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【艦これ】泣き虫雪風と釣り人提督 Part2 - SS速報VIP 過去ログ倉庫

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1 : ◆jf7rnHhSH2 [sage]:2014/07/17(木) 22:53:50.12 ID:7J2iMPwVo
これまでのあらすじ:
妖怪猫吊るしに提督業を押し付けられた元釣り人は、雪風と愉快な仲間たちの協力により敵をサーモン海深部まで追いやった。
だが、北太平洋に新たな泊地が建設されているという。運命の五分間……

次回も許せないぜ!!

・雪風メイン……とはなんだったのか
・俺設定満載
・雪風がよく泣く
・思いついたネタ不定期に投げると思われます。投稿速度はあまり期待しないでね
・地の文つき
・小ネタとして艦娘とかを安価で取ってそれとは関係なく思いついたネタを突然投下したりする
・わかったか
・このスレは艦これSSとニンジャスレイヤーと鋼鉄少女を応援しています
・わかったか!!

前スレ
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1383229485/

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1405605220
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笑えるな 君のせいだ @ 2024/04/23(火) 19:59:42.67 ID:pUs63Qd+0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aa/1713869982/

【GANTZ】俺「安価で星人達と戦う」part10 @ 2024/04/23(火) 17:32:44.44 ID:ScfdjHEC0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1713861164/

トーチャーさん「超A級スナイパーが魔王様を狙ってる?」〈ゴルゴ13inひめごう〉 @ 2024/04/23(火) 00:13:09.65 ID:NAWvVgn00
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1713798788/

【安価】貴方は女子小学生に転生するようです @ 2024/04/22(月) 21:13:39.04 ID:ghfRO9bho
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1713788018/

ハルヒ「綱島アンカー」梓「2号線」【コンマ判定新鉄・関東】 @ 2024/04/22(月) 06:56:06.00 ID:hV886QI5O
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1713736565/

【安価】少女だらけのゾンビパニック @ 2024/04/20(土) 20:42:14.43 ID:wSnpVNpyo
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1713613334/

ぶらじる @ 2024/04/19(金) 19:24:04.53 ID:SNmmhSOho
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aa/1713522243/

旅にでんちう @ 2024/04/17(水) 20:27:26.83 ID:/EdK+WCRO
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1713353246/

2 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/07/17(木) 22:56:38.75 ID:7J2iMPwVo
登場人物紹介

提督:
海のほう見てブツブツぼやいてたら艦娘の指揮を押し付けられた人。元漁業関係者らしいがそれらしきそぶりが少ない。
捕鯨と聞いてテンションが上がっていたことや銛を武器にしたことがあることから捕鯨業者の可能性がある。
提督としてはアイアンボトムサウンド攻略、霧の艦隊撃退、ピーコック島攻略など本業以上の有能さを発揮している

猫吊るし:
提督に提督業を押し付けた、いつも手に白い猫を吊るしている謎の少女。一説には妖精さんの一種とも。
艦娘の理不尽な点は大体こいつのせい。妹がたくさんいる。

雪風:
提督の最初の艦娘にして嫁。昔のことを思い出しては泣き出すが猫吊るし曰く、イレギュラー的なものらしい。
なんだかんだで鎮守府内で一番練度が高い。
提督から日常の業務について一通り教わっているため、提督代理も行おうと思えば行える。

大淀:
いわゆる任務娘。だいたい出番がない。艦娘型録に名前と艤装つきで載ったため晴れてカッコカリ解除。
なお同僚の明石(元アイテム屋娘)は春イベントにて一足先にカッコカリ解除されていた

未着任艦娘:
現在、大鯨(龍鳳)のみ。
3 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/07/17(木) 23:00:32.41 ID:7J2iMPwVo
即落ちを回避するためにもレスが必要なのであざといことをします(いつもどおりだが)

小ネタ用艦娘とか安価下
4 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/07/17(木) 23:05:21.95 ID:fla8P1LQo
立て乙です 子日
5 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/07/18(金) 00:58:13.48 ID:qD/weI7E0
立て乙、続いてくれて嬉しいわ
6 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/07/18(金) 02:17:59.60 ID:+VCbgHAA0

1スレ目の>>1と比べてワロタ
7 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/07/18(金) 06:02:34.09 ID:MDc0Begfo
子日了解ー
8 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/07/18(金) 12:50:33.70 ID:qTYRGQnoO
新スレ乙です!
9 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/07/20(日) 10:26:04.52 ID:tkuFTOgBo
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1383229485/1000

よし朧だな。既出だが1000だし変更なし!
10 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/07/20(日) 10:58:18.37 ID:RNAOgX2wo
お手数お掛けします
11 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/07/20(日) 11:00:20.81 ID:Wr0YlCnS0
wktk

続いてくれて嬉しい
12 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/07/22(火) 22:45:52.76 ID:XIFsxVWYo
―― 結び目を解く最短の方法は結び目を切断することである ――

子日「今日は何の日?」

提督「ノット」

子日「ねのひd……ちょっと提督さん! ノットって何!?」

提督「速度の単位に決まってるではないか。この資料に載ってたから思わず呟いただけだ」

子日「むー……」


子日「今日は何の日?」

提督「ノット」

子日「ねのひd……また!?」

提督「結び目の意味だ。ゴルディアスノットとか言うだろ。確か速度の単位のノットの語源にもなってたはず。たぶん」

子日「うー……」


子日「今日は何の日?」

提督「ノット」

子日「ねのh……今度はなんなの!?」

提督「ただの否定系だが」

子日「もー、提督さんいい加減にしてよー」(ポカポカ


さてここで思い返してもらいたい。子日は両手にサイコガンの如く単装砲を装備していることを。

そんな鉄の塊を装備した状態で人間をポカポカ叩き始めたらどうなるかを。


提督「アバッ!? アババッ!? アバババーッ!!」

子日「あっ」


自業自得である
13 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/07/22(火) 22:46:31.79 ID:XIFsxVWYo
―― 朧といえば蟹だが中破時にヒトデが出現することを忘れてはならない ――

提督「しかし何で艤装に蟹が入ってるんだ」

朧「いつの間にか住み着いてるんですよね」

提督「……食えるのかな」

朧「止めといたほうがいいと思いますよ?」

提督「なぁに指を挟まれるような愚かな真似はしないさ。厚手の軍手をつけてと」

艤装の煙突から出てきた蟹に手を伸ばす。蟹は自分から乗ってきて腕を這い上がる。

提督「ほら楽勝楽勝」

そして肌がむき出しになったところを自慢のハサミで……はさむ!!

提督「グワーッ!? 腕グワーッ!!」

朧「だから止めといたほうがいいと言ったのに……」


自業自得である(天丼)
14 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/07/22(火) 22:47:48.84 ID:XIFsxVWYo
というわけで新スレでも元気にやっていきましょう

小ネタ艦娘とか安価下
15 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [sage]:2014/07/22(火) 22:54:20.84 ID:OaVX/Jao0
那智で
16 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/07/22(火) 23:00:04.04 ID:XIFsxVWYo
なっちーはダブってるなぁ

これはっとこう

戦艦・航戦
大和・武蔵
扶桑・山城
金剛・比叡・榛名・霧島
日向・陸奥

正規空母・軽空母・水母・揚陸艦・潜水母艦
蒼龍・飛龍
祥鳳・鳳翔・飛鷹・隼鷹・龍驤・瑞鳳
あきつ丸

重巡・航巡
古鷹・加古・衣笠
高雄・鳥海
最上・三隈・鈴谷・熊野
那智・羽黒

軽巡・雷巡
天龍・龍田
由良・鬼怒
球磨・北上・木曾
矢矧


駆逐艦
叢雲
綾波・朧
如月・長月
子日
夕立・五月雨
暁・ぷらずま・雷・響
陽炎・不知火・天津風・浜風

潜水艦・潜母
実装分全部消化済

未所持(134/135)
大鯨/龍鳳

というわけでさらに安価下
17 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/07/22(火) 23:05:17.61 ID:IWdt9FML0
ぷらずまじゃない電
18 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [sage]:2014/07/22(火) 23:05:29.02 ID:OaVX/Jao0
あら、失礼。
だったら、書いたら出てきてくれるかなってことで瑞鶴。
19 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/07/22(火) 23:06:08.02 ID:IWdt9FML0
↑出てたら時雨で
20 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/07/22(火) 23:07:14.19 ID:gWZs6fHho
摩耶
21 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/07/23(水) 05:51:26.96 ID:OzpUFBuho
普通の電了解ー
22 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/07/23(水) 12:42:37.11 ID:hhzCN7RlO
乙です

ねのひいいわぁww
23 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/07/24(木) 22:31:09.29 ID:0JwapE45o
―― 一番重いMVP台詞だと思う ――

鎮守府、近海。

はぐれ深海棲艦が定期的に湧いてくるこの海域は、駆逐艦娘や軽巡洋艦娘の実戦訓練場と化している。

また一隻、実戦訓練の的となったうえ鹵獲された深海棲艦がぷかぷか丸甲板に揚げられる……。

電「……戦争には勝ちたいけど命は助けたい、っておかしいですか?」

提督「そう思うぶんにはおかしいことは何もないな」

そう言いながら提督は深海棲艦の腹を切り開く。

提督「個人的に言えば敵を生かして後々拙い事になるなら処断も辞さないが」

電「司令官さんは、その、命を奪うことは恐ろしくないのですか?」

提督「一の敵の命を助けた結果、百の仲間の命を失うことのほうが恐ろしいな。要は状況判断だ」

言い切ると、割いた腹に腕を突っ込む。

提督「それに、もともと漁業という生きるために魚を捕って食ったり売ったりする仕事だったし」

腕を引き抜くとその手には雫と呼ばれる結晶がきらめく。

提督「今は深海棲艦を狩って生活のためにシーレーンやらなんやらを守る職だ。まぁ実際やってるのはお前たち艦娘だが」

電「……」

提督「ま、俺は提督だ。やることを指揮し、やるべきことに責任がある。人々の生活を守るという責任がな……!!」

電「カッコいいのです……!!」


所変わってオリョール

イク「酸素魚雷、六発発射するの!」チュドーン

提督「あー、一隻残ったか。放置で」

電「あの……さっき言ってたことは」

提督「節約のためなら大人は汚くなるのだ……。どうせすぐまた湧くだろうし問題ない」
24 : ◆jf7rnHhSH2 [saga]:2014/07/24(木) 22:32:10.98 ID:0JwapE45o
ぷらずまと絡ませてもよかったかなぁ

ともあれ小ネタ艦娘とか安価下
25 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/07/24(木) 22:38:08.23 ID:fdJNV1Wao
初雪を…
26 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/07/24(木) 22:39:36.94 ID:0JwapE45o
初雪了解ー
27 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/07/24(木) 23:56:56.43 ID:Mq9eQGrF0
電をありがとう!
28 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/07/25(金) 21:51:22.58 ID:yKVVi9duo
―― このクソ暑い日に時系列的に冬の話 ――

明石「ご注文の品届けに参りましたー」

提督「ふふふ……。ついに、ついに来たか!!」

雪風「これ、なんですかしれぇ?」

提督「雀卓つきコタツよ!!」

ドンッ!!

雪風「しれぇ……」

提督「たまには息抜きも必要だ。適当にあと二人ほど連れてこよう」

〜〜〜

提督「うん、連れて来たはいいが」

瑞鶴「提督に麻雀の趣味があったなんて意外ねぇ」←運42

時雨「それに提督から遊びに誘うのも珍しいよね」←運50

雪風「準備できました!!」←運60+ケッコン6+まるゆ分8

提督(俺の焼き鳥不可避ではないか?)

提督は訝しんだ。

提督「まぁ金銭を賭けるわけでもなし、やるか」

コタツに足を突っ込む

??「いたっ」

提督「コタツが喋った!!」

初雪「司令官、いきなり蹴らないでよ……」

初雪がコタツの中からひょっこり顔を出す。

提督「いつの間に入り込んだんだよ……」

初雪「書類届けに来たんだけど司令官いなくてコタツがあったからつい」

提督「気持ちはわからんでもないが全身入れるなせめて顔は出しとけ」

初雪「やだ、寒い」

提督「まぁすぐ出たくなるだろうからいいか」

初雪といえどさすがに4人が足を突っ込むと狭いのかコタツから這い出して提督にもたれかかる。

初雪「あー、楽ちん……」

提督「俺は座椅子じゃねぇぞ」

雪風(むー……)


このあと無茶苦茶ハコった。もちろん1回たりとて上がれなかった。

提督「知ってた」

初雪「下手の横好き?」

提督「確かにそんなに上手くはないがここまでされる謂れはない!」

雪風(ありますよ、しれぇ)(ほっぺぷくー)
29 : ◆jf7rnHhSH2 [saga]:2014/07/25(金) 21:52:52.71 ID:yKVVi9duo
突然の気まぐれにより瑞鶴と時雨も入れましたがリク勘定には入っていないのでごあんしんください

てなわけで小ネタ艦娘とか安価下
30 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/07/25(金) 21:57:24.90 ID:u1nnKEDAO
多摩
31 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/07/25(金) 21:58:58.40 ID:yKVVi9duo
多摩了解ー
32 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/07/25(金) 22:37:32.95 ID:SlXCxN13o
乙です
33 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/07/26(土) 12:03:34.98 ID:BqwUxT7I0
乙です
コタツネタやった後多摩が安価で取られてて吹いた
34 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/07/28(月) 20:58:45.46 ID:u/NyZxR/o
―― 数ヶ月待ったんですよ!? ねぇ!! ――

提督「ようやく榛名も改二だな……。ほれ、改二記念の指輪だ」

榛名「ありがとうございます。ところで提督、質問が有ります」

提督「なんじゃらほい」

榛名「榛名の練度が上限に達したのはいつですか?」

提督「ええと……三ヶ月前だ」

榛名「この書類を買ったのはいつですか?」

提督「……三ヶ月前だ。三つほどまとめ買いした」

榛名「もう一つ質問です。残り二つの書類はどこへ行きましたか?」

提督「君のような勘のい このネタ以前やったでしょ!?」

榛名「はい、榛名は大丈夫です」

提督「……そういえばあの時はあきつ丸だった」
35 : ◆jf7rnHhSH2 [saga]:2014/07/28(月) 21:02:54.38 ID:u/NyZxR/o
長かったなぁ……

多摩は多分明日ぐらいやるから(震え声)
36 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/07/28(月) 21:07:45.69 ID:3SH5JBlMo
乙です
37 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/07/29(火) 22:37:00.28 ID:a29riGSco
―― 猫にマタタビは実際危険なので注意 ――

多摩「多摩です。猫じゃないにゃ」

提督「そりゃ艦娘だろうから猫じゃないのはわかるが語尾の『にゃ』はなんだよ」

多摩「口癖にゃ」

提督「半分ぐらい意識を猫に占拠されてやしないか?」

多摩「そもそも語尾に『にゃ』をつける猫なんていないにゃ」

提督「そりゃ猫が普通に言葉喋ってあまつさえあざとい語尾つけるところは見たことないが」

多摩「だから多摩は猫じゃないにゃ」

提督「なんつー理屈だよ……。そうだ、ちょっとこれ嗅いでみろ」

多摩「何にゃ……ふにゃぁ」(バタリ

提督「……うわ、これ効き過ぎ?」

雪風「何やったんですか、しれぇ?」

提督「マタタビ嗅がせた」

多摩「うにゃぁ……」

雪風「うわぁ……」
38 : ◆jf7rnHhSH2 [saga]:2014/07/29(火) 22:38:42.74 ID:a29riGSco
ついに開始日付が決まったか……

てなわけで小ネタ艦娘とか安価下
39 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [sage]:2014/07/29(火) 22:45:58.68 ID:Jf46I6nV0
のしろ
40 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/07/29(火) 22:47:53.41 ID:a29riGSco
のしろん了解ー
41 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/07/30(水) 22:05:25.46 ID:Q2st6W8ko
―― 初めてなので知らない人もいるかもしれないがこの鎮守府ではネームシップ会議と称したお茶会が行われている ――

提督「さて、今日のお茶会もといネームシップ会議だが……軽巡がまだかな」

金剛「確か今週は阿賀野型デース」

??「失礼します!」

提督「お、来たか……って能代じゃねーか。阿賀野はどうした?」

能代「阿賀野姉は、その……」

提督「まぁ大体寝てるか遊びに行ってるかしてんだろ」

能代「仰るとおりです……」

提督「んじゃ能代に軽巡の近況訊こうかね」

能代「え、でも、ちょっ」

提督「気にすんな気にすんな。ちったぁ肩の力抜いて息抜きしろって」

能代「でも会議のはずでは」

提督「建前だよ建前」

〜〜〜〜〜〜

能代「……といった感じですね」

提督「公私共に問題なしか」

能代「強いて言えば天龍さんが自分を前線に出すよう意見を具申してるぐらいですね。あと川内さん」

提督「『川内』で内容が全部わかる問題というのもそれはそれでなんかアレだな」

能代「そういえば阿賀野姉もこんな風に報告を?」

提督「まぁな。……いやここまで詳細には話してなかったけどな。特に問題は起きてないわ〜、くらいで」

能代「それでいいのかしら……」

提督「逆に言えば阿賀野が慌て始めたらやばいということになるし」

能代「そういう事態にならないといいんですけど」
42 : ◆jf7rnHhSH2 [saga]:2014/07/30(水) 22:12:06.58 ID:Q2st6W8ko
関係ないが榛名って改二で布団に潜り込んでくるのか……

てなわけで小ネタ艦娘とか安価下
43 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/07/30(水) 22:16:49.90 ID:oPbzQPcc0
酒匂ぴゃん
44 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/07/30(水) 22:17:24.96 ID:PnMOJWjAO
ながもん
45 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/07/30(水) 22:32:19.56 ID:Q2st6W8ko
ぴゃん了解ー
46 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/07/30(水) 22:35:34.50 ID:UAL7DWwZo
乙です
47 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/08/01(金) 22:23:50.46 ID:VczJBEzvo
―― 長門改二が初期装備なしになる可能性が微レ存……? ――

提督「よーし、これで酒匂も改だ」

酒匂「ぴゅう! やったぁ!」

提督「阿賀野型の改に必要な練度って地味に遠いんだよなぁ」


艦娘改装中……


提督「さてこれで阿賀野砲が増え……砲塔が!? 砲塔がない!?」

酒匂「司令ー! それ酒匂の台詞!!」

提督「というか何で無いんだよ。これ妖精=サンのケジメ案件では?」

妖精「そりゃ理由を言うのは簡単だけどねぇ。艦娘のトラウマ刺激して大泣きするところを見たい、とか言う鬼畜外道でもなければ普通はねぇ……?」

酒匂「?」

提督「じゃあいいや……」

妖精「というか装備余りまくってるんだから普通に渡せばいいじゃん。阿賀野砲とか実際使ってないでしょ?」

提督「そうだな」

妖精「それに武装解除時再現しただけで、デフォぶんぐらいは出ろと念じれば出るよ」

酒匂「ぴゃぁ! でたぁ」(ニョキ

提督「隠しとく意味あるのかよ」

妖精「リアリティって重要じゃん?」
48 : ◆jf7rnHhSH2 [saga]:2014/08/01(金) 22:25:24.73 ID:VczJBEzvo
砲や魚雷を装備してなくても攻撃できるのは改装で装着するぶんとは別に固定装備があるから派

というわけで小ネタ艦娘とか安価下
49 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [sage]:2014/08/01(金) 22:32:35.41 ID:T1vytVh70
お伊勢
50 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/08/01(金) 22:41:39.39 ID:VczJBEzvo
伊勢了解ー

戦艦勢も残り少なくなってきたなぁ
51 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/08/01(金) 22:57:01.97 ID:ocUJvrTV0
乙でした。酒匂ぴゃん可愛い
52 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/08/04(月) 20:52:44.55 ID:eaS3rqRfo
―― カ号を飛ばして潜水艦を沈める装置 ――

提督「……というわけで鎮守府周辺の対潜水艦哨戒担当を伊勢に任せる」

伊勢「最近、近海に潜水艦がうろついてるそうですしね。了解です」

提督「というわけでカ号と瑞雲六三四だ。積んどけ」

伊勢「手数を増やすためには航戦は必須だもんね。ということは日向や扶桑さんたちとローテーションかな?」

提督「いんや、固定だ。少なくともお前がケッコンカッコカリ出来る練度になるまでは」

伊勢「それはまたどうして? はっ、もしかして私とケッコンしたいから」

提督「日向や山城に渡したら新装備やら活躍の場やらを取られたくないといって手放さすのに苦労しそうだし、扶桑は山城に渡してしまって以下同文だ」

伊勢「ものすごい偏見じみた理由ね……」

提督「それに一々載せかえるのが面倒だしな」

伊勢「そっちの理由だけでよかったんじゃ?」
53 : ◆jf7rnHhSH2 [saga]:2014/08/04(月) 20:54:54.90 ID:eaS3rqRfo
1-5に航空戦艦は欲しいですね

というわけで小ネタ艦娘とか安価下
54 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/08/04(月) 21:10:44.12 ID:hF6WL2xAO
川内>絶対夜戦してよね!
55 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/08/04(月) 21:33:24.79 ID:eaS3rqRfo
川内了解ー
56 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/08/04(月) 21:58:11.21 ID:fLqQNyJoo
乙です
57 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/08/04(月) 22:10:38.00 ID:eaS3rqRfo
―― PVネタは今のうちにやらないとね ――

提督「艦娘の活躍がアニメ化されるだと?」

猫吊「こことは別の世界のですけどね」

提督「どれどれ」

提督視聴中……

猫吊「どうでした?」

提督「イ級がでかかった」

猫吊「まぁここのイ級は殺人マグロぐらいの大きさですしね」

提督「その殺人という表現は必要なのか」

猫吊「赤城の航行シーンの雑コラが大量に作成されてますし注目度は大きいですよこれは」

提督「目の付け所間違ってるんじゃね?」

猫吊「ちゃんと顔の然るべき位置に二つついてますが」

提督「その目の付け所じゃねぇよ!!」
58 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/08/04(月) 22:14:41.96 ID:eaS3rqRfo
竹槍持ったマグロたちが突撃してるコラが好きです
59 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/08/04(月) 23:16:34.98 ID:uCJb1izQ0
>>54
Lv1以下にソウル+2かな?
60 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2014/08/05(火) 00:31:00.72 ID:0FycQljd0
>>58
あの魚類か…
61 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/08/05(火) 00:32:00.52 ID:0FycQljd0
ごめんあげちゃった
あれはあれでいいんじゃね?>PV
62 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/08/05(火) 01:45:37.41 ID:7GU7x0fk0
榛にゃんが見てみたいです
63 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/08/05(火) 22:09:35.91 ID:+ME5NsM3o
―― ここで川内改二と長良改の最大改修時ステータスを比べてみましょう ――

川内「夜戦しよう、夜戦!!」

提督「川内」

川内「夜戦!? 夜戦なの!?」

提督「夜戦の行える条件は?」

川内「雷撃後も敵が残ってた場合の追撃か最初から夜の場合だね!」

提督「で、然るに今回の戦果は?」

川内「駆逐ロ級二隻中二隻撃沈したよ!」

提督「その通りだ」

川内「だから夜戦しよ!!」

提督「敵がいねーのにできるかコラッ!!」

川内「ノーヤセン・ノーセンダイだよ!」

提督「わけわかんねーよ!!」
64 : ◆jf7rnHhSH2 [saga]:2014/08/05(火) 22:11:50.34 ID:+ME5NsM3o
あの魚類です

というわけで小ネタ艦娘とか安価下
65 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/08/05(火) 22:17:46.35 ID:nx7YJRlAO
ぜがまし>速きこと、島風の如し
66 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/08/05(火) 22:32:54.58 ID:1n3/ojrVo
乙です
67 : ◆jf7rnHhSH2 [saga]:2014/08/05(火) 22:37:30.89 ID:+ME5NsM3o
島風了解ー
68 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/08/05(火) 23:12:47.51 ID:BfpxFfibO
>>65
リバースサーチかな?
69 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/08/07(木) 20:41:37.04 ID:64b4efoyo
―― 2-4全域でドロップするとかとっても有情なホロレアなことですね? ――

島風「てーとく、ちょっと疑問があるんだけど」

提督「どうした?」

島風「この前てーとく一人で出撃したことあったよね」

提督「雪風が攫われたときだな。レ級との死闘の話でも聞きたいのか?」

島風「そうじゃなくて、あの時私全力で探したのに追いつけなかったんだよ?」

提督「そりゃ大一番まで追いつかれたくはなかったからな。彩雲に関しては諦めるとしても」

島風「ぷかぷか丸がそんなに早いなんて信じられない! かけっこしよ!!」

提督「あー? まぁもう内緒にする必要もないしいいか」

〜〜〜〜〜〜

鎮守府近海、ぷかぷか丸。島風は既に海上に出ている。いつもの連装砲ちゃんズはいない。甲板には提督ともう一人。

提督「というわけで鎮守府近海スプリントレース開催〜」

山城「出番が来たと思ったらただの審判……不幸だわ……」

提督「暇そうだったんでな。艦載機飛ばせるし。ゴール地点での観測よろしくね」

島風「負けませんよ!!」

山城「では、私が空砲撃ったらスタートしてください。……よーい」

ドゥン、と鈍い音とともに二隻は海を滑り出した。
70 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/08/07(木) 20:42:35.38 ID:64b4efoyo
島風「てーとくおっそーい!!」

島風が後ろを向いて煽ってくる。

艦娘の利点の一つとして加速や小回りの利きが良いことがあげられる。これにより、細やかな回避や射撃が可能となるのだ。

提督「何か煽ってきてるけどフルパワー出せばいいだけだよね」ガチャコ

ただ、まっすぐ進むぶんには加速はともかく小回りは余り関係がない。それに武装はあらかた下ろしてある。あのときより速くなるはずである。

提督「さーて、あと何秒で追いつけるかな?」

舳先に出て望遠鏡を取り出し、島風の位置を確認する。

提督「……あれ? 島風が背負ってるのって……」

島風も何も対策してないわけではなかった。いつもの五連装酸素魚雷を下ろし、天津風の缶、つまりは新型高温高圧缶を装備していた。それも2つ。

提督「あいつもどうやら本気のようだな……」


遮る物は何もない直線コース。ぷかぷか丸はじりじりと島風との差をつめている。

島風が新型缶を持ち出してこなければとっくに抜かしているところである。

提督「さーて、これならゴール前には抜かせるかな?」

島風「おうっ!?」

後ろを振り向き、差をつめられていることに気づいた島風は更に加速!!

提督「あっ、まだ余力があったとは!」

今から更に加速は出来ないこともないが、追いつく前に島風はゴールしてしまうだろう。つまるところ、見送るしかないのだ。

だがここでトラブルが発生した。

島風「てーとく、おっそーおうっ!?」

ゴール間際でもう一度こっちを煽ってきた島風が派手にすっ転んだのだ!

車に跳ねられた実験用の人形の如く吹っ飛ぶ島風。敵の砲撃すら耐えうる艦娘といえども、40ノットを超える速度で転べば中大破は免れない。

止まったときにはあお向けで大の字になって目を回していた。

提督「やべ、山城、海に下りて島風回収してくれるか?」

山城「超高速で航行する艦船から飛び降りろとの理不尽な命令……不幸だわ」

提督「速度は落とすよ!?」

〜〜〜〜〜〜

入渠ドック

提督「全く無茶しやがって」

転んだ島風を回収したあと鎮守府へ戻ってすぐドックへ放り込んだ。

島風「でも私のほうが速かったでしょ?」

提督「それで転んで怪我したら元も子もないだろ」

島風「うー……」

提督「ま、そのなんだ。無事でよかった。速さを求めるのはいいけど無茶だけはするなよ」

島風「はーい」
71 : ◆jf7rnHhSH2 [saga]:2014/08/07(木) 20:46:43.52 ID:64b4efoyo
鋼鉄少女の雪風とのクロスを書いてみたいと思うこともある

というわけで小ネタ艦娘とか安価下
なお明日からイベントなので特別企画が実施される可能性があります。春イベントの時みたいなあれですね。
アリューシャン炎上とかミッドウェー殺伐海域とかそんな感じのです。というわけですぐ消化されない可能性があります。
72 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/08/07(木) 20:47:29.89 ID:lzkEokpNo
乙ー
満潮
73 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/08/07(木) 20:49:19.69 ID:64b4efoyo
満潮了解ー
74 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/08/08(金) 00:44:41.35 ID:pkntR+OAO
>撃ちます!Fire→金剛CX
>航空戦艦、出撃!→日向伊勢CX
砲雷撃戦、用意!→大和CX
全航空隊、発艦始め!→五航戦CX
二航戦出撃します!→二航戦対応CXを張ります
と宣言するヴェールヌイ
75 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/08/08(金) 17:36:15.47 ID:4ydVZZsYO
>>74
もぐもぐして赤城のCXだします
76 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/08/08(金) 21:02:39.14 ID:S/3HKhoeo
「ついにこの日が来たか……」

この夏!!(タダーン!!)

「うー、さびー」
「北太平洋も久しぶりですね」

艦娘たちの熱い戦いが!!(タダオーン!!)

「私の艤装が届きました。MI作戦はお任せください」
「いや練度ないだろお前」

太平洋を舞台に!!

「そうだな。ゴーヤとコンビを組むといい」
「「おかずじゃないです!」でち!」

今、始まる!!


Kantai Collection Summer 2014 Events 前編

ネオアリューシャン凍結


「姉たちの恨み、晴らさせてもらうわ……!!」
「貴様も姉どもの後を追うがいい!!」

夏とは思えぬ恐怖の冷気……

「……え、何、嵐…!? 早く帰らな…きゃ…あっ、嫌ぁぁぁぁぁぁ!!」

「あれは……艦娘? いや、違う?」

Coming Soon...

 Are you ready?
「準備はいいか?」

「当然よ、一人前のレディに決まってるじゃない!!」

「そっちのLadyじゃねーよ!!」
77 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/08/08(金) 21:03:20.00 ID:S/3HKhoeo
ゲージ回復の有無で天地レベルで難易度が変わりそう
78 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage saga]:2014/08/08(金) 21:09:29.63 ID:vs3eGdip0
ないと、いいなぁ

更新お疲れ様です
79 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/08/08(金) 21:58:04.38 ID:9bwT4ywTo
乙です
80 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2014/08/09(土) 02:56:54.82 ID:iEF7AC8s0
ALとMI"では"ないんだろ?
81 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/08/09(土) 22:38:05.38 ID:Okp8h2hgo
「ついにこの日が来たか……」

提督の机には書類の束。
日常業務の判子を押すための書類ではない。

敵泊地撃滅の指令書である。

黒電話の受話器を跳ね上げ、ダイアルを回す。
鎮守府内全域放送である。

『我が鎮守府に所属する全艦娘に告ぐ。全艦埠頭に集結せよ。繰り返す。我が鎮守府に……』

受話器を下ろし、再び書類に目をやる。

「MI作戦、か……」


Kantai Collection Summer 2014 Events 天の章

ネオアリューシャン凍結 #0 ウェルカム・トゥ・ザ・ノースポイント

埠頭に整列する艦娘。ザワザワ騒がしい。

「全艦集合って尋常じゃないわね」
「あれじゃない? 噂の」
「MO作戦?」
「それはもうやったでしょ」

艦娘たちも噂レベルで把握しているらしい。

提督が艦娘たちの正面に来て立ち止まる。右手には銛を握っている。

「……気をつけぃ!!」

先ほどの騒がしさが、静寂に取って代わる。緊張が高まる。

「休め」

咳払いを一つして、提督が話しだす。

「さて、噂はかねがね聞いていると思うが、敵泊地の撃滅任務が赤煉瓦から下された」

大淀がホワイトボードを運んでくる。白板には北太平洋の地図が描かれている。

二点記されたポイントに向かって、日本の位置からそれぞれ矢印を引く。

「さて、この二つの場所に覚えはないか? はい摩耶早かった」

即座に手を上げた摩耶を指す。

「北は、アリューシャンだろ?」

「正解だ。そしてもうひとつは」

震えながら上がる手。赤城の手だ。

「ミッドウェー……ですね」

「その通り。完全にこっちに喧嘩売りに来ている。
 珊瑚海といい、ソロモンといい、連中はかつての激戦地に湧いてくる傾向にある」

「まるであの戦いの再現……」

「そうだ。アリューシャン方面…AL作戦参加の艦娘とミッドウェー…MI作戦参加の艦娘に分ける。ALを抑え、MIを落とす」

「またあの時のようになるんじゃ……」

その言葉を否定するかのようにダン、と石突きの部分を地面に叩きつける。

「だが、我々は昔とは違う! 珊瑚海も勝った! ソロモンも勝った! ウェーク島も勝った! なればこそミッドウェーもひっくり返す!」

「全艦挙げての決戦か、胸が熱いな」
82 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/08/09(土) 22:39:04.00 ID:Okp8h2hgo
「ところで、全力を上げて鎮守府を空にしたら敵はどうすると思うはい夕立早かった」

「叩き潰しに来るっぽい?」

「だろうな。この二つの泊地すら、ただの陽動に過ぎないだろう」

「三正面作戦……ですか」

大和が不安げにつぶやく。

「二つの戦線を広げるのは愚者、三箇所で同時で戦おうとするものは狂人、となんかの本で読んだからな。心配になるのも分かる」

だが、と提督は続ける。

「鍛えた腕前、造った最新鋭の装備、そして敵を打ち破る智恵、全部ひっくるめればALとMIの首根っこ抑えた状態から叩き潰せる……はずだ!」

「参加艦はどうするんですか?」

「良い質問だ蒼龍。まずはALの泊地を抑えるために、衣笠、那智、扶桑、山城、飛鷹、隼鷹に行ってもらう。必要と判断したら増援を送る。

 MIは機動艦隊に長門型ないしは金剛型、一航戦、二航戦、護衛艦隊に神通、利根型二人、雪風、島風、ヴェールヌイ。

 本拠防衛は大和型、五航戦・大鳳を軸に行う」

銛をぐるぐる回し、水平線の向こうへ突きつける。

「暁の水平線に、勝利を刻むぞオラッ!!」

『おー!!』
83 : ◆jf7rnHhSH2 [saga]:2014/08/09(土) 22:47:52.59 ID:Okp8h2hgo
次回予告!!

「こっちが航戦と軽空母主軸なのに攻撃隊形潜水艦を混ぜるとかきたない深海棲艦汚い」
「晴嵐や瑞雲を外せばいいのでは」

「夜戦のフラルか……」
「夜偵は既に飛ばしてある」

「フラヌが大量に来やがって」
「烈風の発艦準備、出来ました!!」

「この子がどうなってもいいのかぁ?」
「村雨……いや違う!?」

ネオアリューシャン凍結 ウェルカム・トゥ・ザ・ノースポイント #1

「……番号の置き場所間違えましたか、しれぇ?」
「うん」

84 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/08/09(土) 22:48:58.16 ID:Okp8h2hgo
磯風はいいですね。とてもいいですね。ぜひとも手に入れなければなるまい
85 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/08/09(土) 22:56:13.03 ID:JADSCG9W0
ちゅんじふの戦力0にしておいてから殴りつけるとかこの作戦立てたの絶対深海だろ……汚いなさすが深海棲艦きたない
俺はこれで深海棲艦きらいになったなあもりにも卑怯すぎるでしょう?
86 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/08/09(土) 22:59:19.66 ID:Okp8h2hgo
私だってALとMIで懐がら空きにしたらぶっ刺しに来ますよ、はい
な感じですねE-6の情報聞いた限りは

……大口叩いたけど勝てるかなぁ
87 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/08/09(土) 23:02:01.26 ID:2aDP0k9do
乙です
88 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/08/12(火) 20:45:19.58 ID:hR1UOptCo
提督「うーさびー。へくちょ」

隼鷹「風邪かい? だらしないねぇ」

提督「俺はただの人だぞ。暑いところからいきなり北国に行けばこうもなるわ。へぶしゅ」

隼鷹「しかし北太平洋も久しぶりだねぇ……」


ネオアリューシャン凍結 ウェルカム・トゥ・ザ・ノースポイント #1


提督「そういうわけで先遣隊6人。ここを突破して北方攻略の橋頭堡を築く」

飛鷹「ミッドウェーの仇とりたかったなぁ」

提督「もっと取りたいのが4人もいるんだ。それにここを押さえることでMI方面への敵増援を抑えることが出来よう」

隼鷹「でも、確かに戦略的にはこの2作戦でがら空きにしたところに敵が来る可能性は高いだろうけどさー。どうして来るってわかるんだい?」

提督「猫吊るしから渡される書類にあるんだよ。アイツはクソッタレのファッキンスカム野郎だが割と情報は信頼できる」

那智「重巡組は何故私と衣笠なんだ? 足柄が拗ねてたぞ」

提督「まぁ改二の青田買いとして那智重点的に育ててたし、夜戦装備外すのめんどい。足柄もあとで育てるから心配はいらん」

那智「本人にそういったらどうだ?」

提督「作戦が終わったらね」
89 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/08/12(火) 20:46:24.72 ID:hR1UOptCo

提督「さて、晴嵐の先制爆撃と主砲の火力に期待してるぜぇ。そのための扶桑しm……」

扶桑「山城、見て。敵の潜水艦を発見したわ」セイランブーン

山城「姉様のためにー!!」セイランブーン

提督「ああっ、火力が、火力が吸われる!!」

飛鷹「さぁ飛び立って!!」

隼鷹「いっけー!」

提督「こっちが航戦と軽空母主軸なのに攻撃隊形潜水艦を混ぜるとかきたない深海棲艦汚い」

衣笠「晴嵐や瑞雲を外せばいいんじゃない?」

提督「でも先制爆撃は敵駆逐艦多いからバカに出来ないんだよなぁ」

〜〜〜〜

提督「夜戦のフラルか……夜戦マスはいつも恐ろしい場所だったが」

那智「夜偵は既に飛ばしてある」

提督「夜偵があると心なしか当たりにくくなる気がするんだよなぁ」

〜〜〜〜

提督「フラヌが大量に来やがって。いくら最新鋭だからって増やしすぎなんだよ」

飛鷹「烈風の発艦準備、出来ました!!」

提督「よーし目に物見せてやれぃ!!」
90 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/08/12(火) 20:47:14.13 ID:hR1UOptCo
そんなこんなで敵主力前。敵旗艦が少女を羽交い絞めにしている

提督「あれは村雨……いや、違う?」

リ改「この子がどうなってもいいのかぁ? 助けは誰も来ないぜぇ?」

春雨「助けてぇ……」

提督「いるさ、ここにな!」

リ改「!?」

衣笠「ヒューッ!!」

リ改「げぇっ、コブラ!! ……じゃないじゃん」

衣笠「えー、似てない? 口元の辺りとか。あと手に砲があったりとか」

リ改「そもそもサイコガンは腕装着式の単s」ドゴーン

隼鷹「天山とかいいよねぇ」

会話中に友永天山を叩き込んだのだ! 非道!!

提督「よし、その子を回収してこの付近の島を拠点とする!!」
91 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/08/12(火) 20:48:23.08 ID:hR1UOptCo
次回予告!!

「ゼロ戦置いてけ……」
「いやゼロ戦どころか紫電改二すら持ってきてないし」
「……(図鑑ペラペラ)烈風置いてけ……」
「いやわざわざ調べんでも」

「帰れ……!!」          チ
「俺だって帰りたいんだよさっさとおっ死ね!!」

「支援攻撃するっぽい?」ダダダダダダ
「潜水艦相手に何やってんですかお前ら」

なかなか倒せない北方棲姫。提督の冒険はここで終わってしまうのか!?

ネオアリューシャン凍結 ウェルカム・トゥ・ザ・ノースポイント #2

「しれぇ、燃料13万切りました!!」
「ヌウゥ……!!」
「まだまだ余裕あるっぽい?」
92 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/08/12(火) 20:49:30.26 ID:hR1UOptCo
あんのクソスカム北方棲姫あと重巡の連撃だけってところで的確に残りの重巡を中大破させてくるんですが
93 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/08/12(火) 21:01:32.42 ID:6NUOoERSo
乙です
94 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/08/12(火) 23:33:39.25 ID:hR1UOptCo
ぶっ壊しました。衣笠さんサイコーでしょ?

なおE-3ボスは先程の苦戦が嘘レベルでした
95 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/08/13(水) 00:35:00.16 ID:IdP1jZRj0
ロリを殴ることに罪悪感を覚える
96 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/08/13(水) 18:34:17.18 ID:TNVMWzjFo
インターミッションという名の小ネタ消化

――善良な提督はこんなことはしないようにしましょう――

提督「……と満潮入渠で、朝潮、大潮、荒潮は第三艦隊の駆逐と入れ替え」

満潮「ちょっ、私置いてけぼり!?」

提督「しょうがないだろ。艤装の損傷そこそこあったし」

満潮「こんなの、ドック入りにはまだ早いわ!」

提督「入渠任務消化しなきゃならんし」

満潮「バケツ使えばいいじゃない!」

提督「バケツならAL作戦組に使った」

満潮「あぁ、もう!」

〜〜〜〜〜〜

提督「なになに、この書類は……」

満潮「意味ありげにどうしたのよ」

提督「第三艦隊、任務中に敵艦隊の奇襲を受け、水母千歳以下六名……全滅……だと……。確かちとちよに名取に…第八駆の三人だったよな……」

満潮「!?」

提督「なんということだ……」

満潮「じょ、冗談でしょ!? 私のいない間に艦隊全滅とかやめてよね!?」

提督「……なーんてうっそぴょアバラッ」

「そ」の時点で繰り出された満潮の連装砲パンチは的確に提督のみぞおちに叩きこまれた

提督「ゴホゴホ重いジョークじゃないか」

満潮「言っていい冗談と悪い冗談があるわよ。で、本当はなんて書いてあったのよ」

提督が手に持ってる書類を奪い取る。

『満潮へ。いつも遠征任務お疲れ様。ツンツンなんで日頃の礼をする機会がなかったから後で間宮さんのところでおごっちゃる』

〜〜〜〜〜〜

満潮「こんなので私を懐柔できると思わないでよね!!」

提督「アイス食いながら言うセリフか?」
97 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/08/13(水) 18:36:07.31 ID:TNVMWzjFo
E-4で6回中5回北東に送られるとかひどすぎる

小ネタ艦娘とか安価下既出さらに下
98 : ◆jf7rnHhSH2 [saga]:2014/08/13(水) 18:40:57.25 ID:TNVMWzjFo
ageるの忘れてたので更に下
99 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/08/13(水) 18:48:12.76 ID:vn5N/kdTO
新艦でもいいなら春雨
100 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/08/13(水) 18:53:18.29 ID:TNVMWzjFo
春雨は取ったのでオッケーです

E-3クリア時点で新夕雲型コンビと大鯨来なかったんだよなぁ……
101 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/08/14(木) 08:00:29.23 ID:zFGiPV+FO
乙です

満潮(・∀・)イイネ!!
102 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/08/15(金) 20:04:56.89 ID:Lw8rjO6Lo
提督「あれが敵の泊地か……」

隼鷹「ダッチハーバーのあったあたりかな」

提督「んじゃ艦隊編成変更、山城アウト、木曾イン」


ぷかぷか丸、甲板

山城「なんか編成外された……不幸だわ……」

提督「いや編成が重いとと羅針盤狂うからさぁ……おっ、通信がはいった」

木曾『あー、敵艦隊は沈めたけど飛鷹中破、隼鷹大破。たこ焼きが飛んできたかと思ったらこれだ』

提督「たこ焼きぃ?」

木曾『衣笠の観測機から資料が送られてくるはずだ』

提督「おっ、来た来た。……なんでこんなのが空を飛ぶのかわからないよ」

艦載機と思しき浮遊物体、それは牙の生えた白いたこ焼き(爆弾付き)としか言いようのないものだった


ネオアリューシャン凍結 ウェルカム・トゥ・ザ・ノースポイント #2


提督「というわけで、レーベとマックスを連れてきた」

レーベ「艦隊決戦かぁ……よし、やるぞ!」

提督「通商破壊でも艦隊決戦でもないぞ!! 泊地の撃滅だ! 一大作戦だぜ!!」

マックス「ふぅん……そう」

提督「ちったぁ興味を持ってくれよ大事な作戦なんだから」


提督「今回、戦艦及び正規空母を投入できない都合上、明らかに火力不足だ。そこで……」

夕立「夕立たちの出番っぽい?」

提督「道中、何食わぬ顔して支援したってくれ。他には時雨とちとちよをつける」

夕立「了解っぽい!」
103 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/08/15(金) 20:07:17.74 ID:Lw8rjO6Lo
提督「ここ、フラ軽空か潜水艦隊の二択なんだよなぁ……」

衣笠『意見具申、その場合は輪形陣で対応しましょ』

提督「よし、各位輪形陣をとれ!」

レーベ『敵潜水艦隊、発見しました!』

提督「あまり構うな、魚雷に直撃しなけりゃいい」


夕立「支援攻撃するっぽい?」ダダダダダダ

miss
miss
miss
miss

提督「潜水艦相手に何やってんですかお前ら」

〜〜〜〜〜〜

北方棲姫「ゼロ…置いてけ……」

提督「ゼロってゼロ戦か? ゼロ戦どころか紫電改二すら持ってきてないし」

北方棲姫「……(図鑑ペラペラ)烈風置いてけ……」

提督「いやわざわざ調べんでも」

〜〜〜〜〜〜

提督「さてと、あと一回かな」

艦娘戦闘中……


那智「……まだ動いてるな」

提督「仕留め損ねたか。まぁいい。もう一回やるまでだ」


艦娘戦闘中……すること十数回……


北方棲姫「……帰れ!! しつこい!!」

提督「俺だって帰りたいんだよさっさとおっ死ね!!」

このあと衣笠さんがキメてくれました
104 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/08/15(金) 20:09:04.26 ID:Lw8rjO6Lo
―― ??? ――

??「もうすぐ故郷に戻れるんだ…」

??「久しぶりに昔の服を着てみたけど…なんだか懐かしい気持ち」

??「…皆は、もういないけど…」

??「帰ったらお参りに行こうかな」

??「私は立派に成長しました、って」

??「今はもう引退した身だけど…」

??「―姉様がいたら褒めてもらえるかな…?」

??「……え、何、嵐…!? 早く帰らな…きゃ…あっ、嫌ぁぁぁぁぁぁ!!」
105 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/08/15(金) 20:09:50.44 ID:Lw8rjO6Lo
次回予告!!

「いよいよMI作戦ですね!!」
「期待してるところ悪いが、今回メンツから外す」
「えっ」

外される者!!

「私の艤装が届きました。MI作戦はお任せください」
「いや練度ないだろお前」

自らを過剰にアッピルする者!!

「ノコノコとまた来たのか……」
「初めてなんだが」
「私にとっては……初めてじゃない」

初めてじゃない宣言をする者!!!

「ここは……あの世?」
「ここが死人の世界に見えるのか?」

そして……

北太平洋殺伐海域 デス・フロム・アバヴ・ミッドウェイ #1

「大丈夫か心配になってきた。ネタ的に」
「海域攻略の心配しましょうよ!?」
106 : ◆jf7rnHhSH2 [saga]:2014/08/15(金) 20:10:52.89 ID:Lw8rjO6Lo
本当はE-6クリアできるかどうかが心配です
107 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/08/15(金) 20:19:57.08 ID:BRRCW+LAO
RJ『すまん……それ、ウチのゼロ戦や……』(マジな話北方の持ってるのはアリューでRJが出し捕獲された通称『アクタン・ゼロ』というゼロ戦)
108 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/08/15(金) 20:27:24.22 ID:2kfuXQOko
乙です
109 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/08/15(金) 20:59:48.61 ID:Lw8rjO6Lo
>>107
こういう小ネタを仕込んでくるから艦これっていいよね
110 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/08/15(金) 22:46:33.07 ID:s5IquPgX0
それゆえに一部では「あくたん」とかいう可愛らしい呼び名があったりするな>北方ちゃん
111 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/08/18(月) 19:16:08.38 ID:m5fPTLwdo
ほっぽちゃん対龍驤とか中間棲姫or空母棲姫対一航戦&二航戦とかやりたいけど、
それをやるとダイソン×2に太刀打ちできそうにないので出し惜しみしてしまう罠。
112 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/08/18(月) 22:44:38.48 ID:CW5QJHHlo
―― インターミッション・2 二人のユキカゼ ――

世界が長く続けば、こういうこともある。

そう思えば、何があっても驚かない。

大事なことは、それを許容できるかどうかである。
113 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/08/18(月) 22:45:51.43 ID:CW5QJHHlo
「ご注文は震電改ですか? イヤーッ!!」「ンアーッ!?」「ご注文は震電改ですか? イヤーッ!!」「ンアーッ!?」

アリューシャン列島、ダッチハーバーの急造泊地。提督一行はここを拠点とする北方棲姫を撃破し、AL作戦を成功させた。

「いい加減そのへんにしてあげたら? さすがに可哀想になってきたよ」

北方棲姫のマウントをとって殴り続けていた提督を隼鷹がとめる。

「こいつなんか戦闘機持ってただろ? 殴れば震電改が出るんじゃないか?」

「悪いけどそれ、ゼロ戦だよ。しっかし、アクタン・ゼロまで再現するとかホント、過去の怨霊かもしれないねぇ」

そう言って隼鷹は徳利から酒を注いでグイ、と呷る。

「まぁ敵の正体はどうでもいいんだ。震電改くれれば。で、住民受け入れの準備は整ったのか?」

「そうそう、それを伝えに来たんだ。受け入れや移送の警護準備も整ったよ。飛鷹のおかげで」

「お前も働けよ。まぁよし、ここらの安全確保は頼んだぞ。俺は支援艦隊とともに鎮守府に戻ってMI作戦だ」

「いよいよかぁ。勝算は?」

「あるかどうかじゃない。勝つ。それだけだ」

「言うねぇ」
114 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/08/18(月) 22:49:03.26 ID:CW5QJHHlo
ぷかぷか丸、作戦室。

決戦の支援艦隊には大和が来ていた。北方棲姫撃滅のために、演習で調子の上がっていた大和を呼びつけたのだ。

他にも、雪風、加賀、飛龍、霧島、島風が来ている。海を駆けるのが好きな島風を除いて、甲板や室内で思い思いに休憩している。

分厚い作戦資料を読んでいる提督に、大和が声をかける。

「提督、AL作戦成功おめでとうございます」

「大したこたぁない、といいたいところだが割と苦戦したからな。ありがとな。つーかやったのは衣笠たちだろう」

「彼女たちには出港前にねぎらいましたから。いよいよMI作戦ですね」

「ミッドウェーか……。本来なら大和と武蔵を前線に出して温存がクソだということを証明したかったがな……」

顔を顰めながら提督は作戦資料の横の小冊子を開く。

「がら空きにすれば攻めてくる、といったがどのくらい有り得るか説を補強したくてな。東急遠征の子らにちょっと偵察を頼んでたんだ」

「これが、その資料ですか」

資料内容には、MIから南西方面に、夜闇にまぎれて移動するワ級の船団の姿や海路などが記されていた。

「ここらへんは拠点が築きにくく、抑え切れてない海域だ。遠回りしてまで撮った長良たちには感謝しないとな」

「つまり、来るんですね?」

大和の問いかけに頷く提督。

「あぁ、ほぼ確実にな。それも、大量に資材を必要とする……すなわち、奴らの真の主力が、だ」
115 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/08/18(月) 22:50:57.99 ID:CW5QJHHlo
ジリリリリン。ジリリリリン。

黒電話式の通信機が鳴り響く。見た目黒電話なのは提督の趣味である。受話器をとり、通信をつなぐ。

『おぅっ』

「島風か。敵の潜水艦でも発見したか?」

『ちっがーう、じゃなくて。なんか女の子が浮いてるの』

「はい? この夏でも寒い北海に?」

『うん。ちょっと引き上げてみたけど、意識を失ってるみたい』

「他には?」

『何か私たちの艤装みたいなのつけてる』

「それで浮いてたって? ……その子連れてこっちまで戻って来い。全速力でだ」

『おぅっ!』

提督は受話器を放り投げた。チン、という音とともに受話器が元の位置に納まり通信が途切れる。

「大和、布団と暖房の準備。あと念のため艤装修理装置の起動。俺は救命準備を整えてくる」

「了解しました」

〜〜〜〜〜〜

甲板に出る頃には既に島風は戻っており、雪風が少女の背中を押して水を吐かせていた。

「全く早いもんだ。容態はどうだ?」

「水は大体吐かせました。意識は……ちょっと呻いてまた失っちゃいました」

「担架で運んだほうがいいだろうな」

ちら、と島風のほうに目をやると、少女の艤装と思しき物を立てかけていた。

「それはあとで簡易ドックに運んでおこう。艦娘のと一緒かどうかはわからんが妖精さんがナントカするだろ」

棒と布で即席の担架を作り、三人で少女を部屋まで運ぶ。

「服の着替えは……俺が脱がすわけにもいかんし、雪風頼む。サイズ的に駆逐艦娘の寝巻きで大丈夫だろ」
116 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/08/18(月) 22:52:48.13 ID:CW5QJHHlo
少女を布団に押し込みしばらくして。

「まったく、何者なんだ? 大本営から渡された資料に載ってる艦娘については、少なくとも見た目は全部把握しているがその誰とも違う」

一人ごちる提督。

「でも、なんだか雪風と同じ匂い……というか雰囲気がします」

「そうかぁ? 確かにあの艤装、陽炎型っぽいところがあったが」

「う、うぅ〜ん……」

「あ、目を覚ましそうです、しれぇ!」

布団の中の少女が身じろぎし、目を覚ます。きょときょと見回し、口を開く。

「ここは……あの世?」

「ここが死人の世界に見えるのか?」

「嵐に巻き込まれてさすがに死んだかなー、と思って」

てへへ、と少女は笑う。

「まぁ危うく死に掛けてたが」

はた、と何か気づいたような顔をする。

「……あれ、言葉が通じてる? 大東日の人?」

「大東日? 知らんな」

「えっ? じゃあ、ここは?」

「北方海域だよ。アリューシャンあたりから戻るとこだ。雪風、ちょっと地図をとってきてくれ」

「はい、しれぇ」

雪風が返事をして部屋を出る一方で、少女がびっくりしたような顔をしていた。

「ん、どうした? 雪風の名に何か心当たりでも?」

「心当たりというか、その……」

「ほれ、言ってみろ」

言葉を濁す少女にその先を促す。

「私の名前、いまは丹陽って言うんですが…」

今度は提督が目を丸くする番である。その言葉を引き継ぐように、

「元は雪風という名前でした、というんだろ?」

「は、はい。そうです!」

「……これはいったいどういうことだ……?」
117 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/08/18(月) 22:54:52.83 ID:CW5QJHHlo
あごを掻きながら思案しているところに、雪風が戻ってきた。

「しれぇ、地図をお持ちしました!」

「さんきゅ。おらよっと」

近くのテーブルの上に地図を広げ、北海の一点にピンを立てる。

「我々は今ここらを航海中だ。お前はどこら辺にいた?」

丹陽と名乗る少女にピンを渡す。少し思案した後、台湾近海にピンを立てる。

「この近くで航行してたんだけど、嵐に巻き込まれて……」

「……ちょっと待て」

「?」

「それが起きたのは、何年だ?」

「? 今何年かって事ですよね?」

少し間を置き、丹陽と提督が同時に口を開く。

「「1969年」」

しばしの沈黙。最初に口を開いたのは丹陽だった。

「な、何で訊いたんです?」

「今はとっくのとうに21世紀だからだよ」

「えっ!? 私、タイムスリップしちゃったんですか!?」

「時間軸だけならいいんだがな……。さっき大東日とか言ったか? この地図を見て心当たりのある国名はあるか?」

そう言われて丹陽は地図に目を通す。巻かれて見えていなかった西欧の部分も広げて確認していた。

「……ありません」

「だろうな。時間軸どころか空間もすっ飛ばされてるぞ。多分」

その言葉に目に見えて動揺する丹陽。

「ど、ど、ど、どうしよう!? 戻れないの!?」

「俺は知らん。あきらめろ。……と言いたい所だが一つだけ心当たりがある。とりあえず鎮守府に戻ってからだな」

〜〜〜〜〜

「そうだ、自己紹介がまだだったな。俺はここの鎮守府の提督だ。まぁ司令とかなんとかいろいろ呼ばれてるが提督でいいや」

地図の鎮守府のあたりを指差しながら語る。

「で、このちっこいのが雪風だ。そりゃ同じ雰囲気するわな。世界線が違えど同じ雪風なんだから」

びし、と敬礼をしていた雪風が目を丸くする。

「え、この子も雪風なんですか、しれぇ?」

「どうもそのようだ。が、両方雪風だと頭がおかしくなって死ぬので彼女は丹陽と呼ぼう」

「丹陽ちゃん、よろしくです」

「よろしくね、雪風」

そう言って二人は握手した。
118 : ◆jf7rnHhSH2 [saga]:2014/08/18(月) 23:00:38.33 ID:CW5QJHHlo
今日はここまで。えぇ、鋼鉄少女の雪風です。漫画になってるのがちょうどAL/MIまでなんだよなぁ

>>111
そもそも空母系統ではダブルダイソンに太刀打ち出来ないのでAL/MIで使ってもいいんじゃないかな(震え声)
119 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/08/18(月) 23:20:36.69 ID:BvhiKKeUo
乙です
120 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/08/19(火) 12:36:26.07 ID:9LdCtHt1O
乙です

北方ちゃんマウントしてフルボッコとかなんというオニチク…
121 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/08/19(火) 17:27:59.96 ID:cf3+vtfOo
乙です

ょぅじょに馬乗りとか提督さん犯罪臭すごいですね
122 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/08/19(火) 22:28:40.12 ID:Io7vssReo
その後、現在の世界情勢と艦娘について話し、大和たちに丹陽を紹介した。

「この方がこの世界の大和さん……」

丹陽は目を輝かせている。何か思うことがあるのだろう。

飛龍と顔を合わせたときは泣き出した。曰く、自分たちの師であり、ミッドウェーで雷撃処分を行ったとのこと。

「たしか介錯したのは巻雲だったはずだよな?」

「えぇ……その筈ですが」

「世界線が変わると細かい点も変わるのかねぇ」


程なくして、鎮守府に帰還。埠頭には大淀がフル艤装装備で待っていた。

「AL作戦成功、おめでとうございます。大本営から私の艤装が届きました。MI作戦はお任せください」

「いや練度ないだろお前」

「ふふ、このカタログスペックを見ても同じことが言えますか?」

自信満々に言う大淀から資料を受け取る。

「雷装低いな?」

「まぁもともと積んではいませんでしたから。それより改造後のスペックですよ」

「んん、搭載機数12の……4スロ!?」

「はい、今ならおまけに司令部施設までついてきます」

「ぐぬぬ、育てるしかないというのか……?」
123 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/08/19(火) 22:30:58.62 ID:Io7vssReo


太平洋殺伐海域 デス・フロム・アバヴ・ミッドウェイ #1


鎮守府、埠頭。アリューシャンに出向している艦娘を除き、全員集まっている。

「こんなにたくさん……ミッドウェー前みたい」

「そうだ。ミッドウェーだ」

丹陽の呟きに提督が首肯する。

「え、でも、ミッドウェーって……」

「そう、そこでの大敗が元になって戦況は一気に悪化したといわれている。まぁ勝った所でどっかで躓いてただろうという話もあるが」

だが、と提督は言葉を続ける。

「昔は昔、今は今だ。敗北した理由と原因を一つ一つ潰して行けば残るのは勝利のみ。ましてや練度も装備も違う」


提督は埠頭前に積んだドラム缶の上に載る。

「気をつけぇーい!! 休め。えー、これよりMI作戦のために連合艦隊を結成する。呼ばれた艦娘は前に出ること」

「いよいよMI作戦ですね……!!」

赤城が一番気合が入っている。だが悲しいかな。

「第一艦隊旗艦、比叡。随伴艦は金剛、利根、加賀、青龍、飛龍。第二艦隊旗艦、大淀、随伴艦は雪風、島風、ヴェールヌイ、摩耶、筑摩」

「!? なんで!? 私抜きナンデ!?」

赤城が思わず叫び声をあげる。

「赤城が入っていない理由だが……どうも空母3+αでルートを固定できるらしくてな。すまんな。後の作戦に出撃できると思うからそれまで我慢してくれ」

「うう……ぐすん」

しょぼくれる赤城。

「というわけで装備と心身整えておけぃ!! 解散!」
124 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/08/19(火) 22:39:11.51 ID:Io7vssReo
「そういえば旗艦は大和さんじゃないんですか?」

「確かに連合艦隊総旗艦にふさわしい風格と強さはあるんだが……こっちでやることが残ってるからな」

「???」

頭に疑問符を浮かべる丹陽。

「さて、次はお前についてだが猫吊るしは」

「不可能を可能にするこの猫吊るしにお任せあれ」

「うひゃ!?」

猫吊るしと呟いた瞬間どこからともなく白い猫を持つ少女が湧いてきた。

「客人が驚いてるではないかこのファッk……猫吊るし」

「なるほどなるほど要するにこの子が異世界から来たから元に戻す手はないかということですね」

「まだ何も言ってないがあってる」

相変わらずどこで情報を得たかわからないレベルで話が早い。

「この七つの海を統べるアンリ・マユと呼ばれたこの私にまっかせなさーい! 開発妖精ちょっと借りるね」

「アンリ・マユは確かゾロアスターかなんかの破壊神の名前だったと思うがどこのダークドメ」

突っ込みを入れたときには猫吊るしは既に去ったあとだった。

「……えーと、今の人は?」

「……俺にもよくわかってないが何かとにかくすごい。向こうは事情把握してるみたいだし、信じるしかない」

「それより呼びかけるとき何か言いかけたような」

「忘れなさい」
125 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/08/19(火) 22:42:32.46 ID:Io7vssReo
鎮守府、工廠。

先ほど呼ばれた艦娘が集まって装備の換装を行っている。

「ここで艦娘達の砲や艦載機を積むわけだ」

「ほへ〜……。ゼロ戦とか九九艦爆とか積むわけですね!」

その丹陽の言葉を打ち消すように提督は手を振る。

「甘い甘い。その程度ではこの先生きのこれない」

「じゃあ彗星とか……天山とか?」

「半分正解だな」

問答しながら三人の空母に近づく。

「あら、提督。その子が飛龍が話してた子ね。確かに、どことなく似た感じがするわ」

「よろしくねっ!」

「こ、こんにちはっ!」

初対面の加賀・蒼龍と挨拶を交わす。

「そうそう、AL出征組みに貸与していた艦載機返すぞ」

提督は懐から三機の艦載機を取り出す。

「蒼龍の江草彗星、飛龍の友永天山、そして加賀には現状最高の艦戦、烈風改」

「確かに受け取りました」

各々艦載機を受け取り、矢に変じて格納庫に仕舞いこむ。

「艦載機が、矢になっちゃいました?」

「あいつらの発艦はすごいぞー。明日から嫌って程見られるからな」


水上艦のほうへ目を向ける。そちらも大体準備が終わったようだ。

「そっちの準備は大体出来たか?」

「あぁ、あとは水偵と電探ぐらいだ」

摩耶が返事をする。

「向こうから回収してきた夜偵と水観だ。これを使え。あと駆逐用の電探もな。おーい、雪風」

雪風を呼び、頭部の22号電探を外し、22号改四に付け替える。見た目はそう変わらないものの、性能は段違いである。

「しれぇ、ありがとうございます!」

「んじゃ今度は島風だな」

「おうっ」

島風に33号電探を取り付けてると、丹陽が声をかけてきた。

「こっちの世界の私…雪風は活躍してるのかな?」

「そりゃなぁ? 一大決戦の最前線に出して恥じぬレベルだし。な、雪風?」

「もちろんです! 明日はいいとこ見せちゃいます!」
126 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/08/19(火) 22:46:11.74 ID:Io7vssReo
翌朝!! 北太平洋!! ミッドウェー付近!!

