【安価とコンマ】剣と魔法の世界で生き延びる その16

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8 : ◆gEU9La026k [saga]:2021/01/11(月) 23:04:54.85 ID:pWY/X3Hv0
こんばんはー
それではできればロウルパート導入前まで進めたらと思います
9 : ◆gEU9La026k [saga]:2021/01/11(月) 23:05:58.93 ID:pWY/X3Hv0
追加特殊判定結果(前スレより)

意識を保ち続けた為、援護者(ギルバート)との語らい

1マックス父の酒レベル(酔いやすさ)
38(少しだけ強め。マックスが酒を飲めないのは少し残念)

2マックス母の酒レベル(酔いやすさ)
54(大体平均的。飲めないことはないけど、マックスもいるから酒は避けがち)

――


ギルバート「……流石に、動揺は大きいか」

アベル「当然ですよ。驚かない者の方が希少かと」

ギルバート「ならば、致し方あるまい」

ギルバート「最低限の報告は済んだのだ。仔細は後日、改めるとしよう」スッ…



マックス父(と、とりあえず助かったか……?)



ギルバート「――お前達は先に戻るがいい。我は今しばらく、この者達と話がある」




一同「「!?」」



マックス「え、ちょ、えぇっ!?」

キアラ「お父様!?」

アベル「父上、マックスのご両親は……」

ギルバート「……取って喰いはせぬ。我が名にかけて誓おう」

ギルバート「本当に少し、話をするだけだ」

アベル「……わかり、ました」

アベル「マックス、キアラ。ここは従おう」

マックス「で、でも……!?」

キアラ「……お父様は、嘘はつかないから大丈夫だと思います」

ギルバート「うむ」



ギルバート「――そう身構えずとも、問題ない」ゴゴゴゴ…!



マックス両親「「」」ガタガタ



マックス(二人とも、本当にごめんよぉ……!)



……

――
10 : ◆gEU9La026k [saga]:2021/01/11(月) 23:06:34.22 ID:pWY/X3Hv0
――

……


ギルバート「……」

マックス父「……」ドキドキ…

マックス母「……」ドキドキ…


ギルバート「……」ゴソゴソ…


マックス両親「「!?」」ビクゥ!


スッ…



酒瓶「……」ドン!




マックス母「……え?」

ギルバート「何故構える。ただの酒だ」

ギルバート「……少しは飲めぬのか?」

マックス母「そ、それならこの人が! 生憎と私は弱いのですが!」アセアセ!

マックス父「おい母さん!?」ガーン!

マックス母「そ、それじゃあ私、何か軽食を用意しますからね……!」ソソクサ!

マックス父「」

ギルバート「ふむ、一方のみか。まあ、よいだろう」

ギルバート「先の話の続きのようなものだ……」キュポン!

ギルバート「少しだけ、我に付き合って貰おうか」トクトク…

マックス父(か、覚悟を決めるしかないか……!)

マックス父「わ、わかりました」スッ…



……

11 : ◆gEU9La026k [saga]:2021/01/11(月) 23:07:23.38 ID:pWY/X3Hv0
マックス父「……」コク…

ギルバート「……」コク…


コトン…


ギルバート「……此度の話を聞き、どう思った?」

マックス父「そ、それは……」

マックス父「……」

ギルバート「咎めぬ。正直に話して貰おう」

マックス父「……恐れ多い、と」

ギルバート「ほう?」

マックス父「マックスは、新米騎士です。そしてお相手は帝国の第一皇女」

マックス父「そればかりか、まさかもう妊娠までさせてしまったともなれば……」

マックス父「今この場で、極刑に処されるのも当然と言えるでしょう……」ブル…

ギルバート「……そうか」コク…

ギルバート「我が許すと言っても尚、不安か?」

マックス父「……はい」

ギルバート「キアラ程度では、やはり物足りぬか?」

マックス父「そ、そんなことはありません! あれ程の子は、王国令嬢でも見たことがありません!」

マックス父「私が不安なのは……息子の、マックスの方です」

ギルバート「……」コク…

マックス父「あいつは我が子ながら、実に真っ直ぐに育ってくれたと思います」

マックス父「ですが、それが行き過ぎたのかと思うと……」



ギルバート「……我が子が、信じられぬか?」




マックス父「――ッ!?」



12 : ◆gEU9La026k [saga]:2021/01/11(月) 23:07:55.64 ID:pWY/X3Hv0
ギルバート「……一つ、下らない昔話をしよう」

マックス父「え?」

ギルバート「とある男には子が沢山出来た」

ギルバート「しかしその男にとって子供は、何の関心もわかない者であった」

ギルバート「どれもこれも満足のいかぬ、失敗作だと父親らしいことは何もしなかった」

マックス父「……」

ギルバート「だが……男の知らぬところで、子供達は皆が成長を続けていた」

ギルバート「強き意志を持ち、牙を砥ぎ……そして一つの目的を果たして尚止まることはしていない」

マックス父「それは……」

ギルバート「そしてそれは、あのマックスも同じことよ」

マックス父「!!」

ギルバート「最初にあやつと出会った時は、確かに新米騎士そのものだったのだろう」

ギルバート「国王の命でアベルの部隊付きとなったが、そこには自分よりも強者が犇いている」

ギルバート「それでもあやつは鍛錬を続け……我にも臆さぬまでの強者となっていた」

マックス父「そ、それほどまでに……」

ギルバート「少し前になるが……キアラが我が元を離れた帝国将に襲われた際もそうだ」

ギルバート「奴は一人でキアラを庇いつつも、帝国将の一部隊全員を相手取り勝利したという」

ギルバート「単騎で、強者を謳う帝国の一団を倒したのだ。まさしく強者の証明であろう?」クク…

マックス父「キアラさ――」

ギルバート「……」ジッ…

マックス父「……キアラちゃんが襲われたということも驚きですが、それをあいつが……?」

ギルバート「うむ。我も驚いたが、当人やアベル達から聞いた確かな事実だ」コク…

ギルバート「聖国でも動いていたらしいが、とにかくマックスのキアラを守る意思は確かだろう」

マックス父「マックス……」

13 : ◆gEU9La026k [saga]:2021/01/11(月) 23:08:38.61 ID:pWY/X3Hv0
ギルバート「マックス自身も自覚はあるようだが、まだ粗い未完の器……」

ギルバート「しかし強者の素質があることは、このギルバートが保証しよう」

ギルバート「帝国が変われど、我は変わらぬ。実力主義を違えるつもりもない」

ギルバート「マックスは、強き者だ。故に、皇女を手にする資格も十分あるだろう」

ギルバート「国王も体裁を気にするだろうが……何、その時は我も口添えをしようではないか」

ギルバート「――自分の息子を、誇るがよい」

マックス父「あ、ありがとうございます……っ!」バッ!

マックス父「そう、ですよね。私達があいつを信じてやれないで、何が親でしょう」

マックス父「……」

マックス父「し、しかしやはり妊娠の件は……」ダラダラ

ギルバート「ああ、その件か。それも評価できる点であるな」

マックス父「えぇっ!?」ガーン!

ギルバート「気に入った娘を絶対に己のものにしたいという、強き意志を感じる」

マックス父「いやいやいや!? それは不味いでしょう!?」

ギルバート「我も通った道だ」

マックス父「通ったのですか!?」

ギルバート「誰もが通るのではないか? そちらも覚えはないのか?」

マックス父「う、その……確かに、妻のことは、ですね……///」

ギルバート「そうであろう。故に、何も怯える必要はない……」コク…

ギルバート「それはそれとして、どうした? 酒が進んでいないようだが」

マックス父「す、すみません。その、流石に委縮してしまいまして……」コク…

ギルバート「だから、何も怯える必要は無いと」

マックス父「……」ダラダラ

マックス父「申し訳ありません。ギルバート様の圧が……」ダラダラ…

ギルバート「…………」


14 : ◆gEU9La026k [saga]:2021/01/11(月) 23:10:35.40 ID:pWY/X3Hv0
ギルバート「……キアラにも、我にも畏まる必要はない」

ギルバート「我は本来ならば敗れて死んでいた身。勝者たるキアラ達の言葉で生かされているにすぎない」

マックス父「……それは」

ギルバート「だが、最初こそ生き恥を晒すだけかと思ったが……」

ギルバート「敗れたのち……我の視野が、少し開けた気がするのだ」

ギルバート「もう少し、この世界の行く末を眺めていたい」

ギルバート「我が子らが、どのような未来を紡いでいくのかをな……」フッ…


マックス父(皇帝ギルバート……噂通り、恐ろしい方だ。だが……)


マックス父「……とても、素晴らしいことだと思います」

マックス父「私も、これからの未来は気になりますし、期待もしています」

ギルバート「そうか……」コク…

マックス父「……お注ぎしましょう」トクトク…

ギルバート「我ばかりが飲んでおるぞ。次の肴が必要か?」



マックス母「……あら? 思ったより飲み進めていらっしゃる?」ヒョコ



マックス父「か、母さん!?」

ギルバート「む……良い匂いだな?」クン

マックス母「その、お口に合われるかはわかりませんが……」コト…

マックス父「何を言う母さん。母さんの料理ならギルバート『殿』もきっとご満足なさるさ!」

マックス母「!?」

マックス父「……まあ、キャル……キアラちゃんには、負けちゃってるかもだけど」

ギルバート「……」ピクリ

マックス母「あなたっ! まったくもう。確かにあれと比べられると厳しいけれど……」

ギルバート「……キアラは、ここで料理を作ったのか?」

マックス母「え、ええ。あの時は私達も何も知らず……」
15 : ◆gEU9La026k [saga]:2021/01/11(月) 23:11:52.67 ID:pWY/X3Hv0
ギルバート「……」

ギルバート「……その時の話を、聞かせて欲しい」

マックス母「え?」

ギルバート「我は、強者だ。敗れこそすれ、まだアベル達個々に負けるつもりはない」

ギルバート「だが……『親』としては、赤子同然」

ギルバート「先程は息子を誇れなどと口にしたが、我自身はそれができぬ……」

ギルバート「我は、娘を……キアラの力さえも知ったのは最近のこと」

ギルバート「部屋に籠り本を読み漁る以外のあやつの姿を……知らぬ」

ギルバート「今更、父親のような真似はできぬが……」

ギルバート「あやつが、自分の意思で飛び出した先でどう振る舞っていたのか」

ギルバート「少しばかり、気になるのだ」


マックス父「……」チラ…

マックス母「……」チラ…


マックス父「ええ、勿論ですとも!」グッ!

マックス母「とはいえ、一夜のことなのであまり多くは――」


ギルバート「……泊まったというのか?」

マックス母「あ」

ギルバート「むぅ、あのキアラがか……」

ギルバート「やはり、色々と驚かされそうだ」

ギルバート「だがまずは料理の話から聞かせて貰おう」

ギルバート「マックスが、あやつのどの部分に惹かれたのかも気になるところだ……」クク…

マックス父「おそらく、全部だと思いますよ!?」

マックス父「本当に私の目から見ても完璧な美少女といいましょうか……」

マックス父「知的な眼鏡に三つ編みで……あ、これは変装時の姿です」

マックス父「その時の佇まいも本当に――」

ギルバート「ほう――」



……



――
16 : ◆gEU9La026k [saga]:2021/01/11(月) 23:12:39.53 ID:pWY/X3Hv0
――


……少し前

【帝国・アベルの城塞】


ガチャ…

ロウル「エリスさん、調子はどうですか?」

エリス「ええ、大丈夫ですよ?」

エリス「むしろ身体を動かしていないと、鈍ってしまいそうで心配です」

エリス「アベル様をお守りすることは勿論ですが、メイドの技能も……!」スク!

ロウル「こらこら、駄目ですってば! 座って座って!」サッ!

エリス「本当に大丈夫なのに……」スッ…

ロウル「大丈夫ですって。エリスさんが積み重ねた努力は、少し休んだ程度で衰えはしません」

ロウル「それに、これからは守る対象が増えるんですよ?」

ロウル「ここでもしちょっと無茶をして、お腹の子に影響が出たら嫌でしょう?」

エリス「うー……」

ロウル「しかしまあ、子供が産まれて育つって本当に大変なことなんですねぇ……」

ロウル「キャベツかコウノトリの方が、ずっと楽ですよ全く」

エリス「ふふ、なんだか色々懐かしいですね」

ロウル「まだそんなに時は経っていない筈なんですけどね。本当に、色々ありましたね……」

エリス「ええ……」

ロウル「ま、私もその色々で進化しておりますので! お仕事はどーんと任せてくださいよ!」

ロウル「今のエリスさんのお仕事は、その子の為に動くことですよ?」

エリス「わかりました。でも、ただじっとしているだけなのも……」ウズウズ

ロウル「……」ジー…

エリス「わ、わかっていますって!」アセアセ!


17 : ◆gEU9La026k [saga]:2021/01/11(月) 23:13:22.21 ID:pWY/X3Hv0
エリス「……私だって、この子は大切にしたいですから」

エリス「お母さんになるって、きっと大変なことだけど……」

エリス「私のお母さんみたいに、この子も可愛がれたらいいなぁ」ナデ…

エリス「産まれてきたら、お母さんの歌を私も歌おうかな。〜〜♪」

ロウル「うーん、やっぱりエリスさんの歌はお見事です」

ロウル「私の耳にも優しく響きますし、きっと赤ちゃんも喜んでいますよ!」ピョコピョコ!

エリス「そ、そんな大げさな/// 歌も、シアさんの方がお上手ですし」

エリス「でも、気にいってくれるといいな。〜〜♪」

ロウル「一子相伝の歌、いいですねぇ」

ロウル「……」

エリス「ロウルさん?」

ロウル「はっ!? 思わず聞き入っちゃいました!?」

ロウル「それでは、私はまたお仕事に戻りますね」

ロウル「何かあれば、すぐに呼んで下さいね!」

エリス「あ、あの、ロウルさん?」

ロウル「はい? 早速入り用でしょうか?」

エリス「いえ、その……」

エリス「ロウルさんも、無茶はしないでくださいね?」

エリス「私も無茶をしない範囲で、お助けしますから。ね?」

ロウル「ふふ、ご安心を! エリスさんみたいなことはしませんって! では!」ガチャ!


