南条光「進化する絆」[R18]

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85 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/05/02(月) 20:31:04.07 ID:o/nNXALn0

いざこざを終えて、ついに本番が訪れた。

まゆさんとの会話で肩の力が抜けたからか、十全に力を発揮できた。

「みんなぁっ! もっと声出せぇっ!」

間奏の間に声を張り上げ、ファンの声援をさらに煽る。

こちらから手拍子をすると、ファンの皆も合わせてくれたので、空を回し蹴りで切るパフォーマンスで返事した。

テンションの最高潮で、最も大きいパフォーマンスを打ち込む。

切り札を最高のタイミングで切ることで、人の誰もが持つ『自分から喜ぼうとする事意志』としか言い表せない物が盛り上がった。

最高に加熱されたそれに駆り立てられたファンたちが、客席でウェーブを作り始めた。

そんな光景を魅せられたら、Bメロでは限界の先を魅せなければ気が済まなくなる。

(ファンとアタシが高め合うのって、なんかセックスに似てるかも……)

そんな失礼極まりないことを思いついたのは、アタシの番を終えて楽屋に戻った時。

今日、これ以降の出番はもう無いので、後は直帰を許されてた。

けどアタシは微動だにせず、楽屋でぬくい緑茶をすすってた。

体力的に余裕があるから、あわよくばアンコールに出陣して……という野望はある。

が、それだけで無駄に居座ってる訳じゃなかった。

程なくして、アタシが待つ理由が訪れた。

理由は、何かを言う前に、アタシを抱きしめてくれた。

「最高だった。……カッコ良かったぞ、光……!」

その言葉に嘘の響きは一つとしてなかった。

「本当か? それは、本当か、P?」

質問に疑問で応えるのは、決して疑ってるからではない。

もう一回、彼に褒められたいからだ。

「カッコ良さにビリビリ痺れた。最高のヒーローアイドルだ、光は」

「へへっ、へへ、えへへへへぇ……っ♪」

しばらく抱き合った後、誰も来ないのを確かめてからキスをした。

そのキスは、舌を絡ませ唾を与え合う様なそれではない。

けれど、成功と幸せを分かち合う啄みあいは、どんなキスより楽しかった。

二人の睦みあいが終わった時、また一人のアイドルが出番を終えていた。
86 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/05/02(月) 20:32:03.36 ID:o/nNXALn0

二人並んで畳に座り、楽屋のお茶菓子を摘みながら、互いの近況を報告しあって。

それから話題が移り変わっていって、最終的に、これまでの課題の話になっていた。

「本当に、するとはな」

薄笑いする彼のスマホには、裸コートでよがってる女が映ってる。

「あは、あは、あはは……上手く、やれたかな?」

さすがに気まずくて、頬をぽりぽり掻いて返事した。

「そりゃもう、な」

頬に触れてた手を掬われ、その手を彼に包まれた。

骨張った指の温もりを味わう前に手を引かれ、手のひらにより熱い物が触れた。

手のくぼみに触れたズボンの隆起は、今にも噴火しそうな熱を発してる。

脈打つ淫気が布越しで伝わってきて、首の毛が逆立った。

「え、ええっと……ここでするのか? もうそろそろ皆戻ってくるし、お口でするのが限界だと思うぞ」

「ずいぶん乗り気だな」

「いや、そういうことじゃなくってだなっ!」

「なら、どういうことだ? しっかり言って貰わんとわからん。エスパーじゃないし」

いじわるな問いに、返事をしたくないと思った。

けれど、彼のそういった焦らしで胸が高まってくるのもまた事実。

この一週間で、自分は嗜虐心を煽るに適した人間になってしまったと思い知らされた。

特撮にたまーに出てくる、殴られたりなじられたりして喜ぶコメディタッチの敵。

彼らの悦びが、今は痛いほど理解できた。

「……その、久しぶりにするんなら、もっとしっかりシたいんだ」

「何をするんだ?」

これ以上しらばっくれられるのは堪らないと思って、彼をぽん、と押し倒した。

不意打ちに驚いた彼に、自分の出せる限りもっともハスキィな声で耳打ちした。

「……とっても、キモチイイこと」

言い切った途端、彼の身体がぴくん、と痙攣した。

(なんだ、Pも結構マゾっ気とかいうのがあるんじゃないか?)

そう調子に乗ってたら、その満身の隙を突かれて押し返され、一瞬で上下が逆転した。
87 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/05/02(月) 20:36:10.32 ID:o/nNXALn0

「お仕置き。忘れたとは言わせないからな」

オシオキ。その言葉の響きの、なんといやらしいことだろう。

たしか課題でルールを破ったとき、そんな約束をした覚えがある。

その報いをきっと、払わされるのだ。

淫靡なフレーズにスイッチを入れられて、雑念を産む回路が回り始めた。

アタシの上に乗って、アタシの眼を見てくる彼の瞳。

その濁りようが、彼もまた会えない事で飢えているって物語ってる。

そんな彼がお仕置きとまで言うのだから、きっとすさまじいことだろう。

明日明後日が休みだからって、ホテルに缶詰にされて、寝ても覚めてもセックス三昧な生活をするんだろうか。

もしかしてだけど、首輪を着けて夜のお散歩をするかもしれない。

あるいはお仕置きと言うのだから、鞭でぶったり、電流を流されたりするかもしれない。

自分だけの桃源郷に浸り始めた時、アタシの額にチョップが炸裂した。

「ま、期待は裏切らんさ。一眠りを終えたら、すぐに実行だ」

「き、気が早いと思うぞ。もう準備が住んでたりするのか?」

「まぁな。すぐにでも始められる」

綺麗に髭が剃られた顎を撫でて、彼は楽屋の外に視線を向けた。

「通信添削の結果は、テストで試すものだ」

「中間か? 期末か?」

「赤点は取らないように」

冷静に考えると非常事態ながら、冗談を重ね合うと、甘く優しい気持ちが沸いてきた。

やっぱりアタシは、この人が好きなんだ。

変態だし、性欲旺盛すぎるけど、そんなのはお互い様だ。

「……大丈夫。先生が優秀だし、自習もしたからな」

「自習? 何の話だ?」

「ヒーローは秘密を持ってるものだ! 具体的に二十六個ぐらい! ってことで、アタシは寝るっ」

「この状況でか。太いな、神経が」

「今は寝るぐらいしか、することないしな。……楽しみにしてる」

素直な言葉を伝えたら、それを契機として、一気に意識が沈み込んでいった。

これまでもこれからも、アタシをむさぼってぐちゃぐちゃにする陵辱者。

そんな酷すぎる、そして最高に愛しい彼の体温を布団代わりにして、アタシは眠った。
88 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/05/02(月) 20:37:15.39 ID:o/nNXALn0
とりあえずここまで。
89 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/05/02(月) 20:48:06.63 ID:Q4AA/ezlO

まゆが怖い
90 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/05/05(木) 08:52:41.58 ID:JmhM1a8RO
■ 【重要】 エロいSSは新天地に移転します
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1462374938/

なんという……なんという……
91 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/05/05(木) 10:04:22.18 ID:xOInATRsO
ボーダーラインすれすれでも何でもないんだから光の胸張って移転するだけだべ
92 :スレッドムーバー [saga]:2016/05/14(土) 12:19:53.53 ID:???
このスレッドは一週間以内に次の板へ移動されます。
(移動後は自動的に移転先へジャンプします)

SS速報R
http://ex14.vip2ch.com/news4ssr/

詳しいワケは下記のスレッドを参照してください。。

■【重要】エロいSSは新天地に移転します
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■ SS速報R 移転作業所
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1463139262/

移動に不服などがある場合、>>1がトリップ記載の上、上記スレまでレスをください。
移転完了まで、スレは引き続き進行して問題ないです。

よろしくおねがいします。。
93 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/05/14(土) 18:27:55.03 ID:N7Jw7GLu0
再開します
94 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/05/14(土) 18:28:30.06 ID:N7Jw7GLu0
  ♯  ♯  ♯

――どこだろ、ここ。

覚醒に伴って瞼を開いたはずだったのに、眼前には闇が満ちていた。

その理由は単純で、柔らかい布に目を塞がれてるからだ。

顔を覆うアイマスクを剥がそうとしたら、手首に拘束感が帰ってきた。

皮ベルトの冷たさに恐怖を煽られ、腕に力を込めたが、拘束を千切るのは不可能だった。

「っ!? ……っ!」

唇を動かそうとしたが、穴が空いた皿を挟まれてて、開けたまま閉じられなくなってた。

腕と同じ様に脚もまた、おっぴろげで固定されている。

首でちりつく、もふっとした痒い感じ。

慣れ親しんだ感覚がなければ、下品な格好を強制されてる事実に叫びそうだった。

その着慣れた衣装の感覚も、乳頭の異物感がおぞましい。

「目覚めた様だな、ヒーロー南条光よぉぉぉっ」

ほとんど音がしなくて寂しい空間に、芝居がかったエコーが反響。

耳まで縛られてたわけじゃないんだな、と思いながら、お約束を反射的に述べた。

「ひひゃふぁ! ひゃいほんひゃぁっ!」

述べられなかった。間抜けな声が飛び出て、口が涎まみれになっただけだった。

「外してやろう、だがその前に……ふふふ……」

大根ぎみな演技の方向から、骨張った指が延びてきて、無防備なお腹に触れてきた。

その長い指に臍をこじられ、くにゅくにゅと身体を探る様に圧迫された。

「何をするんだ」と叫べないので、身体を捩って抵抗を示す。

その行動を否定するように指が這って、下腹部を撫ぜ揉まれた。

温もりに子宮が暖められて、重たい甘さが下腹部で波打った。

「ふむ……ここが子宮、ここが卵管か」

腹の下を二本指で開かれると、籠もり始めた熱が膣口から垂れた。

どろっと重たい愛液が漏れて、衣装下のショーツが汚れる。

過敏なぐらい身体は燃えやすくて、恥ずかしい身体と教え込まれてるみたい。

視覚を閉ざされた身体は、刺激を欲しがって敏感になってる。

「フフフ……報告の通り、ポルチオはしっかり改造されてる様だな、ヒーロー南条光よ」

がくがくと痙攣しながら、マスクの下で男を睨んだ。
95 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/05/14(土) 18:29:52.03 ID:N7Jw7GLu0

