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片乳首出したおっさんの後つけたら天空の剣見つけたwwww - パー速VIP 過去ログ倉庫

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1 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/01/13(火) 14:37:43.91 ID:MY1VNq.o
立てました
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少し暑くて少し寒くて @ 2024/04/25(木) 23:19:25.34 ID:dTqYP2V2O
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aa/1714054765/

渾沌ゴア「それでもボクはアイツを殺す」 @ 2024/04/25(木) 22:46:29.10 ID:7GVnel7qo
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1714052788/

二次小説の面白そうなクロス設定 @ 2024/04/25(木) 21:47:22.48 ID:xRQGcEnv0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1714049241/

佐久間まゆ「犬系彼女を目指しますよぉ」 @ 2024/04/24(水) 22:44:08.58 ID:gulbWFtS0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1713966248/

全レスする(´;ω;`)part56 ばばあ化気味 @ 2024/04/24(水) 20:10:08.44 ID:eOA82Cc3o
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1713957007/

君が望む永遠〜Latest Edition〜 @ 2024/04/24(水) 00:17:25.03 ID:IOyaeVgN0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aa/1713885444/

笑えるな 君のせいだ @ 2024/04/23(火) 19:59:42.67 ID:pUs63Qd+0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aa/1713869982/

【GANTZ】俺「安価で星人達と戦う」part10 @ 2024/04/23(火) 17:32:44.44 ID:ScfdjHEC0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1713861164/

2 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/01/13(火) 14:43:50.71 ID:MY1VNq.o
前スレ
http://takeshima.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1231824981/
3 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/01/13(火) 14:44:28.72 ID:MY1VNq.o
まとめ
第一章 http://www2.vipper.org/vip1065433.txt
第二章 http://www.vipper.org/vip1065453.txt
第三章 http://www2.vipper.org/vip1065475.txt
第四章 http://www2.vipper.org/vip1065481.txt
4 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/01/13(火) 15:07:12.01 ID:O6fUPzc0
乳首ってパパスかwwwwww
5 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/01/13(火) 15:08:41.33 ID:O6fUPzc0
ちょwwwwww焚き火ニートwwwwwwテラナツカシスwwwwwwww
6 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/01/13(火) 15:37:27.72 ID:NrxZTGI0
ニュー速にもパート2たってるな
7 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/01/13(火) 16:05:08.73 ID:uegzKgDO
保守
8 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/01/13(火) 16:27:54.71 ID:381417.o
パー速って保守不要って言ってたの誰だ
9 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/01/13(火) 18:26:57.03 ID:/Fh8Mfoo
>>8
IDすごいなww
10 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/01/13(火) 20:58:41.70 ID:oApYyADO
本スレ荒れすぎだろ…
11 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/01/13(火) 21:02:51.38 ID:LXqdjcoo
ほっとけほっとけ
うんこしたらすっきりしたからどうでもいいわ
12 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/01/13(火) 21:54:28.30 ID:FeWxjMAO
本気で>>1可哀想だわ
13 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/01/13(火) 22:01:12.94 ID:LXqdjcoo
どうせ外野外野ほざいてた池沼だろアホくせぇ
14 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/01/13(火) 23:42:50.18 ID:HiQwsPw0
ほっしほっし
15 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/01/13(火) 23:47:52.73 ID:7/6UZAAO
荒らしもあこまで行くと可哀想
16 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/01/14(水) 00:12:33.53 ID:twodHQ6o
糞コテって叩かれると冷静な振つもりで顔真っ赤にしつつ意地でも居座ろうとするよね
あと馬鹿な奴ほど無駄にコテ付けたがるよね
17 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/01/14(水) 00:34:40.16 ID:KgKd97Mo
>>3のまとめが消えてる
誰か再うpしてたもれ
18 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/01/14(水) 01:44:10.09 ID:Frx8.3o0
第一章 http://www3.vipper.org/vip1066151.txt
第二章 http://www2.vipper.org/vip1066153.txt
第三章 http://www.vipper.org/vip1066155.txt
第四章 http://www.vipper.org/vip1066158.txt
第五章 http://www2.vipper.org/vip1066162.txt

現在進行スレ http://takeshima.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1231824981/
パー速スレ http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1231825063/
19 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/01/14(水) 01:47:25.79 ID:Frx8.3o0
最終章「そして無職へ・・・」

目を覚ますと見知らぬ天井が俺を出迎えた
体を起こし辺りを見渡すと、そこは様々な調度品で彩られたキレイな部屋だった
どこだ・・・ここ・・・俺は・・・

頭を激痛が襲った
その瞬間俺は全てを思い出した

・・・紫が・・・死んだ
「目が覚めましたか?」
誰かが部屋に入って来た
「良かった・・・二週間も目を覚まさなかったんですよ」
声の主は美しい妖精の女性だった

・・・ここは?

「ここは・・・妖精の城です」

妖精の城?村じゃなくて?

「はい、ここはあの天を穿つ神殿の南にある妖精の秘境です」
「二週間前、あの方が傷ついた皆さんを連れてここまでやってきたのです」

あの方?

「ええ・・・我々、妖精たちの女王」


アイリス様です
20 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/01/14(水) 01:48:01.86 ID:Frx8.3o0
「もしお体の調子が良いようでしたら、後で上の女王の間へお越しください」
「女王がお話があるとのことです」

そういい残して女性は部屋を出て行った

そういえばみんなはどこにいるのか?
神殿にたどり着けなかったデュクシは・・・
「バキ?」
声がしてドアのほうを向くとスランとよしおが経っている
「なんだ〜、起きてる系〜?」
「良かったー、バキ目を覚まさないから」
スランが涙ぐむ
悪かったな二人とも心配掛けて
「アイリス!何てこと言うのよ!?」
スランがアイリスに食って掛かる
「私は間違ったことは言っていないわ」
アイリスは変わらず凍えるような視線で俺を睨みつける

「以前、私はある目的のために世界を旅していると言ったわよね」
・・・あぁ
「ある目的っていうのはね・・・この世界に突然現れた『歪み』を探すため」
「本来在るべき時間軸を捻じ曲げ、主人公気取りで世界を闊歩したもの・・・」

「そうあなたをね、バキ」
21 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/01/14(水) 02:08:33.05 ID:Frx8.3o0
俺が・・・歪み・・・?

「本来であればあの青年・・・紫は結婚して・・・子を授かり・・・」
「そしてその子供が勇者となるはずだったのよ」

それじゃあまさか・・・?

「そう、あなたが旅に出ようなんて」
「パパスの意思を継ごうだなんて」
「紫ををすくおうだなんて思わなければ・・・」

「紫は死なずにすんだ、勇者の血筋は途絶えずに済んだ」

俺は・・・俺は・・・何てことを・・・

「そんなの!」
スランが叫ぶ
「ただの想像じゃない!紫さんが勇者を生むとか」
「バキがあの神殿に行かなければ紫さんは死ななかったとか・・・」

「想像ではないわ・・・私は未来を司る妖精の女王」
「全ては予め決められていて・・・それをその通りに行っているのがこの世界のあり方なの」


「分かったかしら?自分のしたことの意味が?」

・・・俺は・・・どうすれば

「・・・一つだけ・・・方法が無いわけではないわ」
「簡単なことよ、あなたが行ってきたこと、今までの経験や記憶を
全てを忘れて・・・あなたがニートだった頃に戻ればいいのよ」

「そんな!それって・・・」
スランは目に涙を溜めている

「可愛そうだけどそれしか方法は無いの」
「あなたとバキが過ごした日々は消えてしまうけど・・・」
「それでも世界が滅ぶよりはマシでしょう?」

「そんなのやだ!バキがいない世界なんか滅べばいいんだ!!」
22 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/01/14(水) 02:12:53.20 ID:Frx8.3o0
スランは女王の間を飛び出した

「追ってあげたら?」
「別れの時間くらいは必要でしょう?」
俺は重い足取りで後を追った

スランは城の外を囲む湖のほとりに座り込んで泣いていた
おう、大丈夫か?
「・・・私より、バキのほうが大丈夫じゃないでしょ?」
俺は・・・その・・・大丈夫だよ・・・
そりゃあ、今まで自分がしてきたことが無意味だったどころか
マイナスだったわけだしさ、すんげえ凹む・・・
でも、今まで・・・すんげえ楽しかった
「ばき?」
お前がいてさ、最初はスライムだったくせに人間になって今ではこんな美人になって
デュクシがいて、顔はいいのにホントダメなやつで昔の自分見てるみたいで・・・
よしおは・・・まぁいいや

とにかくニートだった俺が勇者とかそんな話に自分から巻き込まれていって
生まれて初めての努力して、挫折して、立ち上がって・・・
いいことばかりじゃなかったけどさ楽しかったよ

「だから、スラン・・・今までありがとう」
23 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/01/14(水) 02:14:14.21 ID:YCFHrdgo
把握
24 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/01/14(水) 02:22:48.38 ID:Frx8.3o0
「・・・別れの挨拶は済んだの?」
・・・ああ
「そう、じゃあ早速だけど始めましょうか・・・歪みがこれ以上大きくなる前に」

俺は女王に案内されて一枚の絵の前に連れてこられた

「この絵は、膨大な魔翌力を秘めた絵で一度だけ時間を巻き戻すことが出来るの」
「今からあなたをこの絵を使ってニートだった頃に戻すわ・・・気持ちの整理はついた?」
俺は沈黙でそれに答える
「じゃあ始めるわ」

大したことじゃない・・・
また30ニートに戻って、毎日焚き火を炊いて・・・
やることも無く怠惰に過ごす日々が戻ってくるだけだ・・・
大したことじゃ・・・

『バキ!人間って楽しいね』

・・・スラン

『毎日、笑って、泣いて、怒って、また笑って・・・』
『食事が美味しいと幸せで、誰かが傷ついていると悲しくて』
『できないことがあると悔しくて・・・』
『でもね、それがすっごい楽しいの!!』

・・・忘れたくない

・・・忘れたくねえよ

・・・・・・忘れたくねえっつってんだろうが!!
25 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/01/14(水) 02:29:35.28 ID:Frx8.3o0
忘れたくねえっつってんだろうが!!

「うわっ!!どうしたのバキ?大声出して」

・・・えっ?ここは?

「寝ぼけてるの?ここはエルヘブンの宿じゃない?」
スランがいる
隣ではデュクシが眠っている
どうなっているんだ?
「ていうかバキそのままで寝たの?寝巻きくらいきなよ」
スランが俺の服装を見て笑う
ついさっきまで・・・いや、妖精の城にいたときのままの姿で俺は寝ていた
26 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/01/14(水) 02:40:27.19 ID:Frx8.3o0
慌てて日付を確認する・・・これは・・・俺たちが神殿に上がる前日!?
「いよいよ明日だね、成功するといいね〜」
間違いない、今日は以前魔法のじゅうたんを受け取ったあの日だ
俺は慌てて飛び出すと、建物の下へと向かった

そこにはきっとあいつが・・・いた!

俺は一人、薪にマッチを押し付けている女に声を掛ける
「おい!どういうことだこれは!?」
女はゆっくりとこちらに顔を向けると
「え、早くて聞き取れなかったんでもう一回言ってください」
と言って悪戯に笑った
27 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/01/14(水) 02:43:07.65 ID:0qMWKADO
1番最初の章は見たけどそのあとまたスレ立ったのかよ!
くやしすぎる…
28 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/01/14(水) 02:45:31.77 ID:u/ZPlf60
慌てて日付を確認する・・・これは・・・俺たちが神殿に上がる前日!?
「いよいよ明日だね、成功するといいね〜」
間違いない、今日は以前魔法のじゅうたんを受け取ったあの日だ
俺は慌てて飛び出すと、建物の下へと向かった

そこにはきっとあいつが・・・いた!

俺は一人、薪にマッチを押し付けている女に声を掛ける
「おい!どういうことだこれは!?」
女はゆっくりとこちらに顔を向けると
「え、早くて聞き取れなかったんでもう一回言ってください」
と言って悪戯に笑った
29 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/01/14(水) 02:52:16.48 ID:Frx8.3o0
アイリスは立ち上がると
「まずは試すようなマネをしてゴメンなさい」
「あなたの意志の強さを確認しておきたかったの」

どういうことだ?

「実はね紫が死ぬのはこの時間軸では必然なの」
・・・えっ?
「だから、別にあなたのせいで死んだわけじゃないってこと」
「簡単に言うと、予言よりも魔王の力が強くなっていて予言を狂わせてしまったのね」
「魔王は本来であれば後十数年は紫の母マーサがその力を抑えているはずだったのよ」
はずだった?
「そう、ところが魔王の力が思ったよりも強まってしまったために」
「魔王は予め予言されていた時期よりも早く、魔界から姿をあらわすことになったの」
「ところが勇者の親であるまだ紫は少年なうえに奴隷の身」
「つまり今この世界に魔王が攻めてきたらそれを迎え撃つ勇者は不在ってことになるのよ」
・・・ゲームみたいな話だな
「まぁそれでなんとか急ごしらえでも、勇者に代わる人材を私たちは求めていた」


「それがバキ・・・あなただったのよ」
30 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/01/14(水) 02:57:21.82 ID:Frx8.3o0
俺が・・・勇者?

