【FGO】マシュ「1泊2日のたのしいバカンス」

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59 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/08/01(火) 23:47:51.76 ID:W679m9ZE0
ナイチンゲール「...ええ、大変お恥ずかしいのですが。私、幽霊が苦手なのです」

カルデアスタッフA「....それは、どうしてですか?」

ナイチンゲール「治療ができないからです」

カルデアスタッフA「えー」

レオニダス「成程。治療ができないとあれば怖れるのも仕方ありませんなぁ」

カルデアスタッフB「えー」
60 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/08/01(火) 23:55:51.29 ID:W679m9ZE0
カルデアスタッフB「あー、足が痛くなってきた。休憩でもしない?」

ダレイオス三世「」

カルデアスタッフA「ヘタレてんじゃないわよ」

ダレイオス三世「」

レオニダス「ははは、どうやらまだまだスパルタが足りないようですなぁ」

ダレイオス三世「」

カルデアスタッフA「.....あの、今何かいませんでした?」

カルデアスタッフB「は?いや別に.....」チラッ

ダレイオス三世「」

カルデアスタッフA「」

カルデアスタッフB「」

レオニダス「」

ナイチンゲール「おや、貴方はダレイオs」


「「「いやぁぁぁぁぁぁぁーーーーーーーっ!!!!!」」」
61 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/08/01(火) 23:59:15.54 ID:W679m9ZE0
金時「騎士の嬢チャン、へたってねぇか?」

セイバーリリィ「へっちゃらです!」

金時(いっくらもしもの話とはいえ、これがあのお堅い騎士王サマと同一人物とはな.....)

???『そこのお二方』

金時「あん?」
62 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/08/02(水) 00:01:46.16 ID:uA3udt3c0
セイバーリリィ「声.....。どこから?」

???『ここです、ここ』

金時「.....この地蔵から声がしてきやがるな。魔術か何かか?」

地蔵『どうかお二方、私の語りを聞いて頂けませんでしょうか』

金時「....明らかに胡散臭ェ。行くぞ、嬢ちゃん」ザッ

地蔵『お、お願いします....!語りを聞いて頂けないと私....』

地蔵『.....死んでしまいます』

金時「............おい、アンタひょっとして」

セイバーリリィ「金時さん、お話だけでも聞いていきませんか?」

金時「....わーったよ。で、一体何を語ろうってんだ」

地蔵『....怪談です』

金時「」
63 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/08/02(水) 00:03:10.87 ID:uA3udt3c0
セイバーリリィ「怪談....?」

金時「幽霊とか妖怪、怪奇幻想についての話のことだな」

セイバーリリィ「妖怪.....」

地蔵『今回のお話は.....』


地蔵『妖怪・"たくあんかじり"です』

セイバーリリィ「?」

金時「」
64 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/02(水) 00:11:42.88 ID:tS2ILHawo
たくあんかじり…
いったい誰方さんなんだ…
65 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/08/02(水) 00:17:24.94 ID:uA3udt3c0
これは日本の江戸時代末期、俗に言う『幕末』と呼ばれる時代の話-----。

当時の日本の首都であった『京都』と呼ばれる街には、
国に仇なす勢力を撃ち滅ぼさんとする武装組織が存在していました。

組織の一員である青年・『おき太』は、その中でも群を抜いて腕の立つ勇士でした。

戦いにおいては無類の強さを誇るおき太ですが彼は肺を患っており、
病のために夜眠ることすらままならないこともある程だったのです。

そんな時は、縁側に出て月を眺めることで気を紛らわせるのが彼の習慣でした。
しかしある日-----。
66 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/08/02(水) 00:18:31.85 ID:uA3udt3c0
バリッ。ボリッ。

食糧庫の中から聞こえてくる不気味な音を、おき太は聞いたのです。

『人がセンチな気持ちになっている時に空気の読めない奴』と大層機嫌を損ねたおき太は、
その音の原因を断とうと食糧庫へ向かいました。

夜中に食料を盗み食いする食いしん坊を懲らしめてやろう、と、意気込むおき太は食糧庫の扉を勢いよく開けました。

バァン!!

