【艦これ】0と1で揺れ動く尻尾

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34 : ◆6x79oqdrbDOF [saga]:2018/06/28(木) 01:42:44.42 ID:PAxuAVEV0

初風「...」

おとなしく撫でられているではないか。

俺は言われるがままに彼女の頭を撫でる。

さらさらの髪の毛を指で梳かす。何とも心地の良いものだ。

初風「...頭だけでいいの?」

提督「えっ」

頭以外も撫でていいのか!?

彼女の言葉に驚く俺。しかし、頭以外で撫でる所といったら...首か?

続いて首に手を伸ばす。
35 : ◆6x79oqdrbDOF [saga]:2018/06/28(木) 01:43:10.77 ID:PAxuAVEV0

初風「シッ!!!」

提督「いって!」

叩かれた。思わず初風の顔を見るとなにやら目で訴えかけてくる。

首はやめな!ボディにしなボディに!

そうかボディか。

やはり首は古傷が痛むのだろう。納得するとおれは訴えかけられた通りおなかを選択することにした。
36 : ◆6x79oqdrbDOF [saga]:2018/06/28(木) 01:43:39.21 ID:PAxuAVEV0

提督「じゃあおなかで」

初風「...ん」

ぺろりん、とシャツをまくる初風。

そこには白く眩しい素肌が晒されていた。

あれ、これってあんまり宜しくないのでは...?

そう思いながらも、俺の体は言う事を聞かずに初風のおなかを撫で続ける。
37 : ◆6x79oqdrbDOF [saga]:2018/06/28(木) 01:44:41.90 ID:PAxuAVEV0

手に吸い付く、やわらかい肌。少し押すと反発する、ちょうどいい感触。

初風「んんっ...」

そしてちょっといけない鳴き声。

俺は初風のおなかを撫でるのに病み付きになっていた。
38 : ◆6x79oqdrbDOF [saga]:2018/06/28(木) 01:45:34.78 ID:PAxuAVEV0

今日はここまで

週末にあげれたらあげます。

39 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/06/28(木) 02:02:26.12 ID:ImXcFT5SO
         _______
        /       \
     / ,.. -‐‐- 、   \
     }∠,..艦__これ_ \    \
     /.:.:.:./ \|\:.:.:.\\    ,
    ,′i:/n    n\i:.:.:.:.i‘,  }
.    i:人| U    U  l:.:.:Λ:‘,/
  <人(          ,':.:./__):.∠ニZ
   /:.个: . __▽__ ,./:∠:._{>o<} < お ま た せ
    {:.:.:‘,( ) ( )__L/´    /:.:.|    
   人:.:.:.: (・x ・l ト {〉   ノi:.:./    
    `¨¨´|   |___,.{   、_,.ノ
        |   |   \
        |   |___ __/
       /   | |_|
     ⊂ノ⊂ノ 」.|
  通信エラーが発生した為、
  お手数ですが、オンラインゲームトップより
  ゲームの再開をお願いいたします。
40 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/06/28(木) 02:15:59.03 ID:3W4n/QBJO
ほう・・
41 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/06/28(木) 08:52:49.44 ID:/F1gL+j+O
すこ
42 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/06/28(木) 12:05:19.62 ID:3Qo55XUTo
こんな所で切るな悶えるわ!
期待待機
43 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/06/28(木) 13:16:10.19 ID:rjuqcQoBO
蘭子「混沌電波第160幕!(ちゃおラジ第160回)」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1521454455/
蘭子「混沌電波第161幕!(ちゃおラジ第161幕)」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1522060111/
蘭子「混沌電波第162幕!(ちゃおラジ第162回)」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1522664288/
蘭子「混沌電波第163幕!(ちゃおラジ第163回)」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1523269257/
蘭子「混沌電波第164幕!(ちゃおラジ第164回)」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1523873642/
蘭子「混沌電波第165幕!(ちゃおラジ165回)」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1524480376/
蘭子「混沌電波第166幕!(ちゃおラジ第166回)」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1525058301/
蘭子「混沌電波第167幕!(ちゃおラジ第167回)」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1525687791/
蘭子「混沌電波第168幕!(ちゃおラジ第168回)」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1526292766/
蘭子「混沌電波第169幕!(ちゃおラジ第169回)」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1526897877/
蘭子「混沌電波第170幕!(ちゃおラジ第170回)」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1527503737/
蘭子「混沌電波第171幕!(ちゃおラジ171回)」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1528107596/
蘭子「混沌電波第172幕!(ちゃおラジ第172回)」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1528712430/
蘭子「混沌電波第173幕!(ちゃおラジ第173回)」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1529353171/
蘭子「混沌電波第174幕!(ちゃおラジ第174回)」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1529922839/
44 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/06/29(金) 15:41:12.22 ID:qeyTq0a1o
よいぞ
45 : ◆6x79oqdrbDOF [saga]:2018/06/30(土) 06:35:51.35 ID:4RBfMHn80
投下していきます 眠い...
46 : ◆6x79oqdrbDOF [saga]:2018/06/30(土) 06:36:23.81 ID:4RBfMHn80

カァー....カァー....