声の主は、殊更アタシをヒーローと呼ぶ。

そんな事をする人は、麗奈以外では一人しか思い当たらないので、マスクの向こうの男が誰かは理解できた。

その事実と『オシオキ』の話を照らし合わせると、現状のアタシが浮かび上がる。

ファンが望む姿を写し、それ以上の理想へと挑む為に生まれた、大好きなヒーロー衣装。

強さと正しさ、規律と勇気の象徴を纏ったまま、アタシは拘束されていた。

そして、『オシオキ』をされるなら……きっと、否、確実にいやらしいことだろう。

認識された現実が雑念を生み、淫心の火を灯らせた。

主導権を握られることで火照るよう、何度も条件付けられた身体が忌々しい。

けど、この衣装を纏うヒーローとして、己のみだらさに屈したくない。

そう強く願うから、これから何をされるかと高鳴る心臓を否定し続けた。

(抵抗、しないと!)

野外放尿したり色々したけど、この衣装でいやらしい事だけはしたくない。

恋に溺れてるアタシは彼に捧げてもいいが、ファンの為に有りたいアタシは、性欲に支配されたくない。

期待と敵愾心が同時に膨れ上がる最中、カチッ、と硬質なスイッチ音が鳴った。

音の正体を探ろうとした思考は、違和感から変化した胸の振動に遮られた。

蟲の羽音より細かい振動が乳首を揺すり、もどかしさを無理やり高められた。

「ひぁぁぁぁっ♡」

不意打ちの電流が突き刺さり、受け身を取ってない身体が仰け反った。

その反応で容赦されるはずなくて、膨らみ勃った乳首を嬲られ続けた。

「ふふふ、可愛いエロ声で喘ぐじゃないか、ヒーローもメスの本能にはあらがえんということか……」

「ひっ、ひひゃぅっ! いあぁあっ♡」

彼に可愛いと言われるのは、優しい気持ちになれるほど嬉しいが、今は喜べる訳がない。

アタシに構わず縛ってきて、機械で乳首を責めてきて、そもそも衣装でこんなことして。

そう、嫌なことを強いるからこそ、ヒーロー拷問プレイと言うのだろうか。

拷問の責め手は収まらず、股間に球状の物が乗った。

(何だ? ズボンの上からじゃ挿入出来ないよな?)

高をくくって甘く一呼吸をおいた矢先、球が回転を始めた。
96 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/05/14(土) 18:30:48.82 ID:N7Jw7GLu0

「いぃぃいっ!?♡♡♡ 」

「ふはははは! もうすっかりビショビショだな! この淫乱め」

違うと心で叫びあげ、身体をねじって抵抗を示す。

けれど、口は開かれたままで、身体は気持ちよさに震えるだけだ。

あんあん唸ってその身を捩り、口をべとべとにしてよがってる姿は、ヒーローじゃなくて雌犬のそれで。

脊髄を突き走る電流から、逃げるみたいに腰を浮かせた。

けれど球はしつこく追すがり、クリをぶるぶる揺すられ続けた。

強すぎる性感を流し込まれて、蜜みたいに分泌が止まらない。

衣装はお漏らし同然にびっしょびしょ、ふとももまは粘液でべったべた。

恥辱が羞恥の呼び水になり、雌を振りまく惨状が屈辱を呼んだ。

その屈辱が、高められたマゾっ気を燃やし、勃起クリがビンビン膨らんだ。

身体がすっかり出来上がってきたのを、首領が見過ごす筈がなく。

快振に唇を咬んでた時、また掌が腹に乗った。

掌が女体を熟知した手つきで、ぐにぐにといやらしく子宮を圧迫。

孕み袋の中身を押し出すみたいに、二本の指が這いずり回った。

押し出された痴悦の種が血流に乗って飛散して、身体の隅々でその芽を開く。

淫欲の芽が理性を啜り、神経と絡みながら繁茂する。

身体を塗り替えられたくなくて、腹をくねらせ背中を反らす。

そうやって仰け反ったり身を捩ることすら、外気が擦れて気持ちいい。

何をやっても昂ぶらされて、おまんこが熱くて意識が虚ろ。

そんな意識を混ぜるようにクリが撫ぜられて、脳裏が焦げ付くほど電流が流れた。

(ああ、もうイっちゃうに違いない)

あの暴力的で、絶対的で、何もかもどうでもよくなっちゃう心地よさに、こころのすべてをしはいされちゃう。

あの快美感に流されると待ち望んだその瞬間、球が急に停止した。

肩透かしに驚いてたら手が首に伸びてきた。

「答えよ、南条光……降伏し、性奴隷になるか! 責め苦に身を削り続けるかを!」

首領風の男は、アタシに返事をさせるために、口の拘束を外してきた。
97 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/05/14(土) 18:31:26.94 ID:N7Jw7GLu0

「ぜ、絶対に、イやだ……あぁぁっ!?」

いきり立って返事した途端、無慈悲な球が再起動。

せっかく自由になれたのに、発せられたのは叫声だった。

またイかさせられると奥歯を噛んだその瞬間、不愉快な球がまた停止。

絶頂させたがりのクリ責めマシンが、まるでイかせたくないみたいに焦らしてきて……

『お仕置き』とは、イく寸前の狂おしさを何度も味あわせる事だと教えられ、絶望に身体がいなないた。

渇望と忍耐に揺られるアタシで喜んだみたいに、淫豆がぐちゅっと潰される。

鋭角な快感が突き走り、それで登り詰めそうになった途端、機械はまた動きを止めた。

一回、二回と責め苦が続き、二桁も続けばもう限界で。

自覚出来る程ワレメがヒクつきが、愛液は滝みたいに垂れ流し。

ズボンはすっかり雌汁漬けで、ヒーローなんて到底言えない醜態を晒してる。

手酷くイかされたくて仕方なくて、全身がオチンチンを欲しがって媚び続けてるのに、彼は変わらず焦らしをやめない。

ガラスが擦れる幻聴と頭痛が止まらなくって、飢餓感でもう発狂しそう。

もっと言葉責めしてくれれば、それに甘えて堕落出来るのに。

彼がそれをしないのは、きっと、自分の意志で墜ちるアタシを見たいからだろう。

そう思い立った瞬間、首領の物ではない声が囁いた。

(ヒーロー拷問ごっこなら、堕落する君を魅せてPを喜ばせなきゃダメだ!)

(片意地張って何になる? 恋人のためにプライドを捨てられなくて何がヒーローだ!)

勇ましくって揺るぎない声が、反響しながら耳へと絡む。

その声は正しさの象徴で、ヒーローのそれで、自分の心の声だった。

「ま……」

彼のためならいいじゃないか。

ヒーローなんだから、ごしゅじんさまのためにひーろーやめなきゃ。愛する人のやくにたたなきゃ、せーどれーにへんしんしなきゃ。

「まけましたぁ♡ひーろーはおまんこきもちぃぃしたくってかんぜんはいぼくしましたぁ!!」

「こーふくしますぅ♡はいぼくだめメスまんこホジホジして、せーどれいにおっことしてくださいいっっっ♡♡」
98 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/05/14(土) 18:32:14.38 ID:N7Jw7GLu0

(ああ、言っちゃった、アタシ、一番言っちゃだめなこと言っちゃった♡)

子供の頃から夢見てた、強くて格好いい子供の憧れ。

彼に出会い、仲間と出会い、そうして掴んだ望んだ自分を、たった今自ら捨てた。

淫らな遊びで理想を消費し、淫蕩の餌に貶めたのだ。

最低だ、ヒーローの風上にも置けないな、そう声が何度も木霊する。

だからどうした、そう小さく切り返す。

仕方ないじゃないか、だっておまんこえろさいこうだもん、ぷらいどイくイくはムリだもん、そんなのとっくにしってるもん。

不要な物を捨てられた、その実感で胸が軽くなり、刹那浮遊感が炸裂した。

球が今までの非じゃない激震を起こし、強烈な電撃を流し込まれた。

激しい快感が脳天を突き抜け、マスクの裏が明滅する。

白と黒が忙しなくターンし、脳が白熱電球になったみたい。

額骨が熱いほど炙られ惚けて、熔解した理性が口から溢れた。

「ひぁあ゛あ゛ぁァあぁ゛あァア゛ーーッッ!!♡♡♡♡♡」

自分の声とは思えない、低いうなりが放たれる。

これでは喉が枯れてしまうと思ったが、逡巡は随喜に押し流された。

それに、なんのかんけいがあるんだろう。

のどがかれてもふぇらはできるし、おまんこもおっぱいもげんきでえろえろ、あたしせーどれいだよなんでもいいじゃん。

刹那的で、破滅的で、享楽的で、退廃的。

唾棄すべきとすら思ってた考えが、こんなにも甘美で心地いい。

人らしさを捨てた陶酔に身を委ねてると、甘い余韻が止まらない。

水の中に篭もったようにまどろんでると、ぱちん、ぱちんと音が鳴った。

音と同時に手脚が放たれ、ぐいっと身体が持ち上げられた。

周りが見えないので確証はないが、その重力変異から、運ばれてると推測できる。

その揺れも絶頂感が落ち着いてきた頃には収束し、操られるまま彼を椅子にした。

攻守が逆転したんじゃない。いわゆる背面座位になったのだ。

べちょべちょズボンを引きずり降ろされ、下半身だけ雌を晒す。

そんなみみっちぃことせず、全裸にして滅茶苦茶にしてもらう方がいいんだけど、着たままするのも情緒かも。

そんな期待に溺れていたら、また愛液をどくどく分泌した。
99 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/05/14(土) 18:33:53.03 ID:N7Jw7GLu0