「まさか空母型のぷかぷか丸を作ってあったとはな……」

猫吊るしがいつの間にか用意した連合艦隊用母艦、ぷかぷか丸改二。

二艦隊が存分に休めるよう部屋の数も倍以上に拡張されている。

『司令! これより敵領海内に入ります!! 出撃命令を!』

比叡からの通信。全員準備は万全である。

「おーけい。連合艦隊、出撃せよ!!」

『気合! 入れて!! 行きます!!!』

「敵機動部隊は輪形陣にて凌げ。目標は敵主力空母、発見し次第戦闘隊形をとり、撃滅せよ!」


「おっ、敵機動部隊と交戦するぞ」

「あれが深海棲艦……」

ヲ級が艦載機を飛ばしてくる。アリューシャンで見かけた新型だ。

「な、何あの白いの!?」

「連中の新型艦載機だ。今までのとは比べモンにならん。だが……」

時を同じくして、加賀たちが矢を放つ。一の矢、二の矢、三の矢。

放たれた矢は艦載機に変じ、敵艦載機を撃ち落していく。

「まだ、制空権を奪われるほどではない」

容赦ない爆撃に随伴艦を次々と沈められ、敵艦隊はすごすごと撤退していく。

『第一、第二艦隊とも損傷軽微。まだいけます!』

「よし、敵主力はミッドウェー近辺にいるはずだ。索敵を怠るな」

『こちら加賀、敵主力をミッドウェー北にて発見』

「……ミッドウェーの近くを通ることになるな。島からの艦載機を警戒せよ!」

『了解』
127 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/08/19(火) 22:50:47.48 ID:Io7vssReo
ミッドウェー島付近

「あれが、ミッドウェー……」

甲板で島を見ていた丹陽が震えながら声を絞り出す。

島周辺は紅くて昏いオーラが漂っている。強力な深海棲艦が居る証拠である。

慣れていない者にとってはそれだけで畏れを抱き、最終的に発狂するとまで言われている。

確たる証拠はないものの、戦争の傷痕が具体的な形を成し人類に牙を剥いている、といわれる所以である。

『……ミッドウェーのほうから通信が入っています! つなぎますか?』

「よし、比叡。繋げ」

ザザッ、という雑音のあと、幽鬼の如き女性の声が通信機から響いてきた。

『ノコノコと、また来たのか……』

「俺はここらへん来るのは初めてなんだが」

『私にとっては……初めてじゃない。そして、あいつ等も……』

「加賀たちのことか」

『……? 一隻、足りないようだな……?』

「奥の手は最後までとっておくもんだ」

『出し惜しみして慢心して……沈め』

その言葉を最後に通信が途切れる。

「敵艦載機、来るぞ! 構いすぎるな!」
128 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/08/19(火) 22:52:33.73 ID:Io7vssReo
『何とか凌ぎきりました。まだ新型艦載機は全艦には配備されてないようですね』

「だが敵主力には配備されているだろう。気を抜くなよ」

『こちら飛龍、敵主力確認しました! 現在接近中!』

「おーし、全艦、戦闘隊形を取れ!!」

敵主力に近づく。敵の輪形陣中央に、空母型艤装の上に乗っている、女性の姿があった。

「こいつが、空母棲鬼……!!」

「空気がぴりぴりしてる……」

飛び交う艦載機。投下される爆弾や魚雷。だが互いに致命打に至ることはない。

『航空優勢です。あの艦載機量はさすがの鬼クラスですね』

淡々と通信を送る加賀。

大淀率いる第二艦隊が砲撃と魚雷で露払いを行い、比叡たち第一艦隊にて半壊した艦隊に止めを刺す。わかりやすい戦術である。

『気合! 入れて! 行きます!!』『全砲門……Fire!!』

金剛姉妹の砲撃が敵空母や戦艦を次々と打ち抜く。

「金剛型って……35.6cmだったような……小さくなってるとはいえあの威力って……」

感嘆のため息を漏らす丹陽。

「まぁ大和の46cm砲積んであるからな」

「えっ」

「さすがに本人ほどの火力は出ないがそこらの戦艦くらいなら持ってけるからな。だが……」

海の向こうを見やる。空母棲鬼は次々と艦載機からの爆弾や艦砲射撃を浴びているが、案外けろりとしている。

「嘘でしょ……?」

「鬼や姫クラスは、バカみたいに固いんだよ。こんなもんに背後から襲われたら速攻全滅だ」

「あんなの、どうやって倒すの?」

「闇夜に乗じた、至近からの砲雷撃戦」

丹陽への疑問に答えると同時に、空が夜の帳に包まれる。

「な、何!? さっきまでお日様出てたよね!?」

「連中の煙幕みたいなもんだ」

慌てることなく提督は通信機を取る。

「第二艦隊、旗艦大淀および各艦に告ぐ。敵を追撃し、確実に止めを刺せ」

『了解しました』

通信終了と同時に摩耶から夜偵が飛ぶ。逃げる鬼を六隻が確実に追い詰めていく。もはや鬼の逆転した鬼ごっこ。

「何度でも、沈んで、いきなさい……!」

空母棲鬼は悪あがきとばかりに残りの艦載機を飛ばすが、水柱を上げるのみ。

「沈むわけには!」

雪風の10cm高角砲が火を吹く。

「行きません!!」

返す刀でもう一撃。

バイタルパートを撃ち抜かれた空母棲鬼は大爆発を起こし、深い海の底へと沈んでいった。
129 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/08/19(火) 22:54:10.61 ID:Io7vssReo
次回予告!!

「今度こそ私の出番ですね!!」
「旗艦はあきつ丸だ。やっぱり出番はないぞ」
「あっ、あっ、あっ」
「……へっ!? 自分でありますか!?」

陸軍に出番を奪われる艦娘!!

「島風、雪風をつれて戻るんだ!」
「おうっ!」

「あれ、提督? ミッドウェーは?」
「羅針盤に邪魔された」

無慈悲な羅針盤!!

「この日のためにカタパルトを修理したのじゃ!」
「でもそれ三式弾だよね」

陸上特効!!

北太平洋殺伐海域 デス・フロム・アバヴ・ミッドウェイ #2 〜ライズ・オブ・ミッドウェイ・プリンセス〜

「あれ、あきつ丸MVP?」
「第二艦隊が活躍すると第一艦隊は自動的に旗艦MVPになる仕様であります」
「わけがわからないよ」
130 : ◆jf7rnHhSH2 [saga]:2014/08/19(火) 22:57:01.32 ID:Io7vssReo
なんか小ネタ考えてる時より筆がのるなぁ……実体験だからか

>>120-121
三式弾積んだ重巡を的確に大破させてくるほっぽちゃんのほうが鬼畜で犯罪的(マグロ目)
131 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/08/19(火) 23:17:09.36 ID:tleXgFTAO
中間&空母棲姫は深海化一航戦という噂がある→よーく台詞聞いてみよう
132 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/08/19(火) 23:37:53.46 ID:c5nhf+exo
乙です
133 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/08/20(水) 15:38:13.03 ID:uRI4pVS3o
乙ー

中間さんと空母棲姫は末期の時に一瞬声から深海エフェクトが外れるんだよな……
134 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/08/20(水) 22:44:40.73 ID:bpKRnVxWo
鎮守府、埠頭。

「敵主力空母は我が連合艦隊の働きにより撃滅した。これで心置きなくミッドウェーを攻め落とせる。そこで、面子を入れ替える」

「今度こそ私の出番ですね!!」

期待を胸に拳を握る赤城。しかし……

「摩耶と入れ替えであきつ丸。ちなみに第一艦隊旗艦」

「……へっ、自分でありますか!?」

思っても見ない展開に驚くあきつ丸。

「あっ、あっ、あっ……」

その横で赤城は瀕死!!

「この作戦は強襲揚陸が必要になる作戦だからな」

「……本当の理由は何でありますか?」

ちらり、と倒れた赤城に目をやった後あきつ丸が核心を問うた。

「最初の羅針盤固定」

「羅針盤は強敵であります……」

納得してうなずくあきつ丸。

「一航戦の誇り、こんなところで失うわけには……」

その横で赤城は瀕死!!
135 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/08/20(水) 22:48:24.65 ID:bpKRnVxWo


北太平洋殺伐海域 デス・フロム・アバヴ・ミッドウェイ #2 〜ライズ・オブ・ミッドウェイ・プリンセス〜


ミッドウェー近海、ぷかぷか丸改二。

「さて、やるべきことは簡単だ。島まで近づいたのち随伴の要塞などを掃討し、ありったけの三式弾をあのウィキペディア姫にぶち込む。それだけだ。総員、出撃!」

12名の精鋭が次々と海に飛び出す。

「ま、何とかなるだろ」

丹陽が提督の背中をつつく。

「あの……」

「ん、なんだ?」

「そういえば、何で私も付いていってるんでしょう?」

当然の疑問である。

「この作戦、誰もが知ってるとはいえ軍機聞いた者をほったらかすほどうちのセキュリティ体制甘くないよ?」

「えっ」

「悲しいけど、これ戦争なのよね。向こうへの外交ルートないから開戦するとかの手続きとってないけど」

鎮守府は一応軍組織の一部ということにはなっている。裁量権は割と広いが。

「というわけで軍機を知ってしまった貴方には目の届くところにいてもらったほうが都合が良いのだ」

「ええ……」

「勝手にうろついて深海棲艦に撃ち殺された、とか洒落にならないしねぇ。ま、艦内施設使い放題だしゆっくりしていってね!」
136 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/08/20(水) 22:49:07.72 ID:bpKRnVxWo
あきつ丸から通信が入る。

『敵潜水艦を発見! であります!』

「対潜陣形だな」

『了解であります! 各位、対潜陣形用意!』

「あいつも板についてきてるなぁ……」

通信機を下ろし、遠眼鏡で敵艦隊を見る。

「んん? 金色の……ソ級!? もう完成していたのかフラソ! あっ雪風危ない」

程なくして通信機が鳴る。

『雪風殿が大破したであります! 随伴艦をつけての帰投、意見具申するであります!』

「駆逐は他にヴェルと島風だったな。島風は無事か?」

『問題ないようであります』

「じゃあ島風、雪風をつれて戻るんだ!」

『おうっ!』

〜〜〜〜〜

「じれ゙ぇ゙、ごべん゙な゙ざい゙……」

島風に肩を借りて戻ってきた雪風は開口一番、泣きながら謝った。

「いや、謝ることはない。無事でよかった」

小柄な体をぎゅう、と抱きしめる。

「まずはドック入って休憩だ。島風、調子はどうだ?」

「傷とかは全然平気だけど、疲れたぁ……」

「弾と燃料補充したらしばらく体やすめとけ。相手はミッドウェーだ。そう簡単に攻略できるモンでもない」

「はーい……」

ふらふらと自室に戻る島風。
137 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/08/20(水) 22:50:49.61 ID:bpKRnVxWo
「激戦ね……」

呟く丹陽。

「雪風は被弾のほとんどない幸運艦として有名だが深海棲艦はそんなこと知ったこっちゃないとばかりに当ててくるからな……」

「私もほとんど当たった覚えないけど……」

「もし海に出ようものなら連中は遠慮なく当ててくるだろうな。

 オカルト方面の話になるが、占いや風水の見地から深海棲艦を調べたとか言う資料があって、強力な深海棲艦は運がいいらしい。豪運すらひっくり返すほどにな」

「へぇ……」

「まぁそれでも俺達は勝ってるし、どこまで信じていいものやら」

肩をすくめて話を切った所で通信機が再び鳴る。

「敵艦隊に遭遇したか?」

『海流に流されてミッドウェーの北東沖まで出てしまったであります。敵機動部隊が手ぐすね引いて待っているであります』

「……そいつら捌いて撤退せよ」

チン、と受話器を下ろす。

「皆が帰投したら俺も休もう……」


自室に戻るために廊下を歩いていると島風と遭遇した。

「あれ、提督? ミッドウェーは?」

「羅針盤に邪魔された」

「おうっ……」
138 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/08/20(水) 22:52:31.89 ID:bpKRnVxWo
休憩してしばし後。艦隊は防衛ラインを突破し、島の目の前までたどり着いた。

「誘爆して……沈んでいけ……」

「よーし、その言葉、熨斗つけて返してやろう!! 全艦隊、突撃ぃ!!」

「この日のためにカタパルトを修理したのじゃ!」

自信満々の利根。

「でもそれ三式弾だよね」

「着弾観測に使うのじゃ……、ん、あれ、晴嵐からの通信が聞き取りづらいぞ?」

「おいぃ!?」


「さて、あきつ丸は暇してないかn……あれ」

第一艦隊の旗艦のいるべき位置に彼女の姿はなかった。

戦場を見回すと、中間棲姫の懐までもぐりこみ、姫本体に向かってシャベルを振り下ろしていた!!

「えいっ、やぁっ、こなくそっであります!!」

意外と効いている様だ。

「Hey!! 三式弾いくよ! あきつ丸、離れてクダサーイ!」

ヒット・アンド・アウェイによる容赦ない攻撃が続く。

「変わらない……限り……!!」

「悪いが、俺らは変わったんでね。昔の怨み持って愚痴愚痴言い続けるお前らに勝ち目など、ない!!」

利根の三式弾が、中間棲姫の艤装と身体を焼き尽くす。

「そんな……私が……堕ちると、言うの…?」

その一言が、中間棲姫の最期の言葉であった。

〜〜〜〜〜〜

同時刻鎮守府、一航戦の部屋

「!!」

ふて寝をしていた赤城が何かを感じて目を覚ます。

頬に手を当てると、頬が濡れているのを感じる。

「……どうして、かしら」
139 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/08/20(水) 22:53:23.17 ID:bpKRnVxWo
次回予告!!

「赤城、今こそお前の出番だ」
「本当ですか!?」

ついに一航戦、二航戦揃い踏み!!

「夜戦か……」
「南側ぐるりと回れば避けられそうですよ」

待ち伏せの回避!!

「火の塊となって……沈んでしまえ!!」
「それはこっちの台詞だ!!」

増派部隊との決戦!!

北太平洋殺伐海域 デス・フロム・アバヴ・ミッドウェイ #3 〜ナグモ・サンダーボルト〜

「しれぇ↑」
「しれー↓」
「あぁ脳みそがとろける……」
140 : ◆jf7rnHhSH2 [saga]:2014/08/20(水) 22:55:34.39 ID:bpKRnVxWo
>>133
艦娘が倒すことで浄化される説があるよなぁ……
141 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/08/20(水) 23:01:53.26 ID:bpKRnVxWo
そういえばインターミッション飛ばしてしまった
丹陽の正規空母の訓練見学というネタならあるが

なんか安価下でネタ募集(時間軸は多少前後してもおっけーね)
142 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/08/20(水) 23:02:07.69 ID:0YOXsHueo
乙です
143 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/08/20(水) 23:12:36.80 ID:pP1g83AAO
デカブリスト(ヴェールヌイが練習艦になったやつ)呼ぶか
144 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/08/20(水) 23:55:04.54 ID:HK8uBwlEo
乙です
遂に暗黒面に堕ちた加賀さん……じゃねぇ空母棲姫との決戦か。

AL/MI攻略中にボスに狙われやすかった船のエピソード希望。
うちはE-3で空母棲鬼が執拗に赤加賀を狙ってきたんだが。
145 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/08/21(木) 00:41:27.64 ID:k5n7x56K0
乙です

あぁ、あきつレップーケンが炸裂してしまったか…
146 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/08/21(木) 06:16:03.03 ID:EWTQI7I3o
>>143
デカブリストでひとつ行きますか(思っているようにはならないかもしれないが)

>>144
狙われの偏りなら、ないこともなかったなぁ。後々ネタにするかも
147 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/08/21(木) 12:22:03.20 ID:e8wbU4g30
ALで飛鷹がやたら狙われてたな
148 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/08/21(木) 22:54:51.72 ID:EWTQI7I3o
―― インターミッション・12月の革命者 ――

ぷかぷか丸改二、飛行甲板。今はミッドウェーにて停泊している。

「さて、ミッドウェー確保、と。敵は奪還しに来るかな。こっちの主力の釘付けのために」

東の水平線を眺めながら提督は一人ごちる。その時、後ろから声がかかる。

「司令官」

「どうした、ヴェル」

「丹陽は、その、別世界の雪風なんだよね」

「まぁ彼女が嘘ついてる様子も理由もないし、発言内容からするとそうっぽいし、何よりあのファッキンスカム猫吊るしビッチが一目見ただけでわかったようだしな」

「えげつなく罵る割には猫吊るしの言うことは信用してるんだね」

その問いに提督はふん、と鼻を鳴らす。

「大事なこと抜かしたり理不尽なこと言ったり訳わからなかったりはするが嘘吐きではないからな。で、それがどうした」

「別世界の私も、こっちに紛れ込んでくることがあるのかな、ってふと思ったのさ」

「そうかもなぁ。有り得ないとは言い切れないなぁ」

「呼びました?」

突如割り込んでくる第三の声。猫吊るしである。

「……鎮守府で転移装置の開発してたんじゃなかったのか。いつの間に乗り込んでたんだ」

「たかだか4000キロちょい程度ですしこの程度私一人なら造作もないことですよ」

相変わらず無茶苦茶なことを言う猫吊るし。だが実際ポータルで作戦海域近海まで行き来しているので信じられないとはいえない。

「あと響には悪いけど可能性は低いかなぁと思うんですよ。別の世界っていうのは人々の思いから生まれるわけでそれをいえばこの世界もそうといえるけど
 こう別世界を渡るには人々の思いが重要でとにかくソ連に渡った後の響の情報が少なくて」

聞かれもしないのにべらべら喋り続ける猫吊るし。

「ヴェル、行こうか。そろそろ基地のテレビ電話の準備が整ったはずだ。暁たちと話せるだろう」

「今ならライブチャットと言った方がいいんじゃないかな、司令官」

そそくさとその場を去る二人。残された猫吊るし。

「まぁ要するに別世界の大和が宇宙戦艦とかになって紛れ込んでくることも十分ありうるわけです。……あれ、いない」
149 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/08/21(木) 22:56:00.71 ID:EWTQI7I3o
鎮守府空母寮、一航戦の部屋。

ここにいるのは赤城のみ。加賀はミッドウェーに出航中。

その赤城は虚ろな目をして机に突っ伏している。

一航戦の誇りとはなんだったのか。ピーコック島攻略の栄光はいまや昔。

編成の都合で置いてけぼりである。

……だが訓練なくして前線を張ることはできない。

体を起こして背を伸ばし、装備を整え、扉を開く。

「よぉ」

そこには提督が立っていた。

「迎えに来たぜ。赤城、今こそお前の出番だ」

「本当ですか!?」

「当然だ!」

「南雲機動部隊、出撃いたします!!」
150 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/08/21(木) 22:57:48.51 ID:EWTQI7I3o


北太平洋殺伐海域 デス・フロム・アバヴ・ミッドウェイ #3 〜ナグモ・サンダーボルト〜


ミッドウェー急造泊地。加賀が東の空を見つめている。彩雲を飛ばして偵察をしているのだろう。

「よし、赤城を連れて戻った。ポータル便利すぎでしょう?」

「おかえりなさい。そのポータル、制約も多いですけどね」

加賀が振り向き、言葉を返す。

鎮守府付近としかつながらない、行き先に装置を用意する、など不便な点もあるが、この技術により迅速な行動が取れる。

「それで加賀、敵部隊の様子はどうだ?」

「そうね。ミッドウェー東に布陣しているわ。ちょっと地図をとってもらえるかしら?」

ミッドウェー近海の地図を広げる。

「敵主力がここ。それと最短ルートに暗夜煙幕を張った水上打撃部隊が待ち伏せているわ」

「夜戦か……だるいねぇ」

川内がここにいたら猛烈な抗議を受けたことだろう。

「加賀さん、遠回りは出来ないかしら? 南側ぐるりと回れば避けられそうですよ」

赤城が打撃部隊を避けるように南側に弧を描く。

「敵もそれを考えて外周には機動部隊を張っているわ。それと……」

「それと?」

「近海に多数の潜水艦部隊を張り巡らせているようね。まずはここを突破しないと」

「ふむ……」

「どうします、提督?」

「中央ルートは避けて南から攻めよう。お前たちなら並大抵の機動部隊は大した被害なしに追い散らせるはずだ」
151 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/08/21(木) 22:58:21.47 ID:EWTQI7I3o
ミッドウェー東。

「うーん、敵潜水艦は何か数集まると雷撃がへちょくなるんだよなぁ。我が水雷戦隊の敵ではない」

『こちら比叡。敵潜水艦隊、突破しました! 進撃しますか?』

「戻ろう。この海流だと敵の待ち伏せに遭遇するだろう」

『なんか気勢削がれますね……』

「意気揚々と出て魚雷喰らって大破するよりはマシだろう」

『了解しました……』

〜〜〜〜〜〜

「よしよし、あれが敵主力か……」

水平線の先に見える、ひときわ目立つ深海棲艦。遠くからでもわかるオーラ。ボロボロになった服と半壊した艤装。空母棲姫。

「あれって……ミッドウェーを攻める前に沈めたはずじゃあ……?」

丹陽が震え声で訊ねる。

「あぁ、確かにな。だが連中は再生力にも定評があるうえ、余計なものをパージしたぶん復活した今のほうが強いといえるだろう」

連合艦隊が接敵準備に入る。提督は通信機を取り、吼える。

「各位、準備はいいかぁ!? 戦闘隊形、全艦隊、突撃ぃ!!」

『敵艦載機、来ます! 第一次攻撃隊、発艦始め!!」

激しい航空戦が繰り広げられる。敵の白い艦載機は、母艦の半壊した滑走路を無視して次々と飛び出してくる。

「火の塊となって……沈んでしまえ!!」

『頭にきました』

「どうした加賀、被弾したか?」

『いえ、嫌な事思い出させられたので』

加賀はかつてミッドウェーの折に爆撃を喰らい、艦の大部分が炎上した末に沈没したという。

「昔は昔だ。今とは違う。どっちが血だるまに、いや火だるまになるか思い知らせてやれぃ!!」
152 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/08/21(木) 23:01:32.28 ID:EWTQI7I3o
とは言うものの、敵もさるもの。

『飛行甲板に直撃。そんな……馬鹿な』

『やられたっ…誘爆を防いで!』

「加賀に飛龍大破……くそ、艦載機の練度がフラヲ連中とは比べ物にならんな」

「ひっ、飛龍先生が!」

うろたえる丹陽。

提督は宥めるように彼女の頭を撫でる。

「大丈夫だ。赤城と蒼龍がカバーに入ってるし。……やはり決着は夜戦か。第二艦隊、追撃せよ!!」

魚雷と砲弾の雨あられ。

程なくして、空母棲姫は炎の中に消えていった。

「静かな…気持ちに…そうか…だから私は……」


ぷかぷか丸改二、司令室。帰還した艦娘から戦況の報告を受ける。

「やりました……けほっ」

「皆、よくやってくれた。これで敵もミッドウェーに手出しは出来まい。今はゆっくり休め」

ふと、加賀の顔を見ると、目から一筋の涙が流れている。

「加賀、泣いてるようだがどこか痛むのか?」

「いえ、そんなはずは」

いいながら目元を手の甲で拭う。確かに涙の跡が付いている。

「……なんででしょう。空母棲姫が沈んでいくとき、ちょっと心が痛みましたが泣くほどでは……」

(やはり、沈んだ艦の怨念が形をとったものなのか……?)
153 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/08/21(木) 23:02:26.27 ID:EWTQI7I3o
次回予告!!

「私、何も恩返しできてません……」
「別に気にすることはないぞ」

MI作戦の成功。それが地獄への門の鍵。

「敵艦隊、来襲! 深海棲艦が七分、海が三分!」
「警官の銃はニューナンブ、ってかぁ?」

主力不在を狙う敵艦隊!!

「ついに艦隊決戦か!! 胸が熱くなるな!!」
「敵艦隊、ロストしました」

史上最大の艦隊決戦!!

「大和、武蔵、大鳳、翔鶴、瑞鶴、そして旗艦は……」
「えっ、大和さんが旗艦じゃないんですか!?」

ついに動き出す大和型。そして……

「あと少し、力があれば……!!」
「武蔵よ、力が、欲しいか……!?」

武蔵の闇堕ち……!?

「私……また逝くのね…」
「総員、飛行甲板…」
「翔鶴、瑞鶴ー!!」

五航戦の壊滅……!?

 ディープスレイヤー
「深海殺しの銛、また使うことになるだろうな……」

地獄の釜の蓋が、今、開く!!


2014 Summer AL/MI Operation Final Chapter ホンド・ヘル・オン・アース 〜キリング・ウェル・イズ・ザ・ベスト・リヴェンジ〜


「分身する戦艦棲姫の心臓。これをとってきてください」
「何を言ってるんだお前は」
154 : ◆jf7rnHhSH2 [saga]:2014/08/21(木) 23:03:59.38 ID:EWTQI7I3o
果たして提督はE-6を攻略できるのか!? 乞うご期待(棒読み)
155 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/08/22(金) 22:16:54.44 ID:GEN9HnKmo
―― インターミッション4・鎮守府の空母寮にて ――

時は遡り、MI作戦突入前。提督と雪風は、丹陽を連れて鎮守府内の『旅行』を行っていた。

鎮守府、空母寮裏にて。

「空母道場……?」

丹陽の疑問に提督が答える。

「空母は特殊だからな。発着艦の動作とかをここでみっちりと訓練するわけだ。」

そう言って提督は引き戸を蹴り開ける。

「邪魔するぜー」

ざっと道場を見回す。

「一、二、五航戦に大鳳、全員揃ってるのか」

「えぇ。最終調整中です」

そう言って加賀は弓を引き、矢を放った。ビィン、と響く弦の音。その矢は、的の中心を射抜いていた。

「お見事」

ぱちぱちと手を叩き加賀をねぎらう。

「私はこの通り万全ですが、赤城さんが……」

そう言われて赤城のほうに目をやる。椅子に座って休憩中かと思ったが、よく見ると目が死んでいた。

「あかんこれ」
156 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/08/22(金) 22:17:33.10 ID:GEN9HnKmo
一方、二航戦。丹陽は飛龍に懐いていた。かつて元の世界で師事していたことと関係があるのだろう。

「艦載機、矢になっちゃったけど飛龍先生はどうやって発艦してるの?」

「そうね……、実際飛ばすとこ見たほうが早いか。蒼龍、クレー射撃準備、5発分お願い」

「おっけー。ちょっと待ってね」

飛龍の頼みで蒼龍が手元の装置を操作する。

飛龍は烈風の翼を模した矢羽を持つ矢を手に取り、弓を引く。

蒼龍がボタンを押す。風切り音とともに的となる皿が空を舞う。

矢が弓引く手から放たれ、虚空で数機の烈風へと変じる。

交錯したあと、皿は全てバラバラに砕け、烈風は悠々と飛龍の構えた甲板へと帰還し、再び矢に戻る。

「ひー、ふー、みー、しー、ご。よし、全機帰還、と」

「すごーい!!」

「加賀さんとかもっとすごいよ? 私も負けてられないけど」

矢を矢筒にしまい、丹陽に笑いかける。

「今度は私がやろうかな。飛龍、お願いー」

「はーい」
157 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/08/22(金) 22:18:28.77 ID:GEN9HnKmo
五航戦&大鳳。彼女らは、速射の練習を行っていた。

次々と起き上がる的に矢が刺さっていく。図星、とまでは行かないが、外した矢は見受けられない。

「ふぇぇ……いつ見てもすごいです…」

雪風が驚嘆のため息を漏らす。

矢を一通り撃ち終え、鶴姉妹は残心し、大鳳は甲板からカートリッジを取り出し、ボウガンにリロードする。

「提督さんの言う通りなら、敵を近づけさせるわけには行かないもんね」

矢を再び補充しながら瑞鶴が言う。

「こちらの防衛は私たちと、大和さんたちにお任せください」

ガチャリ、とカートリッジをセットした大鳳が後に続く。

「雪風ちゃん、提督のこと頼みましたよ?」

翔鶴はそう言いながら雪風の頭を撫でる。

「はい! 雪風がお守りします!」

五航戦の二人は再び矢を補充し、弓を構える。

「なんか敵空母が新しい艦載機を積んできたみたいだけど、昔とは違う。練度も、艦載機も十二分にある。今度は負けないわ!」

瑞鶴のその宣言とともに、一射目が的のど真ん中に叩き込まれた。


いずれもやる気充分、十二分。だがしかし、来襲したのは予想をはるかに上回る恐ろしい敵だった……!!
158 : ◆jf7rnHhSH2 [saga]:2014/08/22(金) 22:21:06.58 ID:GEN9HnKmo
まだ最終話が書けていないのです!
159 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/08/22(金) 23:10:15.59 ID:r5RYgeC9o
乙です
160 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/08/22(金) 23:44:50.21 ID:YQBBZvKr0
空母群の練度キチガイすぎワロタ
161 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/08/24(日) 01:03:28.64 ID:ysKagPwlo
乙です
日付が変わる前からE-6攻め始めたけどアレどうすりゃ良いんだ
大和型いないし
162 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/08/24(日) 02:26:06.21 ID:s5YbATUw0
なければつくればいいのよ!って団長が言ってた
163 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/08/24(日) 15:26:08.89 ID:6ZIacr0AO
前半は航巡・戦・戦・空・軽空・軽空(筑摩長門陸奥大鳳ちとちよ)

で削りはあんまり問題なかったな

後半からは航巡・戦・戦・雷・軽空・軽空(筑摩大和武蔵北上ちとちよ)でさっくさく

道中ちとちよにだけダメコン積んでたが消費は3つのみ

嫁艦132レベルの北上さまがラストダンスも一撃で落としてくれたぜ♪
164 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage saga]:2014/08/24(日) 20:45:13.63 ID:Lz5NMZJS0
キラ付だっ!とにかくキラ付けをするんだっ!!

いやほんとマジで
165 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/08/24(日) 22:08:51.89 ID:Ee5wX6MS0
ラストダンスがラストにならない時は、

出撃前に「愛してるぜ、ベイビー!」って叫べは上手くいくよ
166 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/08/24(日) 23:03:11.14 ID:eWsYCmbTo
―― インターミッション・寝床 ――

これはMI作戦前のお話。二人の雪風を連れての旅行も、そろそろおしまいである。

「そして、ここが執務室だ」

ドアを開けると、執務机。

その後ろには『深海棲艦死すべし慈悲はない』『つぎも許せない』『きるぜむおーる』などと威圧的な字体で書かれた掛け軸が吊ってあった。

「しれぇ、これって……」

「今回の心意気を示すために一筆とったんだ。いいだろう」

雪風に問われてドヤ顔する提督。

「提督さんっていつもこんな感じなの?」

「しれぇ、たまに突拍子もない事しますからね……」


「うーむ、しかしどうしたものやら」

自分の椅子に座り、考え事をする提督。

「どうしたんですか、しれぇ?」

「いや、何。丹陽の寝床をどうするかと思ってな」

そう言って窓から艦娘寮を見やる。新規着任艦娘のために現在絶賛大規模改築中である。

「向こうはあの通り改築中だしな。……そうだ」

何を思いついたか提督は押入れを開け何かを取り出す。

「しれぇ、それは……」

「煎餅布団だ。大きめだし雪風たち二人入るには十分だろ」

「しれぇはどこで休むんですか?」

「ぷかぷか丸にハンモック吊って寝るさ。まぁ風呂は入渠ドック使ってくれや」

手をふりふり、執務室から出て行く提督。

「雪風、あとは任せたぞ〜」

「あっ、しれぇ……」

バタム、と閉まる扉。

「しれぇなりに気を使ったんでしょうけど、雪風、ちょっと寂しいです……」


夜も更け、煎餅布団の中。寝間着については雪風のを借り受けた。

「いよいよ明日からミッドウェーです……」

「ミッドウェーって……その……」

「そうです。深海棲艦は何かに惹かれるようにあの戦いの主要な戦地を拠点にしてきてます。雪風は、護れなかった皆のことを思うと、心苦しいです…」

涙目になる雪風を丹陽は優しく抱きしめる。

「こっちの世界に迷い込んじゃった私が言うのも何だけど、今度こそ護れればいいんじゃないかな?」

「……うん」

ぐしゅ、と一泣きしたあと、雪風は丹陽の胸に顔を埋めた。

〜〜〜〜〜

「へぶしゅ」

一方の提督。ハンモックの上で星空を見上げながらつぶやく。

「……ミッドウェーか。ハ! 深海棲艦の連中が歴史を再現しようというなら、それを蹂躙するまでよ!!」
167 : ◆jf7rnHhSH2 [saga]:2014/08/24(日) 23:05:22.57 ID:eWsYCmbTo
>>160
まぁ80超えたらこんなもんじゃないですかね(震え声)

>>164
キラ付けは決戦支援艦隊の旗艦駆逐だけでいいのよ。いやマジで

明日かあさってあたり最終話投下します
168 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [sage]:2014/08/25(月) 00:39:44.16 ID:X+vgIiJg0
りょ
キラ付けは今まで一回もしたことないなぁ、キラ付けに空母連れて行ったらダメなのかな
169 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/08/25(月) 00:47:36.18 ID:b8SOPtZj0
まるゆがいるならまるゆ連れて行くのです
1-1なら魚雷だけでしかダメ食らわないぞ
170 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/08/25(月) 07:18:33.60 ID:B91T6H4gO
キルナイン深海棲艦!
171 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/08/25(月) 09:16:52.20 ID:YoOyojyBo
乙です
172 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/08/25(月) 22:47:59.97 ID:F4nO+DiKo
ミッドウェー臨時司令部執務室。

敵増援部隊は壊滅した。ミッドウェー確保は成った。

「だが、銃後が大事なのだ。ハワイなどへの物資の輸送、北太平洋海域の哨戒、取り戻した拠点の引渡し……。

 そもそも二箇所も深海棲艦に占拠されてんじゃねーよメリケンめブツブツ」

うだうだ文句を言いながらも書類にサインをしていく提督。

「しれぇ。お茶入りました」

「あんがとよ、雪風。こっちも、書類書き終わったところだ」

湯飲みを受け取り茶を啜る。

「しれぇは……鎮守府へ戻っちゃうんですか?」

「あぁ。まだひと悶着あるはずだしな。……心配すんな。ちゃっちゃと片付けて迎えに戻るさ」

「しれぇ、行く前に雪風を抱っこしてください」

「お安い御用だ。よっと」

雪風を軽々と抱き上げる提督。

「幸運の女神のキスです!」

持ち上げられた雪風はその状態から提督に抱きつき、口付けをした。

「んんっ」

その時、丹陽が司令室に入ってきた。

「提督さん、いつごろ出発でs……!?」

結果思いっきりキスシーンを目撃することに。

「あわわわわわへぶっ」

視線に気づいた雪風は慌てて身をよじって抜け出し、床に転がる。

「動揺しすぎだ、雪風」

ぐい、と雪風の身体を引き起こす提督。

「え? え? え?」

丹陽はまだ脳の処理が追いついてないらしい。

「あー、なんだ。その。俺と雪風は夫婦関係だから問題ないし、幼な妻と思えばインモラル要素は何もない。いいね?」

「アッハイ」

「というわけでヒトフタマルマル出航だ。あと二時間半か……」

そそくさと話を流す提督。
173 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/08/25(月) 22:48:56.22 ID:F4nO+DiKo
ぷかぷか丸改二前。もうすぐ出航時間である。

「というわけで俺は鎮守府に戻るが……何か言伝とかはあるか?」

「はい」

加賀が手を挙げる。テレビ電話もといライブチャットがあるし、赤城もいるから特に無いかと思ってたが意外である。

「誰に伝えるんだ?」

「えぇ。五航戦の子達に『私たちが帰ってきたときに鎮守府が壊滅してたら決して許さないから全力で護りなさい』と」

「直接言えばよくね?」

「直接言ったら余計な勘違いを生み出しかねませんから」

「そんなもんかね」

気恥ずかしいのか、という個人的意見はすんでの所で飲み込んだ。

「それじゃ、後のことは頼んだぞ」
174 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/08/25(月) 22:50:04.08 ID:F4nO+DiKo




2014 Summer AL/MI Operation Final Chapter ホンド・ヘル・オン・アース 〜キリング・ウェル・イズ・ザ・ベスト・リヴェンジ〜 前編



175 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/08/25(月) 22:52:11.80 ID:F4nO+DiKo
鎮守府、埠頭。ちょうど龍驤が彩雲を着艦させているところだった。

「深海棲艦の様子はどうだ?」

「まだ来ぃへんな。でも……海が静か過ぎるんや。こりゃ南西諸島のほうから来るで」

「今のうちに準備整えた方がいいだろうな。続けて監視頼む。ポータルの接続もやっといてくれ」

「了ー解」

工廠のほうへ向かう提督。あとを追う丹陽。

「さーて、猫吊るしの様子見て工廠の奴らに装備準備整えさせて、と。お前が帰れる日もそう遠くない」

「私、何も恩返しできてません……」

「別に気にすることはないぞ」

問題ない、というように手をひらひらと振る。

「そういえば私の装備は……」

「それなら明石のとこだろう。工廠の隣だ。そろそろ直ってるんじゃないか?」

「ちょっと見てきます!」

そう言って丹陽はとてとてと駆け出す。
176 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/08/25(月) 22:54:15.64 ID:F4nO+DiKo
工廠内部。なにやら怪しい装置の前で猫吊るしが作業の監督を行っていた。

「どうだ、出来上がったか?」

「九分通り完成です。ただ、一つ材料が足りなくてですね」

珍しく困ったような顔をする猫吊るし。

「何だよ」

「分身する戦艦棲姫の心臓。これをとってきてください」

唐突にわけのわからないオーダーを出される。

「何を言ってるんだお前は。世界樹かなんかの依頼じゃねぇんだぞ」

「これコアに使わないと装置が耐え切れないんですよ」

「だいたいそんなやつ見たこともないし実在するかもわからないしもしそんなやつがいたら世界の制海権は終わりだ」

〜〜〜〜〜〜

明石の修理用工廠。明石が艤装を積んでからは艤装の修理などはこちらで行うようになった。

「はい、丹陽さん。修理できましたよ。だいぶ年季入ってるけど航行には問題ないわ」

「ありがとうございます、明石さん。……ちょっと試運転してきますね」

「そうね。行ってらっしゃい」

桟橋に出る。呼吸を整え、集中する。

「艤鎧……装着!!」

着水し、装備を確認する。稼働状況は全く問題ない。

ポータルの近くには龍驤のみ。そして彼女は彩雲と交信しているのか空を仰ぎ見ている。

丹陽はそっと、ポータルに身体を潜らせる。

「砲はなくとも、偵察ぐらいなら……!」
177 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/08/25(月) 22:56:43.79 ID:so4FHyac0
なんだろう、覚悟の匂いがする
178 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/08/25(月) 23:00:30.34 ID:F4nO+DiKo
南西諸島ポータル付近。

「ひ〜ん」

命からがら逃げてきた丹陽。幸運にも、被弾などは一切なかった。せいぜい塩水をかぶった程度である。

「もうこんなところまで来てるなんて……早く知らせないと……!?」

急ブレーキをかける丹陽。すぐ先に、深海棲艦がいるのだ。戦艦タ級フラグシップ。

ミッドウェーで数度見かけたが、身体の大きさに見合わぬ破壊力と、高速機動性、そして弾着精度を兼ね備えた鬼神、そう言い表すのがふさわしい相手。

つまりは気づかれてはいけない相手であるが、既に手遅れである。丹陽のほうに近づきながら砲塔を調整している。その顔は獲物を見つけたときの肉食獣の如く笑っている。

前に進めば死、後ろに戻れば死、左右に振ってもいずれ追いつかれ死は免れ得ない。

(あ……ああ……)

提督の言っていたことを思い出す。

『勝手にうろついて深海棲艦に撃ち殺された、とか洒落にならないしねぇ』

(ごめんなさい……)

後悔の念とともに目を瞑り、しゃがみこむ。ガシャリ、と砲弾の装填音が聞こえる。


砲弾の放たれる轟音。
179 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/08/25(月) 23:01:18.82 ID:F4nO+DiKo


一秒。


二秒。


三秒。


……痛みはない。身体も動く。瞑っていた目を開け、ゆっくり立ち上がる。

水平線の向こうには、艤装を大きく打ち抜かれ、傾斜するタ級。そして……。

「あ、あれは……!!」

「戦艦大和、推して参ります!!」

再びの轟音。46cm三連装砲から放たれたその一撃はタ級の上半身を丸ごと吹き飛ばしていた。
180 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/08/25(月) 23:01:54.75 ID:F4nO+DiKo
ぷかぷか丸、甲板。

「まーったく。何してんだよお前は。あいつらは危険だってわかるだろうが」

「ごめんなさい……」

「何はともあれ無事でよかった。即座に大和を送れたのは僥倖だった」

ぽんぽん、と丹陽の頭を撫でる。

「それで、敵陣容はどうだ?」

龍驤に尋ねる提督。

「水上打撃部隊中心の構成や。例の煙幕張ってて、回避するならぐるりと回りこまなあかん」

「あ、あと、あのミッドウェーの東で見かけた大きいのがいました!」

龍驤の報告に割り込む丹陽。

「ミッドウェー東というと、空母棲姫か?」

「多分それです!」

「クソッタレ……ヤツが総旗艦か?」

「いや、そうやない」

提督の推測を龍驤が否定する。

「海流の終端に戦艦棲姫がおった。……なんか前に見たのと感じが違うけど大将はこいつやろな」

「となると、総力戦だな……」

「もう面子は決まってるんやろ?」

「まぁな。大和、武蔵、大鳳、翔鶴、瑞鶴、そして旗艦は……」

「えっ、大和さんが旗艦じゃないんですか!?」

驚きの声を上げる丹陽。龍驤はさもありなん、といった顔をしている。

「重雷装巡洋艦、北上」

「ほーい」

間延びした返事とともに現れたのは、腕や足に大量の酸素魚雷発射管を装備した、白いセーラー服を着たお下げの少女だった。

「とぼけた顔してるけどあれ見た目だけやで。この鎮守府随一の大物殺し(ジャイアントキリング)や」

丹陽に囁く龍驤。本人はさほど気にした様子もなく、弾の装填を行っている。

全員準備を終え、一列に並ぶ。

「さて、準備はいいな? 我々の目標はただ一つ、敵を完膚なきまでに叩きのめし、この海が連中のモノでないことを思い知らせることだ!! 出撃し、敵を撃滅せよ!!」

提督の声とともに、鎮守府の奥の手たちは、一斉に海に飛び出した。
181 : ◆jf7rnHhSH2 [saga]:2014/08/25(月) 23:03:18.25 ID:F4nO+DiKo
書いてたら長くなりすぎたので分けます(震え声)

>>168
キラ付けはいいぞぉ。遠征が大成功するし遠征が大成功する。
182 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [sage]:2014/08/25(月) 23:16:03.46 ID:X+vgIiJg0
>>181
キラ付けして、2-4あっさり突破しました
183 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/08/26(火) 00:01:03.09 ID:iuEhsgY+o
乙です
184 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/08/26(火) 22:51:20.87 ID:XKSSHWDXo
「んー、やはり大和型は圧倒的だなぁ」

大和と武蔵の艤装にずらり並んだ46cm三連装砲。そこから放たれる九一式徹鋼弾が次々と敵を貫いていく。

金剛たちにも46cm三連装砲の搭載は出来るが、敵の艤装がひしゃげるのと、敵が艤装ごと丸い穴を開けて消失するのとではだいぶ違う。

敵の砲撃も雨粒の如く弾き返す。まさに海を往く暴君である。

「こんなにすごいのに、どうして……」

これほどのものがありながら何故勝てなかったか

「お銭(ぜぜ)も資源も有限だからだよ。そっちの世界は知らんが、あいつら常用してたら速攻枯れるレベルでコストかかるんだよ……」

前世でもコストかかりすぎてまともに運用できなかったし、物量の前には無意味だしな、と付け加える。

「大体うちは戦艦ってだけなら長門、陸奥、霧島、榛名、伊勢、日向、ビスマルクとそうそうたる面子が残ってるんだよ。そこらの連中ならこれでも過剰火力だ」

「それでもあえて大和さんたちを出す……ということは」

「そう、出さざるを得ない相手だ、ってことだ」
185 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/08/26(火) 22:51:58.57 ID:XKSSHWDXo




2014 Summer AL/MI Operation Final Chapter ホンド・ヘル・オン・アース 〜キリング・ウェル・イズ・ザ・ベスト・リヴェンジ〜 中編




186 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/08/26(火) 22:52:56.16 ID:XKSSHWDXo
『提督、暗夜煙幕張られてるけど正面から突っ込む? 回り込む?』

北上から通信が入る。

「回り込んだら空母棲姫だろ。危険度はどっちもどっちだな。潮目はどうなってる?」

『あぁ〜……思いっきり煙幕のほうだよ』

「仕方ないな。突っ込むしかねぇ。敵には余り構うな」

『構うな、といわれてもねぇ……向こう、殺る気まんまんだよ?』

「なるべく一撃で黙らせるしかないな。特に駆逐」

『こっち空母3だからなぁ……まぁやれるだけやるけど』


だが、敵艦隊は想像以上に悪辣だった。

大量の後期駆逐。夜間では艦載機の発艦も出来ず、次々と魚雷が発射される。狙われたのは、五航戦の二人。

『もうっ、私がここまで被弾するなんて!』

『やられました! 艦載機、発着艦困難です!』

海域を抜ける頃には二人はズタボロであった。

『こちら北上。海域抜けたけど瑞鶴、翔鶴大破。撤退します?』

二人ともボロボロで、今にも倒れて海の底へ真っ逆さまに落ちてしまいそうである。

しかし、提督は眉一つ動かさず、命を下した。

「いんや、進軍だ」

北上は大破した二人をちらり、と横目に見る。

大破状態で進めば艦娘と言えど沈むのは世の道理。だが、この非情な通信を聞いても、鶴姉妹の表情は変わらない。

矢折れ刀尽きるとも最期まで闘う、と言う意志に満ちた瞳。

「……ここで、やらなきゃ、加賀さんに嗤われちゃうわ……」

瑞鶴がかすれた声で呟く。

「それに……敵主力が、もうそこまで来てます」

翔鶴が震える手で指した先には、巨大な腕と砲の生えた艤装を背にした、角の生えた黒髪の女性。戦艦棲姫である。
187 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/08/26(火) 22:53:48.90 ID:XKSSHWDXo
随伴艦のヲ級が新型艦載機を飛ばしてくるのが見える。

「敵艦載機を、なるべく落とします! 皆さんは残りを!!」

弦の切れた弓を応急修理し、烈風を次々と放つ。正確さは二の次。物量で落とす。

大鳳も烈風改、江草彗星、友永天山を続けざまに飛ばす。

「敵艦載機、撃墜!」

「駆逐一隻撃沈!」

航空戦を優位に運ぶ。さらに……

『綾波、敵主力捕捉しました!』

「よし、全弾ぶちまけろ!!」

『主砲、斉射、始めぇ!!』

綾波を筆頭に、夕立、霧島、榛名、千歳、千代田の支援艦隊が、敵艦隊に砲弾の雨を降らせた。

「ル級2、駆逐1落ちたか。よしよし」

『甲標的魚雷命中。ヲ級も落ちたよ』

北上からの通信。接敵前からもはや丸裸である。

「莫迦な……莫迦な!!」

戦艦棲姫との対決など幾度となく行ってきた。もはやイージーワークなのだ……!!

「武蔵、行くわよ! 一つ! 二つ!!」

「三つ!! 四つ!!」

大和姉妹の砲撃は、戦艦棲姫を跡形なく消滅させた。
188 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/08/26(火) 22:57:47.59 ID:XKSSHWDXo
『こちら北上、敵旗艦、撃沈……したのかなぁ?』

撃沈の様子を確認したにもかかわらず、疑問を呈する北上。

「ああ。いくら大和型投入したからってこんなにあっさり決着が付くとは思えない。大和、やったと思えるか?」

念を入れて尋ねる提督。

『……おかしいわね。観測機からは一切の残骸が見えないとの報告が来てるわ』

深海棲艦と言えど、破壊されれば残骸やら中の体液やらが浮かび上がるはずである。それが一切ないのだ。

すると突然、巨大な渦巻きが発生し始めた。それも二つ!!

様子を見守っていると、それぞれの渦の中心から、再び戦艦棲姫が現れたではないか!!

「ふふん。今のは私の、質量を持った残像よ。でもさすがに遠隔コントロールは難しいわね」

そう言いながら何の前触れもなく、二隻の戦艦棲姫は砲撃を行った。


着弾点には、翔鶴、そして瑞鶴。一瞬の出来事だった。

「私……また逝くのね…」
「総員、飛行甲板…」

「翔鶴、瑞鶴ー!!」

提督の叫びも虚しく、16インチの弾丸は、彼女らを深い海の底へと誘った……。
189 : ◆jf7rnHhSH2 [saga]:2014/08/26(火) 23:00:40.37 ID:XKSSHWDXo
また長くなってしまった…
190 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/08/26(火) 23:03:33.73 ID:6NrZJR3P0
大破進軍とはまた面倒な事を
191 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/08/26(火) 23:40:38.04 ID:iuEhsgY+o
乙です
192 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/08/27(水) 00:12:41.09 ID:+NpIdfaQO
乙です

あー、これはこっそりダメコン積んでて恥ずかしがるパターンですかねぇ
193 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/08/27(水) 22:50:03.62 ID:NP3UfaEgo




2014 Summer AL/MI Operation Final Chapter ホンド・ヘル・オン・アース 〜キリング・ウェル・イズ・ザ・ベスト・リヴェンジ〜 後編




194 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/08/27(水) 22:51:03.40 ID:NP3UfaEgo
「……マジで分身するとはな。あん畜生最初から知ってたな」

『アッハハハ!! 脆いものね!! 皆、皆沈んでしまえばいい!!』

二人揃って嘲笑する戦艦棲姫。

『テイトクとやら、いるんでしょう? 聞きなさい。今ここで降伏して私たちに下るならあなたの命だけは保障してあげるわぁ』

『さもなくば、ミ・ナ・ゴ・ロ・シ、だけどねぇ!!』

サラウンドで響く戦艦棲姫の降伏勧告。

「……なに、あれ……」

怖気づく丹陽と裏腹に、二人の空母を沈めてなお提督の表情が変わることはない。

通信機の電波出力ダイアルを最大にまで回してマイクのスイッチを入れる。

「お断りだ。そのクソ降伏勧告を駆逐イ級に食わせて帰ってその腐れ砲塔しゃぶって頭弾けろこの錆びた鉄塊の隙間から生まれたファッキンビッチが」

『じゃあ、沈みなさい。あの二隻のように!!』

口汚く罵りつつ、戦艦棲姫の話をばっさり切り捨てる。それを聞いた戦艦棲姫は砲の照準をぷかぷか丸に合わせる。それが何を意味するかは明らかである。

「させるかっ!!」

その動きに即座に反応したのは武蔵であった。戦艦棲姫たちの射線上に割り込み、全門斉射。

他の三人も援護するように砲撃や艦載機を繰り出す。

戦艦棲姫の片方はその動きに呼応し、もう片方の陰から応戦した。

海上のそこらかしこで盛大に火柱が上がる。

「まだだ…まだこの程度で、この武蔵は…沈まんぞ!」

16インチ三連装砲の斉射を受けて艤装も服もボロボロになりながらもなお、武蔵は海面に立っていた。

大和や大鳳も無傷とは行かず、服の一部が破れ、艤装が軋んでいる。実質無傷なのは北上のみ。

一方の戦艦棲姫は、盾になった方が小破、もう片方はほとんど無傷であった。

『……ふん、ざまぁないわね』

砲をこちらに向けて警戒しながら徐々に遠ざかっていく。
195 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/08/27(水) 22:54:49.81 ID:NP3UfaEgo
水平線の向こうで日が沈む。闇夜が来る。今を逃せば、戦艦棲姫は更に戦力を増強して戻ってくるだろう。

ザザ、と通信が入る。

『提督、聞こえる?』

「北上か。どうした」

『あいつ逃げてくけどどうする?』

「ここで逃したら厄介だ。追撃できるか?」

『アタシだけならなんとかなるかな』

「しかし、両方相手にするのはさすがに辛かろう」

『多分だけどあいつ、陰に隠れてるほうが本体だと思うんだよね。あれ潰せばなんとかなるんじゃないかなー』

「本体を倒せば分身は潰える、ってことか。そうじゃなかった場合が怖いが」

『それは倒してから考えよっ。ほんの一瞬でいい。隙、作れない?』

「と言ってもなぁ……」

『ちょっと目を逸らす程度でいいから』

「……うまく行かなくても怒るなよ」

提督は艦橋に立てかけていた銛を手に取り、発射装置に取り付けた。

 ディープスレイヤー
「深海殺しの銛、また使うことになるとはな……」

中二病臭い事を言っているが何のことはない、過去二度深海棲艦に向けてぶっ放した銛である。別にそれが致命打にはなっていない。

「乾坤一擲、当たるも八卦当たらぬも八卦だ」

照準を合わせる。狙いは戦艦棲姫の心臓。分身がカバーに入れない方角からの一撃。

「いけっ!!」

風を切って銛が戦艦棲姫目掛けて突き進む。しかし……。

ドスッ、と鈍い音ともに銛が刺さる。彼女の巨大な艤装の右手の甲に。

『そこまで死にたいの? いいわ、今一度沈めてあげる』

防御した右手を退け、戦艦棲姫は砲を構えた。いや、構えようとした。
196 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/08/27(水) 22:57:18.50 ID:NP3UfaEgo



戦艦棲姫が腕を退けたら目の前に何の感情も浮かべていない重雷装巡洋艦がいた。



197 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/08/27(水) 22:59:09.92 ID:NP3UfaEgo
パァン、と奇妙な破裂音がした。

戦艦棲姫の左足首には甲標的の魚雷、右脇腹には61cm五連装酸素魚雷、左肩には14cm単装砲砲弾、そして額には53cm艦首酸素魚雷。

そして目の前の重雷装巡洋艦は消え失せていた。

いや、正確には前方宙返りをしながら戦艦棲姫を飛び越していたのだ。魚雷と砲弾を撃ち込んだ反動で飛び上がったというのか!!
198 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/08/27(水) 23:00:05.01 ID:NP3UfaEgo
戦艦棲姫が状況を把握してきっかり一秒後、彼女を中心に凄まじい火柱が上がった。それと同時に分身も消え失せた。

北上は片膝立ちの姿勢で見事着水した。

こつん、と北上の頭に何かが当たる。彼女はそれが海に落ちる前に素早く掴み取った。

「ん、何だこれ? アイツのドロップ?」
199 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/08/27(水) 23:01:22.79 ID:NP3UfaEgo
「……やったか。全艦帰投せよ」

火柱を見て帰投命令を出す提督。

「でも、翔鶴さんと、瑞鶴さんが……」

丹陽が今にも泣きそうな顔をして俯く。

「ちょっと後ろ見てみ」

「え?」

丹陽が振り向くとそこには白い髪を眼前に垂らした女性が船に這い上がってくるところだった!!

「お、お化けー!!?」

わたわた慌てふためく丹陽を優しく抱きとめるのは……

「ただいま、提督」

「おかえり。そしてすまんな、翔鶴」

瑞鶴もあとを追うように甲板へ上がる。

「ただいまっ。提督さん、これ心臓に悪いよ!?」

「瑞鶴もすまんな。心臓に悪いのは知ってる」

何故二人が無事だったか?

そう、二人ともダメコンこと応急修理要員を連れてきていたのだ!!

「え? え?」

とまどう丹陽。

「俺は何の考えもなしに仲間を死なせたりはしないよ?」

ネタばらしといわんばかりに提督は肩を大げさにすくめる。

「でもあれホント死ぬほど怖いわよ!? と言うか何で沈むまで何もしてくれないのあの子達!?」

瑞鶴はなんだかんだと騒ぎ立てる。

「瑞鶴、落ち着いて。それは別に提督のせいじゃないわ」

翔鶴はそっと瑞鶴の頭を撫でる。だが、その手はわずかに震えていた。

「まぁ、なんだ。お疲れ様だ。今はゆっくり休め」

そう言って二人を休憩室に押し込む。
200 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/08/27(水) 23:02:26.16 ID:NP3UfaEgo
甲板に戻ると他の四人もちょうど戻ってきたところだった。

「おかえり。瑞鶴や翔鶴もだが皆よくやってくれた」

皆ほっとしたような顔を浮かべている。武蔵を除いては。

「ん、武蔵どうした。傷が痛むのか?」

「……いや、なに。もう少し力があれば、ここまで苦戦することはなかったんじゃないかと思ってな」

その言葉に提督はニヤリ、とする。

「力が、欲しいか……?」

「何だ、やけに思わせぶりだな。どっかの小説じゃあるまいし何が出来ると」

武蔵の言葉を最後まで聞かずに、提督は青い箱を武蔵の手に押し付けた。

「……これは」

そう、ケッコンユビワである。

「俺は強くなれるっつーならケッコンカッコカリの遠慮はしないよ?」

「雪風が聞いたら悲しむんじゃないか?」

「雪風はもう知ってるよ」

「そうか……」

武蔵は納得したように指輪をはめる。

「これからもよろしく頼むぜ、相棒?」
201 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/08/27(水) 23:03:18.32 ID:NP3UfaEgo
次回予告!!

「あら、新規着任した皆さん、ごきげんよう」
「すっかりバカンス気分になってるじゃねーか」

いっときの平和が訪れた。だが、まだ終わらない!!

「貴方のその覚悟が見たかった」
「ふざけんなこのスカム野郎」

提督の怒り!!

「あの、輸送任務は……」
「ドラム缶を持とうなんざ百年早い。代わりに爆雷を持て!」

無慈悲な鬼教官!!

「司令官、なにか忘れてないかしら……?」
「さて、何のことやら?」
「私の妹……」

行方しれずの夕雲型末妹!!

「皆さん、今までありがとうございました!」
「向こうでも元気でやれよー!」

そして、別れ!!



2014 Summer AL/MI Operation Epilogue アンダー・ザ・ホワイト・サン



「今夏の掘り運はダメだなこれ」
「早霜さんと大鯨さん出てきたのが絶頂期でしたね」
202 : ◆jf7rnHhSH2 [saga]:2014/08/27(水) 23:04:41.95 ID:NP3UfaEgo
ひー、夏イベント終了までには終わらせられそう、かな?

>>192
まぁこの提督春E-4でも島風ダメコン付きで沈ませてたしね?
203 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/08/28(木) 02:00:20.29 ID:EY7spp/1o
乙です
204 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/08/28(木) 22:40:46.83 ID:iY4nOAq0o
ぷかぷか丸、甲板。深海棲艦の総大将が討ち取られたことにより、本土侵攻部隊は総崩れとなり、近海に陣取っていた深海棲艦たちは撤退を開始した。

後は戻るだけである。

「そうそう、提督」

後ろから声をかけてきたのは北上だった。

「何だ?」

「はい、これ」

北上が渡してきたのは黒焦げて半ばからへし折れた銛と、握りこぶし大の結晶……『雫』だった。

「ドロップはともかく銛も回収してたのか」

「まぁねー。何はともあれ助かったよ。ありがとね」

手を振り振り船室へ戻る北上。

「……銛、直すか」
205 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/08/28(木) 22:41:56.51 ID:iY4nOAq0o



2014 Summer AL/MI Operation Epilogue アンダー・ザ・ホワイト・サン



鎮守府、埠頭。

遠征およびアリューシャン・ミッドウェーに行った者以外、ずらり勢ぞろいしていた。手にクラッカーをもつ艦娘も見受けられる。

ぷかぷか丸はゆっくり港に近づいていく。

「まーた大層なことやりやがって」

ぶつくさ言う提督だが、

「提督、口ではそう言っても顔にやけてるじゃん」

北上に突っ込まれる。

「まぁな。いい仲間に恵まれたもんだよ……ん?」

桟橋から飛び降り、ぷかぷか丸のほうへ高速で突進する艦娘。左舷に垂れ下がった縄梯子を掴み、その勢いで甲板へ跳躍!!

「きったかみさぁぁぁぁぁぁん!!」

敬愛する姉の名を叫びながら飛び降りてきたのは球磨型四番艦、大井である。

「北上さんが決めたんですって? すごいじゃない!」

「も〜、大井っちってばぁ〜」

イチャイチャし始めるが提督は特に気にする様子はない。

「ま、いつものことだしな……」
206 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/08/28(木) 22:43:25.92 ID:iY4nOAq0o
一通りの歓迎を受けた後、工廠に入る。

そこには猫吊るしが立っていた。

「まずはおめでとうございます。で、心臓は?」

「アイツのドロップでいいんだろ? ほれ」

先ほど渡された『雫』を猫吊るしのほうへ放り投げる。

「うん、確かに。建造妖精さんかもーん」

ノータイムで建造妖精にたらいまわし。

「おおー、まごう事なきほんものだー」

「これで磯風が呼べる」

「呼べるな」

「呼ぼう」

わきゃわきゃ言いながら建造ドックへ引っ込む妖精たち。

「……あれ? 装置の作成に必要とか言ってなかったか?」

「私は頼まれれば無料で大掛かりな装置を作るマシーンではない。おかしいと思いませんか?」

「お前自分から造ると言ってただろ」

提督の突込みを無視して猫吊るしは言葉を続ける。

「本土を、そして海を護ると言う貴方のその覚悟が見たかった」

「ふざけんなこのスカム野郎。異世界に放り込まれた少女の命運を俺の覚悟に任せんな」

「まぁでも実際勝ったじゃないですか。終わりよければ全て良しってね」

そう言いながら猫をぶんぶん振り回す。

「で、実際出来上がってるのか?」

「もうちょっと時間がかかるんで新規着任艦娘の修練でもしたらどうですかね」
207 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/08/28(木) 22:44:28.84 ID:iY4nOAq0o
ミッドウェー。艦娘達はここを拠点に北太平洋の諸島にて輸送や哨戒を行なっている。……はずなのだが。

春雨、大鯨、時津風、雲龍、磯風、早霜を連れてミッドウェーに来た提督は、浜辺ですごく寛いでいる水着姿の南雲機動部隊の姿を目撃してしまった!!