提督「はっ」

カラスの声で意識がはっきりしてくる。気づけば周りはすっかり暗くなっていた。

昼休みに執務室を出たから...大体5時間位は外にいた事になる。

提督「やばい...仕事を放りっぱなしだった」

摩耶の奴、滅茶苦茶怒ってるだろうなぁ。

提督「早く戻らなくちゃ...って初風!?」

初風「フーッ...フーッ...」

目の前には服装が乱れた初風が倒れていた。

息も乱れていて、肩で呼吸をしている。

傍から見れば、如何わしい事案が起こったのではないかと言われても仕方のない絵図である。

一体誰がこんな酷い事を!
47 : ◆6x79oqdrbDOF [saga]:2018/06/30(土) 06:37:02.36 ID:4RBfMHn80

提督「おい、大丈夫か初風」

初風「わ、私は大丈夫だから...じゃあ今日は帰るわね」

提督「帰るって何処へ」

初風はおもむろに立ち上がり、ずれたスカートとシャツを直す。

そして再び座り込んで

初風「じゃあね...にゃ」

ごそごそと茂みの奥へと消えていった。

そこは無駄に猫に忠実なんだな...。
48 : ◆6x79oqdrbDOF [saga]:2018/06/30(土) 06:37:38.91 ID:4RBfMHn80

初風のお尻が茂みの中へ消えるのを見届けていると、秘書艦である摩耶の声が遠くから聞こえてきた。

摩耶「やっぱりここに居やがったか!サボりやがって、提督、お前どういう了見だよ!あぁ!?」

提督「すまん」

摩耶「はやく執務室へ戻んぞ、仕事が溜まってんだよ!」

提督「はい...」

摩耶に強引に俺の首根っこを引っつかむと、執務室へ引きずり始めた。
49 : ◆6x79oqdrbDOF [saga]:2018/06/30(土) 06:38:13.13 ID:4RBfMHn80

引きずられながらも、俺は初風の消えた茂みを眺める。

何とも不思議な時間であった。

今まで気難しい子だと思っていたのだが、今日一日で俺の彼女に対する印象はすっかり変わってしまった。

まさかあんな猫属性を秘めているとは...。

提督「フフッ...まあ今は俺が猫みたいだがな」

摩耶「あぁ?何か言ったか?」

提督「なんでもないです」
50 : ◆6x79oqdrbDOF [saga]:2018/06/30(土) 06:38:46.06 ID:4RBfMHn80

大淀「提督、聞きましたよ?なんでも仕事すっぽ抜かして摩耶ちゃんに怒られたそうじゃないですか」

提督「いやはや面目ない...」

夕飯時、俺は食堂で大淀に説教を食らっていた。

先程から大淀は示しがつかない、仮にも貴方は鎮守府の長なのですから、と俺の良心へダイレクトアタックを仕掛けてくる。

しかし俺はそれらの諌言を右から左へと聞き流し、意識を他の方へとやっていた。

無論、初風へである。
51 : ◆6x79oqdrbDOF [saga]:2018/06/30(土) 06:39:21.54 ID:4RBfMHn80

鎮守府裏の茂みで体験した出来事が、俺の頭の中を支配して止まないのだ。

当の本人である初風は他の艦娘達と談笑しながら食事をしている。

その様子はいつもの俺が知っている"初風"その物である。

だからこそ、あの時の初風との強烈な乖離が何とも言えない違和感となって、俺の心を魅了していた。

大淀「提督、あの、ちゃんと話聞いてますか?」

提督「うおっ」

急に意識の外側から話しかけられたものだから、驚いて声を上げてしまった。
52 : ◆6x79oqdrbDOF [saga]:2018/06/30(土) 06:39:54.10 ID:4RBfMHn80

大淀「やっぱり聞いてませんでしたよね」

提督「ソンナコト、ナイヨー?」

大淀「もう...」

提督「悪かったって」

大淀に謝りながらも尚、俺はまた初風の方へ視線を向ける。

すると初風も此方が気になっていたのだろうか、視線がかち合う形になってしまった。

初風「っ!」

初風は明らかに動揺しており、俺から視線を逸らす。
53 : ◆6x79oqdrbDOF [saga]:2018/06/30(土) 06:40:46.10 ID:4RBfMHn80