真新しい蜜に塗れ、媚びへつらって牡を待つ、元ヒーローのオンナがゆっくり割り裂かれる。

挿入される直前の、大陰唇と亀頭がぷにゅっとキスされるじれったさに悶えているると、ずぷぷぅっ、と一息に侵略された。

「あひぃぃっ!!♡ キたぁ♡オチンチンキたぁァ!! ♡♡」

その熱、堅さ、長さに太さ。

間違いなく、力をくれた人で、恋を教えてくれた大人で、そしてアタシを支配した主様の、お仕置き専用生オチンチンだった。

突然のオトコに驚かされて、焦らされまんこがぴゅうぴゅう泣いた。

「まったく、喜びすぎだろ」

「うんっ、うんっ!♡ オチンチンずぷぅって、うれしぃのっ♡ ねぇ、ついてついてぇ♡ 早く早くぅ♡♡」

身体はすっかりくたくただけど、おねだりする余裕はある。

それに、首領様に勃起していただくためなら、無理して媚びるのは当たり前だ。

そんな使命感すら感じつつ、ねとねとのお尻をくいくい押し付ける。

必死に媚びてピストンをねだるが、なぜか彼は動かなかった。

何時もなら、やめてと言っても沢山突いて、日によってはナカダシしてくれるのに……

孕んだ疑問にとりつかれてると、ふっと眼前に光が射した。

それは比喩ではない。瞼の周りのぬくもりが、闇と共に剥ぎ取られたのだ。

「……え……?」

「南条光よ、この光景をしかとその目に焼き付けよ」

芝居がかったその台詞の、大意がわからず思考が停止。

それは決して、彼の言葉が複雑だからってワケじゃない。

マスクが無くなった裸の瞳に、周囲の光景が流れてくる。

そこには太陽があった。一眠りする前に歌ってた会場もあり、そして人だかりがあった。

アタシを取り囲むように並ぶ人々の、その一人一人の顔を覚えてる。LIVE中、あれだけ共に盛り上がったのだから。

ファン達の視線は、勿論と言うべきか、アイドル南条光に注がれている。

機械に責められ正気を失し、たった一本の肉棒に愛されたがって堕落する馬鹿を、にこやかに笑いながら見つめている。

「い、いや……いやぁぁぁあああああああああぁぁあぁあ! 見ないでぇえぇっっ!!」

背筋が凍り、手足が冷えて、泣き叫んだその瞬間。

閉塞してく感情を打ち砕くみたいに、Pはその腰を打ち付けてきた。
100 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/05/14(土) 18:35:10.07 ID:N7Jw7GLu0

オチンチンを扱くヒダヒダ孔が、湿潤に満ちたのをこれ幸いと、重たいオチンチンが掘り進んでくる。

肺の膣内の空気が押し出されるほどごんごん突かれて、呻くように喘がされる。

開いた口をへの字で結ぶが、加速する抽送に一瞬で解かれた。

もはや身体の所有権はすべて握られてるみたいに、突けば喘ぐ玩具にされる。

捨てたと思った誇りや矜持が、ファンの視線で生まれ直す。

故に「見ないで」と叫ぶけど、甘くて掠れた嬌声なんかじゃ、見られたがって媚びてるみたい。

痴態を見られたくなくて、狂った膣口を手で隠す。

しかしその手は腕ごと引かれて、無力なオンナに元通り。

羞恥で頭が茹だりきり、心臓が破裂しそうになったその瞬間、人波が左右に開かれた。

間に出来たその道を通り、悠然と少女が向かってきた。

ベレー帽を被って変装していながら、周囲に手を振ることを止めない彼女は、間違いなく佐久間まゆさんだった。

彼女はアタシの前に立ち、中空を見据えてメモを取り始めた。

なにも言わず、考え事をするかの用に眉根を顰めたその表情。

恋敵にあたる人に見られる恐怖に震えていたら、急にふわっと腰を浮かされた。

フトモモをぐいっと持ち上げられ、おまんこを見せつけるその姿勢。

交尾に狂ってる真っ最中の孔を強調するそんな姿勢、頭おかしくて変態すぎだ。

抗議の意志を示そうと、ヒーローを犯す大悪漢を振り返り見る。

悪漢はマスクなんかついてなくて、虚ろな目をしてて、そしていきなりキスしてきた。

今は悪って設定だろうが、愛してる人の唇は甘い。

ディープキスなんて名前がぬるい、舌が絡み合うお口レイプを何度もされた。

口蓋を舐められ、歯茎を舐められ、唾をじゅっぱじゅっぱ吸われちゃったら、心まで彼に渡しちゃう。

もうとっくに渡したつもりで、ごっこ遊びなら渡していいが、人前でするのは訳が違う。

けれど、身体を渦巻く淫熱は、噴火前みたいにお腹に溜まり、素直なほどに愛を歌った。

一週間、視線で感じる特訓を積んだ身体は、視線に煽られ燃え上がってる。

そんなときに、こんな恋人べろちゅーされたら、限界なんて越えられてしまう。

屈服を言い渡すみたいに舌を絡み返したら、白緑の雷撃が背骨に墜ちた。
101 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/05/14(土) 18:36:03.90 ID:N7Jw7GLu0

体幹から融けてく陶酔感。

キスイキとおまんこイキと露出イキに、クリイキとポルイキまで味合わされたら、もう雌らしく喘ぐことしか出来なくなっちゃう。

絶大な開放感に震えてたその瞬間、股間まで急に涼やかになる。

しゃばついた水を噴いてた孔から、二色の水が流れ出る。

片方は透明で、片方は黄色い二条の液流が、絡みながら宙を舞った。

体内の熱が奪われていって、優しげな快感が下腹部に満ちる。

尿はやがて出し切られたけど、透明な方はいつまでも止まらない。

ぴゅうぴゅう不随意に噴かれる液が、まゆさんの顔にひっかけられた。

けれど彼女が濡れたりはせず、アタシ達と外界を隔てる、壁の様な物にぶちまけられた。

「潮吹きしちゃうなんて、光はえっちな女の子だな」

首領モードとかけ離れた、落ち着いたいつもの大人の声。

「しお……おしお……? ちがう、えっちじゃない……」

「人前でえっちなお水を噴いちゃう女の子は、みんなえっちに決まってるだろ?」

トランスに入った様な頭に、優しい看護師さんみたいに話されたら、全部聞き入れちゃうに決まってる。

汗を飛ばして、愛液を垂らして、挙げ句自分じゃコントロール出来ない水まで垂れ流す。

こんなのヒーローでも、アイドルでも、まして人間とすら呼べないだろう。

セックスされたがって人前で狂っちゃう、アタシは蛇口になったのだ。

自覚が自認を伴って、潮吹きが終わる頃には誇りへと変異した。

このひとたち、まゆさんも、あたしのあいどる卒業式にきてくれたんだ。

こんなにいっぱいきてくれたんだ、こたえてあげなきゃ失礼だ。

頭も身体もふわふわしてたら、じゅぽぽぉ、と汚い音を立てて彼が引き抜かれた。

精液を欲しがった子宮が餓えるが、疑問はすぐに頭から消えた。

人前で忘我に耽るアタシの前で、すっと彼が仁王立ち。

アタシの眉間を貫く様に、カリ高オチンチン
がぐいっと屹立。

その、逞しくって、雄々しくて、強そうで立派すぎる、でかくてぶっといご主人様をうっとり見てると、びくん、と時々に律動した。

「こんな、人殺しの武器にしか見えないモノが、いつもアタシに入ってるんだな……♡」

そんな感慨を打ち消すように、彼はモノをがしゅがしゅ扱き始めた。
102 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/05/14(土) 18:37:58.74 ID:N7Jw7GLu0