「あら、新規着任した皆さん、ごきげんよう」

赤城が手を振って歓迎する。

「すっかりバカンス気分になってるじゃねーか」

「敵空母がすっかり鳴りを潜めましたからね……」

そう言って赤城は空の向こうを見やる。

つられて上を向くと、彩雲が哨戒を行なっていた。

「なんというイージーワークス」

「まぁそういうことです」

「そうもいかないんだな、これが」

「え?」

ばっさり否定する提督に素っ頓狂な声を上げる赤城。

「まだこの近くうろついてる潜水艦どもを相手にちょっと鍛錬積ませようと思ってな。機動部隊組むのに手伝ってもらうぞ、赤城」

そう言って赤城の手をとる。

「え、そんな急すぎます」

「待ってくれる敵などおらん! まぁ大鯨が改造されるまでの辛抱だ」

ずりずり引っ張られていく赤城。彼女の休息の時はもう少し先になりそうである。
208 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/08/28(木) 22:45:22.83 ID:iY4nOAq0o
ぷかぷか丸改二、司令室。集まるは急造の機動部隊。

「今回は、対潜部隊の付き添いに参加するだけで練度が上がる謎システムをフル活用する。何か質問は?」

ミッドウェー周辺はいまだに潜水艦部隊がうろついている。これの撃退は急務である。

「あの、輸送任務は……」

「ドラム缶を持とうなんざ百年早い。代わりに爆雷を持て!」

質問をしようとした春雨に爆雷とソナーを押し付ける。

「司令官、なにか忘れてないかしら……?」

早霜がジト目でにらみつけながら意味深なことを言う。

「さて、何のことやら?」

「私の妹……」

「知らない子ですね?」

そう、清霜はついに発見できなかったのだ。早霜にぺこぺこ叩かれるが仕方ない。
209 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/08/28(木) 22:46:15.63 ID:iY4nOAq0o
「撃って撃って撃ちまくれぇ!!」

「撃ち方、はーじめー!!」

「ふっ、バカみたい」

「しっかり護衛しないと……」

ソ級フラグシップとはなんだったのか。

次々と現れては爆雷を喰らっては沈み行く潜水艦たち。イムヤたちが見たら失神ものであろう。

「あっ、煙幕張って逃げるよ!!」

「残敵を掃射する! 磯風に続け!!」

闇夜の中でも何故かまともに爆雷が当たる。

その間第一艦隊は少女たちが爆雷をぶつけるのを見守るだけである。

手持ち無沙汰なのか雲龍は式紙の数を確認している。

「なんと言うか実戦感がないわね……」

「改造したら速攻珊瑚海へ出撃だから安心しろ。最前線だぞ」

ぼやく雲龍に振りかかる無慈悲な予定。

「それはそれでちょっと……」
210 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/08/28(木) 22:47:12.43 ID:iY4nOAq0o
鎮守府、工廠。

何か物々しい装置を背に、猫吊るしがドヤ顔をしている。

「ついに出来ましたよ、異世界転移装置! 時間も空間もぶっ飛んだときからミリ単位制御!! 悪用防止のため一回こっきり!!」

「戻る手段もないのに使う気ねーからよ」

「念のためです」

つまりは、丹陽が帰るということである。

彼女は知り合った一人ひとりと握手をしている。

雪風など人目をはばからず泣いている。いつものことだが。

「提督さん、いままでありがとうございました」

「前にも言ったが礼を言われることなぞしちゃいねぇよ」

そういった提督の顔面に猫がぼふんと叩きつけられる。

「あー、こいつこういうスカしたスカム野郎なんで気にしなくていいですよ」

「何しやがるこの野郎」

猫を引き剥がして投げ返しながら猫吊るしに問う。

「いやいや本当は寂しいんでしょう。わかりますよ、その顔見れば」

猫吊るしは気にした様子もなく猫をキャッチしながらニヤニヤ顔で言う。

「まぁ寂しいのは事実だが顔に出てたか?」

「ただのカマかけです」

「……ファック!!」

騙されたと知って口汚く罵る提督。それを尻目に猫吊るしは装置のスイッチを入れる。

「さ、転移装置作動させますよ。そこの台に乗ってくださいな」

丹陽は台に乗り、振り返って手を振った。

「皆さん、今までありがとうございました!」

「向こうでも元気でやれよー!」

その言葉を最後に、彼女は光とともに、去っていった。

「……これで、終わったか」

「いえいえ、一区切りではありますが、深海棲艦との戦いはまだまだ続きますよ?」


こうして、夏の一大作戦は終わり、鎮守府に日常が戻った。


深海棲艦との終わりなき戦い。いつ終わるかは誰にもわからない。
211 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/08/28(木) 22:48:55.47 ID:iY4nOAq0o
―― おまけ・NGシーン ――

提督「いよいよラストダンスだ。戦艦を足して火力を増強だ。正規空母にかわりちとちよを入れる」

長門「ついに艦隊決戦か!! 胸が熱くなるな!!」

空母棲姫マス突破

提督「千歳が大破したがダメコンつけてるから問題ない。往くぞ!!」

千代田「敵艦隊、ロストしました」

提督「えっ」

空母棲姫マス再突破

提督「千代田が大破したがダメコンつけてるから問題ない。往くぞ!!」

千歳「敵艦隊、ロストしました」

提督「」


( ゚д゚)


(゚д゚ )


(゚д゚)


長門「こっちみんな」

このあと正規空母3構成に戻してめちゃくちゃ出撃した
212 : ◆jf7rnHhSH2 [saga]:2014/08/28(木) 22:50:29.75 ID:iY4nOAq0o
AL/MI作戦編、完!!

時津風や磯風に出会った時雪風泣きまくったと思います。小ネタの春雨はのちのちやります
213 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/08/28(木) 23:00:40.80 ID:EY7spp/1o
乙です
214 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [sage]:2014/08/29(金) 01:01:16.16 ID:eLS6Trtq0
乙!
自分もなんとかE6クリアできた・・・
215 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/08/29(金) 09:13:55.93 ID:ViaoL4OLo

自分はE-6諦めたよ。資源はあるが時間は無かったさ……。
216 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/08/29(金) 10:35:25.47 ID:GjAcRVRQO
一週目 様子見+貯蓄
二週目 E-1
三週目 E-2〜E-5ゲージ破壊直前

E-1頭おかしすぎ
217 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/08/29(金) 19:42:30.74 ID:ehZYmxAxo
―― 遠征とは言ったが護衛とは一言も言ってない ――

提督「春雨よ。改造も終わり近代化改修もだいたいなされた。と言うわけでいよいよ遠征だ。爆雷ソナーの時間は終わりだ。ほれ、連装砲だ」

春雨「ありがとうございます!」

提督「この遠征は春雨が旗艦で行ってもらう。できるな?」

春雨「はい、頑張ります!」キラキラ


春雨「白露型五番艦春雨、出撃です!」

彼女の随伴艦は、綾波、ちとちよ、霧島、榛名であった。

春雨(私の初めての遠征だから強い人を一緒につけたのかな? 司令官も心配性ね……)


南方海域、珊瑚海。

春雨「え? え? あれ? 本当にこっちであってるんですか?」

綾波「間違ってないと思いますよ〜」

海図を見ると確かに指定地点である。他の4人は全員戦闘準備を整えている。

春雨「え、あの、護衛対象は……?」

綾波「主力艦隊ならそろそろ来ると思いますよ。たしか比叡さん、金剛さん、北上さん、加賀さん、雲龍さん、龍驤さんですね」

最近改になった雲龍を除けば全員一線級のツワモノである。護衛など本来必要ない。

春雨「そもそもこの任務って……」

綾波「艦隊決戦支援任務ですよ」

それを聞いた春雨の顔から血の気がさっと引いた。

春雨「そ、そんな……」

綾波「あ、主力艦隊来ましたね、準備しましょう。緊張しなくても大丈夫ですよ、実際霧島さんたちの攻撃がメインですから」

震える春雨を尻目に、綾波も砲撃準備に入った。


支援砲撃開始から鎮守府に戻り自室のベッドに倒れこむまで春雨は震えっぱなしだったという。
218 : ◆jf7rnHhSH2 [saga]:2014/08/29(金) 19:43:31.13 ID:ehZYmxAxo
イベントも終わったので通常運転に戻ります

小ネタ艦娘とか安価下既出さらに下
219 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/08/29(金) 20:02:37.36 ID:JFf89uxlo
乙です
安価なら時雨
220 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/08/29(金) 20:05:24.72 ID:UKbbvleAO
暁>>暁の出番ね、みてなさい!
221 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/08/29(金) 20:13:48.23 ID:ehZYmxAxo
時雨はまだだったね了解ー

消化済み分
戦艦系統
大和・武蔵
扶桑・山城
金剛・比叡・榛名・霧島
伊勢・日向
陸奥

空母などの艦載機もち
蒼龍・飛龍
祥鳳・鳳翔・飛鷹・隼鷹・龍驤・瑞鳳
あきつ丸

重巡系統
古鷹・加古・衣笠
高雄・鳥海
最上・三隈・鈴谷・熊野
那智・羽黒

軽巡系統
天龍・龍田
由良・鬼怒
球磨・多摩・北上・木曾
川内
能代・矢矧・酒匂

駆逐艦
如月・長月
初雪・叢雲
綾波・朧
暁・響・雷・電・ぷらずま
子日
時雨・夕立・春雨・五月雨
満潮
陽炎・不知火・天津風・浜風
島風

潜水艦
実装分全部消化済

未所持(141/142)
清霜
222 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/08/29(金) 21:58:58.07 ID:XFELI5O1o
乙です
223 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [sage]:2014/08/29(金) 22:33:04.83 ID:jRfzffAd0
ぷらずまもカウントするとゆうことは、ブラックサンダーもOKなのか?・・・
224 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/08/29(金) 22:50:20.78 ID:ehZYmxAxo
>>223
ぷらずまはもはや一個体として認識できるほどにコモンになったので例外オブ例外です
225 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/08/30(土) 00:20:56.18 ID:cZnLqW2x0
珍しいな、一航戦の二人がまだ出ていない!
226 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [sage]:2014/08/30(土) 17:39:49.51 ID:7Fw2r7ud0
第五航空戦隊の二人もまだやな
227 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/08/31(日) 11:22:40.93 ID:u/363UwQo
――― 雨は止む! 止むとは言ったが(以下略) ―――

シトシト降りの雨の鎮守府。出撃は出先の天候も考慮するのでそれすなわち出撃中止ということはないが今日は特に予定もない。

時雨「いい雨だね」

提督「布団を干そうと思った矢先でなければな」

外を見て眉をひそめる提督。

時雨「雨は、いつか止むさ」

提督「まぁそれもそうか」

翌日。雨は降り続いている。

提督「まだ降ってるが」

時雨「秋の長雨というからね」

一週間後。雨は降り続いている。と言うか天候が悪化している

提督「……晴れ乞いの儀式するかファック」

時雨「台風が近づいているみたいだよ。外でたら危ないんじゃないかな?」

提督「なんで布団干させてくれないんだ畜生」

時雨「ドラム缶に布団入れて南方海域かどこかで遠征のついでに干してもらってくればいいんじゃないかな」

提督「……その手があったか、というか先に言えよ!!」
228 : ◆jf7rnHhSH2 [saga]:2014/08/31(日) 11:23:48.72 ID:u/363UwQo
一航戦や五航戦はいろんなスレで活躍しているがゆえに他の艦娘が選ばれてた説

小ネタ艦娘とか安価下既出さらに下
229 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/08/31(日) 11:27:13.68 ID:mo9Cbir0O
長門
230 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/08/31(日) 11:36:03.22 ID:u/363UwQo
これでビス子以外の戦艦が安価とられたか長門了解ー
231 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/08/31(日) 12:55:01.20 ID:81fqlxBEo

地味に西村艦隊コンプリートだな
232 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/08/31(日) 12:55:26.94 ID:u3FoiVfAO
>>ビック7の力なめるなよ
233 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/08/31(日) 16:58:29.74 ID:YTq2dgceo
乙です
234 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/09/01(月) 19:08:35.07 ID:nu3bs0wRo
――― 留守番役の憂鬱 ―――

これまでのあらすじ:MI作戦完遂!! 一方鎮守府では……

鎮守府艦娘寮、長門型の部屋。

陸奥「MI作戦、敵増援部隊も撃破完了したそうよ」

長門「結局、私たちの出番はなかったか……」

陸奥「まぁ、数の暴力だしねぇ」

長門「だが、提督の言う本土侵攻部隊があるとすれば、艦隊決戦が……!!」

陸奥「大和型の二人が出るんじゃないかしら?」

長門「まぁ待て。戦艦が三人以上必要になる可能性もなくはない。そうすれば私にも出番はある。41cm三連装砲も貰ったしな」


そんなこんな言い合っていると、鎮守府内に緊急出動用のサイレンが鳴り響く。

つまりは、敵が来ているという事である。


長門「いよいよ艦隊決戦か……腕が鳴るな」

提督『あー、鎮守府内の艦娘全員に告ぐ。南西海域から敵が近づいている。

   またなんか客人がこのクソアブネェ時に南西海域に飛び出したと言う情報が入っているファック。

   というわけで丹陽の保護および敵主力の撃滅、これを主力艦隊の任務とする』

長門「くるぞくるぞ……」

提督『主力艦隊は旗艦北上、随伴大和・武蔵・大鳳・翔鶴・瑞鶴。支援艦隊は綾波・夕立・千歳・千代田・霧島・榛名。以上十二名工廠に集合』

長門「……」

提督『また、呼ばれなかった者たちも万一の事態に備え、哨戒を怠らないこと。繰り返す……」

長門「」グデーン

陸奥「あらあら」

長門「……しかし、ここで腐ってるわけにもいかん。見回りに行ってくる」

陸奥「いってらっしゃい」


なお鎮守府付近まで辿り着く根性があったのはいつもの1席だけの駆逐だけだった模様
235 : ◆jf7rnHhSH2 [saga]:2014/09/01(月) 19:09:14.66 ID:nu3bs0wRo
侮るなよ、では? 提督は訝しんだ。

小ネタ艦娘とか安価下既出さらに下
236 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/09/01(月) 19:13:03.59 ID:5knxhFiAO
フッブキーン
>>私がやっつけちゃうんだから!
237 : ◆jf7rnHhSH2 [saga]:2014/09/01(月) 19:58:27.45 ID:nu3bs0wRo
吹雪了解ー
238 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/09/01(月) 21:19:26.68 ID:Wxg6i92X0
駆逐イ級△
239 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/09/02(火) 22:17:04.89 ID:UBvtRe5co
――― やっつける敵がいなければやっつけることは出来ない ―――

吹雪着任直後ぐらいの話。

提督「今回は吹雪旗艦で出撃してもらう」

吹雪「!? 本当ですか、司令官!?」

提督「あぁ、もちろんだ。装備を整え、出撃するのだ。僚艦にはすでに出撃の件を伝えてある」

吹雪「私がやっつけちゃうんだから!」フンス


そして出撃。


飛鷹「敵艦隊、発見したわ!」

吹雪(よーし、頑張って司令官にいいとこ見せないと!!)


ここはキス島周辺。


隼鷹「よーし、攻撃隊、発艦しちゃって!!」


僚艦は飛鷹、隼鷹、千歳、千代田。そして……


千歳「敵艦、残り1!」

ゴーヤ「魚雷さん、お願いします!」


ゴーヤにより最後の一隻もあっけなく撃沈。キス島出撃地点北ではよくあること。


吹雪「あ、あの」

隼鷹「なぁに、気にすることはないさ。一緒に出撃するだけでもいい経験になる。実戦に参加する、この空気が大事なんだよ」

何か言いたそうな吹雪に、艦載機を着艦させながら語る隼鷹。

隼鷹「そうすればいつか晴れ舞台に立つときが来るってモノさ!」

吹雪「……はい! 頑張ります!」


……その後、隼鷹は改二となり、吹雪はドラム缶を背に遠征業務に従事していた。

吹雪「アルェー……」

白雪「駆逐艦が活躍しようにもここは層が厚すぎますからね……」

ドイツ艦のZweiを除いても、提督の嫁である雪風を筆頭に、島風、ヴェールヌイ、綾波、夕立、時雨と、一艦隊まるごと組めるほどに強い駆逐艦が揃っているのだ。

私は改二なりたい。強くそう思う吹雪であった。


白雪(そのダジャレ、既に使い古されてますよ)

吹雪(この子、脳内に直接……!!)
240 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/09/02(火) 22:17:56.05 ID:UBvtRe5co
――― 旅行とは言ったが休暇とは言ってないし仕事がないとも言ってない ―――

デイリー任務の一つとして、補給艦三隻撃沈がある。やらなくてもいいがやると資材が貰えるアレである。

それを容易く黒字に出来るのは潜水艦娘である。また、制海権任務や他ウィークリー任務や燃料回収などもあって、潜水艦娘はこき使われると言う共通認識が艦娘のいる多数の世界で広まっている。

この鎮守府も例外ではない。喜ぶべきことか悲しむべきことか、伊号潜水艦娘の練度は非常に高い。改二がきても安心ね、と断言できるくらいに。

そして、今日もまた……。


提督『あーあー、本日は晴天なり本日は晴天なり。以下の伊号潜水艦は……』

ゴーヤ「またオリョクルでちね」

イムヤ「早く埠頭行きましょ」

提督『……執務室に集合のこと。イムヤ、ゴーヤ、イク、はち、しおい。繰り返す……』

ゴーヤ「!?」

イク「直接じゃないなんて何か裏がありそうなのね」


鎮守府、執務室。

提督の後ろの壁には『ワ級殺すべし』『制海権』『輪形陣許せないぜ』などと威圧的な文言の並ぶ掛け軸がかかっている。

提督「全員揃っているな? 新しい艦娘を紹介しよう」

ゴーヤ「その前に一つ質問いいでちか?」

提督「どーぞ」

ゴーヤ「何でゴーヤたちだけを呼んだの?」

提督「彼女を見りゃわかるよ。ほれ、カモーン」

大鯨「こんにちわあ。潜水母艦、大鯨です」

五人「!!」

提督「というわけでプロジェクト『三泊四日大鯨と行く南方海域の旅』をプレゼント!! いつも頑張っているお前らへの労いだ!!」

五人「やったぁぁぁぁぁぁぁ!!」


南方海域。広い海に魚雷の発射音と深海棲艦の爆沈音が響く。

大鯨「魚雷はまだまだありますからねぇ」

大鯨が全弾発射し終えた潜水艦娘に魚雷を補充していく。新規着任とは思えぬ器用な手つきである。

魚雷再装填、索敵、発射、撃沈、補給……。もはや完全にルーチンワークである。

しおい「そういえばあったね……。30時間長期遠征の任務……」

はち「3セットで90時間……。確かに3泊4日だけど……」

イムヤ「というか大鯨さん、軽空母に改装されてなかったっけ……?」

大鯨「私はきっと、三人目だから……ホントは二人目だけど」

ゴーヤ「あー、だいたいわかったでち」

イク「例の作戦終わっててーとくが捕鯨の発作起こさなくなったのはそういうことだったのね……」

潜水艦娘達の苦労は続く……。

だが忘れてはならない。潜水艦娘達がオリョールの強襲揚陸部隊や空母を撃破したり、南方に出て敵艦を撃沈することで陸海空の安全が確保されていることを……!!



まるゆ「そういえばまるゆは……?」

提督「すまんな、この遠征6人用なんだ。5人で条件満たせるらしいけど」

まるゆ「そんなぁ……」
241 : ◆jf7rnHhSH2 [saga]:2014/09/02(火) 22:19:06.15 ID:UBvtRe5co
>>234
席じゃなくて隻でした。
あと駆逐ロ級とハ級のことも忘れないであげてください。

小ネタ艦娘とか安価下既出さらに下
242 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/09/02(火) 22:32:19.10 ID:p8KBTmpI0
夕張
243 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/09/02(火) 22:42:08.91 ID:UBvtRe5co
夕張了解ー
244 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/09/02(火) 23:30:56.61 ID:6FjoIJH+o
乙です
245 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/09/03(水) 22:19:01.21 ID:aluoQZ/Xo
――― オンリーワンがオンリーワンでなくなったとき ―――

鎮守府、工廠。艦娘の使用する兵装および使用しない兵装はここに山と積まれている。なおそろそろ満杯。

その片隅ですすり泣きながら砲の手入れをするものがいた。

夕張「ううっ……ぐすっ」

提督「手入れが辛いなら妖精にやってもらえばいいのでは」

夕張「他に辛いことがあるから装備の手入れで気を紛らわせてるんです……」

提督「俺でよければ話聞くぞ?」

夕張「……私って他の軽巡洋艦と違って耐久面が柔らかい代わりに4スロットありますよね」

提督「小さな船体に対し積めるだけ積む方法を模索するための実験艦だったことの反映だろうな」

夕張「えぇ。防御面に不安はありますが昼に対潜、夜に連撃とかしたり、15.5副*3に魚雷でパワフルな夜戦力」

提督「うん。対潜と夜間連撃の組み合わせは実に美味しい」

夕張「で、大淀さん着任したでしょう?」

提督「MI作戦ではお世話になりました」

夕張「彼女も4スロ、しかも私と違って水上機積める!!」

提督「3号3号夜偵探照灯とか昼夜問わずオラオラな組み合わせとかできるね」

夕張「その上耐久力も改二軽巡に負けず劣らず! こんなのライバルどころか勝てっこないじゃない! うわーん!!」

提督「まぁ落ち着け。魚雷や爆雷の扱いに関しては夕張に分があるじゃないか。対潜も出来るし夜戦の火力自体は同じ装備なら夕張のほうが上だ」

夕張「……そうですね! 長所を伸ばしていけばいいんです! さ! 新装備試しましょ!!」

鼻歌を歌いながら砲をがっつり持って工廠を出て行く夕張。


提督(……そういや大淀って生き残り組で運高いんだよな。カットインを考慮したらどうなるか……いや、よそう。夕張が元気になったのに冷や水を浴びせることはない)
246 : ◆jf7rnHhSH2 [saga]:2014/09/03(水) 22:20:36.16 ID:aluoQZ/Xo
夜偵もうひとつぐらい欲しいな……

小ネタ艦娘とか安価下既出さらに下
247 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/09/03(水) 22:22:46.78 ID:8nl0ma6AO
大井っち
>>重雷装艦出撃します!
248 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/09/03(水) 22:22:53.74 ID:VxPeE7eao
川内牧場(ニッコリ
安価なら長門
249 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/09/03(水) 22:25:36.86 ID:aluoQZ/Xo
大井っち了解
これにて球磨型コンプ、と
250 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/09/04(木) 21:12:38.49 ID:h7AlXqJ8o
――― 描写外にだってドラマはあるのです ―――

時はMI作戦後、敵艦隊の来襲が確認されたとき。

提督「よーし、全員装備は整えたな?」

北上「潜水艦組から艦首・五連魚雷とってくるとか本気だね、提督」

提督「当然だ」

翔鶴「彩雲多すぎません?」

提督「深海棲艦は神出鬼没だからな」

大鳳「烈風改に友永江草……この鎮守府でも最強の部隊じゃないですか!」

提督「中破でも攻撃できる大鳳が適任だ。30スロがあるしな」


なんだかんだで主力艦隊と支援艦隊の準備を終え、提督と13人の艦娘達はぷかぷか丸に乗り込む。

北上「重雷装巡洋艦北上、出撃しまーす」

……今、13人といったか?

大井「重雷装艦大井、出撃します!」

提督「なんでや!! 大井は呼んでないだろ!?」

大井「北上さんが出るなら私も出るでしょう?」

提督「今までそういう運用してたのは確かだけど今回は違う」

大井「そんな! 北上さんと私の仲を引き裂くつもりなの!?」

提督「いやそういうわけじゃないが……仕方ないブツブツ」

後ろを向き何事か思案する提督。

提督「大井、お前にはもっと重要な任務を与える」

大井「鎮守府に迫りくる敵艦隊の主力撃破以上に重要な任務なんてあるんですか?」

提督「それはな……敵主力を見事討ち取った北上を温かく迎えることだ!! これに関してお前以上にうまくやれる者などいない!!」

大井「!!」

提督「というわけで鎮守府で待っててね」

大井「はい!」


提督(……まぁ大和か武蔵が沈めちまうかもしれないけどなー)

だが実際に北上が討ち取ったので心配は無用であった。
251 : ◆jf7rnHhSH2 [saga]:2014/09/04(木) 21:14:39.58 ID:h7AlXqJ8o
MI・Exの話ではカギ括弧前に話者の明示をしなかったけど誰のセリフかわからなくなることはなかったかな? とちょっと気にしている

小ネタ艦娘とか安価下既出さらに下
252 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/09/04(木) 22:01:01.81 ID:71l6fVWZo
初霜
253 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/09/04(木) 22:06:10.21 ID:h7AlXqJ8o
初霜了解ー
実は改二が来るんじゃないかと期待して65ぐらいまで上げてるんだよね
254 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/09/04(木) 22:30:42.50 ID:uJXg0XVso
投下乙
武勲艦と戦後組は改二来る事多いからなー
255 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/09/05(金) 05:35:41.53 ID:+RM3+to6O

個人的には誰の台詞か分からなくなることは無かったです
256 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/09/05(金) 21:24:02.94 ID:JAghvyOSo
――― ガキのつかい ―――

提督「もしかしたら改二が来るんじゃないかと思ってちまちま練度上げてた初霜、もう65だな……」

初霜「そうですね」

提督「つまり、この作戦が出来る……!! 初霜、お前が旗艦だ!」

初霜「ええっ、私がですか!?」

提督「本来は神通や夕立が旗艦担当だったが……この作戦の後継者となるだろう……!!」



南方海域。艦娘達が海を往く。


先頭を進むは初霜。

あとを追うは睦月型の子ら。

物資を満載したドラム缶を背に、島々を駆け巡る。


初霜(あれ、戦艦の護衛とかじゃなくて物資輸送なの……? でもこれも大事な仕事よね)


人呼んで東京急行。深海棲艦から自衛可能な艦娘による輸送は下手に通常の船を送るよりはるかに安全である。

その代わり、旗艦はもとより、メンバー全体で高い練度が必要とされる。

東京急行弐は駆逐艦だけで遂行可能だが、これまで練度の高い駆逐艦娘は雪風か、島風か、改二勢しかいなかった。

提督「これで東京急行しながら夕立たちを主力作戦に送れるな……。次は天龍たちを東京急行の旗艦を勤められるようにするか……」

割と打算的な提督であった。
257 : ◆jf7rnHhSH2 [saga]:2014/09/05(金) 21:25:24.51 ID:JAghvyOSo
なんか英語Wikiの初霜のページ、服装と性格が書かれてるぶん他の艦娘より詳しいんだよなぁ

小ネタ艦娘とか安価下既出さらに下
258 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/09/05(金) 21:31:35.66 ID:+SficGA/o
ワンワン時津風
259 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/09/05(金) 21:53:08.53 ID:JAghvyOSo
時津風了解ー
260 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/09/08(月) 20:38:47.77 ID:eoykQzETo
――― しずま氏の駆逐艦娘はどれもとてもいい。そうでしょう? ―――

鎮守府、執務室。深夜。

提督は何らかの資料らしきものを読み耽っている。雪風は既に布団に入って寝息を立てている。

時津風「はーぁ、疲れた疲れたー。艦隊戻りま……ん?」

時津風が執務室に入ってくると同時に提督は引き出しを開け、読んでいた資料を丸ごと叩き込み、再び閉めて施錠した。この間ジャスト1秒!!

鍵を右手に握り締め、顎の下で手を組む。

提督「おお時津風か遠征お疲れ様書類はそこに置いとけばいいぞ」

あからさまに棒読みである。

時津風「あのー……しれー? 何してんのー?」

提督「資料を読み終わったところだが?」

時津風「隠すことないじゃーん。わたしにも見せてよー、しれー」

提督「ダメだダメだ。お前らには見せられん」

時津風「しれー、わたしに隠し事とかよくない。よくないなぁー!」

提督「そう言われてもこれだけは見せられないな」

時津風「雪風にも?」

提督「当然だ」

時津風「じゃあ実力行使ー!」

提督「戦艦棲姫とどつきあった俺に肉弾戦を挑もうなど百年早いわ!!」


なお事実と比べて100倍ぐらいに誇張されています。


時津風「しれーと格闘戦すると疲れるー……。最後まで隠し通すなんて……」

提督「ぜー、ぜー……俺も疲れたからいい加減寝させろ。ほら自室へ戻った戻った」

時津風「まぁいいや。後で雪風たちと一緒に、しれーのいない間に探ろーっと」

提督「……後悔するなよ」ボソ

時津風「今何か言った?」

提督「空耳じゃね?」
261 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/09/08(月) 20:39:28.89 ID:eoykQzETo
翌日。提督は潜水艦組とオリョールへ行っている。つまり、チャンスである。

時津風「しれーが引き出しに何か隠してるのみたんだって!」

天津風「気にすることないんじゃないの?」

時津風「でもわたしが部屋に入った瞬間引き出しに仕舞って鍵掛けて、どんなにせがんでも見せてくれなかったんだよ! 気になる気になる!」

初風「提督も男だしその……えr……春画かなにかじゃないの?」

雪風「しれぇが隠し事……雪風の事信じてないんでしょうか……」

初風「まぁ、その、恥ずかしいものだったら見せられないかも知れないし」

時津風「鍵は持ってってるみたいだけど、針金でちょちょいの、ちょいっと」

カチャリ、という音とともに、引き出しの錠前が解かれる。時津風が中に入っていた書類の束を取り上げる。見た目普通の書類である。

時津風「何かな何かなー、ふむf


時津風の声が止まり床に倒れるのと、書類の束がばさりと落ちるのとはほぼ同時だった。

初風「!? 時津風、時津風!?」

天津風「いったい何が書いてあっt

時津風の落とした書類に目を向けた天津風も同様に倒れた。


雪風「ふぇ!? な、何!? 雪風の、雪風のせいなの!?」

初風「バカいってないで早く明石さん呼んできて!! 私は書類片付けるから!」

雪風「は、はい!!」

ぱたぱたと駆け出す雪風。

初風はぎゅっと目を瞑り、手探りで書類を集め始めた。

初風「妙高姉さんに比べれば怖くない、妙高姉さんに比べれば怖くない……」

幸いそれほど散らばっておらず、目を瞑ったまま引き出しに入れて、閉じたところで目を開けた。

ちょうど雪風が明石を連れて戻ってきたところであった。


明石「大丈夫、二人ともちょっと気を失ってるだけで命に別状はないわ。ベッドに運んで休ませればよくなるわ」

雪風「よ、良かったぁ〜……」グスッグスッ

初風「書類は元に戻したし、一安心ね」

ちらり、と提督の机に視線を向ける。

明石「さ、二人を部屋まで運びましょ。わたしが天津風ちゃん運ぶから二人は時津風ちゃんお願い」

初風「えぇ、そうね……」

あの書類のことは忘れよう、という風にかぶりを振り、時津風を雪風と持ち上げる。

雪風「んしょ、っと」

初風(こうしてトラウマが増えていくのね……)


あの書類にいったいどんな秘密が隠されているのか……彼女たちが知る由はない……。
262 : ◆jf7rnHhSH2 [saga]:2014/09/08(月) 20:40:51.54 ID:eoykQzETo
あの意味深な時報なんなんでしょうね

小ネタ艦娘とか安価下既出さらに下
263 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/09/08(月) 20:42:41.73 ID:XVBhm5oAO
良くみたんだが『ヴェールヌイ』はなかったので
264 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/09/08(月) 20:56:32.39 ID:eoykQzETo
響→ヴェールヌイのネタだったからいずれにせよ両方出てるのよなぁ。大鯨/龍鳳も同一として扱います

というわけで再安価下
265 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/09/08(月) 20:58:02.08 ID:XVBhm5oAO
マックスでどーよ
266 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/09/08(月) 21:00:49.33 ID:eoykQzETo
マックス了解ー
267 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/09/08(月) 21:50:24.30 ID:MtW1xFju0
SAN値チェックしましょうねー
268 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/09/08(月) 22:41:27.70 ID:Zcrrlmnco
乙です
269 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/09/09(火) 08:02:27.64 ID:NvW6TEE7o
乙です
ネクロノミコン的な書類コワイ!
270 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/09/09(火) 12:31:52.39 ID:D5szzrWUO
乙です

一体何を見たというんだ…
271 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga sage]:2014/09/09(火) 18:35:12.64 ID:w6XHKdsJO
深き者の書物か、それとも伝説にある狂気の同j(ry
272 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/09/09(火) 22:07:56.14 ID:qo6iXuEWo
――― 三ヵ月半にわたりビスマルクが出てこなかった。これは厳然たる事実だ ―――

鎮守府、工廠。ドイツ艦娘をつれて大型建造をすることによりビスマルクが建造できるという通知が着てから早二ヶ月。

提督「おかしい……。何故だ。何故来ない!?」

マックス「資材の割合の問題じゃない?」

提督「いや、普通の大和レシピでいいはずなんだ俺は詳しいんだ俺は間違ってないはずなんだ」

マックス「ふぅん」

提督「というわけで今日も艦娘達が集めた資材を投入する仕事が始まるお……」

マックス「噂のビスマルクとは、艦隊を組んでみたいと思うけど……こんなに資材使って大丈夫なの?」

提督「とはいっても他に手はないし……ん? 5時間? よしバーナーもってこい!!」


一方その頃!!

ラバウル沖の海上に浮かぶ謎の軟体生物から鎮守府に向けて謎の光線が放たれた!!!


視点は戻り鎮守府、工廠。

提督「来るか、来るか……!?」

バーナーの放射を終え現れた艦娘は……!!


陸奥「長門型戦艦2番艦の陸奥よ。よろしくね」

提督「グワーッ!? 長門型グワーッ!?」

マックス「ふぅん……」


時は5月半ばの話。提督がビスマルクと出会うのはまだ先のことである……。
273 : ◆jf7rnHhSH2 [saga]:2014/09/09(火) 22:18:59.83 ID:qo6iXuEWo
海外でもりむ陸奥かの存在は知られているらしい。MutsnailだとかMutslugだとかで

小ネタ艦娘とか安価下既出さらに下
274 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/09/09(火) 22:27:05.24 ID:kddl2fh5O
青葉
275 : ◆jf7rnHhSH2 [saga]:2014/09/09(火) 22:47:56.29 ID:qo6iXuEWo
青葉了解ー
276 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/09/10(水) 01:39:47.00 ID:qP/QrjP8O
戯れにレーベ旗艦で最低値回したら普通にビス出てきたわ
空母以外なら何でも出そう
277 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/09/10(水) 22:50:31.20 ID:j4jVBoHPo
――― 機密漏洩はよくない、よくないねぇ ―――

鎮守府、司令室。掛け軸には「ヌ級殺すべし」「黙秘権」「い号作戦完遂」などと書かれた威圧的な掛け軸が飾られている。

主が不在のときに部屋に忍び込む、一人の少女。

青葉「青葉、見ちゃいました! 謎の書類を見て運び込まれる16駆の子たちの姿を!」

今日はワ級虐待^h^h撃沈のためにオリョールとバシーへの出撃がある。

そして、秘書艦である雪風は僚艦の見舞いのため不在。つまりは千載一遇のチャンスである。

青葉「初風さんの話によると目を瞑ってみないようにして回収したという話ですし見たら危ない類ですねきっと」

提督の机へそっと近づき、引き出しをゆっくりと開ける。

青葉「なんか相当分厚いらしいですし最初の数枚引っこ抜いてスキャナかなんかでコピーしましょう」

表紙と思しきページを捲り、数枚ほど目を合わせないように抜き取り、脇下に挟むように持つ。

青葉「これは面白い特ダネになりそうですよ……!!」

口の端が自然と吊り上がる。はやる心を抑えながら執務室から出るために扉を開ける。

扉を開けて一歩進まないうちに、ぼふ、と何かにぶつかる。

提督「よぉ。俺の部屋で何をしてたんだい?」

そう、南西諸島にいるはずの提督が、扉の前で立っていたのだ!!

青葉「ななな何でもありませんよ司令官ところで南西諸島に行ってたのでは?」

提督「いや別に俺が見なくても大丈夫そうだから一人代表決めて勝手にやらせてる」

青葉「そうでしたか。じゃあ私はこれで……」

そそくさと去ろうとする青葉の肩を提督はがっしりと掴む。

提督「それは名取の台詞だろ? ところでその脇下に挟んでいるのは何かなー?」

青葉「しゅ、取材のためのメモ紙です!!」

提督「へー、機密書類をメモ紙代わりに使おうとしてたのか。斬新な命乞いだね?」

青葉「!?」

提督「時津風たちが来る事はわかってたから待機してたんだがお前の姿がチラッと見えてな。せっかくだから何かするまで待ってたわけよ。そしたら案の定だ」

青葉「あ、あは、あはは……」

提督「でも俺は心が広いからね! この書類に目を通すだけで許すよ! やさしくってごめーんね!! 返事は『はい』か『Yes』だよ! 今すぐ選んでね! ゆっくりしないで選んでね!」

青葉「」ガクガクブルブル

もはや意識と書類を置いていくしかないのか……。


なおその後、青葉は意識不明状態から回復して取材活動に励んでいる模様
278 : ◆jf7rnHhSH2 [saga]:2014/09/10(水) 22:52:26.34 ID:j4jVBoHPo
>>276
大和レシピで! 240K以上の燃料使ったんですよ!! 最低値で出されたら今までの苦労は何だったのかじゃないですかーヤダー!!

小ネタ艦娘とか安価下既出さらに下
279 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/09/10(水) 22:53:08.22 ID:FsS4iYGAO
レーベ
280 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [sage]:2014/09/10(水) 23:56:44.62 ID:ocaGXCk10
ちきしょう、あと一時間早ければ
281 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/09/11(木) 02:20:49.82 ID:1m7FF2v7o
乙です
282 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/09/11(木) 05:53:52.47 ID:yXwl7oWio
レーベ了解ー
283 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/09/11(木) 12:38:16.86 ID:0FGgJPpsO
乙です

ワレアオバワレアオバ…

大和着任に70連敗したせいでビス子建造全く手を付けてません(白目
284 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/09/11(木) 20:02:38.02 ID:yXwl7oWio
――― 機密漏洩してるじゃないですかーやだー!! ―――

鎮守府、工廠。ビスマルク建造のために日々資材が消費されている頃の話。

提督「うん、レーベ。ひとつ訊きたい事がある」

レーベ「ん、何かな?」

提督「大和型は古来、大日本帝国海軍の最終兵器として秘密裡に建造された最終兵器だ。実際どうだったかはともかく」

レーベ「最終兵器って表現重複してない?」

提督「それは今はどうでもいい。つまり、第一級の機密なわけだよ。建造に関わったものも担当以外の情報はとめられてたと聞くし」

レーベ「うん」

提督「しかるに、これだ」

提督が指差すは建造ドックの完成予定時刻。そこには7:57:42と刻まれ、カウントダウンが進んでいくところであった。

提督「どうしてドイツ艦いるのに大和型が出来ちゃうのぉぉぉぉぉぉぉぉ!? ビスマルク持ってきてよ!? 大和型の機密とかどこ行っちゃったの!?」

レーベ「実際建造してるのは妖精さんたちだから……。うん」

ちらり、とドックの中を見やる。なにやら大勢の妖精による怪しげな儀式が行なわれている。

レーベ「僕のせいじゃないよ……多分」

バーナーで炙ればすぐ終わるのにバーナー使用まで律儀に踊り続ける妖精達の意図はレーベには理解出来ないことであった。提督も理解してないが。


なお出来上がった大和は武装解除されて今も保管されているという。
285 : ◆jf7rnHhSH2 [saga]:2014/09/11(木) 20:03:34.77 ID:yXwl7oWio
時間軸がしっちゃかめっちゃかですがいつものことです

小ネタ艦娘とか安価下既出さらに下
286 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/09/11(木) 20:05:48.72 ID:nPXXj9V4O
287 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/09/11(木) 20:14:52.97 ID:yXwl7oWio
漣了解ー
288 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/09/12(金) 22:12:44.51 ID:PcShwbH7o
――― メイドな雪風ください ―――

漣「綾波型駆逐艦、『漣』です、ご主人様」

提督「俺はいつお前の夫になったというのだ」

漣「チッチッ、マイマスターのほうですよ、ハズバンドじゃなくて」

提督「まぁ上官と部下ということには書類上とかでもなってるけど、ご主人様とはまたぶっ飛んでるなぁ」

漣「実際主従関係なわけですし、それに……」

提督「それに?」

漣「ご主人様も男の人ですし、メイドとかに憧れ持ちません?」

提督「まぁ無いと言えば嘘になるが、服装とかどう見ても女子sy…中学生だろう」

漣「細けぇこたぁいいんですよ、ご主人様!」


雪風「……」


翌日、雪風がメイド服になっていた。が、出撃時いつもの服に着替えねばならないので3日ほどで元に戻った。
289 : ◆jf7rnHhSH2 [saga]:2014/09/12(金) 22:15:18.82 ID:PcShwbH7o
3-5最終形態、水雷戦隊だと面倒なことになるなこれ

小ネタ艦娘とか安価下既出さらに下
290 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/09/12(金) 22:24:16.88 ID:uhtgbMO3O
摩耶
291 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/09/12(金) 22:35:54.49 ID:PcShwbH7o
摩耶了解ー
292 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [sage]:2014/09/13(土) 02:04:48.41 ID:sOit0HO90
あ、安価逃した
摩耶だからいいか
293 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/09/13(土) 02:50:08.09 ID:EbH0FDUoo
乙ー
あの痴女スタイルじゃない雪風は想像できないww
294 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/09/14(日) 20:28:14.11 ID:9kXjUem1o
――― 3-5実装記念 1st contact ―――

提督「北方海域のEO?」

猫吊「はい」

提督「どうせフラレが満載なんだろあぁやだやだ」

猫吊「どこのデマのでっち上げ情報ですかそれ」

提督「違うというなら資料よこせよオラッ」

猫吊「ふっふーん、そう言うだろうと思って既に用意してありますオラッ」バサッ


資料黙読中……


提督「駆逐艦オンリーでボスまで最短ルート? しかも見た感じ道中そこまで手強そうではない」

猫吊「はい」

提督「招集するか……」


一方、深海のどこか、深海棲艦の拠点

北方棲姫「うー、あいつ絶対許せない!!」

港湾棲姫「まぁまぁ」

フラル「なんか不機嫌ね北方ちゃん」

北方「何あいつ理不尽すぎる!!」

港湾「まぁ『震電改よこせ』と言いながらボコボコに殴られれば、ねぇ?」

フラル「だいたいわかったけど戦艦棲姫はどこだい? 最新鋭の軽巡が出来たから報告しようと思ったんだけど」

港湾「まだ療養中よ。……しかしついに出来たのね」

フラル「レ級以来の傑作だ。ソまで造ってるから次はツかな」

港湾「そういえばテストはしたのかしら?」

フラル「まぁそれも兼ねて、だな」

港湾「とりあえず繋ぐわね。ナースコールで」

プルルルル、ガチャ

戦艦棲姫『こちら戦艦棲姫。怪我人を起こすとかどんな用事?』

フラル「これこれしかじか」

戦艦棲姫『そうね。まだ諦めたわけじゃないって誇示するためにも北方のALあたりでテストしましょうか。詳細は任せるわ』

フラル「了解」

ガチャ

フラル「まぁ長期的にやることになるだろうから輸送艦のワ級はいるわよね。後はどうするかブツブツ」

北方「私も連れてけ」

フラル「新鋭艦の実験だっていうのに貴方が出たら実験にならなくなるでしょ萎縮しちゃうでしょ」

北方「ぶー」

フラル「むくれたってダメ」

北方「ル級嫌い!! 帰れ!!」ダッ

フラル「帰れってここがいわば自宅なんだけど」
295 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/09/14(日) 20:30:01.31 ID:9kXjUem1o
北方、AL海域

フラル「北方ったらあんなところに拠点造っちゃって……」

北方「烈風置いてけ烈風置いてけー」

フラル「ま、いいや。相手が空母連れてきたら北方のところまで送るようにしましょう」


後ロ級「敵きましたぜ。南から」

フラル「うん、南から? 北方経由じゃなくて?」

後ロ級「全部駆逐艦クラスですぜ。舐めプ?」

フラル「どれどれ…… !!」

フラルが遠眼鏡で確認する。確かに近づいてくる駆逐艦が六隻。
雪風、島風、ヴェールヌイ、綾波、夕立、時雨。改二ないし改時点で改二に匹敵する駆逐艦ばかりである。
白露型の二人が中破しているがおかまいなしである

フラル「バカタレ!! どう見ても本気布陣じゃないか!!」

後ロ級「えー、二人ほど中破してるし大丈夫じゃないですかね?」

フラル「こっちの半分は新人と輸送艦だぞ!! 寝ぼけてんのか!?」

ツ級「あっ、突っ込んできましたあっロ級の片方沈みました」

フラル「ええいもう! 反撃だ反撃!!」


艦娘戦闘中……


ツ級「」ブクブク

フラル「」ゴボゴボ

綾波「殺〜りました〜」

時雨「失望したよ」

提督「まぁ夜戦までやればこんなもんだろ。こっちもだいぶやられたし帰投だ帰投」

雪風「了解しました!」

提督「……しかし、どれが最新鋭だったんだ?」


北方「……来ない。何故だ」

護衛要塞「空母連れてきたらこっちに誘導するようになってるんですけどね、海流」
296 : ◆jf7rnHhSH2 [saga]:2014/09/14(日) 20:31:11.44 ID:9kXjUem1o
ひとくぎり。そういえば明石が出るとかでないとかそういう噂がありますね
297 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/09/14(日) 20:57:08.09 ID:ttPPrmNLo
乙です
298 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/09/14(日) 22:29:42.04 ID:eFu7/i1No
ほっぽチャン倒すと出るみたい。
299 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/09/16(火) 22:42:06.83 ID:WWh2ut0Bo
――― 3-5実装記念 Last Dance ―――

あらすじ:ランボー 怒りのほっぽちゃん


AL海域、ほっぽAL泊地

北方「……来ない」

護衛要塞「散々来るなと言っておいてそれは酷いんじゃないですかね」

北方「うっさい、たこ焼き」

たこ焼き「いや貴女までたこ焼き扱いしないでくださいよ!?」

ザザー『あっ制空権取られましたうわー連撃いたいーゴボゴボ』

北方「艦載機積んでるのに何故こない! 烈風置いてけ!!」

たこ焼き「水上爆撃機じゃないd」

北方「しゃらっぷ、たこ焼き!!」

たこ焼き(理不尽だー!)


AL海域、北方増援主力部隊

フラル「えぇっ、道中の制空権取られてるって?」

フラタ「うん、そういうわけで貴女はその駆逐艦ごとお払い箱ね」

フラル「そんなぁ」

フラタ「ついては南側にフラヌを用意しました」

フラル「何隻?」

フラタ「一隻」

フラル「あいつ制空権取るの苦手でしょ?」

フラタ「さすがに瑞雲とやらに遅れはとらないでしょ。まぁ見てなさい」


雪風「敵にフラヌがいます!」

利根「困ったのぅ。晴嵐ではどうしようもない」

提督『敵陣形は?』

雪風「輪形陣です!」

提督『じゃあどうでもいいな』


艦娘戦闘中……


ヴェル「無駄だね」

フラヌ「制空権とったのに何故」ゴボゴボ

フラリ「火力が、火力がちょこっと足りないのかしら」ズブズブ
300 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/09/16(火) 22:44:44.70 ID:WWh2ut0Bo
後二級「敵艦隊来ます、航巡1、駆逐5!」

フラタ「敵被害状況は?」

後二級「小破1のみです!」

フラル「私のときは中破2は出てたけど?」

フラタ「ナンデ!?」


*輪形陣だと火力や雷装が下がるため、最後の雷撃が怖くない上、連撃されてもあまり通らなかったりするのだ!!


艦娘戦闘中……


ツ級「あのクソ髪の長いの大破させたのに……」ブクブク

フラタ「あの痴女何であんなに夜戦火力高いのよ……」ゴボゴボ

島風「だって速いもん!」

提督「よーし、これでノルマ完了。帰るぞ皆」

鎮守府、執務室

猫吊「というわけでまた来月もやってくださいね」

提督「ふぁっく!!」


深海のどこか、深海棲艦の拠点

フラル「というわけでまた来月やりましょう」

ツ級「意味あるんですかね?」

フラル「大体あなたまだエリートにすらなってないでしょう。特訓よ特訓」
301 : ◆jf7rnHhSH2 [saga]:2014/09/16(火) 22:45:46.96 ID:WWh2ut0Bo
ツ級の強化版出たら手強いことになりそうだなぁ

摩耶は明日やります。たぶん。
302 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/09/16(火) 23:01:40.52 ID:a2eDQJEGo
乙です
303 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/09/17(水) 12:32:40.83 ID:SGPPHUnNO
乙です

フラリの中身はまさか…
304 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/09/17(水) 22:40:09.18 ID:I3U7iE1/o
――― 摩耶といえば火垂るの墓なことですね? ―――

鎮守府、執務室。

摩耶「提督ー、先ほどの作戦結果の報告…書…」

提督「ん」ボーリボーリ ゴクッ

提督の口から明らかに何か硬いものを噛み砕いている音がする。

提督「あぁ、お疲れさん」

嚥下し、何事もなかったようにねぎらう提督。

摩耶「今何食ってたんだ?」

提督「あぁ、ドロップだよ。飴玉のほうな」

取り出したビンには『おはじき』と書かれていた。

提督はビンの蓋を開け、一粒取り出し口に放り込み噛み砕き始める。

摩耶「それドロップじゃなくておはじき……」

提督「ほれ、お前にもあげよう」

そう言って書類を受け取り代わりにビンの中身を握らせた。

提督「四粒あるから姉妹で分けるといい」ボリボリ

摩耶「……おはじき…じゃなさそうだな」

一粒口に含んでみる。甘味が口の中に広がる。どう見てもサクマドロップスです本当にありがとうございました。

摩耶「お、おう、ありがとな」


そそくさと退室する摩耶。飴を味わいながら寮に戻る途中でふと気づく。

摩耶「……つーか飴は舐めるもんであっていきなり噛み砕くのはおかしいだろ!?」
305 : ◆jf7rnHhSH2 [saga]:2014/09/17(水) 22:41:03.88 ID:I3U7iE1/o
実際のところサクマドロップスじゃなかった気がするけど気にしないでください

小ネタ艦娘とか安価下既出さらに下
306 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/09/17(水) 22:46:24.39 ID:kVQsbBkAO
愛宕>>ぱんぱかぱーん
307 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/09/17(水) 22:59:44.13 ID:I3U7iE1/o
愛宕了解ー

人気ありそうなのに高雄型で最後になったな……
308 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/09/19(金) 22:06:41.02 ID:HO1cs5wbo
――― 去年はとても活躍してくれました ―――

重巡洋艦『愛宕』。艦娘としての彼女は明るく朗らかな性格で、とても優しそうに見える。

提督「が、まぁ実際、あのアイアンボトムサウンドでの闘いで、三回も敵将のトドメ刺してるんだよなぁ。泊地に、飛行場に、そして……」

〜〜〜〜〜〜

サーモン海最深部。

アイアンボトムサウンドの主と思われていた飛行場姫。だが真の敵は更に奥にいた。

戦艦棲姫。

その圧倒的耐久力と圧倒的火力は提督と艦娘達の心胆を心底寒がらせしめた。

更に、自然回復により資材を連続投入する短期決戦を余儀なくされていた。

だが、その戦いも決着が付こうとしていた。


提督「よし、あとはアイツだけだ。金剛たちが攻撃をひきつけてるおかげでハイパーズは無傷同然。後は愛宕もか」

北上『連撃準備おっけー』

大井『こちらも準備完了です』

愛宕『いつでもいけるわ、うふふ』

提督「戦艦棲姫が撃ったら体勢を立て直して逃げる前に仕留めろ。愛宕が撃って足止めしたら北上と大井で挟み撃ちでトドメだ」

愛宕『了解しましたぁ』


戦艦棲姫「沈みなさい……!」

比叡『お姉様に貰った大切な装備が……!!』

提督「よっし、突撃ぃ!!」


愛宕は離脱を試みる戦艦棲姫に回り込み、20.3cm連装砲を向ける。夾叉でもいい。数秒足止めすれば雷巡の二人が引導を渡すだろう。

愛宕『喰らいなさい!!』


愛宕の放った弾は、戦艦棲姫のバイタルパートを的確に直撃し、大爆発を引き起こした。

戦艦棲姫「いつか……静かな、そんな…」ゴボゴボ


北上「あ、あれ、えっと、沈んでる?」

愛宕「やりすぎちゃったかしら?」

大井「せっかく準備万端整えてたのに。残念ね」

〜〜〜〜〜〜

提督(あの頃からだなぁ。重巡強いと思えるようになったのは)

愛宕「あら、提督。どうしました? ぼーっとしちゃって」

提督「いや、なんでもねーよ」
309 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/09/19(金) 22:07:43.30 ID:HO1cs5wbo
ただ最近は妙高型育ててて手を付けてないんだよなぁ

小ネタ艦娘とか安価下既出さらに下
310 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/09/20(土) 22:31:30.36 ID:VWz4FsULO
SS速報復活っぽい?
安価は浦風で
311 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/09/21(日) 09:11:04.63 ID:bWNFrLoao
乙です
312 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/09/21(日) 09:46:02.49 ID:KDJPfpqJo
復活したっぽい 浦風了解ー
313 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/09/22(月) 22:42:47.60 ID:yNGfcGSqo
――― 方言についてはおかしくても気にせんといてーな ―――

鎮守府、執務室。浦風は提督の前に立っていた。

提督は顎の下で腕を組み、眉を顰め浦風を睥睨している。

彼の背後には「威圧感」と大書された掛け軸が吊るされている。

提督「……浦風よ、何故呼ばれたかわかるか?」

浦風「いんや? うち何も悪いことしとらんよ?」

提督「それはそうだろうな。理由など伝えていないのだから」

浦風「それで、本題はなんやのん?」

その言葉に提督は顰めてた眉を戻し、組んでた手を広げる。

提督「よーするにアレだ。こう、なんつーか威圧感のある喋り方を教えて欲しいわけだ」

浦風「提督さんが言いたいんは広島弁のことやろうけど、そういう風に考えられんのは心外やね」

提督「そ、そうか」

浦風「それに……」

提督「それに?」

浦風の視線が下へ向く。提督の顔から、提督のひざの上に座って眠りこけている雪風へと。

浦風「幼子を乗せて喋っても威圧感も何もあらへんよ?」

提督「浦風のほうが雪風の妹じゃなかったか?」

浦風「外見的な問題やね」
314 : ◆jf7rnHhSH2 [saga]:2014/09/22(月) 22:43:49.37 ID:yNGfcGSqo
「やめろ!俺は雪風に弱い!」提督が駆逐艦に弱いと考えている!艦これSSの悪影響だ!

小ネタ艦娘とか安価下既出さらに下
315 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/09/22(月) 22:47:21.44 ID:O1N6RKlKO
阿武隈
316 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/09/22(月) 22:52:26.55 ID:yNGfcGSqo
阿武隈了解ー
317 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/09/24(水) 22:45:21.60 ID:DlN+pqvDo
――― 艦娘だから大丈夫なんであって普通の人間がやったら絶対手首ぽっきり逝く ―――

阿武隈「やる時はやるんだから!!」ドゥン、ドゥン

ロ級「ウボァー」


阿武隈「ただいま、提督!」

提督「あぁ、おかえり。……んー」

阿武隈「提督、どうしたの?」

提督「阿武隈……とすぐ上の姉二人もだが手首の辺りに砲塔あるだろ?」

阿武隈「うん」

提督「そんなところから撃ったら手首や腕がバッキバキに折れそうだと思うんだが」

阿武隈「あたしたちそんなに柔じゃないですよ。砲撃程度で腕折れてたら砲弾当たった時点で死んじゃうし」

提督「まぁそれもそうか」

阿武隈「あと、あのいつも猫吊るしてる子が『戦闘前には妖精さんが載ってることを確認するように』って話してたんですけど」

提督「うん? まぁ大体装備から離れることはメンテ中以外ないってぐらいだから気にすることでもなさそうだが」

阿武隈「載ってなかったらどうなるのかな?」

提督「……撃てなかったりするんじゃないかな。ちょっと試してみるか」

そう言って提督は阿武隈の左手首の単装砲を小突き始めた。

提督「おーい、飴玉やるから起きろ」

のそのそと、眠たげな目をした妖精さんが這い出してくる。20.3cm連装砲担当の妖精である。

何故単装砲から20.3cm連装砲妖精が出てくるかはここでは省く。

飴玉に釣られた妖精を手元へひったくり、飴玉を口に突っ込む。

提督「よーし、ちょっと撃ってみてくれ。一応海の向こうのほうにな」

阿武隈「阿武隈、ご期待に応えます!」

提督「いや、そこまで気合入れなくても」

ドゥン!! と砲撃音が鳴る。だが、弾道がヘロヘロでまともに飛んでいない。阿武隈のほうを向く。

阿武隈「あ、わっ、とっ、へぶっ」

阿武隈は砲撃の反動でバランスを崩し、しりもちをついていた。

提督「大丈夫か?」

阿武隈「いたたぁ……なんかすっごく反動来ました……。左腕もなんかずきずきするし……」

提督「……気をつけろというわけだ。帰ったら風呂入って療養しとけ。あと妖精返しとく」

阿武隈「はぁい」
318 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/09/24(水) 22:47:25.08 ID:DlN+pqvDo
前髪ぐしゃぐしゃしたいという欲望は抑えた!!

小ネタ艦娘とか安価下既出さらに下
319 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/09/24(水) 22:53:08.63 ID:MhADiZ1eO
320 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/09/24(水) 22:58:40.20 ID:DlN+pqvDo
曙了解ー
321 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/09/24(水) 23:02:20.84 ID:45CaRSrqo
乙です
322 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/09/25(木) 12:33:58.49 ID:YYe0pIb1O
おつです。安価gj!
323 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/09/25(木) 22:21:31.03 ID:H81Zyecwo
――― 曙を使ったことない人はぜひ一度MVP取らせて「くそてーとく♪」を聞きましょう ―――

曙「特型駆逐艦、曙よ。って、こっち見んな! このクソ提督!」

提督「何で初対面でいきなり罵られなければならんのだ」

曙「ふん! そんなこともわからないからクソ提督なのよ!」

提督「初対面で何もかもわかったような口聞かれてもねぇ。大体お前はどうなんだよ。実は口だけでしたーとかないよな」

曙「私を試そうって言うの?」

提督「それが手っ取り早かろうな。ちょっと艦隊組んで出撃してもらおうじゃないか」

曙「ふふーん、言ったわね?」


艦娘出撃中……

なんだかんだで曙は普通に活躍し、MVPをとった。


曙「大勝利よ! 私に充分感謝しなさい、このクソてーとく♪」

提督「ん、あぁ、見てなかった」

曙「ちょっとどういうことよ! このクソ提督!!」

提督「こっち見んな、って言うから意図的にお前の頑張りから目を逸らしたんだが」

曙「そうやって揚げ足取ってるからクソ提督なのよ!! というかこっち見て話しなさいよ!」

提督「こっち見んなと言ったりこっち見ろとせわしないやっちゃあっ痛っばっ砲塔で殴んのやめあっあっ」
324 : ◆jf7rnHhSH2 [saga]:2014/09/25(木) 22:24:09.64 ID:H81Zyecwo
あぁいう性格なのは前世で非難されまくったからだという話がありますね

小ネタ艦娘とか安価下既出さらに下
325 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/09/25(木) 22:27:16.08 ID:OzKJuW7mO
あがのん
326 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/09/25(木) 22:34:17.28 ID:H81Zyecwo
阿賀野了解ー

これで阿賀野型全員とれたかな
327 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [sage]:2014/09/25(木) 22:34:37.26 ID:TWCToqLX0
逃した
328 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/09/26(金) 12:35:18.93 ID:Gtl2j8wfO
乙です

よしよし、どこで見ても曙ちゃんは可愛い
329 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/09/26(金) 22:13:18.91 ID:igfvdSXEo
――― 確かに戦艦に魚雷載せてる時期もあったけどまさかそんな ―――

鎮守府、執務室。

提督は大本営からの最新の資料を検めていた。

提督「ほっほーん、ビスマルクのDrei来たか。練度について不足はないだろうし改装設計図もすぐ用意できる」

内容を音読しながら資料を捲っていく。

提督「魚雷発射管が装備できて新型の水偵と主砲を持ってく……ん? 魚雷?」

本来有り得ない単語に資料を捲っていた手を止める。

提督「魚雷!? 魚雷だと!? 徹甲弾の間違いではないのか!?」

なお、しばらく前から高速戦艦にも徹甲弾の装備は可能になっている。

提督「しかしこれは大きな変化だぞ……」

駆逐艦や巡洋艦は砲のほかに魚雷を持つ。砲撃と比べ弾速が遅いため、近距離での戦闘にしか使えないが威力は高い。

特に砲撃と雷撃を織り交ぜての白兵戦を行なう夜戦では雷装の有無が破壊力に直結する。

戦艦は夜戦においては強大な火力で雷装のなさをカバーするが重巡・雷巡には一歩劣る。

その戦艦に雷装が載るとしたら……!?