「そうよ、あなたは選ばれたのよ」

・・・ちょっと待ってくれ最初からこうなるってことだったのか?
さっきのニートに戻るとかいうのは・・・

「もちろんあなたがニートに本当に戻るつもりでいたのなら」
「私はあなたをサンタローズに戻すつもりだったわ」
「でもあなたは思ったでしょ?『忘れたくない』って」

・・・そうだったのか

「さて、それじゃあ最後の意思確認よ」


勇者になるじゅんびは出来てるかしら?
31 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/01/14(水) 03:02:15.44 ID:Frx8.3o0
「あっ、バキおかえり〜、どこ行ってたの」

・・・みんなに聞いて欲しいことがあるんだ

「な〜に〜、どうしたのあらたまっちゃって〜」

・・・俺たちの目的地を変更する

「えっ?神殿はどうするの?あんなに頑張って手段を手に入れたのに」

・・・俺たちはこれから・・・魔王を倒しに行く!!


三人が「こいつ頭大丈夫か?」という顔で見てるのは気のせいだと思いたい
32 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/01/14(水) 03:08:41.58 ID:Frx8.3o0
「はいは〜い、ボケてる暇は無いの!とっとと出発」
「ちょっと〜あんた誰〜みたいな」
こいつは今日から仲間になったアイリスだ
とりあえず話は後にして行くぞ
「い、行くって何処にですか?」

魔界の入り口にだよ

「時間が無いから簡単に説明するわ」
「力を強めた魔王はいままさに」
「人間界と魔界の間に存在する封印の扉を開こうとしてるの」
「はい、そこでこちらの作戦は『先手必勝』!!」
「こっちから封印解いて魔界に突入、有無を言わせず魔王をぶったおします、以上!!」

「あの〜封印とかってそんな簡単に解けるもんなんですか?」
「大丈夫私が解くから」
「私がってあなたいったいなにものなんですか?」

ただの超優秀な僧侶よ
33 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/01/14(水) 03:17:02.66 ID:Frx8.3o0
エルヘブンの洞窟の奥に行くと禍々しい扉を見つけた
見ているだけで悪寒がしてくる
俺たちは船から降りると扉の前に立った

「アバカム」

扉が開いた
随分簡単に開くのな
奥に進むと水の流れる部屋があった
が、魔界への扉は見当たらない
おい、アイリスどこに魔界への扉・・・

「アバカム」

魔界への扉が開いたwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww
34 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/01/14(水) 03:20:35.47 ID:nZ6Jbws0
アバカム便利wwwwwwwwwwwwwwwwww

それにしてもなんでパー即は
IDが重複しやすいんだお
35 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/01/14(水) 03:23:26.00 ID:Frx8.3o0
アバカム万能説に驚きを通り越して呆れている俺
「何してんの?とっとと行くわよ」
アイリスは何事も無かったかのように扉をくぐる
俺たちは胸にしこりを抱えたままそれに続いた

扉を潜り抜けると魔界の祠のようなところに出た
すると突然声が聞こえてきた

『おお我が息子よ・・・とうとうこちらに来てしまっ・・・
あら、ゴメンなさい人違いでしたオホホホホホ・・・』

誰?
36 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/01/14(水) 03:29:39.76 ID:Frx8.3o0
間違い電話くらいに思っておくことにしよう
俺たちは祠の外に出る

魔界こえーーーーーーーーーー!!

何ここ!?空が魔紫なんですけど?
公害?光化学スモッグ?
それにところどころに毒の沼地があって、もうなんか歩きたくない

まぁとりあえず先に進むことにする

ご丁寧にガードレール代わりに山で舗装された道を進んでいくと
何と魔界に街があるではないか

これホントの超魔界む・・・


ゴメンなさい
37 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/01/14(水) 03:38:12.44 ID:Frx8.3o0
俺たちは恐る恐る街の中へと入っていく
しかし、心配は杞憂だったようだ
町の中は人間界のそれと変わりが無い
酒場もあれば宿屋もあるし武器防具屋も在る
まぁなにより驚いたのは住民のほとんどが人間だったことだろう
何でもここの人間はマーサに改心させられ
魔物から人間になったものばかりだそうだ

・・・魔物から人間?

俺は無意識にスランの方を見る
スランは俺の視線に気づくと
「私の仲間が一杯だね」
と言って笑った

38 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/01/14(水) 03:50:45.38 ID:Frx8.3o0
ジャハンナというらしいこの町で俺たちは休息と装備の確認をする事にした
恐らくこれが最後の休息になることもあり
各自で好きなように行動してもらうことにした

俺は、久しぶりにスランと二人きりで散歩に出掛けた
「魔界ってこんなところなんだね、私初めてみた」
俺もだよ、ていうか多分あっちから魔界に来た奴なんか俺らが初めてだろうな
「あっ、そっか」
スランは少しだけ恥ずかしそうに笑った

「ねえバキ?」
うん?
「あっちに帰ったらさ、二人で色んなところに行こうよ」
・・・いいな、それ
「私ね、もっともっと人の事知りたいんだ。今よりも、もっともっと」
そっか
「後ねみんなにも私のこと知って欲しいの、おじいちゃんとか、
「デュクシやよしおにも・・・そして誰よりも・・・」

「バキ・・・あなたに」
・・・・・・
「だからね、約束!」
・・・ああ

『ゆ〜びき〜りげんまんうそついたらダンスニードルの〜ます』
39 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/01/14(水) 04:02:44.67 ID:Frx8.3o0
ニート
LV 44
HP 322
MP 28
ちから 135
すばやさ 101
かしこさ 20
うん 444

スラン
LV 39
HP 288
MP 143
ちから 112
すばやさ 147
かしこさ 86
うん 96

デュクシ
LV 36
HP 243
MP 188
ちから 55
すばやさ 82 
うかしこさ 52
うん 2
40 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/01/14(水) 04:05:37.35 ID:Frx8.3o0
よしお(ry

俺たちはエビルマウンテンの前に立つ
歩きながらステータスの確認している間に
付いちゃっただけで、省いたわけじゃないんだからね!

最初はいきなり魔王を倒しに行くとかいいわれて唖然としていたが
とりあえず、みんな覚悟を決めてくれたようだ

「ていう〜か〜、マジ魔王とか何様?」
「いや〜、まさか魔王と戦えるとか・・・スイマセン、お腹痛いんで帰っていいですか?」

みんなやる気マンマンだ
俺たちは意を決してエビルマウンテンの中に突入する
41 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/01/14(水) 04:19:38.30 ID:Frx8.3o0
エビルマウンテンの中のモンスターは強い
ライオネックにギガンテスにキラーマシーン・・・
まぁ大抵の攻撃はデュクシが受けてくれるので俺たちは安心して戦える
うんの悪さ万歳

途中の動く足場がちょっと面白くて遊んでたら
よしおにラリアット食らった
「次やったら〜[ピーーー]」
よしおさんサーセンwwww
42 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/01/14(水) 04:20:06.06 ID:Frx8.3o0
数時間掛けてダンジョンのかなり奥深くまでやってきた
主にデュクシの消耗が激しい
そりゃああんだけ一人で攻撃受ければな・・・

階段を上がったところでそれまでとは違う開けた場所に出た

ん?あそこにいるのは?

数十メートル先で一人の女性が天を仰ぎ見えない何かと戦っている
何が起こっているのかはわからないがそれが俺たちの想像も付かない
激しいものだということは唯一分かった

女性が俺たちに気づいた
「あら、どうも。先程はスイマセンでした〜」
あれ、主婦?
43 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/01/14(水) 04:22:05.45 ID:Frx8.3o0
どうやらその女性がパパさんの奥さんのマーサさんらしい
マーサさんは主婦のような気軽さで話しかけてくる
・・・が俺たちは抑えるもののいなくなった魔王の力が
マーサさんの後ろで暴走しかけてるのを目にして気が気ではない

スイマセンねこんな格好で
お客さんが来ると分かってたらもう少し小奇麗にしておいたんですけど

いや、もうおかまいなく!
僕らはいいんで早く魔王を抑える作業に戻ってください!!


44 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/01/14(水) 04:29:45.82 ID:Frx8.3o0
とりあえず、マーサさんが魔王を抑えている今の内に
魔王のところにたどり着いてしまいたい

「多分、マーサさんの力が聞いているうちならあなたでも魔王に通用するはずよ」
とはアイリスの弁だが、ここは乗せられておこう

マーサさんをスルーすると俺達は奥へと進んだ
するとそこには溶岩垂れ流しのクソ熱い部屋が待っている
何これ行き止まり?
「さっき拾った変な水差しあるでしょ?あれ使いなさい」
言われたとおりに水差しの水を溶岩に掛ける
するとみるみるうちに溶岩が引いていき下から階段が現れた
恐らくコレが最後の階段だろう

もう後戻りは出来ない
45 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/01/14(水) 04:35:45.89 ID:Frx8.3o0
動く地面の仕掛けを突破していよいよ最後の扉にたどり着く
扉の前には宝箱・・・明らかに罠だろコレ
俺達は宝箱を無視して扉を開こうと試みるが空きそうに無い
アイリスのアバカムもなぜか不発に終わった
「あれ、裏で押さえてるわね」と負け惜しみを言うアイリス

どう考えても宝箱を開けないと扉は空きそうに無い
仕方ないのでじゃんけんで空ける奴を決める
まぁ恐らく運系のゲームではあいつが負けることが決まってるんだろうが・・・
じゃんけんぽい!

・・・負けたのは・・・よしおだった
46 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/01/14(水) 04:46:00.66 ID:Frx8.3o0
「マジダル〜い」
そう言いながらよしおが宝箱を開く
するとそれまで何をしても空かなかった扉が突然ぶち破られ
中からは二匹のヘルバトラーが現れた
くそっ!一番温存したいこんな時に、よりによってヘルバトラーとは・・・

「何してんの〜、早く行ってよ」
よしおが俺たちの前に仁王立ちになる

「こいつら私が引き受けるから早く行けっつってんの!」
何言ってんだよ、よしお!?
「こっちのセリフだっつーの、魔王の前にこんな雑魚で消耗してどうすんの?」
よしお・・・

「行きましょう」
アイリスが言う
スランとデュクシもそれに従うと走り出した

「あっ、そうそう」
「負けたら許さないんでそこんとこヨロシク」

俺達はよしおの横を通り魔王のところへと向かう

「は〜、正直こういうのキャラじゃないんだけど・・・たまにはいいでしょ?」
47 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/01/14(水) 04:52:57.25 ID:Frx8.3o0
背後から激しい戦闘音が響く
俺は必死に振り向くまいと自分に言い聞かせながら走った
狭い道を抜けた先・・・切り立った崖の一番奥に巨大な影が見える

あれが、魔王?
俺達はゆっくりと近づくが影は微動だにしない
やっと影の目の前までたどり着いたとき、影はゆっくりと目を開いた

「まさかお前自ら来るとはなアイリス」
「久しぶりねミルドラース」
「勇者が来なくて退屈しそうだと思っておったのだが・・・お前がいるとなれば話は別だ」
「それは残念ね、私は手を出さないわ」

・・・えっ?戦ってくれないの?
48 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/01/14(水) 04:54:21.62 ID:Frx8.3o0
「それでは、そこにいる人間どもが私の相手をするというのか?」
「私も見くびられたものだ」

「こんなんでも私が選んだ勇者よ」
「知ってる?勇者の条件?」
「血筋でも、才能でも能力でも家柄でもない・・・」

真に勇気のあるものを勇者と呼ぶのよ!!

「その点では、お墨付きをあげてるつもりなんだけど?」

「面白い、良かろう人間よ!」

「我が名は大魔王ミルドラース!!魔界を統べる王なり!!」
49 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/01/14(水) 04:58:51.01 ID:Frx8.3o0
魔王がその本性を現した

全身がバキバキと音を立て姿かたちを変えて行き、
巨大な赤い竜にへと姿を変える
圧倒的な威圧感に近づくことすら出来ない

「いい、あんたたち?私はあなた達のふぉろーしか出来ないわ」
「その代わり回りの雑魚は任されてあげるから」

そう言うとアイリスは呪文を唱え周りにいた数対のキラーマシンを
一瞬の内に破壊した

「頑張りなさい私の勇者・・・私に出来るのはここまでよ」
50 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/01/14(水) 05:05:10.51 ID:Frx8.3o0
魔王との戦闘が始まる

まずは様子見ということで遠距離から
デュクシとスランがメラゾーマとベギラゴンを放つ
しかし、ほとんど聞いていない
「炎というのはこうやって出すのだ!」
ミルドラースが口からしゃくねつの炎を放つ
余りの暑さに後退を余儀なくされる

「・・・今のはメラだ」

ウソつけ口から出てたじゃねえか!言いたいだけだろそれ!
51 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/01/14(水) 05:08:35.06 ID:Frx8.3o0
どうやら奴に炎系のじゅもんは余り効かないらしい
こうなったら最早ガチンコだ
作戦を変え俺とスランにバイキルト
デュクシは引き続き遠距離からヒャド系の呪文を放つ

ていうかこいつマジチートだよ
二回攻撃とかげんじのこてでも装備してんのかよ!?
52 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/01/14(水) 05:13:38.85 ID:Frx8.3o0
「どうした人間?アイリスが言っていた勇気とやらはいつになったら見せてくれるんだ?」
うるせーな、いまちょっとコンビニ行ってんだよ!
すぐに帰ってくるさ!!

