王馬「東条ちゃんって性欲あるのかなー?」

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1 : ◆nd9x4dt9shCh [saga]:2017/10/15(日) 01:00:23.56 ID:6KmXami80
(エロい展開は)ないです。
基本的に男子のトークが中心です。

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1507996819
2 : ◆nd9x4dt9shCh [saga]:2017/10/15(日) 01:02:53.09 ID:6KmXami80
天海「やぁ、真宮寺君。ちょっと待たせちゃったすかね?」

真宮寺「いいや、僕も今来たところだヨ」

星「……今日は俺も邪魔させて貰ってるぜ」

天海「あ、星君。珍しいっすね。何かいいことでもあったんすか?」

星「何、今朝の料理が気に入っただけさ」

真宮寺「ククク……なら、キミの今日の話題は決まったようなものだネ……」

百田「よう!お、今日は珍しく全員揃ってるみたいだな!」

天海「やあ、おはようっす百田くん」

真宮寺「じゃあ、早速活動開始だネ……皆がどんな話題を持ち寄り、発展させていくのか……今から興味が尽きないヨ」

星「フン。そんな大げさなことじゃねーさ」

百田「その前に、ちょっといいか?今日はお前たちに……新メンバーを紹介するぜ!」

天海「新メンバー?それって誰っすかね?」

真宮寺「まァ、何となく予想はつくヨ……」
3 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/10/15(日) 01:04:37.15 ID:6KmXami80
百田「よし、入ってこい、終一!」

最原「……はは。やぁ、みんな」

真宮寺「ククク……やっぱりネ」

天海「最原君っすか。成る程、って感じっすね」

星「へぇ……最原か。最近は女子とばっかりつるんでたみたいだが、どういう心境の変化だ?」

最原「うぐぅ!?」

百田「まぁまぁ、そう言うなって!ま、確かに俺も最近は終一とあんまりコミュニケーション取れてなかった気がしたからな」

最原「百田くん達がたまに図書館で集まってるって話を聞いて、僕も混ぜて貰えないかお願いしたんだ」

百田「おう!そういうわけで二つ返事でOKを出したわけだが、問題ないよな?」

天海「いいんじゃないっすかね?最原君なら大歓迎っすよ」

真宮寺「僕も問題ないヨ。超高校級の探偵である最原君なら、僕達とはまた違った視点で『彼女』を観察してくれるかもしれないからネ」

星「最原なら口も固そうだし、余計なことを言いふらしたりもしないだろうし……ま、いいんじゃないか?」

最原「あ、ありがとう……みんな」

最原(うぅ……これは結構、罪悪感が大きいな……)
4 : ◆nd9x4dt9shCh [saga]:2017/10/15(日) 01:06:07.44 ID:6KmXami80

〜〜〜〜

最原『え?調査の依頼……?』

赤松『う、うん……正直、私は気が進まないんだけどね……』

茶柱『何を仰っているんですか!女子のピンチなんですよ!?』

最原『えっと……話が見えないんだけど……』

東条『私も乗り気ではないのだけれど……一応、当事者でもあるみたいだから私から説明させてもらうわね』

最原(当事者?東条さんが?)

東条『最近、一部の男子が……図書室に集まって何かしているらしいのよ』

最原『図書室に……?』

東条『最原君には、彼らが一体何をやっているのか……それを調べて貰いたい、ということらしいわ』

最原『……その説明だけだとまだイマイチピンと来ないんだけど……その人達に直接聞いちゃ駄目なの?』

茶柱『何を言ってるんですか!そんなことをしたら、証拠を隠滅されてしまうじゃないですか!』

最原『そ、そんな大げさな……そもそも、誰が集まってるのかな?東条さんが当事者、っていうのも気になるところだけど』

春川『……それは私から説明するよ』スッ

最原『え……!?春川さん……!?』
5 : ◆nd9x4dt9shCh [saga]:2017/10/15(日) 01:11:11.25 ID:6KmXami80
春川『……何?私がいるのがそんなに意外?』

最原『い、いや……そういうわけじゃ』

春川『話戻すよ。まず、東条が当事者、ってところだけど……』

春川『ここ最近、何人かの男子が時々東条のことチラチラ見てるんだよ。たまたまとかそういうのじゃなく、明らかに意図的にね』

最原『……それって、つまり』

春川『そう、最初に気付いたのは私ってこと。それで、そいつら全員がその後図書室に集まってる……偶然だとは思えないでしょ?』

最原『……それだけじゃ、なんとも言えないかな。確かに気になることかもしれないけど…』

最原『当事者である東条さんが気にしてないのなら、第三者である僕達が口出しするほどのことじゃないと思う』

茶柱『キエエエエエエエエエエエエエ!やっぱり最原さんも男死の味方をするんですね!許せません!今すぐネオ合気道の餌食に――』

春川『黙ってて。殺されたいの?』ギロッ

茶柱『は、はい!スイマセンでした……』

春川『……まぁ、最原ならそう言うだろうとは何となく思ってたよ。でも……』

春川『これから話す情報を聞いたら……最原だって依頼を受けざるを得なくなるはずだよ』

最原『……え?』

春川『ある意味、最原にも関わってくる事だしね』

最原『それって、一体……?』

春川『――その変な集会のメンバーの1人は……百田なんだよ』
6 : ◆nd9x4dt9shCh [saga]:2017/10/15(日) 01:11:40.93 ID:6KmXami80
今日は以上です
7 : ◆nd9x4dt9shCh [saga]:2017/10/16(月) 23:51:44.22 ID:S6DUg57n0
〜〜〜〜

