけて暴言履いてたやつが規制されてた
925 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/10(日) 18:31:40.14 ID:fGSr8oJ40
荒巻仕事してんのかよワロタ
926 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/10(日) 18:32:19.75 ID:z+GGEgAV0
>>924
その癖に発狂IOは規制されてない謎
927 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/02/10(日) 18:32:53.88 ID:gP6cay7l0
とりあえずこの世界のエツァリは学園都市に来ないで妹イチャイチャしてんのかね?
シェリーや闇咲も気になるけど
928 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/10(日) 18:34:00.28 ID:Si900oakP
>>926
それくそ安価とってるだけだし暴言は吐いてないしよ
そもそも通報されてないと思う
これ以上はスレチだから然るべきスレに行くといいよ
929 :
◆2/3UkhVg4u1D
[saga]:2013/02/10(日) 18:35:12.64 ID:AEWr+uLu0
《『御使堕し』編どうしようかなあ…水着青デックスちゃん見たらフィアンマさんのSAN値がやばい 次スレタイ悩んでます》
上条『急に学園都市から一時的に離れろと言われた! 説明求む!』
フィアンマの危惧していた通り、やはり離れろと言われたようだ。
無理もない。学園都市第一位を倒した無能力者な(だということになっている)のだ。
当然、ヤツを倒せば俺も第一位に勝利したも同然ひゃっほう、などという不届きものが現れるに決まっている。
フィアンマ「…当麻の名前と見た目を使って学園都市第一位をぶん殴った。すまん」
上条『すまんじゃないよ!!? …っていうか人助けすんじゃなかったのかよ?』
フィアンマ「人助けの為に殴ってきた、という感じだな」
まんまである。
アバウトな説明だな、と上条は思う。
上条『はぁ。……まぁ良いや。で、怪我とかしてないのか?』
フィアンマ「右手首骨折と重篤な内臓ダメージと気管に傷がついたということで療養中だよ」
上条『バッチリ重傷…だと?』
フィアンマ「たかがこの程度、さほど痛くもないからな」
上条『痛い痛く無いの問題じゃねえし、それお兄ちゃんの痛覚の問題だから。充分重傷だから! …病院名教えてくれよ。後、病室番号は?』
フィアンマ「―――という病院の、305号室だ」
上条『…今から行く』
フィアンマ「ん? 学校はどうした」
上条『公欠扱い。行かなくて良いから荷造りしろってさ。荷造りはもう終わったから、見舞い行くよ』
フィアンマ「……そうか」
上条『見舞い品って食物大丈夫なのか? 内臓ダメージとか気管に傷ってことは呑み込むのしんどい?』
フィアンマ「
>>931
」
930 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/02/10(日) 18:36:34.50 ID:gP6cay7l0
大丈夫だ。時間が経てばすぐにも普通に食べれるようになる
931 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/10(日) 18:36:34.83 ID:Si900oakP
ksksst
932 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/10(日) 18:36:52.96 ID:fGSr8oJ40
>>930
933 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/02/10(日) 18:42:43.59 ID:gP6cay7l0
オッレルスさんなんか儀式の準備おろか呪文さえ唱えなくても右腕再生できるからなぁ……
フィアンマさんも第三の腕ですごい回復できそうだけど……
934 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/10(日) 18:46:36.59 ID:OKU07GtB0
甘味が食えないって辛いな、フィアンマ…
935 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[saga sage]:2013/02/10(日) 18:46:53.09 ID:ozY/nvUM0
>>933
すごい回復ってソギ―かよwwww
936 :
小ネタ:病状
◆2/3UkhVg4u1D
[saga]:2013/02/10(日) 19:11:06.53 ID:AEWr+uLu0
《フィアンマ「すごーい、回復ー!」ブンッ オッレルス「君は似合わないからやめた方が…」 風呂行ってきます》
冥土帰し「うん、点滴生活だね?」
フィアンマ「…水も飲めんのか」
冥土帰し「喉が痛くなっても良いなら、飲めないこともないね?」
フィアンマ「……」ごくん
フィアンマ「」
冥土帰し「激痛のようだね」
フィアンマ「……どの位で治る見込みなんだ」
冥土帰し「一週間以内には治ると思うね?」
フィアンマ「………」
冥土帰し「物は食べられないけど、耐えてもらうしかないよ」
フィアンマ「…プリンも食えんのか…」
冥土帰し「当たり前だね?」
フィアンマ「」
937 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/10(日) 19:39:22.57 ID:OKU07GtB0