パタン…


エリス「……」

エリス(ロウルさん、さっき一瞬だけど寂しそうな顔でした……)

エリス(……それは、きっと……)

エリス(ロウルさん……)


……


ロウル「ふぅ。エリスさんには念押ししましたし、次に無茶をしそうなのはアーシャさんですかね?」

ロウル「流石に全員分の仕事は大変ですけど、ここぞ副官の腕の見せ所ですよー!」


……

――
18 : ◆gEU9La026k [saga]:2021/01/11(月) 23:14:10.60 ID:pWY/X3Hv0
――

……

【帝国・アベルの城塞】


マックス「ああ、父さんと母さん大丈夫かなぁ」ハラハラ

マックス「なんか俺のことを認めてくれてたし、ぶった切られはしないと思うけど……」ハラハラ

アベル「父上の様子からして、それはないだろう」

アベル「本当に何か話したいことがあったんじゃないか?」

マックス「あの人が俺の両親に気に掛けることって……強いかどうかってことかな?」

マックス「いやいや、父さんと母さんそこまで強くないよ!?」

マックス「やっぱり弱者はいらん! とか!?」ブルブル!

マックス「もしそうじゃなくても、あの漏れ出っぱなしの覇気に耐えきれる気がしない!?」ブルブル!

キアラ「……大丈夫。マックスさんのお父さんもお母さんも、私の魔力に驚いていた」

キアラ「でも、私を怖がることもなくて……お父様とも、なんとか話そうとしていましたよね?」

キアラ「マックスさんと同じ。ここ一番で奮い立てる人達です」

キアラ「それに、とっても気さくで優しい。きっとお父様とも打ち解けてくれますよ」

マックス「確かに、おおらかな人達ではあるんだけど……大丈夫かなぁ……」

アベル「俺から見ても、良いご両親に見えたぞ?」

アベル「俺ももう少し話したかったが、まあそれは日を改めよう」

アベル「それよりもマックス、お前はまず自分のことを心配した方がいいぞ?」

マックス「え?」

アベル「仔細は後日。これは、早いところお前達の結婚式の段取りを決めるということだ」

マックス&キアラ「「〜〜〜っ///」」

アベル「クラウス王の言う通り、可能な限り騒ぎが起きにくい努力はすべきだろう」

アベル「そういうわけだ。第一段階の報告が済んだならば、次だ」

アベル「俺はこれからこのままマークス神父に再度協力を頼もうと思う」

アベル「何か要望があれば、遠慮なく言ってくれ」

アベル「二人で、ゆっくりと考えるといい」

アベル「では、またな」スタスタ

キアラ「……///」

マックス「……///」

19 : ◆gEU9La026k [saga]:2021/01/11(月) 23:16:46.66 ID:pWY/X3Hv0
キアラ「これから、か……///」

マックス「確かに、大変だな……///」

マックス「でも、何度だって誓うよ。俺は絶対、キアラちゃんを幸せにしてみせるから!」

キアラ「ふふ、私も……頑張るからね?」

マックス「///」

キアラ「///」





ロウル「あ、お二人とももう戻られてたんですか?」





マックス&キアラ「「!?」」ドキィ!



ロウル「わ、そんな驚かないでくださいよ」アセアセ

キアラ「ご、ごめんなさいロウルさん」ドキドキ

マックス「ちょ、ちょっとね……」ドキドキ

ロウル「うん、まあ……わかりますよ。ギルバートさん、遭っちゃいましたよね?」

マックス「……うん」

ロウル「私もびっくりしましたよ。突然でしたからねぇ……」

ロウル「でも、あの人があれだけ興味を持つっていうことは……多分、かなりの好感触ですよ?」

ロウル「だからマックスさんも自信持って頑張ってくださいよー?」

マックス「も、もちろん!」

ロウル「あ……で、お戻りのところ悪いんですけど、ちょっと手伝っていただけます?」パン!

ロウル「私も驚いちゃって、ちょっと仕事が押しちゃっているんですよ」

ロウル「ちょっと! ほんのちょっとだけですから!」

ロウル「まだ様子を見れていない部屋を、ちょろっと私の代わりに見るだけですから!」

マックス「そんな顔しなくても、そのくらい全然大丈夫だぜロウルちゃん?」

キアラ「ええ。むしろ私達ももっとロウルさんのお手伝い……」

ロウル「あー駄目駄目! お二人もエリスさんと同じく今は大事な時期ですから!」アセアセ

ロウル「このほんの少しのお手伝い頼むのも心苦しいくらいですよ……」

ロウル「えっとですね……」


特殊判定
↓1〜2コンマ二桁
20 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/01/11(月) 23:17:05.03 ID:cYhsm9lX0
21 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/01/11(月) 23:17:11.66 ID:HQgwqrUDO
はい
22 : ◆gEU9La026k [saga]:2021/01/11(月) 23:19:02.33 ID:pWY/X3Hv0
…………チョットオマチクダサイ(白目吐血)
いやぁ、ほんとに、もう(白目)
23 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/01/11(月) 23:19:53.33 ID:8+9s4IhP0
低いとゾロメだけど何が来てしまったんだ?
24 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/01/11(月) 23:21:21.39 ID:Wqgmtk4pO
相変わらずこのスレの開幕ゾロ率高すぎィ!
25 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/01/11(月) 23:25:00.61 ID:J+uyRB+X0
このスレってなんでこう毎回毎回開幕ゾロ目になるの!?ww
26 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/01/11(月) 23:26:55.97 ID:8+9s4IhP0
いったいこの>>1は何人目何だろうか…爆死しているのもいたはず……
27 : ◆gEU9La026k [saga]:2021/01/11(月) 23:31:14.35 ID:pWY/X3Hv0
↓1〜2コンマ二桁

1ロウルが様子を見れていない部屋

コンマ03

01〜20ティア


2ちゃんと大人しくしてる?

コンマ66

6 6


偶数ゾロ目: フ ル ス ロ ッ ト ル


※なんでこのシスターは頻繁に荒ぶるのか?


――



ロウル「ティアさんの様子だけ、まだ見れていないんですよ」

ロウル「あれから時間も経ちましたし、体調は戻っているとは思うんですけど……」

ロウル「何しろあのティアさんですからねぇ……」

ロウル「体力は私達よりもずっと低いですし、無茶は禁物です」

ロウル「ですので、何か危ないことをしていれば止めておいてください」

キアラ「わかりました」

マックス「ってもそれこそあのティアちゃんだ。大人しくお祈りしているんじゃ?」

ロウル「まあ多分そうなんですけどね?」

ロウル「……そう思ってつい後回しにしてしまったのが申し訳ないです」ダラダラ

マックス「あー、なるほど。それじゃ、行ってくるよ」

キアラ「ロウルさんは?」

ロウル「あ、私はまたちょっと別件がありまして……それじゃあ、お願いします!」タタタ!

マックス「ロウルちゃん、本当に忙しそうだよなぁ……」

キアラ「うん。何かお手伝い……あ、それがティアさんの確認なのか」

マックス「もっと手伝いところだけど、まずは目の前のことからだな」

マックス「えっと、ティアちゃんの部屋は……」


……

――
28 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/01/11(月) 23:34:23.28 ID:Wqgmtk4pO
草ァ!
29 : ◆gEU9La026k [saga]:2021/01/11(月) 23:46:10.26 ID:pWY/X3Hv0
――



【城塞・ティアの私室】


キアラ「ここですね」

マックス「おーい、ティアちゃーん?」コンコン



キアラ「あれ? いないのかな……」

マックス「散歩に出てる、とか?」

キアラ「……もしかしたら、動けなくなっているとか?」

マックス「え゛っ!? いや、でも確かにあのティアちゃんなら……」

キアラ「無理して重い荷物を持とうとしてふらふらしていたティアさんなら……」

マックス&キアラ「「 あ り え る ( ま す )」」


キアラ「ティアさん、大丈夫ですかっ!」バーン!






ティア「ん、んん……っ///」クチュクチュ…

ティア「はぁぁ……♪ まだわからないけど、わかります……♪」

ティア「私のナカに、アベル様と私の赤ちゃんもう入っているの……♪」ニュチ…

ティア「名前、どうしようかなぁ……」

ティア「四天様の名前は……恐れ多いし、アベル様達には嫌な思い出だろうし……」クチュ…

ティア「ほかの、天使さまっ……や、優しい加護の……んうっ♪」ビクン!

ティア「あ、アリアンナ、とか……♪」トロォ…

ティア「あ、あっ、いい、かも……しれません……♪」ビクン!





ティア「――名前も、お尻もおぉぉぉぉ……♪」ビクンビクン!




マックス&キアラ「「」」



ティア「これで、赤ちゃんがいても、アベル様……と……?」チラ




マックス&キアラ「「」」




ティア「」

30 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/01/11(月) 23:51:30.08 ID:DW7OTFKx0
エロいんだけどそれ以上に笑ってしまうんですが
31 : ◆gEU9La026k [saga]:2021/01/11(月) 23:54:25.31 ID:pWY/X3Hv0
イヤアアアアアアアアアァァァァァァァァーーーーーーーーーーッ!///






……





ロウル「……お二人とも、妙な仕事を押し付けて本当に申し訳ありません」ドゲザ

キアラ「い、いえ……///」

マックス「ロウルちゃんが気にすることはないよ……///」

ロウル「ティアさんには、あとで私がきつーっく言っておきますので……」

キアラ「あの、ティアさんも悪気は……///」

ロウル「ええ、でしょうね。個人の自由ですから、あまり強くは言えないんですけど」




ロウル「無茶をするしない以前に、施錠はしておきましょうと///」

マックス&キアラ「「……///」」ウンウン






ティア「ああああああ///」ゴロゴロゴロゴロ!

ティア「神よ、神よ! 淫らでふしだらで堕肉な私に罰をぉぉぉぉぉぉ!///」ゴロゴロゴロゴロ!



ロウル「まったく、もう……///」

ロウル「……」



……

――
32 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/01/11(月) 23:56:01.97 ID:3Pcg3kPKO
そういやエロ漫画とかだと『神のために純潔は残しておかなければならないのでこっちなら……』みたいに後ろでオナってるシスターとか出ることあるけど、ティアは意外にもそっちは未開発だったんだな
33 : ◆gEU9La026k [saga]:2021/01/12(火) 00:02:47.85 ID:fRacXlS50
――


【城塞・ロウルの私室】



ロウル「はぁ……」

ロウル「あー、なんだかどっと疲れた気がします……」

ロウル「まさかティアさんが、そんな……」

ロウル「……」

ロウル「エリスさん……は多分大丈夫だと思うけど……」

ロウル「アーシャさんにシアさん、それにパトラさんも……」

ロウル「もしかしたら、私に隠れて似たようなことを?」

ロウル「いやいや、それはないですよねぇ……」

ロウル「……」

ロウル「……アベルさんに、愛して、貰えて……」

ロウル「ティアさんだって、たまたま今日がそういう気分とかで……」

ロウル「……」

ロウル「アベルさんとの、赤ちゃん……」

ロウル「エリスさんは、嬉しそうで」

ロウル「ティアさんも、待ちきれなくて……」

ロウル「…………」

ロウル「何を考えているんですか、私は……」

ロウル「私は、私は……」


特殊判定
↓1〜2コンマ二桁
34 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/01/12(火) 00:03:49.96 ID:AQCtFoNDO
はい
35 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/01/12(火) 00:03:59.35 ID:cbxtNTN60
36 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/01/12(火) 00:04:21.68 ID:fCvFlWPxO
せい
37 : ◆gEU9La026k [saga]:2021/01/12(火) 00:14:32.88 ID:fRacXlS50
ロウルの欲望と危惧


1我慢の副官。本当のところは?

96+25(ティアゾロ目)

=100 (ほ、本当は私だって……っ!)>50

※意地で頑張っていますが、もう決壊寸前だったようです

2アベルとの子を避ける理由

偶数:私は人とは違うから……
奇数:私は大丈夫だけど、子供に遺伝したら子供は耐えられるの……?

コンマ35

奇数:私は大丈夫だけど、子供に遺伝したら子供は耐えられるの……?

