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【瞬間、パッと開いた花が】能力者スレ【突然枯れるように生きたい】 - パー速VIP 過去ログ倉庫

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1 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(茨城県) [sage]:2013/04/27(土) 22:27:15.58 ID:SXXL5lMCo
ようこそ、能力者たちの世界へ。
この世界は、数多の能力者たちが住まう世界。

無限大の大きさのこの世界。
多くのことが語られたこの世界だが、まだまだ多くの空白がある。
先人たちの戦い、絆、そして因縁。これらが絡み合い、この世界は混沌としている。
もしかすると、初めて見た貴方はとっつきづらいと思うかも知れない。
――だが、この世界の住人は新しい来訪者にことのほか優しい。
恐れず、以下に示す雑談所や、場合によってはこのスレでも質問をしてみてくれ。
すぐにスレへの溶け込み方を教えてくれるだろう。

【雑談所。質問や現状、雑談などはこちらでどうぞ】
PC【http://jbbs.livedoor.jp/internet/14029/

【はじめに】
このスレの元ネタはVIPで行われていた邪気眼スレです。
長く続けるに際して、いくつかのルールを設けています。以下にそれを記します。

・この世界は「多様性のある世界」です。
・完全無敵の能力は戦闘の楽しみがなくなり、またスレの雰囲気も壊れますので『禁止』です。 
・弱点などがあると戦闘の駆け引きが楽しめます。
・戦闘では自分の行動結果に対する確定的な描写を避けること。【例:○○に刀で斬り付ける。○○の首が斬れる】など。
・基本の心構えですが、「自分が楽しむのと同じくらい相手が楽しむことも考える」ことが大事です。
・書きこむ前にリロードを。場の状況をしっかり把握するのは生き残る秘訣です。
・描写はできるだけ丁寧に。読ませる楽しみと、しっかりと状況を共有することになります。
・他のキャラクターにも絡んでみると新たな世界が広がるかも。自分の世界を滔々と語ってもついてきてもらえません。
・「コテハン」は禁止の方向で!
・基本的に次スレは>>950が責任を持って立ててください。無理なら他の能力者に代行してもらってください。また、950を超えても次スレが立たない場合は減速を。
・スレチなネタは程々に。
・スレの性質上『煽り文句』や『暴言』が数多く使用されますが過剰な表現は抑えてください。
・基本的に演じるキャラクターはオリキャラで。マンガ・アニメ・ゲームなどのキャラの使用は禁じます。(設定はその限りでない)

【インフレについて】
過去、特に能力に制限を設けていなかったのでインフレが起きました。
下記の事について自重してください。

・国など、大規模を一瞬で破壊できるような能力を使用。
・他の人に断り無しに勝手に絶対神などを名乗る。
・時空を自由に操る能力、道具などを使用する。時空を消し飛ばして敵の攻撃を回避、などが該当します。
・特定の物しか効かないなどの、相手にとって絶対に倒せないような防御を使う。
・あくまで能力者であり、サイヤ人ではありません。【一瞬で相手の後ろに回り込む】などは、それが可能な能力かどうか自分でもう一度確認を。
・全世界に影響を及ぼしたり、一国まるごとに影響が及ぶような大きなイベントは一度雑談所でみんなの意見を聞いてみてください。

勝手に世界を氷河期などにはしないように。

・能力上回避手段が思いついても、たまには空気を読んで攻撃を受けたりするのも大事。
・エロ描写について

 確かに愛を確かめ合う描写は、キャラの関係のあるひとつの結末ではあります。
 なので、全面的な禁止はしていません。
 ですが、ここは不特定多数の人が閲覧する『掲示板』です。そういった行為に対して不快感も持つ人も確実に存在します
 やる前には、本当にキャラにとって必要なことなのか。自分の欲望だけで望んでいないか考えましょう。
 カップル、夫婦など生活の一部として日常的に行う場合には、一緒のベッドに入り、【禁則事項です】だけでも十分事足ります。
 あまり細部まで描写するのはお勧めしません。脳内補完という選択も存在しますよ。

前スレ【http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1365417994/
wiki【http://www53.atwiki.jp/nrks/
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もし、探しているスレッドがパートスレッドの場合は次スレが建ってるかもしれないですよ。

僕の記憶が全て消えても生まれ変わったらまた君を探す @ 2024/05/18(土) 22:27:06.84 ID:7xX40cGt0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aa/1716038825/

グレみんと快楽の座 @ 2024/05/17(金) 22:24:15.47 ID:DUS3Z54Xo
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aa/1715952254/

【習作】安価コンマでワンピース @ 2024/05/16(木) 21:19:27.48 ID:QUcgFIEu0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1715861966/

テンリュデネ・ゾー @ 2024/05/14(火) 20:47:34.15 ID:aewHWgbao
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aa/1715687253/

薬師とか錬金術とか、田舎とか @ 2024/05/13(月) 23:03:05.43 ID:nAT+1SmNo
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aa/1715608984/

【安価】刃牙の世界で美少女が活躍するようです @ 2024/05/12(日) 21:23:05.29 ID:vRdDvVa7o
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1715516584/

I'll never be complete without you. @ 2024/05/11(土) 21:32:24.15 ID:u/oaqw4e0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aaorz/1715430743/

テオノーマルさんの集い @ 2024/05/11(土) 17:52:36.77 ID:EjZidX+r0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aa/1715417556/

2 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(埼玉県) [sage]:2013/04/27(土) 22:28:20.10 ID:Ht6X64+Wo
/>>1乙です!
3 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2013/04/27(土) 22:45:33.30 ID:s9hbo7S20
>>1乙ー
4 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(京都府) [sage saga]:2013/04/27(土) 22:53:57.71 ID:HXogBMpH0
/>>1乙であります!
5 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(山形県) [sage]:2013/04/27(土) 23:02:32.95 ID:7efwZuxeo
鈍足の>>1
6 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) [sage]:2013/04/27(土) 23:04:49.23 ID:jpiRmZlLo
遅ればせながら>>1乙です!
7 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2013/04/28(日) 00:08:25.00 ID:ZJLuOUFLo
/>>1乙の時間だ!
8 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/04/28(日) 02:45:10.50 ID:K+oooAyNo
至高の>>1
9 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2013/04/28(日) 02:46:17.43 ID:u435Ro8+o
>>1
10 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2013/04/28(日) 02:47:05.71 ID:QvNL1xRCo
お金!と、あと>>1乙だよ!
11 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2013/04/28(日) 02:53:51.32 ID:+9m/I1JD0
>>998

【かすかな切れ端が風に舞う、闇色とも違う黒色はやがて壁にでも貼り付くのだろうか】
【その行く末を追いかけもしないふたつの瞳――じっと見つめていたのは、やはりというべきか、彼のほうで】

放火以外ならいいの? でも、下手な罪より、放火の方が重いのよ……ああ、だから?
火って欲張りなの、どれだけ食べてもおなかいっぱいになれないの――可愛そうでしょ、かわいそう

【――見つめた先の彼の言葉は、どうも。それ以外でならば別にいいと言う風にも聞こえて、】
【それだったなら湧き水に弾ける泡沫のひとつぶのよう、ふつと湧いた疑問はそのまま言葉に紡がれる】
【傾げた首と、流れる髪と――ただ、次の瞬間には興味はその場所にない。しょんぼりと眉を伏せることに忙しいから】
【だから。あまり不都合に触れるようならば、上手くはぐらかしてしまえばいい。きっと、彼女は追いかけない】

【――例えばもっと明るい時間、例えばもっと賑やかな街中、そんな場所ならば違和感なく存在できるのだろうか、なんて】
【――そう考えるなら、きっと。やがて導かれる答えは否。なぜなら、この少女の抱く気配はひとのものじゃないから】
【――明確に何と示すだけの部品は足りずとも、漠然と……ひとと違うということぐらいなら、すぐに察することが出来た】

ふうん、時計技師? 凄いよね、あんなに細かいの――わたしはいや、作る前に毀しちゃうもの

…………そんな世界詰まんないな、煙草の臭いなんて嫌い。クスリのほうがよっぽどマシ

【せっかく思いついたのだろう言葉だって、理解したのかしていないのか、あっさりと蹴っ飛ばす鈴の音色――】
【ほうと立ち上る紫煙のくゆる軌道はどこか白蛇にも似て。そう思うなら、余計に表情は堕ちていく】
【さっきまではにこにこしていたのに急に不機嫌色で染めたなら――イケナイ錠剤と比べてしまうの、どうかと思うけれど】

レンズ豆

【※うそです】

【――知っているのになんてことなく嘘を吐いたなら、からかうような色が言葉尻を染めるのだろうか】
【ひとつ摘み上げられたなら、そのひとつぶだけが赦された。その他は総て、地に放棄されることになる】
【彼女からすれば“要らない”もの。彼も選ばないなら――硬い地に打たれて、ひとつが砕けた】

――どこかに行ったからここに居るの、これから先はおうちに帰るの。
でも、こんな悪い子たちを連れて帰るの、いやだったから。その子あげるね、棄ててもいいよ

【さて、けろりと帰る家があると。寧ろ帰途の途中がここだと紡いだなら、彼はどんな風に思うのだろう】
【そんなこと言いつつ帰るような素振りが微塵もないならば。彼に注いだ興味は、お喋りをおねだりする様にも似て】
【――そもそもがこんな時間にこんな場所をうろつくよな存在なのだ。少しばかし立ち話したって、なんら問題もないだろう】
12 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(埼玉県) [!red_res]:2013/04/28(日) 03:01:25.47 ID:dVorjedAo
>>998

【すっ、と細まった瞳が、ガガルル並びにギーブルへと向けられる】
【それは小さな騎士の志を見透かすようなそれであって――やがて、満足したのだろう】
【薄っすらと笑って返す姿は、他者に対するそれと違って全く感心したようなものであり】


  そうそう、リリア……これから、そして今後もキミの上司になる存在だよ
  よろしくねぇガガルルちゃん?そして……そうだね、良い判断だ。


【騎士が舞台を下がっていくのを見れば、やはりコクリと頷いて、意識をそらす】
【もし今後、彼女が怒気を発したとしても――ガガルルにばかりは、絶対にそれが及ばないと明記しておく】

【また後日、彼女のもとには六罪王リリア≠ニいう名の元に龍印の刻まれた指輪が送り届けられるだろう】
【効力は武器などに火属性を付与するというもので、サイズはぴったり。恐らく、騎士は受け取りを拒否するだろうが】
【それを無理矢理に是とさせるほどに、リリアはいたく騎士を気に入ったらしく――受け取っておくのが、正解か。】

/っと、こんなトコロでしょうか!お疲れ様でした&お付き合い有難うございましたー!

>>999

【邪禍は潜水服の首元をつかむことに成功するだろう。それに、爪も深く食いこんでいく】
【けれど漏れだすのは血ではなくて――水≠ナある。真水に近いものだった】

【さて、潜水服は水漏れしても止まらずに、むしろ自らも左腕を伸ばして邪禍の首根っこを捕まえようとするだろう】
【そのパワーは相当なものであったが[ピーーー]つもりはやはり無いらしく、精々が息苦しい程度】
【そしてそれを横目にしながら――何を思ったか、リリアはその右腕を切り落として、邪禍の方へと放り投げ】


  キミが古龍を欲しがるのは分からないでもないけどさぁ……ダメなものはダメだよ、悪魔。
  だってコレは今、私とソーンクンの商材だ。キミの立ち入る隙は無いってわけさ
  フフッ♪でも私の右腕≠ネらあげるよぉ?ちょぉっと、お腹には良くないかもだけどねぇ


【右腕――部下という言葉の含みである。まして、詳しいことは省くが、現在のリリアの肉体は聖≠フ属性を孕んでいる】
【それから魔翌力を補給すれば、回復はするだろうが――同時によろしくないことも起きるはずで】
【どちらにせよ、潜水服はやがて彼から離れるだろう。好きにしろとでも、言うかのように】
13 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/04/28(日) 03:03:53.54 ID:py6oQYiro
>>12
/深夜までお疲れ様でしたー!
14 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(埼玉県) [!red_res]:2013/04/28(日) 03:17:32.21 ID:dVorjedAo
>>996>>1000

【がり、ガリ。無造作なようで、しかし何か絵を描く子供のように緻密な手遊び】
【リリアはそんなことを続けながらソーンの話を聞き、カニバディールとデュアル兄弟の視線を受けた】
【既にこの場の全ては自分が支配しているし、それがそもそも当然の形である――】

【――そんな傲慢さに付き合うのも、楽ではないはず。ソーンの心というのは、真に強い】
【それはこの場においては最も優れた資質だったろうし、必要な技能のようなものでもあって】


  つまりキミは、この古龍を実験体にしたいんだね?ホント、回りくどいなぁ
  でも良いよっ。キミが欲しいと言うのなら、好きに使えばいい

  ……この古龍は、2つの心臓を潰されても生きている。放っておいても死にはしない
  それくらいの生命力を持っているから、実験には最適だよねぇ。むしろ、ソッチのほうが相応しいよ
  うん、それがいいかなっ♪じゃあソーンクンにそれをお願いするとして―――

【がり、っ=\―手遊びを止めると、リリアはふわりと浮き上がって、移動】
【向かう先はカニバディールらの居る位置であって、尚も武器は手にしたまま】
【近づく距離はどこまでも。拒絶されなければ、手の届く距離まで進んでいって】


  ―――キミたちはなあに?まさか、機関員のクセに私が怖い?
  それとも好きすぎて目が離せない?フフッ、一目惚れは恋愛の落とし穴だよ
  
  で……冗談は置いといて、私のレーヴァテイン≠ノ暴発≠ニはいえ弾丸を当てた罪はどう償いたい?
  片目か、舌か……古風に小指を食べちゃっても、私としてはいいんだけどさぁ……
  なんならソーンくんに意見を募集してみよっか?アタマ、すっごくいいもんねぇ―――。


【ニヤリと笑った口元には、真っ赤な舌と鋭く伸びた牙のような歯列が覗いていた】
【別に武器に不具合が生じたわけではない。コレはリリアからすれば単なる遊びにほかならない】
【答えるも良し、答えないも良し―――参謀≠ェ助け舟を出すのを待つのも良し、だ。】
15 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) [sage]:2013/04/28(日) 03:32:11.60 ID:9QgRohjNo
>>14
【ぞわり、と。先程にも勝る悪寒。一度は、自分たちからそれていたリリアの意識が、ふたたびこちらに向く】
【リリアにとっては遊びでも、彼らにとっては生死の境目だ。ソーンとの商談が快諾されたなら】
【もはや、自分たちの命は風前の灯。“暴発”という逃げ道も、彼女を前にしては何ら力をもつまい】

【拒絶など、できようはずもなかった。見苦しく地べたに這いつくばり、ただ接近してくるリリアを眺めるしかない】
【六つの瞳だけは、必死でリリアからそらさず。もはや、これは意地に近いのだが】

(……馬鹿な。こんな化け物に、髪の毛一筋とてくれてやるものか)
(だが……この状況下では、どうにもならん、か……)

……いかようなりとも

【カニバディールは、静かに、それだけを発した。口に出さずとも、デュアル兄弟。も同様だろう】
【どうにか、三人は崩れていた態勢を立て直し】
【はるか高みから、自分たちを見下ろす、リリアにひざまずく】

【相手は、カノッサ機関六罪王であり、聖なる力さえも身に付けた半魔】
【こうなっては、どうにもならない。三人は、覚悟を決めた】

(……すまないね、参謀閣下。どうやら、ここでリタイアらしい)
(だが、貴方に託せるのなら――いずれ、この化け物を、この高みから引きずりおろしてくれるなら……)
(それこそが、私の生涯最後にして最大の利益となる)

(助け舟など、出さないほうがいい……私を踏みつけて、貴方が高みへ到達するのだ)

【ちらと、ソーンへと視線を向ける。彼とて、お互いに腹の内を探りあい、水面下で火花を散らした間柄だ】
【しかし、今この場に限っては――彼は、唯一の同志ともいえた】
【この場で死んでも構わない。貴方は、貴方の采配を振るってくれ】
【ソーンへ向けられた視線は、そう言っている。いつもは暗い光ばかり灯す瞳は、この男には似合わない、強い感情を秘めていた】
16 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2013/04/28(日) 03:34:54.49 ID:QvNL1xRCo
>>14>>999


――感謝する。心から、君の協力にね。

回りくどい、というのはよく言われるのだが――はて、自分では意識した事が無かった。
冗長すぎるかね?この喋り方は――とはいえ、私も歳を重ねた。
ストレートな言葉を自分の心と重ね合わせて、君のように素直に表現できる"女性"はとても――美しいよ。

