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【FEif】リリス(……これは、だめそう……ですね……)
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233 :
◆P2J2qxwRPm2A
[saga]:2017/09/09(土) 21:16:29.07 ID:ADGRf2DG0
リリス「まぁ、それは置いておいて。本当に何も用事はないんですか?」
ピエリ「そうなの。ピエリ、特に用事なんてなかったのよ」
リリス「はぁ、変わってますよねピエリさんって」
ピエリ「変わってるのはリリスのほうなの。ピエリとこんなに仲良くしてくれる子なんて、今まで誰もいなかったのよ?」
リリス「その原因が何かくらいピエリさんはわかっているとは思いますけど、私からすればそれでピエリさんと距離を置く理由にはなりませんから。来るもの拒まず去る者追わず……。私はそう言う立場でずっと過ごしてきましたから」
ピエリ「よくわからないの。ピエリにわかるように教えるのよ」
リリス「ふふっ、たとえるなら私が一人でいたいって思っていたら、起きてすぐにピエリさんを見つけて出て行けって言います」
ピエリ「ふえええん、リリス、ピエリに出て行けって言うの?」ヒッグッ
リリス「たとえ話、たとえ話です! 本気にしないでください。嘘ですから」
ピエリ「嘘ならいいの。リリスは意地悪なの、殺しちゃうのよ」
リリス「それは嘘ですよね?」
ピエリ「?」
リリス「あははは、ちょっと待ってください、その小槍しまって、あ、ごめんなさい。私が悪かったですから。その、許して……」
234 :
◆P2J2qxwRPm2A
[saga]:2017/09/09(土) 21:26:10.74 ID:ADGRf2DG0
リリス「はぁ、もう冗談なら冗談ですぐにやめてくださいよ」
ピエリ「えへへ、怖がってるリリスも可愛いの」
リリス「全然嬉しくないですから、そんなこと言われても」
ピエリ「でも、眠ってる時のリリスはもっともっと可愛かったのよ」
リリス「……もしかして、結構前から部屋にいたんですか?」
ピエリ「うん、リリスの寝顔。見てるととっても落ち着いちゃうから、ずっとずーっと見てたのよ」
リリス「そんなに言わないでください、その恥ずかしいじゃないですか///」
ピエリ「えへへ、これでお○んちんもあったら、もっと可愛い顔にできたかもしれないの」
リリス「やめて、忘れてた現実を思い出させないで」
ピエリ「ピエリとリリスはお○んちんで仲良くなったの。つまり、お○んちんフレンズなのよ」
リリス「そんなフレンズいません。あきらめてください」
235 :
◆P2J2qxwRPm2A
[saga]:2017/09/09(土) 21:39:31.49 ID:ADGRf2DG0
ピエリ「むーっ」
リリス「……はぁ、もういいでしょう? こんなことを話し合っても意味なんてありませんし、時間が無駄になるだけです。それに私とピエリさんは友達であることには変わりありませんから」
ピエリ「ならいいの!」
リリス「立ち直り早いですね」
ピエリ「えへへ、うー、リリス〜」
リリス「んやっ、いきなり抱きつかないでくださいよ」
ピエリ「嫌なの。ピエリがしたいからしてるの。嫌なら嫌って言えばいいの」
リリス「嫌って言ったら、また泣きそうになるんでしょう、もう……」
リリス(とはいいながらも、ピエリさんに抱きしめられるのをまんざらでもなく思ってる私……)
リリス「本当に現金な性格をしてますね……」
ピエリ「リリス、何か言ったの?」
リリス「ピエリさんは温かいですねと言ったんです」
ピエリ「そうなの。なら、もっともっとぎゅぎゅってしてあげるの。ぎゅーーーーっなの!」ギューーーーッ
リリス「痛いたいたい!」
236 :
◆P2J2qxwRPm2A
[saga]:2017/09/09(土) 22:03:30.65 ID:ADGRf2DG0
ピエリ「そろそろ夜になるのよ」
リリス「はぁはぁ、もう、いつまで抱きついてるんですか……。汗だらだらなんですけど……」
ピエリ「えへへ、リリスとってもポカポカしたの?」
リリス「別にしたいわけじゃないですから。もうさすがに離れてください。暑苦しいです」
ピエリ「はーい。えへへ、リリスの体温いっぱい感じちゃったの」
リリス「その発言、みんなの前では絶対に言わないでくださいよ。また変な誤解をされてしまいますから」
ピエリ「そうなの。ピエリ、何も嘘言ってないのよ?」
リリス「嘘じゃなくても如何わしく考える人がいるんです。だから、絶対に言っちゃ駄目ですからね」
ピエリ「うー……わかったの」
リリス「ふふっ、素直に聞いてくれてうれしいです。ピエリさんのそういうところ、私は好きですよ」
ピエリ「そこだけしか好きじゃないの?」
リリス「また、話がこじれそうになる進路変更、いただけませんねぇ」
237 :
◆P2J2qxwRPm2A
[saga]:2017/09/09(土) 22:16:51.13 ID:ADGRf2DG0
リリス「それじゃ行きましょうか」
ピエリ「リリス、ピエリの質問に答えてないの」
リリス「全てのことに応えられるわけじゃないんです。それより、そろそろ夕食の準備があるはずです。泊めてもらっている身ですから、なにか手伝いをと思ってます」
ピエリ「リリス、お手伝いできるの?」
リリス「少なからずはできますよ。さすがにピエリさんのようにおいしいご飯は作れませんけど」
ピエリ「えへへ、ピエリのお料理の腕はピカイチなの。マークス様もそう言ってくれたのよ」
リリス「そうですか。はぁ、マークス様といえば、暗夜に向かったレオン様とニュクスさんはもう着いた頃でしょうか」
ピエリ「ゆっくりでももう到着してる頃なの。それよりも、リリスお手伝いに行くんじゃないの? 早く行くの」
リリス「え?」
ピエリ「ピエリも手伝うの。リリスが手伝うなら、ピエリも一緒に手伝うの!」
リリス「……ふふっ、わかりました。それじゃ行きましょう。ヒノカ様が今日は御鍋にするって言ってましたから。一緒に材料の仕込みをしましょうか?」
ピエリ「うん、そうするの! リリスと一緒にお料理楽しみなの!」
リリス「……本当にピエリさんはおかしな人ですね」
リリス(しかし、こちらはどうにかなりつつありますけど、レオン様の方はどうでしょうか……。ニュクスさんのこともありますし……)
(何か問題が起きていないといいのですが……)
238 :
◆P2J2qxwRPm2A
[saga]:2017/09/09(土) 22:19:03.88 ID:ADGRf2DG0
きょうはここまで
ピエリリスはとても可愛い。
239 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[sage]:2017/09/10(日) 11:44:34.64 ID:wwRyQhgJo
おつ
240 :
◆P2J2qxwRPm2A
[saga]:2017/09/15(金) 21:28:52.98 ID:8okHokig0
◇◆◇◆◇
―暗夜王国・王都ウィンダム正門前―
ニュクス「少し時間が掛ったけど、どうにか戻ってこれたわね」
レオン「ん、そうだね……」
ニュクス「どうしたの? 久しぶりで緊張しているとか?」
レオン「……うん、そうかもしれない」
レオン(正直、まだ心に整理がついてない。姉さんと顔を合わせても大丈夫なのかどうか……。まだ、僕は姉さんのことを諦め切れてるわけじゃないっていうのに……)
ニュクス「……王都入りするのは明日にする?」
レオン「え?」
ニュクス「不思議そうな顔をしないで、そんな怖い顔をしていたら嫌でもわかるから」
レオン「……そんな顔してたかい?」
ニュクス「ええ。何時もみたいな可愛い顔じゃなかったもの」
レオン「か、可愛いって言わないでくれないかな。これでも結構気にしてるんだから……」
ニュクス「大丈夫、今の落ち込んでる顔も可愛いわよ」
レオン「それ、全然フォローになってないから」
241 :
◆P2J2qxwRPm2A
[saga]:2017/09/15(金) 21:46:17.23 ID:8okHokig0
ニュクス「でも、本当に辛いのなら戻らなくてもいいと思うわ」
レオン「ニュクスのことだから向き合わないといけないって言ってくると思ってたんだけど」
ニュクス「そんな怖い顔で歩いていたら、町の皆が気にするでしょう? それに、あなた自身折り合いがついてないの行くのはリスクが高いことくらいわかっていると思うけど?」
レオン「確かにそうだね。だけど、こればっかりは時間がどれくらい経っても変わらないよ。ニュクスの気遣いはうれしいけど、ずっと逃げてるわけにはいかない。ちゃんと、向き合わないといけないことだから。大丈夫、白夜で修行をしてたんだ。結果は実践しないとわからないからね」
ニュクス「そう、レオン王子がそう言うなら、もう何も言うことはないわ。自分だけで何としなさい」
レオン「そうするつもりだよ。でも、ありがとう」
ニュクス「?」
レオン「その、僕のことを気遣ってくれたからさ……」
ニュクス「べ、別に気にすることじゃないわ。そもそも、私はただその顔で街中に入ったらいろいろと問題があると思って……ゴニョゴニョ////」
レオン「やっぱり、お礼を言われるのは苦手なんだね。まぁ、これでお相子ってことで僕は満足かな」
ニュクス「もう知らない」プイッ
ニュクス「……」チラッ
レオン「ははっ」
ニュクス(うわああああああ、レオン王子の笑顔可愛いよぉ//////)
242 :
◆P2J2qxwRPm2A
[saga]:2017/09/15(金) 22:00:41.78 ID:8okHokig0
ワーワーワー
ヤスイヨヤスイヨー
ニュクス「今日は市場が開かれてるのね。大通りに人が溢れているわ」
レオン「ああ、みんなの表情が柔らかくなったのは白夜との交易が盛んになったからだから、こうやって市場が立っているのを見ると、それが実感できてうれしいよ」
ニュクス「そうね。従来に比べて白夜の商品が並ぶ市場も増えてきて、暗夜から白夜へ旅をする人も多くなったわ。その逆も然りだけど、これはレオン王子の功績よ」
レオン「僕がしたのは交通網の整備だけさ。道ができただけじゃ意味はない、そこを誰かが歩いてくれないと何の意味もないからね。互いを理解して、それ以上に知りあうことを求めた人たちがいたから、今があるんだと僕は思ってる」
ニュクス「だとしても、その基礎を作ったのはあなたよ。そこは胸を張っていいことじゃないかしら?」
レオン「……僕がしたことなんて、姉さんや兄さんがしたことに比べれば大きなことじゃないよ。ただ、必要なことだったというだけで……ん?」
ニュクス「どうかした?」
レオン「今、見たことある影が路地に入っていった気がして……。なんであいつがここに?」タタタタッ
ニュクス「レオン王子?」
243 :
◆P2J2qxwRPm2A
[saga]:2017/09/15(金) 22:37:50.87 ID:8okHokig0
タクミ「……はぁはぁ」キョロキョロ
タクミ「こ、ここなら大丈夫だよね……」ガサゴソガサゴソ
タクミ「……こ、これはその浮気とかじゃないんだ。そう、勉強、勉強のために必要な物であって、決してやましい気持ちがあるわけじゃなくて……」
レオン「浮気とかじゃないって、どういうことかな?」
タクミ「え、レ、レオン王子!? なんでこんなあんたがいるんだ!」
レオン「それはこっちの台詞だよ、タクミ王子」
タクミ「わわっ」ガサゴソ
レオン「今隠したものは何だい?」
タクミ「な、なんでもないし、レオン王子には関係の無い!」
レオン「僕には関係ないとしても、お前は僕の妹の恋人だ。そんなお前が挙動不審な行動をしているのを放っておけるわけないだろう。さぁ早く、その包みの中身を見せるんだ。やましい理由がないなら、見せられるはずだろ?」ガシッ
タクミ「や、やめろ!」ガシィ
レオン「少し見せてもらうだけだ。確認したらすぐに返してやる」ググググッ
タクミ「だめだだめだだめだ! これは僕の物なんだ」ググググググッ
レオン「往生際が悪いよ、タクミ王子! 嫌でも渡さないなら、力づくで確認させてもらう」
タクミ「ふん、腕力で僕に勝とうっていうのかい? 残念だけどいくらレオン王子でも力勝負で僕に勝てると――」
レオン「タクミ王子、覚悟はいいね?」シュオオオンッ
タクミ「」
244 :
◆P2J2qxwRPm2A
[saga]:2017/09/15(金) 22:49:38.34 ID:8okHokig0
タクミ「ちょっと、魔力行使なんてひきょ――」
レオン「問答無用、ブリュンヒルデ!!!」
バシュンッ!!!
タクミ「そ、んな……」ドサドササッ
ヒューーーーン
レオン「あ、勢いあまって袋が!」
ニュクス「レオン王子、今の音は一体――」
ポス
ニュクス「ん、何かしらこれは。袋に何か入っているけど」
レオン「ああ、タクミ王子の持ち物だ。ちょっと確認してくれるかな」
ニュクス「タクミ王子のね。一体何が入っているのかしら」スッ
ニュクス「」
レオン「……ニュクス?」
ニュクス「」
レオン「その袋の中に一体何が入って――」チラッ
『L○ 〜暗夜の契り。差し出される幼い心・紐解ける夜の情事〜』
レオン「」
245 :
◆P2J2qxwRPm2A
[saga]:2017/09/15(金) 23:05:02.23 ID:8okHokig0
レオン(こ、これは、いわゆるロリ雑誌!!!)