※子供の将来を心配し、一歩下がっていたようです

――

判定結果を公開した辺りで今日はここまで
ロウルが最後となったのは、彼女の真面目な性格と生い立ち故です
(なお以前の判定により、耳と尻尾の遺伝は確定です)
判定の結果かなり切羽詰っている状態ですが、もう我慢の限界といったところ
この後アベルが戻りロウルパートになりますが
ロウルパートの流れでご希望があれば↓よりいくつか募集したいと思います
本日もありがとうございました!
38 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/01/12(火) 00:24:16.14 ID:tdbZ7Q0b0
乙でした
ロウルパートはやっぱ獣人であることや
貧乳のコンプレックスをアベルに全部打ち明けて
欲望100で暴走気味に逆レにかかるもアベルに全部受け止められて
幼少期からの付き合いや絆に伴うじゃれ合う感じの子作り…とかどうっすかね
39 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/01/12(火) 00:25:15.54 ID:fCvFlWPxO
おつおつ
ティアがぶっ飛んだのは笑ったがロウルはそういうことか…
とりあえず子供に耳ついても全力で可愛がる証明と言わんばかりにロウルの耳と尻尾をもふもふするとか?
40 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage saga]:2021/01/12(火) 00:27:47.30 ID:uWkk3WxdO
おつおつ
導入に関しては決壊寸前ってことで
アベル不在時に掃除でアベルの部屋へ

ベッドの上にアベルの服発見

洗濯物として回収しようとするもついクンカクンカしたことが原因ですっかり発情

そのままティアのを思い出してアベルのベッドでおっ始めてしまい帰って来たアベルにガッツリ見られる(※>>31で言った癖に自分が施錠を忘れた模様)
とかどうだろ

あとロウルの不安に関してはアベルが『親の自分達や皆(各ヒロインズ及びその娘の異母姉妹)で支えていこう』みたいに優しく諭すとかかな
41 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/01/12(火) 00:31:29.04 ID:AQCtFoNDO
乙です
耳や尻尾は、身長や顔立ち等の様な個人の身体的特徴の一つに過ぎないからそんなに気にする必要は無いし、少なくとも自分は耳や尻尾は大好きだと全力で愛撫する
42 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/01/12(火) 14:33:30.78 ID:8ymcT74a0
エリスも察してくれてるっぽいし、少なくともアベル隊の中にケモ赤ちゃんできたからって差別するような人はいないよな。ロウルはもっと自信持っていいというか、なんとか励ましたいところ
流れは色々ツボなんで自分も>>40推したい
43 : ◆gEU9La026k [saga]:2021/01/17(日) 13:37:26.17 ID:KCA5Vc8L0
こんにちはー
ロウルパートの流れは把握し、現在書き溜め中ですが
うっかり取りそびれていた判定部分を投下しておきます
夜にまた来れればロウルパート直前まで進めたいと思います
44 : ◆gEU9La026k [saga]:2021/01/17(日) 13:38:06.16 ID:KCA5Vc8L0
ロウル「……私は……」ジワ…

ロウル「……」フルフル…

ロウル「駄目です、もっとしっかりしないと……」

ロウル「今、アベルさんの部隊で十全に動けるのは私だけです」

ロウル「皆さんが幸せな気分に浸っているところを狙う輩も、出てくるかもしれない」

ロウル「アベルさん達だけじゃない。今や帝国全体が明るくなっているんです」

ロウル「絶対、絶対に嫌な奴は現れます。私はそれを見過ごすわけにはいかない」

ロウル「昔よりもずっと強くなりました。奇襲されても対応できる自信もある……」

ロウル「……そうです。どんな状況でも、私は動いてみせます……」




ロウル「――もし、私にも赤ちゃんがいたとしても……」ポツリ…




ロウル「……っ!」

ロウル「ああ、もうっ! 私らしくもない!」

ロウル「私はアベルさんの副官で! その匂いを堪能できれば満足なんですっ!」

ロウル「今までず〜っと、そうして生きてきたじゃないですか!」フンス!

ロウル「それに、もし赤ちゃんにまで私の耳と尻尾が出てきたらどうするんですロウル……」

ロウル「私と同じ幼少期なんて、過ごさせるわけにはいきません。だから……」

ロウル「だから、私は……」

ロウル「……」ハァ…


……

――
45 : ◆gEU9La026k [saga]:2021/01/17(日) 13:38:35.44 ID:KCA5Vc8L0
――

後日……




帝国兵1「アベル皇子、こちらカイン皇子より確認して頂きたいという書類になります」

アベル「ああ、わざわざすまない」

帝国兵2「アベル様! アドルラン様が内密にご相談したいことがあるとのことです!」

アベル「なに、アドルラン兄様が?」

帝国兵3「聖国より届け物が――」

アベル「う、おぉ……」タジ…

アベル(時間に余裕がある時もあれば、こうして重なることもあるか……)

アベル(さて、ここは……)


ロウル「カイン様の書類と聖国の荷物は私が運んでおきますから、王城に向かう用意を!」

ロウル「アドルラン様の内密な相談って、もしかすると大事かもしれませんからね」

アベル「あ、ああ。しかし……」

ロウル「ほら、早く早く! 別に荷物運ぶ程度大した労力じゃありませんから!」グイグイ!

アベル「わかったわかった! それじゃあロウル、すまないが頼む」

ロウル「ふふん、お任せあれ! 他のお仕事もばっちりこなしてみせますよ!」パタパタ!





ロウル「ふぅ」

ティア「あ、あの、ロウルさん?」ヒョコ

ティア「私も、お手伝いを……///」

ロウル「ティアさんはお部屋でゆっくり休んでいていいですよ?」

ロウル「――今度は、ちゃんと施錠したうえで」

ティア「はいぃぃぃぃぃぃ!?///」



……

――
46 : ◆gEU9La026k [saga]:2021/01/17(日) 13:39:10.69 ID:KCA5Vc8L0
――


【王城・アドルランの私室】



アベル「アドルラン兄様、ただいま到着致しました」

アドルラン「おお、アベル! すまないな、朝早くから」

ヒバリ「ごめんねアベル様。多分そっちも忙しかったよね?」

ルーシェ「紅茶、どうぞ」コト

アベル「ああ、ありがとうルーシェ」

ヒバリ「実はアドルランったら、珍しく悩んじゃってね……」

ルーシェ「私とヒバリさんじゃ、力に、なれませんでした……」ガクリ…

アベル「そ、それほどまでに重大な悩みを?」ゴクリ…

アドルラン「うむ……」

アベル「それならば、俺だけでなく他のきょうだいも呼ぶべきでしょう」

アベル「兄様の一番近しい二人が降参では、俺も力になれるかどうか……」

アドルラン「いや、カイン達にも相談は難しい」

アドルラン「他でもないアベル、お前だからこそ相談できる内容なんだ」

アドルラン「アベルなら、きっと理解してもらえると信じている」

アベル「……ありがとうございます」

アベル「その、悩みとは?」

アドルラン「私も、色々と考えはしたんだがな」

アドルラン「実はだな……」

アベル「……」ドキドキ…



特殊判定
↓1〜2コンマ二桁
47 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/01/17(日) 13:50:09.11 ID:kj78thHCO
流れ的にヒバリルーシェ関連かな?
48 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/01/17(日) 13:51:20.18 ID:v05O9yI0O
ゾロ目!
49 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/01/17(日) 13:51:31.99 ID:AcOjFjuSO
50 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/01/17(日) 13:52:19.50 ID:v05O9yI0O
ごめん………せっかくのゾロ目を無駄にした
51 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/01/17(日) 14:04:26.58 ID:sWWP5nfPO
気にすんな
てかそれでもまた開幕ゾロ目って本当にこのスレどうなってるん?
52 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/01/17(日) 15:18:40.41 ID:nfi6QW8A0
本当何なんすかねこのゾロ目率
つか低くても結果良いケース多いんだから今謝る意味なくね
53 : ◆gEU9La026k [saga]:2021/01/17(日) 23:39:45.22 ID:KCA5Vc8L0
こんばんはー
……もう驚きませんよ、ええ(白目)
アドルランは本当にこういう時のコンマが特に突き抜けている気がします
それでは短いですが、判定結果とロウル直前まで
54 : ◆gEU9La026k [saga]:2021/01/17(日) 23:40:47.55 ID:KCA5Vc8L0
コスプレ大好き次期皇帝の内密にしたい悩み

1羞恥心と対策(コンマ値そのまま羞恥心)

50>

偶数:王国の獣耳達の受け入れ開始
奇数:帝国内でのつけみみ販促
ゾロ目:両方+国民にぶっちゃけ

コンマ11

11

ゾロ目:両方+国民にぶっちゃけ

※しかも11のため羞恥心も殆どなく国民に大々的な性癖オープン(白目)


2アベルの抑制

18‐20(巫女ロウル反応)

= 0 ( 獣 耳 っ て い い で す よ ね ! )

※弟も超乗り気です(白目)

※帝国は獣人政策を万全なものとするでしょう。+少々描写追加決定

――


アドルラン「アベルも知っての通り、私はあまり隠し事が得意ではない」

アドルラン「そもそも好きではないというべきか、とにかく思ったことは……口に出やすいんだ」

アベル「え、ええ。存じています」

アドルラン「だが、これでも本当に口にしては不味いということは、抑えられるつもりでもある」

アベル「それも存じています。父上達にも俺の野心はばれていなかったようですしね」

アドルラン「なのだが……」

アベル「?」

アドルラン「この私が、隠しておきたいと思いつつ……しかしもう抑えられそうもないものが出てきた」

アベル「なっ!?」

アドルラン「……故に、アベル。まずはお前にだけ見せようと思う」

アドルラン「……これだっ!」バッ!





黒猫ヒバリ「ニャ、ニャー……///」プルプル…

白猫ルーシェ「ニャーン……///」クシクシ





アドルラン「どうだアベルッ!?///」フンスフンス!

アベル「――いいですね!」グッ!

アドルラン「やはりわかってくれるか、我が弟よっ!」ガシィ!



ヒバリ「嬉しさ半分、恥ずかしさ半分だよ……///」カアァァ…

ルーシェ「はい……///」カアァァ…



……

――
55 : ◆gEU9La026k [saga]:2021/01/17(日) 23:41:25.76 ID:KCA5Vc8L0
――


……


アドルラン「いやぁ、よかったよかった! やはりアベルに相談して正解だった!」

アベル「以前の反応から思っていましたけど、アドルラン兄様はやはり……」

アドルラン「うむ! 彼女達の普段見せない姿にとても興奮する!」

ヒバリ「ほんっと、まさかアドルランの隙がこんなところなのは予想できなかったよ///」

ルーシェ「はい/// つけ耳、感謝です///」

アドルラン「うん? 別につけ耳が無くとも問題はないぞ?」

アドルラン「湯上りに髪を結いあげている二人を見るだけでも、その、だな……」

ヒバリ&ルーシェ「「///」」プシュー…

アベル「……悩みは解決されたようなので、そろそろ俺は失礼した方が?」

アドルラン「ああ、すまないな! 少し話が逸れてしまったか」

アドルラン「私の性癖と彼女達の愛らしさを見て貰いたいのは、あくまで前段階だ」

アドルラン「言っただろう? まずはアベルに見せると」



アドルラン「――つまりは、これを行く行くは国民全員に見せようと思うんだ」



アベル「」

アドルラン「隠し通そうと思ったが、やはり私には難しい問題のようだ」

アドルラン「私とて、この性癖が一般的なものではないという自覚はある」

アドルラン「だがしかし、どんな些細なことであれ……」

アドルラン「民達に隠し事をし続ける者が、果たして皇帝に相応しいのか?」

アドルラン「父上もやり方は過激ではあったが、嘘偽りなく実力主義を貫いていた」

アドルラン「故に私も民達に正直でありたいと思ったのだが……」

アドルラン「二人からは早まるなと止められてな。こうしてアベルにも相談しようと思った次第だ」

ヒバリ「ルーシェは可愛いからいいけど、私もう結構いい大人だってわかってるアドルラン……?///」

ルーシェ「ヒ、ヒバリさんは、綺麗だけど、私こそ、変な風に……///」

アドルラン「心配いらないぞ! 私もアベルも認めているんだからな!」

ヒバリ&ルーシェ「「あううぅぅ///」」

56 : ◆gEU9La026k [saga]:2021/01/17(日) 23:42:05.64 ID:KCA5Vc8L0
アドルラン「とにかく、そういうわけだアベル」

アドルラン「お前も認めてくれて、私も自信がついたよ!」



アドルラン「私は近いうちに、私の性癖と彼女達の愛らしさを国民全てに公開するっ!」

アドルラン「そして民にもこのつけ耳の文化を知ってもらい!」

アドルラン「――獣耳だからと差別されるのではなく、むしろ羨ましがられるような帝国を目指すぞ!」


ヒバリ「ちょっとアドルラン、そこまで大事とは聞いてなかったんだけど!?///」

アベル「っ!」

ヒバリ「アベル様、アベル様からも何か言って貰える!? 沢山の国民にこの格好見られるの――」


アベル「――全力で協力させて頂きます!」グッ!


ヒバリ「あ、これもう抗えないやつかな!?」ガーン!

ルーシェ「あぅ……///」

アドルラン「よろしく頼むぞアベル!」

アドルラン「近いうちに、まずは私が民に公表しよう」




アドルラン「そうすれば、お前とロウル君も動きやすくなるだろう?」




アベル「成程……流石、兄様ですね」

アドルラン「いいや、流石なのはお前の方さアベル」

アドルラン「お前はずっと昔から、迫害される弱き者達に手を差し伸べてきた」

アドルラン「私も、それのありがたさは骨身に沁みてわかっているつもりさ」

ヒバリ「アドルラン……」

アドルラン「帝国はまだ、実力主義が完全に消えたわけでもない」

アドルラン「ルーシェをまだ、珍しい商品として見る連中もいる」

アドルラン「少し人と違う眼や耳など、些細なもの……そうだろう?」

ルーシェ「アドルラン様……」

アベル「……その通りです」

アドルラン「私一人では、まだ至らないかもしれない。だがお前の協力もあれば……」

アドルラン「その為にも、しっかりとなアベル?」

アドルラン「……などと、女性の気持ちに疎い私が言っても説得力がないか! ははははは!」

アベル「いえ、そのようなことは」

アドルラン「よし! それでは二人にも色々と準備を手伝って貰おう! 次は、尻尾の用意か!?」

ヒバリ&ルーシェ「「!?///」」ボッ!


アベル(ありがとうございます、アドルラン兄様……)

アベル(ロウル……)


……

――


57 : ◆gEU9La026k [saga]:2021/01/17(日) 23:42:58.71 ID:KCA5Vc8L0
――


【城塞・アベルの私室】



ロウル「えーっと、これはこっちに置いてと」トサ

ロウル「カイン様の書類はここと」ドン!

ロウル「んー……なるほど、これはアベルさんの考えが必要なわけですね」パラパラ…

ロウル「こっちの書類は私でも手伝えそうですけど……これはアベルさんを待つべきですねぇ」

ロウル「さて、とりあえず今はここまでです。次の仕事は……ん?」クン…





アベルコート「……」クテ…




ロウル「あっ!? アベルさんったらコート脱ぎっぱなしじゃないですか!?」

ロウル「もぉ〜……どうしてあの人はたまに抜けているんですか……」

ロウル「一枚だけお洗濯し直すって面倒ですし、乾き方にも差が出るのにぃ」ブツブツ…

ロウル「やれやれ、やっぱり私がしっかりしていないと駄目ですねぇ」ヒョイ


フワァ…


ロウル「ん゛っ……///」ビクン!