扉を開けると同時に、先ほどの音がより鮮明になって聞こえてきます。
67 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/08/02(水) 00:19:38.17 ID:uA3udt3c0
バリッ!!ボリッ!! バリッ!!ボリッ!!

おき太が目にしたもの、それは-------。

一心不乱にたくあんを貪る、大柄の男でした。

その形相はまさに、鬼そのもの。

あまりにも不気味な光景に、おき太はその場を離れようとします。


-----けれど、もう手遅れでした。
68 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/08/02(水) 00:23:33.26 ID:uA3udt3c0
セイバーリリィ「」ハラハラ

金時「........」

地蔵『振り返り、ぎらん!!と光る眼をした男は、おき太にこう言ったのです.....』

ザッ

金時「.....?誰か居んのか」クルッ


土方「た く あ ん が 足 り ね ェェェェェェェェェェ!!!!」

金時「」

セイバーリリィ「」

「「うぎゃああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ」」
69 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/08/02(水) 00:24:40.44 ID:uA3udt3c0
ニトクリス「さぁ、急ぎますよマスター。あのカエサルの提案である以上、長引かせても碌なことが無いでしょう」

ぐだ男「うーん、まぁ.......。ところでニトクリス」

ニトクリス「何です?」

ぐだ男「そのTシャツ似合ってるね」

ニトクリス「ふふ、流石は我が同盟者。このメジェド様をあしらった服の素晴らしさに気付いたようですね」

ぐだ男(褒めたのはTシャツの柄じゃなくニトクリスなんだけど....。何か現代服着てると普通のお姉さんにしか見えないなぁ)

ビチャア

ぐだ男「ひゃあぁあん!?」ドサッ

ニトクリス「!?どうしたのですマスター!?そのような間抜けな声を上げて.....」
70 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/08/02(水) 00:27:57.61 ID:uA3udt3c0
ぐだ男「い、今、ひやっとした何かがほっぺたに.....」

ニトクリス「?一体何を.....」

ビチャア

ニトクリス「きゃふん!?」ドサァ

ぐだ男「ニトクリス!!.....ん?何かぶら下がって....」

ぐだ男「.......こんにゃくだ」
71 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/08/02(水) 00:30:34.04 ID:uA3udt3c0
ロビンフッド「仕込みは上々、ってね」コソコソ

アタランテ「やれやれ、よもやこのような役を押し付けられる羽目になろうとはな」

ロビンフッド「まぁまぁ、折角だから楽しみましょーや。姐さん」

アタランテ(....この男も姐さんと呼ぶ)

ロビンフッド「正直、オレもこーいう楽しみ方は気が乗らねぇんだけどさぁ」

ロビンフッド「いっつも貧乏くじ引かされる身としちゃあ、たまにはこういうのも悪くねぇかなってさ」

アタランテ「.....まぁ、少々からかう程度であれば許されよう」


ニトクリス「姿を現しなさい、不敬者!!このニトクリスが冥界へと誘ってあげましょう!!」ブンブン

ぐだ男「落ち着けニトクリス!!キャスターが闇雲に杖を振り回すものじゃあありません!!」

ロビンフッド「......」

アタランテ「......相手は選ぼう、くれぐれも」
72 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/08/02(水) 00:33:06.75 ID:uA3udt3c0
ニトクリス「出てきなさい!!出ませい!!!」ゲシゲシ

ぐだ男「落ち着けニトクリス!!キャスターが樹にケリなんて入れるものじゃあありません!!」

ビタッ

ぐだ男「.....ニトクリス?肩に、何か落ちて.....」

ヘビ「」シャー

ニトクリス「」ドサッ

ぐだ男「ニトクリスーーーー!?」

アタランテ「......」

ロビンフッド「......いや、これはオレたち悪くねぇよな」
73 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/08/02(水) 00:39:01.42 ID:uA3udt3c0
ニトクリス「....ふ、ふふふ」

