【FEif】セツナ「ヒノカ様…?」

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1 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga]:2016/09/01(木) 02:35:51.63 ID:IhSZuIwI0
◇◆◇◆◇

「セツナ、水浴びに行かないか?」

 弦から離れた指を絡めながらヒノカ様が私を誘ってくる。
 先ほどまで続いていた弓の訓練が終わって、赤が差し込んで来る時刻だった。
 夜の水浴びは危険ですよと、アサマが笑いながら言ってくる。
 それにヒノカ様はやんわりとした顔で、アサマも一緒に来ないか?と零してくる。
 それを聞いたアサマの顔はいつも通りだったけど、私にはその手が強張ったのがわかった。
 前までのヒノカ様なら冗談でも言ってこない、そんな言葉にアサマは動揺していた。

「ヒノカ様…アサマは用事があるって…」

 思いついた言い訳を私が告げると、アサマもそれに合わせてそうなんですよと零した。
 アサマの調子がおかしくなりそうな会話は、いつもヒノカ様の言葉で終わりを迎える。
 
「アサマ。明日もちゃんと……ここにいてくれるよな?」
「……もちろんです。主君の命令に従うのも臣下の務めですので」
「なら…ヒノカ様のお誘いを断るの…駄目だと思う…」
「はっはっは、命令だというのなら、ご一緒しますが?」

 私とアサマのやり取りは、たぶん使い古された手だと思う。こうやって私達は何も変わってないとヒノカ様に言い聞かせる。
 そして、ヒノカ様は私に絡めた指をさらに強く結んでくる。
 アサマの返答で得られなかった安心を私から得るように、私が傍にいることでアサマも傍にいるんだと認識するために。
 少しの間、力強く手を握られて、やがてそれが弱まれば、調子を取り戻したヒノカ様になる。
 そんなことを、幾度も幾度も繰り返さないといけなかった。
2 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga sage]:2016/09/01(木) 02:39:16.79 ID:IhSZuIwI0
「ふふっ、アサマは約束を守ってくれると信じてる。その、次は考えておいてほしい」
「気が向いたらでよろしいですか?」
「好きにすればいいさ。待たせたな、セツナ。行こうか?」
「はい…ヒノカ様…」

 手を引かれて私は走り始めて、そこに付く頃には日が落ちて、辿りついた湖水には月が一つ浮かんでた。
 手からヒノカ様の温もりが離れて、少しの間ぼぉーっとそれを眺めていると後ろから静かに抱き寄せられた。

「セツナ……」

 腕に感じるヒノカ様の重み、でも衣擦れの音がしなかった。
 視線を少しだけ動かすと丸裸になった肩が見える。その先に戦闘服が脱ぎ捨てられていて、今どんな格好をしてるのか考えると少し体が強張った。
 服の上からでも感じるヒノカ様の気配はどこか肌色で、それは次の言葉で確かなものになった。

「セツナ…お前を感じさせてくれ…」
3 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga sage]:2016/09/01(木) 02:41:12.94 ID:IhSZuIwI0
 物欲しそうにヒノカ様がおねだりする。
 肩に乗せられた顔、物欲しそうに震える柔らかい唇。
 今日の朝も昼も夕方最後の鍛錬に入る時も、ヒノカ様は私の唇を奪って私がいることを確認してきた。
 そして、今はそれだけじゃ満たされなくなっている。こうして水浴びと称してヒノカ様は私に求め、私はそれに応えるために静かに顎をあげた。
 首に回った手が私を拘束して、唇に温かいものが触れる。唇の輪郭を確かめるようにヒノカ様の舌が顔を染め上げて、湿った舌が上唇を通ると唾液の匂いが静かに漂ってくると、頭がくらくらと揺れ始めた。

「んっ…はぁはぁ、れろっ…んんっ…はぁ、セツナ、セツナなんだよな……この感触は、んっ、はむっ、んちゅ…」
「ん…ヒノカ様…んっ…。くちびる…はむはむして…くださぃ。んっ、とっても…きもちいいっ、からぁ……」
「ああ、もっともっと、セツナを感じさせて……ほしい。んっ、あむっ……ちぅっ……れろっ…んんっ」
4 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga sage]:2016/09/01(木) 02:43:35.66 ID:IhSZuIwI0
 されるがままに私の唇は啄まれていく。
 唇が少し大きいからかもしれないけど、ヒノカ様が弄ってくれる度に体が強張っているのに、喉奥からは恥ずかしい息が漏れる。
 濃縮した恥ずかしさと歓びが混じったいやらしい息が漏れる。その度に器官は熱く滴りは湿り気を増して、脳髄の奥まで淡い桃色に染め上げられていく感覚が私を支配していく。
 口を押し開かれると、口内にヒノカ様の舌が入り込み、私の内部を執拗に舐めあげていった。

「ひゃふっ……んんっ…あっ、ヒノカ様…はひゅさ、ふぅうん……」
「んっ、セツナの御汁、私の舌に絡みついて…じゅるるっ。んっ…、んっ、はあぁ、もっともっと欲しい……セツナぁ」
5 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga sage]:2016/09/01(木) 02:46:52.69 ID:IhSZuIwI0
 その言葉を受けて、望むとおりに私はヒノカ様を見下ろす。
 彼女の口元から漏れた糸、それが首筋から胸へと伝う姿に胸が高鳴って、そのまま唇で蓋をする。

「ん、はっ、ふっ、しぇ、しぇつな……ぁ、ひ、ひっぱい、ひつぱい、ちょうらい……」

 閉じていた門がこじ開けられる。粘膜が触れ合う音に喉の奥の湿り気が増し、噴き上がってくる熱い吐息に触れる。
 その度、喉を焼けつくすような熱が通り抜けて、口がもっと潤いで満たされてく。

「…いっぱい、いっぱい…ながしますね…」

 舌と喉を動かして私は蜜を作り始める。
 実際蜜なんてものじゃない、人によっては嫌悪するものだし、私だって他人のものなら欲しくはないものだけど、ヒノカ様がそう望んでいるから私はそれに応える。

「あむっ、しぇつにゃ……あー」

 子供のように口をが静かに開くと、口内の奥に見える喉が今か今かと、私の唾液を待って蠢く。
 まるで雛鳥みたいだなんて思いながら、静かに口を下へ向けた。
6 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga sage]:2016/09/01(木) 02:50:43.00 ID:IhSZuIwI0
「んっ…んくっ…んあー」

 滴っていくそれがヒノカ様の口に落ちる。
 伸ばされた舌に触れ、ねっとりとした私の唾液が絡みつく。
 とてもおいしそうに見える舌先を、私は舐めあげるように啄んだ。
 ヌメヌメの下に隠れたザラザラした面となめらかな面、それを唇で挟み込んで扱き上げるたびに、まるで性器を弄られているような蕩けた声が耳に届く。

「あっ、んぐん……ふああああっ。んちゅ、んはぁ、セツナのおいしぃ……じゅるるっ」

 唇で扱き上げた途端に湖水に声が上がる。
 蕩けた顔と唇の端から漏れ出したヒノカ様の蜜、それが欲しくて私は掬って口に含んで口の中で混ぜ合わせる。
 私の蜜とヒノカ様の蜜を舌で混ぜあえて、それをもう一度、ヒノカ様の舌に滴らせる。
 舌上に泡立ったそれが乗ると、ヒノカ様は口に入れて喉を幾度も鳴らした。
 こくんっと喉が動く姿を見るたびに服の下にいる私が締め付けられていくのがわかった。
 触れられてもいない、触れてもいないのに、確かに奥が切なく締め付けられて、ジワリと湿り気が生まれると、ヒノカ様が静かに私の手を握って歩み始める。
7 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga sage]:2016/09/01(木) 02:54:32.96 ID:IhSZuIwI0
 ヒノカ様に合わせた足は、静かに湖畔の中に進んでいた。
 唇を合わせて溶け合うように、水が跳ねる音がするたびに負けないように啜りあげる音が木霊する。
 体は正直にヒノカ様を求めて、ヒノカ様も私を求めた。
 やがて長い口付けが終わると、私はヒノカ様の背中に回って後ろからその体を触る。
 まだ、膝上くらいの深さなのにそこは濡れていて、そこに触れると切なく腰をくねらせる。
 下にある思いの捌け口は気持ちがいいと答えているのに、ヒノカ様はそれを見せたくないから、すぐ水に体を伏せようとする。
 でも、それを私はさせたくない。
 後ろから股下に足を入れ、手で体を固定する。
 いつもとは違う私の行動にヒノカ様が私を見上げた。
 その目にあるのは、少しだけの驚きと羞恥心の混ざったもので、私の中にある加虐心を大いに煽る。

「せ、セツナ。あ、はずかしいから……」
「はい…わかってます」
「な、なら水に、一度入ったら、もう好きにしていい……だから」
「今日は…嫌…」
8 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga sage]:2016/09/01(木) 02:57:43.72 ID:IhSZuIwI0
 今日は嫌だった。
 前までだったら、ヒノカ様の言う通りにすぐに水に触れさせていた。
 そこの火照りと快感の証を上から塗りつぶす行為に対して、何も思うことなんてなかった。
 でも、今はそれをそのままにしたかった。
 さっきの口付、口内で絡みあったことでヒノカ様が感じていたということに、心が疼いて仕方ない。
 熱く火照った恥丘に隠れている芽、そのまだ水に犯されていないそこに直に触れたい思いから、ヒノカ様を水に晒したくなかった。

「あっ、セツ、ナ…。いや、そこ、まだ、洗って……ふああっ」
「ヒノカ様のここの毛、触ると気持ちいいです…」
「あうっ、だめ、そこは、んくぅ……」

 手に感じる草原の感触、ヒノカ様の女性としての器官を覆う恥丘、そこに生え揃ったものを愛しく撫で回す。
 本当ならそこの匂いもほしいけど、今は手でそこの感触を何回も確かめていく。
 掌に加わるいくつもの感触と温かい空気、汗で湿り気を含んだ部分とそうじゃない部分。触れられる全てが掌に溢れていた。
 恥丘を抑えながら、指先をそこに伸ばす。見えないその恥部に指先が触れると、粘着音と小さな破裂音が同時に発生して私の耳に入り込んで来た。
 成熟した雌の口は私の指に静かに震えを返して、一度その入口を胎動させる。
 ヒノカ様の足がくねりと動いて、そこへの侵入を許さんとするけど、股下に入った私の足の所為でそれもかなわない。
 むしろ、動く度に触れている膝に淫猥な湿り気を帯びた光沢が出来始め、ヒノカ様の途切れ途切れの喘ぎが水の音に混じって響きわたリ始める。
9 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga sage]:2016/09/01(木) 02:59:12.19 ID:IhSZuIwI0
「動いたら…もっと濡れちゃいますよ…ヒノカ様…」
「あっ、ひっ、せ、せつなぁ、足、足、どけて、おねがいだ…た、たの…むからっ!」
「どうしてですか…」

 足を静かに上下させて私は囁く。
 膝の窪みが触れる度に湿り気を含んだ音がして、それを聞く度にヒノカ様の顔が赤らんでいくのを見ながら、私は耳に唇を寄せて歯型を付ける。
 甘く噛みついて、体を跳ねさせる主の姿をもっと見たくて足の動きを速める。
 ぬちゅぬちゅと、下腹部から聞こえてくる音の厭らしさが、王族としてのヒノカ様の立場を汚していくのに興奮している私がいた。

「ふふっ…ヒノカ様…気持ちいいですよね…。昨日も水の中で…私がしたことだから…」
「はああっ、セツナ、いや、やめてくれ、こんな、こんなハシタナイ音、聞かないで、うあああっ」
「はい…今のヒノカ様はとっても厭らしいです…。だから…もっともっとしてあげます…」
10 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga sage]:2016/09/01(木) 03:02:02.55 ID:IhSZuIwI0
 もっと猥らに濡らしてほしい、私の前で隠さないでほしい。そんな思いから私は手と足を同時に動かす。

「ひ、ひぐうううっ!!! ああっ! セツナ、だめ、そんな、こんなの、耐えられない…」」
「どう…ですか? 芽もお口も…全部一斉に触られるのは…」
「ふあぁ、指、だめ、まだ、まだ水に触れてないのにこんなこんな音、イヤらしい音、立てさせないで、いや、聞くな、聞かないでくれぇ」
「そんなこと言っても…ヒノカ様のおまんこ…こんなにじゅぶじゅぶ言ってます…。私の指…びしょびしょですね…」
「そ、そんなはずかしいこと、うきゅううっ。うあ、そこ、そこをつままないでくれ、やっ、皮、ひっかいちゃ、だめ…」

 心臓の高鳴りに身を任せて、私の指はその肉芽を曝け出すために動き始める。
 包皮で覆われた女性にとっての、とても敏感な場所。
 その皮に指を這わせて捲ると、他とは違う確かな粘液に包まれたそれの気配があって、外気の感触にヒノカ様から小さく悲鳴が上がる。
 その悲鳴をもう一度聞きたくて、そこに指先を触れさせた。
11 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga sage]:2016/09/01(木) 03:05:11.82 ID:IhSZuIwI0
「ひうぅん!!!」
「ヒノカ様の女の子…ぷっくりしてる…」
「ふああっ、だめ、ばか、ばかに、んあ、掴んで、そんなクリクリしないで、お、おねがいだから、あ、あうっ、ひっ、くぅ…」
「ふふっ…すっごく気持良さそうです…ピクピクして…御汁もいっぱいでて…ほらべっとり…」
「み、見せないで……いや、恥ずかしい…」

 弄っていた手を広げて見せると、ヒノカ様は視線を逸らしてした。
 私の手にべっとりと付いた情欲の印、それを認めたくないようで、まるで悪戯がばれた子供みたいで、とても可愛く感じられた。
 エッチな自分の証明を見せつけられて、でも認めない、ヒノカ様をもっと虐めたくなってしまう。

「ふふっ…ヒノカ様はとってもスケベな王女様ですね…。こうやって私に触れてほしいって…ずっと頼んでたじゃないですか…」
「こ、これはちがう。私が、私がしてもらいたいのは――」
「見えてないだけで何も変わらないです…。それに…私はヒノカ様のイケナイところ…全部みたい。こうやって」
「んくっ!!! あっ、あ、あ、うううっ、はぁああ、いや、穿られて、んくっ、こんな見えちゃうところで穿るなんて、いや、あうぅ、はあああっ……」
「ヒノカ様に見てもらいたいです…。私の指が…ヒノカ様の全部をいじめてるところ…」
12 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga sage]:2016/09/01(木) 03:08:36.37 ID:IhSZuIwI0
 普段ならこんなこと言わない。
 心身不安定なヒノカ様が快楽に逃げるために私を選んでくれたことで、最初は気にしていなかった。
 少しでも気が紛らわされるなら、少しでも元の強かったヒノカ様に戻ってくれるなら安いものだって思って、水の中の情事を続けてきた。
 いつも見えるのは顔だけ、達しそうになると水の中に潜る。一線を守ろうとするみたいに、それを見てみたいと思うようになってから、ずっとこうしてみたかった。それが目の前にあることで、私の中の欲望がさらに大きくなる。
 もっと、わたしの前でひどく猥らになってほしいと思うと、指を止めることができなくなった。

「ヒノカ様…溢れた御汁が落ちる音…聞こえます…」
「ひっ、あふっ、んああっ、聞きたくない、聞きたくないんだ。セツナ、水に水に入らせて……はぁ、はぁ、頼む、お願いだ…」
「だめ…今日はヒノカ様がイくところ…ちゃんと見たいから…」
13 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga sage]:2016/09/01(木) 03:09:47.65 ID:IhSZuIwI0
 そう、見たい。ヒノカ様が私の手で達するところ。
 それを求めて入口に触れていた手を潜り込ませる。反発もなくすんなりと受け入れたそれに蜜が絡みつく。
 逃げるように腰が後ろに動くけど、私がそれを抑えて逃がさない。そのまま、裂き開くように指を一気に入れる。

「……んああああっ、はげし、あうう、ゆび、そんなにいれ――んぐうううううっ!!!!」
「はぁ…はぁ…。ヒノカ様の膣…きゅうきゅうしてます…」
「い、いうな、あ、くうぅ、あっ、膣、開かないで、あ、あふれて、あふれてしまうから…」
「うふふ…ヒノカ様のここ…とっても気持ちよさそう…もっとはげしくしてあげます…」
「ふえ、な、なにを――」
「えい…」

 ヒノカ様の陰核を離れて、股下に忍ばせた手を一気に引き上げる。
 水しぶきを上げて左足が掲げられると、股下に溜まった蜜が重さに耐えかねて滴り落ちて確かな水の波紋となって広がっていく。
 ヒノカ様のアソコが外気に触れて、喉を鳴らすように腰が動いたのを指先に感じた。
14 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga sage]:2016/09/01(木) 03:13:12.32 ID:IhSZuIwI0
「セ、セツナ、や、止めてくれ。こんなはしたない恰好、こんなぁ…あそこが丸見えなんて……」
「ヒノカ様…とってもきれいです…」
「ほ、褒められてもうれしくな……、んひゅ、ああっ。入ってる、セツナの指ぃ、そんな、ふ、ふかい、深いところぉ…」
「えへへ…足開いてるからもっと奥まで入りますよ…。ヒノカ様のここ…とっても熱くてヌルヌルで…そんなに私の指、おいしいんですか」
「そ、そんなこと…ないっ」

 体をくねらせて反発する。
 掲げられた足をバタつかせて、無理やりでも水に倒れようとするヒノカ様を私はとことん抑え付けて、女性器を苛め続ける。
 聞こえてくる水音はさらに厭らしさを増して、それを聞く度にヒノカ様が目線を逸らすのがわかった。

「ぐちゅ…ちゅぽ…、くちゅくちゅ……ヒノカ様のアソコ…こんな音が出てるんですよ…とってもいやらしい…」

 聞こえた擬音を耳元で囁きながら、指で輪郭を愛で続ける。
 体全体がフルフルと震えて発作を起こしているみたいに、ヒノカ様の胸が大きく上下に動く。
 じわじわと焦らすだけの快感に、ヒノカ様の体が自然となぞる指を膣にいれようと動くけど、私はそれに従わないで、中からはみ出る具だけを執拗に苛め続けた。
 あふれ出る蜜はまるで洪水のようで、鼻に感じるヒノカ様の匂いはとても濃いものになっていき、それに比例してヒノカ様の意思が弱まっていくのを感じた。
15 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga sage]:2016/09/01(木) 03:16:00.06 ID:IhSZuIwI0
「ううっ、ああっ。ふああっ、セツナぁ、もっと、もっとぉ…」
「もっと…なんですか…」
「い、いじわるしないでくれ。もう、もう見ていい、見てもいいから、もっと苛めて、苛めてくれ…」
「どうしてほしいのか…おしえてくれなきゃわからない…」

 多分、私はとてもいじわるな顔をしてると思う。
 ナニをしてほしいかなんてわかってるし、今すぐにでも濡れそぼってヒクヒクと切なく震えるそこに指を突きいれて、掻き乱したい衝動に駆られてる。
 私だけが知りえる、ヒノカ様の恥ずかしくて飾らない姿が見たくてしょうがなかった。

「ううっ、セツナ…」
「私…ヒノカ様の望むことなら何でもしたいです…」
「さ、さっきまで言うこと聞かなかったくせに、今さ――ひゃうううううっ。あううっ、指、指入って……あっ、なんで、なんで、抜くんだ? …もっと」
「もっと…どうしてほしいの…?」
「そ、そんなこと、口にできるわけ――」
「なら、ずっとこのまま…これでもヒノカ様は気持ちよさそうだから…」
16 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga sage]:2016/09/01(木) 03:17:34.67 ID:IhSZuIwI0
 素直に言わないヒノカ様を追い詰めるように、また入り口を執拗に撫で回す。
 さっき入れた指は新しい蜜で塗りたくられ、その蜜の溜まった肉壷みたいなヒノカ様の膣の快感の余韻に浸っていた。
 蜜を啜りあげたい衝動に駆られたけど、それをしたら水に没してしまう気がして、自分を抑え付けながら最後の攻撃に入る。
 指を入り口に引っ掻けて時折入れるように動かすと、ヒノカ様の顔に悦びが生まれる。
 期待する子供じゃない、雌としての悦び、その到来を待つ淫乱な女としてのヒノカ様。
 だから、それを引き釣り出すように、触れたり触れなかったりを繰り返す。
 幾度も幾度も水の中で行ってきたことだから、ヒノカ様のどこが弱いかを私は熟知していた。
 陰核から膣を一本の道にしたらその中間、外気と膣が触れる境界が一番ヒノカ様の感じるところ、私がずっと水に触れていない状態で触れたかった場所。
 ヒノカ様を女にする機構の中枢を執拗に焦らし続ける。
 気づけば呂律があまり回らなくなったヒノカ様の瞳が、静かに私を見上げ始めていた。

「しぇ、しぇつにゃ…いれてぇ、いれてよぉ」
「ナニを…ですか…」
「しぇつな、しぇつなのゆび、ゆびぃ…」
17 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga sage]:2016/09/01(木) 03:19:13.79 ID:IhSZuIwI0
 口の端から漏れ出る涎は女性器から流れ出る愛液のよう。
 それを啜りあげて私は指をクイクイと動かし、境目を刺激する。
 口の中に含んだ唾液を味わるように耳の内側に舌を這わせて舐めあげる。
 聴覚を支配して、耳に直接あそこの音が聞こえるように舌を動かす。
 ヒノカ様の顔が更に赤みを帯び、目尻に溜まり始めた涙を見て限界が近いことを察した。

「うああっ、もう、おまんこの奥、きゅんきゅんして、つらい、つらいの、辛いんだ。セツナのセツナの指で、きゅんきゅんを止めて、このままじゃ、このままじゃぁ……」
「ヒノカ様のおまんこの奥…きゅんきゅんしてるんですね」
「だから、もっともっと奥まで、奥まで入れてぇ、入り口だけじゃなくて、奥まで入れて感じさせて、セツナの、セツナの事、もっともっと深く、深くぅぅううう!!」
「それじゃ…おねだりしてください…ヒノカ様…」
18 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga sage]:2016/09/01(木) 03:20:52.13 ID:IhSZuIwI0
 もうヒノカ様のアソコの周りに濡れていない場所はなかった。
 恥丘も生え揃った毛も、陰核も股下も、全部全部溢れだした快感でびしょびしょで、それは足から這い上がるようにヒノカ様の脳の中も染め上げていると思う。
 私からの命令にヒノカ様の口がフルフルと震えながら、でも女としての悦びを求めるように動く。

「しぇつなの指、指でいっぱいいっぱい苛めてくだいぃ。私の、私のびしょびしょおまんこのぉ、奥の奥まで指で穿り回して、イかせてください……」
「はい…ヒノカ様」
「あっ、あぅううっ、はあああああっ。はいってぇ、入ってきたよぉ。セツナの…セツナの指、んああっ、ふかい、ふかいのぉぉおお」
「あっ、ヒノカ様…締め付けてきます…おいしいですか?」
「おいしい。おいしいよぉ。セツナの指、とってもとってもぉ。んああああっ、うごいて、うごいてぇ、セツナの指ちんぽ、もっと、もっと感じさせせてぇ……」
19 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga sage]:2016/09/01(木) 03:22:12.37 ID:IhSZuIwI0
 自然とヒノカ様の腰が動き始める。中指と人差し指が進もうとすると度に、ヒノカ様の腰が私の指を咥えこんでいく。さっきとは比にならない破裂音と湧水を荒らす暴力的で、妖艶な音が当たりに木霊する。
 足元に広がる湖はまるで男たちのようで、真下から見上げる私とヒノカ様の情事に興奮の水飛沫を上げている。落ち始めた球の様な汗に交じって、零れ落ちる濃度の高い淫水が私をさらに興奮させる。

「あうううっ、きちゃう、きちゃうぅ、奥から、生まれる、生まれちゃう、いやああっ」
「ヒノカ様…イきそうですか?」
「あ、ああああ、しぇつなの指ちんぽにじゅぼじゅぼされて、んぅううう、もうだめ。体支えられない。だめなのに、見られたくないはずなのに……うああっ」
 
 ヒノカ様の腕が私の後頭部を抑え付けて、そのままキスを強請ってくる。
 ヒノカ様の喘ぎが欲しくてそれをすぐに奪う。
 舌を絡めさせながらも恥部を穿り回す手は休めない。腰が打ち付けられるたびに、ヒノカ様の喉奥から競り上がってくる喜びと恥ずかしさが混じった喘ぎが、喉を伝って私の中に直接入る。
 くぐもった声だけど、混じり合った熱い吐息は私を熱くしていく。
 奥までヒノカ様の息が落ちた時、じわりとアソコに確かな湿り気を感じた。
 多分、それは抱いてはいけない感情の起伏の証明かもしれないけど、もうそれを否定できる状態に私は無い、口にするつもりはないけど、これはこうして触れ合ってる私の中の唯一のご褒美だから。
20 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga sage]:2016/09/01(木) 03:23:13.54 ID:IhSZuIwI0
「はぁはぁ…ヒノカ様、ペースあげるね…」
「んはぁ、や、や、こ、これいじょ、はやく、なんて、うあああっ、こわれる、こわれちゃう。あそこ、おまんここわされちゃう、しぇつなにこわされちゃうぅぅうう」

 くちゅくちゅくちゅッ
 くちゅちゅちゅちゅちゅ…
 根元まで差し込んだ指を中で激しく動かすと、隠しきれないくらいの音が周辺に響く。
 幻想的な湖畔にふさわしくない肉欲の音、ヒノカ様という人から漏れ出す淫乱な雌の音、大きく揺れる乳房は揺られるままに震えて、水面に映るヒノカ様を自らが流す汗が塗りあげていく。
 その度に、体全体が震えを堪えるように弛緩し、それもやがて我慢できなくなる。
 もう終わりだからと、私は指を力強く差し込んだ。
21 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga sage]:2016/09/01(木) 03:25:32.38 ID:IhSZuIwI0
「うひっ、ひひっ、ふあああっ、だめ、だめだ。で、ちゃう、でちゃううう」
「出しちゃってください…ヒノカ様… ヒノカ様の恥ずかしい姿…私にいっぱい見せて…」
「ああぅ、やる、いっぱいいっぱい、セツナにいっぱい見せてあげる。ああっ、出ちゃ、でちゃう…、ハシタナイこんな格好で、しぇつなの指ぃ、指ちんぽじゅぼじゅぼされて、はずかしい恰好で、小股開かれて、指でいっぱい、いっぱいぐちゃぐちゃにされながらぁ……」
「ヒノカ様…最後にいっぱい気持ちよく…してあげますね…」
「うあああっ、もっと激しく、おまんこ、指のかたちぃ覚えて、んぐぅううう、はぁはぁ、だめ、頭こわれてぇ! ふあああっ、きもちいいい、ひもひいいいい、んほぉ、はぁ、ひゃ、んやあああああっ、ああああんっ!!!!!!」

 奥まで突き入れて肉壁に爪を当てた瞬間だった。
 体を弓形に痙攣させてヒノカ様の叫びが上がる。指に感じる吸い付くような感覚と、吹き出した潮が湖畔に降り注いで、びちゃびちゃいう水と水がぶつかり合う音が幕引きになる。
 体をフルフルと振るわせながらヒノカ様の体から力が抜け、私は足を下ろしてその体を抱きとめた。

「はぁ、はぁ、ううっ、はぁ……セ、セツナ…」

 正面に向き直ったヒノカ様が体を全て預けてくれた。
 それを優しく抱き留めると、そのまま静かに体を湖水に預けて火照った体を癒し始めた……。
22 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga sage]:2016/09/01(木) 03:28:06.79 ID:IhSZuIwI0
◇◆◇◆◇

 二人で静かに漂う湖畔はいつも通りの静けさを取り戻していて、私の腕の中には先ほどの情事で疲れ果て、小さな寝息を奏でるヒノカ様がいた。
 さっきまでの猥らな姿とは違って、その弱弱しく感じる姿が印象に残る。
 この戦いが始まってからヒノカ様は色々な物を失ってきた。
 ミコト女王から始まって、帰ってきてくれたと思った妹の裏切り、他にも沢山失って、それが今のヒノカ様を作り上げている。
 私はそれを根本的にどうにかできるわけじゃない、それがとても歯がゆく感じて、抱きとめたヒノカ様の頭を優しく撫でた。

「…ううっ、どこにもいかないでくれ…」

 譫言のようにヒノカ様が言葉を漏らす。腰に回った手が静かに力を増す。
 それは誰に対しての言葉なのかわからないけど、それを安心させるために私は静かに言葉を落とす。
 少しでもヒノカ様から悪夢が通り去るように、そんな御まじないに身を窶しながら。

「私はどこにもいかない…安心して…ヒノカ様…」

 手の中に抱えた守るべき温もりをもう一度しっかりと抱きしめて、もう一度頭を撫でようとして――




「……カムイ」
23 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga sage]:2016/09/01(木) 03:30:08.59 ID:IhSZuIwI0
 最後の最後で流れ出たその言葉はヒノカ様がどんなに願っても、決して帰ってくることのなかったもので、それに激しい憤りを覚えた。
 私たちの言葉は本当のヒノカ様の悩みを解決できないことはわかってる。
 こうして悪夢はずっとヒノカ様を啄み続ける。
 いつかそれに飲み込まれてしまうかもしれないという不安が脳裏を過る度、心がきゅっと苦しくなった。

「……大丈夫…きっと、私が取り戻すから…カムイ様も、元のヒノカ様も…」

 カムイ様と再び対峙する日が来たら、動けなくしてでもヒノカ様の前に連れて行く。
 生きていれば問題ないはずだから。
 だから、ヒノカ様との甘い夢をもう一度見たかった。

「ん、んちゅっ、はぁう……んっ、はぁ……」
 
 静かに始まる私の夢、優しく啄みながら、自分の欲しいものを満たしていく。
 柔らかい肉を頬張りながら、私が守ってみせると体にいくつも印を付けていく。
 印を付ける度に体をくねらせる姿を見る私の目がどんなものなのか分からないけど、こうして一緒に歩んでいけることを私はうれしく思った。
 一緒に頑張ればどんなことだってできる気がする。
 ヒノカ様と一緒なら、きっと、きっと……

 そう言い聞かせながら、わずかな時間の夢に私は溺れ落ちていく。

 そうすることでヒノカ様の力になれるなら……それで構わないから……。




 これは違う世界の話



 ヒノカを思うセツナの話



 If(もしも)の一つ


 
〜ヒノカ×セツナ番外 おわり〜
24 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga sage]:2016/09/01(木) 03:35:53.28 ID:IhSZuIwI0
 これはここまでです。

 これは【FEif】カムイ「私の……最後の願いを聞いてくれますか?」の番外的なものになってます。

25 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2016/09/01(木) 10:27:42.37 ID:VLenGzGIO
おつです。
26 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2016/09/01(木) 17:18:33.00 ID:4KQkNOcno
なるほど
27 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします :2016/09/01(木) 18:15:54.49 ID:+gsaHrHeo
うっ…
28 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2016/09/11(日) 20:40:24.62 ID:1rNOff1g0
おつ
29 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga]:2016/09/17(土) 22:54:49.83 ID:rzM9Emqt0
リリス「……」ウトウト

 アレ、イツモナラココニイルハズダケド、ドコニ……

リリス「……ん……んんー。……誰かが神殿に来てるみたいですけど一体誰でしょうか……とりあえず、顔を出しておきましょう」

◇◆◇◆◇
―マイキャッスル・リリスの神殿―

アクア「リリス……。どこに行ったのかしら? 表の世界に来てない以上、ここにいると思ったのだけど……」

リリス「誰か私を呼びましたか?」

アクア「! リリス、いきなり背後から現れないでくれない?」

リリス「すみません。それでどうしたんですか、アクア様? もうあまり利用されてないここに来るなんて」

アクア「あまり利用されてないって……」

リリス「事実ですから。もう、ここにきて鍛錬に励んだり、食堂で料理したり、温泉で女性が入ってることに湯船に浸かるまで気づかなかったりとかする人もいなくなりましたから」

アクア「…そう、寂しいものね」

リリス「でも、ここが利用されなくなったということは、実際平和になったということですから、私は気にしていませんよ」

アクア「なら、あなたも外に出たらどう? 人間の姿でいられるのなら、外に出て新生活を始めるのも悪くないはずよ」

リリス「新生活ですか、あまり興味ありませんので」

アクア「そう」

リリス「ところで、アクア様は私に何か用事があってこちらにいらしたんですよね?」

アクア「ええ、そうね。単刀直入に言うわ。リリス、カムイに好きな人が出来たみたいなの……」




リリス「……え?」

アクア「……?」

リリス「あの、もう一度言ってもらえますか?」

アクア「仕方ないわね」

「どうやら、カムイに好きな人が出来たみたいなの……」

リリス「」
30 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga sage]:2016/09/17(土) 23:05:56.97 ID:rzM9Emqt0
リリス「カムイ様に好きな人が……ですか?」

アクア「ええ」

リリス「……」

アクア「……あなたのショックもわかるわ。こうして離れている間に、主君が誰かに恋心を抱いているなんて聞いたら、動揺してしまうのも、無理は――」

リリス「そうですか……、カムイ様にもついに春が訪れたんですね!」

アクア「え?」

リリス「だって、戦いの最中で多くの殿方と窮地を乗り越えてきたのに、浮ついた話のなかったカムイ様にですよ!?