「おしゃべりするなんて随分余裕ねっ!」
横に回りこんだスランが思い切り斬りつける
そこをデュクシのマヒャドが襲う

「ぐぉぉおおおお!」

ミルドラースが苦痛に表情をゆがめる
いいぞその調子だ!
俺まだ何もしてないけど
53 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/01/14(水) 05:19:19.84 ID:Frx8.3o0
一進一退の攻防が続く
ミルドラースはこちらがHPを削っても数ターン毎にめいそうで
体力を回復する
それでもあきらめずに俺達は攻撃を仕掛ける

「なぜそんなに頑張る?」
「お前たちは勇者でも何でもない・・・ただの人なのだろう?」
ミルドラースは理解に苦しむといった表情をしている
54 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/01/14(水) 05:20:22.21 ID:Frx8.3o0
俺が今睡魔に負けたら期待して寝た奴らに失礼だよな・・・
55 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/01/14(水) 05:22:07.73 ID:Frx8.3o0
とつじょミルドラースの表情が変わった
「なぜ絶望せんのだ!?」
「我は大魔王ミルドラースぞ!?」
「適うわけが無い相手になぜそうまで立ち向かう!?」

俺は答えずにただ、ミルドラースを睨み返した

「その目だ・・・まだ勝てると思っているその目が気に入らん」
「・・・良かろう・・・ならば」

お前から[ピーーー]!!
ミルドラースの特大のメラゾーマが俺を襲った
56 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/01/14(水) 05:22:20.95 ID:twodHQ6o
パー速だしね
57 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/01/14(水) 05:28:44.27 ID:Frx8.3o0
・・・この光景を見たのは・・・二度目だろうか?

『ねえバキ?』
『あっちに帰ったらさ、二人で色んなところに行こうよ』

目の前でスランが俺の変わりにメラゾーマを受けて
ゆっくりと倒れた・・・

一瞬・・・時間が止まった気がした
後ろではデュクシが何かを叫んでいるが頭が聞くことを拒否している


「だからね、約束!」
58 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/01/14(水) 06:06:51.81 ID:lo8yKgco
ピーーーで台無しだなww
59 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/01/14(水) 07:29:39.29 ID:tOP9S.AO
本スレは完結したがこっちはどうしようか
60 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/01/14(水) 07:37:46.71 ID:twodHQ6o
五章をtxtにして1000埋まるまでのんびり保守でいいんでないの
色んな理由で読めなかった人も居るだろうし
61 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/01/14(水) 07:52:39.32 ID:LT3OdgSO
作者はこっち見ない気がするが、乙。
転載の人も乙。

そして恐らくは7×の人も乙
62 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/01/14(水) 07:59:53.90 ID:YCFHrdgo
ピーwwwwww
63 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/01/14(水) 08:32:16.63 ID:DMoNsIDO
続きと最終章とエピローグは?
64 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/01/14(水) 08:35:05.32 ID:DMoNsIDO
↑続きが最終章だった
65 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/01/14(水) 09:15:37.52 ID:tOP9S.AO
とりあえず言っておくと
ここは保守いらないからな
66 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/01/14(水) 11:31:31.95 ID:bVCawcAO
最終章のまとめはないんですか?
67 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/01/14(水) 11:35:00.60 ID:ScoaxaY0
まとめ待ち
68 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/01/14(水) 11:36:44.66 ID:Frx8.3o0
すまん最後はまとめてないんだ・・・・
時間くれればこっちに転移する
69 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/01/14(水) 11:39:22.38 ID:Frx8.3o0
気づくとデュクシが俺の目の前でミルドラースの炎をマヒャドで
押し返していた
「しっかりしてください!何のためにスランさんがあなたを庇ったと思ってるんですか!?」

そうだ、スラン・・・スラン!!

「・・・ごめ・・・んね・・・わた・・・」
喋るな!今回復してやるから!
べホイミを唱えるが回復しない
俺は何度もべホイミを唱えるが一向にスランの容態がよくなる気配はない

「ごめ・・・ね・・・ば・・・き」

スラン・・・おいスラン!!

その時だった・・・スランの体が淡い光を放つと・・・俺の体を包み込んだ

気づくと俺は花畑の中に立っていた

「ばき!ばき!」
懐かしい声がした・・・人になりたてのころのスランだ
このときはまだスランボーって呼んでたな

「ばきー、デュクシwwwwデュクシwwww」
ポートセルミか・・・船旅のときは楽しそうだったな

「バキ?何してるの」
大きくなってきたな・・・でもまだ幼くて・・・お父さん見たい気持ちだった

「バキ!妖精だよ!」
この頃にはもう・・・すっかり大人で・・・本当にキレイになって・・・

「ねぇバキ?約束だよ」

スラン・・・スラン・・・スラン・・・
返事をしてくれよスラン
いつもみたいに無邪気に笑ってくれよ
いつもみたいに・・・バキって呼んでくれよ!!

『ゴメンね』
70 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/01/14(水) 11:40:06.15 ID:Frx8.3o0
『ゴメンね・・・バキ』
『約束破っちゃった・・・本当にゴメンね』
『あ〜バキと色んなところに行きたかったな〜』
『人間のデートとかも・・・興味あったんだよ?』
『キス・・・とか・・・うんバキとなら悪くない』
『でももう・・・できなくなっちゃったんだね・・・』
『今までありがとう』
『でも、さようならじゃないよ』
『ねえバキ?私たちは・・・』

『いつでも一緒だよ?』
俺は剣を握り立ち上がるとマヒャドで炎を堪えていた
デュクシの横を走り抜けるとミルドラースに切りかかった

「バキさん、その剣は?」
・・・何が勇者だ!好きな人人一人守れないで
何が勇者だ!!

「ああああああああああああああああああああああああああ」

剣を力の限り振り下ろす
ミルドラースの腕をが大きな音を立てて地面に落ちた

「デュクシ、残りのMPどのくらいだ?」
「えっ?12くらいですけど」
「じゃあ俺の合図で残りのMP全部ぶっ放せ」
「・・・はい!」
71 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/01/14(水) 11:41:05.93 ID:Frx8.3o0
「うおおおおおおおおおおおお!!」

バキの剣がミルドラースの二本目の腕を切り落とす
ミルドラースにとっては腕を切り落とされるくらいたいした深手ではないしかし

(何だこの・・・)

ミルドラースには今この瞬間自らの内に湧き上がる感情を
理解できないでいた

(わしが・・・まさか・・・)

しかし、三本目の腕を根元から切り落とされた瞬間・・・
それは理解せざるを得ない感情へと変わった

(ワシが人間に恐怖しておるだと!?)
無心だった・・・無心で斬り付けた・・・いや無心というよりは
一つのことしか考えられなかった

(・・・スラン)

鋭い剣閃とともに四本目の腕が切り落とされた
ミルドラースは口からしゃくねつをはきだそうとしている

(・・・スラン)

バキはミルドラースの顔に向かって飛び掛る
吐き出されたしゃくねつがバキを襲う

「スラーーーーーーーーーーーーーーーーン!!」
72 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/01/14(水) 11:41:44.99 ID:Frx8.3o0
ミルドラースは勝利を確信した
流石にこの距離でしゃくねつの炎を浴びれば骨も残らない
ミルドラースは「安心」した

しかし次の瞬間

炎を体に纏うようにしてバキがしゃくねつのなかから姿を現した
その後ろではデュクシがバキの背に向けて最後のマヒャドを放っている

バキは回転の勢いそのまま剣に炎を纏わせると
剣をミルドラースの額に突き立てた!!
漢の先から放たれた炎はミルドラースの頭蓋を燃やし
体中にその勢いを広げると体内を焼き尽くした!!
73 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/01/14(水) 11:42:52.67 ID:Frx8.3o0
〜エピローグ〜

「なああんた知ってるか?」
突然話しかけられて男は戸惑った
「何がだい?」
やっとのことでそう返す
「大魔王とやらこっちの世界を支配しようとしてたらしいんだけどよ」
「何でもたった三人で大魔王を倒した勇者のパーティーがいるらしいぜ?」
「・・・それは初耳だな」
「しかも噂ではその勇者は小さな村でニートやってたって言うんだから」
「俺ら何の取り柄も無い一般人としちゃあ勇気がでるってもんじゃねえか?なぁ?」
「勇気・・・か」
男は立ち上がると勘定をする
「どっか行くのかい?」
「ええ・・・」

「ちょっと妖精に会いに」 
「久しぶりだな・・・」
男はつぶやくとボートに乗り込み対岸に渡った
対岸にはとても美しい、妖精が住む城があった
男の目的地である

男は城内に入ると行き交う人に軽く会釈しながら
最上階の女王の間へと足を進めた

扉が開かれると、見覚えのある顔が男を待ち構えていた
「遠いところをご苦労様」
「別にかまわないよ・・・それで、今回呼び出したのは?」
「ええ・・・それが・・・」


男は女王の間を飛び出した
階段を駆け下り廊下を走りぬけ一目散に城の外へと向かう

数分後彼は一つの墓標の前に立っていた
墓標には十字架と、眠っている人物の名前らしき文字が彫られている
・・・しかし、肝心な物が・・・本来突き刺さっているはずの剣が見当たらない
辺りを見渡す・・・剣はどこにも見当たらない・・・
男はその場に崩れた
剣は彼にとってかけがえのないものであった
それが無くなってしまったのだ
男の悲しみは計り知れない・・・


『どうされたのですか?』
74 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/01/14(水) 11:43:46.82 ID:Frx8.3o0
男は振り向かずに声の主に答える

『私の大事な・・・とても大事な剣が無くなってしまったのです』

『まぁ・・・それはお辛いでしょうね』

『あぁ・・・どこに行ってしまったのだろう・・・私の剣よ・・・』

『その剣はそんなに大切なものだったのですか?』

『あぁ、私の命に代えても良いくらいだ』

『その剣はそんなに美しいのですか?』

『あぁ、当然だ!私にとってはこの世で最も美しい剣だ』
『それは・・・』

『こんな剣でございましたか?』

男はその問いかけにゆっくりと振り向いた

『あぁ・・・あぁ・・・そうだ』

男の目に涙が浮かぶ、同時に男は声の主の下へと駆け出した

『君の髪のようにきれいなメタルブルーの刀身』
『君の肌の様に整った剣先』
『君の・・・』
「いやもういい・・・お前のように美しい剣だよ・・・」

スラン!!

二人は駆け出すと抱き合い、キスを交わし、
見つめあい・・・時々、何かを思い出したように笑った
彼らを隔てるものはもう何も無い


二人の物語はまだ始まりを迎えたばかりである




これで終わりです寝てしまってすいません
75 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/01/14(水) 12:27:31.31 ID:Frx8.3o0
76 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/01/14(水) 13:16:19.03 ID:uYzjsno0
読んだーー
ちょっと泣いちゃったけど楽しかった、ありがとう!
77 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/01/14(水) 13:38:54.13 ID:b3Nh4s2o
まとめ見つけた。第1章だけだが・・・
http://obaniko.blog55.fc2.com/blog-entry-45.html
78 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/01/14(水) 14:00:01.53 ID:Frx8.3o0
第1章

俺がいつものように春夏秋冬、季節構わず焚き火炊いては
近所の人に冷たい目で見られていたある日
サンチョとかいうおっさんが一人で住んでいる家に
片方の乳首が丸出しな無骨なおっさんと、紫だらけの服装の陰気なガキの親子がやってきた
おっさんの方はこのちんけな田舎村では顔が知れた存在らしく
「パパさんパパさん」とはやし立てられている
あのおっさん、あの格好で神父か何かか?
新興宗教乙
今日も寒い日が続く
よく考えたら日がな一日焚き火の前にいるので家がないことに気づく
自宅警備員じゃないじゃん俺wwwwwwww
パパさんの息子の紫がたまに話しかけてくる
この村には子供がいないので話し相手が欲しいのだろうか?
まぁ俺はこの村では若い方だし話しかけやすいとふんだのだろう
・・・まぁ俺、今年で30だけど
しかしながら無償で相手をしてやるほど暇ではないので
持っているひのきの棒を薪代わりに要求したら泣きそうな顔をした
最近、パパさんと息子の顔を見ない
どうやら近場のアルカパに行っているらしい、が俺には関係ない
強いて言えば燃やすものが無いときにサンチョの家の地下に薪を
盗みに入りやすくなったくらいか?
ちなみにパパさんが居るときは
「ぬわすっ!」
とか言いながら切りかかられて三日三晩夢に見た
顔を隠しておいて本当に良かったと思った
もう春だというのに一向に暖かくなる気配がしない
きっと妖精の国とかで春を呼ぶための道具(フルートとか)が盗まれて
春が遅れているに違いない、とかとても具体的な妄想を考えた
PCもないのに寝とげ厨みたいな発想が自分でも気持ち悪い
いつの間にかパパさんと息子が帰っている
また薪を盗むのに骨が折れる日が続きそうだ・・・
最近、ようやく暖かくなってきた
暖かくなってきたのと同時期くらいに紫がペットを連れ出した
でかいぬこだ
でもなんかぬこっていうよりもトラに近い
ぬこ好きの俺が撫でようとしたら手のひら切り裂かれた
服が赤く染まった・・・元々だけど

ついでに紫は見せ付けるようにキラキラ光る玉を持って歩き出した
「ちょwwwwwwお前の金玉でかすwwwwwwww」
なんてねら〜みたいなことは言わない
というか俺は燃えないものには興味がない
萌えにも興味がない
最近・・・というより以前からなのだが
パパさんが時々村の奥の洞窟に一人で入っていくことがあった
何をしているのか気になる
ある時、流石に暖かくなってきて焚き火にも飽きてきたので
パパさんの後を付けてみることにした
79 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/01/14(水) 14:00:19.10 ID:Frx8.3o0
ついていくと、村はずれのボートを管理しているじいさんの家に入っていった
どうやらボートを使って洞窟の奥に入るらしい
俺も付けてみようと思い
「ボートを貸してくれ」
と頼んだら500G要求された
ボート一回がブーメランより高いとかどんだけだよと
俺はインフレを嘆いた
ちなみに俺の所持金はサンチョの家の地下から盗んだ力の種を
売った112Gのみだ

ボートは諦めた
ボートを借りるには後400G足りない
まぁ日勤の仕事を数日やれば貯めれない事はないけど
正直からだが働くのを拒否している
てか、働けたらこんなとこで焚き火なんか炊いていない
どうしようか?