最原「……」

百田「どうした?終一。急に黙ってよ」

最原「あ、いや……他の男子はメンバーじゃないんだね」

星「ああ。俺がいるのにキーボやゴン太がいないってのは、確かに妙に思うかもしれねぇがな」

最原「いや、そういうわけじゃ……って、王馬君もだよね?」

百田「ああ、王馬な……他のやつも含めて、別にハブってるわけじゃないんだが……ちょいとばかし事情があってな」

最原「事情?」

百田「ま、それも含めて追い追い説明してやるから。まずは歓迎会だ!」

真宮寺「まァ、既に見知った間柄だけどネ」

天海「最原君はコーラでいいっすか?」

最原「あ、うん。ありがとう」


最原(……メンバーは、真宮寺君、天海君、星君、そして百田君……確かに春川さんの報告通りみたいだ)
8 : ◆nd9x4dt9shCh [saga]:2017/10/16(月) 23:55:13.78 ID:S6DUg57n0
〜〜〜〜

最原『百田君が……!?でも、それが僕にも関わることって、どういう意味?』

春川『……アンタさ、ここ最近、百田と一緒に行動した覚えある?』

最原『え?』

最原(ここ最近一週間は……確か……)

最原(夢野さんのマジックの練習に付き合ったり、入間さんの発明の実験体にされたり……)

最原(東条さんに料理を教えて貰ったり、春川さんと一緒に茶柱さんのネオ合気道の特訓に参加したり……)

最原(あとは、赤松さんと一緒にピアノの練習を……?)

最原『……全然百田君と絡んだ覚えがない!?』

最原『いや、それどころか……男子と一緒に過ごす機会すら全くなかった!?』

最原『も、もしかして僕……ハブられてるんじゃ……!?』ガーン

赤松『そ、それは違うよ!きっと皆、最原君に気を使って誘いにくかったんだと思うよ……多分』

入間『いっつも女の尻ばっか追っかけてる、軽薄で必死な童貞野郎だと思われてるかもな!ヒャーッヒャッヒャ!』

最原『うわあああ!』

赤松『も、もう!入間さん少し黙ってて!』

入間『は、はひいいい!』
9 : ◆nd9x4dt9shCh [saga]:2017/10/16(月) 23:59:49.70 ID:S6DUg57n0
春川『まぁ、最原の自業自得な面もあるからそれは置いておいて』

白銀『あ、置いておいちゃうんだ……』

春川『……おかしいと思わない?いくら最原の予定が埋まってたからって……』

春川『百田が何かそういう集まりに参加するなら……真っ先にあんたを誘うはずだよ』

最原『……!』

春川『一応聞いておくけど、百田と喧嘩とかしてないよね?』

最原『……いや。確かに、ここ最近は百田君とじっくり話す機会は無かったけど……』

最原『それでも、喧嘩をしたり気まずくなったりとか……そんな覚えはないな』

春川『なら、決まりだね。百田はあんたにも言えないようなこと良からぬことをしようとしてるか』

最原(良からぬって……大げさな……)

春川『――それか、『女子といつも一緒にいる』最原だから……言いにくいことだったのか、ってところだね』

最原『……!成程、春川さんが言いたいことがわかったよ』

最原『僕経由で女子に秘密が漏れてしまうかもしれない……それを恐れて百田君は僕を誘えなかった。春川さんはこう考えているんだね?』

春川『そういうこと。だから私から……じゃなくて『女子全員』からあんたに依頼したいのは――』

春川『これから数日間男子と一緒に行動して、信用を得てから……』


春川『その怪しげな集会に参加して――目的を探ること、だよ』

10 : ◆nd9x4dt9shCh [saga]:2017/10/17(火) 00:00:44.08 ID:CykoLTWv0
以上です
11 : ◆nd9x4dt9shCh [saga]:2017/10/17(火) 23:35:17.44 ID:CykoLTWv0
最原『……正直、百田君が何か悪いことを企むとは思えない』

春川『……』

最原『――だけど、僕も個人的に気になってきたし……その依頼、引き受けるよ』

春川『……ありがと。じゃ、早速今日からお願いね』

白銀『ええ!ちょ、ちょっと、それは地味に困るよ!最原君には、今日これから私の作った衣装を試着してもらうことになってたんだよ!?』

アンジー『そうだよー!終一、明日はアンジーの絵のモデルになってくれるって約束してたよね?』

東条『私が言うのも何だけど……最原君はもっと自分のために時間を使ったほうが良いのではないかしら』

最原『ははは……否定出来ないね……』

春川『もう決まったことだから。皆も、いいね?』

茶柱『は、はい!』

白銀『うう……せっかく最原君に似合いそうなキャラの衣装を仕立てて来たのになぁ……』

赤松(しばらく最原君はお預けかぁ……)

東条『私は本当に気にしてないのだけど……』

春川『決まりだね。じゃあ、最原後はよろしく。私も何か分かったら情報は伝えるから』

最原『う、うん』
12 : ◆nd9x4dt9shCh [saga]:2017/10/17(火) 23:37:08.72 ID:CykoLTWv0
最原(女子全員からの依頼、って話だけど……)

最原(どう考えても、春川さんが一番入れ込んでるよね)

最原(……まず間違いなく、百田君が絡んでるせいだろうなぁ)

アンジー『終一、終一。ちょっといいー?』ヒソヒソ

最原『ん?どうかしたの、アンジーさん』

アンジー『斬美のためだから仕方なく終一との約束を譲ってあげたけど……その埋め合わせはしてほしいなー』

最原『あ、そうだったね。ゴメン、アンジーさん。この依頼を完遂したら、今度こそモデルに……』

アンジー『ううん。モデルはもう大丈夫』

最原『え?』

アンジー『そのかわり……今度一緒になった時には、終一と『柔軟体操』したいんだー』

最原『……『柔軟体操』?』

アンジー『そう、柔軟体操。アンジーがいた島ではねー、仲良くなったら一緒に柔軟体操するのが普通だったんだよ』

最原(友好の証、ってことかな?なんで柔軟体操なのかはわからないけど……)

最原『そんなことで良かったら、付き合うよ』

アンジー『にゃははー!神ってるね〜!じゃあ、約束だよ?もし約束を破ったら……』

アンジー『――バチが当たるよ?』

最原『う、うん……』
13 : ◆nd9x4dt9shCh [saga]:2017/10/17(火) 23:40:20.57 ID:CykoLTWv0
以上です
14 : ◆nd9x4dt9shCh [saga]:2017/10/18(水) 20:53:04.82 ID:hgIb/82D0
〜〜〜〜