フィアンマ「その時、俺様は生まれて初めて、かのイエス=キリストの受難を理解できた気がした」
938 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/10(日) 20:05:35.21 ID:/Qn23/VSO
さ、砂糖水なら…
939 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/10(日) 20:09:02.91 ID:5An6sYXFo
水着青ピ見るまでもなくSAN値が減ってるのが見える
940 :
◆2/3UkhVg4u1D
[saga]:2013/02/10(日) 21:05:54.83 ID:brVTYZwV0
フィアンマ「大丈夫だ。時間が経てば、すぐにでも普通に食べられるようになる」
ふふ、と一般人が想像する神様のような微笑みを浮かべるフィアンマ。
だが、角砂糖一つ舐めることさえ許されない現在の状況は、なかなかに堪えていた。
何せ、彼は『甘いものの味をわからなくなりたくない』が為に、タバコを吸わない程なのだから。
上条はその穏やかな声音での一言と、電話向こうで浮かべているであろう表情を想像して眉を下げる。
上条『…早く元気になると、良いな。お見舞いは、…何か適当に持っていくよ』
言って、通話を終えた。
しばらく待っていれば、上条はやって来るだろう。
彼は死なない代わりに、一般人が死ぬようなダメージが別の形に分散されて現れる。
どうせなら何をされても傷一つつかないバケモノなら良かったのに、とフィアンマは思った。
程なくして、上条がやって来た。
走って来たのだろうか、息が切れている。
フィアンマ「どうかしたのか?」
上条「いや、げほっ、何、か、白い髪で、赤い目ぇしたヤツに、廊下ですれ違った瞬間食ってかかられ、て」
恐らく、一方通行だろう。
何の因果か、入院している病院が同じだったようだ。
フィアンマ「それで、逃げ切れたのか?」
上条「
>>942
」
941 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/02/10(日) 21:09:06.17 ID:gP6cay7l0
いや、情景反射で右手でぶん殴っちまった……後で謝ったほうが良いかな…?
942 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/10(日) 21:09:36.61 ID:/Qn23/VSO
多分まだ追ってきてんじゃないかな…
943 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/10(日) 21:09:42.34 ID:0MBHpblAO
肝臓を貫かれた
944 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/10(日) 21:11:20.70 ID:Si900oakP
いや、相手のほうからどっかに走って行ったよ
945 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/10(日) 21:12:33.89 ID:fGSr8oJ40
ここの一方さんは鋼の心を持ってるな
946 :
◆2/3UkhVg4u1D
[saga]:2013/02/10(日) 21:18:45.04 ID:brVTYZwV0
上条「多分まだ追ってきてんじゃないかな…」
フィアンマ「…恐らくソイツが学園都市第一位だ」
上条「げっ」
フィアンマ「…仕方が無い。此処まで追い込むか…」
上条「えっ、いや、ダメだろ! 死んだらどうすんだよ」
フィアンマ「死なんから安心しろ」
上条「そういう問題じゃなくて、」
息切れが落ち着くまで深呼吸を繰り返し。
上条は一つ、メモを差し出してきた。
物を食べることが出来ないフィアンマの為に、お見舞い品として買ってきたらしい。
シンプルでセンスの良いメモだ、と思いながら、フィアンマは礼を言いつつ受け取り。
開きっ放しのドアを閉めるべきか、とふらつきつつ立ち上がったところで、一方通行がやって来た。
彼にとって憎悪すべきは、上条当麻である。
一方「…、」
フィアンマ「待て」
一方「あァ?」
フィアンマは点滴の吊るしてある器具を左手で掴みつつ、一方通行を見据える。
フィアンマ「お前を殴ったのは俺様だ」
一方「…あン?」
そんな訳があるか、と一方通行は眉を潜める。
だが、続けられた言葉に、納得した。
フィアンマ「『神に祈れ』。…俺様はお前を殴る時にそう言った覚えがある」
その言葉は、あの場所に居る人間しか知らない。
そして、そのセリフを言った声は、目の前の赤髪の青年の声と同じだった。
上条当麻の声ではない。
フィアンマ「当麻は此処に居てくれ」
上条「っ、おい」
危ない、と上条はフィアンマを引きとめようとする。
フィアンマは首を横に振り、上条を宥めた後、一方通行と共に病院の外へ出て行った。
病院中庭、木陰のベンチ。
距離を開けてお互いに腰掛け。
フィアンマは、一方通行を見やる。
フィアンマ「…特別な事情があって、あの少年に見目を変えてお前を殴った。すまなかったな。骨が折れたのか?」
一方通行は、僅かに怯えるように距離を更に空けた。
フィアンマ「そう怯えるなよ。たかが死ななかっただけだろう。ほら、こうして怪我もしているしな」
一方「
>>948
」
947 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/02/10(日) 21:20:50.93 ID:gP6cay7l0
安価は……どうしてェ俺にそんな言葉をかけられるゥ?