迷った挙句俺は


泳ぎの練習をすることにした
洞窟の入り口のあたりで早速泳ぎの練習を始めた
久しぶりに泳ぐと気持ちがいいが息が続かない
流石30ニートの体力wwwwwwww25Mすら泳げないwwwwww
しかしまぁ泳いでれば体力もつくだろう

うはっwwwwww重数年ぶりに健康的な生活ワロタwwwwwwwwww
とか言ってたら村の入り口に居るおっさんに連行された

容疑は猥褻物陳列罪だそうです
流石に裸でおよぐのはまずかった
仕方がないので道具やでただのぬのきれを買って水着代わりにする
ちょっとしたターザン気分だ
俺のカッコよさが気持ち上がった
80 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/01/14(水) 14:00:47.75 ID:Frx8.3o0
三日ほど泳いでいると何とか50メートルくらいは泳げるようになった
俺はやればできるこなんだと今更ながらに気づいた
とか思っていたら陸に上がったところが洞窟の中でおおきづちにつうこんくらって死んだwwwwww

・・・気づいたら全裸でシスターの前にいた

死にたい
よく考えたらボートの相手に泳ぎでついていくとか
俺どこのイアンソープだよとか思ったので仕方ないので
金策に走ってみた
酒場とか道具屋の裏とかで道具とか小銭とか拾った
やくそうやらまんげつそうやらとGが少し・・・
道具類を全部売っても数十Gで俺の所持金はやっっとこ200Gくらい

オラクルベリーってどこでしたっけ?
人間地道が一番なんだと思い知らされた
それでも働く気にならないのはなぜだろう?
俺は泳ぐ練習を再開した
一週間くらい続けてると心なしか楽しくなってきた
よく考えたらなにか一つのことに一生懸命になってるのは20年ぶりくらいな気がする
「あの頃はあんなに夢中になれることがあったのに・・・」
そんなことを呟いてみた

そして今日も俺は泳ぐ
とりあえず泳ぐ
いつかパパスの後をつけるために・・・
ある時、またしてもパパさんと紫親子が出掛けることになった
今度の行き先は川を隔てた先にあるラインハットという国らしい
何でもそこの王様直々のお呼び出しとの事で、パパさんが意外と
知られた人物らしいということを再認識した
有名なのは乳首だけじゃなかったらしい
81 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/01/14(水) 14:01:03.14 ID:Frx8.3o0
よし、こうなったらパパさんがかえって来るまでに何とか
泳げるようになってパパさんのボートについていけるようになって置こう
そう考えると俄然やる気が出てきた
泳ぎを始めてから二月ほど経った
正直かなり上達してる
体力もついてきたし今なら遠泳とかいける自信があるよ俺
これならボートも見失わずについていくことくらいはできるだろう

ちなみにシスターに全裸を見られてから
俺は洞窟内のモンスターから逃げられるように装備を整えた

Eたけのやり(そこらへんの竹削りましたwwww)
Eおなべのふた(サンチョの家からもらいましたwwww)
Eヘアバンド(ひろいましたwwwwww)
Eステテコパンツ(サンチョの名前入り)

二回目の連行です 本当にありがとうございます
本人はいたって真面目なんだけどシュールすぎたのか
入り口のおっさんはあきれたような顔で説教してきた
そして悲しいことによく考えたら・・・俺のほうがこいつよりも年上だった・・・○| ̄|_

釈放されたときにおっさんがお古の皮のよろいと皮のぼうしをくれた
少しイカ臭いけどありがたくもらっておいた
これで一角ウサギくらいならいい勝負しそうだ
パパさんがラインハットに言ってから数週間が過ぎようとしていた
パパさんは一向に帰ってくる気配がない
どうしたのだろう?
門番に聞いても分からない
サンチョに聞いても分からない
そして泳いでばかりの俺


・・・困った
早く帰ってきてくれないとそろそろ飽きそうだ
ある時、村が少しばかり騒がしくなった
なんだろうと思い近場にいたサンチョに聞くと
なんとパパさんが行方不明になったとの事
82 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/01/14(水) 14:01:17.88 ID:Frx8.3o0
ちょwwwwwwww俺の目標wwwwwwwwww

詳しい話は分からないが何でも紫とラインハットの王子も行方不明だとか
そういえば誰かが子供をサラって嫌らしいことをしている魔物が居るとかなんとか
言っていた気が・・・
まぁそんなことはどうでもいい

仕方なく俺は・・・

焚き火の準備を始めた
季節は既に初夏だった
俺は数十年ぶりに出会った目標を見失った
別に悲しいわけじゃない
またこうして季節感無視でひたすらに焚き火を炊く毎日を送るだけだ
別に・・・大したことじゃ・・・な・・・

今日、サンチョが村を出た
何でも故郷に変えるらしい
村を出る間際のサンチョはこの世の終わりのような顔をしていた
それを見て俺は
「あぁ、パパさんはもう帰ってこないんだな・・・紫も・・・」
改めてそう実感した
本格的に夏が到来した
しかし今日も俺は焚き火を炊く
てか、やってて思ったんだがこれは最早キャンプファイアーだ
近くの森では蝉の声がうるさい
誰かがギラの練習でもしているんじゃないかという暑さなのに
俺は川に入る気がしなかった
なぜかは自分でもよく分からない

ただ、少しだけ
以前よりも少しだけ
83 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/01/14(水) 14:01:45.76 ID:Frx8.3o0
焚き火に熱中できなくなっている自分が居た
夏も中盤になろうとしている
最近村の周りでは悪い噂ばかりが聞こえてくる
魔王軍が勢力拡大のために動き回っているだとか
こんな小さな村にも魔王がやってくるかもしれないだとか
心なしか村の雰囲気も暗い
俺はそれに輪をかけて食らい
こんな田舎村で魔物に襲われ虫けらのように死んでいく・・・
今の俺にはその程度の死に様がお似合いなのかもしれない
ある時、いつものように俺が薪をくべていると
突然切り裂くような悲鳴が上がった
声のした方に行ってみると・・・門番のおっさん(年下)が死んでいた
おっさんの前に立っているのは・・・
「ほーっほっほ、こんなところに人間が・・・それにしてもちんけな村ですね〜。まぁついでですから・・・」
皆殺しにしてあげましょう
俺はあまりの恐怖に失禁し、おっさんの死に様を見て嘔吐した
吐いた後、すぐに正気に戻る
「逃げないと」
そう思った
それしか考えられなかった
死ぬのが嫌だった
こんなちんけな村で
30過ぎても家庭も持たず職も持たず
夢も目標も今日を生きる気力すらも・・・何も持たずに・・・
俺にはまだやりたいことがたくさんある・・・

・・・何を言ってるんだ俺は?

不思議だけどそう思った
口元によだれを垂らし、肺が爆発するほどに全力で走りながら
なぜか頭の中は冷静だった

「何も持っていない?」
違う何ももとうとしなかった

「何もできなかった」
違う、ただやろうとしなかった

ただ漠然と日々をすごし
ただ漠然とチャンスを見過ごした

そんな俺が今更何を・・・
俺は走るのを止めた

死のう・・・あのおっさんのようにせいぜい惨めに・・・やっぱり俺にはそれが似合いの最後だ・・・
俺は振り返った
後ろにはかまみたいな喋り方をする魔物が立っていた
「おや?逃げないのですか?面白くない」
84 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/01/14(水) 14:02:02.57 ID:Frx8.3o0
正直今の俺はかなりかっこ悪い
服はげろまみれ、ズボンは股がビショビショ
急には走ったせいで肺が酸素を取り込まずひどい顔をしている
そんな俺を見ると魔物は

「ふ〜む・・・つまらないですね〜」

そういいながら
近くに居た宿屋の主人にメラミを放った
主人が一瞬で火達磨になる

「開き直られると非常にテンションが下がります。仕方がありませんあなたは」

そこで私のショーを見ていなさい

意味が分からなかった
というよりは最早脳が考えるのを拒否していた
目の前で次々に焼かれていく村人たち

俺は肉の焼ける匂いをかぎながら気を失った
気づくと辺りには人が腐った嫌なにおいが立ち込めていた
俺は気絶する前のことを思い出して胃がからになるまで吐いた
ひとしきり吐き終わると辺りを見回す
死体と焼けた家しか見当たらない
最早この村は死んだのだ

俺は何とか立ち上がると川で水を浴び、火を炊いた
火に当たりながら俺は

「[ピーーー]価値もないって事か」

そうつぶやいた
きっと今の自分をGにしたらやくそう一つ買えやしないだろう
それくらいに俺は価値の無い人間なのだ
情けない、情けなくて涙が溢れた
少し休んだ後
村人達の死体を埋葬した
一生分くらいの穴を掘ったので体が痛い
唯一、村はずれだからかなんを逃れたボート屋のじいさんのところに行くと
じいさんは暖かく俺を迎えてくれた
85 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/01/14(水) 14:02:25.40 ID:Frx8.3o0
「じいさんありがとう」
「気にするな、それにしてもまさかこんなおいぼれが生き残るとはな・・・」

じいさんは魔物に襲われたときボートの点検で洞窟内にいたそうだ
戻ってきたときの参上には心臓が張り裂けそうだったと言っていた

「ここには最早わしとおまえさんしかおらん。好きに使うとええ」
そういうとじいさんは床についた
俺は久しぶりの布団にも関わらず一睡も出来なかった
じいさんはショックからか寝込みがちになった
俺はじいさんの看病をしたり、時々はかに供え物をしたり
じいさんの変わりにボートの点検をして過ごした
じいさんは
「せっかく拾った命じゃ。わしなんかに構わず好きに使うとええ」
そう言ってくれたが俺にはじいさんを置いていくことなんかできない・・・

いや、ウソだ
本当はただここを出て行くのが恐いだけだ
この村しか知らず、知ろうとせず、焚き火の前で現実から目を背けていた俺を
迎え入れてくれる世界など最早存在しないのだ

じいさんは俺の顔を見ると、少しだけ笑い
「まぁ好きにするとええ、何度も言うがどうせ拾った命じゃ」
俺は心を見透かされたようで心臓がグっとなった
ある日、ボートの点検をしがてらいつもよりも
洞窟の奥のほうに入ってみた
奥のほうはこんなになってるのか、とか思いながらすすむと
陸地を見つけた
降りたって見るとその先には下に降りれるようなところもあった
ここはもしかしたら以前パパさんが利用していたのかもしれない

小屋に戻ってじいさんにその話をすると
ぱぱさんのことを少しだけ話してくれた
何でもパパさんは実は中々にやんごとない家柄の人間だそうだが
諸事情で紫を連れて何かを探しながら世界を旅しているらしい
86 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/01/14(水) 14:07:29.24 ID:8kbHptUo
読み終わった乙!!

