【安価でのわゆ】久遠陽乃は勇者である【7頁目】

Check このエントリーをはてなブックマークに追加 Tweet

734 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2022/10/17(月) 00:24:05.34 ID:mSX92kEf0
ひなたはそうされるとは思っていなかったようで、
驚きに目を見開いて、困ったように笑みを浮かべる。

本来なら、巫女だからとその身を犠牲とした関わり方なんてするべきではなかった。
無垢であり、少女である方が良いとされるものではあるけれど。

だからと言っても。

追い込まれた末で、主観的にはそれ以外の道はなかったのかもしれない。
とはいえ、そうすることを選んだのはひなただったし、
それを選ぶほどにはひなたも子供としての枠組みから外れているということなのだろう。

けれど。

陽乃「貴女は子供であるべきだわ。守られる側の、子供でいるべきなのよ」

ひなた「……陽乃さんは」

陽乃「子供と言える時期はもう過ぎたのよ。私はね」

自虐で言うことはあっても、本気でそうだと思うことはきっと、もう二度とない。

陽乃が子供だと無邪気になれるほど、
陽乃の過去も、今も、未来も、何もかもが闇に包まれ過ぎている。

陽乃「だから、貴女が大人ぶっていることが腹立たしいわ。子供のくせに」

ひなた「そんなつもりはないって言っているじゃないですか……理不尽です」
735 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2022/10/17(月) 00:42:44.01 ID:mSX92kEf0

腹立たしいと言いながらも、これと言って苛立っている様子のない陽乃に対して
ひなたはちょっぴりむくれたような様子で反論しつつ、頭に触れている陽乃の手に手を重ねる。

陽乃「……何?」

ひなた「いえ……」

良い子だと言われることはあるし、年齢の割には落ち着きがあって、
大人びていると評されることも多々あった。

ひなた自身がそう思っていても思っていなくても周りはひなたをそう見ていたし、
本意不本意いずれにせよ、それにあやかっていて、
ひなたはそれを苦とせずに受け止めて生きてきた。

だけど、陽乃はひなたをそう見ない。
陽乃は自分を子供ではないと自嘲するが、確かに、陽乃に比べれば子供だ。

大社の大人達の中にも、
年齢以外は足元に及ばない人がいるかもしれない。
陽乃はそう評価されるだけの苦痛を味わいながら、ここにいるのだから。

ひなた「今の世界は、子供らしい子供なんて求めていません。勇者やそれに係わる者には特に。聞き分けの良さを求めているんです」

陽乃「知ったことじゃないわよ。そんなこと。誰が何をどう求めていようが、貴女は貴女でいいのよ」

ひなた「……それなら、陽乃さんが求める私でいなくても良いんですか?」

陽乃「貴女がそうしたいなら止める気はないわよ。私」

そうしたいという意思があるのなら、それで構わない。
それが命を捨てるものでも、陽乃はその覚悟がるのなら勝手にしたらいいと言うだろう。
そのうえで、陽乃がやりたいことがそれを阻むという結果に至るかもしれないが。

ひなた「……いえ。子供で良いです。子供らしく、わがままでいさせてください」

ひなたは自分の身体を陽乃を覆う掛布団の中に忍ばせると、陽乃の手を離す気はないとでも言うかのように握る。

ひなた「今日は一緒に、いさせて貰いますね」

陽乃「今日も。でしょうに」

呆れたもの言いながら、やっぱり、陽乃は拒絶するでもなく。
ひなたは小さく笑い声を零すと「そうですね」と、呟いた。
736 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2022/10/17(月) 00:43:38.85 ID:mSX92kEf0
では短いですがここまでとさせていただきます
明日も可能であれば通常時間から
737 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2022/10/17(月) 06:08:44.54 ID:SflD2oz1O

陽乃さんの対応が大分優しくなってきてる気がする
いつか子供の心も取り戻せるといいな
738 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2022/10/20(木) 23:50:58.38 ID:PB5nbYLKO
今日も全然反応ないけど大丈夫かな…?
739 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2022/10/23(日) 23:03:46.86 ID:YyDTTc0g0
暫くできませんでしたが、少しだけ
740 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2022/10/23(日) 23:07:38.35 ID:YyDTTc0g0
√ 2018年 10月13日目 朝:病院