百田「まぁ、飲め飲め!俺のおごりだ!」

最原「あ、ありがとう……」

真宮寺「食堂から勝手に持ってきただけだよネ?」

星「うちの学園はそこんところ緩いから、まぁ問題ねーだろ」

天海「あ、ポテチもあるっすよ?」

最原「図書室でポテチっていいのかな……?」

〜〜〜〜

百田『一時期お前が女子のところばっかり行ってたからよ、俺との友情を忘れちまったのかと思って寂しかったぜ』

最原『ははは、ごめんね。何か気付いたら頼まれごとが溜まっててさ』

真宮寺『超高校級の探偵としての仕事だけじゃ無さそうだったよネ。まァ、男子の中では一番、君が頼みを聞いてくれそうってのはわかる気がするヨ』

天海『同感っすね。なんというか最原君は、お人好しのオーラが出てるっすよ』

星『都合のいい男、と思われるかもしれねぇぞ。程々にしておいた方がいいんじゃねぇか?』

最原『……そうだね。気をつけておくよ』



夢野「……実際、今もこんなことを引き受けておるしのう」

赤松「や、やっぱりこんなのやめたほうがいいって……。バレたら最原君だってどう思われるか……」

春川「最原だって了承してることだよ。アイツを疑うわけじゃないけど……男子を庇って嘘の証言をする可能性だってあるわけだし」
15 : ◆nd9x4dt9shCh [saga]:2017/10/18(水) 20:54:23.43 ID:hgIb/82D0
白銀「で、でも……流石に隠し撮りみたいなことは止めたほうがいいんじゃないかなぁ……?」

入間「今更何言ってやがる!俺様に色々作らせたくせによ!」

茶柱「あの……何故転子の研究室に集まったのでしょうか……?」

春川「他の男子が間違っても入ってこないような場所が良かったからね。入間、もうちょっと大きなモニター用意できなかったの?」

入間「無茶言うなよ!昨日の今日でここまで用意してやったんだから、もっと俺様に感謝しろよな!」

アンジー「んー。なんだかアンジーもコーラ飲みたくなってきちゃったよ」

東条「私が用意するわ」

赤松「あ、いいよ私がやるから。東条さんは座ってて」

茶柱「転子もお手伝いします!」

東条「でも……」

茶柱「東条さんは気にせず、モニターに集中して男死の悪行を目に焼き付けて下さい!」

東条「……困ったわね」
16 : ◆nd9x4dt9shCh [saga]:2017/10/18(水) 20:55:46.96 ID:hgIb/82D0
〜〜〜〜

最原(上手く写ってるかな?しかし、流石は入間さんだな……これだけ至近距離で見てもただのボタンにしか見えないよ)

最原(春川さんが考案し、入間さんが制作したこの『ボタン型小型カメラ』は……マイク内蔵で音声も拾える優れものだ)

最原(僕の学生服のボタンの一つをこれに変えている……おそらく皆も気づかないだろう)

最原(音声だけでなく、映像も送ってしまうから……筆談で皆に注意を促すことも出来ない)

最原(僕としては、皆が変なことを言わないことを祈るしか無い……!)


最原「早速だけど、この集まりは何を目的とした、どういう集まりなのか……教えてもらってもいいかな?」

真宮寺「そうだネ。言葉にするのはちょっと難しいけど……」

百田「そんな難しいもんでもねーだろ。この百田解斗が命名した素晴らしい名前があるじゃねーか!」

天海「……あれ、本気で言ってたんすか?だとしたら最原君に言うにはちょっと恥ずかしいんすけど」

星「俺は名前なんて気にしねぇ。好きなように呼びな」

百田「よし!過半数の承認を得たから正式決定だな!」

真宮寺「……ぼくはまだ何も言ってないヨ?」


百田「俺達は――『キルミーファンクラブ』だ!」

最原「……へ?」
17 : ◆nd9x4dt9shCh [saga]:2017/10/18(水) 20:57:18.01 ID:hgIb/82D0
以上です
18 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/10/18(水) 21:53:42.13 ID:WzN+vbRW0
19 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/10/19(木) 01:12:58.75 ID:nmo4lQXu0
つまりKFCか
20 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/10/19(木) 09:40:06.77 ID:pKbFIT2vO
どしたのわさわさ
21 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/10/19(木) 13:50:27.83 ID:xVNXKnCC0
これは怪しまれないためにもキルミーをベタホメしないといけないねぇ
赤松やアンジーに監視されている中で
22 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/10/20(金) 21:01:46.78 ID:XxneTkp50
支援
23 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/10/20(金) 22:14:42.52 ID:3MJtRfiio
やはりキルミーは神アニメだった
24 : ◆nd9x4dt9shCh [saga]:2017/10/20(金) 22:25:39.95 ID:tPRhPCvx0
〜〜〜〜

「「……」」シーン


春川「……何それ」

赤松(キルミーって……)チラッ

茶柱(東条さんのこと……ですよね?)チラッ

アンジー(モテモテだね斬美ー)ジーッ

東条「……無言で私を見るのはやめてくれないかしら」

白銀「うわぁ……リアルでファンクラブとか作っちゃう人、地味に初めて見たかも」

夢野「待てい。リアルでもアイドルのファンクラブとかはあるじゃろうが」

入間「メイドババアはいつアイドルになったんだよ!歳考えろ!」

東条「……」ピクッ

王馬「そういう入間ちゃんはTPOをわきまえたほうがいいと思うけどねー。主に自分自身の存在について」

入間「ええ!?俺様の存在自体が不適切!?」ガーン

赤松「ちょ、ちょっと!流石に言い過ぎだよ王馬くん!」

王馬「いやー、しかしなかなか……つまらなくない展開になってるみたいだね。にしし!」

茶柱「何言ってるんですか!女子の名誉が傷つけられてるかもしれないというのに!これだから男死……は……?」
25 : ◆nd9x4dt9shCh [saga]:2017/10/20(金) 22:26:36.75 ID:tPRhPCvx0
茶柱「ひえええええええええ!?な、なんで王馬さんがここにいるんですか!?」

