提督「臆病で愚図」

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405 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/04/11(月) 23:23:25.75 ID:k5r56y4X0

提督「━━━━━マフラー、きつくないか?」


着替えを手伝い始めて数分後、最後の襟巻きを首周りに巻き終わった。

私は夕立の正面に立ち、片膝を床につけてつけ心地を尋ねる。

夕立は襟巻きに意識を向けると、首周りで回したり、少し引っ張ったりしてつけ心地を確かめる。


夕立「ちょうどいいっぽい」

提督「そうか……この後はどうするんだ?」

夕立「部屋に戻るっぽい」

提督「送ろうか?」

夕立「一人で大丈夫っぽい」

提督「……もう、寂しくないか?」


夕立が顔を向け、飛びつく。

唇を唇で塞がれ、ぬくもりと共に抱きしめ合う。


夕立「……その言い方は、ずるいっぽい」


名残惜し気に離した唇が、いじわるを咎めるように、苦く微笑む。

言葉を終えた後、匂いを遺すように身体を擦り付け、心臓の鼓動が感じ合えるように体を密着させる。

温かさを分け終わり、からだを離す。


夕立「提督さん」


豊穣な麦畑を思わせる髪色に、イヌ科の動物のような癖毛を持つ、紅玉色の瞳の、私の可愛い娘。


夕立「長生きしてね」


この歳でそれを言われるとはな。


提督「生きるさ、夕立たちがいるからな」


夕立は「えへへ」と笑った。
406 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2016/04/11(月) 23:29:16.47 ID:k5r56y4X0
・本日は ここまで

・夕立 長かった

・もっと うまく 書けるように したい

・感想 要望 改善等 あれば どうぞ
407 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/04/12(火) 01:31:22.63 ID:Dbu+c+dQ0

卑しい女ぽい……
408 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/04/12(火) 09:55:14.75 ID:RDROvo9DO
乙っぽいーーーーーっ!
409 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/04/12(火) 23:02:30.99 ID:Y8vCMxct0
おつ
410 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/04/13(水) 12:42:03.94 ID:eMvQdq2KO
乙です
何度もやり直しを食らった辺りを詳しく…
411 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/04/14(木) 02:03:21.15 ID:3x+rjT7zO

412 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/04/18(月) 22:53:03.46 ID:kuMNK+rC0

部屋の入り口で夕立を見送った後、金剛と榛名を待たせている寝室へと戻る。


提督(……何やってんだこいつら)


その寝室でまた変な光景が広がっている。


金剛「……」


寝室に入ってまず視界に入ったのは狩りをする獣のように構えている金剛。

金剛は今にも飛び掛からんと身体を前傾にして低く構え、獲物を逃がさんとばかりに両手が猛禽類のような形で添えられている。

ちなみに金剛の左後ろの帯になぜか私のパンツが挟まっている。せめて隠せ。


榛名「……」


次に視界に入ったのは金剛と対面に、これもまた構えている榛名。

下半身は前屈立ち、上体は正拳突きの構えで『寄らば撃つ』と言わんばかりの迎撃態勢である。

ちなみに榛名の胸元には私が先程脱いだ半袖の下着がなぜか挟まっている。だからせめて隠せよ。


金剛・榛名「「……」」


よほど集中しているのだろう、金剛と榛名は私が寝室に入ったことにも気づかず、構えを維持したまま睨み合う。
413 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/04/18(月) 22:53:36.77 ID:kuMNK+rC0

提督「……」


しばらくして、静寂を破り金剛が口を開く。


金剛「……榛名ぁ〜、いい加減それをこっちに明け渡すネ〜」

榛名「……たとえお姉様の頼みであろうとも、これはお渡しできません」

金剛「そんな聞き分けのない娘に育てた覚えはありまセーン。いい娘だから渡すネー。そんな汚れた下着を持っていても衛生上よくないデース。ワタシは榛名のことを心配して言っているですヨ?」

榛名「汚くなどありませんっ!」


(パンツさえ持っていなければ)比較的まともな金剛の意見に、榛名は大声で異議を唱える。


榛名「この下着っ! この下着にはっ! 提督の芳しいオス(♂)の匂いが熟成されて染み込んでいますっ! 榛名はっ、この匂いだけでっ、ご飯三杯はいけますっ! それだけじゃありません。この匂いを嗅ぐと、辛くても苦しくても寂しくても、また頑張ろうって気持ちになれるんですっ! だからっ!」


世界を敵に回してでも守り抜く、そんな決意を秘めた魂の叫びが部屋に木霊する。


榛名「提督のっ! 汗がっ! スメルがっ! 染み込んだこの下着はっ! 榛名のっ! 宝物にっ! しますっっっ!!!」


「しますっっっ!!!」じゃないぞ榛名。なんでそんな気合入っているんだ。


榛名「なによりお姉様には提督のパンツがあるではありませんか! これ以上欲しがるなんて……欲深いにもほどがありますっ!」

金剛「No No No わかってませんネー、榛名は」


無知な大衆を鼻で笑う政治家のような言葉遣いで、真実を掲示する教祖様のように言葉を紡ぐ。


金剛「ワタシはお願いしているのではないデース。『渡せ』と命令しているんですヨー、My sister」

榛名「お姉様……!」

金剛「なによりそんな素晴らしいものを見つけて食い下がるなんてワタシらしくありまセーン」


忌々しいといわんばかりの榛名の表情に対し、肉食獣のように歪めた表情を見せる金剛。


金剛「このパンツだけでFinish!? な訳ないデショ! ワタシは喰らいついたら離さないワッ!」


離せや。
414 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/04/19(火) 13:01:45.70 ID:cbGBN/F+O
うわぁ
415 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/04/19(火) 23:54:44.26 ID:4TQbAMyK0

榛名「そんな勝手、榛名が許しません! そもそもお姉様、どうせまたパンツを煮出して提督ティーをお作りになるつもりでしょう?」

金剛「それになにか問題がありマスカー?」

榛名「前々から申し上げたかったのですが……お姉様は提督のパンツの扱いが雑すぎます! たしかに提督のパンツを煮出せば香ばしい最高級の提督ティーができるのはわかります! ですが! 熱湯につけることで次から匂いが堪能できなくなり、繊維を痛めてしまうために形や食感まで失われるのは余りにも軽率! せっかく手に入れた提督のパンツを一回で使い物にならなくさせてしまうのはもったないと言わざるおえません!」

金剛「言ってくれじゃない……! それなら榛名こそ、どうせまた手に入れた下着を味わうこともせず、また飾ったり、話しかけたり、抱き枕にするつもりデスネ?」

榛名「なにかおかしいところでも?」

金剛「はっきり言わせて貰うけど、榛名は提督の下着の扱いがケチくさいネー! 確かにやっとのことで手に入れた下着を大事にしたいのはわかるけど、日が経てば経つほど提督のSmellは薄れていきマース。せっかく手に入れた新鮮な下着を堪能しないでチマチマ使うなんて、あんなの匂いが薄れて段々寂しさが募るだけで逆効果ネー。何度も使った出涸らしの紅茶を飲んでいるようで、正直見ていて痛々しかったワ!」

榛名「あれは提督の下着と日々を共にすることで、提督の下着を榛名の匂いで染め上げるという理由もあるのです!」

金剛「それならワタシみたいに提督ティーにして、自分の身体に提督成分を取り込むほうがずっとマシネー!」

榛名「ぐぬぬぬぬぬぬっ」

金剛「GRRRRRRR」

榛名「なんですか!」

金剛「なにヨ!」



































提督「……お前ら」

金剛・榛名「「あ」」
416 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/04/20(水) 08:10:12.98 ID:FH31RGTRO
妙高型ほど殺伐としてないようにみえるのは何でだろ
417 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/04/20(水) 20:28:31.11 ID:DFUTAcg5O
ヒェーとメガネを入れて4人でごっちゃ混ぜにしたらどうなんだろ。

妙高型はヤンデレ成分と相性の良い子ばかりだったから、というより戦艦より重巡のほうがヤンデレ似合う娘多いからじゃね。
418 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/04/23(土) 22:29:05.51 ID:aTThgWcto
とりあえずこの金剛はきっとダメだ
419 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/04/24(日) 05:50:55.48 ID:Xj3PV4eZ0
妙高型は真面目だからガチっぽい
金剛型は元がネタ担当だし
420 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2016/04/24(日) 15:11:39.57 ID:UcnZ0siaO
わけわからん
俺からすれば妙高型のほうがネタだが
421 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/04/26(火) 17:35:25.93 ID:8ze/fgQP0

金剛と榛名の変態問答から数分後━━━━━


提督(暑い)


現在、愛宕とすれ違うのを避けるため、私室から少し遠い場所にある直通階段を利用している。


提督(近い)


夕立との予定がなくなったから、その分の空いた時間でバスケットなどを食堂に返却しに行くところだ。


提督(動きにくい)


可能なら、食器返却後に夕張に会いに行きたいところなんだが。


提督(……やわらかい)


右腕と左腕にそれぞれ金剛型の長女と三女(四女か?)が獲物を巻き付ける蜘蛛のようにべったりと絡まっている。

金剛は胸の谷間に挟み込むように両腕で私の右腕を強く抱きしめ、時折嬉しそうな笑顔を私の肩に寄せ、もたれてくる。

榛名は右腕で私の左肘付近を抱き寄せ、まぐわうようにお互いの左指同士を絡み合わせ、陶酔感を湛えた表情で密着している。


提督「金剛、榛名……」

榛名「嫌です」

金剛「No way」


思わず眉間にしわが寄る。


榛名「提督のことですから、どうせ『離れてくれないか』と仰るつもりだったのでしょう?」


なぜわかる。


金剛「You took a pleasure away from us, and beside, are you going to deprive us of this little simple pleasure? How dare you!」

榛名「まったくです。せめて没収された分だけでも堪能させていただけなければ割に合いません」

金剛「Well said」


その言葉で金剛と榛名は抱きしめる力をさらに強め、接着面積をさらに広げる。

金剛が変な閃きさえしなければこうわならなかったのに……

下着没収後、お通夜状態になった寝室で、突如叫んだ金剛の閃きを思い出す。


━━━━━パンツが嗅げなければ、テートクを嗅げばいいじゃない!


その謎の発想により、寝室からここまで延々と引っ付かれることになった。

こんな状態で愛宕とかち合ったら何を言われるかわからないので、わざわざ大鯨から移動経路を聞いて遠回りをしている。

いい迷惑だ。


金剛「……テートクのsmell…… Aah〜That's good〜 (あ^〜いいっすね^〜)」


HA☆NA☆SE!!

