【FEif】リリス(……これは、だめそう……ですね……)

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333 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga]:2017/11/17(金) 19:46:44.89 ID:h6U/Hyde0
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 ポンッ!

リリス『ぷはっ、着きました!』

カミラ「あら、やっと来たのね。時差は少しの事だと思ったけど、数分も遅れてしまうのかしら?」

アクア「いいえ、私がカミラを追いかけてすぐに入った時は、こんなに時間差が無かったわ。多分、モローと何かしていたと思うのだけど、どうリリス?」

リリス『鋭いですね。少しモロー様とお話をしていたんです、内容は秘密ということで』

カミラ「秘密なのね。ならリリス、今からいっぱい質問していいかしら?」

リリス『はぁ、それをされたら今の状態の私はお手上げです。その……夢を見ているかどうか聞かれました』

アクア「夢? あなたでも夢を見るものなの」

リリス『失礼ですね。私だって見るときは見ますよ。まぁ、この頃は気疲れが多くて、寝て起きてばっかりですけど』

アクア「そう、一体何が原因かしら?」

リリス『主にアクアさんですね』
334 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga]:2017/11/17(金) 19:56:02.22 ID:h6U/Hyde0
リリス『で、ここは何処でしょうか?』

カミラ「北の城塞の一室ね。どうやら空き部屋のようだけど」

リリス『北の城塞ですか、まぁ、空き部屋は結構ありますからそこに飛ばしたということ……って、ここ私の部屋じゃないですか!?』

カミラ「え、ここはリリスの部屋なの? ……女の子の部屋にしては少し寂しすぎるわ」

アクア「そう、ここはあなたの部屋なのね。さっきからベッドの下や机を探っていたのだけど、なにも出てこなかったわ。正直がっかりよ、つまらないわ」

リリス『なんで怒られてるのか、理解できません』

アクア「探りに来た誰かのためにお宝の一つでも用意しておくのが、部屋を持つ人間の礼儀という物よ」

リリス『そんな礼儀消えてなくなってしまえばいいんです。でも、北の城塞ですか……』

カミラ「モローはどうしてここに私たちを送ったのかしら? 王城に送ってくれてもよかったと思うのだけど」

リリス『会う前に遺書を認める準備時間をくれたんじゃないですか?』

アクア「ところで、それは誰の遺書かしら?」

リリス『アクアさんです。あ、失礼しました』

アクア「……。そうね、ちょっと書くものを貸して、今の気持ちを認めないといけないから」

リリス『え、冗談だったんですけど』

アクア「つべこべ言わないで、速く貸しなさい」

リリス『わかりました。そこの引き戸の中に入ってますから、勝手に使ってください』

アクア「ここね、ありがとう」スタッ カキカキ

カミラ「アクアにも命の危機が感じられるほどなのね?」

リリス『先の水晶に映ったものを真実と考えるなら、今日にもどざえもんになってしまうかもわかりませんからね』
335 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga]:2017/11/17(金) 20:30:29.50 ID:h6U/Hyde0
カミラ「でも、アクアがこうしてカムイを意識しているのはいい事よ。少なくとも私はそう思うわ」

リリス『意識する意味のベクトルがとても正常とは思えませんけど』

カミラ「いいのよ。カムイとエッチなことをするばっかりで、そこに相手に対する思いが無いなら、それはもう破綻してることになりかねないわ。無関心な相手と恋愛なんてできない、そうでしょ?」

リリス『それはそうかもしれませんけど。でも、今から遺書を認めてその相手の下に向かうんですよね?』

カミラ「そうね。だからこそ、もしもの時のためにアクアはああして思いを認めてるのよ」

リリス『もしもを想定している当たり、すごくやばいと思うんですが』

アクア「もしもを想定しないなんて、やっぱり神殿でぬくぬくご飯を食べていただけの事はあるわ。リリス、甘い、甘すぎるわ。具体的に必殺確立3%の敵に確殺できないのに挑むくらい甘いわ」

リリス『具体的な数字出してきましたね。それで書き終わったんですか?』

アクア「ええ、ありがとう。とてもすっきりしたわ」

リリス『すっきり?』

アクア「それとリリス、あなたにこれを預けておくわ」

リリス『預けておくって何を……、これは、お薬!?』

アクア「……私の命より大切な物よ。あなたに託すわ」キリッ

リリス『こんなもの押し付けられる身にもなってくださいよ、嫌ですよこんなのを持っていなくちゃいけないなんて、アクアさんが管理してください』

アクア「だめよ、今それを私が持っているわけにはいかないわ」

リリス『どうして?』

アクア「そんな怪しい薬を持ってカムイのところへ行ったら、確実に奪われて私は――」
336 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga]:2017/11/17(金) 20:49:41.54 ID:h6U/Hyde0
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 ジュブジュブ パンパンッ

カムイ「はぁはぁ、あっ、出しますよ。アクアさんっ」ビュルルルル……ドプドプッ

アクア「ああっ、んっ、ふぁあぁっ……。カムイのザーメン、まだ、膣にぃ。やっ、だめ、まだ、まだイッてぇぅ、いってぇうのぉ…うごいちゃだめ…」パンパンパンッ

カムイ「ふふっ、今日が初めてだっていうのに、もうお○んぽの味を覚えちゃうなんて、歌姫の格好通り、やっぱりスキモノでしたね、アクアさんは。

アクア「あ、あ、あ、うううっ、やっ、カムイ、やめ、てぇ……やめへぇ、あっ、お○んこ、お○んこ蕩けちゃう、蕩けちゃうからぁ……。あひっ、んっ、やっ、イく、イきたくないのにぃっ」

カムイ「ははっ、アクアさんの膣、すごく締め付けてきて、口はとっても反抗期ですけど、体はとっても正直です。私をこんなに放っておいたこと、すごくわかっているじゃないですか。ほら、こんなにお尻の穴もヒクヒクしてて、ああ、皺が動いてとてもいやらしく私を誘ってます。すぐに穿ってほしいって」

アクア「だめ、みな、いでぇ……。もう……許してぇ……」

カムイ「許してということは罪の自覚があるっていうことですよね? ふふっ、罪滅ぼしにこんな便利な液体を持ってきてくれるなんて、もっともっと可愛がってあげますよ」ガバッ

アクア「ひゃっ、やっ、だめ、この格好、だめ、だめよ。こんな、入ってるところが見える格好なんて……んあ、くぅ……」

カムイ「ふふっ、どうですか。私の竜ち○ぽをおいしそうに咥え込んでるアクアさんのココ、自分で見てみてどう思いますか?」ズチュズチュ

アクア「いや、ふああっ、だめ、小突かないで、おく、奥まで響いて、だめ、ち○ぽ、ち○ぽだけになっちゃう」

カムイ「いいですよ、アクアさん。ち○ぽだけになってください、私のお○んぽから出たザーメンでアクアさんはち○ぽ狂いになるんですよっ」パンパンパンッ

アクア「んひゃ、んんぅ、あ、あ、あ、あうっ、ふあああっ、カムイ、いやっいやああああああーーーー」

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

アクア「カムイち○ぽに凌辱されてこうなるに決まっているから」

リリス『自分がやられる側なのによくこんなところまで妄想できますね』
337 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga]:2017/11/17(金) 21:00:26.15 ID:h6U/Hyde0
アクア「ともかく、これはあなたに預ける。それとこの遺書も一緒にね」

リリス『お薬はともかく、なんで遺書まで託されないといけないんですか』

アクア「渾身のギャグをスルーしたわね。まぁいいわ、つべこべ言わずにこれを持ちなさい。大丈夫、これがきっと未来を救うわ」

リリス『ここまでの流れで未来を救える要素なんてどこにもありませんし、未来がヤバイ展開にもなってません』

アクア「文句があるなら、カムイの下にあなたも一緒に連れていくわ。原因はリリスっていうことにして」

リリス『おおおおいいい。なんで、そうなるんですか!? 私巻き込まれただけの被害者なんですけど』

アクア「もともとお薬の可能性を示唆したのはあなただもの、原因を突き詰めれば……ね?」

リリス『ね?じゃありませんよ!』

アクア「まぁ、リリスがどう言おうと私はカムイにそう伝えるわ。あなたもカムイの性奴隷になるのよ。竜にも穴はあるから、大丈――」

リリス『まって、それだけは絶対にダメなんです、それだけは絶対にダメなんです。だからお願いです、そのお薬と遺書を私に託してくれませんか』

アクア「熱い手のひら返しね。カムイに抱かれたくない理由でもあるの?」

リリス『あります。あります。あります』

アクア「カムイが聞いたら悲しみそうだけど、まぁいいわ。この薬と遺書、あなたに託すことにするから」

リリス『はい、神殿に置いておきますね』

アクア「ところでカムイとエッチしたくない理由だけど」

リリス『あります。あります。あります』

アクア(よほどの理由があるってことかしら?)
338 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga]:2017/11/17(金) 21:09:06.16 ID:h6U/Hyde0
アクア「それじゃ、カミラ。迷惑をかけるけどこれから王都に戻って……カミラ? なんで鍵穴を覗き込んでいるの?」

リリス『どうしたんですか、カミラ様』

カミラ「ねぇ、リリス?」

リリス『はい、なんでしょうか?』

カミラ「この部屋ってどれくらいの間、使っていなかったのかしら?」

リリス『そうですね。戦いが始まってからは一度も戻っていませんから、一年以上は使ってませんよ。空き部屋でも清掃はしていたでしょうから――』

カミラ「そういうことじゃないの。とりあえず、そんな部屋に誰か来る可能性ってどれくらい?」

リリス『多分来ないと思いますけど――』

 コンコンコンッ

リリス『え?』
 
 ドンドンドンッ!

アクア「もしかして、物音で気づかれたかしら? 確かに突然空き部屋から声や物音がしたら、様子を見に来ると思うけど」

リリス『ああ、外に誰か来ているんですね。それが誰かを確かめるためにさっき鍵穴を覗いていたということですか』

カミラ「ええ、それで鍵穴を覗いたんだけど……。アクア、覗いてみて?」

アクア「そうね。怒っているのが誰かはわからないけど、先に誰かを知っておけば打つ手も考えられるわ」

アクア(北の城塞、フェリシアはラズワルドと一緒に住んでる。となるとジョーカー? フローラももしかしたら戻ってきているかもしれないし、でもあの二人がこういった空き部屋の鍵を持っていないなんてことありえるのかしら)

アクア「こういう穴って壁に空いてたら覗きたくなるものよね」

リリス『覗いたら、大抵とんでもない目に遭いますからね、こういうのは』

アクア「まぁ、そんなことは無いと思うわ。それじゃ失礼して――」
339 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga]:2017/11/17(金) 21:15:03.97 ID:h6U/Hyde0
アクア「……え?」

リリス『アクアさんどうしたんですか?』

アクア「いえ、その目が見えるのだけど」

リリス『目ですか?』

アクア「……あ、待って目が離れたみたい、どうやら外の相手も鍵穴を覗いてたみた……い」

???「ふふ、ふふふふっ、うふふふふっ」

アクア「……!」

 ザザザザザッ ドンッ!

リリス『え、アクアさん? 何が見えたんですか!?』

 ガチャガチャ ガチャガチャ
  ドンドンドンッ ドンドンドンッ!

リリス『ひっ、な、なんですか。誰がそこにいるんですか?』

カミラ「リリス、さっきモローが見せてくれた水晶だけど、私たち思い違いをしていたのよ」

リリス『え?』

カミラ「モローは今のカムイの様子が見れるだけで、どこにいるかなんて言っていなかったわ」

リリス『確かにそうでしたけど。それじゃカムイ様がいる場所って……。え、そういうことですか?』

カミラ「そういうことね」

 ガタンガタンッ バギィイイ!

リリス『ああ、私の部屋の扉が……で、ここに来たのはやっぱり……』

カムイ「……ふぅー、ふぅー」

アクア「か、カムイ……ま、まずは話し合いましょう? そう、落ち着いて考えるのよ。ね?」ガクガク

カムイ「こんなところにいたんですね。アクアさん。ようやく、ようやく見つけました」

アクア「え、えっとね。ほら、カミラにリリスもいるから、今は――」

カムイ「それでは、いただきます」ニコッ

アクア「え?」

リリス(そのあと、私はカミラ様と一緒にアクアさんを残して部屋を脱出。数時間後、部屋を訪れた私は凄く濡れてぐったりしたアクアさんと、つやつやしてすっきりしているカムイ様を見つつ、自分の部屋が汚染されたことを無言で受け入れるしかありませんでした)
340 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga]:2017/11/17(金) 21:17:14.99 ID:h6U/Hyde0
今日はここまで

 相手にそこがどうなっているのか見せつけるのって、とても興奮するシチュだと思うんだ。
341 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga]:2017/11/24(金) 20:55:14.52 ID:RCAXwEib0
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

リリス(夢を視る事は私の生きてきた時間の中で珍しい事だった)

リリス(お父様の忠実なる僕として尽くして来た時は視なかったし、カムイ様と共にお父様を倒すために歩み始めたこの世界で、夢を見ることなんてありはしなかった)

リリス(私が見た夢は一度だけ、壊れかけた橋をぼんやりと眺める夢だった。その夢を見た時初めて私は星竜という存在になったんだと知って、それがどういう意味なのかを理解して夢が恐ろしくなりました)

リリス(私にとっての夢を見る意味、だから眠ることに私は休憩の意味だけを求めます。眠るときは火を消すように、起きるときはゆっくりと温まる水のように静かな目覚め。それが私の睡眠の始まりと終わり。でも、今日は……)

リリス(妙に明るい今日の目覚め、この光は――)

◆◇◆◇◆◇
―マイキャッスル・リリスの神殿―

 パチッパチッ

 キョロキョロ

リリス(瞼に感じた光……、外から入ってきた光の所為ですね……。ああ、眠る位置を調整しておけばよかったです……)

リリス(……ふあああっ、今日もプカプカと浮いて時間を潰しましょうか。別にもうやることもありませんし。アクアさんのお手伝いも終わりましたから、もう私を尋ねに誰かが来ることは……)

 ドンドンドンッ

リリス(……え、誰か来てる。私に会いに来る人なんていないと思うんですけど……。正直、出たくないなぁ……)

アクア「リリス、いるのはわかっているわ、今すぐ開けなさい。さもないと、扉を無理矢理開けて風の通り道にするわ」

リリス(出ないと、私の寝床が危ないです!)
342 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga]:2017/11/24(金) 21:08:20.85 ID:RCAXwEib0
アクア「おはよう、リリス」

リリス(おはようございます。アクアさん、朝からすごい挨拶でしたね)

アクア「そう? これでも快適な朝をお知らせするいい言葉だと思ったのだけど」

リリス(朝一番に玄関を破壊されたら堪ったものではありませんよ)

アクア「元々なかったものだから、無くなっても平気でしょ?」

リリス(星界も冬になるとやっぱり寒いんですよ。星界の天気が荒れてると、木枯らしが私の神殿の中を一回転して出ていくんですから。流石の私も縮こまりますよ)

アクア「その丸いのにあれを擦りつけながら、暖を取るのね。流石の私も寒い朝は布団から出たくなくて、時々猛烈にいじりたくなったりするから、その気持ちよくわかるわ」ナデナデ

リリス(同類に思われて、すっごく不愉快なんですけど)プイッ

アクア「まぁ、それは置いておきましょう。こんな無駄話をしていても、暖かくもならないし、腰の痛みが治るわけじゃないわ」

リリス(腰の痛みって。ああ、カムイ様に色々とされたんでしたよね)

アクア「ええ。ハードからソフトまで、でもさすがに竜の胴体にへばり付けられてクンニしろって言われたときは、正気を疑ったわ」

リリス(考えても意味の分からない光景すぎて……)

アクア「クンニしながら歌で獣の衝動を抑えて事なきを得たわ。ほんと一世一代の大舞台がこうやって訪れるなんてね」

リリス(酷い大舞台だぁ)
343 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga]:2017/11/24(金) 21:22:38.60 ID:RCAXwEib0
リリス(それで、どうして私のところにやってきたんですか? もう、私は手伝ったりしませんよ)

アクア「大丈夫、何かを手伝ってもらおうって思っているわけじゃないわ。貴女はちゃんと私に薬を提供してくれたもの、貴女に頼むことはもう無くなってる」

リリス(じゃあ、なんでこちらに?)

アクア「忘れてるのね。あなたに渡したもの、まだ受け取っていないの」

リリス(渡されたもの……。お薬!)

アクア「思い出したみたいね。そう言うことだから、それを早く返してちょうだい。それは私の希望よ」

リリス(カムイ様が難病とか、そういうときにそのセリフを口にしてほしかったです。ちょっと待っててください……はああっ!!!)

