【安価】女冒険者メイカー【R-18】

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411 : ◆eXipHdytqM [saga]:2017/10/05(木) 22:46:45.01 ID:cHsuX6za0
 こう言われたラカは、部屋の隅の鏡台に向かって髪を梳いているシルーの背後に、恐る恐る立ったのであった。

「…どうかしましたか?」

 櫛を動かす手を止め、シルーが振り返る。いつ見ても、彼女は穏やかな笑みを浮かべている。

「あ、あのっ」

「…」

 口ごもるラカ。シルーは黙って、彼女が話すのを待っている。

「…その、これがっ」

 しどろもどろに言いながら、ラカはやおらスカートを捲り上げた。下に穿いているのは、アトミナ買い与えられたホットパンツだ。

「これが、何かやだ…」

 言いながら彼女は後悔していた。
 無論、下穿きについての愚痴が本題ではなかった。同じネレイドでありながら、ずっと美しい容貌をしているシルーに引け目を感じていた彼女は、せめて旅立ちまでに少しでもこのわだかまりをどうにかしたいと考えていたのだ。

 予想外の訴えをぶつけられたシルーは、少しの間ぽかんとしていたが、やがてふふっと笑った。

「どうしてです?」

「お…泳ぐ時に、邪魔」

「では、どうして穿いているんですか?」

「アトミナに、穿けって…『はしたない』からって」

 ここで、彼女は別の疑問を解消すべく、質問した。

「『はしたない』って、何?」

「えっ!?」

 流石に、このレベルの質問が飛んでくるとは思っていなかったようだ。シルーは、ぎょっとして彼女を見た。そうして、ギルドで見た求人票に書かれていた、ラカの名前を思い出した。まるで幼児が書いたかのような、鏡文字の混じった拙い字だった。

「…はしたない、と言うのはですね」

 ここで、シルーの中に悪戯心が芽生えた。
 彼女はおもむろに立ち上がると、長い巻きスカートの、布の端に手をかけた。

「こういうことです」

 そう言うと、シルーは一瞬だけ、パレオのようになった布と布の間を、大きく開いてみせた。

「っ!!?」

 一瞬だけ見えた、スカートの中。僅かに開いた、それでも毛穴すら無い、裸の女性器がそこにあった。
 シルーもまた、下着を付けていなかったのだ。



「…シキ」

「Zzz…」

「シキ」

「…んんっ…何さ、うち、明日に備えて寝だめしてるんだけど…」

「これ、あげる」

 言いざま、ラカは脱いだばかりのホットパンツをシキに投げつけた。

「…何これ。うわっ、まだあったかい」

「あげる」

「いらないってば!?」
412 : ◆eXipHdytqM [saga]:2017/10/05(木) 22:48:59.65 ID:cHsuX6za0
ラカは恥じらいを覚えた!

魅力+1



【名前】ラカ
【種族】ネレイド
【職業】冒険者見習い
【容姿】ボサボサの水色の長髪、不揃いな鱗、痩身
【能力】筋力3 敏捷8 技術3 知覚8 知恵0 魅力2 幸運8
【装備】
『ビキニトップ(黒)』濡れても駄目にならない素材でできている。
『短い腰巻き』北東の大島の伝統的な花柄の巻きスカート。パレオに近い構造のため非常にきわどい
『旅人の帽子』日差し、砂塵その他諸々から頭を保護する、つば広の帽子。安物だが頑丈な造り。
『旅人の外套』麻をきつく織り込んで作ったマント。中の温度をある程度保つことができる。
【スキル】
『人魚化』水中に限り人魚の姿になる。敏捷、知覚+5



では今夜はここまで。
413 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/10/05(木) 22:54:55.94 ID:2HwVPB4Jo
おつー
414 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/10/05(木) 22:56:36.12 ID:qMHBG49ao
415 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/10/05(木) 23:11:31.50 ID:hDhinjqe0
乙ー
416 : ◆eXipHdytqM [saga]:2017/10/06(金) 21:14:56.93 ID:1TUV66UK0