ぐだ男「ニトクリス、平気?」

ニトクリス「......し」

ぐだ男「し?」

ニトクリス「屍の鏡、暗黒の鏡......」

ぐだ男「」

ニトクリス「扉となりて、恐怖を此処へ.....」

ぐだ男「ちょっ、待っ」

ニトクリス「『冥鏡宝典(アンプゥ・ネブ・タ・ジェセル)』!!!!」グォォォォォォォ

ぐだ男「ひぇぇぇぇぇ!?」

ニトクリス「ファラオを虚仮にした罪、その命で贖いなさい!!この不敬者ぉぉぉぉっ!!!」
74 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/08/02(水) 00:48:09.41 ID:uA3udt3c0
ぐだ男「完全にテンパっておられる!!仕方ない」

ぐだ男「令呪を以て命じる!!キャスター、『落ち着け』!!!」カッ

ニトクリス「っ!?あ、私.....?」

ドサッ ドサッ

ぐだ男「ロビン、アタランテも!?」

ロビンフッド「ははは、参ったねこりゃあ」

アタランテ「....因果応報というやつか」

ぐだ男「二人とも何で.....。イヤ、それよりも!」ダッ

ニトクリス「マスター!?」

ぐだ男「ニトクリスは二人のこと見てて!」

ぐだ男(『冥鏡宝典(アンプゥ・ネブ・タ・ジェセル)』が放たれた先...!この先にはマシュ達が....!)
75 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/08/02(水) 00:50:31.79 ID:uA3udt3c0
ドレイク「ったく、ザワザワするねぇ。お宝奪ったらとっととトンズラだよ」

黒髭「ん〜?BBAってばひょっとしてビビってるんでござるか〜?(笑)」

ドレイク「活きがいいじゃないかティーチ。いざってときは盾になって貰うよ」

黒髭「えぇ〜、ほんとにござるかぁ?まぁ拙者的にはやぶさかではないんですがなwwwデュフフwww」

ドレイク「まーた訳の分からないことを....お願いだからアタシのも分かるように.....ん?」

黒髭「どうしたでござるBB.....」

死霊「」グォォォォォォォ

ドレイク「」

黒髭「」


「「あぎゃあああああああああああああああああああああああああああああ!!!」」
76 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/08/02(水) 00:52:17.82 ID:uA3udt3c0
トリスタン「あぁ、私は楽しい....。ランスが羨望の眼差しを向けてくる様を想い浮かべるだけで....」ポロロン

マシュ「....トリスタン卿、ウクレレ姿がすっかり板についてしまいましたね」

トリスタン「時にレディ。マスターとは最近どうです?」

マシュ「どう、とは」

トリスタン「それは勿論。お二人の歯が浮くような色恋沙汰についてです」ポロロン

マシュ「なっ、何を仰っているのですか!?/////」ボフン

トリスタン「フフフ、その反応だけでこのトリスタン満腹です」
77 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/08/02(水) 00:56:23.25 ID:uA3udt3c0
トリスタン「....冗談はさておき。どうか、マスターへのその想いは大切になさってください」

トリスタン「貴女の献身は、間違いなくマスターにとっての心の支えです」

トリスタン「例えサーヴァントとして戦う力を失ったとしても。戦場に立つ彼とどれだけ離れていたとしても」

トリスタン「貴女の心こそが、きっとマスターにとっての最硬の盾となるのですから」

マシュ「......トリスタン卿」
78 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/08/02(水) 01:01:18.58 ID:uA3udt3c0
トリスタン「とはいえ、私が口を挟まずとも問題は無いでしょう。昼間もお二人きりで特訓に明け暮れていた程ですし」ポロロン

マシュ「なっ、違っ、違います!!あれは、その...../////」

トリスタン「おや、私は特訓と言ったのですが....違うのですか?」

マシュ「あっ....!//// と、とにかく」コホン

マシュ「ありがとうございます、トリスタン卿。貴方の言葉に応えらえるよう、これからも全力を尽くします!!」

トリスタン「その意気です。やはりマスターと貴女には笑顔がよく似合う」

トリスタン「マスター......。フフっ、悪い虫.....。フフフフッ」プルプル

マシュ「...まだツボに嵌っておられるのですか」
79 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/08/02(水) 01:07:10.77 ID:uA3udt3c0
トリスタン「む、この気配.....」