数日間感じることのなかった、他人が介入してきている熱に浮かされるようにして陽乃は目を覚ました。

昨夜、千景か誰かが病院に侵入してきて、
そのまま排除されたであろう事件が起こったにしては、病院は静まり返っている。

とはいえ、常日頃の朝の喧騒と言うものはいつも通りで、
しかしながら、つい先日までまともに耳が聞こえていなかった陽乃としては新鮮で、騒々しく感じる。

陽乃「……呑気なものね」

すぐ隣でまだ寝息を立てているひなたの髪を優しく払ってあげながら、
陽乃は小さく、独り言ちる。

何があったのかと騒がしくなるべきだ。とは思わないが、
普段通りを心がけている病院側の対応も、
こうして、朝まで平然と眠っていられた自分自身も。

何もかもが、呑気なものだと……陽乃は不満げに顔を顰めた。

以前の陽乃だったなら、もう数時間は早く目を覚ましていただろうし、
大きな音がしたから。なんて事後に侵入を察知するなんてこともなかったはずだ。

現場から距離があったとはいえ、あんまりにも体たらくではないかと、陽乃は思う。
741 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2022/10/23(日) 23:10:23.75 ID:Fv7poviuO
来てたか
一週間更新無くて心配したぞ…
742 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2022/10/23(日) 23:18:18.20 ID:YyDTTc0g0
バーテックスの襲撃が起こってから3年、不幸な事故が起こってから、約2ヶ月
散々な目に遭ってばかりで、身体を酷使してばかりで、
いつ死んでもおかしくないような状況に何度も陥っては、無様に生き延びて……。

身体はもう、壊れ切きっているはずだ。

陽乃「……っ」

ある意味では、ゾンビのようなものではないかとさえ、感じられる。
身体の痛みや苦しみなんて、人間だと思っているからこその幻肢痛に似た現象で、
本当はもう、なんにもないのかもしれない。

あるいは、寿命でも切り取って補っているとか。

ひなた「ん……」

陽乃「……」

陽乃の側に、ほんの少しだけ踏み込んできたひなたと水都。
もちろん、陽乃ほど壊れることはないはずだが、
場合によっては、一瞬で命を落としかねない状況にあるのは変わらない。
本当なら知らなかったこと、知る必要がなかったこと。

その道を教えてしまった責任は――。

陽乃「……知ったことじゃない」

責任なんてとらない。
踏み込むかどうかはひなた達に託され、そうして、ひなた達は自分で選んだことだ。
743 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2022/10/24(月) 00:00:13.09 ID:5UQ63xyY0

今ここで血反吐を吐いて息絶えようと、
急激に血の気が失せて、呼吸が止まったとしても、
枯れ木のように痩せこけて、精気が失われていったとしても、陽乃には何にも関係がないことだ。

バーテックスの襲撃がなければ勇者の力は必要ないし、
その中でも、進化型や完成型といったタイプが出て来なければ、ひなたや水都がそうなるほどの力は使わずに済むだろうし、
そもそもの襲撃時、陽乃も勇者として参加しなければならない。

その際、巫女が命を落とすほどの力を使わなければならないほど苦戦したというなら、
勇者に数えられる人員の中で最も力のある陽乃がさほど役に立たなかったということになるのだが、
陽乃だって、自分の命を削って戦っている以上限界がある。

それでもきっと、被害が出た際に責められるのは勇者であり、
その責任を問われるのは、人殺しでもある陽乃だろう。

陽乃「……この子」

律儀に……と言うべきか、それとも、いやらしくと言うべきか、
ひなたは、陽乃が使う車椅子がある側に横になっているため、こっそりとどこかに出かけることは出来ない。

眠る前は別のところにいたはず。
ということは、あえてこちら側に来たのか、それとも偶然か。
とにもかくにも、起こさずにどこかに行くのはちょっと難しい。


1、九尾を呼ぶ
2、ひなたにちょっかいを出す。
3、大人しくしておく
4、イベント判定


↓1
744 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2022/10/24(月) 00:00:58.43 ID:G3C+K+Jr0
1
745 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2022/10/24(月) 00:04:16.32 ID:5UQ63xyY0