長すぎるオチンチンは太い指に摩擦され、響き迫る様な擦過音を立てた。

怪我しそうな程激しく見えるが、そんなの杞憂に過ぎないらしく。

ビデオを見ながらシてたんだなと、思い知らされる程上下が加速した。

生オカズに大興奮してるんだなと納得する反面、肺を握られる様な痛みを感じた。

ビデオでオナニーなんかしないで、アタシでだけ射精して欲しい。

記録媒体なんかに、負けてるなんて言われたくない。

こんな太くてカッコよくて、神々しさすらあるオチンチンを、昨日の自分にだって渡したくない。

これに奉仕していいのは自分だけだ、そう衝動に突き動かされた。

彼の目を見て舌を突き出し、顎の前で手皿を開いた。

「早く早くっ♡ いっぱいびゅーしてっ♡」

顔射待機のにヘンタイを見て、手つきが残像が残るほどシフトアップ。

強烈すぎる刺激に晒されちゃったら、おまんこしてたオチンチンが、限界に達するのは当たり前で。

鈴口がパクつきぶるっと震えて、白濁がマグマの様に噴き出した。

躍り出る様に飛び出た精液が、洗礼の様におでこに降り落ちる。

びちゃびちゃと次々かけられる濃精は、熱くてネバネバで男臭い。

こんなのおまんこで射精されたら、きっと安全日だって妊娠しちゃう。

そう思わされるほど濃いぃざーめんは、ぷるぷるで、せーしいっぱいで、ぴっちぴちだ。

雄臭を放つ汚液の雨が、ヒーローの衣装の全域にかかった。

避けようとはしなかった。この格好のすべてを彼色に染めて欲しいと思ってた。

びくんびくんと律動し、放精を終えたくたくたチンチンは、グロくて何処か誇らしげ。

汚れて悦び震える身体を自慢するように、まゆさんの方向に視線を向ける。

彼女は未だメモと睨めっこだし、周囲はアタシとまゆさんに釘付けだった。

その周囲の視線も、アタシではなくアタシの方向を向いてるという風体で、慌ててる様子は存在しない。

こんな異常な痴態を晒して、パニックが起きてない理由を知りたくなったが、そんなこと今は重要じゃない。

(まゆさん、見てるか。もしかしたら見えてないのかもしれないけど。
アタシ、精液かけられちゃったんだ。
貴女がアイドルになってまで追っかけたオトコノヒトの、せーえき、アイドルの衣装で浴びちゃった♡ こーんなに♡)
103 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/05/14(土) 18:38:56.24 ID:N7Jw7GLu0

暗く重たいどろどろの愉悦が、胸を灼く様に甘く広がる。

スプーンで掬えそうな程粘ついた感情に支配されるまま、背中から床へとどさっと倒れた。

オチンチンを握ったままの彼の前で、性器だけを持ち上げたまま、、手足を畳んでえっちをねだる。

雌犬のポーズなんて。蛇口には高尚すぎるかと思ったが、どうやらこれで正解らしい。

一瞬でむくっと持ち上がったオチンチンを見てると、アタシが彼のモノになった様に、彼をコントロールしてるみたいで堪らない。

人前でえっち、セックス、こづくりぱこぱこ。

そんなことがまかり通ってる理由を探りたいなんて、そんな理性はとっくに霧散。

時間も場所も理解できずに、突っ込まれたオチンチンに泣かされるだけの、無力なアタシには関係ないことだ。

そう性奴隷らしくなっていたから、二回戦以降の記憶が存在しない。

ただ、空を飛んでるような心地と、強い雄に包まれる幸せが脳裏に残っただけだった。
104 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/05/14(土) 18:41:00.13 ID:N7Jw7GLu0
とりあえずここまで。遅くなって申し訳ございません。ヒーロー拘束プレイ及び、まゆに見られながら、でした。
105 :須賀鎮守府 :2016/05/14(土) 18:44:44.63 ID:AztjU2El0
須賀京太郎様のスレ主

デュエル知ろよ

生態竜強い?
106 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/05/14(土) 20:48:19.97 ID:7D2j7hyRO
乙ー
まゆに見られながらということは観客は偽物か
107 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/05/19(木) 18:51:37.86 ID:Zf+OzWPN0
再開します
108 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/05/19(木) 18:52:44.03 ID:Zf+OzWPN0

 ♯  ♯  ♯

「━━━で、ここに書くと、完成するの。……光ちゃん、聞いてる?」

昼のまどろみにたゆたう肩を、まゆさんにそっと揺すられた。

「あ、ああ、ごめんなさい。クロスワードパズル、ついに解けたんだ?」

「一週間もかかったけど……恋が叶うおまじないだなんて、言われたら、ね……♪」

彼女はにこりと花開くように破顔し、小躍りしながらメモ帳を閉じた。

まゆさんの微笑みは、同性のアタシですらどきっとする程魅力的だ。

自分には似合わないかもしれないが、彼女のしなやかな可憐さを学びたいとも思ってる。

けれど、彼女と一緒にいると、喜びと同じくらい、重苦しい拘束感が募って仕方ない。

(アタシはもしかして、とんでもなく性格が悪いんじゃないか……!?)

一週間前、衣装を着たままシちゃった時、彼女に見られながら感じた思い。

麗奈に隠れながらシた時も抱いた、おどろおどろしい激情が、会う度に反芻されるのだ。

そんな薄暗さを押し隠しながら一頻り話した後に、互いの仕事の為に別れ、事務所の前でタクシーに乗車した。

「バレて、ないよな、やっぱり……」

車内でぼそり、と囁くようにごちていたら、スタジオに着くのはあっという間だった。

胸を行き交う想いとストロボに焼き焦がされながら、グラビアの仕事を完遂する。

スタッフさんたちとの挨拶を終わらせ、手早く帰り支度を済ませた時。

「よかった、光。何時も以上に快活だった」

何時だってエネルギーを、甘く優しい気持ちをくれる声が、仕事疲れの耳朶を癒した。

カメラさんの隣に、何時だって待ち望んでる人が立っていたのだ。

「ありがとP! 見ていてくれたんだなっ!」

「可愛い担当の晴れ舞台だからな、ふふふ」

ゴツゴツした手に頭をかき混ぜられ、「うわぁっ、何をするんだっ♪」なんて言って戯れると、スタッフさん達もどっと笑った。

団欒としたスタジオを離れ、そのまま彼に手を引かれて車に回収される。

薄橙色へと塗り変わりゆく窓町並みを窓から眺め、互いの仕事を報告しあった。

予定の話を済ませたら、寮に着くまでの残り時間は、すべて会話時間として利用できる。

「マジックミラー号って、昭和の特撮映画の特殊車両みたいな名前だな……」

「また乗ってみるか?」

「そ、そういう話じゃない! ……だいたい、絶対アレ、レンタル料とか高いだろ?」

「作る側と売る側というのがあって、往々にして売る側が稼ぐものだが」
109 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/05/19(木) 18:53:12.92 ID:Zf+OzWPN0

車が直進し、しかし十字路で赤信号に阻まれた。

「一応、プロデューサーって売る側の仕事なんだよな、ふっふっふ……」

「うわぁ生々しい! ……っていうか、そうじゃなくても勿体ないだろ、お金が!」

「ま、そうだな。ヒーローの頑張りのお陰で、俺も事務所も光の口座もホクホクだ」

信号の変色に伴い、車がゆっくり前進する。

「……自覚が無いけど、アタシ、以外とお金があるのか……?」

「親御さんと相談して、資産は口座で塩漬けしてる。玩具の買い過ぎとか、無駄遣いをしないようにな」

「そ、その気遣いは嬉しいけど……そのお金って、何時渡してもらえるんだ?」

「ハタチになったら、振り袖及び梅酒と一緒に渡すと言ってたが……使う用事でも?」

「え? えーっと……そうだ! ふぁんど? に投資して、平和や科学の発展に貢献した人を表彰したいかも!」

「今適当に思いついただろ」

現実的なようで馬鹿らしい話をしてるうち、車が渋滞に閉じこめられた。

町を照らしてた夕日は、林立するビルの山に隠れてしまって、周囲には闇が立ちこめた。

暗闇に包まれた国道に、テールランプの光列と、街灯の燐光が並び灯った。

百鬼夜行の様な光景に心奪われて、気付けばアタシ達は黙りこくっていた。

「……いいかな、P」

車内に満ちた沈黙を、自分からかき消した。

「最近、変なんだ。……Pがただ好きだって気持ちだった筈なのに、それが苦しいんだ」

腹の底からコールタールが零れ出るような、重苦い風味がこみ上がる。

「もしPが別の女子のことを好きになったらとか、それはイヤだって、独り占めにしたいって気持ちで、はちきれそうになる……」

闇に灯る赤い列がじわじわと乱れ、その揺れが次第に視界を覆う。

膝上で握りしめた拳に、ほとほとと歪みの球が滴った時、なぜか彼は短く笑った。

「なんだ、意外と嫉妬深いんだな。俺、まだ浮気もしていないのに」

「そ、そうじゃない! ってか、笑わないでくれ! 気になってるんだ!」

「わかる。そこまで愛して貰えてるみたいで、嬉しい限りだ」

ミラーに写った横顔は落ち着き払っていて、心の薄暗さを許容した大人の顔をしていた。

「不安なのか。浮気するんじゃないかって」

「……いや、そうやって不安になっちゃうアタシって、本当は凄く嫌な奴なんじゃないかって、不安になるんだ」

「ソレを自覚しているんだから、立派なことだ」
110 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/05/19(木) 18:53:41.28 ID:Zf+OzWPN0