赤松「え……ええええ!?い、いつの間に……!?自然に会話に入ってくるから、気づかなかったよ……」

白銀「じ、地味にびっくりだよ……」

夢野「相変わらず読めん奴じゃのう……」

アンジー「王馬もコーラ飲むー?」

王馬「あ、俺はドクペがいいなー」

東条「私が用意するわ」

春川「目をそらしちゃ駄目だよ、東条。ちゃんと見届けないと」

東条「……私にどうしろと言うの」
26 : ◆nd9x4dt9shCh [saga]:2017/10/20(金) 22:27:24.19 ID:tPRhPCvx0
王馬「入間ちゃん、キー坊が探してたよ?なんか約束してたんじゃないの?」

入間「ゲッ!忘れてた!今日はアイツの体をメンテしてやる予定だったのに!」

王馬「全く……約束も守れないのかなこの脳内ピンクは」

入間「だ、だってぇ……春川に頼まれた発明品を徹夜で作ってたから、それどころじゃ……」

王馬「約束を破った上に言い訳までするのかこの雌豚!いいからダッシュでドクペ取って来いよ!」

入間「は、はいいいぃ!行きます、イきますううううう!」

ドタドタドタ

王馬「さーて、うるさいのもいなくなったことだし、鑑賞の続きといこっか!」
27 : ◆nd9x4dt9shCh [saga]:2017/10/20(金) 22:28:19.31 ID:tPRhPCvx0
春川「……一番厄介なやつに見つかっちゃったね」

赤松「そっか……キーボ君経由で入間さんの不在を知って、それでなにかあると勘付いたわけだね」

王馬「へへへ、そんなところかな。入間ちゃんだけならともかく、女子全員の姿が見えなくなるなんて……これは何かあるとしか思えないよね?」

王馬「きっと男子に内緒で何か企んでるんだろうなと思って……茶柱ちゃんの研究室に寄ってみたら見事ビンゴ!ってわけだよ」

茶柱「何故、転子の研究室だとわかったんですか……?」

王馬「男子に内緒の集まり、となると……なるべく男子が寄り付かない場所にしようと思うでしょ?」

王馬「男子嫌いの茶柱ちゃんの研究室にわざわざ立ち寄る物好きなんて、男子の中じゃ最原ちゃんくらいだもんねー」

春川「……そこまで読まれてたか。食えないやつ」

王馬「それより、大事なのはこっちでしょ。皆で見届けようよ!『キルミーファンクラブ』について!」
28 : ◆nd9x4dt9shCh [saga]:2017/10/20(金) 22:29:17.78 ID:tPRhPCvx0
以上です
29 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/10/21(土) 16:43:53.00 ID:EYxDz2riO
タイトルコール王馬だったけど、参加してなかったなそういや
30 : ◆nd9x4dt9shCh [saga]:2017/10/21(土) 23:08:06.87 ID:oWOLG7S80
〜〜〜〜

最原「……」

真宮寺「……」

天海「……」

星「……」

百田「……キルミーファンクラブだ!」

最原「あ、うん……聞こえてたよ?」

天海「ま、そんな反応になるっすよね」

最原「えっと、確認なんだけど……『キルミー』って、東条さんのことでいいのかな?」

百田「おう!『東条ファンクラブ』だとファンクラブのくせになんだか他人行儀だし、『斬美ファンクラブ』だと逆に馴れ馴れしい」

百田「だから親しみやすさとファンクラブとしての体裁を考慮して決定したのが……『キルミーファンクラブ』ってわけだ!」

最原「確かに、ファンクラブができるくらい人気がある人って、大体ニックネームの1つや2つ持ってる気がするけど……」

最原(名付けられた本人は……どう思ってるかな)

百田「ま、俺のネーミングセンスを持ってすればこれくらいどうってことねぇ」

最原「う、うん……悪くはない、と思うよ」

百田「さすが終一!わかってるな!」

最原「ははは……」
31 : ◆nd9x4dt9shCh [saga]:2017/10/21(土) 23:09:23.38 ID:oWOLG7S80
最原(ネーミングはともかく、今確認すべきは……)


最原「要するに、この集まりって……東条さんのファンクラブ、ってこと?」

真宮寺「……あながち、大きく間違ってるわけでもないヨ」

最原「具体的には、どんな活動をしてるの?」

天海「ははは、ファンクラブ、って呼べるほどの大した活動はしてないっすよ」

天海「基本的には、そうっすね……東条さんの魅力について、ダラダラと駄弁る集会……ってところっすね」

最原「東条さんの魅力について……?」

真宮寺「そうだなァ……まずはこの集まりがどういう経緯で発足したのか、それを語ったほうが良さそうだネ」
32 : ◆nd9x4dt9shCh [saga]:2017/10/21(土) 23:10:27.96 ID:oWOLG7S80
真宮寺「そもそものきっかけは、僕と天海くんの他愛ない雑談だったんだヨ」

天海「ええ。それぞれの昔話について話が盛り上がって」

天海「実は自分、小さい頃家にメイドさんがいた……って話をしたんすよ」

真宮寺「メイドの話題から東条さんの話題へと発展していくのは……そこまで時間がかからなかったネ」

最原「成程……君たち2人が発端だったわけか」

天海「まぁ、そういうことになるっすね。この際だからついでに言っちゃうと……自分、小さい頃はそれなりに裕福な家庭で育ったんすよ」

天海「で、家に住み込みのメイドさんを雇ってたんすけど……その人は当然、プロなんすよ」

天海「料理に裁縫、掃除や修繕。なんでもこなせる凄い人だったっす」

天海「自分も、小さいながらそのメイドさんに憧れというか……尊敬の念を抱いてたんすよ」

真宮寺「そこから、今の自分達の身近にもそういう存在がいるじゃないか……という話になった訳だネ」
33 : ◆nd9x4dt9shCh [saga]:2017/10/21(土) 23:14:45.88 ID:oWOLG7S80
〜〜〜〜