アクア「……」

リリス「ふふっ、そのことを知らせに来てくれるなんて、アクア様はとても優しい方ですね」

アクア「……」

リリス「よかったです、本当によか――」

アクア「よくないわ」
31 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga sage]:2016/09/17(土) 23:14:55.14 ID:rzM9Emqt0
リリス「え?」

アクア「良くないと言っているのよ」

リリス「なんですか、その態度……まさかアクア様――」

アクア「勘違いしないでほしいけど、私はそっちじゃないわ。よくないのは相手が誰かわからないという点よ。カムイは私と出会ってから言う通りにしてくれたわ。戦闘を止めさせるなら両方殴ればいいといえば暗夜も白夜も殴って、無限渓谷から飛び降りろといえば飛び降りてくれた。私の言葉にカムイはしたがってくれたわ」

リリス「さわやかに操り人形発言されても……」

アクア「そんなカムイが、頑なに今回のことだけは私に話してくれない」

リリス(直感的に何か悪いことをされると理解しているからかもしれません。カムイ様は良心の娘さんなわけですから……、邪気に感づいてはなさない方がいいと思ったのかもしれませんし……)

アクア「だから、あなたに会いに来たの」

リリス「だからといわれましても、私に会いに来た理由がさっぱりわからないんですが……」
32 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga sage]:2016/09/17(土) 23:23:15.02 ID:rzM9Emqt0
アクア「あなた、主の一大事よ。主君を思う心をあなたはわかっていると思うけど」

リリス「そうですね。主君を思っているので、恋愛に横槍を入れたくないというのが本音なんですけど」

アクア「……あなた、本当にそれでいいの?」

リリス「はい、それに無理に干渉して、カムイ様に嫌われるのは嫌です。あの人は私にとって大切な方ですから」

アクア「そう。確かに嫌われるのは嫌なことよ。私だって、カムイに嫌われたくはないわ」

リリス「でしたら――」

アクア「でも……もしもカムイが好きになったのがガンズのような無頼漢だったら?」

リリス「え?」

アクア「……」

リリス「ちょっと待ってください。相手は誰だかわからないってさっき言ってましたよね?」

アクア「……」

リリス「黙らないでくださいよ!」

アクア「……」

リリス「あの、お願いします。違うって言ってください。本当にお願いします」

アクア「……」

リリス「う、ううっ……まさか、本当にカムイ様は……」
33 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga sage]:2016/09/17(土) 23:40:54.05 ID:rzM9Emqt0
アクア「ええ、もしかしたら――」

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

無頼漢「へへ、今日はこんなに見てくれてる奴がらいるぜ?」

 ザワザワザ

カムイ「いやっ、こんなこんなの……だめ、だめぇ……ふああああっ」ヌチュヌチュ

無頼漢「へへっ、どうしたんだ。これが、欲しくてたまらねえんだろ?」

カムイ「あうっ、はうぅぅう…そんな……に、入口…くにくにしちゃ、しちゃあぁぁ。ひぃん!」

無頼漢「けけけっ、物欲しそうにひくつかせやがって、王女様とはいえ、結局メスはメスってことだな。わかんだろ?」クチュクチュクチュ

カムイ「んぁっ……ひゃう……く、くだしゃい、くだしゃいいっ」

無頼漢「ああ? 何が欲しいんだよっ、ちゃんと口にしねえとわかんねえぞ?」

 グポグポッ シュッシュッ

カムイ「ふああっ、お○んこ、お○んこのいりぐちぃ、いりぐちに、いっぱい、いっぱいこしゅりちゅけてぇえ――」

 プシャアアアッ

カムイ「あぐぅ、ふああああっ、きも……ひ、ひぃい……」グッタリッ

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

アクア「そんな未来が起きてしまうかもしれないわ」

リリス「……」

アクア「でも、リリスあなたならその運命を変えられるかもしれない。私と一緒にカムイの相手を探し出しましょう?」

リリス「……いや、さすがにカムイ様も人を見る目くらいは――」

アクア「ありがとう。手伝ってくれるのね」

リリス「いや、人の話を――」

アクア「リリス? この松の木を見て」

リリス「え、はい」

アクア「ふんっ!」

 ボギンッ……

リリス「手伝います。手伝わせていただきます」
34 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga sage]:2016/09/17(土) 23:49:52.06 ID:rzM9Emqt0
リリス「といっても、私は何をすればいいんでしょうか? 意中の方を見つけると言われても点でわからないんですけど」

アクア「簡単よ。リリスはカムイと久しぶりに話をしてほしいの。この頃外の事情に通じていなかったあなたにはカムイも話を聞かせてくれるんじゃないかと思って」

リリス「そういうことですか。わかりました、引き受けさせていただきます」

アクア「おねがいね」

リリス「でも、どうしてカムイ様が誰かを好きになっているかもしれないって思ったんですか? 好きな人がいるのとか、そういうことを聞いたんですか?」

アクア「いいえ。ただ、少し前からカムイが料理を勉強し始めたみたいでね……」

リリス「………まさか、あのカムイ様が?」

アクア「ええ、あの温室育ちのカムイが料理を勉強するなんて、よほどのこと。そしてこの頃、とても女っぽくなったわ」

リリス「……恋は女を変えるというのは本当だったんですね……」

アクア「正直、ドキッとしてしまったわ。カムイの色気は日に日に増すばかりよ」

リリス「ところでアクア様、一つお聞きしたいことがあります」

アクア「なにかしら?」
35 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga sage]:2016/09/18(日) 00:01:18.55 ID:wu70j61s0
リリス「今、カムイ様はどちらにいらっしゃるのでしょうか?」

アクア「今は暗夜王国にいるわ」

リリス「あれ、透魔王国はどうしたんですか? 暗夜と白夜の土地を一区切りずつ与えられたじゃないですか」

アクア「………ねぇ、リリス。国は王様だけで成り立つものかしら?」

リリス「いえ、国民がいないと……あっ」

アクア「そういうことよ」

リリス(そう言えば、もともと透魔王国の人なんていないようなものでしたし……。何より、国政に関してド素人のカムイ様にどうにかできるわけないですよね……)

リリス「その……混乱はなかったんですか?」

アクア「混乱なんて起こらなかったわ。むしろ、国民が一人もいないのに誰が混乱するって言うの?」

リリス「……それもそうですね」

アクア「それじゃ、行きましょう。クラーケンシュタインに」

 タタタタタッ

リリス「できればずっと眠っていたかったんですけど……。仕方無いですね」

リリス(それに、カムイ様のお顔を久しぶりに拝見したかったですし……。……これくらいならいいですよね?)

 タタタタタッ
36 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga sage]:2016/09/18(日) 00:03:15.36 ID:wu70j61s0
 今日はここまでで
 
  こんな感じの話が続きます。
  キャラ崩壊あり、エロもあるそんな話です。
37 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2016/09/18(日) 01:47:38.43 ID:DrA2G0GXo
透魔ェ…
38 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga]:2016/09/22(木) 22:19:49.28 ID:Lfpsbm5N0
◇◆◇◆◇
―暗夜王国・王都ウィンダム『クラーケンシュタイン城』―

アクア「やっと付いたわね。それにしてもなんで自室に鍵を掛けて、さらに星界に引き籠ってたの?」

リリス「それは諸事情あったんです。それにカムイ様ももう戦いはないからこの力を返しますって、言ってくれましたので」

アクア「カムイが星界の力をあなたに返したおかげで時間が掛ったわ。それにあの部屋をあけるのも手間取った。久しぶりに腕が鳴ってしまったから」

リリス「え、合鍵なら預けてあるはずなんですけど。まるで鍵を破壊したみたいな――」

アクア「そうさせてもらったわ。どうせしばらくは帰らないと思うから問題ないはずよ」

リリス「それ、アクア様じゃなくて私が決めることですよね……」

アクア「とにかく、カムイは今日も兵舎食堂で料理に励んでいるはずよ。まずはそこに行ってみましょう」

リリス「わかりました。はぁ、これが終わったら鍵の修理ですねぇ……」
39 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga]:2016/09/22(木) 22:30:21.12 ID:Lfpsbm5N0
リリス「それにしても王城の中なんですけど、なんだか雰囲気が変わりましたね」

アクア「わかるの?」

リリス「ええ、というか、なんだか外観横に大きくなってませんか。前はもっと縦にスリムだったような気がするんですけど」

アクア「いろいろなことがあってね。その影響もあって増築を余儀なくされたのよ。財政とかに指示を出してるレオンが色々とやりくりしてくれたおかげで、どうにかなったみたいだけど」

リリス「へぇ、何が増えたんですか?」

アクア「まずは弓道場ね」

リリス「……え、弓の訓練場じゃなくてですか?」

アクア「ええ」

リリス「なんでそんなものを作ったんですか?」

アクア「それは――」

???「あっ、アクアおねえちゃんだ」

リリス(ん? この声はエリーゼ様ですね。そう言えば、エリーゼ様を見るのもかなり久しぶりですけど―――え?)

エリーゼ「あれ、リリスだ! 久しぶりだね、どこにいたの?」

リリス「……弓道着……だと?」
40 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga]:2016/09/22(木) 22:43:33.58 ID:Lfpsbm5N0
エリーゼ「そう、そうなんだー。みてみて、白夜で作ってもらったとくちゅうひんなんだー。えへへ、似合う?」

アクア「ええ、とっても似合ってるわよ。それに髪を一つにまとめているのね、なんだか大人っぽく見えるわ」

エリーゼ「そ、そうかな〜。リリスはどう、似合ってるかな?」

リリス「はい、とっても似合ってますよ。似合ってますけど……一体どうしてそのような格好を――」

エリーゼ「えっとね、これから弓道の練習なの。その、今日は久しぶりに二人っきりでしようって、言われたから!」

リリス「二人っきり、二人っきりって一体誰と……あっ」

リリス(エリーゼ様の交友関係の記憶を思い出す限りだと、きっとサクラ様ですね。なるほど、暗夜と白夜の友好関係を示すにあたって、暗夜の王城の中に白夜の施設を作ったということでしょうか、マークス様も抜かりないですね)

アクア「それで相方はどうしたの?」

エリーゼ「少ししたら来ると思うけど……。まだ恥ずかしいって言ってるんだよ。あたし、全然恥ずかしいって思ってないのに」

アクア「あの子も色々と思うことがあるのよ。でも、ちゃんと二人っきりの時間を作ってるんだから、少しは成長したと思うわ」

エリーゼ「えへへ、そうだよね! 早く……来ないかな……。あたし、我慢できないよ」

リリス(あれ、この感じサクラ様じゃない気がします)
41 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga]:2016/09/22(木) 23:05:09.08 ID:Lfpsbm5N0
アクア「ふふっ、やっぱりまだまだ恥ずかしいみたいね。それじゃ私達は行くことにするわ。その入口の陰に隠れてる誰かさんの迷惑にならないように」

リリス「え?」チラッ

???「!」ビクッ

リリス(隠れてるみたいですけど、そのまとめた髪がチラチラはみ出して、もう誰だかまるわかりなんですが……)

リリス「えーと……」

エリーゼ「ごめんねアクアおねえちゃん」

アクア「エリーゼが悪いんじゃないわ。あの子がヘタレなのが悪いのよ」

エリーゼ「えへへ、でもそういうところが、好きなところなんだ」

アクア「ふふ、そう言ってもらえるなら幸せ者ね。それじゃ、私達は行くとするわ。ごめんなさいね、こうして足を止めさせちゃって」

エリーゼ「ううん。あたしアクアおねえちゃんに会えてうれしかったよ。それとリリスもバイバイー!」

リリス「は、はい……それでは」

エリーゼ「えへへ〜」
42 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga]:2016/09/22(木) 23:17:29.66 ID:Lfpsbm5N0
アクア「……はぁ、困ったものね。あそこまで色々としてもらってるのにあの子、あまり人前ではエリーゼといたがらないから」

リリス「あの、アクア様。エリーゼ様はすでに大人の階段を――」

アクア「心配ないわ、リリス」

リリス「そうですか」

アクア「まだ子供はできてないから」

リリス「う〜ん、ちょっと聞きたかったことと違うんですけど。っていうか、あの年齢でそれはもう、犯――」

アクア「リリス、それは偏見というものよ」

リリス「え?」

アクア「世の中確かにそれは駄目じゃないかってこともあると思うわ。特にエリーゼを見てるとそう思うのもわかる。でも、それは私たちから見た感想で会って、二人の思っていることじゃないわ」

リリス「アクア様……」

アクア「エリーゼのことを心から愛していて、それをエリーゼも理解しているのならその愛は本物のはず」

リリス「私、間違って――」

アクア「って、思っていないと顔を合わせられないわ。たとえ義弟だとしても、ロリコンだったとわかった日にはね……」

リリス「偏見すごい」
43 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga]:2016/09/22(木) 23:29:32.79 ID:Lfpsbm5N0
 テトテト

リリス「それにしても、内装が変わりすぎてて、もう私にはここがどこか全く分かりません」

アクア「でしょうね。でも、道に迷うことはなさそうよ」

リリス「え?」

アクア「ほら、あそこ」

リリス「?」

ピエリ「んしょ、んしょ。カムイ様、ピエリ使いが荒いの。こんなにたくさん食材使うなんて聞いてないのよ」

リリス「えっと、あれはたしか、マークス様の臣下の方でしたか?」

アクア「ええ、ピエリね。話を聞く限りカムイに頼みごとをされているみたいね」

リリス「へぇ……」

アクア「ちょうどいいわ、ここであなたをピエリに預けることにしましょう」

リリス「え? 一緒に食堂まで来てくれるんじゃないんですか?」

アクア「私が一緒に行ったらカムイに警戒される。そうしたら、あなたがここに来たことも私の手配だとばれてしまうわ」

リリス「さらっと、私がそれほどカムイ様に信頼されてないと言ってますね」

アクア「気の所為よ」

リリス「でも、そうですね。確かに感づかれたら問題ですね。わかりました、そうします」

アクア「やけに素直ね。嬉しいわ」

リリス(ここに連れて来るために、松の木を目の前でへし折って脅したことを忘れてますね……)
44 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga]:2016/09/22(木) 23:45:18.54 ID:Lfpsbm5N0
アクア「そうと決まれば。ピエリ」

ピエリ「? あ、アクア様なの。こんにちはなのよ」

アクア「ええ、こんにちは。その食材は?」

ピエリ「これ、これはカムイ様が使うものなの」

アクア「大変ね。ちょっと私は用事があっていけないけど、よかったらこの子が手伝うって言っているわ」

ピエリ「? わ、ピエリの色に似てる女の子なの!」

リリス「えっと、はじめまして、そのリリスといいます」

ピエリ「リリスっていうのね。ピエリはピエリっていうの、よろしくなのよ!」

リリス「はい、よろしくお願いします」

リリス(やっぱり神殿にいてばかりでしたから、私のこと知らない人もいるんですね……)

アクア「リリスもカムイに仕えていた使用人で、今日久々に会いに来たの」

ピエリ「そうなの? カムイ様の使用人なら、フェリシアみたいに戦い強いの?」

リリス「いいえ。すっごく弱いので、その腰に付けた槍で試そうとしないでくださいね」

ピエリ「そうなの? ちょっとがっかりなのよ。もしもリリスがいっぱい戦える子なら、あとで一緒にノスフェラトゥをえいっしに行こうと思ったの」

リリス「すみませんけど、そういうのを期待されても困ります」

ピエリ「つまらないの」
45 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga]:2016/09/22(木) 23:54:53.88 ID:Lfpsbm5N0
リリス「期待されてもできないものはできませんから。あ、荷物を半分持ちますから、渡してください」

ピエリ「ん、どうぞなの。結構重たいの、大丈夫なの?」

リリス「んしょっと……。確かに重たいですけど、これならまだ大丈夫です」

アクア「流石にバランスよく食事をしているだけあるわね」

リリス「肉のフルコースな日もありましたけどね……」

ピエリ「二人で何の話をしてるの? ピエリを仲間外れにしちゃいやなの!」

リリス「つまらない話ですから気にしないでください。それじゃアクア様、私はこれで」

アクア「ええ、頑張ってね」

ピエリ「アクア様おかしいの。頑張るのはカムイ様なのよ。なんだかリリスも何か頑張りに行くみたいな言い方なの?」

アクア「それもそうね。リリス、カムイに頑張ってと伝えておいてくれるかしら?」

リリス「はい、わかりました。私が戻るまでどうしていますか?」

アクア「少しの間、暇を潰してるわ。ちょうど、面白そうなことも始まりそうな気もしてるから」

リリス「え、それはどういう……?」

アクア「それじゃね」

 テトテト
46 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga]:2016/09/23(金) 00:03:20.05 ID:5w9WwGZA0
ピエリ「それじゃ、食堂はこっちなの。ちゃんと付いてくるのよ」

リリス「わかりました」

ピエリ「でも、この頃はお祝いばっかりでピエリ楽しいの。この前もとっても大きなお祭りがあったのよ?」

リリス「そうなんですか?」

ピエリ「そうなの。あと、この前極上ベリーケーキを作るようにマークス様にお願いされたの。ピエリ、食材をえいっえいっしてカッコよくしてあげたの。そしたらマークス様、うまく作れたから頭をナデナデしてくれたのよ」

リリス「ふふっ。本当においしく出来たんでしょうね。あまりマークス様って人を褒めたりとかしない気がしますから」

ピエリ「えへへ〜。だからとっても嬉しかったのよ」

リリス「ふふっ、それにベリーって食べると賢くなった気がしますよね」

ピエリ「え? そうなの、ピエリ全然そんな気しないのよ」

リリス「……すみません、わすれてください」

ピエリ「リリス、へんな子なの」

リリス「え、えっと、それにしても、ピエリさんって料理が上手なんですね」

ピエリ「ピエリ、料理は得意なの。だからカムイ様、ピエリに料理を教えてって頼んできたのよ」

リリス「そうだったんですか」

ピエリ「でも、カムイ様料理ド下手なの……」

リリス「はい……知ってます」

ピエリ「食堂に着いたらピエリはお料理教えるから、リリスは試食係するの」

リリス「え、なんで……」

ピエリ「ピエリ、味覚おかしくなりたくないの。でもカムイ様感想欲しがるの。結構、倒れてる人いるの……」

リリス「……善処しますね」

 テトテトテト
47 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga]:2016/09/23(金) 00:06:30.22 ID:5w9WwGZA0
今日はここまで
 
 パルレお触りボイス、かなりえっちぃのがあってすごかったです
48 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2016/09/23(金) 04:45:47.36 ID:ZJznf/Cvo

急に地の文がなくなったから別人だと思ったら本人だった
俺も何を言ってるのかわからないが(ry
49 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2016/09/24(土) 06:26:03.71 ID:BrsqhwU9O
エリーゼにまがどりが付くからわるくないとおもいます(狂気
50 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga]:2016/09/29(木) 22:38:18.27 ID:7+Xip1aV0
―暗夜王国・クラーケンシュタイン『大厨房』―

 カランカラン

ピエリ「ピエリ、戻ったのー。カムイ様、調子はどうなの?」

カムイ「あ、ピエリさん。やっと焦げ目が少なくなってきたところです。やっぱり難しいですね、ジョーカーさんやフローラさんが作ってるようにはいきません。でも今やってたこれなんてどうですか? 他に比べて焦げが薄いでしょう?」

 プスプス クロコゲー

ピエリ「……うー……」

ピエリ(どれもこれも黒こげの炭にしか見えないの。お魚さん、ピエリがえいっしてカッコ良くしてあげればよかったかもしれないの)

リリス「うわっ、すごく焦げ臭い部屋ですね……」

カムイ「あれ、リリスさん? リリスさんじゃないですか、久しぶりです」

リリス「お久しぶりです。カムイ様」

カムイ「どうしたんですか。あまり王城を訪ねて来てくれなかったのに」

リリス「ふふっ、久しぶりにカムイ様の顔が見たくなってきちゃいました」

カムイ「そうなんですか。あ、そうだ、リリスさん。よろしければ私が作ったこの焼き魚、一つどうですか?」

リリス「え……」

カムイ「いつもリリスさんには生魚ばかりあげてましたから、焼き魚も新鮮でいいと思うんです」

リリス「えっと、別に焼き魚を食べてないわけじゃないんですけど。それに、これは――」

カムイ「牛乳も瓶ごと丸々食べるリリスさんなら大丈夫ですよ!」

ピエリ(良くわからないけど、遠まわしにリリスのこと馬鹿にしてる気がするの……)
51 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga]:2016/09/29(木) 22:54:32.27 ID:7+Xip1aV0
リリス「え、えっと……」

カムイ「遠慮しないでいっぱい食べてください。こうしてリリスさんが会いに来てくれて、私とっても嬉しいんですよ」

リリス「そう言ってもらえると、とってもうれしいです、カムイ様」

カムイ「はい、それじゃ私の手料理食べてください。大丈夫、ちゃんと火は通ってますから生焼けということはないはずですから」

リリス(明らかに通しすぎですよ! これを一人で処理するなんて無理に決まっています。ここはピエリさんに手伝ってもらいましょう。幸い、魚を丸焼きにしたシンプルな調理方法、味覚をコテンパンにされるほどじゃないはず……)

リリス「え、えっと、ピエリさ――」

ピエリ「カムイ様。ピエリ、食材の準備してくるの。だからちょっと待ってて欲しいのよ」

カムイ「はい、すみません。また食材の買いだしを頼んでしまって、その洗うくらいで大丈夫ですから」

ピエリ「わかってるの。それに久しぶりにリリスが会いに来てくれたの。ピエリのことは気にしないでいっぱいお話ししてほしいの」

カムイ「ピエリさん……ありがとうございます」

ピエリ「気にしないでいいの。それじゃ――」

 ガシッ

ピエリ「リリス、どうしたの?」

リリス「ピエリさん。さすがにこの量を一人でどうにかできるわけないです。手伝ってください」ヒソヒソ

ピエリ「うん、そうなの」

リリス「ピエリさん……」

ピエリ「リリスお腹ぺこぺこで、カムイ様とお話もしたいから二人きりにしてほしいのね。わかったの、ピエリすぐに作業に向かうの。頑張るのよ」タタタタッ

リリス「」
52 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga]:2016/09/29(木) 23:07:19.71 ID:7+Xip1aV0
カムイ「さぁ、リリスさん。まずは一匹どうぞ」

リリス「は、はい。では、いただきます」

リリス(もしかしたら、焦げさせることに重点を置いた新しい味があるのかもしれませんから……)

リリス「……はむっ……ううううっ」

カムイ「どうしたんですか、リリスさん。そんな世界が終わったみたいに手で顔を覆って……泣いてるんですか?」

リリス「な、なんでもないんです。本当になんでも無いんです……うっ、んぐっ、はぁはぁ」

リリス(予想通り苦いだけ、パサパサな魚肉のなんと口内にへばりつく感触の気色悪さ。これなら口にスライムを入れた方がまだマシかもしれないと思えるほどの不快感に拍車を掛ける焦げの応酬。口にしたという行為に対してこの仕打ち、後手不敗の様相……)

リリス「これは強敵ですね……」

カムイ「ふふっ」

リリス「な、なんですか。なんで笑うんですか?」

カムイ「いいえ、なんだかこうしてリリスさんと二人きりでいることが久しぶりで、なんだか嬉しくて……。いろいろ変わったことがあってリリスさんにも色々と話したいことがあるんですけど……」

リリス「カムイ様……」

カムイ「あっ、すみません。久しぶりに会ったのに私の話をしてしまうなんて……。その……」

リリス「……いいえ、カムイ様。私はカムイ様の従者、それはあの戦いが終わったとしてもそれは変わりません」

カムイ「リリスさん……」

リリス「だから何でも話してください。うれしかったことでも、楽しかったことでも、悩んでることもでなんでも。カムイ様のこと、私に教えてください」

カムイ「な、なんだか照れてしまいます……」

リリス(……これだ!)
53 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga]:2016/09/29(木) 23:17:29.76 ID:7+Xip1aV0
リリス(これだ、これを使うしかありません)

リリス(正直、この先に並ぶ焼死体全てをどうにかしたらさすがに倒れてしまいます。だから、ここはカムイ様の話を聞く方角に舵を取る。自然と会話が盛り上がれば、今目の前にある目的も薄れてくれるはずです)

リリス(それにうまくいけば、アクア様から頼まれた件についても聞けるやもしれません……)

リリス「ふふっ、その様子だと何かしら私に話したいことがあるんですね?」

カムイ「そ、その、黙っていてくれますか?」

リリス「はい、もちろんです」

カムイ「な、なら、そのえっと……や、やっぱり」

リリス「ここでやっぱり無しは駄目ですからね」

カムイ「う、わ、わかりました。そ、その、す、好きな人がいるって言ったら、リリスさんはどう思いますか……」

リリス(いきなり本命きました……ね)

カムイ「え、えっと、リリスさん」

リリス「あ、か、カムイ様、好きな人ができたんですかー」

カムイ「ちょ、ちょっと声が大きいです!」

リリス「あ、すみません。びっくりしてしまって……。でも、そうですか、好きな人がいるんですねカムイ様には」

カムイ「え、えっと、その、は、はい////」モジモジ

リリス(カムイ様……いいえ、姉様かわいい……)
54 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga]:2016/09/29(木) 23:29:38.58 ID:7+Xip1aV0
リリス「それで、その御方は誰なんですか?」

カムイ「だ、誰かはさすがに教えられません!」

リリス「そ、そうですよね……。ではどういった方なのかを教えてくれませんか?」

カムイ「ど、どういった人かですか?」

リリス「はい、そうです。ほら、よくあるじゃないですか、力強い人とか優しい人とか、笑顔の素敵な方とか」

カムイ「そ、そういうのでしたら……」

リリス「では、どんな人なんですか」

カムイ「その、とても踊りが上手な人で」

リリス「ちょっと待ってください。それほとんど答えじゃないですか?」

カムイ「え、なんでこれだけでわかるんですか!?」

リリス「……いやいや、ちょっと待ってくださいよ。え、ちょっとそれは……」

リリス(正直、応援したくない。根は真面目かもしれないけど、でも、でも、今も現在進行形で町でナンパしてそうな彼というのは……)

カムイ「そ、そんな、リリスさんにもうばれちゃったんですか」

リリス「……ばれちゃったというよりも……。うーん、将来泣かされるかもしれませんよ。カムイ様、浮気とか許せる人ですか?」

カムイ「そ、それは、現在進行形で好きな人がいるということですか!?」

リリス「……好きな人がいるというよりも、異性がめちゃくちゃ好きなんだとは思いますけど……」

カムイ「」
55 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga]:2016/09/29(木) 23:45:22.72 ID:7+Xip1aV0
カムイ「ふぇ……」

リリス「ふぇ?」

カムイ「ふぇええええええん」

リリス「か、カムイ様!?」

 ドタドタドタツ

ピエリ「カムイ様どうしたの!?」

カムイ「ううっ、ううううっ……」

ピエリ「リリス、カムイ様のこと苛めたの?」

リリス「いえ、私はなにも虐めてなんていませんよ。虐める理由なんてそもそもないじゃないですか」

カムイ「うえええん。ピエリさん、リリスさんが私の私のぉ……」

ピエリ「うわっ、どうしたの? リリスがカムイ様の料理食べてくれないの?」

カムイ「違うんです。私の、私の好きな人のことを、人のことをぉぉおおお」

リリス「え、公言しちゃっていいんですか!?」

ピエリ「あー、そういうことなの? リリス何を言ったの?」

リリス「え、とてつもなく異性好きだって……」

ピエリ「……そうなの? ピエリそうは思わないの」

リリス「え、あなた彼の相棒でしょ!? どう思ったらそういう言葉が出て――」

ピエリ「相棒? ピエリ、カムイ様の好きな人の相棒なんかじゃないのよ」

リリス「……え?」

ピエリ「なるほどなの。ピエリ、でもリリスが勘違いしてるってわかったの。リリスが思ってる相手ってラズワルドでしょ?」

リリス「は、はい。そうです」

ピエリ「ぶー。大外れなの、残念なのよ」

リリス「……」

リリス(これ、テキトーなことを言った私に全部非がある形になったっていうことですよね……)
56 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga]:2016/09/29(木) 23:58:35.53 ID:7+Xip1aV0
リリス「で、でもカムイ様は」

ピエリ「うん、間違ったこと言ってないの。でもリリス、カムイ様を泣かせちゃ駄目なのよ」

リリス「……そうですよね。か、カムイ様」

カムイ「ぐすっ、ぐすぐすっ」

リリス「え、えっとごめんなさい。その早とちりしちゃって、その、私はてっきり軽い男にカムイ様が引っ掛かったんじゃないかって思って、えっとその、ごめんなさい」

カムイ「……ねぇ、リリス」

リリス「は、はい。なんですか?」

カムイ「もう、変なこと言わない?」

リリス「も、もちろんです。だって、カムイ様の思い人はラズワルドさんじゃないんですよね?」

カムイ「……」コクコク

リリス「だから大丈夫です。もう、勘違いしたりしませんから」

カムイ「……誓ってくれますか?」

リリス「はい。もちろんです」

カムイ「なら……証明してください」

リリス「しょ、証明ですか……。そのどうやって――」

カムイ「そこに並んでる焼き魚全部を食べてください。それが証明になります」

リリス「え?」

カムイ「ふふっ」ニコニコ
57 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga]:2016/09/30(金) 00:03:48.39 ID:E3MQAfoM0
リリス「…え、これを全部って……その冗談は……」

カムイ「ピエリさん」

ピエリ「……わかったの」ガシッ

リリス「え、ちょっとピエリさん。何するんですか!?」

ピエリ「リリス、許してほしいの。カムイ様の命令なのよ」

リリス「そんな満面な笑みで言われて、強制されてるように見え――」

カムイ「さぁ、リリスさん。焼き魚ですよ?」ズイッ

リリス「ひっ」

カムイ「ふふっ、リリスさんの小さなお口でも五回ですべて食べ切れそうですね?」

リリス「や、やっ、いやっ、カムイ様。ごめんなさい、ゆる、ゆるして……」

カムイ「リリスさん」

リリス「カムイ様……」

カムイ「私への忠誠心、ちゃんと見せつけてくださいね」ズズイッ

リリス「うぶっ、うぶぶっ、んあっ、んちゅ、じゅるんっ」

リリス(こ、焦げくさいぃ。うあっ、口の中、もう入らないくらい、おおきいのが……)

ピエリ「……すごい光景なの」

カムイ「ふふっ、とってもおいしそうに食べてくれてうれしいです。はい、二本目ですよ?」

リリス「うぶっ、んあっ、ひゃふ、うくぅん……」

リリス(らめ、焦げ魚だめ。口の中も頭の中も気色悪い臭いでいっぱい、いっぱいになっちゃう。いや、だめ、だめええええ。私の味覚、焦げくさい苦味に、上塗りされちゃうううぅぅ……)

 ガブガブガブ ゴクンッ

リリス「はぁ、はぁ……」

カムイ「ふふっ、まだ二本目ですよ。さぁ、三本目に行きましょうか……」

リリス「ふぁい……カムイ様……」

カムイ「いい子ですよ、リリスさん」

「がんばって全部食べてくださいね?」
58 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga]:2016/09/30(金) 00:05:18.89 ID:E3MQAfoM0
今日はここまでで

 リリスの尾ひれあたりをしつこく撫でまわしたい。
59 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2016/09/30(金) 00:11:57.11 ID:5OCEBiWeo
これはカリバニズムなのか
60 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2016/09/30(金) 03:18:11.97 ID:DjeGCfyg0
リリスがカムイを泣かしたあと逆襲されてカムイのを2本も咥えてアヘ顔晒したってマジ?
61 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga]:2016/10/06(木) 22:15:26.75 ID:SlMbH1ZZ0
―クラーケンシュタイン『大厨房』―

 ユサユサ ユサユサ

リリス「ううっ、うううっ……」

ピエリ「リリス起きるのよ。もうお魚パクパク終わったの」

リリス「ううっ、やめ、てぇ……これ以上は、入らない、入らないからぁ…」

ピエリ「うなされてるの。なら仕方無いの、こういう時はこうすればいいってマークス様が言ってたのよ。えいっ」ドスッ

リリス「ひゅっ!!!! ごほごほ……な、なんですかこの腹痛は……あれ、ピエリさん?」

ピエリ「よかったの、気絶して倒れてからずっとうなされてて、ピエリ心配したの」

リリス「えっと、私は――。あぅ、思いだしたら口の中に焦げ臭いにおいが蘇って……。うえええっ」

ピエリ「とりあえず、このお水を飲んでリフレッシュするの」

リリス「は、はい、ありがとうございます。ごくっ、うっ」

ピエリ「どうしたの? すごく苦い顔してるの」

リリス「水を飲んでるはずなのに、焦げの味がするんです……」

ピエリ「とっても重症なの」
62 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga]:2016/10/06(木) 22:27:22.30 ID:SlMbH1ZZ0
リリス「あれ、そう言えばカムイ様は?」

ピエリ「リリスが全部食べたのを確認してどこかに行っちゃったの。リリスの所為で今日のピエリの予定が崩れちゃったのよ」

リリス「そ、それはすみません」

ピエリ「まったくなの。ピエリだってカムイ様の料理を食べさせられる行為のお手伝いなんてしたくなかったの」

リリス「出来れば手伝わないでほしかったんですけど」

ピエリ「それは無理な相談なの。それに死ぬのは一人のほうが建設的なのよ?」

リリス「その犠牲って確実に私ですよね。ううっ、しばらくは何を食べても焦げの味しかしないかもしれません」

ピエリ「焦げ味のケーキとか、食べたらピエリ泣いちゃうの」

リリス「なんて言うか、ピエリさんって子供ですね。そんなことで泣いちゃうなんて」

ピエリ「子供じゃないの。それにリリスよりお胸はとっても大きいのよ」ポヨンッ

リリス「……」ペタペタ

ピエリ「ふふ〜ん」プルルン

リリス「こ、個人差はあって、と、当然ですから……」

リリス(ううっ、遺伝的に成長率はそれほど悪くないはずなのに……どうして、ここまで差が付くんですか!)

