【咲-saki-】咲「麻雀学園?」【安価】

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21 : ◆TZolALn9r2 [saga]:2018/01/08(月) 21:17:25.15 ID:oR7ei4jBO

穏乃「はい、水」

咲「ありがとうござます」ゴキュゴキュ

日陰で小休憩だ。まだ時間は11時前。もう体が悲鳴を上げている。

咲「勝手に休憩して……怒られないんですか?」

穏乃「ずっと監視してる訳じゃないし、一応自由時間に自主的に私達が畑耕しているって形になってるから、いいんですよ」

咲「あれ?原村さんと新子さんは?」

穏乃「あの二人は免除。寮長と副長ってことでーー各室長も畑仕事は免除されてるよー」

咲「じゃあ、私が来るまで穏乃さんが一人で、畑耕していたんですか…?」

部屋毎に耕すべき畑の面積の割合がある。原村さんの部屋の畑は他の部屋より当然小さかったが、それでも一人で耕すには広すぎる。

穏乃「まー趣味みたいなもんだよ。あっ、あと昨日はごめんっ!」

咲「え?」
22 : ◆TZolALn9r2 [saga]:2018/01/08(月) 21:27:46.37 ID:oR7ei4jBO

穏乃「憧のバカが、意地悪しちゃって……夕ご飯抜きで、さ」

咲「いえ、いいんですよ……何も高鴨さんが謝らなくても」

穏乃「でも我慢したのは立派だったよ。私だったらぶん殴ってたなー」

咲「あはは……」

穏乃「じゃあ私、畑仕事の続きやるから!落ち着くまでそこで休んでなよ」

咲「あのっ……ありがとう……ございます」ペコリ

穏乃「困ったときはお互い様……でも宮永さん。ここで長生きするにはコツがいる。大きな流れに乗ること。流れに逆らったら溺れてしまう。どんな理不尽も、静かに耐えるんだ。そうすればいつか目が出るから、さ……」

高鴨さんはそんなことを言い残して、畑仕事に戻っていった。
23 : ◆TZolALn9r2 [saga]:2018/01/08(月) 21:34:55.31 ID:oR7ei4jBO

真瀬「新入園者を歓迎して、今日のお昼ごはんはおにぎりなのよー!」

校庭で泥だらけの寮生の間で歓声が沸いた。

妹尾「うまっ……白米とかいつぶりだろ……うまうまっ……」モグモグ

文堂「くぅ〜〜!甘いっ……お米ってこんなに甘かったんだぁー!」ポロポロ

咲(塩おにぎり1個でこの喜び……でも気持ちはわかるかも……空きっ腹に程よい甘塩のおにぎりは犯罪的……!犯罪的な美味しさだよっ……!)

校庭では寮生たちがそれぞれおにぎりに舌鼓を打ちながら、休憩していた。

そんななか、私はおにぎりに手をつけようとせず、うずくまっている一人に目がいった。

泉「…………」

咲「二条、さん……」

24 : ◆TZolALn9r2 [saga]:2018/01/08(月) 21:45:33.16 ID:oR7ei4jBO

泉「咲ぃ〜〜」

泉「ここ、もういややわっ……!お家、帰りたいっ…!」

泉「聞いてや、ひどいねん、うちの部屋……夕ご飯も用意してもらえず……」

泉「そのことに文句言うても、シカト決め込んで……」

泉「で、消灯してから……」カタカタ

泉「……やばいねん、ウチの部屋……」カタカタ

咲「何があったんですか?」

泉「……」カタカタ

二条さんは青ざめていた。

泉「軽く、リンチされたねん。生意気や言うて、腹殴られるわ、背中踏まれるわ……これ以上は口にも出せんわ……」カタカタ

泉「咲のところは大丈夫かいな?」
25 : ◆TZolALn9r2 [saga]:2018/01/08(月) 21:49:02.62 ID:oR7ei4jBO

原村さんも高鴨さんも少なくともそういうことをするタイプには見えない。

泉「当たりやな……1-A室言うたら、原村寮長のところやん……やっぱ優しいんやなぁ」

泉「ウチのとこの室長、大星言うんやけど、あら、頭のネジ2本くらいトンでるで……絶対人、ピーしたことある」カタカタ

泉「どないしよ、咲ぃ〜〜……ウチ、あんなとこいたら1週間以内に死ぬ……」

泉「なあ咲、一緒に逃げへん?」

咲「逃げるって言ってもどうやって……」

見渡すかぎり、高い壁で囲まれ、とても逃げられそうな雰囲気はない。

泉「アホ!大脱走ちゃうねん、脱獄しようって訳やない……オリエンテーションの時あったやん、退寮申請っての……あの紙捨ててないやろ?リンチされたし、理由は十分やん、こんなん大問題やで、今時相撲部屋かて暴力にうるさいんやぞ」

泉「一緒に逃げよう、咲。こんなとこおっても麻雀なんて強くなれっこないわ」

↓1
@話に乗る
A断る
B真瀬さんに報告する
26 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/01/08(月) 21:50:06.06 ID:HXhg216/o
2
27 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/01/08(月) 21:50:11.69 ID:zcu/rJd4O
3
28 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/01/08(月) 21:50:45.56 ID:kDQ1rynmo
そもそも逃げられる気がしない
29 : ◆TZolALn9r2 [saga]:2018/01/08(月) 22:00:13.74 ID:oR7ei4jBO

誰が乗るか……!見え見えの泥船……!

それに私にはここに来た目的があるッ!

咲「ごめん、二条さん。私はここに残る」ヨッコイショ

泉「でも咲ぃ〜〜……」

咲「辛いことはたくさんあるだろうけど、お互い頑張ろうよ!どうしても困ったら、また相談してくれていいから、さ。愚痴聞くくらいなら私にだって出来るから……」

ピロリン!精神力が1アップした!

★ステータス★
雀力 1/10 精神力 3/10 体力 5/5

午後も畑仕事。16時まで休憩をはさみながらひたすら畑を耕した。

聞いた話では、第1舎は獲得予算が少ないせいで、毎年食事はこの畑で取れた芋で賄っているらしい。今の私達の食事は昨年収穫した芋の残りのようだ……
30 : ◆TZolALn9r2 [saga]:2018/01/08(月) 22:23:30.53 ID:oR7ei4jBO

和「それではいただきます」

憧「いただきまーす」

18時。夕ご飯の時間だ。

今日のご飯はヒレカツ定食。ホカホカの白米に、揚げたてのカツ。シャキシャキのキャベツに、瑞々しいプチトマトまで載っている。それにデザートにはケーキ!

憧「今日は、咲の歓迎会だから、和が特別サービスだって!」

咲「あのっ……これ、いいんですか?」

聞いた話では、他の部屋は毎日芋煮らしい。

和「今日は特別ですよ。咲さんの歓迎会ですから」

今頃、二条さんのところもこういう特別食が振る舞われているのだろうか。

穏乃「宮永さん、食べなよ。冷えちゃうよ」モグモグ

咲「……はい」

咲(旨いっ……!労働の後に、この肉は染みるっ……アミノ酸が全身に広がっていくのがわかるよっ…!)

咲(いい肉使ってるなぁ〜〜!)

31 : ◆TZolALn9r2 [saga]:2018/01/08(月) 22:37:08.25 ID:oR7ei4jBO
憧「ウチの寮、畑だけじゃなくて、豚も育ててるのよ。そこの黒豚。自分たちで育てて、食べる豚は格別よね〜」

咲「普段、新子さんは牧場の方で豚の世話をしているんですか?」

憧「は?そんなの1-D部屋の仕事じゃん」

和「でも、憧は家畜小屋の責任者なんですよ。だから、今日も一番いいお肉が手に入りました」

あとで知った話だ。新子さんが管理している家畜小屋の肉は、私達第1舎の人間の口に入ることはない。肉は概ね他の寮に輸出され、原村さん達は利益を得ているらしい。だから、夕食も他の寮の給食を自費で購入している。

こんなふるまい、他の部屋から見たら顰蹙ものだけれども、原村さんは麻雀が強く、第1舎の家畜小屋の利権や畑の利権など麻雀で獲得し、他の寮との交易で利益を上げている。

職員にも賄賂を渡し、この寮の女王として君臨している彼女に対して他の部屋は不満こそあれ、表立っては逆らえないのだ。

新子さんと高鴨さんは原村さんの側近らしく、特に新子さんは原村さんのそばに常にいる。

この部屋に入れたメリットは非常に大きく、例えば休憩時間などに新入りは大抵、先輩にいじめられ、理不尽な仕打ちを受けるのだけれども(二条さんみたいに)、私はそういうのとは無縁で、他の部屋からの攻撃は一切ない。

生意気な二条さんは、毎日激しいいじめにあって、随分と精神がやられてしまっているようだ。

それを横目に私は精一杯畑を耕した。

しかし麻雀学園と言いながら、私達が牌を握れる機会は

この1週間、一度もなかった。
32 : ◆TZolALn9r2 [saga]:2018/01/08(月) 23:20:57.66 ID:oR7ei4jBO

しかし、転機は突然訪れた。

夕食後の自由時間。私は部屋でウトウトしながら過ごしていた。

気がつくと、原村さんと新子さんがいない。

穏乃「明日は、各寮対抗の麻雀大会だから、室長会議だよ」

高鴨さんが教えてくれた。

各寮の代表者が、麻雀学園の中央にある試合場に集まり、卓を囲む日。

勝負の模様はテレビで全寮生に中継され、その週の予算や各々の資産を賭けての5半荘の勝負。

ここで勝利しなければ、食べるものにも困窮する。

穏乃「ウチは弱っちいからねー……昔は雀卓とかもいっぱいあったんだけど、負けが込んで今じゃ1個しか雀卓ないし、食事も困るようになって、畑仕事ばかりしてる。だから、ますます弱くなるって悪循環なんだよ」

咲「原村さんで勝てないんだ……」

穏乃「いやいや、和は勝つよ。ウチの学園のトップランカーの1人だし。でもこの勝負は団体戦で、さらに言えば同じ選手は2週間続けて登録できない仕組みなの」

33 : ◆TZolALn9r2 [saga]:2018/01/08(月) 23:23:45.54 ID:oR7ei4jBO

憧「ただいまーいやー、疲れた疲れた」

穏乃「おつかれさん」

咲「お疲れ様です」

和「今日の会議は長引きましたね」

憧「1-Cの大星、うるさいっちゅーの!こっちは各部屋の事情を考慮してバランスよく決めてるのに」

和「まあまあ、憧。あっ、こちら、オーダーです」

原村さんが見せたオーダー表を見て、私は驚いた。

先鋒 片岡(室長)
次鋒 文堂
中堅 岡橋
副将 原村(室長)
大将 宮永

咲「あの……これって、私が大将……ですか?」

和「ええ。咲さん。期待していますよ。私達の寮は基本的に新入寮生の実力を測るため、まずは試合に出てもらいますので。二条さんは来週ですね」

穏乃「……」

この寮対抗麻雀大会の話を聞いたとき。私が試合に出れるのは当分先だと思っていた。

お姉ちゃんは、同じ寮にいない。でも、私が強くなれば、そこでお姉ちゃんと会える。お姉ちゃんと卓で語り合える。私はそのためにここに来たんだ!

