【安価でのわゆ】久遠陽乃は勇者である【7頁目】

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755 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2022/10/30(日) 23:48:47.40 ID:nCoL5h/f0

気にならないといえばウソになるが、あの出血量なら死んではいないはずだ。

大騒ぎになっていない辺り、九尾が的確に手を打ったってことだろう。
出来れば血痕も隠して欲しかったところだが、
怪我をさせられた一般人をどうにかすることを優先したから甘かったのかもしれない。

陽乃「いいわ。それより郡さんはどうなったの?」

九尾「それなら主様も知っておるじゃろう? 窓から逃げ出してどこぞに帰って行ったぞ」

九尾は逃げるところを見送っただけで、そこから先は見ていないらしい。

陽乃「それはそう、だけど。看護師を怪我させた後よ」

九尾「ふむ……正気ではないように思えたが」

九尾はそれ以上語る必要がないと言った様子だ。
看護師を傷つけたことで、より余裕がなくなってしまったのだろうか。

陽乃「また、戻ってくると思う?」

九尾「さてのう……あの娘のことは妾には分からぬ」

あの家に戻るのだろうか? いや、戻る可能性は限りなく低いはずだ。
四国のどこかに隠れ潜んでいるのか、
友奈を探し求めて彷徨って、襲撃を繰り返すか。
とにかく、放置しておくのはあんまりよくないように思える。

陽乃「でも、殺さずにいてくれただけよかったって思っておくべきかしら」

九尾「主様は妾を何だと思っておる」

陽乃「貴女、殺そうとした前科があるでしょ。何言ってるのよ」

陽乃がそういうと、九尾は「そうじゃな」と、喉を鳴らして笑った
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