ピエリ「リリス、声が震えてるの」

リリス「誰のせいだと思ってるんですか!?」
63 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga]:2016/10/06(木) 22:34:56.44 ID:SlMbH1ZZ0
ピエリ「それよりも、リリスはこれからどうするの? カムイ様、あの様子だと今日はお料理に戻ってこないと思う、ここにいても意味ないのよ」

リリス「そうですね。まずは、手に入れた情報をアクア様に聞かせるくらいでしょうか」

ピエリ「リリス、カムイ様にバレたら、またゲテモノ食べさせられちゃうかもしれないのよ?」

リリス「た、確かにそうかもしれませんけど。こっちはこっちで何も収穫がなかったとわかったら何をしてくる変わらない人を相手に回してるんですよ?」

ピエリ「どっちを選んでも死ぬしかないの」

リリス「う、うまくできれば、惨劇を回避できるはずですから」

ピエリ「どっちにも属さなければよかったの。そうすれば生き残れたはずなのよ」

リリス「た、確かにそうですよね。ああ、不貞寝を続けていればよかったのかもしれません。そうすれば……」

ピエリ「?」

リリス「いいえ、今さら過ぎたことを気にしても仕方ありませんからね。とりあえずはアクア様に合流しないといけません」

リリス(どこにいるのかわかりませんけど……)
64 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga]:2016/10/06(木) 22:45:24.97 ID:SlMbH1ZZ0
ピエリ「ならピエリが一緒に探してあげるの」

リリス「え?」

ピエリ「うん、それにリリス、久しぶりにお城に来た見たいだったの。ここに来るまでの間、キョロキョロしてたのよ」

リリス「あうっ、見てたんですか」

ピエリ「えへへ、アクア様にリリスのこと頼まれたから目を離さないようにしてたの」

リリス「わ、悪いですか。私の知ってたお城と様変わりし過ぎてるから、興味を持ってしまって……」

ピエリ「ううん。ピエリも最初、興味津々に眺めてたから悪いことだなんて思わないの。でも、リリスがこのまま歩きだしたら絶対迷っちゃうのよ」

リリス「迷ってもいずれは――」

ピエリ「アクア様に会うのが遅れてもいいの?」

リリス「……よくないです」

ピエリ「なら決まりなの。アクア様、あの時来た道を戻っていったから、まずは入口まで戻るのよ」パッ

リリス「?」

ピエリ「お手手つなぐの。繋げばそう簡単に迷子にならないのよ」

リリス「そんなことしなくても大丈夫です。入口まで案内をお願いしますね」

ピエリ「うー、ノリが悪いの……。それじゃ、ピエリにしっかり付いてくるのよ!」

 タタタタタタッ

リリス「……はぁ。アクア様、早く見つかるといいんですが……」

 タタタタタタッ
65 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga]:2016/10/06(木) 22:56:59.47 ID:SlMbH1ZZ0
◇◆◇◆◇
―クラーケンシュタイン『弓道場』―

エリーゼ「……!」
 
 パシュッ
 
 ヒューーーーン
 
 トスンッ

エリーゼ「……ふぅ。ど、どうかなタクミさん!」

タクミ「うん、だんだんと上達してきたんじゃないかな。最初、碌に引けない時はどうなるかと思ってたけど」

エリーゼ「ひっどーい。あたしだって、ちゃんといっぱい練習してきたんだよ。タクミさんにいっぱい稽古付けてもらってるだよ」

タクミ「たしかにそうだね。でも、50本中1本当たっただけで喜んでるんじゃ、まだまだだよ」

エリーゼ「……」

タクミ「あれ、エリーゼ王女?」

エリーゼ「ねぇ、タクミさん。今日の目標はこれで達成だよね?」

タクミ「そうだね。それじゃ、今日はこれで終わりで――」

エリーゼ「うん、弓の練習はおしまい……だから、今度はこっちの練習だよ?」
66 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga]:2016/10/06(木) 23:17:09.38 ID:SlMbH1ZZ0
 カランカランッ
 
タクミ「え、エリーゼ王女、いきなりな――」

 ダキッ サスサス

タクミ「! あっ、エ、エリーゼ王女、そ、そこは……」

エリーゼ「えへへ、今さっきからずっとだよね。ここ、こんなに大きくしちゃってたの」クニクニ

タクミ「あ、ひぅ……エリーゼ王女……だめ、だ、そんな玩具みたいに……」

エリーゼ「えへへ。今日ね、髪束ねたのはね、タクミさんがこういう髪形、好きなんだよね?」

タクミ「な、なんでそれを……うあっ、だめ、エリーゼ王女……うああっ」

エリーゼ「ふふっ、袴腰でもこんなに湿らせてる……。タクミさん、ずっとずーっと大きくしたままだったんだよね?」

タクミ「そ、そんなこと――」

エリーゼ「そう、それじゃ、脱がしちゃってもいいよね?」シュルルルッ

タクミ「だ、だめだ、エリーゼ王女、脱がしたら……ああっ」

 パサッ

 ビクビクッ

エリーゼ「わぁ、弓みたいに撓ってる。とってもあついよぉ、タクミさん……」

タクミ「え、エリーゼ王女、て、手を放し――」

エリーゼ「えいっ」ヌチュチュ
67 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga]:2016/10/06(木) 23:31:59.27 ID:SlMbH1ZZ0
タクミ「あっ……ううっ」

エリーゼ「タクミさんのおちんちん、あたしの手でとっても喜んでくれてる……。先端のクニクニしてるところ、とってもおいしそう……いただきまーす」ペロッ

タクミ「うああっ、あ、え、エリーゼ王女っ、そんな、だ、だめ…だっ!」

エリーゼ「んちゅ、んあっ、んじゅるる、んんっ。ぷはぁ、汗の臭いと、おちんちんの匂い、いつもと全然違うよぉ。はむ、んちゅんちゅ」

タクミ「うああっ」

エリーゼ「えへへ、横から甘噛みされるの好きだもんね、タクミさん。でも、今日はちょっと違うことしたいんだ……」パッ

タクミ「はぁ、はぁ、エリーゼ王女、な、何を――」

 マキマキ

タクミ(エリーゼ王女の髪が、僕のに巻きついて――)

エリーゼ「えへへ、タクミさんのえっちな匂い、あたしの髪の毛に沁みこんじゃうね……」

 チクチク シュルシュル

タクミ「な、なに、これ……あぐっ、ふあああっ」

エリーゼ「あ、少し出た……。髪、とってもヌメヌメしてる。タクミさんのおちんちん、あたしの髪気に入ってくれた取っても嬉しい……。もっと、髪の毛絡ませてあげるね?」ヌチュヌチュッ
68 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga]:2016/10/06(木) 23:43:57.45 ID:SlMbH1ZZ0
タクミ「ふあああっ。え、エリーゼ王女、だめ、これ以上は――」

エリーゼ「いいよぉ、あたしの髪の毛にいっぱいビュルビュル出していいんだよぉ。はぁ、んっ、髪の毛にタクミさんの臭い、いっぱいいっぱい沁み込ませてほしいよぉ」

タクミ「うっ、ああっ、だめ…あう……ああああうっ」

エリーゼ「あっ、だめ、髪の毛でタクミさんのしごき上げるの、止められない。はぁ、タクミさんのおちんちんに、髪の毛いっぱいいっぱい掻きまわされてるよぉ」

タクミ「はぁ、ぐっ……エリーゼ王女……」

タクミ(ふああっ、エリーゼ王女の髪が僕のを包んでるなんて……。あの、きれいな髪に僕の精液の匂いが染み付いてるなんて思ったら……)

エリーゼ「はぁはぁ、タクミさんのおちんちん、もっと大きくなってる……。タクミさん、あたしの髪で縛られてぇ、きもちいい?」

タクミ「ふああっ、きもちいい。きもちいいよ」

エリーゼ「えへ、よかった。あたし、すごくうれしぃ、もっとも、もっと気持ちよくしてあげるから」

 パチュ ヌチュ ピチュ

エリーゼ「はぁ、はぁ、いい、いいのぉ。タクミさんのぉ、おちんちんの臭い。はぁ、タクミさんのおちんぽ、もっとほしくなっちゃうよぉ」シュコシュコ サラサラ

タクミ「あっ、くぅ、エリーゼ王女。だ、だめ、これいじょうやったら、本当にで、出ちゃう……から!」

エリーゼ「うん、いっぱい出して。あたしの髪にタクミさんのおちんぽリンス、いっぱいいっぱいぃ……」シュッシュッシュ

タクミ「あ、え、エリーゼ、王女、あ、ああああっ。で、でるっ!!!」

 ビュルルルッ ビュルルッ ビュルッ

エリーゼ「ふあああっ、タクミさんの臭い、すごくいっぱい、いっぱい出てるぅ……。ふああっ、タクミさんのおちんぽリンスでいっぱいだよぉ……」

タクミ「はぁ、はぁ……」
69 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga]:2016/10/06(木) 23:59:27.70 ID:SlMbH1ZZ0
エリーゼ「はぁ、はぁ、髪の毛タクミさんのでべちゃべちゃになっちゃった……」

タクミ「え、エリーゼ王女……」

エリーゼ「えへへ、気持ち良かったかな。タクミさん」

タクミ「そ、それは……きもち、よかったよ」

エリーゼ「えへへ、今日の練習大成功だね」

タクミ「……」

タクミ(うあああっ、なんてことをさせているんだ僕は……。エリーゼ王女とは、その子作りに繋がるようなことはしないって決めてたのに、こう迫られたら押し返せてない。このままじゃ、そう近くないうちに押し切られて……)

エリーゼ「あ、ちゃんとお掃除してあげるね。はむ、んっ、じゅるるっ…んじゅ、れろれろ、はむんっ」

タクミ(本当ならこんなことさせちゃいけないのに。どうにかロリコンじゃないって証明できるまで子供は作らないって決めてるのに、こんなところ誰かに見られたりしたら、もう誤魔化せないじゃないか)

エリーゼ「んんっ、んっ、ごくりっ。はぁ、お掃除終わったよ、タクミさん」

タクミ「あ、ああ……あれ?」

 ムクリッ

エリーゼ「……もう、すぐに元気になるんだね」

タクミ「これは、これはその……」

エリーゼ「えへへ、タクミさんお口でしてもらいたいんだよね?」

タクミ「いや、ちがう、違うから!」

エリーゼ「我慢しないでいいよ。あたしも、もっと食べたかったから……はむっ」ンチュュ レロォ

タクミ(……誰かに見られてたら、僕は……もう……)





アクア「………」ツヤツヤ


70 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga]:2016/10/07(金) 00:00:16.98 ID:pBje16BF0
今日はここまで

 エリーゼの髪には無限の可能性がある。
71 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2016/10/07(金) 00:05:15.34 ID:AOdKfkaGo
ダメだこいつら
まあエリーゼは18歳だから…(震え声)
72 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga]:2016/10/11(火) 20:32:55.01 ID:tgFt+jvJ0
◇◆◇◆◇
―クラーケンシュタイン『正面入り口』―

ピエリ「というわけで到着なの。ピエリ、ちゃんと道案内できたのよ」

リリス「はい、ありがとうございます。それじゃ、もう手を放して大丈夫ですよ」

ピエリ「このままアクア様を探しに行くの。だから、お手手はつないだままで行くのよ」

リリス「いえ、出口までの道がわかればいいだけなので、もう別に」

ピエリ「えへへ〜。こっちがね、王座なのよ。ピエリが案内してあげるの。早く来るの!」グイグイッ

リリス「人の話を聞かない人ですね……ちょっと、そんなに引っ張らないでください」

ピエリ「そんな強く引っ張ってないの。リリス、弱すぎるのよ」

リリス「一応、戦闘能力はそれなりに、あ、ありますから……」

ピエリ「ピエリがえいっってしたら、一発で死んじゃいそうなのよ?」

リリス(反論できないのが悲しい……)
73 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga]:2016/10/11(火) 20:42:54.99 ID:tgFt+jvJ0
リリス「そういえば、なんでラズワルドさんがカムイ様の思い人じゃないって分かるんですか?」

ピエリ「当り前なの。ラズワルド、もう結婚してるのよ?」

リリス「え、うそ……」

リリス(あの女の子なら誰でも誘ってしまう人が、すでに結婚してる!?)

ピエリ「リリスの驚いてる顔、とっても面白いの。そんなにラズワルドが結婚してること、信じられないの?」

リリス「信じられませんよ。正直、ありえないって言うか。ラズワルドさん結婚詐欺の標的になってるとかじゃないんですか?」

ピエリ「それはないと思うの」

リリス「どうして?」

ピエリ「ラズワルドの結婚したの、皆知ってる人なのよ。たぶん、リリスも知ってる筈なの」

リリス「私の知ってる人ですか……」

リリス(……知ってる人……知ってる人、っていうか知ってる人っていう意味で言えばカムイ様と一緒に戦ってくれた人全員ですよね…。正直、考えるのが面倒くさい……私としてはカムイ様の好きな人が誰かを知ることが目的で、ラズワルドさんの妻を知ることじゃないんですから)
74 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga]:2016/10/11(火) 20:51:46.40 ID:tgFt+jvJ0
ピエリ「とってもお似合いさんなのよ」

リリス「お似合いですか……」

ピエリ「そうなの。それにラズワルド、この頃町で女の子誘わなくなったのよ?」

リリス「……それはすごいですね」

ピエリ「ふふーん。だからとってもすごいの」

リリス「……一体、誰なんですか。ラズワルドさんと結婚して、ラズワルドさんの趣味に歯止めを利かせる人って……」

ピエリ「えへへ、それはね」

リリス「それは?」

 カツンカツン

マークス「む、ピエリ?」

ピエリ「あ、マークス様なの。こんにちわなのよ」

マークス「カムイの料理の手伝いをしているのではなかったのか?」

ピエリ「そうなの。ピエリの予定、リリスに壊されちゃったのよ」

マークス「リリス? おお、リリスじゃないか。久しぶりだな」

リリス「はい、御無沙汰しておりました。マークス様」ペコリッ

マークス「それよりもピエリが言っていることはどういう意味だ? リリス、お前が壊したというのは」

リリス「えっと、それはですね――」
75 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga]:2016/10/11(火) 21:00:45.45 ID:tgFt+jvJ0
マークス「なるほどな、カムイの思い人についてか……」

リリス「はい、その、いろいろと心配になってしまって」

マークス「ふっ、リリスもカムイのことが心配なのだな」

リリス「えっと、その……はい」

リリス(さすがにアクア様に脅されて、調べようとしたなんて言える雰囲気じゃないですね……)

ピエリ「そうなのよ。それでカムイ様から好きな人の特徴を聞いて、リリスはラズワルドがその人だって勘違いしてたのよ」

マークス「ラズワルドか。確かにカムイの言う特徴で考えるなら、その答えになってもおかしくはないだろう。ふっ、カムイはそれ以外の特徴は教えてくれはしないからな」

リリス「……もしかしてマークス様、ご存じなんですか?」

マークス「まぁな。カムイは私の可愛い妹だ。だからこそ、まっ先に確認したものだ」

リリス「えっと、それに反対は?」

マークス「誰を好きになるかはカムイの自由、私はそう考えている」

リリス「……え、なんですか。その不安になるような言い方!?」

マークス「そういうことだ」

ピエリ「そういうことなの」

リリス「どういうことなの!?」
76 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga]:2016/10/11(火) 21:08:59.45 ID:tgFt+jvJ0
マークス「それで、アクアを探していると言っていたな?」

ピエリ「うん、そうなの。マークス様、アクア様を見てないの? ピエリたちと別れてから時間結構経っちゃってるから、どこにいるかわからないのよ」

マークス「アクアならば、玉座の間にいる。先ほど上機嫌に入ってきたが、何かあったのか?」

リリス「知りませんし、知らない方がいい気がします。きっと碌なことじゃないと思いますから」

ピエリ「リリス、アクア様に対して警戒心すごいの」

マークス「ふむ、どちらにせよ。アクアと話をするつもりなのだろう。付いてくるといい、玉座の間まで案内しよう」

ピエリ「わかったの。リリス、マークス様について行くのよ」

リリス「マークス様が案内してくれますから、もう手を放してくれませんか?」

ピエリ「どこかに勝手にいかないようにしてあげてるの」

リリス「そんな子供じゃありません!」

マークス「リリス、仮にもここは王城だ。少しばかり、静かにしろ」

リリス「あ、はい……」ショボン

ピエリ「そうなのよ」

マークス「ピエリ、お前もだ」

ピエリ「……なのぉ」ショボン
77 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga]:2016/10/11(火) 21:17:31.51 ID:tgFt+jvJ0
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

―クラーケンシュタイン『玉座の間・前』―

リリス「まさか、玉座の位置まで変えていたんですね……」

マークス「ああ、あんな危ない場所を客人に歩かせるわけにはいかないからな」

ピエリ「ピエリ、あの柵も何もない一本道、大好きだったの。残念なのよ」

マークス「ここが玉座の間だ」

リリス「あまり、外観は変わらないんですね」

マークス「ああ、流石に位置から作り直すわけにはいかなかったのでな。丸ごと移設した」

リリス「一体どうやって……」

マークス「レオンがブリュンヒルデでやってくれた」

リリス(神器が泣いてます……)

マークス「というよりも、この暗夜王城大改装もレオンの力あって成り立ったと言っても過言では無い」

リリス「レオン様、過労死とかしてませんよね? まだ、姿を見ていないんですけど」

マークス「大丈夫だ。ちゃんと生きている」

リリス「そうですか」

マークス「二日間ブリュンヒルデを酷使し、今寝ているところだ」

リリス「もう少し、レオンさんの負担が軽くなるようにした方がいいと思います」
78 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga]:2016/10/11(火) 21:26:01.49 ID:tgFt+jvJ0
 ガチャンッ バタンッ

マークス「戻った」

アクア「あら、マークス。思ったよりも戻ってくるのが早かったわね?」

マークス「ああ、アクア。連れ人がいるのならちゃんと伝えるように言っているだろう?」

アクア「?」

リリス「アクア様」

アクア「ああ、リリス。お疲れ様、こっちはとてもいいものが見られて満足してるところなの」ツヤツヤ

リリス「は、はぁ……」

 テトテトテトッ

リリス「?」

サクラ「アクア姉様、さっき言われたものなんですけど……。あ、えっと」

アクア「サクラは初めて見ると思うけど、この子、あのリリスよ」

サクラ「え、あの、リリスさんですか?」

リリス(……なんだかんだで、私のこと覚えてくれてる人もいるんですね。うれしい)

サクラ「あの、牛乳も瓶ごと食べているっていう」

リリス(嬉しさ半減ですねぇ……)
79 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga]:2016/10/11(火) 21:37:56.82 ID:tgFt+jvJ0
リリス「でも、サクラ様はどうしてこちらに? もしかして、タクミ様の様子を見に来たんですか?」

サクラ「え、違いますよ。それにエリーゼさんもタクミ兄様もまだ公式に籍を入れてはいませんけど、お二人の中は周知の事実ですから」

リリス「それをタクミ様は公になってないと信じているんですね」

サクラ「みたいです。でもエリーゼさんは、そういう部分も含めてタクミ兄様のこと、とっても大好きですから」

アクア「そうね。あの二人は濃厚に愛し合っていたわ」

ピエリ「? アクア様、いまのどう――」ガシッ

リリス「はいピエリさん、その質問は要りませんからねー」

ピエリ「ふー、んんっーーー」

リリス「では、どうしてサクラ様は暗夜王国に?」

サクラ「え、そ、それはですね……。あ、改めて言うのはなんだか照れてしまうというか……////」

リリス「?」

リリス(なんでサクラ様、こんなに照れているんですか?」
80 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga]:2016/10/11(火) 21:47:37.90 ID:tgFt+jvJ0
 カツンカツン

 ポスッ

サクラ「あ……マークスさん」

マークス「駄目だな。これでは、私と一緒に言葉を交わした頃のようになってしまっているではないか」

サクラ「す、すみません」

マークス「なに、謝ることはない。言葉で伝えられぬのなら、見せつけてやればいいだけのことだ」

リリス「え? あの、マークス様?」

マークス「リリス、サクラ王女がここにいる理由は、こういうことだ」

 グイッ

サクラ「ふあっ、んんっ、んあっ、んちゅ、んんん…ふあああっ」

リリス「」

ピエリ「マークス様、とっても大胆なの」

マークス「はぁ。……ふっ、可愛い唇だ。柔らかい花びらの香りさえしてくるようだ、サクラ王女」

サクラ「うれしいです、マークスさぁん。もっと、もっとしてくださぁい」

マークス「ああ、もっと見せつけよう」

アクア「……そうね。でも、これだけでリリスはすぐに理解できないと思うから、もっと濃厚に絡み合って、真実を見せつけてあげ――」

リリス「いえ、もう十分です――」

「目の前でイチャイチャやめてください……おねがいします」
81 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga]:2016/10/11(火) 21:50:03.84 ID:tgFt+jvJ0
今日はここまで

 リリスの戦いは続く
82 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2016/10/11(火) 21:50:31.04 ID:6bj/rw0Xo
やっぱりマークスは淫獣
殺さなきゃ
83 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga]:2016/10/31(月) 21:36:55.96 ID:p3Iuk3FT0
マークス「というわけだリリス。私とサクラ王女は公式に籍を入れている。多くの障害はあったが、結果的に皆納得してくれたのだ」

サクラ「ん、はぁはぁ、マークスさぁん。私、体が火照ってしまって……」

マークス「ふっ、悪い子だ。夜まで待てないか?」

サクラ「は……はい、今すぐ冷ましてほしいです……マークスさんのジークフリートでぇ……」ピトッ

マークス「サクラ王女、ふっ、みんなに見られてしまうぞ?」

サクラ「さきに見せつけたのはマークスさんじゃないですか……。だからこれでお相子……ですよ?」シュルルルッ

 フフッ、ナラバサクラオウジョモ……
 ハイ、マークスサン……

アクア「サクラとマークスの絆の深さがわかるわね」

ピエリ「裸になるのはお風呂だけなのに、おかしな二人なの……」

リリス「あの二人にはここがお風呂なんですよ。だから私達はさっさと出ましょうか?」

アクア「何を言っているの、ここからが本番じゃない」

リリス「え?」

アクア「え?」




アクア「……え?」
84 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga sage]:2016/10/31(月) 21:47:02.86 ID:p3Iuk3FT0
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
◇◆◇◆◇
―クラーケンシュタイン『貴賓室』―

アクア「そう、カムイの好きな相手は踊りの上手な人ということね。どうして、こんなことまで教えてくれないのかわからなかったけど、それで他に情報は?」

リリス「いえ、それだけです。むしろ、その情報のために私がどれほどの苦行に身をやつしたと思っているんですか?」

アクア「知らないわ。そもそも、それを悟られてしまう時点でリリスの腕が悪いだけよ。私が楽しみを放棄して得られる情報が、好きな相手の得意なことだけなんて、どうかと思うわ」

リリス「すでにカムイ様から距離を置かれてるアクア様よりは十分はたけたと思いますけど?」

アクア「……やっぱり、カムイのことを動かしたことがばれていたということかしら?」

リリス「カムイ様のこと木偶人形みたいに言うのやめてくださいよ……、実際そうでしたけど……」
85 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga sage]:2016/10/31(月) 21:54:30.36 ID:p3Iuk3FT0
リリス「それにしても、マークス様とサクラ様が籍を入れているなんて。正直予想外でした」

アクア「私はそうでもなかったわ。むしろ、いろいろと悩みを聞いていたもの。サクラも私にとっては可愛い妹、幸せになってほしいことに変わりはないわ」

リリス「……あなたが言うと裏があるようにしか思えないんですよね……」

アクア「失礼ね。私にも力になってあげたいって思うことはあるわ。あの寡黙に見えて実は脳内ロマンチストなマークスをサクラが好きになってしまったのなら、背中を押してあげたくなるというものよ」

ピエリ「マークス様堅物だから、ラズワルドと一緒に心配してたの。でも、アクア様が色々としてくれたのよ」

アクア「ええ、とても面白いことになると思ったから」

リリス「動機不純すぎません?」
86 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga sage]:2016/10/31(月) 22:02:45.63 ID:p3Iuk3FT0
アクア「マークスにはロマンチストなところがあったから、いろいろと考えたの。あの頃、マークスもサクラのことを少なからず思っていた。できれば相思相愛であることをにおわせることのできる場を提供してあげたかったの」

リリス「相思相愛を匂わせるって……。一体何をしたんですか?」

アクア「サクラも女の子。好きな異性に守ってもらえたら嬉しい、そういうものだと思うのよ」

リリス「確かにそういうのってありますよね。こう優しくですね」

アクア「ええ、そうね。でも、中には守りに行ってあっさり死んじゃうようなのもいるらしいから、自分の背丈にあった行動を取るべきだとは思うけど」

リリス「」

ピエリ「リリスの顔が面白いことになってるの!」
87 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga sage]:2016/10/31(月) 22:16:28.08 ID:p3Iuk3FT0
アクア「そこでサクラの弱点を使ってマークスの動きを見ようと思ったの」

リリス「サクラ様の弱点ですか?」

アクア「ええ、その結果。白夜の離れで百物語ということになったわ」

リリス「……ああ、なるほど、サクラ様が怖い話が苦手という点を利用したんですね」

アクア「ええ、正直死人の透魔兵を相手にしてる時点で、怖い話が苦手というのはどうかと思うけど」

リリス「それは言わないであげてください」

アクア「そうして百物語の席を設けたんだけど、これが少し予想外の出来事が起きたわ」

リリス「もしかして、百物語を怖がらなかったんですか?」

アクア「いいえ。むしろマークスも怖がるくらいの怖い話をしてあげたわ。マークスもサクラの前では声をあげないように努めていたけど」

リリス「それはそれで面白い光景です」

アクア「そんな話をしたからね。サクラがモジモジし始めたわ」

リリス「怖くなってトイレが近くなったんですね」

アクア「ええ、でもその時はおかしかった。いつもなら話が二つ終わるくらいで厠に逃げ込むのに、今日はすでにひとつ目で厠に行きたそうにしていたわ。尿意を抑えながらチラチラとマークスを見つめる姿は、犯罪の予感すらあったかしら」

リリス「そこいりませんよね? いりませんよね!?」
88 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga sage]:2016/10/31(月) 22:27:43.01 ID:p3Iuk3FT0
アクア「そこで、私は助け船を出したの」

リリス(流石にそこまで鬼じゃないですか)

アクア「二つ目の話を厠にまつわる怖い話にしてね……」

リリス「思った以上に悪魔ですね」

アクア「ええ、そして二つ目の話をし始めた頃、サクラが目に見えて我慢の限界という顔をし始めたところで、マークスが手を差し伸べたの。足をガクガクにさせながら」

ピエリ「カッコ悪いの……」

リリス「アクアさん、もしかして正座とかさせてませんでしたか?」

アクア「ええ、それが礼儀と教えておいたから。慣れていないマークスなら話が一つ終わる前に堕ちるとわかっていたわ。おかげで足をくねくねさせながらサクラを厠に案内するマークスという図式が出来上がったのよ」

リリス「どこまでも酷い人ですねぇ」
89 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga sage]:2016/10/31(月) 22:37:10.78 ID:p3Iuk3FT0
アクア「ええ、そして二人は戻ってこなかったのよ……」

リリス「……え?」

ピエリ「どういうことなの? まさか、マークス様とサクラ様、偽物なの?」

アクア「ピエリのそういう勘違い嫌いじゃないわ。大丈夫、朝二人とも戻ってきたわ、仲良く手を繋いでね?」

リリス「そうなんですか、仲良く手を繋いで朝に――朝に?」

アクア「あの夜は甲高い声が離れの厠から響いていた。私も身を震わせていたわ」

リリス「それって怖いって意味ですよね。そうですよね?」

アクア「歌いたくなってしまうほどにね。何があったのかはわからないけど、二人の距離が恐ろしいほどに急接近したのは間違いないし、私も二人の役に立てて良かったと思っているの」

リリス「厠で生まれる愛って、なんなんですか。どんなものなんですか?」

ピエリ「トイレを出た直後にぶつかる感じだと思うのよ」

リリス「ピエリさんはそのままでいてくださいね?」
90 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga sage]:2016/10/31(月) 22:46:34.33 ID:p3Iuk3FT0
アクア「で、その時聞いたの。いつもより厠に行くのが早かったけど、どうしてかって。そしたら水をいっぱい飲んでいたからって答えたわ」

リリス「水をいっぱいって、そんなことしたら余計にトイレ近くなっちゃうんじゃないですか」

アクア「……」

リリス「まさか」

アクア「そう、サクラはそれを狙っていたのよ。トイレが近くなるというリスクはサクラにとってのチャンスだった、ということよ」

ピエリ「なんでトイレに行くとチャンスなの?」

アクア「それはトイレですることといえば――」

リリス「はい、それ以上はストップ、ストップ! というか、私達がするべき話はサクラ様とマークス様の馴れ初めじゃないです。現在進行形のカムイ様の好きな方の話じゃないですか!」

アクア「……そうだったわね。ごめんなさい、このあと怒涛の白夜平原決戦編もあるのだけど」

リリス「なんですかそれ……」

アクア「この後日に、リョウマがちょっと……ね」

リリス「……そう言えばリョウマさん、お二人の結婚に賛成したんですか?」

アクア「賛成すると思う?」

リリス「……」

アクア「そういうことよ」
91 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga sage]:2016/10/31(月) 23:13:31.44 ID:p3Iuk3FT0
リリス「でも、今結婚してるじゃないですか?」

アクア「そうね、だからリョウマは責任を取って白夜の王座から身を引いたわ」

リリス「なんだかものすごいことになってませんか!? リョウマ様もなんでそんなことに……」

アクア「だから白夜平原決戦編というわけよ。まぁ、それを話すと長くなるから、今度にしましょう」

リリス「じゃあ、リョウマ様の代わりに誰が白夜を束ねているんですか?」

アクア「ええ、それだけど……」

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
―白夜王国・玉座の間―

サイゾウ「こちらが書簡です」

ヒノカ「ああ、ありがとうすまないな。こうして書簡の件を任せることになってしまって」

サイゾウ「いや、その、この頃休まれているのですか?」

ヒノカ「……サイゾウ、休めると思うか?」ニコッ

サイゾウ「申し訳ありません」

ヒノカ「……すまなかった」

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

リリス「ヒノカ様、白夜は負けてないのに女王になられてしまったんですか……」

アクア「?」

リリス「いいえ、こちらの話です」
92 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2016/10/31(月) 23:15:45.52 ID:0GRuTSIko
こうなるとスレタイが別の意味に
93 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga]:2016/10/31(月) 23:30:54.07 ID:p3Iuk3FT0
アクア「それで話を戻すけど、カムイの好きな人の情報はそれだけなのよね?」

リリス「ええ、踊りの得意な人ですか。正直、ラズワルドさんかと思ったんですけど、それは違うようですし」

アクア「さすがにそれはないと思うわ。それに、それが本当だとすれば彼は……」

リリス「?」

アクア「いいえ、なんでも無いわ。どちらにせよ、踊りの得意な人なんて他にいたかしら?」

リリス「ピエリさんは心当たりないんですか?」

ピエリ「ないの。ピエリ、踊りに興味ないの」

アクア「正直、踊っている側としては少し刺さる発言ね」

リリス「……そう言えばアクア様もよく踊りますよね? アミュージアとかで」

アクア「あら、あなた私の踊りを見ていたの?」

リリス「え、ええまあ」

リリス(他の世界のですけど、嘘はついてませんよね?)

アクア「そう。はっ、つまりカムイが好きな人は……私?」

リリス「どこからその自信は来るんですか?」

アクア「冗談よ。でも、そうね、このままじゃ埒が明かないわ」

リリス「そうですね。何か嬉しいことがあれば気が乗ってしゃべってくれるかもしれませんけど……」

アクア「そうね」

「なにか、催し物でもあれば、いいかもしれないわね?」
94 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga]:2016/10/31(月) 23:33:13.72 ID:p3Iuk3FT0
今日はここまでで

 厠で始まる愛もある 暗夜王マークス
95 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2016/11/01(火) 00:09:12.83 ID:hZUXdveN0
某スレリスペクトか何か?
96 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga]:2016/11/08(火) 23:19:30.18 ID:0Jwg22Rj0
◇◆◇◆◇
―暗夜王国・王都ウィンダム『居住区』―

リリス「あの、アクア様」

アクア「なに、リリス?」

リリス「なぜ居住区に? カムイ様はまだお城にいらっしゃると思うんですけど」

アクア「それくらいわかってる。でも、素直に教えてくれるカムイじゃないことはわかっているでしょう?」

リリス「そ、それはそうですけど」

アクア「それにあなたも私もカムイに警戒されていることは間違いないわ。そんな状態で近づいたら、さらに確執が深まりかねないもの」

リリス「だったら、調べるのやめにしたらどうですか? 普通に接してれば自然と関係は改善されると思いますし」

アクア「それは無理ね」

リリス「どうしてですか?」

アクア「私がきちんとカムイを導いてあげないといけないからよ。従姉としてね?」

リリス「アクア様が混じると問題しか発生しませんよ、絶対」
97 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga sage]:2016/11/08(火) 23:23:02.29 ID:0Jwg22Rj0
アクア「というわけで着いたわ」

リリス「どういうわけですか?」

アクア「細かいこと気にしないで、そういうことを気にするからペガサスを降りることになるのよ」

リリス「それ関係ありませんよね? 私の初期プロットここで引き出す意味ありませんよね?」

アクア「ええ。関係ないし意味もないわ」

リリス「きっぱり言いますね。もういいです。それでこんな民家に来て何をしようっていうんですか? っていうか、ここは誰の家なんですか?」

アクア「まぁ、それは見てからのお楽しみよ」コンコン

リリス「……」

アクア「……」
98 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga sage]:2016/11/08(火) 23:26:47.80 ID:0Jwg22Rj0
 コンコンコン

アクア「……」

 コンコンコンコン

アクア「……」

リリス「誰も出てきませんね。留守じゃないんですか?」

アクア「それはおかしいわね。おかしな気配は感じるのだけど」グッ ガチャガチャ

リリス「あ、鍵掛ってますよ。今は御留守なんですよきっと」

アクア「それはないわ」

リリス「居留守を装う必要はないとおもうんですけど。今はいないみたいですから、時間を改めて――」

 バキィッ

 ギィィィイイイ バタンッ

アクア「ほら、開いたわ。どうやら立て付けが悪かっただけみたいね。それにしても鍵を掛けないなんて、防犯意識が希薄だと思わない?」

リリス「無理やりぶち開けてそれですか……」
99 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga sage]:2016/11/08(火) 23:34:43.17 ID:0Jwg22Rj0
アクア「とりあえず、おじゃまするわね」

 ドタドタドタドタ

リリス「ちょ、ちょっとアクア様! 誰もいないのに入ったりしたら怒られちゃいますよ!」

リリス(多分、アクア様がこうやって容赦なく入っているということは、知り合いの家なんでしょうけど……。こんなことをしたらさすがにカンカンになるに決まってます。戻ってきた謝らないと……ん?)

 ……ンッ!

リリス「あれ、明かりが付いてるし、なんだか変な音が奥から……」

 パン……パンッ
 
リリス「え、えっと……アクアさんが入っていったのはこの先の部屋でしたよね」

 パンパンッ!

リリス(入りたくない、正直入りたくないし、入ったら後悔する気がする。でも、正直気になって仕方ないし……)

リリス「うううっ、えい!」ダッ





ラズワルド「あぐっ、うあっ……あっ、ふあああっ、ああっ、すごい、すごく、いいよ……」

フェリシア「えへへ、ラズワルドさん。どうですかぁ、とっても冷たいので御尻突かれるの、とーっても気持ちいいですかぁ?」パンパンパンッ

リリス「」
100 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga sage]:2016/11/08(火) 23:39:36.86 ID:0Jwg22Rj0
ラズワルド「フェ、フェリシ……ア、だめ、そこ……つよっ、強すぎっ、あっ……今握ったら、うああっ」ビュルルル

フェリシア「うふふっ、ラズワルドさんのミルクいっぱい、いーっぱいでましたよぉ?」

ラズワルド「はううっ、だめ、だめだよ……そんな、ずっと、突きあげられたら、壊れちゃう……壊れちゃうよフェリシア……」

フェリシア「はぁ、んっ……ラズワルドさぁん、もっともっと、ラズワルドさんの可愛いところ見せてください。私だけのラズワルドさんに……なってくださぁい。はぁはぁ」パンパン

ラズワルド「あ、御尻の奥、届いてぇ……。うああっ、フェリシアの手、とっても冷たくて、ひゃっ、まるで氷に包まれてるみたいで、すごくいいよ……」

フェリシア「私の手、ラズワルドさんのおちんちんの熱で溶けちゃいそうですぅ……。指先、とっても厭らしくなっちゃってますぅ……」ヌチョヌチョ

ラズワルド「だ、だめ、そんなに握ったらまた、うあああっ……」ドピュ ビュルルルッ

フェリシア「はああっ、私の手、ほんとに溶けちゃいますよぉ……。もっと、気持ちよくしてあげますからぁ…………あれ……あ?」

ラズワルド「フェ…リシア? どうし――へ?」

アクア「ごめんなさい、おじゃましてるわ」

フェリシア「」

ラズワルド「」

リリス「」

アクア「ほらリリス、いたでしょ?」

リリス「」
101 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga sage]:2016/11/08(火) 23:43:19.53 ID:0Jwg22Rj0
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 テトテトテト
 
 カチャ カチャ

フェリシア「その、お茶をどうぞ」

アクア「ええ、ありがとう」

リリス「ありがとうございます」

フェリシア「あ、あの、その、先ほどはその……/////」

アクア「いいのよ。勝手に上がり込んだのは私たちよ。ごめんなさい、鍵が掛っていなかったし、声を掛けても誰も来なかったから」

フェリシア「そ、その、あ、あれはですね……。ラズワルドさんとのスキンシップと言いますか……。リリスさん、これはですね」」

リリス「あ、いいです。もういいですから、フェリシアさん。二人が幸せならそれでいいと思いますから」

フェリシア「リリスさん。あ、ミルクお渡ししますね」

リリス「ミルク要りません。今は見たくもありませんので」
102 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga sage]:2016/11/08(火) 23:45:53.38 ID:0Jwg22Rj0
フェリシア「そ、そうですか。幸せに見えますか、えへへ。うれしいです」

リリス(さっきまでラズワルドさんを攻めていた人とは思えない変わり方です。可愛く笑って、さっきの恍惚な笑みが嘘のようですけど、さっきまでの光景が濃厚過ぎて逆に不気味に思ってしまいます……)

フェリシア「それにしてもリリスさん、お久しぶりです。その、あまりお変わりないんですね」

リリス「ええ、そういうものですから。それにしてもフェリシアさんは変わりましたね……。いえ、変わってしまいましたね……」

フェリシア「はい、こぼさずにここまで紅茶を持ってこれました。私も成長したんですよ!」

リリス「うん、そこじゃないですねー」
103 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga sage]:2016/11/08(火) 23:51:00.18 ID:0Jwg22Rj0
アクア「それよりも、掘られてたラズワルドが中々来ないわね。正直、彼に用があったのだけど……」

リリス「いや、あの直後に顔を出せるとは思えないんですけど。普通の人なら恥ずかしさのあまりに自殺してるかもしれませんよ、あんな格好」

アクア「あんなに体中を愛されているなんてラズワルドはとても幸せものよ。むしろ見せつけて行くべきだと思うわ」

リリス「アクア様って、公開プレイとかが好みなんですか」

アクア「ふふっ、どうかしら? でも、ラズワルドも果報者ね、こんなに可愛いお嫁さんがいるんだもの」

フェリシア「えへへ、そんなこと言われると照れちゃいます////」

リリス(あー、恥ずかしがってるフェリシアさん可愛いです。たしかに、こんなお嫁さんがいたら浮気なんてしなくなっちゃいますよね。フェリシアさんの愛情が、ラズワルドさんの浮気癖を無くしたということなんですね)

リリス「やっぱり、ラズワルドさんは無実だったということですか」

フェリシア「え、ラズワルドさんがどうしたんですか?」

リリス「いいえ、そのカムイ様が好きな人がラズワルドさんじゃないかなーって話があがってて。てっきり、ラズワルドさんがカムイ様にナンパを――」

 ピシッ

リリス(あれ、そこはかとなく寒く……なった?)
104 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga sage]:2016/11/08(火) 23:55:22.71 ID:0Jwg22Rj0
フェリシア「うふふ……ちょっと待っててくださいね。ラズワルドさんを呼んできますから」スタッ

リリス「あ、はい」

 スタスタスタ

リリス「なんだか急に寒くなりましたね。これってフェリシアさんの冷気でしょうか?」

アクア「こんなので寒いなんて、鍛え方がなってないわ」

リリス「生憎あまり外には出なかったので。それよりもラズワルドさんに用事って一体何なんですか?」

アクア「ええ、それは本人が来てから話すから。それにしても、あなたって思った以上に空気を読めないのね。それともわざと?」

リリス「え、何がですか? よくわからないんですけど」

アクア「まぁ、面白いことが起きているのはわかるのだけど、なんというかラズワルドを少し不憫に思っただけよ。風評被害というのは恐ろしいわね」

リリス「え、いったいどういう意味ですか? ちゃんと教え――」

 アーーーーーッ!!!!!

リリス「!?」

アクア「……うん、ミルクティーおいしいわね。リリスも飲んだら?」

 ムリムリ、ソレハムリ、フェリシア、ヤメテアテガワナイデ!
 アッ
 アーーーーーーーッ!!!!

