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ここだけ不思議の新世界★10 -
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1 :
伊月 弥宵【虚空壁】E.狼砕(木刀)
:2012/12/17(月) 14:15:04.11 ID:Z3+fJ5KIO
ようこそ、異能使いが存在するもう一つの世界へ
ここは超能力者や魔術師などが存在するもう一つの世界。
今は、度重なるテロや紛争、そして大国同士の戦争で世界は荒れ、いたるところに戦乱の傷痕が残されている、混沌とした時代である。
しかしそんな世界でも、人々は逞しく生きていくものだ。
あるものは学生として、あるものは賞金稼ぎとして、警官、会社員、傭兵、公務員。皆が皆、生きるために足掻き、時に笑い、時に泣き、怒り喜んだりしながら今を精一杯生きている。
このスレはそんな彼らの足跡を記した、一つの物語。
そしてあなたたちは、その目撃者にして当事者でもあるのだ。
ここだけ不思議の新世界Wiki
http://www50.atwiki.jp/tf141/
ここだけ不思議の新世界@掲示板
http://jbbs.livedoor.jp/internet/16555/
※前スレ
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1355156972/
1.5 :
荒巻@管理人★
(お知らせ)
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【怪獣8号】ミナ「日比野カフカ今日は奢りだ!好きなだけ食え!」 @ 2025/08/02(土) 00:14:58.07 ID:l6LpFqfaO
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1754061298/
すいか 67.1 立ててみるテスト @ 2025/08/01(金) 14:24:40.59 ID:GCnrlbTY0
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aa/1754025880/
もう8月ですね... @ 2025/08/01(金) 06:51:37.98 ID:tUwLog300
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aa/1753998697/
【デレマス】橘ありす「花にかける呪い」 @ 2025/07/31(木) 00:03:20.38 ID:DoK8Vme/0
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1753887799/
【学マス】広「笑って」 @ 2025/07/30(水) 20:41:14.60 ID:VXbP41xf0
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1753875674/
パンサラッサ「安価とコンマで伝説の超海洋を目指すぞぉ!!」 @ 2025/07/29(火) 21:13:39.04 ID:guetNOR20
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1753791218/
落花生アンチスレ @ 2025/07/29(火) 09:14:59.83 ID:pn6APdZEO
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aa/1753748099/
ライナー「何で俺だけ・・・」 @ 2025/07/28(月) 23:19:56.58 ID:euCXqZsgO
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1753712396/
2 :
サクヤ/帽子を深く被った茶髪赤眼の女E太極針、催涙弾、破片手榴弾×2、Px4 Storm、【黒髪黒眼姿が賞金首、五千万】<無能力者>
[saga]:2012/12/19(水) 00:48:05.72 ID:AtIe6/he0
>>1000
「息が合うのはいいことだねえ」
これで少しでも嫌な気持ちがマシになってくれると嬉しいのだが。
「いや、アタシは弱点が増えて純粋な肉体的には弱くなったと思うよ。
でもねえ、なぜだか前より死にたくないと思えるようになった。
友達を守るためには自分は強くなくてはならない、友達が死んだら自分が悲しむ、自分が死んだら友達が悲しむ」
そう、デメリットしかないのだ。だからこそ強くなれる。
落ち込んでいる時は相談に乗る。友達が死んだら一生引きずって背負う。
そうしてこの街でサクヤは生きてきた。
「何よりさ、毎日が楽しくてたまらないんだよね。気の合う友達と過ごす時間はとても楽しいし面白い。
友達になるまでの苦労も楽しく思えてくるってもんさ」
友達を作るのも、その友達と過ごすのも楽しくてたまらない。
だから友達作りはやめられない。
3 :
クリオネ 人形使い 生成中の人形:0体
:2012/12/19(水) 00:59:30.88 ID:oQRkWjDlo
>>2
「ふふっ……そうだね」
自然と笑みがこぼれる。この笑い方をしたのは何年ぶりか、クリオネ本人は今こういう笑い方をしたことに気づいているのだろうか。
「弱くなることが分かっているのにそれを止めない……つまり強くはならないけど生存能力は上がるってことなのかな」
人のために自分が[
ピーーー
]ないという気持ちは痛いほどに分かる。しかしクリオネは死なない為に人との関わりを必要最低限にしてきた。
それは間違っていたの? この場にお姉様が居たらなんて答えてくれるの?
クリオネの迷いはさらに深くなっていく。
「こうして私のつまらない話に付き合ってる時間も面白いと思う?」
友達と普通に過ごす時間の無かったクリオネは、どういった行為が友達として楽しいのか解らないでいた。
この時すでにクリオネはサクヤの事を普通に友達として考えていた。クリオネ本人にその自覚があるかは分からないが。
4 :
クリオネ 人形使い 生成中の人形:0体
[saga]:2012/12/19(水) 01:00:34.49 ID:oQRkWjDlo
>>2
「ふふっ……そうだね」
自然と笑みがこぼれる。この笑い方をしたのは何年ぶりか、クリオネ本人は今こういう笑い方をしたことに気づいているのだろうか。
「弱くなることが分かっているのにそれを止めない……つまり強くはならないけど生存能力は上がるってことなのかな」
人のために自分が死なないないという気持ちは痛いほどに分かる。しかしクリオネは死なない為に人との関わりを必要最低限にしてきた。
それは間違っていたの? この場にお姉様が居たらなんて答えてくれるの?
クリオネの迷いはさらに深くなっていく。
「こうして私のつまらない話に付き合ってる時間も面白いと思う?」
友達と普通に過ごす時間の無かったクリオネは、どういった行為が友達として楽しいのか解らないでいた。
この時すでにクリオネはサクヤの事を普通に友達として考えていた。クリオネ本人にその自覚があるかは分からないが。
//saga入れ忘れました
5 :
サクヤ/帽子を深く被った茶髪赤眼の女E太極針、催涙弾、破片手榴弾×2、Px4 Storm、【黒髪黒眼姿が賞金首、五千万】<無能力者>
[saga]:2012/12/19(水) 01:13:35.60 ID:AtIe6/he0
>>3
「ヒヒヒヒヒ〜」
無駄な言葉は言わない。この空間を楽しみたい。
「上がると思うよ。少なくともアタシには大きなメリットだった。もちろんデメリットもあるけどねえ」
まあそんな単純な理屈ではないのだが。
「面白いよ。クリオネはもう少し自分の人間としての魅力を自覚してもいいと思うね。
アタシからとったらクリオネはイイ女だし、それに……」
サクヤは意地の悪い笑みを浮かべる。
「アタシは酷い言い方をすると友達全員に惚れてるんだ。特に気に入った相手は惚れやすい。
クリオネはジャンクを庇ってくれた時から、惚れていたよ。友達になりたいと思った。だから―――――」
ナンパをするように言う。振られても構わない。今はこの目の前の大好きな人間を口説き落としたい。
「―――――――――クリオネ、もし良かったら私と友達として付き合って貰えないかしら?」
6 :
クリオネ 人形使い 生成中の人形:0体
[saga]:2012/12/19(水) 01:28:37.47 ID:oQRkWjDlo
>>5
「そう……解るようで、解らないね」
もしそれで生存能力が上がるというなら、生き残る事が目的であるクリオネにとっては有益である。
しかしクリオネの心には引っかかるものがあった。有益無益で友人を判断するのかと……
「自分の魅力? そんなの教えてくれる人居なかったし、正直自分の魅力なんて思いつく物でもないでしょ」
(自分のどこが良いかなんてお姉様は教えてくれなかった……それにスラム街じゃすぐに嫌味を言う私は嫌われていた方だし)
と少し顔を背ける。サクヤのこのストレートな物言いをされるといつもこうなる。
「!?」
サクヤの友達になってほしいという言葉を聞いて逸らしていた顔がサクヤの方を向く。
「なっ……と、友達? 友達ってええと……」
今まで言われたことも無いセリフに戸惑う。
「…………」
「ん……。なるよ……友達……」
少し顔が赤くなっているだろうか。やや顔を背けようとするも目はサクヤの方を向いている。
生存能力を上げる為だと自分の頭の中でループさせようとする。
7 :
サクヤ/帽子を深く被った茶髪赤眼の女E太極針、催涙弾、破片手榴弾×2、Px4 Storm、【黒髪黒眼姿が賞金首、五千万】<無能力者>
[saga]:2012/12/19(水) 01:38:44.81 ID:AtIe6/he0
>>6
「分かる必要があるのかもはっきりしてないけどね」
あやふやにしたままの方がいいこともあるのだ。
「まず行動的で、活発でいつも元気で、面白そうなことは興味しんしんだけれど保身的でそこがまた人間らしくて素敵で
頭が回って、なんだかんだで必要の為とはいえ面倒見がよくて、話上手で、それから………」
べらべらと自分が頭に浮かんだ長所を挙げていく。
「よろしく、ロクレネ。私はサクヤ。ロクレネの友達のサクヤだよ」
花のような満面の笑み。この相手とはどうしても友達になりたかった。
右手を伸ばして無言で握手を求める。拒否されても構わないが
自分はこれから相手を受け入れる、と示したかったのだ。
8 :
サクヤ/帽子を深く被った茶髪赤眼の女E太極針、催涙弾、破片手榴弾×2、Px4 Storm、【黒髪黒眼姿が賞金首、五千万】<無能力者>
[saga]:2012/12/19(水) 01:40:42.58 ID:AtIe6/he0
//ロクレネ来るなよ!
ごめんなさいごめんなさいドジですみません……
9 :
サクヤ/帽子を深く被った茶髪赤眼の女E太極針、催涙弾、破片手榴弾×2、Px4 Storm、【黒髪黒眼姿が賞金首、五千万】<無能力者>
[saga]:2012/12/19(水) 01:41:42.60 ID:AtIe6/he0
>>6
「分かる必要があるのかもはっきりしてないけどね」
あやふやにしたままの方がいいこともあるのだ。
「まず行動的で、活発でいつも元気で、面白そうなことは興味しんしんだけれど保身的でそこがまた人間らしくて素敵で
頭が回って、なんだかんだで必要の為とはいえ面倒見がよくて、話上手で、それから………」
べらべらと自分が頭に浮かんだ長所を挙げていく。
「よろしく、クリオネ。私はサクヤ。クリオネの友達のサクヤだよ」
花のような満面の笑み。この相手とはどうしても友達になりたかった。
右手を伸ばして無言で握手を求める。拒否されても構わないが
自分はこれから相手を受け入れる、と示したかったのだ。
10 :
クリオネ 人形使い 生成中の人形:0体
[saga]:2012/12/19(水) 01:50:27.28 ID:oQRkWjDlo
>>7
「かも知れないね」
分からなくていい事もある。無理に暴かなくとも良い気がする。
「そ、そう? そんなに良いものかね……
それを言ったらサクヤの方が社交的で人当たりも良いし、周りに好かれる性格してるじゃない」
ついサクヤの性格についても言ってしまい、相手の長所合戦になってしまう
自分ではわからなかった事をサクヤは教えてくれる。貴重な時間だった。
「よろしくね、サクヤ。 多分私の最初の友達」
いつもより柔らかい笑顔で握手を受け入れる。
「……私らしくなかったかな」
握手を受け入れた後に気づき、つい言葉にする。
今まで警戒ばかりして握手を求められても一度も応じたことが無かった。
11 :
サクヤ/帽子を深く被った茶髪赤眼の女E太極針、催涙弾、破片手榴弾×2、Px4 Storm、【黒髪黒眼姿が賞金首、五千万】<無能力者>
[saga]:2012/12/19(水) 02:01:39.59 ID:AtIe6/he0
>>10
「もちろん良いものよ。クリオネと過ごした僅かな時間でクリオネのことがだいぶ分かっちゃった。
ありがとう。周りに好かれるって私に対する最大限の褒め言葉よ」
サクヤは今、幸せだった。
「クリオネらしくない、か。でもいいんじゃない、それも。私は今の貴方も好きよ。……おっと」
自分が素の口調に戻っていることに気付いていつものようにヒヒヒヒヒ、と。
「アタシって、タマに子供っぽくなっちゃうんだよねえ」
今度はこちらが、顔を赤くする番だった。
12 :
クリオネ 人形使い 生成中の人形:0体
[saga]:2012/12/19(水) 02:08:49.41 ID:oQRkWjDlo
>>11
「ま、別にサクヤを嬉しがれたかったわけじゃないんだけどね。……って私の事なんて大した情報ないよ?
人生経験豊富って訳でもないんだし」
軽く笑いながら右手の平を上に上げる。
「……へぇ」
ストレートな物言いにまたペースを持っていかれそうだったが、いつもの口調とはちがう物言いと一瞬の雰囲気の差で面白いものを見つけたような表情になる。
「ははっ。それがサクヤの素なの? 可愛いじゃない。そっちでしゃべればいいのに」
と少し嫌味っぽく笑いながらサクヤの顔を下から覗き込むようにして言う。
13 :
サクヤ/帽子を深く被った茶髪赤眼の女E太極針、催涙弾、破片手榴弾×2、Px4 Storm、【黒髪黒眼姿が賞金首、五千万】<無能力者>
[saga]:2012/12/19(水) 02:14:30.98 ID:AtIe6/he0
>>12
「友達から自分の長所を挙げてもらえるのは嬉しいものだよ。それに友達のことを知りたいのは、当然だと思うねえ」
なんとかペースを取り返そうとする。
「遠慮しておくよ。こうして話すとうまく交渉ができなくなるんさ。だから今みたいにからかわれる」
勘弁しておくれよ、とサクヤにしては珍しく溜息と共に相手の視線から目を背ける。
14 :
クリオネ 人形使い 生成中の人形:0体
[saga]:2012/12/19(水) 02:22:38.73 ID:oQRkWjDlo
>>13
「ま、そうかもしれないけどさ。私もサクヤの事には興味出てきたし」
かと言ってあれこれ聞きだす真似はしない。友達との接し方はよくわからないが、きっとそういう距離感なのだろう。
「あっはは。一度でも私の前でそれを出した自分を恨むんだね」
いつもペースを乱されるサクヤへの仕返しが出来て満足だ。
「私はもう行くよ。サクヤと話せたから今日の収穫は大きかった」
と再び歩き出すクリオネ。その顔は今日サクヤと会った時の暗い顔ではなかった。
//そろそろ落ちまする。
//ありがとうございました。
15 :
サクヤ/帽子を深く被った茶髪赤眼の女E太極針、催涙弾、破片手榴弾×2、Px4 Storm、【黒髪黒眼姿が賞金首、五千万】<無能力者>
[saga]:2012/12/19(水) 02:32:51.83 ID:AtIe6/he0
>>14
「前と逆……でもないか。これから色々お互いに知っていこうか。話したくないことは話さなくてもいいけどねえ」
案外、関係は前と変わっていない。ただ立場がはっきりしただけ。
「ヒヒヒヒヒ、やられちゃったよ」
クリオネのしてやったりとした顔を見て悔しく思うが、そこがまさに友達らしくて自然に笑みが毀れて。
「私も。クリオネと話せたし友達になれるという最大の収穫ができたわね」
おやすみ、クリオネ、と挨拶してサクヤはクリオネを見送った。
/ありがとうございました!お休みなさい〜。
16 :
赤月
[sage saga]:2012/12/19(水) 18:57:27.89 ID:YbGk8YGTo
「ん……ふぅ、中々楽しめたかなぁ?
ありがとねぇ、可愛かったよ、その泣き顔♪」
そんな蕩け切った女の声が聞こえたのは、路地裏だった。
ちかりちかりと不規則に明滅する電灯、光の下には生者と死者が一つづつ。
殺したのは恐らく生者。しかしながら、世の中でよく見る殺人現場に有ってしかるべきものが無い。
それは何か。
赤色――、そう。血液である。
足元の死骸は首を切断された少女娼婦のもので有ったが、周囲に一滴として血痕が飛び散っていない。
この場に存在する赤色は、血だまりではなく絶頂に達したばかりの殺人狂、アンドラスに他ならなかった。
赤い髪、赤い瞳、赤い服、赤い右腕。
音楽プレイヤーに接続されていない、半ばからコードが引きちぎられたヘッドホンが印象的。
口元には多分に媚を含んだ笑みを浮かべ、目尻は下がって水気を宿して艶かしく煌めいている。
小さく声を漏らして、ふるりと体を震わせると足元の首を拾い上げて、その唇に口付けをした。
「名前を聞き忘れたけど、君の事は忘れないよー (・ω<)
君の股から頭まで皮膚をゆっくり引き裂いた感覚も、君の濃厚な血の美味しさも。
君の乳房を引きちぎった時のとぉっても素敵な顔も、最後の諦めて壊れちゃった君の笑顔も。
全部全部、ボクが愛して、ボクだけのものにしてあげる。じゃあね、素敵なお嬢さん? (*^_^*)」
そう言って、女は空中にその生首を放り投げ、右腕を一閃。
くしゃり、とコピー用紙を捻り潰したような音を響かせて、死体は粉微塵になって砕けていった。
異様な殺害現場に立つのは、異様な女。とろけた顔で、唇をなぞる女は隙だらけだったろう。
17 :
七瀬 士狼
[sage]:2012/12/19(水) 19:08:42.14 ID:5pXUdoFzo
>>16
「………―――ハァ、ハァハァ」
裏路地の外から漏れる騒がしい街の雑踏
その中から一際、大きな音を立てる足音と荒い息遣いが一つ
そ女の背後に近づき、その音を止めた
「お前、今何やってんのかわかってんのかよォッ!」
裏路地に、反響するようなそんな少年の叫び声
それを発した少年は、女の背後でギラギラと輝く赤い瞳を碇に燃やしながら
彼の着る学生服の奥に釣られた拳銃を引き抜き片手で構えた
「良いな、10秒以内に答えろ
ボコられてから、お縄に付くのと
お縄についてから、ボコられる、の二択だ!」
18 :
赤月
[sage saga]:2012/12/19(水) 19:21:39.06 ID:YbGk8YGTo
>>17
「今? ああ、ボクがいまこの子を殺したところだったんだけど――、もう死体は無いからねぇ。
あ、もしかして君もあの子で遊びたかったとか……ってそんなわけは無さそうだね ^^;
いかにも正義の味方然とした、とっても綺麗で素敵な男の子だ。ちょっと乱暴なのもけっこーボクとしては好印象だね!」
現れた少年、そしてその叫び声を前に、けらりけらりと女は笑う。
欲情に蕩けた瞳は、悪意など欠片もなく、ただ純粋に殺人や人倫を弄ぶ快感を覚えているだけ。
そして、最も厄介な点は、この女が悪事をしている自覚を持って人を殺し、犯し、踏みにじっているという点だ。
「10秒なんてつまらないこと言わないでさー、素直に言ったらどうなのさ、ねぇ?
『俺はお前より正しくて、お前は間違っているから今からお前をぶち殺す』、って――ね?
君は正義の側から一方的な事情でボクを害そうとしてる様に、ボクも君のように悪の側から一方的にあの子を愛してあげただけだ。
だというのに、君はボクにそんな黒光りする太くて厭らしい物を突きつけるなんて…………、興奮しちゃって愛したくなっちゃうじゃないか!?」
言葉も思考も二転三転、相手の正しさは相手にとっては正しいがこちらにとっては間違っていると語る女。
それでも、相手の真っ直ぐな敵意を前に、女はもう既に欲情し始めている。
殺意は大きく膨らんでいき、相手の事を『愛して』しまいはじめる。
両手で自分の体を掻き抱き、赤月は荒い息を吐いて、口の端からよだれを垂らして舌なめずりをする。
どう見ても、変態だ。そして、実際問題変態性欲と殺意が共存するこの女は、間違いなく悪党と呼ばれるべき存在だろう。
要するに――士狼に引き金を引く指を止める理由は存在しない筈だ。
「美しいものが壊れるのが好き。綺麗なものを汚すのが好き。持っている人から奪うのが好き。
――綺麗で可愛くて愛されてる、素敵なもの程ボクは壊したくなっちゃうんだ。
だから、ボクはボクなりに君を愛してあげる――。ボクは赤月、そしてもうひとつの名前はアンドラス。
愛しあおうよ、入れて入れられて刺して刺されて叫んで喘いで血糊に塗れて絶頂して――(^O^)」
掻き抱く腕を開き、真紅の瞳を爛々と輝かせて子供のような笑顔を浮かべる赤月。
殺意は相手に純然に向けられ、赤い女は右手の手袋を外し、血色の右腕をさらけ出すのであった。
19 :
七瀬 士狼
[sage]:2012/12/19(水) 19:33:15.57 ID:5pXUdoFzo
>>18
「嗚呼、よぉーくわかったぜ、この野郎ォ」
ギリギリ、と何かが軋む音がした
それが、彼の奥歯なのか堪忍袋なのか……そんな事は、どうでもいい
唯一つ、確かな事は、其の少年の瞳に燃える怒りの炎は、更に勢いを増した、と言う事
「―――ブッ[
ピーーー
]
テメェのその面ァ誰だかわかんねぇぐらいにボコボコにしt―――」
その瞬間、金属がぶつかり合ったような、そんな甲高い音が響き渡った
刃鳴り、そう称するのが最も適切か
その音は、少年の懐から響いているのがわかるだろう
その音に、少年は……
「……前言撤回」
ぷはっ、と其の肺に溜め込んだ酸素を、悪意とともに吐き出す様に
少年の顔から、影が抜ける
「『俺はお前より正しくて、お前は間違っているから今からお前をぶち[
ピーーー
]』…?
確かに、そう思ってるぜ
だけどな、俺が信じる『正義の味方』は、悪だって救う」
――話は、ぶっ飛ばしてから聞いてやるぜ
そう、其の呟きが合図だったかのように、少年の足は力強く地面を蹴り
真っ直ぐ、最短ルートで赤月へと駆け抜ける
拳銃を持たない右腕が弾丸のように捻りを加えられ、彼女の顔面へと向かい疾走した
20 :
赤月
[sage saga]:2012/12/19(水) 19:43:50.64 ID:YbGk8YGTo
>>19
「っは――、ハハハハッッッハハハハハッヒヒヒヒヒヒャギャハハハハハッハハハハハハハハ――――――――――!
ボクを、ボクを救う? いやいやいやいやいやいやいや、異常以上にいい冗談を口にするね!? (・∀・)
ボクを救えるのはあの人だけさ、ボクはボクだから殺して犯して踏みにじる、それがボクにとって生きるってこと!
そんなボクでも救うって言うなら、その徒労――ボクに見せてみれば良い!」
高笑いを響かせる、赤月。
目尻に涙を浮かばせ、心の底から思いもしなかったような冗談を言われたような態度を取る。
この女は、間違いなく己を不幸とは思っていない、救われるべき存在とも思っていない。
ずっと殺して、ずっと犯して、ずっと奪って、ずっと奪う。
それをずっとずっとずっと続けることが、赤月にとっての救済であって、幸福に他ならない。
正義を翳して己をまっとうな価値観で救おうとしている目の前の相手は紛れもなく敵だ。
なぜなら、赤月の殺害後の恍惚も、その後の死骸の欠片との蜜月も楽しむ前に割り込んだ。
その事実に僅かに苛ついていたことを自覚すれば、それは殺意へと直行する。
ボクに話しかけて、ボクの眼の前に立っている。
だから殺そう。できるだけ楽しく、ボクの楽しみを阻害した分を取り戻すくらいに楽しく楽しく遊んでやろう。
己に迫り来る右腕、それを赤月は真っ向から見据えて、右腕で相手の右手を受け止めた。
ぎりぎりと拮抗する力、押し合う均衡は直後に崩れ去る。
暖簾に腕押し、柳に風。水を切り裂く事が叶わぬように、赤月の右腕を殴り砕く事もまた困難だ。
液状化した右腕は相手の右腕を素通りさせ、赤月は相手に向かい一歩踏み出し、右腕を振りぬいた。
右腕は一瞬で変形し、硬質化。
鋭い刃の一閃が相手の脇腹を引き裂かんと迫り来る。
21 :
七瀬 士狼
[saga sage]:2012/12/19(水) 19:55:17.50 ID:5pXUdoFzo
>>20
「救えるのは、あの人だけ?
知った事かよ、コイツは俺の我儘で、お前は巻き添え食うんだよッ!」
士狼の理屈は救済などとは程遠い
独り善がりで、エゴで、傲慢で、我儘で、身勝手
それでも、それでも、と彼は何時だって足掻いてきたのだ
振り抜いた拳に、期待していた手応えはなく
それは全力で振り抜いた拳の勢いが、消えていない事を意味している
大きく体制を崩した士狼に赤月の放つ一閃を完全に回避する手立てはない
だから、それを庇うように左腕を差し出すように前へ
甲から二の腕へと、駆け抜けるように刃が走る
その刃を追いかけるように、鮮血が刃の通り抜けたまま、吹き出した
「――――ギガッ、ガァア!」
幸い、勢いが死ななかった為か
口から、嗚咽のような声を吐き出しながらも、士狼は前のめりに地面を転がりながらも赤月との距離を開けた
22 :
赤月
[sage saga]:2012/12/19(水) 20:08:36.92 ID:YbGk8YGTo
>>21
吹き出す鮮血、飛び散る鮮血、鮮烈なまでに赤い血は彼女の赤い腕に触れた瞬間に飲まれて消える。
これが、彼女が成した殺人現場に血の無い理由。
彼女の右腕は――血を捕食するのだ。
「あ、は――は、美味しい。
甘い、素敵な味だ。やっぱり、若い子の血は赤いし、キレが違う!
さっきまでキレそうだったのに、そんな素敵な叫び声聞かされると、もっと泣かせたくなっちゃうのに――しーらーなーいんだー♪」
右手の指をじゅるり、と舌を絡めて舐めて、恍惚の表情を浮かべる。
口元はどうしようもなく楽しそうで、その瞳は相手のあらゆるところを犯したくて堪らないと言っている。
熱い吐息は、冬の寒さも無視して湯気のように冬空に登り、赤い女はきゃう、と甲高い声を漏らして内股になった。
「君のその綺麗な目を潰したい、素敵な唇を食いちぎりたい、血まみれの腕を引き裂きたい、体の隅々まで丁寧に丁寧に丁寧に――!
ボクが一から十まで全部全部、完膚なきまでに壊して、本当に綺麗なお人形にしてあげる……!
ホトトギスが一番美しく鳴くのが、喉が枯れて潰れるその直前のように!
ボクが君を愛すから、君はボクの手で壊れて一番綺麗な君をボクに見せて死んでちょうだいよ! ねえ、いいでしょう!?
なあ、いいよな、良いって言えよ、なあ、おい、答えろ好きだぜ、お前をボクは愛している! 愛しているからボクは今から君を抱きしめて、そのまま殺してやるよ!
アイラビュー……! 名も知らない可愛い少年! まだまだ夜は長い、もっともっともっともっと、愛しあおう! ボクの身も、引きちぎっていいよ! それも愛情のスパイスだから!」
朗々と響き渡る女の殺害宣言(ラブコール)。
女の右腕が不定形を形取り、女の体表を覆い始めた。
マントの様に体を覆う赤い半透明の薄布は、女の右腕から創りだされた体の一部。
それに赤月は、ためらうこと無く火をつけた。マッチをする掠れた音の直後、赤い女は火炎を引き連れて夜空に輝いた。
「さあ――逢瀬を始めようか。
ボクは君を殺す。なぜなら今ボクは君に一目惚れして、ボクは君を愛しているから。
君の人生をボク色に染め上げて終わらせてあげる! 素敵だ!」
右腕を路地裏のビルの壁に叩きつけると、腕のうねりで体を空中に放り投げる。
上空でくるりと回転した赤月は、右腕を振りぬくと、鞭のように柔軟な動きで相手に振るう。
上空10m程から放たれる腕は当然届かないが、火を纏った棘のようなもの――燃える腕の一部がこびりついた五寸釘が驟雨の様に降り注いだ。
23 :
七瀬 士狼
[saga sage]:2012/12/19(水) 20:22:50.70 ID:5pXUdoFzo
>>22
「……熱烈な、ラヴコール、どうもサンキュー
自分が、負ける相手の名前ぐらい、知りたいだろ?
俺は、士狼、七瀬 士狼、だぜ」
痛みに、顔を歪ませ、途切れ途切れになりながらも
そんな、余裕じみた台詞を彼女に向け吠えてみせる
「案の定、異能使いかよ……しかも吸血とか最悪だぜ」
痛みに震える左腕は、血を吸われたせいか綺麗なものだった
血の一滴も付着していない
いや、それはおかしい
あれほどの巨大な怪我から新しく、血が溢れないなど―――
「―――<血刃、形成>」
左腕が、傷口から侵食されるように、赤黒い異形へとその姿を変える
血液の鎧、そして刃
其の腕一本が大きな鉈であるかのような、重厚な刃へとその姿を変えている
燃える棘の雨をその刃の強振が薙ぎ払う
もし、其の棘にも吸血能力があるのならば、この刃は呆気無く吸いつくされるだろうが
そうでないならば、金属以上に硬度を増した其の刃は棘を薙ぎ払うだろう
そして、先ほどの攻撃を受けた時、地面に転がった拳銃<Mateba 6 Unica CUSTOM>
そのオートリボルバーは、今空いた右腕へと持ち帰られていた
銃声、銃声、銃声
装弾数6発の半分、3発の銃弾が空中の的へと、放たれた
24 :
七瀬 士狼
[saga sage]:2012/12/19(水) 20:33:27.98 ID:5pXUdoFzo
たきためってなんれす^q^
レベルの自分
25 :
七瀬 士狼
[saga sage]:2012/12/19(水) 20:33:54.52 ID:5pXUdoFzo
//すみません、誤爆です
26 :
赤月
[sage saga]:2012/12/19(水) 20:36:42.30 ID:YbGk8YGTo
>>23
「――ざぁんねぇん。ボクの相棒のメシュガー君は単なる生物なんだなこれが!?
結構食いしん坊でね、殺した相手をカラッカラになるまで吸い上げちゃうのが難点――かなぁ?
まあ、言うこと聞いてくれるから可愛いんだけどね! ヨロシク、士狼くん! 名前を教えてくれるなんてボクに殺されたいってことでいいよね!?」
女は、相手の名前と悪態を聞いて、本当に嬉しそうな恋する少女の顔をする。
だがしかし、だからと言って相手が特別なわけでもない。この女はあらゆる相手に愛情を覚え、愛情から殺意を募らせる。
要するに――いつも通り、という事だ。
相手の展開する血の刃。
それを前に五寸釘は砕かれ吹き飛ばされる。
どうやら体を離れた時点で吸血の性質は弱まっているようで、即座に血を吸い尽くす程の力はないと見て良い。
女は燃える焔を纏って天空に君臨し、マントを振り払うことで銃弾を受け止め、弾き飛ばす。
しかしながら、軌道を逸らしきれず、女の耳たぶの一部が引きちぎれ、鮮血を拭きあげた。
その鮮血ですら女の右腕は吸い尽くし、傷の痛みに恍惚としながら赤月は地面に着地し、右腕を構えるのであった。
「――あぁ、殺そう。
そうだ、殺そう。壊そう。それがボクに出来る全部で、君に与えられる全てなんだ!
その血色の刃、とても綺麗で――、壊したくなってくるよ。士狼――、死んでくれ、好きだから」
地面にへばりつくように着地し、獣のように前傾姿勢を取る赤月。
右腕は地面に水たまりのように広がり、半液体状の状態となっていた。
しかし、そこから即座に加速。そう――右腕を駆動させ、その反動で赤月は前方向に跳躍したのだ。
振りぬく右腕は、煌々と燃え上がり路地裏を赤く染めて、足りない鮮血を補っていた。
人としてあまりにも異なる、いびつな姿。
だが、その姿こそが彼女の異常性にふさわしいあるべき姿。
「不完全とは美しさであり、狂気は天分の才能。
それに退屈に生きているより、馬鹿げている方がずっと素敵!」
口走る言葉は、往年の大女優マリリン・モンローの名言だ。
狂っている発想は、狂っている人間にしかできないこと。
殺人狂に生まれついたこの女は、自分らしく生きて、退屈から抜け出すために人殺しを犯している。
「――――死ねッ!」
火炎を纏った右拳。
鞭のような軌道を描き、相手を横になぎ払い壁に叩きつけようとするだろう。
27 :
七瀬 士狼
[saga sage]:2012/12/19(水) 20:49:12.93 ID:5pXUdoFzo
>>26
「……殺されてたまるか
死んじまったら、誰がアンタを止めるんだよ」
棘を払った刃には、ヒビが刻まれ、次第に崩れ落ちるように崩壊した
吸血という特性は、彼の扱う異能とは随分と相性がいいらしい
それを確認した士狼の顔は少しばかり、色が薄まったようにも見えるが
再度、傷口より血は漏れ出し先程と同じ、鉈のような大剣を作り上げる
「殺すのが、お前の愛なら
止めてやんのが、俺の愛だ、充分受け取れ」
鞭のような軌道を描くその拳
だが、その機動は振り下ろされた「何か」によって弾かれる
響く銃声
その正体は、彼の手にする拳銃の銃身
その重厚にカスタムされた銃身は鈍器といっても差し支えない
しかも、そのインパクトの瞬間に放たれた銃弾は、赤月へとは向かっていかなかったが
銃身を震わせ、打撃のダメージを強化していた
「――――ぶっ飛べェッ!」
放たれるのは、左からの横薙ぎ
腕と一体となったその大剣が弧を描きながら赤月の胸辺りを狙い振るわれる
だが、彼の甘さ故か、その一撃は峰打ち
刃は返され、彼女に向かうは峰
だが、打撃、という観点ならば其の一撃も強力な一撃を有している
28 :
赤月
[sage saga]:2012/12/19(水) 21:03:08.78 ID:YbGk8YGTo
>>27
横薙ぎの腕を止められ、弾き飛ばされる赤月。
丁度体勢を崩したその瞬間に、相手の大剣が女の胸を強く叩き、吹き飛ばした。
ごきり、と言う何かがへし折れる音と確かな手応えが相手の腕には感じられただろう。
「――――か、ハ……ァ!?」
体をくの字に折れ曲がらせて、数m吹き飛び地面に叩きつけられる赤月。
ごぼり、と口の端からは吐血をし、頭を打ったのか白目を向いてがくがくと痙攣をしていた。
だが、直後だ。右腕が女の体を突き刺し、激痛で無理やりに意識を覚醒させた。
「ぐ――ッ、あ・ァアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!」
口から垂れる血を右腕で吸い取り、全身に粘液を巡らせながら、無理やりに体を立ち上がらせる。
どう見ても満身創痍。しかしながら、彼女はまだ折れていない。
いや、もう既に折れて曲がって錆びて腐ったからこそ、それ以上に崩れようが無いのか。
荒い息を吐き、赤い瞳から涙を流しながら、しかし女は笑った。
嬉しそうに、今しがた絶頂を迎えたかのように恍惚とした、うつろな笑みを。
「たまにはこういうのも悪くないよねェ――?
だ・け・ど。 ボク、は――まだ、悪魔の力を見せてはイない、んだ!」
そう言って、赤月はおもむろに身を覆うコートを脱ぎ捨て、上着を脱いで下着姿の上半身をさらけ出した。
相手の打撃によって胸元は大きな青あざが残っていたが、他にも全身には幾つもの傷が有る。
だが、その傷を愛おしげに撫でれば、赤月は腹部を厭らしい手つきでなぞった。
直後、その腹部には赤黒い文様――そう、焼印によって刻まれた――魔法陣が、浮かび上がる。
「我、召喚者をも食いちぎる、不和の大侯爵――アンドラス。
我が手に剣を、我が身に翼を――我の敵に疑いを。
すきあらば我は全てを皆殺す、殺さずして我でなく、殺さずして我は成り立たず。
ん――ふぅぁあ、っは……ン……ッ」
腰をくねらせ、舌をつきだして喘ぎ声を漏らして、女はおもむろに右腕に手を掛け――引きちぎった。
断面からは血が噴き出ること無く、スライム状の右腕は真紅の刀剣と化し、背中の皮膚を突き破って猛禽を思わせる歪な翼が生えた。
全て、半透明に透き通った瘡蓋のような色の異形。
ふらつく姿のままで、うつろな表情で赤月は、相手の前に立っていた。
29 :
七瀬 士狼
[saga sage]:2012/12/19(水) 21:12:46.00 ID:5pXUdoFzo
>>28
「……悪魔、悪魔の力?」
この、目の前に広がる異常はきっと大量出血による幻覚か、なにか
……であったら、それだけ楽だろうか
虚ろに笑う目の前の女から浮かび上がる、翼と刃
不和の大侯爵――アンドラス、とそう称する悪魔の力なのだろう
その外見は、それを目にしただけで精神を削られるような
そんな感覚を士狼へと与えていた
「此処までは、前哨戦ってか?
勘弁してくれよな、マジでさ」
そう言いながらも、闘志は尽きず、燃え上がる
腰を落とし、右足を軽く引くと前方に血刃を構え、半身に隠すように拳銃を構える
だが、その表情は険しく、精気に欠ける
「何余裕ぶっこいてんだ
かかって来いよ、言ったはずだぜ
俺の信じる『正義の味方』は『悪』だって救ってみせる」
30 :
赤月
[sage saga]:2012/12/19(水) 21:20:30.89 ID:YbGk8YGTo
>>29
『ねえ――、なんで、君は正義の味方≠ネんだい?
ボクだって、偶に子供を助けることもある。
依頼を受けて人を殺して、結果として死なない人が出ることもある。
これって、一部の人から見れば――正義だよね?』
赤い女は、赤い翼をはためかせて、唐突に問いかけをした。
アンドラスとは、不和の悪魔。人の心に疑念を産み、そこから相手の心を崩していく存在。
奈落のように底の見えない赤黒い瞳の女は、足を引きずりながら武器を構えずにゆっくりと歩いてくる。
相手の顔を覗きこみ、そのまま唇を寄せるようにして。
女は左腕を相手の背中に回して、抱きしめようとするだろう。
殺そうとすれば、殺せなくもない。なぜなら隙だらけだから。
だが、その隙はわざとなのではないか、それとも何も考えていないのか。
あからさまな隙はそんな疑念を相手に植えつけようとするだろう。
『君は、誰に正義を誓うんだい。
君の正義は――一体誰が証明する?
少なくとも、ここに居るのはボクと君だけ。君の正義をボクは証明しない。
君だって、ボクを傷つけて悦に浸ってるだけの正義ヅラのサディストなのに――いい身分だよね?
ボクの体を傷つけて、楽しいかい? 肋が折れちゃったんだ、さっきはもう吐血までしちゃって、痛いんだよ、助けて欲しいって言いたいくらい。
でも、正義じゃボクを救えないから。ボクは、君が正義である限り、ボクは君に助けを求められない。――ねえ、助けてって、言わせて? ねぇ、士狼?』
耳元に顔を寄せて、相手に敵意のない言葉を吐き出していく、赤月。
もともと艶のある声だったせいもあって、相手の脳にしんしんと響くような錯覚を覚えさせるだろうか。
31 :
七瀬 士狼
[saga sage]:2012/12/19(水) 21:40:09.77 ID:5pXUdoFzo
>>30
「………」
不和を呼ぶ、艶やかな彼女の声
深い深い、深淵を覗くような彼女の瞳
そして、隙だらけのその姿
その全てが、士狼の『正義』を揺るがすだろう
彼の正義は『借り物』、きっといとも容易く揺らぎ壊れ砕かれ、消える代物だ
「……下らない
誰かを笑顔に出来るのが、俺の『正義』だ
救いが多い方が……、いや、全部救うのは善に決まってるだろ!」
―――だから、どうした
「俺の正義は、俺に誓う!
俺の正義は、俺が証明する!
夢みたいな理想だってのは、百も承知なんだよ
だけどな―――理想も語れずに理想にたどり着けるかよ」
選択に、正解などあるものか
だから、その選択が正しかったと胸を張るために
今、必死に足掻く事をやめない
赤月の瞳を、見つめ返す
底の見えない奈落の底であっても、その瞳に燃える炎がいつか其の闇を払うだろう
「ぶっ飛ばして、アンタを止めて、俺の我儘を突き通す
自分の行動も信じれない『正義の味方』なんて嘘だろ」
だから、拳を握る
血刃は、砕け散るように消え去った
壊れたのではない、血が足りない
流しすぎた血、吸血された分含めれば、立っているのもやっとだろう
右手から溢れるように拳銃が地面に落ちた
「――――助けて欲しいなら、叫べば良い!」
きっと、正義の味方は現れる
もう、拳を振るう血も足りない
だから、抱きしめるように両手を赤月の肩に向け
大きく振りかぶった士狼の額が、彼女のそれへと叩きつけられる様に、振るわれた
32 :
赤月
[sage saga]:2012/12/19(水) 21:54:18.38 ID:YbGk8YGTo
>>31
「――君は、正しい。本当に正しくて、そしてまっすぐだ。
いや、間違っていない、間違っていないけど――それでは全部救えない。
なにせ、ボク達は――間違ってしまった人たち、だからね♪」
赤月は、狂人として正気の体現者の前に立ち、そして相手の正気を彼女の狂気で証明した。
そう、正義とは正しいからこそ正義なのだ、だからこそ悪とは相容れない。
何故ならば、悪とは間違ったもの。正しければ殺戮すらも正当とされる世の中だ。
やむを得ないと多くの人が認めたならば、殺人すらも正義と成る。
だが、多くの人がそれは間違っていると指摘するならば、それは間違い用もなく、悪だ。
そして、表面的な女の愛情は、次第にその本性を現し始める。
己に迫る相手の姿をまぶしそうに瞳を細めて、見据えながら。
眉間に皺を寄せ、犬歯をむき出しにして歪みきった笑顔とチューニングのズレたラジオの様な声を吐き散らして。
「あ、ァ――――いや、だ。
やめ、ろ――助けるな、正義が、ボクに手を――――嫌だ、やめ、ろ――――――。
嫌だ、嫌だ、嫌だ、来るな、やめて、助け――助けるな、ボクを、助けられるのは――あの、人――――だけ!」
額が頭に叩きつけられ、口の端から又吐血。
そして、相手の額に赤月は強く額を押し付け、己の血液をなすりつけ、マーキングするようにして。
笑顔の崩れた憤怒の表情で、赤月は叫びをあげる。
「やだね――、誰が助けを求めるかよ。
嫌いだ! やっぱり、真っ直ぐでキラキラして、正しいものはだいっきらいだ!
皆仲良く? 愛? 好き? 助ける? なんだそれは冗談か食えるのか!? あァ、士狼!?
ああ、嫌いだ嫌いだ、大嫌いだ! だから殺す、仲良しぶっ壊して、綺麗なものを崩してボク好みにして!
正しさだらけの世界なんて、ボクがひっくり返してボクの大好きな――ボクの生きてて良い世界≠作るんだ!
だから、ボクは――ボクは――――ッ! アンドラスなんだ! 殺戮してやるよ、ボクの気に入らないものは、全部ッ 全部なァ――――!!」
悪意の発露。
これこそが、表面的な好意と愛情の裏返しに存在する、悪意と憎しみ。
己がどこまでも泥の中の存在であるからこそ、その反対の多いこの世界では生きていけない。
地上に引き上げられた深海魚が、死んでしまうように。彼女にとってのこの世界は同じものだ。
だからこそ、彼女は円環の楽園に居る。自分がいてもいい場所を作るために、世界の全てを壊すために。
目の前で崩れ落ちる、赤月。
次第に、全身が徐々に崩れていき、そして透き通った赤い液体へと変わっていく。
肉体に寄生していた、アメーバ状の寄生生物が成長し、完全に赤月とどうかしていくのである。
「ひ、ヒャハハハッハハハハハッハギャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャハyヒャハyハyハyハyハyハyハyハyハyハyハyハヤ!!!
殺すの。勿体無いからネぇ。ま、た。会おう――――次ハ。私が、君を。
悪意で、染めて。君の正義を――壊して、あげる」
赤い水たまりとなった赤月は、水音の混ざる笑い声を上げて地面を滑るように消えて道の端の排水口に消えて行くのであった。
33 :
七瀬 士狼
[saga sage]:2012/12/19(水) 22:01:31.64 ID:5pXUdoFzo
>>32
「生きて、良い世界…?」
息絶え絶え、赤月という支えが消えた少年は
膝から崩れ落ちるように地面へと転がった
能力を行使する力どころか、指一本動かす力も残らず
傷付いた左腕からは脈打つように血が滴り、更に士狼から熱を奪っていく
「……此処でだって、生きて良いに、決まってんだろ」
其の響きは、彼女には届かない
それが悲しくて、少年の瞳からは大きな涙が溢れる
「……また、会おうぜ
次は……俺の正義が、お前の悪意を壊して、救ってやる」
徐々に広がる血溜まりに浮かぶ少年
其の涙が呼んだかのように、空からは大粒の雨が降り注ぎ始めた
34 :
アラン・J・ロックウェル【治安機関職員】E:SW1911PD 、 SIG P210
:2012/12/19(水) 22:18:35.88 ID:WVd/Z79IO
>>33
「おい」
硬質な足音が、声を伴って近寄ってくる。その足音は地面に伏した少年の隣で止まると、「やれやれやっかいな」とため息混じりにつぶやいて、少年の肩に手をかけて揺さぶる。
「意識はあるか?」
35 :
七瀬 士狼
[saga sage]:2012/12/19(水) 22:21:30.74 ID:5pXUdoFzo
>>34
「……ああ、大丈夫」
そう、口にしたものの
其の少年の姿は決して大丈夫、と言えるものではない
左腕の傷は、深々と肉を裂き雨のせいか、酷く血が流れている
そのせいだろう、深刻な貧血状態を引き起こしている
「アンタ、誰だ」
36 :
陽乃山 雅/ミリタリールックの女 異形狩り兼魔道具屋 E:レマット,M1873
[sage saga]:2012/12/19(水) 22:26:54.23 ID:zfw3IXBIo
毎度の如く客の居ない、装飾品店兼ほぼ何でも♂ョ、『ウィットネス』。
空模様は芳しく無かった。
その一方で、雨音はそれ以外の生活音を掻き消してくれていて───
「……ふむ、ふむふむふむ」
──読書が捗るものだ。と、椅子の上で古臭い暖炉に当てられながら、店主である雅は満足げな微笑を浮かべていた。
組んだ足の上に開かれていたのは、どこぞの外語で書かれた雑誌の切り抜き達、スクラップブック。
……カウンターには『フリーメイソン』だの『イルミナティ』だの、『薔薇十字団』だの、
胡散臭い単語を背表紙に刻んだ本を積み上げている辺り、何を抜粋したものか、推して知る事が出来るだろう。
「んー…なるほどなあ、そういう説もある訳、か」
営業中でありながら、時折、思い出したようにグラスに注いだ安物のウィスキーを喉へと流し込む。
喉を焼くような感覚に思わず、ごくんと嚥下する音を立てて。その度により一層、表情を綻ばせるのだった。
37 :
アラン・J・ロックウェル【治安機関職員】E:SW1911PD 、 SIG P210
:2012/12/19(水) 22:27:21.18 ID:WVd/Z79IO
>>35
「いま医者を呼んでやる」
携帯端末を耳に当てて手早くどこかへ連絡を入れると、腰に巻いたブットパックから医療キットを取り出し、慣れた手つきで少年の傷に止血を始める。
傷の具合に眉根を寄せて、気難しそうに口元をへの字に歪めると、
「ただの警官だ。どこにでもいる、な」
作業する手は止めず、短くそう答える
38 :
陽乃山 雅/ミリタリールックの女 異形狩り兼魔道具屋 E:レマット,M1873
[sage]:2012/12/19(水) 22:30:51.41 ID:zfw3IXBIo
>>36
//
空模様は芳しく無かった。ざあざあとひっきりなしに飛び込んでくる雨音達が、音の無い店内を埋め尽くしていた。
一応、びみょーに追記で
39 :
七瀬 士狼
[saga sage]:2012/12/19(水) 22:32:12.03 ID:5pXUdoFzo
>>37
「……どうも、ありがとう
お巡りさん」
にっこり、真っ青な顔でなんとか笑顔を作り上げ
アランへと視線を向けた
「……悪い、ちょっと寝るんで
あと、宜しく」
懐から、財布を取り出し、手から滑らせるようにアランの前へと差し出した
中を確認すれば、学生書などで名前を確認することも出来るだろう
そうすれば七瀬 士狼という学生の情報を得られる
//我儘に付き合ってもらって有難うございます
これにて落ちます
40 :
アラン・J・ロックウェル【治安機関職員】E:SW1911PD 、 SIG P210
:2012/12/19(水) 22:34:36.36 ID:WVd/Z79IO
>>39
「気にするな、これも給料のうちだ」
おやすみ、と返して、止血を終えた傷に包帯を巻く。差し出された財布を受け取ると、意識を失った少年を雨の当たらないところまで引きずって、救急車がくるまでそこに横たえておく。
/おつさまー!
41 :
クロス
:2012/12/19(水) 22:46:19.19 ID:7RFM0UB/0
>>36
雨の音が突然近くになったと思えば、扉のしまる音
誰かが店に入ってきたらしい、ぽたぽた、と水滴が落ちる音が聞こえる
「――なんでも屋でいいんだよな?」
かすれた声で女性に話しかけるその声の主は、金髪に目付きの悪い碧眼
右目の下には黒い1文字の傷跡
身を包むローブは軽く濡れている
男は苦痛に耐えるような、歪んだ面持ちで
42 :
陽乃山 雅/ミリタリールックの女 異形狩り兼魔道具屋 E:レマット,M1873
[sage saga]:2012/12/19(水) 23:00:30.51 ID:zfw3IXBIo
>>41
久方ぶりに、来客を告げるドアチャイムが鳴った。
からんころんと小気味良い音に、目を見開きながらクロスの方を見遣る。
「ああ……確かに、何でも屋ではある。法に触れない限りは、の注釈が付くがな」
いらっしゃい、と付け加えて。雅は上機嫌そうに、朱く染まった頬を緩ませてみせる。
膝に乗せていたスクラップを机に置いてから、椅子ごと体を、彼の方へと向けて。
「調査や探査、発掘から──お前さんが金さえ出すのなら、猫探しだってやってやるさ」
「尤も、どうやらそういう手合いじゃなさそうだ……どうだ、ついでに一杯やるか?」
好んで喫(たしな)む女物の細煙草を歯で咥え、それに火を付けて。
そのままの状態で紫煙を吐き散らしながら、女はグラスをもう一つ、カウンターの上へ置くのだった。
43 :
クロス
:2012/12/19(水) 23:14:44.58 ID:7RFM0UB/0
>>42
「いや、俺は普通に客だよ――わかった。法に触れなければ、な。
――ちょっとだけなら。酔えればなんでもいい。」
こつこつ、と杖をついてカウンターへと歩み寄る。
女性の言葉に、男はなんとも言えない表情を浮かべた、それは、迷いの色を孕んで
それでも右目の下にある傷の苦痛は、その表情も歪めてしまうのだ
普段は麻薬で抑えているが、酔いでも和らげられる
杖をかけて、椅子に座る。
顔の傷をなでるように触れて
「なあ、物集め、とか頼めるか?」
と尋ねてみるのだった
44 :
陽乃山 雅/ミリタリールックの女 異形狩り兼魔道具屋 E:レマット,M1873
[sage saga]:2012/12/19(水) 23:26:25.20 ID:zfw3IXBIo
>>43
「ん」応じてから雅はボトルを掴み、差し出したグラスへ琥珀色の液体を、やや控えめに注ぐ。
「物集め」「……内容によるな、例えばただの<}ジックアイテムなら、私が作れない事も無い」
「遺跡の秘宝だとか、願いの叶う七つの玉だとかなら……ああ、半分冗談だぞ?…それなりの金額を頂く事になる」
「どちらにせよ余程突飛な物じゃない限り、そりゃ見事に私の領分の依頼だよ」「お前さん、運が良いな」
相手の言葉に、雅は眉をひくりと動かす。一連の説明を高揚混じりに述べる当たり、興味を抱いたようだった。
最後の部分を自信たっぷりに言って、紫煙をくゆらせる。甘ったるい匂いが、店内に充満しつつあった。
45 :
クロス
:2012/12/19(水) 23:37:06.52 ID:7RFM0UB/0
>>44
グラスに注がれたそれを一口
何も入れていない胃に液体が流れ込むのが分かる
強いアルコールのものなら、胸が熱くなったりもするのだろう
「じゃぁ――」
・・・・
「曰く付きの物品とか頼めるか?
所持した者を、不幸に陥れてしまうような。」
しかし男の口にした内容――もの集めの対象は少し突飛なものだったかも知れない
――酔いが回るよりも早く、甘ったるい匂いがアロマのように作用し傷のうずきが抑えられる
表情の歪みが消える
46 :
陽乃山 雅/ミリタリールックの女 異形狩り兼魔道具屋 E:レマット,M1873
[sage saga]:2012/12/19(水) 23:47:51.02 ID:zfw3IXBIo
>>45
「曰く付き」の言葉を聞いて、雅の目付きがまた変わった。
訝るようにしかめられた、それでいて、隠し切れない好奇を瞳の奥に垣間見せる眼だった。
「心当たりはある。……が、何に使うかは詮索しない方が良いのかね」
「依頼を受ける側としては、気になるんだが…出来れば犯罪の片棒は担ぎたくない」
「無論、全うな理由なら喜んで受けさせてもらうが──」
煙草の灰を吸い殻の溜まった、趣味の悪いクリスタルの灰皿の淵で叩いて、落としながら。
前述した視線を、じっとクロスの双眸へと向け続けていた。
逸らされる事の無いそれは、まるで彼の心中を見透かそうとしているかのよう。
「──それとも、その傷に絡んだ話だったりするのか?」
少しの間を置いて、眼球を微細に動かす。
焦点を彼の傷口へと移ろわせ、表情を少しだけ和らげてから問い掛けるのだった。
47 :
朧 風太郎
[sage]:2012/12/19(水) 23:52:19.96 ID:LhOHCUmzo
「ぬおおぉぉぉ―――――っ!?」
間抜けな叫び声が夜の街に響いた。
芯まで凍る様な寒さの中、路面はまさしく凍結している。
叫び声の後に鈍い音が響いたことから、恐らく―――
「〜〜〜〜〜〜〜〜っ!!」
「くっ、ぬっ……んぐぐっ、いったぁ……っ!!!」
―――足を滑らせて盛大に頭から転んだのだろう。
涙目になり、悶え苦しむのは学ランの少年。まだ、幼さを残す相貌。
長い深緑のマフラーが地面で踊る持ち主に合わせて乱れていた。
道路のそこかしこに散乱する”日本刀”と”狐のお面”。
それらの持ち主が少年であるとするなら、一体全体彼はなんなのだろう。
少なくとも、間抜けな高校生であることは、間違いないのだろうが―――。
48 :
真島美依 異世界から来た少女
[sage]:2012/12/20(木) 00:06:01.53 ID:o2MHA3vyo
>>47
「………」
何となく夜道を歩いていたら、目の前で悶えている少年が一人。
転んだのだろう、足元に気をつけていないからだ。
しかしこのまま素通りするのも………
仕方ない。
「あの…大丈夫ですか?」
そう言って、彼に手を差し伸べた。
49 :
クロス
:2012/12/20(木) 00:06:16.93 ID:rR/+gB450
>>46
「―――この傷はきっかけだ。
傷というよりは、呪い。一生治らない跡だよ。」
一口、また一口、酒を体内に取り込む
目頭を押さえて、くく、と喉をならすように微笑みを漏らした
徐々に酔いが回ってきた、表情も弛緩するように和らぐ
「――なに、簡単な話だよ
君が集めた呪いの品、その呪いを俺がいっぺんに受けて
そのあとに、俺にこの呪いをかけた本と一緒にすべて処分し俺も死ぬ。
それが主から預かった使命」
元、キリスト教徒、だが彼にはもうそれを名乗る資格はない
過ちを犯した、傷から来る激痛を抑えるために
元より、傷を治す術がそこにあるのではと信仰を始めたのであるが――
閑話休題
彼は、この呪いでそう長くはいきられないと悟った
それ故に、いま話した内容を生涯の使命として、生きているのだ
50 :
朧 風太郎
[sage]:2012/12/20(木) 00:13:20.18 ID:dFjjQeGHo
>>48
目がまだチカチカしていた。軽く頭が揺れてる気分もする。
なんという間抜けな事だろう、こんなのが父にバレれば切腹だ。
風太郎は頭を抑えながら、徐々にクリアになる視界を噛み締める。
転んだ時に散乱したであろう、2つの大切なモノを探す様に辺りを見回して―――。
「うひゃっ!?あ、あぁ……だ、大丈夫、ありがとう……」
突如視界に入ってきたのは少女。自分と同い年くらいだろうか。
近寄る足音にも気づいていなかったらしく、素っ頓狂な声を漏らしてしまう。
「………えっと、キミも気をつけなよ?」
差し出された手を一瞬、掴もうとしたが直前で手を引っ込める。
ゆっくりと地面に片手を付いて立ち上がり、少女に注意を促す。
まったく、キマらない。少しばかりフラフラしているのもまた、格好悪かった。
51 :
真島美依 異世界から来た少女
[sage]:2012/12/20(木) 00:21:22.94 ID:o2MHA3vyo
>>50
「……は、はい」
………分かった、この人は馬鹿だ。
別に注意されなくても分かっています、と心の中で呟いた。
しかし何故手を引っ込めたのだろうか、辺りに散乱している刀やお面も気になる。
とりあえず、お面や刀を集めるかな。
「あの…これ集めるの手伝いましょうか?」
52 :
陽乃山 雅/ミリタリールックの女 異形狩り兼魔道具屋 E:レマット,M1873
[sage]:2012/12/20(木) 00:22:14.67 ID:EcV2rLjQo
>>49
「主……クリスチャンか」「その自己犠牲、私には賞賛しかねる……が、構わんよ、受けてやるさ」
「…要はだ、その呪いの品々が他人の手に行き渡らないようにしたいんだろう?」
処分なんて、勿体無い話だ。そう言わんばかりに、雅は口を尖らせた。
か、彼の神妙な調子に押されてしまってか、暫くして、今度は同意を示すように頷いてみせるのだった。
「…ありがちな所だと『不幸をもたらすダイヤ』、『呪われた黄金の棺』、『斬首に用いられた妖刀』…なんて、そんな所だろうな」
「ちなみに、報酬はこっちの必要経費も兼ねさせて貰う事にしている……金額は、そっちの言い値で良い」
「海外の方がより上質の<cmが手に入るのは、言うまでも無いな?」
53 :
朧 風太郎
[sage]:2012/12/20(木) 00:29:56.43 ID:dFjjQeGHo
>>51
「………うん、よし」
満足気であった。ぷくっと腫れた後頭部は痛かろうに。
少年が馬鹿であるというのはまず、間違いなかった。
というよりも、少しパニック状態というのが正しい。主に羞恥で。
さて、風太郎にもそれなりの”誇り”がある。
故に彼は彼女の手を取らなかった。子供らしい、純粋で安っぽい誇りだった。
だが、彼はそれを念頭に生きている。弱きを守り、ウンタラカンタラである。
とはいえ考えが未だ浅かった。目の前の彼女が”それ”に該当するなど誰が決めたのだろう。
「えっ?あ、あぁ……いいよ、俺のものだし」
「それに、あんまり――――いや、なんでもないや」
「あんまり」の後に続く言葉を言うのは躊躇った。好意で申し出てくれているのだから。
地面に散乱するその2つは風太郎の”宝物”である。だから触れて欲しくなかった。
お面と刀を拾い上げながら、ちらりと少女を見る。心なしか、顔には緊張が見え隠れしていた。
54 :
クロス
:2012/12/20(木) 00:32:57.46 ID:rR/+gB450
>>52
「人間の最も偉大な愛は
誰かのために命を捧げることだ――受け売りだけどな。」
「愛は賞賛されるためにあるんじゃねえよ……なんて俺の言う台詞じゃねえか。さんきゅぅ。」
自己犠牲、というよりは、自分の死に意味を持たせようとしているだけで
誰かを苦しめるだけの物など、存在価値はないのだと彼は思う
勿体ないなど、微塵も感じない
「金はできる限り用意するよ、
質もあるが、どちらかと言うと量優先で――
君に被害が加わりそうなら、俺自らとりにいくから」
55 :
真島美依 異世界から来た少女 deceive
[sage]:2012/12/20(木) 00:43:45.67 ID:o2MHA3vyo
>>53
「………そうですか」
あんまりの続きが気になったが、言えない何かがあるのだろう。
………そんなに緊張しなくても良いのに。
年も近いようだし。
「緊張なさらなくても大丈夫ですよ?」
56 :
陽乃山 雅/ミリタリールックの女 異形狩り兼魔道具屋 E:レマット,M1873
[sage saga]:2012/12/20(木) 00:48:36.38 ID:EcV2rLjQo
>>54
「…どちらかと言えば、自己満足…なのか?」
首を傾げて、もう一度クロスの瞳を見詰める。
「……どちらにせよ、私も同行しよう」
「この手のものを求めていると、それはもう色々なもの≠ノ遭遇するんだよ」
「専門家が居た方が、何かと役に立つだろう?」「…そもそも、私が仕事を受ける側だしな…よし」
言葉を切って、早速下準備だと言わんばかりに傍らの本棚から、依頼に関連する書籍を抜き出す。
それから、卓上で頁を開いてクロスへ向けて、メジャーな呪われた品に関する解説を始めるのだった。
その勢いは凄まじく、途切れる気配は無かった──
クロスが最後まで聞いていたのか、痺れを切らして帰ったのかは、また次の機会に。
/キリも良さげですし、こんな締め方で宜しいでしょうかッ!
57 :
朧 風太郎
[sage]:2012/12/20(木) 00:49:21.15 ID:dFjjQeGHo
>>55
刀の鞘の両端に結ばれた紐を肩から掛ける。
必然的に刀を背負う形。そうして、お面を学ランの胸元に仕舞う。
「………きっ、緊張してないし」
何を馬鹿なことを言ってるんだ、とマフラーに顔半分を埋めた。
間違いなく緊張していた。日常的にあまり女性と話す機会がないからだった。
視線を少女に留める事も出来ない。故にちらちらと虚空を彷徨う視線。
「あー……なんだ、その。気にしないんだな、その……これとか」
かちゃん、と風太郎の背中で金属音がした。
つまり、自分が日本刀を手にしている事を言及されないので少し驚いている様だ。
まさしく少女から見れば、猟奇的な殺人者とも取れるのではないだろうか……?
58 :
クロス
:2012/12/20(木) 00:49:53.33 ID:rR/+gB450
>>56
/お疲れさまでした。
/夜遅くまでありがとうございますっ。おやすみなさい
59 :
真島美依 異世界から来た少女 deceive
[sage]:2012/12/20(木) 00:59:37.91 ID:o2MHA3vyo
>>57
「嘘でしょ」
とクスッと笑う、まあこれ以上触れたらこの人が可哀想だ。
「そりゃ気になりますよ、でも貴方には敵意が感じられません。」
もしも殺人鬼だったら、出会った瞬間に殺されるだろう。
まあ、油断したところをグサッ、とかだったら別だが。
「それに………あ、何でもありません」
前の世界じゃーーー何て言ったら絶対に変人だと思われる。
それだけは避けたかった。
60 :
朧 風太郎
[sage]:2012/12/20(木) 01:09:06.60 ID:dFjjQeGHo
>>59
「………ちぇっ」
見透かされた様に笑われたら、お手上げだ。
風太郎はより深くマフラーに顔を埋めて唇を尖らしていた。
敵意が感じられない、と言って少女はこの”刀”に言及しないとする。
それは甘い考えだと風太郎は心中呟く。本当に敵意のある人間はそれすら隠す。
とはいえ、素直に警戒されていないのは有りがたかった。
本来なら、誰にも見つかる事のないはずの深夜。騒がれれば、色々と困るから。
「なに?気になる言い方……するなって。ほらほら、隠すなよぅ」
気になるだろ、と続きを言わせようとする。なぜか優位に立った様に微笑んでいた。
続きの言葉を告げようが告げまいが、これ以上の言及はないが―――。
61 :
真島美依 異世界から来た少女 deceive
[sage]:2012/12/20(木) 01:18:32.53 ID:o2MHA3vyo
>>60
「…じゃあですね、どうして刀を持っているのか教えていただけますか?」
私だけ教えるなんて嫌ですし、と言いながら刀の使用法を考える。
まあ多分護身用だろう、お面の方は分からないが。
62 :
朧 風太郎
[sage]:2012/12/20(木) 01:26:32.45 ID:dFjjQeGHo
>>61
「うぐっ……」
やっぱりこちらが先になるのか、と口ごもる。
風太郎は『う〜ん』と腕組みしたまま、思案する。
ちらり、と少女を見ると静かに溜息をついた。
「この刀は”風一文字”って言って、家宝なんだ」
「そんで……この刀で、悪者と戦うから、いつも持ち歩いてる」
すっ、と胸元から狐のお面を取り出して―――。
「んで、これ被って―――まぁ、正義の味方やってるわけだよ」
「言うなよ?絶対、誰にも言うなよ?こういうのは正体バレちゃ、駄目なんだからな!」
少女に念を押す。本来、少年は誰かに正体がバレる事はなかった。
連日連夜、深夜に出歩き個人的に街を警護しているが、今までバレなかったのだ。
だが、本日例外的に彼は打ち明ける―――まぁ、実際の所は同じ高校の人間にバレてたりするのだけど。
63 :
真島美依 異世界から来た少女 deceive
[sage]:2012/12/20(木) 01:39:26.11 ID:o2MHA3vyo
>>62
「………プッ」
「はいはい、分かりましたよー」
ついつい笑ってしまう、正義の味方か、面白そうだな。
そして、以外にもあっさり言うのか、と驚く。
てっきり断るものだと思っていた。
このままでは、彼に私の秘密を言わなければいけないことになる。
つまり、変態扱いされるということだ。
それは避けたいのだが、彼は自分の秘密を言ったのだ。
私も言わなければ失礼だろう。
忘れてた、相手は変態だった。
多分変態扱いはされないだろう。
「真面目に聞いてくださいよ?」
「あのですね、その…」
何だか告白する女の子みたいだなあ、と思いつつ
「私、異世界から来たんですよ。」
笑いながらそう言った。
64 :
朧 風太郎
[sage]:2012/12/20(木) 01:54:11.89 ID:dFjjQeGHo
>>63
「わ、笑うな……っ!」
感心されこそすれ、まさか笑われるとは思っていなかった様だ。
風太郎の思考の中では『正義の味方』=『格好いい』なのだから。
女の子には理解されないのか?などと心中自問自答しながら―――。
「はいはい、真面目だよ?俺はいつでもさ……ごほん」
変態扱いされているとは露知らず、風太郎は彼女の言葉を待つ。
少し躊躇いがちに、言葉を絞り出そうとする姿にまるで告白されるみたいだ、と思う。
そう意識すればするほど、直視はできなくなるもの―――そっぽを向きながら、言葉を待つ。
「……………い、異世界?」
ぴたり、と止まる。笑ってやろう、と思ったのだが―――。
「じゃ、キミは異世界人?マジで!?う、うぉぉ、なんだそれスゲーっ!?」
「なんでこっちに来たんだっ!?そっちの世界ってどうなってるんだっ!?」
あっさりと彼は少女の言葉を信じ込んだ。生来、あまり人を疑う事を知らない様である。
鼻息荒く興奮気味に彼女に質問攻めする彼の双眸は少年らしく、キラキラと輝いていた。
65 :
真島美依 異世界から来た少女 deceive
[sage]:2012/12/20(木) 02:06:23.82 ID:NVfk1cAco
>>64
「え?信じるんですか?」
これには目を丸くする。
きっと「異世界?そんなのあるわけ無いじゃんと」笑われるものだと思っていた。
そうだった、この人は変態だった。
「………プッ、ハハッ」
何故か笑いが込み上げてくる、何故笑うのか自分でも分からない。
「いつの間にかこっちに来ててですね…」
「前の世界は超能力が当たり前な世界でしたよー」
面白いな、と思いながら質問に答えていく。
詐欺に引っかかる見本みたいな性格だとも思いながら。
66 :
朧 風太郎
[sage]:2012/12/20(木) 02:12:56.60 ID:dFjjQeGHo
>>65
「えっ、嘘じゃないんだろ?」
風太郎は信じるに決まってるじゃん、と快活に笑う。
まさしく詐欺に引っかかる典型であったが―――。
「えっ、えぇ!?なんで笑うんだよ……よく笑うヤツだなぁ」
さっきからなんだか笑われてばかりな気がする。
とはいえ不思議と悪い気はしないから、いいんだけど。
少女の話す異世界の話に感心した様に「へぇ」だの「おぉ」だの相槌を打つ。
然しながら、『いつの間にか』という言葉に少し眉を顰める。
「いつの間にかって……じゃあ、キミは知り合いとか、家族とかは……?」
――――彼女が単身、この世界に来ていたら?
彼女の口ぶりから、そう考える方が自然だろう。自分の意思である風には聞こえなかった。
ならば、こうして『すごい』等と言って興奮している自分は残酷なのではないか、と心中渦巻く。
67 :
真島美依 異世界から来た少女 deceive
[sage]:2012/12/20(木) 02:25:01.61 ID:NVfk1cAco
>>66
「まあ本当ですけどね」
いつか幸せの壷を買いそうだな、大丈夫かな………
「そうですかね?まあ、今話してて楽しいですからね。」
面白いとは言わなかった、まあ面白いと言っても彼は怒らないと思うが。
「え?居ませんよ。」
笑いながらそう言う、相手から見たら普通に笑っているように見える筈だろう。
実際は泣きそうになっているのだが。
もう慣れたはずなのになあ、この世界に来たことでひとりぼっちは確定していたのに。
それでも悲しくなるんだなあ。
おっと、これ以上この人に心配をかけるのはいけない。
褒められるのは嬉しいが、心配をしてくれるのは迷惑をかける事だと思っているのだ。
「あ、でも、ホームレスとかじゃ無いですからね。」
68 :
朧 風太郎
[sage]:2012/12/20(木) 02:38:32.88 ID:dFjjQeGHo
>>67
「だろう?なら、不思議なことじゃないだろ」
今まで彼を悪意以て騙そうとする人間がいなかっただけに
これから出てきた時はあっさりと引っ掛かるのだろう。
「楽しい、か……ふーん、まぁ、俺も楽しいから、そうなんだろうな」
そういえば秘密をお互いに明かして語るというのは初めてな気がする。
それがまた見ず知らずの、通りすがりの少女であるのはどうかと思うが。
然しながら一見するに、話を聞くに信用出来そうな人柄であるので良しとする。
――――この少年、あまりにも自分を客観的に見れていなかった。
「………あのさ、なんていうか、無理して笑わなくていいぞ?」
笑ってるんだろうけど、なんだか違和感のある笑みだった。
風太郎は少女の顔を覗き込む形になって、眼を細めた。
黒い眼が慣れてきたのか、漸く少女の顔をじっと見つめる事が出来た。
「家があるのか。それなら、うん―――そうかぁ、じゃぁさ」
「俺、朧 風太郎って言うんだ。16歳、高校生……えーっと、正義の味方だ!」
ということで、と一呼吸置いてからニコッと風太郎は笑みを浮かべる。
「友達になろう」―――そんな口に出すのも馬鹿馬鹿しい言葉を”わざわざ”声にだした。
しんしん、と雪が静かに降り始めた。肌寒いはずだが、彼の耳は赤かった――。
69 :
真島美依 異世界から来た少女 deceive
[sage]:2012/12/20(木) 03:00:00.57 ID:NVfk1cAco
>>68
「………ハハッ、バレちゃいましたか」
鋭い人だなあ、と思う。
いや、私が隠せていないのか。
「友達………ですか。良いですよ。」
「私は真島美依、16歳高校生です、同い年ですね。」
友達か、良い言葉だな。
思えばここに来てからずっと1人だった。
本当は寂しかったのかなあ………
「よろしくお願いしますね、風太郎さん。」
泣きそうになりながら笑うと、手を差し出した。
70 :
朧 風太郎
[sage]:2012/12/20(木) 03:21:21.69 ID:dFjjQeGHo
>>69
「……勘、だけどさ」
だって一人ぼっちでこっちの世界に飛ばされて
笑っている方が可笑しな話じゃないか―――。
「よし……じゃあ俺らは今から友達だ」
「同じ年かぁ。うん、よろしく―――美依、ちゃん?さん?」
にこーっと太陽みたいな笑顔が顔に浮かんだ。
差し出された手を握り、敬称をどうしようと少ししどろもどろ。
「じゃ、お近づきの印に――――『風遁・風掴』っ」
上下に手を揺らした後。ぱっ、と直ぐに手を離して―――少し距離を置いた。
ぴっ、と片手で印を結ぶと風太郎の両目は黒から碧に変貌する。
辺りの冷たい風が風太郎へと集まり、薄らと空気の歪みが風太郎の身体から見える。
まるで手の様にそれらは伸びて、降り注ぐ雪の欠片を素早く集めて行く。
空に徐々に小さな塊が2つ出来て―――やがて、小さな雪だるまになって、彼女の手の平へと落ちる。
71 :
真島美依 異世界から来た少女 deceive
[sage]:2012/12/20(木) 03:31:32.96 ID:NVfk1cAco
>>70
「ちゃんで良いですよ。」
さん付けは慣れていないからな。
何が始まるのかとワクワクしていると、手に乗ったのは小さな雪だるま。
「うわー!雪だるまだー!可愛い!」
「ありがとうございます!」
まるで子供のようにはしゃぐ、さっきの泣きそうな顔は無く、今は満面の笑みだ。
「私も何かお返しを………」
と言った所で、今の自分が何も持っていないことに気づく。
自分だけ貰って申し訳ないなと思った。
72 :
朧 風太郎
[sage]:2012/12/20(木) 03:44:50.87 ID:dFjjQeGHo
>>71
「おっけぃ、美依ちゃんで……!」
「へへっ、それだけ喜んで貰えたら嬉しいや」
小っ恥ずかしいな、と頬を掻きつつ。
ふっ、と碧くなった瞳が黒に戻る。途端、風もまた止んだ。
「別にいいよ、雪だるまだって直ぐに溶けちゃうんだ」
形あるものだけど、直ぐに冷凍庫に入れないと溶けてなくなる。
風圧で目一杯圧縮したとしても、人肌で持てば30分とかかるまい。
「………んじゃっ、そろそろ帰ろう。もう、寒くて死にそうだ」
ぶるる、と学ランを抱いて震える。
中はカッターシャツの上からカーディガンを羽織っているとはいえ、寒い。
『夜は危ないから、家まで送る』という申し出を断らないなら、彼女を送り届ける。
断ったなら、此処でお別れ。風太郎はくしゃみと共に闇に消える―――。
/キリが良さげなので、ここらで〆させて頂きますっ
/長々と平日の深夜にも関わらず有難うございましたっ!
73 :
真島美依 異世界から来た少女 deceive
[sage]:2012/12/20(木) 03:51:11.08 ID:NVfk1cAco
>>72
「ですねー………」
確かに寒い、早く帰って温まりたいな
「あ、大丈夫ですよ、一人で帰れますから。」
「それでは、さようなら。」
闇に消える背中に手を振りながら、彼女もその場を後にした。
その袖が涙で濡れていたことは、誰も気づかなかった。
/こちらこそありがとうございます、お疲れ様でしたー!
74 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
:2012/12/20(木) 17:36:35.97 ID:pQtJdrbko
277 名前:名無しさん@ゴーゴーゴーゴー![sage] 投稿日:2012/12/18(火) 14:50:34.26 ID:SRy6PFgq0
新世界はアランさえいなければいい環境なのになぁ
あいつが嫌な要素の8割ぐらいを一人で担ってる
278 名前:名無しさん@ゴーゴーゴーゴー![sage] 投稿日:2012/12/18(火) 15:50:16.83 ID:PnbP40deO
雑談見てあいつがいたらそっとスレを閉じるレベル
279 名前:名無しさん@ゴーゴーゴーゴー![sage] 投稿日:2012/12/18(火) 19:27:56.04 ID:8XD2Ufa20
どんぐらい嫌な奴なんだ
280 名前:名無しさん@ゴーゴーゴーゴー![sage] 投稿日:2012/12/18(火) 19:36:34.03 ID:SRy6PFgq0
簡単に言うと勘違いした低レベルなミリオタのウザさと今はもう懐かしい赤木さんのウザさを足して2で割った感じ
雑談でいきなり銃器の画像貼ってほとんどの住民に無視されたりする
避難所でもロールでも上から目線で、出てくればパクリ設定と種類なんかどうでもいいような適当ガン描写とキャラのチート性能自慢
極め付きに管理人と来てるから最悪だ
295 名前:名無しさん@ゴーゴーゴーゴー![sage] 投稿日:2012/12/18(火) 23:15:59.51 ID:ZjcLrYaV0
アランって管理人だったのか
管理人の癖に自分からロールしたがらねぇなアイツ
狙ったキャラに多く絡んでる感じ
227 :名無しのお客様:2012/12/18(火) 23:41:54 ID:2PHhe7t6
新世界格付け
S 赤髭
A 矢嶋、じゃんきー
-イベンターの壁-
B 埴輪、くりおね、フェリシア、おおさか
C さくや、やよい、陽月、マテバの、burakku fox
D maki、格狙ザキ茂ワシ、仮面、殴り魔、カイル
-害悪の壁-
E アラン(管理人)
330 名前:名無しさん@ゴーゴーゴーゴー![sage] 投稿日:2012/12/20(木) 17:27:34.44 ID:V0f48bLB0
おいアランマジで消えろよ糞が
75 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
:2012/12/20(木) 17:39:16.50 ID:pQtJdrbko
174 名前:名無しのお客様[sage] 投稿日:2012/12/04(火) 18:31:16 ID:C1DeDOKY
アランはやばい
183 名前:名無しのお客様[] 投稿日:2012/12/06(木) 22:03:04 ID:Pr/VIWXo
アランは何様のつもりだ
221 名前:名無しのお客様[sage] 投稿日:2012/12/17(月) 18:53:37 ID:RA6esdTY
新世界参加してみようかと思うけどスカイプとかでコネクションできてるとか誰でも見れる愚痴スレより怖いわ
222 名前:名無しのお客様[sage] 投稿日:2012/12/17(月) 19:27:19 ID:tEFPZldo
ツイッターやmiぃでさえアレなのにね
あれは本当にキチガイだったな・・・・
当時あるプレーヤーを4人掛かりでフルボッコだった
フルボッコの方がまずいんじゃなくて(まずくなくないけどね)そのコメントみんなみてたんだろね
ある日突然雑談とかで大多数のあからさまな無視が発生してから見なくなったよ叩かれてたプレーヤー
229 名前:名無しのお客様[sage] 投稿日:2012/12/19(水) 01:12:00 ID:p4nNPG4s
ツイッターで連絡取り合ってたやつらってことごとくまともなのがいなかったよな
まじ悪性癌だわ
http://awabi.2ch.net/test/read.cgi/net/1354350375/
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/netgame/6804/1336496452/
76 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
:2012/12/20(木) 18:42:58.92 ID:pQtJdrbko
331 名前:名無しさん@ゴーゴーゴーゴー![sage] 投稿日:2012/12/20(木) 18:13:05.78 ID:PVAlk7b00
おい、凸はすんなよ
っていうか耐性低いなあのスレ
332 名前:名無しさん@ゴーゴーゴーゴー![sage] 投稿日:2012/12/20(木) 18:14:43.14 ID:44NlgM3l0
イラつくなあ
というかSkypeID晒してたりすんのも原因じゃねぇの?
333 名前:名無しさん@ゴーゴーゴーゴー![sage] 投稿日:2012/12/20(木) 18:18:58.53 ID:pFixannb0
スルーすりゃいいのに反応しまくってんの笑えるな
335 名前:名無しさん@ゴーゴーゴーゴー![sage] 投稿日:2012/12/20(木) 18:31:17.46 ID:PVAlk7b00
いやマジでどんだけ反応してんだよあのスレ
今まで本当に平和に過ごしてきたんだろうなあ
336 名前:名無しさん@ゴーゴーゴーゴー![sage] 投稿日:2012/12/20(木) 18:41:01.88 ID:V0f48bLB0
アラン面の皮厚すぎだな
実際雑談で邪魔者だと思われてるんだから少しは反省しろよ
気に入らない奴は懐古厨扱いとか笑わせる
77 :
陽向(少女みたいな36歳、3児の母) -White Magic-
:2012/12/20(木) 20:02:32.46 ID:la80RZ/vo
「―――……出ておいで〜」
夜も更けた公園。街灯の真下に、一つの人影が蹲っている。
いや、蹲っていると言うより膝をついて、茂みの先に居る何かを見ているような様子だ。
落ち着いた色のカーディガンに、似た色のスカート。服装的に、ふわふわした印象の少女―のような女性―だ。
こちらを見る何かと目線を合わせながら、静かに此方へと寄ってくるのを待っていた少女。
数分後、近くのベンチには少女と、白い毛並みの子猫が少女に抱かれて座っていた。
「よしよし〜」
と、言いながら少女が子猫の腹を擽ると、猫は気持ち良さそうに体を捻る。
それを見た少女が笑い、今度は背中を撫でると、少女の膝の上で体を丸める。
いかにも幸せそうな光景だが、問題はこの時間帯である。
78 :
ジャン・ジャック・ダニエル【警備員】(E:FN ブローニングHP、エンフィールドMk2)
:2012/12/20(木) 20:10:42.03 ID:OnGPHdAIO
「冷えるな、全く」
いまいましげに吐き捨て、男は銜えた葉巻を軽く振って吸殻を落とす。電灯の明かりも疎らな夜の路地、その一角。黒いヨレヨレのコートを着込んだ男は湯気混じりの紫煙をため息に乗せ、ホログラフィックを投影する携帯端末を覗き込む
「こんな時間か、どこかで夕飯にありつきたいが、どこかいい店はあるかな?」
どうやら食事処を探しているようだ
79 :
コバルト=バルト(仮面の男)
[sage]:2012/12/20(木) 20:14:38.32 ID:9yQgu0GHo
街の片隅でひっそりと佇む廃ビル。
中には光源が無い為、非常に暗い。壁や床も冬の寒さで、氷思わせる程に冷たくなっている。
そんな中、仮面の男は携帯端末で外部と連絡を取っていた。
「―――こっちは仕事終わったぜー。だからササッと迎えに来てくれよぉー!」
暗く冷たい空間に喧しい声を響かせる男。その傍らでは少年が静かに横たわっている。
少年は気絶しているだけでまだ死んではいない。恐らく薬か何かで意識を失っているのだろう。
「あぁ、お前等が欲しがってたガキンチョも一緒だ。今俺の横で寝てるぜー」
「……あ、勘違いすんなよ! 男同士で、しかも相手がガキとかマジでねーから!」
「んじゃ、いつもの場所で待ってるから迎え人来て……チッ、切りやがった。軽い冗談だろうが……ったく!」
相手の気の短しさに悪態をつきながら、ズボンのポケットに端末を仕舞う。
話し相手が居なくなった男は、物言わぬ少年と共に、迎えが来るのを静かに待つのだった。
80 :
陽向(少女みたいな36歳、3児の母) -White Magic-
:2012/12/20(木) 20:40:10.66 ID:la80RZ/vo
>>78
「……どうされたんですか?」
後ろからヒョコッと顔を出す、少女にしか見えない36歳の女性。
手には毛糸の手袋がはめられていて、腕には先ほど一緒に遊び、懐いてしまった子猫が抱かれていた。
偶然通りかかった路地で、偶然その男と合っただけなのだが
治安維持のもっと奥底、人助けの精神が少女に話し掛ける選択をさせたようである。
だが、問題は男がどう思うか、だ。
何せ、少女は少女にしか見えないのだから。
81 :
レイン・フォーカス [政府直属の魔術師]E:機械的な弓
:2012/12/20(木) 20:41:07.93 ID:fFVAHAtD0
路地裏に、イチャつくカップル1組。
「吹き飛べ!!」
それに向かって、爆弾を投げつける。轟音と共に、リア充が爆発した。
「クリスマスは中止だぜ」
嫉妬って怖い。
82 :
アーノルド
[saga]:2012/12/20(木) 20:47:04.72 ID:Vemvbu8R0
>>79
ただ、風がひとつ吹き抜ける、その音しかならない、静寂を保っていた薄暗く埃にまみれた暗闇から、何か
足音らしきものが響いてくる。
足音はあまりにも規則、正しく、男のほうにへと響く。
コツ、コツ、コツ―
少しずつ大きくなる踏み音。吹き抜ける風が、妙に冷たさを帯びている。
何かが、来る―
83 :
大阪澪 (食事処みおつくし店主)
[saga]:2012/12/20(木) 20:50:40.70 ID:gtTEd2r60
「さ、今日の多客期は過ぎたかな
これで今日も一段落やな♪」
人の多い時間帯を切り抜け、ようやく落ち着いた店内。
食器を洗いながら店の新メニューや新しい企画などなどを考えている。
「そろそろクリスマスやし、ココもクリスマス仕様にしたらええやろか?
でも、和食の店やしなぁ・・・」
クリスマスといえばケーキやらチキンだが・・・ここはそういう類のものは扱っていない。
クリスマス用特別メニューとして出そうか・・・いや、それは店の雰囲気に合わない気もする。
こんなことを悶々と考えつつ、それでも食器を洗う手は休めないのは流石と言ったところか。
食器は一通り洗い終え、とりあえずまだ営業中ということで来るかもしれない客のためにスタンバイしている。
84 :
ジャン・ジャック・ダニエル
[saga]:2012/12/20(木) 20:54:28.51 ID:+NUrVLI+0
>>80
「ん……ああ、いえ」
こんな時間に年端もいかない少女が、こんな黒づくめの怪しい風体に声をかけてきたことにいささか驚いたように目を丸くすると、口元に蓄えられた特徴的な髭をもみながら、葉巻をもみ消して、
「このあたりに食事のできそうなところはあるかな、とおもってね」
このあたりには詳しくなくてね、と笑って付け足すと、よれた襟元を正して多少であっても見栄えを良くしようとする。英国人が皆紳士というわけではないし、ジャック自身も服装の良し悪しは気にしないが、気にしておくに越したことはないのだから。
85 :
コバルト=バルト(仮面の男)
[sage]:2012/12/20(木) 20:59:49.27 ID:9yQgu0GHo
>>82
こちらに近づいてくる足音に気付く。
最初は自分達の迎えが来たと喜んだが、何か違和感を覚える。
“普通の人間とは思えない気配”だとか“ロクな事が起きそうにない予感”……そんな物を感じ取る
「……誰だ? ここを寝床にしてる小動物って訳じゃなさそうだけど……」
傍で転がる少年を気に掛けながら、近づいてくる相手に尋ねる。
86 :
陽向(少女みたいな36歳、3児の母) -White Magic-
:2012/12/20(木) 21:00:03.91 ID:la80RZ/vo
>>84
「なるほど……」
ふむふむ、と頷きながら考える。
男性はこの辺りの地理に詳しくない、しかし自分はちょっと位なら知っているし、お店も少しは知っている。
ならば、自分が案内すべきだと、まぁありふれた思考に至ると男性の前に出てきて口を開く。
「結構有りますよ〜、レストランとか、和食屋さんとか〜。
良ければ案内しますけど、希望のジャンルとか、有りますか〜?」
ニコニコしながら、そう尋ねた。
ある程度のジャンルの店なら知っている少女、余程特殊なジャンルの店でない限り、近くにあるらしい。
87 :
ジャン・ジャック・ダニエル
[saga]:2012/12/20(木) 21:06:03.94 ID:+NUrVLI+0
>>86
「おお、ありがたい」
ようやく夕飯にありつける。ほぼ1日にわたって歩き回ってようやくここへたどり着いたジャックはすぐ目の前にちらつき始めた夕食の気配に口元をほころばせると、
「そうだな、せっかくだから和食がいい。よろしければ案内願えますかな?」
相手はそれなり以上に年下だろうが礼節は忘れんない。それがジャックの矜持の一角だった。丁寧に一礼すると、少女へ案内を願う。
88 :
レイン・フォーカス [政府直属の魔術師]E:機械的な弓
:2012/12/20(木) 21:07:47.14 ID:fFVAHAtD0
>>83
「ウィース!」
腹ごしらえに、店に入る。
89 :
木戸 優(どこか危なげなイケメン)
:2012/12/20(木) 21:08:22.73 ID:NugBfmF+0
>>83
見た感じ身長170程の白髪の青年が店内に入ってくる
店主に軽く一礼して、お品書きを眺める
「そうだな····おすすめってあります?」
90 :
大阪澪 (食事処みおつくし店主)
[saga]:2012/12/20(木) 21:16:45.47 ID:gtTEd2r60
>>88-89
スタンバイしていたとは言え、あれこれ考えていたために上の空だった。
そんな時に一遍に二人も客が来て・・・
「・・・ほぇ?あ、い、いらっしゃいませ!」
・・・慌てている。
>>89
「オススメですか・・・そうですね、この時期やと丁度旬を迎える野菜や魚が多いんです!
鰤大根なんかどうですか?」
大根も鰤も旬は12月。この時期ならではの美味しい鰤大根は、ご飯もよく進むことだろう。
91 :
陽向(少女みたいな36歳、3児の母) -White Magic-
:2012/12/20(木) 21:17:32.50 ID:la80RZ/vo
>>87
「わかりました! じゃあ、ついてきてくださいね〜!」
1歩前に出ると、路地を抜けて、大通りへ足を運ぶ。灯りがたくさん有った方が少女的には嬉しい。
そこから数分後、少女はその店の前で立ち止まった。
年季の入った看板と扉、抱きかかえていた猫には一旦此処でお別れして、その扉をスライドして開ける。
中も、それなりに時代が感じられる作りだが、不思議と清潔感もあった。
「……いらっしゃい。陽向さんと、その連れかい?」
店主にそう返事すると、適当な席に座る。
貴方もどうぞ〜と、テーブルを挟んだ席を指で指し示すだろう。
92 :
レイン・フォーカス [政府直属の魔術師]E:機械的な弓
:2012/12/20(木) 21:21:05.26 ID:fFVAHAtD0
>>90
「俺は、鰤の料理を何か一つ頼みたい」
注文をする。
93 :
陽向(少女みたいな36歳、3児の母) -White Magic-
:2012/12/20(木) 21:21:50.45 ID:la80RZ/vo
>>91
/まちがえた!
「……いらっしゃい。陽向さんと、その連れかい?」
店主にそう返事すると、適当な席に座る。
↓
「……いらっしゃい。陽向さんと、その連れかい?」
はい〜道を歩いてたら知り合いまして〜、店主にそう返事すると、適当な席に座る。
/すみませんでした!
94 :
守宮恵那/能力:破魔 E: 弓矢
:2012/12/20(木) 21:22:22.49 ID:jlSHsodCo
師走ももう後半、大分冷え込んだ空気にほう、と息を吐いてみる。
息は白く立ち上り消えていき、きりっと冷え澄んだ空気に満点の星々が煌めく。
「えーっと、あれがオリオン座で……こっちがカシオペア?」
中学校の時分習ったはずの星座、三つ並んだ星の関する名前を呟いてはこてんと首を傾げ。
ぐるぐると巻いたマフラーから顔を持ち上げ星空を見て、光る星々の名前を思い出しながら。
ふらり、ふらりと前方不注意のまま歩き続ける。
このまま歩き続けていれば、誰かにぶつかってしまうかもしれないし、転んでしまうかもしれない。
95 :
アーノルド
[saga]:2012/12/20(木) 21:22:46.00 ID:Vemvbu8R0
>>85
暗闇から、少しずつ、黒い影が晴れ、元の色―正体にへと戻る。
長身の、ミリタリーコートを着た細身の、猫背をした人型。顔は、コートの深いフードにつつまれ、そこだけが暗闇に
つつまれている。
その人型からは人気がしない。その代わりに、得たいのしれない
分からない何か特有の、不気味さがにじみ出ていた。
人は、未知を恐怖する―、その未知を塊にしたような
そんな感じがする。
//ちょっとメシで遅れます
96 :
木戸 優(どこか危なげなイケメン)
:2012/12/20(木) 21:25:43.55 ID:NugBfmF+0
>>90
「····考え事でもしてたのかな?」
店主の間の抜けた反応に少し驚く
とりあえずそれを下さい。と言って席に座る
97 :
ジャン・ジャック・ダニエル
[saga]:2012/12/20(木) 21:29:33.48 ID:+NUrVLI+0
>>91
「ああ、ありがとうお嬢さん」
連れられてたどり着いた先にあるのは、ジャックが抱いていた日本の食事処としてはありがちな雰囲気の店。ほう、と感心したようにため息を漏らすと、思ったよりも衛生状態が良好そうな様子に、わしわしと口髭をもむ。
「どうも。ここなら日本食が食べられると、そう教えられたので」
店主と思しき男性にそう微笑んで返すと、少女に従うように手近な席へ腰かける。
/ちと遅れました、申し訳ない
98 :
赤月
[sage saga]:2012/12/20(木) 21:34:05.07 ID:ZLNGJWq+o
>>94
/まだいますかー?
99 :
大阪澪 (食事処みおつくし店主)
[saga]:2012/12/20(木) 21:34:52.52 ID:gtTEd2r60
>>90
「はいはい、それじゃあそちらもブリ大根でよろしいですね〜」
注文を受け、準備を始める。
食材は旬の時期に食べるに限る。美味しいものをより美味しくするのがこの「旬」という時間の調味料だ。
それにしても、客が捌けたと思ったら二人も一遍に来るとは…今日は忙しい。
>>96
「あ、ははは・・・ではブリ大根の定食一つ、承りました〜」
図星。店をやっている以上客のために工夫を凝らすのは当然なので、色々企画を考えていたのだが・・・
「最近めっきり寒くなりましたねぇ… こんなときには煮物や鍋が美味しいですね!」
話をしつつ、調理の準備。まず卸したての鰤を捌かなくては。
100 :
守宮恵那/能力:破魔 E: 弓矢
:2012/12/20(木) 21:38:07.73 ID:jlSHsodCo
>>98
/まだおりますよー!
101 :
陽向(少女みたいな36歳、3児の母) -White Magic-
:2012/12/20(木) 21:39:05.86 ID:la80RZ/vo
>>97
「あぁ、味は少なくとも悪くは無いと自負してるよ」
寡黙なイメージの店主は、何かの仕込をしながらも注文をする声に耳を傾けているようだ。
とはいっても、今この店には少女と男性、そして店主の3人しかいないのだが。
「此処は美味しし、結構安いのでお勧めですよ〜
折角ですし、私も夕食をここで取ることにします〜。店主さ〜ん、ヒラメの煮付けの定食を1つくださ〜い!」
はいよ、と店主は返事して準備に取り掛かった。
そして、其方のお客さんはどうする? と男性の方を見て尋ねるのだった。
因みにメニューは意外と豊富である。
/いえいえ、自分も遅いですし、気にしないで下さいな
102 :
葛葉
[sage saga]:2012/12/20(木) 21:43:55.15 ID:ZLNGJWq+o
>>94
「むぅ?」
ぼふん、と恵那の胸元当たりに何かがぶつかった感触が有るだろう。
視線を下ろしてみれば、恵那に真正面からぶつかり、そのまま見上げている少女が居た筈だ。
紫色の髪に紫色の瞳、という中々に目立つ外見に加え、服装はもこもこの白いコートに白い帽子、白い手袋、白いブーツ。
雪の使者かと見間違えられてもおかしくはない程、一貫した格好の少女は、にへ、と人懐っこい笑顔を浮かべる。
「スマンの嬢ちゃん。
儂も少々、このきれいな夜空に見とれていたのじゃ。
……まあ、お嬢ちゃんもこの星空に負けないくらい綺麗じゃがの!」
外見に見合わぬおばあちゃん口調の幼女は、なぜか即座に相手を口説きにかかっていた。
日常茶飯事のこの行動だが、この幼女は気づいているのか気づいていないのか。
……相手が異形狩りのスペシャリストであり、己が封印を破って復活した魔王であるという事を。
と言っても、魔力や妖気は殆ど抑えきっており、探査の陣を注意深く巡らせなければ気が付かないだろうが。
/ではよろしくお願い致しますー。
103 :
木戸 優(どこか危なげなイケメン)
:2012/12/20(木) 21:45:33.23 ID:NugBfmF+0
>>99
「たしかに寒くなった。少し暖房を付けようか」
そう言うと急に空中に火が発生する。
「どうだい?暖かくなったろ」
104 :
コバルト=バルト(仮面の男)
[sage]:2012/12/20(木) 21:47:09.84 ID:9yQgu0GHo
>>95
姿を現した足音の主から発せられる不気味さは、相手が危険だと確信させるには十分だった。
威嚇の意味が込められた毒針が、コバルトの指先から発射され、相手の足元の床を削る。
「それ以上動くなよ変態野郎! そこまでがテメェが俺に近づいて良いラインだ!」
言葉に恐怖は無かった。それどころか恐怖を跳ね除ける勇ましさを、言葉から感じさせる。
「……もし、そのラインを越えたらどうなるか、分かるよなぁ〜?」
コバルトの指先は相手の頭部を指している。相手が動き出せば、次は頭部に毒針を撃ち込み始末するつもりだ。
//メシ了解しました
105 :
ジャン・ジャック・ダニエル
[saga]:2012/12/20(木) 21:47:35.41 ID:+NUrVLI+0
>>101
「なら、期待させてもらうとするさ」
どうやら味に自信がありげな様子に、虚勢だとか見栄だとかではない裏打ちされた自負をみてとったジャックは、そのあ人の程に想像を働かせつつ、差し出されたメニュー表に目を通すと、
「私はあまり詳しくないのだが、おすすめはあるかな?」
できれば教えてくれるとありがたい、と続けて、よれよれのコートを脱いで横に置く
106 :
守宮恵那/能力:破魔 E: 弓矢
:2012/12/20(木) 21:52:03.30 ID:jlSHsodCo
>>102
のほほんと星座観察を続けていた恵那は胸元への衝撃にぱちくりと瞬きする。
直ぐに視線を下にやる白くて可愛い雪の妖精のような幼女が一人。
その紫色の瞳と目が合い、つられるようにこちらも力のないへにゃりとした笑みを浮かべるだろう。
「本当に綺麗な夜空だもんねー、恵那感激しちゃって…
…ってええ?! そうかなー? そんなこと言われると照れちゃうじゃん」
途中まで同意の科白を口にしていたものの、急な口説き文句に思わず赤面。
楽しそうな笑みを零すと、近所のおばちゃんの様にひらんと手を振って。
相手の正体なんて知る由もなく、きゃらきゃらと楽しげに笑って背中の弓を担ぎ直す。
/こちらこそよろしくですー
107 :
大阪澪 (食事処みおつくし店主)
[saga]:2012/12/20(木) 21:55:36.99 ID:gtTEd2r60
>>99
/失礼!上は
>>92
です!
>>103
(・・・店内は暖房が入ってるって突っ込みはしたらアカンかな・・・)
「あら、凄いですね!・・・あ、ここは木を結構使ってるから燃え移らんようにしてくださいよ!」
木のぬくもり落ち着くので、店内は机も椅子も木製。
燃え移るのだけは勘弁してほしい。
「それやったら外出するときカイロは要らないですねー!」
客との話に応じながら、準備は着々と進む。
人気のブリ大根ということもあって、準備は手馴れたもの。
ブリの切り身に塩を振り、寝かせておく。
大根は丁寧に面取りをして、下茹でする。
ちなみに、ここで茹でる際に米のとぎ汁を使うと美味しかったりするよ。
108 :
陽向(少女みたいな36歳、3児の母) -White Magic-
:2012/12/20(木) 21:56:53.56 ID:la80RZ/vo
>>105
「そうだね、石狩汁とかどうだい?
味噌ベースのスープに鮭と野菜が入ってる。温まるぜ」
ウチのは主菜として出してるから、少し大皿だけど、と付け加えてヒラメを煮付けに入る。
良い香りが、店中に渡った。
「此処の石狩汁は食べたことないですが〜、きっと美味しいと思いますよ〜」
煮付けの香りに心を半分奪われているような、うっとりとした顔で、少女もそう言った。
109 :
葛葉
[sage saga]:2012/12/20(木) 21:59:42.56 ID:ZLNGJWq+o
>>106
「んふふふー、おおいに照れてもらって構わんぞー!
じゃが、儂は嘘を言わない主義なのじゃ! 要するに、さっきの言葉は本心、ということだの」
にやにや、と可愛い子にいたずらしちゃう小学生の男子の様な表情を浮かべながらも、からから、と楽しそうに鈴の音の笑い声を響かせる。
感情表現がとても素直な幼女は、ニコニコと微笑みながら、他者への好意一杯な態度を見せているのであった。
そして、空に目を凝らして、んー、と声を漏らして。
「参星が有るなら……、左下に引っ張っていけば青星――……有った有った、やっぱり星も星で綺麗だのー!」
きゃいきゃい、と子供のように騒ぎながら、老獪な数千歳は空の星を見つけていく。
参星とは、オリオン座の和名。そして、そこから見つかる青星は、おおいぬ座のシリウスであった。
110 :
レイン・フォーカス [政府直属の魔術師]E:機械的な弓
:2012/12/20(木) 22:01:04.19 ID:fFVAHAtD0
>>103
火をつけた男に対し、さらっと一言
「あんた、ここ暖房ついてんだぜ」
と言う。
決して悪意ではない。
111 :
ジャン・ジャック・ダニエル
[saga]:2012/12/20(木) 22:04:02.92 ID:+NUrVLI+0
>>108
「石狩、汁?」
ふむ、と考え込むように顎に手をやる。味噌汁は知っているが石狩汁というのは聞いたことがない。ジャックはあまり日本に縁がなく、そして知識もないが、そんな思考も店内に充満しはじめた食欲をそそる香りを感じるまでのこと。ぐうとなった腹に恥ずかしそうにはにかむと、
「御嬢さんのおすすめもあることだし、ではそのイシカリジルとやらを頼めますかな?」
少女の陶然とした表情をみながら、店主に告げる
112 :
アーノルド
[saga]:2012/12/20(木) 22:10:26.82 ID:Vemvbu8R0
>>104
床にへと放たれた毒針を、人型は、首を放たれた毒針のほうへとゆっくり傾ける。
ただ、何もしゃべらず、機械のごとく、ずっと。
「・・・・・。そうか。それがお前の武器か。」
フードの暗闇から、ぐぐもった、男の力強い声が漏れる。
フードを着た人型のコートの右の袖口から、鈍く光る、鋭利な、何かが、ゆっくりと生えてくる。
それは、肉がうごめき、それがかたまり、形を作るかのように。やがて、緩やかな湾曲を描く
刃を作った。
「試させてもらうぞ。」
ただ、一言、虚空にむかってつぶやき、腰をかがめ、背をかがめ、そして腕を交差させる。
そして、まるで縮こまったバネが耐え切れなくなるのごとく、勢いよく、まるで飛ぶかのごとく駆ける。
コートの暗闇は、ただ、仮面の男を捉えたまま。
113 :
木戸 優(どこか危なげなイケメン)
:2012/12/20(木) 22:12:43.95 ID:NugBfmF+0
>>107
「·····まあ既に暖房はついてるから暑いけどね。」
自分で火を着けておいて汗をかいている。少し間抜けた光景だ
「あと、燃え移りはしないから大丈夫」
火を隣の椅子に近づける。しかし椅子は燃えるどころか焦げもしない
「うん。でも夜中にやると人魂だーって言われたりするけどね。」
会話しながら準備を眺める。腹がすいてるのもあってよだれが出そうだ
114 :
守宮恵那/能力:破魔 E: 弓矢
:2012/12/20(木) 22:14:40.07 ID:jlSHsodCo
>>109
「えーなにそれー、星空より綺麗なんてほめ言葉びっくりしちゃうよ、恵那びっくりだよ」
本心という台詞にまたも表情を赤く染めると両手で頬を挟んでいやいやをするように上体をふるふると振る。
ニコニコとした微笑みを浮かべる幼女、それを困った様に見ては溜息を一つ吐き、
「でも、素敵な褒め言葉ありがとね、可愛い雪ん子さん」
こちらも笑顔でそう言って。
「あおぼし?……」
キャッキャと楽しそうに星の名を紡いでいく幼女、しかしその単語はなじみの薄いもので。
たしか冬の季語にあったような……と眉間にしわ寄せ悩んでいるも、見つけた星は大きく青白く輝いており。
ほう、とその美しさに溜息つけば、シリウスから小犬座のプロキオン、オリオン座のペテルギウスと指さしながら繋いでいき、
「あれがー、プロキオン? で、これが、ペテルギウス……だから……できたっ! 冬の大三角だねー、きれー」
同じように天に顔を向けながら、天に座す星々の煌めきに満足そうに双眸を細める。
115 :
陽向(少女みたいな36歳、3児の母) -White Magic-
:2012/12/20(木) 22:16:02.96 ID:la80RZ/vo
>>111
「やっぱり、外人さんには良く分からなかったかい?」
と言いながらも、注文された品には、はいよと返事して、すぐさま鮭、野菜の下ごしらえに入る。
どうせ洋食紛いのものを作っても中途半端に出来るだけだし、どうせなら和食を食べさせてあげたいと言うのが店主の本心だった。
「ふふ〜、お腹鳴ってますね〜」
響いた腹の虫の声に、そんなにお腹減ってるんですか〜? とニコニコしながら言う少女。
しかし、何かを思いついたように顔を男性に向けると、
「そういえば、何をしに日本に来たんですか〜?」
と、何気なく、そんな質問を男性に投げ掛けたのだった。
店内には、甘めの煮付けの香りが充満している。程なくすれば、そこに味噌の香りもふわりと広がってくることだろう。
116 :
レイン・フォーカス [政府直属の魔術師]E:機械的な弓
:2012/12/20(木) 22:16:35.57 ID:fFVAHAtD0
>>113
「あ、暑い……」
結構な冷え込みだったため、厚着で来ていたのだが、それが不幸を呼ぶ。
「あぁ……」バタン
センセー、レイン君が暑さで倒れましたー。
117 :
紫乃咲紫音
[sage]:2012/12/20(木) 22:17:05.32 ID:yCOpnbjRo
某所、スラム街の一角
格安で売ってますよと言わんばかりの雑居ビルの一角
外装もボロく、犯罪者集団が隠れ家にでも使ってるのだろうと思う建物だ
事実、そこには数名のテロ集団が使用している
4階建て3階のフロアを使用していたのだが、その4階建て3階のフロアが爆音を上げて突如爆発した
聴覚ではなく触覚で伝わる衝撃を放ちながら、ガラスを撒き散らし爆炎を上げて燃え上がった
事故、ではない
爆発後の煙の中から咳をしながら出てくる少年の姿がが見えればそう思える筈だ
「ケホッ...これで終わり...と、」
無気力そうな黒い目にそこそこ使い古された黒いコート
身長は年齢の平均レベルで細身
首あたりまで伸ばした紫の髪が印象的でコートの袖から覗いている両手首に「禁忌」と小さく刻まれた腕輪をした少年だ
少年は肩についた土埃に気付いて嫌そうにはたいて落としている
偶然居合わせたのなら、他人に彼がどう見えるだろうか
118 :
葛葉
[sage saga]:2012/12/20(木) 22:21:15.64 ID:ZLNGJWq+o
>>114
「ああ、そういや名乗ってなかったの、恵那ちゃん。
儂の名は、葛葉。まあ、好きに読んでくれると嬉しいのじゃ!」
相手に雪ん子と呼ばれて、改めて名乗っていなかったことを思い出す。
そして、葛葉はにこりと笑顔を浮かべながら名前を名乗り、ぺこりと頭を下げた。
ぼふり、と地面にもこもこ帽子が落ちて、髪の毛がばさー、と降り落ちる。
はわわわわー、と気の抜ける声を漏らしながら葛葉は帽子を拾い上げて、髪を直すのであった。
「んむ。恵那ちゃんも、中々星に詳しいのう。
……都会の空は星が見つけづらくての、いつもの様に見つけるのが中々かなわんわい。
むむ、あれが鈴生り星だの。やはり、目をこらさんと見えんが」
鈴生り星とは、プレアデス星団の事をさす、和名だ。
指さした先には、キラキラと小さな星が無数に輝く小さな固まりが有っただろう。
119 :
ジャン・ジャック・ダニエル
[saga]:2012/12/20(木) 22:23:46.21 ID:+NUrVLI+0
>>115
「こういったところにはなかなか来ないものでね。油の濃い洋食は口慣れているが」
店主に肩をすくめて見せると、てきぱきと作業を進めていく店主の様子を眺めながら、またも空腹の嘶きを漏らした胃にやれやれとため息をついて、少女に向き直る。
「じつは丸1日まともなモノを口にしていなくてね」
仕事が立て込んでいたから、と頭を掻いて、きつく締めたネクタイをやや緩める。よれよれのコートとは裏腹にスーツは折り目正しく手入れも行き届いていた。見る者が見れば質のいいオーダーメイドだと気づくだろう。
「仕事の関連と、友人の様子を見に」
漂い始めたみその香りに食欲を掻き立てられるのを感じながら、少女の問いに返す
120 :
大阪澪 (食事処みおつくし店主)
[saga]:2012/12/20(木) 22:24:46.29 ID:gtTEd2r60
>>113
「へえ・・・!燃えない炎って、それはもはや炎とちゃう気もしますけど・・・」
不思議な光景だ。炎のはずなのに燃えないとは。
では、あれは何なんだろう?「激しい酸化によるエネルギー」ではない?
「・・・考えすぎるのはやめとこ」
・・・足りない頭で難しいことを考えたら頭がショートしそうになったので、深く考察はしないことにした。
鍋に生姜を入れ、だし汁・酒・みりん・醤油・砂糖でブリを煮る。
この生姜が、寒い時期には体が温まり美味しい。
>>116
「!?」
客が倒れた。
店主としてとる対応は・・・
「ひとまず体を冷やす!ちょっと上着は脱ぎや!」
冷静になりつつ、然るべき処置をとる。
「熱過ぎたんやな・・・よし、ちょっと待っとリ!」
冷蔵庫から氷水を持ってくる。とりあえず体の中から冷やしておかなくては。
121 :
木戸 優(どこか危なげなイケメン)
:2012/12/20(木) 22:24:54.03 ID:NugBfmF+0
>>116
物音に気づいて音の方向を見る。
「あ·····」
やってしまった···と頭を抱える
ちょっと冷やさないとなと言うと、男の回りにだけ雪が降る
122 :
コバルト=バルト(仮面の男)
[sage]:2012/12/20(木) 22:28:20.47 ID:9yQgu0GHo
>>112
「やっぱ、そうなるよなぁ……」
予想通りの展開に、思わずため息が出る。ここで引き下がってくれればどれだけ楽だったか。
コバルトは、自分の足元に転がる少年が戦闘の邪魔にならないように、部屋の隅に蹴り飛ばす。
「―――っとぉ!!」
飛び掛ってくる相手に対し、コバルトは相手の左側に素早く身を動かす。
そして先の忠告通り、相手の頭部を狙って針を放つ
123 :
木戸 優(どこか危なげなイケメン)
:2012/12/20(木) 22:31:14.06 ID:NugBfmF+0
>>120
「深く考えないでいいよ。手品みたいなものさ」
笑いながら火を消す。人が倒れたのに更に暖めるのは流石に不味い
124 :
レイン・フォーカス [政府直属の魔術師]E:機械的な弓
:2012/12/20(木) 22:31:17.27 ID:fFVAHAtD0
>>120
-
>>121
「あぅ……あぅ……」
意識が朦朧としていて、周りの状況を理解できない。
「あぁ……はいぃ……」
朦朧とした意識の中で、上着を脱ぐ。
125 :
守宮恵那/能力:破魔 E: 弓矢
:2012/12/20(木) 22:35:15.76 ID:jlSHsodCo
>>118
「葛葉ちゃん…うん、恵那覚えた!