タクミ「う、うううっ、くそっ、本……本は……あっ」
レオン「……」
ニュクス「……」
タクミ「やめろ、僕を僕をそんな目で見るな!」
レオン「タクミ王子……」
タクミ「なんだよ、その憐れみを含んだ目は!」
レオン「いや、その、やっぱりエリーゼを好きになった理由って……」
タクミ「違う、僕はそんな体型が好きだからとかそんなことでエリーゼ王女と恋人になったわけじゃない!」
レオン「わかってるよ。タクミ王子がそんな風にエリーゼと接していたわけじゃないってことくらい」
タクミ「レオン王子……」
レオン「……ところでタクミ王子」
ペラッ
レオン「この表紙の子達だけど、どれが好みなんだ?」
タクミ「選べるわけないよ。どのこもぷっくりしてて柔らかそうで、やっぱりこういう体系の子は……あ」
レオン「やっぱり、見た目じゃないか!」
246 :
◆P2J2qxwRPm2A
[saga]:2017/09/15(金) 23:11:16.24 ID:8okHokig0
ニュクス(……レオン王子、すぐに表紙から目を逸らしてた。やっぱり、幼児体形には興味ないってことよね……)ズーン
レオン(ニュクス……。ショックを受けているのか。当然だ、こんな本を僕の妹という存在がいながら買っているんだから、僕だって出来れば信じたくなかったけど……)
レオン「さぁ、吐いてもらうよ。なんでこんなものを買ったんだい?」
タクミ「そ、それは……」
レオン「まさか、エリーゼとの関係が冷え込んでるからとかそんな理由だったりしないよね。もしもそうだったら僕はお前を吹き飛ばさないといけなくなる」
タクミ「……」
レオン「タクミ王子」
タクミ「……僕だって僕だってこんな本に頼りたくないよ。でも、でも……だめなんだ」
レオン「なにが」
タクミ「出来る限りナニを空っぽにしておかないと、誘惑に負けそうになるから。読んでれば知識も手に入るし、空っぽに出来て一石二鳥だし」
レオン「……え、何の話?」
タクミ「レオン王子、一つ聞くけど裸の女性が素股してくれたとするよ?」
レオン「ちょっとまて、今ここでそんなことを僕に聞くな」
タクミ「そっちが言えって言ったんだろ! 責任取ってくれなきゃ困るんだよ! わかるかい、真夜中に裸で恋人が自分の息子を扱かれてるなんて、そんな状態を目の当たりにした僕の気持ちが!」
レオン「……わかった。その話は王城で聞く、だからお願いだ」
「そんなもっこりさせながら、近づいてこないでくれ。頼む……」
247 :
◆P2J2qxwRPm2A
[saga]:2017/09/15(金) 23:12:37.61 ID:8okHokig0
今日はここまで
タクミはおっぱい星人にもロリコンにもなれる系王子
248 :
◆P2J2qxwRPm2A
[saga]:2017/09/26(火) 20:56:11.26 ID:UKiGk5Ey0
◇◆◇◆◇
―暗夜王国・王城クラーケンシュタイン『レオンの部屋』―
レオン「落ち着いたかい?」
タクミ「あ、ああ。ごめん、さっきは……その」
レオン「謝るのはやめてほしい。その、いろいろと思いだしたくないものを思い出すことになるから」
タクミ「わかった……。それで、さっきの話の続きなんだけど」
レオン「はぁ、やっぱりその話しなくちゃいけないのかい?」
タクミ「あ、当たり前だ。僕に色々としゃべらせるだけで終わりになんてさせないよ。これでもかなり悩んでいるんだから……」
レオン「……わかったよ。さっきの本のこともあるからね。ただし、話を聞いている限りでタクミ王子、君に非があるような内容だったら、ブリュンヒルデで……」
タクミ「殺すつもりか!?」
レオン「まさか、そこまではしないよ」
タクミ「そ、そうだよな。さすがに殺したりは――」
レオン「精々、君のイツモツが常に真下に向くように細工させてもらうだけだよ」
タクミ「」
249 :
◆P2J2qxwRPm2A
[saga]:2017/09/26(火) 21:07:25.71 ID:UKiGk5Ey0
レオン「それで、あの本を買った本当の理由はなんなんだい?」
タクミ「それはさっき説明したじゃないか」
レオン「説明? あれか空っぽにとか何とか言っていたけど、まさかそれが説明だって言うんじゃないよね」
タクミ「……そうだよ。そうしないと、僕はエリーゼ王女を傷つけてしまいそうだから…」
レオン「……どういうことだい?」
タクミ「……」
レオン「黙っていたら話が進まない。さっさと話してくれないかな?」
タクミ「わかったよ。……レオン王子、さっきの話の続きだけど、恋人が全裸で自分のアレを素股してくれてたらどう思う?」
レオン「僕は真面目な話をお願いしているんだけど?」
タクミ「真面目な話だよ。本当に、僕にとってはすごくまじめな話なんだ」
レオン「……」
レオン(内容はともかくとして、タクミ王子はとても真剣だ……。でも、正直聞きたくない。妹のそう言うところを耳に入れたくない……)
タクミ「レオン王子だって恋人にそう言うことしてもらいたいだろ?」
レオン「恋人なんていないからわからないよ」
タクミ「え、そうなの」
レオン「そうだ」
タクミ「……そうか、そうなのか……。ふーん、てっきりレオン王子にもいると思ってたけど、まさかいないなんてね」
レオン「それじゃ、僕は兄さんに報告があるからこの辺で――」
タクミ「冗談、冗談です。まってお願いします。ごめんなさい、なんでもしますから!」
250 :
◆P2J2qxwRPm2A
[saga]:2017/09/26(火) 21:17:18.74 ID:UKiGk5Ey0
レオン「それで、そんな生活も性活も順風満帆なタクミ王子が、僕みたいな経験皆無の男に何を聞きたいわけ?」
タクミ「やっぱり経験はないんだね」
レオン「話を逸らすなら本当にここまでにするよ」
タクミ「ご、ごめん」
レオン「まぁいいや。話を聞いてる限りだと、僕の妹が君に素股をしてくれているっていうことみたいだけど……」
タクミ「そうなんだ。その、すごく気持ちいいんだ」
レオン「君の感想は求めてないんだけど」
タクミ「エリーゼの素股は、本当に気持ちいんだ。その時々、本番の練習でしてることもあるんだけど」
レオン「そういう感想は自分の胸の中にだけしまっておいてほしい。正直、聞いてて複雑な気持ちになってくるから……」
タクミ「……まさか、欲情」
レオン「しないから」
251 :
◆P2J2qxwRPm2A
[saga]:2017/09/26(火) 21:33:08.62 ID:UKiGk5Ey0
レオン「で、まさかだけど、その最中に本番をしたいとか思ってしまったなんて話じゃないよね」
タクミ「僕はエリーゼ王女に触れながら達せただけで、すごく満足してるよ」
レオン「……満足してるなら、なんで誘惑に負けないように空っぽにする必要があるんだい? 君が満足しているなら間違いなんて……」
タクミ「僕は満足してるって言ったよね?」
レオン「……」
レオン「……え、ちょっとまって。満足できてないのって……」
タクミ「うん、エリーゼ王女のほうなんだ……」
レオン「」
レオン(聞きたくなかった……。え、エリーゼが? あのお花畑で花を摘んだり、盗賊を退治しないで治療する。そんなお子様みたいなエリーゼが、淫乱になってるなんて信じられない)
レオン「タクミ王子、エリーゼに何をしたんだ!」
タクミ「僕はなにもしてない。むしろされてばっかりだよ」
レオン「だけど、信じられない。あのエリーゼがそんな……」
タクミ「僕も正直信じられなかった。でも、この前の夜、僕は襲われたんだ……」
レオン「」
252 :
◆P2J2qxwRPm2A
[saga]:2017/09/26(火) 21:46:39.28 ID:UKiGk5Ey0
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
ハァハァ、 ンッ ハァハァ
タクミ(なんだろう、誰かいる?)スッ
エリーゼ「んっ、ふあああんっ、あっ、あっ、あんっ」ズリュズリュ
タクミ(え、エリーゼ。な、何をして――)
エリーゼ「んっ、タクミさんのお○んぽ、いい、いいよぉ。ふああっ、先端のところ、あたしのココぉ、いっぱいいっぱい触れてるよぉ」グニュグニュ
タクミ(エ、エリーゼ。なんで下着を穿いてないんだ。間違って入ったりしたら、と、止めないと――)
エリーゼ「はっ、つぅ、ほしい、ほしいよぉ……。タクミさんのおち○ぽ、ほしいよぉ……。こんなに、いっぱいスキスキしてるのに、んっ、寂しいよぉ……」
タクミ(……エリーゼ)
エリーゼ「あっ、あっ、タクミさん、タクミさぁん、あたしいっちゃう、いっちゃう、タクミさんのお○んぽで、ココいっぱい触られて、きちゃう、タクミさぁん、あああああうううっ!!!」ビクビクビク
タクミ(エリーゼ!!!!んっくうっ!!!)ビュルビュルルルッ
エリーゼ「はぁはぁ、タクミさんの、いっぱい、いっぱいココについちゃったぁ……。タクミさぁん……」
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
タクミ「こういうことがあったんだ」
レオン「……ごめん、少しだけ、少しだけでいいんだ。整理する時間をくれないかな。正直、ちょっときつい……」
253 :
◆P2J2qxwRPm2A
[saga]:2017/09/26(火) 21:47:54.86 ID:UKiGk5Ey0
今日はここまで
エリーゼのような子が、性におぼれている姿はとてもいやらしい
254 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[sage]:2017/09/27(水) 12:38:14.07 ID:oGWlp0/vo
おつ
255 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[sage]:2017/09/30(土) 08:17:17.56 ID:hri9ayNSO
>>253
わかる
256 :
◆P2J2qxwRPm2A
[saga]:2017/10/06(金) 20:15:04.58 ID:c9e9SLKg0
タクミ「落ち着いた?」
レオン「ああ、それなりにだけど……」
タクミ「なら話を戻すよ。エリーゼ王女が夜な夜な僕のあれを弄ってくる件なんだけど」
レオン「もう、この話やめないか」
タクミ「そうはいかないよ。話を聞くと言ったのはそっちじゃないか!」
レオン「確かにそうだけど、肉親の性事情を聞かされるこっちの身にもなってほしい……。正直、もう眠って忘れたいくらいなんだから、タクミだってサクラ王女の性事情なんて聞きたくないだろ?」
タクミ「それはそうだけどさ……」
レオン「でしょ? だから――」
タクミ「だけど、すでにその情事を見てしまったから、話程度じゃ動じないかもしれない……」
レオン「え? なんで二人のそう言うところ見てるわけ?」
タクミ「王城の中庭でヤってたら嫌でも見ることになっちゃうんだよ! 白夜から寄贈された桜の木の下で昼間からお楽しみだったんだよ!」
レオン「」
タクミ「もう、あの木を見るだけでも滅入るんだ……。だから、この頃は中庭を避けて歩いてる」
レオン「……その、ごめん」
257 :
◆P2J2qxwRPm2A
[saga]:2017/10/06(金) 20:26:28.69 ID:c9e9SLKg0
タクミ「なら僕の話を聞くのは当然だと思うんだ」
レオン「いや、その理屈はおかしい」
タクミ「ともかく、僕はその……踏み外してしまいそうで怖いんだ。エリーゼ王女がそう言うことをしたいって思ってくれてるのは正直うれしいけど……。僕だって今のエリーゼにはまだ早いって言うことくらいわかってる」
レオン「タクミ王子……」
タクミ「でも、正直どこかエリーゼ王女を裏切ってるんじゃないかって思うこともあるんだ」
レオン「あの本を買ったことを悔やんでいるんだね」
タクミ「そっちじゃないよ」
レオン「ん、だったら何を裏切っているっていうんだい?」
タクミ「……僕はエリーゼ王女の期待に応えられていないんじゃないかって。それが原因でこうなってるなら、それは僕が十分にこたえられなかったからなんじゃないかって、そう思ってしまうんだ」
レオン「……」
タクミ「な、なんで無言になるんだよ!」
レオン「いや、その……あまりにも、タクミ応じらしくない言動だなって思って」
タクミ「僕らしくないってなんだよ」
レオン「いや、もっと自分本位なことを言うと思ってたからね。これもエリーゼのおかげかな?」
タクミ「あんたに言われると、すごい腹立つな」
258 :
◆P2J2qxwRPm2A
[saga]:2017/10/06(金) 20:38:48.46 ID:c9e9SLKg0
レオン「でも、タクミ王子がそう思っているなら、やっぱりちゃんと話をするのが最善手だと僕は思うよ」
タクミ「そ、そんな、今言ったことをエリーゼ王女に話せって言うのかい!?」
レオン「そういうことだね。だって、タクミ王子はエリーゼのことを大切に思ってくれてる。今の言葉、できれば僕よりも先にエリーゼに伝えてあげてほしかったことだからね」
タクミ「……エリーゼ王女は話を聞いてくれるかな?」
レオン「それはタクミ王子の腕の見せ所だよ。こっちが条件を出すなら、相手の条件を満たしてあげるのも一つの手段だからね。自分だけに有利な交渉なんてものは存在しないし、相手に何かをお願いするっていうのは小さな交渉、結果を得るために譲歩するのは当然だからね」
タクミ「そうだよね。こんなのに頼ろうとしてた僕が馬鹿だったよ。これは後で捨てておくよ」
レオン「そうした方がいいさ。僕はタクミ王子がエリーゼの相手として認めてるんだ。その決定を裏切らないでくれると嬉しいよ」
タクミ「ありがとうレオン王子……」
レオン「僕へお礼をするよりも、やることがをさっさとしたらどうだい?」
タクミ「そうだね、そうさせてもらうよ」
レオン「あ、その前にその本はちゃんと処分してから――」
ガチャ バタンッ
レオン「のほうがいい……って聞こえてないか」
レオン(まぁ、流石に本をどうにかしてから行くだろうし、要らぬ心配だよね)
259 :
◆P2J2qxwRPm2A
[saga]:2017/10/06(金) 20:54:48.17 ID:c9e9SLKg0
ガチャッ
レオン「ん?」
ニュクス「タクミ王子の件、解決したみたいね?」
レオン「まぁね。と言っても、僕は助言をしたに過ぎないよ。それに結構応えたかな」
ニュクス「みたいね……。一息入れましょう。レオン王子、すごい顔になってるもの」
レオン「そんな顔になってるかい?」
ニュクス「ふふっ。とっても疲れた顔をしてるわ」
レオン「……それは正直困るね」
ニュクス「でしょ? 今珈琲を淹れるわ。ちょっと待ってて……」
レオン「うん、ああ、奥にポットとかがあるから勝手に使ってかまわないよ」
ニュクス「ええ、そうさせてもらうわね」
テトテトテト
レオン(はぁ……。少し落ち着いたら兄さん会いに行こう。タクミ王子から聞かされた件もあるし、一応注意しないと……)
コンコンッ
レオン「あれ、だれだろう?」
レオン(もしかして、タクミ王子が戻ってきたのか?)