【・・・どうやら口説くのが得意ではない、というのは多分本音だろう。数少ない、彼のジョークでもあったが――まあ、それはさておき。】
【ソーンは指をパチン!と鳴らし展開していた兵員達に新しい使命を言い渡す。龍の全身を"レイジングファントム"で吊り上げるための】
【準備に取り掛かるのだ――強固なワイヤー・ネットが次々と張り巡らされていく――なんとも、手際の良い事だ。】

――なるべく速く頼むよ、こんな"温泉"紛いの土地からは速いところ退散したいものだ。
ああ、君と居る事は別に退屈ではないよ?リリア嬢。むしろスリリングだ、とてもね。

だが――それはどうにも、いささかスリリングが過ぎるね。君も、そして君に抗ってしまったカニバディール君も。

【罪を償え――その言葉の矛先は、今度こそカニバディールの方へと向いて。】
【ソーンは――そう、一瞬拳を振るわせた。しかし――そんなものは予兆でもなんでもない、これで関係を悟られる事は無いだろう。】
【だが――彼も仲間。ここで見捨てるような真似は、決して出来ない。なにより――この龍の命を永らえさせたのは、紛れもない彼等の成果だ。】

――リリア嬢。私はどうにも、戦闘指揮くらいしか知恵がなくてね。実のところそこまで、賢いわけではないのだ。
それはきっと君にも伝わっているだろうが――まあ、それは良いとして。
そんな"鈍い"私の憶測で申し訳ないが――彼らはきっと、とても優秀なのだ。
普通、この場にいるはずの無い悪魔が現れてしまえば、ガイストだと名乗ったところで中々信用も出来まい。
疑い深いというのは決して、悪いことではないと私は考える。カニバディール君は私よりも、賢いのだよ。



――だがかといって、失礼は失礼に違いない。それは確かだ。

罰を与えるのが正しいだろう。





―――リリア嬢、私の指でも持って行き給え。それとも――君としてはもっと別の場所の方が、嬉しいかね。



【――続く言葉は、余りにも予想外で。】

【ソーンは確かに、カニバディールたちの前に歩を進め――リリアに背を向けながら、そういった。】
【その目はカニバディールを見つめながら――ふふ、と軽く口元を歪ませていて。】


この場で君についで高い権限を持つのは私だ。居合わせた部下が無礼を働いたのも確かだ。
カニバディール君たちは――直属ではないが、彼らも兵員の一人。であれば、責任を取るのはこの場では私、というのが正しい処遇だろう?

――老兵の片目は、食べられそうかね。私にはその辺は、わからないが。
17 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(山形県) [sage]:2013/04/28(日) 03:39:03.86 ID:XXjaExoro
>>12

グゥゥアアアアッ、……うゥるせェーッ!!
テメェーの商談なんて知ったこっちゃねェーッ、――グゥゥルルル、もォー少し"混沌"が濃ォければ……!

”…………”

【流石に首を締められれば発する言葉の勢いも落ちるか――】
【悪魔が今現在融合している存在は、"剛朱晶の強炎魔"――この場所のように熱が強い場所では能力が有利に働く】
【風穴に生える無数の朱色の結晶は、その血を止める】

――ッ!

【身の毛のよだつ感覚、薄々そんな気はしていたが――感じてはいたが――やはり、今彼女が扱う魔翌力は……!】
【――この悪魔は彼女と違って聖なる力を克服していない、むしろそちらの方が標準的だろう】
【邪禍……否、ベテアドットはそれを克服する手立てを持っているはずだ、しかし邪禍はたどり着いていない】
【けっして知能は低くないはずなのだが、性格がアホ極まりなく――故に今の立ち位置と活用しきれていない強さがあるのだが……】

【……今日一番の機敏さを見せたかもしれない】
【壷を移動させ近くの地面に着地させれば、潜水服の腕が離されると同時に、――なんと壺の中に向けて飛び込んでいったのだ】
【腕の回避には成功したものの――質量保存の法則なんてどこ吹く風、聖なる力に怯えた末にとったその行為は酷く滑稽に見えるだろうか】

……ヒャ、ヒャハハハ
そォの古龍は俺様に渡した方が、色々素晴らしい結果になると思うがなァ?
……よォし、特別に"血"と"鱗"、出ェ来れば"片目"と"片心臓"で今日は勘弁してやるッ! ――次は無いと思えッ!
あァ、俺様は出ェるつもりはねェーが……テメェーは入ってきても良ォいぞ? 良ォいぞ、遠慮すんな、入って来いよ

【……壷から伸びる魔翌力は四本の脚を成し、リリアの元にへとゆっくり近寄り来る】
【まあ、幾ら欲望の塊であるこの悪魔でも、嫌なモノは嫌で苦手なモノは苦手なのだ】
【壷から発せられる声、どこが妥協なのかは不明だが――ともかく、今はリリアの方が有利な立ち位置と見て間違いない、外に放り出すのも簡単そうだ】
18 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(埼玉県) [!red_res]:2013/04/28(日) 03:51:52.91 ID:dVorjedAo
>>15-16

【リリアは――カニバディールがソーンに送った視線に気付いていたのだろうか】
【それを咎めたり、顔をのぞき込んだりするようなことは無かったけれども、不愉快に笑った】
【当人が如何に楽しげであろうが、職権の濫用と変わらない。暴政の主が目の前に居た】

【けれど、そんなところにも仏は居る。悪意の人であっても、対比すれば可愛いもの】
【リリアはふらりと浮き上がって、ソーンの元へ。笑顔は変わらない、交じりっけのない邪悪なもので】


  それじゃ、君に選ばせてあげるよソーンクン。耳か、目か……指なら親指がいいなぁ
  あぁ、勿論選ぶって言うのは左右もそうだけど、何処を3つ潰すか≠チてコトなのは、わかるよねぇ?
  だって可愛い部下は全部で三人なんだからさぁ……選択肢は、6つもあるよ

  ……さあ、選んで?目か、耳か、親指か。キミの好きなトコ、三箇所だけさぁ♪


【選択肢は6つ、削られるのは3つ。最高に最低な選択を、リリアはソーンへと迫っていた】
【そしてこれは脅しなどではない、現実の出来事。もし三箇所を選べば、リリアは即座にそれを奪うだろう】
【眼ならば神経ごと。指や耳であれば根本からバッサリと、骨ごと切り落とす――実に、ヒトの所業ではない】

  【――だがあぁ、そうか、と。カニバディールたちはここでようやく気付くことが出来るかもしれない】
  【何故ガイストが、リリアが機関員を呼び集め、その姿を晒して古龍などという存在を狙ったのか】
  
  【単純だ。自らの強さと恐ろしさを知らしめれば、見知らぬ相手だろうが六罪王と認めさせるのは容易だからに他ならない】
  【その強さを誇張するためだけに古龍を殺し、同僚となるはずの機関員を脅し、挙句喰らう】
  【正真正銘――このリリアという半魔は、害でしか無い。機関に籍を置く者、全ての。】
19 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/04/28(日) 04:05:02.92 ID:K+oooAyNo
>>11

【何となくその不思議なマーブルの硝子を眺めながら】
【少女の不思議な問いかけに答えてみた】

思い当たるフシがあるんだったら捕まっていいんだ
ただ、まだ俺は放火しようと思ったわけじゃない…

【それ以外には捕まる要素があるんだろうと言う口ぶりだ】
【何気なく行ったようなそのセリフはそんな自供とも諦めとも取れる言葉だ】

……欲張りは俺も変わんないや、可哀想なのかな

【職業、銀行強盗。 世間の人間からは強欲に思われているんだろうか】
【色々恨まれることもあるだろうけど、憐れに思われているかもしてれないとは思わなかった】
【しかし、火のような刹那的な切なさは無いから…それもないか…】

【普通の少女でないことをここまでで気が付かないのは少々鈍感過ぎるヤツだと思う】
【男は割りと敏感、神経質なのでそれを察知していないことも薄々理解はしていたが】
【まあ、銃を向けられたわけでもあるまい。幽霊だったとしても呪いは防げん。だったら普通でいい】
【そんな神経質な割には楽観的な行動原理で動いている】

え……まあ、じゃあそれでいいや……作ったものの方が壊し甲斐があるってものだ

【わざわざ銀行強盗を名乗る必要もない、ここは適当にはぐらかす】

…そう?俺は煙草がないと困るんだ、そういう世界もどっかにあっていいじゃないか

…それは違うんじゃねえの?レンズ豆ってひよこ豆みたいな……あれ? 

【自分で言っててなんだが豆の種類なんて知らん。ただ、ここにきて鋭角的にジョークを入れられても】
【マジで受け取ってしまう自分の性分が少し恥ずかしい。】

そうかい、じゃあうちの子にするよ……悪い子も躾けたらいい子になるかもしれないしさ
………いいね、おウチがあって 俺は何処だったかな…景色のいいところがいいな

【通り抜ける風と海だけがあればいい、そんなことを思いついたが言ってもしょうがない】
【その『レンズ豆(仮称)』を手に握ったまま、器用に煙草を摘んで 煙とともに吐き出して忘れてしまう】
20 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(埼玉県) [!red_res]:2013/04/28(日) 04:06:36.92 ID:dVorjedAo
>>17

【邪禍にはほとんど関係のない、非道の行為――その最中で、リリアは振り向いた】
【潜水服は知ったことじゃないと言うように立ち尽くしていて、どうにもこの悪魔はしつこいらしい】
【リリアはその姿に苛立ちすら覚えかけたが、仮にも半分同族であるのが功を奏したのだろう】

【するっ、と。やりの穂先に付いていた数枚の鱗と、それに付着した血液を壺へと飛ばした】
【量はかなり少ない。けれど邪禍の望む素材そのままであり、出力は期待できるだろう】


  けどさぁ……私は悪魔と同じ部屋≠ノ入るのは絶対に嫌だよ、邪禍クン
  前はキルフェが居た。でも、これからは彼女が居てもイヤ。絶対に、ね
  だから次に一度でも妙な提案をしたら壺ごと踏みつぶしてあげる。理解できたかな?

  ……じゃっ、帰ろうか。少なくとも、古龍討伐に関しては感謝してるよぉ?
  ふふっ……次に会うときは、世界の支配権でも賭けてみようか―――。


【さて、それきり言葉を切ると――リリアは魔法陣を強制的に発動し、邪禍を強制的にはじき出す】
【飛ばされる先は遠くジャングルの上空。昼の国の僻地も僻地だ。が、未だ良心的な位置であろう】
【あくまで感謝はするというのは本気だったのか――それは分からないけれども、脅威らしい脅威は消え去った】

【今後、果たして邪禍が古龍の素材をどう使うのかは分からないし、想像もつかないが】
【ただ合成して行くだけではリリアには敵わないだろうというのだけは――もう種族的な弱点も含めて、記しておこう。】

/と、やや強引ですがかなり長引いてしまってますのでこれにて!
/本当にお疲れ様でしたっ!深夜までお付き合い頂き有難うございましたー!
21 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) [sage]:2013/04/28(日) 04:12:59.72 ID:9QgRohjNo
>>16>>18
【彼のジョークが、今生で聞く最後の、彼の言葉となるか……そう、思った】
【視界に移りこむ、ワイヤーネット。流れるような手際】
【さすがは、参謀。自分の汚れきった生涯の、幕を閉じる舞台としては上々だ】
【そう考えた時――カニバディールは見た。自分たちを弁護しつつ、眼前に立ちふさがる姿を】


(……馬鹿な!? 何を……この女は、本当にやるぞ!!)

【愕然とした。自身の身を捧げてまで、異形たる我らをかばうというのか】
【カニバディールは――立ち上がった。もし、ソーンが身体のどこかを選ぶまでに間に合えば】
【もし、リリアがそれを実行するまでに間に合えば。カニバディールは行動に出る】


『ばっ……カニバ!! がはっ!!』
「カニバ……ぐっ!!」

【デュアル兄弟が声を上げるが、彼らの胴体を、カニバディールの右足が蹴った。倒れ伏す、異形の双子】
【カニバディールは、長靴で一歩踏み出し、ソーンとリリアの間へ。そして、両腕を掲げて】
【太い指を、自身の両の眼球へと、突き入れる。そのまま、ためらいなく抉りだす】
【抉られた眼球を、つぶれないように手のうちへ。眼球から、赤い濁流があふれ出す】

【続いて、その両腕をそのまま自分の両耳へ。しっかと、それらをつかむと――思い切り、引きちぎった】
【土台ごとちぎりとられた両耳をやはり掌中へ。そのまま、軽く握りこぶしを作ると、親指を立て、自身の口へと突き入れて】
【鋭い歯で、食いちぎった。口から親指を吐きだすと、それも掌中に収める】

……どうか、我ら三人の罪。これにて清算とさせていただきたい……

【激痛に震える巨躯を抑え込み。ポッカリと空いた眼窩をリリアへ向けて】
【カニバディールは、そう言い放った】

(……私の能力なら、感覚器官も指も、かりそめのもので補える)
(参謀閣下に、その身をささげさせるわけにはいかない。なんとしても)

【たとえ、ソーン自身にどう思われようと。たとえ、リリアにどれほどあざ笑われようと】
【参謀に、傷をつけるわけにはいかない。その思いに突き動かされた】

【激痛が、逆に恐怖を薄れさせ、カニバディールは冷静な思考を取り戻していく】

(……ようやく、わかった。最初から、これが目的だったのだな)
(力の誇示……はっ、悪魔だなんだといっても、やっていることは、人間と同じじゃあないか)
(こいつを打倒する機会があるなら……あの古龍にそのヒントがあるなら……この程度、安いものだ)

【ドクドクと、血を垂れ流しながら。次の言葉を待って、カニバディールは佇んでいた】
22 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2013/04/28(日) 04:24:01.93 ID:QvNL1xRCo
>>18

【本気である――指定すれば、間違いなくその箇所を喰らう。どうやってかはわからないが、恐らくはとても――】
【とても、原始的で恐ろしい方法で、持って行くのだろう。其れは容易に、想像できるもので。】
【だが――嗚呼、王よ。悪魔の少女よ。勘違いしてはいけない――本気なのは貴女だけではない。】


            (何時の時代でもそうだ――権利を持つものは、それ以上を求め、そして何を勘違いしたか)
         (全てを意のままに操れると本気でそう、思い込んでいる――足元を掬われる事を想像することすらなく。)
               (権利――そう、力だ。それを成すものは圧倒的なまでの力だ。だが覚悟しろ、悪魔よ。)


      (――人の悪意は貴様のそれを超える。底知れぬ狂気の果てに人という脆弱な存在が何を貴様にもたらすのか。)

          (――見せてやろうではないか。貴様だけではない、王を語る権力者全員――そして罪の神すらも。)

     
                     (――引き摺り下ろしてやる。地べたにではない――地獄へ、な。)


【数刻の後、ソーンは振り返った。リリアへと神妙な面持ちで――片手を、差出し。】

右手の指を一本、君が欲しいのは親指だったか――私にはもう、頼るべき親類もいない。持って行き給え。
それから耳も――右耳を差し出そう。私は此方の耳の方がよく聞こえるのだ、君に捧げるなら此方が良い。

そして――目も、もって行き給え。此方は左だ。たしか視力は――


『―――ッ!!もう良いッ!!ソーン、それ以上は――ッ!!』


―――静かにしたまえ、梨花。これは紳士の役目だ、約束を破るのは道理に反する。私を――汚い上司にさせてくれるな。

『・・・ッ、でも・・・ッ!!こんな――・・・』


―――・・・。すまないね、だがそんな顔をしないでくれたまえ。戦場で戦う事の出来ない私には、これが仕事だ。
責任を取る――そう、逆に言えばそれくらいしか、私には出来かねるのだよ。
梨花。・・・目を逸らさず、見ていてくれるね?