では短いですが、本日はここまでとさせていただきます
明日は可能であれば通常時間から
746 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2022/10/24(月) 00:11:08.20 ID:khJzIcbUO

とりあえず九尾のやらかしについて問い詰めないとだな
千景が関わることに限って足引っ張ってる気がするし
747 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2022/10/24(月) 00:15:48.30 ID:G3C+K+Jr0
748 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2022/10/28(金) 06:48:22.14 ID:uFFh9pFZO
いよいよ今日がゆゆゆい最終日か…
一応CS移植やふゆゆもあるけど当面このスレが拠り所になりそうだしより一層応援していきたいなぁ
749 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2022/10/30(日) 20:41:51.92 ID:nCoL5h/f0
遅くなりましたが、少しだけ
750 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2022/10/30(日) 20:42:28.99 ID:nCoL5h/f0

ひなたがいない場合には、時々、ひなたの方に行っていることもあるが、
今はひなたも一緒にいるため、すぐ近くに九尾の気配を感じる。

陽乃「……九尾、いるんでしょ?」

呼べば応えてくれるだろうと陽乃が声をかけると、
九尾は予期していたとでも言うかのように、あっさりと姿を見せた。

九尾「何用じゃ」

陽乃「とぼけてるの? それとも、本当に知らないわけ?」

昨夜、千景が来たことは間違いない。

そして、忍び込んできた千景が陽乃を目指し、
その結果、九尾と出くわして流血沙汰にまで至ったのではないかと陽乃は思っているが、

実際にそうだったのか知っているのは九尾と千景だけだ。

陽乃「昨日の夜のことよ。郡さんが来たんでしょ? たぶん、私を殺すために」

九尾「……ほう」

九尾は赤い瞳を細めると、うっすらと笑みを浮かべる。

九尾「それが妾に関係あるのかや?」

陽乃「関係あるから聞いているのよ。貴女でしょ。郡さん追い出したの」
751 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2022/10/30(日) 20:47:52.67 ID:L1eeFqvwO
よっしゃ
752 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2022/10/30(日) 22:10:17.71 ID:nCoL5h/f0

陽乃の病室までの途中の通路で千景を見つけたのか、
千景が運悪く出くわしてしまったのかはどちらでも構わないが、
看護師達や入院患者、若葉達お誰かであれば、血を流すまでには至ら愛はずだし、
若葉達とのいざこざでそうなったのだとしたらもっと騒ぎになるし、ひなたから聞かされるだろう。

なにより、昨夜陽乃が会った看護師達が無事を確認したとは言わない……はず。

いや、陽乃が一番厄介だと思っているなら、
あえて何もなかったと嘘をつく可能性は残念ながら、ある。

陽乃「違うの?」

嘲笑にも思える笑みを浮かべる九尾に再度確認を取る。
九尾は表情をあまり変えることなく、ひなたを一瞥した。

九尾「ふむ……あの娘を追い出したのは妾じゃ」

陽乃「怪我をさせたのは?」

九尾「いいや、妾ではない」

はっきりと九尾は首を振る。
看護師としての衣装に身を包んでいる九尾は、
普段は長いはずの金色の髪を軽く撫でて、陽乃へと目を向ける。

九尾「そもそも、あれはあの娘のものではないぞ。無論、妾のものでもないが」

陽乃「どういう――」

九尾「あの娘、もう救いようはなかろう」
753 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2022/10/30(日) 22:30:54.08 ID:nCoL5h/f0