 シュオオオオオオ!

リリス「……ふぅ、久々の人間体です」

アクア「私の時間経過からするとそれほどでもないけど?」

リリス「星竜の生態は複雑なんです。こうやって人間の姿に戻れるのは奇跡みたいなものですから」

アクア「そうね、代償としてお○んちんを失ってしまうのだから」

リリス「別に気にならない代償ですよ。むしろ、この状態でついてたらカムイ様に会うことなく隠居する道を選びます」

アクア「なんで、もしかしたらカムイにイジってもらえるかもしれないのよ?」

リリス「えぇ……」
344 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga]:2017/11/24(金) 21:33:52.41 ID:RCAXwEib0
リリス「とりあえず、お薬と遺書です」

アクア「ありがとう、よかったわ。もしも私が溺れ死んでいたら、この遺書が白日の下に晒されてしまったんだもの。生きててよかったわ」

リリス「……」

アクア「そこは、何を書いたのか聞くところだと思うのだけど?」

リリス「いえ、その、正直お薬に関連することには触れたくないんです。なんか、変に巻き込まれそうなので」

アクア「もう巻き込まれてると思うけど、まさか気づいていなかったの?」

リリス「少しくらい現実逃避してもいいじゃないですか。本当ならもっと静かにプカプカしながら余生を満喫していけると思ってたのに、アクアさんが訪ねて来てからこれですよ?」

アクア「でも、最初はあなたもカムイが心配だったでしょう? 私も同じだったわ。どんな馬の骨とも思えない相手にお尻を振ってるんじゃないかと思ったら、心配になるものよ」

リリス「アクアさんの場合、心配2の好奇心8だと思います」

アクア「まぁ、当たらずも遠からずってところね。ともかく、少しくらいはカムイの事を心配していたわ。正直、裏切られたと言ってもいいけど」

リリス「……それもそうでしたね。ごめんなさい、その……」

アクア「いいの。それに無理矢理やられた時、ゾクゾクしてしまったのは事実だから////」

リリス「これじゃない、私が望んでた返しはこれじゃない」
345 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga]:2017/11/24(金) 21:44:19.65 ID:RCAXwEib0
アクア「……モローは回数に関して何も言っていなかったけど、中身を見る限り一回分くらいしかないわ」

リリス「そうですね。ここぞというときに使えっていう感じです。これを取りに来たということは、今日何かするんですか?」

アクア「いいえ、それは難しいわ。なにせ、カムイの部屋に行くときは全裸であることなんて言う条件を付きつけられてしまったから」

リリス「自分の家だからってやっていい事と悪いことってあると思うんですよ」

アクア「大丈夫、ちゃんと寒さ対策はしているから、風の心配はいらないわ」

リリス「そっちじゃないです」

アクア「ともかく、私の私室にもカムイの目は光っているわ。だからこれを持っているのはリスクが高いのよ」

リリス「え、じゃあ何で取りに来たんですか? 取りに来ない方が安全なんじゃ」

アクア「まぁ、こういっているけど、今日の朝までお薬のことをすっかり忘れていたのよね」

リリス「そのまま忘れちゃいましょう。忘れることって、それほど大事じゃないことが多いって言いますし」

アクア「そうね。カムイの性奴隷になることの方が大事なことかもしれないということね」

リリス「そっちでもないです」
346 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga]:2017/11/24(金) 21:55:52.13 ID:RCAXwEib0
今日はここまで
 
 寒い時の布団の中ってなんか色々なことが渦巻くよね
347 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga]:2017/12/02(土) 20:33:29.64 ID:6I9J288I0
リリス「結局、これといったプランも無しに持ち帰るっていうことですよね。正直、危険すぎると思いますよ」

アクア「あなた、カミラと同じようなことを言うのね。そんなに私じゃ守り切れないと?」

リリス「守ろうとして守れる状態じゃないと思いますよ。カムイ様がそんな一日で許してくれるとは思えませんし」

アクア「そうね……。あの後、三日間は寝かせてもらえなかったわ。よく、今日まで生きてこれたと自分自身で感心してしまうくらいよ」

リリス「アクアさん防御関係は滅法弱いですもんね」

アクア「その代り先手を取れば大抵の相手はどうにか出来るわ。はぁ、薄幸の歌姫と思われていた頃が夢のように感じる」

リリス「まぁ、実際のあなたを見たら不幸とか思う前に、逞しさの方が先行しますからね。私もまさか白夜と暗夜両方に喧嘩を売るっていう選択肢を取るとは思ってもいませんでしたから」

アクア「結果良ければすべて良しというでしょ?」

リリス「経過の方こそ重要なんじゃないかと私は思うんですよね」
348 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga]:2017/12/02(土) 20:41:43.07 ID:6I9J288I0
リリス「とにかく、お薬を持ち出すのはやめた方がいいと思います。せめて、アクアさんなりに勝機が生まれてからにした方がいいです」

アクア「……なんだかんだ言って、私の事を心配してくれるなんて。あなた、カムイレベルのお人好しよね。普通なら、私の事なんて放っておいて、さっさとお薬を渡すと思ったけど……」

リリス「流石にすべて放任というわけにはいきませんよ。アクアさんとカムイ様がこうして恋人同士になったけど、それがこう押し合い圧し合いで悪化してくなんてとこ見ているわけにはいきませんから。勘違いしないでください、アクアさんが心配ってわけじゃないんですからね」

アクア「な、なに、もしかしてリリス、私の事を?」

リリス「どうしてそう斜め上の解釈をしやがりますか。本当にアクアさんを心配しているわけじゃないです」

アクア「わかっているわ。でも、そうこれ見よがしに言われると、すこしだけ来るものがあるのも確かよ。ほら、カムイのおかげで私、そっちもOKなのがわかったから、ね?」

リリス「わたしはノーマルです」

アクア「ピエリにお○んちんをシコシコしてもらっておいて、よく言うわ」

リリス「あれは事故です。事故なんです、もう思い出させないでください」
349 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga]:2017/12/02(土) 20:56:27.83 ID:6I9J288I0
アクア「だけど、貴方がそういうのなら、仕方ないわ。もう少し考えてみるわ」

リリス「そうしてください。……あの、少し気になったことがあったんですけどいいですか?」

アクア「気になったこと……。もしかして、三日間寝かしてもらえなかった話かしら?」

リリス「ええ、それです」

アクア「まぁ、ちがうでしょうけ……え、リリスもしかして今晩のオカズに私の濡れ場を……」

リリス「いえ、その内容ではなくて……。その、三日間というのは、私が部屋を確認してから三日間ということですか?」

アクア「あまり覚えていないけど、リリスの部屋でカムイに凌辱されて目が覚めてから三日ね、それがどうかした?」

リリス「……」

アクア「リリス?」

リリス「いえ、何でもありません。私の勘違いのようでしたから」

アクア「すっきりしないわね」

リリス「まだ頭が寝ぼけていたんですね。本当にどうでもいい事を考えてしまっただけですから」

アクア「そう、なら私は戻るとするわ。次に来るときは、対策案を考えて戻ってくるから楽しみにしてなさい」

リリス「対策案ではなくて、カムイ様と和解できたという知らせが欲しいですね」

アクア「……そうなれたらいいけど、それじゃね」カツンカツン

 ギイイイイッ ガチャンッ!
350 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga]:2017/12/02(土) 21:11:29.97 ID:6I9J288I0
リリス「……どういうことでしょうか。こんなことが起きるなんて、今までそんなこと……」

リリス(これが何かの前触れなら、今朝のあのまぶしさは……)

 ぶんぶんぶんっ

リリス「いいえ、違います。もう、私が夢を見る事なんであるわけないんです。なら、これは多分、珍しい変化か何かに決まっています。この星界だって役目を終えてかなりの時間が経っているんですから……。もう、竜脈を使うこともありませんし、銅像を動かしたりもしませんし、何もやることなんてないんですから」

リリス「…………」

リリス「………」

リリス「……」

リリス「…改めて思うと、もう本当にここには何もないんですよね。世界の危機なんてもう訪れませんし、私が夢を見ることもないなら、ここが狂ったとしても何の問題もありませんからね」

リリス「そうですよね、もう私の役目なんてあるわけないんですから……」

リリス(また眠りましょう。外と内で時間の流れが変わっているなら、すぐにでも戻ってくるかも――」

 ガチャンッ!

ピエリ「リリス、おはようなの!」

ニュクス「おじゃまするわよ〜」

リリス「なんか、違う人がやってきました!?」
351 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga]:2017/12/02(土) 21:26:35.62 ID:6I9J288I0
ピエリ「あ、リリスなの。もうっ、ピエリを置いて暗夜に帰っちゃうなんてダメなの! 今度したら、槍でお腹を割いて悪いことするリリスの心臓、いっぱい叱っちゃうのよ」

リリス「それ、もう死んじゃってるから叱られても改心できませんよ」

ピエリ「なら、ここでピエリにごめんなさいするの。そしたら許してあげちゃうの」

リリス「わかりました。ごめんなさい、ピエリさん」

ピエリ「えへへ、許してあげちゃうの!」

リリス「それで、どうしてこちらに来たんですか? ここに来る用事なんて何もないと思うんですが。いったい何の用ですか?」

ピエリ「ん? ピエリはリリスに会いに来たのよ。一週間くらい会ってなかったから、寂しかったの!」

リリス「そ、そうですか。ははっ」ポリポリ

ピエリ「ん、リリス。顔が少し赤くなってるの、もしかして風邪引いてるの? ピエリの御凸にリリスの御凸を当てて、お熱を測ってあげるのよ」コツンッ

リリス「あうっ、勢いが過ぎます。少し痛かったじゃないですか」

ピエリ「ごめんなの。でも熱は無いみたいなの、よかったの!」

リリス「もう、ピエリさんは思い込み激しいんですから、ふふふっ」

ピエリ「えへへっ」

ニュクス「えっと、つまりどういうこと?」
352 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga]:2017/12/02(土) 21:38:57.64 ID:6I9J288I0
リリス「あ、ニュクスさんお久しぶりです。その、レオン様とは……」

ニュクス「何もないわよ。うん、何もないけど、半裸の肖像画を手に入れられたから収穫はよかったほうね」

リリス「半裸の肖像画? あれ、確か肖像画って……」

ニュクス「まぁ、そのことがあってここに来たのだけどね。ピエリ伝いにヒノカ王女から支給身代わりを準備してほしいって」

リリス「えっ、なんですか命を狙われるようなことでも?」

ニュクス「命は狙われていないわ。ただ、柔肌を晒す必要が出来てしまって。例の肖像画の件、白夜と暗夜で話が食い違ってたみたいで。どこでどうなったのか、暗夜側だけ半裸ってことで話が進んでいたみたい。どうやら、ヒノカ王女がもしも間違っていたら暗夜の形式で肖像画を作らないといけないなと言っていたらしくてね?」

リリス「……あー、確かに言ってましたね」

ニュクス「ヒノカ王女も悪気があったわけではないみたいだけど、ことが事だから肖像画を一度は作らないとってことになったの。それで――」

リリス「身代わりとして魔符のヒノカ様が必要になったと、わかりました。とりあえず名鑑を覗いてみましょうか」

ニュクス「理解が早くて助かるわ。それと、出来ればなんだけど……」

リリス「はい?」

ニュクス「レオン王子の魔符もみせてくれないかしら。ほら、レオン王子の雄姿をこの目で見ないとあれじゃない?」

リリス「素直にレオン王子の魔符が欲しいって言っていいですよ」
353 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga]:2017/12/02(土) 21:40:53.22 ID:6I9J288I0
 今日はここまで

 魔符システムはあらゆる局面で役に立つ星界の一品
354 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/12/03(日) 16:07:54.90 ID:AP23NJvSo
355 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga]:2017/12/08(金) 20:19:01.09 ID:z1+HpCsf0
ニュクス「それでどこに向かっているの?」

リリス「はい、名鑑や竜脈の事は執事さんに管理を任せていたので、その執事さんを探しているんです」

ピエリ「カムイ様が良く触ってた水晶の近くにいた人のこと? ピエリが話しかけても無表情だったのよ」

リリス「まぁ、基本的に管理だけが仕事ですから。誰にも無表情で接しますから」

ピエリ「だから一回、えいってしちゃったの」

リリス「ちょっと何をしているんですか」

ピエリ「だって、ピエリの事無視するから。喉にえいって刺しても無表情で、一回開いちゃったの」

ニュクス「なにしてるのよ、貴女は」

リリス「たしかにストレスが溜まると、私も彼らの頭からガブリとしまうことがありますので、ピエリさんの気持ちは少しだけ分かりますよ」

ニュクス「えぇ……」
356 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga]:2017/12/08(金) 20:35:45.20 ID:z1+HpCsf0
リリス「そろそろ水晶が見えてきましたね、えっと確かあの壁の陰に……」

巫女「……」

リリス「あ、いました。よかったです。長い間、放っておいたのでどこかに行ってしまっているかと……」

ニュクス「大丈夫、大事な名鑑を落としてなんていないわよね?」

リリス「大丈夫ですよ、きっと。あ、私たちに気づいたようです。あ、久しぶりの仕事なのか、少し張り切っているみたいです」

ニュクス「久しぶりっていうレベル?」

リリス「ここ一年なら、まだ久しぶりですよ。やる気があるうちに用事を終わらせましょう」

ピエリ「それじゃ、ヒノカ様の魔符を回収してくるの! おはようなの! 名鑑を見せてほしいのよ」

巫女「……」ガサガサッ ペラッ

ピエリ「えーと、あ、あったの、ヒノカ様の魔符なの。ありがとうなの、これ貰っていくの!」スッ

巫女「……」パッ

ピエリ「……? なんで上にあげちゃうの」

巫女「……」スッ

ピエリ「その手は何なの?」

巫女「60000G」

ピエリ「え?」

巫女「60000G」

ピエリ「……え?」

巫女「60000G」
357 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga]:2017/12/08(金) 20:53:42.55 ID:z1+HpCsf0
ニュクス「ねぇ、リリス。あのサンペキにそっくりの巫女、無表情で60000G要求してるけど……、何かの冗談?」

リリス「え、何を言っているんですか?」

ニュクス「そうよね、長い間放っておいたから、星界も狂って――」

リリス「いやいや、対価を要求するのは当然ですよ。ここはニコニコ現金払いがモットーの星界ですからね。皆さん、資金集めはちゃんとこなしていたでしょう?」

ニュクス「だとしてももう戦いは終わってるんだから、タダでもいいでしょ?」

リリス「ごめんなさい、モローが相場を決めているので。文句はモローに直接お願いします」

ニュクス「使えないわ……。まさか、お金を出さないといけないなんて」

リリス「それじゃニュクスさんはレオン様魔符を諦めるということでいいんですね?」

ニュクス「それとこれとは話が別よ。私はレオン王子のためなら100000G出すことも厭わないわ」

リリス「そうですか、とりあえずお値段を確認しましょう。えーっと、レオン様魔符のお値段は……と、あ、これですね」

ニュクス(レオン王子の魔符、正直100000Gで足りるか不安よ。ヒノカ王女が60000Gだとするなら、予測額は90000〜120000G。お願い、100000Gで……)

巫女「20000G」

ニュクス「なんでヒノカ王女より安いの!?」
358 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga]:2017/12/08(金) 21:12:35.04 ID:z1+HpCsf0
リリス「ツッコミはそっちですか」

ニュクス「だって、あのグラビティマスターなんていう二つ名があるレオン王子が、こんな安いわけ!」

リリス「それはレオン様のウィークポイントですから、触れないであげてください」

ニュクス「レオン王子のウィークポイント……、なら攻めるしかないでしょ? 恥ずかしそうに否定するレオン王子はとてもかわいいから……。だとしても、この価格は安すぎるわ」

リリス「でも、20000Gでレオン様が来てくれるんですよ? 100000Gならなんと五人も!」

ニュクス「お得よ、すごいお得。でも、なんだか納得できないのよ!」

リリス「はぁ、愛って複雑ですね」

ニュクス「ええ、複雑なの。というわけで五枚いただくわ」ジャラジャラ

巫女「毎度。おら、もってけ」バババッ

ニュクス「な、なんて雑な渡し方!? 気を付けなさいレオン王子がそこにいるのよ!? あ、待って待って―」タタタタ シュバッ!