提督「これは速攻で試すしかないな!!」


艦娘改装中……


提督「あれ、改装前より服が黒くなってね?」

ビス「こっちの染料で染めなおしたからね」
330 : ◆jf7rnHhSH2 [saga]:2014/09/26(金) 22:14:14.36 ID:igfvdSXEo
新海域が実装されたのでそっちの方の話書く可能性が高いです。阿賀野小ネタはちょっとまってね
331 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/09/26(金) 22:31:16.77 ID:SGpL2EyDo
乙です
332 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [sage]:2014/09/27(土) 01:12:57.79 ID:XXz9+O/r0
ただそこにいただけの雪風がこんな気にするなら被害艦に会った瞬間五体投地しなきゃいけない様なドジを前世で踏んだソロモンの狼がいたはずだよね?(ゲス顔)
333 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/09/27(土) 16:11:08.71 ID:i45A0YLzo
――― 前世のことをくよくよしたって始まらない! ―――

提督「……>>332、だそうだが?」

青葉「ま、まぁその頃の青葉は一介の艦艇でしたし」

そっぽを向いて口笛を吹こうとしているが音が出ていない。

提督「秋雲然り、夕立然り、乗員の行動・記憶も船魂、ひいては艦娘の自己形成に関わるという。青葉もまた然りだったな」

青葉「いや、まぁその……ちょっと用事思い出しましたー!!」

提督「あっ、逃げた」


その後、青葉におごってもらったということで単純に喜んでたりどういう風の吹き回しだろう、と不可解な顔をしてたりする艦娘たちの姿が見られたという
334 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [sage]:2014/09/28(日) 01:22:00.53 ID:dbSxGTQp0
調べたら青葉のやらかしってワレアオバだけじゃなかったのか……(驚愕)
335 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/09/28(日) 21:47:09.71 ID:E51FkkMG0
旧型の重巡のために3隻の重巡と1隻の駆逐艦が犠牲になったのだ…
336 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/09/28(日) 21:48:45.64 ID:E51FkkMG0
旧型の重巡のために3隻の重巡と1隻の駆逐艦が犠牲になったのだ…
337 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/09/29(月) 22:26:40.68 ID:guGtQU7/o
――― オリョクルから解放された伊号潜水艦を待ち受けていたのは更なる地獄だった ―――
中部海域。先の作戦で消耗したところに更なる楔を打ち込み、制海権拡大を図る。

猫吊「ま、そういう作戦です。そして第一の作戦が……」

提督「潜水艦作戦ねぇ……」

ドヤ顔している猫吊るしを片目に見ながら受話器を取り上げ、全館放送で呼びかける。

提督『以下の伊号潜水艦は埠頭に集合のこと。イムヤ、ゴーヤ、イク、はち、しおい。繰り返す……』


ゴーヤ「またオリョクルでちね」

はち「あそこの揚陸部隊を撃退するのは大事だってわかるけど……」

イク「同じ敵ばっかりで飽きちゃうのね!」

提督「と、思うだろ?」

イムヤ「わっ、びっくりさせないでよ!?」

しおい「いきなり後ろから現れるなんて、ねぇ」

提督「そんな変質者を見るような目をすんな。これ、返してやらんぞ?」

しおい「あっ、晴嵐!!」

提督が取り出したるは2機の水上爆撃機、試製晴嵐。

イムヤ「いったいどういう風の吹き回しなの?」

提督「あぁ、簡単な話だ。新しい海域に行くんだよ」

五人「!!」

提督「その第一歩として敵の哨戒線を潜水艦で叩きのめす、というわけだ。各人いっそうの努力を期待する!」


中部海域。島々からは遠く、深海棲艦が現れて以来、人類が長いこと舳先を進ませられなかった場所。

そこにいる相手も、一筋縄ではいかない相手であった。


ゴーヤ「こんなの聞いてないでち」

爆雷を喰らって黒焦げになっているゴーヤがぶつくさ文句を言う。

提督「俺もここは初めて見る海域だしな」

イムヤ「哨戒線突破して敵回遊中の空母入り艦隊に打撃を与えるだけって話だったけど対潜警戒厳しいじゃない」

提督「まぁ俺にはどうしようもないんで何とかして抜けてくれ」

イク「無茶振りなのね……」

艦娘戦闘中……

提督「よーし、敵の回航中空母艦隊に打撃を与えた。作戦成功だ」

イク「でもヲ級は残ってるのね……」

提督「随伴艦の補充に戻ってる間に次の海域へのポータルを設置する手筈だ。問題ない」

しおい「わーん、晴嵐さん全部落とされたー!!」

提督「ほら、泣くな。帰ったら補充するから」


鎮守府、執務室

提督「さーて潜水任務は達成できたかな」

もちろん達成できていなかった。

猫吊「あそこの空母と随伴艦全部沈めてくださいね。3回」

提督「ザッケンナコラー!!」

水上艦を入れてもいいという情報が入ったのはその後の話であった……
338 : ◆jf7rnHhSH2 [saga]:2014/09/29(月) 22:36:55.37 ID:guGtQU7/o
でも水上艦ありでも二度とやりたくないです(震え声)
339 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/09/29(月) 23:02:20.37 ID:GE17PljIo
乙です
340 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/09/30(火) 12:30:08.10 ID:EmR/v6kcO
乙です

しかもマンスリーなんでしょ?やだー!
341 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/09/30(火) 22:49:03.58 ID:+UHtwQxno
――― 「とってもとっても高性能」という台詞は実在します ―――

鎮守府、執務室。

阿賀野「午後3時です。スヤスヤスヤァ……」

提督「まだ昼間だってのに普通に寝やがったぞこいつ」

通信用黒電話を取り上げ、ダイアルを回す。通話先は阿賀野型一号室。

能代『はい、こちら能代です』

提督「こちら提督。なんか阿賀野と茶会の約束でもしてるんじゃないか?」

能代『えぇ、そうです。阿賀野姉どこ行ったのかしら』

提督「執務室で寝てるぞ。あっ、眠ったまま椅子から転がって布団に潜り込みやがった。器用だなこいつというか靴ぐらい脱げよ」

能代『あぁ、もう阿賀野姉ったら。迎えにいきますんで』

提督「いや、起こしてそっち行かせるから」

能代『多分私が来るまでに起こすのは無理だと思いますので待っててください』ガチャ

提督「あっ、切られた」

布団のほうを見る。阿賀野は枕に頭を乗せて布団をかぶって完全に睡眠体勢である。

阿賀野「Zzz」

提督「しかし俺に起こせないとかナメられたモンだな?」

阿賀野の頬をつまんで捻る。やわらかい。反応なし。

阿賀野「スヤァ……」

耳たぶをぐいぐい引っ張る。反応なし。

阿賀野「んーむにゅ……」

提督「さすがに暴力振るったり乳もんだり【検閲】したりするのはないよな。起きたり見られたりしたときコトだし」

ぶつくさ言いながら家具の中から金属で出来た箱を持ってきて阿賀野の耳元に置く。

提督「そーれっと」

そこらにあった棒でガンガン箱を打ち鳴らす。

グワングワンうるさい音が出るが阿賀野は意に介さない。

提督「ええ〜?」

能代「だから無理だといったでしょう、提督」

いつの間にか後ろに能代がいた。

提督「来てたのか」

能代「阿賀野姉起こしますんですみませんがちょっと部屋出ててください」

提督「ここ俺の部屋なんだが」

能代「ちょっと他人には見せられないので」

なんだかんだで締め出される。直後、ドン、という鈍い音。

扉が開くと阿賀野が能代に肩を借りて出てくるところだった。

阿賀野「う〜、その起こし方はやめてっていってるじゃな〜い」

能代「だって普通の起こし方じゃ起きてくれないから」

阿賀野「え〜?」

能代「あ、提督! 私たちはこれで失礼します!」

提督「お、おう」

どうやって起こしたんだ……。そんな疑問を喉元で飲み込む提督であった。
342 : ◆jf7rnHhSH2 [saga]:2014/09/30(火) 22:51:55.52 ID:+UHtwQxno
阿賀野初めて拾った時は声の高さにめっちゃ驚いた。能代は普通だったから余計に。

小ネタ艦娘とか安価下既出さらに下
343 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/09/30(火) 22:54:14.71 ID:xrEK209AO
まるゆ
344 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/09/30(火) 22:54:25.29 ID:v7SRdOCKO
大鯨(龍鳳)
345 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/09/30(火) 22:59:02.32 ID:+UHtwQxno
まるゆは消化した記憶があるので大鯨いきます
346 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [sage]:2014/09/30(火) 23:48:15.62 ID:R3T6iMdS0
すぐ忘れてしまうので、勝手ながら…

消化済み
戦艦
金剛型・扶桑型・伊勢型・長門型・大和型

母艦
鳳翔・龍驤・蒼龍・飛龍
祥鳳・瑞鳳・飛鷹・隼鷹
あきつ丸・大鯨/龍鳳

重巡
古鷹型・青葉型・高翌雄型・最上型
那智・羽黒

軽巡
天龍型・球磨型・阿賀野型
由良・鬼怒・阿武隈
川内
夕張

駆逐
如月・長月
吹雪・初雪・叢雲
綾波・朧・曙・漣
暁型
子日・初霜
時雨・夕立・春雨・五月雨
満潮
陽炎・不知火・天津風・時津風・浦風・浜風
島風
Z1・Z3

潜水艦
実装分全艦

未所持
ビスマルク

347 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/10/01(水) 06:08:52.59 ID:mjQEtS86o
ビスマルク未所持とかどこ情報よ〜もうDreiですぜ 清霜はいないけど
348 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/10/01(水) 22:39:50.62 ID:mjQEtS86o
――― 表の顔と裏の顔 ―――

大鯨「今晩のおかずは、フーカデンビーフですよぉ」

イムヤ「わーい!」

大鯨。元が潜水母艦であることから、潜水艦娘達に慕われている。

だが、彼女にはそんな潜水艦娘達には見せられぬ裏の顔があった。


鎮守府近海。定期的にシーレーンを脅かす潜水艦が湧いてくる海域。

「航空母艦、龍鳳。抜錨します!」

九七式艦攻、三式指揮連絡機、カ号観測機が緑色の和服を着た少女の弓から次々と放たれる。

爆弾が、爆雷が、深海棲艦の頭上に降り注ぐ。

龍鳳「……敵カ級、撃沈確認しました。敵残存艦なしです」

提督「よっしゃ、次の地点へ行こうか」

そう、龍鳳は対潜専門軽空母として闘っているのだった。


龍鳳「ふぅ。活躍できるのはうれしいけどあの子達にはこの姿はちょっと見せられませんね」

提督「まぁ慕ってる相手がサブマリンキラーとかちょっとヒくかも知れないしなぁ……」

龍鳳「ええ。ですから内緒にしといてくださいね?」

提督「軽空母改装されてることは知ってるはずだが」

龍鳳「対潜してることがばれなければ大丈夫です」


実のところ鎮守府近海に出撃している時点でバレているのだが特に関係が壊れるとかないようなので提督は気にしないことにした。
349 : ◆jf7rnHhSH2 [saga]:2014/10/01(水) 22:42:05.78 ID:mjQEtS86o
ちとちよと龍鳳は装備する艤装を取り替えることで艦種を使い分けているのだ!! なお艤装ごとに練度がつくので以下略

小ネタ艦娘とか安価下既出さらに下
350 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/10/01(水) 22:44:11.81 ID:/OK9904nO
睦月
351 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/10/01(水) 22:48:42.93 ID:mjQEtS86o
睦月了解ー
352 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/10/02(木) 00:20:07.91 ID:HuoG9zYLo
乙です
353 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [sage]:2014/10/02(木) 01:19:42.82 ID:pbj6bSii0
龍鳳ちゃん、龍鳳ちゃん、ここにかの聖戦士王も搭乗した面白い航空機があるじゃろ?(ゲス顔)
354 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/10/02(木) 22:42:13.37 ID:mi9EgzXjo
――― そういえばここ三ヶ月演習以外でつかってなかったてへぺろ ―――

鎮守府、埠頭。出撃前の艦娘は大体ここに集合する。

先頭に立つは大口径主砲を載せた艤装を持つ、金髪碧眼の艦娘。ビスマルクである。

ビス「また演習? 今日の演習は終わったはずでしょ? それにいつもと面子が違うし」

提督「ククク……そう、演習は終わった。すなわち、実戦だ」

ビス「!!」

提督「それも……中部海域の最前線! MS諸島だ!! Dreiの力、見せてもらうぞ!!」

ビス「艦隊戦か……腕が鳴るわね!!」


MS諸島。ここを足がかりに中部海域の制海権を奪取、確保する。それに先立って、敵攻略部隊を撃退するのが今回の作戦である。

艦隊もビスマルクを筆頭に、雪風・島風、利根・筑摩、加賀と海流を見越した上での全力構成である。

ビス「あれが目標のワ級フラグシップ……」

加賀「随伴はヲ級フラグシップ、ツ級エリート、ニ級後期2……そして……」

旗艦を護衛するように立ちはだかり、青い焔を灯した目で海原を睥睨する深海棲艦。

雪風「ル級フラグシップの……改、です!!」

やや震える声で雪風がその名を告げる。

その強さを論じることそのものが馬鹿馬鹿しい強さのレ級を除けば、汎用深海棲艦――つまりは姫・鬼クラスでない――最強の艦、ル級改。
輸送艦の護衛に躊躇いもなく戦艦を投入する。襲えば割に合わぬしっぺ返しを食らわせてくる。これが深海棲艦の強さの一つと指摘する識者もいるらしい。

だが、ビスマルクは怖気付くことはない。

ビス「私の初陣の〆としてはちょうどいい相手ね。さぁ、かかってらっしゃい!」

挑発されたル級が突っ込んでくる。次の瞬間、ル級の上半身が丸ごと消え失せていた。
下半身は慣性に従いしばらく進んだ後、海面に倒れ伏し、そのまま沈んでいった。

提督「ル級改を……一撃、だと……!?」

浮き足立つ敵随伴艦。そんな相手を艦娘達は着実に沈めて行く。残るはワ級とニ級一隻ずつのみ。

加賀『ワ級含む敵、撤退していきます。提督に意見具申。追撃許可を』

提督「よーし、やっちまえー!!」


ビス「逃がさないわよ……甘く見ないで! Feuer!!」

ビスマルクの放った砲弾は、ワ級の位置から大きく逸れ、ニ級への至近弾としかならなかった。

ビス「あ、あれ、おかしいわね……」

提督「魚雷を使え魚雷を!」

ビス「でもこれ装填とか難しいのよ!? そもそも実戦で使うの初めてだし!!」

などとやっている間にワ級は利根が沈めていた。


ビス「えっ私MVPじゃないの!? そんな!?」

提督「残念ながら利根だな……」
355 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/10/02(木) 22:43:27.81 ID:mi9EgzXjo
――― 長女としての威厳 ―――

睦月「睦月をもっともっと褒めるが良いぞ! 褒めて伸びるタイプにゃし〜。えへへへへ……」

提督「よしよし。しかし、アレだな……」

睦月「アレってなんですか?」

提督「睦月型思い返してみたがどうも長女に見えん」

睦月「ええっ!?」

提督「色気振りまきまくってるのもあるが如月のほうが上に見える」

睦月「むー、如月ちゃんは確かに大人っぽいですけど……」

提督「長姉なんだしもうちょっと姉らしい威厳のある振る舞いを……」

ふと、提督の脳裏に艦娘達の声がよぎった。

??「ちょっと脚の筋肉がつきすぎちゃって……」
??「フフ、怖いか?」
??「とってもとっても高性能〜」
??「クマー」
??「はーやーくーやーせーんー!!」

提督「……いやなんでもない忘れて」

睦月「??」
356 : ◆jf7rnHhSH2 [saga]:2014/10/02(木) 22:44:32.63 ID:mi9EgzXjo
NGワード:クマーを抜けば

小ネタ艦娘とか安価下既出さらに下
357 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [sage]:2014/10/02(木) 23:00:15.27 ID:FlorUhju0
明石
358 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [sage]:2014/10/02(木) 23:08:45.94 ID:LzO1T7Dq0
くっそ、あと九分早ければ
359 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/10/02(木) 23:23:21.99 ID:2SjTEHA2O
その面子の中に混ぜられる長良かわいそす
360 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2014/10/03(金) 03:40:14.15 ID:64DI5Lwi0
あがのんはかわいいなぁ(ほっこり)
361 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/10/03(金) 05:50:01.90 ID:Hg8wzMBbo
明石了解ー
362 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/10/03(金) 13:15:26.73 ID:ZJjEPX1Zo
つまり、舞鶴生まれはノホホン系に天然系かww
主人公?誰それ?
363 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [sage]:2014/10/03(金) 20:53:18.11 ID:0cAzZmdi0
主人公は雪風じゃなっかったけか?
364 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage saga]:2014/10/03(金) 21:41:39.06 ID:Hg8wzMBbo
>>362でいう主人公は吹雪(舞鶴生まれだったはず)だと思います。……多分!!
365 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/10/03(金) 22:22:20.40 ID:Hg8wzMBbo
――― 修理施設あと一個欲しいけどそもそも泊地修理ほとんど使ってないんだよなぁ ―――

工作艦、明石。当鎮守府においてはドックと工廠は彼女の管轄である。あとアイテム屋も。

また、明石自身の艤装を使用することにより、他の艦娘の艤装も修理が出来る。画期的!!

明石「でも修理機能使うには旗艦バッジ必要なんですよね……」

提督「何でこんなしち面倒くさい仕様なのやら。第一艦隊は常に出撃に備える必要があるし他三艦隊は遠征に回してるしで修理の余裕がない」

明石「しかも大量にバケツ溜め込んでましたよね」

提督「泊地修理にしても待つことには違いないからなぁ……。バケツぶっ掛けたほうがはやいっていうね」

明石「それに……この泊地修理、まだ100%の力発揮できてないんですよ」

提督「ほぅ?」

明石「もう一つ、泊地修理施設があれば!! 100%の力を発揮できるんです!」

提督「でもなぁ。結局同時修理できる艦が増えるだけで早くなる訳じゃないんだろう?」

明石「並べ替えの手間とか省けますよ!」

提督「明石のドロップのある場所、難度高い海域だしそもそも取れるとは限らないしなぁ」

明石「五隻同時ですよ! それだけの価値はありますって!」

提督「そもそも泊地修理しないしなぁ」

明石「私にも活躍の場くださいよー! これを機会と思ってー!」
366 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage saga]:2014/10/03(金) 22:26:05.31 ID:Hg8wzMBbo
実のところ入渠任務消化のために入渠せず残す必要があるからなぁ。でもやっぱり4つ目は欲しいなぁ

小ネタ艦娘とか安価下既出さらに下
367 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/10/03(金) 22:35:18.35 ID:gRiB9olWO
若葉
368 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/10/03(金) 22:40:39.92 ID:Hg8wzMBbo
若葉了解ー
369 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/10/03(金) 23:37:43.34 ID:+MUjpPcwo
乙です
370 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/10/06(月) 22:25:52.40 ID:hVE/FRydo
――― え? 彩樹艦の改二!? まじで!? ―――

鎮守府、執務室。提督は大本営からの最新の資料を検めていた。

提督「次の改二は……日本駆逐艦で、初めて次発装填装置を載せて、秋生まれ、秋戦没のネームシップか……」

書類片手に大日本帝国海軍の資料を開く。

提督「朝潮……3月没だから違う。陽炎と夕雲は初めて載せたというには新しすぎる。
   白露も生没ともに秋ではない。睦月と吹雪、暁はそもそも次発装填装置が出る前、綾波はもうやった……」

本を捲る手が止まる。そのページは、初春型一番艦、初春。

提督「日本駆逐艦ネームシップ。生まれは竣工日として9月末、没日は11月半ば、どちらも秋。そして資料には初めて次発装填装置を載せたとある」

バン、と本を閉じる。既に手は演習・出撃の予定表にかかっている。

提督「よーし、練り直しだ!! あと改二については当日まで内緒にしとこう」


今日の演習出撃表

旗艦:初春 随伴艦:……

初春(妾の遠征予定中止と演習・出撃予定……いよいよ改二かのぅ)

睦月(改二かにゃ?)
吹雪「」
綾波(改二でしょうか)
暁(れ、レディはあわてないんだから!)
白露(改二かぁ。いいなぁ)
朝潮(改二ですね)
陽炎(改二ね、きっと)
夕雲(改二でしょうね)
島風(私の改二おっそーい!)
レーベ(Dreiまだかなぁ)

どう見てもバレバレです本当にありがとうございました。
371 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/10/06(月) 22:27:09.86 ID:hVE/FRydo
――― 24時間戦えますか ―――

若葉「24時間寝なくても大丈夫」

提督「バブル期のリーマンじゃねーんだからさー」

若葉「本当だ」

提督「大体の艦娘は人並みに眠ってるぞ?」

若葉「大丈夫だ」


遠征は深夜に行なわれることもある。遠征先で休息を取ってから帰港することも珍しいことではない。


阿武隈「みんな、出発するよー」

若葉「そうか」


旗艦の阿武隈が休憩終了を告げる。その間若葉は哨戒を行なっていた。

子日「ふわぁ……今日も若葉寝てなかったね」

初春「まぁの。あやつは頑張り屋じゃからの。でも全く眠ってないわけではないぞ。ほれ」

初春が扇子で若葉を指す。普通に航行しているようだがよく見ると片目を瞑っている。

初春「特に異常がないときはあのように半分眠ってるのじゃ。イルカからヒントを得たとか言ってたのぅ」

子日「寝ぼけてるようなものでしょ? 大丈夫かなぁ」

初春「大丈夫じゃ。ほれ、見てみぃ」

初霜が若葉に近づくと、微かに軌道変化して間合いを取った。

初春「脳が眠っていても身体が反応しとる」

子日「……そうなのかなぁ?」


実のところ、昔ぶつかったことによるトラウマから条件反射で距離をとっているのだが気づくものはいなかった。
372 : ◆jf7rnHhSH2 [saga]:2014/10/06(月) 22:29:33.66 ID:hVE/FRydo
楽しみだなぁ

小ネタ艦娘とか安価下既出さらに下
373 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [sage]:2014/10/06(月) 22:31:23.69 ID:YHRqXJpF0
秋雲
374 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/10/06(月) 22:33:03.07 ID:EazAzZbeo
乙です
375 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/10/06(月) 22:34:45.06 ID:hVE/FRydo
秋雲了解ー
376 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/10/07(火) 22:37:45.70 ID:NwWDy/cYo
――― 17時の時報参照 ―――

週明けのオリョール海。幾多ものワ級やヲ級やヌ級、その他随伴艦が次々と沈む。つまりはオリョクルである。

提督「……で、何でお前まで付いてきてるんだよ秋雲」

秋雲「いや、だって何か空母が沈むところ無性に描きたくなることがあってねぇ。い号消化中なら最適じゃん?」

そう言いながら秋雲は素早く筆を走らせる。魚雷の直撃から轟沈まで一分とかからないが、既にあたりをつけて細部の描写に入っている。

提督「なんつーか、こう、ネクロフィリアじみてないか?」

秋雲「ま〜、前世の記憶が、こう訴えかけて来るんだよねぇ。それに……」

左舷を振り向くと潜水艦娘が帰投してきたところである。

イク「敵旗艦鹵獲してきたの!」

どさり、と甲板に置かれるヲ級の身体。手早く吊るされる。

提督「よーし、今日のドロップは何かなー」ザクッ

秋雲「傍目スタイルいいねーちゃんの身体に手ぇ突っ込んで中身抜き取るほうがインモラルだと思うよ?」

提督「仕方ないじゃんなんか強い艦はヒトガタとるし!」
377 : ◆jf7rnHhSH2 [saga]:2014/10/07(火) 22:42:58.17 ID:NwWDy/cYo
誰だよ深海棲艦のハラワタからドロップとりだすとかいう非人道的設定考えたの わたしです

小ネタ艦娘とか安価下既出さらに下
378 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/10/07(火) 22:44:48.32 ID:ZKyj5GAXO
長良
379 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/10/07(火) 22:48:49.01 ID:NwWDy/cYo
長良了解ー
380 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [sage]:2014/10/08(水) 18:26:48.93 ID:fEumTjk10
乙です
381 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/10/08(水) 22:54:47.59 ID:JJA5nnmqo
――― メンタルモデル形式だったら身体の鍛え方が機関動作反応に如実に影響するとかあるのかね ―――

長良「今日の走り込み、終わりました!」

提督「走りこむのはいいんだが、それって航行に関係あんの? スィーって滑ってくだろ?」

長良「むしろそうだからこそ足腰を鍛えるのが大事です!」

提督「そうには見えないが」

長良「スキーやスケートでも足腰しっかりしてないと大変なことになるんですから!」

提督「ふーむ、そう言われるとそうかもしれないな」

長良「でしょう?」

提督「……待てよ。お前ら艦船だろ。何で山や氷上のスポーツについて知ってるんだよ」

長良「ほら、船魂って乗船してた人々の記憶とかもあるから」

提督「うーむ、納得いくようないかないような……」
382 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/10/08(水) 22:56:56.70 ID:JJA5nnmqo
島風が短距離走者なら長良は長距離走者だと思う

小ネタ艦娘とか安価下既出さらに下
383 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/10/08(水) 23:14:51.98 ID:zbrOetcvO
間宮と伊良湖はありなのかな?
ありなら間宮、駄目ならビス子でお願いします
384 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [sage]:2014/10/08(水) 23:47:01.26 ID:FQJo9NGo0
最近扱いが酷い赤城さんに活躍の場を
385 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/10/09(木) 02:32:06.72 ID:4O52AF8no
乙です
386 : ◆jf7rnHhSH2 [saga]:2014/10/09(木) 05:53:14.14 ID:q1fTJrDQo
間宮了解ー
387 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/10/09(木) 22:32:59.64 ID:q1fTJrDQo
――― 間宮や伊良湖も明石みたいに出撃していい頃だと思う ―――

間宮食堂。もともと提督の家の台所だったところを大幅に改築した、艦娘の胃袋を掴む鎮守府随一の重要拠点である。

なお、鳳翔さんの店は空母寮にて開かれている。

この食堂、着任艦娘の数に比例するように順次拡張されている。つまりは、規模が大きくなるということであり。

間宮「この鎮守府も大きくなりましたねぇ」

提督「そうだな。駆逐・軽巡で回してた頃が懐かしい」

間宮「それで、私と私の妖精さんたちでは手が足りなくなってきたので……」

提督「なんか艦娘を数名手伝いに回して欲しいとか?」

間宮「いえ、猫吊るしさんから新しい娘を喚んでいただきまして」

提督「いつの間に……」

伊良湖「給糧艦、伊良湖です! 得意料理はモナカです」

提督「これで跡継ぎが出来たわけでついに間宮も実戦投入されるわけか」

間宮「て、提督、ただの給糧艦に何を期待してるんですか!?」

提督「じゃあ伊良湖が」

伊良湖「私も非戦闘艦ですって」

提督「まるゆや明石も頑張ってるじゃないか。給糧艦だって頑張ればナントカなるはず」

間宮「なーりーまーせーんー!」
388 : ◆jf7rnHhSH2 [saga]:2014/10/09(木) 22:37:15.46 ID:q1fTJrDQo
伊良湖も出したけど間宮案件として処理します

小ネタ艦娘とか安価下既出さらに下
389 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/10/09(木) 22:42:57.94 ID:9M7DLZEAO
神通
390 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/10/09(木) 23:00:02.10 ID:q1fTJrDQo
神通了解ー
391 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [sage]:2014/10/09(木) 23:08:20.96 ID:yvSBos+P0
仮装巡洋艦・・・いやなんでもない
392 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [sage]:2014/10/10(金) 01:26:01.33 ID:/0TjKBpj0
間宮さん一応14cm砲二門備えてて高角砲も装備できるから戦えるのよね
伊良湖ちゃんは高角砲と機銃の対空装備みたいだけど最低限の戦闘は出来るだろうか
393 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/10/12(日) 20:36:20.98 ID:wJJc/onQo
――― 訓練に関しては鬼よ ―――

神通。川内型三姉妹次女。夜になるとハイテンションになる姉と昼間からテンションの高い妹に挟まれてることもあって落ち着いた印象がある。

提督「……だが、第二水雷戦隊に所属してた駆逐艦娘に話を聞くとそのような評判は一切聞かれないのだが」

神通「そうですね……私達の訓練の様子、ご覧になります?」

提督「そうだな。見てみよう」


室内演習場。遮光カーテンを引き、照明を落とせば昼でも夜戦さながらの演習が出来る鎮守府屈指の施設。

一方には神通、もう一方には山城が向かい合っている。

神通「こちらは準備完了です」

山城「はぁ……演習場の前歩いてたら訓練に駆り出された上例の訓練……不幸だわ……」

        チキンレース
長波「おー、血饉零擦やるのかー」

提督「知っているのか長……いやいやチキンレースぐらい俺だって分かるよ!?」

長波「えー、そこは乗るところだろ?」

雪風「では行きますよ……さん、にぃ、いち、ごー!!」


雪風の合図とともに双方探照灯点灯、互いに光を浴びせながら全速力で突っ込んでいく。

ものすごい勢いで縮まる二人の距離。そしてぶつかる寸前! 互いに面舵を切りつつペイント弾による至近からの砲撃!!


神通「……カタパルトに掠ってしまいましたね」

山城「砲塔二基に左腰直撃……はぁ、不幸だわ……」

互いに被害状況を確認する。直撃弾を三発浴びた山城に対し、カス当たりのみの神通。

神通「山城さん、今回はどうもありがとうございました」

山城「あ、いえ、こちらこそ」

神通は山城に一礼した後、駆逐艦娘のほうに振り向き、

神通「では皆さんもやってみましょう。慣れれば簡単ですよ」

そう言いながらペイント弾を再装填する。つまりは神通とやりあうということである。

長波「一番槍は避けたいなぁ……」

神通「希望者がいないようなので……長波さん、やりましょうか」

長波「ひっ」

そう言うとすっと長波を引っさらっていく。

提督「すさまじいなぁ……」

神通「提督も挑戦してみます?」

提督「遠慮しとく。そもそも水面走れないし」

神通「それは残念です……」
394 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/10/12(日) 20:39:11.15 ID:wJJc/onQo
さ、サボってたわけじゃないよ!? 3-5任務とか消化するのに苦戦してただけで

小ネタ艦娘とか安価下既出さらに下
395 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/10/12(日) 20:46:44.91 ID:LGp3jXRqO
ビスマルク
396 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/10/12(日) 20:53:54.13 ID:wJJc/onQo
ビスマルク了解ー

これで戦艦も消化終了か……シャルンホルストはよ
397 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/10/12(日) 21:32:26.05 ID:0tELDs/Jo
乙です
398 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/10/14(火) 22:06:04.92 ID:YbkvMECmo
――― 日本の戦艦もかつては魚雷を積んでたのだ ―――

ドイツ生まれの戦艦、ビスマルク。第三改装にして魚雷搭載。かつて彼女の妹に当たるティルピッツは魚雷を搭載し、それになぞらえてビスマルクDreiにも搭載された。

提督「……と、使用済み改装設計図に書いてあった」

ビス「そうね。私も生き残ってればこんな風になったのかもね」

提督「衣装が日本の軍艦色になって思いっきり日本になじみ始めてるが」

ビス「しょうがないじゃない。そういえば酸素魚雷搭載してもらったけど他の戦艦には魚雷積まないの?」

提督「調べたところ昔は積んでたらしいんだが……」

ビス「うんうん」

提督「後に撤去されてるんだよ」

ビス「なんで?」

提督「有効射程が戦艦の砲撃距離と比べて短いのと、あとは誘爆したら危ないからだそうだ」

ビス「誘爆……?」

提督「酸素魚雷の威力はヤバイからなー。自分の近くで爆発したらそれこそ致命傷モノだ。
    実際艦娘だからこそ扱えるんであって実際の艦船の場合弱点を増やすことになるんだよ。硬いのが自慢の戦艦のメリットを潰すことはない」

ビス「……何か急に怖くなってきたわね」

提督「扱いに気をつけないと艦娘でもドカーン、といくかもしれんぞ。ドカーンと。何せ酸素魚雷だからな。威力は普通の魚雷の比じゃない」

ビス「……ち、ちょっと工廠行って来るわね」

提督「おー、いってらっしゃい」


その後、魚雷発射管を気にするビスマルクの姿がたびたび見られたという。
399 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/10/14(火) 22:07:36.41 ID:YbkvMECmo
艦これと全く関係ないけど実在性ミリオンアーサーも応援していこうと思います(ぐるぐる目)

小ネタ艦娘とか安価下既出さらに下
400 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/10/14(火) 22:21:33.79 ID:0C4iHYWOo
阿賀野
401 : ◆jf7rnHhSH2 [saga]:2014/10/14(火) 22:24:35.89 ID:YbkvMECmo
阿賀野型はコンプリート済みだねぇ更に下
402 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/10/14(火) 22:26:31.93 ID:nVV0L0/AO
那珂ちゃんでいいんじゃね ?
403 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/10/14(火) 22:32:17.17 ID:YbkvMECmo
那珂ちゃん了解ー
404 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/10/14(火) 22:58:15.55 ID:u3x4lS42o
乙です
405 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/10/15(水) 18:06:38.03 ID:Xe0V/q+GO
実在性か、あの作画のリアルさはどうかしてるよな
406 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/10/15(水) 20:50:13.14 ID:o6EJlG9vo
――― こないだのメンテで実装された任務の話 ―――

鎮守府、執務室。

提督「ふふーん、あのクソファッキンリランカ任務も消化できたしもう何も怖くない」

猫吊「潜水任務から目を逸らしながら何言ってんですか」

提督「ほ、本気になればあのマンスリー任務だってクリアできるし報酬と消費資材のリスクリターンが見合わないだけで(震え声)」

猫吊「さよけ。ほれ、追加の任務ですよ」

提督「そういや任務については大淀の役目じゃなかったか?」

猫吊「艦隊勤務になったから私が代役してるんですよ」

提督「ふむ、長門型と扶桑型でカレー洋主力2回撃滅……」


ナントカ倒した


提督「次は低速戦艦3と軽巡1含めて南方海域前面の主力撃滅か……まぁ大淀なら潜水艦も問題ないかな」


何回かルート逸れたがナントカ倒した


猫吊「あ、今の任務マンスリーです。来月以降もよろしく」

提督「やだよルート固定できないじゃん次から放置放置」

猫吊「で、最後の任務です」

提督「……AL海域主力撃滅?」

猫吊「はい。非航空の戦艦2と軽空母1入りで」

提督「うんうん、楽勝楽勝」
407 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/10/15(水) 20:50:59.96 ID:o6EJlG9vo
提督「……とでも言うと思ったかッ!! ふざけんなこれ実質北ルート固定じゃねーか!!」

猫吊「中央に行く手もありますよ?」

提督「もっと有り得ねーし北方のヤローは避けられないだろ!!」

猫吊「一応あれも見た目的に少女ですが」

提督「言葉のアヤだこまけぇこたぁいいんだよ!!!」

猫吊「で、やらないんですか?」

提督「資材貰うだけじゃ全く釣り合わんしやらんやらん」

猫吊「……一式徹甲弾、2つ目」

提督「……うぐっ」


一式徹甲弾。今まで使用されていた九一式徹甲弾を上回る最新武装。開発不可。

任務は逃げないが戦力強化の為に獲得したいのも事実。


提督「やるしかないというのか……」

猫吊「任務に忠実で何よりです」


北方AL海域。ツ級のEliteは既に中部海域に配備されているが、ここの海域をうろつく深海棲艦はまだまだいる。


提督「だいたいメリケンども何やってんだよ夏に取り返したのに更に取り返されてるとか俺たちの苦労なんだったの」

大和「深海棲艦が現れ始めたころ結構な戦力出して損害受けたらしいですし……」

提督「ま、いいや。ここのツ級含む艦隊を一回完膚なきまでに叩き潰せばおしまいだし」

武蔵「しかし……私が言うのもなんだが、火力が過剰なのでは?」

艦隊の構成は大和、武蔵、利根、筑摩、木曾、隼鷹である。

提督「むしろ防御重視だ。北方棲姫の前を通り抜ける必要があるからな」


艦娘進g『カエレ!!』


鎮守府、ドック前。

ボロボロの艤装を背に黒焦げになって煙を上げながら入渠を無言で待つ艦娘達。

提督「……ぐぬぬ。あの空母どもきついし更に北方棲姫だ。今日はいったん休んで明日改めて考えるか……」
408 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/10/15(水) 20:52:20.75 ID:o6EJlG9vo
鎮守府、執務室。せんべい布団内。雪風は提督に抱きついて寝息を立てている。提督も寝ている。

提督(Zzz...)

磯風(司令……聞こえるか。磯風だ。雪風を通じて遠征先から念話で話しかけている)

提督(Zzz...)

磯風(守りに入ってはダメだ。攻めの姿勢だ。制空権を取られた? 逆に考えるんだ。制空権ぐらいあげちゃってもいいさ、と)

提督(Zzz...)

磯風(なぁ司令。司令……?)


翌朝

提督「筑摩、木曾外して北上、大井入れる。殺られる前に殺っちまえばいいよね」

大和「提督、いったい何が……?」

提督「いや、なんか第二次攻撃来る前に落とせばいいみたいな考えが湧いてな」

隼鷹「じゃあこっちの艦載機どうすんのさー」

提督「爆戦と彩雲下ろして烈風とダメコン積もう」

隼鷹「……その手使っちゃう? 話聞いただけでも背筋凍りそうなんだけど」

提督「まぁ安全のためだ。うん」


艦娘進撃中……


ボロボロの艤装を背に黒焦げになって煙を上げながら入渠を待つ艦娘達。

昨日と違うところはやり遂げた、晴れ晴れとした顔であることである。

提督「一回で済んだ上隼鷹も無事。よかったよかった」

ちょうどその時、遠征に出ていた艦隊が帰投した。そのメンバーの中にいた磯風は提督を見つけるとニヤリと笑って親指を立てた。

提督にはそれが何を意味するかはよくわからなかったがとりあえずサムズアップを返しておいた。
409 : ◆jf7rnHhSH2 [saga]:2014/10/15(水) 20:52:59.87 ID:o6EJlG9vo
那珂ちゃんは多分明日やります(震え声)
410 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/10/15(水) 22:47:13.31 ID:P+2DEg5AO
ほっぽちゃん握手会任務、運営話によるとたまに逃げる(月またぐとまた条件マンスリークリアするまで消滅)らしいんだが
来月にならんと正確なところはわからんな
411 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/10/16(木) 22:12:38.78 ID:ul9J1iRFo
――― マンスリー1-4任務は軽巡三隻なので川内型が最適 ―――

那珂「ねー提督ー。なんかお仕事とかないのー? 那珂ちゃん退屈ー」

提督「そんな事いわれてもねぇ」

    エンセイ
那珂「地方巡業すらないしー」

提督「改二でレベル上がったからなぁ。練度低い方優先したいし」

しおい「作戦おーっしまい! 艦隊、帰投しました!」

那珂「潜水艦の子はいいなぁ。仕事に事欠かないし」

提督「これでろ号完了。……那珂よ、仕事したいといったな?」

那珂「お仕事、あるんですか!?」

提督「ああ」

そう言うと提督はニヤリと笑った……


所変わって南西諸島防衛線。名産は鉄。

ヲ級(全くこんな僻地に飛ばされて、というか連中の目と鼻の先じゃんここ。今ならこっちに目が向いてないはずだから取り返せるって言ってもさー)

このあたりはかつて艦娘達が蹂躙しつくし、制海権を抑えた場所である。だが、深海棲艦はいくらでも湧いてくる。

ヲ級(危険手当とか付かないかなー。最前線一歩手前よ、ここ)

などと自軍の給料やら何やらについて考えているヲ級の耳に波を切る音が聞こえてくる。

ヲ級(え、ちょっとまってマジで艦娘来たの!?)

更に海の向こうから聞こえる鬨の声。

??「早く夜戦ー!!」
??「那珂ちゃんセンター! 一番の見せ場です!」
??「砲雷撃戦、開始します!」

ヲ級「え、え、ちょっとちょっと! ぜ、全艦戦闘用意! 第一次攻撃隊、発艦!!」


提督「いやぁみんなヤル気だねぇ」

夕立『敵航空隊がきたっぽい?』

提督「適当に落として敵艦を沈めてしまえ。帰る場所がなければどうすることも出来まい」

雪風『艦隊をお守りします!』

島風『おっそーいー!』


改二の軽巡3に、鎮守府内でも屈指の実力を持つ駆逐3である。エリートすらいない機動部隊など彼女らの手にかかれば赤子の手を捻るよりたやすく沈められる。

ヲ級「バカナーッ!!」(ゴボゴボ

那珂「お仕事しゅーりょー!! おつかれさまー!!」

川内「夜戦しよ!! 夜戦!!!」

神通「姉さん、もう敵艦はいませんよ……」


那珂「那珂ちゃん久しぶりに頑張っちゃったな! このお仕事ウィークリー?」

提督「いや、マンスリーだそうだが」

那珂「えー、もっと回数増やそうよー」

提督「俺に言われてもねぇ……」
412 : ◆jf7rnHhSH2 [saga]:2014/10/16(木) 22:14:08.07 ID:ul9J1iRFo
うちだと改二にするとレベルの都合上遠征ローテーションから外れることになるのだ……

小ネタ艦娘とか安価下既出さらに下
413 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/10/16(木) 22:20:37.10 ID:hiYepi9yO
瑞鶴
414 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/10/16(木) 22:29:13.77 ID:ul9J1iRFo
瑞鶴了解ー
415 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/10/16(木) 22:31:07.07 ID:072Vdh09o
乙です
416 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/10/16(木) 22:34:11.63 ID:uPiPgigwO

やっぱりあの任務川内三姉妹で行きたくなるよね
417 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/10/17(金) 20:23:49.13 ID:Fu39KFpBo
軽巡のお仕事って言ったら、駆逐育成でのリランカ巡回のお供艦があるじゃない。
3式積んだ駆逐に戦艦正空軽3とか、戦軽空重軽2(要カ号)とかで最大3戦で撤退するの。
単縦タフラにワンパンかポーキギャンブルに負けた後のヲフラとかにワンパン食らうだけの簡単なお仕事!

あ号以外はウィークリーココだけで終わるし?デイリーも南西と潜水無視すればココで良いし。
418 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/10/17(金) 21:34:10.48 ID:vV2JtEj3o
――― MVP取らせるためあえてのソナー爆雷なし ―――

那珂「>>417って意見があるけど」

提督「悪いな、それは雷巡の仕事だ」

那珂「えー?」

提督「戦艦が動く前にフラタぶっ殺せる可能性あるからね。他に的が逸れてもそれはそれで戦艦がフラタ狙う可能性上がるし」

那珂「そんなのつまんなーい」

提督「それと大体の軽巡は遠征用に待機させてるからねぇ。それに雷巡……というか木曾に経験値ある程度回したいのもあるし」

那珂「むー」

提督「しかしボーキギャンブルか……ありかもなぁ。なんか掘れる量多いし」
419 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/10/20(月) 22:39:54.59 ID:5jfF1X//o
――― 鶴翼の絆3巻発売おめでとうございます ―――

瑞鶴「提督ぅ、何か瑞鶴ちょっと退屈なんだけどぉ……ふて腐れるぞぉ〜」

提督「とは言ってもなぁ。軽巡・駆逐の遠征準備とリランカでの潜水艦虐t……掃討ぐらいだし」

瑞鶴「潜水任務」

提督「うっ」

瑞鶴「サーモン海北方」

提督「うぐっ」

瑞鶴「やんないの?」

提督「……無駄な損耗はしないに越したことはない。次の大規模作戦に備えて資材備蓄中だし」

瑞鶴「さっき資材庫見てきたら鋼鉄が溢れてたんだけど……ところで何読んでるの?」

提督「鶴翼の絆の3巻。他の世界の艦娘運用とか見て参考にしろって猫吊るしが言ってた」

瑞鶴「この前の沖ノ島みたいなのはやらないの?」

提督「とは言ってもなぁ。2巻はアイアンボトムサウンドだったし、これピーコック島+AL/MI作戦だぜ? やろうにももう済んだ話なんだよなぁ……」

瑞鶴「うーん、少なくとも二度三度と行きたくなるような海域じゃないわよね……」

提督「……あっ、いいところで終わった! 次巻も読ませようという魂胆というわけか……!!」

瑞鶴「こんな提督でホント大丈夫なのかしら……」
420 : ◆jf7rnHhSH2 [saga]:2014/10/20(月) 22:42:36.30 ID:5jfF1X//o
大丈夫じゃない、問題だ

小ネタ艦娘とか安価下既出さらに下
421 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/10/20(月) 23:06:11.45 ID:VCgu/5VAO
まあ翔鶴
422 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/10/20(月) 23:06:28.53 ID:sktHN2Y0o
乙です
423 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/10/21(火) 05:52:52.00 ID:xoKd3h9go
翔鶴了解ー
424 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [sage]:2014/10/21(火) 21:02:24.38 ID:MfpU/cvo0
鶴翼の絆も、陽炎抜錨します! も一巻しかなかった

早くこんな田舎出たい

乙です
425 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/10/21(火) 22:20:32.57 ID:xoKd3h9go
――― ポートモレスビー何回やるつもりだよ ―――

翔鶴「提督? あの…そろそろポートモレスビーを…あの…その…」

提督「まぁ確かにあるけどさぁ。何回やるつもりだよこれ」

ポートモレスビー。かつてMO作戦と称された南方侵攻作戦。その名は現在、南方遠征の名称にも使われている。

ちなみに時間当たりのボーキ取得量は第三位と実は案外高い。鋼鉄も手に入る。

翔鶴「そもそも私、この遠征参加したことないんですが……」

提督「軽空母使ったほうが安いし……。まぁ資源には余裕あるし瑞鶴と行ってみるか?」

翔鶴「いいんですか?」

提督「あぁ、行ってこい」


南方海域

猫吊「ようこそMO作戦遠征へ。いつもならすぐ始めるところだけど初参加の艦娘がいるのでブリーフィングします」

翔鶴「本格的なのね」

猫吊「我々はこのポータルから出航し、ここらへんを回遊する孤立した機動部隊を探して奇襲します」

ボードに張られた地図の中央一帯を囲うように丸を描く。

瑞鶴「なるほどねぇ」

続けて猫吊るしは航空機マークを書き矢印を引く。

猫吊「ヲ級やヌ級が主力なので艦載機が来ると思いますがガシガシ落としてください」

その後片っ端から×マークをつけていく。

猫吊「あと別働隊が援護に回ってくると思うので手早く片付けて迎撃してください。敵艦隊を片付け終えたら第一次作戦完了です。第二次はまた後ほど」

翔鶴「第一次……?」

瑞鶴「ま、このくらい私たちなら楽勝よね、翔鶴姉!」
426 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/10/21(火) 22:22:14.51 ID:xoKd3h9go



艦娘作戦遂行中……


衣笠「逃げても無駄よ!」

最後の一隻が衣笠の放った砲撃により沈んでいく。

翔鶴「艦載機の子達も、随伴艦の皆さんも本当に頑張ってくれました!」

猫吊「おつかれさまー。では第二次作戦のブリーフィングしまーす」

瑞鶴「そういえば第一次だったわね」

猫吊「さっき大量に落とした艦載機、あれ回収します。撃墜されたこっちの艦載機も見つけたら回収してください」

そう言いながら猫吊るしは艦娘たちにU字磁石らしきものが釣り針代わりに付いた釣竿らしきものを渡していく。

猫吊「釣った艦載機は空母の人に渡してください。重くなるけどナントカしてください」

随伴の駆逐艦娘たちは既に竿を振るって釣りに興じている。会話内容から誰が一番釣れるか競争しているらしい。

翔鶴「えっ、えっ……?」

衣笠「回収した敵艦載機を解体して資源にして南方の復興に当てるらしいよ。その一部をこっちの報酬として回すって寸法」

衣笠は慣れた様子でまだ水面に浮かんでいる艦載機を回収していく。

瑞鶴「そのために機動部隊に襲撃を……?」

猫吊「もちろん海域の制圧も兼ねてますよ。いくらでも湧いてきますからね。警戒は怠らないでくださいね」

翔鶴「そもそもそちらが主目的なのでは……?」


作戦完了、帰投後鎮守府

提督「遠征、どうだった?」

翔鶴「うーん、なんか思ってたのと違うような……」

提督「まぁ人生そんなもんだ」
427 : ◆jf7rnHhSH2 [saga]:2014/10/21(火) 22:24:29.88 ID:xoKd3h9go
密林で注文するのも手

小ネタ艦娘とか安価下既出さらに下
428 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/10/21(火) 22:29:59.41 ID:rou7upxhO
皐月
429 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/10/21(火) 22:34:44.39 ID:xoKd3h9go
皐月了解ー
430 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/10/22(水) 22:21:53.66 ID:SyCwgdnGo
――― 後期型が実装される前から足とか生えた深海駆逐のイラストがあったのはご存知の通り ―――

水上偵察機が強化される以前の日の事……。いつものように遠征前のウォーミングアップのために鎮守府の近海警備を行なっていた。今回は皐月の番である。

皐月「ボクとやり合う気なの? かわいいねぇ!」

イ級?「……きゅ?」

現れたのはいつものイ級より一回り小さく、風体も丸っこく、小動物のように鳴く生物だった。

皐月「……あれ?」


提督「……で、そのまま鹵獲してきたのか」

皐月「いや、なんかこう、攻撃するの躊躇っちゃうよ……」

提督「ふーむ……」

イ級?「きゅっ」

皐月からイ級らしきものを受け取り、検める。

提督「手触りは駆逐の連中と同じっぽいがこいつ足が生えてるな……」

そう言いながら下腹部を撫でる。

イ級?「きゅ〜」

皐月「ホントだ。おもしろーい」

提督「まぁ別に害はなさそうだし記念写真とってリリースするか。皐月、こいつ抱きかかえて」

皐月「まっかせてよ!」


その時撮った、皐月がイ級らしき生物を抱きかかえている写真は、今も皐月の部屋に飾られている。

だがこの時、提督たちは知る由もなかった。このイ級らしき生物こそが、駆逐後期型のプロトタイプだと……!!
431 : ◆jf7rnHhSH2 [saga]:2014/10/22(水) 22:22:39.18 ID:SyCwgdnGo
くちくいきゅう可愛いですよね

小ネタ艦娘とか安価下既出さらに下
432 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/10/22(水) 22:33:04.34 ID:uOCuCLxao
乙です 雲龍
433 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/10/22(水) 22:38:32.48 ID:SyCwgdnGo
雲龍了解ー
434 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/10/23(木) 01:59:28.82 ID:mcBayrE+o
乙です
イ級後期型はともかくハ級辺りから雷撃値辺りが洒落にならんのだよなー
435 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/10/23(木) 22:22:56.51 ID:J0UqSO3Uo
――― 式神形式の正規空母 ―――

雲龍「雲龍型航空母艦、雲龍、推参しました」

提督「ふむ……。軽空母か」

雲龍「えっ、違います。正規空母です」

提督「そんな莫迦な。飛鷹未満の搭載量、飛鷹型とかと同じ式神形式の艦載機。龍驤改二みたいな偏った艦載機構成! どう見ても軽空母!」

雲龍「いえでも実際正規空母ですし……」

提督「だが軽空母ならこの三式指揮連絡機が載るはずだ! さぁ装備させて己が軽空母だと覚r……さと……のらない……」

雲龍「わかってもらえましたか?」

提督「はい。ところで」

雲龍「なんでしょう?」

提督「明らかに艦載機1機当たりの容量は式神<矢の束なのに弓矢使ってる正規空母のほうが何で搭載量多いの?」

雲龍「それは前世の経歴もありますけど……空母の艦娘は矢なり式神なり媒体から艦載機を発艦するでしょう?」

提督「そうだな」

雲龍「妖精さんが乗り込むわけですが精神感応で繋がってるため、余りに多いと扱いきれないんですよ」

提督「もっとわかりやすく」

雲龍「MP切れ」

提督「訓練とかでどうにかならないのか?」

雲龍「改造以外ではちょっと……」

提督「ままならんな……」
436 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/10/23(木) 22:24:22.08 ID:J0UqSO3Uo
イ・ロはフラグシップに毛が生えた程度だがハ・ニは主砲魚雷カットイン構成で素雷装80とか行くからな……

小ネタ艦娘とか安価下既出さらに下
437 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/10/23(木) 22:28:34.92 ID:/bgfo3WXO
夜戦の後期駆逐艦の怖さといったら
安価は霞で
438 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/10/23(木) 22:56:38.10 ID:J0UqSO3Uo
霞了解ー
439 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/10/24(金) 22:34:40.62 ID:/yIvM290o
――― でかい目玉な深海棲艦いないんだよねぇ ―――

ある日のこと……

霞「用があるなら目を見ていいなさいな」

提督「ふむ……」


別の日、執務室……

霞「作戦が終了しt……何これ!?」

霞が目にしたもの。それは、大きな目玉が付いた異形の肉塊らしきもの。その目は提督のほうを向いている。

提督は霞が入ってきたのを確認すると目玉のほうを向いた。

提督「おお、霞か。報告書はそこに置いてくれ」

いつも通りの応答である。目玉のほうを向いていること以外は。

霞「何なのよこれは!!」

提督「お前はこの前、『目を見て話せ』って言ってたよな。猫吊るしと相談してビh……鈴木土下座ェ門を用意してもらったんだ」

ビホルd……鈴木土下座ェ門はでかい目玉の付いたモンスターである。Googleの画像検索とかすれば大体わかるであろう。

提督「つまりどう見ても目であるこいつを見ながら話をすればいい。簡単な話だ」

霞「そういう意味じゃないわよこのクズ司令官!!」

提督「いい考えだと思ったんだがなぁ」

霞「どこがよ!」

提督「だけどこれよく出来てるだろ?」

そう言いながらビホr……鈴木土下座ェ門を霞のほうへ向ける。その時ビホルダ……鈴木土下座ェ門の目が光った!!

霞「きゃっ!?」

ビホルダーの有名な能力として目から光線を発射するというものが挙げられる。霞がビホルダーから放たれた光をまともに浴びたその時!!
440 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/10/24(金) 22:36:29.51 ID:/yIvM290o

……特に何も起こらない!!

そっと光の当たる範囲から抜け出し、ビホルダーに近づく。

霞「な、何なのよ……」

よく見るとこのビホルダーはただのぬいぐるみであった。

提督「中に探照灯仕込んであるんだ。イカすだろう?」

霞「何馬鹿なことやってんのよ、びっくりしたじゃない!」

提督「たまには驚かすのも悪くないと思ってな! ハッハッハ!」

この後めちゃくちゃ罵られた
441 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/10/24(金) 22:38:41.91 ID:/yIvM290o
このスレはDIEHARDTALESも当然応援しています。あと今回のメンテがらみの小ネタをやるかもしれません。
質問はありませんね? いじょうです。

小ネタ艦娘とか安価下既出さらに下
442 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/10/24(金) 22:47:18.63 ID:Xc6eoF5Mo
白露
443 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/10/24(金) 22:59:34.75 ID:/yIvM290o
白露了解ー
444 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/10/24(金) 23:01:41.88 ID:bj+S8WXro
乙です
445 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/10/26(日) 22:03:06.92 ID:9IKd08FVo
――― 設計図使う価値ありますよこれは ―――

提督「扶桑よ」

扶桑「何でしょう、提督?」

提督「良いニュースと悪いニュースがある。どっちから聞きたい?」

扶桑「……では良いニュースから」

提督「良かったな!! 扶桑!! お前改二だ!! 改二になれるぞ!!」

ドバン
山城「提督!? 本当ですか!? 姉様!! 良かったですね!!」

扶桑「え、えぇ、そうね」

提督「お前な、外から壁ぶちぬいて現れるなよ。しかもここ二階だぞ」

山城「そんなことどうだっていいじゃないですか。運も上がるんでしょう?」

提督「三割増しだそうだ。それに冬前には山城の改二も来るんじゃないかな」

山城「これでもう不幸型戦艦などとは言わせないわ!!」

提督「……ところで悪いニュースだが」

扶桑「なんか嫌な予感がします」

提督「改造に際して練度は足りてるんだが改装設計図が必要でしかも勲章ひとつ足りないんだよねー」

山城「サーモン海のEO残ってましたよね!? 姉さまのためにもすぐ行きましょハリーハリーハリー!!」

提督「ぐぇぇぐるじい艤装載ぜだ状態でマヴンドどっで首じめんな」

扶桑「山城、落ち着いて」

山城「あっはい姉様」

提督「ぜーぜー。幸いなことに勲章がもらえる任務があってな」

山城「姉様のためならなんでもやりますわ!!」

提督「今『なんでも』といったな?」

山城「もちろん!!」

提督「なら、わかってるね?」


この後西村艦隊で無茶苦茶5-1行った
446 : ◆jf7rnHhSH2 [saga]:2014/10/26(日) 22:03:48.88 ID:9IKd08FVo
なお残り1枠は三隈でした

白露は明日辺りやります。たぶん。
447 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/10/27(月) 09:00:08.30 ID:DKMHqDPCo
乙ー
1戦目の単縦陣に紛れ込んでるElite潜水艦に攻撃皆吸われるんじゃー
448 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/10/27(月) 22:16:50.81 ID:3CWVT/Q2o
――― 何も背負ってない駆逐艦はかなり少ない ―――

白露「白露型駆逐艦一番艦、白露です! はい、一番艦ですっ!」

提督「元気な子だな」

白露「一番ですから!!」

提督「それって関係あるのか?」

白露「もちろん! 一番元気だし!!」

提督「……しかし、何かが足りないような……?」

白露「?」

提督「いや、ただの考え事だ」


時は下り……


白露「ふっふーん! 私新しくなっちゃった!!」

ある日、白露の艤装がリニューアルされたのだ!!

提督「……また猫吊るしか!!」

白露「どーぉ? いい感じでしょ!」

提督「……なんかおかしいと思ってたが、白露、お前後ろに缶だか煙突だか背負ってたっけ?」

白露「あ、そういえば追加されてるね! いっちばーん!!」

提督「いや一番じゃないだろお前の妹は何かしら背負ってるだろ!? 一番は一番でも一番最後だろ!?」

白露「あっ(レイプ目)」

提督「あっ、言い過ぎた、すまん……」
449 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/10/27(月) 22:18:05.68 ID:3CWVT/Q2o
――― ついうっかり存在を忘れる5-1潜水艦 ―――

提督「まぁ南方海域なわけだがここはあえて扶桑に徹甲弾+ふつーの偵察機」

扶桑「何故です?」

提督「あそこの海域ボスはたまに潜水艦がいるからな。制空はもがみくに任せて砲撃に集中してもらう」

扶桑「なるほど」

提督「で、二巡目に行く前に三式ソナー爆雷ガン積みした満潮に潜水艦を沈めてもらう。パーフェクトプランってヤツだ」

扶桑「あの、一巡目は……」

提督「瑞雲が航空戦で駆逐とか沈めてくれるのを祈ってあとは諦める」

扶桑「大丈夫かしら……」


南方海域前面、一マス目


扶桑「偵察機より報告、敵艦隊発見しました」

提督「よーし、全員単縦陣をとれ!! 突撃ィ!!」


カ級エリ「ドーモ、カ級Eliteです。カンムス沈むべし」

提督「アイエエエ!? サブマリン!? サブマリンナンデ!?」

満潮「私なんでこんな部隊に配属されたのかしら……」


この後普通に突破したがボスに潜水艦がいなかったうえ夜戦カスダメばかりでSランクを取り損ねたのはここだけの話
450 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/10/27(月) 22:21:06.15 ID:3CWVT/Q2o
瑞雲とかを載せなければ攻撃が潜水艦に吸われることはないのだ!!