黒髭&ドレイク「「あああああああああああああああああああああああああああああ」」

マシュ「ど、ドレイクさんに黒髭氏!?」

バビュン

マシュ「....凄い勢いで走り抜けていってしまいました」

トリスタン「.....レディ・マシュ。伏せてください、お早く!」

マシュ「は、はい!」

死霊「」グォォォォォォォ

マシュ「あ、あれは死霊!?」
80 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/08/02(水) 01:11:17.37 ID:uA3udt3c0
トリスタン「ご安心を。このトリスタンが露払いを致しましょう」

トリスタン「....痛みを歌い、嘆きを奏でる。『痛哭の幻奏(フェイルノー.......」

トリスタン「あっ、しまった。これはウクレr」ゴォォォォォォォ

マシュ「トリスタン卿!?」

トリスタン「.....ご心配なく。致命傷です」ドサッ

マシュ「トリスタン卿ーーーーーーーっ!!!!」
81 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/08/02(水) 01:12:59.37 ID:uA3udt3c0
トリスタン「フ、フフ.....。土産話がまた一つ増えてしまった...ようですね」

マシュ「それで良いのですか」

ぐだ男「マシューーーーーーっ!!」

マシュ「先輩!!」

ぐだ男「良かった、無事....トリスタン!?」

マシュ「先ほど、死霊の攻撃をモロに受けてしまって.....。致命傷です」

ぐだ男「トリスタン、しっかり!!」

トリスタン「.....あぁ、悪い虫.......。いえ、マスター」

ぐだ男「ホントいい加減にしろよお前」
82 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/08/02(水) 01:13:51.07 ID:uA3udt3c0
続きは水曜の夜以降になります

福袋ガチャはエルキドゥでした
83 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/02(水) 08:00:25.03 ID:vQcHSdhZO
福袋は悪い文明、アルテラ来たから間違いない
ついでに舞教も悪い文明、エドモン来なかったから間違いない
84 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/08/02(水) 22:06:24.81 ID:uA3udt3c0
マシュ「....そうですか。先ほどの死霊はニトクリスさんの....」

ぐだ男「仕掛けてあったあの罠....。カエサルの陰謀としか思えない」

トリスタン「兎に角、お二人は先へ。私は霊体化して体力回復に専念します」シュン

マシュ「......」

ぐだ男「......なしくずし的にペアになっちゃったね」

マシュ「はい....。トリスタン卿が気を遣ってくださったのかもしれません」

ぐだ男「ひとまず先へ進もうか」

マシュ「了解です、マスター」
85 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/08/02(水) 22:09:50.43 ID:uA3udt3c0
ドレイク「ちょっとアンタ!!盾になるのもやぶさかじゃないとか言ってたのは何だったんだい!?」

黒髭「勘弁してほしいでござる!!いくらガッツ持ちでも拙者だって痛いのは御免でござる!!」

ドレイク「.....あっ!?ひょっとしていま通り過ぎたのがお宝のある場所じゃ!?」

黒髭「しまったァ!!!」

ドレイク「ったく冗談じゃないさね!!ていうかいつまで追ってくんのあいつら!!」

黒髭「無駄口叩いてる暇があったら足を動かすんでござるよBBA!!」

ドレイク「!!アンタがまともなことを....」

黒髭「足動かせっつってるだろォ!!!」
86 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/08/02(水) 22:16:42.56 ID:uA3udt3c0
ぐだ男「マシュ、トリスタンとのコンビはどうだった?」

マシュ「はい、彼が素晴らしい騎士であると改めて思い知らされました。二人で話す機会があまり無かったもので少し緊張しましたが.....」

ぐだ男「....なになに、どんな話したの?」

マシュ「.....知りたいですか?」

ぐだ男「うん」

マシュ「....では、ヒミツです」

ぐだ男「えー、何それずるい!!」プンスコ

マシュ「ふふ...♪」

ぐだ男「.....」
87 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/08/02(水) 22:22:59.88 ID:uA3udt3c0
カルデアスタッフA『ぐだ男くん、昼間はマシュと二人きりでお楽しみだったみたいね』