質問に答えてくれないのかとにらみを利かせた陽乃は、
九尾が言いたいことを組んで、ため息をつく。

陽乃「もし仮に、無関係の人を傷つけたから救えないというなら、私はどうなるのよ」

九尾「救われないな」

九尾はただ冗談でそう言っただけだったのだろう。
くつくつと喉を鳴らして笑うと「主様とは状況が違った」と、添える。

九尾「あの娘、主様よりも高嶋友奈の方を目的としていたようじゃが、あの小娘は小娘で、今はどこぞの施設とやらに放り込まれておるじゃろう?」

陽乃「だからって一般の人に詰め寄ったってこと?」

いくら何でもそんなことはしないと思いたいが、
もしかしたら、看護師達に詰め寄って、どこに送られたのか問い詰めようとしたのかもしれない。
そう思う陽乃に対して、九尾は否定する。

九尾「当然、狙われたのは主様であって他の何者でもないが、巡回の時間ゆえ、通りがかった看護師がおってのう……」

疑心暗鬼に陥っていたとでも言うべきなのか、
それとも、思考が鈍り、直情的で、人の言葉が耳に入らなくなっていたのか。

陽乃「殺したの? それを貴女が隠したの?」

九尾「殺めるには至っておらぬ。せいぜいが軽傷で済んだことじゃ。人間の尺度では軽傷とは言えぬやもしれぬが、問題はあるまい」

陽乃「生きてるの?」

九尾「ふむ……気になるならば、連れて行ってやってもよいぞ」


1、いいわ。それより郡さんはどうなったの?
2、そうね……本当に無事か確かめておきたいわ
3、貴女が何かしたわけじゃないの?
4、貴女が消さないだなんて……。


↓1
754 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2022/10/30(日) 22:36:29.96 ID:MnJUZx/fO
1
755 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2022/10/30(日) 23:48:47.40 ID:nCoL5h/f0

気にならないといえばウソになるが、あの出血量なら死んではいないはずだ。

大騒ぎになっていない辺り、九尾が的確に手を打ったってことだろう。
出来れば血痕も隠して欲しかったところだが、
怪我をさせられた一般人をどうにかすることを優先したから甘かったのかもしれない。

陽乃「いいわ。それより郡さんはどうなったの?」

九尾「それなら主様も知っておるじゃろう? 窓から逃げ出してどこぞに帰って行ったぞ」

九尾は逃げるところを見送っただけで、そこから先は見ていないらしい。

陽乃「それはそう、だけど。看護師を怪我させた後よ」

九尾「ふむ……正気ではないように思えたが」

九尾はそれ以上語る必要がないと言った様子だ。
看護師を傷つけたことで、より余裕がなくなってしまったのだろうか。

陽乃「また、戻ってくると思う?」

九尾「さてのう……あの娘のことは妾には分からぬ」

あの家に戻るのだろうか? いや、戻る可能性は限りなく低いはずだ。
四国のどこかに隠れ潜んでいるのか、
友奈を探し求めて彷徨って、襲撃を繰り返すか。
とにかく、放置しておくのはあんまりよくないように思える。

陽乃「でも、殺さずにいてくれただけよかったって思っておくべきかしら」

九尾「主様は妾を何だと思っておる」

陽乃「貴女、殺そうとした前科があるでしょ。何言ってるのよ」

陽乃がそういうと、九尾は「そうじゃな」と、喉を鳴らして笑った
756 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2022/10/30(日) 23:51:58.49 ID:nCoL5h/f0

では短いですが本日はここまでとさせていただきます
明日も可能であれば通常時間から
757 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2022/10/30(日) 23:58:46.48 ID:MnJUZx/fO

つまり千景視点の独白って千景の幻覚だったってことか?
みんなで探しに行かないと取り返しがつかなくなりそう
758 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2022/10/31(月) 06:16:30.11 ID:xwyvVUOcO

九尾疑ってすまんかった…
759 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2022/10/31(月) 09:20:26.97 ID:s180K2GgO
まぁ確かに千景がそう感じるってしか書かれてなかったしな
760 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2022/11/03(木) 21:41:18.16 ID:l1GZHtCeO
遅くなりましたが少しだけ
761 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2022/11/03(木) 21:46:49.25 ID:l1GZHtCeO

