わたしとヒトとアライさん

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231 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage saga]:2017/12/15(金) 00:12:15.28 ID:RHk+xs2X0
なんかなあと思うな。
232 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/12/15(金) 00:15:02.62 ID:f+jw/G1sO
アライさん2は天罰なしか。
233 : ◆7Yg2t5JHRU [saga]:2017/12/15(金) 00:19:34.87 ID:mxmLGNy00


けものは死ねば土に還る
生まれ変わりも別の世界に行くこともない
だからこそ、『地獄』を懸命に生き、一匹でも多くの『種子』を飛ばせ――――――――――


アライさん2(それが、アライさんに先祖代々伝わる普遍の教えなのだ)

アライさん2(チビは、その教えに忠実であったのだ)

アライさん2(アライさんを殺そうとした邪悪な人間の魔の手から、まだ未来のあるアライさん達を救う為の犠牲となったのだ)


アライさん2はそう思い込んだ。嘘も百回言えば真実となるという言葉を実行に移した。

アライちゃん7に敬意を表したわけではない。なぜなら最初から囮にするつもりだったからだ。

だがそれでは格好が付かない。ただ人間の銃に恐れをなして逃げ出したなんて誇り高いアライさんにはあってはならない。

故にアライさん2はその事実を忘れた。

故にアライさん2は思い込んだ。


自分がそのような誇り高い娘を産んだ偉大な母である事。

娘にとって自分こそが生きるべき特別な存在であった事。

自分が、娘の命まで背負って生きる気高き存在である事。

自分が、娘の遺志を継いで新たな命をこの身に宿す決意を固めた事。

自分が、それほどまでに素晴らしく、偉大で、誇り高い、稀有なる存在である事。


アライさん2は都合の良い妄想の中に都合の良い幻の現実を見るようになった。

合流したアライちゃん6も大体似たような考えに至った。これらは今後もこの街でこれらなりにたくましく生きていくだろう。


出会った同属やこれから生まれてくる娘や孫たちに、ありもしなかった妄想を現実のように伝えていきながら。

234 : ◆7Yg2t5JHRU [saga]:2017/12/15(金) 00:25:55.64 ID:mxmLGNy00
そんな妄想はさておき、結果としてアライさんとアライちゃんを撃退した店員は店の入り口でただ呆然と立ち尽くしていた。

アライちゃん7「あ、あ、あらいしゃんの、あんよが…」ピクピク

足元のアライちゃん7に視界を向ける。腰ごと踏み潰された脚ではもう逃げることはできない。

店員はアライちゃん7の後頭部をわしづかみにする。

アライちゃん7「ぴっ!ひぃ…ひ、ヒトしゃん、あらいしゃんは」

何かを言おうとしたアライちゃん7の顔面を思いっきり石畳に叩き付ける。

アライちゃん7「ぐび!?」ガン!

アライちゃん7を掴み上げる。頭や鼻から出た血がぽたぽたと地面に落ちる。

アライちゃん7「あらいしゃん、あらいしゃんは、しかたがなかったのりゃ」

アライちゃん7「あぶ!!」グシャ

掴み上げる。口を開けたまま石畳に激突したせいで歯が折れ、口から涎と共にぼろぼろと崩れ落ちた。

アライちゃん7「おかーひゃ…あほがいじをさがすのをてつだうのあ…だから、あらいしゃんは、あらいしゃんだけは」

石畳に叩き付ける。

掴み上げる。

叩き付ける。

掴み上げる。

叩き付ける。

掴み上げる。

叩き付ける。

血痕が辺りに散らばり、アライちゃん7の顔面を中心に血溜まりができあがる。

アライちゃん7は、もう二度と喋る事も動く事もしなかった。
235 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/12/15(金) 00:27:56.99 ID:pP0mDa//O
醜いな
どうしようないほどに醜悪だ
236 : ◆7Yg2t5JHRU [saga]:2017/12/15(金) 00:36:26.15 ID:mxmLGNy00
血溜まりに顔を浸からせたまま動かなくなったアライちゃん7を、荒い息を吐きながら見ていた店員は

その呼吸を落ち着かせると今度は涙を流し始めた。

アライちゃん7は殺した。

だがもう失ったものは何も戻らない。

店も、客も、人生も、時間も、何もかもが元に戻らない。

アライさん一家が食らい尽くした、人生を賭けて立ち上げたコンビニは、再来週にはもう無くなっている。

残るのは、あまりにも大きな借金だけだ。それ以外は何も残らない。

あるものは全てあのアライさん達に奪われてしまった。

アライちゃん7を殺した所でどうにもならない。これからどうしていいかもわからない。

ただ、こうなってしまった自分が悔しくて、どうしようもなくて、店員はただただ泣くしかできなかった。

石畳にぶつけて傷が付いた指先に、アライちゃん7の血液を染み込ませながら。


二人は、店の中から店員、いや店長のそんな小さな背中を見つめていた。
237 : ◆7Yg2t5JHRU [saga]:2017/12/15(金) 00:39:41.37 ID:mxmLGNy00
ぼうし「行こう」

フルル「でも」

ぼうし「ぼく達にはどうしようもできない」

ぼうし「あの人に、何もしてあげられないんだよぼく達は」

ぼうし「だから行こう」

フルル「…わかった」
238 : ◆7Yg2t5JHRU [saga]:2017/12/15(金) 00:40:59.40 ID:mxmLGNy00
♪続きはまたこんど♪
239 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage saga]:2017/12/15(金) 00:50:04.50 ID:RHk+xs2X0
虚しさだけが残るな。
240 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/12/15(金) 01:52:30.85 ID:TSO9eTgN0
乙でしゅ
店員さん、感染しなければいいけど
241 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/12/15(金) 02:57:30.44 ID:MZ0VAH9m0
この世界には警察も軍隊も存在しないのか
被害が凶悪で保健所とかの次元じゃないやん
242 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/12/15(金) 11:03:45.01 ID:hk6rCNeoO
このひとの作風なんだろうけど、アライさん2や前回のキャンプファイアのアライさんとかあっさりしてる感じがあるな。
243 : ◆7Yg2t5JHRU [saga]:2017/12/17(日) 21:06:42.72 ID:7W0kIh6Z0
読み返していて流石にちょっとあっさりしすぎたなと自分でも思ったので、
>>230から追記修正していこうと思います。
244 : ◆7Yg2t5JHRU [saga]:2017/12/17(日) 21:14:00.45 ID:7W0kIh6Z0
>>230

結果を言ってしまうと、アライさん2とアライちゃん6は逃げる事に成功した。

自分の娘、自分の妹であるアライちゃん7を囮にする事で、自分は生き残れたのだ。

だが、アライちゃん7は戻ってこなかった。二度と会うことができなかった。

探そうともしなかった。どうせ死んでいるだろうし、また産めばいいという考えがアライさん2にはあったからだ。

だが、胸に引っかかる何かは長い間アライさん2の心にあり続けた。

その内アライさん2は今回の逃走劇をこう考えるようになった。


チビは、自分から犠牲となる事でアライさんを救ってくれたのだ、と。


勿論アライちゃん7はそんな事を考えてはいない。

アライちゃん7が帰れなかったのはアライちゃん7が逃げ遅れたからであり、もっと言えばその前にアライさん2が弾き飛ばしたからである。

アライちゃん7は汗と涙と鼻水を垂れ流し、糞と小便をこびりつかせ、置いてかないでと叫びながら店員に踏み潰された。

アライちゃん7に、自分が犠牲になって母親を救おうなんて気持ちは微塵も無かった。

だが、この世には恐ろしくも残酷な事実を述べた言葉がある。


『歴史は勝者が作る』

『死人に口無し』


その言葉に従い、アライさん2は思い込んだ。
245 : ◆7Yg2t5JHRU [saga]:2017/12/17(日) 21:21:59.71 ID:7W0kIh6Z0


けものは死ねば土に還る
生まれ変わりも別の世界に行くこともない
だからこそ、『地獄』を懸命に生き、一匹でも多くの『種子』を飛ばせ――――――――――


アライさん2(それが、アライさんに先祖代々伝わる普遍の教えなのだ)

アライさん2(チビは、その教えに忠実だった)

アライさん2(アライさんを殺そうとした邪悪な人間の魔の手から、まだ未来のあるアライさん達を救う為の犠牲となったのだ)

アライさん2(チビはアライさんの中のアライさんだったのだ)


アライさん2はそう思い込んだ。嘘も百回言えば真実となるという言葉を実行に移した。

アライちゃん7に敬意を表したわけではない。なぜなら最初から囮にするつもりだったからだ。

だがそれでは余りにも自分が格好悪い。誇り高いアライさんは常に誇り高くなければいけないのだ。

アライさん2は自分の娘の死すら自分のアクセサリーとしたのだ。


自分が、そのような誇り高い娘を産んだ偉大な母である事。

自分が、娘にとって自分こそが生きるべき特別な存在であった事。

自分が、娘の命まで背負って生きる気高き存在である事。

自分が、娘の遺志を継いで新たな命をこの身に宿す決意を固めた事。

自分が、それほどまでに素晴らしく、偉大で、誇り高い、稀有なる存在である事。


死んだ娘がどう、ではない。自分だ。全ては自分の為だ。

アライさん2は都合の良い妄想の中に都合の良い幻の現実を見るようになった。

自分の為に娘の死を捏造し、自分の箔にした。

合流したアライちゃん6も大体似たような考えに至った。これらは今後もこの街でこれらなりにたくましく生きていくだろう。

出会った同胞やこれから生まれてくる娘や孫たちに、ありもしなかった妄想を現実のように伝えていきながら。
246 : ◆7Yg2t5JHRU [saga]:2017/12/17(日) 21:54:30.12 ID:7W0kIh6Z0
娘をカラスの囮として使ったアライさん1

娘の死を捏造して自分の箔付けをしたアライさん2

今現存しているアライさんはこの2つに分類される。

そしてどちらも共通して言える事は、究極的なまでに身勝手で自己中心的であるという事だ。

アライさん1の場合は、娘を囮にして生き残るクレバーなアライさんは凄い!