リリス(これが暗夜にその名が伝わっている悪魔ニュクス、今の姿ですか……)

ニュクス「あああああああっ、仁王立ちしてるシューターレオン王子、カッコいい! あっ、こっちはアドベンチャラーレオン王子。こっちは――」

 ウヒヒヒヒヒヒッ

リリス(……ある意味、今の姿の方が怖いといえば怖いですね)
359 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga]:2017/12/08(金) 21:22:20.56 ID:z1+HpCsf0
巫女「60000G」

ピエリ「………」

リリス「ピエリさん、大丈夫ですか?」

ピエリ「あ、リリス……。これ、お金払わないとだめなの?」

リリス「はい、こればっかりは仕方ないと言いますか。もしかして手持ちがないんですか?」

ピエリ「……ないわけじゃないの。無いわけじゃないのぉぉぉ」

リリス「え、何泣いてるんですか。ちょっと、ピエリさん?」

ピエリ「ううっ、この後お買い物するはずだったの。でも、ヒノカ様に頼まれたから仕方ないの」ウルルル

リリス(うわっ、ピエリさんのメイクが崩れて。しかも取り出す手、すっごい震えてます)

巫女「……」スッ

ピエリ「ううううっ、うわあああああんっ!」ドサッ

巫女「毎度、もってけ」ポイッ

ピエリ「魔符ゲット……したの」

リリス「ピエリさん……。無茶しなくてもよかったのに」

ピエリ「ううっ、ピエリ頑張ったの。リリス、なでなでしてなの」

リリス「はい、ピエリさんは偉いですよ〜。とってもとってもいい子です」

ピエリ「ううっ、ぐすんっ」

リリス「……」

リリス(言えない。そのお金んの一部がまわりまわって食事三回のお礼、私がカムイ様に渡している小判に変わってしまっているなんてこと。死んでも口にできません。というか、口にしたら死んでしまいます)
360 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga]:2017/12/08(金) 21:26:14.53 ID:z1+HpCsf0
ピエリ「ふぇえええん、うぇええええん」

リリス「ああ、ピエリさん泣き止んでください。もう、払ってしまったものは帰ってこないんですから。ね? ね?」

ニュクス「そうね、払ったものは帰ってこないわ。私は得る者は得られたけど、ピエリは何も得られなかったのね。うん、もっと撫でてレオン王子////」

レオン・魔符『……』ナデナデ

リリス「これ見よがしに見せつけて、あなた悪魔ですね」

ニュクス「こんな方法で搾取を続ける星界の方が悪魔的よ。うん、とっても悪魔的で、蕩けちゃいそう////」プシュウウウッ

レオン・魔符『……』ナデナデナデナデ

リリス「ピエリさん、まずはヒノカ様に魔符を届けましょう? そしたらお金も全部返してもらえるはずですから」

ピエリ「ううん、渡しに行くわけじゃないの。ヒノカ様を捕まえたって形で押し付けるだけなのよ」

リリス「え、じゃあヒノカ様はもうどこかに隠れているということですか?」

ピエリ「そういうことなの。だから、ピエリのお金、すぐに帰ってこないの。ううっ、ひっぐっ」

リリス(ヒノカ様、そんなに半裸の絵を描かれるのがいやだったのですね。アフターフォローとか何もしてない投げっぱなしじゃないですか)

リリス「とにかく、今はヒノカ様魔符を届けましょう。そのあと、そのお買い物のお手伝いとかしますから。私、これでも備蓄に自信はあるんです。60000Gくらいなら、どーんと御貸し出来ますから!」

ピエリ「ほ、本当? リリス、全然お金貰ってるイメージないけど、大丈夫なの?」

ニュクス「いくらピエリを慰めるためとはいえ、そんな嘘と背伸びはしない方が身のためよ。大人の私が言うんだから、間違いないわ」

リリス「そこまでストレートに言われると、さすがに傷ついちゃいますね〜」
361 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga]:2017/12/08(金) 21:34:08.25 ID:z1+HpCsf0
 今日はここまで

 私の魔符最高金額は133000Gくらいでしたね。
 戦巫女の見下してる感がすごい
362 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/12/10(日) 09:17:46.06 ID:GdBcIkySO
一度も払ったことがない俺のとこのリリスは錬金術士なのかな?
363 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/12/10(日) 09:23:35.16 ID:s006nQQNo
借金やろなあ
364 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga]:2017/12/15(金) 20:55:25.41 ID:qzCLNMBT0
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
―暗夜王国・城下町の宿舎―

リリス「えっと、ピエリさん。こちらで本当にあっているんですか?」

ピエリ「うん、ヒノカ様からもらったお手紙にそう書いてあったの。だから間違いないの」

リリス「ちなみにここで待ってくれている白夜の方っていうのは、ヒノカ様が魔符の偽物であることは……」

ピエリ「えっと、わからないの。でも、話は通してあるって書いてあったから大丈夫なはずなの」

リリス「すでに国家間の親書で大失敗してるヒノカ様を信用していいんでしょうか」

ピエリ「……きっと大丈夫なの! それじゃ、おじゃましますなの!」ガチャッ

リリス「あ、ピエリさん。はぁ、ニュクスさんはレオン王子がもっとほしいってお金下ろしてくるって行ってしまいました。まぁ私がいない時の星界は現実と同じ時間が流れてますから、中に入って外に出てきたら、年代が変わっていたなんてことあるわけないですけど」

リリス「あ、そうです、まずはヒノカ様を召喚しておかないと……手ぶらで行くわけにはいきませんからね」

 シュオオオオオオッ

ヒノカ魔符「……」

リリス「槍聖ですか、そうですよね。天馬、戦闘面じゃあまり役に立ちませんからね……」

ヒノカ魔符「……」

リリス「よし、それじゃ行きますよ。付いてきてください」

ヒノカ魔符「……」フラッ

リリス「ちょ、何でいった傍から反対方角に向かっているんですか! ちょ、待ってください」ガシッ

ヒノカ魔符「……」テトテト

 ズザザー ズザザー

リリス「」ズルズルズル……

リリス(やだ、私の力低すぎ……)『リリス・力MAX数値28』

365 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga]:2017/12/15(金) 21:09:43.03 ID:qzCLNMBT0
ヒノカ魔符「……」チョコン

ピエリ「もう、リリス何してるの。相手を待たせちゃダメなのよ」

リリス「はい、ごめんなさい。ピエリさん」

ピエリ「それにヒノカ様もヒノカ様なの。あなたの主人はお金を払ったピエリとここに連れてきたリリスなの。今度変なコトしたら、その体をえいって貫いちゃうのよ」

リリス「いや、魔符でも一応人と同じように血を出しますし、攻撃し続ければ死んだようにぐったりになっちゃいます。そんなところを見られたりしたら、また暗夜と白夜間で戦争になってしまいますよ」

ピエリ「このヒノカ様は偽物なの、殺しちゃダメなの?」

リリス「ダメです。わたしたちだってちゃんと調べないと魔符だと確認できないくらいなんですから、ヒノカ様が死んでいるところを誰かが見たら、本当に事件になってしまいます」

ピエリ「よくわからないの。言うこと聞かない悪い子はおしおきしてもいいはずなの」

リリス「それを言ったらピエリさんが一番お仕置きの対象だと思いますけどね」

 ガチャッ

???「騒がしくしている暇があるなら、さっさと入ってきたらどうだ?」

リリス「あ、すみません。って、サイゾウさん!?」

サイゾウ「む、ピエリと一緒に来るというのはお前だったのか……。それでこっちが……」

ヒノカ魔符「……」

サイゾウ「なるほど、人形か」

リリス「え、わかるんですか」

サイゾウ「これでも、今はヒノカ様の臣下だ。わからなくてどうする。ヒノカ様に変装した紛い者たちには注意しなくてはならないからな」

リリス「へぇー、ヒノカ様の事、大切に思われているんですね」

サイゾウ「当たり前だ、ヒノカ様は白夜を収めておられる。その命を守るのが今の俺の役目だ」

リリス「もう少し素直な返答をしてもいいと思いますよ?」
366 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga]:2017/12/15(金) 21:32:20.66 ID:qzCLNMBT0
サイゾウ「わかった。ヒノカ様の影武者はこの後、白夜へきちんと送り届ける」

リリス「はい、よろしくお願いします。だけどヒノカ様が間違えたこと、何処でわかったんですか?」

サイゾウ「ああ、お前が白夜を発った次の日の夜、ヒノカ様は震えていた」

リリス「もう、あの会話がフラグのようなものだったんですね。でも、誰がそれに気づいたんです? さすがに肖像画がの確認に時間が必要だと思うんですけど」

サイゾウ「ああ、スズカゼだ」

リリス「また、スズカゼさんですか」

サイゾウ「また、スズカゼだ。話を聞く限り、どうやらお前とヒノカ様の話を盗み聞きしていたらしい、それで思い立ったようだ。盗み聞きしたところで情報収集を始めた様だ」

リリス「スズカゼさん、前日にヒノカ様とサイゾウさんにぼこぼこにされてましたから、その意趣返しを……」

サイゾウ「いや、そうではない。あいつなりに、ヒノカ様を守ったともいえる」

リリス「え!?」

サイゾウ「ことがわかるとスズカゼは一気に暗夜に飛んで、状況をマークス王子たちに説明したそうだ。出来る限り、ヒノカ様に害が及ばない形でな」

リリス「……なんていうか、スズカゼさん。本当に土壇場で頼りになりますね」

サイゾウ「ああ。それでカミラ王女が戻ってきたところでどうするかを皆で話し合い、結果として今の状況に落ち着いたということだ」

リリス(カミラ王女が戻ってきたとき、多分透魔王国から戻ってきたころでしょうか……)

リリス「つまり追われているわけではないんですね」

サイゾウ「ああ、ヒノカ様は今、カミラ王女やカムイ様、エリーゼ王女と一緒にいる。別に何かしらの罪に問われるわけでない。ただ半裸の肖像画を作るとスズカゼが証言してしまった以上、そこは通さなくてはならなくなったというわけだ」

リリス「スズカゼさん、そこも誤魔化してくれればよかったんですけどね……」

サイゾウ「……そういえばそうだな」

リリス「サイゾウさんはサイゾウさんで、時々抜けてますね」
367 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga]:2017/12/15(金) 21:54:15.46 ID:qzCLNMBT0
 ガチャッ バタンッ

リリス「ふぅ、あとはサイゾウさんに任せておけば大丈夫そうですね」

ピエリ「うん、これで一件落着なの!」

リリス「はい、それでピエリさんまずはこちらを」ガサガサッ

ピエリ「ん、何なのリリス?」

 ジャラジャラジャラ

リリス「はい、先ほどお話しした60000G、ちょっとおまけもありますから70000Gくらいですかね」

ピエリ「り、リリス。本当にお金持ってたの!? いつも玉とカチーフしか持ってないイメージだったの」

リリス「どうして、私が素寒貧だと決めつけるんですかねぇ」

ピエリ「え、だってリリス、どうやってお金稼いでるかわからないの。星界でお金稼ぐ方法ってなにかあるの?」

リリス「い、色々あるんです。だから、そのお金のことは気にしないでください」

リリス(魔符と武器屋道具屋の収益は伊達じゃありません! でも、カムイ様が魔符や道具を買ってくれない違う世界の私はモチモチポンポンを300Gで疲れた方々に触らせるサービスでどうにか小判代金を稼いでいるって聞いてますから、私も一歩間違えたらそうなってたのかもしれませんね……)

ピエリ「それじゃ、リリス。今からお買い物なの! 一緒に選んでほしいのよ」ギュッ

リリス「ピエリさん?」

ピエリ「えへへ、リリスと一緒にお買い物〜。ピエリ、とっても楽しくなっちゃうの!」

リリス「そうですか。でも、どうして買い物を? しかも60000Gって結構な金額ですけど……」

ピエリ「うん、実は旅行に行くのよ」

リリス「旅行ですか……」

ピエリ「そうなの。この前、アクア様が言ってたの。今度みんなで旅行に行きましょうって!」

リリス(……)

リリス(なんででしょう、どんなに頑張っても嫌な予感しかしません……)
368 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga]:2017/12/15(金) 21:56:25.02 ID:qzCLNMBT0
今日はここまで

 リリスの全身パルレは一回500000G、さぁ盗賊を狩りに行こう。
369 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga]:2017/12/20(水) 21:08:37.92 ID:CgtNtC810
リリス「ピエリさん、アクアさんが今どこにいるか知ってますか?」

ピエリ「うん、知ってるの。今、旅行の準備でお城にいるはずなのよ。もしかして会いに行くの?」

リリス「ええ、何を考えているのか正直わかりませんから」

ピエリ「リリス、アクア様の事信用してないのね」

リリス「信用っていうのは積み重ねだと思うんです」

ピエリ「リリス、アクア様といっぱい積み重ねしてきたと思うの」

リリス「……積み重ねてるものの質も重要だと思うんですよね。まずはお嬢に向かいましょう。話はそれからです」

ピエリ「うん、わかったの!」

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
―暗夜王国・クラーケンシュタイン城―

カミラ「あら、久しぶりね、リリス」

リリス「カミラ様、お久しぶりです。その、アクアさんに会いに来たんですけ。今どちらにいらっしゃいますか?」

カミラ「アクアに? そうだったの、でも少し遅かったわね」

リリス「もしかして何処かへお出掛けに?」

カミラ「出かけてるわけじゃないのだけど、ちょっとね」

リリス「何かあったんですか!?」

カミラ「話すより見てもらった方がいいわ、こっちよ」ダッ

リリス「カミラ様、そんなに急いで……。まさか、本当に何か起きて。ピエリさんはここで待っていてください」

ピエリ「? わかったの、ピエリここで待ってるのよ」

リリス「はい、すぐ戻ってきますから!」タタタタタッ
370 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga]:2017/12/20(水) 21:24:45.37 ID:CgtNtC810
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 クチュリッ

アクア「っ、んぁ! やめてぇ、カムイぃ……」

カムイ「そんなにお尻をフリフリしながら止めてと言われても、全然説得力がありませんね。こんなに溢れさせて、おもらししてるみたいですよ」

アクア「やっ、いわないで。ひゃうっ、そこ、だめ、感じちゃうから……」

カムイ「感じちゃうって、私の指に合わせて腰を動かしてるのに。まるで私がイケないみたいにいって、これはお仕置きが必要ですね」

アクア「やっ、お仕置きって……ひっ!」

カムイ「ふふっ、アクアさん、アソコだけじゃなくてこっちの穴もヒクついてますよ。欲しいんですね、私の指が……」ピトピト

アクア「やっ、そんなの欲しく、ほしくな、あああっ! だめ、お尻、なぞっちゃダメ、お○んこ、お○んこだけにして、おねがい……」

カムイ「自分でお○んこに欲しいだなんて、はしたないですよアクアさん。やっぱりお仕置きしないとだめです、ねっ」ヌププププッ

アクア「んおおおおっ。はぁっ……入って、入って来てぇ……るぅ……」

カムイ「すごい締め付けですよ、アクアさん。気の強い人はお尻が弱いって言いますけど、本当にその通りですね。こんなに私の指を咥え込んで、アソコをもっと濡らしているんですからっ!」

アクア「ちがう、お尻で感じてなんて、感じてなんて――んああああっ」ビクビクッ
371 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga]:2017/12/20(水) 21:35:42.25 ID:CgtNtC810
カムイ「そうですか、それじゃ窓の外にいる皆さんに見てもらいましょう。アクアさんが感じていないかどうか」ガシッ

 ガタンッ

アクア「あっ……」キュッ

カムイ「あ、今お尻がキュッて締まりましたよ。もしかしてお尻を弄られてるのを誰かに見られてるから、興奮してしまったんですか?」グポグポッ

アクア「や、カムイ止めて、ふああっ。裸のままだからっ、誰かに見られちゃうっ」

カムイ「いいじゃないですか。私の部屋とアクアさんの部屋は隣同士ですけど、ここに来るとき何も身に着けてないんですから。もう、多くの人は知ってますよ、アクアさんがとてつもない変態さんだって」

アクア「う、嘘よ」

カムイ「ふふっ、ならそれが真実だって、まずはアクアさんに教えてあげますね。ほら、お尻の穴で感じた分、床の染みがとっても広くなってる。これ、アクアさんのなんですよ?」

アクア「あ……やっ、だめ、見せないで。いや……」

カムイ「なら顔を上げて窓の外を見ていいんですよ。あ、誰かがこっちを見てますよ、すごくいやらしい目つきで、アクアさんの痴態を……」

アクア「いや、見ないで見ないで……。ああ、だめ、いく、いくいく、全裸でお尻を指でズボズボされながら、イクとこ見ないで!!!!」

アクア「あああああああっ、あああああああっ」プシャアアアアアアッ!!!!