ガチャ
レオン「はい」
カムイ「あ、レオンさん。本当に戻られていたんですね」
レオン「か、カムイ姉さん!?」
カムイ「お久しぶりです。あの、ちょっと失礼しますね」クンクンクン
レオン「え、ちょっとなに、いきなりなんで人の匂いを嗅いで――」
カムイ「動かないでください。くんくん、あ、ここら辺から匂いますね」
レオン「え、なに、何、僕なにか変な匂いがするの!?」
カムイ「ふむ、やはりそうです。レオンさん、アクアさんに会ってますね。私の鼻は誤魔化せませんよ」
レオン「!?」
260 :
◆P2J2qxwRPm2A
[saga]:2017/10/06(金) 21:05:11.31 ID:c9e9SLKg0
カムイ「ここ数日の間にアクアさんを探してもいませんでしたから。その行方を探ろうとしていたんですけど、誰も知らないと言うので。突然帰ってきたレオンさんが何か知っていると思ったんです」
レオン「なら口で聞いてよ、こんな方法とらないでくれないかな////」
カムイ「ふふっ、顔を赤くして可愛いです。もしかしたらアクアさんに口止めされてるんじゃないかって思って、こういう形で探らせてもらいました」
レオン「僕としては普通に聞いてくれた方が良かったよ……って」
カムイ「?」
レオン「そ、その少し離れて……////」
カムイ「ふふっ、姉弟なんですから。そんなに恥ずかしがることじゃ無いと思いますよ」
レオン「姉さんが恥ずかしくなくても、僕は恥ずかしいんだよ」
カムイ「えへへ、わかりました。これ以上意地悪しちゃうと、レオンさんが怒ってしまいますからね」
レオン「はぁ、もう……」
カムイ「ふふっ、ごめんなさい。でも、怒ってるレオンさんも可愛いから、ついからかっちゃうんです」ニコッ
レオン「!!!」ドクンッ
261 :
◆P2J2qxwRPm2A
[saga]:2017/10/06(金) 21:23:05.05 ID:c9e9SLKg0
レオン(ううっ、くそっ、辛いな。こういうの……タクミ王子にあんなこと言っておいて、僕のほうは……そのことをつげてもいないんだから)
レオン(正直、僕の方が道を踏み外しそうだって言うのに。タクミ王子がうらやましい、少なくともタクミ王子は好きない相手との悩みで、僕はすでに恋人のいる相手にまだ恋心を抱いてるなんて)
レオン(もしも、もっと前に僕が前に出ていたら。今探している人の名前が僕の名前になっていたのかな……)
カムイ「レオンさん?」
レオン「……え?」
カムイ「どうしたんですか、なんだかぼーっとしてますけど」
レオン「あ、ごめん。その、少し考えごとをしてて」
カムイ「そうなんですか。ここまでずっと歩いて来たんですよね? なら、ちゃんと休まないと駄目です」
レオン「うん、そうするよ」
カムイ「ふふっ。ところで、アクアさんがどこに行ったか知りませんか?」
レオン「それがよくわからなくて、無限渓谷で別れたときもどこに行くのかは言われなかったから」
カムイ「無限渓谷ですか。確かに全方位に道は開けていますけど。もしかして透魔王国に向かったのかもしれません」
レオン「何か企んでるんじゃないかな?」
カムイ「そうかもしれません。まぁ、それも後々聞き出します。方法も――」
レオン「いや言わなくてもいいよ。そこ、人差指と中指で何かを責め立てるみたいな動きしなくていいから!」
262 :
◆P2J2qxwRPm2A
[saga]:2017/10/06(金) 21:32:14.24 ID:c9e9SLKg0
ニュクス「なんだか賑やかだと思ったら、カムイが来ていたのね」
カムイ「あれ、ニュクスさん。どうしてここに?」
ニュクス「レオン王子と一緒に帰ってきたのよ。ちょっと、用事があってね」
カムイ「そうなんですか。なんですか、二人一緒に珈琲を楽しむ仲になっていたんですね」
ニュクス「こ、これは私が淹れただけだから……。よかったらカムイもどう?」
カムイ「すみません、すぐに戻る用事があるので。レオンさんの無事を確認できたので、これで失礼しますね」
レオン「うん、それじゃね」
カムイ「はい、ニュクスさんも失礼しますね」
ニュクス「ええ」
ガチャ バタンッ
レオン「……」
ニュクス「レオン王子、大丈夫?」
レオン「ああ、大丈夫だよ。その、もらっていいかな」
ニュクス「ええ、熱いから気を付けたほうがいいわ」
レオン「うん、ありがとう」
263 :
◆P2J2qxwRPm2A
[saga]:2017/10/06(金) 21:38:48.85 ID:c9e9SLKg0
ズズッ
レオン「苦いね……」
ニュクス「ええ、私は慣れたものだけど」
レオン「……ニュクスは大人だね。僕にはちょっと、苦みが強すぎたかもしれない」
ニュクス「そう、なら久しぶりに話をしましょう? 目を瞑って、大人になった私をあなたが思い浮かべてくれればそれでいいから」
レオン「ありがとう」
ニュクス「礼なんていらないわ。さぁ、始めましょう?」
レオン「うん」パチッ
ニュクス(私にもこれは苦すぎるわね。まだ、貴方の心にはカムイが燻っているのを知っている。こうやって、となりにいることが幸せに思えた今だからこそ、とても重く感じられる。あなたがそれに決着をつけない限り、動きだせないのが私だってわかっているから)
レオン「ニュクス」
ニュクス「なに、レオン王子?」
レオン「今日は魔術について話がしたい。いいかな?」
ニュクス「ええ、いいわよ。あなたの疑問にできる限りこたえてあげる」
「貴方が安らぎを感じられる、その時まで……」
タイムリミットまで残り2日……
264 :
◆P2J2qxwRPm2A
[saga]:2017/10/06(金) 21:43:49.15 ID:c9e9SLKg0
今日はここまで
暗夜王城中庭は、マークスとサクラのベッドルーム。
タクミが踏み外すとロリコンになり、レオンが踏み外すとNTRとなる。
265 :
◆P2J2qxwRPm2A
[saga]:2017/10/13(金) 21:21:54.92 ID:7+Vu7Z/30
◇◆◇◆◇
―白夜王国・シラサギ城『客間』―
リリス「……」
リリス「知らない天井ですね……」
リリス「……」
リリス「まぁ、暗夜王国じゃありませんし、当然ですよね。ふっ、んんーーーっ、はぁ〜」ムクリ
リリス(昨日はなんというか色々と激動の時間でしたね。無理やりされて気持ち良くなっちゃう人って思われるし……)
リリス「それにしても……」
ピエリ「すぅ……すぅ……」
リリス「なんでお約束のように私の布団に入ってくるんですか。もう……」
ピエリ「んふふっ……リリスぅ……」ヌクヌク
リリス「ちょっと、寝ぼけて抱きつかないでくださいよ。昨日のこともあるんですから、こんなところ誰かに見られたら――」
サーッ
スズカゼ「ピエリさんにリリスさん、おはようございます。朝から励まれているとは恐れ入ります」
リリス「誤解を生むような発言は慎んでくれませんか、本当に」
266 :
◆P2J2qxwRPm2A
[saga]:2017/10/13(金) 21:42:05.85 ID:7+Vu7Z/30
ピエリ「んっ、リリス?」
リリス「ピエリさん、おはようございます」
ピエリ「んっ、おはようなの……。ここどこなの?」
リリス「ふふっ、寝ぼけているんですね。白夜のお城ですよ」
ピエリ「白夜のお城……。あ、そうなの。ピエリ白夜に来たのよ!」
スズカゼ「はい、そうですよ」
ピエリ「あ、スズカゼなの! おはようなのよ!」
スズカゼ「おはようございます。もう少しで食事ができますので、お二人は準備ができましたら来てください」
ピエリ「わかったの!」
リリス「まさか、それを伝えるためだけに来たって言うんですか?」
スズカゼ「ええ、ヒノカ様からの命令ですから」
リリス「そうですか、ならさっさと帰ってください。何か問題を起こす前に!」
スズカゼ「ははっ、そうさせてもらいます。では、また後ほど」サッ
リリス「はぁ、まったくもう、こんな風にちょっかい出さなくてもいいのに」
ピエリ「スズカゼとリリス、とっても仲がいいのね!」
リリス「どう見たらそう解釈できるのかなぁ」
267 :
◆P2J2qxwRPm2A
[saga]:2017/10/13(金) 22:00:46.55 ID:7+Vu7Z/30
ヒノカ「む、少し遅かったな」
リリス「あ、ヒノカ様。すみません、お待たせしちゃいましたか?」
ヒノカ「いや、大丈夫だ。昨日はゆっくり眠れたか?」
リリス「はい、夜のお鍋とってもおいしかったです」
ヒノカ「そうか、そう言ってもらえるなら料理をしてくれた者たちも喜ぶだろう」
リリス「あれ。昨日のお鍋はヒノカ様も手伝ったんですよね?」
ヒノカ「な、なんでそう思うんだ?」
リリス「いえ、なんて言うか具材がとてもその、男らしく切れていたので……」
ヒノカ「な、なんでそれだけで私が手伝ったと思えるんだ」
リリス「そんな、包帯でぐるぐる巻きになった手を見せつけられても説得力がないんですよ」
ヒノカ「あ、こ、これは今日の朝にだな」
リリス「昨日の夜からでしたよ。もう、そんな嘘吐いても意味なんてありませんよ。だけど、どうして料理のお手伝いなんてしたんですか?」
268 :
◆P2J2qxwRPm2A
[saga]:2017/10/13(金) 22:07:25.44 ID:7+Vu7Z/30
ヒノカ「そ、その、臣下がおまえに迷惑を掛けた件もあるし、何よりも根野菜を食べたいと言っていたからな。せめてもの罪滅ぼしになるならと手伝ったんだ。まぁ、結果は見ての通りだがな……」
リリス「ふふっ、形がバラバラで不格好でしたけど。でも、とってもおいしかったです。ヒノカ様のその思いが最高の味付けだったんだって思いますよ」
ヒノカ「そ、そうか……。その、なんだかそう言われると恥ずかしいな」
ピエリ「だけど、ヒノカ様って野菜しか切ってないのよね?」
ヒノカ「そうだが……」
ピエリ「じゃあ、汁の味って……」」
リリス「まぁ、切るのがあれですから、出汁に取り掛かろうとしたあたりで料理担当が血相を変えて駆け付けたのかもしれません。見ているだけでもハラハラするクッキングだったんですよきっと」
ピエリ「包丁の持ち方がやばい奴かもしれないの。ほら、あの黒いところをもってやるのよ」
リリス「いくらヒノカ様で包丁の腹を持ったりしませんよ。ちゃんと柄だってありますし……」
ヒノカ(腹、包丁の腹ってなんだ!?)
269 :
◆P2J2qxwRPm2A
[saga]:2017/10/13(金) 22:15:49.93 ID:7+Vu7Z/30
リョウマ「む、リリス、おはよう」
リリス「おはようございます、リョウマ様。それにベルカさんも」
ベルカ「ん……」
ピエリ「もう、リリスがおはようって言ってるからおはようって返さなきゃ駄目なのよ」
ベルカ「そう……」
リリス「いいんですよ。さっきのがベルカさんのあいさつなんですから」
ピエリ「むー、リリスがそう言うのならいいの。それより朝ごはんなのよ」
リョウマ「そうだな、ヒノカ何を固まっているんだ? 早く座って飯にしよう」
ヒノカ「あ、ああ。わかった、ところでサイゾウとスズカゼはどうした?」
リョウマ「サイゾウならいる、今は隠れているだけだ」
ヒノカ「また、隠れているのか。こういう時くらいは一緒にいてもいいというのに。それとスズカゼは?」
リョウマ「至急の任務があると言っていたが、ヒノカの命令ではないのか?」
ヒノカ「いや、私はリリスたちを起こしてくるように頼んだくらいだ」
リリス(また、碌でもないことをしている気がしますが、平和な食卓を送れるなら今はそれでいいですね)
ピエリ(リリス、またスズカゼのこと考えてるのね。眉間にすごい皺が出来てるの)
270 :
◆P2J2qxwRPm2A
[saga]:2017/10/13(金) 22:28:47.33 ID:7+Vu7Z/30
リョウマ「ふぅ、そう言えば俺の用事は終わったわけだが、リリス」
リリス「はい?」
リョウマ「お前はなにをしに白夜にやってきたんだ? こんなところまで来たんだ、何か理由があってのことだろう?」
リリス「そ、それはですね……」
リリス(そうでした。私はアクアさんの命令で、リョウマ様を玉座に座らせないといけないんでした。確かアクアさんと別れてから三日後でしたよね。ということは、今日にはそれをして無限渓谷に行かないといけないんですか!?)
リョウマ「どうした、リリス」
リリス「いえ、そのですね……」
リリス(どうするべきでしょうか。別にアクアさんの野望を打ち砕いてもいいですけど。ここでどうにか物事を成功させて後顧の憂いを絶ちたいのも事実です。でも、なんて説明すればいいんでしょうか)
リリス『アクアさんがお○んちんの生える薬を欲しがっているので玉座に座ってくれませんか?』
リリス(駄目です駄目です。今の私がそんなことを言ったら、もっと変な誤解をされてしまいます。女の子はみんなお○んちんを欲しがっているとか、そんなことを思っている変態に思われるかもしれませんし、なにより……)
リョウマ「?」
リリス(アクアさんがカムイ様を犯すために欲しがってるなんて知れたら、どうなるかわかりません……)
271 :
◆P2J2qxwRPm2A
[saga]:2017/10/13(金) 22:29:43.60 ID:7+Vu7Z/30
今日はこれだけ
272 :
◆P2J2qxwRPm2A
[saga]:2017/10/17(火) 20:52:53.85 ID:p8pDLXc50
リョウマ「リリス、何か言い辛い事情でもあるのか?」
リリス「え、ええとですね……」
リョウマ「何か困っているのであれば、俺が力を貸すぞ。ここまでの旅路、色々と世話になったからな」
リリス「そ、そうですか」
リリス(すごくうれしい申し出ですけど、どう説明すればいいんでしょうか。今日の正午くらいから玉座に座ってくれませんかと言われたら、その理由を聞きたくなるのが人情という物ですし。私だってそんなことを頼まれたら理由を最初に聞きたいと思いますから、なんで私が椅子に座らなければならないのかと)
リョウマ「大分悩んでいるようだが。もしや、アクアと何か関係があるのか?」
リリス「な、なぜそんな風に、お、思うんですか?」
リョウマ「確証はない、俺の勘だ。渓谷の時もそうだが、真っ先にアクアとどこかへ行ってしまっただろう?」
リリス(状況証拠が揃い踏みとか、これどうやって誤魔化せばいいの?)