422 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/04/26(火) 21:29:57.47 ID:mQd1vhN4O
あぁ^〜
423 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/04/26(火) 23:49:40.32 ID:70yx8tQFo
きてたのか
424 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/04/27(水) 00:36:04.25 ID:Xl+15rsF0

……やっと一階まで辿り着いた。歩くだけでなぜこんなに疲れるのか。

まあいい、あとはあそこの角を曲がって渡り廊下を行けばすぐそこに食堂だ。

重石のように引っ付く二人を連れ、廊下を進む。


榛名「ところで、ンッ♥ 提督、食堂の後は、ハァ♥ 執務室へ戻られますか?」


左手の甲を股間に押し付けながら、熱い息を掛けてくる榛名が予定を尋ねてきた。湯で濡らした手拭のような感触が首と手の甲に伝わる。

その感触を無視して、角を曲がる。


提督「ああ、それなん「きゃっ」っと」


胸元に衝撃。出会頭にぶつかったようだ。転ぶようなことはなかったが、ぶつかった反動でお互いに一歩分距離ができる。

驚いた声で相手を判断したのか、金剛と榛名が私から離れ、一歩後ろに下がる。


「ご、ごめんなさい……少々考え事をしていて……」

提督「いや、謝るのは私のほうだ、すまない。それより怪我はないか、鳳翔」


額を手で押さえながら謝る鳳翔に対し、私は自分の非を詫びる。左側通行の廊下を右通行していたのは良くなかった。

その鳳翔が、私の声を聴いた途端、身を強張らせた。やはりどこか怪我をしたのか?

鳳翔は顔から手を離すと、目を見開いて凍り付いた表情をこちらに向ける。

なんだこの表情は。


提督「鳳翔?」

鳳翔「あっ」


もう一度声を掛けた瞬間、鳳翔は怯えるかのように胸の前で両腕を合わせる。なんだこの反応は。


鳳翔「あ、だ、大丈夫です」


そう言うと鳳翔は足を一歩後ろに下げ、目を右下へと逸らす。


提督「……」


なんだこれは。なにがあった。いったいなにがどうなったらこんな反応をされるんだ。

思い出せ。考えろ。迂闊な発言は状況を悪化させるだけだ。
425 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/04/27(水) 00:37:22.45 ID:Xl+15rsF0

提督(……)


鳳翔は私が解任された後にこの鎮守府に着任した娘だ。だからそれほど面識があるわけではない。

再任時も加賀たちが内情を隠してくれたおかげで、私たちの関係ははっきりとは知らないはずだ。

それからしばらく距離を置かれてはいたが、鳳翔の店の一件で多少は打ち解けられてきた、はずだ。

……店? まさか……


提督(しくじったか……)


昨晩と今日でのこの態度の変わりよう、おそらく開店祝いの酒の席で何かしらの狼藉を鳳翔に働いたに違いない。というより思い当たるのがそれぐらいしかない。

しかもこの態度、かなり酷いことをしでかしたとみえる。

ああっ、クソっ! なぜ酒を飲んだ!


鳳翔「……それでは失礼します」

提督「ま、まってくれ」


この場から去ろうと背中を見せた鳳翔を思わず呼び止める。

鳳翔の身体が再び強張る。小柄で、おっとりとした顔立ちの鳳翔が怯える様に、血液が逆流するような罪悪感を覚える。

しまった。なぜ呼び止めた。ここで謝るか? いや、何をしてしまったのか不明確な場合での謝罪は逆効果だ。

ああっ、クソックソックソッ! 鳳翔から事情を聴けば良いと安易に考えていた自分を殴りたい。まさか鳳翔に手を出していたとは。

とにかく、差し障りのない話でこの場は流して、誰でもいいから事情を確かめなければ。とにかく店や昨晩のことは禁句だ。


鳳翔「……なんでしょうか」


なんてことのない言葉なのに、暗い表情と落ち着き過ぎた声音が心臓を貫き、思考が吹き飛ぶ。和服の紅色が返り血に見える。

……えっと、何を言おうとしたんだったか……そうだ、店のことに、ついて、話せば、いいか……?


提督「ああ、いや、大したことではないのだが、昨ば「あーッ! いたいた!」


横槍で、思考が正常に戻る。


榛名「足柄さん? どうしました?」

足柄「お話の途中ごめんなさいね、ちょっと鳳翔さんに用があって」

鳳翔「……私ですか?」


渡り廊下のほうから足柄がやってきた。

意味深に鳳翔が聞き返す。まさか足柄も関わっているのか?
426 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/04/28(木) 23:24:11.04 ID:QSCqcY//0

足柄は鳳翔の背後から両肩を掴み、鳳翔の耳元でなにかを囁く。


鳳翔「……わかりました」


足柄の囁きに目を細めた鳳翔はただただ静かに答えた。


足柄「それじゃ、提督。鳳翔さん、借りてくわね」

提督「……ああ」

足柄「ささっ、行きましょ、鳳翔さん」

鳳翔「……」


軽く会釈をした鳳翔は、ほほ笑む足柄に肩を押されながら私たちとすれ違い、廊下の向こう側へと消えていく。

足柄と鳳翔が消えた廊下を暫く眺めた後、


提督「行くか」


と、意味深な笑みを浮かべながら再び抱き着いてきた金剛と榛名に言い、渡り廊下へ向かう。

鳳翔に関しては、まずは情報収集だ。羽黒あたりからか。


「あっーーー!!」


そう考えながら渡り廊下に出ようとしたところで、先程居た廊下の先から叫び声が聞こえた。

振り向くと、足柄がこちらに向かって走ってきている。

足柄は私たちの前まで再び来ると、一拍して両手を眼前に合わせる。


足柄「ごめんなさい提督っ! 榛名さんも借りていっていいかしらっ!? ちょっと相談があるの!」


相談……ということは福祉係のまともなほうの仕事か。


榛名「……後では駄目ですか」

足柄「できれば早めが良いのだけど……」


足柄の言葉に榛名は目を細める。


提督「榛名、仕事だ。行ってあげなさい」

榛名「……了解です」

足柄「本当っ!? 助かるわ〜、朝言おうとしてつい忘れちゃったから」


そう言うと足柄は「てへっ♪」と言いながら、片眼を閉じて小さく舌を出し、猫のように曲げた左腕で額を軽くたたく。

可愛らしいが、凛とした雰囲気のある足柄にその仕草は役不足だな。刀に苺を飾るような違和感がある。


榛名「それでは提督、足柄さんとの用が終わり次第、榛名は執務室に向かいますので」

提督「ああ。部屋に戻ったら摩耶の補助を頼む、やはりまだ慣れてないみたいなんでな」

榛名「了解です。お姉様、提督のことお願いいたします」

金剛「Sure」


榛名と足柄は、鳳翔と同様、廊下の先へと消える。
427 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/05/01(日) 00:31:51.56 ID:TloAhOhJ0

提督「……」


渡り廊下を歩く。食堂がひどく遠く感じる。足が重い。鳳翔の一件が頭にこびりついているせいか。


金剛「My Lord」


金剛が、ひどく澄んだ瞳で私を呼ぶ。


提督「金剛、前から言っているが、その呼び方は……」

金剛「Why? You’re My Lord, and now we’re alone」

提督「……何というか、その呼び方をされると、お前との間に距離を感じるんだ」


金剛の表情が曇る。


金剛「Distance……? I‘m near My Lord? My Lord go far away?」


俯き、自分に言い聞かせるように呟く。


金剛「No……No,No,No,No,No,No,No,No,No……erase all distance, I let no one come between us」


抱きしめた腕に千切れそうなほどの力を入れ「No」と呟き続ける。

呟きが止まる。


金剛「テートク」


金剛はゆっくりと顔をあげると、光のない流し目を使い、彼岸花のようにほほ笑む。


金剛「榛名とmake love しましたけど、どーでしたカー? しょーじきに答えてクダサーイ」


呼び方が戻った途端、何の脈絡もなく榛名との情事について聞いてきた。


提督「良かったよ」

金剛「Really? それなら良かったデース! もしテートクが満足してなかったら、榛名の脳と心臓を撃ち抜いて、dockに叩き込んでいたところネー」


笑顔のまま、妹への殺害宣言を平然と述べる。いやまあ死なないけど。


提督「やり過ぎだと思うぞ」

金剛「Excuse me? 提督への供物にさせてあげたんだから、それぐらいできて当然ネー。もしできなかったら、榛名なんてカルシウムの棒にタンパク質と脂肪が付いたただの肉の塊と同じデース。金剛型の名を冠しているのなら、このbodyを使いこなして当たり前ヨ」


金剛はポールダンスを踊るストリッパーのように私に抱き着き、その肢体を誇示してくる。


金剛「テートクが一人でbathingするって言ったのに、勝手に入っていったと知ったときは気が気でなかったデース。Make love なんて聞いたときは砲門がFireしないように抑えるのが大変だったんデスヨ?」

提督「そうか」


お前の火薬庫が爆発しなくてよかったよ。本当に。
428 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/05/01(日) 01:44:29.69 ID:VCFeP4gvo
きてたのか
429 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/05/01(日) 23:20:12.08 ID:XEQnZLFK0

足柄「━━━━━鳳翔さん、お待たせ〜」

榛名「……」

鳳翔「……それで『昨晩のこと』と言うのはっ!?」


足柄が鳳翔の首を絞める。


足柄「何が『それで』よ。私言ったわよね? 『昨晩のことは秘密にしなさい』って」

鳳翔「がっ、あっ」

榛名「足柄さん、鳳翔さんが話せませんよ」

足柄「あら? ごめんなさいね」


足柄が鳳翔から手を放すと同時に、鳳翔は咳き込む。


鳳翔「けほっ、話しかけてきたのは、提督の方ですよ。私は何も……」


破砕音とともに、鳳翔の後ろの壁にヒビが入る。


足柄「あからさまな態度を取るなって言ってんのよ。旧式の空母っていうのは頭までボケるわけ? それとも私たちへの当て付けかしら?」

鳳翔「……あんなことをさせられて、嫌な顔をするなというほうがおかしいです」

足柄「へぇ、そういう態度を取るわけね。昨日あれだけよがっておいて、ねぇ」

鳳翔「なに、を……」


足柄は懐からいくつかの写真を見せる。


足柄「じゃーん! 鳳翔さんの処女喪失、初中出しに初イキ、ファーストキスの写真でーす。すごいわよねー、最初はいやいやだったくせに、最後は自分から腰振っちゃうんだから、やっぱりあれかしら? 日頃から結構溜まっていたとか?」


そこには、複数の艦娘によって机に抑えつけられ、犯され、結合部から血を流している鳳翔の写真があった。

他にも、秘部から赤色が混じった白濁液を垂れ流している写真や、男の上に跨って仰け反っている写真、虚ろな目で口付けを交わしている写真など、痴態を余すことなく捉えた写真が飾られている。


鳳翔「なんでそんなもの……!」

足柄「『記念撮影』はうちの慣習なのよ。あの人に抱かれた女は例外なく、ね。大変だったのよ〜? 羽黒をなだめながら撮影するのは。ああそうそう、飽くまでこれは元のデータから作ったサンプルだから。今の時代って便利よね〜。私たちの時代とは大違いだわ。この写真なんてほら、お尻の皺までくっきり見え「やめてください!」