小ネタ艦娘とか安価下既出さらに下
451 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sag]:2014/10/27(月) 22:27:05.18 ID:jV1kJ3tU0
吹雪
452 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/10/27(月) 22:31:29.03 ID:9dqNBKM9o
乙です
453 : ◆jf7rnHhSH2 [saga]:2014/10/27(月) 22:31:46.61 ID:3CWVT/Q2o
吹雪……吹雪は既にやってるなぁ更に安価下

ところで彼女、コモン駆逐艦の中では一番最後に着任したんだよね…
454 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/10/27(月) 22:35:23.13 ID:QI8qLgugO
吹雪は普通のコモンよりも若干レアらしいね
安価は磯風で
455 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/10/27(月) 22:36:56.76 ID:3CWVT/Q2o
吹雪にかぎらず初期からいる駆逐ネームシップは微妙にレア度が高かったはず

磯風了解ー
456 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/10/28(火) 22:25:59.34 ID:ER78rLTJo
――― 昔は昔、今は今 ―――

ミッドウェー。本土を急襲してきた敵艦隊を撃破した後、新規着任艦の練成のために再びこの地に舞い戻った。

その面子には磯風と時津風も当然入っていた。雪風が彼女らと再会してどんな反応を示したかは言うまでもない。


提督「うん、わかっちゃいたけど今回は特に凄かったな」

磯風「まぁ仕方あるまい。私の介錯をしたわけだからな」

提督「……そのこと、恨んじゃいないか?」

磯風「何故恨まなければならない?」

提督「そりゃまぁ、撃たれるわけだし」

磯風「今でこそ血肉を持った人の形をとってるが、前世は鋼鉄の塊だぞ。気にしたって仕方あるまい」

提督「なら、いいんだが……」

磯風「もし、恨んでいると言ったら、司令はどうするつもりだった?」

提督「……どうだろうな。無為に拳を振り上げても解決しない。その恨みに対し俺に何が出来るわけでもない」

磯風「そう、もう過ぎ去ったことだ。今ひとたびこの世に生を受け、かつての仲間たちと再会できたことを喜び、与えられた任を全うするのみ」

提督「何つーか硬いなぁ。もっと肩の力抜いたらどうだ」

磯風「そうか?」

提督「ほれ笑って笑って」

ぐいー、と磯風の頬を摘んで押し上げる

磯風「なにをふる、ひれー」

提督「そうそうそんな感じ」

この後容赦なきお仕置きを受けることになったがそれはまた別の話
457 : ◆jf7rnHhSH2 [saga]:2014/10/28(火) 22:26:36.94 ID:ER78rLTJo
ついったーの運営アイコンの磯風いいねぇ

小ネタ艦娘とか安価下既出さらに下
458 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [sage]:2014/10/28(火) 22:30:26.18 ID:wFgTzWeu0
日向
459 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/10/28(火) 22:43:04.78 ID:ER78rLTJo
戦艦娘は全て消化済みなのよなー

更に安価下
460 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/10/28(火) 22:44:13.86 ID:PZdb/UoCO
舞風
461 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/10/28(火) 22:46:26.33 ID:ER78rLTJo
舞風了解ー
462 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/10/29(水) 22:05:07.33 ID:KFso4XaQo
――― あと野分がくれば鋼鉄少女艦隊できるんだけど ―――

舞風「陽炎型駆逐艦舞風ですー。同じ陽炎型の野分とは仲良しよ」

提督「今はまだ艦娘にはなってないようだが、早くくるといいな」


冬……

提督「ほー、新しい駆逐艦娘か……」

舞風「野分かなー?」

「弥生、着任……」
「卯月でぇ〜す。うーちゃんって呼ばれてま〜す!」

提督「違ったな」

舞風「ちぇ〜っ」


春……

提督「ほー、新しい駆逐艦娘か……」

舞風「吹雪型とかだったりしない?」

提督「陽炎型だそうだ」

舞風「野分来ないかなー」

「谷風だよ。これからお世話になるね!」
「あたし、天津風の出番ね」
「初風です、よろしく」
「うち、浦風じゃ! よろしくね!」
「駆逐艦、浜風です」

提督「とり損ねた分もふくめて一気に来たなぁ」

舞風「野分は……?」

提督「いないな」


夏……

提督「ほー、新しい駆逐艦娘か……」

舞風「野分、いる……?」

提督「5人中2人が陽炎型だそうだ」

舞風「お願いです、今度こそ野分を……」

提督「俺に言われてもなぁ」

「春雨です、はい」
「早霜…着任しました」
「時津風……出るよ」
「陽炎型駆逐艦十二番艦、磯風」


舞風「」

提督「清霜でないなぁ……おい、舞風? おーい?」
463 : ◆jf7rnHhSH2 [saga]:2014/10/29(水) 22:05:56.94 ID:KFso4XaQo
舞風がかわいそうなので野分はよ

小ネタ艦娘とか安価下既出さらに下
464 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/10/29(水) 22:08:04.28 ID:IRn1/4CbO

三日月
465 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/10/29(水) 22:30:47.04 ID:KFso4XaQo
三日月了解ー
466 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/10/29(水) 22:31:00.30 ID:HSxemDnXo
乙です
467 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/10/30(木) 22:36:31.91 ID:DGYSwa/lo
――― まさか三日月と初霜の区別が付かない人はいないだろうが ―――

三日月「司令官、ちょっと悩み事があるんですが聞いてもらえますか?」

提督「どうした? 個性的が過ぎる姉妹たちのことか?」

三日月「いえ、そうじゃなくて……。よく初霜ちゃんと間違えられるんですよね。初霜ちゃんも私と間違えられてるようで」

提督「そりゃ間違えるやつの見る目がないだけだろ。俺はわかるぞ」

三日月「本当ですか?」

提督「当たり前だ。何ならつれて来て見るがいい」


……艦娘呼出中……


提督「さーて俺は椅子に座って後ろを向いている。どっちがどっちだか当ててやろう」

初霜「そういえば昔は床の軋みでどの艦娘か当ててたりしてたけど」

三日月「直しちゃったからねぇ。あ、振り向いて大丈夫です」

くるり、と椅子を180度回転させる。

提督「単装砲しか持ってないほうが三日月。初霜は連装砲も持ってる。艤装外しとけ」

提督は再度後ろを向く。

提督「それに魚雷管の位置も違うしな。腰が初霜、三日月は足首だ。全く、見間違える奴らの気が知れん」

三日月「じゃあ、艤装解除して……」

初霜「振り向いて大丈夫です」

クルリ

提督「黒セーラーが三日月、ブレザーが初霜。裸になれとは言わんが雷か電あたりから服借りてきたらどうだ」

クルリ

三日月「案外見てるんですね……」

提督「案外とは何だ案外とは」
468 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/10/30(木) 22:38:05.54 ID:DGYSwa/lo
……艦娘着替え中……

三日月「これなら!」

初霜「どうです?」

クルリ

提督「赤目が初霜、金目が三日月。カラコン……はないからそこのサングラスでも使うか?」

クルリ

初霜「すごくよく見てますね、提督」

三日月「そうね……。あ、準備できました」

クルリ

提督「アホ毛付いてるほうが三日月、髪の毛後ろで束ねてるほうが初霜」

クルリ

三日月「もうこうなったら意地ですね」

初霜「お風呂場借りますね」

ザバザバ

提督「だんだん本来の目的から離れてる気がするぞ……」


三日月「これならどうです司令官!」

初霜「これなら提督でもさすがにわかりっこありません!」

提督が振り向くとそこにはヨ級じみて濡れた髪の毛を垂らした少女が二人。

提督「……今司令官呼びしたほうが三日月、提督呼びしたほうが初霜。そもそも初霜のほうが声高い」

三日月「さすが司令官ですね。じゃあ……」

初霜「これが最後の問題です!」

二人がパネルを出す。そこには駆逐艦の写真が二つ。名前があったと思しき部分は修正が施されている。

三日月「どっちが『三日月』で」

初霜「どっちが『初霜』でしょう?」

提督「うぐっ」

三日月「あ、ヤマカンはダメですよ? 理由も添えてくださいね?」

提督「……ぐぬぬ」
469 : ◆jf7rnHhSH2 [saga]:2014/10/30(木) 22:41:54.05 ID:DGYSwa/lo
よくよく考えて見れば連装砲載せてるほうが初霜な気がする

参考
ttp://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/f/f9/Mikazuki_II.jpg
ttp://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/c/c1/Hatsushimo-1.jpg

小ネタ艦娘とか安価下既出さらに下
470 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/10/30(木) 22:50:08.91 ID:++MbVCAXO
三日月と初霜も間違えられネタは結構色んなところで見るな
安価は荒潮で
471 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/10/31(金) 05:10:07.93 ID:d7bs2xOmo
乙ー
三日月の写真の空にぽつんと浮いてる黒点が気になる
472 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/10/31(金) 05:48:39.58 ID:DX6owjOJo
荒潮了解ー
473 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/10/31(金) 22:12:28.80 ID:jSgG4Cqko
睦月型の船体って艦橋前の波抜き?が特徴的だから見て判んないと拙くね?
474 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/10/31(金) 22:21:39.52 ID:DX6owjOJo
――― 怒らせてはいけないのだ ―――

荒潮「あらあら、うふふ」

提督「荒潮って何つーか、怒らせると恐そうなんだよなぁ」

荒潮「そーぉ?」

提督「怒らせたら恐いと思われる駆逐艦娘で五指に入りそうなくらい」

荒潮「他には誰が入ってるのかしら?」

提督「荒潮以外には……夕立だろ、綾波だろ、弥生だろ、あとは……不知火かな」

荒潮「へぇ〜」

提督「あくまでイメージなだけで実際恐いかどうかは別だぞ」

荒潮「第一印象と実際が違うってこともよくあるわよね」


所変わって鎮守府海域近辺。

荒潮「そこね」ドコーン

提督「よーし、魚雷ぶっ放したら戻っていいぞ」

だがここでアクシデント。ホ級の魚雷が荒潮に当たったのだ。

荒潮「あらあら。痛いじゃない……」

煙幕を張りながら撤退するホ級。

荒潮『撤退中の軽巡洋艦の追撃、意見具申しまぁす』

提督「……まぁいいけど危なくなったら退けよ」

荒潮『はぁい』

拘束から解き放たれた猛犬のように煙幕に飛び込む荒潮。

荒潮「逃げられないって言ったでしょ? 仕方ないわねぇ」

砲撃音とは思えぬ、肉がちぎれ、硬いものが砕ける音が無線から響き渡る。

荒潮『敵艦、撃沈しましたぁ。鹵獲します?』

提督「……いや、いい。帰投して遠征の準備するように」

荒潮『了解でぇす』


彼女は怒らせないようにしよう。提督はそう決意した。
475 : ◆jf7rnHhSH2 [saga]:2014/10/31(金) 22:23:32.14 ID:DX6owjOJo
>>473
この提督そこら辺に関しては疎いから(震え声)

ところで1スレ目立ててから1年ですが特に何もないですので小ネタ艦娘とか安価下既出さらに下
476 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [sage]:2014/10/31(金) 22:29:42.43 ID:ljAvJZq+0
赤城
477 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/10/31(金) 22:46:37.41 ID:DX6owjOJo
赤城了解ー
478 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/01(土) 20:00:27.68 ID:PhVGLvqto
1年経ってようやく一航戦が取られたのね
479 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/11/04(火) 21:51:07.11 ID:JJ86evI0o
――― 1-4の話 ―――

これまでのあらすじ:

提督と雪風と愉快な仲間たちは戦艦ル級率いる艦隊を退治し、製油所沿岸に平穏を取り戻した。
戦艦ル級……油断ならぬ強敵であった。

しかし、南西海域防衛線に現れた軽空ヌ級・空母ヲ級による爆撃により艦隊は大打撃を受け、撤退せざるを得なくなった。
この苦難に対し、猫吊るしは『ヌ級に勝てばヲ級に対抗できる正規空母を与えよう』と言う無茶振りをしてきた。
そして、新たに建造された飛鷹とともにヌ級を撃沈し、帰還した提督の前に現れたのは……。

赤城「航空母艦、赤城です。空母機動部隊を編成するなら、私にお任せ下さいませ」

提督「こちらこそよろしく。……これでヲ級に対抗できる、と言うんだな?」

猫吊「もちろん。航空攻撃の強さは飛鷹の活躍で分かったでしょ。二人もいれば余裕余裕」

提督「……余裕なのはいいが艦載機が足りないんだが」

猫吊「造れよ」


そんなこんなで装備を整え、南西諸島防衛線、主力部隊遭遇地点。


雪風『敵艦隊、発見しました!』

提督「よし、赤城と飛鷹は第一次攻撃隊を発艦! 他のものは敵艦載機に備えよ!」


飛び交う艦載機。空母がいないときより明らかに敵の攻撃が和らいでいる。

赤城『敵駆逐2、撃沈しました』

提督「そのまま一気に攻め立てろ!」


艦娘戦闘中……


赤城『空母ヲ級、撃沈』

雪風『敵艦隊、撃滅しました!』

提督「素晴らしい。帰ったら宴会だな」

赤城『この勝利で慢心していては駄目。索敵や先制を大事にしないと……』

提督「ふむ、それもそうだな」

赤城『……って頭の中で何かが』

提督「……急に不安になって来たぞ」


帰投後、資材庫


提督「これで艤装の修繕と補給完ry……ボーキがごっそり減ってるんですけど?」

猫吊「当たり前じゃないですか。空母の艦載機は消耗品。補充にボーキがいります」

提督「飛鷹だけのときはこんなに減らなかったけど?」

猫吊「そりゃ正規空母のほうがたくさん積んでる分消費も多いに決まってるじゃないですか。消耗減らしたかったらなるべく制空権とってね」

提督「ぐぬぬ」
480 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/11/04(火) 21:53:47.27 ID:JJ86evI0o
最初から4スロある正規空母ならだいたいボーキぽこじゃか食います(震え声)

小ネタ艦娘とか安価下既出さらに下
481 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/04(火) 22:00:01.00 ID:eZHs08P5O
磯波
482 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/11/04(火) 22:16:32.96 ID:JJ86evI0o
磯波了解ー
483 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/04(火) 22:29:51.89 ID:bxv7BKg0o
乙です
484 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/05(水) 07:51:05.36 ID:jOWlJDsco
乙です
赤城さんを初運用した後に絶句するのは新米提督の嗜みだよね
485 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [sage]:2014/11/05(水) 21:30:49.17 ID:zM4Xq+Ka0
赤城さん来る前に艦載機強めのやつ作ってて正解だった
486 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/11/05(水) 22:09:24.91 ID:gkzHyT2to
――― 給与体系どうなってんの? ―――

磯波「しばらく有休をいただいてもいいでしょうか……あ、いえっ、なんでもないです……」

提督「……有休とかどうとか以前にそもそも給料払ってたっけ?」

磯波「あ、はい。 毎月末に口座に支払われてます」

提督「えっ」

磯波「艦娘の給料は提督が管理しているのでは?」

提督「いや給与関連の資料なんざ見たことも聞いたこともない」

磯波「いったい、誰が……」

提督「猫吊るしだな」

猫吊「はーい呼びました?」

提督「磯波が有休とりたいと言ってるんだが」

猫吊「休めばいいんじゃないですかね? 軍人は休めるときに休むのも仕事のうちですし」

提督「テキトーだな」

猫吊「休まず出撃させて海の底に戻したいんですか?」

提督「いやいやそんな」

磯波「……じゃあ、休んでもお給料減らされたりしないんですか?」

猫吊「当たり前じゃないですか」

磯波「よかったぁ。では提督、お休み取りますね」

提督「あ、あぁ。ゆっくり休め」

猫吊「めでたしめでたし」


提督「……んなわけねーだろじゃあ俺の給料はどうなってんだよもらった覚え無いぞ」

猫吊「間宮で三食摂れて制服と住居まで支給されてるのに何文句言ってんですかこいつ」

提督「住居はもともとは俺のだろぉぉぉぉ!?」

猫吊「仕方ないですね、はいこれ」ジャラジャラ

提督「家具コインで嗜好品が買えるわけないでしょぉぉぉ!?」
487 : ◆jf7rnHhSH2 [saga]:2014/11/05(水) 22:10:29.84 ID:gkzHyT2to
磯波のおさげはいつもふたつ!!

小ネタ艦娘とか安価下既出さらに下
488 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/05(水) 22:13:59.03 ID:dkw+vV57O
艦娘と戯れられるという最高の特権があるから現物支給でも仕方ないな
安価は五十鈴でお願いします
489 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/11/05(水) 22:18:20.04 ID:gkzHyT2to
五十鈴了解ー
490 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/11/06(木) 22:10:57.28 ID:nKuQ5Pjlo
――― 対空はいくらあっても足りない ―――

五十鈴「ふふっ。十分だわ。……戦える!」

提督「これで改造完了、と」

鎮守府、工廠。近代化改修や改造などもここで行っている。

提督「じゃ、五十鈴、装備を外して保管頼むよ」

そう言って提督は先ほど改造した五十鈴とは別の五十鈴――五十鈴改二に声を掛ける。

五十鈴は五十鈴で慣れたもんだとばかりに自らの分身をポン、ポンと叩く。叩かれた少女の姿は消え、4枚のカードになる。五十鈴のカードに装備カード3枚。

艦娘は神霊である。故に同一艦娘が複数顕現しても問題はない。が、艦娘寮のスペースなどの問題で重複した艦娘は神霊を封じ込めたカードとして保管される。

五十鈴「それにしても提督、溜め込みすぎじゃない?」

カードを提督に手渡しながら、五十鈴がぼやく。これで既に五十鈴改のカードは8枚目である。

提督「一部の艦に改二が来るし改造したらさくっと改修も終わらせたいしな」

そう言いながら受け取ったカードをカード帳に仕舞いこむ。

五十鈴「それにしても、水偵外したのは失敗だったかなぁ……」

提督「あの頃はまさか水偵が最重要装備になるなんて思わなかったからなぁ」

五十鈴「防空対潜に特化するなら不要なんだけど……それでも楽しそうだし……」

提督「深海側は防空対潜の上に観測射撃可能な軽巡まで持ち出してきたしなぁ」

五十鈴「うぁぁぁぁ……」
491 : ◆jf7rnHhSH2 [saga]:2014/11/06(木) 22:12:13.53 ID:nKuQ5Pjlo
五十鈴以外に最上、ちとちよ、伊勢型、摩耶は改(ちとちよは航)まで育ててから改修に回したほうが良さそうな気がする

小ネタ艦娘とか安価下既出さらに下
492 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/06(木) 22:16:15.60 ID:gntPuqUCo
若葉
493 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/11/06(木) 22:25:47.70 ID:nKuQ5Pjlo
若葉は既出だなぁ

さらに下
494 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/06(木) 22:34:27.88 ID:DHktrq2Xo
はやしも
495 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/11/06(木) 22:37:04.34 ID:nKuQ5Pjlo
早霜了解ー
496 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/06(木) 23:03:09.40 ID:nhjhT7Pao
乙です
497 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [sage]:2014/11/06(木) 23:03:09.95 ID:7ESo9+L/0
おつでち
498 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/06(木) 23:53:40.69 ID:i8N8SKPbo
おっつん
ツ級は軽巡の改二にひどい事したよね……
499 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/11/07(金) 22:27:47.22 ID:m8V16osmo
――― 見てるだけ ―――

これはAL/MI作戦終了後間もなくの話。鎮守府、執務室。

提督「……?」

雪風「どうしました、しれぇ?」

提督「いや、なんか視線を感じてな」

雪風「んー、窓の外見ても誰もいませんよ?」

提督「うーむ、初風か?」

雪風「初風お姉ちゃんは遠征中です」

提督「となると、青葉か? ちょっと回り探ってくるか」

雪風「雪風もお供いたします!」


??「フフ……」


鎮守府、埠頭。


提督「……おかしい。やはり誰かに見張られている気がする」

雪風「電探使ってみますね!」

Ping...Ping...Ping...

雪風「9時方向に多数の反応があります!!」

提督「工廠じゃん。修理中の艤装やカードにせず保管してる装備に反応してるだけだろ」

雪風「むー……」


??「フフッ……」
500 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/11/07(金) 22:29:00.58 ID:m8V16osmo
重巡艦娘寮、青葉型の部屋前


提督「青葉ァ!!」

衣笠「提督? 青葉がまた何か?」

提督「いや、なんかさっきからずっと視線を感じてな。青葉じゃないかと思ったんだが」

衣笠「青葉なら印刷所行ってると思うけど」

提督「じゃあいったい誰が……」


??「フフフ……」


駆逐艦娘寮。夕雲型の部屋前

提督「そういやもう一人しそうなのに心当たりあった」

雪風「しれぇの気のせいでは……?」

提督「巻雲も俺のこと監視してたはずだ」ガチャ

夕雲「あら提督、何か御用?」

そこには夕雲と……

巻雲「んふふ……夕雲姉さまぁ……Zzz」

絶賛お昼寝中の巻雲の姿があった。

提督「巻雲でもない、だと……!?」

雪風「かくかくしかじか」

夕雲「まるまるうまうま、というわけね。ちょっとそこで待ってて」

夕雲は得心したように頷くと、提督と雪風の横をすり抜け、部屋を出て行った。

提督「……あれ、さっきまであった視線が感じなくなった」

夕雲は程なく戻ってきた。早霜をつれて。

夕雲「きっとこの子の視線を感じてたのね」

早霜「私はこうして…いつも見てるだけ。見ています…いつでも……いつまでも」

提督「なにそれこわい、というか俺も雪風も全然見つけられなかったんだけど」

雪風「うー、しれぇは渡しません!」

早霜「安心して。見てるだけだから……」

提督「いやそれはそれでこわい」
501 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/11/07(金) 22:33:26.48 ID:m8V16osmo
実は早霜は触りまくっても怒らないタイプ

小ネタ艦娘とか安価下既出さらに下
502 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/07(金) 22:50:21.41 ID:Y4kPJ36aO
敷波
503 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/11/07(金) 22:54:02.53 ID:m8V16osmo
敷波了解ー
504 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/08(土) 03:48:00.86 ID:VxDMfQWTo
乙ー
深夜2時とかお昼1時の早霜は、可愛い
505 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/11/10(月) 22:33:50.28 ID:umkOcQwOo
――― 備蓄の準備は出来てるか? ―――

鎮守府、執務室。海軍史に疎い提督は、たまに艦娘を呼んで作戦の概要などを聞いたりする。
70年以上前の話なのであいまいな部分とかもあったりするが何も情報がないよりは参考になるのだ。

敷波「アタシ呼び出すなんてどうしたのさ、司令官?」

提督「猫吊るしからの情報で近々渾作戦とやらをやるということになってな。話を聞こうと思ったわけだ」

敷波「さっき春雨呼んでなかった?」

提督「呼んで話を聞いてたはいいんだが途中で泣き出してな」

敷波「そりゃそうでしょうよ、渾作戦中に沈んだんだから……」

提督「うむ、彼女には悪いことをした」

敷波「まったく……」

提督「で、作戦の概要は聞いたんだが誰が参加したかなー、って」

敷波「そんなの聞いてどうすんのさ」

提督「もしかしたらこの作戦にゆかりのある艦娘が出るかもしれないかなーと思って」

敷波「未着任のだと浦波が来たらうれしいけどさー……前回思い出してみてよ」

提督「早霜と清霜だな……清霜は結局見つからなかったけど」

敷波「うん。だからさー、あんまり期待しちゃいけないと思うんだ」

提督「うーむ、それもそうか」


執務室前、廊下。

舞風「野分……野分ぃ……」

その隣で舞風は瀕死!!

野分も第三次渾作戦に出撃予定だったのだ!!
506 : ◆jf7rnHhSH2 [saga]:2014/11/10(月) 22:35:13.71 ID:umkOcQwOo
時雨「この後提督は春雨を泣かせたかどで、しました」
夕立「したっぽい?」

小ネタ艦娘とか安価下既出さらに下
507 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/10(月) 23:45:41.45 ID:1EG9TW8M0
加賀
508 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/11(火) 00:26:38.81 ID:3L3kRlK+o
乙です
509 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/11/11(火) 05:47:23.74 ID:yAqtPzORo
加賀了解ー
510 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga sage]:2014/11/11(火) 19:19:28.06 ID:P76jrXT7O
>>506
ナニをシたんでしょうか…
511 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/11/11(火) 22:31:06.89 ID:yAqtPzORo
――― 二度とダメコン無しの大破進軍なんてしないよ! ―――

鎮守府、艦娘寮広間。

提督が最近入ってきた駆逐艦娘に、北方海域の話をしていた。

北方海域。そこには深海棲艦の大規模な泊地が存在した。

そこはフラグシップクラスのル級を複数配備するほどの一大泊地であった。

ここを叩かず南方に進めば日本の北半分を取られかねないほどに。

提督「あの日の出来事は忘れたことはない……」

〜〜〜〜〜〜

北方海域の攻略を困難にする要因は二つ。一つは類を見ない強力な敵艦隊。いま一つは荒れ狂う海流。

羅針盤が泊地から外れた方向を指すのはもはや日常茶飯事と言ってもいい。

提督たちはこの二つに存分に苦しめられていた。

提督「敵の攻撃で一人は大破し、もし大破なければ航路を逸れる。クソ黄色野郎どもめ……」

精鋭を投入しても状況が変わることはなかった。まだ大和型もなく、観測射撃の技術も未習得の頃の話である。


そんなある日……。

北上『敵艦隊撃滅したよ。こちらの被害は……加賀さん大破。戻ります?』

提督「……」

遅々として進まない北方泊地攻略。提督の頭の中では恐るべき考えが渦巻いていた。

提督(北回りルート。ここで進めば敵泊地に確実に到達する)

提督(加賀は近代化改修用に保管したのがいる。このまま進めて沈めた場合、烈風と流星改2つと彩雲とここまでの練度を失うことになる)

提督(……あとは皆からの信頼か)

提督「……進撃、だ」

北上『うぇ!? 提督、正気!?』

いつもマイペースな北上もこのときばかりは冷静さを失っていた。

提督「あぁ。敵泊地を、落とせ」

北上『正気とは思えないよ。加賀さんはどうなのさ』

加賀『……提督が、そう仰るのなら』

通信機を介しているため表情はわからないが、その声は心なしか震えていた気がする。

提督「これは俺の決断だ。いくら恨んでも構わん。……だが、全力は尽くせ。生き延び、敵を屠る事に」

加賀『わかりました』
512 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/11/11(火) 22:32:02.74 ID:yAqtPzORo
提督「……そして北上たちはヲ級フラグシップ率いる泊地の敵艦隊に突入したわけだ」

浜風「その後はどうなったんですか?」

提督「加賀がどうなったか……。本当に、知りたいか?」

谷風「やっぱり、爆撃か何かを受けて……うぅ恐ろしいねぇ」

浦風「まぁ提督さんの顔見ればオチは見えとるけぇ、はよ話しぃや」

提督「へいへい。じゃあそのときの証人を呼びますか。おーい、加賀ー」

加賀「はい」

谷風「ふぁぁ、お化けー!!」

加賀「頭にきました」

提督「いや、まぁ落ち着け」

加賀「結論から言えば、戦闘開始から終了まで一発たりとてこっちに弾も魚雷も来ませんでした」

浜風「それはすごいです……」

浦風「やっぱり生き残ったんじゃのぉ」

提督「あの時は遠くで見ててもひやひやしたぞ」

加賀「……もしかしたら雪風のおかげだったのかもしれませんね」

提督「?」

加賀「出航前に『雪風がいなくてもしれぇのこと守れるよう幸運の女神のキスをあげます!』って頬に」

提督「あいつ、そんなことしてたのか……」

加賀「ええ」

提督「まぁこんなことがあったからもうダメコン無しでの大破進軍はしないことにした、ってわけさ」

加賀「でもダメコン載せての突貫は容赦なくやるようになりましたよね」

提督「それは、まぁ、その」
513 : ◆jf7rnHhSH2 [saga]:2014/11/11(火) 22:33:39.25 ID:yAqtPzORo
>>510
「しました」について、元ネタ
ttps://twitter.com/NJSLYR/status/528541281463459842

あと渾作戦のイベントSSのなんか多分おそらくきっとやります

小ネタ艦娘とか安価下既出さらに下
514 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/11(火) 22:56:48.12 ID:F6+/DqdXO
弥生
515 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/11/11(火) 22:57:34.58 ID:yAqtPzORo
弥生了解ー
516 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/11/12(水) 22:41:38.44 ID:HtsgqYINo
――― やはり怒っているのでは? 提督は訝しんだ ―――

弥生着任直後あたりの話。

弥生「初めまして、弥生、着任……」

提督「これで睦月型もあと3名か。……表情がすぐれないが、なんか気分でも悪いのか?」

弥生「あ、気を使わないでくれていい…です」

提督「そうか……まぁ調子悪かったら言えよ」

弥生「はい……」

〜〜〜〜〜〜

弥生「……」

提督「……やっぱり不機嫌なようにしか見えない」

睦月「弥生ちゃんはいつもあんな感じですよ?」

如月「そうそう」

提督「でもなぁ」

望月「本人に聞けばいいんじゃね?」

提督「それも一理あるな」

〜〜〜〜〜〜

提督「……弥生、怒ってるのか?」

弥生「え…? 弥生、怒ってなんかないですよ?」

提督「本当に?」

弥生「だから、怒ってないんですって……」

提督「……うーむ、本人はそういうけど腑に落ちぬ」

〜〜〜〜〜〜

所変わってキス島周辺海域。

弥生「いっ、たっ……!」

睦月「弥生ちゃん、大丈夫!?」

弥生「やってくれたね……怒ってなんかないよ、怒ってなんか……」


提督(……やっぱり怒ってるんじゃ……?)
517 : ◆jf7rnHhSH2 [saga]:2014/11/12(水) 22:44:45.57 ID:HtsgqYINo
鉄と燃料は300K達成……もはや慢心はありえぬ(慢心)

小ネタ艦娘とか安価下既出さらに下
518 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [sage]:2014/11/12(水) 22:51:19.56 ID:EvYRYmoH0
瑞鶴
519 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/12(水) 22:51:30.41 ID:v8fYSOH5o
Bep
520 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/12(水) 22:54:25.61 ID:nVo6WdYDO
朝潮
521 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/12(水) 22:54:39.56 ID:JFbn/j5L0
利根
522 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [sage]:2014/11/12(水) 22:58:43.00 ID:EvYRYmoH0
やってもうた…Ctrl+f
523 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/12(水) 22:58:43.35 ID:vx+3R2JAO
ヒャッハー
524 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/11/12(水) 22:59:38.20 ID:HtsgqYINo
うん、瑞鶴と響はやったが朝潮はやってなかったな
朝潮了解ー
525 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/12(水) 23:01:19.57 ID:Qu9MYIsTo
乙です
526 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [sage saga]:2014/11/12(水) 23:39:13.06 ID:EvYRYmoH0
消化済み
BB・SS
実装分全艦
CV
鳳翔・龍驤・蒼龍・飛龍・赤城・加賀・雲龍
翔鶴型・祥鳳型・飛鷹型
あきつ丸・大鯨/龍鳳
CA
古鷹型・青葉型・高雄型・最上型
那智・羽黒
CL
天龍型・球磨型・川内型・阿賀野型・夕張
長良・五十鈴・由良・鬼怒・阿武隈
DD
睦月・如月・弥生・皐月・長月・三日月
吹雪・初雪・叢雲・磯波
綾波・敷浪・朧・曙・漣
子日・若葉・初霜・早霜
白露・時雨・夕立・春雨・五月雨
朝潮・満潮・荒潮・霞
陽炎・不知火・天津風・時津風・浦風・浜風・磯風・秋雲・舞風
暁型・島風・Z1型
other
明石・間宮
527 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/13(木) 12:36:10.78 ID:TEKOVr0BO
300て…(白目
528 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/11/13(木) 22:54:27.61 ID:CJCHMIg9o
鎮守府、執務室。部屋にはただ二人。一人は提督、もう一人は猫吊るしである。

「……ついに来たか。渾作戦」

「ええ。これが最新情報です」

猫吊るしから受け取った書類に素早く目を通す。作戦は三段階に分かれると言う。

「ふむ、なるほど……。第二次攻略で秋月か……。第三次で海外の重巡かな」

「さぁ、どうでしょうね?」

「ふん、言を濁しやがって……」

特に表情を変えることなく応答する猫吊るし。

「第一次と第二次は同じ艦娘戦力の投入も可能……おい」

「はい、なんでしょう?」

「第三次はどうなんだ」

提督の詰問も猫吊るしの表情を変える事はなかった。だが……

「おい、あからさまにそっぽ向くな。おい」

少女はしぶしぶと言った感じで提督のほうに向き直る。手にした猫をぐるぐる振り回しながら。

「……答える気はないようだな」

「これ以上、追求しますか?」

「やめとくよ」

彼女が猫を振り回し始めるのは警告である。次はお前がこうなる番だ、という。

一度警告を無視して締め上げようとしたところ、自分が振り回されていた。その後ベッドで目覚めるところまでの記憶が丸ごと吹き飛んだ。

「……まぁともかく、やるしかない」

「続報は追ってお知らせしますね」


Kantai Collection 2014 Autumn Event コンカー・ザ・コンクエスト


近日公開未定!!
529 : ◆jf7rnHhSH2 [saga]:2014/11/13(木) 22:55:46.64 ID:CJCHMIg9o
むしろやってない方をあげたほうが節約になるのでは

BB・SS
おわり

CV
千歳・千代田・大鳳

CA
妙高・足柄・利根・筑摩・(プリンツオイゲン?)

CL
名取・大淀

DD
卯月・文月・菊月・望月
白雪・深雪

初春
村雨・涼風
大潮・霰
黒潮・初風・谷風
夕雲・巻雲・長波・(清霜)
(秋月?)

other
明石・伊良湖

朝潮小ネタについてはイベント中ないしイベントが終わったら投げます
530 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/11/13(木) 22:56:12.96 ID:CJCHMIg9o
明石はやってましたねてへぺろ
531 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/13(木) 23:21:29.51 ID:BSEY5D2Xo
乙です
532 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/14(金) 05:20:20.22 ID:uGtTDY3Uo
乙潮
533 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [sage]:2014/11/15(土) 01:13:40.14 ID:c2W7bDa00
5時間でE-3まで行ってる強者がいた
534 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/11/15(土) 21:57:22.31 ID:EKL7oAvwo
大規模作戦において、情報収集は何よりも大切である。

「対空の強化、ねぇ……」

資料をめくる。猫吊るしが適宜積み上げていく資料は読んでも読んでも追っつかないので適当に飛ばし読みをしていく。

「ふむ……新規実装は秋月にプリンツ・オイゲンに、朝雲に……野分」

その名を呟いた直後、執務室のドアがぶっ壊れそうな勢いで開いた!

そう、舞風である。

「提督、今なんて言いました?」

「秋月」

「もうちょっと後」

「プリンツ・オイゲン」

「後」

「朝雲」

「その次」

「野分」

「来るんですか!? 本当に来るんですか!?」

「えーと、資料によると、渾作戦で誘引された機動部隊を殲滅した暁に、とのことだが」

「提督、やりましょう! 是非やりましょう!! 完遂しましょう! 暁の水平線に勝利を刻み込みましょう!!」

舞風はそう叫ぶと赤い靴を履いたカーレンのごとく踊り狂いながら執務室を後にした。

「お、おう」

提督の返事は執務室に虚しくこだました。


かくして、渾作戦は幕を開けたのだった。
535 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/11/15(土) 21:58:12.70 ID:EKL7oAvwo
渾作戦一区切りついた。よかったよかった。というわけで何日かに分けて書きます。
536 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/15(土) 23:30:55.63 ID:Y5t0hkFZo
乙です
537 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/16(日) 03:50:04.78 ID:x9GLO91To
乙です
ネっきゅんとわるさめちゃんはどんな目にあうのか
538 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/17(月) 16:37:33.81 ID:x/5YqSkB0

うちは悪雨ちゃんにトドメ刺したのが五月雨でなんか複雑な気持ちになった
539 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/11/17(月) 22:48:07.67 ID:QwhBInwCo
次回予告!!

「雲龍……入れといてなんだが、メンツから外す」
「えっ」

「未確認の敵艦を発見! 巡洋艦クラスです!」
「……お供のフラ戦のほうが強そうじゃね?」

「別にすごく硬いとかもなかった」
「まぁ新型とはいえ重巡ですしね」

コンカー・ザ・コンクエスト 第一話「重巡リ級改の二の舞いってレベルじゃねーぞ」

現象が発生しなければ明日投下します
540 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/17(月) 23:00:56.38 ID:nkZzELVno
了解
541 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/18(火) 12:32:09.41 ID:4amGm8q4O
乙です

個人的にはいろんなトコにいたエリツが本当に邪魔でした
542 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/11/18(火) 22:39:09.28 ID:iKSM3+jJo
「朝起きたらぷかぷか丸が戦艦みたくでかくなってた件」

「ふふふ、これぞ水上打撃連合艦隊用艦娘移送母艦、ぷかぷか丸Drei!!」

装いを新たにしたぷかぷか丸を前に唖然としている提督に猫吊るしはドヤ顔で説明した。

「しかし連合艦隊ねぇ。んじゃ空母を二人入れて」

「ダメです。正規空母は複数不可です」

「めんどっちぃ制限だなぁ。じゃあこれは?」

「ダメ」

「うー」
543 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/11/18(火) 22:40:51.54 ID:iKSM3+jJo


コンカー・ザ・コンクエスト 第一話「重巡リ級改の二の舞いってレベルじゃねーぞ」


「主力艦隊担当、伊勢、日向、最上、三隈、羽黒、雲龍。護衛艦隊担当、大淀、初春、夕立、時雨、綾波、木曾」

ずらりと並ぶ12人の艦娘。

「そうか……航空火力艦の時代か……もが「初っ端から結構戦力出してるけど別働隊は大丈夫なの?」

扶桑から預かった瑞雲12型を手に浮かれている日向を遮るように伊勢が質問する。

「問題ない。AL/MIで部隊を三つに分けようが作戦を遂行できるほどに練度があるし、あの頃より更に向上している」

「むしろ第二艦隊のほうが心配じゃな。改二艦をこんなに出して大丈夫かや?」

「第二次作戦を見据えての構成だ。第一次作戦完了後、引き続き任務に当たってもらう。というかそっちが本番だな」


南西方面海域。

威風堂々と突き進む連合艦隊と、その後を追うぷかぷか丸。

「そもそも最初から12隻でいけるなら行けってもんだよなぁ」

「二艦隊同時運用ってのも大変なんですよ。羅針盤が荒れ狂いますし。今回だってミッドウェーで培ったノウハウをですね」

『敵艦隊発見、交戦開始します!』

猫吊るしのくだくだしい説明を遮るように大淀からの通信が入る。

「……ん? あれ? 主力艦隊から攻撃してないか? 前は護衛艦隊からだった気がするんだが」

「水上打撃艦隊は主力がまず交戦して戦力を削ることで、切り札である護衛艦隊の夜戦火力を護持する方式なんです」

「ふーん。しかし、敵弱いな?」

「まぁ向こうも哨戒に最新鋭を回す余裕はないんでしょう」

暢気に会話する提督と猫吊るし。

だが、敵艦はほとんど金色に輝くフラグシップであり、光ってない艦は手足が生えている。

もしここに新人の提督がいれば吐瀉物を撒き散らしたのち失禁は免れ得ないであろう。

このような状況下でも平常心を保っていられるのは一年以上に及ぶ最前線への出撃の賜物である。
544 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/11/18(火) 22:44:09.85 ID:iKSM3+jJo
深海棲艦、南方前衛主力艦隊。ネ級を初めとした水上打撃艦隊が手薬煉を引いて待っていた。

「艦娘達が来るって? いい度胸じゃん。ツ級の反省を生かしていきなりEliteでロールアウトしたネ級の力、見せてやろうじゃん!」

「偵察機より報告。敵艦隊接近中だ。戦闘準備指示を」

タ級が簡潔に報告する。ネ級の合図で単縦陣を取り、交戦体制にうつる。

「お、来た来た。賑やかな艦隊だねぇ……って倍ぐらいいるんd」

ネ級の言葉はそこで途切れた。どこからともなく飛んできた砲弾に首から上を吹き飛ばされたのだ。

「ク、クセモノダー!!」

タ級が急いで指揮を引き継ぐ。二番艦はリ級だが彼女には明らかに荷が重い。

だが、多勢に無勢。しかも木曾から放たれた魚雷がタ級を狙っていた。
545 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/11/18(火) 22:47:03.41 ID:iKSM3+jJo
「……あれ、帰投命令なんか出したか?」

ふと気が付くと艦娘たちがぷかぷか丸に帰投していた。

「なんか敵がいなくなっちゃったから」

「えー……。戦力ゲージどうなってる?」

伊勢の報告に半ば呆れながら猫吊るしに確認する。

「あ、ちゃんと減ってますね。1/4くらい」

「気づかないうちに沈めてたの?」

「艦載機を放って挨拶代わりに砲撃したら何か旗艦らしきヤツが沈んでてな。音的には重巡洋艦だったな。リ改あたりだろう」

提督の問いに日向が肩をすくめる。

「……今度はちゃんと確認しような?」

「まぁ、そうなるな」


「しっかし……四戦すると消費多いなぁ。三戦でいけないかな?」

ルートを確認しながら提督がぼやく。

「空母なしで軽巡いれると三戦でいけますよ」

提督のぼやきに速攻反応する猫吊るし。

「それを先に言え」

「今入った新情報です」

「まぁいい。神通を投入するか」
546 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/11/18(火) 22:48:17.47 ID:iKSM3+jJo
「雲龍……入れといてなんだが、メンツから外す」

「えっ」

「なんか空母入れないほうが羅針盤が安定するらしくてな」

「せっかくの本格的な実戦だったのに……」

「すまんな……まぁ後々活躍する機会もあるかもしれないし」

もちろんそういうことはなかった。なかったのだ……。


艦娘進撃中……


『未確認の敵艦を発見! 巡洋艦クラス!』

伊勢が報告する。提督も望遠鏡で艦影を確認する。リ級とは別の、赤く光る深海棲艦。

「……お供のフラ戦のほうが強そうじゃね?」


新しいからといって大したこともなく、至近弾すら来ることもなく敵艦が次々と沈んでいった。

「別にすごく硬いとかもなかった」

『新型とはいえ重巡ですしね』

三隈が鹵獲したネ級を甲板にどさりと下ろしながら、このぐらいどうと言うことはない、と言った感じで返事する。

とはいえエリタが装甲88、エリネが装甲89なので実際のところ下手な戦艦より硬い。慣れと言うのは恐ろしいものである。

なお、鹵獲されたネ級は雫だけ取り出されて解体されました。雫の中身は金剛型だったので回収に回されました。
547 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/11/18(火) 22:49:22.37 ID:iKSM3+jJo
次回予告!!

「駆逐のみで行くんだろう? 俺は詳しいんだ」
「軽巡使えますよ」

「夜戦……だと……」
「でも敵構成大したことないっぽい」

「あれ、春雨? こんなところで何を……」
「やらせは……しないよ!!」

いったいどうなってしまうのか!?

コンカー・ザ・コンクエスト 第二話「船尾の喪失=両太ももより下切断」

有害なツ級……
548 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/11/18(火) 22:50:56.63 ID:iKSM3+jJo
E-3で掘ってたら三隈とまるゆが出ました。朝雲がでません。220ある母港がほとんど満杯状態です。
秋月用のを普通の艦娘に回すしかない……
549 : ◆jf7rnHhSH2 [saga]:2014/11/18(火) 22:55:37.29 ID:iKSM3+jJo
書き上げ用のageを忘れてた
第一艦隊に扶桑型(瑞雲12持ち扶桑改ニ必須)・利根型・あきつ丸でぎりぎり戦艦棲姫最終相手に優勢取れるので掘り時におすすめ
550 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/18(火) 23:01:22.73 ID:WYw1CqSXo
乙です
551 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/18(火) 23:13:08.33 ID:wtmj/SH/O

山城より伊勢型の方が若干搭載数多いからボスで航空優勢取りやすくなるよ
552 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/11/19(水) 06:04:02.75 ID:97gbqRrio
>>551
そうだな……そうだな(青い渾作戦札を張られた伊勢型を見ながら)
553 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/19(水) 12:48:52.49 ID:eRAb2zFjO
乙です

まあ…そうなるな(青い札はってある伊勢型隠し隠し
554 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/11/19(水) 22:53:53.91 ID:97gbqRrio
「第二次渾作戦……。かつて駆逐艦のみで行われたと言う……」

資料を閉じ、提督は猫吊るしを見据える。

「つまり、駆逐のみで行くんだろう? 俺は詳しいんだ。知能指数が高いからわかるんだ」

「軽巡使えますよ」

びしり、と指を突きつける提督に対し、猫吊るしは何言ってんだテメェという感情を込めながら返事をする。

「あ、そうなの? じゃ、遠慮なく大淀と神通出そう」

「どうぞご自由に」



コンカー・ザ・コンクエスト 第二話「船尾の喪失=両太ももより下切断」


555 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/11/19(水) 22:55:12.63 ID:97gbqRrio
「というわけで第一次に引き続いて、大淀、神通、初春、夕立、時雨、綾波の六名で突破してもらおう」

大淀以外は改二、大淀はもともと強いので戦力に不足なし。

「今度こそ活躍出来るっぽい?」

「もちろんだ」

「第一次では残党狩りぐらいだったしね。それも滅多に残らないし」

「いや、ホント第一艦隊だけで大体済んでたしなぁ」

先の海戦では、木曾を除く護衛艦隊は暇を持て余していた。つまりはここが活躍するチャンスと言うことである。

「潜水艦もいるらしいが……まぁエリカ程度だし対潜装備については別にいいか」


そんなこんなで出撃する提督ご一行。

「東ルートか……」

『敵艦隊発見! ツ級を旗艦とする軽巡艦隊です!』

「さくっとたたんでしまいましょ」


艦娘戦闘中……


「よーし、雷撃かまして離脱だ」

ツ級を残して雷撃をかます艦娘たち。だが、ツ級も最後っ屁とばかりに魚雷を放っていた。

KABOOOOM!!

『まっ…まだ…戦える…はずです……!』

ツ級は狙い過たず綾波を大破させた。そして溶鉱炉に沈み行く某ターミネーターの如く、巨大な手の親指を立てながら沈んでいった。

「いや戦えないよ撤退撤退ー!」
556 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/11/19(水) 22:56:34.12 ID:97gbqRrio
修理と補充を行ない再挑戦、今度は北ルート。

『敵艦隊発見! リ級Eliteを旗艦とする重巡艦隊です!』

「敵弾には注意しろー」

などと言ってるそばから砲弾の当たる音。

『もぉ〜、ばかぁ〜! これじゃあ戦えないっぽいぃ!?』

「……中破か。夕立だし大丈夫大丈夫。後期駆逐ぐらいなら当たれば沈む。進もう」

『うー……』

割とこの辺ドライである。

『夕立ちゃん、こういうときは戦いにくいって言うんですよ』

神通がアドバイスするがそういう問題でもない。艦娘とはいえ痛いものは痛いのだ。


『夜戦煙幕を確認しました。夜偵発艦、探照灯起動』

「夜戦……だと……」

夜戦煙幕。日中でも暗所を作り出す深海棲艦の秘密兵器。撤退時に使用したり、要所の待ち伏せに使用したりと活用範囲は広い。

南方海域での大規模な煙幕に対抗するために、対夜戦装備もいくつか開発された。その一つ、探照灯の光が夜闇を切り裂く。

照らされるは見覚えのある敵艦。

『でも敵構成大したことないっぽい』

夕立の指摘どおり、夜戦がそれほど強くないとされる相手ばかりである。

重い一撃の打てない相手など夜戦で本領発揮する水雷戦隊の敵ではない。

「不意打ち用ではなく、何かを隠したかった……? この先に何が……?」

そして提督と艦娘たちは目標地点へ舳先を向ける。
557 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/11/19(水) 22:58:18.26 ID:97gbqRrio
「ここの嚮導艦隊を撃滅するのが目標だが……何かいたか?」

『……電探に感あり……あれは……?』

時雨が何かを発見したが言いよどむ。

「どうした、時雨?」

『あっちの岩陰に一隻。でも、何で春雨が……?』

確かに岩陰に特徴的な丸い帽子と束ねた長い髪のシルエット。腰から下は海面下に沈んでいるように見える

「春雨? 遠征に出てるはずだが」

『たしか、南西海域への遠征だったっぽい?』

『はぐれて動けなくなったのかな? ちょっと確認してみるよ』

「よし、大淀および他の艦は奇襲に備え時雨をバックアップせよ」

『了解です』

時雨がゆっくりと、春雨らしき艦に接近する。

『……春雨じゃ、ない!?』

時雨が気づくのと同時、

「やらせは……しないよ!!」

ザバァ、と全身を現す。春雨に似た深海棲艦はヒトの腿より下が存在しなかった。代わりに異形の艤装が取り付いている。

水面下に伏せていたのか他の深海棲艦も次々と浮上する。バックアップに回った艦娘ごと囲む格好である。

『くっ、囲まれました!』

「うん、様子がおかしいとは思った」

提督は納得したように頷くと、一つの命令を下した。

「航空支援部隊、やれ」

上空から降り注ぐ流星・彗星の群れ。艦娘達を取り囲んでいた敵艦を次々と撃沈していった。

「備えあれば憂いなし、だ。蒼龍、戦果はどうだ?」

『敵陣、半壊です。残りは水雷戦隊の皆さんにお任せします。ただ……』

「ただ?」

『あの敵旗艦と思しき艦、流星改の魚雷の直撃に耐えてました。ただの駆逐じゃなさそうです』

「だろうな。ヤツを仕留めれば勝ちだろう」
558 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/11/19(水) 22:59:08.67 ID:97gbqRrio
時雨たちは残った艦と交戦を開始していた。

「春雨ちゃんの姿に化けて出て来たっぽい!?」

「そうか……ここは春雨が沈んだ海。彼女の負の感情をより集めて作ったのかも……」

「いつだったか雪風ちゃん攫ってやろうとしたように?」

「かもね。こんなの量産されたら相当不味いことになるよ……!」

夕立と時雨は右へ、左へ砲弾や魚雷をかわしながら自分たちの妹に似た深海棲艦、駆逐棲姫に肉薄する。

岩場の先、洞穴の奥へ誘いこむように駆逐棲姫は引っ込んでいった。

「……これは僕たちが決着をつけるべき相手だ。いくよ、夕立。大淀さん、探照灯を」

「っぽい!」

「気をつけてね」

探照灯が奥に逃げ込んだ駆逐棲姫を照らし出す。一直線に突撃する二人。

「敵、魚雷を構えてるっぽい!」

「壁際までよける?」

「……夕立に任せて!」

そう言うと夕立は更に速度を上げ、庇うように時雨の前に出た。

「時雨ちゃん!」

「うん!」

その直後、夕立に魚雷が着弾し、大爆発を起こした。駆逐棲姫の口角が嗜虐的に歪む。

爆炎が晴れるとそこには水面に倒れる夕立。時雨の姿は、ない。不審に思い、首を傾げる。
559 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/11/19(水) 23:00:00.05 ID:97gbqRrio


「残念だったね」


彼女が声のした方……上を向くと、時雨のハンドキャノン二門が狙いを定めている。

時雨は夕立を飛び越え、上空から奇襲を行ったのだ!!

二発の発射音。脚部の艤装を完全に破壊された駆逐棲姫は浮力を失い、沈んでいく。


「……体を撃ちぬけなかったあたり、僕もまだまだ甘いね…」

そうつぶやくと時雨は、夕立に肩を貸し、ゆっくり洞窟の出口に進み始めた。

「夕立、大丈夫かい?」

「さすがに死んじゃうかと思ったっぽい……」

「戦闘は終わった。帰ろう」

「……うん!」
560 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/11/19(水) 23:00:38.02 ID:97gbqRrio
次回予告!!

「またあきつ丸か」
「何か不満なのでありますか?」

「今の、北上さんは見てた!?」
「北上さんは鎮守府で憩ってます」

「何度でも沈めてあげる……」
「それはこっちのセリフだよ何度出張るつもりだよふぁっきん」

渾作戦に決着を!!

コンカー・ザ・コンクエスト 第三話「決戦! 水上打撃連合艦隊!!」

雪風の出番……
561 : ◆jf7rnHhSH2 [saga]:2014/11/19(水) 23:01:54.39 ID:97gbqRrio
E-3、T不利でも勝てはするけどバケツの消費量E-2と変わらないかより使ってる気がしてきたんでやっぱE-2で掘ろうかな……
562 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/19(水) 23:14:03.25 ID:w9n5wRkUo
乙です
563 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/20(木) 07:28:27.40 ID:9F+rwylPo
乙です
ユッキーにはE-3とE-4の旗艦に据えて探照灯からのカットインでお世話になりました
564 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/20(木) 19:16:56.61 ID:Qhzeaf2uo
なんかいきなり山城の改二が実装されるっぽいんですが。
565 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/11/20(木) 22:39:29.17 ID:IcL9s8k4o
>>564

提督「……との情報が入った。まさか作戦途中で突っ込んでくるとは思わなかったぞ」

山城「私の竣工日だし。これで、欠陥戦艦とは言わせないし!!」

提督「資材も十分。練度も十二分。さて改造をポチッとな」

担当妖精「進捗ダメです」

山城「……?」

提督「?」ポチッポチッ

担当妖精「ダメだっつってんだろ設計図持ってこいやスッゾコラー!!」

提督「忘れてたてへぺろ」

山城「不幸だわ……」

この後勲章と交換して何とか改造した。
566 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/11/20(木) 22:40:44.50 ID:IcL9s8k4o
「史実では中断された第三次渾作戦……」

「えぇ、敵の水上打撃部隊を完膚なきまでに叩き潰してください」

「そもそも本来そういう作戦だったか?」

「こういうのはノリですよノリ」

「それに猫吊るしよ、本来こういうブリーフィングはお前じゃなくて大淀がやるべき仕事なのでは?」

「大淀さんなら出撃してるから私が代理に決まってるじゃないですか」


コンカー・ザ・コンクエスト 第三話「決戦! 水上打撃連合艦隊!!」


567 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/11/20(木) 22:41:33.42 ID:IcL9s8k4o
鎮守府、執務室。猫吊るしによる提督へのブリーフィングが行なわれていた。

「と、いうわけでまだ東から直行するルートは把握できてませんが、強襲揚陸艦を用意し、

 雷巡1以下その他もろもろの条件を満たせば安定して敵主力地点に到達できます」

「ふーん。で、敵の総旗艦は? また未確認の新型か?」

「毎度お馴染み戦艦棲姫です」

「馴染みになりたくねーよばかあほふぁっきん!!」

「私に言っても仕方ないじゃないですか」

「まぁ面子を選定しようか」


提督選定中……


「というわけで、主力にあきつ丸、ビスマルク、陸奥、利根、筑摩、大鳳、護衛艦隊に川内、潮、響、島風、雪風、大井」

「雪風、いつでも出撃できます!」

艦首魚雷と五連装酸素魚雷を装備した雪風はまさに鬼神。万一逃しても後詰めの大井が仕留める構成である。

他の艦娘も装備を整え、最終確認を行なっている。

「長門姉さんが面子から外されてて拗ねてたけどいいのかしら。それになんで私なの?」

陸奥が疑問を呈する。

「そろそろ例の指輪使えるからだよ。加賀じゃなくて大鳳採用したのも同じ理由だ」

「そろそろとはいえ、まだまだ遠いけどね」

なお、長門には既に指輪を渡してある。
568 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/11/20(木) 22:45:39.01 ID:IcL9s8k4o
MI作戦に引き続き採用されたあきつ丸は驚きの表情をしていた。

「また、自分が作戦に参加を……!?」

「自分で選んでおいてなんだが、またあきつ丸か……」

「何か不満なのでありますか?」

「今回別に島に上陸するわけでもないのに何であきつ丸で羅針盤が固定できるのか腑に落ちねーんだよ!!」

「海軍のことは自分にはよくわからないであります……」

「まぁなんにせよ、制空抑えるには役立つからな。ほれ烈風3セットだ」

「ありがたい、のであります!」


そんなこんなで出撃。

「今の、北上さんは見てた!?」

「ハイパー北上さまは鎮守府で憩ってます」

などとなんかこじらせる一幕もあったが海流も荒れることなくあっという間に戦艦棲姫率いる艦隊に遭遇。

「へぇ……あれが噂の戦艦棲姫?」

帰還した偵察機をしまいながらビスマルクが呟く。

「そういやビスマルクは相対したことはなかったっけな」

「大和たちに出番持ってかれちゃったしね」

「ま、今回は損耗もない上、連合艦隊だ。数の暴力、思い知らせてやれ。全艦、抜錨!!」
569 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/11/20(木) 22:46:12.78 ID:IcL9s8k4o
『敵旗艦から通信、であります!』

接敵早々、あきつ丸から通信が入る。

「大した事いってないだろうがなんだって?」

『今つなぐであります』

程なくして、ノイズでざらついた音声が無線から聞こえてくる。

『何度でも、沈めてあげる……』

「それはこっちのセリフだよ何度出張るつもりだよふぁっきん」

やはりたいしたことではなかった。


艦娘戦闘中……


『敵艦、五隻撃沈、一隻小破! あとは水雷戦隊の皆に任せるわ!』

主力艦隊の猛攻で残るは戦艦棲姫のみとなっていた。

「支援抜きでこれとか去年より楽だな……」

などとブツブツぼやいていると、

『さぁ、私と夜戦しよ!!』

「おい川内、何言ってるんだ。まだ昼だぞ」

『だいじょーぶだいじょーぶ、煙幕張るまでは多分生き残るから』

「いや出来れば雷撃で仕留めて欲しいが」

提督の望みも空しく、大破状態で追撃戦に突入。

『いやったぁぁぁぁぁぁ!! 待ちに待った夜戦だぁぁぁぁぁぁ!!』

戦闘区域から遠く離れた、提督のいるぷかぷか丸にまで響く鈍い打撃音。何があったかは推して知るべしである。

「……戦艦棲姫も落としたし、これで終わりかな」


「雪風の出番、ありませんでした……」

「もっと酸素魚雷撃ちたかった……」
570 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/11/20(木) 22:49:38.08 ID:IcL9s8k4o
次回予告!!

休む間もなく襲い掛かる新たなる敵!!

「機動部隊の迎撃を行なってもらいます」
「はいぃ?」
「というかこれがこの作戦の本来の目的ですし」

帰ってきた空母棲姫!

「またアイツかよ。いい加減にしろよ」
「だけど今回は、コレがあります!!」

ハイパーズすら驚愕する硬さ!

「んん? アレに耐えちゃうの?」
「ならもう1セット当てるまでよ!」

空母水鬼の恐怖……


コンカー・ザ・コンクエスト 第四話「最終決戦! 機動部隊を粉砕せよ!!」


雷巡たちの甲標的が敵僚艦を粉砕する……!!

「いやいや、敵旗艦粉砕しようよ」
571 : ◆jf7rnHhSH2 [saga]:2014/11/20(木) 22:50:53.09 ID:IcL9s8k4o
E-2で掘るといったな? あれは取りやめだ(清霜が出ないらしいので)
しかしこれで制空権大幅アップしたから電探積む余裕があるな
572 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/20(木) 23:17:51.72 ID:OpsIbN49o
乙です
573 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/21(金) 05:41:26.47 ID:X1cR+xwBo
乙でしたー
夏イベE-6ではあんなに強敵だったのに消化試合
574 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/21(金) 11:38:39.79 ID:3jBdqCjmO
清霜はE-1で一発ツモったから拍子抜けしたなぁ
575 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/11/21(金) 22:38:48.46 ID:5VsiVfQbo
――― 朝雲のデザインは好きだが次の機会を待とう ―――

渾作戦も終わり、掘りの面子を選定するため、艦娘寮へ様子を見に来た提督。

提督「うーん、やはり改でFuMO持ってくるオイゲンは確定として秋月も育てておきたい……野分はどうするか」

掘りの対象も決めなければならない。無為にだらだらやるのは資材の無駄である。

提督「清霜つれてくれば早霜も少しは大人しくなるかな……明石からも修理施設ねだられてるし」

朝潮「司令官!」

提督「朝潮じゃないか、どうした?」

朝潮「私たちの妹が新たに艦娘になったそうですね!」

提督「朝雲のことだな」

朝潮「いつ着任予定でしょうか!?」

提督「その件だが……あー、ちょっと待っててくれ」

朝潮「司令官が待てと言うなら、この朝潮、いつまででも待つ覚悟です!!」

提督「秋月は対空高いからなぁ。さっさと改にして溜まった五十鈴消化させるか……ブツブツ」


しばらく後、執務室。

提督「んー? E地点で明石? 本当かなぁ」

などと資料を調べているところにドアをバン、と開けて入ってくる闖入者。

満潮「司令官! 朝潮に何言ったのよ!!」

提督「何、って朝雲についてはちょっと待てと言ったんだが」

満潮「待機命令ととっちゃってずっと直立不動で立ちっぱなしよ!! 誤解解いて来てよ! 全く、融通利かないんだから……」

提督「えぇ……どうしてこうなった……」

満潮「ほら、早く!」

提督「いやいや歩けるから。押すなって」

この後ナントカ誤解を解いた。満潮には再度怒られた。
576 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/11/21(金) 22:41:49.10 ID:5VsiVfQbo
いや、鈴谷や浦風はもういいんだよ清霜や明石が出て欲しいんだよE-1のネ級よぉ……

小ネタ艦娘とか安価下既出さらに下
577 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/21(金) 22:44:38.11 ID:qj4xlLIjO
野分
578 : ◆jf7rnHhSH2 [saga]:2014/11/21(金) 22:58:03.75 ID:5VsiVfQbo
野分了解ー
579 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [sage]:2014/11/25(火) 21:15:55.99 ID:etpTp/BF0
E-1ボスが明石をPON☆とくれたぜ
580 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/11/25(火) 22:51:07.57 ID:AK0HIRwko
「はー終わった終わった。渾作戦は第三次までだからな。野分とかを迎えてとりあえず一区切りだな」

戦艦棲姫を撃破し、母港に戻った提督たち。今までの死闘からすればあっけなさ過ぎるがつまりは成長していると言うことなのだろう。

……12隻による数の暴力だと言うことからは目をそむけて。

「はー、どっこいしょ。後は新型重巡虐t……げふんげふん解体して清霜とか探すかな?」

執務室の定位置に着席して資料を取り上げる提督。だが。

「何言ってるんですか。現実から目を逸らさないでください」

さっきまで影も形もなかったはずの少女。猫吊るし。

「敵水上打撃部隊を完膚なきまでに叩きのめしただろ」

「資料に書いてあったでしょう? 機動部隊もありますよ。というわけで機動部隊の迎撃を行なってもらいます」

「はぃぃ? 誤植かなんかじゃなかったの?」

「というかこれがこの作戦の本来の目的ですし。うまい事釣り出せましたね」

唖然とする提督をよそに猫吊るしは丸めた海図を開く。

「ここ、渾作戦完了に伴いポータルを設置しました。そして敵はパラオ方面からこう、来てます」

そう言いながら凸字状の駒を配置していく。

「そしてこれ。敵総旗艦は新型の空母戦力ですね。コレ、この機動部隊を叩き潰してもらいます」

「まったく、ゆっくり休めると思ったのにまた出撃か……」

「どうせ新たな艦娘探しに出る予定だったんでしょう?」

「まぁな」

「じゃ、いいじゃないですか。資材も大量にあるんでしょう? それに……」

猫吊るしが言葉を切ると同時、金髪の陽炎型駆逐艦娘が窓から飛び込んできた。

「提督ー!!」

そのまま胸倉に掴みかかり、高速で前後に揺さぶる。

「野分を、野分を見捨てるんですか!? ねぇ提督!?」

その艦娘の名は舞風。渾作戦開始から野分中毒症状が急速に悪化してきている。もはや限界一歩手前なのだ!!

そこに猫吊るしが追い討ちを掛ける。

「あなたの義妹がこんなに苦しんでると言うのに、見捨てるのですか?」

「俺の、方が、苦痛、なんだ、が、やめ、とめて」

後頭部に扶桑型の艦橋と見紛うたんこぶの山を生成しながら提督が息も絶え絶え返事をする。

「はいはい、そんなところ野分に見られたら笑われちゃいますよ」

「……はっ!? 提督、大丈夫!?」

猫吊るしの一言で我に返る舞風。提督も後頭部をさすりながらゆっくりと起き上がる。

「……大丈夫じゃないが、まぁいいや。俺の後頭部のためにもその新型とやらをさっさと潰そう」
581 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/11/25(火) 22:53:06.21 ID:AK0HIRwko


コンカー・ザ・コンクエスト 第四話「最終決戦! 機動部隊を粉砕せよ!!」



鎮守府、埠頭。

「さてと、海域情報もだいぶ詳しく入ってるし、コレを前提に可能な限り最強の戦力を送り込む」

第一艦隊に大和&武蔵、加賀に大鳳、神通に利根。第二艦隊に大淀、島風、雪風、そして雷巡の3人。

この鎮守府でも屈指の布陣である。

「ほへぇ、大和さんたちの上にあたしたち雷巡全員とか豪勢なもんだねぇ」

錚々たる陣容を見て北上が呟く。

「さすがにこの火力なら何者であろうとも夜戦までやって沈まないと言うことはまずないだろう」

「火力と言えば追加の五連酸素魚雷は? 副砲でいいの?」

「艦首と五連は雪風に積んでるし、まぁ雷巡3人なら連撃でも大丈夫だろう」

そんなこんなでぷかぷか丸の前。

「さて、準備も出来たし連合艦隊・機動部隊結成!」

提督が一声挙げるとぷかぷか丸がロボットアニメか戦隊モノの如く大仰な音を立てながら空母に変形した。夏に乗り込んだぷかぷか丸改二である。

「……つーか変形する必要とかあんの? 内装的にはほとんど変わらないし」

提督のぼやきは誰にも聞きとめられることはなかった。
582 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/11/25(火) 22:54:08.39 ID:AK0HIRwko
パラオ沖。

面子が面子である。加賀・大鳳の航空攻撃からの雷巡トリオの雷撃で交戦開始前から敵は半壊、全員の攻撃が終了する頃には残らず海の底に還していく。

だが、海流の合流点。そこには見覚えのある艦影が艦娘たちを待ち受けていた。

『しれぇ、あれは……』

「なっばっそんな」

驚愕し、打ち震える雪風と提督。

『空母棲姫……また出張って来たか!』

「またアイツかよ。いい加減にしろよ!」

武蔵が敵艦を特定する。それと同時に次々と放たれる、白い球体が牙を剥いたかのごとき艦載機。

『だけど今回は、コレがあります!』

大和が取り出したるは徹甲弾。それも一式徹甲弾。今まで使用していた九一式徹甲弾より精度も威力も上回る。

『護衛艦隊は敵の数を減らせ! 後は私たちが決める!』

武蔵の檄に応えるように護衛艦隊が突撃する。砲撃で牽制し、雷撃距離ぎりぎりから魚雷を叩き込んでいく。

『雷撃完了! 砲撃に備え離脱してください!』

大淀の指示で反転する艦娘たち。敵艦隊は既に空母棲姫を残すのみとなっている。だが敵の第三次攻撃隊が来るのは時間の問題である。

『全砲門、開けッ!!』

それを阻止するように、武蔵の一斉射撃が、徹甲弾が、空母棲姫の発艦口を叩き潰す。

『全主砲、薙ぎ払え!』

大和の追い討ちが、空母棲姫のバイタルパートを貫き、海の底へ叩き落した。

「敵艦隊、殲滅確認。各艦、全速前進!」
583 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/11/25(火) 22:55:55.12 ID:AK0HIRwko
『敵艦発見。ヲ級改が2隻、タ級フラ1、後期駆逐2、そして旗艦が……アンノウン。報告にあった最新の空母型深海棲艦と思われます!』

「あれが猫吊るしの言ってたヤツか……。追加資料によると空母水鬼と言うらしい。全艦、敵艦隊を粉砕し、暁の水平線に勝利を刻め!!」


艦娘戦闘中……


『夜戦煙幕確認。残敵、ヲ級2と空母水鬼。提督、追撃しますか?』

「オフコース!! 叩き潰せぃ!!」

二隻のヲ級には島風と木曾、大淀と雪風がそれぞれ狙いを定める。そして空母水鬼には大井・北上。

「……勝ったな」

余裕を持って暗視用スコープから戦況を確認する。ヲ級に関しては特に問題ない。

『ギッタギタにしてあげましょうかねぇ』

至近距離からの雷撃と砲撃のコンビネーション。だが、しかし。

『んん? アレに耐えちゃうの? 嘘でしょ?』

大したダメージを食らった様子もなく、悠然と航行を続ける空母水鬼。

『ならもう1セット当てるまでよ!』

続く大井の砲撃にすら耐え切って戦闘海域から離脱する。

「なんて硬さだ……全艦帰投。補充後、再度決戦を挑む」
584 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/11/25(火) 22:57:10.15 ID:AK0HIRwko
補修と補給を終えて再度の空母水鬼。

『敵艦隊……さっきと違います! ヲ級が装甲空母姫に!』

大淀の悲鳴にも似た報告。だが加賀は冷静だった。

『大淀さん、落ち着いて。敵艦載機は丸いヤツ?』

『……いえ、いつものヤツが混ざっています』

『どうやらまだ全艦配備できるほど手が回ってないみたいね』

その報告を確認し、烈風改、続けて烈風と流星改を空に放つ。大鳳と利根も加賀のあとを追うように艦載機を射出する。

ヲ級改のときより明らかに制空状況がいい。

更に追い討ちを掛けるように敵艦隊に支援砲撃が叩き込まれる。

「よし、姫の片方小破、タ級中破、駆逐撃沈ってところか?」


味方の意気は上がったが敵もさるもの。空母水鬼の艦載機が大井を中破せしめる。

「大井、大丈夫か?」

『北上さんが見てるのに、ここで一抜けなんて冗談じゃないわ!』
585 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/11/25(火) 22:58:04.47 ID:AK0HIRwko
庇う艦もなくなった今、大和型の砲撃は空母水鬼の艤装をごりごりと削り取っていく。だがまだ、沈まない。

そして日が暮れ行く。闇があたりを包み込む。

「……水雷戦隊、突撃ィ!」

提督の号令の下、六隻の艦娘が空母水鬼を追撃する。

大淀の探照灯が空母水鬼を照らし出し、夜偵が着弾地点を割り出す。

そこに突進するは島風と雪風。更に雷巡の3人が追う。

空母水鬼はデコイの如く残る艦載機をばら撒き、追撃を阻止しようとする。

探照灯の光の中を真っ正直に突き進む雪風。当然そこに艦載機の攻撃が集中する。

『雪風は……沈みません!!』

後ろをちらりと振り向き、追撃者が足を止めるのを確認した空母水鬼。だが……


『おっそーいー!』


暗がりから飛び出す島風。前に回りこんで振り向いた隙に敵の艤装に飛び乗ったのだ!