アライさん2の場合は、誇り高い娘を育て、その誇り高い娘に生きる事を望まれたアライさんは凄い!

最終的には全て自分は凄い!という結論に辿りつく。

ありとあらゆるものを自分の都合の良いように思い込み、捏造し、自分に箔付けをしていく。


要するに誇大妄想気質で、自分が最も優れた存在だと思い込んでいるのだ。

本来のけものが持たなかったもの、名誉・名声・威信・威厳、それらにアライさんは強い憧れを抱いている。

ヒトと同等の頭脳を持ったフレンズだからこそ、ヒトだけが持つそれらに対する欲求が生まれたのかもしれない。

プライドという、けものとして生きていく上ではあまりにも無価値なものに、アライさんは強く惹き付けられていた。

故にアライさんは捏造する。

故にアライさんは自分の悪行を臆面も無く正当化する。

故にアライさんは他者を見下す。

故にアライさんは他者を貶め、時には排除する。

アライさんの全ての行動の原理は自分が肉体的・精神的な充足感を得る為だけなのだ。
247 : ◆7Yg2t5JHRU [saga]:2017/12/17(日) 22:13:51.63 ID:7W0kIh6Z0
もし万が一、この先の未来、アライさんという種族に平和が訪れた時、この世界の歴史は大きく塗り替えられるだろう。

その時に出来上がる歴史は、恐らくこうなる。


フレンズを不当に差別し迫害する邪悪な人間。

人間はアライさんだけでなく多くのフレンズを自分の欲望の為だけに殺していった。

そんな邪悪な人間が支配する世界で立ち上がり、全てのフレンズの『大母』となったアライさん。

邪悪な人間の矛先を引き付け、何度も傷付きながらも立ち上がり、フレンズを先導し人間を打ち倒す偉大な『大母』。

その『大母』の家族であり子孫であるアライさんの一族もまた偉大で誇り高い、フレンズの中のフレンズ。

だからアライさんは偉大なのだ!!

だから他のフレンズはアライさんに傅くのだ!!


そんな歴史が作り上げられてしまうだろう。

それまで培われてきた知識は畑の野菜のように蹂躙され

アライさんにとって都合の悪い記録は溜め糞のような意志に塗り潰されて消える。

アライさんが勝者となった未来とは、アライさん以外にとっての絶望の未来でしかないのだ。
248 : ◆7Yg2t5JHRU [saga]:2017/12/17(日) 22:21:57.03 ID:7W0kIh6Z0
そんな妄想はさておき、結果としてアライさんとアライちゃんを撃退した店員は店の入り口でただ呆然と立ち尽くしていた。

アライちゃん7「あ、あ、あらいしゃんの、あんよが…」ピクピク

足元のアライちゃん7に視界を向ける。腰ごと踏み潰された脚ではもう逃げることはできない。

店員は左足を一歩前に踏み込み

アライちゃん7を踏みつけている右足を、左足を軸に円を描くように動かす。


ザリザリザリザリザリザリザリザリ!!!!!!!!!!

アライちゃん7「いぃぎえぇええええええええええええ!!!!!!!」

石畳やアスファルトとの摩擦力や凹凸がアライちゃん7の身体を削り抉り取っていく。

人間で例えるならば、巨大なヤスリで下半身を削られていくようなものだ。

そして本日の天気は快晴、正午近く。地面は雨に濡れてもいないし凍結もしていない。

アライちゃん7はその摩擦を最大限味わう事になるだろう。
249 : ◆7Yg2t5JHRU [saga]:2017/12/17(日) 22:28:35.77 ID:7W0kIh6Z0
右足を元の位置に戻す。

ザリザリザリザリザリザリザリザリ!!!!!!!!!!

アライちゃん7「ぎびぃいいいいいいいいい!!!!!」

右足で円を描くように動かす。

ザリザリザリザリザリザリザリザリ!!!!!!!!!!

右足を元の位置に戻す。

ザリザリザリザリザリザリザリザリ!!!!!!!!!!

右足で円を描くように動かす。

ザリザリザリザリザリザリザリザリ!!!!!!!!!!

右足を元の位置に戻す。

ザリザリザリザリザリザリザリザリ!!!!!!!!!!

右足で円を描くように動かす。

ザリザリザリザリザリザリザリザリ!!!!!!!!!!

右足を元の位置に戻す。

ぬるりとした感覚が店員の右足を襲った。

アライちゃん7「がっ…ぺ…がぺ……むが………」ピクピク

赤い液体が地面に半円を描き、アライちゃん7はその上を滑るようになっていた。


ぼうし「こりゃまずいかもね。とりあえず早く出よう」

フルル「え?」

ぼうし「もうすぐこの辺は人が集まるよ。目立ちたくないでしょ?」

フルル「そうだね」

店員の後ろを二人が通り過ぎて行ったが、退店のチャイムは店員の耳には届かなかった。

店員の目は、右足で踏みつけているアライちゃん7だけを見ていた。
250 : ◆7Yg2t5JHRU [saga]:2017/12/17(日) 22:38:13.42 ID:7W0kIh6Z0
店員はアライちゃん7の後頭部をわしづかみにする。

アライちゃん7「びっ!ひっ!お、おかーひゃ…あほがいじをさがすのをてつだうのあ…だから、あらいしゃんは、あらいしゃんだけは」

何かを言おうとしたアライちゃん7の顔面を思いっきり石畳に叩き付ける。

アライちゃん7「ぐび!?」ガン!

アライちゃん7を掴み上げる。頭や鼻から出た血がぽたぽたと地面に落ちる。

アライちゃん7「あらしゃん、あらい、しゃんは、しかたがなかったのりゃ」

アライちゃん7「あぶ!!」グシャ

アライちゃん7「おぶぇえええええええ…」ボロボロボロボロ

掴み上げる。口を開けたまま石畳に激突したせいで歯が折れ、口から涎と共にぼろぼろと崩れ落ちた。

店員も、思いっきりぶつけた指先が擦りむけ、爪が割れ、出血している。その傷からアライちゃん7の血液が染み込んでいく。

感染したかもしれない。店員はそう思いながらも心を動かす事はなかった。

もうどうでもいい。

石畳に叩き付ける。

もうこれで終わってもいい。

石畳に叩き付ける。

もう何も戻らない。

石畳に叩き付ける。

店も、客も、人生も、時間も、何もかもが元に戻らない。

アライさん一家が食らい尽くした、人生を賭けて立ち上げたコンビニは、再来週にはもう無くなっている。

残るのは、あまりにも大きな借金だけだ。それ以外は何も残らない。

あるものは全てこのアライちゃん7が、あのアライさん一家が奪ってしまった。

アライさんと紙一重のお客様に耐え、必死にやってきたコンビニが、たった一つのきっかけから全てを失ってしまった。

だからもう店員は、自分がこの先感染しようがアラ信に殺されようがどうでもよかった。
251 : ◆7Yg2t5JHRU [saga]:2017/12/17(日) 22:45:52.56 ID:7W0kIh6Z0
店員「あぁああああああああああああああああああああああ!!!!!!!」

自暴自棄、怒りその外諸々全ての感情を爆発させ、店員は吠えた。

グッシャアアア!!!

そしてアライちゃん7の頭を石畳に叩き付けた。

アライちゃん7「」ビクンッ

アライちゃん7「」ビクッビクビクビクガックゥン!ビクンビクンガタガタガクンガクン!!!

アライちゃん7が頭を店員に抑えられたままゴキガイジムーブをする。先程の一撃がとどめとなってアライちゃん7は死んだ。

店員は何も言わず、アライちゃん7のゴキガイジムーブが止まるまでじっとしていた。

そしてゴキガイジムーブが止まったアライちゃん7の死体を持ち上げ、

地面に投げて叩き付けた。

アライちゃん7「」グッシャァ

叩き付けられた水風船のように、地面にアライちゃん7の血痕が散らばる。
252 : ◆7Yg2t5JHRU [saga]:2017/12/17(日) 22:47:50.00 ID:7W0kIh6Z0
全てが終わった店員は、店の中に戻る。

がらんとした店内

アライさんが残した糞の匂い

食い散らかされた商品

それらを見直して店員、いや店長は泣いた。彼はただ泣く事しかできなかった。
253 : ◆7Yg2t5JHRU [saga]:2017/12/17(日) 22:49:37.95 ID:7W0kIh6Z0
♪つづく♪
254 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage saga]:2017/12/17(日) 22:54:43.73 ID:ZzLZrP7e0
乙。
255 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage saga]:2017/12/18(月) 00:29:00.36 ID:GItVa6Js0
アライさん2号もひどい目に合ってほしかったな。乙。
256 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/12/18(月) 01:26:54.53 ID:cus9iOMt0
この世界観でコンビニ営業するとかすごい感
257 : ◆7Yg2t5JHRU [saga]:2017/12/19(火) 19:25:59.30 ID:xyiU/C1n0
ジャジャーン!!デッデレデレデレデッデデレデレ!!