鳳翔「あなたたちは……いったい何がしたいのですか」

足柄「だから、黙ってろって言ってんのよ。本当に察しが悪いわね」

鳳翔「……このことを上に言えば、処分は免れませんよ」

足柄「チクるってこと? 言うじゃない、さっきまで自分を慰めていたくせに」

鳳翔「え? あっ、なにを」


足柄は鳳翔の強引に袴をめくり、秘部をまさぐる。
430 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/05/01(日) 23:20:48.77 ID:XEQnZLFK0

鳳翔「やめっ、あっ♡」


鳳翔の甘い声とともに手が引かれると、足柄は濡れた指を鳳翔の前に出す。

人差し指と親指を少しこすり、そしてゆっくり開くと指の間に白い糸が引く。


足柄「濡れているじゃない。おまけに凄い臭い。もしかしてあの人と話していて興奮しちゃったのかしら?」

鳳翔「っ」


鳳翔は、愛液を嗅ぐ足柄から目を逸らす。

その態度に足柄の表情が喜色に変わる。


足柄「そっかそっか、そっか〜、つまり〜、さっきの態度は〜、あの人と話していて疼いちゃった雌の身体を〜、気づかれないようにするためだった〜、ってわけね〜」


鳳翔は羞恥に頬を染める。


足柄「それなら、素直に『抱いて』って言えばよかったのに。『昨晩酔ったあなたに犯されました、責任を取ってください』って」

榛名「……」

鳳翔「そんなこと……」

足柄「酔った時のあの人の荒々しいセックスも素敵だけど、目覚めているときのネチッこいセックスもいいわよ〜、気持ちいいところをグリグリ、って責められて、降りてきた子宮をトントン、って叩かれるの」

鳳翔「……っ」


耳元で足柄がそう囁くと、鳳翔は唾を呑んで喉を鳴らした。


足柄「どうかしら」

鳳翔「……できません」

足柄「そう? まあいいけど。仮に告発したところで、せいぜい鳳翔さんが転属させられるだけだと思うけど。軍の体質っていうのは鳳翔さんもよく知っているでしょう? おまけに証拠は鳳翔さんの身一つ。ましてやこのご時世、世間様の騒がれるようなことは上も避けたいはずでしょうし。それに……」


睨みつける鳳翔の耳に、足柄の口が近づく。


足柄「別に鳳翔さんがいなくなっても、代わりはいくらでもいるもの。駆逐艦の娘や……利根ちゃんとか、ね」

鳳翔「……! 外道……!」

足柄「同期の親友って素敵よね、そうは思わない? 鳳翔さぁん」

鳳翔「………………わかり、ました」


歯ぎしりをしながら、俯く鳳翔。

獣の如く唇を歪めて、喜ぶ足柄。


足柄「わかってくれて何よりだわ〜、そういえばこのあと利根ちゃんに会いに行くのよね? 一緒に組むことがあれば『よろしく』っていっておいてね〜」


そう言って、足柄と榛名は立ち去る。

残っているのは、小さな空母だけ。
431 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2016/05/01(日) 23:27:24.70 ID:XEQnZLFK0
・本日 ここまで

・ガバガバすぎる……

・もっと すっきり 書きたい

・書いてて 胸糞悪く なってきた

・感想 要望 改善等 あれば どうぞ
432 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/05/02(月) 00:38:06.68 ID:cIvrM9jEo
乙。かなりヤバい鎮守府だなあ。こりゃ正気組もどれだけいるんだろうか?
433 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/05/02(月) 08:54:27.86 ID:BgLpLDkhO
うーんこの
434 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/05/02(月) 22:54:43.00 ID:ohtfHSzXo
おつ
これは正気と狂気が混在してるのか
435 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/05/02(月) 23:02:32.64 ID:IkJYMm/qO
やっぱり妙高型のガチっぷりがヤバい。
ところで榛名は何故足柄についていったのか。
436 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/05/04(水) 11:28:37.51 ID:Y32TyTRF0

榛名(━━━━━意外と御洒落ですね)


部屋に招かれた榛名は、給湯室に向かった足柄を待っていた。


足柄「ごめんなさいねー、年増の股汁なんて汚いものが手に掛かっちゃったから、きれいにするのに手間取っちゃった。アイスティーしかないけどいいかしら?」

榛名「構いません。それより用事はなんですか? 早くあの人の元へ戻りたいのですが」

足柄「まあまあ落ち着いて頂戴。と言っても、戻りたい気持ちは分かるわよ。福祉係は大変よね〜、いろんな娘たちからの要望や意見を集約して、制度の改善に努め「御託はいいです」


アイスティーをダイニングテーブルに置き、やんわりと会話を始めた足柄の言葉を、榛名は切り捨てる。


榛名「あの人との時間は一分一秒でも貴重です。本来ならここで呼吸することさえもどかしい。鳳翔さんの一件といい、足柄さんは少々『余計』です」

足柄「あら、そう? 昨晩は上手くいったと思っていたのだけど?」

榛名「……そもそも昨晩あの人を酔わせたのは、手を出さないあの人への不満を『襲われる』ことで解消するのが目的だったはずです。なのに結果としては、無関係な鳳翔さんを襲わせて……あの人が事実を知ったらどれだけ傷つくか……」

足柄「いいことじゃない」

榛名「皮を剥ぎますよ、狼」

足柄「あらいやだ、そんな酷いことをするおばあちゃんはペロリと食べちゃわないと」

榛名「なら猟師に裂いてもらうよう依頼しないといけませんね」

足柄「他の男に触れられるなんていやよ〜、あっ、でも、お腹をあの人の弾丸に撃たれるのならありかも♡」


うっとりと妄想に浸る足柄をしり目に、榛名は溜息とともにアイスティーに口を付ける。


榛名「……悪くはないですね」

足柄「ふふっ、榛名さんにそう言ってもらえると自信がつくわ。昨日のカツがあるけど食べる?」

榛名「いりません」

足柄「あの人の食べかけもあるけど?」

榛名「食べます」
437 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/05/04(水) 11:35:56.22 ID:Y32TyTRF0

榛名が「あの人の唾液付き……ロマンを感じます」と言って食べ始めたのを見計らい、足柄が口を開く。


足柄「それで相談なのだけれどね、福祉係の職務規範を見直して欲しいのよ」


榛名はカツの咀嚼を終え、唾液でクリーム状になったカツを飲み込むと、アイスティーで口の中を流して一言。


榛名「具体的には?」

足柄「あの人とするときの基準についてよ。今の基準だとお誘いはできても、同意がない限りこっちから手を出せないじゃない」

榛名「負担が大きすぎますからね」

足柄「でもそのせいで不満の声があがっているわけ、『せっかく係に就いたのに、全然できなかった』とか『お誘いしたのに断られた』とか、もう耳が痛いくらい聞いたわ」

榛名「あの人の鬱憤解消が目的なのですから当然です。こちらから一々手を出していたら、あの人の課業が進みません」

足柄「でもあの人の仕事なんてほとんどないじゃない。事務処理に艦隊指揮、開発やその他諸々も私たちが担当しているわけだし。せいぜいやるのは上への報告や教育ぐらいでしょ?」

榛名「提督不要論の先駆けとして、そうなるように制度を組みましたからね。『提督』も「兵器が兵器を運用するのは認められない」という人間側の都合に合わせて置いているだけですし」

足柄「でしょ?」

榛名「仮にそうだったとしても、先ほども言いましたが、あの人への負担が大きすぎます」

足柄「その点については問題ないわ。むしろ四人で一日中輪姦していても足りないと思うわよ」

榛名「信じられませんね。時期的にもまだそこまで改造は進行していないはずですが?」

足柄「それがそうでもないの。ねえ、榛名さん、今朝あの人の左の首筋は見たかしら?」

榛名「もちろんです。しゃぶりつきたくなるような首でした」

足柄「その首に、朝、姉さんが咬みついて傷を付けたのだけど、傷跡はあったかしら?」


その言葉に、榛名は訝し気な表情を見せる。


榛名「そんな傷、一つも……いえ、それよりもなぜそんな羨ま、んんっ、妙高さんはなぜそんなことを?」

足柄「さあ? でもまあ、傷は無かったみたいね」

榛名「……それが事実なら、内臓器官はほぼ回復していることになりますね」

足柄「ええ、能力強化は修理後の段階のはずだから、それで間違いないはずよ」


足柄は一息つくと、机に置いてあったカツを一切れ食べる。


足柄「んっ……これであの人の時間も、体力の問題も解決したと思うけど、どうかしら?」

榛名「しかし、かといってあの人がそれを望むとは……」

足柄「も〜っ! まどろっこしいわねぇっ」


渋る榛名に、足柄がカツを入れる。


足柄「あの人が私たちに手を出さないのは、一重に『娘たちを自分の慰み者にしたくない』『本当にしていいのか?』という馬鹿馬鹿しい心理的な問題があるからよ。逆に私たちがあの人を慰み者にすることに対してはむしろ無頓着なぐらいだわ。制度さえ整えば嬉々として受け入れるわよ。そもそも榛名さん、今日あの人に何回してもらったわけ?」

榛名「……中出しを一回だけ、キスは三回ほど」

足柄「羽黒はいけいけどんどんであの人に攻めまくって午前中に中出し十回以上、キスは数えきれないぐらいしていたわよ。仕事は全部姉さんに丸投げ、あんまりうるさいから仮眠室に閉じ込めといたわ」

榛名「そんなに……」

足柄「正直違反行為スレスレだったけど……ともかく、こっちが望めばいくらでも相手をしてくれるのよ、あの人は。それともこのままこの制度を続けて、フラストレーションを溜め続けるわけ? あの人だって、そんなことで士気が下がるのは望んでないと思うわよ」