リリス「……」ズズッ

「うん、おいしい」
105 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga sage]:2016/11/08(火) 23:57:29.12 ID:0Jwg22Rj0
今日はここまで

 アクアの鍵開け(物理)
106 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2016/11/09(水) 00:01:12.38 ID:UpKryanLo
こっちも更新嬉しいなあ
しっかしラズワルドは本当に尻に敷かれるタイプだと思う
というか強い女との組み合わせがバッチシくるというか
107 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2016/11/09(水) 00:06:29.58 ID:npCfWu8a0
おつ

信じて送り出したアズールがアヘ顔ダブルピー(モロー検閲により削除)
108 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga]:2016/11/23(水) 00:08:14.52 ID:E/P63nhB0
ラズワルド「はぁはぁ、すごく痛かった……」ズキズキ

フェリシア「……」

ラズワルド「ねぇ、フェリシア」

フェリシア「……」

ラズワルド「こっちを向いて、可愛い顔が台無しだよ?」

フェリシア「……ラズワルドさん」

ラズワルド「どうしたんだい、すごい顔して入ってきて、そのあんなもの挿入れてくるなんて。もしかして、中途半端だったから――」

フェリシア「……やっぱり、私じゃ嫌だったんですね……」

ラズワルド「いきなり何を言い出すんだ! 僕にはフェリシアしかいないよ。どうして、そんなことを言い出すんだい?」

フェリシア「だってぇ、だって、ラズワルドがカムイ様をナンパしたって」

ラズワルド「」

フェリシア「やっぱり、私みたいな女の子より、カムイ様みたいな女の子の方がいいんですよね。ボッキュボンで、触りがいのある女の子の方がいいですよね!」

ラズワルド「フェリシア……それは絶対にないよ。僕にとってフェリシアは世界で一番の女の子だよ」

フェリシア「そんなので私は騙され――ひゃっ…ラズワルドさ、ふああああんっ」モニュン

ラズワルド「こんなに可愛い女の子がお嫁さんで、僕の体中全部愛してくれる女の子はフェリシアしかいないよ。僕にはもフェリシアしかいないんだ。だから……」スルスル

フェリシア「ら、ラズワルドさんっ、だめ…となりにアクア様とリリスさんが…いる、のにぃ…あっんぅん」

ラズワルド「今はフェリシアに教えてあげるのが先だからね。僕がどれだけ君のことを愛してるかっていうことを……」

フェリシア「ラ、ラズワルドさぁん、したいですぅ……」

 ドサリッ




ラズワルド「ふあああっ、いい、いいよぉ。フェリシアにぃ、あぁ、奥まで突かれて、うあああっ冷たくてすごくいぃい!!」パンパン

フェリシア「いいですぅ、ラズワルドさぁん。はぁはぁ、もっともっとぉ、いっぱい私を感じてくださぁい!」パンパン

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 フアアッデルゥ、フェリシアニオシリイジメラレテ、ボクイッパイイッパイ――
 ダメデスヨォ、イマダシチャダメデスゥ。モットモットパンパンニナッテ、コワレチャウクライマデ、ダサセテアゲマセンカラァ――

アクア「はぁはぁ、女性主権射精管理プレイもいいものね」ニッコリ ツヤツヤ

リリス「もう、帰りたい……」
109 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga]:2016/11/23(水) 00:12:15.98 ID:E/P63nhB0
◇◆◇◆◇
―暗夜王国・居住区『ラズワルド邸』―

ラズワルド「それで、説明してもらうよ」ツヤツヤ

アクア「説明。一体何に対しての説明かしら?」ツヤツヤ

ラズワルド「決まってるよ。僕がカムイ様をナンパしてメロメロにしてるとかいう悪質な噂のことについてだよ……。この頃、僕はカムイ様に会ってもいないのに……」

アクア「なるほどね。そのことだけど、私からは何も言えないわ。私はあなたがフェリシアと結婚していることを知っているし、そんなものを流す必要がないもの」

ラズワルド「僕を困らせたいとか、そういうことじゃないの?」

アクア「酷く見られたものね……」

ラズワルド「あ、ごめん……」

アクア「もしもするなら、まず偽造証拠を揃えてからじゃないと……。噂だけなんてそんな粗末な真似はできないわ」

ラズワルド「尚更性質が悪いよね、それ!?」
110 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga]:2016/11/23(水) 00:16:53.08 ID:E/P63nhB0
アクア「だから、今回の噂の出所は私じゃないわ。それにフェリシアがあなたのことを愛していることは知っているし、彼女を傷つけたいとは思わないもの」

ラズワルド「じゃあ、一体誰がこんな噂を流して……」チラッ

リリス「……」ズズッ

ラズワルド「ねぇ、リリス」

リリス「な、なんでしょうか。ラズワルドさん」

ラズワルド「その噂をリリスも聞いたから来たんだよね?」

リリス「それはその……あ、この紅茶美味しいですね」

ラズワルド「……」

リリス「……」

ラズワルド「リリス、何か知ってるの? 遠慮せずに言ってよ」

リリス「……その噂の発信源、私です」

ラズワルド「ちょっと、何してくれてるの!?」
111 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga]:2016/11/23(水) 00:20:30.93 ID:E/P63nhB0
リリス「ご、ごめんなさい。その私だってカムイ様がラズワルドさんみたいな軽い人を好きになるなんて思ってなかったんです。でも、カムイ様がいう好きな人の特徴が踊りの得意な人とかいうもので、私が知る限りだと――」

ラズワルド「それも結構失礼だよね?」

リリス「え?」

ラズワルド「え?」

リリス「あ、そうですね、ごめんなさい」

ラズワルド「はぁ……。とりあえずどうしてそうなったのか、説明してもらうよ。フェリシア、すごく落ち込んでるんだから」

リリス「は、はい。実は――」

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

リリス「ということでして、その私の中ではラズワルドさんしか浮かばなかったというわけで、本当にすみません」

アクア「この悲しい出来事は、リリスが暴走してしまった所為なの。でも、リリスもカムイが心配で仕方無かった。だから許してあげて」

ラズワルド「あの話を聞いててわかったんですけど。結局、アクア様の所為じゃないですか! なにリリスを巻き込んでるんですか!」
112 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga]:2016/11/23(水) 00:24:53.08 ID:E/P63nhB0
アクア「それは心外ね。私はカムイのことが心配で仕方無かったの。でも、こんな悩み誰にも相談できない、そこで同じくらいカムイのことを大切に思ってると思うリリスに話を持ちかけたのよ。カムイがどこの馬の骨ともわからない男に調教されてしまうかもしれないって。ちゃんと証拠にカムイが料理を始めたことも伝えたわ」

リリス「今考えると、それだけで動いてしまった私も問題なんですけど。普通そんなことで動いたりなんてしませんよね……」

ラズワルド「そんな……。あのカムイ様が料理を始めたなんて、それじゃ動かざるを得ないね」

アクア「わかってくれたようで助かるわ。それくらい事は重大だったのよ」

ラズワルド「みたいだね」

リリス「流石にそれはカムイ様に失礼じゃありませんか?」

ラズワルド「ねぇ、カムイ様って料理上手なのかい?」

リリス「いいえ、すごい下手です。今、ピエリさんと一緒に料理の修行中だと思いますけど……」

ラズワルド「そうなんだ。ピエリ、大丈夫かな。食べてとか言われたら、泣き叫んで逃げ出しそうだけど……」

リリス「多分大丈夫だと思いますよ。たぶん……」
113 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga]:2016/11/23(水) 00:26:37.06 ID:E/P63nhB0
ラズワルド「で、まさかその噂を僕に話すためだけに来たわけじゃないよね」

アクア「ええ、それだけじゃないわ。むしろ、私としてはとても満足できる光景が見れて良かったから……」

ラズワルド「わ、忘れてくれないかな!////」

アクア「忘れられないわ。私達を忘れて第二ラウンドを始めてしまうんだもの。耳に残っているわ、あなたの喘ぎ声がね。友達の二人にも聞かせてあげたいくらいよ」

ラズワルド「そ、それはやめて……」

アクア「誰もバラすなんて言ってないのに、おかしなラズワルドね」

リリス「あくどいですね……。アクア様」

ラズワルド「な、何が目的なんだい?」

アクア「私もリリスもね。別にカムイの好きな相手を不幸にしたいっていうわけじゃないのよ。ただ、あのカムイが好きになった相手が誰なのか知りたいだけなの」

ラズワルド「それで、何をしようっていうんだい?」

アクア「簡単よ。実はあることを考えていてね、あなたに協力してもらおうと思っているのよ」

ラズワルド「正直、気が乗らないんだけど」

アクア「考えてみなさい。カムイの好きな人がわかれば、噂は跡形もなく消滅する。そうなればフェリシアもきっと元気になるはずよ」

ラズワルド「……」

リリス「あ、あのラズワルドさん」

ラズワルド「フェリシアは僕にとって大切な人だよ。こんな悪い噂、早く否定するに越したことはないからね。わかった、その件に協力するよ」
114 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga]:2016/11/23(水) 00:27:50.57 ID:E/P63nhB0
リリス「いいんですか?」

ラズワルド「その変な噂がなくなるために協力するだけだよ。フェリシアをこれ以上悲しませたくないからね」

リリス「……本当にフェリシアさんを愛してるんですね」

ラズワルド「もちろんだよ。僕のことをお茶に誘ってくれて、ヤキモチも妬いてくれた初めての女の子だから……」

リリス「ふふっ、ごちそうさまでした」

アクア「ええ、本当にね。お尻を開発してくれる可愛いお嫁さんとの惚気話、ご馳走様」

ラズワルド「そこ言う必要ないよね!?」

リリス「あははは」ササッ

ラズワルド「さりげなく距離とらないでくれないかな?」
115 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga]:2016/11/23(水) 00:30:19.52 ID:E/P63nhB0
リリス「それで、アクア様。一体何をするんですか」

アクア「カムイの好きな相手を探すためのヒントがそれしかないなら、それで探ればいいのよ」

ラズワルド「踊りで探るってことかい?」

アクア「そういうことになるわね。そこでアミュージアを貸し切って行う、ある計画を思いついたわ」

リリス「アミュージアを貸し切りって、一体何をするつもりなんですか?」

アクア「アミュージアですることといえば、一つしかないでしょ?」

ラズワルド「……もしかして」

リリス「そういうことですか?」

アクア「ええ――」

「つまり、そういうことよ」
116 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga]:2016/11/23(水) 00:32:45.28 ID:E/P63nhB0
今日はここまで

 ラズワルドは受けだから、仕方無いね
117 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2016/11/23(水) 11:12:44.06 ID:NKtG+c8SO
つまりどういうことだってばよ?
118 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga]:2016/11/29(火) 22:57:55.98 ID:DNFWNKu20
◇◆◇◆◇

パンッ……パンパンッ!

パンッ……パンパンッ!!

リリス「……本当にやるんですね」

ラズワルド「……そうみたいだね」

二人『……』

リリス「まぁ、そのために今日まで色々と作業してきたんですけどね」

ラズワルド「僕は会場設営と基本的な点数算出方法の手解きだったから楽だったけど、リリスの指タコすごいね」

リリス「気が遠くなるくらいいっぱい招待状を書きましたから。もう今なら恋文だっていっぱいかけますよ。『冬の寒さの中に春の訪れを感じる季節となりました』っていう感じで」

ラズワルド「すごい畏まったラブレターだなぁ」

リリス「……それにしても」

ラズワルド「うん……」

リリス「一週間の突貫作業で、よく開催できましたね……」




『暗夜王国プレゼンツ ダンスカーニバル in ミューズ!!! 〜最高の踊りをあなたに〜』




ラズワルド「でも一週間は早すぎるかな」

リリス「ですね……」
119 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga]:2016/11/29(火) 23:09:33.88 ID:DNFWNKu20
―暗夜王国・ミューズ公国アミュージア『シティホール』―

リリス「踊り、そしてアミュージアですることと聞いて予想はしてましたけど……」

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

アクア『ダンス大会を行うわ。そこでカムイが気になった相手こそ、その好きな人ということになるはず』

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

ラズワルド「アクア様、ああ言ってたけど、そのカムイ様が好きな相手がこの大会に参加する保証ってないよね」

リリス「どこから確実に参加するという自信が湧いてくるのかさっぱり分かりません。でも、その方が参加しなくてアクア様が落胆しても、経済効果は期待できそうですので問題はありません」

ラズワルド「ところで、招待状はどういう人に送ったんだい?」

リリス「今は王都を離れてるカムイ様のお知り合いがほとんどですね。アクア様の指示で男性には問答無用で送るように言われましたので……」

ラズワルド「なるほどね、もしかしたら久しぶりに会える人もいるかもしれない」

リリス「あとはフェリシアさんとフローラさんのお父様でありフリージア族長のクーリア様に。それと白夜の各所に暗夜王からの親書という形で送らせていただきました」

ラズワルド「そ、そうなんだ……。どうしよう……」

リリス「?」

ラズワルド「いや、なんでも無いよ。うん、なんでもないから……」
120 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga]:2016/11/29(火) 23:17:47.02 ID:DNFWNKu20
リリス「それにしても一体どこにこんな催しを行える資金があったんでしょうか。さすがに盗賊や遺跡漁りをボコボコにした貯えだけでどうにかなる金額では無いと思うんですけど」

ラズワルド「ミューズ公国の公王が全面的に支援してくれているんだよ。さすがにこれくらい大きな催しとなると、ミューズの協力は不可欠だからね」

リリス「え、ミューズと暗夜の間には、まだ蟠りが残っているんじゃ?」

ラズワルド「ははっ、リリスって思った以上に世間に疎いんだね」

リリス「わ、悪いですか。そもそも、出てくる予定なんてなかったんですよ私? 知らなくて当然じゃないですか」

アクア「だからラズワルドが教えてあげてるんじゃない?」ヌッ

リリス「うわっ!!! アクア様、突然声を掛けないでくださいよ! びっくりするじゃないですか」

アクア「ふふっ、あなたの驚いた顔とても面白かったわ」

リリス「なんですかそれ、少しは申し訳なさそうな顔をするとかしてくれませんか?」

アクア「……それでミューズの話に戻るけど」

リリス「ひどい……」
121 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga]:2016/11/29(火) 23:27:15.71 ID:DNFWNKu20
アクア「長い戦いの中で多くの人々が疲れ果てていることもあってね、ミューズ公国は人々を元気付けるために催しを数多く行っていたの。そしてマークスはその成功のために援助を惜しまなかったわ。その手厚い体制もあって、両国の関係はとても穏やかになっていったの」

リリス「そうだったんですか……。ふふっ、なんだか嬉しくなってしまいますね」

ラズワルド「なんでリリスが嬉しくなるんだい?」

リリス「だって、カムイ様と皆さんが世界を救ったことが、こうしてちゃんと花開いてるんです。一世代掛っても、そう簡単に傷は拭えないんじゃないかって、そんなことを考えていたから。ごめんなさい、私消極的なことを考えてばかりで……」

アクア「その不安はわからないでもないわ。でも、そういった不安を払拭していくことで、人は人を信じていけるのよ」

リリス「暗夜の王であるマークス様が率先してそれを行うことで国と国……そして民と民の繋がりが確かなものになっていったんですね……」

アクア「ええ、そして今はサクラと確かな繋がりを感じているのよ」フフッ

リリス「なんで、いい話のまま終わらせられないかなぁ……」
122 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga]:2016/11/29(火) 23:30:16.84 ID:DNFWNKu20
リリス「でも、良くできましたね。正直、できるとは思ってませんでしたから」

アクア「当り前よ。会場の準備なんて朝飯前よ、私がミューズの公王の前でステップを踏めば、それだけで場所を提供してもらえるから」

リリス「いえそっちじゃなくて……いや、確かに一踊りだけでこの会場設営を可能にするとかすごすぎますけど、私の言ってることはカムイ様のことです。私達のことを警戒してるのは火を見るより明らかだったじゃないですか」

ラズワルド「ああ、それ僕も気になってたんです。どうやって説得したんですか?」

アクア「審査員のことね? ええ、私もそこは危惧していたの。リリスの探りがとてつもなく下手くそだったから、すでに警戒心バリバリなカムイにどうやって切りだすべきかをね」

リリス「そ、そこまで言わなくてもいいじゃないですかぁ!!!」

アクア「事実だから仕方ないわ。あなた、隠しておくのは得意なのかもしれないけど、相手を探ったりするのはとてつもなく下手くそだと思うから」

リリス「ううっ、そ、そんなことぉ……」

ラズワルド「リリス、涙拭いて」

リリス「な、泣いてませんから!!! 泣いてませんからぁ……」

アクア(……案外虐めがいのある子ね。涙を我慢してでも流してるのは可愛い、どことなくカムイに似てる気もするわ)ゾクゾク
123 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga]:2016/11/29(火) 23:41:58.86 ID:DNFWNKu20
リリス「それで何をしたんですか?」

アクア「文を認めてということも考えたけど面倒が勝ってしまって……正面から乗り込むことにしたの」

ラズワルド「やっぱり力技……」

アクア「失礼ね。ちゃんとドアをノックしてから優しい声で入っていいかも聞いた。ちゃんとお茶菓子も持って警戒を少しでも和らげる工夫も怠らなかったわ」

リリス「意外にも正攻法ですね。てっきりドアをぶち破って、脅しをかけるのかと」

アクア「そういうことしか考えられないから、リリスはダメなのよ」

リリス「」

ラズワルド(ボロクソに言われてて不憫だなぁ)

アクア「で、その甲斐もあってカムイはちゃんと話に応じてくれたわ」

リリス「そ、そうですか……」

ラズワルド「具体的にはどんな感じだったんです?」

アクア「ソワソワしてこちらをチラチラと見ながら、私の挙動の度に身構えると言った感じね」

ラズワルト「完全に怯えてますよね、それ!」

リリス「危険人物として認識されてるだけじゃないですか……」

アクア「でも、ああして怯えている姿もなかなかのもので可虐心をそそられたわ。こう、手を振り上げただけでびくっとする人を見る気持ちかしらね?」

リリス「さわやか笑顔で下衆発言しないでくださいよ!」
124 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga]:2016/11/29(火) 23:55:41.34 ID:DNFWNKu20
リリス「そんな人から、大会で審査員をしてくれないかなんて頼まれて、頷くとは思えないんですけど」

アクア「それが少しおかしくて……」

ラズワルド「?」

アクア「カムイはある条件さえ飲んでくれれば、なってもいいと言ってくれたのよ。そうじゃなきゃ、絶対になりませんって」

リリス「なんですか、その条件って?」

アクア「それが私も審査員として同席することだったのよ。私としてはカムイの様子を調べられるから丁度よかったのだけど」

ラズワルド「それって、アクア様が変なことをしないように監視するという意味も込めてるんじゃないですか?」

リリス「あー」

アクア「失礼ね。私もこの催しを成功させるために努力はするつもりよ。失敗したら暗夜にも色々と迷惑が掛るから私だけが責任を取れるわけじゃない。私も暗夜の一員だから」

リリス「アクア様……。ごめんなさい、そんなふうに考えていたのに私……。カムイ様の監視をほどほどにして真面目に審査してくれるってこと――」

アクア「それとこれとは話が違うわ。諦めてちょうだい」

リリス「さっきの言動、忘れたとは言わせませんよ」
125 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga]:2016/11/30(水) 00:08:08.37 ID:cozfCjk00
リリス「まったく、本当に大丈夫なんですよね?」

アクア「任せておきなさい」

リリス「はぁ、それで大会の開始までまだ時間がありますけど、お二人はどうするんですか?」

ラズワルド「僕はそろそろ会場に戻ろうと思うけど、アクア様はどうします?」

アクア「私はここで人を待っているから問題ないわ」

リリス「え、誰ですか?」

アクア「それはね……」

???「おーい」

リリス「ん? この声は」

???「おーい、アクアー!」

アクア「噂をすれば影ね。こっちよ、ヒノカ」

ヒノカ「ああ、すまないな。少し遅れてしまったか?」

アクア「そうね、少し遅れたかもしれないけど、リリスで暇つぶしをしていたから何の問題もないわ」

リリス「すっごい失礼ですね」
126 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga]:2016/11/30(水) 00:14:19.03 ID:cozfCjk00
ヒノカ「それにしても本当に久しぶりだな、アクア」

アクア「こっちも久しぶりね、ヒノカ。わざわざこんな遠くまで来てくれてうれしいわ」

ヒノカ「なに気にするな。親書はちゃんと受け取ったよ」

アクア「そう、リリスの親書、ちゃんと届いていたようね」

リリス「その届かない可能性のほうが高いみたいなニュアンスの言い方やめてもらえませんか?」

ヒノカ「あの親書はおまえが書いたものなのか?」

リリス「は、はい。そのもしかして、なにか失礼な書き方を……」

ヒノカ「いや。暗夜王からの親書ということで、あのマークス王のことだ、堅苦しいものかと思っていたからな。読んでみたが柔らかくて読みやすいもので、気が楽になった」

リリス「そ、そんな私は仕事でしたから。その、硬くない文章になってたみたいで安心しました」

ヒノカ「ははっ、公書以外の手紙をもらったのは久々だったからな。いつもいつも堅苦しくて改正を求めるものばかりで……ほんと、つらいというか、ははっ、はははっ」

リリス「あの、暗い流れは止めましょう、ね? ね?」
127 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga]:2016/11/30(水) 00:16:33.51 ID:cozfCjk00
ヒノカ「実のところを言うと本当は来るべきか悩んでいたんだ。というよりも仕事が多く残っていたこともあってな、見送ろうかとも考えていたのだ」

リリス「もしかして、無理されて?」

ヒノカ「いや、私にも休息が必要だと二人に催促されたのでな。こうして足を運ばせてもらった」

リリス「二人?」

スズカゼ「」フラフラ

サイゾウ「」フラフラ

リリス「え、なんだか今にも倒れそうな顔をしてるんですけど」

ヒノカ「ああ、まともに眠っていない身でな。かくいう私も船に揺られている間、執務に耽っていた」フラ

リリス「あの、そんな仕事しなくてもいいと思うんですけど……」

ヒノカ「だから二人に手伝ってもらい、昨日から一睡もしないで仕事を終わらせながらここに来た」フラフラ

リリス「へぇ、昨日から一睡もしないで……。え、それって……」

スズカゼ「はい、つまりですね――」フラフラ

サイゾウ「残念なことだが――」フラフラ

ヒノカ「辿りついて早々にすまない――」フラフラ

三人『もう駄目だ』ドサササッ

 ヒュオオオオーーーーッ

リリス「……」

「無理してるじゃないですか!!!!!」
128 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga]:2016/11/30(水) 00:21:27.01 ID:cozfCjk00
今日はここまで

 New3DSでトラキア配信ですか……。
 あとカミラ姉さん、立体化おめでとう
129 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2016/11/30(水) 19:18:56.08 ID:2Ay0wkVBo
純粋に心が痛む
130 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga]:2016/12/03(土) 22:39:35.75 ID:KeE5Yi660
◇◆◇◆◇
―ミューズ公国・アミュージア『来賓客室』―

 コトッ

リリス「いきなり倒れないでください。さすがに驚きますから」

ヒノカ「ああ、すまない。さすがに仕事を外に持ち出すのはよくないことだったな。それにしてもリリスと言う名前、あの星海にいた竜と同じ名前なんだな。あの子はあれから姿を見ていないが、元気でやっているのだろうか……」

リリス「いえ、それ私本人です」

ヒノカ「……ははっ、まさか」

リリス「いいえ、私ですから。なにか確かめたいことがあったら聞いてみてください」

ヒノカ「そうだな……。最終決戦の前に食べたごはんは――」

リリス「魚です。生魚を、その新鮮でしたから、食べられました。その竜の時は雑食で」

ヒノカ「火は通さないのか?」

リリス「カムイ様が調理したら、どうなるかヒノカ様はわかってますよね?」

ヒノカ「たしかに。私も人のことなど言えないが、焼かないで新鮮なままのほうがダメージも少なそうだ」

リリス「ええ、でもしばらくは魚料理は見たくないですね……」

ヒノカ「?」
131 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga]:2016/12/03(土) 22:59:57.23 ID:KeE5Yi660
ヒノカ「しかし、本当にあの竜なんだな」

リリス「だからそういってるじゃないですか。でも、私のこと竜の姿でも覚えてる人がいるのは、なんだか嬉しいです」

ヒノカ「何を言ってるんだ。同じ世界を救った仲間同士じゃないか、忘れるわけもない。リリスがいなければあの空間はなかった。あそこで傷を癒すことができたからこそ、私達は最後まで戦い抜けたんだ」

リリス「ヒノカ様……」

ヒノカ「お前はちゃんと皆の力になれていた。だから、自信を持つんだ。お前はちゃんとみんなに覚えてもらっているはずだからな」

リリス「……そうなんでしょうか」

ヒノカ「で、ものは相談なんだが、私にあの空間を貸してくれないか。あそこなら仕事の時間がいっぱい取れる。追い込まれることもなくなるはずだ」

リリス「まずは、その仕事漬けになっている頭を治しましょう?」
132 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga]:2016/12/03(土) 23:13:51.93 ID:KeE5Yi660
ヒノカ「ところで、この催し物はアクアが企画したそうだな」

リリス「え、どうして知っているんですか?」

ヒノカ「ふっ、マークス王が考えたにしては、少し違う気がしてな。それに今はサクラと一緒に過ごすことの方が何よりも楽しいはずさ」

リリス「あ、そ、そうですね……」

ヒノカ「ふっ、あのサクラがあんなに女らしくなっていくとはな。だが、可愛らしさの中に見え隠れするあれが私には全くわからない」

リリス「多分わからない方がいいと思います」

ヒノカ「そうか? ああいうものが必要になるかもしれないと、この前アクアが言っていたのだが」

リリス「それは多分、アクア様にとって必要なことだと思います」

ヒノカ「ははっ、アクアは皆のために奔走してくれてる。たぶん、今回の催しものもその一環だと思っている」

リリス「そこまでわかるんですか?」

ヒノカ「ははっ、これでも家族思いだと自負しているからな。その、いろいろとから回ってしまうこともあるが、家族には幸せになってもらいたい。私はそう思ってるからな」

リリス(うわぁ、まぶしい……)
133 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga]:2016/12/03(土) 23:28:00.50 ID:KeE5Yi660
ヒノカ「……」ウトウト

リリス「ヒノカ様?」

ヒノカ「ん、ああ、すまない。やはり……まだ……疲れが取れていないようで……」

リリス「ゆっくり休んでください。催しは夜からで、まだまだ時間はありますから」

ヒノカ「ああ、すまないな。その隣の部屋で眠っているサイゾウとスズカゼには」

リリス「はい、まだしばらく眠っているとお話ししておきますから。今はゆっくり休んでください」ポンポン

ヒノカ「んっ……こうやって布団を掛けられるのは久しぶりだ。そもそも、布団で横になって眠るのも久しぶりなのか」

リリス「聞いてると心が不安になりそうなことを言い続けないでください。本当に頑張りすぎたら倒れてしまいますよ?」

ヒノカ「ははっ、サイゾウにもスズカゼにも同じようなことを言われているな。しかし、そういったことを全て任せるわけにもいかないだろう?」

リリス「その全部一人でどうにかしようとするのもどうかと思いますよ」

ヒノカ「……さすがに任されてしまったからな、リョウマ兄様に白夜を頼むと言われてしまった、だから力は抜けないさ」

リリス「国を妹に任せて隠居するって、どうなんですか?」

ヒノカ「まぁ、カムイも国を亡くしたからな。兄妹は似るということだ」

リリス「あの血は繋がってませんよ」
134 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga]:2016/12/03(土) 23:40:34.88 ID:KeE5Yi660
ヒノカ「すぅ……すぅ……」

リリス「……ふふっ、カムイ様ほどじゃありませんけど、穏やかな寝顔です」

リリス(確か今日の料理の総合担当はピエリさんでしたね。あとでヒノカさんとスズカゼさん、それにサイゾウさんに宛てに軽い夜食を作ってもらいましょう。眠ったはいいですが、このままでは栄養失調で倒れそうですし……)

ヒノカ「ふふっ、よかったな、カムイ……。それにアクアも……」ムニャムニャ

リリス「夢の中でも家族のことだなんて、本当に家族思いなんですね……」ナデナデ

ヒノカ「……」

リリス「さて、私はキッチンにむか――」

 ガチャ 

サイゾウ「……」ピタッ

スズカゼ「……」ピタッ

リリス(なんか壁に張り付いてる何かがいる……)
135 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga]:2016/12/03(土) 23:45:47.94 ID:KeE5Yi660
今日はここまで

 次回、リリス忍者に会う
136 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga]:2016/12/09(金) 23:54:15.14 ID:w45DN0U90
リリス「……」

サイゾウ(む、部屋から出てきたようだな)

スズカゼ(そのようです。ですが、ここは去るまでジッとしていましょう。いろいろと姿を見せると厄介なことになりそうなので)

サイゾウ(ああ、そうしよう)

リリス「……」

サイゾウ「……」チラッ

スズカゼ「……」チラッ

リリス(あ、目があってしまいました。イベントの日くらい、のんびりさせてくれてもいいのに……どうして変な人ばかり見掛けてしまうんですか……)

リリス「はぁ……もう、そこで何をしているんですか?」

サイゾウ「むっ、俺たちに気づいた? 隠れ蓑を使っていたというのに!?」

スズカゼ「なぜこのようなことが……はっ! 兄さん大変なことに気づきました」

サイゾウ「どうした!?」

スズカゼ「隠れ蓑を忘れていたようです」

サイゾウ「……くっ、それにこの頭がクラクラとする感覚、これもフウマの仕業か」

リリス「単に疲れてるだけですよね!?」
137 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga]:2016/12/10(土) 00:01:15.82 ID:FeVsBKSP0
 シュタッ
 シュタッ

スズカゼ「恥ずかしいところを見られてしまったようですね。私はスズカゼ、と言ってもすでに知っているとは思います」

リリス「はい、そちらの方はサイゾウさんでよろしかったですね?」

サイゾウ「……」

リリス「えっと、間違ってましたか?」

サイゾウ「すでに戦争が終わり、和解していることに感謝しておけ。未だに戦争中であったなら、お前を殺していたところだ」

リリス「……私が敵だったら、もうお二人とも生きてませんよ」

スズカゼ「ははっ、そうかもしれませんね。ですが、あなたのような方にそんなことをさせるわけにはいきませんよ」

サイゾウ「それ以前に、お前のような奴にやられるとは到底思えないがな」

リリス(……サイゾウさん、取りつく島もない)
138 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga]:2016/12/10(土) 00:11:22.41 ID:FeVsBKSP0
リリス「それで、二人揃って何をされていたんですか?」

サイゾウ「見ての通りだが、わからないか?」

リリス「いや、見ての通りと言われても。壁に貼りついてる不審人物としか思えなかったんですけど」

スズカゼ「たしかに初めて見る人にはそう見えるかもしれません」

リリス「いや、誰が見てもわかりませんから。なんでそんな自信満々に胸を張ってるのか理解できません」

サイゾウ「己の術に自信を持つのは当り前だろう。己を信じなければ、サイゾウの名を継ぐことはできん」

リリス「それにしては隠れ蓑を忘れたりと、おっちょこちょいですね……」

サイゾウ「なっ、これは偶々――」

スズカゼ「ははっ、これは一本取られましたね」

リリス「うまくとれちゃいました」

スズカゼ「ええ、本当に。要人の暗殺なら問題なかったのですが、残念ですね」ニッコリッ

リリス(あれ、ひょっとして脅されてます、私?)
139 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga]:2016/12/10(土) 00:17:24.48 ID:FeVsBKSP0
サイゾウ「しかし……」ジーッ

リリス「な、なんですか。人の体をジロジロと見て……」

サイゾウ「……これがあの竜とは、にわかに信じられん」

リリス「あ、あははははっ。やっぱり信じてもらえまえんよね」

サイゾウ「ああ、変身できるのであれば信じないでもないが」

リリス「そ、それは……その……」

スズカゼ「兄さん、いきなりそれはマズいと思いますよ」

サイゾウ「どうしてだ?」

スズカゼ「彼女も女性です。私達は男性、見られながら竜の姿に変身するというのは、流石に恥ずかしいものがあると思います」

リリス「スズカゼさん……」

スズカゼ「身体に自信を持っているというわけではないようですから」

リリス「フォローになってないなぁ」
140 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga]:2016/12/10(土) 00:20:04.29 ID:FeVsBKSP0
リリス「で、本当はなにをしていたんですか」

サイゾウ「諜報活動だ。お前がヒノカ王女に何かするのではないかと思ってのことだ」

リリス「ストレートに言ってくれますね」

スズカゼ「私達にとってヒノカ様は今の主、注意することに越したことはありません。リリスさんにもこの気持ちはわかっていただけると思いますが」

リリス「……それもそうですね。すみません、確かに守るべき主に何かあってからでは遅いですもんね」

サイゾウ「……そういうことだ」

リリス「最初からそう言ってくれればいいのに、なんて言うか意地悪な人ですね」

サイゾウ「ふんっ」

スズカゼ「ははっ、兄さんはこういう方ですからご了承をお願いします。これでヒノカ様のことをとても心配していますから」

サイゾウ「主を心配するのは当然のことだ」

リリス「……でしたらちゃんと休んだ方がいいですよ。ヒノカ様は今御休みになられていますし、ここの防犯はとても心強いですから、安心してください」

サイゾウ「その必要はない。すでに疲れは取れている」

リリス「え、だってまだここに到着して二三時間くらいしか経ってませんし、ヒノカ様よりも休めてないと――」

スズカゼ「大丈夫です。今もちゃんと休息を取らせていただいてますので、お気遣いは不要です」

リリス「どう見ても絶賛活動中ですよね?」

サイゾウ「写し身人形が代わりに休んでいる。だから問題はない」

スズカゼ「そういうことです」

リリス「そういうことかでしたかー」





「……すみません、意味がわかりません」
141 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga]:2016/12/10(土) 00:23:33.98 ID:FeVsBKSP0
今日はここまでで

 リリスサイファに来た。はじめなきゃ(使命感)
142 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2016/12/10(土) 23:14:00.01 ID:3s49nG2Po
おめでとう
143 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga]:2016/12/14(水) 23:58:33.47 ID:7iLl1Zxc0
◇◆◇◆◇
―ミューズ公国・アミュージア『特別室』―

タクミ「ふああぁぁあ。だ、駄目だよ、エリーゼ王女……。そそこ、弄らないで……」

 コリコリ シュッシュ

エリーゼ「ふふっ、タクミさんの乳首、すごく硬くなってる。男の人でも感じちゃうんだね。何時もね、あたしこうやって気持ちよくなってるから、タクミさんもどうかなって思ったけど、えへへ、タクミさんのお○んちん、とっても大きくなってる」ナデナデ

タクミ「うああっ、だめ、だめだから、そんな両方触るなんて、駄目うああっ」ビュルルルッ ビュルルッ

エリーゼ「あははっ、タクミさん、もう出しちゃってる……。でも、今はこっちの方がとっても……はむっ」

タクミ「!!!」

エリーゼ「ん、ちゅる、はぷっ、んんっ」

タクミ(え、エリーゼ王女が僕の、僕の乳首、吸ってる。舌で、コロコロされて……)

 ビクンビクンッ

エリーゼ(んふっ、お腹に当たってる、タクミさんのお○ちんちん、すごくビクビクしてる。お臍に先端入っちゃうよぉ……)

タクミ(うあっ、エリーゼ王女の臍に僕の先端、触れてる。だめ、こんなこんなの耐えられ――)

エリーゼ「はむっ」カリッ

タクミ「んはあああっ」

 ビュルルルルッ

エリーゼ「はぁんっ、はあっ、タクミさんの熱いせーし、おへそに、いっぱい……」ベトベトッ

エリーゼ(はぁ、タクミさんのせーし……もっと体で感じたいよぉ)
 
 ダキッ

 ヌルヌルッ

タクミ「え、エリーゼ王女。何、して……」

エリーゼ「タクミさぁん、もっともっとあたしの体に、お○ちんちんせーし掛けて、ドロドロにしてよぉ」

タクミ「……あ、だめ、そんな体全体で扱いたら、あぅ、だめ、だめだから!!!」

エリーゼ「はぁ、はぁ。タクミさん、タクミさん」ズリュズリュズリュ




スズカゼ(皆さんの様子が気になって見に来ましたが)

サイゾウ(ヒノカ様に二人は仲良く本を読んでいたと伝えておこう)
144 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga]:2016/12/14(水) 23:59:39.40 ID:7iLl1Zxc0
タクミの誕生日ネタのみ
 続きは明日
145 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2016/12/15(木) 00:09:31.19 ID:4tPoOPFoo
あっちとここのタクミの差に笑う
146 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga]:2016/12/15(木) 22:32:44.59 ID:3KskoTe30
◇◆◇◆◇
―ミューズ公国・アミュージア『シティホール・キッチンエリア』―