時津風「初風、調子でも悪いの?なんか落ち着かないけど」

初風「なんでもないわよ...間宮さん、ご馳走様!」

食器を片付けると、そのまま初風は食堂から出て行ってしまった。

大淀「...」

視線を戻すと、無言で俺を睨みつける大淀に気づく。
54 : ◆6x79oqdrbDOF [saga]:2018/06/30(土) 06:41:19.96 ID:4RBfMHn80

提督「...何だよ」

大淀「提督、隠し事してませんか?」

提督「エッ」

大淀「しかも結構ヤバめの奴」

提督「ヤダッ」

大淀「提督」

提督「ワタシ?」

大淀「惚けてもだめです」

提督「...すまん大淀、急用が出来た」

大淀「ちょっと提督!益々怪しいじゃないですか!」

大淀の追求を逃れるように食堂を後にする。
55 : ◆6x79oqdrbDOF [saga]:2018/06/30(土) 06:41:48.26 ID:4RBfMHn80

食堂を出ると、大広間で初風が一人佇んでいるのを見つけた。

提督「初風」

初風「...」

提督「あの、今日の事なんだけどさ」

初風「き、今日の事って何かしら?私にはさっぱり分からないわ」

挙動不審すぎる。

初風は視線を泳がせまくり、手汗が止まらないのか手袋をやたら服にこすり付けていた。

変なところで分かり易いな...。
56 : ◆6x79oqdrbDOF [saga]:2018/06/30(土) 06:42:19.15 ID:4RBfMHn80

提督「...にゃーん」

初風「!!」

俺は初風を煽る様に猫の鳴き真似をする。

すると初風の顔は見る見るうちに紅潮し始めた。

もう一押ししてやろう。

悪戯心を触発された俺は続いて初風を煽る。
57 : ◆6x79oqdrbDOF [saga]:2018/06/30(土) 06:42:49.76 ID:4RBfMHn80

提督「陽炎型駆逐艦、初風です...にゃ」

初風「あああああああああああああもう!何なのよ一体!」

提督「初風は提督大好き好き好き発情猫です...にゃ」

初風「そんなことは一言も言ってないでしょ!?」

提督「ん?そんなことは?」

初風「あっ」

語るに落ちるとはこの事である。

初風はついに観念したのか、諦めたように白状した。
58 : ◆6x79oqdrbDOF [saga]:2018/06/30(土) 06:43:24.50 ID:4RBfMHn80

初風「ええ、そうよ。私は馬鹿みたいに猫の真似をしていたわ。...それで、何がお望みなのかしら」

提督「いや別に。弱みを握って何かしようとは思ってないからな」

初風「そうなの...」

提督「何か残念そうじゃない?」

初風「そ、そんな訳無いじゃない!」
59 : ◆6x79oqdrbDOF [saga]:2018/06/30(土) 06:43:54.25 ID:4RBfMHn80

提督「まあ初風がいいって言うならお願いしようかな」

初風「...」

提督「また撫でても良いか?」

初風「...別に好きにすれば良いじゃない」

提督「ではさっそく」

先程と同じように初風の頭へ手を伸ばす。

しかし俺の手が彼女に触れる事は無かった。

頭に触れるまでもう少し、といった所で初風が急に暴れだしたのだ。
60 : ◆6x79oqdrbDOF [saga]:2018/06/30(土) 06:44:26.26 ID:4RBfMHn80

初風「や、やっぱナシ!ナシで!」

提督「ちょ、それはないだろ!俺もう撫でる気満々なんだけど!」

初風「知らないわよそんな事!あとそのワシャワシャする手付きをやめなさい!触ったら妙高姉さん呼ぶからね!?」

提督「そんなぁ...」

まさかのお預けを食らってしまった。しかも猫の方から。

その後、俺は初風にあの手この手で頼み込んだのだが拒否された。

初風「駄目なものは駄目だから」

非常に残念だ。
61 : ◆6x79oqdrbDOF [saga]:2018/06/30(土) 06:44:55.38 ID:4RBfMHn80

それから数日、俺はいつもと変わらぬ日常へと戻っていた。

秘書艦の初風を横目で見る。

初風「...何よ」

提督「いや、なんでもない」

あの日以来、俺が初風猫の姿を見ることは無かった。
62 : ◆6x79oqdrbDOF [saga]:2018/06/30(土) 06:45:33.12 ID:4RBfMHn80