…えっと、恵那の名前は……あはは、もうわかってるよね」
ぺこりと頭を下げてから髪を直す一連の動作が可愛くて、くすくすと笑いを漏らす。
相手の名前を刷り込むように口にすると可愛らしい年下の――少なくとも恵那にはそう思えた――友人が出来たことへの嬉しさに心躍らせて。
その後で自分も自己紹介しようかと考えるもすでに何回も自分で自分の名を呼んでいることに気づきゆるーく笑う。
「えへへ、教科書の受け売りだけどね。
葛葉ちゃんはこの都市の生まれじゃないの?
…………あー、あれかな?ホントだ、鈴生りって言葉通りな星だね、可愛くて綺麗……」
幼女葛葉の言葉を拾い上げては話しのついでに問いかける。
小さな手が指さす先にキラキラと煌めく星団が見えたなら、ほえーと半口開けてその星々を見つめて。
126 :
陽向(少女みたいな36歳、3児の母) -White Magic-
:2012/12/20(木) 22:39:15.71 ID:la80RZ/vo
>>119
そうかい、と店主は短く呟き、作業を進めていく。もうすぐ出来上がりそうだ。
「そうなんですか〜……でも、何か軽いものでも、食べなきゃいけないです〜。1日3食は基本ですよ〜!
私も仕事が忙しい時には軽く済ませてますし〜」
そうキッパリと男性に忠告する少女だったが、何せ少女の為、あまり説得力は無い。
しかし、少女の言葉には少し不審な点もある。この少女が「仕事」を、それも「忙しい仕事」をしていると言うことだ。
少女には、晒されたスーツが質の良いものだとは分かっても、オーダーメイドとは気がつかなかったようだ。
しかし、その綺麗さにおお〜と声を立てると
「お仕事は何をなさっているんですか〜? 綺麗なスーツですから、かっちりしたお堅い会社だったり〜?」
そう言っているうちに、ヒラメの煮付けの定食がやってきた。あめ色に照っているヒラメの煮付けと漬物、味噌汁にご飯。
そして男性の分も運ばれてくる。少女のヒラメの煮付けに使われているのと同じ様な大きさの皿に、
鮭のぶつ切りや根菜類がたっぷりと味噌仕立ての汁に浮かんでいる。サービスだ、と漬物とご飯も持ってきた店主。
127 :
葛葉
[sage saga]:2012/12/20(木) 22:39:50.70 ID:ZLNGJWq+o
>>125
「儂もちょっとかじった程度じゃからの、それほど詳しくはないのじゃよ。
……ま、ちょーっと、遠いところの生まれでの。ここに居るのは只の散歩じゃな。
今度にでも遊びに来ると良い、お茶くらいなら出すからの」
そう言うと、葛葉は恵那に何かの紙を差し出した。
そこにはここから数駅程度の場所にある商店街の名前と、五〇〇円分振興券である事が書かれていた。
振興券の責任者の欄に、小さく葛葉と書いてあることには、気が付かないかもしれないが。
「星は綺麗じゃが、さすがに寒いのじゃ。
冬空の方が空気は澄んでいるから空は綺麗に見えるとはいえ、この肌寒さは耐え切れんの。
折角もふもふもこもこしてきたのに、手がひんやりしてしまったのう」
そう言って、手袋を脱いではぁ、と息を吐きかけてふるりと震えるのであった。
128 :
大阪澪 (食事処みおつくし店主)
[saga]:2012/12/20(木) 22:41:38.53 ID:gtTEd2r60
>>123-124
「はぁ・・・そんなことよりこっちを何とかせな!」
人が倒れたとあってはしっかり対応しなければ。
幸いブリを15分程度煮込んでいる最中なので、手は空く。
「冬に熱中症なんて・・・!とりあえず冷やせ冷やせ!
氷で体温を下げるんや!」
冷凍用の氷は沢山あるので、どんどん氷を持ってくる。
熱中症はまず何より先に体温を冷やすことからしなければいけない。
「これを首と脇に挟んどき!」
首と脇は動脈が走っているので、ここを冷却すると効率よく体温を下げられる。
129 :
クリオネ 人形使い 生成中の人形:0体
[saga]:2012/12/20(木) 22:44:42.20 ID:q7t2Aghgo
>>117
「あっはは。派手だね」
爆発のあったビルから出てきた少年の後ろから声をかけるクリオネ。この界隈はクリオネが良く出没する範囲だ。
「そこに溜まってた奴らをやったの?」
爆発の事件だというのに世間話でもするかのように少年に聞く。
声をかけた理由はたまたま通りかかったらあまり見ない顔が事件を起こしていたから興味本位でと言うやつだ。
//まだ良ければ。
130 :
レイン・フォーカス [政府直属の魔術師]E:機械的な弓
:2012/12/20(木) 22:44:54.24 ID:fFVAHAtD0
>>128
「ほふぅ……」
素早い対応のお陰で、意識が少しはっきりしてくる。
「ぅん……ありがとう……」
お礼を言っておく。
131 :
木戸 優(どこか危なげなイケメン)
:2012/12/20(木) 22:46:41.20 ID:NugBfmF+0
>>124
>>128
「あははは!冬に熱中症なんていい笑い話じゃないか」
さっきの頭を抱えてた彼はどこにいったのか、のんきに笑っている
笑いながらも一応雪を降らせて冷やしてはいるが
132 :
ジャン・ジャック・ダニエル
[saga]:2012/12/20(木) 22:46:54.79 ID:+NUrVLI+0
>>126
「とるようには心がけるのだが、どうにも忙しいとその暇がなくてね」
そう朗らかに笑うジャックの顔はいささか疲れた様子がにじんでいたが、それを補って余りあるだけの快活さがあった。はた目から見れば年のころは50前後だが、その実彼は標準以上の健康体であるし、体力的に言えばそんじょそこらのアスリートには負けない。
「その年で仕事を?」そりゃすごいな、と少女の実年齢を知らないジャックはと感嘆したように片眉を吊り上げ、「基本的には警護だとか、そういう警備系の……フリーのボディガードだな」
ボディガードというのはあながちウソではない。じっさいジャックの職種は要人護衛を請け負うことはあるし、ジャック本人にも経験はある。
運ばれてきた石狩汁から香る匂いに満足げに微笑むと、漬物とご飯の追加に、店主に謝辞を述べる。そして端を手に持つと、
「それでは、いただきます」
133 :
大阪澪 (食事処みおつくし店主)
[saga]:2012/12/20(木) 22:54:01.79 ID:gtTEd2r60
>>130
「ああ、お礼はええよ
無事でよかったわ!」
とりあえず一段落ということで、一息つく。
急に人が倒れたりした場合、一歩対応をためらうと大変なことになる。
何より素早く対応するのが第一だ。
>>131
「笑い事ちゃうよ!暖房の効きすぎによる脱水症状なんて、よくある話や!」
実際にこの手の事故はある。冬でも暑過ぎて体が不調をきたすこともあるのだ。
「冬やから言うて、ナメとったらえらい目に遭うで・・・」
対応が遅れて重症になったら、それこそ笑い話では済まなくなる。
人が倒れたりした場合、楽観視するのはいけない。最悪の場合を常に考えて行動しなければならない。
134 :
アーノルド
[saga]:2012/12/20(木) 22:57:25.50 ID:Vemvbu8R0
>>122
人型は、風を切り頭部を突き刺さらんとする針を、前方左側―仮面の男の奥の方向にへと
向きを変える。
そして、走りながら足をバネのごとく縮ませ、伸ばし、地面を蹴る。
長身でありながらも、軽やかに飛びこみ、丸まりながら針をかわす。
捉えられる程度の速さ―。
そう結論し、人型は、仮面の男の腹を捉え、身をかがめて地面を蹴る―。
ドン!
彼の足元から、小さな破壊音と轟音が交じり合った音が鳴り、
仮面の男へと、まるで獣のような速さで迫る。
彼はそのまま、腕の右袖から出ていた刃を、腹に向かって一閃。
刃が、鈍くひらめいた。
135 :
守宮恵那/能力:破魔 E: 弓矢
:2012/12/20(木) 22:57:45.23 ID:jlSHsodCo
>>127
「そうなの、遠い所の……そこだともっときれいに星が見えるのね……」
ほう、と目を丸める恵那。独り言に近くそう呟いていると何やら紙が差し出された。
それを受け取るとまじまじと眺めてはキラキラと星に負けない位瞳を輝かせて。
「いいの?こんなの貰っちゃって……行く行く!絶対行く!」
商店街という単語とお呼ばれしたという事実、その双方に魅力を感じては大事そうに振興券を握りしめ。
「ううん、冬の散歩は冷えるのが難点だよね、恵那のホッカイロももう冷たいし……」
寒さに震える葛葉を見ているのが切なくて、何か暖を取れるものを、と探してみるものの
自分のポッケに入っていたホッカイロは役目を終えたとばかりに冷たくなっていて。
しょんぼりと肩を落とす、がその視線の端に自動販売機を発見するときらりと目を輝かせる。
「葛葉ちゃん!あったかいもの飲まない?お姉さんがおごってあげるよ!」
136 :
紫乃咲紫音
[sage]:2012/12/20(木) 23:00:19.07 ID:yCOpnbjRo
>>129
「....っ!!」
伏兵か、生き残りか、敵の協力者か
声を掛けられた瞬間、懐に仕込んでいた大振りのナイフを構えて振り返った
先程とは無気力そうだった眼が打って変わって殺しの眼に
目の前の女性を視界を入れ、小休止
情報が正しければ、あの雑居ビルにいたのは何処かのテロ組織の残党で構成員が全員男性だった筈だ
例外はない...筈だ、調査し尽くした
そんな価値のない残党に協力する協力者も考えにくい
「...その通りだ、クライアントが“邪魔だから消して欲しい”だそうだ」
ナイフを仕舞い平静を装う
パッと見て彼女の武装が何かを探りながら
いざという時に逃走に徹せれる距離、約3mの距離をさり気なく保つ
彼女を警戒してるだろう、当たり前と言えばそうだが少年はそんな雰囲気を放っている
/まだいますよー!
137 :
木戸 優(どことなく危なげなイケメン)
:2012/12/20(木) 23:01:52.18 ID:NugBfmF+0
>>130
>>133
「意識は戻ってきた?とりあえず謝っておくよ」
と倒れてる男に声をかける
そして店主の方にもごめんなさいと謝る。
ただし、笑いながら
138 :
陽向(少女みたいな36歳、3児の母) -White Magic-
:2012/12/20(木) 23:02:23.30 ID:la80RZ/vo
>>132
「……そうですか〜。
お疲れのようですし〜、休める時にはちゃんと休んでくださいね〜」
娘に受け継がれている観察眼は、男の顔に浮かぶ疲労の色を見落とすことなく、そうやって忠告する。
しかし、元気な人だと少女は感じる。顔は立派に髭を蓄えているが、体の線は顔とまるでつりあっていないようだ。
「はい〜、対異形特殊能力火器戦術部隊、AMSWATで働いているんです〜。
なるほど、お体が健康そうだと思っていたんですが、そういうことでしたか〜」
治安維持系の組織に入っていることは、男に衝撃を与えるだろうか。何せこの体型だ。驚かれても仕方がない。
そして、先ほどの体躯についての疑問が一つ解けた。フリーのボディガードとなると、体力も必要なはずだ。
実際50台60台でまだまだ現役な現場主義の人物もいるだろう、こんな人がいてもおかしくない。
「いただきま〜す……んむんむ……美味しいです〜!」
カレイの煮つけを一口食べると、うれしさが滲み出してきそうな笑みが顔に広がる。
何時もニコニコしている少女だが、美味しいご飯とめぐり合うときはそうなるらしだった。
漬物を食べても、味噌汁を食べても、ご飯を食べてもそんな顔。美味しくて感動しているように見えなくも無かったりする。
139 :
レイン・フォーカス [政府直属の魔術師]E:機械的な弓
:2012/12/20(木) 23:02:46.22 ID:fFVAHAtD0
>>133
完全に復活。
「いやー、ごめん。助かった」
お礼を再度言いながら、懐に手を突っ込む。どうやってしまっていたのかわからないが、赤いリボンで飾られた少し大きめの箱を取り出す。
「ほい、クリスマスプレゼント」
アクシデントで渡しそびれそうになったが、今日ここに来たのはこれを渡すためだったりする。中には、切れ味の良い少し高級な万能包丁と、味つけにもってこいのちょと珍しい調味料が入っている。
140 :
葛葉
[sage saga]:2012/12/20(木) 23:03:16.12 ID:ZLNGJWq+o
>>135
「んっふふー、良いお店がたくさんあるのじゃ!
火点しという骨董屋があるからの、そこまで来てくれればいつでも儂が案内するぞ!」
にへへへー、と嬉しそうに笑う魔王は、どこまでも人懐っこい。
きっと、商店街に訪れれば満面の笑みで出迎えた上で、商店街を元気に案内してくれることだろう。
「ん、奢ってくれるのかの! ありがとのう、恵那ちゃん。
……むむぅ、手がひゃっこいなら、手を繋げば二人分暖かいのじゃー!」
そう言うと、恵那の手をおもむろに右手で掴み、ぱたぱたと自動販売機まで走って行こうとする葛葉。
小さくて柔らかい手は、陽の光か暖炉の前かのような穏やかな暖かさを感じさせていただろう。
そして、自動販売機の前に経つと、ちょっと背伸びをしながら中身を見定めて、これが欲しい、とホットの昆布茶を指差すのであった。
141 :
レイン・フォーカス [政府直属の魔術師]E:機械的な弓
:2012/12/20(木) 23:05:06.46 ID:fFVAHAtD0
>>137
「いやいや、気にするな」
軽く手を降りながら応える。
142 :
クリオネ 人形使い 生成中の人形:0体
[saga]:2012/12/20(木) 23:07:25.10 ID:q7t2Aghgo
>>136
「あははっ。警戒してるの? そんなの要らないよ、何も持ってないし」
笑いかけながら少年に一歩だけ近づく。
こちらから戦闘をしかける気など一切ないといった感じだ。
「なるほどね。キミはそういう仕事をしてるんだー。でもそのナイフであいつらを始末するのは苦労したんじゃない?」
相手の警戒などお構いなしに話しかける。相手がどう動いてもクリオネにとっては大したことではないで済ませてしまうスタンスだ。
143 :
ジャン・ジャック・ダニエル
[saga]:2012/12/20(木) 23:09:01.54 ID:+NUrVLI+0
>>138
「できる限り睡眠と休養は取るようにしているから、まあなんとかなる」
忠告に対して謝辞の代わりにそう返すと、石狩鍋の中の鮭のぶつ切りを箸でつまみ、口へと運ぶ。熱がよく通ったそれにしみ込んだ味に満足げに小さくうなずいたのも一瞬、少女が自身の所属を告げると、危うく箸を取り落しかけて何とか立て直す。
「…………うぅむ、女性にこういうことを聞くのは気が引けるが、いったい歳はどれほどだい?」
この世界にはいろんな年齢の様々な職種に就くたさいな人種がいるが、ここまで若く見える特殊部隊系組織員はそうそう見かけない。ジャックは好奇のまなざしを思慮深く覆い隠すと、よろしければ、と付け加えてそう尋ねてみる
144 :
守宮恵那/能力:破魔 E: 弓矢
:2012/12/20(木) 23:11:13.05 ID:jlSHsodCo
>>140
「いいね、いいね、恵那商店街って好きだよー」
案内もしてくれるんだ、ありがとう、何て言いながらそっと葛葉の被る帽子越しに頭を撫でる。
何の気なしの行動だ、商店街を気にかけていて小さいのに偉いなあ、と、思った故の。
「いえいえー、可愛い子とお友達になれた記念だよー」
繋がれた手に一瞬驚いたように目を丸めるも、直ぐにその小さな手をきゅうと握りしめて。
二人分暖か、そう言われた通りポカポカと落ち着いた暖かさが手のひらから伝わると、双眸を細めて柔らかく微笑む。
指さされたのはホットの昆布茶、随分渋い選択だなと思いながらも自販機に小銭を投入し。
ガコンと出てきた熱い缶を葛葉に渡すと自分はカフェオレを購入する。
「やっぱり寒い日にはあったかい飲み物だよねー」
へらり、と気の抜けた笑いを漏らしながら缶を頬に当てて同意を求める。
145 :
大阪澪 (食事処みおつくし店主)
[saga]:2012/12/20(木) 23:12:23.30 ID:gtTEd2r60
>>137
「全く・・・一時期はどうなることかと思うたわ」
小さくため息をつき、もう一度厨房に戻る。
笑い事ではないと言っているのに・・・
>>139
「ん?おお、何これ!ひょっとして、くれるん!?
ありがとー!こら嬉しいなぁ・・・」
思わぬプレゼントに驚きつつ、受け取る。いやはや、ありがたい。
包丁は調理道具の基本。実は包丁の切れ味で料理の味も変わったりするものだ。
そして、この調味料は・・・何だろう?
てんやわんやしているうちにブリも煮付けた。
しっかり煮たブリに酒100cc、みりん大さじ2杯、醤油大さじ2杯、砂糖大さじ1杯を混ぜた調味料を加える。
大根の方も丁度煮込めた頃だ。30分煮込んだ大根はあめ色に色づいている。
これにみりんを加える。
146 :
葛葉
[sage saga]:2012/12/20(木) 23:16:15.92 ID:ZLNGJWq+o
>>144
「むぅ、それは儂をナンパしておるのかの?
好かったのかの? 儂はおなごでもおのこでも構わず食っちちゃうのじゃー!」
そう言って、ぬっふふー、とどこか好色な笑みを浮かべる葛葉。
しかし、一瞬の後には、舌をぺろりと出して冗談かのような表情を浮かべる。
なんとも掴みどころの無い、独特な雰囲気の少女だ。
「んむ、そうじゃのぉ……、ん、美味しいのじゃ。
こういう缶の飲み物も、こういう場ならば中々に趣が有って良いのう。
……この前コーンスゥプの缶を買った時は、大変だったんじゃがの。粒が出なくてでなくて」
相手の言葉に同意しつつ、缶の昆布茶を啜る葛葉。
そして、コーンスープ缶のコーンが出てこない現象について熱く語りはじめた。
147 :
真雄
:2012/12/20(木) 23:19:59.58 ID:NugBfmF+0
>>141
悪いね、と謝ってはいるのだが笑いながらなのであまり誠意は感じられない
>>145
男が回復したのを確認して席に戻る
今度からは気を付けるよ、とはいうもののやっぱり笑っているので信用ならない
148 :
紫乃咲紫音
[sage]:2012/12/20(木) 23:20:11.21 ID:yCOpnbjRo
>>142
「...武器なんて彼らが持っていた物で十分
あの爆発も奴らが持っていたダイナマイトだ」
一歩。
近付かれた事に少し警戒する素振りを見せる
...が、彼女には目立った武装は見えない
この物騒なスラム街で武器を持っていない
それもある意味、十分に不自然ではあるが
腕を組んだ素振りを見せたのは、少しだけ警戒を解いたようだ
殺しの眼である怖い顔は抜けてないが
「...わざわざこんな荒事に近付くなんて、感心できないな
...俺に言えた義理はないが」
テロ集団爆破現場から出てきた少年に声を掛ける辺り
この彼女の性格がなんとなく読み取れる
もちろん、こんな仕事をしている少年の人間性も分かりやすいだろうが
149 :
木戸 優(どことなく危なげなイケメン)
:2012/12/20(木) 23:20:34.91 ID:NugBfmF+0
>>147
コテミスです
150 :
陽向(少女みたいな36歳、3児の母) -White Magic-
:2012/12/20(木) 23:24:11.72 ID:la80RZ/vo
>>143
「そうですか〜……それなら、良かったです〜」
少し深刻そうな顔だったのも少しの間で、最後はニコニコ、少女のデフォルトの笑顔。
デフォルトと言っても、少女はそれを他人を騙すつもりで使っているなんてこと無いのは、その純粋な笑みを見ていれば明らかだ。
「私ですか〜? 今年で36歳になりましたね〜」
あたかも当然と言う口調だが、少女の格好でアラフォー間際の実年齢。
前にその話を聞いていたのか、店主もうんうんと頷いて「若いね、陽向さんは」と言っている。
信じられないような話かも知れないが、直後に少女の手から差し出されたAMSWAT隊員証を見れば、それは確かな事実となる。
少女はヒラメの煮つけを瞬く間に完食し、漬物、味噌汁、そしてご飯と順調に食べ進め、気づいた時には、もう食器は全て空となっていた。
ふ〜、と軽く息を吐きながら、お茶を啜る。
151 :
守宮恵那/能力:破魔 E: 弓矢
:2012/12/20(木) 23:28:30.91 ID:jlSHsodCo
>>146
「えー、恵那食べられちゃうのー? それは困った、困ったぞ?
こんな可愛い子に食べられちゃうなんて……うむむ」
眉間にしわを寄せて困った表情を浮かべる恵那、どうやら言葉を表面通りに受け取っているらしい。
が、直ぐにぺろりと舌を出した葛葉にあっけにとられた表情をし、一瞬おくれてむくれた表情になる。
「葛葉ちゃぁん?もしかしなくてもからかった?」
年下の――と恵那は認識している――少女にからかわれ恵那は少々拗ねたような表情を浮かべ自分のカフェラテを一口飲む。
そしてほう、とカフェラテの香りがする暖かい息を吐き出しては、葛葉の言葉に首肯して。
「ねー、暖まるし、星も綺麗だし、最高だね。ロマンチック!」
コーンスープのくだりにはこちらも思い当たる節があるのか、あー、と頷きながら話を聞き。
「最後の何個かが出てこなかったりするんだよねー、あれ悔しくて悔しくて」
降っても何しても出てこない強情な粒もあったものだと嘆息する。
152 :
ジャン・ジャック・ダニエル
[saga]:2012/12/20(木) 23:29:12.06 ID:+NUrVLI+0
>>150
「36……そこれは女性にとんだ粗相を。10代かと思っていた」
やれやれと目頭をもんで、さしだされた身分証をたしかめてから食事に戻る。驚愕よりも先に食事を優先するあたり、よほど空腹だったと見えて、瞬く間にご飯茶碗を空にして、漬物も平らげる。石狩汁をうまそうにすすりながら、
「私はむかし英軍にいた。まあそれだけの話といえば確かにその程度ではあるが」
いい食べっぷりだな、と感心しつつ、自分も食事を続ける。
153 :
クリオネ 人形使い 生成中の人形:0体
[saga]:2012/12/20(木) 23:29:39.89 ID:q7t2Aghgo
>>148
「ふーん、強いんだ。それで他の武器は現地調達ね」
面白半分で声をかけたのは確かだが、こうして相手の情報を収集するのはクリオネの癖だ。
どう戦うか。どのような能力なのか。もし戦闘になった場合に少しでも有利になる様にとずっとこうしてきた。
「怖い顔はやめてよね。……別にこのくらい日常茶飯事でしょ? 今更ねー」
このスラム街ではないが、ずっとスラム街で暮らしてきたクリオネにとってはスラム街で爆発が起こった程度では騒がない。
「キミはずっとこの仕事してるの?」
このスラム街に来たのは最近ではあるが、この少年を見たのは初めてだ。
154 :
コバルト=バルト(仮面の男)
[sage]:2012/12/20(木) 23:32:00.68 ID:9yQgu0GHo
>>134
相手のスピードはこちらの予想以上だった。……が、ここで腹を捌かせる程、こちらも遅くは無い。
―――“キンッ”
鳴り響いたのは金属音。その音が響いたと同時にコバルトの腹に迫っていた刃は弾かれていた。
「悪いなぁ! 得物はまだまだあるんだよ!」
コバルトが右手に握っているのは、澄んだ青色の刃を持ったナイフ。これで相手の攻撃を捌いたのだ。
しかし、このナイフの刃は先程の一撃で欠けてしまっている。そこまで強度がある物ではないらしい。
相手の攻撃を斬り払い、続けざまに左腕から針を射出。今度の狙いは相手の右腕、得物を無効化するのが狙いだ。
155 :
葛葉
[sage saga]:2012/12/20(木) 23:32:10.33 ID:ZLNGJWq+o
>>151
「んふっふー、むくれる恵那も可愛いのじゃ!
ういやつめー、ほれほれー!」
にやにやと意地悪な表情を浮かべながら、恵那の頬を小さな指でうにうにと突く葛葉。
なんとも言えない和み空間が展開されているがここは公衆の面前です、人っ子一人居ないけど。
「もう、儂ゃあの時はもう怒って怒って、すっぱぁん、と上を切り落としてしまったのじゃ!
したらばまだ中身が入ってたようでの。儂の一張羅が白濁液塗れでもう最悪だったのじゃよ!
全く、あの粒が出てこない仕組みは一体何のためにあるのかわからんの」
プンスカ怒りつつ、缶の上を切り落としたなどとサラリと言う。
案外行動派というか、強引なタイプなのかもしれない。
156 :
大阪澪 (食事処みおつくし店主)
[saga]:2012/12/20(木) 23:33:55.33 ID:gtTEd2r60
>>147
「ホンマやろか・・・」
もう一度こんなことがあったりしたら堪ったもんじゃないとため息をつく。
自分の料理に満足して帰ってほしいのに、客が倒れるようなことがあっては…
さて、ブリも大根も共に最後の仕上げだ。
皿に盛り付け、三つ葉と生姜を載せる。
つけあわせに小松菜の和え物と味噌汁、そして炊き立ての白飯。
これでブリ大根の定食は完成。
157 :
七瀬 士狼
[saga sage]:2012/12/20(木) 23:40:24.42 ID:C9OIjZtmo
街の雑踏から外れた裏路地の奥
夜の鮮やかなネオン光は、ここまでは届いてはいない
崩れたコンクリート塀に、水たまりのように広がる血
そしてそこに座り込む少年
「……これは、ちょっとまずいかな」
力なく笑いながら、血の滴る右腕を抑える少年は
コンクリート塀にもたれ掛かるように立ち上がると、空を見上げ
弱々しい足取りで歩き出した
158 :
陽向(少女みたいな36歳、3児の母) -White Magic-
:2012/12/20(木) 23:40:37.64 ID:la80RZ/vo
>>152
「いえいえ〜、粗相なんてとんでもないですよ〜」
そんなに若く見えますか〜? と少女は何の疑いもなく尋ねる。
自分が若く見られていることに対しては理解しているようだが、20歳程若く見られているとは思っていない。
少女のような扱いを受けていたとは、夢にも思っていないのだ。
隊員証をポーチに戻し、男性が食事に戻ると、既に完食した少女はニコニコと見つめる。
自分の紹介したお店で、美味しそうに食事をしている男を見ていると、笑みが零れてしまう様で。母性の表れともいえる。
「イギリス……元軍人さんでしたか〜。だからそんなにお体が若く見えるんですね〜。
治安維持の先輩とも言えますね〜」
店主が持ってきた日本酒を、今度お願いします〜とやんわり断った少女は何時もの笑顔でそう口に出し、
私がお世話になるときが来たらよろしくお願いしますね〜と、冗談交じりにそう言った。
159 :
天霧 夙音──錆色お下げの中学生
[saga]:2012/12/20(木) 23:42:19.53 ID:rw8ZG/Jmo
深夜だというのに、その街には幾つかの音が存在していた
音の存在は少女にとって重大なものであり、快楽の根源でもあった
人には嫌いな音があるように、気持ちよく感じる音があり、少女にとっての快楽とは、路地裏に響く喚き声と苦痛を帯びた虎嘯
少女の右手には何かのグリップが握られており、それを振るうと赤い液体が、その狭い路地裏の壁に塗装する
少女、天霧夙音は黒いパーカーから返り血のついた頬を左手の甲で拭う
「お姉ちゃん、お友達ってどんなものなのかなぁ?
僕が思う友達って、こんな風に一緒に遊べて僕を気持ちよくさせてくれる子なの
そうそう、そうやって苦しそうに、だけど僕を憎しむような顔──
ん……ふ、ふふ」
べっとりと甲に付着した血を緩慢に舐め取り、目先に居る夙音と同じ位の歳の少女にを見据えた
足の腱は刃物で切られたようで、這いつくばって逃げたのか夙音の足元を含む一帯には先程の甲と同じような血痕
少女の嗚咽とも捉えられる悲鳴は路地裏を満たし、杯にいれた水のように零れ落ちる
路地裏の外にも残響するであろう悲鳴は、余計に夙音の口の端を釣り上げさせるのであった
160 :
守宮恵那/能力:破魔 E: 弓矢
:2012/12/20(木) 23:42:24.63 ID:jlSHsodCo
「やーん、やめてよう!」
むくれた頬をウリウリと突かれては真っ赤になってじたばた…は缶を持っていてできないので小さく悲鳴を上げる。
悲鳴を上げたはいいがここは人っ子一人通らない夜の公園、虚しく響くのみで。
「怒っちゃったの?……すっぱーんって……え?凄い」
葛葉の話をふんふんと聞きながらも突っ込むところには突っ込んでいく。
ぷりぷりと怒っているところを見ると相当腹に据えかねたらしい。
そんな葛葉にくすくすと小さく笑いを漏らすとかわいいなあなどと少しばかりずれた感想を胸に抱く。
と、腕時計に視線を落とすともう結構な時間になっており、他愛もない話に夢中になっていたことに気が付き。
「あー、もうこんな時間……恵那は帰ろうと思うけど、葛葉ちゃん、一人で帰れる?」
まだ電車は走っている時間故大丈夫かとは思うものの、何となく心配でそう聞いては首を傾げ。
161 :
レイン・フォーカス [政府直属の魔術師]E:機械的な弓
:2012/12/20(木) 23:44:03.53 ID:fFVAHAtD0
>>156
「お、ウマそうだ」
一口食べる。
「うん。美味」
そういって黙々と箸を進める。
食べ終わった。
「ご馳走さま」
席をたって、5千円と袋を置いて店を出る。袋の中には、白いワンピースと赤いコート。そしてメリークリスマスと書いたカードが入っている。
//絡みありがとうございました。
//今日はもう寝させていただきます。
162 :
葛葉
[sage saga]:2012/12/20(木) 23:45:10.70 ID:ZLNGJWq+o
>>160
「んー、大丈夫なのじゃよ!
これでも儂はそこそこ強いのじゃ!
無粋な悪漢くらいなら、儂の鉄拳でずごーんじゃよ!」
ずびし、と小さな拳を空中に突きつけて、無い胸を張る葛葉。
昆布茶を飲み干すと、その缶を近くのゴミ箱に向けて、投げ、見事ボッシュート。
いぇい、と小躍りしてガッツポーズして、ドヤ顔しながら恵那を見送ろうとするだろう。
163 :
紫乃咲紫音
[sage]:2012/12/20(木) 23:47:23.57 ID:yCOpnbjRo
>>153
「今更...か、そうだな...悪かった」
今回のようなスラム街での仕事は久し振りだ
よく考えれば、彼女の言うとおりだろう
少しだけ笑って両手を上げる素振りを見せる
警戒は、一応解いたのかもしれない
「...3年程、惰性でな...気が付けば続けている」
収入に困るからーーだけだろうか
わざわざこんな仕事を選ばなくていいのに
ブンブンと少年は頭を振るった
嫌なことを思い出しただけだ、何ともない
と、心の中で考える
そして少女の質問に意識を戻した
「理由はない、強いて言うならお得意様やら良い金蔓がいるからだな」
なんて、適当な返答
明らか嘘っぽいというか、答える気がない
そんな雰囲気は伝わるだろう
「そういう君もこんな場所で何をしてるんだい?」
自分は仕事だが彼女は何だろうか、
こんな物騒なスラム街
言われずとも何となく想像もつくが、気になったのだろうか、聞いてみた
164 :
ジャン・ジャック・ダニエル
[saga]:2012/12/20(木) 23:48:25.83 ID:+NUrVLI+0
>>158
「かなりの若作り、世の女性がうらやむ程度には」
最後の鮭のぶつ切りを口に放り込み、よく噛んでから嚥下する。丸一日ぶりのしっかりした食事に満足したのかほうっとため息をつくと、満幅の腹を撫でる。
「まあ、いまはフリーのガードマン、同期連中はいまや将官であることを考えれば、私は落ちこぼれさ」
いつか仕事が舞い込めば、全力で。そう返すとちらりと腕時計を見る。
165 :
木戸 優(どこか危なげなイケメン)
:2012/12/20(木) 23:49:15.53 ID:NugBfmF+0
>>156
「お、出来たみたいだ」
いたただきます、と手を合わせて食事を始める
「旬の魚はいいねぇ。すごく美味しい」
食べ終わる。そしてまた来るよと言って店を去った
<辛味ありがとうございました寝ます
166 :
大阪澪 (食事処みおつくし店主)
[saga]:2012/12/20(木) 23:53:05.84 ID:gtTEd2r60
>>161
>>165
「はいはい、おおきに〜
・・・ん?何やろこの袋・・・?」
客の置いていった袋。中には・・・またプレゼントだ。
「ああ・・・ありがたいなぁ。大事にしよう♪」
可愛らしいワンピースだ。こんなに買ったら出費もかさんだだろうに・・・有り難い。
〜閉店後〜
「・・・〜♪」
気に入ったようで、鼻歌交じりにちゃっかり着替えてみたり。
人から何かを貰うというのは嬉しいものだ。
167 :
守宮恵那/能力:破魔 E: 弓矢
:2012/12/20(木) 23:53:59.75 ID:jlSHsodCo
>>162
「そ、そう?」
強いなら良いんだけど…とそれでも心配そうな恵那。
しかし大丈夫だと言われれば追いすがるのも無粋な気がして。
「うん、じゃあまたね!商店街、今度行ってみるねー」
ぶんぶんと手を振りながらそう言う。
かわいいどや顔に見送られながらその場を後にし、帰途につくだろう。
/絡みありがとうございましたー
/また機会がありましたら宜しくお願いしますー
168 :
サクヤ/帽子を深く被った茶髪赤眼の女E太極針、催涙弾、破片手榴弾×2、Px4 Storm、【黒髪黒眼姿が賞金首、五千万】<無能力者>
:2012/12/20(木) 23:54:54.88 ID:Q7/OSuzv0
>>159
喚き声と悲鳴につられて、物陰からみすぼらしい格好の女が出てくる。
いつもの聞きなれた声のはずなのに、やけに気持ち悪く醜悪なものに聞こえるのは何故だろうか。
その答えが、この声の正体で分かる気がした。果たして、眼前の光景にサクヤは目を細める。
「前に同じようなことを言ってる人が居たけれどさあ、友達って言うのはお互いに利益がある関係なんさ。
一方的な蹂躙、一方だけが楽しむ寄生は友達とは言わないと思うねえ」
これはあくまでも自分の考えだが、目の前の両名の関係を一般的な友達と定義するのは苦しいだろう。
サクヤは、一方的な力による蹂躙に久しぶりに怒っていた。
唯の殺しならいいのだ。しかし被害者を友達と言う少女のことが、単純にむかついた。
―――――偶には、正義のために動くのも悪くないかもねえ。
169 :
葛葉
[sage saga]:2012/12/20(木) 23:55:04.84 ID:ZLNGJWq+o
>>167
「またなのじゃよー!」
手をブンブンと振って、恵那を見送ると、葛葉もまた歩き出す。
普段ならば術式を使って直ぐに帰れるが、偶には電車で帰ろうと思った。
そういう日も有っても良い。魔王だって電車通勤だ。
/乙でしたのよー!
170 :
クリオネ 人形使い 生成中の人形:0体
[saga]:2012/12/20(木) 23:57:35.28 ID:q7t2Aghgo
>>163
「まぁこういう仕事は金が入るからね。戦えるなら割と稼げる……中には金の為じゃない人も居るけどね」
少年の意図を知ってから知らずか、金以外でこういった仕事をする人もいると言う意味合いの事を言う。
そんなクリオネも金の為だけに危ない仕事をしているわけではない。まぁ大した理由ではないのだが。
「私の家この近くなんだよね。それでこの辺りは良く通るってわけ」
本当は仕事帰りに通っただけだが、嘘はついていない。クリオネが住んでいる場所はスラム街ではないが、スラム街に非常に近いビルのオフィスだ。
そこで何でも屋をやっていたりする。
「って今思ったけど、キミは仕事の現場を私に見られた訳だけど良いの?」
と特に何でもないような感じで聞く。
171 :
陽向(少女みたいな36歳、3児の母) -White Magic-
:2012/12/20(木) 23:59:31.74 ID:la80RZ/vo
>>164
「そうですかね〜、私としては意識はしてないんですけれども〜」
因みにこの少女、ノーメイクである。
若作りと言う言葉は少女には無縁であるし、そもそも世の女性から羨まれる理由が分からなかったりする。
変な所で鈍い少女なのだった。
「自、自分でそんなこと言っちゃダメですよ〜。でも、同期の人を見返すストーリーも良いですね、応援しますよ〜!
……あ、よろしければ、お名前を聞かせてもらっても、よろしいでしょうか〜? 私は陽向と申します、よろしくお願いしますね〜」
下克上と言うほどでもないが、成り上がり的な物語が実は好きな少女。
観察眼は、全力で仕事に取り組む姿勢が嘘では無い事を正確に捉え、そう激励した。
そしていまだ名前を聞いていなかったことに少し恥ずかしくなって顔を赤らめながらも、軽く自己紹介して名を尋ねる。
「あ、今日は私が奢りますから、時間でしたらどうぞ〜」
腕時計を気にする男性に、財布からお札を取り出して店主に渡す。有無を言わせない、奢りの仕方である。
楽しかったです〜と、その少女は最後までにこやかである。
172 :
アーノルド
[saga]:2012/12/21(金) 00:01:58.71 ID:7f96UOuK0
>>154
切り払われた事によりバランスを崩し、そのまま針は彼の右袖近くに
刺さる。
ただの針なら殺傷能力が低い、それなら毒つきか―
そう考えるや否や彼は即座に左の袖口から刃を生やす。
そしてそのまま、一度も躊躇することなく、自身の、針がささった右腕に
むけて刃を振るう。
生々しい肉が潰れ、こすれる音、赤いペンキが
床に落ちる音とともに、彼の、針がささった、右の手を落とす。
金属音ととに、彼の右の手があらわになった。
右の手は指ではなく、そのかわりに、指があった部分から刃が生えていた。
173 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(チベット自治区)
[sage]:2012/12/21(金) 00:02:04.14 ID:EcDkv25w0
>>157
北風は錆びた匂いを路地の口近くまで運んでいた。そして、誰かが目敏くそれを嗅ぎつけていたらしい。
吐息の音にも紛れてしまいそうな、微かな靴音がそこに近づいて来ていた。
……靴音。
僅かな臭気を嗅ぎ分けたそれはしかし、野犬の類などではなかった。
「――、待ちなさい」
子鹿めいて歩む少年の影に、その『狩人』は、冷たく冴えた声を送る。
背後から届いた声は少女のものだったが、そうと思わせない奇妙な凄みをも孕んでいた。
振り返れば、そこにあるのはガーネットめいた暗い赤の瞳。矮躯。そして、白皙の貌。
「聞こえているかしら?」
心配するでもなく静かに観察する視線は、少年の血にまみれた右腕を捉えていた。
174 :
七瀬 士狼
[saga sage]:2012/12/21(金) 00:09:44.90 ID:T+pyyDAEo
>>173
「………ッ!」
突然、背後から駆けられた声に漏れ出す息
其の赤が闇の中に輝くのを、こちらも赤の瞳が見つめていた
「なんというか、アンタみたいな奴ががこんな時間に出歩いてると危ないぜ
此処も其処まで治安が良い訳じゃねぇしさ」
彼女が視線を向けている右腕の傷
もしかすると、彼女は違和感を感じるかもしれない
傷の深さに比べ、出血量が少なすぎる
地面を濡らす血の量と比べ、腕から滴る血は少なすぎるのだ
まるで、何かの要素で止血をしているような
だが、見た目からは其の要素は何なのか判断がつかないはずだ
175 :
紫乃咲紫音
[sage]:2012/12/21(金) 00:11:51.67 ID:CxK5lcZqo
>>170
自分の行動は金の為だろうか
若い男性の生活費なんてどうにでもなる
いくら殺される理由があったとしても
その者達の命を奪う程の価値があるだろうか
...この手の思考は不毛だと切り捨てたが
「家がこの辺り...か」
物騒な所に住んでるんだな、と思った
自分は街中の、出来るだけ安全な場所に宿を取っている
自分とは何処か違って、何処か心配だった
「(....何で他人の心配してんだ俺)」
疲れているのかもしれないと、自分の心の中で決めつけた
「...クライアントから殺せとしか言われてない、
街中じゃあるまい...ここでは日常茶飯事なんだろう?」
どうやら問題なさそうだ
最も殺害方法に爆殺を選ぶあたり
きっと周りを気にする必要もないのだろう
「こいつらを殺した時点で俺の仕事は終わりっと...、君は何の仕事をしてるんだ?」
自分は殺し屋チックな何かを
彼女はなんだろうーーと
何故か興味が湧いているのだ、理由なんて自分でもわからないのだが
176 :
天霧 夙音──錆色お下げの中学生
[saga]:2012/12/21(金) 00:12:42.45 ID:e9ing3+vo
>>168
変容を常に求めるのが夙音だとすれば、相反して普遍を立するものが現れた
快楽の杯に水をさす女性の声は、勿論の事だが背後に感じるは初めて聞く声
表面上では落ち着いている、だがそれは波紋を呼ぶようにして震えている様にも感じ取れる
刹那、至高を乱された苛立ちをぶつけるようにして地面を踏みつけた
すると轟音が建物の合間に響いたと思えば、微かに揺るがされる空気
純粋な震脚だが、とてもこの中学生位の少女から発せられた物とは思えないだろう
「お姉ちゃんはなぁに?僕を邪魔するのかなぁ
僕はただ友達を作っているんだよ?それを邪魔するなんて……お姉ちゃん、最低だね」
無邪気な声が、重低音へと旋律を変調したかと思えば、踵を返して声の持ち主の方へと振り返えった
同時、今度は夙音の背後には黒い、桜の紋様が描かれた円形の魔方陣が展開
鈍く光る魔方陣を背に、夙音は女の元へと駆ける
変速も入れず、一定の早さで一直線に
女と一歩離れたところで、手に持つグリップを横に薙ごうとする
気づくだろうか、グリップの先には光に照らされず確認することはできないが、赤い何かがついている事に
もし、気づかなければ、何かが起こり女の鼻の先は切られてしまうだろう
177 :
クリオネ 人形使い 生成中の人形:0体
[saga]:2012/12/21(金) 00:18:26.26 ID:PSn5e07no
>>175
「別にこの辺りに住んでる人なんていっぱい居るでしょ」
クリオネにとってこの辺りに住むことに関して思うことは何もない。これが当たり前だからだ。
「ははっ、まあね。見られたからには……って言われたらどうしようかと思ったよ」
笑いながら言うクリオネの姿はとても心配していたようには思えない。
「私はこの辺りで何でも屋をしてるよ。浮気調査から諜報、暗殺までね」
実際暗殺の依頼はそう多くないが、それでも来る時は来る。
178 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(チベット自治区)
[sage]:2012/12/21(金) 00:31:37.81 ID:EcDkv25w0
>>174
「あら、随分余裕があるみたいじゃない」
冗談めいて言いながらも、彼女はくすりともしない。
くどく言い回せば、その状態で人の心配なんて、と続くのだろう。
だが少女は言葉少なだった。傷の状態を一番理解しているのは、言うまでもなく彼だろうから。
「心得のある人間なら、大きな傷を負えば袖を千切ってでも傷を焼いてでも止血をするわ
貴方がどうしてそうしないのか、そして何によって傷を負ったのか?」
「教えなさい。それとも治安の悪い地域で、血を流してる人を見て何も知らずに安心できると思う?」
観察した傷の異常性についてすっとぼけながら、言葉を続ける。
それと並行して、パーカーの懐から小さな袋入りのアンプルを取り出す。
暗がりで良く見えないが、梱包の上を青い文字で『造血』や『軍需』と言った語句が走っていた。
179 :
紫乃咲紫音
[sage]:2012/12/21(金) 00:37:44.92 ID:CxK5lcZqo
>>177
本来、見られたからには〜という任務もなくは無い
むしろ、割合的にはそっちの方が多いのだが
今日はそんなことない
偶然にも、たまたまスラム街での自由な仕事だった
「何でも屋か...案外俺の商売仲間になるかもな
...いや、商売敵か?」
首を傾げ、腕を組みながらそう言った
自分は暗殺(と言い難かったが)を多く扱っている
一方彼女は諜報活動が多いようだ
内容は違うにせよ、やっていることは大体同じだ
彼女は諜報がメインで自分は暗殺がメインだ
この少年を商売敵と思うか商売仲間と思うかは彼女次第だ
どう思うのだろうかーー?
180 :
七瀬 士狼
[saga sage]:2012/12/21(金) 00:43:14.24 ID:T+pyyDAEo
>>178
「……余裕って訳じゃないけどな
ただ、焦ったってどうなる状況でもねぇわな」
コンクリート塀に預けていた体重を、其の両足へと戻す
ふらり、と一揺れしながらも支えなしで立っている
「止血をしない理由ってのは、必要だから、としか言えねぇな」
視線を右腕へと向け、弱々しく微笑んだ
もう、その腕の血は完全に止まり、
暗くて確認しづらいが、黒い瘡蓋のようなもので傷は覆われている
常人ではありえない速度、治癒力
「この怪我は、夜この街じゃあ化物が闊歩してんだ、って言ったら信じるか?
それで、俺はそれと戦ってる、ってね」
181 :
サクヤ/帽子を深く被った茶髪赤眼の女E太極針、催涙弾、破片手榴弾×2、Px4 Storm、【黒髪黒眼姿が賞金首、五千万】<無能力者>
:2012/12/21(金) 00:43:43.60 ID:GNnDrsMj0
>>176
人には許容できる器の大きさというものがある。
サクヤは、基本的に自分の考えを押し付けることを嫌っている。人は人、自分は自分。だから友達を作る価値がある。
しかし友達に関係することなら話は別で、特に快楽のままに一方的な友達という立場を使って
他人に危害を加える少女の存在が、サクヤには気に食わなかった。
例え相手が並々ならぬ使い手だったとしてもだ。
「最低、か。それは辛いねえ、アタシはアンタのことを嫌いじゃない、けど」
桜の紋様を書かれた魔法陣を見て、サクヤはますます苛立ちを濃くする。
しかし今は戦闘中、冷静な行動が求められる。サクヤは一瞬でも無表情になった。
グリップが薙ぐ寸前に、サクヤは直感も手伝って後方に跳躍していた。
この行動には、必ず意味がある。グリップの先に視認できない何かがあり、最短の攻撃範囲は一歩分か。
攻撃範囲は広くないかもしれないが断定するのは危険、伸びる可能性はある。
そして恐らく攻撃翌力は甚大だ。健を切られて動けない被害者を考えると少なくともそう仮定したほうがいい。
右手からPx4 Stormを取り出し一発、二発。
銃声と共に排出される薬莢。硝煙の匂いを嗅ぎサクヤは一言。
「とても、不愉快だ」
182 :
クリオネ 人形使い 生成中の人形:0体
[saga]:2012/12/21(金) 00:44:03.25 ID:PSn5e07no
>>179
「商売敵? 考えたことも無かったね」
まるで今思いついたかのように言う。
「依頼の最中に邪魔してくるなら敵になるけど他で商売してるなら勝手にすれば? って感じだし」
そもそも裏の仕事を引き受ける人間など探せばいくらでもいる。今更1人新しく見つけたからと言ってどうという訳でもない。
「私はそろそろ帰るよ。 お腹すいたしね。」
生きてたらまた会うかもねと言い残し、その場を去っていくクリオネであった。
//自分から絡んでおいて申し訳ないのですが、油断すると気を失いそうなほど眠くなってしまったので、ここまでとさせてください
//ありがとうございました。
183 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
:2012/12/21(金) 00:51:15.90 ID:vBO5p3jro
244 名前:名無しのお客様[sage] 投稿日:2012/12/20(木) 19:01:21 ID:xp0A3C46
アラン、本気でああ言ってそうなところが笑える
246 名前:名無しのお客様[sage] 投稿日:2012/12/20(木) 19:34:09 ID:TtIQcji2
アランの横暴は能力者高校スレから始まった
しかもvip+からな、あいつのせいで全てが壊れた
247 名前:名無しのお客様[sage] 投稿日:2012/12/20(木) 19:40:10 ID:N..K8w1s
アランって何したの?
249 名前:名無しのお客様[sage] 投稿日:2012/12/20(木) 19:47:54 ID:TtIQcji2
突然チート能力引っさげてリーダーぶって来た
250 名前:名無しのお客様[sage] 投稿日:2012/12/20(木) 19:48:15 ID:Q3GFZZiw
外部に実害はないけど雑談に居座りスレを支配する暴君
戦闘力の低いハブ酒みたいなもん
ただ能力者高校で内乱を起こして新世界を作った経緯があるから危険度は上かも
251 名前:名無しのお客様[sage] 投稿日:2012/12/20(木) 19:49:52 ID:TtIQcji2
また協力者も狂信的な奴らばっかだから尚更タチが悪い
252 名前:名無しのお客様[sage] 投稿日:2012/12/20(木) 20:52:09 ID:.vTAUQAs
樋浦、お前を見ているぞ
253 名前:名無しのお客様[sage] 投稿日:2012/12/20(木) 20:54:35 ID:.vTAUQAs
埴輪、貴様もだ
255 名前:名無しのお客様[sage] 投稿日:2012/12/20(木) 23:39:15 ID:uEdB0Wyo
新世界のスルースキルの無さがむしろほほえましいわ
ただしアランは[
ピーーー
]、氏ねじゃなくて[
ピーーー
]
184 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
:2012/12/21(金) 00:52:09.08 ID:vBO5p3jro
338 名前:名無しさん@ゴーゴーゴーゴー![sage] 投稿日:2012/12/20(木) 18:43:34.56 ID:44NlgM3l0
目星は付いてる(キリッ)
とかどうせ能力高校かなんかの奴だと思ってんじゃね?
341 名前:名無しさん@ゴーゴーゴーゴー![sage] 投稿日:2012/12/21(金) 00:00:05.96 ID:vCyKPmvN0
どーうもー!あの変態クソアランに絡まれた可哀想な元ロールプレイヤーがやってきましたよっと
344 名前:名無しさん@ゴーゴーゴーゴー![sage] 投稿日:2012/12/21(金) 00:05:52.47 ID:ZxYskK4N0
直接言ってもあいつら意味ねえからwwwwwwww
前能力者高校絡みのいろいろあったとき直接本人に言ってやったんだけどよ、
「これが大人の世界だ」キリッ
「綺麗事だけじゃ済まされない」キリッ
的なこと言われてオーワーリーマーシーター(笑)
正直なんて言われたか忘れたけど、俺はあれには完全に失望したね
あとあいつは気に入ったヤツ以外には態度変える・絡まないだよな
俺最初はアイツに気に入られてみたいだったけど、途中から態度変わりまくりだったもん
345 名前:名無しさん@ゴーゴーゴーゴー![sage] 投稿日:2012/12/21(金) 00:34:22.92 ID:0FYBkmvl0
高校見て来たけどさ、何時もリアル話ばっか言ってるの?
高校の推薦が〜とかいってるあたり中3だろ?
こんな大事な時にこんなスレ見てる人が推薦とかありえないわ。
346 名前:名無しさん@ゴーゴーゴーゴー![sage] 投稿日:2012/12/21(金) 00:38:31.83 ID:ZNp57aW40
成績の関係ない推薦だって世の中にはある
ただし成績関係なしって時点でお察し
347 名前:名無しさん@ゴーゴーゴーゴー![] 投稿日:2012/12/21(金) 00:39:02.39 ID:k9G7VIYc0
よっぽど悔しかったんだろうよ
厨房なんだし放っておいてやれ
348 名前:名無しさん@ゴーゴーゴーゴー![sage] 投稿日:2012/12/21(金) 00:42:55.21 ID:ZxYskK4N0
高校の方はもうロールとかしてないっぽいからな
ロールが減る
↓
新世界現る
↓
アランが宣伝しまくり
(宣伝だけして去っていく(笑))
(申し訳程度のロール(笑))
↓
そっちに人が流れる
(ロール上手い人・ロールしていた人がほとんど流れる)
↓
過疎る。ロールがほぼなくなる ←イマココ
ま、今残ってんのは馴れ合い目的の奴らだけよ。ほぼ雑談スレと化してる
185 :
紫乃咲紫音
[sage]:2012/12/21(金) 00:52:29.99 ID:CxK5lcZqo
>>182
「ま、君の言うとおりだね」
言われてみればその通りだ
少年は笑って答える
だが、少年の心は何と無く虚だった
今までも何度か、たまにあるこの感情
俗に言う淋しさだろうーーーか
何かを思い出させる、この何か
感じたこの淋しさは何だろうか
彼女の去る姿を目で置いながら
言い忘れていた事を口にする
「...俺は紫乃咲紫音だーー、シオンでいい
縁があるなら、また会おう」
そうか、久し振りに見たからだーー
“あの人”に似てるから、だから淋しかったのかーーーと
/こんな私に絡んで頂いてありがとうございましたーっ!!
186 :
コバルト=バルト(仮面の男)
[sage]:2012/12/21(金) 00:52:48.77 ID:bs0/WmHlo
>>172
“一切の迷いを感じさせない思考”“異形の両腕”“得体の知れない不気味さ”
それらの要素が頭の中で重なり合って、相手がどういう相手かを再確認する。
「……ケッ、化物が。そういうのは特撮の中でしか流行らねぇんだよ!」
まだ余裕がある男だが、内心では少しばかり焦りを感じている。
躊躇せずに腕を斬ったという事は、右腕など後でどうにでも出来るという事だろう。
つまり、相手は怪我を気にせず戦える。……そこから、強力な回復手段が相手にはあるのだと推察した。
今でこそ優勢だが、そんな相手と戦い続ければこちらがジリ貧となるのは明白。
それにこっちにも仕事がある。これ以上戦い続けてもこっちにはメリットが少ない。となれば―――
「―――じゃあな、化物!」
一瞬の内に廃ビルの中が黒い煙に包まれる。この煙幕が晴れる頃には既にコバルトと隅で倒れていた少年の姿は無いだろう
187 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(チベット自治区)
[sage]:2012/12/21(金) 01:02:11.09 ID:EcDkv25w0
>>180
「ならばこれは私が使うわ。いずれね」
少年の持つ異常能力者回復力を目の当たりにして、内心膝を打つような思いがした。
こういう類≠フスキルに覚醒している存在は稀にいるのだ。
……実際、それがどんなに悍ましいか、良く理解している。彼女は今日はじめて眉根を落とした。
それにしても、彼は今まで見てきたどの血液操作術者よりも純朴であるようだ。
消え入りそうな笑顔で、気遣わしげに囁く言葉に、
「ええ、信じるわ。
……化物など、珍しくもない時代だもの」
目を閉じて、ゆっくりと、言い聞かせるように答えを返す。
無責任な口ぶりかも知れなかったが、彼女にはこれを置いて他の答えは思い浮かばなかった。
188 :
天霧 夙音──錆色お下げの中学生
[saga]:2012/12/21(金) 01:05:29.50 ID:e9ing3+vo
>>181
安易に躱されて攻撃に転じられてしまったが、夙音はそんなことはどうでも良い風に、膂力を打ち消す為に、慣性に抵抗した
先程の一撃、無作為にやったのではなく、相手の掌を晒させる事と、相手の無意識に牽制を与えるのが目的
路地裏は月光が届かない。否、届く場所もあるのだが極一部で、入口だとか小規模
夙音が路地裏を好む理由として光が届かないので、武装である無明刀が真価を発揮する
どのような光に当てられようが絶対に反射することは無い刀。それを完全に使用し切れるのが、ここしかないということだ
夙音は相手の跫音を耳にしながら、薙ぐのを敢えて止めることなく、そのまま振り切った
「ふふ、お姉ちゃん、怒ってるのかな?駄目じゃないか、落ち着かないと
お父さんがいってたよ?冷静を欠けば気持ちよくなくなるって」
夙音が見る景色は緩慢を極めていた
貪る様に空間を穿ち続ける二発の銃弾は、幾ら夙音の瞬発力でも回避する事はほぼ不可能だ
予測していれば回避はできただろうが、相手の掌を晒させる事が目的の一撃だったが故に対応策を練っていない
だが、このパターンは決して初めてではない
証拠に、無明刀を振り切ったと同時、それの先から射出される何かは黒い光を伴い、魔方陣へと吸収された
魔方陣はそれに呼応するかのように、あたかも射出されたものを反射したかのように黒い魔力を放つ
その魔力が行く先、一直線に一番最初に発射された弾丸
的確に、精確に魔力は弾丸を包み込むと、弾劾の軌道が僅かにずれた
普通ならばあり得ないことだ。だがしかし、事実事象は起こったのである
分岐の力だ。黒枝垂特性である、分岐の力。
分岐は弾劾の方向を分岐させ、軌道をずらしたのである
軌道をずらされた弾劾はもう一つの弾劾を、穿ってしまい、結果として夙音に弾劾が到着する事は無かった
「はずれ。お姉ちゃん、もしかして僕とまとあてをしたいの、かな?」
明らかな挑発。もっと相手の出方を伺いたい、という魂胆だろう
189 :
七瀬 士狼
[saga sage]:2012/12/21(金) 01:10:43.26 ID:T+pyyDAEo
>>187
「サンキュー、変質者と勘違いされて
お縄に付くのだけは、勘弁したくてさ」
血液不足からか随分青白い顔をした少年だったが
荒かった呼吸も落ち着き、少しづつではあるが余裕も出てきた様に見える
「……女の子は血に慣れてるって聞くけど
悲鳴一つ上げないでくれたのは助かった」
どうしても視線が行くのは彼女の手の中のアンプル
少女にしか見えないその姿とは、不釣り合いな存在に見えて仕方がない
「……いずれ、使うか
怪我する予定があるみたいな言い方……
いや、『血』を使う予定があるような」
アンタ、もしかしてお仲間?
そんなとぼけたような呟きが、夜の闇に広がった
190 :
サクヤ/帽子を深く被った茶髪赤眼の女E太極針、催涙弾、破片手榴弾×2、Px4 Storm、【黒髪黒眼姿が賞金首、五千万】<無能力者>
:2012/12/21(金) 01:19:24.34 ID:GNnDrsMj0
>>188
「そうだねえ、アタシは怒ってる」
と言いながらもサクヤは無表情で、冷静だった。
グリップの先からの正体不明の物質が魔方陣へ、そして魔方陣からの魔翌力の射出。
サクヤは、射出された物が魔翌力だと気付いていた。伊達に魔術師であった訳ではない。
さて、どういう事象に関係して防いだのかだ。
弾丸を他の弾丸に打ち当てた。つまり向きを一瞬で把握し変化させる魔術と推測できた。
ひと薙ぎするごとに効果を発揮するとなると次に狙うべきなのは―――――魔方陣だ。
「ああ、まとあてもいいもんだ」
と言いつつサクヤは浮かんでいる魔方陣に向けて銃を向けて、またニ発ほど発砲してみた。
さて、効果はあるのか。
191 :
アーノルド
[saga]:2012/12/21(金) 01:27:56.89 ID:7f96UOuK0
>>186
逃げられたか―
内心で、アーノルドは舌を打ち、煙幕が晴れるのをまつ―晴れて見えたのは
もぬけのからの、ビル。地面には、彼が自ら切り落とした腕がある。
今のままで右の手を再生するのはエネルギー的に厳しい―
いまだに血が滴り落ちている肉の断面がさらけ出た右の手首。突然、むき出しの赤い
部分が、肌色の、皮膚の部分に覆われていく。
仮面の男の見立てどおり、彼には再生能力があるが、そう迂闊に使えるのものではない。
彼が、能力を元に戻される依然ならば簡単に再生はできただろうが、今、能力がほぼ
初期に戻っている現在では、右腕を再生するだけでも多大なエネルギーを消耗する。
進化も適応もなし―。完全に無駄骨か
進化ができぬ―自身の欲望が果たせぬ、怒り、そして、エネルギーの不足による飢え。
残った左手は、食い込み血が出るほどにまで、握り締められ、震わせて。
ただ、彼は落ちる血をずっと、睨み付けるかのように、次は狩ると決意する狩人のように
ずっとたれる血を見つめていた。
192 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(チベット自治区)
[sage]:2012/12/21(金) 01:34:14.85 ID:EcDkv25w0
>>189
少しずつ落ち着いてきた挙措の一つ一つを、赤黒い眼が凝るほどに見つめる。
能力犯罪者の中には狂気を隠す事に秀でた者が少なくないが、彼はそういうクチでは無さそうだ。
……更に言わせてもらえば。傷を付けた「奴」も、ちょっと詰めが甘い。
単独犯、しかもヒトの知能はなかろう。
気分を安んずると共に、落胆を禁じ得ない。
「戦えば血を流すわ。そして戦わなければいけない事情がある
こんな所に居る人間(もの)は、良かれ悪かれそう言う因縁に縛られているのよ」
「そう言う意味では同類かもしれない。仲間は……違うわ
現に、貴方と私の因果は、全く噛み合っていなかったようだから」
大事(おおごと)でなくて良かった。それじゃあね。
ささっと言い残して、少女は去っていくだろう。
……ヒトの身に生まれながら、人間と相容れない怪物と化した彼女は、また別のきな臭さを辿って長い夜を過ごすのだった。
193 :
天霧 夙音──錆色お下げの中学生
[saga]:2012/12/21(金) 01:36:21.53 ID:e9ing3+vo
>>190
挑発に乗ることは無かった
ということはつまるところ、相手は激昂というわけではなく、静かに怒っているという事だ
女はそれを誇示するかの様に夙音の魔方陣の効果を知るために銃弾を放った
畢竟、微弱な魔力にて存在する魔方陣は硝子が割れたような快音をあげて砕け散る
まとあてにしては大き過ぎる的だが、夙音は動じる事なく、女の方を見据えていた
直接術者には影響がないあたり、魔方陣との連携はしていないようだ
夙音は静かに一つ息を付いて
「凄いよ、お姉ちゃん。まとあて上手なんだね!だけどもっと難しいのを全部撃ち抜いて貰わないと、本当に褒めてあげられないよ
死んじゃっても、文句は言えないからね?」
再度背後に先程とは大きく違う小さな魔方陣が展開された
その小さな魔方陣から、枝分かれするよように直線が幾つも伸びたかと思えば、50は降らない数の魔方陣がなされる
振るう左手。全ての魔方陣に魔力を与えるその手は、快楽を貪る為に振るわれる
再び音が響き渡るだろう
今度は50位上の激音が、それは女に向かって、そして全て女の腹部を狙った一撃
夙音の快楽の杯に加えられるのか、逆に杯を押し倒すのか
変速的で、相手を惑わす為に方向が見当違いのところであったりするが、結論は同じだ
当たれば吹き飛ばされる、当たらなければ夙音に変化が起こる
194 :
七瀬 士狼
[saga sage]:2012/12/21(金) 01:40:13.32 ID:T+pyyDAEo
>>192
「戦わなきゃいけない事情、か」
彼女の去っていく背中が、どうにも寂しそうで
少年は、気だるさに負けそうな足に力を込め、大きく息を吸い込んだ
「助けが必要なら、正義の味方を呼べば良い!
何処に居たって、ピンチになったら駆けつける!」
キーン、と軽い金属音が響いた
刃鳴り、少年の懐から夜を切り裂くように
「……しまった、名前聞いてなかったな」
随分と、少女の背中が遠くなってしまってからそんな事に気付くのだった
195 :
コバルト=バルト(仮面の男)
[sage]:2012/12/21(金) 01:46:39.37 ID:bs0/WmHlo
>>191
廃ビルから脱出してしばらく。
コバルトは携帯端末を使って、待ち合わせ場所が変更した事を報告をしていた。
「―――つー訳で、俺らが居るのはあそこの廃ビルじゃないからよろしこー!」
要件が伝え終わり、通信を切った。その直前に端末から怒鳴り声が聞えたが、気にしない。
それよりも気になるのはあの化け物だ。あの化物は出会い頭に『試させてもらう』と言っていた。
なにを試させてもらうのか、言葉の意味を考えても答えが一つに絞れない。
「……止めよ、考えても意味ねぇしな!」
考え事は自分のキャラじゃない、と考えていた事を全て吹き飛ばし、迎えが来るのをゆっくりと待つのだった
//長い時間付き合わせてしまい、すみません。
//絡みありがとうございました。
196 :
サクヤ/帽子を深く被った茶髪赤眼の女E太極針、催涙弾、破片手榴弾×2、Px4 Storm、【黒髪黒眼姿が賞金首、五千万】<無能力者>
:2012/12/21(金) 01:52:29.10 ID:GNnDrsMj0
>>193
「凄い、か。アンタの方がよっぽど凄いさね」
大量に現れる魔法陣にサクヤに警鐘が鳴り響く。まずいまずいまずいまずいマズイ―――――――
威力は以前の大きな魔法陣に比べて小さいと思いたい。しかし唯一つ言えるとしたら。
―――――この相手に出し惜しみをしている余裕はないということ。
かなり上位の能力を保有していることは、疑いようもない。
魔方陣が数多く形成されるのを見た時、サクヤは動いていた。銃を持った右手を戻す時間はないため
左手で破片手榴弾をとりだした。ピンを抜くと大量の魔法陣に向けて投げる。
破片と爆風で魔方陣を消滅させることができれば、勝機はあった。
少女自身にも多少は破片が飛び散ってくれるだろう。
全力で宙返りしながら左後方に跳躍する。そのまま空いた左手をつくと
バネを使い、慣性に逆らって今度は右後方に跳躍する。
しかし空中でめまぐるしく動くとはいえ、50もの攻撃を回避できる訳がない。
魔方陣が消滅しなければサクヤに攻撃が命中し、吹き飛ばされるだろう。
197 :
天霧 夙音──錆色お下げの中学生
[saga]:2012/12/21(金) 02:08:20.94 ID:e9ing3+vo
>>196
夙音が行動を起こすと同時に相手は動く
手榴弾など打ち返せるとおもったが、合間を縫って魔方陣へと辿り着いてしまった
爆風と共に物体の鋭利な破片が魔方陣達を突くと、案の定魔方陣は誘爆のように連鎖して消滅する
黒枝垂は一つ壊れると全て崩壊する、なんてことは無い
だが、事実こうなっているのは破片だけでなく爆風を受けたからだ
勿論、術者である夙音にも被害は来ていた
回避する事は出来た、だが相手は自分の魔方陣の展開の僅かなラグに気がついていたのか
刹那を突かれ、結果として二個魔方陣を残してほかは全損
前進して防御を取ることもできたが相手に背後を見せるのはしたくない
破片が夙音の服に擦り傷を負わせたのか、服のあちらこちらが破け、場所によっては突き刺さり流血でさえしている
「くっ……お姉ちゃん本当にまとあてうまいんだぁ」
震えた声で、夙音は痛みを堪えて言う
僕は自身の痛みを求めてるんじゃない、と
他人の不幸こそ至高である、だからこそ残りの魔方陣に期待を寄せよう
二個の魔方陣から発せられた内一つは見事なまでに回避されてしまった
だがもう一つは、自分から女の股下へと落ち、女の背後へと消え去る
離れた場所、そこで分岐させる。しかも加えて新たな魔方陣を通して、だ
加速したまま女へと突撃する魔力に、気づくことができるか
もしあたれば吹き飛ばされ、夙音が構える刀に突き刺さってしまうかもしれない
198 :
サクヤ/帽子を深く被った茶髪赤眼の女E太極針、催涙弾、破片手榴弾×2、Px4 Storm、【黒髪黒眼姿が賞金首、五千万】<無能力者>
:2012/12/21(金) 02:22:15.43 ID:GNnDrsMj0
>>197
魔方陣が少なくなったが、警鐘は止まらない。サクヤはしかし、無理な挙動をしたせいでふらついている。
残りの破片手榴弾は一つ、攻撃手段が限られてくる、それならば。
―――――着地したサクヤは、背後から魔翌力が迫る中、刀を持っている左手に対して発砲を試みた。
狙う、狙う、……発砲。三つの弾丸が左手に迫り。
その間に背後から魔翌力が迫っているのには気付かなかった。
吹き飛ばされるサクヤ、しかし発砲は終了しており妨害はできている。空いた左手には太極針。
意識が朦朧としている中勢いを利用してサクヤは突き進む。少女をはっきり見ながらの直進。
太極針は、突き刺すための武器なのだ。
ものすごい勢いで吹き飛ばされたサクヤ。勢いを増した左手の三本の針が、少女の腹部に迫る。
199 :
クララ(ブロンド美少女)ミミック
[sage]:2012/12/21(金) 02:26:28.95 ID:LRXmfn/Yo
>>197
,
>>198
「喧嘩…か。」
それを見物している生物がいる。
何もしてこない。興味深そうに二人を観察している。
200 :
天霧 夙音──錆色お下げの中学生
[saga]:2012/12/21(金) 02:40:08.39 ID:e9ing3+vo
>>198
相手の判断はかなり素晴らしいものと判断できる
次々の戦闘の展開が読めているのだ
もしかすると感かも知れないが、それでも幾つも死線を潜り抜けた結果だ
だが、賞賛して死ぬ程こちらも甘くはない
累加型魔方陣、何回も魔力を与えることにより、効果を強くする魔法
だが、ラグが多いことから遠距離戦闘を好む
先程のような行動はマレで、偶々そう言った状況だっただけ
夙音は瞬時に身体分の大きさの魔方陣を目の前に展開し、無明刀を握る手で魔力を与えた
銃弾三発、分岐させるには十分だ
結果として銃弾は左右に離散したが、魔法陣はそれ程強いわけでもなく破壊されてしまった
「ふぅん、もっとすぐ死ぬかとおもったけど──」
これはこれで楽しい、と言おうとした先に、女が夙音の腹部を刺した
その針の様な物はしっかりと肉を抉った感覚を伝えさせる事だろう
そこで夙音は女を抱くようにして言う
「暖かい……人の暖かさかな……?」
涙声を挙げる夙音の左手には、逆手持ちに直した刀
そのままに、容赦無く刀を自ら諸共穿ち、抉ろうとした
201 :
サクヤ/帽子を深く被った茶髪赤眼の女E太極針、催涙弾、破片手榴弾×2、Px4 Storm、【黒髪黒眼姿が賞金首、五千万】<無能力者>
:2012/12/21(金) 02:48:29.50 ID:GNnDrsMj0
>>200
「さて、ねえ」
サクヤに動く力は、本来なら残っていなかった。
――――――しかし自分は死ぬ訳にはいかない。その思いの力だけでサクヤは最後の力を振り絞る。
僅かに体を逸らすと内臓を僅かに避けて刀で抉られ、貫通した。
朦朧とした意識の中で、サクヤはサクラを呼んだ。もしかしたら間に合わずに死んでしまうかもしれないが
今は、この暖かさに浸っていたかった。
「ああ、これが人の温かささ。友達ってのはこういうものなんだよ」
サクヤは口から大量の血を吐き出しながらも、笑顔でヒヒヒヒヒと笑う。
「どうだい、幸せだろう?アタシは今幸せさね」
202 :
天霧 夙音──錆色お下げの中学生
[saga]:2012/12/21(金) 03:01:14.83 ID:e9ing3+vo
>>201
女の予測とは反して、夙音は刀を抜き去ると、平然とした出で立ちで、女を睥睨していた
口から血が一筋流れており、吐血しているにも関わらず、口の中に血を溜めている様
無言を極め、女の質問から数秒たったあと、口に溜めた血を女の口に入れようとした
抵抗されれば、地面にそのまま流れるだろう
恍惚とした表情で、腹部の痛みも忘れたかの様にはしゃぎたてる少女の目は──正気ではない
歌を口ずさみながら、大きく笑う
「ふ、ふふ、最高だよ……最高だけど、お姉ちゃん
僕はこんなんじゃ死なない、少なくともお姉ちゃんもまだ死なないだろうけど、僕の大好きな音を聞かせてくれないなんて──
最高じゃないか。お姉ちゃん、いい趣味してるよ
僕に暖かさを教えてくれてありがと──最悪だったね」
少女の快楽を求める力は、自らを傷つけた
だが結果として得たものは一つもない、女は幸せそうな表情まで浮かべている
刀の血を振り切ることによって拭った
笑いながら路地裏へと血痕を残しながら消えて行く少女を追うというのなら追うが良い
だが少女の人間離れした特性は、今度こそ女の命を脅かす結果となるだろう
203 :
サクヤ/帽子を深く被った茶髪赤眼の女E太極針、催涙弾、破片手榴弾×2、Px4 Storm、【黒髪黒眼姿が賞金首、五千万】<無能力者>
:2012/12/21(金) 03:07:25.06 ID:GNnDrsMj0
>>202
「そう、かしら」
刀が引き抜かれるのと同時にサクヤの傷口から大量の血が噴出し、サクヤが白目を剥く。
「ごめんね」
それは誰に対する謝罪だったのだろうか。サクヤは意識を失う。
サクラとロクレネが駆けつけてくる間、サクヤの口の形はずっと笑みを作っていた。
/お疲れ様でした〜楽しかったです!
204 :
天霧 夙音──錆色お下げの中学生
[saga]:2012/12/21(金) 03:27:15.94 ID:e9ing3+vo
>>203
今となって傷が痛む、こんなところで死んでたまるか、と建物に拳をついた
鈍い音が建物全体に響き渡り、振動は地面にまで伝わったのだ
先程の女、思い出すだけで虫酸が走る
あれ程におかしな人間は見たことがない、何故あのような表情ができるのだろうか、だけど素晴らしい
自分を楽しませてくれるという点では今まであった中では最高だ
夙音は腹部を強く握りしめ、止血とする
後ろに続く血痕を隠すことなく──否、そのような元気はないのか──ある程度来たところで倒れこんだ
小規模だが月光の当たる場所にて、崩れた夙音の目に映えるは漆黒
戦闘に関しては甘かった所も多い、普段なら魔法陣との併用を主としている
だが、今回に関しては全く応用もできなかった。防戦一方、否攻撃はできていたが何かが決定的に足りていない
充足感に満ち足りた戦いをしたはずなのに、何かがつっかえる。何かが物足りない
自分の実力不足か、それとも一種のスランプという奴か
無明刀を月光に掲げるが、刀身は汚らしい赤に染まったまま
静かに口に寄せると、血をしっかりと舐め取り、銀色を取り戻す
「最後、突き刺した瞬間に気持ち良いのが込み上げてくるはずなのに……何故だろう
僕は楽しいとも思ったのに何かが足りない
お姉ちゃんは僕に笑いかけてきた
友人とはなにか──」
理解できない事が多過ぎる
快楽を感じ取れなかったのはおかしい、相手の苦痛に歪む顔が見れなかったそれが原因か
違う、何だ何だ考えるほどに頭が痛くなる
苛立ちから夙音は虎嘯する
視線に映えるは空に大量の魔法陣を展開、そして魔力を一つ、分け与えた
魔力は空へと放たれ、花火の様に散る
「次こそは──その前に原因をみつけなきゃ」
魔力の残滓を浴びながらそう言って深い眠りについた
/おつかれしゃーした!ぐあああああ死ぬなああやっておいてあれだけど死ぬなああああああああ
205 :
Ozone
◆XYOzonean2
[sage]:2012/12/21(金) 17:40:50.83 ID:gaYm7haio
昔の夢を見ていた。と言ってもそこまで昔ではない。高校生の時の思い出だ。
「わ、わたしも!○○○○○さんの事が……… 大好きです! 私と…付き合って……下さい!」
そうして、私は彼に箱を渡す。中には時計が入っている。私が頑張って選んだ時計だ。
「これから……よろしくお願いします。○○さん! 」
背景に東京の夜景。あの時、本当に楽しかった……………
________________
ベッドから彼女は身を起こす。部屋は殺風景だ。何か、良い夢を見ていた気がするが思い出せない。まあ、気分が良い状態の目覚めの為そこまで気にしないで部屋から出る。
そして、いつもの《獲物》の前で舌なめずりをして、こう言う。
「おはよう、あたしはねぇ………今日は凄く気分が良いんだ。だからあんたをすぐに死なせてやるよ。大丈夫。すぐに楽になるよ。じゃ。」
そう言って、銃の引き金を引いて相手へ撃つ。
その、《獲物》 は悲鳴をあげるが、すぐにそのこえは聞こえなくなる。
彼女はそれを《処理》する。室内には嫌な音が響くが、彼女は嫌な顔一つしていない。それどころか笑っていた。
《処理》が終わった後、彼女はシャワーを浴びて、外へ出ていった。目的地は公園。いつも通りに事件の調査を行うようだ。
206 :
Ozone
◆XYOzonean2
[saga]:2012/12/21(金) 17:44:01.36 ID:gaYm7haio
「えっと、ここで多分刺されて…………」
公園で、熱心に地面を見ながらメモをとっている。
容姿は背が高く、髪はロングヘアーで特に縛ってはいない。服装はスーツである。
207 :
Ozone
◆XYOzonean2
[saga]:2012/12/21(金) 18:54:25.80 ID:gaYm7haio
「………………なるほど…………」
相変わらずメモをとっている。
208 :
【人間失格】喧嘩魔
[saga]:2012/12/21(金) 18:57:37.50 ID:z2AVk6aVo
>>207
打撃音、打撃音、打撃音
「何か」で「何か」を叩く鈍い音が小さく響く
その音はどうやら公園のトイレから響いているようだ
209 :
Ozone
◆XYOzonean2
[saga]:2012/12/21(金) 19:01:35.18 ID:gaYm7haio
>>208
「……………?」
音に敏感に反応をする。
「…………なんだろう………?」
そう、思い少しずつだがその音が聞こえる方向へ近づいていく。
210 :
【人間失格】喧嘩魔
[saga]:2012/12/21(金) 19:09:00.36 ID:SkJAUSJgo
>>209
トイレから何者かが出てくる
「っあ゙〜…ヒマだ」
黒髪を無造作にまとめたどこかの学校のブレザーの青年だ
ピクリと動きを止め自分の拳を見る
…人間の歯が突き刺さっていた
「…ファック」
(あー、『チカラ』使っとくんだったな)
歯を引き抜いたところで女を発見
「…なんだぁ?見せもんじゃねーぞビッチ」
歯を引き抜いたところから一筋の血が垂れた
211 :
Ozone
◆XYOzonean2
[saga]:2012/12/21(金) 19:15:51.19 ID:gaYm7haio
>>210
「ビ、ビッ……………」
思わず大きな声を出そうとして寸前で踏みとどまる。
「…………………大丈夫………ですか?」
取り敢えず、持っていた手帳をしまい、そう聞いてみる。
212 :
【人間失格】喧嘩魔
[saga]:2012/12/21(金) 19:23:29.97 ID:aHG5eky0o
>>211
「あー?ちっと切っただけだよ」
「消毒すりゃ膿まねーだろ」
ぶらぶらと血の垂れた手を振り
「大丈夫かどーかはトイレの中の連中に言いな」
水飲み場の方へ向かう
トイレの中を覗いた場合…
血が出る口元を押さえてうずくまる金髪の男
小便器に顔を突っ込んだ状態で気絶した腰パンの青年
大の字に倒れた顔面が赤黒く腫れ上がった男
三人のいわゆる「不良」が見えるだろう
213 :
Ozone
◆XYOzonean2
[saga]:2012/12/21(金) 19:32:33.13 ID:gaYm7haio
>>212
「そうですか…………良かった………………トイレ…………?」
そう、呟きトイレの中を見る。そして、少し驚いたような表情を見せるが直ぐに元の表情に戻る。あの歯を見て音を聞いたら大体は把握したようだ。
「…………なるほど……………」
そう言って、シャッター音のならないカメラで数枚写真を撮る。
214 :
【人間失格】喧嘩魔
[saga]:2012/12/21(金) 19:37:29.00 ID:4zUE0d+ro
>>213
「♪〜」
『犯人』はのんきに鼻歌を歌いながら水飲み場で手を洗っていた
「…?」
「おい、ビッチ」
「何してんだ?スプラッタフェチか」
「なかなかパンクな趣味してんなおい」
女が何かしているのが見えたのか
蛇口をひねってニヤニヤしながら声をかける
215 :
Ozone
◆XYOzonean2
[saga]:2012/12/21(金) 19:46:30.86 ID:gaYm7haio
>>214
「…………いえ、何となく色々と写真を撮って回っているのですよ………」
もう、ビッチと呼ばれる事を認めたのか相手の方を向かずにそう答える。
「………一応ありがた迷惑だと思いますがこれ渡しておきます。」
そう言って、持っていた鞄の中から塗り薬を取り出し相手へ投げる。
216 :
【人間失格】喧嘩魔
[saga]:2012/12/21(金) 19:57:17.84 ID:rqoh4N0Ho
>>215
「写真ん?」
「…なんだよ、マジでスプラッタフェチか?」
「マジパンクだな」
ススス…と距離を取る
勝手にドン引きしている
「あー?」
「……あー、サンクスビッチ」
投げられた塗り薬をキャッチ
ぶっきらぼうに礼を言って薬を塗る
「ほらよ」
塗り薬を投げ返してズボンのポケットから煙草…マルボロの赤箱を取り出した
217 :
Ozone
◆XYOzonean2
[saga]:2012/12/21(金) 20:02:34.43 ID:gaYm7haio
>>216
「いえ、他にも風景とか撮っていますよー。」
そう言ってカメラの写真を見せる。街中の人ごみや風景、物など色々と撮影している。
「いえ、大丈夫ですよ。」
塗り薬を受け取りしまう。煙草を見て少し顔をしかめる。煙草は少し苦手なようだ。
218 :
【人間失格】喧嘩魔
[saga]:2012/12/21(金) 20:12:08.90 ID:AVuCyxOno
>>217
「ふーけーねぇ…」
「ファック、そんなもん撮ったってつまんねーだろ、つーか何がおもしれーんだ?」
カメラを覗き首を傾げる
「……」
煙草を口にくわえて胸ポケットを漁る
…しばらく漁っていたが目当ての物がなかったのか、漁るのを止めてくわえた煙草を箱に戻す
「ファック!どこ行きやがったアスホールズライター!?」
煙草の箱をズボンのポケットにねじ込みながら足元の小石を蹴飛ばす
蹴飛ばされた小石は公園のブランコの支柱に当たり、地面に落ちた
219 :
Ozone
◆XYOzonean2
[saga]:2012/12/21(金) 20:20:45.05 ID:gaYm7haio
>>218
「いえ、色々とヒントになるのですよ…………」
そして、写真を回している時にある、一人の中年男性のポートレートが少しうつる。そのまま暫くその男性のポートレートが続くが、直ぐに風景に戻る。
「……火がないのですか……?」
小石を目で追いながら聞く。
220 :
彩鈴&彩楓/ライダースーツとファーコートの少女 傭兵兼暗殺者
[sage]:2012/12/21(金) 20:30:15.47 ID:5R35qlJPo
「……やっはーいっ!」
「みんなぁーっ!鈴の歌ぁ、ちゃんと聞いてくれたかなぁ〜っ!?」
とあるスナックにて。
マイクを片手に、鈴─髪を二つ括りにした、活発そうな少女─は、カウンターに居る面々へ熱い視線と呼びかけを送る。
「久しぶりだったからぁ、ちょっと緊張しちゃったけど……上手く歌えた方かな、って!えへへっ」
丁度今しがた、最近流行の可愛らしいアイドルソングを歌い終えた所だった。
メタった言い方をすれば48だったり、桃色だったりするような雰囲気の楽曲だった。
普段の鈴には到底似つかわしくない楽曲だったが──気分はまさにアイドル気分、といった所だろうか。
たまには女の子らしい事もしたくなるのである。その一つが、まさにカラオケだった。
尚、地声が高い部類に入る彼女、歌はそれなりに得意のようで…否定的な感想は、そうそう浮かばない。はずだ。
221 :
【人間失格】喧嘩魔
[saga]:2012/12/21(金) 20:31:06.64 ID:YLkA+nzco
>>219
「あぁ、どこにもねー」
「マジファックだぜ、百円ライターだからいいけどよォ〜」
「ファック!」
イライラをぶつけるように足元を蹴る
土埃が宙を舞った
「……なんだぁ?アンタ中年フェチかよ?」
「リンプディックじゃねーと燃えねーってか?」
中年男性の写真を見て再びニヤニヤ
222 :
Ozone
◆XYOzonean2
[saga]:2012/12/21(金) 20:37:26.62 ID:gaYm7haio
>>221
「ではこれでも。」
そう言ってライターを取り出す。点火口の部分が長いタイプの物だ。
「ま、特に何でもないです。」
そのまま写真を回している。
すると、一枚ある画像が少し表れる。それは、その映っていた中年男性が血だらけになって手錠に拘束されている画像が表れ、その次には絶命している画像が表れる。そのまま次の写真へと回っていく。
223 :
【人間失格】喧嘩魔
[saga]:2012/12/21(金) 20:44:36.41 ID:IyV8Q0xco
>>222
「ん……あー、いい、いらね」
「後で吸うわ、サンクスビッチ」
手を振ってライターを拒否る
さっき少し顔をしかめた女のことを思い出したらしい
「…ファックァップ、ファックァップ」
「マジでスプラッタじゃねーか、キモいのはテメーのプッシーだけにしとけよビッチ」
げー、と気持ち悪そうに女から離れる
224 :
紫乃咲紫音・中性的な殺し屋
[sage]:2012/12/21(金) 20:50:03.90 ID:CxK5lcZqo
>>220
店内はそれなりに盛り上がっている
こういったご時世に明るい曲は人々に良い刺激を与えてくれるのだろう
拍手や軽い口笛、アンコールと言っている人がいる
それほど注目に値する歌唱力だったのだろう
少女から見れば
拍手、拍手、口笛、拍手、喝采、居眠り、拍手、拍手ーーいろんな反応が
ん?誰か一人だけ違う
約一名、少女の歌声にピクリともせず
隅の席で一人肘を付いてテーブルに置かれた薄い酒にも手を付けず
いかにも「聞く耳持たず」と言わんばかりの少年がいた
その様子は間違いなく目に止まって目立つだろう
無気力そうで虚ろな黒い瞳にそこそこ使い古された黒いコート
身長は年齢の平均レベルで細身
首あたりまで伸ばした紫の髪が印象的
若い顔だが、何処か大人びている雰囲気
コートの袖から覗いている両手首に「禁忌」と小さく刻まれた細い腕輪をした少年だ
視線は何処だろうか
間違いなく少女を見ていない
テーブルのコップ?手首の腕輪?
そんな空虚な瞳な少年だ
「.......。」
少女に見られてることに気付いていない
歌っていたことにも気付かれてないかもしれない
そんな彼の姿が彼女にはどう見えるだろうかーー?
225 :
Ozone
◆XYOzonean2
[saga]:2012/12/21(金) 20:51:37.45 ID:gaYm7haio
>>223
「………そうですか。」
そう言ってしまう。
「プッシー?スプラッタ?なんの事ですか?」
不思議そうに首を傾げる。
226 :
彩鈴/パーカーの少女 傭兵兼暗殺者 単品
[sage saga]:2012/12/21(金) 21:06:58.40 ID:5R35qlJPo
>>224
ぴくん、と鈴の耳が痙攣する。目敏い彼女は、男(鈴にはそう見えた)の反応を見逃さなかった。
鼻歌を伴う、上機嫌な足取りでいち、に、さん。軽やかなステップを刻んで、彼の隣へ。
「お兄さん、やっほぉーっ……元気無いみたいだけど、どうかしたのかなぁ?」
「今のあたし、機嫌が良いんだぁ…だから、相談にくらいなら、乗ってあげるよっ?」
それは、脱力していた彼にとって、突然の出来事だったかもしれない。
紫音の真横の卓上で頬杖を突いて、耳元に囁く。満面の笑みを浮かべていた。
一見して未成年であるにも関わらず、吐息は熱気を帯び、頬には朧ながら朱が差しかけていた。
さて、奇しくも暗殺を生業にする者同士、予期せぬ邂逅を遂げた訳だが───
彼は、鈴の体に染み付いた血と硝煙の臭い、今風の少女≠ノは似つかわしくないそれに、気付けるだろうか。
あるいは彼の体に、同様の臭いが付着しているかもしれない。そうだったならば、鈴がそれに気づく事もあるだろう。
227 :
【人間失格】喧嘩魔
[saga]:2012/12/21(金) 21:08:30.30 ID:2CG0utg/o
>>225
「わかんねーのかよ、ファックだなテメー」
「キモいもん見せんなってんだよビッチ」
まるで女が悪いかのように唾を地面に吐き捨てる
「あー、ファック!」
「せっかく熱くパンクになってたってのにビッチのせーで萎えちまったぜ」
228 :
Ozone
◆XYOzonean2
[saga]:2012/12/21(金) 21:11:44.63 ID:gaYm7haio
>>227
「ご、ごめんなさい………」
落ち込んだような顔をして下を向く。
229 :
【人間失格】喧嘩魔
[saga]:2012/12/21(金) 21:22:50.46 ID:muUgI+ozo
>>228
「落ち込むんならンナモン見せんなビッチ!」
唇を尖らせて追い討ちをかける青年
「あー、マジファックだぜ」
「このままじゃサムすぎて寝れねーや、どっかのマザーファッカーでも殴りに行くかァ?」
ペキ、ペキ、と指の骨を鳴らす
「ヨッシャ、善は急げだ」
「じゃーな、スプラッタフェチ」
「次会った時はスプラッタ見せをじゃねーぞ?ビッチ!」
ズボンのポケットに手を突っ込んで歩いていった
/乙でした、ありがとうございました
230 :
Ozone
◆XYOzonean2
[saga]:2012/12/21(金) 21:27:35.83 ID:gaYm7haio
>>229
「…………はい……」
そう言って微笑む。
「それでは、またどこかで!」
そう言ってその場で立っている。
相手がさった後、一人呟く。
「ふふ、中々面白い子だったわ………ターゲットにするのもいいかもね………ふふ……」
そう言ってから再び手帳を取り出し、また事件について調べるのを再開する。
//お疲れ様でした!こちらこそありがとうございました!
231 :
紫乃咲紫音・中性的な殺し屋
:2012/12/21(金) 21:27:46.08 ID:CxK5lcZqo
>>226
「ん...!?、お...俺か?」
気が付いたら隣に少女が座ってる
ついでに耳元で囁かれて
少年は椅子ごとガタンガタン!と揺れて状況確認
少女から見たら、きっと彼は何か深い考え事か浅い居眠りかのどっちかと思うだろう
ちなみに答えは前者だ
「...あー、誰...だ?」
ここ数年は一匹狼でフリーの傭兵故にあまり
“[
ピーーー
]べき人物”と“殺してはいけない人物”の区別をしておらず、
彼女が営業のお得意様のお嬢様とか、もしくは過去に殺したテロリストの友人とか
実際、聞いてどれほどの意味があるだろうか
その点が彼が素人というのを考えさせられるかもしれない
ただ、同業者というのは分かった
匂いーー。嗅覚でなくどちらかと言えば経験則で
何となく、自分に近い人だと
無意識のレベルで理解することはできていた
最悪のケースに備えて彼女が座ってるいる方向の反対の手で
コートの内側の大振りのナイフを握る
できるだけ、察せられないように
快楽で人を殺さない、彼は必要以上に殺しをしない主義なのだ
232 :
北条隆臣 分身使い メランコリー レッド・スピード
:2012/12/21(金) 21:29:47.63 ID:jWpxGO2vo
「あー…ここは何処だ?」
バスで寝てしまい知らぬ土地へ着いてしまった少年が寝ていたベンチからようやく立ち上がる。
「誰かここを知ってる人はいるのか?」
233 :
北条隆臣 分身使い メランコリー レッド・スピード
:2012/12/21(金) 21:33:05.75 ID:jWpxGO2vo
//えっと、一応一日体験という事でみなさんよろしくお願いします
234 :
フロスト・ユリアス・シェパード
:2012/12/21(金) 21:34:03.55 ID:KB0kOTXIO
>>233
/よろしくー
235 :
北条隆臣 分身使い メランコリー レッド・スピード
:2012/12/21(金) 21:36:06.34 ID:jWpxGO2vo
「つーか、人がいないもんなんだな」
少年はただただ歩いて行く。帰りのバスとは逆方向に。
どうやら迷っているようだ。
「誰かいるのか〜?」
236 :
志野了/パイロキノ E:軍刀,ベレッタM92FS
:2012/12/21(金) 21:41:16.40 ID:d3/lSn7wo
>>232
−
>>235
ひゅう――、と寒風が吹きすさぶ。
さむさむ、とコートの首元を掻き合わせると小走りに通りをやってくる。
途中ベンチに寝ころぶ不審な少年を発見、
こんな季節にこんな場所で、凍死でもしたいのかと眉根を寄せる。
不審に思って冷えた両手を擦り合わせながら近づいていくと呟きが聞こえてきた。
どうやら迷っているようだ、後ろから近付いていくとその肩をとんとんと叩き、
不思議そうに首をひねりながら声をかける。
「迷子?」
237 :
彩鈴/パーカーの少女 傭兵兼暗殺者 単品
[sage saga]:2012/12/21(金) 21:44:48.94 ID:5R35qlJPo
>>231
「そそ、そこのキミっ!」
きゃは、と悪戯っ気に満ちた笑みを添えて、鈴は相手の空いた腕──肘を置いた方の手首辺りを、優しく掴もうとする。
酔っているのか、雰囲気に当てられているのか。上機嫌そうな一連の仕草に、少なくとも殺意は無かった。
「あたし?あたしは彩鈴(ツァイリン)って言うの」「多分…お兄さんの同業者=Aかな?」
「なんだか浮かない顔してたからさ…つい、声かけちゃったっ!」
彼女自身、声をかけた理由に深いものは無かった。ただ、「一人だけノリが悪かった」というだけ。
言葉からして相手の正体には気づいたようだったが、一層笑みを深める辺り、それを好ましく感じているようにも見えた。
「ねぇねぇ、そんなに警戒しなくても良くなぁい?」
彼が上着の下で躍らせていた刃には、気付いていなかった。
その言は、男の連れなさに向けられたものだったが──結果として、刃に対する牽制に成り得ていた。恐らく。
「もし同業だったとしてもさ、お互い今はオフなんだろうから……気を張る必要なんて、無いじゃんっ?」
238 :
北条隆臣 分身使い E:学ラン
:2012/12/21(金) 21:48:04.99 ID:jWpxGO2vo
>>236
向こうから軍刀を引っさげた人がやってきた。そして肩を叩かれ迷子と聞かれ少年は驚いた。
「はぁ?刀!?」
どうやら少年には軍刀を引っさげている事にさらに驚かされたようだ。
「え、あの、確かに迷子なんですけど」
239 :
志野了/パイロキノ E:軍刀,ベレッタM92FS
:2012/12/21(金) 21:55:31.49 ID:d3/lSn7wo
>>238
なんだか驚かせてしまったようだ、少年の驚き様に後頭部に手をやってぽりぽりと掻く。
バツの悪そうな表情を浮かべると腰の軍刀を見やり肩を竦める。
「んだよ、刀位珍しくもなんともないだろ?」
「それとも、拳銃の方が見慣れているとか?」
思い当たる事をつらつらと語っていくと首を傾げ、
ほれ、とコートのそのまた下のスーツの下、ショルダーホルスターに納まったベレッタを示してやる。
コートとスーツを元に戻すとぱんぱん、と手を軽く叩き、
「で、迷子なんだろ?どっから来たんだ?」
人懐っこい笑みを浮かべてそう訊ねた。
なかなかに気のいい兄ちゃんのようだ。
240 :
北条隆臣 分身使い E:学ラン
:2012/12/21(金) 22:01:00.05 ID:jWpxGO2vo
>>239
「確かに迷子だけどよ、俺はどうやら変な街に転がり込んできたって事かよ…」
「それに俺の街にはそんな銃刀法バリバリ破っていそうな野郎は1人としていねぇよ!」
少年にはやはりショックを受けたようだ。
まだ頭の中がこんがらがっている。異世界に迷い込んだような気分だ。
「で、ここは何処なのさ?」
241 :
紫乃咲紫音・中性的な殺し屋
[sage]:2012/12/21(金) 22:01:59.03 ID:CxK5lcZqo
>>237
突然手を掴まれた、一瞬ナイフを握る手に力が入る
...が少女の雰囲気に無駄だとすぐ緩めた
こんな経験は久しぶりな気がする
誰かに手を握られるというのは
今まで握ってきたのは黒い鉄の塊だったから
何より彼女が同業者というのもーー、何というか世界は広い
こうにもフレンドリーで明るい人は特に
こんな奴に「仕事」がこなせるのかと、
自分こそ素人の癖に偉そうに思ったがすぐに撤回
『警戒するな』とナイフに気付かれてる
其れなりに経験を積んで気配すら出していなかったのに、と
...実際彩鈴にその意思がないようなのだが
「...君と同じだよこっちは先日一仕事終わらせてしばしの休暇だ、
やることが無いとどうも落ち着かなくてな、昔を思い出す」
ナイフを離して空いた腕の手首の腕輪、
「禁忌」と刻まれたそれを見ながら少年は何処か虚ろな目で言った
この手の同業者はきっと同じだろう、きっと何かを背負ってる
彼の荷物は少し心には重たいようだ
242 :
志野了/パイロキノ E:軍刀,ベレッタM92FS
:2012/12/21(金) 22:10:25.68 ID:d3/lSn7wo
>>240
「……は?」
銃刀法何てとっくの昔に廃れたと思っていた。それをお題目の様に掲げる人物も、だ。
思わず男は目をぱちくりとさせると間抜けな一音を口から発した。
変な街、と言われては返す言葉はない、確かに奇妙な街ではある。
が、少年の狼狽の仕方は普通のそれとはちょっと違うような気がした。
「なんだって?」
ショックを受けたような少年だったが、こちらも同様にショックを受けたのだということを忘れないでいて欲しい。
少年より早くショックから立ち直った男はスーツのポケットから手帳を取り出すと地図を広げ説明を始めた。
「ちょ、あのな、よく聞けよ。いま俺らがいる場所がここだ、んで、お前はどっから来たんだ?」
重要な事だ、少年が地図に載っている街から来たのなら問題はないが、はたして……
243 :
北条隆臣 分身使い E:学ラン
:2012/12/21(金) 22:18:03.01 ID:jWpxGO2vo
>>242
「俺はこの地図から向こうへ……あぁ!?」
少年は驚嘆した。
「街が…街が無い!なんてこった!俺は本当に奇妙な街へ迷っちまった!」
正直目が飛び出るほど驚いた。当然だろう、自分の住んでいた街は無く、そこには荒れ地しか無かったからだ。
「…まさか神隠しとかじゃあないだろうな、そんな事はNo Thank Youだぜ」
しかし驚いてはいるが自分の言葉に英語を含ませる位には落ち着いたようだ。
「ああ、そういえば聞いてなかったな」
あまりのハプニングに忘れていた事を思い出し聞く。
「名前、教えてくれよ」
244 :
彩鈴/パーカーの少女 傭兵兼暗殺者 単品
[sage saga]:2012/12/21(金) 22:18:34.71 ID:5R35qlJPo
>>241
「いやぁー……奇っ遇。私も大体同じなんだよねぇー」
「ま、あたしは結構多いけどねー?やりたい事ってさ」
何の気無しに話しかけた相手だったが、言葉を重ねれば重ねる程に、興味が湧いてくる。
何より、姉以外の同業者と話す機会なんてそうそう無いのだから───と、鈴は思う。
ところでさ、と話を継ぎ。
「なぁーんか、思いつめたような感じだったじゃん」
「無理にとは言わないけど…暇だし、あたしで良かったら──相談に乗らせてよっ!」「同業者のよしみ、って奴?」
三度、男へ柔和、かつ活気に満ちた笑みを浮かべて男へ申し出るのだった。
その視線は、男の手首に嵌められた、少々異質な雰囲気を持った腕輪に向けられていた。
あるいは、それが悩みの種なのかもしれない。と思いつつ、男の反応を待った。
245 :
志野了/パイロキノ E:軍刀,ベレッタM92FS
:2012/12/21(金) 22:29:06.57 ID:d3/lSn7wo
>>243
少年の驚嘆の声に男は思わず片耳を指でふさぐ。
その後の少年の言葉を聞いていると、どうやら本格的に“迷い人”のようだ。
“迷い人”“神隠し”“宇宙人の誘拐”“別世界の住人”その類の話は男の働く職場では珍しい話ではない。
ほう、と息を吐くと片手を顎にやり何かを考える様に片目を眇める。
驚きながらも冷静さを取り戻した少年、どうやらわりと神経は太いようだ、に問われれば一つ瞬きを落とし。
「俺の名前か? 志野だ、シノリョウ。志す野に終了の了」
そう言うお前は? と問いかけては顎から手を離し楽な姿勢を取る。
脳内ではこの少年をどうしようか、と考えながら…
246 :
紫乃咲紫音・中性的な殺し屋
[sage]:2012/12/21(金) 22:32:11.55 ID:CxK5lcZqo
>>244
「...相談..か」
悩み事があるか、と聞かれればないことはない
というか有りまくり、1年365日24時間悩んでいるかもしれない
最も、本来こういう話題はしない主義だ
それに同業者のよしみといっても、商売仲間じゃあるまい
金で動いていた自分にはこの商売で仲間がいただろうか
同じ事を昨日も考えたのだが、
もっとも、彩鈴の笑顔を無視するほど耐性があるわけでもない
はて、どうしたものか
「...人生で2回、家族を殺した。
1回目は復讐、2回目は...なんだろうな、大衆を守る為にだ...」
今日初めて会った少女に何を口を開いたのか
よりにもよってこんな話題なのかと、自分で自分に悪態をつく
けれど、何処かで聞いて欲しかったのかもしれない
「...許されるのか、と思ってる
今も生き続けてる自分が、彼奴らにどう思われてるのかと、いつも考える」
何を言ってるんだと、過ぎたことは忘れろと
そう言い聞かせばいいのに、酒が回ったからだろうか
自然に彼の口から言葉が漏れていた
247 :
北条隆臣 分身使い E:学ラン
:2012/12/21(金) 22:38:16.77 ID:jWpxGO2vo
>>245
男は志野了という名前の男のようだ。
しかし、男の驚き様を見て少年は感じた
もしかしたら自分は「神隠し」とかチャチなものではなく、世界を「漂流」してしまったのではないかと。
また、男の感じから見て長年争いに関わっているようにも思え自分の世界はこんなにも平和なのだなと感じた。
「俺の名前?俺は北条隆臣、北に条約の条、西郷隆盛の隆に、家臣の臣だ」
少年は考えた。奴には何か「考え」があるように感じた事に何かに「また」巻き込まれそうだなっと。
248 :
志野了/パイロキノ E:軍刀,ベレッタM92FS
:2012/12/21(金) 22:49:53.20 ID:d3/lSn7wo
>>247
「そうか……北条君、君のいた世界はどんなところだった?こことはやはり、違ったかい?」
少年の名乗った名前を忘れない様に脳裏に刻みこむ。
取りあえずは少年を刺激しない様に優しく聞いてみる。
相手の立場を知ることはこの場合重要だと男は考えた。
“神隠し”にしろ“異世界の住人”だろうと必要なのは情報だ。
取りあえず座ろうか、と先ほどまで少年が座っていたベンチに誘うと自身もどっかと腰を落ち着けて。
「とりあえず、キミは別の世界軸からやってきた、と考えるのが妥当なのかな……」
ふう、と息を吐くと広げた足の上にそれぞれ肘をつき両手の合う打に顔を埋める。
249 :
彩鈴/パーカーの少女 傭兵兼暗殺者 単品
[sage saga]:2012/12/21(金) 22:50:59.26 ID:5R35qlJPo
>>246
思いも寄らぬ返答に、鈴はうーんと言葉を詰まらせ、男から視線を逸らす。
「……あたし、物心が付いた頃からお姉ちゃんと二人っきりだったし」
「難しい事もわかんないけどさ……だけど、本当に憎いって思ってたんなら、仕方ないんだと思うよ?」
彼女にとって、家族は一人。行動も、意思も分かち合ってきた姉が一人だけだった。
故に家族を憎むという思考自体が、彼女には理解し難い。…が、復讐について言えば、その限りでは無かった。
「親だなんだって言ってもさ、人間じゃない──人間とは思いたくないような親だって、居るもんだし」
「あたしだって、そういう人間に復讐したい一心でこの仕事を続けてきた部分、あるしさ」
わからないなりの解釈だからね?と、流石に倫理にもとる物言いだったと感じたのか、保険がてらに付け加える。
250 :
北条隆臣 分身使い E:学ラン
:2012/12/21(金) 23:01:13.74 ID:jWpxGO2vo
>>248
「俺のいた世界は戦争なんてない、ごく普通の平和な世界さ」
少年は付け加える。
「ま、盗難事件とかはあったりしてたけどな」
「それを抑えるのが能力者、いわゆる超能力者によって治安を治めている」
「やはり違う世界線に移動したのかな?」
「確かに俺の世界では理論上別の世界線へ移動できる奴はいたけどな」
「え?理論上?そりゃ移動しちまったら二度と帰れないから証明出来ないからさ」
少年はどうやらお喋り好きなようだ。一息ついて尋ねる。
「で、帰る方法ってある?」
251 :
紫乃咲紫音・中性的な殺し屋
[sage]:2012/12/21(金) 23:11:55.90 ID:CxK5lcZqo
>>249
「...始めて殺した時は、本当に憎かった、
俺の全てを奪い、それを良しとした彼奴らが....」
噛み締めた
拳を思い切り握り、少年は何かを睨みつけていた
何かーー、きっとその家族を思い出しているのだろう
ただ、変わったのは彼の瞳
無気力で虚ろな目が意思を持っている殺しの目だ
見ただけで殺せるような、睨みつけるだけで死なせれるような瞳
「いや、彼奴らは人間だったーー、
体の隅々からその心に至るまで...彼奴らは人間だったよ...だから俺は捨てられたんだ」
人だから
人間であったからこそ、彼らを殺した
それはどういう意味なのだろうかーー?
「俺がちゃんと人間じゃないから、俺は捨てられたんだ
...この腕輪も、この傷も...その時の名残だ」
コートの袖の中
捲られた黒い布の中には痛々しい傷が幾つも走っていた
刺し傷切り傷擦り傷、傷傷傷と、傷口の殆どが塞がっているが見るに耐えない
恐らく反対の腕にもあるだろう
家族が人で自分が人じゃなかった
その意味はきっと問いかけたら答えれるかもしれない
252 :
志野了/パイロキノ E:軍刀,ベレッタM92FS
:2012/12/21(金) 23:14:03.06 ID:d3/lSn7wo
>>250
「ごく普通の、か」
ごくごく普通の平和な世界、そんな言葉に羨ましそうに双眸を細める。
少年の言葉を聴きながら男は考える。
大体のところはこちらと変わらないらしい、能力者が市民権を得、治安維持やらなんやらに関わっている。
ただ――第三次世界大戦はなかっただろうし、
こうやって銃刀法がなかったりスラム街が出来ている日本にはいなかった、ということか。
少年の質問に男は深く溜息を吐いた。
「悪いが、帰る方法は俺は知らない」
ただ、と男は続ける。
「この世界に迷い込んだ奴の面倒は、まあまあ見ることは出来る立場にいる、と思う」
そう言うと懐から名刺入れを取り出し、名刺を一枚渡す。
そこには“AMS社 対邪神戦略情報局 准尉 志野了”と明記してあるはずで。
/すみません、ちょっとお風呂に入ってきますので次レス遅れます
/もしご都合悪ければ先に落ちていただいても構いませんので!!
253 :
彩鈴/パーカーの少女 傭兵兼暗殺者 単品
[sage saga]:2012/12/21(金) 23:35:46.34 ID:5R35qlJPo
>>251
相手の言葉に、鈴は黙って耳を傾けていた。否定も肯定もせず、ただ黙する。
闇に生きる身──血に染まった身として、少女は自らの言葉に説得力が無いのを実感していた。
人殺しが人殺しを責める言葉を説いて、何になるだろうか──
「あたしはさ、今の君……君の言った事を終えた結果としか向き合えない」
「だから、あたしは君を慰めるような言葉しか言えないし、あたしにそれ以外の言葉をかける資格も無いと思う」
──故に少女には、彼の現状を宥める事しか出来ない。
幾らか気まずそうに視線を泳がせつつもより一層、汗が滲む程に手首を握る力を強め、少女は言葉を続ける。
「その上で、暗殺者が言うにはおかしな話だけどさ…君、悪い人には見えなさそうだもん」
「親殺しだの、人間じゃないだの、そういうのじゃなくてさ──要は、心や理由の問題なんだよねぇ」
男にかけた言葉には、同じ暗殺者として、自らを否定しなくない──という意図があったのかもしれない。
「その右腕も、何か理由があったんじゃない?」 と付け加えて、宥めるような微笑みを浮かべてみるのだった。
254 :
志野了/パイロキノ E:軍刀,ベレッタM92FS
:2012/12/21(金) 23:56:05.85 ID:d3/lSn7wo
/お風呂から帰還しました!
/北条さんいますかー?
255 :
北条隆臣 分身使い E:学ラン
:2012/12/22(土) 00:20:12.94 ID:FC+U97HOo
>>252
「…なあ、ここの世界はどうやらちと廃れているようだけど何かあったのか?」
少年は今いる世界の状況について知りたいようだ。
そして貰った名刺を見ながら呟く。
「この世界には軍隊さんまでいるのか、物騒な世の中だな」
「まあ、能力者がいるのと変わらんけどね」
//いますー
256 :
志野了/パイロキノ E:軍刀,ベレッタM92FS
:2012/12/22(土) 00:27:16.83 ID:WaKRyfoio
>>252
「ま、なにかあったらそこに来てくれ」
少年の肩をポンと叩いてそう言う。
恐らく、ほかの一般人よりは“異世界の住人”の扱いは分かっていると思うから。
「あとな、ここ真っ直ぐ言ったところにホテル、あるから」
そう言うと男は立ち上がり夜の闇の中に消えていった。
/すみません、いらっしゃらないようなのでここで〆させていただきます。
/絡みありがとうございましたー
257 :
志野了/パイロキノ E:軍刀,ベレッタM92FS
:2012/12/22(土) 00:28:37.11 ID:WaKRyfoio
>>256
/あわわわ、
>>256
は無しで!