王馬「へぇー。天海ちゃんって、いいところのお坊ちゃんだったんだ」

夢野「意外な話じゃのう。今のあやつの雰囲気からは想像できん」

白銀「そっちよりも、天海君と真宮寺君が仲良いって方が地味に意外かも……」

茶柱「雰囲気的には、全く接点の無さそうな2人ですからね。共通の趣味でもあったんでしょうか?」

春川「天海はともかく、真宮寺の趣味って……碌なもんじゃ無さそうだよね」

赤松「うーん……でも、真宮寺君ってあんな格好してるけど、話してみると結構面白いんだよ」

赤松「博識だし、こっちの話も興味深そうに聞いてくれるし。なんというか、案外コミュニケーション能力高そうなんだよね」

茶柱「……それならば、何故あんな妙な格好をしているのでしょうか?」

赤松「それは……謎だね……」

王馬「ま、服装に関しては真宮寺ちゃんのこと言えない人もいると思うけどねー」

東条「私、そろそろ退席してもいいかしら?夕食の仕込みをしないと」

王馬「何言ってるんだよ!ここからが面白い……もとい、核心に迫るところじゃんか!」

春川「辛いかもしれないけど……目をそらしちゃ駄目だよ」

東条「……」
34 : ◆nd9x4dt9shCh [saga]:2017/10/21(土) 23:17:07.75 ID:oWOLG7S80
〜〜〜〜

真宮寺「実際僕も、東条さんの美しさについては目を見張るものがあると常々思ってたんだヨ」

真宮寺「当然、見た目だけの美しさの事じゃない。まァ、外見も美しいのは否定しないけどネ」

真宮寺「けど、一番美しいのはその在り方だヨ。僕達と同じ高校生とは思えないほど、完成された『奉仕』の精神」

最原(正直、真宮寺君も僕と同級生だとは思えないほど大人びてると思うけど……)

最原(僕も、東条さんが普通の人とは違うって言うのは何となくわかる気がするな)

真宮寺「勿論、心だけじゃない。それを実現するための知識や技術も彼女には備わっている……全く、感嘆するより他ないネ」

天海「実は自分も東条さんと関わるうちに、そのメイドさんのこと思い出しちゃって……感動して、泣きそうになったんすよ」

真宮寺「そういうこともあって、話が思った以上に弾んだって訳サ」

最原「そうして、2人で盛り上がってた所を……百田君が見つけた、って感じかな?」

星「いいや、次に加わったのは……俺だ」

最原「え?」
35 : ◆nd9x4dt9shCh [saga]:2017/10/21(土) 23:17:40.68 ID:oWOLG7S80
以上です
36 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/10/21(土) 23:56:23.15 ID:eNu9GHkBo
塩に好かれるのは危ない
37 : ◆nd9x4dt9shCh [saga]:2017/10/23(月) 00:58:00.99 ID:2aIIdEEm0
〜〜〜〜

アンジー「美しい、だって。羨ましいねー斬美」

東条「……」

アンジー「アンジーもよく是清とお話するけど……是清ってば神様にお祈りしないくせに、神様のことばっかり聞きたがるんだよ」

アンジー「もっと神様のことも斬美とおんなじくらい、敬ってほしいなー」

赤松「今のところ……特に変なことは誰も言ってないね。やっぱり、気にしすぎじゃないかな?」

春川「……まだ、だよ。百田が……いや、星と百田はまだ話してないでしょ」

王馬「まぁまぁ、星ちゃんの話も聞いてみようよ!」

夢野「お主は楽しそうじゃのう」

〜〜〜〜

最原「2人の雑談に参加したのは、星君の方が百田君より先なんだ?」

星「ああ。ま、そうは言っても俺は真宮寺達の語った内容とはちょっと違うがな」

最原「と、言うと?」

星「真宮寺と天海の語ってることは、言ってみりゃ東条の『人間として』の魅力だ」

星「俺がまず語ったのは……『女として』のアイツの魅力さ」

最原「えっ……!?」

最原(……これ、女子たちに聞かせても大丈夫な内容かな?)
38 : ◆nd9x4dt9shCh [saga]:2017/10/23(月) 01:00:23.89 ID:2aIIdEEm0
星「勿論それだけじゃねぇが……そっちは後にしとくぜ」

星「時に、最原。この才囚学園……女子のレベルがかなり高いと思わないか?」

最原「え?」

星「皆、タイプは違えど容姿端麗で、おまけにそれぞれが秀でた才能を有している」

星「その分個性的な奴が多いがな。言ってみりゃ、全国の高校生男子が羨むような環境に俺たちはいる訳だ」

最原「う、うん。僕も……みんな、か、可愛いと思うよ」

最原(女子に見られてるのに、こんなこと口にだすのは……恥ずかしいな……)

星「だがな、俺に言わせりゃ……アイツらの殆どはまだまだガキだ。自分らの持つ魅力を発揮できてねぇ」

最原「……それって、どういうこと?」

星「『他人に見られること』ってのを意識してねぇんだ。まぁ、まだ恋愛経験の薄そうな学生の身じゃ無理もねぇことかもしれないが」

星「女は、他人の目を意識することで化けるもんさ。立ち振舞や、化粧一つとってもな。人から見られた自分の姿を意識することで、自分を磨いていくわけだ」

星「手っ取り早いのは好きな相手でもできることさ。これは女に限ったことでもねぇがな」

最原(……星君は一体何歳なんだよ……)
39 : ◆nd9x4dt9shCh [saga]:2017/10/23(月) 01:02:42.61 ID:2aIIdEEm0
星「だがな、色恋沙汰に疎そうなことに変わりねぇのに……東条だけは、その女としての美しさを身に着けてやがる」