「さあ、行きましょう! まずは海沿いに歩いて、”望みの岬”を目指しますよ!」

「…」

「あれ、ラカさん? 顔を朱くして、具合でも悪いんですか?」

「! な、なんでもない」

「?」

 首を捻るアトミナ。シルーはそっと目を逸らした。

「…まぁいいでしょう。では出発です!」



↓1 幸運+コンマ

00〜07 追い剥ぎ
08〜14 特に何も起こらない
15〜17 乗り合いの馬車
18    ???
417 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/10/06(金) 21:16:39.12 ID:EqRgD4vdO
とうっ
418 : ◆eXipHdytqM [saga]:2017/10/06(金) 21:23:10.60 ID:1TUV66UK0


 歩き始めて数刻。もうシキが音を上げだした。

「ねーえー、アトミナー。その”望みの岬”って、どのくらいかかるのー?」

「この速さだと、3日くらいでしょうか」

「うげー…」

「大丈夫ですか?」

 シルーに声をかけられて、ラカは竦み上がった。先程から彼女は、マントの下のスカートをずっと気にしている。シルーに倣って、再びパンツを脱いでしまったからだ。とは言え、以前の彼女ならスカートの中身を見られようが気にはしなかった。しかし昨日の出来事で、それが『はしたない』ことだと知ってしまった。言葉の意味は分からなかったが、どうにも気持ちが悪いような、悪くないような、妙な心地であった。

「だ、大丈夫。歩くのは平気」



↓1〜3でコンマ最大 何をする?(メンバーと会話、辺りを見回すなど)
419 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/10/06(金) 21:32:34.99 ID:8ZrAOkRM0
シキの耳と尻尾をモフモフしようとする
420 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/10/06(金) 22:07:00.07 ID:H7suhFlVO
99か
421 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/10/06(金) 22:07:40.38 ID:x9g331OZo
シルーに鱗を綺麗にする方法を聞いてみる
422 : ◆eXipHdytqM [saga]:2017/10/06(金) 22:20:54.67 ID:1TUV66UK0
 健脚のラカであったが、長時間の歩行は流石に堪える。だんだん、意識がぼんやりしてきた。

「…」

「あー、しんどいー…」

 少し前でぶつぶつ言いながらも、中々軽やかに歩き進めるシキ。その、頭とお尻で、揺れている

(耳と、尻尾…)

 無意識に、手を伸ばした。
 ちなみにシキの服装についてだが、袖なしの黒い前開きの服を羽織って、腰の辺りで帯を締めている。腰には細身の剣を差し、袋を幾つもぶら下げている。その短い裾からは、ふわふわの尻尾が覗いて絶えずゆらゆら揺れているのであった。

「…!」

 背後からの気配に気付いて、シキが飛び離れた。

「あっ」

「おっとー? 何のつもりかな?」

「尻尾が…気になる」

 言いながら、再び手を伸ばす。すかさず躱すシキ。

「アトミナの触ればいいでしょー?」

「やだ」

「じゃあ、簡単には触らせないよー!」

 たちまち追いかけっこが始まった。

「ちょっと、二人とも!」

「あぁ…」

 シノビというのは足が速いらしく、起伏のある海沿いの道をシキは風のように走る。しかし、そこは俊足のラカ。少し距離は開くものの、喰らいついて離さない。

「うわっ、まだ追ってくる!?」

「尻尾…耳…」

 とうとうアトミナとシルーの姿が見えないくらいに走ったところで、シキが折れた。
 その夜。思う存分もふもふされたシキは、不貞腐れてすぐに寝入ってしまった。その尻尾を枕に、疲れ果てたラカも寝息を立てたのであった。
423 : ◆eXipHdytqM [saga]:2017/10/06(金) 22:21:48.92 ID:1TUV66UK0
人いなさそうなので今夜はここまで
424 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/10/06(金) 23:19:35.25 ID:5SjO9ogWo
おつ
425 : ◆eXipHdytqM [saga]:2017/10/09(月) 17:47:19.31 ID:qkXmpwjS0
↓1 幸運+コンマが

00〜30 夜襲
31〜50 ???
51〜80 ????
81〜   「旅人どの…」
426 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/10/09(月) 17:50:19.69 ID:vu1raaAIo
427 : ◆eXipHdytqM [saga]:2017/10/09(月) 17:53:53.22 ID:qkXmpwjS0
8+69=77