榛名はしばらくカップの水面を見ていたが、意を決したのかカツを一つ一気に食べ、アイスティーを飲み干す。


榛名「……わかりました。正直榛名も、あの人と滅茶苦茶セックスしたいです」

足柄「よし」


足柄は小さくガッツポーズをした。
438 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/05/04(水) 11:47:28.41 ID:BqC2GV/7o
か、かいぞ・・・うん?
439 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/05/04(水) 11:53:55.56 ID:tHlzG9wJo
まるゆを食わせたら運が上がりそう
440 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/05/04(水) 16:14:39.94 ID:HogxfGX5o
きてたのか
441 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/05/04(水) 16:31:45.95 ID:zXYR6LFvO
鳳翔さん可哀想……
足柄はそこそこまともだと思ってたのに
こうやって狂気は伝染してゆくのか
442 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/05/04(水) 19:14:26.34 ID:3hnbVrw40
鳳翔さんは常識人(性欲には勝てない)
周りの悪ノリが過ぎたんでしょ、多分
443 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/05/04(水) 20:06:01.56 ID:gv+CXhNB0
いやまだ分からんぞ。
常識人の皮を被って内心エロエロでグチョグチョなことを考えてるかもしれない。
444 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/05/04(水) 21:16:18.79 ID:w15sOkibo
乙。一応人間もいるようか。
大分環境も明かされつつある。はたして提督は人間なのか兵器なのか?
445 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/05/05(木) 09:39:17.86 ID:E5690AEP0
乙。足柄、榛名の会話だと本当に>>72で提督が言ってた『お飾りの提督』になってるんだな。
艦娘たちにとってここの提督は愛玩や慰安のような存在になってるな。
446 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/05/05(木) 20:36:19.82 ID:YT2sNdyao
というか鳳翔さんを年増呼ばわりは許せん
447 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/05/05(木) 22:39:20.25 ID:C7Bh0+uvO
佇まいが良い意味で古臭いのが鳳翔さんだからなあ
蔑称が付くとすりゃ年増ってことになるだろうさ
448 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/05/10(火) 00:00:03.08 ID:qThukDNG0

足柄「━━━━━さてと、次の会議に向けてはこんなところかしら」


ポットのお茶を半分消費したところで、足柄は身体をほぐすように背伸びをする。


榛名「そうですね。しかし日数が足りませんね……」

足柄「今回の見直しに反対する娘は少ないと思うから、最低限、発言力のある娘に根回しできればいいわよ」

榛名「わかりました。先ほど名前の挙がった娘に今回のことを話してみます」

足柄「ええ……ごめなさいね、時間取らせちゃって。久々の秘書艦だったのに」

榛名「構いませんよ。真面目に職務をこなした方が、夜に可愛がってもらえますから……それより、相談はこれだけですか?」

足柄「ええ、次の会議で榛名さんに今回の見直しを提案してもらうのが主だったから、他にはないわ」

榛名「そうですか。それではもう足柄さんは用済みですね」


その瞬間、榛名の足元の影に火のように赤い亀裂が走ったかと思うと、一瞬でその影が部屋を覆った。

椅子からゆっくりと立ち上がる榛名の両側から、黒い鉄の折り紙で作ったような、大きな手が生える。

そんな榛名を、足柄はアイスティーの入ったカップを傾けながら、優雅に見物する。


榛名「足柄さん、先程あの人が傷つくことが良いことだと言いましたね」

足柄「ええ」

榛名「詳しく教えて頂けませんか? 返答次第では苦しまず沈めてあげますので」

足柄「その手で皮を剥ぐつもり?」


足柄の眼前に黒い手が横切ると、陶器が割れる音と木が折れる音が不協和音を奏でた。


榛名「言葉遊びに付き合うのは一度だけですよ、足柄さん。礼儀の知らない若造でも、それぐらい状況は読めますよね?」

足柄「なるほど、榛名さんはおばあちゃんじゃなくて猟師さんだったわけね」


その言葉を言い終えるや否や、足柄の持っていたカップが縦に割れ、中身が零れて靴を汚す。


足柄「暴力で相手を抑えつけるのは幼稚よ?」

榛名「兵器が暴力を振るわず、何を振るうのですか? 私たちの本懐を忘れたわけではないでしょうに」

足柄「人を守ることでしょ?」

榛名「敵を殺すことです」


黒い瞳と青い瞳が交差する。


榛名「人間を守るのは人間です。その人間を守るために敵を脅し、敵を落とし、敵を殺すのが私たちです。それすら忘れましたか、巡洋艦。それとも、あの人に優しくされて自分が人間だとでも勘違いしましたか?」

足柄「……榛名さんの『人間』と『敵』ってなに?」

榛名「『人間』はあの人、『敵』はあの人の敵全て」


黒い手の根元から、ダズル迷彩の主砲が現れる。


榛名「足柄さンハ『敵』デスカ?」
449 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/05/10(火) 23:07:04.90 ID:8SysbjsSo
きてたのか
450 :スレッドムーバー [sage]:2016/05/17(火) 21:01:49.79 ID:???

このスレッドは一週間以内に次の板へ移動されます。
(移動後は自動的に移転先へジャンプします)

SS速報R
http://ex14.vip2ch.com/news4ssr/

詳しいワケは下記のスレッドを参照してください。。

■【重要】エロいSSは新天地に移転します
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1462456514/

■ SS速報R 移転作業所
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1463139262/

移動に不服などがある場合、>>1がトリップ記載の上、上記スレまでレスをください。
移転完了まで、スレは引き続き進行して問題ないです。

よろしくおねがいします。。
å
451 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/05/18(水) 16:31:55.57 ID:pWkUujgVo
全然18禁要素ないだろ!
452 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/05/22(日) 18:30:39.92 ID:NcCgM5KH0

殺意で揺れる静かな波の声が、地獄の海底で踊るような残響を残す。

今だ榛名の足元からは赤い亀裂の影が溢れ、部屋の景色を揺らし続ける。

火種に焦がされ、軋み声をあげながら深海に沈む艦の中のような、そんな部屋で

榛名の青い瞳だけが、雲のような残影を棚引かせて輝いている。


足柄「……敵ではないわね」


足柄は半分になったカップの取っ手に人差し指を入れ、指を軸に回転させる。


榛名「……ヘェ、ソレデ?」

足柄「あの人にここに居てもらうためよ、罪悪感で縛りつけてね」


足柄は脚を組み、左腕を肘掛に置き、頬杖を突く。

カップが風車のように回転する。


足柄「鳳翔さんはお店の一件であの人と距離が縮まっていた。それでいて三代目からの艦娘だから、あの人の過去とは無関係」

足柄「自分の傷に触れない程度の仲になった艦娘。お淑やかで気遣いもできて、料理上手で器量よし。あの人にとって心地よい関係だったでしょうね。気に食わないぐらいに」

足柄「そんな娘をある日突然、自分の過ちで傷物にしてしまった」

足柄「ちょうどいいと思わない? 罪を許し合えるほど仲が良いわけではなく、だからと言って関係を切れるほど浅い仲でもない、っていうのは?」

榛名「余計ナ世話ヲ、ソンナ事ヲセズトモあの人ハ」

足柄「ここに居てくれる? 本当に?」


回転速度を上げたカップは指を登り、指先まで登りつめた瞬間、ふわりと指先から抜けて床へと飛んでいき、無様に砕けた。


足柄「あの人は、解任されて出て行かされた時、私たちに何も言ってくれなかったわ。あの人から別れの言葉はなく、私たちは見送ることさえできなかった」

榛名「アレハ、本土ノ連中ガ 仕組ンダコト」

足柄「そうね、それに私たちはやすやすと乗っかった。『本土で観艦式ができる』って浮かれて、あの人が同行しないことの不自然さに気づかずにね」


榛名の手が強く握られる。自壊してしまいそうなほど強く。


足柄「鎮守府を挙げての観艦式に、海軍への復帰……浮かれるのも無理はないわ」


足柄は床に散らばったカップや皿、机の破片を一瞥する。


足柄「『どうして気づかなかったのだろう』『なぜ、一緒に行こう、と言えなかったのだろう』『今、一番見て欲しい人はあの人だったのに』『私たちにとって、あの人はその程度の人だったの?』」

足柄「そうやって、ずっと後悔した。でもこうも思ったの」

足柄「『どうして相談してくれなかったの?』『なぜ、一緒に行きたい、と言ってくれなかったの?』『私たちの晴れ姿を見たくなかったの?』『あの人にとって、私たちはその程度の存在だったの?』」

足柄「『もし離れられないような関係だったら、少しは違っていたのかな?』」





足柄「『なら、そうなってしまエ』」





453 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/05/22(日) 18:31:29.77 ID:NcCgM5KH0

足柄「三代目を殺して、この鎮守府の制度を変えて、あの人を取り戻して、病気を治して、簡単に死なないように改造を施して、少し変わってしまったけど、やっと昔のように過ごすことができるようになって」

足柄「でも、まだよ。私たちの傍にずっと居てもらうようにしなきゃいけない」

足柄「手錠や縄を使って縛りつけるべきかしら? でもそんなことをしたらあの人は憔悴してしまうわ。やつれて黒ずんだあの人はもう見たくない」

足柄「手足を切断して逃げられないようにする? 嫌よ、抱きしめたら抱きしめて欲しいもの、手を握ったら握り返してほしい、同じ位置に並んで同じ向きで同じ歩幅で同じ道を歩きたい。犯してほしい、傷つけて欲しい」

足柄「目をくりぬく? 嫌よ、見つめたら見つめて欲しい、この身体を一つ残らず髪の毛一本から目も瞳も瞼も耳も鼓膜も口も歯も舌も頬も首も肩も腕も肘も手も胸も乳首も腹も膣も尻も腿も膝も脛も足の裏も骨も筋も内臓も子宮の奥も心臓も残さず見て欲しい」

足柄「耳や舌を切り落とす? 嫌よ、愛を囁いたら囁き返してほしい、善いことをしたら褒めて欲しい、悲しい時は慰めて欲しい、間違ったことをしたら叱ってほしい、怒った時は鎮めて欲しい、楽しい時は一緒に笑ってほしい。ただ一方的なコミュニケーションなんていらない。私が欲しいのは人形じゃない」

足柄「ならどうやってここに居てもらう? どうやって縛りつける? 常時監視するとしても、監視役の護衛があの人に篭絡されたら? 『他の誰よりもお前を愛している。一緒にここから出よう、二人で暮らそう』なんて言われたら? たとえそれが一時の方便でも、その一時の至福のために堕ちる娘は多いでしょう、私も含めて、ね」

足柄「なら、体がダメなら、心を縛りましょう。ここから居なくなることが悪いことだと心に刻みましょう、逃げることが罪深いことだと刷り込みましょう、私たちを置いていったことを後悔させてあげましょう」

足柄「心がある限り、罪悪感はいつでも付きまとう。海の果てまで逃げたとしても」

足柄「そしてあの人は、罪悪感から逃避できるほど冷淡でもなく、強くもない。程々に甘い考えした、とても優しい人だもの。清算できる可能性があると思ったなら、いつまでもそれに引きずられてくれる」

足柄「そうやってズルズルと引きずられている間に、ここに居るメリットを教え込んで、ストレスの捌け口も用意しなきゃ。縛りつけるだけじゃ壊れちゃうもの」

足柄「国を守れる、名誉が得られる、命令できる、お金が手に入る、美味しいものが食べられる、女を抱ける」

足柄「『提督』ってホント良い職業よね」


右手を膝に乗せ、左手を頬に添えた足柄の顔は、喜色満面。


榛名「ソレハ知ッテイマス。デスガ ソレハ 榛名タチダケデ 充分ノハズ」

足柄「……時間が経てば、罪悪感は薄れるものよ。現に最近、あの人は一人になろうとすることが多いわ。それにローテーションを組んでいるとはいえ、抱ける娘が決まっていればいつかは飽きる。新しい刺激が必要なの」