『・・・ッ・・・!!』

『・・・卑怯よ、その名前で・・・呼ぶなんて・・・』


・・・さて、指定は終わりだ。ここからはR指定、なんて、ね。
リリア嬢――受け取ってくれたまえ。

【中途で、Nemesis――本名は梨花、というのだろうか。彼女の制止が入ろうとする。我慢できなくなったのだろう。】
【気に入らない上司ではあったが、彼は仲間だ。身体を張るところなど見たくは無い、が――それすらも、ソーンが振り払い】
【右の親指、右の耳、そして左の目を――差し出して。】

全て一つずつ。これでちょうど、三つだ。

(なに・・・ドラゴンの身体と引き換えだと考えれば・・・ふふ。いや――よそうか。)
(安い買い物だ、などと口にでも出したら――きっと高い買い物になるまで、彼方此方を削られそうだから、ね。)

(・・・カニバディール君。私は君に隠し事をしているが・・・この悪魔を倒したいという気持ちに、偽りは無いのだ。)
(どうかそれが――伝わってくれ、と願うのは・・・ふむ。少し無理があるか。まあ、それも良い――)

【――覚悟はもう。できていた。】

23 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2013/04/28(日) 04:36:08.63 ID:+9m/I1JD0
>>19

【捕まってもいい――紡がれる言葉は、どうにも彼女には理解できない思考のかたち】
【いっそのこと手早く追いかけてくる自衛団やらを殺してでも帰りたい腕の中(ばしょ)があるから】
【だから出来るのは「ふうん」なんて言って首を傾げることだけ。上っ面の薄皮すら理解していないから、どうしようもない】

どれだけおなかが空いても、どれだけ食べても、いつまでも満たされないの。
いつまでだって手を伸ばさないと死んじゃうなら、わたしは、かわいそうだって思うけど――だって、苦しいでしょ?

生きるためならずっとずっと欲しがらなきゃいけないの、どれだけ辛くても、生きられないなら、するしかないよね

【ちらと視線が地を撫でる。黒い炭へ果てた紙切れへと同情めいた色合いが注がれる】
【悪戯半分に放火もどきを咎めたことを思うなら、あちらは本当にただの冗談だったのだろう、恐らくこちらが本心で】
【それでも本当に同情しているのかも分からないなら、生きてすらいない火にどうしてこんなに感情を向けるのかも、きっと】

【(自分で紡いだ言葉がそのまま自分へと返る気がした。ただ、気付いてしまいそうな心は深層に沈めて、殺される)】

【――ひとのかたちをしたひと以外。現状一切の敵意もないなら、確かにそのスタイルも間違えていないのだろう】
【このままお話するだけならば咬み付いてくることもないと思われる。ただ、警戒しておくに越したことはないか】

…………そんなの食べるの? じゃりじゃりすると思うけど……美味しくないよ、ぜったい

【煙草のこと。ぐぅと顰められる眉はそのまま短絡的に不満を示して、いっそのこと消せと言ってくれたほうが楽なぐらい】
【それでも気が逸れたなら少しは和らいだりもする。――どうも、子どもめいた単純さがどこかに紛れ込んでいるようで】
【解せぬとでも言い出しそうな表情はそっくりそのまま嘘吐きましたとのネタばらしになる。食用ではないことは確か】
【――いや、頑張れば食べられるかもしれないけれど……その場合、口中がどうなるかは、考えたくない】

……――しつけしてもいい子になれないぐらい悪い子なの、だってわたしのところから居なくなっちゃうんだから

【いい子、悪い子、彼女の行動原理の多分を占めるだなんて、眼前の彼は知り得ないこと】
【自分が悪い子だと定めたものがいい子になっちゃうだとか――考えただけで、ほつほつと嫉妬色が沸きそうになる】
【――何の疑問も抱かずにモノにすら嫉妬する姿。苛立ちを隠すように伏せた眼を長い睫毛がそっとヴェールを落とすよう】
【そんな風にしていたから、自慢したいこと、いっぱいいっぱいお話したいこと、おうちの話、することもない】

【見てくれならば高校生かそこらに見える。年齢で言えば二十歳であって、中身で言えばそのどちらよりも幼い】
【浮かべた不機嫌の表情は露骨にそんな曖昧バランスの紙一重を突き破る存在の危うさを示すのだろう】
24 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(山形県) [saga sage]:2013/04/28(日) 04:39:52.56 ID:XXjaExoro
>>20

【"踏み潰せるモンなら踏みつぶしてみな、そうすりゃテメェーは簡単に逝けるからな"】


……

【ジャングルの上空、鷹の巣の近くに引っかかる一つの壷】

おォい、壷を突くそこの鷹共……あの野郎が入って来ゥりゃ俺様は勝ァってたからな!
こォこは俺様の自ィ宅みてェにフルパワーが出ァせるからな、……おい何だそォの信用してねェ眼はッ! 糞がッ! 今度は無ゥ理矢理引ィき込んでやるッ!

【鷹達がカツンカツンと壷を突く音】

あァの野ァ郎いィつの間に聖なる力なんて……糞がッ! ――耐性的には"輝蛇"か
……糞が、ヨルムンガンドめ……いい加減、被誘拐癖どォーにかしろ…………テメェー毎回肝心な時にさァらわれてんじゃあねェーか……
蛇共の治療はとォもかく、……なァんで自ィ己判断で盾になるんだ、"母"はッ! テメェーあァのメンツの中じゃあ一番強いだろォーがッ!
……今回は た ま た ま "サテライト・シールド"を貼り忘れてたがよォ、そォいつがありゃなァァアア? なァ?

【ぶつくさと負け惜しみを言う悪魔、ああすれば勝てた、こうだったら勝っていた、――そうでないから勝てなかっただけなのに】

…………グゥゥルルル、次会った時はぶゥち殺してくれるわッ! もォしくは支ィ配!

【けれど、やっぱり聖なる力は苦手である――】


【さて、召喚していた四蛇のうち"豪蛇"と"輝蛇"はまだ回収されていなかったことに気がついただろうか?】
【しかし"主"が居なくなった現状では、特にやることがない】

『……なァ、ポチ』 {何用} 『俺達どうすりゃ良いんだろォーなァ?』 {……我は、知らぬ}
『ぶっちゃけ、俺達だけじゃあアレ無理だよなァ?』 {我も、そう思う}

『…………』 {…………}

『帰るか……』 {是……} 『お前は好きだろうが、俺暑いの嫌いなんだよなァ……ハァ……てかお前会話続かねェし光属性だから苦手なんだよ……』

【蛇の言葉がわかれば、こんな会話が繰り広げられていた事がわかるだろうか――】
【行きはよいよい帰りは怖い……蛇達の帰路は長かった】


/お疲れ様でしたー
25 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(埼玉県) [!red_res]:2013/04/28(日) 04:40:59.24 ID:dVorjedAo
>>21>>22

  へぇ……やれば出来るコだねぇ、カニバディールクン……?
  あっちの兄弟の分まで、しかもしっかり眼球を潰さないで――フフッ
 
  じゃあ、いいよ。キミの素直な反省の気持ちに免じて、今日の事は許してアゲル
  でも次は腕か足か、内臓か……そっちの君等も覚悟はしておいてよね?
  フッ……そうそう知ってる?眼球の中は血液じゃなくて、もっと透明な―――

【男の両目。レーヴァテインを何処かへ仕舞いこんで、それを両手で持ち上げれば】
【まるで愚弄し遊ぶかのように目を合わ≠ケ、僅かばかり潰して見せる】
【実に、酷い。それ以外に言いようもない。吐き気のするような光景である】
【せめてもの救いは両目を差し出したことか――少なくとも、液体の滴る音しか聞こえないのだから】


  ――――へぇキミ、梨花って云うんだねぇ……可愛い名前。

  それで、折角決断してくれたのにゴメンねぇソーンクン。もう貰っちゃったからさ
  ここでキミのを貰ってもいいけど、それだとその分、私が君に何かをしないといけなくなるじゃない?
  これでも私は忙しいし、時間を割く暇は無いんだよね。だから、またの機会にしようよ


【カニバディールの差し出した全てを、造作もなくレーヴァテイン同様に消失――受け取ると】
【Nemesis――彼女の方へと移り気な興味が移ったか、クスリと笑いながらその名を呼んだ】

【それから、古龍の運び出し作業だが――先ず間違いなく難航するだろうと伝えておく】
【何故なら古龍の肉体は数千トンだか、とにかく想像もつかないほどに重いからであり】
【また運ぶにしてもサイズがサイズだけに置く場所が中々に見付からない。そんな理由もあって】
  

  ……それじゃ、私はそろそろ飽きたし今日の所は帰るとするよ
  遠足は帰るまでが遠足、っていうんでしょ?君たちもさ、龍を生け捕りにしただけで安心するのはまだ早いかもよぉ?

  あぁそうそう、心臓の片方は私が貰っていくからね―――じゃあ、バイバイ♪


【一言告げて、古龍に魔術を掛ける。それは圧縮の魔術であり、左の心臓を手元に置いて――】
【そうしてリリアは、主だった四名を尻目に潜水服°、々魔法陣によって転移、姿を消すこととなる】
【残されるのは息も絶え絶えの古い龍と―――リリアという残虐な悪意に弄ばれた同僚たち。ただそれだけであった。】

/一先ず夜も……というか朝になりかけのヤバイ時間なのでこちらからは締めさせて頂きましたっ!
/お二人で会話を続けて頂いても全く構いませんし、イベント終了の投下分はこちらで別に投下します
/……のでっ、お先にお疲れ様でした&有難うございましたー!
26 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2013/04/28(日) 04:45:56.88 ID:QvNL1xRCo
/っと、申し訳ないカニバの方っ!こちらも少し眠気がやばいのでそろそろ、一旦失礼させていただきます・・・!
続きは明日の夜か、それ以降になると思います。この間まで置きレスやってたばかりなのに申し訳ない。
今度は本スレでパパッ!と返せると思いますので、一旦失礼します。
それでは主催者さん、そして共闘してくださったみなさんありがとうございましたー!
27 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) [sage]:2013/04/28(日) 04:48:56.27 ID:9QgRohjNo
>>26
/了解です! こちらも正直やばかったので、ありがたいです
/こちらも、時間出来次第、返させていただきます
/いったん、お疲れさまでした!! 主催者様、皆様、ありがとうございました!
28 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/04/28(日) 05:14:09.87 ID:K+oooAyNo
>>23

【どちらもそっけないというか、そんなのがこんなところで出会ってしまったなと思った】
【別に会話をふくらませる義理もないが、やるなら自分がその役割なんだろうと思われるが】
【どうにも、会話をキャッチボールさせるのは苦手だ特にアルコールが入っていないときは】

そうだね、まあそうだよ飯食っても何時かは腹は減るし、煙草も無くなってるし
…しかしまあ、苦しむことばかり考えてもらんないしさ……俺のほうが年食ってるからかな
まだ、若い気がしてたけど…諦めってのは偉大だよ。考え方を変えれば、世界が良くなる…自分だけは

【何かを追い求める。そんなことばかりしているけれど、常にどこかそれの必然性を求めざる負えない】
【無理矢理の理由付けを放棄すれば、もうなにも要らないんじゃないかそんなことを思う時もある】
【そういう時はタバコを吸って酒を呑む、逃げている間はまだ生きていられる】

食べないよ、別に……体に悪いもの。なのに、吸ってるのは矛盾してるか
……これも冗談?センスの入れ方が高尚すぎて良うわからん

【ニィっとサングラスの表情は笑う。苦笑い。】
【抽象的な会話の輪の中でシンプルなジョークは頭の網に引っかかり辛い】

そうなのか……まあ、俺もたいしていい子じゃないからそれなりに仲良くやるよ

【手に持っていても仕方ないから、上着のポケットに入れる】
【そうして、サングラス越しに目の前の少女の不機嫌な表情を見て】
【やっと何かしらを感じることの出来る表情を見て少し安心した】

なんだよ、悪い子でも居なかったらそれはそれで寂しい?
29 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/04/28(日) 05:26:35.82 ID:K+oooAyNo
>>28ちょっと書きかけでしたので後ろに追加です

【良いとか悪いとか、そんなことは気にしないこの男の性分は眼前の少女には思いつかないだろう】
【自分の常識から外れた、とでも言うべきかそういうものは受け入れ難いし故に考えがたい】
【相反する考えだからこそ人間味の帯びた彼女の表情を引き出すことが出来たんだろうか】

【男は何気なく言った言葉に何か当たりがあったような気がして少し楽しくなって、少し笑う】
【ならコチラも強気に、というか意地悪をしてみたくもなる 余裕も出るというものだ】
30 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2013/04/28(日) 05:26:44.30 ID:+9m/I1JD0
>>28
/申し訳無いです、眠気がひどいので……ここで一度切っていただいてよろしいでしょうか?
/一応現時点では用事も無いので、起き次第再開することは出来ると思いますです
31 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/04/28(日) 05:33:20.54 ID:K+oooAyNo
>>30
/了解しましたーでは何時でも返していただければ
/出来るだけお返し致しますので。長時間、お疲れ様でした
32 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2013/04/28(日) 05:34:14.73 ID:+9m/I1JD0
>>31
/ありがとうございます、一応夕方前にはお返し出来たらなぁ、と
/それではひとまずですがおつかれさまでした、また後ほどよろしくお願いします
33 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(埼玉県) [!red_res]:2013/04/28(日) 11:44:20.94 ID:pUNjm/TRo
【昼の国・火山地帯奥部――ヘルクラネウム】

【古龍が打ち倒され、僅かに息を繋ぐのみとなった事態は、人知れず終焉を迎えた】
【古龍は2つ在る心臓の片方を持ち去られた上で、参謀・ソーンの手に預けられ】
【また騎士ガガルルには栄誉の指輪を、カニバディール・デュアル兄弟には相応の罪を求めた】

【――求めた、というのは六罪王が一人、ガイスト・ウォレンの真≠ナあるリリアという半魔であり】
【彼女は後、機関のネットワークに自らの情報を流し、またそれに加えて―――】


  『―――こちら現地のパブロです。御覧ください、私の背後で激しく吹き上がる噴煙!』
  『私たちは現在ジャングル地帯から取材をしているのですが、それでも噴火の凄まじさが伺えます』
  『なんでも、あの地域……古都ヘルクラネウムで一時話題になった火山地帯ですが――』
  『ほぼ常時噴火はあるにしても、これほどの規模で唸りをあげるのは大変珍しいということです。』
  『現地の地震計は一時、人がたって歩けないほどの揺れを観測したそうで……―――あ、アレは?』
  『か、火山地帯から何か大きな、翼を持ったものが近付い、っ―――――…………。』


  【リポーターとカメラマン、二人の動きが一時的に途絶する。が、即座に回復し】
  
  【しかしそこに映っているのは人ではなかった。クリーム色の髪、合間から伸びる捻れた双角】
  【大きなルビーのイヤリングをし、服装は人の欲情を煽るばかりの酷い薄着で】
  【背の翼や腰元の尻尾から察するに魔族か――にこりと笑うと、そんな女性はマイクを手に取り】


  ハロー人類諸君っ、リリアちゃんでーす♪一部地域のみんなには『お久しぶり』かなぁ?
  あぁでもでも、レナールの住人がこの放送を見てるわけ無いもんねぇ。ごめんごめん――

  ―――さぁて、これはご挨拶だよ。半魔リリア……失礼、六罪王リリアから、キミたちへの、ね
  そうそう、機関員のみんなも世界の皆さんも勘違いしないで欲しいのは、私が『新人』じゃあないってコト
  六罪王ガイスト・ウォレン……化生の求道者は、正しく私の支配下にあったただの傀儡ってことなんだけどさ


  【パチン!指を鳴らすと小さなグラフィックが出現し、一人の老人が現れた】
  【ガイスト・ウォレン――その人の周囲には小さな使い魔が飛んでおり、名はリリアと在った】
  【現れるのは支配系統を簡単に表す情報の一覧。そしてガイストとはそも人ではなく、人形であるということで】
  【その人形が壊される≠ニころまで行くと、グラフィックは再度鳴らされた指の音と共に消え去って】


  それを理解したら、今日は終わり……ATLASに帰って、ゆっくり寝ないとねぇ
  それじゃあ皆さんサヨーナラっ♪六罪王リリアちゃんからの生レポートでしたー―――♪


  【まるきり巫山戯た態度のまま――映像は途切れる。つまり、勝手な自己紹介で終わりということ】
  【これを誰がどう受け止めるかは自由だった。レナールの件も、ATLASの件にも彼女は触れていた】
  【加えて、彼女は激しく噴火する火山の方から向かってきたのであり―――人によっては、想像が働くやも知れなかった】



  【兎に角、1つの過程が終了した。が、六罪王はこれによって何を手にしたのか】
  【ただ龍の心臓1つの為に作るのは―――傲慢とプライドの上に作り続けるのは、ただ無数の敵≠ホかりであるというのに―――。】

/これにてイベント終了とさせて頂きます、参加者の皆様、本当にお疲れ様でしたー!
34 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2013/04/28(日) 11:53:21.13 ID:IB/Urciwo
きもい
35 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2013/04/28(日) 15:27:41.85 ID:+9m/I1JD0
>>28