カムイ「ふふっ、イッてしまいましたね。アクアさん♪」

アクア「はぁ、はぁ……い、ちゃったぁ……おひりへ、ひっひゃったよぉ……」ビクッ ビクビクッ
372 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga]:2017/12/20(水) 21:41:16.97 ID:CgtNtC810
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

リリス「」

カミラ「ここからカムイの部屋が見えるでしょう? さっき、アクアがカムイの部屋に行くと言っていたから……。おそらくはと思ったんだけど」

リリス「なんてものを見せてくれるんですか、カミラ様。その、私の立場としてはすごく複雑な光景ですよ、これ」

カミラ「やっぱり、従者としては納得できないのかしら?」

リリス「いや、納得できないとか納得できるとかじゃなくて、誰が好き好んで知り合いの情事を覗こうとしますか?」

カミラ「覗かないのかしら?」

リリス「覗きませんよ」

カミラ「エリーゼからタクミ王子との情事で何か思うことがあったら教えてほしいって言われて、引き受けたことはあるのだけど」

リリス「カミラ様、家族のために色々と頑張りすぎです。そんなこと頼まれたら、数日寝込みますよ、私なら」

リリス(というか、ピエリさんを置いてきてよかったー。こんな光景見せられませんよ)

カミラ「ところで、アクアに話があるんでしょう? 色々と一段落してそうだから、離しに行きましょう?」

リリス「あれを見てから会いに行くって、カミラ様の神経は図太いですよね」

カミラ「二人が心配なだけよ。時々バランスを取ってあげないと、すぐに壊れてしまうかもしれないから」

リリス「カミラ様の爪の垢を煎じて二人に飲ませてあげたいです」
373 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga]:2017/12/20(水) 21:47:24.28 ID:CgtNtC810
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

アクア「はぁ、はぁ……。うう、カムイ容赦なく私のお尻を穿って……。まだヒリヒリしてる。リリス、従者であるあなたからも言ってあげて。お尻はダメだって」

リリス「出来れば関わりたくないので、そういうのは自己解決の方向でお願いします。ピエリさんから聞きました、なんか旅行に行くとかなんとか」

アクア「あら、もうその話を聞いているのね。今日にでも知らせに行こうと思っていたところなのに」

リリス「今日にもって、まだ一日も経ってないのに、旅行に行くって……」

アクア「一日? おかしいわね、私が貴女にあったのは一週間前の事よ」

リリス「……え?」

アクア「あなたに言われて色々考えてみたの。どうすればお薬をうまく使えるのか。考えた結果、入念な準備が必要だっていうことを突き止めたのよ」

リリス「使わない選択肢ならすぐに突き止められますよ」

アクア「そうはいかないわ。私のお薬ちんちんでカムイを性奴隷にしないと、私の気が済まないわ」

リリス(思ったよりも拗れてる。というか、関係が悪化してませんか。カミラ様の心配は的中してしまった形ですよ)

アクア「まぁ、そういうことで旅行に行くことになったのよ」

リリス「ごめんなさい、どういうことです?」
374 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga]:2017/12/20(水) 22:00:25.17 ID:CgtNtC810
アクア「いい、ここはカムイのステージ。どんなに手を尽くそうとも私に勝機はないわ。なら、私だけが知っている新しい地で戦いを挑むのが一番でしょう?」

リリス「もう何から指摘すればいいのか……。とりあえず、どこに行くことになっているんですか?」

アクア「ええ、異界の南国にね」

リリス「異界の南国……。いつか、カムイ様が当てた券を王族の皆さんで争って勝ち取って行ったあそこですか?」

アクア「似ているけど少し違うところよ。もう、エリーゼとカミラを連れて下見をしてきたわ」

リリス「アクアさんの悪意に二人を巻き込まないでくださいよ。でも、そんな場所誰が見つけてきたんですか?」

アクア「細かいことは詮索しないで。ともかくそこなら私の野望が達成できる。そう思ったのよ」

リリス「話を聞いて――」

アクア「そういうわけだから、今すぐ星界に行きましょう」

リリス「四の五の言わせませんね。本当にその確固たる決意は世界を救うという意思だけにしてくださいよ」

アクア「……それは嫌よ。ようやく、私にも安心て何かをすることが出来る生活が来たんだから、貴女にはわからないことかもしれないけど。秘密を口にすることが出来ないまま、戦い続けることはとても辛いことなのよ。だから、今事の時は私にとってかけがえのないものよ」

リリス「そうでしたね……。ごめんなさい、軽率な発言でした」

アクア「いいのよ。とりあえず、星界に行きましょう? お薬を回収しないといけないから」

リリス「そうですね」

リリス(ニュクスさんの作業が終わってるといいなぁ)
375 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga]:2017/12/20(水) 22:06:54.98 ID:CgtNtC810
アクア「……ところで他に誰か一緒に来ているの?」

リリス「えっと、実は先ほどまでカミラ様と一緒だったんですけど、アクアさんの様子を見る限り大丈夫そうだから、私に任せるって」

リリス(まぁ、いつも一緒にいるカミラ様がそういうんですから、大丈夫なんでしょう)

アクア「そう……。カミラにもやるべきことがあるもの、仕方ないわ」

リリス「?」

アクア「ともかく、早く星界に向かいましょう? 早くしないと、またカムイにお仕置きされてしまうかもしれないから……」

リリス(うっとりしながらお尻を触って言われてもですね……)

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

アクア「ふぅ、あまり変わっていないわね」

リリス「もう帰ることもありませんから、とりあえず少しここで待っていてくれますか、ちょっと調べたいことがありまして」

アクア「いいけど、手短にお願いね。時は一刻を争うっているのよ」

リリス「争わなくてもいい事だと思います」

リリス(えーと、確かここら辺に)

巫女「……」

リリス「あ、いました……。ニュクスさんも作業を終えているようですね、なんか、地面に黒い羽毛が散らばってますけど……って、なんですかこのお金!?」
376 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga]:2017/12/20(水) 22:13:55.81 ID:CgtNtC810
リリス(うわっ、合計で350000Gはあります。すごい、カムイ様の魔符なら三つ、他の方の魔符でも約七つ出せるくらいはあります。ニュクスさん、どこまでレオン様の魔符につぎ込んだんですか!?)

リリス「その、私の懐事情は温まりますけど、何というか荒稼ぎしているようで若干、心が痛みますね。しかし、350000Gですか、レオン様の魔符だけにつぎ込んだとしたら、約十七人分!?」

リリス(詳細はわかりませんけど、出された魔符の数だけは確認しておきますか……。これもその星界を預かる物の義務ということで……)

リリス「えっと、巫女さん。私が出て行ってから、魔符が出された数は何枚でしたか?」

巫女「……5枚」

リリス「え?」

巫女「5枚」

リリス「あれ……レオン様の魔符にそんな高価な物なんてありましたっけ? ちょっと調べ――」

アクア「何をしているの、リリス。すぐに戻るはずじゃなかったのかしら?」
377 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga]:2017/12/20(水) 22:20:02.49 ID:CgtNtC810
リリス「わっ、アクアさん。すみません、その気になることがあって」

アクア「それは後にしてちょうだい。まずはお薬を私に渡すことが先よ。あの神殿に隠してあるんでしょう?」

リリス「それもそうですね。お金の使い方は人それぞれですし、それに何か言う必要なんてありませんから……」

アクア「纏まったところで早くいきましょう? 旅行の開始まで時間がないの」

リリス「わかりました、わかりましたから。そう先に行かないでくださいよ」タタタタタッ

アクア「おじゃまするわよー」

リリス「いや、声を出しても誰もいるわけ」

???「どうぞ、お入りくださいアクア様」

リリス「」

アクア「返事? あなた神殿に誰か連れ込んでいたのね?」

リリス「いえ、連れ込んだ覚えはないんですけど。ちょっと本当にここで待っていてくれませんか。というか、多分ですけど、今はアクア様、中に入れませんから」

アクア「何を言っているの。扉は開いているのだから、入れないわけ――」テトテトテトッ

アクア「……」テトテト

アクア「…」テトッ

アクア「入れないというより、進んでいるのに進んでいないみたいな感じね」

リリス「はい、いわゆる外世界の諸事情を写さないための配慮なんです。今この中にいるのは、そういう相手ということです」

アクア「そう、なら待っているから、さっさと用事を済ませてきてちょうだい」

リリス「はい、それじゃ行ってきますね」
378 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga]:2017/12/20(水) 22:25:45.09 ID:CgtNtC810
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 カツンカツンカツンッ

???「ふーん、思ったよりも仲良くやってるんですね。普通はこんな風に交流することなんてないと思うんですけど」

リリス「私の世界はイレギュラーなことが多いんです。そういうあなたも、こんな場所にやってくる暇なんてないと思いますけど」

???「ひどいですね。これでも自分のことを心配しているんですよ。こうやって互いに交流は出来るようにしてくれたモローには感謝しないといけませんよ」プカプカ

リリス「モローが私に力を貸してくれたことは感謝してますけど、その……」

???「あ、そうでしたね。あなただけ、珍しく生えてるんでしたよね。ふふっ、星竜ならぬ性竜とはこのことです」

リリス「ぐっ、それを私の口から聞くことになるとは思いませんでした。どこかの私……」

別世界のリリス「まぁまぁ、怒らないでください。出来れば土下座をしたいですけど、ここはあなたの世界です。人間としての姿にはなれませんから、竜のままで許してください」

リリス「そういうところはモローもしっかりしていますよね。別世界に向かった場合は、向かった側は必ず竜の姿になるっていう……」

別世界のリリス「その世界に存在する星竜としてのリリスは一人しかいないから、二人私たちがいるという矛盾を消すためだとかなんとか」

リリス「まぁ、どうでもいい話ですけど」
379 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga]:2017/12/20(水) 22:29:11.13 ID:CgtNtC810
別世界のリリス「はい、そんなことはどうでもいいんです。今日はあなたにいいものを持ってきたんですから。ほら、あれが日々溜まってても中々発散できなくて辛いでしょう?」プカプカ

リリス「なんで別世界の自分自身に性欲処理の心配をされなくちゃいけないんですか?」

別世界のリリス「いいじゃないですか。はい、この水晶に良さそうな記憶を持ってきたんですよ。覗いたらきっと発散したくなるはずです。私が試したので間違いありません」

リリス「ただでさえ失礼なのに、使用済みとか……」

別世界のリリス「ちなみに記憶の登場人物は気になるあの子のものです!」

リリス「気になるあの子っていったい誰の事ですか?」

別世界のリリス「まぁまぁ、それは見てからのお楽しみ、ちなみに三つありますよ。どれがいいかはあなたが決めてください。ちなみに赤いのと青いのと紫があってそれぞれシチュが違います。一つだけ選んでくださいね」

リリス「一つだけですか……」

リリス(シチュが違うっていったい何のことかわかりませんけど、とりあえずさっさと選んで帰ってもらいましょう……。そうしないと、アクアさんに殴られてしまいますからね……)
380 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga]:2017/12/20(水) 22:35:14.99 ID:CgtNtC810
 今日はここまで
  
  気の強い女はお尻が弱いというのは、何とも説得力のある言葉だと思う。
 
 リリスが見ることになる水晶を決めたいと思います。ご協力いただけると幸いです。
 気になるあの子は、ピから始まってリで終わる子です。

 赤・ラブラブエッチ
 青・一人エッチ
 紫・触手エッチ

 >>382のものにしたいと思います。すみませんがよろしくお願いいたします。
381 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/12/21(木) 08:36:51.46 ID:+57Jz0PSO
元はひとつのSSから出たんだよな、気の強い女は〜
382 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/12/21(木) 14:51:39.62 ID:yfYnbGZ+O
383 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/12/21(木) 20:35:00.69 ID:tGY5OVZwo
ピから始まってリで終わる…一体誰なんだまるで見当がつかないぞ
384 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga]:2017/12/24(日) 22:12:24.75 ID:Ft4Novmr0
リリス「それじゃ赤でお願いします」

別世界のリリス「赤ですね。赤は気になる子とラズワルドさんが結婚した世界のものになります」

リリス(ラズワルドさんですか。まぁこちらではフェリシアさんの尻に敷かれていますから、それなりに普通な物になりそうです)

別世界のリリス「ちょっと待っててください。えっと、確か私の星界のここら辺に……ありました」ゴソゴソゴソッ

リリス「これですか。とりあえず、すぐに見せてください。さっさと戻りたいので」

別世界のリリス「え、後でもいいと思いますよ。ほら、星竜の姿になってからの方が色々とできるじゃないですか」

リリス「色々ってなんのことですか」

別世界のリリス「でも、下見してからの方が射精感のコントロールもできますよね。それを見越しての発言だったんですか。すみません、失念していました」

リリス「もっと失礼な解釈してますねぇ……」

別世界のリリス「では、つまらない部分はパパッと抜かしておきますね。主に馴れ初めとか告白とか」

リリス「そこの過程が重要なんじゃないんですか?」

別世界のリリス「良い話かもしれませんけど、それはオカズになりませんから」

リリス「すべての恋愛に喧嘩を売る様な発言ですね」

別世界のリリス「よし、これで情事直前から見れるはずです。それでは愉しんでくださいね」

 カチッ

 シュオンッ!
385 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga]:2017/12/24(日) 22:16:21.00 ID:Ft4Novmr0
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 ピチャンッ

ラズワルド「はぁ、今日も疲れたよ。マークス様、今日くらいは仕事を大目に見てくれてもいいのに」

ピエリ「えへへっ、でもマークス様、ピエリの誕生日覚えててくれてたはずなの。ラズワルドがこんなに早く帰ってこれたのが証拠なの!」

ラズワルド「たしかにね、プレゼントを受け取りに行くのも全然余裕があったからね。まぁ、明日からはいつも通りだと思うと気が重くなるよ」

ピエリ「えへへ、プレゼントのリボンとっても嬉しかったの。ありがとうなの、ラズワルド」

ラズワルド「喜んでもらえてうれしいよ。でも、ごめんね。誕生日なのに料理手伝ってもらっちゃって、その本当は一人で何とかしようと思ったんだけど……」

ピエリ「いいの。それにラズワルドと一緒にお料理が出来て楽しかったの。ごはんもおいしくて、こうやって一緒にお風呂に入れて、ピエリとっても嬉しいの!」プルルンッ

ラズワルド「そ、そうだね////」チラッ

ピエリ「んー、ラズワルド。ピエリの御胸ばっかり見てるの。目を逸らしてもバレバレなのよ」

ラズワルド「いや、そんなこと……」

ピエリ「うふふ、そんなこと言って、ここ、もうカチコチなの」サワサワッ

ラズワルド「あ、ピエリ……」ピクピクッ

ピエリ「んっ、ラズワルド、少し腰を上げてなの。お風呂の中じゃ、ラズワルドのちゃんと見えないの……」

ラズワルド「う、うん」チャプンッ

ピエリ「わぁ、ラズワルドのとっても元気になってるの……。今日はピエリのためにお仕事頑張って、早く帰ってきてくれたから、とっても嬉しいの。この後ピエリの事をいっぱい愛してほしいの」

ラズワルド「……ピエリ、そのいいかな?」

ピエリ「どうしたの?」

ラズワルド「その……ピエリの体を見たりとか、その見られたりとかして、恥ずかしい話なんだけどベッドまで我慢できそうになくて。その……ここでもいいかな?」

ピエリ「うん、わかったの。えへへ、ラズワルド愛してるの」

ラズワルド「僕もだよ、ピエリ」チュッ
386 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga]:2017/12/24(日) 22:20:00.33 ID:Ft4Novmr0
ピエリ「んちゅ、はむ、れろれろ、んじゅるるるるっ」

ラズワルド「ああっ、ピエリ…そこ、ううっ」

ピエリ「んはっ、ラズワルドのあそこ、とっても固くなってるの。ピエリのお胸からこぼれちゃいそうなの……。先端がヌルヌルしてる、ラズワルドのここの味だぁいすきなの……れろれろぉ」

ラズワルド「はぁはぁ、ピエリ、そんな先端ばっかり、っ!」

ピエリ「えへへ、ラズワルド。タマタマ弄られるのも好きなの知ってるの……。はむっ、ちゅっ、んっんっ……はぁ。ここからはお胸も使っていっぱい気持ちよくしてあげる」ユサユサ

ラズワルド「はぁ、ピエリのおっぱい、すごく熱くてエッチだよ」

ピエリ「うん、ピエリ。ラズワルドのためなら、もっとエッチになっちゃうの。んちゅちゅっ」

ラズワルド「あっ、そんな同時になんて!」

ピエリ「んちゅっんちゅっ! じゅるるるっ、はぁ、ラズワルドのおちんぽ、どくどくしてる。ピエリのお口にいっぱい出して、ピエリのお口にラズワルドの生クリーム、いっぱい出してほしいの」ズチュチュチュ

ラズワルド「ああっ、ピエリ、射精すよ。口で受け止めて、ううっ!!!」ビュルルルルッ ドビュッ ビュルルルルルルッ

ピエリ「んんっ、んっ、こくんっ、こくんっ……。はむっ、んあぁ。ダメなの、全部飲み切れないの……。お胸にいっぱい、ラズワルドの精子、零れちゃったの……。でも、とってもおいしかったの……」ベトベトッ

ラズワルド「ピ、ピエリ……」ビクンビクンッ

ピエリ「わかってるの。ラズワルド……」バシャッ

ピエリ「んっ////」クパァ

 トローッ

ピエリ「ピエリももう我慢できないの。ピエリのここをラズワルドの熱くて硬いのでいっぱい激しくしてほしいの」クチクチッ

ラズワルド「ピエリのココ、すごい濡れ濡れだね。もうこんなに糸引いてるよ」クチュクチュ

ピエリ「やっ、指じゃなくておちんぽが欲しいのぉ。ラズワルドのおちんぽがいいのぉ」

ラズワルド「わかったよ。それじゃ、挿入れてあげるね」ヌプププッ
387 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga]:2017/12/24(日) 22:23:26.35 ID:Ft4Novmr0
ピエリ「ふああっ、挿入ってきてるの。ピエリの中に、ラズワルドが。ピエリこじ開けられちゃうのぉ……」

ピエリ(はぁはぁ、ラズワルドのおちんぽ、ピエリの中でもっと大きくなってるの。はぁはぁ、いっぱいいっぱいでとっても幸せなの……)

ラズワルド「はぁ、ピエリ。愛してるよ」

ピエリ「うん、ピエリも愛してるのぉ」

 クチュリッ チャプンッ!