リリス(あのあと、軽い食事をヒノカ様、サイゾウさん、スズカゼさんに届けましたけど、あの二人終始無言でしたね。何かあったんでしょうか……)

ピエリ「リリス、これの盛り付けもお願いなの」

リリス「はい、わかりました」

ピエリ「お料理どんどんできるのに盛り付けしてくれる人いなかったから、とっても助かっちゃうの」

リリス「作りすぎなんですよ。キッチンの処理能力を軽く超えちゃってるじゃないですか」

ピエリ「こんなにすごいキッチンだから隅々まで使ってあげないと罰が当たっちゃうの。マークス様言ってたの、添え膳食わぬは男の恥って、流石はマークス様なのよ」

リリス「ピエリさん、それ絶対違います」
147 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga]:2016/12/15(木) 22:47:55.75 ID:3KskoTe30
リリス「でも、どうして肉料理ばっかりなんですか。バランスを考えたら、もっといろいろな種類の料理があったほうがいいと思います」

ピエリ「ピエリ、お肉叩くの大好きなの。バシュバシュに切ってカッコ良くしてあげてるのよ」

リリス「だとしても、肉が8割占めててダンス大会とは思えないくらい油ギッシュでは?」

ピエリ「みんな踊るから問題ないの。お肉食べて激しく踊ればいいのよ」

リリス「確かにそうかもしれませんが、こんなお肉ばっかりで見てるだけでお腹いっぱいになりそうです。もっと野菜とか果物とか増やした方がいいと思うんですけど。……あれ、魚料理が一品もない? 白夜の方もいますから、魚料理があってもいいとは思うんですよね」」

ピエリ「……ふぇ?」

リリス(できれば魚は見たくはありませんけど。あー、魚って考えたら口の中にあの苦味がよみがえってきました……)

ピエリ「……」

リリス「ん、ピエリさん?」

ピエリ「」カタカタカタカタ

リリス「あのなんで震えて――」

ピエリ「……いやっ」ガタガタガタガタッ

リリス「え」

ピエリ「いや……いやなの! もう食べられないの! やっ、カムイ様、だめっ…だめなのぉ、その真っ黒な物体近づけないでなのぉ!!! うええええええん!!!!」ブンブンッ

リリス「ちょっと、ピエリさん!? ピエリさん!?? あぶっ、ちょっと包丁置いて!」
148 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga]:2016/12/15(木) 22:58:10.07 ID:3KskoTe30
リリス「そうでしたか、あのあと私と同じように真っ黒魚を……」

ピエリ「うえええん、思い出したくなかったのに、ピエリお嫁にいけなくなっちゃたのぉ……」

リリス「そんなレベルですか!?」

ピエリ「そうなの。……ここはリリスが責任を取るべきなのよ」

リリス「え!?」

ピエリ「ピエリに辛い思いさせたの。ちゃんと責任取るべきなの……」

リリス「あ、あの、私にはそういう趣味は無いので他を当たってくれませんか?」

ピエリ「嫌なのぉ。リリスじゃなきゃ駄目なのぉ……」

リリス「」




ピエリ「ピエリ、少しここで休んでるの。その間、リリスが料理を運ぶのよ」

リリス「あ、そういうことですか」
149 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga]:2016/12/15(木) 23:12:29.74 ID:3KskoTe30
ピエリ「? リリスは何を考えてたの?」

リリス「いえ、気にしないでいいですよ。わかりました、それくらいならお安いご用です。ところで、あれは持って行った方がいいですか?」

ピエリ「どれのこと?」

リリス「あそこに置いてあるボトルですよ。もう会場に他の飲み物は持ってかれてるのに残っているみたいですから」

ピエリ「あ、あれは頼まれたものだから大丈夫なのよ」

リリス「頼まれものですか」

ピエリ「そうなの。これはピエリの特注品なのよ」

リリス「そうなんですか、でも一体誰がこんなものを――」

 ガチャッ

アクア「あら、リリス。こんなところで何をやっているの?」

リリス「あ、アクマ様。お疲れ様です、どうですか会場のほうは」

アクア「思ったよりも盛り上がっているわ。開演までもう少しなのに待ち切れないみたい」

リリス「これは本番はすごいことになりますね」

アクア「ええ、男たちは今か今かとダンサーを視姦する準備に励んでいるわ」

リリス「視姦って表現やめてください」
150 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2016/12/15(木) 23:15:14.95 ID:4tPoOPFoo
アクマ様で草
151 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga]:2016/12/15(木) 23:19:38.11 ID:3KskoTe30
ピエリ「あ、アクア様やっと来たの、ちょっと遅いのよ」

アクア「ピエリ、待たせてごめんなさい。それで例の物は出来てる?」

ピエリ「はいこれなの。ピエリ特性果汁ジュースなの」

アクア「ありがとう。うん、とってもいい香りよ」

ピエリ「甘さが足りないならお砂糖入れてあげれば甘くできるの、お口に合うように調整してみてほしいの」

アクア「ふふっ、ありがとう。これはとても必要なものだから……」

リリス「……」

アクア「どうしたのかしら? 人をそんな疑いの混じった瞳で見るなんて……別に媚薬を入れたり睡眠薬を入れたりするわけじゃないのよ?」

リリス「何も言ってないじゃないですか……。まぁ疑ってるのは否定しませんけど」
152 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga]:2016/12/15(木) 23:25:32.91 ID:3KskoTe30
アクア「これはカムイにふるまってあげようって思っているの。ほらあの子、果汁系の飲み物が好きでしょう? それに思ったよりもお酒に弱いから、こういうのがいいと思ってね」

リリス「たしかにお酒より果汁ジュースばかり飲んでますよね」

アクア「ええ、審判を引き受けてくれたこともあるし、飲み物くらいはこちらで手配しないと、できれば気分よく審判ができるようにしてあげたいから」

リリス「そんなにカムイ様の事を考えてくれてるなんて……」

アクア「当り前じゃない」



アクア「お酒でベロンベロンに酔われて倒れられたりしたら、カムイの好きな人を探れなくなる。それが一番困る。思い人を見つけ出したら、あとは行くとこまで行かせるつもりよ」

リリス「結局それなんですか……」

アクア「安心しなさい、カムイの寝室は最高級のものを手配した、アフターも万全。それに天井裏も完備してる。人一人入り込める天井裏をね」

リリス「天井裏を強調する理由が知りたい」
153 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga]:2016/12/15(木) 23:33:31.42 ID:3KskoTe30
リリス「それで、今回の参加者に知り合いの方はいるんですか?」

アクア「カミラとレオンが出るみたい。あとはわからないわ」

リリス「カミラ様もそうですけど、レオン様も出場されるんですか。別に踊る必要性なんてないと思うんですけど」

アクア「いえ、ここで踊る理由はあるわよ」

リリス「あるんですか?」

アクア「レオンはカムイが好きだからよ」

リリス「えっ」

アクア「えっ」

リリス「……え?」

アクア「え? じゃないわ」

リリス「それ、本当なんですか!?」

アクア「はぁ、あなたってどこまでも鈍感なのね。こればっかりは多くの人が知ってることだし、この頃のことでもないわ。まぁ、本人はバレてないと思っているみたいだけど」

リリス「……全然気付きませんでした。というかカムイ様って、レオン様にとってお姉さんじゃないですか」

アクア「ええ、義理の姉に思いを寄せる弟、定番といえば定番ね。それにレオンの蔵書を確認したけど圧倒的に姉ものが多かった。駄目な姉を躾ける弟的な物がね」

ピエリ「姉ものってなんのことなの?」

リリス「はーい、この話はおしまいですよー」
154 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga]:2016/12/15(木) 23:42:37.92 ID:3KskoTe30
 テトテトテト
 カチャ フキフキッ キラーンッ

リリス「ふぅ、これで料理はすべて運び終えましたし、テーブルも奇麗になりました。あとは席に向かって開演を待つだけですね」

カムイ「リリスさーん」タタタタッ

リリス「あ、カムイ様。会場内を走ったら危ないですよ。それに仮にも一国の王だったんですから、身の振り方も考えてください」

カムイ「すみません、姿が見えたので、つい。今後気を付けます」

リリス「それで、どうされたんですか? もうそろそろ開演ですよ」

カムイ「リリスさんに頼みたいことがありまして。もう、リリスさんだけが頼りなんですよ」

リリス「そ、そうですか。嬉しいです、カムイ様。それで一体何をすれば……」

カムイ「はい、開演前に私が作ったこのお弁当の試食をしてもらおうと思いま――あれ、リリスさん、走ってどこに行こうとしてるんですか? リリスさん?」


「リリスさーん」
155 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga]:2016/12/15(木) 23:45:06.85 ID:3KskoTe30
今日はここまで

 アクマ様とアクア様は似ているから問題ないな(誤字、ごめんなさい)
156 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2016/12/16(金) 00:02:16.93 ID:Ju7sYQkSO
実際アクマだから問題ないな
157 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga]:2016/12/19(月) 23:16:59.92 ID:67WzMH3/0
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

クーリア「……」

ラズワルド「……」

フェリシア「父さん、私の恋人のラズワルドさんです。とっても素敵な人です」

クーリア「ほう、君がラズワルドですか。フェリシアの父のクーリアといいます。よろしく」

ラズワルド「は、はい。娘さんとは、け、健全なお付き合いをさせていただいてます」

ラズワルド(というか、そういうしかない。すでにもう、いろいろとおかしいことになってるなんて言えるわけないじゃないか)

クーリア「そうかそうか、この大会で審判長を務めるとは中々に有望な男とお見受けした。フェリシアは人見知り、異性と打ち解けるなどできないかもと心配をしていたのですよ」

フェリシア「ひどいですぅ。私だってやればできるんです」

クーリア「はははっ、ところで、フェリシア。私はこれから彼と話があります。直接したい大事な話、すこし席を空けてくれますか?」

フェリシア「ら、ラズワルドさんに何かするんですか?」

クーリア「なに、そんな顔をしなくても取って食べたりなどしない。すぐに終わるだ、気にするほどのことではありませんよ」

フェリシア「わ、わかりました。ラズワルドさん、その――」

ラズワルド「大丈夫だよ。クーリアさんと少しお話しするだけだからさ」

フェリシア「……はい。わかりました。外で待ってますね」

ラズワルド「うん。すぐに行くから、待っててね」

 ガチャ バタンッ
158 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga]:2016/12/19(月) 23:25:55.66 ID:67WzMH3/0
ラズワルド「……」

クーリア「……」

ラズワルド「……」

クーリア「ところでラズワルドくん」

ラズワルド「は、はい。な、なんでしょうか」

ラズワルド(まずは当り触りの無い返しをしよう。さすがに直球的な質問をすぐにしてくるなんてことは)

クーリア「娘とはどこまでイったのですか?」

ラズワルド(いきなり直球!!!??? なんなんだこの人、どうしていきなりそんな踏みこんでくるんだ。さすがに想定外だよ……)

ラズワルド「え、ど、どこまでと言いますと……」

クーリア「決まっています。どこまで手を出したのかと聞いているのですよ」ハァハァ

ラズワルド(娘の性事情に興味持ち過ぎじゃないかな……)

ラズワルド「そ、それはその……」

ラズワルド(い、言えない。実はまだフェリシアにはしてなくて、僕の初めてだけ奪われてるなんて、そんなことは……)

クーリア「……まさかだとは思うが、娘に――」

ラズワルド「そ、その僕は娘さんに――」

クーリア「攻められてばかりではないでしょうね?」

ラズワルド「」
159 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga]:2016/12/19(月) 23:36:39.45 ID:67WzMH3/0
クーリア「その顔、どうやら図星のようですね」

ラズワルド「いや、そ、そんなことは」

クーリア「そう恥ずかしがることはありません。あなたを見た時、懐かしさに似たものを感じました。どうやら、私とあなたは似ているようだ」

ラズワルド「い、一体何の話ですか?」

クーリア「ははっ、私の家内も攻め上手でしてね、それが遺伝しているのではないかと思っていたのですが、やはりそうでしたか。フェリシアにもあるったのでしょう、私のようなM男を見抜く目というものが」

ラズワルド「あの、クーリアさん」

クーリア「ふっ、他人行儀でなくてもいいですよ。お義父さんと呼んでもらっても構いません。なにせ、君からは感じるのです。私と同じMの気質を――」テクテク

ラズワルド「すみません、近寄らないでもらえませんか」

クーリア「ふっ、そんなことを言っていても君は娘との行為に愛情を感じてしまっているのでしょう。私には何もかもお見通しです」

ラズワルド「恋人のお父さんに見抜かれたくないんですけど!!!」
160 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga]:2016/12/19(月) 23:54:42.85 ID:67WzMH3/0
クーリア「だが、君がフェリシアの恋人になってくれたこと、私はとてもうれしく思っていますよ」

ラズワルド「さっきまでの話のおかげで、全然喜べないんですけどね」

クーリア「ラズワルド殿」

ラズワルド「殿!?」

クーリア「これからもフェリシアのことおよろしく頼みますよ」

ラズワルド「……もちろんです。娘さんは必ず、幸せにしてみせます」

クーリア「ふっ、その言葉裏切らないでくださいね」

ラズワルド「それだけは誓いますよ」

クーリア「それは良かった。それで君はどれくらいのものを入れられたことがあるかな?」

ラズワルド「え、何の話?」

クーリア「決まっている。もう君も体験済みのはずだ。ちなみに私は――」

ラズワルド「やめて、やめてください。ほんとお願いします」

クーリア「遠慮することはない、君もこれからは私の家族だならね」



 チナミニワタシハカナイニコレホドノモノヲイレラレタコトガッテダナ
 イヤボクニソンナノハイリマセンカラ!ソノ、マダハイリマセンカラ……

フェリシア「……ラズワルドさん、そんなに大きいの入れられたいんですね。夫の要望に応えるのも妻の役目、い、いっぱい頑張っちゃいます!」

フローラ「頑張らないで。フェリシア、おねがいだから頑張らないで……」
161 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga]:2016/12/20(火) 00:02:24.43 ID:EOFEZ5O10
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

リリス「えっと、席はたしかここら辺のはず――」

ヒノカ「リリス、こっちだ」

リリス「あ、ヒノカ様。もう大丈夫なんですか?」

ヒノカ「ああ、十分に休ませてもらったからな。おかげ様ですこぶる快調だよ」

リリス「それは良かったです。でもよかったんですか?」

ヒノカ「? なんのことだ?」

リリス「いえ、このような一般席ではなくて来賓者用の個室席も用意できたのに……」

サイゾウ「その娘の言う通りですヒノカ様。やはり、ここは安全な来賓席に移動しましょう。まだ戦争が終ったばかり、どこになにがいるか……」

ヒノカ「サイゾウ。私はこの暗夜にいる者たちを疑ってなどいない。暗夜と白夜は共に手を取り歩んでいくことを決めたのだ。それに水を差すようなまねはできない」

サイゾウ「しかし――」

ヒノカ「お前の気持ちは嬉しい。こんな形だけの女王に尽くしてくれているのだからな、たとえリョウマ兄様からの命令だとしても、私はとてもうれしいよ。だから、私の甘い考えに事付けをしたくなる気持ちもわからないわけでは無い」

サイゾウ「わ、私は、そのようなつもりでは……」

スズカゼ「兄さんもヒノカ様もそこまでにしてください。そろそろ開演のお時間、こうして声をあげるのはマナー違反です。マナーには一切の壁はありませんから」スッ

リリス「……スズカゼさん」

スズカゼ「すみません、兄さんがご迷惑をおかけし――」

リリス「天井にぶら下がってないで、ちゃんと椅子に座ってください。バルコニーのお客さんの迷惑になります」

サイゾウ「その通りだな」

ヒノカ「スズカゼ、着席せずに見るのはマナー違反だ」

スズカゼ「……はい、わかりました」シュタッ
162 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga]:2016/12/20(火) 00:08:26.81 ID:EOFEZ5O10
 ボッ ボッ ボボボボボボッ!!!!

リリス「あ、始まったみたいですよ」

???「レディースエンドジェントルメーン。ようこそ、ミューズシティホールへ!」

 パァンッ

ヒノカ「おおっ、すごい!!! こんな催し、白夜でも行いたいものだ」

リリス「そうですね」」

アンナ「私は司会を務めさせてもらう、アンナよ。みんなよろしくねー!」

 ヨロイクーーーーー!!!!
 アンアンアンナーーーー!!!

アンナ「うふふっ、元気のいい子たちばっかりでお姉さん嬉しくなっちゃうわ。みんな、いっぱいおかねをおと―――じゃなかった。楽しんでって頂戴!!!」

 ワーーーーッ

リリス「今、本音出ましたね」

スズカゼ「そうですね。ですが、商売となればそうなるのも不思議はありません。特に商いを行っている以上、常に――」

サイゾウ「スズカゼ、お前は少し仕事と仕事以外の切り替えをした方がいい」

ヒノカ(まだかなー)ワクワク
163 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga]:2016/12/20(火) 00:15:21.08 ID:EOFEZ5O10
 パァンッ パパァンッ

 ズオオオオオッ

リリス「あ、ここからデモンストレーションで、アミュージアの踊り子さん達が躍ることになってるんです」

ヒノカ「そうなのか。とても華麗な舞だな、女の私でもドキドキしてしまうほどだ」

リリス「そうですね」

ダンサー「」クルクルッ シュタッ

リリス「すごい、きれい…」

ヒノカ「……ああ、とても――」

ダンサー「」オムネボインボイン

リリス「……」サスサス

ヒノカ「……」サスサス

ダンサー「」ムネプルルンッ

リリス(大丈夫、遺伝、遺伝、カムイ様と同じものを遺伝してるはず……。全部お父様だとしても、もう少し時が経てば、私にもかならず実りがくるっ!)ペッタリッ

ヒノカ(やはり肉料理を好んで食べる必要があるのだろうか。しかしオロチは白夜育ちだというのに、あんなに大きい。どこで差が付いたというのか……)サスサスッ

サイゾウ(見てはだめだ、見てはだめだ。そう、心を無に無にする。精神を統一しろ。俺は五代目サイゾウ、熱く爆ぜる男五代目サイゾウ!!!)

スズカゼ(ヒノカ様、揉んでも大きくはならないと知っているはずですが――)

ヒノカ(スズカゼ、あとで話をしようか?)

スズカゼ(!?)
164 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga]:2016/12/20(火) 00:22:52.49 ID:EOFEZ5O10
アンナ「ふふっ、さぁ前座はおしまい。ここからは刺激的なのものがいっぱい出てくるから、目を離さないで見てなさいよっ」

 ウオオオオオオオオッ

リリス「はぁ〜、とってもきれいでした」

ヒノカ「ああ、これだけでも来てよかったと思えるよ。ところで、次から参加者の披露になるのだろう? 順番はわからないのか?」

リリス「その、誰が出るかとかは把握していないんですよ、私。ずっと手紙を書いてばかりでしたので」

サイゾウ「本当にこの大会の関係者なのか?」

リリス「い、一応は……。その巻き込まれたようなものですし、その元々あまり興味はありませんでしたから」

ヒノカ「ははっ、でも今は少し興味を持っているのだろう?」

リリス「ええ、まぁ」

リリス(今さらになってアクア様がカムイ様の好きな人が出てると言っていたのが気になってるんですよね。根拠はないはずだったんですけど……)

カムイ『私が作ったこのお弁当の試食を――』

リリス(カムイ様がお弁当を準備していたということは、好きな人がここに来てるってことの証明でもあるんですよねぇ…)
165 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga]:2016/12/20(火) 00:36:46.37 ID:EOFEZ5O10
ヒノカ「それでだ、会場でこれが配られていたので一つもらってきた。パンフレットというのか?」

リリス「へぇ、そんなものがあるんですね。知りませんでした」

ヒノカ「ああ、みんなで見よう。サイゾウもスズカゼも」

サイゾウ「ヒノカ様がそうおっしゃるのでしたら」チラッ

スズカゼ「では、失礼させていただきますね」チラッ

リリス「えーっと、一番手の人は……」チラッ





 1番 暗夜王国第一王女カミラ





リリス(いきなりですかぁ……)

ヒノカ「カミラ王女か……一体どんなダンスを踊るのだろうか……」

リリス「さ、流石にさっきまでのデモンストレーションの流れがありますから。大丈夫だとは思います。それにこれってダンス大会ですから、ダンス大会」

ヒノカ「ああ、この会場には子供連れも多い、流石にカミラ王女も見に付けるものは考えるはずだ」

アンナ「それでは最初の方に入場していただきましょう!」

リリス「!」

アンナ「暗夜王国の王女にして、その美貌と妖艶さで性別問わず視線をくぎ付けにする女性! 暗夜王国第一王女、カミラ様です!!!」

 

 サーーーーーツ



カミラ「ふふっ……」

リリス(ほっ、よかった。マントをしてるし、思ったより普通――」

 バサアッ

 闇の衣

リリス(…………)

(流れ、終わってしまいましたね……)
166 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga]:2016/12/20(火) 00:40:50.42 ID:EOFEZ5O10
今日はここまで

 闇の衣のマントがなくなったら、ものすっごくエロイと思うんだ
167 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2016/12/20(火) 10:53:35.75 ID:cqjmLzoSO
(こいつ直接脳内に)
168 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2016/12/21(水) 18:51:57.92 ID:QfBlrULWo
ちじょすき
169 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga]:2017/01/05(木) 22:07:08.24 ID:dM8wlTn30
リリス「なんで、そんな刺激的な格好で出てくるんですか……」

ヒノカ「あ、ああ。しかし、あの零れんばかりの胸、女として非常に羨ましく思ってしまう。くっ、となりの芝生は青く見えるというが……」

アクア「そこは紫だと思うけど?」

リリス「アクア様!?」

ヒノカ「アクア、何時の間に!?」

アクア「どうしたの? その幽霊でも見たかのような驚き方、安心して、わたしはちゃんと生きているわ」

ヒノカ「だとしてもいきなり現れないでくれないか。驚きで心臓が止まるかと思ったぞ」

リリス「そうですよ、何の前触れもなくいきなり私の隣に現れるなんて」

サイゾウ「それに、全く気配を感じなかった」

スズカゼ「ええ、ふと現れました。生き霊の類とも思えませんが……」

アクア「皆揃って失礼ね。リリスの隣が空いていたから、現れただけのことよ」
170 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga]:2017/01/05(木) 22:18:45.38 ID:dM8wlTn30
リリス「えっと、何を言っているのかわからないんですけど……」

ヒノカ「ああ、まるでとなりに空き地があるなら、どこにでも現れると言っているようだが……」

スズカゼ「水場なら、どこにでも現れる透魔兵のようですね……」

サイゾウ「で、実際はなにをしたんだ?」

アクア「ただ、ワープしただけのことよ。難しく考えることじゃないわ」

リリス(つまり、私はアクアさんにとって仲間判定ということですよね)

リリス(……)

リリス(それはそれで嫌だなぁ……)

ヒノカ「ところでアクア、さっきの紫というのは?」

アクア「カミラの芝生だから紫というだけの話だけど?」

ヒノカ「カミラ王女の芝生、それはどういう――」

リリス「あっ、だれかもう一人でてきましたよ!」
171 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga]:2017/01/05(木) 22:28:24.13 ID:dM8wlTn30
カミラ「ふふっ、みんなの視線がたっぷり……特にいやらしいのがいっぱいね」

???「か、カミラ様……」フルフル

カミラ「ふふっ、そんな恥ずかしがってないで出て来なさい。私のためなら何でもするって言ってくれたでしょう?」

???「で、でも、これは……私が得意なことじゃない。シャーロッテとかのほうが得意なこと……」

カミラ「何言ってるのよ。私のダンスにはベルカのお手伝いが必要なの」

ベルカ「……でも、こんな、こんな衣装……」

 E.歌姫の服(黒)

カミラ「ふふっ、ベルカの太ももがくっきり見えちゃう。顔を隠している分、みんなの視線がそこに注がれるかもしれないわ」ツンツン

ベルカ「……っ!」
 
 サッ

カミラ「あらあら、感じちゃったのかしら?」

ベルカ「は、早く終わりにしましょう……」

カミラ「ええっ、それじゃ、ちゃちゃっと優勝しちゃいましょう?」
172 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga]:2017/01/05(木) 22:37:24.76 ID:dM8wlTn30
リリス「あれは誰でしょうか? というよりも二人出てますけどいいんですか?」

ヒノカ「ああ、大会規定でエントリーは一名までと書いてあったはずだ……」パラパラ―

アクア「エントリーが二人は違反だけど、あれはルール違反にならないわ」

リリス「……何か条件があるんですね」

アクア「ええ、顔を隠すことを条件に演目道具として参加することができるようになっているの。一人で出来ないことでも、こういった形で表現するのはいいことになっているわ」

スズカゼ「なるほど、白夜の歌舞伎などで見る黒子的な存在ということですね」

アクア「まぁ、顔だけ隠せばいいから、顔以外全裸でも問題ないけど」

ヒノカ「そんな姿で転んで怪我でもしたら大変じゃないか!」

リリス「ヒノカ様、突っ込むのそこじゃないと思います」
173 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga]:2017/01/05(木) 22:51:50.33 ID:dM8wlTn30
サイゾウ「力を合わせて行うか。だが俺は一人でやってこそだと思わなくもない」

スズカゼ「兄さんらしい考えですね」

ヒノカ「だが、サイゾウの言うとおり私も早く一人で色々とできるようにならなくてはいけないな。白夜のことを任された身、いつまでもおんぶに抱っこされ続けるわけにはいかないからな」

サイゾウ「い、いえ、ヒノカ様。そんなに急ぐことはありません」

ヒノカ「いや、そういうわけにも――」

サイゾウ「大丈夫です。ゆっくりと精進していきましょう。このサイゾウ、ヒノカ様を支えていく所存、急ぐ必要はありません」

ヒノカ「……そうか。なんだか嬉しいものだ。ありがとう、サイゾウ、頼りにしているぞ」

サイゾウ「い、いえ、御気になさらず……/////」

アクア「……なんだか胃がムカムカするわ」

リリス「ということは、少なからず幸せな人がいるということですね」
174 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga]:2017/01/05(木) 23:03:51.05 ID:dM8wlTn30
踊り子(ベルカ)(私がすることは最初に少しだけ踊るだけ、言われた通りに踊るだけ……)

 シャキンッ

 タタタタッ クルクルクルッ

リリス「ハルバードですね。あ、すごい、あんなに器用に動き回ってますよ」

ヒノカ「ああ。あのような斧槍を器用に動かしながら、おおっ、その場で回るとベールが揺れて奇麗さが際立つな」

リリス「ええ、とっても素敵です。とっても素敵ですけど……」

カミラ「ふふっ……」

リリス(まったく微動だにしないカミラ様がとても不気味です)

アクア「それじゃ、私は戻るとするわ」

リリス「あ、はい。それにしても、一体何をしに来たんですか。カムイ様と一緒に見る約束をしていたんじゃ?」

アクア「ええ、カムイが果物欲しいって言うから、ちょっとピエリからもらってきたところ。早く帰らないと機嫌を損ねちゃいそうだから。それじゃ」シュオンッ

リリス「わっ、消えた……。まったくもう、本当に神出鬼没なんですから……?」

サイゾウ「」

ヒノカ「」

リリス「あれ、どうしたんですか二人とも……」

サイゾウ「/////」

ヒノカ「だ、だめだ、私には、刺激が……」

リリス「え? 一体何が――」

踊り子(ベルカ)「ひゃふっ…んんっ…はぁあ……」

リリス「!?」
175 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga sage]:2017/01/05(木) 23:08:28.31 ID:dM8wlTn30
ベルカ「はぁ……ふにゅ、ふっ、んはぁああ」モニュモニュ

カミラ「ふふっ、どうしちゃったの、こんな声をあげちゃって」ヌチヌチ

ベルカ「か、カミラ様、ひゃふんっ、そんなにさわ、らないで………」プルプル

ベルカ(カミラ様の手が、私の体中、弄って、だめ、変な声が出、ちゃう……)

カミラ「ふふっ、さぁ、腰を下して、それをゆっくりと持ち上げるのよ」

ベルカ「やっ、ちから、はいらな――ふあっ、あああっ!」ペタリッ

カミラ「こんな人がいっぱいいる前で、そんな可愛い声をあげちゃってベルカはいけない子ね。そんな風にされちゃうと、もっと、もっと弄ってあげたくなっちゃうわ」

ベルカ「カミラっ、さまぁ……あ、だめっ、そこ、そんなとこに手なんて――」

 サスサス コスコス

ベルカ「…っ!!!!」ビクッ
176 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga sage]:2017/01/05(木) 23:12:30.22 ID:dM8wlTn30
カミラ「イケない子。ちゃんと、言う通りにするって言ってくれたじゃない?」

ベルカ「はぁ、だめ、みら、見られちゃう…からぁ……」

カミラ「ならちゃんとしなさい?」スッ

ベルカ「カ、カミラ様――」

ベルカ(だめ、そこ、弱いってカミラ様、知っているのに……。あ、だめ、そこ入れちゃ駄目……)

カミラ「ふふっ、厭らしい目、いっぱいいっぱいベルカに降り注いでるわよ?」ボソッ

ベルカ「!!!」

カミラ「これ以上見られたくなかったら、ゆっくりとそそり立たせなさい」モミモミ

ベルカ「は、はぃ…カミ……ラ様ぁ……」フラフラ
177 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga sage]:2017/01/05(木) 23:17:06.08 ID:dM8wlTn30
リリス「踊り子さんへたり込んでますよ。しかもカミラ様の手の動き方、あれ、完全に――」

スズカゼ「いえ、まだ挿入れてはいません。焦らしているだけのようですから」

リリス「なんでわかるんですか?」

スズカゼ「ステージ真上の天井に分身がいますので。大丈夫です、特にやましいことは行われていません」

リリス「どう見たら、あれがやましく見えていないと言えるんですか?」

ヒノカ「そうか、つまりこれは見る者がどれだけ清らかかも試しているということか。くっ、目をそらしてしまった私は……」

スズカゼ「そういうことになりますね」

リリス「あれ、そういうふうにしか見えませんから」

スズカゼ「つまり、リリスさんは自分がスケベだと自覚しているということですね」

リリス「どうしてそうなるの!?」
178 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga sage]:2017/01/05(木) 23:21:40.10 ID:dM8wlTn30
ベルカ「はぁ、んっ、はぁ……」

カミラ「ふふっ、ベルカの立派にそそり立ったわね……」

ベルカ「わ、私のじゃないわ……」

カミラ「ふふっ、それじゃ、いっぱい弄ってあげるからね。はっ、れろぉ、んちゅっ……」



カムイ「カミラ姉さん、なんでハルバードをあんなにぺろぺろと舐めているんでしょうか? 確かにハルバードを中心に激しく上下しながらダンスはしていますけど…。舐める必要があるとは――」

アクア「甘いわ、カムイ。あれはカミラの官能表現よ」

カムイ「アクアさん?」

アクア「これは主に男性審査員に大きな影響を与える……官能表現ね」

カムイ「官能表現ですか? しかも男性審査員に影響っていうのは……」

アクア「そうね、ラズワルドを見てみなさい」

カムイ「?」チラッ

ラズワルド「……」ソワソワ
179 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga sage]:2017/01/05(木) 23:25:59.66 ID:dM8wlTn30
カムイ「なんだか、落ち着きがありませんね」

アクア「多分想像しているのよ。あの踊りの中心にあるハルバードを自身の息子に見立てているのと思うわ」

カムイ「息子?」

アクア「そう、あれは間接的であるけど濃厚な愛撫表現なのよ」

カムイ「そうなんですか……」

 モニュンモニュン

カムイ「あ、胸でハルバードを挟んで上下に胸をゆさゆさと。パートナーの踊り子さん、すごく顔を真っ赤にしてる。厭らしいけど……すごいです、カミラ姉さん」

 チラッ

カムイ「あっ、今カミラ姉さんが私たちのほうを見てくれた気がします」

アクア「見てくれたと言うか、私たちのほうをずっと見てる気がするけどね?」

カムイ「ふふっ、カミラ姉さん。とっても素敵ですよー」テヲフルー

アクア「……」
180 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga sage]:2017/01/05(木) 23:32:28.89 ID:dM8wlTn30
アクア(ここまで観察したけど、どうやらカムイの好きな人というのはカミラではなさそうね。ひょっとしたらそういうこともありえるかと思ったけど……)

 ワアアアアアーーーッ

カムイ「あ、終わりました。そろそろ得点を書かないといけませんね。最後に私たちのほうをすごく見てくれましたから、なんだかすごく熱意が伝わってきた気がします。そう思いませんでしたか、アクアさん!」

アクア「……」じーっ

カムイ「? アクアさん、どうしたんですか、私のことをそんなにじっと見て……」

アクア「な、なんでもないわ」

カムイ「いいえ、今のは何かある目ですよ」

アクア「え、えっとその……」

カムイ「ふふっ、喉が乾いちゃったんですか。それなら、どうぞ」

アクア「その果汁ジュースはあなたのじゃない」

カムイ「いいんですよ。それにアクアさんが準備してくれたものじゃないですか、だから飲んでください」トクトクトク

アクア「そう、それじゃ頂くわね」ゴクゴクッ

カムイ「……ふふっ」
181 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga sage]:2017/01/05(木) 23:35:27.51 ID:dM8wlTn30
カムイ「……ふふっ、おいしいですか?」

アクア「ええ、果汁ジュースも悪くないわね。さてと、採点だけど一人当たり最大10点だったかしら?」

カムイ「はい、私は……これです! 10点満点!」

アクア「ふふっ、あなたならそうすると思ったわ。私はそうね、男だったら反応せざるを得なかったと考えて7点……」




アンナ「さぁ審判員の点数出ました! 10点、7点、7点、8点、6点! 合計38点です!!」

リリス「どうにか点数半分超えましたね」

ヒノカ「ああ、舞や踊りにも圧倒的な情熱を感じられるものだった。そう考えればこの点数は妥当だろう」

リリス「そ、そうでしょうか?」

ヒノカ「ああ、カミラ王女には誰かに届けたいものがあったように感じる。そ、その、私が言うのもなんだが、その愛というものじゃないだろうか////」

スズカゼ「愛ですか。とても素晴らしいことだと思います。ですが、あの演武内容で愛と考えると性愛以外になにも浮かびません」

リリス「それは言わないであげてください」
182 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga sage]:2017/01/05(木) 23:41:01.80 ID:dM8wlTn30
 ワーーーーー

リリス「これで三人終わりましたね。でも、カミラ様の点数を越える方はなかなかいないみたいです」

ヒノカ「そうだな。しかし、カムイは誰にでも満点か」

リリス「なんだかカムイ様らしいです。えっと、次はレオン様番ですね」

ヒノカ「そうか、レオン王子もカミラ王女と同じで誰かに届けたいものがあるのかもしれないな」

リリス「……」

リリス(カムイ様の好きな人っていうのはレオン様のことなんでしょうか? ここまで出てきた中で初の男性参加者ですし……。それにレオン様自体がカムイ様を好きという話だそうですから、ある意味順当ですよね……)

アンナ「では、ここで初の男性参加者の登場です。暗夜王国の現王を支え、クラーケンシュタイン大改装事業で多大な活躍をされました。レオン様です、どーぞ!!!」

 プシューーー

リリス「うわっ、すごい煙です」

サイゾウ「煙玉の一種のようだが、なるほど演出に力を入れているということか」

ヒノカ「ここまで女性ばかりだったから、こうやって視覚的に興味を向けさせる。なるほど、レオン王子らしい工夫だな」

リリス「煙が晴れるまで、なんだかドキドキわくわくしますね」

リリス(カミラ様とはちがって、レオン様なら真面目にやってくれるはずですし、ようやく安心できそうです)
183 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga sage]:2017/01/05(木) 23:43:01.93 ID:dM8wlTn30
ヒノカ「リリス。どうやら、煙が晴れて来たようだぞ」

リリス「そうみたいですね。えーっとどんな姿なんでしょうか……」

ピエリ「何の話をしているの?」

リリス「わっ、ピエリさん。びっくりさせないでください」

ピエリ「ごめんなのよ。でもリリス、ピエリの席空けておいてくれてありがとうなのよ。それで、今は誰の番なの?」

リリス「はい、今はレオン様の番ですよ」

ピエリ「………レオン様?」

リリス「はい、今中央にいると思うんですけど」

ピエリ「あれ、レオン様なの?」

リリス「」

リリス(なんだろう、ステージ見たくない……。でも、いずれ見ることになるなら、もう……)

 チラッ

レオン「//////」

 E.魔女の服

リリス「」

(な、何があったんですか。レオン様……)
184 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga sage]:2017/01/05(木) 23:47:05.99 ID:dM8wlTn30
今日はここまでで

 あけましておめでとうございます。

 ベルカみたいなクール系女の子の喘ぎ声って、結構えっちぃよね
185 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/01/05(木) 23:51:28.20 ID:KEf8GCKjo
あけおめ
レオンはフォレオくんにごめんなさいしなきゃいけないよね
186 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/01/06(金) 17:04:58.96 ID:vV7PpAFVo
レオン…
187 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga]:2017/01/12(木) 22:55:19.27 ID:1aviQ+ZF0
アンナ「………え、えーと……レオン様……よね?」

 ザワワザワワザワワ

リリス(皆さん、凝視してる。まあ、あんな恰好をしてるなら当たり前ですよね)

レオン「//////」

リリス(ウィッグを付けたりとかなり気合の入った格好ですし、もともとその手の人は可愛いって言ってたこともあって、なんというか)

ヒノカ「似合っているな。それに頬を赤らめてモジモジしている姿が……これは、カミラ王女とは違う意味でなにか危険な物が……」

ピエリ「レオン様とっても可愛いの。あの金髪をリボン二つ結びにしたらもっと可愛いくなるのよ」

リリス「なんでもリボンで結べば可愛くなるわけではないでしょう。ガンズさんがリボン結びしてもガンズさんのままなように…」

ピエリ「ガンズは汚いけど、レオン様は可愛いから大丈夫なのよ」

リリス「容赦ないですねぇ」
188 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga]:2017/01/12(木) 23:18:22.62 ID:1aviQ+ZF0
ピエリ「それでね、後ろをこうやって、リボンで結べばとっても可愛くなるはずなのよ」

リリス「可愛くですか?」

ピエリ「そうなの。リリスもリボンを付ければもっともっと可愛くなれるの。リボンはピエリを可愛くかっこよくしてくれるから、誰が付けてもかっこよくて可愛いの!」

リリス「だとしても、レオンさんにリボンですかぁ……」

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

レオン『みんなの笑顔は僕が守る』(裏声)

レオン『重力派魔法少女……レオン!』キュルリンッ(裏声)

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

リリス「ふむ」

リリス(どちらかというと、私はストレート派でしょうか)

リリス(今の髪形で舞ったらカムイ様の髪みたいにふわりって流れるでしょうから、そういうの好きなんですよね)

リリス(レオン様、とても似合ってますし奇麗ですから、すごく羨ましいです)




リリス(でも、男なんですよね)
189 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga]:2017/01/12(木) 23:32:19.48 ID:1aviQ+ZF0
 ワーワー

レオン(くそ、な、なんでこんな恰好で出無くちゃいけないんだ)

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 開始五分前……

 ガサガササッ
レオン「ゼロ、オーディン。この服を纏めておいてくれないかな」

ゼロ「わかりました。ひゅー、脱ぎたてのホカホカだな」

オーディン「その言い方やめろよ。とりあえず、これはここに置いておくとして、衣装はどこだったか?」

ゼロ「たしか向こうの部屋だ。俺が衣装を取ってくる。レオン様、少々お待ちください」タタタタタッ

レオン「ああ……」

レオン「……うん」

レオン「よし、準備は万端だ。やることはやった……」

レオン(僕のことを弟としてしか見てくれてない姉さんだけど、今日でそれも終わりだよ)

レオン(皆の前で華麗に踊り切って今日こそは一人の男として認めてもらう、そして――姉さんとその……甘い一夜を過ごすんだ)
190 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga]:2017/01/12(木) 23:49:06.48 ID:1aviQ+ZF0
 タタタタタッ

ゼロ「オーディン」

オーディン「レオン様がお待ちかねだ。その儀式を彩る神秘の衣を……なんで手ぶらなんだ?」

ゼロ「ああ、実はな――」ゴニョゴニョ

オーディン「へっ!? お、おい、どういことだよ!?」

ゼロ「わからん、だが――」

レオン「二人とも何をしているんだい? それよりも、僕の衣装を早く渡してくれないかな。もう時間になる」

オーディン「……れ、レオン様」

レオン「クラーケンシュタイン大改装が終わってから、みっちり練習してきた。ここでその成果を出しきるつもりだよ」

オーディン「くっ、カーテン越しからでもわかるなんという輝き。だめだ、俺はそんな残酷なことを口になんて」

ゼロ「オーディン、下がっておけ。ここは付き合いの長い俺が行く」

オーディン「ゼロ……」

ゼロ「ふっ、そんな縋りつく眼を向けるな。ゾクゾクしちまうぜ」ガタガタガタ
191 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga]:2017/01/13(金) 00:04:03.26 ID:32akGuif0
ゼロ「……レオン様」

レオン「なんだい、ゼロ? 衣装を早く渡してくれるかな?」

ゼロ「はい、そのことなんですが」

レオン「うん」

ゼロ「準備していた衣裳がどこかにイっちまっ――」

 ブリュンヒルデ!!!
 シュオオンッ!!!!!