ぐだ男『えっ!!イヤ、なんて言うかその.....』

カルデアスタッフA『マシュのこと、ちゃんと見ててあげてね』

ぐだ男『!』

カルデアスタッフA『レムナント・オーダーが始まってから、あの子凄く辛そうにしてる時があるから...』

カルデアスタッフB『今までみたく一緒に戦えないのを相当気にしてるみたいだからな』

カルデアスタッフB『...そもそも、君やマシュみてーな子供だけを前線に出さなきゃいけない状況自体がおかしいんだけどよ』

カルデアスタッフA『けれどきっと、そのおかしな状況がマシュにとっての当たり前になってしまってるのよね。...それしか、彼女は知らないから』

カルデアスタッフA『だから、ぐだ男くんにはマシュの知らないことをたくさん教えてあげてほしい』

カルデアスタッフA『あの子に生き方を、選択肢を与えてあげてほしいの』

ぐだ男『....勿論です。二人で幸せになる、ってマシュと約束しましたから』
88 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/08/02(水) 22:25:48.51 ID:uA3udt3c0
マシュ「先輩?どうかなさいましたか?」

ぐだ男「ん?いや、何でもないよ」

マシュ「付きましたよ、目的地です」

ぐだ男「...ここが」

マシュ「ここに来るまでドレイクさん達と鉢合わなかったという事は、わたし達が一番乗りでしょうか」

ぐだ男「とにかく、先へ進m.....」

マシュ「...先輩?」
89 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/08/02(水) 22:27:30.84 ID:uA3udt3c0
ぐだ男「................井戸だ」

マシュ「?はい、目の前に井戸がありますが、それが何か....」

ヌッ

ぐだ男「」

マシュ「せ、先輩!?井戸から人の手が.....!!」

???『......』

ぐだ男「」

マシュ「せ、先輩!!井戸から長い黒髪の人が......」

ぐだ男「さ、SADAKOだーーーーーーーっ!!!」ドサッ
90 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/08/02(水) 22:32:00.91 ID:uA3udt3c0
SADAKO『.....』ピト ピト

マシュ「ゆ、ゆっくりこちらに歩いてきます....!」

ぐだ男「マシュ、逃げろ!!あいつには勝てない!!」

マシュ「先輩!?何を.....」

ぐだ男「いいから早く逃げるんだ!!」

マシュ「.....お断りします」

ぐだ男「なっ」
91 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/08/02(水) 22:34:49.49 ID:uA3udt3c0
マシュ「先ほど先輩は『逃げろ』と仰いましたね。『逃げよう』ではなく『逃げろ』と」

マシュ「先輩を置きざりにして敵前逃亡など、マシュ・キリエライトの選択肢には存在しません!」

ぐだ男「っ.....!」

SADAKO『.....』

マシュ「SADAKO....さん?貴女にどのような事情があるかは分かりません。ですが.....」

マシュ「先輩の身の安全を脅かすというのであれば、わたしがお相手します!!」

マシュ「この身を滅ぼさない限り、先輩には傷一つ付けられないと思ってください!!」

ぐだ男「......」スッ

マシュ「先輩?」
92 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/08/02(水) 22:36:39.96 ID:uA3udt3c0
ぐだ男「マシュ、そんな風に自分を盾にする必要はないよ」

マシュ「えっ....?」

ぐだ男「だって、マシュはもうオレの事を守ってくれてる。オレの心は、マシュに守られてるんだ」

マシュ「わたしが、先輩の心を?」

ぐだ男「うん。今だって本当は怖いけどさ。マシュが隣に居てくれるからオレはこうして立ち上がれるんだ」

マシュ「.....!なら、わたしも同じです」

マシュ「今までも、これからも。先輩が居てくださるから、わたしは前を向けるのです」

ぐだ男「...うん、分かった」
93 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/08/02(水) 22:39:17.57 ID:uA3udt3c0
SADAKO『.....』ガバッ