手が震えるのがわかる。こんなに早くチャンスが来るなんて。早く牌を握りたい。早く、麻雀がしたい!
34 : ◆TZolALn9r2 [saga]:2018/01/08(月) 23:27:58.30 ID:oR7ei4jBO

試合当日。選手控室の空気はひりついていた。

先鋒の片岡さんが2着につけ、回した貯金は次鋒で大きく失われ、さらに中堅も手酷いミスが重なり10万点あった点数は4万点近くまで減っていた。

初瀬「うっ……ううっ……」ポロポロ

中堅の岡橋さんは、ひと目も憚らず泣いていた。

控室はお通夜みたいな雰囲気。

3つの寮の代表者と、調整役の職員サイド、今日は真瀬さんが5半荘を打ち、40万点分の予算を分け合う。

職員側は概ね10万点前後でフィニッシュするため、3つのチームでの点の奪い合い。

ここまでのところ、圧倒的に強いのは第3舎の面々だった。

文堂「さすが第3班。先鋒辻垣内に中堅竹井は流石に安定していますね。副将の江口セーラはウチの寮長に対するメタでしょうか」

優希「第2班の副将の船久保も侮れない相手だじょ。和ちゃんオカルト相手にはめっぽう強いけど、デジタルや流れ論者相手には大勝ちできないんだじぇ」

文堂「今月はなんとか8万点はほしいですね……」

優希「だじぇ…」

4万点スタートで始まった副将戦だが、原村さんはやはり強かった。ジリ貧の状況から粘って跳満を連発し、7万5000点近くまで収支を戻してフィニッシュ。

それから大将戦のコールがかかった。

ここまでお姉ちゃんは出場していない。まさか、こんなに早く……胸が高鳴る。

和「それでは咲さん。あとは頼みます」

和ちゃんとハイタッチを交わして、私は勝負の卓へ向かった。
35 : ◆TZolALn9r2 [saga]:2018/01/08(月) 23:33:25.47 ID:oR7ei4jBO


向かった先に、姉はいなかった。

由子「咲ちゃん初参加なのーご祝儀ルールでいいかなのよー」

憩「ええですよーぅ」 第2舎 寮長 荒川憩 学園ランキング第2位

竜華「まあええやろ」 第3舎 3-C室長 清水谷竜華 学園ランキング第6位

咲「ご祝儀ルール?」 第1舎 1-A室員 宮永咲 学園ランキング 圏外

由子「初参加特典なのー。和了れば咲ちゃんだけ点数倍付けなのよー。全くただのご祝儀なのー」

咲(ハンデをくれるって訳ですか……)

竜華「なつかしいなーウチも昔、ガチガチに緊張しとったねん。ま、咲ちゃんリラックスリラックス。負けても余裕あるんやろ、第1舎は」

憩「警戒ですよーぅ、新人をいきなりこの卓に付かせるとか、何かあるかもしれませんよーぅ」

咲(オーラでわかる……!この三人、相当打てる……!でも、私だって、麻雀にはそこそこ自信があるんだ!)

★ステータス★
雀力 1/10 精神力 3/10 体力 5/5

咲は怯まなかった。

由子(なかなかいいオーラ発してるのよー咲ちゃんも……でも和ちゃんも人が悪い……この卓は心だけで勝てるほど甘くないのよーせめて雀力5は必要やねーまともに打つには……)

↓1
勝敗コンマ
ゾロ目:プラマイゼロ
他:コンマ分敗北
36 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/01/08(月) 23:34:56.87 ID:aTHP14gUO
はい
37 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/01/08(月) 23:35:23.44 ID:kDQ1rynmo
38 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/01/08(月) 23:40:29.10 ID:MD0xoTKkO
逝ったな
39 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/01/08(月) 23:50:44.86 ID:HXhg216/o
惜しいしその下はゾロだしコワイわ
40 : ◆TZolALn9r2 [saga]:2018/01/08(月) 23:52:22.54 ID:oR7ei4jBO

憩「ロン。24000。」

竜華「ロン!12000やな〜〜ごっつあんですー」

竜華「ツモ。8000-4000。あっ、咲ちゃんごめんなぁ、親っかぶりで」

憩「ロン。3900ですよーぅ」

憩「ロン。7700ですよーぅ」

瞬く間に溶ける貯金……!わずか1半荘で咲は87000点を失った……

由子「はい、ツモ。500-300。今日はここらへんにしておくのよー」

咲「う、嘘……」カタカタ

憩「なんや、ただの初心者やんーこんなんボーナスステージですよーぅ」

竜華「咲ちゃん高い授業料になったなーぁ。この卓に付くにはまだ早いで……麻雀は奥が深い……ウチら、ここで極めるために修行してるねん……」

87000点を失い、咲のチームの合計収支は-12000点であった。

咲「……」カタカタ

震えが止まらない。3人と卓を囲んでいる間、ずっと寒気が止まらなかった。

精神力が-1になった。体力が-1になった。

強者との対戦経験を積み、雀力が+1になった。

★ステータス★
雀力 2/10 精神力 2/10 体力 4/5
41 : ◆TZolALn9r2 [saga]:2018/01/09(火) 00:12:36.67 ID:5RlcUHpgO

控室に帰ると誰もいなかった。

私は、寮に帰ることができず、ずっと控室の脇のトイレで吐いていた。

泣き疲れた頃、真瀬さんが来て、追い出されるように第1舎に帰った……


和「……」

寮内の講堂に、第1舎の寮生全員が咲の帰りを待っていた。

重苦しい空気。

大星「どう落とし前つけるの?」

咲が戻ると、2-Cの室長の大星淡が声を荒げた。

咲「あ、あうぅ」

初瀬「前代未聞だよ、前代未聞!マイナス8万点超えなんて!それで10万点切って、借金!?」

初瀬「ただでさえ、ウチの台所事情は苦しいのに!」

咲「……」カタカタ

莉子「明日から食費の支給もないしー……昨年の備蓄食料で食いつなぐしか……」

泉「また芋の日々ですか……」

南浦「芋も貴重品……1日2食に制限しないと」

ざわ……ざわ……

思わず、原村さんの方を見た。原村さんは中央の席で腕を組んで目を瞑っている。
42 : ◆TZolALn9r2 [saga]:2018/01/09(火) 00:17:03.80 ID:5RlcUHpgO

由暉子「皆さんのお気持ちはわかりますが、まずは総括が先ではないでしょうか?」

2-Bの室長の真屋さんが、紛糾する場を収めた。

皆の注目が私に集まる。チームの大将として、敗戦の弁を述べろということだろう。

泣き疲れて、涙も枯れていた。感情が麻痺していたのは、少し私に有利に働いた。

冷静に考えられる。いくら原村さんの部屋で庇護があるとはいえ、このままじゃ私の立場は明日から最悪なものになるだろう。見えない形での嫌がらせに加えて、職員の目の届かない建物の影での暴力沙汰は日常茶飯事だ。

咲(でも落ち着いて考えると、負けたのは確かに私だけど、初心者を大将に据えた方に問題が)

咲(前日の室長会議で決めたっていうけど、誰が私を大将に押したんだろ……)

咲(こんなの、私のせいじゃなくて、そいつに責任があるんじゃ)

大星「……」イライラ

咲(ここで私の取る1手は……これだ!)

↓1
@泣きながら土下座で謝る。 精神力-1 体力+1
A淡々と反省を述べる。 精神力+1 体力-1
B私を任命した人間が悪い!と責任転嫁する。 精神力+2
43 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/01/09(火) 00:20:50.21 ID:boTfRYsp0
1
44 : ◆TZolALn9r2 [saga]:2018/01/09(火) 00:39:16.62 ID:5RlcUHpgO

咲「ううっ……」

この場を収めるにはこの方法しか思いつかなかった。

床に膝をついて、辺りを見渡した。私に対する激しい怒りのオーラが、少し和らいだのがわかった。

多分、皆わかっている。本当に悪いのは私じゃあない。

あの卓に、新人が付いて勝てるわけがないのだ。

それを分かっていて、大将に命じた人間が一番悪い。そんなのみんな分かりきっている。

でも、その人物に怒りを向ける事ができないから、仕方なく私に怒りを向けているんだ。

唇を噛みながら床を見た。

屈辱。恥辱。そして私の中に激しい怒りの炎が静かに灯った。

咲「申し訳ありませんでした」

頭を床に擦り付け、敗北を謝罪した。自然と涙がこぼれた。

咲「うっ……ううっ……」

★ステータス★
雀力 2/10 精神力 1/10 体力 5/5

10分。15分。それくらい長い沈黙。講堂には私の嗚咽だけが響いている。

淡「頭上げなよ、咲」

大星さんが口を開いた。

淡「正直、咲一人に謝らせても何も解決してないんだよねー」

皆の、怒りのオーラが和らいでいた。
45 : ◆TZolALn9r2 [saga]:2018/01/09(火) 00:57:54.37 ID:5RlcUHpgO

淡「ウチラの第1舎の予算はとっくに火の車、そこに更にこんな自体になったら、色々責任問題になるんじゃないかなー」

和「……」

大星さんはもう私の方を見てはいなかった。

淡「ユキ、私、昨日口酸っぱく言ったよね!第2舎からは荒川が大将で来そうって確かな情報があったから、大将は少なくとも室長クラスを出そうって!」

ユキ「確かに、言ってましたね」

淡「私とユキは前の週出たから、和かシズ、どっちか大将で出ろって何度も言ったよね!?優希も聞いてたでしょ?」

優希「のどちゃん…」チラッ

和「……」

憧「でも、大星さん。その情報は昨日の時点では信憑が低かったでしょ!荒川が来るなら、先鋒濃厚じゃない、第3舎が先鋒に辻垣内を置くんだから!」

淡「でも結果として大将に荒川が来たじゃん。腰巾着は黙ってろ!」

憧「ぐっ…殺したろか……」

淡「和、これどう落とし前つけるの?」
46 : ◆TZolALn9r2 [saga]:2018/01/09(火) 00:59:57.12 ID:5RlcUHpgO