 グアアアァァァ!!! ドサドササッ

オーディン「ゼロォォォ!!!」

レオン「ごめん、何を言ってるのか聞こえなかった。オーディン、ゼロが言ったことをもう一度口にしてもらえるかな?」

オーディン「え、えっと、レオ――」

 シュオンッ!!!

 マダナニモイッテナイノニ!!!!
192 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga]:2017/01/13(金) 00:11:52.74 ID:32akGuif0
レオン「くそっ、仕方無い。いつもの法衣で踊る」

オーディン「わ、わかりました……あれ?」ガサゴソ

ゼロ「どうしたんだ?」

オーディン「……」

レオン「オーディン?」

オーディン「……なくなってる?」

 シュオンッ!!!!

 ココデオワリカァ…… ドササッ

レオン「どうするんだよ! もう僕の番が間近だっていうのに!!!」

ゼロ「レオン様、もうここは代理の服で何とかするしかないかと」

レオン「お前達が付いていながら、どうして、どうしてこんなことに……」

オーディン「レオン様……」

ゼロ「安心してください。レオン様、俺に考えがあります」

オーディン「ゼロ……」

レオン「どんな手だよ。どんな手があるっていうんだよ!!!」
193 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga]:2017/01/13(金) 00:18:37.67 ID:32akGuif0
オーディン「ゼロ。今回、レオン様がどれだけ練習してきたか、生半可なことはできないんだぞ?」

ゼロ「俺だってレオン様がどれだけの準備してきたか、わかってるつもりだ。だから今できることをやるしかない。主君の顔に泥を塗るわけにはいかないからな」

レオン「ゼロ……」

ゼロ「いまここにあるのはこれだけです。レオン様」ススッ

レオン(仕方無いけど、今はこれで――)

 ―魔女の服―

レオン(どうして、どうして唯一あるのがこれなんだよぉおおおお!)

レオン(なんで、少しは普通に男性用の衣装が置いてあるものじゃないのか!? どうして、どうして、こんな仕掛けられたみたいに変な服しかないんだよ)

ゼロ「大丈夫、任せてください。あなたの顔に泥が塗られないようにしますから」

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

レオン(ゼロの言葉は頼もしかったけど、もうすでに恥ずかしさで死にそうだ……)

レオン(なんで、こんな目で見られないといけないんだ。僕は男なのに、なんでこんな、まとわりつくような視線を……」

「はぁはぁ、いいわぁ、すごくいいわぁ」
「そうですね。すごくいいです」

レオン(ゼロ、早く、早くしてくれ!)
194 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga]:2017/01/13(金) 00:22:34.14 ID:32akGuif0
リリス「レオン様、なんかもう熟したトマトって感じですね。これ終わった後に色々と――ん?」

 ピンポンパンポーン

リリス「この音は?」

アンナ『えー、ここで選手交代の御知らせです。レオン様は先ほど急遽棄権されました』

 エー、ナンダッテー
  ジャア、アレハダレナンダー

アンナ『そのため現在ステージにいます方は、途中参加のミストォル・ティン♪ティン♪選手になっております』

リリス「今の場所、♪入れる必要ありましたか!?」

アンナ『では、改めましてレオン様に代わって降り立った魔法少女、ミストォル・ティン♪ティン♪さんのダンスです。どうぞ!!!』

リリス(こんなので誤魔化せるとは思えないんですが……)

レオン(ゼロ……あとでトマトまみれにしてあげないと……ね?)
195 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga]:2017/01/13(金) 00:25:01.45 ID:32akGuif0
 ハートニ キラメケラーブリー カガヤイテー

リリス「なんか、すごく独特な曲ですね。そのなんていうか、子供とかに好かれそうな」

ピエリ「ピエリこういう曲好き、とっても可愛いの。でも、ピエリ魔法はからっきしだから、魔女になんてなれそうにないの……」

リリス「別に魔女になる必要はないと思いますけど。それにしても、なんて言うか見ててあまり恥ずかしいとは思いませんね」

ヒノカ「ああ、格好が格好だからな。見ているのがつらくなると思ったが、その、魅入ってしまう」

リリス(すごくヒラヒラと広がるスカート。でも、恥ずかしさよりも堂々としていて、なんだかとっても色っぽく感じます。本当に、すごく完成度が高い……)

レオン「……」キラキラッ

リリス(でも、男なんですよね)
196 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga]:2017/01/13(金) 00:28:42.10 ID:32akGuif0
リリス(髪が靡いて、首筋を落ちる汗に目が釘付けになる。まるで水に濡れた魔女の舞いのようで、淫靡なのにどこか優雅……)

リリス(……)

リリス(でも、男なんですよね)

リリス(なんか、最前列にいる人の鼻息が荒いですね。でも、確かにぱっと見ただけじゃ、女性と思えなくもない)

リリス(……)

リリス(でも、男なんですよね)

 ワーーーーー

アンナ「ミストォル・ティン♪ティン♪さん、華麗に踊り切りました!!! 惜しみない拍手をどうぞー」

リリス(レオン様、華麗に踊り切りましたね)

リリス(でも、男なんですよね)

リリス(あんなに可愛く手を振ってる。顔を真っ赤にしてとても可愛らしい)

リリス(でも、男なんですよね)

リリス(……)

(男なんですよね……)
197 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga]:2017/01/13(金) 00:30:51.77 ID:32akGuif0
今日はここまでで

 フォレオくんの遺伝子はこうして作られていく
198 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/01/13(金) 00:32:28.47 ID:PNL4YHIho

レオンとカミラさんを掛け合わせたらすっごいフォレオが爆誕しそう
199 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga]:2017/01/17(火) 20:34:46.29 ID:/hd0kX1j0
アンナ「飛び入り参加して素敵な踊りを見せてくれたミストォル・ティン♪ティン♪さんの点数が出ました!」

レオン「」

アンナ「点数は……35点、35点です。やっぱり、可憐ですが、漢という点が点数を伸ばせない要因だったかもしれません。ではここで、審査員の一人である暗夜王であるマークス様に感想を聞きたいと思います。今回は5点という点数ですが、これはどういうことでしょうか?」

マークス「……精神的に追い詰められていたのではないかと……」

アンナ「え、精神的にですか?」

マークス「ああ……私はなんということをしてしまったんだ」

アンナ「ちょ、マークス様?」

マークス「確かに……確かにクラーケンシュタインの大改装や、政のほとんどを任せるような形にしてしまった。だが、辛かったら辛いと言ってほしかった」

アンナ「えーっと……」

マークス「ううっ、ぐうううっ……」

レオン「」

リリス「レオン様、今にも倒れそうなほどにふらふらしてますよ。大丈夫なんですか?」

スズカゼ「無理もありません」

リリス「……」

スズカゼ「あんなに低い点数、さすがに堪えたのでしょう」

リリス「もっと堪えるところありますよね? ね?」
200 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga]:2017/01/17(火) 20:54:32.39 ID:/hd0kX1j0
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
―アミュージア・舞台裏―

 ソレデハ、ツギノカタニデテキテモライマショウー

レオン「はぁ……はぁ……酷い目にあった……。それもこれも!!!」

ゼロ「レオン様、お疲れ様でした。なんとか、うまく誤魔化せました」

レオン「何がうまく誤魔化せただよ! 変な目で見られて怖かったよ!!! 特に最善列の二人組の目、なんだか僕を見てよからぬこと考えてる顔してたから!!!!」

ゼロ「最前列の二人組……なるほどねぇ、見たところ女二人。どんなことを考えてたのか聞いてみたいですが、まぁ、そういう奴もいますよ。それにレオン様の魔女姿、知らない奴が見たら勘違いしてもおかしくないくらいでしたから」

レオン「そんなこと言われても全然嬉しくないから……」クタクタ ストンッ

ゼロ「レオン様?」

レオン「くそ……こんな恰好じゃなかったら、ちゃんと姉さんにアプローチできたはずなのに……。こんな恥ずかしい恰好で視線なんか送れるわけがないじゃないか……」

ゼロ「ですが、カムイ様は10点満点にしてくれていました」

レオン「姉さんは誰にだって10点だよ。姉さんはとてもやさしいから……だからなにも特別なことなんてないんだ。僕は結局……今日もただの弟のままだった」

ゼロ「惚れてるレオン様が言うなら、それは本当なんでしょうね」
201 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga]:2017/01/17(火) 21:07:55.68 ID:/hd0kX1j0
レオン「は、恥ずかしいからやめてくれないか。その、ああ、こんな時だっていうのに……」

ゼロ「そうやって思い人で頭がいっぱいになるなんて、俺にはまったくわかりません。正直この身はあなたに捧げているに等しいので。レオン様以外の誰かを熱心に思うなんていうのはとてもできそうもない。ですが、これで終わりにするっていうわけでもないんでしょう?」

レオン「……当たり前だよ」スタッ

レオン「……今日の場はうまくいかなかったけど、今度はちゃんとした形で姉さんに……告白しようと思う」

ゼロ「それでこそ、俺が仕える人だ」

レオン「こういった場所を借りてどうにかしようなんて考えが間違ってた。姉さんだって、そういう風に考えてる気がするんだ」

ゼロ「さすがはレオン様です」

レオン「ああ、、ところで……ゼロ」

ゼロ「はい」

レオン「君がしたことは今ここで清算しておかないといけない、僕はそう思うんだ」

ゼロ「ははっ、冗談がうまいですね、レオンさ―」

レオン「……」ニコッ

ゼロ「……」

ゼロ「え?」

レオン「君をトマト塗れにしてあげると。もちろん、色が似ている的な意味でだけどね……」シュオオオンッ

ゼロ「」ダッ
202 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga]:2017/01/17(火) 21:18:22.97 ID:/hd0kX1j0
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

リリス「? 今、少しだけカ以上が揺れませんでしたか?」

ピエリ「……あ、ほんとなのピエリのリボンが少しずれてるから、揺れたっぽいのよ」

ヒノカ「そのリボンはそのような使い方もあるのか?」

リリス「冗談に決まってるじゃないですか。ピエリさんも変なことを言わないでください」

ピエリ「ぶー、嘘じゃないの。ちゃんとこれでわかるのよ。ピエリのリボンはただの御洒落じゃないの。これ一つで色々と教えてくれるすぐれものなのよ」

リリス「まるで魔道具の類ですね。で、本当はどうなんですか?」

ピエリ「えへへ〜、水面が揺れてたの」

リリス「やっぱり嘘じゃないですか」

ピエリ「うふふっ、リリスは少しのことでもピエリに話しかけてくれるから変わってるの。みんな、ピエリが言うこと全部鵜呑みにする子ばっかりだったから、しんせんなおにくみたいに新鮮なの!」

スズカゼ「確かにお肉は新鮮な物の方がいいですから。脂も乗っていますし、暗夜では必要不可欠なものと考えると、ピエリさんとリリスさんは良好な関係を築けているということ、素晴らしい友情ですね」

リリス「それって、ピエリさんにとっては料理の材料ってことになりませんか!?」
203 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga]:2017/01/17(火) 21:31:22.11 ID:/hd0kX1j0
アンナ「ありがとうございました、惜しみない拍手を!」

 ワーーワーーーッ

ヒノカ「うむ、最初はどうなるかと思ったが、それも杞憂のようだ」

リリス「前半がおかしかっただけですよ。後半は本当にダンス大会って感じでしたからね」

スズカゼ「私としてはカミラ王女のような情熱的な方が何人も出てくるかと思っていたのですが」

リリス「流石にあのような人たちが大勢現れたらそれこそ問題ですよ」

スズカゼ「そうですね。仮設の厠に列ができてしまいますから」

サイゾウ「スズカゼ、少し黙っていろ」

ヒノカ「なぜ厠に列ができてしまうんだ?」

ピエリ「ピエリも気になるの。カミラ様の踊りを見ると、みんなお腹痛くしちゃうの?」

スズカゼ「ピエリさんヒノカ様、それはですね――」

リリス「スズカゼさん、私、裁縫が得意なんですよ」

スズカゼ「あ、どうやら最後の方の出番が近いみたいですよ」
204 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga]:2017/01/17(火) 21:46:32.25 ID:/hd0kX1j0
アンナ「楽しい時間っていうのはすぐに過ぎてしまうもの。残念だけど次の人でラストよ」

アンナ「それでは最後の方に出てもらいましょう―――!!」

 クダケチール ゲンカイヲー コーエーテー

リリス(もうそろそろショーも終わりですか。アクア様はカムイ様の様子を見ているということですが……。点数はすべて平等の満点ですからそういう視点では探りようがありません)

リリス「うーん」

ヒノカ「どうしたんだ、リリス? そんな顔をして」

リリス「いえ、そのここだけの話なんですが、アクア様がこのダンス大会にカムイ様の意中の相手が参加されると言ってたので」

ヒノカ「……そうか、アクアがそんなことを言っていたのか」

リリス「はい。でも、ここまで見てきたのですが、そういう人が見当たらないので、一体誰だったのかと……」

リリス(アクア様の予想が外れたということでしょうか。ある意味、それが一番平和なんですけど……)

ヒノカ「アクアがそんなことを言っていたのか、そうか。大丈夫だ」

「カムイの意中の相手はもうわかっているし、信頼できる相手だからな」

リリス「……」

リリス「え?」

リリス「ええええ!!!?? そ、それは本当ですか!?」

ピエリ「リリス、歌ってる人の声が聞こえないの、すっごくカッコいいから過ごし静かにしてほしいの」

リリス「あ、ごめんなさい」
205 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga]:2017/01/17(火) 22:04:53.26 ID:/hd0kX1j0
リリス「そ、それで、知っているって。本当なんですか?」

ヒノカ「ああ。共にいる時間がなかったから、あまり気にかけてやることはできなかったが」

リリス「そ、それで誰なんですか、カムイ様の意中の相手というのは」

ヒノカ「その相手というのはな、――だ」

リリス「…………は?」

ヒノカ「どうした?」

リリス「いえ、その、何かの間違いじゃないんですか?」

ヒノカ「ははっ、これでもカムイのことを第一に考えていた頃があったのだ。その時に鍛え上げた姉としての目を使えば、妹のことなどお見通しさ」

リリス「カムイ様が男だったら、とてつもなくヤバそうな能力ですね……。ですが――」

ヒノカ「カムイのことなら間違える余地はない」

リリス「」

ヒノカ「ははっ、まぁ信じられないだろうが」

リリス「どちらかというと信じたくない部類の話なんですけど」

リリス(でも、そう考えるとカムイ様の態度も頷ける部分があります。あのこととか、礼の条件とか……今考えると、ヒノカさんのいう相手がそうだったら、辻褄が合ってしまいます)

 チラッ

リリス(本当にそういうことなんですか……)
206 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga]:2017/01/17(火) 22:20:04.88 ID:/hd0kX1j0
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

アクア「これで最後ね」

カムイ「そうですか。楽しい時間というのはあっという間ですね。もっと続いたらって思ってしまいます」

アクア「ふふっ、そうね」

カムイ「ええ、あ、どうぞ。あと少し残ってますから。飲んでください」トクトクトクッ

アクア「ごめんなさい。カムイが好きだからって準備したものなのに、私がほとんど飲んでしまったみたいだから」

カムイ「いいえ。私のわがままに付き合ってもらったんですから、そのお礼みたいなものです」

アクア「そう……それじゃ」クッ

カムイ「あ、始まりましたよ」

 クダケチルゲンカイヲ コエテ
 カクセイスルセカイハ オレヲテーラスー

アクア(ここまですべてのダンサーを見てきたけど、カムイの目の色が変わったのは一人もいなかった。最後の一人も違うみたいだし……。当てが外れたわね……)
 
 ワスレラレナイツメタイキオクニ ヒヲトモシハシリツヅケタ
 クラヤミノサキニ ナニガアロウトモ シタガウサダメー

アクア(はぁ、いろいろとカムイのことはわかってきたつもりだったけど、流石にこれだけはわからないわ。私の言葉をよく聞いてくれたから、最初話せないって言われた時は……ショックを受けたけど。当然よね、私みたいなのに話す必要なんて……ないことだもの)

 ツツミコム ヒカリガココロヲマドワス
 クルシミキリサクユルギヌチカラトキハナテ

アクア(……何かおかしいわね。なんで、私、こんな弱気になってるのかしら? それになんだか頭ぼーっとして、体がなんだか熱い……。お酒は飲んでないのに……)

アクア「んんっ、ううっ、はぁはぁ……」フラフラ

カムイ「……どうしたんですか。アクアさん……」ピトッ
207 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga]:2017/01/17(火) 22:31:42.76 ID:/hd0kX1j0
アクア「っ!……んああああっ」ビクンッ
 
 ガタッ ドサリッ

アクア「か、カムイ……な、何を……、何をしたの……」

カムイ「ふふっ。アクアさん、私ずっとどうすればいいのか考えていたんです」

アクア「え?」

カムイ「あの日、アクアさんがこのアミュージアで暗夜と白夜の争いが終わった時から、どうすればいいのか」

カムイ「いつも、私のことを子供のようにしか見てくれないあなたにどうやって伝えるべきなのか、ずっと悩み続けていたんです……。だから、この機会を生かさないわけにはいかないって……。話をしに部屋に来てくれたとき、すごくドキドキしたんですよ。その場で竜になって組み伏せたくなるくらいに……」

 ガシッ

アクア「か、カムイ……?」

カムイ「アクアさん、何を怯えてるんですか? そんなにジタバタして、ふふっ、とっても可愛いです」

アクア(この目……まさか、まさか……。たしかに、この目を私は見たかった。見たかったけど、これはこういう形じゃなくて――)

カムイ「ふふっ、アクアさん」ダキッ サワサワ

アクア「はううっ……んやあっ///」ピクンピクンッ

カムイ「あなたを愛してます。今すぐめちゃくちゃエッチしたいほどに、アクアさんの全部を私色に染め上げてしまいたいんですよ」

「私の愛しい愛しいアクアさん♪」ニタァ
208 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga]:2017/01/17(火) 22:40:49.07 ID:/hd0kX1j0
今日はここまでで

 女性と結婚できるカムイがアクアに欲情しないわけがない

 明日のニンドリで色々と情報でるから楽しみだ(ピエリとリリスどちらかでもいるならな、ローンチでなかろうと発売日にSwitch買いますから、お願いします)
 あとは、#FE勢も少しいたら嬉しいんだけど、流石に難しそうやね
209 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga sage]:2017/01/19(木) 21:59:37.13 ID:StDMq5aP0
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

リリス「なんでアクア様なんですか? 正直、頼りになるところはありますけど。人を操ることに愉悦を感じているような人ですよ?」

ヒノカ「ははっ、何を言っているんだ。あれはアクアなりの友愛表現だ」

リリス「受けたくない友愛表現ですねぇ」

ヒノカ「まぁ、聞いてほしい。アクアは昔暗夜で過ごしていた時に良いことなんてなかったと言っていた」

リリス「それはそうですけど……」

ヒノカ「そんなアクアが唯一できる友愛の表現があれだったというだけの話さ。私も昔は色々とアクアにからかわれた」

リリス「たとえばどんなことですか?」

ヒノカ「ああ、たとえば股には毛が生えるとかな」

リリス「いきなり下ネタとか、幼少期のアクア様は本当にやさぐれていたんですね」

ヒノカ「たしかにな。そんなことあるわけないというのに、実際そんなもの私にはないからな」

リリス「え?」

ヒノカ「ん?」
210 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga sage]:2017/01/19(木) 22:13:25.35 ID:StDMq5aP0
ヒノカ「アクアとカムイはいつでも共にあった。あの平原での戦いから無限渓谷で再開したとき、カムイはアクアを信頼していた」

リリス「信頼というよりも、誘導されていただけなんじゃないんですかね。そもそも、平原でアクア様躊躇することなく、近くの部隊を攻撃しようって言ったんですよ?」

ヒノカ「だが、結果的に私達は再び出会っている。アクアの判断は間違ってなかったということだろう。ハイドラの掌から抜け出すためには、あれ喰らいしなければいけなかったと考えればな」

リリス「なんだかんだ結果論ですね」

ヒノカ「まぁ、そうも考えられる」

リリス「でも、今の話を聞いている限りだと。その、よい相棒というくらいのスタンスですよね?」

ヒノカ「ああ。ハイドラを倒すまではそうだったな」

リリス「では一体どこで……」

ヒノカ「リリスはしばらくの間外にいなかったからな。その間に色々なことがあった。たとえば透魔王国の滅――」

リリス「それは言わないでください」
211 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga sage]:2017/01/19(木) 22:28:25.53 ID:StDMq5aP0
ヒノカ「その滅亡の前にだ、暗夜と白夜の終戦を記念した祭典がここで行われたんだ。静かでありながらとても良いものだった」

リリス「祭典ですか……。それはどういったもので」

ヒノカ「アクアなりにこの世界に迷惑を掛けてしまったことを悔やんでいたのかもしれない。アクアは例の歌をすべて歌い切りたいと言っていた。この長い戦いで傷ついた人たちすべてにと……」

リリス「例の歌をですか?」

ヒノカ「ああ。それを皆で見て聞いていた。私はカミラ王女と一緒にそれを見ていた。アクアの歌はとても良かったが、何よりも踊りも群を抜いていた」

リリス(条件である踊りの得意な人に当てはまりましたね……。まさかアクアさんも、あのふざけた私宣言がその通りだ夢にも思わなかったはずです)

リリス「ということは、その時に?」

ヒノカ「ああ、祭典が終わった後、カムイは半ば朦朧としていた。心ここにあらずと言った状態で心配だったが、アクアと顔を合わせる度にその日はあたふたしていたから。これはと思ったというわけだ」

リリス「な、なるほど、そんなことがあったんですね……」

ヒノカ「ちなみにその翌日に透魔王国は滅亡した」

リリス「その補足はいらなかったんですけど……」
212 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga sage]:2017/01/19(木) 22:44:05.76 ID:StDMq5aP0
ヒノカ「それでだ。今日ここで催し物が開かれ、アクアがカムイをそれに誘ったとなれば。カムイも気が気では無いと思う」

リリス「……ということは、今あの審査員席で」

ヒノカ「ああ、もしかしたら熱い抱擁を交わしているかもしれない。だ、だが接吻はだめだ。接吻したら子供が出来てしまうからな」

リリス「は?」

ピエリ「あ、ピエリも知ってるの。お父さんが言ってたの、ピエリはお母さんとお父さんがキスをして、キャベツから生まれてきたって」

リリス「へ?」

ヒノカ「そうなのか。私は朝焼けの中、金鵄が運んでくると聞いている。やはり、暗夜と白夜では色々と違うということだな」

ピエリ「異文化交流なの」

リリス「スズカゼさん、ヒノカ様がピエリさんに話を合わせているだけですよね?」

スズカゼ「残念ですが、ヒノカ様の性知識はあれくらいです」

リリス「残念すぎますよ。どれだけ箱入りだったんですか」

スズカゼ「ある意味箱入りだったはずです。ヒノカ様は昔から武芸の道一本でしたから、そう言った物に目を向けずにひたすら鍛錬だけを積んできたのかもしれません」

リリス「でも、王女なんですよ? そういう政略結婚を考えて、ほら、女性としての、その、そういうのを仕込むこともあるじゃないですか」

スズカゼ「白夜と暗夜の間で戦争をしていただけですからね。わざわざ政略結婚をする必要もなかったのです。それに、憶測ですがリョウマ様がそんなことを許したとも思えません」

リリス「ここまで知識がないと流石に怖いですよ。どうするんですか、街角でキスしてる人を見かけたら子作りしてるとか思う王女ってことですよ」

スズカゼ「その点は大丈夫です。子供ができる接吻と出来ない接吻の違いを教えました」

リリス「違いって?」

スズカゼ「舌を入れるのは子作りで、ただの接吻は避妊行為だと」

リリス「ただのキスを避妊行為とするその感性は何かおかしいと思います」
213 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga sage]:2017/01/19(木) 22:54:54.33 ID:StDMq5aP0
リリス「というか、もう最後の人のショーが終わっちゃってます」

ヒノカ「む、あ、本当だ」

ピエリ「ピエリはずっと見てたのよ。終わったからヒノカ様たちの話に参加したの」

ヒノカ「そうだったのか。だが、まだ採点が終わっていないようだが……」

 ザワザワ ザワワ ザワザワザワ

リリス「なんでしょう、会場が少し騒がしいようですが……」

アンナ「おかしいわね……。カムイ王女とアクア王女の得点が全然出る気配がないわね。何かあったのかしら」

リリス「どうやら、アクア様とカムイ様の得点が出ていないようです」

サイゾウ「ふむ、具合を悪くしたのだろうか?」

ピエリ「もしかしたら得点に悩んでるかもしれないの」

ヒノカ「……やはり、中で熱い抱擁を交わしているのかもしれない」

スズカゼ「挿入れているかもしれませんね」

リリス「スズカゼさんは本当に清々しいくらいに直球ですね」

スズカゼ「ははっ、褒めても何も出ませんよ」

リリス「出さなくていいです」
214 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga sage]:2017/01/19(木) 23:05:39.51 ID:StDMq5aP0
アンナ「う〜ん、何かあってからじゃあれだから、ちょっと、だれかに様子を――」

 ガシャン パリーーンッ

アンナ「きゃあっ! な、なに!?」

ピエリ「わっ、審判室の窓が割れたの!」

ヒノカ「ああ、一体何が起きて……。むぅ、何かが出てきたが……アクア!?」

 バサバサバサッ

アクア「……はぁはぁ」

 バサッーーーー

リリス「な、なんで天馬武者になってるんですか?」

ヒノカ「いや、わからない。それよりも、本当に何が起きて……」

ピエリ「あ、また誰か出てきたの!」

 シュタッ ヒタッ ズズンッ

リリス「か、カムイ様……」

カムイ「……アクアさんはどこに行きましたか?」

アンナ「ちょ、ちょっとカムイ様。いきなり出てこられたら困るわ。これもちゃんとした商売なんだから、こんな風に水さされたら――」

カムイ「アクアさんはどこに行きましたか?」(お金ジャラジャラ)

アンナ「あっちに飛んでいったわよ」

リリス(さすがは商売人ですね、態度の変え方も一流ですか)

カムイ「そうですか。ふふっ、アクアさん天馬に乗って逃げられると思っているんですか……」キョロキョロ

 キョロキョロ

ピエリ「カムイ様、何をしてるの?」

ヒノカ「何かを探しているような素ぶりだが……」

リリス「……」

リリス(な、なんだか嫌な予感がします。観客のおかげで今私の姿は見えてないはずですから、ここは脱出を――)

ヒノカ「カムイー。一体何があったんだ―?」

リリス(ヒノカさまあああああ!!!)
215 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga sage]:2017/01/19(木) 23:20:32.72 ID:StDMq5aP0
カムイ「ヒノカさん、丁度よかったです。これを借りていきますね?」グイッ

リリス「カ、カムイ様、引っ張らないでください。それに、こ、これって酷い」

ピエリ「カムイ様、リリスを何に使うつもりなの?」

ヒノカ「それに今さっきアクアが天馬に乗って逃げていったが、一体何があったんだ?」

カムイ「……アクアさんは追いかけっこがしたいそうなんです。私に捕まえてごらんなさいって、そういうことをしたいそうなんです」

ヒノカ「追いかけっこか……」

アクア『ふふっ、カムイ、私を捕まえてみなさい』

カムイ『ははっ、まて〜』

二人『ふふっ、あははははっ』

ヒノカ「なるほど、なら追いかけなくてはいけないな!」

リリス「ヒノカさんに任せたらすべての状態が、きゃっきゃっうふふで済まされそうですよ……」
216 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga sage]:2017/01/19(木) 23:21:33.97 ID:StDMq5aP0
ピエリ「ねぇねぇカムイ様、追いかけっこならピエリも付いて行くのよ。ピエリも追いかけっこしたいの」

カムイ「別に構いませんよ。アクアさんを捕まえられればそれでいいんですから」

ピエリ「わかったの。あのアクア様が乗ってる天馬は殺してもいいの?」

カムイ「構いませんよ」

ピエリ「わーいなの」

カムイ「それで、リリスさん」

リリス「なんですか、か、カムイ様は私に何をさせたいんですか」

カムイ「簡単なことです。大丈夫、リリスさんなら簡単にこなせますから」

リリス「本当に簡単なんですか?」

カムイ「はい。今からアクアさんを追い掛けるならドラゴンが一番ですからね」

リリス「ドラゴンの調達ですか? とてもじゃありませんけど、会場の中にはドラゴンなんていませ―――」

カムイ「ここにいるじゃないですか?」ガシッ

リリス「……」

カムイ「ねぇ――」

「リリスさん?」
217 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga]:2017/01/19(木) 23:25:54.23 ID:StDMq5aP0
今日はここまでで

 FEヒローズの英雄選挙でリリスに投票できるとか神イベントだった。
『マクベス』『ガンズ』『ゾーラ』の暗夜トライアングルの結成待ったなしです
218 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/01/21(土) 02:51:10.06 ID:29sliBxqo
乙 恋する乙女のパワーは凄いわね!(逃避)
あと今更だが>>187のその手の人ってリリスが知ってる以上部隊にいるってことなのか…
219 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga sage]:2017/01/25(水) 23:51:59.02 ID:KCLnnT2r0
◆◆◆◆◆◆
―暗夜・ミューズ公国『アミュージア・シティホール周辺の森』―

 フワフワ〜 フワフワ〜

カムイ「さて、どうにか外に出られましたね。さぁ、リリスさん、ピエリさんを外に出してください」

リリス(は、はい……)

 シュオンッ

 パカラッ パカラッ

ピエリ「リリスの星界すごいの! こんなに立派なお馬さんすぐに見つけてこれたのよ」

カムイ「さすがはリリスさん、こんなこともあろうかと準備がとてもいいですね」

リリス(こんなことのために準備なんてしたつもりじゃありませんから!)

ピエリ「なんだか不思議なの、リリスの声が頭の中に直接入り込んでくるみたいなのよ。これも竜になった影響なの?」

カムイ「リリスさんは竜になると、言葉を発せなくなってしまいますから。私が谷に落ちた時に竜になって以来、リリスさんは……」

リリス(あの、一件落着したのに、またそうなっている原因はカムイ様なんですけど……)

ピエリ「でも、これじゃ考え事もできないみたいなの。リリスの思ってることが頭に入ってきてる気がするのよ」

カムイ「おちおち、イメージトレーニングをすることもできません。私も一般的な性癖ですけど、曝け出すのには勇気が必要ですから」

リリス(カムイ様の性癖は一般的じゃないと思います)
220 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga sage]:2017/01/26(木) 00:01:34.50 ID:wpvMGDQI0
ピエリ「でも、アクア様は一体どこに行ったの?」

リリス(さすがに少し時間が経っていますからね。もう逃げ切られてしまったと思うんですけど)

カムイ「くんくん、くんくん」

リリス(……あの、カムイ様)

カムイ「なんですか、今私はとても忙しいんです」

リリス(忙しいって、何をしてるんですか? そんな匂いを嗅ぐみたいに)

カムイ「決まっているじゃないですか、アクアさんの残り香を探っているんです」

リリス()

カムイ「まったく、こんなこともわからないなんて。リリスさんは私の何を見てきたんですか?」

リリス(もう何も見たくないです)

ピエリ「カムイ様、すごいの。アクア様の匂いを嗅ぎ分けるなんて、まるでお犬さんみたいなの!」

カムイ「これくらい当然です。ふふっ、だんだんわかってきましたよ、アクアさんの残り香、あの逆三角形に抑えられていてもあふれ出てしまう蜜の香りが……」クンクンクン

ピエリ「んー、ピエリには全くわからないの。逆三角形って何のことなの?」クンクンクン

カムイ「ふふっ、女の子を隠す布のことです」

リリス(もう、ストレートにパンツでいいじゃないですか!)
221 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga sage]:2017/01/26(木) 00:10:57.72 ID:wpvMGDQI0
カムイ「ストレートだとプレイの時に情緒がないんですよ。こう、触りながら『アクアさんの女の子、こんなになってますよ』って言って恥ずかしがるところとかみたいじゃないですか」

リリス(カムイ様の欲望を私とピエリさんに語らないでくださいよ。ううっ、どうして、あの頃の世界を救うために戦っていたカムイ様はどこにいってしまったんですか?)