258 :
北条隆臣 分身使い E:学ラン
:2012/12/22(土) 00:34:42.63 ID:FC+U97HOo
/了解しました
259 :
志野了/パイロキノ E:軍刀,ベレッタM92FS
:2012/12/22(土) 00:38:17.19 ID:WaKRyfoio
>>255
「ああ、簡単な事だよ、復興途中なんだ……。第三次世界大戦があってな」
男はふうと息を吐く、と白く立ち上る呼気が夜空に消えて行った。
もしかしたらこの少年のいた世界ではなかったかもしれない戦争……
そのことを思えば双眸を眇めてなんとも言えない表情を作る。
「軍隊って言うかな、PMCだよ」
PMC――民間軍事企業、第三次世界大戦で疲弊しきった世界に台頭してきた治安維持機構。
その中の一組織に自分は籍を置いているのだ、と説明する。
能力者との単語に興味深そうに少年の方を見ては首を傾げる。
「北条君も、能力者?」
260 :
北条隆臣 分身使い E:学ラン
:2012/12/22(土) 00:46:47.66 ID:FC+U97HOo
>>259
「て事は俺はもしかしたら未来の世界に漂流してしまったかもな」
少年のいた時代には第三次世界大戦なんてあり得なかった、何故なら彼のいた世界では協力しあっている世界だから。いや、協力せざるを得ないところか。
「あぁ?能力者?」
少年は耳を疑った。ここにも戦わなければいけない人がいるのかと思ったからである。
「この世界にも能力者は存在するのか?」
願わくばいない事を信じたいが。
「俺も能力者だ」
261 :
志野了/パイロキノ E:軍刀,ベレッタM92FS
:2012/12/22(土) 00:58:58.02 ID:WaKRyfoio
>>260
「未来の世界……」
考え込むように神妙な表情を作る。
となれば彼は過去から来たのか…いや、一概にはそう言えないかもしれない。
どんどんとはまり込みそうになる思考の沼に待ったをかけたのは少年の素っ頓狂な声で。
「ああ、いるよ。平然と戦争や紛争に利用されるくらいには」
道行きすれ違う人たちの中にも能力者がいないとも限らない。
「北条君も能力者……、ま、この世界じゃ能力者なんて珍しいもんじゃねぇよ」
俺もそうだし、と言うとスーツの胸ポケットから煙草を取り出す。
吸っていいか、と軽く尋ねた後口に銜え視線だけで火をつける。
262 :
葉月(ガッシリしたおっさん) -Bored Bright- E:M1911A1
:2012/12/22(土) 01:05:05.99 ID:YQlxluKfo
今夜は一段と冷えるらしい。
そんなことを聞いたものだから、急いで近くのコンビニに寄り、おでんを買ってこの公園まで来たのだが。
「……なんか白滝が不味いぞ、これ」
と、盛大にコンビニをバッシングしながらその白滝を数回噛んで飲み込んだ。
ベンチに座る体格が良い男。その膝には丸い紙製の容器が置かれ、その中には未だ湯気を立てる熱々の出汁とおでんの種。
割り箸を持ちながら、白滝で苦い顔をした男だったが、餅巾着を箸で持ち上げ、一口でパクリと食べると、
「おぉ、これは美味しいな」
と、途端に笑顔になる。感情の起伏が激しい、その男。おでんを食べることが出来て、幸せなようだ。
だが、わざわざこの寒い中でおでんを食べる意味はあるのだろうか。彼曰く、「乙だから」だそうだが。
そんな訳で、やたら体格が良いおっさんが、公園のベンチで1人、おでんを食べているのである。
263 :
志野了/パイロキノ E:軍刀,ベレッタM92FS
:2012/12/22(土) 01:49:38.78 ID:WaKRyfoio
「ま、なにかあったらそこに来てくれ」
少年の肩をポンと叩いてそう言う。
恐らく、ほかの一般人よりは“異世界の住人”の扱いは分かっていると思うから。
「あとな、ここ真っ直ぐ言ったところにホテル、あるから」
そう言うと男は立ち上がり夜の闇の中に消えていった。
/眠気が限界ですのでここで〆させていただきますねー。
/使いまわしの文ですみません;絡みありがとうございましたー
264 :
北条隆臣 分身使い E:学ラン
:2012/12/22(土) 13:04:49.62 ID:UwfISqcIO
//すいません、寝落ちしてました…
お疲れ様でした。
265 :
彩鈴&彩楓/ライダースーツとファーコートの少女 傭兵兼暗殺者
[sage saga]:2012/12/22(土) 20:03:57.10 ID:f8pLN4Tto
『後はそうね、臓腑だけ……ふふっ』
喧騒は止み、陽は暮れて闇の中、林立する木々の狭間で楓は嗤う。
傍らには煮え滾り、粘り気のある気泡を放つ─闇色の液体をたっぷりと注いだ大鍋。
その足元でちろちろと燻る炎。その光に陰影を色濃くする彼女の顔は──
──満面の、それでいて不吉の兆しを思わせる笑みを湛えていた。
「……ねぇねぇ、お姉ちゃん?」 『あーら…鈴、何かしら?』
鍋の傍で屈んでいた彼女の妹である鈴はその様子に、躊躇いがちな声音で問い掛けを遣る。
応じる楓はとても楽しげで──これから起こる出来事を夢想して、思わず舌なめずりをひとつ。
「────どうしてあたし達、こんな所でもつカレーなんて作ってるのかn『お黙りなさい鈴』
『…そんな事より薪をくべる手が止まっているわよ?』
そう、ここは市街地に隣接した自然公園。彼女達はここで、もつ──ホルモンカレーを自炊しているのだ。
話は数日前に遡る。
金欠に陥っていた双子姉妹はカレー一杯180円≠ニいう異次元の価格を掲げたとある飲食店に立ち寄っていた。
そこで食べたホルモンカレーの味に二人(主に楓)はいたく感動し、自作しようと思い立った──という訳である。
──それにしても、量が多すぎる気がしないでもない。軽く10人前はあるかもしれない。
付け加えて、野外で炊くカレーというものは、それはそれは遠くまで臭いが飛散するもので──?
266 :
ベアトリス・セイクリッド
[sage]:2012/12/22(土) 20:30:44.64 ID:w9h0gqJXo
>>265
ふぅ、ふぅ―――断続的な息切れが遠くの方で聞こえるだろうか。
乱れた吐息と長い金髪の主は修道服の聖女であった。酷く、体力を消耗しているようだ。
カツン、カツンと地面を鳴らすのは手に握られた、白杖。彼女が盲目であると分かる。
開かない眼ではなく、嗅覚と聴覚を頼りにして、彼女は歩き続けていた。
がさっ、と草むらを掻き分けて、枝を踏み鳴らして―――漸く、目当ての場所へたどり着く。
「あの……此処は、カレー屋さん、でしょうか……?」
酷く疲労感を訴える表情の彼女は閉じた眼を歪めて、微笑を作って二人に尋ねた。
現れた彼女の風体は単純にシスターの出で立ち。首には十字架を掛けていて。
特筆するとすれば、修道服の袖から見える右手総てが布でぐるぐる巻きにされているくらい。
「あ、あのですね……その、お金が、ちょっとしかないんですけど……」
「200円で、頂けるだけ頂けないでしょうか?お願いします……お恵みを……っ」
おどおど、と盲目のシスターは修道服のスリットを捲り、太腿に巻きつけた財布を手に取る。
そんな所に携帯するのもどうかと思うが―――中身を取り出そうとして、見事小銭は地面に飛散し。
絶望に苛まれる表情を浮かべながら、『きゅるるるるぅ……』と腹の虫が泣き叫んだ。
/まだいけましたら……っ
267 :
彩鈴&彩楓/ライダースジャケットとファーコートの少女 傭兵兼暗殺者
[sage saga]:2012/12/22(土) 21:01:12.29 ID:f8pLN4Tto
>>266
「お姉ちゃん、キャラ変わり過ぎぃ……って、おりょ?」
突然の来訪者を、双子姉妹は目を皿のようにして見詰めていた。
視線に含まれているのは、好奇だろうか。楓に限って言えば、どこか赤面しているようにも見える。
『いえ、その……ただ、晩御飯を作っていただけでして』
『ですからどうか、お金の事は気になさらないでください』『量も、十分すぎる程にありますし』
ごまかすように咳払いをしてから、楓は改めて笑みを浮かべて、ベアトリスの申し出を快諾するのだった。
『鈴、支度をしてあげて?』と呼びかけに応じて、ベアトリスの近くに落ち着きの無い気配が一つ寄ってくるのが解る。
肩や腰に手を添えられ、介添えするようなそれに従えば、自然と彼女は薪の傍へと、案内されるはずだ。
『それにしても、シスターさん…ですか?』
『いきさつは存じ上げませんが……これはまた、随分と物珍しい方と巡り合いましたね』
//
あばばばばばご飯食べてました……遅れてしまってごめんなさい、こちらこそ、まだ大丈夫でありまたら
268 :
カイル
:2012/12/22(土) 21:03:45.59 ID:wgrIF0To0
「なにかおうかなー
クリスマスも近いし、ケーキでも買おうかなー」
カイル青年が町をぶらぶらしつつ絶賛悩み中
269 :
ベアトリス・セイクリッド
[sage]:2012/12/22(土) 21:14:56.64 ID:w9h0gqJXo
>>267
慌てふためきながら、散らばった小銭を地面に膝をついて拾い始める。
ゆっくりではあるが、おおよその位置が分かっているのか手探りで一枚一枚確かに。
「おや……晩御飯、ですか。それではお邪魔するのも……」
拾い上げた後、財布を閉じて困った顔を浮かべる。キャンプか何かだろうか。
とはいえそうなのであれば、察するに姉妹水入らず。邪魔するのは申し訳ないと―――。
そう言おうとする前に、心優しい言葉を掛けられてほっこりした笑顔を浮かべた。
「神に感謝します、勿論貴方にも」と呟いて傍に寄る気配に身構える。少しだけ、びくっとして。
薪の傍へと案内される間、ぎゅっと右腕を抱いていた――まるで、傍らの少女に近づけない様に。
「はい、Licht Marionetten Gericht――L.M.G.にお世話になっています」
「珍しい……そう、なのでしょうか?あぁ、いえ、確かにそうなのでしょうね、ふふふ」
適当に腰掛け、白杖を傍らに置く。珍しいと言われて少し不思議な顔をするが、直ぐに納得した様だ。
柔和な雰囲気と母性を感じさせる豊満な胸とは凡そかけ離れた、布で巻かれた右腕を隠す様に片手で持ち。
「えぇっと……お二人は姉妹、ですよね?今日はキャンプですか?」
仲が良いんですね、と愉しげに――やや羨ましげに、口元を綻ばせていた。
/問題ないでっす!お願いしますっ
270 :
Ozone
◆XYOzonean2
[saga]:2012/12/22(土) 21:17:50.25 ID:57OBllefo
(さーてと、今日も調査しようかなぁ……)
街中を一人の女性が歩いている。目的地はいつも通りに事件の起こった公園である。
271 :
サクヤ/帽子を深く被った茶髪赤眼の女E太極針、催涙弾、破片手榴弾×2、Px4 Storm、【黒髪黒眼姿が賞金首、五千万】<無能力者>
:2012/12/22(土) 21:21:47.53 ID:sD/MonjC0
>>270
「――――――ヒヒヒヒヒ、どこに向かっているんだい?もしかしてまた殺人現場かねえ」
そこに現れるのは帽子を深く被った、みすぼらしい格好の女だ。
……悲しんでいるのか、喜んでいるのか、表情は見えなかった。
272 :
Ozone
◆XYOzonean2
[saga]:2012/12/22(土) 21:25:03.62 ID:57OBllefo
>>271
「……………?」
訝しげに相手を見る。
「誰ですか、あなたは?」
昨日も同じような変な人に会ったのを思い出す。
273 :
サクヤ/帽子を深く被った茶髪赤眼の女E太極針、催涙弾、破片手榴弾×2、Px4 Storm、【黒髪黒眼姿が賞金首、五千万】<無能力者>
:2012/12/22(土) 21:29:34.20 ID:sD/MonjC0
>>272
「アタシが誰かって、大事かい?まあいいさね。アタシは単なるホームレスで、名前はサクヤって言うんさ。
アンタが殺人現場を周っている所を見ていたんだよ。それで何が目的なのかなあと思った訳さね」
ただ一つ言えるとすれば。
―――――今のサクヤは、以前と比べて弱いと言うこと。
274 :
彩鈴&彩楓/ライダースジャケットとファーコートの少女 傭兵兼暗殺者
[sage saga]:2012/12/22(土) 21:30:00.75 ID:f8pLN4Tto
>>269
双子は、笑って来訪者を受け入れる。
彼女らの本業を知る者が見れば、きっと呆れ返らん程の無警戒ぶり。能天気さ。
二人の本性は血に塗れていた、けれども──否、だからこそ、彼女たちはこういう陽気な一時を欲していた。
「うん、キャンプ──っていうか」『…車で、旅をしていまして』
『たまたま立ち寄ったここで、今日の晩御飯を……といった具合になるのですかね?』「かな?」
楓は依然火の前に立って、鍋をかき回していた。そろそろ、良い頃合いのようにも見える。
一方で鈴はと言えば、早々にベアトリスの傍へと座り込み、
申し訳程度に薪をくべこそしていたものの──どうやら興味は、隣の修道女にあるようで。
「うんうん、シスターなんて、日本じゃあんまり見ない職業だもんねぇー」
『ついでに言えば…失礼かもしれませんが、L.M.G≠ニいう名前も、初耳でして』
『…何かの、組織なのですか?』
問い掛けながら楓は足元の、調理器具をまとめた鞄から人数分の紙皿を引っ張り出して。
鍋と一緒に火にかけていた飯盒から、白米をよそい始めるのだった。
275 :
Ozone
◆XYOzonean2
[saga]:2012/12/22(土) 21:34:44.08 ID:57OBllefo
>>273
「……………何の…………事ですか?」
笑顔でそう答える。
「まるで私の事を見ていたかのように言っていますけど?」
276 :
サクヤ/帽子を深く被った茶髪赤眼の女E太極針、催涙弾、破片手榴弾×2、Px4 Storm、【黒髪黒眼姿が賞金首、五千万】<無能力者>
:2012/12/22(土) 21:39:01.66 ID:sD/MonjC0
>>275
「だって、見ていたからねえ」
サクヤは不気味にヒヒヒヒヒと笑う。
「とにかくアンタに興味をそそられたんさ。現場を周っている理由によっては仲良くできるかなあと思ってね」
今サクヤが考えていることは――――――――?
277 :
ベアトリス・セイクリッド
[sage]:2012/12/22(土) 21:44:46.78 ID:w9h0gqJXo
>>274
「嗚呼、旅ですか……それは、とても素晴らしいです」
より一層二人を仲睦まじい姉妹なのだ、と感じ羨む。
旅というのは楽しかろう。自分には到底出来ない事だから、やはり羨ましい。
からころ、と鍋をゆっくりとかき混ぜる音に耳を傾けていた。
ようやく食にありつける事に感謝して、心中神に感謝を続ける――。
傍らに座り込み、興味をこちらに向けているであろう少女に気づいたのか、笑顔を向ける。
盲目ではあるが、なんとなく雰囲気で察する事は出来るらしい。
「そう、なのですね。私は英国……イギリスの出自ですので……」
そうして、L.M.G.について尋ねられ―――にこり、と微笑んで。
「えぇ、まぁ、起源は異端審問庁ですね。独立した自治団体と思って貰えれば」
「私は末端ですので……あまり、多くは知りませんけど―――良い、組織ですよ」
そう語るベアトリスの表情は信仰に厚き者の表情であった。
慈愛に満ち溢れ、自己犠牲を厭わない母性を孕む。だが何処か、狂信的でもある。
278 :
Ozone
◆XYOzonean2
[saga]:2012/12/22(土) 21:48:38.10 ID:57OBllefo
>>276
「…………………」
彼女は暫く黙っているが暫くすると笑い出す。
「………フフフフフ、まさかあたしとした事がそこを見られていたとはねぇ………で、何がしたいのさあんたは?」
279 :
鳴島 紗綾 / 灰色のパーカー着用。黒髪貧乳吸血復讐鬼!!
[sage saga]:2012/12/22(土) 21:48:41.58 ID:N+1kCMYb0
繁体字が書かれた(台湾から輸送されたものを横領したと思われる)支援物資コンテナが、壁を背に積み重なる。
そこを囲む小汚い雑居ビルは、大半が実態を持たない事務所や胡散臭い非合法商業施設。
迷路めいた路地裏の中で、そこは一つのどん詰まりだった。
かつて10年で「戦後」を脱したこの国にまで、暗黒街の概念は侵食を強めている。
『やめろ。君はどんな事をしようとしているのか分かっているのか?
私が死ねば貴重な遺産の数々が散逸するんだぞ。折角、今の今まで私が保護してきていたというのに』
「……随分と長い辞世の句ね。《相続人連盟》が」
その腐敗の奥地で、燕尾服の壮年男性が小柄な黒髪の少女に押し倒される椿事があった。
事前に足を靴ごと踏み砕かれ、背中から組み伏せられた男は、喚くばかりで反撃するべくもない。
……とても、『娘の膂力』のなせる業ではなかった。
『ええいッ早く離しなさいッ。こんな肥溜めみたいな街で叩き売られる戦前文明のレリックを救う義務が私達にはあるのだぞ!』
「コレクターが義務を持ち出すとはいよいよもって下らない。
愚かさに負けたわ。せめてもの情け――心臓を一息に潰し、血を吸い尽くす」
『し、心臓だと!? やァめたまえッ! 来世まで私から奪うのか! オシリスの元に召される権利を!』
ガーネット色の瞳に冷徹な殺戮意志を過ぎらせ、黒の宣告を下す。
少女は尚も喚く男をついに無視し、異常に尖った爪でその服を破り、探るように腹から胸をまさぐり始める。
……もはや分かっていようことだが、男は殺されようとしているのだ。
280 :
サクヤ/帽子を深く被った茶髪赤眼の女E太極針、催涙弾、破片手榴弾×2、Px4 Storm、【黒髪黒眼姿が賞金首、五千万】<無能力者>
:2012/12/22(土) 21:57:13.13 ID:sD/MonjC0
>>278
「アンタと仲良くなりたい。これは脅迫じゃないよ」
サクヤは一度大きく息を吸う。そして禁忌の言葉を吐き出した。
「先に言っておきたいんだけどねえ。アンタがどんな存在であっても、アタシはアンタが嫌いじゃない」
――――どめんね樋浦。これが今のアタシさ、と心中でぶちまけた。
281 :
アーノルド
[saga]:2012/12/22(土) 21:58:28.08 ID:EDL8neVM0
ここにもいないか、強者は―
ガスのにおいと肉の焦げる不快感のある生々しいにおいが混じりあう。
あたりに撒き散らされた破壊の傷痕と殺戮によって作られ、生命から作られた紅いペンキじみた
液体が、あたりに乱雑に、まるで幼児が遊ぶの如くぶちまけられたひとつの『建物』であった場所―。
いくつもの爆発によってうすこげたビルの壁、そして暴れる爆風に煽られ、崩れたもはやビルで
あった瓦礫と屍の山に、長身の、コートを着た人型が君臨していた。
この人型は、傭兵としてここに派遣され、テログループの殲滅を行っていたのだが、彼自身は
そんなものには興味はなく、そして自分勝手に破壊し、そしてこの瓦礫の頂上にいる暴君が失望の
あまりにここで呆然と座っていたのだ。
ここは住宅地に近い離れた地区、いわば人が住んでいる場所に近い所にあり、こんな場所で爆発などといった大規模な
事件があっては、さすがに騒ぎを聞きつけて別の傭兵やそれに属するものもやってくることであろう。しかし、彼は
まっていた。
強者を―。ここにやってくる傭兵、魔術師、戦士、だれでもいい―。
282 :
彩鈴&彩楓/ライダースジャケットとファーコートの少女 傭兵兼暗殺者
[sage saga]:2012/12/22(土) 22:00:38.70 ID:f8pLN4Tto
>>277
「いたん…しんもんちょー?」 首を斜めに傾き、唸るような声で漏らす。
『自治団体、要は警察や自警団みたいなものよ』
ですよね、と楓がベアトリスへと笑みかければ、一方の鈴も納得したらしく、ぽんと拳を打つ。
警察、と聞いて、妹の方の発する気配が一瞬ながら、違う──殺気にも似た雰囲気を湛えた気がする。
今は忘れたい、仕事の事だったけれど、どうしても体が反応してしまうようで。
『ああ、それと……ご飯、出来ましたよ?』
それから言葉を添えて、三人それぞれの器に、ルーをなみなみと注いでいって。
鈴を介して、ベアトリスの方へも器が回ってくる。
平均的な量だったが、即座に『おかわり、ありますからね』なるフォローが回ってきた。
尚、これはもつカレーである。ホルモン──牛の内臓をふんだんに用いたものなのだ。
ある部位は硬く、ある部位は弾力に満ち、その不思議な触感は、西洋の修道女にとって初めて味わうものかもしれない。
283 :
Ozone
◆XYOzonean2
[saga]:2012/12/22(土) 22:01:40.91 ID:57OBllefo
>>280
「フフフフフ、急に何かと思ったら面白いこと言うのね。あたしはあんたとは今回が初対面なのよ?それで何でそんな急にそんなことを言うのかしら?」
284 :
サクヤ/帽子を深く被った茶髪赤眼の女E太極針、催涙弾、破片手榴弾×2、Px4 Storm、【黒髪黒眼姿が賞金首、五千万】<無能力者>
:2012/12/22(土) 22:05:46.18 ID:sD/MonjC0
>>283
「なんでかは分からないねえ。でも単純に言うとアタシは昔からアンタのことを知っていて
アタシが勝手に憧れていたんさ。能力者高校時代からねえ」
サクヤは不気味にヒヒヒヒヒと笑う声を強くする。
285 :
木戸 優(s危ない雰囲気のするイケメン)
:2012/12/22(土) 22:13:35.39 ID:1RZw/fwC0
町の裏通りに男が歩いている
腐った匂いと生物の死体が散乱するこの道は常人なら誰もが通ることを避ける、
通るとしても顔をしかめるであろう。
しかし男は満面の笑みを浮かべながらこの道を歩いていた。血の付いたスーツケースをもって
286 :
ベアトリス・セイクリッド
[sage]:2012/12/22(土) 22:15:02.36 ID:w9h0gqJXo
>>282
楓の回答に小さく頷いて笑みを浮かべていた。
一瞬、鈴の気配が殺気じみていた事に困惑した表情を浮かべる。
警察に関して何か嫌な思い出でもあるのだろうか――とはいえ、聞くのは野暮。
「……! あぁ、有難うございますっ!」
差し出された気配を感じて、器を手に取る。
盲目故、見た目はわからないが、芳しい香りは食欲を唆る良い香り。
おかわりがあると告げられ、ベアトリスの顔に満面の花が咲く。
「父よ、あなたのいつくしみに感謝してこの食事をいただきます」
「ここに用意されたものを祝福し、わたしたちの心と体を支える糧としてください」
「私たちの主イエス・キリストによって――――……ARMEN」
両の手を握り合い、食前の祈りを。左手首に掛けられた数珠のついたロザリオが小さく鳴る。
ロザリオは赤黒く汚れていて、それは血液の様で。布に巻かれた右腕は僅かに怨恨と悪意を漏らしていて。
それらを抱えた上で、聖女たる彼女は神の恵みに感謝し、次に彼女ら姉妹に感謝し――カレーを口に頬張る。
一口、二口と口にして不思議な感触に戸惑う。堅い様な、柔らかい様な。ぐにゅぐにゅした食感。
然しながら、非常に円やかである―――食事は素晴らしい、と目の端に涙を小さく浮かべて、直ぐに平らげてしまった。
287 :
Ozone
◆XYOzonean2
[saga]:2012/12/22(土) 22:16:00.74 ID:57OBllefo
>>284
「へぇ、高校ねぇ………また懐かしい事を。そうだ、そう言えば昨日見た夢はそれだったわね。ああ、思い出せて良かった。フフ、懐かしいわねぇ……」
口ではそう言っていたが、実際の彼女はかなり動揺していた。このような人が本当にいたのか、あまり覚えていないが記憶を探っている。
288 :
木戸 優(危ない雰囲気のするイケメン)
:2012/12/22(土) 22:16:18.76 ID:1RZw/fwC0
>>285
名前欄ミス
289 :
サクヤ/帽子を深く被った茶髪赤眼の女E太極針、催涙弾、破片手榴弾×2、Px4 Storm、【黒髪黒眼姿が賞金首、五千万】<無能力者>
:2012/12/22(土) 22:21:34.69 ID:sD/MonjC0
>>287
「鉄道が大好きなあの人のことかい?……まあ過去のことはどうでもいいさね。
アタシは、とにかく今のアンタと仲良くしたいだけなんさ。
アタシは昔から、アンタに惚れていたようなものだからねえ。今からでも友達になりたいなあって思うんさね」
ヒヒヒヒヒ、と惑わす。分かってもらえなくても、それでもサクヤは。
290 :
Ozone
◆XYOzonean2
[saga]:2012/12/22(土) 22:26:43.57 ID:57OBllefo
>>289
「フフフ………でもあたしは…………」
そこで一旦言葉を区切る。その話しをするのは良くないと思ったのか。
「ふふ、別にいいけど?」
291 :
サクヤ/帽子を深く被った茶髪赤眼の女E太極針、催涙弾、破片手榴弾×2、Px4 Storm、【黒髪黒眼姿が賞金首、五千万】<無能力者>
:2012/12/22(土) 22:31:34.20 ID:sD/MonjC0
>>290
「ありがとうねえ」
サクヤは区切る。その瞳には、涙が。
「繰り返して言うとさ、アタシはアンタがどんな存在でも嫌いじゃないんさ。
…………アンタが今やってることは、楽しいかい?どんな気持ちなのか、知りたいんさ」
サクヤは問いかける。逃げずに友達として目の前の人間に相対する。
292 :
彩鈴&彩楓/ライダースジャケットとファーコートの少女 傭兵兼暗殺者
[sage saga]:2012/12/22(土) 22:36:19.74 ID:f8pLN4Tto
>>286
『…あらあら』
手料理を一瞬で、挙げ句涙を流しながら平らげられて、気を悪くしない人間など、そうそう居ないものだ。
笑顔を浮かべながら、楓は声で促しつつベアトリスへ手を差し伸べる。皿を渡せば、即座におかわりを盛り、再び彼女へ差し出すはずだ。
「おねーさん、お腹が空いてるのはわかるけど……コレ、食べすぎるとめちゃ太るよ?」
「お姉ちゃんの料理、カロリーが半端じゃないからね…んむ、んぐ」
と、忠告じみた言葉を挟み込みながら、鈴もまた傍らでをカレーを咀嚼していた。
このカレー、肉の量が半端ではない──煮込む事により、恐らくはルーの中にも多量の脂分が溶け込んでいるはずだ。
…ごくん「そいえばさ、おねーさん」「その腕って…怪我でもしたの?」
『…血、ですか?』『不躾な事を言いますが…その、えと……珍しい…ですね?』
それから暫くして、鈴の方がふと、思い出したように問いを投げかける。
釣られて楓もベアトリスの右腕を見遣り、それが醸すどこか──禍々しい雰囲気に、首を傾げた。
典型的な修道女といった趣の彼女の出で立ちに相対する存在に、双子共に興味を持ったらしい。
『…あ、言えと、無理強いをしている訳ではありませんので』
…と、次いで言ったけれど、眼に宿る好奇の目線は、隠し切れずにいて。
293 :
Ozone
◆XYOzonean2
[saga]:2012/12/22(土) 22:44:26.30 ID:57OBllefo
>>291
「えぇ、楽しいわ。あの断末魔とか本当、たまらないわ…………この世の全ては嘘で成り立っている、それを知ってからは本当に楽しくなったわねぇ……」
294 :
【人間失格】喧嘩魔
[saga]:2012/12/22(土) 22:45:48.86 ID:N0T9oEPNo
東京のな〜んの変哲もない路地裏
そこに居るのはこれまたな〜んの変哲もない
『ウラァ!』
不良
んでもってそんな不良に今右ストレートを打たれたのも
「…おーぶり過ぎぃ〜」
『うおっぶっ!?』
黒髪を無造作にまとめた黒いジャージの不良
黒ジャージは右ストレートをかわしながら左手で右ストレート不良(仮)の腹部辺りの服を掴み…
引っ張りこんでカウンターの右掌低
そのまま右手で右ストレート不良(仮)の髪を掴み…
『がっ!?』
地面に後頭部を叩きつけた
「…ファック!弱過ぎんぞオイ!?」
「…オイ、かかってこいよマザーファッカー」
「『オーガ』の首ぃ欲しーんだろ?」
黒ジャージがニヤリと笑ってファックサイン
その先にはダンゴムシみたいに固まって震えてる不良どもが居た
「あーあ…ヒマだなぁ〜っと」
表の通りにすたすた呑気に出てくる黒ジャージ
「…ま、いっか」
「金入ったし飯行くべ」
くしゃくしゃの一万五千円ほどのお札をズボンのポケットにねじ込み、代わりに煙草の箱…マルボロの赤箱を取り出し一本くわえる
295 :
ベアトリス・セイクリッド
[sage]:2012/12/22(土) 22:51:51.81 ID:w9h0gqJXo
>>292
3日ぶりくらいのまともな料理である――謝礼を述べながら、おかわりを頂く。
水で空腹を誤魔化すのも限界が来ていた。危険な所であった。
゛任務”故、まともに食事を摂る時間が無かったのだ――おかわりをまた直ぐに頬張り。
「んくっ……太る、ですか。太って、みたい気もしますけど」
「どうしても、胸に行ってしまいますので……。でも、食べたいものを、食べればいいんだと、思います」
体質とは正にこの事か。いくら高カロリーな食事を摂取しても太らなかった。
それどころか何故か胸へと脂肪が蓄えられて行く―――ある意味、何割かの女性の敵である。
スリム、という程ではないが平均より細身な身体を維持してる辺りも、恨めしい。
暫くして、スプーンを置いて。感謝の言葉を述べて食事を終える事にする。
腹八分目と行った所で、止める事にした。あまり図々しくおかわりを何度しても、申し訳ない。
とはいえ十分、大食らいであった―――腹八分目といいながら、大食漢じみていた。
「――――――……気になり、ますか?」
「そう、ですね……怪我、というよりも、災厄。この右腕は、その……私の罪に対する゛罰”です」
彼女の右腕を巻く布――それはかの有名な聖骸布の複製品。誰かがオリジナルに近づけようとした贋作。
結果、ランクは下がるものの複製品として神聖を帯び、魔を抑える効能を果たす。
それを以て尚隠し切れない、夥しいこの世のありとあらゆる負を詰め込んだ様な布の下。
ベアトリスは詳しく問われれば説明もするだろうが――あまり、知られたくないと困惑した表情を浮かべていた。
296 :
駒枝京子/帽子を深く被った茶髪赤眼の女E太極針、催涙弾、破片手榴弾×2、Px4 Storm、【黒髪黒眼姿が賞金首、五千万】<無能力者>
:2012/12/22(土) 22:56:26.69 ID:sD/MonjC0
>>293
「そう」
短く言う。
「…………ねえ、私達二回も友達になれるなんて素敵だと思わない?」
恋愛感情ではないにしろ、自分は間違いなく学校の中で彼女のことが一番好きだった。だから。
「また会いましょう。――――――――ずっと大好きよ、希ちゃん。昔同じ生徒会役員だった者として、友達として」
自分を殺しに来るなら来いと、自分と仲良くなりたいなら来いと駒枝京子は告げる。
全てを友達に委ねる平等の姫として。今の自分が彼女と戦えるはずがないと分かってはいても。
そのまま静かに、涙を流しながら駒枝京子は去っていった。
297 :
彩鈴&彩楓/ライダースジャケットとファーコートの少女 傭兵兼暗殺者
[sage]:2012/12/22(土) 23:08:05.01 ID:f8pLN4Tto
>>295
「……ねえ、お姉ちゃんお姉ちゃん」
「この人、シメちゃっt『…あら、そうなんですか?奇遇ですねえ…私もなんですよ、ふふっ』
恐らく無自覚ながら、約一名にとっては余りに厭味ったらしい言葉。
その一名たる鈴はそれにわなわなと身を震わせ、同意を求めるように姉の方を見た──けれど。
「─────」……とんだ伏兵も居たもんだ。とほほ。
やりきれなくなったのか涙を溜めて、暫くの間、俯いて眼をごしごしと手で擦るのだった。
『……罰、ですか』『キリスト教に災厄と言いますと…例えば、黙示録などが連想されますけど』
『それは…いわゆる異能なのですか?それとも──もっと別の、信仰に関連した何かですとか』
一時グロッキー状態の妹にかわって、楓が相槌を打つ。
…が、彼女の知識欲や好奇心というのは、こと、妹を凌いでいるらしく──
「そのへんにしときなよぉ」と俯いたままの妹に諭され、即座に言葉を引っ込める。
これ以上の追及は無いだろうが──律儀なベアトリスの事だ、答えてくれる可能性も、なきしにも非ずといった所か。
298 :
ベアトリス・セイクリッド
[sage]:2012/12/22(土) 23:24:59.12 ID:w9h0gqJXo
>>297
「あ、貴女もそうなんですか。困ります、ほんとに……」
「でも、こうして美味しい食事を気にせず頂けるのは、有難いです」
鈴が何を想い、何を姉に言いかけたのかはどうやら分からなかったよう。
同じ体質であろう、楓と会話に花を咲かせる―――約一名が涙ぐむ中。
「――――――。」
すっとベアトリスの顔から笑顔が消えていた。悲愴な、救われぬモノの相貌。
神に助けを乞い、救済を待ち焦がれる奴隷の様な哀れみ深い―――。
「”パンドラの箱”というモノをご存知でしょうか。神話における、災厄を詰め込んだ箱」
「私はその箱を開いたのです。それが意図してではなく、そうさせられたとしても……」
「この右腕に巣食うのは、災厄です―――この布を解けば、直ぐに目覚める」
「私の魂はこの右腕に囚われているのです。故に、『パンドラ』と名づけました……えぇ、恐ろしい、異能です」
聖骸布に巻かれた右腕が疼く―――そう、宿主である私が食欲を満たしたから、貴方も食事したいのですね。
ですが、今はまだその時ではない。無闇矢鱈に魂を喰わせれば、私は”救われない”。
パンドラの箱の底には希望が残った。聖書に書かれた楽園にも命の木が残った。
そのふたつは彼女にしてみれば同義。唯一、罪に対する罰に耐えいつか報われるべき”希望”―――。
299 :
Ozone
◆XYOzonean2
[saga]:2012/12/22(土) 23:27:52.67 ID:57OBllefo
>>296
「…………友達…………?」
怪訝そうな顔で相手を見て、相手から希ちゃん、という言葉を聞いて彼女、いや中原希は動揺をする。
「駒枝………………京子……………」
ゆっくりと、その名前を言う。
相手が去って行った後、
「……………帰ろっと………」
機嫌が悪くなったのか、そのまま背を向けて帰る。想いはおそらく伝わらなかった。
300 :
【人間失格】喧嘩魔
[saga]:2012/12/22(土) 23:41:27.61 ID:i8Ayjz/go
「あー、何食うかなァ〜?」
表通りをぶらつく黒ジャージの不良
キョロキョロと街並みを眺める
「…牛丼にすっか?」
「あーでもパンクじゃねーな、うん、今日牛丼はパンクじゃねーわ」
理解不能
301 :
彩鈴&彩楓/ライダースジャケットとファーコートの少女 傭兵兼暗殺者
[sage saga]:2012/12/22(土) 23:50:15.27 ID:f8pLN4Tto
>>298
『パンドラの、箱』
ベアトリスの言葉を、反芻さながらに呟き返す。
この類の話にはてんで疎い楓だが──それでも、その名前を耳にした事はあった。
『…ええ、多少は』
『好奇心旺盛な女性が、箱の中の災厄を解き放って…最後には希望が残る……というお話でしたっけ?』
少しでも空気を和らげようと希望≠フ一語を強調しながら、楓は言葉を継ぐ。
『して、そのパンドラ≠ニは……一体どのような異能、なのでしょうか…?』
最初は退きこそしたけれど──毒喰らわば皿まで、彼女の話を最後まで聞く事に決めて。
腰を落とし、ベアトリスの顔を覗き込むようにして──そっと、囁くように問い掛けるのだった。、
//
すいません、シャワー浴びに行ってました……唐突に遅れてしまって申し訳ありません
302 :
アメリア・R・エヴァンス/No.28ベリト【弾性非存在】深紅の旅人
◆FelIcIA30U
[sage]:2012/12/22(土) 23:55:47.44 ID:FiJ5+eq1o
猥雑な喧騒に満ちた酒場で女は少々場違いな雰囲気を醸し出していた。
人工的に染めた赤い髪に深紅のコート、そして腰にはカトラスとリボルバー。誰が見ても裏の世界の住人だ。
しかし浮いている理由はそこではない。店を満たすのもどう見ても平穏とは縁遠そうなで屈強な男たちなのだから。
ではなぜ浮いているかと言えば理由は女の放つ殺気にあった。
端の席で濃度の高い蒸留酒をなめながら、時折凄まじい殺気を放つのだ。
酒の場だ、普通なら酒精に勢いづいて声をかけるものの一人もいそうなものだが、そのせいで彼女に視線を送ろうという者すらいない。
祝勝か景気づけか、ともかく宴を楽しむはずだった男たちの数は殺気に気おされうしろずさるようにじりじりと減っていった。
すでに店内に残るのは、女と数人の鈍い客がいるばかりだ。
303 :
ベアトリス・セイクリッド
[sage]:2012/12/23(日) 00:07:11.76 ID:rwFYG/eQo
>>301
「そうです。最後には希望が残った―――その希望も、様々な説がありますが」
一説によればそれは偽りの希望。希望であると信じ続けるからこそ、災厄。
一説によれば希望こそが厄災である。希望があるゆえに、未来を永劫に彷徨わなければならない。
でも彼女、ベアトリスは信じている――この右腕に奥底に残るのはきっと救済と言う名の、希望。
「……この、パンドラは災厄そのものです。私達は人を傷つけ、殺害する時、何を使いますか?」
「例えば己の拳。例えば刃物。例えば銃火器。例えば拷問具―――争う為の武器や防具、道具」
「人類が考え得る、争いの種へと姿を変える事が出来るのです。現実であれ、架空であれ……」
その種類は正に無限大。人間のイメージの数だけ姿形を変える災厄兵器。
恐ろしいものを右腕に抱えていた。それを”罪”と受け入れ、救済の為にきっと彼女はパンドラを扱い続けている。
無限大の兵器を扱えるというメリットには大きなデメリットが付き物だろう。
ベアトリスが聖骸布を巻いて、パンドラを活動停止状態にしているのは代償が大きすぎると察せれる。
「この”パンドラ”は意思を持っています。私は箱を開いた時、視力を奪われたました……」
「そうして一度起動すれば、私の魂を食い荒らそうとする―――でも、それを呪ったり、苦であったりはしません」
それくらいの凶々しいモノではないと、私の罰に対する罪とならない―――そう、ベアトリスは呟く。
にこり、と重く沈んだ雰囲気を和らげようと柔和に微笑む。右手は知らずの内に震えていた。
/いえいえ!お気になさらず!
304 :
マルファス(ロクレネ)【五千万円の賞金首姿】E,太極針、チタンワイヤー×4、ワイヤー、催涙弾
:2012/12/23(日) 00:13:36.13 ID:pkkUWlqc0
>>302
そんな男たちが逃げていくのを尻目に、店内に入っていく人物が一人。
黒髪黒眼にグラマラスな胸の、美しい顔立ちの女だ。裏の住人だと思える素振りは一切見せていない。
彼女が酒場に入った理由は一つ、先輩への挨拶だ。
「こんにちは〜なのですよ〜!」
305 :
ウィズ・カーパー
[saga]:2012/12/23(日) 00:16:55.95 ID:InLFyk/r0
>>279
薄汚く、暗い路地裏を、茶色ベースのローブを着た青年が
あたりをキョロキョロと見回しながら歩く。
「変なところに迷い込んだな・・・。」
鳥の心臓だとか、人の指とかはこういうところじゃなきゃ買えないのがなー・・
彼は魔術に使う生贄を探すためにこの非合法な場所に来たのだ―がしかし、こんな非合法な
商業施設である暗黒街に地図などは基本はない。特別なコネもない彼は勘だけで行こうとしたら見事に迷ったのだ。
「ん?人の声・・・。」
そうだ、なんか絡まれるかもしれないけど道を聞けばなんとかなる・・・。
しかし、彼が近づくにつれ、声はどうみても聞けるような状態ではない。しかし、話
を聞かなければのたれ死にだ。彼は、怒号が聞こえる場所にへと踏み入れた。
「な、なんじゃこりゃ・・・。」
彼の目に入ったのは少女が大の大人を背中から組み伏せられる異様な状況。
そして、彼は、思わずぐぐもった、恐ろしさがこもる声を出した。
無論、争っている中で違う人間の声を聞けば、皆そちら―彼のほうに
注目を集めるだろう。
306 :
フォール(黒パーカーの男) 魔界から堕ちてきた悪魔
:2012/12/23(日) 00:23:16.89 ID:DtHUiWF6o
>>302
>>304
美女より数10秒遅れ、男は店内へと入る。
黒いパーカーのフードを頭に被り、黒いカーゴパンツを穿いた、非常に悪魔らしくないラフな格好の男は、
店内に入るなり異状に気付く。
(は、なんだこの空気、もっと騒いでてもいいはずだろーが……)
酒場らしくない、喧騒の中の静けさに眉を顰め、帰ろうかと思った瞬間、コートの女に気付いた。
その殺気に、たまらず男は口角が吊りあがる。
(ケッケッケ……、おもしれぇ女も居るもんだなぁ、オイ……)
無意識に、男はその女へと近寄っていく。
307 :
アメリア・R・エヴァンス/No.28ベリト【弾性非存在】深紅の旅人
◆FelIcIA30U
[sage]:2012/12/23(日) 00:31:32.38 ID:DUf8r7oSo
>>304
その緊張感のない声には覚えがあった。
グラスを片手に振り向けば、そこには想像通りの顔がある。
「マルファス。とっくに太陽は沈んでるよ」
ニヤリと笑ってそう言うと、女は横の席に座るよう顎で促した。
そしてもう一度、後ろを振り返る。
>>306
「あんたもあたしに用があるのか」
まっすぐに向かってきた男を見据えたままで酒を舐める。
殺気は再び溢れだし、だが機嫌のよい彼女は近づくことをと咎めはしない。
「他の客はみんな逃げ出しちまって静かなもんだが、それでも一応ここは酒場だ。
どうだ、あんたもやってくか?」
手に持ったグラスを目の高さまで持ち上げて、女は言った。
308 :
彩鈴&彩楓/ライダースジャケットとファーコートの少女 傭兵兼暗殺者
[sage saga]:2012/12/23(日) 00:33:29.83 ID:os2V28/yo
>>303
───ベアトリスの言は、想像を超えて凄惨。しかしながら───
『…それはまた、随分と厄介なものに憑かれて…で良いのでしょうか、しまったものですね?』
『……あなたの罪≠ェ何であるのか、私は存じ上げておりませんし、恐らくは過ぎられた道なのでしょう…けど』
『お話の最後、女性は恐怖に駆られ箱の中に残った希望だけを残して蓋を閉じてしまった──と言います』
楓はパンドラの、正に災厄の権化と呼ぶべき特性を耳にして尚、いつもの微笑みを浮かべたままで居た。
豪胆なのか、あるいは彼女の言葉通り、不躾であるのか。答えはそのどちらでも無かった。
『でしたらお話になぞらえる訳ではありませんが、自らの罪と向き合って──
一度盛大に蓋を開き=A恐怖せず、しっかりと希望を探されてみてはいかがでしょう?』
『例えば…適当な考えかもしれませんが、それを制御の下に置く事も、出来るかもしれませんし』
単に慣れ過ぎていた、常日頃弾霞の下を掻い潜り、血に塗れて来た彼女らにとっては──
「ま、あたし達自体、災厄みたいなもんだからねぇー」鈴が言葉を挟む。正にその通りと言えた。
「…自己紹介、まだだったね?あたしは彩鈴」『…その姉の、彩楓と申します』
『双子姉妹で傭兵稼業をしている──と言うと、周りには良く驚かれるのですが』
309 :
マルファス(ロクレネ)【五千万円の賞金首姿】E,太極針、チタンワイヤー×4、ワイヤー、催涙弾
:2012/12/23(日) 00:38:14.98 ID:pkkUWlqc0
>>307
「あらら失敬しましたです〜」
拶をわざと間違えたことを謝罪する。
よっこいしょと隣に座ると、甘酒を注文した。
「先輩に挨拶をしにきました」
そしてテレパシーをする。
『こうして会うのは初めてかしら、ベリト』
>>306
「先輩に興味が沸いたですか、これは御目が高いです!」
アメリアの横でアホな発言をし始める女が居た。
310 :
鳴島 紗綾 / 灰色のパーカー着用。黒髪貧乳吸血復讐鬼!!
[sage saga]:2012/12/23(日) 00:38:33.51 ID:lCLVqPsf0
>>305
少女は一度手を離し、腰の鞘からロシア特殊部隊めいたナイフを取り出し、右に握る。
そして刃を横に寝かせ、肋骨の隙間から容赦なく心臓を狙った。
『オボッ、アバー……』
激痛に咽た男は口から血を吐いた。それを予見していた少女は、首をごきりと横に回した。力任せに。
だがこれでもギリギリ命を保っているらしい。能力者ゆえの生命力が彼に責め苦を課す。
「介錯してあげる」
死は無慈悲で不合理だが、生き地獄を与えるほどの恨みは彼には無い。
ナイフを胸に突き刺したまま放つと、少女は指を綺麗に揃え、気合を込めて構えた。
どすり……頸動脈に、貫手じみた一撃が降り掛かって。
『ああっ ああっ ああ……』
するとどうだろう。法悦の如き声を上げながら、燕尾服の男は急激に『乾いて』いった。
暗い快楽が彼女の背筋を駆け巡り、腰がわずかにびくり、と持ち上がる。
男はじきに全身の血液とその中のエネルギーを少女に略奪されながら、死んだ。彼が愛好した古代木乃伊めいて、
死亡確認。
収縮した心筋にとらわれたナイフを、やはり女性離れした筋力で抜き。
ゆっくりと立ち上がって、青年へと振り返る。
この一部始終を、畏れと寄り添って見つめたであろう彼へと。
「……おぞましいものを見せたわね。大丈夫?」
――――やましいこともなさげに、声をかける。
実際心配しているようだが、その音色に温度は無かった。
311 :
フォール(黒パーカーの男) 魔界から堕ちてきた悪魔
:2012/12/23(日) 00:49:19.51 ID:DtHUiWF6o
>>307
「ケッケッケ、そんなモン漏らしてる女、気にならねぇ訳ねぇだろ?」
口角を吊り上げたまま、女が発する殺気を微塵も恐れることなく、近づいていく男。
興味深い女を見つけた、というより、面白い女を見つけた。
上げた顔――右目が紅く、その下に同色で、短い2本の帯が引かれている――はそう語っている。
「この酒場の奴もチキンだぜ、この程度で逃げたすたぁな……どれ、失礼するぜ。ケッケッケ……」
甲高い特徴的な笑い声を上げながら、女の横に座る。
注文するのはテキーラ、有名な高度数の酒だ。
>>309
「まぁな。――そういう姉ちゃんも、中々良い面してんじゃねぇか、ケッケッケ!」
コートの女の隣に座った美女。フォールは彼女を見て、そう笑う。
しかし、この男の言う「良い面」は、普通の意味ではない。確かに美麗という意味も有るが、男はそれ以外の意味でも言っていた。
(―――なんだコイツは……)
並々ならぬ関係があることを、男は既に認知し始めていた。
312 :
ベアトリス・セイクリッド
[sage]:2012/12/23(日) 00:50:23.74 ID:rwFYG/eQo
>>308
「――――………。」
罪がなんであるか。一日たりと、それを忘れた事はない。
永劫に報われぬ咎人なのだ、自分は。険しい表情で、静かに楓の言葉に耳を傾ける。
一度、向き合ってみろと言う―――嗚呼、そう出来たなら良いものだが。
否、向き合った結果が今なのかもしれない。ベアトリスはこの処遇、罰に大して満足していた。
魂を食われ続けるのも、抗うつもりはない……だが、総て喰い尽くされるのが早期では良くない。
私は救われたい、救われる為ならばなんでもしよう。
故にL.M.G.の為にこの”パンドラ”を振るうのが救済の道―――次の異端を、■■さないと。
静かに、所属する組織の為だけに総てを捧げ救済を願う聖女は、微笑する。
楓の言うように出来たならば、私から罰が失われてしまう――なんて、矛盾した咎人。
「お言葉の通り。いずれ……制御してみたいものですね。ですが、まだその時ではありません。」
「私の魂はパンドラに与えるものでなく、神に捧ぐものなのです……即ち、L.M.G.です。」
ですが、いずれ――そう言い残して。
「鈴さんに、楓さん……そうですか、姉妹で傭兵なのですね。いずれ……また、違う形で会うかもしれませんね?」
「L.M.G. 異端審問官、ベアトリス・セイクリッドと申します。カレー美味しかったです、有難うございました。」
立ち上がり、深々と礼を述べる。傭兵と言う言葉に少し驚いていた様だが、直ぐに微笑を崩さない様に努めていた。
傍らの白杖を手に取り、そろそろ時間かもしれないと――帰る支度を始める。
313 :
アメリア・R・エヴァンス/No.28ベリト【弾性非存在】深紅の旅人
◆FelIcIA30U
[sage]:2012/12/23(日) 00:55:08.68 ID:DUf8r7oSo
>>309
口を解さず伝わる言葉に少し驚いた。
女はちらりとマルファスを見やって口の端で笑う。
「ああそういえばそうだった。あれだけ多いと誰が知ってて誰が知らないか忘れちまうよ」
独り言のように呟く。
隠れて何かをするのは主義じゃないが、相手がそうするなら合わせるくらいはしてもいい。
そう思った女の呟きはごく小さく抑えられていた。
>>311
「おっと気にしなくてもいい、なんて言わなくても気にしてなさそうだな?」
誰に向けられたものなのかわからないその殺気が緩む。
風貌をおぼろげに観察して、女も体を正面に戻した。
「相手が格上ってのがわかるやつはそうするさ。気付かずに残ってんのは土に埋まったような鈍いやつだけ。
そして臆さず話しかけてくるような奴は相当腕に自信のあるやつだけだ。そうだろう?」
314 :
ウィズ・カーパー
[saga]:2012/12/23(日) 00:58:58.31 ID:InLFyk/r0
>>310
「あ・・・・ぁ・・・。」
恐ろしさを孕んだ、搾り出すような、儚い声。
それを出しながら、彼は逃げるように、尻餅をつく。
(なんだよ・・・。なんだよ・・・これ―。)
少女が手を首に刺したと思ったら、突然、男が悦楽を感じながらミイラになった。
彼には、そうにしか見えない。吸血鬼が現代に生きているという
思考など、こんなパニックな状況下では思いつかないし、なにより
脳裏に浮かび上がるのは、あの男と同じ末路。
聞こえる彼女らしき、『人型』。声の音色には、温度がない。
顔には、恐怖がへばりついていた。瞳孔は完全に開き、口元は深海のごとく
青ざめている。
腕も、指先が、恐怖に支配され、震えている。
315 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(神奈川県)
:2012/12/23(日) 01:03:32.11 ID:pkkUWlqc0
>>311
「私は美人ではありますが、そう言われると照れますね〜」
マルファスは頬を染めて。
さて、アメリアの殺気を受けて興味しんしんなこの男。明らかに只者ではない。
マルファスは馬鹿のふりをしながら、男を観察し続ける。
自分の評価を全員から最底辺に貶めることを、マルファスは好んでいる。所詮自分は組織の下っ端のようなものだ。
>>313
と言ってもマルファスは組織に入ったばかりで、数が多い幹部達に大した挨拶もできていない。
もちろんこんな酒場で『ばったり会うのは』初めてだ、マルファスは嘘は付かない。
「私なんか寝たら忘れますからね〜元気そうで何よりです〜」
316 :
彩鈴&彩楓/ライダースジャケットとファーコートの少女 傭兵兼暗殺者
[sage saga]:2012/12/23(日) 01:06:04.85 ID:os2V28/yo
>>312
「……ええ、承知しております」
彼女の言に対して、異論を述べようともした、けれど。
今の楓の言葉は、ベアトリクス──神の代弁者として力を振るう者──へ届きはしないと感じて、そっと、肯定の意を示す。
「ふふ、次にお会いした時は、もっと美味しい物を振る舞ってあげますから…楽しみにしていてくださいね?」
聞き足りない部分はあったけれど、何も一夜にして相手の過去を奥底まで捉える必要もあるまい。
彼女へ別れを告げて、その背中を見送る。願わくば、こうした日常の場で出会わん事を祈って。
//
お疲れ様でした!後半、グダった感じになってしまって申し訳ないのです……
317 :
【人間失格】喧嘩魔
[saga]:2012/12/23(日) 01:06:32.59 ID:dwyqFPGmo
「けっきょくマックだしぃ〜…ファックだぜ」
某ファーストフード店からブツブツつぶやきながら出てくる黒ジャージの不良
ズボンのポケットから百円ライターと煙草を取り出し一本くわえる
「あー…どうすっかな」
「なんかクールでパンクなことでもねーかなぁ…」
煙草に火を着けぶらぶらと歩き出した
318 :
ベアトリス・セイクリッド
[sage]:2012/12/23(日) 01:10:46.21 ID:rwFYG/eQo
>>316
/お疲れ様です!いえいえ、話聞いて貰ってばかりで有難っ!
319 :
フォール(黒パーカーの男) 魔界から堕ちてきた悪魔
:2012/12/23(日) 01:14:41.71 ID:DtHUiWF6o
>>313
「気にしてるフリならしてやってもいいぜ? さっき逃げてった奴らみたいにな、ケッケッケ!」
息をするように冗談を吐いて、甲高く笑う。それが嫌悪感を生み出すかは、それを聞く人間の精神によって決まる。
しかし常人ならばその口調や笑い声は、マイナスしか生まないだろう。また1人、客が帰った。
「ケッケッケ! 俺を力有る奴として見てくれるか、姉ちゃんよぉ。
だが残念だ、今の俺にはそんな力なんざ無いぜ? 人1人ヤるのが関の山だな、キャッキャッキャッ!」
運ばれてきた酒をグラスに注ぎ、一緒に運ばれてきた塩を舐めてから一口に煽った。
喉が焼けそうなものだが、男は全く痛がる様子はない。
「そういや姉ちゃん、その理論で行くと―――この嬢ちゃんも、相当腕のある奴だなぁ」
>>315
「なんだ、自覚してんのか、こいつぁおもしれぇな、ケッケッケ!」
自分の外見には自信があるようだ。発言を受けて、男は大笑い。
普通の美人と会うときに同じ発言をされても、この男は同じ対応を取るだろう。面白いものが大好きなのだ。
観察をしているなら、男の体から染み出る見えないオーラ、殺気に似ても似つかない何かが有ると、気がつけるだろうか。
気がついたとしても、それを口に出すかどうかは彼女による。
320 :
鳴島 紗綾 / 灰色のパーカー着用。黒髪貧乳吸血復讐鬼!!
[sage saga]:2012/12/23(日) 01:19:22.61 ID:lCLVqPsf0
>>314
石像のように固まってしまった青年を、赤黒い双眸が見つめる。
虚空の中で燃え上がる炎のような瞳。
青年が動き出さないと分かると、少女はナイフを指ですい、と拭った。
燕尾服の男から生命を吸い取った時のように、べったり粘る血が急速に指の中に消えていく。
頬や手の甲の返り血も同じだった。そして彼女は、シースにナイフを仕舞った。
「……怪物を見るのは初めて? なら、仕方ないわね。
でも、たとえ私がどんな化物であろうと、貴方を殺さないのなら十分ではない?」
距離をとったまま近づかない。
更に血を求める本能の声を黙殺して、少女は努めて穏やかに青年に語りかけた。
「《相続人連盟》という言葉、聞いたことあるかしら。
もし貴方がその関係者なら殺す。可及的速やかに殺すわ。でも、そうでないなら……」
呪具だか違法ICチップだか知らないけど、買いに行けばいい。
こんな場末に踏み込んできた青年の心中を伺うように、微かな笑いを浮かべて言う。
321 :
アメリア・R・エヴァンス/No.28ベリト【弾性非存在】深紅の旅人
◆FelIcIA30U
[sage]:2012/12/23(日) 01:21:40.10 ID:DUf8r7oSo
>>315
アメリアの頭の中には、構成員ほぼ全員の顔と名前が入っている。
と言っても見れば思い出せる程度の記憶なのだが。
「そっちこそ。そういえば少し前にアンドラスともあったっけな」
あれからそう日は立っていないはずだ。
残忍な手口に愉悦を感じるその性格を、以前と変わらない無慈悲な様を思い出す。
そういえば、目の前のマルファスも同じ外道なのだろうか?
なんとなくそうなのではないかと思ういはするが、口には出さない。
>>319
「かまやしないよ。白々しい演技ってのは殴り飛ばしたくなるね」
女は胸元からソフトパックのタバコを取り出す。
安物のライターで火をつけて、そうは見えないがね。と誰にともなく言った。
「ああ、同僚さ。もちろん腕の立つ奴なんだろうよ」
確かに同僚、ひいては盟友なのだが碌に知りもしない相手である以上紹介は素気なくなる。
それを隠すつもりは女には無かった。
「つっても、顔を合わせたのは初めてなのさ」
322 :
マルファス(ロクレネ)【五千万円の賞金首姿】E,太極針、チタンワイヤー×4、ワイヤー、催涙弾
:2012/12/23(日) 01:31:36.41 ID:pkkUWlqc0
>>319
「いい女は自分の美しさは自覚しているものですよ、えへへ」
そうだろうとマルファスは思う。少なくとも無駄な謙遜をする必要はない。
オーラについては気付いている。もしや自分を探っているのか、しかしマルファスは気づかないふり。
「同士ですから、それだけです。私は戦いなんて苦手ですし〜」
嘘は付かないマルファス、戦えないことはないが苦手であることはたしかだ。
>>321
「私は会ってないですね〜尊敬はしますがあの方と私はあまり仲良くなれる気がしなかったりするので不安です」
理屈と戦略のみで動くマルファスだ、無駄な殺戮はしない。
しかし純粋な悪としては、間違いなく彼女は有能だろうとマルファスは思う。
323 :
フォール(黒パーカーの男) 魔界から堕ちてきた悪魔
:2012/12/23(日) 01:41:25.45 ID:DtHUiWF6o
>>321
「俺は大根役者だからなぁ、すぐにバレちまうな、ケッケッケ!」
大笑いでまた客が減り、マスターは摘み出してやろうかと思っているようだが、この男は全く気にする様子は無い。
テキーラと同じく運ばれてきたライムを噛み、果汁を飲むとまたテキーラを煽る。
原産国の飲み方らしいぜと、男は言った。女の呟きなど、まるで聞こえていなかったかのように
「へぇ、こんな顔が良いだけに見える奴がねぇ、―――って、今日が初対面かよ」
それならば、どちらかが新入りなのだろうか。間違いなく美女のほうがそう見えるのだが。
どうせ深く突っ込むことは無いと思っていた男だが、ちょっと深入りをしたくなってみた。
「それで、――――2人はどんな所で動いてんだ?」
「会社」とも言わず、「働く」とも言わない。この2人が全うな「会社」で「働いている」とは、到底思えなかったからだ。
>>322
「へぇ、俺の近くにも良い女が居たけどよぉ、自分の綺麗さに気づかない馬鹿だったぜ。
それに比べ、嬢ちゃんは出来るやつだな、ケッケッケ!」
探っている様子は無い。と言うか、探っていない。
なぜならば、フォールにとって探ることは出来ないからだ。並みではない関係ということだけしか、分かっていない。
しかし、美女からは思わぬ発言が来た。
「―――ほう、戦闘ねぇ。俺も苦手だぜ? 常人ができるレベルしか出来ねぇ、能力者となんて簡単にやられちまうんだよなぁ」
ま、戦ったことはねぇけどな。なんて男は茶化す。どうやらこの2人が戦闘形の集団に入っていることは確かなようだ。
「そういえば嬢ちゃん、さっきからマルファスやらアンドラスやら……たしか、ソロモンの悪魔だったよなぁ。何かコードネームか?」
悪魔、という言葉に、男の口角は再び吊りあがる。
324 :
アメリア・R・エヴァンス/No.28ベリト【弾性非存在】深紅の旅人
◆FelIcIA30U
[sage]:2012/12/23(日) 01:49:58.54 ID:DUf8r7oSo
>>322
「ありゃ常人の触れるべき手合いじゃないだろうさ。
気まぐれに殺されちまうかもしれない相手だ、その友達になろうなんてのは無謀だと思うがね」
空になったグラスをカウンターに置いて同じものを頼む。
それから煙草をゆっくりとふかしていた女は、唐突に強烈な殺気を放った。
ウィスキーの瓶を開けたバーテンが一瞬硬直する。
「ああ、気にしなくていいさ。悪いね何度も」
その背中に女はのんきな言葉をかけた。
>>323
違いない、と胸の内で思う。
「そりゃまあ、もう少しすれば自然とわかるさ。
知りたくなくたって知らずにはいられない、そんな形でな」
別に隠す必要はないのだが、組織の説明をするのも面倒だ。
それに強烈な魔術の匂いが漂う相手が敵方の人物であれば尚更やっかいなことになるのは想像に難くない。
戦闘を避けたいわけでも情報が伝わることを避けたいわけでもない。
ただ今夜はゆっくりと酒を呑みたい。女の胸の内にあるのはそれだけだ。
「あんたこそ、すげえ匂いがするじゃねえか。
ここまでとなるとその辺にいるようなありきたりな人間には見えないなあ?」
もちろん、相手の正体に思い至ったわけではない。
だが明らかに常人とは異なるその気配に女もまた興味を持っていたのだ。
325 :
ウィズ・カーパー
[saga]:2012/12/23(日) 01:51:43.88 ID:InLFyk/r0
>>320
「・・・・・・・・。」
尻餅をついたまま、彼は彼女の瞳を視る。
その外見とは違う凄まじいプレッシャー。空気が重くなり、自身を潰すような、錯覚。
彼女のもったナイフが血が指にへと吸い付く様子を見ると、彼女を吸血鬼だと改めて理解した。
「・・・・・・・。」
確かに十分なのだろう。だが、こんなものを見せられた十分といえるほど
彼の頭は冷静ではないし、そんな度胸もない。
穏やかに語りかけられたとしても、恐怖という薬によって敏感になった体は、彼女から
発せられる本能をひしひしと感じ取っている。
やさしく語りかけたとしても、未知という恐怖に駆られた彼の様子はそのまま。
しかし、ひとつの言葉で、彼は冷静さをある程度取り戻す。
「相続人同盟―?」
搾り出すような声で言う。
聞いたことがある。確か、歴史的な物を集めているとかで
裏で有名になっている―。
噂で少しは聞いた事がある。魔術と歴史は縁深い。しかし、
そこまでは知らない。なにせ魔術師のくせに魔術とは遠い存在である。
心当たりがありそうな声。しかし、あくまでもかじった知識であり、
誤解をまねいて関係者と勘違いされれば間違いなく厄介な状況になるだろう。
326 :
マルファス(ロクレネ)【五千万円の賞金首姿】E,太極針、チタンワイヤー×4、ワイヤー、催涙弾
:2012/12/23(日) 02:03:11.65 ID:pkkUWlqc0
>>323
「馬鹿に擦り寄ってくる男は、腐るほど居ますからね〜だってそっちの方が、男が優越感を持てますから〜」
アメリアが戦闘系の集団に入っているのは分かり切ったことなのだ。
それに目の前の男の場合、話していればすぐに分かること。
段々、素を隠さなくなったマルファス。
「コードネーム……まあそんなものですよ。かわいいですよね〜」
>>324
「私は友達なんて作りませんよ?でも仲間ですから計算に入れて信頼はします。
彼女が幹部の一人を[
ピーーー
]メリットはないですね。
でも計算で動くタイプじゃないなら、[
ピーーー
]価値がないと思われればいいんです。
[
ピーーー
]理由がないと思わせてればいいんです。実際自分は無能ですから。
正直身近に友達狂いが居て迷惑してるんですよ、どれだけ心配を掛けるのか」
バーテンを見る。
「大丈夫ですよ、もし貴方が殺されるとします。
死ぬ苦しみは長くても、地獄に向かうのは一瞬です。それって十分幸せじゃないですか。輪廻の苦痛を味わうよりか」
327 :
フォール(黒パーカーの男) 魔界から堕ちてきた悪魔
:2012/12/23(日) 02:12:31.17 ID:DtHUiWF6o
>>324
「そうかい、そんな世界的な感じか……中々面白そうじゃねぇの、ケッケッケ!」
詳しい説明は求めず、何時もの笑いが一角に響いた。
それが世界にとって正義でも悪でも、男にとっては面白ければそれは酒のつまみになる。
塩だライムだ言わず、今度はストレートで一気に飲む。
普通に飲むより、男の表情は明るく笑っていた。このような話、男は大好きだ。
「ほぉ? ……ま、確かに? そこら中にいる普遍な奴らとは違うかもなぁ。
だが別に全世界を統治する神様でも無ぇよ、安心しな? ケッケッケ!」
流石に正体については言わなかったが、自分が常人ではないことはさらりと吐く。
自分が人間でない何かと、言ってしまったようなものだが。
>>326
「おっと、俺はそのバカに擦り寄った1人じゃねぇぜ? どちらかというと、嬢ちゃんのほうが好みだからなぁ! キャッキャッキャッ!」
これは本心だったりする。
だからといって彼女を狙っているわけではないが、好みとして、その魔界に居たそいつよりも、彼女の方が好きなのだ。
「俺として可愛いよりカッコイイのほうがしっくりする気がするけどなぁ……へぇ、悪魔なぁ……」
ストレートのテキーラをカクテルのような感覚で飲みながら、ニヤリと笑う。
悪魔を知らない悪魔。中々面白い。
328 :
鳴島 紗綾 / 灰色のパーカー着用。黒髪貧乳吸血復讐鬼!!
[sage saga]:2012/12/23(日) 02:14:59.75 ID:lCLVqPsf0
>>325
張り詰めた沈黙が一刹那を満たした。
2つの小さな手が拳を作り、そこに常人の肉体なら耐え切れぬ程の熱が生じ始める。
冷たい外気の中で白い煙がチラつき、血色の視線が絞られた。
「……名前ぐらいは聞いたことがあるのね」
――だが、それは長く続かなかった。
多く《相続人連盟》の人間は、隠し切れない狂気を滲ませていたり、自分の行いを誇っていたりする。
青年にそういう様子は見られないし、彼らと接触があるかも怪しい。
握った手を解き、軽く振る。肉体の末端がじわじわ冷えていく。
「私は鳴島 紗綾。貴方のことは、一先ず安全と判断させて貰う。
……《相続人》の居そうな所では買い物には気をつけなさい。奴等は欲しいものに分別がない」
敵では無いのなら、これ以上化物に付き合わせるのも悪かろう。
無表情にミイラ化死体を抱え上げ、くるりと踵を返そうとしながら、敵についての注意を促した。
329 :
アメリア・R・エヴァンス/No.28ベリト【弾性非存在】深紅の旅人
◆FelIcIA30U
[sage]:2012/12/23(日) 02:24:56.17 ID:DUf8r7oSo
>>326
「おいおいあたしにそんな気はない、煽らないでくれよ」
実際殺意の対象は、それ敏感に感じられるものならばわかるだろうが、ここにはいない誰かへと向けたものだ。
それも特定の誰かではない。未だ見ぬ、そして近く出会う相手。
「それでなんだっけ?ああ、アンドラスか。
もしもその友達狂いがあれと友達になろうなんて馬鹿をやるんなら、せいぜい止めてやることさ。
それができるのはよほど腕がたつか、それか自殺願望のあるやつくらいさ」
好きになったものを愛して[
ピーーー
]。だれがそんな奴の友達になれるというのか。
盟主以上に彼女に近づけるものを女は知らない。
自分とて、あれと真っ向から向かい合うならそれなりの覚悟を決めなければならないだろう。
「それにしても、あんたは緩い雰囲気の割に腹が黒いね。
そういうのって疲れないか?あたしには無理だな」
それでいて友達を心配するというからわからないやつだ。
その矛盾によく似た複雑な心理を思って、女は苦笑する。
>>327
「神様なんて信じちゃいないさ。世界を見下ろしてる存在なんてのは反吐が出る」
神様、という言葉に眉をひそめる。
信仰心など欠片もないことの表れだろう。
「もしもそんな奴がいるとしたらそれは反吐が出る程度じゃ収まらない糞野郎だろうさ。
あたしはそいつが善人を救わないことを知っている。そして気紛れで浮気性なやつだってことも。
神様なんているとしたらあたしはそいつをぶん殴らずにはいられないね」
酒が彼女を饒舌にしたのか女は興奮気味に吐き捨てた。
それからまた少しウィスキーを舐めて、紫煙を肺の奥まで吸い込む。
「極め付けに、忌々しいがいないとも言い切れないってんだから最悪だ」
330 :
マルファス(ロクレネ)【五千万円の賞金首姿】E,太極針、チタンワイヤー×4、ワイヤー、催涙弾
:2012/12/23(日) 02:36:06.12 ID:pkkUWlqc0
>>327
「それはお上手ですね〜嬉しいです」
どうせなら本気で口説きにかかって欲しいものだ。その方がマルファスにとっては都合がいい。
「どっちでも、私の場合は変わりませんから。まあカッコいい方が、いいですよね色々と」
確かに都合はいいだろう。大衆は常にカッコいいものを求めるからだ。これは冗談ではない。
>>329
「そうですか〜」
自分としてはここで人を一人か二人殺したとそても、どうでもいいのだが。
「無理ですねえ。あれは自殺願望を持ってるとしかいいようがないアホです。私以上ですね〜」
散々ないい様だ。しかしだからこそ面倒の見がいがあるのだが。
「疲れませんよ〜?だって生まれた時から、私は私を騙してますから〜」
彼女の人生は、まず痛みに関することに対して自分を騙すことから始まっている。
そして嘘を付く、手を直接下さず人を死に追いやる。
誇りを無いことを誇りにしているのが、マルファスだ。
「人を騙さないで生きる私なんて、考えられませんね〜」
331 :
フォール(黒パーカーの男) 魔界から堕ちてきた悪魔
:2012/12/23(日) 02:47:27.62 ID:DtHUiWF6o
>>329
「ケッケッケ! 姉ちゃん、気が合うじゃねぇか。俺も神様みたいなモンは信じちゃ居ねぇ」
対して、元々人間で無い男は信仰心などありはしない。
悪魔信仰とか何とか言う奴等にされることは有るのだろうが。いや、あいつ等は見える悪魔しか信じない。
閑話休題、どうでもいいことだ、男にとっても、彼女にとっても。
「だろうなぁ……人間作ったのが神様なら、感情も当然神様にはあるんだろうからな。
自分の作った奴らを見下している優越感……ファッキンな神様はさぞご満悦だろうな、ケッケッケ!」
悪魔が居るんだから、神様は居る……自分が悪魔でも、そう答えることは出来ない。
先ほども男が言ったように、神様なんて居ない方がマシと思っているのだ。下らない信仰集めやがって、とも。
次の酒を呷りながら、男は自分が悪魔であることを言ってしまおうかと考えた。
だがその考えは一瞬の内に切り捨てられる。人間でないモノを見せても彼女には得にならないだろうから。
>>330
「ケッケッケ! 嬉しいこと言ってくれるじゃねぇか嬢ちゃんよぉ」
だがなぁ、男は続けて。
「騙されてることを承知で口説くなんてよぉ、馬鹿馬鹿しく思うだろ? ケッケッケ!」
もちろん、彼女がコートの女に言った「人を騙さないで生きる自分など考えられない」を聞いて、言った言葉だ。
あぁ、こいつはおもしれぇと男は思い、また笑う。それは悪魔的に。
「俺には何もないぜ? そっちの動きを良くするための油なんかなぁ!」
言葉通り、男には今何も持っていなかった。情報など皆無。
あえてそれを彼女に言ったのは、純粋に、彼女が面白い存在だったからである。
332 :
アメリア・R・エヴァンス/No.28ベリト【弾性非存在】深紅の旅人
◆FelIcIA30U
[sage]:2012/12/23(日) 02:57:15.68 ID:DUf8r7oSo
>>330
「そうかい……。そりゃ、苦労するな」
友達狂いの友人なのか、それともマルファス自身に向けた言葉なのかはわからない。
わかるのは、女が憂いていること。憐れんでいるようにも見えるかもしれない。
人知れず抱えたその想いこそ彼女が悪魔である所以なのだ。
生きたいように生きることほど難しいこともないと改めて思い直した。
「しかし甘酒とは、また妙なものを好いてるじゃないか」
唐突に話題を変えたのは、心中の侘しさを誤魔化すため。
隠すつもりはないが気を使わせるも気もまたなかった。
>>331
「善くもなく悪くもなく、それでいて人様の上に立つ傲慢さだ。いない方がいいよそんな奴は」
女は二本目の煙草に火をつけた。深く吸い込んで、ゆっくりと吐き出す。
男の見せたわずかな逡巡を悟りはするが追及をするつもりはない。
「あーあ、真面目な話なんてするもんじゃないね。
せっかくの酒の席だもっといい話題はないのかい?」
自分で言い始めたことなどまるでなかったかのような顔をして言う。
胸の内にちらりと浮かんだ少女の面影を忘れられないまま、女はグラスに口を付けた。
333 :
マルファス(ロクレネ)【五千万円の賞金首姿】E,太極針、チタンワイヤー×4、ワイヤー、催涙弾
:2012/12/23(日) 03:11:07.32 ID:pkkUWlqc0
>>331
「嘘を付かない人間なんて、何の魅力もないですね〜」
どうやら自分は口説かれないらしい。酷く残念だ。
「そうですか〜まあいいでしょう」
そう言うがマルファスはこちらに関しては全く残念そうではない様子だ。
>>332
「まあ面倒ではありますね……」
ほうと溜息を付く。最近自分は溜息ばかりだ。その友達狂いは死に掛けるし。
「私、子供ですから〜」
自分は子供だと言うマルファスだが、少しだけ嘘があったかもしれない。
334 :
フォール(黒パーカーの男) 魔界から堕ちてきた悪魔
:2012/12/23(日) 03:20:47.38 ID:DtHUiWF6o
>>332
「全くだ、そんなのを必死こいて拝んでる奴らは一体どんな神経してんだろうなぁ」
ケラケラ笑いながら、酒をグラスに注ぐ。
現実は非情だ。自分も、取り憑いた少年が[
ピーーー
]ば消滅してしまう。
だが男はそれを受け入れていた。……だから男は思う、何かに縋るなら自分から動けと。
「話題なぁ……やべぇな、全然思いつかねぇぜ」
と、考えなど全くといって良いほどしてなかったくせに、そう言って笑いながらグラス内の液体を失くしていく。
「俺のする話はどれもつまんねぇからなぁ……もし話が有ったとしても、姉ちゃんを喜ばせることは出来ねぇだろうなぁ、ケッケッケ!」
あるにはある……例えば、自分が取り憑いたバカな少年お話だったりとか。
しかしそれで目の前の彼女が折角酒でいい気になっているのをぶち壊したら、それは男にとっても面白くない。
「そんな飲んでねぇでよ、姉ちゃんも少しは考えたらどうだ?」
>>333
「嘘で塗り固まってる割には結構正直じゃねぇか、良いねぇ、嬢ちゃんみたいな奴は1番面白ぇ」
嘘つきであり正直でもある彼女は、紛れもない悪人だ。
それにこの美貌が備わっている、そしてそれを自ら利用していると来たものだから、尚更性質が悪いと男は思う。
「しかし嬢ちゃん、どっかで見たことあるぜ……何処だったか……そっくりさんかも知れないがよぉ」
男が言っているのは、例の「友達狂いの友達」のことだろう。
賞金首の似顔絵に、治安維持組織の一員である少年と共に行動する男が気付かないはずがない。
335 :
アメリア・R・エヴァンス/No.28ベリト【弾性非存在】深紅の旅人
◆FelIcIA30U
[sage]:2012/12/23(日) 03:29:28.06 ID:DUf8r7oSo
>>333
「別に二十歳になったからって何も変わらないと思うがね」
成人すれば酒が悪影響を及ぼさないというわけではない。
であれば年がいくつであろうが関係ないと女は思う。
「それにこの店で酒以外を飲むってんなら、普通はジュースを頼むもんさ」
カクテルも出す多くの店では質の高いフレッシュジュースを出される。
まさかそれを知らないほどこういった店に縁がないわけでもないだろう。
>>334
「信仰ねえ。あたしには縁のない話さ」
天井で回るファンにまっすぐ伸びた煙が吸い込まれていく。
女はそれを眺めながら、
「そうさな……。あんた、裏の事情には詳しい性質か?」
そういえば気になっていたことがあったのだ。
336 :
マルファス(ロクレネ)【五千万円の賞金首姿】E,太極針、チタンワイヤー×4、ワイヤー、催涙弾
:2012/12/23(日) 03:37:42.54 ID:pkkUWlqc0
>>334
自分は人を騙すが決して嘘を付かないのだが、それを知られるのはマルファスにとっては致命傷だ。
「面白いですかねえ〜私は普通に過ごしてるだけですよ?」
そう、それがマルファスの日常だ。
「そっくりさんですね。どこぞの賞金首と顔が似ている幸の薄い料理人が、私ですから〜」
あっさりバラす。しかも自分は嘘を付いていない。
マルファスは既に、相手の思考を誘導しにかかっていた。自分は嘘つきであると。
>>335
「人から興味を持たれる変わった趣味を持てばいいんです。食いついてくれますから」
マルファスは、常に人からの目線を気にするのだ。人からどう思われているのかが大事なのである。
「ジュースですか。甘いものは好きですが、最近は控えてますね〜」
最近は働きっぱなしで、ろくに眠れていなかったりする。嗜好品に手を伸ばす暇は無い。
と言うより、自分の趣味などどうでもいい。自分にはやることが腐るほどある。
337 :
フォール(黒パーカーの男) 魔界から堕ちてきた悪魔
:2012/12/23(日) 03:50:28.52 ID:DtHUiWF6o
>>335
「信じてみるのもいいかもしれねぇぜ? 後で裏切られて絶望するのは目に見えてるけどなぁ」
ケッケッケ! 男の笑いには、嘲りの意味もあった。
別に信仰なんざ自由にしても良い、それで救われるなら尚更だ。
だが、心の奥底に誰しもある「神様なんか居ない」という感情を捨てることは出来ないだろうと、男はそう思っていた。
故に男は鼻で笑ってやる。
「裏の事情なぁ……ま、一般人以上は有るんじゃねぇか?
といっても、あんたらには負けると思うぜ? それこそ圧倒的になぁ?」
その問に素直に答える。隠すこともないからだ。
ICODで得られる知識など少しだ。男がそれを聞き流しているからなのだが。
>>336
「普通に過ごしているだけだろうなぁ。だけど俺から見れば、十二分に面白ぇ」
自分の思っていた普通が他人によって覆されるように、自分の常識が相手に通用しないことなんてザラにある。
単に面白い。嘘つきで正直なこの女が。
その点で、男は彼女の話術に半分掛かっていると言えた。しかし、もう半分が掛かる気配は、一向に無い。
「あぁ、思い出したぜ。5000万の賞金首……アイツのそっくりさんだ。
此処まで似るとさすがに別人とは思えねぇなぁ。なんか関係あんのか?」
338 :
アメリア・R・エヴァンス/No.28ベリト【弾性非存在】深紅の旅人
◆FelIcIA30U
[sage]:2012/12/23(日) 03:57:08.35 ID:DUf8r7oSo
>>336
「なるほど、そういうわけかい」
納得と呆れのいりまじる曖昧な表情を返す。
勝手気ままに生きる女からすれスペシャリストってのは窮屈に思えてしょうがない。
僅かなあいだ同居していた、というより無理やり転がり込んだ相手もそうだった。
日常の隅から隅までそのために律して生きることは評価されてしかるべきなのだろうが、それを求めているわけでもあるまい。
力を得るための理由がマルファスにもあるのだろうか。
「ダイエットってか?若いうちは気にする必要ないってよく言うだろ」
三本目の煙草に火をつける。
深呼吸をするように煙を肺に送って、そういえば体重を気にしたことがないことに気付いた。
>>337
「あたしだって大して詳しかないさ。誰がどうしようがあたしに関係なければ知ったこっちゃない」
自らのあずかり知らぬところで誰が死のうが誰が名を上げようが興味はない。
職務上知らないことで困ったことはあるが、それでも今生きているというこの結果があればそれで十分だ。
「姉妹の……いや、双子の暗殺者を知ってるか?」
以前路地裏で出会った二人組。
顔立ちも体型も瓜二つな彼女たちはきっと双子だろうと、女は遅まきながら当たりを付けた。
聞いたところでなにをするわけでもないのだが名前くらいは知っておきたい。
339 :
マルファス(ロクレネ)【五千万円の賞金首姿】E,太極針、チタンワイヤー×4、ワイヤー、催涙弾
:2012/12/23(日) 04:06:59.01 ID:pkkUWlqc0
>>337
「貴方も面白いですね〜基本興味本位で首を突っ込む愚かな人間は死にますが、貴方はそうでもなさそうです〜」
いつのまにか、観察されているのが自分になっている。
「思えないでしょう?でも別人なんです。瓜二つだけれど別人ですよ。
たまたま、全くの偶然で、偶然アメリアさんの後輩になりました〜」
マルファスは嘘を付かない、しかし人を騙すことに関しては、全く躊躇わない。
相手がどう誤解しようと、自分は嘘を付いていないのだから言い訳は効く。
>>338
「そういう訳ですね」
軽く答える。元々自分の立場は奇妙で、人目につくから都合がいいのだ。
「だって、男を誘惑したいですからね〜」
もちろん情報を得るためだが。ベリトは、気にしたことがなさそうだとぼんやり思う。
340 :
フォール(黒パーカーの男) 魔界から堕ちてきた悪魔
:2012/12/23(日) 04:22:13.98 ID:DtHUiWF6o
>>338
「俺には流れ込んでくる情報が殆ど要らない情報だからなぁ。全然覚えてねぇんだよ」
治安維持は取りついている少年の仕事だし、自分はその少年に付き従いながら生きているだけ。
ただ面白いものを見つけたい男が、律儀に治安維持をするわけが無い。男のお眼鏡にかなう物が有れば別だが。
そんな事情の為、投げ掛けられた質問には、
「双子なぁ、暗殺者になら何回も会ったことは有るが、そんな姉妹で双子の奴らは見た事ねぇよ」
すまねぇな、と珍しく短く謝罪する。酒の力なのだろうか。
そして、質問を投げ返した。見ず知らずの自分に聞いてくる位だ、何か事情が有るに違いない、男はそう踏んだ。
「その双子の暗殺者に襲われたりしたのか? ほぉ、なんか面白そうじゃねぇか」
>>339
「ケッケッケ、じゃあその興味本位で首を突っ込んで死ななかった愚か者をさらに1人知ってる俺は幸せもんだなぁ」
相手の話に合わせると、とても心地よく話が進んでいくのがわかる。
なるほど、彼女は騙しに関して高い技術を持っているようだ。
「世の中には似ている奴が3人居るって言うなぁ。そういうことも、あるにはあるかもなぁ。
……アメリアって、こっちの姉ちゃんの事か? なるほど、じゃあアンタの名前も教えて欲しいもんだぜ」
嘘をつく事と騙す事は根本的に違う箇所がある。嘘を付いていても実行できるかどうか。
コイツは恐ろしいと思うと、思わず背筋がゾクリとなる。勿論そんな素振りを見せず、自然な流れで名前を聞くのだが。
341 :
アメリア・R・エヴァンス/No.28ベリト【弾性非存在】深紅の旅人
◆FelIcIA30U
[sage]:2012/12/23(日) 04:30:01.78 ID:DUf8r7oSo
>>339
「はっ、思ってもないことを言うもんじゃないってのは、まあ無理な話か」
そもそもそんな安い恋愛なんざ求めていないだろうに。
色狂いなんてのはアンドラス一人で十分だ。
もっとも、彼女の好む色は少々人とは違う種類のものであるのだが。
「なんにせよ体が資本だ無理はしない方がいい。とくにあたしらみたいな人間はね」
そうでなくともいつ死ぬのかわからないのだから、とは言わずとも承知していることだろう。
>>340
「そうかい、謝る必要はないさ」
男の人となりから知っている可能性が低いとは思っていたから別段驚きはしない。
それにそこまで執着していたわけでもない。
「まあそんなところさ。ちょうど暗殺したばっかりのところに出くわしちまって、喧嘩を売られたのさ」
運がいいのか悪いのか、と付け加える。
あの時女は双子の片方をダウンさせて見逃す道を選んだ。
そのうち再選をするとして、それで死んでも殺しても名前を知らないんじゃ興ざめだ。
もっとも格下であると判断した相手に負けるつもりなどないのだが。
342 :
マルファス(ロクレネ)【五千万円の賞金首姿】E,太極針、チタンワイヤー×4、ワイヤー、催涙弾
:2012/12/23(日) 04:36:33.05 ID:pkkUWlqc0
>>340
「それはいいですねえ。私は興味本位で動いて首を突っ込んだ人間が、消える所しか見ていませんから。
貴方は本当に幸せ者ですね〜」
タチが悪いのは、興味本位で動いて実力がある存在だ。かき回すためにだけ存在する彼らは
マルファスにとっては消えて欲しいイレギュラーである。
「居るんですよね。似た人間ぐらいは……そうですよう。私はロクレネと呼ばれていますです。
貴方の名前も教えて欲しいですね」
自分はロクレネと呼ばれている。無論本名ではない。
>>341
「ひどいですね〜私にも恋をした時はあったんですよ?」
マルファスは本当のことを口にする。
「分かってますよ〜ありがとうです」
いつ自分が死んだり倒れたりしともいいようには暗躍してはいるが。
343 :
フォール(黒パーカーの男) 魔界から堕ちてきた悪魔
:2012/12/23(日) 04:46:05.54 ID:DtHUiWF6o
>>341
「へぇ、今アンタが此処に居るって事は喧嘩には勝ったってとこか?
だがその物言いからすると、心残りがあるらしいなぁ……あぁ、それが名前か」
そのときに聞いとけば良かったんじゃねぇか?と、至極全うな返事を返し、また酒を飲む。
そういえば結構飲んだなと思いながらも、金の事は気にしていなかった。
「ま、次に会うときには対策整えてあるんじゃねぇか? 気をつけといたほうが身のためだぜぇ? ケッケッケ!」
一時の飲み友達であるこの女が死んでも正直男はなにも感じない。
故にその忠告は社交辞令的なものであった。
>>342
「それは随分と現実的なところで生きてんだな、ま、俺もそんなとこだけどなぁ」
そもそもこの世界が現実である以上、この世全てが現実的なところといわざるを得ない。
しかし男が言いたいのはその「興味本位の愚か者が消える所しか見ていない」ということがあまりにも、先ほどとは違う意味で現実的であることだった。
そして、男はそのイレギュラーだったりする。今は違うが。
「ロクレネ? 偽名にしても珍しいな、ま、どうでもいいけどよぉ。
俺の名前はフォール。『堕ちる』そのままだ、面白くねぇか? ケッケッケ!」
此処まで自分の名前に面白みを見出せる者は中々居ないだろう。
因みにこれは本名である。人間で無い以上、それが本当に意味あるものかと問われれば、悪魔は答えることが出来ない。
344 :
アメリア・R・エヴァンス/No.28ベリト【弾性非存在】深紅の旅人
◆FelIcIA30U
[sage]:2012/12/23(日) 04:56:35.83 ID:DUf8r7oSo
>>342
「疑わしいが疑わないでおくとしようか。誰にでも若い時はあるもんだ」
あんたが恋する乙女だなんて想像つかないがね。
そう言って、さて恋なんぞしたことがあったかなと疑問に思う。
愛でることはあっても愛したことはない、そういう性格なのだろう。
女は空になったグラスをテーブルに置いた。
>>343
「聞くタイミングを失っちまってね。まあそういうこともある」
自分で挑発した結果だから文句を言える立場ではないのだが。
「せいぜい気張って闘るだけさ、ありがとよ」
片手をひらひらと振って聞き流す。
社交辞令であることは女も承知の上だ。
「さて、あたしはここらで引き揚げるとするか。
マルファス。明日の話は聞いてるだろ?生きて帰らなかったら泣いておくれよ」
くだらない冗談を言うように笑って女は立ち上がった。
カウンターの上に二人がもうしばらく飲んで言っても十分な額を置いて、女は出口へと向かう。
二人が店に来るまでに見せていた殺気がもう一度放たれる。
その背中は戦場に向かう戦士の覚悟を滲ませていた。
//ありがとうございました。お疲れ様です
345 :
マルファス(ロクレネ)【五千万円の賞金首姿】E,太極針、チタンワイヤー×4、ワイヤー、催涙弾
:2012/12/23(日) 05:01:15.35 ID:pkkUWlqc0
>>343
「現実から逃れられないから、現実的になるしかなかったのですよ〜人間なんて皆そんなものです」
目の前の存在は現実的ではないかもしれないが、マルファスにとっては会話ができる限り問題ない。
余談だがサクヤは、マルファスにとってはイレギュラーと言ってもいい存在だ。
救いようが無い有能な馬鹿だからマルファスは彼女が苦手だったりする。そもそも賢い馬鹿でない限りは
サクヤはとっくの昔に死んでいただろうから、人生分からないものだ。
「面白いですね、フォールさんですか〜素敵な名前です♪」
生まれてからずっと落ち続けているマルファスにとっては、自分に着けて欲しいぐらいの素敵な名前だ。
>>344
「そうですよ、誰にでも恋なんていう過ちはあるものです〜」
自分にとっては黒歴史だ。
「必要なら泣きますね。………冗談ですよ、ちゃんと泣いてあげます。応援してますね〜」
そういうことか、とマルファスは納得した。
仮に自分の師匠に殺されるとしたら、悲しい結末で泣いてしまうかもしれない。
346 :
フォール(黒パーカーの男) 魔界から堕ちてきた悪魔
:2012/12/23(日) 05:16:41.36 ID:DtHUiWF6o
>>344
「何、一度でも見知りあった仲だ、死んで来いなんて言えるわけねぇだろ? ケッケッケ!」
というのも社交辞令。
男は女がそう分かっていると見て甲高く笑った。
「ケッケッケ、明日何があるのかしらねぇが、面白ぇ事になりそうだなぁ……
また会おうぜ、アメリアさんよ」
隣の美女から聞いた名前を口にし、その背中を見送る。
明日彼女は戦地に向かうのだろうか。だとしたら、自分もそこに行くのかもしれない。
そう思うと、笑いが堪えられなかった。
/お疲れ様でしたー、おやすみなさいー
>>345
「でも理想や宝くじに縋る奴がいるから、ホント、人間ってのは面白いよなぁ」
目の前の彼女は、一度でも……それこそ、幼い時にでも現実主義で無かった時代があったのだろうか。
不思議だと思う。コートの女よりも。
「ありがとよぉ。 気に入ってるぜぇ。ホントに堕ちてきたんだからよぉ! ケッケッケ!」
そんな事を言ってから、男は席を立つ。
コートの女が残してくれた金でとりあえずは足りるだろう。と男は踏んで。
「じゃあなロクレネの嬢ちゃん。次に会ったら、明日起こる面白いことがなんだったのか、教えてくれると嬉しいぜ。 ケッケッケ!」
女が見送るだろう背中は、あまりにも軽々しいものだろう。
先ほどのコートの女とも、美女とも違った背中。単に所属の違いではなく、それは背負っているものの違いだろう。
/それでは此方も落ちたいと思います、付き合ってくださってありがとうございました!
347 :
マルファス(ロクレネ)【五千万円の賞金首姿】E,太極針、チタンワイヤー×4、ワイヤー、催涙弾
:2012/12/23(日) 05:27:55.41 ID:pkkUWlqc0
>>344
//長時間のロールありがとうございます。お疲れ様でした。
>>346
「みんなが現実的には生きられないってことですね〜だから夢を売るのが成り立つんだと思います〜」
マルファスにも、現実から目を背けた時があった。
「私たちも堕ちた者ですね……明日、楽しいことが起きます。すぐに分かる大事件ですよ〜」
自分が手回ししたことだ、成功してほしい。
成功しなくても、十分な旨みはあるが。
男の背中が一瞬羨ましく思えたが、感傷に浸っている暇は無い。
マルファスは男の会話が終了してすぐに酒場から立ち去ると、今度はロンドン塔を守る師匠のために行動を開始する。
無論必要最低限のことを言うだけで組織を売るつもりはないが、相変わらず忙しかった。
348 :
マルファス(ロクレネ)【五千万円の賞金首姿】E,太極針、チタンワイヤー×4、ワイヤー、催涙弾
:2012/12/23(日) 05:29:25.91 ID:pkkUWlqc0
>>346
//長い間のロールお疲れ様です〜ありがとうございました!楽しかったです。
349 :
GM: ガープ&アンドラス&ニック +?????
[saga]:2012/12/23(日) 20:29:08.42 ID:cQ4leUz1o
魔都、ロンドン。
要塞化されたロンドン市内に、唐突に空中に光り輝く魔法陣が浮かび上がる。
その陣は――ソロモン王72柱を表す、精緻かつ強大な力を持つ魔法陣。
空間を引き裂き、一人の男と一人の女がロンドン塔の真上に現れた。
一人は、目に悪い程に鮮やかなショッキングピンクの髪に、青と赤のオッドアイ。
靴も右が赤で左が青というちぐはぐな格好をした白衣の男。
正体は不明だが、口元に浮かべる凄絶な笑みが、この男が救世主や英雄と呼ばれる人間だとは思わせない。
そしてもう一人。スライムのように透き通った触手の髪を持つ女だった。
毛の根元は通常の髪のようだが先端に行くにつれて形状を崩して液体となる。
体の随所には赤い文様が浮かび、ルビーのような真紅の結晶で構成された右目からは赤い涙がこぼれていた。
男は一歩を踏み出し、右手を軽く振るい足元のロンドン塔に魔法陣を展開する。
魔力が徐々に収束していき、周囲の地面は鳴動していく。
なにか大きな事が起きるような、そんな予感がロンドンの市民には感じられた。
眠りにつく子は外に飛び出し、睦み合う男女は唖然と空を見上げていた。
それらを眼下に収め、男は口を開く。
いつものふざけた態度ではなく、円環の楽園極東支部の支部長としての彼の姿で。
「我らの名は――円環の楽園。
今宵より、君たち世界と相対し、君たちに対する絶対の敵となる者達だ。
自分たちの目的はただひとつ。この世界をひっくり返す℃魔セ。
君たち善人が生きて良い世界をひっくり返して、自分達悪人が生きて良い世界を作る。
今の自分たちの居場所が、これから先君たちの居場所となる事を忘れるな――善人」
陣を組み上げ、ロンドン塔の外壁を一息で粉砕するガープ。
響き渡るガープの低い声は、ロンドン全体にどういうことか聞こえている。
その声も、その雰囲気も、総てが人々の不安をあおり、そして人々の悪性を引き出していく。
パニック状態を起こして狂い、暴れ始める人々。我先にと町の外へと逃げ出す人々が押し合い圧し合い、暴動を起こし始める。
それらの様子を眼下に見下ろしながら、ガープはにこりと笑顔を浮かべて。
「――悪を背負うものならば、自分等とともに歩む事を望むものは。
円環の上を歩き続けよう。永久に続く、悪性の百年帝國をここに生み出すために。
もう、負け続けてなるものかと思うならば。ここ魔都のロンドン塔に集うと良い。
ここに、自分たちの首領が君臨する。――――怖いもの見たさでも、興味本位でも。
善人でも悪人でも老人でも子供でも男でも女でも十字教も悪魔崇拝も何もかも。
君たちの敵と味方を知りたいならばここに来い。ここロンドン塔から、自分等の総ては始まるのだから」
人々の悪性、暴動をいいことに女を犯す男、子供を蹴り飛ばしてでも逃げ惑う親。
建物を破壊し、車を奪い逃げ出す者達。彼らを見て、ガープは子供を見守る親の顔を浮かべる。
意味有り気にロンドン塔を見下ろすと、砕けた外壁の前へと降りていき、笑う。
350 :
GM: ガープ&アンドラス&ニック +?????
[saga]:2012/12/23(日) 20:29:34.32 ID:cQ4leUz1o
男の傍らには、いつの間にか現れていた白い少年が居た。
胸元には天上に輝く魔法陣と同じ陣が刻まれた――圧倒的な存在感を放つ幻影が。
質量を持った白い影は、無垢そのものの笑みを浮かべて声を響かせる。
『――――来ると良い。全世界。
僕らが、君たちの敵であり。君たちの肯定者だ』
ガープの作った陣を、空間を塗り替えるような声。
柔らかく、そして狂おしい程の鬱屈した悪性と、それに同居する自愛の善性を併せ持つ存在が。
これまでの出現で最大の濃度を以て現れて――そして空気に溶けるように消えてしまう。
ガープとアンドラスは、ロンドン塔に再度術式を組み上げていく。
一三の魔術防護と七重の物理防護を、総て崩してその中の禁を解き放つために。
ここから溢れだす総ては、人間の邪悪と欲望の生み出した絶対の禁呪に他ならない。
それを解き放ち、世界の善悪のバランスを崩すと同時、その大悪を以て世界中の悪の敵としての存在を示す。
「アンドラス。君は自分の防護をニックとともに頼む。
君は術よりも異能と悪魔召喚が得意だし、僕は術が得意だからね。
……任せたよ、自分ほどでもないが中々の天才君?」
アンドラスは地上に降りて、そのかたわらに巨大な悪魔が魔法陣によって現れる。
アンドラスは口元に狂笑を浮かべて、天を見上げて口を開く。
赤い宝玉の瞳からは、赤い液体が常に流れ続けて、文字通りの悪魔へとアンドラスは姿を変えていた。
「まっかせてよー☆
ボクは皆皆、全部壊して殺して犯して崩しちゃうからね!
ンヒッ……ッ、ヒィヒャヒィ……。
嫌いだ、嫌いだ! キラキラしてるものも、ニコニコしてるものも!
だから、キラキラを汚してニコニコ壊して、全部ボクの愛すことの出来るものに変えてやる!
さあ来いよ、綺麗な世界! 僕が全部、全部全部、ひっくり返してやる!!」
髪の先端が混ざり合い、鏃を型取り五〇の触手の槍衾を作り上げる。
腕は肘から先の液状化した部分が肥大化し、即座に硬化。右腕には馬上槍が作り出された。
そして、背中からは一対の大きな翼。――人の形を崩して、それでもなお悪性を崩さなかった化物がそこに居た。
傍らに立つのは、ガープの手で救われた肉塊から生まれた使い魔――肉塊のニック。
三m大の毛むくじゃらの悪魔は、かつてより進化し、四つの発達した腕と、大きな一対の角。
ギョロリと蠢く四つの真紅の瞳を持ち、口の端からはちろちろと黒い火炎を漏らしていた。
このままでは、ロンドン塔に存在する秘匿物の総てがこの世にばら撒かれてしまう。
そして、そんなものよりも遥かに不味いものが、このロンドン塔には存在している様なそんな予感。
それらが、善人にも悪人にも感じられていたことだろう。
/というわけでイベント開始です! 皆様よろしくお願いします! ホタルさん、お手柔らかにー!
351 :
炎常寺 真
:2012/12/23(日) 20:41:34.90 ID:WzmJOWUIO
>>350
「っひゃー……派手にやってるなあ」
霧の倫敦、悪夢の序曲といった惨状を見せるその街で小さく呟く影が一つ。
その影はフードを被っただけの唯の観光客と変わらぬ風貌の少女、
しかしその事態に対してもフードの下では笑みを崩さぬことによりこの場においての明らかな異質であると黙したままに語る。
「しっかし、正直この理念には賛同できそうもないけど……
ま、いいか。 使えるものは使わせてもらおっと」
少女は白いパーカーのポケットに手を入れたまま、跳躍一つで「屋根の上」まで跳んでみせる。
倫敦の街の、一角だけだがよく見える場所だ。
だが、そんな位置にいるならば少女もまた見られている。
この惨状において逃げも惑いも抗いもせぬ明らかな異質、
人はそれを悪と呼んだ。
「うん、やれるだけやるよ。
僕はみんなが大好きだからね」
352 :
クリオネ 人形使い 生成中の人形:0体 E:投擲用ナイフ×3
[saga]:2012/12/23(日) 20:48:07.06 ID:4voRRBPNo
>>350
「……ふふっ」
ロンドンの街を歩くクリオネ。街の人々は狂乱の中、大半が我先にとロンドンから逃げ出そうとしている。
が、クリオネが歩く方向は皆と逆。ロンドン塔だ。
いつもであればこの惨事に大笑いをしているだろうが、今回その笑いは控えめになっている。
(ロンドン塔の地下にあるという禁術。これがあれば……)
クリオネが生き残る以外の目的を明確にしたのはおそらく初めてだろう。
「邪魔する奴は殺すしか無いね」
「邪魔だ退け!!」
正面から若い男が走ってくる。おそらく逃げるのに正面から逆方向へ歩いてくるクリオネが邪魔なのだろう。
「……」
男とクリオネがぶつかる瞬間、仕方なく男はクリオネを避けたが、クリオネの横を通過するときにはすでに頭と体が離れていた。
「邪魔する奴は殺すしか無いね」
クリオネの眼は完全に殺しの眼だ。コートのポケットに手を入れたままクリオネは一歩、また一歩とロンドン塔へ歩いて行く。
353 :
リボック・オーレン(右ステッキの紳士)懐疑心に応じた洗脳
[sage]:2012/12/23(日) 20:48:19.90 ID:gxuF7oz/o
>>349
,
>>350
軍事用の機体が空を通貨。
落下傘をつけた何かが四つ投下される。
「壁上結界かと思っていましたが違いましたね。
こんな事なら、普通のタクシーを使えば安くつきましたが。」
降下しながら初老の中年と三体の人型兵器が地面を見下ろしている。
「Z.O.グループもあまり世間に胸をはれる存在ではありませんが…
自ら悪を名乗る悪趣味な連中よりはマシでしょうか。
さて、はじめましょうか。テストを兼ねた試験を。」
大地に降り立つ一人と三機。
「それからこの世は善悪で別れていません。
事のついでに余裕があればそれを教育して差し上げましょう。
おひさしぶりです。ガープ。悪の信奉者よ。」
優しく微笑む初老の中年。そして立ち上がる三体の鉄人形。
『システム起動…マスターの警護をはじめます』
『システム起動…マスターの援護をはじめます』
『システム起動…マスターの援護をはじめます』
「TMD-3、わたしの銃を出して下さい。」
三体目の機体がバレットM82A1を取り出しりボックに渡す。
「相手は異能ですよ。過去の異能者データを参照してサポートをお願いします。」
そう通信端末に入電するとリボックは歩き始める。
//了解です〜。ところでレスの順番は決めますか?
354 :
GM: ガープ&アンドラス&ニック +?????
[saga]:2012/12/23(日) 20:51:37.24 ID:cQ4leUz1o
>>353
/レスを返す前にまずですが、グループ分けごとですので、私とリボックさんは一対一となりますね
/他の方も、対戦カードの方と戦闘していただければオーケーです
/たまに全体向けのレスを落としますので、その時にだけ反応してくだされば幸いです
355 :
彼方(キャスケット帽の少女) -Tarot Master- E:タロットカード一式
:2012/12/23(日) 20:53:11.09 ID:DtHUiWF6o
>>349-351
「……」
この騒動の中、キャスケット帽を被った少女は自分の不運さを心底嘆く。
折角偶然手に入れた福引券で偶々ロンドン旅行が当たったというのに、来てみればこれである。
十分ついてないと言えるだろう。
ロンドン塔で、細かいものは良く見えなかったがとりあえず相手は悪い人のようだった。
当然のように持ってきた78枚のカードをポケットの中で握り締め、今まさに悪の手に落ちようとしている塔へと足を踏み出そうとして、
少女はその人影を見た。
「……」
屋根の上に立ち、この事態を静観しているその人物。少女は、ただその人影を見つめる。
言外に「貴方は悪い人?」と聞いていることが、少女の方を振り向けば分かるだろうか。
既に少女は、数枚のタロットカードをデックから抜き去り、手で持っていた。
/よろしくお願いしますねー
356 :
ウィズ・カーパー
[saga]:2012/12/23(日) 20:53:13.89 ID:InLFyk/r0
>>350
「なんだ・・・・ありゃ・・・。」
壊れた時計台の壁、そして魔法陣から出た巨大な醜い肉の塊―。
あんなもの、見たこと無い―。
悪魔というのはあんなにも残虐で、あんなにも醜いのか―。
崩れた外壁、覆う醜さの象徴ともいうべき異型。そして狂乱に陥る
人々。
彼は呆然と、瞳孔を開き、視ていた。初めての異型を。
すべてが、彼にとっては初めて。所詮、自分が踏み入れていた魔術の
道などいかに浅はかであったかを物語っている―。
悪や正義など、もはや彼にはその凄惨でいっぱいで考える余地すら
ない
357 :
フロスト・ユリアス・シェパード
:2012/12/23(日) 20:53:28.85 ID:ZsT6ljwfo
『OHMD及び第22SAS連隊本部より出動済みの各戦闘員へ伝達。敵性組織の出現を確認した。…………命令する、全兵装使用許可』
薄く灰色の都市迷彩を施された、機械仕掛の戦鎧。AMSが誇る最新鋭の歩兵装甲服、M89A3 ACDのヘッドギア無線に、臨時指令総本部からの無線が飛び込んでくる。
ヘッドギアを膝の上に載せ、弾薬箱に腰掛けていたフロスト・ユリアス・シェパードは、よく手入れされたプラチナブロンドを装甲服の指先で整えると、戦闘前の気付けにミントキャンディを頬張る。
『復唱する、全兵装使用許可、各員所定目的を完遂せよ。幸運を』
全部隊へ向けた宣言が終えると、オープンチャンネルは無線でつながった味方の声が入り乱れ始める。その様子をどこか他人事のように考えながら、フロストはヘッドギアをかぶった。
気密完了、FCS、戦術データリンク、暗視装置、赤外線映像機、音波探査機構、その他。全電子兵装よし、そして、火器。
腰掛けた弾薬箱には2つの重機が立てかけられている。
ウルティマックス100LMGと、RFB-338。100発のライフル弾を詰めたウルティマックスを手にし、RFBを背中のラックにかけて立ち上がる。予備弾薬は十分持った。腿のUSP拳銃も問題ない。
人工筋肉アクチュエータに通電される甲高い軋みが鳴り響き、起動を終えたACDが戦闘体制へ移行する。
フロストは、ヘッドギアのHUDの端に写り込んだ、隣室に住む少女の写真に目を留める。屈託なく笑う少女の写真を見つめたのは一瞬のこと。生きて帰ると小さくつぶやき、彼は彼なりに、戦いの前の儀式を済ませる。
「セイバー2-3、任務了解」
/お願いしまーす。戦闘場所していとかあります?
358 :
GM: ガープ&アンドラス&ニック +?????
[saga]:2012/12/23(日) 20:55:15.33 ID:cQ4leUz1o
>>357
/ロンドン塔周辺ならどこでも良いです
359 :
フロスト・ユリアス・シェパード
:2012/12/23(日) 20:57:51.68 ID:ZsT6ljwfo
>>358
/らーじゃ!
360 :
トマス【L.M.G異端審問副官長】──銀短髪
[saga]:2012/12/23(日) 20:58:31.99 ID:s9q1qzpKo
>>349
そういえば倫敦には有名な図書館があったようなきがする、と六法全書を読みながら、銀短髪の女、トマスは倫敦塔へと視線を仰いだ
頬を付きながらそれを見る場所は自前で準備したカフェテラス、パラソルの元優雅に紅茶を飲みながら逃げまとう民衆たちを見る
いい具合の狂気具合ではないか、と六法全書を虚空へと投げ、召還して立ち上がる
淀んだ雰囲気は霧よりも深く、しかし歪に悪を浮かべ
「さて、私も極悪非道を極めに戦いましょう
そうね、今日は何を読みましょうか。処女王のお気に入りのシェイクスピアなんてどうかしら
シェイクスピア、苗字被ってるからややこしいのよね
ねぇ、トマス」
誰ともなく呼びかけたと思えば、漆黒に咲く魔方陣へと指差し
異端審問副官長による、個人用展開空間"氾濫図書"の一部召喚として本棚をトマスの左右に一個ずつ屹立させた
トマスの躯体の二倍はある大きさの本棚は奇異を纏いながらも、異常性溢れたトマスの笑みに押し負け普遍となる
さて、と手元に一冊のお気に入りの本、ゴルギアスを召還して、片手にて目を通せば
「貴方、丁度いい感じに良きを尽くしてそうな感じじゃない?
そうね、もしよければ私と一緒にダンスなんて如何かしら?」
>>356
男へと右手に持つ本にて指差しの代替とすれば、本棚から射出される5冊の本は、確実な速さで男の方へと向かって行く
重力に逆らったそれは、肢体の先端、つまり頭を含む両手両足へと向けた一撃
小手調べというには弱すぎる、回避など余裕だろう
361 :
リボック・オーレン(右ステッキの紳士)懐疑心に応じた洗脳
[sage]:2012/12/23(日) 20:58:44.19 ID:gxuF7oz/o
>>354
//了解しました
>>355
「おや?いつか食事を共にしたような…。
いや、挨拶はまたの日にいたしますか。」
362 :
GM: ガープ&アンドラス&ニック +?????
[saga]:2012/12/23(日) 21:06:11.56 ID:cQ4leUz1o
>>353
「――アンドラス、任せた。
天才の自分は、あそこのおっさんとの契約なんて天才的に無視するわけだ。
というわけで――、協力とか知ったこっちゃないから! やっちまえ、ニック、アンドラス!」
にやり、ととてもいい笑顔を浮かべてガープは2人の悪魔に頼みを下し。
直後、背後では二重の魔術と物理の防壁に罅が入り、砕けていく最中にあった。
そして、リボックと三体の鉄人形には、一体の悪魔と一体の人間だったものが立ち塞がる。
「――ボク達の前に塞がるってなら、敵だよね!?
だったら壊して汚してボクが愛せる形に変えてあげるよ! オジサン!」
地面を蹴り、上空を取ったのは翼を持つ赤い悪魔、アンドラス。
そして、正面ではニックが胸を逸らして息を吸い込んでいた。
ニックからは強い魔力の気配が発露しており、強大な力が発動することは間違いない。
頭上からは五〇と幾つかの槍衾。
鋼鉄など悠々と貫く柔軟な鞭と、貫通の槍の性質を併せ持つ攻撃が、降り注いでいく。
攻撃の威力自体は貫通力特化している程度で高くはないが、数が厄介だ。
そして、それらに対処すれば、ニックの攻撃の準備が整うことだろう。
【残り防壁数:魔術10 物理6】
>>352
クリオネの耳元で、少年の声が聞こえたかもしれない。
すべてを受け入れ、すべてを後押しする、悪性の声が。
『先に進め。君の目的を成すのは、君だけなのだから。
友よ、ためらうな。君の意志を、君が体現しろ。
意志と欲望の体現こそが、絶対の力――悪魔のそれなんだ』
>>360
「自分は天才だからねぇ!
一緒にダンスを踊るのも吝かじゃァないが、今日の自分には目的がある!