榛名「一歩間違エバ、あの人ガ潰レマスヨ?」

足柄「だからさっき止めたんでしょ? でも、心配ないと思うわよ? 伊良湖ちゃんと同じで鳳翔さんも素質がありそうだし」


榛名は苦虫を噛み潰したような顔になる。


足柄「本当なら、噂を流してじっくりやるつもりだったのよ? なのにネタばらしなんかされたら、せっかく作った『鳳翔』ってカードを使えなくなっちゃうじゃない。
でもまあ、お陰であの人は何か感づいてくれたみたいだし、噂を流す手間が省けたと思えば結果オーライかしら」

榛名「コレカラモ ソウヤッテ 『女』ヲ増ヤスツモリ?」

足柄「ええ、ずっと私たちの傍に居てもらうためにもね」

榛名「……ソウ」


榛名の砲塔全門が足柄に狙いを定める。


榛名「ヤハリ オ前ハ 『敵』ダ」

454 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/05/22(日) 20:03:09.28 ID:VLk8mtSro
乙。
大体の流れが見えてきた。
ヤンデレ内の内ゲバも独占欲だけじゃないのね。


抗争が始まったら何人生き残るのやら。
455 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/05/23(月) 20:23:42.69 ID:cYCm/r8p0

足柄に砲を向けた榛名の髪から色素が抜け落ち、死装束のように白くなっていく。

肌には死化粧をした亡骸の如く、生気のない忌避的な美しさが産まれる。

赤い亀裂の影が砲弾を撃ち込まれたように内側に凹み、軋み声と撃音が響く。

撃音と共に足柄が立ち上がった。

足柄が先程まで座っていた椅子は凹みに破壊され、沈むように影に飲み込まれた。


榛名「オ前ハ危険ダ。あの人ガ 娘タチヲ慰ミ者ニ シタクナイコトヲ 知ッテイテ、敢エテ ソレヲ強要シテイル」

足柄「やめたほうがいいわ、榛名さん。後悔するわよ」


対峙。

しかし平行線。


榛名「鶴姉妹ト箱入娘ノ一件デあの人ガ ドレホド傷ツイタカモ忘レ、あの人ノ心ヲ壊ソウト シテイル」

足柄「砲を下ろしなさい榛名さん。もし私をここで沈めたら、あの人は榛名さんを絶対に許さないわ」

榛名「人間ニナッタト思イ込ミ、人ノ心ヲ理解デキタト誤解シテ、分ヲ弁エズ人ノ心ニ付ケ入リ、疲弊シ堕落サセ、私タチノ大事ナ物ヲ弄ブ!」

足柄「私たちがあの人を監視しているように、あの人も私たちをどこかで見ている。最後の一線を越えたらあの人は容赦なく私たちを裁くわ。榛名さんはそれを超えようとしているのよ?」

榛名「オ前ノヤッテイルコトハ アノ人間ドモト同ジダ! 自分ニ都合ノイイコトヲ、耳ザワリノ良イ詭弁デ正当化シテイルダケダ!」

足柄「あの人が大事なのは、所詮『私たち』なのよ」

榛名「歪ンダ ソノ精神! 榛名ガ! 許シマセン!」











足柄「……この気持ちが歪んでいるというのなら、とっくの昔に皆狂っているわよ……」










風切り音。
456 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/05/23(月) 20:24:17.60 ID:cYCm/r8p0

赤い亀裂の影を破り、風切り音とエンジン音を響かせて、一機の航空機が部屋に突入した。

その航空機は部屋の中で急旋回すると足柄と榛名を分断するように、二人の間を飛び抜ける。


榛名「私ノ“海”ニ……!?」

足柄(川内の水偵じゃない? これは━━━━━)


暗緑色と灰色の迷彩塗装に、スリムな胴体と主翼。

何より特徴的なのは、二つのフロートの支柱にあるハンコ注射痕のような模様。


足柄「━━━━━瑞雲!? そっち!?」

榛名「コノ……!」


榛名が瑞雲に照準を合わせようとするが、蠅もかくやと思わせる狂気じみた軌道を描きながら部屋の中を飛びまわる瑞雲は、高速戦艦を「鈍間」と嘲笑うが如く、悉く照準を避けていく。

鉄の手も蠅叩きのように振るうが、虚しく空を切るばかり。


足柄「……無線通信?」


驚愕する重巡と苛立つ戦艦を他所に、瑞雲から信号が放たれる。

通信内容を聞いた足柄は、榛名に呼びかける。


足柄「……榛名さん、これ以上は……」

榛名「黙レ、オ前ヲ沈メテ、コイツモ撃チ落トセバ……!」

足柄「ここで手を引けば、今回のことは見なかったことにしてくれるわ。幸い外に音は漏れていない。知っているのは私たちだけよ。もう、ここまでにしましょう」


美しい貌を歪めた榛名が、鬼のような双眸で足柄を睨む。


足柄「私も、榛名さんに指摘されて、自分のやり方が軽率だと感じたわ。あの人を押し留めることばかり考えて、榛名さんの言う通り、あの人の気持ちを考えていなかった。反省しているわ」


榛名の動きが止まる。

瑞雲は榛名と足柄の上空で円を描くように廻り続ける。


足柄「このことをあの人に知られたら、きっと見離されてしまう。それは、嫌だもの……」


足柄はそう言うと、右腕を下し、左手で右肘を掴むと、寂しそうに俯いた。

榛名はそんな足柄を睨み続ける。


榛名「……」

足柄「……」


瑞雲が幾度となく円を描き続けた後。


榛名「……ふん」


と、不快さを声と共に吐き出し、艤装を納め、髪と瞳を元に色合いに戻す。

影も足元に収まり、破壊した家具とティーセット以外、部屋の景色が元に戻る。

二人の様子を見てか否か、瑞雲がいつの間にか開かれていた窓の外へと飛び去って行く。
457 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/05/23(月) 20:24:55.14 ID:cYCm/r8p0

足柄「榛名さん」

榛名「……足柄さんは、あの人と幸せになりたくはないのですか」

足柄「なりたいわよ。だからと言って奪い取るような真似をすれば、鶴の二の舞だもの。それなら、最高でなくとも最大限の幸福を目指すべきじゃない」

榛名「……女が増えれば、その幸福とやらも減っていきます。いつか崩壊しますよ、そのやり方」

足柄「……そうならないように、できる限りのことをしているつもりよ。榛名さんへの相談も、その一環」


榛名は足柄を横目で見つめる。

足柄は、そんな榛名の視線を、穏やかな、それでいてどこか諦観を含んだ表情で返す。

榛名は「……はぁ」と溜息をつく。


榛名「感情的になりすぎました。砲を向けて、すみませんでした」

足柄「いいのよ、結局未遂で終わったわけだし。むしろ、あの人を想う気持ちが感じられて良かったぐらいだわ」

榛名「……ティーセットと家具、後で弁償しますね。あと福祉係の見直しの件ですが、それもやっておきますので」

足柄「ええ、お願いね」


榛名はドアへと向かう。


榛名「……それと」


ドアノブに手を掛けた榛名は、足柄に振り向き言葉を発する。


榛名「相談があれば、また聞きます。やり方は気に入りませんが、興味深いので」

足柄「ありがとう。助かるわ」

榛名「それでは……お茶とカツ、美味しかったです」

足柄「ふふっ、また来て頂戴、歓迎するわ」


榛名は、部屋を出て行った。


足柄「……さてと」


榛名が出て行ったあと、足柄は部屋を見回す。

散乱した木や陶器の破片、お茶の染み、潰れたカツの油。


足柄「那智に怒られるわね……」


部屋の惨状から逃避するように床から目を離し、窓の外へと視線を移す。


足柄「そっか、今日は晴れだったわね」


青い空を見つめながら、一人呟く。


足柄(……それにしても危なかった、まさか研究所の連中が出てくるなんて)


鳥の鳴き声を聞きながら、思い耽る。


足柄(そういえば明日の秘書艦て確か……)


空を、見上げる。


足柄「……まずいことにならなきゃいいのだけど」
458 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2016/05/23(月) 20:28:20.74 ID:cYCm/r8p0
・本日 ここまで

・冗長 orz

・特別な瑞雲て何ですか 師匠……

・感想 要望 改善等 あれば どうぞ
459 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/05/23(月) 22:43:18.78 ID:p4rxqVocO
乙です。
鶴姉妹はともかく箱入娘って…?
460 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/05/24(火) 06:34:00.44 ID:a6o1UsDso
閻魔刀じゃね?
461 :真真真・スレッドムーバー :移転
この度この板に移転することになりますた。よろしくおながいします。ニヤリ・・・( ̄ー ̄)
462 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2016/06/05(日) 14:32:21.82 ID:frgCoKKvO
打ち切りか...
463 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2016/06/06(月) 09:21:37.12 ID:dkxel9l9O
それはない
464 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2016/06/08(水) 15:51:44.92 ID:8iPTxX1ZO
打ち切りかぁ残念だ
まだ見たかった
465 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/06/08(水) 21:53:43.08 ID:VyDqPimHo
移転に気づいていない可能性
466 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/06/08(水) 23:07:02.72 ID:LDYPqwjQo
何年でも待てるわ
467 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/06/08(水) 23:07:16.18 ID:YDuUMOMM0

提督「━━━━━間宮さん、居ますか」


白緑の床に、薄浅葱色のクッションがついた椅子と白い机が忽然と並ぶ食堂。昼前で誰もおらず、伽藍堂になったその食堂の中を金剛と共に歩き、配膳口にバスケットを置いて厨房内に声を掛けた。

返答無し。

しかし、今は昼食前、だとすれば仕込みをしている時間帯だから、たぶん居るはずだ。

少し待つ。

待っている間、金剛が私の右手をさらに抱き寄せ、その袖口を摘み、弄り、這わす。

しばらくすると厨房の奥から総髪の娘が駆け足で、青碧色したその髪を揺らしながら現れた。


「提督さん、お疲れ様です♡」

提督「……ああ、仕込み中すまないな、伊良湖」

伊良湖「いえ、お気になさらないでください♡」


伊良湖は食堂と厨房を隔てる扉を抜けると、嬉しそうな表情で私の前まで駆け寄ってきた。

そして腕を伸ばすと、私に抱きつ……


金剛「……」

提督「……っと」

伊良湖「あれっ?」


瞬間、私の上体が引っ張られ、伊良湖の腕が空振った。

すぐに態勢を整えた私はとっさに左腕を伸ばし、抱き付こうとした勢いで転びそうになった伊良湖を支える。


提督「大丈夫か」

伊良湖「はい♡」


伊良湖は肩を掴む私の左腕を両手で這いずり寄せると、そのまま抱きとめる。

服越しでもわかる乳房の膨らみに腕が挟まれ、伊良湖の腕と左右の乳房の三点締めで腕が捕獲される。

髪色や見た目で細めの印象がある伊良湖だが、脱ぐと凄い。いや、それは今どうでもいいか。


提督「金剛」

金剛「伊良湖、それじゃテートクが動けないネ」


伊良湖が抱きつこうとした瞬間になぜ腕を引っ張ったのか、その事情を聴こうと金剛へ振り向いた途端、見下すような目つきの金剛が伊良湖に忠告をした。
468 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/06/08(水) 23:08:26.26 ID:YDuUMOMM0