カムイ「ここにいるじゃないですか」

リリス(信じたくないっていうのを察してください。こんなことになるなら、ずっとご飯を食べるだけの存在でいたかった……)

ピエリ「リリス、どこか苦しいの? ポンポンさすさすしてあげるの。その持ってる球をずらしてくれたら、サスサスしてあげる」

リリス(い、いえ。大丈夫です。それよりも、カムイ様さっきからなんでソワソワしてるんですか……)

カムイ「い、いえ、んっ、り、リリスさんの尾ひれのイボが、あそこに当たるたびに気持ち良くて……。さっき下は脱いでしまって、直接あたるからとても敏感になってて……あふんっ、ふああっ、んんっ、だめですよぉ……」ヌルヌル ヌチャヌチャ

リリス()

ピエリ「リリス、やっぱりお腹痛いの? ポンポンサスサスしてあげるのよ?」

リリス(もう殺して……)
222 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga sage]:2017/01/26(木) 00:29:03.28 ID:wpvMGDQI0
カムイ「というわけで、匂いをかぎ分けた限り、あっちにアクアさんは逃げていったはずです。ふふっ、もうフラフラになりながら逃げているでしょうから、すぐに捕まえてしまいましょう」

ピエリ「カムイ様、すごい顔してるの」

リリス(今のカムイ様を見たらガンズさんでも裸足で逃げ出しそうですね)

カムイ「失礼ですね。これは好きな人のことを考えているだけですから、基本的に無害ですよ」ハァハァハァ

リリス(分かりました、あちらに向かって飛べばいいんですね。ちゃんと掴まっていてください、あまりにも気持ち悪くて振り落としてしまうかもしれないので)

カムイ「大丈夫です。いいですよ、一気に加速してください」

 フワッ ビュンッ!!!

リリス(大丈夫ですか、カムイ様!)

カムイ「あっ、小股が尾ひれに食い込んで、あっ、すごい、自分でする時より、はげしっ、ふああっ、だめっ……」グチュチュ

リリス(……)ゲッソリ

ピエリ「リリス、なんだかすごくやつれてるの」

リリス(もう、いろいろと汚されてしまいました……)

ピエリ「汚れちゃったの。なら、ピエリが一緒にお風呂に入って洗ってあげるの。ピッカピカに身がいてあげるのよ!」

リリス(ははっ、体は奇麗になっても、心の汚れは落ちないんですよね……)
223 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga sage]:2017/01/26(木) 00:40:07.20 ID:wpvMGDQI0
カムイ「どんどん、匂いが濃くなってきました。もうすこしで追い付くはずです」

ピエリ「そういえば、カムイ様。その匂いってなんの匂いなの?」

カムイ「アクアさんの蜜のことです」

ピエリ「すごいの、アクア様の体から蜜が出るの?」

カムイ「ふふっ、とってもおいしい蜜です。口にするととっても甘くて、脳が溶けてしまいそうになるんです」

ピエリ「カムイ様にそこまで言わせるなんて、すごい蜜なの。そうなの、それを使えばおいしいケーキができる気がするの!」

カムイ「そうですね。今度いっぱい採取してきますから、それを使って特製ケーキを作ってくれますか。ピエリさんとアクアさんの蜜が合わされば最高のケーキが出来上がるはずです」

ピエリ「うん、任せてなの!」

リリス(カムイ様、それはさすがに頭おかしいのでやめてください)

カムイ「なんでですか、アクアさんの蜜壺から溢れる神秘なんですよ? 私なんて顔中神秘まみれになりたいくらいなんですから」

リリス(もう、さっさとアクア様を見つけて、カムイ様を押し付けて、すぐにでも離れ――)

 バサバサバサッ

リリス(この音は)

ピエリ「天馬の羽根の音なの!」

カムイ「……みつけました、あそこです! リリスさん、一気に近づいちゃってください」

リリス(わ、わかりました)ビュンッ
224 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga sage]:2017/01/26(木) 00:57:11.45 ID:wpvMGDQI0
アクア「はぁはぁ……んっ、ここまで逃げられればさすがに」

カムイ「追い掛けてこないと思いましたか……」

アクア「なっ、カムイ……」

カムイ「ふふっ、上を取りましたよ。アクアさん……」

アクア「くっ、……リリス裏切ったのね」

リリス(裏切ったわけでは無いんですが。まぁ、結果的にそう見えなくもないですよね。その、ごめんなさい)

アクア「あ、謝るくらいなら、今すぐ引き返しなさい。カムイを私に近づけないで……」

カムイ「ふふっ、そんなこと言ってアクアさん、とっても息が荒くなってますよ?」

アクア「はぁはぁ……きのせい……よ……、んああっ、も、もっと静かに、飛んでちょうだい、お、おねだいだか……ふあああんっ///」

カムイ「ふふっ、気持ち良さそうな声ですね。それも当然ですよ、大量に媚薬を入れた果汁ジュースを飲んだんです。体の隅々までとっても敏感になっててるはずですから……こうやって」ブンッ

 ヒヒーンッ

アクア「ひゃっ、だめ、あ、暴れないで……ふああっ、ああんっ、あそこが、熱い、熱くなってくぅ……///」ジワッ

カムイ「ふふっ、降伏しないなら、もっと馬を暴れさせますよ。馬に跨りながらイくなんて、マゾの素質があるのかもしれませんね?」ブンッ

アクア「ふあああっ、ふーっ、ふーっ………やっ、やめてっ……カムイ…、ひゃっ……」

 ツーッ

アクア(だめ、もう、抑えきれない……、だめ、だめなのに、腰が……勝手にぃ……)

カムイ「やめてですか。その割には腰が少し動いているみたいですよ。馬の背中で感じてるなんて、アクアさんはとてつもない変態さんですね。もともと、天馬武者の素質があるのも頷けます。ふとももにいやらしい汗が伸び始めてます、これは一体何なんでしょうね?」

リリス(……)

リリス(私はなんで、こんなものを目の前で見ないといけないんでしょうか……)

ピエリ「みんな上を飛んでるから、何をしているのかわからないの……」
225 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga sage]:2017/01/26(木) 01:07:24.44 ID:wpvMGDQI0
アクア(こ、このままじゃ、もうだめ、持たない。体中が快楽に負けそうになってる……。力もあと少ししか出せない……)

カムイ「ふふっ、アクアさん。もう、逃げないでいいんです。私がいっぱい愛を教えてあげますから。私なりの愛情表現になりますけど」

アクア(……もう、ダメみたい)

アクア「わ、わかった……。私の負けよ……」

カムイ「アクアさん、ふふっ、いいですね。その顔、とってもエッチで可愛いです……」

アクア「よして頂戴、もう、カムイの指の感触が残ってて辛いの。だから……私を捕まえに来て……」

カムイ「……アクアさん、ふふっ、もちろんですよ。リリスさん、アクアさんの天馬にゆっくり近づいてください」

リリス(はい、もうさっさと二人でどこかに行ってください)

カムイ「ええ、帰りは朝になると思います」

 フワフワ フワフワ

アクア「ねぇ、カムイ……」

カムイ「はい、なんですか。アクアさん……」

アクア「……」

カムイ「アクアさん?」

アクア「落ちなさい!!!!」ジャキッ バシュッ!!!

カムイ「それに当たるつもりは――」

アクア「ふふっ、甘いわね」チラッ

リリス(……あ、あのアクア様、どうしてわたしのほうを向いて――)

アクア「リリス、許せとは言わないわ。でも、私はここで捕まるわけにはいかないの。だから私のために落ちて頂戴!」グオンッ

 ベシンッ!!!!

リリス(きゃふっ!!!!!)ヒューーーーー
226 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga sage]:2017/01/26(木) 01:17:30.08 ID:wpvMGDQI0
ピエリ「リリスが落ちちゃったの! 助けに行かないとなの!」

 パカラパカラ

アクア(……よし、勝った!!! カムイも下に落ちた今、出来る限り距離を取って、この火照った体をどうにかしないと)

アクア(た、たしかに、こんな風に攻められるのも悪くはなかった。けど、やっぱりカムイに攻められるのは癪だから、次は私から何かしら仕掛けて――」

 パシパシッ

アクア「ちょっと、羽が当たっているわ」

 パシパシ

アクア「ちょっと、聞いているの。羽の動かし方をちょっと弱めて頂戴」

 パシパシ

アクア「いいかげんにしないと、馬刺しにするわ――」

 グッ モミモミ

アクア「ひゃっ、んあっ、な、いきなり、な、なに!?」クルッ

カムイ「ふふっ、とっても固くなってますね……。服の上からでもわかるくらい、アクアさんの乳首が触ってほしいって言ってます」ギュウッ

アクア「んひいいっ、ふああっ、か、カムイ……どうしてあなたがここにいるの!?」

カムイ「ふふっ、あのタイミングで攻撃してくるなんて、イケナイアクアさんですね。あと少しで、リリスさんもろとも落ちてしまう所でしたよ!」モミュ! モミュ!

 シュコシュコ!
 
アクア「あああっ、だめ、胸ばっかり、摩らないで……あ、ふああっ、んん――っ!!!」

カムイ「ふふっ、アクアさん。もう逃がしませんからね……。さぁ、天馬に指示を出してください、あの泉近くに降りるようにって…」サワサワ コリコリ
227 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga]:2017/01/26(木) 01:27:42.17 ID:wpvMGDQI0
 パカラパカラ

ピエリ「たしか、ここら辺に落ちたはずなの」

 テトテトッ

 カツンッ……コロコロコロ

ピエリ「あ、これ、リリスが持ってた丸い球なの!」

ピエリ「リリス、無事なのー? 無事なら返事してほしいのよ」

 ガサガサガサッ

ピエリ「うーん、どこなの。どこに落ちちゃったの……」

 ガサササッ

リリス(ううっ……)

ピエリ「! リリスの声がしたの。この草むらの向こうなの!」

 ガサガサガサッ

ピエリ「! 見つけたの」

 タタタタタタッ

ピエリ「リリス、大丈夫なの? しっかりするの」ユサユサ

リリス(ううっ……ううううっ……)

ピエリ「どこか怪我してたら大変なの。まずは確かめた方がいいの」

 グッ

ピエリ(見たところ背中とかに傷はないの。あとはお腹の方とかなの……。仰向けにして確かめるのよ」

ピエリ「ううっ、思ったよりも重いの!!!」

 グググッ

ピエリ「うーーーーーん! ひっくり返るの!!!!」

 ゴロンッ

ピエリ「やったの。お腹の周りは―――」

 ドドンッ

ピエリ「……?」

 ピクンッ ピクンッ

ピエリ「……」ツンツン

 ピクピクンッ

ピエリ「……」

「リリスにおちんちんが生えてるの……」
228 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga]:2017/01/26(木) 01:29:04.98 ID:wpvMGDQI0
今日はここまで

 透魔には夢と希望があふれている
229 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/01/26(木) 08:47:38.58 ID:4HjCMsHjo
えぇ…
キメてんだろ、くれよ
230 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/01/27(金) 13:08:21.30 ID:WVu7Cim1o
たすけて
231 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga sage]:2017/01/31(火) 22:55:39.88 ID:rRuxFXHa0
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

カムイ「うふふ、やっと捕まえましたよ。アクアさん……」

アクア「んふっ、ふあっ……うぅんっ……、はぁはぁ……」

カムイ「服の上から触ってるだけなのに、こんなに甘い声を出してくれるんですね。とってもうれしいです」

アクア「カムイ……もう、やめて……おねがい……」

カムイ「ふふっ、本当は直に触れてもらいたいんですよね。だって、ここがこんなに硬くなってるんですから」コリコリッ

アクア「あっ、だめ……」

カムイ「気持ちいいんですか?」サスサス

アクア「そ、そんなことないわ……。そんなこと……んっ、ない……」

カムイ「そうですか、でもそれじゃ、こっちはどう説明するんです?」スーッ

 クチュリッ

アクア「だ、だめ、そこ、ひぅん……んあぁあ」

カムイ「ふふっ、アクアさんの女の子、こんなになってますよ?」

アクア「ちがう、ちがうの。感じてなんて、感じてなんて……」

カムイ「そうですか? でも気持ちよくないのにこんなに濡らすなんて、もしかしてお漏らしでもしちゃったんですか」グチュチュチュ

アクア「そ、粗相なんてして、ない……ふあああっ、指、押し付けないで……カムイ、いやぁ……」

カムイ「ふふっ、そうですよね。まさかこの歳になってお漏らしなんて、そんなことないですよね? なら――」

カムイ「この指に絡みついてるものが何なのか、もちろん教えてくれますよね」
232 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga sage]:2017/01/31(火) 23:16:33.57 ID:rRuxFXHa0
 ネットリ

アクア(そんなこと、言えるわけない……。だって、あれは私の……)

カムイ「ふふっ、もしかして見えませんでしたか? もっとたっぷり見せてあげますね」ググッ

アクア「か、カムイ、やめて、そ、それを脱がさないで……」

カムイ「……」ゾクゾク

カムイ(あのアクアさんが私にお願いしてくるなんて……。それはむしろ逆効果なんですよ)ズルッ

アクア「ひゃっ……」

カムイ「ふふっ、見てくださいアクアさんの下着、すごく水気をを含んでて重たいんですね」

アクア「み、見せないで、お願いだから」

カムイ「はい、見てもらいたいのはこちらじゃありませんからね。はぁ、ここがアクアさんの女の子の場所なんですね」クチュリ

アクア「んくっ……んっ」

カムイ「はぁ、はぁ、もう撫でるだけでビショビショです。弄ったらもっと出てきそうですね」クニクニ

アクア「あっ…んんっ、やっ、そこにそれ以上、さ、触らないで……」

カムイ「アクアさんが正直に答えてくれないからですよ。ああっ、アクアさんの入口、フルフル震えてます。もしかして指を挿入れてほしいんですか?」

アクア「そ、そんなこと……あるわけ、ない……」

カムイ「ふふっ、それが本当なのかどうかは、試してみればわかりますよね?」

アクア「だ、だめ、カムイ――」

カムイ「それじゃ、いきますね」

 クチュリ ニュププ
233 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga sage]:2017/01/31(火) 23:29:02.72 ID:rRuxFXHa0
アクア「あっ、入って、入ってるぅぅ、カムイの、カムイの指、はいってぇ!!!」

カムイ「ああっ、アクアさんの膣、熱くて程良く指を締め付けてきます。やっぱり、欲しかったんじゃないですか」

アクア「ちがう、ちがうの。これは媚薬の、媚薬の所為だからぁ、ひゃっ、指、そんな上下にうごかしちゃ、いや、ふあああん……。あたま、あたまが変に、変になっちゃう……」

カムイ「こんなに猥らになって、アクアさんって指を入れるのが大好きなんですね。溢れた御汁の匂いがいっぱい漂ってきました」

アクア「んああっ、カムイ、中引っ掻かないで……おかしくなる、だめ、おぼれちゃう、おぼれちゃうからぁ!!!」

カムイ「アクアさん、とっても可愛いですよ。お胸も外気に触れたがってるみたいですか、肌蹴させちゃいましょうね」プルルン

 モミュ コリコリ

アクア「ふあっ、だめ、胸も一緒になんてぇ、やっ、乳首、そんなに強く、だめ、腫れる、腫れちゃうぅ」

カムイ「はぁはぁ、アクアさんとっても可愛いです。んちゅ」

アクア「んっ、ふああっ、あむっ、んちゅ……んあ、れろれろ、ぷちゅり……」

カムイ「あむ、アクアさんの唾液、とってもおいしい。もっと、もっと絡めて私に下さい。はむっ、んちゅ、じゅるるるっ、ふぁあっ」
234 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga sage]:2017/01/31(火) 23:44:14.16 ID:rRuxFXHa0
アクア(だめ、キスも他も全部気持ちいい。こんなの初めてで耐えられない……。媚薬の所為で頭も体も気持ちいいことばっかり求めてる……)

カムイ「アクアさん、愛してます。もっともっと、みだらなアクアさんを私に教えてください。はむっ、んー、はぁ」

アクア(……こんなに貪るように求められたら、もう抗えない。それに、こんなにストレートにいっぱいいっぱい言われたら……)
 
 ギュッ

アクア(体中がキュンキュンしちゃうじゃない………)

カムイ「ぷはぁ、アクアさん?」

アクア「カムイ、カムイ……。もっと、もっとぉ、激しく……してぇ」クチュクチュ

カムイ「ふふっ、自分から腰動かしちゃって、指の締め付けが強くなりましたよ。どこを激しくしてほしいんですか?」

アクア「私の女の子、カムイのしたいようにめちゃくちゃにして…」

カムイ「女の子じゃないですよね?」

アクア「……んこ……を」

カムイ「なんですか?」

アクア「わ、私のお○んこ、カムイの指でめちゃくちゃにして、いっぱい気持ちよくして……」

カムイ「ああもう、アクアさん。可愛すぎますよ」ジュポンッ

アクア「ふぁああっ、なんで抜いちゃうの……もっと、もっと気持ちよくしてほしいのに……」

カムイ「ずっと同じはつまらないでしょ? 木に手を突いてお尻を向けてくれたら、もっと気持ちよくしてあげますからね?」
235 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga sage]:2017/01/31(火) 23:55:56.46 ID:rRuxFXHa0
アクア「こ、これでいいの……」

カムイ「はい。ああ、とってもきれいです。アクアさんのお○んこ……」クパァ

アクア「んっ、だめ、広げないで……」

カムイ「すごくいやらしく蠢いてます。中も溢れた蜜でテラテラしてて、とってもいやらしい……」チュッ

アクア「ふあああっ、か、カムイ……だめ、今日は体を清めてぇ……ないから」

カムイ「あむ、アクアさんのお○んこ、とってもおいしい。あ、こぼれちゃう……じゅるるるっ」

アクア「んひぃ、いや、音を立てないでぇ……」

カムイ「だめです、こんなおいしいもの、捨てるなんてもったいないです……。ちゅるるっ、れろ、ちゅ、ひもひ、ひいへふか?」

アクア「きもちぃい。カムイの唇が、私のあそこ、舐めたり吸ったりして、とってもきもちいいのぉ……」

カムイ「ふふっ、それじゃ、指も使ってあげますね。それ」ズニュニュ

アクア「っあああ!!!」ビクビク

カムイ「今、すごくキュッて締まりました……。アクアさん、もしかしてイっちゃいました?」

アクア「あっ、ああっ、んんっ、ぐぅう……」

カムイ「ふふっ、そうみたいですね。それじゃ、もっともっとイかせ続けてあげます。新しい蜜もいっぱいでてきましたから、ずっと啜ってあげますからね。れろれろ、んちゅ、じゅるっ」
236 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga sage]:2017/02/01(水) 00:06:27.52 ID:FpYrKGyq0
アクア「らめぇ、これひひょう、いじめられたらぁ、わらひ、わらひぃ……」ガクガク

カムイ「はぁはぁ、顔じゅうアクアさんまみれになってきました。もう、ずっとお○んこが痙攣しっぱなしですよ、アクアさん」

アクア「ふひ、ふあああん、また来る、来るぅうううう」ビクンビクン

 プシャアアッ

アクア「ふああっ。も、もうらめぇ……」ヘナヘナ

カムイ「ふふっ、そうみたいですね。よいしょっと……」

アクア「んあっ、んっ、ああっ、きゃむい……きゃむい……」

カムイ「私の指にアクアさんのお○んこの匂い、染みついちゃったかもしれませんね。こんなに猥らなアクアさん、私以外誰も知らないんですよね?」

アクア「んっ、カムイ、きしゅ、きしゅしてぇ」

カムイ「はい。もちろんです、んちゅ……」

アクア「んっ、はぁ、んちゅるる、れろれろ」

カムイ(ああっ、アクアさんの息が私の中に入ってきます……。もう、これだけでもとっても幸せです)

アクア「ぷはぁ……んんっ」ダキッ

カムイ「アクアさん、愛してますよ」クチュリ、クチュクチュ

アクア「ん、んんっ、ふああっ」

カムイ「ふふっ、まだまだ弄ってあげますからね? 私の指を見ただけで、感じてしまうくらいまで……」



カムイ(そう言えば……、リリスさんとピエリさんはどうしたんでしょうか……)

(まぁ、大丈夫ですよね……)
237 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga]:2017/02/01(水) 00:09:56.24 ID:FpYrKGyq0
今日はここまで

 次はリリスとピエリ(ヒーローズで引けたらいいな)
238 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/02/01(水) 14:07:31.42 ID:lKtiAbCgo
おつおつ
239 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga sage]:2017/02/05(日) 22:57:55.24 ID:4DVrLKI20
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

リリス「きゅうぅ……」

ピエリ「……リリス。うん、お腹周りにも怪我はないみたい、すこし気を失ってるだけみたいなの……よかったの。でも……」

 ドドンッ

ピエリ「このお○んちん、どうすればいいの?」

 ピクンピクンッ

ピエリ「もしかして、リリスって男の子だったの?」

ピエリ(でも、リリス男の子には見えなかったし、お胸だってピエリほどじゃないけど、ちゃんとあったの)

ピエリ「うー、リリスにこれが生えてる理由がわからないの……。何か原因が……」

ピエリ「あっ……」

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 ベシンッ!!!!

リリス(きゃふっ!!!!!)

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

ピエリ(そうなの、確かリリスはアクア様から攻撃を受けてたの……)

ピエリ「間違いないの――」

ピエリ「これはアクア様が掛けた呪いに違いないの!」
240 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga sage]:2017/02/05(日) 23:14:01.32 ID:4DVrLKI20
ピエリ「呪いとわかったらどうにかできるはずなの……」

 ピクンピクン

ピエリ「……ピエリの槍でえいって取っちゃえば簡単そうなの。リリスの一大事だからすぐに取ってあげるのよ」

 チャキンッ
 
ピエリ「えっと、根本から切ってあげる。すごくピクピクしてるから、切り落としやすいように手で掴んで固定するの」ギュッ

 クニクニ

ピエリ(すごく熱いの……。ドックンドックンって、脈打ってて、持ってるだけで手の平がとっても熱いのよ)

ピエリ「えっと、根元を切るなら天辺を固定して、ここを抑えれば完璧なのよ」ギュッ

リリス「きゅうぅっ////」ビクン!

ピエリ「ふぇ、リリス?」

リリス「きゅっ、きゅうんっ……」

ピエリ(頭に入ってくる声が聞こえない、本当に気を失っちゃってるみたいなの。リリスの鳴き声とっても可愛いの……)

リリス「きゅ……きゅううぅん////」

ピエリ「お顔が赤くなってるの……。それに、指で突くだけで――」ツンツン

リリス「ふきゅっん////」

ピエリ「反応してるの……」

ピエリ(ピエリ、これを斬ったらすごく駄目な気がしてきたの……)
241 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga]:2017/02/05(日) 23:25:04.94 ID:4DVrLKI20
ピエリ「いきなり斬り落として何かあったら問題なの……」

ピエリ(もしかしたらリリスが死んじゃうかもしれない、それは駄目なの)

ピエリ「でも、リリスのお○んちん、なんだか不思議なの。小さい時にお父さんの見たことあるけど、色々と形が見えてた気がするの。なんだか、少しだけ筋が見えてるだけで、全然わからないのよ……」ナデナデ

リリス「きゅっ///」

ピエリ(このふにゃふにゃした感触……もしかして――)グッ ニュイッ

リリス「ふにゅんっ……」ピクンッ

ピエリ「……やっぱりなの」

ピエリ(今、掴んで下にひっぱたら、ちょっとだけお○んちんの顔が出てきたの……)

ピエリ「これは皮だったのね。これがお○んちんを守ってるみたいなの」

ピエリ(……これもアクア様の掛けた呪いなのかもしれないの。姿が見えないと何をしていいのかわからないの。このままじゃ――)シコシコシコ

リリス「ふきゅん、きゅううぅ、んっきゅうぅ////」

ピエリ(だめなの、この皮が原因かもしれないの。とっても苦しそう。このままじゃ、リリスが助からないかもしれないのよ!)

ピエリ「……そうなの」

ピエリ「……やっぱり、これを剥くしかないの!」
242 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga]:2017/02/05(日) 23:36:53.18 ID:4DVrLKI20
ピエリ「リリス、少し痛いかもしれないけど。我慢してほしいの」

ピエリ(これも、リリスを助けるためなの。皮を下して中を確認しないと駄目なの!)

ピエリ「……えっと、さっきみたいに掴んで、ゆっくりとおろしせばいいの……。だめなの、中々出てこないの……」

ピエリ(ぬめりが必要かもしれないの。うー、水とか準備してなかったから、これでどうにかするしかないの……)

ピエリ「リリス、あとでいっぱいふきふきしてあげるから、汚いことするのゆるしてほしいのよ。んっ、んあー」

 トロォ

ピエリ「んっ、もう少し唾液を掌に乗せて……んっ、んあっ」ドロォ

ピエリ「ううっ、手がよだれまみれになっちゃった。えっと、これを皮の隙間に練り込むみたいにすればいいの」クニクニ ネトネト

リリス「っ、きゅうんっ」

ピエリ「リリス、ピエリにおまかせなの! ちゃんと呪いを解いてあげるから、安心してほしいのよ」

リリス「ふーっ、ふきゅんっ、ふきゅきゅうぅ……)ピクピクリッ

ピエリ(これで、滑りが良くなって……え?)

 ググッ ググググッ

 ビクンビクン……

ピエリ(……どうしよう、さっきより大きくなっちゃたの)
243 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga]:2017/02/05(日) 23:49:42.51 ID:4DVrLKI20
リリス(ん、んんっ。わ、私は……どうしたんでしょうか……)

 ユサユサ

リリス(そうでした……。たしか、カムイ様を乗せてアクア様を追い掛けて……背鰭がなんかヌルヌルして……。いやそうじゃなくて、確かアクア様に肉薄できた気がするんですけえど……)

リリス(あ、そうでした。アクア様に思いっきり攻撃されたんでしたね。ほぼ直撃でしたから、一発で落ちてしまったようですし)

リリス(さりげなく、カムイ様が思いっきり踏みつけてくれましたから……。はぁ、素性を明かせないとはいえ、この扱いはとても悲しい。踏み台にされるとか、ははっ)

 キュッ

リリス(ひゃっ、な、なんですか。一体何が起きて……)クルッ

ピエリ「リリス、しっかりするの。呪いにやられたら駄目なのよ」シコシコシコ

リリス「」

リリス(わ、私のあれの皮が剥かれてる!? ひゃああっ//// だめ、ピエリさんの手、とっても温かいし、外気に触れてて、だめっ、すごく敏感にぃぃ)

ピエリ「あ、リリス目を覚ましたの?」

リリス「きゅううっ、きゅっ、きゅううっ」(ピエリさん、今すぐ手をはな、放して、ください)

ピエリ「リリス、苦しいの?」シコシコ シュッシュ

リリス「きゅきゅきゅっ、きゅきゅんっ」(そ、そうです、だ、だからぁ、だめ、ふああんっ)チュルンッ
244 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga]:2017/02/06(月) 00:01:29.82 ID:qKQC9j9o0
ピエリ「あ、またぬるぬるしたのが出てきたの」シコシコ

リリス「きゅきゅぅん////」(とめ……てぇ……)

ピエリ「安心してほしいの。ピエリ、今頑張って毒を取り出してるところだから、リリスはピエリを信じて待ってほしいの」ナデナデ

リリス「ふきゅきゅんっ、きゅぅうううう////」(や、だめ、先端掌で、撫で撫で、ふぁああっ////)

ピエリ「苦しいの? もっともっと毒を抜いてあげるの。だから、リリスも頑張って耐えてほしいの」ナデナデ ギュッギュッ

リリス「……ふきゅ!?」(もしかして、私の言葉届いてない!?)

リリス(ピエリさん、やめて、やめてください、んひいいっ、だめ、だめ、人に人に触られるのなんてはじめ、初めてなんですよぉ////)クネクネ

ピエリ「うん、リリスに掛った呪いが全部出るようにピエリ頑張るの。んっ、だんだんと変な臭いも漂ってきたの……。とっても生臭いの、呪いが出てきてる証拠なの!」

リリス(ふああっ、が、我慢してるから、どんどん御汁が……。だめ、ピエリさんの手、めちゃくちゃに動いてるから、快感の波が不規則で……ひぁっ!!! 耐えられ……ないぃ……」ピクピクン
245 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga]:2017/02/06(月) 00:15:51.28 ID:qKQC9j9o0
ピエリ「そうなの、お○んちんからはおっしこしか出ないはずなのに、こんなに変なのがいっぱい出てるの」ヌチヌチ クチュ グリグリ

リリス(ふあああああっ、やっ、鈴口に指、だめ、です。ピエリさぁん)

ピエリ「リリス、もう少し出てくるはずなの。ピエリがいっぱいいっぱい頑張るから、吐き出して終わりにするの。こんなに臭いから、呪いは相当強いはずなの」ズッチュズッチュ

リリス(やだ、私、嗅がれちゃってる。ピエリさんに、まだ会ってそれほど経ってない相手に精液の臭い、嗅がれちゃってるぅ。ああ、だめ、意識しちゃ駄目なのに、ふああっ、やっ、ピエリさん、やだっ、そんなに激しく上下にしごいたら、ふああんっ)

ピエリ「リリス。もうそろそろなの? あと一息で全部出せるの?」

リリス「ふきゅ、きゅぅん、きゅきゅきゅうううんっ//// きゅっ」

ピエリ「ピエリが一緒にいるの。こんなお○んちんの呪いにリリスが負けるわけないのよ。リリス、頑張るの!」シュコシュコシュコ

リリス(うああっ、らめ、らめぇ、頭、まっしろ、まっしろにぃ。ふああっ、腰からせり上がってるぅ、せり上がってきてるぅ。ピエリさんに汲み上げられちゃう。イきたくない、ないのに……)

ピエリ「リリス、いっぱいいっぱい出していいのよ? 早く楽になるの……」

リリス(ピエリさん、そんなこと言われたら、もう、抑え切れな……い……んぐっ、ふああっ、だめぇ、ごめんなさい、ごめんなさい、ピエリさぁん、ごめんなさい、わたし、わたしぃーーー)

リリス「ふきゅううううううんっ!!!!」(ふあああああああっ!!!!)

 ドピュ、ビュルルルルルルルッビュルルッドプッビュルルッ
 ドピュッピュッ、ビュルルルルルッ……
246 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga]:2017/02/06(月) 00:28:44.51 ID:qKQC9j9o0
ピエリ「わっ、んぶぶぶっ」ビチャンッ

 ビシャビシャ バチャンッ
  ビチャンッ ポチャポチャチャンッ

リリス「ふきゅうううううん//// んきゅんっ////」ビクン ビュルッ

ピエリ「……」ドロドロッ

リリス「ふーっ、ふーっ……」ビクンビクビクン ビュル、ビュルルル ポタポタ

ピエリ「リリス、いっぱい、いっぱい出しちゃったの。これで、もう、大丈夫なはずなの……」

リリス「ふきゅん……ふきゅううっ……」

ピエリ「えへへ、駄目なの、お○んちんが隠れる倒れ方は駄目なのよ」

 ゴロンッ

 ビクン ピクン ドロォ

ピエリ「んっ、さっきより小さくなったの……。毒抜き成功なの!」

 ネトォ

ピエリ「ん、これ、熱いの。リリスのお○んちんから出たの、顔にも掛っちゃったのぉ……」ドロォ

リリス「……」

リリス(ピエリさん、私の精液まみれになってて、あ、だめ……また……)

 グググッ

ピエリ「!!!! リリスのあれ、また大きくなろうとしてるの! やるなら今しかないの!」

 チャキンッ

リリス(え、ちょ、なんで槍持ってるんですか!?)

ピエリ「また、リリスが苦しむ前に、そのお○んちんを斬り取るの。リリスすぐに開放してあげるから、じっとしてるのよ!」

 ブンッ

リリス(ふああああっ!!! な、何するんですか!!!)

ピエリ「あれ、リリス。言葉が通じるようになったの。なら、じっとしてて欲しいの、それ今からえいって斬り落すから」

リリス(ちょ、ちょっと待ってください!)
247 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga]:2017/02/06(月) 00:41:04.04 ID:qKQC9j9o0
ピエリ「な、なんでなの。まさか、お○んちんに支配されちゃったの!?」

リリス(いや、そうじゃなくて。その、これは、もともと私の物というか……その、えっとですね////)

ピエリ「ん、どういうことなの? よくわからないの」

リリス(その、簡単に言うと私はメスでもありオスでもあるといますか……)

ピエリ「?」

リリス(え、えっと、そのつまり、これがあることはなんら不思議なことじゃないんです。あの、いろいろとしてもらって悪かったんですけど)

ピエリ「そ、そうなの? じゃあ、お○んちんから出てきたこれはなんなの? 普通、お○んちんからはおしっこしか出ないはずなの」

リリス(……えっと、普通はそのそうなんですけど。極度に気持ちよくなったりとか、そのそういう時に出るものがあってですね…)

ピエリ「もしかして、苦しんでたわけじゃなかったの?」

リリス(むしろとても気持ち良かったと言いますか……。その、ピエリさんの手、とっても不規則な動きであの、耐えられなかったって言うか……。その私は嫌だったんです。でも無理、ピエリさんが……その扱いたので、その、我慢できずに……)

ピエリ「……」

リリス(つまりその……。平たく誤魔化さずに言いますとですね。私はピエリさんに――)

(レイプされたということになるのかもしれません……)
248 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga]:2017/02/06(月) 00:46:07.21 ID:qKQC9j9o0
今日はここまで

 ハイドラが一人でリリスを生んだとする。
 つまり竜としてのハイドラはふたなり、つまりリリスもふたなり
 つまり、何も問題はない
249 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/02/08(水) 18:31:00.57 ID:LOOoTupgo
オーイエス!
250 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga]:2017/02/09(木) 22:57:12.62 ID:ZXzHSNwY0
リリス(だって、私寝てましたし。抵抗できない形でしたし。その止めてと言っても止めてもらえませんでしたし。これってあれですね、レイプ判定ですよね)

ピエリ「……」

リリス(ですが、ピエリさんも悪気があってしたわけじゃありませんし、その、なんて言うか私のことを気遣ってしてくれたことなわけですし、その点はとてもうれしいです)

リリス(でも、レイプなんですよねぇ……)

ピエリ「……」

リリス(……だけど流石に……あなたはレイプしたんですよ……、なんてストレートに伝えられるわけもありません。ピエリさんだって……)

ピエリ「ねぇ、リリス」

リリス(はい、なんでしょうか?)

ピエリ「ピエリ、レイプしたの?」

リリス(………)

ピエリ「リリス?」

リリス(……あれ?)

ピエリ「リリス、さっきからそのことしか言ってないの。ピエリのしたことってそれなの?」

リリス「」
251 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga]:2017/02/09(木) 23:12:16.17 ID:ZXzHSNwY0
リリス(う、うわあああああっ。すっかり忘れていました。私、今は思考で会話してるんでした。考えてること、筒抜けじゃないですか!)