テレーン!!グゥレイトォ!!!

フルル「わぁAだって」

ぼうし「おぉA評価いった!?すっごーい!この曲結構難しいんだよ!?」

ぼうし「初見でここまでできるなんて流石トップアイドル!」

サンキュフォーユアープレイーング!!シーユーネクスターイム!!

フルル「あれ、これで終わり?」

ぼうし「うん。三曲やったら終わり。切りもいいしそろそろ別のところ行こうか」
258 : ◆7Yg2t5JHRU [saga]:2017/12/19(火) 19:38:06.64 ID:xyiU/C1n0
ぼうし「どう?ゲームセンター面白いでしょ」

フルル「そうだね。色んなのがあって、凄い楽しいよ」

フルル「ぼうしちゃんのあれもすごかったね?銃の」

ぼうし「ガンシュー?あぁーあれはぼく一番好きだからね。結構やり込んでるんだ」

フルル「本物も持てちゃうのにゲームでいいの?」

ぼうし「持てるからっていつでも撃っていいってわけじゃないからね」

ぼうし「銃を持つのは自衛の為。自分の思うがまま好き勝手に他人を傷つけていいですよってわけじゃないんだ」

ぼうし「自分勝手な論理で他人を傷付ければ罰を受ける。当たり前の事だよね」

ぼうし「でもまぁ、銃ってかっこいいからね!格好良く使えるってのはやっぱり男の子の憧れだよ」スッ


ぼうし「ばぁーん」

ぼうしは右手の親指人差し指でL字を模り、銃に見立ててフルルを指差した。

ぼうし「へへへ」

屈託無く笑うぼうしを見てフルルも自然と笑みがこぼれるのであった。
259 : ◆7Yg2t5JHRU [saga]:2017/12/19(火) 19:45:30.53 ID:xyiU/C1n0
フルル「次はどこに行くの?」

ぼうし「そうだね…ちょっと疲れたからまたカフェにでも」

オヤジ「ふぅー」

ぼうし「…あ」

フルル「あれ」

オヤジ「サーバルBちゃんのお陰で、オジサンまた頑張れそうだ」

サーバルB「また来てね!オヤジちゃん!!」

サーバルB「オヤジちゃんとの交尾ごっこ楽しみにしてるから!!」チュッ
260 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/12/19(火) 19:48:19.38 ID:q6IN9YKp0
親父ちゃんワロタ
サーバル喫茶ってこれかww
261 : ◆7Yg2t5JHRU [saga]:2017/12/19(火) 19:55:15.76 ID:xyiU/C1n0
ぼうし(…おいおい)

フルル「これは何のお店?」


『サーバル喫茶 たのしーちほー』デロデロデエエエエエエエエエエエエエエエエン


ぼうし「え?ここ、は。うん、あの、その」

フルル「?」

ぼうし「フレンズと、ヒトの出会いの場?っていうか、その、あー」

フルル「ここでヒトとフレンズがお話するの?」

ぼうし「あ、そう!そうなの!フレンズって凄い人気だから、こういうフレンズとの出会いの場的な場所が増えてるんだよ!!」

フルル「フルルここ入りたい」

ぼうし「え!?いや、それは駄目!!ここに入れるフレンズはここの店員だけなの!!」

フルル「そうなの?」

ぼうし「そうなの!だから…」

オヤジ「…ん、何だお前ら」
262 : ◆7Yg2t5JHRU [saga]:2017/12/19(火) 20:03:32.82 ID:xyiU/C1n0
ぼうし「あ、いや。ちょっとこの辺の地理についての話をしてまして」

フルル「ヒトさん、サーバルと交尾してたの?」

ぼうし「ちょっ」

オヤジ「何だ、興味あるのかお嬢ちゃん?」

ぼうし「ちょ、待ってくださいオヤジさん!この子は駄目です!」

オヤジ「ん?お前何だ?この子の彼氏か?」

オヤジ(…あれ、この流れ前にもあったな?)

オヤジ(つーか今こいつ…)

フルル「彼氏」

ぼうし「ではありませんけど、友達です。この子をそういう目に遭わせたくないんです」

オヤジ「お前はそうだとしても、その子は興味津々みたいだが?」

フルル「…」

ぼうし「ちょフ…んんー!!ジェニファー!用があるのここじゃないんだから!!」グイッ

フルル「わっ」

ぼうし「すみませんでした!!失礼します!!」ピュー

オヤジ「…」
263 : ◆7Yg2t5JHRU [saga]:2017/12/19(火) 20:10:17.05 ID:xyiU/C1n0
サーバルB「オヤジちゃんのお友達?」

オヤジ「どうだろうな。どっかで会ったのかもしれねぇけど」

オヤジ「ま、そんな事よりお仕事だ。また来るよ、サーバルBちゃん」ヒラヒラ

サーバルB「じゃーねー」ヒラヒラ


ぼうし「んもう、駄目だよ。正体バレたら大騒ぎになるんだから」

フルル「…」

ぼうし「あーなんか気分転換に…あぁ、ちょっと遠いしベタだけど遊園地がいいか」

ぼうし「万が一の逃走用だったけど持ってきてて正解だったな…あれ」ボソッ

フルル「え?」

ぼうし「よし、次はちょっと頑張ってとっておきの所を案内するよ」

ぼうし「ちょっと付いてきて」
264 : ◆7Yg2t5JHRU [saga]:2017/12/19(火) 20:17:05.36 ID:xyiU/C1n0
ブオォオオオオオオオオオオオオオン!!!!!!!

フルル「わー!すっごーい!ジャパリバスよりはっやーい!!」

ぼうし「このままちゃんと捕まっててねー!離すと怪我するからー!」

フルル「わかったー」ギュッムニュ

ぼうし「原付乗るの初めてかー!ってかロケバスとか乗らないのペパプって!?」

フルル「車に乗ったことはあるけど、外見えないようになってるのー」

フルル「こんな速さで動いてたんだねー」

ぼうし「あぁ、まぁ、そりゃそうか」

ぼうし「じゃあ思いっきり楽しんじゃって!もうちょい時間かかるからー!」

ブオォオオオオオオオオオオオオオン!!!!!!!
265 : ◆7Yg2t5JHRU [saga]:2017/12/19(火) 20:40:40.80 ID:xyiU/C1n0
ぼうし「うし到着!ヘルメット頂戴」

フルル「ふぅ…ここって」

ぼうし「遊園地。人の手でちゃんと動いている遊園地」

ぼうし「やっぱデートっていったらここだよね」ブンブン

フルル「ヒトもフレンズもいっぱいいるね」

ぼうし「うん」

フルル「みんな楽しそう」

ぼうし「うん」

ぼうし「フレンズがジャパリパークから日本にやって来て、ヒトはそれを受け入れた」

ぼうし「色々あったけど、ヒトとフレンズはこうやって共存して仲良くできる社会ができあがってる」

ぼうし「…これ見ると、そういう話も納得できるでしょ?」

フルル「うん」

ぼうし「今こうなってるのは、フルルのお陰でもあるんだけどね」

フルル「え?」


ぼうし「さぁー、思いっきり楽しんじゃおう!」

ぼうし「行きたい所、回っちゃおう!食べたいもの全部食べちゃおう!」

ぼうし(多分、ここが最後だろうからね)
266 : ◆7Yg2t5JHRU [saga]:2017/12/19(火) 20:44:27.45 ID:xyiU/C1n0
●数時間後●


ぼうし「ねぇ、一日回ってどうだった?初めて歩いて見る外の世界って」

フルル「アライさんとか怖いものはあったけど、楽しかったよ」

フルル「ジャパリパークにいた時よりもずっと」

ぼうし「そっか。それならよかったよ」


ぼうし「でももう終わりだ」
267 : ◆7Yg2t5JHRU [saga]:2017/12/19(火) 20:49:28.12 ID:xyiU/C1n0
フルル「え?」

ぼうし「もう暗い。流石にそろそろ帰らないとまずいよ」

ぼうし「人気アイドルが一日中行方不明だなんてさ」

ぼうし「抜け出してきたんでしょ?ペパプのメンバーも係員の人も心配してるよ」

ぼうし「あぁ。一番心配してるのは、ワイン君かな?」

フルル「…」

ぼうし「駅まではぼくも一緒に行く。あと数分間。それで、お別れにしよう」

フルル「」ガシッ

ぼうし「フルル?」
268 : ◆7Yg2t5JHRU [saga]:2017/12/19(火) 20:52:36.12 ID:xyiU/C1n0
フルル「フルルが」

フルル「フルルが外に出た理由って言ってなかったよね」

フルル「フルルは」

フルル「ヒトに会いたかったの」

ぼうし「…係員の人とか、じゃなくて?」

フルル「そうじゃないの」

フルル「誰かに、ヒトに、触れたかったの」

ぼうし「どうして」

フルル「フルルは、日本に来てすぐにワイン君と結婚した」

フルル「フルルの事が好きだって子を紹介されて、ずっと一緒にいて、そのまま気が付いたら結婚してた」

フルル「ずっとワイン君と一緒にいた。カメラが回った二人きりの部屋で」

フルル「出会えるヒトは、係員の人と、握手会の時に30秒程しか会えないファンの人だけ」

フルル「だから、外の世界を知りたかった」

フルル「外の世界に出たかった」
269 : ◆7Yg2t5JHRU [saga]:2017/12/19(火) 20:54:06.63 ID:xyiU/C1n0
フルル「ぼうしちゃん。フルルはもう戻りたくない」