√ 2018年 10月13日目 昼:病院

↓1コンマ判定 一桁

2 水都
4 若葉
7 杏
9 大社
762 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2022/11/03(木) 21:47:30.98 ID:dG6RHnovO
763 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2022/11/03(木) 22:17:04.10 ID:l1GZHtCeO
√ 2018年 10月13日目 昼:病院


ひなた「なるほど……だとすると、千景さんが心配になりますね」

千景の侵入と流血沙汰に関わっているものの、九尾が傷つけたわけではないらしいことを伝えると、
ひなたは、心配そうに答えて、もちろん、怪我をした看護師さんも……と付け加える。

九尾曰く、昨夜の段階で最早、手の施しようがないような状態だったらしい千景。
1人きりでは、余計に沈んでいく一方なのではないかとひなたは案じる。

ひなた「せめて、お話しすることが出来ればいいのですが……」

陽乃「殺されかけたでしょ。貴女」

ひなた「それはそう、ですが」

陽乃「次は殺されるわよ」

ひなたではなく、千景が。と、陽乃はため息交じりに脅しをかける。

ひなたがお気に入りの九尾は1度は見逃したとしても、
2度目は確実に消そうとすることだろう。

お気に入りのひなただけでなく、陽乃が左手を失いかける事態にまで陥った以上、次はないはずだ。

陽乃「今のあの子に話が通じるとは思えないわ。高嶋さんでもね」

ひなた「友奈さんは友奈さんで、現状、とても追い詰められてしまっているらしいですから……」
764 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2022/11/03(木) 22:52:33.79 ID:l1GZHtCeO

友奈は前回の戦闘でかなりのダメージを負っていたし、当然ながら、力も多く使っていただろう。
そして、それを理由に別の場所に移されている状態だ。

若葉は軽かったが、千景に近い状態になっている可能性も否定はできないし、
そうではなかったとしても、他の人に気を回す余裕があるのだろうか。

力を使う副作用のせいではあるが、
千景がそんな理由があるから……と、受け止められるとは到底思えないし、
友奈にまで拒絶された場合、千景はもう、本当に後戻りできないところまで行ってしまうかもしれない。

ひなた「陽乃さんならなんとかなりますか?」

陽乃「私というより、九尾ならどうとでもできるわよ」

千景の両親の状態を改善できるし、
千景の今の状態を完全に取り除いて、人格そのものを矯正することだって可能なはずだ。
けれど、それでどうにかしたとして、果たして……いいのだろうか。

陽乃「別の意味で壊れるわよ。たぶん……高嶋さんのような郡さん。どう思う?」

ひなた「……」

友奈のように、快活な笑顔と行動力の千景。
あの端麗な容姿でのそれは中々に破壊力があるとは思うものの、急にそうなったとしたら――。

陽乃「でしょう?」

困惑一色の表情を見せたひなたにそう言って、ため息をつく。


1、ひとまず乃木さんのところに行きましょ
2、ひとまず藤森さん達のところに行きましょ
3、ひとまず土居さん達のところに行きましょ
4、それで、貴女ずっとここにいるつもり?
5、イベント判定

↓1
765 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2022/11/03(木) 22:56:17.60 ID:6uLypyffO
3
766 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2022/11/03(木) 22:57:57.87 ID:4lRo6VGwO
1
767 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2022/11/03(木) 23:25:51.77 ID:l1GZHtCeO

陽乃「ひとまず、土居さん達のところに行きましょ」

ひなた「球子さん達ですか? 何かご用事でも?」

陽乃「乃木さんは貴女がいたし、白鳥さん達は繋がりがあるけれど、2人は何もないから」

陽乃がそういうと、ひなたは「あぁ」と得心が言ったように声を漏らした。

ひなた「心配なんですね」

陽乃「違うわよ。話を聞いておきたいの」

ひなた「ふふっ」

分かってますよ。とでも言うかのようなひなたの反応に、
陽乃は特に反論もせずに、ため息だけをつく。

別に心配はしていない――と、そう言ったところで、
ひなたはどうせまた、そうですね。としか言わないだろうから。

陽乃「興味がないなら私1人で行くわ」

ひなた「あっ、待ってくださいっ」

慌ててベッドから飛び起きたひなたは、
1人で車椅子に乗り込もうとしていた陽乃を制して車椅子を抑える。

ひなた「私がいるときは、私を頼ってください」

出来ることには限りがあるけれど、出来ることであれば、必ず手伝いますから。
そう笑みを浮かべるひなたに、陽乃は必要があったらね。と、呟いた。
768 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2022/11/03(木) 23:32:26.80 ID:l1GZHtCeO