【それだとしても。まだ会話をする意思があるなら、言葉を理解してくれるなら、マシなほうなのだろう】
【入射角よりも素っ頓狂な角度で言葉のボールをブン投げるよなことがあるとしても、何を言っているのかは分かるのだし】
【――まあ、何にせよ。ひとでもなければどこかの螺子が折っかいているような存在であるのは間違いなく、】
【おまけにその中に詰め込んでいるのは見た目以上にずっと幼い精神体なのだから――どうしたものやら】

違うの、生きたかったら常に食べ続けなきゃいけない、おなかが減ったとか、そうじゃないの。
…………分かってない、全然分かってなんかない、煙草が全部湿気っちゃえばいいのに

……――――、

【そうだねと肯定の言葉、けれど続いた言葉にじりじり表情を歪めるなら、彼女の思うことと違うと示す】
【違う違う違うのにと首での否定を繰り返すために長い髪がさらざらと揺らされて、細身のシルエットを隠すよう】
【言葉への否定と煙草への否定が重なればどこか軽い拒絶にも似て。こつと一歩距離を置こうとするのだろう】

【――子どもが大人の言葉を理解できないというのは良くあることである。意味の分からない理屈に不満を抱くのも、きっと】
【拗ねている、と。簡単に言うならばそうなのだろう、彼がずうっとずっと昔に通り過ぎたような、停車駅】

冗談……、――冗談なんて、言った? それは食用じゃないって、普通だと思ってた。
……煙草を濡らして欲しいなら、喜んでするけど――。

【浮かべられる苦笑いに返したもの、不満の中に瞬くのは、少しだけきょとんとした色合い】
【そもそも自らが豆だとかのたまったところから始まっていることなんて、記憶に紛れたまま、見当たらないらしく】
【思い出す代わりにあふと欠伸がひとつ紛れ込むのだろう、彼にとっては死活問題だろうこと、いい終えた後に】

ぜんぜん。お父さんが居れば、他のものなんてキャンディひとつぶも要らないの

【マジックよりも当たり前にポケットに消える姿、追いかけても見えないならば飽いたように視線は彼へと戻る】
【どこか強気で、からかうような笑み。じぃと見つめたなら、浮かべるのは今までよりもずっとご機嫌な表情】
【不機嫌そうにしているよりもずっと安心できるだろうか、どこが地雷なのかも良く分からない、このひとがた】
【それで居て紡いだことは、子どもめいてご機嫌色の表情とはどこか剥離するかのよう――】
【――包帯で包んだ指が同じようにされた首元へ触れるなら、ふわと笑う表情が強くなる】

【包帯なんて怪我をした時に巻くようなもの、父のことの延長線上で触れたなら、ずっと強く笑うなら、】
【その下に隠しているものは何なのだろうか――なんて?】

/というわけでお返ししますです、本日もよろしくお願いします
36 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(山陽) [saga sage]:2013/04/28(日) 16:48:39.91 ID:qSngf0tAO
【灰色の暗雲が空を覆い隠して、しとしと降りしきる春雨が大地を濡らしていく中】
【いつの日からか手入れもされなくなって荒れ果ててしまった墓地の、その傍らで】
【青い燐光――鬼火だとか呼ばれるものが空中で輪を成し、何かを弔うように舞っていた】

【真下に目を遣ればそこに転がっているのは何の変哲もない、薄汚れた『着ぐるみ』だ】
【マゼンタの体。シアンの瞳。腰には、太さの異なる二つのブラックのベルトが重ねて巻いてある】
【少々目に痛い配色ではあったが、それより特徴的なのは体に散りばめられた大きな斑紋だろうか】
【その模様や姿形を見た限りでは、それが『ジャガーの着ぐるみ』であることには恐らく相違ない】

…………――、――――

【暫くして、何処からともなく「キィィン……」と、駆動音のような、奇妙な音が響き始める】
【青い鬼火に高い音、視覚的にも聴覚的にも、その“異常”を見つけやすく気付きやすい筈で】
【――ごそりと縫いぐるみが動きを見せたのは、さて、単なる気のせいだっただろうか】
37 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/04/28(日) 17:24:37.38 ID:UCK07m6po
>>36

【雨の中を一人の男が進む。服装は無地のYシャツと飾り気のないズボンだけで武装一つない】
【傘も差していないせいで服が水気を含んで身体に張りつき、赤い髪からは雫が滴っている】
【一見すればただの青年だが、鋭い青の双眸がそうではないことを如実に語っていた】

何か異質なものを感じ取って来てみたが、
あるのはこんなものばかり、か。考えすぎだったか?

【周囲を順番に見渡した視線が最後に捨てられたように転がっている着ぐるみで止まる】
【ため息を一つつけば表情に現れるのは落胆と微かな疑心】
【“もしや目の前の着ぐるみが?”などという半信半疑な考えが脳裏に横たわる】
38 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(山陽) [saga sage]:2013/04/28(日) 17:55:09.26 ID:qSngf0tAO
>>37

【接近してくる男の気配を感じ取ったか、あるいは短い弔いを終えたのか――】
【彼が辿り着くと同時に、浮かんでいた鬼火は着ぐるみの中へと入り込んでいった】

【しかしそれでも、キィン――という奇妙な甲高い音は響き続けて鳴りやまない】
【耳を済ませば音の出所は、そこに転がっている着ぐるみであることが確かになるだろう】
【身動きひとつ取らないソレは耳障りな駆動音を立てながら、仰向けに横たわるばかり】
【けれども、シアンの瞳が男の顔をじっと見つめているような――そんな気配はあった】

【男が感じ取った異質、もしやという仮定は、ほとんど当たりと言っていいだろう】

【しばらく眺めていれば……突如、太いほうのベルトに白く刻まれる何かがあって】
【顕著な異変を見せ始めてから、数分もせぬうちに現れたのは――】

 【“ Zampach Juggernaut ”、という文字列だった】

【『ジャンパフ・ジャガナート』――と読むのだろう】
【恐らくはこの薄汚れた着ぐるみの名前にあたるものだ】

【尚、ソレ以外には未だ大きな変化を見せないが、】
【何かアクションを起こすなら今のうち――と記しておく】
39 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/04/28(日) 18:04:20.55 ID:UCK07m6po
>>38
//申し訳ありません。急用が入ってしまいました
//ですのでこの絡みは無かったことに……ごめんなさい
40 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(山陽) [sage]:2013/04/28(日) 18:05:52.23 ID:qSngf0tAO
>>39
/はい、了解です!絡んでくださってありがとうございます、
/またの機会がありましたらよろしくお願いしますね、お疲れ様でしたー!
41 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2013/04/28(日) 18:40:07.49 ID:6J9QVwRzo
【ある場所の公園。その一角のベンチに男が座っていた。】

「……疲れた……」

【男はアメリカンな格好で白いハットをかぶり、
汗に濡れた金髪を揺らして緑色の目を閉じていた。】
【旅人なのだろうか、男の横にはいくつかの荷物が置かれている。】
【荷物箱には「シグルド・マーリン」と刻まれている。この男の名前だろう。】

「ここ数日一睡もしてねぇ……泊まるところ……泊まるところ……」
「……ん?」

【男が、向こうで誰かが騒いでいるのを聞く。
声の方に緑色の目を向けると、なんと複数の男が女に暴力を振るっているではないか!】
【女好きの男にとっては、それが許せなかったようで、】

「Fuckin!あのカス共が。マドモアゼルを襲うとは恥知らずめ。許せん!」

【怒声を上げて男たちの方に向かう。】

「Hey your!てめーらか弱いマドモアゼルを襲って恥ずかしいたァ思わねーのか?」
『ァアン?』
『なんだこいつは?』
『にーちゃん誰にむかってどの口聞いてんだぁ?』
『やっちまえ!』
『ぶっころしてやる!』

【と、見事なかませ台詞を吐いて罵倒してくる男たち。それに怒った男は、】

「Holy Shit!もう許さねぇ!てめーら全員消し飛べカスが!」

【そう言って男たちに手を向けると、何やら淡い光を発したモノが発射される。】

『なんだこりゃ?』
『なめてんのか!?』

【その淡い光を発したモノが男の一人に当たった瞬間、】
【その男は消えてしまった。跡形もなく。】
【しばらくの沈黙があったと思うと、他の男の顔がみるみる青ざめていく。】

『!?……マ、マッシュ……?』
『マッシュが消えた!……てめぇ、何をした!?』
『とにかくこいつはやべぇ!逃げよう!』
「Fuck!逃がすかよ!」
【男の手からもう一度先ほどのモノが発射される。】
【今度は三人の男が逃げていたちょうど真ん中で破裂し、三人の男は半身が消し飛んでしまった。】

「さぁーて、最後はお前だな……」
『ま、……まってくれ!頼む!金はいくらでもやるから命は助けてくれ!』
「ほーう…ならば金を出せ。」
『は、はい!』

【そう言って、最後に残された男は自分の財布から全財産を差し出した。】

「フン……これっぽっちか。まあいい。」
『……助けてくれるんですね!』
「誰が助けると言った?」
『え?』
「GoodBye、あばよ。」
『ま、待って……あ"、あああああ!!
【かくして女の人を救出して、男は出発した。】

「さぁーて、今度はどんな奇妙な出会いが待ち受けていることやら……」

【男は軽い足取りで公園を出て、前方に広がる荒野に思いを馳せつつ進むのだった】
42 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/04/28(日) 18:52:38.99 ID:K+oooAyNo
>>35

【ふう…と煙草の煙を吐き出す。込められた意味はやれやれとかそんな所だ】
【子供ってのは皆こんなもんなんだろうかな、自分のことは思い出せないから分からないが】
【思ったよりも幼い子として扱ったほうがいいんだろうな。そうは思ったがその対応策が思いつかないのでシフトチェンジできない】
【…だから面白いとか、だから疲れるとか。飲み屋の客のオヤジは口々に言い合ってたのか、なるほど…】

ああ、そうだ…わからないよ、分かんなくても今までなんとかなってきたんなら、俺は分かんなくていいや
……ああ、でも煙草は湿気ったら困る。それはホントに、困る。

【ニッと笑って少女を見、どうもハズレを引いて機嫌を損ねてしまったらしいが】
【まあ、どっちも悪いやつじゃないわけだし、そういうのはフィーリングでなんとか】
【それぐらいの気分でいる。言葉は気持ちの溶媒にすぎない、理解できないならそれでいい】

冗談じゃなかったか、それは残念。どうも、言葉遊びの好きな奴が知り合いに多いから
つい、気になるんだよ。そいつは冗談を見つけてやらないと怒るんだ、だから……

……いや、だから煙草は勘弁してくれ。せめて今日だけは

【よほど煙草が大事らしく、ずっとずっと吸い続けている。なきゃ死ぬんだろうか】
【何でこんな話になったんだろう。まあ、兎に角煙草から論点をずらさないとすぐにでも水をかけられそうだ】
【それは困る。そんな男だ】

そうか、そりゃあ羨ましい。俺はダメだ、煙草と…酒と…色々ないと…弱いヤツだからな

【また苦笑いをしている。何となく気恥ずかしい。今の子はちゃんとしてるんだな。】

【はなから聞きたいことは幾つもあったが、この男の性分的にそれは意図的に避けていた】
【その包帯はなんだとか、だいたい君はなんだとか、名乗れバカヤローとかそういうのはあったが】
【事なかれというか…通りすがりの初対面で触れていいところは何処までなんだろうと物怖じしていた】
【アルコールが入っていたらもう少し、勢い良くいけたものを…今日に限って休肝日だ】


/遅くなりましてすいません 本日もよろしくお願いします
43 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2013/04/28(日) 19:26:39.85 ID:+9m/I1JD0
>>42

【ついと伏せて逸らした視線、一歩分作られた距離、噤んだ口元、総てが拗ねた色】
【分かっていないと紡がれる肯定、自分の言葉通りのはずなのに気に食わないから、押し黙ることで反抗とする】
【いっそのこと本当に煙草を濡らしてやろうか――なんて思考がふつと浮かんで、ふわふわ漂うぐらいに】

【ただし、彼女の繰る水は強酸性を示すから。ちょっとした不機嫌でぶちまけるには、あまりにも乱暴すぎる】
【――そんなことがどうしても分からないというわけでもないらしい、強制的に話題を放棄して、終わらせようとしていた】

……そんなの分かんない、難しいことなんて嫌いなの。おもしろくないし、眠くなるから
でも――眠るのは好き。だから難しいことも好き、おもしろかったらもっと好き

どうしてもって言うならしないでおいたげる。

【彼の周りにそれを好むひとがたくさん居るというなら、そちらに向いた意識はそんな風に紡いでいく】
【だからと言って真面目に聞いてやる意味があるのだろうか、一周回る意味のなさ、曖昧な矛盾を残して、】
【強いて言えば眠ることが好きなのは分かった。分かったからと言って得をするよなことは無いだろうけれど――】

【どう見ても年上だって物怖じしないのは既に分かりきったこと、それでも上から目線なのはどうなのだろうか、なんて】

変なの。どこがいいの? 臭いから煙草もお酒もヤだ

【向けた視線がじとと粘つくような錯覚、責めるようにも見えるのだろうか?】
【彼の身体を気遣うわけでもないなら、気にするのは自分が不快かどうかだけ。分かりやすいといえば、分かりやすいか】

【――こんと足音が鳴らされたなら、先ほどあけられた距離が再び縮められて、近い距離】

鈴音(りんね)

【あまりにも前触れなく放たされるのは確かに彼女の名前なのだ、が。何の脈絡もないなら、驚かせてしまうだろうか】
【彼の心中を汲み取ったにしてはいろいろと足りないから、きっとそうではない。――うん、きっと、気紛れなのだろう】

/気付くの少し遅れまして申し訳無いです、そしてちょっとご飯食べてきますです
44 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/04/28(日) 20:40:14.67 ID:K+oooAyNo
>>43

それは同感だ。難しいことは嫌いだ。面倒だし、つまらん

……ああ、助かったよ本当に。ありがとう。

【気を使うのも嫌いだし、相手にわざわざ同調するんも好きじゃない】
【見た目も内面も年下だろうと、そのスタンスは変わらないようだ】
【そんな男を、どっかの優しい人物が見たら、ろくでもない奴だと言うんだろうか】
【他のやつはどうか知らんが、拗ねたところで俺からは何も出ないぞ。…煙草の煙ぐらいだ】

【でも、そんな冷たい態度の男だが、波長の合う部分があれば肯定するし】
【煙草が無事なら優しく感謝の1つもいう口もあったようだ】

【そんなそこであったばかりの男にも動じない態度には好感を覚える】
【口調だとか敬語だとかそれを気にすることはノーセンス。】
【落ち着いた目線には歳も関係ない。尊敬しなければならない そう思う】

他のものよりマシってだけだよ、やなもんばかりだから。見えなくしたいだけ
さっさと寝てしまって、明日は今日よりマシになってるって賭けるしか無いから

【くわえていた煙草が短くなってきた、結構長く吸っていたのか】
【慣れない状況に緊張して早く吸い過ぎたのはわからない…いや、どっちもだろう】
【口が乾く、舌が辛い。早く吸った時の感覚と緊張した時が感覚に似ているから】

【りんね……輪廻、リンネ……該当する単語は1つぐらいしか思い当たらない】
【しかし、ここではそれよりも名前と思ったほうがよさそうだ…】

………名前? これはまったく突飛だな、俺はヒライ。

【そちらは名前だけ、コッチは苗字だけ。】

/こちらも夕食の後お風呂はいってましたので遅れました すみません
45 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2013/04/28(日) 21:00:45.51 ID:+9m/I1JD0
>>44

これで貸しひとつね

【――なんて、笑顔。優しげに紡がれる礼なんてさも当然のよう、平然とのたまうのだから、たまらない】
【煙草を濡らさないことが貸しだなんて言うけれど――普通のひとはそんなことしようとしないんじゃないかな、なんて】
【くすくすと鈴を転がすような笑い声を零したなら、或いはこれも冗談の類なのだろうか。判別なんて、つかなくて】

……なら、そんな目、潰しちゃえばいいのに。スプーンで抉っちゃえば?
お皿に並べておいたなら誰かが食べてくれるかも、それとも誰も食べないかな……

【それこそ冗談みたいなことを真顔で紡ぐのだから、困ったもの】
【口元にあてた右手が向こう側の表情を隠しこんでも、比較的に真面目に考えている素振りは隠しきれなくて】
【じぃとまぁるい瞳がふたつ彼の瞳へと向けられるのだろう――、穴でもあけようかという風に】