フルル「ぼうしちゃんとずっと一緒にいたい」

フルル「ぼうしちゃんと、ずっとここにいたい」

ぼうし「………フルル」
270 : ◆7Yg2t5JHRU [saga]:2017/12/19(火) 20:55:24.87 ID:xyiU/C1n0


「身の程ってものを、わきまえろよ」

271 : ◆7Yg2t5JHRU [saga]:2017/12/19(火) 21:01:29.41 ID:xyiU/C1n0
フルル「え?」

ぼうし「フルルにはね、ヒトと一緒にいられる役割じゃないんだよ」

フルル「どういう事なの…」

ぼうし「ヒトの世界に君の存在価値は無いって事だ」


ぼうし「君の存在が世間で認められているのは、フンボルトペンギン、ワイン君の妻であるからこそ」

ぼうし「『失恋したフンボルトペンギンに再び希望を与え、支える存在になった心優しいフレンズ』っていう美談」

ぼうし「それが君の存在価値の全てなんだよ」


ぼうし「…それは、ワイン君の存在価値の全てでもあるんだろうけどさ」

ぼうし「ワイン君もワイン君で『フレンズに魅了された可愛らしいフンボルトペンギン』としての価値」

ぼうし「フレンズが『原種をも魅了する可憐な存在』という生きた証拠としての価値。『君のかませ犬』の価値しかない」

ぼうし「もし君の事を好きにならなかったら、係員の人以外の誰の気にも留められず、一人ぼっちで死んでいった命だ」

ぼうし「いや、そもそも、ワイン君は本当に君の事が好きなのか?」

ぼうし「それもただワイン君に金落とさせたいが為に飼育員がでっちあげた嘘だったんじゃないのか?」

フルル「それは!!」

フルル「…」
272 : ◆7Yg2t5JHRU [saga]:2017/12/19(火) 21:03:42.75 ID:xyiU/C1n0
ぼうし「どうして言いよどむんだい?ワイン君が嘘を付けるわけないじゃないか」

ぼうし「今言ってちょっと後悔したよ。確かにワイン君は君の事が好きだ」

ぼうし「だって彼に嘘なんてつけるはずがないんだから」

ぼうし「人間でもない動物が嘘なんてつけるはずがないんだから」

ぼうし「ただのフンボルトペンギンに、嘘をつくなんて小賢しい頭脳は無いはずなんだから」

ぼうし「ワイン君は動物で、人間じゃないんだから」


フルル「それが嫌だった!!!」
273 : ◆7Yg2t5JHRU [saga]:2017/12/19(火) 21:05:31.30 ID:xyiU/C1n0
フルル「どうして?どうしてフルルは、ヒトを好きになっちゃいけないの?」

フルル「どうしてフルルだけがヒトを好きになっちゃいけないの?」

フルル「どうしてフルルはワイン君のお嫁さんじゃなきゃいけないの!?」

フルル「コウテイも、ジェーンも、イワピーも、プリンセスも!みんなヒトと仲良くしてる!」

フルル「楽屋で、知り合ったヒトの話を聞いているのがいつも辛かった!!」

フルル「フルルは、もう結婚しているからって、いつも仲間外れにされた!!」

フルル「フルルが!フルルだけがヒトと仲良くできない!!」

フルル「同じフレンズなのに…同じペパプなのに…何で…」


フルル「何でフルルだけ、ヒトを好きになっちゃいけないの…!?」
274 : ◆7Yg2t5JHRU [saga]:2017/12/19(火) 21:09:23.83 ID:xyiU/C1n0
ぼうし「さっきも言ったけど、君の存在価値がそれしかないからだよ」

ぼうし「君が外の世界に興味を持ったり、ヒトに興味を持ったりなんて事は許されない」

ぼうし「君は、一生ワイン君だけを愛し、ワイン君だけを見て生き続けなければいけないんだ」

ぼうし「それが、君の生きる理由で唯一の存在価値なんだ」


ぼうし「だって、『あのフルルが不倫』なんて報道がされてみなよ?」

ぼうし「それがどういう影響を及ぼすか。ペパプにも、フレンズ自体にも、それとその不倫相手にも」

ぼうし「君たちフレンズを、神の遣いという人もいる。その為に君たちに命を捧げている人たちがいる」

ぼうし「そいつらを裏切ったらどうなるか」


ぼうし「…ついでに教えてあげるよ」

ぼうし「君たちがどうして人気絶頂アイドルグループになれたか」

ぼうし「ぼくからしてみればね、今も過去も、どいつもこいつも同じような事しか歌わない、何の代わり映えもしないもんさ」

ぼうし「誰が一番だろうが、誰が人気だろうが、ヒトだろうがフレンズだろうが何も変わらない。それで何がどうなるって事も無い」

ぼうし「じゃあどうして君たちがそんな中で一番になれたのか?」

ぼうし「どうしてフレンズがヒトに受け入れられたのか?」
275 : ◆7Yg2t5JHRU [saga]:2017/12/19(火) 21:12:39.85 ID:xyiU/C1n0
ぼうし「誰も君たちを批判する事ができないからだよ」


ぼうし「君たちが最初に日本でデビューした時に起こった色々な問題を知っているか?」

ぼうし「どうして君たちを批判したアナウンサーが君たちに公開土下座をしたか、その理由がわかっているか?」

ぼうし「どうして君たちを批判する人たちが誰もいないのか、わかっているか?」

ぼうし「どうしてペパプのメンバーがこんなに好かれているかわかっているか?」


ぼうし「みんな、君たちが怖いんだよ。君たちの裏にいる奴が怖いんだよ」

ぼうし「君たちを批判する人はみんな殺されるか大怪我を負わされた」

ぼうし「土下座したアナウンサーも君たちの批判をしてからずっと、一日中バッシングや襲撃を受けて心が折れた」

ぼうし「それを見てきたから、みんな君たちが怖いんだ」

ぼうし「君たちの事を受け入れるフリをしなければ、次に殺されるのは自分達かもしれない」

ぼうし「だからヒトはフレンズを受け入れた」

ぼうし「だからペパプは誰よりもヒトと仲良くできる。相手は、自分が傷付けられない為に最大限の好意を向けてきてるんだからね」

ぼうし「フレンズは純粋無垢で可憐な存在…そのイメージを持つ事を、ヒトは強制されているのだから」
276 : ◆7Yg2t5JHRU [saga]:2017/12/19(火) 21:14:54.21 ID:xyiU/C1n0
ぼうし「それを踏まえた上でもう一度言うよ」

ぼうし「君たちはそのイメージから反した事をしてはいけない」

ぼうし「そのイメージが覆された瞬間、世界は、もっと滅茶苦茶になる」

ぼうし「だから、諦めろ」


フルル「でも、私は外の世界の事をもっと知りたいの!」

ぼうし「君の意思は誰も聞いていない」

ぼうし「君は美談を美談として成り立たせる為の歯車だ。歯車が歯車以外の働きをするのは絶対に許されない」

ぼうし「だから君の意思やそれ以外の人生になんら価値は無い。そういう意味では…」


ぼうし「君と、アライさんには、何の違いも無い」
277 : ◆7Yg2t5JHRU [saga]:2017/12/19(火) 21:17:53.08 ID:xyiU/C1n0
ぼうし「個の意志なんて関係ない。ただ群に弄ばれる為だけに存在する命」

ぼうし「君の意思も人生も全て、誰かに踏み躙られる為だけに存在しているんだよ」

ぼうし「君が今日見てきたアライさん達のように、踏み躙られる為だけの命だ」

ぼうし「そこに反感も疑問も持ってはいけない。アライさんのように、最期の最期まで踏み躙られなければいけない」

ぼうし「それが君とアライさんの役割だ」

ぼうし「アライさんは害獣として駆除されるという役割」

ぼうし「君は美談、フレンズという種のアクセサリーとして一生を終えるという役割」

ぼうし「自分の役割だけを全うして、フレンズをフレンズたらしめろ。それが君の役割だ」

ぼうし「その役割を放棄した瞬間、ヒトはフレンズを受け入れなくなる」

ぼうし「だから君が、ヒトと交わりたいなんて願いはもっての他だ」
278 : ◆7Yg2t5JHRU [saga]:2017/12/19(火) 21:21:50.64 ID:xyiU/C1n0
フルル「いや…」

フルル「それじゃあ、帰りたい」

ぼうし「どこに」

フルル「ジャパリパークに、帰りたい」

フルル「ジャパリパークに帰してよ」

ぼうし「無理だよ。もうジャパリパークは生き物が住める場所じゃない」

ぼうし「核汚染されたジャパリパークにはもう草一本も生えやしない。もうあそこから新しいフレンズも、セルリアンすら現れない」

ぼうし「万が一住めたとしても、みんな反対するよ」

ぼうし「『影川財閥が支配するジャパリパークになんて行こうとするな』って」

フルル「でも嫌…こんなの嫌…」

ぼうし「嫌か。まぁ、そうだろうね。ぼくが君の立場だったしても嫌だって思うもの」

ぼうし「じゃあぼくからプレゼントをあげるよ」スッ
279 : ◆7Yg2t5JHRU [saga]:2017/12/19(火) 21:28:38.69 ID:xyiU/C1n0
ぼうしは懐から手袋を出し自分の手にはめてからもう一度懐に手を伸ばした。