共に悪の道を進みたいならば、共に笑いながら魔都ロンドン――楽しみ尽くして殺しつくそうか!」
ガープは投げかけられた言葉に笑顔を返す。
そのかたわらでは、一瞬だけの少年の幻影がとますに笑いかけてそして消えた。
363 :
ナナシ/黒髪黒眼のブサイク女E破片手榴弾×2、催涙弾<千本針>
:2012/12/23(日) 21:06:55.14 ID:pkkUWlqc0
>>352
「……………」
そこに居るのは、無表情の女。傍から見れば幼く、少女に見える。
貧相な体つき、貧しい胸、そして醜い顔。存在感が限りなく薄いようでそうでもない、不思議な女だ。
世界平和や世界の混乱なんて女にはどうでもよくて。
女にとっては依頼を受け報酬をロクレネに送ることさえできれば良い。
ただ円環の楽園――――この組織には、つくづく縁があるものだとだけ思う。
ナナシが心配するのは、既に自分が戦うであろう戦場のことだけだ。
ロンドン塔にゆっくりと歩みだす。
と、そこに見えたのは男を殺害する少女だ。
この状況下で躊躇い無く人を[
ピーーー
]存在、敵に違いない。
ナナシは、無言で少女の足に向かって生成した針を投擲する。
364 :
白熊 佐助
:2012/12/23(日) 21:11:13.56 ID:zeMXG4VMo
「おいシモン・・・これほどの規模でやれば、軍人やら正義の味方やらが必ず沸く!
アンタの実力は認めるが、あまり無理はするなよ!」
円環の楽園のメンバーである俺は、日本から遥々、ロンドンまで飛行機に乗ってやって来た訳だが・・・
ロンドンで派手に暴れてるのは支部は違うが、同じ組織の仲間だ。
天才を自称し、実力もそれなりにある。支部長の肩書きは飾りじゃねぇ・・・
アイツが天才を自称するのも、自分にプレッシャーをかける為だ・・・
しかし、これほどの規模でテロ活動をやると、何が現れるか・・・
俺は仲間であるアイツにテレパシーを送る事にした。
組織の構成員が持つ焼印の、テレパシー効果を使って・・・
>>357
「おっと、緊急事態だぜ・・・イギリスのエージェントさん・・・」
あのオッサンの無線が偶々聴こえたが・・・本当に緊急事態だ・・・
OHMDと言えば、イギリスのエージェント集団だ・・・
あの集団は名前は聞くが、詳しい事は俺にもわからねぇ・・・
だが・・・ガープ、いやシモンが頑張ってるんだ。逃げるわけにはいかねぇよな・・・
「楽しめそうかい?ロンドンのお祭りは・・・」
俺は異能を使ってナイフを召喚、それを右手に持つ。
そして、奴に向かって投げる。
狙いは奴の目。あの赤外線スコープだ。
避けられやすい位置だが、身体はフル装備で通りにくいだろう・・・
だったら、アイツのスコープのレンズに当てて、皹を入れる事に賭ける。
【フロストに話しかけた男は何と、鹿の角が生えた馬マスクを被っている】
【そして、ナイフを投げたその右手には腕時計が付けられており、彼が左利きだと言う事が解る】
365 :
GM: ガープ&アンドラス&ニック +?????
[saga]:2012/12/23(日) 21:14:29.58 ID:cQ4leUz1o
>>364
『――……、ちょーっと派手すぎたかな。
でも、盟主様をお迎えしに来たんだ。ちょっとくらい派手な方がきっと楽しい』
『そーそ☆
そっれに、ガープだけじゃなくてボクもいるしねー!』
二人分の念話が、佐助には帰ってきたことだろう。
366 :
ウィズ・カーパー
[saga]:2012/12/23(日) 21:16:50.65 ID:InLFyk/r0
>>360
「ぬぉ!」
はじめて見た肉塊、混沌と化すロンドン。頭の中が混乱していた矢先、
視界に入ってくる飛ぶ本。
気づいた時はかなり近かった。彼はすぐさまかがんで横に跳びこみ、飛んでくる
本をかわす。
「一体どっから―。」
彼が見たのは本棚の近くにいる女性。
まさか、本を投げた?
女性を見て、攻撃に備えて彼は杖を両手にもち、向かい合うかのように
構える。
367 :
アメリア・R・エヴァンス/No.28ベリト【弾性非存在】深紅の旅人
◆FelIcIA30U
[sage]:2012/12/23(日) 21:18:29.85 ID:DUf8r7oSo
暴力。罵倒。憎むべき非道の溢れかえった街を見下ろしながら、女は肺の奥深くへと憎悪の声を吸い込んだ。
まるで演劇の舞台裏でも見せられているような気分だ。
醜悪な装いの人間たちはそれ以上に醜悪な私欲を晒してまかり通るこの惨状。
これがお前の百年帝国か?
今頃は塔の横にいるであろう男を想う。
このくだらない混沌に意味などない。無秩序、あるのは唯々各々の保身を求める我欲のみ。
なんてつまらない世界だ、壊してしまって後悔することもないだろう。
かといって女に手を下すつもりもない。有象無象にはその価値もない。
ただ一人、後ろにいる奴だけは面白そうだ。
>>355
「よお、お祭りを楽しんでるかい?」
振り返った人影は、慣れ慣れしい様子で近づいてくる。
人工的な赤い髪に深紅のコート。そして腰にはカトラスとパイソンハンター。
いかにも愉快そうに笑いながら、阿鼻叫喚の様を呈する眼下の人間たちを気にした様子もない。
「きったねえし臭えし煩いしでどうも興が足りないとは思ってたんだ、そうだろうお嬢ちゃん?」
368 :
クリオネ 人形使い 生成中の人形:0体 E:投擲用ナイフ×3
[saga]:2012/12/23(日) 21:18:32.42 ID:4voRRBPNo
>>362
「キミに言われなくとも私は私の意志で動くよ。邪魔をするならキミも敵になるしね」
あくまで円環に共感して来た訳じゃない。魔道具・禁術にどんなものがあるかを確かめに来ただけだ。
>>363
こっちに視線を感じる。スラム街で長く生きてきたクリオネは敵意や視線に非常に敏感だ。
「……ナイト」
生成するのは全身に西洋甲冑にスクトゥムの盾と槍を持った重装歩兵。自分を守る様に正面に置き、盾をやや斜めに構える。
斜めに構えるのは攻撃を垂直に受けるよりも盾に力が入らないからと、投擲物を横に流せるからだ。
「いきなり攻撃するなんてあんまりじゃない?」
針を横に流した後、針を投げてきた女に言う。
いきなり男を殺したクリオネが言えることではないが。
(……この女。確か前に一度だけ……)
369 :
リボック・オーレン(右ステッキの紳士)懐疑心に応じた洗脳
[sage]:2012/12/23(日) 21:24:00.95 ID:gxuF7oz/o
>>362
「わたし…地獄耳なんですよ。契約と言いましたか。いま言いましたね。
あなたとわたしの間に約束なんてありませんよ…。とはいえ…。」
二人が向かってくるのはあまり美味しくない。
表情から読み取れる限り好戦的、いや殺しが好きそうなのがいる。
「やれやれ、ガープ君とはまた酒を飲みたかったのですが"今日は無理"そうですね。」
特にアンドラスに向かって片足が不自由なリボックが叫ぶ。
「健康な身体が羨ましいわたしには、壊れた人が愛おしい感性はわかりかねますね。
愛した人が壊れてもなお愛しい気持ちなら少しは理解できますが。」
『金属反応探知』
「では電磁シールドをONにしてください。」
『了解シマシタ』威力が緩和されアンドラスの槍の威力が落ちる。
そんなものが鋼鉄の人形に通じるはずもない。相性は良い。
「ふ〜む…鉄、でなくてもヘモグロビンかなんらかの体液ですか。」
アンドラスは人型兵器のタケミカヅチに少しまかせ、M82A1をニックに向ける。
彼は軍人ではない。物も運べないし素早く行軍する事もできはしない。
だが、スポーツハンティングの名手の射撃は下手な軍人の射撃に勝る。
彼は慈悲の心でニックの脚を狙って集中された狙撃手の一撃を放つ。
370 :
ナナシ/黒髪黒眼のブサイク女E破片手榴弾×2、催涙弾<千本針>
[saga]:2012/12/23(日) 21:25:47.64 ID:pkkUWlqc0
>>368
「敵か、味方か判断しただけ」
そう、今回ナナシが足に投げたのは相手が敵か味方か判断するためであり
無能な味方なら行動不能になっても構わないからだ。
「謝罪はしない、貴方は敵」
いくらサクヤの友達であっても、ナナシは敵なら容赦しない。容赦できるような性格はしていない。
ナナシはとりあえずクリオネの出方を見る。
371 :
トマス【L.M.G異端審問副官長】──銀短髪
[saga]:2012/12/23(日) 21:28:40.40 ID:s9q1qzpKo
>>366
そこらの死体に目を奪われていたのだろう、正常な小手調べにしては残念な結果となってしまった
だがしかし先程の攻撃に成果などは求めていなかった、ましてや相手が先程の攻撃を避けれなかったのならば、相手を変えていた所だろう
良く考えて見れば、初めての戦場だったとして衝撃を与えられていたとすれば、立ち竦んで動けないだろう
今のトマスでも死体の無機質な表情にはどうにもなれない。というのも、異端審問官としての仕事をやっている内に幾らかそういった場面に遭遇するのだが
死体を見た状況が突発的であればある程に、衝撃は増し、周囲を取り囲む世界が無くなり、自分の世界へと入り込んでしまう
その点で、相手方の戦場へと戻らなければ、という意思は賞賛に値する
トマスは、こちらに視線を向けた男に対して、鼻に乗せただけの眼鏡をくいと上げ
「こんばんは、いい夜だとは思わない?こんなにも空が綺麗なのは中々見れないわ
私的にはもっと、赤い色があれば素敵だと思うんだけど──どうかしら」
トマスは誘うように本を持っていない方の右手を内側へと波打つ様にくねらせ、妖艶な笑みを顔に出す
挑発的なその態度は、自らの一番苦手とする近接戦闘へと促しているのだ
トマスはそれを助長するように、男と自分を取り囲むよう、直線の道にするため左右に本棚を展開した
氾濫図書の小規模展開だ
「貴方の赤はどんな赤はかしら、興味が湧いてきたわ」
372 :
彼方(キャスケット帽の少女) -Tarot Master- E:タロットカード一式
:2012/12/23(日) 21:29:19.97 ID:DtHUiWF6o
>>367
「……貴女達、何するつもり?」
彼女の問に答えず、聞き返す。
この騒動の中で、一際目立つその赤い髪にコート、そして恐怖など感じる気配さえなく、近づいてくる女。
まぁつまり、この女性も悪側の人間なのだろうかと考えるのには不自然はないわけで。
少女が「達」と言った所にも、それは現れていた。
キャスケット帽に隠れた視線を上げて、彼女を見る。
少女は、この異常事態を楽しむことも無く、ただ困惑し、不運を嘆く。だが、そればかりもしていられない。
ポケットに入れたデックから5枚ほどカードを引き抜き、静かに、構える。
373 :
フロスト・ユリアス・シェパード
:2012/12/23(日) 21:32:02.62 ID:ZsT6ljwfo
>>364
「君はだれだい?」
声をかけられれば、静かだがよく通る声で誰何する。光の反射を抑えたHUDバイザーは、埋め込まれた機器を通じて飛翔物の警告文を浮かび上がらせる。
ギィンッと甲高い音。散った火花はヘッドギアサイドのカメラ群にぶち当たったナイフのせいで、皹とは言わないまでも、表層の保護レンズに傷を残し、起動効率に影響を与えた筈だ。
「ぼくはこういう祭りは好きではないので、楽しめないでしょうね」
なんの抑揚もない、どこまでもフラットな声で、「やれやれ」と肩を竦め真似事をして見せる。しかしその間に、HUDに浮かんだ損傷極軽微の文字を確かめ、ドラム弾倉のウルティマックスを両手で保持して、目の前の馬マスクへと向ける。
ふざけたマスクだと思いはしても、それ以上の感慨はなく。あたり前のように相手の服装へ目を通し、所持武装の有無を確認してから、
「で、敵ですか」
374 :
GM: ガープ&アンドラス&ニック +?????
[saga]:2012/12/23(日) 21:34:40.33 ID:cQ4leUz1o
>>367
『彼らが争い合うのは、彼らの敵を彼らが知らないからだ。
彼らの敵に――なりたいものだね?』
白服の少年は、アメリアの傍らに立ち、済まなそうな顔を浮かべる。
そして、軽く会釈をすると空間に溶けるように消えていった。
>>369
「まぶしすぎて、美しすぎて!
触るとボクが壊れちゃいそうで、怖くて、そして――羨ましいのさ!
だから、全部、ボクと同じくらいに汚れて壊れたものにしてしまいたいだけだ!」
自分の悪性を強く認識しながら、悪でありつづける事を決めているアンドラス。
彼女が他人を犯したり殺したりするのは、ひとえに眩しくてそして恐ろしいからだった。
「――ざぁんねん。ボクが受け止めるから聞かないのさ!」
鋼鉄の人形に叩きつけられた槍を受け止められた瞬間、即座に髪の槍を引き戻す。
引き戻した髪の一部を地面に突き刺し、体を引っ張りニックとリボックの間に割り込んだ。
腕を銃弾とニックの間に差し込むことで弾丸を弾き飛ばし、直後――。
「かァッ!」
アンドラスごと∴み込むように漆黒の火炎が吐き出される。
広範囲に広がる焔は、アンドラスにぶつかると一気に収束し、百にも迫ろうかという焔の投槍を射出する。
装甲を砕く硬質の性質と、燃えやすいが燃え尽き辛い可燃性の性質を持つアンドラスの肉体。
それらを用いてニックの火炎と融合させ、広範囲に物理的威力と火炎の威力を持ち合わせた攻撃を放つことを可能とさせた。
「――悪いねぇ、リボックさん。
自分は悪党なのよ。んでもって天才なわけだけど。
自分の親友の頼みなもんでね、そりゃもうアンタと酒飲んでる暇なんて無いわけだ」
天から雷を呼び寄せ、陣を通して一点に収束させて防壁に叩きこむ。
次第に、ゆっくりと防壁は砕かれていき、強大な魔力が徐々に発露しつつ有る。
【残り防壁数:魔術9 物理5】
375 :
クリオネ 人形使い 生成中の人形:2体 E:投擲用ナイフ×3
[saga]:2012/12/23(日) 21:35:03.73 ID:4voRRBPNo
>>370
「今のでどういう反応したら味方になるのさ……」
ここで投擲されたものを見る。すると針。この針は以前見たことがある。サクヤも同じような武器を持っていたのを思い出したのだ。
(出し惜しみは出来ない。今日はね……)
「この武器見た事あるよ」
右手を上げてナナシの2歩後ろにドールを生成し始める。
「そうそう、ちょうどこんな奴が使ってたんだよ」
生成したのはサクヤの容姿をしたドール。ナイフを持たせてナナシの首筋に狙いをつけて切りかかる。
『死んでもらう』
サクヤの声でドールに喋らせる。出来るだけサクヤの口調をまねてみたつもりだ。
376 :
アメリア・R・エヴァンス/No.28ベリト【弾性非存在】深紅の旅人
◆FelIcIA30U
[sage]:2012/12/23(日) 21:36:35.35 ID:DUf8r7oSo
>>372
「さっきの声は聞こえてたろう?世界をひっくり返すんだとさ」
左手の煙草を咥え、白い煙を盛大に吐き出した。
この少女は巻き込まれただけ第三者だろうか。
で、あれば叩く必要は特にないのだが、
「もしもあんたがそれを止めたいって言うんなら、まずはあたしと遊んでいけよ。
あたしはアメリア・ルベウス・エヴァンス。またの名をベリト。円環の楽園ナンバー28の悪魔ベリトだ」
構えたタロットをちらりと見て、媒体を要する辺り魔術師の類かと目星を付ける。
相性の悪い相手だ。しかし女は左手の煙草を口元に運んだままで、何もせずに立っていた。
377 :
アメリア・R・エヴァンス/No.28ベリト【弾性非存在】深紅の旅人
◆FelIcIA30U
[sage]:2012/12/23(日) 21:39:24.59 ID:DUf8r7oSo
>>374
その言葉を黙って聞いていた女は、
「この程度で終わるあんたじゃないてのは知ってるさ。
それにいくつか面白そうな相手もいるみたいだし、存分に楽しませてもらうよ」
そう答えて少年を見送った。
いつか誰もが自分たちを敵と認識するその日を思い描いて、笑顔を浮かべながら。
378 :
【人間失格】喧嘩魔
[saga]:2012/12/23(日) 21:46:58.87 ID:NrXdaTDCo
東京のな〜んの変哲もない路地裏
そこに居るのはこれまたな〜んの変哲もない
『ウラァ!』
不良
んでもってそんな不良に今右ストレートを打たれたのも
「…おーぶり過ぎぃ〜」
『うおっぶっ!?』
黒髪を無造作にまとめた黒いジャージの不良
黒ジャージは右ストレートをかわしながら左手で右ストレート不良(仮)の腹部辺りの服を掴み…
引っ張りこんでカウンターの右掌低
そのまま右手で右ストレート不良(仮)の髪を掴み…
『がっ!?』
地面に後頭部を叩きつけた
「…ファック!弱過ぎんぞオイ!?」
「…オイ、かかってこいよマザーファッカー」
「『オーガ』の首ぃ欲しーんだろ?」
黒ジャージがニヤリと笑ってファックサイン
その先にはダンゴムシみたいに固まって震えてる不良どもが居た
「あーあ…ヒマだなぁ〜っと」
表の通りにすたすた呑気に出てくる黒ジャージ
「…ま、いっか」
「金入ったし飯行くべ」
くしゃくしゃの一万五千円ほどのお札をズボンのポケットにねじ込み、代わりに煙草の箱…マルボロの赤箱を取り出し一本くわえる
379 :
ナナシ/黒髪黒眼のブサイク女E破片手榴弾×2、催涙弾<千本針>
[saga]:2012/12/23(日) 21:48:13.31 ID:pkkUWlqc0
>>375
「敵でないと、否定すればいい」
住民を殺してでも楽園の凶行を止めようとするのはナンセンスなので、攻撃されても文句は言えないのだが。
「そう、サクヤ、元気だった?」
そう問いかけながらもナナシは無表情。
「ちなみに」
ナナシは首を掻き切られる寸前、培ってきた勘で前方に少し歩く。
ゆっくりとしているように見える、とても自然な動作。
退魔の力が宿っている15cmのステンレス製太極針を2本、生成して素早く左手で後方の人形の脚部に投擲する。
これで足止めができるか、それに退魔の力が有効か知りたかった。
そしてクリオネを守る重装歩兵に向けてゆっくりと歩き出す。
「私に殺されるほど、サクヤは弱くない」
ナナシは、色々と残念な師匠だった。
380 :
彼方(キャスケット帽の少女) -Tarot Master- E:タロットカード一式
:2012/12/23(日) 21:49:17.21 ID:DtHUiWF6o
>>376
「……下らないね。ただの人が、そんなこと出来るはずないのに」
少女にしては珍しくそう吐き捨てる。
こういう類の小説は割と好きだったのだが、放浪して、自分の無力さを知って、一気に嫌いになった。
だから、その仲間のこの人も嫌い。
「円環の楽園……止めてみせる。――――私の名前は彼方。よろしく」
自然と、占いの時の挨拶になった。
何もしない相手なら、此方から一気にまくし立てる。
何回か戦闘を経験するうちに身につけた少女の攻撃パターン。手から1枚カードを取り、相手に突き出して唱える。
(剣のA、その意味は「風」と「剣」)
「 S A I M I W S 」
少女の突き出したカードから、その縦幅より大きな、銀色の剣が出現する。
それは真っ直ぐに彼女に向かい、突き刺されば、イメージ通りのダメージが襲うだろう。
速度はあるが、動きは直線的だ。回避は出来るレベルだろう。
381 :
リボック・オーレン(右ステッキの紳士)懐疑心に応じた洗脳
[sage]:2012/12/23(日) 21:49:38.16 ID:gxuF7oz/o
>>374
鋼鉄の人形の一体は髪の槍を弾いた。
弾きながら関節に髪を挟み込まれ間接音を鳴らしながら動けなくなる。
「クハハハ、カハハハハハハ!
こんな片足の萎えたおっさんに憧れる意味は…ありませんよ。
あなたの方が若く、瑞々しく、そして美しいのに何を憧れるのです?
しかし、あれですねぇ。三体持ってきて良かったかもしれません。
タケミカヅチ三号機!私達を庇いなさい。その人の近くでね。」
『イエス、マスター…くぁうぇrtgyふじこlp@』
ニックの眼前にタケミカヅチ三号機が立ちはだかり自ら炎上する。
それは発火能力者の身を巻き込みかねない熱を持っていた。
「ところで、お嬢さん。あなたのお名前はなんというのでしょう。
わたくしの名前をあなただけが知っているのは少しずるくないですか?」
M82A1の照準はアンドラスに移して問い尋ねる。
「名前を教えてくれれば…命だけは見逃してあげます。
拘束もしません。
あなたはZ.O.グループのヒーローとなって人殺しを続けていい。
どうです?善とか悪とか、下らない縛りを捨てて自分のやりたい事をすればいい。」
382 :
白熊 佐助
:2012/12/23(日) 21:52:47.34 ID:zeMXG4VMo
>>373
「おっと悪いな・・・自己紹介が遅れた。
俺の名は白熊 佐助。円環の楽園、No.15のエリゴスだ。」
俺は愛用の馬マスクを外し、それを後ろに投げ捨てる。
「しかし、ノリが悪いな・・・それに、お前も礼儀がなってないんじゃ無いか?」
俺はあのイギリス人の構えた銃から眼を離さずに喋り続ける。
アイツの指の動きを見れば、あいつが何時ぶっ放すかが大体わかる。
「人に物を聞くときは、自分からだろ?イギリスじゃそう言うのは習わないのか?」
そして俺は再度、ナイフを二つ召喚。今度はククリナイフだ。
これを両手に持ち、構える。
383 :
鬼塚詩音(リーゼントの大男)身体強化と変質
[sage]:2012/12/23(日) 21:53:05.81 ID:gxuF7oz/o
>>378
「待ちな。カツアゲなんぞ娑婆僧のすることだぜ」
身長2mを超える大男が声をかけてきた。
「喧嘩ァいい。ボコるのも自由だ。だがカツアゲはいけねえ。」
384 :
ウィズ・カーパー
[saga]:2012/12/23(日) 21:53:52.57 ID:InLFyk/r0
>>371
「すいません、そんな猟奇的であなたのお仲間みたいな趣味なんて
ないんで・・・。」
彼には、そんな男なら間違いなく気にする様な、そんな妖艶な
態度で挑発されたとしても、もはや乗る気にはなれない。
この状況をただでさえ飲み込むのが精一杯だというのに、
これでどうにやって挑発を受け入れろというのか。
なにより―。
自分と女自身を真正面に向き合わせるような、この横に展開された本棚。
本を使うのに肉弾戦をするというのは間違いなくありえない。本を打撃に使うわけでも
ないだろう。
それとも、何か罠があるのか―。
自身の魔術は期待できない。ゆえに、杖のみで彼女を気絶させるしかないだろう。
弱者であるがゆえの深い思案。限りなく後者の考えのほうが現実的。ゆえに、彼は彼女を注意深く
睨む。
青年は、杖を斜め横に構えて、いつでも
直線からの攻撃に対応できるよう、女と向き合いながら、ジリジリと、少しずつ前に進む。
385 :
アメリア・R・エヴァンス/No.28ベリト【弾性非存在】深紅の旅人
◆FelIcIA30U
[sage]:2012/12/23(日) 21:59:07.23 ID:DUf8r7oSo
>>380
やはり、魔術師。
女は小さく横に動いてその剣を躱した。
短くなった煙草を足で踏み消して、
「この世界を創ったのが人ならば、それをひっくり返すのも人以外にありえないのさ。
ま、ぐだぐだくっちゃべってもしょうがなねえな。始めようか」
言葉が終わると同時に、女は何の前触れもなく、見えない何かに弾かれたかのようにまっすぐに向かっていく。
時速60kmという人間にはありえない速度の中で冷静に観察できれば女が少し浮いていることがわかるはずだ。
握りしめた右拳は少女の下腹部に狙いを定めていた。
386 :
フロスト・ユリアス・シェパード
:2012/12/23(日) 22:01:24.21 ID:ZsT6ljwfo
>>382
「残念ながら決闘ではないですし、知り合いでもないので」
つまり名乗るだけの義理もない、ということらしい。フロストは喧嘩屋でもないし正義の味方でもなければ騎士でも武将でもない。ただの一兵士であり、一工作員にすぎず、故に名乗るつもりもない。それが軍人としてのあり方だった。
「礼儀も何も、ぼくはただの兵士ですから」
それ以上に理由が要りますか?と。身じろぎ一つせず、ウルティマックスのトリガーをシアーが落ちるぎりぎりまで引いて、そこで止める。最小限の動きで、ブレなく撃つために。本来狙撃手がつかう引き鉄の引き方だが、動きを読みにくくするぐらいはできるだろうと、少年の動きに目を配る。
「それとぼくは英国生まれでも育ちは外国ですから」
ピシャリと戸を閉める音が聞こえそうなほどににべも無い返事をよこして、静かに切って落とされた火蓋に、そっとため息をつく。
387 :
【人間失格】喧嘩魔
[saga]:2012/12/23(日) 22:02:02.50 ID:ABI+LTBWo
>>383
「…は?」
手と足を止めて大男を見る
「…」
ズボンのポケットから百円ライターを取り出し煙草に火を点けた
「すぅ……ふぅ……」
紫煙をくゆらせながらポケットに煙草の箱と百円ライターをねじ込み…
「…で?」
「何か用かマザーファッカー?」
ニヤリと獣のような、好戦的な笑みを浮かべた
388 :
鬼塚詩音(リーゼントの大男)身体強化と変質
[sage]:2012/12/23(日) 22:04:50.98 ID:gxuF7oz/o
>>387
短く返す。
「その金を巻き上げた奴にかえせ。
それが喧嘩の勝ちってやつだ。相手をのすだけでいい。
今のてめえはただの強盗かチンピラだよ、ボケ。」
389 :
トマス【L.M.G異端審問副官長】──銀短髪
[saga]:2012/12/23(日) 22:06:41.71 ID:s9q1qzpKo
>>384
相手は何を勘違いしているのだろうか、やけに近距離を狙う事を避けている様にも捉えられる
それとも、逆に何か罠があると思っているのだろうか
確かに、空間展開をされれば罠があると思うのは大正解。何故ならば実際に罠があるからだ
敢えて言うのならば、その罠は相手の目には既に見えている
この空間の最大の強みであるそれは、罠を確立させるには容易い環境を作り得る物
相手の緩慢な近接に目も当てられなくなったのか、トマスは相手の思慮深さを十二分に理解し、こちらから先手を打つことにした
と言っても、三度目の先手となるのだが
「知ってるかしら、物事には始まりがあってこそ、何かが起こる物なのよ
来ないのなら、向かわせるわ」
当たり前の事を、男に悟らせる様にして発する
すると、男は気づくだろうか。何か背後で乾いた音が聞こえる事に
何かが擦れ合う音。皮の様な物が摩擦し、そして硬いものにぶつかる音が
男の背後、迫り来る高速の本の入れ替えが今まさに始まっている
本棚の中心部、男の身長で言えば頭部以下の高さで行われる入れ替わりは、あたかも台風の様に空気を巻き込んで交換される
しゃがむなり、して回避をすれば良いが、果たしてそれが正解だろうか
もし巻き込まれてしまえば骨が折れる程度ではすまないだろう
これを打ち破る方法は──
390 :
クリオネ 人形使い 生成中の人形:3体 E:投擲用ナイフ×2
[saga]:2012/12/23(日) 22:07:10.50 ID:4voRRBPNo
>>379
「なら初めからそうすれば良かったよ……
ちなみにサクヤは生きてるよ」
サクヤの事を深くは知らない為、心身ともに元気とは答えない。
「……へぇ」
ドールの足に針が刺さり、一瞬動きが止まり一歩下がる。
が、ドールはまだ動ける。人形は筋肉で動いているわけではない為、一定以上破壊されない限り動作に支障はない。そこが強みなのだが……
(おかしい……ドールの脚の動きが鈍い。 何か仕掛けが?)
ドールは悪魔でも異形でもない為退魔の力で消滅はしないが、ドールの内部に魔力的な異分子が入り込んだことによって操作性を鈍らされている。
「随分サクヤが可愛いみたいだね。だったら少しくらいドールへの攻撃を躊躇すればいいのに……」
そうしてサクヤのドールを消す。
大抵の人は一瞬攻撃を止めるものだが、ナナシには迷いが一切ない。
「ま、良いか。言っとくけど今日は冗談じゃ済まないからね。
……アサルト!」
前方右側と左側に巫女服を着て薙刀を持ったドール、メイデンを生成する。攻撃力と速度を重視したドールだ。
生成と同時に左右から襲いかかるメイデン。右側のメイデンは首を、左側のメイデンは太ももを狙う。いつものパターンだ。
さらにメイデンが動き出すと同時に投擲用のナイフを一本ナナシに向かって投げる。三方向からの攻撃。
391 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2012/12/23(日) 22:07:17.94 ID:71zVkvNBo
>>386
●
出遅れた。
無理に屋根の上まで上ったのがいけなかったらしい、
術式の余波で崩落した「家屋だったもの」を爆発で吹き飛ばしなんとか外を再び仰ぎ見ることができた。
「うう、早速散々な目に逢ったよ僕は」
と、つぶやきつつ周囲を見渡せば目の前には
「馬マスクと装甲服……」
なんとシュールな相対、いや、実際にはシリアスなのだが起き抜けに見るにはけっこうキツい。
だが、思考を切り替えてよくよく見れば先穂先ほどさきほどの宣言を受けての善と悪の戦いそのものだ。
ならば僕が味方すべきは……
>>382
「ね、そこの元馬マスクのお兄さん。
お兄さんって悪い人でしょ?」
話しかけると共にそちら側へと寄り、拒まれないならば並ぶように位置関係を作る。
「僕もちょっと道踏み外したりしちゃったからそっち行ってもいいかな?」
392 :
GM: ガープ&アンドラス&ニック +?????
[saga]:2012/12/23(日) 22:07:34.26 ID:cQ4leUz1o
>>381
関節に触手の髪を挟み込み、液体化させながら鋼鉄人形の中に浸潤していくことだろう。
そして、すきあらば内部で針状に変形させ、外部装甲を狙わず内部から引き裂ける機構を引き裂こうとする。
アンドラスにも、容赦はない。ガープやニック、他の悪党と同じように、本気でこの世界をひっくり返しに来ている一人だった。
「ボクは――人を殺せなきゃ狂っちまうキチガイなんだよ!
だから、今この場所で笑っていられるお前が嫌いだ、殺したいぞ!」
アンドラスの本性は、憎悪と妬みだ。
自分が狂人である事を冷静な思考で理解できているからこそ、常人が羨ましくて仕方がない。
だからこそ、常人が正気を失うような仕打ちをするし、彼女は他者に対して容赦がない。
彼女にとって世の中の大多数は、自分とは似ても似つかない化物と狂人だらけであり、恐怖の対象にほかならない。
背後で燃え上がる参号機を見て、ニックは素手でその参号機に手を伸ばす。
表皮の毛が燃え上がり、内側からはピンク色の肉塊が飛び出し、3号機を包み込む。
火炎に弱かった性質は対応されてしまったのか、強靭な肉による圧力で3号機を押しつぶそうとするだろう。
そして、そのまま3号機を握りしめ、リボック達に向けて全力で投げ飛ばす。
「アンタは、きっとボクより正しくて、ボクより強くて、ボクより覚悟が決まってて、ボクより素晴らしい人間だろう!
だけどな! 間違ってても、弱くても、覚悟が決まってなくても、生まれた時からの屑でも!
それでも、ボクがボクで有る事を認めてくれたのは――あの人なんだよォ! ガープも、アメリアも、メイザースも!
ボクと違うかもしれないし、あの人達はボクと違う間違いをしてるし、屑じゃないかも知れなくても!
ボクがボクである事を――悪人であっていいよって言ってくれた皆の為なら――ボクは死んでもいいんだよ!
教えてたまるか、ヒーローになってたまるか、善になってたまるか、中庸になってたまるか!
ボクは、ボクは――ッ!」
アンドラスは叫ぶ。
屑で居ても、悪で居ても、どんな受け入れがたい人間でもそのままを受け入れてくれた人の存在を。
善悪何方でもない場所など、反吐が出る。狂人が居ていい場所は、日の当たらない場所だ。
そんなことも知らない相手の元に居るなど唾棄すべき事に他ならない。
「世界の敵!円環の楽園の、アンドラス!
それ以外に名乗る名は無いし、それ以外にボクは居場所を定義しない!
悪人で居させてくれよ――、ボクは、悪人で居るのが一番気楽で、一番幸せなんだから。
だから、メイザース。ボクは、ここに居て、ここで君の敵の敵になっている。
早く会いたいから――早く、早く合わせてくれよ! ガープ! 僕らの盟主は、ここに居るんだろう!?」
「――待ってな、そっこー引っ張り出すさ。
自分等天才と一緒に進む、自分らの盟主様をなァ!」
――ロンドン塔には、メイザースが居る。
恐らく、彼らがここに来たのは、盟主を縛る枷を解き放つため。
そう、文字通りここを陥落する事で、彼らのすべてが始まるのである。
大地が鳴動し、水晶の槍が無数にロンドン塔の壁に叩き込まれる。
障壁に食い込んだ槍は成長し、第二の魔法を発動せんとしていた。
【残り防壁数:魔術6 物理3】
393 :
彼方(キャスケット帽の少女) -Tarot Master- E:タロットカード一式
:2012/12/23(日) 22:11:22.19 ID:DtHUiWF6o
>>385
「……!?」
避けられるのは承知のうえだった、しかし、あんなに早く反応するなんて。
しかし、困惑もしていられない。少女は冷静に、あくまで静かに相手を観察する。
少し浮いているような、そんな挙動。だがそんなことお構いなく、彼女の拳が少女の腹を直撃する――その直前に。
既に少女は2枚目のカードを手に取り、相手に向かって唱えている。
(剣のナイト、その意味は「高速移動」)
「 S K I M I F M !!」
丁度腹に拳が当たるぐらいでその詠唱は完了し、サッカーボールほどの空気の塊が、相手の顔目掛けて襲い掛かる。
ほぼ0距離ゆえに速度は出ていないが、ほぼ相手の移動速度と同じくらいだろう。
攻撃が当たっても当たらなくても、その後少女は腹への一撃で後ろへと倒れる。
394 :
【人間失格】喧嘩魔
[saga]:2012/12/23(日) 22:11:44.36 ID:sQDklw+6o
>>388
「だからァ?」
笑みが深まる
心底、悪魔、獣の笑み
「テメーの喧嘩論を聞いてやるために足止めた訳じゃねーんだぜマザーファッカー」
「言うこと聞かせてーんだべ?」
「ウダウダ言ってねーでよぉ、かかってこいよリンプディック(フニャチンヤロー)」
395 :
フロスト・ユリアス・シェパード
:2012/12/23(日) 22:13:01.87 ID:ZsT6ljwfo
>>391
(増援? いや、割り込みの敵か)
銃口は少年からそらさぬままで、静かに二人の様子を伺う。どうやら新手の方は少年と共闘意思があるようだな、と判ずる傍で、敵が増えたことにより不利になった自分の立場を自覚する。
(2体1、どちらかを先に始末してしまうか、あるいは持久しつつ削るか)
さてどうしたものか。
396 :
ナナシ/黒髪黒眼のブサイク女E破片手榴弾×2、催涙弾<千本針>
[saga]:2012/12/23(日) 22:23:09.99 ID:pkkUWlqc0
>>390
「そう」
ナナシは後方に大きくバク宙した。薙刀とナイフが少し前まで自分が居た所を通過してゆく。
対極針を空中で生成し投擲、生成、投擲、生成、投擲。全てが一瞬で行われる。
左右でそれぞれ三回の投擲。それぞれ薙刀を持つ腕に一発、脚部に2回の投擲。もちろん退魔の力が付属している。
空中に居る間にそれをすますと着地、ナイフが通った隙間からなおも太極針を生成し、重装歩兵の盾に投擲した。
少しでも退魔の力を伝えたかったのがある。鈍らせることができれば儲けもの。
「二度は言わない、手はぬかない」
397 :
白熊 佐助
:2012/12/23(日) 22:24:37.63 ID:zeMXG4VMo
>>386
「ただの兵士でも、お前には勇気がある。そして男気もな・・・
これほどの規模のテロに対して、お前は現場に駆けつけ、俺とやり合おうとしている。
便乗して暴動を起こしている輩が居るのにな・・・その行いは、正義じゃないのか?
評価するぜ・・・誇って、名乗っても良いんじゃないか?」
評価するのは本当だ。俺みたいな奴に名乗る名前を持ち合わせているかどうかは解らないが・・・
本当の正義の味方は“貴様達に名乗る名前は無い”とか言うらしいがな・・・
何れにせよ、アイツの行いは正義だ。
「俺なりの礼儀で行く。」
俺の礼儀、それは正面切って来る奴には全力で向かう。
どんな奴でもな・・・勇気を持った奴にはそれに応えないといけない。
アイツには男気、そして勇気を感じる。この状況に一歩も引いていない。
手を抜いたら失礼、それが俺の考えだ。
「やるぜぇ・・・やるぜ俺は!!」
俺は気合を入れて叫ぶが・・・
>>391
「誰だアンタ・・・」
知らない奴だ・・・
アイツは、円環の楽園のメンバーではない・・・
だが、俺に味方するって言っているが・・・
「まぁ良いぜ、邪魔だけはするなよ。」
まぁ、味方が増えるのはあり難い。
だが、俺に何かやろうって気なら・・・
その時は容赦はしねぇ・・・
俺は銃から眼を離さずに奴に話しかける
398 :
結愛五郎(能力不明)
:2012/12/23(日) 22:25:40.76 ID:7fRj3VrC0
『男が歩いてる』
(今夜はさわがしいな)
まあ関係ことなんだがな
399 :
リボック・オーレン(右ステッキの紳士)懐疑心に応じた洗脳
[sage]:2012/12/23(日) 22:27:43.41 ID:gxuF7oz/o
>>392
「だから?」
それがリボックの一つ目の返答だった。
「人殺し?可愛いもんです。
世の中には指先一つで国一つを潰せるアホどもがいるんです。
人殺し?大歓迎ですよ。必要悪です。
その阿呆共を殺してくれたらご飯でもおごりますよ。
…テロによる核兵器、化学兵器、バイオ兵器…まあ難しいお話は無しで…。」
彼女が恐れるのは自分とは似ても似つかぬ怪物。
しかし今は目の前に彼女が恐れる本物の怪物が目の前にいる。
精神をコントロールする異能の持ち主が不完全な身体を引きずって歩いている。
炎上し、故障し、全壊した三号機は弐号機のパンチで軌道は逸らされる。
鉄くずはひしゃげてそのまま起動停止したまま地上で倒れてしまった。
アンドラスの言葉に溜息をつくりボック。そして優しく語りかける。
「わたしは死の商人です。正しく生きていません。死を売っています。
わたしはただただ商才だけが取り柄の強くもないおっさんです。
わたしに覚悟?自暴自棄を覚悟と呼べるならわたしは腹の座った人物です。
生まれついての屑?わざわざ屑の道に入ったわたしよりずっとマシです。
ほほう…死んでも良い生命なら…その生命をわたしにくれませんか?
善?悪?中庸?違います。確かな目的があればわたしと一緒に、
そう、わたしと同じ夢を見ませんか?」
ロンドン塔を見上げる。
「ニック、あなたももしもわたくしと来てくれるなら、とても心強いのですが。」
400 :
鬼塚詩音(リーゼントの大男)身体強化と変質
[sage]:2012/12/23(日) 22:28:59.60 ID:gxuF7oz/o
>>394
「そいつは、おれにも喧嘩を売っているという事か?
それなら買うが。」
401 :
アメリア・R・エヴァンス/No.28ベリト【弾性非存在】深紅の旅人
◆FelIcIA30U
[sage]:2012/12/23(日) 22:29:14.86 ID:DUf8r7oSo
>>393
捨て身とも言っていい突進は狙いを果たした。
この速度で殴られればそれなりのダメージを受けることだろう。
そして同時に、女もまたダメージを負った。
少女の残した空気の塊はそのまま壁のような役割を果たし、女は直撃を受けたのだ。
衝撃のまま後ろに弾き飛ばされ、横転していた女はやがて仰向けになって止まった。
「…………あ゛ぁ゛っ!!いってえなおい!!」
生きているのは、女の魔術のもたらした身体強化が理由だろう。
鼻血をぬぐって立ち上がると、首に強烈な負荷をかけられて横を向くのがつらい事に気付く。
動き回るタイプの相手をするのはつらいが、だが生きて首以外の全身が動く。それだけで女には十分だ。
それから軽い全身のチェックをして、鼻骨が折れていることがわかった。
「しょっぱなから肺潰しにいきゃよかったぜ。こりゃ、お互い長時間粘るわけにはいかねえだろ」
動きの遅い魔術師だと踏んでいたことが仇となった。
想像以上の詠唱速度に多彩な魔術のヴァリエーションを記憶して、女は殴り飛ばされた少女のもとへと歩いていく。
立ち上がるまで、そのまま女は何もしないだろう。
402 :
炎常寺真
[sage]:2012/12/23(日) 22:31:42.08 ID:71zVkvNBo
>>395
‐397
「オッケー、やるからには全力で悪役やらせてもらうね」
言葉と共に両手でパーカーのフードを上げ、笑みを浮かべた素顔を露わにする。
その動作と共に舞い上がる桜色の光の粒、僕の能力によるものってとこまでは簡単にわかることだろう。
でも、それがどんなものかまではわからないだろう、だが、構わず名乗った。
「僕の名前は炎常寺真。
ま、良家の不良って感じで覚えといてよ」
相手、装甲服のおじさんに向かい半身になることで共闘の意を両名に対し明らかとする。
403 :
【人間失格】喧嘩魔
[saga]:2012/12/23(日) 22:33:34.19 ID:otRYo4A7o
>>400
「違うなぁ」
「売ったのはお前」
「そして買うのが俺だ」
男に向かってファックサイン
「安心しな、売られた喧嘩は買うのが趣味だからよぅ」
「…『喧嘩』しようぜぇマザーファッカー!」
先ほど自分が出てきた路地裏を指差し
「そこでやろうや、サツに見つかったらうぜーだろ?」
404 :
ウィズ・カーパー
[saga]:2012/12/23(日) 22:35:45.97 ID:InLFyk/r0
>>389
何かが、擦れる様な音が背後から聞こえる。
耳をひそめなくても、本の嵐ともいうべき入れ替えは自身を巻き込み、肉を抉って
収めてしまおうとしている。音は、だんだん近く、自分に迫ってくる。
どうする―。
前の本棚をたたいて本を落としてこれを凌ぐか?いや、凌いだところで恐らく本を
投げ飛ばした所をみるに彼女の能力は本を使役する能力と推測する。落としたところで
彼女はそれを操るだろう。
迫る。音が―!
いちかばちか、だ。
彼は、口を閉め、強く結ぶ。
自分はスポーツだけは無駄にできるはずだ―。認めたくないが。
覚悟を決め、杖を持ち、彼女のほうにへと駆ける。しかし、ただでは駆けない。
雷雲に棲む迸る鳥よ―!
「Ζω σε καταιγιδοφόρα νέφη Εκχείλωση ・・・!」
詠唱をしながら。対象は彼女ではなく、彼女の背後。
しかし、彼は魔術など使えない。ただ、轟音とともにみっつの舵が落ちてくるだけだ。
一瞬の隙でもいい―!
ローブを激しくはためかせ、彼は彼女のほうにへ、後ろから自身を潰そうと迫る本から逃げるように、
ひた走る。
その駆けるスピードは経験を詰んだランナーに劣らない。そして、それを強化魔術すら使わずに。
そして、この女を打ち据える気はない。
何が目的だろうか―。
405 :
クリオネ 人形使い 生成中の人形:3体 E:投擲用ナイフ×2
[saga]:2012/12/23(日) 22:36:45.26 ID:4voRRBPNo
>>396
(脚部はマズイっ)
2体のメイデンを飛びのかせるが、完全に回避は出来なかった。
当たったのは右側のメイデンの右腕、左腕のメイデンの左足。針が刺さったことは大きな問題ではないが、退魔の力が余計なことをしてくれる。
「誰が手を抜いてほしいって言ったわけ?」
ナイトの盾で針を防ぐ。防具は生成後に動かすことは無い為、武具に退魔の針が刺さっても影響はない。
「ほら、とっとと死ぬか撤退するかしたらどう」
メイデン2体をもう一度ナナシに仕掛けさせる。今度は2体が縦に並んで接近する。こうすれば前のメイデンがダメになろうとも後ろのメイデンが攻撃できる。
接近が完了したら後ろのメイデンは横から体を出して2体で切りかかるだろう。
406 :
鬼塚詩音(リーゼントの大男)身体強化と変質
[sage]:2012/12/23(日) 22:37:54.01 ID:gxuF7oz/o
>>403
「サツが怖くて喧嘩ァできるか。
…お前もそんな顔をしてるぜ。
いつでもどこでも喧嘩上等だろうが。」
両握り拳をつくりあらためる。
「お前は異能持ちか?」
407 :
GM: ガープ&アンドラス&ニック +?????
[saga]:2012/12/23(日) 22:39:02.24 ID:cQ4leUz1o
>>399
/リボックさん、リボックさん。最後の呼びかけはガープじゃなくて、ニックにでいいのですね?
408 :
鬼塚詩音(リーゼントの大男)身体強化と変質
[sage]:2012/12/23(日) 22:41:01.87 ID:gxuF7oz/o
>>407
// そうです、ニックも誘惑しようとしています。
409 :
【人間失格】喧嘩魔
[saga]:2012/12/23(日) 22:43:05.54 ID:D7moF6Eoo
>>406
(…うぜー、マジうぜー)
(後ろから玉蹴り上げてやろーかと思ったのによ〜)
(ファック!いわゆる「ヤンキー」じゃんコイツ)
「あー?なんでテメーにんなこと言わなきゃならねーんだよエアヘッド(バカヤロー)」
煙草の煙を吐き出して
「いいから来いよ、マジテメーとおしゃべりなんざしたくねーから」
煙草をくわえ直した
410 :
彼方(キャスケット帽の少女) -Tarot Master- E:タロットカード一式
:2012/12/23(日) 22:43:20.38 ID:DtHUiWF6o
>>401
「ぐッ……!!」
殴られ、彼女と同じ様に拳のエネルギーを腹で受けて転がる少女。
身体的にはただの少女、しかも相手が身体強化持ち、様々な魔術の壁を突破されれば、少女が為す術はない。
いや、この場合殴られただけでラッキーといった所か。
もしも剣などで斬られたりすれば、今度こそ少女の命は風前の灯となる.。それだけは何とか避けたい。
一瞬呼吸が止まるが、そんなこと考えていられない。
こう転がっている間にも彼女は此方へ近づいてくる、早く起きあがらなければ。
少女はうつぶせの体勢から腕で身体を持ち上げ、膝立ちの状態でカードを一枚引き抜く。
(棒の8、その意味は「電気」)
「グッ…… W E I M I E ……!」
突き出されたカードから、電流が迸る。マンガで描かれるようなバチバチした黄色の電流。
速度も、絶対に避けられないということは無い。だが当たればビリビリと痺れることは必至だろう。
411 :
フロスト・ユリアス・シェパード
:2012/12/23(日) 22:45:27.90 ID:ZsT6ljwfo
>>397
「男気も勇気も無い、ただの臆病者です。ぼくはただ兵士ですから。
任務に従い、与えられた役目のためだけに動いて死ぬ。そこに思考というプロセスを挟まず、責任を捨てて考えることを他人に任せただけ」
自分は善ではなく、そうあれきと命じられた一個の戦闘機構だと。いつも自分の事務所に遊びにくる少女の前では決して言わない、友人にすらほとんど告げたことの無い、自分のありよう。
「誇れるものはありません。ぼくは善ではなく人殺し。ただの、殺人マシンです」
きっぱりと、自身をただの下衆だと。そう切って捨てた声はほんのかすかに自嘲するような響きが混じり、ふと緩みかけた感情の栓をそこに感じ取って、フロストは意識を戦闘へと据え直す。
増えた敵。味方の増援はなく、手持ちの武装も変わらない。やんなるな、と鼻を鳴らして、頭上を覆う鈍色の曇天に目を向ける。
白の国、アルビオン、霧の都。ロンドンを、英国を示す名は数多ある。まさしくその通り、白いな、などとどうでもいい感慨を紡いだのが、フロストというなんの変哲もない青年の最後に思考だった。
裂帛の意思を込めて叫ぶ少年の、その姿に、戦うもの同士として、フロストが唯一自分に許した敬意を込めて、
「名前が欲しいなら、どうぞシェパードと。それが呼びにくいならユリアスとおよびいただければ幸いです」
なぜ一度拒否しながら名乗ったのか。
それはきっと、褒めてもらえたから。それだけでいいと、兵士ではなく、一個人としてのフロストがどこかで囁いた。
412 :
GM: ガープ&アンドラス&ニック +?????
[saga]:2012/12/23(日) 22:45:45.77 ID:cQ4leUz1o
>>399
「――残念。
ボクは、夢を見ていない。ただ目標が有るだけだ。
ボクは、ボクと一緒にいる悪と一緒に、世界をひっくり返す。
リボック。君は正しいし、君とはきっと違う時点で出会っていればボクは君に付いていただろうと思う。
――――運が悪かったな、リボック・オーレン。ボクはもうボクの道を決めている。
ボクの命は、ボクが任せていい人の為の物。断じて、お前のものではないから」
優しく語りかけるリボックを前に、アンドラスは少女の笑みを浮かべて返答を返す。
これまでの狂気が嘘のように、嵐の前の静けさのような正気をチラつかせて。
頭を下げ、目を瞑り。顔を上げ、目を見開けば、結晶化した右の瞳に魔法陣が浮かび上がる。
口元には平時と変わらない、満面の笑み。スライム状の触手の髪はうねり、渦巻き、焔をまとい始める。
「だぁからさァ――☆
ボクは君を殺すよ (・∀・)
殺して壊して全部汚してボク好みにして。
――――テロ組織を殺したいわけじゃァないしィ?」
パンチを放った2号機に向けて、髪を網のようにして伸ばし、襲いかからせる。
硬質さを持たず、半液体状の網は触れれば粘り、まとわりついていくだろう。
そして、関節や装甲の隙間から内部に入り込み、内部機構を焼き尽くそうとするはずだ。
また、リボックに語りかけられた漆黒の悪魔は、不揃いの歯をむき出しにして笑う。
そして、おもむろに火球を十数発一息にリボックに吐きつけた後に、4つの瞳を向ける。
「悪ィが、俺の主様はガープの旦那よォ。
俺を救ってくれたあの人が付いて行きたい人の為に頑張ってンだ。
そりゃあもう、旦那の為なら何千だろうと相手にするって寸法よ。要は――ついてくる積りは無いわな!」
リボックの誘いを疑うのではなく、彼らは自己の持つ信頼によって誘いを断った。
強固な繋がり。それが円環の楽園の所属員に共通項なのか。
そして、また轟音。物理障壁を食い破りながら、水晶の槍が次第に変形していき、障壁の穴を広げて言っていた。
ガープは何も言わず、リボックに向けて悪戯気に舌をちろりと出して目元を細めるだけだった。
【残り防壁数:魔術6 物理1】
413 :
鬼塚詩音(リーゼントの大男)身体強化と変質
[sage]:2012/12/23(日) 22:45:51.86 ID:gxuF7oz/o
>>409
月夜が鬼塚の視線を隠す。
「そうだな始めるなら早いほうがいいぜ。
一発目はやる。二発目は俺が入れる。
これが俺のルールだ。避けたきゃ二発目は避けな」
大男はハンドポケットで突っ立ってる。
414 :
【人間失格】喧嘩魔
[saga]:2012/12/23(日) 22:50:25.28 ID:4KMOhdtUo
>>413
「…はぁ?」
「なにそれマジきめーんだけど」
「髪型と同じく化石かマザーファッカー」
うえーとゲロを吐く物真似しながら一歩近づき
「だいたいよー、喧嘩売ったのh」
セリフの途中で男に向かって踏み込み右足で蹴り上げ
狙いは…股間、金的
415 :
リボック・オーレン(右ステッキの紳士)懐疑心に応じた洗脳
[sage]:2012/12/23(日) 22:54:11.99 ID:gxuF7oz/o
>>412
「そうですか。残念です。
なぜなら、わたくしもあなたと同じ夢を見られそうだったから。」
リボックはアンドラスに微笑み。ニックにも視線を向けた。
「本当に残念です。」
パチン!
ハンドスラップの音に反応してアンドラスとニックには一号機と二号機が突撃する。
髪の邪魔もどんな邪魔も関係なく二体の4dの鉄人が突撃する。
それで絶命しなくても二体の鉄人は二人を強く拘束しようとする。
416 :
アメリア・R・エヴァンス/No.28ベリト【弾性非存在】深紅の旅人
◆FelIcIA30U
[sage]:2012/12/23(日) 22:54:28.24 ID:DUf8r7oSo
>>410
歩み寄りながら女は思考を続けていた。
どうすればその少女を無力化できる?
無意味に殺人をする気はない。せいぜいこの祭りが終わるまで戦えなければそれでいい。
気絶、拘束、あるいは行動が不可能になる程度の怪我。
そしてあのタロットを奪うというのも――
「くっ・・・」
余計なことを考えていたせいで反応が遅れた。戦闘中に余裕をもってしまうのは彼女の悪癖だ。
一瞬遅れて横に飛ぶが、腕をかすめるだけで電流の効果は十分に発揮される。
全身を襲う激しい痺れに女は膝をついた。
「いってえな……。これだから魔術師ってのは苦手だぜ」
殴られる痛みには慣れていても電流への耐性などありはしない。
体勢を崩した状態で、だが女はまっすぐに少女を見つめていた。
二人の距離はおおよそ10mといったところだ。
痺れが抜ければすぐに行動を再開すると思わせるには十分な距離だろう。
417 :
トマス【L.M.G異端審問副官長】──銀短髪
[saga]:2012/12/23(日) 22:55:10.38 ID:s9q1qzpKo
>>404
トマスは言った、物事には始まりがあってこそ、何かが起こる物、と
ならば始まりを止めれば事象は起こり得ない、という事だ
つまり、彼女が男に求めていたのは、入れ替わりの根元である本棚をどうにかして倒すという事
入れ替えを行っているので、倒されれば急に使役して男を追わせるには空隙ができてしまうのだ
だがしかし、男は突っ切る事を選択した
トマスは口の端をつりあげ、腕をしならせ、振り払うかの様にして物事を起こす根源とした
見れば男は何かを詠唱しているようだが、ならば対応させて貰おうかと呟き
「さぁ、始まりの終わりとでも行きましょうかッ!!」
声が倫敦塔へと残響する中、トマスの背後に轟音が産声を上げた
トマスは予期しない轟音に背後を見てみれば雷電を纏った舵が三つ程落ちて来ていたのだ
だがしかし、その舵を掬い取るようにして、トマスの頭上にあるのは、二つ目の先手──三m程の巨大な本
表面を焦がし、少しばかり十字架の表紙がえぐれてしまっている様だが、気にはしない
トマスは尻込みをついてしまったが、そのままに巨大な本を使役し、舵を辺りへ振り払って男に向かわせた
表紙は地面と平行にして射出され、それは男の足元を狙った一撃だ
単純な足払いを目的としているのではなく、巻き添えを食らわせる事による背後の入れ替えのダメージを狙っている
つまり、先程の不正解の応酬が、この切羽詰まった状況を生み出したのだ
今からでも遅くはない、何か手を打たなければ
418 :
鬼塚詩音(リーゼントの大男)身体強化と変質
[sage]:2012/12/23(日) 22:55:34.30 ID:gxuF7oz/o
>>414
それより早い振り下ろす拳が襲ってくる。
「てめえは喧嘩を舐めている。」
419 :
ナナシ/黒髪黒眼のブサイク女E破片手榴弾×2、催涙弾<千本針>
[saga]:2012/12/23(日) 22:55:39.73 ID:pkkUWlqc0
>>405
「確かに。……私の動揺?」
ナナシは首をこてんと傾けてクリオネに問う。敵に問うても仕方ないのだが。
接近する一体の腹部に容赦なく太極針を打ち込んだ。
ナイトの盾に突き刺さったのを見て、ナナシは心中で計画どおりだと思う。
突き刺さった針から、退魔の力が毒のように盾へ、そして盾を構える腕へと伝わっていく。
物を伝わるのが、ナナシの退魔の力の特徴だ。これは非常に突き刺さりやすい針と相性が良い。
薙刀がナナシに迫る瞬間ナナシは大きく一歩摺り足で下がり、なぎ払われる薙刀を回避。この時左肩を引いている。
相手の動きが少し鈍い、一瞬の隙をナナシは見逃さない。
察しの通り中国武術では、おなじみの技を繰り出した。
引いた時と同じく摺り足で接近、肩でメイデンにめりこませて突破しようとする。
ここを突破すればもうクリオネは近い。
420 :
白熊 佐助
:2012/12/23(日) 22:56:34.17 ID:zeMXG4VMo
>>402
「真ちゃんか・・・俺は白熊 佐助だ。クマさんとか、クマっちとか言う奴も居るが、
だが此処では、No.15のエリゴスだ。このテロや暴動に対しての便乗行為。
それに単身で・・・気に入ったぜ・・・」
普通なら逃げ出すか、略奪に走る。
略奪でも普通は集団でやる。
だがアイツは、単身で・・・しかもフルアーマーの軍人っぽい奴に明らかな敵意を見せた。
この行為は勇気だ。それなりの勇気が無ければこの行動は取れない・・・
それに、ちゃんと名乗っている。気に入った・・・!!
だが、さっきの光の粒は一体・・・奴の能力なんだろうが・・・
あれは魔術か・・・それとも異能か・・・?
何れ、解る事だ・・・
>>411
「おいおい、悪は・・・俺“達”だろう?まぁ、お前も名乗ったんだ。
これで勝っても負けても未練はねぇ・・・やろうぜユリアス!!」
俺はククリナイフを持ち、横に全力で走る。
当然、奴から目線を外さずにな・・・
そしてユリアスの突っ込み、ククリナイフで装甲服を狙う。
「ブレイドクリエイト・・・プランA!やるぜ俺は!!」
俺の能力で作られたナイフはそれなりの威力は持ち合わせているつもりだ!
切れるかどうかはあの装甲服自体だが、打撃的なダメージなら与えられるはずだ!!
421 :
【人間失格】喧嘩魔
[saga]:2012/12/23(日) 22:57:39.90 ID:4KMOhdtUo
>>418
「っとぉ!」
左に上体をずらし拳を回避
蹴り上げはそのまま金的へと向かっている
422 :
鬼塚詩音(リーゼントの大男)身体強化と変質
[sage]:2012/12/23(日) 23:01:45.66 ID:gxuF7oz/o
>>421
「ふん!」
両脚を閉じただけ。
それだけの行動で金的蹴りを止め脚を掴まれる。
「もう一度言う、お前は喧嘩を舐めている」
423 :
炎常寺真
[sage]:2012/12/23(日) 23:02:07.43 ID:71zVkvNBo
>>420
「白熊の佐助で今はエリゴス、
つまりエリ助ってことでいいよね」
便乗というか最初から狙って来たのも、単身というか仲間なんていない家出娘なのも、
この騒ぎがひと段落―― といっても世界からすれば悪い方向に、だが ――したら教えることにしよう。
今はそちらを向いて頷くだけで済ます。
>>
個のない、ただのマシーン。
与えられたプログラムの上で生死すら厭わずに動く兵士。
「僕の、一番嫌いなタイプだ」
頭の奥底、カチリとスイッチが入る音がする。
無論、幻覚だ。 ただの暗示だ。
だが、ココロのリミッターを外すには十分。
「ねえ、善側の殺人マシンさんさ。
……泣いてみせてよッ!」
怒りの言葉と共に桜色の粒子をそちらへ向けて放つ。
動き自体は散、だが銃弾とは違い「そこにあること」が脅威であるならば、その遅さも一つの利点として捉えられる。
吸い込んでどうこう、といった粒子には見えないだろうが、かといってどういうものかもわからないだろう。
未知とは不安だ、不安とは恐怖だ。
怖がれ、泣け、感情を露わにしろ――――!
424 :
GM: ガープ&アンドラス&ニック +?????
[saga]:2012/12/23(日) 23:06:27.81 ID:cQ4leUz1o
>>415
「――――来たな、来たな(・ω<)
待ってたよ、掛かってくるのを――なァ!(^o^)」
二体の鉄人が襲い来るのを見て、待ち構えるようにアンドラスは構える。
高速で叩き込まれる衝撃に――アンドラスは、飛び散った=B
鉄人二体はアンドラスを突き破って、一直線にニックに襲いかかり、飛び散ったアンドラスは収束してリボックに一発の槍を発射した。
(一点集中――――――届け、殺せ、穿て、貫けェ!」
音速にも迫ろうかというランスは、触手化した髪を一点に圧縮して打ち出したもの。
火炎すらもその速度には追いすがることが出来ず、真紅の線がリボックの胸へと迫っていく。
アンドラスの肉体は、その大半が最早スライム化しており、まともな人類の部分は存在していない。
右目に輝く宝石の瞳は、いつまでもキラキラと赤い光を輝かせていた。
(……ガープ、早く。早く――――!)
不定形とはいえど、体を砕かれたダメージは大きい。
その中での全力を放ちながら、彼らの盟主の到来を、アンドラスは待ち望む。
そして、二体の鉄人を受け持ったニックは――その枷を外し、悪魔と呼ぶのもはばかられる姿を示していた。
ピンク色の肉塊に、数十の赤い瞳を持った化物。古今東西、この様な悪魔の存在はない。
歪んだ人の欲望が人を崩して生み出した、人が作った科学の化物、それがニックの本来の存在だ。
それにガープが感情や人格を与え使い魔として使役しているのが、今の彼。
「…………ッ、ここで、止めなきゃよォ。
どこで、旦那に。報いるってンだよォ――――――!」
肉塊は、その柔軟性と骨格を持たない筋肉というパワーを持って、四トンを受け止めた。
肉は引きちぎれ、次第に押しつぶされていくが、鉄人が彼を拘束するのと同じように、鉄人を彼は拘束しようとしていた。
それらを尻目に、ガープは只々淡々と魔術を行使していく。
もはや物理の防壁は粉々に砕かれている。
徐々に水晶の槍は砕けていくが、溢れだす魔力が魔力防壁を崩していく。
死霊の怨嗟の声と、溢れだす血の臭い、人心を狂わせる禁書の魔力が、薄まった防壁から吹き出していった。
【残り防壁数:魔術3 物理0】
425 :
クリオネ 人形使い 生成中の人形:3体 E:投擲用ナイフ×2
[saga]:2012/12/23(日) 23:07:18.63 ID:4voRRBPNo
>>419
「動揺なんて奴には見えないけどね」
ナイトに退魔の力が迫っていることにクリオネはまだ気づかない。
メイデンの体は甲冑を装備していない為軽い。その為当身などに対して強くない。
「ほら、ファランクス!」
ナナシがメイデンを突破することは予想の範囲。当身がメイデンに当たり、メイデンがバランスを崩した瞬間にはすでにその2体を消していた。
新たに作ったのは初めに生成したナイトと同じものを2体。自分を守らせているナイトの前に横並びで2体生成し、盾と槍を正面に構えたままナナシに接近させる。
流石にこの2体を当身で突破するのは難しいだろうと判断し、この作戦を取る。
接近が完了すれば盾を展開したまま槍で突き刺そうとするだろう。
426 :
彼方(キャスケット帽の少女) -Tarot Master- E:タロットカード一式
:2012/12/23(日) 23:08:01.95 ID:DtHUiWF6o
>>416
少女も、ほぼ同じ様なことを考えている。
[
ピーーー
]ことは無い、と言うか、[
ピーーー
]ことについては抵抗がある。
だからダメージを食らわせて、動けないようなダメージで持って相手を行動不能にさせる。
だが、今まで相手の能力が何一つわからないのが不安だった。唯一、移動のときに身体が浮いているのは見たが。
「痛いなら、大人しく倒されて」
腹を押さえながら何とか立ち上がり、ポケットから新たなカードを取り出し、唱える。
離散した3人の男達の足元には5本の剣が落ちている。つまりこのカードは……、
(剣の5、その意味は「破壊」)
「S Fi I M I D !!」
結束の破壊、ということだろうか。2mほどの長さを持ったカマイタチが、相手へと襲い掛かる。
モロに当たれば切り傷と共に吹っ飛ばされるだろうか。だがもう痺れも抜けていいはずだ。速度も避けられないそれではない。
427 :
【人間失格】喧嘩魔
[saga]:2012/12/23(日) 23:09:16.56 ID:ifXifOZQo
>>422
「…は?バカじゃねーのマジきめー」
「テメーの喧嘩論なんか興味ねーんだけど」
そう言って口にくわえた煙草を男の顔面に向かって吐き飛ばす
同時に残った片足で小さくジャンプ
右足を掴む手の指に向かって前蹴り
ダメージを与える、というよりは掴む手を離させるための蹴りだ
/あの、「足を掴む」って確定行動なんじゃ…?
/掴もうとする、ならわかるんですが
428 :
彼方(キャスケット帽の少女) -Tarot Master- E:タロットカード一式
[saga]:2012/12/23(日) 23:09:41.53 ID:DtHUiWF6o
/saga入れ忘れてました・・・
>>416
少女も、ほぼ同じ様なことを考えている。
殺すことは無い、と言うか、殺すことについては抵抗がある。
だからダメージを食らわせて、動けないようなダメージで持って相手を行動不能にさせる。
だが、今まで相手の能力が何一つわからないのが不安だった。唯一、移動のときに身体が浮いているのは見たが。
「痛いなら、大人しく倒されて」
腹を押さえながら何とか立ち上がり、ポケットから新たなカードを取り出し、唱える。
離散した3人の男達の足元には5本の剣が落ちている。つまりこのカードは……、
(剣の5、その意味は「破壊」)
「S Fi I M I D !!」
結束の破壊、ということだろうか。2mほどの長さを持ったカマイタチが、相手へと襲い掛かる。
モロに当たれば切り傷と共に吹っ飛ばされるだろうか。だがもう痺れも抜けていいはずだ。速度も避けられないそれではない。
429 :
フロスト・ユリアス・シェパード
:2012/12/23(日) 23:16:59.40 ID:ZsT6ljwfo
>>420
>>423
「ええ、やるとしましょうか」
横に走り出す青年。仲間の少女への名乗りから白熊佐助というらしい彼に、どこかつぶやくようにそう返す。その間に進行方向を変えた佐助が一直線にこちらへ突っ込み、ククリを振るうのを冷静に見つめながら、傍で真というらしい少女の独白と叫びに鼻を鳴らす。
(嫌い、か。…………思えば、ぼくもああいうタイプは嫌いだな……なんたって騒がしくて、)
「迷惑だからなぁ」
思考の最後だけを口にして、淡く色づいた粒子に目を留める。間違いなく異能、効果も規模も不明なそれは、ACDの戦術リンクが教えてくるどの異能リストとも一致しない。
該当なし。戦力不明。
最も警戒すべきは情報の無い相手だが、それは佐助とて同じこと。なんの変哲もないように見えるククリに仕掛けでもあったら困るわけだ。
一瞬の思考だったが、その間に佐助は目と鼻の先に迫っている。距離からして回避すれば位置が入れ替わるが、同時に真に背を向けねばならない。
それだけは避けたいと判断した身体が、ウルティマックスを保持していた左手を持ち上げ、そこに固定された対異能防護式を組み込んだ小型の楯でククリを迎撃。
受けると同時にバックステップで距離を置いてウルティマックスを短く4回、真と佐助に向けて狙いは適当に、面制圧を念頭にばらまく。
430 :
リボック・オーレン(右ステッキの紳士)懐疑心に応じた洗脳
[sage]:2012/12/23(日) 23:19:39.98 ID:gxuF7oz/o
>>424
「おや?これは困りましたね。
しかしこれはチームプレイなんですね。」
肩の付け根に槍を貫かれながらニコニコしながら立っている。
「わたくしは戦力外になってしまいましたね。
ああ、そうそう。この手の傷は武器を抜いてはいけな…い…。」
地面に落ちる狙撃銃。そして膝から崩れるリボック。
「ガープ、良い部下です。良いスタッフです。羨ましいですね。」
【リボック・オーレン リタイア】
『AIテスト開始。。。初号機カグヅチモードに入ります』
三体のタケミカヅチの二体はスクラップになったが一体が変形する。
Z.O.グループの持っている武装を八門装備できる化物だ。
431 :
アメリア・R・エヴァンス/No.28ベリト【弾性非存在】深紅の旅人
◆FelIcIA30U
[sage]:2012/12/23(日) 23:20:18.18 ID:DUf8r7oSo
>>426
「そういうわけにもいかないの、さっ!」
何のモーションもなく女は弾かれたように跳ぶ。
真横に大きく移動してかまいたちを避けて、そして直進。
先ほどと同様に人間にはありえない速さだが、異なるのは右の拳を固めずに腕の前に置かれていることだ。
同じ手は食わないとばかりに顔を守っているように見えるだろう。
二人の距離は12m。対応が早ければ回避は可能な距離。
もちろん、そのことは女も承知している。
女の左手は腰のパイソンハンターに伸ばされていた。
432 :
ナナシ/黒髪黒眼のブサイク女E破片手榴弾×2、催涙弾<千本針>
[saga]:2012/12/23(日) 23:22:30.54 ID:pkkUWlqc0
>>425
「そう、私は動揺しない、降参しない、言葉、意味が無い」
クリオネがナイトを二体召喚するのを見て厄介だと思う。しかし自分は、元々接近することだけが目的ではない。
ナナシは、恐らくクリオネに近づけそうになれば強力な人形を召喚するであろうと読めていた。
自分が首尾よくクリオネに接近できればよし、もし接近せずに装甲の兵士で守りを固めてきた場合は――――――
全てはクリオネを守るナイトに十分に退魔の力を伝えて動きを鈍くするための布石、時間稼ぎだった。
針の直線的な軌道に注意を向けさせたかったのもある。
ナナシは迫り来るナイトを見ながら、こっそり右手に隠し持つ破片手榴弾のピンを抜く。
引き付けて、ナイトが自分に接近するのを待ち――――――手榴弾を弧を描くようにクリオネの背後に投擲した。
そしてクリオネを見ながら、大きな爆発と飛び散る破片に巻き込まれないように全力で後退する。
433 :
鬼塚詩音(リーゼントの大男)身体強化と変質
[sage]:2012/12/23(日) 23:24:32.26 ID:gxuF7oz/o
>>427
「奇遇だな。おれもお前の喧嘩論に興味が無い。」
顔面に吹きつかれた煙草を顔面で受ける。
腕を弾かれ大きく体勢を崩される。
崩されたついでで両拳を振り上げる。やばい。
// 失敬。こちらのミスです。
// 言い訳が許されるなら金的蹴りの最中に脚を閉じれば脚取りは確定するかなと。
434 :
GM: ガープ&アンドラス&ニック +?????
[saga]:2012/12/23(日) 23:26:43.64 ID:cQ4leUz1o
>>430
「――だけど、抜かない筈、無いでっしょー?(^^)v」
そう言うと、ご丁寧に突き刺した槍を肥大化させながら捻って抜くだろう。
そして、下半身を失ったアンドラスは、地面に手を付いて上半身で這いずり、下半身のパーツを集めている。
「だろ? 悪人だからってチームワークが無いはずねぇからな。
天才の自分についてこれるコイツらも自分ほどじゃないけど天才なわけよ。
……だけど、も。……ちぃっと不味いかね、あと3枚、剥がしきれるか!」
カグツチと化したタケミカヅチを見て、顔をひきつらせる。
アンドラスは戦えず、ニックも大きく消耗している。
あと三枚の障壁を剥がすには、後二度の魔術の行使が必要だ。
天才と自負するガープの魔力と術式でも、発動できる魔術≠ヘ後3度が限度。
失敗できるのは――一度だけだ。
「――――う、おおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!
頼むぜ、相棒、頼むぜ親友! 俺も、ひっくり返った世界を見たいからなァ!」
術を高速で組み上げ、その場で水晶を爆散させる。
水晶の内部で渦巻く魔力を解き放ち障壁を2枚吹き飛ばした。
砕く障壁は、あと一つ――――届くか!?
【残り防壁数:魔術1 物理0】
435 :
炎常寺真
[sage]:2012/12/23(日) 23:30:49.10 ID:71zVkvNBo
>>429
迷惑、つまりは邪魔とか疎ましいとかそういうことだ。
気に入らない、その合理主義だかなんだか知らないけど人を利や損で見るようなその言い方が、すごく気に入らない。
だが、戦闘と動機は切り離して考えるばきだ。
事実、敵意は向けられた銃口という形で表されている。
銃、銃口より弾丸を発し対象を穿つ射撃武器。
ともすればその軌道は直線、三次元で成り立つこの世界において直線、だがその速度が脅威となりうるのだ。
「なら、それより疾く動けばいいってね……!」
脚部の包帯を解くことで封を解けばそこにあるのは黒。
胎動じ、膨れ上がるその黒はジーパンを破ることで外へとその異形の姿を現す。
それと跳躍が同時、発された粒子の軌跡を残像とするようにその場に残し、銃弾を回避する。
回避の方向は上、そして右前方。
通りに面した建物の壁めがけてのものだ。
436 :
ウィズ・カーパー
[saga]:2012/12/23(日) 23:31:29.28 ID:InLFyk/r0
>>417
「舐めんな!」
駆け走る中、入れ替えの嵐はまるで潰す事に焦がれている万力の如く
彼を追い、その前には足を狙う巨大な本―。
走りながら地面からこっちにへと迫り来る本を捉える。
タイミングを計れ―!
心の中で強く、強く唱えながら彼は杖の先端付近を両手でもち、斜め上に、地面に勢いよく
突き刺そうと振り上げる。
走るこちらの足を崩さんとする本が、前方に、あと少し―!
「らぁー!」
足払いを狙い、巻き込みを狙ったのが彼にとってはある意味幸運であった。
たとえ魔術師といえど彼は棒を扱う体術に関してはそこらへんの素人より
技量は高く、そして身体能力もそれ相応のもの。
雄たけびをあげながら、彼は地面を蹴り、空にあがる。本は、奥のほうにへと虚しく過ぎ去った。
そして、そのままもっている樫の杖を一気に本が過ぎ去った地面に突き刺すかのように突き出す!
垂直に立つ棒の先端付近を持ち、ローブをはためかせ、低い高度を維持しながら、女のほうに
へと進む。それはまるで棒高跳び。映画での派手なアクションの様。
そして、そのまま棒高跳びで得たエネルギーをそのままに、彼は足を彼女に向け、そのまま
突っ込むーいわば跳び蹴りだ。
大の青年が、棒高跳びをして放つとび蹴りだ。それ相応の威力がある。
もろに喰らえば身体が吹き飛び、運悪く頭に当たれば強い脳震盪を起こすだろう。
437 :
【人間失格】喧嘩魔
[saga]:2012/12/23(日) 23:35:00.74 ID:n28gXv6to
>>433
「よっと」
それなりに機敏なのか、両足で着地
「俺は語ってねーじゃんっ」
着地した瞬間相手の左手側に向かって駆け出し…
「ふっ!」
右足で相手の左膝裏を狙った鋭いローキックを放った
狙いはいわゆるヒザカックン
相手を後ろに転ばせるつもりの蹴りだ
/了解
438 :
彼方(キャスケット帽の少女) -Tarot Master- E:タロットカード一式
[saga]:2012/12/23(日) 23:36:00.11 ID:DtHUiWF6o
>>431
「また、あの動き……!」
あの動きの要因が、彼女の異能なのだろうか。
しかしあの浮いている状態を見ると、ただ移動速度が早くなるだけとは思えない。
反射的に後ろに少し下がり、2枚カードを切りだす少女。
1枚目は、目隠しされ椅子に座る、2本の剣を持った女性。正直、こんなものは気休めにしかならないが―――
(剣の2、その意味は「勇気」)
「 S T I M I B !」
彼女が左手を動かした先に銃があるのを、チラリと見た少女。
しかし、銃には負けない。そのカード自体に効果は無いが、勇気を持った少女は、今更引くことが無い。
そして、もう1枚の引き抜いたカードも既に詠唱が始まっていた。包帯か何かでグルグル巻きにされた女性が描かれたカードだった。
(剣の8、その意味は―――――)
「 S E I M I ―――――」
剣の2を使った所為で、その詠唱は僅かに女のアクションよりも遅くなる。
439 :
ベアトリス・セイクリッド
[sage]:2012/12/23(日) 23:36:25.30 ID:rwFYG/eQo
遠い、遠い場所で戦乱が伺える―――恐ろしい、と小さな声が漏れた。
私はあの場に行く前にする事がある。今はあの場は他の誰かに任せよう。
血塗れの修道服に身を包んだ聖女、ベアトリス・セイクリッドは微笑していた。
閉店したとある店舗は臓腑の噎せ返る匂いで充満していた。
原型を留めていないが、嘗て人間であったモノは店舗内を四散していた。
「貴女の魂が神の下へ導かれます様に――――ARMEN」
祈り、右手に確りと聖骸布の複製品が巻かれた事を確認して、店舗の外へ出る。
無理くりにこじ開けたであろう、シャッターを潜り抜けた途端――視界が反転した。
「んっ……ぁ、あぁ、はぁ、はぁ……う、ぅぁ……」
膝を付いて、その豊満な胸に手を当てる。胸の奥が食い荒らされた感触に悶える。
汗と血でべっとりと濡れた金髪に隠れた顔は蒸気していた。何処か苦しみの中で、安堵している様だった。
440 :
クリオネ 人形使い 生成中の人形:2体 E:投擲用ナイフ×2
[saga]:2012/12/23(日) 23:37:20.87 ID:4voRRBPNo
>>432
「ははっ。降参しないならさっさと死ねばいいよ」
ナナシにナイトが接近したと思った瞬間、何かが投げられるのが見えた。
(あれは……手榴弾!?)
「ナイトっ……なっ!?」
正面のナイトの反応があまりにも遅い。気づかなかったのだ、ナナシに攻撃を当てることに神経を割きすぎてナイトを侵食する退魔の力に。
「ふざけてくれるっ……!」
とっさに振り向き、正面にマネキン人形、自分の左手に中型の盾を生成し、防御する。
手榴弾など事前に解っていればいくらでも防げる。しかし今回は正面のナイトが動かない不測の事態。とっさに生成できるのはこの程度である。
「くうぅ……!」
爆発が起こり、正面のマネキン人形と左手の盾で致命傷は避けるもその左足と右腕に破片が刺さり血しぶきを上げる。
マネキン人形は即座に木端微塵、動きの遅くなったナイトも最早居る意味も無いので消す。
ナナシに接近させていた2体のナイトは無傷の為、そのままナナシに突っ込ませる。そのまま攻撃を当てられれば良いし、悪くともこちらがこちらが立て直す一瞬の時間は稼げるだろう。
441 :
リボック・オーレン(右ステッキの紳士)懐疑心に応じた洗脳
[sage]:2012/12/23(日) 23:39:13.83 ID:gxuF7oz/o
>>434
「刺さりっぱなしのわたしの槍なんて放っておいても、
わたくしはすでに足手纏いでした。
止めを刺しに来たのがあなた達の失敗です。
わたくしに止めを刺すことが成功しても、
仲間が、チームが駆けつける時間を作ってしまった。
この意味わかりますか?
ガープ…わたしも天才と呼ばれていたんです。
虚無を除く異能や魔術師には弾けない攻撃をお見せします。」
壱号機が右腕の武装をガープに向ける。
『アトムガン…発射準備…核爆発の爆縮を確認…チャンバー内圧力MAX…』
その様子を観察してリボックは呟く。
「あとでIAEA( 国際原子力機関 )に何を言われることやら…」
アトムガン。宇宙戦争を想定した核爆発に指向性を持たせるビーム兵器。
それは放たれた。
442 :
白熊 佐助
:2012/12/23(日) 23:39:18.83 ID:zeMXG4VMo
>>423
「エリ助って・・・」
まぁどっちでも良いか・・・
コイツの事は、あのユリアスを倒してから聞いても遅くは無い。
だけど、真ちゃんはユリアスのことが嫌いだって言ってる・・・
裏切る事は無いだろう・・・
>>429
「やべぇ・・・」
小さな盾で迎撃され、俺は奴をしとめる事に失敗する。
そして、ユリアスは俺から距離を離し、あの機関銃を俺と真ちゃんにぶっ放しやがった!!
俺が取った行動、それは銃口に合わせてククリナイフを構える。
そして、銃弾を防ぐ事だ。ナイフの腹で防ぐ事は出来たが、それも途中までだ。
ククリナイフはその機関銃の威力に折れちまった・・・
だが・・・俺の能力は・・・
「さぁ、もう一度だ!!やるぜ俺は!!」
俺が続いて召喚したのはサバイバルナイフ。
これも二つ、俺は両手にそのナイフを持つ。
「さぁ、楽しもうぜ!!祭りをよ!!」
真ちゃんが異能を使って銃弾を避けた。
ジャンプで上に避け、そして右前方に動いた。
だったら俺が取る動きは、左だ・・・!!
俺が左から、全力疾走して奴の後ろに回り込めば、
俺か真ちゃんのどっちかを、ユリアスの視界から消す事ができる・・・
それに、奴の赤外線ゴーグルには少し傷が入っていた筈だ。
もしかしたら、この作戦は効果的かもしれない・・・
443 :
アメリア・R・エヴァンス/No.28ベリト【弾性非存在】深紅の旅人
◆FelIcIA30U
[sage]:2012/12/23(日) 23:43:19.05 ID:DUf8r7oSo
>>438
「これだから魔術師は」
突撃の最中に女はそう呟いた。
避ければいいものを、と思ったのではない。
まだ見せてない手があることを喜んでいるのだ。
その証拠に女の口元はにやりと笑っていた。
腰にかけられた手をはなす。
受け止めるというのなら、それを拒もう。
衝突の寸前、不可視の弾性非存在を壁のように展開した。
それは女を受け止めるやわらかい壁であり、同時に敵の攻撃を阻む盾ともなるだろう。
もっとも、その衝撃だけは女にも伝わることとなるのだが。
444 :
鬼塚詩音(リーゼントの大男)身体強化と変質
[sage]:2012/12/23(日) 23:45:36.22 ID:gxuF7oz/o
>>437
詩音は前進して相手の腰を抑えた。
蹴りという攻撃には致命的な欠陥がある。
骨盤と大腿骨の付け根を抑えられると止まる。
これを知っていない者には魔法のように見えるだろう。
なんせ片手で蹴りが止められてしまうのだから。
「お前の小手先技にはもう飽きてきた。
そろそろ喧嘩ぁはじめるか。」
両拳の関節を鳴らす。この行為にも意味はないが…。
「喧嘩ぁ拳だ!」
445 :
【人間失格】喧嘩魔
[saga]:2012/12/23(日) 23:50:55.15 ID:FBlnXTLIo
>>444
「っへぇ…」
(…コイツ「知ってるやつ」じゃん)
(蹴りの止め方知ってるってことは「喧嘩慣れ」か「格闘技経験者」だな)
「やるじゃんマザーファッカー」
拳を鳴らす相手の顔面に向かって払うように左手を伸ばす
手の甲側を相手に向け顔面を打ち、指や手の甲で目を打つ「目打ち」という技だ
446 :
ナナシ/黒髪黒眼のブサイク女E破片手榴弾×2、催涙弾<千本針>
[saga]:2012/12/23(日) 23:51:57.93 ID:pkkUWlqc0
>>440
「残念、死ぬのは貴方」
迫り来る二体のナイトの盾や槍に退魔の太極針をどんどん生成し投擲していく。
動きがスピードタイプより遅いのならいくらでも手はあった。退魔の力で動きを止めてしまえばいい。
ナナシは後退しながら一瞬で3回の投擲。ナナシは生成し、投擲する。その腕の動き、針の狙いは機械のように正確だ。
針は盾に突き刺せれ、槍に突き刺され。盾を捨てれば直接刺され。そのたびにどんどん相手の動きはのろくなる。
それでもナナシに到達したナイトを摺り足で左右に移動し回避。
なぎ払いに対してその瞬間後ろに大きくバク宙して回避。
その間にも投擲は続き………
ナナシは動きが鈍くなり切った二体のナイトよりも、負傷したクリオネに注意を向けていた。
―――――もうそろそろ、何かが来るか?
447 :
GM: ?????
[saga]:2012/12/23(日) 23:52:36.54 ID:cQ4leUz1o
>>441
「――――あと、一つ。
良いぜ、自分は天才だ。だがなァ――それ以前に、アンドラスとニックとマルファスの上司なんだ。
部下の命見捨てて逃げる上司で、んで持って任務も完了できない上司なんか、必要ねぇわなァ!
かかって来いよ、アトムガンだっけか、知ったこっちゃねぇさ、俺の仕事は――生き残ることじゃァねェ!
このグズで無能でもよ! 何かできるってこと、ここで見せてやるぜ。
ロンドン魔術学院中退、シモン・コラン! 俺の、俺の28年なめてんじゃ、ねぇぞ――!」
ガープは指を鳴らし、アンドラスとニックを転移させた。
自在な空間転移は72柱のガープの特有の力だ。
それでガープ自身を転移させなかったのは偏に、自分がここに居るべき存在だから。
「空間歪曲、空間掌握。
転移式は核爆発に因る空間の歪みによって使用不可。
……エネルギーを魔力に変換することで、一時的なブースト。
行ける、行けるぜこの野郎。てめぇの最良の一手、俺が受けてひっくり返してやら――――ァ!」
放たれた、異様なエネルギー。
核爆発を圧縮したそれの破壊力は、想像を絶する物だ。
だがしかし、そのエネルギーを魔力に変換したとすると? そして、それを防護や空間支配の術式に向けたとすると?
それでも、人類最高のエネルギーに、既存魔術で耐えられるはずはないし、ガープは絶命する。
だが――――だがしかし。
もはや目がつぶれるや、熱いという言葉では言い表せない光景の後に。
下半身と右半身を失い、首と上半身の半分だけとなったガープは、溶解した壁と同化して、絶命しながら中指を立てていた。
焼けただれ原型を見せない顔は、あからさまに勝ち誇った笑みを浮かべている。
そして――――円環の門は開く。
ロンドン塔の防壁を崩す最後のエネルギーは、アトムガンの力を利用する事によって賄われた。
此処から先、何が現れるのか。
いつしか、ロンドンには静かに雪が降り注いでいた。
空の雲は晴れ、空には無数の星が輝き、世界を白く染め上げている。
痛いほどの静寂が、ロンドン塔から広がっていった――――。
【残り防壁数:――――――ゼロ】
448 :
雨宮涙子
[saga]:2012/12/23(日) 23:54:47.80 ID:GioD54Zoo
>>439
いつの間にか降り始めた雨。店の外では賑やかな雨音が小声で囁きたてる。
「もし……そこのお方、どこか具合でも悪いのですか……」
徐々にボリュームを上げていく雨音を掻き分けて一言、消え入るような声が響いた。
茶色のコートにこうもり傘を携えた前髪の長い女性が、驚きの表情を浮かべて立ち尽くしている。
彼女の青白い顔は心配げに女性を見つめ、雨に打たれるベアトリスの元に歩み寄り傘を捧げた。
449 :
鬼塚詩音(リーゼントの大男)身体強化と変質
[sage]:2012/12/23(日) 23:56:39.74 ID:gxuF7oz/o
>>445
「サミングか…それも小手先の技だな。くだらん。」
そう、正しい目潰しは指でつくのでなく掌で目を撫でる。
相手を見下ろしながら、少しずつ見下しはじめている。
「てめえの掌は拳骨をつくるために用意されてないのか?」
450 :
フロスト・ユリアス・シェパード
:2012/12/23(日) 23:58:48.59 ID:ZsT6ljwfo
「へえっ……」
真のジーンズを引き裂いて現れた禍々しい漆黒。そしてそれに続く人外じみた跳躍はしかし、フロストの興味を引きはしても、驚愕させるには至らない。
フロストはOHMDのエージェントであると同時に対邪神戦略情報局の戦闘員でもあり、人外とはいわばお得意先の取引相手。
吸血鬼やら人狼やら。ときにはビルすら一撃で破砕しかねない邪神やらと一戦やらかすのが仕事である彼にとって、真の足は嫌悪感すら引き出しはしない。
が、それは戦力査定に影響するというわけでもない。壁にむかって跳ねる姿をまるでバッタだななどとのんきに見つめながら、佐助の動きと真の位置から挟撃狙いであると判断する。
打てる手はそう多く無い。
彼我の戦力差が不明である以上、明らかな異業種と同化した真の方が危険度が高く、同時に相手が数で勝る以上、死角は作りたく無い。
「ならば……」
人工筋肉が通電で収縮を繰り返し、フロストの動作を増幅する。真と佐助の位置をつないだ線に対して直角に、これまた人工筋肉の瞬発力に任せた人並外れた高速機動でバックステップを繰り返すと、真にタグ付けをして火器管制装置を起動、ウルティマックスの銃口は真に据えたまま、佐助の動向をHUDにミニタブとして映し出す
/遅れましたごめんなさいぃ!
451 :
フロスト・ユリアス・シェパード
:2012/12/23(日) 23:59:33.92 ID:ZsT6ljwfo
>>450
は
>>435
と
>>442
に!
452 :
リボック・オーレン(右ステッキの紳士)懐疑心に応じた洗脳
[sage]:2012/12/24(月) 00:01:54.39 ID:TySj6DVeo
>>447
「アトムガンこそが悪魔の兵器なのですよ。
答えられるならば聞きたいものですね。
どちらが悪だったのかを。
あなたの悪を止めるためにわたくしは悪魔に魂を売ってしまったか…。」
453 :
ベアトリス・セイクリッド
[sage]:2012/12/24(月) 00:05:04.08 ID:YPFXu2xWo
>>448
身体が熱を持ち始めた。降りしきる雨が気にならない程に。
何時もながらだが、食われた部分が回復するというのは地獄の苦しみではないか。
嗚呼、でもこの痛みと疲弊こそが私の罪を静かに洗い落とす罰なのだ―――。
俯いて、身体を抱きながらその場から動けなかった―――が、消え入る様な声が聞こえる。
ふるふる、と震える様に顔を上げれば青白い顔の女性が立っていた。
「……え、えぇ。大丈夫、発作みたいな……もの、ですから……んっ」
立ち上がろうとして膝から落ちた。どうやら身体に力が入らない様だった。
どうやら何時もより余計に”喰われた”らしい―――どうしよう、背後の惨状は余り見せたくない。
「あ、あの……良ければ、立ち上がらせて頂けますでしょうか?」
「それと、もしよろしければ……何処か、静かで座れる場所に連れて行って下されば」
弱々しい、今にも消えそうな笑顔を向けて。すっと手を伸ばして、この手を取ってくれと。
店舗の中を見せず、このまま二人して立ち去る為の口実だった。とはいえ、ゆっくり休憩はしたいが。
ベアトリスの申し出を蹴って、こじ開けられた様なシャッターを潜れば―――凄惨な光景が伺えるだろうけど。
454 :
【人間失格】喧嘩魔
[saga]:2012/12/24(月) 00:07:47.62 ID:3TAvte9eo
>>449
「うっわマジきめー」
「何なのお前目潰し効かねーとかドン引きなんだけど」
バックステップし距離を取る
「ファック、バカじゃねーのお前」
「相手が何しよーが何人居よーが「やる」のが喧嘩だろ」
「何ぐだぐだ言ってんだアスホールズ」
つまらなそうに相手を見る
「遊びでやってんなら…俺の前から消えろよマザーファッカー」
不良はすでに相手を見下している
455 :
鬼塚詩音(リーゼントの大男)身体強化と変質
[sage]:2012/12/24(月) 00:09:36.58 ID:TySj6DVeo
>>454
「ああ、俺達は話しすぎた。
仕切りなおすか。殴ってきな。侘びだ。」
456 :
炎常寺真
[sage]:2012/12/24(月) 00:09:38.78 ID:oyCgWJuQo
>>442
こっちが先に動いたのを見て、動きを合わせてくれるとは。
どうやら戦闘向けな人のようだ、期待できる。
少なくともいろいろと手一杯な私よりも頼れる人だろう、がんばれエリ助。
>>450
そのような動きをしているにも関わらず銃弾は相も変わらずこちらへ迫る。
つまり、こちらへ注意を引き付けられているのだ。
「はははははっ、殺人マシンなんでしょ!?
だったら人間を殺してみせてよ! 人間たるこの僕をさああああああッ!」
叫ぶ、感情のままに。
言うことは無論本心だ、だが伝えることが主な目的ではない。
陽動、その目的を果たしてやろうというのだ。
相手は特殊部隊の人間、ともすればこんな手は通用しない、だが関係ない。
意思表示だ、できない僕なりのやるというココロを見せ付ける、それだけでいい。
地面と平行にいくつかの踏み込みを得ると、そのまま先へむけて跳躍、時折通りを挟んで反対側の壁にも飛び移りつつ、
基本は挟撃を狙いとして追撃する。
457 :
クリオネ 人形使い 生成中の人形:6体 E:投擲用ナイフ×2
[saga]:2012/12/24(月) 00:11:30.59 ID:rSoQ05eUo
>>446
「私が死ぬ? それこそありえない話だよ」
このままでは勝てない。クリオネは様々なパターンを頭の中で走らせるが、勝ちにつながるパターンが見つからない。
幸いにしてナナシはナイトに針を投擲するために時間を割き、さらにはクリオネとの距離も離していった。
(あのナイトはもう使い物にならないね。逃亡……いや、足をやられたこの状況では成功率が高くない。
メイデンのスピードでも捉えられないあの身のこなしをどうするか)
「だから真っ向勝負って嫌い……」
色々と攻撃パターンを作ってきたが結局は武器による近接攻撃しか出来ないこの能力では、格上に通用しづらい。
(相手の退魔の力と手榴弾の攻撃は分かったからそうそう殺されはしないけど、やっぱり突破するとなると……)
「……ロンド」
2体のナイトを消し、6体のショートソードを持ったマネキン人形をナナシを包囲するように生成。
一体当たりの能力はこれまでで最低クラス。スピードだけナイトより少し早いくらいか。
そして一斉にナナシに切りかかる。一斉と言っても完全な同時ではなく、数秒の差がある波状攻撃に近い。ただし、自立行動で動かしている為に攻撃が単調である。
(負ける訳にはいかない……ロンドンに眠る禁術でもしかしたらっ)
何を考えたかクリオネは前進する。今まで距離を保とうとしていたクリオネからは考えられない行動。
(一撃が届く距離まで……!)
458 :
彼方(キャスケット帽の少女) -Tarot Master- E:タロットカード一式
[saga]:2012/12/24(月) 00:13:09.81 ID:7PDCPMdTo
>>443
(その意味は「束縛」)
「I M I B ―――ッ!?」
ただでさえワンテンポ遅れる少女の攻撃。
それに、カードを1枚消費するその時間を加味すれば、当然、相手より遅くなる。
自身の衝突の瞬間、彼女の壁は硬化する。即ち、時速60kmで走るコンクリートの壁に撥ねられるようなもの。
「ぐ、ぁ……っ!?」
当然そんな物に撥ねられれば後ろへ弾き飛ばされる。当たり所も、突き出していた左手、そして側頭部と悪い。
束縛の意味を持つ剣の8のカード。発動のタイミングとしては衝突直後だろう。そのカードからは包帯が溢れ出し、少しは、その壁の勢いを殺したかもしれない。
だが大多数は地面へと落ち、意味を持たなくなる。
地面に転がり、数秒は動けない少女。だが、右手にはしっかりとカードを握って、呟く。
(剣の4、その意味は「休息」)
「 S F I M I R …………」
所謂回復。何とか、まだ戦闘を続行できる気力は残っているようだ。頭から出血し、左腕が折れていようとも。
459 :
雨宮涙子
[saga]:2012/12/24(月) 00:15:27.95 ID:6hunVcoso
>>453
再び崩れ落ちた女性の手。それに反射的に触れかけて、しかし彼女は自制する。
「……ごめんなさい、あなたを助けて差し上げたいけれど、事情があって手を貸すことは出来ないのです」
差し出された女性の手を、しかし彼女ははっきりと拒絶する。
「ですがその代わり、どなたか助けを呼んできます。いま出ていらっしゃったお店の中には誰か居りませんか」
それでも女性を見捨てるつもりは無いらしい。人手を借りようと、彼女は女性の脇を通り抜けて、店のシャッターの中を覗き込もうとする。
460 :
GM: 円環の楽園 盟主 リドル・メイザース
[saga]:2012/12/24(月) 00:16:04.97 ID:4fpQfXwPo
>>452
>>ALL
ガラスの割れる音が響いた。
割れたのがガラスなのかは定かではないが、白い少年がロンドン塔の岩壁から歩いて現れた。
白い髪、白い肌、白い瞳、白いローブに身を纏った少年は溶解した壁に沈み込むガープを静かに抱き上げる。
「Pallida Mors aequo pulsat pede pauperum tabernas regumque turris.
(青ざめた死は、貧者の小屋も、王者のそびえ立つ館も等しい足で蹴りたたく。)
Ede, bibe, lude, post mortem nulla voluptas.
(食べろ、飲め、遊べ、死後に快楽はなし。)
Misce stultitiam consiliis brevem, dulce est desipere in loco.
(僅かの愚かさを思慮に混ぜよ、時に理性を失うことも好ましい。)
Vive memor mortis. Meus amicus.
(友よ死と共に歩め、悪徳と共に生きよ。)」
朗々と響き渡る声が、弔辞としてガープに捧げられる。
そして、白い少年の手の中で、ガープは白い灰となって消えてなくなる。
泣くことはなく、少年は胸元に白い光を掻き抱き、胸に刻まれた陣に白い光を吸い込んだ。
少年は、目を見開く。そして、静かな瞳でリボックを見据え、目を細めた。
「肯定しよう。リボック。
君は正しい。僕達は悪であり、君はなりふり構わず全力で僕の仲間を討った。
そして、僕の友は君の力を使って僕を解き放ってくれた。僕はガープに感謝をしなければならない」
薄い影のようだった少年は、既に影ではない。
実体を持って、そこに君臨していた。
彼の名は、リドル・メイザース。このロンドン塔に封印されていた、大魔術師の一人だった。
リドルは、術でも異能でもない不思議な力――言うなれば、存在力を持ってして、声をロンドンに響かせる。
悪には甘美に、善には醜悪に、中庸には歪に聞こえるその声で。
光り輝く夜空を駆けるのは、無数の流れ星。
流れ星の下で笑う少年は、朗々と声を響かせていく。
「――円環の楽園の友よ。
そしてここに立ち、善と戦う悪よ。
僕らの敵となるだろう、世界の正しい側よ。
僕の名前は、リドル・メイザース。
人間であり、魔術師であり、円環の楽園の盟主であり、君たちの――友であり敵だ。
君たち善が幸福を享受してきたように、僕ら悪にも幸福が来てしかるべきだろう。
Nulli est homini perpetuum bonum.
(いかなる人間にも永遠の幸福はない)
友は死んだが、僕らの円環はまだ続いている。
永久に終わらぬ円環を目指せ、永久に終わらぬ楽園を目指せ。
僕らの名は、円環の楽園。――世界の敵で、悪の味方だ。
力を合わせてかかって来い世界。僕らは――君たちのくだらぬ争いの片手間に倒せる敵では決して無い」
リドルは、全世界に宣戦布告をした。
その言葉は、波紋のように広がり、悪性を持つものも、善性を持つものも。
リドル・メイザースが見える所に居れば、彼の方角に意識を引かれ、彼の声に耳朶を打たれるだろう。
「Calamitas virtutis occasio est.
(災難は勇気を試す機会である。)」
宣戦布告、そして友への追悼としてメイザースは天に指をかざす。
降り注ぐ流星群が――、どんどん大きく、大きくなっていき。
そして、着弾する。数m級の隕石が数十発、ロンドンの各所に落下し、阿鼻叫喚の地獄絵図を作る。
親を殺された子は怨嗟の叫びを円環の楽園に向け、戦争に狂う猟奇殺人者はその光景に口笛を吹いた。
善人の憎悪と、悪人の歓喜。それらがロンドンで弾けて燃えた。
――円環の楽園の盟主が、現れた。
461 :
【人間失格】喧嘩魔
[saga]:2012/12/24(月) 00:19:05.38 ID:quKftfQho
>>455
「それが「遊び」だって言ってんだマザーファッカー」
「なんだ仕切り直しって?」
「なんだ侘びって?」
「ファック!テメーのは喧嘩じゃねー、ファッションって言うんだよ」
ポケットから煙草の箱と百円ライターを取り出す
煙草を一本くわえ火を点ける
「テメーはヤる気もなけりゃヤられる気もねーエアヘッドだ」
「だからリンプディックって言ってんだよリンプディック!」
煙草の箱と百円ライターをポケットにねじ込み
「もっと熱くなれよ、パンクになれよ」
「テメーのやり方はぬる過ぎんだよ、そんなんじゃ熱くなんねーよマザーファッカー!」
男にファックサインを見せつけた
462 :
ベアトリス・セイクリッド
[sage]:2012/12/24(月) 00:20:47.97 ID:YPFXu2xWo
>>459
「………そう、ですか」
このままでは余り良くない状況である――きっと、彼女は見てしまう。
だとすれば口論は必至。”私は何も悪いことしていないけど”、困った事になりそうだ。
続く女性の言葉が決定的だった。脇を通り抜けて行く彼女を―――。
「……っ! いえ、店の中には誰も、いませんでした……っ」
雨に濡れ、修道服に付いた血が上手い具合に流れている。これなら店内を見られない限り……。
思わず力が入りづらい左手が出た。制止しようと、彼女の手を掴もうとする。
463 :
白熊 佐助
:2012/12/24(月) 00:21:05.36 ID:U5MPgGG4o
>>450
「チッ・・・」
後ろに避けたか・・・
だが、速さが人間離れしている・・・
能力・・・いや、何か別の・・・?
だが・・・
「・・・・・・・!!」
嫌な感じがした・・・
円環の門・・・シモンが配置についてたって言う場所だ・・・
焼印の入った肩が疼く・・・まさか、シモンの身に何か・・・!!
だが・・・味方が居る以上、此処を放棄するわけにもいかない・・・
「捉えたぜ!!」
高速でバックステップをしているが、その動きは明らかにワンパターンだ。
その動きに合わせて、奴の後ろにサバイバルナイフを投げる。
狙いは奴の手!!今回は、コンクリの壁を刺す程の切れ味だ。
俺の計算なら、このまま動けば奴の手に刺さり、ユリアスの手から銃を離させる事が出来るかもしれない。
あの機関銃だ・・・流石に片手だけで扱うのは難しいはず!!
464 :
ナナシ/黒髪黒眼のブサイク女E破片手榴弾×2、催涙弾<千本針>
[saga]:2012/12/24(月) 00:24:27.77 ID:WUdrUy1w0
>>457
さて、一見追い詰めているのはナナシに見えるだろう。
しかしナナシは本物の機械ではない。確かに消耗していた。
大量の発汗である。しかも最悪のタイミングで雪が降り始め、ナナシの冷たい汗と冷気が
体が正常に動くための体温を奪っていく。ナナシは薄着である。冷気には弱い。
そしてナナシにとって自分の動きが弱まることは死を意味していた。
疲労の差、それが待ちを選択したクリオネと動き続けのナナシの差だ。
―――――――このまま長期戦になれば、負ける可能性は多いにある。
そしてこの波状攻撃、動きは単調だがそれ故に今のナナシには辛い。
今までの要領で回避しながら生成、投擲し、一体ずつ確実に沈めていくも
マネキンの攻撃は確実にナナシの体を掠め、肉を抉ってゆく。
動きが鈍くなるの上に痛みが体に奔った。
465 :
アメリア・R・エヴァンス/No.28ベリト【弾性非存在】深紅の旅人
◆FelIcIA30U
[sage]:2012/12/24(月) 00:24:30.11 ID:gVvsO91eo
>>458
落ちた包帯を見下ろす。
効果は束縛か、それとも絞首でも狙いに来たのか。
今となってはそれはわからない。だが無力化できたのなら、それでいい。
腰のバイソンハンターを抜いて、詠唱中の少女に向けて一度引き金を引く。
発砲。
銃弾は違わずして少女の右のすねに飛んでいくだろう。
まずは足をつぶすこと、それが目的だった。
「それ以上は命に関わるぜ、手を引きな。それにもう、無意味なのさ」
>>460
少年の声が聞こえる。
ああ、彼が戻ってきたのだ。
女は倫敦塔の方角へ頭を垂れて、跪いた。
「我らが盟主の帰還と息災に心からの喜びを。
――――お帰り、メイザース」
466 :
リボック・オーレン(右ステッキの紳士)懐疑心に応じた洗脳
[sage]:2012/12/24(月) 00:27:45.73 ID:TySj6DVeo
>>460
「あなたの肯定はいりませんよ。
なぜならわたくしはつねに自分を肯定も否定もしていませんから。
ガープ君を肯定してくれたら、それだけで充分に嬉しい話です。
ゲグガ…ガバァ!」吐血する。
「ああ、流れ星ですか。なかなか風情がありますね。」
467 :
鬼塚詩音(リーゼントの大男)身体強化と変質
[sage]:2012/12/24(月) 00:30:22.91 ID:TySj6DVeo
>>461
「お前が俺の喧嘩をなんと呼ぼうと知った事か。
お前が殴りかかってこないなら俺から行くぞ。」
そう言うと巨漢は巨大な握り拳を作り顔面に叩きつける。
468 :
GM: 円環の楽園 盟主 リドル・メイザース
[saga]:2012/12/24(月) 00:33:00.30 ID:4fpQfXwPo
>>465
「ガープが死んだよ。
だけど、僕らは進まなければならない。
ついてきてくれるかい? ベリト」
遠くにいるのに近くから聞こえる声。
それは、哀しみと同時に、戦う友への労りも宿していた。
>>467
「君は、究極の中庸だ。悪を手段として用い、善を名目として掲げる。
羨ましいね、だけど、僕と君は相容れない。
何時か又、君と戦うことになるかもしれないね。その時を、楽しみにさせてもらうよ」
そう言いながら、響き渡る轟音と雄叫びの雨の中を悠々と歩いて行く。
少年の歩く道の先は、白い雪が降り積もり、赤も黒も無く只々白い。
純粋な白の悪は、リボックの横を通り過ぎ、去っていった。
>>463
「ガープは死んだ、シモン・コランは、死んだ。
戦え、友よ。悪としての矜持を、せめて死にゆく共に捧げて」
耳に染み渡る、静かな少年の声は。
友の死と、佐助に対する激励の意を含んでいた。
469 :
雨宮涙子
[saga]:2012/12/24(月) 00:33:32.54 ID:6hunVcoso
>>462
「……あ」
どちらかと言うと、雨宮涙子は普通の女性だった。非力で特別に秀でた才能もなく。
そして特に頭が良いわけでもない。非日常に身をおくには分不相応なほど、華奢な女性で。
「だめっ」
故にベアトリスの取った咄嗟の行動を予見できる筈も、ましてやそれに反応して回避行動を取ることも出来はしなかった。
彼女に掴まれた左の腕。久しく触れていなかった他人の感触。彼女の能力は、それに対して敏感に反応する。
それはもう、過剰と言って良いほどに。
「だめっ!離れて!!」
そう叫んだ瞬間、視界の隅に写ったのは2本の透明な筋。
それが水で生成された鞭であると涙子が気付いたのは、数瞬遅れてのこと。
そしてその時には既に、ベアトリスに向けて鞭による鋭い一閃が放たれた後であった。
470 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
:2012/12/24(月) 00:39:10.18 ID:zS1Sp5yI0
http://m.youtube.com/user/gaikotu47?feature
471 :
フロスト・ユリアス・シェパード
:2012/12/24(月) 00:39:29.53 ID:/BcUZgP+o
>>456
>>460
>>463
やたらとアクロバティックな真の動きは、常人ならば捕捉すら叶わぬだろ。しかしフロストは訓練を受けた精鋭であり、異業種との戦闘のプロであり、そしてACDの火器管制装置は新鋭であった。
トリッキーな動きをしても、空中にいる間は姿勢を変えようが無い。火器管制装置はその移動の向きと速度、距離を人間にはなし得ぬ高速かつ正確に数値化し、ウルティマックスの照準とリンクして、『真の行動を先読みして、銃弾がドンピシャで当たる』ポイントを表示してくれる。
電算機構がフル回転し、フロストは高機動のなかで半ば以上に曲芸じみた銃器技術を持ってして、空中の真の到着予定地にバースト射撃を繰り返す。
弾着を確認する暇もなく、意図して意識の外に置いた佐助からの投げナイフが手へと飛び込む。もしそれが手を覆う装甲に当たれば、対物ライフルをはじき返すその硬度の前に無為に終わったろうが、フロストにとっての不幸は、稼働域を確保するために用意された防弾繊維に当たったことだった。
掌に鈍痛が走り、切り裂かれた手から血がどろりと零れる。慣れているとはいえ痛みは不快なもので、内部機構が即座に止血するのを確かめながら、フロストは自分のささやかな幸運に感謝した。
結局のところ、ACDは着用者の筋力ではなく人工筋肉を主導力とする。そのおかげでウルティマックスを取り落とすことなく済み、お返しに佐助へと牽制射撃をしようと腿の拳銃を引き抜いて……
どこからか声が聞こえる。染み入るようなそれはロンドン塔の方角からで、戦火に包まれた霧の都が一斉に静まった。が、それは一瞬のこと。オープンチャンネルの無線が中継する宣戦布告にフロストが聞きいる間もなく、遥上空からロンドンへと降り注いだ小規模なメテオが近くに着弾し、大量の粉塵と瓦礫を盛大に撒き散らして佐助への射撃をあらぬ方向へ向けさせる。
あたりに、濃密な噴煙が立ち込めた。
472 :
【人間失格】喧嘩魔
[saga]:2012/12/24(月) 00:39:39.80 ID:UsZ8oC60o
>>467
「…ほらな」
「「来い」と言いながら実際は待たねー」
「その程度のクズだテメーは」
右拳を握りしめながら左に上体を反らしながら相手に向かって踏み込み
「テメーは「軽い」んだよ、マザーファッカー!」
握りしめた右拳を相手の顔面に叩きつけるように打ち出す
相手を一撃で倒すため、隙だらけだがしっかりと体重の乗った全力のストレート
『喧嘩屋』のストレートだった
473 :
ナナシ/黒髪黒眼のブサイク女E破片手榴弾×2、催涙弾<千本針>
[saga]:2012/12/24(月) 00:41:47.57 ID:WUdrUy1w0
>>460
「貴方は、間違ってはいない」
ナナシはクリオネと対峙しながら呟く。あちこちでの悲鳴と惨状を目にしながらも。
「でも私は、依頼で貴方達と、戦っている。今度は、味方に、なるかもしれない」
ナナシは、勘だが薄々この惨状を引き起こした目的が分かり始めてきた。
「これからも、色々と宜しく」
ナナシはどこまで把握しているのか。
ただ一つ言えるとしたら、ナナシはサクヤにも、………マルファスにもデレデレだと言うことだ。
474 :
リボック・オーレン(右ステッキの紳士)懐疑心に応じた洗脳
[sage]:2012/12/24(月) 00:42:19.31 ID:TySj6DVeo
>>468
「悪ではなく欲を求めてみませんか?」
狙撃銃を向けながら尋ねる。リボックには珍しい脅迫だ。
「だいたい目的となった悪とはなんです?