ごめん。一方さんの喋り方がわからん
安価↓
948 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/10(日) 21:21:05.09 ID:OKU07GtB0
お前はなンでそンなに強ェんだ?
949 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/10(日) 21:21:43.83 ID:z+GGEgAV0
………(すすすっと近づく)
950 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/10(日) 21:24:09.43 ID:/Qn23/VSO
一方語
ァィゥェォンがカタカナ。二人称はオマエ。
小さいつはカタカナにはなりません。テメェとも言いません
間延び口調ではなく、あくまで普通に喋ってる言葉の節々にカタカナが混じる感じです
951 :
◆2/3UkhVg4u1D
[saga]:2013/02/10(日) 21:31:07.05 ID:brVTYZwV0
《SOさんありがとう》
一方「オマエはなンでそンなに強ェンだ?」
聞きたかったのはそのことらしい。
フィアンマは、しばし悩む。
まさか、魔術について講座を開く訳にもいくまい。
フィアンマ「…少々特殊な体質なんだよ」
一方「…それだけとは思えねェな」
フィアンマ「まぁ、能力者だと思ってくれて構わん」
一方「……」
フィアンマ「…お前にも、人を殺してでも手に入れたいものがあったんだろう。『無敵』か?」
一方「……、」
何故わかったのか。
思うも、一方通行は沈黙する。
フィアンマは点滴の薬剤が入った袋を見やり、言葉を続ける。
フィアンマ「頂点に立つ者は孤独だ。そして、非常に愛され辛い。憎まれる、或いは盲目的に信仰されることはあっても」
一方「………」
フィアンマ「学園都市第一位。学園都市最強。言葉だけを聞けば羨ましいと言われるだろうが、その孤独は絶え間無いものだろう。高位能力者には特別クラスという名の監獄でも宛てがうのか? だとすれば、お前は長年独りで隔離されていたのだろうな。そうでなければ、人を殺せる程には精神が追い詰められることはない」
かつて現人神として隔離され、信仰され、時に憎まれては不条理な攻撃を受けたフィアンマには、一方通行の思いが理解出来る。
フィアンマ「無敵になれば、文字通り敵が居なくなる、と期待したのか。だとすれば、それは誤解だよ。どれだけ強くなっても、反乱はされるんだ。絶対王政の時代に、革命が幾度となく成功して、無敵だったはずの権力者が暗殺、或いは刑に処されたように」
一方「……、…」
フィアンマ「お前の事情は知らんよ。調べた訳でもない。これらはあくまで予想だ。…だが、あの妹達と呼ばれるクローン体達に話しかけていたのは、…実験を中止したかったからではないのか。いつか、相手が『嫌だ、怖い、殺さないでください』と言ってくれることを期待した。違うか」
違わない。
恐らく無意識下で、自分は妹達を殺すのが嫌だと思っていた。
言い訳になってしまうし、だからといって自分が正しいとは、今は、思わない。
フィアンマ「強くなっても、…良いことなどない。強くなるのは、あくまで何か目的を達成するための手段でしかない。目的のない手段に、未来など存在しない」
一方「
>>953
」
952 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/10(日) 21:40:30.52 ID:1z3kYbEAO
へー
953 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/10(日) 21:40:34.77 ID:0MBHpblAO
それはそうと何でクローン殺害は駄目なんだ?俺がどう思うかとかじゃなくて
人間だって娯楽で他の動物を殺してんじゃん。今回のクローンが人間じゃなくて猿だったら助けないだろ?
もしかしてオリジナルやクローンがチワワみたいに可愛いから助けたの?醜くかったら助けない?