でも、寝たら何にも分からないのは、分かるけど

【――ずーっと分かんない分かんないと否定したなら、全うな肯定は初めてだろうか。そっと首を傾げて、】

……じゃあ、考えてることぜんぶ、口に出した方がいい?
だったらわたしはそろそろ帰ろうかなって思うの、煙草の臭いがついたからお風呂に入りたいから

【返された名前は脳内でなぞって、記憶の引き出しにそっと仕舞いこむ。そうして尋ねたなら】
【つらつらつらと零されるのは――やっぱり、煙草の臭いは好かないのだろう、長い前髪をざぁと払うのだろう】

【こつんともう一歩足音が重ねられる、先ほどよりもずっとずっと近く、立って、】

ばいばい

【ついと逸れた進行方向、何にもなければ彼の横を通り過ぎようとするのだろうか】
【例えばまだ言うことがあるとか。尋ねたいことがあるとか。何かあるならば、引き止めてしまうこと、無理ではない】
46 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2013/04/28(日) 21:03:21.62 ID:zqOWk0oBP
インバネスコート
47 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2013/04/28(日) 21:04:33.72 ID:zqOWk0oBP
すいません 誤爆しました
48 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga sage]:2013/04/28(日) 21:20:22.66 ID:V7Ds0RpR0
【風の国 『UNITED TRIGGER』酒場】

……やっぱ、なんやかんやと……ここで飲むのが、一番落ち着けるってな……
もめ事はねぇし、いくつか顔見知りもいるし…………立地がこの国じゃなきゃ、言う事無しなんだけどよ……

【前面を開いたままで青いコートを羽織り、魔術師である事を如実に表す青のハットを被った】
【手には指輪と、グリップの部分に赤い石をあしらわれている、金属製の棍を握り締めている】
【がっしりとした体格の、深い眼窩が鋭い視線を放っている、身長180cm前後の居丈夫が】
【入り口近くで立ち止まり、建物をグイ――――と見上げている】
【どこか疲れた感じの息を吐きながらも、これから酒を煽る事の期待感を感じているのか、顔が少しニヤけていた】

…………まぁ、構いやしねぇか…………
どれ、お邪魔するぜ―っと…………

【ドアをくぐり、店内へと足を踏み入れる居丈夫】
【出迎えるのは、経営組織の人間か、それとも意外な人物か――――】
49 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/04/28(日) 21:35:50.33 ID:K+oooAyNo
>>45

…………まあ……じゃあ、せめて無利子で頼むよ

【なら、何時か返してくれるんだろうか。何を?】
【取り敢えず、借りたって意識があるんなら次あった時に何か頼めばいいんだと思われる】
【相手の雰囲気から冗談なのかマジなのかこれまた男にはよくわからなかったが】
【この男のセリフはどちらかと言うとジョークのつもりのたぐいである】

まだまだ、潰せない訳もあるんだよ…複雑怪奇な事情がね
バターでソテーしたらなくなるんじゃないの?

【想像してみたら気持ち悪い、早急に想像は切り上げて】
【目を合わせていたらそのまま穴が開きそうなほど見られている】
【今回は偶々サングラスがそれを遮断して緩和してくれているから良かった】
【だからこちらも気兼ねなく見返せるというものだ】

ああ、そうだ…帰りたきゃ帰ればいいし嫌いなもんは嫌いだって言えばいい

【飄々とさも当たり前だというふうに言いながら】
【ジャケットのポケットから金属製の携帯灰皿を取り出して、そこに吸殻をいれる】
【クリーンな街なんてのには興味無さそうだが、マメなとこもあるようだ】

……ああ……それじゃ、気をつけて

【引き止めることもなく。去って行く、足音を聴いている】
【また、ポケットから煙草を取り出して、ジッポに火をつける】
【チェインスモーカーはカチンとジッポを鳴らして、煙草をくゆらせる】
【早く帰らないとまた煙に巻かれそうだ】

/と…こんな感じでシメですかね 長くお付き合いいただきありがとうございました
/もっと会話をふくらませることが出来れば良かったんですが、すみませんでした
50 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2013/04/28(日) 21:44:44.59 ID:6J9QVwRzo
>>48
【荒野を進む、「シグルド・マーリン」と言う名の男。】
【その足取りは衰えることなく大地を踏みしめ、一歩ずつ確実に前進している。】
【そしてその苦労が実り、ついに街に辿り着いた。】

「ここは……」

【男が街を見渡すと、看板に「風の国」の文字。】

「風の国、か……そういえばここには数ヶ月は来てないな……」

【ふと男の緑色の目に映ったのは、「UNITED TRIGGER」の文字。】

「ここにも世話になったもんよ。主に賞金のな!HAHAHA!」
「まあ、友達も中にいるだろうし、マスターにも世話んなった!酒場にでも顔を出してやるとしようじゃねぇか。」

【そう言って酒場に入るとーー】
【見たこともない魔術師がそこにいた。全体的に青いスタイルに、特徴的な棍棒。】
【そんな見たこともない彼に興味がわいた男は、さっそく声をかけてみる。】

「よう、兄ちゃん!あんまり見ねぇ顔だな。なんなら俺と一杯どうだい?」

【さて、相手はこれにどう返すのだろうか?】

/からんでよいですか
51 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2013/04/28(日) 21:47:02.70 ID:u435Ro8+o
【『世界で何万匹ハムスターが飼われて、そのうち何匹が最後まで世話されるか』───そんな事を、一応先輩にあたる人間が話していた】
【成る程つまり奴は私をそう≠セと言いたいのか、自分だって犬の癖して】
【もしかしたら───もしかしなくても、きっと奴は忠告のつもりなのだろう、しかし…】

…例えにハムスターだなんて、見た目に反して可愛らしいでござるな〜

【───そんな呟きが、夜の草原に一人立つ、錆びれた鉄塔に染み込んだ】
【電線も無い、電灯もない、折れて錆びてボロボロの骨組みに座る、小さな影】

【蜘蛛の巣が這い回る黒いパーカーを黄色いノースリーブシャツの上に着て、黄色色チェック柄のミニスカートと黒いスパッツ】
【黒いセミロングの髪の上に被る、白いニット帽に黒いゴーグルを被せた様は髑髏を被ったようにも見えて、オーバーニーソックスと黄色・黒の縞模様スニーカーがいかにも活発だと主張する少女だ】
【また、パーカーは腋の部分が空いた風通しのいい作りで、袖先は指貫手袋と一体化したような閉じた作りとなっている】

───使い捨てられたとしても、つまんねー生き方よりゃいくらかましだろうがよ
つまんねー、つまんねー、つまんねー。世界なんか滅びちまえ

【天に向かって唾を───もとい、悪態を吐けば、にっこりとした笑顔を浮かべて】
【つまらない世界と、つまらない世界に生きる人間共を見下して、脚をぷらぷらしながら紙パックのジュースを飲んだ】
52 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2013/04/28(日) 21:48:27.88 ID:+9m/I1JD0
>>49

何に気をつけるの? 怪我したなら、お父さんが手当てしてくれるからいいの

【するりと抜けていく身体、少しだけ遅れて追いかける髪先が駆けて行く】
【たどり着いた彼の視界の外、そうと首を傾げる気配がひとつして――沈黙。息遣いすら、聞こえない】

【――振り向いたなら、そこにはもう誰も居ない。まるで最初から誰も居なかったかのように思わせるかもしれないけれど】
【煌いてひとつぶ残された魔力の残滓があったなら。何らかの手段で立ち去ったのだろうこと、分かるだろうか】

/おつかれさまでした!
53 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(不明なsoftbank) [sage]:2013/04/28(日) 21:50:59.90 ID:qBybbqeW0
【街】

ふう、やっと大きい街に着いた……はいいけど。
まずは宿を探さなきゃ。それも私みたいな子供が一人でも大丈夫なとこ。

【街の入り口に、一人の幼い少女が立っていた】
【伸びて整えられた様子のない銀髪に、どこか不健康にも見える赤い瞳】
【そしてボロボロの黒いローブ――と、見るからに異様な風体だ】

あ、それと。
死体を確保できる場所も、ね?

【少女は口許に薄い笑みを浮かべると、外套のフードを深くかぶって歩き始める】
【さて、こんな時間にだれかと出会えたものだろうか――?】
54 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(茨城県) [sage]:2013/04/28(日) 21:57:24.24 ID:Vv+J47bYo
【世界法則から欠落したような足音、端的に言えば音ではないそれは気配と称されるべきか】
【さらさらと微かに聞こえるのは魔翌力が溢れる砂時計めいた音――くつり、嘲笑う声がした】
【狭く薄暗い路地。 僅かな月光さえも吊り下がる遮蔽物の為にまばらに見える】

ひとつ、ふたつ、みっつ……九つあると、ええ景色やろうなぁ

【若い男。 肩口で切り揃えた白髪、側頭部に挿す漆黒色の彼岸花、鋭く切れ長な葡萄色の目】
【黒を基調とした古風な書生姿、特徴的な中部の櫻訛り。 人形めいた仏頂面の視線は上で揺れる何か見上げていた】
【叩き割った硝子片を集めて固めて形成したようなその気配は、危うさと鋭さのギリギリの境界線上で揺らぐ】

【――壁の突起、ビルの屋上の柵、開いた窓から首を括って吊り下がる死体が、三柱】
55 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2013/04/28(日) 22:00:22.76 ID:6J9QVwRzo
>>50
すいません仕組みがよくわかってなくて……
なかったことにしてくださいすいません。
56 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga sage]:2013/04/28(日) 22:11:35.81 ID:V7Ds0RpR0
>>55
/いや、くさす様な事を言って失礼しました。ともあれ、追々気をつけてもらえればと思います
57 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga sage]:2013/04/28(日) 22:15:38.56 ID:V7Ds0RpR0
>>54
/えーと……まだおりますか?
58 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga sage]:2013/04/28(日) 22:18:58.73 ID:Vv+J47bYo
>>57
/こちらにー!
59 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2013/04/28(日) 22:19:47.11 ID:6J9QVwRzo
/>>51絡んでよいですか
60 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2013/04/28(日) 22:23:14.38 ID:u435Ro8+o
>>59
/駄目!…なんて言うわけないよ!じゃんじゃんこいや!
61 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(新潟県) [sage]:2013/04/28(日) 22:23:59.88 ID:Z3a9DYsSo
【路地裏】

―――ぼ、僕は強いんだッ……! だから……別に問題なんかじゃないッ……!!
強いから許されるんだ……僕はっ……強いからッ……! こんなことをしても、ど、堂々と……何もなかったかのようにしてれば……

【多くの灯りに照らされる街中から逸れた其処は路地裏。あちらを光と呼ぶなら、此方は影】
【仄暗い空間に凝然として彫塑の如く佇立するのは、1人の青年。中性的な声は震えながらも、自己暗示をかけるか如く言葉を繰り返している】
【きっちり上まで留めた白シャツの上に茶色のアーガイルニットを重ね、下はグレーのカーゴパンツを履いているその青年は】
【派手な真紅のメディアムヘアーとは裏腹に、色素の薄い灰色の瞳は絶えず揺れ動いて、おどおどとした雰囲気を醸し出していた】

そろそろ、慣れないと駄目なのに……ううっ、気持ち悪いや……
でも……こうしなきゃ、僕のけじめがつかないから……

【不安定な瞳が地面に落ちる。灰色の双眸に浮かぶはうつ伏せに倒れている死体、その貫かれた腹部から広がるは真紅の滴】
【荒れた地面に広がって、血液は特有の匂いを飛ばす。未だこの匂いには慣れていないのか、青年は白く細い手で鼻を覆った】

へ、変にビクビクなんたもうしなくて良いんだって……だって僕は強いんだからっ……!! 
強ければ許されるなんてことは、僕が一番味わってきたんだろ……だから、僕は何も悪いことなんかしていない……!!

【―――明らかに殺したのはこの青年だ。然しながら彼の華奢な身体には返り血一つ無く、凶器となるような物もどうやら持ち合わせていない】
【死体を目に震えるその姿はさながら一般人の反応―――然しながら、明らかに口にする言葉が青年の異質を大きく示して】

【―――小さく、彼の影が歪む。不穏な魔翌力が、血と死体の独特の匂いに混じって香っていた】
62 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga sage]:2013/04/28(日) 22:27:53.98 ID:V7Ds0RpR0
>>58
/では、失礼しますー

>>54

――――あまり、趣味の良い見世物とは、思えないねぇ……ぇ……!

【不意に、物陰から白髪の男へと向けたと思しき声が響く】
【暗がりの中のその人物の姿――――傍目には窺う事が出来ないが、声音には少しばかりの怒りが籠っている】

それともそれも……お前が前に言ってた…………「大切なものを抉る」事に、連なっているのかな、ぁ?
――――どうなんだい、月彗……ぃ?

【陰から歩み出した足音、つられて鎖の音がジャラジャラと音を立てる】
【声の主は、白髪の男――――月彗の事を知っていると思しき言葉を口にした】

…………今でも、お前は『生かされてる』のか……答えなよ……ぉッ!

【やがて、声の主は微かな光の中に、その姿を現す】

【華奢ながらも筋肉の浮き出た色白な上半身を晒す様に、ワイシャツだけをボタンも留めずに羽織り】
【下半身はジーンズとスニーカーで固め、腰回りに大量のチェーン装飾を巻き付けた】
【くすんだ水色の髪を前髪ばかり長くした、身長170cm前後の青年】

【頭上の死体には目もくれず、ただじっと月彗だけを見据えて、彼は暗がりから顔を出した】
63 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2013/04/28(日) 22:34:25.06 ID:6J9QVwRzo
>>51
【荒野とも草原ともつかぬ大地を淡々と進む旅人。】
【ちょうど、いい感じの鉄塔を見つけ、今日の宿をここにしようと決め込んだ。】
【しかし、そこには先客がいたようでーー】

「Hey Baby!そんなところで何をしてるんだい?」

【鉄塔に座っていた少女に声をかける。口調からして心配はしていない。】
【むしろ、その少女に興味すら持っているようにも思える。】
【さて、彼女はどう返すのだろうか…】

/一旦風呂入ってきます
64 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(不明なsoftbank) [sage]:2013/04/28(日) 22:36:27.15 ID:qBybbqeW0
//>>53は撤回として

>>61

……ん? おー、死体はっけーん。
この街は『ひどい』方みたいだね、安心したよ!

【独り言を吐く青年に近寄ってきたのは、一人の少女だった】
【伸びて整えられた様子のない銀髪に、どこか不健康にも見える赤い瞳】
【そしてボロボロの黒いローブ――と、見るからに異様な風体だ】

【少女はしばらくの間、彼の作った死体をまじまじと眺めた後】

わ、っと。あ、ごめんねお兄さん!
ええと、なんか震えてるけど大丈夫……って。

【ようやく彼の存在に気付いたのか、むしろ彼女の方が驚いたように】
【しかし、今しがた見ていた死体の事を思い返してみると――】

(……まだ明らかに、作られたばっかり。『抜けきって』ない)
(で、私はここに来るまでに誰にも会わなかったし、たぶん向こうにもいない)
(って、ことは……)

……?

【少女は、青年と死体を交互に見ながら、足元のそれを指差す】
【言葉には出していないが、聞いているのだ。『あなたの仕業か』と】
65 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga sage]:2013/04/28(日) 22:45:44.13 ID:Vv+J47bYo
>>62

【覚えのある声だ。 どうでも良い有象無象のMOB共ならばすぐに忘れるのだが、相手はそんな者達とは違う】
【その顔を見て悪戯めいて馬鹿にしたような薄ら笑いを浮かべれば、べえと出してみせる舌にかつての機関の証はなかった】

……今は、違うな。 もう、何にも誰にも、縛られとらんのやし
今までは生かされていた。 これからは違う。 こんな人売り共に取引されるような弱さももうない
あッちはあッちで生きて、“こういう”奴等の“大切なもの”を抉って、“平等なる不幸”の制裁を下すだけ

…………こんな所で、答えとしては満足か? シャッテン

【――ハングマン達は一様に身なりが良く、魔術趣味めいた目許を隠す仮面を付けている】
【金持ちの道楽の一つとして、人身売買や魔術趣味に供す為の臓器売買があるという】
【そして、この近場にあるのはそんな闇の取引場――後出しのワード、繋がったならば理解は叶う】

ただ……何で今まで『生かされてた』っちゅうたか、これではそこまで答えてやれてへんか
本当はそないな義理も無いんやけど……もっと面白い『見世物』、見たいか?