ここぞとばかりに大星さんが勢いづいていた。他の寮生達も、何も言わない。ただ、殆どの寮生が大星さんの側についているのは明白だった。

和「うーん……困りましたね」ポリポリ

和「私としては、咲さんの今後のいい経験になると思って、大将に推したんですが」

和「確かに私にこの敗戦の大きな責任はあります」

ざわ……ざわ……

和「ですから私が払いましょう……!今週の負け分……!予算は10万点、しっかり勝ったということにして、咲さんの負けは帳消し…!」

文堂「本気ですか…?週10万点あれば、ひょっとして御飯は白米付き……とか?」

南浦「もちろん借金返済分もありますし、雀卓の投資にあてる、とかも考えないといけませんが」

莉子「ご飯は3食必須…!ここは譲れぬライン……!」

春「余った予算で黒糖の補充を…」

ガヤガヤ……

和の一言で一気に場が浮足立った。

和「これでよろしいでしょうか、大星さん。落とし前、と言うのは」

淡「……チッ」

和「それでは総括は終了です!各々、部屋に帰って、来週の試合までの研鑽に励みましょう!」
47 : ◆TZolALn9r2 [saga]:2018/01/09(火) 01:13:01.24 ID:5RlcUHpgO

「太っ腹だよねー原村さん」
「10万点も勝つの、久しぶりじゃない?」
「やっと芋生活も終わりだよー」
ざわざわ

私は、床でうずくまっていた。

原村さんの一言で、お通夜みたいな空気は一変、まるで勝利のあとのように空気が緩んだ。

穏乃「負けたのに、ね」

咲「ふぇ?」

穏乃「さ、帰ろう、咲。また明日から畑、耕さないと」

激動の1日が終わった。

部屋に戻っても、眠れやしない。

手も足も出なかった……!相手はお姉ちゃんじゃない。そんな相手に、好き放題嬲られて、死ぬほどの屈辱を味あわせられた。

いろいろな事が、頭をぐるぐる回る。

長い夜は更けてゆく……

★ステータス★
雀力 2/10 精神力 1/10 体力 5/5

To be continued…

48 : ◆TZolALn9r2 [saga]:2018/01/10(水) 00:12:43.61 ID:Z5HcE9Ryo

それから1週間後。

私は講堂で麻雀大会の映像中継をみんなと見ていた。

今週の第1舎のオーダーは、先鋒南浦さん、次鋒二条さん、中堅新子さん、副将真屋さん、大将大星さん。

割りと隙がなさそうな布陣に見えたけれども、結果は芳しくなかった。

大星さんが最後に一人気を吐いて、なんとか総合得点を6万点台に抑えたが、皆苦戦していた。

想像以上に他の寮の層は厚い。結局プラス収支は新子さんと大星さんだけ。

そして、今週の大会もお姉ちゃんは試合に出ていなかった。

総括の中身も、獲得した6万点分の予算をどう分配するかにのみ焦点が置かれていた。

私は、部屋の隅っこで紛糾する議論を横目にぼんやりしていた。

麻雀学園なのに、この寮で麻雀の練習はまともに行わていない。

指導教官を自称する真瀬さんは朝のランニングや畑の指導をするくらいで、放置している。

それからさらに2ヶ月が経過した。
49 : ◆TZolALn9r2 [saga]:2018/01/10(水) 00:14:16.00 ID:Z5HcE9Ryo

高鴨さんに付き合って畑仕事ばかりしたせいで、すっかり日に焼けてしまった。

あれから試合に出るチャンスは1度もなく、麻雀牌を触らせてさえくれない。

そして第1舎はこんな有様だから、基本的には強い人達だけで毎週試合を回しているらしい。

主力が原村さん、新子さん、真屋さん、片岡さん、大星さんの5人。それにプラスアルファして、滝見さんや南浦さんを加えつつ、その時々で適当に残りを埋めているようだ。

初瀬「自分はあんまり試合出たくないかな。マイナス3万点超えたらあるんだよ、イジメが。宮永さんは原村さんのオキニだからないんだろうけどさ」

上柿「あたしゃ強いチームメイトに任せてますよ」

試合にほぼ出ない面々はそんなことを言いながら畑を耕したり、豚の世話をしたり、雨の日は工場で働いたりしている。

咲(でも麻雀しないと錆びついちゃうよ……)

忸怩たる思いで日々を過ごす。この前、手酷い負けを喫したためか、私にチャンスは回ってこない。

50 : ◆TZolALn9r2 [saga]:2018/01/10(水) 00:16:29.21 ID:Z5HcE9Ryo
泉「オーダーは原村さんが決めとるみたいやけど、実際は室長がそれぞれ自分の部屋から1人推薦して決めてるみたいやなー」

咲「部屋4つだよね」

泉「残り1枠は原村さんが指名して決めてるみたいやでー」

咲「あの、1個だけある雀卓は……?私、練習させてもらえないんだけど!」

泉「ああ、あれ。あれの権利持ってるの大星さんやから、大星部屋の連中か、大星さんの仲いい奴しか使えんのや。ウチも大星さんのとこやけど、新入りは触らせてすらもらえんで……」

咲「いつも原村さんや新子さんはどこで練習してるんだろ…?」

泉「しらんがな。あ、休憩終わりみたいやな……サボってると思われたらかなわん、仕事戻るでー」

二条さんとは新入り同士、時折話をする仲になっていた。

咲(試合に出たい……このまま黙っていてもチャンスはないと思う)

咲(私の、この寮での立ち位置は、最初に8万点失点して泣きながら土下座をした負け犬という扱い)

咲(原村さんが庇ってくれたから、ひどいイジメにはあっていないけど、私のことをよく思わない娘も多い)

咲(試合のオーダーは室長推薦……誰かに相談して、なんとか試合出してもらわないと……)

↓1 誰に相談しますか?
@和
Aユキ
B淡
C優希
Dその他自由
51 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/01/10(水) 00:31:14.06 ID:nCP6Qjtko
3
52 : ◆TZolALn9r2 [saga]:2018/01/10(水) 01:59:31.31 ID:Z5HcE9Ryo

淡「はぁ?試合に出たい?」

大星さんは目を丸く見開いて私の方を見た。

咲「はい。この前は、負けちゃったけど、私がここに来た理由。色々あるけど、麻雀が強くなりたくて。麻雀で、語り合いたい人がいるんです」

淡「和に頼めばいいじゃん。同じ部屋なんだし、和は咲のこと気に入ってると思うよ」

咲「原村さんに頼んでも……原村さん、部屋で麻雀の話しませんし」

咲「大星さんなら、きっと私の気持ち、汲んでくれると思って……!毎日、空いてる時間でここで練習していますよね?だから……」

寮に1台しかない雀卓を囲み、麻雀の練習をしている大星さんを私は訪ねた。

淡「……場所変えようか。泉!私の代わりに入っていいよ。咲と大事な話、してくるから」

泉「はい」チラッ

南浦「……」

ユキ「それじゃあ次の半荘、入りましょうか」

春「ポリポリ」

大星さんが練習しているのは、寮の中でも実力派の面々。もし、私が大星さんに認められたら……ひょっとしてここで練習するメンバーに加われるチャンスもあるかもしれない。

そんな打算もあった。

53 : ◆TZolALn9r2 [saga]:2018/01/10(水) 02:00:21.19 ID:Z5HcE9Ryo

淡「で、本気なの?」

咲「はい」

まっすぐ、大星さんの目を見る。

淡「基本的には同じ部屋の人を推薦するのがここのしきたり。私だって、室長としての立場があるし、ウチの部屋は結構やる気ある娘多いから」

淡「他の部屋の人、推薦するにはそれなりの理由がないと、多分納得してくれないんだよね」

淡「それに、咲はいいの?和に許可はもらってないんでしょ」

大星さんは心配そうに私の顔を覗き込んだ。

咲「ううっ」

原村さんのことは心配だ。でも、原村さんに麻雀の話をしても取り合ってもらえない。新子さんは、私のことを疎んじている。高鴨さんは試合に興味がなさそうだ。

でもこのままじゃ、腐ってしまう。牌も握らせてもらえず、お姉ちゃんに会うための足がかりもつかめず……

淡「あと現実的な話をするんだけど」

淡「もしアンタを推薦して、前みたいにマイナス8万点なんてされたら、私の立場もなくなるの!」

淡「咲が前みたいにボロボロに失点したら、結局推薦した私が馬鹿見るだけ。最悪、前の和みたいに、咲のケツ持たなくちゃいけない」

咲「ううっ……」

54 : ◆TZolALn9r2 [saga]:2018/01/10(水) 02:04:08.07 ID:Z5HcE9Ryo
大星さんの話は理にかなっている。彼女から見たら、私は麻雀下手くそな生意気な新入りに過ぎない。

でも、どこかでこの評価を覆さないと未来が見えないのもまた事実。幸い、この前の勝負で大負けはしたけれども、麻雀に関して掴めたところもある。

淡「どうしても出たいってなら、条件があるかな」

咲「条件?」

淡「負け分、自分で払うって言うなら推薦してあげる。それなら、他の室長にも話通せるし、他の寮生も納得するよ」

淡「でもこの条件で打つには保証金がいる。2万5000点が自分の持分。最低限の金がないと、とりっぱぐれるからね。とりあえず、2万5000点は私が貸すから」

淡「試合後は3万点返し。勝った分は咲の取り分だから。咲が自分の責任で、自分の負け分は払うって条件で試合に出るなら、誰も文句はない。昔はそういう寮生が多かった。和だって最初の頃は自分でリスクを追って金稼いでたよ。」

大星さんの提案した条件を飲むしか、私が試合に出れる道はない。

To be continued…
55 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/01/10(水) 06:38:01.37 ID:jHM/iZ8UO


やっぱり何だかんだ3年が一番層厚いな
56 : ◆TZolALn9r2 [saga]:2018/01/10(水) 23:24:39.78 ID:TXOFjvFvo