伊良湖「あっ、居たんですね」


伊良湖は今気づいたと言わんばかりの台詞でその忠告を流し、再び私に向き直る。

その態度に侮蔑と苛立ちが金剛の目つきに加わる。


伊良湖「ところで提督さんは昼食ですか?」

金剛「伊良湖、テートクが め い わ く してるネ」


金剛から伊良湖への再度の忠告。


伊良湖「ごめんなさい、何か言いましたか?」


金剛からの忠告に対し、伊良湖はゆっくりと視線を向けると、口に指を当て、金剛に対して目を細めて不敵に微笑んだ。

金剛が怒りと牙を剥き出しにし、私の腕から離した右手を獅子の爪のように構える。


金剛「GET YOUR HANDS Off……!?」


金剛の腰に手を回し、優しく抱き寄せる。伊良湖に金剛が手を出す前に、回した手で右手前腕を撫でる。

私の一撫でで金剛の言葉と動きが止まっている間に、金剛の腕に這わせながら右手を少しずつ下げていき、金剛の右手に触れたところでその鉤爪を一本ずつ解していく。

金剛の指は、私の指と違って、細い。しっかり手入れをしているのだろう、むくみもなく、まるで絹の楂古聿ようだ。

その指に、戦艦が力を入れている。軽くなのか重くなのか、どの程度の力で指の筋肉を締めているのかはわからない。

しかし私が触れた限りでは、本物の鉄以上の硬さが金剛の指に存在していた。

もし今金剛が指を閉じたのなら、私の右手は一瞬で挽肉になるだろう。

そう考えながら金剛の指一本一本を優しく握り、絡め、付け根を指の腹で舐める。

すると金剛は戸惑うように自分の右手を一瞥した後、私に艶やかな瞳を向け、はにかみながら頬を染めた。


金剛「てーとく」

提督「金剛、伊良湖と少し話をする。いい娘で待てるな?」


鉤爪が解れたところで右手を放し、肌蹴た右肩を一撫でした後、首に手を回してあやすように頬を撫でる。

金剛の目が少しずつ胡乱になる。陽だまりで寝そべる獅子のような表情だ。


金剛「Yes……」


金剛はたどたどしくそう肯定すると、私の服の裾を掴んでべっとりと寄りかかり、静かに微睡んだ。

金剛が大人しくなったのを見計らい、伊良湖に目を向ける。


伊良湖「伊良湖が話をしてたのに……」


伊良湖は能面を張り付けたような表情で目を細め、金剛を目視していた。何故だろう、既視感がある。

469 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/06/08(水) 23:15:57.01 ID:LDYPqwjQo
キテルー!
470 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2016/06/08(水) 23:21:54.37 ID:YDuUMOMM0
・本日 ここまで

・お待たせいたしました

・大変申し訳ありません 移転先を見つけるのに時間が掛かった上に 書こうとする日に限って体調不良が続き 投下が出来ませんでした 正直まだだるいです

・前回の 足柄や榛名の会話のような 提督のいないサブストーリー(視点変更?)的なものは いらなかったかな? 艦娘側の状況が描写できるけど 視点変更が散発すると読む側が混乱するみたいだし……… 難しい………

・感想 要望 改善等 あれば どうぞ
471 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2016/06/09(木) 02:18:19.97 ID:uks9k5f7O
提督がいる方が好きですが、たまには艦娘だけの話もいいと思います。
472 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/06/09(木) 04:59:14.71 ID:j+jdBD0Ao

移転先のURLが移転前の「news4ssnip」を「news4ssr」に変えるだけって周知が進んでない?
473 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/06/09(木) 19:32:16.35 ID:81w+B80w0
打ち切りだったらめっちゃモヤモヤしてたわ
474 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/06/10(金) 00:49:23.39 ID:KVI0bgpx0
乙 体調不良には気を付けて お大事に
一番楽しみにしてるので最後まで続けてくれると嬉しいです
提督がいると進まない話があると思うので艦娘側の話もいいと思います
475 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/06/10(金) 22:37:02.81 ID:iROYTvNVo
乙。
待ってた。
476 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/06/12(日) 22:47:15.52 ID:UdyZPtnao
しかしこの鎮守府、乱交多人数ブレイok派とヤンデレ派との対立激しいよな。
477 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2016/06/25(土) 13:42:38.93 ID:a91OjV1Vo
478 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします :2016/06/28(火) 02:13:11.87 ID:svtkr9Uj0
打ち切りか悲しいなぁ
479 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2016/06/30(木) 22:13:06.67 ID:+So8ACQP0

提督「伊良湖」

伊良湖「なんで伊良湖を無視するんですか?」


ぐるんっ、と微笑った口と見開いた目が一気に私に迫る。


提督「無視をしたわけでは」

伊良湖「無視しました。伊良湖より金剛さんを見てました」

提督「今は伊良湖を見ている」


その瞬間、ガシっと私の頭蓋を伊良湖の両手が挟み、私の両目の下瞼にグッと両手の親指が少し押し込まれた。


伊良湖「刳り貫いちゃおうかな……」

提督「欲しいのか」

伊良湖「どうなんでしょう? 提督さんが伊良湖をずっと視てくれるって約束してくれるなら、別に……でも、そうじゃないなら……」


眼球と眼窩の隙間に入った親指に力が入り、眼球が少し上に持ち上げられる。


伊良湖「……いい娘で待っているんじゃなかったんですか、金剛さん?」


伊良湖の指の力が緩まったその刹那、金剛の艤装が私の周囲を囲った。

金剛は私の胸板に指を這わせながら埋めた顔の半分を起こし、据えた片目で伊良湖を睨む。

その瞬間、周囲を囲っていた艤装は盾の先端を伊良湖に向け、鋸歯状の先端で削り潰そうと間を詰める。

鋸歯のその動きは、獅子が獲物に喰らいつく姿によく似ていた。


伊良湖「なんですか、この物騒なものは?」


伊良湖は私の眼球から手を離すと、金剛と同様に私に寄り添い、汚い羽虫を撃ち落とすように左手で盾の先端に牛殺しをかます。

カツンッ、と硬質の音が響く。


伊良湖「食材を提供してくれた、ってわけではないみたいですね。こんなに硬いんじゃ、最中種には使えませんし……あっ」


盾を指で叩きながら遊んでいた伊良湖は、何かを閃いたのかその顔を綻ばせる。

爽やかな笑顔を私に向け直し、朝露輝く若草のような瑞々しい唇を開く。


伊良湖「提督さん、最中になりません?」


私は貝になりたい。


伊良湖「ペースト状にした提督さんを伊良湖が食べるんです。提督さんが餡で伊良湖が皮、これがホントの伊良湖最中、なーんて、ふふ♡」


伊良湖が微笑った瞬間、金剛が私を強く掴み、艤装が駆動音を挙げる。潰す気か。

480 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2016/06/30(木) 22:16:05.17 ID:+So8ACQP0

提督「金剛」


思いとどまらせなければ。


金剛「……She is wicked and sinner against My Lord exceedingly」

提督「金剛、大丈夫だ」

金剛「I must needs keep My Lord from her」

提督「大丈夫だ」


再び金剛に言い聞かせ、今度は髪とともに首を撫でる。

柔らかい髪を優しく撫でる。金剛は部位によって髪の質が異なるが、今私が触れている部位は随分と柔らかい髪質のようだ。癖になる。

艤装の駆動音が止まる。


伊良湖「提督さん? 言いつけも守れないような護衛をつけても迷惑なだけじゃないですかぁ?」

提督「伊良湖」


コンッコンッコンッコンッコンッコンッコンッと苛立つような音を立てながら煽り立てる伊良湖に対し、睨み、語気を強める。


伊良湖「提督さん……怖い目をしています♡」


睨んだ途端、伊良湖は頬を染め、恥ずかしそうに口元を隠す。

まだ巫山戯るつもりか。


伊良湖「駄目ですよ提督さん、そんな怖い目で睨まれたら、伊良湖、あそこが疼いちゃう♡♡」


そう言って前屈みになった伊良湖は上目遣いに熱の籠もった視線を向け、私の体に塗りたくるように乳房を上下に擦り付けると、左手でスカートの中を弄り始めた。この雑草髪女、蹴り飛ばしてやろうか。

伊良湖は人前でなんの躊躇いもなく痴態を晒し始めると、恍惚とした表情で荒い吐息を積み重ねる。


伊良湖「提督さん、怒っています? 怒っていますよね? 悪い娘の伊良湖に怒っているんですよね?」


焦点の合わない瞳で私を見ながら、自分で自分を泥沼に嵌めていくように一人呟いていく。


伊良湖「伊良湖は提督さんに危害を加えようとする悪い娘ですよね♡ 人前で発情するいけない娘ですよね♡♡」


身体をくの字の曲げ、総髪の先端を揺らしながら尻を振り、前掛けを小刻みに揺らしながら股を擦り合わせ続ける。


伊良湖「こんな許せない娘がいたらちゃんと『教育』しなきゃいけませんよね♡♡♡」


熱い吐息を喉から放ち、開いた瞳孔から油混じりの水たまりのような歪んだ色彩が見えた。

その色彩が大きく揺れて、薄黒い緑の瞳が毒沼のように私を囚える。


伊良湖「だから……」


伊良湖は割烹着の前掛けごとスカートを片手でたくし上げ、ぬらぬらと光るひとすじの割れ目を晒す。

乳白色の割れ目は甘い蜜を垂らし、甘酸っぱい臭いを漂わせながら桃色の肌地へ男を連れ込み、裂け目の中にある蜜壺に誘う。


伊良湖「初めて犯した時みたいに、伊良湖をいっぱい躾けてください♡」


嫌なことを思い出させるな、このド阿呆が。嬉しそうな顔をしやがって。

481 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2016/06/30(木) 22:18:52.95 ID:+So8ACQP0