懐から二度目に取り出した、布で包まれた何かをフルルに手渡す。

ぼうしの手からそれが離れた瞬間、フルルの手にずしりと重いものが圧し掛かる。

フルルは思わず落としそうになるが、ぼうしの片手がフルルの手をしっかりと支えていた。

そのままぼうしが包んでいる布を丁寧に解いて行くと、その布の下から黒光りする鉄の塊が見えてくる。

それは銃だった。ゲームセンターにあるような玩具ではない、本物の銃だった。
280 : ◆7Yg2t5JHRU [saga]:2017/12/19(火) 21:31:49.59 ID:xyiU/C1n0
ぼうし「使い方は、さっきゲーセンでやったからわかるよね?握って、ここのレバーを引く」ガチン

ぼうし「今は弾が出ないようにしていたけど、次からは出る」ガチャ

ぼうし「当たれば、当たったやつは死ぬ」

ぼうし「これをあげる」

フルル「これを、どうするの?」

ぼうし「これは現状を変える力だよ。一回でも使えば、現状は大きく変わる」

ぼうし「それをどうするかは君次第だよ」


ぼうし「ワイン君を撃つか、係員を撃つか、それともぼくを撃つ?」

ぼうし「どれでもいいよ。それはもう君のものなんだから、君の思うように使っていい」

ぼうし「ただ、それを誰かに撃ったらどうなるか、よく考えた方がいい」

ぼうし「フレンズが自分の夫を殺すか、フレンズが人間を殺すか、フレンズがフレンズを殺すか」

ぼうし「どうなったとしても、フレンズの未来は大きく捻じ曲がる」

ぼうし「どうなったとしても、現状は大きく変わる」


ぼうし「現状はぼくが言った程、君が思うほど強く固いものじゃない」

ぼうし「何かがあればあっさりと崩れて滅茶苦茶になっちゃうものだ」

ぼうし「だからその気になれば、死ぬ気にでもなれば簡単に変えられる。でも撃つ人はよく考えた方がいいよ」

ぼうし「現状の何が滅茶苦茶になるかなんて予想は、誰にもできないんだから」
281 : ◆7Yg2t5JHRU [saga]:2017/12/19(火) 21:33:17.55 ID:xyiU/C1n0


「それじゃ」

「もう二度と会う事は無いと思うから…さようなら、フルル」

282 : ◆7Yg2t5JHRU [saga]:2017/12/19(火) 21:34:18.07 ID:xyiU/C1n0

●翌日●
283 : ◆7Yg2t5JHRU [saga]:2017/12/19(火) 21:36:38.99 ID:xyiU/C1n0
テレビ「次のニュースです」

テレビ「人気アイドルグループPPPのメンバー、フンボルトペンギンのフレンズのフルルさんが」

テレビ「本日午前10時頃、自宅で亡くなっているのが係員によって見つかりました」

テレビ「フルルさんの近くには拳銃が落ちており」

テレビ「自殺と見られています」


ぼうし「そっか。自分を撃ったんだね」

ぼうし「君は本当に優しいフレンズなんだね。他の誰かなんて知った事かと、アライさんみたいに振る舞う事だってできたのに」

ぼうし「君は君の現状を何とかしたかった。でも他の誰かを撃つなんて事はできなかった。だから自分を撃った」

ぼうし「最期の最期まで君は多分、優しいフレンズのままだったんだね」

ぼうし「でもね」


ぼうし「だから何だって話なんだよ」
284 : ◆7Yg2t5JHRU [saga]:2017/12/19(火) 21:45:23.40 ID:xyiU/C1n0
テレビ「自殺、というのは本当でしょうか」

テレビ「フルルさんはずっとワイン君と一緒にいて、拳銃なんて持ち込めるはずがありません」

テレビ「とすると?」

テレビ「他殺の可能性も十分に考えられるかと」

テレビ「例えば、影川財閥」

テレビ「影川財閥はフルルさんとワイン君の仲を引き裂こうとこれまで数々の妨害工作をしてきました」

テレビ「影川財閥の刺客によってフルルさんが殺害された可能性は十分に考えられます」

テレビ「…確かに」

テレビ「影川財閥の総帥は『事故死』していますが、あまりにも巨大な組織です」

テレビ「影川総帥の遺志を継いで、フレンズを陥れようとする輩は今でも多くいます」

テレビ「聞けば副総理の親族に影川財閥の者がいて、影川財閥を忖度して特定有害駆除対象フレンズ法案の成立や銃刀法の改法がされたとか」

テレビ「それが本当なら政府は今後特定有害駆除対象フレンズの枠を拡大していくはずです」


テレビ「とにかく、あのフルルさんが自殺しただなんて考えられません」

テレビ「フルルさんは、間違いなく、影川財閥の刺客によって暗殺されたのです」

テレビ「フレンズを憎み、フルルさんとワイン君の仲を引き裂こうと画策し続けた、影川財閥の生き残りによって」

テレビ「フルルさんは、殺されたのです!」


ぼうし「…ふふっ」

ぼうし「ふふふふふっ」

ぼうし「あはははははははは!!!!はははははははははははははははは!!!!」
285 : ◆7Yg2t5JHRU [saga]:2017/12/19(火) 21:47:08.95 ID:xyiU/C1n0
ぼうし「可哀想…可哀想なフルル」

ぼうし「結局君の人生は全て、誰かに利用される為だけのものだったんだね」

ぼうし「アライさんと何も変わらない」

ぼうし「意志を踏み躙られて、死んだ後も、永遠に、利用され続ける運命」

ぼうし「誰も君の本当の心に気付いてくれない。誰も君の本当の心に見向きもしない」

ぼうし「君の事が好きだった、ワイン君でさえも」

ぼうし「心の底から同情するよ」

ぼうし「本当に、本当に、可哀想なフルル」


ぼうし「せめてぼくだけは君の本当の気持ちを覚えておいてあげるよ」

ぼうし「…覚えてあげておいたほうがいいよね?せめて、ぼくだけはね?」スッ
286 : ◆7Yg2t5JHRU [saga]:2017/12/19(火) 21:47:52.17 ID:xyiU/C1n0


「そうだよね…パスカル」

287 : ◆7Yg2t5JHRU [saga]:2017/12/19(火) 21:49:38.66 ID:xyiU/C1n0
♪次回予告♪

「ぼくです」

「いただきます。っていう言葉があるよね?言わない人もいるけどさ」

「誰に向けて言うかはその人次第」

「作ってくれた人に言う事もあるし、犠牲になった命に対して言う事だってある」

「でも、けものにそんな言葉はないんだよね」

「人間だけだよ?そんな無駄な言葉を使うのは」


次回
「わたしとコックとアライさん」

半分くらい書けたら投下します。
288 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/12/19(火) 21:53:19.47 ID:q6IN9YKp0
めちゃくちゃダークな世界観だな
こういうのすき 
アニメでみたいね
あと飼い主ちゃんは一体何者なんだ・・・。
裏にいる奴とは?

乙乙
289 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/12/19(火) 22:14:33.87 ID:dSmf37QE0


何というか…凄まじい世界観だな
290 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/12/20(水) 07:22:24.55 ID:Uv3y0McMO
グレープ君、どうぶつビスケッツMステ出演と古舘アナの謝罪、ツイッター炎上騒動が元ネタ?
291 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/12/20(水) 16:01:27.95 ID:qmVTYnL0O
>>42でアライさんを吊ったのもぼうしもとい飼い主なのかね
292 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/12/20(水) 17:41:41.35 ID:4eDeDE/pO
飼い主がフレンズ嫌いだとすると、影川の関係者なのだろうか。
293 : ◆7Yg2t5JHRU [saga]:2017/12/22(金) 15:42:22.32 ID:tYqgc3ZM0
雑談スレの方を見ていて少し思うところがあったので、このssのスタンスを表明します。


・アラ虐です。誰が何と言おうがアラ虐です

・一話一殺以上を心掛けています。つまり毎回アライさんを一匹以上確実にブッ殺します

・アラ虐が成り立つ社会というのがどういう世界なのかなぁと考えながら作っています
 →アライさん駆除は日常でありふれた光景に近いものです
 →その周りの環境や状況、そこで暮らす人が何を感じているかどう振舞うかを文字にする事で、アラ虐世界を深めていければなと思っています
 →ディスパッチシーンの文章力で先駆者様に勝てる自信が無いっていうのも理由のひとつです

・フレ虐?要素は今後あまり無いと思います。死ぬのは99%アライさんです
 →腐ってもフレンズであるアライさんを駆除している負い目が人間にある為、一般人は他のフレンズには優しいです
 →フェネックの死についてはやります

・無意味にアニメを意識した作り方をしていまして、映像でイメージした時に30分で収まるかなーってボリュームで作っています
 →アラ虐があっさりしてしまうのはストーリーパートで色々詰め込みすぎたしわ寄せが来ているからです
 →あとディスパッチシーンの文章力で以下略
 →ド素人が作る作品なのでこりゃアホな事考えてましたなぁと思ったらこれは撤回します

・何があっても全12話で終わらせます。今は3話まで終わり、次が4話なので進捗は3分の1くらいです
294 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/12/22(金) 16:18:17.66 ID:H01/3URV0
了解乙
295 : ◆7Yg2t5JHRU [saga]:2017/12/22(金) 17:26:26.36 ID:WwBXAkqd0
♪アライさんについての色々