ロウル「あっ……」

ロウル「アベルさんの、匂い……」クン…

ロウル(だ、め……です、これ……離さない、と……!)クラ…


ロウル「すうううぅぅぅぅぅ……はあ、はあぁぁぁぁぁぁぁ……///」ゾクゾク!

ロウル「んぁ……アベル、さん……///」


58 : ◆gEU9La026k [saga]:2021/01/17(日) 23:44:37.97 ID:KCA5Vc8L0
ギュウウゥゥゥゥ…!



ロウル「っ……い、いけません。こんな風にしたら、型が崩れちゃいます」

ロウル「ちゃ、ちゃんと……」フルフル…



ロウル「――崩れていないか、私が着て、確かめないと……」ハァ…ハァ…


ファサ…


ロウル「あっ/// ふぁぁ……///」

ロウル(やっぱり、大きいですねぇ……)フルフル…

ロウル(私も、背は高い方の筈なのに、それでも……)

ロウル(アベルさん、昔から大きかった……)

ロウル(背中、おぶさって。凄く、安心して……)

ロウル(……でも、今は……)



ギュゥ…



ロウル「こんな、風に……!」ギュッ!

ロウル「後ろから、強く、私を……っ」



ロウル「抱きしめて、欲しいだなんて、そんなこと……」ポロ…


ロウル「言えるわけ、ないじゃないですか……!」ポロポロ…





ロウル(私だって、みんなと、同じように……///)



……

――
59 : ◆gEU9La026k [saga]:2021/01/17(日) 23:48:05.09 ID:KCA5Vc8L0
導入直前までいった辺りで今日はここまで
またしばらくお時間を頂きたいと思いますが……
アドルラン11(00に次ぐオープン具合)にアベルが補正込でも0、
加えて過去の判定でフィーアもロウルに対する警戒0+サクと仲良しでもあるため、
ロウルの危惧は完全に杞憂となることでしょう(白目)

本日もありがとうございました!
60 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/01/17(日) 23:54:10.95 ID:je0Et2eiO
おつおつ
色々考えてのことだけどやっぱ性癖国民にオープン化する辺りアドルラン兄様が豪の者すぎる

そういやプレイに関してだけど、アベルがノリノリなことだし後ろから突きながら尻尾にぎにぎしたりケモミミさわさわはみはみしたりで愛しまくってロウルの不安が全て消えてしまうぐらいトロトロにしてしまうのはいかがだろうか
61 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/01/18(月) 00:14:45.99 ID:x34I8QgtO
おつおつ!
アドルラン兄様は本当にいい意味でまっすぐというか、パパンの血を継いでるなあ
この後のクンカーしつつモフられるであろうロウルにも期待
62 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/01/18(月) 15:11:15.81 ID:KSgFGsb7O
アドルラン兄様:コスプレ好き、後に国民に性癖暴露←NEW!!
カイン:嫁にギュボられる
アベル:6人の嫁を持つハーレム形成。無理やり手込めにしたとかは一切ない純愛かつ嫁同士の仲も至って良好だが、事情を知らない者が見たら誤解されるかもしれない。
キアラ:スカーレット将軍でも染め上げられないと断言した純愛思考。でも純愛が行きすぎて婚前でデキちゃいました
フィーア:約束されたブラコン。恋人に要求される基準が『アベル』。なお三年後になると見た目の犯罪ぶりからハードルが跳ね上がる模様。
何故このきょうだいは性癖面がやたら濃くなってしまったのか
63 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/01/18(月) 15:17:12.66 ID:o0x43a5kO
帝国は秩序こそバッチリだけど何か風紀の側面でオープンになりすぎてるきらいがあるかもな
続編やってくれるならばそこに対して何とかせなあかんと立ち上がる人とか有りかも
なおバッドエンドでもアレな性癖に目覚めて受け入れるだけなので平和です
64 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/01/18(月) 16:40:30.13 ID:v1Ven8i10
つくづくアドルラン兄様が味方でよかったと思うわ。初期の兄様の根回しないと妹組との交流他できないこと多かったし
今回もロウル的にファインプレー

ところで全く関係ないというかたまたまなのはわかってるけど、昔のゲームに兄シュタイナーで妹リーナ(胸控えめ)ってキャラ出てくるのを見つけた(しかも後に敵対)
こっちのリーナは3年後フィーア見たらどうなっちゃうんだろう
65 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/01/19(火) 15:12:17.31 ID:Du4wkUSoO
三年後フィーアって外見は確定したけど内面どうなるかがまだ分からないんよね
レディらしくおしとやかになってたら外も中も著しく成長(身長以外)したフィーアにリーナはヤられそうだし、中身変わってなかったらピョンピョン跳ねてばるんばるん揺れる視覚の暴力にヤられそう
66 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/01/19(火) 21:34:49.80 ID:yc16C5nHO
>>64
あっちのリーナは公式でCカップだから絶壁とは程遠い現実。しかし言われまで気がつかんかったわ
帝国の性癖が濃いと言うより、聖王兄妹やマークス神父とか聖国が性欲薄過ぎて逆に濃く見えるのでは?
王国はスカーレットさんが強すぎる問題
67 : ◆gEU9La026k [saga]:2021/02/07(日) 22:47:21.45 ID:lRflSWdX0
こんばんはー
ほんともうどうしようもなく間が空いていますが、ロウルパートを投下していきたいと思います……
68 : ◆gEU9La026k [saga]:2021/02/07(日) 22:48:18.51 ID:lRflSWdX0
――


「んっ……!」


主のコートに袖を通す。
本来の従者であれば、そのような真似はしないだろう。
だが、彼女はこれが初めてではない。


「アベル、さん……」


まだ、性知識も何もなかった頃から。
子供の頃から、自分の隣にいてくれた人の匂いが好きだった。
助けられたというのに、あの頃は人が信じられなくて酷いことを口にした。
それでも彼は見捨てずにいてくれて。


「私は……っ」


いつの頃からか、傍にいるのが当たり前になっていた。
傍にいられなくても、その匂いが帰ってくると安心できた。
それでも、子供だった頃はやはり待っている時は不安で。
こうして、彼の所有物の匂いを嗅ぐことで落ち着いていた。


「すううぅぅぅ……はああぁぁぁぁぁぁ……」


袖を前に差し出し、顔を埋める。
着ているだけでも感じられた匂いは、より濃密なものとなった。
昔は安心できた、幸せな気分になれた、素敵な匂い。
しかし成長し抱かれて色を知ってしまった今は、もうそれだけでは済まない。
人よりも優れた嗅覚や聴力をもつロウルにとっては、もはや媚毒に近いと言える。


「く、んぅ……アベルさん、いい匂いです……」


深く深く息を吸い込んで、身体の奥底にまでその匂いを取り込んでいく。
ロウル自身、これが普通の行為ではないのだと感づいてはいる。
それでも、わかっていても止められない。
誰もやらないからこそ、自分はこれを独り占めできる。




(――だから、私はこれで満足するべきなのに)




頬を染め嬉しそうに匂いを堪能する少女の顔に、一瞬だけ暗い影が落ちる。
わかっている。わかっている。
それでももう……


「あはは、本当に私ったら、どうしちゃったんでしょうねぇ……」


自嘲しても無意味だ。
どれだけ耐えようとしても、何故か今日は上手くいかない。
もう耐えられない、我慢できない。
このコートも、脱ぎたくない。


69 : ◆gEU9La026k [saga]:2021/02/07(日) 22:48:46.21 ID:lRflSWdX0


部屋に響く呼吸音が、嫌に耳につく。
荒く、熱を含んだ音。
今ならわかる。発情した、雌のものだ。
そしてそれの出処は考えるまでも無く自分自身。
主人の服を着て想いを寄せて、匂いを嗅ぐだけでこの有様とは。
ロウルの顔はより一層上気し、朱に染まっていく。


(本当に、獣みたいです……)


恥ずかしい、はしたない、止まれ。
頭の片隅でそんな言葉が飛び交う。
そう思いつつも、身体は言うことを聞いてはくれない。
吸いこんだ匂いはどこまでも甘い誘惑を続けてくる。
誇りや理性など、とうに媚毒に溶かされていた。


「んっ、く……っ、アベルさぁん……!」


一度両腕を広げてから、腕を交差させて自分自身を掻き抱く。
寂しい自分への慰めも、まるで愛する人からの抱擁のように錯覚できる。


「アベルさん、アベルさん……!」


所詮は錯覚。それもわかっている。
だがやはり身体は思った通りに動いてはくれない。
細身の自分の身体に、かなりの力を込めて腕を回している。


「はぁっ……! はぁっ……!」


どうしてこんなにも昂ぶってしまうのか、理解できない。
これが心の奥底で自分が望んでいることなのか。
後ろから強く抱きしめられて、そのまま……


「だ、め……落ち着か、ないと……んむっ!?」


誰に声を聞かれるかわかったものではない。
慌てて袖口を噛み声を押し殺そうとするが、それは悪手だった。
匂いだけで既に半ば正気を失っているというのに、追加の刺激に抗えるわけがない。
すなわち、味覚。
噛みしめた袖からは、匂いとはまた異なる『味』が襲ってきたのだ。


「あ、あぁぁぁ……!」


ロウルの全身が震える。
口を離そうなどという考えは、まったく思いつきもしなかった。
無論、美味しいわけがない。
ただの丈夫な布だ。長く使われた古い布だ。
甘い蜜が仕込んであるわけでもない。土と埃、そして持ち主の体液が染みついているだけだ。
ああ、それだというのにどうして頭が痺れてしまうのか。
以前に親友が語ったお互いの身体を舐め合うという行為も、こんな感覚なのだろうか。
溶けていた理性はさらにどろりと崩れ果て、思考ができなくなっていく。


70 : ◆gEU9La026k [saga]:2021/02/07(日) 22:49:20.62 ID:lRflSWdX0


舌先に、じわりと独特な味が広がる。
大好きな人の、味。
まるで口内に彼の指でも入れられたかのような錯覚。


「あっ……あぅ、うぁぁ……」


ようやく袖から口が離されるが、でろりと大きな唾液の橋ができあがる。
コートを汚してしまったことなど、気にも留めない。
だらしない顔で涎を垂らす姿さえも、今はどうでもいい。


(アベルさん……)


彼は今の自分の姿を見れば、何と言うのだろう。
口の中に指を入れ、生意気を言うこの舌を引っ張り出されるのだろうか。
聖女達の言う、お仕置きをされてしまうのだろうか。
でも、自分は彼女達のようにはなれそうもない。


(私は……)


ふらりと一歩前に踏み出す。
自分は一体何を求めているのだろう。
ロウルの自問に答える者は当然誰もいない。


「あ、ああぁぁぁ……」


彼女も、本当はもう気がついている。
コートを羽織り、その匂いに包まれたとしても。
袖を噛みしめ、味を感じることができたとしても。
それは彼そのものではない。
虚空に突き出された舌は、ぽたぽたと床に染みを増やしていく。


(欲しい、欲しいよぉ……)


どれだけ欲しても、服や匂いは舌を差し出してくることはない。
自分で舌を動かしても寂しいだけだ。
どれだけ求めても、服や匂いは自分を撫でてくれることはない。
自分で撫でるのでは意味がないし気持ちよくもない。
あの人が撫でてくれないと駄目なのだ。


「アベルさん、アベルさん……」


うわ言のようにアベルの名を呟きながら、ロウルはまた一歩踏み出す。
一度欲に火が着いてしまえば、止まることはできない。
満足していた筈のコートだけでは、もう足りない。
まさかアベル本人にこんな姿で迫るわけにもいかない。
そうなれば必然的に求めるのは、より酔ってしまえる彼の匂いだ。

もっと。
もっともっと。
最初から、わかっていた場所に吸い寄せられる。
想い人の寝台に、魅せられる。



71 : ◆gEU9La026k [saga]:2021/02/07(日) 22:49:50.19 ID:lRflSWdX0


軽やかに、そこへ飛び込む。
もう遠慮などはない。この寂しさを埋めてしまいたい。
高級なものではないが、自分の体重くらいは受け止めてくれる。
ぎしりと軋む音ともに、ロウルの身体がうつ伏せのまま沈み込む。


「――ッ!」


そのまま思いきり息を吸い込めば、それと同時に身体は大きく跳ねた。
意外と綺麗好きな彼は、自分の身の回りはきっちりとしている。
とはいえ自分の鼻にかかれば、残り香を十分に堪能可能。
この部屋そのものが丸ごと吹き飛びでもしない限り、自分は彼を感じることができる。


「ん、んひうぅぅ……!」


コートを着たまま転がれば、全身に彼の匂いを塗しているようだ。
なんという幸せだろう。こんな真似はこれまでもしてこなかった。
布団をめくりあげ、そのまま潜りこめば更に匂いは濃密なものになる。
あたたかい。
ただ一つの意味では無く、優しく包まれている安心感がある。


「ひっ、ふぅ……!」


あとは、顔だけだ。
ここも潜り込ませれば、全身でこの匂いを堪能することができる。
だが、それよりも先に視界にあるものが映った。

枕だ。

以前自分が作ったような、愛らしいものではない。
質素でありきたりで、どこにでもあるような……
しかし紛れも無く彼が使っている物でもある。


「っ!!」


抱き抱え、思いきり顔を埋めることには些かの迷いも無かった。
そしてそのまま――



「ふ、ぐ……ふぐぅぅぅぅぅぅ……!」



少女は声を押し殺して、泣き始める。
埋めた枕の匂いを嗅ぎながら、自身の涙と唾液を染み込ませていく。
駄目だと、わかりきっている。
止めなければと、内心で自分を何度も叱責する。
それでも涙も嗚咽も止まることは無い。