大会前夜。

いつもこの時間は室長会議が行われている。

新子さんと原村さんはおらず、部屋では高鴨さんが腕立て伏せをしていた。

本当に大星さんは私を推薦してくれるのだろうか。

不安が募る。そして、更にオーダーの事も気がかりだ。誰が出るかは室長推薦が重要らしいけれども、どういうオーダーにするかは原村さんの専権らしい。

エースが固まる先鋒、安定感の求められる中堅、そして試合を決する大将には各チーム有力選手を投入する。

狙い目は次鋒と副将。中でも次鋒は各寮の暗黙の合意もあって、育てたい若手の枠になっているみたいだ。よほどのことがない限り、各寮は室長クラスを投入しない。

次鋒であれば、今の私にも十分勝機はある。以前、大将でてひどい負けを喫した。だから、今回起用されるとしたら副将か、いや、おそらく次鋒。そんな考えでいた。

憧「ただいまー」

穏乃「おかえりー」

憧「いやー、疲れた疲れた。またあの馬鹿のせいで会議長引いたわ」

穏乃「あの馬鹿?」

憧「大星淡。あーあ、何あの推薦。信じられないんだけど!」

咲「……」ドクン

和「まあまあ、憧。どういう取引があったかはわかりませんが、いいじゃありませんか。負け分は個人が払う、と言うのであれば」

憧「筋通せっちゅー話なのよ!私がいいたいのは…」

穏乃「で、どういうオーダーなの?」

和「今月のオーダーはこうですね」

先鋒 片岡(室長)
次鋒 滝見
中堅 新子
副将 真屋(室長)
大将 宮永

咲「えっ……」
57 : ◆TZolALn9r2 [saga]:2018/01/10(水) 23:28:06.80 ID:TXOFjvFvo

憧「おめでと、宮永さん。試合出たかったんだよね?」

咲「で、でも、私、この前……」

憧「会議紛糾したわよ。でも、負け分払うって言うんだから、そこまで言うならってなって」

憧「正直、ウチの団体戦は副将までで、あとはどれだけ負けても寮全体の損失にならないなら、まあ他の寮生の納得も得られるでしょ?」

憧「私達としては、他の寮の大将に室長クラスぶつけなくていいから、負担軽くなるし、win-winなのよねー」

原村さんは素知らぬふりをしている。でも、これは意趣返しなのは明白だった。大星さんを頼って、裏口から試合に出ようとした私に対する制裁。

和「宮永さん?顔青いですけど、大丈夫でしょうか?そうそう、他の寮の情報もあるんですが、第2舎は今回は天江さん、第3舎は石戸さんらしいですよ。」

和「憧、牌譜はありますよね?宮永さんに貸してあげて下さい。私、応援していますから」

憧「オッケー。試合明日だけど、参考にしてよ」

新子さんは牌譜を渡し、私の耳元でこう呟いた。

憧「負けて死ねよ」

58 : ◆TZolALn9r2 [saga]:2018/01/10(水) 23:29:34.94 ID:TXOFjvFvo

控室。私はひとりぼっちだった。朝ごはんもまともに喉が通らず、土気色した顔で会場入り。

部屋でも隅っこで、他の寮生の試合を見ていた。誰も私に話しかけない。

これは個人戦だ。私が、大星さんから借りた2万5000点で、私は私の責任で卓に付く資格を得た。

今日は片岡さんが波に乗って3万点稼ぎ、次鋒の滝見さんと新子さんが手堅く守って真屋さんが稼いで副将終了時点で15万点弱。穴のない布陣でしっかり稼ぎ、大将の私にバトンが回ってきた。

大将戦のコールがかかった。

もう第1舎の団体戦は終わったんだ。ここからは私一人。

借金してまで卓についた。ひょっとしてこれが最後のチャンスなのかもしれない。

そんな悪い予感が、昨日の夜からずっと頭にこびりついていた。

ここで負けたら、多分終わる。震えが止まらない。
59 : ◆TZolALn9r2 [saga]:2018/01/10(水) 23:31:43.41 ID:TXOFjvFvo

末原「それでは大将戦を始めます。職員側の調整役の末原です。初めての方はよろしく」

衣「ククク……今宵は満月……刻は来たれりぃ!」

霞「あらあら、怖い怖い……満月の衣ちゃん相手なら手堅くいかなくっちゃねぇ」

咲「ううっ……」オドオド

咲(対面のおっぱいさんの威圧感もすごいけど、この子のオーラも……近い……かも。昔見た、お姉ちゃんのオーラに……こんなのに今の私が勝てる?)

咲(否!まともに相手したら、多分、15万点あっても箱割れるかも…)

咲はすっかり萎縮してしまっている。

末原「それじゃあウチがサイコロ回すでー」コロコロ

末原(単純な雀力の強さだけで言えば天江が図抜けとるな、この卓は。第3舎も満月の天江とまともにかち合いたくないから、老獪で大負けしないこのおっぱいオバケが大将なんやろ?)

末原(一方、第1舎の大将は……感じるものは確かにある!素質は十分や。でもまだこの卓で打つのは早すぎや……せめて雀力5は必要やねん)

末原(ウチの仕事はバランサー……本来であれば15万点でトップの第1舎の一人勝を抑制する仕事やけど、こら、宮永がトバんように気ぃつけなあかんかもな)

★ステータス★
雀力 2/10 精神力 1/10 体力 5/5

咲(起家は私……配牌を取る手が震える……)カタカタ

↓1
勝敗コンマ
ゾロ目:プラマイゼロ
他:コンマ分敗北
60 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/01/10(水) 23:32:23.15 ID:mGQD2rNYO
61 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/01/10(水) 23:32:34.73 ID:QlW/fK5A0
62 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/01/10(水) 23:42:01.77 ID:lCL57VP6O
末原さん天使か
63 : ◆TZolALn9r2 [saga]:2018/01/11(木) 00:02:31.96 ID:j8BC3xvfo

衣「一切合切飲まれよ……!海の底に…!奥義・海底撈月!」

咲「うっ」

咲(強い……こんな小さい子が、なんてパワー……!牌をツモるたびに息が苦しくなる)

咲(でも、負けられない…!こんなところで死ぬわけには……私は、お姉ちゃんと戦う為にここに来たんだ!)

咲「光の届かぬ海の底でも……花は咲く!嶺上開花!」ゴッ

衣「なにィ!?」

霞(この子、強い!衣ちゃんのフィールド下で、和了できる子はウチの寮でもそう多くない……ましてや、嶺上開花なんて大技決めるなんて)

霞「ふんふむ。敵は一人だけじゃあ、ないようですね」

末原(杞憂やったか。しかし末恐ろしい。雀力2で、天江衣と互角に打ち合うとは……)
64 : ◆TZolALn9r2 [saga]:2018/01/11(木) 00:07:31.69 ID:j8BC3xvfo

〜〜第1舎・講堂〜〜

初瀬「あれ…?宮永さんってあんな強かったっけ?」

ざわ……ざわ……

テレビで観戦する第1舎の面々に広がる動揺。誰もが、宮永咲の惨めなまでの大敗北を疑っていなかった。

幸い、副将戦まで15万点の勝ち。咲がいくら負けても、大星淡がケツを持って負け金を補填する条件で、咲の出場は認められた事は周知の事実。

そんな物見遊山気分で、咲の大敗を肴に勝利の美酒に酔う予定の寮生達は、自分たちの明日からの充実するご飯の事も忘れてテレビに釘付けだった。

1半荘。終わって見れば、-15000点。第1舎の合計で見ても12万5000点近いプラス収支。

誰も文句はない。この中で、天江衣と打って、失点を5万点以内に抑えられる人間の方が少ないのだ。

憧「……チッ」

淡「へぇ……あのクソ子供相手に、雀力2の癖に-15000点に抑えるんだ。やるぅ!」

和「……」

ある者は感心し、ある者は嫉妬し、またある者は……。

誰が見てもこの結果は、宮永咲の勝ちだった。

強敵との互角に近い戦いを経て、雀力が1アップした!精神力が2アップした!

★ステータス★
雀力 3/10 精神力 3/10 体力 5/5
65 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/01/11(木) 00:19:27.85 ID:nAF/rOSJo
牌が握れるこの状況のコンマで勝つしか今のところ雀力上げれないのか……ハードでヒリヒリするわあ
66 : ◆TZolALn9r2 [saga]:2018/01/11(木) 00:22:56.25 ID:j8BC3xvfo

咲(ううっ……マイナス15000点……大星さんに借金は返せないよぉ)

咲(でも、夢のような半荘だったなぁ)

咲(また私、強い人と打ちたいよ!やっぱり、麻雀が好き。それを再認識出来た)


咲「ただいま、戻りました……」

講堂でみんなが無言で私を一瞥したあと、原村さんが口を開いた。

和「それでは、本日の総括ですがーー」

和「第1舎の結果は5万点の黒字です!黒字はおよそ半年ぶりの快挙です」

寮生達から歓声が上がった。

文堂「ひょっとして明日から白いご飯も食べれるんじゃ…!?」

莉子「お芋生活も卒業!」

優希「久しぶりにタコスを所望するじぇ!」

春「それより黒糖の購入を……」

優希「いや、タコスだじぇ!」

憧「静粛にー静粛にー。獲得した予算は寮生に公正に還元しますからー」

和「それでは本日の総括を終了します。みなさん、各自来週の大会に向けて鍛錬に励んで下さい」

67 : ◆TZolALn9r2 [saga]:2018/01/11(木) 00:28:48.99 ID:j8BC3xvfo

私の結果には誰も触れない。誰も私と目を合わさなかった。

咲「ううっ……」

総括が終了したあと、私は大星さんのところに行った。

咲「ごめんなさい……私、負けちゃって……」

淡「……まあ、3万点返しのとこ、残り1万点じゃお金返せないよね」

咲「あううっ……」

せっかく試合に出て、掴めたものも大きかったのに。私は負けてしまった。もう二度と、牌を握れない程取り返しのつかない敗北かもしれない。

淡「とりあえず、相談しよっか、今後の事」
68 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします :2018/01/11(木) 00:40:17.22 ID:ZizmHgZv0
難易度高いよな
69 : ◆TZolALn9r2 [saga]:2018/01/11(木) 01:08:18.97 ID:j8BC3xvfo

大星さんは私を寮の自室に招待した。

人払いして、大星さんと私は二人きり。大星さんは椅子に腰掛け、私は立っていた。

淡「約束は約束だから。2万5000点貸しーの、3万点返し。結局、咲が負けた15000点分は、私が補填したんだよ?だから、和も5万点の黒字って言ってたでしょ」

咲「ごめんなさい」ペッコリン

淡「頭下げたら金返ってくるの?次は土下座する?前みたいに」

咲「あうっ」

血の気が引いた。大星さんの考えが読めない。勝負のあとの熱が体から引いていくのがわかる。

淡「どうやって、お金返すつもりなの?それをまず教えてよ」

喉が乾いて、声がでない。針の筵のような時間。負けるとはこういうことだ。

私には待つことしかできない。次の、大星さんの一言を。
70 : ◆TZolALn9r2 [saga]:2018/01/11(木) 01:10:09.32 ID:j8BC3xvfo