ピエリ「んいいいっ。ふああっ、深いのぉ。ラズワルドのおちんぽが、ピエリの奥まで挿入ってきてるの。あっ、あっ、ひぅっ」

ラズワルド「はぁはぁ、ピエリの中とってもあったかい。はぁ、それにすごい締め付けてきて、僕のこといっぱい求めてくれてるよ!」パンパンパンッ

ピエリ「んっ、気持ちいの。ラズワルドのおちんぽ、ピエリをゴリゴリって、ふあああっ、だめ、お尻にラズワルドが当って、はひっ、気持ちよくなっちゃう、ひぅっ」

ラズワルド「そっちだけじゃないよ」スッ モミモミ

ピエリ「やっ、お胸まで一緒なんて聞いてないの。ひゃっ、らめっ、乳首クリクリしちゃだめなのよ」

ラズワルド「はぁはぁ、僕の精子で濡れ濡れのピエリのおっぱい、すごくいやらしくなってるよ。先端もこんなに硬くして、んっ、突くたびに揺れてたら弄ってくださいって言ってるみたいなものだよね?」パンパンッ モミモミ

ピエリ「やっ、ふああっ、お胸もあそこもいっぱいいっぱいなの。ふああっ、ラズワルド、ピエリ、もっとエッチになっちゃうの」

ラズワルド「うん、ピエリはとってもエッチな女の子だよ。だから、もっと見せつけてよ。こうやって」ガシッ ググッ

ピエリ「ふっ、や、こんなふああっ、足あげないで、見えちゃうの、ピエリからラズワルドと繋がってるとこと、見えちゃうのぉ」パンパンッ

ラズワルド「うん、すごくやらしいよ。僕のを咥え込んでるピエリのアソコ、ここも硬くなってきたみたいだね」コスコス

ピエリ「やっ、だめなの。ピエリのお豆、そんな指で押しちゃ、ふあああっ。だめなのぉ」

ラズワルド「そう、それならやめちゃうよ?」

ピエリ「やっ、止めちゃやなの……。止めないでほしいの、もっと気持ちよくしてほしいのぉ……」
388 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga]:2017/12/24(日) 22:29:30.77 ID:Ft4Novmr0
ラズワルド「ピエリは嘘つきだね。誕生日だけど嘘はついちゃだめだよ、お仕置きしてあげないとね?」グッ グリグリ

ピエリ「あ、奥だめ、ピエリの奥におちんぽが届いてぇ、ふあああっ、赤ちゃんのお部屋グリグリされてるのぉ」ガクガクガク

ラズワルド「はぁ、ピエリ。あむっ、んちゅんちゅちゅ」

ピエリ「んちゅっ、はぁ、れろれろれろ。んんっ、ぷはぁっ、もっとキスが欲しいのぉ」

ラズワルド「いいよ、ピエリ。はむっ、んっ」パンパンパンッ

ピエリ「んっ、ひゃ、らじゅわりゅど、ふああっ、らめ、おまんこもお胸もお口も、全部一気になんてだめなのぉ」

ラズワルド「ぱあっ、ピエリ射精すよ。ピエリの奥に僕の、いっぱい!」パンパンパンッ

ピエリ「うん、来てラズワルド……、ピエリの、ピエリの膣内に、ラズワルドの精子、いっぱい、いっぱい!!!」

ラズワルド「ふっ、くあああっ!」ドビュッ ドプププッ!

ピエリ「ふあああああああっ」プシャアアアッ!

ピエリ「膣内に、膣内にいっぱい、らじゅわるどのしぇいし……いっぱいでてりゅのぉ……」ガクガク

ラズワルド「……」

ピエリ「んっんんっ、はぁはぁ。ねぇラズワルド、お風呂出るの。次はベッドでいっぱい、ラズワルド?」

ラズワルド「……」パンパンパンッ

ピエリ「ひゃっ、だめ、今されたらピエリ、ふあんっ!」

ラズワルド「我慢できないよ。こんなにエッチなピエリを見せられちゃったらさ」パンパンッ

ピエリ「ひゃっ、ひうっ、んんんっ〜〜〜!!!」ビクンビクン

ピエリ(やっ、もうやめたいのに敏感になってるから、すぐにイっちゃったの……)
389 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga]:2017/12/24(日) 22:35:11.32 ID:Ft4Novmr0
ラズワルド「ははっ、今イッたんだね」パンパンッ

ピエリ「んやっ、だめ、このままされたらピエリ、おちんぽだけになっちゃうの、エッチなだけになっちゃうのぉ」

ラズワルド「もっともっとピエリが気持ちよくなってるところ見たいから。ごめんね」

ピエリ「ふやっ、あっ、だめ、向かい合ってなんてだめなの、ふああっ、顔見ちゃだめ、だめぇなのぉ」パンパンッ

ラズワルド「ピエリ、ピエリ、すごいエッチな顔してる。舌まで出してすっごく蕩けてるよ」ガシッ グッグッグッ

ピエリ「あっ、あっ、ううっ、はっ、うううっ。ふああああっ」グチュグチュグチュ

ラズワルド「今度は正面から受け止めて、もっといやらしい顔になってね」ジャブジャブジャブ

ピエリ「らめ、今出されたらピエリ、だめになっちゃうのぉおおおおお。んあっ、やっ、あ、あっ!」

ラズワルド「はぁっ、射精る!射精る!!!」グッ ビュルルルルルッ!!!!

ピエリ「ふあああああああんっ、あうっ、んああああああっ!!!」ビクンビクンッ

ピエリ(もうだめ……。ピエリ、ラズワルドのおちんぽしか……考えられないのぉ)

ラズワルド「はぁはぁ、それじゃピエリ、もう一回舐めてくれてもいいかな?」

ピエリ「はぁい……らずわるどぉ、あむっ、ちゅるるっ、はっ、もっと、ほしいのぉ」クチュクチュ

ラズワルド「うん、いいよ。綺麗に全部舐め取れたら、またしてあげるからね」ナデナデ

ピエリ「ん、じゅるるるっ、んあっ、れろれろれろ……」チュパチュパッ

ピエリ(ラズワルドのおちんぽ、おいしいのぉ……)

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 シュオンッ

別世界のリリス「赤は以上です。どうでしたか? 中々の物でしょう」

リリス「はい。とりあえず、ラズワルドさんをしばかないといけ無いという事だけはわかりました」ニコニコ
390 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga]:2017/12/24(日) 22:39:11.20 ID:Ft4Novmr0
今日はここまで

 ピエリ誕生日おめでとう。ピエリはとてもエッチだから仕方ないね。
391 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/12/24(日) 23:47:49.96 ID:9b8lue7uo
NTR感ある…ない? というかこのスレR18だったのようやく思い出した
オリヴィエママに見せてあげたい
392 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga]:2018/01/02(火) 21:23:45.57 ID:oJn+xeP50
リリス「はぁ、あんなに純真無垢なピエリさんが、ああなってしまうなんて。ラズワルドさんもやはりケダモノの血を引いているんですね」

別世界のリリス「ケダモノかどうかは知りませんけどね。まぁ、馴れ初めなんかは結構いい話ですよ」

リリス「世の中には順序というのがやっぱりあるでしょう? いきなり痴女にあったら、ほとんどの人は痴女の過去がどんなものであろうと痴女は痴女だと思うものです」

別世界のリリス「なるほど、私たちは素の彼女を知っているからこそ、こう乱れている姿に萌えるということですか」

リリス「私がこんなに物分かりが悪いとは信じたくないんですけど……」

別世界のリリス「まぁまぁ、その気持ちはわかります。私も普段のピエリさんの幼さのギャップと情事の時の淫らな姿に興奮して、思わず床を温めてしまいましたから」

リリス「自身のオナ事情を赤裸々に語るのを止めてくれません?」

別世界のリリス「というわけで、この水晶はお渡しします。さぁ、気負うことなく自家発電に励んでくださいね、私」

リリス「すごくいらない。もう用事は済んだんですから、さっさと自分の世界に帰ってください」

別世界のリリス「まぁまぁ、そう急かさないでください。少し気になることもあって足を運んだんですから、もう少しだけ付き合ってください」

リリス「正直耳を貸したくないんですけど、碌でもないことなんでしょう?」

別世界のリリス「碌でもないかを決めるのはあなたですから。別につまらないというのなら、すぐに帰れと言ってください」

リリス「はぁ、わかりました。それで気になったことっていうのは一体なんですか?」

別世界のリリス「この星界、時間の流れがおかしくなっていませんか?」

リリス「………」
393 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga]:2018/01/02(火) 21:47:37.25 ID:oJn+xeP50
別世界のリリス「その顔、図星ということでいいですか?」

リリス「……そうですね。今、この星界の時の流れはちょっとおかしくなっているみたいです。具体的には星界と現実世界の時の経過速度が逆転しているという感じです」

別世界のリリス「そうですか。原因が何かはわかりますか? 例えば、お父様がこの世界でまだ生きているとか……」

リリス「それはありません。お父様はカムイ様たちに倒され消滅しました。この異常は、星界に不具合が起きているだけだと思います」

別世界のリリス「その線は考えてみました。でも、不具合が起きたらさっきこの星界に単独で入ってきた人たちが何かしらの現象に巻き込まれているはず。だけど、そんな異常は起きていません。それに今はいつも通り時間の流れは正常みたいですから」

リリス「正常になっている?」

別世界のリリス「ええ。むしろ、ここにいる限り正常にしか思えないんです。外部から見ているとそのおかしい点はわかるんですけど、入り込むとその異常が形を潜めてしまうといいますか……」

リリス「異常が発生する原因があるということですよね?」

別世界のリリス「まぁ、私たちの生末を考えれば、その流れを気にする必要はないはずなんですけど」

リリス「では、なんでそんな話を持ち掛けたんですか?」

別世界のリリス「あなたは思った以上に外の世界と交流を持っています。このままだと寝て起きたら外の世界が一世代変わっていたなんて言う事態に陥りかねませんし」

リリス「それでも別にかまいませんよ。もうお父様が消え去って、戦いも終わった。それは私たち星竜の役割が終わったことを表しているようなものです。それが今さら外の世界に置いて行かれたところで、何も変わりませんよ」

別世界のリリス「……そう。私自身が気にしてないなら、もうこの話はおしまいです。でも、気を付けてくださいね」

リリス「え?」

別世界のリリス「あの水晶の映像、まだまだ続きがあってそこがもう――」

リリス「帰れ!」
394 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga]:2018/01/02(火) 22:05:10.98 ID:oJn+xeP50
 シュオンッ!

リリス「……はぁ、まったく。こんなものを私に押し付けて、誰かに見つかったら大変です。これは奥の茂みの部分にでも隠しておきましょう。私がいつも持っている星界と色が少し似てる……、間違えないようにしないといけませんね」

リリス(異常ですか……。やっぱり、そうだったんですね。アクアさんが私に会ったのは一週間前と言っていましたから……。あの日、アクアさんが星界から出て行って、ニュクスさんとピエリさんがやってきたわずかな間で、外の世界では一週間近い時間が経っていた)

リリス「……原因はわかりませんけど。少しだけ調べる必要があるかもしれませんね。まぁ、それも後回しでしょうけど……。まずはアクアさんにお薬を渡さないと……ありました」

リリス(しかし、南国の異界ですか。いったい誰が手配したんでしょう。異界というとやはり竜の門から行くことになるとは思うんですが……。なんというか、この星界の異常と何か関係があるのかもしれないと、勘ぐってしまいます)

リリス「といってもそれは無さそうですね。星界のコントロールは私が握っているわけですから、誰かにそれを弄られるなんて事、あるわけありませんし。さぁ、アクアさんに物を渡してさっさと帰ってもらいましょうか」

 テトテトテトッ

 ギイイイッ

リリス「アクアさん、お待たせしました。薬を持って――アクアさん?」キョロキョロ

リリス「外で待っていると言っていたはずなんですけど。どこかに行ってしまったんでしょうか」タタタタッ

 タタタタタタッ

リリス(お風呂にも闘技場にもいませんね。マイルームにも……いませんか)

リリス「あとは玉座だけですけど、今さらあそこに用事なんて……」テトテトッ

アクア「……」

リリス(いました。いましたけど……)

巫女「……」コクリコクリ

アクア「……」ペラペラ

リリス(執事の方と話をしているみたいですけど、一体どうしたんでしょうか?)
395 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga]:2018/01/02(火) 22:05:44.21 ID:oJn+xeP50
少しですが今回はここまで

 あけましておめでとうございます。
396 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga]:2018/01/13(土) 22:04:22.04 ID:HYTtN2Z50
アクア「えっと、これとこれはこうで……。えっと、あとは……」

巫女「早く設定しろ」

アクア「確認しながら選んでいるのよ、少しは気を利かせて」

巫女「利かせてほしかったら金払え」

アクア「はぁ、口の悪さは天下一品ね……。もう少しで終わるから黙っていて、ええと……最後のは……」

リリス「アクアさん、何をしているんですか?」ヒョコッ

アクア「り、リリス!!!?」ツルッ

 シュキンッ!