星「お前なら、何故なのかわかるんじゃないか?」

最原「……『超高校級のメイド』としての才能が、そうさせてるってことかな?」

星「ああ。アイツの言うところの滅私奉公の精神ってのは、俺がさっき言ったことと似通ったところがあるからな」

星「メイドってのは奉仕する相手に不快な思いをさせないため、見苦しい印象を与えないため、立ち振舞いや外見には当然気を使わなきゃならねぇ」

星「要は、常に『他人に見られること』を意識せざるを得ない。……結果として、それが女の魅力として現れてるわけだ」

最原「……成程。なんとなくだけど、星君の言いたいことは伝わったよ」

星「色気が足りねぇのが玉に瑕だがな。ま、それはこれから男を知れば嫌でも身につくだろうさ」

最原(今のはアウトかなぁ)

天海「は、ハードボイルドっすね……参考になるっすよ」
40 : ◆nd9x4dt9shCh [saga]:2017/10/23(月) 01:03:05.63 ID:2aIIdEEm0
以上です
41 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/10/23(月) 12:30:00.58 ID:sFwT0LwbO
色気はむしろありすぎる気もする…特に声
42 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/10/23(月) 17:22:48.76 ID:undKD6DH0
ここでの色気は事務的すぎるってことだろう、多分
43 : ◆nd9x4dt9shCh [saga]:2017/10/23(月) 23:48:41.63 ID:2aIIdEEm0
〜〜〜〜

茶柱「む、むむむ……!転子たちをお子様扱いとは……大きく出ましたね星さん!」

白銀「でも、地味にレベルが高いとも言ってたよ。一応、褒めてくれてるんじゃないかなぁ?」

赤松「そうだね、最原君も私達のこと……か、可愛いって言ってくれてたし……」カアア

春川「私たちに聞かれてるからってリップサービスしただけかもしれないけどね」

アンジー「女としての美しさを身に着けてる、だって。羨ましいね斬美ー」

王馬「色気がない、とも言ってたけどねー。いやーさすが星ちゃん!つまらなくない話だったよ!」

東条「……」

白銀「私も、人に見られること意識してコスプレしてるつもりではあるんだけどなぁ……」

夢野「お主のはコスプレというより、もはや変身レベルじゃからのう。人目を意識とかそういう領域じゃない気がするのじゃが」

赤松(……もうちょっと、最原君好みのお化粧意識した方がいいのかな……?でも、最原君ってそういうの疎そうだし……うーん)

春川(――問題は、次、だね……)
44 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/10/23(月) 23:49:49.19 ID:2aIIdEEm0
〜〜〜〜

最原「えーっと、じゃあ……百田君はどんなきっかけで参加したの?」

百田「あー……それも星の口から説明してもらった方がいいだろうな」

最原「……えっ?」

百田「さっき言ってただろ、後にしておくって。正直オレは女としての魅力どうこう言われてもピンとこねーんだが……」

百田「星が語った、もう一つの話。そっちにすげー共感したから、この会に参加させてもらうことになったんだ」

最原「もう一つの話、か……」

星「やれやれ。大人の話はここまでか。じゃあ、こっからはお前ら向けに話すとするぜ」

最原「うん、お願いするよ」

星「最原、今朝東条が用意してくれた朝食……お前も当然食ったよな?」

最原「え?あ、うん。何時も通り、美味しかったよ」

星「……それだけか?やれやれ……超高校級の探偵って肩書の割にゃ、観察力が足りないんじゃないか?」

最原「……?どういうこと?」
45 : ◆nd9x4dt9shCh [saga]:2017/10/23(月) 23:51:38.80 ID:2aIIdEEm0

星「小皿にベーコンエッグが付いてただろ?」

最原「え?うん、確かに。でもそれが一体」

星「あのベーコンエッグ、俺ら一人ひとり……目玉焼きの焼き方が違ってたんだ。気付いてたか?」

最原「……え?」

星「お前のはどんなのだったか、思い出してみろ」

最原「えっと……ごく普通の目玉焼きだったよ。黄身は半熟で、表面は多分蒸し焼きにしたんじゃないかな」

星「……俺のは両面焼きだ。しかも黄身に完全に火が入るくらい、ガッチガチにな。ターンオーバーを超えた、オーバーハードって奴さ」

最原「ま、まさか……!?」

天海「自分のも両面焼きだったっす。ただ黄身は半熟より少し固めくらいで、いわゆるターンオーバーってやつっすね」

真宮寺「僕のはサニーサイドアップだったヨ。姉さんがまだ元気だった頃、僕に作ってくれたのと同じ……思い出の味サ」

最原「東条さんは、僕らの好みに合わせて、一つ一つ料理に手を加えてるってことなのか……!?」
46 : ◆nd9x4dt9shCh [saga]:2017/10/23(月) 23:53:48.97 ID:2aIIdEEm0
星「ああ。目玉焼きだけに限った話じゃないと思うぜ」

最原「そんな……!自分の分も含めたら16人分の料理を用意して……しかも味付けを変えてるだなんて、そんな途方もなく手間がかかることを……!?」

最原(……でも、東条さんなら……あり得るかもしれない。だけど……)

最原「……それに今まで、気づかなかったなんて……」

星「――まぁ、そう気を落とすなよ、最原。無理もねぇ。東条だってそんなことアピールしなかったし」

星「むしろ……それに気づかれることすら、アイツは良しとしなかったのかもしれねぇな。気配りは怠らず、決してそれを悟らせない。全く大した女だよ」

最原「……今まで、当たり前のように東条さんにやってもらっていた事。僕は十分に感謝してるつもりになってたけど……」

星「全然、感謝を伝え足りてない……ってか?その考えもどうかと思うぜ。アイツは俺達に感謝されるためにやってるわけじゃねぇからな」

星「滅私奉公。口にするのは簡単だが……それを実行できる人間がこの世にどれだけいるのやら。途方もねぇ努力が必要な筈だぜ」

最原「……」
47 : ◆nd9x4dt9shCh [saga]:2017/10/23(月) 23:55:24.50 ID:2aIIdEEm0
星「――だけどよ、最原。虚しいと思わねぇか。そんなアイツの努力を……」