長い沈黙の後。

淡「咲、顔あげなよ」

咲「はい」

淡「意地悪言ってごめんね。勘違いしないで欲しいんだけどさ、寮のみんなも咲の結果は認めてる訳」

咲「へ?」

淡「今回咲の収支を含めても3万点の浮き。それに正直、咲が天江衣の相手をしてくれた、これが大きい……!」

淡「もし咲がチームメイトとして次鋒で出ていたとしたら、今回誰かがあの化物の相手をしないといけなかった。はっきり言って和が打ったとしても、−1万点じゃ済まなかったかもしれない。それくらいの相手と咲が打ってくれたから、副将までで稼げたんだよ」

淡「自信持ちなよ、咲」

咲「あっ……ありがとうございます」

大星さんは突然機嫌が良くなった。もしかしたら、私を推薦したことで、彼女の株も上がったのかもしれない。

何よりうれしかった。私の頑張りを認めてくれて。
71 : ◆TZolALn9r2 [saga]:2018/01/11(木) 01:15:20.48 ID:j8BC3xvfo

淡「でも負けは負け!負け分はしっかり払ってもらわないと」

淡「ごめんね、咲。もし私が咲一人からも取り立てられないなんて評判広がったら、明日から私、この部屋の仕切りすらできなくなるんだよね」

咲「でも、私、お金になりそうなものなんて持ってません……」

淡「相場は1回1000点……口だけでいいから」


そう言って大星さんはスカートを下ろした。

咲「あっ……」

大星さんの股に、目を背けたくなるようなモノがついていた。

淡「咲ひょっとして初めて?和の部屋にいて手を出されないとかラッキーだったね〜〜それとも、和もひょっとして、こういうタイミングを狙っていたのかも」

淡「これ、iPS棒って言って、雀力の応用技術。女の私もこれで他の娘たくさん泣かせてきたよ」

淡「そして雀力が高いほど、この棒も太く大きく固くなる……自慢じゃないけど、私のかなり立派な方だよ」

大星さんの、ソレは作り物とは思えないほどの肉感があった。

見ようによってはまるっきり男性器。小さい頃、お父さんのは見たことがあるけど

それより2回りほど大きく見える。
72 : ◆TZolALn9r2 [saga]:2018/01/11(木) 01:18:12.70 ID:j8BC3xvfo

淡「咲のことは最初見たときから気に入っていた」

淡「はっきり言って、好みの顔。昔、私が世話になった人に似てるんだよねー……私、その人の事大好きだった」

淡「それは、もう、犯してやりたいくらいに……!でも、その人は麻雀強くってさ、チャンスがないまま会えなくなっちゃった」

淡「咲、負け分の2万点は体で払ってもらうよ」

淡「何したらいいかわかるでしょ?跪いて、ほら、こっち来なよ……」

淡「借金払い終わったら、麻雀の練習仲間にも入れてあげる。和が推薦しなくても、私が時々推薦して試合出してあげるから」

ゾッとした。大星さんの顔は欲望に歪んでいた。こんな事が許されるはずがない。誰か、助けて……!

悲鳴をあげようにも、ここは大星さんの部屋。外に人が立っているのがわかる。大星さんの部屋の人だ。余計な邪魔が入らないよう見張っている。

大星さんには負い目がある。試合に出させてもらった。負けた分を代わりに払ってもらった。借金もした。

1回1000点。それでも、私には超えるべきハードルが多すぎる。

淡「どうする、咲」

↓1
@受け入れる
A拒否する
73 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/01/11(木) 01:22:42.94 ID:2MuLJLCVO
1
74 : ◆TZolALn9r2 [saga]:2018/01/11(木) 02:02:02.69 ID:j8BC3xvfo

でも今の私には、受け入れるより他なかった。

床に跪いて、大星さんの足の間に顔をゆっくり近づけた。

近くで見ればみるほどグロテスクなリー棒だった。この持ち主の精神を反映しているのかもしれない。

歪んだ欲望の具現。溢れ出る雀力の象徴。このiPS棒は邪悪なオーラを纏い、たしかにそこにあった。

淡「手使わないで、口だけね」

言われたとおり、お辞儀気味のリー棒を恐る恐る口に入れた。

暖かい、肉の塊の感触が、徐々に硬さを帯びてきた。

淡「歯たてたら殺すから。ほら、さっさとしゃぶって」

言われたとおり、口の中で舌を絡ませ、頭を動かした。

淡「あの咲にここまでやらせたんだ……ああ〜〜これ、和に見せてやりたいな〜」

口の中で、リー棒が反り立って、口を動かすたびに上顎を頭がグリグリ刺激した。

じゅぽ、じゅぽっ、と淫靡な粘液が交じる音がたち、恥ずかしさと屈辱で私は顔を真赤にしていた。

75 : ◆TZolALn9r2 [saga]:2018/01/11(木) 02:04:18.04 ID:j8BC3xvfo
目をつむりながら、無我夢中で、この時間を早く終えようと必死に奉仕する。

ほどなくして、大星さんは限界に達した。

どくっ、どくっ、どくっと生暖かい液体が口の中に注がれる。

淡「あぁ〜〜いい!」

咲「じゅぽっ、おえっ、ケホケホ」

とても飲み込めない、粘っこくて苦い液体を口の脇から零した。

白くてダマになった、大星さんの液、私の口に一度ぶちまけられたのが床に垂れた。

淡「咲、上手だったよ」ナデナデ

大星さんは満足げに、床にへたり込んで放心気味の私の頭を撫でた。

試合に出て、この日私は多くのものを得たに違いない。しかし、その代償は大きくて。

本来、競争して戦わなくてはいけない相手の股に顔を入れて、奉仕をさせられた。

この楔は簡単に外せるものじゃない。大星さんは、私に力関係をしっかり体で教えたんだ。

衣ちゃんには勝てなかった。でも負けた訳じゃない。

しかし、この日、私は大星さんに負けたのだ。

精神力が-2になった。(※Aを選んだ場合、体力-2イベントが発生していました)。

★ステータス★
雀力 3/10 精神力 1/10 体力 5/5

To be continued…

76 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/01/11(木) 07:04:29.47 ID:nAF/rOSJo
体力-2>>無理矢理か……
77 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/01/11(木) 09:08:44.81 ID:Xxb777Jco
おつー
あと14回か
和に泣きついてもここまで展開一緒だったんじゃないですかねぇ
78 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/01/11(木) 09:34:24.23 ID:gULqu3AX0
和に泣きついた場合は見せしめ大将にはならなかったと思う
その代わりにips棒が試合前になってたかもしれないけど
79 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/01/11(木) 14:46:11.10 ID:Gre3YWzUo
これバレたら部屋に居づらくなるってレベルじゃないと思うんだが
80 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/01/11(木) 14:48:16.38 ID:Gre3YWzUo
>>77
あと19回
81 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします :2018/01/11(木) 16:37:38.46 ID:ZizmHgZv0
難易度高すぎて嫌だな
82 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/01/11(木) 16:59:33.66 ID:BJvDm+w6O
泉が心配や...咲さん助けたってくれ...
83 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/01/11(木) 21:16:39.94 ID:91x7uhHNo
安価に重みが感じられるからこういうの嫌いじゃない
84 : ◆TZolALn9r2 [sage]:2018/01/11(木) 21:20:27.70 ID:hs6+5LnJo
>>77 
・和に頼んだ場合、概ね>>78の通りになっていました。次鋒で割りと平等なコンマでプラス収支もありえました。その代わり、和の情婦ルートでした。
・ユキに頼んだ場合、淡からも嫌がらせを受けるルートでした。具体的には普通に大将戦で見せしめにされ、負けた場合は総括の場でリンチされて体力-4でした。回避はプラマイゼロしかありませんでした。
・優希に頼んだ場合、和から推薦を握りつぶされて精神力-1ルートでした。一番被害は少なかったかもしれません。ただし雀力は上がりませんでした。

>>81
和「難易度を下げるためにはもっと原村さんと仲良くした方がいいと思います」
85 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/01/11(木) 21:26:03.35 ID:nAF/rOSJo
孕村さん欲望垂れ流しですよ
86 : ◆TZolALn9r2 [saga]:2018/01/11(木) 22:19:17.86 ID:hs6+5LnJo

咲「オエッ、オエッ……」

咲「ガラガラ……ペッ、ペッ」

咲「ウッ……ウウッ……オエッ」

大星さんの部屋から開放されたあと、私はすぐにトイレに向かって、何度も吐いて、口を洗った。

それでも、口の中に生々しい感触が残って、あの青臭い液体の匂いが鼻の奥にこもっている。

自室に変えると、原村さんも新子さんも私とは目も合わせなかった。私も目を合わせられなかった。

穏乃「宮永さん、明日はランニング終わったら畑仕事手伝ってよ。いやー最近雑草多くてさー」

高鴨さんは耕した畑に芋の他、いろいろな野菜を植えていた。それぞれ芽が出て、仕事量も手入れくらいになったので、最近私は共有の畑の仕事を手伝ったり、工場で軽作業をしたりする時間が増えていた。

咲「ごめんなさい、明日、工場の仕事の予定があって」

ごめん、高鴨さん。真っ赤な嘘。明日は大星さんに麻雀に誘われているの。

穏乃「ううん、いいのいいの!暇になったらまた手伝って!」

消灯時間を過ぎて、私は一人、声も上げずに布団の中で枕を濡らした……明日からの憂鬱な日々を思うと、消えてしまいたくなる。
87 : ◆TZolALn9r2 [saga]:2018/01/11(木) 22:21:13.76 ID:hs6+5LnJo

日課のランニングの前。

「へぇ……そんなことがあったんすか」
「ほんと!?あの宮永さんが、ねぇ……口で……」
「宮永さんが?うそーぉ!」
「結構な腕前だったらしいよ……ウブなのが逆にいいのかも」