もう一回最初から貼り直してるの?
どっかのブログがまとめてくれそうだけどww
87 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/01/14(水) 14:31:36.76 ID:mozo2pEo
とりあえず前半ならここにある
http://mudainodqnment.blog35.fc2.com/blog-entry-679.html
88 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/01/14(水) 19:27:45.00 ID:twodHQ6o
ブログうぜぇ^^;
89 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/01/14(水) 22:11:30.49 ID:yQVx1sAO
誰かスランの絵うpしてくだしあ><
スレに上がってたのを見逃した><
90 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/01/14(水) 22:14:09.45 ID:twodHQ6o
ねーよんなもんすっこんでろカスクズ
91 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/01/15(木) 00:03:13.48 ID:CmyhrPYo
>>89
ほらよ
http://www2.vipper.org/vip1067221.jpg
92 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/01/15(木) 03:41:17.00 ID:.btQ0Iw0
まじ面白かった。>>1
93 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/01/15(木) 05:29:48.34 ID:yI3IFOQo
完結したのか。本スレは落ちちゃったから五章見逃した
何はともあれ>>1
94 :sage :2009/01/15(木) 10:31:29.21 ID:mRfa.BY0
>>91

いいわああああ!
95 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/01/15(木) 12:27:05.38 ID:D8h2Mws0
例のアフィブログに許可とってよ!ってお願いコメしたらコメごと消されたおwwwwww
初めて転載厨ってうぜぇんだなと感じた瞬間だったwwwwww
これだけ面白い物語を書く人にはそれなりに敬意を払ってほしいね。
許可取ってたらすまんだけど。
96 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/01/16(金) 01:44:42.89 ID:nQkqO0Uo
これはおおきなつりばりですね
つれますか?
97 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/01/16(金) 08:58:23.96 ID:Qu5Vlww0
あ〜五章見れなかったか・・・最終章だけ読んでもしょうがない・・・
誰か五章うpしてくれないかな?
98 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/01/19(月) 20:15:45.80 ID:5cE1OFco
79 名前: ◆YDmPhS02/Q [] 投稿日:2009/01/13(火) 17:07:40.33 ID:ajfXuz3D0
第五章「L知ってるか?しにがみはよしお(ザラキ的な意味で)」

グランバニアの王は俺の持っていた紙切れを受け取ると泣き崩れた
「おぉ・・・兄者・・・本当に逝かれてしまったのですな・・・」
今までは人から聞いていただけの事柄が、あの遺言とも言うべき紙切れによって
現実のものとして認識されたのだろう・・・
「ありがとう旅の者よ・・・して、先程の王子の話だが・・・」
さすがは王だ、感傷に浸るのは僅かにとどめ、すぐに立ち直ってみせる
「王子は、恐らくですが生きているかと思われます」
俺の言葉を聞いた後・・・少しばかり考え込む王
「そうか・・・それを聞けただけでもよしとしよう・・・」
俺は王に一礼して謁見の間を出た

「王様どうだった?」
扉の外で待っていたスランに聞かれた
「あぁ、やっぱ肉親だしな・・・さすがに凹んでたよ」
「そっかぁ・・・」
「そういえばあいつらは?」
「えっとね、ルイーダの酒場で飲んでるよ」
俺たちはルイーダの酒場へと向かった
99 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/01/19(月) 20:16:18.45 ID:5cE1OFco
81 名前: ◆YDmPhS02/Q [] 投稿日:2009/01/13(火) 17:13:15.83 ID:ajfXuz3D0
酒場に入るとデュクシが暴れていた
「らからねぇ!ぼくはこれからだいぶぉうけんをくりひろげてね〜・・・」
デュクシは酒乱の様だ、絡み酒うぜぇ

よしおは
「マスター、あちらの方にスクリューパイルドライバーを」
「・・・スクリュードライバーでいいんですよね?」
「ううん、股の間に頭挟んで地面に叩きつける方よ」
酒場で飲んでる不細工な男にプロレス技掛けて回っていた

むかついたのでその場で預けて宿に帰った
100 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/01/19(月) 20:16:51.14 ID:5cE1OFco
87 名前: ◆YDmPhS02/Q [] 投稿日:2009/01/13(火) 17:26:10.51 ID:ajfXuz3D0
翌日・・・二人が泣いて謝ってきたのでパーティーに加えてやった
後、ルイーダさんにかなり怒られた
美人に怒られるとなんでか嬉しいのは俺だけじゃないはず
何はともあれグランバニアを後にする

さて、次の目的はパパさんの息子の安否を確認することなのだが
正直言って今のところ手がかりらしい手がかりは無いといっていい
しかし、俺には一つだけ心当たりがあった

それは以前三ヶ月ほど船乗りをしていたときのことだ
世界のど真ん中辺りにある大陸で大量の石材をおろしたことがあった
石材の量は城を建ててもまだ余りそうな程の量だった
あれほどの石材何に使うのか・・・俺はずっと疑問に思っていたのだ

「とりあえず〜向かってみれば分かるんじゃね?」
よしおが言う
お前に言われるとムカつくのは何でかな?
101 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/01/19(月) 20:17:24.51 ID:5cE1OFco
108 名前: ◆YDmPhS02/Q [] 投稿日:2009/01/13(火) 17:38:46.68 ID:ajfXuz3D0
早速船に乗り込んだ俺たちは一路中央の大陸へと船を進める
デュクシがまた吐いている・・・二日酔いと船酔いのダブルパンチだ
おい、誰かエスナかけてやれエスナ

数日、船を走らせていると中央の大陸にたどり着いた
石材をおろしたのはどこだったかなと思いながら陸地に沿って行くと
途中から周りを高い岸壁に囲まれたところに行き着いた
確かこの辺りだった気が・・・
「バキ、あれ見て!」
スランが声を上げる
スランが指差したのは空・・・ではなく遥か頭上にある白い塊
雲?いや違う・・・雲ではない・・・何か神殿のような・・・
いつの間にかあんな物が出来ていたとは驚きだ
あの石材は恐らくあの建物を建設するために運ばれたのだろう
しかし、なぜ?誰がどんな目的で立てたのだろうか・・・?
「なんか・・・神殿にしては不気味ね〜」
よしおが言う
確かに不気味だ
真っ白い神殿から見上げている俺たちにまで何か・・・
負気のようなものが感じられる

あそこに何があるのか?
しかし、調べたくても今の俺たちにはあそこまで行くような術は無い
俺たちは中央の大陸を後にした
102 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/01/19(月) 20:17:54.48 ID:5cE1OFco
117 名前: ◆YDmPhS02/Q [] 投稿日:2009/01/13(火) 17:48:58.46 ID:ajfXuz3D0
とりあえず、あそこには何かありそうだな
何とかあそこに行く方法を探してみよう
俺たちはとりあえず船で色んなところを回って情報を集めてみることにした

まず行ったのは南にある砂漠の大陸だった
この大陸にはテルパドールという国があって美しい女王が治めているらしい
美しいと聞いて僅かに顔を緩ませたら、スランが気づいて
頬っぺたつねってきた・・・痛いけど悪いきはしない

そんなスランは以前よりも更に成長していた
身長の伸びこそ160弱で止まったが、何と言うか出るとこが出てきて
17、8の女子高生くらいには見える

・・・よく考えればスランも美しいの部類に入るんだよな?
103 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/01/19(月) 20:18:16.04 ID:5cE1OFco
122 名前: ◆YDmPhS02/Q [] 投稿日:2009/01/13(火) 17:55:11.48 ID:ajfXuz3D0
テルパドールは何と言うかすごいところだった
なんでこんなところに城建てちゃったんだろうとか思いながら砂漠を歩いた
途中で地獄のハサミとかサボテンダーとか出てきたけど暑さでイライラしていたよしおが
「あ〜うぜぇ!!」
とか言いながら素手で殴ってた
買ってやったまどろみの剣はどうしたんだ?

テルパドールに着くととりあえず砂嵐がひどいので宿屋に入ってやり過ごす
髪がじゃりじゃり言って気持ち悪い
とりあえず風呂にでも入ろうと思って浴室空けたら

半裸のスランがいた

俺は何事も無かったかのようにドアを静かに閉めた
104 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/01/19(月) 20:18:44.29 ID:5cE1OFco
129 名前: ◆YDmPhS02/Q [] 投稿日:2009/01/13(火) 17:59:20.14 ID:ajfXuz3D0
俺は部屋に戻りベッドに座ると考え事を始めた

以下脳内

ちょwwwwwwwwww俺女の子の裸見たの初めてwwwwwwwwww
えっ?つーか何?これ何なのこの気持ちは?
素人童貞の俺にこんなオカズ与えちゃっていいと思ってんの?
ウハwwwwwwwwww今日は抜きまくるしかねえwwwwwwwwww

・・・抜けるわけねえだろ
105 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/01/19(月) 20:19:20.50 ID:5cE1OFco
134 名前: ◆YDmPhS02/Q [] 投稿日:2009/01/13(火) 18:05:52.34 ID:ajfXuz3D0
俺は頭を抱えた
じいさんは以前スランは俺に愛されたがっていると言っていた
確かに俺はスランのことが好きだ
でもそれは恋愛感情では無い・・・いや無かった
いつの間にか俺はあんな少女に恋をしていたのだ
最近33を迎えた素人童貞の元ニートがだ
先程見たスランの「人間」そのものの肉体を見て認識してしまった

しかし元は魔物だ、「人間の姿をした魔物」なのだ
許されるわけが無いだろう・・・魔物と人の恋なんて・・・

「コンコン」
ノックの音が響く
「どうぞ」
ノックの主に入るよう促すと現れたのはスランだった
106 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/01/19(月) 20:19:45.50 ID:5cE1OFco
139 名前: ◆YDmPhS02/Q [] 投稿日:2009/01/13(火) 18:16:36.05 ID:ajfXuz3D0
「隣、座ってもいい?」
どうぞと俺は言った
ありがとうと言ってスランが俺の横に腰掛ける
座るときに髪からいい匂いが漂ってきた

さっきはその・・・悪かったな・・・
「ううん、別にいいよ」
本当に気にしてないようだった
「私、元々人間じゃないからまだ恥ずかしいとかそういうこと分からないみたい」
そう言って笑った
「ねぇバキ?」
うん?
「人間って楽しいね」
どうしたんだ急に?
「毎日、笑って、泣いて、怒って、また笑って・・・」
「食事が美味しいと幸せで、誰かが傷ついていると悲しくて、できないことがあると悔しくて・・・」
「魔物だった時とは比べ物にならないほど色んなことが胸の辺りで暴れてて・・・」
「それが・・・とっても楽しいの」
・・・そうか
「楽しい」というスランの顔は言葉とは正反対の顔をしていた
「ゴメンね、何か急に変なこと言って」
・・・いや、気にすんな
「じゃあ・・・おやすみ」
あぁおやすみ
スランは静かに部屋を出て行った
107 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/01/19(月) 20:20:08.69 ID:5cE1OFco
144 名前: ◆YDmPhS02/Q [] 投稿日:2009/01/13(火) 18:23:00.47 ID:ajfXuz3D0
翌日、城内に入りテルパドールの女王と会った
イシスとう名の女王は噂どおり美しくとなりにいたデュクシの
テンションが上がるのが手に取るように分かった
お前ニ次にしか興味ないんじゃなかったのか?

イシスは勇者にまつわり話を幾つか聞かせてくれ、そして・・・
俺たちにあの天空の兜を見せてくれた?
「被ってみますか?」
いいんですか?
「ええ、あなたが勇者かも知れませんし」
絶対思っていないことがイシスの笑顔から分かった
天空の兜を恐る恐る被ってみる・・・すると
「あら?」

普通に被れた
あれ?俺勇者の血筋?
108 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/01/19(月) 20:20:21.44 ID:5cE1OFco
151 名前: ◆YDmPhS02/Q [] 投稿日:2009/01/13(火) 18:27:44.24 ID:ajfXuz3D0
本来であれば勇者ではないものが被ると重くて被れないそうなのだが
なぜか俺は被れた
そういえば以前見つけた天空の剣もやたらと軽く振れた記憶があるな
まさか俺は本当に伝説の勇者だったのだろうか?
イシスにこの場合はどうなるんですか?と聞くと
「少しそのままで待ってみてください」
言われたとおりに俺は兜をつけたまま待ってみる
すると・・・

なんと天空の兜が浮いた!?
109 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/01/19(月) 20:20:41.85 ID:5cE1OFco
157 名前: ◆YDmPhS02/Q [] 投稿日:2009/01/13(火) 18:36:32.28 ID:ajfXuz3D0
「やはり・・・」
イシスがため息をつく
「これはあなたが勇者として認められたのではなく」
「触られるのが嫌だから軽くなってでも逃げたいと装備が思ったのです」
何それ?
どんだけ潔癖症なんだよ天空は?
まぁ良く考えたら元ニートで今は所詮魔法剣士(一応非童貞)の俺に天空の武器防具が
装備できるはずも無かったのだ・・・

ニートは天空の兜に外れられた

その後は何かその人のひめたる力が見れるとか言うイシスに俺たちは見てもらった
スラン
作品が違えば勇者の器
レベル40になったときに転機あり
デュクシ
今は我慢のとき
近いうちにある試練を乗り越えたとき大きな力を手にする・・・かもしれない
よしお
あんた死ぬわよ

そして俺は「来年大殺界っぽい」だそうです
どう見てもした二人は細木です、本当にありがとうございました
110 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/01/19(月) 20:21:07.27 ID:5cE1OFco
163 名前: ◆YDmPhS02/Q [] 投稿日:2009/01/13(火) 18:43:29.66 ID:ajfXuz3D0
こうして装備に拒否られた俺はデュクシに慰められながら
テルパドールを後にした
こいつ・・・自分は少しいいこと言われたからって調子に乗りやがって
まぁ俺はまだいい
死刑宣告かまされたよしおは
「ちょwwwwwwwwマジ死ぬとかありえないんですけど〜」
とか言いながらDrコパの風水本に目を通していた
東の方に黄色いものを置くとお金がたまるらしい

テルパドールを出た俺たちが次に向かったのはエルヘブンと言う村だった
グランバニアで聞いたのだが、パパさんの奥さんのマーサという人は
このエルヘブンの出身で、しかもこのエルヘブンは何と天空人の末裔が
住む村として有名らしい
ここの人ならもしかしたらあの神殿に行く方法を知っているかもしれない
俺たちはエルヘブンを探すことにした
111 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/01/19(月) 20:21:41.62 ID:5cE1OFco
178 名前: ◆YDmPhS02/Q [] 投稿日:2009/01/13(火) 18:58:23.10 ID:ajfXuz3D0
とりあえずエルヘブンへ行こうと世界中を船で回っているのだが
一向にどこにあるのか分からない
変わりに火山とか滝の中の洞窟とか変な塔とかどうでもいいところを一杯見つけた
まぁアイテムやら装備やらが充実したことだしよしとしよう
しかし、こんだけ探してないということはもう都市伝説としか・・・
「あれなんすかね?」
突然デュクシが声を上げた
なんか城のようなものが見える
とりあえず上陸することにした