私たちは舞台役者じゃありません。一人一人がそれぞれの人間です。
行動の善悪はそれぞれの結果に過ぎない。あなた方は悪を目的にしている。
馬鹿馬鹿しい話、この世の中で道化のような生き方をしてあなたは幸福ですか?」
475 :
クリオネ 人形使い 生成中の人形:1体 E:投擲用ナイフ×2
[saga]:2012/12/24(月) 00:45:03.18 ID:rSoQ05eUo
>>464
(攻撃が当たっている……)
先ほどまでのナナシの動きを見れば、このロンドでの攻撃は当たるわけがない。
そもそも当てることを目的としてロンドを使ったわけではない。だが、この事態
(スタミナ切れ……?)
勝機があるならここしかない。
(意識はこちらに向いていない……発動は数秒、打てるのは一発かな)
それで決められなかった時の事を考え、ほんの数秒だけの発動とする。すべての力を使って決まられなかったら元も子もない。
「……インペリアル!!!」
ナナシを囲んでいたドールを一斉に全て消し、消えたのと同時に生成し終えたのはクリオネの最後の切り札。
3mの全身甲冑に身を包んだドール・インペリアル。手に持つのは身の丈ほどもあるイプシロン・アックス。
即座にインペリアルの背中からドールの中に入り、操作をする。クリオネ自身がいくら傷ついていても意識と魔力があれば鋼鉄のドールは動く
「『もうキミは消えて良いよ』」
その巨大なイプシロン・アックスをナナシに向かって垂直に振り下ろす。
「『皇帝剣!』」
クリオネの技で唯一名前があるものだ。ドールやドールの動かし方に名前を付けても切りかかる技に名前を付けるのはこれしかない。
対象の真上から渾身の一撃を振り下ろすことで圧倒的なプレッシャーと共に攻撃を仕掛ける。さらに地面に当たったイプシロン・アックスは地面を砕き、その周囲に相当なスピードで瓦礫を飛ばす。
避けられた場合や周りにいる敵にも攻撃が出来る技だ。
この一撃を放った直後にインペリアルは解除し、クリオネは外に出るだろう。
476 :
ベアトリス・セイクリッド
[sage]:2012/12/24(月) 00:46:00.44 ID:YPFXu2xWo
>>469
感覚で手を伸ばして、なんとかつかめた腕。我ながらよくやったと思う。
ベアトリスの眼は閉じていて、その眼球には何も映さない―――。
「――――――えっ?」
故に、雨宮涙子の離れろという悲愴な叫びの意図が分からない。
故に、迫り来る水の鞭が自分に走って来ているなんて、思いもしなかった。
「ひぁ、ぎっ――――っ!?」
皮膚を裂く様な鋭い衝撃音。その数瞬後にベアトリスは地面に崩れ落ちていた。
上半身に奔る二本の赤い筋は修道服を切り裂き、隠されていた柔肌をも引き裂き。
「く、ぁ……うぅ、ひっ、あ、あぁぁぁ、あぁあ……っ!?」
引き裂かれたのはそれだけではなく。咄嗟に身体を護る様に出た”右腕”もだった。
それはベアトリス自身が動かしたのか、そうでないのか―――後者である様にベアトリスは感じていた。
右腕に眠る”災厄”は起きるタイミングを伺っている。隙あらば、大好物の”魂”を喰らう為に。
厳重に封印する様に巻かれた聖骸布の複製品。その一部が破かれて、右腕が見える。
それは赤黒く、脈動する皮を剥ぎ取った様なグロテスクな腕。左手で右手を抑え、地面をのたうち回りながら『逃げて』と―――。
477 :
彼方(キャスケット帽の少女) -Tarot Master- E:タロットカード一式
[saga]:2012/12/24(月) 00:47:40.35 ID:7PDCPMdTo
>>460
>>465
「ぐぁッ……!!」
その弾丸は少女の右すねを撃ち抜き、ただでさえ痛みに苦しむ少女の顔がさらに歪む。
すねを撃たれ、もう回復をしなければ歩くことは出来ないだろう。
回復のカードはあるが、それを使っている暇は無い。無理をしてまで、ソードのカードを使っているのだから。
(剣の9、その意味は「失敗」)
「ぐっ……無意味な、ことなんて、この世に無い…… S N I M I F ……が、ぁ……!」
詠唱をすることで、弾丸がすねに打ち込まれることを「失敗」させる。しかし、その弾丸は太腿辺りに再び突き刺さる。
痛みに悶えるが、まだ脚は使えるようになった。とはいっても、まだ歩けるわけでは決して無い。
少年の声が聞こえる。見れば、彼女はロンドン塔の方を向いて跪いていた。
(剣の3、その意味は「心痛」)
「ふざけるな…… S Th I M I H ……!」
下らないものに跪く彼女を倒せない自分がイヤになる。
放ったのは3本の長剣。放射状に飛び、その内1本が背中を向ける彼女へと突き刺さるコースを取っている。
当たれば、憂鬱感、もっと言えば精神的なダメージが襲う。
478 :
鬼塚詩音(リーゼントの大男)身体強化と変質
[sage]:2012/12/24(月) 00:50:01.67 ID:TySj6DVeo
>>472
「まあな…。」
ストレートを受けると膝が崩れる。
「御託が多いのはお互い様か。」
しかし膝はつかず踏みとどまる。
「…。」
「……。」
「…良い、パンチ持ってるな。自分を示せるストレートだ。」
立ち上がる。
「馬鹿正直に打ったお前のパンチが一番響いたぜ。」
見下ろしているのは身長のせい。
もう相手を見下していない。
「お前…凄えな。本物だ。」
479 :
クリオネ 人形使い 生成中の人形:1体 E:投擲用ナイフ×2
[saga]:2012/12/24(月) 00:50:38.39 ID:rSoQ05eUo
>>460
「世界がどうなろうと……誰が復活しようとどうでも良い」
クリオネにとっては本当にどうでも良い事なのだ。誰が世界を動かし、悪がのさばろうとも関係ない
「やっと見つけた私の……本当の目的」
もしかしたら……もしかしたら……
480 :
GM: 円環の楽園 盟主 リドル・メイザース
[saga]:2012/12/24(月) 00:54:36.11 ID:4fpQfXwPo
>>ALL
「――――今宵! 僕らは友の死を犠牲として勝利した!
聴け世界よ! 僕らは円環の楽園、僕の名はリドル・メイザース!
そして今宵! 君たちの生涯の障害となる僕を目覚めさせた大悪の名は、シモン・コラン――悪魔ガープである!
憎め、僕らを憎み、怒り、その矛先を僕らに向けろ! 僕らは君たちの敵だ! 僕らは君たちの反対だ!
総力を賭けてかかって来い、僕らも全力を持って相対する!」
メイザースは、飛び交う星で荒れ狂う夜空の元で、声を張り上げる。
この惨状を創りだしたものが、善の敵が、皆の敵が、悪の味方が、悪の友が、この世界をひっくり返す者が。
ここに居ると、総ての怨嗟も総ての敵対も彼らの元に集めるような文句を口にしていく。
「Desine fata deum flecti spectare precando.
(願う如きで神々に定められた運命が変えられることを望むな)
僕達の敵は、僕達に相対する者達だ。敵でないものは、案山子か友だ。
死にたくなければ、僕らの敵となるか、僕らの友となると良い。
何時だって神の描いたシナリオを破るのは――人間なんだから。抗ってみせろ、善も悪も」
挑みかかるもののみが敵。
悪のための世界が嫌ならば、抗うと良い。
そう少年は笑い、天に掲げた指をロンドン橋に向ける。
――ロンドン橋落ちた
数発の隕石がロンドン橋に落下し、数百人の人をたたき落とした。
膨れ上がる敵意を一心に受けてなお、少年は穏やかな態度を決して崩さなかった。
>>473
「……自由だろう、君は真に自由だ。
ヨロシク頼むよ、ナナシさん」
>>474
「いずれ、分かるさ。
僕にとって悪こそが欲だ。
誰にもできなかった最高の魔法を――僕は成してみせる。その時はきっと、幸福だろうね」
メイザースはふわり、と疲れきった老人と未来を夢見る少年の顔を同居させて微笑む。
狙撃銃を前にしても態度を崩さず、道化である事を認めながら、真面目に道化をして生きていた。
>>479
「君の欲しいものは、きっと僕が持っている。
クリオネ。多分君と僕の定めはまた交わる。
その時に、君の求むる物――者は手に入るだろう」
クリオネをなだめるような言葉、そして期待をもたせる言葉を口にして。
一歩を踏み出し、右手を何かを指揮するかのように動かして、口元で言葉を巡らせる。
「Omnia vertuntur.
(万物は流転する)」
空間を歪ませてロンドン塔の魔道具や術式、魔導書は何処かへと転移して。
少年の姿も次第に霞へとその存在を崩していく。
去り際に、円環の楽園の紋を刻まれた者達には聞こえることだろう。
『――目的は、達した。
君たちも、君たちの悪を為せ。――共の円環を歩まん事を』
集まった目的は達したが、それ以外の目的があるならばそのまま戦え。
目的のないものには、撤退命令を。
メイザースもまた姿を消し――、舞台の動きは佳境へと迫っていくのだろうか。
/というわけでGMからのレスはこれで終わりとなります!
/他の参加者の方、次以降のイベントもよろしくお願いします、あと頑張って下さいねー!
481 :
炎常寺真
[sage]:2012/12/24(月) 00:55:08.29 ID:oyCgWJuQo
>>460
「うえっ、なんか変な声……
けっこう気持ち悪いね、だけど言ってることは僕も言いたいことかなあ」
ふと、疾駆と共に呟く言葉はメイザースへの同意、即ち宣戦布告と同義。
「でもこれはちょーっとやりすぎな気もするなぁ……
そのぐらいやらなきゃわからない、ってことなのかな」
あとで詳しい話をエリ助から聞いてみよう、事情には通じているはずだ。
>>471
やはり、銃口は自分の後ろではなく進行方向を向く。
予測、偏差射撃は銃器を扱う者からすれば基本だ、ことさら僕のような高速戦闘を主とする相手にはそれを用いなければ銃弾など当たりはしない。
故に、発射された銃弾に当たりに行く構図が出来上がるのも必然。
ならばどうする、という考えは僕にはない、なぜならばその対策も含めて「直感」のうちだからだ。
異形の脚部がさらなる広がりを以って人の足を悪魔の足へと変貌させる。
こんなものだいっきらいだ、だが利用できるものは利用する。
「銃器って苦手なんだよね……
いろいろと不便でさ、僕が使うなんて到底無理かなあ、ってね!」
空中の身振りで体勢を変えると、そのまま迫りくる銃弾の雨あられを「蹴り飛ばした」。
一回の蹴りで数発、それに巻き込まれるように後続の弾のいくつかが軌道を逸らされ力を遂げることなく落ちてゆく、それを繰り返すことで陽動を遂げる。
足に当たった弾も、響きこそするものの貫通することなく弾き飛ばされるのが確認できるだろう。
しかし、それでも防御として完全ではなく、何発かが内股や肩を掠めていく。
痛みなど慣れたものだ、だがそれでも顔を顰めるほどには嫌なもの。
僅かに態勢を崩しながらも無事に着地し、メイザース復活に対しての相手の出方を伺う。
482 :
雨宮涙子
[saga]:2012/12/24(月) 00:55:52.85 ID:6hunVcoso
>>476
牽制の一撃をベアトリスに浴びせた2対の鞭は、反撃を警戒しつつ徐々に彼女との距離を縮めていく。
「だめっ!止まって!止まってよ!お願いだから!」
術者である雨宮涙子はそれに対して何とか制御を試みるが、しかしその効果が現れる様子は一向にない。
ベアトリスが無言で発する警告も、そしてそこから漂う異様な気配すらも。今の彼女には届かない。
「ああっ!こんなことって……どうすればっ!?私どうすればっ!?」
凄惨な状況を目の当たりにして、雨宮涙子の混乱は更に極まり。
そしてそれを無視するように、再び2対の鞭がベアトリスに襲い掛かる。
483 :
白熊 佐助
:2012/12/24(月) 00:56:06.60 ID:U5MPgGG4o
>>460
>>468
「・・・・・・・・・・・・・・・」
やっぱり、嫌な感じはマジだったのか・・・
トップであるメイザースが出てきた。
やっぱり、シモンは・・・
「あぁ、シモンの死は決して無駄にはしない!!
だからアンタは、死なないでくれ・・・!!」
シモンは組織の為に、自分にプレッシャーをかけ、そしてロンドンで戦った。
俺は仲間として、友として、メイザースに尽くしたシモンに応えないといけない。
元々は、後輩や俺についてくれる友達にメシを食わせるために、
組織に入って、日本で銃や薬を売ったり運んだりして金を稼いでいたが・・・
俺は・・・
>>471
「・・・・・・・!!」
奴は俺に向かって撃って来た。
馬鹿な・・・目線は真ちゃんに向いていた筈だ・・・!!
俺を探すことなく、一瞬で構えを向けた。
だが、奴の機関銃は俺とは違う方向を向けた。
「メイザース・・・いや、シモンなのか・・・?」
ロンドンに降り注いだ隕石・・・
俺はあれに助けられたんだ・・・
俺は、シモンに助けられたのか・・・?
484 :
アメリア・R・エヴァンス/No.28ベリト【弾性非存在】深紅の旅人
◆FelIcIA30U
[sage]:2012/12/24(月) 00:56:40.21 ID:gVvsO91eo
>>468
「そうかい、ガープが逝ったか。あいつなら笑って逝っただろうさ、悲しむのは違うぜきっと。
メイザース。我らが盟主。この身朽ち果てる時まで共に歩むことを唯一我が真実を示す純銀の指輪に誓おう」
軽い口調で笑う。戦友が一人逝ったことを喜ぶように、晴れ晴れとした笑顔で。
そして続いた言葉は女にとって当然の言葉だった。
盟約を破ることなどありえはしないのだから。
「まだ前夜祭だろ?ここでグッバイなんてのはつまんねえぜ」
>>477
さて、と呟いて女は振り向いた。
詠唱は聞こえていた。そして剣が飛んで来ていることも視界にとらえた。
「ふざけてなんてないのさ。いつだって大真面目なんだが……。まあ、いい」
こちらに向かう剣は一本だけ。
ならば払えばいいだけのことだ。
女は腰のカトラスを抜いて、その腹で直撃を防ぐ。
そして受け止めると同時に逆の手は回転式拳銃の引き金を二発銃弾を二発放つ。
一発目は少女の下腹部めがけてまっすぐ進んでいくが、反動でぶれた2発目は肩をかすめて外れるだろう。
「悪いが用ができたんだ。この辺で終いにしとくってのはお互い悪い話じゃないだろう?
それとも死ぬまでやるかい?タロットの魔術師。」
485 :
リボック・オーレン(右ステッキの紳士)懐疑心に応じた洗脳
[sage]:2012/12/24(月) 00:59:49.50 ID:TySj6DVeo
>>480
「今回だけですよ。花を持たせるのは。
しかし奇特な方ですね、クックック。
悪どころか、世界の敵ときたものです。」
そのまま倒れるリボック。
『統括マネージャーが倒れました!』
『だから傭兵ごっこなんかさせるわけにはいかなかったんだよ!』
『搬送しろ!なんとしてでもマネージャーを助けるんだ。』
「ああ…うるさいな。」
486 :
【人間失格】喧嘩魔
[saga]:2012/12/24(月) 01:05:30.72 ID:UsZ8oC60o
>>478
「いって…マジどーなってんのお前の顔面」
「ちょーいてーんだけど拳…」
手をぶらぶら振りながら離れる
「…はぁ?やっぱバカだろお前」
「どっちでもいーよ、「本物」とか「偽物」とか型にはめんなアスホールズ」
「同じ人間(クズ)じゃねーか…変わりゃしねーよアイアンヘッド」
紫煙を吐き出しニヤリと獣の笑みを浮かべた
「あーいてぇ…もームリだ、殴れねー」
「終わりだ終わり、やってらんねー」
「じゃーなマザーファッカー」
「今度はマジぶっ殺だから、覚悟しとけやアイアンヘッド!」
最後にファックサイン
背を向けて歩き出した
/お疲れ様でした、ありがとうございました
487 :
ウィズ・カーパー
[saga sage]:2012/12/24(月) 01:05:34.42 ID:FK9UYpDz0
>>417
//それじゃ明日まで持ち越しって事でお願いします・・・
488 :
ナナシ/黒髪黒眼のブサイク女E破片手榴弾×2、催涙弾<千本針>
[saga]:2012/12/24(月) 01:06:01.79 ID:WUdrUy1w0
>>475
ナナシは、消耗しきっていた。メイザースに言葉を発したのは、何かの礼儀なのか。
「…………!」
何かが来ることは分かっていた。ナナシは力を振り絞って、右に跳躍する。ギリギリで回避した。
もう一つの破片手榴弾が、左手には握られていた。間をおいて飛び散った瓦礫に、投擲する。
近距離での爆発のため、ナナシ自身に欠片が襲い掛かるが、いくつかは散らせた。
しかしナナシは全身の強い痛みで、気絶から逃れることができた。
ナナシはもうさらに迫る瓦礫を見つめ――――――静かに笑った。
生成し、投擲する。しかし今度は両手に6本同時だ。
これはナナシにとっても負担が大きい。しかしナナシは最後の力を振り絞る。
「物量、攻め、だ。おた、がい、に」
ナナシは自分を本物の機械だと、相手を殺すためにだけに存在する機械だと思う。
生成、投擲、生成、投擲、生成、投擲、生成、投擲、生成、投擲、生成投擲生成投擲生成投擲投擲投擲投擲投擲――――
今回は退魔の力を使わない分投擲までの速度も増し、一瞬で5回、同時生成で30回、10秒で300回――――
針が、襲い掛かる瓦礫を次々と砕いていく。貫通力に特化したものだが、数を重ねれば話は違ってくる。
瓦礫がそれでも命中するが、ナナシは立っていた。
戦場は、いつの間にか針で埋め尽くされていた。
489 :
ベアトリス・セイクリッド
[sage]:2012/12/24(月) 01:07:25.59 ID:YPFXu2xWo
>>482
――――どうする、どうする?
聖骸布が破れた今、何れこの右腕に巣食う災厄は暴走する。
普通に解いたなら、言うことも聞いてくれたであろうに。
今も迫る水の鞭による負傷によって―――災厄は”敵”を認識した。
お互いがお互い、己が身に巣食うモノを言うことを聞かせる事が出来ない。
ならば、ならば―――後に残るのは望まぬ闘争ではないか?
「あな、た……は、逃げれま……せんか?んっ、あぅ、はぁ……っ!?」
「どうやら、お互い……はぁ、はぁ、似た境遇で……すね――――う、ぅんっ!!」
耐え切れず、右腕の布が総て解かれる―――ベアトリスの塞がった眼が開く。
一時的な視力の回復に伴い、状況が漸く分かる。なるほど、あれに打たれたのか。
聖骸布を解いて現れるのはグロテスクな右腕。脈動し、呼吸音すら聞こえてきそうな。
有り余る怨恨と負の闘気を放ち、右腕の災厄―――”パンドラ”は肥大化していく。
「………あ、はぁ……出来れば、逃げてください。でないと、死に……ます、から」
開かれた紅い眼が雨宮涙子を捉える。どうやら、徐々に思考が好戦的になりつつある様だった。
巨人の腕の如く、肥大化した右腕が振り上げられる―――握られた暴虐の拳が奔る。
490 :
彼方(キャスケット帽の少女) -Tarot Master- E:タロットカード一式
[saga]:2012/12/24(月) 01:08:52.65 ID:7PDCPMdTo
>>484
何故、彼女はあんなにも晴れ晴れとした顔なのだろう。
痛みに震える少女は、不思議に思った。
剣は当然のように弾かれ、また当然のように放たれた銃弾は目的どおりに下腹部を穿ち、肩を掠める。
今度こそ少女は血を吐き、後ろ向きに倒れる。
悔しい。意味のわからない悪に従う彼女を倒せない自分がふがいなくて、少女は涙を流す。
彼女の問いもよく聞き取れなかったが、少女はカードを取り出し、告げる。
「剣の10……逆位置。意味は暴虐に抗う強き力……アメリア、次は……」
勝つと言い掛けて、そこで意識が落ちる。
同時に、ポケットに入っていた「太陽のカード」が「生命力」の意味に乗っ取って回復を開始する。
場に散らばった多数のカード。そのソードのカードだけが一瞬光り輝き、何か淡く光る、白いものが浮かび上がった。そんな気がするだろうか。
そしてカード群は少女のポケットへと転移し、そこから食もう少女の息しか動きは無くなった。
491 :
フロスト・ユリアス・シェパード
:2012/12/24(月) 01:10:17.96 ID:/BcUZgP+o
>>481
>>480
>>
>>483
飛び込んでくる被害報告。無線から聞こえる増援要請、やかましい悲鳴、憎悪の声。人間が目を通すにはオーバーフロー気味の情報量に閉口しながら、フロストはメテオで吹き飛ばされて壁に叩きつけられた身体を立て直し、視界の効かぬ噴煙に目を凝らす。
HUDの損害報告は未だ軽微。もともと対物ライフルをはじき返し、結界でG対策をしてあるのだから、チャチな爆風ではなんともないとはいえ、センサーに異常が出るのはやむなきこと。使えなくなった暗視装置への電力をカットし、レンズに傷の入った赤外線カメラを起動する。
傷の被害は思ったよりも大きかった。熱源を捉えはしてもにじんでいて、精密に位置を図ることができない。
『HQより前線各員、損害報告せよ、繰り返す、損害報告せよ』
同じ内容をリピートする無線が3度目のループを終える前に、HUDに映る熱絵像から2人分の影を拾い上げる。
どうにもにじんでいて細かい位置はわからないが、おそらく近い方が佐助か。
そう判断すればでいることは一つ。ジリジリと後退して距離をとりつつ、煙幕弾を展開して、同時に佐助のいるあたりに、当たれば幸運とばかりにウルティマックスをばら撒く。
492 :
鬼塚詩音(リーゼントの大男)身体強化と変質
[sage]:2012/12/24(月) 01:10:55.74 ID:TySj6DVeo
>>486
「素直なやつだな。」
相手を殴った右手の痛みをこらえながら呟く。
「型にはめるな…か。もう俺には無理だな。
行政の真似事をしている俺にはな。」
// こちらこそお相手感謝です。
493 :
アメリア・R・エヴァンス/No.28ベリト【弾性非存在】深紅の旅人
◆FelIcIA30U
[sage]:2012/12/24(月) 01:16:02.24 ID:gVvsO91eo
>>490
「わからないって思ってるんだろ?
――――だからあたしらは悪なんだよ」
倒れた少女に女は声をかけた。
そうさ、どうせ何をしたってわかりはしない。
悪魔と人ではスタートが違いすぎるのだから。
「さて、あたしも帰るか。楽しかったぜ彼方。
今のあんたは二流だがまだまだ成長するんだろう?楽しみにしてるさ」
独り言をいかにも楽しそうに言って、女は空中へと踏み出した。
まるでそこに見えない階段があるかのように女は隕石の降る都市の天へと上がっていく。
「あんたの祝いには調度いい演出だなメイザース。そのうち酒でも飲みたいもんだ」
遠い空の果てへと言葉を放って、女はゆっくりと歩き去った。
//お疲れ様でした。
494 :
クリオネ 人形使い 生成中の人形:2体 E:投擲用ナイフ×2
[saga]:2012/12/24(月) 01:20:43.35 ID:rSoQ05eUo
>>480
「メイザース……っ!!」
こちらの目的を見透かしたかのような声。たまらなくイラつく。
「あれはっ!」
ロンドン塔からそこで眠るものが転移していくのが見える。
「くっ!! ……メイザース、必ず見つけ出すからね」
あの言い方からメイザースが全て持っているのだろう。メイザースの言葉を全て信じる訳ではないが、少しでも可能性があるなら乗ってあげると考えている。
>>488
(あれでまだ立つ? 普通……)
確かにこれで決められないことは想定はしていた。想定はしていたが実際に立っていられるとまた別の感情が出てくることも事実。
「はぁ……はぁ……アンタ相当タフだね」
呼び方がキミからアンタになっている。極端に余裕が無いときや相手が嫌いなときにこうなる事が多いが、今回の場合は前者だ。
数秒とはいえインペリアルを出したのだ。相当に消耗している上、先ほど食らった手榴弾の傷もある。
(もうこの町には禁術は眠っていない……)
それによってクリオネがこの場を突破する意味を失ったのだ。
だが撤退できるか?ナナシの性格を考えるとそう簡単に逃がしてくれるとも思えないが……
ナナシが消耗していることは目に見えて明らか。隙を作ってその内撤退したい。
「……イージス」
本来のイージスであればナイトを三体横並びにするのがいつものパターンだが、それは叶わず2体の生成が限度だった。
その上鎧を着けていない。盾とショートソードを持たせるのが精いっぱいの出来損ないナイト。
「一応聞くけど、帰っていい?」
495 :
彼方(キャスケット帽の少女) -Tarot Master- E:タロットカード一式
[saga]:2012/12/24(月) 01:21:14.46 ID:7PDCPMdTo
>>493
/お疲れ様でしたー!
/途中変な文沢山入れちゃってごめんなさいorz
496 :
雨宮涙子
[saga]:2012/12/24(月) 01:23:54.14 ID:6hunVcoso
>>489
開放された巨大な右腕。女性には似合わないグロテスクな風貌のそれから放たれる暴虐の一撃。
2対の鞭が放った牽制交じりの一撃など、その前ではあまりにも無為ななもであった。
「そ、その腕……っ」
眼前に建ちはだかる、圧倒的な災厄。それを前にして彼女は。
「その腕が――私を殺してくれるのね」
彼女はただ、歓喜する。喜びに打ち震える。女性の声はもはや、耳には届かない。
「殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺し殺して殺して殺してて殺して殺して殺して殺して殺して」
彼女が望むものは唯一、死のみ。
しかしその意思に反するように、彼女に備わる能力【Pale lover】だけが反抗の意思を見せる。
瞬間、精製されたのは無数の刃。そのひとつひとつが数トンの水を圧縮して作り出された必殺の一太刀。
ベアトリスの周囲を囲うように配置されたそれが、それぞれ無数の意思を持ち、彼女に降り注ぐ。
497 :
白熊 佐助
:2012/12/24(月) 01:29:24.08 ID:U5MPgGG4o
>>484
「アメリア・・・俺はメイザースに忠誠を誓う。
俺はシモンを取った奴を見つけ出し、必ず潰す!!
だが、俺はシモンの後は追わない。俺はメイザースと共に行く!!
エリゴスとして・・・だから、アメリア・・・いや、ベリト・・・!!
焼印と共に、命燃やす事にならないよう、力を貸してくれないか?」
俺はロンドンで、違う奴と戦っていたであろうアメリアにテレパシーを送る。
アメリアも、ナンバー持ちとして、
これは仲間としての誓いの言葉だ。
>>491
「拙いな・・・」
煙幕で俺をかく乱したのか・・・この行為を俺にやるのは不正解だ・・・
普段、馬マスクを被って視界を狭めている俺には視界封じはあまり関係の無い事だ。
音や気配とかで、奴を位置を把握できる・・・!!
「・・・・・・・・・・!!」
だが、奴が適当に撃った機関銃が右手に当たる。
撃たれた場所で何処から撃ってきたのか大体把握できる。
そして、銃の音で奴の場所を完全に捉えた。
「やるぜぇ・・・やるぜ俺は!!」
俺は左手で、その持ったサバイバルナイフを奴の居る場所に投げる。
最初は右で投げたが、今度は利き手である左だ!!
撃たれた右手に激痛が走るが、そんなの・・・シモンに比べたら・・・!!
それに、撃った後で奴は隙だらけの筈だ!!
今投げれば、奴の装甲服を突き破れる筈だ!!
498 :
ナナシ/黒髪黒眼のブサイク女E破片手榴弾×2、催涙弾<千本針>
[saga]:2012/12/24(月) 01:29:57.53 ID:WUdrUy1w0
>>494
「構、わ、な、い」
ナナシはもう全力を使い果たしていた。立っているのは単に自分が殺されないためだけだ。
今攻撃されれば、ナナシはまともに抵抗できずに死ぬだろう。
生成できなくても元々ある太極針はあるが、腕が動かない。
この戦いだけに限って言うならどう考えても自分の敗北だ。もう戦う意味も無い。
「サクヤ、を、これから、も、よろしく」
ナナシはそう言うと、静かに倒れた。
手に懐から取り出した、相棒の太極針を持って。
499 :
炎常寺真
[sage]:2012/12/24(月) 01:37:08.96 ID:oyCgWJuQo
>>491
逃走、といってもこちらにも隕石は降りそそぐのだからわりと回避に精一杯。
展開された煙幕も相まって追撃する余裕はないようだ。
「覚えときなよ、僕は人間の味方だ、機械だとか魔物を狩る悪なんだ」
苛立ちを隠しもせず、しかし笑みを貼り付けたまま撤退する相手に言葉を投げつけると、
同時に僕も一時この場を離れることにする。
>>497
見るに、エリ助は追撃を続けているようだ。
目的は達成されたはず、だがきっと今の戦いで友人が殺されたのだろう。
「自分が死んだならあっさり受け入れるんだろうなぁ……
怖い怖い、同族嫌悪ってやつかな?」
それは僕もきっと同じ、狂気を孕んだ人間はきまってそうなるものなのだろうか。
とにかく、目的は達成されたようだ。
追撃戦には付き合わず僕はここを離れることにする。
500 :
クリオネ 人形使い 生成中の人形:0体 E:投擲用ナイフ×2
[saga]:2012/12/24(月) 01:37:58.95 ID:rSoQ05eUo
>>498
「何が……よろしくだよ……」
正直ここでまだ戦いが続いていたらクリオネの死はほぼ確定的だった。
2体のドールを作ったのは良いが、全くと言っていいほど動かせないのだ。ドールは生成・保持・運用の三か所で魔力を使用するが、最後の運用まで魔力が回らなかった。
それに気づいたのは作った後。最初から作るのを1体にすれば良かった。
「……ふぅ」
戦場の音も収まってきたロンドン市内。
壁に寄りかかりながらロンドン塔とは逆方向へとゆっくりと歩いて行く。
「お姉様……私が……救って見せるから…………」
//お疲れ様でした!
//とっても楽しかったです。なんか最後花を持たせてもらって申し訳ないです。
501 :
ベアトリス・セイクリッド
[sage]:2012/12/24(月) 01:38:23.68 ID:YPFXu2xWo
>>496
殺して、殺して―――何を言ってるのだろう?
死にたいのか、死ぬ事を望んでいるのか。なんて、羨ましい。
私なんて死ぬ事すら許されない。死んではいけない、罪を償い続けなければならない。
「―――――――羨ま、しい」
私だって死にたい。死んで楽になりたい。でもそれでは駄目なんです。
死に救済を見出しても救われない。報われない。あの子達に許して貰えない。
大きな巨大な厄災の腕で水の鞭を消し飛ばして―――次の動作に移る。
盲目ならば挙動は遅いが、開眼した今、ベアトリスにおっとりとした雰囲気は皆無だった。
周囲に展開される水の刃。無数のそれはひとつひとつが必殺のそれ。
ベアトリスにそれを防ぐ術は無い――が、”災厄”は常識を超えてそれを防ぐ術を創りだす。
地面に叩きつける様に拳を打った。刹那、舞い上がる瓦礫。地面が一段、落ちる感覚。
瓦礫の群れはベアトリスの周囲を護る様に浮き上がり、降り注ぐ水の一太刀らを防いで行く。
勿論、それだけで防げる訳もない―――砂煙に隠れたベアトリス。血飛沫だけが、煙のカーテンの向こうに見える。
「ぐ、ぁあ、んはぁ、あぁぁ――――疾走って、射抜い……て、貫い、て……」
砂煙が晴れる前に、煙の向こうから躍り出た紅い”槍”。一直線に伸びて、雨宮涙子の心臓へと向かう。
煙が晴れれば、先程とは打って変わり、右腕は巨人の腕から槍へと変貌していた―――。
502 :
アメリア・R・エヴァンス/No.28ベリト【弾性非存在】深紅の旅人
◆FelIcIA30U
[sage]:2012/12/24(月) 01:38:49.95 ID:gVvsO91eo
>>497
天高く、劫火に焼かれる街を見下ろす。
これ苦手なんだよなあ、と女は呟いた。
「あー、あー、聞こえてるかエリゴス?あたしは今の言葉を聞いてなんであんたが悪魔なのか……。
ああ、そうじゃない。そうだな共に歩もう罪業負う盟友よ。これが言いたかったんだ。
あんたじゃこの隕石の中生き残れる気がしないしさっさと撤収する方が身のためだぜ。
それに二人がかりで苦戦してるって話じゃないか、さしたる理由もないのに命を落としたりするなよ。
もしかしてこれって援軍要請だったか?悪いねあたしも首やら鼻やらやられちまってしんどいんだ。だから―――
あー、そういうわけだ、死ぬなよ」
盟主の帰還が彼女の舌を滑らかに動かしていた。
苦手だ、などと言いながら饒舌に言葉が出てくることに気付いた女はあわてて送ることをやめた。
戦闘の邪魔になってはいけないと思ったからなのだが、遅かったろうか。
503 :
フロスト・ユリアス・シェパード
:2012/12/24(月) 01:44:29.49 ID:/BcUZgP+o
>>497
>>498
煙幕の向こうから、噴煙を引き裂いて銀の曳航が飛来する。幸いにして移動しながらの射撃だったから腕をかすめるだけですんだものの、装甲板がパックリと引き裂かれて腕を切り裂く。
焼けるような痛みはすぐに止血と自動投薬による維持機構で治療されても、危うくまともに受けていたというプレッシャーは変わらない。
向こうはこちらの位置を把握している? 電子機器は持っていなかったはず。つまりは、気配か何かを感じ取っているのだろう。
「器用なやつ」
小さくつぶやいて、それでも小刻みかつ不規則な機動でひょいひょいとステップしながらどんどん後退して行く。
HUDに踊る撤収・集結命令に従うためにジリ貧な撤退戦を演じるのは不本意だが、この状況で2対1で戦うつもりは無い。勝算なき戦闘は願い下げだった。
弾切れのウルティマックスをRFB338へ切り替え、牽制を続けながら後退する
/ここいらで引き分け如何でしようか。このままだと泥沼の死合になるので
/ぐだぐだで申し訳ないです
504 :
ナナシ/黒髪黒眼のブサイク女E破片手榴弾×2、催涙弾<千本針>
[saga]:2012/12/24(月) 01:45:06.57 ID:WUdrUy1w0
ナナシはこのままでは凍傷で死ぬだろう。
そのナナシを助けたのは―――――
「大師匠は仕方ないですね〜貴方がいつも言ってるように戦いで死にましょうよう。サクヤと言い………」
いつものように弟子の詐欺師だった。
>>500
//こちらも楽しかったです。いえいえ正直私からすれば見直す所の多かった戦闘でした。
//すみません。ありがとうございました!
505 :
クララ(ブロンド美少女)ミミック
:2012/12/24(月) 01:49:57.63 ID:TySj6DVeo
【繁華街】
「お腹すいた…ああ、お肉がいっぱい」
人ごみを眺めてそう呟く少女がいる。
506 :
白熊 佐助
:2012/12/24(月) 01:50:03.74 ID:U5MPgGG4o
>>499
「まぁ、そうだよな・・・」
コイツは円環の楽園と関係ない奴だ。
俺も、組織としてユリアスとやる意味は無い。
だが、シモンは命を賭けて戦った・・・
それで背中を見せて撃たれたら・・・
恥ずかしくてシモンのところにはいけねぇよな・・・
>>502
「援軍要請じゃねぇよ。組織として共に頑張っていこうって意味だ。
だが、撤収した方が良いってのは確かだ・・・
しかし、俺の相手もやばいぜ。イギリスの何とかってエリート集団だ。
名前は、後で思い出す。」
俺はテレパシーで返事を返す。
>>503
「逃げた・・・チッ・・・みっともねぇ・・・」
俺は痛みに耐えかね、遂に膝を付く。
そうだ・・・シモンは死んだ。
それで、これ以上やっても意味の無い戦いで俺まで死んで、シモンは喜ぶのか?
そんな訳がねぇ・・・俺は後を追わず、奴とは反対方向へと撤退する。
本当に、みっともねぇよな・・・俺・・・
//そうですね。長引かせて申し訳ないです。
507 :
雨宮涙子
[saga]:2012/12/24(月) 01:51:52.05 ID:6hunVcoso
>>501
目の前で巻き起こる大いなる災厄。しかし彼女の意識は既にそこには無い。
「―――――――」
どんな言葉を口にしているのかは聞き取れない。虚ろな目は閉じられ、断罪を待つ身であるかのように。
彼女はただ、その場にたたずむ。
視線の届かぬ煙の向こう側。不意にそこから放たれた槍の一閃が雨宮涙子の胸元へと迫り。
そしてそれに相対したのは先ほどの刃よりも更に大量の水を圧縮させて精製された、こちらも同じく槍である。
中間地点で先端同士が激突した槍は、強度でややベアトリスの物が上回ったであろうか。
【Pale lover】では破壊することが叶わず、僅かに軌道を逸らしたのみで逆に此方が精製した槍は破壊されてしまう。
雨宮涙子のわき腹を、鋭い槍の先端が音も無く掠める。しかし彼女はその瞬間も無反応。行動を起こすのは彼女ではない。
それは何時だって、彼女を取り巻く環境のそれである。
雨足がより一層激しさを増していく。宿主を傷つけられたことで、【Pale lover】の反撃レベルがもう一段階上昇した合図だ。
508 :
フロスト・ユリアス・シェパード
:2012/12/24(月) 01:52:51.89 ID:/BcUZgP+o
>>506
損傷軽微。されど敵戦力は未確定。
なるほどこれは危険だなと、冷えた思考で確認してから、遠ざかる敵を見やる。
この戦闘は引き分けた。しかし周りはどうだろうか。ろくでもないとしかいいようがなく、戦術的勝利は結局戦略のそれを代替し得ない。
「……やられたなぁ」
帰路につく足は、どうにも重かった。
/おつさま!楽しかったです!
509 :
アメリア・R・エヴァンス/No.28ベリト【弾性非存在】深紅の旅人
◆FelIcIA30U
[sage]:2012/12/24(月) 01:53:31.49 ID:gVvsO91eo
>>506
「そりゃ大した奴がいたもんだ、ああ名前はいらない。どうせ忘れちまうよ。
じゃ、またな」
短く言って別れを告げる。
女は一人空の道を歩き続ける。
510 :
クララ(ブロンド美少女)ミミック
:2012/12/24(月) 01:55:17.93 ID:TySj6DVeo
「へえ…」
見れば人間の群れは沢山いる。
社会の概念はない。だから群れと見た。
「一匹くらい食べてもこいつらは絶滅しないよね。
だから…
…一匹くらい食べてもいいよね。」
511 :
三門陽
[saga]:2012/12/24(月) 02:03:26.88 ID:4fpQfXwPo
>>505
「んー、どした嬢ちゃん、腹でも減ったのか?」
そんなクララに、背後から暢気な声が振りかかる。
立っていたのは、金髪オールバックに学ランの古式ゆかしいヤンキーだ。
両手にはコンビニで買い占めたのであろう大量の中華まんの入ったレジ袋が。
良い匂いを周囲に漂わせていたのだった。
512 :
クララ(ブロンド美少女)ミミック
:2012/12/24(月) 02:04:20.16 ID:TySj6DVeo
【繁華街】
人通りが多いというのは人混みが多いこと。
裏路地に一人連れこめばそれが餌になる。
「肉は柔らかいのと、肉付きが良いののどっちがいいのかな」
男性と女性を見比べ、まるで飲食店のショーウィンドウを見て
悩む客のように人間を観察する。そして決めた。
「脂肪の多そうな人にしよう。」
そうして右腕を変形させると人混みの中から一人の女性を選び…
口を塞いで裏路地に引きずり込む。
513 :
サクヤ/帽子を深く被った茶髪赤眼の女E太極針、催涙弾、破片手榴弾×2、Px4 Storm、【黒髪黒眼姿が賞金首、五千万】<無能力者>
[saga]:2012/12/24(月) 02:04:25.64 ID:WUdrUy1w0
>>510
「そうだねえ。一人ぐらい食らっても絶滅はしない。
―――――でも、よく考えた方がいい。それは人間の敵になるということだからね」
サクヤにとっては、見過ごせないことだった。
「肉ぐらいなら、アタシが買うよ」
514 :
空風銀(銀髪蒼目)黒コート 右E:木刀
[sage]:2012/12/24(月) 02:07:20.01 ID:UCXc1+p2o
「あ〜、だりぃ・・・」
【つかれきったような顔で街中を歩いてる男がいた】
【この男何も実際には何もしていないのに何故か疲れているのである】
「・・・寝すぎた。」
【そう。寝すぎで疲れてるのだ】
515 :
クララ(ブロンド美少女)ミミック
:2012/12/24(月) 02:07:28.96 ID:TySj6DVeo
>>511
人間に人間の捕食が見つかった?!
やばい!やばい!やばい!やばい!やばい!やばい!
しかしこの芳香はなんだろう。食欲をそそる。刺激する。
「おい!人間!その食料をよこせ!」
表情は一杯一杯。必死さくらいは伝わりそうなものだが。
516 :
ベアトリス・セイクリッド
[sage]:2012/12/24(月) 02:07:38.89 ID:YPFXu2xWo
>>507
水というのは途方もなく厄介だ。無限に形を変える。
奇しくも無限の兵器に形を変えるパンドラもまた同じ。
だが彼女の水になくて、私のパンドラにある最大の不利な点。
ただでさえ起動中、ゆっくりと魂を喰われているのにパンドラの形を変えれば
その喰らわれる速度はぐんぐん上がって行く―――それに、彼女はああして立っているだけでいい。
「殺して、殺して、殺して―――あぁ、私だって、殺されたいですよぉ」
「でも、でも、それは許されないから、こうして、この子と戦わなきゃ……駄目なのにっ!」
「貴女は、そうして、あぁ、上手く言葉に出来ません……ん、んんっ!!」
両太腿、肩口、脇腹、両腕――計7箇所。先ほどの水の刃で傷つけられ、切りつけられた修道服から血が漏れる。
ベアトリスの右腕が更に変化する。これで二度目の変化、一瞬視界が真っ白になった―――大丈夫、まだ生きてる。
「つぁ……神よお助け下さい、神よお助け下さい、神よお助け下さい……っ!」
「決して私は自殺などしません、決して私は罪を償う事から逃げたりしません……からっ!」
「嗚呼、あの異能に悩めし哀れな女性を、救いますから、殺して、救いますから――――私を、救って」
祈りは誰の為だ。彼女の為か、己が為か。思考は完全にオーバーヒート。一日に二度の起動は本来ならあり得ない。
その上での二度目の変形―――右腕は早期に決着を着けるべく、メキメキと音を鳴らして巨大な砲台へと姿を変える。
砲身は長く、赤黒い口から怨念めいたうめき声が聞こえた。耳を劈く轟音と共に、超級の衝撃を伴う魔弾が放たれた。
517 :
クララ(ブロンド美少女)ミミック
:2012/12/24(月) 02:09:13.71 ID:TySj6DVeo
>>513
また人間だ!
「わたしが人間の敵なんじゃない。
人間がわたしの宝を狙う敵だ。
ていうか…買うってなに?」
518 :
三門陽
[saga]:2012/12/24(月) 02:09:26.14 ID:4fpQfXwPo
>>513
「ありゃ――、あんた模擬戦で戦ったねーちゃんじゃんか。
よう、元気かい」
ひょい、と中華まんの満載された袋を持ったまま右手を振った。
>>515
「……ほれ、どれが好きだ、それとも全部食うか?」
クララの前にしゃがみ込み、袋を漁ってまずはと肉まんを差し出す。
それを食べ終われば、次はピザまん。他にもカレーまんなどを次々と渡していく。
やたらと面倒見が良いが、これが三門の日常だった。
519 :
サクヤ/帽子を深く被った茶髪赤眼の女E太極針、催涙弾、破片手榴弾×2、Px4 Storm、【黒髪黒眼姿が賞金首、五千万】<無能力者>
[saga]:2012/12/24(月) 02:13:48.46 ID:WUdrUy1w0
>>517
「アタシは狙わないから敵じゃないさね、ちょっとまってな。
人間が金銭を物品に変換する等価交換を売買って言うんさ」
携帯食料を差し出すと、ダッシュで肉を買いに行く。
>>518
「やあ久しぶり。今は元気だよ。アンタはどうだい?」
ちょっとこの子の面倒みてくれない?と。
520 :
クララ(ブロンド美少女)ミミック
:2012/12/24(月) 02:17:21.87 ID:TySj6DVeo
>>518
遠慮もなくがっつく。
そして咀嚼して飲み込む。
「ふう、ごちそうさま。ありがとう…ううう。」
肉食獣の彼女には饅頭は少し刺激が強かったようだ。
「お…美味しかったよ」青ざめた顔でそう答える。
>>519
「ふぇ?また野菜?!」
これ以上食ったらヤバイ。
「気持ちだけでいいよ〜!」と叫ぶがサクヤはもういない。
521 :
三門陽
[saga]:2012/12/24(月) 02:18:49.69 ID:4fpQfXwPo
>>519
「俺はチョー元気、ビンビンでバシバシよー!
ってなわけでこの嬢ちゃんが俺の夜食を食い尽くす前にさっさと行ってきてくれや」
走っていくサクヤを見送って、にへら、と暢気な笑顔を浮かべた。
>>518
「……大丈夫かよおい……。
ほれ、背中さすってやっから深呼吸な。
サクヤの奴はなんか肉買いに走ったらしいぞ」
クララの背中をさすりつつ、大丈夫かーと問いかけた。
522 :
クララ(ブロンド美少女)ミミック
:2012/12/24(月) 02:21:42.30 ID:TySj6DVeo
>>521
「だ…大丈夫。わたしは体調がくずれたら草も食べるよ。」
まるで猫である。
523 :
リディア・ローゼンフェルド【旋律支配】【過剰反応】天使によく似た少女
◆FelIcIA30U
[sage]:2012/12/24(月) 02:22:12.86 ID:gVvsO91eo
>>514
「おにーさん!どこいくの?」
夜の街には相応しくない幼さの少女の声だ。
振り返ればその先には銀のストレートヘアにフリルを多くあしらったワンピース、
そして整った西洋人形のような風貌が見る人に天使を連想させる、そんな少女がいるだろう。
声の主は無邪気に微笑んで問いかけを続ける。
「疲れてるの?じゃあリディアがお歌を歌ってあげるよ!」
相手の返事を待たず歌いだす強引さはまさに幼い子供。
12.3歳に見える外見と比較してもさらに精神年齢が低いことの表れでもある。
宵闇に少女の美しい讃美歌が響き始めた。
体を揺らしてリズムをとり、楽しくてしょうがないといった様子だ。
524 :
サクヤ/帽子を深く被った茶髪赤眼の女E太極針、催涙弾、破片手榴弾×2、Px4 Storm、【黒髪黒眼姿が賞金首、五千万】<無能力者>
[saga]:2012/12/24(月) 02:23:41.07 ID:WUdrUy1w0
>>520
すぐに帰ってくると、精肉で買って来た肉を差し出す。
「……ありゃ、余計なことしたかい?まあいいさね。よければこれからはアタシがアンタの肉ぐらいは買ってくるよ」
>>521
「アンタは変わらないね。元気なのはいいことさ」
こちらにも買ってきたよ、と。
525 :
三門陽
[saga]:2012/12/24(月) 02:25:24.39 ID:4fpQfXwPo
>>522
「猫草かよ……、とりあえずお嬢ちゃんが人類じゃねーのは理解したけどよ。
お前さん、人間食わなきゃ生きていけねーの?」
背中をさすりながらも、ふと気になった事を問いかけて。
>>524
「俺は俺だからなぁ、能力があろうがなんだろうが、三門陽な訳だな。
又今度喧嘩しようぜ、アンタと戦うのは超楽しかった」
にへ、と嬉しそうに笑う。
526 :
雨宮涙子
[saga]:2012/12/24(月) 02:26:09.95 ID:6hunVcoso
>>516
「―――――――」
先ほどと変わらず、雨宮涙子に変化は無い。彼女は知っている。
何をしても無駄で、何も変わらないことを。今この瞬間を、自分の死を、他人に委ねることしか出来ない己の無力さを。
もし神が存在するのであれば、ベアトリスと雨宮涙子、この二人の一体どちらに手を差し伸べるのだろうか。
止まない雨の先、自身に迫る魔弾には目もくれず、彼女はそんなことを考えた――。
高速で迫る魔弾に対して、【Pale lover】が取ることの可能な選択は迎撃、防御、回避の3つ。
通常術者が1人であれば、これらの行動を同時に行なうことは非常に困難である。
しかし【Pale lover】は術者を必要としない、自立施行能力。故に全ての選択は一つの動作であるに等しい。
まず防御。精製された水壁が、魔弾を防ぐとまでは行かずとも僅かな時間を稼ぐ。
次に回避。水によって作り出された人形が、僅かな時間を利用して雨宮を爆発の及ばぬ地点まで突き飛ばす。
それによって人形は魔弾の直撃を受けるが雨宮は負傷したのみで命に別状はないだろう。
最後に迎撃。今度は此方が水の圧縮によって作り出した水弾をベアトリスに目掛けて1発、放たれる。
これは牽制程度の小規模な物で、威力は先ほどまでの攻撃と比べ遥かに低いだろう。
527 :
空風銀(銀髪蒼目)黒コート 右E:木刀
[sage]:2012/12/24(月) 02:26:35.28 ID:UCXc1+p2o
>>523
「んあ?」
【呼ばれた気がしたので振り返るとそこには幼い少女がいた】
【髪色は自分と同じ銀色であった。同時に何故こんなところにこんな少女が?と思っていた】
「ん、まぁ疲れてるっちゃ疲れてるな。っていきなりだな・・・」
【疲れてる原因が寝すぎとは言えなかった。言う暇もなかったのだが】
「へぇ、歌、上手いな・・・」
【静かに少女の歌を聴いている】
528 :
クララ(ブロンド美少女)ミミック
:2012/12/24(月) 02:27:22.36 ID:TySj6DVeo
>>524
ガブっと腕ごと齧られる。
「う〜ん良い肉だ、これが肉だなぁ〜うん。」
>>525
「虫でも何でも食べてきた。
人間なんて殆ど食べた事ないね。」
不穏な事ではあるが、確実に危険な生き物ではないらしい。
529 :
サクヤ/帽子を深く被った茶髪赤眼の女E太極針、催涙弾、破片手榴弾×2、Px4 Storm、【黒髪黒眼姿が賞金首、五千万】<無能力者>
[saga]:2012/12/24(月) 02:30:48.71 ID:WUdrUy1w0
>>528
「ア―――――!?みたいな感じかねえ」
今更痛みなんかに悲鳴を上げるような性格はしていないが。
「アタシの手が使い物にならなくなるから、アタシは食べないでほしいよ」
>>525
「アンタは正直全力!って感じでカッコいいと思うよ。殺し合いじゃなくて喧嘩なら、大歓迎さね」
ヒヒヒヒヒ、と笑いかける。
530 :
陽乃山 雅/ミリタリールックの女 異形狩り兼魔道具屋 E:レマット,M1873
[sage saga]:2012/12/24(月) 02:30:57.94 ID:7mvwpht+o
宝飾品店兼魔道具屋、異形殲滅や神秘調査の依頼もこなす、商店街のいち店舗ウィットネス
その営業内容の多角具合は、さながら寂れたゲームショップの様相を呈して云々。
「……」
店主である雅は、珍しく仕事をしていた。
…椅子にふんぞりかえってお菓子と惰眠を貪るのを仕事と呼べるなら、話は別だが。
カウンターにペンダントと思しき金属片を広げ、コテを用いてそれぞれに紋様を彫り込んでいく。
傍らには、時計のそれに似たケースに収められたうずら卵程の、妖しい輝きを持った紫の宝石が置かれていた。
531 :
三門陽
[saga]:2012/12/24(月) 02:32:25.85 ID:4fpQfXwPo
>>528
「はんはん、なるほどねぇ。
……んで、お前さんが何者なのかは置いておいてだ。
寒くねーのかい、あと予想するにお前住む場所も無えんじゃねェの?」
学ランを脱いで、全裸のクララに羽織らせながら。
三門はクララを真正面から見据えて、いつも通りのお節介というか面倒見の良さを発揮していた。
>>529
「喧嘩なら容赦ァしねえさ。
正直、ここんところ生き死にかかりまくっててよ。
いろんな組織になんか勧誘されたりしてるもんで、気楽に喧嘩できる奴が欲しかったんさ」
だはははは、と馬鹿笑い。
532 :
リディア・ローゼンフェルド【旋律支配】【過剰反応】天使によく似た少女
◆FelIcIA30U
[sage]:2012/12/24(月) 02:34:19.09 ID:gVvsO91eo
>>527
細く美しいソプラノの歌声は確かな技術をもっていた。
それは神の愛を解く歌だった。誰にでも無償で降り注ぎ、誰にも平等に与えられる太陽のような愛。
それは男の疲れを取りはしないかもしれない。
だがきっと穏やかな安心と癒しを与えることはできる。少女はそう思っていた。
「―――――。」
少女の歌がやむ。夜の静寂が戻ってくる。
顔いっぱいに笑顔を浮かべて、少女は走って駆け寄ってきた。
「どうだった?おにーさんの疲れとれた?」
褒めてほしいと言わんばかりだ。
533 :
サクヤ/帽子を深く被った茶髪赤眼の女E太極針、催涙弾、破片手榴弾×2、Px4 Storm、【黒髪黒眼姿が賞金首、五千万】<無能力者>
[saga]:2012/12/24(月) 02:36:07.94 ID:WUdrUy1w0
>>531
「アタシも最近殺し合いばかりだったからねえ。喧嘩、いい言葉だ。
それにしてもアンタ、やっぱりいい男だねえ」
バトルジャンキーとして目覚めているサクヤにとっては、悪くない提案だ。
クララに服を羽織らせる少年を見て、自分も見習うべきだと思う。気遣いは大事だ。
534 :
クララ(ブロンド美少女)ミミック
:2012/12/24(月) 02:36:54.94 ID:TySj6DVeo
>>529
「おお!お腹が空くとわたしはこうなるのか。
怪我は唾つけとけば治るらしい。
結果オーライだな。」
言いながらサクヤの指を丁寧に舐めている。
>>531
「乞食だらけのこの街ならホームレスに紛れるよ。
あと、服をありがとう。寒いと心配してくれたんだね。」
学ランを返すとやっぱり全裸のクララがそこにいる。
535 :
空風銀(銀髪蒼目)黒コート 右E:木刀
[sage]:2012/12/24(月) 02:38:48.66 ID:UCXc1+p2o
>>532
「・・・」
【静かに少女の歌をしっかりと聴いていた】
【正直銀は歌に関して知識が浅はかなため自分が聞いて「上手い」か「興味なし」で分かれてしまうのだ】
【今回は「上手い」と思っている。そして何よりも自分の為に歌ってくれてることに感謝をしていた】
「ん?あぁ、しっかり。取れたぞ。ありがとな。」
【近くに寄ってきた少女の頭をポンポンと叩いた】
536 :
三門陽
[saga]:2012/12/24(月) 02:39:33.17 ID:4fpQfXwPo
>>533
「いい男――ね、っへ、自覚は有るぜ!」
キリッ、とどことなく馬鹿っぽいキメ顔を浮かべる三門。
おちゃめな様子でへらりと笑うと、食うか?と肉まんを一つ差し出した。
>>534
「……いや、嬢ちゃんがみだりに肌を晒しちゃならんだろ。
それに冬だし、見てる俺のが寒いしよ、やるから着とけ。結構温いぞ」
長ランの為、膝まですっぽり隠れる。
とりあえず体を隠したり、雪から身を守ることくらいは出来るだろう
537 :
ベアトリス・セイクリッド
[sage]:2012/12/24(月) 02:40:14.66 ID:YPFXu2xWo
>>526
直撃はしない。とはいえ徐々に、ダメージは与えている。
まるで甚振るようではないか―――嗚呼、許して。いっそ一息に楽にしてあげたい。
そうすればきっと私も少しは救われそう。神よ、貴方は見てくれてますか?
魔弾は高圧縮された水に勢いを殺される。それでも人体を破壊するくらいは訳ない。
とはいえ当たらなければ意味がないのだ―――ほら、彼女は今も健全。
「……くぅ、ぁ……助けて、助けて、助けて……許して、許して……っ」
対してこちらは膝をついて崩れ落ちる。左手で胸を抑え、息を切らしていた。
視界がブレる。胸の奥で咀嚼音が聞こえる―――ゆっくり、喰われている。
どうすれば良いんだろう。このままでは悪戯に体力を消耗し、精神も喰い尽くされる。
あちらも一筋縄では行かない―――思った以上に水とは厄介なものだった。
「――――――――あ、がぁ!?」
ふらり、と目の前がブレていた刹那―――胸に飛来する水弾が直撃する。
後方に吹き飛ばされる様に倒れ、吐血する。危なかった。もしアレが先ほどの様な殺傷能力の高いものだったら。
「……………はぁ、はぁ、ぁ?」
からんころん、と散乱した地面に修道服から飛び出たロザリオが落ちる。
それは大切な、理性を保つ為の、血塗られて、赤黒くなった小さなロザリオ―――震える眼で、それを捉えたまま呆然とする。
538 :
サクヤ/帽子を深く被った茶髪赤眼の女E太極針、催涙弾、破片手榴弾×2、Px4 Storm、【黒髪黒眼姿が賞金首、五千万】<無能力者>
[saga]:2012/12/24(月) 02:40:31.45 ID:WUdrUy1w0
>>534
「とりあえず、服を着ておいた方がいい。アンタはかわいいから欲情した男に襲われる危険性がある。
539 :
リディア・ローゼンフェルド【旋律支配】【過剰反応】天使によく似た少女
◆FelIcIA30U
[sage]:2012/12/24(月) 02:42:04.95 ID:gVvsO91eo
>>535
「ほんとほんと?わーい!」
頭を叩かれた少女は上機嫌で男に飛びついた。
それから男を見上げて、
「もっと撫でて?」
人に頭を触られることが大好きな少女はおねだりをした。
ダークグリーンの無垢な瞳が男の顔を覗き込む。
540 :
サクヤ/帽子を深く被った茶髪赤眼の女E太極針、催涙弾、破片手榴弾×2、Px4 Storm、【黒髪黒眼姿が賞金首、五千万】<無能力者>
[saga]:2012/12/24(月) 02:43:12.40 ID:WUdrUy1w0
>>536
「自分に自信は持ってるだろうね。うん、アンタは馬鹿カッコいい」
ありがとうねえ、と肉まんを頬張る。
541 :
空風銀(銀髪蒼目)黒コート 右E:木刀
[sage]:2012/12/24(月) 02:44:36.14 ID:UCXc1+p2o
>>539
「あぁ、本当さ、ってうお!」
【飛びつかれたことに驚き体勢を崩しそうになるが持ちこたえる】
「ん?よし。分かった。」
【少女に言われた通り頭を撫でる】
542 :
クララ(ブロンド美少女)ミミック
:2012/12/24(月) 02:46:05.30 ID:TySj6DVeo
>>536
「ヘイ!ヘイ!わたしには箱があるんだぜ〜(>▽<」
自分の家ともいえる宝箱を指さす。全裸で。
「兄ちゃんこそ寒いだろ、人間。無理はするな。
でも肉饅は欲しい。」
>>538
「浴場?それは知っているけれど季節外れだね。」
543 :
リディア・ローゼンフェルド【旋律支配】【過剰反応】天使によく似た少女
◆FelIcIA30U
[sage]:2012/12/24(月) 02:46:32.19 ID:gVvsO91eo
>>541
「リディア、頭なでられるの大好き!」
少女は気持ちよさげに目を細めて、
「おにーさんのお名前は〜?」
抱き着いたままでそう言った。
544 :
空風銀(銀髪蒼目)黒コート 右E:木刀
[sage]:2012/12/24(月) 02:49:40.68 ID:UCXc1+p2o
>>543
「そうか。っと、リディアって言うんだな。」
【そう言いながらも撫で続ける】
「ん?俺の名前か?俺は空風銀(そらかぜ ぎん)って言うんだ。」
545 :
三門陽
[saga]:2012/12/24(月) 02:49:45.21 ID:4fpQfXwPo
>>540
「近所のジジババには大モテだかンなー。
あんまし褒めると図に乗るぜ?」
楽しそうに笑いながら、三門は大口を開けて肉まんを頬張った。
>>536
「……アレか、えーっと、ドラクエ的に言うと、ミミック的なあれかい嬢ちゃん?」
箱はあからさまな宝箱、それを見てなんとなくの合点がいった。
とりあえず人間じゃないし、人間の常識は持ち合わせていない。
「なぁに、俺は丈夫だから兵器だっての。
人間の世界で生きるなら、服着ないと不味いわけだ。
それに全裸だと警戒されて飯食えねーぞ? って訳で大人しく着とけ、着たら肉まんやるから」
546 :
雨宮涙子
[saga]:2012/12/24(月) 02:50:04.89 ID:6hunVcoso
>>537
「――殺……して」
僅かな呟きを漏らして、雨宮涙子はゆっくりとした動作で立ち上がる。
「殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して」
擦りむいたのだろう。彼女の左膝からは血液が滴る。
「殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して」
しかしそれも、動きが制限される程の傷ではない。
「殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して」
それに対して相手は、傷ついて倒れ伏し、今もその痛みに揺れている。
「殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して」
ずっと閉じられていた瞼を開く。血で濡れた、ベアトリス肢体。それを見て、嫌な考えが頭を過ぎる。
「殺して……くれないの?」
そう呟いた瞬間、何かが噛み合う音がした。それは雨宮涙子と【Pale lover】、二つの思惑が一致した瞬間だった。
547 :
サクヤ/帽子を深く被った茶髪赤眼の女E太極針、催涙弾、破片手榴弾×2、Px4 Storm、【黒髪黒眼姿が賞金首、五千万】<無能力者>
[saga]:2012/12/24(月) 02:51:13.40 ID:WUdrUy1w0
>>542
「………そうだねえ」
サクヤは困った。説明のしようがない。こんな時、上手く説明できる人間をサクヤは尊敬する。
「これから、アンタはどうしたいんだい?」
548 :
サクヤ/帽子を深く被った茶髪赤眼の女E太極針、催涙弾、破片手榴弾×2、Px4 Storm、【黒髪黒眼姿が賞金首、五千万】<無能力者>
[saga]:2012/12/24(月) 02:54:48.97 ID:WUdrUy1w0
>>545
「いや、今アタシはアンタを尊敬してるよ」
サクヤからしてみれば、青年の存在は救世主だ、色々と。
「面倒見のよさと口の上手さを考えると、モテるのも納得さね」
549 :
リディア・ローゼンフェルド【旋律支配】【過剰反応】天使によく似た少女
◆FelIcIA30U
[sage]:2012/12/24(月) 02:55:27.21 ID:gVvsO91eo
>>544
「銀もいい人だね!この街にはいい人が多いのかな。サクヤもいい人なんだよ?」
相手が見知らぬ相手かもしれないなどと考えもせずに名前を出す。
そしてそれはとどまるところを知らない。
「一緒に住んでるおじさんもいい人だし、優しいおねーさんもいるし、もんばんさんもいい人なの!それでね、それでね!」
そのまま止めなければ際限なく少女は話し続けるだろう。
「この間あった飴をくれた人もいい人だし、挨拶してくれるおじさんもいい人だし……」
550 :
クララ(ブロンド美少女)ミミック
:2012/12/24(月) 02:57:06.43 ID:TySj6DVeo
>>545
「え〜窮屈だよ。どうしても着ないとダメ?」
服を一度は手に持つが不満たらたら。
>>547
「したいことはない!」
無い胸をはってどうどうと宣言する。
「う〜ん、とりあえずこれを守ることかな。」
棺桶のような宝箱から不思議な光沢の槍を取り出す。
551 :
三門陽
[saga]:2012/12/24(月) 02:59:34.20 ID:4fpQfXwPo
>>548
「そりゃ、不良だからって困ってる奴の面倒見ちゃならん理由がねーだろ?
俺は俺なりに納得できる理由がありゃ、大人のことだって聞くしよ。
ただ、ガッコーのセンコーの髪がどーとかバイク乗るなーってのがどうでもいいとしか思えねーだけだしな」
金髪をオールバックにした髪型や、着崩した学生服はどう見ても不良。
だが、それらをするな、という理由がわからないからこその反抗的な格好であった。
>>550
「じゃあだ。人のいるところでは着ること、でどーだ。
寝る時とか、箱のなかに居る時はマッパでいいからよ。
それで良いならゆびきりげんまんで、ご褒美の肉まんだ」
目の前で肉まんをチラつかせつつ、槍を見ておー、と頭の悪い歓声を口にした。
552 :
空風銀(銀髪蒼目)黒コート 右E:木刀
[sage]:2012/12/24(月) 03:00:13.10 ID:UCXc1+p2o
>>549
「いい人か・・・そう思われるなら良かった」
【ニッっと笑う】
「サクヤ?へぇ、サクヤとも知り合いなのか。」
【知ってる相手の名前が出てきて反応する】
「リディアの周りにはいい人が沢山いるんだな〜」
【少女の話をしっかりと聞いていく】
【途中でふと思い聞いてみる】
「なぁ、リディア?そのいい人の話はどれくらい続くんだ?」
【数分程度だと思うが、この勢いだと数十分は行くんじゃないかと思っていた】
553 :
サクヤ/帽子を深く被った茶髪赤眼の女E太極針、催涙弾、破片手榴弾×2、Px4 Storm、【黒髪黒眼姿が賞金首、五千万】<無能力者>
[saga]:2012/12/24(月) 03:01:57.26 ID:WUdrUy1w0
>>550
「とりあえずこれを読んだほうがいいね」
さっきついでに買って来た子供用の本から、一般常識の本を持ってくる。
「立派な目標を持ってるみたいだねえ。それなら人のことは知っておいて損はない。敵なら尚更さね」
554 :
ベアトリス・セイクリッド
[sage]:2012/12/24(月) 03:02:16.69 ID:YPFXu2xWo
>>546
呪詛の様に殺してと聞こえる―――やめて、狂ってしまいそう。
殺してなんて言わないで、殺して欲しいのは本当は私なんだ。
嗚呼、なんだか矛盾している。何がどうなって、こうなっているんだ。
私は、救われたいだけなのに……どうして、救われないの。
「ふぅ、ふぅ……はぁ、はぁ―――私、なんでこんな事になってるんでしょう」
「う、うふふ、ねぇ、パンドラ……もっと、食べて良い、から……」
これからも罪を償い続ける為に、迫るあの罪深い自殺志願者を―――。
そっと、脈動する赤黒い右腕に寄り添う様にして囁いた。
その言葉は正に思考を持った聖遺物、パンドラからすれば歓喜するもの。
侵食範囲拡大の許可。理由はともかく、より凄まじい力を欲する為にする契約。
二の腕辺りまでを侵食していたそれは、右腕総てを災厄とした―――これにて、更なる災厄を。
ベアトリスが嘔吐した。大粒の涙を流して、絶叫する。痛い、怖い、と震え怯え惑う。
右腕が更に異形を成し遂げる。ぼこぼこと沸騰した様に湧き上がりながら。
がんっ、と地面を砕く音が反響する。ふらふらになりながら、微笑するベアトリスがそこにいた。
右腕の脈動は更に大きくなり、その二の腕辺りまでが地面にめり込んでいた―――。
555 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
:2012/12/24(月) 03:03:31.36 ID:VIRWinbIO
新世界か
556 :
三門陽
[saga]:2012/12/24(月) 03:04:35.48 ID:4fpQfXwPo
>>555
/この世界を深く知りたいなら下の場所へ行く事だな、ようこそ新世界へ
/【闇に】雑談スレ@中二病【飲まれよ!】
/
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/internet/16555/1356253542/
557 :
クララ(ブロンド美少女)ミミック
:2012/12/24(月) 03:04:36.79 ID:TySj6DVeo
>>551
「え?ふ…服を着るだけで肉饅?!」
/ / / | /| /:::/:.:.:.:.:.:.:|::::::
/ 〃 i .::| /:.:.| |::l::|:.:.:.:.:.:.:.:|::::::
,゙ /| | .:::|. \|:.:.:.:| |::l::|/:.:.:.:.:.:j/::
! ,' ! ::| ::::|!. ,ィ|≧ゝl、_.;|::ィ|/_:._/ィllヘ
l ,' │ ::|:.. ::::|く/ {ひlll|::|ヾ|:.N:.::´〃ひlllリ::
ヾ '、 |\ ::::|:.\\こソ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:、、\こソ 嘘だッ!
'、 :| \ :::\:.:._,、__彡 _' -─ 、`゙ー=
ヾ、/.::>:、:;ヽ、__ /ーァ''"´ ̄ ヽ
/ .::::::::::::::::ヘ ̄ {|::/ }
/...::::::::::::::::::::::::::\ V j}
「そんな美味しい話があるはずがないッ!!」
>>553
「ほうほう…おぉ…大変だ!
字が読めない!!」
558 :
三門陽
[saga]:2012/12/24(月) 03:05:38.90 ID:4fpQfXwPo
>>557
「だったらさっき何もなしにお前に肉まん食わせた俺は何なんだよ……。
話は美味しくないかもしれないが肉まんは上手いぞ、ほれほれー」
クララの目の前で肉まんを振ってみせる。
559 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
:2012/12/24(月) 03:06:06.65 ID:VIRWinbIO
>>556
/わざわざありがとうございます
560 :
リディア・ローゼンフェルド【旋律支配】【過剰反応】天使によく似た少女
◆FelIcIA30U
[sage]:2012/12/24(月) 03:06:08.96 ID:gVvsO91eo
>>552
「銀はサクヤを知ってるんだ!?サクヤはあったかくて優しいからいい人ー!」
共通の知り合い、という存在が嬉しかったのだろう。
少女はぴょんぴょん飛び跳ねて喜んだ。
「それでね、それでね!昨日見た黒い人もいい人だったし――――え?うーん……終わるまで!」
答えにならない答えを返して笑う。
まるで天使の微笑みのようなそれは、同時に社会という枠組みの外で生きてきた子供であることの証明でもある。
それほどに彼女には邪気も毒気もありはしないのだから。
「銀はいい人のお話好きじゃないの?それじゃあリディア、銀のお話が聞きたい!」
相手の了承をすでに受け取ったかのように少女は期待に瞳を輝かせる。
希望と期待に満ち溢れたその瞳が、まっすぐに男に向けられる。
561 :
クララ(ブロンド美少女)ミミック
:2012/12/24(月) 03:09:18.04 ID:TySj6DVeo
>>558
「ふ…服を着ます…orz
ん〜でもね〜…」
体機能の一部を見せる。
腕がビョ〜ンと伸びたのだ。
「わたしにあう服はあるのかな?かな?」
562 :
サクヤ/帽子を深く被った茶髪赤眼の女E太極針、催涙弾、破片手榴弾×2、Px4 Storm、【黒髪黒眼姿が賞金首、五千万】<無能力者>
[saga]:2012/12/24(月) 03:09:32.36 ID:WUdrUy1w0
>>551
「確かにそうさね。立場に縛られない方が人間楽だ。不良とか関係なくアタシはアンタが嫌いじゃないよ。
アンタのやってることは人として立派さね」
サクヤからしてみれば、青年の生き方は尊敬できるものだ。
自分も頑張らなくてはと思う。
>>557
「あい分かったよ、ヒヒヒヒヒ〜」
子供用の本を買っていて良かった。
あいうえおが分かる本から読ませることにする。
もちろん自分がフォローして。
563 :
クララ(ブロンド美少女)ミミック
:2012/12/24(月) 03:11:56.87 ID:TySj6DVeo
>>562
「世界とは深淵たるものだな…。」
子供用の絵本を読みながら何か頷いている。
564 :
三門陽
[saga]:2012/12/24(月) 03:12:37.72 ID:4fpQfXwPo
>>561
「……うぉお……、なるほどなぁ。
そりゃあ厄介だ。……ちぃっと無理だな。
まあ、破かないようにでも気をつけるといいさ、ないよりはあったほうが便利だろ?」
>>562
「ん、アンタもそのなんって言うのかね――、素直っつーか、んー……、八方美人?
な有り方、悪くないと思う。皆にいいとこ見せたい様にも見えるけど、貫き通しゃ一つの道だろーしな」
普通の少年のはずなのに、どこか深い色の瞳を向けて。
に、と歯を見せて笑いかけた。
565 :
空風銀(銀髪蒼目)黒コート 右E:木刀
[sage]:2012/12/24(月) 03:13:16.82 ID:UCXc1+p2o
>>560
「あぁ、知ってるぞ。確かにサクヤは優しいな。」
【微笑みながら答える】
「終わるまで・・・か。長そうだな。」
【苦笑いしながら答える】
【自分の話を言いたいことを全部聞いてもらう、昔の自分はそんな風だったかな。と思い出しながら考えていたら】
「いや、嫌いって訳じゃないが・・・って俺の話!?」
【話題を自分に変えられて戸惑いながらも自分についての話を考える】
【希望と期待の満ちている瞳が辛いと思いながら】
566 :
クララ(ブロンド美少女)ミミック
:2012/12/24(月) 03:15:03.70 ID:TySj6DVeo
>>564
「便利か不便かで言ったらマッパすよ先輩。
うんこする時もしゃがむだけ!」
567 :
雨宮涙子
[saga]:2012/12/24(月) 03:16:43.41 ID:6hunVcoso
>>554
「……ああ、貴女のその腕」
一度は費えたかに思えた、その火が。
「なんて、なんて……」
再び灯るその場面。ベアトリスの強靭な意志の力を目の当たりにして。
「なんて美しいのかしら」
再び訪れる死の気配。雨宮涙子は久しいその感覚にまたも喜びに打ち震え。
そしてそんな彼女には構わず、【Pale lover】は敵対するものの命を刈り取るのみ。
「ああ、お願いよ。もう待てないわ、早く殺して」
珍しく彼女が浮かべた笑み。水によって作り出された人形はそれに合わせるように、無機質な笑みを浮かべている。
鋭く尖った爪や牙をもつ3体の人型は、それらをむき出しにして俊敏な動作でベアトリスに襲い掛かった。
その動きは直線的。しかしそれ故に対処にはスピードが求められるだろう。
568 :
リディア・ローゼンフェルド【旋律支配】【過剰反応】天使によく似た少女
◆FelIcIA30U
[sage]:2012/12/24(月) 03:17:27.22 ID:gVvsO91eo
>>565
「じゃあねじゃあね、銀とサクヤの話がいい!」
まるで困った男に気を使ったかのように少女はそう言ったが、本当はそんなことはない。
ただ単に自分が聞きたいだけなのだ。
「いいでしょ?ねえぎ〜ん〜!」
両手でぎゅっと握ったコートをゆさゆさと揺さぶって話をねだる。
普通の子ならもうずぐ泣きだしてしまう、そうな雰囲気だ。
569 :
サクヤ/帽子を深く被った茶髪赤眼の女E太極針、催涙弾、破片手榴弾×2、Px4 Storm、【黒髪黒眼姿が賞金首、五千万】<無能力者>
[saga]:2012/12/24(月) 03:18:32.48 ID:WUdrUy1w0
>>563
「まあねえ。色々と深いのさ。面白いけどねえ」
深いのは間違いないだろう。
>>564
「アンタって鋭いね。アタシは八方美人だからこそアタシだからねえ。人のいい所を褒めるのが好きで
自分の相手と合う一面を見せるのが好きなのさ。
………さては、アタシと同じで人に接することに慣れすぎてるのかい?」
自分と同様、人を見る目があるようだ。
素直だからこそ、純粋だからこそなのかもしれない。
570 :
三門陽
[saga]:2012/12/24(月) 03:21:43.45 ID:4fpQfXwPo
>>566
「可愛い女の子がうんことか口走らないー」
ぺしりと頭を優しく叩いて、
「まあいいや、好きに使ってくれ、どうせボロくなってたんだ」
見てみれば、学ランは中々に着古したもの。
所々に血痕や擦り切れた後が有る当たり、この青年の日常が伺って見える。
>>569
「さあなァ、地元の面倒事は色々世話して回っちゃいるが、その程度さ。
……折角能力有るしよ、ちぃっと覚悟決まってきたから。
なんかー役に立ってみたいなって最近は思ってるけどよ」
そう言うと、両手をパンと叩いて煌めく星を作り出す。
何にも貼り付けること無くシールを点火すれば色とりどりの星型のシールが空に舞い上がって消えていく。
571 :
クララ(ブロンド美少女)ミミック
:2012/12/24(月) 03:22:59.92 ID:TySj6DVeo
>>569
「そうか深いのか」なるほどなるほどと頷く。
>>570
「この血糊…弁当?!」ちがいます。
572 :
空風銀(銀髪蒼目)黒コート 右E:木刀
[sage]:2012/12/24(月) 03:23:54.05 ID:UCXc1+p2o
>>568
「う〜ん・・・俺とサクヤの話?」
【何を話そうか考えていたらリディアのほうからでして来た】
【何も思いつかなかったので話題が来てくれたことに感謝をしたが】
「つってもな・・・今度飯を奢るってことになってること以外特にないんだよな・・・」
【『サクヤ』として特に関わったとしたらそれぐらいしかなかったのだ。】
【多分昔のことは隠してるだろうから無闇に話すわけにはいかないと思っているのだ】
「お、おい、そんな泣きそうになるなよ・・・」
【落ち着くかもしれないと思い再度頭を撫で始める】
573 :
サクヤ/帽子を深く被った茶髪赤眼の女E太極針、催涙弾、破片手榴弾×2、Px4 Storm、【黒髪黒眼姿が賞金首、五千万】<無能力者>
[saga]:2012/12/24(月) 03:26:36.73 ID:WUdrUy1w0
>>566
「ゲホゲホッ」
思わずせきこむ。
>>570
「そうなのかい。――――――つくづくお人よしだねえ」
そう言うと、サクヤは星型のシールを見つめる。
素直に綺麗だと思った。感想としてはそれだけで十分だろう。
574 :
クララ(ブロンド美少女)ミミック
:2012/12/24(月) 03:27:41.57 ID:TySj6DVeo
>>573
「風邪?大丈夫?」
575 :
三門陽
[saga]:2012/12/24(月) 03:27:57.23 ID:4fpQfXwPo
>>571
「ちゃうわ。喧嘩でちょいと怪我とかしただけ。
洗ってんだけど、血痕って中々取れねぇからよ。
まあ、気にしないで置いてくれや。おら、肉まんだ口開きな」
肉まんを目の前に差し出して餌付けする三門が居た。
>>573
「俺は俺のやりたいようにしてるだけなんだがねー」
だははは、と馬鹿笑い。
お近づきの印に、と手のひら大の星型シールを差し出す。
何かに貼り付けて念じれば5秒程度の超加速を生み出せるだろう。
576 :
リディア・ローゼンフェルド【旋律支配】【過剰反応】天使によく似た少女
◆FelIcIA30U
[sage]:2012/12/24(月) 03:28:49.93 ID:gVvsO91eo
>>572
「リディアも一緒に行きたい!銀とサクヤとご飯食べるの!」
少しとはいえ話を聞いて、そして頭を撫でられたことで癇癪は収まったようだ。
「何食べるの?リディアらーめんっていうのがいいな!
中国のと日本のは違うって飴くれたおじさんが言ってたの!」
一層の期待を込めて、少女は男を見つめる。
断られる可能性など微塵も考えていないのだ。
577 :
ベアトリス・セイクリッド
[saga]:2012/12/24(月) 03:30:46.32 ID:YPFXu2xWo
>>567
この腕が美しいって?なんていう皮肉なんだろう。
「―――――――あぁ」
なんだ、愉しそうじゃないですか。結局、貴女も私も。
報われないし助けられないけど―――今、この望まない闘争を望んでいる。
「殺す、殺す、殺す―――……だから、私は、救われるっ」
そうだ、殺せば救われるんだ。だから問題ない、何も問題ない。
パンドラに右腕を丸々喰われた所で何も問題ない。最終的に救われるなら何も問題ない。
地面にめり込ませたパンドラ―――迫る三体の水人形に対処は出来ない。
襲いかかられ、爪や牙は深々とベアトリスを引き裂く。だがまだ、絶命はしない。
そう、死ななければ問題ない。何も問題はない。血が吹き出て、肉が千切れて―――意識が飛びそうだけど。
「――――――あ、ぁ、はは」
ぼごん、と雨宮涙子の直ぐ背後の地面が隆起する。それは恐怖劇の前兆―――そこから飛び出るのは何だ?
それはパンドラで作られた”鋼鉄の処女”と呼ばれる拷問具。地下を伝い、それを虚を突く形で出現させた。
開かれた門の中は肉の棘がびっしりと生えていて、そこに入ったなら即死も良い所だった。
一本一本が脈動し、血液を吸い上げる様なギミック―――その拷問具は魂を吸い上げる災厄だった。
勿論、それを避ける事は可能だろう。隆起した段階で気づいて飛のけば門の中に取り込まれる事はない。
そうして、この攻撃を最後にベアトリスは意識を失う―――元より無理くりの起動、侵食範囲拡大、裂傷や穿傷。限界、なのだ。
578 :
クララ(ブロンド美少女)ミミック
:2012/12/24(月) 03:32:59.00 ID:TySj6DVeo
>>575
「あ〜ん」素直に口を開いて餌付けされるトラップモンスターもそこにいた。
579 :
三門陽
[saga]:2012/12/24(月) 03:34:23.70 ID:4fpQfXwPo
>>578
「ほいっと」
そんなトラップモンスターの口に肉まんを放り込むヤンキーも居た。
580 :
サクヤ/帽子を深く被った茶髪赤眼の女E太極針、星型シール、破片手榴弾×2、Px4 Storm、【黒髪黒眼姿が賞金首、五千万】<無能力者>
[saga]:2012/12/24(月) 03:36:07.54 ID:WUdrUy1w0
>>574
「大丈夫さね。どこも悪くないんさ………」
哀愁を漂わせるサクヤ。
>>575
「それは一番さね。あたしもやりたくて友達作りしてるからね」
ヒヒヒヒヒと返す。
シールを受け取った。使い捨てかもしれないが、心強い武器だ。
自分に貼り付ける場合は。体の負担を考えて使うことにしようと思う。
581 :
空風銀(銀髪蒼目)黒コート 右E:木刀
[sage]:2012/12/24(月) 03:37:20.11 ID:UCXc1+p2o
>>576
「一緒にか?多分大丈夫だと思うが、詳しい日程とかは決まってないんだが・・・大丈夫か?」
【今度、と言っただけなので詳しいことは何も決まってないのだ。明日かもしれないし。当分先のことかもしれない。】
【とりあえず泣きそうになったのが納まって安心をする】
「ラーメンか・・・へぇ中国と日本じゃ違うのか。その飴をくれたおじさんは物知りだな・・・」
【物知りなおじさんに関心する】
「実は何を食べるかすら決まってないんだよな・・・」
【今となって何を考えてるんだろうかと思う男であった】
582 :
三門陽
[saga]:2012/12/24(月) 03:38:10.70 ID:4fpQfXwPo
>>580
「ま、これからもヨロシクってことで」
シールを渡して、クララが肉まんを食べたのを確認すると、あふぅ、と欠伸をする。
「悪い、ねみーから変えるわー。
んじゃな、またいっつかー」
ふるふると手を振って、足裏から力を噴射させて飛翔する三門。
一回看板に頭をぶつけるも、頭をさすりながら飛び去っていった。
583 :
クララ(ブロンド美少女)ミミック
:2012/12/24(月) 03:39:02.97 ID:TySj6DVeo
>>579
「美味しい!わかった、わたしは服を着るのがこっちでの仕事だね」
全てが間違っているが気にする段階なのだろうか。
>>580
「あなた…便秘?
あ、わたしはクララ。
シリアルナンバーじゃなくて名前を貰えたんだよ。
だからわたしはクララなの。」
584 :
クララ(ブロンド美少女)ミミック
:2012/12/24(月) 03:40:51.15 ID:TySj6DVeo
>>582
一瞬目つきが少し変わる。(速い…。)
しかし次の瞬間にはもう手を振って見送っていた。
「またね〜♪」
585 :
リディア・ローゼンフェルド【旋律支配】【過剰反応】天使によく似た少女
◆FelIcIA30U
[sage]:2012/12/24(月) 03:41:45.77 ID:gVvsO91eo
>>581
「わーい!リディアはいつでもいいよ。まだ食べたいものが決まってないなら一緒に考えようよ!」
ラーメンがいいと言ったことはもう忘れてしまったのか、ともかくそれにこだわるつもりはないようだ。
少女からしてみればどこにでもあるファミレスやコンビニだって珍しいところなのだ。
そんな場所に誰かと一緒にいければそれでいい、そう思っていた。
「銀は何が好きなの?ハンバーグ?オムライス?リディアはどっちも好きー!」
586 :
サクヤ/帽子を深く被った茶髪赤眼の女E太極針、星型シール、破片手榴弾×2、Px4 Storm、【黒髪黒眼姿が賞金首、五千万】<無能力者>
[saga]:2012/12/24(月) 03:45:22.26 ID:WUdrUy1w0
>>582
「また会おうねえ〜」
手を振って見送る。喧嘩をするのも悪くない。
>>583
「別に便秘じゃないよ!?クララか。アタシの名前はサクヤって言うんさ。よろしくねヒヒヒヒヒ」
このクララは立ってるなあと馬鹿なことを思う。自立した時にあの台詞を言おうか。
「またアタシも肉まんやお肉持ってくるから、アタシが持ってきた本で色々人間を学ぶといいさね」
587 :
雨宮涙子
[saga]:2012/12/24(月) 03:46:42.32 ID:6hunVcoso
>>577
どちらかと言うと、雨宮涙子は普通の女性だった。非力で特別に秀でた才能もなく。
そして特に頭が良いわけでもない。非日常に身をおくには分不相応なほど、華奢な女性で。
「ああ、素敵」
故に地中から出現した、拷問具の存在など予見できる筈も、ましてやそれに反応して回避行動を取ることも出来はしなかった。
彼女を捕捉して、ゆっくりと扉を閉じていく”鋼鉄の処女”。久しく触れていなかった死の恐怖。自らが望んだ筈のそれに雨宮涙子は僅かにたじろいで。
そして彼女の能力は、宿主の未に迫る危険に対しては敏感に反応する。命のやり取りが行なわれるこの場において、それはもやは過剰とは言えないだろう。
ゆっくりと、閉じようとする扉。その内側からは強固な意志を持った液体が必死の抵抗を続ける。
ベアトリスに攻撃を加えていた人型が、その形を崩して元の水へと還る。【Pale lover】が始めて見せる、完全なる守りの姿勢。
軋んだ音を漏らす”鋼鉄の処女”と、その隙間から漏れる大量の水。
「ふふ……うふふ……」
眼前に迫る、無数の棘を前にして彼女は。
「ああ、死ぬってこういう……」
何を想っただろう。扉は完全に閉ざされた……。
588 :
クララ(ブロンド美少女)ミミック
:2012/12/24(月) 03:50:10.89 ID:TySj6DVeo
>>586
まっすぐサクヤを指差す。
「いらない!
わたしは書物から学べる段階にない。
人がいい。人から学びたい。」
589 :
空風銀(銀髪蒼目)黒コート 右E:木刀
[sage]:2012/12/24(月) 03:51:16.78 ID:UCXc1+p2o
>>585
「いや、いつでもいいって言ってもな・・・」
【男が心配しているのは合流できるかどうかだったのだ。少女はそれに気づいてないようだが。】
「そうだな、一緒に考えるか。」
【さっきのラーメンの話はなんだったんだろうかと思いながらも話を続ける】
「ハンバーグかオムライス?俺もどっちも好きだな。」
【こうゆうのは優柔不断というのだろうか。だが実際にどちらも好きなのである】
590 :
サクヤ/帽子を深く被った茶髪赤眼の女E太極針、星型シール、破片手榴弾×2、Px4 Storm、【黒髪黒眼姿が賞金首、五千万】<無能力者>
[saga]:2012/12/24(月) 03:56:41.50 ID:WUdrUy1w0
>>588
「分かったよ。――――――貴方が人間じゃなくても私はクララに生きて欲しいから、頑張るわね」
飲み込みが悪くても自分の意思でそうしたかった。サクヤは根気よく教えることにする。
「じゃあこれから暫く宜しくねえ」
しかし教材はあって困らない。児童書をめくって教えるのは変わらなかった。
591 :
リディア・ローゼンフェルド【旋律支配】【過剰反応】天使によく似た少女
◆FelIcIA30U
[sage]:2012/12/24(月) 03:58:20.64 ID:gVvsO91eo
>>589
「銀も一緒なんだ……。うん、リディア美味しいレストランがいいなあ」
少女がそう言った時、遠くから数人分の足音が聞こえた。
少女の所属する邪神局の人間だ。その物音を敏感にとらえた少女は、
「銀、サクヤと一緒にご飯食べるときは絶対連れてってね、絶対だよ!」
それだけ念を押して、足音とは反対方向に走り出した。
少し走ったところで一度だけ振り返って、
「またね〜!」
良く通るソプラノの声が響く。足音もそれを聞いて速度を上げる。
まるで鬼ごっこを楽しんでいるかのように、少女は夜の街へと消えていくのだった。
//すいません眠気が・・・お疲れ様でした。
592 :
クララ(ブロンド美少女)ミミック
:2012/12/24(月) 03:58:26.90 ID:TySj6DVeo
>>590
「あなた…いいひとね。
少しだけ甘えさせてもらうわ。
そのあとはあなたをも守る存在になる。
守り護る事がわたしの存在意義だから。」
593 :
ベアトリス・セイクリッド
[saga]:2012/12/24(月) 03:59:24.55 ID:YPFXu2xWo
>>587
「はぁ、はぁ……あ、れ?」
目の前が点滅していた。チカチカとシロとクロが目に痛い。
日常生活ではずっと閉じている、盲目である故に、やはり開くと慣れないものだ。
それに、出血も酷い。見下ろせば、修道服はボロボロで血だらけで。
胸は丸見え、他にも素肌が露出していた。そして、皮膚は裂け肉さえ見えている部位もある。
次に右腕を見た。依然、地中に突き刺さった右腕―――その先にあるのは、拷問具。
確かな感触があった。ひんやりとした水の感触と、何か生ぬるい人肌の様なモノ。
「――――――……あ、れ?」
拷問具は確かに扉が閉ざされていた。あれは一体、何だった、あの中身は何だった。
呆然と自身の一部であるはずの拷問具を見て、小首を傾げた―――意識が定まらない。
数十秒、そうしていただろう。最早、意識も眠りに付きそうだ。何処か、安堵した気分だった。
扉を開いて、中身を確認する事なく、拷問具を唯の右腕に戻した。パンドラは満足気に落ち着いていた。
そうだろう、そうだろう。自分だけじゃなくて、他人のまで吸い取ったんだから。
ずるずる、と吐瀉物と血反吐の混じった地面を這いずりながら、聖骸布と赤黒いロザリオを探す。
直ぐ傍に落ちていたそれを手に―――ベアトリスは力尽きる様に倒れた。
594 :
空風銀(銀髪蒼目)黒コート 右E:木刀
[sage]:2012/12/24(月) 04:04:27.92 ID:UCXc1+p2o
>>591
「あぁ、一緒だ。美味しいレストランか・・・探せるかな・・・」
【男はここにあまり詳しくないのでどこが美味しくてどこがまずいのか分かっていなかった】
「ん。あ、あぁ、分かった。絶対だ」
【果たせるか分からない約束をしてしまった。けど。約束は破りたくない。そう思う男であった。】
「おう!またな!」
【手を振って見送る】
【その後まるで少女を追っているような人達を見つけるが。核心がないため、ただ少女の身の安全を祈った】
//大丈夫ですよ。お休みなさいデス
595 :
サクヤ/帽子を深く被った茶髪赤眼の女E太極針、星型シール、破片手榴弾×2、Px4 Storm、【黒髪黒眼姿が賞金首、五千万】<無能力者>
[saga]:2012/12/24(月) 04:08:15.68 ID:WUdrUy1w0
>>592
「いい人なのかは分からないけれど、クララにとってそうなのは嬉しいねえ」
児童書をめくりながら返事をする。とりあえずは一般常識を教えきるまでは目を離さない。
「アタシも勝手にアンタを守るつもりでいるから、お互い宜しく」
596 :
クララ(ブロンド美少女)ミミック
:2012/12/24(月) 04:12:42.61 ID:TySj6DVeo
>>595
「人間から宝物を護るために生まれたわたしだ。
…にんげんに守られる言われはないね」
ドヤ顔で生意気な事を言っている。
597 :
雨宮涙子
[saga]:2012/12/24(月) 04:19:32.12 ID:6hunVcoso
>>593
ベアトリスの意識が消失したのと同時に、”鋼鉄の処女”の隙間から再び水が噴き出る。
それは閉ざされた扉をこじ開け、そして内側にあった何かがドサッ音を立てて外に倒れ込む。
「……」
言葉を発しない、雨宮涙子である筈のそれは、体中の水分を失い乾燥しきったミイラのようだった。
”鋼鉄の処女”の内側で、それを防ぐことは不可能と悟った【Pale lover】は、能力の対象を変更した。
それは雨宮涙子自身、彼女の肉体を構成する80%の水分。それを一時的に肉体と強制分離させることで
彼女の肉体面積を極限まで減らし、その身を強固な水で覆った。
そうすることでしか”鋼鉄の処女”の内側にある肉の棘を防ぐことは叶わなかった。
「……ころ、し」
”鋼鉄の処女”に開放された雨宮涙子は。しかし無事だとは言えない状態で。
その命を繋ぎとめるのには一刻の猶予も無いだろう。肉体と水を同化させることは、分離させるよりも遥かに難しく、時間が必要とされる。
それだけの状態に置かれた【Pale lover】には、倒れ伏すベアトリスにとどめの一撃を与える余裕さえない。
「……ころして、よ」
何時の間にか精製された、液体の人型。それは干からびた雨宮涙子を抱えてどこかへと去っていく。
そしてそれにつれて、次第に雨は弱まっていく。そこにはもう何も無い。二人の戦った形跡も全て洗い流されて。
ひとりベアトリス・セイクリッドが倒れ伏しているだけだった。
/無茶苦茶なロールとオチですみません。ここで終了ということで……
/遅くまでお付き合い頂いてありがとうございました!
598 :
サクヤ/帽子を深く被った茶髪赤眼の女E太極針、星型シール、破片手榴弾×2、Px4 Storm、【黒髪黒眼姿が賞金首、五千万】<無能力者>
[saga]:2012/12/24(月) 04:19:54.04 ID:WUdrUy1w0
>>596
「そうか、じゃあ守らない。クララの無事を信じてるよ」
それぐらいの意気込みの方が、舐められなくてすむだろう。
自分が守るのは、本当に危機に陥った時だ。それに今の自分は、社会的にクララを守らなければならない。
その後クララのずれた発言に突っ込みを入れつつ、根気よく一般常識を教えていくサクヤの姿があった。
追記するのなら、サクヤにとっては案外楽しくて悪くない時間だったとだけ言っておこう。
//ここらへんで自分は落ちます。お疲れ様でした。
599 :
クララ(ブロンド美少女)ミミック
:2012/12/24(月) 04:26:05.92 ID:TySj6DVeo
>>598
「ちっがーう!わたしは三門とサクヤを護るの!
いい?わたしがあなた達を護るんだからね!」
そう言うと信じられない跳躍力でビルを登る。
「あなた達はわたしが護るんだからね!」
//わたしも眠ります。お付き合い感謝です。
600 :
ベアトリス・セイクリッド
[saga]:2012/12/24(月) 04:29:32.09 ID:YPFXu2xWo
>>597
瞼が落ちる前に―――声が聞こえた。
ずる、ずると首を動かして肉塊があるであろう場所に目を向ける。
そこには干乾びた、ミイラの様な雨宮涙子がいた。
ベアトリスは驚愕する。殺せ/救えてなかったのか―――。
乾いた声の悲痛な懇願にベアトリスは力なく微笑した。
じゃあ、私を救ってみせて下さいよ――――なんで、貴女だけ、救われるんですか。
自嘲気味で笑いながら、水人形に抱えられて立ち去る彼女。
その後ろ姿を見つめながら、意識を終に取り落とした。
手には赤黒いロザリオが在った。それは彼女の理性を保つ為のそれで。
眠りについたベアトリスは漸くおっとりした雰囲気を取り戻して―――静かに魂を喰われていた。
聖骸布で包まれない、露出した右腕は侵食範囲が拡大した事もあって……。
とはいえ、組織に所属しているのが生死の分かれ目であったのかもしれない。
任務を終えてから帰還の遅い彼女を探し、回収班が彼女を連れ去る。
目覚めた時、ベアトリスは正気を取り戻した故の地獄を見る事になる―――AMEN.
/お疲れ様でした!いえいえ、私は楽しかったので全然っ!
/こちらこそ遅くまで有難うございました!
601 :
リリアーナ/魔法剣職人/なんでも屋
:2012/12/24(月) 19:23:42.00 ID:bxt9YBkJo
救いがないほどに寒い、夜の町外れにある公園。
街へと行けば、不愉快なぐらいに騒がしい雑踏や何年使いまわしているのか分からない冬のお祭りを祝う歌が流れている。
そんなものはご免だった。――何も、面白くない。
かといって仕事があるわけではない。
世間はお祭りだというに、一人で部屋にこもり、趣味にあけくれるのも面白くない。
――だから外に出て、公園のベンチで一人温かいいちご牛乳を飲んでいるのだが……虚しさは広がるばかりであった。
602 :
樋浦優
◆XYOzonean2
[saga]:2012/12/24(月) 19:36:18.49 ID:6QYyqXojo
「クリスマス……………か………………」
樋浦優は一人で帰り道を帰っていた。別段クリスマスだからといってする事もない。能力は相変わらず使っていないし、帰り道もいつも通り秋葉原へ寄っている。
「何か…………面白いことないかな…………」
603 :
水樹京一(インセクトホワイト) E.複合弓、玉、バック、モノクロマスク
[sage]:2012/12/24(月) 19:49:55.49 ID:zwrYmi1Oo
「やれやれ、このおめでたい雰囲気に紛れて犯罪者が多いというのは悲しいことですね…」
モノクロマスクを被った男が彷徨いている
604 :
志野了/パイロキノ E:軍刀,ベレッタM92FS
:2012/12/24(月) 20:10:44.77 ID:cmSzppqMo
>>601
「へーい、そこなピンクの御嬢さん、こんなところで一人クリスマスイブかい?」
突如現れたのは赤いふわふわとした服を白いボアで縁取った所謂サンタ服の男。
ご丁寧にモフモフとした付け髭を付け赤い三角帽子を被ってHAHAHAと軽快に笑っている。
いつも腰に下げている軍刀は今日は下げず、代わりに背負っていた重そうな白い袋をよいしょーと傍らに下ろす。
いつもより馴れ馴れしい態度に高いテンション、更によくよく観察すれば男がふらふらと軽く浮ついていることがわかるだろう。
―――つまり、酔っぱらっている。
絡み酒、一人公園でいちごミルクなど飲んでいる少女をほうっておけずに目の前に現れたというわけで。
605 :
コバルト=バルト(仮面の男・サンタ服・)
[sage]:2012/12/24(月) 20:11:42.39 ID:hoh7L5Nho
―――今日は前夜祭
そこかしこから流れる陽気なクリスマスソングと、ロマンチックなイルミネーションが街を彩る。
親友と笑い合う学生達、妻子が待つ家へと帰るサラリーマン、体を寄せ合って歩く男女のペア、
路地裏で細々と生きているホームレスのおっさんすら、街のクリスマスムードに浮かれて笑顔になる。
「ヒャハハハハッ!! メリィイイイイイイイ、クリスマァアアアアアアアスッ!!」
―――そして、“サンタクロース”はトナカイの引くソリの上で狂喜の叫び声を響かせながら、街の中を疾走していた!
ソリを引っ張るトナカイが道路を蹴るたびにアスファルトは捲り上げられ、自慢の角は振るう度に道を阻む物を小石のように撥ね退ける。
サンタ、もといコバルトは力任せに引っ張られるソリの上で、蹂躙される前夜祭を嬉々として眺め、楽しむ
「ハッハァーッ!! クリスマスを楽しんでる奴も! ない奴も! 男も! 女も! ロリも! ショタも! ジジィも! ババァも!」
「全員平等にファックしてやるぜ!! ヒャハハハハハハハハハハハハッ!!!」
クリスマスを極限まで楽しみ、クリスマスを限界まで勘違いした一人の男の狂宴は、終わりそうにない
606 :
空風銀(銀髪蒼目)黒コート 右E:木刀
[sage]:2012/12/24(月) 20:17:04.84 ID:UCXc1+p2o
>>602
「あ〜さぶっ・・・」
【自分の腕を抱いて震えながら歩いている】
「いっそのこと家に・・・ってん?あれは・・・」
【家に帰ろうと考えてたら知り合いを見つけた】
「お〜い優!」
【少し離れたところから大きな声で手を振りながら呼ぶ】
607 :
樋浦優
◆XYOzonean2
[saga]:2012/12/24(月) 20:22:32.35 ID:6QYyqXojo
>>606
「あ…………銀さん。こんばんは!」
顔を上げて、そう呼ぶ
608 :
リリアーナ/魔法剣職人/なんでも屋
:2012/12/24(月) 20:24:22.41 ID:bxt9YBkJo
>>604
「……悪いですか」
声をかけてきた男に対して、不愉快そうに答える。
その通りに一人クリスマスイヴなのだ……だがそれを指摘されるのは、気分の良いものではなかった。
頭に乗っていたニット帽に手を伸ばして、被り方を整える。
それからため息を吐き出す――こんな事に怒っている自分が虚しい。
「メリークリスマス……ああ、もう」
笑う気力もないし、怒る気力も無い。全体的に、ピンク色の髪の女性は、元気がないようであった。
609 :
空風銀(銀髪蒼目)黒コート 右E:木刀
[sage]:2012/12/24(月) 20:25:54.85 ID:UCXc1+p2o
>>607
「よう!久しぶりだな!」
【微笑みながら言う】
「こんなところでどうしたんだ?」
【何かすることとかは無いのか?と続けて聞く】
610 :
志野了/パイロキノ E:軍刀,ベレッタM92FS
:2012/12/24(月) 20:37:06.46 ID:cmSzppqMo
>>608
「わるくないけどさぁ!さぁさぁ!!」
不機嫌そうな彼女に酷く明るく声をかける、正直言ってうざいくらいのテンションだろう。
空気を読む、という行為を捨てた今宵の男に怖いものなどない。
なんだかメランコリックな彼女の気持ちを汲むことなどみじんもせず、
ふわふわとした歩調でスキップを踏みながらピンクの髪の女性の隣にどっかと座り。
「なんでそんな元気ないのさ、飲もう!飲もう飲もう!!」
ずるずると担いでいた白い袋を引き寄せると中からビールやらチューハイやらソフトドリンクやらいろいろ取りだして。
「なに飲む?」
にこにこ笑顔で問いかける。ついでにチキンもケーキもあったりする。
611 :
リリアーナ/魔法剣職人/なんでも屋
:2012/12/24(月) 20:47:41.25 ID:bxt9YBkJo
>>610
「あなたは、こんな所で何をしているのです?
そんな格好をするぐらいに、やる気が満々なら……もっと、街の方へ行けば楽しく遊べるでしょうに」
何が楽しくて雪しかない公園などに居るのか? と、尋ねる。
「よく、分からない人です」
ハイテンションな男が隣に座るが、これはこれで――楽しい? の、かもしれない。
「え……良いのですか?」
ビールの缶一つを手に取るが、これは流石に遠慮してしまうようで、すぐには蓋をあけられない。
612 :
樋浦優
◆XYOzonean2
[saga]:2012/12/24(月) 20:48:05.08 ID:6QYyqXojo
>>609
「お久しぶりです。えっと………これから家に帰ろうかと思いまして………」
613 :
空風銀(銀髪蒼目)黒コート 右E:木刀
[sage]:2012/12/24(月) 20:54:12.05 ID:UCXc1+p2o
>>612
「あぁ、帰宅途中だったか。それは止めてわるかった・・・くしょん!」
【鼻と口を手で塞いでくしゃみをする】
「あぁ、さみぃ・・・」
【ポケットからティッシュと袋を出しティッシュで手を拭いてそのティッシュを袋に入れる】
614 :
樋浦優
◆XYOzonean2
[saga]:2012/12/24(月) 20:54:47.36 ID:6QYyqXojo
>>613
「あ…………私の家に来ますか?」
615 :
志野了/パイロキノ E:軍刀,ベレッタM92FS
:2012/12/24(月) 20:58:34.75 ID:cmSzppqMo
>>611
「いやね、仲間と飲んでたんだけどね、はぐれちゃったみたいでさー」
あっはっは、と男は笑う、それがとても楽しいだとでもいう様に。
それから、と言葉を続けるとサンタコス姿でバチコン☆とウインクする。
「それに、こんな可愛い子に出会えたしー、迷ってよかったってやつ?」
正直サンタコスの男が歯の浮くようなセリフを言っているのはどうなのかと思う、
が、酔っぱらった男は止まらない、悠然と脚を組みHAHAHA、とサンタじみた笑いを漏らす。
「いーのいーの、どうせ仲間内で買った酒だし、男だらけの中で飲むより
お嬢さんみたいな娘と飲む方がビールも浮かばれるってもんでしょ」
どうぞどうぞとジェスチャーしては、安心させるように自身もビールの缶を手に取りプルタブを開ける。
「ほらほら、乾杯かんぱーい!」
せかす様にそう言うと缶と缶とを合わせようとする。
616 :
空風銀(銀髪蒼目)黒コート 右E:木刀
[sage]:2012/12/24(月) 20:59:57.33 ID:UCXc1+p2o
>>614
「ん?いいのか?」
【申し訳なさそうにしながらも聞く】
617 :
樋浦優
◆XYOzonean2
[saga]:2012/12/24(月) 21:05:10.54 ID:6QYyqXojo
>>616
「はい、いいですよ〜。では、行きましょうか!」
そう言って家の方向へ歩き始める
618 :
リリアーナ/魔法剣職人/なんでも屋
:2012/12/24(月) 21:11:01.45 ID:bxt9YBkJo
>>615
「う……」
こんな男にも――こんな男だからか? ――友達や、予定があったというのに、自分といえば……。
陽気に笑う男から、一度顔を背ける。
「とかなんとか、調子の良い言葉ばかり。……騙されませんよ」
ため息を吐き出す。歯が浮くような台詞には冷たい言葉が返るのであった。
「男の人って、適当なんですね……」
呆れた表情だが、楽しそうでもある。
「……では、乾杯です」
缶をぶつけて、蓋を開ける。そうすればグィっと半分ぐらい喉に突っ込むのである。
619 :
空風銀(銀髪蒼目)黒コート 右E:木刀
[sage]:2012/12/24(月) 21:15:59.80 ID:UCXc1+p2o
>>617
「そっか、それじゃぁお邪魔させてもらおうかな」
【優の隣を歩いていく】
620 :
志野了/パイロキノ E:軍刀,ベレッタM92FS
:2012/12/24(月) 21:19:53.92 ID:cmSzppqMo
>>618
「別に騙そうとしているわけじゃないんだよー」
本心だってば、あははー、と軽く笑う男を信じられる人がどれくらいいるだろうか、いやいないだろう。
浮かれて楽しくなっている男には冷たい言葉もなんのその、へらへらっとした笑顔でスルーする。
「うん、テキトーかな、真面目にしてるのは仕事の時だけです!」
最後の部分だけキリッと効果音が付きそうなほどの凛々しさで言ってのけるとけたけたと笑うのであった。
この男、笑い上戸らしい。
「おーうかんぱーい!!」
ぶつかる缶の小気味いい音、弾ける発泡感、独特のビールの香り、
こちらもぐびぐびと缶を傾けていれば、相手の飲みっぷりにおお、と目を丸めて。
「お嬢さん良い飲みっぷりだね!あっははー!」
やんややんやと囃し立てるのであった。
621 :
樋浦優
◆XYOzonean2
[saga]:2012/12/24(月) 21:20:07.16 ID:6QYyqXojo
>>619
しばらく歩き、あるマンションに入る。部屋はだいぶ広かった。
http://www.jingumae220.jp/images/roomplan/pop_t90a.jpg
「はい、到着です。そこのソファーにかけていいですよー。」
622 :
空風銀(銀髪蒼目)黒コート 右E:木刀
[sage]:2012/12/24(月) 21:25:57.24 ID:UCXc1+p2o
>>621
「・・・俺の部屋のときといい良くこんな部屋に住めるな・・・」
【部屋の中を唖然としながら見ている】
「あ、あぁ分かった」
【言われたとおりにソファーに座る】
623 :
樋浦優
◆XYOzonean2
[saga]:2012/12/24(月) 21:31:12.51 ID:6QYyqXojo
>>622
「はい、どうぞ。」
そう言って、コーヒーを差し出す。
「そういえば、人探しはどうなったのですか?」
624 :
空風銀(銀髪蒼目)黒コート 右E:木刀
[sage]:2012/12/24(月) 21:36:54.66 ID:UCXc1+p2o
>>623
「お、ありがとな。」
【コーヒーを一口飲む】
「あぁ・・・その人らしき人はいたが・・・どうやら数年前までの記憶が全部なくてな・・・」
【悲しそうに喋る】
625 :
リリアーナ/魔法剣職人/なんでも屋
:2012/12/24(月) 21:37:27.62 ID:bfYAYdQIO
>>620
「全然、信じられませんけど」
信じられないし、信じない。――信じていても、こういうタイプの人は苦手である。
酔った男の笑顔には、邪気というものは感じられないのだが。
「本気でいっているなら何も面白くないし、冗談でいっているならつまらないですよ」
悪意は無いのだろうが、返す言葉は冷たいものになってしまう。
「どうせ、何もないんですから……酒を飲んで家で寝るだけ、これくらいなんてことありません」
アルコールの影響だろう。頬の辺りが赤く染まってくる。
「ほんと……何をしているのでしょう私は」
男の笑声を聞きながら、どうしようもないので自分も笑う。
626 :
樋浦優
◆XYOzonean2
[saga]:2012/12/24(月) 21:41:40.10 ID:6QYyqXojo
>>624
「うーん…………そうでしたか……………」
そう言って、一口飲む。少し地雷を踏んだかと後悔をする。
「そう言えば、今日は巷ではクリスマスですねぇ………」
627 :
空風銀(銀髪蒼目)黒コート 右E:木刀
[sage]:2012/12/24(月) 21:45:47.41 ID:UCXc1+p2o
>>626
「その人とも最近会ってないな・・・」
【そこでふとして】
「わ、悪い!暗くなっちまったな!」
【場の雰囲気を悪くしたと思い謝る】
「あぁ・・・そうだな・・・クリスマスか」
【ボーっとした状態でコーヒーを見ている】
628 :
志野了/パイロキノ E:軍刀,ベレッタM92FS
:2012/12/24(月) 21:51:35.47 ID:cmSzppqMo
>>625
「えー信じてくれないのー?」
酔っ払いは気楽なものだ、気分そのままに表情をコロコロと変えては喋り続ける。
にべもなくぴしゃりと言ってのけられた言葉に科を作ると悲しいわぁ、と泣き真似をし。
「それって結局何の面白味もないってことじゃんか」
男としてそれはどうなのか、あまりよろしくないのではないか。
酔っ払いは考える、よし何とかしてこの女性を楽しませようと。
そして面白い、と言わせるのだ。
「なんかスレてるねえ……そんなんじゃサンタさん来てくれないよ」
あ、俺も今サンタだったー、たはは、と楽しそうに笑う。
何となく淋しそうな女性に一瞬だけ真顔になるとふむ、と考え込む。
「じゃあサンタさんからプレゼントな」
袋の中からパンダのぬいぐるみを取り出すと――本当に何でも入っているのだ、このサンタの袋には――
頑張って腹話術の真似事をしながらパンダのぬいぐるみを操り始め。
『こんばんは、ぼく、ぱんだのぱんじろうです。お姉さんのお名前は?』
ぺこり、とパンダが礼をする。
ネーミングセンスの無さには突っ込んではいけない。
629 :
リリアーナ/魔法剣職人/なんでも屋
:2012/12/24(月) 22:02:07.08 ID:bfYAYdQIO
>>628
「ええと?」
男の言葉を聞いて、少しの間考え込む。
「そう、ですね……信じてあげません」
そうして、よく言葉を選んで話す。
信じられない のではなく 信じてあげない のだと、言葉を選んだ。
「私にとって、その言葉は面白くないんです」
首を振りながら、ため息を吐く。
「でも、嫌いでは無いですよ」
「サンタクロースなんて、来たことありませんから」
この辺りは、家庭の事情というものだ。――だから、クリスマスは一層嫌いなのだ。
「……」
見敵必殺。パンダの目に目潰しである。
//すみません……次当たりで落ちなければいけなくなりました
630 :
獣帝 夜鳥(金髪ショートの見かけ20歳)ペットショップの名ばかり店長 E:七首×2
[saga]:2012/12/24(月) 22:03:16.84 ID:7PDCPMdTo
「ねー小鳥ちゃん、何でこんな格好しなきゃいけないのー?」
とある商店街のとあるペットショップ、クリスマスの夜だけあって、他の店もまだ明かりがついているところが多かったりする。
その中の一つで有るそのペットショップ。外から見える店内は、ツリーやモールで飾りつけられているのがわかる。
そして店の外、店主である女は「クリスマスセール!」と書かれた手持ち看板を持って立っていた。
赤を基調とし、縁やボタンが白い服やスカート、帽子、そしてブーツ。
……端的に言えば、ミニスカサンタ服で立っていたのだった。
「お姉ちゃんはスタイル良いんだから、着た方が皆さんの目に止まると思うよ?