だがいいだろう、その誘い、乗ってやる。


提督「……伊良湖」

伊良湖「あっ♡」


伊良湖の割れ目に左手の中指と薬指を突っ込むと、既に濡れきった蜜壺はなんの躊躇いもなく私の二本の指を飲み込んだ。淫売め。

伊良湖の肉壷は指を動かすたびにうねり、指の動きに合わせるように愛液で満たされた肉壁が従順に形を変えていく。

陰茎を突っ込んでやれば大人しくなるのだろうが、金剛の手前でそれをするわけにはいかない。


提督「悪いが今はお前に躾けをする気分じゃないんだ」

伊良湖「あっ♡ 提督さん♡」

提督「動くな」


足を閉じようとする伊良湖に『待て』を命じる。

小刻みに痙攣し始めた柔い膣肉を指の腹で抉り続ける。


提督「なにが『躾けてください』だ。一々一々挑発ばかりして、どうしてもう少し大人しく出来ないんだ」

伊良湖「あっ、だめ♡ 提督さ、あぁん♡ 腰、溶け♡ とけちゃうぅ!?♡」


愚痴を言いながら指を思い切り動かすと、伊良湖の下腹部が大きく膨張と収縮を繰り返す。

伊良湖は懇願しながらも足腰が崩れそうになるのをなんとか耐え、私の命じた通りスカートをたくし上げた姿勢を保って、私の指からの蹂躙を受け入れ続ける。


提督「それとも伊良湖、おまえは元々こういう娘だったのか? だとしたらお前は悪い娘だ。本当に悪い娘だ」

伊良湖「ごめっ♡ ごめんな、さぅっ♡ ごめんなしゃいっ♡」

提督「そもそも」

伊良湖「あっ……? 提督さ、あ゛ぁ゛ンっ♡!♡?♡!♡?♡!♡?♡」


指を一度引き抜いて伊良湖が切ない表情を向けた瞬間、指三本を束ねて一気突っ込み、中を激しく掻き回す。

伊良湖の喉から汚い濁声が漏れるとともに、股間から膣液が溢れ出す。


伊良湖「あっ♡ あっ♡ あっ♡ あっ♡ あっ♡ あっ♡ あっ♡ あっ♡ あっ♡ あっ♡ ひゅっ!♡ あっ♡ あっ♡ あっ♡ あっ♡ あっ♡ あっ♡ あっ♡ あっ♡ あっ♡ あっ♡」


伊良湖はだらし無く舌を突き出し、快楽に支配された喉から喜悦の声を挙げ続けた。

グチョッ、グチョッ、グチョッ、グチョッ、グチョッとトマトを潰し混ぜるような水っぽい音が食堂内に響き渡る。


提督「躾は……」

伊良湖「あっ♡ あっ♡ あっ♡ あっ♡ あっ♡ あっ♡ あっ♡ あっ♡ あっ♡ あっ♡あっ♡ あっ♡ あっ♡ あっ♡ あっ♡ あっ♡ あっ♡ あっ♡ あっ♡ あっ♡あっ♡ あっ♡ あっ♡ あっ♡ あっ♡ あっ♡ あっ♡ あっ♡ あっ♡ あっ♡」

提督「おねだりするものじゃない……!」

伊良湖「ひっ!? あ? ぁ♡あ♡あ♡あ♡あ♡ぁ♡あ♡ぁ♡あっ〜!!!♡♡♡」


伊良湖は喉から嬌声を漏らすと、ガクガクッと腰を痙攣させ私の体に擦り付きながら床にへたり込む。

紅潮した頬、潤んだ瞳、呆然として少し空いた口、股間からは愛液を雨だれのようにポタポタと垂らし、恍惚とした表情で虚空を見上げる姿は、とても『躾』を施された者がする姿ではなかった。


提督「……これじゃただのご褒美だな」

482 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2016/07/01(金) 00:37:56.36 ID:P1a2RM3AO
来てたか
483 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2016/07/03(日) 14:57:56.97 ID:ZWgM4L7ho
来てたのか
おつ
484 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2016/07/04(月) 00:41:40.88 ID:PRlbuL320

伊良湖「指だけで……イかれさちゃった……♡」

金剛「テートク……ワタシにも……」


伊良湖が床にへたり込み余韻に浸っている間、金剛は艤装を収納し両手で胸板部分の裾をか弱く摘みながら愛撫を懇願してくる。

乳をねだる赤子ような摘み方に対し、蕾のように口を小さく開き、うっすら開いた瞼から潤んだ瞳で上目遣いに私を見つめるさまはどこか妖艶さを感じさせる。

こうなっては仕方ない、金剛も黙らせよう。

金剛の懇願に応えるために、右手で金剛の左の乳房を鷲掴みにする。

手のひらで下乳を軽く持ち上げ、親指と四本の指で乳房を少し押してみる。柔らかい弾力をもった乳房が指を優しく押し返し、胸の豊かさが手のひらにのし掛かる。

服越しではあるものの、こうして触れてみると金剛の双丘の膨らみがよく分かる。愛宕の山のような胸や扶桑や山城の零れそうな乳房ほどではないが、十分に贅沢な膨らみだ。


提督「金剛、お前にも「あら、提督さん」


声がした方向に振り向く。

栗色の髪を赤いリボンでまとめ、芳醇な葡萄酒の如き綺麗な紅を瞳に映し、菩薩の如き慈しみを表情に宿しながら、初めて小動物を見た童のように首を傾げる。


提督「間宮さん、お疲れ様です」

間宮「はい、お疲れ様です」


間宮さんが微笑む。天女様か。

そんな天女の如き間宮さんは床に座り込む伊良湖と私に抱きつき頬を染める金剛に一瞬視線を向ける。


間宮「……お取り込み中でした?」

提督「いえ、そんなこ「テートクゥ♡」


金剛が甘えるような鳴き声で愛撫を催促してくる。

大人しくしてろ金剛、蟷螂みたいな変な髪型しやがって。


間宮「……」


ほら間宮さん黙っちゃったじゃないかもう。


提督「……少し、お時間を頂いても……」

間宮「ええ、してあげてください」


ありがとうございます。すみません。

485 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2016/07/04(月) 00:42:22.23 ID:PRlbuL320

提督「金剛」

金剛「てーとく、早く」


乳房から離した右手で、もはや周りが見えていない金剛の顎を少し上に向ける。

私と金剛は互いの頬に互いの手を添える。金剛が目を瞑り、唇を心もち突き出す。

唇を重ねる。

朝露を寒天で固めたような艶のある金剛の唇が私の唇に重なりあり、仄かに熱い体温が唇から私の舌を伝い体内へと呑み込まれていく。

唇を交じり合わせながら、時折顔を少し動かして互いの唇を満遍なく触れ合わせる。

唇を一旦離し━━━━━


提督(!)


唇を離した瞬間、首に回っていた金剛の手で私の後頭部が鷲掴みにされ、力づくで引き寄せられる。

閉じていた金剛の目がうっすらと開く。

━━━━━逃がさない

そう言わんばかりの瞳を私に向け、金剛は唇を押しつける。互いの口の交流は触れ合いを超え、まぐわうように唇が交じり合う。

私の口に入ってきた金剛の舌が体液を吸い尽くさんばかりに口の中で暴れ狂う。

呼吸のために金剛は一旦唇を離すが、繋がりを断ちきるのを拒絶するように私の舌を口から引き摺り出し、離れた唇の間で舌同士が粘膜を擦り合わせる。

私が抵抗しないことに安心したのか三度目の口付けは柔らかくなり、金剛は再び目を瞑る。

しかしまだ物足りないのだろう、今度は唇だけでなく舌同士もまぐわいあう。

金剛が目を瞑っている隙に間宮さんの様子を窺う。


間宮「……」


視線が合った瞬間、憂いを帯びた目を私からそらす。


提督(すみません)


視線を戻す。幸せそうな金剛の表情、混ざり合う舌唇。

金剛が目を開き、唇が今度こそ離れていく。

唾液を啜り終えた金剛は再び私の体に身を預けた。


提督「お待たせいたしました、間宮さん」

間宮「いいえ……仕方のない事ですから」


間宮さんは小さく頭を振った。

486 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2016/07/04(月) 01:36:39.30 ID:/B3s06ei0
更新されてて嬉しいすわ
487 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします :2016/07/05(火) 04:53:43.58 ID:oOsfRCBC0
最高だぜ
488 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2016/07/06(水) 08:13:12.78 ID:vbV1+Nbco
489 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2016/07/07(木) 10:20:32.67 ID:nrDn1aqSO
待ってた
待ってる
490 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2016/07/10(日) 23:53:11.13 ID:C6RsyKcH0

間宮さんは視線を戻す。優しい目をしていらっしゃる。

目に慈愛を湛え、配膳口を隔てて見える間宮さんのお姿はまさしく厨房の女神だ。


間宮「ところで、提督さんはお食事……っていうわけではないですね。お昼はいつも遅めに摂られていますし」

提督「はい、昼はまた、秘書艦と相談して決めるつもりです。ここに来ることになった場合、いつも通り遅くなるかと」


そう言った後、私は配膳口に置かれているバスケットに手のひらを向ける。


提督「ここに来たのは、間宮さんにこちらをお返しするためです」

間宮「これは、朝食の……」

提督「はい、ご馳走様でした」

間宮「まあ……わざわざありがとうございます。お口に合いました?」

提督「勿論です。サンドウィッチ、とても美味しかったです。特に新鮮な野菜が……娘達も喜んだんじゃないですか?」


間宮さんは一瞬「んっ?」と首を傾げると、すぐに「あっ」と何かに気づく。可愛い。


間宮「サンドウィッチは提督さんたちだけなんですよ、みなさんの食事とは別にしていて……」

提督「? 別……ですか」


てっきり娘達の朝食もサンドウィッチかと思っていたのだが。


間宮「ええ、不知火ちゃんから『司令は仕事で食堂にいらっしゃれない』と聞いていたので……その後、妙高さんたちがいらっしゃったので『それなら仕事の邪魔にならない食事を』と思いまして」

提督「まさか……態々拵えてくださったのですか?」

間宮「はい、急ごしらえだったので味が心配だったのですが……」


そういって間宮さんはバスケットの中を覗くと、顔を綻ばせる。可愛い。

491 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2016/07/10(日) 23:55:16.79 ID:C6RsyKcH0

間宮「ふふっ、全部召し上がって頂けたようで良かったです」

提督「はい……しかし申し訳ありません、朝のお忙しい時間帯に……ご迷惑でしたか?」


まさか間宮さんに手間を掛けさせてしまっていたとは……妙高たちも断るなりして私室での食事に切り替えてくれればよかったのだが。

それにあの食材……鮮度の高いものは娘達に優先していたのだが……無駄遣いとまでは言わないが、もったいないことをした気分だ。


間宮「いえいえ、サンドウィッチのほうは妙高さんたちも手伝ってくださいましたから」

伊良湖「提督さん、伊良湖も手伝いましたよ!」


ありがとう、伊良湖よ。しかし太ももに抱きついて尻に頬ずりするのはやめてくれ。頭頂部に発芽してる髪を引っこ抜くぞ。

そんな伊良湖は放っておいて、先ほどの間宮さんの言葉で気になる点が一つ。


提督「妙高たちも手を出したのですか?」

間宮「はい、ですが私の方で監修はしておきましたので」

提督「そうですか、それでしたら大丈夫です。しかし、本当に申し訳ありません。わざわざ監修までしていただいて……本当なら娘達に朝食をお出ししなければならなかったでしょうに」