星「――誰も褒めてやれねぇなんてよ」

最原「……!」

星「当然、アイツは褒められるために奉仕してるわけじゃない。感謝したりなんかしたら、逆にアイツの誇りを傷つけてしまうかもしれない」

星「だが、俺達がここで勝手に駄弁ってる分には、誰も文句は言えねぇ筈だ。アイツ自身にも、な」

最原「それじゃあ、星君が言ってたのは……!」


星「――アイツが普段の奉仕活動の中で、どんな気遣いをしてるのか。そういった情報を共有して――」

星「その働きを労ってやる……そんな連中が、少しくらいいたって問題ねぇだろ?――ってことだ」
48 : ◆nd9x4dt9shCh [saga]:2017/10/23(月) 23:57:24.57 ID:2aIIdEEm0
以上です
49 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/10/24(火) 00:49:02.61 ID:ccyCSiXfo
なんか突然いい話になってきたな
50 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/10/24(火) 02:35:38.09 ID:trjEyj0x0
良い集まり…
51 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/10/24(火) 03:21:42.62 ID:TBgwLux1o
王馬、真宮寺……という固有名詞が並んでいたから『落第騎士の英雄譚』のSSかと思ったら全然違ったww
52 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/10/24(火) 08:05:42.16 ID:1c644Ffko
まあ星や天海が下品な話をするところは想像出来ないしな
53 : ◆nd9x4dt9shCh [saga]:2017/10/25(水) 00:40:25.63 ID:TklHCMrr0
〜〜〜〜

百田『まぁ、星は労う、なんて偉そうな言葉を使ってるが……』

百田『要は東条の仕事っぷりを、もっと皆知ったほうがいいんじゃねーか?と俺も思ったんだよ』

百田『だから、その時雑談してたメンバーを巻き込んで……『キルミーファンクラブ』を設立したってわけだ!』

最原『あ、百田君が言い出しっぺなんだね』

百田『おう!だから当然、リーダーも俺だ!』

最原『この会、リーダーとか必要なの……?』

天海『まぁ、いいんじゃないっすかね』

星『フン、好きにしろ』



春川「……赤松、気付いてた?目玉焼きのこと……」

赤松「……ううん。星君の話を聞いて初めて気付いたよ……」

茶柱「う、うう……転子は恥ずかしいです……!男死ですら気付いていた東条さんの気遣いを、完全にスルーしていたなんて……!」

夢野「んあー。……流石じゃのう、東条よ」

白銀「東条さん、いつもそんな凄いことやってたんだね……うう、世話になってばっかりの自分が情けなくなるよ……」

アンジー「偉いよー!斬美ー。神様も斬美を褒めてあげなさいって言ってたよー!」

東条「……」フルフル
54 : ◆nd9x4dt9shCh [saga]:2017/10/25(水) 00:41:34.76 ID:TklHCMrr0
王馬「と、東条ちゃんが……俺達のためにそこまでしてくれてたなんて……」ジワァ

王馬「うわーん!感激だよおおおおおおおおおお!ママああああああああああああ」

東条「……流石に、もう退席させてもらうわ……!」バッ

春川「ちょっ……!待って東条!まだ百田達の話は終わってないから!」ガシッ

東条「お願い……っ!もう許して頂戴……!これ以上私が話を聞く必要はないでしょう……!?」ググッ

春川「……じゃあ、『依頼』するよ。男子が他に悪巧みをしてないか調べるためにも……最後まで付き合って」

東条「……!?」

東条「……その『依頼』……引き受けさせていただくわ……」

王馬(うわ春川ちゃんえぐいなー)


茶柱「……あの、赤松さん?さっきから、何故春川さんはあそこまで東条さんを引き留めようとしているのでしょうか?」ヒソヒソ

赤松「多分……当事者である東条さんがいないと、百田君達を観察する大義名分を失っちゃうからだと思うよ……」ヒソヒソ


王馬「うーん……今の星ちゃんの話は感動モノだったけど、展開としてはつまらなかったかなー」

王馬「ま、その分東条ちゃんのつまらなくない反応が見れたし、結果オーライだね!」

55 : ◆nd9x4dt9shCh [saga]:2017/10/25(水) 00:42:47.38 ID:TklHCMrr0
今日は以上です
56 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/10/26(木) 01:47:12.71 ID:g4X7kQm40
もう許して頂戴って逃げようとするキルミーかわいいな
57 : ◆nd9x4dt9shCh [saga]:2017/10/27(金) 01:15:40.81 ID:wDgAzMPG0
〜〜〜〜

最原「うん、話を聞く限り……有意義な集まりだと思うよ」

百田「だろ!流石は俺の助手だ、わかってるじゃねぇか!」

最原「ファンクラブなんて言うから、てっきり、東条さんの隠し撮り写真でも交換してるのかと思ってヒヤヒヤしちゃったよ」

真宮寺「心外だなァ……僕たちは東条さんが不快に思うようなことをするつもりは無いヨ」

星「漫画やアニメの見過ぎじゃないか?最原も、まだまだお子ちゃまだな」

最原「ハハハ……そうだね」


最原(……隠し撮りも無し、と。今ので、春川さんに頼まれてた確認事項は大方聞き出せたかな)

最原(あと残ってるのは……他の男子がメンバーに入っているのかどうか、か)

最原(不審がられないよう、上手く聞かないとね)
58 : ◆nd9x4dt9shCh [saga]:2017/10/27(金) 01:16:51.56 ID:wDgAzMPG0
最原「あ、そういえば……さっき、他の男子がいないのは事情があるとか言ってたけど……それってどういうこと?」

最原「東条さんの気遣いを皆にもっと知ってもらいたいって言うなら、なるべく人数は多いほうがいいんじゃないの?」

天海「それは、確かにその通りなんっすけど……」

百田「ああ……王馬の奴がな……」

最原「王馬君?彼が何かしたの?」

真宮寺「いいや、何もしていないヨ。ただ……『何かしそう』、ってのが僕達の共通認識だネ」

百田「流石の王馬も、意図的に人を傷つけるような嘘をつくとは思わねぇが……」

百田「あいつにこのファンクラブの存在を教えたら、ここで共有した情報をあることないこと面白おかしく吹聴しそうだろ?」

最原「確かに……王馬君ならやりそうなことではあるかもね」
59 : ◆nd9x4dt9shCh [saga]:2017/10/27(金) 01:17:25.07 ID:wDgAzMPG0
星「嘘をつかなければいいってもんでもねぇ。さっきも言ったが、東条自身、俺達に褒められるために仕事してるわけじゃねぇんだ」