リリス「あれ、今の音って……スキルの装着音?」

アクア「何を言っているのかしら、今の音はそこの巫女の関節が軋んだ音、断じて私がスキルを選んだ音じゃないわ」

リリス「……ちょっと、アクアさん。今身に着けているスキルを確認させてもらえますか?」

アクア「やっ、なにするの。乱暴するつもりでしょう、白夜の春画みたいに!」

リリス「しませんから、カムイ様の恋人に手を出すような真似はしません。それに、アクアさんにはこれっぽっちも興味ありませんから」

アクア「そう言われると、少しだけ複雑ね。カムイに愛されるようになってから、女性としてはそれなりに自信を持ってきたつもりなのだけど――」

リリス「隙あり、さぁ見せてもらいますよ」パシッ

アクア「しまっ――」ガバァ

・常備薬
・よく効く薬
・先手必勝
・切り込み
・魔法カウンター

リリス「……」

アクア「……」

リリス「……」

アクア「……やっぱり、ベッドの上で体位マウントを維持するためにも切り込みは必要でしょう?」

リリス「私、まだ何も聞いてないんですけど」
397 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga]:2018/01/13(土) 22:31:56.48 ID:HYTtN2Z50
リリス「なんですか、このいかがわしいスキル構成は」

アクア「何とでも言いなさい、これが最高の組み合わせなのよ」

リリス「いえ、そのなんて言うか……なんでこんなに薬系を?」

アクア「お薬の効果を最大限に引き出せる可能性がある以上、試してみる価値はあると思うわ。何事も挑戦、そうでしょう?」

リリス「いやいや、モローのお試しの時にでんぐり返しを連発していた口が何を言うんですか」

アクア「あれは経験不足が招いた結果よ。それに、誰しも不測の事態には混乱してしまうもの……。リリスだって、ピエリに扱かれた時は冷静でいられなかったと思うけど?」

リリス「それを引き合いにするの止めてください。本当にやめてください」

アクア「ふふっ、でも少しだけ、あなたを尊敬しているのよ。あんな敏感な物をぶら下げて獣になり果てる事無く、性竜の姿でいられるなんて」

リリス「そんなことで尊敬されたくありませんよ……。それより、この下準備を見る限り、本気で実行する気なんですか?」

アクア「それは愚問という物よ…。ここまで頑張ってきたのだから、実行する段階まで揃い踏み。となれば躊躇する必要もないでしょう?」

リリス(でも、魔法カウンター? カムイ様ってそんな魔法をバンバン放つスタイルでしたっけ? その点を聞いてみたいところなんですけど……)チラッ

アクア「……」

リリス(カムイ様の放水が魔法属性であるとか、どうでもいい情報を手に入れる羽目になりそうで、二の足を踏んでしまいます)

アクア「ここまで準備した以上は、きちんとやり遂げないといけないわ」

リリス「……やっぱり、アクアさんはカムイ様を愛していないのですか?」

アクア「……」

リリス「形はどうあれカムイ様の好意は本物だと思います。あの戦いを通してアクアさんにカムイ様は惹かれていった。アクアさんもそれはわかっているんですよね」

アクア「ええ、それはわかっているつもりよ。でも、私は……」

リリス「アクアさん……」

アクア「カムイを性奴隷に仕立て上げて、毎日蕩けさせてあげないと気が済まないのよ」

リリス「もう少しシリアスな返答してもいいじゃないですか………」
398 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga]:2018/01/13(土) 22:42:53.91 ID:HYTtN2Z50
リリス「とりあえず、お薬です。ずっと保管しておいたので、問題はないと思います」

アクア「ありがとう。それじゃ、行きましょう?」

リリス「え、行きましょうって?」

アクア「何を言っているの。あなたも来るのよ」

リリス「え、行きたくないです」

アクア「どうして? ただで南国へ行けるのよ?」

リリス「いや、タダより高い物はないって言いますし。それに、ぶっちゃけもうアクアさんの問題に巻き込まれたくないと言いますか」

アクア「そう……。確かにピエリにおちんちんを扱かれたことも、気持ちよかったことも暴露してしまって、私に従う通りは無くなったようなもの……。そういうわけね」

リリス「それもありますけど、これ以上関わってもいい事なんてない気がしまして。それに、私がこれ以上関わってもアクアさんには利益なんてありませんよ」

アクア「はぁ、別に私は利益を求めてなんていないわ。あなたには色々と迷惑をかけてしまったから、英気を養うとまではいわないけれど、少しはゆっくりするのも悪くないと思っただけなのだけど」

リリス「え……」

アクア「ここまで私が貴女にしてきたことを考えれば、信用できないのも分かる。でも、今回は嘘偽りのない気持ちで、貴方に感謝を返したいと思っているのよ」

リリス「アクアさん……」

アクア「それに、リリスには特等席で見てもらいたいの。私がカムイの尻を叩きながら、幸福な笑みを浮かべているところを。カムイの性の悦びに目覚めた輝く笑顔を」

リリス「そんな特等席、消えてなくなってしまえ」
399 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga]:2018/01/13(土) 22:46:13.16 ID:HYTtN2Z50
リリス(はぁ、でも南国ですか……。他の皆さんも行くと言いますし、正直カムイ様とアクアさんのことは気になります)

リリス(あと、カミラ様が色々とカムイ様とアクアさんの関係修復に手を貸してくれてはいますけど、一人では難しいと思うところもあるでしょうし、二人のことが終わらないとカミラ様も安心できませんからね)

リリス「はぁ……わかりました。行きましょう」

アクア「ありがとう、その返事が聞けてうれしいわ。安心して、命の危険が無いような場所だから」

リリス「そんな危険な場所になんて行きたくありませんよ。ピエリさんも行くんですから、安全に越したことはありません」

アクア「ふふっ、確かに外敵の心配は無いわ。でも、敵は己の中にいる物よ、南国というのは人を開放的にするそうだから」

リリス「開放的ですか……。ピエリさんが開放するものって、殺戮本能とかそういう本面だけですよね?」

アクア「はぁ、そんなわけないでしょう? 思春期の子供の方が、もっとマシな回答をするわね」

リリス「なんで私は怒られてるの……」
400 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga]:2018/01/13(土) 22:48:20.79 ID:HYTtN2Z50
アクア「それじゃ行きましょう」

リリス「わかりました。あ、出かける前に執事の方から表を回収してもいいですか?」

アクア「表?」

リリス「はい、さすがに図鑑を使って何が行われたかはわかりませんけど、一応確認はしておこうと思いまして。図鑑に登録されている方々のデータを見ておきたいんです」

アクア「豆なのね、あなた」

リリス「今回、過去稀に見る金額が使われたみたいなので、一応辻褄を合わせておかないといけません。報告とかいろいろあるので」

アクア「それって、ここ周辺に散らばっているお金のこと?」

リリス「はい。ニュクスさん、こんなにお金を持っていたんですね。まぁ、少し疑問点もあるんですけど……」

アクア「御託はいいから、手早く済ませて」

リリス「はい、執事さん図鑑のデータをいただけますか?」

巫女「わかった。ちょっと待ってろ……」テトテトテト

 ガサゴソガサゴソッ パシッ

巫女「……これ」

リリス「はい、ありがとうございます。少しの間、星界のことお願いしますね」

巫女「わかった。リリスも気を付けて」

リリス「はい。あ、執事さん。お金は纏めておいてもらえると助かります。戻ってきたら仕訳はしますので、それじゃ行ってきますね」

アクア「……」ジーッ

リリス「ん? どうしたんですか、アクアさん」

アクア「何でもないわ。それじゃ行きましょう」テトテトテト

リリス(アクアさん、今落ちているお金を見ていた気がしましたけど……)

リリス「お金に興味がある人には思えませんけど……。まぁ、どうでもいいですね」タタタタッ

リリス(南国の異界ですか。いったいどんな場所なんでしょうか。こうやって、どこかの異界に誰かと一緒に行くなんて、初めての事ですけど……)

リリス「はぁ、駄目ですね。いけないことだというのに、少しだけ頬をゆるんでしまいます」

リリス(どうやら、私はこの南国への旅に対して――)

(ドキドキとワクワクを感じているみたいです……)
401 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga]:2018/01/13(土) 22:49:53.87 ID:HYTtN2Z50
今日はここまで
 
 常備薬とよく効く薬のコンボがカムイを襲う(予定)
402 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/01/13(土) 23:37:44.10 ID:us5gwshko
魔女の毒薬と写し身は使わないのか…
403 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga]:2018/01/23(火) 21:31:49.75 ID:YFRheGs/0
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
◆◇◆◇◆◇
―暗夜王国北東部・竜の門前―

ピエリ「あ、アクア様なの! みんな先に行ってるの」

アクア「ごめんなさい、主催なのに遅れてしまって。だけど、待っていなくてもよかったのに」

ピエリ「ピエリがしたいから、しただけなの。あれ、リリスはどうしたの? もしかしてピエリとアクア様のお見送りに来たの?」

リリス「見送りではなくて、合流と言った方がいいですね。どういうわけだか、私も一緒に行くことになったんです」

ピエリ「そうなの? わーい、とっても嬉しいの! リリス、向こうに行ったらピエリを背中に乗せてほしいの。竜になったリリスと海でプカプカするのよ」

リリス「ピエリさん、私は浮き輪じゃないんですから?」

アクア「え?」

リリス「なんでそこで、え?ってなるんですか?」

アクア「それは……。まぁ、直に確かめればいい事だから。そうね、なんでもないわ」ニコニコ

リリス「え、なに、この先に何が待っているっていうんですか?」

アクア「ともかく、早くいきましょう。他のみんなをこれ以上待たせるわけにはいかないから」タタタタタッ

ピエリ「あ、アクア様、ピエリを置いてかないでなの!」タタタタタッ

リリス「あ、ピエリさん。走ったら危ないですよ!」タタタタタッ

 シュオオオオオオンッ!
404 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga]:2018/01/23(火) 21:48:32.55 ID:YFRheGs/0
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
―???・南国の星界『小さな船着き場』―

 ピカーンッ
  ジワジワッ ジワジワッ

リリス「……」

ピエリ「………」

アクア「……」

リリス「……」

アクア「……」

ピエリ「ううっ、暑いのぉ……」

リリス「………はい、とても暑いです。リョウマ様を探しに行った場所によりはマシですけど……」

ピエリ「暑い暑い暑い、暑いの! ピエリ、トロトロの生クリームみたいになっちゃいそうなのぉ……」ヘロヘロ

アクア「二人ともだらしないわね。まだ入ったばかりだっていうのに」

リリス「さっきまで寒かったんですから仕方ないじゃないですか。ううっ、体温調節に結構な時間を掛けることになりそうです……。で、ここがそのリゾートなんですか?」

アクア「いいえ、ここはこの星界のゲートみたいなもの。向こうの船着き場から船に乗って、決戦の舞台へ向かう形になるわ」

リリス「私が行きたいのは南国リゾートなんですけど」

アクア「そうね。でも、島から帰るころにはカムイが従順な性奴隷になってる。そんな姿を貴方に見せるなんてむごいことはしたくないけど、これは仕方ないことなのよ。わかって、リリス……」

リリス「ピエリさん、島に着いたら何しましょうか。あ、私を浮き輪にするのは駄目ですよ?」

ピエリ「ぷーっ。リリスはケチなの」

リリス「プリプリ怒っても駄目な物は駄目ですからね。それでなんですか、アクアさん?」

アクア「あなた、最近私への態度が冷たい気がするのだけど。そういうフリをしても、あなたの思いには答えられないから……」

リリス「冷めたフリするほど親睦なんて深めていませんし。そもそも、アクアさんのことはそういう趣旨ではノーマークです」

アクア「なら、どうしてそんな素っ気ない態度を取るのかしら? そんなに悪いことをした記憶はないのだけど……」

リリス「今までの事を思い返して、悪い点が無かったと?」

アクア「……ごめんなさい、何も思い浮かばないわ」

リリス「これはひどい」
405 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga]:2018/01/23(火) 22:02:56.93 ID:YFRheGs/0
カミラ「やっと来たのね」

アクア「カミラ、ごめんなさい。少し遅れてしまって、荷物はもう準備できているの?」

カミラ「ええ、荷物はもう入っているから大丈夫。あら、ピエリ、そんなに熱い格好してどこに行くのかしら?」

ピエリ「好きでしてるんじゃないの。うえーん、すごく熱いのぉ」

カミラ「仕方ないわね。着くまでだけど、これに着替えてきなさい」

 スッ『貝殻の水着』

リリス「いやいやいやいや、なんでいきなりハードなもの渡しているんですか!?」

カミラ「仕方ないじゃない。今の手持ちはこれだけなんだもの」

リリス「いくら熱いからって……」

ピエリ「カミラ様、ありがとうなの! 向こうで着替えてくるの!」タタタタタッ

リリス「ピエリさんってある意味純粋ですよね」

カミラ「ええ、そこがとっても可愛いところだと思うわ」

アクア「そうね。どこかのご飯を食べるだけで態度の素っ気ない性竜とは大違いね」

リリス「アクアさんって思った以上に悪魔ですよね」

カミラ「アクアだもの。仕方ないわ」

アクア「カミラ、それフォローになってないわよ?」
406 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga]:2018/01/23(火) 22:12:57.10 ID:YFRheGs/0
カミラ「ところで、リリス。あなたも来ることにしたの?」

リリス「はい。カミラ様のお手伝いをしようと思いまして。その、アクアさんとカムイ様のことで色々と……」

カミラ「ふふっ、そうなの。ありがとう、でも今のところは問題もなさそうだから、気遣いだけで大丈夫よ」

リリス「そうですか?」

カミラ「ええ、アクアも色々と準備していたから、まぁ、うまくいくはずよ」

リリス「少し投げやりな返答ですね」

カミラ「それに、せっかく南国に来たんだから、少し羽を伸ばしなさい。リリスはずっと星界の維持ばかりだったんだから、ここで休むのは当然の権利みたいなものよ」

リリス「カミラ様」

アクア「まぁ、伸ばすのは羽じゃなくて背鰭だけどね?」

リリス「アクアさん、水を差すのが好きですねぇ」

アクア「そうでもないわ。ええ、ただあなたがこう、安らいでいる顔を見ると……わかるでしょう?」

リリス「わかりません」

カミラ「少しだけ分かるわ」

リリス「カミラ様!?」

カミラ「ふふっ、だって、あなたとっても可愛いもの。今度カムイに私、そうねピエリも誘ってお風呂に入りましょう? 体中キレイキレイしてあげるわ」

リリス(カミラ様に、カムイ様、それにピエリさんと一緒にお風呂ですか……)

カムイ(プルルンッ)

ピエリ(ポインポインッ)

カミラ(タユユンッタユユンッ)

リリス「……」

 ペタペタ

カミラ「あら、どうしたの?」

アクア「多分、エロイことを考えているのよ。ほら、あれでも性竜だから――」

リリス「惨めになってるだけだよ!」
407 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga]:2018/01/23(火) 22:25:28.17 ID:YFRheGs/0
リリス「それにしても、ピエリさん遅いですね」

カミラ「そうね。いくら貝殻の水着でも、こんなに時間は掛からないと思うのだけど。もしかして何かあったのかしら?」

リリス「仕方ないです。私が少し様子を見てきますから、少しの間待っていてください」

アクア「リリス、襲っちゃだめよ」

リリス「あの、それって私が男だった場合の台詞じゃないですか?」

アクア「あんなに立派な夜刀神を隠して置いて、白々しいわね」

リリス「世界を救った剣に対して何たる発言してるんですか、貴女は」

アクア「あ、ごめんなさい。カムイを無茶苦茶にするとき、私の夜刀神があるべき場所に収まってる、そう攻める予定だから。つい、うっかり漏れてしまったわ」

カミラ「ふふっ、お茶目さんね」

アクア「ええ、気を付けるわ。カムイに聞こえる場所で言ったら、どうなるかわかったものではないもの」

リリス「だったら常に気を付けてないと……?」

カムイ「……」ニッコリッ

リリス「」
408 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga]:2018/01/23(火) 22:25:56.55 ID:YFRheGs/0
アクア「リリス、どうしたの?」

リリス「え、えっと……」

アクア「?」クルッ

カムイ「」サッ

アクア「……?」スッ

カムイ「」ヌゥ

アクア「後ろを凝視しているから、カムイがいたんじゃないかと思ったじゃない。びっくりさせないで」

リリス「ソ、ソウデスネ。ワタシ、ピエリサンノヨウスヲミテキマス」

アクア「ええ、お願い……。どうしたのかしら」

カミラ「なにか悪いものでも見たのかもしれないわね。リリス、少し疲れているようだから」

アクア「そう、色々大変なのね」

カミラ「あなたもね」チラッ

カムイ「」ニコニコ

アクア「?」チラッ

カムイ「」サッ

アクア(……何も視線は感じない、感じないけど、何か、何か致命的な深手を負っている気がしてきたわ……)
409 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga]:2018/01/23(火) 22:27:39.48 ID:YFRheGs/0
今日はここまで
 
 カムイの影がアクアを捕らえた!
410 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga]:2018/02/01(木) 21:40:49.09 ID:cbuWkJ7H0
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

リリス「はぁはぁ……。あのカムイ様の顔、とても怖かったです。アクアさんは気づいていないようでしたけど、どうなんでしょうか」

リリス(まぁ、カミラ様も色々と準備してくれたわけですから、きっと大丈夫ですよね)

リリス「それよりもピエリさんです。えっと、確かこちらに向かったと思うんですけど」

 フエエエエエンッ フエエエエエンッ

リリス「え、この鳴き声……。ピエリさん大丈夫ですか?」

ピエリ「ふえっ、リリス?」グスンッ

リリス「はい、そうですよ。どうしたんですか、その泣いているみたいですけど」

ピエリ「リリス、ふえええっ、うえええんっ」

リリス「な、何があったんですか?」

ピエリ「ひぐっ、ピエリ水着に着替えるから服を脱いだの」

リリス「はい」

ピエリ「それで着替えたの。でも、でもぉ、うえええんっ」

リリス「どうしたんですか、ちゃんと話してください。私に出来る事なら力になりますから」

ピエリ「リリス、ありがとうなの」

リリス「気にしないでください、それで何があったんですか」

ピエリ「下は大丈夫だったの。でも、……ひぐっ、上の水着が壊れちゃったの……」

リリス「え、水着が壊れちゃったんですか? いったいどうして……」

ピエリ「えっとね、ピエリのお胸が大きいから、水着が入らなくて、無理やりやったら破裂しちゃったの。きっと、リリスくらいなら入るくらいのだったのよ」

リリス「それ、遠回しに私の胸が小さいって言ってますよね?」

ピエリ「ん? ピエリのお胸がリリスより大きいのは誰が見ても分かる事だと思うの」

リリス「なんであまり胸が無いことを、こんなにズバッと言われなくちゃいけないのかなぁ」
411 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga]:2018/02/01(木) 21:57:48.77 ID:cbuWkJ7H0
ピエリ「ううっ……」ポヨンポヨンッ