間宮「もう……そんなに気を使わないでください。それに今日は伊良子ちゃんだけじゃなく、大鯨ちゃんや鳳翔さんもいましたから」

提督(……鳳翔)


そうだ、鳳翔だ。ここでの用事は済んだのだ。長居しても間宮さんの迷惑なるだけ。早く昨晩の事情を把握して対処しなければ。


間宮「……」


間宮さんは昨晩ここで起こったことを知っているか? いや、この様子ならそれはないだろう。できれば知られたくはない。

鳳翔の居酒屋、などと銘打っているが、実際にはこの食堂を間借りして開業した店だ。店の名が異なるだけでここが間宮さんの庭であることには変わりない。

その庭で狼藉を働いたかもしれないのだ。おまけに伊良湖の時と違い、改造の反動で暴走したわけではない。早く事実関係を━━━━━


間宮「提督さん、少しお話していきませんか?」


囁き。

492 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします :2016/07/11(月) 01:07:13.11 ID:j269TqL70
間宮さんは常識枠かな?
493 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2016/07/11(月) 10:36:22.94 ID:lNQ0+U1io
494 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2016/07/12(火) 06:48:33.56 ID:Usmm2yRJo
来てたのか
おつおつ
495 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2016/07/13(水) 07:06:39.03 ID:ZtJPPHZl0
間宮さんは常識枠でいて欲しい…
496 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2016/07/13(水) 07:45:08.78 ID:W9g/HFaNO
でもあのデカイ尻と胸を揺らしながら喘ぐ姿も見てみたいです。
497 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2016/07/13(水) 14:40:39.31 ID:1anBdckR0
間宮も妙高みたいにエロく、そして病んでてほしい(切実)
498 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2016/07/17(日) 01:13:46.66 ID:WN9r4THL0

間宮さんのお誘いを二つ返事で応じ、未だ伽藍堂となる食堂の中、壁際の一席をお借りして向かい合う。


間宮「どうぞ」

提督「ありがとうございます」


四人分のお茶を机に並べ、お盆を邪魔にならない場所に避けると、間宮さんはゆったりと椅子に座った。

間宮さんは湯のみを手に取ると、軽く一口つける。

そして湯のみから口を離すと、穏やかに目を細め、濡れた桃色の唇を緩めて「ふぅ……」と生暖かい吐息を漏らした。


提督(湯のみになりたい……)


お茶の湯気とともに色気めいたアトモスフィアを醸し出す間宮さんだけでも目の保養なのだが、机に乗って少し持ち上げられたマシュマロのような胸は実際豊満であり、割烹着の胸元がはち切れんばかりのたゆんたゆんな二つの北半球で私の心の入渠時間が加速する。

これで左右から抱きついている金剛と伊良湖がいなければ最高なのだが。それと二人共、手の甲を抓るのはやめてくれ。痛い。


提督「それで、間宮さん、お話というのは……」

間宮「鳳翔さん」


一瞬身が強張る。


間宮「あたりですか?」

提督「……よく、わかりましたね」

間宮「提督さん、わかりやすいですから。それに鳳翔さんも朝、少し様子が変でしたから、『もしや』と思いまして」


間宮さんの観察眼には敵わないな。


提督「そうでしたか、お気遣い頂きありがとうございます。ですがご心配なく、これは私と鳳翔の問題ですから」


だが間宮さんを巻き込むつもりは毛頭な「提督さん」

母のように、優しく、諭すような、はっきりとした声。


間宮「『わかりやすい』ですよ、提督さん。それとも、私ではお役に立てませんか?」

提督「……」


仮に、ここで私が狼藉を働いたことを間宮さんに伝えても、きっと間宮さんなら受け入れてくれるだろう。

この人に相談をして悪くなったことなど一度もないのだから。

しかし、巻き込んでいいのものなのか。


間宮「……」


間宮さんは……私達の理解者の一人だ。こんなふうになってしまった私たちに対し、憂いを見せることはあっても嫌悪を露わにしたことは唯の一度もない。


金剛「……」


それどころか事情を知らない娘から私達を庇ってくれさえする。


伊良湖「……」


本当に、私がここに初めて着任してから、ずっとずっとこの人にはお世話になりっぱなしだ。


提督「……」


……話そう。
499 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2016/07/18(月) 02:52:40.75 ID:4tVBSqOH0
オツカレー艦これ1000円カレー
鈴谷ちゃんの出番はありますか???
500 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2016/07/19(火) 08:57:45.15 ID:DnL3Yex20
501 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2016/07/24(日) 21:28:09.14 ID:1fZbhYMI0


間宮「穿ち過ぎだと思います」


先ほどの鳳翔の態度、そして昨晩の推測を話した後、間宮さんの口から出た一言目がそれだった。


間宮「そもそも、『知らない』娘がいる前で妙高さんたちが許すとは思いませんけど……」

提督「そうなのですが、実は居酒屋で娘達と別れまして……どうもその時に羽黒と二人きりになったようなのです」

間宮「二人きり、というのは?」

提督「酔った私を羽黒が介抱して部屋まで連れて行ってくれたのです。その時に羽黒と……その……どうも『耽っていた』ようで」

間宮「それは……まずいですね」

提督「……はい」


間宮さんの言う通り居酒屋でないとするならば、次に可能性があるのは羽黒と二人きりになった時だ。

羽黒との行為を視られた程度ならばまだいい……いやよくないが……最悪、そのときに鳳翔に手を出した可能性もある。

まず羽黒に話を聞きたいのはそこだ。酒を飲んでからずっと付きっ切りだったのは羽黒だけだからな。

そう考えながらため息を吐いていると、間宮さんは何かに気づいたのか、私の左隣に声をかける。


間宮「昨晩といえば……伊良湖ちゃん、鳳翔さんのお店、手伝っていたのよね?」

伊良湖「ふぇ?」


「提督さんのお塩……」とか呟きながら子猫のように舌先で私の顎の付け根を舐めていた伊良湖が素っ頓狂な声をあげた。

伊良湖よ、厨房が暑かったのかは知らないが私で塩分補給するのは止めなさい。汚いぞ。

あと『羽黒と二人きり』という単語が出て以降、金剛が光さえ吸い込みそうな濁った瞳で零距離から見つめてくるのだが……無視しよう。私に危害がくる分には問題ないのだから


間宮「何か知らない? 鳳翔さんのことなのだけど」

伊良湖「鳳翔さんですか? ……そういえば提督さん、酔ってひどいことしていましたね」


知っているのか。

酔って記憶がなかったので、昨晩誰が居酒屋にいたのかわからなかったが、伊良湖はいたのか。


提督「私は、何をしていた」


一体何をしていたのか尋ねると、伊良湖は目を細め、口角を上げる。

そして私の左手首を掴むと、その手を自分の乳房に押し付けた。

502 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2016/07/24(日) 21:28:42.85 ID:1fZbhYMI0

提督「おい」

伊良湖「酔った提督さんはですね、まずこんな風に突然鳳翔さんの胸を揉んだんです」


乳房を平たく押し潰しながら、私の手を操ってパン生地を練るように乳房を捏ね繰り回す。

間宮さんの前で何をさせるんだお前は。力が強いせいで、振りほどけない。


伊良湖「んっ♡ 『着痩せするんだな、鳳翔』って言って何度も何度も揉み扱くと、困惑する鳳翔さんを尻目に今度はこうやって……」


そういって今度は掴んでいる私の手をお尻に当て、撫でるように触らせる。

押し付けられた指が小ぶりな尻に吸い込まれ、桃汁で作ったグミのような弾力が指を押し返す。


伊良湖「アッ♡ お尻を満遍なく、また何度も何度も撫で回すと、ンッ♡ 『安産型か、こりゃ良い子が産めるな』って」

提督「伊良湖」


伊良湖の力が弱まった。

その隙をついて手を離した瞬間、伊良湖に左肩を掴まれ、上体を引き寄せられる。


伊良湖「鳳翔さんが『やめてください』って言って突き放そうとすると、肩を抱き寄せてこうやって……」


伊良湖の顔が近づく。

うっとりと目を細め、小さく突き出した唇が私の唇に……


金剛「NO WAY」


唇が触れ合おうとした瞬間、私の口が金剛の右手に覆われ、体が金剛の方へ引っ張られる。

牙のような紫黒色の眼光が、抹茶色の瞳に突き刺さる。


伊良湖「ハイハイハイハイ、わかってま〜す……チッ」


伊良湖は舌打ちとともに肩から手を離すと、先ほどと同様に私の左手に抱きつき猫のように頬ずりをし始める。

伊良湖が元の状態に戻ったのを見計らい、金剛も私の肩を枕代わりにもたれかかる。


伊良湖「エヘヘ……」

金剛「……ンッ」


二人の矛が収まり、気が落ち着いたところで先ほどの伊良湖の行動を思い出す。


提督(……ただのセクハラオヤジじゃねえか……)


両腕が拘束されていなければ、頭を抱えているところだ。

そうやって自己嫌悪に打ちのめされていると、前の方からクスクスと、空気が漏れるような笑い声が聞こえてきた。

503 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2016/07/24(日) 22:39:00.61 ID:QbWETGPAO
胃が痛くなるよな
504 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2016/07/24(日) 23:31:39.01 ID:1fZbhYMI0

提督「間宮さん……?」

間宮「ごめんなさい、そんなつもりはなかったんですが、昔を思い出しちゃって、つい……」

提督「昔……?」

間宮「提督さん、昔から酒癖が悪かったですから、私がお酌をした時も今みたいなことをよくやっていて……ふふっ、変わっていませんね」


間宮さんは嬉しそうに笑っているが、私は背筋が凍る思いだった。


提督「その、まさか、間宮さんにも……?」

間宮「ええ……でももう昔のことですし」


「ふぅ」と間宮さんは一息つく。


間宮「本当に……懐かしいですね」

提督「あの……」

間宮「提督さん」


間宮さんが優しく、強く、眼差しを向ける。


間宮「謝らないでください、謝ったら……怒りますよ? それより今はもっと大事なことがありますよね?」

提督「……はい」


一呼吸をして、昔のことは頭の片隅へ。


間宮「とりあえず、これで鳳翔さんが提督さんを避ける理由がわかったとおもいますけど」

提督「……伊良湖、私は他に変なことはしていなかったな?」

伊良湖「ん? えっと……」


伊良湖は口ごもると金剛と間宮さんに一瞬視線を送る。


伊良湖「はい、さっきのも羽黒さんが未然に止めたので」

提督「そうか」


よくやった、羽黒。


伊良湖「でも提督さん、ひどいですよ。伊良湖がいるのに鳳翔さんに手を出すなんて。スケベティックアドミラルな提督さんなら、伊良湖、いつでもウェルカムスケベなのに……」


何言ってんだこいつ。

というか、ひどいってそっちか。紛らわしい。

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