早速城の中に入ると中には
「わしは小さなメダルを集めているメダル王じゃ」

持ってて良かった小さなメダル
112 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/01/19(月) 20:21:55.49 ID:5cE1OFco
181 名前: ◆YDmPhS02/Q [] 投稿日:2009/01/13(火) 19:02:54.24 ID:ajfXuz3D0
メダル王に今まで色んなとこで拾った小さなメダルを渡した
「ふむふむ、24枚か。23枚で奇跡の剣と交換できるがどうするかね?」

奇跡の剣もらった
何でもこの剣、攻撃すると自分のHPが回復するらしい
まさに奇跡!!
早速装備したらよしおに
「良かったわね、これでもろばぎりやり放題じゃない」
とか言われた
113 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/01/19(月) 20:22:19.47 ID:5cE1OFco
187 名前: ◆YDmPhS02/Q [] 投稿日:2009/01/13(火) 19:10:04.55 ID:ajfXuz3D0
エルヘブン探し始めてから一月が経った
相変わらず手がかりすら掴めない
今日も船内は平和だ
スランは甲板で日光浴してる
デュクシは相変わらず吐いている
よしおは巻き毛アイロン当てて「甘可愛モテフワ〜」とかじゅもんを唱えていた

そんなある日だった
「なんか〜洞窟見たいのあるっぽい〜」
いつも以上に巻き毛グリングリンなよしおが報告してきた
見てみると確かに船で入れる大きさの洞窟がある
「もう陸から上がれるところはほとんど探しつくしたから、可能性はあるかもね」
スランが言う
「・・・・・・ウプッ」
デュクシは何か言いたそうだが気持ち悪くて話せない

俺たちは洞窟内へと船を進めた
114 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/01/19(月) 20:22:44.05 ID:5cE1OFco
191 名前: ◆YDmPhS02/Q [] 投稿日:2009/01/13(火) 19:19:28.47 ID:ajfXuz3D0
洞窟の奥へと進む

この洞窟なかなかに入り組んでいてどことなくルラフェンを思い出す
そういやエセ魔法使いのじいさん元気かな?

中にいるモンスターを(主にスランとよしおが)蹴散らしつつ奥に進んでいく
最近は正直戦闘における俺の出番が少ない
デュクシの出番はもっと少ない
せっかく覚えた必殺技も使う機会が無い

・・・さびしす

ふと気づくと、洞窟の中に光が差し込んできた
どうやら出口のようだ
この先がエルヘブンだといいんだが・・・
115 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/01/19(月) 20:23:12.54 ID:5cE1OFco
192 名前: ◆YDmPhS02/Q [] 投稿日:2009/01/13(火) 19:24:49.90 ID:ajfXuz3D0
洞窟を抜けると目の前に
大地をスプーンでくり貫いたような場所に出た
周りを360度岩壁に囲まれまさに陸の孤島という感じのところだった
「あれ村なんじゃない?」
よしおが指差した先には確かに村がある
あれが噂のエルヘブンなのだろうか?

俺たちは船を降り村のほうへと歩き出す
途中でゴーレムの痛恨食らってデュクシが死んだ
よしおが棺おけに馬乗りになって腰をグラインドさせていたけど
俺とスランは見なかったことにして先に進んだ
116 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/01/19(月) 20:23:31.77 ID:5cE1OFco
205 名前: ◆YDmPhS02/Q [] 投稿日:2009/01/13(火) 19:38:10.84 ID:ajfXuz3D0
村はどうやらエルヘブンであっているようだ
やっと見つけた・・・長かった・・・

村の中に入ると村人に驚かれた
無理も無いだろう
こんな辺境の村にわざわざ船出してやってくる物好きは俺くらいなものだ
とりあえず俺たちは神殿に行く方法を聞いて回ることにした

村の中を歩きまわっていると何かお偉いさん方のいるところにたどり着いた
四人いたお偉いさんは天空人の話やら、マスタードラゴンの話やら
勇者の話をしてくれた
中々に興味深い話ではあるが俺たちが聞きたいのは神殿への行き方だ
するとお偉方の一人が
「残念ながらわれわれではあなたの力になることは出来ません・・・」
「ですが・・・もしかしたら・・・天空人に継ぐ力を持つという妖精たちであれば」
「あなた方の力になってくれるかもしれません」

・・・妖精?妖精って言うのはどこにいるんですか?

「それは・・・私たちにも分かりませんですが」
「妖精たちは人からその身を隠すため深い森の中に住んでいると言われています」
「まずは森を探しなさい、あなた方が清い心の持ち主であれば妖精たちは自ずと姿を見せるでしょう」

清い心か・・・自信ないです
117 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/01/19(月) 20:24:01.27 ID:5cE1OFco
236 名前: ◆YDmPhS02/Q [] 投稿日:2009/01/13(火) 20:15:30.61 ID:ajfXuz3D0
とりあえず妖精さんに会えば力を貸してくれるかも知れないとの事なので
妖精さんの里を探すべくエルヘブンの外へ出ようとしたの・・・だが

なんか建物の下で変な奴見つけた
あ〜ダメだな、ダメだよあれ・・・全く持ってなってないわ・・・ホント分かってない、もうね薪が可愛そう

俺は変な奴に近づいてこういった

「焚き火を舐めるな!」
118 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/01/19(月) 20:24:16.47 ID:5cE1OFco
241 名前: ◆YDmPhS02/Q [] 投稿日:2009/01/13(火) 20:20:17.89 ID:ajfXuz3D0
僧侶服を着た女はビクッとしたあとこちらに顔を向けた
みればなかなか整った顔立ちをしている
年は・・・22、3と言ったところだろうか?

「えっと・・・何ですか?」
何ですかじゃねえよ!
お前が何ですかだよ!ばっきゃろい!!
お前何してんの?
何でちゃんと薪組まないの?
何で寝たままの薪に直接マッチ押し付けてんの!?
馬鹿なの?賢者になりたくないの!?

僧侶服の女は俺がまくしたてるのを一通り聞いた後

「スイマセン、早くて聞き取れなかったんでもう一回いいですか?」

そう真顔で言ってきた
119 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/01/19(月) 20:24:43.96 ID:5cE1OFco
248 名前: ◆YDmPhS02/Q [] 投稿日:2009/01/13(火) 20:28:10.81 ID:ajfXuz3D0
俺は懇切丁寧に焚き火の人生における大事さを解いた
僧侶女は一生懸命に聞いている

・・・でな・・・だから焚き火って言うのは素人がそう簡単に
手を出していいもんじゃないんだ・・・分かったか?

「えっと・・・スイマセン漢字が多くて読めません」

読むなよ!!てかどうやって読むんだよ!!
聞けよ!リードしろリード

こんなやり取りが数十分続いた
あんまりにもこの僧侶女が人の話を聞かないので
俺は遂に久方ぶりにマッチと薪を手にした
へっへっへ、久しぶりだぜこの感触・・・やっぱたまんねえな
とか言いながらマッチをすって薪に火をつけようとしたら

特大のメラゾーマが飛んできた

薪は燃えるというより灰になった
「次は〜あんた燃やすよ?」
よしおが恐い
120 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/01/19(月) 20:24:57.27 ID:5cE1OFco
259 名前: ◆YDmPhS02/Q [] 投稿日:2009/01/13(火) 20:34:28.37 ID:ajfXuz3D0
よしおが指から炎を出したり消したりしてる
マジこええwwwwwwマジ恐くて33にして始めて人前でもらしそうになった
ちなみに俺の横ではデュクシがメラゾーマのとばっちり受けて焦げてた
お前ホントいつもこんな役目だな、イケメンのくせに

女僧侶はというと

懲りずにまた薪にマッチを押し当てている
だ〜か〜ら〜、焚き火って言うのは・・・

「うるさ〜い!!」
スランに殴られた
「焚き火はどうでもいいからとっとと行こう!」
スランに押されてエルヘブンを出る
何を怒ってるんだ?
デュクシはよしおがひきずって来た
121 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/01/19(月) 20:25:34.45 ID:5cE1OFco
279 名前: ◆YDmPhS02/Q [] 投稿日:2009/01/13(火) 20:41:11.00 ID:ajfXuz3D0
エルヘブンを出ようとしたとき
「キャー!」
後ろで悲鳴が上がった
見るとさっきの女僧侶がエリミネーターに・・・

「だからな姉ちゃん、焚き火って言うのはよ・・・」
焚き火のやり方を教わっていた
何なのここ?焚き火パラダイス?
122 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/01/19(月) 20:25:57.29 ID:5cE1OFco
354 名前: ◆YDmPhS02/Q [] 投稿日:2009/01/13(火) 21:00:21.77 ID:ajfXuz3D0
やれやれ、紛らわしい奴だ
さてと早く妖精探しに・・・

気づくと俺は
エリミネーターとの焚き火談義に花を咲かせていた
「何お前のその薪の組み方!?すげ〜かっけぇ!!」
「いやいやお前の薪をくべる仕草にはかなわねえよ!!」

気づいたらみんなで焚き火を囲んで談笑していた
なんとほんわかした空気なんだこれは

そういえば・・・キミは何でこんなところにいるの?
俺は女僧侶に話しかけた
「はい25歳です」
・・・こいつはこの星のにんげんなのだろうか?
「俺はカンダタ、殺人鬼だ。わけあってこんな辺境の地に隠れてる」
誰もお前には聞いてねえよ、てかわけ言っちゃってんじゃん!!
123 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/01/19(月) 20:26:14.70 ID:5cE1OFco
380 名前: ◆YDmPhS02/Q [] 投稿日:2009/01/13(火) 21:08:29.85 ID:ajfXuz3D0
とりあえず何とか時間を掛けて女僧侶から話を聞きだす
何でもある目的を果たすために世界中を旅して回っているらしい
僧侶一人で旅とか恐すぎだろ
「あ〜でも以前は賢者だったんで」
ちょwwwwww何でクラスダウン!?
「えっと・・・暖かいから・・・」
あぁ服がね、賢者はワンピにマントだけだからな
「俺は以前は戦士だったんだが鎧が嫌いでよ、
今はパンツにブーツに目だし帽、この格好が俺のジャスティスだ!!」

お前もう帰れよ
124 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/01/19(月) 20:26:37.50 ID:5cE1OFco
388 名前: ◆YDmPhS02/Q [] 投稿日:2009/01/13(火) 21:14:26.45 ID:ajfXuz3D0
さて、そろそろ行くか
無駄な時間を過ごしたなっと
俺は立ち上がると今度こそエルヘブンを後にしようとした
・・・あれなんか一人足りなくね?

振り返ると焚き火の横でデュクシが一人横たわっていた
どうやらメラゾーマでやられた後やけどにHP削られて絶命したようだ
・・・正直忘れてた
さて、教会行くかと思ったそのときだった

女僧侶はザオリクを唱えた

デュクシは生き返った
125 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/01/19(月) 20:27:34.02 ID:5cE1OFco
397 名前: ◆YDmPhS02/Q [] 投稿日:2009/01/13(火) 21:23:16.54 ID:ajfXuz3D0
すげえな、流石元賢者
「大丈夫?」
女僧侶がデュクシの顔を覗き込む
デュクシと女僧侶の視線が絡む
何このロマンスな展開?
「あの人に・・・似てる・・・」
「えっ?」
「・・・と思ったらそうでも無かった」

ちなみに誰に似てると思ったのだろうか?
「隣のクラスだった・・・吉岡君」

この子は凄い勢いで変な空気を作れる子のようです
だが、変な空気はともかく、ザオリク使えるというのは凄いな
家には明確な回復担当がいないから是非とも仲間にしたい
なぁキミ、良かったら俺たちの仲間にならないか?
126 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/01/19(月) 20:28:14.50 ID:5cE1OFco
406 名前: ◆YDmPhS02/Q [] 投稿日:2009/01/13(火) 21:31:34.66 ID:ajfXuz3D0
女僧侶は特に迷う様子も無く頷いた
そういやまだ名前聞いてなかったな
「アイリス」
こりゃまた可愛い名前なこった
僧侶(賢者?)アイリスが仲間になった

久しぶりのステータス
アイリス
僧侶

LV 37
HP 203
MP 232
ちから 32
すばやさ 87
かしこさ 53万
うん 76

じゅもん
メラミ メラゾーマ
べギラマ 
イオラ イオナズン
バギ バギマ バギクロス
ヒャド ヒャダルコ マヒャド
べホイミ べホマ べホマラー
ラリホーマ  
スカラ スクルト 
ピオリム バイキルト
リレミト アバカム
127 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/01/19(月) 20:29:04.33 ID:5cE1OFco
426 名前: ◆YDmPhS02/Q [] 投稿日:2009/01/13(火) 21:38:25.83 ID:ajfXuz3D0
というわけで5人ぱーりーになりました
アイリスは不思議な子ですが魔法がとっても強いので
僕は、ああ、アイリスを仲間にして本当によかったなとおもいました

さて、次の目的地は妖精のすみかな訳だが・・・
正直森とか言われても検討が付かない
とりあえずまた世界中歩き回って探すしか・・・

「私・・・知ってます」

・・・今何つった?
「知ってます、妖精の森」
マジで、そんな事言ってガチムチなアレが出てくるとか
そういうおちじゃないだろうな?