273 :
◆P2J2qxwRPm2A
[saga]:2017/10/17(火) 21:04:17.26 ID:p8pDLXc50
リョウマ「ひょっとしてだが、何か良心の呵責に悩まされるようなことを手伝わされているのではないかと思ってな」
リリス「え、心配してくださるんですか?」
リョウマ「当たり前だ。アクアは暗夜、いや透魔の人間であろうとも、俺たちにとっては義妹(かぞく)だ。その義妹(かぞく)のことで何か問題を抱えているのなら、それを正すべきだろう?」
リリス「なんか、フリガナがおかしい感じがしますけど。普通ならアクアさんのことを信じてあげるものじゃないんですか?」
リョウマ「ああ、信じているからこそ。アクアの真意を確かめたいというのが本当のところだ。カムイと結ばれたというのに、アクアはカムイと今離れて過ごしているのだろう? それが悪い理由であったらな俺は……」
リリス「リョウマ様」
リョウマ「暗夜王国に赴き、色々と進展させてしまうかもしれない」
リリス「なにを進展させるつもりなんですか?」
リョウマ「それは言えないが、カムイにとって悪いことではないはずだ、アクアにとってはわからないがな」
リリス(酷く邪悪な笑みですねぇ。これ、お父様が操ってるとかじゃないですよね)キョロキョロ
274 :
◆P2J2qxwRPm2A
[saga]:2017/10/17(火) 21:15:59.75 ID:p8pDLXc50
リリス(でも、このまま話を引き延ばしたところで言えるわけもないですよね。アクアさんの問題が表面化したら、カムイ様が幸せで無くなっちゃいますから。私はカムイ様に幸せになってほしいから、こうしてここにいるわけですし。はぁ、色々と難しくなりそうですけど、ここは――」
リョウマ「それで、実際のところはどうなんだ。リリス?」
リリス「カムイ様の事を心配して言ってくれているんですよね、ありがとうございますリョウマ様。安心してください、アクアさんにそう言ったことを頼まれているわけじゃありませんから」
リョウマ「そうか。なら今回アクアが一人で出かけているのは」
リリス「いつでも二人一緒というわけじゃありませんよ。ほら、リョウマ様も雷神刀といつも一緒というわけじゃないでしょう?」
リョウマ「この頃は別居状態だったが……」
リリス「……ごめんなさい」
リョウマ「いや、謝ることは無い。それに、今の雷神刀の持ち主はヒノカだ。事実、俺はもうこの国の王ではないのだからな」
リリス「と、ともかくです。いつでもどこでも一緒というのが幸せじゃないという証拠にならないということです。心の絆は何処に行っても強く結ばれているじゃないですか。カムイ様とリョウマ様の絆はとても強くて誇らしいものだと私は思います」
リョウマ「出来れば、鞘と剣の関係になりたかった」
リリス「……ぶち壊しだよ、もう」
275 :
◆P2J2qxwRPm2A
[saga]:2017/10/17(火) 21:25:31.59 ID:p8pDLXc50
リリス「ともかく、アクアさんからそういったお話は受けてません。白夜にはヒノカ様に会いに来た様なものですから」
ヒノカ「わ、私にか?」
リリス「はい、色々と誤解もありましたし、それを解いておこうかなと」
ヒノカ「そ、そうだったのか。すまない、その原因はスズカゼだったというのに」
リリス「まぁ、その点はヒノカ様とサイゾウさんが仇を取ってくれたと思うので。だから、私の白夜の用事というのはもう終わっています」
リョウマ「先ほどの狼狽ぶりを見る限り、そうは見えなかったが」
リリス「突然質問されて驚いてしまっただけですよ」
リョウマ「そ、そうか」
リリス(よし、どうにか話を誤魔化せました。とはいっても、ここからどうやってリョウマ様を玉座に座らせればいいんでしょうか?)
リリス(すでに王じゃないと宣言している以上、玉座に座るという行為そのものを嫌っている節がありますし……。懇願すればするほど、怪しまれますし。うーん、何か突破口は――)
ヒノカ「そうだ、リョウマ兄様。例の写し絵のことなんだが……」
リョウマ「いや、あれは俺ではなく、お前であるべきだろう。今この国を治めているのはお前なのだからな。絵になるべきはヒノカのほうだろう」
ヒノカ「しかし、私では……」
リリス「えっと、何の話ですか?」
276 :
◆P2J2qxwRPm2A
[saga]:2017/10/17(火) 21:36:37.67 ID:p8pDLXc50
リョウマ「ん、実はな。王族の肖像画を作る話がユキムラから上がっていてな。サクラとタクミにも追って話をすることにはなっているんだが」
リリス「肖像画ですか……。白夜の肖像画というと、あの浮世絵という奴になるんですか?」
ヒノカ「いや、今回は趣向を凝らしていてな」
リリス「?」
ヒノカ「まあともかく、その肖像画を作ることに反対はしていないんだ。ただ……」
リリス「ただ、なんですか?」
リョウマ「ヒノカは現在女王としてこの国を収めている立場、ならあそこにいるのはお前であるべきだ」
ヒノカ「いや、まだ私はあそこに座る資格はないと思っているんだ。とてもではないがリョウマ兄様のようにふるまえているわけじゃない」
リョウマ「いや、お前にとってもあそこは重要な意味を持つ場所だ」
ヒノカ「しかし――」
ピエリ「リリス、アソコって何のことなの?」
リリス「そうですね。少なくとも卑猥な物ではないと思いたいです」
ピエリ「そうなの? ピエリがあそこって言ったら卑猥になるの?」
リリス「それは――」
リョウマ「がをのにすると危なくなるのは確かだな。なんというか無邪気さの中に漂う、その……わかるだろう?」
リリス「わかりたくないです」
277 :
◆P2J2qxwRPm2A
[saga]:2017/10/17(火) 21:40:59.08 ID:p8pDLXc50
リリス「もう、あそこの話はいいですから。とりあえず、何の話かちゃんと説明してください」
リョウマ「そうだな。ここまで来てもらったんだ、お前たちの意見も聞きたい」
ベルカ「そう、わかったわ。それで何の話をしていたの?」
ヒノカ「実は――」
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
ヒノカ「――というわけだ」
リョウマ「ああ、つまりはそういうことだ」
ベルカ「……そう」
ピエリ「うーん、何がダメなのかピエリわからないの」
リリス「ああ、なるほどなるほど。そういうことだったんですね。確かにそれはリョウマ様が承諾したくないのも理解できますし、ヒノカ様が引き受けたくないのも分かります」
リリス(でも、これ場合によっては使えます。というよりもこれを使うしかないでしょうし、どうにかその線で攻めてみることにしますか)
リリス(そういえば、暗夜王国に向かったニュクスさんはどうやってレオン様を玉座に座らせるんでしょうか……)
「向こうも向こうで、一筋縄ではいかなそうですけど」
278 :
◆P2J2qxwRPm2A
[saga]:2017/10/17(火) 21:42:07.93 ID:p8pDLXc50
今日はここまで
『が』を『の』に変えるだけで夢が広がる不思議。
279 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[sage]:2017/10/18(水) 01:11:47.60 ID:/m8YSnBxo
おつ
280 :
◆P2J2qxwRPm2A
[saga]:2017/10/21(土) 20:42:04.90 ID:TrIaI7nO0
◆◇◆◇◆◇
―暗夜王国・クラーケンシュタイン城『大食堂』―
レオン「ううっ、思ったよりも寝られなかった」
レオン(ニュクスには恥ずかしい場所を見せちゃったし、結局カムイ姉さんのことを忘れられたわけでもない。かといって、思いを伝えられたわけでもないし……。そのことを思ったら悶々として中々寝付けなかった……)
レオン「はぁ……」
ニュクス「朝から盛大な溜息ね…。そんな溜息を漏らしたら、幸せが逃げてしまうわよ」
レオン「ニュクス」
ニュクス「おはようレオン王子。その様子だと、あまり眠れなかったのかしら?」
レオン「そ、そんなことないよ」
ニュクス「思いっきり欠伸をかみ殺しながら言う物じゃないわね」
レオン「それもそうだね。おはようニュクス。ニュクスはぐっすり眠れたみたいだね」
ニュクス「ええ、久しぶりにゆっくりと眠れたと思うわ。色々としたいことにも着手できたからかもしれないけど」
レオン(へぇ、戻ったばかりなのに研究をしてるのか、それに比べて僕は……)
ニュクス(久しぶりに自室に戻ったら昂ってしまって、まさか連続で四回もシてしまうなんて。レオン王子に攻め立てられる妄想で三冊ほど本をグショグショにしてしまったから、レオン王子が悲しんでいるといのに私っていう女は……)
281 :
◆P2J2qxwRPm2A
[saga]:2017/10/21(土) 20:55:41.24 ID:TrIaI7nO0
エリーゼ「あ、レオンおにいちゃんだ! レオンおにいちゃーん。えーいっ!」ダキッ
レオン「おっと、危ないじゃないかエリーゼ。それにいきなり飛びかかってこないでくれるかな」
エリーゼ「もう、久しぶりなんだからこれくらいいでしょー」
レオン「はぁ、全くもう。こんなままじゃ、立派な王女になるのはまだまだ先だね」
エリーゼ「ぶーっ、いいもん。あたしだってあと数年したら、お胸もお尻も大きい女の人になるんだもん」
ニュクス「ふふっ、中々に理想が高いのね」
エリーゼ「ふふん。あたしの真の姿はこんなものじゃないんだから! それに、この頃はいっぱいいっぱい話し方の勉強もしてるの。立派なレディは話し方も優雅じゃないといけないって、マークスおにいちゃんが言ってたから」
レオン「へぇ、あのエリーゼがね……。少しは王族としての自覚が出てきたってことかな?」
エリーゼ「うん。この頃わかったの。タクミさんともっとエッチしたいなら、色々成長しなくちゃいけないって。お胸とお尻は特に重要なんだよ!」
レオン「りっぱなレディは何処に行ったんだい?」
282 :
◆P2J2qxwRPm2A
[saga]:2017/10/21(土) 21:03:07.69 ID:TrIaI7nO0
レオン「もしかしてエリーゼ、昨日タクミ王子と何か話をしたんじゃないかな?」
エリーゼ「え、なんでそう思うの?」
レオン「いや、すぐにタクミ王子の話が出たからね。もしかしたらって思ったんだよ」
エリーゼ「あ////」
ニュクス(これ、メスの顔ね)
レオン「エリーゼ?」
エリーゼ「えっと、な、なんにもないよ! 何にもないからね!」タタタタタタッ
レオン「ふん、何にもないっていうようには見えないけど。でも、エリーゼが大人になろうって思ったってことは、タクミ王子何とか話が出来たってことかな?」
ニュクス「話をしたというよりも、ナニかしたっていう感じだけど……」
レオン「止めてくれ、わかってるんだ。今のエリーゼの顔で大体予想着くから、本当悲しくなるから……」
ニュクス「まぁ、その点はタクミ王子に聞いてみるのが一番ね。昨日、アドバイスがどういう結果を迎えたのか、教えてもらいましょう」
レオン「ああ、そのつもりだよ」
カツンカツン
ニュクス「あら、噂をすれば……」
レオン「あ、タクミ王子。おは――」
タクミ「やぁ」ゲッソリッ
レオン「」
ニュクス「」
レオン&ニュクス(……なにがあった)
283 :
◆P2J2qxwRPm2A
[saga]:2017/10/21(土) 21:11:49.84 ID:TrIaI7nO0
レオン「タ、タクミ王子、どうしたんだいその顔。すごく細いというか、げっそりしているっていうか」
タクミ「ああ、これ? これはあれだよ、なんていうか。僕の譲歩の結果っていうか、そのね?」
レオン「ね?じゃわからないから」
タクミ「本当に空っぽになるんだなって思ってさ」
レオン「は?」
タクミ「エリーゼに寂しい思いをさせてたみたいで、それで……」
ニュクス「ちょっと待ちなさい、タクミ王子順を追って話をしてちょうだい。エリーゼ王女と何があったの?」
レオン「正直、聞きたくないけどことの顛末を話してくれるかな」
タクミ「顛末? 顛末なんて簡単だよ。僕は搾り取られたんだ。もう、汁も出なくなるくらいにね」
レオン「それは終わりだけだよ。僕が聞いてるのはどうしてそうなったかなんだけど」
タクミ「……エリーゼ王女が僕を拘束して、僕は成すすべなくおち〇ちんを執拗に責められて、そこで持っていた本を見られて、こういう見た目の子が好きなのって話になって……」
レオン(タクミ王子、昨日の本を持ったままエリーゼに会いに行ったのか。正直引くよ)
タクミ「そしたら……。エリーゼが今すぐにでもしてあげるって言い始めて……」
レオん「まさか、手を出したんじゃないだろうね」
ニュクス「すでに、ここまでの段階で手を出したとか出してないとかの、レベルではないと思うけど……」
284 :
◆P2J2qxwRPm2A
[saga]:2017/10/21(土) 21:25:50.50 ID:TrIaI7nO0
タクミ「僕はレオン王子と話したことを僕なりに話したんだ。エリーゼ王女がとても大切で、応えたいけど暴走したらエリーゼ王女を傷つけてしまうんじゃないかって」
レオン「タクミ王子……」
タクミ「もう少し大きくなったら、ちゃんと正式にしようって、そういう話になって……。エリーゼ王女は僕の気持ちを理解してくれたんだ」
ニュクス「そう、だから大きくなるって言ってたのね。好きな人のために理想を目指す、とてもいいことだと思うわ」
タクミ「うん、あの時のエリーゼ王女はとっても嬉しそうな顔をしてた。僕もエリーゼ王女に嫌われなくてよかったって思ったんだ」
レオン「そうか、二人が仲違いを起こしているわけじゃないってわかって、僕もホッとしたよ」
タクミ「うん、僕もすごくうれしかった」
タクミ「だけど……。そしたらエリーゼ王女がさ」
エリーゼ『だったら、おま〇こにいれる以外のことは我慢しないでいっぱいしてもいいんだよね?』
タクミ「そう、おち〇ちんを扱かれながら言われて……。僕思わずうんって答えちゃって……」
レオン「なんでそこでNOと言えないんだ!」ポロポロ
タクミ「僕だって僕だって男なんだよ‼‼‼ あんなのYESと答えるに決まってるじゃないか‼‼‼‼」ポロポロ
ニュクス「二人とも泣かないで」
285 :
◆P2J2qxwRPm2A
[saga]:2017/10/21(土) 21:45:17.69 ID:TrIaI7nO0
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
タクミ「あっ、え、エリーゼ王女、だめだぁ」
エリーゼ「んっ、じゅるるっ、んぱぁつ、タクミさんのおち〇んちん、どうしてこんなにおいしいのかな。すごく男らしい匂いがのどでいっぱいいっぱいになってるぅ。はむ、んふっ、ふうぅぅ」ジュルルルルル
タクミ「あ、くる、くるぅ……」
ビュルルルルルッ ビュルッ
エリーゼ「んふっ、こくんっこくんっ。ぷはぁ……んあー、ふぃへぇ、ひゃふひひゃん、んあー」
タクミ(え、エリゼ王女の口の中、僕の精子があんなに粘ついてる)
エリーゼ「んっ、んっ。ぷはぁっ。全部ごっくんしちゃった。あんなに出したのに、もうこんなに硬くなってるよ?」ツンツン
タクミ「ひゃっ、も、もうここまでに――」
エリーゼ「だぁめ。今さっきタクミさん、うんっていってくれたもん。大丈夫、おま〇こはその時まで待ってるから、だからあたしの体の他の場所で、いっぱいイかせてあげるからね。えへへ、お胸は無いけど、ここならタクミさんのを挟んであげられる。ふああっ、お尻の穴にタクミさんの熱いの当たってるよぉ」ビクンビクンッ
タクミ(はうっ、エリーゼのお尻の谷間に僕のが挟まって、すごく暖かくて気持ちいいぃ)
エリーゼ「タクミさん、今から動くね? エリーゼのお尻の谷間に、いっぱいいっぱい吐き出してね?」ヌチュヌチュ
286 :
◆P2J2qxwRPm2A
[saga]:2017/10/21(土) 21:46:58.78 ID:TrIaI7nO0