ざわ……ざわ……

校庭に集まった寮生たちが、私の方を好奇な目で見て、昨日の噂話で盛り上がっていた。

閉鎖社会だ。人の耳に戸は立てられない。

私はトマトみたいに顔を真赤にして、一人でうつむいていた。

昨日の麻雀大会のことより、私の下世話な話で、みんな盛り上がっている。

ランニングを終えると、朝ごはん。今日は白米に味噌汁、紅鮭に納豆。

寮生たちは大喜び。この1週間は、毎食この学園の普通の給食が出るらしい。

朝ごはんを終えると、各々自分の仕事へ向かう。

淡「咲ー!『麻雀』いこっ!」ニヤッ

大星さんに大声で呼び止められた。周りの生徒から失笑が漏れる。

私は、目を伏せて、大星さんに付いて行った。あと19回。あと19回で終わる……

88 : ◆TZolALn9r2 [saga]:2018/01/11(木) 22:24:53.65 ID:hs6+5LnJo

地獄の日々。

毎日、大星さんの気が向いた時に呼び出された。

大星さんの部屋、麻雀部屋、校庭の物陰、トイレ……大星さんの赴くままに口での奉仕を強要される。

1回1000点。大星さんが達した後、点棒をもらう。30000点貯めるまで、この日々が続く。

咲「じゅぽっ、じゅぷじゅぷっ、んっ、くっ、じゅぽじゅぽじゅっぽ」

咲「んちゅっ、ちゅっ、あむっ……ちゅぷちゅぷ……ちゅっちゅ……じゅぷっ」

今日は使われていない物置部屋(大星さんは「ヤリ部屋」と言っていた)に連れ込まれ、朝から奉仕させられている。

時間は平均30分かかる。最中に大星さんが萎えてしまうとそこでお開き。お金も貰えない徒労に終わることも多い(そこで請求できないのも、私の立場の弱さだ)。

30分近く口の中で硬いままだと、だいたいそのままフィニッシュに持ち込めるから一安心。

咲「んっ…」

上目遣いで、大星さんの顔を見た。満足そうに私を見下ろしている。

私は全裸だった。その方が興奮するから、と大星さんの思いつきで脱がされて、マットに座る大星さんの股に、四つん這いになって顔を埋めている。

ここまで頑張って24000点貯めた。ここを頑張ればあと5回。ここ最近は3回連続でフィニッシュに持ち込んでいるから、そんなに時間もかからないはず。
89 : ◆TZolALn9r2 [saga]:2018/01/11(木) 22:27:37.49 ID:hs6+5LnJo

テクニックも仕込まれた。舌を使って、刺激を与えながら、口をすぼめたり、喉の奥の方で咥えこんだり、タマ袋の方を舐めたり……

咲「んっ……じゅっぽじゅっぽじゅぷじゅぷじゅぷっじゅるるるっ」

大星さんのリー棒の頭が固くって、一層熱を帯びてきて限界が近いのがわかる。

そんな時、また上目遣いで物欲しそうにチラッと見ると、どぷっ、と濃いのが口の中に注がれた。

零さないよう口の中にためて、ストローでコップの底のジュースを吸い上げるようにすすりながら口を離すと、大星さんが満足してくれる。

これが大事。最初の頃は、吐き出していた。3回目までは可愛げがあって良かったかもしれないけど、4回目以降は露骨に大星さんは不機嫌になって、5回目からはなかなかうまくフィニッシュに持っていけなくなって、苦労した。

ムード作りも大事。ドブのような味がする液体だけど、ごっくんと飲み下すようになって見えてきたものがある。

大星さんが満足して終わった次の仕事は結構楽だ。逆に、満足させられないと、次の奉仕のとき、口の中で大星さんのリー棒が元気がないのまでわかってしまう。そうなると、イかせるのに苦労する。

そんなことまでわかるほど、この1ヶ月、大星さんのiPS棒に向き合ってきた。
90 : ◆TZolALn9r2 [saga]:2018/01/11(木) 22:35:39.39 ID:hs6+5LnJo

淡「あー、咲、上手になったねぇ」

射精に導いた後も、口でお掃除する。掃除している時、頭をぽんぽんと撫でられた。

淡「そうそう、咲に頼みがあるんだけどぉ」

咲「ふぁい?」チュプチュプ

淡「実はこの前、麻雀の席で咲のこのテク自慢したら、みんな食いついてきてさー」

淡「その中の一人がどーしても、咲の口奉仕受けたいってうるさくて」

淡「もちろん断ったよ?でも、何度も何度も頼まれるし、きちんと1000点払うって言うから」

淡「つい、引き受けちゃったんだよね。私もその人とはこれからもうまくやっていきたいし」

淡「これ、悪い話じゃないよ!逆に考えたら返済ちょっと早くなるんだから」

淡「いいよね、咲。その人にも奉仕してもらって」

咲「あっ……」

1000点稼ぐために、大星さん以外の人に奉仕させられるなんて……

この1ヶ月、大星さんのをしゃぶる度に、「プライド」と表現されるような、私の心の大事な部分が削られて、もうとっくに大星さんの犬、いやひょっとしたらそれ以下の存在に成り下がっていた私だけど。

お金のために、命じられて他の人のを咥えさせられるのは……久しぶりに、胸の奥に熱い何かがこみ上げてきた。

大星さんはそんな私を見透かすように、見下ろして……

心の中を整理して、答えを出すのに、時間がかかった。

↓1
@引き受ける
A断る
91 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/01/11(木) 22:36:25.70 ID:Gw5vz6K7O
2
92 : ◆TZolALn9r2 [saga]:2018/01/11(木) 23:32:42.23 ID:hs6+5LnJo

強い心で淡の最低の要求を拒絶し、精神力が1アップした!

★ステータス★
雀力 3/10 精神力 2/10 体力 5/5

淡「は?もう一回言ってよ」

咲「それは、出来ません」

淡「どういうこと?」

咲「……」

無言で抵抗した。

淡「ふぅー……ふーん、そういう事言うんだ。へー……」カチャカチャ

大星さんはスカートを上げてベルトを締めた。

淡「ほら、咲。今日のお金。」ジャラッ

そう言って大星さんは床に100点棒を6本出した。

咲「え?」

淡「これで3万点溜まったよね。あとで返してよ。そうすれば、借金返済だから。おつかれさん」

咲「いいんですか?」

淡「いいよ。イカなかった時も含めたら30回以上しゃぶらせてる訳だし、サービスサービス」

淡「それにさー、もうこんな生意気いう口でして欲しくないんだよねー、今までありがとね、咲」

その日の夕方、大星さんに3万点を返し、私の借金地獄はあっけなく幕を閉じた。

あの時、受け入れていたら……

93 : ◆TZolALn9r2 [saga]:2018/01/11(木) 23:51:38.68 ID:hs6+5LnJo

次の日から、私に待っていたのは、地獄だった。

咲「なに、これ……」カタカタ

皆が集まる朝の食堂の入り口に、私が星さんの股に顔を埋めている写真が、たくさん貼り付けられていた。

水村「やっちまったみたいだな、宮永さん」

莉子「もう終わりかもー」

写真の前に人だかりができている。

その写真はいろいろな角度から取られていた。隠しカメラが仕込まれていたんだ。

大星さんの顔は一切写っていない。私がいろいろな場所で奉仕している、あられもない姿が……

絶句したあと、われに返って張り出された写真を大慌てでかき集めた。

変な汗が止まらなかった。
94 : ◆TZolALn9r2 [saga]:2018/01/11(木) 23:53:02.71 ID:hs6+5LnJo

工場での仕事も手につかない。この寮の工場では麻雀牌を丹精込めてみんなで作っている。

私は索子に緑の塗料を筆で塗る仕事。午前中に仕上げられたのはたった3牌だった。

初瀬「宮永さーん、元気ないけど大丈夫ー?」

お昼の休憩中、珍しく岡橋さんに声をかけられた。

初瀬「噂で聞いたんだけどー、お金出せばヤラせてくれるんっしょ?これからどう?」

卑猥なジェスチャーを交えて、私を貶める。

車井「やめなよ初瀬。結構お高いらしいから。ウチら庶民には手出せないかもー」

初瀬「で、いくら?10点くらい?」

これはまだ可愛い方だ。
95 : ◆TZolALn9r2 [saga]:2018/01/11(木) 23:54:23.73 ID:hs6+5LnJo

咲「あっ…」

仕事場に戻ると、私の作った牌に卑猥な落書きがされていた。

咲「きゃっ」ドカッ

堂山ゆかり「ごめんごめん、小さくて見えなかった」

筆で繊細な作業をしているとき、背中を蹴られて、品が台無しになった。

咲「……」カタカタ

工場の自分のロッカーを開けると、中にカラスの死骸が吊るされている。

中身は台無しだ。

全てが大星さんの差し金じゃない。大星さんの部屋以外の人も私を中傷する。

96 : ◆TZolALn9r2 [saga]:2018/01/11(木) 23:55:40.93 ID:hs6+5LnJo

そんな日が何日間か続いた。時間が解決してくれると思って、私は耐え忍ぼうとしていた。

でも、大きな間違いだと気がついた。

工場から帰る途中、突然後頭部を鈍器で叩かれた。当たりどころが良かったのか、狙いが外れたのか、幸い、気を失わず、よろけるように倒れ込んだ。目がチカチカする。

??「うわっ、やべっ気失ってないっすよ」

??「まずいでー!恵ちゃん、もう一発!」

覆面をかぶった二人組に襲われた。

咲「あわっ、あわわっ」

鈍器と思っていたのは、工場の箒だった。

手足がもたつく。逃げなきゃ。逃げなきゃ、やられる。

??「覚悟してくださいよ、おらっ!」ブンッ

咲「ぐっ!」ガシッ

柄を顔の前で組んだ腕で止めて弾いた。腕がじんじん痛む。

大勢を立て直し、私は駆け出した。幸い、それ以上追って来なかった。

97 : ◆TZolALn9r2 [saga]:2018/01/11(木) 23:57:10.95 ID:hs6+5LnJo

咲「はぁ、はぁ、はぁ……」ガチガチ

部屋に戻って、部屋の隅で布団に包まって震える。

このままじゃ時間の問題だった。早晩、物陰で襲われて、名前も知らないモブの慰みものにされる。

それならまだいい。下手したら、殺される。誰も守ってくれない。

この麻雀学園で、雀力がない人間が、後ろ盾なしで生きていくことなんて出来やしない。

憧「ん?あれ、帰ってたんだ」

咲「あ、新子さん……」

そうだ、この人なら。この寮の副長。同じ部屋の新子さんなら…

憧「宮永さん、そういえば今日はトイレ掃除の当番でしょ。何サボってんの?」

咲「え?きょ、今日は私じゃ……」

憧「いや、食堂前の掲示板の仕事表、さっき見たらあんたの名前になってたわよ」

トイレ掃除当番。形上、分担制ということだけど、昼過ぎに、一番の下っ端に名前が書き換えられる仕組み。

昨日までずっと二条さんだった。

憧「トイレ掃除サボるなよ、大星のはサボらずしゃぶったんでしょ?」
98 : ◆TZolALn9r2 [saga]:2018/01/11(木) 23:59:11.62 ID:hs6+5LnJo

和「ただいま戻りました」

憧「おかえりー、和」

和「どうしましたか?」

憧「いやー、こいつがトイレ掃除の仕事サボってんの!」

咲「は、原村さん……」

和「それはよくありませんね。宮永さん。そういえば、共有トイレの前で何人かたむろしていましたけれども、もしかしたらトイレ掃除をするのが初めての宮永さんを手伝おうと待ってくれているのかもしれません。早く行くべきです、先輩を待たせるのは非礼ですよ。」

憧「ひゅー!宮永さんってば人徳あるねぇ。泣けてくるわ、人徳ありすぎて」

咲(間違いない。リンチ。リンチされる。ひと目につかないトイレで……)

憧「宮永さん、しっかり舐めてきなよ。多分、大星のアレよりは上等な味だと思うよー」

寒気がする。部屋を追い立てられ、私はもう……

大星さんから切られて、原村さんからも相手にされず、このままだと麻雀の試合に推薦どころか……

咲(どうしよ……ダメ元でも、誰かを頼らないと……このままじゃ、死ぬ、殺される!)