954 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/10(日) 21:41:20.10 ID:/Qn23/VSO
…俺は、どうしても『無敵』になりたかったンだ。
俺は確かに学園都市第一位、最強の超能力者だ。
けどよォ、オマエの言う通り、反乱される。
何をしたわけでもないのに喧嘩を売られる、襲われる。適当にあしらったら復讐だなンだと更に襲われる。
仲間やダチなンてできるはずもねェ。
そォいう、うざったいのから解放されたかったンだ
955 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/10(日) 21:43:36.78 ID:OKU07GtB0
>>953
アリだけど、何かクズセラレータっぽいな
956 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/02/10(日) 21:46:24.39 ID:gP6cay7l0
このスレの一方さんはきれいで良いと思うけどな……
個人的には初期のグスレーターが好きだけど
957 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/10(日) 21:46:28.96 ID:Si900oakP
哲学的な話になってきたでござる
958 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/10(日) 21:47:02.16 ID:fGSr8oJ40
>>1
の哲学意識力の見せ場
959 :
◆2/3UkhVg4u1D
[saga]:2013/02/10(日) 21:47:20.66 ID:brVTYZwV0
《迷ったんでコンマで》
>>+1のコンマ一桁(神上にかわりまして神の如き者がお送りします [sage]:2013/02/10(日) 21:40:34.7『7』←ココ)で一方通行の台詞決定
0〜6
>>954
7〜9
>>953
960 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/10(日) 21:50:35.92 ID:0MBHpblAO
>>1
はこういう倫理とかの話は苦手?
苦手なら無理して書かなくてもいいよ
961 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/10(日) 21:50:59.62 ID:OKU07GtB0
ksk
962 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/10(日) 21:52:13.45 ID:/Qn23/VSO
なんとなく蝉を思い出すなこのどこか壊れた倫理感
963 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/02/10(日) 21:52:54.90 ID:gP6cay7l0
無難に超電磁砲の一方さんになったな
964 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/10(日) 21:55:24.62 ID:OKU07GtB0
>>962
分かるぜ、その感じ
(丸くなる前の)一方通行は純粋だけど人の醜さばかり見続けてるからどこかがズレてるイメージがあった
965 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/10(日) 21:58:25.10 ID:Si900oakP
まあさんざん殺しといて論理問題引っ張るのは女々しいしな
966 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/02/10(日) 22:00:51.76 ID:gP6cay7l0
自分は戯言の人識を思い出した
あいつ蝉と似ているような気がするけど気のせいかな……
安価↓
967 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/10(日) 22:08:42.66 ID:/Qn23/VSO
蝉セラレータもいつか見てみたいもんだ
968 :
◆2/3UkhVg4u1D
[saga]:2013/02/10(日) 22:24:25.76 ID:brVTYZwV0
《
>>960
21:50:35.9『2』 結果:
>>954
…なんですけど、一瞬台詞安価じゃなくて普通にレスだと思ってしまったもので両方やっても良いですかっていうか両方やらせてくださいオナシャス》
「…俺は、どうしても『無敵』になりたかったンだ」
ぽつ、と。
呟いて、彼は空を見上げる。
真っ青な空は清々しい。
太陽に照らされた顔が、じんじんと痛む。
「俺は確かに学園都市第一位、最強の超能力者だ」
ふぅ、と息を吐く。
「けどよォ、オマエの言う通り、反乱される」
彼は、右の毒手を太陽にかざした。
受けてもいない太陽光を、防ぐように。
「何をしたわけでもないのに喧嘩を売られる、襲われる。適当にあしらったら復讐だなンだと更に襲われる」
当然。
「仲間やダチなンてできるはずもねェ」
当たり前に。
「そォいう、うざったいのから解放されたかったンだ」
だから、無敵を目指した。
ただ、それだけだった。シンプルな願いだった。
彼はただ平穏に、平和に生きていたかっただけ。
話したことで心理的な負担が多少抜けたのか、肩の力が抜ける。
フィアンマの、自分を責めない態度に、ふと思ったのか。
一方通行は、疑問を口にした。
「それは、そォと。何でクローン殺害は駄目なンだ? 俺がどう思うかとかじゃなくて。…例えば。人間だって、娯楽で他の動物を殺してンじゃン。今回のクローンが人間じゃなくて猿だったら助けないだろ? もしかしてオリジナルやクローンがチワワみたいに可愛いから助けたのか? 醜くかったら助けねェ?」