↓1

@ラカ「シルー、何してるの…?」
Aアトミナ「…」
428 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/10/09(月) 18:04:29.27 ID:AOzyes4/o
429 : ◆eXipHdytqM [saga]:2017/10/09(月) 18:33:50.43 ID:qkXmpwjS0
 皆が寝静まった後で、ラカはふと目を覚ました。

「…?」

 目を擦ると、ランプが灯っているのに気付く。

「…」

 見ると、小さな明かりの下でアトミナが羊皮紙を広げていた。

「アトミナ…?」

「おや、起きちゃいましたか」

 ラカの声に気付いて、アトミナが顔を向ける。

「何してるの?」

「地図を確認していました。方角を間違えたら大変ですからね」

「ふうん…」

 何となく起き上がると、彼女の隣に移動して地図に目を遣った。

「ここが目的地ですよ」

 彼女が指差す先には、大きな三角形の島が描かれている。

「…これ、何て書いてあるの」

「えっ?」

 アトミナがきょとんとする。ラカは、島に重なって書かれた文字を指差した。

「これ」

「名前を書く時にもしやとは思いましたが…貴女、読み書きは」

「少し」

 頭を抱えるアトミナ。

「…学校は」

「…?」

 今度はラカの方が首を傾げた。もう一度、身の上について聞いたほうが良い。そう思いながらも、アトミナは地図の文字を指差した。

「北東の大島、と書いてあります」

「ほくとうのだいとう?」

「北東は北と東の間。大島は大きな島、という意味ですよ」

「きた…ひがし…」

「東というのは、太陽が登る方です。北は…ここからだと…」

 空を見上げ、それからある星を見つけ出す。

「あそこに、明るい星がありますよね」

「うん…?」

「あの星がある方が、北です。北の反対にあるのが南で、東の反対にあるのが西ですね。これは方角というモノで…」

「……」

 アトミナの講義は、空が白くなるまで続いた…
430 : ◆eXipHdytqM [saga]:2017/10/09(月) 18:38:43.32 ID:qkXmpwjS0
地図が読めるようになった!
字が少し読めるようになった!

知恵+1



【名前】ラカ
【種族】ネレイド
【職業】冒険者見習い
【容姿】ボサボサの水色の長髪、不揃いな鱗、痩身
【能力】筋力3 敏捷8 技術3 知覚8 知恵1 魅力2 幸運8
【装備】
『ビキニトップ(黒)』濡れても駄目にならない素材でできている。
『短い腰巻き』北東の大島の伝統的な花柄の巻きスカート。パレオに近い構造のため非常にきわどい
『旅人の帽子』日差し、砂塵その他諸々から頭を保護する、つば広の帽子。安物だが頑丈な造り。
『旅人の外套』麻をきつく織り込んで作ったマント。中の温度をある程度保つことができる。
【スキル】
『人魚化』水中に限り人魚の姿になる。敏捷、知覚+5





「…」

「うわ、目付き悪っ」

「眠れませんでしたか?」

 心配そうに尋ねるシルー。ラカは恨めしげにアトミナを見た。

「か、片付けも済みましたし、そろそろ出発ですっ!」



↓1 幸運+コンマが

00〜40 盗賊
41〜70 特に何も起こらない
71〜90 行商人
91〜   ???
431 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/10/09(月) 18:42:39.27 ID:ew2r5XhU0
432 : ◆eXipHdytqM [saga]:2017/10/09(月) 18:46:36.00 ID:qkXmpwjS0
8+27=35

↓1 幸運+コンマ1桁が

00〜02 完全包囲
03〜09 こちらと同じくらいの規模
10〜17 2人組
18    駆け出し1人
433 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/10/09(月) 18:47:34.42 ID:6TS6PPmfo
434 : ◆eXipHdytqM [saga]:2017/10/09(月) 18:50:59.13 ID:qkXmpwjS0
8+2=10

↓1〜5でコンマが大きい順に2つ 盗賊について(名前、種族、年齢、性別など クシナなど既に出た盗賊でも可)

そして今夜はここまで。
435 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/10/09(月) 19:37:14.59 ID:MhmOVtHho
デグアーネ
鳥人族
5歳(人間換算20歳前後)