マシュ「!!マスター、敵性生物が四つん這いへと移行しました!!」

ぐだ男「来るぞ、マシュ!!二人で迎え撃とう」

マシュ「了解、押し切ります!!」

SADAKO『〜〜〜〜〜〜!!!』ザザザザザ

マシュ「来ます!」

ぐだ男「ーーーーーっ!!」


信長「SADAKOかと思ったか?わ し じ ゃ !!!」

ぐだ男「」

マシュ「」
94 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/08/02(水) 22:41:57.61 ID:uA3udt3c0
信長「ぶははははは!!滑稽じゃのうマスターのアホ面は!!」ゲラゲラ

信長「茶々ァ!!写真はどうじゃ!!」

茶々「ばっちり!!」

ぐだ男「.......」

マシュ「.......」
95 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/08/02(水) 22:46:49.25 ID:uA3udt3c0
ぐだ男「....つまり、肝試し実行部隊として後からレイシフトしてきたと」

信長「いかにも」

不夜城のキャスター「本当はレイシフトなどしたくなかったのですが....。死ぬのは嫌ですので」プルプル

土方「何が『妖怪・たくあんかじり』だアホくせぇ。次はもっと良い話をこさえるんだな別嬪さんよ」バリボリ

ダレイオス三世「」バリボリ

レオニダス「ダレイオス殿、私としたことがとんだご無礼を....」

カルデアスタッフB「....たくあんをかじるバーサーカー」ヒソヒソ

カルデアスタッフA「狂戦士に恥じない振るまいね」ヒソヒソ

ケツァル・コアトル「ンー、誰かをビックリさせるのも中々楽しいデスネー!!」

ガウェイン「.......」

セイバーリリィ(....曖昧な表情で沈黙している...)
96 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/08/02(水) 22:48:38.69 ID:uA3udt3c0
ニトクリス「.....あなた方には何とお詫びして良いやら.....。本当に申し訳ありません、私が未熟であるばかりに」シュン

トリスタン「貴女が謝ることはありません。お互い、気が抜け過ぎていたということで」

ロビンフッド「ま、あんま気にしなさんな。オレたちも良い経験になったぜ」

アタランテ「ああ。他人をおちょくって遊ぶ者には相応の罰が与えられる、とな」

カエサル「ははは、どうだ?此度の催しは愉快であっただろう?」

ぐだ男「.......」
97 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/08/02(水) 22:53:05.42 ID:uA3udt3c0
カエサル「そなたらはひと夏のたのしい思い出を刻み、私はその間にクレオパトラとの蜜月を謳歌する。実に理想的だ」

クレオパトラ「ひれ伏しなさい、あなた方?そう、カエサル様のお心遣いに!」

ブーディカ「.....」

ブーディカ「女神アンドラスタ、あたしに力を」

『女神への誓い B』 威力アップ・対ローマ

カエサル「」

ブーディカ「いっぺん、反省しなさい!!!」ゴスン

カエサル「ごふん!?」

クレオパトラ「カエサル様ーーーーーーーっ!?」

ぐだ男「かつて無い程の有効な対ローマの使い方だ」
98 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/08/02(水) 22:57:07.31 ID:uA3udt3c0
ドレイク「さ、黒幕にもお仕置きしたことだし。お宝を拝もうじゃないかい」

ぐだ男「そうだね」

金時「ちゃちゃっとしようぜ。もうゴールデンヘトヘトだぜ」

黒髭「宝箱、あったでござる!!」

ぐだ男「よし、では早速ご開帳.....」パカッ

マシュ「.....これは」


『モナ・リザ写真集』

一同「」

ナイチンゲール「.....マスター。カルデアに帰還次第、ミス・ダ・ヴィンチの身柄を拘束することを進言します」

ぐだ男「異議なし」


---どうやら、真の黒幕はカエサルさんでは無かったようです。

こうして、たのしいバカンスの1日目を終えたのでした。

しかし、この肝試しで皆さん大そうお疲れに(主に精神的に)なったようで、

2日目はレオニダスブートキャンプの参加者や後からきた信長さん達以外は、怠惰に過ごしていたようです。
99 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/08/02(水) 23:38:41.56 ID:uA3udt3c0
マシュ「..........」