「人を殺してはいけない理由は、『自分や大事な人が殺されたくないから』だ。 社会は"人を殺してはいけない"というルールを作ることで、お互いの安心した生活を保障する機能を持つ。そのルールを守る限りにおいて、自分もまたルールに護られる。これが、法律における"刑罰"の考え方だ」
「おォ、学校で習ったな」
「だろうな。…俺様があのクローンを助けたのは、お前の言うところのオリジナル…御坂美琴が、そのクローンを助けなければお前に攻撃を食らわせて反射されて死ぬと言い出したからだ。お前が猿を殺す予定だったとしても、俺様はお前を殴りに行っていたよ。御坂美琴を死なせない為に」
「……」
「死んで良いのは、死んだ際に誰にも悲しんでもらえない人間だけだ。ただの一人も悲しんでくれないのなら、死んでしまっても良いと、俺様は思う。あのクローンは、御坂美琴が死んで欲しく無いと思った時点で、死んではいけない存在へと昇華された」
「なら、胎児堕胎はどォなンだよ」
「堕胎か。母親も父親も、その胎児の存在に居て欲しいと思っていない上、その胎児に生きて生まれてきて欲しいと思う人間が一人も居ないのなら良いんじゃないか?」
言って、彼は付け加える。
「最も、悪魔の証明だ。殺す側が語る理論では無い」
悪魔の証明。
悪魔が居ることは悪魔を連れてくれば証明出来るが、悪魔がいない事は証明出来ない。
死んで欲しく無いと思っている人が居る事は何がしかで証明出来るが、いない事は証明出来ない。
だからクローンだろうと人間だろうと殺してはならないのだ、と彼は言った。
「…納得したか?」
「
>>970
」
969 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/10(日) 22:27:53.28 ID:Si900oakP
……
970 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/10(日) 22:28:30.83 ID:Jf9AQ0LJ0
すみませんでした
971 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2013/02/10(日) 22:28:46.25 ID:9aB3HC2/0
>>969
972 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/10(日) 22:28:58.85 ID:OKU07GtB0
適わねェなァ、オマエには
973 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/10(日) 22:29:55.06 ID:fGSr8oJ40
簡単に謝るならこんなことしてんじゃねえよ(怒)
974 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/10(日) 22:30:55.55 ID:Si900oakP
素直すぎて大量虐殺したとは思えん一方さんだな
あれだろフィアンマが怖かったんだろ
975 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/10(日) 22:35:22.70 ID:/Qn23/VSO
微妙に納得できねェな。
現実にはオマエの定義する、死ななくていい奴、死んだっていい奴だって、今日もどこかで誰かの思惑で勝手に殺されてるじゃねェか。
976 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/02/10(日) 22:35:36.07 ID:gP6cay7l0
ここでコンマくんが働く
コンマ「ここ意外と大変だな(苦笑)」
977 :
◆2/3UkhVg4u1D
[saga]:2013/02/10(日) 22:40:27.00 ID:brVTYZwV0
《哲学難しい、でもあれが持論です コンマくんprpr》
一方「すみませンでした」
きちんと話を聞いた上で、納得したのだろうか。
一方通行は、どこかしんみりとした表情を浮かべた。
素直に謝ったのは、自分よりも強い人が相手だったからだろう。
一方「…なる程なァ、……」
なら、自分は死んでも良い存在か。
自問自答してみたが、悪魔の証明だった。
一方通行が死んで欲しく無いと思っている人が"いない"事は、論理的に証明出来ない。
そして、それは妹達にも適用される。
今まで自分が殺害してきた妹達にも、居たかもしれない。
死んだら悲しんだ人が。苦しんだ人が。それを無視して、自分は妹達を殺した。
どんな理由があったにせよ、殺したのだ。
一方「………」
フィアンマ「…お前一人が悪いとも思わんが。お前を攻撃した者達も悪いし、お前を追い詰めた者達も悪いし、お前を止めなかった者にも非はある。ただ、それは主犯と共犯の関係性に過ぎん。俺様はお前個人には恨みは無いし、お前が困り、求めてくれば助けに行くが、反対に昨夜のような状況になれば何度でも殴る」
一方「あ? 今何つった?」
フィアンマ「? お前個人に恨みは無いと言ったが」
一方「そォじゃねェ。その後だ」
フィアンマ「お前が困り、求めてくれば助けに行くと言ったが。それが何かおかしいのか?」
一方「
>>979
」
978 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/02/10(日) 22:41:26.38 ID:gP6cay7l0
頭おかしいんじゃねェのか?オマエ
安価↓
979 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/10(日) 22:42:40.37 ID:Si900oakP
上
980 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/10(日) 22:42:46.01 ID:OKU07GtB0
本ツ当に、お人好しだなァ、オマエ 涙ポロポロ
981 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/10(日) 22:43:02.38 ID:0MBHpblAO
じゃあ俺の大親友天井も助けてくれるの?