「ていうかルーラで行けます」
128 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/01/19(月) 20:29:24.67 ID:5cE1OFco
430 名前: ◆YDmPhS02/Q [] 投稿日:2009/01/13(火) 21:40:43.90 ID:ajfXuz3D0
アアアアああああああああああああああああ

ザオリク忘れたwwwwwwwwww
てか呪文何があったっけみたいな状態になってるwwwwwwww
後、ルーラも入れ忘れましたゴメンなさい
129 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/01/19(月) 20:29:40.23 ID:5cE1OFco
434 名前: ◆YDmPhS02/Q [] 投稿日:2009/01/13(火) 21:44:58.18 ID:ajfXuz3D0
マジで?
「行けます、ルーラで」
何で倒置法?

ともかくこれ以上のラッキーは無いだろう
俺たちは早速アイリスのルーラで妖精の森に飛んだ

あたり一面木しか見えないほどの大森林にたどり着く
周りは高い木に覆われていて日の明かりすら差し込まない深い森だ

たしかに妖精の一匹や二匹隠れてそうだな
130 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/01/19(月) 20:29:54.72 ID:5cE1OFco
446 名前: ◆YDmPhS02/Q [] 投稿日:2009/01/13(火) 21:53:47.42 ID:ajfXuz3D0
ニート

LV 39
HP 310
MP 24
ちから 92
すばやさ 81
かしこさ 17
うん 205

スラン
LV 37
HP 268
MP 133
ちから 98
すばやさ 103
かしこさ 68
うん 88
131 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/01/19(月) 20:30:06.97 ID:5cE1OFco
453 名前: ◆YDmPhS02/Q [] 投稿日:2009/01/13(火) 21:56:16.40 ID:ajfXuz3D0
よしお
LV 30 
HP 250
MP 75
ちから 138
すばやさ 85
かしこさ 79
うん 87

デュクシ
LV 32
HP 206
MP 145
ちから 48
すばやさ 79
かしこさ 38
うん 3
132 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/01/19(月) 20:30:21.53 ID:5cE1OFco
468 名前: ◆YDmPhS02/Q [] 投稿日:2009/01/13(火) 22:02:00.00 ID:ajfXuz3D0
妖精の森の中を歩く
鬱蒼としていて正直君が悪い
メガザルロックとアンクルホーンとよしおが三匹で戦闘していると
画面に赤が多くて目がチカチカする

いつもの様に
雑魚を蹴散らしながら奥へと進む
すると・・・ん?あれは?

「その焚き火は甘くてクリーミーで、
こんな焚き火にあたれる私は特別な存在なのだと思いました」

焚き火・・・?しかもこの焚き火は!?
「焚き火はいいから先行けよ!」
よしおに怒られた
133 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/01/19(月) 20:30:34.96 ID:5cE1OFco
473 名前: ◆YDmPhS02/Q [] 投稿日:2009/01/13(火) 22:06:06.83 ID:ajfXuz3D0
仕方ないので焚き火を華麗にスルー使用と思ったら
ドンっ
うん?何かにぶつかった
次の瞬間

「ギャーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!」

突然焚き火の上から火達磨が現れた
ちょwwwwwwww誰もいなかったのにwwwwwwwwww
いつもの様にデュクシかと思ったがデュクシは後ろにいた

でも火達磨がデュクシの方に転がっていって結局一緒に火達磨になった
134 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/01/19(月) 20:30:59.40 ID:5cE1OFco
481 名前: ◆YDmPhS02/Q [] 投稿日:2009/01/13(火) 22:11:34.01 ID:ajfXuz3D0
アイリスがヒャダルコで一人ともう一体の謎の火達磨の火を消した
べホマラーもかけて回復してやった
すると・・・
「ひどいじゃないっすか!?」
あれ、声がするのに姿が見えない
「人が気持ちよく寝ていたのに焚き火に押し込むなんて・・・
サラマンダーになるか思いましたよ」

とりあえず姿をあらわせ
話はそれからだ
「残念ですけどそれは無理ですよ」
「僕たち妖精の姿は清い心の持ち主にしか見えません」

どうせ灰色ですよ
135 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/01/19(月) 20:31:17.67 ID:5cE1OFco
482 名前: ◆YDmPhS02/Q [] 投稿日:2009/01/13(火) 22:15:39.33 ID:ajfXuz3D0
「大丈夫私に任せて」
アイリスにはどうやら見えているようだ
「ふんふん、なるほど」
なにやら会話を交わしているようだ

「ご先祖様が子孫がニートで恥ずかしいって言ってます」

うをぃ!!何みてんのこの子は!?
てかゴメンなさいご先祖様
136 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/01/19(月) 20:31:54.71 ID:5cE1OFco
490 名前: ◆YDmPhS02/Q [] 投稿日:2009/01/13(火) 22:23:17.13 ID:ajfXuz3D0
「「僕たち妖精の姿は清い心の持ち主にしか見えません」と言っています」
うん、それさっき言ってたよな、もういいから下がりなさい

とりあえず妖精にお願いして妖精の村まで連れて行ってもらうことにした

妖精の声を頼りに付いていくと小さな洞穴を見つけた
「この先が妖精の村です」
子供が通れるくらい小さな穴をハイハイしながら進んでいくと
その先に妖精の村があった

本当に妖精ばかりだな
「凄いね!バキ、妖精さんだよ!」
スランがはしゃいでいる
元が魔物だからだろうか?スランは妖精たちと楽しげに話している
137 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/01/19(月) 20:32:08.35 ID:5cE1OFco
506 名前: ◆YDmPhS02/Q [] 投稿日:2009/01/13(火) 22:31:50.43 ID:ajfXuz3D0
奥に進んでいくと神殿みたいなところにたどり着いた
最初は人間だということでかなり警戒されたが天真爛漫なスランのおかげで
村で一番偉いポワン様という人に会えることになった

ポワン様に事情を話す
「・・・そうですか。その子供というのはもしかして紫のターバンをした・・・」
紫を知っているんですか?
「ええ、以前この妖精の世界で春風のフルートという宝が盗まれたときに取り返してくれたのがあの子なのですよ」
・・・子供のくせにそんなことを・・・さすがあのパパさんの息子だな
「分かりました何とかお力になれるよう努力しましょう。べラあれを」
「はい、ポワン様」

べラと呼ばれた妖精が女王のものとは別の笛を持ってきた
「この笛を吹けば、風の精霊の力を借りることが出来ます」
「何か空を飛ぶ物に乗れば、風があなた方をその神殿まで運んでくれるでしょう」

・・・何か飛ぶもの持ってたっけ?
138 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/01/19(月) 20:32:28.13 ID:5cE1OFco
512 名前: ◆YDmPhS02/Q [] 投稿日:2009/01/13(火) 22:35:16.43 ID:ajfXuz3D0
俺たちはちょっと時間を貰って作戦会議をする
おい、誰かなんか飛ぶものとか持ってねえのかよ?
「持ってないよ」
「持ってません」
「つか持ってるわけ無いじゃ〜ん」

「・・・あっ」

何か持ってるのか?
「・・・何だ、酢味噌のことか」

もしも〜し?起きてますか〜
139 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/01/19(月) 20:32:51.43 ID:5cE1OFco
518 名前: ◆YDmPhS02/Q [] 投稿日:2009/01/13(火) 22:43:12.63 ID:ajfXuz3D0
とりあえずここでこうしていても仕方ないので
笛を借りて妖精の村を後にする
どうしようか・・・とりあえずエルヘブンに行ってみるか

エルヘブンに来た俺たちは空を飛ぶいい方法は無いかとお偉方に聞いてみる
すると、なんと魔法のじゅうたんなるアイテムを貸してくれることになった
うはwwwwwwラッキーwwwwww

「レンタル代はタダですけどちゃんとクリーニングして返してくださいね」

・・・せこ
140 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/01/19(月) 20:33:04.29 ID:5cE1OFco
519 名前: ◆YDmPhS02/Q [] 投稿日:2009/01/13(火) 22:49:50.82 ID:ajfXuz3D0
何はともあれ空を飛ぶ手段を手に入れた
後は船で神殿の近くまで行ってじゅうたんと笛で最強コンボの完成だ

早速神殿の麓近くまで行き、じゅうたんに乗り移る
スランが妖精から借りた笛を吹く
すると、突如じゅうたんの下から激しい上昇気流が吹き上がり
俺たちを一気に数百メートルも押し上げた

「ひゃ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜」
デュクシが情け無い声を上げる
そういやこいつ乗り物全般ダメだったんだっけか?
そんなデュクシとは正反対によしおとスランは
「きゃ〜〜〜〜〜〜〜〜♪」
とかまるで絶叫マシンでも楽しんでいるかのような歓声を上げている
俺は・・・正直少しちびった

アイリスは正座してお茶飲んでた
141 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/01/19(月) 20:33:22.82 ID:5cE1OFco
523 名前: ◆YDmPhS02/Q [] 投稿日:2009/01/13(火) 22:52:48.46 ID:ajfXuz3D0
じゅうたんがかなりの高さまで押しあがり
神殿をはっきりと視界に捕らえた
あそこに・・・きっとあそこに紫に繋がるヒントが隠されているはずだ!

ぶわっ

「!?」

その時だった
じゅうたんが突然横風を受けてひっくり返された!

俺たちはなす術も無くじゅうたんから振り落とされる
142 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/01/19(月) 20:33:43.14 ID:5cE1OFco
528 名前: ◆YDmPhS02/Q [] 投稿日:2009/01/13(火) 22:58:36.34 ID:ajfXuz3D0
宙に放り出された俺の思考は冷静だった
冷静がゆえに、失敗と死を受け入れた
あ〜あ・・・こんな形で死ぬのか俺は・・・

「みなさん今までありがとうございました」

その声で俺は我に帰った
声のした方を見るとデュクシがじゅもんを唱えているのが見えた
ありがとうございましたって何だよ?おい!

デュクシーーーーーーーーーーーーーーー!!

『バシルーラ』

デュクシが呪文を唱えると俺ほか女子三人が神殿の方へと飛ばされた
143 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/01/19(月) 20:33:57.54 ID:5cE1OFco
537 名前: ◆YDmPhS02/Q [] 投稿日:2009/01/13(火) 23:03:38.01 ID:ajfXuz3D0
飛ばされながら僅かに見えたデュクシの表情は笑っていた
笑いながら・・・ゆっくりと落ちていった
この高さだ・・・恐らく・・・馬鹿やろう!!

そんな俺の横でアイリスがじゅもんを唱えた

『ドラゴラム』

何とデュクシがドラゴンに姿を変えた
「あれなら海に落ちれば助かる」
ホントか?
「後は彼のうんの良さ次第」

・・・果てしなく絶望的だな、おい
144 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/01/19(月) 20:34:30.63 ID:5cE1OFco
556 名前: ◆YDmPhS02/Q [] 投稿日:2009/01/13(火) 23:11:52.37 ID:ajfXuz3D0
「てか早く行こうよ〜」
よしおが言った
「これ以上できることないし〜、後はうん次第?みたいな」
お前・・・よくそんなこと・・・

「仕方ないじゃん!!」
・・・よしお?
「祈ってたらあいつが助かるの?ちがうっしょ?」
「今私たちがやらなくちゃいけないのは、あいつの気持ち背負って前に進むことっしょ?違う?」

・・・よしお・・・悪かった
「別にいいし〜、いいから早く行こう」
よしおは神殿の方へとスタスタ歩いていった

手には見ていて痛いくらいの握りこぶしを作って
145 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/01/19(月) 20:34:48.09 ID:5cE1OFco
567 名前: ◆YDmPhS02/Q [] 投稿日:2009/01/13(火) 23:21:30.49 ID:ajfXuz3D0
神殿はどうやらまだ建設中のようだ
魔物に見つからないように外側から中の様子を伺う

「酷い・・・」
スランが悲しげな顔で視線を送る先には
魔物たちにムチを振るわれながら労働を強要される奴隷たちの姿があった
中には岩に寄りかかったまま動かない者もいる
「なんか〜この子達が世界中からさらわれてきた良家の子供っぽくない?」
確かに、年齢も10歳からから17,8の子供たちばかりのようだ
とすると・・・この中に紫がいる可能性が・・・
「見て」
スランが指差す
その先には緑の髪の精悍な顔つきの少年が岩を運ぶ姿があった
「あの緑の髪の人って・・・ヘンリー王子じゃない?」
確かに、ラインハットの家系には代々緑の髪のものが多いというし・・・!?