主人の寝具は、確かに夢心地のような匂い。
とても幸せな気持ちになれる、素晴らしい場所だった。


――その幸せは、一人のものではない。



72 : ◆gEU9La026k [saga]:2021/02/07(日) 22:50:31.23 ID:lRflSWdX0


わかっていたことだ。
黒づくめで悪ぶり、凍えるような氷魔法を扱っても、彼の本質は変わらない。
見ず知らずのこんな獣人の子供を、危険を冒してまで助けてくれるようなお人好し。
皇族だからと偉ぶることもなく、対等に接してくれる。
優しい彼に、惹かれて焦がれた。
それはみんなも同じこと。
そして優しい皇子様は、それを全て受け入れて、愛した。


「アベル、さん……ひぐ……ぅっ……!」


鼻がいいというのも時には考えものだ。
『愛する人』の匂いを嗅げるのはいいが、『愛された人』の匂いまで拾ってしまう。
別に腹を立てることはない。全員がこの関係には合意しているのだから。
それでも……


「こうやって、してもらったんですかねぇ……」


震える手で、ロウルは自分の慎ましい胸を弄る。
ほんの少し前までは、こんなものには無頓着もいいところだった。
大きさを気にしたこともなければ、下着の必要性だって感じなかった。


「んっ……! きっと、アベルさんのこと、好き放題に揉み放題したに決まっています……!」


それが今はこの有様。
僅かに指が沈むささやかな膨らみを自ら慰めながら、この大きさを妬む。
いつからこうなってしまったのか、ロウル自身もわからない。
貴族の男が向ける視線は全て嫌だった。
胸を、尻を、全身を、舐めまわすようないやらしい気配。
そして酷くなると股間の一物を取り出してくる。
性知識が無くとも、嫌悪感を覚えたものだ。
そしてそこを射抜けば、大抵の相手は心折れることも知ったが。


「……アベルさんの、挟んだりとか……したのかな……」


ただ、愛する人の物であれば話は変わる。
愛の営みに、胸で挟んで刺激するものがあるということも知った。
……知ったところで、自分には縁のない話ではあるが。
聖女達の立派なものであれば、さぞ彼も満足することだろう。
きっと愛し愛され、幸せだったに違いない。


「っは、どうして私、こんな小さいんだろ、う……っ!」


思わず温泉では取り乱し、女性陣の胸を凝視したばかりか揉んでしまった。
同性の自分でもあのまま揉み続けたいと思ってしまう程のもの。男が放っておくわけがない。
男に放っておかれる方がよかった筈なのに、今の考えはまるで違う。
どうしてこう自分の胸は貧相なのか。
弓を射る邪魔にならず誇らしかったはずのそれが、今は妬ましくて仕方がない。


「ん゛っ……うっ……!」


その妬みを乗せて、少し力を込めて先端を擦る。
痛みの後に、痺れるような感覚……
このまま続ければ、やがて達することはできるだろう。


73 : ◆gEU9La026k [saga]:2021/02/07(日) 22:51:02.83 ID:lRflSWdX0


「あ……」


もぞりと動けば、擦られた太ももからにちりと小さな水音が聞こえた。
匂いを嗅いでしまった時から、ロウルも濡れている感覚はあった。
そしてこうして慰めれば、いよいよ愛液も溢れ出す。


「ふっ……ふぅ、ぅ……っ!」


もう一方の手を、ズボンの中へと潜らせる。
太ももまで伝っているのだから、当然湿っている程度では済まない。
匂いと夢想、僅かばかりの自慰でここまで濡れるとは……
まだどこか冷静な頭の片隅で、ロウルは自嘲する。
自分が欲求不満になっていることなど、わかっているのだから。


「やぁ……あっ、あっ……!」


下着越しに割れ目をなぞる。
それだけで、自慢の耳は淫熱を帯びた音を拾い上げてしまう。
愛する人の匂いを嗅ぎながら、この指が彼のものならばと思う。
愛された人の匂いを嗅ぎながら、彼女達がどのように愛されたのかを考える。
先日の一件を鑑みれば、ティアは殊更に堪能したのかもしれない。


(ティアさん、アベルさんとの、赤ちゃん……)


彼女を少し咎めたが、自分にその資格は無いだろう。
気がつけば、彼女と同じことをしている。
それも自室ではない。皇族の上官の部屋、その寝具の中だ。
問題の度合いが違いすぎる。


「ふ……ぅ、ぅぅ……! アベルさん……っ!」


気がつけば、もう何もかもがぐずぐずに濡れていた。
枕は涎と涙で。布団にシーツは進行形で愛液が付着していく。
そしてその出処もまた同じこと。
下着をずらして指を入れれば、たちまちに呑みこまれる。
然程酷使したわけでもないというのに、根本まで。
どれだけ取り繕い、言い訳を考えても、身体が彼を求めてやまない。
どうしようもない程に、手遅れだ。


「アベルさん、アベルさんんんッ……ッ!!」


枕を押しつけた程度では、もう抑えきれないほどの声量でアベルの名を呼ぶ。
我慢ができない。
感情がごちゃ混ぜになる。
狂おしい切なさを誤魔化すように、自慰の手も早まっていく。


(足りない、足りない……っ! 私の指じゃあ……!)


硬く主張する乳首を擦り上げ、秘肉をかき分け愛液を掬いだす。
快楽を得ようと男の指技を真似てみても、真似しきれない。
身体はこれ以上ない程に疼いているのに、何かが足りない。
そのもどかしさと切なさが混ざり合い、ますます指は速まるばかり。


74 : ◆gEU9La026k [saga]:2021/02/07(日) 22:51:41.23 ID:lRflSWdX0


「あっ、はぁん……んぁっ、く……んうっ……!」


ぐちゅぐちゅと淫猥な音は次第に大きくなっていく。
優れた耳を持つ故に、ロウルは自身の股から響く音も鋭敏に感じることができる。
なんてはしたない音なのだろうと当然に顔は朱に染まるが、指は止まらない。
顔に押しつけた枕の匂いも手伝い、本来であれば絶頂していてもいい頃合いなのだが……


(赤ちゃん出来る程、アベルさんに……っ)


子供の事を考えると、踏み出せない。
しかしここ数日の親友達の夜の疲労からの寝込みに聖女の痴態……
それが、蓋をし続けている本当の願いを刺激しているのもまた事実。
一体どれほどの快楽と悦びなのかと考えてしまえば、あまりにも今の刺激は弱すぎる。


「んん……っ! んううぅぅぅ……っ!」


とっとと一度達してしまえば落ち着くかと思えば、それが出来ない。
落ち着きさえすれば仕事に戻れるだろうが、この状態では無理に決まっている。
頭のなかで『どうして』という言葉が渦巻いて止まらない。
もっと強い刺激を加えようにも、知識があまりにも浅すぎた。


「あぅ……アベルさぁん……アベルさんが――欲しいよおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!」


尻を突きだすような格好で、ロウルは心からの叫びと共に枕ごと寝台に沈んだ。
涙が止まらない。愛液も止まらない。
垂れ流しの躾のなっていない犬のようだと自虐しながら、彼女はその両手も投げ出した。
このまま続けたところで、徒に傷口を広げるだけな気がしたのだ。


(私……なにしてるんでしょうね……)












「――――――ロウル?」










「――――!?」


突然名を呼ばれたロウルの全身が跳ねる。
その低い声を聞き間違えることは絶対にないが、今ばかりは間違いであってほしかった。
突っ伏したまま、錆びついたかのような動きで後ろへと視線を向ける。


「あ……あぁ……」


そこには、この部屋の主であるアベルが立っていた。


75 : ◆gEU9La026k [saga]:2021/02/07(日) 22:52:24.13 ID:lRflSWdX0


一気に全身の熱が引いていくのがわかった。
はだけていた服を慌てて直すが、身体を隠すのが彼のコートという墓穴。
まさか、この自分が鍵をかけ忘れたというのか。
だが思い返せばこの部屋には本来書類を置きに来ただけだ。
すぐ去るつもりの部屋だったからこそ、施錠を怠った。
そしてコートの匂いで発情し、駄目だと思いつつ寝台に飛び込み自慰をした。
挙句それを汚し、自分の声で主の帰還にも気がつかない有様。
愚の骨頂と言うほかない。本当にティアのことをとやかく言えやしない。


「ア、アベルさん、違うんですこれは……っ」


自責を繰り返すロウルの口から出せたのは、弁明の言葉だった。
そして口にしてから、内心でまた自分を責める。
一体、何が違うというのか。
言い逃れなんてできるわけもない。
こんなに汚して、股を濡らして。
きっと彼にもこの痴態をしっかりと見られているに違いない。
先程とは違った理由で、涙が零れ落ちそうになる。
上を向きたいが顔を合わせることもできず、結局俯いてしまう。


「ロウル」

「っ……!」


再び名前を呼ばれ、へたらせてしまった耳もぴくりと動く。
声色は変わっていないが、アベルの感情は読み取れない。
彼は仮面を被ることに慣れているし、本当に怒ることは稀だ。
誰かが傷つけられたならともかく、自分が傷つくことは厭わず怒らない。
この粗相でも、怒らないかもしれないが……
そう思考を巡らせている間に、一歩足を踏み出す音が聞こえた。


「あっ……」


いつもよりも、速い。
とすとすと急ぎ足でこちらに近づいてきている。
二の句を告げる前に、アベルはもうロウルの目前にまで迫っていた。
やはり、怒っているのか。
再び身体を震わせたその間に、ぎしりと寝台が軋む音が響く。


「……それは、俺のコートか?」

「っ、はい……」

「どうして俺のコートを着て、俺の寝床に潜り込んだんだ?」

「……っ」


普段は明朗快活な少女も、言葉に詰まった。
正直に打ち明けても、誤魔化しても、どちらにせよ良い結果は得られない。
淡々とした低い声。起伏がない。
怒っているのか。眼を鋭くさせ、睨んでいるのか。
そんな仕草にそそられるという人も若干名いると理解はしている。
だがロウルは、それを本気で自分に向けられたら耐えきれない自信があった。
初めて心を許した想い人から見捨てられたら、どうにかなってしまいそうだ。


「ロウル」


再三の呼びかけにも、顔を上げることはできなかった。
それをすぐに察したらしいアベルは、俯く少女の顎に手をかけた。


76 : ◆gEU9La026k [saga]:2021/02/07(日) 22:52:55.59 ID:lRflSWdX0


「……すまなかったな」

「え――んむっ!?」


びくりと顔をあげたロウルが目にしたのは、困ったような顔をしたアベルだった。
怒っていなかったという安堵感と共に、唇に降った柔らかな感触に思わず目を見開く。
伏し目がちな彼の表情を間近で見ることは非常に稀で。
見開いた瞬間に溢れた涙も、優しく拭われた。
情報の処理が追いつかない。
少し動き、口唇が吸い上げられたことがわかった時。
ロウルの頭は、これの処理を最優先事項に定める。


「……んっ……ちゅ……ぅ!」


荒々しさはどこにもない。初めての時と同じ、優しい口付け。
それだけで全身の熱が戻ってきた。
色々と言いたいことはあるのに、今はこれを享受したい思いが溢れて止まらない。
そして、この続きを求めてしまう。


「ひゃ、むぅ……ん……」


あれだけ抑えていたのに、人の気も知らないで……
そんな言葉は飲み下した。軽口を叩く暇があれば、差し出された舌に応えたい。

熱い口内で、すぐさま舌は絡み合う。
ロウルは既に溢れていた唾液を受け渡し、アベルもそれに応じつつ自身の唾液をロウルに渡す。
舌の動きは彼の方が上手なのだろう。ロウルからの供給が一時止まった隙を逃すことはなかった。


「ん、むぅぅ!?」


ロウルの舌は組み伏せられるかのごとく動きを封じられ、アベルは奥へと進む。
己の唾液をロウルの内側に擦り付け、染み込ませるように蠢く。
かと思えば器用に動き、喉に直接唾液を送り込んでくる真似もする。
あまりに突然のことで、ロウルも飲み下していくしか術はない。
こくこくと喉を鳴らすが、その時の表情が蕩けていることを彼女が知ることはないだろう。
頭の奥底から痺れるような、甘くないのに甘いと錯覚してしまうような愛する人の唾液。
擦り込まれ、流し込まれたそれでこんな表情ができるならば、それはまさしく媚薬と言えた。


「んぁぁ……♪」


たっぷりと時間をかけて行われた口づけが終わりを迎えた時、ロウルの口からは蕩けた声が漏れた。
そして互いが繋がっていたという情愛の証のような唾液の橋が。
ねっとりとしたそれはしばらくすると切れてしまい、寝台の染みの一つとなった。


「アベル、さん……」

「ロウル……」


呼吸を整えながら、お互いの名前を呼ぶ。
軽く耳と共に頭を撫でられれば、ロウルの身体はぶるりと震えた。
今度は恐ろしさからではなく、心地よさから。
このまま、甘えてしまえたら、どれだけ楽なのだろう。


「その……」


アベルの唾液も飲み、全身が火照っているのがわかる。
身体が悦んでいる。それでもこのまま甘えるわけにはいかない。
ロウルは今度こそ、大切なことを伝えようとする。

77 : ◆gEU9La026k [saga]:2021/02/07(日) 22:53:37.56 ID:lRflSWdX0


「……少し、私の話を聞いて頂けますか?」

「手短にな」


アベルの事だから了承し動きを止めるかと思えば、まさかの返答。
ぐいと抱き寄せられ、ロウルは顔の熱が高まるのを自覚する。
本当にこのまま身を任せてしまいたい。
そうすればきっと、幸せな気分になれる。そんなことは想像に容易い。
それでもこれだけは、話しておかないといけないと思えた。


「アベルさんは、あの腐竜……前国王コーネリアスを覚えていますか?」

「勿論。忘れるわけがないだろう?」

「――では、あの竜が……私の姿を見て言い放った言葉は?」

「……っ」


優しく撫でるように動いていたアベルの手が、ぴくりと反応して止まる。
予想外の強敵との遭遇、全容のわからぬ相手との戦いではあったが……

――わしが、造らせた……実験生物の、余りか……?