↓1
誰を頼りますか?
99 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/01/12(金) 00:00:13.87 ID:y3pc6PSQo
100 : ◆TZolALn9r2 [saga]:2018/01/12(金) 00:24:41.60 ID:EvfZfriZo

咲(謝ろう。大星さんに、誠心誠意、謝ろう)

咲(間違いだった!あそこで受け入れておくべきだったんだ)カタカタ

穏乃「咲?顔青いけど……体調悪いならトイレ掃除手伝うよ?」

廊下で畑帰りの高鴨さんとばったり会い、話しかけられた。

頭が真っ白になっていた。

咲「ご、ごめんなさいっ!だ、大事な用事ある、から…!」

リンチされる。リンチされる。リンチされる!

私はトイレと反対の方へ駆け出した。

部屋に大星さんはいた。

淡「あれ?咲、どうしたの?もう掃除終わった?」

咲「ご、ごめんなさい」

恥も外聞も書捨てて、私はその場で土下座した。

101 : ◆TZolALn9r2 [saga]:2018/01/12(金) 00:27:09.65 ID:EvfZfriZo
淡「突然謝られても困るんだけど」

咲「申し訳ありませんでしたっ……許して……なんでもしますから」

咲「トイレ掃除だけは……勘弁して下さい」

淡「ふーん……現金なやつ。あの時、咲に断られたせいで、私、あの人に頭下げなきゃならなかったんだよ」

淡「それがどういうことかわかる?」

私は土下座している。なんて答えていいのかわからない。ちっぽけなプライドが邪魔をしたせいで、私は窮地に陥った。今なら、もう、なんでもする。大星さんに許してもらうためなら。

淡「まいったな、これじゃまるで私が悪者じゃん」

土下座したまま固まった私の頭を大星さんは足で踏みつけた。

咲「な、なんでもします」

それしか言えない。

淡「ふー……そこまで言うなら……」

咲「……」カタカタ

淡「しっかり落とし前をつけてもらおうかな。咲、これから私を満足させてよ。粗相あったらそれで終わり。口だけじゃなくて、全部使って」

生き残るために、私はすべてを捨てる事に決めてしまった。


恐怖のあまり心が折れて、一番頼ってはいけない相手のところに行ってしまった……

精神力が-2になってしまった……

★ステータス★
雀力 3/10 精神力 0/10 体力 5/5

To be continued…
102 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/01/12(金) 00:35:49.56 ID:BHSxB4Ego
意地でも和を頼らずハードモードに特攻してんな
103 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/01/12(金) 00:44:50.97 ID:BHSxB4Ego
おつ
104 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/01/12(金) 01:31:11.51 ID:Klbh5yk2O
105 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/01/12(金) 12:28:05.61 ID:8iTEhxAIo
この状況もう終わってないか?
106 : ◆TZolALn9r2 [saga]:2018/01/12(金) 22:38:28.95 ID:BDwMxIZVO
咲「あっ、あうぅ……んちゅっ……ちゅっちゅっ……あむっ」

大星さんのiPS棒に口づけして、裏から先端まで舐め上げたあと、口に咥える。

それまで平常状態のiPS棒を口に含み舌で転がすと、どんどん口の中で固く熱くなっていくのがわかる。

咲「んっ、じゅっ、じゅぽっじゅぽっ」クポクポ

必死でしゃぶり、すがりつくように奉仕する。

咲「んっ、んんっ、ぷはぁ」

一度口から出すと、目の前に大星さんの立派に反り立った、iPS棒があった。

咲「ちゅっ…」

忠誠を誓うように口づけしたあと、舐めてしゃぶりあげる。

咲「……じゅぽっ、じゅぽじゅぽじゅぽっ、じゅぷっ……んっ、んちゅっ……ちゅっ」

淡「……」

大星さんは無言で私の奉仕を受けていた。これを萎えさせたら終わり。私は必死に舌と口を使った。

20分くらいひたすらしゃぶった。一向に終わる気配がない。大星さんは、私の口の中でiPS棒を固くしたまま。

焦りが出てくる。ここで大星さんを満足させられなかったら……

咲「ぷはっ……」

心なしか、反り勃ったiPS棒の角度が少し下がっていた。

淡「チャンス1回だけだから。だめならトイレ掃除行ってもらうよ」

咲「あっ……」カタカタ

口だけじゃ無理。そう直感した。

何かを得るためには、犠牲を払わなくちゃいけない。一度失った大星さんの信頼を取り戻すために……

淡「私のために、どれくらい咲は尽くしてくれるの?」

↓1
体力 5/5
どれくらい淡に尽くしますか?体力を消費して頑張る(1〜5の数字で選択)
淡の満足度=コンマ×消費体力 90以上で満足
107 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/01/12(金) 22:42:01.63 ID:eeGoCiNHo
108 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/01/12(金) 22:42:55.65 ID:MWO4C3xxO
3
109 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/01/12(金) 22:43:36.80 ID:qm6/5XlS0
4で
110 : ◆TZolALn9r2 [saga]:2018/01/12(金) 23:18:42.51 ID:BDwMxIZVO

咲「……少しお待ち下さい」ヌギヌギ

服を脱いで、大星さんの前で裸になった。

淡「……」

それから床に寝転がって、私は……足を開いて……

咲「大星さんの……舐めて、私のあそこ、こんなに濡れています……」

咲「もう逆らわないので……許してください……」

咲「お詫びに、私の初めて……で……贖います……ください、大星さんの、それ……」クチュッ

まるっきりの淫売だ。裸で、お腹を出して股を開いて、競争相手にこんなお強請りして……

お姉ちゃんの影が遠ざかっていくのがわかる。大星さん程度に、負けているようじゃ会えない。

わかっている。わかっているんだけれども、どうしようもないの。

弱い私が悪い。不器用で、人見知りで世渡り下手で、麻雀しか取り柄がなかったから、この麻雀学園に来たのに。

そこで、私は思い知らされた。

大星さんが私の上に乗ってきた。

太くて硬い、私の新しいご主人様が、私の中に入ってくる……
111 : ◆TZolALn9r2 [saga]:2018/01/12(金) 23:21:05.95 ID:BDwMxIZVO

咲「はぁ〜〜〜……あぁ〜〜〜……やぁ……」ビクッ

咲「んっ♡」ビビクン

咲「あっ、あんっ♡」

咲「あっ、あっ、あっ……あぁ〜〜♡」ジュポジュポ

大星さんは私の上で腰を振った。破瓜の痛みをこらえながら、私は必死に喘ぎ声をあげた。

咲「あっ、あっ、あんっ♡いやっ、あっ、そこっ♡」ヌチュヌチュ

大星さんは無遠慮に私の奥を一突きして、それから、自分の太くて自慢のiPS棒を私の膣になじませるようにゆっくり動かした。

咲「あっ、だめっ♡んっ…‥あんっ♡」

淡「乳首勃ってるよ咲……前、裸でしゃぶらせた時も乳首立ちっぱなしだったよねぇ……小さいおもちだけど感度は良いみたい」クリクリ

咲「あっ、いわないでっ♡ひゃうっ♡」

淡「ふぅ〜〜」じゅっぽじゅっぽ…コリコリ…

大星さんは器用に私のコンプレックスの胸をいじり、乳首をつねり上げたり、口で吸ったり、揉みしだく。

咲「あっ、あぁ〜〜っ!やっ、あっ、あっ、あっ♡」

刺激を与えられるたびに私はあられもない声を上げる。それに大星さんはすっかり気を良くしていた。

そして、お股からは止めどもなく粘液が出て、それが擦れる音が室内に響いている。

痛みをやわらげるための本能か、大星さんを受け入れて喜ばせるための反応か、自分でも恥ずかしいほど濡れて感じていた。

咲「あぁ〜〜〜っ♡ああぁ〜〜〜♡イクッ、イクゥ〜〜〜」ビビクン

大星さんの腰に足を回して、私の腰が跳ね上がった。

淡「私もっ……うっ!」

どっ、どっ、どっ……びゅっ

激しい拍動とともに、膣内に出された。幾度となく、口で受け止めた、あの大星さんの体液が、私の一番奥に注がれる。

咲「はぁ〜〜……はぁーっ…」

放心状態で、天井を見て、軽い気だるさと暴力から解放された安堵に身を委ねていた。

112 : ◆TZolALn9r2 [saga]:2018/01/12(金) 23:22:17.64 ID:BDwMxIZVO

咲「うぅ……うっ♡」ずぽんっ

たっぷり中身を出して、少しやわらかくなった大星さんのiPS棒が抜かれた。

咲「咲に恵みありがとうございますぅ……んっ……ちゅぅ」チュプチュプ

汚れたら口で舐める。これからはそうしないと。大星さんを悦ばせるためだ。

私の健気な奉仕が効いたのか、また大星さんのiPS棒が硬くなったのがわかった。

淡「咲……またいい?ほら、後ろ向いて、四つん這いに」

言われるがまま、犬みたいにお尻を突き出した。

淡「いいおしりだね〜〜それじゃ、2回戦いくよっ!」ズプズプッ


献身的な奉仕に加えて、体を許して淡を満足させることに成功した!