「……自覚したくないって思うこともある」

肩がいななき、歯がかちかち音を立てる。

「まゆさんに見られながらえっちしたとき、アタシ、まゆさんを嗤ったんだ。Pとこういうことが出来るのはアタシだけだ、って」

「……そうか」

否定も肯定もしない、ただ存在を認める厳かな声響きに癒されて、毛玉のように絡んだ感情をやっと言語化出来た。

「ずるかったり、人を出し抜いて喜ぶ自分が嫌だって思うの……変か……?」

「ぜんぜん。ふつうだと思う」

さぞ当たり前の様に、けれど、無碍にするようにではなく、彼は静かに応えてくれた。

「独占欲は変じゃない。さっき言ったが、そこまで想われるのは、男冥利に尽きるって」

「……そうなの、かな。……ありがとう」

「というか、そう光が悩んだ原因は俺じゃないか? 寧ろ俺が謝るべきかも、というか」

「あっ! ……な、なら謝ってくれぇっ!」

感謝を口にしたら、その言葉に紐付けられた様に肺に詰まった霞が抜け出した。

車内から緊張が逃げ出した後、今度は彼が話題を切り出した。

「ご褒美、覚えてるか。課題を終えたら渡すって言っただろ」

「え? えっと……それって、一週間前のアレじゃないのか?」

「あれはあくまでお仕置き兼任のテストだ」

車が右へと傾くと、これまでの渋滞が嘘のように快適に進んだ。

そして、そう快調なのは道路事情だけじゃなく、どうやらアタシの身体もらしい。

自らを男好みに調教したご褒美と言われれば、自然、それに類するものに決まってる。

当たり前の想像に辿り着いた瞬間、熱がじとりと背中に立ちこめ、疼きが身体を蝕んだ。

「プレゼントで安心してくれ、とは言いたくないが……、このご褒美は、光の今後に関るから、受け取るかどうか任せたくてな」

笑う口元で、真っ白な犬歯が見え隠れする。

「……その聞き方は、ずるい」

非難する。が、怒りは込められなかった。

『ご褒美』に関して詳しい話を聞いてたら、すぐに女子寮に到達した。

別れを惜しみながら降車し、車を見送ってから入寮し、寮食をいただき、風呂を済ませ、部屋へと戻って荷物を仕舞った。

散乱した玩具を片づけ、軽く掃除してから消灯し、彼に言われたことを反芻した。

「……アタシが、決めていい」

一晩が明け、仕事が済んだら日が沈み、また夜が更けて朝が来て。

スケジュールを一緒にしっかり調整すること約束して、『ご褒美』を貰うと彼に告げた。
111 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/05/19(木) 18:56:01.41 ID:Zf+OzWPN0
とりあえずここまで。まゆや観客が特に驚いたりしなかったのは、こういう理屈です。本筋は次が最後になる予定です。

……光って、「口づけ」で狼狽える子だったんだ……
112 :真真真・スレッドムーバー :移転
この度この板に移転することになりますた。よろしくおながいします。ニヤリ・・・( ̄ー ̄)
113 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/06/02(木) 13:51:53.18 ID:4oFtqPbH0
再開します。
114 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/06/02(木) 13:53:06.56 ID:4oFtqPbH0
     ♯ ♯ ♯

『ご褒美』を貰うと約束をして、それから数日後。

綿密に体調を整え、馴れないおめかしと化粧までして、Pと駅前で落ち合った。

「今日は麗奈に逢わなかったんだ」なんて言って笑いあい、手を引かれて駅へと向かう。

電車に揺られて向かった先は、アタシの知らない、彼は知ってる町。

彼の考えたデートプランに従うまま、ウィンドウショッピングをして、ゲームセンターで遊んだりなんかする。

それから軽く昼食を済ませた。フォーというベトナム料理が物珍しくて美味しかった。

腹ごしらえを済ませ、一緒に映画観に向かい、薄暗がりの中で手をつなぎあった。

映画館を離れ、互いに感想を言い合ううちに、夕闇が繁華街に満ちていく。

うっすらと伸びゆく陰を見つめてると、また彼に指を絡め取られた。

穏やかな暖色の陽にあてられて、どきっとしながら彼を見つめる。

瞳に混じる熱っぽさを見て、ここに訪れた意味を再確認。

変装用に着込んだパーカー、そのフードをきゅっと被り、俯きながら導かれる。

周囲にアタシ達を疑う人はいないよね、そう怯えながら訪れたのは、閑散とした裏通り。

そこで待ってろと言われて別れ、手持ちぶさたに待機する。

せっかくデートしてるんだし、ほんの一瞬だって離れたくないのは事実だけど……

一緒にいすぎたら、胸が高鳴りすぎて破れそうだから、離れる時間も必要だろう。

彼が戻ってきた時、アタシは直立するのも困難になってた。

「そんなに楽しみか?」

意地悪に笑う彼の言葉に、はにかみながら首肯する。

きゅっと彼の右手を握ると、彼の手も汗ばんでた。

昼間アタシと一緒に遊んで、尚有り余る活力が、ズボンの隆起として示されてる。

互いを急かすようにして訪れたのは、外装がケバいピンクの建物。

所謂ラブホに中学生を連れ込むなんて、Pはなんて悪党なんだろう。

意地悪さを込めて口端を持ち上げながら、二人連れだって施設に入る。

証明が並ぶ壁沿いをゆっくり歩いてるだけなのに、長距離走の後みたいに胸がうるさい。

「異常に昂った心音を骨伝導で悟られたらどうしよう」なんて想いで頭が真っ白になってるうちに、目的地のドアが音を立てた。

まず彼が入室し、周囲を見やってからアタシが入室。

周囲から隔絶され、二人きりになれたことを確かめて、やっとほっと息をついた。
115 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/06/02(木) 13:54:02.58 ID:4oFtqPbH0

「ふぃー……もっと楽に二人きりになれたらいいのにな」

プールから上がった時のように息を吐きながら、汗に湿ったパーカーを脱ぐ。

「そうはいかんさ」

そういう彼も上着を脱いで、シャツ一枚の格好になった。

見渡した部屋は質素な感じで、ベッドとテレビぐらいしか置いてない。

そのベッドが異様に大きくて、手狭な印象を強めていた。

照明は小さくて光量が少なく、穏やかな淡さが薄暗闇を引き立てている。

寝ることにばかり特化した部屋に、男と女が薄着で居座る。

不道徳なムードに煽られてると、彼が手を差し伸べてきた。

ベッドに腰掛けた彼に倣い、手を取って隣に座る。

倒れ込む様にしなだれかかると、くしゃりと髪を愛撫された。

言葉少なに撫ぜ梳かれ、太い腕に後ろ抱きにされると、理性が彼にとろけていきそう。

「……シャワー、使うか━━━」

気遣いのつもりの質問を、不意打ちのキスに塞がれた。

ぷるっとした唇が触れ合い、鼻先に甘い匂いが流れてくる。

鍵を取ってきた間に、口臭のケアをしてたんだろうか。

そんな気遣いに気付いたら、唐突なキスだって許してしまえた。

瞬間が永遠に引き延ばされる感覚に支配されてると、熱い舌に唇を割り開かれた。

受け入れて、歯茎をしゃぶられるのを許す。

けれど、されるがままなだけはイヤなので、暴れ回る舌を吸い返した。

ねとねとの舌同士が巻き付きあうと、粘膜が痺れて気持ちいい。

オトナのキスに酔っていると、理性が涎に融け落ちてく。

唾液が興奮に粘ついて、どろっと熱く湧き出てきた。

こんこんと湧き出る唾を啜られると、ちゅっぱちゅっぱと水音が響いて、恥ずかしさでくらくらしそう。

甘ったるい蒸気が脳に充満していって、理性がどんどん刈り取られてく。

高ぶりきった興奮のままに、おっぱいを押しつけるみたいに抱きついた。

目の前の雄を焚きつけて、もっと激しいキスをして、アタシをいっぱいオンナにしてって、行動で示してあげるのだ。

乳房が胸板にむにゅっと張り付き、そのまま柔くずりずりしてると、下腹に熱い反発感。

脈打つ屹立に息を飲みつつも、腹でコくみたいに擦りつけた。
116 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/06/02(木) 13:54:42.16 ID:4oFtqPbH0

体臭をマーキングなんかしちゃっていたら、シャワーの余裕は無くなってく。

名残惜しみながら唇を離し、互いに自分の服に手を掛ける。

急ぐあまりに手がひきつって、服を脱ぐだけなのに手間取った。

誤魔化すようにはみかみながら、生まれたままの姿になった。

シャワーを浴びてない火照った肌が、薄白い照明を吸いこんで光る。

光に誘われる様に舞い込んだ視線に、皮膚をじわじわと炙られた。

彼を魅了出来てる嬉しさが首元で湧いて、重力に引かれておっぱいの間を垂れた。

「臭うんじゃないか」なんてそぶりを見せたら、Pはスンスンと鼻を鳴らし、胸いっぱいに靄だった空気を吸い込んだ。

香水を嗅ぐ様な仕草が恥ずかしいが、もっと狂わせたくなってきた。

もっとアタシを見て欲しくって、いやらしく腰をくねらせる。

ぷりぷりのおっぱいをたぷんと揺らすと、溜飲の音が耳に届いた。

年上のオトコを転がすのが面白くって、心の悪女が弄べと囁く。

「えへへ……本当にちゅーがくせいのおっぱいが大好きなんだな……変態さんだね♡」

今度は隠すように身体を捩ると、ぴくっと彼が戦慄いた。

(期待してくれてるなら、たっぷり楽しませて上げたいな)