……わ、私も着てるんだし、我慢してくれると嬉しいけど……」
「――小鳥ちゃんもスタイル良いんだから、スカート穿けば良かったのに……」
その横に立つ少女もサンタ服。しかし下は同色のズボンで防寒装備らしい。シレッとそう返すと、少女に聞こえないようにそう愚痴を漏らした。
しかし女がどう言おうと、その商店街を歩けば、目に付くのはほぼ確実と言っていいだろう。
631 :
志野了/パイロキノ E:軍刀,ベレッタM92FS
:2012/12/24(月) 22:11:18.70 ID:cmSzppqMo
>>629
「酷い……」
るーと涙を流す真似をする。
わざわざ言い直されたのだ、積極的に信じてもらえないことになる。
それはちょっとショック、酔っ払いショックである。
「ふむぅ、年頃の娘さんは複雑ね」
うんうん、と神妙な顔して頷いて見せるが、内心は嫌いではないとの言葉に小躍りしそうなほどである。
そりゃあ、見目麗しい御嬢さんに言われたら嬉しいものだ、嫌いではない。
「でも、今年はきたじゃん」
俺とかー、俺とかー、俺とか!と眩しい笑顔で語る。
この酔っ払い相当神経が図太い。
『ふんぎゃあああああああっ!!!!』
どすッと鈍い音がしてぱんじろうのつぶらなお目目が潰された。
思わず悲鳴を上げるぱんじろう、もとい声を担当していた男。
『目がぁああ、目がぁああ!!責任とれっ!!このやろう!!』
器用に目を押さえながら、悪態を吐くぱんじろう。
//了解です。お付き合いありがとうございましたっ!!
632 :
名も無き分解者
[sage]:2012/12/24(月) 22:23:26.45 ID:HKZV1idno
路地裏の一角は異臭に満ちていた。
咽返るような腐敗臭の中心で、濃緑色のなにかが蹲っていた。
『もぐ……もぐ……』
それは小刻みに体を震わせて、時折体を起こして周囲を伺う。
全身が緑色のそれは、小柄な人型の体格だった。
しかしそれには目も鼻も耳も口もなく、顔面には不気味なのっぺらぼうがあるのみだ。
無いはずの視界を一回りしたそれは、再び腰のあたりから体を折って地面に身を寄せる。
『もぐ……』
それは、地に落ちた何かを食べているようだった。
口のないそれが物を得る手段。
それは、全身で物体を解かし尽くすことに他ならない。
全身で味わい、咀嚼の音もなく物体を分解していく。
物体は赤と黒。ところにより白が混ざり合ってピンク色。
どうやらネズミか何か、小動物の屍肉を貪り食っているようだった。
633 :
リリアーナ/魔法剣職人/なんでも屋
:2012/12/24(月) 22:28:09.96 ID:bfYAYdQIO
>>631
「私は、酷いんですよ」
何が気に入ったのか、小さく微笑む。
「年頃って
634 :
アーサー・ヴィショップ
[saga]:2012/12/24(月) 22:35:57.90 ID:RhLLgfJk0
派手でもなく、さりとてぼろ屋敷というわけでもなく。
ありきたりかつ中庸な、誰もが抱くイメージそのまま。そんな何の変哲もないバーのカウンターに腰かけて、アーサーは半分ほどに減ってしまったジャックダニエルの瓶を傾け、グラスへと注ぐ。流れる水音は控えめなジャズにかき消され、独り身のクリスマスの悲しみを、どこか陰鬱げな音色がさらに加速させる。
「あぁ、まったくフロストめ」
あの同僚がうらやましい。かわいいお隣さんといちゃいちゃできるあの同僚が。僻みだといわれてもうらやましいものはうらやましいのであり、しかたないのだ、などと内心に意味のない言い訳を並べ立てながら、アーサーは22度目のクリスマスに肩を落とした。
635 :
リリアーナ/魔法剣職人/なんでも屋
:2012/12/24(月) 22:37:04.42 ID:bfYAYdQIO
>>631
「私は、酷いんですよ」
何が気に入ったのか、小さく微笑む。
「年頃って……そんな年齢じゃないですよ」
私は成人しているのだと。だから子供扱いされては困る。といった意味合いのことを口にした。
「え……?」
きょとんとした顔をして、男の顔を覗き込むように眺める。
「あなたがサンタクロースですか……ふふ、勘弁してください」
なんとなく、男に対して微笑んでしまう。その言葉が嬉しかったから……だろう。
「あ、いや……はぁ」
が、その後の男の動きを見てがっかりである。全てを取り消したいくらいだ。
「だから、子供扱いをしないでください」
「パンダなんて……ほんっと、今のは馬鹿にしましたよね」
パンダは気に合わず、機嫌が悪くなる。
「ビールはご馳走様でした。
あの……私なんかと一緒にいても、ダメですよ」
立ち上がり、背中を見せて歩き出そうとする。
「でも、楽しかったです……では、良い夜を」
照れ臭そうに最後に呟いて、そのまま歩いてゆくのであった。
636 :
クリオネ 人形使い 生成中の人形:0体
[saga]:2012/12/24(月) 22:55:17.21 ID:rSoQ05eUo
>>632
コンビニから家に帰る途中、コンビニのビニール袋を持っていつもの様に裏路地を通っていたクリオネ。
「な、なに……?」
明らかな異臭が鼻につく
異臭がする方へ足を運んでみるとそこには人でも動物でもなさそうな何かが居た
「ちょっとなんなのこれ……」
そのなにかを後ろから見るクリオネは相当に戸惑っている。
637 :
志野了/パイロキノ E:軍刀,ベレッタM92FS
:2012/12/24(月) 23:01:18.07 ID:cmSzppqMo
>>635
「そうなの?」
ぱちくりと瞬きする。小さな微笑みを引き出せたことに内心でガッツポーズする。
「え、お嬢さん成人してたの?」
別に子ども扱いをしたわけではないのだが何か機嫌を損ねてしまったらしい。
ショックである、酔っ払いショックである。
勘弁してください、と言いながらもなぜか微笑んでいる彼女に内心で疑問符をうかべる。
それでも、なんだかいい事をした気分になって内心ルンルンとパンダを動かし続ける。
が、それは彼女の琴線に触れなかった、どころか逆効果だったようで。
馬鹿にした心算はないのだがそうとられてしまったらしい。
酔っ払い大失敗である。
何故ダメだと言われたのか、それが分からずに男は首を傾げる。
「ああ、いい夜を、御嬢さん」
キミの夜に幸多からんことを、出来れば素敵な夜になる様に、と祈りを込めてその背を見送る。
「さて、仲間のところに合流でもすっかなー」
サンタ姿の男は立ち上がるとググッと背伸びをし、重たい袋を背負って街へと繰り出していくのだった。
638 :
名も無き分解者
[sage]:2012/12/24(月) 23:09:21.13 ID:HKZV1idno
>>636
足音を感知したのか、それともその独り言か。
とにかく、それは裏路地を通るクリオネの存在に気付いたらしく、再度体を起こしてクリオネの方へその顔を、緑ののっぺらぼうを向ける。
『にんげん―――』
聞こえてくる声は男とも女とも、そもそもヒトの声とも取れないような不思議なもので。
しかし何故だか鮮明にクリオネの耳へ届くだろう。
顔を上げたそれもクリオネと同じく少々の混乱の中にあるようで。しかし彼女より先に我に戻ったそれは、すっと身を壁に寄せて。
『とおる――?』
そう言って開けられた道には、先程までそれが食っていた肉塊。見るからに腐敗していると分かる血と肉と骨の塊が、満ちる異臭とともにあった。
639 :
クリオネ 人形使い 生成中の人形:0体
[saga]:2012/12/24(月) 23:18:08.92 ID:rSoQ05eUo
>>638
(ま、待って落ち着いて。 今まで裏の世界で暮らして十数年こんな生物に出会ったのは初めてだよ……)
人の言葉が話せると言うのは幸いだったかもしれない。いきなり襲われたり、訳の分からない言葉を話されても困るだけだ。
「いや、そこを通るのはやめておくよ」
流石に通りたくない。このような惨事に出くわしたことはあるにせよ、無理して通る必要はない。
「と言うか、キミは何者?」
人の言葉が理解できるならこの目の前の何かの正体も聞き出せるかもしれない
640 :
名も無き分解者
[sage]:2012/12/24(月) 23:33:27.49 ID:HKZV1idno
>>639
『わかった―――』
言って、再び肉塊を跨るように路地を塞ぐ。
移動する度に皮膚表面が揺れる。なんとも不気味な光景だ。
『ぼく―――わからない。』
一語一語を分けてゆっくりと話す語り口だ。
『すこしまえ、うまれた。むこう』
クリオネが知っているかどうかは分からないが、向こう、と言って指すのは町外れにある巨大な廃棄場だ。
『みな、わたし、よぶ。「いぎょう」、「ぶんかいしゃ」。』
片言ではあるが、意思疎通は可能なようだ。しかし、自らを指した呼び名は名前というより通称に近い。
どうやら個別の名前は持ち合わせていないようだ。
641 :
クリオネ 人形使い 生成中の人形:0体
[saga]:2012/12/24(月) 23:44:40.23 ID:rSoQ05eUo
>>640
「なんとも面白いねキミ」
明らかに人間ではない未知の生物との遭遇に面白がるクリオネ。
「廃棄場の方から生まれたのかい? そして異形ね……」
そもそも異形と言うのは自然発生する物なのだろうか。それとも誰かが意図的に作ったものか。
このスライムっぽい異形は年齢や性別の概念はあるのだろうか。何もわからない。
(分解者って言うのは言葉の通りだろうけど、何を分解するの? あの肉塊?)
「それは食事中だったわけ?」
道に落ちる肉と骨を指さしスライムの異形に尋ねる。
642 :
名も無き分解者
[sage]:2012/12/24(月) 23:54:53.68 ID:HKZV1idno
>>641
『おもしろい?―――』
生まれてからまだ日が浅いこの生物だったが、この数日で学んだことがある。
それは、自分が所謂汚物であり、人間からは余り歓迎されないものであるということだ。
しかし目の前のこの人間は、そんな自分を奇異の目で見ている。嫌悪ではなく、だ。
『きみ、おもしろい。おなじ―――ほか、ちがう』
『そう。これ、たべる。ぶんかい』
「分解者」の名の通り、この生命は有機物を分解してエネルギーを産生して生きている。
メカニズムとしては細菌と同等であり、彼自身それの集合体そのものなのだが……外見からわかるものではないだろう
『おなか、へる、はやい。たべもの、ひっす』
裏路地でこうして屍肉や残飯を見つけては食い、生き延びてきたのだろう。
643 :
クリオネ 人形使い 生成中の人形:0体
[saga]:2012/12/25(火) 00:03:50.98 ID:oWZb9LAvo
>>642
クリオネが人を判断する時はまず面白いか面白くないかだ。
そしてこの見たことも無い異形の生物は明らかに面白いに分類される。嫌悪感など入り込む余地は無い。
「あははっ。それ私に言ってるの? おもしろいって」
自分が言った言葉を同じように返してくるこの異形に愛くるしさすら感じる。
「なるほどね。分解者って言うのは食事が分解を伴うからって訳ね」
そうだ。と思い出したかのように手にしていたコンビニ袋からおにぎりを取り出し、袋から出した後異形に差し出してみる。
「これ食べる?」
はたしてこの異形は人間が食べるようなものを食べるのだろうか。肉食なのか、草食なのか……
644 :
名も無き分解者
[sage]:2012/12/25(火) 00:19:16.87 ID:TpoeVormo
>>643
『そう。ほか、わたし、よける。におい、いやがる。ちかづかない』
ほか、というのは他人のことだろう。確かに鼻を突く異臭や見るからにヒトとは異なる姿は忌避するに十分な理由となるだろう
しかしこの女は違った。あまつさえ笑顔まで浮かばせている。
『だから―――やっぱり、あなた、おもしろい』
『―――いい?たべて』
捨てられたものばかり食べてきたからか、少しの戸惑いが声で表現される。
しかし差し出された食事を前に我慢を忘れたのか、緑色の手をのばすとおにぎりを掴んだ。
それと同時に、変化が生じた。おにぎりが、彼が触れた部位から、徐々に腐敗していくのだ。
グズグズと元の形を失っていくおにぎりを掴んだ手を元の、胸元へ戻す頃には、握り飯は最早その形を残していなかった
『おいしい―――おこめ、しんせん、ひさしぶり』
つぶやきは幸せそうな声色だった。
645 :
クリオネ 人形使い 生成中の人形:0体
[saga]:2012/12/25(火) 00:33:05.89 ID:oWZb9LAvo
>>644
「ま、普通は嫌がるよね」
この異臭は人を寄せ付けないが、そもそもクリオネはそこいらの道に死体が転がっているような場所で生まれ育ったのだ。
むしろこの匂いに懐かしさすら感じる。
「こんな面白生物に面白いと言われる日が来るなんてね……」
しかし異形と言うのを見たのはこれで二回目。以前黒い霧の調査をしたとき以来となる。その時の異形はとても人の言葉を理解するようには思えなかった。
それを考えると今目の前に居るこれは高度な知能を持っていると言えるのか。
「うん、たべ……」
言い切る前に取られた。
「あ、すごい……」
おにぎりを分解する速度が思った以上に早い為驚く。
(と言うか腕を掴まれなくてよかった……もしかしたら触れただけでああなっちゃうんじゃないかと……)
おにぎりを高速で分解する姿を見て、触られた場合自分も高速で分解されるのではないかと内心考える。
「それは良かったね。 キミはこれからもこの辺りで食料集めつつ暮らしていくの?」
下手を打てば政府の対異形部隊かなにかに目を着けられそうなものだが。
646 :
名も無き分解者
[sage]:2012/12/25(火) 00:48:59.88 ID:TpoeVormo
>>645
人の言葉を理解し、学習して自ら使用する。確かにこれは高度な知能といっても差し支えないだろう。
『ふつう――――きみ、ふつう、ちがう?どうちがう?』
疑問した。自分を見て、怖がらず近寄ってきて、食事までさせてくれる。
その背景に何があるのかが気になった。単純な興味だ。
『そう。ここ、ごはん、おおい。だから』
どうやら政府部隊のことなど知ってもいないようだ。単純明快な理由を元に、ここを拠点にすると言った。
『まえ、ばしょ、おいだされた。ここ、あたらしい』
どうやら第二の住処らしい。この異臭をまき散らしていれば、それは数日で追い出されるのも当然だろう
647 :
クリオネ 人形使い 生成中の人形:0体
[saga]:2012/12/25(火) 01:00:10.92 ID:oWZb9LAvo
>>646
「あははっ。私が世の中の普通だったらもう世界は滅びてるよ。
でもどう違うって言われると難しいね……生まれた場所の差じゃないかな。キミを怖がる理由も無いしね」
クリオネもお世辞にも歓迎されて生まれた生ではない。スラム街の中では見かけたら追い出すほど嫌われてはいなかったが、好かれてもいなかった。
表の世界に出たら間違いなくこの異形と同じ扱いをされていただろう。
「まぁ確かにキミが食べれるものは多いかもしれない……ってキミはなんでも食べれそうだからどこでも暮らせるじゃないか」
さっきの食事の様子を見て特定のものしか食べないタイプではなさそうだと思っていた。
「その匂いさえ何とかすればどうとでもなるんだけどね……進化とかできないの?」
無茶を言う。匂いさえ何とかなればいざとなったら自分の事務所でかくまえると考えている。
648 :
名も無き分解者
[sage]:2012/12/25(火) 01:15:06.78 ID:TpoeVormo
>>647
『うまれた、ばしょ―――』
そういうものかと噛み締めるような口調で呟いた。
『きみ、ぼく、おなじ、うまれた、ばしょ?』
再度先ほどと同じ方向を指さして。どうやら廃棄場出身と勘違いでもしている様子だった。
『ちがう。ごはん、おおい、ひっす』
どこでも、という言葉に反応して否定する。
生ゴミがそのまま捨てられていたり、動物の死骸がそのまま放置されているような場所は、想像以上に少ないのだ。
多くの場合はそれ専用の業者などの手によって綺麗に掃除されてしまう。
それに加えて、この生命体のエネルギー効率の悪さが問題になる。常に飢えているような状態のこの生命は、食物が豊富な場所でしか生き残れない。
そのような事情があるからこそ、こういった地域を見つけたらなかなか移動はしたがらないのである。
『しんか―――むり。におい、しかたない』
悪臭の正体は分解した物体のカスのようなもの、アンモニアや硫化水素だ。
食事をする以上、この臭いはついて回るだろう。
『また、おいだされる、そのとき、つぎ、さがす』
定住は難しいということは、恐らく本人も分かっていることだろう。
649 :
クリオネ 人形使い 生成中の人形:0体
[saga]:2012/12/25(火) 01:27:26.22 ID:oWZb9LAvo
>>648
「同じ……?いや、全く同じではないかな。でも似てる場所だよ」
その問いについてクリオネは考える。廃棄場とあのスラム街は何が違うのだろうかと……
廃棄場は要らないものを捨てる場所。そしてクリオネは要らなくなってスラム街に捨てられた。
(ふふっ……同じじゃないか)
ついつい笑みがこぼれてしまう。この境遇を不幸だと思ったことは無い。大きくなって表の世界に出るまで比較対象が居なかったからだ。
「燃費が悪いからいっぱいある場所が良いってことね……だったらスラム街の奥地にでも行けばもっと安定するんじゃない?」
この近くのスラム街の奥地にはまだ言ったことが無いが、以前住んでいた場所が別のスラム街の奥地だった。スラム街の中でもさらに底辺で、死体や死骸など探さなくても見つかる場所だ。
「追い出されるか……それが運命だね。でも運命って言うのは意外と予想外に動くものだよ、覚えといて損は無い」
そう。一生スラム街の底辺で過ごしていくはずだったクリオネが今この場所に居るというのがその証明だ。
650 :
名も無き分解者
[sage]:2012/12/25(火) 01:39:30.54 ID:TpoeVormo
>>649
『そう。にてる。そこ、わたし、おなじ、いた?』
周囲は皆ヒトで、同種はまったく見ないこの界隈。
眼前の彼女は自分を見ても驚かなかった。そして、その出身地は自分の生まれた場所に似ているという。
ならば当然気になるというもので、疑問を投げかけた。
『すらむがい、おくち―――ごはん、おおい?』
何よりもそれが重要だと言わんばかりに尋ねる。
『うんめい、よそうがい―――おぼえた。』
651 :
クリオネ 人形使い 生成中の人形:0体
[saga]:2012/12/25(火) 01:45:43.64 ID:oWZb9LAvo
>>650
「いや居なかったよ。だからキミに興味が出たのさ」
あっさり答える。もしかしたら同族が居るかもしれないという期待があったのかもしれないが、ありもしない事を言って希望を持たせても仕方がない。
「少なくともここよりは多いと思うね。そもそも人と動物が死ぬ頻度が違いすぎる」
それでもスラム街の人口は減らないのだからそれはそれで問題なのだろうが……
「でも行くなら気をつけなよ。キミみたいな面白生物が見つかったら捕まって見世物にされちゃうかもよ」
と笑って見せる。
652 :
名も無き分解者
[sage]:2012/12/25(火) 01:59:40.83 ID:TpoeVormo
>>651
『そう。ざんねん』
自分自身、どうして生まれてきたか分からない身だ。前例がいれば頼もしくなるかとも思ったのだが、いないのならば仕方がない
『なら、いってみる』
死んだ動物、そして人間。どちらもこの生命にとっては餌でしか無い。
そのような、倫理から外れた存在は、スラムという場が相応しいのかもしれない。
『みせもの?それ、こまる。どうしたらいい?』
多くのスラムは人口過密地域だ。ゆえにヒトに見つかるリスクはある意味この場所以上かもしれない。
そうなれば、彼女のいうような道をたどる可能性も当然ありうるだろう。
653 :
【人間失格】喧嘩魔
[saga]:2012/12/25(火) 02:05:49.96 ID:s2bXeDtMo
東京のな〜んの変哲もない路地裏
そこに居るのはこれまたな〜んの変哲もない
『ウラァ!来いよ『オーガ』!』
不良
んでもってそんな不良に向かって走り寄ったのも
「よっ」
『うおっぶっ!?』
黒髪を無造作にまとめた黒いジャージの不良
黒ジャージは不良に向かってタックル
そのまま馬乗りになって…
『ぎゃっ!?』
顔面に肘を叩きこんだ
「あ〜彼女欲し〜」
「…今のうちにかかってこいよマザーファッカー」
「『オーガ』の首ぃ欲しーんだろ?」
黒ジャージがニヤリと笑ってファックサイン
その先にはダンゴムシみたいに固まって震えてる不良どもが居た
「あーあ…ヒマだなぁ〜っと」
「彼女欲し〜」
表の通りにすたすた呑気に出てくる黒ジャージ
「…ま、いっか」
「金入ったしゲーセンにでも行くかぁ?」
くしゃくしゃの五千円ほどのお札をズボンのポケットにねじ込み、代わりに煙草の箱…マルボロの赤箱を取り出し一本くわえる
654 :
【人間失格】喧嘩魔
[saga]:2012/12/25(火) 02:07:51.72 ID:s2bXeDtMo
>>653
/すいませんこれ無しで
655 :
クリオネ 人形使い 生成中の人形:0体
[saga]:2012/12/25(火) 02:11:41.28 ID:oWZb9LAvo
>>652
「うーん、その手の事に詳しい奴も知らないしな……見かけたらキミの事を話しておくよ」
なぜ自分はこんなに世話を焼くのだろうか。別に誰が困っていようが関係ないというスタンスのクリオネだったが、このスライムを少々放っておけない。
同じゴミ溜め出身だからか……
「単純に死体探すだけなら楽だからね。ルールも何もない場所だし」
とは言え、スラムには死体を探して回収して回る人種が居るのだが、教えた所であまり意味は無いか。
「どうしたらいいって……キミ戦えるの? もし強いなら逆に向こうを殺して食べればいいわけだけど。
それが無理なら下水道が廃墟に隠ながらしかないね」
実際スラム街の奥地なんかに強い奴はほとんどいない。能力者だったり強い奴と言うのはそれだけで職が見つかるからそんなところにとどまる意味が無いからだ。
656 :
名も無き分解者
[sage]:2012/12/25(火) 02:22:54.91 ID:TpoeVormo
>>655
『とくちょうてき。うわさ、すぐながれる。おねがい。』
同じような存在がいたとしたらさぞや目立つことだろう。よほどうまく身を隠していなければ、だが。
そういった噂を耳にしたら教えてくれと、緑の彼は少し頭を下げた。
『あまり。いきもの、たべにくい』
この生命には、食事のための分解能力以外には大した能力はない。
さきほどのようなある程度素早い分解も、振り払われてしまえばどうしようもない。
一応奥の手と呼べるものもあるのだが、それは多大なエネルギーを必要とし、いざというとき以外には使いたくない。
『でも。にげる、かくれる、とくい』
代わりに、スライム状の体を生かして小さい場所に入り込んだりするのは得意なようだった。
ここでもそうやって生き延びてきたのだ。それならスラムでも出来そうではあった。
657 :
クリオネ 人形使い 生成中の人形:0体
[saga]:2012/12/25(火) 02:37:35.74 ID:oWZb9LAvo
>>656
「はいはい。わかったよ」
とってもこんな奇妙な生物はそうそう見つかるとは思えないが……
「なるほど。相手が動かない状態じゃないとダメってわけ」
意外と制約がありそうな体だ。人間の体位さっさと分解してしまいそうな感じを予想していたのだが。
「確かに隠れるのには便利そうな体だね。どこにでも入れそう。それなら見つかってもそうそう捕まらないね」
実際スラム街は無駄に建物が多い上に入り組んでいる。細く小さい場所に入れるのであればどこにでも逃げられるだろう。
「ここから一番近いスラム街はあっちだから行ってみると良いよ。歩いてもそんなに遠くないし」
とスラム街の方向を指さす。
「……それと、私の名前はクリオネ。○○ビルの4階に住んでる。
死にそうになったら頼ってきて良いよ」
この異形の記憶力は分からないが、一応最終手段として頼ってきても良いとだけ伝える。
「私はもう帰るよ。こんな時間だしね」
それじゃあ。と言って来た道を引き返していく。やはりこの先の道は回避できるなら回避したかった。
//そろそろ眠くなってきたのでここらで終わりにさせてください。
//謎の生物との絡みは面白かったです。ありがとうございました。
658 :
名も無き分解者
[sage]:2012/12/25(火) 02:50:08.82 ID:TpoeVormo
>>657
『そうする。』
下水道を通れば見つかること無く行けるだろう。そう思い、スラムの方角だけ見当をつけておく
『くりおね、おぼえた。』
いざという時に助けを求めるかもしれない。そう思い、記憶に留めておく
そして引き返していくクリオネを見送るように顔を向けた後、足元の小動物の死骸を拾い上げて、近場にあるマンホールへと歩いて行った
//了解です、お休みなさい
//そう言っていただけると光栄ですー
659 :
サクヤ/帽子を深く被った茶髪赤眼の女E太極針、星型シール、破片手榴弾×2、Px4 Storm、【黒髪黒眼姿が賞金首、五千万】<無能力者>
[saga]:2012/12/25(火) 11:24:54.42 ID:Obc+UGOk0
寒い街を静かに歩く。
ロクレネとナナシはロンドンから帰ってきていない。大丈夫だろうか。サクヤは心配で仕方がなかった。
サクヤは今日も友達を作ることを考える。しかしクリスマスだ。
グループを作って思い思いの時間を過ごすのが普通である。
しかしサクヤは歩く。不安を紛らわせるために。自分には立ち止まる暇など無く、前に進まねばならないのだから。
660 :
彼方(キャスケット帽の少女) -Tarot Master- E:タロットカード一式
[saga]:2012/12/25(火) 11:33:53.61 ID:71ExzlIDo
>>659
彼女が歩く先の街角に、紫色のテントがある。
大き目のテントの入り口には「タロット占い、無料〜」と書かれた看板が立っていて、
言わずもがな、彼女が何度も入ったことのあるテントだった。
「……」
そして、中にあるテーブルと2脚の椅子。
その内1脚に座る少女は無言で、来るかもしれない客を待っていた。……しかし、今日は勝手が違う。
ロンドンの戦いで負った傷は、太陽のカードでも完全に直ることがなく、側頭部の傷はガーゼと綿によって外からでも見えている。
その他、銃弾を打ち込まれた腹と右太腿には包帯が巻かれていた。
惨敗……自分は一体何をやっていたんだろうか。
少女は思わず、俯かざるを得なかった。
661 :
サクヤ/帽子を深く被った茶髪赤眼の女E太極針、星型シール、破片手榴弾×2、Px4 Storm、【黒髪黒眼姿が賞金首、五千万】<無能力者>
[saga]:2012/12/25(火) 11:44:41.93 ID:Obc+UGOk0
>>660
こんな時にまで、立っている紫のテントを見つける。
サクヤは躊躇い無く中に入った。ロクレネはクリスマスを祝うような性格ではないのだがサクヤは違う。
とにかく淋しかったのだ。
中に入って見つけたのは、怪我だらけの親友だった。
サクヤは静かに、親友にすがりつきそうになっていた自分を恥じる。
自分は甘えようとしていたのだ。刀に貫かれて死を体験して、無意識に自分だけが不幸だと思っていた。
家族がおらずずっと一人なのは彼方も同じだと言うのに。友達が沢山居るサクヤの方が、よっぱど幸せではないか。
「彼方」
サクヤは、自分を責めながら呼びかける。
「彼方、会いたかった。ごめんなさい」
謝ることに何の意味があるのか。単なる自己満足ではないのか?
サクヤは自分で言って自分で後悔した。
662 :
彼方(キャスケット帽の少女) -Tarot Master- E:タロットカード一式
[saga]:2012/12/25(火) 11:55:42.68 ID:71ExzlIDo
>>661
誰かが入ってくる音を聞いて、顔を上げる。居たのは、大切な友達だった。
「……京子?」
彼女が自分の名を呼び、そして謝った。少女は返すように相手の本名を良いながらも困惑した。
何故私が謝罪されなければいけないのか、それも、友人に。彼女は何もしていないのに。
今日はクリスマス。思い思いの相手と一日を過ごす。
少し寂しかった少女は街に出てテントを構え、誰かを待っていたわけなのだが。まさか謝られるとは。
「京子、どうしたの?」
もう一度名前を呼び、とりあえず、座ってと促す。
自分の傷は今忘れよう。今はまず、彼女を落ち着かせたかった。
663 :
サクヤ/帽子を深く被った茶髪赤眼の女E太極針、星型シール、破片手榴弾×2、Px4 Storm、【黒髪黒眼姿が賞金首、五千万】<無能力者>
[saga]:2012/12/25(火) 12:09:32.55 ID:Obc+UGOk0
>>662
「私のことは、どうでもいいのよ。ただちょっと淋しかっただけ。彼方に甘えたかっただけなの」
サクヤは淋しげに笑いながら、自分の評価を大幅に下げる。
一番負担をかけさせたくない人物に心配をかけてしまったと。
「私が心配すべきなのは、彼方のことだから。彼方が私にとっては一番大事な友達だから」
サクヤの在り方は狂っているのかもしれないが、考え方そのものは普通の女の子なのだ。
大勢の友達を作る。それはサクヤにとっては楽しいことだが同時にストレスでもある。
友達との会話は、気に入られそうな自分の一部を出して相手に気に入られようとする行為。
しかし気に入る部分もあれば、気に入らない部分もある。
その気に入らないという思いは、友達を作るためには押し殺さなければならない。
サクヤは弱いのだ、脆いのだ。
ロクレネを除けば、本当に本音で話せるのは彼方だけかもしれない。
だからこそ、自分の本音を押し殺さなければならない。
「彼方こそ、どうしたの?」
664 :
彼方(キャスケット帽の少女) -Tarot Master- E:タロットカード一式
[saga]:2012/12/25(火) 12:24:45.07 ID:71ExzlIDo
>>663
「…………近くの商店街で福引が当たって、ロンドンに旅行に行って。
そこで戦って、怪我して帰ってきた」
円環の楽園とか言う組織の女だったと語る少女。
テレビでも大々的に報道されているであろうその事件。帰ってきたとき、驚いたという。
……しかしながら、今の少女の関心事はそれではなく。
「京子。どうでも良くないよ。
私は京子の友達。何でも言って。全部聞くから」
彼女は、少女にとって一番大切な友達だった。
そう彼女が彼女自身を下げるような発言を聞いて単純に心配になった少女はそう言った。
少女としては、彼女の悩みも全部聞いて、自分の事の様に思いたかった。
だってそれが、少女の思い描く友達というものだから。
665 :
サクヤ/帽子を深く被った茶髪赤眼の女E太極針、星型シール、破片手榴弾×2、Px4 Storm、【黒髪黒眼姿が賞金首、五千万】<無能力者>
[saga]:2012/12/25(火) 12:42:31.54 ID:Obc+UGOk0
>>664
「そっか。円環の楽園………ね。許せないわ。生きてくれてありがとう」
彼方を傷つけたその組織を、サクヤは心中に刻み込む。
それは久方ぶりの純粋な激しい敵意だった。
サクヤにとっては自分の一番大事な友達を傷つける組織が、気に入らない。本当に。
しかしそれを隅に置いて。
「ビルより大きな化け物に殺されかけた。刀に貫かれて生死の境を彷徨った。
社会現象となって自分から永久に平穏から遠ざかろうとした。沢山戦ってきた」
サクヤは空ろな目で話す。彼方のそばにいると、自然に本音が吐き出されてしまう。
「怖いの。戦いが怖いの、でも楽しいの。死ぬのが怖いの。友達に心配かけるのが怖いの。
友達に嫌われることが怖いの。友達と殺しあうことが怖いの。でも友達をうっとうしく思う自分も居て辛いの」
そして彼方に本音で話してしまった。そして後戻りできないと思う。こうなってしまえば……。
「それでも甘えていい?彼方。私、やっぱり貴方が一番好きみたい。どうしようもなく愛してるみたい」
恋愛感情かどうかは分からない。しかしそれに近い感情を抱いているのは間違いないだろう。
誰かを特別視するつもりはなかったが、とっくの昔にサクヤは彼方が一番だと定めてしまっていた。
666 :
彼方(キャスケット帽の少女) -Tarot Master- E:タロットカード一式
[saga]:2012/12/25(火) 13:51:20.83 ID:71ExzlIDo
>>665
「京子……」
驚きを隠せない。賞金首だということは置いておくとして、そんなに危険な目に遭っていただなんて。
自分も今回の件や模擬戦、廃ビルでの戦い。少ないが、死と隣りあわせだった時が何回かあった。
しかし目の前の彼女は、それらを大きく通り越した生活をしていたのを今知った。
頷きながら、彼女の話を聞いていた。
そんな生活をしていて、やっぱり怖かったんだ。友達と向き合うことが怖かったんだ、と少女は感じる。
それならば、少女が言うのは唯一つしかない。友達として、いや、大事な人としてというのが正しいのかもしれないが。
「京子。私も好き。京子の全部が好き。どうしようもないくらい愛してるって言うなら、全部受け止めるから。
だから、甘えて?」
少女の顔は、自然と微笑んでいた。
667 :
サクヤ/帽子を深く被った茶髪赤眼の女E太極針、星型シール、破片手榴弾×2、Px4 Storm、【黒髪黒眼姿が賞金首、五千万】<無能力者>
[saga]:2012/12/25(火) 14:15:12.56 ID:Obc+UGOk0
>>666
「ありがとう」
サクヤが愚痴を言う相手は、彼方ぐらいだろう。
彼方はサクヤにとって友達なのだろうか、親友なのだろうか、恋人になりたい人なのだろうか。
それは分からないが、サクヤにとって一番大事な人であること、それだけが重要だった。
彼方を、自分から引き寄せる。思えば今まで抱きしめられたことはあっても
自分から進んで人を抱きしめたのは彼方が初めてかもしれない。
「彼方は普通の女の子で、でも私の全てを受け入れて友達って言ってくれたよね。
すごく嬉しかった。賞金首になってから私が理解した友達は居たけれど
私をちゃんと理解してくれた友達は彼方だけだよ」
彼方は、サクヤにとって全てを受け入れてくれる存在だった。
天使のような少女にまた会いたいと言う思いだけで、サクヤは今まで何度も励まされてきた。
引き寄せた彼方を、しっかりと抱きしめた。そして――――――
「ここに来る前友達に言いたいことがあったの、すっかり忘れてた。言わせてもらうね」
淋しがりやな平等の姫は、この日平等ではなくなる。
「メリークリスマス、彼方」
668 :
彼方(キャスケット帽の少女) -Tarot Master- E:タロットカード一式
[saga]:2012/12/25(火) 14:35:37.87 ID:71ExzlIDo
>>667
彼女の腕が動くままに、引き寄せられる。
抵抗する理由なんか無い。
むしろ、これは少女が望んでいたことなのかもしれない。
「……ん、そうなの?
京子のことを理解できてるのかなって、ちょっと心配だったけど、
理解、出来てたんだね。私はとっても嬉しい、かな」
かたや賞金首の女、かたやタロット占いの少女。
まったく違う2人で、少し知り合ったからって、友達気分で居て良いのかと、少しだけ不安になった時もあった。
が、彼女の言葉でそれは間違いだと分かって、少しほっとした。此処に来て、1番最初の友達だから。
抱きしめられて、彼女の身体と自分の体を密着させる。暖かさを感じる。
もっと大事な人の暖かさを感じたくて、自分もと彼女の背中に手を伸ばし、ギュッと抱きつく。
世間的には嫌なニュースばかりだけど―――――
「メリークリスマス、京子」
―――――大切な人が出来たのなら、今日はとても良い日だ。
669 :
サクヤ/帽子を深く被った茶髪赤眼の女E太極針、星型シール、破片手榴弾×2、Px4 Storm、【黒髪黒眼姿が賞金首、五千万】<無能力者>
[saga]:2012/12/25(火) 14:43:40.37 ID:Obc+UGOk0
>>668
「私は彼方のおかげで救われたんだよ」
抱きしめると、彼方に密着して猫のように甘える。サクヤは案外子供っぽい所があるのだ。
密着した彼方の体が、愛おしくてたまらなかった。首を屈めて自分のほっぺを彼方のほっぺにこすり付けてみる。
ごろごろ、ごろごろと。
「彼方、かーなた。えへへへへ」
意味も無く何度も名前を呼んだ。
670 :
彼方(キャスケット帽の少女) -Tarot Master- E:タロットカード一式
[saga]:2012/12/25(火) 14:56:02.62 ID:71ExzlIDo
>>669
「それは、今まで京子に関わったみんなのおかげ。私だけじゃない。
……私が一番って言うのは、たとえそうじゃなくても否定しないけど」
つまり、少女も結局誰かの一番大切な人になりたかったということであって。
密着された少女には、心臓の鼓動が少し早くなっているのを感じることが出来た。
「京子、私よりも大人なのに、子供みたい。でも、嬉しい」
意外な一面だったのは、少女が今まで彼女に抱いてきた人物像を思い浮かべれば分かることだった。
自分より大人だし、戦闘も強いし、自分のことをはっきりと把握してて、そして自分の考えを持てる。
こういう大人になりたいと少女が思うような、人だった。
でもそれもこれも全部嬉しかった。誰かの大切な人になるのは、こんなにも幸せだったのか。
「……でも、ちょっと恥ずかしいかも」
その頬が赤みを帯びて暖かくなってきたので、思わず顔をサクヤの身体にうずめた。
671 :
サクヤ/帽子を深く被った茶髪赤眼の女E太極針、星型シール、破片手榴弾×2、Px4 Storm、【黒髪黒眼姿が賞金首、五千万】<無能力者>
[saga]:2012/12/25(火) 15:06:34.60 ID:Obc+UGOk0
>>670
「それでも最初に私を受け入れてくれたのは彼方。そこが大事よ」
彼方が居なければサクヤは友達を作ろうと思うことはなかっただろう。
彼方のおかげで皆に踏み出してもいいと思った、優しくなれた、友達が沢山できた。
「知らなかった?私ってけっこう子供っぽいのよ。甘えたがりやの淋しがりやね」
そもそもさびしがりやでなければ、友達を沢山作ろうなどとは考えない。
しかしどんな友達を作った時よりも、サクヤは幸せだった。
「実は私も素直に甘えて恥ずかしいの。彼方と一緒ね。うふふ」
仄かにサクヤの頬っぺたも朱に染まっていた。
彼方の頬をサクヤの指がなぞったかと思うと、彼方の髪を優しく撫でていた。
体を自分の胸に沈めてくる彼方からは、いい匂いがする。
672 :
彼方(キャスケット帽の少女) -Tarot Master- E:タロットカード一式
[saga]:2012/12/25(火) 15:28:41.50 ID:71ExzlIDo
>>671
「全部、私がきっかけだったんだ。
……嬉しい。私で京子が幸せになってくれたなら」
放浪生活で手に入れたものは、少しも嬉しくないばかり。
現実を見せられて、少し、この世に絶望しかけたこともあって。
でも、いまここで彼女と抱き合っているということは、嬉しくないわけが無いことであって。
「全然知らなかった。そんな素振り、見た事なかったから」
顔は微かなリアクションながらも、本心は結構驚けるというのは、有意義なことで。
「……そうだね。もっと素直になってもいいよ。私が受け止めるって、言ったから」
こんなことを本気で言える友達が居るのは、この「新しい世界」に来る前までは無かった、とても幸せなこと。
この幸せをかみ締めていたいと、切に願う。
そういえばキャスケット帽はテーブルに置いたままだったと、撫でられてから気づいた。
彼女の手はとても安心感があった。……自分も、彼女に安心感を与えてやりたい。
背中へと伸びていた腕は何時しか、彼女の顔に来ていた。頬を撫で、輪郭をなぞる。幸せだ。今までで一番かもしれないほど。
673 :
サクヤ/帽子を深く被った茶髪赤眼の女E太極針、星型シール、破片手榴弾×2、Px4 Storm、【黒髪黒眼姿が賞金首、五千万】<無能力者>
[saga]:2012/12/25(火) 15:50:47.64 ID:Obc+UGOk0
>>672
「私も、私で彼方が少しでも幸せになってくれたら嬉しいなって思うわ」
賞金首になってから、自分の人生は不幸続きだった。
しかしこの街で彼方と出会って、思いを明かして、抱き合っている。
彼方は一般人で、最初は自分とこんな関係になるなんて思っていなかった。
「本音で甘えられる人が欲しかったの。大好きで、心の底から愛せる人が」
暖かい家庭は持てるかどうか分からないが、彼方の占いは当たっていたと思う。
彼方の存在だけで全ての悩みがちっぽけなものに思えた。
彼方が傍に居てくれれば、大丈夫だと思う。
傍に居てね、彼方、と。
彼方の指が、自分の頬を伝わる。それと同時に自分の指も彼方の頬に戻るのを感じた。
お互いの頬にお互いの指が伝う。自然とお互いの顔が近づく。
この街の友達に抱きしめられてもらったことはある。これからも場合によってはそうなるかもしれない。
サクヤはそれが悔しくて、彼方に申し訳なかった。
だから、今までの友達にしたことがない行為を求めるのは必然であった。
サクヤは今から自分が行おうとしている行為をしっかり理解していた。
しかし彼方に、自分にとってはっきり彼方が特別だと示したい。
彼方の顔に、正面から自分の顔をゆっくり近づけていく。
674 :
彼方(キャスケット帽の少女) -Tarot Master- E:タロットカード一式
[saga]:2012/12/25(火) 16:03:47.59 ID:71ExzlIDo
>>673
「私は、今が幸せ。京子が大好きだから。
……今日、猫みたいだね。私、猫も好きだから一層京子の事好きになった」
こんなストレートに好きと言えるなんて、数日前にロンドンに居た時には思いもしなかった。
あの辛い経験を一時でも忘れさせてくれる相手は、京子の他いない。
猫は恩を三日で忘れるというが、本気で好きな人に受けた恩は一生忘れないだろう。
つまり、猫もそういう人を心で欲しているのだ。今はめぐり合えないだけで、いつか会えると。
照れながらそう話す少女も、顔には出ていた。私も、そういう人が欲しかったんだ、と。
彼女の今やろうとしていることは、すぐに分かった。
特別なことだろう。今それをあげれば、その機会はもう二度と来ない。
だがそれは彼女も同じことで。そして何より、少女にとって1番あげたい人は彼女なのであり。
静かに目を瞑って、受け入れようとする。
大好きだよ京子。愛してる。心の中で思う。
675 :
サクヤ/帽子を深く被った茶髪赤眼の女E太極針、星型シール、破片手榴弾×2、Px4 Storm、【黒髪黒眼姿が賞金首、五千万】<無能力者>
[saga]:2012/12/25(火) 16:26:05.44 ID:Obc+UGOk0
>>674
「ありがとう、彼方。私って野良猫みたいかもしれないわね。とても嬉しいわ」
彼方がはっきり愛情表現を自分に示してくれる。
夢なら醒めないでほしいと思う。自分は普通に男が好きだとばかり思ったのだが。
相手が誰よりも大切な人なら仕方が無い。
自分は彼方のことを受け入れて、彼方も自分のことを受け入れて。
人は助け合って生きているという。陳腐な言葉かもしれないが、その言葉の意味を強く実感した。
私は全ての友達よりも彼方が好き。彼方を愛している。
サクヤの唇が、彼方の唇に触れた。
お互いの唇が触れる、言葉にしてみればそれだけのこと。
しかしこんなにも幸福を強く実感できるのはどうしてだろうか。
こんなにも繋がりを実感できるのはどうしてだろうか。
痺れるような甘い感覚が、自分の全身を電流のように襲った。
676 :
彼方(キャスケット帽の少女) -Tarot Master- E:タロットカード一式
[saga]:2012/12/25(火) 16:45:08.10 ID:71ExzlIDo
>>675
「まさにそう。でも野良猫って素敵だと私は思う。生きるのは、大変なことだから」
前に居た世界では、いや、彼女と出会う前までは、自分は恋愛などしないと決めていた。いや、無意識中に放り込んでいたのかもしれない。
それは、人を愛するということが具体的にどういうことなのか分からなかった為で。
それゆえに、少女はボランティアをしても、人を愛している感覚は無かった。ただ人助け。それだけ。
でも今ならわかる、こうして彼女に唇を近づけられているこの状態ならば。
京子のことを心から思うのが、愛するということなんだと分かった。未だにこの感覚は分からないけども。
そして2人の唇が重なって、少女にも同じ様に、電流が流れる。
先ほど良く分からないといった感覚を増幅させたような、頭がパンクしそうになるこの刺激に、少女はそっと身を委ねる。
自分という存在を欲しているなら受け止めると少女は言った。彼女が愛してくれるなら、少女は何をされようとも文句は言わないだろう。
でも今はこの感覚に浸りたかった。
677 :
サクヤ/帽子を深く被った茶髪赤眼の女E太極針、星型シール、破片手榴弾×2、Px4 Storm、【黒髪黒眼姿が賞金首、五千万】<無能力者>
[saga]:2012/12/25(火) 17:00:26.94 ID:Obc+UGOk0
>>676
「生きるって、ホント大変よね。いい言葉だと思うわ」
唇が触れている間、サクヤは文字通り麻痺をしたような感覚だった。
男と接吻したことはあったし、体の関係を持ったことは何度もある。
しかしそんなものは、今思えば自分にとっては本当にどうでもいいことだったのだと思えた。
どんなに接吻が上手な男のそれでも、彼方の接吻に比べたら遥かに劣る。
ぼんやりとした幸福感の中、自分の手を彼方の背中に回して暫く無言で彼方の唇を感じる。
永遠にも思える時間、やがて先に息苦しくなるであろう彼方を気遣ってサクヤは自分から唇を離した。
離す時に名残惜しさを感じながら。
ぼんやりとしたまま無意識のうちに、キスをした自分の唇を指でなぞる。
てても寒いのに、暖かさが残る。
「受け入れてくれて、ありがとう」
サクヤがキスをしてすぐに発したのは、彼方に向けての感謝の言葉。
678 :
彼方(キャスケット帽の少女) -Tarot Master- E:タロットカード一式
[saga]:2012/12/25(火) 17:16:52.52 ID:71ExzlIDo
>>677
抱きつかれると言うのはこんなにも幸せなことだっただなと思う少女。
家族に……両親に腕で抱かれたことは何回もあっただろう。小さい時の事だから、覚えはないが。
しかし他人に、今となっては大事な人だけど、血縁関係の無い人に抱きつかれ、ふわふわした感覚に陥るなんて知らなかった。
ならばこれからの時間、この感覚をずっと彼女と共有したいと思うのが、自然な望みだった。
唇を離された瞬間、少女は小さく声を漏らし、もう少しこの感覚を味わいたいと首を伸ばそうとする。
が、息苦しくなったのも事実、仕方なく首を元に戻した。
「良いよ。京子は大事な人。受け入れる以外に選択肢なんてないから」
彼女が少女の顔を見れば、少女は目じりに涙を浮かべているのが分かるだろう。
唇をつけたときのその刺激の所為でもあり、ふわふわしたその時間中の感覚の所為でもある。
途轍もない感情の波に流され、訳も分からず涙を流していたのだった。
「こちらこそ、ありがとう」
679 :
サクヤ/帽子を深く被った茶髪赤眼の女E太極針、星型シール、破片手榴弾×2、Px4 Storm、【黒髪黒眼姿が賞金首、五千万】<無能力者>
[saga]:2012/12/25(火) 17:34:05.36 ID:Obc+UGOk0
>>678
涙を流す彼方にもしかして、嫌だったのか?と思うも、それはないとすぐに否定する。
自分は本気で愛されている、と。人を見る目はあるつもりだ。
しかし無理をさせすぎたのは事実だ。彼方の涙を、自分の指で拭う。
「嬉し涙、かしら。少し無茶させちゃったかしらね」
自分のために尽くしてくれる彼方に、再び愛おしさを感じるもこれ以上は良くないかもしれない。
しかも今のテントは仮にも営業中だ。人が入ってくる可能性もある。
自分の行為が軽率すぎたかもしれないと慌てた。それでも腕は回しているままだが。
「彼方。これからも甘えていい?…………恋人として」
サクヤはまた頬を染めながら、たどたどしく彼方に問うた。
流石に友達関係とも、親友関係とも言い難い。
680 :
彼方(キャスケット帽の少女) -Tarot Master- E:タロットカード一式
[saga]:2012/12/25(火) 17:47:31.45 ID:71ExzlIDo
>>679
「無茶なんかしてない。何か良く分からなくて、それで」
首を振ってそれを否定。正直に素直のままそう伝える。
自分を愛してくれて、自分が愛している相手に唇を合わせられて、無茶も何もあったものじゃない。
それより幸福感が少女の中を流れて、はち切れそうだったというのに。
再び腕を彼女の背に回し、ギュッと密着する。
「何時でも、どれだけでも甘えて欲しい。恋人、だから。私も、甘えるから」
そして胸に顔を埋め、犬や猫のように顔をこすり付けるのだった。
猫なのは少女の方かもしれない。
681 :
サクヤ/帽子を深く被った茶髪赤眼の女E太極針、星型シール、破片手榴弾×2、Px4 Storm、【黒髪黒眼姿が賞金首、五千万】<無能力者>
[saga]:2012/12/25(火) 18:02:31.91 ID:Obc+UGOk0
>>680
「私もよく分からないけれど、キスってそんなものなのかもしれないわね」
少なくとも自分はこの甘い感覚を表現することは難しいし、無理に表現する気にもなれない。
ただ幸福であった、とだけ。密着してくる彼方、猫のように甘えてくる彼方に対しても似たような感覚だ。
先ほどからよく分からない感覚が止まらないのだ。表現するのが難しいだろう。
サクヤは彼方が満足するまで抱きしめ続ける。
「うん、お互いに甘えよう。恋人だから」
682 :
彼方(キャスケット帽の少女) -Tarot Master- E:タロットカード一式
[saga]:2012/12/25(火) 18:43:07.13 ID:71ExzlIDo
>>681
彼女の身体の温もりを存分に味わった後、そっと少女は身体から手を離す。
もっとこの感情に溺れていたい衝動は流石に抑えた方がいいだろう。
「……今日は、ありがとう」
切り出すのは少女の方。彼女が言い出したことだし、少女は受け止めるといっただけだが、
少女はそう言わずにはいられなかった。
新たな感情が芽生えて、新たな感覚を手に入れることが出来たきっかけを与えてくれた彼女には。
/遅れましたー、すみません!
683 :
サクヤ/帽子を深く被った茶髪赤眼の女E太極針、星型シール、破片手榴弾×2、Px4 Storm、【黒髪黒眼姿が賞金首、五千万】<無能力者>
[saga]:2012/12/25(火) 19:07:43.60 ID:Obc+UGOk0
>>682
「ええ、私も同じ気持ちよ。今日はありがとう。最高のクリスマスだったわ」
手を離した彼方に、にっこりサクヤは笑いかける。
今日はサクヤにとっては、最高の一日だった。
彼方とこれから恋人として過ごすことを思うだけで、頬が自然と緩むのを感じる。
ずっと一緒に居たいがそうはいかなかった。何となくだが、もうすぐロクレネが帰ってくる気がする。
ロンドンに居る彼女のことも心配だった。
「おやすみなさい彼方。次に会ったらまた存分に甘えさせてもらうわね」
「彼方。―――――――――愛してるわ」
もう一度恋人の頬を一撫ですると、名残惜しそうにテントから出る。
自然と心から元気が出てくることを感じる。サクヤにとっては最高のクリスマスプレゼントだった。
サクヤはロクレネの家に向かいながら彼方のことを考える。
ロクレネの心配はしていたものの、サクヤは暫く彼方のことで頭が一杯だった。
//数時間に渡るロールありがとうございます!
お疲れ様でした!甘いロールができて大満足でした。
684 :
彼方(キャスケット帽の少女) -Tarot Master- E:タロットカード一式
[saga]:2012/12/25(火) 19:26:00.73 ID:71ExzlIDo
>>683
心が満たされるというのはこういうことを言うのだろう。
京子の事で頭がいっぱいで、占いをしても占いにもならないと思う。だから早めにテントを畳むことにした。
「私も。愛してる、京子」
テントを出た彼女が見えなくなるまで、手を振り続ける少女。
見えなくなると、撤収の準備を手早く整えて帰路に着く。
今日は特別なクリスマスになった。―――そして、この感覚はクリスマスプレゼントといっても差し仕えないだろう。
/お疲れ様でしたー!
/自分も満足です、ありがとうございました!
685 :
紫乃咲紫音・中性的な殺し屋
[sage]:2012/12/25(火) 19:57:43.72 ID:MtxkSijeo
>>253
悪い人には見えない
そう彩鈴に言われて身体の中で何かが少し揺らいだ気がした
ある事を言われたからだ、今は亡き2番目の親に
『坊やにこの仕事は向いてないよ、坊やは善人であり悪人だからね』
そう一蹴されたのを覚えている
そして、今はどうだろうか
彩鈴の言うとおりか、それとも
「心や...理由...」
自分にそんなものはあっただろうか
“初めて”の親殺しに、崇高な理念や哲学が
この傷だってーーー。
「半分は自分でつけた傷だ...俺の能力は自傷行為が必要だからな
残りは...」
言葉が詰まる、それは思い出したくないものだから
自分が“人間じゃないから”両親に受けた傷だ
教育で儀式で虐待で、受けた傷
よく見れば古い傷を覆うように新しい傷が走っている
まるで自らの手で隠すように
言葉にはしない、ただ気持ちは表情で心で伝わるかもしれない
686 :
彩鈴/パーカーとヘッドフォン娘 単品
[sage saga]:2012/12/25(火) 20:23:19.71 ID:h7/cdJzCo
>>685
「そ」「そりゃあこんな仕事だし、あたしだって傍から人間じゃない≠チて言われる事、あるよ?」
「こう言っちゃなんだけど、……沢山殺してきた。それこそ…………慣れちゃうくらいに」
こくりと一度、首を垂れ、それから鈴は言葉を紡いだ。掌を広げ、視線を落とす。
返り血を思わせる赤みを持った、活気のある素肌に、自嘲めいた笑みをぽろりと零した。
「……けどさ?やっぱりあたし達は人間だ」「どれだけ危ない異能を持ってたって、人殺しだって」
「最後はここ≠ネんだよ、ここに血が通ってる──他人を思い遣れる人なら」
「例え悪人だろうと……化物とは呼べないし、呼ばせない……違うんだよ」「あたし達は、絶対に化物なんかじゃない」
──所詮同族の、人殺しの化け物の、傷の舐め合いなのだろうか。
否、そうは思いたくなかった。少なくとも自らには目的≠ェある、人殺しなりの倫理≠ェある。
悪人である自覚ならとうの昔にしていたけれど、断じて化物ではない。そこには絶対の自負があった。
自らと似た境遇であろう紫音の、卑下するような言葉を聞いていると──無性に、腹が立ってくる。
胸部を親指で示し、やや抑揚を強めて言い放つ。それに釣られ、表情もどこか、顰めたようなものに変わっていた。
687 :
紫乃咲紫音・中性的な殺し屋
[sage]:2012/12/25(火) 20:48:58.49 ID:MtxkSijeo
>>686
「悪人であっても、化物...じゃない」
少年は伏せ気味だった目を彩鈴へ向ける
喜怒哀楽、その全てでは言い表せないその表情は
そうなのか、と
自分は化物ではないと、きっと思えたのかもしれない
彩鈴の言葉に自身の感情が揺れる
これは疑問か否定か肯定か、それとも希望か
少しの間が、空間を支配した
「...君は、何のために人を殺している...?」
少年は彩鈴の目を見て問いかけた
虚ろで空っぽ、生気を感じない彼の瞳には間違いなく“意思”がある
羨ましいと、思えたのだ
目の前の彼女が今の自分と違うのが
日々、その手であらゆる魂の光を踏みにじり続けてきた
戦場で、街中で、村で、民家で
大人や、子ども、老人から、赤子まで
何人も何十人も何百人も殺してきた
「“あの人”はちゃんと意味があって、俺と同じ場所に居たんだ...
なのに、未だに俺は何も見つけていない...!」
ナイフの切っ先を、拳銃の引き金を
突き動かしているのは、ただの惰性
崇高な理念の上辺だけの真似事だ
ただ、終わらせたくなかったから
“あの人”と呼ばれる人物が見ていた世界が中途半端に終わらないよう
昨日と同じく明日へと繋がるように
意味もなく、動いている
今の俺は開発者亡きロボットだ、意思でなく遺志で動いている
と少年は嘲笑した
688 :
狂魅ヶ裂 円環 【異形化儀式術】
[sage]:2012/12/25(火) 21:03:49.23 ID:2Fqw6ThVo
「円環の楽園、円環の楽園と。聞く度に毎回自分の事かと勘違いして。
振り向いてしまうオレの身にもなってくれよ。何回恥ずかしい思いをしたことか。」
本日の出で立ちは、黒い甲殻の異形の怪人。溜め息混じりに一人の男の片足を引き千切っていた。
子供が昆虫の脚を引き千切るのと、大差無い感覚で。その手は隣の女にも伸ばされる。
「それはそうと今日はクリスマス。イエス・キリストの生誕だかなんだかだ。
そう言う事で此のオレが、不特定多数の非リア充諸君にクリスマスプレゼントだ。
世の中にはブラックサンタだかブラックサンダーだかがいるらしいじゃないか。
それにあやかってオレはダークネスサンタさんと自称しようか。
手の届く範囲でのリア充の惨殺を、ダークネスサンタさんが約束しよう。」
力の限りの抵抗虚しく。右脚を引き千切った後、男に見せ付ける様に頭を掴み。
宙吊りの女の右腕を掴む。
「え?彼女だけは助けてくれ?おいおい、それは都合が良いって奴だぜ?
そもそも言ってたじゃないか?天国でもいっしょ、って。よかったな。
意外と早くその約束を達成出来そうで。」
軽く引っ張ると、それはいとも容易く外れた。
愛する彼女の鮮血を浴びながら、己の無力を無理矢理口に詰め込まれて噛み締めながら。
「まだ現実を見れてないかな?いいか?
この世界には、悪の組織と戦う改造人間も絶望を希望に変える魔法使いもいない。
いるのは悪の怪人だけだ。世界は、全て悪で回っている!」
頭を掴んでいたその手が、其の言葉と共に握り締められる。
軽い音と共に消えた命の灯火に、異様なまでの高翌揚を感じながら。それは歩み寄る。
「さっ。次は君だ。いやー、実にマーダーらしくていいな、うん!」
―――――――――先ず、一組。最初の犠牲者が、現われる。
689 :
彩鈴/パーカーとヘッドフォン娘 単品
[sage saga]:2012/12/25(火) 21:16:46.72 ID:h7/cdJzCo
>>687
沈黙。互いに口を噤み、視線を交わす。ふと、『甘いのだろうか』などという思考が頭を過った。
楓──姉ならきっと、違う答えを返していたはずだ。所詮は仕事≠ネのだから、割り切るべき、と。
『事情はどうあれ目的の為に人を殺める今の私達は、紛れも無い屑だ』と、いつか彼女は語っていた気がする。
「……復讐、かな」「あたし達をこの世界へ叩き込んだ奴らへの、ね」
「それが終わったら、この仕事からも足を洗おうかなって……言っても、まだ終わりそうにないんだけど」
男の問い掛けに、呟きを以て応じる。鈴は、復讐の為に人を殺め続けていた。
憤怒に身を任して──いつしか、姉妹を闇へ墜とした者達への、復讐を遂げるべく。
鈴には、それしか出来ない。全てを終えるまでは、それを変えるつもりも無かった。
確かあの時、姉の言葉にそれ、自らの理念を否定されたと感じて、喧嘩になった記憶がある。
「……あの人=Aっていうのが誰かは知らないけどさ」
「意味なら、今からでも見つけられるんじゃあない?」
「それはきっと、あたしにどうこうできる話じゃないんだろうけど……」
喉を唸らせるように鳴らしながら、鈴は力無く笑み掛ける。我ながら、素晴らしい程の脱力具合だった。
690 :
クリオネ 人形使い 生成中の人形:3体
[saga]:2012/12/25(火) 21:30:10.41 ID:oWZb9LAvo
夜、クリスマスの公園に楽器を弾く影が4つ。
クリオネはロンドンの戦いで消費した魔力が完全に戻っていない為、訓練とリハビリがてら何時もの演奏をしていた。
何時ものミニスカートではなく、今日は珍しくジーンズを履いている。包帯を隠すためだ。
(こんな日にロマンチックだったかな)
クリオネはドールの操作の練度を上げるためによくドールに楽器を弾かせる。これはクリオネの数少ない趣味でもある。
今弾いているのはハイドンの弦楽四重奏曲第77番「皇帝」である。クリオネがヴァイオリン、そしてもう一つのヴァイオリンとヴィオラ、チェロをドールに弾かせている。
さながらクリスマスの音楽会である。
しかし、クリオネの頭の中はそんな優雅なものではなく……
(このままじゃダメ。ロンドンでのあれは勝ちじゃない……
場合によっては円環と対立しなきゃいけないこの状況で人間一人相手に死にかけるなんてこれじゃあ……)
僅かばかりの焦りがクリオネの演奏のテンポを少しだけ上げる。
(メイザース……どこにいる……メイザース……)
目をつぶりながらクリオネの演奏は続く。
691 :
アーノルド
[saga sage]:2012/12/25(火) 21:39:00.15 ID:GG2KDWla0
>>688
「それはまた面白いご冗談だ。」
低く、そして不気味なほどの無機質さをもつ声が響く。嘲笑の意味も
なく、本当に面白いというような印象すらない。
赤く、鮮やかな液を撒き散らし、嬉々としている異型の背後から少し離れていたところに
フードで頭を覆ったミリタリーコートを着た長身の男―否、人間と呼ぶにはあまりにも
雰囲気がかけはなれている、いわば人型、「人の形をした何か」を言ったところだろうか。
一瞬にして四肢を引き裂くその力―ほしい。進化には
最適な強度だ。
人型が視線を移しているのはその四肢をひきさいた腕。その視線からは
狂おしい、まるで死んだ亡者が再び生命を欲するの如く、羨望と情欲に
満ちた、ねっとりした視線。
少なくとも、この人型はふたりを助けにきたヒーローでもなければ
断悪するような正義感に満ち溢れた正義の使者でもないだろう。
692 :
紫乃咲紫音・中性的な殺し屋
[sage]:2012/12/25(火) 21:43:19.14 ID:MtxkSijeo
>>689
「復讐、か...その気持ちは分かるよ、俺もそうだった」
あくまで過去形だ
彼の復讐は数年前に終わらせている
憤怒も絶望も、その手で終わらせている
だからこそ、知っている
復讐の先は、希望でも幸福でもない、無だと
殺めた人物が両親だったから、家族だったからかもしれない
全てを終わらせた時、ひどい虚脱感に襲われた
未来への絶望でもあり一種の希望でもあった人を殺したのだから
あくまで一例だ、この例が彩鈴に通用するとは思わない
例え通用するとしても、口にはしなかった
それが、今の彼女なのだから
それを否定してはいけない、彼女の心を揺さぶる事の意味を知ってるから
戦う意味とは何なのか
[
ピーーー
]意味とは何なのか
『いいかい坊や、私みたいには絶対にならないで』
『世のため、人のために誰かを犠牲にする人間には絶対に...』
“あの人”の言葉を思い出す
今ではノイズが走り、靄がかかるように不安定だ
ずっと“あの人”は誰かを助ける為に殺してきた
いつ崩れてもおかしくない、崩れないのがおかしいこの世界を
ずっと鉄と火薬の塊で保ち続けた
『生きな、紫音...未来を...世界を、見続けて...』
ノイズ交じりの通信機越しの声ははっきり覚えている
“あの人”の生きた意味が何なのか
「...意味なんて本当は分かってるんだ、ただそれを俺が口にするに値するのか...」
“あの人”の目指した世界を
それが何なのか、意味を思い出す
理解し、体現する覚悟はあるのか
「それに言うのもちょっと、恥ずかしいし...何でまたあの人はこんな理由で戦ったんだ...」
別の理由で目を伏せながらそう言った
ちょっとだけ笑いつつ、頬を薄く朱色に染めながら
693 :
七瀬 士狼
[saga sage]:2012/12/25(火) 21:48:41.38 ID:/JD1Ei5To
>>690
「凄ぇな、えーっと音楽とか詳しくねぇけど
なんか、優雅っていうか?」
パチパチパチ、と軽く手を叩きながら4つの影に近づく少年
雪でも積もったのかというような白髪頭と赤い瞳が印象的だが
それ以外は、特に変わったところもないただの学生のようだ
「演奏、聞かせてもらっても良い?
こんな夜だってのに、予定もなくて退屈してんだ」
答えを聞く前にクリオネの近くにあったベンチに座り込み
にっこりと微笑みながら、演奏する4つの影にぼんやり視線を向けた
694 :
狂魅ヶ裂 円環 【異形化儀式術】
[sage]:2012/12/25(火) 21:57:03.61 ID:2Fqw6ThVo
>>691
「面白いっ、て、そんな感情の無い声じゃあ何の説得力も無いぜ?
だからって大爆笑しながらの登場も怖いけどな。」
上と下、男の身体を引き裂いて、異形の怪人はソレはそれへとゆっくりと視線を向けた。
視線の先には人型のナニカ。自分とはまた別の、異形を感じさせるそれに。
心底面倒臭そうな雰囲気をまじまじと感じ取りながら、心底面倒臭そうに言った。
「さて、君はオレに何か用かな?オレはリア充虐殺に忙しいんだ。
まぁいいさ。どうあれ、怪人に会ったら、先ずは戦闘員と戦うべきだよね。
それがセオリー、それがポピュラー。さぁさ、我が親愛なる狂魅ヶ裂円環親衛隊!」
指をパチン、と鳴らすと、怪人の前方、囲む様に四つの闇が噴き出した。
何か。忌避すべき色のそれは、徐々に徐々に、人型を形作って行く。
右手に片刃の刀剣を握り締めた、同型の異形が四つ、現われる。
「さぁさ、ちゃっちゃと片付けておくれよ。」
其の言葉と共に、一つ目の異形が、片刃の剣で切りかかる。
695 :
クリオネ 人形使い 生成中の人形:3体
[saga]:2012/12/25(火) 21:57:37.79 ID:oWZb9LAvo
>>693
(ん……?)
目を瞑っていたが、誰かが接近してくるのは分かった。
そこで目を開けると何やら拍手しながら近寄ってくる少年。
「別に構わないよ。観客が居た方が興が乗るからね」
と演奏を中断せずに少年に話しかける。話しながらでも演奏ができるようだ。
ちなみにと付け加えて
「演奏中に拍手を送るのは失敗だったね」
あまり演奏中に拍手をされるのは好きでは無いようだ。特に怒っている感じではないが。
696 :
七瀬 士狼
[saga sage]:2012/12/25(火) 22:04:29.42 ID:/JD1Ei5To
>>695
「――……あっ」
しまった、と顔を強張らせ、その手を止めた
「悪い、邪魔するつもりはなかったんだけどさ
ごめん、いや、本当に悪かった」
しどろもどろになりながら、頭を下げたり
バツの悪そうに髪を掻いたり、慌ただしく少年は動きまわる
「……えーっと、失礼ついでに聞きたいんだけどさ
それってなんて曲なんだ?
クラッシックっぽい気はするけど」
697 :
彩鈴/パーカーとヘッドフォン娘 単品
[sage]:2012/12/25(火) 22:04:45.28 ID:h7/cdJzCo
>>692
そうだった=Aその一言を聞いて、鈴はひくりと眉を震わせた。
復讐を遂げたのなら、何故彼は目的も無くこの仕事を続けてきたのか。
沸りと生じた疑問、それに興味を抱きつつ、少女は続く男の言葉を待った。
────────────────────
「……じゃあさ、いつか…あたしがキミともっと打ち解けたら…その時に、教えてくれる?」
「あ、名前…言い忘れてたね」「あたしは彩鈴(ツァイリン)、お姉ちゃんと一緒に、フリーで活動してるの」
改めて、つくづく甘い女だと鈴は思う。こんな下ばかりを向いた陰気な男、歯牙にかけて何になるというのだろう───
──少なくとも、暗殺者としての鈴はそう考えていた。はずだった。
けれど、彼女の年頃としての──暗殺者でなく女の子≠ニしての一面が、彼女を突き動かしていた。
同年代、同業の少年の予期せぬ登場、生じた興味と純粋な好意が、彼を友人として招き入れんとしていた。
「結構、相性良いと思うんだよねえ」「……あっ、何ならお仕事≠煦齒盾ノしちゃう?」
冗談とも本音ともつかぬ言葉を吐きながら、鈴は悪戯っ気に満ちた笑みを浮かべてみせる。
先程までの神妙な表情は氷解して、湛えられたそれは、紛れもなく無垢な女の子のそれだった。
698 :
クリオネ 人形使い 生成中の人形:3体
[saga]:2012/12/25(火) 22:12:03.52 ID:oWZb9LAvo
>>696
「ははっ、別にそんなに謝る事でもないよ。コンサートって訳でも無いんだし」
演奏を続けながらも普段と変わらずに話していく。
「これ? これは弦楽四重奏曲第77番ハ長調。副題は「皇帝」
……らしいよ。詳しくは知らない」
スラム街育ちのクリオネにはそこまで知識は無い。今弾いている曲もたまたま楽譜が落ちていたから弾けるようになっただけだ。
ちなみに完全に独学である。
「音楽は好き?」
わざわざ足を止めて聞きに来たのだから興味位はあるのだろうか。
699 :
七瀬 士狼
[saga sage]:2012/12/25(火) 22:20:11.46 ID:/JD1Ei5To
>>698
「音楽が好きかどうか、って言ったら
特別好きって訳でもねんだけどさ
ほら、曲とか全然わかんねぇし」
んー、などと間抜けな唸り声を上げながら
腕組みをし、首を小さく傾げた
「なんでかな、アンタの演奏は聞きたくなった
……って、安っぽい口説き文句みたいになってんな」
カラカラと、少年のような無邪気な笑みを浮かべ
そちらへ視線を向けた
「誰も聞かないのは、勿体なすぎるだろ
アンタの演奏は」
700 :
アーノルド
[saga]:2012/12/25(火) 22:21:22.44 ID:GG2KDWla0
>>694
「……」
人型は何も喋らない。ただ、その腕を凝視する。
この人型は面白いなどと思った事は一度もない。ただの、いわば社交辞令で
言っただけだ。その社交辞令で言った言葉に感情など篭るはずなどない。
早く茶番を終わらせろ―。
心の中でそう思っているうち、視線を向けた怪人に、ついに待ちわびた時に心の中で
まるで我慢し続けた幼児の不満が、一気に晴れたかのように、狂喜した・・が。
召喚されたのは人型の異型。彼は、憎悪と侮蔑の視線で眺める。
恐らく召喚されたのだ、ただの雑魚、弱体化だ。
彼の至上課題は進化。進化とはすなわち強者との戦い。こんな茶番につき合わされるというのは
彼にとっては拷問も同然。
人型の右腕のコートの袖口から、肉がこすれる音共に肉が現れ、そしてその肉はやがて金属の
少し湾曲をした刃じみたものにへと変わっていく。
「進化の種にすらならない雑魚には用はない―消えろ。」
召喚された異型の剣を、彼は振り下ろす瞬間にすぐさま前方、左斜めにへとかけて進み、かわすとともに
右腕が、まるで植物を刈り取るかのように刃を軽やかに振い、首を刎ねる。
ボトっとという音ともに首が落ち、そして異型の身体は糸が切れた人形のように
身を落とした。
701 :
紫乃咲紫音・中性的な殺し屋
[sage]:2012/12/25(火) 22:27:45.19 ID:MtxkSijeo
>>697
「同じく、独り身でフリーの紫乃咲紫音だ
紫乃咲でも紫音でも好きなように呼んでくれ」
彼の仮の名前を口にした
本当の名前なんて、とうの昔に捨てている
“あの人”に貰った大事な名前
こうも簡単に明かして良いものだろうか、
彩鈴につられてか、別の理由か...それははっきりしないが
だけど、最初の殺伐とした雰囲気から少しずつ変わっているのは感じ取れるだろう
「一緒に...か、」
不意の提案、思ってもいなかった事で少し驚いたのか目を丸くして腕を組む
...もしかして、真剣に考えているのか?
腕を組みながら手を顎に当て、考える
ずっと1人だった
ずっと1人のつもりだった
“あの人”と同じものを背負いたいと思ったから
けれど、“あの人”は一人ぼっちじゃなかった
ずっと自分が一緒に居た
誰かと背負って来たんだ、だから
だから自分もーー。
「...俺みたいな人で良かったら、よろしくお願いします...」
ーー誰かと歩みたい。
なんて、少々告白っぽい(本人にその意思は無い)が紫音は笑って言った
思い悩む眉間にシワを寄せた顔よりもずっと似合う
きっとそれが本当の顔かもしれない
そんな笑顔を浮かべながら
余談だが、既に性別の境界が曖昧な紫音の顔は今更なのだが
男の子にも女の子にも見える、笑顔はきっと可愛らしいようにも見えるだろう
702 :
クリオネ 人形使い 生成中の人形:3体
[saga]:2012/12/25(火) 22:31:06.95 ID:oWZb9LAvo
>>699
「まぁそれを言ったら私も知識はほとんどないんだけどね」
と男と同じく知識が乏しい事を伝える。
そして思い出したように
「あ、ちなみに私は心に決めた人が居るから駄目だよ。あははっ」
クリオネを口説くのはかなり無理があるだろう。
「そう? クリスマスなんだしプロのコンサートとかいっぱいありそうだからそっち聞いた方が良いでしょ。
私はプロじゃないどころか独学で好きにやってるんだし」
道行く人に上手いとよく言われるが、実際の所どうなのかクリオネにはよくわかっていない。
教わったことも無いし好きに弾いているだけだ。
703 :
Ozone
◆XYOzonean2
[saga]:2012/12/25(火) 22:33:05.47 ID:pgarqOwBo
世間ではクリスマスだが、彼女は一切関係無いように公園で殺人事件の調べをしている。
704 :
七瀬 士狼
[saga sage]:2012/12/25(火) 22:36:59.01 ID:/JD1Ei5To
>>702
「いや、マジで口説いてるわけじゃないから
そんな度胸、俺にないっての!」
ぶんぶん、大げさに首を振り
それに合わせるように、右手も振っている
これはこれで、失礼なような気もするが
「……多分俺って、音楽よりも演奏してる奴に興味が有るんだな」
うんうん、と一人納得するように何度も頷きながら
そんなことを口にする
「多分、演奏するアンタが気になったんだ」
ヘタレな少年は一応言っておくけど、口説いてるわけじゃないぞ、と付け足した
705 :
アラン・J・ロックウェル
[saga]:2012/12/25(火) 22:37:06.37 ID:b5VhoZH00
年末、クリスマス。聖夜とも、少し下品な話だが性夜ともいわれるクリスマスの夜のころ、今日こそはとばかりに休暇を入れる部下が続出し、人もまばらなICODのオフィスで、アランは黙々と書類整理とデータの編集に追われていた。周りにいるのは夜を過ごす相手のいない独り身の男女や、希望した休暇を享受できずに肩を落とした不運な同僚たち。
かくいうアランは希望こそ出さなかったものの、それはひとえにこの時期に管理職が抜けるわけにいかないという、地位を持つ者の悩み故。まったく因果な商売だ、と誰にも聞こえない程度にため息をついて、書類の束と映像を詰めた大容量USBの束を片手に、コーヒーサーバーからカップを引っこ抜いて苦くて熱いだけの粗悪コーヒーを調達する。
「ああ、クソッタレ」
706 :
彩鈴/パーカーとヘッドフォン娘 単品
[sage]:2012/12/25(火) 22:38:26.68 ID:h7/cdJzCo
>>701
「シオン、か……よろしくね!」
とにかく、今は気持ちを切り替える事が肝要と考える。
同性の@F人が出来る事自体、鈴自身にとって初めての事だったかもしれない。
暗殺者として、また友人として。紫音との邂逅はどちらの面においても好都合だったと、そう解釈を新たにする。
「…ここから色々と語り合いたい所なんだけどさ−あ?」
「生憎なんだけど、門限なんだよねぇー…うちのお姉ちゃん、妹が可愛くて可愛くて仕方ないみたいで」
「あたし、男なんかにコロっと引っかかるような女じゃないのになぁー…って事で」
「アドレスと番号だけ」と言葉を継いで、ポケットの中から携帯電話を取り出すのだった。
もし彼が交換に応じたのなら、それらをお互い、登録し合ってから。「それじゃあ、急いでるから!」と店を後にするはずだ。
707 :
狂魅ヶ裂 円環 【異形化儀式術】
[sage]:2012/12/25(火) 22:42:36.72 ID:2Fqw6ThVo
>>700
見事切り落とされた異形の首と、崩れ落ちる其の身体。
其の身体と、首が収縮し、人の身体を形作る。おおよそ、中学生程の少女の物だった。
円環は其の光景に、少しばかし額に手を当てて考え込んだ。
無論、其の最早生身の人間の死体に対する物では無く。
彼が異形の物であり、貧弱極まりない一般人などでは無く、ある程度の戦闘力を持っている事と。
避けられなさそうな、闘争にと。
「………おいおい。余りにも早過ぎるぜ。
今夜はクリスマスなんだからさ、もう少しゆっくり、やってもいいんじゃ……なぁ?」
右手を振ると、残り三体の異形共が、彼へと襲い掛かる。
左右から、また、異形の身体能力により其の身体を跳ね上げ、其の頭上から。
個々の実力は低けれど。其の本質は、数であり。
「そしてそして、オレも此処から加わらせて貰うぜ、っと。」
そして、嫌々ながら重い腰を上げた円環が、右手に燃え盛る水を纏わせる。
其の水が形作るのは、分厚く、鋭い大剣。それを引きずるように構え。
未だ異形が人型へと向かう途中。それらを巻き込みながら、大剣を右から左へ、薙払う。
708 :
Ozone
◆XYOzonean2
[saga]:2012/12/25(火) 22:44:03.48 ID:pgarqOwBo
「ふーん………この事件の加害者はガサツかな…………」
たまにひとりごとを言いながらメモをしていく
709 :
クリオネ 人形使い 生成中の人形:3体
[saga]:2012/12/25(火) 22:44:52.40 ID:oWZb9LAvo
>>704
「あははっ本当にー?……
ってやっぱり口説いている風にしか聞こえないけど」
笑いながら少年をからかってみる。ちなみにおそらくクリオネの方が年下だ。
ヴァイオリンを弾きながら笑ってしゃべるというのはなかなかに器用だ。
「私が気になるって……まぁ公園でこんな演奏会みたいなのを開いている女は目を引くだろうけど」
大抵の人が素通りするか少しだけ見て立ち去るかする中、この少年はなぜ話しかけるほどクリオネの事が気にかかったのだろうか。
クリオネは考えてみてもよくわからなかった。
710 :
葉流(悪魔を連れた黒髪の少年) -And Devil- E:レイジングブル,デザートイーグル
[saga]:2012/12/25(火) 22:45:47.31 ID:71ExzlIDo
>>705
彼が部屋に戻ってくると、そこには一つ、人影が有るだろう。
黒いパーカーにシックな色のジーンズを穿いた、悪魔の男だ。彼の机に半分尻を乗せる形で彼を待っていたらしい。
「ケッケッケ! お疲れ様だぜアランのおっさん、なんか話があるようだから、来てやったぜ?」
失礼この上ないとは、まさにこの男のことを言うのだろう。
上司にタメ口どころかおっさん発言をし、さらに机に半分座って言う始末。
これをクビ最有力候補というのだろうか。
男の憑き主である少年は今トイレにいるとのことで、1人で勝手に入ってきたらしい。
711 :
七瀬 士狼
[saga sage]:2012/12/25(火) 22:51:01.27 ID:/JD1Ei5To
>>709
「いや、なんというかさ
困ったような顔してなかったか?
悲しそうだった、辛そうだった」
だから、気になったんだ
その呟きは、演奏の中でも真っ直ぐクリオネへと向かっていった
「困ってんなら、助けを呼べばいいんじゃねぇの?
そしたら、きっと正義の味方が現れる」
少年は空を見上げ、白く染まる息を吐いた
「と、俺は信じてる」
712 :
アラン・J・ロックウェル
[saga]:2012/12/25(火) 22:52:44.51 ID:b5VhoZH00
>>710
「お前に話はないぞしゃべる害悪」
机から降りろ阿呆、と叱咤してデスクに資料束を放り投げ、何年か前に退職した後輩からプレゼントされた人体工学設計とやらの椅子に腰かける。
背もたれによりかかって、引き出しから取り出した砂糖とミルクをコーヒーに流し込むと、マドラーでかき混ぜつつUSBをPCに挿し、読み込みを初めて再生前で待機させる。
「相変わらずやかましいなフォール。少しぐらい声のトーンを落としてくれ」
まったく目を合わせることもなく、抑揚のない事務的な声での応対。無関心といってしまえばそれまでだが、それにしてもにべもない態度である。
二人の関係を一言で表すなら、犬猿どころか仇敵である。
713 :
紫乃咲紫音・中性的な殺し屋
[sage]:2012/12/25(火) 22:54:48.79 ID:MtxkSijeo
>>706
軽快な機械音と共にアドレスと番号が交換される
思い出せば携帯電話のこんな機能使ったのは久しぶりだ
何年間も変わらなかった登録画面に増えていく
こういった見慣れぬ文字と数字が並ぶのはどことなく新鮮だ
「じゃあ、また仕事で縁があればな」
急ぎ足で店内から飛び出す彩鈴の後ろ姿を見送る
姿が見えなくなったところで、殆ど忘れかけていた
コップの中の薄いお酒を一気に飲みこんだ
肘をついたところでふと気が付く
自分の口角が上がっている
どこか気分が高翌揚して、心の中に溜まっていたはずの不快感は
気がついた時には綺麗さっぱり消えている
「...おいおいおい、」
とっくの昔に忘れていたと思っていたのに
表情筋なんて壊死してると思ってたのに
使うことなんて、ないと思ってたのに
「笑ってんのか...!?俺は!」
非常に今更ではあるのだが
この時の彼にはこの感情が理解できる訳もなく
酒の酔いだろうと、適当に結論付けたのは別の話
/絡んで頂きありがとうございましたー!!
714 :
クリオネ 人形使い 生成中の人形:3体
[saga]:2012/12/25(火) 23:00:15.94 ID:oWZb9LAvo
>>711
「困ってる? 私が……?」
確かにこれからどうやってメイザースを探すか。そこからどうやって手に入れるか……
問題は山積していたが、見抜かれていたようだ。
そういえば、いつか老人に君は感情を隠すのが下手だと言われたことを思い出す。
「助けだって?」
クリオネの演奏が一瞬乱れる。
「冗談。正義の味方なんて幻想だよ。みんなを助けてくれる正義の味方なんて居ないし神様も居ない」
助けを求めたらあの時助けてくれたとでも言うのか……
「キミも自分の為に生きた方が良いよ」
演奏の調子は元に戻っている。曲はもう終盤だ。
715 :
葉流(悪魔を連れた黒髪の少年) -And Devil- E:レイジングブル,デザートイーグル
[saga]:2012/12/25(火) 23:02:03.35 ID:71ExzlIDo
>>712
「相変わらず面白く無ぇなぁおっさん、俺も部下なんだから、優しくしてくれても良いんじゃねぇのか?」
ま、俺はあんたに優しくしねぇけどなぁ、と何時もの口角を上げたニヤニヤ顔で話しかける。
勿論フォールにとって優しくしてくれないのは承知の上である。優しくされても、それはそれで気持ち悪い。
詰まるところ嫌がらせである。フォールには悪意しかない。
「ヘイヘイ、無理に爆発させるとうるせぇからな……しょうがねぇな……」
それに関しては素直に従う悪魔だったが、一向に机から降りる気配はない。
というより、もう降りなさそうだ。
その内コンコンとノックが聞こえ、少年特有の成人より高い声が聞こえてくる。
「アランさん、葉流です。呼ばれましたので来たんですが……」
悪魔はなぜか来た来たとニヤケ顔である。何故かは知らないが。
716 :
七瀬 士狼
[saga sage]:2012/12/25(火) 23:09:36.66 ID:/JD1Ei5To
>>714
「幻想だ、だから憧れて真似すんだよ
無理だって、諦めるなら何一つ出来ないだろ」
それにしても、随分嫌われてるな、と肩を竦める
この街で何度目になるだろう否定の言葉だ
「俺は、何時だって俺のために生きてる
見ているだけの俺が許せないから、誰かを助けるんだ」
終盤へと向かう曲
それが悲しくて、少年は目を伏せる
「我儘だって罵ってくれても良い
でも、俺はそういう人間なんだよ」
717 :
アラン・J・ロックウェル
[saga]:2012/12/25(火) 23:11:10.50 ID:b5VhoZH00
>>715
「面白い回答ができるほど愉快な人生ではなかったからな」
どちらにしても馬が合わぬ。どうにもこの悪魔とアランはいがみ合うが、それが同族嫌悪か、あるいは相対しているせいなのかは判断がつかなかった。どちらにせよ、嫌いなのは違いない。重要なのはそこだ。
そしてついでに言ってしまえばフォールが机から降りることも期待などしていない。ただこのやり取りは毎度の社交辞令であり、あるいみ互いの距離感を確認しあうための重要な儀式でもあるかもしれない。
質の悪い業務用コーヒーの荒い味に眉を顰め、切らした愛用のコーヒーをさっさと注文しなおそうと決めながら、ノックの音に「どうぞ」と返す。フォールに対した時とは別の、穏やかな声音だ。
「よく来た。まあ、それほど重要な用事というわけでもないが」
718 :
クリオネ 人形使い 生成中の人形:3体
[saga]:2012/12/25(火) 23:21:03.03 ID:oWZb9LAvo
>>716
「あははっ。なら本当に助けられると思うかい? みんなを」
所詮できる訳がないと言う意味合いで言う。
「私は裏切りが横行する世界で人を信じる心を持ち続けた人を知っている。
……でもその人は死んだ。結局正義だから、良い人だから報われるなんて世の中じゃないんだよ」
クリオネの表情が曇る。
でも、と言葉を続ける。
「キミが死ぬその時まで同じセリフを言えたなら、キミの生き方を認めるよ」
719 :
葉流(悪魔を連れた黒髪の少年) -And Devil- E:レイジングブル,デザートイーグル
[saga]:2012/12/25(火) 23:21:53.63 ID:71ExzlIDo
>>717
「調子狂うぜ……」
わざとらしくハーァとため息をつきながらも、露骨な嫌な顔はしていなかった。
というのもこれが一種の通過儀礼的なことであると悪魔自身分かっているからである。だから降りようとしないのであるが。
「フォール!? どこ行ってたのかと思ったら何でもうアランさんの部屋に……」
「お先に失礼してるぜ、葉流よぉ、ケッケッケ」
頭を抑えてため息をつくと、悪魔の近くまで歩き、手に持ったレイジングブルの銃身で悪魔の側頭部を殴りつける。
あまりの痛さに悪魔は机から転げ落ち、無声の悲鳴上げながら蹲っているが、少年はそんなこと全く気にしていない。
彼と男の関係に近いのかもしれない。
「……それで、どういったご用件でしょうか」
悪魔のことなど忘れ去ったように彼の方に視線を向けると、再びキリッとして返答を待つ。
720 :
空風銀(銀髪蒼目)黒コート 右E:木刀
[sage]:2012/12/25(火) 23:24:01.84 ID:krsioWSfo
>>708
「あ〜頭いてぇ・・・熱か?」
【左手で頭を押さえながら歩いている】
【表情は少し辛そうにしている】
「・・・ん?何言ってるんだ?」
【歩いているとひとり言を言っている女性を見つける】
【クリスマスに1人で何してるんだ?と思うが自分も一人だな、と思う】
「お〜い、何呟いてるんだ?」
【頭が痛くて辛いが1人よりマシだと思い声をかける】
721 :
Ozone
◆XYOzonean2
[saga]:2012/12/25(火) 23:27:00.71 ID:pgarqOwBo
>>720
声に気づきすぐに手帳を隠す。
「いえ、別に何もしていないですが……………」
722 :
空風銀(銀髪蒼目)黒コート 右E:木刀
[sage]:2012/12/25(火) 23:31:20.85 ID:krsioWSfo
>>721
「ん?そうなのか?何か呟いてるから何かしてるもんだと思ったよ」
【これは失礼した。と頭を下げて謝る】
【左手で頭を押さえたままである】
「・・・何か隠したような気がするけど気のせいか?」
【何をまではっきり見てないので曖昧だが隠したように思ったのでたずねる】
723 :
七瀬 士狼
[saga sage]:2012/12/25(火) 23:31:22.33 ID:/JD1Ei5To
>>718
「簡単に助けられるとは思っちゃいない
ただ、可能性があるなら諦めるつもりはないだけだ」
その意志は硬く、彼女に向けられる瞳の赤は燃えたぎるように輝いていた
「報われたい訳じゃない、馬鹿げた生き方なのは理解してる
でも、それで曲げちまったら俺の心が死んじまう
それは、身体が死ぬより辛いんだ」
クリオネの表情とは打って変わって
少年の表情は、明るく笑みを浮べている
「当分、死ぬつもりはないから
認めてもらうのは、随分先になっちまうな」
724 :
アラン・J・ロックウェル
[saga]:2012/12/25(火) 23:32:31.00 ID:b5VhoZH00
>>719
「盛大に狂うがいい」
銃で殴られて地面をのた打ち回る悪魔には一瞥もくれず、鼻でせせら笑ってコーヒーを飲み干す。
からの紙カップをゴミ箱に投げ入れると、緩慢な動作でPCの動画ファイルを選択し、外部スピーカーに切り替えて画面を葉流に向ける。
ほどなく動画の再生が始まり、それが先の大事件、円環の楽園によるロンドン襲撃と宣戦布告に関するものだとわかるだろう。
いくつもの小さなタブに分けられたそれは、ロンドン橋が破壊され多くの人が命を落とす瞬間や、市内で敵と交戦したSASの隊員のヘッドカメラがとらえた市街の阿鼻叫喚。
衛星から見たロンドンの惨状やメテオの落下シーンを包み隠さず少年の前にさらけ出す。
「本題から入ろう。AMS本社が円環の楽園の宣戦布告に対し、社内に厳戒態勢を敷いた。米英仏独伊欧も対策協議の真っただ中だ」
デスクの上の紙箱から煙草を取り出して銜え、マッチで火をつける。
吸いなれたスモーキンジョーの豊かな香りはアランにとっては癒しだが、まだ少年そのものの葉流にとってはどうだろうか、と一瞬だけ思案する。
「俺も本社の要員だ。そして君も。問題はそこだ」
725 :
アーノルド
[saga]:2012/12/25(火) 23:39:03.20 ID:GG2KDWla0
>>707
「生憎、私は無駄と娯楽は嫌いなのでな。」
無機質で、あまりにも温かみのない冷たい声で答える。颯爽、それは
言葉をかわす事すら煩わしいとも言うような印象を思わせる。
人型は切り落とした異型の死体―少女の死体の腕を切り落とす。
もはや語る事はない、どす黒く、限りなく黒に近いアカの血がどっと
あふれでる。
人型はその切り落とした、冷たくなりつつある、青白いような腕を、まるで人の物とは
思わぬように、口元にもっていき、歯を腕にかけ
そのまま引きちぎった。黒い血が、彼の口元につく。そして、そのまま
躊躇せず、まるで人間が獣の肉を喰らうように、腕を口に入れ続け、そして喰い終わった。
突然、左手から、同じく肉がこすれる、先ほどの音がした。
「雑魚には興味はないと言っただろう。茶番はやめろ」
まず、左右から来た異型が、自身より後一歩のところまでひきつけた後、彼は
後ずさりした。
「目覚めろ。」
まるで自身に言い聞かせるように、つぶやく。腕から生々しい音を響かせながら、彼は両手、片手ずつで
左右から来た異型の首をつかみ、そのまま大剣の射程からずれるように後方へ跳躍し、異型を荒ぶる大剣の元にへと
押し出す。
異型は大剣の圧力によって、ミキサーにかけられたように、肉片とそれが入り混じった汚濁の赤い
液体を前方にへと派手に撒き散らした。
そしてそのまま上から襲ってきた異型の剣を左手で勢いよく叩き、剣を落とさせると共に、首を
捕らえ、そのまま肉が潰れる生々しい音を立てながら、血を撒き散らしながら握り潰した。
そのまま、右腕をふたたび刃にへと変えて、その気軽そうな主にへと向き合う。
先ほど、大剣で押しつぶされて死んだ異型の死体と血液が、薄汚れた地面をまるで
カーペットが敷かれたかのように彩る。
726 :
クリオネ 人形使い 生成中の人形:3体
[saga]:2012/12/25(火) 23:39:42.93 ID:oWZb9LAvo
>>723
「何がそこまでキミを動かすんだい……」
クリオネにこの生き方は出来ない。他人を助けようという選択肢すら出ないのだ。
ここで演奏が終わり、楽器を肩から下す。
「よく言うよ。まだ同じセリフが言えると決まったわけでもないのに……」
クリオネと3体のドールは楽器をケースにしまい始める。
「最後にキミの名前を聞いておこうか。死に様だけは見届けたいからね」
727 :
葉流(悪魔を連れた黒髪の少年) -And Devil- E:レイジングブル,デザートイーグル
[saga]:2012/12/25(火) 23:45:15.03 ID:71ExzlIDo
>>724
ちくしょう後で覚えてろよと怨念の篭った声で男は言うが、彼も少年もそんなこと聞いていない。
むしろ少年は、動画のほうに夢中だ。
「これは……例のロンドンの襲撃時の映像ですか……」
ニュースでも話題になり、新聞など一面から数枚に続く特集が掲載されているなど、今話題の「円環の楽園」。
少年も勿論知っている。しかし、ヘッドカメラの映像など、知らなかった映像も多い。
目を背けたくなるような所ばかりだが、これが現実だと言うことを、認めざるを得ない。
少年はじっと見る、ロンドンの惨状を。円環の楽園の起こした惨劇を。
「……でしょうね。あれだけ大々的に事を起こしたのでは、世界的な事態にならざるを得ませんから」
今各国のお偉いさんは慌ててるんだろうなぁと、一瞬柄でもない想像をして、すぐに消した。
しかしそこまではわかったが、最後の言葉が分からない。何が問題なのか。
治安維持組織だから尽力するのは言わずもがななんだけど。彼の次の句を待った。
728 :
七瀬 士狼
[saga sage]:2012/12/25(火) 23:48:56.02 ID:/JD1Ei5To
>>726
「きっと、憧れだ
ずっと、消えてくれない光があるんだよ」
彼を動かすのは、きっと憧れだ
彼の『正義』は借り物で偽物
歪で、狂っていると称するべき思考回路だ
「俺の名前は七瀬士狼
唯の学生だ、アンタの方は?」
楽器をケースにしまうクリオネに近づき、手を差し出す
それは握手を求めるような仕草だった
729 :
アラン・J・ロックウェル
[saga]:2012/12/25(火) 23:54:01.87 ID:b5VhoZH00
>>727
「そうだ。民間人の使者数千名。治安機関、軍関係の死傷者多数。損害膨大、復興にも時間がかかる」
苦々しげな表情でそこまで口にして、煙草を深く深く吸い込む。穂先から漂う紫煙と、酸素で赤く灼熱する葉の香り。のど元までこみ上げた罵り声をニコチンとタールの混合物で抑え込み、平静な仮面をかぶってすべてに封をする。
自分もそこにいなかったわけではない。が、残念ながら現地司令部付にされて前線に出ることすらかなわなかった。人ひとりで何ができるわけでもないが、アランは司令部の快適な空気に囲まれていたことが何よりも気に食わない。そんな干渉そのものの思考を目の前の――同じように気に食わない事態に向けなおして、
「向こうは戦争のつもりだ。おなじく、こちらもすでに戦争のつもりだ」
ああ、嫌になるな。そう内心につぶやいて、もう一口煙草を吸う。どうにも禁煙癖はやめられないのは、きっとこの仕事が糞みたいにイラつくことと頭に来ることと気に食わないことで出来上がっているからだ。
「本社は全社員に戦闘参加、この戦争に参加するかどうかの決を採る。志願者には特別給与と、負傷、死亡手当。そして志願者の条件指定もない。君は正規社員だ。俺はこのクソ喰らえな決定を君に伝え、答えを聞く義務がある」
気に食わんな、と。そう言いたげな顔で一気にまくしたてる。
730 :
クリオネ 人形使い 生成中の人形:3体
[saga]:2012/12/25(火) 23:56:28.90 ID:oWZb9LAvo
>>728
「憧れね……そんなものがいつまで続くのかな」
少し嫌味な感じで笑うクリオネ。
とてもこの少年の考えが達成できるとは思っていないが、どこまで貫けるのか興味は出た。
「私はクリオネだよ。……悪いけど握手をする習慣のない場所で生まれてね」
握手には応じない。そうしてケースを持ち上げ、ドールと共に公園の出口に向かって歩き出す。
「私は半端な気持ちで人を救うだのと言っている奴は嫌いなんだ。
もしその覚悟が途中で違えるなら……私が殺しに行くかもね」
少年を背にしたまま言い残し、去っていくのであった。
//絡みありがとうございました。たまには正義側との絡みも良いですね。
//またお願いします。
731 :
狂魅ヶ裂 円環 【異形化儀式術】
[sage]:2012/12/26(水) 00:04:23.39 ID:A9EDKfO2o
>>725
何やら死体に手を伸ばしたと思えば、唐突に食い散らかし始めた。
円環の人生経験の内、共食いと言う物を見た回数は非常に少ない。
それ故、多少なりともの嫌悪感を抱いて然るべきだが、円環はそれを抱かなかった。
恐らくは、相手が余りにも人間離れしている、どころか、人間ですらないからだろう。
薙払った大剣は、想定内と想定外を同時に孕んで、振り切った。
本来なら、此の時点で終わっていたハズなのだが。
出来上がったのは、ズタズタになった肉塊二つ分。一つ、足りない。
今し方。四匹目を殺し終えた彼に、大剣を担ぎ上げて、向かい合った。
「いやいや、何時だってオレは本気なんだぜ……?」
非常に面倒臭い、と円環は思う。
大抵の連中は彼女等で殺せたのだが。どうやら今回はどうしても自分をお望みらしい。
[
ピーーー
]のは好きだが。戦うのは、どうにも、嫌いなのだが。
「無駄と娯楽が、なるほどなるほど、なるほどー。娯楽はともかく、オレも無駄は嫌いだ。
と言う事で、だ?オレも無駄な殺し合いは嫌いなんでねぇ!!」
鮮血彩る地面を勢い良く蹴りつけ、人外の速度でそれは接近する。
滴る血と脂に塗れた魔剣を降り上げ、加減の無い殺意と共に振り下ろされる。
「―――――――――可及的速やかに早く、[
ピーーー
]……ッッ!」
732 :
七瀬 士狼
[saga sage]:2012/12/26(水) 00:06:39.65 ID:9GMPflzuo
>>730
「……やれやれ、物騒だな」
行き場のなくなった手を見つめ、小さく息を吐き出した
「ただ、殺されるつもりもないし覚悟を曲げる気もないさ
……クリオネ」
真っ白な息を吐きだし、もう一度空を見上げる
「だよな、姐さん」
//お疲れ様です、またおねがいしますね
733 :
葉流(悪魔を連れた黒髪の少年) -And Devil- E:レイジングブル,デザートイーグル
[saga]:2012/12/26(水) 00:10:04.94 ID:wsTTVZXEo
>>729
「……一組織で起こしたとは思えませんね……」
思わずそう呟いてしまう被害報告だ。あまりにも甚大すぎる。
テロなどで死傷者が多数出るなどはよく有るが―勿論それも許せないが―、突発的な出来事で此処までの被害が出る。
考えられない出来事だった。
その時は何時もと変わらずここで仕事をしていて、街角のテレビでそれを知った。
自分が呑気にパトロールなんかしているうちにあんなことが起こって、少し、唇を噛む。
「戦争参加の意思表示、ですか」
タバコの香りが漂う。少年としては、全く気にならない香りだ。何年も副流煙を吸ってきたからか、あまり苦にならない。
特別給与がもらえ、負傷死亡手当。戦争だから当たり前かと思い。
「――――やります。勿論」
と、言い放った。強い意思を秘めた黒い瞳は、しっかりと彼の方を向いている。そして、
「つーか当たり前だろ? 葉流はよぉ、治安維持のために俺の力を使うって言ってたろ、ケッケッケ!」
余計なおまけまで付いた。
734 :
伊月圭一(人斬り月 起源虚無 時間制御)
:2012/12/26(水) 00:35:55.30 ID:Ozi2ub0ao
>>733
「核兵器持ち込まれなかっただけマシさ。まあ、奴らの目的からすれば核はあり得ないが」
ばさっと葉流に放り投げたのは一束の書類で、損害報告と得られた情報。現場で確認された主要メンバーと思われる者、構成員であると確認された面々のリスト。
よくみれば書類の上には葉流と小さく書かれていて、彼の返事を見越して先に用意したものだとわかるだろう。
「そう、戦争だ。どうやら世の中、戦争したりないのが多いらしい」
じじっ、とフィルターの手前まで燃え切った煙草が燻り始める。それを灰皿に押し付けてもみ消し、葉流の参加表明に目を瞑る。
ぎっ、と寄りかかった椅子がきしむ。アランは膝の上で手のひらを組み、何かに黙祷するかのように、1分近く押し黙ったあと、
「意思を確認した。よろしい、葉流准尉。君の参加を許可する」
こういうとき、広報担当官なら笑顔で美麗字句を並べ立てるのだろう。ただアランはそんな真似を自分ができるとは思わなかった。
偽善だと理解した上で、アランは子供の戦争参加を毛嫌いしている。自分は当たり前のように敵の少年兵を[
ピーーー
]。その上で、それでも、子供に戦争はして欲しくなくて。
「これが書類だ。署名して印鑑」
不機嫌もそのままに書類を突き出すと、ペンを添える。
何とも虫の居所が悪い。それはまだ10代の半分程度も行っていない葉流が戦争に駆り出されるから。そしてそれを不服とする自分が、どうにも自分勝手で厚顔無恥に思えたから。
しかし、それでも彼の決定に口を挟むことだけは堪えた。彼はアランがいちいち確認を重ね、行為の意味を解くほど子供ではなく、同時に自分よりよほど肝が据わっているとわかっているから。
「フォール、命令だ。葉流を必ず守れ。貴様の安い命をかけてな」
それでもせめてこれくらいの発言は許されよう、と。自分の偽善を恥じるように、ついと顔を背ける。
735 :
アラン・J・ロックウェル【治安機関職員】E:SW1911PD 、 SIG P210
:2012/12/26(水) 00:36:15.28 ID:Ozi2ub0ao
>>734
コテミス
736 :
葉流(悪魔を連れた黒髪の少年) -And Devil- E:レイジングブル,デザートイーグル
[saga]:2012/12/26(水) 00:55:16.12 ID:wsTTVZXEo
>>734
「うわっと、……ありがとうございます」
放り投げられた書類に軽く目を通しながら、もしかして自分の返事を見越してこれを用意してくれたのかと思うと
少年は感謝の念にと礼をせざるを得ない。
「皆が平和を願う日って、いつか来るんでしょうかね……」
と呟くも、隣にいる彼が「臭い台詞だなぁ」と笑うのみ。そんな男も、内心ではちゃんと考えていたりする。
敵に遭遇した時の戦い方や、立ち回り方。何年も生きてきた知識と頭の回転を持って、高速に。
それでいて冗談を吐けるのだから、その事を知っている少年は感嘆のため息を吐くしかない。
「分かりました……はい、お返しします」
あらかじめ持ってきた印鑑と差し出されたペンで署名をし、彼に返す。
勿論戦争は怖いものだ。だがこの力を手に入れたときから決めていた。こう使うのが、自分の運命なんだと。
「ケッケッケ! おうおう、魔界何億年の命を安いって言うか普通?
まぁいいや、んなこと言われなくとも分かってんだよ。こいつを誰だと思ってんだ、俺の宿り主だぜ?」
特徴的な笑い声を上げて、その命令を受ける悪魔。
彼も、悪魔も、頼れる存在だと少年は感じる。……「おいおいツンデレか?」と悪魔が顔を背ける彼に言うもんだから、その直後に男の顔に一発拳を入れるのだが。
737 :
アーノルド
[saga]:2012/12/26(水) 01:10:41.83 ID:KrCh0bab0
>>731
「人間離れをしている」という認識は正しい。確かに彼は人間としての
域をはずれているであろう。
しかし、人としての域をはずれていようとも、それは『生物』というものの域からは
抜け出せず、寧ろ、彼は『生物』としての特性が最も色濃く出ていると言っても良いだろう。
彼は人外であり、人外ではないのだ。
ただ、彼は目の前にいる怪物と向かい合う。その眼にはもはやこれ以上は
抑止しきれぬ、膨れ上がった欲望。衝動。
「貴様が戦うのが嫌いでも、それを否定する権利はない。」
ただ、一言、冷徹に言い放ち、そして―。
人外の速度。そう、彼が待っていたもの。もはや爆発しそうな
衝動。恐らく、ウィルスに汚染される前の、性欲ですらここまで昂ぶったことはない。
抑えきれない、堪え切れない。
そうだ、その速さだ。その踏み込みだ。その力、恐怖、殺意、能力、筋肉、皮膚、内臓、骨、脳、脊髄、
神経、視力、五感!!そうだ、それを待っていた!!!
「そうだ、それを待っていた!」
こらえきれぬ物が声から出る。待っていたかいがあった。そうだ、その能力こそが自分の高みを登らせるための養分
であり、そして自身の生きがい。さぁ、存分にそれをぶつけろ!さぁ、さぁ、さぁ、さぁ!!!
凄まじい、彼自身を駆り立てる、まるでそれは妖艶な美女を見て暴れたてる性欲よりもその
欲望はさらに自身を突き動かす衝動!
人型はその人外の動きよりは遅く、だがしかし彼は右手の刃を駆り立てる。衝動を爆発させ、その力を
放つかのように、雑魚を相手した時とは同じ速度、しかしそれに込められた、懸かっている思いは
それの比ではない。右手を下げている状態で彼は人外の元へと右足を右側に踏み込み、そして
右手の刃を、その魔剣にへと、鍔迫り合いを持ち込むかのように、強く打ち込む!