タクミ「はうっ、うあっ、ひあっ」
エリーゼ「はぁはぁ、お尻の穴、タクミさんの先端が当ってムズムズしちゃう。んんっ、はぁ、やだ、ヌルヌルしてお尻で変な気分になっちゃうよぉ」ズリュズリュ
タクミ「だめ、エリーゼ王女、このままじゃ僕、あああっ」
エリーゼ「ああ、すごい、すごいよぉ。タクミさん、もっともっと擦りつけて、エリーゼのお尻の穴の上にいっぱいタクミさんのザーメン、たくさん塗りたくってよぉ」グチュグチュ
タクミ「え、エリーゼ王女。あっ、きもちいいよ。エリーゼ王女のお尻の谷間、すごくすごく気持ちいい。お尻の穴、先端に感じてるよ」コスコスコス
エリーゼ「ふああん、だめ、そんなこと言われたら、お尻の穴敏感になっちゃう、タクミさんを感じたくて敏感になっちゃう。だめ、エリーゼエッチになっちゃう。タクミさんのエッチなお人形になっちゃうよぉ」ヌルヌル
タクミ「ああ、でる、出るよ。エリーゼ王女のお尻に、谷間にいっぱい、いっぱいい‼‼‼」
ビュルルルルルルルルッ‼‼‼ ビュルルンンッ
エリーゼ「ああああ、お尻、お尻の穴にいっぱい掛かってる。ふああっ、お尻にあったかいタクミさんのザーメン掛かってぇ、はぁつ、やだ、腰止まらないよぉ。ヌルヌルでお尻の谷間がいっぱいいっぱいになってる……」
タクミ「エリーゼ王女……」
エリーゼ「えへへ、タクミさん。まだ、いっぱいいっぱいするよ。タクミさんが気持ちよくなれるようにエリーゼの体におち〇ちんの感触、覚えさせちゃうからね?」
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
タクミ「そうあれはエリーゼじゃなくて、エローゼだった」
レオン「最後にうまいこと言ったつもりか?」
ニュクス「まぁエロいから多少はね?」
レオン「ニュクスも納得しないでくれるかな!?」
287 :
◆P2J2qxwRPm2A
[saga]:2017/10/21(土) 21:51:28.73 ID:TrIaI7nO0
今日はここまで
エリーゼとタクミ、幸せな二人の今後にご期待ください。
288 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[sage]:2017/10/22(日) 19:22:53.23 ID:YMIgz5gSO
平和だな(目逸らし)
289 :
◆P2J2qxwRPm2A
[saga]:2017/10/26(木) 19:56:56.50 ID:wXqPmGss0
レオン「とりあえず、エリーゼと仲違いしてるっていうわけじゃなくてよかったってことにするよ」
タクミ「よかったって、この先僕はどうすればいいんだい?」
レオン「そんなこと僕に利かないでくれない?」
タクミ「だってこのままじゃ僕、干からびて死んでしまう気がするんだ」
レオン「エリーゼだって、少しは自制できるはずだよ」
タクミ「僕が自制できるかわからないじゃないか。あの谷間、とっても柔らかいんだ。でもエリーゼ王女は、ちゃんとお尻を手で抑えてくれるから、程良く僕のを締め付けてくれる。もうあんなの味わったら、毎日期待してベッドインしちゃうだろ!?」
レオン「やめて、妹のことを好きになってくれてるのはうれしいけど、そういう生々しい感想なんて聞きたくない……」
タクミ「な、レオン王子はエリーゼ王女の事を馬鹿にしてるのか!?」
レオン「主に馬鹿にしてるのは君の事だよ! なんで僕にそんな話をするんだい、妹の痴態を聞かされ続けて、もう心がチェックメイト寸前だよ!」
タクミ「チェックメイト寸前って、まさかレオン王子……エリーゼ王女のこと」
レオン「それはないかな」キッパリッ
タクミ「よかったぁ」ホッ
レオン「なんで安心してんの!? 僕が実の妹に手を出すような人間に見えるわけ?」
タクミ「うーん、それもそうだね」
レオン「そうだよ、まったく近親だなんて――」
タクミ「だけど、姉だったらどうかな。……なーんて……」
レオン「」
290 :
◆P2J2qxwRPm2A
[saga]:2017/10/26(木) 20:08:16.94 ID:wXqPmGss0
ニュクス「とりあえず、食堂に入りましょう? ここでこんな話を続けるのはあれだから」
タクミ「それもそうだね。僕は先に行ってるよ」
ニュクス「ええ」
タッ タッ タッ
ニュクス「レオン王子」
レオン「僕は動揺してないから」
ニュクス「ええ、わかってるわ。わかっているから、食堂に行きましょう?」
レオン「ああ……」
レオン(……もしも、カムイ姉さんが本当の姉弟だったら。僕はこうやって恋に落ちてなかったって言い切れない。それくらいカムイ姉さんは大きな存在で、そんな姉さんに『レ、レオンさん、私たちは姉弟なんですよ。こんなこと……』なんて言われたりしたら……)
レオン「……」ググッ
ニュクス「レオン王子? 急に屈んで、何かあった?」
レオン「ちょっと、靴紐が取れちゃってさ。すぐに直して追いつくから。先に行っててくれるかな」
ニュクス「そう、それじゃ先に行って席を取っておくわ」タッ タッ タッ
レオン「……全然、割り切れてないな。くそ、何のために白夜まで行ったのかわからなくなりそうだ……」テトテトテト
291 :
◆P2J2qxwRPm2A
[saga]:2017/10/26(木) 20:43:50.12 ID:wXqPmGss0
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
サクラ「あ、レオンさん。お久しぶりです」
レオン「ああ、サクラ王女。おはよう、昨日は挨拶に行けなくてわるかったね」
サクラ「いいえ、白夜へ行っていたんですから、長旅の疲れもあったと思いますし、仕方ないと思いますよ」
レオン「ははっ、君はあの戦争の時から変わらないね」
サクラ「そ、そうでしょうか? その、マークスさんと一緒に色々と恥ずかしさを無くす訓練とかしてきたんですけど」
レオン「えっと、僕が言いたかった変わらないところっていうのは人を気遣う優しさの事だったんだけど……」
サクラ「え、そ、そうだったんですか……。その、ごめんなさい勘違いしてしまいました」
レオン「勘違いって、恥ずかしさとかのこと」
サクラ「は、はい。その今も訓練してるんですよ」
レオン「へぇ、そうなのかい。もしかしてマークス兄さんが提案したのかな?」
サクラ「どうしてわかるんですか? 誰にも話してないのに」
レオン「へぇ、そうなんだ。マークス兄さんってそういうところを正そうとする人だからさ」
サクラ「えへへ、私いっぱいマークスさんに鍛えられてますから。もう、どんなところでも応えられるようになってきたんですよ」
レオン(……雲行が怪しくなってきた)
292 :
◆P2J2qxwRPm2A
[saga]:2017/10/26(木) 21:04:40.66 ID:wXqPmGss0
ガチャンッ
マークス「む、もう揃っていたのか。これは私たちが一番遅かったということか」
カムイ「ふふっ、みたいですね。お兄さんとお姉さんが一番遅刻なんて、ダメダメですね」
マークス「ははっ、そうだな」
レオン「マークス兄さんにカムイ姉さん。おはよう」
マークス「ああ、おはよう。サクラもおはよう」
サクラ「はい。もう、さっきお部屋でおはようは聞きましたよ」
マークス「そうだったな。では、聞かせるおはようではないほうにしよう」グッ
サクラ「あ、マークスさん。みなさんがいるのに……あっ」スッ
レオン(はぁ、朝からキスでおはようか。ずっと前からそうだったけど、マークス兄さんのそういうところ変わって――)
サクラ「んっ、んあっ、んんんっ、ちゅるるっ、はああっ」チュパチュパ レロォ
マークス「んんっ、はぁ、ふぅ、今日もとても熱いな。サクラの中は……」サワサワ
サクラ「ふあああんっ」ビクンッビクンッ
レオン「え、あの二人何してんの? おはようのキスってもっとソフトな奴だよね?」
カムイ「ふふっ、サクラさんとマークスさんは相変わらずですね」
エリーゼ「えへへ、サクラとマークスおにいちゃん、とっても仲良しさんだね!」
レオン「え、なにこの空気…。僕だけしか突っ込む人がいないくらい日常化してるわけ?」
ニュクス「朝からベロチュー、これが新しい暗夜の文化と受け入れるしかないというわけね」
レオン「少しはニュクスも反発してくれないかな……」
293 :
◆P2J2qxwRPm2A
[saga]:2017/10/26(木) 21:20:20.82 ID:wXqPmGss0
レオン「それにしてもカムイ姉さんはまた寝坊?」
カムイ「ふふっ、この頃あまり寝坊はしないんですよ」
レオン「え、城塞にいた時、フェリシアとフローラに起こされてたのに? 正直信じられないな」
カムイ「もう、これでも戦いを通じて色々と成長したんです。ダメダメなお姉ちゃんはもう卒業、これからは頼れるお姉ちゃんになっていくんです」
レオン「そう、それじゃチェスで僕と勝負しよっか?」
カムイ「ううっ、レオンさんは意地悪です、今日も先に起きてるなんて、これじゃお姉ちゃんの出る幕がありません」
レオン「出る幕って、いったい何をしようとしてるのさ?」
カムイ「本当は久しぶりに戻ってきたレオンさんを起こしてあげて、お部屋の外で待って出てきたところで法衣を逆にして着てるんじゃないか調べるんです。それで、逆になってたらお姉ちゃんらしく指摘して、ふふっレオンさんはかわりませんねって法衣を着せ直してあげようかと」
レオン「こ、子ども扱いしないでくれるかな。僕だってあのころとは違うんだから、法衣を間違って着ることなんてもうないよ」
カムイ「そうですか、残念です」
レオン(うう、時間を巻き戻す歯車とかあったら使って戻りたい……)
ニュクス「ないもの強請りは良くないわ、レオン王子」
レオン「こういう時だけ、心を読むのは止めてくれないかなぁ……」
294 :
◆P2J2qxwRPm2A
[saga]:2017/10/26(木) 21:32:52.43 ID:wXqPmGss0
ニュクス(そういえば……アクアからレオン王子を玉座に座らせるように言われていたわね。でも――)
レオン「そっか、暗夜の経済は思った以上にうまく回っているってことだね」
マークス「ああ、サクラ王女との婚約の印に送られてきた桜で白夜の文化に多くの者たちが興味を持ち始めて、物流もほぼ落ち着き始めている。細かな問題はあるが、暗夜の民も白夜の民も快く互いを尊重し合っている」
レオン「なら安心だね。やっぱり、マークス兄さんが王になって良かったと思うよ。僕にあの玉座はとてもじゃないけど似合わないからさ」
マークス「ははっ、うれしいことを言ってくれるな。あの玉座に見合う王として鍛錬を続けるつもりだ、レオン見ていてくれるか?」
レオン「もちろんだよ、兄さん」
ニュクス(こんな会話に水を差すようなことを言うわけにもいかない。ここはアクアの名前を出して強引にことを進めるっていうのは――)
カムイ「はぁ、アクアさんは何処に行ったんでしょうか。この頃、夜にすることが無くて寂しいです。どこにいるかわかれば、すぐに見つけに行くんですけど」
エリーゼ「アクアおねえちゃん、本当にどこに行ったんだろうね? カミラおねえちゃんもどこかに行っちゃったし、もしかして一緒なのかな?」
サクラ「そうかもしれませんね。でも、アクア姉様にいただいた練習書物はすべて試してしまいました。私もアクア姉様にお会いしたいですね」
カムイ「はい、はぁ、体がうずうずしてしてきます。もうここ数日、アクアさんに触れてないって、どうにかなってしまいそうです///」
ニュクス(ここでアクアの事を口に出すのはまずいわね。すぐにでもアクアがどこに行ったのか問い詰められそう……)
ニュクス「はぁ、八方塞がりみたいね……」
295 :
◆P2J2qxwRPm2A
[saga]:2017/10/26(木) 21:45:11.88 ID:wXqPmGss0
マークス「ところでレオン、一つお前に頼みがあるのだが。いいだろうか?」
レオン「何かな。しばらく暗夜にいなかったから財政とかの仕事は色々と目を通してからにしたいと思ってるんだけど……」
マークス「いや、戻ってきてすぐに仕事をしてもらおうとは思っていないさ。それに一度まとまった資料を読んでから事に当たってほしいのでな」
レオン「じゃあなにかな?」
マークス「暗夜が新体制を迎えて今日まで来た、そこで我々の肖像画を作ろうという話が持ち上がっている」
レオン「へぇ、肖像画をね……。それで僕のも必要ってことかな?」
マークス「理解が早くて助かる。すでにエリーゼと私は下書きを終えていてな、あとはカミラとお前ということになる」
レオン「あれ、カムイ姉さんは?」
カムイ「私は暗夜の人間ではありませんから。できれば皆さんと同じように描かれたいという気持ちもあるんですけど。やっぱり、私は暗夜の王族としてここにいることはいけないって思うんです」
レオン「そんなことないと思うよ。だって、姉さんはここでずっと育ってきたじゃないか」
カムイ「ありがとうございます、レオンさん。でも、私は透魔の人間で、一度国を持ちました。だから、暗夜の王族としていることは出来ないんです」
レオン「……そうだよね。ごめん、なんだか困る様なこと言っちゃって……」
カムイ「いいんですよ。その気持ちだけでとってもうれしいです。だから、そんな悲しい顔をしないでください。可愛い顔が台無しですよ」
レオン「な、なにをいきなり――」
ニュクス「そうね、可愛い顔が台無しよ?」
レオン「ニュクスまで、もう!」
ニュクス(怒ってるレオン王子……。今夜はこれで決まりね)
296 :
◆P2J2qxwRPm2A
[saga]:2017/10/26(木) 21:56:19.72 ID:wXqPmGss0
ニュクス「ところでその肖像画だけど、どこで描くか決まっているの?」
マークス「いや、決まってはいない。だが、私は玉座に座っているところがいいと思っている」
レオン「え、玉座って。ちょっと待ってよ、今さっき玉座は兄さんにしか似合わないっていったばっかりじゃないか」
マークス「いや、そうなのだが。レオンが座っている姿というのも見て見たいのだ」
レオン「そんな、僕が玉座に座っている絵なんて、変な勘繰りをする連中が出汁にするだけのものだよ。そんな危険なこと――」
ニュクス「レオン王子の指摘はもっともだけど、私はマークス王の意見を汲んであげてもいいと思うわ」
レオン「ニュクス?」
ニュクス「わからない? マークス王がレオン王子の違う姿を見て見たいっていう、その兄としての感情。確かに王族である以上、そういうものは度外視しなくちゃいけないものだと思うけど、今くらいそう言う試みを試してみてもいいって私は思うわ」
レオン「……だけど、僕なんかが玉座に座るなんて」
ニュクス「ふふっ、確かに玉座は王が座る物だけど、マークス王はレオン王子にその椅子に座る資格があるってそう言ってくれているの。兄弟としてじゃなくて、一人の暗夜の人間として、レオン王子を選んでくれているのよ」
レオン「……そうなのかい? マークス兄さん」
マークス「あ、ああ、そうだとも」
マークス(私はただ、玉座に座った直後にソワソワするレオンの姿が見たいだけだったのだが……)
297 :
◆P2J2qxwRPm2A
[saga]:2017/10/26(木) 22:07:55.31 ID:wXqPmGss0
レオン「……そ、そこまで言うなら構わないよ」
マークス「そうか、そう言ってもらえてうれしいぞ、レオン」
レオン「それで、もう始めるわけ?」
マークス「いや、まだ準備が整っていない。お前の返答次第だったからな。それに今回の肖像画は趣向を凝らしていることもある。少しばかり長丁場になるだろう」
レオン「よくわからないけど、できれば早く始めてほしいかな」
ニュクス「正午より前に始められるようにすればいいんじゃない?」
マークス「そうだな。よし、昼より前から作業に入るとしよう。レオンはそれまで部屋で休んでいてくれ。準備ができ次第、呼びに行く」
レオン「分かった」
ニュクス(……なんていうか、運が良く物事がつながった感じね。リリスの方はうまくやったのかしら?)