リリス「でも、これじゃ仕方ないですよ。リゾートに着くまではおとなしく元の服に着替えてですね……」

ピエリ「ううっ、リリスぅ」

リリス「?」

ピエリ「今、それが無いの……」

リリス「え、さっきまで着ていた服はどうしたんですか!?」

ピエリ「置いておいたら無くなっちゃってたの」

リリス「なんで、探さなかったんですか?」

ピエリ「このまま水着になるからって、気にしないでいたの。水着が壊れて、ピエリどうしていいかわからなくて……うえええええんっ」

リリス(いきなり下着ドロボウが現れるとか、ここは大丈夫なんですか? しかし、ピエリさんの服を盗む人って今回のメンバーにいるんでしょうか? というか、誰が参加しているのかもわかりません。犯人探し出来る状況じゃありませんね)

リリス「とりあえず待っててください。今、新しい服をカミラ様から頂いて来ま――」

ピエリ「………」ジーッ

リリス「えっと、ピエリさん?」

ピエリ「そうなの。リリス!」

リリス「はい、なんですか?」

ピエリ「リリスの服をピエリに貸すの。ピエリはリリスの服を着るの、リリスは竜に変身するの。これで問題なしなのよ!」

リリス「え、何を言って」

ピエリ「えへへ、そういうわけだから、覚悟するの!」ガシッ

リリス「え、ちょ、ま――」

 ガサガサガサッ

ピエリ「えいえいっ、リリスの服、脱ぎ脱ぎさせちゃうの!」

リリス「や、ちょ、ピエリさん。ひやあああっ、脱がさないで、脱がさないでください。ひゃっ、だめぇ! こんなの駄目です!」

ピエリ「安心してなの、下着まで取ったりしないの。上だけ貸してくれればいいの!」ハギハギ

リリス「だめ、やっ、やめてぇえええええ!!!!! やめてぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!」
412 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga]:2018/02/01(木) 22:02:53.15 ID:cbuWkJ7H0
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
◆◇◆◇◆◇
―???『連絡船内部』―

ピエリ「わー。すごく青いの!ピエリの髪の色より、もっともっと青いの!」

エリーゼ「ほんとだー、あ、今何かいたよタクミさん! タクミさん?」

タクミ「………」

カムイ「顔色が悪いですね。何かあったんでしょうか?」

アクア「本当ね、もしかしてまたハイドラに憑りつかれたのかしら?」

レオン「いや、これはいわゆる船酔いっていう奴だと思う。島に着くまではそっとしておいてあげよう」

ニュクス「ええ、そうね。それにしても、潮の香りが心地いいわ、すこしだけ胸が高鳴るわね」

サクラ「え、も、もしかして匂いますか?」

マークス「サクラ王女、海のことを言っているんだ。お前の事じゃない、まぁ、私にはわかってしまうがな」

サクラ「島に着く前は駄目だって言ったのに、あんなに求めてきたから……私。もう、マークスさんのエッチ」

マークス「はっはっはっ、すまないな。島に着いたら、続きをしよう」

サクラ「は、はい/////」

リョウマ「……」チャキッ

ヒノカ「リョウマ兄様、抑えるんだ! 気持ちは、そのわからなくもないけど、今は駄目だ!」

ベルカ「リョウマ様も大変ね」

カミラ「ええ、ふふっ、楽しいバカンスになりそう。みんなのんびりできそうで何よりね」

リリス『私だって、人の姿でのんびりとしたかったのに、なんで……身包みを剥されなくちゃいけないんですかぁ……』シクシク
413 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga]:2018/02/01(木) 22:13:00.11 ID:cbuWkJ7H0
リョウマ「ふむ、しかしこうしてリリスの竜としての姿を見るのは久しぶりだな。あの戦いの後、星界に訪れることなどなかったこともある。すまなかったな、お前も共に戦ってくれた仲間だというのに」

リリス『いいえ、リョウマ様。星界は戦いの終わりと同時に要らなくなった場所で、本来なら使われることなどない方がいい場所なんです。ある意味、皆さんが星界の事を忘れた時こそが、戦いの終わりともいえますからね』

リョウマ「そう。しかし、なぜリリスの服をピエリが着ているんだ?」

リリス『まぁ、それは話すと少し長くなるので。どちらにしても、もうこうなってしまっている以上、何をしても無駄ですから……』

リョウマ「そうか……。てっきり、リリスがピエリの服を着てやってくると思っていたが」

リリス『……きっとブカブカです』

リョウマ「なるほどな、それがイイ!と思わなくもないがな」

リリス『は?』

リョウマ「いや、何でもない。気にするな、それよりベルカ、カミラ王女の付き添いだというのに、俺たちと一緒で大丈夫なのか?」

ベルカ「平気、今は自由にしていろと言われているから」

リョウマ「そうか。しかし、カミラ王女の誘いとはいえ、お前だけというのに驚いている。もう一人の臣下の方が、こういった話題に食いつくと思っていたが…」

ベルカ「ルーナも来たがっていたけど、今は大事な時期だからって」

リリス『大事な時期?』

ベルカ「……ルーナ、妊娠しているから」

リリス『あ、そうだったんですね』

ベルカ「ええ」

リョウマ「そうだったか。それによく考えればサクラの臣下であるツバキとの子供だ。万が一ということがあってはならないからな。カミラ王女の判断は間違っていないだろう」

リリス『へぇー、お相手はツバキさんなんですね…。うーん……』
414 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga]:2018/02/01(木) 22:22:22.43 ID:cbuWkJ7H0
リョウマ「む、どうした?」

リリス『いえ、なんでもありませんよ。これで三人組の未婚者は一人だけになってしまったわけですか』

ベルカ「もしかして、オーディンの事を言っているの?」

リリス『はい。一人だけ残っているところが何とも言えないんですが、まぁ大丈夫ですよね……』

リョウマ「ところで、リリスは結婚を考えたりはしないのか?」

リリス『ないです』

ベルカ「即答ね」

リリス『ええ、結婚なんて考えていませんし、そもそもこんな生物のお婿さんなんて、誰もなりたがりませんよ。それに、誰かに好意を寄せたこともありませんから』

リョウマ「……そうか。リリスにもいずれそのような相手が出来るといいな」

リリス『どちらかというと、リョウマ様に出来た方がいいと思いますよ』

リョウマ「お、俺か!?」

ベルカ「たしかに、リョウマ様も王族である以上、身を固めた方がいいと思うけど」

リョウマ「うーむ、そう言われてもな……」

リリス『相手がいないんですか?』

リョウマ「いや、こうして架空の妹に囲まれた生活を捨ててまで手に入れるべきものなのかどうか……」

リリス『その中に私を入れないでくださいね』

ベルカ「私も抜いてくれると助かるのだけど」
415 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga]:2018/02/01(木) 22:31:25.62 ID:cbuWkJ7H0
カミラ「あらあら、盛り上がっているみたいね?」

リョウマ「おお、カミラ王女。俺を誘ってくれたこと、感謝している。ありがとう」

カミラ「いいのよ。こっそり旅っていうわけじゃないから、こういうのは大勢で楽しむのがいいものだもの」

リョウマ「確かにその通りだな。こう大勢で賑わうのも悪くない」

カミラ「ふふっ。リリス、ごめんなさい。私がピエリに渡した水着を間違えたばっかりに、竜の姿になってしまうなんて……」

リリス『仕方ないですよ。誰にだって間違えはあります。それよりも、出発する前にピエリさんの服が紛失したらしくて、ここ本当は危ない場所だったりしませんか?』

カミラ「服が紛失、どういうこと?」

リリス『はい、ピエリさんが水着に着替えようとしていた時、置いておいた服が無くなってしまったそうなんです』

カミラ「そういうことね。実はこの星界、少し特殊な作用があるの」

リリス『特殊ですか?』

カミラ「ええ、他のみんなには話してあるけど、貴女には話していなかったから。ふふっ、だけどピエリは忘れてしまっていたのね。この星界の仕組み、いわゆるサービスの一つを」

リリス『サービス?』

カミラ「ここでは、誰も触れていない物体は一定の時間が過ぎると、中央の竜脈に送られる形になっているの」

リリス『え……竜脈の流れを調べてみます。あ、なるほど竜脈の流れが四方へと飛んでいますが、また戻ってきていますね』

カミラ「ええ、この流れを駆使して、不審物とかを回収しているみたい。ピエリの服も中央の竜脈所に移動しているだけだと思うわ」

リリス『すごいです。このシステムがあれば、マイキャッスルに落ちてる食材の鮮度は一定に保たれますし、衛生面的にも安全な物が多くなります。でも、これではあらゆるものが中央竜脈に集められてしまう気がするんですけど……』

カミラ「そうならないために手放したくないものを、あらかじめ登録できるようにしてあるの。登録したものは手元から離れてもその場にあり続けるようになるわ。その代り、失くしてしまったら自力で探すしかなくなるけど」
416 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga]:2018/02/01(木) 22:37:13.27 ID:cbuWkJ7H0
リリス『そうなんですか。結局、私が竜になった意味はなかったってことですよね……。はぁ……』

カミラ「いいじゃない、竜の姿で海をプカプカするのも気持ちがいいはずよ」

リリス『そうかもしれませんが、プカプカしてたらピエリさんに乗られてしまう気がします……』

カミラ「ふふっ、やっぱり竜だから乗られるのが好きなのね?」

リリス『すべての竜が乗られることを望んでいるわけではないと思いますよ』

カミラ「ふふっ、どうか知らね。残りの仕組みは島に着いたらわかるから、今は割愛ね」

リリス『え、まだなにかあるんですか?』

カミラ「ええ、と言ってもすぐに分かるものだから。説明する必要もないかもしれないけど」

リリス『わかりました。それは向こうで自分で調べます。えっと纏めると、私も何か荷物があったなら登録を行えばいいということですね』

カミラ「ええ、そういうことになるわ。安心して、中身は他人には確認出来ないようになっているから。口で言えないものでも大丈夫」

リリス『それはアクアさんの私物だけだと思いますよ』

カミラ「たしかにそうね。アクアもこの旅で色々と決めるつもりみたいだから、うまくいってほしいけど」

リリス『ええ、でもすぐに始めるわけではないんですよね?』

カミラ「それはね。ここでの滞在は一週間ほどを予定しているから、リリスも楽しい時間を過ごしてちょうだい」

リリス『はい、そうさせてもらいます』
417 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga]:2018/02/01(木) 22:40:43.03 ID:cbuWkJ7H0
カミラ「ふふっ。リョウマ王子、ちょっといいかしら?」

リョウマ「ん、なんだ?」

カミラ「少し話をと思って。この前、カムイの新しい一面を見つけたから、自慢したくなってしまってね?」

リョウマ「ほう、カミラ王女の眼鏡に適う一面か。いいだろう、この船旅の終わりまで話し合うとしよう」

カミラ「ふふっ、私のワンサイドゲームになってしまうかもしれないけど、いいのかしら?」

リョウマ「ふっ、勝負は出来る限り受けることにしているからな。その強力な一太刀が相手ならば、俺は昔の記憶にあるカムイの一面で勝負させてもらうまでの事だ」

カミラ「あら、もう多くを聞いたと思ってたけど、まだまだ引き出しがあるのね。ふふっ、楽しみね」

ベルカ「……」

カミラ「そうだ、ベルカも一緒に来る?」

ベルカ「……え?」

リョウマ「ベルカも一緒にどうだ?」

ベルカ「……」

リョウマ&カミラ「……」

ベルカ「……考えておくわ」

リョウマ「そうか、気が向いたなら来てくれて構わない。船が着くまではもう少し時間が掛かるようだからな」

カミラ「ふふっ、リョウマ王子はこう言ってくれてるから、気が向いたら来てちょうだい」

ベルカ「……わかったわ。カミラ様、リョウマ様」

 タタッ タタッ
418 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga]:2018/02/01(木) 22:43:47.66 ID:cbuWkJ7H0
リリス『リョウマ様とカミラ様、カムイ様のお話をよくあんなに続けられますよね』

ベルカ「そうね。昼に来て話を始めて、夜遅くまで話していることもあったから」

リリス『ふふっ、でもカムイ様がお二人の心を繋げていると思うと、なんだか不思議な気持ちになります。覆らないと思われていた運命を、あの人は覆したんですから』

ベルカ「……覆らない、か」タッ

リリス『あ、ベルカさん?』

ベルカ「奥でゆっくりしてるわ。それじゃ」タッタッタッ

リリス『……私もゆっくりしましょうか。ずっと動き続けていたから、なんだか疲れてしまいました』

リリス『……リゾートですか。あと数時間後に着くんですよね……』

リリス『カムイ様、アクアさん、リョウマ様、ヒノカ様、サクラ様にタクミ様……』

リリス『マークス様、カミラ様、レオン様にエリーゼ様、ニュクスさん……』

リリス『それに私とピエリさんと13人ですか……』

リリス『何があるかは知りませんけど……少しワクワク出来るくらいのことだけで、大きな何かが起きないと……いいなぁ……』ウトウト

リリス『………Zzzzz……Zzzzz……』



 ザブンッ ザブンッ


  ザブンッ ザブンッ……


 
リリス『竜脈が結束していく気配がする。小さないくつもの流れが束なって、大きなうねりになって、一つの方角に伸びている気配…』

リリス『とても力強い、この星界の中心を感じる……』



リリス『……ん』パチッ パチパチッ

 プカプカ

リリス『どうやら、目的地の近くになったみたいですね……』

『一体、どんな場所なんでしょうか。この強力な竜脈で作られたリゾートというのは……』
419 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga]:2018/02/01(木) 22:47:05.23 ID:cbuWkJ7H0
 >>418
 貼り直し

リリス『リョウマ様とカミラ様、カムイ様のお話をよくあんなに続けられますよね』

ベルカ「そうね。昼に来て話を始めて、夜遅くまで話していることもあったから」

リリス『ふふっ、でもカムイ様がお二人の心を繋げていると思うと、なんだか不思議な気持ちになります。覆らないと思われていた運命を、あの人は覆したんですから』

ベルカ「……覆らない、か」タッ

リリス『あ、ベルカさん?』

ベルカ「奥でゆっくりしてるわ。それじゃ」タッタッタッ

リリス『……私もゆっくりしましょうか。ずっと動き続けていたから、なんだか疲れてしまいました』

リリス『……リゾートですか。あと数時間後に着くんですよね……』

リリス『カムイ様、アクアさん、リョウマ様、ヒノカ様、サクラ様にタクミ様……』

リリス『マークス様、カミラ様、レオン様にエリーゼ様、ニュクスさんにベルカさん……』

リリス『それに私とピエリさんを入れて14人ですか……』

リリス『何があるかは知りませんけど……少しワクワク出来るくらいのことだけで、大きな何かが起きないと……いいなぁ……』ウトウト

リリス『………Zzzzz……Zzzzz……』



 ザブンッ ザブンッ


  ザブンッ ザブンッ……


 
リリス『竜脈が結束していく気配がする。小さないくつもの流れが束なって、大きなうねりになって、一つの方角に伸びている気配…』

リリス『とても力強い、この星界の中心を感じる……』



リリス『……ん』パチッ パチパチッ

 プカプカ

リリス『どうやら、目的地の近くになったみたいですね……』

『一体、どんな場所なんでしょうか。この強力な竜脈で作られたリゾートというのは……』
420 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga]:2018/02/01(木) 22:48:59.29 ID:cbuWkJ7H0
今日はここまで

 争奪戦DLC、カムイと一緒に出掛けるって内容じゃなかったのに、当時驚いた。
421 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/02/01(木) 23:53:18.66 ID:hIYGBFJQo
おつ
422 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga]:2018/02/15(木) 20:55:17.77 ID:7AlRpXU30
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
◆◇◆◇◆◇