『五連装酸素魚雷、いっちゃってー!!』

至近距離から放たれた酸素魚雷は空母水鬼本体に直撃、大爆発とともに水底へ沈んでいった……。
586 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/11/25(火) 22:59:18.76 ID:AK0HIRwko
次回予告!!

「今回の作戦どうだった?」
「ま、当然か」
「当然の結果だ」
「作戦が悪いのよ……」
「なんでや大井!!」

行われる総括!!

「おらっ清霜出せ!!」
「私持ってない……」

理不尽な脅迫!!

「もう明石は1-5でいいかな……」
「次の改二は重巡です」
「はい消えた! 1-5行く選択肢消えたよ!!」

提督の戦いは終わらない……!!

次回、コンカー・ザ・コンクエスト最終回!!「オワラナイ ウタゲノ オワリ」

明石と朝雲は犠牲になったのだ……古鷹改二の、その犠牲にな……
587 : ◆jf7rnHhSH2 [saga]:2014/11/25(火) 23:00:22.90 ID:AK0HIRwko
戦闘後の何やかやも次やる予定です
588 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/26(水) 08:24:15.64 ID:yDaFyO5Zo
乙です
589 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/26(水) 13:39:01.39 ID:mTn+KdgVo
乙です
朝雲 の スパッツ を みのがすなんて もったいない
590 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/11/26(水) 22:35:10.33 ID:CTTn8X+eo
――― 世の中は理不尽で出来ている ―――

渾作戦が終了し、鎮守府も日常へ回帰しようとしていた。

すなわち、資材の貯蓄と練度の向上である。

プリ「ふぉいあー! ふぉいあー!!」

最優先で練度向上が行なわれていたのは新規着任した重巡洋艦、プリンツ・オイゲンである。

提督「コレでようやく改造か……長かった……」

プリ「ツェルベルス作戦時の艤装です。どうでしょう、似合います〜?」

提督「あぁ。とてもいいぞ」

プリ「それにこの60口径の主砲、そしてFuMO25レーダー! すごいでしょう?」

提督「実に素晴らしい。と言うわけでコレをこうして……」

提督が指を鳴らすと工廠の妖精がいっせいに動き出し、武装を解除してしまった。

プリ「わ、何、何!?」

提督「こうじゃ!」

突然のことに戸惑ってるプリンツ・オイゲンには普通の20.3cm砲と21号電探と改造前から使ってたAr196が取り付けられ、某科学力が世界一なところの装備一式は……。

古鷹「やったね!」

そう、古鷹に取り付けられていた。

提督「重巡の火力を上げてMVPとるためには仕方のないことなのだ……改二も近いし」

プリ「ふぇぇ」
591 : ◆jf7rnHhSH2 [saga]:2014/11/26(水) 22:36:09.56 ID:CTTn8X+eo
息抜きに全然関係ないのを書きたくなることだって……ある

野分はちょっと待ってね最終話と一緒に投下する。たぶん
592 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/27(木) 20:09:05.68 ID:I7VmJe8F0
これはクソ提督ですね間違いない
593 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/11/27(木) 22:13:33.40 ID:gs2M5uPSo
渾作戦トゥルーエンドフラグが立ちました

明日書きます
594 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/28(金) 00:46:15.28 ID:AMdz1dy+o
E-4-Cで重巡のレベリングするついでに、E-4-Eまで足を延ばすという手もあるよ。
(朝雲がまだないなら)
実際その方法で、朝雲出した人もいるし。
明石は……ドン( ゚д゚)マイ
595 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/11/28(金) 22:52:03.31 ID:YCaWXKSAo
一連の作戦は成功を収めた。深海棲艦の水上打撃部隊および新型機動部隊は海中に没した。

英雄たちが母艦に戻ってくる。

ひょこっ、と左舷から兎の耳を模した黒いリボンを覗かせる。

そのままぴょん、と甲板上に飛び乗ったのは島風である。

「島風、戻りました!」

「雪風、帰投しましたぁ……」

大破してボロボロになった雪風を背負っている。いつも背負っている五連装酸素魚雷の発射管は連装砲ちゃんたちが運搬している。

「おかえり、よく頑張ったな」

ねぎらいの言葉をかけ、提督は雪風を抱き上げる。

「はふぅ……」

雪風も安心したかのように力を抜いてしな垂れかかる。

「とりあえず帰港するまでドックでゆっくりお休み」

「雪風ばっかりずっるーい! 私もー!」

「おぼふ」

突然提督の背中に飛び掛る島風。おんぶにだっこ状態である。

「あばばばばばば」

奇声を発しながら船内備え付けドックへふらふらと進んでいく……。

「おっそーいー!」
596 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/11/28(金) 22:55:46.19 ID:YCaWXKSAo


コンカー・ザ・コンクエスト 最終話「オワラナイ ウタゲノ オワリ」



ぷかぷか丸改二、作戦室。補給と応急手当を終え、連合艦隊の一同が集っている。……一人を除き。

雪風ではない。雪風は提督の膝の上に座って寝息を立てている。

「島風ちゃんがいないようですが……」

「甲板とか走り回ってるんじゃね。ここでうだうだやらせても彼女にとってはストレスにしかならんだろ」

大和の疑問に提督が答える。

「いいのでしょうか……? 彼女があの空母水鬼を仕留めたのでは?」

「いいんだよ。あいつぁ誰それを仕留めたとかそういうのより走り回るほうが好きなんだし」

「提督がそう仰るなら……」

提督はうむ、と頷く。

「ともあれ、皆の働きにより今回の作戦も無事完了することが出来た。残党連中がまだ残ってるだろうがしばらくは大人しくなるだろう」

雪風の頭を撫でながら続ける。

「……ぶっちゃけ今回の作戦どうだったよ? この中の大半は夏の作戦にも参加してたと思うが」

途中で面倒くさくなったのか口調を崩す。

「当然の結果だ」

「当然の勝利じゃ」

「ま、当然か」

などと余裕ありありの意見の中、むくれるものが一人。

「作戦が悪いのよ……」

「なんでや大井!?」

「まぁまぁ提督」

反応を予期してたのか宥める北上。

「せっかく大一番の作戦に出たのに活躍できなくてちょーっと機嫌が悪くなってるんだ。ね、大井っち?」

「え、えぇ。ごめんなさいね」

「そういやそうだな……」

鉄底海峡ではハイパーズの前の愛宕が戦艦棲姫を沈め、ピーコック島攻略では雷巡の出番はなく、本土迎撃戦では大井の出番はなかった。

今回も空母水鬼に止めを刺したのは島風である。……無論、大井が役に立ってないかというとそんなことはなく、雷撃でタ級を仕留めるなど活躍していた。

「ともあれ、皆の力あってこその勝利だ。帰ったら間宮さんに豪勢な料理作ってもらおう。勝ったのだしドンチャン騒ぎしても罰は当たるまいて」


その夜は大層なお祭り騒ぎとなった。
597 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/11/28(金) 22:58:01.99 ID:YCaWXKSAo
一夜明け……

鎮守府、埠頭。第一次の編成に近いが、軽空母がいたり、新規に着任したプリンツ・オイゲンや秋月などが参加していたりする。

「コレより残党狩りを行なう。ネ級Eliteを反復撃沈。その過程で清霜や明石を見つけ出す。何か質問は? はい時雨」

「明石さんは着任しているのでは?」

「正確には初期装備の修理施設のためなんだよなぁ……。せがまれてるんだよなぁ」

遠い目をする提督。

「まぁ明石はそこまで優先度は高くない。清霜を探そう。さもないと早霜に呪われる気がする」



艦娘戦闘中……



「ほら、ネ級だ」

日向が鹵獲したネ級を甲板にどさりと下ろす。

「うーん、吊り上げよう」

人型の深海棲艦の解体時はだいたい吊り上げてから腹を割く。もはやルーチンワークである。

「おらっ、清霜出せ!」

「いや、私持ってない……」

「問答無用!」

腹を包丁で割き、腕を突っ込み、引き抜く。その間、ジャスト3秒!!

「……うん、ダメ。改修に回そう」

「まぁ、そうなるな」

といったことを繰り返すこと二十数回……

「ウボァ」

「……んん? 感触が……違う? これは、清霜!?」

凄くいい笑顔を浮かべながらネ級の腹から『雫』を引っこ抜く。

そんな提督の後ろから陰鬱な声が。

「来て、しまったのね……ふふふふふ」

「!? 早霜、いつの間に!?」

「清霜を探すと聞いて……密かに乗り込んでたの」

「密航者かよ! まぁ三ヶ月ほど遅れたがコレで安心だな」

「ふふ、ふふふふふふ……」

「いや、その含み笑い怖いよ!」
598 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/11/28(金) 23:00:29.90 ID:YCaWXKSAo
数日後。提督たちは戦艦棲姫を鹵獲していた。

ボロボロになった艤装を外され吊るされる戦艦棲姫を前に提督は一人ごちていた。

「満潮と扶桑たちにばれたのはまずかったなぁ……」

〜〜〜〜〜〜

ことはちょっと前に遡る。朝潮を待たせた後の話である。あの後提督は満潮に問い詰められていた。

「で、司令官。朝雲がいつ来るかの回答は?」

「面倒だからなー。またの機会にしようかと」

「はぁ? 意味わかんない」

などと言い争いをしていたところに扶桑姉妹が通りがかったのだ。

「朝雲ちゃんは西村艦隊の一員だったわね……」

「再会を先延ばしにする……不幸だわ……」

〜〜〜〜〜〜

「とまぁ圧力に負けたので朝雲を出せ。出せばカイシャクしてやる。出さなかったら海に捨ててもう一回鹵獲する」

「朝潮型とか持ってたらガチロリ認定でしガハッ」

聞く耳持たず『雫』を取り出す。

「……まるゆじゃねーかガチロリどころかガチペドじゃねーか」

「何が入ってるか私たちでもわからないんだからしょうがないでしょ!? ゲホッゴホッ」

さすがに姫クラスは『雫』を抜かれてもまだ息がある。

「うっせぇ。さっさともってこいオラッ」

ドボン、と戦艦棲姫の身体をクレーンから外して海中へ投棄。不法投棄であるが咎めるものはいない。

「……朝雲のためとはいえ、さすがに連続出撃してると疲れるわ」

「ブラック労働……不幸だわ……」

「おまえらなぁ……とはいえ、実際、戦艦棲姫は疲労が溜まった状態で勝てる相手でもないしな」
599 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/11/28(金) 23:01:40.84 ID:YCaWXKSAo
「足なんざ飾りとか言いたいのかこのホバーめいた脚部艤装は」

提督たちは戦艦棲姫攻略部隊を休ませ駆逐棲姫を鹵獲していた。

「……僕が鹵獲しておいてなんだけど、あまり酷いことはしないで欲しいな……。春雨に重なりそうだから」

「照らしてから思いっきり魚雷叩き込んでたお前が言うか? 夕立がやるより酷いことになってたぞ。ともかく甲板から降りてろ」

北上のものには及ばないものの、艦首魚雷と五連装酸素魚雷の合わせ技は駆逐棲姫の装甲程度ならやすやすと貫くのだ。

一方の駆逐棲姫は何事かブツブツと呟いていた

「月が……月がきれい……」

「現実逃避してんじゃねーぞ今は昼だオラッ朝雲出せ」

「朝雲は白露型じゃない……」

「うっせぇお前の元が何かなんて関係ねーんだよ!!」

理不尽なことを言いながら腹を割き手を突っ込む。傍から見ると猟奇的犯罪者である。

「……ん、んん!? 出た!? マジで!?」

掴んだ雫の違和感。それこそが当たりだと提督に告げていた。
600 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/11/28(金) 23:04:45.38 ID:YCaWXKSAo
鎮守府、工廠。

「どうも!夕雲型の最終艦、清霜です。到着遅れました、よろしくお願いです!」

「朝潮型駆逐艦、朝雲、着任したわ! 貴方が司令…かあ。ふうーん。ま、いいわ。私がやったげる!」

新たに着任した二人を前に提督は感慨深げに頷く。

「……これで、現存する全ての艦娘が着任したわけだ」

「提督、なんか忘れてませんか?」

後ろから声をかけるのは工作艦、明石。

「修理施設ねぇ……開発でナントカなんない?」

「なりません」

「大型建造で」

「出来ません」

けんもほろろの返事。

「仕方ない。鎮守府海域に出るうちに探すか……。最悪中部海域で掘ればいいし」

「吉報、待ってますよ!」


渾作戦は成功裏に終了を告げた。

次の戦いも勝てるかどうかはわからない。だが、艦娘との絆と、大量の資源と、要を押さえた情報があれば、なんとかなるだろう。

いつか全ての深海棲艦が駆逐されるその時まで、提督と艦娘たちは闘い続けるのだ……!!


2014年秋イベント編 コンカー・ザ・コンクエスト おわり
601 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/11/28(金) 23:05:47.78 ID:YCaWXKSAo
というわけで朝雲も確保出来ました。
うん、野分は次投下するから(震え声)
602 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/28(金) 23:26:30.57 ID:yaxKYBiio
乙です
603 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/29(土) 05:26:16.32 ID:GjD0WGUwo
乙でしたー
604 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/29(土) 11:52:49.04 ID:OaJsrqNX0
速報のSSに出てくる提督の中でこいつが一番頭ぶっ壊れてるわ
605 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/12/01(月) 22:39:07.69 ID:yHZWhvEqo
――― 関係ないがコレで青嵐三番隊が揃ったんだなぁ ―――

鎮守府、工廠。

野分「陽炎型駆逐艦、野分。参上しましムギュ」

舞風「うわぁぁぁん! 野分会いだがっだぁぁぁぁぁぁ!!」

雪風「ごべんなざいごべんなざいあの時雪風が行ってればびぇぇぇぇん」

両サイドから姉と妹に抱きつかれる野分。

提督「そうだな。よろしく」

野分「あの、さらりと流されましても」

提督「だって舞風は中毒症状起こしてたし雪風はいつものことだし。それに……」

野分「それに?」

提督「姉妹の感動の再会に割り込むのも忍びないし」

舞風「うわぁぁぁん!」

雪風「びぇぇぇぇ!!」

野分「あの、その司令」

提督「あ、野分はこのあと出撃だからそこの棚から長10cm砲とって装備しといてね。俺は他の出撃メンバー揃えてくる」

そう言って提督は工廠からすたこらさっさと立ち去った。

野分「司令? 司令!?」

残されたのは野分と、その両横で泣く姉妹のみであった。
606 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/12/01(月) 22:40:58.05 ID:yHZWhvEqo
――― 明石二隻目きました ―――

鎮守府近海。いまここは深海棲艦、それも潜水艦の名産地になっており、シーレーンに重大な打撃を受けている。

海上護衛にアスロックぶっぱとかしてたら速攻国庫が尽きるので、艦娘たちが定期的に潜水艦の掃討を行なっている。

日向「ヨ級を鹵獲したぞ」

どさり、と打ち上げられる深海棲艦。進む解体準備。もはや手馴れた作業である。

提督「こうも出ないと明石が出るようになったと言う情報が疑わしくなってくるんだよなぁ」

ぶつくさ言いながら流れ作業的にヨ級の腹を割く提督。胸に突っ込んだ腕が止まる。

龍驤「? どないしたん?」

提督「……ひゃっはぁぁぁぁ!! この感触、間違いなく工作艦だぁぁぁぁぁ!!」

勢いよく腕を引き抜き、満面の笑みを浮かべて取り出した『雫』を掲げる。それは虹色に輝いていた。


鎮守府、工廠。

提督「ほら、約束の修理施設だ!」

明石「提督……ありがとうございます!」

提督「いやよくよく考えたら報告するまでもなく知ってるわけだよな」

明石「まぁそれはそうなんですが。ついでに提督も修理しときます?」

提督「いんや、俺はどこも壊れちゃいないし。ま、改修とかで世話になるしこれからもよろしくな」

明石「えぇ、これからもよろしくお願いします」


明石(……いくら敵とはいえ女性型の深海棲艦を躊躇いもなく、と言うか嬉々として何百と解体してる時点でもう心が壊れてる気はするんですけどね)
607 : ◆jf7rnHhSH2 [saga]:2014/12/01(月) 22:42:38.23 ID:yHZWhvEqo
他の艦これSSの提督を色々思い返してみたが特に反論が思いつきませんでした(白目)
あ、古鷹改二は間に合いました

小ネタ艦娘とか安価下既出さらに下
608 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/12/01(月) 22:44:10.16 ID:9KzNdjd7o
朝雲
609 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/12/01(月) 22:48:04.40 ID:yHZWhvEqo
朝雲了解ー。実は朝雲のリクは期待してた。ネタ思いついてたので

イベ終わったのでまだ小ネタやってない艦娘最新版

BB/BBV・SS/SSV
おわり

CV/CVL
千歳・千代田・大鳳

CA/CAV
妙高・足柄・利根・筑摩・プリンツオイゲン

CL/CLT
名取・大淀

DD
卯月・文月・菊月・望月
白雪・深雪

初春
村雨・涼風
大潮・霰
黒潮・初風・谷風
夕雲・巻雲・長波・清霜
秋月

other
伊良湖
610 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/12/01(月) 23:53:25.14 ID:BqXAa3z7o
乙です
611 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [sage]:2014/12/02(火) 20:34:46.44 ID:5FDY2cdx0
終わったよ、俺たちの秋が
612 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/12/02(火) 22:12:31.92 ID:IMfP3NMho
――― デジャヴ ―――

提督「うーん」

朝雲「どうしたの、司令? 私のことジロジロ見て」

提督「いや、前にどっかで見た気がするんだよなぁ」

朝雲「ついこないだ着任したばっかじゃない」

提督「どうにも既視感がなぁ。……そうだ」

そう言うと提督は引き出しから何かを取り出す。

朝雲「?」

提督「ほれ、コレをかぶってみろ」

提督が取り出したのは白くて丸い水兵帽であった。

朝雲「これちょっとちっちゃくない?」

提督「こう左にかしぐように、そうそうそんな感じ」

位置を調整して改めて眺める。

提督「やはりそっくりだ」

朝雲「誰に?」

提督「おーい猫土下座カモーン」

提督の声に応えるように、ビダァァァァン、とものすごい音を立てながら平伏姿勢で現れたセーラー服姿の少女。

彼女の目の前にはいつの間にか正座した猫がいる。

少女はひとしきりぺこぺこ謝った後、何事も無かったかのように立つ。猫はいつの間にかどこかへ行ったようである。

猫土下座「呼びました?」

提督「お前ら姉妹なの?」

朝雲「いや初めてあったんですけどこの子!?」

猫土下座「私艦娘じゃないです」

提督「こんなにそっくりなのに……」
613 : ◆jf7rnHhSH2 [saga]:2014/12/02(火) 22:15:31.04 ID:IMfP3NMho
参考
ttp://img3.wikia.nocookie.net/__cb20141117085837/kancolle/images/6/6a/1416213868652.png
「我々の中にスパイがいる……」的なメッセージが添えられてました

小ネタ艦娘とか安価下既出さらに下
614 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/12/02(火) 22:21:52.09 ID:S8MzldcYO
言われてみれば似てるな
安価なら清霜
615 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/12/02(火) 22:28:18.07 ID:IMfP3NMho
清霜了解ー
616 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/12/03(水) 22:48:25.44 ID:9XMuXIGxo
――― 食いたい(物理) ―――

清霜「あと何回改装したら、戦艦になれるのかなぁ……」

提督「無茶言うんじゃねーよ。木曾や扶桑姉妹みたいに改造で史実では為し得なかった艦種になることはあるけど駆逐艦から戦艦はさすがに無茶だろ」

清霜「えー」

提督「そもそもどんな戦艦になりたいんだよ。巡洋戦艦か? 航空戦艦か?」

清霜「それはもちろん超々弩級戦艦大和型クラスで」

提督「まぁ夢を大きく持つのは悪いことじゃねーが……。それに戦艦になるとだな」

清霜「戦艦になると?」

提督「秋雲に食われる」

清霜「!!」

陽炎型十九番艦、秋雲。彼女の趣味は絵描きである。KENZENなのから薄い本案件まで何でもござれである。

提督「アイツはつねづね『戦艦クラス…喰いたいなぁ』とか言ってるしな。戦艦になったと聞いたら真っ先に襲ってくるだろうな」

清霜「……///」

見る見るうちに清霜の頬が紅潮していく。

清霜「し、しれーかんちょっと用事思い出したからもういくね!!」

そう言って足早に立ち去る清霜。

提督「よしよし。秋雲には悪いがちょっとダシにしてもらった。コレでしばらくは大それた野望を抱くこともあるまい」

要するに人食い妖怪扱いである。ホント酷い提督ですね。


清霜「……んっ///」
617 : ◆jf7rnHhSH2 [saga]:2014/12/03(水) 22:49:28.05 ID:9XMuXIGxo
【悲報】前スレ見たら黒潮リク消化済みだった

小ネタ艦娘とか安価下既出さらに下
618 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/12/03(水) 22:55:39.43 ID:1/Y4z4/DO
村雨の ちょっといいとこ 見てみたい
(安価村雨でお願いします)
619 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/12/03(水) 23:02:07.66 ID:9XMuXIGxo
村雨了解ー
620 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/12/03(水) 23:26:57.76 ID:10QIZEwPo
乙です
621 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/12/04(木) 00:10:47.89 ID:p/GupLfoo
乙です、って清霜ちゃんナニやってるの……?
622 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/12/04(木) 22:32:49.45 ID:L4VX8RSuo
――― モーニングスターめいた何か ―――

村雨「村雨、いっきまーす!」

提督「おぉ、いってこーい」

鎮守府正面海域。ぷかぷか丸からツインテールの少女が飛び出す。

右手に連装砲、左手にアンカー付きの鎖を振り回して。

提督「……? あんな鎖あったっけ? 少なくとも初対面のときは見てないはず……」

提督の疑問をよそに、村雨はたまたまそこにいた駆逐イ級に向かって鎖を振り回したまま突っ込んでいく。砲撃距離に入っても右手の砲は下ろしたまま構えない。

村雨の接近に気づいたイ級は接近されまいと砲撃を行なうが、かすりすらしない。

村雨「村雨の、ちょっとイイトコ見せたげる!」

振り回される鎖の回転半径がどんどん大きくなっていく。次の瞬間……


グシャリ、と鈍い音が海原に響いた。

鎖の先端についていた錨が、イ級の脳天部分に叩き込まれていた。


ジャリ、ジャリ、と村雨は鎖を慎重に引っ張っていく。イ級は動く様子がない。即死したのだろう。

手元まで手繰り寄せ、絶命していることを確認すると適当にぐるぐる巻きにしてぷかぷか丸へ戻ってきた。

村雨「白露型駆逐艦の力、侮れないでしょう?」

提督「砲撃したほうが早くね?」

村雨「至近距離で闘う可能性もあるから今のうちに練習したほうがいいのよ」

提督「そういうもんか……? と言うかいつの間にそれ手に入れたんだよ」

村雨「なんか朝起きたら付いてたし艤装も新しくなってたわ」

提督「謎い……」
623 : ◆jf7rnHhSH2 [saga]:2014/12/04(木) 22:33:45.07 ID:L4VX8RSuo
ナニをやってるんでしょうよ(意味深)

小ネタ艦娘とか安価下既出さらに下
624 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/12/04(木) 22:43:14.11 ID:ORnmn78AO
大淀
625 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/12/04(木) 22:54:46.58 ID:L4VX8RSuo
大淀了解ー
626 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/12/04(木) 23:20:49.97 ID:Ucqz+SRxo
雷「……ッ! なぜかアイデンティティーの危機を感じたわ!!」
627 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/12/05(金) 23:03:24.04 ID:DyF37AGto
――― 提督だって休みたい ―――

提督「大淀は連合艦隊の旗艦として設計されたんだよな」

大淀「はい」

提督「艦隊指揮や運営ができるってことだよな」

大淀「そうですね」

提督「……それ出来るんだったら俺いらなくね? 提督用意する必要なくね?」

大淀「いえ、でも」

提督「この鎮守府の運用ノウハウは雪風と大和には余さず伝えたし、初期の初期から見てきたお前も出来るはずだ」

大淀「そういうわけにもいかない事情があるんですよ。文民統制とか」

提督「事情など知ったことか俺だってたまには休みたいんじゃオラッ!!」


そう叫ぶと提督は窓から外へ飛び出した。


提督「ひっさびさの休暇じゃWRYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYY!!」

大淀「あっ、ちょっと提督!?」

残されたのは大淀と書類の山。雪風は現在遠征の臨時要員として出撃中。

大淀「……全く、仕方ないですね……」


実際なんら問題なかった。
628 : ◆jf7rnHhSH2 [saga]:2014/12/05(金) 23:05:01.05 ID:DyF37AGto
雷はダメ男製造機とか他に属性いっぱいあるだろ!!

小ネタ艦娘とか安価下既出さらに下
629 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/12/05(金) 23:09:44.17 ID:2AtRc+OGO
涼風
630 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/12/05(金) 23:18:38.94 ID:DyF37AGto
涼風了解ー
631 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/12/05(金) 23:31:39.90 ID:YyhjZAFBo
乙です
632 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/12/06(土) 12:47:08.29 ID:m+4O+wu+O
おつです

え?清霜は秋雲LOVE勢なの?…え?…ふぅ
633 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/12/08(月) 22:27:31.49 ID:vo0zgtouo
――― (別の世界線なので)無理です ―――

提督「うーむ」

涼風「どうしたんだい提督?」

提督「おお、涼風ちょうどいいところに。特訓しようか特訓」

涼風「がってんだ! で、どんな訓練だい?」

提督「アウトレンジからの長距離雷撃」


野外演習場。要するにペイント弾や模擬魚雷などをぶっばするための場所。

涼風「ちょっと待ってよ長距離雷撃って」

提督「長距離から当てられるようになれば先制雷撃も可能。というか先制雷撃のために特訓するわけだ。講師もちゃんと用意している」

イク「イクが先生役なの! よろしくなの!」

涼風「ほ、本当にやるの!?」


本来魚雷は命中率を上げるために、目標に近づいてから発射するのが通例である。

甲標的などによるアンブッシュ以外では命中は望み得ない。外した流れ弾がたまたま命中したとかでもない限りは。


涼風「うぇ〜、あんなちっさいのに当てるのか……」

提督「いつもと同じやつだぞ?」


水平線の向こうに見える標的艦。距離的には46cm砲で当たるか当たらないかといったところである。


イク「イクが手本を見せるの!」

そう言って海に飛び込みしばらく後……標的艦が盛大に爆沈した。

提督「おいおい酸素魚雷使ってどうするんだよ航跡の見える模擬魚雷使えよ」

イク「てへっ☆」

提督「まぁそんな感じで。『どんとしんく、ふぃーる』っていうしな」

涼風「……ええい、べらんめぇ! 涼風の本気、見せたげる!」

イク「じゃ、一緒に行くのね!」

涼風「えっ」


どぼん。

涼風の身体はイクと一緒に水面下に沈んでいった。


提督「……おいコラちょっと待て水上艦娘は沈めたらダメだろ今すぐ戻って来い!!」
634 : ◆jf7rnHhSH2 [saga]:2014/12/08(月) 22:28:04.68 ID:vo0zgtouo
実は涼風って艦これRPGだと制海アビリティ習得できるから駆逐艦なのに先制雷撃ぶっぱ出来るんだよね……

小ネタ艦娘とか安価下既出さらに下
635 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/12/08(月) 22:32:32.98 ID:Npyl45VAO
足柄
636 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [sage]:2014/12/08(月) 22:59:12.23 ID:0yKyKP/70
ぐを?!超不定期更新?!
637 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/12/08(月) 23:07:18.56 ID:vo0zgtou0
足柄了解ー
638 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/12/08(月) 23:08:23.20 ID:vo0zgtou0
足柄了解ー
639 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/12/09(火) 01:56:17.32 ID:kvNEj4o5o
乙です
640 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/12/09(火) 22:14:58.09 ID:EUCyddkQo
――― 序盤艦娘が少ない鎮守府で100枚以上のカツ揚げたら誰が食うんだろ ―――

鎮守府、食堂。

基本的に間宮と伊良湖が厨房を取り仕切っているが、他の艦娘も利用できる。

自前の分の調理が主だが、鳳翔のように全員分の料理を行なう剛の者も数少ないながら存在する。

その数少ないうちの一人が、足柄である。

足柄「明日からマンスリー任務! ゲン担いで足柄特製カツカレー、じゃんじゃん作るわよぉ!!」

機嫌のいいとき――自分の活躍で大勝利したとき――と月末は足柄がカツカレーを作るのだ。

足柄「さぁ、油どんどん持ってきて! 次々揚げるわよ!」

間宮「はいはい」

せわしなく厨房を動き回る足柄。前から知ってる間宮はともかく新入りの伊良湖はてんてこまいである。

提督「おー、やってるやってる。足柄のカツカレー、食い応えあるからなぁ」

雪風「でもおいしいからつい食べすきちゃうんですよね」

足柄「さぁさぁみんな並んで! カツは揚げたてが美味しいのよ!」


足柄カツカレーの唯一にして最大の欠点、それは……


提督「……ぐぬぬ、おかわりをしたらこうなることはわかっていたのに、してしまった……!!」

雪風「しれぇ、大丈夫ですか……?」

二杯も食えば確実に胸焼けを起こすボリュームだと言うことである。しかもタチの悪いことに旨いのでついおかわりをしてしまうのだ。


足柄「何がいけないのかしら……」


なお駆逐艦娘や潜水艦娘たちは2杯を3人で分け合うなどの工夫をして食べ過ぎないようにしているとか。
641 : ◆jf7rnHhSH2 [saga]:2014/12/09(火) 22:15:34.50 ID:EUCyddkQo
カツは好きです

小ネタ艦娘とか安価下既出さらに下
642 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/12/09(火) 22:34:54.06 ID:eixaWs8+O
長波
643 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/12/09(火) 22:49:59.89 ID:EUCyddkQo
長波了解ー
644 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/12/10(水) 07:13:47.81 ID:jgZU+c9Po
乙ー
どんだけ大ボリュームなのかww
645 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [sage]:2014/12/10(水) 20:24:39.38 ID:B4GN1u750
>>644

そこにドラム缶があるじゃろう
646 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/12/10(水) 22:00:36.88 ID:seMUIZXjo
>>645
食い物の単位は赤城だろ?
赤城の一口=1赤城で計算すればいいのさ。
647 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/12/10(水) 22:29:35.76 ID:rUweeULJo
――― 荷物を無闇に捨ててはいけません ―――

鎮守府正面海域。はぐれ駆逐がうろついているため、艦娘のウォーミングアップに最適とされている。

弱敵しか出ないことから深海棲艦の姥捨て山(海だが……)なのでは、と言う意見もあるが真偽は不明である。

この日もいつものようにウォーミングアップが行なわれていた。

長波『……雷撃、当たり! 敵駆逐艦撃沈!』

提督「だが軽巡への砲撃の当たりが浅かったな。追撃だ」

長波『了解!』

威勢のいい返事とともに、煙幕を張りながら逃げる深海棲艦達を追撃する。

長波『さあ、ドラム缶は捨てて、戦闘態勢!』

ボチャン

提督「……んん?」


さて、この鎮守府では駆逐艦娘は基本的に12.7cm連装砲、10cm連装高角砲、ドラム缶を搭載している。長波も例外ではない。

装備の積み替えの手間の都合上、ウォーミングアップでもドラム缶は載せたままである。そして先ほどの水音。それが何を意味するかは確定的に明らかである。


長波「艦隊が帰投したぞ!」

提督「……長波、ドラム缶はどうした?」

長波「……あっ!!」


この後必死で回収した。
648 : ◆jf7rnHhSH2 [saga]:2014/12/10(水) 22:30:33.74 ID:rUweeULJo
雪風とは親しいと言ってるがあえての別方面

小ネタ艦娘とか安価下既出さらに下
649 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2014/12/10(水) 22:39:35.02 ID:NoT6KQVu0
秋月
650 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/12/10(水) 22:40:14.89 ID:rUweeULJo
秋月了解ー
651 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/12/10(水) 22:44:36.07 ID:g/PpKRc6o
乙です
652 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/12/11(木) 22:45:15.34 ID:TnzgbwAko
――― 艦娘達の努力の賜物 ―――

鎮守府にはいろんな施設がある。新規着任した艦娘は「旅行」を行なうことになっている。

提督は大体暇、もとい書類仕事がだるいので提督自ら案内役を買って出ている。

この日も提督は秋月に鎮守府の案内をしていた。

提督「つーわけでここが食堂だ。あの最奥にあるのが厨房。自分で料理作りたきゃ間宮か伊良湖に許可とりな。大体受け入れてくれるはずだ」

秋月「凄く広いですね……」

提督「そこらのレストランより広いし、200人は入るんじゃねーの。まぁちょうど夕食時だしなんか食うか」

そう言って手近な席に座る。

提督「ほれ、秋月も遠慮すんな。メニューはこれな。酒が欲しかったら夜更けごろからやってる鳳翔さんのところで頼みな」

秋月「あ、はい」

提督「そうだな……おーい、そこの妖精」

妖精「へいへーい」

提督「俺は白米大盛りと……」

秋月「大盛り……!? しかも、白米……!?」

提督「大中小選べるしたしか麦飯や五穀米も選べるぞ。あとステーキと」

秋月「!? そ、そんな! 贅沢過ぎませんか!?」

提督「西太平洋からインド洋までの敵泊地は大体潰したからな。輸送は案外何とかなってる」

秋月「じゃあ、お腹いっぱい食べてもいいんですか!?」

提督「あぁ、食え食え。着任祝いだ」


無論、駆逐艦娘なのでそんなに食べられないし、それをわかっていての発言である。
653 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/12/11(木) 22:47:40.11 ID:TnzgbwAko
雲龍や秋月は時報セリフから素食が身に染み込んでいてその

小ネタ艦娘とか安価下既出さらに下
654 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/12/11(木) 22:51:50.12 ID:1sTs5EaJo
潮でー
655 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/12/11(木) 23:00:47.98 ID:TnzgbwAko
潮了解ー

人気ありそうなのに第七駆逐隊最後になったとは……
656 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/12/12(金) 07:49:57.39 ID:PfPLJKWUo
乙ー
美味しいものは最後に食べるもんだから潮が最後でもしゃあないね
657 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/12/12(金) 21:55:05.78 ID:heiZBPUio
――― おぐっ(電探を口に入れる音) ―――

綾波型十番艦、潮。終戦まで生き残った数少ない艦のひとりである。そんな彼女にも改二が実装された。

潮「少し…自分に自信が持てるようになると良いなって…思います」

提督「少々練度上げ過ぎたかも知れんが足りなくて改造できないよりはいいか……ん?」

潮改二。迷彩塗装の施された魚雷管や背部艤装。腰周りにつけられた爆雷。左腕の対空機銃。そして、主砲の12.7cm連装高角砲……

提督「……あれ、いつもの連装砲はどうした?」

第七駆逐隊は箱型の12.7cm連装砲をメインウェポンとして使用している。特に潮は桃色に塗装され、顔も描かれている特徴的なものである。

……壊れたときに表情が変化するため描かれていると言うには語弊があるかもしれないが。島風の連装砲ちゃんのようなものかもしれない。

潮「ええと、それはですね……」

そう言うと潮は背部艤装の右のほうから何かをゴソゴソと取り出した。それは……

潮「こうなりました」

迷彩艤装になった潮の連装砲。顔があることもあいまってフェイスペイントした傭兵みたいになっている。

提督「こっち使わないの?」

潮「普通に使うことは出来るんですけど…近代化改s補給すると」

連装砲「うまい、うますぎる!」

提督「なにこの渋いおっさんボイス」

潮「なんだか怖くて……」
658 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/12/12(金) 21:56:32.38 ID:heiZBPUio
吹雪型改二はどうなってしまうんだ!

小ネタ艦娘とか安価下既出さらに下
659 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/12/12(金) 22:44:07.16 ID:yagX+Kib0
ふみゅう
660 : ◆jf7rnHhSH2 [saga]:2014/12/12(金) 22:51:13.71 ID:heiZBPUio
これで文月とわかるあたりマッポーよのぅ というわけで文月にします
661 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/12/12(金) 22:52:40.88 ID:i4u0VFtFo
乙です
662 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/12/12(金) 23:29:51.11 ID:vlREg2Ws0
ゴルゴっぽい顔になっていそうな連装砲ちゃん?
663 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/12/13(土) 00:41:29.89 ID:eVsECfpKo
連装砲「(潮改二を)寝かせておいてやってくれ。死ぬほど疲れている」
664 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/12/15(月) 21:32:01.10 ID:V63uFrcSo
――― 案外過激な発言してない? ―――

睦月型駆逐艦七番艦、文月。脳みそをとろとろにとろかす、あまあまエンジェルボイスで有名である。

文月「司令官、なんですかなんですかぁ? えへへっ☆」

提督(雪風で慣れてなければ即死だった)

別の世界ではこの声に洗脳された提督たちによって宗教団体が設立されたほどだという。

提督「ウォーミングアップ行こうか」

文月「は〜い。本領、発揮するよぉ」」

艦娘戦闘中……

文月「さあ、水雷戦隊の本領発揮だよぉ〜!」

敵軽巡へのダメージが浅いため、追撃を指示。

文月「ねぇ、こいつら殺っちゃっていい?」

そう確認を取っている間に文月は既に砲弾を敵に叩き込んでいる。睦月型とはいえ、よほどの装甲でない限りは駆逐艦の夜戦は一発でも致命弾となる。

文月「作戦完了〜、艦隊が帰投。お疲れ様〜」

戦闘開始から終了までずっとこの脳とろボイスである。無邪気に敵艦を沈めるさまは最早見慣れたとはいえ本当にいいのか、と言う感じはする。

文月「? どうしたのぉ?」

提督「……いや、なんでもない」
665 : ◆jf7rnHhSH2 [saga]:2014/12/15(月) 21:34:02.57 ID:V63uFrcSo
阿賀野とかも脳がとろける(主観)

小ネタ艦娘とか安価下既出さらに下
666 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/12/15(月) 21:36:28.24 ID:qswU3c/AO
卯月>>ぷっぷくぷー
667 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/12/15(月) 21:39:56.43 ID:V63uFrcSo
卯月了解ー
668 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/12/15(月) 22:28:12.70 ID:9qVsQFzuo
乙です
669 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/12/16(火) 22:27:52.29 ID:CQjNH1QHo
――― あぁ^〜こころがぴょんぴょんするんじゃぁ^〜 ―――

卯月「しれいかぁ〜ん、遊んでくれないと〜、つまらないぴょーん……ぷっぷくぷぅ〜!」

提督「といってもなぁ。仕事中だし」

卯月「ウサギは寂しいと死んじゃうんだぴょん」

提督「実際のところ、別にそんなことはないらしいぞ」

卯月「うーちゃんはそうなんでっす!」

提督「だいたい姉妹だけでも9人いるだろ」

卯月「しれーかんと遊びたいんだぴょん!」

座ってる提督に覆いかぶさるように飛び掛る卯月。

提督「って飛び掛ってくんなおい」

卯月「しれーかん、表情が硬すぎるっぴょん! うーちゃんがくすぐって笑わせたげるぴょん!!」

提督「おいバカやめろ」

卯月「そんな事いわれてもやめないっぴょ〜ん」

雪風「しれぇ、資料持ってきま……し……」


傍目駅弁体勢。それだけでどう思われるかは確定的に明らかである。


雪風「し、しれぇのばかぁ! うわぁぁぁん!」

卯月「およよ〜?」

提督「あぁ! もう! 誤解されたじゃねーか!!」


この後必死で説得した。
670 : ◆jf7rnHhSH2 [saga]:2014/12/16(火) 22:31:03.74 ID:CQjNH1QHo
一段と素敵〜のあと別のセリフを挟むことで嘘だと言わせないライフハック

小ネタ艦娘とか安価下既出さらに下
671 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/12/16(火) 22:32:29.48 ID:pa67x1TQO
如月
672 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/12/16(火) 22:37:04.95 ID:CQjNH1QHo
如月はだいぶ最初のほうでやった記憶。というわけで繰り下げ!

全員消化したら二周目やるかな
673 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [sage]:2014/12/16(火) 22:40:07.81 ID:vPjAB9aA0
いらこ
674 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/12/16(火) 22:41:29.85 ID:CQjNH1QHo
伊良湖了解ー
675 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/12/16(火) 22:42:59.23 ID:pa67x1TQO
如月やってたのか残念
やっぱり安価参加は追いついてからじゃないと駄目やね
676 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/12/16(火) 22:45:22.68 ID:CQjNH1QHo
不定期に未消化の出してるんで参考にどうぞ。未所持で分からない艦娘はいまのところないです

BB/BBV・SS/SSV・other
おわり

CV/CVL
千歳・千代田・大鳳

CA/CAV
妙高・利根・筑摩・プリンツオイゲン

CL/CLT
名取

DD
卯月・菊月・望月
白雪・深雪
初春
大潮・霰
初風・谷風
夕雲・巻雲
677 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/12/16(火) 22:47:45.10 ID:pa67x1TQO
わざわざスマンな手間かけて
678 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/12/16(火) 22:50:50.74 ID:CQjNH1QHo
あ、卯月消してなかったてへぺろ

基本的に消化したのを消していってるのでそんなに手間はかからないのです!
というかちとちよ・とねちくまだ安価来てなかったのか……意外。
679 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/12/17(水) 20:16:21.78 ID:u7Ni5fjao
――― 運営は間宮と伊良湖の戦闘用艤装を可及的速やかに用意すべきそうすべき ―――

提督「伊良湖よ、鎮守府には慣れたか?」

伊良湖「はい、初めは戸惑いましたがだいぶ慣れました!」

提督「よし、じゃあ訓練がてら出撃しようか」

伊良湖「えぇ!? 私給糧艦ですよ!? 無理ですって!」

提督「明石だって工作艦だが出撃できるようになったぞ」

伊良湖「戦闘用の艤装がないから無理ですよぅ」

提督「やってみたらいけるかもしれないだろ」

ちなみに伊良湖はかつて12cm連装高角砲を二基積んでいたという。


というわけで鎮守府正面海域。

伊良湖はとりあえずもてる限りの15.5cm副砲を持たされていた。

伊良湖「うぅ、重いです……」

伊良湖も艦娘であるので、海面に立って航行することは出来る。その速度は20ノットにも満たないが。

提督「ほらほら、イ級が近づいてきてるぞ」

伊良湖「え、えと、どっちですか?」

提督「12時、正面方向……あ、撃ってきた」

伊良湖「きゃぁぁぁぁ!?」

提督「やべ、撤退、撤退ー!!」


鎮守府、ドック前。

伊良湖「うぅ〜、無理だって言ったじゃないですかぁ……」

提督「すまんな、本当にすまん」


この後間宮さんにめっちゃ叱られた
680 : ◆jf7rnHhSH2 [saga]:2014/12/17(水) 20:19:07.68 ID:u7Ni5fjao
いつか戦闘参加する日が来るのかなぁ

小ネタ艦娘とか安価下既出さらに下
681 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/12/17(水) 20:24:39.54 ID:kpDRqIdMO
初風
682 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/12/17(水) 20:25:42.00 ID:u7Ni5fjao
初風了解ー

何故通常海域だと3-4ボスマスにしかでないのか……
683 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/12/17(水) 21:33:34.66 ID:XpD2odRoo
乙です
684 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/12/18(木) 02:38:34.20 ID:dEoE9bMro


伊良湖や間宮は、旗艦にしておくと疲労回復を早める効果が付くんじゃないかと勝手に想像してる。
あるいは、旗艦にして出撃させると疲労しにくくなるとか。

やったねゴーヤ! オリョクルが捗るよ!!
685 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/12/19(金) 21:05:34.58 ID:JAhacDWZo
――― 公式四コマで「こんなときだけお姉ちゃん扱いはずるい」と言ってた意味がわかった ―――

提督「うーん? 腑に落ちん……」

初風「どうしたのよ、しかめっ面なんかして」

提督「初風は陽炎型七番艦で雪風は八番艦だろう? この資料だと雪風が四番目で初風が五番目に並んでるんだよ」

初風「親潮たちが未着任だからじゃないの?

提督「初風の後にその名前はあったぞ」

初風「ちょっと見せて」

提督「ほれ」

初風「……ふーん。なるほど。これ、竣工順ね」

提督「竣工順って、普通造り始めた順に完成するもんじゃないのか?」

初風「計画と完成がずれることって結構あるのよ。たとえば吹雪たちで一番早く竣工したのは磯波だし、暁型だと雷が一番早いわ」

提督「へー。ところで初風も着任可能になってから実際着任するまで相当かかったんだが。何人目と聞くまでもなくその後も出ないんだが」

初風「そ、そういうこともあるわよ」
686 : ◆jf7rnHhSH2 [saga]:2014/12/19(金) 21:06:18.18 ID:JAhacDWZo
妙高が初風の首を刎ねてたこ焼き艦載機より強い飛行物体として運用してるSSを見たことがある

小ネタ艦娘とか安価下既出さらに下
687 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [sage]:2014/12/19(金) 21:14:41.23 ID:uRXOedaJ0
大鳳
688 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/12/19(金) 21:16:38.32 ID:JAhacDWZo
大鳳了解ー
689 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/12/19(金) 21:35:16.96 ID:xeijLwJWo
乙です
690 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/12/22(月) 22:18:59.06 ID:g/j1R9L3o
パリング、アクティブからパッシブになって意識せずとも良くなった上手数減らないので強くなった感
691 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/12/22(月) 22:22:06.59 ID:g/j1R9L3o
ぎゃー誤爆した いいや投下しよう うん
692 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/12/22(月) 22:22:34.12 ID:g/j1R9L3o
――― なんと言うかすごい可哀想 ―――

大鳳「第六○一航空隊、発艦始め!」

提督「ただの烈風と流星改なんだが……」

大鳳「いいのいいの。こういうのは言ったもん勝ちよ!」

提督「そういうもんかね?」

大鳳「飛龍さんだって友永隊ってつけてるし」

提督「それもそうだな」


時は流れ……

飛龍「友永隊、機種転換完了!!」

提督「まさか友永隊が実際に出てくるとはなぁ」

大鳳「六○一空も期待が持てますね!」


更に時は流れ……

雲龍「改装……嬉しいわ」

提督「なんで設計図必要なんだよ艦種変換でもないし」

妖精「そりゃ積んでる艦載機が違いますからね」

雲龍「六〇一空の零戦に、六〇一空彗星、六〇一空天山も! あと彩雲」

提督「着任時機銃とロケランしか持ってきてなかったときとは大違いだな……ん? 大鳳どうした?」

大鳳「」ブワッ

提督「何故泣く」

大鳳「私が改装されたときはもらえなかったんですよ六○一空……!!」

提督「改二に期待しようぜ……」
693 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/12/22(月) 22:23:21.12 ID:g/j1R9L3o
こういう場面で泣く描写は「しわっ」のほうが好きだけどこのネタわかりづらい気もするからなぁ。
元ネタ? 誤爆元から察してください

小ネタ艦娘とか安価下既出さらに下
694 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2014/12/22(月) 22:30:33.08 ID:c4gMaZ3g0
プリンツ
695 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/12/22(月) 22:35:55.91 ID:g/j1R9L3o
オイゲン公了解ー
696 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2014/12/22(月) 23:25:54.23 ID:a+PKkhTeo
乙です
697 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/12/24(水) 20:14:07.27 ID:5avJxCEZo
――― 相似と合同はイコールとは限らない ―――

プリ「私は、重巡プリンツ・オイゲン。よろしくね!」

提督「ふーむ、傍目見た感じビスマルクそっくりだな。こう、ビス子を一回り小さくした感じで」

プリ「実際、ビスマルク姉様と見間違うことを想定して建造されましたから!」

提督「だから同型艦でないにもかかわらず姉様呼びなのか」

プリ「義姉様(ねえさま)のほうがニュアンス的には近いかな」

提督(ビスマルクはなんと言うか事あるごとに構ってもらいたがる感じだったが彼女もだろうか……)


プリ「ふぇっ、私がラッキーガールですって? 全然そんなことないよー!」

提督「……」


プリ「朝食かぁ…っへ? 私!? 分かった、任せといてっ!」

提督「……」


プリ「夕食はアイスバインのポトフにしてみました。スープにも味が染みだしていていいでしょ?」

提督「……」


プリ「どうしたの、提督?」

提督「いや、ビスマルクとは一味違ってるなぁ、と」

プリ「???」
698 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/12/24(水) 20:14:45.51 ID:5avJxCEZo
プリンツ・オイゲンも複数提督の呼び方があるんだなぁ……

小ネタ艦娘とか安価下既出さらに下
699 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2014/12/24(水) 20:46:57.57 ID:Oc5/T9fj0
鬼怒出てたらアンカした
700 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2014/12/24(水) 20:51:04.10 ID:RAvuViQbO
未出艦一覧は>>676にあるでよ
長良型繋がりで名取
701 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/12/24(水) 21:09:50.02 ID:5avJxCEZo
名取了解ー
702 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/12/25(木) 21:39:33.39 ID:bXMlW4tHo
――― わるいこだれだ ―――

鎮守府も世界の一部であるわけでクリスマスはやってくる。

一部の艦娘がクリスマス衣装になったり、家具にクリスマスツリーが入荷されたりとかそういったものだ。

名取「すっかりクリスマス一色ですねぇ」

提督「そうだな」

名取「駆逐艦の皆はプレゼント楽しみにしてますよきっと」

提督「そうかな」

名取「?」

提督「サンタはよい子にプレゼントを配るという」

名取「そうですね」

提督「我々は敵対者の命を奪っているわけだ。あいつらいくらでも復活するけど」

名取「……」

提督「両手を血に染めた我々にサンタがプレゼントをくれると思うか?」

名取「それは……」

提督「だが安心するがいい。そんな悪い子にもサンタはプレゼントをくれるという」

名取「えっ……?」

提督「そう! 死をプレゼントしてk」

長良「馬鹿なこと」ゲシッ

五十鈴「言わないの」ゴスッ

提督「」ガクッ

名取「ふぇぇ……」


なお同じことを雪風に言ったらマジ泣きされたそうな
703 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2014/12/25(木) 21:39:49.09 ID:YIROkomy0
おつ

メリクリ

出てたのか・・・鬼怒・・・
704 : ◆jf7rnHhSH2 [saga]:2014/12/25(木) 21:45:48.77 ID:bXMlW4tHo
安価出すの忘れてた

小ネタ艦娘とか安価下既出さらに下
705 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2014/12/25(木) 21:47:39.49 ID:kOiYElEjO
間宮
706 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2014/12/25(木) 21:50:31.09 ID:QET0vmoko
乙です
707 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/12/25(木) 22:09:29.47 ID:bXMlW4tHo
間宮が取得済みという恐ろしい事実……

更に安価下
708 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2014/12/25(木) 22:11:34.44 ID:oPi7sdP+O
初春
709 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2014/12/25(木) 22:11:41.56 ID:6ICQiwwZO
明石
710 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/12/25(木) 22:20:54.60 ID:bXMlW4tHo
初春了解ー
711 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2014/12/26(金) 17:55:38.21 ID:3U0p6vieo
>>708
おいコラ!
初春は新年に取っておけよ!!
712 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/12/26(金) 21:20:33.30 ID:7RckrN9fo
――― 頭のブーメランらしき物体いったい何なんですかね ―――

>>370の続き。初春はめでたく改二になったのであった。

初春「ふむ、また強くなったのぅ」

提督「……あれ、前は連装砲とか分離式じゃなかったか?」

初春「それなんじゃが……船体部分も付いた結果重くなっての。飛ばして攻撃するのが非効率的になったのじゃ。魚雷も付いたしの」

提督「髪も大増量してるし。綾波のときも凄かったがそれ以上だぞ……」

初春「ふふん、凄いじゃろう?」

提督「トップヘビー……」

初春「それは禁句じゃ」

提督「それに……」

初春「それに?」

提督「更に可愛くなったな!」

初春「なっ! ……妻帯者が濫りに婦女子に対してそのようなことを言うものではないぞ」コツン

提督「ITEッ」

初春「それにそんなところ雪風に見られてみぃ。わんわん泣き出すぞえ」

提督「まぁそれもそうか」
713 : ◆jf7rnHhSH2 [saga]:2014/12/26(金) 21:21:54.96 ID:7RckrN9fo
朝雲実装から山雲実装までめっちゃ早いな!?(舞風→野分比)

小ネタ艦娘とか安価下既出さらに下
714 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2014/12/26(金) 21:22:25.77 ID:Rm/lOINxO
あしがら
715 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2014/12/26(金) 21:26:42.94 ID:9zuiAXlDO
妙高
716 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/12/26(金) 21:30:27.91 ID:7RckrN9fo
足柄さんはこの前カツアゲてただろ!!(語弊のある言い方)
それとは関係なく改二記念は書くかもしれない

というわけで妙高とります
717 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2014/12/26(金) 21:42:35.48 ID:3U0p6vieo
某芝ドック提督のところの龍田さんの頭の輪っかは、一部を取り外して携帯になってたけどね。
初春のは……精密照準をする時、目のところに降りてくるとか?
718 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2014/12/26(金) 21:47:14.59 ID:LJOuIbk9o
乙です
719 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/12/27(土) 22:40:11.90 ID:zXAjJ122o
――― リランカよりはまし(震え声) ―――

あらすじ:提督は不憫でなく先見性があるので改二を見越して妙高型を重点的に育てていた

足柄「素晴らしいわ! みなぎってきたわ……ねえ! もちろん試し撃ちしてもいいのよね!?」

提督「二号砲三基持ってくるとかどういうことなの……。それはともかく、早速実戦できる任務があるわけだが」

足柄「任せなさい! 勝利を勝ち取ってきちゃうんだから!」

提督「それ重複表現じゃないかなぁ……」

〜〜〜〜〜〜

沖ノ島沖。空母無しの水上艦のみでもボスにたどり着けて、そこそこの難易度なので最近の出撃任務の大半はここに突っ込まれる風潮。

提督「駆逐旗艦が条件でよかったぁ。むやみやたらと雪風旗艦にしてたら任務条件満たさずもう一回とかよくあったからね」

大淀「そういうのはちゃんと確認してくださいね……」

足柄「さ、夜戦よ夜戦! 夜偵飛ばすわ!」

リ級改「調子に乗るなよ、小娘ェ……!!」シャッ シャッ シャッ

雪風「! 足柄さん!」

足柄「しまっ……」ボスッ 7damage

直撃コースかと思われたが明らかに当たりが浅い!

足柄「ふふ、この程度なの?」

提督「今、しまったって言いそうになってなかったか」

足柄「勝てばいいのよ!」

〜〜〜〜〜〜

足柄「艦隊が帰投。作戦が終わったみたい」

ぷかぷか丸の甲板にどさり、と投げ出される深海棲艦。

提督「どう見てもワ級です。本当にありがとうございました」

足柄「だって敵艦隊見つかんなかったんだから仕方ないじゃない」

提督「レーダー外して水観つけるか……」
720 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/12/27(土) 22:44:22.75 ID:zXAjJ122o
結局足柄改二ネタを先に思いついてしまった……
あと索敵値相当厳しいから重巡と軽巡に艦載機2スロ載せるぐらいは覚悟した方がいいです

未消化艦娘
BB/BBV・SS/SSV・CL/CLT・other
おわり

CV/CVL
千歳・千代田

CA/CAV
利根・筑摩

DD
菊月・望月
白雪・深雪
大潮・山雲・霰
初風・谷風
夕雲・巻雲
721 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2014/12/27(土) 23:09:10.44 ID:EymKrko4O
(初風はもう>>685でやってるよ)
722 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/12/28(日) 09:56:26.43 ID:M22OKCiqo
>>721
そういやそうだった。やっちゃったぜてへぺろ(・ω<) 駆逐も残り10なのか……
723 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/12/31(水) 22:20:41.41 ID:fuG2dV3Co
――― 艦娘の艦首ってどこだよ ―――

提督「そういやさ妙高よ」

妙高「何でしょうか」

提督「初風が妙高の近く通りすがるたび首をしきりに気にしてるんだが」

妙高「昔、彼女の艦首をバッサリと落としてしまいましたからね……」

提督「そこだよそこ」

妙高「?」

提督「阿武隈も北上にぶつかって艦首やられてるけど彼女の場合は前髪だ」

妙高「そういえばそうですね」

提督「那珂も艦首側からやられたはずだが気にするのは頭部。それに……」

妙高「それに?」

提督「艦首魚雷ってどこから魚雷出してんだよマジで。北上とかどこからともなく出してたけど」

妙高「まぁ……人それぞれなんじゃないですかね」
724 : ◆jf7rnHhSH2 [saga]:2014/12/31(水) 22:21:56.22 ID:fuG2dV3Co
艦首魚雷は謎が多い装備トップクラスだと思う

小ネタ艦娘とか安価下既出さらに下
725 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2014/12/31(水) 22:23:19.75 ID:6OAAbofiO
白雪
726 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/12/31(水) 22:24:00.82 ID:fuG2dV3Co
白雪了解ー
727 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2014/12/31(水) 22:31:58.35 ID:S4hYOgQdo
乙です
728 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2014/12/31(水) 22:39:13.29 ID:dT4UsFdNo
しれー! 最近雪風が出てこなくて寂しいです!
729 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2014/12/31(水) 22:44:32.38 ID:bddf2bmDO
実装艦全部書いたら雪風が猛チャージすると聞いて
730 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/12/31(水) 22:50:07.63 ID:fuG2dV3Co
――― 来年もよろしくお願いします ―――

提督「今年も終わりだなぁ」

雪風「いろいろありましたねぇ」

提督「全くだ。雪風とケッコンしたり雪風が攫われたりピーコック島叩き潰したり本土奇襲捌いたり敵の新鋭艦潰したり……」

雪風「ですね」

提督「それになんだかんだで現在艦娘になった艦はもはや全員揃っている」

雪風「山雲さんも割とあっさり見つかりましたしね」

提督「ま、いろいろあったが、世は並べて事も無し。来年もよろしくな雪風」

雪風「はい、頑張ります!」
731 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2014/12/31(水) 22:52:19.20 ID:fuG2dV3Co
拙いSSですが読者の皆さん来年もよろしくお願いします
732 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2014/12/31(水) 23:28:04.95 ID:PuWErzTNO

小ネタ艦全部終わったらどうなるのか心配だったけど続いてくれそうで嬉しい
来年も引き続き楽しみにしてます
733 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/01/01(木) 22:23:20.62 ID:BioM8At70
あけおめことよろ!
734 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/01/01(木) 22:26:08.92 ID:BioM8At70
あけおめことよろ!
735 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2015/01/03(土) 12:27:09.10 ID:rGCcwcSJo
――― 気づけば元帥 ―――

雪風「AL海域のツ級、掃討しました!」

提督「おつかれさま」

雪風「新年だというのに深海棲艦の攻勢は止みませんね……」

提督「奴らにはこっちの暦などどうでもいいんだろ……ん?」

猫吊「ちわー、三河屋でーっす」

提督「新年早々猫が俺の目の前を通り過ぎたので幸運が逃げた」

猫吊「酷いですね。プレゼントあげようというのに」

提督「お年玉か?」

猫吊「はい、元帥杖」

雪風「しれぇもついに元帥ですか!? すごいです!」

提督「俺しかいないのに元帥もクソもあるのか? いや軍属だから普通は総理が持ってるんじゃねーの?

猫吊「平行世界とのなんやかやを鑑みてランキングが上位に入った記念です。あ、万一ランク落ちても返さなくていいですよ」

提督「ホントどうでもいいな?」

猫吊「まぁ心配しなくともEO早期消化でそうなっただけなので。鈍器にでもどうぞ」

提督「ホントどうでもいいんだな!?」
736 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2015/01/03(土) 12:27:55.04 ID:rGCcwcSJo
なんか気づいたら元帥になってたので記念に
737 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/01/03(土) 13:41:10.90 ID:ZSMPUY+Vo
乙です
738 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2015/01/06(火) 22:40:43.79 ID:TLsiCEm4o
――― 弾幕が薄い(致命打にならないとは言ってない) ―――

まだ鎮守府海域で試行錯誤していた頃の話。提督と艦娘たちは南西諸島沖で練度向上に努めていた。

雪風「敵艦隊、撤退していきます!」

提督「よし、追撃せよ!」

白雪「特型駆逐艦の力、ご覧くださいませ」

〜〜〜〜

雪風「砲雷撃戦、続行します!」

夜戦は暗夜煙幕を張って逃走する敵の懐に飛び込み、魚雷や砲撃で半壊した敵艦隊を介錯する、艦娘の本領といってもいい戦術である。


白雪「少々弾幕が薄い気がします」

軽巡洋艦を沈めながら白雪が呟く。

提督「そりゃ敵は半壊してるしこっちは接近して確実に当てに来てるんだから薄くても仕方ないんじゃねーの?」

呟きを耳ざとく拾った提督が突っ込む

白雪「こう、砲撃戦って感じしないじゃないですか」

提督「まぁそうだが砲撃戦をすることじゃなくて生還と敵の撃滅が目的だからな」

白雪「少し寂しいものがありますね」
739 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2015/01/06(火) 22:56:51.54 ID:TLsiCEm4o
なお元帥の位からは1日で落ちました

小ネタ艦娘とか安価下既出さらに下
740 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/01/06(火) 22:57:46.55 ID:SFshszPJO
千歳
741 : ◆jf7rnHhSH2 [saga]:2015/01/06(火) 22:59:36.48 ID:TLsiCEm4o
千歳了解ー
742 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/01/06(火) 23:30:14.37 ID:cUx2ifYQo
乙です
743 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2015/01/07(水) 21:30:50.66 ID:6qiRRYjqo
――― 深海側視点 ―――

ホ級「全く、上のほうも酷いよなぁ」

ロ級「日本近海は艦娘が出張ってきやすいから無闇に強力な艦は送れないって」

イ級「撃たれる方の身にもなってみろっての」

ホ級「……む、偵察艦がやられたらしい」

ロ級「また小娘か?」

ホ級「……【水偵自慢】だ」

〜〜〜〜

千歳「新開発の二座水上偵察機が自慢なの!」

ホ級「ギャー! 甲標的だー!」

千歳「新開発の二座水上偵察機が自慢なの!!」

ロ級「ギャー! 瑞雲だー!」

千歳「新開発の二座水上偵察機が自慢なの!!!」

イ級「ギャー! 砲撃だー!」


提督「お疲れぃ」

千歳「全部、水上機隊のおかげですから」

甲標的妖精(私は……?)