願望に突き動かされて、ベッドに腰掛けた彼の股間に跪く。

脚の真ん中で、三本目の脚の様なオチンチンが威風堂々と鎮座してる。

グロくて巨きな先端からは、ぷっくりと先走り液が漏れ出ていた。

触ってみようと手を伸ばすと、クンッ、と揺れて液を弾かれた。

手を汚したカウパー生臭さがまるで、猛獣の牙で滴る涎の様。

ズボンの下で濃縮された、汗臭くて雄っぽい臭いが、鼻から脳へと流れ込む。

タマネギに似た刺激臭が鼻孔を満たし、頭が痺れてくらくらした。

こんな、いかにもレイプ専用なカリ高オチンチンは、おっぱいで成敗してやらねば。

女の子をバカにしちゃう悪者をぱいずりでやっつける為に、まずはぐいっと谷間を見せる。

その隙間に視線が流れて、火傷したみたいにヒリついた。

熱が溜まりゆく谷間の底に、たっぷりの唾液を惜しまず垂らす。

キスで潤った舌を突き出し、そこを伝わってどろどろと零す。

唾の泉がおっぱいに出来て、その量に自分でも驚いた。
117 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/06/02(木) 13:56:02.75 ID:4oFtqPbH0

それぞれの乳房を両手で掴み、唾をまぶす様に捏ね合わせる。

左右のおっぱいを絡ませ合い、ねちゃねちゃいわせながら揉んでると、彼までごくっと生唾を飲んだ。

ナメクジが這ったみたいなおっぱいは、てらてら光ってとってもすけべ。

おっぱいまんこでオナニーしたオチンチンには、必殺技並にキくんだろう。

「Pの大好きなえろぱいで、いっぱい気持ちよくしてあげるからね」

おっぱいに優しくされる感触を期待して、素直になって強ばるP。

それが面白くて仕方なくって、オチンチンを迎えるように乳房で挟んだ。

上半身からぐいっと倒れ込み、胸骨に竿が触れるまで押し込む。

彼にしか見せたくないおっぱいで、擦り上げながらぎゅうっと圧迫。

同年代ではちょっと大きい方ムネだが、包みきるには足りなくて、ピンクの亀頭が先端からハミ出た。

竿はすっぽり覆えてるので、たぷたぷの乳房で愛してあげられそう。

お乳セックスがよほど嬉しいのか、鈴口からカウパーが愛らしく垂れた。

生理と共に来た二次性徴で、今も膨らみゆくアタシのおっぱい。

昔は「赤ちゃんなんていらない」と思って、女らしくなるそれが不愉快だった。

けど、いっぱい彼に揉まれたお陰で、今では自慢のおっぱいだ。

愛でてくれたお礼みたいに、カリ首に乳肉を擦り付ける。

左右のおっぱいをそれぞれ掴んで、左右違いに絞り上げた。

汗ばんだ肌はしっとりしてて、滞りなくオチンチンを撫ぜられる。

唾液と先走りが滑りをよくしてくれてるお陰で、お乳奉仕は順調そのもの。

ずりずりっ、と勢いよくパイズリすると、彼が苦しげに短く呻いた。

ムネで濃い液をいっぱい出したがってると知れば、俄然やる気が沸いてきた。

乳輪で裏筋を刺激する度、手足がひきつって、彼を何時もと逆に支配してるみたい。

女としての優越を込めてずりずりすると、いやらしい水音がより響いた。

涎とカウパーが、竿とハリのあるおっぱいに捏ね混ぜられて、白い泡へと変身してく。

どんどんエッチになってくおっぱいを見てると、こっちまで頭が茹だってきた。

左右のおっぱいからにゅるにゅる責められ、快感に震えるオチンチンはどこか惨め。

強いオスを自由にする陶酔を覚えたら、もうパイズリでイかせないと治まらない。

掴んだ両手を大きく上下し、ぐっちょぐっちょと大きくしごく。
118 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/06/02(木) 13:58:24.54 ID:4oFtqPbH0

本来赤ちゃんを育てるお乳をエッチな遊びに使ってると、自分がとんでもないスケベに思えてしまう。

けど、力をくれた人に、女の子のよさを教えてくれた恩返しをするのなら、いっぱいエロくて丁度いいよね?

そう胸中で嘯いてると、乳遊びにも熱が入ってく。

もっともっとエッチになって、ヘンタイなことをしてキモチよくなりたいんだ。

搾精したくて生殖器に絡めたおっぱいは、むちむちしていて柔らかい。

ハリのある乳肉に優しくされて、オトコはもう限界らしい。

短くくぐもった唸りがしたとき、亀頭が膨らみぶるっと痙攣。

その意味を考える間も無く、次々と精液を射精された。

乳の谷間をが汚れてく光景は、まるで噴火の映像みたい。

漏れ出る彼の赤ちゃんエキスを、彼女として無駄には出来なかった。

胸を寄せ上げ谷間を深めて、そこでオチンチンをぎゅうっと締める。

射精に震えてるオチンチンを、最後までおっぱいで感じさせるのだ。

乳首を掴んで強く引き寄せ、亀頭が埋もれるぐらい抱き包む。

断続的にザーメンが放たれて、胸元まわりがどんどん白くなってく。

皮膚に纏わりつておっぱいを溢れ、腹へと重たく垂れ落ちていった。

放精をひとしきり終え、オチンチンの蠢きも落ち着いた時。

男をイかせた達成感を笑いながら、乳首をつまんで左右に開いた。

乳間からむわぁ、と雄色の濃臭。

臭いの理由が、溶かしたチーズみたいにネバついていて、乳間に黄ばんだ橋をかけてる。

精液泉の中に幾つか色濃いゲルが浮いてる。

恐る恐るつまみ上げ、鼻先で嗅いでみたら、蒸れた臭いに鼻孔を殴られた。

感覚器官が麻痺しきり、全部支配されるほど強すぎる雄臭。

意識が遊離しちゃうほどクサくって、クラクラしてる内に脳味噌が受精しそう。

この濃厚なゲルの中では、精子がいっぱい泳いでるんだろう。

ドッロドロで、濃厚で、アタシをお母さんにしたくて放たれたぴちぴちせいし。

こんな、クサくておいしそうでつよそうなざーめんをきけんびのしきゅうにびゅーってされたらぜったいニンシンしてあかちゃんデキちゃう。

次々と妄想が浮かんでは消えて、処理速度を超えて身体が静止。

停止していたその隙を突かれ、とん、と一瞬で押し倒された。
119 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/06/02(木) 14:03:02.05 ID:4oFtqPbH0

何が起きたと思う間もなく、眼前に巨大な陰が差す。

陰の主のそのまなざしは、思考を手放して濁っていた。

異様に声を漏らすが、悲鳴は唇ごと吸い舐められた。

乱雑だけれど激しいキスが、本当に本当のけだものらしい。

焚きつけられすぎのキスに身をゆだねてると、太股をがしっと掴まれた。

乱暴に脚を開かされて、無防備まんこを暴かれる。

おまんこはすっかり火照りきっていて、蜜を漏らすほど潤っていた。

キスとパイスリで昂ぶっちゃって、仕上がっちゃった恥ずかしい身体。

雄の準備を済ませた性器の上を、張り詰めた竿がゆっくり走る。

陰唇をなぞり上げられると背筋が震え、滲み出る愛液が竿に絡んだ。

繁殖ペニスにクリを撫でられたら、やれること何てたった一つだ。

陰唇を摘んで膣口を広げて、ここに入れると気持ちいいよって見せつける。

「……あたしのとろとろまんこ♡いっぱいぐちゅぅって潰してね……♡」

下品な催促に応えるみたいに、ぢゅぷぷぅ、と音が立つほど一息に挿入れられた。

股のお肉が割り開かれる感じがして、それに追いついて淫熱が走る。

初めての頃はもっとキツかったかもと思い返すと、牡に慣らされた感慨が沸いた。

そんな情緒を打ち砕くみたいに、お腹の奥をぐいぐい突かれる。

甘い麻痺が背筋を走って、フトモモがびりびり痙攣していく。

性の毒に弱ってくオンナの横隔膜を持ち上げるみたいに押された。

あっ、とか、ひぃっ、とか、肺が潰れた様な喘ぎを漏らす。

もっとちゃんとしなきゃ、エッチな言葉で興奮させたげなきゃ、なんて思考は、痴悦のハンマーで一発で崩された。

砕けてほどけた思考の残滓は、取り留めもない短文詩。

ついて、もっとちんちんをぶすぅってさして。

ほんきせっくすにむちゅうにさせて。

意識を身体につなぎ止めたくて、力を絞ってシーツを掴む。

努力を笑うように、大グラインドで子宮を叩かれた。

絶大な温もりが下腹で発し、瞬時に膨らんで全身を揺るがす。

地震の様な淫震を前に、弛緩した細指はまったく無力。

シーツを掴む指が滑って、ピストンの勢いで宙へと舞った。
120 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/06/02(木) 14:04:31.47 ID:4oFtqPbH0