ぐだ男「マシュ、ここに居たんだ」

マシュ「先輩」

ぐだ男「そろそろ帰還の時間だよ」

マシュ「分かりました」

ぐだ男「何だかんだで楽しかったね、この二日間」

ぐだ男「まぁ、昨日の肝試しは手放しに楽しかったとは言えないけどさ」

マシュ「そうですね」クスッ

ぐだ男「レオニダスブートキャンプも完走できたし、『いまは遥か理想の城(ロード・キャメロット)』の砂像も作れたし。やりたいことは全部できたかな」

マシュ「....はい」

ぐだ男「マシュ?」
100 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/08/02(水) 23:40:03.86 ID:uA3udt3c0
マシュ「....すみません。言ってもどうしようもない事だと分かっているのですが.....」

マシュ「ドクターや所長とも、こんな風に思い出を作ってみたかったです」

ぐだ男「....うん、そうだね」

マシュ「すみません、これから帰るという時にしんみりさせてしまいましたね」

ぐだ男「ううん。そういう風に思うことって、きっと大切なことだとオレは思うよ」

マシュ「先輩......」

ぐだ男「ほら、戻ろう?遅れたらニトクリスに怒られそうだし」スッ

マシュ「はい!」ギュッ
101 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/08/02(水) 23:42:04.75 ID:uA3udt3c0
ぐだ男「これからもいっぱい、こういう思い出を作っていこうね」

マシュ「はいっ」

ぐだ男「マシュの見たいもの、マシュのしたいこと、一つでも多く叶えられるように頑張るから」

マシュ「っ.../////」ドクン
102 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/08/02(水) 23:45:49.08 ID:uA3udt3c0
ぐだ男「マシュ、言い足りないから何度でも言うよ」

ぐだ男「オレにとってのパートナーはマシュなんだ。これから先、何があってもそれは絶対変わらない」

マシュ「.....先輩」

ぐだ男「オレはマシュじゃないから、マシュの悩みや苦しみを本当に分かってあげられることはできないと思う。だけど....」

ぐだ男「分かち合うことは出来ると思うんだ」

マシュ「.....!!」

ぐだ男「辛いことや嫌なことがあったら、爆発する前にオレにぶつけて欲しい。オレもそうするようにするからさ」

マシュ「.....分かりました。慣れていないのですぐには難しいかもしれませんが、そう出来るよう心がけますね」

ぐだ男「うん、分かった」
103 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/08/02(水) 23:49:21.00 ID:uA3udt3c0
マシュ「先輩」

ぐだ男「なに?」

マシュ「.....大好きです」

ぐだ男「うん。オレも大好きだよ」

マシュ「例え肩を並べて戦えなくても、わたしの心は常に先輩と共にあるとお約束します」

マシュ「わたしの想いが、先輩の心をお守りします」

ぐだ男「.....マシュっ」ギュッ

マシュ「あっ....////」
104 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/08/02(水) 23:53:28.82 ID:uA3udt3c0
---結局、わたしと先輩は集合時間に遅れてしまいニトクリスさんに大目玉、
いえ大メジェド様を喰らったのは言うまでもありません。

こうして、先輩とわたしと皆さんの1泊2日のたのしいバカンスは幕を閉じたのでした。


けれど、カルデアに帰還してからようやく気付いたのです。

今回のバカンスへはレイシフトで来ていたということ。

....即ち、先輩とわたしが二人きりで何をしていたかも余すことなく観測されていたということに。


顔を真っ赤にした先輩とわたしが、
雲隠れしたダ・ヴィンチちゃんへの制裁に向かったナイチンゲールさん達に加勢したのは想像に難くないでしょう。

105 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/08/02(水) 23:58:47.46 ID:uA3udt3c0
おまけの物語