彼の刃はその魔剣に比べればあまりにも細く、そして脆い。簡単に壊れるだろう。だが、
右足に踏み込んでいる状態でその魔剣でこの人型の肉を抉るのは至難の業。彼には
もはやかわす準備はできている。
738 :
アラン・J・ロックウェル【治安機関職員】E:SW1911PD 、 SIG P210
:2012/12/26(水) 01:15:12.96 ID:tKx7+1Ubo
>>736
「部下の把握は当たり前だ」
礼は要らんと肩を竦め、新しい煙草を取り出して銜える。こういう日は煙草を吸う量も増える。そろそろ在庫が切れかけのスモーキンジョーだが、忙しくなる前に買いだめしておこうと心に決めて、
「こないよ。間違いなくこない。有史以来飽きずに殺しあってきたんだ、今更あの円環どもが何をしても変わらないし、彼らが消えても変わらない」
残念ながらな、とそう付け足すその態度はちっとも残念だと思っていないことは明白。それよりもアランの意識はこれから激化する情勢へと向けられる。
死人が出る。大怪我をするものもいる。家族を失う者も、家を失うものも。それが戦争だ。それが、これから自分たちが経験する、あまりに慣れ親しんだ理不尽だ。
それがたまらなく気に食わない。そんな思考に溺れる自分自身も。
「確かに受領した」
軽く目を通しただけで頷いて、志願者の志願書を留めたクリップボードに挟み込む。留められた紙は、それなり以上に分厚い。
それを見るたびに、志願してきた皆の顔を思い出して、アランは苦々しげに顔をしかめる。
死ぬ危険をかえりみず、気然として署名する部下たち。
自分には彼らのような崇高な理念や覚悟はない。だから彼らのその意思が羨ましくて、同時にそれを利用する形の自分たちが嫌になる。
「知るか、阿呆。貴様は任務を果たすだけを考えろ。それ以上は求めない」
やはりこの阿呆は嫌いだ、と鼻を鳴らして葉流に鍵を投げてよこす。
739 :
葉流(悪魔を連れた黒髪の少年) -And Devil- E:レイジングブル,デザートイーグル
[saga]:2012/12/26(水) 01:29:50.87 ID:wsTTVZXEo
>>738
「……」
はっきりとした彼の口調に、思わず無言になる。
そう、人類皆平和なんて、全くの夢物語で、戦わなくては生きていけないのだ。
戦って、怪我して、殺して、殺されて、それを受け入れなければいけないのがこの世界に生まれた運命なんだと、少年は言い聞かせる。
「……アランさん。僕が言うのも何なんですが」
自分が渡した資料をクリップボードに挟む上司に、いや、それを見て苦い顔をする上司に、
少年は言う。別に慰めではない。彼の元で働く人間として。年齢関係なく。彼の瞳がそう言っていた。
「……僕を含め、その同意書にサインした人たちは、アランさんにそんな苦い顔をしてほしくないと思います」
少年は彼の苦い顔の意味を正しく受け取っている訳ではなかった。しかし、これだけは言えた。
「ヘイヘイ、分かりましたーっと」
「……なんですか、この鍵?」
悪魔は軽く返事をし、壁に寄りかかる。どうやら自分の出る幕は無いと判断したようで。
一方少年は、突然投げ渡された鍵に困惑気味で、思わず聞き返す。鍵を貸した覚えは無いが、と。
740 :
狂魅ヶ裂 円環 【異形化儀式術】
[sage]:2012/12/26(水) 01:35:49.04 ID:A9EDKfO2o
>>737
はてさて、円環の魔剣は彼の刃を何の事はなく抵抗させる間もなく叩き折った。
しかし、だ。其の刃に籠められていた物は。
イズヴェニーチ
「ごめんなさい。ハッキリ言って、ドン引きしたぜ……。」
余りにも強過ぎて、名状し難い。言葉に表さずとも理解し難い事がよく分かる異常な物。
円環は人の域から外れられない人間であり、其の人間と言う枠の中で逸脱している。
しかし。こいつは。自分の想像しうる逸脱を、更に逸脱している――――!
だが。
「スペックは、こっちが上らしいな!!」
其のまま振り下ろし切ると、其の大剣は赤色を僅かに散らしながら、突き刺さる。
一気に奴を屠る事が出来なかったのは痛い、が、あの反応速度から分かる。
性能はこちらが圧倒的に上。ならば、確率はこちらの方が遥かに高いハズ。
其の柄から手を離すと、其の姿勢から無理矢理に身体を引き剥し、絞る。
一秒にも満たない予備動作の後、其の拳は彼の頭部を『貫かんと』振るわれた。
甲殻に包まれた右拳と、人外の力、速度。通常ならば、殺傷に至るには十分過ぎる威力だろう。
741 :
アラン・J・ロックウェル【治安機関職員】E:SW1911PD 、 SIG P210
:2012/12/26(水) 01:57:30.55 ID:tKx7+1Ubo
>>739
「世辞やごまかしは苦手だ。だから言い切るが世界平和なんてのはないし、逆に円環が目的とする、絶対的な悪となり全ての悪を引き受けるなんてのも成り立たない」
いいかい? と前置きをするそれは生徒に語りかける教師のようで、我ながら尊大だななどと自分を鼻で笑いながら、煙草の穂先でぐるりと円を描く。
「世界中の争いを打ち消し自己を唯一の悪意とするのはなるほどある意味崇高な理念だ、認めよう。勤勉でもあるな。
だがね、世界中の共通の敵にはなれても全ての紛争、戦争を塗り替えるのは無理だ
そんなことを単一の悪となることにより行うなら、いっそまず世界から宗教でも一掃して統一政府やらなんやらでも建設するほうが余程希望があるね」
いつから自分は評論家になったのだろうな、と思わず苦笑する。口をつて出た言葉は間違いなく円環への愚痴で、アランの内奥にある価値観によって生み出された狭量な見方でしかない。十分にひっくりかえされかねず、十分に幼稚な、自己暗示にも似た抗議だ。
「もし、円環の目的がなされるときがくるとすれば、それはいま世界中で生産されるよりも多くの死体が生み出されるときだと俺は信じている。
悪いが第4次大戦は遠慮だ。世界大戦なんぞ人生に1度で事足りるし飽き飽きだからな。ゆえに、あれは阻止する。
世界は変わらない、ただこれ以上悪くされても困るし、よくするだけの余地はある」
たったそれだけの結論を言うのに長々聞かせたな、と。相当思考が鈍っている脳と、疲弊した身体をチェアに寄りかからせ、葉流の意外な言葉に目を細める。
「これぐらい許して欲しいな。なにせ、部下から得た信頼をモノとして消費するんだ。彼らの理念と善意を戦力と言うモノにして使うんだから」
これは畜生の所業だ、と苦笑いして、
クリップボードを引き出しにしまう。もうしばらく、せめて次の一人に確認を取るまでは目にしたくない。
「俺のロッカーのだ。中に防弾コートが入っているからもっていけ。俺がきているのと同じ、防弾防刃・対衝撃・対異能処理済みの。気休め程度のお古だが、なに、やるさ」
あとで鍵を返せよ、と付け足してPCの電源を落とす。葉流が言いつけ通りにコートを手にしたなら、お古とは名ばかりの新品コートが、葉流の体格に合わせて見繕ってあることだろう。
742 :
葉流(悪魔を連れた黒髪の少年) -And Devil- E:レイジングブル,デザートイーグル
[saga]:2012/12/26(水) 02:30:38.31 ID:wsTTVZXEo
>>741
スラスラと演説を始める上司に、部下の少年はただ感嘆するばかり。
でも、さすがアランさんだなと感じるのも事実。上司と言うのはこういう人の事を言うんじゃないかと少年は思った。
円環の楽園については、断片的な資料しかない。まだわかっていないところがあるのも事実。
ただ、確実に分かっていること、この世全ての悪を一手に引き受けることについて、彼は愚痴っているようだ。
愚痴を言いたくなる気分も分かる。この治安維持組織に入っているものなら頭を抱えたくなる出来事だろうから。
彼は言う。あれは阻止する。なら自分も思う。円環の楽園なんて、自分が止めてやると。
「僕たちは……何て言うと僕が全員の総意みたいですけど、確実にそうだと思いますよ。
信頼を消費するからこそ、です。その信頼が、上司に苦い顔させるものじゃないんですよ」
少し微笑んだ顔で、そう答える。
心苦しいのは分かる。しかし、その心苦しさを何か別の感情に変えて欲しい。それが部下達の願い。
「……え、本当ですか!? 後で見て見ますね! ……うわー嬉しいなぁ、クリスマスプレゼントみたいなものだよ、フォール」
「お古をプレゼントなんてシケてるなと思ったけどなぁこっちは」
鈍い音が鳴り、再び地面に転がる男。因みに、後でそのコートを手に入れたとき、その悪魔はなんともいえない苦い表情をするのだが。
ゴロゴロと転がる悪魔をよそ目に、
「……それでは、失礼しました!」
と、一足早く出て行く少年。転がっている悪魔はと言うと、一通り転がった後にムクリと立ち上がり、彼の机に板状の物を置くだろう。
「ちょっと遅めのクリスマスプレゼントだ、大事に食えよ、アランのおっさん!ケッケッケ!」
少年の後を追う様に個室を去る男。顔は相変わらず、にやけたような顔だった。
彼がその包みを開ければどこでも売っているような普遍的な板チョコだろう。……悪魔なりの、労いだったりした。
/というわけでここらへんで〆させて頂きますね、お疲れ様でした!
743 :
アラン・J・ロックウェル【治安機関職員】E:SW1911PD 、 SIG P210
:2012/12/26(水) 03:12:21.71 ID:zwtgRapao
>>742
「つまらない話を聞かせたな」
この少年が部屋を訪れてからまだ10分とたっていないが、アランは3本目の煙草を手にしていた。他の連中がどうか知らないが、アランにとっては多い方、これは苛立っているなと自分を他人事のように評して、マッチを擦る。
嗅ぎなれた、燐が燃え上がる香り。それが苛立ちを収めてくれることを祈りつつ、穂先へ火を灯す。
「それでも、それでも…………いや、なんでもない。ただ覚えていて欲しい。軍において上官とは、憎まれ疎まれ、畏怖でそれを押さえつけねばならないときもあるのだ、と」
彼の言いたいことはわかる。だがそれができるほどアランは大人ではなく、器用でもないという自覚があった。
自己を内省すればするほど露呈する幼さを恥じるように、ぷかぷかと煙草をふかす。
「そんなたいそうなモノじゃない、なに、在庫処分さ。気をつけてな、准尉」
退出する葉流を呼び止めて、もう一度参加意思を問い詰めたい衝動を毎度のようにニコチンで抑えつけ、フォールが置いて行った板を手にしてみる。
「板チョコ?」
あいつが? おれに? そんな意外そうな顔でドアとチョコを交互に見つめ、珍しいこともあるものだ、と板チョコをひとかけら口に放り込む。
甘いそれが、凝り固まった身体をほんの少しだけほぐしてくれるような気がして、アランは知らず微笑み、仮眠を取るために個人オフィスの簡易ベッドへと横たわるのだった。
/乙様!
744 :
ヴェルナー・シンクレール
:2012/12/26(水) 13:51:21.53 ID:B9Qt1MwIO
クリスマス明け。
いまだに装飾が散見される繁華街のはずれにある鉄砲店の前で、一人の男がベンチに腰掛けている。
鉄砲店のドアには準備中の札が下がっていて、男は手にした新聞を眺めながら、時折ちらりとドアを一瞥する。
開店を待っているのだろうか。銜えた煙草を定期的に苛立たしげにふかして、編み上げブーツの足を組む。
上下黒のスーツに、膝丈まである黒いトレンチコート。東洋人らしいがやや彫りの深い顔立ちに、青い瞳が浮かんでいる。
「まだあかないのか……」
うぅむと燃え尽きかけの煙草を捨てて、ドイツ語のロゴが印字された煙草の紙箱から一本銜えて抜き取ると、マッチを擦って火を付ける。
暇を持て余した彼の隣はあいていて、座ろうと思えば座れるし、声をかければしっかり応対するかもしれない。
745 :
リリアーナ/魔法剣職人/なんでも屋
:2012/12/26(水) 14:03:30.91 ID:grx76a8Co
>>744
「……Azoth」
通りかかった人物が、ささやくような声で 『造形せよ』 と、呪文を唱えた。小さな言葉はベンチの男にも聞こえるかどうか、微妙なところである。
呪文に答えるように、唱えた女性の手の内に赤塗りの剣が現れる。
その剣は――タバコが地面に落ちる前に、その剣身にタバコを抱えるのであった。
「……ポイ捨てなんて、ダメじゃないですか?」
タバコを拾い上げたのはニット帽を被った女性。その帽子の隙間からは、桃色の髪がこぼれていた。
「かっこいい男の人なのに……そういうところがあると、悲しいです」
そう言って、小さく微笑む。片手には大きなコンビニの袋を持っていた。
「あ、こんな話をした後にですが……となり、座ってもいいですか?
746 :
ヴェルナー・シンクレール
:2012/12/26(水) 14:24:42.68 ID:B9Qt1MwIO
>>745
弧を描いて地面へ向かった煙草はしかし、舗装された地面に落ちるのではなく、刀身の上にぽとりと落ちる。
ヴェルナーはいきなり現れた剣に驚くでもなく、それを尻目にぷかぷかと煙草をふかして、ぼりぼりと頭を掻くと、
「見られていたとは、耳に痛いな、そういわれると」
ただかっこいいと言われるとは嬉しいよ、私は。などとしれっとした顔で続けて、手にした新聞から、少女へと目を移す。
ピンクの髪に珍しいな、などと目を細め、煙草をどうしたものかと指先に挟んで弄ぶ。
ヴェルナーは女性の近くで煙草を吸うことをあまり好まない。煙草を嫌う女性は多いし、なにより体に悪かろうという配慮ゆえだ。
「ああ、どうぞ、空いているから」
近くに灰皿はないし、あいにくと携帯灰皿を持っていない。そもそも自分のような男の隣に座る女性がいるとは思っていなかったからで、やや迷ったあと煙草を『握り潰し』て火を消し、
「Fiamme」
一言つぶやいて、手のひらから溢れた火焔がそれを燃やし尽くした。
747 :
リリアーナ/魔法剣職人/なんでも屋
:2012/12/26(水) 14:39:43.73 ID:grx76a8Co
>>746
「……不愉快にさせてしまったのなら、ごめんなさい。
でもなんだか悲しくて、口に出さずにはいられませんでした」
ごめんなさい。と、もう一度だけ口にし、頭を下げる。
「ハウンド、ヤー……」
ペットを扱うように剣に語りかけると、その身に乗っていた吸殻が、燃えカスも分からないぐらいに燃え尽きた。
次の掛け声で剣は小さな光を放ち、元のように姿を失った。
748 :
リリアーナ/魔法剣職人/なんでも屋
:2012/12/26(水) 14:40:14.04 ID:grx76a8Co
>>747
//すみません、途中そうしんしてしまいました
//もう少し待ってください……
749 :
リリアーナ/魔法剣職人/なんでも屋
:2012/12/26(水) 14:51:40.42 ID:grx76a8Co
>>746
「……なんだか、すみません。
でも、お声をかけた方が良いと思いまして」
すみませんでした と、もう一度だけ口にして頭を下げる。
「ハウンド、ヤー……」
まるでペットを扱うかのように剣に語りかける。
すると剣に乗っていた吸殻が燃え、燃えかすも分からないほどになって消えるのであった。
そして、もう一度女性が掛け声。
今度は剣から小さな光が溢れ、何もなかったように、剣は姿を失った。
ベンチの男性に許可をもらえば、新聞を手に持っていた男の隣に腰を下ろす。
「ありがとうごさいます。……とても、助かります」
席を落ち着け、音を鳴らしながらコンビニの袋をかき混ぜる。
そして、中からサンドイッチと牛乳を取り出した。
「ええと……あなたも、何かどうですか?」
遠慮はしないでください。 とも話した。
どうやら、袋にはまだまだ色々と入っているようだ。とりあえず、女性はブラックのコーヒーを手にとり 「どうです?」 と、問いかけている。
「あ……そんな、気を使わなくても大丈夫でしたのに」
タバコをもみ消したのを見て、そんな風に話す。それほどタバコ自体はは気にならなかったようだ。
それと、かすかに眉が揺れる。確かな魔術の気配を感じ取ったのである。
750 :
ヴェルナー・シンクレール
:2012/12/26(水) 15:03:43.49 ID:B9Qt1MwIO
>>749
「いや、私は気にしていないよ。謝らないでいい」
気にするなよ、と苦笑して、掌でゆらゆらと揺れ動く火焔を、指揮者が演奏を締めるときに似た動作で握りつぶす。
同時に隣で掻き消えた煙草の屑と、姿を消した剣を一瞥すれば、魔術だろうか、と目を細める。
このご時世に魔術師は珍しくはないし、ヴェルナー自身もそうであるから、別段驚きも詮索もしない。それがマナーだろうし、女性に対する無用な詮索はよろしくない。
「くれるのかい?」
意外な申し出にほう、とつぶやき、差し出されたブラックコーヒーを、やや迷ったあといただくことにする。
「ありがとう。そうだね、少々喉が乾いた。女性の近くで煙草を吸うのは私のルールに反するのさ」
何かに気づいているらしい少女の様子は見ないふりをして、コーヒーの封を切る。
751 :
リリアーナ/魔法剣職人/なんでも屋
:2012/12/26(水) 15:26:05.75 ID:grx76a8Co
>>750
「ええ……それでは」
小さな微笑みを浮かべながら、ニット帽をかぶり直す。
サンドイッチの袋を開きながらも、ゆれる、そしめ消えゆく炎を何気なく眺めている。
しばらくどうしようか悩んでいたようだが、男も魔術についての話題に触れないのを見れは小さく頷ずき、今はその話題に触れないでおく。
「…………」
ただ、微かにそわそわしている様子。 マナーや相手を気遣う意味で触れないが、こちらは相手の魔術に対して強い興味があるようだった。
「どうぞ、こんなつまらないものしかありませんが」
ブラックコーヒーを手渡す。 他には……こんなのもありますけれど と話して、チキンの棒を揺らしてみせる。
サンドイッチを一口、口の中に入れて、いちご牛乳で流し込む。
「……ルールです、か? なんだか、とても素敵です」
そう言葉にするまで、すこしばかり長かった。 どうやら、どんな言葉を使うか、よく考えているようだった。
752 :
ヴェルナー・シンクレール
:2012/12/26(水) 15:52:30.22 ID:B9Qt1MwIO
>>751
もらったブラックコーヒーに口をつければ乾きかけの舌や唇が潤って、ヴェルナーは口の端に小さな笑みを刻んで、こくりと誰にするでもなく頷く。
ヴェルナーはこちらから触れることしないが、相手が質問してきたならば、可能な範囲で答えるつもりでいた。
が、相手が聞いてこないのならばそれはそれでいいだろうし、こちらから切り出すだけの重要性もない。
「それは、鳥肉かな?」
コーヒーをまた一口すすって、目の前で揺れるチキンに目を向ける。腹に意識を向ければいささか空腹気味であることに気づき、チキンにやや熱の篭った視線を据え直す。
と、そこで揺れるチキンを見つめる自分が餌付けされる犬のように思えたが、
「もらえるかな?」
そんな内心はおくびにも出さず、ついでにもらえるものは貰ってしまおうと口を開く。空腹は、こう言った場合なににも勝る欲求たり得ると知っていた。
「女性のまえで煙草は吸わないほうがいい。健康に良くないし、あとを引きかねない」
言葉を選んで口にする女性とちがい、それほど考え込むこともなくスラスラと返す。考えなしというよりは、何度も聞かれたことなのだろう。
753 :
リリアーナ/魔法剣職人/なんでも屋
:2012/12/26(水) 16:15:54.72 ID:grx76a8Co
>>752
「コーヒー、似合いますね。
あ、変な意味じゃないですよ……そのままの意味です」
なんやら、コーヒーの事で楽しそうに笑っている。嫌味なところがなく、幼さがのこる容姿とあわせれば無垢な笑にも見えるだろう。
「あれ……そういえば、ここで何をしていたのでしょうか?」
深い意味は無いんですよ。 後からそう付け加える。詮索するつもりは無いのだ。
魔術の事を忘れようともして、関係の無かった話題を振ってみる。
「ええ、多分ですけど。
会員だと30円引きとかなんとか……そういうの弱くて、必要じゃなくても馬鹿みたいにかってしまうのです」
変わらず、男に対しての下心は何も無い。
「なんて……ごめんなさい。変な話をしてしまいましたね」
どうぞ、とチキンを渡す。
「あ、コーヒーの缶、捨てておくので飲んでしまったら下さいね」
「優しいのですね。
私はタバコを吸わないので、タバコを吸う人の心持ちというのが、イマイチ分からないのですが――」
身体に悪いし、お金もかかる。それに、目の前の彼が言うように周囲にも迷惑をかけるのだし……。
「――なるほど、言葉にできないですけど、貴方を見ていればなんとなく分かる気がします」
「……なんて、さっきから褒めすぎですよね」
また笑う。 ただ話すことだけれど、楽しんでいるらしい。
754 :
ヴェルナー・シンクレール
:2012/12/26(水) 16:38:43.54 ID:B9Qt1MwIO
>>753
「誰だったかな。コーヒーの似合うやつに悪いやつはいない、とかなんとか」
あれは実際どうなんだろうね、と。女性の笑いに同調して、控えめな笑顔を浮かべる。声に出さない程度の微笑だ。
「ん、あそこの店、見えるだろう?」
二人が腰掛けるベンチの向かい側にある店は、星条旗を基調とした横長の看板に、クラヴィス鉄砲店、と店名が掲げられている。
ヴェルナーはそれを指差して、コーヒーをまた一口。コーヒー好きのヴェルナーにとって、外で飲むコーヒーは格別だ。
「あの店で仕上げを頼んだ銃があるんだ。今日が受け取り予定だったんだが、どうにもまだあかなくてね」
かれこれ2、3時間待ってるんだ、と付け足す。チキン棒を差し出されればありがとうと小さく一礼し、貴重なものを扱うような手つきで受け取って、先端をかじりる。
「安いとお得な気がするからね、私もついつい……趣味のものを余分にまとめ買いしてしまうことがある」
コーヒーの処分に関して、理解したよと頷いて返し、チキン棒をちびちびとかじってゆく。その表情はどこか幸せそうで、ふんふんとしきりに一人で頷いている。
「最近は女性の社会進出も進んで、男尊女卑がひっくり返りつつある。それに習っただけとも見れるんじゃないかな?」
などとひねくれた返事をしてみるのはストレートに褒められるのがどことなく気恥ずかしからで、実際のところ社会の空気が変わったからあり方を変えたわけではない。
「そうだね、褒めすぎだ。男はあまり褒めると、図に乗るぞ」
だから気をつけなさい、と肩を竦める。
755 :
ジョン・スミス(偽名)
[sage]:2012/12/26(水) 16:45:20.02 ID:jxDoBDt60
「あーあ、駄目だ。今日はどうにも運がワリぃ」
この世界ならどこにでもある、スラムの片隅。
お世辞にしてもとても環境がよいとは言えず、出来るならば別の場所に行きたい。
普通の感覚をしていればそう考えるのが当たり前の場所で、男は何の感慨もなく、転がっていたボロ椅子に座っていた。
寒さしのぎの赤のロングコートが、冬の風を受けてはためく。
そうして、コートの隙間を縫って入ってくる寒気にも、男はさして興味がないようだ。
「足りねぇな、仕事も獲物も…………もっとハイになれる事はないのかねぇ」
寒空に向けて紡ぎだされる言葉は、邪悪な熱を帯びていて。
それはさながら、空腹を堪える狼の様に、当たりに満ちる静寂を切り裂き。
そうして男は、来訪者を待っていた。
耐えがたき退屈を払拭するために。
756 :
リリアーナ/魔法剣職人/なんでも屋
:2012/12/26(水) 17:06:13.38 ID:grx76a8Co
>>754
「なんですか、そのお話?
ありませんね、断言しますよ。コーヒーが似合っても悪い人はいます」
そんなの沢山いますよ。 コーヒーの話を聞けば、なにさ怨みがあるのでは、というくらいに大反対である。
もちろんそれがきっかけに機嫌が悪くなるなんてことはなく、笑いながらである。
「……ええと、銃器ですか」
だが、ガンショップについての話題が回ってくると――彼女の職業柄、これは笑ってはいられない。
笑顔が苦笑いに変わって、複雑そうな表情である。
ため息――そして、平常心と当たり障りのない表情を取り戻す。
「それは……寒いのに、大変ですね」
「私は、寒いのが嫌いじゃないのですけれど」
耳や頬が赤く染まっていて、長い時間寒い所にいたということが分かるだろう。
「ですよね? なにも、私だけってことじゃないですよね……」
つい買ってしまう症状に同意を貰って、少しばかり安心。ちょっとだけ気持ちが楽になる。
殻になるいちご牛乳の缶。コンビニの袋へと戻ってゆく。
「それって、男の人ってどうなんです?
やはり昔のように、女性を従えるように扱っていた時代の方が良かったのでしょうか?」
素朴で純粋で、なんとなくでてきた疑問である。
「はい、ごめんなさい。……気をつけますね」
肩をすくめられてしまえば、素直に反省である。
757 :
ヴェルナー・シンクレール
:2012/12/26(水) 17:38:05.80 ID:B9Qt1MwIO
>>756
「それには私も同感あだ」うんうんと大仰に頷くと、「きっと私よりもアルカポネやらなんやらのほうが遥かにコーヒーがに合うだろう」
ついでにいえば私は善人より悪人寄りだね、と軽口を叩きつつ、少女の大反対がおかしかったのか、ヴェルナーはにこにこと上機嫌の笑みを浮かべた。
コーヒーの容器を揺らすと、ちゃんぽんと鳴った水音に残り半分ほどかとあたりをつけ、また一口。
「商売柄というか習性というか、手にする得物はしっかりカスタマイズしないと気が済まなくてね。ナイフは早く仕上がったんだが」
隣の少女の表情の変化にめざとく気づきはしても、それに対して何か対応を変えたしすることはしない。
あからさまな態度は喜ばれることもあるが、それ以上に嫌がられるケースが多い、というのがヴェルナーの考え。
さらにいえば、銃にたいしてそう言った反応を示す相手に下手なことをいえば、相手の逆鱗に触れることもあり得るからだ。
「私も寒いのは嫌いではない、というより慣れているな、この程度」
日本はまだ暖かい。そうつけたすと、チキン棒が冷めないうち、と食べるペースをあげる。恐らく、コンビニか何かのホットフードの類だろうが、最近の食品は大概家庭で作るよりも味がいい。
「身体が冷えるとよろしくない。あとであったまりなさい」老婆心かなと思いはしても言葉は口をついて出る「ちなみに私は、おとといキャンペーンに任せていろいろ買い込んで後悔したよ」
クリスマスに浮かされて買い込んだ諸々の商品を思い浮かべて自嘲するように唇を歪め、次いだ少女の問いに眉根を寄せて腕を組み、真剣な面持ちで考え込む。
「私はどちらかというとフェミニストのようだから、女性の意志は尊重するべきだと思う。男女はあくまで同列であるべきだろうし、従者と主人の関係ではない」
やや考え込んでから、先ほどまでより低めの声で、
「ただマチズモというのはどんな男性でも根底にあるものでね。支配欲がないといえば嘘だ。が、女は一歩下がって男にしたがえ、なんてのはどうにも嫌だね。それはエゴだよ」
はて、最初どんな話をしていたかな、と内心で首をかしげつつ自分の発言を反芻し、やや上気する頬を意識して、
「ああ、いや、気をつけなさいという程度のことだ。よのなか邪なやつもいると、そういうこと」
だから謝らないでくれよ、とあたふたとなだめる
758 :
リリアーナ/魔法剣職人/なんでも屋
:2012/12/26(水) 17:40:09.94 ID:grx76a8Co
>>757
「迷信
759 :
リリアーナ/魔法剣職人/なんでも屋
:2012/12/26(水) 17:40:31.39 ID:grx76a8Co
>>758
//またやってしまった……申し訳ない
760 :
ヴェルナー・シンクレール
:2012/12/26(水) 17:50:45.89 ID:B9Qt1MwIO
>>759
/大丈夫ですよ〜
/ちと返信遅れるかもです
761 :
リリアーナ/魔法剣職人/なんでも屋
:2012/12/26(水) 18:01:31.39 ID:grx76a8Co
>>757
「迷信にも良し悪しがありますけれど……それはちょっと酷いです。
そんなことを考える人って、映画の見過ぎじゃないですか?」
誰が話したのか分からない台詞について、こっぴどく批評である。
目の前に同意をもらえば、自身を持って批判できるというものだ。
「自分で自分を悪人っていう人に、本当に悪い人はいませんよ」
……あれ、なんかコーヒーの話と同じですね。 ――話してしまってから後悔したようで、困ったように自分の額を掻く。
「それは、とてもよく分かります」
今の相手が知ることではないが、リリアーナは職人の家系。
道具を大切にしろとは、耳にタコができるまで聞いた言葉だ。
相手の言葉に強く同意をするように頷いてみせる。
「ええと……そういう話をされれば、親近感がわきますね」
女性の顔立ちや肌の色をみれば、日本人で無いことはすぐにわかる事だ。
「日本は暖かいです、あの寒い冬がないのは少し寂しいですが」
あったらあったで、辛いですけれど…… と、呟いた。
「はい、気をつけますね」
相手の男性のいう事は素直に聞く。 年上の話はよく聞くものだ。
「一昨日、ですか? あのころ街が騒がしくて、嫌になったのですけれど」
あふれるため息。 そして、どこか遠くを見て……。
「女性の私が言うのはおかしいかもしれませんが、私は男と女は別の物で、それぞれ役割があると思いのです。
勿論、同列であるべきだとは思いますけれど……」
言葉を探すように、前を見つめる。
それは――比喩ではなく、本当に空間から形で言葉を見つけようとするように。
「す、すいません。 ……こんな話をし合うのも、変ですね」
「あなたの意見、参考にします」
だがは見つかず、話をこちらから打ち切ってしまう。
「ちょっと時間が……これから予定があるので、そろそろ失礼します。
コーヒーの缶は、申し訳ないのですけれどそちらで処分して下さい」
そして何かで覚えたのか、丁寧な日本のお辞儀をしてみせた。
「今日は、ありがとうごさいました」
そうして、振り返り街の中へと消えていった。
762 :
ヴェルナー・シンクレール
:2012/12/26(水) 18:53:21.56 ID:E2ghnoRKo
>>761
「というより物事をあるくくりにしたがるやからか、はたまたただのコーヒーマニア」
ハードボイルド気取りもありうる、と、こちらも少女に便乗する。
二人でよってたかって散々な言い分である。
「それなら自分を善と言ったならどうなるんだろう」
少女の困った様子に、にやにやと維持の悪い笑みを張り付かせ、そんな問いを返す。困らせて楽しんでいるのは明白だ。
「君の生まれは欧州圏かな」
少女の容姿から判じて、そう尋ねる。
「私はドイツだ。あの辺りは冷える」
チキンを平らげ、コーヒーをすする。外気のおかげでそろそろぬるくなりかけのそれを早めに飲んでしまおうと決め、
「クリスマスだからな。浮かれていたくはあるだろう」
かくいう私もその一人だよと、祭りの名残が残るあたりの風景に目を向け、少女の意見を最後まで聞いてから、
「なるほど、確かにそうだ。男女はそれぞれ、負うべき役割は、本来的した分野は違うね。ただ、だからと言ってそれをよしとしない人たちがいて、そういう人たちにとって男女のあり方の規定とは窮屈だろうね」
もう何度めかの謝罪を重ねる少女に、いいよいいよ、と手で制す。あまり謝られるのは好きではない。
「ん、わかった。気をつけてな」
またあえたら、と立ち去る後ろ姿に声をかけ、再び一人になったヴェルナーはひたすら開店を待つ。
結局店があいたのは、さらに2時間あとのことだった
/おつかれさま!
763 :
ジョン・スミス(偽名)
[sage]:2012/12/26(水) 19:15:18.83 ID:jxDoBDt60
>>755
/再度募集してみます
764 :
シンラ・アマツキ
:2012/12/26(水) 19:18:35.49 ID:ollfxz3n0
夜の街の路地裏に 二人の人間が居た
片や少年、もう片方は若い男だ
二人の居る路地裏を暫しの間、静寂が支配していたのだが
不意に、少年が男へと抱きついてみせた
男はそれを優しく抱き止める
何やら 危ない関係の様だが.........
「ごめんね。お兄さん」
『気にするなよ、君はまだ幼い女の子だ。 甘えても良いんだよ 大人にね』
「うん...... 本当にごめん...
優しくしてくれたのに、殺しちゃって......」
『え......? カハッ......』
少年を抱き締めていた男の背より突如として生えた剣は
煌々と輝き 闇と男を切り裂いていた
「これで今日も生きられる......
ありがとう お兄さん」
少年は手を合わせ 亡骸に祈りを捧げていた
765 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
:2012/12/26(水) 21:28:56.58 ID:ollfxz3n0
>>764
再募集
766 :
彩鈴&彩楓/赤セパレート&白ビキニ これでも傭兵兼暗殺者
[sage]:2012/12/26(水) 21:34:03.63 ID:qfobukpwo
青い天井、白い塗装、全身に浴びるのは、燦々と輝く照明の光。
足元でさざなむ淡水の波音を背景に、肌色多めの格好をした、二人の少女が言葉を交わしていた。
「お姉ちゃんお姉ちゃん」『あら、今度は何かしら?』
「どうしてあたし達────プールになんか居るのかな?」
呆れ混じりの溜息を吐きながら活発そうな方…鈴は、姉であるもう一方、楓へと問い掛ける。
双子姉妹は今、流れるプールにジャグジーや、サウナを内包する巨大な屋内入浴施設に居る。
それぞれトレードマークである赤と白の水着を着て、プールサイドに立っているのだ。
「……あ、ひょっとして、体じゅ───ゥぅうっ!?」
問い掛けに、頬を染めて逡巡する楓を前に、我が意を得たりと鈴が言葉を継ぐけれど。
余程気にしているらしく、鈴の後頭部に全力で手刀を打ち、楓はそれを阻止せんとするのだった。
頭を押さえ、悶絶とばかりにうめき声を上げながら。鈴は、あちらこちらへふらふらと体を揺らす。
水際で、この不規則な挙動──それはひょっとすると、予期せぬハプニングを生むかもしれなかった。
767 :
彩鈴&彩楓/赤セパレート&白ビキニ これでも傭兵兼暗殺者
[sage]:2012/12/26(水) 21:56:13.54 ID:qfobukpwo
>>764
/
すいません、まだいらっしゃいますでしょうか……!
いらっしゃるようでしたら、
>>766
は取り消しでお願いします
768 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
:2012/12/26(水) 21:58:45.25 ID:3D3AzJTg0
>>767
ハァイ!
初故にだめだめだとは思いますが......!
769 :
陽乃山 雅/ミリタリールックの女 異形狩り兼魔道具屋 E:レマット,M1873
[sage saga]:2012/12/26(水) 22:00:31.84 ID:qfobukpwo
>>764
彼女の勘は良く当たる=B
直感で脇道に逸れて、何も無かった事などそうそう無かった。その内容の、良し悪しに関わらず。
「……おい」
彼女、陽乃山雅は別件の仕事を終え、帰路に付いていた。
正確に言えば、つい先程まで──妙な気配を感じて、路地裏に入り込むまではの話であるが。
「そこで何をしているんだ……いや、見ればわかるんだが」
そこで、件の現場との遭遇を果たす。
驚きと、「やはりか」という諦めの混じった、自嘲にも似た表情を浮かべながら、
雅は合掌する少年の前方に立ち、冷ややかな声音で呼び掛けるのだった。
その右手は、背中に負った小銃の柄に当てられていた。今まさに、構える一歩手前といった所だろうか。
まだ、殺意は無かった。じっと少年の顔を見詰め、その正体を見極めんとしている───
/
それでは宜しくお願いしますん!
770 :
シンラ・アマツキ
:2012/12/26(水) 22:22:15.03 ID:3D3AzJTg0
>>769
(僕のせいで死んじゃったお兄さんが天国に逝けますように)
(お兄さんは他の人と違って優しかったから絶対にお願いします)
眼を瞑り、幾らの時が経ったのだろうか?
生命力を吸い始め、幾らの時が経ったのだろうか?
ふと前方に気配を感じ 両目を開いた
ミイラの様に成り果てた男と、銃に手を掛ける女性
折角喪にふくしているのだから、邪魔をしないで欲しい と、思った
「僕が何をしていたかって? 御祈りとお食事だよ」
「お姉さんこそ何をしにきたの......? 僕をいじめに来たの? 」
真っ直ぐな視線で女性の顔を見上げ、真摯に問をなげる
この男を殺して繋ぎ止めた今日の命......
奪われるくらいなら、先手を取る
「ねぇ、答えてよ」
またも祈りを捧げるように手を組んで見せた
少年にとっては、威嚇のつもりなのだろう
/遅れてすいません!
771 :
陽乃山 雅/ミリタリールックの女 異形狩り兼魔道具屋 E:レマット,M1873
[sage saga]:2012/12/26(水) 22:35:55.47 ID:qfobukpwo
>>770
相手の言葉を鸚鵡返しに、雅は彼の足元に伏す、男の亡骸を見る。
噛み痕など、喰われた形跡は見当たらない───即ち───
「お祈りとお食事≠ヒ」「死神だか亡霊だか、お前さんが一体何なのか」
「それは知らんが…とても、化け物≠フ言うセリフには聞こえんのだが?」
目の前の少年はもっと非物質的なもの──例えば、魂──を主食とする存在である。
そう断定して、雅は少年へ得意げな笑みを浮かべてみせた。
「今まで何人殺してきたんだ?ええ?」
「言ってみるといい──まさかパンの数を〜≠セなんて、言うまいよな?」
お互い運が良いのか悪いのか、雅は悪質な化け物≠退治する専門家だった。
しかしながら、目の前で人間を殺めたにも関わらず、彼女は依然として殺意も、銃口も向けようとしていなかった。
威圧的な言動でこそあったがまだ、判断しかねていたのだ。無垢な少年の姿をしたこの異形が真に、化け物であるかどうか。
772 :
Ozone
◆XYOzonean2
[saga]:2012/12/26(水) 22:42:34.20 ID:4fqVMhREo
>>722
「……………別に………何もしていませんし何も隠していません…………」
そう言ってまた俯く
773 :
葉月(ガッシリしたおっさん) -Bored Bright- E:M1911A1
[saga]:2012/12/26(水) 22:47:06.41 ID:wsTTVZXEo
今夜は一段と冷えるらしい。
そんなことを聞いたものだから、急いで近くのコンビニに寄り、おでんを買ってこの公園まで来たのだが。
「……なんか白滝が不味いぞ、これ」
と、盛大にコンビニをバッシングしながらその白滝を数回噛んで飲み込んだ。
ベンチに座る体格が良い男。その膝には丸い紙製の容器が置かれ、その中には未だ湯気を立てる熱々の出汁とおでんの種。
割り箸を持ちながら、白滝で苦い顔をした男だったが、餅巾着を箸で持ち上げ、一口でパクリと食べると、
「おぉ、これは美味しいな」
と、途端に笑顔になる。感情の起伏が激しい、その男。おでんを食べることが出来て、幸せなようだ。
だが、わざわざこの寒い中でおでんを食べる意味はあるのだろうか。彼曰く、「乙だから」だそうだが。
そんな訳で、やたら体格が良いおっさんが、公園のベンチで1人、おでんを食べているのである。
774 :
空風銀(銀髪蒼目)黒コート 右E:木刀
[sage]:2012/12/26(水) 22:47:12.68 ID:uAiL4oBMo
>>772
「そっか・・・気のせいかな・・・」
【熱でやられてるのかもな。と初対面の相手に言う】
【自己紹介すらしてないことには気づいてないようだ】
「・・・そんなに俯くなよ。」
【元気がないと思い頭をポンポンと叩く】
【この男は初対面の女性になんてことをしてるのだろうか・・・】
775 :
Ozone
◆XYOzonean2
[saga]:2012/12/26(水) 22:49:45.40 ID:4fqVMhREo
>>774
「……………」
最初の言葉には沈黙をする。
「………………やめて下さい。」
そう言って、手を払う。何かを思い出したのだろうか。
「…一応…………初対面ですから…………」
776 :
空風銀(銀髪蒼目)黒コート 右E:木刀
[sage]:2012/12/26(水) 22:54:15.29 ID:uAiL4oBMo
>>775
「・・・あっ、そうだったな、悪かった」
【まるで今まで初対面だと気づいて無かったようだ】
【こやぁやばいかな、と内心思う】
「けど、一応ってのは何だ?何か引っかかるんだが・・・」
【本当に初対面なら一応、何て言葉を必要ないはずだと思い聞く】
777 :
シンラ・アマツキ
:2012/12/26(水) 22:56:05.95 ID:3D3AzJTg0
>>771
「僕は自分でも己の存在を理解出来ていない...... でも、僕は化け物じゃない! 」
「今まで喰らった人数は49人... お兄さんを合わせて丁度、50さ! 」
こちらは相手とは相反し、鋭く相手を睨み付けていた
少年は自分がナニモノなのかを理解していない。 更に言えば産まれてからまだ二ヶ月しか経っていない
その中でも命を繋ぐために人間達を喰らってきた。 無論、人間でなくとも良いのだが、生物を皆平等と考える少年は
一人の人間と十羽の鳥なら一人の人間を選んできた。 ......その方が胸が痛まないからだ。
「僕の中には50人の命が眠っているんだ。 だから彼等の為にも僕は生きなきゃいけない」
「ねぇ、はっきりさせてよ。 人間のお前は 化け物の僕に 何をするのか」
少年は恐怖からか、能力を発動させ 周囲に三本の光の矢を出現させ 今一度相手を睨み付ける
本音を言えば、生命力の無駄遣いになるため戦いは避けたい。
だが、それを差し引いてでも優先する意思がある
本能があるのだ
「化け物(ぼく)だって、生きたいんだ」
778 :
Ozone
◆XYOzonean2
[saga]:2012/12/26(水) 22:56:12.75 ID:4fqVMhREo
>>776
「別に…………………大丈夫です………」
「……………言葉の綾ですから…………特に意味はないです……………」
779 :
空風銀(銀髪蒼目)黒コート 右E:木刀
[sage]:2012/12/26(水) 22:58:50.22 ID:uAiL4oBMo
>>778
「ん?ならいいんだが・・・」
【そういいながらも申し訳無さそうにしている】
【熱のせいで通常より申し訳無さそうにしてるかもしれない、知り合いならば気づくかもしれない】
「あ〜言葉の綾か。」
【なるほど。と納得する】
780 :
柿沼紫雷【クリスタルブリッツ・ルーラー】〈黒眼紺髪>
:2012/12/26(水) 23:00:34.61 ID:AMPLHinn0
>>773
ある街を青年が1人歩いていた
「ここのところ寒いな〜」青年はコートと左手にプラチナのリングをはめていた
その青年は公園におっさんという異様な組み合わせを見て一種の好奇心を抱いた。
「こんなところで何してるんですか?」
この青年は特になんの警戒心も無く、普通に好奇心による行動だろう。
「となり座ってもいいですか?」
781 :
Ozone
◆XYOzonean2
[saga]:2012/12/26(水) 23:04:55.11 ID:4fqVMhREo
>>779
「…………はい……………」
「……………で、何か要件ですか?」
782 :
空風銀(銀髪蒼目)黒コート 右E:木刀
[sage]:2012/12/26(水) 23:07:00.01 ID:uAiL4oBMo
>>781
「用?あ〜・・・」
【ふと思えば1人だから話かけただけだったなと思う】
【普段ならしないだろう、けど熱のせいか、それとも別の何かか・・・それはわからなかった】
「実はただ話しかけただけなんだよな」
【苦笑いしながら言う】
783 :
葉月(ガッシリしたおっさん) -Bored Bright- E:M1911A1
[saga]:2012/12/26(水) 23:10:16.97 ID:wsTTVZXEo
>>780
「んあ? 何をしてるか?」
横から話しかけてきた少年。卵を半分ほど口に入れながら、首だけをそちらに振った。
見てわかんねーか……とは一瞬思ったが、街灯で照らされているとはいえ、辺りは暗い。
卵を噛みきり、半分を箸の上に乗せた。
「おでん食ってるだけだぜ? あそこのコンビニのおでん。モグモグ……」
そう言いながら黄身が露出した半分だけの卵をおでん汁の上に落とし、箸先で示す先にあるのは明るく灯ったコンビニの看板。
そこまで遠くないようだ。
「あぁ、良いぜ。……それより、どうしたんだ、こんな時間に」
座ることに対しては許可するが、今は真夜中だ。当然、子供が外を出歩いて良い時間帯ではない。
身体を動かしてスペースを開けると、そう問いかけた。
784 :
陽乃山 雅/ミリタリールックの女 異形狩り兼魔道具屋 E:レマット,M1873
[sage]:2012/12/26(水) 23:13:30.35 ID:qfobukpwo
>>777
「化物じゃない、生きる為……か」
改めて、少年の瞳を見遣る。偽りは無いと感じられる、澄んだ瞳──雅には、そう見えた。
やれやれ、と肩を竦めてから、首を軽く横に振る。
「……そうだな、お前さんが生きたいのはわかる」「私だって生きる為に食う」
「だが、私もそこの男も、同じ人間だ──同族を殺されて、憤らない人間はそう居るまい」
彼の正体について、まだ確信は無かった。口ぶりから、恐らく霊魂だとは考えているのだが……?
言いたい事はわかるな?と言葉を継いでから、雅は小銃の柄から手を完全に離す。
「…人間を[
ピーーー
]な、という事だ。妥協するなら、善人を[
ピーーー
]なでもいい」
それは、相手に対する敵意が無い事の証明だった。
態度と口調を一転軽くさせ、両腕を広げて見せて、相手に生じた警戒心出来るだけ解こうと努める。
彼女とて、好んで異形を狩る訳ではない──更生の余地があるのなら、出来る限りそうしたかった。
785 :
Ozone
◆XYOzonean2
[saga]:2012/12/26(水) 23:14:44.93 ID:4fqVMhREo
>>782
「…………そうですか…………」
彼女の心の中では呆れと安心があった。出来る限り自分との関わりを持つ人間は少ない方がいい。
「…………では、私は調査を続けるので………」
そのまま、後ろを向き地面などを調べている。
786 :
空風銀(銀髪蒼目)黒コート 右E:木刀
[sage]:2012/12/26(水) 23:18:03.81 ID:uAiL4oBMo
>>785
「ははは・・・馬鹿みたいだろ?」
【自分でも何がしたいのか分かっていなかったのだ。】
「調査?どんなことしてるんだ?」
【その言葉に反応し、女性の見ているところと同じ地面を見る】
787 :
Ozone
◆XYOzonean2
[saga]:2012/12/26(水) 23:23:05.71 ID:4fqVMhREo
>>786
「………本当にそうですね…………」
「ここで二週間前殺人事件がありました。その事件を個人的に調査しているのです。」
788 :
シンラ・アマツキ
:2012/12/26(水) 23:27:57.69 ID:3D3AzJTg0
>>784
「む...... お前の言ってることは矛盾してる。 鳥だって仲間を殺されたら怒る。 人間一人と鳥を十羽なら 十羽殺された方が悲しみも大きいよ? 」
でも、まぁ、優しい人を[
ピーーー
]のは心が痛い。 僕だって誰も殺さずに生きられるならそうしたい
しかし、生きたい の次には 傷付きたくない が来るのだ。
殺しは少ない方が良い。 人も 鳥も 犬も みんな
だが、相手の言葉を脳内で反復させてるうちに 妥協の策はそう悪いものでも無いと思えた
「それは、悪人なら喰べて良いってこと......? 」
首を傾げ、矢を納め、今一度考える
もとより意味もなく人を[
ピーーー
]人間は、喰らってしまっても問題は無いのではないか?
自分が一を減らすことで後のマイナスへの抑止となる
成る程、効率的では無いか
「でも、僕は悪人と善人なんて見分けられないよ...? 」
「さっきのお兄さんは優しい人だったけど......」
789 :
柿沼紫雷【クリスタルブリッツ・ルーラー】〈黒眼紺髪>
:2012/12/26(水) 23:28:02.70 ID:AMPLHinn0
>>783
「まぁ、見れば簡単にわかる事ですよね。美味しいんですか?そのおでん?」
その青年はおちょくってるようにも言っていたし、真面目に言っているようにも聞こえた。
おそらく彼は久々に人と話すことを楽しんでいるのだろう。
「最近はこんな時間帯でも外に出てる人はいますよ。夜食を買いに行ったり。」
彼は皮肉っているように言っているように言っており、
内心、今時高校生がこんな時間帯に出るかない訳が無いだろ。と思っている
790 :
空風銀(銀髪蒼目)黒コート 右E:木刀
[sage]:2012/12/26(水) 23:29:17.38 ID:uAiL4oBMo
>>787
「自分でも言ったがいざ言われると辛いなぁ。」
【笑いながら言う】
【熱のせいで、まともな思考な時とおかしなときがある】
「あ〜、あったな、そんなことも・・・何か掴めた事でもあるのか?」
【地面から少女に目を移す】
791 :
柿沼紫雷【クリスタルブリッツ・ルーラー】〈黒眼紺髪>
:2012/12/26(水) 23:34:34.55 ID:AMPLHinn0
//誤爆
>>789
は
「まぁ、見れば簡単にわかる事ですよね。美味しいんですか?そのおでん?」
その青年はおちょくってるようにも言っていたし、真面目に言っているようにも聞こえた。
おそらく彼は久々に人と話すことを楽しんでいるのだろう。
「最近はこんな時間帯でも外に出てる人はいますよ。夜食を買いに行ったり。」
彼は皮肉っているように言っているように言っており、
内心、今時高校生がこんな時間帯に出ていない訳が無いだろ。と思っている
792 :
Ozone
◆XYOzonean2
[saga]:2012/12/26(水) 23:35:07.00 ID:4fqVMhREo
>>790
「はい、本当に…………」
そこで一旦言葉を切る。
「…………分かっているのは犯人は…………」
そう言って事細かに犯行時刻と犯人の名前、経歴、所在地を告げる。因みにまだ、この犯人は逮捕されていないはずである。
793 :
空風銀(銀髪蒼目)黒コート 右E:木刀
[sage]:2012/12/26(水) 23:38:57.77 ID:uAiL4oBMo
>>792
「本当に?・・・何だよ?」
【本当に、その後の言葉が気になり聞く】
【まぁ馬鹿ですね。などの言葉が返ってくるのだろう。と思う銀である】
「お、犯人は分かってるのか」
【その後に言われること細かに言われる情報を聞いた後に】
「そこまで知ってるなら何で逮捕されてないんだ?」
【そこまで分かってるなら捕まえるのは簡単じゃないか?と言う】
794 :
葉月(ガッシリしたおっさん) -Bored Bright- E:M1911A1
[saga]:2012/12/26(水) 23:42:50.84 ID:wsTTVZXEo
>>789
「突っ込もうか迷ったけどな。……あぁ、美味いぜ。白滝以外」
彼は意外と茶目っ気があるらしい。決しておちょくってるように聞こえたので殴ろうとしたわけではない。
そういう風に解釈して、冷静にそう返す。良い大人ですから。
さっき食ったけど酷かったぜ、と盛大に何の罪も無い白滝を貶める男。
白滝だけは違う会社が作っているんじゃないのかと思うほどの不味さだったらしく、分かりやすく苦い顔をした、ヤレヤレとポーズを作る。
「夜食を買いに行くだけなら良いんだけどな……モグモグ」
そう返されるのは想定外だったらしく、ハァとため息を吐いて大根に齧り付く。
美味いなと言いながらある程度咀嚼すると、持っていた容器を青年に差し出した。食うか、と聞いているらしい。
一応手には新品の割り箸も持っているので、食べるならば男と間接という事態には陥らないだろう。
795 :
陽乃山 雅/ミリタリールックの女 異形狩り兼魔道具屋 E:レマット,M1873
[sage saga]:2012/12/26(水) 23:43:50.87 ID:qfobukpwo
>>788
「そうだな──だが、私は人間だ」「私自身、鶏を食べる事なんていくらでもある」
「さっきと言っている事が違うが……、きっとお前さんは私よりも良い奴なんだろう」
この少年は己の想像を超えて、ともすれば自分以上に優しい≠フではないかと、雅はそう考える。
故に危惧すべきなのが──彼が同時に孕む危うさ。
力を持っているだけに、その純真な意思の向きを、誰かが補正してやらねばならない──
「確かに私の言う事は人間のエゴに過ぎない、他はどうだっていいから、人間は殺すなと」
自嘲めいた笑みを浮かべて、雅はもう一度肩をすくめる。今度は、彼の言葉に関心する風な声音をしていた。
「……そうなるんだろうな」と少年の問いに答え、次いで彼の言葉を聞いて──
「…ああ、そうだな──」「──つかぬ事を聞くがお前さん、人間以外も食えると言ったな」
「具体的に何を食っているんだ?例えば霊魂を食っているのなら…場合によっては、力になれるかもしれん」
彼女は悪性の霊や異形の生物を狩る。彼らの善悪は、人間のそれよりも区別し易い。
その狩りに彼を同行させれば、場合によっては彼を、正しい道へ導く事が出来るかもしれないと考えて。
796 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
:2012/12/26(水) 23:45:16.99 ID:3D3AzJTg0
>>784
「む...... お前の言ってることは矛盾してる。 鳥だって仲間を殺されたら怒る。 人間一人と鳥を十羽なら 十羽殺された方が悲しみも大きいよ? 」
でも、まぁ、優しい人を[
ピーーー
]のは心が痛い。 僕だって誰も殺さずに生きられるならそうしたい
しかし、生きたい の次には 傷付きたくない が来るのだ。
殺しは少ない方が良い。 人も 鳥も 犬も みんな
だが、相手の言葉を脳内で反復させてるうちに 妥協の策はそう悪いものでも無いと思えた
「それは、悪人なら喰べて良いってこと......? 」
首を傾げ、矢を納め、今一度考える
もとより意味もなく人を[
ピーーー
]人間は、喰らってしまっても問題は無いのではないか?
自分が一を減らすことで後のマイナスへの抑止となる
成る程、効率的では無いか
「でも、僕は悪人と善人なんて見分けられないよ...? 」
「さっきのお兄さんは優しい人だったけど......」
ごめんなさい投下ミスで遅れましたごめんなさい...!
797 :
柿沼紫雷【クリスタルブリッツ・ルーラー】〈黒眼紺髪>
:2012/12/26(水) 23:55:56.10 ID:AMPLHinn0
>>794
「そんなに不味いんですか…その白滝」
彼は苦虫を噛み潰したような顔をしていた。
「いえ、さすがに人が食べた物は食べたく無いですよ。」
たとえ新品の箸があっても、彼は人が食べた物を食べたくないらしい。
「なんか嫌なんですよ。人が食べた物を食べるのは。たとえ
新品の箸があっても汁にその人の唾液が混ざってたら嫌ですし。」
こんな時間に出歩いている奴が、潔癖気味というのは意外かもしれない。
798 :
シンラ・アマツキ
:2012/12/27(木) 00:02:28.08 ID:767AWinE0
>>795
>>795
「.........そうだね、人間(きみ)は傲慢だ」
「怪物(ぼく)にエゴを押し付ける......」
だが、その言葉と共に見せた笑みは己の胸を締め付けるように哀しかった
多分、この女も良い人なのだろう。 少しだけ そう思えた
「ん、僕の主食は生命力だよ? まぁ、言い方を変えれば霊魂だね」
喰らっているのは生命力だが、その肉体は曖昧な霊魂に他ならない。
故に、霊魂を喰らい肉体を維持することも、可能であった
「なんでそんなことをきくの? 」
「悪人が霊魂になって暴れまわってるのかな? 」
と、真顔で問う。
当たらずとも遠からず......か?
>>796
忘れてくだしあ......
799 :
葉月(ガッシリしたおっさん) -Bored Bright- E:M1911A1
[saga]:2012/12/27(木) 00:09:19.96 ID:/lV/KDp0o
>>797
「製造会社は検査員を改めた方が良いな、こいつは」
一方的に愚痴を吐く。 そこまで不味かったらしいが一応は食ったらしく、周りに白滝は落ちていない、
いや、当たり前だが。
「お? ……あぁ、まぁな。潔癖は仕方ないよな」
意外とあっさり理解し、差し出した手を引く。
仕方なく……といっても顔はそう言っていないが、他の種を食べ始める男。次は練り物らしい。
治安維持組織として様々な人々と会って来た男にとって潔癖症などもう慣れたものであった。
「……そうだ、でお前は何で出歩いてるんだ。答えが出てなかったな、まだ」
ふと思い出し、そう尋ねる。
先ほどはこの時間でも出歩いてる中高生ぐらいいると言われて流されたが、そういう組織の一員として聞かなければならない。
800 :
柿沼紫雷【クリスタルブリッツ・ルーラー】〈黒眼紺髪>
:2012/12/27(木) 00:17:01.52 ID:DrBhmh0T0
>>799
「まぁ、自分ではあまり潔癖症とは思っていないんですけどね。」
意外とあっさり手を引くんだなと青年は
思うが、むしろ青年にとってはそっちのほうが
都合がいいだろう。
「意外としつこく聞いてくるんですね。
まぁただ単に散歩とか気分転換ぐらいの理由ですよ。」
そのとき彼の背後にちらっと大きな影が見えたことに
彼は気付いたのだろうか?
801 :
陽乃山 雅/ミリタリールックの女 異形狩り兼魔道具屋 E:レマット,M1873
[sage saga]:2012/12/27(木) 00:20:22.78 ID:c5AvIoKxo
>>798
「悪人が霊魂に…ねぇ、あながち間違いでもないな」
「詳しく話すと長くなるが…要は死んだ人間の霊魂が、暴走する事があるんだ」
「……もしお前さんがそれを喰えるんなら、私がそれを手解きしてやってもいい」
少年に、雅は優しい顔をして笑みかけてみせる。
存外円満に収まりそうなこの騒動に、思わず零れた笑みだった。
「ああ、自己紹介が遅れたな──私は陽乃山雅、タチの悪い化け物を狩る、専門家だ」
「さっきの事は礼をさせてくれ、ついお前さんが……そういう類のヤツに見えてな」
ぺこり、と頭を下げてから、雅は一歩、少年の方へと歩みを進める。
言うまでもない話だが、敵意は既に無い。少年の方へ、そっと手を差し出すのだった。
802 :
葉月(ガッシリしたおっさん) -Bored Bright- E:M1911A1
[saga]:2012/12/27(木) 00:27:12.12 ID:/lV/KDp0o
>>800
「ま、どっちにしろ他人の口つけた奴を食いたくねぇのは自然だな」
気にする事は無い……と言いかけるが、青年自身、あまり気にしていないようだ。
そう言う代わりにごぼう巻きを頬張り、半分ぐらいで噛みきって先ほどの卵を最後まで食う。
それにしても冷静な青年だなと男は感じる。
正直に言ったり、からかうように言ったりと随分言う事があべこべだ。まぁ、それもあまり気にしていなかったりもするが。
「2回しか言ってないのにしつこいとは言わないぜ」
もっと極悪な理由だったら捕まえてやろうとも思ったが、意外と普通な理由だった。
まぁ、そんな極悪人がおっさんと同じベンチに座って話してることも無いだろうが。
その時、チラリと大きな影が見ええたような気がして、彼の背後へと視線を向ける。
しかし何も無い。丁度街灯が正面にあるので、車の影かと考えて視線を戻す。
そしておでんの容器の蓋を閉じ、さあ行くかと立ち上がった。
何も無ければ、軽く挨拶をしてそのまま去っていくのだが。
803 :
シンラ
:2012/12/27(木) 00:33:14.59 ID:767AWinE0
>>801
「肉体を持たない霊魂......ね」
少年は僅かに自分と重ね合わせてみるも一度死んだのだから葬るべきだろう、と邪念を振り払った
傷付き傷付け 喰らって 生きる
その虚しく哀しい循環へ救いの手を伸ばしてくれた女......いや
「よろしくね、雅。 別に、もう気にしなくても良いよ」
「正直 悪い霊魂と僕の違いなんてあまりないだろうし......」
「あ、僕の名前はシンラ! シンラ・アマツキだよ。 よろしくね」
一瞬暗くなった顔を輝かせ、その小さな両手で雅より差し出された手を握る
自分の無機質な肉体と違い温かい。
少し羨ましくもある体温(それ)に顔を緩ませた
一件落着であろうか......?
804 :
柿沼紫雷【クリスタルブリッツ・ルーラー】〈黒眼紺髪>
:2012/12/27(木) 00:36:46.03 ID:DrBhmh0T0
>>802
「まぁ、2回しか言って無いって言っても、
人が言うことは1回で事足りるんですよ。」
どうやら、先ほどの影は紫雷が彼の事を
疑っているということになり、それを引っ込めたということは、
彼のことを信頼した言うことだろう。
「そういえばあなたの名前ってなんていうんですか?
言う意味があるのか分かりませんけど俺の名前は、柿沼紫雷です。」
彼が去っていくのを止めようとはしないが、これだけは聞きたい
という事を聞くのが紫雷の目的だったのだろう。
805 :
陽乃山 雅/ミリタリールックの女 異形狩り兼魔道具屋 E:レマット,M1873
[sage saga]:2012/12/27(木) 00:46:06.88 ID:c5AvIoKxo
>>803
「シンラ──万象…?か、良い名前じゃあないか」
頷いてから、彼の手を固く握った。矢張りと言うべきか、冷たい。
それを意に介さず、賞賛の言葉を添えて、雅は一層、笑みを深めてみせる。
「その辺りはまあ、機会があれば教えてやるとするさ」
「…と言う訳で、暇が出来たらここへ来ると良い」
握手を解いて、雅はジャケットの胸ポケットへと手を伸ばす。
取り出したのは、一枚の名刺。
歩いて行ける距離に彼女の店がある事が、わかりやすい地図で記されていた。
「私は少し用事があるんでな、今すぐという訳にも行かないんだ──スマン」
それを手渡して、雅はそれじゃあと一礼してから踵を返し、路地裏を後にしようとする──
/
すいません、ちょっと野暮用で遅れましたが…!
806 :
葉月(ガッシリしたおっさん) -Bored Bright- E:M1911A1
[saga]:2012/12/27(木) 00:47:25.35 ID:/lV/KDp0o
>>804
「お前は自分の歩いてた目的を1回しか言ってなかったけどな」
先ほどの彼の皮肉を返すように、皮肉たらしくそういった男。
本心は高校生らしい青年に皮肉を言われて終われないというものだったが。なんとも大人気ない。
影は本当に気のせいだったらしい。心の中で息を吐く。こんな夜中に面倒な魔物に襲われても困るだけだ。
「俺か? 俺は葉月、AMSWATの隊員だ。……あー、じゃあな、紫雷」
去り際にそんなことを言われて、クルッと振り返る。
男が一応名の知れた治安維持組織の一員だということは、青年には意外だっただろうか。
真夜中におでん食ってるおっさんなのだから。、どっかのサラリーマンと思われても仕方なかったかもしれないが。
それだけ言ってまた出口の方を向き、手を小さく振りながら歩き去っていったのだった。
あの影がなんだったのかなど、男が知る由も無い。
/絡み乙ですー
807 :
柿沼紫雷【クリスタルブリッツ・ルーラー】〈黒眼紺髪>
:2012/12/27(木) 00:53:04.77 ID:DrBhmh0T0
>>806
「葉月か……それにしても治安維持組織の1員か…意外と
凄い人なんだな…」
紫雷は本心から驚いてるだろう。たしかに
背は高く体格も良かったが紫雷は、そこらへんのリーマンぐらいにしか
思っていなかっただろう。
「意外と面白い人だったな…」
/絡みありがとうございました
808 :
シンラ・アマツキ
:2012/12/27(木) 00:59:10.28 ID:767AWinE0
>>805
「えへへ、良いでしょ♪」
僕が始めに殺した男の名前......
その呟きは 少年の口内で反響し、日の目を浴びること無く呑み込まれていった
「わかった。 またね! ばいばい! 雅! 」
嬉々として手を振り回す姿は正に見た目相応の少年か
別に、化け物だからといって感情が無いわけでは無い少年
むしろ精神体といった性質上、心は誰よりも敏感で起伏が大きいともいえる
つまり、一度気に入れば 何処までも信じてしまうのだ
少年もまた女に背を向けて歩み出す
「彷徨う霊魂を喰らい秩序を正す。 悪者を喰らい秩序を正す」
「さながら生と死の管理人......なぁんてのは 傲りすぎかなぁ」
「でも」
僕の存在意義、少しだけ形になってきたかも。
路地裏から出て行く少年の足取りは、生まれてから今までで何時よりも軽かったそうな
/絡みありおつでございましたぁ!
ぶれぶれでごめんなさい、駄文でごめんなさい、遅くてごめんなさいですー......!
809 :
メイザース
[saga]:2012/12/27(木) 01:03:25.00 ID:Wwoq9Tcmo
「――移ろう影の如くに死は君等の背後に立っている」
とある小さな非合法組織のアジトから小さな声を漏らしながら歩き出す少年の姿があった。
白い影と言うのが適当だろうか。口元に浮かべた薄い笑みと、ボロボロの純白のローブ姿。
胸元からちらつく薄い胸板からは、赤黒い焼印の端が見え隠れする。
白い髪で隠れた瞳は時折隙間から覗き、泣いているのか笑っているのか良くわからない表情を演出した。
開きぱなしの開き戸からは鮮血が滝の様にこぼれ出すが、メイザースに近づけばその血の滝はメイザースを避けるような不自然な動作を見せる。
「……そろそろ本調子というところだね。
全く、小悪である位ならば善人であろうとすれば良いのに。
悪で居て――良いことなんて有りはしないのだから」
悪のための世界を作る、悪の王は悪であって良いことなど無いと呟いた。
人生に疲れた老人の枯れた様子と、前途を見据える若々しい少年の在り方が同居する少年。
壁に背を預けて、髪を掻きあげて深く深呼吸し、未だ不安定な調子を整える。
彼の近くに居れば、彼から発せられる存在感で彼の存在に気がついてもおかしくはない。
810 :
陽乃山 雅/ミリタリールックの女 異形狩り兼魔道具屋 E:レマット,M1873
[sage saga]:2012/12/27(木) 01:09:56.15 ID:c5AvIoKxo
>>808
/
お疲れ様でした!遅いのはお互い様ですし、楽しかったですよ!
長々とありがとうございましたっ
811 :
フロスト・ユリアス・シェパード
[saga]:2012/12/27(木) 01:10:45.68 ID:+t+h0K+w0
ロンドンの一件でOHMDとSASの事後処理に巻き込まれること数日。ようやく解放されたフロストが空港に降り立ったのは今晩のことで、すでに人もまばらな街の中を、銀髪の少年がとぼとぼと歩いていく。肩にはボストンバックをかけていて、よれたスーツすがたがどこかくたびれて見える。
「ようやく、か」
だれにでもなく小さくつぶやくと、フロストはとぼとぼと、自宅に続く道を歩いてゆく。
その姿はどこか所在無げだ
812 :
アーノルド
[saga]:2012/12/27(木) 01:13:27.58 ID:Yfa5Zkww0
>>740
「そうだな、上だな。」
意味もない肯定。ただ、事実を受け止めただけの、それ以上もそれ以下もない
ただの肯定。そして自身に振りかざされる貫通の一撃。
躊躇している余裕などない。
活性化
「активация」
つぶやくように、自身に念じるように一言。
突然、コートの中から、外まで聞こえるほどの、肉がこすれあい、蠢く
生々しい生命と躍動の音が聞こえた。
まるで暴れだすような力の躍動が、自身の腕部、脚部、手足、指先・・・にへと満ちあふれる。
「だが、生物は常に脅威に抵抗し、進化する。」
刃が生えていない方の手で、この状況から逃げ出すためのエネルギーを
得るために地面にたたきつけ、そして彼の頭部を貫かんとする、それほどの
力をもった異型の腕から逃げるために、つぎに彼はすかさずその足で、先ほど地面を蹴る。
たたきつけられた場所から破壊音が響き、そして彼の身体はまるではじかれたゴムのように、凄まじい瞬発力をもって
空気がこすれる音とともに拳から間一髪逃れた。
彼が蹴った地面は、彼の足型と同じかたちに抉れていた。まるでその力を示すかのように。
まるで凄まじい力をもった鬼の人外がそこを破壊したの如く。
彼はそのまま、獣のような、四足で構えるような仕草のまま、今度は怪物が殺した男女のもとへと
そのままの力を維持し、破壊音を鳴らしながら飛び跳ねる。
そして、彼は男の死体の腕をそのままかぶりつき、喰らう。しかし、その仕草は今までとは比べ物にならない
ほどの激しさと飢餓があり、そのまますばやく腕をむさぼりつくし、そして立ち上がり、手をぶらさげた自然体
で怪物の方向に向く。
//遅れて申し訳ない・・・・・
昨日はすいませんでした
813 :
クリオネ 人形使い 生成中の人形:1体
[saga]:2012/12/27(木) 01:16:21.04 ID:nL0ODdu1o
>>809
「見つけたよ、メイザース」
メイザースの居る部屋に入ってくる一つの影。クリオネ……いや、クリオネの容姿をしたドールだ。
クリオネドールは一歩メイザースに近づく。
「ここら一体の非合法組織をしらみつぶしに探した甲斐があったね」
メイザースは悪の世界を作ると言っていた。その為どういう理由であれ、悪側の組織とコンタクトを取る可能性があると踏み、心当たりのある組織を当たっていたのだ。
そうして見つけたメイザース。だが、味方になるとも敵になるともわからない相手に正面から行くわけにはいかず、アジトのすぐ外から自分の容姿のドールを作り接触させたのだ。
814 :
メイザース
[saga]:2012/12/27(木) 01:22:23.82 ID:Wwoq9Tcmo
>>813
「――やあクリオネ。
君に出会う運命の交差路は、存外に近かったようだ。
ロンドンでは直接出会えなかったからね、いつか確り話しをしたいと思っていたよ」
薄い笑みは、最初にあった時と変わらない不思議な存在感を放つもの。
但し、最初にあった時との違いは一つ。彼が最早朧気な幻影では無いという事だ。
ロンドン塔に幽閉された体から投射されたアストラル体と違い、今は本体である。
相手の求めを見透かすような瞳を細めて、人形には酷薄な笑みを向けた。
「さて、求める者には与えるのが僕の主義だ。と言っても等価を必要とするけれどね。
少なくとも、人に頼みごとをするというのに本人が姿を見せないのは好ましくない。
悪の形は様々でも、僕自身はある程度格式を持ってありたいんだ。
――姿を見せるといい、クリオネ。僕が人を取って食う化物ではないことは分かるだろう。只の人間さ」
掻きあげた髪は、また顔に被さり瞳を隠す。
色彩のない少年は、直接相手と顔を付き合わせての対話を求めていた。
815 :
クリオネ 人形使い 生成中の人形:1体
[saga]:2012/12/27(木) 01:32:29.82 ID:nL0ODdu1o
>>814
「そうだね。ロンドンで会えてればこうも面倒にならなかったよ」
何時もの笑みは無い。心に余裕を持てないのだ。
「!?」
直接会いたいと言われ、クリオネの中で様々な思考が駆け巡る
(バレた!? こうも簡単に……そんな。いや違うそうじゃない。考えるべきことは……)
ドールだと完全に見抜いているメイザースに言い訳など出来ないと判断し、直接会うかどうか考えながらクリオネ本体はアジトの内部に足を踏み入れる。
「……そもそもキミが私の求めるものを持っているかどうかの確証すらないんだよ? なのにいきなり組織のボスの前に姿を現すって言うのは礼儀正しいんじゃなくて迂闊って言うと思うけど?」
メイザースの居る部屋の近くまで来たクリオネ。はたしてどうするか……
816 :
メイザース
[saga]:2012/12/27(木) 01:40:32.43 ID:Wwoq9Tcmo
>>815
「――禁呪法だろう、君が欲しいものは。
僕が幽閉されていたあの塔は色々と教育に良くないものが跋扈していたからね。
……さて、死霊術ならば僕自身がそれについては詳しい知識を持っている。
と言っても、死者を蘇らせる事は簡単ではないけどね。もし簡単にできるなら、僕はガープを既に蘇らせているし」
目を細め、ドールから視線を外し、居るんだろう?と問いかける。
直接対話が必要となった場合のために、ドールを近くに置きはしても直ぐに駆けつけられる場所にいると予測。
その上で、相手の必死さや刹那性などから、死や命にまつわる経験から、何かを求めていると判断。
一歩、相手の事情に踏み込んだ上で、こちらの持つ手札を一枚切った。
「求める時に必要な事に慎重は含まれるのは認めよう、肯定する。
だがしかし、僕は君を傷つけるつもりはないのだけどね。
僕が敵と定義するのは、何時だって僕らを傷つける者達か、僕らの前に立ちはだかる者だ。
君は今のところ、僕の敵ではない。だとすれば、親愛を覚えこそすれど敵対を携える理由がどこにあると思うんだい?」
メイザースは両手を掲げて敵対心の無いことを示した。
と言っても、この男が両手を上げた程度では危険性は1%も変化しないのだが。
それでも、メイザースのスタンスは一貫しており、強行的な手段に出ない限りは暴力に出向くことはない。
不思議な音律で紡がれる声は、不自然に人の意識を引き込む、魔法における魔力とは異なる魔力を帯びている。
817 :
クリオネ 人形使い 生成中の人形:0体
[saga]:2012/12/27(木) 01:51:38.78 ID:nL0ODdu1o
>>816
「ちっ……! どこまでも……」
知った風な口を……とまでは口には出さない。
「簡単ではない……と言うことは不可能ではないってことだね」
クリオネは考える。信用するか? いや、信用するにしてもしないにしてもこれ以上情報を得るためにはこちらが身をさらす必要があるだろう。
ドールを通して部屋の状態やメイザースが両手を上げているポーズを取っていることはリアルタイムで把握している。
「……」
部屋のドールを消し、クリオネは部屋へと足を踏み入れる。
この決断は後にどのような結果を生むのか……
「私が知りたいのはロンドンの地下にあった魔道具や禁術のなかで、時を渡るものか死者を蘇生させるものがあるかどうかだよ。メイザース」
クリオネ本体が部屋に入り初めに言った言葉がこれである。
余計な問答をするよりまずこの事が知りたかった。
818 :
メイザース
[saga]:2012/12/27(木) 01:57:16.72 ID:Wwoq9Tcmo
>>817
「――ふむ。時渡りの呪法も、死霊術の禁呪も全て存在しているし、僕の手元に今それらは有る。
有るが、かと言って僕がそれを扱えるとは限らないし、当然君が扱えるとも限らないんだ」
部屋に踏み込んだクリオネに、やあ、と一言口にして。
クリオネが求めるそれらは彼の手の内に有る事を認めた上で、しかしそれらが使えるかどうかは別と言った。
メイザース自身も高位か下位かは別にして魔術師であることは間違いない、ロンドンに隕石を落としたアレがそうだ。
その彼をして、死者の蘇生と時を渡るのは困難であると言わしめた。
819 :
クリオネ 人形使い 生成中の人形:0体
[saga]:2012/12/27(木) 02:05:32.81 ID:nL0ODdu1o
>>818
「勿体ぶった言い方だね。術はあるが使い手が居ないってことでしょう」
ある。この情報だけでもクリオネはこの場で大喜びしたいところだ。
メイザースの手前そんなことを目に見えてするわけはないが……
「それを何らかの方法で扱えるようにする。もしくは扱える術者を探せばできるってことだよね」
クリオネは魔術の知識は無いに等しい。クリオネでは禁術を扱うことなど到底無理であった。
そうなればどうやって術を発動するか考えなければならない
……だが、
「それとメイザース。一つ聞いておくけどその術を私に渡す気はある?」
クリオネの眼が鋭くなる。
820 :
メイザース
[saga]:2012/12/27(木) 02:12:45.53 ID:Wwoq9Tcmo
>>819
「だがしかし。少なくとも、扱える者はまず居ないと見ていいね。
そもそも、アレを読み解ける人間自体がそうは居ない。
それでも、それらの条件を乗り越え、起動にかかる魔力と術式さえ賄えば不可能ではない」
クリオネの問いには、是と返答を返して。
その上で、しかしながらそれらは極めて困難であると示しておく。
そして、更に続いたクリオネの問いに、なんとも言えない表情を浮かべて、メイザースは首を横に振った。
「無い。
僕にとってもこれらの術や魔道具は価値を持つものだ。
君が僕に対してそれらと等価の価値を示せるというのならば、君に術を渡すのも吝かではないけれどね。
僕は決して善人じゃない。ましてや自愛にあふれた聖人などではあり得ない。
欲しいと言われて簡単に渡すわけには行かないんだ。君が君の使命を帯びている様に、僕も部下の使命を背負っている。
示す事はできるかい、クリオネ」
肯定はしても、承諾をするわけではない。
相手が禁呪を求める気持ちは真だとも理解して、間違っていないとも心では認めている。
だが、そう簡単に渡せるほどの物では決してあり得なかった。
821 :
クリオネ 人形使い 生成中の人形:0体
[saga]:2012/12/27(木) 02:36:22.05 ID:nL0ODdu1o
>>820
「……」
メイザースの答えに対し、沈黙で返すクリオネ。
(不可能ではない……この世のどこかにいる禁術を読み解ける人物を探しだし、魔力を集める……
魔力は何か入れ物があれば他人から奪うかして出来るか。でも人探しか……)
続くメイザースの答え。術を渡す気は無いと言う意思表示。
そう簡単に渡してもらえるなどと思っていない。はいどうぞと禁術を差し出す阿呆が何処にいるか。
「それで……わかりました帰りますと言うとでも思わないよね?
ここで武器を抜いて力づくでも渡してもらうって言うのがよくあるお決まりパターンなんだろうけど……」
そんなことは何の意味も無い。ここでメイザースと戦い仮に勝ったとしても禁術の場所が分からなくては意味がない。
(示すだって……? 私が持っているものを差し出してお姉様が救える可能性が出てくるならいくらだって……)
「生憎と私はスラム街育ちで金も無ければ博識でもない。示せるのは……この力だよ、メイザース。
キミの組織に諜報に長けた奴はいるかい? 戦闘力と諜報力を兼ね備えた奴が。ただの脳筋だけじゃ世界は引っくり返らない。どこにでも潜入する能力とキミの組織にいる幹部と同等以上の戦闘力が私にはあると自負しているよ」
メイザースに破られはしたが、このドールが潜入任務においてドールとバレた事は今まで一度も無い。
クリオネがメイザースに示せるとしたらこれしかない。これでダメなら禁術を狙って円環の楽園とは敵対するしかないか
822 :
メイザース
[saga]:2012/12/27(木) 02:45:20.78 ID:Wwoq9Tcmo
>>821
「――君は、君自身の力を代価に、君の求むる物を得ようとしているのか。
確かに、君の創りだす人形は見事だった。
諜報や情報処理に関してはマルファスが極めて有能ではあるが、彼女は戦闘を好まないからね。
それに、ガープが死んだ穴を埋めなければならない。支部の長には、アスモダイを回すにしろ、ね。
了承した。君が僕らの懐に入るのならば、僕は君を友とし、共の円環を歩む者と定義しよう」
メイザースは、相手の出した対価を受けて、思考を巡らせる。
自己の敵に明け渡すのは不味いが、内側に入る者に力を貸すのは吝かではない。
開いた穴を埋める人員も必要で、確かに目の前の少女はそれには的確な実力も持っているように思える。
故に、メイザースは数瞬の逡巡の後に口を開き、首肯と同時に相手の提言を受け入れた。
「……さて、君は幹部級での所属を求めているようだがね。
相応の苦痛がそれには必要となる。所謂通過儀礼[イニシエーション]と言うものだ。
僕が体に焼印を入れているように、幹部は体のどこかに同じような印が刻まれている。
それが、君が幹部として円環の楽園に所属するにあたって必要なことだ。苦痛とこれから先の未来への覚悟はあるかい?」
メイザースは己の懐に入ろうとするものに偽証する事は無い。
ローブの胸元を開き、不健康そうな薄い胸板に刻まれた魔法陣の焼印を見せる。
見るからに痛々しい焼印こそが、彼と幹部達をつなぐ絆のひとつの形だった。
823 :
クリオネ 人形使い 生成中の人形:0体
[saga]:2012/12/27(木) 03:02:33.95 ID:nL0ODdu1o
>>822
「私の力は役に立つからね。抱え込んで損は無いよ」
クリオネは自分の能力に絶対の自信を持っている。真っ向勝負で分が無くとも最終的には誰にでも勝てるという自信が。
「焼印ね……どこぞの宗教みたい。
でもそれが必要なら受けるよ。私は歩く。お姉様との未来を……。その可能性があるのに諦めるなんて焼印の苦痛よりデカいよ」
そう……クリオネは知ってしまったのだ。可能性を。
知ってしまった以上クリオネにその可能性を無視するなんて出来なくて……
「ただし、私はあくまで私の目的がある。組織には協力するけど、術を発動させるための活動は十分にやらせてもらうからね。
キミからの協力もあればなお良いんだけど」
この言い方では組織の目的より自分の目的の方が大切だと聞こえるだろう。実際その通りであるし、術を使わせて貰えても発動させる術が無くては意味が無い。
その発動に必要なものを集めるということは優先的にやらせてもらうという意思表示だ。
824 :
メイザース
[saga]:2012/12/27(木) 03:12:08.56 ID:Wwoq9Tcmo
>>823
「悪いね。僕らも、ずっと地下で活動し続けてきたから。
ある意味では、苦痛を覚悟してでも共に有りたいと思えるなら、信用は出来るだろう?
そういった点も含みの通過儀礼だ。容赦して欲しい。僕自身も経験済みだけど、凄く痛いから」
宗教みたい、という事には同意せざるを得ない。
円環の楽園はかなり魔術色が強い組織だ。宗教と隣合わせにあった魔術の色が濃いのならば宗教色を感じさせてもおかしくはない。
魔術であろうと宗教であろうと、最初は全て信じるところから始まるのだから。
そして、共に歩むものとして最低限以上の信用を得る為の普遍的な儀式こそが、通過儀礼。
それが円環の楽園に於いては一定以上の位階の者による焼印の刻印であった。
「僕自身、死者の蘇生については計画に織り込んでいるものでね。
君がここに籍を置く以上は、君も禁呪に関わることとなるだろう。
君の目的は、僕らの目的と多少以上に被っている。君が求むる事を成せば、君は僕らの力になる、という訳だ」
最初からメイザースもクリオネが求める禁呪の発動を目指していた。
完全な死者の蘇生。生前の記憶と肉体を持ち合わせた存在としての蘇生は、極めて困難だ。
死霊を腐った肉塊に宿すのも、理性無き奴隷とするのもメイザースには出来る。
だが、故人の魂を呼び出し、故人の肉を完膚なきに再現し、それらを結びつけるのはほとほと不可能といって良い。
「――さて、覚悟は決まっているようだが。
通過儀礼に入る前に深呼吸をした方がいい。
後は、転ぶといけないから地面に寝転ぶべきだね。今マットを敷いたからそこに寝るのが良いだろう」
手早くメイザースは準備を済ませ、足元に柔らかいマットを敷く。
他の組織の場所ではあるが、生きている人間などメイザースとクリオネくらいしか居ないのだから問題無いだろう。
825 :
クリオネ 人形使い 生成中の人形:0体
[saga]:2012/12/27(木) 03:25:08.89 ID:nL0ODdu1o
>>824
「信用ねぇ……ま、相当な物好きであることには違いないね」
組織内での裏切りなど日常茶飯事のこの世の中で、それを起さないようにと徹底しているのだろうか。
焼印をされている奴を見たことはあるが、自分にするのは初体験だ。
「円環の楽園はただ世界をひっくり返すだけの組織じゃ無かった訳だ。それなら話は早いね。
利害は完全に一致している」
円環の楽園が死者蘇生を目的の一つとしているのは初耳だった。それを知っていれば初めからそれ狙いで円環に入っても良かったか。
だが、いまだにそれが出来ていない事を見るに、先ほどのメイザースでも死者を蘇生できないというのは本当らしい。
「メイザース、キミは口が上手いけど女の子をベッドに誘うのは下手だね。ムードも何もあったものじゃないよ。
……その焼印は体のどこにするわけ? 目立たないところが良いんだけど」
マットに座り、メイザースに聞く。服はどれを脱ぐべきか、お風呂入る時に目立つと嫌だな……などと考えながら。
826 :
メイザース
[saga]:2012/12/27(木) 03:34:33.96 ID:Wwoq9Tcmo
>>825
「――世界をひっくり返す一貫ではあるけどね。
会いたい人が居るんだ。古い師で、友人だったんだけど。
他にも、僕の中にはまだやり残した人たちが居る。彼らにもう一度を与えたいんだ」
師の話をする時ばかりは、メイザースの超然とした様子が普通の少年のようにも見えただろう。
そして、続くメイザースの話の中で、メイザースの体から幾ばくかの霊魂が飛び出して、また体に吸い込まれて消える。
無数の死霊を体内に取り込み同化するという事は常人であれば狂気に陥ってもおかしくはないことだ。
何人の死霊が居るのかは分からないが、それらの事も彼の力の強さの理由の一つなのかもしれない。
「昔から女の子の扱いは苦手でね。陰惨なムードは得意なんだけど、そういうのはどうにも……。
焼印は――そうだね、目立たない所にしようか。髪はそこそこ長いし、うなじとかはどうだい?」
綺麗な髪だ、と真顔で言いつつ、目立たない場所を選ぶ。
項であれば、髪を描き上げない限りそうそう目立つことはないはずだ。
827 :
クリオネ 人形使い 生成中の人形:0体
[saga]:2012/12/27(木) 03:44:46.50 ID:nL0ODdu1o
>>826
「メイザース……キミは……」
メイザースもまた、自分と同じような目的を持っているのだと理解する。
そして蘇らせたい人物は大切な師だけではなく他にも……
「陰惨なのは知ってるよ。それじゃあモテないよ?
……これでいい?」
上に着ているものを脱ぎ、マットにうつぶせになって寝る。
覚悟ならとうににできている。
828 :
メイザース
[saga]:2012/12/27(木) 03:54:26.61 ID:Wwoq9Tcmo
>>827
「……任せろ、クリオネ。
じゃあ始めさせてもらうよ」
寝そべったクリオネの傍らに跪き、ローブの胸元の陣に軽く触れた後に口元で言葉を紡ぐ。
そして、魔力を練りあげながら、メイザースは右手をクリオネのうなじに伸ばし、指先を軽く滑らせた。
柔らかく、壊れ物を扱うような労りを感じさせる動作の末に、メイザースは呪文を紡ぐ。
「Pallida Mors aequo pulsat pede pauperum tabernas regumque turris.
(青ざめた死は、貧者の小屋も、王者のそびえ立つ館も等しい足で蹴りたたく。)」
魔力を励起し、指先に精緻に組み上げた術式を圧縮し、クリオネの柔肌をなぞっていく。
血のような色をした魔力は、肉をじりじりと焼きながら引き裂くような痛みを与えていく。
嘔吐感を感じるほどの痛み、といえばいいだろうか。一点の痛みが全身に波及し、そして反響し増幅されていく。
メイザースの胸元の陣からは、徐々に血が滲みつつあった。
「Ede, bibe, lude, post mortem nulla voluptas.
(食べろ、飲め、遊べ、死後に快楽はなし。)」
思えば、メイザースの契約の言葉には、死の色が色濃く出ている。
死と向き合い、死霊を統べる少年が、誰かをなくしていないはずはなかったろう。
指先が皮膚のすべての神経をひねりあげ引きずり回すような激痛を感じさせながら、滑る。
メイザースの額には脂汗が浮かび、噛み締めた唇からは血が溢れている。
「Misce stultitiam consiliis brevem, dulce est desipere in loco.
(僅かの愚かさを思慮に混ぜよ、時に理性を失うことも好ましい。)」
悪徳も、間違いも、愚かさも、死すらも。
全てを肯定しながら、クリオネの体に覚悟の末の激痛を刻んでいく。
胸元の陣から溢れる血は、メイザースのローブを真紅に染め上げつつあった。
「Vive memor mortis. Meus amicus.
(友よ死と共に歩め、悪徳と共に生きよ。)」
指先は陣の中心へと滑り込み、仕上げの一筆と結びの言葉は同時に終わった。
拷問とも思える苦痛の時間は終わり、一時の安息がクリオネに訪れるだろう。
そして、その横で同じく青い顔をしたメイザースがどさりと倒れこみ、荒い息を漏らしていた。
彼は、部下に陣を刻むごとに同じ苦痛を味わっている。痛みを共有し、覚悟に覚悟で相対するために。
自分の血溜まりに沈みながらも、目線をクリオネに移し、いつもと変わらぬ薄い笑いを浮かべて、大丈夫?と問いかけた。
829 :
クリオネ 人形使い 生成中の人形:0体
[saga]:2012/12/27(木) 04:08:51.39 ID:nL0ODdu1o
>>828
「いつでもどうぞ……」
軽い口調で答えるクリオネ。しかしその内心はこれから起こるであろうことに緊張している。
先ほど見たメイザースの焼印を見せられればどれほどのものか想像に難くない。
「……っぐぅううう!!」
始まった。詠唱のような言葉と共にクリオネの体に激痛が走る。
それと共に感じる。その文様が自分の体に刻まれていく感覚。
「あああぁぁああ゛あ゛あ゛あ゛あ゛…ぐぅうぅぅうううううう!!!!」
唇を血が出るほどに噛み締める。拳を握り、その痛みに耐える。
(お姉様……私がっ……私が助けるから……!!)
必ず救って見せる。その目的を強く持ち、その痛みと覚悟を心に刻む。
「ぐぅああああぁあっがああぅうぅううううう……」
やがて体を焼く感覚が無くなっていき、この焼印の儀式とやらが終了したことを理解する。
「ふぅ……はぁ……」
息も絶え絶え、物理的にはこれまで生きてきた中でトップクラスの苦痛だった。
「あ……キミこそ……大丈夫なわけ……? 死にかけてるし……」
立ち上がれず、顔すらまともに動かせないが何とか目線をメイザースに向ける。
830 :
メイザース
[saga]:2012/12/27(木) 04:13:29.56 ID:Wwoq9Tcmo
>>829
「――なに、仲間を作る度に、こうなってるんだ。
だが、慣れては居ない。いつも、異様に痛くてね、こればかりはどうしようもない。
……よく頑張った、クリオネ。君に名を与えよう。
マルファスやガープ、ベリトのように、今後は組織で動く時はその名を名乗るといい。
クリオネ、君の名は――ムルムル。名の意義と意味、理由はいつか自然に理解する日が来る」
血溜まりに手を突きながら、なぜか服にも体にも血痕が着く様子は無く。
憔悴した顔で、メイザースは立ち上がり、クリオネの前にしゃがみ込む。
負担で疲れている様子のクリオネを見かねて、送ろう。と提案するだろう。
831 :
クリオネ 人形使い 生成中の人形:0体
[saga]:2012/12/27(木) 04:20:20.64 ID:nL0ODdu1o
>>830
「それじゃあ……仲間を作るのも…一苦労だね……」
何とか手を付き上半身だけ起こす。
「ムルムル……? まぁいいや、メイザースがその名前を付けるって言うならそれがあってるんでしょ」
特に命名された名前について言いも悪いも感じ居ないようだ。
クリオネにとって意味のある名前はクリオネだけだ。
「メイザース……いや、メイザース様って呼んだ方が良いわけ?」
一応これから自分の所属する組織のボスになる人物だ。聞いておこう。
832 :
メイザース
[saga]:2012/12/27(木) 04:25:49.76 ID:Wwoq9Tcmo
>>831
「だから。苦労に見合う相手をボクは選ぶのさ。
故に、仲間が死ねば哀しいし、仲間が頑張るのを見るのが好きだ。
ある意味では、僕自身の覚悟を決めるためでもあるのかもしれない、ね」
赤い床の中で、白い少年ははにかみ気味に笑う。
仲間、となると少々少年は素の姿を見せるようだ。
超然とした図も、少し恥ずかしがる様子を見せる繊細な少年の図も、何方もメイザースだった。
「何時か知るよ、その時を待つと良い。……何もかも、運命さ。
Ducunt volentem fata, nolentem trahunt.
(運命は望む者を導き、欲しない者をひきずる。)
常に餓え、飽いて求め続けるのが一番良いだろうね」
口癖のように、ラテン語が口から飛び出して。
くすり、と小さく笑む。
「いや、好きに呼ぶといい。盟主と呼ぶ人も居れば、様をつける人も居るし、相棒と呼ぶ奴も居た。
呼び捨てでもいいし、好きなあだ名を付けてもいい。自由に選択してくれ」
呼び名については割りと無頓着、というより上下関係に余り興味が無いのか。
命令を下す姿も余り見せないメイザースの率いる円環の楽園。
案外、息苦しい場所ではないのかもしれない。
833 :
クリオネ 人形使い 生成中の人形:0体
[saga]:2012/12/27(木) 04:37:29.19 ID:nL0ODdu1o
>>832
「それじゃあ私はその苦労に見合う相手と思ってくれたわけね……」
まだ完全には痛みは引かずに時折痛そうなそぶりを見せる。
「何言ってるのさ。私は求めたものを手に入れて飢えをなくすよ。その為に組織に入ったんだからね」
円環の楽園がどんな目的を持っていようがクリオネは自身の目的が果たせればそれでいいのだ。
いつかこの飢えを無くし、光を失った世界から光を戻すために。
「じゃあ今まで通り呼ぶよ。誰かの下についたことなんてないから上司を敬う呼び方は慣れなくてね」
と今まで通り態度を変えないことを表明した所で
「メイザース。さっき術の発動にはそれを読み解く者と魔力が必要だって言ったね。当てはあるわけ?」
魔力を集める方法など限られてくるだろうし、読み解く者の当てはクリオネには無い。
834 :
メイザース
[saga]:2012/12/27(木) 04:45:24.18 ID:Wwoq9Tcmo
>>833
「その餓えが、満ちることを祈っている。
……僕も、僕の定めを終えるまでは定命を終わらせるつもりは無い。
安心してついてくるといい、僕も頑張る」
いつも通りの呼び方をする、という事には首肯を持って答えた。
そして、クリオネの問いには、ん、と小さく声を漏らして。
「読み解く事自体は僕が出来る。と言っても、幾つか読み切れない暗号があるからね。
その暗号のキーとなる物の場所を今探しているところだ。
魔力については――此処から先、都合が着くめどはある。安心していい」
835 :
クリオネ 人形使い 生成中の人形:0体
[saga]:2012/12/27(木) 04:51:28.17 ID:nL0ODdu1o
>>834
「そうだね。上でふんぞり返ってるだけの奴の下では働きたくないからね。期待してるよ」
とても組織のボスに言うセリフではないが、クリオネは気にする様子も無く言い切る。
「なるほど……それなりに当てはあるんだ。私は当面何してれば言いわけ?
組織の実態をほとんど知らないんだけど……」
メイザースが読み解くことが出来、魔力も当てがあるなら組織に所属しているクリオネの仕事は一体何になるのだろうか。
836 :
メイザース
[saga]:2012/12/27(木) 04:55:53.45 ID:Wwoq9Tcmo
>>835
「現場主義、と言うよりは体で経験した物事のほうがよく覚えるのは事実だからね。
魔道は自己の追求で思考に沈むのが本領だけど、何方もバランス良く動くのが肝要さ」
相手の無礼さも特に気にすること無く、認める。
「大抵の部下は殺人犯だったり、政治犯だったり、他にも色々居るからねえ。
彼らは基本的に自分の意志に従って、悪事を成したり、小さな組織の勧誘や殲滅とかをしているね。
まあ、君は極東支部に入ってもらうから、マルファスに教えてもらうといい。あの子も入って間もないから仲良く出来るだろう」
と、基本的に襲撃の時や全体で動く時を除いては自由という。
問題がなければ、転移の術式でクリオネを宿まで送り、メイザースは消えて行くだろう。
837 :
クリオネ 人形使い 生成中の人形:0体
[saga]:2012/12/27(木) 05:07:01.55 ID:nL0ODdu1o
>>836
「キミほどの人材が世界を相手に戦おうなんて考えているのが私にはよくわからないね……」
メイザースの博識さ、器の大きさを考えればこのような悪の組織の親玉をやっているのは少々不自然に思えた。
「なんだか放任主義な組織なんだね……まぁ気楽でいいけど。
マルファスね、顔も知らないけど一応わかったと言っておくよ」
立ち上がったクリオネは、送迎は要らないよと言って部屋から出ていこうとする。
「じゃあね、メイザース。私の力が必要になったらいつでも呼んでね」
利用する代わりに自分を利用したらいい。その考えてクリオネは動く。
そしていつの日か、クリオネは自分の光を取り戻すべく夜の闇に消えていくのであった。
//こんな朝方までありがとうございました。
//クリオネのルートが決定したりして楽しかったです。お疲れ様でした。
838 :
メイザース
[saga]:2012/12/27(木) 05:10:38.74 ID:Wwoq9Tcmo
>>837
/乙でしたおう
839 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
:2012/12/27(木) 19:58:40.77 ID:NobucZU0o
表では言えない不平不満はここで発散しましょう
愚痴スレはいつでもなりきり民達の憩いの場としてお待ちしております
http://awabi.2ch.net/test/read.cgi/net/1354350375/
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/netgame/6804/1336496452/
840 :
美崎千代乃/茶髪赤眼鏡女子 感情爆撃 E:短刀2本
:2012/12/27(木) 21:24:35.69 ID:p/4BpIXjo
路地裏、仄暗い闇に包まれた、その一角で爆発音が響いた。
爆風に追い出される様にその通りからまろび出てきた女は煤けていて、まるで爆発の被害に遭ったようだった。
「――、……――に連絡しなきゃ……」
慌てているのか、鞄から上手く携帯デヴァイスを取りだせずにいる女。
蒼白になった顔は正しく被害者のそれで、色の無い唇をわななかせて独り言を繰り返している。
一度、爆発があった路地を振り返るともうもうと立ち上る爆煙に脅えたように視線をそらす。
と、漸く携帯デヴァイスを見つけたらしい指先、手繰り寄せて手にしっかりと握ると鞄から取り出して。
指先にて画面をタップするとデヴァイスを耳に当て、暫し待ち、
「あ、みーくん? みーくん! わたし、今日もやったよ。うん、……うん、そう、そうなの、」
誰かと話をする女、
「わたし、悪をまた一人やっつけたよ、みーくん」
そう言って嬉しそうに報告しながら歩き出す。話に夢中なその女は前を見ていない。
このままだと誰かとぶつかってしまうかもしれない。
/初キャラ故ブレブレかもしれませんがっ……
841 :
リボック・オーレン(右ステッキの紳士)懐疑心に応じた洗脳
:2012/12/27(木) 21:25:39.68 ID:h1o+CImno
【商業区】
ぶらりと寄った古びたバー。
しかし清潔な店内に良い雰囲気の店。
そこで壮年の紳士はドライマティーニを飲んでいた。
「皮肉な話は皮肉な結果へ。
対核ミサイル兵器に核兵器を使えば今度はメイザースですか…。」
独り言をつぶやきクックックと笑う。
「天罰というものでしょうかね。」
842 :
アラン
[saga]:2012/12/27(木) 21:29:16.45 ID:jyABbHsP0
>>841
「天罰とはまた、なんとも抽象的すぎじゃないかなと思うんだがね」
となりいいかな? と、黒いトレンチコートの男がリボックに声をかける。声のほうを見れば、黒いスーツに黒いネクタイの、全身くまなく黒い衣装の男が立っているだろう。男は東洋風の面貌の中で、深い蒼をたたえた瞳をリボックに据える。
「俺は喫煙者だけど、いやならよそへ行く」
843 :
リボック・オーレン(右ステッキの紳士)懐疑心に応じた洗脳
:2012/12/27(木) 21:34:09.99 ID:h1o+CImno
>>842
「なに、無秩序の種を一つ落としてしまいましてね。
お煙草ならお好きにどうぞ。
こんな事ならわたしがでるんじゃなかった!」
マティーニを飲み干したあとなのにマスターにバカルディのボトルを注文する。
844 :
マルファス(ロクレネ)【五千万円の賞金首姿】E,太極針、チタンワイヤー×4、ワイヤー、催涙弾
:2012/12/27(木) 21:36:54.31 ID:I6P1dnal0
>>840
「今日は〜鍋〜♪」
暗い中、楽しげに歩く女が一人居た。
夕食に思いを馳せているのだろうか、相変わらずアホなことを大きめの声量で呟いている。
「あったかの〜お鍋〜♪」
と、ロクレネの視界に電子端末を操りながら怪しげなことを呟く女が入った。
目の前を見ていない訳ではないが、軌道を変えずにぶち当たった。
派手に転ぶ。
「いたた……すみません。大丈夫ですか?」
演技をしながら相手の様子を伺った。
845 :
ホーネット(黒服黒帽) オゾニックスピア
:2012/12/27(木) 21:37:18.17 ID:MaxXqaQs0
>>840
爆発音に何事かと見てみれば、人がいる。今の爆発に巻き込まれたか…?では爆発の
元は…?
色々考えていると、相手は歩き出したようで…
…考えを巡らせていた彼は、近づくのに気付かず…
果たして、ぶつかった。
「! 失礼…」
こちらが何も注意しなかった故、謝る。
/こちらも初キャラです!
846 :
水樹京一(インセクトホワイト) E.複合弓、玉、バック、モノクロマスク
[sage]:2012/12/27(木) 21:38:35.68 ID:qckX6XQto
>>840
「そこの方、爆発に巻き込まれたようですが大丈夫ですか?」
爆発音を聞き、男が駆けつけてくる
…モノクロの仮面を被った、明らかに不審な男であるが
847 :
アラン
[saga]:2012/12/27(木) 21:39:00.20 ID:jyABbHsP0
>>843
「出るんじゃなかった、ねぇ」
くくっ、と意味ありげな含み笑いをうかべ、会釈して隣の席に着く。
マスターにジャックダニエルと適当に軽食をオーダーして灰皿を引き寄せたアランは、懐からくしゃくしゃになったスモーキンジョーの紙箱を取り出すと、軽く振って一本取出して銜える。そのままマッチを擦って火をつけると、
「荒れるネタでもあったのかな? あんた、いいとこの上役だろ?」
しってるよ、と。そう言いたげな視線をリボックに向け、煙草を勧める。
848 :
フェリシア【エンハンス】スーツ少女フリーランス暗殺者
◆FelIcIA30U
[sage]:2012/12/27(木) 21:39:33.70 ID:76J0zQWzo
寒風の吹くあるビルの屋上で少女は愛用の狙撃銃を抱いて座り込んでいた。
十数分前に要人の暗殺に成功して逃げのびたばかりだった。あらかじめ確保していた逃走経路を走り、たった今この安全地帯にたどり着いたのだ。
膝を抱える少女の頭の中で今しがた走った道のりが繰り返される。
大丈夫。証拠の隠滅は確実に行ったしビルとビルの合間を飛ぶルートは並の人間には追えないはずだし、この時間帯にここに人が来ないことは調べがついている。
逃走に関しては問題ない。そして標的はもう息絶えている。狙い通りに頭部を穿った以上即死だったはずだし目撃もされていないはずなのだ。
よし、依頼成功だ。
ひとまずの安心に胸をなでおろす。だがいつまでもここに留まってはいられない、撤収しなければ。
そんな意志とは裏腹に足は動いてくれない。
理由のわからない無気力感が胸の内に満たされていた。
849 :
水樹京一(インセクトホワイト) E.複合弓、玉、バック、モノクロマスク
[sage]:2012/12/27(木) 21:41:22.67 ID:qckX6XQto
//リロードを忘れていました、
私のことは無視してもらって結構です
850 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2012/12/27(木) 21:43:05.04 ID:NobucZU0o
表では言えない不平不満はここで発散しましょう
愚痴スレはいつでもなりきり民達の憩いの場としてお待ちしております
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851 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2012/12/27(木) 21:43:47.15 ID:NobucZU0o
表では言えない不平不満はここで発散しましょう
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http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/netgame/6804/1336496452/
852 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2012/12/27(木) 21:45:21.04 ID:NobucZU0o
表では言えない不平不満はここで発散しましょう
愚痴スレはいつでもなりきり民達の憩いの場としてお待ちしております
http://awabi.2ch.net/test/read.cgi/net/1354350375/
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/netgame/6804/1336496452/
853 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
:2012/12/27(木) 21:46:56.05 ID:NobucZU0o
新世界格付け
S 赤髭
A 矢嶋、じゃんきー
-イベンターの壁-
B 埴輪、くりおね、フェリシア、おおさか
C さくや、やよい、陽月、マテバの、burakku fox
D maki、格狙ザキ茂ワシ、仮面、殴り魔、カイル
-害悪の壁-
E アラン(管理人)
B以下は迷惑なんでロールしないでくださいよ?
名前ない人はランク外なんで、安心してるなら自分のクソみたいなロール見返せよ害悪
854 :
リボック・オーレン(右ステッキの紳士)懐疑心に応じた洗脳
:2012/12/27(木) 21:47:53.58 ID:h1o+CImno
>>847
「ロンドン塔の防壁を崩す最後のエネルギーはわたくしが賄いました。
魔術師でないわたくしにもわかります。あれはわたしの仕業ですよ。」
はて、と顔を知られている理由を考えてみる。
特に講習には顔を出していない。
TIMESのパーソンズ・オブ・イヤーのノミネートも辞退した。
「何処にでもいる外国人旅行者、稼業は傭兵ですよ。」
試しに嘘をついてみる。
「ああ、煙草は葉巻を偶にやるくらいでして…」
855 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
:2012/12/27(木) 21:48:14.34 ID:NobucZU0o
新世界格付け
S 赤髭
A 矢嶋、じゃんきー
-イベンターの壁-
B 埴輪、くりおね、フェリシア、おおさか
C さくや、やよい、陽月、マテバの、burakku fox
D maki、格狙ザキ茂ワシ、仮面、殴り魔、カイル
-害悪の壁-
E アラン(管理人)
B以下は迷惑なんでロールしないでくださいよ?
名前ない人はランク外なんで、安心してるなら自分のクソみたいなロール見返せよ害悪
856 :
美崎千代乃/茶髪赤眼鏡女子 感情爆撃 E:短刀2本
:2012/12/27(木) 21:48:19.18 ID:p/4BpIXjo
>>844
夢中になって会話絵を続けていると自分とぶつかってしまった女性がいたようだ。
と、同時にカツーンと高い音がして女の手から携帯デヴァイスが地に落ちる。
その画面は待ち受けのままで、誰かと通話していたような記録が残されていない。
派手に転んだ女性に一瞥をくれると、ぱっとデヴァイスを拾い上げる。
「大丈夫です。ごめんなさい、わたしがもう少し注意していれば、あなたは転ばなかったのに……」
感情の起伏が読み取れない平坦な声で謝罪する。
空いている方の手を女性に差し出す。
もし掴んでくれたならそのまま引き起こすつもりで。
/ではロクレネさん宜しくお願いしますー
857 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2012/12/27(木) 21:48:39.82 ID:NobucZU0o
新世界格付け
S 赤髭
A 矢嶋、じゃんきー
-イベンターの壁-
B 埴輪、くりおね、フェリシア、おおさか
C さくや、やよい、陽月、マテバの、burakku fox
D maki、格狙ザキ茂ワシ、仮面、殴り魔、カイル
-害悪の壁-
E アラン(管理人)
B以下は迷惑なんでロールしないでくださいよ?
名前ない人はランク外なんで、安心してるなら自分のクソみたいなロール見返せよ害悪
858 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2012/12/27(木) 21:53:04.51 ID:NobucZU0o
表では言えない不平不満はここで発散しましょう
愚痴スレはいつでもなりきり民達の憩いの場としてお待ちしております
http://awabi.2ch.net/test/read.cgi/net/1354350375/
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/netgame/6804/1336496452/
859 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2012/12/27(木) 21:53:51.27 ID:NobucZU0o
表では言えない不平不満はここで発散しましょう
愚痴スレはいつでもなりきり民達の憩いの場としてお待ちしております
http://awabi.2ch.net/test/read.cgi/net/1354350375/
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/netgame/6804/1336496452/
860 :
マルファス(ロクレネ)【五千万円の賞金首姿】E,太極針、チタンワイヤー×4、ワイヤー、催涙弾
:2012/12/27(木) 21:55:31.34 ID:I6P1dnal0
>>856
応答の無いデヴァイスに一瞬鋭い目を向けるロクレネ。
それはどういうことを指し示しているか考えながら会話を始める。
「私も浮かれていたので、お互い様ですよ〜」
差し出された手をしっかり掴んで引き起こしてもらう。
「寒いですから、家に帰る速度も速くなりますよね……」
861 :
マルファス(ロクレネ)【五千万円の賞金首姿】E,太極針、チタンワイヤー×4、ワイヤー、催涙弾
:2012/12/27(木) 21:58:15.22 ID:I6P1dnal0
>>856
//はい、宜しくお願いします。
862 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[saga]:2012/12/27(木) 21:58:23.14 ID:NobucZU0o
SAランク・・・有能な人材、まあ認めてやるよというレベル
Bランク・・・絡んでやってもいいけど時間の無駄と感じるレベル
Cランク・・・完全なる時間の無駄にしかならない糞製造機
Dランク・・・スレに巣食う害虫、いるだけでスレの質を落とすクズども
Eランク・・・死ねカス、てめえだけは許さん死ねまじで100回死ね
863 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2012/12/27(木) 21:59:40.74 ID:NobucZU0o
SAランク・・・有能な人材、まあ認めてやるよというレベル
Bランク・・・絡んでやってもいいけど時間の無駄と感じるレベル
Cランク・・・完全なる時間の無駄にしかならない糞製造機
Dランク・・・スレに巣食う害虫、いるだけでスレの質を落とすクズども
Eランク・・・[
ピーーー
]カス、てめえだけは許さん[
ピーーー
]まじで100回[
ピーーー
]
864 :
アラン・J・ロックウェル【治安機関職員】E:SW1911PD 、 SIG P210
:2012/12/27(木) 22:00:16.01 ID:jyABbHsPo
>>854
「ずいぶん派手だったな、あれは。最後のメテオは最悪だったが、あんたのアレを責めるやつは今んところいない」
いまいましげに鼻を鳴らして、銜えた煙草の穂先から立ち上る紫煙に目を細める。深く吸い込んで、深く吐き出す。深呼吸の要領でニコチンとタールをたっぷり補充すると、
「嘘はつかなくていいよ。なに、べつにとって食おうってわけじゃあないんだ」
もしそうなら外で拉致るね、などと軽口にしては奇妙に無表情のまま、乾いた微笑を口元に刻み付ける。
「俺はアランだ。アラン・J・ロックウェル。リボック氏、だろ?」
865 :
美崎千代乃/茶髪赤眼鏡女子 感情爆撃 E:短刀2本
:2012/12/27(木) 22:01:32.36 ID:p/4BpIXjo
>>860
「そうですか、わたしも少しばかり浮かれていたので、……そう言っていただけると……助かります」
へら、と緩い笑みを浮かべると携帯を少しばかり弄った後鞄の中に仕舞う。
確かに今日は浮かれていた、久しぶりに愛しい彼と電話が出来たのだから……
「冷えますものね……ああ、この先に悪い人がいましたから通るのなら気を付けてくださいね」
首を傾げながらそんなことを言う。
漠然とした注意は相手に疑問しか抱かせないことを知らないようだ。
最も、その“悪い人”は先の爆発ですでにこと切れているのだが……
866 :
七瀬 士狼
[saga sage]:2012/12/27(木) 22:04:46.79 ID:LXuIvXZIo
>>848
カコーン、と軽い音が屋上に響き渡った
小さな石でも屋上の床にでも落ちたかのような、そんな音
「……人?
悪い!当たらなかったか?」
屋上の貯水タンクの上から声が響いいた
そこへ視線を埋めれば、その上からフェリシアを見下ろす白髪の少年
「……と、この時間に此処に人が居るは珍しいな
よう、どうかした……青い顔、してるぜ?」
トン、と軽く貯水タンクの上から飛び降りた少年は着地
フェリシアに微笑みかけるように、そんな事を問いかけた
867 :
リボック・オーレン(右ステッキの紳士)懐疑心に応じた洗脳
:2012/12/27(木) 22:06:39.12 ID:h1o+CImno
>>864
「あれはクリーンアトミックウェポン。
本来はICBM等を撃墜するためのビーム砲です。
人に使った倫理的問題もあります。
さて、確信があるならばわたくしの洗脳は効きませんね。
する気もありませんが。
たしかにわたしはリボック・オーレン、Z.O.の統括マネージャーです。」
グラスのバカルディを一気飲みする。
「よろしく、アランくん。
ところでなぜわたしの隣に?