理不尽な快感に踊らされる指と、骨張って長い指が体温を分かち合うように絡みあう。

隙間を埋める様に繋ぎ合うと、ぬくもりが多幸感を次々産んだ。

こうして密着することが幸せなのだから、やっぱりナマが一番好きだ。

恋人の愛を、熱を間近に感じられて、肉と肉が擦れ合うのがいい。

Pも、ゴム無しの方が膣壁が竿に張り付いたり亀頭をヒダヒダに舐められる感覚を直に感じられて好きらしいし、もうコンドーム付きなんて二度としたくない。

そう思っちゃうぐらい気持ちがいいから、避妊具無しの方が激しくて楽しい。

何よりいいのが、赤ちゃんを作ってる実感が沸くこと。

ぎゅっとお腹を引き締めてみると、ナカでぴくぴくと彼が震えた。

そうして悦ぶオチンチンの鈴口には、ぱいずりで吐き出された精子が残留してる。

これがご褒美の一貫らしい。

ゴムをつけない、ヒニンもしない、本物のセックスでアタシを犯す。

最初は驚いたし、中学生が子供を作ってはダメだって思った。

けど、彼の言葉や説明を聞く内に、自分の欲望を満たす方法はこれしかないと悟った。

彼を独り占めにしたいなら、彼の特別になるしかない。

ただの他人は絶対しない、男と女でもおいそれとしない、本当に繋がった二人になること。

それが、ご褒美を貰うという選択で、心の芯から望んだことだ。

最初は尊敬だった気持ちが、ここまで来たかと自分でも思った。

仕方ないのだ。

知りたいと思ったら隣に座るし、近くに座れば恋だってする。

恋したらキスもしたくなるし、キスしたらより深く繋がりたくなる。

……そして絆の、恋心の正体は、次の世代を欲しがる本能だ。

進化を欲する本能に従い、脳からの電気信号に命じられるままセックスするのだから、嬉しくて楽しいのは当たり前。

こんな危ないことをしてもらえるのはアタシだけ。

生き物らしい、繁殖目当てのケダモノこーびで、アタシは本当の女になれる。

一突き毎に独占欲が満たされ、どす黒い想いがときめきに昇華。

恋心が奉仕欲へと転化して、自分から腰をぐいぐい使った。

子宮口で鈴口とキスして、果敢な精子が卵子に届いたらどうなるだろう。

そんな妊娠しかねない恐ろしいことが、今は最高に気持ちいい。
121 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/06/02(木) 14:07:02.28 ID:4oFtqPbH0

いつもはゴムか、安全日の孕めない子宮に出されてるアレが、自分のナカに注がれる。

お腹の奥であの粘った濁精が暴れるんだと思うと、想像だけで軽くイってしまう。

Pの限界も近付いて、腰使いが荒くなる。

パシンパシンと一心に腰をぶつけて、汗が飛び散るくらい揺られて、かき出された愛液がごぽぉっ、と濁った音を立てて。

オチンチンにごんごんと貫かれ、最奥を捏ねたら急に停止して膣内射精でいかされた。

「お゛っ♡お゛お゛ォお゛ぉォお゛ーーーーッッ♡♡♡♡」

濁った叫声が遠くで響く。

その声の主はアタシだ。

舌を突き出して涙を流し、快悦に全身を嘶かせて大絶頂してるアタシだ。

魂が宙に霧散しそうで、艶叫と共に漏れ出て行きそう。

声を抑えたがる慎みも消えて、気持ちよくなるしか考えられない。

初恋と、初キスと、初エッチまでした人の、赤ちゃんを作れるって悦ぶ子宮が、ちゅうちゅうと精液を吸い上げてる。

(生物で習った受精の瞬間って、こんなに簡単で、幸せなことだったんだ♡)

逆流する程注いで貰って、自分のメスを支配される歓びが心を一色に染め上げた。

陶酔にまどろむアタシを、Pは休ませるつもりがないらしい。

グロッキーな身体を抱かれて、挿入されたまま玩具みたいに抱え上げられ、いきなりセックスを再開された。

重力に逆らって突かれるピストンのせいで、精液がごぽっと漏れ落ちていく。

体重とオチンチンで子宮が挟まれ、潰れて容積が減っちゃったのだ。

赤ちゃんのお部屋を手荒く扱われ、白濁液がタプタプ踊り、その都度絶頂を強制される。

出入りするカリ首に合わせ、精液もまた出入りして。

熱い粘液に膣ヒダを撫でられ、ザーメンにレイプされてるみたい。

せっかく射精してもらった精液が、激しい往復で引きずり出され、勿体ない気分がよぎった刹那、膣奥でまたビクビクがした。

またドクドクしたくなったんだ。

ネバネバざーめんいっぱいだして、あたしをおよめさんにしてくれるんだ。

主導権を握られ玩具にされて、子供を作る以外何も許されなくなって。

この人のメスだって教え込まれた子宮がメロメロになって、また射精の熱が響き渡った。

さっき出されたばっかの精液を、押し流すみたいな大量射精。

古い精液を掻き出すみたいにカリ首をねじ込まれ、隙間に竿を挿しこまれてイかされちゃったら、妊娠することで頭がいっぱい。
122 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/06/02(木) 14:07:59.19 ID:4oFtqPbH0

一人や二人赤ちゃんを産ませたぐらいじゃ満足できない程、Pは興奮してるらしく。

三度も射精したのに固いままのオチンチンが、休み無しで突き上げてきた。

吐精しながら奥を抉られ、凶悪なエラに膣壁を削られる度に桜色の悲鳴が抑えられなくて、おツユが次々湧き出てくる。

精液の熱に泥酔する子宮を捏ね混ぜられると、急に涼しげな開放感。

断続的な律動は射精のリズムに程近いが、吐き出された液はシャバついていた。

気持ちよくさせられすぎて、我慢が出来ずに水を噴くエッチなおもちゃにされたんだ。

だらしない口から涎を垂らし、押せば水を噴くその所作が、Pには大層楽しいらしい。

鳴き呻く自分すら遠く、意識がとろけゆく海に沈み流され、恍惚のみが心の全て。

竿と連動して子宮を出入りする精液に蹂躙されて、鋭敏な子宮口をぐりぐりされる度、脳裏で星が爆ぜ散り続けた。

アタシみたいなチビを、汚く喘ぐことしか出来ないメスを、何時まで求めてくれるかな。

終わらせたくない、永遠にしたい。

妊娠するまでエッチしたいし、妊娠した後も膨らんだお腹をかばいながらシて欲しい。

次々襲い来るオチンチンが、強く求められる証左に思えて、愛しさが快感を膨らせた。

抜いて挿してが繰り返される度、甘い痙攣が倍々と膨れる。

躯が性感の爆弾に変えられたみたいに、触れてる部分が切なくて熱い。

たった一つ確かな温もりをしがみつく様に抱きしめると、細胞の全てが悦び狂った。

肌が粟立ち視界が霞み、呼吸も短く不安定。

死にそうな程息苦しくて、深く息したくて堪らないのに、荒く吸うと媚叫が放たれた。

絶頂の痙攣で子宮口が揺られて、それでまたきゅんきゅん疼く。

快震が終わる間もなく次々打ち寄せ、心も身体も壊れてく。

弓背になって狂い跳ねるアタシを、本気で壊すみたいに突いてきた。

その都度皮膚がざわついて、胸が甘くて、焼き溶ける想いが止まらない。

彼が好きだって考える部分以外の回路が、完全にショートしてダメになった。

一つになりたい気持ちで力を振り絞り、上唇にキスして甘噛みする。

不意を打たれたそぶりもなく、彼が舌を絡め返してきた。

テクも何もなくちゅっぱちゅっぱ吸い合う、乱暴なキスが気持ちいい。

頭を掻き抱きながらディープキスして、汗塗れのおっぱいが潰れるほど抱きつき、フクラハギを背中に張り付けて、ナカダシおねだりのポーズになって。

イってイってイかされて、イってるのにイってまたイった時、Pの動きが急に止まった。
123 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/06/02(木) 14:09:11.18 ID:4oFtqPbH0

またしゃせいしたんだ。

イきすぎまんこにきゅうーってされて、おちんちんいっちゃったんだ。

あたしのおなかのなかにあっついせーえきびゅーってしてきもちよくなったんだ。

クサくてネバネバでどろっとしてる、おんなのこはらませるきまんまんのざーめんをドクドクそそがれて、あたしもまたいかされた。

からだがお湯みたいにとろけてくせつなさがとまんない。

ナカでぶるぶるっておちんちんがふるえて、子宮口がグイグイ広げられてく。

おんなのこのたまごが隠れてる、だれもはいっちゃだめなおへやに、こぼれちゃうぐらいせーしがはいる。

はらませだいすきなおたまじゃくしが、ぴちぴちはねまわってあかちゃんのべっどをじゅーりんしてる。

しきゅーがいっぱいになって、あたしはこのひとのものってあたまがかきかえられてる。

こいびとべろちゅうされながらあかちゃんつくるの、これぜったいハマっちゃうやつだ。

ぱぱになってる快感に酔って、あたしを抱き包む長い腕。

痙攣が治まらないアタシを、Pはずっと抱きしめてくれてる。

アタシに種付けしてるオスが愛しくて、めろめろな感情でまたトんじゃった。

絶頂に乱れる互いの震えを、抱きしめあって伝え合うと、幸せな気持ちが二人の間で花開くように広がっていった。

絶対に離さない、絶対に離れない。

二人の波紋が重なり合って、心の奥底まで繋がれた実感が沸いた。

肩で息して、鼓動も乱れて、身体は汗にまみれてて。

すっかりヘトヘトになったアタシたちは、何も言わずに視線を交わした。

けれど彼はシ足りたいらしく、オチンチンは未だに固いままだ。

(ちょっと休んだら、再開するんだよね)

薄ぼんやりとした思考の中で、次訪れることを静かに見据える。

繋がってるところも顔も身体も色んな液でくっちょくちょで、とろとろと精液が滴った。

膣奥から垂れていく、愛液と白濁液の混合ジュースを、勿体がりながら手皿で掬う。

その温かさを掌で感じながら、手持ちぶさたに指で遊んだ。

みょんっと伸びたり縮んだり、ねっとりと指に絡んで橋になったり。

こんな不思議な液体が、卵子と結びついたら赤ちゃんになるって言うのは、こうして見てると信じがたい。

少しの疑問を抱えながらも、こんなにも吐き出させた嬉しさと、心がとろけてく温もりを味わいながら、心地よい憔悴に何時までもまどろみ続けた。
124 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/06/02(木) 14:09:37.85 ID:4oFtqPbH0
一旦ここまで。次で〆とエピローグです
125 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/06/02(木) 18:24:42.24 ID:4oFtqPbH0
再開します
126 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/06/02(木) 18:25:21.09 ID:4oFtqPbH0
     ♯ ♯ ♯