では本日はここまでとさせていただきます
明日も可能であれば通常時間から
769 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2022/11/03(木) 23:41:04.81 ID:4lRo6VGwO

最低でも千景が話を聞いてくれる状態にならないとどうにもならないからなぁ
現状は九尾になんとかしてもらうしかないか
770 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2022/11/04(金) 06:01:57.14 ID:Sf3INjUSO
おつ
771 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2022/11/06(日) 13:05:36.56 ID:h+AaQfoXO
突然の質問で申し訳ないのですが前作の短編の件は今どういう状態なのでしょうか?
長期休載から再開してくれて有り難かった手前質問しづらいとは思いつつも完結から二年経っててどうしても気になってしまったもので…
772 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2022/11/13(日) 23:35:09.67 ID:RAQlorgrO
こうも休載が長いと大丈夫なのか心配になってくるな…
最近はアナウンスもしなくなってるし
773 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2022/11/14(月) 01:08:54.46 ID:sMAhPe/n0
ただでさえエタりかけたくらいなんだから来てればいいなくらいで気長に待ちなよ
774 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2022/11/19(土) 23:28:46.90 ID:8cNK1aXCO
道のりは長そうだけどきちんと完結までは頑張って欲しいなぁ
775 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2022/11/28(月) 23:52:15.37 ID:+aKo0zNQO
これはまたしても失踪かな…
もうすぐこのシリーズも8周年でお祝いしたいしこの前のように戻ってきて欲しいけども
776 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2022/12/08(木) 23:42:24.22 ID:6CADdpNoO
続きが気になるしまたいつか再開するといいな
777 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage saga]:2022/12/10(土) 15:44:54.47 ID:o4FE1CcP0
ウェンズデー見終わったけど、久遠さんを思い出した
我を貫いて自分も周囲も傷つけるし、安価スレかと思うくらい失敗する
778 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2022/12/22(木) 02:56:37.52 ID:PtQ5IuIT0
伸びてたから久しぶりに開いたら、復活した後に死んでた
もう終わりだとしてもこのスレまだ見てるならプロットだけでも教えて終わりにしてくれねえかな
779 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2022/12/22(木) 06:52:45.15 ID:FRU36x7WO
今日でくあゆシリーズも8周年か
長年頑張ってきたしまた戻ってきてくれると信じたいけどな
780 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2022/12/28(水) 23:53:53.52 ID:6a0PhmYHo
気長に待ってるぞー
781 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2023/01/28(土) 20:01:50.02 ID:igmJuM9C0
いつかまた戻って来てくれますように…
782 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2023/06/06(火) 23:34:12.48 ID:3dppbbLt0
天乃先輩お誕生日おめでとう
783 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2024/03/15(金) 16:38:10.12 ID:NeI/wJV40
戻ってこないかな…
407.92 KB Speed:0.9   VIP Service SS速報R 更新 専用ブラウザ 検索 全部 前100 次100 最新50 新着レスを表示
名前: E-mail(省略可)

256ビットSSL暗号化送信っぽいです 最大6000バイト 最大85行
画像アップロードに対応中!(http://fsmから始まるひらめアップローダからの画像URLがサムネイルで表示されるようになります)


スポンサードリンク


Check このエントリーをはてなブックマークに追加 Tweet

荒巻@中の人 ★ VIP(Powered By VIP Service) read.cgi ver 2013/10/12 prev 2011/01/08 (Base By http://www.toshinari.net/ @Thanks!)
respop.js ver 01.0.4.0 2010/02/10 (by fla@Thanks!)