そして俺と初風の関係も以前と変わらぬ物になっていた。

結局あれはなんだったんだろうか。

提督(初風との距離を縮めるチャンスだと思ったから、少し残念だな。)

提督「初風、そっちの資料まわしてくれ」

初風「わかった..」

初風(にゃん)

提督「ん?」

初風「な、何でもないわよ!」
63 : ◆6x79oqdrbDOF [saga]:2018/06/30(土) 06:46:08.70 ID:4RBfMHn80

提督「あーつかれた。」

長い間机に座って資料とにらめっこをしていた為か、凝り固まってしまった肩を回す。

窓から見える外はすっかり暗くなっていて、時計を見るとフタゼロマルマルを回る頃合だった。

もう他の艦娘たちは夕食を食べ終わってしまっているだろう。

提督「初風、後は俺がやっておくから帰っても良いぞ...初風?」

初風は机の上で舟をこいでいた。彼女はカクン、カクンと不規則に頭を揺らす。
64 : ◆6x79oqdrbDOF [saga]:2018/06/30(土) 06:46:54.76 ID:4RBfMHn80

提督「そんなに疲れてたなら言ってくれればよかったのに」

俺は眠気に負けてしまった彼女の体を抱くと、起さない様にゆっくりと来客用の長椅子へ寝かせた。

いつも生真面目で、あまり隙を見せない初風。

少し位頼ってくれても良いのにと日頃から思っていた俺は、思えばあの日の初風に出会った時、嬉しかったのかもしれない。

あの初風であれば、俺に甘えてくれるのではないかと期待をしたのだ。

年相応のあどけなささえ持ち合わせていない彼女を見ていると、いつか壊れてしまうのではないかと不安になる。
65 : ◆6x79oqdrbDOF [saga]:2018/06/30(土) 06:47:26.78 ID:4RBfMHn80

提督「何にも言わないんだから。なあ、初風」

俺の気も知らず暢気に眠りやがって。

やわらかそうな彼女のほっぺに指を突き立てる。やわらけえ。

初風「...あれ、私」

提督「すまん、起こしちゃったか」

目が覚めた初風は周りを見渡して、自分の置かれた状況を確認する。

そして最後に俺を見ると

初風「...にゃあ」

と一言だけ呟き、こちらへ手を伸ばした。
66 : ◆6x79oqdrbDOF [saga]:2018/06/30(土) 06:47:56.21 ID:4RBfMHn80

提督「初風?」

初風「いいわよ、撫でても」

初風「...じゃないわね。撫でて欲しい...にゃ」

確かにそれは初風だった。俺の知っている初風。

ただ、彼女の声は震えていて今にも泣き出しそうだった。
67 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/06/30(土) 06:48:22.80 ID:TVJc3Fme0
愛梨「さあ行こう、空の果 てへ!」
https://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1519427437/
久美子「永遠のレイ」
https://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1520033314/
伊織「誰が魔王サーの姫 よ!」
https://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1520637298/
エミリー「修正…悪しき文 化ですね」
https://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1521241832/
奈緒「何で関西弁=恐竜やねん!」
https://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1521850482/
常務「新制限を全て撤回。 白紙に戻す」
https://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1522451692/
千夏「このTGはテックジーナスじゃないの?」
https://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1523058431/
礼子「大人の魅力で破滅さ せてあげる」
https://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1523661962/
フレデリカ「恋人は校庭のパラディオンだよー」
https://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1524265978/
海美「竜騎士の結束を見せちゃうよ!」
https://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1524871125/
志保「茶運びといえばカラクリだよね!」
https://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1525475657/
茜「みんなで勝鬨を上げちゃおう!」
https://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1526133608/
桃子「この金の城いい踏み台だね!」
https://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1526686132/
美紗希「化学反応式も女子力よ!」
https://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1527292985/
小鳥「アリガトウワタシノデッキ」
https://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1527896333/
柚「狩らせてもらうよ。キサマのぴにゃンバーズ!」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1528498815/
加奈「ダストンの掃除法をメモしておきますね!」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1529105813/
さくら「えぇっ?!3分って1ターンなのぉ?!」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1529710563/
68 : ◆6x79oqdrbDOF [saga]:2018/06/30(土) 06:48:28.33 ID:4RBfMHn80