ロウルもアベルも、生にしがみ付く哀れな王の言葉を記憶していた。


「……アーシャさんみたいに、両親が嫌いだと言う人はいます」

「パトラさんのように、誇る人もいます。でも私には……そもそもの両親の記憶がないんです」

「物心ついた頃には、一人で生き抜いていました。……自分がどこで生まれたかも、わかりません」

「……それで、あいつの言葉を真と受け止め、気にしていたのか?」


ロウルはすぐに返事を返さない。
だが否定をしないということは、肯定しているとも受け取れる。


「……いえ。私は本当に実験生物だったとしても、気にしませんよ」

「どうあれこの姿で、アベルさん達を助けることができた。私には、誇れる武器です」

「でも、私はよくても……もし、子供にもこの耳と尻尾が引き継がれたら?」

「子供には、実績がありません。周りから受け入れられる保証もないんです」

「皆さんの子供達と私の子供が並んだ時、一人だけ違う姿の自分に子供自身が違和感を持つかもしれない」

「それを考えると……だから、私は……」


そこまでを口にし、ロウルは小さく下唇を噛む。
軽口こそ叩けど、根は真面目な彼女らしい悩みであるとアベルは内心で思う。
彼女の行動からして、愛されたいという願望はあったのだろう。
しかし人と違う姿、それも己の正体が王国の負の産物なのかもしれないという可能性。
それらを踏まえて、子供の身を案じた。
それほど性知識に精通しているわけではないが、周りの友人達を見れば子供は愛の結晶だと察せられるか。
連日次から次へと女性陣に手を出し無遠慮に欲望を吐きだし、足腰に軽くない疲労を蓄積させたともなれば……
ロウルの中では抱かれる=孕むまで休まることはないと判断されても不思議ではない。


「だから、俺に抱かれたくなかったのか?」

「あ、いえ、その……アベルさんは、欲しかったけど……」


顔を赤らめ、もじもじとする姿は実に可愛らしい。
しかしアベルは僅かに口の端を吊り上げた後、どうしようもなく愛欲が渦巻くのを自覚した。


78 : ◆gEU9La026k [saga]:2021/02/07(日) 22:54:07.26 ID:lRflSWdX0


「馬鹿だな、ロウルは」

「なっ!? 馬鹿とはなんですか!?」


笑いながらそう告げれば、赤い顔のまま反論がやってくる。
ほんの少し前にした甘い口付けの情緒など、もうどこにも残っていない。


「そんなことで悩むなんて、ロウルらしくもない」

「どういう意味ですかっ!」


「――俺が、みんなが、その程度でお前やお前の子を邪険に扱うわけがないだろう?」

「むしろ、そんな輩がいれば……俺は絶対にそいつを許さん」


「あっ……」

「……お前の悩みに気付いてやれなかった俺も、大概に馬鹿だがな。許してくれ、ロウル」


向かいあって告げられた確かな言葉。
そして慈しむように抱き寄せられ、撫でられる。
たったそれだけのことでも、ロウルの中の何かはゆっくりと解けだした。
呼吸の仕方を忘れてしまったのか、身体の奥から何かがこみ上げてくる。
目はジワリと熱くなり、視界が少し霞む。
縋るように泣かなかったのは、どうしてなのかわからない。


「あまり、深く考える必要はない。お前はロウルという女の子で、俺の大切な存在の一人なんだ」

「耳や尻尾がなんだ。俺達の周りだけでも、身長や髪色、瞳の色や声だって人それぞれだろう?」

「も、もう……! そっ、そんな些細なものとっ……比べないで、くださいよ……!」

「私の耳と尻尾は、他の人にはない……っ、アベルさんを、助けられる武器なんですからねぇ……っ」

「ああ、その通りだ。だからむしろ、子供に引き継がれたならば喜ばしいことじゃないか」

「そして俺は援護に関係なく――この可愛い耳と尻尾が大好きだからな。何も心配することはない」

「ひやあ!?」


頭を撫でていた手は器用に動いたかと思えば、くにりと耳を優しく扱く。
もう一方の手も動いたかと思えば、こちらは尻尾を梳き始めている。
言葉に偽りがないと証明するような、穏やかな手つき。
敏感な場所故に悲鳴をあげてしまうも、後は心地良さに任せるようにロウルは身体から力を抜く。
尻尾ごと優しく抱き止められれば、これまでの不安が嘘のように吹き飛んだ。


「これでも、まだ不安かロウル?」

「いえ、いえ……!」


どうして不安を抱いていたのか、ロウルは自分でもわからなくなっていた。
小さく首を横に振りながら、大好きな人の匂いを思い切り吸い込む。
大好きな匂い。優しい匂い。
胸元に顔を埋めて泣かないのは、素直になれない自分の性格のせいなのか。
或いは枕を相手に、既に結構な涙を零したからなのか。
それはわからないが、今はただこの幸せな時を噛みしめたかった。

79 : ◆gEU9La026k [saga]:2021/02/07(日) 22:54:54.22 ID:lRflSWdX0


「ところで、ロウル?」


そんな幸せから引き戻すように、アベルの声が立ち上がった耳に嫌に刺さった。


「な、なんでしょうか?」

「お前の不安、悩みはわかった。それは俺達が現実のものにしないと誓おう」

「だが……俺のコートを着てここに潜り込むこととは、結びつかないと思うんだがなぁ」

「え」


まさかそこを蒸し返されるとは思っていなかったロウルは、間の抜けた声を出してしまう。
先程の反応からして、おそらくアベルはその理由も悟っている筈だ。
そうでないにしても、水ではない液体でここまで寝具を汚せば、気がつかない方が難しい。
つまり、彼は全てをわかった上で問いかけてきていることになる。


「あ、ぅ……」


紫光に見据えられ、ロウルは再び熱を取り戻した顔を背ける。
今日は熱くなったり冷めたり忙しいななどと、逃避に近い思考を巡らせながら。
何も彼の匂いを嗅いで快楽を得ていたことなど、今に始まったことではない。
今日はいつもよりも深めに嵌まってしまったが、延長線ではあるだろう。
なのにこの恥ずかしさはなんなのだろう。


「ロウル」

「あ……んっ!? くあああぁぁぁぁぁっ!?」


そう考えている最中に、不意に下半身を強い刺激が襲ってきた。
あまりに突然の不意討ちに、声を抑えることすらもできなかった。
声色はそのままに、彼が濡れそぼった下着越しに触れて来たのだと……
そう理解するよりも速く、アベルはそこを弄る。


「ぐしょぐしょじゃないかロウル。これでは俺が弄る必要もないか?」

「あっ……! ひゅ、っぁ……はぁっ、んぅぅ……!?」


口ではそう言いながら、手が休むことはなかった。
濡れているとわかっていながら、あえて下着が脱がされることも無く。
ただただ下着越しに緩やかに触れるだけ。当然刺激は少ない。
それでもロウルは予期せぬ快楽の前に、嬌声を垂れ流す。


「あっ、ん……アベル、さ……っ!」


もっと、とは告げられない。
身体が疼いて疼いて仕方がない。それなのに、絶妙な加減をされていた。
下着越しでもわかる程に、淫らな豆がぷくりと主張しているのがわかる。
それでもアベルはそこに触れることなく、焦らすような愛撫を続けているのだ。


「そんなぁ……っ、どう、してぇ……!?」


求め、焦がれ、期待を込めた視線をぶつけても、焦らしは続けられた。


80 : ◆gEU9La026k [saga]:2021/02/07(日) 22:55:35.07 ID:lRflSWdX0


「はぁ……はぁぁ……!」


もっと。もっと欲しい。
これまで我慢していた反動なのだろうか。
己を慰め、口づけを貰い、不安を拭われ、焦らす様な愛撫を受けて……
本能でわかってしまう。自分の身体はこれまでで一番、狂おしい程に彼を求めている。
もう抑え込む必要もない。貪欲に求めてしまいたい。
なのに肝心のこの青年は、加減をして虐めてくる。


「あ、あう、あうぅ……!」


また、涙や涎が零れてしまったかもしれない。
そう考えながら、ロウルはその意識の外で腰を突きだしてしまっていた。
欲しい欲しいと哭く身体が、勝手に動く。
もどかしくて助けて欲しいと、もっと激しく触れてくれと、薄布の張りついた股を突きだしてしまう。


「こんなになるまで、俺の服を着ながら自分で弄っていたのか?」

「んいぃっ!?」


あまりにも直球な言葉に、熱が引いてしまった気がする。
しかし言葉と同時に秘裂を強めに押されれば、また身体の疼きは帰ってきた。
蕩けた意識の中で、ロウルはこの問いに対する返答は無意味と結論付ける。
正直に言うのはやはり恥ずかしく、正直に答えたところでアベルは止まらないからだ。


「……子供の事が心配だった。子供が出来る前から案ずることのできるお前は、優しい子だ」

「だが、こうして自分で弄ったり……俺が軽く触れるだけで、こんなに濡れている……」


眼前に、にちゃりと糸を引く愛液に塗れた指が晒される。
全部自分の身体から溢れたものかと思うと、恥ずかしくてどうにかなりそうだ。
だがそれ以上に、ロウルの頭の中では警鐘が鳴り響いていた。
アベルの言動全てが、この後自分の身に降りかかる何かを暗示しているかのような……
焦らされ、辱められてはいる。それでも同時に幸せでもある。
そんな状況で、何を警戒する必要があるというのか。

普段は発揮できる獣の鋭覚も、今ばかりは鈍ってしまっていた。


「――別に、子を産むことが愛することの全てではない」

「――そこまで思い詰めていたことを察せなかった俺も問題ではあるが、言ってくれてもよかっただろう?」

「――まさか、俺がいるのに自分のコートに負けるとは……夢にも思わなかったぞ」


アベルの感情の吐露を受けて、ようやくロウルはぞわりとその全身を震わせる。
ああ、この感情の名を自分は知っている。
でもまさか、この青年が。

ぎしっと寝台が大きく軋む音が聞こえた。
いつの間にか完全に無防備な仰向け状態。
対するアベルは仄暗い炎を静かに燃やしながら、ロウルに覆い被さるような格好になっていた。


「アベルさ……」

「我ながら、自分の服を妬ましく思うのもどうかという自覚はあるが……」


ロウルの思考も、高鳴った心音も、それに射抜かれてはそれどころではなくなる。
それは、人ですらない物に対する嫉妬の炎。


81 : ◆gEU9La026k [saga]:2021/02/07(日) 22:56:15.56 ID:lRflSWdX0


「俺の服は、こんなことができたか?」

「はひゃぅっ!?」


アベルの中指が、下着諸共に蠢く秘境に突き立てられる。
待ち焦がれていた強い刺激にロウルの全身はびくりと跳ねた。
しかしまだだ。まだ足りない。
それはお互いにわかりきっていることだ。
このまま、達するまで執拗にどろどろに掻き乱されるのだろうか……


「俺の服では、お前の可愛いここを触れないだろう?」

「ん゛うぅっ!?」


だから、再度指が離れることなど予想外で。
『そこ』が可愛がられるなど、考えてもいなかった。


「ああ、可愛いぞロウル」

「んにぃ……!? やぁ……しっぽ、ごしごししないれぇ……!?」

「そうだな。こっちも忘れてはいけない」

「にぃぃ―――っ!?」


ロウルの全身が跳ね上がり、噴き出た潮はアベルの身体と寝台を汚していく。
我慢され焦らされ、ようやく触れて欲しい場所に触れて貰えたかと思えば……
誇りであり悩みの種ともなってしまった尻尾を扱かれ、耳を食まれていた。
それだけで、身体中に痺れが奔った。
普通の人間にはわからない、得ようもない甘い痺れが。


「お前がまだ不安なら、俺が支えてやる……」

「この耳も尻尾も、あってよかったと心の底から思えるほどに、な……?」

「ひぃん!? ひゃめ、みみ、舐め……しゃべ、あっ……はぁぁ……!」


耳元で囁かれるだけで頭がふらつく。
軽く歯を立てられながらぬとりと舐めあげられれば、快感がこみ上げてくる。
唇だけで耳を捏ねられれば、甘い声が漏れてしまう。


「ひゃめぇ……アベルひゃんのきちくぅ……」

「それは心外だ。俺はかなり優しくしているつもりなんだが……」


再びの耳元での囁き。
それだけで身体は飽きずに反応する。
勿論、ロウルもわかっている。
アベルが悪意を持ってこのような真似をしているわけではないことぐらい。
本当に、心からの情愛を感じる。
だからこそ、身体は悦んでしまう。
だからこそ、今まで作っていた『壁』のようなものが崩されていくような感覚にもみまわれていた。


(このままじゃ、わたし……)


耳と尻尾への愛撫が止むことは無い。
一噛み一撫での度に、身体は震えてとろりと蜜を零す。


82 : ◆gEU9La026k [saga]:2021/02/07(日) 22:56:54.11 ID:lRflSWdX0

「――それとも、もっと激しくした方がいいのか?」

「はにゃぁ!?」


一際低く、耳元で囁かれながら舌が挿入された。
人一倍敏感なそこを直接刺激されたロウルの身体は大きく跳ね上がる。
その後も休まることは無い。
舌はいやらしく動き、まるで耳は性器なのだと言わんばかりに愛撫してくる。
時に歯と唇も合わさり、本当に食べられてしまっているかのような錯覚を引き起こす。
そうされればされるほどに耳はより鋭敏になっていく。
そして淫らな音と感触をこれでもかと拾ってしまう。