【くつり嘲笑う声、小馬鹿にしたような言葉、けれど自嘲めいて僅か陰る表情は何であろうか】
【最早機関員でなくなった身、なるべく相手に沿った答え、秘めた真意――吊り合わないと判断するなら、戦闘なりとも。】
66 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2013/04/28(日) 22:49:50.76 ID:u435Ro8+o
>>63
【つまらない世界の静かな音───雑音一つ無い空気の音が好きだ】
【世界に自分一人でいるみたい、そんな無音が好きだった】
【だからこそ、聞こえて来た軽い声は一層よく通って、五月蝿くて、煩わしくて】

…星を見てたでござるよ〜、そっちこそこんな何も無い所に何の用でござるか〜?
もしかして寝床でも探しているでござる〜?

【笑顔と子供らしさを張り付けた上で、上から旅人を見下ろした】
【空気を蹴るみたいに脚をぷらぷらさせながら、ωみたいな口から言葉を紡ぐ】
67 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(新潟県) [sage]:2013/04/28(日) 22:55:51.86 ID:Z3a9DYsSo
>>64

……ッッ、ひぃぃっ!! 

【死体を見ても一切動揺する様子はなく、ずかずかと近寄って来る彼女。軽い声には小動物を連想させるかのような敏感な反応で、青年は飛び退いた】
【身体を丸めおどおどとした様子で彼女を注視する。―――異様な風体、そして一般人の反応とは違った、死体に慣れているその様子】
【明らかな警戒心と懐疑心を見せながら、小さな声を路地裏に響かせて】

……ほ、ほっといてくれよぉ!! キ、君はなんなんだっ……!!
死体を見て、「死体はっけーん」って……普通の人の反応じゃないよ……!!

【大体は2択である。何がと聞かれれば、この現場を見た際に人が取る行動だ。 1つは、一目散に逃げ出すパターン】
【此方はまだマシなのだが、2つめ、正義感に富んだ輩に見られた場合は此方に問い詰めてくるのでかなり面倒―――なのだが】
【……こういったパターンは未だ対応したことがなかったのか、青年も動揺を隠せなかった】

―――ッ……。

【彼女の瞳が彼を問い詰めていたことは察した。一瞬言葉が出かけるも、喉元で抑えられて―――数秒の無言の後、首を横に2,3回程素早く振った】
【即ち、否定のシグナルなのだが―――泳いだ瞳、白い肌に流れる汗が違和感を前面に押し出すかのようで】
68 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga sage]:2013/04/28(日) 22:58:48.36 ID:V7Ds0RpR0
>>65

……………………へぇ…………ぇ

【以前、舌に刻まれていた機関の刻印が、無い――――それを目の当たりにして、青年――――シャッテンは、思わず感慨深げな相槌を打つ】
【その表情は、どこか晴れ晴れとしたものを――――機関を憎んで、敵対意志を剥き出しにしていた彼としては当たり前かもしれないが――――感じさせた】

――――――――お前……一体、どうしたんだい……ぃ?
僕がこんな事を言うのも、おかしな話だろうけど……まるで、憑き物でも落ちた様じゃないか……ぁ?
……『良い答え』すぎて、却って不気味だよ……ぉ?

【首吊り死体の素性を、月彗の言葉から察して。そして、そうした人間への制裁を謳う月彗の言葉に触れて】
【シャッテンは、思わず驚きを表情に表しながら、月彗の真意を問いただす】
【以前の邂逅の時は――――殺戮を楽しむために、機関に所属していると、積極的な喜びを見出していたはずなのに】
【以前と、色々と変わった姿。それを信じ切れなかったのかもしれない】

…………嫌々『生かされてた』様には……到底、見えなかったねぇ……ぇ?
……何がお前をそんな風に変えたんだい、ぃ?
確かに、少し興味はあるね……ぇ

【行動が、自分とかなり近しくなっている――――その理由が、恐らく月彗の言う『生かされていた』理由にあるのだろう】
【シャッテンは、それを知るべく、月彗の言う『見世物』に乗ると口にした】
【それが単なる気まぐれなのか、それとも偽りなのか、あるいは本心からの回心なのか――――シャッテンとしても、見極めなければならない事なのだから】
69 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(不明なsoftbank) [sage]:2013/04/28(日) 23:13:27.06 ID:qBybbqeW0
>>67

わ、私? 私はまあ、なんだっていいんだけど。
いいじゃん別に、普通の人がそういう反応したってさ?

で、えっと、そんなことは関係ないんだけど……。

【自分の事を問われたことにびっくりしたのか、すっとんきょうな声をあげて】
【彼女は一度すう、はあと息を整えて、自分のペースを取り戻した後に】
【――もう一度、まるで血のように赤い瞳が、まっすぐに青年を見据えた】

……違うの? まあ、私はどっちだって構わないよ。用事があるのは『こっち』だし?
依存が無いなら借りるよっ。まあ、無いよね? 無いってことにしとくよ。

【そう言うと少女は地面に膝をつく。彼女の外套に、血が染み込んでいく】
【華奢で色の白い左手を死体の上にかざし、瞳を閉じて、何かを呟く――】
【その口許が、薄く、氷のような笑みを浮かべた事に、気付いただろうか】

我、冥府の途を逝く者の渡し船を止めんと欲す。
魂よ留まれ、『ルイナス・スピリット』!

【宣言にも似た詠唱を終えた瞬間、彼女の左腕から緑色の光が漏れ出し】
【それは地面に寝かせられた死者の体へ、一つ残らず吸い込まれていく】
【まるでそれは、彼女が『それ』に何かを与えているかのようで――】

【緑色の光が止んだのを確認すると、少女はぴょんと立ち上がり】
【青年の方へと向き直ると、にこり、と笑顔を向けた】

さ、あなたがしゃべらない以上、本当のことは、『本人に聞かないと分からない』。
という訳で、寝てるところ悪いけど、おはようしてもらおっか――!

【それは果たして無邪気な笑顔だったのか、それとも別の何かだったのだろうか】
【少女が左腕をひゅ、と振るうと同時に、足元の死体がぴくん、と反応する】
【ががごごが、とおよそ人間の体にはあり得ないような異音を発しながら――】

【ついにその『死体だったもの』は、まるで人形のように立ち上がった】
【この少女の力、恐らくではあるが、死霊術(ネクロマンシー)――!】
70 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2013/04/28(日) 23:17:06.89 ID:6J9QVwRzo
>>66
【なんの警戒も無しに、鉄塔のそばに腰掛ける。】

「星…か。確かに今日は空が綺麗だな。」
「HAHAHA、何しに来たってかィ?それは宿探し、さ!」
「寝床にするにはちょうどいいな、ここは!」

【喋りながら寝床の用意をする男、こう言うのには慣れているのだろうか。
たちまちちょっとしたベッドが出来上がってしまった。】

「ふぅ…ところでアンタ、どうするんだい?これから。」

【軽い口調で、警戒もせずに話し続ける。少女はどんな反応をするのだろうか?】

/ただいまです
71 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga sage]:2013/04/28(日) 23:21:01.55 ID:Vv+J47bYo
>>68

……ふん

【まさか、あの時の相手の言葉で見えてきたものがあったなんて、この男が素直に言うはずもない】
【健常な人間を皆憎んで死ねば良いと思う事に変わりはないが、ただ全て弑逆すれば良いという考えはもう其処に無い】
【「価値ある命か」という単語に触発されれば、適当にぶち撒けられていた方向性は、自然と定まった道へ向かいつつあって】

まぁ……どっかの阿呆が、それなりにタメになる事、言うてはったし。
機関に生かされてたゆう話は…………忘れえな、阿呆

【ぶっきらぼうな言葉は「どっかの阿呆」と最後の「阿呆」がさりげなく同一人物を指していた】
【――素直に言う訳がないのだ。 機関の揺り籠に守られ生かされていた過去の状況を脱した今なら、尚更】
【以前に相手にそれを告げた事すら思い出したくも無いと毒付くのは、機関を脱する切っ掛けになった“敵”への憎さもあった】

【(あの女に追い出されなければそのまま居座っていた。そうすれば腐っていっていたのだろう。ただ、生かされながら)】

着いて来なんせ、すぐ其処やから……見れば分かる

【最後の一言に妙な重さを乗せてそう告げれば、月彗は背を向け、吊られた死体をそのままに歩み出す】
【すぐ其処とは言うが、路地裏の更に深い奥地へと行く道、不信感はあって仕方が無いもの】

【だが――ついていったならば終着地は意外と開けた場所、廃墟と化した雑居ビルの間から月光が指す空間にたどり着く】
【灰色に乾いた地面に根を張って其処に聳えるは青藍色の巨木、魔力で作り出されたようなそれ】
【虚となったその下部で、何かが蠢いた。 月彗は知らぬ顔で、その側まで足を進めていくのだが――。】
72 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2013/04/28(日) 23:22:55.71 ID:RnXZ2iJB0
【寂れた教会――――人が訪れる事の無さそうな外装であっても、中からはよく澄んだ詠唱の紡ぎが聞こえて】
【静寂に包まれるこの一体に流れるそのアリアは何処か神聖的な物とも聞こえるだろうか】
【――――もし、辺りを通りかかった者が居るならば其れはきっと興味を惹くような物で】


「――――――」

【古い扉を開けたならば、銀の髪を持つ修道女が未だ詠唱を続けていて】
【訪問者の存在に気付いたのは、それから少し後の事――――或いは、声を掛けられたその瞬間】
【紡ぐ声を止めれば、銀の双眸が向けられる事か】


「すみません、少し気が緩んでいた様です
それで……ええっと……」

【月は、修道女から見れば丁度扉の位置。目を細めれば、相手の姿を認識出来ずに】
【――――どなたでしょうか?そんな言葉の代わりに、小首を傾げて】
【何かご用でしょうか――――なんて言葉が紡がれるのだろう】








【櫻の国――――ひっそりと静まりかえった城下町】
【そこを徘徊するのは一匹の妖怪であって】
【山伏の服装に、腰に提げたのは天狗の面と一振りの太刀】
【手には六尺棒を持っているのだが――――何よりも目を引くのは、背中に生える漆黒の翼か】
【烏天狗と呼ばれる一妖怪。少女と間違われても可笑しくない少年は、今宵酒を片手に、気ままに散歩をして】


「ここもすっかり寂しくなっちゃったねぇー……
昔は妖怪も人間も一緒に住んでた筈なんだけど」

【もう、ずっと昔の事。人間と妖怪が此処で仲良く暮らしていた時の事】
【その時の光景を思い浮かべれば、ハハハ――――と小さく笑って】
【――――やがて吐くのは溜息。ポリポリと頭を?けば、その場で立ち止まって酒を呷り】


「昔は……ねぇ。拙(ぼく)がもっと小さかった頃の話だからもうあんまり覚えてないけど
――――楽しかった……かなぁ」

【そんな呟きも、やがては闇夜の中へと溶け込んでいってしまって】
【ポツンと取り残された様にも見える子供の姿】
【けれども、纏う妖気は完全に人とは異なった種族という事を感じ取らせて】
【さて――――その妖気を辿って現れる物好きは居るのだろうか】
73 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(新潟県) [sage]:2013/04/28(日) 23:26:21.01 ID:Z3a9DYsSo
>>69
/すみません、こんな時間に無理やり来客が来て続行不可になってしまいました
74 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga sage]:2013/04/28(日) 23:30:29.71 ID:V7Ds0RpR0
>>71

……僕としては、敵が減るのはありがたい話だね……ぇ
……ちょっと訳ありで、今は機関の方にずっと意識が向いてるからね……ぇ
お前が機関を抜けて、機関の考え方も捨ててるって言うなら……とりあえず、戦う理由は無いさ……ぁ

【それが自分の事を指しているのだと気付かぬまま、シャッテンは皮肉っぽい笑みを浮かべる】
【かねてから、コーネリアスの存在を念頭に入れていた為、機関との敵意はあったのだが、今は事更にそれが増されている】
【その中に、月彗を数える必要が無くなった事は、敵が減ったと言う事であり】
【シャッテンとしても、予想はしていなかったが、歓迎出来る事態だったのだ】

……勿論、言われずとも、さ……ぁ

【シャッテンとしても、死体に憐れみを向けてやる理由などない。だからと言って、晒しものにする趣味もないのだが――――】
【ともあれ、そのまま死体を打ち捨てて、月彗の後に従い、更に歩を進める】

――――――――んっ!?
……これは……一体……

【月彗の後ろをついて行く事に躊躇は無かったのだが――――目的と思しき魔力を放つ巨木を認めると、シャッテンの足も鈍る】
【全くその存在が異質で、簡単に側へよるのも躊躇われたのだ】

…………ふぅ

【とは言え、月彗の話を聞くためには、ここで引き返しては意味がない】
【警戒を表情に表しながら、ゆっくりとした足取りで月彗の後に従い、巨木へと近づく――――】
75 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(不明なsoftbank) [sage]:2013/04/28(日) 23:32:26.24 ID:qBybbqeW0
>>73
//おっと、それは残念です
//来れる時間が不定なので拘束するのも申し訳ないですしここで切りましょうか
//お疲れ様でしたー
76 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(埼玉県) [sage]:2013/04/28(日) 23:37:41.21 ID:66mne9gzo
>>72

【場所は教会。そこに入ってきたのは、小柄な女性――紺色の瞳、それに肩ほどまでの髪をして】
【服装はといえばメイド服だが、そのエプロンには真っ赤な華が咲いており】
【加えて、首――片手で抑えるそこからもまた、多量の出血があるようで――】

…………、……すみませんが、少々椅子を一枠ほど、っ――。

【もう一方の手には刀身の無い、黄銅の刃だけの大剣を持って引きずりながら、そう言ったきり】
【ぱたん、と。扉からしばし歩いたところに、彼女は倒れこんでしまった】

【――さて、修道女には見覚えのある顔だろう。最も、今日はポーカーフェイスでもなければ】
【勿論、読書中でもない。その表情は小さいが、確実に苦痛への呻きに歪んでおり】
【そもそも顔色も悪く――放っておけば、教会の床が少しずつ、赤に染まっていくこととなるだろうが―――。】
77 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2013/04/28(日) 23:37:42.27 ID:u435Ro8+o
>>70
マジで寝床探しでござるか、家に帰って寝りゃいいのに…
…あ、それが無いから寝床わざわざ探すんでござるか〜

【わざわざこんな錆びれた、雨風も防げないような鉄塔の下に寝床を作るなんて───と、思いはしたが、それを口には出さず】
【代わりに変わらぬ口調で馬鹿にして、空になった紙パックを置いた】

これからも何も、そんなもん聞いてどうするでござるよ〜
こんな女の子の予定を聞くなんて、通報すりゃ一発アウトでござる〜

…ま、予定なんて、んなもんねーでござるけど
何しよーとわっちの勝手でござる、オマイが知る権利も必要もなくねー?でござる

【飄々とした、ふざけたみたいな口調だが、確かに馬鹿にし、見下していて】
【ふと、紙パックを落とす───ふりをして、旅人に投げた】
78 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(神奈川県) [sage saga]:2013/04/28(日) 23:39:48.05 ID:HA39KRIBo

【とある国のとある大きめな公園】
【その中央のベンチに座る男が一人】
【短い黒髪で、濃いグレーのスーツに白いシャツ、赤いネクタイ。何処にでもいる若手のサラリーマンのような恰好だが】
【頭に乗せた、古代の貴族、或いは神社の神主のような『黒い烏帽子』がアンバランスな異彩を放っていた】

はぁー……、なんでこんなことやってんだろ、俺
ああ、成果が無いからか……って、そろそろはじめないとな

【情けないことを自問自答しながら、脇に置いてあったビジネスバッグに手を伸ばし】
【中から安っぽいビニールシートを取り出し、目の前に敷いた】
【同じようにビジネスバッグの中から、櫻の国の古い言葉で色々と書き込まれている御札のようなものをいくつか取り出す】
【シートに御札を数枚並べ、値札を置く。動作を終えると男は軽く伸びをした】

こんなもんか。あっ、看板を忘れてた。くそっ、もうこれでいいか……

【男は近くに捨てられていたダンボールの切れ端を拾い、マジックで『開運グッズ』と書いた】
【そして見やすいようにビニールシートの前に設置】
【恐ろしく安っぽく、胡散臭い露店が完成した】
【気付く人には気づくかもしれないが、御札からはそこそこ濃い魔力が発せられているものの】

さあさあ、みなさんいらっしゃい……

【男は全く商売っ気のない声で客引きを始めた】



79 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2013/04/28(日) 23:46:01.12 ID:6J9QVwRzo
>>77
なァーに、家ならあるが、そこに帰らねえのが旅人ってもんさ!
んま、予定を聞いたのは流石にデリカシーってもんが欠けてたな!