982 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/10(日) 22:44:01.21 ID:/Qn23/VSO
意味がわからねェな。
どこをどう考えればこの大量殺人者で、助けも必要ないような最強の能力者に手を差しのべようなンて発想が沸いてくるンだよ
983 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/02/10(日) 22:49:01.64 ID:gP6cay7l0
バードウェイちゃん大変だよ!このままじゃ、お兄ちゃんポジションがフィアンマになっちゃうよ!
まあ、フィアンマならいいか……
984 :
◆2/3UkhVg4u1D
[saga]:2013/02/10(日) 22:57:26.41 ID:brVTYZwV0
一方「頭おかしいンじゃねェのか? オマエ」
フィアンマ「そうか? 自覚はあまり無かったな」
魔道書の知識を詰め込んだ影響で、多少は精神を病んではいるだろう。
しかし、おかしいという程だろうか、とフィアンマは首を傾げる。
一方通行は不可解そうに、隣のバケモノを見つめた。
一方「大量殺人者だ、俺は」
フィアンマ「だろうな。だが、俺様の大切な人間を殺された訳ではない」
一方「学園都市最強だ」
フィアンマ「先程お前が自分でそう言っただろう。だが、学園都市の中で最強であるだけだろう。世界で最強という訳でもない」
一方「………」
フィアンマ「…助けられるのが嫌なのか? プライドが高いな。矜持は持つものであっても、人を遠ざける武器ではないぞ」
一方「……そォじゃなくて、」
フィアンマ「あぁ、それと自殺はするなよ。顔見知りが死ぬのは少々後味が悪いからな」
一方「…オマエ」
フィアンマ「気にするな。たかが左腕を一度吹っ飛ばして血液を逆流させて内臓や気管を傷つけて右手首を折られただけだ。お前に嫌な感情を持つとすれば、しばらく甘いものを食べられない身体にされたことだが―――先程謝罪したし、もう良い」
嫌味かと一方通行は思った。
恨み言だろう、とも思った。
だが、違う。何か、根本的に違った。
彼は本気で、『たかがこれくらい』と思っている。
彼からは敵意を感じないし、その穏やかな笑みは恐ろしい程の慈悲に満ちていた。
人間離れしている、と思った。
フィアンマ「……お前がやったんだろう。何を怖がっているんだ」
一方「
>>986
」
985 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/10(日) 23:00:14.67 ID:Si900oakP
怖くなんか、ねェよ……。帰る
986 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/10(日) 23:00:44.22 ID:/Qn23/VSO
そういう残酷な事が平気でできる自分と、そういう残酷な事をされて、転んで擦りむいたくらいの認識で語れるオマエが怖ェな
987 :
◆2/3UkhVg4u1D
[saga]:2013/02/10(日) 23:10:08.82 ID:brVTYZwV0
一方「そういう残酷な事が平気でできる自分と、そういう残酷な事をされて、転んで擦りむいたくらいの認識で語れるオマエが怖ェな」
自分も自分だが、この男もこの男だ。
尊敬出来るといえば出来るが、恐ろしい。
どちらも異常甚だしいな、と一方通行は思う。
彼は立ち上がり、自販機へ金を入れる。
そして、一本、甘く冷えた缶ココアを購入すると、フィアンマに差し出した。
受け取りつつ、フィアンマは淡々と一方通行を見やる。
一方「甘いモン好きなンだろ、口ぶりからすると。…治ったら飲みゃあイイ。…じゃァな」
言って、彼は病院の中へ戻っていった。
フィアンマは冷えた缶を握ったまま立ち上がり、病室へと戻る。
上条「だ、大丈夫か?!」
病室に戻ると、上条に心配された。
おろおろとしている様子を見ていると、変わらないな、と思う。
ちなみにフィアンマは自分の状況はわかっている。
病状をきちんと認識した上で、どうせ死なないから、と自分を軽く扱っているのだ。
フィアンマ「ココアを貰ったが、…飲めないのが辛いところだな」
言いながら、彼はベッドへ腰掛ける。
上条はフィアンマからココアを受け取り、そのひんやりさで手のひらを濡らした。
気付けば、メールが来ていた。
御坂美琴からのものである。
メール内容(アバウト可)>>+2
988 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/10(日) 23:15:09.13 ID:/Qn23/VSO
御礼と、計画は凍結はされたがまだ生きている事
あれは一方通行がlevel6になる実験であり、例えlevel0に一方通行が負けたとしても実験根底が覆るわけではないから。
自分は完全停止のために動く
989 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/10(日) 23:17:29.44 ID:8nvFjy2G0
御礼と
実験完全凍結決定
990 :
◆2/3UkhVg4u1D
[saga]:2013/02/10(日) 23:23:12.70 ID:brVTYZwV0
------------------
From:御坂美琴
Title:(無題)
------------------
本当に、本当に、あ
りがとうございまし
た。
医療費は払わせてく
ださいね!
