【咲-saki-】咲「麻雀学園?」【安価】

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1 : ◆TZolALn9r2 :2018/01/08(月) 09:30:44.56 ID:ri9NxStsO

咲「ここは……」ウーン

頭がズキズキする。

「到着したのよー!起きるのよー!」ジャンジャン

銅鑼の音が寝起きの頭に鳴り響く。

咲「ううっ……」ムニャムニャ

「いい加減起きるのー!」

目をうっすら開けると、目の前に女の人が立っていた。

由子「そんなんじゃ今日からの学園生活が思いやられるのよー……15分後に所長からの訓示があるから身だしなみを整えておくのー」

そう言い残して、女が部屋から出た。

改めて部屋を見渡すと、高校の教室ほどの広さの窓のない部屋。扉は女が出ていった1つだけだった。

泉「のんきなやっちゃな〜」

そして1人だけ、私と同い年くらいの、見知らぬ高校の制服を着た女の子が部屋にいた。

泉「ウチ、二条。二条泉や。あんたと同じ新入園者やな。よろしゅう頼むで。あんたは?」

咲「私、咲……ええっと……宮永、咲です」

泉「国はどこや?見たところ、東京言葉話しとるみたいやけど」

咲「ええっと……」

頭がぼんやりする。記憶が曖昧だ。
2 : ◆TZolALn9r2 [saga]:2018/01/08(月) 09:32:26.80 ID:ri9NxStsO

泉「ウチは大阪やねん。地元で二条泉言うたらそこそこ名、通ってるで。ウチ、全国の猛者と勝負したくてこの学園来たんや。アンタもここに入園するって事はそこそこ打てるんやろ?」

咲「打つ?」

由子「準備ができたのよー、早く部屋出るのー」

慌ただしく、私達2人は部屋から出され、『所長室』と書かれた部屋に通された。

由子「今月の入園希望者2名、連れてきました!」

「どうぞ」

由子「粗相のないようにするのー所長は怖いのよー」ボソッ

咲「はぁ」
3 : ◆TZolALn9r2 [saga]:2018/01/08(月) 09:35:58.23 ID:ri9NxStsO

由子「それでは失礼します!」ガチャ

広い部屋に10人程の職員が直立不動で立ち、その奥の席に黒い軍服を着たこの部屋の主が座っていた。

異様な緊張感に、思わず唾を飲み込む。

赤阪「おっ、おぉ〜〜遠路はるばるよ〜来たなぁ!咲ちゃんに、泉ちゃん!」

泉「ホッ……なんや、気さくな人やん」

赤阪「ウチ、この麻雀学園の責任者の赤阪郁乃や〜〜2人ともこれから新しい環境で、麻雀を打つことになるんやけど、困ったことあったらなんでも相談して〜〜」

赤阪「ここ麻雀学園はご存知、麻雀の専門的で高度な教育をモットーにしているんやけど〜〜何より大事なのは仲間との絆や〜〜」

赤阪「それにいち早く目をつけた前任の善野所長は全寮制をこの学園に導入して、麻雀学園は日本屈指の麻雀高等教育機関として認知され、世界的にも有名な数多くの雀士を排出してきたんや〜〜」

赤阪「多いときは、毎月の入園希望者が100人を超えて、選抜試験なんてのもやってた時代もあるんやで〜」

赤阪「ま、今は時代の波に飲まれて、たった2人しか入園希望者がおらんけど〜〜決してウチが所長になったせいではないので、そこのところ勘違いしないように〜〜」

赤阪「2人共、おばさんの長話は嫌やろ〜〜、これにて訓示終了〜〜真瀬ちゃん、この2人、早く園内に案内しといて〜〜」ニコニコ

由子「はい!それじゃあふたりとも、こっちについてくるのよー」

泉「はーい、咲、優しそうな人で助かったなぁ〜〜正直、ずっと怖い人想像してたけど」

咲(なんだろ……所長さんの……二条さんは気がついていないのかな……あの禍々しいオーラ……)
4 : ◆TZolALn9r2 [saga]:2018/01/08(月) 09:37:38.77 ID:ri9NxStsO

案内人に連れられ、私たちは廊下を延々と歩いた。迷路のような作り。階段を登って下って、10分ほどで私たちは入り口についた。

屋内に大きな門があった。「麻雀学園」という看板が横に設えられていた。

由子「改めて自己紹介するのよー。私の名前は真瀬由子、この学園であなた達の教育係を担当するのー」

由子「この門の先は、あなた達と同じく、麻雀を極めんと日々研鑽に励む同志が約100人、昼夜を問わず麻雀に励んでいるのよー」

由子「寮は大きく3つにわけられて、あなた達は第1舎に入寮するのーこの第1舎の責任者が私なのよー」

泉「せんせー質問がありまーす」

由子「なーに?」

泉「その第1舎ってのは、1番レベルの高い寮ってことですかー?」

由子「そういう訳ではないのよー便宜上1、2、3で番号を振っているけど、数字の序列はないのよー」

由子「序列は麻雀でつけるのよー毎月、寮対抗で麻雀大会を開いてるのーそこで決めるのよー」

由子「それじゃあこの門の先が麻雀学園なのー歓迎するのよーお二人ともー」

二条さんは希望に満ち溢れた顔をしていた。でも、私は恐ろしい不吉な予感に襲われていた。

ギギギ……バタン。

門が閉じた。この先に私の……がいる。
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