数日後。

事務所のダンススタジオにて、アタシはレッスンを受けていた。

カセットから響く音楽に合わせ、これまで習った『型』通りにステップ。

宙に浮かんだ『型』をイメージし、その軌跡をなぞる様に身体を運ぶと、身体がダンスに適した形へと研ぎ澄まされる錯覚を覚えた。

仲間の足踏みや、挙動によって乱れた空気の一筋を知覚出来るほどの感覚の先鋭を楽しんだ時、ズキンっ、と下腹に鈍痛が響いた。

瞬間の不調が体感を奪い、しかし鳴り響く拍子は停止をしない。

隣に立つ人と接触しない前提で生まれた『型』に沿って跳ねる腕が、ハンマーの様に人を襲いそうになった時、その腕を軽く握られた。

腕はすぐさまアタシの腕を上に放り、掌を見せつけてきた。

「光ちゃん!」

言葉が意識を目覚めさせ、覚醒した意識が開かれた意味を探った。手が開かれた意味をだ。

「まゆさんっ!」

言葉を合図と見計らい、こちらからも掌を開いてハイタッチ。

強い破裂音と反作用が生じて、その力に抗わずに身体を勢いに任せることで、平衡を取り戻した。

「佐久間、南条! アレンジより先に覚えることがあるだろう!」

「「すみません!」」

ベテトレさんの叱責への謝罪が被り、それがどうしようもなく面白い。

同調がダンスを発達させる発端となり、以降ミスすることなくクリア出来た。

その後レッスンを終え、ロッカー室で体を拭いていた時。

「光ちゃん、さっきはどうしたんですかぁ? ちょっと疲れてるように見えたの……」

同じく帰り支度をしていたまゆさんが、気遣いの言葉をかけてくれた。

「ああ、ちょっと……大丈夫、すぐよくなるから。迷惑かけてごめんなさい。助けてくれてありがとう!」

返事をしながら、彼女と触れ合った掌を下腹に充てた。

肉一枚下に隠れた丹田を慈しむように撫でてると、心がほっと落ち着いてくる。

運動後の心地いい倦怠感に酔ってるアタシの頬に、女性らしい真っ白な指が触れた。

「……光ちゃん、大事な話があるから、真剣に聞いてくださいね」

たおやかな細指に頬ををなぞられ、首筋を伝って髪を弾かれて、心臓が根源的な危機を叫ぶ。

手先の震えに囚われた時、まゆさんはそっとささやいた。

「光ちゃんは、生理って知ってますかぁ?」
127 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/06/02(木) 18:26:41.75 ID:4oFtqPbH0

この拍子抜けな感覚には覚えがある。

「女の子には避けて通れないもので……でも、とっても嬉しいことなのよ。光ちゃんの体が大人になったってことだから」

まゆさんと話してるとき、身構える必要が無かったと脱力する瞬間が多々あって、そして今日もまた、『多々』の一つであるらしい。

「痛そうな顔をしてたし、もしかしてって思ったけど……困ったときは何時でも呼んでくださいね」

「ま、ま、待ってくれまゆさんっ! アタシちゃんと性教育は受けてるし、生理もとっくの昔に来てたよ!? スカウト前には!」

「え? ……え、そうだったんですかぁ?」

まゆさんはきょとんと困り顔をした後、すぐに謝意の表情へと転じた。

「そんなに遅れてると思われてたのか……?」

「ごめんなさい……けど、そうよね。光ちゃんだって中学生だもの……」

アワアワと驚いたり、かと言えばおせっかいな自らを恥じる様に縮こまったりするまゆさんは、同性の自分から見ても可愛らしい。

少なくとも、生理痛を『改造手術のリジェクション』と思い込んでテンションを上げたりしてるアタシなんかより、よっぽどすてきな女の人だと思う。

「ううん、ありがとう。……それとまゆさん、アタシ、貴女より強くなってみたい!」

「はい?」

「えっと、アイドルとしても女子としても、優しくてかっこいいまゆさんに負けない自分になりたいって、それだけ言いたくて!」

「……うふふ♪ 頑張ってくださいね」

会話を済ませて部屋を離れ、事務所を出て外気を吸う。

常緑樹の葉を撫で揺らす風が肺を滞りなく満たし、生臭い臭いを体から奪って鼻から突き抜けていった。

『ご褒美』とは、アフターピルという薬だ。

受精と着床とは元来別で、この薬には着床を妨げる作用と生理を起こす作用がある。

アタシの生理痛は、予定を弄る必要が生じるほど、それなりキツい方なのだが……

ともかく、こうして下腹がぎりぎりとしてることこそ、避妊に成功したという事実だ。

「まったく、もう……こんなことをしてまで……」

小言に込めたのは、失意ではなく喜び。

軽く透き通ってく心のままに、背を伸ばして日光を浴びた。

燦々と照りつけてくる強い日差しが、夏の訪れが近いことを物語ってる。

(まず、あの黒ビキニが似合うアタシに変身したいな!)

決意を新たに、昼からの職場を目指して足を踏み出した。

勇みすぎて転んだが、その勢いを殺さず立ち上がり、すぐさま復帰して駆けだした。
128 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/06/02(木) 18:32:08.37 ID:4oFtqPbH0
    ♯ ♯ ♯

棚を久しぶりに掃除して、思い出したように表れたアルバムには、懐かしい思い出が多く残されていた。

色んな仲間と出会い、別れ、切磋琢磨し楽しんで、そして、恋に溺れた当時の写真。

保存状態があまり良くなくて、画像はほんの少しだけ痛んでいるが、想起した記憶には一つの欠けも存在しなかった。

何年も前のことを、今まるで起きた事件に触れてるような心地でいた時、耳元に丸みを帯びた電子音が響いた。

チャイムの音に現実感を与えられて、記録の海を泳ぐのはやめて、ラフなセーターを着直して書斎から出た。

歩いてすぐそこの玄関前に立って、帰ってきた人を出迎える。

「おかえりなさい、あなた」

「ただいま、光。いやに上機嫌じゃないか、どうした?」

「懐かしいモノを見つけたのと……それと、イイのが書き上がってさ」

「期限は守ってくれるみたいだな。……貴女の作品を待ってる娘は多いんですよ、先生?」

「ご心配をかけて申し訳ございません、プロデューサーさん。」

わざとらしくお仕事モードで言葉を返すと、外套を持った彼の手が停止。

だいたい三つ数えた時に、二人の間で張り詰めた空間が笑みで弾けた。

外套を受け取ってハンガーに掛け、彼のうがい手洗いを急かし、エプロンをまとってキッチンに向かった。

下ごしらえを済ませた野菜や鶏肉盛りつつ麺を茹で、先日仕込んだスープと共に丼へと注ぎ、飾りのレモンを一切れ乗せる。

既に食卓に着いてたPにこと、と丼と箸を渡し、二人で一緒にいただきますを宣言する。

「……旨い……。魚醤が効いていて、いい感じにエスニックだ」

「米麺を手に入れられたのと、面白い調味料をゲットしたからな。薄かったら足してくれ!」

言葉と共に、机にニョクマムのビンを置いた。

フォーを完食して、それから録画したテレビを一緒に見て、穏やかな時間が訪れた。

「P、いいかな」

「作詞の話か? 光は仕事好きだな」

「な、なぜわかった!? ……いや、確かに作詞に絡んだ話だけど」

「そんなにいい詩を書けたのか?」

アタシを振り返るみる唇に、言葉なく返事を重ねる。

切っ掛けを得て、言葉を押し留める理由は消え去っていた。

「……光?」

「えへへ」
129 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/06/02(木) 18:35:39.12 ID:4oFtqPbH0

信じる気持ちは絆であり、

触れ合う気持ちは友情であり、

交わし合う気持ちは信頼であり、

空を見る眼差しは尊敬であり、

……そして、胸を満たす甘く優しい気持ちは、決して砕けない確かなものだ。

「いいのが書けたんだ。この子が書いてくれたのかもな?」

食事前から持っていた、体温計に似たレイアウトの棒を取り出して、白い円状のブロックに刻まれた縦線を見せつけた。

「……光……それは……」

膨らんで、強くなって、変異し続けた気持ちの正体。

それを明確に言い表すのは、誰にも出来ないかもしれない。

けれど、決して幻影ではなくて、触れられるものなのは確かだ。

泣き笑いの様な表情で抱きついてくる彼と、呼応して涙を垂らす自分。

皮膚を通して交わされる温もりこそが、進化してく絆が残した証拠だった。
130 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/06/02(木) 18:36:32.39 ID:4oFtqPbH0
おしまいです。途中で表現が変わったり、遅筆なせいでこんなに長引いて申し訳ありません。もっとエロだけにするべきでした。

最後まで読んでいただいて、本当にありがとうございます。依頼出して来ます。
131 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/06/02(木) 19:36:56.31 ID:wxKro00eO

エロかった
132 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/06/03(金) 20:51:40.48 ID:P+DO6F6Ko
133 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします :2017/07/21(金) 19:32:27.58 ID:DBemHeP40
なっがいな
134 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/07/31(月) 23:11:16.65 ID:pvIscMlCo
ケ牛ャップ
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