レオン「ところで趣向を凝らしているって?」
マークス「ああ、今回の件だが、白夜の軍師ユキムラから提案があり、互いの芸術文化交流も兼ねようということになっていて油絵と浮世絵、暗夜式と白夜式で描くことになっている。今頃、白夜でも同じように作業をしているかもしれないな」
ニュクス(意図的なめぐりあわせを感じるわね……)
レオン「へぇ、そうなんだ。ちなみにどんな服装でいけばいいのかな?」
マークス「ああ、規定があってな腰布だけで来てくれ」
レオン「…………」
レオン「えっと、僕の聞き間違えかな、今腰布だけだって――」
マークス「ああ、腰布だけだ」
レオン「……え?」
レオン「……」
「……………え?」
298 :
◆P2J2qxwRPm2A
[saga]:2017/10/26(木) 22:08:40.00 ID:wXqPmGss0
今日はここまで
王族の美しさを出すためだから、腰布だけになるのは仕方ないね
299 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[sage]:2017/10/26(木) 22:39:29.43 ID:EC0uoUfLo
えっちい感じになりそう
300 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[sage]:2017/10/27(金) 09:22:05.66 ID:sWcwTncSO
ギリシャ人の彫刻みたい
301 :
◆P2J2qxwRPm2A
[saga]:2017/10/29(日) 21:16:31.15 ID:zH5VhQDt0
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
レオン「どうして、腰布一枚で肖像画を作る必要があるんだよ」
ニュクス「レオン王子、少しは落ち着いて」
レオン「こんなの落ち着いていられるわけない。星界に飾られてた誰かもわからない自分の銅像とはわけが違うんだ! 今回は肖像がなんだよ!」
ニュクス「あー、確かにあれ、誰も似ていなかったわ」
レオン「ここまでの、そしてこれからの暗夜の行く末を考えて作るべきものなのに。どうして、腰布だけでいいってゴーサイン出しちゃうんだよぉ……」
ニュクス「レオン王子……。とりあえず準備だけはしましょう? マークス王も準備を始めているみたいだし」
レオン「……わかったよ。どちらにしても準備だけはするよ、するしかないんだからさ……」
ニュクス「そうね」
レオン「……」
ニュクス「……」
レオン「……あのさ」
ニュクス「どうかしたの?」
レオン「その、着替えるからちょっと部屋の外にいてくれないかい? さすがに恥ずかしいんだ」
ニュクス「……私は一向に構わないわよ」
レオン「ニュクス!?」
302 :
◆P2J2qxwRPm2A
[saga]:2017/10/29(日) 21:30:32.70 ID:zH5VhQDt0
ニュクス「冗談よ。外で待っているから、準備が出来たら声を掛けてちょうだい」
レオン「はぁ、ニュクスまで悪乗りしないでくれないか。正直、戻ってきてからあまり心が休まらないからさ」
ニュクス「わかったわ。それじゃ、待っているわね」ガチャッ バタンッ
ニュクス「……」
ザッ
ニュクス(少しだけ、私のことを意識してくれたんじゃないかって思ってしまうわね…。でも、多分だけど私以外の女がいても同じことを言ったはず。私は特別じゃないわ)
ニュクス「……はぁ、思った以上に厄介な感情よね。こんな感情に揺らされる日が来るなんてね。本当に……」
ポスッ
ニュクス(はぁ、もしも今私が恋人同士だったら、何のためらいもなく服を脱いでくれたのかもしれない……。いや、どうかしらね。もしかしたら……)
ニュクス「はぁ、こんなことを考えるなんて。焼きが回ったわね、私も」
ニュクス(レオン王子の準備は着々と終わりつつあるから、もう心配することは無いか……)
コンコンッ
レオン『ニュクス、準備が出来たよ』
ニュクス「そう、開けるわね」
ガチャッ バタンッ
ニュクス「それで、どんな感じに仕上がって……」
レオン「正直、こんな格好で肖像画になるなんて苦痛でしかないんだけど、ニュクスだってそう思うよね?」(E:腰布)
ニュクス「そうね、控えめに言ってそんな肖像画が後世に残るなんて……正直最高よ」
レオン「それは僕の求めてる答えじゃないなー」
303 :
◆P2J2qxwRPm2A
[saga]:2017/10/29(日) 21:39:06.88 ID:zH5VhQDt0
レオン「はぁ、ニュクスも少しは暗夜の行く末を考えてくれないかな。こんな肖像画なんてつくったら……」
ニュクス「まぁ、もしも没になったら、新しくまじめな物を作ればいいだけの事よ。今のはお世辞ね?」
レオン「本当にいらないお世辞だよ、それ。はぁ、もう少しで正午かな。早くいかないと」
ニュクス「そうね……。まさかその格好で行くつもり?」
レオン「まさか、さすがにこれだと問題になるからね。そこでいつも付けてるマントの出番だよ。これを付ければ……ほら」
ニュクス(……え、これはなに、私を誘っているの? そんな裸マントだなんて)
レオン「着ないよりはマシだからね……。ニュクス?」
ニュクス「レオン王子、ちょっと失礼するわね」ピラッ
レオン「な、なんで捲るんだ! これじゃマントの意味がなくなる!」
ニュクス「あ、ごめんなさい。つい……ね?」
レオン「ね、じゃないよ。暗夜に戻ってゆっくりできたらって思ってたのに……」
ニュクス「と、とりあえず。現場に向かいましょう? マークス王も準備を終えて待っているはずだから」
レオン「そうだね。できれば準備ができてないと嬉しいんだけど」
304 :
◆P2J2qxwRPm2A
[saga]:2017/10/29(日) 21:52:33.64 ID:zH5VhQDt0
レオン「……あれ、マークス兄さんは?」
美術係「それが、少し遅れると言われまして。ああ、ご安心ください、写生の準備はすでに整っておりますので」
レオン「うん、全然安心できないね」
ニュクス「それにしても、提案した側が時間にいないなんてね?」
レオン「一体どうしたんだい。まさか、何か問題でも?」
美術係「いえ、サクラ様が新しい衣装を手に入れたので、マークス王はそれを試すと言っておられました」
レオン「へぇ。新しい衣装?」
美術係「ええ、今度の収穫祭で白夜の方々も参加されるようでして、白夜に言い伝えられている妖怪と呼ばれるものですか? その衣装だとかで」
レオン「なるほどね。なら仕方ないかな、今度の収穫祭は暗夜と白夜の交流現場の一つになるから、ここで気を抜くわけにもいかないし、白夜の文化と暗夜の文化が互いに存在できることは、両国の関係をさらに深めるきっかけにもなるはずだよ」
ニュクス「そうね。確かにそういうものだったら先に見ておくのも悪くないと思うわ」
レオン「ああ、それなら遅れるのも仕方ないか……。はぁ、これ以上美術係を待たせるわけにもいかないから、準備を始めよう」
ニュクス「ええ……」
ニュクス(だけどさっきの美術係の言葉、見るじゃなくて試すだったのよね……)
305 :
◆P2J2qxwRPm2A
[saga]:2017/10/29(日) 22:11:13.99 ID:zH5VhQDt0
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
サクラ「んんっ、いや、まーくすさぁん……」
マークス「そんなにお尻を上げて、白夜の猫又というのは、こんなにもいやらしい妖怪なのか?」
サクラ「はううっ、ちがいます…。これは……ひゃっ」
マークス「この猫の手を模った暗器……。これでこうしてほしいのではないのか?」ペシンペシンッ
サクラ「やっ、マークスさん。ふああっ、だめ、今、そんな叩かれたらぁ、私…わたしぃ////」
マークス「こんなにも鈴をリンリンと鳴らしているというのにか? いけない尻尾だ、しかも一本では満足できず二本も挿入れているとはな。これは妖怪と呼ばれる所以もわかるというものだ」グリグリッ
サクラ「はああっ、お尻の穴、だめです、そんな掴んで、ひ、ふあああんっ」グチュグチュチュ
マークス「厭らしい音が響いているぞ、サクラ。部屋の中に響いている……」
サクラ「言わないで、いや、マークスさんそんなに激しく動かしたら、ふああっ、いや、うんちが出たり入ってるみたいで、きもちよくなっちゃいますぅ」ジュブジュブ
マークス「気持ちよくなっているんだろう。なら、もっと淫らな妖怪に私が染め上げよう。ほらサクラ、私に言いたいことがあったんだろう?」
サクラ「は、はひっ……。あ、甘いものぉ……下さらないとぉ、ひうんっ!!! はぁ、ふ、んっ、い、いたずらしちゃいますぅ……「」ブルブル
マークス「……」
サクラ「マ、マークスさん?」
マークス「すまない、少しだけにしようとしたが……。我慢できそうにない」ジュルジュル!
サクラ「ふああああっ!!! やっ、そんな、さっきより、はげしっ、ん、あ、あふ、私のお尻の穴、ガバガバにぃ、なっちゃいますぅ」
マークス「ああ、悪戯をするような妖怪は退治しないといけないからな……」
サクラ「ふやっ、や、だめ、奥までズって入ってきてぇ。あ、だめ、だめええええええっ!!!!」ビクンビクン!
マークス「さぁ、サクラ。最後に私のでお前の中にいる猫又を追い出すぞ。今のお前は猫に憑りつかれてのだからな……」
サクラ「は、はい……マークスさん。んっ、、マークスさんのを私の……私のここに」スッ
クチッ
「挿入れてください……にゃん////」クパァ
306 :
◆P2J2qxwRPm2A
[saga]:2017/10/29(日) 22:14:20.01 ID:zH5VhQDt0
今日はここまで
仮装の収穫祭は明日から!
307 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[sage]:2017/10/29(日) 22:28:10.85 ID:GUhmoSAio
やっぱりマニキは殺さなきゃ…
308 :
◆P2J2qxwRPm2A
[saga]:2017/11/02(木) 17:54:34.98 ID:ryU5+tK50
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
美術係「ではレオン様、作業を始めさせていただきます」
レオン「……」
美術係「時折休憩を挟ませていただきますので、すこし辛くなりましたら手を上げていただければ――」
レオン「……」スッ
美術係「おや、いきなりどうしましたか?」
レオン「君はいいよ、僕を描くことが仕事だからね。未だマークス兄さんが来ないから、文句を言うこともできないからね。だけどさ……、そこに並んでるのは何なんだい?」
ニュクス「レオン王子、今動かないで、最高の瞬間は今ここにしかないから」
エリーゼ「えへへー、タクミさん。どっちがうまく描けるかか勝負しよ。カムイおねえちゃんにどっちがよく描けてるか決めてもらうの」
タクミ「そんなこと言われても、僕は油絵って初めてやるんだよ。ずっと、暗夜に住んで来たエリーゼ王女に勝てるわけ――」
エリーゼ「もしもタクミさんが勝てたら、なんでもしていいよ?」
タクミ「やっぱり全力でやらないと駄目みたいだね…」
レオン「タクミ王子、君は本当にこらえ性の無い男だよね……」
カムイ「ふふっ、タクミさんとエリーゼさん、互いに切磋琢磨出来てうらやましいです。はぁ、アクアさんがいたら体に筆を走らせたかったんですけどねぇ」
ニュクス「殊勝なプレイね。ちなみに何をするのかしら?」
カムイ「まず筆を湿らせたいので指でこうアクアさんの肉壷をですね……」クイクイッ
レオン「カムイ姉さん、その指の動きやめて、本当にやめて」
ニュクス(そういえば、そろそろ正午になるけど、白夜の方はどうなっているのかしら?)