・この世界のアライさんは合理的に考えれば一匹残らず駆除しなければいけない世界一危険な害獣です

・人間にとって善良な個体や、所謂『補正付き』のアライさんは●『最終話以降も一切出ない世界です』●
 →つまりアライさんが駆除されるべきという観念が揺らぐ事は●『この話が終わったとしても一切揺らぎません』●

・殺しきれずに逃げられる描写が多いのは最終話以降も簡単には絶滅せずにこんな世界が続きますよ、というつもりでした

・『あぁこいつ駆除しなきゃやばいな』という危機感のようなものを感じていただく為に意図的に強くしました

・アライさんが害獣認定を受けたのはアライさんがアライさんだからこそ、起こるべくして起こった事として設定しています

・フルルがフルルであったからこそ自殺したように、アライさんがアライさんでなければ害獣として成り立ちません


・生態系は先駆者様方の作品と同じです

・害獣としての特性と人間の知能と学習能力を併せ持つため、一筋縄ではいかない相手になっています

・口伝で『人間は巨悪』と伝えられて育っているため、人間に対する憎しみが全個体共通で強いです

・幼獣期、アライちゃんの時から人間に憎しみを持っています
 →愛嬌振りまいて近付いて、上手く人間の保護者を作れたとしても『このにんげんはあらいしゃんのくちょどれい(クソ奴隷)』という認識しか持ちません
 →それで上手く成長できたら野生解放して保護者を殺し喰らって逃げます
 →酷い場合は群れを呼び寄せて一家全員惨殺という目に遭います

・要するに人間に対する悪意と殺意と優越感全開な生物です

・性欲が強く、ヒト(アライさんのクソ性奴隷)やアライグマ以外でも同族同士で生物学的に無意味な性行為(要するにレズセックス)を行う個体も多いです
 →繁殖せよ、繁殖せよとアライちゃん期から叩き込まれているため隙あらば性行為をしようとします

・アライさんと呼ばれる個体は全て野生解放ができます。野生解放ができるようになって一人前、という価値観が群れでもできています
 →大きくなっても野生解放ができない個体はガイジとしてアライさん間でいじめ殺されます
 →そうでなくても囮にされてハンターに殺されたり、群れごと駆除されたりですぐ死ぬのでまず出ません


長々と書きましたが
『アライさん勝利は問答無用で完全無欠のバッドエンド』『人間側の勝利条件はアライさんの絶滅のみ』
という所だけ覚えておいていただければ大丈夫です。
他に何があってもそこだけは変わらないので、安心してください
296 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/12/22(金) 17:35:02.06 ID:H01/3URV0
これはこれで設定突き抜けてて好きよ
作者さん自分の書きたいように書いてくだされ
応援してるのだ
297 : ◆7Yg2t5JHRU [saga]:2017/12/22(金) 17:35:43.18 ID:WwBXAkqd0
♪おまけ セルリアンについて

・セルリアンという言葉は普通に出てきていますが、そんなものはこの世界に存在していません

・ジャパリパークにいたセルリアンはロボットで、フレンズは幻覚を見せられてあの見た目に見えていました
 →フレンズの様子がテレビで放送された際は、特殊撮影でフレンズの幻覚を再現していました

・幻覚のトリガーはじゃぱりまんです
 →じゃぱりまんを食べる事で病原菌の完全殺菌、幻視、避妊、それともう一つ秘密の何かがフレンズの身体に起こります
298 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/12/22(金) 17:39:04.73 ID:H01/3URV0
セルリアンが幻覚の発想はなかったww
雛見沢かと
299 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/12/22(金) 17:49:54.22 ID:iQF17L5mO
・・・何でアラ信がこのアライさん達と生きてられるんだ?
300 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/12/22(金) 18:01:12.79 ID:H01/3URV0
何か裏があるのか単に利用されてるのか
本文で語られるのかも
301 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/12/22(金) 18:27:14.98 ID:WBhy2/6I0
>>299
単純明快よ
アライさんは一目で見分けられてもアラ信は見ただけじゃ分からんからな
人間のテロリストと一緒で人混みに逃げられたら撃つことも出来ん
302 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/12/22(金) 18:35:52.19 ID:iQF17L5mO
いや、そっちじゃなくて・・・
アライさん達にアラ信が殺されてないのは何でだろう、という意味です。
303 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage saga]:2017/12/22(金) 19:00:49.58 ID:WBhy2/6I0
>>302
あーすまんそっちか
まあ、これまた単純明快で流石のハエガイジでも精子(快楽)や武器、情報、そして食料を提供する『奴隷』を殺したりはせんだろ
アラ信はアライさんを助けているヒーローな自分に自己満足していてアライさんは股を開いているだけで最高の奴隷が手に入る
お互いに都合のいい関係なんだろ
304 : ◆7Yg2t5JHRU [saga]:2018/01/03(水) 00:43:19.39 ID:9bTKxpv+0
森の中に銃声が響く。森の中に悲鳴が響く。

あらゆる所でギンギンと甲高い声が上がり、不愉快さが脳と食道に滲み出す。

アライちゃん1「にげっにげるのりゃぁああああああぁああああああああああああ!!!!!!」ヨチヨチヨチヨチヨチヨチヨチ

こちらに糞のこびりついた汚らしい尻を向けて逃げ出す幼獣に狙いを定め、飼い主が引き金を引く。

アライちゃん1「いぃいだいのだぁあぁあぁあああああああああああああ!!!!!!」グシャァ

やかましい悲鳴を上げながらごろごろと地面を転がりだした。

アライちゃん1「ぎびぃ!!びぃ!!びぃいいいいいいいいいいいいいい!!!!!」ゴロゴロ

痛かろうが悲しかろうが、殺すべき相手がこちらから距離を取るのを止めたとなればやる事は一つ。

飼い主「パスカル!殺せ!!」

最愛の相棒に抹殺命令を下すと、傍らの大型犬が後ろ足に全力を込めて飛び跳ねた。

人体そのままの構造で更に負傷もしている生物が四つ足移動で成犬の走りに勝てるはずがない。

大型犬「ングァウ!!」ガブッ

アライちゃん1「ぎびいいいいいいいいいいぐべ…!!!!」

数秒も経たない内に追いつかれ、喉笛に噛み付かれて敵が悲鳴を上げた。

大型犬「」ブチブチブチブチ

アライちゃん1「ごぼぼおっ…ご…ごきゅぅ〜…」ビクンビクン

噛み切られたアライちゃん1の喉から血液と空気が漏れ出していく。
305 : ◆7Yg2t5JHRU [saga]:2018/01/03(水) 00:57:10.51 ID:9bTKxpv+0
アライさん1「わっせ!わっせ!わっせ!わっせ!」ヨジヨジヨジヨジ

飼い主の後ろに声と気配を感じる。

森の中、感じるその気配が何をしようとしているか経験で予想を立てたが無視をする。

恐らく木に上って奇襲をかけてくるのだろう。

こういった森の中では木登りに慣れているアライさんに頭上を取られる事の方が多い。

そして地上に配置された囮に気を取られている間に上からの奇襲を受けて負傷するハンターも多い。

人類が人類である限り、危害を加えようとするものに上を取られるという事は死にも直結する事態だ。

だが飼い主は無視をする。

木に登りきられる前に振り向いて引き金を引き、先に駆除する事もできる。

だが飼い主は無視をする。今すぐ振り向いて撃ち殺してやりたい。

だがギリギリまで我慢する。ここで自分が動いては意味が無い。

アライさん1「とったのだ…!!」

あえて後ろを振り向かない飼い主の死角で、アライさん1が木の股に立って槍を構えた。

アライさん1「あの間抜けなニンゲンを殺してアライさんは英雄として歴史に名を刻むのだ…!!」

アライさん1「アライさんは知っているんだぞぉ…!お前達がアライさんの事を舐めている事くらい…」

アライさん1「だがアライさんはアライさんなのだ…!気高きけものの頂点に立つフレンズなのだ…!!」

アライさん1「その首を落としてアライさんによる反撃の狼煙を上げるのだぁ…!!」

アライさん1の身体が野生解放で光り始める。

第三者からこの場を見た時に存在感を出しすぎてしまう程、光り始める。
306 : ◆7Yg2t5JHRU [saga]:2018/01/03(水) 01:07:14.76 ID:9bTKxpv+0
アライさん1「たぁぼび!?!?」グシャァ!!