マシュ「リリィさん、右です!もっと右!!」

セイバーリリィ「はいっ!!」

黒髭「んん〜、やはり海と言えばスイカ割りが鉄板ですなwww」

ぐだ男「黒髭、そんなに前のめりだと危ないよ」

セイバーリリィ「よぉぉし.....」

ニトクリス「良いですね、そのまままっすぐ!」

レオニダス「視界を塞がれ不安定な足場でもあの乱れの無い動き!!ブートキャンプの成果が出ていますよリリィ殿ぉ!!」
106 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/08/03(木) 00:06:57.33 ID:KvHDkJrF0
トリスタン「あぁ、私は嬉しい....。我が王の成長をこの目で見届けられるのが」

ガウェイン「同感です、サー・トリスタン」

ブーディカ「もうちょっとだよ、がんばれ!!」

マシュ「リリィさん、射程圏内入りました!!」

セイバーリリィ「わかりました!!」

セイバーリリィ「スイカを割れ.....!!『『勝利すべき黄金の剣(カリバーン)』』!!!」

ズルッ

セイバーリリィ「あっ!?しまっ.....!!」

黒髭「知ってた」



.   _.. -''″     .__..__,、           -=ニ゙゙ニ--- -......,,,,,_、     .'`-┷lli..,, ,_
. ‐'″  _,,.. -ー''''^゙゙二ri'ニ.... ....、............. ...._,,,_            ゙゙゙゙̄''''lllll,,,,_
..,.. -''"゛          _,,,.. --ー''''."゙.´                       ̄''''―
    _,,,,,       ` ̄ ̄ ゙゙゙̄! ,,__      .,,,,..uuii、;;;;;;y ......,,,,_,i-............ ......,,,,
-''''゙彡'"゛    ._,,..yr‐ ._,,.. -ー''''''゙  ̄ |!        i| :     ´`゙'''― ,,,_
...ノ'"  .,.. -''',゙..r''“゙゙“´         |!       i| i             `'''ー、、
  _..-'"゛ _..-                   |!         ∨|                  `'ゝ
'"  .,..ッr'"                  |!            i!                  ヽ
.., ''ソ゛                     i  |!           i|
゛ l゙                  i! |!         i|
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  ヽ                  i|!            i|
.   `'-、、,.               |!              i|                _..-'´
      `''ー  ,,_          |!              i|.         _,,,.. -‐''"
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.,,_. : =i i ,,、              |!                i|.          '''''''''''''''''''''''''''
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              \ _ノ,'      _  |!         l|     /
....   く>         ヾ<       /Υ 〉 !|   _  |]    ー '´/
                    }l       〈_::」/  :!:i:  〈/    __   l {      /
        \、    /,    __     .:|.:|: .     _ノ::::\\  、ヽ. __/
.            \ー '    「::::://    . :.:|:.:.v!: .    \::::://    ー   (       /
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   \ 、    // l7    ̄  . : :|: :: :!: :. :|: : : . . .      l>   il     フ∠/
..    \ー '    i!       . . .: : :|!: : |..: . :l : く]: . i. .        !:l      //
.        \\   il 、〈〉  i . . : <>!|: :,' .:: .: | : : !: : !:. . .    ノ::l    // l7
.          ):.:\ 八:.\_ 人 )、 : : ノ.:V.: : .::.: :!: :人 八,、 ノl / : ノ,、 /: (


ぐだ男「黒髭ぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!!」

マシュ「」

107 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/08/03(木) 00:10:33.90 ID:KvHDkJrF0
「1泊2日」とタイトルに入れておきながらほぼ1日分しか内容が無かった
ぐだ男とマシュが2人きりでナニをしていたのかは、SS速報Rで書こうかなぁと思います

特異点ピックアップはトリスタン、
水着は信長とニトクリスを引くまで回すつもりです
課金は家賃まで これ大事

読んでくれた人サンクス
108 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/03(木) 00:16:13.15 ID:+9CI9qYro

面白かったで
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