★ステータス★
雀力 3/10 精神力 0/10 体力 2/5
113 : ◆TZolALn9r2 [saga]:2018/01/12(金) 23:49:27.50 ID:BDwMxIZVO

それからピタリと嫌がらせは止んだ。

初瀬「……」ギロッ

咲「なんですか、岡橋さん」

初瀬「なっ、なんでもないわよ」

そう言って、私の嫌がらせに加担した人たちは距離を取ってきた。

初瀬「チッ、女使って取り入るとか最低のビッチだな」

聞こえるようにイヤミの一つや二つは言ってくるけれども、直接的な暴力にさらされる心配はこれでなくなった。

淡「咲〜〜今から暇?そろそろ工場の一息つけそう?」

突然後ろから大星さんに声をかけられた。

咲「はい……」

受け入れる以外の選択は私にはない。

淡「あと岡橋〜〜今なんつった〜?聞こえなかったからもう一回いいなよ」

初瀬「あっ……ご……ごめんなさい」

淡「私じゃなくて咲に謝れよ、あ?」

初瀬「うっ……宮永さん、ごめんなさい」ペッコリン

咲「あ、あの、いいんです、もう……」

淡「じゃ、部屋行こっか」

腰に手を回され、私は大星さんに体を預けて一緒に部屋へ向かった……
114 : ◆TZolALn9r2 [saga]:2018/01/13(土) 00:01:00.58 ID:NJ8Q3dzXO

借金のために奉仕していた頃と違ってこの隷属に終わりは見えない。

淡「はい、ローン!」

水村「大星さん調子いいですね」ジャラ

淡「そうねー、淡ちゃん絶好調!」

大星さんはここのところ麻雀の調子もいい。学園ランキングもベスト10入りしたと聞く。

文堂「いやー、さすがですねえ。このままこの第1舎でのトップも狙っちゃって下さいよぉ」

麻雀が強ければ、必然取り巻きも増える。大星さんは毎日のように自分のシンパと代わる代わる麻雀を打っていた。

私も最近はその会に誘われている。ただ、練習相手じゃなく、大星さんの女として。

目立ったことはせず、大星さんが気持ちよく打てるよう他の人の和了牌を鳴いてずらしたり、サポートに徹していた。

もちろん、他の取り巻きも大星さんに目立って逆らう様子はなく、ただの接待麻雀だ。

淡「狙っちゃおうかな〜〜どう思う、史織」

水村「あっ、いや〜〜私はもちろん、大星さんは相応しいと思いますよ!麻雀も強いし、私達のような下々のものも練習に誘ってくれるし」

淡「そっかー!嬉しいなー!実際、どうよ、文堂、今の寮長」

文堂「あっ…」

太鼓持ち発言が裏目に出て、文堂さんが固まった。

この人達は完全な大星さんの子分という訳ではなくて、大星さんを持ち上げておけば日常生活で色々な便宜を図ってもらえるので付き合っている仲に過ぎない。

表立って原村さんの批判をする訳にはいかないし、大星支持が強くなりすぎると、下手をしたら原村さんからの見えない形での制裁があるかもしれない。

多くの寮生は今、二人とバランスを取って付き合っているにすぎないのだ。

咲「私は淡ちゃんが寮長になって欲しいな〜〜あっ、ツモっちゃいました。1000・2000ですけど」

淡「うわっ、やるじゃん、咲ぃ〜〜見てよ、私、一向聴。惜しかった〜あと1巡回ればリーチかけられたのにぃ」

文堂(サンキュー、宮永さん)ペコリ

大星さんのそばで、私は勉強させてもらっている。
115 : ◆TZolALn9r2 [saga]:2018/01/13(土) 00:35:21.25 ID:NJ8Q3dzXO


南浦「実際のところ、文堂と水村は選挙になったら支持しますかね」

淡「文堂はもうちょっと削らないとだめかも。春の方はどう?」

春「真屋さんはこっちの支持に回ると思う……原村が立場を利用して私腹を肥やして、積極的に寮対抗試合で予算獲得に動かないことに業を煮やしている……あと黒糖で買収しておいた」ニッコリ

南浦「原村には動き、ありますか?」

夕食後の麻雀卓は打って変わって大星派の側近会議だ。

咲「特に何も……」

春「あの原村が、宮永さんの前で動きを見せるとは思えない。完全にこっち陣営なんだし。」

南浦「まあそうですね……」

淡「シズは何か言ってる?」

咲「高鴨さんですか?」

あの人が選挙に興味があるようには思えない。寮長の任期は2年。半年後には寮長選挙だ。寮生は1人1票、多数決で決める極めて民主的なシステムだ。

咲「いつも畑いじりばかりしてますけど」

淡「ならいいの。じゃあ今週の試合は誰推薦しよっかな〜数絵、いいアイディアある?」

南浦「森垣が試合出たがってました。副将希望とのことです」
116 : ◆TZolALn9r2 [saga]:2018/01/13(土) 00:38:18.73 ID:NJ8Q3dzXO

淡「森垣かー……前、先鋒でマイナス4万3000だったよね。うーん、次の編成はユキが副将枠で出す順だし……他の寮中堅誰出そう?」

春「第3舎は江口セーラという噂が。第2舎は岩館か吉留濃厚で捨ててるらしい」ポリポリ

淡「森垣じゃ江口には勝てないなー。一人勝ち止めるには、こっちも寮長級出さないと」ブツブツ

南浦「……案外、宮永さんとかでいいんじゃないでしょうか?」

咲「え?」

南浦「最近一緒に麻雀打っていて、わかりますけど、宮永さんなら江口セーラ相手でも、大崩しないと思いますよ」

春「……ポリポリ」

咲「わ、私が??で、でも……」

淡「咲を?」

南浦「事前に原村側と折衝すれば、中堅なら通せるかと。以前みたいにわがままばかり言えない立場になってます。こちらも十分力はあるわけですし」

淡「咲はどうなの?試合出たい?」

ふって湧いたようなチャンス。

毎日のように大星さんの溢れる欲望を私は一身に受けていた。私で発散できるせいか、大星さんの他の寮生への攻撃性は少なくなって、麻雀の調子も上がり目で最近は支持拡大の傾向にある。

いつのまにか、私もこうやって側近会議にお呼ばれするようになった。

あくまで大星さんの女。その分は弁えないといけないけど、私を推す南浦さんの目は本気だった。

↓1
@試合に出たいです
Aやめておく
117 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/01/13(土) 00:41:11.62 ID:3E5idoLT0
1
118 : ◆TZolALn9r2 [saga]:2018/01/13(土) 01:12:11.26 ID:NJ8Q3dzXO

会議のあと、私は大星さんに居残りを命じられた。

咲「あっ……あっ……♡」

淡「咲ぃ〜〜さっきは随分生意気な口利いたじゃん」クチュクチュ

大星さんに抱かれ、お股を弄られている。

咲「ごっ、ごめんなさいっ♡」

淡「下の口はこんなに素直なのにねえ、ん?」クチュクチュ

咲「あっ、ああっ、んっ♡」ビクンッ

淡「ほら、イッちゃえ!」グチュグチュクリクリ

咲「ううぅ〜〜!イクゥ!んっ♡」ビビクン

手足に電気が走って、足が突っ張った後、頭の中でドーパミンが爆発した。

咲「あっ、あっ、あぁ〜〜〜」ピュッピュ

淡「ハハハ、咲ってば吹きやすいねぇ、ゆるゆるだけど大丈夫?そんなんで試合で江口相手に放銃されたらたまらないよ〜」

119 : ◆TZolALn9r2 [saga]:2018/01/13(土) 01:26:11.89 ID:NJ8Q3dzXO
大星さんは最近私に潮吹きさせるのにハマっている。

乳首と膣内を巧みに刺激して、私はものの数分でイカされる。

淡「よいしょっと、それじゃ挿れるよー」

マットに仰向けに転がされ、大星さんが上に乗った。

淡「頑張りなよ、咲。次の麻雀勝ったらまた使ってあげる」ぬちゅっぬちゅっ

咲「あっ♡」

淡「でもさ、私の顔にドロ塗ったらわかるよね」じゅぷっじゅぷっ

咲「ううぅ〜〜♡ああんっ♡」

淡「きついお仕置きしてあげるから、ねっ、咲!」

咲「お仕置きっ♡やだぁ!んっ、あんっ♡やっ」ビクッ

淡「あちゃー、これじゃあ罰にならないかもっ!咲、期待して締め付けすぎぃ!」ぐちゅっぐちゅ

咲「ううぅ〜〜♡」

大星さんはそんなことを言いながら私をいじめるけど、実際負けたら、逆鱗に触れかねない。

今は体で大星さんを満足させて、お尻の穴まで舐めるくらい従順しているから、寵愛もされているけれども。

大星さんは使えないとわかったら容赦なく切る。

期待に答えなくちゃ。
120 : ◆TZolALn9r2 [saga]:2018/01/13(土) 01:39:24.14 ID:NJ8Q3dzXO

室長会議では、私の中堅での出場が決定した。

新子さんは、苦虫を噛み潰したような顔で部屋にいる私を見た。

私は極力、部屋にいないようにしている。この部屋には居場所がない。

原村さんは表面上、私に何もしてこない。大星さんの寵愛を受けているうちは安心だ。

でも、もし寵愛を失ったら……

泉「大星さんもヤバイが、原村和はもっとヤバイ」

泉「前なあ、第1舎の寮生一人卒園させとるねん。ウチらが来る直前の話やなあ、ちょうど原村の部屋の娘らしかったんやけど」

泉「おとなしめで、胸が控えめな女の子だったらしいで。原村にえらい気に入られたみたいでなあ」

泉「借金とか、暴力とかで色々縛り付けて慰みものにしとったらしいけど、耐えかねて真瀬先生にチクったらしい」

泉「上位ランカーと職員、ズブズブやからな、すぐに原村に報告行って」

泉「壊して卒園させたんや。事故ってことになっとるけど、原村の仕業ってのがもっぱらの評判やで」

泉「隠蔽のために色々画策したらしい、他寮の長達にも相当金流して職員も買収」

泉「それからは割りとおとなしくしとるらしいけど、咲のことで相当ストレス溜まっとるみたいや」

泉「……この前の、あんたがトイレ掃除やると決まったとき。トイレにおったのみんな原村の息のかかった連中やったで」

泉「咲、気ぃつけてや。もしあんたが大星さんの庇護を失った瞬間、待ってるのは」

地獄。その二文字。

泉「ほな、ウチそろそろ仕事戻るで。大星さんによろしゅう頼みますわ」

生き残るには、大星さんを頼るしかない。
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