ホ級「もうやだこいつら」ゴボゴボ
744 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2015/01/07(水) 21:32:15.52 ID:6qiRRYjqo
1-1の連中からするとちとちよはまるでレ級です

小ネタ艦娘とか安価下既出さらに下
745 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/01/07(水) 22:02:57.99 ID:tl0Og2OUO
もっちー
746 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2015/01/07(水) 22:05:07.17 ID:6qiRRYjqo
望月了解ー
747 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2015/01/08(木) 22:51:57.52 ID:F7jQEw1so
――― 近づくと実際当たりやすい ―――

望月「射線は…まぁいっかぁ…適当でも……」

などというものの、実際直撃しているし明らかにオーバーキルである。

提督「テキトーな割にはちゃんと当ててるんだよなぁ」

望月「んぁ〜? みんなこんなもんじゃない?」

提督「まっさかぁ」

〜〜〜〜

提督「実際どうなんだよ」

雪風「撃ったら何か大体当たります!」

提督「何かって何だよ……」

〜〜〜〜

提督「夜戦といえば川内だが」

川内「ガーッと詰め寄ってギューンと来てドカーンだね!!」

提督「わからん。さっぱりわからん」

〜〜〜〜

提督「潜水艦は……」

ゴーヤ「ゴーヤの魚雷はおりこうさんでち!」

提督「……」

〜〜〜〜

提督「夜戦に強くなったビスマルク……」

ビス「ふふん、提督も私の凄さがわかってきたみたいね。もっと褒めてもいいのよ!?」

提督「>そっとしておこう」

ビス「あ、こらちょっと待ちなさい!?」

〜〜〜〜

提督「うん、テキトーだった」

望月「わざわざ訊きに行ったのかよ……」
748 : ◆jf7rnHhSH2 [saga]:2015/01/08(木) 22:52:42.49 ID:F7jQEw1so
やる気と実際のダメージが比例するとは限らない

小ネタ艦娘とか安価下既出さらに下
749 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/01/08(木) 22:54:29.40 ID:7YFp/OFvO
山雲
750 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2015/01/08(木) 22:59:06.99 ID:F7jQEw1so
山雲了解ー
751 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/01/08(木) 23:17:06.99 ID:Sx9ZDxyMo
乙です
752 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/01/08(木) 23:22:22.38 ID:EeEPpFsRO
おつおつ
望月の夜戦突入台詞から夜戦攻撃台詞の流れいいよね
753 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2015/01/13(火) 06:49:09.86 ID:mNLgD5NEo
――― あれ実際誰なんでしょうねぇ ―――

山雲「この後もね〜、朝雲姉と、デートなんです〜。楽しみぃ〜。 タイとか曲がってない〜? そわそわする〜」

提督「大丈夫じゃね?」

山雲「これでいいかなぁ〜。いってきま〜す」

提督「いってらっさい……んん?」

山雲が執務室を出た直後、机の上に備え付けた簡易連絡ランプが光った。

提督「オレンジ……近海に潜水艦接近中、か。えーと連絡連絡と」

『対潜装備持ちの駆逐艦へー。鎮守府近海に敵潜水艦発見の報あり。近海を哨戒し、発見し次第二度と近づく気にならなくなるレベルで掃討せよ』

〜〜〜〜〜〜

朝雲「あら、最上どうしたの?」

最上「さっきの館内放送聞いたかい?」

朝雲「外にいたから聞いてなかったけど……」

最上「潜水艦の掃討任務が出てる。確か朝雲が三式セット持ってたはずだよね」

朝雲「あっちゃぁ、山雲との約束があるときに敵が来るなんて……あれ、山雲?」

山雲「あれ、その人……だれ? 仲…良さそう……あれ? 涙が……あれ?」ダッ

朝雲「山雲? 山雲!?」

〜〜〜〜〜〜

山雲「…司令さん、朝雲姉が、知らない男の人と……」

提督「鎮守府敷地内に部外者がいるってことかよまた問題発生じゃねぇか。でそいつの特徴は覚えてるか?」

山雲「結構若くて〜……茶色の服で〜……短パンでした」

提督「……何か思い違いしてるようだが」

山雲「あの…え、それは…違う…の?」

提督「どう見ても最上です本当にありがとうございました。そういや旅行で重巡寮いった時最上は留守だったから見てなかったかもしれんな」

山雲「えっ」

提督「朝雲とはレイテで一緒だったし仲いいのもむべなるかな、と言うかお前もだろ」

山雲「そゆこと? な、な〜んだ〜!」

後日時雨の後姿見て同じような勘違いをしたのはまた別の話
754 : ◆jf7rnHhSH2 [saga]:2015/01/13(火) 06:49:41.97 ID:mNLgD5NEo
あの口調は癖になりますね

小ネタ艦娘とか安価下既出さらに下
755 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/01/13(火) 06:54:07.58 ID:9r1LSPCOo

はっちゃんってもう出たっけ?
756 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2015/01/13(火) 06:56:12.91 ID:mNLgD5NEo
潜水艦娘はもう終わってるなぁ
全部消化し終えたら二周目多分やるからそれまで待って(震え声)
757 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/01/13(火) 07:00:13.64 ID:9r1LSPCOo
そっか……じゃあ、利根で。

……って、これ連取になっちゃうのかな?
ダメだったら他の人ので。
758 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2015/01/13(火) 07:02:30.49 ID:mNLgD5NEo
どうせ直下先着1名だし俺は気にしねぇ!! というわけで利根行きます
759 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/01/13(火) 08:27:54.38 ID:4e7gHo7+o
乙です
760 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2015/01/13(火) 22:36:22.57 ID:mNLgD5NEo
――― 直ってしまったのか……? ―――

MI島攻略中の話。

利根「このときの為に、カタパルトは整備したのじゃ!」ドゥン

提督「この間まで直ってなかったような気がするが直ったのか……」

利根「当然じゃ! 昔の二の轍は踏まんぞ!」

提督「発艦が遅れた為に発見できたという説もあるようだが」

利根「そ、それは塞翁が馬というヤツじゃ。今回は偵察機の皆にも雲の下を見逃さぬよう厳命しとる」

提督「ならいいんだが……」


提督(……あの台詞言ってるとき、観測着弾できてない気がするんだよなぁ。本当に直ったのかなぁ……?)

利根「まだまだ、筑摩には負けん!」ドゥンドゥン
761 : ◆jf7rnHhSH2 [saga]:2015/01/13(火) 22:38:58.09 ID:mNLgD5NEo
利根より筑摩のほうが身長高そう

小ネタ艦娘とか安価下既出さらに下
762 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/01/13(火) 22:39:38.48 ID:VXdWrkRLO
763 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/01/13(火) 22:39:42.03 ID:VAAFphkM0
まるゆさん
764 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2015/01/13(火) 22:43:18.02 ID:mNLgD5NEo
霰了解ー あと8回分か……

未消化艦娘
BB/BBV・SS/SSV・CL/CLT・other
おわり

CV/CVL
千代田

CA/CAV
筑摩

DD
菊月
深雪
大潮
谷風
夕雲・巻雲
765 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/01/13(火) 22:51:14.49 ID:GsMyESU5O

何がとは言わないが全体的に筑摩の方が大きそう

霰含め9回分終わるのが先か新艦追加が先か
766 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2015/01/14(水) 22:49:37.11 ID:Z8rSZm6/o
――― 全18巻 ―――

霰「霰です……。んちゃ、とかは言いません……。よろしく……」

提督「一つ気になるんだが……」

霰「何……?」

提督「元ネタ、明らかに沈んでた頃の話だろ。何で知ってるんだよ」

霰「言霊の問題……。登場人物の『アラレ』という名前が……駆逐艦『霰』と共鳴して……人々の間に漂う意識から情報が流れ込む……」

提督「要するに名前が一緒だから知ってるってことか」

霰「うん、そう……」

提督「まぁ装備変えるか」


艦娘装備中……


霰「……んちゃ」

提督「普通に『んちゃ』って言ってるじゃねーか!!」
767 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2015/01/14(水) 22:50:21.47 ID:Z8rSZm6/o
二輪車(リアカー)

小ネタ艦娘とか安価下既出さらに下
768 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/01/14(水) 23:07:07.60 ID:LqrT5XGNo
千代田
769 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/01/14(水) 23:08:14.88 ID:Osrc8CTyo
菊月
770 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2015/01/15(木) 05:51:51.91 ID:e2gNyTePo
千代田了解ー
771 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/01/15(木) 08:41:19.96 ID:NMbuk2TZO

つまり曙や大鳳や時津風は生まれながらにして相撲レスラーを知っていた……?
この設定だと榛名とか日向、青葉みたいに名字や名前で使われてる艦の情報量が半端ないことになりそう
772 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2015/01/16(金) 06:19:25.94 ID:vfk1G1gpo
壊れるほど愛しても1/3しか伝わらないから五倍撃にしたけど大破ストッパー

北上「私のあなた、あなたの私」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1421333739/

比叡「お昼は! 比叡に! おまかせです!」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1421331185/
773 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2015/01/16(金) 06:22:35.83 ID:vfk1G1gpo
てへぺろ やっちゃったぜ
まぁ新着報告してたのは周知の事実だからいいけど
774 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/01/16(金) 06:45:21.36 ID:sAciky2Po
あなたでしたか!
楽しく読まさせていただきました!
775 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2015/01/18(日) 21:30:43.84 ID:HXUzaC3qo
――― 違うそうじゃない ―――

千代田「足りない……千歳お姉が足りないよ〜」

提督「……言ったな?」

千代田「?」


数日後、工廠。

提督「これから千代田に近代化改修を施すわけだが」

千代田「ってちょっとこれ……」

ずらりと並ぶ5人の千歳。

提督「ん? 千歳が足りないんだろう? さぁ存分に取り込むがいい!!」

千代田「いやそういう意味じゃなくて」

提督「それポチッとな」

\近代化改修に成功しました/

提督「さぁもう一回分おかわりあるぞ!」

千代田「そうじゃないってばぁ!!」
776 : ◆jf7rnHhSH2 [saga]:2015/01/18(日) 21:31:25.63 ID:HXUzaC3qo
これで空母系統も終了か……

小ネタ艦娘とか安価下既出さらに下
777 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/01/18(日) 21:33:38.69 ID:LkdpV+ivO
夕雲
778 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2015/01/18(日) 21:34:13.89 ID:HXUzaC3qo
夕雲了解ー
779 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/01/18(日) 21:57:33.77 ID:RsprSdi/o
乙です
780 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2015/01/20(火) 21:56:21.55 ID:JxLe0gL7o
――― 世にも奇妙な物語が元ネタ ―――

夕雲「第一艦隊のネーミング、変えてみたらどう? おもしろい艦隊名だと何気に大本営にチェックされるらしいわよ?」

提督「マジか」

夕雲「あの猫吊るしてる子が言ってたから間違いないと思うわ」

提督「俺に直接言えよ……」

夕雲「それでどうするのかしら? 変えちゃう?」

提督「変えるにしてもなぁ。うーん……よし、これだ」


\ずんどこべろんちょラビリンス/


夕雲「時々提督のセンスがわからなくなるわ……」

提督「よしコレで決定……あれ、あれれ? 変わらない?」

夕雲「やっぱり名前のセンスがちょっとダメなんじゃないかしら?」

提督「ぐぬぬ」


原因が文字数長すぎだったということに気づくのはずっと後になってからだった
781 : ◆jf7rnHhSH2 [saga]:2015/01/20(火) 21:59:08.15 ID:JxLe0gL7o
もう残りだいぶ少なくなってきてるのでは

小ネタ艦娘とか安価下既出さらに下
782 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/01/20(火) 22:01:03.93 ID:gyM9XmzYO
始めて以来ずっと第一艦隊のまんまだなあ
安価とれてたら菊月で
783 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/01/20(火) 22:01:21.32 ID:mbW0k6ayO
巻雲
784 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/01/20(火) 22:01:32.40 ID:ctB1LFdEo
深雪
785 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/01/20(火) 22:02:15.41 ID:F/NpQfrlo
筑摩
786 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2015/01/20(火) 22:34:24.00 ID:JxLe0gL7o
菊月了解ー

あと残りも少ないので巻雲→深雪→筑摩の順でまずは消化していくことにします
787 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2015/01/21(水) 22:45:01.31 ID:AECRdns4o
――― 多分再利用されてる ―――

おなじみ鎮守府近海。

菊月「悪いが、ここが貴様らの墓場だな!」

ホ級「ウボァー」

菊月「運が悪かったな!」

提督「うーむ」

菊月「どうした、司令官?」

提督「こいつらいくらでもわいて来るだろ?」

菊月「そうだな」

提督「お前らが沈めるだろ? 一部鹵獲してるけど」

菊月「それがどうしたんだ?」

提督「週50回出撃で月に600隻ぐらいこの海底に沈んでることになるんだがそんな墓場あったら怖いなぁって」

菊月「少し怖気がしてくるな……」

提督「ちょっとゴーヤ辺りにどうなってるか見てもらうか」

〜〜〜〜

ゴーヤ「無理でち」

提督「潜水艦だろう!? 数百メートルぐらいドボンと行っちゃえよ」

ゴーヤ「ゴーヤの安全潜行深度はせいぜい百メートルでち。そんなに深いところ行けるわけないでち」
788 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2015/01/21(水) 22:45:28.43 ID:AECRdns4o
――― 第十一駆逐隊、抜錨!! ―――

執務室に並ぶ吹雪、白雪、初雪、深雪。

提督「諸君らに朗報だ。吹雪改二記念に第十一駆逐隊編成&出撃任務が来たということだ」

編成&出撃任務。いわば大本営による艦隊練度のテストである。

提督「そしてこの編成任務完了後、オリョール海と鎮守府近海の対潜掃討を行なってもらう!」

吹雪「頑張ります!」

白雪「頑張っていきましょう」

初雪「ん゛……頑張る」

深雪「早く戦いたいぜー!」

提督「では、任務完了、と」

猫吊「進捗ダメです」

提督「は?」

猫吊「進捗ダメです」

提督「十一駆はこの面子だろ?」

猫吊「説明はよく読みましょ。いつだったか軽巡旗艦で消化すべき任務を雪風旗艦でやったでしょ?」

そう言われて提督は書類を見直す。

提督「吹雪、初雪、白雪、"叢雲"の4隻で構成され……深雪じゃないの!?」

なお1942年の第十一駆逐隊がこの構成なんだそうな。

提督が艦娘たちのほうを見るとそこには打ちひしがれている深雪とそれを慰める他三人の姿が!!

深雪「ううっ……せっかく実戦で活躍できると思ったのに……」


この後「深雪をぬか喜びさせるなんて馬鹿じゃないの!? 馬鹿じゃないの!!?」と提督をどつきながら罵ってた叢雲の姿が見られたという。
789 : ◆jf7rnHhSH2 [saga]:2015/01/21(水) 22:46:24.43 ID:AECRdns4o
深雪先に思いついたから書いてしまったぜ

残り四人は思いつき次第書きます。
残り:巻雲・筑摩・大潮・谷風
790 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/01/22(木) 13:56:56.09 ID:qWt1BZYKo


だって深雪ちゃん、開戦時には沈んでるんだもの……。
改二が来たら駆逐イ級になってましたとか言われても、全然驚かないよ……。
791 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2015/01/22(木) 22:28:03.99 ID:rTwvnVK4o
――― 次女に当たるはずなのだが ―――

提督「なぁ巻雲よ」

巻雲「なんでしょう、司令官さま?」

提督「巻雲は夕雲型二番艦だからいわば次女だよな」

巻雲「そうですよ! ふふーん!」

提督「ぶっちゃけ清霜より年下に見えるぞ」

巻雲「えー、何でですか!」ペフペフ

提督「明らかに一回りちっこいし夕雲に甘えまくってるし…こら余った袖で叩くな」

巻雲「そんなことないですー!」

提督「ふーん……」

〜〜〜〜〜

翌日早朝

提督「えーと、旗艦あきつ丸、随伴が阿武隈、夕雲、長波、早霜、清霜。以上艦隊決戦支援任務遠征班」

あきつ丸「夕雲型でありますか……巻雲殿は?」

提督「入渠中だし留守番だ」

夕雲「提督? 何か悪いこと考えてません?」

提督「入渠中だからな。仕方ない」

〜〜〜〜〜

巻雲「夕雲姉さん! 巻雲戻りまし……あれれぇ?」

夕雲型の部屋には当然誰もいない。隣も。

巻雲「夕雲姉さん、どこですか〜?」

そこに通りがかる秋雲。

秋雲「あぁ、夕雲たちなら遠征行ったよ」

巻雲「ふぇぇ……いつごろ帰ってくるかなぁ?」

秋雲「あきつ丸も呼ばれてたし……ボーキ遠征だったら5時間ぐらいかな?」

巻雲「よーし、巻雲、留守番頑張っちゃいます!」

〜〜〜〜〜

巻雲「掃除して……洗濯して……ふぇ〜……忙しい〜」

5時間経過……

巻雲「正直すごく寂しいけどそろそろ夕雲姉さんたちが帰ってくるはずです! 埠頭まで迎えに行きます!」


鎮守府埠頭。当然帰ってくるわけがない。

巻雲「……あれれ〜?」

提督「どうした巻雲」

巻雲「夕雲姉さんたちを迎えようと……」

提督「あと10時間は帰ってこないぞ」

巻雲「えっ」フラフラ パタリ

提督「えっ、ちょ、おま」


夕雲たちの帰投後、提督は夕雲に説教されましたとさ
792 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2015/01/22(木) 22:29:23.51 ID:rTwvnVK4o
――― 右が前? ―――

提督「利根型は連装主砲4基を前甲板に集中させ、後部をカタパルトとすることにより偵察機を多く設置できたというが……」

筑摩「えぇ。それが利根型の特徴です」

提督「右アームに主砲ガン積み、左アームがカタパルトってことは右側が正面なのか……?」

筑摩「そうするとスノーボードみたいな進み方になってしまいますね」

提督「よく『右舷、砲雷撃戦始めます』って言ってるがそれに従うと背中側が右舷ということになるのだが……」

筑摩「……右が右舷ということにしましょう。そのほうがわかりやすいですし」

提督「いいのかそれで」
793 : ◆jf7rnHhSH2 [saga]:2015/01/22(木) 22:35:16.01 ID:rTwvnVK4o
ついにあと二人となりました……長かったなぁ
794 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/01/23(金) 06:53:46.64 ID:kVE8g+k1o
乙です
795 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/01/23(金) 12:16:03.97 ID:HcqT5jr7o
乙です
ついにコンプリートの時がきたのか
796 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/01/23(金) 13:03:50.08 ID:dQNW90ETo
今日のアップデートでいずれかの艦娘がサプライズ追加される可能性も微レ存
797 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2015/01/23(金) 22:29:33.57 ID:BL3aiaeto
――― 魚雷概念、艦砲概念 ―――

大潮「小さな身体に大きな魚雷! お任せください!」

提督「うーん、ちょっと魚雷発射管見せて?」

大潮「はい、どうぞ!!」

提督「ん〜……」

唸りながら魚雷を指でつまんで太さを測る。

提督「雪風〜」

雪風「なんでしょう?」

提督「ちょっと後ろ向いて魚雷発射管見せて」

雪風「はい!」

同じように雪風の魚雷の太さを測る。

提督「……雪風のヤツのほうが大きいように見えるが?」

大潮「大丈夫です!」

提督「何がどう大丈夫なんだよ」

大潮「ええっと……」

猫吊「困ったときの猫吊るし!!」バキャ

提督「天井突き破って出てくんな」

猫吊「詳しい説明は省きますがコレが艦砲だとか魚雷だとか魂レベルで定義してるからいろいろ形式が違っても同じくらい威力出るんですよ」

提督「へー」

猫吊「もちろん装備自体の性能に本人の力量も足されますからその辺で差は出ますけどね」

提督「だから同じ装備でも物理的に使いまわせるのか……」
798 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2015/01/23(金) 22:31:02.29 ID:BL3aiaeto
――― 江戸っ子(大阪出身) ―――

谷風「ちくしょーめ! がってん!」

提督「谷風、江戸っ子みがあるよなぁ……」

谷風「お呼びかい、提督?」

提督「谷風も涼風と同じくえーと……浦賀の出なのか?」

谷風「いんや? 藤永田出身だよ?」

提督「藤……永田……?」

谷風「大阪の造船所だよ」

提督「大阪だと……!? なのに江戸っ子だと……!?」

谷風「それ言ったら龍驤さんも似たようなもんでしょ?」

提督「それもそうだがやっぱ腑に落ちない」

谷風「浦賀も厳密に言えば江戸じゃないしね」

提督「そうか……そうか」
799 : ◆jf7rnHhSH2 [saga]:2015/01/23(金) 22:32:09.17 ID:BL3aiaeto
これで一周終わりましたね
小ネタとか長いのとかいろいろありましたが好きな話とかありましたか?

それはそれとして小ネタ艦娘とか安価下
800 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/01/23(金) 22:37:55.63 ID:hrzN0EALo
乙です 由良
801 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/01/23(金) 22:46:31.73 ID:G27W7dKpO

全部覚えてる訳じゃないが前スレだと駆逐艦総選挙とか
今のスレだと朝雲と猫吊しが似てるって話が特に印象に残ってるな
一周終わっていい機会だし読み返してこよう
802 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/01/24(土) 00:51:09.03 ID:MnGh/7zW0
長かったな乙

浦賀は江戸どころか南関東の赤い閃光・線路上のフェラーリこと
京急を使っても一時間はかかるんだよなぁ……
803 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/01/24(土) 00:51:36.45 ID:MnGh/7zW0
東京からね
804 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/01/24(土) 01:17:24.46 ID:1I2oDCwio
おつおつ
なんだかんだで雪風奪還作戦が一番好きです
805 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2015/01/24(土) 07:43:15.99 ID:IYb1zeS0o
二周目一回目は由良から了解ー
806 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2015/01/26(月) 22:57:58.85 ID:XveryyuAo
――― 世界で一番柔らかいカタパルト ―――

由良「私のカタパルトって…邪魔、かなぁ?」

提督「カタパルトって川内とかが腕につけてる、偵察機飛ばすあれだろ?」

由良「はい」

提督「どこにもないように見えるが」

由良「ありますよ」

そう言うと懐から水上偵察機を取り出し、ポニーテールの根元部分に慎重に取り付けた。

由良「妖精通信システムオールグリーン、カタパルト準備よし。発艦まで5……4……」

カウントダウンと同時に由良の長いポニーテールが風もないのにたなびき始めた。

由良「3……2……1……0!」

ポニーテールの毛先からまっすぐ飛び立つ水偵。空中を二、三度旋回した後、偵察に向かっていった。

提督「そこだったのかよ!!」

由良「邪魔かなぁ?」

提督「いや、大丈夫なんじゃね?」
807 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2015/01/26(月) 22:59:23.51 ID:XveryyuAo
見てくれる人がいるというのは嬉しい事だ

小ネタ艦娘とか安価下既出さらに下
808 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/01/26(月) 23:03:37.25 ID:V8meha1hO
おつおつ
由良の髪の毛は縛ってる所に連装砲らしきもの付いてるし実際謎
安価とれてたら雪風で
809 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/01/27(火) 05:20:40.79 ID:LG4RZ858o
乙です
810 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2015/01/27(火) 05:53:19.45 ID:o6a22NiRo
うへへ久しぶりの雪風了解ー
811 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2015/01/28(水) 22:35:34.92 ID:OP+q6Ag6o
――― 別にインモラルな要素はない。いいね? ―――

深夜の鎮守府。一部の艦娘は24時間寝なくても大丈夫というが、心と体が有る以上、睡眠は必要なのである。

煎餅布団。ハネムーン記念に獲得した家具。

提督になる前から使っていたベッドはあるが、使わないのは勿体無いということで提督は布団を貰って以来コレを使っている。

提督「さて、寝るか。雪風おいで」

雪風「はーい」

ベッドは一人分なので少々手狭だが、この煎餅布団は二人で同衾することを念頭にデザインされている。

雪風は布団の中でもぞもぞ動き、提督の胸元まで潜り込む。

雪風「しーれぇっ。えへへっ」

提督「よしよし」

雪風の頭を優しく撫でる。それにあわせて雪風がぎゅっと抱きついてくる。

コレをやらないと翌朝胸の辺りが涙まみれになるのだ。

雪風「しれぇ」

提督「なんだ?」

雪風「大好き……」

提督「俺も雪風のこと好きだよ」

雪風「はふ……」

艦船の魂から創りだされた存在とはいえ、艦娘も一皮むけば普通の少女なのだ。

ぎゅぅ、と抱きしめると心臓の鼓動を感じる。

提督(雪風が悲しまないで済むようにしないとな。そのためにこの戦にケリをつける。話はそれからだ)

戦いはまだまだ続く。提督の目的が果たされる日はいつになるやら。
812 : ◆jf7rnHhSH2 [saga]:2015/01/28(水) 22:36:57.85 ID:OP+q6Ag6o
なんかの参考のために刀剣乱舞はじめたけど回想システムと自動任務受注いいですね。艦これにも輸入して欲しい

あと小ネタ艦娘とか安価下既出さらに下
813 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/01/28(水) 22:37:13.52 ID:BsGSjNd9O
秋月
814 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2015/01/28(水) 22:53:32.87 ID:OP+q6Ag6o
秋月了解ー
815 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/01/29(木) 00:10:40.78 ID:yHkkpS50O
乙です

別に小ネタで取られてなくても雪風とインモラルだったりそうじゃなかったりするあれこれをする様を書いてもいいのよ?
816 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/01/29(木) 03:52:02.54 ID:H3o778qOo
乙です
817 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2015/01/29(木) 20:55:06.29 ID:iXhDxQ1oo
――― 当初は秋月型が出る前に畳まれる可能性を考えていたと思しき点 ―――

秋月「秋月型防空駆逐艦、一番艦、秋月。ここに推参致しました。お任せください!」

提督「これは、10cm連装高角砲か……」

秋月「はい、長10cm砲ちゃんです! 12.7cm連装砲と違って、対空性能が高いんですよ!」

提督「うむ、知ってるぞ。うちの駆逐艦の皆、標準装備だからな」

秋月「えっ」

提督「ほれ、見てみぃ」

提督が指差す先には談笑しながら歩く吹雪と白雪。その手には10cm連装高角砲!!

秋月「ホントだ……」

そこに来る遠征帰りの駆逐隊。

初霜「艦隊、帰投しました!」

提督「初霜か。おつかれさん。これで東急7回だから補給したら休め」

初霜「了解したわ!」

睦月「睦月、補給感激ぃ〜」

ぞろぞろと去っていく艦娘たち。その手に持っている砲は……長10cm砲!!

秋月「まさか睦月型にまで実装してるなんて……」

提督「ふふーん」

そんな二人の横をビュン、と駆け抜ける一陣の風。

島風「おっそーいー!」

天津風「ちょっと待ってよー! というか連装砲ちゃん達、置いてけぼりでいいの!?」

島風「後からついてくるからだいじょーぶ!」

二人の艦娘と三基の連装砲はあっという間に遠ざかる。

秋月「その……あの子たちも……」

提督「妖精の技術って凄いよなぁ。頭部だけ長10cm砲にとっかえちまうなんてな」

そう、連装砲ちゃんたちも連装砲くんも、長10cm砲カスタムが施されていたのだ!!

秋月「……ま、まぁ私は高射装置つきですし」

その声は震えていた。
818 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2015/01/29(木) 20:56:46.16 ID:iXhDxQ1oo
鋼鉄少女嵐出たから買ったんですよ。翔鶴、瑞鶴に三川艦隊まで出てました。
朝雲も神通の部下として前々から出てたことに今更気がつきました。読んでた当時は未実装だったからなぁ。
あと読み直したら飛龍の介錯してたの野分でしたてへぺろ

小ネタ艦娘とか安価下既出さらに下

>>815
なんか思いついた時にやります(震え声)
819 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/01/29(木) 21:19:34.13 ID:aTsqFipqo
820 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/01/29(木) 21:23:05.59 ID:pOu5YMoHO
既出リストとかないんだっけ

まだなら満潮
821 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2015/01/29(木) 21:24:37.76 ID:iXhDxQ1oo
既出リストはまだ作るには及ばないかなーと

>>819の響でいきます
822 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/01/29(木) 21:26:11.83 ID:3Scspr1/O

二周目が>>800から始まってるからそっから追ってけば既出かどうか分かるっぽい
823 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2015/01/30(金) 21:27:51.50 ID:Uk/+Ecclo
――― 抑止力 ―――

提督「うーむ」

響「どうしたんだい、司令官?」

提督「いや、ちょっと疑問に思うことがあってな」

響「?」

提督「そもそも艦娘は深海棲艦から国を守る為に現世に降ろされたわけだが、反乱起こしたら既存の政府なんて容易に制圧できるんじゃないのか?」

響「過激だね」

提督「こーんな考えようによっては危ない集団、一介の民間人に……いや今の立場上は軍属なんだろうけど、まぁその、任せていいのかと」

響「そもそも、私たちの武器は人に向けてもゴムボール軽くぶつけた程度の威力しか出ないよ」

提督「え? 深海棲艦には穴あけたり爆散したりするレベルで効いてるけど。下手すれば近代兵器以上に効いてるし」

響「深海棲艦には、ね」

提督「??」

響「あの猫吊るしてる子が言ってたけど艦娘の存在と妖精さんの力が合わさって、深海棲艦に致命打を与えるとか」

提督「……んん? いつだったか艦娘用の装備ガン積みで一人出撃したことがあったが、妖精降ろした後でも普通に攻撃通ってたぞ」

響「ぷかぷか丸にも艦魂はあるはずだし、整備している妖精さんの力はすぐに消えるもんじゃない。それに、女神も乗ってたはず」

提督「そうか……」

響「ところで、どうして反乱とか物騒な話を?」

提督「響見てたらデカブリストって単語を思い出してな。革命→反乱ってわけさ」

響「……司令官、ちょっと手を貸してくれないか」

提督「いいけど」

提督が差し出した手の親指付け根と人差し指付け根の中間点をぎゅっと挟み込む。実際痛いので試してみよう!

提督「ん゙に゙ゃ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙」

響「司令官はちょっと短絡的過ぎる」
824 : ◆jf7rnHhSH2 [saga]:2015/01/30(金) 21:28:40.34 ID:Uk/+Ecclo
なお普通の武器で反乱起こしても猫吊るしがいる限り勝ち目はありません

小ネタ艦娘とか安価下既出さらに下
825 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/01/30(金) 21:29:24.13 ID:rkT17H/JO
朝潮
826 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/01/30(金) 21:46:21.51 ID:0IE4C8/Zo
合谷かな?
827 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2015/01/30(金) 21:53:53.47 ID:Uk/+Ecclo
朝潮了解ー
828 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/01/30(金) 22:14:07.89 ID:/DYFuvLgo
乙です
829 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2015/01/30(金) 22:53:32.70 ID:Uk/+Ecclo
>>826
ググってみた。なるほど納得ちょうどそのツボに当たりますね(痛いほど押すのは逆効果です。治療用には使わないでください)
830 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/01/31(土) 09:18:27.75 ID:8TszfIvv0
瑞鶴が爆撃しても平気なのはそんな理屈かー(棒読み)
831 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/01/31(土) 15:29:27.74 ID:de5KcBi2o
あれ? うちの鎮守府、瑞鶴の爆撃で毎日更地になってるんだけど。
……うちってひょっとして深海扱い?
832 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2015/01/31(土) 22:45:38.60 ID:ZTUJr7AEo
あくまでこのスレでの設定であって、他のところでは跡形なく焼け焦げてもいいし、
提督が格別丈夫だということにしてもいいし、「そもそもうちの瑞鶴はそんなことしない心優しい子だ」ということにしてもいい

いろいろ理由を考えてみるのも楽しいですよ?
833 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2015/02/02(月) 21:39:02.43 ID:2ddnESafo
――― 部屋割り ―――

鎮守府、執務室

いつも通り書類仕事に精を出す提督

提督「うーん、コレがこうだからブツブツ」

そこにノック音。

朝潮「駆逐艦、朝潮です! 遠征任務の報告書をお持ちしました!」

提督「あぁ、開いてるから入っていいぞ」

朝潮「失礼します」

ちらり、と朝潮の手にある報告書の束を確認すると再び作業に戻る。

提督「書類はそこ置いといてくれ」

朝潮「ここですね」

山と詰まれた書類に慎重に積み重ねる。ふと、提督の書類に目をやると……

朝潮「駆逐隊について……?」

提督「そうそう。うちの寮の部屋割り。新しい子が来たら配置換えをする必要が出てくるからなぁ。特に駆逐艦娘」

朝潮「固定じゃなかったんですね」

提督「まぁ基本駆逐隊ごとに2〜4人1組で部屋振ってるからなぁ。朝潮たちは第八駆逐隊だから固定だけど途中参入とかでひとりあまった場合どこに突っ込むかとか考えるわけよ」

朝潮「なるほど……」

提督「16駆なんかだと雪風が俺の部屋で寝るようになったから代わりに島風入れたりとかな。天津風いるし」

朝潮「じゃあ山雲が来たときに喜んでたのは……」

提督「あぁ、朝雲と一緒の部屋にすればいいし、舞風の再来にならなくてすんだのもある」
834 : ◆jf7rnHhSH2 [saga]:2015/02/02(月) 21:40:15.79 ID:2ddnESafo
軽巡以上はだいたい同型艦で組んでる設定

小ネタ艦娘とか安価下既出さらに下
835 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/02/02(月) 21:40:56.80 ID:+w5oXyDuO
如月
836 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/02/02(月) 21:41:06.29 ID:dUhUEksuO
川内
837 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2015/02/02(月) 21:44:30.30 ID:2ddnESafo
如月了解ー
838 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/02/02(月) 21:56:54.91 ID:KAPZaicXo
乙です
839 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2015/02/03(火) 21:53:22.07 ID:rC6jict3o
――― 壁ドン ―――

如月「司令官、ちょっとお願いがあるの」

提督「なんだ?」

如月「如月に『壁ドン』を……やってほしいの」


壁ドン。女を口説くときの手管の一つであり、乙女は強気押しにドキドキ来るとかそういうもんらしい。


提督「ふーん? まぁいいけど。んじゃそこの壁際にたって」

如月「えぇ」

提督「歯ぁ食いしばって」

如月「え?」

戸惑う如月をよそに提督は掌を構え、腕を後ろに引く。

提督「発剄用意……」

その手の延長線上は如月の顔の横ではなく、鳩尾。

如月「!!」

ドンッ

如月が横に飛び退くのとほぼ同時に、提督の腕が強く突き出された。

如月「し、司令……官……?」

提督「ん? 壁ドンして欲しかったのでは?」

如月「思ってたのとちょっと違うかなぁ……って」

提督「えぇ? 対象を壁に叩き付ける事でダメージを倍化させるアレじゃないの?」

如月「違うわよぉ」

提督「じゃあ隣がうるさいときに不快感を露骨に示す……」

如月「それも違うわ……」

提督「まぁ知っててやってるんだけどな。だいたい……」

ドンッ

提督「俺の女になれよ」

如月「!!」

提督「……な〜んてやってるところを雪風に見られたら誤か……い……」

ふと横を見るとそこには雪風が!!

雪風「じれ゙ぇ゙の゙ゔわ゙ぎも゙の゙ー!!」ダッ

提督「誤解されたー!! おい追うぞ如月! ……如月?」

如月「」ポヤーン

提督「うあああああ!!」


この後誤解をとくのに四苦八苦したがそれはまた別の話
840 : ◆jf7rnHhSH2 [saga]:2015/02/03(火) 21:55:26.81 ID:rC6jict3o
如月って壁ドンとかに憧れそうな気がする(偏見)

小ネタ艦娘とか安価下既出さらに下
841 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/02/03(火) 21:56:04.75 ID:fNs2QiD3O
五月雨
842 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2015/02/03(火) 22:53:38.70 ID:rC6jict3o
五月雨了解ー
843 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/02/03(火) 23:08:48.43 ID:PxoRxZaf0
雪風かわいいよ雪風
844 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2015/02/04(水) 22:16:41.68 ID:vkbqBAZGo
――― 多分艦娘中一番長い ―――

五月雨「五月雨っていいます! よろしくお願いします。護衛任務はお任せください!」

提督「よろしく」

五月雨「もうドジっ子なんて言わせませんから!」

提督(超長い髪、そしてドジっ子宣言……絶対フラグ立つぞこれ)

〜〜〜

鎮守府南西海域、実戦訓練中……

提督「雷撃距離まで接近! トドメヲサセー!!」

駆逐艦による一斉雷撃。五月雨も背中の魚雷発射管を傾け、雷撃体勢に入る。

五月雨「たぁー!!」

発射される魚雷。だがそのうちの一つのスクリューが五月雨の髪に引っかかり……

五月雨「あっ!?」

提督「あやや?」

雪風「五月雨ちゃん!?」

そのまま五月雨ごと敵に突貫していく魚雷!!

五月雨「助けてぇ〜〜!!」

そのまま敵艦に直撃し、上がる火柱。

五月雨「もうっ! ……なんでぇ!?」


大破状態で発見された五月雨はそのままドックに直行することになった。

長くてきれいな髪の毛も酷い状態である。

五月雨「もうだめぇ……。ちょっとお休みしますね……」

数分後、完全に治った五月雨の姿が! 髪の毛も元に戻ってる!!

提督「何でもう治ってるんだ……」
845 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2015/02/04(水) 22:18:08.74 ID:vkbqBAZGo
1スレ目最初の方で雪風魚雷管手に持って撃ってたけど普通に横向けて射出できるんだねあれ……(いつ静見ながら)

小ネタ艦娘とか安価下既出さらに下
846 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/02/04(水) 23:14:13.63 ID:P0oTjmHcO
由良、那智あたりと並んで長いよね
金剛とか那珂の纏めてる勢も解いたらいい勝負しそう
安価とれてたら加古でお願いします
847 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/02/05(木) 00:35:05.16 ID:72+tmwpBo
乙です
848 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2015/02/05(木) 06:01:55.86 ID:84LvYgMAo
加古了解ー
849 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/02/05(木) 11:39:42.52 ID:JaOAxvn4o


アニメでも、同じ接続方法の島風が横に向けて撃ってるね>魚雷
850 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/02/05(木) 13:49:19.63 ID:d7lKC26qo
上のほうで髪括ると頭一つ分短くなるからな〜那智改二とか、解くと何処まで伸びるやらww

最長は雲龍だと思われ、三つ網でアレだからww
長さは、駆逐は五月雨、初春、清霜辺り。軽巡は由良、矢矧。重巡は那智、戦艦は大和、空母は雲龍じゃね?
それにしても、腰より下まで伸ばしテルの多いな〜。リアルであの長さは乾かすのとケア用品代で[ピーーー]るww
851 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2015/02/05(木) 22:21:55.38 ID:84LvYgMAo
「ふーん、トラック泊地ねぇ」

資料を繰りながら流し読みする提督。

「ちょっと詳しそうな子に話聞いてみっか」

手元の資料から艦娘として着任している艦の名をざっとメモし、執務室を出る。


Avengers Of Truk Anchorage 〜Prologue〜


埠頭に出ると那珂が歌の練習をしていた。寮でやられても困るので晴れの日は大体外で歌っている。

「いつも元気なこったな。おーい、那珂ちゃーん」

「キラーン☆ 提督、お仕事ですか?」

「そうだ。トラック泊地襲撃についてなんだが」

トラック泊地襲撃。その言葉を引き金に那珂の顔から感情というものが抜け落ちた。

「あのね、提督。アイドルにも思い出したくない過去ってあるの。わかってね?」

「お、おう」

それだけ言うと寮のほうに引っ込んでいってしまった。

「ぬぅ」
852 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2015/02/05(木) 22:22:22.63 ID:84LvYgMAo
しばらく後……

「ぐぬぅ。舞風も文月も脈無しだった。おまけに野分と長月にめっちゃ怒られた」

駆逐艦寮から出てくる提督。舞風は顔色が急激に悪化し、文月は堰を切ったように泣き出した。

「トラック泊地にいったい何が……」

「あ、提督さんみーっけ」

そこに駆け寄ってくるのは阿賀野。

「おお、こっちもちょうど阿賀野の事探してたんだ」

「その前にちょっと帽子取ってくれる?」

「ん? あぁ、ほれ」

帽子を脱ぐ、と同時に

「えいっ☆」

顔面に手刀を叩き込まれた

「あべしっ」

「むー、頭まで届かなかったー」

「何だよ、いきなり」

帽子を被り直しながら尋ねる。

「神通さんから聞いたよ。トラック泊地のこと聞いて回ってる、って」

「うむ。それで阿賀野に用があったんだが」

「いーい? よく聞いてよ」

そういう阿賀野にいつもの暢気さはなく、真剣な表情をしていた。
853 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2015/02/05(木) 22:22:51.22 ID:84LvYgMAo
「……と、言うわけなのよ」

「実に酷い話だな……」

阿賀野の話は実に悲壮なものだった。

「全く、こういう話を軽々しく聞こうだなんて。阿賀野も怒っちゃうよ?」

「そうだな。二の舞にはしたくないもんだな」

「ところで提督さん、何でわざわざ聞こうと思ったの?」

「理由は言ったさ。二の舞にならないように、って」

その一言で阿賀野の眉間にしわが寄る。

「まさかあいつら、トラック泊地を狙ってるというの!?」

「そうだ。あの辺の制海権はもはや取られたも同然、間一髪で臨時のポータル設置が間に合ったから接続作業が終わり次第反攻に出る」

いったん言葉を切る。

「そう、反攻だ。昔と今とは違うこと、そして俺たちに喧嘩を売ることがいかに高くつくか、わかるまで何度でも思い知らせてやる。覚悟はいいか?」

「……今度こそ、阿賀野型の本領、発揮しちゃうんだから!」

かくして、トラック泊地をめぐる攻防戦の火蓋は切って落とされた……。
854 : ◆jf7rnHhSH2 [saga]:2015/02/05(木) 22:23:41.19 ID:84LvYgMAo
6日からイベントだ。つまりいつもの平常業務であるところの小ネタの更新はいったん止まる公算が大きい。というわけでご了承願います

あと子日も長い三つ編みしてるんだよなぁ
855 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/02/05(木) 22:26:06.05 ID:gocOC0X+o
乙です
856 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/02/06(金) 04:57:40.00 ID:N4gUe2c4o
今日は何の日?乙の日だよー
857 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2015/02/09(月) 22:41:29.83 ID:UwADsjIio
東京急行組の天龍からの報告書に曰く、深海棲艦の挙動がおかしい。

「まー、おかしいって言うか連中は拠点を失うと自縛霊みたいに決まったところ回遊するだけだろ?」

「うむ、そうだな。おかげでキス島での実戦訓練が捗る」

「ここ最近、南方の港にちょっかい掛けてくるヤツらが増えてる。それに、偵察と思しき潜水艦も増えてる」

「そいつは不味いな。具体的にはどこら辺だ?」

机の上に南方の海図を広げる。諸島の多い南方でシーレーンを断たれれば大問題である。

「そうだな……ピン借りるぞ。ここと、ここと……」

己の記憶を元に、次々とピンを立てていく。

「で、攻撃されてるところは?」

「そうだな、ラバウルとか……あとこの辺だな」

言いながら×マークのコマを置いていく。刳り貫くように孤立する諸島。

「……ここは……」

「トラック諸島、だな」

トラック諸島。南方海域における要衝の一つ。ここを乗っ取られることがあれば南方海域のシーレーンの喉元に刃を突きつけられるも当然。

「既存の南方ポータルからはちょっと遠いな……。猫吊るしに相談しとくか。天龍、南方遠征組に今回のこと周知しとけ。動きがあったら報告だ」

「了解。しっかし……」

「なんだ?」

「元は漁師だろう? 提督業も板についてきたもんだな、と」

「……元の職業のこと忘れそうだよ、うん」
858 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2015/02/09(月) 22:43:41.42 ID:UwADsjIio
Avengers Of Truk Anchorage 〜Episode 0〜


数週間後。埠頭に艦娘が集結している。

整列したのを確認し、提督は咳払いをする。

「えー、おほん。我々はこれより、トラック泊地にポータルから乗り込み、そこを拠点として深海棲艦どもの掃討を行なう」

大淀がホワイトボードを押してくる。ホワイトボードにはトラック諸島周辺の地図が張られている。

「まず第一段階として、トラック周辺の潜水艦どもに海底の土をなめさせる。連中の指揮を張ってるヤツを仕留めれば後は烏合の衆だ」

トラック北東に鬼の顔をしたコマを張り、ぐりん、ぐりん、と矢印を引く。

「ま、ここらへんにいるって話だ。そこに向かってついでに道中の潜水艦とかも始末する」

「潜水艦に囲まれてるなんて、まるであの時の再現じゃない……」

那珂が呟く。その声にいつもの明るさはない。

「だが昔は昔、今は今、だ。今は対抗できるだけの力がきっちりあるわけで」

そう言いながら東のほうにもう一つ鬼のコマを張る。

「潜水艦を片付けたら、次は空襲しようと目論む連中をわからせる。物理的に」

張ったコマのほうにぐいっと矢印を引く。

「その先はどうなるの?」

阿賀野が真剣な表情で問う。

「空襲部隊だけで終わるわけがない。連中の主力をぶっ潰すまでだ」

工廠から妖精が三式ソナー・爆雷を次々と運んでくる。

「まずは周囲の安全の確保、次に空襲部隊の撃滅。そして本隊を捻り潰す。簡単な話だ。

 雪風、那珂、阿賀野、島風、舞風、野分。第一次作戦はこの面子で行く。抜錨せよ!!」

その言葉とともにポータル開放ボタンを押す。埠頭の先にポータルが開……かない!!

「……あれ?」

何度かボタンを押しなおしても反応なし。そこにやってくる猫吊るし。

「あー、向こうの避難民の誘導が終わるまで待ってね」

「入れた気合どうしてくれんだよ!?」

「提督が殴るわけでもないでしょ。ゆっくり待ってね!」

結局避難が終わるまで2時間かかった。
859 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2015/02/09(月) 22:47:08.68 ID:UwADsjIio
次回予告!

「あれが補給用のワ級か……」
「破壊します?」
「対潜用装備でいっぱいいっぱいだ。それに沈めてもまた補充してくるだろ」

「この陣形……単縦だと!?」

「これ以上……やらせはしない!」

次回、Avengers Of Truk Anchorage 〜Episode 1〜

まぁ多分イベント終わるまでには完結します(震え声)
860 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/02/09(月) 23:02:42.02 ID:yL12bNNZo
乙です
861 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/02/10(火) 08:30:10.85 ID:HgCvf4aRo
乙です
E-1は甲でもヌルヌルやったな
862 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/02/10(火) 18:09:04.85 ID:s6fntOnz0
今回は最初から最後まで主力ぶち込めるから楽やねえ
863 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2015/02/12(木) 22:07:26.26 ID:vfLTSHoEo
「だいぶ時間がかかったがやっとトラック泊地に着いたか」

ポータルを抜けるとそこは閑散とした港。人っ子一人いない。

「……まぁ避難済みならしょうがないわな」

雪風たちは出撃に向けて最終調整をしている。爆雷の装填、ソナーの動作確認。

野分は一足先に着水して耳を澄ませている。

「……司令」

「どうした、野分?」

「潜水艦、うようよ居ますよ。近海に回遊している奴らの比じゃない位に」

「音紋の特定は行けるか?」

「静かに。ちょっと待ってください」

目を瞑り、耳を澄ます野分。

「……聞き慣れない音がします。ソ級、でしょうか」

「ま、誰だろうがやることは変わらん。全部まとめて水底に叩き付けてやれ! 抜錨!」
864 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2015/02/12(木) 22:09:32.41 ID:vfLTSHoEo


Avengers Of Truk Anchorage 〜Episode 1〜 サブマリン・スイーパーズ


「うわぁ、うようよいるぅ……」

トラック泊地から一歩出ればそこは深海棲艦の領域。ソナーのピンを打つまでもなく、そこらかしこに連中が息を潜めていることが感じられる。

「島風ちゃん、つらいかもしれないけどここは急いだら危ないからね」

「うー……」

不満そうにしながらもゆっくりと進んでいく。

「那珂ちゃんは聴く方じゃなくて聴かせるほうなんだけどなぁ」

などと文句を言いながらもソナーでスクリュー音に耳を傾ける。

「……! 十時の方向、雷撃きます!」

野分の警告に全員が反応し、回避行動を取る。

「あっぶな〜!」

阿賀野のすぐそばを魚雷が通り過ぎていく。

くるり、と踊るように舞風が戻ってくる。

「野分、今の魚雷、普通のより速くなかった?」

「確かに普通の潜水艦より殺意にあふれていたような……」

「敵艦隊はっけ〜ん……嘘、単縦組んでる!?」

単縦陣。隊列の組み方は艦娘や深海棲艦の砲雷撃、対空、対潜などに影響するという。

一定の陣を組むことで呪術的影響を及ぼすという話だが、「単縦は砲雷撃戦の威力が安定する」など直感的にわかること以上の効果は明らかにされていない。

「みんな、単横陣組んで! 爆雷投擲用意〜!」

那珂の一声で隊列を組みなおし、次々と魚雷の発射点付近に爆雷を打ち込む。

「それ、ワン、ツー!」

「五連装酸素魚雷、いっちゃってー!」

「島風ちゃん魚雷投げちゃダメー!」

程なくして、深海棲艦の残骸が浮かび上がる。

「よーし、次いくよー!」
865 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2015/02/12(木) 22:21:00.82 ID:vfLTSHoEo
「あれ、水上艦がいるわね?」

偵察機を飛ばしていた阿賀野が呟く。

『敵編成はどんなもんだ?』

「輸送艦とその護衛ね」

『まったく、ご苦労なこった』

「やっちゃう?」

おつまみを一品追加するかの様な気軽さで問う阿賀野。だがここで無駄に損耗してもいいことはない。

『護衛は適当に片付けとけ。護衛補充の間に引き返している間に潜水艦殲滅すればいい』


「全く、MI後の奇襲といい、今回のトラック襲撃といい、敵の動きもどんどん人間味を帯びてきてやがる……」

水平線の向こうに見える砲火。金色に輝くワ級を沈めることは容易ではない。対潜特化装備の状況下ではなおさらである。

そうこうしているうちに敵艦隊撤退の報せが入る。

『敵主力、発見しましたー』

「よしよし。全艦突撃ぃ!」
866 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2015/02/12(木) 22:21:34.13 ID:vfLTSHoEo
「ここらへんだったよね、阿賀野ちゃん」

「じゃ、ピン打ってみましょ」

三式水中探信儀から放たれる音紋が、敵艦隊を捉える。

「ひぃ、ふぅ、みぃ、し……11時の方向に四隻発見、魚雷装填音! みんな気をつけて、来るわよ!」

幾つもの雷跡が艦娘達の間を掠めていく。

「先ほどのに比べれば然したることはないですね」

「さ、みんな! ライブの前にお邪魔虫を片付けちゃおう!」

那珂の号令とともに次々と爆雷が放たれる。

浮かび上がる金色――今は輝きを失って黄土色に見えるが――のソ級。この潜水艦たちを束ねていると思しき、いわば総旗艦。

「そのまま浮いてくるの、珍しいわね……」

「雪風が鹵獲してきます!」

そう言うと雪風はそっと浮上したソ級のもとへと近づく。反応はない。ただ、空気が泡となり海面に浮かんでいく音のみ。


シャッ
867 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2015/02/12(木) 22:24:41.33 ID:vfLTSHoEo
「!!」

微かな異音を聞いた野分は連装砲を雪風のほうへと向ける。

「ど、どうしたの野分!?」

舞風の問いへの答えは、砲撃音だった。

炸裂音とともに雪風の目の前で上がる水柱。

「ひゃぶっ!?」

まともに塩水の洗礼を受ける雪風。


「まだ魚雷を発射する余力を残してたなんて……間に合ってよかった」

「びっくりしたぁ……。それならそうと早く言ってよー」

そう言って舞風は大げさに安堵のため息をついた。


「はふ、ソ級は……いない?」

海水を振り払ってもう一度見直すと、ソ級は既に姿を消していた。

ソナーに耳を澄ますと、大きな塊が沈んでいくのを感じ取れた。

「先ほどの爆発の余波で沈んだんでしょうか……」

ともあれ、これでトラック周辺の海域の対潜掃討は完了である。

次は……敵の空襲部隊である。下地は整った。反撃の時は来たれり。
868 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2015/02/12(木) 22:27:27.34 ID:vfLTSHoEo
次回予告!

「ちょっと様子見で行くか?」
「ル級、Flagship、Two! 真っ向からの勝負ネー!」

無慈悲な道中のル級!

「どうしたものか……」
「那珂ちゃんにおまかせ!」

アイドルの奇策……!

「夜戦でも、止めを刺しきれません……」
「ノーカラテ、ノーカンムスだ。この本にもそうある」

夜戦の極意……!

次回、Avengers Of Truk Anchorage 〜Episode 2〜 弾幕の嵐を抜けて
乞うご期待!
869 : ◆jf7rnHhSH2 [saga]:2015/02/12(木) 22:31:33.43 ID:vfLTSHoEo
全マップで雪風使えたので満足満足
870 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/02/12(木) 23:52:25.62 ID:NHOES2XF0
古事記なのかブックオブファイブリングスなのか
871 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/02/13(金) 00:07:51.93 ID:KPs0rcmVo
乙です
872 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/02/13(金) 00:08:43.34 ID:gFLm3q300
873 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2015/02/14(土) 21:16:33.67 ID:fQPVyyVno
――― バンバンバンバンバレンタイン ―――

「しーれぇっ、えへへ」

屈託のない笑みを浮かべながら執務室に雪風が入ってくる。手は後ろに隠している。

「どーした雪風」

予測はつくが一応訊く。

「艦娘みんなを代表して、バレンタインのチョコレートです!」

そう言って雪風は後ろ手にして隠していたチョコを差し出す。

「ありがとう。あとでみんなにもお礼を言わんとな。……ところで、代表といったがやっぱ秘書艦だからか?」

「じゃんけんで決めました! 最後は雪風と初霜ちゃんとの一騎打ちでした!」

「……艦娘においては甚だ不平等な決め方じゃないかなそれ」

雪風に聞こえないようポツリと呟く。

「? なんか言いましたか、しれぇ?」

「んーん、なんでもない。それより雪風、ちょっとおいで」

「なんでしょう?」

トコトコ近づいてくる雪風。その小さな体をぎゅっと抱きしめる。

「わわっ、しれぇ!?」

「今日は確かにバレンタインデーだが、もう一つ大事なことを忘れちゃいないか?」

「? ……そうだ! しれぇとケッコンして今日で一周年です!」

「はい、正解」

雪風を抱き上げて口づけをする。

「はふ……」

「こういう機会でもないとこう、照れちゃって言いづらいけど……雪風、愛してるよ」

「しれぇ、雪風もです……」
874 : ◆jf7rnHhSH2 [saga]:2015/02/14(土) 21:18:24.44 ID:fQPVyyVno
一方ビスマルクは自室で他のドイツ艦娘とともに自らの進水日を祝っていた
875 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/02/14(土) 21:48:12.25 ID:RyzKNcnL0
一周年おめ!
876 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/02/14(土) 21:52:10.80 ID:9Jk0J9lXO

雪風は可愛いなあ
ビスマルクと同じく今日進水日な伊良湖も祝って貰ってるんだろうか
877 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/02/14(土) 21:54:27.50 ID:p2biiDk4o
乙です
878 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2015/02/16(月) 22:47:32.59 ID:zYupIrM3o
トラック泊地周辺の潜水艦は駆逐した。足元を気にしながら上空への注意を払うことは困難である。

つまりは、敵の襲撃前に潜水艦を始末することは必須といってもいい。

防波堤に腰掛けて空を見ている少女が一人。

「龍驤、敵の様子はどうだ?」

「潜水艦のほうは大人しゅうなったけど、東のほうからぎょうさん来てるで」

「機動部隊か」

「せやな。潜水艦追っ払ったぐらいで止めるつもりはないみたいや」

「んじゃ、ちょっと様子見で行くか? 龍驤は敵の監視を続けてくれ」

「わかったで。……っと、戻ってきたみたいやな」

龍驤は巻物を広げ、彩雲と指揮連絡機を着艦させる。紙に戻った式をしまい、新たな偵察機を飛ばす。

「手馴れたもんだな」

「いやいや、まだまだやで」
879 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2015/02/16(月) 22:50:26.89 ID:zYupIrM3o


Avengers Of Truk Anchorage 〜Episode 2〜 弾幕の嵐を抜けて


『ル級、Flagship、Two! 真っ向からの勝負ネー!』

金剛から入る報告。フラ戦との殴り合いはもはや日常茶飯事レベルである。

アウトレンジからの航空攻撃、甲標的による雷撃、46cm砲による先制攻撃。殺られる前に殺れ、はもはや基本方針である。

「しかし可能なら避けては通りたいもんだよなぁ」

練度を幾ら上げようが当ててくるときは当ててくるのが深海棲艦である。

『敵本隊を発見。これより交戦に入ります』

「様子見とはいえ、手加減する必要はない。可能な限り叩き潰せ。オーバー」


「けほっ……」

「おかえり雪風」

雪風が大破、大井、北上が小破した他は損害軽微。そこまではよかった。

〜〜〜〜

『敵艦隊、撃滅しました……嘘、援軍!?』

本隊を沈めたものの、新たな艦隊が向かってくるのを大鳳が発見し、撤退することになったのだ。

〜〜〜〜

「こちらの艦載機もだいぶ落とされました。撤退はやむを得ませんね」

加賀が残りの戦闘機を着艦させながら呟く。

「回遊タイプでなく目的を持ってる以上、有限ではあるはず……」

「じゃ、どうすんのさ?」

北上の疑問。

「決まってるだろ。向こうの大将を引きずり出して、潰す」
880 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2015/02/16(月) 22:52:35.01 ID:zYupIrM3o
トラック泊地、臨時鎮守府。

ポータルですぐ行き来できるとは言え、当然泊地側に置いたほうが即応しやすいということで作戦中は基本的にトラック側で執務を行なっている。

「……面倒くせぇなぁ」

海図を見ながら愚痴る提督。支援艦隊を送る場合、主力への到達率が重要になるが、フラ戦に追い払われたら元も子もないのだ。

「南側に行ければいいんだが、どうしたものか……」

偵察によると水上打撃部隊が主で航空戦力が少ないらしい。だが海流は北東へ流れている。

どうしたものかと悩んでいると、ノック音がする。

「開いてるぞ」

「失礼しまぁす!」

部屋に飛び込んで来たのは那珂。

「どうした?」

「提督さん、ルートに悩んでるようだけど、そこは那珂ちゃんにおまかせ!」

そう言って手渡してきたのは数枚の資料と一枚のメモ紙。

資料には羅針盤制御の検証が、メモには那珂が書いたと思しき艦隊編成の具申が綴られていた。

「軽巡1、駆逐3か……。戦艦と航巡はいいとして雪風と……秋月と吹雪?」

「ほら、この構成だと主力とぶつかるとき厳しくなりそうでしょ? だから対空に優れる子がいいかなー、って」

「物は試しだ。やってみるか!」


具申通りの艦隊を組んだ結果、羅針盤の妖精たちは嘘のように大人しく南を指し示し始めた。

羅針盤妖精たちは艦隊編成と海流を考慮に入れて舳先を向けるべき方角を決めているという。

「さぁ、かかってらっしゃい!」

「その艦、貰ったぁ!」

水上打撃部隊同士の交戦において、制空権を確保できる航空巡洋艦の有無は、戦況の明暗を分ける。

哨戒線を突破し、艦娘たちは南側からの進撃ルートを切り拓いた。

肝心の敵機動部隊との交戦も、支援艦隊からの砲撃と夜戦によって突破していった。そして……。
881 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2015/02/16(月) 22:55:58.32 ID:zYupIrM3o
「敵艦隊、見ゆ! ヲ級の……改じゃ!」

『敵大将のお出ましだな。ヤツの首を取れば勝ちだ!』

だが、敵もさるもの。背水の陣とばかりに旗艦を守りに来る。

「くっ……仲間を盾にしてまで生き残るとはの!」

大型艦の攻撃を凌ぎ、撤退に入るヲ級改。そこに追随する吹雪。

「当たってぇ!」

懐に飛び込んだ吹雪の攻撃を、その身体ごと杖で薙ぎ払う。

「きゃぁっ!?」

海面を数度跳ねた後、急いで体勢を立て直すが、既に交戦可能距離から遠くに逃れた後であった。


トラック泊地。艤装の修理と燃料弾薬の補充で、出張してきた妖精さんたちは大わらわである。

「うぅ〜、すみません司令官……」

せっかくのチャンスを生かせなかったことを悔やんでか、頭を下げる吹雪。

「まぁトドメを刺し損ねたのは仕方ない。次やればいい。が……夜偵使えないのは厳しいよなぁ」

「夜戦、どうすれば決められるでしょうか……」

「……ノーカラテ、ノーカンムスだ。この本にもそうある」

そう言いながら提督は読んでいた本を振る。表紙には【完全無計画】【与太話】などと威圧的な字体で書かれている。

「あの……それフィクションですよね?」

「この世界のフィクションは別世界線の真実だ。って猫吊るしが言ってた」

ぽん、と本を閉じる。

「ともかく、極限まで接近して絶対ぶっ殺すレベルの強い意志を以ってすれば大体殺せると思うよ。至近砲撃ぶっぱした俺が言うんだから間違いない」

「あれは無茶すぎます!」
882 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2015/02/16(月) 22:57:54.36 ID:zYupIrM3o
再度の出撃。道中は全く問題にならず、敵本隊も夜戦まで持ち込んだ。

雪風やビスマルクたちの砲撃を僚艦を盾にして防ぎ、撤退しようとするところも同じである。

奇しくも、再び逃げるヲ級を吹雪が追う構図となった。

「今度こそ……!」

敵のバイタルパートに長10cm砲の狙いをつける。ヲ級の青く燃える左目が吹雪を睨む。

ぎりぎりまで近づく。発砲。先ほどと同じく振るわれる杖。

だが、杖から伝わるのは砲弾を弾いた感触のみ。直後、喉元に突きつけられる砲身。

「私が、やっつけちゃうんだから……!」

接射。深海棲艦といえど、至近距離から艦娘の砲撃を喰らって生きていられる可能性は無に等しい。

吹雪の一撃を受け、ヲ級改の首から上は粉みじんに吹き飛んだ。

「……はぁ、はぁ……」

トリガを引く瞬間の、ヲ級の怯えたような目。自らの弾が頭部を砕く音。遠距離での砲撃とも、雷撃とも違う感触。

元は艦船――それも敵を沈めるための――だったというのに、動悸が止まらない。何か、自分が別のもの、なってはいけないものに変質していくようなどす黒い感情。

心配そうな顔をしながら雪風が近づいてくる。

「吹雪ちゃん、大丈夫?」

「大丈夫、ちょっと、疲れただけだから……」

息切れを隠し切れない吹雪に、ぎゅっ、と抱きつく雪風。

「……吹雪ちゃん、帰ろう?」

「……うん!」
883 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2015/02/16(月) 22:59:22.31 ID:zYupIrM3o
次回予告!