今まさに飛びたたんとしたその瞬間、この空間の外部から銃声が響き、重い何かが落ちる音が響いた。

アライさん1「」ビクン、ビクンビクッビクッガクンガクガクガクガックゥン

その音を聞いてようやく飼い主が振り向くと、ゴキガイジムーブを晒すアライさんが地面を転げ回っている。

頭打ち抜かれ、血と脳漿で地面を汚しながらアライさん1が最後の大暴れを見せる。

生きている時は糞便を撒き散らし、死ぬ間際も血と脳漿を撒き散らす。

アライグマという生物はその名前に反し、存在している限り何かを汚さずにはいられない生物なのか。

所詮は上っ面と幻想しか見なかった人間が名付けた名前。こいつの本質は汚染を広げる害獣だ。

そんな事を考えながら飼い主が前に向き直ると、飼い主の方に銃を向けた男が立っているのが見て取れた。

既にその引き金は引かれ、銃口からは僅かに煙が立ち上っている。
307 : ◆7Yg2t5JHRU [saga]:2018/01/03(水) 01:20:51.40 ID:9bTKxpv+0
飼い主「ナイスキルです。店員さん」

店員「ありがとうございます」

飼い主が笑顔で労うと、銃を構えていた男性もまた笑顔で飼い主に返事をした。

父と娘程の歳の差があっても増長せずに柔らかい物腰を維持する店員に、飼い主は謙遜と尊敬と庇護欲が入り混じった感情を抱き少し頬を赤らめた。


アライさん駆除は遊びではない。まして一人でやり切れるものではない。

多くの人々が力を合わせなければ、アライさんの絶滅など夢のまた夢。

だからこそ後進の存在、同士の存在を意識する事もまた大切だ。

同士の命を救った事。一発でアライさんの頭を撃ち抜けた事。

願わくばこの事が、この新たなハンターの自信に繋がってくれれば。

そう飼い主は考えていた。
308 :短くてすみません ◆7Yg2t5JHRU [saga]:2018/01/03(水) 01:23:00.80 ID:9bTKxpv+0
♪また今度♪
309 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/01/03(水) 01:26:05.07 ID:afR/SqHpO
乙です、続き楽しみにしてます
310 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/01/03(水) 12:31:42.61 ID:jfZ4AXnNO
乙です
311 : ◆7Yg2t5JHRU [saga]:2018/01/03(水) 21:48:08.18 ID:dp1o01yS0
ハンター1「おぉい!こっちは終わったぞ!!」

ハンター2「仕上げやるぞー!戻ってこーい!!」

気がつけば周囲の悲鳴や銃声が止み、遠くから二人を呼ぶ声が聞こえてきた。

害獣との戦闘は終わり、ここからは事後処理の時間だ。

今回の仕事仲間がその事後処理の準備ができた事を大声で伝える。

飼い主「はーい!今行きまーす!!」

飼い主「店員さん、行きましょう」

飼い主「これが終われば、今回のコロニー駆除のお仕事はほぼ終わりです」

店員「わかりました」

二人は他の仲間が集まる場所へと走り出した。


アライさんコロニーの駆除、その最終工程とは

罠に引っかかったりアライさんからの投降を受け入れて捕まえたアライさんを二酸化炭素ガスによって殺処分する事である。
312 : ◆7Yg2t5JHRU [saga]:2018/01/03(水) 22:06:34.93 ID:dp1o01yS0
アライさん2「出すのだぁー!!出すのだぁー!!!ここからぁ!!出せぇー!!!」ガシャンガシャン

アライさん3「きしゃあぁあああ!!きゅるるるるるるぅうううぅううううううう!!!!!!」ガシャンガシャン

アライさん4「ほ、他のアライさんは殺してもいいからアライさんは助けるのだ!!」ガシャンガシャン

アライさん5「アライさんが何をしたって言うのだ!!お前らこんな事して許されると思ってるのかぁ!?」ガシャンガシャン

アライちゃん2「のぁああああああーーーーーーん!!!のぁああああああああああーーーーーーーーーーん!!!!!」ガシャンガシャン

アライちゃん3「おうぢがえるぅううううう!!!!!あげでええええええええええ!!!!!!!!!!!」ガシャンガシャン

アライちゃん4「へねっくぅううううーーーーーーーー!!!!!!べねっぐぅううううううううううううう!!!!!!!!!」ガシャンガシャン


ガシャンガシャンガシャンガシャンガシャンガシャンガシャンガシャンガシャンガシャンガシャンガシャンガシャンガシャンガシャンガシャン
ガシャンガシャンガシャンガシャンガシャンガシャンガシャンガシャンガシャンガシャンガシャンガシャンガシャンガシャンガシャンガシャン
ガシャンガシャンガシャンガシャンガシャンガシャンガシャンガシャンガシャンガシャンガシャンガシャンガシャンガシャンガシャンガシャン
ガシャンガシャンガシャンガシャンガシャンガシャンガシャンガシャンガシャンガシャンガシャンガシャンガシャンガシャンガシャンガシャン
ガシャンガシャンガシャンガシャンガシャンガシャンガシャンガシャンガシャンガシャンガシャンガシャンガシャンガシャンガシャンガシャン
ガシャンガシャンガシャンガシャンガシャンガシャンガシャンガシャンガシャンガシャンガシャンガシャンガシャンガシャンガシャンガシャン
ガシャンガシャンガシャンガシャンガシャンガシャンガシャンガシャンガシャンガシャンガシャンガシャンガシャンガシャンガシャンガシャン


大きなCO2ボックスの中に小さな籠がいくつも詰め込まれ、中でアライさんの群れが叫びながら体当たりを繰り返している。

阿鼻叫喚とはまさにこの事。アライさんの群れがこれから何が行われるのかを察したのか命乞いや泣き言を騒いでいた。

男「さっさと終わらせようぜ」

オヤジ「あぁ。こっちはOK」

男「OK。こっちもOK」

箱の外側では内側の地獄絵図とはまるで別世界であるかのように、冷静に淡々と作業が進められていた。

二酸化炭素ガスのボンベから伸びたチューブがCO2ボックスの側面の穴、ガス注入口に挿入される。

後は蓋をして、密閉してから二酸化炭素を流し込んで数十分も待てば殺処分は完了だ。
313 : ◆7Yg2t5JHRU [saga]:2018/01/03(水) 22:15:33.07 ID:dp1o01yS0
アライさん5「アライさんが何をしたっていうのだぁああぁああ!?!?!?」ギィイイイイイイン

最後の最後まで抵抗を止めないアライさん5が森を揺らさん程の声量で絶叫した。

アライさん5「お前達ニンゲンにアライさんを殺す権利があるのか!?」

アライさん5「アライさんだってなぁ!!生きてるんだぞぉ!?」

アライさん5「お前達と同じ命!!!尊い命なんだぞぉ!?!?!?!?」

飼い主「!」

尊い命、その言葉を聞いた飼い主の身体がびくと動いた。
314 : ◆7Yg2t5JHRU [saga]:2018/01/03(水) 22:45:12.27 ID:dp1o01yS0
アライさん5「お前達ニンゲンは勝手なのだ!!自分しか見えていないからこんな事ができるのだ!!!」

その飼い主の様子を知ってか知らずか、アライさん5は叫び続ける。

アライさん5「アライさんの祖先…アライグマは、お前達ニンゲンに無理矢理連れて来られたのだ!!」

アライさん5「それなのに飽きたら捨てられて!!必死に生きていたのに害獣扱いでハイさようならか!?!?」


アライさん5「ふざけるのもいい加減にするのだぁあああああああ!!!!!!!!!!」ギイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイン


爆音、と表現しても差支えないほどの絶叫に周囲のハンターが軽く耳を塞ぐ。

オヤジ「っつ、うるせぇな」

アライさん5「何もかもお前らの都合じゃないのか!?アライさんは命を大事に生きていただけなのだ!!!」

アライさん5「お前らと何も変わらないのだ!!お前らもアライさんも生きる為に動いているのだ!!!」

アライさん5「それなのに何が特定有害駆除対象フレンズだ!?何が害獣だ!?」

アライさん5「一方的に決め付けて、一方的に殺しにかかって!お前らに何の権利があってそんな事をしているのだ!?」

アライさん5「命を奪う権利なんて、誰にもあるはずがないのに…誰に許可を得てそんな事をしているのだ!?!?」

アライさん5「こんな事をするニンゲンの方が、アライさんよりよっぽど害獣なんじゃないのかぁ…!?」

飼い主「…」

男「こいつ…」

アライさん5「アライさんにはそれだけ恨む権利があるのだ…!!!」

アライさん5「アライさんは被害者なのだ…!!!一方的に弄ばれて傷付けられる被害者なのだ!!!」

アライさん5「なのにニンゲンはなぁ…ニンゲンなんてなぁ…!!!」フー!!!!フー!!!!!!!
315 : ◆7Yg2t5JHRU [saga]:2018/01/03(水) 23:19:30.16 ID:dp1o01yS0
ガンガンガンガン!!!!!

アライさん5が息を吐き出そうとしたその瞬間、鉄を殴る音が森の中に響いた。

野生解放も想定して作られたCO2ボックスがへこむ事はないが、アライさん5の言い分を止めるには十分だった。

飼い主「尊い命?命を奪う権利?」

飼い主「ふざけた事を言わないでよ。害獣のくせに」

アライさん5「アライさんは害獣じゃないのだぁああ!!アライさんはなぁあああーー!!!!!」

飼い主「害獣だよ!!!」ガァン!!!