本来は盗賊などならない誇り高い種族だが運悪く赤子の時に盗賊に襲われて両親と死別、そのまま盗賊に育てられいいように使われている
436 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/10/09(月) 20:09:12.07 ID:QIL1g4igO
ゼクト
ワーチーター 24歳男
欲に正直に生きた結果いつの間にか盗賊という、悪人だがある種真っ直ぐな人物
身体能力に優れ、逃げる獲物を追い捕えるのが得意
437 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage saga]:2017/10/09(月) 22:47:54.61 ID:QesgBHjBO
リリアーヌ
妖精族 16歳(人間換算) ♀
背も胸も小さい(一般的人型種族の手のひらに乗る程度の大きさ。オナホールにも最適?)
相方の腰巾着的存在。おつむはそれほど良くない
美味しいご飯を食べさせてくれるパートナーの事を心から信頼しており、兄貴(あるいは姉御)と慕っている
パートナーが彼女の事をどう思っているか(舎弟的な関係か、それとも体のいいパシリ程度にしか思っていないか)はその人物次第ということでお願いしたいです
438 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/10/10(火) 01:21:16.25 ID:vmxM4YFdo
マジシャン
人間20代後半♂
非常に器用で罠の仕掛けや解除が得意
また手品や奇術も得意で場を盛り上げたり和ませるためによく披露する
短剣使いだが他にもいくつか武器を隠し持っている
性格は明るくおしゃべりだが自分のことは話したがらないため本名は誰も知らない
439 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/10/10(火) 09:47:22.54 ID:dRc2WI7EO
サラ
22 女性 人間
種族に関係なく女性が大好きで気に入った娘がいれば仲間になるというまで追い掛けまわす
昔集団でレイプされた経験から男には誰にでも敵意を向けている
440 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/10/26(木) 00:49:57.30 ID:jO43HdgvO
エタった?
441 : ◆eXipHdytqM [saga]:2019/03/17(日) 20:16:10.21 ID:tTy4cMA/0
【これまでのあらすじ】

最愛の父を亡くした、孤独なネレイドの少女ラカ。
家を飛び出した彼女は、ワーウルフのアトミナと出会い、自らの幸せを探す旅に出ることを決意した。
冒険者ギルドにて、シノビ見習いの獣人シキ、そしてトレジャーハンターでラカと同じネレイドのシルーを仲間に加え、遂に出発する。
順調に行くかと思われた旅路であったが、道中、盗賊に襲われてしまい……
442 : ◆eXipHdytqM [saga]:2019/03/17(日) 20:16:56.45 ID:tTy4cMA/0


 海沿いを進む一行。と、先頭を歩くシキの足がにわかに止まった。

「どうしました?」

 アトミナの問いかけに、彼女は黙って空を見上げた。その視線を追って、ラカはぎょっとした。
 大きな翼の生えた何かが、彼女らの頭上を旋回していたのだ。
 それは4人の視線に気付くと、地面に降りてきた。そうして、開口一番こう言った。

「てめえら、有り金全部置いてきな!!」

「…?」

 シキは何も言わず、眉間にしわを寄せた。『何だコイツ』と、顔に書いてある。
 肩を怒らせて迫るのは、一人の青年。麻のズボンに革の胸当てという軽装で、片手に短刀を握っている。いかにも盗賊の下っ端と言った風情。だが、剥き出しのその肩からは、一対の見事な翼が生えていた。翼人族だ。

「おい、何とか言いやがれ」

「あ、あの」

 アトミナが、おずおずと口を開いた。

「盗賊さん、ですか?」

「おう、それ以外の何に見えるってんだ! いいから、金を出せ!」

 威勢は良いが、いまいち迫力に欠ける。それに翼人族と言えば、先祖代々の誇りを重んじる、間違っても盗賊になどならなそうな種族である。何か、訳があるのかも。そう考えて、アトミナは話し合いを始めようとした。
443 : ◆eXipHdytqM [saga]:2019/03/17(日) 20:25:19.92 ID:tTy4cMA/0


↓1 ラカの知覚+敏捷+コンマ1桁が

00〜03 致命の一撃
04〜10 痛い
11〜20 回避
21〜   捕獲

↓2 アトミナの知覚(4)+敏捷(4)+コンマ1桁が以下同文

↓3 シキの知覚(7+1)+敏捷(10)+コンマ1桁が以下同文

↓4 シルーの知覚(7)+敏捷(9)+コンマ1桁が以下同文
444 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/03/17(日) 20:31:55.15 ID:isNAjTW2O
えいさ
445 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/03/17(日) 20:32:55.75 ID:I2bxHTs10
446 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/03/17(日) 20:37:39.59 ID:L/o1QPyfO
ほいさ
447 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/03/17(日) 20:38:21.31 ID:LtuMseZV0
448 : ◆eXipHdytqM [saga]:2019/03/17(日) 20:54:34.00 ID:tTy4cMA/0
ラカ 8+8+5=21 捕獲