後、実験が完全に凍
結したようです。
妹達は、それぞれ世
界に派遣されるんだ
とか。
また、恩返しさせて
ください。
------------------
フィアンマ「…そうか。良かったな」
上条「ん? 何が?」
フィアンマ「昨日の人助けの結果が良く纏まったという話だ」
上条「…良かったな」
ココアの缶をベッド脇に置き。
上条はのんびりと笑む。
そして、一応、聞いておいた。
上条「……で、結局どういう人助けだったんだ?」
フィアンマ「
>>992
」
991 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/02/10(日) 23:24:55.26 ID:gP6cay7l0
どういったことない。ただ“友達”が困ったのを助けただけさ
992 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/10(日) 23:25:21.17 ID:OKU07GtB0
+迷える子羊を一万人ほど救っただけさ
993 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/10(日) 23:25:49.92 ID:/Qn23/VSO
あー…約一万の人間の命と加害者の暴走を止めた
994 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/10(日) 23:26:54.34 ID:OKU07GtB0
ごめん、「+」は
>>991
+
>>992
の内容って意味
995 :
◆2/3UkhVg4u1D
[saga]:2013/02/10(日) 23:46:55.37 ID:brVTYZwV0
《次スレ立てました→
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1360507327/
》
フィアンマ「どうといったことではない。ただ"友達"が困ったのを助けただけ…そして、迷える子羊を一万人ほど救っただけさ」
上条「…友達出来たんだな」
ちょっと寂しそうに、上条は笑む。
対して、フィアンマは困ったように笑った。
フィアンマ「お前は俺様の親友だよ」
上条「…うん、…ありがとな」
へへ、と照れ笑いを見せる上条。
そして、それ以上は踏み込まないでおいた。
フィアンマが話してくれないことは、話すと不味い事だとわかっているから。
そうして退院し。
予定よりも早く治った為、本日、八月二十六日。
フィアンマは、ようやっとミラノの自宅へ帰って来た。
フィアンマ「…ただいま」
ガチャリ、とドアを開ける。
五和「
>>996
」
インデックス「
>>997
」
ヴェント「
>>999
」
996 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/10(日) 23:48:38.60 ID:/Qn23/VSO
デストローイ!
997 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/10(日) 23:48:48.85 ID:ds73a5rI0
お帰りなさいませ!ご主人様!
998 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/10(日) 23:49:35.99 ID:ds73a5rI0
おうふ 五和のつもりだったのに
安価下でお願い
999 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/10(日) 23:49:49.79 ID:OKU07GtB0
お帰り
1000 :
◆2/3UkhVg4u1D
[saga]:2013/02/10(日) 23:52:12.05 ID:brVTYZwV0
>>1000
なら次スレは右方前方がちょっといちゃいちゃする
1001 :
1001
:Over 1000 Thread
☆.。 .:* ゜☆. 。.:*::::::::::::::::゜☆.。. :*☆:::::::::::::::::: 。.:*゜☆.。.:*
:::::::::::::=:。.: * ・゜☆ =:☆.。 .:*・゜☆. 。
:::::::::::::::::::::::::.:*゜☆ =:. :*・゜☆.::::::::::::☆
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::::::::::::::::: *=@☆.。::::::::::::::::::::::::::::::.:*・゜☆ =磨K☆.。
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: =: : * ゜☆.。::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
☆.。 .:* ゜☆. 。.:*::::::::::::::::゜☆.。. :*☆:::::::::::::::::: 。.:*゜☆.。.:*
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