無言で彼女へ手を伸ばす。目を細める彼女の体に触れる。

頭を撫で、前髪を梳かし、顔の輪郭を辿って...。

一通り彼女を確かめると向こうから腰に手を回してきた。

応えるように俺も手を回す。

彼女はとても暖かかった。まるで日向ぼっこをし終えた猫のように。

彼女を確かめようと抱きしめた腕に少し力を入れると、小さく声が漏れた。

自然と耳元の近くへ来ている彼女の口から、短い吐息を感じる。
69 : ◆6x79oqdrbDOF [saga]:2018/06/30(土) 06:49:28.30 ID:4RBfMHn80

初風「ねぇ...首、触って欲しいな」

提督「...いいのか」

初風「提督に触って欲しいの」

生前、彼女はブーゲンビル島沖海戦で僚艦である妙高と衝突して艦首を切断する損害を負った。

そして修理の為にラウバルへの帰投を図ったところ、敵部隊に見つかり轟沈してしまったのだ。

そこからか、今の初風は首へ少なからずトラウマを持っているようだった。
70 : ◆6x79oqdrbDOF [saga]:2018/06/30(土) 06:49:54.85 ID:4RBfMHn80

俺はゆっくりと彼女の首へ手を近づける。

人差し指と中指で擦るように触ると、ごくりと喉仏が下がったのが分かった。

初風「意外と、気持ちいいものね...誰かに触れられるのって。」

頬に涙を伝わせながら初風は笑う。

彼女から俺に向けられた初めての笑顔は、奇しくも泣き笑い顔になった。
71 : ◆6x79oqdrbDOF [saga]:2018/06/30(土) 06:50:25.91 ID:4RBfMHn80

初風「何で提督も泣いてんのよ」

提督「あ、あれ...参ったな...」

彼女に釣られて泣いていたらしい。

彼女は白い手袋で俺の涙を拭うと、ブレザーの右ポッケからある物を取り出した。

初風「はい、これ」

提督「これって...」

初風「もったいないから、貰っちゃった」

彼女からそれを譲り受けると、俺は----
72 : ◆6x79oqdrbDOF [saga]:2018/06/30(土) 06:50:53.61 ID:4RBfMHn80

"貴官に問う 陽炎型駆逐艦7番艦、初風との関係は良好であるか。"

あの日を皮切りに、俺と初風の距離は一気に縮まった。

以前では考えられなかった位に。

彼女曰く、これからは甘えられなかった分、沢山提督に甘えるから---だそうだ。

耳を澄ますと外の廊下から足音が聞こえる。そして、同時に聞こえる鈴の音。

初風「...おはよ、提督」

提督「ああ、おはよう初風」

俺は迷わず、極めて良好の欄に丸をつけた。
73 : ◆6x79oqdrbDOF [saga]:2018/06/30(土) 06:53:08.25 ID:4RBfMHn80
一旦終了です。もしかしたらもう少しだけ続くかも...
74 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/06/30(土) 07:21:45.22 ID:rArN8Qv6o
お疲れ様 いやお休みかな
75 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/06/30(土) 09:02:39.41 ID:SghNYiEDO
ドラゴボかな?
76 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/06/30(土) 12:03:06.11 ID:poI5j8RqO
続いても良いのよ
77 : ◆6x79oqdrbDOF [sage saga]:2018/06/30(土) 23:52:53.06 ID:4RBfMHn80
こちらのSSは一旦終了させて、後日初風視点を挙げることにしました

初風は轟沈ボイスでイメージが変わりますね...良いキャラしてると思います
78 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/01(日) 00:39:56.02 ID:5hdfNVIco
ういお詰まってる
79 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [Sage]:2018/07/01(日) 12:07:38.91 ID:yM8dHqDo0

ところで主は基本地の文ありなんだね
SSってより掌編小説って感じ
80 : ◆6x79oqdrbDOF [sage ]:2018/07/01(日) 23:30:34.05 ID:BM6CAZGH0
会話だけで状況説明するってのがどうにも難しいんですよね
書きたい場面を地の文無しで書こうとするとテンポが悪くなるというか
だから地の文無しで書いてる方はすごいと思いますよ

まあ自分が書きたいだけってのもありますけど
81 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/02(月) 00:14:57.87 ID:zndJYRMD0
初風ちゃんは本当は提督に甘えたいけど自分は艦娘だからと
割り切ろうとして、子供ゆえ無自覚に割り切れてないみたいな
いじらしさを感じる
82 : ◆6x79oqdrbDOF [sage ]:2018/07/02(月) 00:30:56.80 ID:ZJi89cpM0
めっちゃ分かりますね
ツンデレのツンの按配が程よいから、その分内面の脆さが引き立つというか
次の話でうまく補完していけたらなーと思ってます
83 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/05(木) 09:44:38.31 ID:TrbI/j3lo
クッソかわいい
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