CO2ボックスを拳銃の銃床でぶん殴った音でアライさん5を黙らせた後、炭酸ガスのバルブに手を伸ばして掴んだ。

これを回転させればCO2ボックス内に二酸化炭素が溜まり、中のアライさんは全員死ぬ。

急にバルブを回そうとする飼い主を見て、周囲のハンターが慌てながら蓋を閉めようと作業を進めた。


飼い主「殺す前に一つ教えてあげる」

飼い主「お前達は勘違いしてるみたいだけど、アライグマは『ここに来たから害獣になった』んじゃないんだよ」

飼い主「本当は、『元々害獣だったものを連れて来てしまった』だ。アライグマの原産の北アメリカじゃとっくの昔に害獣指定を受けている」

飼い主「日本にはアライグマがいなかったから、来てから害獣に指定しただけの話」

飼い主「馬鹿な人達のせいで害獣の生息地が広がったってだけの話」

飼い主「しかも天敵がいないからすぐに数を増やした」

飼い主「必死だったとしても原産地に比べりゃ楽だっただろうね?天敵がいないんなら殺される心配をそんなにしなくてもいいんだから」

飼い主「だから被害者ぶるのは的外れのお門違い」

飼い主「お前達が害獣なのは、お前達の性質そのものが害獣だからに他ならない」

飼い主「お前達はどこに行っても害獣。人間の生活を脅かす、人間の敵なの」

アライさん5「…!!」

飼い主「わかったらとっとと死んで」
316 : ◆7Yg2t5JHRU [saga]:2018/01/03(水) 23:30:44.22 ID:dp1o01yS0
飼い主がバルブを回そうとしたその瞬間


「グォオォオオオオオオオーーーーーーーッ!!!!!!」


何かが森の中で木魂した。全員がその木魂の方向を振り向く。

そこにあったのはこげ茶色の塊。

ハンター1「うっ…」

ハンター1が思わず息を詰まらせる。


彼らが見たものは茶色と言っても溜糞ではない。

だが人の心を跳ね上がらせるには十分すぎるもの。

人々の恐怖の対象として語り継がれてきた獣。
317 : ◆7Yg2t5JHRU [saga]:2018/01/03(水) 23:35:26.13 ID:dp1o01yS0
男「く…」

店員「熊だぁ!!!」

森の、山の王者の姿が、ハンター達を睨み付けているように見えた。

王者は猛スピードでハンター達に向かって走り出す。

四つ足で地面を抉り取り、鋭い牙をむき出しにして走り出す。

店員「うわ!あ!あ!!」ガサッ

その威圧感に店員が尻餅を付いた。

ハンター2「まず!逃げ!逃げろぉ!!!」

オヤジ「待て!!!」
318 : ◆7Yg2t5JHRU [saga]:2018/01/03(水) 23:43:04.04 ID:dp1o01yS0
オヤジ「顎の下撃ちまくれ!!!」

オヤジは真っ先に銃を構え、迫り来る熊に銃口を向ける。

飼い主「顎の下…!!」

男「え!?え!?」

オヤジ「いいから撃て!!それで死ぬ!!!」

飼い主「!!!」

ズダダダダダダダダダン!!!!!!

飼い主のPDWとオヤジのアサルトライフルが火と銃声を吹き上げるのを合図に、ハンター達の一斉射撃が熊に向かって飛んでいった。

すると

熊「ぎび!!びいいいいいいいいぃいいいいいいい!!!!!!」ビスビスビスビスビスビスビスビス

熊「じびぎぃーーーーー!!!」ドス!

熊はその恐ろしくも猛々しい見た目とは程遠い耳障りな悲鳴を上げてあっさりと倒れた。

店員「…え?」
319 : ◆7Yg2t5JHRU [saga]:2018/01/03(水) 23:47:49.02 ID:dp1o01yS0
倒れたまま動かなくなった熊だったがハンター達は近付けず、遠くから様子を見守る事しかできなかった。

店員「…」

男「…」

ハンター1「…」

ハンター2「…」

すると今度は突然

熊「」ビクン!

男「うぬ!?」ビックゥン!!

熊「」ビクン!ビクン!ガクン!ガクンガッビクッビクビクビクビクビクビクビクビク

熊が周囲の木の葉を撒き散らしながら、倒れたまま痙攣するように暴れだした。

ハンター2「なんだぁ!?」

痙攣を続けていくうちに熊の身体が徐々に崩壊を始める。

ぐにゃんぐにゃんに曲がり、あらぬ方向から何かが突き出て

アライさん6「」ズルゥ

身体の中から蜂の巣になったアライさんが出てきた。

ハンター1「は」


「「はぁああああああぁあああああああ!?!?!?!?!?!?!?!?」」

320 : ◆7Yg2t5JHRU [saga]:2018/01/03(水) 23:50:11.33 ID:dp1o01yS0
オヤジ「よし」グッ

男「よしってお前!!」

オヤジ「何だよ」

男「アレがアライさんだって知ってたのか!?」

オヤジ「知ってたって言うか、気付いた?」

店員「気付いたって…」

オヤジ「いやだって、よく見てみればすぐわかるって」
321 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/01/04(木) 00:16:49.56 ID:Z7p5dRF+o
これはスカっとする
322 : ◆7Yg2t5JHRU [saga]:2018/01/04(木) 00:35:40.38 ID:vW3qRU2M0
オヤジ「いくら野生解放したアライさんだからって熊に擬態は無理があるだろ」

ハンター達は熊…の毛皮とゴキガイジムーブを終えたアライさん6の傍に近付いてオヤジの説明を受ける。


アライさんが熊に擬態するのが不可能な理由。

熊の大きさは平均で110cm〜130cm。成体のアライさんの平均は140cm程。毛皮を被ったとしても全てを隠し通せない。

逆に大きな個体の皮を被ったとしても皮がびろびろとはみ出てしまい、すぐ見ればバレてしまう。

完全にアライさんの身体にフィットした熊に遭遇し、それを倒し、綺麗に皮を剥がなければならない。

余程神に愛されでもしなければ、奇跡は起こりえない。

それをクリアしたとしても今度は骨格の問題にぶち当たる。熊の独自の骨格を人間の骨格であるアライさんが再現する事など、死ななければ不可能だ。

首の長さが異なるし、熊の頭をお面のように被るにはあまりにもアライさんの顔はデカすぎる。


仮に顔の問題がクリアできたとしても、アライグマという生物は性質上視力が弱い。

だからこそアライグマは水に手を付けて獲物を探る術を身に付けたのだ。

ただでさえ視力が弱いのに更に視界が確保できないまま野生解放を使って四つ足のまま熊の全速力を再現して突き進めば、

木や岩にぶつかって首の骨を折るかそのまま崖に転落して複雑骨折して死ぬのがオチだ。

日本に生息するクマは二種。ツキノワグマは時速35キロ〜50キロ、ヒグマは時速60キロの速さで駆ける。

細い首の骨がその速度が生み出す衝撃に耐えられるだろうか。いや耐えられない。

バイクでその速度を出しながらヘルメットの代わりに小さな覗き穴だけ付いた着ぐるみの頭を着けて走って無事でいられるだろうか。いや無事でいられるはずがない。


必然的に顎の下、首元から顔を出して視界を確保しなければならない。それが人間の身体を得たアライさんの限界なのだ。

現に人間が熊の毛皮をかぶる時は顎の下、喉元に自分の頭や顔が来るようにしている。

勿論二足歩行で熊の毛皮を被る事を想定した話だ。それでも胸の辺りから見える毛皮の中身は隠せないのだが。

四つ足で駆けるなど論外だ。人間の骨格で四つ足移動をしようとすれば、頭を限界まで上げなければならない。

野生解放を使って熊のスピードを再現し、前方不注意による事故死を避ける安全性を確保したとしても




ずっと上を向いた熊の喉元に、下膨れと吊り目が両立する世にもキモい顔がくっ付いているクリーチャーにしかならないのである。




ちなみに熊の顔を正面に向ける為に下を向いて走るというのも論外である。

人体の構造上、自分の頭上は首を動かさなければ見れないのだから。前述の通り前方不注意で死ぬのみだ。

アライさんがろくろ首のように首の骨を伸ばせるのならば話は別かもしれないが…そんなアライさんはいない。というかいてたまるか。
323 : ◆7Yg2t5JHRU [saga]:2018/01/04(木) 00:43:54.47 ID:vW3qRU2M0
オヤジ「まぁ要するに、落ち着いてみれば簡単に見抜けるって事だ」

店員「はぁ」

男「普通熊見て落ち着けるかっての」

オヤジ「まぁそうかも知れんなぁー君たちは。はっはっは」

男「うっぜー」

オヤジ「あの時に比べりゃこんなもんな」ボソッ

飼い主「え?」

オヤジ「それにな」

オヤジ「いちいち熊ごときでビビってたらアライさんハントなんてやってられないだろ?」

オヤジ「下手すりゃこっちが死ぬのは熊でもアライさんでも一緒だ」

オヤジ「だったら相手が何だろうが全力でやって生き残るだけよ」
324 : ◆7Yg2t5JHRU [saga]:2018/01/04(木) 00:47:59.57 ID:vW3qRU2M0
♪また今度♪

いまいちイメージし難い話題になってしまったので参考にした資料を貼っておきます。

http://www.afpbb.com/articles/-/3071842
325 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/01/04(木) 01:00:34.97 ID:Z7p5dRF+o
乙です
326 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/01/04(木) 09:37:54.86 ID:xFaFeK230
乙です
俺がこの世界にいたら某SSのMCチヘドローになりそうで怖い
327 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/01/04(木) 18:37:41.52 ID:9l98CyTmO

正直アラ虐ssの世界観ではここが一番怖いかもしれん
328 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/01/04(木) 22:54:12.83 ID:NqDnVWBC0
もし、アラスコのチヘドローみたいなイカれた奴がこのSSにいたら、
ヒーロー扱いになるんだろうか?
329 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/01/05(金) 18:06:16.04 ID:Y6uBRlo8o
>>315
ここ正論過ぎてすぐアライさんは悪くないとか言い出すアラ信に見せてやりたい
330 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/01/05(金) 18:27:29.42 ID:7W9Og93ko
>>315
ここすき
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