―???『異界の南国』―

 ザアアアッ―――
  ザザァァァァーーーッ

 ペタペタペタ

ピエリ「到着なのー!」

マークス「うむ、思ったよりもしっかりした施設のようだな。む、あれは?」

メイド「……」テトテト

バトラー「……」テトテト

ヒノカ「私たち以外にも人がいるようだが……ここには他に訪れている者がいるのか?」

アクア「あれはこの異界にいる使い魔みたいなものよ。私たちのために色々としてくれる召使いと言ってもいいわ」

リリス『すごいですね。こんなに多くの使い魔を配置できるなんて。すごい竜脈の力です』

アクア「ふふっ、寂しい夜の相手もしてくれるらしいわ。レイプ願望があるなら頼んでみるのも手よ」

リリス『そんなこと聞いてないです。あと、熱い視線を送らないでくれますか』

アクア「そうね、ごめんなさい。やっぱり、無知シチュレイプを体験したら普通のレイプじゃ満足できなくなってもおかしくないわ」

リリス『アクアさんと話をしてると、時々頭がおかしいのは私の方なのかもしれないって、思う事あります。思うだけですけどね』

カムイ「それで、これからどうするんですか?」

カミラ「まずは宿に向かいましょう。このままビーチに行くのもいいけど、まずは拠点の確認はしておいた方がいいから」

リリス『そうですね。それにピエリさんの洋服も回収しないといけませんから。良かったですねピエリさん』

ピエリ「? ピエリ、このままでも別にかまわないのよ? お胸がきついけど大丈夫なの!」

リリス『服が伸びるから返してください』
423 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga]:2018/02/15(木) 21:08:11.28 ID:7AlRpXU30
サクラ「それにしてもとっても大きな島ですね。歩くだけでも楽しそうです」

エリーゼ「うん、色々と見て回りたいなぁ」

カミラ「ふふっ、結構大きな島よ。その分、素敵な場所が多いから、足を運んでみるのも悪くないと思うわ」

マークス「ほう、そうなのか」

リョウマ「しかし、これほどの大きさだ。行ったり来たりしているだけで日が暮れてしまいそうだ」

ベルカ「宿泊施設に地図があるから、それを見てから行動するのがいいと思う」

リリス『そうなんですね。本当にすごい規模です。この竜脈の力、一体どこから来る物なんでしょうか』

ヒノカ「リリスにもわからないのか?」

リリス『はい、私にわかるのは竜脈の流れくらいです。中央から強力な物を感じますけど、それがどこからやってきているのかはわかりません』

アクア「タクミのロリコン具合がどういった遺伝性をもって開花したのかわからないのと同じね」

リリス『本人を前にそのたとえはどうなんでしょうか』

アクア「事実だから仕方ないわ」

タクミ「」

リョウマ「タクミ、落ち込むことはない」

タクミ「兄さん……」

リョウマ「父上も元は幼い子が好きだったからな。タクミはちゃんと遺伝子として受け継いでいるぞ」

リリス『もう少し、感動的なエピソードにしようよ……』
424 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga]:2018/02/15(木) 21:19:17.43 ID:7AlRpXU30
アクア「着いたわ。ここが今日から一週間、過ごすことになる宿になるわ」

リリス『へぇー、二階建てなんですね。みんなに一部屋ずつ分けてもあまりそうですね』

レオン「でも、そうすると費用が掛かりそうだね」

アクア「そういうところは気にしないで大丈夫。今回、私たちの貸し切りだから」

エリーゼ「すごーい!」

マークス「ふむ、だがすべての部屋を使うわけにもいかないだろう。清掃の手間も考えれば、使わない部屋があった方が、ここの主も助かるはずだ」

カミラ「ふふっ、お兄様らしい考えね」

リョウマ「さすがに王だけあって、そういう事には気を配れるのだな」

マークス「当然のことだ。多くあるからと言ってそれを使わなければならない理由はないからな。それに……」ガシッ

サクラ「あっ、マークスさん?」

マークス「どこでも使っていいと言われては、すべての部屋を使ってしまいそうだからな」

サクラ「んっ、もう、マークスさんは本当にケダモノです////」

マークス「ふっ、しかたないだろう。私はお前だけのビーストなのだからな」

リョウマ「……」チャキッ

リリス『とりあえず、殺人事件が起きかねないので、お二人は発言を控えてください』
425 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga]:2018/02/15(木) 21:29:30.87 ID:7AlRpXU30
リリス『……あれ、ここが中心っていうわけではないんですね』

カミラ「ええ、竜脈の中心点はあそこ。あの中央にある大山なの」

リリス『そうなんですか。これだと、紛失物を回収するのが大変ですね』

カミラ「大丈夫、そのために今さっき歩いていた使い魔たちがいるのよ。毎日、決まった時間に紛失物を宿に持ってきてくれるシステムになっているの」

リリス『へぇ、そうなんですね。ん、あ、これが地図ですか?』

ベルカ「そうよ、島の全体像はここで把握できるようになっているわ」

リョウマ「ふむ、こうしてみるとやはり大きいな」

ニュクス「だけど、いろいろと見て見たい場所があるのは本当ね。岬もあるし、ここは鍾乳洞がある場所みたいね」

マークス「洞窟もあるのか、ここに多くの兵を連れてきて訓練を行うのも悪くなさそうだ」

リリス『そうですね……。あの、すごく気になる事があるんですけどいいですか』

アクア「どうしたの?」

リリス『このそれぞれの場所にフックがあるんですけど、これは一体?』

アクア「それは使用中の札を掛けるための物よ」

リリス『使用中?』

アクア「ええ、男と女が使用中と言えば――」

リリス『突っ込みませんよ! 絶対に突っ込みませんよ!』

ピエリ「ねぇねぇ、マークス様。男の人と、女の人で洞窟を使うってどういうことなの?」

マークス「それはな、私のジークフリードがサクラ王女の白夜王国に総攻撃をだな……」

サクラ「もしくは、私の入り口をマークスさんのジークフリードがですね」

リリス『そこ、それ以上しゃべらない!』
426 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga]:2018/02/15(木) 21:42:15.37 ID:7AlRpXU30
ヒノカ「……ん、アクア、ちょっといいか?」

アクア「なに、ヒノカ?」

ヒノカ「この地図の下に映っている『13』というのは何だ?」

アクア「ああ、これね。これは今この島にいる人間の数を表しているの」

ヒノカ「む、彼らはカウントされていない様だが」

アクア「ええ、カウントされるのは生きている人間だから」

リリス『突然きな臭くなる発言はやめてほしいんですけど』

アクア「仕方ないでしょう。ただ、何処に誰がいるかまではわからないから、迷子を捜すのには向いていないわね」

リリス『なんだかよくわからないシステムです』

カミラ「そうね。でも、何人いるのかを確認するのには使えるはずよ」

レオン「さすがに使えるかどうかはわからないけどね。それじゃ、そろそろ宿に入ろうか?」

ピエリ「えへへ、ピエリが一番乗りなの!」タタタタッ

リョウマ「ふっ、とても無邪気なのだな」

アクア「ふふっ、こうして誘った手前、こうして喜んでくれるとうれしいものね」

リリス『それには同感で――ん?』

 タタタタタッ

ピエリ「リリス! ちょっと来るの!」ガシッ

リリス『え、ちょ、ピエリさん!?』

ピエリ「この先にリリスがいっぱいいたの! すごいから見てほしいの!」

リリス『え!? 私がいっぱい!? どういうことですか!?』

 タタタタタッ


ピエリ「ここなの! 見るの!」

リリス『……』

リリスの浮き輪「」

リリス『……何でこんなのあるんですか?』
427 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga]:2018/02/15(木) 21:44:49.11 ID:7AlRpXU30
今日はここまで

 異界のリゾートだから売ってるのは仕方ないね。
428 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga]:2018/02/21(水) 22:13:15.29 ID:H50uadiF0
リリス『アクアさん、門の前で言おうとしていたことって、これのことですか。いや、これの事ですよね? 私の反応見て今笑ってますもんね?』

アクア「星界ではあなたを模した浮き輪が、こんなにも人気なんて思わなかったもの」

リリス『え、いや、そんな人気だなんて……。照れちゃいますよ』

アクア「まぁ、この前来たときと数も種類も変わってないけど」

リリス『』

ピエリ「えへへ、あれどうしたの? リリス、すごい顔してるのよ」

リリス『どうせ私なんて、そこらへんで拾った肉とか野菜とか押し付けられて、挙句に魚を食べたら共食いしてるとか言われるのがお似合いなんです。そうですよ、あんなけったいな形をした浮き輪、好き好んで買う人なんて――』

ピエリ「リリス、見て見て! リリスの浮き輪買っちゃったの。これで一緒に、海の上でプカプカできるのよ」

リリス『ピエリさん、好き!』フワッ!フワッ!

ピエリ「えへへ、ピエリもリリスのこと大好きなの!」

ニュクス「はぁ、浮き輪が無いと泳げないなんて、ピエリは思ったよりも子供なのね」

アクア「その見た目で言われても説得力がないわ」

ニュクス「ふふっ、大人の女は軽く泳げないとね。私、自慢ではないけど、それなりに泳げる方なの。驚いても知らないわよ」

アクア「そうね、あなた抵抗が少ないから、およぎが得意なのも頷けるわ」

ニュクス「……」

ニュクス「……ふふっ、ふふふふっ」フルフルフル

マークス(リリスの浮き輪か……。よし、念のために一つ買っておこう。どんな浅瀬であろうとも、危険があることに変わりはない。これがあるだけでも精神的に助かるやもしれんからな)チャリンッ

サクラ「……」
429 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga]:2018/02/21(水) 22:30:46.17 ID:H50uadiF0
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
―???『海岸』―

タクミ「まったく、エリーゼ王女もカムイ姉さんもそうだけど、ちょっとはしゃぎすぎだと思う。部屋で少し休んでから海でもいいと思うのに」

リョウマ「ふっ、それにしては一番乗りに浜辺に来ているじゃないかタクミ」

タクミ「べ、別に楽しみっていうわけじゃないから。ただ、エリーゼ王女が怪我したら大変だから、先に下見をして置こうって思っただけだよ」

リョウマ「ふっ、そういうことにしといてやるさ」

レオン「すごいね。こんなに広いビーチを貸し切りだなんてさ」ザッザッザッ

リョウマ「おお、レオン王子。む、マークスはどうした?」

レオン「なんでも用があるからって、まぁ、特に問題はないと思うけどね」

タクミ「まさか、着替えを覗きに行ってるとかじゃないよね」

レオン「はぁ、盛りの着いた獣じゃあるまいし。マークス兄さんの事だから、何か必要なものがあるんだと思うよ」

リョウマ「それにしても、不思議なものだ。こうして暗夜の王族たちと浜辺に遊びに来る日が訪れるなんてな」

レオン「そうだね。戦争が起きた当初からは考えられなかったよ。特に、妹であるエリーゼがタクミと結婚するなんて、誰も予想できなかったからね」

リョウマ「たしかにな。タクミはあまり素直じゃないところがある、それを考えるとエリーゼ王女とは反りが合わないかもしれないと思っていたが」

レオン「ははっ、タクミって人と距離を置いているくせに、突き放しすぎると罪悪感にかられるっていう面倒くさい性格だからね」

タクミ「め、面倒くさいって何だよ」

レオン「ごめんごめん。まぁ、そういうタクミにだからこそ、エリーゼの事を任せられるって思ったんだけどね。ああいう風に我侭なところまで、好きになってくれるのって稀だからさ」

タクミ「レオン……」

リョウマ「ああ、タクミは束縛されるのが嫌いと言いながら、実際愉しんでいる節があるからな」

レオン「うーん、もう少し違う落としどころを見つけてほしかったかな」
430 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga]:2018/02/21(水) 22:37:34.47 ID:H50uadiF0
レオン「よし、ここら辺に傘を立ててと……それにしても姉さんたち遅いね」

リョウマ「なに、のんびり待てばいいさ。海に飛び込みたくてうずうずしているタクミには悪いがな」

タクミ「べ、別にうずうずなんてしてないよ」ウズウズ

レオン「……こういうところ、すこし子供っぽいよね」

リョウマ「ああ、少しだけほっこりしてしまうな」

タクミ「なんだよ、なんでそんな暖かい目線送るんだよ。正直気持ち悪いから!」

レオン「そういう想像されると僕たちの方が困るんだけど……。ん?」

 ガヤガヤッ
  ワーワーッ

リョウマ「む、ようやく来たようだな。おーいこっちだ」

レオン「ようやく来たの、まったく、どれだけ僕たちを待たせるつも…り…」

カムイ「あ、レオンさん。すみません、お待たせしちゃいましたか」ポヨンポヨンッ

レオン「」

カムイ「傘で拠点づくりも終えてるなんて、さすがはレオンさんです。あの、レオンさん?」

レオン「あ、うん、えっと……」

カムイ「ふふっ、おかしなレオンさん」ポヨヨンッ

レオン「///////」

レオン(そ、そうだよね。浜辺っていったらこういう水着だよね。くそ、どうして水着っていう奴はこうも開放的なんだ。あの姉さんの胸が、こう重力に従って――あ)

カムイ「? どうしたんですか、レオンさん。いきなり屈んで?」ポヨンッ

レオン「な、なんでもないよ。気にしないで姉さん」

アクア「これ、まさにチェリーの反応ね」

レオン「アクアは黙っててくれないかな!」
431 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga]:2018/02/21(水) 22:41:18.84 ID:H50uadiF0
ピエリ「わー、とってもきれいなの! 一番乗りしちゃうの!」プルルン プルルンッ

カミラ「ふふっ、ピエリったらあんなに慌てちゃって。ダメな子ね」ボインボインッ

ヒノカ「ほぉ、思ったよりも広い場所じゃないか。ここなら思う存分訓練が出来そうだ!」

ニュクス「ヒノカ王女、今日くらいはそういうのから外れて、休暇を楽しみなさい。ただでさえ、仕事疲れであんなミスをしたんだから」

ヒノカ「うっ、しかし。遊ぶと言われてもな……。何をすればいいのか」

カミラ「ふふっ、色々と遊べることがあるはずよ。そうね、まずは海に入ってみるのはどうかしら?」ポヨヨン

ピエリ「もう我慢できないの! ピエリ、海をやっつけに行くのよ!」プルルン プルルン

リリス『あ、走ると危ないですよ!』

ピエリ「あっ」ボフンッ 

リリス『もう、言った傍から、大丈夫ですか?』

ピエリ「えへへ、転んじゃったの。でも、砂がとっても気持ちいの〜」

マークス「はぁ、気を抜くのは構わないが、怪我だけはしないようにするんだぞ。休暇が終わったらいつも通りの勤務に戻るのだからな」

ピエリ「はーい、マークス様。わー、マークス様の腹筋、とっても引き締まってるの!」

マークス「ふっ、日々の鍛錬を欠かしていないからな」

サクラ「はい、何処で見ても逞しいです、マークスさん」

マークス「ああ、だが出来れば私の肉体は、お前だけに見てもらいたいのだがな」

サクラ「そんな、マークスさん//////」

リョウマ「よし、マークス、西瓜割りをしよう。そこに今すぐ吸われ、己の頭から赤い果肉が散らばるところを見せてやる」チャキッ

リリス『それは兜割りですよ、リョウマ様』
432 : ◆P2J2qxwRPm2A [saga]:2018/02/21(水) 22:47:49.17 ID:H50uadiF0
エリーゼ「あ、見つけた!タクミさーん」

タクミ「あ、エリーゼ王女、どうかし――」

エリーゼ「えへへ、どうかな? 似合ってるかな?」クルクル キラキラ

タクミ「そ、そうだね。とっても似合ってるよ////」プイッ

カミラ「だめよ、タクミ王子、ちゃんと見て言ってあげないと。エリーゼの恋人なんだから」

エリーゼ「そうだよー。これタクミさんに見てもらいたくて選んだんだよ。もっと、ちゃんと見て欲しいよぉ」

タクミ「う、うん。そうだよね。それじゃ……」ススッ

エリーゼ「……んっ、じっと見られるの、なんだか恥ずかしいね。えへへ、その、どうかな?」

タクミ「その、とっても可愛いよ。エリーゼ王女らしくてとってもいい。抱きしめたいくらい」

エリーゼ「えへへ、ありがとうタクミさん」

リョウマ「しかし、こうしてみると皆それぞれ個性的な水着だな。こんなにも種類がある物なんだな」

カムイ「そうですね。エリーゼさんのフリルが付いてるワンピースタイプもありますけど、カミラ姉さんのみたいにビキニタイプもあります」

アクア「そうね。ところで、カムイのビキニだけど色は黒が好きなのね?」

カムイ「はい、黒ってとっても強い色ですから。どんな華やかな色も、これには勝てませんから」

アクア「そう、なら私はその黒を塗りつぶせる白で決めさせてもらったわ」

カムイ「いいですね。穢し甲斐があります」

リリス『え?』

カムイ「あ、間違えました。汚し甲斐がありますね」

リリス『……うん、どっちもアウトです』
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