――このままでは、何かがおかしくなってしまう。

ロウルは制止をかけたいが、もたらされる快楽の波に呑まれてうまく言葉が紡げない。


「あ、あぅ、あぁ……!」

「気持ちいいか、ロウル?」


少しの間だけ耳から顔を離したアベルは、呂律の回らなくなっているロウルをみやる。
蕩けきった顔に、だらしなく出された舌が艶っぽい。
普段の凛とした彼女からは想像もできないような、雌の顔だ。


「あむぁ……?」

「後でまた、こっちも可愛がってやろう」


赤い舌が指で挟まれながら、優しく撫でられた。
今は耳を可愛がることを優先すると言った意味合いであろうが、
自慰に耽っていたロウルは、アベルにこうお仕置きされるのではないかとも考えていた。
まさかそれが現実となり、しかし実際には優しく撫でられた。
じわりと広がる彼の指先の味は、やはり幸せな味がする。
思わず、頬も綻んだ。


(……あれ? アベルさんの指は私のあそこを虐めて――)


気がついた時には遅かった。
今のは左手だ。小休止に入ったかと思えば、愛液でべとついた右手の方は別の個所にいる。
また下着越しに豆を虐められるのか。
そうであれば、彼女もまだ耐えられたのだろう。


「さて……」

「ちょ、アベルさん、なに、おっ―――!?」


ロウルよりも素早く、アベルは次の行動に移っていた。
再びひくつく秘裂を解すとみせかけて、そこを素通り――正確には、腕を通したのだ。
鍛えられた青年の腕が、身構えるよりも前に無遠慮に己の股座を滑り抜ける……
その羞恥と驚愕の感情は並のものではない。
咄嗟に捕まえようと脚に力を込めれば、しかしこれは逆効果。
既に濡れきったそこでは捕えきることもできず、逆に逞しいそれが股間に強く押し当てられることになった。
抗議の声もあげられない程に、腕がもたらした快楽はロウルから言葉を奪う。


83 : ◆gEU9La026k [saga]:2021/02/07(日) 22:57:38.53 ID:lRflSWdX0
そして、それでは終わらない。
ロウルの股を通ったアベルは、本当の目標であるロウルの尻尾の付け根を掴んでいた。


「――挿入せずとも、コートになんぞ無くとも、俺はお前をこうしてイかせられる」

「―――ッ!?」


耳がじくじくと熱を持って、音を拾うだけでひくついてしまう。
そこにこう言われてしまえば、僅か数秒後の自分の未来は想像に容易かった。


「あ……」


すぐには襲ってこなかった。
でもわかっている。それはまた焦らされているだけ。
こちらの反応を楽しみ、適切な状況で責めてくるのだとロウルはわかっていた。
だからこの隙に、耳も尻尾も最大限衝撃に耐えられるように意識を張っておく。
そうすることぐらいしか、彼に抗う術は思いつかなかった。




「そうだ、こっちの可愛らしい場所が疎かになっていたな」

「っァ―――――ッ!?」



だから。
わざとらしくアベルが口にした直後。
指の腹で尖りきっていた乳首を弄られた瞬間、ロウルは一層の快楽に頭が真っ白になった。
それと同時に、各所への警戒も緩んでしまう。

狙っていた頃合いは、今。
両の手を、舌を、唇を、歯を、全て動かす。
子作りをせずとも愛することは出来るのだと伝えるように、一斉に。

耳を食み、吸い、嬲る。
乳首を潰し、転がし、擦り上げる。
尻尾を梳きつつ、根元を捏ねくり回す。
尻尾を弄る動きにあわせ腕も動かし、肉豆も押し潰す。


「ひっ、あ、ふあぁぁあああああぁぁッ!? あぅ、あ、はあぁ、あはぅ、んぁぁ〜〜〜〜〜―――ッ!?」


少女の許容量を超えた、膨大な快感は一気に頂点まで押し上げる。
自慰では、絶対に到達できない程の快楽。
他の男を相手にする気はないが、たとえどれだけそれに特化した腐敗貴族でも、この快感は与えられまい。
何も考えられない、取り繕えない程の、何が起きているのかも理解が追いつかない快楽。
それでもその裏側に、確かな愛情を感じられるのは何故なのか。
自分の耳を、尻尾を、身体を……
ロウルという一個をここまで愛してくれるのは、彼以外にありえないと断言ができた。



「イッ……アベルさ―――ッ!」



涙を零しながら、飛びそうになる意識を繋ぎ止めてロウルは手を伸ばす。
掴んだのは、彼の身体。
放さない。離れたくない。溺れたい……
抱き縋りながら、ロウルはいつまでも激しく悶え狂った。


――幾重もの絶頂を味わいながら、自分が本当に欲しいものに想いを馳せて。



84 : ◆gEU9La026k [saga]:2021/02/07(日) 22:58:25.80 ID:lRflSWdX0
――

……


「あっ、あぅ、はひぃ……ひぁ……! 奥に、奥にきてますぅ……!」


今の時刻のことなど、二人は忘れ果てていた。
灯りを消すことも忘れ、そこには二人の獣がいた。
アベルが軽快な音と共に一突きすれば、その度にロウルの口からは嬌声が漏れた。


「まだだ。まだ、足りないだろうロウル?」

「っあぁ!? だめっ、それだめですってばあああぁぁぁあああああぅあぁ!?」


アベルはロウルを突きながら、揺れ動く彼女の尻尾を握りしめ、扱きあげる。
繋がる二人の今の格好は後背位……獣の交尾のような格好であった。
本来のロウルであれば、あまり好ましいとは言えない体位。
だが彼女は、性器を用いずに幾つもの絶頂を経験し……
彼女自身が危惧していた通り、心の中の何かが崩れ去っていた。


「どうだ……っ、俺だって、こうやって獣みたいな本性を持っているんだ……!」

「はいっ、はいっ……! わた、しも……アベルさんからこんなに、あ、ああぁぁ……ッ♪」


口ではどう取り繕っても、心の奥底には自分に混じる獣の部分が気になっていた。
不安で、匂いを嗅いで逃げていた。
だがそれも、愛しい人が蕩ける程に愛してくれた。
常人には味わうことの出来ない、多重絶頂。
敵の警戒で役立つ以外にも、こんな利便性があるとは思わなかった。
耳も尻尾も、本当の意味で全身を愛して貰える自分は、誰よりも恵まれているのではないか……
そんな気分になれるほどの、文字通りの幸せの絶頂。


「もっと、もっとぐりぐりしてくださいよぉ……♪」


自分が『獣』でもいいのだと。
自分で自分を受け入れることができた彼女は、自らこの獣の体位を望んだ。
勿論、恥ずかしいという気持ちも相当に強く残っている。
それでも、それに見合うものが得られるのであれば、やらない手もない。

普段の軽口のように、挑発気味に尻と尻尾を揺らせばアベルはそれに応えてくれる。
背後からの衝撃は、以前のものよりより深く彼と繋がれているような気がする。
それだけでも十分だが、その衝撃にくわえて追撃もやってくるのだ。


「その前に、こっちからだな……っ!」

「ん゛ぁっ!? ま、まひゃわたひのしっぽぉぉっ!? ひゃひぃぃッ!?」


穴を蹂躙されるだけでなく、尻を揉みくちゃにされ、大切な尻尾を握りしめられる。
あまりの刺激の強さに思わず抗議の声をあげてしまうが、本当は嬉しくて仕方がない。
アベルもそれを察しているからこそ、尻尾を掴みつつ丁寧に扱っている。


「ひゅ……、ふぅ……っ! みみぃ、みみもぉ……っ!」

「当たり前だっ!」

「んひ、ひゅいぃぃぃぃ――――ッ♪」


そして、背後から押し潰すかのように覆い被さりながら、耳までも。
傍から見れば、凌辱されているようにも見えることだろう。
だが当の少女は、堪らなく幸せであった。


85 : ◆gEU9La026k [saga]:2021/02/07(日) 22:59:11.17 ID:lRflSWdX0
自分で勝手にコートを拝借して抱かれた気分になるのとは、訳が違う。
この獣染みた体位も、聖女もしていたというのならそう忌み嫌うものでもない筈だ。
何よりも、これこそが自分の望んでいたことなのだと、ロウルは確信していた。

確かに身体のあちこちで絶頂を迎える度に跳ねあがり、潮に愛液を撒き散らし、
きっと明日には自分も動けなくなっている程に身体への負担は大きいだろう。
そしてそれはアベルも同じこと。真面目な彼は、どこの愛撫にも一切の手間を惜しまない。
通常の行為よりも、体力も気力も使ってしまう筈だ。
申し訳ない気持ちもあるが、だからこそ彼から本当に愛されているのだという実感が持てる。
獣の身体でも問題ない、獣の身体だからこそできることもあるのだと安心できる。
自分の抱いていた不安が、ちっぽけなものであったのだと教えてくれる。


「っ、ロウル、そろそろ……ッ!」


そして、ようやく待ち望んでいた瞬間が訪れる。
自分が幾度も達しているというのに、ずるい人だという言葉は呑みこんで。
代わりに彼の言葉よりも早く、自分の本当の願いを口にするのだ。


「な、なかに……っ! なかに、アベルさんのください……っ」



「――私も、アベルさんの赤ちゃん、欲しいの……っ♪」



蓋をし続けてきた本心を、ようやく解き放つ。
ほんの少し前までは怖かったそれも、今やこの人のおかげで何も怖くない。
もし子供にこの耳と尻尾が継がれたとして、きっと自分と同じように愛してくれるのだから。
勿論、自分も思いきり愛そう。


「ロウルッ! く、おぉ……っ!!!」

「きて、きて、きてくださいぃぃ―――――――ッ、〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜ッ♪」


ごぷりと、体内に吐き出された精を感じ取れる。
全身だけじゃない。内側からも、愛されているのがわかると、ロウルは何度目かもわからぬ絶頂と共に噛みしめる。
冷静な副官の部分は頭の片隅で明日の仕事をどうするんだと考えていた。
しかし、抑圧した反動の幸福はそれをあっさりと呑みこんでしまう。


「アベルさ……も、っとぉ……♪」

「ああ、ロウル……!」


寂しい思いをさせたな……
口には出さずとも、それを埋め合わせるかのように再び腰が打ちつけられる。
精液が溢れてしまうなら、また新たに刻みこんでしまえばいい。

愛に満ちた獣の交わいは、まだまだ続く。



(赤ちゃんの名前、どうしようかなぁ……♪)



獣人の少女は、顔を埋めた枕を再び涙で濡らしていた。

今度は、溢れた幸せの涙で……


……


――
86 : ◆gEU9La026k [saga]:2021/02/07(日) 23:06:05.32 ID:lRflSWdX0
――――
―――
――



……



ロウル「んひぃ……♪」スヤァ…

アベル「……」ナデナデ

アベル「本当に、愛らしい耳と尻尾だと思うぞ?」クニ…

ロウル「んぅ///」ビクン!

アベル「……」ナデ…

アベル「まさかロウルが、あそこまで悩んでいたとはな……」

アベル「エリス達から報告は受けていたが……気付いてやれなかった俺の落ち度だ」

アベル「やはり、アドルラン兄様との密談はいい機会だったかもしれん」

アベル「……」

アベル「俺も……」

アベル「……」

アベル「……まずは、みんなの説得も必要かな」


ガシ…


ロウル「……あべる、ひゃん……///」

アベル「だが、今はもう少し……」ナデ…


……

――
87 : ◆gEU9La026k [saga]:2021/02/07(日) 23:08:26.54 ID:lRflSWdX0
ということでロウルパートでした
最終盤だというのに更新ガッタガタで本当に申し訳ないです……
ようやく少しは時間が戻ってきましたので、亀速度でも更新頻度を戻せたらなと思います
次はエリスの出産の前に、アドルランゾロ目で生まれた追加イベントからになります

本日もありがとうございました!
88 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/02/07(日) 23:37:31.22 ID:HNwq5GTtO
おつおつ
これでアベルの娘は全員仕込めたわけか……そして皇帝の性癖暴露という異常事態に帝国民の反応はどうなるのか
89 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/02/07(日) 23:47:18.01 ID:gL700gmM0
乙です
本当キャラに感情移入できるレベルの丁寧な描写には恐れ入る
90 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/02/08(月) 00:03:02.69 ID:CfJfV61gO
おつおつ!待ってたよ!
まだ産まれてないけどロウルの子も他のヒロインの子もきっと仲良し姉妹になるんだろうなあ
次期皇帝がケモミミスキーだしロウルもさらに救われそう
91 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/02/08(月) 19:00:08.88 ID:VAL4Vy960
コンマの荒ぶりもあるけどやっぱしっかりした描写があるからキャラに愛着湧くんだよなぁ…
どんどんハッピーエンドに向かってるのにもうすぐエンドなのかと思うと悲しい
92 : ◆gEU9La026k [saga]:2021/02/08(月) 22:38:35.02 ID:x3EpUZ+h0
こんばんはー
昨日うっかり追加イベントのコンマ↓1を拾い忘れていましたが、
予定通り私のレスの↓1のコンマを拾いつつ追加小イベントをゆったり進めて行きたいと思います
93 : ◆gEU9La026k [saga]:2021/02/08(月) 22:39:29.94 ID:x3EpUZ+h0
嘘だろおい(白目)
94 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/02/08(月) 22:41:47.86 ID:PFKvXPN9O
何があったと思ったらまた開幕ゾロってたのか……
95 : ◆gEU9La026k [saga]:2021/02/08(月) 22:42:57.01 ID:x3EpUZ+h0
――