309 :
◆P2J2qxwRPm2A
[saga]:2017/11/02(木) 18:22:52.44 ID:ryU5+tK50
◆◇◆◇◆◇
リョウマ「まさか、もう一度この服に袖を通すことになるとはな……」
ヒノカ「兄様、とても似合っています。やはり、リュウマ兄様はこうでないと」
ピエリ「うん、とっても威厳があってかっこいいの!」
ベルカ「昨日のジェネラル姿や水着に比べることは出来ないわ…」
リリス「比べる姿が全裸とジェネラルしかないっていうのが、あれですけど。ともかく、もう絵描きの方々も待っているみたいですから、早く玉座に向かいましょう」
リョウマ「そうだな、今日中に浮世絵と暗夜の油絵だったか、それの下書きを終えなくてはいけないとなると、かなりの長丁場になりそうだ」
ベルカ「大丈夫よ、少なからずのサポートをするわ…。汗とかくらいは拭いてあげる」
ピエリ「そうなの。お腹がすいたら声を掛けてほしいの。ピエリが腕によりをかけておいしいの作ってあげちゃうの!」
リョウマ「そうか、色々と手を掛けることになるが、よろしく頼む」
ベルカ「気にしないで、これも成り行き…。カミラ様からの命令の延長だから…」
ピエリ「ピエリのお料理に期待してほしいの。とってもおいしいからほっぺたが斬り落ちちゃってもしらないのよ!」
リリス「ピエリさん、どうしてそう怖い表現をしたがるんですか。まったく……ん?」
リョウマ「……」
リリス(え、なにこの真剣な眼差し。今の流れでそんな顔になるところありましたっけ?)
310 :
◆P2J2qxwRPm2A
[saga]:2017/11/02(木) 18:36:07.83 ID:ryU5+tK50
リョウマ(この感じ……ベルカは寡黙だがきちんと手を貸してくれる妹。ピエリは人懐っこい妹といったところか。そんな二人が俺の妹であったなら、このような感じか?)
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
ベルカ『もう、お兄さんはダメね。じっとしていないと下書きが終わらないのに、こんなにフラフラしてる……』
リョウマ『すまないな、ベルカ。しばらく精神統一の修行を疎かにしてたツケが来たのかもしれない……』
ベルカ『いいわ…。これくらいのサポートならしてあげる…。こんなに汗を掻いて、今拭くわ……』フキフキッ
クゥゥ……
リョウマ『あ……』
ピエリ『あ、おにいちゃんのお腹が泣いちゃってるの! もうだめなのよ、ちゃんといっぱい食べないと強くてカッコいいおにいちゃんになれないのよ』
リョウマ『ははっ、お前たちには恥ずかしいところばかりみせているな』
ピエリ『えへへ、任せてなの。ピエリ、おにいちゃんのためにとってもおいしいご飯を作ってあるの! おにいちゃんの泣いてるお腹もすぐに泣き止んじゃうのよ』
ピエリ『ふーっ。ふーっ。はい、あーんなの!』
リョウマ『ありがとう、ありがたくいただこう』
ベルカ『私もあげるわ…』
ピエリ『わかったの。はい、おにいちゃん! あーんなの』
ベルカ『はい、お兄さん…。あ、あーん……』
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
リョウマ(これが二人に見る妹像ということか……。どこかよそよそしい現実では到底出会えないであろう存在……)
リョウマ「ふっ、やはり架空に勝るものは無いということか……」フッ
リリス「これ絶対よからぬことを考えてますよ」
311 :
◆P2J2qxwRPm2A
[saga]:2017/11/02(木) 18:56:39.37 ID:ryU5+tK50
美術係「いやー、まさかリョウマ様が快諾してくださるとは思いませんでしたよ」
ヒノカ「ああ、私だけではどうにもならなかったがリリスの進言のおかげで、リョウマ兄様が動いてくれたと言っていいだろう。本当に色々と迷惑を掛けてすまないな」
リリス「いいんですよ。こうしてリョウマ様がここに戻られたのも何かの縁ですから。それに白夜と暗夜の文化がこういった形で交流を深めることはとてもいいことだって思いますし、なにより……」
ヒノカ「?」
リリス「ヒノカ様がリョウマ様と久しぶりにお会いしてとてもうれしそうで、そのお手伝いが出来て良かったって思います」
ヒノカ「リリス……。ううっ……」
リリス「え、ヒノカ様?」
ヒノカ「すまない、この頃はスズカゼの暴走や。政の話ばかりでこのように私にそんなことを言ってくれる者などいなかったから……本当に身に染みて……」
リリス(思った以上に白夜の政って胃を痛めそうですね…。サイゾウさん、もう少しフォローしてあげてくださいよ)
リリス「え、えっと、そう言えばこの両国の文化交流、ヒノカ様が提案されたものなんですか?」
ヒノカ「いいや、これはユキムラの提案なんだ」
リリス「ユキムラさんの提案だったんですか。こんな素敵なことを思いつくものなんですね」
ヒノカ「ああ、しかし最初の案を見せてもらった時は、少し笑ってしまったな」
リリス「?」
312 :
◆P2J2qxwRPm2A
[saga]:2017/11/02(木) 19:09:15.31 ID:ryU5+tK50
ヒノカ「最初、ユキムラは暗夜の文化を調べていたようなんだが、白夜に出回っている資料が、その……裸体の銅像の写し絵ばかりでな」
リリス「あー。確かにそうですね。ローブを被っているのもありますけど、基本的には恥部を隠しているだけの物ばかりですからね。人間は人間の形を見せつけるべきだとかなんとかで……」
ヒノカ「ああ、ユキムラはこれも暗夜の文化だと考えるべきか悩んでいたそうだが。その、私はそんな腰布一枚や、布切れに身を包んでいるようなものは良くないと思ったんだ」
リリス「それはそうですよ。もしも、改定案じゃないままだったら。リョウマ様、褌一丁で玉座に座ってることになりますからね」
ヒノカ「ああ、それもあって私は数日間寝ずの晩で改定案を出し、それを暗夜へと送ったというわけだ」
リリス「なるほど、今回の一件が起きたのもある意味必然だったということですね。でもお疲れだったんですから、改定案じゃなくて原案を送ったりなんてしてませんよね?」
ヒノカ「はははっ、万が一にもそうなっていたら、従来の暗夜形式で私も肖像画を作るさ。まぁ、そんなことあるわけないとは思うがな」
リリス「ですねー………」
リリス(そこはかとなく『今回もダメだったよ』と感じるのは虫の知らせか何かでしょうか……)
313 :
◆P2J2qxwRPm2A
[saga]:2017/11/02(木) 19:20:48.59 ID:ryU5+tK50
リリス「それでヒノカ様、実はこの後なんですけども。私、暗夜に戻らなくてはいけないんです」
ヒノカ「え、そうなのか?」
リリス「はい。急用で申し訳ないのですが、ピエリさんのことをお願いできますか? ベルカさんは大丈夫だと思うんですけど、ピエリさんはその目を離すと何をするかわからないと言いますか」
ヒノカ「ああ、心配しないでいい。ピエリのことは私が責任をもって面倒を見るさ。なに、前のことも誤解だったとわかったんだ。今は気兼ねなく話をできるはずさ」
リリス「そう言ってもらえると助かります。ああ、すみません、時間が押しているので私は失礼しますね」
ヒノカ「そんなに急いでいるなら、馬を出すが……」
リリス「いいえ、大丈夫です。今からでも十分間に合いますし、このところ流通路が確保されて安全に行き来ができるようになりました。だから、へっちゃらなんです」
ヒノカ「そうか。リリスを見ているとなんだかカムイを思い出すよ」
リリス「え?」
ヒノカ「ふふっ、何だろうな。こう見た目はそうでもないが、その雰囲気が少し似ている気がするんだ。いや、もしかしたらカムイのことをちゃんと妹として見てあげることが出来なかったから、それをお前に重ねているのかもしれない」
リリス「大丈夫です。ヒノカ様はちゃんとカムイ様のお姉様ですよ。私はそう思っています」
ヒノカ「……そうか、ありがとう。少なからず食料を持っていてくれ、ここから暗夜までは長旅になる。気を付けていくんだぞ」
リリス「ありがとうございます。それでは、ピエリさんのことよろしくお願いしますね」
ヒノカ「ああ、私が玉座に向かうとする。それではな」
タッタッタッタッ
リリス(そういえば、あの玉座って真実の姿を曝け出すものですけど、リョウマ様は座っても影響ないんでしょうか?)
リリス「まぁ、何も起こらないでしょう。多分」
リリス(さて、私はアクアさんの呪縛から逃れるために最後の仕事に取り掛かるとしましょう)
リリス(はぁ、透魔王国の入り口、星界に作っておくべきでしたね)タタタタタッ
314 :
◆P2J2qxwRPm2A
[saga]:2017/11/02(木) 19:55:26.59 ID:ryU5+tK50
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
◆◇◆◇◆◇
―透魔王国・浮遊島―
アクア「………」
カミラ「何もまだ起きないわね」
アクア「ええ、ずっとここで待っているけど、何も起きる気配がないわ」
アクア(あのモローからの言葉を読み解く限り、浮遊する島の顔はここにあった顔面石を指しているはず。なら、ここで待っていれば何か起きるはずと踏んだのだけど)
カミラ「まだ、来てから1日も経っていないけど……」
アクア「外と中で流れる時間が違う以上、ここでの一日が外の一日とは限らないもの。私はここで間違えるわけにはいかないの、カムイを肉奴隷にして私の肉便器にしないといけないから」
カミラ「アクアはカムイを愛していないの?」
アクア「……わからないのよ。こう、一方的に責められて私はカムイとそういうことをすることに気持ち良さを感じてる。でも、それが幸福な感情なのかと聞かれたら、返答にこまる私がいるの……」
カミラ「アクア」
アクア「ごめんなさい、こんなことを。カミラに話しても心配をかけるだけなのに」
カミラ「いいのよ。言ったでしょう? 私はアクアの力になるって」
アクア「……ありがとう、カミラ」
カミラ「ふふっ、それにしても本当に何も起きないわね?」
アクア「ええ、もしかしたらリリスかニュクス、どちらかが失敗してるんじゃないかって思えてきたわ。ニュクスが失敗してたらレオンに衣装の事でも話そうかしら?」
カミラ「本人のいない前でいうことじゃないわよ。でも、あのニュクスがレオンに御熱だなんてね」
アクア「まぁ、戦争の間に色々と交流もあったけど、最初からニュクスの呪いに気づいていたのはレオンだけだったみたいだから」
カミラ「ふふっ、まさに王子様ね」
アクア「だけど、もし失敗してるのがリリスだったら、ピエリの事も含めて白日の下に晒してあげる。慈悲は無いわ」
カミラ「リリス……」
315 :
◆P2J2qxwRPm2A
[saga]:2017/11/02(木) 20:11:21.17 ID:ryU5+tK50
ホワンッ
アクア「?」
カミラ「どうしたの?」
ホワンホワンッ
アクア「……どうやら、リリスとニュクスへのおしおきは無しになったみたい」
カミラ「ええ、そうみたいね。私は離れているわね。他人がいたら失敗する儀式かもしれないからね?」
アクア「ありがとう」
カミラ「それじゃ、事が済んだら呼んでちょうだい?」
タッ タッ タッ
アクア「……」
ホワンッ シュオオオオオオオオオッ!!!!
アクア(よし、どうにか条件は満たした。あとは、お○んちんを生やす薬を受け取るだけ。そう、私は条件を満たした。なら、私の願いはここで達成される!)
ドゴオオオオオオンッ!!!!
カミラ「すごい音……。ふふっ、頑張りなさいね」
カミラ「さてと、あとはゆっくり待ち……?」
カツンカツンッ
カミラ「あら……」
「思ったより早かったのね?