判定終了



「…」

 その様子を黙ってみていたラカは、不意に後ろ首の辺りに、奇妙な風がぶつかったのに気付いた。

「…ふん!」

 その、風の出処めがけて、手を突き出す。

「……きゃああっ!!?」

 次の瞬間、伸ばした彼女の拳の中から、甲高い悲鳴が飛び出した。

「! リリア!」

 それを聞いた翼人の顔が、一瞬にして真っ青になった。
 ラカは、自分の手の中に捕まったものを見た。それは、丁度ラカの手のひらに乗る程度の大きさの、小さな雌の妖精だった。

「は、はなせ、はなせぇ!」

 ラカの手の中でジタバタもがく妖精。

「放せよ! リリアを放せ! 放してくれよぉ…」

 翼人に至っては、泣きじゃくりながら懇願し始めた。
 アトミナが、ラカを見る。ラカは、アトミナを見て、翼人を見て、それから妖精を見た。

「…悪いこと、もうしないで」

 そう言うとラカは、そっと手を開いた。

「デグぅ〜〜!!」

「リリア!」

 妖精は翼人のもとへ飛んでいくと、彼の頬にしがみついて泣き出した。
 そこへ、アトミナが歩み寄った。できるだけにこやかに、穏やかに、彼女は切り出した。

「…何が、あったのですか」
449 : ◆eXipHdytqM [saga]:2019/03/17(日) 20:59:06.62 ID:tTy4cMA/0
リハビリがてら今日はここまで

パーティのステータスを開示しときます
ラカ
筋力3 敏捷8 技術3 知覚8 知恵1 魅力2 幸運8 

アトミナ
筋力4 敏捷6 技術6 知覚4 知恵6 魅力5 幸運8

シキ
筋力4 敏捷10 技術7 知覚7(+1) 知恵4 魅力3 幸運3

シルー
筋力5 敏捷9 技術6 知覚7 知恵7 魅力13 幸運2(+4)
450 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2019/03/20(水) 14:38:14.12 ID:4NYOdILp0


 デグアーネと名乗ったその翼人曰く、彼は幼い頃から盗賊の頭に育てられており、一人前の盗賊を夢見ていたのだという。しかし最近、彼の属していた盗賊団が帝都の警察兵団によって捕らえられ、翼を持つ彼と、前に盗品の小瓶から助け出した妖精のリリアーヌだけが命からがら逃げ出した。二人は帝都を離れると、ひとまず人の多い港町を目指すことにしたが、その道中で旅費を稼ぐべく、盗賊の真似をしてラカたちに襲いかかったというわけであった。

「で、上手くいくと思った?」

 シキの問いに、デグアーネは気まずそうに俯いた。

「…おれが気を引いて、その隙にリリアーヌが財布を掠め取るって作戦だった。でも、まさか一発で捕まるなんて思わなかった」

「最初に狙ったのがラカで良かったね。うちだったら、まずこうっ!」

 短刀を抜き、一振り。デグアーネの肩の上で、リリアーヌがぶるぶると震えた。

「…もう、足を洗いませんか」

「そんなの、無理だ!」

 シルーの提案に、デグアーネは首を振った。

「物心付いた時から、お頭に育てられたんだ。ずっと、あの人を父ちゃんだと思って…今更、盗賊を辞めるなんて」

「そうだよ! デグはわるい商人から、リリアを助けてくれたんだ!」

「…」

 アトミナとシルーは、顔を見合わせた。それから、ラカを見た。
 アトミナが口を開く。

「…ラカ、彼らと行動を共にする、という選択肢もあります」

「えっ?」

 それは、自分たちも盗賊の一味になるということか。そう思っていると、シルーが付け加えた。

「もちろん、盗賊になるというわけではありませんよ。たまたま私達は、行き先が同じです。それにこの先、また悪い人たちに襲われないとも限りません。この方々と協力すれば、少しは安全に旅ができるかも」