【男はそう言って、笑いながら少女と話していた。見下した視線に気づかずに。】
【すると、少女の飲んでいた紙パックが飛んで来たので、素早い対応でキャッチ。】

うおっと、くれんのか……ってゴミか。
いーらねっと。

【男はそう言ったかと思うと、手から先程も出したモノを出す。】
【次の瞬間、空になった紙パックは一瞬にして消え去っていた。】
【はたから見れば、男の手の中で紙パックが消えたように見えるだろう。】

おいおい、ゴミの処理は人に頼むもんじゃあねーぜ?
80 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga sage]:2013/04/28(日) 23:50:16.08 ID:Vv+J47bYo
>>74

【巨木の根本、虚に似た穴の中で蹲るような何か。人であるらしいが、人にしては其処に収まるには、手や足が邪魔のはず】
【近付く相手にそれ以上は寄るな、と手で示すのは、それが月彗にとっての重要な物で有ることを如実に示していた】
【そも少し距離を置くにせよ、近寄らせる事自体が危険を伴う――それでもそうしたのは、見せる事に価値があるからだ】

「…………、……」

【黒布に包まれた躰。覗く腕や脚の先が全て中途半端に途切れ丸まって、奇形であるとすぐに分かる】
【加えて全盲らしき目、言葉を発せない口、音を聞き取れるのか曖昧な耳、痘痕だらけの肌】
【――その白髪と、歪な躰に持つ魔力。 それは、側に佇む月彗と同質のものであった】

……これが、あッちの“心臓”。 笑えるやろ?
今喋っとるあッちはこの木と同じ、魔力で形作っただけの分身体。

【だから足音が無かった。 其処までバラしてしまう理由だって、相手からすれば不可解だろうか】
【高慢げに「全く不都合など無い」と言いたいのか、或いは――相手ならば、と言うことなのか。まさか、この男が】

機関の技術力を利用出来れば、こんな姿でも少しはマシな形に出来るかと踏んどった
それに、堅牢な本部に仕舞い込んで安穏としてられるんも、都合が良かったんやけれど……

…………それでは、「生かされている」事になる。 そうやろ、シャッテン?
嗚呼、それとも……こんな無様な姿の人間は、「生きている価値が無い」か?

【あの女に傅いてまで、機関に残っていれば。 そんな考えなど欠片も無かった】
【己が身は己で守り生きていく、そして手段も必ず己で掴み取る。今の月彗の目にあるのは、そういう色だ】
81 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2013/04/29(月) 00:03:19.55 ID:mU8Rext00
>>76
【――――目を細めても姿はハッキリとは見えず】
【それ故に聴覚が頼りとなるのだけれど、一瞬だけパッと嬉しそうな表情を覗かせたのは、訪問者の其れに聞き覚えがあったからであろう】
【けれども、以前とは全く異なった歩み。表情こそ覗けないものの、異常と察知するには十分な情報で】


「お久しぶりです。エリー……ですよね?
どうやら足元が覚束無い様ですが、具合でも――――」

【賛美歌を閉じれば、心配そうに歩み寄るけれど】
【――――その身を支える前に女性が倒れてしまえば、慌てて駆け寄るのだろう】
【抱え起こそうとすれば、生暖かい其れが修道服へと染みこむのだろうか】
【驚いた様な表情を見せれば、患部へと目を移して】


「エリー?!大丈夫ですか?!エリー?!」

【以前の澄ましていた顔が、僅かながら苦痛に染まっている事を認め】
【首からの出血。そして胴にも血を滴らせる傷口があるのだうか――――】
【首に掌を添えて出血を少なくしようとも、ゆっくりと床を染めていく液体を見れば、悠長に手当をしている暇が無いという考えに至って】
【何があったのか問う事よりも先決するのは、傷口を塞ぐこと】

【添えていた手の皮膚に皹が生じ、病に冒されたように剥がれ落ちれば、骨と皮で作られているような悪魔染みた腕が露見して】
【――――傷を分かつ力。対象は、自分の身】
【女性が拒む、或いは特殊な体質等でなければ、その首の傷を己の身へと移していくのだろう】
【――出血が微々たるものへと変わった頃、力の施行を止めるけれど】
【さて、女性の傷は如何なる変化を迎えるか、或いは変わりなければまた別の処置を探す為、一先ず抱えれば長椅子に寝かせて――――】
82 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga sage]:2013/04/29(月) 00:07:53.52 ID:bi6SUmno0
>>80

……ん、虚の中に……――――――――……?

【近づくにつれ、その中に人の形がある事に気づくシャッテン】
【目を細めながら、より近づこうとするが、そこで月彗から制されて、訝しげに歩を止める】

――――ぐっ……これは……ぁ!?
…………おい、一体…………

【その姿を、遠目ながらよくよく見て、シャッテンは気づく。まともに命を維持しているのかどうかすらあやふやな肉体であると言う事を】
【更に、感じる月彗との共通点――――問いただそうと口を開いたのと、月彗がその事について語り始めるのは、ほぼ同時だった】

――――っ、ぁ…………これが、本体……!?

【説明を受けても、シャッテンは信じられないと言った様子で、再び“心臓”を見つめる】
【そうして見つめる内に、段々と了解されてくる。共通点を感じるはずだ。本質的に同一の存在であるのが、良く理解できる】

…………なるほど、ねぇ……ぇ
確かに、これがお前の“心臓”なのか…………ぁ
これを……いや、すまない…………お前自身を守るために、機関に身を置いていた、かぁ…………

【語られる月彗の言葉に、ようやく得心の言った様子のシャッテン】
【――――力さえ発揮して、望むままに従事すれば、機関なら確かに庇護を垂れるだろう】
【そして、魔力で分体を生み出すと言う事をするぐらいなら、月彗自身も相応の実力を持っている事を匂わせる】
【そこに利害の一致があった。だからこそ月彗はあの時、機関への忠誠を確かに口にしたのだろう】

――――確かに、言う通りさ……ぁ……よっぽど、価値のある生き方……よっぽど、輝いた生き方さ……それが……!
例え日の目を見る事は無くても……それがお前の生き方、輝く命じゃないか……ぁ!

【月彗の変心――――その理由が、ハッキリと理解されて、シャッテンは力強く頷く】
【確かに、機関につき従う方が、可能性は高いと言える。だが、そんな従属をして、彼等の無差別な破壊に手を貸すぐらいなら――――】
【こうして生きる事の方が、よほど『尊厳』に満ちた、誇り高い『命の輝き』を宿した生き方だろう】
【そう手放しで称揚できるぐらいの輝きを、今の月彗は宿していた】

――――でも、楽な事じゃないだろう……ぅ?
目途は、立ってるのかい……ぃ、この身体そのものを、輝かせる方法の……?

【唯一の問題は、そこだろう。シャッテンは月彗に問いかける】
【果たして、彼自身の“心臓”の、個としての存在を維持する方法はあるのかと】
83 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2013/04/29(月) 00:13:06.44 ID:R8plPcdso
>>79
そーやってすぐに消せんなら別にいーじゃねーか…で、ござる
馬鹿みてーにヘラヘラしやがってよく疲れねーでござるな〜

【…あゝ、何だろう、この気持ちは】
【腹の中に渦巻くドス黒い物が、煮立つようにぐるぐる回っている】
【馬鹿みたいな呑気な顏を浮かべて、馬鹿みたいに呑気な奴に接するのが、これ以上無いくらいに───】

───なぁ旅人、オマイは旅してんだろ?
この世界はどう思う?旅する程の価値はあると思うか?

───で、ござる

【感情のタガを抑え付けながら、ヘラヘラ楽しそうな、気に入らない旅人に向けて問いかければ、顏を下に向ける】
【一見可愛らしく見えて、その奥に猛毒の牙を隠す───みたいな顔が、旅人を見下ろした】
84 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2013/04/29(月) 00:16:05.43 ID:yEIhUuBTo
>>83
この世界に、旅する価値はあるか、だって?おかしな事を聞くねえ。

【旅人は、少女の顔を見て
85 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2013/04/29(月) 00:16:37.20 ID:yEIhUuBTo
/途中送信してしまいました、続きを書くのでお待ちを
86 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(埼玉県) [sage]:2013/04/29(月) 00:18:21.31 ID:tZe2AhwDo
>>81

【患部――服に隠れていない首の方は、鋭利な刃物で斬られたような深いキズだった】
【幸いにして頸動脈には達していないようだが、首なんて言うのは何処だって急所だ】
【出血量はカログリアの修道服を汚すには余りあるほどで、兎に角――ひどい】

っ……すみません、カログリア様…、……。
しかし、っ、貴方様の手を煩わせるほどでは、無――ッッ!

【傷が痛んだのか、息を呑むような――静かなメイドには似つかわしくない声が漏れる】
【息は浅く、顔は青ざめる。そんな状況だから、治療にはまったく抵抗がなかった】
【というより、自身に何かしらの術や能力が光視されている事など気付いているかもわからない】
【徐々に―――ゆっくりと、傷の深さが変わっていく。同時に、出血も浅くなってくる】

【首の傷というのはそういうものだ。深くなければ、大事には至らない】
【カログリアに同様の傷が移るのだとすれば、出血こそすれ、エリザベス程にはならないだろうが―――。】
87 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2013/04/29(月) 00:25:42.61 ID:yEIhUuBTo
>>83
この世界に、旅する価値はあるか、だって?おかしな事を聞ーーー

【男は、少女の顔を見て始めて「何か」に気づいた。】
【今まで多くの人間を見て来た男にはわかった。
この少女は心の底に圧倒的な「何か」を隠し持っている事を。】
【突然男は真面目な顔つきに変わり、少女に答えた。】

この世界ーー俺が旅してる世界に、価値があるかだって?
……それを探すために、俺は旅を続けてるのさ。価値なんて誰にもわからない。
世界には旅をするのもおこがましい程の価値があるかもしれないし、
世界は1Gにも満たない、クソみてえな価値かもしれない。
だが、俺はそんな価値を、少しでも見いだしたいのさ……

【男は、逆に少女に問いた。】

ーーーキミは、この世界をどう思う?

【その答えは、大方予想ができるようにも思えた。】
88 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga sage]:2013/04/29(月) 00:28:19.24 ID:svA+hT7vo
>>82

ふん……この道を示したのは、一応、そッちになるが
選んだのはあッちや。 楽じゃないのは……確か、やけれど

【称賛めいた言葉は慣れないもので、それでも生き方を肯定されれば、微かに口角が上がった】
【そしてすぐに、曖昧に下がる。 免疫力だけが恵まれてはいる躰、だが普通に生きるだけでも苦しい部分は多い】

……正直に言えば、現状では難しい
こんな脆弱な弱点抱えて生きていく訳にはいかんし、手を打たんとあかんのは確実やけれど

あッちの人形師としての技術を使った所で、どれだけ精巧な義手義足を嵌めさせた所で、首から上の状況はどうにも出来ない
其処を再生・回復出来る程の生体化学系の技術屋の知り合いも居てへんし……そもそも、まともな知り合いなんぞ碌にいないが

【目が見えず口が聞けず耳が聞こえずでは、動けた所で意味が無い】
【だが其処を治すとなれば並大抵ではない。一度その部分ごと再生し直す程の、もっと言うなら転生に近い完全な手法を求めていた】

機関の研究者に接触して、強化細胞のデータだけは手に入っとるが……
開発した本人にしか作れんような内容や、ただの冷やかしやったんやろな

まあ頼る気もさらさら無いんやけど……それに、今の機関は好かん
ちいとばかり、妙な事にもなって来てはるし――

【添えた言葉は巨大な悪の不協和音について。 機関を憎む相手にとっては、聞き捨てならない部分か】
89 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2013/04/29(月) 00:28:48.05 ID:yEIhUuBTo
/やばい眠いです
すいませんが続きは明日にしましょう……zzz
90 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga sage]:2013/04/29(月) 00:39:25.26 ID:bi6SUmno0
>>88

……良いじゃないか。きっかけなんてどうでも……
要は、今をどう生きてるか……僕が興味があるのは、それだけさ、ぁ

【自分の言葉に触発されて――――そのきっかけ自体は、シャッテンにとっては大した関心事ではなかった】
【影響された結果、どうなったのか。それこそが問題だ】
【――――そうして、自分の言葉がきっかけで、自分と望まぬ道へと進んだ人間がいる事に、今のシャッテンは気づいていない】

……確かに、ここまで来ると…………普通の医学じゃ、無理がありそうだね……ぇ
僕は、そっちに関しては素人だけど、それくらいは分かるよ……ぉ

【身体の損傷具合だ――――生まれつきなのか、後天的になのか。それは分からない】
【だが、やはりそこもこの場合問題ではないのだ。どう回復するのか――――興味半分で首を突っ込んだようなものだが、シャッテンも真面目に頭を悩ませる】

――――医学が無理なら、頼れそうなのは……魔海、ああいう『魔』の産物くらいかな……ぁ?
……僕は、そっちの方もとんと知らない素人なんだけどね、ぇ……でも、人の力でどうにもならないのなら…………ぁ

【シャッテンが導き出せる答えは、魔海の産物や技術による回復】
【それなら、人間の限界を超えて、何か出来る事があるかもしれない。逆に言うなら、それぐらいしか頼るアテはないと言う事だろうか】

――――――――妙な事?
どういう事だい……頼れない、のっぴきならない事でもあるのかい、ぃ……?

【――――やはり、シャッテンはその言葉を看過できなかった】
【好悪を考慮すれば、確かに月彗は機関に頼るを善しとしないだろう】
【だが、その言葉のニュアンスは、そうした事情をもう一歩踏み越えて、何か『妙な事』に――――「頼りたくても」と言うニュアンスを孕んでいる様に見えたのだ】

/すみません、そろそろ限界です……切るか持ち越すか、お願いできますか?
91 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2013/04/29(月) 00:42:20.39 ID:mU8Rext00
>>86
「……今は余り喋らないで下さい
強がりの言葉なら、後で沢山聞いてあげますから」

【右手は既に人の形を失って】
【指の数も形状も、全てが悪魔と呼ばれる存在に似通った禍々しい物】
【けれども、漂う魔力は其れ等とは対照的な存在】

【首の皮が弾けて、じわじわと肉が裂かれていく感覚】
【伴うのは出血であって、勿論痛みも伴うのだけれど、最早慣れた事】
【彼女と自分の血で赤く染まった物は、修道女なんて呼ぶには少し難しくも見えてしまうだろうか】


「――――まだ、首の傷は痛みますか?」

【一定の深さ。少なくとも、首の傷に関しては一刻を争うほどでは無い程度に癒やしてしまえば、そんな言葉を紡いで】
【然れど代償無くして癒やすこと何て出来る筈も無く】
【エリザベスの傷を押さえていた手も、今は自身の首に添えられているのだろう】

【首の傷“は――――その言葉が示すのは、その身体の何処かにまだ傷が残っているのか確かめる思惑】
【失った血液を戻すことは出来ないにしても、傷と痛みを和らげる事が出来るのは――――エリザベス自身も体験した事だろうか】
【幾ら首の傷を抑えたって、他の所から出血していればやはり命に関わってしまうから――――】
【だから、ポロリと漏らしてしまえば、その傷も自身の身体へと分かつのだろう】
92 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga sage]:2013/04/29(月) 00:43:17.83 ID:svA+hT7vo
>>90
/了解です、明日の夜となるとイベントがあるので難しいですが、
/朝10時位からイベント開始前までは、こちら時間が空いています
/もしくは明後日の夜でも構いませんが、いかが致しましょうー
93 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2013/04/29(月) 00:46:01.32 ID:R8plPcdso
>>87
───つまんねー。

【一言、そう呟いた───】

『価値なんて誰にもわかんない』?『価値を見出したい』?

【結局、何もわからないんじゃないか、ただの無知を綺麗に装飾してるだけじゃないか】
【つまらない答え方、つまらない考え、何もかもつまらない】

…こんなつまんねー世界に価値なんてねーでござるよ
どいつもこいつも、生きたがって生きたがって、どうせ死ぬのに生きる為に生活して
何が楽しい?ただ老けて死ぬのがそんなに魅力かよ?