316 :
◆P2J2qxwRPm2A
[saga]:2017/11/02(木) 20:12:26.17 ID:ryU5+tK50
今日はここまで
暗夜と白夜の文化交流はこうして平和に続いていくのです。
317 :
◆P2J2qxwRPm2A
[saga]:2017/11/07(火) 19:54:10.84 ID:oSjB86H30
◆◇◆◇◆◇
―白夜と暗夜の国境・無限渓谷『谷底』―
白夜出立から1日経過……
ビュオオオオ
リリス『相変わらずすごい風圧ですね。私はこうやって動き回れるからどうにかなりますけど、カムイ様とかギュンターさんとか、風に煽られて岩壁にぶつからないでよく降りられましたね。私でも結構、苦労するっていうのに……』
スタッ ホワンホワンッ
リリス『はぁ、ようやく着きました。変身して星界の治癒能力をフル活用して来ましたから、ここまで一日くらいですか。さてと、カミラ様とアクアさんはどちらにいるんでしょうか?』
カツンカツン
リリス『ん、あちらから足音が……誰かいますね』フワッ フワッ
カミラ「あら……思ったよりも早かったのね?」
リリス『あ、カミラ様。こんなところにいたんですね。もしかして私が来たのに気が付いてくれたんですか?」
カミラ「まぁ、そんな感じよ。この状態の貴女と話をするのは初めてね」
リリス『あ、そうですね。いつもは神殿にいてプカプカしてるだけでしたから」
カミラ「ふふっ、ちゃんと星界のことを見てくれていたじゃない。みんながゆっくりできる場所を維持してたのに、何もしてないみたいなこと言っちゃいけないわ。リリスもちゃんと私たちのためにできることをしてくれた。それだけでも十分、貴女は義務を果たしているはずよ」
リリス『あ、ありがとうございますぅ……』ポロポロ
318 :
◆P2J2qxwRPm2A
[saga]:2017/11/07(火) 20:09:02.40 ID:oSjB86H30
カミラ「それよりも、その状態だとこういう風にコミュニケーションするのね」
リリス『はい。この状態では人間としての声帯もなくなってしまっているので、鳴き声しか出せませんから。でも、私の言葉は直接聞こえますけど、みなさんの心の声が聞こえてるわけではないので安心してください』
カミラ「あらそうなの? てっきり、今私が考えていることが筒抜けになってるのかと思っていたのだけど」
リリス『筒抜けって、正直みんなの考えてることまでわかりたくありませんよ。その、口に出さないだけで皆さん思っていることがあるわけですから。流石に、心の声まで聞こえてたら、私も参ってしまいます』
カミラ「そう、でもあなたは思念で会話をしているでしょう? 何かを考えることは出来ないんじゃなくて?」
リリス『そうなんですよね。この状態の時は周囲にいる方々に私の思考は筒抜けですから、もう考えることは半ばあきらめています』
カミラ「そう、思ったより不便なのね?」
リリス『確かに困ることはありますけど、死ぬほど困るってことは無いです。愚痴を貯める必要もありませんから、嫌なことはすかさず嫌って言えますし、ある意味ストレスフリーですよ』
カミラ「つまり気持ちいいことをされたら、体はもちろん心も誤魔化す必要が無いということね?」
リリス『どうして、私のストレスになりそうなことを口にするんですかねぇ』
319 :
◆P2J2qxwRPm2A
[saga]:2017/11/07(火) 20:20:25.77 ID:oSjB86H30
カミラ「ところであなたがここに来たっていうことは、白夜の玉座にリョウマ王子を座らせることが出来たということね?」
リリス『はい、暗夜の方はどうかわかりませんけど。少なくとも白夜の方の問題は解決してます。それで、約束通り飛んできたわけなんですけど……。そうでした、アクアさんです。アクアさんはどちらに?』
カミラ「アクアなら今一人よ。少し前に異変が起きたから」
リリス『ということはニュクスさんも玉座にレオン様を座らせることが出来たということですね。はぁ、これでお互いにアクアさんに邪魔されない平和を勝ち取ることが出来たということですね』
カミラ「あら、アクアに何か握られているのかしら?」
リリス『ノーコメントです。まぁ、その件については一つの終焉を迎えたので、もうどうでもいいことになってしまったんですけどね…』
カミラ「よしよし、頑張ったのね。偉いわ、リリス」ナデナデ
リリス『んっ、ふわあああ。カミラ様の手、とってもきもちぃ……』
カミラ「あらあら、そんな甘い声を出して。そんなにここを撫でられるのが気持ちよかったのかしら?」ナデナデ
リリス『ふにゅっ、んっ、はぁっ、だめです、そんな鼻先を爪先でカリカリッ、カリカリッ。ああ、ダメですダメです。これ以上は御障り厳禁ですよ!』フワッ フワッ
カミラ「そう残念ね。その竜の生態から甘い鳴き声を出したかったのだけど…。ふふっ、竜は竜でも星竜がどんな声で鳴くのか、ドラゴン乗りとしては気になるもの。ふふっ、もう少し鳴かせてあげたくなってきたわ」
リリス『早く人の姿に戻らないといけませんよ、これは』
320 :
◆P2J2qxwRPm2A
[saga]:2017/11/07(火) 21:10:46.84 ID:oSjB86H30
カミラ「冗談よ、冗談。さぁ、アクアを迎えに行きましょう?」
リリス『はぁ、もうそうしましょう。アクアさんが薬を手に入れたことを確認して、さっさと地上に戻って神殿でゆっくりしたいんですから』
カミラ「あら、カムイのことを心配しないの?」
リリス『心配といえば心配ですけど……、正直アクアさんがカムイ様を襲っても、逆襲されてそうです。はっ、今のはですね……』
カミラ「いいの、アクアの目的は知っているわ。アクアはカムイとの関係を変えたいって思っているみたいだけど、リリスもうまくいかないと考えているのね」
リリス『もって……、カミラ様もそう思っているんですか?』
カミラ「ええ。だって、アクアはまだカムイのことをまだわかっていないみたいだから…」
リリス『そりゃ、レイプ相手の事なんて理解したくないでしょう』
カミラ「あら、アクアはカムイに無理やり?」
リリス『無理やり……ですよね。実際、アクアさん全力疾走で逃げてましたし。クラスチェンジで聖天馬武者になるくらいには必死でしたよ』
カミラ「そう、カムイの愛もなかなか伝わらないわね」
リリス『もっと平和的に解決すれば、こんなことにはならなかったと思うんですけど……。アクアさんもカムイ様の思いに全く気付いていなかったようですし』
カミラ「そういうものよ。世の中、自分に向けられてる感情をすべて理解できる人なんていないわ」
リリス『それはそうですけど……』
321 :
◆P2J2qxwRPm2A
[saga]:2017/11/07(火) 21:27:23.14 ID:oSjB86H30
カミラ「ふふっ、アクアのことを色々言うけど、なんだかんだで心配しているのね?」
リリス『それは、その、アクアさんはカムイ様の恋人ですから。二人の関係がぎくしゃくしているのは見ていて不安になりますし、別にアクアさんが心配というわけではないんですよ?』
カミラ「そう言うことにしておいてあげる。さぁ、こっちよ。この先で儀式を行っていたはずだから……」
リリス『だから、ああ、もういいですよ。ちょっと、待ってくださいカミラ様!』フワッ フワッ
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
アクア「はぁ、はぁ、お○んぽ、しゅごい……、なんでこんなにムズムズして、はぁ、触りたい、こんなに触りたくなるなんて……」ビクンビクンッ
星竜モロー「そうだろ、そうだろ。でも、おさわりはだめだからね。今はお試し期間中だから」
アクア「ううっ、言われた通りにことを追えたのに、こんな生殺しだなんて……」
星竜モロー「いや、本当に条件をクリアするとは思ってなかったからね。これはそのご褒美みたいなものだよ、本当ならすぐに薬を渡して帰っちゃうところだったからさ」
アクア「な、なら、少し触るのだって……」
星竜モロー「だーめ。まずは馴れないと。薬飲んだ瞬間にドバドバ出て大変だよ?」
アクア「ああっ、ううっ、はち切れそう、はぁ、うあああっ」ピクピクッ
カミラ「……すごいタイミングで戻ってきちゃったみたいね」
リリス『ええ。それよりモロー様、何で全裸になってるんですか?』
星竜モロー「ん、リリスじゃないか。ほら、なんというか、その……うーん、うん! まぁ、なんとなくかな?」
リリス『今すぐ何か服を着てくださいよ、これじゃまるで――』
カミラ「ええ、アクアがあなたを見て勃起しているみたいじゃない」
リリス『カミラ様、気にするのはそっちですか……」
アクア「やっ、風だけで先端が、うううっ…んあん!!!」ガタガタッ
リリス『もう神殿に帰りたい……』
322 :
◆P2J2qxwRPm2A
[saga]:2017/11/07(火) 21:28:45.26 ID:oSjB86H30
今日はここまで
星竜モローって来年の新作に少しでも出てくるのかなぁ……
323 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[sage]:2017/11/08(水) 08:38:46.92 ID:1QbOmRtGo
出さなくていいから…(良心)
324 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[sage]:2017/11/08(水) 09:28:14.43 ID:8rs/jzVSO
シリアスの中のギャグほんとすき
325 :
◆P2J2qxwRPm2A
[saga]:2017/11/10(金) 20:59:30.15 ID:w+LzrBQn0
アクア「……ふぅ、どうにか落ち着いた。この感覚を制御できるくらいには馴れたみたい」
リリス『さっきまで生えたのを咥えようと必死にでんぐり返しを繰り返してましたよね?』
アクア「気が狂っていたのよ。話に聞くと男にも私と同じように、自分のナニを咥えようとしてでんぐり返しになっている人がいるらしいから、普通のことのようだけど」
リリス『誰から聞いたんですか、それ』
スッ
星竜モロー「ああ、私が教えたよ。お○んぽというのがどういう物か説明しておかないといけないから、まずは禁断症状としての例を出したんだ」
リリス『どうしてそんな例を出したんですか? もっとこう、年頃にありがちなことでも良かったと思うんですけど』
星竜モロー「お○んぽを扱う上で75%の人が通る年頃にありがちなことだと思うよ」
リリス『その統計はどうやって……』
星竜モロー「もちろん、この目で見てだよ。ちなみに、この世界で最初に血迷ったのはタクミ様だったかな」
リリス『今、さらっとすごいこと言いましたよ』
星竜モロー「まぁ、色々と人生はあるからね。記憶が確かなら最後に血迷ったのはマークス様だったはず」
カミラ「あら、お兄様もそんなことを?」
星竜モロー「それくらい、お○んぽの力は恐ろしいものなんだ。騎士精神もお○んぽの前には敵わないよ」
リリス『格言ぽく言わないでください。でも、それってかなり前の事なんですよね?』
星竜モロー「そうだねー。たしかサクラ様とチョメチョメしだした頃かな?」
リリス『』
326 :
◆P2J2qxwRPm2A
[saga]:2017/11/10(金) 21:16:23.25 ID:w+LzrBQn0
星竜モロー「というわけで、アクア。君はこうして試練を乗り越えた。その我慢強さ、その誇りを称えて、これを授けるよ」ホワンッ
リリス『我慢強さはわかりますけど、誇りっていったい』
星竜モロー「人の輝きかな……」
リリス『ただ、雰囲気出すためですね、わかります』
キラキラッ コトンッ
アクア「これが……」
星竜モロー「ああ、これこそが『お○んぽを生やす薬』だよ」
アクア「これが『お○んぽを生やす薬』なのね」
星竜モロー『ああ、お○んぽを生やす薬、略して『お薬』さ!」
カミラ「すごいコンパクトに纏まったわね」
リリス『人を助けるために生み出されたお薬に失礼過ぎません?』
アクア「私は救われている以上、お薬は良薬よ」
リリス『アクアさんにとっての良薬は、他人にとって悪い薬ってことですね』
星竜モロー「いやそんなことはない。といっても、試したことのないリリスにはわかるわけもないか。だから思い切ってリリスも使ってみるといい。なに星竜の好で今回はなんとタダ!。今なら私の力で人にすぐ戻してあげるから、待つ必要もないとこれはお得だ!」
リリス『ハハハハ、ノーサンキュ』
327 :
◆P2J2qxwRPm2A
[saga]:2017/11/10(金) 21:33:29.97 ID:w+LzrBQn0
カミラ「で、アクア。そのお薬、すぐに使うつもりなの?」
アクア「ええ、そのつもりよ。このまま暗夜に戻ったらカムイを部屋に呼び出して、後ろから獣のように襲うわ」
カミラ「……悪いことは言わないわ。すぐに使うのはやめておきなさい」
アクア「……どういうこと? カミラは私の味方をしてくれるのではなかったの?」
カミラ「味方だからこそ、今はやめておいた方が賢明だと私は思うの。特に今はまずいわ」
アクア「どうして?」
カミラ「アクア、何日の間、カムイから離れていたの?」
アクア「え……そうね、暗夜を出発して白夜でレオンを捕まえて、無限渓谷からここに落ちたから……大体五日くらい? カムイの事だから一週間は私がいないことに耐えてくれるはず。今なら普通にベッドインできるはずよ」
カミラ「それはここにいる私たちの感覚よ。レオンとリョウマ王子がそれぞれ玉座に着くまでにもう少し時間が掛かっているはず」
アクア「え、そうなの?」
リリス『そうですね。実際、私がリョウマさんを座らせられたのが約束の三日後ですし、それにここの時間の流れは不規則ですから。私は一日フル活動でここに来ましたけど、儀式は始まったばかりのようでしたから……』
アクア「……じゃあ実際どれくらいの時間が経っているの?」
リリス『憶測ですけど、今こうしている間にも時間は進んでるでしょうから、えっと八日?』
星竜モロー「うんうん、正確には十日だね」
アクア「……十日?」
星竜モロー「ちなみに、この水晶を覗くと今のカムイの様子が見れるよー」
アクア「貸しなさい!」パシッ
328 :
◆P2J2qxwRPm2A
[saga]:2017/11/10(金) 21:45:47.61 ID:w+LzrBQn0
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
カムイ『……ふふっ、アクアさん。アクアさん……』クニクニ
カムイ『んっ、はああっ。アクアさんの服だけじゃもう足りません。はぁ、それにこんなに濡らしてしまって、昂ぶりが抑えられません』シュオオンッ
カムイ竜状態『アクアさん、私に行き先も告げずに身を晦ますなんて……』
カムイ『これは戻ってきたときはいっぱい可愛がってあげないといけません。どうしましょうか、アクアさんのお○んこに水をいっぱい注ぎ込んだりとか、色々してあげたいですね』
カムイ竜状態『それとも、失神するまでずっとこの足で攻め続けるのも悪くありませんね。アクアさんが噴水みたいにイキ続ける姿、すごく楽しみです』
カムイ竜状態『ふふっ、ふふふっ。遅ければ遅いほど、いっぱいしたいことが増えてしまいます。早く帰ってくるといいですね……』
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
アクア「」
リリス『カムイ様もいい感じに病んでますね」
カミラ「ええ」
リリス『こんなカムイ様の前で薬を使おうとしたら……』
カミラ「すぐに奪われるでしょうね。それに事前に使って挑んだとしてもアクアの方が手玉に取られて射精管理させられるだけよ」
星竜モロー「まぁ、それもお○んぽ冥利に尽きるってものだね」
リリス『モロー様、お○んぽお○んぽうるさいです』
329 :
◆P2J2qxwRPm2A
[saga]:2017/11/10(金) 22:05:55.91 ID:w+LzrBQn0
アクア「今回は諦めたほうがいいということね……」
カミラ「ええ、まずは帰ってカムイに謝りましょう? お姉ちゃんも一緒に謝ってあげるわ」
リリス『謝るっていっても一体何を謝るのか』
星竜モロー「まぁ、そこは人間の知恵に期待するよ。よし、ここは私が一瞬で暗夜王国へと行ける道を作ってあげよう」
アクア「そう、色々と悪いわね」
星竜モロー「はっは、久しぶりの出番だからね。今日は大盤振る舞いだよ。それっ!」
シュオオオオオッ
星竜モロー「さぁ、ここに入ればすぐに暗夜さ!」
アクア「はぁ……。気が重くなるわね」
カミラ「ふふっ、リラックスしなさい。まぁ、今日は寝かせてもらえないでしょうけど」
リリス『まぁ、自業自得ですからね。私は何も言いませんよ』フワッ フワッ
アクア「もう言っているじゃない。とりあえず戻りましょう」タッ
シュオンッ!
カミラ「先に行くわ。向こうでね、リリス」タッ
シュオンッ!
リリス『それでは、私も戻るとします。モロー様』
星竜モロー「ああ、ところでリリス、ちょっと聞きたいんだけど」
リリス『何ですか? お薬の事なら何も言うことは――』
星竜モロー「いや、この頃、夢を見たりしたかい?」
330 :
◆P2J2qxwRPm2A
[saga]:2017/11/10(金) 22:21:21.44 ID:w+LzrBQn0
今日はここまで
でんぐり返し、それはいつか通った道……
331 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[sage]:2017/11/10(金) 22:33:19.26 ID:hK8WNZado
乙
少なくとも一回は挑戦するよね
332 :
◆P2J2qxwRPm2A
[saga]:2017/11/17(金) 19:32:33.50 ID:h6U/Hyde0
リリス『……見ていませんよ。この頃は夢を見る暇もありませんし」
星竜モロー「いや、そっちの夢じゃないよ。私が言っているのは――」
リリス『わかっています。だけど、この姿では嘘を吐くことは出来ないことくらい、モロー様は理解していると思いますけど?』
星竜モロー「……それもそうだね。ならいいんだ。すまない、最後の最後に引き止めてちゃってさ」
リリス『いいえ』
星竜モロー「それじゃ、話は終わりだから、さっさと二人を追いかけないと。どんどん時間がずれてしまうからね」
リリス「わかってます。それでは、またお会いしましょう、モロー様』フワッ フワッ
シュオンッ
リリス『夢ですか……』
リリス『また、私は夢を見るということでしょうか。ああいう夢を……』
リリス『……ありえません。だって、戦いはもう終わったはずですから……』
リリス『モロー様も人が悪いです。そんな脅かすようなことを言わなくてもいいのに……』
リリス『……本当にもう終わったことなんですから』
シュオオオオンッ!
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