星「俺たちがアイツの気遣いを悟って、逆に気を使う……なんてことは、東条からしたらあんまりいい気分じゃねぇだろうさ」

天海「勝手な言い分かもしれないっすけど……俺達は東条さんに伸び伸びと仕事をしてほしいんすよ。ストレスを与えたくないんす」

真宮寺「『負担をかけない』、ということが……逆に『負担』と感じさせる事もある……ってことサ。東条さんのような人に取ってはネ」

最原「成程ね。皆が東条さんの事を大切に考えてるのはわかったよ」

百田「終一を誘わなかったのもそういう理由からだしな。お前は隠し事を見つけるのは得意かもしれないが、隠し事は下手くそだろ?」

百田「東条ともよく一緒にいるし、お前の態度から東条に悟られちまうかもしれないからな!」

最原「ははは……否定できないな……」

最原(もっとも、この会話も全部東条さんに聞かれてるんだけどね……)
60 : ◆nd9x4dt9shCh [saga]:2017/10/27(金) 01:18:33.21 ID:wDgAzMPG0
最原「じゃあ、キーボ君とゴン太君は誘わないの?」

百田「その2人自身には何も問題ないんだが……ゴン太は王馬に隠し事なんて出来ねぇだろうし

百田「キーボは王馬の口車に乗って、全部喋っちまいそうだろ?」

百田「だから、そいつらに関してはしばらくは保留扱いって訳だ。ま、機会があれば誘ってみるさ」

最原「つまり結局のところ、その2人も王馬君絡みな訳だね……」

天海「ははは。こんな話、王馬君には絶対聞かせられないっすね」

真宮寺「ククク……それこそ、何を言いふらされるかわかったもんじゃないネ」
61 : ◆nd9x4dt9shCh [saga]:2017/10/27(金) 01:19:18.30 ID:wDgAzMPG0
以上です
62 : ◆nd9x4dt9shCh [saga]:2017/10/28(土) 00:51:12.52 ID:mzXLiibg0
〜〜〜〜

王馬「ま、バッチリ聞いてるんだけどねー」

夢野「最原達もタイミングが悪かったのう……」

アンジー「陰口は駄目だって神様も言ってるよー」

王馬「しかし、百田ちゃん達がそこまで東条ちゃんを気にかけてたとはね……さすがの俺も読めなかったよ」

王馬「ま、その気遣いも……最原ちゃんと女子達の企みのせいで台無しになったわけだけどね!ねぇねぇ、東条ちゃん、今どんな気持ち?」

東条「……」

王馬「それにしてもひどいよね……皆して俺を一体何だと思ってるのさ」

春川「いや、それはアンタの日頃の行いってやつでしょ」

王馬「えー?そこまで信用を失うような事をした覚えはないんだけどなー?」

茶柱「くっ……!?どの口でそのような世迷い言をほざくのでしょうか?」

王馬「女子の皆もひどいよ!俺だって東条ちゃんの事をママにしたいくらい大切に思ってるのに!」

王馬「傷つけるようなこと……するわけないだろ!」

白銀(地味に信用出来ないなぁ)
63 : ◆nd9x4dt9shCh [saga]:2017/10/28(土) 00:53:30.10 ID:mzXLiibg0
赤松「そ、そうだよね……いくら王馬君でも、今回みたいな秘密の会話を言いふらしたりはしないよね」

王馬「いや?普通に言いふらすけど?」

赤松「ええ!?」

夢野「赤松のフォローも無駄になったのう」

春川「……アンタ、本当にどういうつもりなの?」

王馬「まぁまぁ、そんなに怒らないでよ、春川ちゃん」

王馬「だってさぁ、東条ちゃんの気遣いを身内だけで共有しようなんて……要は百田ちゃん達の自己満足でしょ?」

王馬「本当に東条ちゃんに感謝してるなら、皆にも伝えて、直接本人に感謝の言葉を送ってあげたほうがいいに決まってんじゃん!」

東条「……それを、私自身が望んでいないとしても?」

王馬「うん!逆に聞くけどさ、東条ちゃんは人に感謝されて嫌な気分になる?」

東条「……それは……」

王馬「ならないよね?照れたり恥ずかしかったりはするかもしれないけど……間違っても不愉快にはならないでしょ」

王馬「褒められるために仕事してるわけじゃなくても……褒められたら嬉しいんじゃない?」

東条「……」
64 : ◆nd9x4dt9shCh [saga]:2017/10/28(土) 00:54:57.04 ID:mzXLiibg0
王馬「それを嫌がる人間なんて、それこそ相当なひねくれ者だけだよ。ま、俺が言えたことじゃないけどね!にしし」

東条「……ふふ、そうね。例え皆に知られてしまったとしても、いずれにせよやることは変わらないものね」

王馬「そうそう!これからも期待してるよ、キルミーママ!」

東条「……これだけは声を大にして主張させて貰うわ。私はあなたのお母さんではないのよ……!」

王馬「えー、つれないなぁ……」

白銀(キルミーには突っ込まないんだ……)

春川「……」

赤松「な、なんか……王馬君に全部持っていかれちゃったね」

茶柱「まぁ、東条さんが元気を取り戻したようなので良しとしましょう!悔しいですが、転子も王馬さんの話を聞いて納得しました!」

茶柱「今後は、今まで以上に東条さんに感謝の気持ちをお伝えします!あと、明日の朝食はモツ鍋でお願いします!」

アンジー「えー……朝からモツ鍋は重いよー」

東条「前向きに検討するわ」

夢野「いや、それはしなくてよいぞ」

白銀「まぁ、これにて一件落着!って感じだね」
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