ピエリ「リリス、ピエリもしかして悪いことしちゃったの? ピエリがしたこと、おせっかいだったの?」

リリス(いや、そのえっとですね……)

ピエリ「うう、ひぐっ……。ピエリ、リリスが心配だからやったの。なのに、なのに……びええええええん」

リリス(ちょ、ちょっと、な、泣かないでください。ちょっと、誰か来ちゃうじゃないですか)

ピエリ「うええっ、ひっぐ、えっぐ……」ポロポロ

リリス(……ちょ、ちょっと。落ち着いてください……。そんなに泣かないでください、その、さっきのことはですね)

 ガサガサガサッ

リリス(だ、だれ?」

スズカゼ「カムイ様たちを探している最中に、鳴き声が聞こえてきましたが……」

リリス(あ、スズカゼさん。その、スズカゼさん聞いてください、そのピエリさんがですね)

ピエリ「びえええんっ、スズカゼー」

スズカゼ「どうしたんですか、ピエリさ――。むっ、すごく独特なにおいがします、この髪に付着しているものは……?」ネバネバァ

スズカゼ(この滑り、そして臭い……男汁のようですね。ピエリさんは青姦のご趣味でもあったのでしょうか?)チラッ

ピエリ「びえええんっ、びええええんっ」

スズカゼ(……ふむ、そういう趣味に興じていたというわけでは無いようですね。となると、ピエリさんに大量ぶっかけを施した何者かがまだいるはず、一体どこに――)

スズカゼ「リリスさん、ピエリさんをこんなにしたのは一体――」

リリス(……その、実はですね)ぷらーんぷらーん

スズカゼ(!?)
252 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga]:2017/02/09(木) 23:24:07.04 ID:ZXzHSNwY0
スズカゼ(大きい、そして月の光に照らされ、みずみずしさのある先端……。これはいけません)チャキッ

リリス(あれ、スズカゼさん? どうして手裏剣を手に持っているんですか?)

スズカゼ「ピエリさんをお守りしようかと。さすがに、こういうのはどうかと思いまして」

リリス(あの、特に周囲に危険はないと思うんですけど)

スズカゼ「……そうですね、あなたから見ればそうなのでしょう。ピエリさんを慰み者にして楽しんでいたのですからね」

リリス(……あれ、もしかしてすっごい誤解されてます?)

スズカゼ「誤解では無いと思いますが? あなたの股にぶら下がっているイチモツは、とてもみずみずしい、まるで先ほど愉しんだかのようです」

リリス(えっと、だからこれはですね……)

ピエリ「り、リリス……」

スズカゼ「ピエリさん、しっかりしてください。リリスさんに何をされたんですか」

ピエリ「ううっ、ひっぐ、リリス、レイプしたっていうの…」

リリス()

スズカゼ「そうですか……。もはや、言い逃れはできませんよ?」

リリス(………)

リリス(あれ、もしかして、私詰んでます?)
253 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga]:2017/02/09(木) 23:38:02.20 ID:ZXzHSNwY0
リリス(ちょ、ちょっとスズカゼさん落ち着いてください!)

スズカゼ「落ち着いているつもりです。これでも命を賭けていますので」

リリス(なら、私の話を聞いてください。これはですね)

スズカゼ「わかりました。それならこちらから質問をさせていただきます。ちゃんと真摯に答えてください」

リリス(は、はい。わかりました)

スズカゼ「この精液はリリスさん、あなたの物ではないんですか?」

リリス(……はい、私のです)

スズカゼ「交渉は決裂ですね」

リリス(まだ一つ目じゃないですか!?) 

スズカゼ「残念です。まさか決定的事実が決まってしまった以上、もう交渉の余地は……」

リリス(交渉の余地って、その、これには深い事情があってですね)

スズカゼ「まったく、女性が男根を逆に襲うならまだしも、男根が女性を襲うというのはいけません。やはり誘い受けからの一点攻勢が基本、相手から責められるのを待つのが男根の務めのはずです」

リリス(真面目な顔して言ってること、酷すぎません?)

スズカゼ「ピエリさんを襲ったリリスさんには言われたくありません」

リリス(そう、それです。それがそもそも誤解なんですよ)

スズカゼ「何がですか? 白濁液まみれになりなら泣いているピエリさんと、一休みしているイチモツをぶら下げているあなたを見て何を誤解していると?」

リリス(ううっ、たしかに状況証拠だけ見ればそうですが。その、実は私が襲われた側で――)

スズカゼ「やはり何が起きたのか一から聞くべきです。リリスさん、あなたの話を聞きましょう」

リリス(熱い手のひら返しですねぇ)
254 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga]:2017/02/09(木) 23:51:05.43 ID:ZXzHSNwY0
リリス(――というわけです)

スズカゼ「……ふぅ。そんな悲劇が起きていたんですね」ツヤツヤ

リリス(そういうわけですから……その)

スズカゼ「はい、わかりました。あなたはピエリさんの不器用でありながらも情熱的な愛撫で達し、大量ぶっかけをしてしまったということですね」

リリス(そこらへんはぼかしてください……)

スズカゼ「で、その事実をどう伝えるべきか、悩んでいたということですね。ならば、私にお任せください。解決策があります」

リリス(……大丈夫なんですか?)

スズカゼ「おまかせください。リリスさんはピエリさんに逆レイプされて達してしまったことを自分の心の中だけにしまいこみたいということですね」

リリス(ピエリさんに負担を掛けたくないだけです!)

スズカゼ「わかっています。私におまかせください、きっとピエリさんが傷つかない答えを提示できると思いますので」

リリス(わ、わかりました、そのお願いします)

スズカゼ「はい、ですがリリスさん……」

リリス(わかっています。それくらいは……)

スズカゼ「そうですね」

スズカゼ「あの精子の臭いはとてもすごいので、食生活の改善について助言しようと思いましたが、すでに考えておいででしたか」

リリス(もう、さっさと行ってきてください……)
255 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga]:2017/02/10(金) 00:02:16.23 ID:wUxuPw+B0
リリス(はぁ、もう、今日は散々な日でした)

リリス(でも、流石に私ではピエリさんが傷つかないようにすることはできませんし……)

リリス(ここはスズカゼさんに任せるしかありません)チラッ

スズカゼ「はい、つまりですね――」

ピエリ「そういうことなの?」

リリス(あ、ピエリさん。もう泣きやんだみたいですね、すごいです。一体どんな方法でピエリさんを納得させたんでしょうか。さすがは隠密ですね)

スズカゼ「はい。ピエリさんのしたことは――」

ピエリ「そう、よかったの!」

リリス(……ですが、なんででしょう。ピエリさん、なんだか喜んでいるみたいで、その、なんかイケナイことをしたとかそういうのがまったく感じられないんですけど……。スズカゼさん、一体どんな託を行っているんですか?)

 スタスタスタ

スズカゼ「リリスさん」

リリス(あ、スズカゼさん。そのピエリさんは……)

スズカゼ「大丈夫です。リリスさんが考えている事態にはなっていません、ピエリさんが今回のことを気負うことはしばらくないと思います」

リリス(……しばらく? え、それはどういう――)

スズカゼ「まぁ、そういうわけです。残りはお二人で、私はカムイ様を探しに向かいますので、それでは」シュパッ!

リリス(……どこかに行ってしまいましたね)
256 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga]:2017/02/10(金) 00:11:42.31 ID:wUxuPw+B0
ピエリ「リリス!」

リリス(あ、ピエリさん。その……あれ?)
 
 ギューーーッ

ピエリ「んーっ」

リリス(ちょ、ちょっと。ピエリさん、いきなり抱き締めないでくださいよ)

ピエリ「えへへ〜、リリス」

リリス(な、なんですか。なんでこんなことしてくるんですか?)

ピエリ「えへへ、リリスといっぱい仲良しになれたからなの」

リリス(……仲良くですか?)

ピエリ「うん、そうなの。ピエリ、リリスと仲良しになれたの」

リリス(あの、話が読めないんですけど。ピエリさん、スズカゼさんに話を聞かされたんですよね?)

ピエリ「うん、そうなの。スズカゼが色々と教えてくれたのよ」

リリス(そうですか、その、レイプのことは別に気にしないでください。その、あれはですね)

ピエリ「うん、ピエリ。さっきスズカゼに教えてもらったの」

リリス(? 教えてもらった、一体何をですか?)

ピエリ「レイプのことなの!」

リリス(へ?)

ピエリ「レイプってよくわからないの。リリスがすごく悩んでるみたいだから悪いことな気がしてたの」

リリス(……)

ピエリ「でも、スズカゼが教えてくれたの。レイプは友情がすごく高められる行為で、いっぱい仲良くなれたからリリスのお○んちんからいっぱい白い液体が出たんですって、だからピエリとリリスは仲良しさんになったのよ」ギュウギュウ

リリス(はー、なるほどなるほどぉ……)

リリス(あの人は一度殺さないと駄目ですねぇ)
257 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga]:2017/02/10(金) 00:22:17.56 ID:wUxuPw+B0
ピエリ「でもね、スズカゼの話だと本当はリリスからピエリにする行為で、逆にやったピエリはとってもえらいって言われたの」

リリス(逆って……)

ピエリ「スズカゼ、そのことを逆レイプって言ってたの」

リリス(……)

ピエリ「えへへ、だから何も気にしなくていいって言ってたの。ピエリ、リリスのことが心配だったの。でも、リリスなにも悪いところなくて、いっぱいいっぱい仲良しになれたから、とってもうれしいの」

リリス(これって、そういうことですよね。スズカゼさん……)

リリス(結局、いずれは意味を知るとしても、それまでに私が色々と解決できるようにしてくれたってことですよね)

リリス(……ふふっ、面倒増えてますよ)

ピエリ「えへへ〜、リリス。ピエリととっても仲良しさんなの」スリスリ ヌチヌチ

リリス(そうですね。もう、それでいいです。はい、もういいです)

ピエリ「本当にリリスと仲良しさんになれたの、スズカゼの言ってたこと本当だったの!」スリスリ ヌチョヌチョ

リリス(あー、そうですね)

ピエリ「それじゃ、リリス。おんぶしてあげるの。カムイ様達はスズカゼに任せて、町に帰るの」

リリス(はい、もうそうしてください)

ピエリ「それじゃ、おぶるのよ。よいしょ。うう、やっぱりリリス、ちょっと重いのよ……」

リリス(すみません)

ピエリ「えへへ、でも頑張っちゃうのよ。ピエリはリリスの友達だから、いっぱいいっぱい頑張るの!」

 テクテクテク

リリス(……もう、今日はなにも考えたくない……)

(もう星海に帰りたい)
258 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga]:2017/02/10(金) 00:23:54.42 ID:wUxuPw+B0
今日はここまで

 こうして絆が生まれていくのでした。
259 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/02/11(土) 17:49:43.86 ID:SqDg3n+zo
ぼくもレイ プするー!
260 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga]:2017/02/16(木) 21:59:54.65 ID:2UixPmka0
◇◆◇◆◇
―ミューズ公国アミュージア『シティーホテル・ピエリの部屋』―

 ピチャン ピチャン

リリス(ん、ん……ここはどこでしょうか)

 ピチャン ピチャン

リリス(たしか、スズカゼさんを一度殺した方がいいって思って、確かピエリさんにおぶられて……)

ピエリ「ふふふーん♪ ふふーん♪ わしゃわしゃーわしゃわしゃー、えへへー、とっても気持ちぃの♪」ワシャワシャ

リリス(ピエリさん?)

ピエリ「あ、リリス起きたの、おはようなのよ!」ワシャワシャ

リリス(おはようございます……。えっと、その何がどうなって)

ピエリ「あ、動いちゃ駄目なの。今、リリスの体をきれいきれいにしてあげてるところなのよ」

リリス(きれいきれいって)

ピエリ「そうなの。ピエリの体もリリスの体もお○んちんから出た白いのでヌルヌルになっちゃったでしょ、だからきれいきれいするの」

リリス(ファッ!?)
261 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga sage]:2017/02/16(木) 22:08:12.46 ID:2UixPmka0
ピエり「リリスの小さくなったからとっても洗いやすくなってる。とっても柔らかいの」フニフニ

リリス(ちょ、ちょっと、なんで触って、ひやっ)ピクンッ

ピエリ「ちゃんと丁寧に洗ってあげる。大丈夫、ピエリにお任せなの!」クニフニ

リリス(ふやっ、やめ、ふえんっ!!!)

ピエリ「えへへ。ピエリ洗うの上手に出来てるの。だからリリス、とっても気持ちよさそうな声出してるのね」シュッシュ

リリス(だ、だめ、ピエリさん、だめ、だめだめぇ!!!)

ピエリ「ここは丁寧にきれいにしなくちゃ駄目なの。昨日の臭いが残ってたらだめなのよ」ゴシゴシ

リリス(んっ、いたっ)

ピエリ「あ、ごめんなの。力強くしちゃったの、次はやさしくしてあげ……? また、大きくなってきたの?」
262 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga sage]:2017/02/16(木) 22:11:49.68 ID:2UixPmka0
リリス(ち、ちがいます。気の所為です。気の所為で――)

ピエリ「そうなの?」クニクニ パクパク

リリス(やっ、皮引っ張らないでぇ……)

ピエリ「リリスのここ、やっぱり大きくなってるの。また毒抜きしてあげるの」

リリス(ちょ、ちょっとまって、ピエリさん)

ピエリ「えへへー。それじゃ始めるの」グッ

 ドックン……

リリス(はわわわわわ)

ピエリ「えいっ――」 

 コンコンコン

ピエリ「?」

 コンコンコン

ヒノカ『ピエリ、いるか?』

ピエリ「この声、ヒノカ様なの。ちょっと出てくるから、リリスはここで待ってるのよ」

 タタタタッ

ピエリ『はーい、ピエリはここなのー! 待っててなのー』

リリス(はぁはぁ……んぐっ、はぁはぁ、危なかった。えっと、今の内にアソコを洗わないと……)

リリス(えっと、床に石鹸を置いて……うつぶせになって、うん、こうすれば泡が広がるはず……あとは体全体で泡立てるみたいに動けば……)

 シュッシュッシュ

リリス(……)

 モクモクモク……

リリス(泡立ってきたけど……)

 シュッシュッシュ

リリス(ううっ、こんな床オナみたいな恰好……)

リリス(悲しい……)
263 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga sage]:2017/02/16(木) 22:17:07.68 ID:2UixPmka0
ピエリ『はーい、ピエリはここなのー! 待っててなのー』

ヒノカ「ふぅ、よかった。ピエリは戻っているみたいだ」

サイゾウ「だが、そうなるとカムイ様とアクア様は一体どこに?」

ヒノカ「心配ではあるが、ピエリが戻ってきているということは、少なくとも二人に何かがあったというわけでははずだ。それにもしかしたらアクアとカムイはよい雰囲気になったのかもしれないからな」

サイゾウ(昨日のあの騒動を見る限り、いい雰囲気かどうかは全く分からないが……)

ヒノカ「ふふっ、カムイとアクア、うまく行っていればいいな」

サイゾウ(嬉しそうなヒノカ様を見られたのだから、それで良しとするか)

 ガチャッ

ピエリ「ピエリなの!」

ヒノカ「ああ、ピエリ、おはよ……う」

サイゾウ「」

ピエリ「どうしたの」ぷるんぷるんっ

サイゾウ「」ブッ ドタッ

ヒノカ「サイゾウ!!!」
264 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga sage]:2017/02/16(木) 22:24:13.02 ID:2UixPmka0
ヒノカ「ピ、ピエリ。なんで裸で出てくるんだ! ちゃんと服を着ないか!!!」

ピエリ「あ、そうだったの。ピエリ、うっかりしてたのよ。服着ないとやっぱり寒いの」ぷるるん ぷるるん

ヒノカ「そっちの心配じゃないだろ!」

サイゾウ「うう、ヒノカ様」

ヒノカ「今は見るんじゃない!!!」メツブシ

サイゾウ「ぐおああああっ、目が、目が!!!」

ヒノカ「あ、サイゾウ、すまない! ともかくピエリ、早く服を着るんだ。早く!!!」

ピエリ「うー、わかったの。ちょっと待っててなの」

ヒノカ「はぁ、まったく朝からあんなものを……」

ヒノカ(……しかしあの胸……私のとはまったくといっていいほど……)

 ペタペタッ

ヒノカ「……くっ」
265 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga sage]:2017/02/16(木) 22:32:17.11 ID:2UixPmka0
ピエリ「軽く着替えたの!」

ヒノカ「その、今度からは気を付けるんだぞ」

ピエリ「はーいなの」

ヒノカ「しかし……」チラッ

ピエリ「? どうしたの」ボインッ

ヒノカ(しかし、本当にぷるんぷるんしていたな……。まるでたわわに実った果実のようだ)

ヒノカ「いや、なんでもない。それよりも、ピエリだけか?カムイやアクア、リリスはどうしたんだ?」

ピエリ「えっとね。今お風呂にリリスがいるの。アクア様とカムイ様はスズカゼにお任せしたの」

ヒノカ「そうか。スズカゼもまだ戻っていないが、カムイ達と一緒なら心配はなさそうだな」

ピエリ「そうなの。うふふ、えへへー」

ヒノカ「何やら嬉しそうだが、何かいいことでもあったのか?」

ピエリ「うん、そうなの。ピエリね、リリスといっぱい仲良しになれたのよ!」
266 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga sage]:2017/02/16(木) 22:39:35.33 ID:2UixPmka0
ヒノカ「ほう、そうか」

ピエリ「うん、それでね、今から体の洗いっこをするところだったの」

ヒノカ「そうか、そのタイミングに私が訪ねてしまったということか、もしかしてお風呂の最中だったのか?」

ピエリ「そうなの。でも、リリスもう体洗い終えてて、湯船にプカプカ浮いてたの。ちゃんと、あれもキレイキレイにしてあげたかったのに、自分でどうにかしたって言ってたの……」

ヒノカ(あれとはなんだろうか)

ピエリ「そう言えば、ヒノカ様はどうしてここに来たの?」

ヒノカ「ああ、そろそろミューズ公国を発たなくてはいけなくてな。できれば、アクアとカムイにも挨拶したかったんだが、部屋には戻っていなかった」

ピエリ「そうなの。でも安心してなの、ピエリがちゃんとカムイ様達に伝えておくの!」

ヒノカ「ああ、よろしく頼めるか?」

ピエリ「任せてなの!」

ヒノカ「ありがとう、マークス王もピエリのような臣下を持てて幸せものだな」

ピエリ「えへへ。でもピエリ、ヒノカ様とももっと仲良しになりたいの」

ヒノカ「ふふっ、ありがとう。だが、今は時間がないから、何かをするというわけにはいかない」

ピエリ「うー、ヒノカ様とレイプできたら、もっともっと仲良くなれるはずなのに、残念なの」

ヒノカ「……?」
267 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga sage]:2017/02/16(木) 22:49:47.80 ID:2UixPmka0
ピエリ「ん、ヒノカ様。どうしたの?」

ヒノカ「いや、なんでもない。また来ることがあるとは思う、その時に色々と案内してくれると助かる」

ピエリ「はーいなの! ピエリ、ヒノカ様とまた会うの楽しみにしてるの! 今度来たときに、いっぱいいっぱいレイプして仲良しさんになるの!」

ヒノカ「……あ、ああ」

 ソレジャ、ピエリワタシハコレデシツレイスルヨ。リリスニモヨロシクトツタエテオイテホシイ

 ワカッタノ。サヨナラナノー

リリス(……ふぅ、そうですかヒノカ様は白夜に戻られるんですねぇ。何も知らないって幸せなことですよねぇ)

リリス(……ピエリさん、白夜の女王様にレイプ宣言ですか……)

リリス(ふふっ……無知でしたでは済まされませんねぇ)

 ブクブクブクッ

リリス(私の責任重大になってます。これはもう星海に逃げるしかありません)ポタポタ
268 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga sage]:2017/02/16(木) 22:58:59.99 ID:2UixPmka0
 ガラガラガラッ

ピエリ「リリスー、戻ったのー。すぐに体洗うから待ってて欲しいのよ」ゴシゴシ

リリス(いや、別に急がなくても……)

ピエリ「えいえいっ」ワシャワシャ プルンプルン ワシャワシャ モミュモミュ

リリス(ほんと、大きいですねえ……)

 スッ スッ

リリス(竜の体とはいえ、もはやこれは絶壁の類……くっ)

ピエリ「よーし、体洗うの終わったの! えいっ」バッシャンッ

リリス(うわっ、ピエリさん。飛びこんでこないでくださいよ。行儀悪――)

 ギューーーッ

ピエリ「んー、リリスぅ」

リリス(んっ、ちょっと、あぷ、なに抱きしめて……うぶっ、いき、苦しい……)

ピエリ「ごめんなの。んっ、えへへ、リリスの体少しだけ冷たいの」

リリス(なら、抱きしめなくてもいいんですが)

ピエリ「ううん、ピエリが抱きしめたいから抱きしめてるの。閉じてる足、開いてもいいのよ?」

リリス(いえ、気にしないでください。というか、開いたらその……)

ピエリ「?」

リリス(な、なんでもないです)
269 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga sage]:2017/02/16(木) 23:09:13.80 ID:2UixPmka0
ピエリ「変なリリスなの。でもリリスのおめめ大きくてクリクリしてて可愛いの」

リリス(はぁ、私はピエリさんのお胸がうらやましいです。どうやったら、そんなに大きくなるんですか?)

ピエリ「気づいたら大きくなってたのよ。特に何かした覚えはないの」

リリス(そう言われると、もう絶望しかありませんね。はぁ、もう少し大きくなれたらなぁ)

ピエリ「リリスはちっちゃくて可愛いから問題ないの!」

リリス(それ喧嘩売ってるんですか……。はぁ、もう……怒る気力もありません)

ピエリ「えへへ、リリス」ギュギュギュー

リリス(はいはい、なんですか、ピエリさん)

ピエリ「リリスの体、スベスベしてるしお腹はモチモチで、とっても心地いいの」

リリス(私は抱き枕じゃありませんよ)

ピエリ「うん、ピエリのお友達なの」

リリス(……友達ですか)

ピエリ「うん、そうなの! だからリリス、何か困ったことがあったら言ってほしいの、ピエリが出来ることなら頑張ってみるから」

リリス(……気が向いたら)

ピエリ「素直じゃないの。あ、それとお○んちんに毒が溜まったら言ってね。ピエリが頑張ってまた出してあげるの!」

リリス(もうそれは忘れてください!)
270 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga sage]:2017/02/16(木) 23:16:45.84 ID:2UixPmka0
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
◇◆◇◆◇
―アミュージア港『白夜行きの船』―

ヒノカ「はぁ、カムイとアクアに結局何があったのかはわからないままだったな」

ヒノカ(カムイとアクア、何もなければいいのだが……)

ヒノカ「さて、そろそろ船に――」

 タタタタタタッ

 ヒノカネーサーン!
 チョット、カムイ、ヒッパラナイデチョウダイ!

ヒノカ「ん?」

カムイ「ヒノカ姉さーん!」

ヒノカ「カムイ!」

カムイ「はぁはぁ、どうにか間に合いました。すみません、すぐに白夜に帰る予定だったとは知らなかったので」

アクア「はぁ、まったく、スズカゼがいなかったらどうなっていたか」

ヒノカ「そうか、スズカゼが。二人のことを探しに行ったきり戻ってこないから心配していたんだぞ」

スズカゼ「すぐに戻らなかったこと、お許しください」スタッ

ヒノカ「なに、ちゃんと出港時刻に来てくれさえすればいいんだ。スズカゼも早く乗るといい、もうすぐ出港する」

スズカゼ「はい、今回はとても有意義な遠征になりましたね」ツヤツヤ
271 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga sage]:2017/02/16(木) 23:21:19.29 ID:2UixPmka0
ヒノカ(スズカゼ、すごく艶がいいが。いったいなにかあったんだ?)

ヒノカ「それよりも、カムイ。アクアとはどうなったんだ?」

カムイ「あ、そ、それですか。その、じ、実はですね///」

アクア「まぁ、恋人にはなったわね」

カムイ「ちょっと、アクアさん。そこは私が言うところじゃないですか!」

ヒノカ「でもよかった。恋人同士になれたんだな」

カムイ「はい、その、そういうことになります////」

アクア「はぁ、恋人になるためにレイプされるとは思わなかったけどね」

ヒノカ「……え?」

カムイ「あ、あれは愛のあるS○Xでしたよ! アクアさん、とっても可愛く鳴いてくれたじゃないですか」

アクア「そう、運びは無理矢理だったと思うけど?」

カムイ「た、たとえレイプだとしても私とアクアさんの距離が近づいたなら、そこに愛はあったということです」

アクア「はいはい、わかったわ。でも、そんなあなたの愛情がどこまで続くのか見物ね。案外、手に入れたらすぐにってこともあるから」

カムイ「そんなことありませんよ」

アクア「そう、どう証明するのかしら?」

カムイ「こうです、んっ」チュッ

アクア「はむっ……んちゅ」チュルルッ

ヒノカ「」
272 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga sage]:2017/02/16(木) 23:27:42.53 ID:2UixPmka0
カムイ「んっ、ふふっ、これでどうですか……」

アクア「相手の同意なしでするのはレイプと同じよ」

カムイ「ふふっ、でも舌でちゃんと答えてくれましたよね?」

アクア「……ばか////」

カムイ「ふふっ、今日もいっぱいキスしましょうね?」

アクア「今日は私がレイプしてあげるから、覚悟しなさい」

カムイ「とっても楽しみです」

ヒノカ「……」

カムイ「そういうわけですので、ヒノカ姉さん。私、今とっても幸せです」

ヒノカ「……そ、そうか。それはよかった……」

アクア「ヒノカ、白夜のことで色々あると思うけど、頑張って応援しているわ」

ヒノカ「ああ。それじゃ、船を待たせているから、私が帰るとするよ……」

カムイ「はい、また遊びに来てくださいね。今度は私たちの結婚式に招待しますから」

アクア「まだ恋人同士よ。気が早いわ」

カムイ「未来の予定は口にしておくべきですからね。その時は、ヒノカ姉さんも出席してくださいね」

ヒノカ「その時が来たら必ず出席するさ」

カムイ「約束ですよ」

ヒノカ「ああ……」
273 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga sage]:2017/02/16(木) 23:34:07.28 ID:2UixPmka0
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
ヒノカ「……」

ピエリ『今度来たときに、いっぱいいっぱいレイプして仲良しさんになるの!』

カムイ『た、たとえレイプだとしても私とアクアさんの距離が近づいたなら、そこに愛はあったということです』

アクア『今日は私がレイプしてあげるから、覚悟しなさい』

ヒノカ「……」

セツナ「ヒノカ様、お疲れ様です……」

ヒノカ「ああ、セツナか。すまないな、帰りの船を用意してもらって」

セツナ「えへへー、ヒノカ様に褒められちゃった」

ヒノカ「ああ……」

セツナ「?」

ヒノカ「なぁ、セツナ……」

セツナ「なんですか、ヒノカ様」

ヒノカ「レイプで友情や愛情が生まれることなんてあり得るのだろうか……」




セツナ「……ヒノカ様?」




ヒノカ「……」




ヒノカ「……すまない」

「忘れてくれ……」
274 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga]:2017/02/16(木) 23:38:27.14 ID:2UixPmka0
今日はここまで

 暗夜の明日はどっちだ
275 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga]:2017/02/23(木) 22:16:33.71 ID:9Ao4to280
◇◆◇◆◇
―マイキャスル『リリスの神殿』―

リリス(……)

リリス(………)

リリス(…………)ウトウト

 コンコンコンッ

リリス(ん?)

 ガチャンッ
 
 アレ、オカシイノ、ココニイルッテキイテタノニ

リリス(誰かが神殿に来てるみたいですね……。一体誰でしょうか)

 リリス、ドコニイルノー?
 デテクルノヨー

リリス(……この口調、もしかして……)

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

ピエリ「うー、アクア様は嘘付きなの。ピエリに嘘付いたから、槍でえいっ!しないといけないの」

リリス「そういう物騒なことを言うのはやめてくださいね」

ピエリ「あ、リリスなの! ……どこから出てきたの?」

リリス「別にどこでもいいじゃないですか。それにしても、どうしてこんなところに来たんです? 別に用事なんてないと思いますけど」

ピエリ「リリスに会いに来たのよ」

リリス「私にですか?」

ピエリ「そうなの。リリス、あの後すぐにいなくなっちゃったでしょ、だから心配してたのよ」

リリス「心配する必要もないと思いますけど。とりあえず、立ち話もあれですし、ここに座っていてください。お茶を用意しますので」

ピエリ「うん、待ってるの!」
276 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga]:2017/02/23(木) 22:29:18.90 ID:9Ao4to280
ピエリ「うん、リリスの紅茶、とってもおいしいの!」

リリス「厩舎係でも一応作法は学んでいましたから。まぁ城塞にいる時はジョーカーさんやフェリシアさん、フローラさんにギュンターさんがいましたので、紅茶を淹れることは滅多にありませんでしたね」

ピエリ「そうなの? ピエリ、この紅茶好きなの。とっても甘くておいしいの」

リリス「ふふっ、甘いものが大好きなんてやっぱり子供みたいですね」

ピエリ「ぶー、ピエリは大人なの」

リリス「はいはい、そうですね」

ピエリ「うー、軽く流された気がするの……」

リリス「気の所為ですよ、気の所為」

ピエリ「……」

リリス「?」

ピエリ「うー」ジーッ

リリス「えっと、なんですか。私を見ても何も起きませんよ?」

ピエリ「本当に元に戻ってるの」

リリス「元に戻ってる?」

ピエリ「リリスの姿なの。最後に見た時、まだ竜のままだったのに、今はちゃんと人間の姿になってるの。とっても不思議なの」

リリス「あー、そういうことですか」

ピエリ「ピエリは竜の時のほうが可愛いと思ってるの。だからちょっと残念なのよ」

リリス「そ、そうですか……。ちなみにどこが可愛かったんですか?」

ピエリ「扱いてるときの鳴き声なの」

リリス(もう、ピエリさんの前では竜にはなりません)
277 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga]:2017/02/23(木) 22:38:06.48 ID:9Ao4to280
ピエリ「リリスは戻るのにどれくらいの時間が必要だったの?」

リリス「外の世界ではどんなに頑張っても戻れませんから、この星界に籠って力を溜めないといけませんから」

ピエリ「どれくらいなの?」

リリス「この世界でざっと3日くらいですね。今はとても力が溜めやすいので」

ピエリ「あれ、変なのよ。ピエリ、リリスとお別れしてからまだ一日しか経ってないの」

リリス「外の一日がこっちでは三日分ですから」

ピエリ「リリス、これじゃ三倍の速度で老けちゃうの」

リリス「遠くの星界に行けば一日で一年というのもありますから、子供にすぐに成長してほしいと思っている方々にお勧めですね」

ピエリ「そんなに早く育ってほしくないの。一か月もしないうちにピエリと同い年になっちゃうの」

リリス「世の中にはすぐに子供の成長を見たいという欲深い方たちもいるということです。まぁ、おめでたかを確認するために定住する人もいるみたいですけど……」

ピエリ「おめでた?」
278 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga]:2017/02/23(木) 22:45:45.53 ID:9Ao4to280
リリス「まぁ、それは置いておいて、私に会いに来てくれたっていう話ですけど」

ピエリ「うん、そうなの!」

リリス「……ピエリさん」

ピエリ「はーいなの」

リリス「それ、嘘ですね」

ピエリ「……」

リリス「……」

ピエリ「ど、どうして嘘だって思うの?」

リリス「決まっています。今神殿の外に待機している人がいますよね?」

ピエリ「……し、知らないの」

リリス「……」

ピエリ「……そ、そうなの。ピエリ、リリスにお菓子持ってきてあげたのよ。一緒に食べるの」

リリス「……」

ピエリ「……」

リリス「……」

ピエリ「ふぇ、ふぇえええん」

リリス「泣いても駄目です」

ピエリ「……ごめんなさい。リリスに会いに来たのは嘘なの……」

リリス「やっぱりそうですよね。わざわざ、私がどこにいるのかを聞いてまで会いに来るメリットなんてありませんから」

ピエリ「そ、そんなことないの……」

リリス「いいんです。私は食事だけをもらって、ときどき小判を与えるのが仕事ですから。一応、星界の竜脈管理とか色々としてますけど、所詮縁の下ですから」

ピエリ「ちがうの!」

リリス「え?」
279 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga]:2017/02/23(木) 22:56:22.58 ID:9Ao4to280
ピエリ「その、ピエリは違うけど。外で待ってる人は、リリスにちゃんと用事があってここに来たの!」

リリス「私に会いにですか?」

ピエリ「そうなの。とっても困っててリリスの協力が必要だって言ってたの」

リリス「わ、私の協力ですか? 私にできることなんて限られてると思うんですけど。っていうか、他の誰でもできることなんじゃ」

ピエリ「ううん、多分リリスにしかできなことなの。ピエリも話を聞いてそう思ったの」

リリス「ピエリさん……」

リリス(私にできること、私じゃないと力になれないことが本当にあるというんですか?)

ピエリ「少なくとも話を聞いてほしいのよ」

リリス「……はぁ、わかりました」

ピエリ「リリス、いいの?」

リリス「ええ、構いません。それに、人の頼みとはいえ、ピエリさんが私を探しに来てくれたということもありますし、まずは話だけでも聞かせてもらいます」

ピエリ「えへへー、やっぱりリリスはいい子なの。まっててなの、呼んでくるのよ」

 タタタタタタッ

リリス「はぁ、私なんかに頼みごとなんて一体何かわかりませんけど。アクア様の時のようなことはないはずですよね」

リリス(アクア様はカムイ様に色々とされたようですし、話を聞く限り恋人同士にはなれたそうですから……。特に心配することはなにもありませんね)

ピエリ「リリス、連れてきたの!」

リリス「はい、えっとどちらさまで――」

アクア「私よ」

リリス「」
280 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga]:2017/02/23(木) 23:37:45.01 ID:9Ao4to280
ピエリ「アクア様とっても困ってたの。ピエリに、この問題をどうにかしてくれるのはリリスしかいないからって頼みこんできたのよ」

アクア「ええ、この問題はリリスにしか解決できないと思ったの」

リリス「そうですか。私は眠る用事があるので、失礼します」

アクア「待ちなさい」

 ガシッ

リリス「は、離してください。私はもう寝たいんです、というか巻き込まれたくないんです」

アクア「駄目よ。またしてもカムイの危機なんだから」

リリス「絶対嘘ですよねそれ、というかなんでピエリさんに私を探させたんですか、用があるなら自分で尋ねに来ればいいじゃないですか」

アクア「私が神殿に来たとして、あなたは素直に出てくるのかしら?」

リリス「もう関わりたくないので、居留守しますよ」

アクア「だから仕方無かったのよ。ピエリ以外にあなたを表舞台に引きずりだせる人はいないと思ったから」

リリス「その時点で諦めてください。っていうか、自力でどうにかしてください」

アクア「それが出来ないから困っているのよ。今回、私の力だけじゃどうにもならない問題なの」

リリス「いつも力技で解決してるじゃないですか」

アクア「そうね、あなたを従わせるのに一般理論と一般道徳とかの準備は必要ないわ」
 
 ググッ

リリス「うぐぐっ」

アクア「それじゃ、リリス。このまま関節を何本か外されるのと、とりあえず話を聞くのどっちを選びたい?」

リリス「ううっ、この悪魔……」

アクア「悪魔じゃないわ、アクアよ」
281 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga]:2017/02/23(木) 23:52:35.95 ID:9Ao4to280
リリス「それで、何があったんですか?」

アクア「まぁ、短い話になるから、肩の力を抜いて聞いてちょうだい」

リリス「今すぐにでも逃げ出たいので、手短にしてください。足の力が全く抜けまないので」

アクア「なら、単刀直入に答えだけ言わせてもらうわ」

リリス「はい、話だけなら聞きます」

アクア「そう、それじゃ言わせてもらうわね」

リリス「はい」

アクア「私はカムイの一方的な愛を受け取ったわ」

リリス「はい」

アクア「カムイの愛はとっても重かったけど、私に新しい歓びを教えてくれたの」

リリス「へぇ」

アクア「そう、だから私もカムイを調教……歓んでもらいたいって思った」

リリス「うん」

アクア「でも、カムイは私に主導権を与えてくれない。昨日、逆レイプを仕掛けたけど逆レイプ返しをされて、さっきまでヌレヌレだったわ」

リリス「あ、そこらへんいらないエピソードですねぇ」

アクア「つまり、お○んちんがほしいの……」

リリス「……え?」

アクア「え?」

リリス・アクア「………」

『え……?』


 おわり
282 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga]:2017/02/24(金) 00:00:56.76 ID:/rtr+zfj0
 このスレはここまでになります。
 読んで頂きありがとうございました。

 


 
283 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/02/24(金) 00:02:37.49 ID:UFtDGwHFo
ここで終わるのか…(困惑)
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