席なら他にも空いているでしょうに。」
868 :
マルファス(ロクレネ)【五千万円の賞金首姿】E,太極針、チタンワイヤー×4、ワイヤー、催涙弾
:2012/12/27(木) 22:07:39.09 ID:I6P1dnal0
>>865
「とにかく最近は、楽しいだけでも幸せですよね……何か素敵なことでも、ありましたか〜?」
一般人らしく物騒なことに怯える姿で接してみる。よく分からない相手だと思いながら。
「分かりました……通らないようにします。貴方はよく平気でしたね〜」
案の定疑問は沢山出てくるが、ここは話を合わせておく。
その上で情報を引き出すことを選択した。
869 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(愛知県)
:2012/12/27(木) 22:11:01.64 ID:Xl8vrkmY0
http://bit.ly/RiDJez
870 :
フェリシア【エンハンス】スーツ少女フリーランス暗殺者
◆FelIcIA30U
[sage]:2012/12/27(木) 22:16:15.31 ID:76J0zQWzo
>>866
―――――音っ!?
小さな音に反応して勢いよく顔を上げる。
どれくらい自分はこうしていたのだろう、思考の片隅に疑問を感じながらも目線は音の主を探す。
いた、あれだ。
服装や装備の類を外見だけで検分してVSSを隠しておくべきだったかと思うがもう遅いだろう。
きっと見られている、それに一般人ならそこまで警戒する必要はないはずだ。
膝を抱えたままで少女は答えた。
「そっちこそ、まさかこんな時間に人がいるとは……」
少年に言われて初めて自分の不調に気が付く。
身体の重さも妙な無気力感もそれが原因だったのだろう。
風邪をひいている。そう自覚するのとほぼ同時に激しい咳が出た。
「けほっげほっ……。まさかそんな理由だとは、あはは」
あわてて取り繕った「無邪気な笑み」の端々に疲労がにじんでいるのが自分でもわかる。
狙撃銃を杖代わりになんとか立ち上がって、荒い息を隠しきれずに少女は笑顔を作り続けていた。
871 :
ホーネット(黒服黒帽) オゾニックスピア
:2012/12/27(木) 22:16:41.80 ID:MaxXqaQs0
「…今回も面白くなかったですね」
建物を出ながら呟く。後方には何かに刺された跡のある死体。
しかし、凶器はどこにも見当たらない。
「金が目当てじゃないんですけどねぇ…」
落胆したように歩きだす。
殺した人物は裏の要人。結構な大金をつまれていたが…
「全く抵抗もせず終わってしまうとは…こんなことなら引き受けるんじゃありませんでした。」
死体には全く手を付けず歩きだす。
見れば彼が殺したとすぐ分かる状況だが…
872 :
アラン・J・ロックウェル【治安機関職員】E:SW1911PD 、 SIG P210
:2012/12/27(木) 22:17:05.98 ID:jyABbHsPo
>>867
「兵器の御託はいらないよ。撃てて当たって威力が保証されればそれでいい。ただし威力は程度問題だ」
兵隊の気にするのはそれだけなんだよ、と。実際のところ、原理なんてものに興味を抱いたところで、大事なのは扱えるかどうかだ。現地兵のうち一体何人が銃の作動機構の原理を語れるだろうか。
「だろうね。まあ、ぶっ壊れたロンドンの監視カメラに写り込んでたってのが、何となく気になっただけなんだ、他意はない」
運ばれてきたジャックダニエルをグラスに移すと、軽くグラスを揺らしてから口をつける。いつもの、飲酒前の癖。
ちゃぷん、と揺れた琥珀の液体が喉を焼いて、胃へと浸透して行く。
「興味があるから。それだけだよ」
873 :
美崎千代乃/茶髪赤眼鏡女子 感情爆撃 E:短刀2本
:2012/12/27(木) 22:17:39.35 ID:p/4BpIXjo
>>868
「はい、今日は、大好きな彼氏に褒められるようなことができたもので……」
それで嬉しくて堪らなくて、目の前が見えていなかったのだと語る。
その表情は恋する乙女そのもので、ぽっと頬を染めながら睫毛を伏せる。
「そうですそうです、見なくていいものは、見ない方が良いんです。―――ああ、わたし、こう見えて結構強いんですよ!」
だから大丈夫だったのだ、とにこやかに笑んでは力瘤のポーズをとってみる。
どこか現実離れしたような物言いをする女、眼鏡の奥の榛色の瞳に宿るのは狂気の色。
情報を引き出されrているなんて微塵も思わずに、どこにでもいる様な女は会話をする。
874 :
狂魅ヶ裂 円環 【異形化儀式術】
[sage]:2012/12/27(木) 22:19:46.70 ID:5HHTaSQKo
>>812
渾身の一撃は容易に回避された。
其の上。地面にその形の穴を開けて身体を跳ね上げる、何ていう強烈な怪力の爪痕を見せつけるおまけ付きだ。
成程凄まじいパワーだ。あんなもの生身で食らったらひとたまりもないだろうが。
オレは努力を嘲笑い、切り崩し、灰塵に還す怪人だ。その程度の芸当、進化するまでもなく、オレは可能だ―――――!
それはそのままその言葉とは裏腹、獣に回帰したような動きで新鮮な死肉を貪っていた。
大剣の柄を掴む。
余りにも呑気過ぎて愛おしさすら湧いた。余りにも余裕が溢れ過ぎていて、此処を自分の食卓か何かと勘違いしたか。
しかし、だ。
「うん、そうだな。オレ達人類はそうやってこの世界の頂点に立ったんだ。
そして今、世界は余りにも多種多様な人間により繰り広げられている。
でもな、男性。残念ながらオレは―――――君の進化を待てるほどバトル漫画チックな性格してないんだよね!!!!!!」
此処は、狂魅ヶ裂 円環が他人の作った努力(りょうり)を貪り喰らう食卓であり。
其処に立った以上、君はオレに捧げられて、汚く平らげられる以外の未来は許されない―――――
未だ死肉を貪る死体へ向けて、大剣を引き抜いた勢いで其の儘、野獣へと斬りかかった。
ナイフ
彼が狂魅ヶ裂 円環へと向いた瞬間。目前に迫っているのは、怪人の魔剣。
/謝るのはこちらの方です、本当に申し訳ない…
875 :
ローダン/グラサンと虹色ドレッドヘアの褐色中年 死霊術師 【円環の楽園】
[sage saga]:2012/12/27(木) 22:22:25.68 ID:D3Kmrce5o
「んっん〜ん、んっん〜♪」
じゃり、と舗装されていない地面を踏みしめる。芝居がかった動作で闊歩しながら、ローダンは歌う。
浮かべているのは満面の、これから初夜を迎えんとする青年にも似た、昂揚感に満ち満ちた笑顔。
ふと、彼は何かを発見する。彼が探し求めていたものの、一つだった。
琥珀色のレンズに覆い隠された眼が一層歪むと、それに釣られて、表情筋が自然に弛緩していった。
「見ぃ〜つけちゃったぁ♪」「坊や、そぉーんなにオジサンが怖かったのぉっ?」
「だぁ〜い丈夫、大丈夫!」「大人しくしてくれれば悪いようにはしないってぇ!いやコレホント」
ローダンの前には今、一人の少年が居た。
まだ年端も行かぬ、きっと善悪の分別も出来ないであろう、みすぼらしい姿をした少年だった。
彼は猫を撫でるような声を添えて、少年へと手を差し伸べる。対する少年は震え上がり、声も出せずにいる。
ここはとあるスラムの路地、何の変哲も無い、社会の吹き溜まり。ただ、いつもと違うのは──
あちらこちらに言い尽くせぬ有様の亡骸が飛散し、路面や壁面の尽くに赤い液体がべっとりと付着している事、ただそれだけだ。
/
レスかお相手できる時間のどちらかが短くなってしまいそうですが、それでもよろしければ!
876 :
リボック・オーレン(右ステッキの紳士)懐疑心に応じた洗脳
:2012/12/27(木) 22:23:03.08 ID:h1o+CImno
>>872
「なるほど、兵器をお仕事で運用される方でしたか。」
バカルディをグラスに注ぐと質問を一つ。
「それで、わたくしにどのような話題をお望みでしょう?」
877 :
水樹京一(インセクトホワイト) E.複合弓、玉、バック、モノクロマスク
[sage]:2012/12/27(木) 22:23:42.72 ID:qckX6XQto
>>871
「おぉーと、そこの方、ちょっと待って下さい」
蝿が数匹通り過ぎたかと思うと、その方向から声がする
「そこにいる人は一体どうしたのか…話してはくれませんか?」
その方向を見れば、少し離れた場所からモノクロマスクを被った男が話しかけているのが見えるはずだ
878 :
七瀬 士狼
[saga sage]:2012/12/27(木) 22:25:00.27 ID:LXuIvXZIo
>>870
「……風邪?
こんな季節に、こんな場所に居るからだぜ?」
やれやれだ、と言わんばかりに
大げさに肩を竦めると、左右に首を振った
「病院か、薬でも飲んで寝るか
アンタどっちがいいんだ?」
視線が向くのは彼女の見た目には不似合いな狙撃銃
だが、こんな時代だ
それを持つ子供など腐るほど居るだろう
だから、すぐに視線を少女の顔へと移し、小さな嘆息
「ホント、やれやれ、ってか」
879 :
マルファス(ロクレネ)【五千万円の賞金首姿】E,太極針、チタンワイヤー×4、ワイヤー、催涙弾
:2012/12/27(木) 22:26:41.28 ID:I6P1dnal0
>>873
「もしかして携帯の相手が、その彼氏さんだったり?幸せそうで羨ましいです〜」
さて、ここでロクレネは相手の反応を見る。
電子端末は動いていない。となると異能で誰かとコンタクトを取っている可能性、
この女が狂人だという二通りの大きな可能性が浮上してくる。
「見えないことも、嫌なことも否定して逃げてしまえば楽ですからね〜
貴方強いんですかあ。その実力で色々活躍してたりします〜?」
踏み込む。相手は爆発使いである可能性は高いが、爆発を防御して地味な攻撃で仕留めたのかもしれない。
ロクレネは相手を探る、探る。
880 :
クリオネ 人形使い 生成中の人形:0体
[saga]:2012/12/27(木) 22:30:19.53 ID:nL0ODdu1o
>>875
いつもの様にスラム街を散歩するクリオネ。
ふといつもより血の匂いが濃い事に気づく……
(ん? あっちかな)
血の匂いがする通りに入ると何やら異様な光景。そしておっさんと少年の2人……
「何やってんの?」
軽く欠伸をしながら聞く。いつも通りの殺人現場なら特に面白い事も無いが……
881 :
ホーネット(黒服黒帽) オゾニックスピア
:2012/12/27(木) 22:30:27.94 ID:MaxXqaQs0
>>877
「あ〜…いえ、仕事?ですかね?
素性は知らないですけど、殺してくれって契約でしたから…」
淡々と話す。殺したのは間違いなく悪人だが、相手のことに興味は湧かない。
「あの手合いはまあ、多分裏で色々やってるんてしょうけど…そこまでは私の知ったことではない。」
882 :
アラン・J・ロックウェル【治安機関職員】E:SW1911PD 、 SIG P210
:2012/12/27(木) 22:31:47.19 ID:jyABbHsPo
>>876
「ただの兵士だよ」つまらなそうに、長くため息をついて紫煙を吐き出す「あとはおまわりさん」
リボックが武器商人のたぐいであることは知っていた。ただそれに対する興味は実のところあまりない。すくなくとも今のところは、であるが。
それと同時に、見かけたから声をかけたはいいが、あれがしたいこれがしたい、という風に明確な話題を意識して声をかけたわけでもなく、アランは口をついてでた言葉にすべてを委ねた。
「そうだね、明確になにか話したいことがあるわけではないんだ」
残念ながら気分で声をかけただけだからな、とつけたしてグラスのジャックダニエルをあおり、煙草の吸殻を灰皿へ落とし込む。
「ただ、あの円環の幹部とやりあったってのに、興味がある」
883 :
フェリシア【エンハンス】スーツ少女フリーランス暗殺者
◆FelIcIA30U
[sage]:2012/12/27(木) 22:35:00.78 ID:76J0zQWzo
>>878
人に心配されるなどいつ以来だろう。
いつだって「スーサイダー」と呼ばれ死地に赴くことを躊躇しなかった自分が、今はこんな平穏に暮らす無力な少年に心配されているとは。
肉体の不全が思考をネガティブな方向に導いていく。内心で自嘲して、少女はVSSを横に置いてあったヴァイオリンケースにしまった。
「ご心配なく、すぐに収まるはずだから。あなたこそ逃げなくていいの?銃を持った危険人物が目の前にいるっていうのに」
戯れにスーツの内側に仕込んだ拳銃を取り出して見せた。
コルトウッズマン、それも少女独自のカスタムで最高の消音性能を備えた逸品だ。
銃を手のうちで弄びながら、
「それともVSSを――さっきのスナイパーライフルを見ても驚かなかったところを見ると、こういうことには慣れてる人なの?」
普段であればすぐに立ち去っている場面だ。
その日の少女は自分でも気づかぬままに警戒を薄れさせていた。
それは病によるものだけではない、そのことにもまた気付いていなかった。
884 :
水樹京一(インセクトホワイト) E.複合弓、玉、バック、モノクロマスク
[sage]:2012/12/27(木) 22:36:34.68 ID:qckX6XQto
>>881
「ははは、なるほど、そうですか」
それを聞いて、仮面の男は(表情は分からないが)軽く笑った
「そんなに簡単に自白してくれるとは思ってませんでしたよ
えー、もしもし、警察ですか?」
そして携帯を取り出し、素早く警察に電話を掛けた
885 :
美崎千代乃/茶髪赤眼鏡女子 感情爆撃 E:短刀2本
:2012/12/27(木) 22:36:46.30 ID:p/4BpIXjo
>>879
「えー、分かりますか? そうなんです、久しぶりに会話が出来たからつい、前を見るのを忘れちゃって……」
ごめんなさい、と頭を下げる。素直な反省だ。
相も変わらず女の顔はにこやかな笑みに満ちており、大変幸せそうだ。
この寒いのに頬はバラ色に染まり、まさにこの世の春、といった浮かれようである。
「そうですそうです、逃げるが勝ちって言葉もありますしねえ……」
うんうん、と頷いていた女はしかし続く質問にはたり、と行動を止める。
「いいえ、いいえ、わたしは活躍なんて……
すべて、彼の言うがままに動いているだけ、凄いのは彼で私じゃないんです」
ぎゅうと拳を握り、そう答える。悔しそうにも見えるがどこか自慢げにも見える。
886 :
アーノルド
[saga]:2012/12/27(木) 22:39:46.98 ID:Yfa5Zkww0
>>874
屍肉を喰らい、赤くそまった口元を、コートでぬぐう。コートには、その
肉の喰らい方が上品なものではないと物語る、広い血痕ができた。
「いいぞ、その調子だ。さぁ、もっと非情になれ。」
コートを着た人型は満足そうに立ち上がり、右腕を刃にへと変え、そのまま
斬りかかろうとする魔剣に向かって、やはりそのまま刃をいつものごとく叩き付け
るかのように振う。
大して進化はしていない、しかし、前よりは持つはずだ。
彼は刃を振った瞬間に、彼は刃が砕け散った際に懐―彼が剣を振っている間のがら空きの脇あたりに入れるようにと身をかがめ、地面を蹴る。
先ほどの破壊音などは響かなかったが、それでも依然と比べればかなり強い音だ。恐らく
筋力が上がっているのだろう。
彼の狙いは怪物に攻撃する事ではなく、今は刃の耐久度、性能を高める事が
目的であった。この刃は細胞を硬化して作られる、ゆえに幾度も壊せばそれに耐えられるよう
細胞も硬化も共に質が上がる。
刃が砕け散り、均衡が崩れた時、人型の身体はすぐさま怪物の懐にまで入るだろう。
/大丈夫ですー
887 :
リボック・オーレン(右ステッキの紳士)懐疑心に応じた洗脳
:2012/12/27(木) 22:40:23.54 ID:h1o+CImno
>>882
「ああ、やりあうのは簡単ですよ。勝つのが難しかった。」
グラスの中で氷をカラカラと回す。
「少しあなたに興味が湧きました。だから一つ教えてあげます。
わたくしならZ.O.インダストリーグループの全ての装備を使えます。
この意味、わかりますね?オセアニア・マネージャーなんですよ。」
次はゆっくりとバカルディを口に含み飲み干す。
「おまわりさん…例えばPASFの方ですか?」
888 :
ローダン/グラサンと虹色ドレッドヘアの褐色中年 死霊術師 【円環の楽園】
[sage saga]:2012/12/27(木) 22:40:58.38 ID:D3Kmrce5o
>>880
「おっやぁーっ?見ぃられちゃったかぁ」
喉をからからと鳴らしつつ、後頭部を抑えてクリオネの方へと向き直る。
皮膚の皺と表情を一層深めながら、「誘ー拐♪」と即答を以て応じる。
「あと、ついでに年末恒例の大掃除ってヤツゥ?」
「それよりそれよりお嬢ちゃん、こんな所一人でほっつき歩いて危なくなぁいぃっ?」
それから少年を捨て置き、ずかずかと彼女の方へ、歩み寄るのだった。
粘つく血糊や既に腐乱した℃体を踏み分けて、その足取りは大股で、かつ何とも軽薄なものだった。
さて、髪型もさる事ながら、コートとワイシャツを開いて羽織った彼の服装は中々に奇抜で。
布地の隙間からは褐色の、厚い胸板が垣間見えている。
そこにはとある紋章──円環の楽園≠フ一員である事の証が刻み込まれていた。
889 :
七瀬 士狼
[saga sage]:2012/12/27(木) 22:43:30.10 ID:LXuIvXZIo
>>883
「いや、スナイパーライフル持ってるんだったら逃げんのは悪手だろ?」
敵対すんだったら、だけど
そんな素っ気ない呟きが後を追うように少年の口から零れ出た
フェリシアが構える拳銃を見た後でも、彼の態度は変わること無く
警戒心の欠片も見えない
「……それに敵だったとしても
そんな、青い顔した奴を放って置けるかよ」
その言葉が嘘ではない、と示すように
少年は銃を構える彼女に背を向け、自分の荷物を漁り何かを探しているようだ
「……ちょっと待ってろ、飲み物ぐらい持ってるからさ
薬なんて、気の利くものはないけどさ」
890 :
マルファス(ロクレネ)【五千万円の賞金首姿】E,太極針、チタンワイヤー×4、ワイヤー、催涙弾
:2012/12/27(木) 22:45:48.57 ID:I6P1dnal0
>>885
狂人確定、だろうか。話している感じはそう見受けられた。
自分が入っている組織の例もあるので断定はできないが、ロクレネは自分の考えを固めていく。
「大事な人のためなら周りが見えなくなるのはあたりまえですよ〜」
実感を込めてそう言う。少なくとも自分が過去に恋をした時は、何とも愚かしかった。
「そうなんですか〜貴方は彼氏さんのこと、大好きなんですね」
無難に返す。もうそろそろ必要な情報は集め終わっただろうか。
891 :
ホーネット(黒服黒帽) オゾニックスピア
:2012/12/27(木) 22:47:32.87 ID:MaxXqaQs0
>>884
「あちゃ〜…その格好からすると普通の人間と思ってなかったんですけど…
対応が普通とは…」
意外、まさかの警察頼り。
まともに警察は機能しているのか…?
「…まあ、警察との鬼ごっこもまた御一興ですかな♪」
警察に通報するのは止めない。
むしろワクワクしている。まるで友達と鬼ごっこをしているかのように。
「さ、鬼はもうすぐかな?そろそろ隠れましょうか!」
瞬間、走り始めた。足の速さは特筆に値する。
並大抵の短距離選手は追い付けないレベルだ。
892 :
アラン・J・ロックウェル【治安機関職員】E:SW1911PD 、 SIG P210
:2012/12/27(木) 22:50:23.08 ID:jyABbHsPo
>>887
「どんなやつらだった、あいつら」
そこに薄くたまた酒を見つめながら、ほとんど燃え殻になった煙草を灰皿へ捨て、新しい一本を銜える。
金色の水面を見つめるその瞳は胡乱で、深い蒼の奥には底のない暗がりが広がっていた。
そんな視線をゆらりとリボックへ向けると、彼の口から語られる役職に、さして驚いた風もなく納得したと言いたげな頷きを返し、
「どうりであんなおっかない武器を持ち出し、ヒトガタを多数投入したわけだ」
ジャックダニエルに遅れて運ばれてきたツマミのたぐいを一つ口に放り込んで、「くうか?」とリボックの方へ皿を動かす。
「そ、AMS本社からの派遣要員。本職は戦争屋」
これでも割と有名人みたいだよ、俺。などと付け足して、また微笑む。
893 :
クリオネ 人形使い 生成中の人形:0体
[saga]:2012/12/27(木) 22:51:40.78 ID:nL0ODdu1o
>>888
(そりゃこれだけ派手にやれば見られるでしょうに……)
心の中で突っ込みを入れるとともにこの惨状を改めて見る。
なかなかに酷いものでここまで死体を同時に見たのは何時振りか……
「あっはっは、誘拐って。そんなの誘拐してどうすんのさ? 売るの?」
とは言え誘拐相手は少年。売るにしても少女を誘拐した方が遥かに売れる。
「……って不気味な格好でそれ以上近づかないでよね。全く怖い怖い」
右手の平を相手に向けてそれ以上近づかないで欲しいと意思表示をする。
男が正面を向いたことによって見えるその円環の楽園の紋章。これを見逃すクリオネではない。
(この男も円環の……この組織はほんとに変人が多いね)
クリオネの視線は男の紋章に行っている。
894 :
水樹京一(インセクトホワイト) E.複合弓、玉、バック、モノクロマスク
[sage]:2012/12/27(木) 22:56:40.31 ID:qckX6XQto
>>891
「ははは、見た目に惑わされると痛い目にあいますよ?」
見た目は異常なのに対応は普通という奇妙な男は、通報し終わったらしく携帯をポケットに仕舞った
まともに機能していなくても、数人の警官が来るぐらいはあるだろう
「鬼ごっこ、ですか…フフフ、面白いですね、相手になりましょう
行け!トンボよ!付かず離れず!」
相手を追いかけつつ、数匹のトンボを発生させ、相手を追わせる
トンボは相手を追跡するだけのようであり、直接襲わないで相手の手が届かない程度の距離で追跡する
895 :
美崎千代乃/茶髪赤眼鏡女子 感情爆撃 E:短刀2本
:2012/12/27(木) 22:56:50.16 ID:p/4BpIXjo
>>890
「ですよね、お姉さんもわかりますか、この気持ち……蕩ける様な、この……」
うっとりととろけたような表情で語る女。
少なくともこの女は恋の事を愚かしいともなんとも思っていない。
むしろ自分を強くしてくれるファクターの一つとも思っている。
「そうなんです。大好きなの、とってもとっても大好きなの……愛してるの、愛しいの、わたしのすべて捧げても足りないくらい…大好きなの…大好きなの」
無難に返された科白にすら陶酔は抜けず、その思いは加速していく。
口早に飛び出す愛の言葉はとどまることを知らず、一気に語ってしまえば再びにっこりと笑って。
この身を焦がすような思いをどうやったら伝えられるのだろう……。
896 :
フェリシア【エンハンス】スーツ少女フリーランス暗殺者
◆FelIcIA30U
[sage]:2012/12/27(木) 22:57:17.82 ID:76J0zQWzo
>>889
「そこの扉の中に入っちゃえば撃たれないよ。ビル内部なら階段をまっすぐ走れば射線上になんてそうそう入らないし、
もっと言えばこの場合は先手をとれているんだから接近してスナイパーライフルを封[
ピーーー
]ればいいんだよ。それから拘束なりなんなり――ーげほっげほっ」
咳をしてからようやく、なぜ自分はこんな少年に対狙撃銃の戦闘方を説いているのだろうと思った。
一般人にはこんな知識は必要ないし、そもそも長広舌をふるって何の利があるというのだろうか。
「敵だったらもう死んじゃってるよキミ……」
届くか届かないかという微妙な声量で呟く。
「いいよ、もう帰るから。これでもプロなんだからね?自分の体調管理くらい自分でできるんだから」
こんな顔色で言っても説得力はないだろうが出来る限り平気な振りをして少女は笑った。
さあ、いつまでもこんなところにいないで帰ろう。とは思うのだが足は意志に反して動いてくれない。
どうやら今朝の毒が体調不良と相まって効きすぎてしまったようだ。致死性のものでなくてよかったと今更ながら安堵した。
少女にできることは強がって笑って見せることだけだ。
897 :
狂魅ヶ裂 円環 【異形化儀式術】
[sage]:2012/12/27(木) 23:00:46.27 ID:5HHTaSQKo
>>886
狂魅ヶ裂 円環は手加減など一切行っていない。そんな器用なことが出来る人間ではないし、そもそも戦いは嫌い、と言う。
だから一撃一撃を[
ピーーー
]気で行っているし――――――――――そして、努力に耐えられない人間だ。すぐに終わらないことは、簡単に投げ出す人間だ。
また刃を粉砕した。先程破壊した時よりも何やら手応えがあったが、そんなことはどうでもいい。
今、オレは非常にイライラしている。何より相手に致命傷を一切与えることができないからだ。
非情になる、どころか。俺の脳味噌には、血が昇るばかりだった。
「いい加減にしろ――――――――――」
大剣をもう一度手放した。轟音と金属が跳ね上がる音に、一切の目を向けず。
懐にまで入り込んだ、しかし何の行動も起こさなかった彼に、大きく頭を仰け反らせて言った。
「――――――――――オレは君の進化に付き合う程気が長くないって言ってるだろう!?」
そして勢いよくそれを彼へと振り落とす。
巨体から、怪力と強靭な甲殻を伴って振り落とされる頭突きは、それこそ頭蓋を砕くには十分過ぎる威力。
ストレスを起因とする激怒は、形を持って落雷の如く降り落ちる。
898 :
七瀬 士狼
[saga sage]:2012/12/27(木) 23:01:41.50 ID:LXuIvXZIo
>>896
「敵だったら、か
だったら敵じゃないんだろ?」
してやったりと、軽薄な笑みを浮かべながら
少年は、フェリシアに向かい、ペットボトルを差し出した
有名でありふれたお茶のようで、未開封なのがわかる
「飲んだら、移動
此処じゃ風に当たっちまうし、寒いだろ?」
何なら着るか?
そう言いながら、自分の着ている学生服を脱ぎお茶とともに差し出す
カッターシャツ一枚の少年は、見ているだけで凍えそうだ
「………もしかして、手貸した方がいいのか?」
899 :
ローダン/グラサンと虹色ドレッドヘアの褐色中年 死霊術師 【円環の楽園】
[sage saga]:2012/12/27(木) 23:03:09.21 ID:D3Kmrce5o
>>893
「やぁーね、オジサン、先生を目指してんのよ」「死霊術の、さ?」
「でもでもでも、人道にもとるとか言われて学校じゃ教えさせてくれないワケ」
「だーからこうして個人的に教えようと思ってね?、前途有望な生徒≠売るだなんて、めっそーもない!」
けろけろと笑いながら、ローダンは躊躇せず己の計画を述べた。無論、隠している節はあるのだが、嘘は並べていない。
紛れも無く、彼が円環≠ノ身を置く理由の一つであった。
「んー、お嬢ちゃん、この印が気になるのかぁい?…ああ、ひょっとして気付いちゃった?」
「そうともそうとも、オジサンこそ円環の楽園≠フ第46柱──ビフロンスって事ぉ!」
クリオネの素っ気ない反応に頬を膨らせてから、視線に気づいたローダンは一挙に、脅すように眉をしかめる。
彼女の瞳を見詰めて──どこか不穏な、好奇心に満ちた視線を送る。
普通の人間ならば、状況も相まって恐れおののく表情をしているのだろうが───?
900 :
シンラ・アマツキ
:2012/12/27(木) 23:03:56.76 ID:0QpN4gfX0
「おまえ 女の人に乱暴しようとしただろ」
「優しくない奴は僕が食べちゃうんだからね」
「来世ではーーーーーー喰い改めな」
ーーーーーー路地裏
本来ならば暗い筈の其処が、今晩はやけに輝いていた
其処には 一人の少年と地面に横たわる男が一人
「でもありがとう。 これで、今日も生きられる......」
少年の話し相手は干物のような姿になりはて 返事をすることは無かった
はぁ......と、淡い光を放つ少年の溜め息
「痛みなく生きるって...素敵だなぁ」
901 :
ホーネット(黒服黒帽) オゾニックスピア
:2012/12/27(木) 23:05:02.70 ID:MaxXqaQs0
>>891
「…あら?ご本人も追いかけてくれるんですか?」
すこし嬉しそうに声をあげる。
どうにも楽しそうにしながら、なおも逃げる、逃げる。
警察官もそろそろ来る頃か?
「いやいや、まさか一緒に遊んでくれるとは!
やっぱり前言撤回です、今日は出てきて良かった!」
何だかとても目が輝いている気がする。
902 :
リボック・オーレン(右ステッキの紳士)懐疑心に応じた洗脳
:2012/12/27(木) 23:07:02.67 ID:h1o+CImno
>>892
「ここは質問に質問で返したいところですね。
あなたが罪を犯すならばどんな条件に従ってか。
しかし、まっすぐに答えることもできます。彼らは信念を持っているのですよ。
彼らの理念はご存知かもしれないが、自らが悪役となり新秩序を作り出すというもの。
そう…悪党もメンバーにいますが悪党集団ではなく悪役の集団なのです。
ロンドンで見た彼らの行動は仲間のアイデンティティの回復と確立。
自己犠牲、彼らの行動はすべからく善良なものでした。結果は最悪ですが。」
バカルディのグラスを掴んだ手が振るえている。
差し出されたつまみからチーズを「恐れ入ります」と受け取る。
「円環の楽園は…、通常と異なった秩序を持った者達です。
わたくしに言わていただければ正義の一形態。そんな悪です。
ひょっとすればトライアドすら巻き込む程の抗争すら起こしかねない集団です。
フフフ…ククク…しかし、彼らはしかし悪の華。摘まれるのが宿命でしょうね。」
「ほう、アランさんはあのアランさんでしたか。」ニヤリと笑う。
「アーマードギアのノウハウ…欲しい物ですね。」
903 :
クリオネ 人形使い 生成中の人形:0体
[saga]:2012/12/27(木) 23:11:31.76 ID:nL0ODdu1o
>>899
「そんな変人みたいな見た目した教師が何処にいるのさ」
あっははとクリオネは大笑い。
「じゃあその生徒に対する授業風景を見てみたいね」
クリオネに少年を助けるという選択肢は無く、それよりもこの自称先生を目指している男の授業を見てみたいと思う。
「気づいちゃったも何も、私何も言ってないんだけど……」
勝手に自己紹介を始めるおっさん。この組織は自分の所属組織を隠すということをしないのだろうか。前に会ったアメリアと言い……
「何その目? 私に興味あるの? ダメだよ、私男に興味ないから」
視線の種類が変わったことには気づくが、どのような意味を込められているのかはよくわからない。
904 :
フェリシア【エンハンス】スーツ少女フリーランス暗殺者
◆FelIcIA30U
[sage]:2012/12/27(木) 23:11:34.85 ID:76J0zQWzo
>>898
「それはわたしにお金を払う人次第かな。もしかしたら次の標的がきみだったりしてね」
曖昧に茶化すがそれが少女にとっての真実だった。
今誰かに札束を積まれて彼を殺せと言われたら迷うことなく[
ピーーー
]だろう。それが少女の生業なのだから。
「ううん、それはいい。
――――――――近づかないで!」
差し出された学生服を左手で払って、同時に弄んでいた拳銃でペットボトルを撃ち抜いた。
軽い機構の作動音だけを残して中の液体が飛び散る。弾丸は少年の顔の横を通り過ぎるが、亜音速故に衝撃波は発生しない。
「飲み物も上着もいらない。ごめんね、これでもわたしって追われる身だからさ。身元のはっきりしないきみにそれ以上近づいてほしくないんだ」
二人の距離はおおよそ1.5m。それが少女のパーソナルエリアであり絶対に入られてはいけない唯一の防衛線なのだ。
それを踏み越えるというのなら相手が誰であれ容赦をするつもりはない。
目の前の少年がそこに立ち入るというのなら、迷わず眉間に銃口を突き付けるだろう。
905 :
マルファス(ロクレネ)【五千万円の賞金首姿】E,太極針、チタンワイヤー×4、ワイヤー、催涙弾
:2012/12/27(木) 23:11:39.67 ID:I6P1dnal0
>>895
「分かりますね〜では貴方方がいつまでもお幸せであることを祈っています」
流石に深入りしすぎたか。これ以上の接触は危険かもしれない。
相手がいい気持ちになっているのを尻目に、ロクレネは見切りを付けた。
十分な情報を引き出せた。これ以上の狂人との会話に、何か意味を見出すことができない。
「すみません……彼氏さんのことを聞いておきたいのはやまやまなのですが、私にも大事な人が居るので……
もうそろそろ帰らせて頂きます。なんだか引きとめて質問ばかりしちゃいましたね」
えへへすみません、と頭を掻くロクレネ。
大事な人とは、自分の所属する組織の人間のことだ。
「あ、これも何かの縁ですし名前の交換でもしませんか?私はロクレネと言いますです」
ちゃっかり名前を引き出そうとする。
906 :
水樹京一(インセクトホワイト) E.複合弓、玉、バック、モノクロマスク
[sage]:2012/12/27(木) 23:13:30.30 ID:qckX6XQto
>>901
「もちろん!正義の味方ですから追いかけなければいけませんよ」
当然だと言わんばかりに語る
…肝心の警察の誘導をすっかり忘れているため、警官たちがすぐに駆けつけてくれるかはだいぶ怪しい
「遊びでやってるんじゃないんですよ!こっちは!蜂!」
追いかけられていることを喜んでいるかのような相手に半ばキレて、
数匹蜂を発生させ、相手を追わせる今度は攻撃する気満々であり、追いつかれたら刺されるか噛まれるかされるであろう
907 :
ルーシェ・ヴァーミリアン
[sage]:2012/12/27(木) 23:17:09.07 ID:ObrfJ2DZ0
>>900
「そうねぇ…痛みなく生きられるのはとってもステキな事よねぇ」
少年しかいない路地裏に足を踏み入れたのは
赤色のミディアムヘアーと一見すると物腰の柔らかそうな表情が特徴的な女。
地面を踏む音と共に、少年へと。否、少年が殺した男の方へと駆け寄って――
「ねぇ、"これ"の持ち物は貰ってもいいわよね?」
908 :
リボック・オーレン(右ステッキの紳士)懐疑心に応じた洗脳
:2012/12/27(木) 23:20:36.85 ID:h1o+CImno
>>900
,
>>907
/入って良かですか?
909 :
美崎千代乃/茶髪赤眼鏡女子 感情爆撃 E:短刀2本
:2012/12/27(木) 23:21:05.63 ID:p/4BpIXjo
>>905
「ありがとうございます、あなた“いい人”ですね」
いい人、に独特のアクセントを置いて女はそう言った。
いい人だ、取りあえず、自分と彼氏の仲を祈ってくれるくらいにはいい人なのだ。
うふふ、うふふ、と危うげな笑い声を上げながら女は相対するロクレネを見る。
「構いません、こちらこそ、聞いてもらってありがとうございます。
あなたにも大事な人がいるんですね、素敵な事です。世界は愛で満ちているべきですもの」
ふるふると首を振って素直に礼を言う女。
大事な人がいるのはいいことだ、世界は愛で満ち溢れているべきなのだ。
愛情のない人間など、女には価値のないものだった。
「わたしのことはミサキと、そう読んでください」
どこでまた見えるかは分からないけれど、名前の交換は不自然な事ではない。
そう判断すれば女は自分の名を名乗る。
910 :
ルーシェ・ヴァーミリアン
[sage]:2012/12/27(木) 23:22:46.34 ID:ObrfJ2DZ0
>>908
//自分はおkですよ。
911 :
ホーネット(黒服黒帽) オゾニックスピア
:2012/12/27(木) 23:22:48.41 ID:MaxXqaQs0
「蜂…?おやおや、遊んでくれるんですか!
ますます楽しみが止まりませんねぇ。」
走りながら蜂に目をやる。数はそう多くない。
「…でもね、私もホーネット(雀蜂)なんですよ♪」
少し微笑み、紫色の槍を自分の後ろに生成する。
…固体オゾンだ。約-200度の固体は、触れるだけで凍る。
912 :
七瀬 士狼
[saga sage]:2012/12/27(木) 23:22:52.86 ID:LXuIvXZIo
>>904
「俺は、金掛けて命を奪うほど価値はねぇと思うけど―――」
軽口を叩き、そのままもう一歩彼女のもとへと近付こうとした
その瞬間
駆け抜ける銃弾が、突き抜けるように通過していった
飛び散る液体が、血でないことにワンテンポ遅れ、それに気付く
「其処まで嫌う必要はねぇと思うけど
まあ、怪しい男ってのは否定できねぇか」
その場で立ち止まり、罰の悪そうに髪を掻き毟る
銃で撃たれた事に、まるで恐怖も怒りも感じていないように
「……んじゃ、タクシーでも此処に、って
追われてるんじゃ、それも無理か
ん、と……いい方法は、何かあるか?」
狂っている、異常だ、常軌を逸している
彼へ向ける印象はそれだろう
まるで命が計算に入っていない
誰かを救う為に、銃で撃ち抜かれる事も厭わない
……いや、そうではない
まるで、命を賭しても救わなければならないと脅迫されているかのような、異常
913 :
ホーネット(黒服黒帽) オゾニックスピア
:2012/12/27(木) 23:24:07.47 ID:MaxXqaQs0
>>911
/あらま…
>>906
です
914 :
ローダン/グラサンと虹色ドレッドヘアの褐色中年 死霊術師 【円環の楽園】
[sage saga]:2012/12/27(木) 23:24:22.29 ID:D3Kmrce5o
>>903
円環の楽園の目的は、一極の巨悪を以て世界に平穏と緊張を与える事にある。
それを成就するには、恐らく周知されていればされる程都合が良いのだろう。
尤も、ローダンがそこまで考えているのかは、定かでないが。
「それじゃあ百聞は一見に何とやら、お見せしちゃいましょうかねぇ」
「あ、大丈夫よ?オジサンも女には興味無いからサ☆」
はっはっは、と自らのギャグ?に大笑いをしてから、彼は少年へと向き直る。
指を鳴らすと、空間に青い炎が舞い上がり、手元に突如として分厚い書物が顕現していた。
それから少年の手を優しく取って、ローダンは死霊術の基礎を説き始めるのだった───
緊張状態にある少年がそれを呑み込めるかは別として、その解説は理解しやすく、かつ的確だった。
傍で聞いているだけですら、習得できるような気がしてくる。
時折垣間見える書物の紙面には、複雑な文字がびっしりと書き込まれていた。
────講義を始めて30分ほど経過しただろうか。
最も初等の術を教えた所で、彼は「おーしまいっと」言葉を切って、クリオネの方へと向き直るだろう。
915 :
マルファス(ロクレネ)【五千万円の賞金首姿】E,太極針、チタンワイヤー×4、ワイヤー、催涙弾
:2012/12/27(木) 23:31:17.20 ID:I6P1dnal0
>>909
「いい人、ですか。ありがとうございます〜」
笑い声をあげる女を素直に気味が悪いと思う。こういう人間はまともな行動指針もなく
勝手に戦場に突っ込んできて目茶苦茶にするので、ロクレネにとっては本当に苦手な存在だ。
と言っても自分の周りにはそんな人が多くはあるが……
「愛で満ち溢れている世界ですか……素敵ですね」
メイザースも、善と悪に対して寛容であり愛に満ち溢れているとは言える。
そういう意味では、ロクレネは否定しなかった。
「ミサキさんですね。ようし、覚えておきます!ではではごきげんよう〜」
そう言うと一礼して、ロクレネはミサキの元を去っていった。
ひどく疲れる会話だったと思いながら。
/お疲れ様でした。
916 :
クリオネ 人形使い 生成中の人形:0体
[saga]:2012/12/27(木) 23:31:29.45 ID:nL0ODdu1o
>>914
「ん……」
この男はゲイなのかと内心思いつつ、始まった男の講義に耳を傾ける。
なるほど確かにわかりやすい。これだけで魔術が扱えるはずもないとは思いながらも、このままこの男に教鞭を取ってもらえば習得できるかもしれないと思うほどに。
「案外真面目なんだ……」
と最初の感想を漏らしたところで……
「聞きたいことが2つあるんだけど。
1つはその死霊術とやらで完全な死者蘇生が出来るか。
もう一つはなんでそいつに術を教えるのか」
少年を指さしながら聞く。1つ目の方はおそらく無理だろうなと思いながら聞いたが、2つ目の疑問が全く分からない。
917 :
シンラ・アマツキ
:2012/12/27(木) 23:32:19.37 ID:0QpN4gfX0
>>907
「ごちそうさまでした......」
生き物を殺し 生命力を回収したあとは冥福を祈る
これが、捕食者たる少年に出来る 小さな自己満足
そして、第三者の介入も 大抵この時である
「そうだよね 理解者がいる それもまた良いことさ」
「持ち物はあげるよ。 僕の欲しいものは もう食べたから」
>>987
自分はかまいませぬぅさ
918 :
クララ(ブロンド美少女)ミミック
:2012/12/27(木) 23:35:18.75 ID:h1o+CImno
>>907
,
>>917
「まって!待って!持ち物って何?!」
空からょぅι"ょが降ってくる。というより飛び降りてくる。
「お肉!お肉お肉お肉お肉お肉お肉ーッ!
お肉は残るの?!」
妙な乱入者がやってきた。
919 :
水樹京一(インセクトホワイト) E.複合弓、玉、バック、モノクロマスク
[sage]:2012/12/27(木) 23:36:12.41 ID:qckX6XQto
>>911
「遊びじゃあ無いと言っているでしょう」
挑発だと感じつつも相手の言葉に反論する
「そんなやりで蜂をさせるんですか…な!氷の槍!?」
相手がやりを出したのを見て、そんなものでどうすると微笑を浮かべたが、
蜂達が凍る様子を見て驚愕する
「ホーネット…蜂のように残忍なのかそれとも蜂のように針しか出せないのか…
まあ、いいでしょう、コレならどうですか!?」
相手に向かって腰についているガチャポンほどの大きさの玉を投げたかと思うと、
投げられた玉が膨張、破裂し、中からハエの形をした摸造虫たちがわんさかと出てきて相手に群がる
獰猛な摸造虫たちは小さいながらも相手に食らいつき、じわじわと肉体ごと精神を貪っていくであろう
920 :
フェリシア【エンハンス】スーツ少女フリーランス暗殺者
◆FelIcIA30U
[sage]:2012/12/27(木) 23:37:26.43 ID:76J0zQWzo
>>912
重火器を恐れない人間などそう珍しくはない。
だが銃口を向けられてなんでもないように振る舞う人間はそう多くない。
普通は怯えるか、もしくは警戒するかするものだ。
そのどちらもこの少年は顕にしない、それはつまり余程慣れているか、どこかがズレているということだ。
銃を構えたままで少女は二歩下がる。
頭の内で隠し持つ暗器の再確認を済ませる。大丈夫、今日はフル装備だ、ぬかりはない。
「いいよ、なにもしなくていい。きみがここから立ち去ってくれればそれでいい」
手助けどころか情けすら無用とばかりに冷たい声で言い切った。
反応を窺いながらも、それまで気の抜けていた脳は勢いよく戦闘のシミュレーションを始める。
相手の得物は?見える範囲にない、素手か?特殊体質か?暗器か?あるいは異能、魔術?
距離はおおよそ4m。一瞬で詰められる距離だがコンバットナイフを出す暇はない、左に大きく空いたスペースが利用できる。
逆に遠距離ならば?遮蔽物は無い、微風、魔術の対策もないし背後はフェンスとその先の絶壁だけだ。
ならばどこに逃げる?出入り口には相手の方が近い、移動するだけの隙を作れるか?先手をとる自信はある。
少女は高速で思考を続けながら、ありありと瞳に警戒心を浮かべて少年を見据え続ける。
921 :
アーノルド
[saga]:2012/12/27(木) 23:39:24.49 ID:Yfa5Zkww0
>>897
いいぞ―
いままで無表情であった人型だが、怒りをあらわにする怪物に思わず
笑みがこぼれた。
膨れ上がる期待と共に、怪物を羨望の目で視た。
振り落とされると共に彼の視界に入ったのは怪物の巨体の頭突き。甲羅の強靭さも
相まって恐らく喰らえば致命傷。
しかし、進化するにはあまりにも最適かつ絶好の強度。
いいぞ、あまりにも期待通りだ。
まるでルーレットでジャックポットを決めたように彼の胸は高ぶっていた。
希望が満ち溢れていた。進化への希望が。待ち焦がれた瞬間が!
彼は、そのままその頭を受け止めるがごとく腰を落とし、身構え、そして
降ろされる頭突きを捉え、そして―
活性化
「активация」
再び、彼の身体から力が躍動し、そして肉がきしみ、蠢く音
と共に、彼はその頭突きをその膨れ上がりつつある両手で受け止める。
受け止めた足から受け止めた際の衝撃で地面がミシミシと音立てながらひび割れ、
そして足が沼に浸かったように沈む。
フードの暗闇から血液が漏れ、そして獣が痛みを耐えるかのような
唸り声が聞こえる。
両腕もその頭突きの衝撃によって肉が潰れ、骨がきしむ音が鳴り響き、そして
コートの内側から血液がたれる。
あまりの凄まじい衝撃と力で潰された肉が血となっているのだろう。
しかし、それと共に、先ほどの肉が蠢く音が、両腕、背中、胸、このコートの
あらゆるところで鳴り響く。
肉が潰されるとともに、その負担に耐えようとウィルスが、筋肉を超回復をさせ
そして筋肉が再生するとともに強靭になるように進化しているのだ。
いいぞ―
超回復による、普段ではありえない想像を絶する筋肉痛、そして肉がすり潰れる
痛み。常人では耐えられない、しかし進化ではこれはあまりにも効率的で、魅力的。
もはやその痛みは快楽に近い。
922 :
美崎千代乃/茶髪赤眼鏡女子 感情爆撃 E:短刀2本
:2012/12/27(木) 23:42:15.03 ID:p/4BpIXjo
>>915
「ええ、いい人です、だから今日は、見逃します」
笑い声はそのままに、にこやかな笑顔はそのままに、そんなことを言う。
そんなことを言ったのは女の頭の中で、相対する彼女の相貌がとある賞金首と一致したからで。
同じ顔の別人だなんて思わなかった、女の中で重要なのは彼女が賞金首であるということだったから。
「そうです、素敵でしょう、愛の無い人なんて、滅べばいい」
にこにこと笑顔を浮かべながら語る。
心の底からそう思っているようで、自身の発言に間違いなんて一つもないと言わんばかりにはっきりと言う。
「さようなら、ロクレネさん」
今度会ったら、戦いになるのかな、なんて思いながら一礼するロクレネに手を振る。
彼女の姿が見えなくなると、また携帯デヴァイスを取り出して愛しの彼と話し出すのだった。
「あ、みーくん? そう、そう、さっきね、誰と会ったと思う?――――賞金首。悪い人だよ」
/お付き合いありがとうございました!
923 :
七瀬 士狼
[saga sage]:2012/12/27(木) 23:42:21.42 ID:LXuIvXZIo
>>920
次の、少年の行動はきっと、フェリシアは想定していない行動だろう
「……いや、悪い
そんなに警戒させるつもりはなかったんだ」
途端、少年は深々と頭を下げる
銃からは視線を外し、無防備な背中を晒す
「最後にもう一回だけ
俺の手助けは、要らないんだよな?」
だったら、俺はどっか行くからさ
そう、呟いた少年は少しさみしげだった
924 :
ローダン/グラサンと虹色ドレッドヘアの褐色中年 死霊術師 【円環の楽園】
[sage saga]:2012/12/27(木) 23:44:30.02 ID:D3Kmrce5o
>>916
「あっひゃぁ!中々辛辣だねぇ」「でもでも、嘘じゃあないってわかってくれたっしょ?」
「質問に答えるとね、まず理論上は♂ツ能───けれど、今のオジサンですら出来ないくらいのヤツね」
「次に、オジサンはね、死霊術をもっと一般に、世界中に広めたいと思ってるのよ」
「だからさーぁ?オジサンが死ぬ前に一人でも後継者を作ろうってワケ」
「確かに確かに危険だけどさ?他の武器や技術も一緒だからねぇ」「銃が人を殺す〜ってヤツ?」
後頭部をぽりぽりと掻いてから、クリオネの問いに応じる。
彼は確かに死霊術の熟練であり、修行の途上にある身だった。
が、蘇生の禁呪には固執していなかった。研究こそすれ、それを至上の命題としている訳ではないのだ。
彼の目標はむしろ後者──死霊術の一般化にある。即ち、当然のように死霊を操る世界の実現にあった。
「───で」一通りの質問に答えた後で「お嬢ちゃん、誰?」と問い掛けを一つ。
思い出したように、彼の瞳に再びあの好奇の視線が宿っていた──場合によっては、殺意と取られない程の。
925 :
ルーシェ・ヴァーミリアン
[sage]:2012/12/27(木) 23:44:40.22 ID:ObrfJ2DZ0
>>917
「そっ…ありがとっ♪」
明るく弾んだ声と共にルーシェは金目の物や衣服を剥ぎ取っていく
それも慣れた手つきで、あたかも自分のモノであるかのように
「奪い合いにならないならこっちも楽でたすk…」
>>918
言葉を言い切るその刹那。
予期せぬ乱入者の奇声がルーシェの眉を顰ませる。
そして直ぐに驚愕の色を露わにしていた。
(…ちッ、クソガキが…)
「ってどっから降ってきてるのよ!?危なッ!」
死体から素早く離れ、肉を求める第三者を警戒する。
明らかに危なそうな言動をしているのだから。
926 :
アラン・J・ロックウェル【治安機関職員】E:SW1911PD 、 SIG P210
:2012/12/27(木) 23:45:32.73 ID:jyABbHsPo
>>902
「質問の前にまず自分から、か」こりゃ参ったな、と頭を掻いて「そうだねぇ」
長く細く、肺一杯の紫煙、その残り香を吐き出す。薄く広がった煙をぼんやりと見つめ、それが薄れて消え去った頃に、アランは口を開いた。
「兵士として、そうあるべき時というのがまず1つ。ただね、その任務が俺のは矜恃に反するなら、その限りではない。おれは軍人だが奴隷ではない。俺の許せないことなら例え相手がなんであれしたがわない。民間人の虐殺とか、そういう命令なんかがその手合いだ」
ようは自己中心的なんだな、と残りのジャックダニエルを飲み干し、改めてにグラスへ流し込む。
「子供は大好きだ。だから子供を手にかける犯罪者には容赦しない。でも、目の前に敵の少年兵がいて、[
ピーーー
]以外にないなら[
ピーーー
]だろう。
女性や老人に手を上げる暴漢がいるなら、そいつを俺は殴り飛ばす。しかし目の前の敵が女性や老人でも、投降しないなら撃つだろうね」
なぜそうかって? そりゃ、俺が大元の部分で軍人だからだよ。ただし自分のルールに反しない間は。そう苦笑いすると、また少しの間黙り込んでから語りを再開する。
「円環は確かにある種の正義団体だ。目的へ至るための手順とその正義の中での自分たちの役割が歪だが。そこは認めている」
「悪は摘まれる。ただしそれは大方の場合ってだけで、俺たちが食われないとも限らないんじゃないか?」
チーズの包装を剥がし、ビニールを指先でもてあそびながら、
「AGか、あれの根幹は結界だよ」
/すみません遅れましたぁぁぁぁああ!
927 :
ホーネット(黒服黒帽) オゾニックスピア
:2012/12/27(木) 23:45:47.49 ID:MaxXqaQs0
>>919
「氷…うーん、ちょっと違いますねー」
相手の言葉に若干訂正を入れようとする。
…ハエが襲いかかってくると同時に紫の固体は昇華を始めた。
気体となったオゾンはハエに容赦なく取り巻く。
「雀蜂には毒があるんですよ♪」
オゾンは酸化力が非常に強い有毒気体。
このままハエが下がらないままなら、ハエは溶けてしまう。
928 :
クララ(ブロンド美少女)ミミック
:2012/12/27(木) 23:49:47.75 ID:h1o+CImno
>>925
「コレを狩ったのはおねえさん?
ねえ、少しでもいいからわけてよ。
おいしいおしりから下半身膝上まではあげるから…
腹わたもお姉さんのものだよ。」
四つん這いで普通に可愛らしい少女の笑顔で願う。
「あ…でも肋骨まわりもおいしいよね。
腕だけでも我慢するよ。
わたしはいい子だから好き嫌いしないよ。
頭もきちんと食べるから。頬とか目の周りも好きだし。」
929 :
フェリシア【エンハンス】スーツ少女フリーランス暗殺者
◆FelIcIA30U
[sage]:2012/12/27(木) 23:51:05.31 ID:76J0zQWzo
>>923
一瞬意識が空白に呑まれる。
そして、なぜ彼はこうも無警戒でいられるのだろうか、という至極単純な疑問だけが残った。
歯牙にもかけていないとも取れる彼の振る舞いだが、彼との会話の内容を鑑みるにそうではないのだろう。
無条件に人を信じている、のだろう、信じがたいことだが。
少し羨ましい。
「……必要ありません。だから、このまま立ち去って」
ゆっくりと噛みしめるように言葉を音に変えていく。
少年を羨ましいと思う。だが同時に、それが自分で選んだ道なのだとも思う。
後悔はしていない。だから彼と相容れることはない。
少女は銃を下ろして、だが警戒だけは続けたままでさらに三歩下がった。
背がフェンスにふれてわずかに金属の軋む音が鳴った。
「きみの名前は?」
最後に一つだけ聞いておこう。
無防備で不用意に人を信じてしまうこの少年の名前が知りたい。
930 :
クリオネ 人形使い 生成中の人形:0体
[saga]:2012/12/27(木) 23:53:15.20 ID:nL0ODdu1o
>>924
「なるほど……まぁ大筋は分かったよ。ていっても死霊術なんて珍しい技、そんな子供じゃなくて適当な学者集めて講義でもした方が効率的だとは思うけどね。
きっとウケるんじゃない」
ま、どうでも良いけど。と最後に付け加える。やはりこの男でも死者蘇生は無理だった。メイザースの計画を一刻も早く進ませなくては。
「ふふ……そんな怖い視線で見ないでってば。私はただの通りすがりの女の子だよ。
ちょっと変わったカルト組織に属してる……ね」
男の紋章に視線を持っていき、さらにその紋章を指さしながら。
931 :
七瀬 士狼
[saga sage]:2012/12/27(木) 23:55:17.76 ID:LXuIvXZIo
>>923
「了解、じゃお大事にな」
こくん、と大きく一度頷くとくるり、とフェリシアに背を向け
室内へと続くドアを目指し、歩み始める
「……七瀬 士狼
正義の味方目指してる、唯の学生だよ」
振り返りもせず、立ち止まりもせず
ただ軽く、手を振り上げ、二三度左右に振ってみせる
それだけの動作と言葉を残し、少年は建物の中へと消えていった
//お疲れ様です
932 :
七瀬 士狼
[saga sage]:2012/12/27(木) 23:55:43.20 ID:LXuIvXZIo
>>931
は
>>929
宛です
933 :
シンラ・アマツキ
:2012/12/27(木) 23:57:14.94 ID:0QpN4gfX0
>>918
>>924
(む...? あれれ...? 良く考えたら人の持ち物を盗むのは悪い奴......)
(いやでも、殺しはしてないからなぁ、食べちゃ駄目なんだろうな)
少年は女性の鮮やかな手付きを眺めながら、ぼんやりと考え事をしていたようで
突如現れた乱入者に、少し遅れて反応を示した
「ん、こんばんは。 そうだね。 お肉は食べても良いよ」
「もう死んじゃってるから」
「あ、お姉さんはこの女の子にお肉をあげてもいーい? 」
少年は二人の顔を見比べながら問うた
盗みにも食人にも抵抗はない
彼が敵意を示すのは 生命を弄ぶ者と自らを傷付けるもののみ、故に
「これでみんな仲良くハッピーだねぇ! 」
「よきかな よきかな♪」
幸せそうに微笑んでいた
934 :
リボック・オーレン(右ステッキの紳士)懐疑心に応じた洗脳
:2012/12/27(木) 23:59:23.63 ID:h1o+CImno
>>926
「考えが矛盾しているね。気に入ったよ。
わたしはさっき円環の楽園を正義の味方と言ったね。
本来の正義の味方の意味からずれるかもしれないが、
わたしは正義の味方は、存在しないと思っているよ。
そしてそれを名乗る全ては狂信者の類だよ。多分だがね」
バカルディの瓶をアランに差し出す。
「美味そうな酒だね。少し交換してみようか。
…摘まれるよ。生き延びても自滅する。
融通の効かない社会秩序は今まで常に潰れてきた。」
クラッカーを頬張りながら座椅子にもたれてアランに言い加える。
「AGの正体については知っているよ。あれは冗談だ。欲しいというのは本音だがね。」
//いえいえ
935 :
水樹京一(インセクトホワイト) E.複合弓、玉、バック、モノクロマスク
[sage]:2012/12/27(木) 23:59:39.42 ID:qckX6XQto
>>927
「…なるほど、紫の氷、高い酸化力、オゾンですか」
蝿が溶かされるさまを見ながら推測する、
「…オゾンは高い助燃性があるらしいですね」
呟き、相手に向かってまたもや玉を投げる、
今度は中で虫を生成して、虫で火薬や薬品を混ぜ爆発させる爆弾だ
爆発力はロケット花火数十本分程度だが、高い助燃性を持つオゾンに当たるならば
更に効果が高くなるかも知れない
936 :
フェリシア【エンハンス】スーツ少女フリーランス暗殺者
◆FelIcIA30U
[sage]:2012/12/28(金) 00:00:11.22 ID:syo21LFOo
>>931
「士狼、うん、覚えておく」
相手の名を聞きながら自分は答えなかったのは、暗殺者としての習性だろう。
歩みゆく背を見送ってから、少女はへたり込んだ。
それから体を引きづるようにしてなんとか貯水漕の陰に隠れて、目を閉じた。
玉のような汗が浮かんでいるのがわかる。このままでは歩くことだって満足にできそうにない。
冬の冷たい風を肌に感じながら、少女は深い眠りについた。
//お疲れ様でした!
937 :
クララ(ブロンド美少女)ミミック
:2012/12/28(金) 00:05:18.90 ID:P/ouIckzo
>>933
「食べて良いの?!ありがとう!
ここのルールだと人のものをとっちゃ駄目なんだって。
でも、それじゃお肉が食べられないからお腹が空いてね。」
938 :
狂魅ヶ裂 円環 【異形化儀式術】
[saga]:2012/12/28(金) 00:05:44.82 ID:nBVMiW06o
>>921
手応えはあったし、結果はようやく伴ってきた。苦しげなうめき声に、衝撃に血が撒き散らされた。
目に見える形で今、手元に残っている成果。
しかし。
狂魅ヶ裂 円環は「努力に耐えられない人間だ。すぐに終わらないことは、簡単に投げ出す人間だ。
例え、それがどれだけ必要な物であろうとも、だ。
「――――――っざっけんなぁ!!!!!!!!!!」
狂魅ヶ裂 円環は、激怒した。
彼女にとって。努力は最も許されない物であり、最も忌避するものであり、世界中のどんな食べ物より嫌いな物だ。
「何でテメェはさっさと死なねぇ!!ふざけやがって!!!オレは努力が大っ嫌いなんだよ!!!!
オレが好きなのは虐殺だ、テメェはオレが手を握ったら殴り殺されなきゃなんねえんだよ!
オレが足を引いたら蹴り殺されなきゃなんねぇ、オレが剣を振ったら斬り殺されなきゃダメなんだよ!!
何でオレがテメェを殺すために、努力しなきゃいけねぇんだよ!やってられるかよ!!!!!!!」
眼前の彼の身体を蹴り飛ばそうと右脚を振るった。
とにかく目障りで、仕留めようとはしていない。ただその視界から消えて欲しい一心で、足を叩きつけようとした。
そして其の結果に関わらず、指を鳴らす。
並ぶ五体の、先程虐殺されたものと同型の異形。蹴り飛ばす事が出来たなら、彼の前に。
未だ怪人の前に彼がいるのなら、その背後に。出現する。
939 :
ローダン/グラサンと虹色ドレッドヘアの褐色中年 死霊術師 【円環の楽園】
[sage saga]:2012/12/28(金) 00:09:12.76 ID:VqxRGphvo
>>930
クリオネの言葉にローダンは眼を見開いて、彼女の指からそれが示す自らの胸部へ、順を追って視線をやった。
どうやら、全く予想だにしない展開だったようで。同時に口をぽかんと開いた事から、驚いている事が見て取れたろう。
「……げほんげほん、今、どうでも良いって言ったねぇ?オジサンちぃと心外かも?」
「お嬢ちゃん、思うにその完全な蘇生を目指してる訳でしょでしょ?」「だったらオジサン、ちょっとは力になれると思うんだけどなーぁ?」
批判じみた言をかわすように、自らの事は一旦置いて。彼はサングラスの縁を指で押し上げ、にぃと笑んでみせた。
先程の好奇の視線はいつの間にやら消え失せて、親しげな、旧知の友人を見るかのようなそれを送っていた。
「何たって研究者だからねぇー、それに、先生だって言ったっしょ?」
「禁呪を目指す若人なんてそりゃもう、もうね、垂涎もいいとこなのよ!」
940 :
ホーネット(黒豚黒帽) オゾニックスピア
:2012/12/28(金) 00:09:22.59 ID:/neJJV4k0
>>927
「そういえば警察官の方々、遅いですねぇ…」
まるで約束の時間に来ない友人を待つかのように呟く。
「そうです、オゾンは酸素の同素体ですから!
…でも、零下200度の固体をどう燃やすんですか?」
再びオゾンを固体に戻し、爆弾ごと打ち返す。
爆発による煙にまぎれて、なお逃げる…
941 :
ルーシェ・ヴァーミリアン
[sage]:2012/12/28(金) 00:09:51.07 ID:JdLYFXLn0
>>928
>>933
年相応の無邪気な笑みとはしゃぐ様に毒気を抜かれたのか
「いーや、それは満足げな少年がやったやつだから
少年があげると言うなら私も同意見」
気の抜けたような表情と共に言葉を紡ぐ。
「と言うよりもんなもん食えないし…単純に要らないんだけどね
だから全部食べてしまいなさいな。その方が足が付かなくて良いし」
少女からすれば親切で嬉しい言葉であるが
真っ当な人間からすれば厄介なモノを押し付ける様な言葉であった。
ふと少年の方へと振り向くと幸せそうに微笑む姿があって。
思わず、ルーシェも微笑む。
捕食者二人、窃盗犯一人の状況も相まってくすっと笑いを零した。
とりあえず、ルーシェは少女が"食事"を終えるまで食事の様子を眺めることにした
942 :
水樹京一(インセクトホワイト) E.複合弓、玉、バック、モノクロマスク
[sage]:2012/12/28(金) 00:13:53.66 ID://2bjUpPo
>>940
「警官?確かに遅い…っは!そう言えば誘導していなかった!」
その言葉で呼んだ警官のことを放ったらかしにしており、更にポケットの携帯がなっているのに気づいた
「…もうこの状況打つ手なしじゃないですか」
とりあえず攻撃をやめ、追跡しながら、警察からの電話に出て、現在地を知らせる
943 :
クリオネ 人形使い 生成中の人形:0体
[saga]:2012/12/28(金) 00:15:00.00 ID:9YZsyqEGo
>>939
「心外? 別に私がどう思おうがキミの目的遂行には何も影響しないでしょ」
クリオネはこういう奴だ。
「……死者蘇生の方法を知っているってわけ?」
クリオネの眼が一気に鋭くなる。先ほどまでの様な雰囲気ではない。
メイザースの持つ術以外に方法があるならそれに越したことは無い。そしてクリオネはことこの事に関しては真剣になる。
944 :
アラン・J・ロックウェル【治安機関職員】E:SW1911PD 、 SIG P210
:2012/12/28(金) 00:16:05.10 ID:d7j1wLISo
>>934
「矛盾しすぎて自分でも困る。ただそうしないと、おれはおれでいられないからね」
なんとももどかしげな、何か言いたいことが喉につっかえているような。そんな煮え切らない渋面のまま、酒を一口含んで、
「正義を語れば何かに悪のレッテルを貼ることになる。狂信者かどうかはさておき、どちらにせよ押し付けがましいな」
ただ、羨ましく思うことはある。そう独白じみた、小さな声で。
「摘まれてもらわないとこまる。ああ言うのがまともな連中を一掃すると、その次はメガデスだからな」
なんだ、知ってるのか、とわざとらしく棘いたような表情をつくると、
「あれはおれじゃないと作れないからな」
945 :
クララ(ブロンド美少女)ミミック
:2012/12/28(金) 00:17:51.94 ID:P/ouIckzo
>>941
「じゃあ、命に感謝していただきます」
何処で覚えた作法か両手を合わせる。
そして胸元がせり上がり大きく割れ、牙のついたその身体にあるあぎとで、
人間男性を丸呑みし、咀嚼して咀嚼して人が一人消えた。
「ごちそうさまでした。」
「ところで二人はこの人を狩って良かったの?
人間が人間を[
ピーーー
]のはいけない事らしいよ?」
946 :
シンラ・アマツキ
:2012/12/28(金) 00:23:10.03 ID:zuWshH8X0
>>923
>>947
「生きるって事は食べるってことさ」
「それを否定することは誰にも許されない」
「それにお姉さんの許可もおりたから好きにお食べ? 」
にこにことした笑みを崩さずに少女の食事を眺めつつ
女性に視線を移した
「そういえば二人とも名前はなんて言うの? 」
「此処であったも何かの縁だしさ
名前くらい聞いておきたいなって」
僕の名前はシンラ・アマツキ
そう名乗りながら、少年は女性に手を伸ばした
多分 握手がしたいのであろう
947 :
ホーネット(黒服黒帽) オゾニックスピア
:2012/12/28(金) 00:27:18.73 ID:/neJJV4k0
>>942
連絡している水樹の足下に、槍が飛んでくる。
だし、明らかに直撃を避けてある。
槍が溶けると、中から紙切れが出てくる。
「今日は楽しかったですよ♪また会ったらその時はよろしくお願いしますね♪」
「追伸 早くその場を離れないと、皮膚がただれますよ」
…ホーネットは行方をくらませた。
/すみません、
そろそろ眠気がヤバいのでこの辺で!
948 :
リボック・オーレン(右ステッキの紳士)懐疑心に応じた洗脳
:2012/12/28(金) 00:28:25.33 ID:P/ouIckzo
>>944
「わたしもですよ、アラン君。
矛盾を否定した時、人のままでいられる人は希少です。
わたしもそういう意味で凡庸な人間です。筋を通せないんです。
無理を通すと、円環の連中のような化物の一匹になってしまう。」
またグラスの中身を飲み干し、また一杯注ぐ。
「ええ、押し付けがましい。
それが気にならない彼らが羨ましいですね。
だから良いんですよ。どちらが生き残ってもね。
ただし条件があります。多くの人が死なないことです。
わたしは第三次世界大戦で息子を亡くしています。
そしてわたしも人の親です。今も復讐を企んでいます。
しかし復讐する相手は間違えないようにしたいものですね。」
949 :
ローダン/グラサンと虹色ドレッドヘアの褐色中年 死霊術師 【円環の楽園】
[sage saga]:2012/12/28(金) 00:31:08.41 ID:VqxRGphvo
>>943
「ひっどいなぁ、もう……」
「死霊術が一般に広まれば、お嬢ちゃんの言う完全な蘇生もいずれ一般化するだろうってのにさぁ」
辛辣なクリオネの言葉に、ローダンはひくりと眉を動かして応じた。
たはは、と力無く、しかしながら依然笑みつつ、芝居がかった動作で肩を落としてみせるのだった。
「そうだねぇ、知っているのは知ってるよ?」
「ただ、一人じゃ成しえない」「お嬢ちゃんが死ぬ覚悟だっていうなら、話は別だけどさ」
「その上で、無礼を承知で聞いちゃうんだけどさ」
「蘇生させたい人ってのは、お嬢ちゃんにとってどういう存在で、死んでから、どれくらい経過してるのかな?」
ローダンの死霊術とメイザースのそれは名を同じくしつつも、厳密な本質は全く異なるものだった。
例えば死後の世界についての相違、例えば転生の有無───
魔術とは宗教と隣り合ったもので、それぞれの宗教観によって、同類の術でもその原理は千の差が生じるのだ。
……故に、彼の言葉にはメイザースが語った内容との相違が生じる可能性がある。
950 :
水樹京一(インセクトホワイト)
:2012/12/28(金) 00:33:01.45 ID://2bjUpPo
>>947
「やれやれ、逃げられましたか」
文面を確認したのち、急いで現場から離れる
「止まれー、そこの男ー」
「お、警察がきてくれましたか」
そして安堵していた所で…
ガチャ
「不審者を確保したぞー」
「え?え?ちょっと?」
…こうして、また一つの悪が、公的機関によって取らえられたのである
//おやすみなさい、楽しかったです
951 :
ルーシェ・ヴァーミリアン
[sage]:2012/12/28(金) 00:33:44.17 ID:JdLYFXLn0
>>945
「わお…人間離れしてるわねー」
人を丸ごと食らう少女を目の当たりにした上での感想。
それは動物園の珍しい動物を見るかのような雰囲気で言葉だった。
「別にぃ、それに関しては私関係ないしどうでもいいわ。
それに『人を殺しちゃいけない』なんて私は知ったこっちゃない。」
他人を踏み躙ることを何とも思わぬが故の、にっこりとした表情と軽い口ぶり。
最期に―――「私は自由に楽しく生きていたいの。決まり事なんて邪魔なだけ」と付け足して
>>946
相変わらずの、化粧の様な笑みを浮かべながら少年へと顔を向け
「私?私はルーシェ・ヴァーミリアン。
よろしくね。シンラ君♪君とあなたがこの街の初の知り合いなんだからねっ。」
恥ずかしげもなく声を弾ませながら少年の手を握り返す。
少年の純粋無垢な言動がそうさせているのだろう。
952 :
アラン・J・ロックウェル【治安機関職員】E:SW1911PD 、 SIG P210
:2012/12/28(金) 00:35:53.49 ID:d7j1wLISo
>>948
「人生はトレードオフ、何かを通せば何かが通らない。何かを得れば何かを失う。世に従えば窮し、我を通せば狂ぜるに似たり、とはよく言ったもんだ」
すべてを通すなどできやしない。できれば苦労はないさ、と自嘲の笑みを浮かべたのは一瞬のこと、直ぐにアルコールでそれを飲み下し、
「悪が是とされる世界がきたら死人が生者を超えそうでおれは嫌だよ。だから彼らにはなんとかして消えてもらいたい」
リボックが子を失った。そう聞いて、ふと父のことを思い出す。ある日テロで死んで、それっきり消えてしまった寡黙だったその後ろすがた。
果たして自分は復讐者か、それとも……
「あんたが間違えないことを祈るよ」
953 :
クララ(ブロンド美少女)ミミック
:2012/12/28(金) 00:39:26.73 ID:P/ouIckzo
>>946
「クララ…お父様はわたしをそう呼んでいた。」
>>951
「じゃあ、今日で殺人はやめよー♪
人に追いかけられて不自由になるだけだよ。」
954 :
アーノルド
[saga]:2012/12/28(金) 00:39:31.30 ID:xxhoprWF0
>>938
「私は努力を強制した覚えはないな」
少しの愉快さを含んだ言葉。暗闇のなかでは彼は口を
笑うかのように曲げていることだろう。
彼は頭を受け止めるのをやめ、その凄まじい負担に適応、さらに進化まで
果たした強靭な腕力で頭を上にへと押しのけた後、振われた強烈な力をもった
その右脚の蹴りを、腕を即座に交差させ、蹴りを受け止める・・・が。
怪物の筋肉、そして強靭な皮膚から繰り出される蹴りには耐えられず、
身体がまるで台風に吹き飛ばれたのごとく吹き飛び、地面が抉れる音共に
うめき声をあげ、たたきつけられた。
「がっ・・・・!」
先ほどの憤怒の蹴りの一撃は相当高くついたらしく、彼の動きは先ほどに比べ
鈍っており、まるで重いおもりを背負っているように、その身体を立たせる。
先ほどの衝撃によって、また再び彼の身体はそれに適応、進化するかのように
筋肉の回復、皮膚の再生などを始めているが、それにはいかんせん、ウィルスの活性化の
しすぎなどにより、エネルギーが大きく不足していた。
飢えている獣のような、唸り声とともに、彼の理性は、飢餓によって塗りつぶされそうに
なっていた。身体を震わせている事はなんとかこらえているが、それでもほぼ冷静な
判断はできそうにない。
ただ、先ほどの雑魚―獲物が五体、それに対して、強い欲望の視線を注いでいる。
955 :
クリオネ 人形使い 生成中の人形:0体
[saga]:2012/12/28(金) 00:42:29.60 ID:9YZsyqEGo
>>949
「それは仮定の未来の話でしょう? 私にとって問題なのは今だよ」
右手の平を上に向けて、そんな仮定の話には付き合わないと言う。
「……」
ローダンの問いを聞いたクリオネは拳を強く握った。
(私にとってお姉様って何……? 考えたことなかった。血は繋がってないし友達って感じでもなかった……)
「お姉様は……私にとっての光。私を救ってくれた光。お姉様が死んだのはもう2年……いやもすぐ3年くらい経つのかな。
ちなみに私が命を賭ければ蘇生できるって言うならいくらでも賭けたいところだけどそれは最終手段だね」
優しいお姉様の事だ。私がお姉様の蘇生で命を落としたと知ったらきっと悲しむ。
それに何より私はお姉様と一緒に歩きたい。
956 :
リボック・オーレン(右ステッキの紳士)懐疑心に応じた洗脳
:2012/12/28(金) 00:44:11.08 ID:P/ouIckzo
>>952
「まさに、そのとおりですねえ。
何かを通せば、他に通したい事が通らなくなる。」
アランに振り向いて悲しそうに笑う。
「どちらも大切な事だったとしても二者択一ならまだまだ優しい選択です。」
「…円環の楽園と戦うおつもりですか?
小耳に挟んだのですがPASFが円環の楽園を討伐対象に選んだとか…。
あなたからの進言や要請も生きての決定なのではないですか?」
957 :
アラン
[saga]:2012/12/28(金) 00:55:48.26 ID:d7j1wLIS0
>>956
「何もかもが通ったなら、それはそれで味気ないとは思うんだがね」
リボックの悲しげな表情に気づかぬふりを決め込んで、アランは煙草を灰皿の上で小さくゆする。落ちた燃え殻のなかで、燃え尽きかけの葉が紅く輝くのを見つめながら、
「…………ああ、戦うね」
それがどうかしたかね、と。そう言いたげな、どこかひょうひょうとした態度で肩をすくめる。短くなった煙草を一息に吸いきってフィルターを捨てると、また紙箱に手を伸ばす。
「AMSも動くだろう。先進国の安全保障は本社の金畑の一つだ」
リボックなら知っていて当然のことをわざわざ口に出したのは、ここでどうこたえるべきか考える時間を稼ぐため。それほど重要なことではない。ただ、少し考えて、それから答えるべきことのように思えて。
「円環の楽園は確かに崇高な目的を有しているよ。だがね、それはあの悪名名高いEmethと何ら変わりない、あるいはそれ以上の騒乱を引き起こすだろう。それを見逃すのは、俺のルールに反している。確かにAMS本社に上申したのは俺だが、それが何かを変えたとは思えない」
958 :
シンラ・アマツキ
:2012/12/28(金) 00:57:11.97 ID:zuWshH8X0
>>951
>>953
「クララにルーシェ......よろしくね」
「じゃぁ、僕にとっての君達はこの町に来てから初めての友達......」
「いや、良く考えたら人生で初かな? 」
まぁ、たった二ヶ月の短い人生でだけれども
少年は女性から手を離し二人に向けて微笑んだ
何やら二人から殺人を思わせる言葉も聞こえるが......
(でも、善悪を決めるのは僕だよね)
(例え人を殺してても、其れが生きるためなら 誰にも否定は許されない)
「あ、でもクララ? もし食事が出来なくなるのなら僕についてくるかい? 」
「僕は人の生命力を喰うだけだからさ、殺された命を無駄にはしたくないし」
「ルーシェもさ、もしお金が必要ならだけど 僕も食事のついでに集めておこうか? 」
純粋に 奪った命を何処までも尊く扱うために
残酷な行為すらも厭わない少年は、至って普通の笑顔で問を投げ
変わらぬ優しい笑みのまま 答えをまった
959 :
アラン・J・ロックウェル【治安機関職員】E:SW1911PD 、 SIG P210
:2012/12/28(金) 00:57:27.81 ID:d7j1wLISo
ここだけ不思議の新世界★11
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1356623819/
960 :
ローダン/グラサンと虹色ドレッドヘアの褐色中年 死霊術師 【円環の楽園】
[sage saga]:2012/12/28(金) 00:57:35.79 ID:VqxRGphvo
>>955
「…してみせるさ、現実にね」
ローダンは自問するように呟く。表情を強張らせ、その声音はいつになく神妙だった。
───のだけれど。
「なるほどね、美しい姉妹愛ってヤツ」「そりゃ良いや!最高に好都合ってヤツ!」
「……や、や、待ってね?馬鹿にしてる訳じゃないからねぇ?」
それは一瞬にして氷解し、次の瞬間にはこれまで通りの、軽薄な態度を取り戻していて。
「死者の魂が冥府、あの世の底に堕ちていくのは知っているよね?」「となれば、蘇生の為にはこれを呼び戻す方法が要る」
「で、一番なのが魂を現世に縛り付け得るもの、つまり現世との繋がりや未練なのよ」「この場合は、お嬢ちゃんがそれに該当するねぇ」
「わかりやすく言えば、お嬢ちゃんが冥府に『お姉ちゃぁん!戻ってきてぇ!』って叫ぶ訳ね」
「まぁ、これは……あくまで比較的だけど、一番原始的な方法だからねぇ」
その分、わかり易いでしょ?と言葉を継いで、ローダンは歯を剥いて笑んでみせた。
デメリットは存在するし、術者は莫大なリスクを負う事になる。無論、高度な技術も必要だった。
彼自身経験でなく、知識を語っているに過ぎない。メイザースすら成しえない、前人未到の領域なのだから。
数多有る蘇生術の伝承から、実現可能、かつ理解しやすいものをピックアップして語っていた。
/
すいません、次ちょっと遅れるかもです……!
961 :
狂魅ヶ裂 円環 【異形化儀式術】
[sage]:2012/12/28(金) 00:59:16.77 ID:YFuJX9B3o
>>954
吹き飛んだ彼の身体を、怪人は憤怒に彩られ、最早まともに視界が定まらない双眸で視界に納めた。
手の中で燃え盛る水が逆巻き、巨大な魔剣が手の中に転送、再構築され、また分解、再転送。
左手で顔を覆いながら、有りったけ怒り狂って叫ぶ。
「ああ、だから止めるんだよ!!!こんな戦い、止めてやるよ!!!!!
お姉ちゃんは言ってたぜ、面倒なら、全部全部投げ出しちまえってな!」
ベキリ、と装甲が剥がれ、怪人と化して消えて行く。筋肉組織が収縮し、消え失せる。
其処にいたのは此の寒さの中多量の汗を流して、定まらない憤怒の視線を彼に送る。
男物の衣服を纏う、男装の少女であり。紛れも無い、怪人の源である。
「行けよ愚図ども!せめてオレが投げ出すまでの時間は稼いでみせろよぉ!!」
其の一喝と共に、五体の異形は同型の片刃剣を振りかざし、襲い掛かった。
そして、狂魅ヶ裂円環は。
数歩、後方へと下がる。それを合図に、地震と見紛う程の揺れが、一帯を襲う。
962 :
リボック・オーレン(右ステッキの紳士)懐疑心に応じた洗脳
:2012/12/28(金) 01:04:17.72 ID:P/ouIckzo
>>957
「あなた達は戦いますか。では、無事に戦わせましょう。
生還と戦死の二択を用意しましょう。事故死はさせません。
トライアドの会議次第ですが、全メンバーがAMS経由で
PASFを支援する事になるかもしれませんねぇ…。
煙草…もらえますか。」
軍需産業共同体トライアド。普段はただのシェア争いの会議だが。
963 :
クララ(ブロンド美少女)ミミック
:2012/12/28(金) 01:07:10.89 ID:P/ouIckzo
>>958
「シンラはわたしにご飯、食べさせてくれるの?」
964 :
ルーシェ・ヴァーミリアン
[sage]:2012/12/28(金) 01:08:00.34 ID:JdLYFXLn0
>>953
「あら忠告?ありがとう。そうしようかしらね―――」
クララの忠告を受け入れたかに見えたその刹那。
「私の行動は私が決める。――だから、私に指図しないでくれる?」
反転。にこやかな仮面が少し剥がれ、敵意を滲ませた視線をクララに突き刺す。
それと同時に不穏な空気が3人のいる空間を漂い始めた。
>>958
「えっ、いいの?お姉さんとっても嬉しいなっ
だったらその好意に甘えようかな。いい子、いい子」
不穏な空気が漂っているのが嘘のように
甘い声で、混じりっけの無い笑みを浮かべて。
シンラの頭に手を伸ばし、やや激しく頭を撫でる。
「ふふっ、シンラ君。だったら私は君の為に寝床とか"食事"を用意してもいいかなっ」
気分屋故の言葉は、この瞬間においては確かな効力があった。
965 :
クリオネ 人形使い 生成中の人形:0体
[saga]:2012/12/28(金) 01:08:31.10 ID:9YZsyqEGo
>>960
(この男、どうしてここまで術を広めるのにこだわるの……?)
それによってこの男にどのような徳があるのか解らない為、クリオネは困惑する。
が、その次の言葉によってその思考は停止する。
「な……ぶっ殺すよ。お姉ちゃんなんて呼んだことないし……」
思わず視線を男から外す。
方法はどうあれこの男の言い方が気に入らなかった様子。
「ちなみに血は繋がってないよ。
……その説明だけだと解りやすいけどそれを実現するための方法はそんなに単純じゃあないでしょ?」
それをいかに実現するかが大きなポイントなのだ。簡単に実現できるならわざわざ円環の組織になど入っていない。
//了解ですー
966 :
クララ(ブロンド美少女)ミミック
:2012/12/28(金) 01:13:00.50 ID:P/ouIckzo
>>964
視線で刺しても刺さらない、威圧が通じない。
「?」
しかしシンラへの態度を見てニコリと笑った。
967 :
アラン
[saga]:2012/12/28(金) 01:13:08.02 ID:d7j1wLIS0
>>962
「どうやら根回しが上手そうだ」
煙草を差し出して、ついでにマッチの火を添えてやる。そろそろ空になりそうなジャックダニエルの瓶に目をやって、
「俺は極悪人だ。子供を、若い連中を死なせるだろう。ただやらねばもっと多くが死ぬ、だからやる。たとえ、敵が何であれ、な」
968 :
シンラ・アマツキ
:2012/12/28(金) 01:22:34.70 ID:zuWshH8X0
>>963
964 966
「あぁ、そうだよクララ......」
「僕たちは弱い...だから助け合って生きなきゃ」
と、そこで女性に頭を撫でられた
それも激しく
くしゃくしゃと髪が乱れ 少し痛いな と感じたが、その行動に人間らしさを感じとり
胸の辺りが 暖かくなった
「えへへ......照れるよルーシェ♪」
「でもそうだね、食料元は昨日確保したんだけど、寝床は欲しいな」
でも......と付け足し
「女の子同士で喧嘩はしちゃいけません! 」
「助け合っていこうよ。 ね、ルーシェ...クララ......? 」
クララに歩みより頭を撫でた
敵意を先に消したことについての賛辞である
「あ、でもでも強制はしないよ! 」
「ルーシェの生き方に口を出す気はないしね! 」
ただ、友達が傷つけ会うなら止めさせてもらうよ?
と、呟いた
敵意では無く 好意ゆえの言葉だ
969 :
リボック・オーレン(右ステッキの紳士)懐疑心に応じた洗脳
:2012/12/28(金) 01:25:07.01 ID:P/ouIckzo
>>967
「取り柄なんですよね。そういう裏工作?といいますか。」
煙草の煙を肺に入れて、吐かずにそのまま煙を吐きながら話す。
「フフフ…いい覚悟です。
敵を見れば[
ピーーー
]。見敵必殺の覚悟、お見せ願いましょうか。
今を持ってトライアドからZ.O.Groupはあなた方の味方です。
ただ、うちのグループって国際企業でしてね…」
言いにくそうに、
「今のあなた達の味方はZ.O.オセアニアグループです。
内部抗争に巻き込んでしまって申し訳ないが、
他のグループがどう出るかはわかりません。
結果的に全グループをわたしにくれませんか?」
970 :
ローダン/グラサンと虹色ドレッドヘアの褐色中年 死霊術師 【円環の楽園】
[sage saga]:2012/12/28(金) 01:25:32.77 ID:VqxRGphvo
>>965
「いぇーい、ぶっ殺されても生き返りますもんねぇーだ!」
「や、ゴーメンゴメン、反省はしてるんだよぉ?」
茶化すように言うけれど、この男ならば本当に生き返りかねない。
……何というか、殺しても死なないような気がする。
「うんうん、それ自体の理論は単純なんだけど、言わば道具の準備が偉く複雑でね」「魔力も多量に要する」
「それに、この方法だと肉体を工面できないんだ──だから、そっくりさんで妥協するしかない」
肉体だけでもそのまま錬成出来る人が居るなら、話は別だけど。と付け足して、ローダンは溜息を吐く。
「ダメなら、もっと複雑かリスキーなヤツか……門外漢だけどさ、神頼みなんて手もあるっちゃあるねぇ」
971 :
クララ(ブロンド美少女)ミミック
:2012/12/28(金) 01:27:20.73 ID:P/ouIckzo
>>968
シンラの手を払いのける。
「ルーシュが約束してくれてない。
人間が人間を殺さない約束をしてくれないなら…僕は人でなく化物を食べるよ。」
972 :
アラン
[saga]:2012/12/28(金) 01:32:27.70 ID:d7j1wLIS0
「あんたマネージャーよりアンダーカバー向きだな、そのほうが出世する」
やっかいそうなやつにかかわってしまったものだ、と。後悔するわけではなく、これから少しばかり危険になりそうな生活の気配に、アランは内心でため息をつくと
「敵なら殺す。無辜ならば救う。それだけだ、俺にできるのは。だから内部抗争だろうがなんだろうが俺は知らないね。ただ“敵が向かってくるなら、あんたのところの誰だろうが始末する”だけだ。ZOグループに興味はない」
973 :
クリオネ 人形使い 生成中の人形:0体
[saga]:2012/12/28(金) 01:33:54.80 ID:9YZsyqEGo
>>970
「ふんっ……」
へそを曲げてしまうクリオネ。基本的にわがままなのだ。
「ダメよ。肉体が違うなんてダメ……お姉様はお姉様だからお姉様なの」
おそらく傍から見たら危ない狂信者だ。
「やっぱり魔力が多量に必要なのね。メイザースは魔力の当てがあるって言ってたけど詳しくは教えてくれなかった。
何か他人から魔力を収集して溜め込んでおくような道具があれば良いんだけどね……」
クリオネの魔力量は特に秀でているわけではない為、とてもクリオネではまかなえない。
「ほかにあるって言うの? 肉体と精神を完全に蘇生させる方法が」
あるならそれに越したことはない。
974 :
ルーシェ・ヴァーミリアン
[sage]:2012/12/28(金) 01:36:58.77 ID:JdLYFXLn0
>>968
>>971
「でしょ?だったら、はい」
上着のポケットから出したのは自分のマンションの部屋の鍵。
それを出会ったばかりの少年に軽々しく投げ渡すのだった。
「んー…少年がそう言うんだったら考えないでもないかなぁ
でも、私は人を[
ピーーー
]わ。その時の気分次第でね。」
相変わらずの、主張。
しかし言葉はそこで終わらない。
「ああ、でも。でもそうすると 少年がかわいそうだし
"今"は、殺さないと約束してあげるわ、クララ。」
気分が良いが為に、出来もしない約束を軽々しく口にする。
内心では破る気満々であり、別に意固地になって主張を突っぱねても良かった。
975 :
リボック・オーレン(右ステッキの紳士)懐疑心に応じた洗脳
:2012/12/28(金) 01:38:55.10 ID:P/ouIckzo
>>972
「嫌ですね。
マネージャーでいいのですよ。
明日の私は今日のわたくしとおなじなのか。
専制君主なんてものにはなりたくないのでおあいにく様。」
愉快そうに笑い、言葉を続ける。
「少しは興味を持って欲しいものですね。
まあいいでしょう。
Z.O.グループのメンバーに円環がいるかも知れない。
なら、わたくしはそれを排除したい。
あなたがそうしてくれるならそれで良い。
…また暇があれば会いましょう。
130mm弾アサルトライフルが完成したら設計図ごとわたします。
今は商戦の時ではありません。共闘の時です。」
976 :
クララ(ブロンド美少女)ミミック
:2012/12/28(金) 01:41:04.61 ID:P/ouIckzo
>>974
「本当に今だけでも人殺しをやめてくれるの?約束だよ?」
そんな口約束を簡単に信じるクララはルーシュも信用した。
977 :
アラン
[saga]:2012/12/28(金) 01:42:41.03 ID:d7j1wLIS0
>>975
「そりゃ残念、いい就職先を知ってるんだがね」
興味がないのは仕方がないだろう、とむくれたように返すと、最後の一杯を飲み干してマスターに金をわたして立ち上がる。
「また会うさ、必ずな。何かわかったら教えてくれ、また会おう」
じゃあな、と手を振ると、黒いコートをなびかせて、アランは店の外に消えた。
/長々お付き合いいただき感謝感謝!これ以上はぐだぐだになりそうなのでここで〆させてもらいます!
978 :
リボック・オーレン(右ステッキの紳士)懐疑心に応じた洗脳
:2012/12/28(金) 01:45:52.15 ID:P/ouIckzo
>>977
「この店にたまに現れますよ。
ではでは、またの再開を。」
// 同じく〆時だと思ってましたww
// 言いたい事、聞きたい事聞けてありがたかったです。感謝。
979 :
シンラ・アマツキ
:2012/12/28(金) 01:52:30.92 ID:zuWshH8X0
>>971
>>974
ペシッと手を払われ、哀しい顔で後ずさる
其処で飛んでくるマンションのカギ
慌ててキャッチ......そして転倒......なむなむ
「あわわ、ありがとね ルーシェ!(二つの意味で)」
「まぁ、クララが化物を食べるのなら止めないよ」
「現に僕の主食はもうすぐ悪い化物(?)になる予定だしね」
「まぁ、かくいう僕も化物って昨日言われたし......」
「食べ物をあげる約束を果たせるなら、僕の体も少しだけ 食べても良いよ? 」
哀しい顔のまま、少年は笑った
転倒したまま、少女に微笑みかけた
「そういえば協力しながら一緒に暮らすなんて、なんだか家族みたいだねぇ」
ぽつり......意味もなく呟く
本当に ふと思い付き 口から溢れてしまった言葉だ
980 :
クララ(ブロンド美少女)ミミック
:2012/12/28(金) 01:55:52.88 ID:P/ouIckzo
>>979
「ごめんなさい。
ルーシュが人殺しをやめないなら一緒にいられないから。
でも…やめてくれるんだって。」
シンラにもよってきた。
「家族ってなぁに?家族って良い物?」
981 :
アーノルド
[saga]:2012/12/28(金) 01:56:36.82 ID:xxhoprWF0
>>961
飢餓にとらわれているが、前にいる怪物が、もとに戻り始めているのだけは
分かっていた。
進化ができない―。突然と現れた不満と恐怖、そして烈火のごとく、湧き上がる憤怒。
「貴様―!なぜやめたァ!!!!」
こみ上げた憤怒を吐き出すような、叫びをあげる。そして、それと共に
彼が抑えていた理性が、一気に崩壊した。
「■■■■■■■■■――!!」
もはや言葉にもならぬ凄まじい絶叫とともに、襲いかかってきた
異形の攻撃を後ろへと跳躍―いわばバク転でよけ、右腕の刃をさらに
伸ばし、まるで異形の首を刈り取るが如く、それを振う。
飢餓と怒り、そして進化、適応をした凄まじい筋力から繰り出される
斬撃は、先ほどとは比べ物にならぬ、風を切る音すらするほどのものだ。
異形はまるで雑草を鎌で刈り取られるが如く、その刃で首をまとめて刈られた。そして、
その後に起こる突然の地震。
身体を崩すが、もはやそんな事を考える余裕がなく、まるで飢えた獣ように先ほど切り伏せた
異形の死体の肌に口を寄せ、噛み、そして引きちぎり、咀嚼した。
食い荒らしに等しい、あたりには引きちぎったことによる血の飛沫で満たされている。
今のこの男には理性がないらしい。しかし、喰い終わればじきに戻るだろう。
982 :
ローダン/グラサンと虹色ドレッドヘアの褐色中年 死霊術師 【円環の楽園】
[sage saga]:2012/12/28(金) 01:58:07.71 ID:VqxRGphvo
>>973
「……ううむ、お姉ちゃんはお姉ちゃんだからお姉ちゃん、ねぇ」
腕を組み、クリオネを小馬鹿にするようにほくそ笑む。
──この男、年甲斐も無く彼女に対抗意識を燃やしていた。
「ああ、旦那にも相談したんだ?」
顔の筋肉を素早く収縮させて、恐らくは眼をぱちくりさせているのだろう、クリオネに抜けた視線を遣った。
ならば、自分が彼に協力するのも一つの手かとも考える──術師として、ローダンは彼を追う身だった。
「でもまーさ?魔力についちゃあ心配する必要無いと思うなぁ」
「だって僕ら、悪人じゃない」「その人を生き返らせる為なら、無関係の人間が何人死のうが関係ない──そうでしょ?でしょ?」
不意に、ローダンが常に湛えていた笑みが、一層その歪さを増した。
クリオネに同意を強要するような問い掛けに、レンズ越しからでもわかる程、その灼眼を輝かせていた。
「そうだったら、心配しなくても方法はいくらでもあるって」
「それこそガチガチに理論だった死霊術に拘らなくとも、悪魔に他人の魂を捧げればそれだけで済むかもしれない」
「魔術ってのはさ、機械と一緒で動力さえ用意できれば大体の事は出来ちゃうの」「効率さえ無視すればだけどね」
「無論、最適解をそのまま当て嵌められるに越した事は無いけどねぇ」
983 :
ルーシェ・ヴァーミリアン
[sage]:2012/12/28(金) 02:06:17.32 ID:JdLYFXLn0
>>979
>>980
「ええ、約束するわ。そんな風に頼まれたらこっちが折れなきゃいけないじゃない」
これも、嘘。正直どうでもよい事である。
こんな約束いつでも反故できるから。
その後、慌てふためき転倒した少年へと視線を移し
家族と言う言葉に、僅かばかり表情が曇る。
「そうね、家族みたい。私が姉で、シンラ君が弟、
そしてクララが妹ってところかしら」
ここにきて家族ごっこをするとは思わなかった。
けれどここに来る前とは違いいつでも放り投げられるのだから
久方ぶりに悪くないと思えた。
「家族ってのは良いものだと思うわよ。いいところは色々あるけど
"一人じゃない"ってのが大きいの。まぁそれは一緒に住めばわかると思うわ」
勿論、弊害も苦痛も付きまとうものだが。
984 :
クララ(ブロンド美少女)ミミック
:2012/12/28(金) 02:13:07.61 ID:P/ouIckzo
>>983
「ありがとう、ルーシュお姉ちゃん!」
嬉しそうに人食いの怪物が微笑んだ。
「…?ルーシュお姉ちゃんが長女?なんだかたよりない…。
シンラ兄ちゃんも頼りないし、わたしはここのこと知らないしどうすればいいの?!」
しばらく考えて、
「うん、ルーシュが長女でいいや。」と結論を出した。
985 :
クリオネ 人形使い 生成中の人形:0体
[saga]:2012/12/28(金) 02:18:32.23 ID:9YZsyqEGo
>>982
「なに……文句あるわけ?」
腕を組みながらやや上目使いにローダンを睨む。人の事を良く煽るくせに当の自分はあまり煽り耐性が無い。
「そもそもメイザースに接触した理由がこれだからね。メイザースの術はそれはそれで良いけど他にも手札があった方が良いでしょ?
だからそれ関係を知ってそうなキミに話したのさ」
その上で成功率の高い方を実行すればいい。どちらの方利用価値が高いか……ただそれだけなのだ。
「ははっ、そりゃそうだよ。私は私とお姉様以外の生き死になんてどうだっていいの。心底興味ない。
……ちなみに言っとくけど私は私の事を悪だと思ってないよ。私にとってはこれが正しい事なんだからね」
悪を作る目的があるメイザースがこんなことを聞けば起こるかもしれないが、クリオネにとっては自分が正義で反発する物が悪。
世間一般の尺度はクリオネに当てはまらないし当てはめるつもりも無い。
「生憎とその手の知識が無くてね。死者蘇生をしたいのは良いけど私一人じゃ知識と技術が足らないんだよ」
クリオネは悔しげに言う。気合や思いだけで実現できるならお姉様が死んだあの日にお姉様は生き返っている。
「もし……もし、悪魔の召喚や蘇生の術をする準備が整ったとして、キミは私に協力してくれるのかい?」
そこが一番の問題だ。召喚術も蘇生術も扱えないクリオネだけでは準備だけ整えたとしても意味が無い。
986 :
シンラ・アマツキ
:2012/12/28(金) 02:19:33.16 ID:zuWshH8X0
>>980
>>983
「んー....良いこ良いこ......」
「そうだねぇ、僕も家族なんていないから分からないけどさ」
「良いものだと思うよ? 見ていてちょっと羨ましいもん」
転んだ状態から上半身を起こし 寄ってきたクララを改めて撫でた
人間では無い化物(じぶん)が真似事をしても意味は無いと知りながら
淡い期待とともに真似てしまう 虚しい悪癖だ
「ほら、ルーシェも...いや、お姉ちゃんも良いことって言ってるし」
一人は嫌いだ。
寂しいのが嫌いだ。
自分は弱いから、助け合えるなら助け合いたい
たとえそれが 上っ面だけだとしてもだ
「じゃぁ、そろそろ帰ろうかみんなで、ね? 」
987 :
クララ(ブロンド美少女)ミミック
:2012/12/28(金) 02:27:51.59 ID:P/ouIckzo
>>986
「わたし、お部屋でも一人で眠れるよ。
おやすみなさい、お兄ちゃん、お姉ちゃん。」
988 :
ルーシェ・ヴァーミリアン
[sage]:2012/12/28(金) 02:30:17.60 ID:JdLYFXLn0
>>984
>>986
嬉しそうなクララの表情と言葉。
家族と言う束縛が嫌で家族というモノをぶち壊したのに。
家族ごっこをする羽目になるとは、とルーシェは内心、自嘲。
「そうよ、私が長女よ、お姉ちゃんよ。
だから頼りないなんて言わないでくれる?」
どうも自分はその気になってしまっているらしい。
クララの言葉についつい、二の句を継いでしまう。
「解らないなら助け合えばいいでしょ?それが家族なんだし」
なんて、出来の悪いホームドラマでありそうなセリフまで口にする始末。
「んじゃ、シンラも帰りたいって言ってるし
この状況を他人に見られたらなんて言われるか解んないから
さっさと帰りましょ?」
989 :
狂魅ヶ裂 円環 【異形化儀式術】
[sage]:2012/12/28(金) 02:32:21.50 ID:YFuJX9B3o
>>981
凄まじいまでの身体能力と、生体変化によって紡がれた断頭台。
それは畏敬の念すら沸かせる程に鋭利で、そして素早くそれらの首を切り落とした。
異形の身体は崩れ落ちると同時に、元となったであろう少年少女達の形を取り戻す。
それらは冒涜的に、背徳的に、喰い千切られて。
其の光景に、否、その行動に、薄く笑みを浮かべて、彼女はようやく正気の言葉を、紡ぎ出す。
「よぉよぉ偉そうに食べてないで聞いてくれよ。良い事教えてやるよって言ってるのにさ。
世の中には適応とか、進化とか、そんなモン全部引っくるめて乗っ取る……
まるでオレを神様にしたみたいなのがいるんだぜ。」
より、其の揺れは強くなり、そして円環の足下。ビシリ、ビシリと一つ、亀裂が現われる。
それに連鎖して、一瞬にして其処には大きな、そして余りにも巨大な大穴が、口を開けていた。
それはすぐに閉ざされた。空中に投げ出された少女の身体を、受け止める何かが。
円環は、其処から這い出た巨大な何かの上に立っていた。
―――――――――それは、巨大な手を模したナニカだった。
「オレ達新世会を甘く見たな、男性。……いや、言ってなかったか。ごめん。」
990 :
クララ(ブロンド美少女)ミミック
:2012/12/28(金) 02:33:19.32 ID:P/ouIckzo
>>988
枕を抱いて素直に返事する。
「ごめんねお姉ちゃん、おやすみなさい。」
// お二方お相手感謝します。
991 :
ローダン/グラサンと虹色ドレッドヘアの褐色中年 死霊術師 【円環の楽園】
[sage saga]:2012/12/28(金) 02:41:48.38 ID:VqxRGphvo
>>985
口を尖らせるクリオネを含み笑いであしらいつつ、ローダンもまた腕組みをして、黙考する。
彼もまた己が目的、その成就の為に円環に加わった身分だった──が
言動を聞く限り、クリオネのそれは如何せん円環の指標から逸れている気がしてならない。留意が必要…かもしれない、と。
「それならお嬢ちゃんは運が良い」「何せ、旦那を抜けばオジサン、円環随一の魔術師の自負があるもの」
しかしながらこの男、自らの根幹に根差す部分以外の話題は楽観を以て思考する主義である。
仲間≠ヨの猜疑等という不穏な思考は思考の片隅に追いやってまた、浮ついた態度を取るのだった。
「協力はするよ?何せ同僚だし、オジサンにとっても良い経験になる───ただし=v
「ただし、相応の対価は頂かなくちゃならないねぇ」
「君は多分、禁術の対価として旦那に円環入りを求められたんでしょ?」「それと同じ事よね」
「まあ、死のリスクを孕む、でかい規模の術式になるだろうから───」
にたり、と今日一番の、あるいは死を覚悟させる邪悪な笑みを湛えてから。
「……これくらいは頂いておこうかな?」
ローダンはクリオネの臀部を目一杯に広げた掌で、軽く叩こうとした。それだけといえば、それだけだった。
──その動作は緩慢でわざとらしく、避ける事は容易い。反撃に、ビンタのひとつでも叩き込めるだろう。
992 :
シンラ・アマツキ
:2012/12/28(金) 02:45:21.76 ID:zuWshH8X0
>>988
990
「僕って頼りないかなぁ......」
「まぁ、いっか。 頼りない僕に頼れる(笑)お姉ちゃん」
「そして可愛い妹のクララ」
「助け合っていこうじゃぁないか! おやすみみんな! 」
そのまま帰路を行き少年たちはかえってゆく
初めて訪れるはずのルーシェの家に、ただいま! と叫びながら入っていくのは
まぁ、いうまでもあるまい
少し歪でちょっぴり奇怪な家族生活が、今日から始まるのだから
小さいことは 気にならない
/お二方絡みありがとうございました!
/遅かったり受け身だったりで申し訳ない!
/でも楽しかったです!
993 :
ルーシェ・ヴァーミリアン
[sage]:2012/12/28(金) 02:47:19.86 ID:JdLYFXLn0
>>990
>>992
//お二人方大変乙でした!此方も楽しかったです!
//こんな深夜遅くまでお付き合いいただきありがとうございました!
994 :
クリオネ 人形使い 生成中の人形:0体
[saga]:2012/12/28(金) 02:51:57.09 ID:9YZsyqEGo
>>991
「根拠も何もあったものじゃないね。まぁ当面は信じるけど」
他の魔術師を知らないのでこの男が現在暫定1位だ。
「言い忘れてたけど……」
ローダンの手が迫ってくるのが見える。
すかさずそれを避け、ローダンの足を思いっきり踏みつけようとする。
当たっても避けられても言うだろう
「報酬の先払いはしない主義だよ」
必要なら払うが今その必要があるとは思えない。
「キミ女に興味ないとか言ってなかった?」
995 :
ローダン/グラサンと虹色ドレッドヘアの褐色中年 死霊術師 【円環の楽園】
[sage saga]:2012/12/28(金) 03:04:46.25 ID:VqxRGphvo
>>994
「まぁーまぁー、専門外の部分に関しちゃ、例外はあるかもだけどねぇ?」
「んっふふ、ぬふふふ───痛ッ!痛い痛いッ痛い…、痛いよお嬢ちゃん!?マジ、これマジヤバ───ッ!!」
意図してかどうかは定かでないが、彼の右手は見事に狙いを外し、お約束的に宙を掻いて。
直後、つま先に落とされる彼女の踵に、いささかオーバーすぎるリアクションを取るのだった。
「ああ、あれね?嘘、真っ赤なウソウソ」「オジサン若いおなごだぁーい好き!」
「───げほん、それはつまり、後払いならお嬢ちゃん公認で───ッ!?」
ローダンの無骨な面構えとその尊厳を崩壊させるように、彼の鼻腔から一筋、赤い液体が垂れる。
このおっさん、術師としての腕は確かだったが──強面に似合わず、とんでもない軟派セクハラ親父だった。
あからさまに芝居がかった一連の動作に、どこか憎めない一面を見出すか。
あるいは純粋に、手腕は認めるがウザいと評するか──それは、クリオネ次第といった所だろうか。
996 :
クリオネ 人形使い 生成中の人形:0体
[saga]:2012/12/28(金) 03:16:47.73 ID:9YZsyqEGo
>>995
「女の子に勝手に触ろうとするからだよ」
ローダンから一歩離れる。ここなら直ぐには届かないからいきなり触られることは無いだろう。
「キミは本当に面白いね。でも食えないオヤジ……」
この芝居がかった言動。これは本質を隠すためのものなのではないかと勘繰るクリオネ。
よってクリオネからの評価は食えないオヤジ。
「私が円環に入ったのはまず間違いなく私の求めるものをメイザースが持っていると確信したから。
まだキミが私の求めるものを持っているかの確証が掴めないからね。
……ちなみに私を報酬として欲しいなら考えておいてあげるよ」
最後に笑って付け足す。
「話を戻すよ。当面何が必要になる? 前もって集めておく物があるなら早いうちに動いておきたいからね」
997 :
ローダン/グラサンと虹色ドレッドヘアの褐色中年 死霊術師 【円環の楽園】
[sage saga]:2012/12/28(金) 03:36:07.07 ID:VqxRGphvo
>>996
クリオネに距離を取られて直ぐ、ローダンの顔が絶望に満ちていくのがわかる。
それはまるで、末法の世を目の当たりにしたかのような、悲哀の篭った表情だった。
「持っている──と思いたいんだけどねぇ、って」
「なんだなんだ、笑えるんじゃん?オジサンてっきり鉄仮面の鉄面皮とばっかり」
けろけろと笑いながら、ローダンは宙へ視線を逸らす。
それから視線を戻し、初めて笑みを浮かべたクリオネに対して、恐らくは本心から表情を綻ばせてみせた。
「うぅーん……先ずは下準備なんだけどさ、今回の件に最適化した青写真を描かないといけない訳」
「だから具体的に必要なものは無いのよねぇ──強いて言うなら、人の魂≠ニか」
「供物にも動力源にもなるからね」「これを持っているといい、人の死に立ち会った時、その魂を吸収できる」
ポケットへ無造作に手を入れ、引き抜くと、彼の手には大粒のエメラルドをあしらったアミュレットが握られていて。
近寄らず、距離を保ったままそれを、クリオネへと差し出すのだった。途中、「たまに例外も居るけどね」と注釈を添える。
「最後に、オジサンはローダン。さっきも言ったけど、巷じゃビフロンスって呼ばれてるから…そこの所、よろしくぅ!」
クリオネの返答を待ってから、ローダンは踵を返してこの通りを後にしようとする。
彼女の人物評が的中しているのかは、追々、明らかになる事だろう───
998 :
クリオネ 人形使い 生成中の人形:0体
[saga]:2012/12/28(金) 03:47:15.48 ID:9YZsyqEGo
>>997
「誰がよ。どちらかと言うと表情に出すタイプなんだけど」
笑った顔が可愛いって言われたこともあるし……と相手に聞こえるか聞こえないかと言った声で付け足す。
「人の魂ね。このアミュレットに人の魂がたくさん入れば良いのね」
とローダンからアミュレットを受け取り、それを眺める。
「私はクリオネ……組織ではムルムルって名前だっけ。どっちで呼んでも良いよ」
初めてムルムルの名前を相手に明かす。この通りを去ろうとするローダンに向かい待ってと言うように最後
「人の死に立ち会うって言うのは自分で殺した相手でも良いの? それで人の魂とやらが多ければ多いほど良いわけ?
これだけ教えて」
999 :
ローダン/グラサンと虹色ドレッドヘアの褐色中年 死霊術師 【円環の楽園】
[sage saga]:2012/12/28(金) 03:56:12.70 ID:VqxRGphvo
>>998
「わぉ、クリオネちゃん萌え萌えぇ」「ってゆー冗談は置いといてぇ」
にやけ顔で突っ込みをひとつ。ローダンの地獄耳は、クリオネの微かな声をしかと聞き取っていた。
「……あぁ、当然自分で殺めたものでいいし、多ければ多いほどオジサン的には好都合かなぁ?」
「要は中に魂を格納しておく倉庫だとでも思ってちょうだいな」「オジサンの手にかかれば、そこから魔力だって生み出せるしねん」
「ただ、あくまで魔術だから魂の強さ──例えば精神力なんかで無効化される事もあるから、そこだけは注意してねん」
──さて、これで彼女に少しは悪≠轤オい事をさせるように仕向けられたろうか。一石二鳥、あるいは三鳥かもしれない。
無論、ローダンの言葉に偽りは無い。加えて、彼女に死霊術の片鱗を行使させる事は、彼にとっても都合が良かった。
「じゃ、今度こそ行くよ?」と言ってから、彼は再び
1000 :
クリオネ 人形使い 生成中の人形:0体
[saga]:2012/12/28(金) 04:02:38.52 ID:9YZsyqEGo
>>999
「うるさいってば」
どうやら聞かれていたらしい。クリオネは思わず視線を逸らす。
「分かったよ。今はキミの言うことを信じるさ。特に私を嵌めてもそっちに良いことないだろうしね」
アミュレットをコートのポケットに入れ、当面はこれが目的になるかなと考えながら
「行っていいよ、私も帰るし。 またね」
ローダンを見送った後、クリオネは再び路地裏の闇に消えていくのであった。
//長々と絡みありがとうございました。
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