連合艦隊、出撃する!

「機動部隊でいいか」

復活する戦艦棲姫!

「いい加減にしろよ……」

そして奥に潜むモノは……!?

「あの髪型は……!」

次回、Avengers Of Truk Anchorage 〜Episode 3〜 敵の主力を打ち砕け!!

「ところでクリア後のこの一番右の、E-5のやつじゃね?」
884 : ◆jf7rnHhSH2 [saga]:2015/02/16(月) 23:00:55.27 ID:zYupIrM3o
>>876
伊良湖「書き入れ時ですよ? 祝ってる暇ないです……」
885 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/02/16(月) 23:32:39.27 ID:zoK1cJqno
乙です
886 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/02/16(月) 23:34:58.11 ID:x1d7pAnL0
おっつー
887 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2015/02/18(水) 22:42:47.34 ID:mWCK5U00o
トラック泊地、埠頭。機動部隊撃滅の報から一夜明け、次なる作戦のブリーフィングを行なっている。

「足場は確保した、頭の上のハエも追っ払った」

すなわち、トラック空襲の悲劇を防いだことになる。が……。

「だがソレで終わりではない。後に控える後詰めを片付けるまでが仕事だ。そうだろう?」

ホワイトボードに張られた海図には、緑の矢印と、先が砕けた赤の矢印が描かれている。

「龍驤、説明を」

「任せとき」

提督からレーザーポインタを受け取り、説明を始める。

「ウチらはこのトラック周辺の制海権と制空権を確保した。だけど敵部隊はあれだけやなかった」

泊地から真東の方向にいくつかのコマを貼り付ける。

「彩雲の報告によると、強力な水上打撃部隊を用意しとるみたいや。未確認の新型もおるらしいで。多分それが総旗艦や」

「そいつらを沈めなければ再びトラックは火の海となるだろう。これを連合艦隊で迎え撃つ!!」
888 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2015/02/18(水) 22:46:17.63 ID:mWCK5U00o


Avengers Of Truk Anchorage 〜Episode 3〜 敵の主力を打ち砕け!!


「編成はまぁ……機動部隊でいいか。第一艦隊は金剛霧島に、とねちく、加賀・大鳳。第二艦隊は雪風、島風、ビスマルクに那珂に秋月、後羽黒」

手早く編成を決め、出撃準備を整える。

「もはや何も言うことはあるまい。暁の水平線に勝利を刻めぃ!!」


歴戦の艦娘たちにとってもはやそこらのフラグシップの寄せ集め程度の敵前衛艦隊など敵ではない。だが、しかし。

「敵艦隊発見……あれは……戦艦棲姫」

幾度となく対峙して来た黒き巨塔。

『また行く手を阻むか……いい加減にしろよ……』

「だけど、みんなの力を合わせれば敵わない相手じゃない! 第一次攻撃隊、発艦始め!」

大鳳のボウガンの引き金が引かれるとともに、戦闘が始まった。


結果から言うと、大勝であった。よくよく考えれば渾作戦にて連合艦隊で打ち砕いているのだ。苦戦する道理はない。

「やりました」

戦艦棲姫の撃沈を確認し、艦載機の着艦シークエンスに入る加賀。

「これなら何がきてもNo Problemネー!」

意気揚々と最深部に突き進む。
889 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2015/02/18(水) 22:47:14.47 ID:mWCK5U00o
「報告ー! 敵旗艦に那珂ちゃんがいまーす……ってえぇ!?」

偵察機を飛ばして敵編成を確認していた那珂が素っ頓狂な声をあげる。

『んな莫迦な、とも言えんな。渾作戦のときに春雨そっくりの深海棲艦がいただろう。おそらく、その亜種だ」

更に接近。偵察機から送られてくる映像は、凶悪な面構えをした那珂そのものであった。

『おそらくは、ここで沈んだ那珂やその乗員の負の感情を練りこんで作ったもんだろうな。春雨の件といい、雪風攫って来た時より進歩してやがるぜ』

「うぇ〜。なんか嫌な感じー……」

『文句言ったところで詮無いわな。来るぞ、戦闘隊形用意!』


胸像めいた上半身、深海棲艦の禍々しさをもつ下半身。軽巡棲鬼は不気味な笑みを浮かべながら砲撃を撃ちこんでくる。

それに呼応して随伴艦もいっせいに動き出す。

砲弾が飛び交い、魚雷が走る。艦載機から爆弾が降り注ぎ、高角砲が空を穿つ。

敵味方入り乱れる大乱戦。単純戦力で倍の相手に一歩も引けを取らない。

「Burning...Looooooove!!」

金剛の徹甲弾が軽巡棲鬼に直撃、炸裂する。

「……まさか、そんな!? あの角度、直撃したはず……!!」

レーダー反応を見て霧島が驚愕する。軽巡棲鬼のシニョンが解け、胸元の服らしき部分は大きく損傷したものの、それだけであった。

『その程度か……』

憎しみと侮蔑の込み入ったような声。肉食の魚を模したと思しき下部ユニットの顎が更に開かれる。

『二度と浮上できない……深海に……沈めッ!!』

軽巡棲鬼が吼え猛ると同時、暗夜煙幕が辺りを包み込む!!
890 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2015/02/18(水) 22:49:19.10 ID:mWCK5U00o

「那珂ちゃんセンター! 一番の見せ場です! みんな、カバーよろしくね!」

それを迎え撃つように那珂が立ちふさがる。アイドルを自認しているとはいえ、川内型の血は争えない。近距離での激しい砲撃が繰り広げられる。

一方、カバーに入る雪風たちの前にはヲ級とタ級が立ちふさがる。

決断するは羽黒。

「雪風ちゃんと秋月ちゃんはヲ級を! ビスマルクさんと島風ちゃんはタ級をお願い! その隙に私が突破します!」

「Ja!! 任せといて!」

闇夜を飛び回る艦載機を高角砲で制し、戦艦とその護衛艦で同じ戦艦に当たる。砲火が暗闇の中で瞬く。

那珂と軽巡棲鬼は更に距離を狭めて撃ち合っていた。

「これで、決めちゃうんだから!!」

至近距離からの魚雷。普通なら逃れる術もなし。普通なら。

加速。那珂の予想を遥かに上回る速さで接近、魚雷が広がる前に側面へ回りこみ、左右の連装砲の照準を合わせる。

「やっちゃった……!?」

急いで振り向くが、迎撃には間に合わない!!



「私が、護ります!」


二度の、砲撃音。



下部ユニットを砲塔ごと砕かれ、炎に包まれて沈み往く鬼の姿がそこにあった。

「間に合いました……」

「ふぅ〜羽黒ちゃん、ありがとー!」

『やれやれ、これでトラックも平和になるか……。全艦、帰投せよ』

通信を聞き、安堵する提督。


『進むが……いいさ……その、先には……』

891 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2015/02/18(水) 22:55:24.00 ID:mWCK5U00o
次回予告!

「なんかすごいのが来とるでぇ……」

新たなる機動部隊!!

「ここは一つ私達が何とかしないと……!」

独断専行!!

「火の塊となって……沈んでしまえ!!」

蘇る悪夢……!!

次回、Avengers Of Truk Anchorage 〜Episode 4〜 先に待つのはさらなる地獄!!

「あれ、これ第二"破"になってやがる」
892 : ◆jf7rnHhSH2 [saga]:2015/02/18(水) 22:55:54.11 ID:mWCK5U00o
雑談スレに誤爆った……うぐぐ
893 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/02/18(水) 23:17:44.17 ID:uWJjEDoEo
乙です
894 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/02/18(水) 23:47:18.52 ID:zmGyuXgSO
乙ですよwww
895 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/02/18(水) 23:58:35.44 ID:uXYrH34A0
乙です。
疲れてるのよあなた…
896 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/02/19(木) 15:24:38.30 ID:GA2WTpUMo
乙でしたー
シニョン無いと阿賀野に見えるのには言及なかったか
897 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2015/02/19(木) 22:39:37.51 ID:ANfie00No
>>896
阿賀野第二艦隊に入れられないし、いっかなーって(震え声)
……なんでこの表現入れるの忘れてたのやら。軽巡棲鬼の大事な要素だというのに

しかしこのペースだとイベント終了までに終わらねーぞ……
898 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/02/23(月) 14:40:52.90 ID:MyfokHxIo
終わったな……
899 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2015/02/23(月) 22:34:24.36 ID:eGWLfevro
トラック沖にて軽巡棲鬼率いる艦隊を撃破。これでトラックにも平和が戻る。誰もがそう思った。

……一通の通信が来るまでは。


「よーし、帰るとするか」

艦隊を収容し、ぷかぷか丸の舳先をトラック泊地に向ける。

艦娘たちは全員艤装を解除し、思い思いに休憩を取っている。

「んぁ〜。今回も何とかなったな、雪風」

「頑張りました!」

雪風がふと空を見上げると偵察機が一機、ぷかぷか丸を追うように飛んでいることに気づいた。

「しれぇ、彩雲が来てます!」

「加賀か大鳳の収容し損ないか? どっちでもいいからちょっと飛行甲板持って来るよう言ってきてくれ」

「わかりました!」


飛行甲板を持ってデッキに上がった加賀が、はぐれ彩雲を収容する。妖精が降りると機体が式紙に変わった。

「この機体……龍驤のね。どうしたのかしら」

紙切れになった彩雲を丸めると、懐からメモを取り出して加賀に渡した。

「龍驤も回りくどいな。無線封鎖下じゃあるまいし」

「……これは」

提督は軽口を叩いていたが、メモに目を通した加賀の目つきが鋭くなる。

「提督。可能な限り速やかに泊地に戻り、艦隊の再編成を」

加賀が提督に見せた文面。それは加賀の意見具申が正しいと断言できるものであった。


『更ナル敵ノ後続部隊ヲ確認セリ。空母棲姫含ム多数ノ機動部隊、東北東ヨリ接近中』
900 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2015/02/23(月) 22:35:08.82 ID:eGWLfevro


Avengers Of Truk Anchorage 〜Episode 4〜 先に待つのはさらなる地獄!!


トラック泊地、埠頭。猫吊るしが両手に書類を抱え、龍驤とともに待っていた。

「その顔、ウチの連絡は見てくれたようやな」

「まぁな。敵陣はどんな感じだ?」

「フラヲやフラヌのペアを基幹とした連中がぎょうさんうろついとる。艦載機が新型でない分マシやけどな。それに、なんかすごいのが来とるでぇ……」

「空母棲姫も来ているとか」

その言葉に龍驤は深くうなずく。

「ふーむ、猫吊るし、潮目はどうなんだ?」

「こちらの資料をどうぞ」

渡された資料には駆逐2隻と低速戦艦を軸にすれば正面突破が可能であることを示していた。

「……雪風と、防空に秋月と加賀、主火力に扶桑山城、そして決定打を浴びせるための北上で行くか。……支援砲撃も欲しいところだな」

ちら、と西の空を見る。明日も好天であることを示すかのように、夕日が眩しい。

日が暮れると艦載機はほとんど役に立たなくなる。それに、大きな戦の後で疲れもある。

「出撃は明日だな……」
901 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2015/02/23(月) 22:36:12.86 ID:eGWLfevro
翌朝!

「補給用資材よし、バケツの積み込みよし。あとは……」

ぷかぷか丸に資材を積み込んでいく。

「徹甲弾は九一式でいいのでしょうか……?」

「そうだな……。扶桑、大和と武蔵が一式を受け取って山城と一緒に装填しとけ」

「わかりました」


「加賀、彩雲を下ろして爆戦だ。後は烈風601と烈風改を積もう。空母棲姫に対抗するならこのぐらいやらんとな」

「いい判断ね」


「雪風、秋月。秋月砲の準備はいいか?」

「ばっちりです、しれぇ!」

「予備の砲身も十分そろえました!」


「提督、こっちも準備できたよ」

「よっしゃ、全員乗り込め! 出撃だ!!」
902 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2015/02/23(月) 22:37:57.79 ID:eGWLfevro
トラック泊地、埠頭。ぷかぷか丸を見送るは那珂。明るい声で頑張ってと声援をひとしきり送った後。

「あ〜あ、今日はオフかなぁ……」

一抹の寂しさとともに待機所へ戻ろうとしたところに突如肩を掴まれる!

振り向くと歯をむき出しにし、口の端をつり上げた、長髪の少女の顔が!

「ひゃぁ、け、軽巡棲鬼!?」

身を翻し、距離をとり、戦闘態勢をとる。

「ちょ、ちょっと待ってよ阿賀野よ。あ・が・の」

腕をばたばた振って止める。その手には何か紙が一枚握られている。

「ふぅ〜、びっくりしたぁ。どうしたの、阿賀野ちゃん?」

「そうそう、せっかくのトラック泊地の防衛なのに、あたしたち活躍出来てないでしょ? ここは一つ私達が何とかしないと……!」

そう言って持っていた紙をバッと開く。トラック諸島東の海流図。

「南回り見てよ、ほらここ」

南を大回りして敵補給線を通過して敵主力に当たるルート。その分岐条件は……。

「トラック泊地に縁ある者……?」

その一文と一緒に走り書きで、阿賀野・那珂・野分&舞風、と記されていた。
903 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2015/02/23(月) 22:38:36.06 ID:eGWLfevro
「うーん、行きたいのは山々だけど、いいのかなぁ……」

腕を組み、悩む那珂。

「ふふーん。これでも最新鋭けーじゅんなのよ? 言質も抜かりないわ」

マイクレコーダーを取り出し、再生する。

『あぁ? ワ級潰し? イージーワークスだろ。そっちの判断に任せるぜ』

「うわぁ……確かに補給線にワ級はいるけど。あと旗艦バッジは?」

「そこも抜かりなし!」

胸元から取り出す第三艦隊の旗艦バッジ。

「遠征終わったところだしちょっと借りちゃった」

「あとはメンバーだけど……私たちじゃちょっと火力不足じゃない?」

那珂の疑問に応えるよう、物陰からひょいと顔を出す二人の航巡、利根と筑摩。

「そうでもないですよ?」

「我輩たちに任せるがよいぞ!」

ふふん、と腰に手を当てて胸をそらす阿賀野。

「ちゃーんと説得してきたんだから!」
904 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2015/02/23(月) 22:40:01.31 ID:eGWLfevro
一方その頃、トラック沖では……。

『火の塊となって……沈んでしまえ!!』

「着弾観測……いけるかしら」

「敵艦載機は私が抑えます。雪風、秋月。迎撃準備を」

「はい!」
「了解です!」

「んー、ヌ級落としたよ。でも前衛が厄介だねぇ……」

一進一退の攻防を繰り広げていた。

「姉様、さすがに硬すぎません?」

「実際対面するのはこれが初めてだけど……見た目半壊してるのにピンピンしてるわね」

「これは夜戦に持ち込むしかないかな……」

北上の呟きとともに、辺りが暗くなり始める。
905 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2015/02/23(月) 22:42:35.48 ID:eGWLfevro
「夜でも遠慮無く艦載機を飛ばしてくるなんて……!」

「こんなに暗くては対空砲火も難しいです!」

「あれ本当に艦載機何ですか姉様? 生き物だったりしません?」

艦載機を飛ばして牽制しながら徐々に離脱していく空母棲姫。

「うー、至近に飛び込もうにもあの丸いのが邪魔だよぅ」

「雪風の方も厳しいです……。なんとか足止めできればいいんですが……あれ、あの艦隊は……?」

空母棲姫の更に向こうから、艦隊が近づいてくる。識別灯から艦娘のものと分かる。

戸惑った空母棲姫に向かって砲火。水柱が夾叉する。

「此処から先は通行止めじゃ! 大人しく深海の底へ沈むが良い!」

「那珂ちゃんセンター! みんな、派手にいっくよー!!」

姫の進行方向に降り注ぐ弾の嵐、嵐、嵐。

その足止めがあれば十分だった。

「酸素魚雷、装填よし。全門ぶちかますよー!」

闇夜の海中を奔る酸素魚雷。もはや空母棲姫に逃げ場はない。

そして雪風もまた狙う。空母棲姫の心臓めがけて砲を撃つ!!


大爆発。


北上の魚雷の起爆と、雪風の砲弾が空母棲姫の胸を貫いたのはほぼ同時刻であった。
906 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2015/02/23(月) 22:48:12.80 ID:eGWLfevro
次回予告!!

「何でお前らここにいるんだよ」
「補給艦任務のもののついでですー」

苦しい言い訳!!

「なんだありゃぁ……」

さらなる強敵!!

「勲章などいらん。やれるならやってみろよ」
「そんなに私の力が見たいのですか」

非情なる決断!!


Avengers Of Truk Anchorage 〜Final Episode〜 この悪夢に決着を!!
907 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2015/02/23(月) 22:49:13.17 ID:eGWLfevro
イベントは終わってしまいましたが最後までちゃんとやります(3-3に艦隊送り込みながら)
908 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/02/23(月) 22:54:41.40 ID:4r8cHZCJ0
乙です
菱餅って存在するのかなあ
909 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/02/23(月) 23:38:31.13 ID:TU63zTOto
乙です
910 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/02/24(火) 12:46:27.82 ID:N00/3VdYO
おつです

確かに菱餅出ないなぁ…
911 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/02/24(火) 14:37:55.49 ID:vO6yO/Aco


菱餅? 知らない子ですね……
912 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/02/24(火) 18:41:04.37 ID:Xx06YdGzO
赤城さん、口の横に何か付いてますよ?
913 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2015/02/24(火) 22:45:03.96 ID:ENVUBoTbo
――― 隼鷹←わかる 武蔵←まぁわかる イク・加古・朝霜←ファッ!? ―――

鎮守府、執務室。この部屋からの眺めはとてもよいと評判である。

提督「どうせ家具コイン余ってるからと那智や千歳にせっつかれて勢いで設置してしまったがこれは……」

バーカウンターと、所狭しと並ぶ酒、酒、酒。

提督「俺、酒呑まねぇんだけどなぁ……」

そこに入ってくる加古。

加古「提督ー、新しい書類だよー、って……おぉぉ……どしたんだいこれ?」

提督「いやぁ、模様替えにちょっとな。……何人かちゃっかりボトルキープまでしてやがるぞ」

加古「いいねぇ、これ。ちょっと呑んでっていい?」

提督「別にいいけど他人のボトル呑んでいざこざ起こすなよ。名前書いてないのは自由に呑んでいいから」

加古「ふぁ〜い」


21時

加古「いやぁ、旨いねぇ」

提督「まだ呑んでるのか……」


23時

加古「んんっ、ぷはぁ〜」

提督「まだ呑んでる……」


1時

提督「いやもういい加減帰れよ」

加古「……Zzzz」

提督「ね……眠りながら酒注いで呑んでる!!」
914 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2015/02/24(火) 22:49:34.87 ID:ENVUBoTbo
――― 稀に美味しい菱餅 ―――

提督「いやぁ、大漁大漁。これが菱餅ってヤツだな」

赤城「提督が深海棲艦から菱餅を奪うサマ……もはや追い剥ぎなのでは?」

提督「そりゃ新装備貰えるとなったら多少必死になっても仕方ないだろう? お前らこそ何でここにいるんだよ」

赤城「菱餅が食べられると思って」

加賀「気分が高揚します」

提督「まぁいいや。とりあえず食うか。ほれ雪風も食おうぜ」

雪風「はい!」

提督「じゃ、いっただきまーす」

パクッ

雪風「美味しいですね、しれぇ。……しれぇ?」

提督「まずい」

加賀「まずいわ」

赤城「まずいです」

雪風「……?」

提督「ちょっと雪風の食わせてくれ」

雪風「あ、はい」

提督「……こっちは美味しい」


提督「……まさか」

運営電文:(中略)稀に美味しい【菱餅】を回収することが可能となります。(後略)

提督「稀に美味しい菱餅ってそういうことかよ!!」
915 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2015/02/24(火) 22:50:33.11 ID:ENVUBoTbo
アプデで思いついたので書かずにはいられなかった。菱餅は後5つ……

小ネタ艦娘とか安価下既出さらに下
916 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/02/24(火) 22:56:30.27 ID:/rTGDSQEO
加古は常に二日酔いだから寝続けている可能性が……?
安価とれてたら舞風
917 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/02/24(火) 23:02:37.88 ID:YUOJt1slo
乙です
918 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2015/02/25(水) 05:53:26.63 ID:g4uMtqoMo
舞風了解ー
919 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/02/25(水) 20:19:35.05 ID:JBmZcOMO0
全然菱餅でねーよコンチクショー
920 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2015/03/01(日) 22:35:33.96 ID:kvzryjO+o
トラック沖。ぷかぷか丸甲板。

「何でお前らここにいるんだよ」

「補給艦任務のもののついでですー」

詰問する提督にすっとぼけたように応える阿賀野。

「バシーに行ってるか潜水艦をオリョールに送ってるもんだと思ったが」

「トラック沖の南にもいたのよ。補給線断てば皆への援護になるし」

「で、もののついででこっちまで来たってことかよ。クッソ危険な敵領海の最前線に。えぇ?」

「それについてはその……ごめんなさい」

しゅんとうなだれる阿賀野。

「……まぁ、あのアシストもあって主標的たる空母棲姫は沈められたし、今回は不問にしよう」

「もし沈められてなかったらどうなったんだろう……」

「アイドルが続けられない身になるレベルの懲罰が待ってたろうな」

「ヒッ」

那珂の呟きを耳ざとく捉えて付け足す。
921 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2015/03/01(日) 22:36:55.65 ID:kvzryjO+o


Avengers Of Truk Anchorage 〜Final Episode〜 この悪夢に決着を!!


トラック泊地に戻ると龍驤と猫吊るしが待っていた。猫吊るしはいつもの通りだが、龍驤は眉間に皺を寄せていた。

「どうした、龍驤。空母棲姫なら黙らせてきたぞ。それとも昼に食ったたこ焼きの中身がイカだったか?」

「……冗談言う気分やない。そろそろ彩雲が帰ってくる頃やから、実際キミに見てもらわんとな」

龍驤の後ろで猫吊るしがモニタの準備を整えていた。

「敵の援軍か?」

「せや。十中八九間違いないで」

帰還した彩雲を巻物に着艦させ、モニタからケーブルを彩雲につなぐ。映し出される深海棲艦の艦隊。

多くの深海棲艦。その奥に映る戦艦棲姫。それも二体。だが、それだけではない。

「なんだありゃぁ……」

戦艦棲姫より更に一回り、いや二回りはある新型の深海棲艦。

「戦艦水鬼ですね」

提督の頭の上に乗ってこともなげに言い放つ猫吊るし。

「資料はあんのか?」

「えぇ、主砲が20インチ、戦艦棲姫と違い昼夜連撃仕様、火力も装甲も耐久も戦艦棲姫を凌駕するとんでもないヤツですよ」

「あんなんどうすりゃえぇねん……」

頭を抱えてうずくまる龍驤。

「俺も同じ気持ちだよ……どうすりゃいいんだよ……」
922 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2015/03/01(日) 22:38:23.29 ID:kvzryjO+o
「ひとつ、手がなくもないですが」

ぼそりと呟く猫吊るし。

「あるのか!?」

「実はここまで頑張ったあなたのために勲章を造ったんですけどね。非常時に資源と資材に変えられる凄いの」

「いやそれはどうでもいいよ!!」

「どうでもいいならなおさら話が早いです。私がこれのパワーを解放することでトラック沖海域全体に特殊な結界を張って敵の力を弱めることが出来るのです」

「何で今までやらなかったんだよ」

「そりゃパワー練りこむのに時間かかりますし、やれといわれてポンポン撃てるようなもんでもないですし。それに勲章ですよ? 欲しくないです? 一生モンの名誉ですよ?」

「勲章などいらん。やれるならやってみろよ」

「そんなに私の力が見たいのですか」

そう言い放つと猫吊るしは猫を提督のほうに放り投げる。

「うぉっと!?」

そのまま桟橋の先まで歩いていき、手にした勲章を掲げ、握り潰す。

みしり、メキ、という船底がへし折れるような音。先ほどまで晴れ渡っていた空が暗雲に包まれる。風もないのに逆巻く波。

「サーバーエラーガハッセイシマシタオテスウデスガ……」

猫吊るしの言葉を最後まで聞き取る前に、衝撃波によって意識ごと吹っ飛ばされた。
923 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2015/03/01(日) 22:41:23.45 ID:kvzryjO+o
「……しれぇ、大丈夫ですか、しれぇ!?」

目を開けるとそこには涙目の雪風。

「あ、あぁ」

半ば引き起こされるようにして立ち上がる。何か後頭部が痛い。

「えーと、何で倒れてたんだっけ」

「深海棲艦弱体化させたところですよ。ほらさっさと退治してきなさい」

いつの間にかいた猫吊るしにどやされる。

「本当に弱ったのか?」

「もちろんですとも。敵艦隊の大半が弱体化、総旗艦も2割ぐらいスペックダウンしてるはずです」

「はずってのが気にかかるが……まぁいい。艦隊の選定に取り掛かろう」


「第一艦隊は金剛に、大和、武蔵、霧島、利根、大鳳。金剛に司令部載せて大鳳は対空重視。他は効率よく火力を出せるように」

工廠から必要な装備を持ってきて最終チェックを行なう。

「第二艦隊は雪風に、吹雪、ビスマルク、大井、北上、大淀。夜戦に突入したら大淀が探照灯と夜偵で援護する。逃さず仕留めろ」

念には念を入れる。相手が弱くなったからとて手加減をする道理はない。
924 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2015/03/01(日) 22:41:58.41 ID:kvzryjO+o
「主砲、斉射、撃てーッ!!」

大和の砲撃が、復活した軽巡棲鬼の腹、いや胴体に大穴を開ける。残った部分も折れ曲がり、上半身が下半身と泣き分かれになる。

「全く歯応えがない」

武蔵の放った主砲が、ル級の掲げた砲塔ごと本体を打ち砕く。フラ戦の群れを相手取っても全く進軍速度は衰えない。

「油断は禁物ネー! DemonClassが近づいてるヨ!」

「霧島偵察機3番、空母棲鬼を確認!」

「制空権、取りきれません!!」

「なぁに、あの頃より我輩たちの練度も上がっておる。一気呵成に攻め立てようぞ!」

幾重にも渡る深海棲艦の輪を突破していく艦娘たち。

最終防衛ラインであろう空母棲鬼も難なくすり潰して抜ける。

「敵主力、発見しました! 報告のあった戦艦棲姫は……見当たりません!」

『どういう仕組みだよ……。あいつ何やったんだよ……』

「あれが……戦艦水鬼!」

大鳳の敵旗艦の確認と同時に、無線に割り込む声。

『忌々しい……ガラクタどもめ……!!』

「何か返答しますか?」

『そうだな』

顎に手を当てしばし思案する。

『誰が真のガラクタかわからせてやろう! その憎悪ごと水底に還してやれ! 全艦、突撃!!』
925 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2015/03/01(日) 22:43:54.58 ID:kvzryjO+o
戦艦水鬼の力を二割ほど弱めた、と猫吊るしはのたまった。だが、それの真偽が付かないレベルの強さを誇っていた。

「51cm砲を……防いだ!?」

大和の渾身の一撃すら背部艤装にある巨大な右腕で防御。本体へのダメージを最小限にとどめた。

「あの衝撃を喰らってなお、立っていられるとはの……」

「だが何度も浴びせれば貫けるはずだ。撃てーっ!」

次々と砲火を浴びせる。だが防御した姿勢のまま、20インチの砲を艦娘たちに向ける。


鈍い重低音。音が届いたときには既に大和が吹っ飛ばされていた。

艤装の重さなど知ったことかとばかりに体を海面に叩きつけられながらすっころがる。

「大和を一撃で……!?」

「うっへぇ、ほんとに弱体化してんの?」

驚愕するビスマルクに呆れる北上。

「今こそチャンスじゃ! 第一艦隊に照準を合わせているうちに懐に飛び込んで、ケリをつけるのじゃ!!」

「……はい! 第二艦隊、追撃します!!」

雪風を先頭に、第二艦隊の面々が戦艦水鬼へと突進する。

「Feuer!!」

「お願い、当たって!」

「海の藻屑となりなさいな!」

「40門の酸素魚雷、二回行きますよー」

「そう、これが本当の大淀型の力よ!」

ありったけの砲雷撃を叩きこむも、両腕を振り回して致命打を与えさせない。

そうこうするうちに戦艦水鬼が煙幕を出して逃走を始める。
926 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2015/03/01(日) 22:46:33.44 ID:kvzryjO+o
「でも、あれだけやればあたしと大井っちの夜戦距離での連携で沈められるはずだよ」

「その前に私が沈めちゃうかもね」

「そういうことは沈めてから言いなさいな」

軽口を叩き合うビスマルクとハイパーズ。


「大淀さん、探照灯の準備はいいですか?」

「えぇ。夜偵のデータリンクも準備完了です」

「さぁ吹雪ちゃん。行きましょう」

「……はい!」

「砲雷撃戦……続行します!」

雪風の号令とともに大淀の探照灯が闇を引き裂き、戦艦水鬼を照らしだす。

そのまま牽制の砲撃を放ちながら右へ左へと翻弄し、狙いを定めさせない。

「雪風たちで戦艦水鬼の防御をこじ開けましょう!」

その言葉に吹雪はコクリと頷く。

照らしだされる戦艦水鬼の姿。左腕で大淀の砲撃をいなしていく。二人の駆逐艦はその側面に回りこむ。

「……行きますよ」

そう言うと雪風は頭上から魚雷を呼び出す。

53cm艦首酸素魚雷。直径こそいつも使っている61cm酸素魚雷より小さいが、火薬の量では上回る最強の艦娘用汎用魚雷。

「沈むわけには、行きません!!」

戦艦水鬼に航跡もなく近づく魚雷。これで決まるかと思われた瞬間、艤装の右腕が僅かに振り上げられた。

「そんな、気づかれた!?」

海面に腕を思い切り叩きつけ、魚雷を防御! 上がる水柱。焦げる手の甲。殺意の籠もった眼差しで攻撃者の方を見る。

「本当に、忌々しい……!!」

20インチの砲塔を雪風の方に向け、照準を合わせる。

その一瞬の隙、振り下ろした艤装右腕の陰から何者かが飛び出す。

10cm連装高角砲を両手で握り、砲身の先を戦艦水鬼本体の胸に向ける。

「お願い! 当たってください!!」


上がる火柱。沈む巨影。

「……あら、沈んじゃってる?」

「ホントだ。全く駆逐艦ときたら……」

「他の子にトドメ持ってかれるの、コレで何度目かしら……」
927 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2015/03/01(日) 22:47:33.86 ID:kvzryjO+o
次回、Avengers Of Truk Anchorage 〜Epilogue〜 そして菱餅へ…… に続く。

だいぶ長引いてしまった……
928 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/03/01(日) 23:01:50.60 ID:ckX78CWeo
乙です
929 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/03/02(月) 00:20:09.57 ID:SDCCMshco
乙です
菱餅が全然出ないよ猫吊るし衛門
930 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/03/02(月) 12:44:34.83 ID:oipZboncO
おつです

これが切断凄鬼の力か…

月が変わったからほっぽちゃんのトコばっか遊びに行ってるよ(白目
931 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2015/03/03(火) 21:09:17.40 ID:uOlb5I9ao
――― 鶴翼の絆4巻では舞風が活躍していました ―――

鎮守府沖。見渡す限りの水平線。そこに金髪まばゆい一人の少女が立っていた。

舞風「提督ぅー、こんなところまで連れ出して何するんですか?」

提督「特別訓練、略して特訓だ!!」

舞風「特訓??」

提督「実は別世界線での艦娘の話の続きがあってな。そこでは舞風が艦戦を指揮して」

舞風「私が旗艦に?」

提督「あ、船のほうの艦船じゃないぞ。戦闘機のほうな。艦戦を指揮して舞い躍るように敵航空機を迎撃してたんだ」

舞風「素敵ですね」

提督「ということであっちから正規空母が一人平均50*9でざっと450機の烈風を飛ばしてくるから、向こうから飛んでくる軽空母隊の流星改や彗星や烈風をナントカ捌いてね」

舞風「えっ」

提督「んじゃ俺は戦闘区域から退避する。頑張れ!!」

舞風「えっ、ちょ、ちょっと待ってよ!?」

提督「もう双方発艦済みらしいから無理!!」



舞風「」プシュー(黒こげ)

提督「Oh...」


この後無茶苦茶ボーキ減った
932 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2015/03/03(火) 21:10:43.52 ID:uOlb5I9ao
冬イベント艦は朝霜含めて着任済みなのでごあんしんください。エピローグは多分次回やります

小ネタ艦娘とか安価下既出さらに下
933 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/03/03(火) 21:39:29.48 ID:iO5K0Ev8O
新規艦は一周目扱いになるのか二周目になるのかどっちなんだろうか
安価なら陽炎でお願いします
934 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/03/03(火) 21:40:27.43 ID:qq2dmKPCo
乙です
935 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2015/03/03(火) 21:44:47.09 ID:uOlb5I9ao
他の一周目やった艦と同じ感じです。陽炎了解ー
936 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/03/03(火) 23:34:50.39 ID:leO+u51y0
うごご…sage進行なのか
937 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2015/03/05(木) 22:40:44.73 ID:SyRkZX8go
鎮守府、執務室。

戦艦水鬼の撃沈後、深海棲艦は嘘のように大人しくなり、トラック泊地の危機は去った。

新たに着任した艦娘たちの練度を上げ、いつもの日常に戻る。……そう思っていた矢先。

「菱餅とは何ぞや……?」

提督が読んでいた資料にでかでかと描かれている菱餅。確かに桃の節句は近いし時節物だが。

要するに一部の深海棲艦から菱餅というものを得られるということであるらしい。

「ネジと交換できるといってもなぁ……」

だが、提督は見てしまった。

「3つ集めれば家具職人、10個で熟練見張員……!?」


Avengers Of Truk Anchorage 〜Epilogue〜 そして菱餅へ……
938 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2015/03/05(木) 22:42:53.31 ID:SyRkZX8go
鎮守府近海、南西諸島防衛線。

「月初めぐらいしかあいつ等来ないからヒマだわー」

ヌ級の頭上に座ってボヤくヲ級。そんな彼女の元に届く通信。

「あら、哨戒部隊から? はーい」

『ず、瑞雲が! 瑞雲の群れが!!』

「は? 航空巡洋艦でも出してきたの? 敵艦隊構成は?」

『いません! 瑞雲しか見えnうわぁぁぁ』

爆音とともに通信が途切れる。瑞雲。艦娘の使う水上爆撃機。基本的に航空巡洋艦や航空戦艦が用いる機体。

遠くから飛ばすにしろ、重巡クラス以上の相手の姿が見えないということは有り得ないはず。

間をおかず、再び通信が入る。護衛空母部隊からのものだ。

『こちら瑞雲部隊と交戦、敵艦の姿は見えず』

「そんな莫迦な。もっとよく探してみなさい」

返ってきたのはやはり爆音。

「……明らかに近づいてるわね。全艦戦闘準備」

ヌ級の頭から飛び降りて着水し、艦載機を飛ばしてあたりを探る。

「……おかしいわね。西から来てるならここらへんを通るはず」

艦載機の進路を南に向けたその刹那。突然十数機の瑞雲が水面から飛び出した!!

「なっ、海中から!?」

慌てて艦載機に戻るよう指示を出すが、遅い。駆逐艦は瑞雲の爆撃で沈められ、随伴艦のヌ・ヘ・リ級も爆沈。

無論、瑞雲にこれほどの威力の爆弾を積んでいるはずもなし。

「て、撤退しなきゃ……!!」

ほうほうのていで逃げ出すヲ級。だがそこは既に魚雷の射線上であった。
939 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2015/03/05(木) 22:45:56.47 ID:SyRkZX8go
「はっちゃん、やっちゃった?」

「ワァオ!! 大漁、大漁!」

「うーん、持ってないでち」

「残念ですね、でっち」

「でっちじゃないでち!」

「せーらんさん持っていきたかったなぁ」

「次、いくのー!」


沈み逝くヲ級はスク水姿の少女たちに散々体をまさぐられた挙句、深海へ投棄された。
940 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2015/03/05(木) 22:47:36.78 ID:SyRkZX8go
北方海域、アルフォンシーノ方面。四隻の正規空母が敵艦隊に雨霰と爆撃を行なう。

仕留め損ねは木曾の魚雷とビスマルクの徹甲弾が沈めていく。

「提督さーん、ヲ級鹵獲したわよ」

「よーし、よくやった瑞鶴」

鹵獲したヲ級をいつも通り吊るして、

「オラッ、菱餅出せ!!」

過激なことを言いながら頭部の艦載機格納部分を切り開く。艦載機に混じってちょこんと置かれている三段のひし形。

「あったあった」

菱餅を慎重に取り出し、ヲ級の拘束を解いて海に投げ捨てる。キャッチアンドリリースである。

「なんだか残酷なような気がします……」

「なぁに、別世界じゃ北方棲姫をボコボコにして奪うのがトレンドらしいしこれぐらいやさしいもんだ」

「正直あまり変わらないような……」

翔鶴の突っ込みを無視して羅針盤を回す。向きは北東。

「よし、次行くぞ!!」


こうして、二つの海域は特に理由もなく無慈悲な艦隊によって荒らされたのであった。とっぴんぱらりのぷう。
941 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2015/03/05(木) 22:50:36.66 ID:SyRkZX8go
この世界線ではほっぽちゃんは襲われないのでやさしい世界線です(ヲ級たちから目を逸らしながら)
942 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/03/05(木) 23:02:32.42 ID:64I/KV4ho
乙です
943 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2015/03/10(火) 22:21:43.54 ID:CiF/pi5uo
――― かげばつも早5巻か…… ―――

提督「『陽炎、抜錨します!』も早5巻か……」

陽炎「またどっかの海域行くの?」

提督「そうだな。5巻はキス島らしい。駆逐艦オンリー艦隊にはお誂え向きの場所だ」

陽炎「えー、エリ戦凌がなきゃならないんでしょ?」

提督「羅針盤もあるしな。まぁ潮改二になってるし、皐月も長月もいつの間にやらそこらの改二基準レベル以上になってるし大丈夫だろ」


〜〜〜艦娘招集中……〜〜〜


提督「……うん、四人しかいないな」

霰「うん……」

潮「あの……」

曙「皐月も長月も東京急行に行ってていないでしょ!! ちゃんと把握しときなさいよこのクソ提督!!」

提督「てへぺろ」

陽炎「じゃあキス島出撃は」

提督「無期限延期」
944 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2015/03/10(火) 22:22:55.78 ID:CiF/pi5uo
そもそも瑞の海、鳳の空のメンバーで2-4攻略もしてないのに気が早いよね(羅針盤から目を逸らしながら)

小ネタ艦娘とか安価下既出さらに下

なお既出表

DD
如月/響/五月雨/朝潮/陽炎・舞風/秋月

CL/CLT
由良

CA/CAV
加古

他の艦種
まだ
945 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/03/10(火) 22:35:02.44 ID:NbBoJh8do
飛鷹
946 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2015/03/10(火) 22:40:15.60 ID:CiF/pi5uo
飛鷹了解ー
947 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2015/03/12(木) 22:49:59.98 ID:si2lXzfGo
提督「んがぐぎぎぎ……たまには散歩して体ほぐすか」

鎮守府、艦娘空母寮。今日はなんか騒がしい。隼鷹が酒を飲んで暴れてるというわけでもなさそうである。

提督「何だ何だどうした」

飛鷹「あっ、提督。見てよこの子たち」

飛鷹の指差す方には大量の妖精たち。

提督「あれは紫電改二と彗星と流星の妖精だな。他のも混ざってるが」

飛鷹「出番がなくて暇だからってみんなして談話室の机やソファを占領しちゃって」

妖精たちは「出番よこせ」「役立ちたい」「アンタイセイ」などという札を持って何かを訴えている。
問題は各々言っていることに統一性がないので何を言ってるかよくわからないことだが。

提督「まぁよくもこんなに」

飛鷹「そもそも使ってないのに何でこんなに溜め込んでるのよ」

提督「ほら、艦載機の改修が来たら使うかもしれないし……」

しかしそれで妖精たちがへそを曲げてる現状、何とかしなければならない。

提督「……そうだ」


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


隼鷹「んん? 提督が談話室にいるなんて珍しいじゃん」

提督「まぁな」

飛鷹「ちょっと暇を持て余した妖精たちの有効活用をね」

隼鷹「ふーん?」

提督と飛鷹の間には盤があり、その上に多数の妖精が並べられている。ふむ、と呟いたあと、提督は二人の妖精の頭をつついた。
最初につつかれた妖精が二番目につつかれた妖精に近づく。ぽん、とハイタッチしたあと最初の妖精が盤から降りた。

提督「ぐぬぬ」

飛鷹「ふふーん、じゃあ私の番ね」

隼鷹「へぇ、軍人将棋?」

提督「まぁな。妖精も軍人みたいなもんだし」

隼鷹「軍人将棋って陸軍じゃなかったっけ? あたしたちがやっていいのかなぁ?」

提督「あきつ丸とかもいるし何を今更。細かいことは」

飛鷹「この子をこっちに、っと」

提督「あっそこはだめぇ!?」
948 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2015/03/12(木) 22:53:41.07 ID:si2lXzfGo
人類は衰退しました平常運転のある挿絵がとても可愛かったので

小ネタ艦娘とか安価下既出さらに下
949 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/03/12(木) 22:59:58.42 ID:IgUHNzsF0
熊野
950 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2015/03/12(木) 23:00:36.84 ID:si2lXzfGo
熊野了解ー
951 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/03/12(木) 23:08:50.35 ID:Ar8SzR0ao
乙です
952 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/03/13(金) 23:03:46.52 ID:vJLKKXUJ0
よっしゃ熊野だ
953 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/03/15(日) 12:28:35.56 ID:Kb5SzhVHo
乙です
954 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2015/03/15(日) 20:45:14.72 ID:Tw3SyunCo
――― 妖精たちのインフラストラクチャー ―――

熊野「17時。熊野はエステの予約がありますの。そろそろ失礼させてもらっていいかしら?」

提督「ん、あぁもうそんな時間か。もうあがりだな。いってらっしゃい」


提督「……待てよ、そもそもこのへんにエステサロンなんてあったか?」

非常口(窓)から外へ出て、気付かれないように熊野の後を追うことにする。


熊野「ふんふふ〜ん♪」


提督「……おかしい。そっちは倉庫以外なにもないぞ。街の方へ行くんじゃなかったのか……?」

今は使われていないはずの倉庫群のある方へと熊野は向かっていく。

提督「ヤクの密売とかしてんじゃないだろうな。刑事ドラマではよくある話だ」

冗談交じりに呟きながら後を追う。


結論から言うと、倉庫群ではなくなっていた。

提督「どうしてこうなった……」

駅前のアーケードの模倣みたいになっていた。倉庫の一つ一つが何らかの店になっている。

店は妖精たちがやっているようだ。倉庫と倉庫の間を多数の妖精たちがせわしなく駆けまわっている。

艦娘の姿も少ないながら見かける。そして熊野も倉庫……だったものの一つに入っていく。

提督「ここに入ったか……」

入り口の上の看板には「え す て さ ろ ん」と大書してある。

提督「つーか本当にエステサロンなのか……?」

建物の中にそっと体を滑り込ませる。

受付の妖精には「提督として視察しに来た」と言いくるめて熊野のいる部屋をそっと覗いてみた。


そこにはクラシックをBGMにマッサージ椅子に座ってゆったりくつろいでる熊野の姿が!!

熊野「ん゛あ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛〜」

提督「……めっちゃリラックスしてる」

よく見ると妖精がマッサージ椅子のリモコンを操作している。

提督は何も言わず扉をそっと閉じ、今回のことは自分だけの胸に秘めておくことにしたのであった。

だが彼は知らなかった。鎮守府にいる艦娘の大半がここのお世話になっていることを……!!
955 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2015/03/15(日) 20:46:30.76 ID:Tw3SyunCo
さすがに妖精たちが街に繰り出すわけには行かないので港内に街を作ってしまったのだ。ついでに鎮守府関係者への第三次産業も

小ネタ艦娘とか安価下既出さらに下
956 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/03/15(日) 21:00:58.15 ID:Imk2lXIuO
エステとは何だったのか
安価なら扶桑姉様
957 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2015/03/15(日) 21:31:22.25 ID:Tw3SyunCo
*もちろん実際のエステはこのようなものではありません

扶桑了解ー
958 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2015/03/16(月) 22:19:46.53 ID:GZJq4Gh4o
――― 後継が手強過ぎる ―――

提督「改二も来た。ケッコンカッコカリもした」

扶桑「そうですね……」

提督「火力も戦艦時代超えてるし艦載機配分も按配よくなった」

扶桑「はい、それでも……」

提督「それでも?」

扶桑「伊勢、日向には負けたくないの……!」

提督「運も大幅に上昇したじゃないか」

扶桑「伊勢たちはまだ改二じゃないのよ。追い越されるのも時間の問題です……!」

提督「いやしばらく来ないとは思うけど。来るなら夏かなぁ……」

扶桑「それに運も全然追いつけてないの……!」

提督「そこらへんはまぁ、うん」
959 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2015/03/16(月) 22:20:14.05 ID:GZJq4Gh4o
艦隊司令部施設与えたら喜びそうな艦娘第一位

小ネタ艦娘とか安価下既出さらに下
960 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/03/16(月) 22:54:47.03 ID:EeqmNP9g0
山雲
961 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2015/03/16(月) 22:56:06.19 ID:GZJq4Gh4o
山雲了解ー
962 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/03/16(月) 23:02:25.61 ID:SkeAAod3o
おつ
963 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/03/17(火) 10:12:30.00 ID:QJ8KD9lBo
乙です
964 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2015/03/17(火) 22:14:47.83 ID:I2ojxF1qo
――― 自分ちが勝手に改造されていく感覚 ―――

山雲「夕食は、山雲が作りますねー。家庭菜園で作った、自家製野菜のカレーよー。おいしーのー♪」

雪風「山雲ちゃんのカレー楽しみですね、しれぇ!」

提督「……一点気になることがあるんだが」

山雲「なんでしょー?」

提督「この辺に家庭菜園できるような土地があったか?」

山雲「ありますよー。お野菜取りに行くから司令さんも一緒にご覧になりますー?」

提督「そうだな」


〜〜〜艦娘移動中……〜〜〜


駆逐寮裏の広場。

山雲「ここでーす」

山雲が手を広げて指し示す先にはそこそこの面積の畑が出来ていた。

提督「……おかしい。渾作戦の頃にはこんなのはなかったはずだが」

山雲「収穫しましょー。雪風ちゃん、手伝ってくれるー?」

雪風「はい、頑張ります!」

提督「……というかここつい最近までコンクリだったはずだろ!? どうして畑になってんだよっつーかもう野菜生えてるとかどういうことだよ一体!?」


なおカレーはとても美味しかった。
965 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2015/03/17(火) 22:17:56.50 ID:I2ojxF1qo
大体猫吊るしと妖精さんのせい

小ネタ艦娘とか安価下既出さらに下
966 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/03/17(火) 22:33:08.89 ID:IOwWEVDDo
漁師→提督→農家
安価は比叡でお願いします
967 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2015/03/17(火) 22:45:45.89 ID:I2ojxF1qo
比叡了解ー
968 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2015/03/18(水) 22:56:03.39 ID:oPKezlq8o
――― ジュウコンも楽じゃない ―――

鎮守府、執務室

提督「艦娘の練度向上も順調。次は誰を育てるか……」

??「ひえぇぇぇぇぇぇぇぇ〜!!」

奇声とともに執務室に飛び込んできたのは金剛型の二番艦、比叡。

比叡「し、し、司令、金剛お姉様とケ、ケ、ケッコンするって本当ですか!?」

提督「ケッコンカッコカリだろ」

比叡「雪風ちゃんというものがありながらそんな!?」

提督「それはゴーヤと北上のケッコンカッコカリの時点で指摘しような?」

比叡「じゅ、ジュウコン!? そんな破廉恥な!?」

提督「何を勘違いしてるかは手に取るようにわかるがお前も指輪もらえる練度だからな? ほれ指輪だ」

比叡「で、でも……私の心は……お姉様にっ!」

提督「というかさっきの質問だが。『する』じゃなくて『した』だからな」

比叡「!?」

提督「入れ違いになってたのかね。さっきめっちゃテンションMAXで出て行ったんだが」

比叡「い、いつの間に!?」

提督「だからさっきだってば」

比叡「結婚式とか披露宴とかも!?」

提督「いや普通に指輪渡しただけだ。というかお前もつけろって」

比叡「薬指はお姉様のためにとって」

提督「はまればどこだっていいよ。明石によると左薬指のサイズに合わせてるそうだが」

比叡「おお……力がわいてきます!」

提督「よし、用事は以上だ。退室したまえ」

比叡「はいっ!」


比叡が退室して数秒後。再び駆け足で飛び込んできた。


提督「どうした忘れ物などないだろう」

比叡「ごまかされませんよ司令! 金剛お姉様の話はまだ済んでません!」


この後金剛が仲裁に入るまでまでめっちゃもめた。
969 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2015/03/18(水) 22:58:18.90 ID:oPKezlq8o
姉が結婚すると聞いて一番オーバーリアクションしそう

小ネタ艦娘とか安価下既出さらに下
970 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/03/18(水) 23:49:08.29 ID:3z/RMQiy0
吹雪
971 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/03/18(水) 23:55:45.18 ID:VPwozr40o
乙です
972 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/03/19(木) 00:06:32.89 ID:hXGomK8aO

この提督そのうち全員とケッコンしそうだな
973 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2015/03/19(木) 05:52:06.53 ID:M1leWhpNo
吹雪了解ー
974 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/03/19(木) 12:32:16.04 ID:tSFhzyZNO
おつ

ひえーポンコツかわいいなぁw
975 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2015/03/23(月) 22:30:20.55 ID:nW+cNm+Uo
――― 改二艦のゆううつ ―――

吹雪「ついに改二です! 深海棲艦なんて私がやっつけちゃうんだから!」

??「ちょっといいかい」

吹雪「!? あぁなんだВер…」

響「響でいいよ。今の名前だと声の妖精さんが過剰反応しそうだし」

吹雪「またメタな……それで、どうしたの?」

響「改二になった駆逐艦娘は必ず来なければならない場所があってね」

吹雪「?」

響「こっちだよ」

招かれるままついていくとそこは廊下の袋小路。物置ぐらいしかなく本来来る用事もない場所。

響「ここの壁を押すと」

くるりと壁が回転し、響が壁の向こうに吸い込まれていった。吹雪が目を丸くしていると壁が再び半回転し、響が手招きする。

響「ほら早く、見つからないうちに」

吹雪「何これ……」

中に入ると通廊になっており、しばらく進むと下り階段。降りた先にはドアが一つ。響がノックすると扉からの問いかけ。

??「暗証番号をどうぞ」

響「13Nov09」

??「認証確認ー」

ガチャリ、と錠前が外れ、ドアが内側に開く。

響「声紋と暗証番号を組み合わせた二重のセキュリティ。この隠し通路に気づいても選ばれた者以外は入れない。機械によるハッキングも不可能」

扉を閉めた吹雪がドアノブに目をやると、妖精さんがぶら下がっていた。

吹雪「原始的……」
976 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2015/03/23(月) 22:31:35.69 ID:nW+cNm+Uo
部屋の中には大きな机が一つ、十数脚の椅子。天井には裸電球。そして幾人かの艦娘。

綾波と潮はお茶を飲みながら雑談し、初春と初霜は花札に興じている。

夕立と時雨はレーベ、マックスと一緒にトランプをしている。

そして吹雪と彼女をここまで連れてきたヴェールヌイ。

皆、駆逐艦の中でも相当の熟練者だ。

吹雪「こ、ここは……?」

時雨「改二駆逐用の談話室さ」

吹雪の疑問に答えるは時雨。

吹雪「いつの間にこんな部屋が……」

時雨「遠征は練度向上を兼ねてるから、改二まで底上げされた僕たちにはお呼びがかからない」

響「そこで、姉妹艦が遠征でいないときに気兼ねなく話せる場所を作ろうってことで用意したのさ」

吹雪「司令官にも内緒で……?」

夕立「提督さんも多分気づいてないっぽい?」

時雨「明石さんの妖精買収して造ってもらったから知ってるのは彼女たちと僕たちだけさ」

吹雪「いいの、それ……?」

時雨「女の子にも秘密は必要なんだよ。それに改二になって変わった所とかの相談も乗ってるよ」

普通に談話室でやればいいと思う吹雪であったが口には出さなかった。
977 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2015/03/23(月) 22:37:35.12 ID:nW+cNm+Uo
次スレのタイトルどうしようかなぁ(釣り人分が激減しているので。いや元から殆どないが)

小ネタ艦娘とか安価下既出さらに下
978 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/03/23(月) 22:50:13.55 ID:05+qa2lK0
青葉
979 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2015/03/23(月) 22:51:01.77 ID:nW+cNm+Uo
青葉了解ー
980 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/03/23(月) 23:01:17.27 ID:+ijbMu37o
乙です
981 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/03/23(月) 23:02:05.14 ID:4yYXV2bqo
おつおつ
スレタイは分かりやすいしこのままでいいんじゃない?
なんならスレタイ成分を高めるために雪風と釣りをする小ネタでも書いてみるとかどうかな(露骨な催促)
982 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/03/23(月) 23:33:49.35 ID:XX9siMlbO
おつです

お、おう。釣り人だったよな、そうだな…
983 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/03/24(火) 01:18:51.59 ID:z9ETimTMo
乙です
もう深海棲艦の吊るし切りぐらいしか釣り人要素が……
984 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/03/24(火) 11:18:38.50 ID:4GwfIVdxO
響は13Sep11じゃないのか
985 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2015/03/24(火) 22:12:35.31 ID:8AEWnvxao
>>984
そうでした。英Wiki見てたときついでに思いついて実装日付拾ったんだけどあっちだと日/月/年表記だったの完全に忘れてた。
ちゃんと調べておくべきだったというか13年11月の時点でおかしいと思えよ俺あの時はアイアンボトムサウンド真っ最中じゃん

あと今思ったけど時系列的に秘密部屋に初霜いたらおかしいですね。まぁ既にあの時点でLv65とかそこらまで上げてたし(震え声)
986 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2015/03/24(火) 22:14:02.57 ID:8AEWnvxao
――― 今日は何の日? ―――

鎮守府、執務室。

提督「北方任務と東方任務面倒だなぁ……せめて羅針盤固定させてくれよブツブツ」

そこに入ってくるは提督の秘書艦、雪風。

雪風「しーれぇっ、えへへっ」

提督に近づいて胸に飛び込む。

雪風「しれぇ、今日は何の日かわかりますか?」

そのまま肩を抱き寄せ問いかける。

提督「子の日かな?」

雪風「しれぇ〜」

頬を膨らませて提督の顔を軽くはたく。

提督「冗談冗談。んじゃ今日は二人で出かけるとするか」

雪風「はい!」

提督「その前に準備が必要だな……」

〜〜〜〜〜〜

重巡寮、青葉型の部屋。

青葉「……今日は3月の24日……。青葉、いい事思いついちゃいました!」

衣笠(青葉がなんかフラグ立ててる……)

青葉「青葉取z…出gいややっぱ取材に行ってきます!」

衣笠「いってらっしゃーい。お土産よろしくねー」
987 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2015/03/24(火) 22:15:29.32 ID:8AEWnvxao
鎮守府近くの市街地。

青葉「ふふーん、駆逐艦の子たちから司令官と雪風が二人でデートに出かけるという情報の裏は取りました!」

艤装を解除しローファーに履き替えれば傍目普通の女子高生である。念のため髪の結び方も変えて、一目で青葉と気づかれないよう工夫を凝らしている。

青葉「デートスポットになりそうな場所もそう多くないですし、あの身長差カップルなら見逃すこともないでしょう」

あくまで自然に振る舞い、ばれないようにを心がける。

青葉「あの司令官のプライベートを記録するまたとないチャンス! いい記事になりそう!」

思わず顔がにやける。

青葉「おっと、いけないいけい平常心平常心。さーって司令官はどっこかなぁ〜」

〜〜〜〜〜〜〜

所変わって鎮守府海域、ぷかぷか丸。

提督「さーて、釣るぞー」

雪風「しれぇ、さっき駆逐寮に寄ったのは何故ですか?」

提督「ミスディレクション。青葉辺り嗅ぎ付けてくるかもしれないから念のため」

雪風「ふむぅ」

提督「雪風も釣ってみるか? ほれ、釣竿」

雪風「これ、しれぇの、使っていいんですか?」

提督「あぁ。昔使ってた竿がもういっちょあったはずだ。俺はそれ使うよ」

取り出したるは原始的な、竿に針のついた糸をつけたもの。

提督「……まぁ大丈夫だろ」

〜〜〜〜〜〜〜

青葉「あれぇ……? 司令官も雪風ちゃんも見当たりません……行き違えたかなぁ?」
988 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2015/03/24(火) 22:16:17.77 ID:8AEWnvxao
提督「ぬぅ。全く魚がかからぬ……」

唸る提督と比べて雪風は、

雪風「わわわっ、また来ました!」

提督「よし、慎重に引いてけ」

がっぽがっぽ釣れている。

提督「全く、この調子だとクーラーボックスが先に埋まってしまうかもしれんな。5個ぐらいあったと思うが」

雪風「雪風、お腹空いちゃいました」

提督「んじゃおにぎり食うか」

〜〜〜〜〜〜〜〜

青葉「うーん、こっちの店にもいない……。お昼時なのに……間宮さんのところに戻ったのかなぁ……?」
989 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2015/03/24(火) 22:17:30.59 ID:8AEWnvxao
青葉「くっ騙されました! まさか海の方に出ているだなんて!」

昼食がてら鎮守府の食堂に戻り、ついでに聞き込みをした結果、『出撃予定ないのにぷかぷか丸が港にない』という情報を得た青葉。

港を見ればわかるのだが、『デートしに行った(市街地に行くとはいってない)』という情報に騙されたのだ。先見性がなく不憫である。

青葉「そうと決まれば取zいや出撃です!」

艤装を身に纏い、埠頭から着水、そのまま水平線に向けて加速する。まさに執念。

〜〜〜〜〜〜〜〜

提督「坊主過ぎる」

昼下がりになっても状況は変わらず。

雪風「また当たりました!」

提督「俺の立場ないなぁ……」

---

青葉(そーっと、そーっと)

ぷかぷか丸から降ろされた錨の鎖を慎重に登る青葉。立てる音を最小限に。まるでスパイ映画のエージェントの如く。

二人の後ろ、死角になる場所からそっと顔をのぞかせる。

青葉(ちょっと出遅れましたがばっちり記事にしちゃいますよ!)

---

提督「んじゃ、気を取り直してっと」

雪風の釣った魚をクーラーボックスにいれ、自分の竿を握り締め、勢いよく振り降ろす。

ビン、と糸が張り詰める。だが着水していない。

提督「……?」

そもそも糸が海の方へ向かっていない。ぐい、と竿を引っ張る。


青葉「痛っ!?」

後ろから聞こえる声。糸を辿ると針が引っかかって転んでいる青葉の姿。

雪風「あれ、青葉さん?」

提督「……青葉がこんなところで何をしているのかなぁ?」

青葉「……青葉、見られちゃいました」(テヘペロ

提督「……」

指を鳴らしながらゆっくり近寄る提督。

尻餅をつきながら後ずさる青葉。


<アオバワレェ!!

<ワレアオバァ!!


雪風「青葉さんも取材するならするといえばいいのに……」
990 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2015/03/24(火) 22:18:35.25 ID:8AEWnvxao
青葉「きゅぅ……」

提督「さて、そろそろ帰るか。これだけ獲れば間宮さんたちも喜ぶだろう」

雪風「今日はしれぇと一緒にいられて楽しかったです!」

提督「ま、雪風の進水日だしな」

雪風「ところで」

提督「ん? なんだ?」

雪風「那珂ちゃんと羽黒さんも同じ進水日なこと、ご存知でしたか?」

提督「……あっ」


この後帰ってめちゃくちゃ祝った
991 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2015/03/24(火) 22:25:06.60 ID:8AEWnvxao
というわけで今日は雪風・那珂・羽黒の進水日です。あと次スレ。

【艦これ】泣き虫雪風と釣り人提督 Part3
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1427203255/

小ネタ艦娘とか安価下と>>1000既出さらに下
>>1000が既出だった場合はお流れということで。まだ二周目始まったばっかだしね
992 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/03/24(火) 22:29:35.55 ID:q3hU61Rm0
三隈
993 : ◆jf7rnHhSH2 [sage saga]:2015/03/24(火) 22:31:24.36 ID:8AEWnvxao
三隈了解ー
ここまで気に入った話はありまs これ一周年の時もやったな
994 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/03/24(火) 23:03:00.98 ID:v+iH3vJ/O
おつでした

>>1000はちっと遠いから諦めるかな
995 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/03/24(火) 23:57:39.02 ID:q3hU61Rm0
うめ
996 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/03/24(火) 23:58:43.14 ID:ioGOMyK40
グッド
997 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/03/25(水) 00:00:06.08 ID:FL7YrRFEO
こっちは埋めちゃっていいのかな?
998 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/03/25(水) 00:00:28.32 ID:Ck1EDcHP0
うめ
999 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/03/25(水) 00:02:33.07 ID:CTN2dGvW0
くるか?
1000 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/03/25(水) 00:02:36.83 ID:hCLx9GKl0
瑞鶴
1001 :1001 :Over 1000 Thread
   /.   ノ、i.|i     、、         ヽ
  i    | ミ.\ヾヽ、___ヾヽヾ        |
  |   i 、ヽ_ヽ、_i  , / `__,;―'彡-i     |
  i  ,'i/ `,ニ=ミ`-、ヾ三''―-―' /    .|
   iイ | |' ;'((   ,;/ '~ ゛   ̄`;)" c ミ     i.
   .i i.| ' ,||  i| ._ _-i    ||:i   | r-、  ヽ、   /    /   /  | _|_ ― // ̄7l l _|_
   丿 `| ((  _゛_i__`'    (( ;   ノ// i |ヽi. _/|  _/|    /   |  |  ― / \/    |  ―――
  /    i ||  i` - -、` i    ノノ  'i /ヽ | ヽ     |    |  /    |   丿 _/  /     丿
  'ノ  .. i ))  '--、_`7   ((   , 'i ノノ  ヽ
 ノ     Y  `--  "    ))  ノ ""i    ヽ                             
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零児「DDS……ディファレント・ディメンション・サーモン」 @ 2015/03/24(火) 23:59:22.78 ID:nel5IICtO
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勇気という名の白いボールを胸に @ 2015/03/24(火) 23:51:57.62 ID:8CpbtHhRo
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aaorz/1427208717/

ここだけ全員焼肉店(カ、カ!カメラの728) 728店舗目 @ 2015/03/24(火) 23:51:32.67 ID:m97tkqXlP
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1427208692/

春香「千早ちゃんは狼だよね」 @ 2015/03/24(火) 23:45:35.08 ID:ubEAJf/1O
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1427208335/

【ミリマスSS】歩「chocolate-brownie」 @ 2015/03/24(火) 23:34:08.21 ID:itanPHif0
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提督「そろそろ寝るか」 @ 2015/03/24(火) 23:11:30.63 ID:RfZ4RxrK0
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【艦これ】酒が入った艦娘とgdgdする @ 2015/03/24(火) 23:00:20.66 ID:AFKIlNO0o
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