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【安価でのわゆ】久遠陽乃は勇者である【7頁目】
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◆QhFDI08WfRWv
[saga]:2022/03/15(火) 22:41:42.48 ID:yFgwqyuEo
不本意ながら心が通じ合ってしまっているし、
隠し事のできない深いつながりを考慮すれば、一心同体は偽りないだろう。
しかし、それはそれ、これはこれ。
意に反する要求をしてくる体の一部なんて、たまったものじゃない。
陽乃「寝首をかかれそうで夜も眠れなくなるわ」
歌野「そんなことしなかったじゃない。バスの中で。いつだって、久遠さんのことを見守っていたわ」
する気があればすることが出来た。
いつだって。
無意識にそうしたわけではないが、陽乃は致し方なく無防備だった。
その分、凶悪な守り人がいたものだから、
手を出す気が合っても取り殺されるだけだったろうけれど。
歌野はそうしなかったし、それどころか下手に力を手に入れていた。
歌野「久遠さんを傷つけるようなことは……」
歌野はそこで区切ってはっとする。
歌野「ちょっとだけ、しちゃうけど」
今も。と、含んでいそうな視線を向けてくる歌野から目を背けて、陽乃は口を開く。
陽乃「私が貴女を連れてきたのは背中を預けるためでなければ、心を通わせるためでもなく、単に戦力の1つとして使えると考えていたからよ」
歌野「それは頼ってると考えてもいいんじゃないかしら」
歌野はそう言って、鋭い視線を感じて肩をすくめるような素振りを見せる。
見せただけで、体はぴくんっと跳ねただけだった。
歌野「……良いでしょ? 思うだけなら。自由じゃない」
陽乃「口にさえしなければ捉え方は自由よ」
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