「…」

「お、おれは嫌だぞ。おれたちは、自分の力で旅をする。そして、立派な盗賊になるんだ!」

 喚くデグアーネを一瞥すると、ラカは考えた。



↓1 デグアーネとリリアーヌを仲間に

@入れる
A入れない
451 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/03/20(水) 15:03:24.91 ID:+7rF5PZDO
1
452 : ◆eXipHdytqM [saga]:2019/03/20(水) 15:34:25.53 ID:4NYOdILp0
 確かに、今のメンバーは戦いが得意ではなさそうだ。襲ってきたのがこの駆け出し盗賊でなければ、こっちがやられていたかもしれない。

「…取り敢えず、港町までは」

「嫌だぞ」

 即答するデグアーネ。

「…」

 ラカは、助けを求めるようにアトミナを見た。



↓ どうやって引き入れる?

@説得する
A脅す
453 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/03/20(水) 15:42:05.68 ID:ve9Fn/930
2
454 : ◆eXipHdytqM [saga]:2019/03/20(水) 15:50:04.55 ID:4NYOdILp0
↓1 筋力+コンマ1桁が

00〜09 失敗
10〜15 成功
16〜   完全服従
455 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/03/20(水) 15:51:09.64 ID:+7rF5PZDO
はい
456 : ◆eXipHdytqM [saga]:2019/03/20(水) 15:59:45.53 ID:4NYOdILp0
3+4=7≦9 失敗…


「いいから…一緒に、来い!」

 胸を反らし、凄んで見せる。が

「なんだよ、それ」

 デグアーネは白けた顔をした。それから、くるりと背を向けると

「あばよ」

 ばさりと翼を広げ、飛んで行ってしまった。その後を、リリアーヌも追いかけていった。
457 : ◆eXipHdytqM [saga]:2019/03/20(水) 16:01:47.44 ID:4NYOdILp0
ひとまずここまで
458 : ◆eXipHdytqM [saga]:2019/03/20(水) 20:51:32.20 ID:4NYOdILp0


「ここが”望みの岬”です!」

 辿り着いたのは、崖の上の小さな集落であった。活気に乏しい家々の向こうに、背の高い塔が建っている。

「山岳からやってきた人が、ここが地の果てと喜んだとも、逃げてきた恋人たちが天界への望みを胸に、あの崖から身を投げたとも言われています」

「うげー…」

 露骨に嫌そうな顔をするシキ。ラカは尋ねた。

「ここで何をするの」

「ひとまず、食べ物や水などを買い揃えましょう。明日一日は、この町でゆっくりしましょうね」



「ただいま戻りました」

 必要な品々を買い揃えて、アトミナとシルーが宿屋に戻ってきた。寂れた宿で、通された部屋にはやけに大きなベッドが2つ並んでいた。

「ベッドの割り振りは決めましたか?」

「うん」

 ラカは頷いた。



↓1のコンマ ラカと一緒のベッドは 

00〜50 アトミナ
51〜80 シキ
81〜99 シルー
459 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/03/20(水) 20:53:07.81 ID:itrVYIup0
460 : ◆eXipHdytqM [saga]:2019/03/20(水) 21:09:59.98 ID:4NYOdILp0


 その夜。先にベッドの上で布団を被っていたラカの隣に、一人の女が音もなく滑り込んできた。いつもの習慣なのか、一糸纏わぬ姿で彼女に寄ってきた、その女は

「…起こしてしまいましたか?」

 彼女と旅を共にする美しいネレイド、シルーであった。

「…ううん」

 消え入りそうな声で答える、ラカ。
 彼女は、同種族でありながら自分と違って整った容姿を持ち、自立して生活しているシルーに、未だに引け目を感じていた。だから、寝床の割り振りを決める際には、彼女と一緒になることだけは避けたかった。
 しかし、一緒に割り振りを決めたシキは、あくまでラカとシルーが一緒に寝るべきだと主張した。結局押し切られて、ネレイド同士、一つのベッドを共有することになったのであった。

「…」

「…」

 気まずい沈黙。そっと距離を取ろうとするラカに、シルーは手を伸ばした。

「!」

「ラカさん…」

 シルーは、ラカの背中に囁いた。

「もし良かったら、お話しませんか?」

「…うん」



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