……

【帝国・ノワールの私室】



ネスト「――報告は以上になります」

ノワール「ありがとう。王国のお手伝いも大変でしょうに、ごめんなさいね?」

ネスト「いえいえなんのなんの。このくらいは朝飯前ですよ」

ネスト「王国の方もだいぶ部隊の再編成が進んでいますからね。ご心配には及びません」

ネスト「それにノワール様からの頼みとあれば、俺達には断れませんよ」

ノワール「本当は、私自身が動いてもいいんだけれど……」


ノワール「……流石に、我が子の性事情を探るのはちょっと///」カアァ…


ネスト「殿下なら、気にしないと思いますよー?」

ノワール「あの子は妙なところで繊細だったりしますから……」

ノワール「あなた達も本当に、こんな調査を引き受けてくれて感謝しかありません」

ノワール「せめてローズに頼もうかと思ったのだけど……」

ネスト「あー……あれは俺もびっくりでしたよ」

ネスト「流石に部屋の中に踏み込む勇気はなかったんで、音声だけですけど……」

ネスト「その、なんて言うんです? 女の子二人の喘ぎに混じって『男』の声が、ね」

ノワール「あの子にも、長いこと随分と苦労をかけましたからね……幸せを掴めたなら、何よりです」

ネスト「しかし、改めて情報を整理すると凄いものですねぇ」

ネスト「殿下は手が早いとは思っていましたけど、あの様子だとエリスちゃん以外も妊娠しているんじゃ?」

ノワール「険悪な気配は見られなかったのですよね?」

ネスト「ええ。殿下は勿論、エリスちゃん達はいつも通りの様子でした」

ノワール「私も後押しをしてしまったけど、アベルも大変な道を選んだものです……」


96 : ◆gEU9La026k [saga]:2021/02/08(月) 22:46:58.83 ID:x3EpUZ+h0
ネスト「でも、殿下なら大丈夫ですって」

ネスト「変な意味でなく、燻っていた俺達にまで優しくして居場所をくれた方ですよ?」

ネスト「あんな可愛いお嫁さん達なら、絶対に大事にしますって!」

ノワール「そうなることを、願っています」

ネスト「あ、あとカイン様も意外とですね」

ネスト「なんかこの前は部屋の中からとんでもない音が聞こえてきましたけど……」

ノワール「それはカインの為にも忘れてあげて?」

ネスト「承知しました。とにかく、普段は別人のようによく笑うようになったんですよ」

ノワール「ふふ、あれが本来のあの子の姿ですよ?」

ネスト「やっぱりちょっと、自信家の面も見え隠れしてますけど」

ノワール「それも昔からですよ」クスクス

ネスト「それにアドルラン様とキアラ様も……気がつけば、あちこちでおめでたいことばかりですよ」

ノワール「ええ、私も驚いています……」

ネスト「フィーア様だけは、調査してもそういった話は一切無かったですけどね」

ノワール「あの子はまだそれで良いのです。むしろ、あったら色々大変でしょう?」

ネスト「確かに……ですが、今の状況も大変ではありますよね?」

ノワール「あら、どうして?」

ネスト「皇子達がご結婚なさったのは、親しい女性達であると同時に帝国の最上位の戦力でもあります」

ネスト「身重になれば流石の彼女達も戦えませんし……」

ノワール「大丈夫ですよ」

ネスト「?」

97 : ◆gEU9La026k [saga]:2021/02/08(月) 22:49:54.90 ID:x3EpUZ+h0
ノワール「あなた達の報告を聞く限り、近いうちに沢山の孫が産まれるのです」




ノワール「――それを守る為なら、おばあちゃんももっと強くなってみんなを守りますよ?」ヒュオオオォォ…

ノワール「――多少理由は違うでしょうけど、きっとギルバートも動いてくれるでしょうしね」



ネスト「」カタカタ

ノワール「あ、ごめんなさいね?」スッ…

ネスト「い、いえ。俺達も勿論、不審者が近寄らないように警戒致しますので!」ビシ!

ノワール「ふふ、頼もしいですね」

ネスト(はりあって多分あのフローレン様も動くんだろうし、俺達の出番ないだろうなー……)

ネスト(まあ、ようやく帝国が掴んだ未来だ。そんな輩もまず出てこないだろうけど)

ノワール「アドルランの政策では軍縮を進めているようですけれど……」

ノワール「やはり最低限の守り、外敵への迅速な対応ができる構えは残しておきたいですね」

ネスト「そこはアドルラン様も抜かりないようですね」

ネスト「王城の警護を減らしてはいますけど、それを各地に均等に送ったり……」

ネスト「あ、そういえばまだ小耳に挟んだ程度の話なんですけど」

ノワール「?」

ネスト「なんでもアドルラン様が、新たな政策を用意したとかなんとか――」



……


――


98 : ◆gEU9La026k [saga]:2021/02/08(月) 22:57:22.56 ID:x3EpUZ+h0
――

【帝国・アベルの城塞】


ロウル「あ……あぅ……」プルプル…

アベル「……すまんロウル」

ロウル「い、いえ。こうなる覚悟は、決めていましたから」プルプル

アベル「いや、俺も少し耳と尻尾を虐めすぎた。本当に大丈夫か?」

ロウル「少しへたっている感覚はありますけど、大丈夫ですってば!」

ロウル「……むしろ、足腰に力が入りません」プルプル…

アベル「本当にすまない。自分の服に嫉妬したのも不味かったな……」

ロウル「……」


ロウル「……だっこ///」


アベル「!?」

ロウル「だっこ、してください///」スッ…

ロウル「歩くの、大変ですし、道具に頼ったらアベルさん嫉妬しちゃいますし……///」

アベル「いや、それはだな……」アセアセ

ロウル「……」ジー…

アベル「うっ……」

アベル「……」ハァ…

アベル「流石に、背の高いロウルを子供のようには抱けないぞ」

アベル「これでいいか?」ヒョイ

ロウル「わひゃ!? は、はい///」

ロウル(じょ、冗談だったのに本当に抱き抱えてくれるなんて……///)

ロウル(あ、駄目だこれ。昨日の今日で我慢が……アベルさんの本体の匂いがぁ……!)

ロウル「……///」クンカクンカパタパタ!

アベル「ふっ……」ナデナデ



アーシャ「アベル―? そろそろ朝ごはんが――」



アベル&ロウル「「あ」」



アーシャ「あ」



……


――
99 : ◆gEU9La026k [saga]:2021/02/08(月) 23:08:59.48 ID:x3EpUZ+h0
――

……


ロウル「うおあああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!///」ビクンビクン!



アーシャ「よかった、ロウルちゃんもようやく素直になれたみたいで」ニコニコ

エリス「このところロウルさん悩まれていて心配だったのですけど、よかったです!」ニコニコ

シア「うんうん、アベルさんって甘えたくなる時もありますよね〜」ポヤポヤ

パトラ「私が至らぬせいでロウルさんにも余計な心労をかけてしまいましたが……」

パトラ「流石、アベルさんですね。ロウルさんを労わりつつしっかりと愛されたようで……///」カアァ…

ティア「わ、私ももう一度……あ、でもアリアンナが……///」モジモジ…


ロウル「消して! さっきの光景を記憶から消してください皆さん!///」


アーシャ「どうしますエリスちゃん?」ニコニコ

エリス「世の中には不可能なことも存在します」ニコニコ

ロウル「うわあああぁぁぁぁぁぁぁ///」ビクンビクン!

シア「恥ずかしい時は転がると少し気が紛れますよ〜?」

ロウル「今尻尾が敏感で擦れると怖いんで却下ですっ!///」

パトラ「な、なるほど。やはり尻尾が弱点なのですね」フムフム

ティア「ということは、アベル様からああやって尻尾をこしゅこしゅと……///」

ロウル「やめてえええぇぇぇぇ! 思い出しちゃいますからあぁぁぁぁ!///」

ロウル「と言うか皆さん、何もう普通に出歩いているんですかっ!」

ロウル「特にエリスさんは安静に!」ビシ!

エリス「はい、勿論色々と控えていますよ?」

エリス「でも全く動かないというのも、身体にも赤ちゃんにもよくありませんからね」

アーシャ「別に重傷を負ったわけでもないですからね。体力は十分に戻りましたよ」

パトラ「今度はロウルさんが休まれる番です。そして今度こそ、私は私の職務を遂行します!」

ロウル「うわあああぁぁぁぁん! 昨日と今日で、私の索敵耳が機能してませんんんんんんっ!」

ロウル「大元は多分ティアさんのせいですよこれぇぇ……!」

ティア「えぇっ!?」ガーン!


100 : ◆gEU9La026k [saga]:2021/02/08(月) 23:17:15.66 ID:x3EpUZ+h0
……


ロウル「つーん!」プイ!

アーシャ「もう、機嫌を直してロウルちゃん?」

ティア「よくわからないけど、とにかくごめんなさい!?」ペコ!

ロウル「……いえ、いいんですよ」

ロウル「ただ、どんな時も施錠、大事。これは間違いないです……」

ティア「は、はい!」

ロウル(……でも、鍵をかけていたらアベルさん入ってこれない?)

ロウル(そう考えると鍵をかけてなくてよかったのかも……?)

アベル「……」

アベル「ロウル、もし俺の部屋に鍵をかけていたとして中からお前の――」

ロウル「あー! あー、あー! アベルさん、乙女の秘密をばらしたら後が怖いですからねっ!」クワッ!

アベル「す、すまない」タジ…

エリス「ふふ、もうすっかりいつも通りのロウルさんですね」

シア「元気が一番ですよ〜」

パトラ「ええ。私自身も、そして皆さんも元気で、幸せで……」

エリス「はい。本当に幸せです……///」

エリス「きっとこれから、もっともっと幸せになれる。そんな気がするんです」

アベル「ああ、約束しよう」グッ…

アベル(俺の大切な者達。絶対に……)

アベル「……ところでロウル」

ロウル「な、なんです?」ピク!

アベル「昨日も言ったが――」

ロウル「あー駄目駄目!? 昨日の話は全部無しですってばぁ!?」ワタワタ


一同((気になる……))


101 : ◆gEU9La026k [saga]:2021/02/08(月) 23:25:11.00 ID:x3EpUZ+h0
アベル「いや……」

アベル「……」

アベル「その耳も尻尾も、俺もみんなも大好きだと言っただろう?」

ロウル「あ、は、はい」

エリス「はい! 昔からロウルさんの耳と尻尾は可愛いなって思いますよ?」

シア「うんうん。それに、この前の装束ともすごく合っている気がしましたよ〜」

パトラ「そうですね。まるでロウルさんの為にあつらえたかのような……」

ティア「わ、私は可愛いさだけじゃなくて、ロウルさんに似合った凛々しさも感じます……!」

アーシャ「フィーアちゃんも気に入っていますし、私達の周りでは嫌いな人はいないと思いますよ?」

アベル「……だそうだぞロウル?」

ロウル「あぅ……///」

アベル「そして、忘れているかもしれないが……おそらく、俺達以上の存在もいる」

ロウル「え? ……あ!」

アベル「そう、アドルラン兄様だ」

アーシャ「凄く、意外ではあるんですよね」

ロウル「確かにあれは、私も慌てたもんですよ……」



アベル「そんなアドルラン兄様が、近々それを含む諸々を民に公表するらしい」



一同「「!?」」ガタン!

アベル「ちなみにヒバリとルーシェも既に巻き込まれている」

パトラ「ま、待ってください。民に公表というのは……」

アーシャ「あの二人が巻き込まれているという言い方からして……」タラリ…

アベル「おそらく、相当赤裸々なことになるのは間違いない」

アベル「だが兄様も、色々と考えての行動だ。そこは汲んで欲しい」

一同「……」

アベル「そこで俺も改めて考えたんだが……」


102 : ◆gEU9La026k [saga]:2021/02/08(月) 23:40:28.93 ID:x3EpUZ+h0
聖域なき帝国性癖、アベルの感化具合(>>88


コンマ22

2 2


偶数ゾロ目:兄に倣い正直に+???


――


アベル「――俺もアドルラン兄様を見習おうと思うんだ」



一同「「!!??」」ガシャーン!


アベル「うおっ!?」ビク!

アーシャ「ま、待って待ってアベル!? はやまらないで!?」ユサユサ!

シア「駄目ですよ〜!? もう私、街を歩けなくなっちゃいますよぅ〜!?」ユサユサ!

エリス「ア、アベル様が望まれるのならば……でも……///」モジモジ…

パトラ「み、皆さんどうしたんです? 確かに恥ずかしいですけれど、食器を落とさずとも……」オロオロ

ティア「は、恥ずかしいという域じゃありませんよ!? 神から裁きの雷を何万と浴びせられます!?」ガタガタ!

ロウル「アベルさん、アドルラン様はかなり特殊な方ですからね!? わかってます!?」ガシ!

アベル「ま、待てみんな、一回落ち着こう、な?」

アベル「別に皆の性癖を帝国民全員に公表しようって話ではない……」

一同「「ほっ……」」

アベル(色々な意味で言うわけがないだろう……)

アベル「俺が倣いたいのは、兄様の清廉さだよ」

ティア「清廉さ……」

アベル「ああ。兄様は、人の上に立つ者として、どんな些細な隠し事でもしてはならないと考えている」

アベル「それはとても素晴らしい考え方だと、俺は思う」

アベル「開かれた帝国……そんな未来が見えるんだ」

アベル「だから俺も……」


――

※偶数ゾロ目の為、範囲拡大

1:嫁全員をアドルランの演説の後に公開

2:自分の嫁公開+もう流れでキアラとマックスも公開

3:その他自由安価


↓1〜3コンマ多数決
103 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/02/08(月) 23:43:19.01 ID:rDhM2vEEO
そう来たか()
ではいっそ2で

104 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/02/08(月) 23:50:09.71 ID:ymuifSEmO
2かな
105 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/02/08(月) 23:50:09.84 ID:BMmrzywDO
2
106 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/02/08(月) 23:52:11.48 ID:E6RupFTOO
2
国民の驚き半端なさそう
107 : ◆gEU9La026k [saga]:2021/02/08(月) 23:55:15.67 ID:x3EpUZ+h0
妹を巻き込んだあたりで今日はここまで
アベルもなんだかんだでこの奇跡のような状態を自慢したいのかもしれません
そして先に↓1コンマ二桁も判定しておきます

本日もありがとうございました!
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