俺はヘンリーらしき人間と言葉を交わす人の中に
紫のターバンを巻いた少年を見つけて息が止まりそうになった
146 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/01/19(月) 20:35:05.83 ID:5cE1OFco
575 名前: ◆YDmPhS02/Q [] 投稿日:2009/01/13(火) 23:29:07.50 ID:ajfXuz3D0
・・・ついに見つけた
最後に言葉を交わしたのはいつだったか・・・
そうだ、たしか
「お前のひのきのぼう薪にするからくれ」
言ったのが最後だ・・・バカス

俺は飛び出しそうになったところをスランに抑えられた
何だよ?止めるなよ!
「冷静になってバキ!こんなに見張りがいる中で出て行ってもバキも捕まるだけだよ!!」
俺なんか捕まってもいいんだよ!俺は紫を助け出せれば・・・
「紫君を助けてどうするの?」
えっ?
「ヘンリー王子は?他のさらわれてきた子供たちは?紫君だけ助けてほかは見捨てるの!?」
・・・・・・

「落ち着こう、まずは作戦立てないと。みんなを逃がせるよに・・・ね」
147 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/01/19(月) 20:35:30.94 ID:5cE1OFco
585 名前: ◆YDmPhS02/Q [] 投稿日:2009/01/13(火) 23:36:00.78 ID:ajfXuz3D0
俺たちは一度神殿から離れ
魔物の目の届かないところで作戦会議をした
「あの〜見張りを〜一人ずつ闇討ちしてぶったせば〜終わりじゃない?」
「相手の人数が把握できてるならいいけど何十人」
「もしかしたら何百人もいるかも知れない相手をたった四人で全部倒せる?」
・・・無理だな、体力考えると二、三十人くらいがいいとこだ
「でも〜、全員逃がすとなると〜、見張りは全員倒さないといけなくな〜い?」
・・・確かに・・・奴隷の人たちを連れて逃げ切る余裕は無いな

「あの〜、コスプレはどうですか?」
アイリスが良く分からないことを言い出した
148 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/01/19(月) 20:35:46.20 ID:5cE1OFco
594 名前: ◆YDmPhS02/Q [] 投稿日:2009/01/13(火) 23:42:32.14 ID:ajfXuz3D0
天才の言うことは時々馬鹿と紙一重だ

アイリスが言いたいのは要するに
奴隷の服と見張りの魔物の衣服を手に入れて
上手いこと奴隷の人たちを誘導し脱出させるということだった
あの人たちが連れてこられた以上出入り口は必ずある
天才ならではの作戦と言えるだろう

「巫女服とかいいですよね・・・ウフフ」

・・・天才ならでは?
149 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/01/19(月) 20:36:10.70 ID:5cE1OFco
598 名前: ◆YDmPhS02/Q [] 投稿日:2009/01/13(火) 23:50:55.22 ID:ajfXuz3D0
早速俺たちは神殿に戻ると見張りの魔物を四体闇討ちして
衣服を奪った
着替えると中に魔物のふりをして潜入した
まぁ一人だけまったくふりをする必要の無いやつもいるけど

奥の階段をおりると広場みたいなところに出た
どうやらここで石を切り出して上に運んでいるらしい

「おう、てめえ新入りか?」
見張りの魔物が話しかけてくる
「あぁ?あんた〜ここで何年はたらいてんの?てかあたしの事知らないとかまじムカつく」
「しっ、失礼しました」
魔物は下っ端らしく逃げ出した
「こういうときは堂々としてるのが一番みたいな〜」

流石魔物
こういうときは役に立つ
150 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/01/19(月) 20:36:51.75 ID:5cE1OFco
608 名前: ◆YDmPhS02/Q [] 投稿日:2009/01/14(水) 00:06:52.97 ID:i62/jDhX0
広場の奥のほうへと向かうと奴隷の休憩室や
用水路などがあった
奴隷たちは俺たちの姿を見ると一様に下を向き怯えている仕草を見せる
・・・胸が締め付けられるような気がした

一番奥まで進んでみたのだがなぜか出入り口どころか
外の出る場所すら見当たらない
早速行き詰っているとアイリスが

「樽の中に入ればいいんじゃないですか〜?」

・・・どういうこと
要するにアイリスが言いたいのは
用水路にあったかなり大き目の樽の中に数人づつ奴隷の人たちを入れて
用水路から流して逃がそうということだった

「・・・スプラッシュマウンテン」

・・・うん、天才だ、間違いなく天才だ
そうだと思わなきゃやってられない
151 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/01/19(月) 20:37:07.43 ID:5cE1OFco
612 名前: ◆YDmPhS02/Q [] 投稿日:2009/01/14(水) 00:15:03.86 ID:i62/jDhX0
しかし樽の強度的には大丈夫なのだろうか?
それにいくら脱出できたとしても、陸地にたどり着く可能性は・・・

「まぁやってみなきゃ分からないでっしょ〜」
よしおは楽天的なんだかよく分からない
「念のため奴隷の人たちには意思確認だけしてそれから脱出させれば・・・」
スランが真面目な顔を見せる
あぁ、しばらく見ないうちにこんな顔を見せるようになってたんだなこの子は

俺たちは作戦開始した
魔物のフリをして数人の奴隷の人たちにアプローチし、脱出の話しをする
そして奴隷全員にその話を伝えてもらう
結構日などは魔物の見張りが薄くなる日をリサーチしその日の夜に決行する

いよいよ大脱走の日がやってきた
152 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/01/19(月) 20:37:22.77 ID:5cE1OFco
622 名前: ◆YDmPhS02/Q [] 投稿日:2009/01/14(水) 00:21:21.78 ID:i62/jDhX0
俺はいつも見張りがそうしているように仕事の時間の終わりを告げ
奴隷たちを置くの休憩部屋へと戻す

・・・みんな集まったか?いよいよ作戦決行の日だ
「おぉ〜」
小声で反応する奴隷たち
中には紫の姿もあるが極力特別扱いはしないように心がける

いいか?見張りが全て寝静まった後、俺たちは数人ずつ用水路まで行き
そこで数人ずつ樽に入り脱出する
分からないやつはいないか?
・・・よしそれじゃあまた後でな

俺は一度奴隷の部屋を後にするとみんなと合流した
「いよいよだね」
スランが緊張した面持ちで言う
ああ、いよいよだ・・・いよいよパパさんの遺言を果たすときが来た
153 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/01/19(月) 20:37:40.73 ID:5cE1OFco
628 名前: ◆YDmPhS02/Q [] 投稿日:2009/01/14(水) 00:27:39.08 ID:i62/jDhX0
深夜・・・見張りが全て寝静まったのを見計らって
俺たちは奴隷の部屋へとむかった

奴隷たちはみんな寝たフリをしている
おお〜し、作戦決行だ
部屋の手前から3人ずつ移動するぞ
足音に気をつけろよ

俺は3人ずつ奴隷を引き連れて用水路へと向かう
用水路に着くとよしおが3人を樽の中に押し込みスランが樽を流す
天才は・・・もう放っておこう・・・
用水路の流れに逆らって遊んでいる・・・落ちたら死ぬぞ?
154 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/01/19(月) 20:38:40.43 ID:5cE1OFco
631 名前: ◆YDmPhS02/Q [] 投稿日:2009/01/14(水) 00:31:25.43 ID:i62/jDhX0
俺は奴隷を用水路までピストン輸送していく
奴隷を入れた樽は順調に流され、遂に紫の番がやってきた
間近で顔を見ると、やはりどことなくパパさんに似ている気がする

「足元に気をつけろ」

感傷に浸っている暇は無い
今は紫に逃げ延びてもらうことが先だ
用水路までの歩を進める四人・・・しかし

「ん〜、そこにいるのは誰だ?」
155 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/01/19(月) 20:39:33.36 ID:5cE1OFco
634 名前: ◆YDmPhS02/Q [] 投稿日:2009/01/14(水) 00:35:21.61 ID:i62/jDhX0
マズイ、見張りの奴隷がトイレに起きていたようだ
「うん、どうしたんだ?こんな夜中に奴隷なんかつれて?」
何とかごまかさなければ

あ、ああこいつらがトイレに行かせろってうるさいもんだからよ
逃げられても困るし、連れてくところだ

「へぇ〜」

よし信じてる!

「そうか、トイレね〜・・・奴隷のくせに生意気だね〜」
えっ?
「そんな奴隷は・・・殺しちまおうぜ!」

見張りの槍が振り下ろされる!!
156 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/01/19(月) 20:40:02.56 ID:5cE1OFco
635 名前: ◆YDmPhS02/Q [] 投稿日:2009/01/14(水) 00:36:32.54 ID:i62/jDhX0


見張りの奴隷→奴隷の見張り
157 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/01/19(月) 20:40:34.64 ID:5cE1OFco
639 名前: ◆YDmPhS02/Q [] 投稿日:2009/01/14(水) 00:40:47.59 ID:i62/jDhX0
・・・見張りの魔物が倒れる
くそっ、無駄なことした死体は後でどうにかするとして・・・

「おい、何大声あげて・・・何してんだお前?」
し、しまった!!もう一人いたなんて!

「おい・・・そいつ死んでるんじゃ・・・!?」
ヤバイ、咄嗟のことで頭が回らない・・・自分のかしこさが恨めしい
こうなったら・・・

・・・強行突破だ!!
158 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/01/19(月) 20:40:50.01 ID:5cE1OFco
646 名前: ◆YDmPhS02/Q [] 投稿日:2009/01/14(水) 00:48:40.65 ID:i62/jDhX0
俺は魔物の口を塞ぐと腹に奇跡の剣を突き刺す
魔物は声を上げる間も無く燃え上がり絶命した
急げ!!次が来る前に!!
俺は三人を連れて走った用水路に付いたあたりで

「脱走だー!!」

奴隷の部屋にほとんど人がいないことにきづいた見張りが声を上げた
時間が無い間も無く追っ手がここにも来るだろう

よしおがやっと一人目を樽に入れ終わったあたりで追っての兵士が3人現れた
作戦の都合上相手を出来るのは俺とアイリスしか・・・あれ?アイリスどこ〜?

「アイリスはじゅもんで海流の調節をしてるわ」
スランが叫ぶ
流石天才だ、遊んでるように見えてそんなことしていたとは

兵士の一人が切りかかってくる、が難なく交わすと背中に剣をつき立てる
一撃で終わらせるために最初っから魔法剣全開だ

仕方が無い
159 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/01/19(月) 20:41:14.04 ID:5cE1OFco
655 名前: ◆YDmPhS02/Q [] 投稿日:2009/01/14(水) 00:55:53.20 ID:i62/jDhX0
二人目は中々の手練だ、すばやい槍の動きに押される
というよりはリーチの差が厳しい
とか思っていたら後ろから3人目が切りかかってくる
俺はそれをしゃがんでよけると下から思いっきり切り上げ兵士を真っ二つにする

よしおは要約二人目を樽に入れ終わったようだ
急げ!よしお!
「やってるっつ〜の〜!!」

その時だった俺は一瞬の隙をつかれ後ろからくろ焦げの兵士に羽交い絞めにされた
しまった、一人目!?死んでなかったのか?
二人目の兵士の槍が俺に迫る!!

・・・やられた・・・間違いなくやられた
160 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/01/19(月) 20:41:28.09 ID:5cE1OFco
665 名前: ◆YDmPhS02/Q [] 投稿日:2009/01/14(水) 01:04:14.50 ID:i62/jDhX0
血が流れる・・・兵士が驚いていた・・・そして
それ以上に俺は目の前の光景が信じられずにいた・・・

紫が俺のことをかばって刺された

「うああああああああああああああああああ!!」
俺は後ろのくろ焦げ兵士を渾身の力で振りほどくと
槍を持っている兵士の腕を切り落とし、腹に魔法剣をぶち込んだ
兵士と紫が同時に倒れこむ

紫!紫!!大丈夫か!?
紫は「どうして僕の名前を?」という驚きに満ちた顔をしている
次の瞬間・・・俺の視界は紫の吐いた血によって真っ赤に染められた・・・
161 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/01/19(月) 20:41:50.13 ID:5cE1OFco
670 名前: ◆YDmPhS02/Q [] 投稿日:2009/01/14(水) 01:06:33.52 ID:i62/jDhX0
それからのことは良く覚えていない・・・

気が付いたとき俺は

見知らぬ城のベッドの上に横たわっていた



第五章「L知ってるか?しにがみはよしお(ザラキ的な意味で)」

終わり
162 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/01/19(月) 22:03:18.29 ID:glZP/jco
163 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/01/30(金) 01:46:18.42 ID:mGvyz6DO
保守してた人、まとめてくれた人乙。超乙
あれからしばらく経ったが、どうも頭に残ってたんで吐き出してみる。
ttp://p.pita.st/?m=trxtu9jy

いい話だったなぁ・・・、改めて>>1乙。スレ汚しスマソ
164 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2009/02/07(土) 13:52:47.03 ID:tZFKGHso
165 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/02/19(木) 16:58:01.08 ID:OKL8rQDO
おもろかったよ
166 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/04/03(金) 17:53:03.33 ID:yD7geQDO
167 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/04/27(月) 11:13:40.82 ID:xd90wKM0
いい話だった
168 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/04/29(水) 04:35:54.23 ID:ZtfbLKU0
流石パー速
まだ残ってるかwwww
規制食らってなきゃ次の話し書くんだがな・・・
169 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/05/01(金) 10:51:27.78 ID:zsY8sg2o
>>1か?
170 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/05/02(土) 01:16:33.13 ID:96PIras0
>>169

1だよ
171 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/05/02(土) 01:25:36.37 ID:96PIras0
お久しぶりの1です
本当はVIPで書きたかったんですが(規制中)
どうせ長くなるし、パー速行けという展開になりそうなので
こっちで新しい話書くことにしました
更新遅いですけど暇な人は見ると良いよ

「魔導の力手に入れたけど適正なさすぎワロタwwwwww」

http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1241029680/
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