私は嫌だよ、そんなもん

【どうせ人はいつか死ぬし、どうせ全てが無くなるのに、それなのに───平穏が、生活が美徳な世界はつまらない】
【太く短くがいけない生きない世界が、嫌いで嫌いでたまらない】
【鉄塔の上に立ち上がり、両手を大きく広げた】

せめて私は楽しく生きる、私が楽しいと満足出来る生き方をしたい
死んだって構うもんか、つまらない世界で生きていくよりは億倍増しだ

【上を見る少女の顔は、下にいる旅人からは見えない】
【見えるのは、猛毒の言葉と、真っ黒な腑と、破滅的な思考回路】
94 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga sage]:2013/04/29(月) 00:46:39.02 ID:svA+hT7vo
>>90
/それか、機関に関しての情報を伝えるこちらのレスを落として〆、で良ければその方向でも構いません
95 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2013/04/29(月) 00:47:22.54 ID:R8plPcdso
>>89
/了解です、明日は昼からいるので舞台裏で呼び掛けてください
96 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga sage]:2013/04/29(月) 00:49:59.16 ID:bi6SUmno0
>>92
/では、明日イベントが始まる前に続きと言う事で……
97 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(埼玉県) [sage]:2013/04/29(月) 00:53:21.23 ID:tZe2AhwDo
>>91

…………、……―――――。

【ぼうっ、と揺れる視界の中で、エリザベスはカログリアの言葉を聞いて】
【そしてその右手を見て――幻覚でも見ているのかと思いながら、目を閉じる】
【感じるのは安らぎであった。傷の痛みが薄っすらと引き、温かな看護の気持ちを受け】
【その御蔭か、それとも目の悪戯か、少しだけ血色が戻ったような気がして】

っ……い、え…?先程よりは……随分と、その……、…………。

【楽になった、が――理由は、どうにも頼りない今の五感では理解できず】
【首に当てられていた手は、まるで痛みの順位を教えるように、次は腹部へと移った】

【―――といっても、そちらは打撲。もし服をどければ、在るのは大きな青あざである】
【鈍痛こそあったが緊急の治療を要するほどではないというところか】
【と、すれば――ひとまずは、落ち着いたと見ていいだろう。少なくとも他に、大きなキズは見当たらなかった。】
98 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga sage]:2013/04/29(月) 00:54:54.38 ID:svA+hT7vo
>>96
/はい、それまでにお返事を書いておくので、一先ずお疲れ様でしたー!
99 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2013/04/29(月) 00:56:50.54 ID:yEIhUuBTo
>>95
/はい、乙でした……
100 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2013/04/29(月) 01:14:44.87 ID:mU8Rext00
>>97
【――――その答えを聞けば、ほうと息を吐いて】
【腹部の具合を確かめるかのように左手が優しく撫でるけれど、僅かに自分の腹部へと移しただけ】
【大事に至らなかったことを悟れば、小さな笑みを作って】


「……その言葉を聞いて安心しましたよ
それでは――――改めてお久しぶりですね、エリー
床でお話ししているのも冷たいでしょうから、椅子に座って話しましょうか
……ふふ、そもそもエリーは座る場所を求めて此処を訪れたのでしたね」

【自分の出血も抑えつつ、空いた手はエリザベスで助け起こせば、そのまま長椅子の一つへと促すのだろう】
【その横へ自分も腰を落ち着かせれば、今一度息を吐くのだろう】
【今度は安堵の意味を込めた物では無く、きっと治癒で消費した体力をじわりとじっかんした物】
【それで――――そんな言葉と共に、顔をエリザベスへと向ければ言葉を続け始めて】


「――――何故、あんな大怪我を負っていたのですか?
以前のお話を思い出せば、幾つか推測できる事はありますが……
……話したくないのであれば、無理には聞きませんよ
久しぶりに会ったのです。それこそ、エリーの強がりを聞いていても良いのですが」

【気取ったような、澄まし顔。又は、これが本来の修道女としての一面なのか】
【どちらにしても、最後に浮かべるのは年相応――――よりも、少し大人しい微笑】
【返される言葉を待つ間に説教台へと向かえば、救急箱めいた物をその手に提げて】
【――――人外の腕を隠すようにまた隣へ座れば、答えを促すように首を傾げるのであろう】
101 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga sage]:2013/04/29(月) 01:20:04.36 ID:svA+hT7vo
>>90

魔族、か……それじゃ、あの女と一緒になる
そればっかりはいけ好かん……人智を超えた手段を選ぶなら――『仙』、やわ

【仙界、或いは天界とも言うのか。 魔海以上に知られてなどいない上に、】
【魔族へ堕ちる事であればともかく、仙族へ登る方となればそれこそ難しい事この上ない】
【功徳など積んでいるはずもない。 まず、それを積んでいる事が条件かどうかも曖昧な場所】

【それでも、魔族に頼る事を是としない理由。 それは、これから語る事とも密接にリンクしていた】

……あの放送は、見たか? 昼の国の火山地帯がどうこう、って話
ヘルクラネウムだったか、恐らく彼処をめちゃくちゃにしていった、半魔リリア
六罪王ガイスト・ウォレンの真なる姿、風の国の物騒な逆塔ATLASの主……其処まで、バラしとったな

だが……あの魔性の女は、機関を自分の手中に収めようとしとるような節がある
謂わば、機関にとっても危険な存在……其処まで感づいとるのも、まだ数人だが確実に機関内に居る
あッちもリリアには恨みがある。 まだ味方だった間にこの状態の体を弄ばれそうになった、な

何にせよ、この歪みが大きくなっていけば、其処に乗じてあの女に手痛い仕返しを――

【其処まで言い切って、暫し言葉が途切れた。 考えこむような色、それから向けられる視線は、】

…………そッちも、漁夫の利を狙えるとすれば、其処になるか?

【愉快げに嘲笑う声、だが構図を考えれば――少しばかり、不穏になる】
【機関を憎むシャッテンがもしリリアにつくなら、リリアを恨む月彗は機関に付く形になるのだろうから】
【尤も、付くか付かないかなど関係無しで話せば別。 混沌の様相を呈する状況下で、一層色濃く笑みが覗いた】
102 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(埼玉県) [sage]:2013/04/29(月) 01:30:06.98 ID:tZe2AhwDo
>>100

【エリザベスに手を伸ばして助け起こせば、その時に異様なまでの軽さを感じるだろう】
【血液が欠乏している事、そもそも小柄であることもそうだったが――また、随分と軽いのだ】
【キチンと三食採っているのかが不安に成程。ともあれ、エリザベスは長椅子に腰を下ろし】
【カログリアがその横に座るのなら―――まだ力が入らないのか、その身体にもたれかかろうとし】

ええ……以前は、確か無賃で道案内をしたように覚えておりますが……
……、………カログリア様は、ご自分の担当する教会をお持ちなのですね。

少し……少し、安心しました、私も。以前見ていて、とても不安≠ナしたので……。

【言葉は少なく、もたれかかるとすればその体はやはり、前述のとおりに軽く】
【そうしているのが楽なのか分からないが、2つの瞳も閉じていて】

怪我は……自警団の依頼を、受けたのです。
先日に起きた、世界中で空間にヒビが入るという件で……雇われまして
その空間で桐田善二@lという方と、止むを得ず交戦に入り――…………。

……ですが、傷などいつもの事。その以前も、夜の国で六罪王レギン様と相対致しましたし
更に以前で言うならば、櫻の国では枯れ彼岸≠ニいう拠点の守護を……、……。
しかし、いけませんね……。最近はどこの組織も、報奨金の額が少ないものですから――。

っ……それにしても、カログリア様……強がりとは、酷い言い草ではありませんか?
私は今まで、強がりをしたことなどは一度も…いえ、殆どありませんよ。

【依頼を受けて、戦う――冒険者のすることだ。或いは、報奨金目当てのあらくれや賞金稼ぎか】
【思えば以前もエリザベスはお金の事を口にしていたけれど、どうも今回もそういう理由らしく】
【だとすれば数百万の為に生死の境を彷徨うような傷を受けた――しかも、今までもそれがあったというから】

【――――さて、訓戒を大事とするシスターからすれば、どう受け止められるのだろう。】
103 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2013/04/29(月) 02:03:29.34 ID:mU8Rext00
>>102
【起こそうとした時に必要以上の力が入っていたためか、よろりとふらついて二人諸共倒れそうになった】
【――――それは、余談に過ぎないのかも知れないけれど】


「そうですね。そして、エリーが病院の警備員の方と一悶着起こしそうになった事を都合良く忘れてはいけませんよ?

……担当している、と呼んで良いのかは分かりませんが、私の教会である事に間違いは無いとは思います
尤も、人が訪れる事の方が珍しい状況ではあるのですけれど……
それにしても、私に不安、ですか?」

【古びた救急箱。開ければ、独特な軟膏の匂いが広がって】
【――――手にしたのは一枚の湿布と、中身が半分ほど無くなった小瓶】
【カチャカチャとその他の物を仕舞っていれば、若干身体に重さを感じるけれど】
【嫌な顔一つせず。否、寧ろ、その軽さに疑問の表情を浮かべつつも、そのまま身体を貸しているのだろう】


「やはり、そうでしたか……
空間にひびの生じた事件の事も、夜の国の事も新聞では目にしました……が、エリーも関わっていた事なのですね
傷が何時もの事とは言えど、エリーの本業はメイドと呼ばれる其れだと思っていましたよ」

【――――呆れた様な言葉で紡いで】
【相変わらず身体は貸したままだけれど、その表情には僅かに怒気が含まれることだろう】
【目を閉じて安静にして居れば、表情こそは見えない――――けれど、その声の質で判別することは出来るだろうか】


「エリー、深く干渉するつもりはありません。そして、お説教をするつもりもありません……が
そんなにお金が大切でしょうか。何時もの事、何て言っていましたが、下手をしたらあのまま死んでいても可笑しくは無いと思いますよ
エリーが幾ら手練れであったとしても、あれだけの傷を負って更に他の方に襲われてしまえば無事で済まないことなど明白な事です
……分かっているのですか?
お金を稼ぐために命を掛ける事に否定はしません。けれども、命が無ければお金だって使えませんよ

そんなお金を稼ぐためにあれだけの傷を負うなんて、私には強がりにしか見えません
……それに、私の事を不安なんて言っていましたが、私からすればエリーの方が数倍不安です
ちゃんと寝たり食べたりしているのですか?」

【お金。報奨金。無ければいけない事だとは理解して居るけれど、少なくとも“お金のために”行うなんて思考はカログリアには理解出来ないのだろう】
【其れ故に眉を顰めて語り、其れ故に重傷を負っていたエリザベスに対して怒りを見せる】
【命のやりとりだって少ない修道女が語る言葉は説得力なんて含まれて居ないのかもしれないけれど】
【矢継ぎ早に飛ぶ言葉。最後には、エリザベスが異様なまでに軽いことを指摘して】
104 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(埼玉県) [sage]:2013/04/29(月) 02:28:35.87 ID:tZe2AhwDo
>>103

傍から見ていて、とても不安でした。俗に言えば『危なっかしい』ので、実に。
……勿論、それが悪いなどとは思っておりませんよ、カログリア様
むしろ人を救うシスターとしては美徳でしょうし……私も今、そう感じていますから。

……主業務はメイドですよ。今も、ある方のもとでキチンと働いていますし
その方は理解のある方ですから、時たま時間を頂いて依頼を受けるのです。

【後半の口調は少しだけ拗ねているようで、なんだか子供のようでもあった】
【軟膏の香りに僅かばかり鼻をヒクつかせた後は、やはり無駄には動かず】
【人肌の温度を味わう、と書くと少し妙だが―――目を瞑っている姿は、そういって差し支えない】
【汚れたメイド服ばかりが残念ではあったが、黙っていれば実に可愛らしいもので】

っ……お金、は……、…………お金は大事です、カログリア様。
それになにも私だって、ただ無心に亡者のごとく金銭を求めているのではありません。

借金≠ェあるのですよ。残りはおおよそ、一億と4000万ほどでしょうか
元の金額は4億……そう考えれば、あと少し……少しで、負債が全て消える。
それを思えば、我が身など惜しいとは思いません。返すべきものは、如何にしても返さねばならないのです

……、…………別に。寝食など、有っても無くても変わりませんから。

【つまり、負債のための滅私奉公。つまり、身の軽さは睡眠と食事のいずれもが欠乏した結果】
【医者の不養生とでも言おうか―――何でも出来ると売りにするメイドが、その料理を作るばかりで食べないのである】
【或いは――その背の小さなのも、早くからそのような生活をしてきた結果であるのかも知れず】

【わずかに開いた瞳が、ソッポを向くように足元へ向かった。イマイチ、視界が安定しない】
【見えるのは自分の汚れた服ばかり。成人であろうが、弱った状態で垣間見えるのは――やはり、子供のような一面だった。】
105 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2013/04/29(月) 02:57:39.17 ID:mU8Rext00
>>104
「危なっかしくても無くても、救うのが私の仕事ですから
……それに、救う側が少しでも深く潜らなければ、彷徨っている方を助ける事も出来ません

――――働いていたとしても、です。それはきっとエリーを信頼して任されている事なのでしょう
なのに、そのエリーが何処か知らない所で死んでしまえば、死後であったとしても評価が下りますよ
与えられた仕事を遣り遂げる事が出来ずにメイド。なんて名乗ったら絶対に他の同業者の方々に笑われてしまいます」

【プイと顔を背ければ、腹部に対しての治療の準備をテキパキと終わらせて】
【一言声を掛けて、肩を貸したまま器用に患部のみが露出するように服を捲れば軟膏を塗るのだろう】
【目を瞑っている相手に「冷たいですよ」の宣告も無く、ペタリと湿布を貼り付けて】
【朱に染まるメイドの服と、修道女の服が並ぶ絵面。何とも、奇妙にも思えるが】


「お金よりも命の方がずっとずっと大切です。エリー
何が理由でそんなに抱えたのか分かりません。けれども……例えあなたが多額の借金の枷に繋がれていたとしても、死んでしまっては払う物も払えませんよ
一億であっても、二億であっても、例え一桁であってもエリーが死んでしまえば支払いも出来ません
それとも、死んでしまって借金を他の人に押しつけるのですか?」

【最後の言葉、聞けば待ってて下さいと述べて立ち上がり】
【――――数分もしない内に戻ってくれば、下げた視界に入るように。即ち大腿の上に置かれる小さなトレー】
【乗せられているのは、具の少ない質素なスープと、固いパン。お世辞にも豪勢と言えない所か、一般家庭にも劣りそうではあるが】


「――――また、強がりですね
エリー自身が自分の身体を気にしなくても、エリーに関わった方達は気にする筈です
傷つけば悲しみますし、病気になれば憂うでしょう
……下を向きながら食べていれば喉に詰まってしまいますよ
元々軽いのに、あれだけの血を流していたのです。無理にでも何かは食べて貰いますからね」

【未だ人間の腕である片方を用いれば、額をググっと押して上を向かせるのだろう】
【年下であろう者が、年上の不摂生を叱る可笑しな場面】
【じーっと様子を見るその様は、断っても決して退かない事を意味するのだろう】
106 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(埼玉県) [sage]:2013/04/29(月) 03:05:58.87 ID:tZe2AhwDo
/っとすみません、そちらのレスは確認したのですが眠気が強くてちょっと返事を出来そうになく…orz
/もし良ければ凍結して明日以降か、置きレスの方に一時移動して……というのは可能でしょうか…?
107 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2013/04/29(月) 03:14:54.87 ID:mU8Rext00
>>106
/時間も時間ですからお気に為さらずとも……!
/勿論大丈夫でありまするよ!エリーちゃんの方がやりやすい方向を選択していただけると有り難いのでありまする!
108 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(埼玉県) [sage]:2013/04/29(月) 03:18:44.14 ID:tZe2AhwDo
>>107
/むぅ…そう言って頂けるとありがたいです、本当に

/でしたら今日は夜にイベントが有るので、その間は置きレスの方で
/それ以降は本スレを使用するということで良いでしょうか?
109 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2013/04/29(月) 03:22:23.38 ID:mU8Rext00
>>108
/寧ろ儂の遅レスが原因でありましてseppukuも辞さない構えであります!はい!
/了解でありますよ!
/それでは、お時間があるときにでもゆるりとお願い致しまする!
/一旦、お疲れ様でありましたですよー!
110 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(埼玉県) [sage]:2013/04/29(月) 03:24:53.12 ID:tZe2AhwDo
>>109
/いえいえそんな事はっ!とはいえ、此処はお言葉に甘えさせて頂きまする…。
/ではまたっ。お疲れ様でしたー!
111 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/04/29(月) 14:47:24.63 ID:Oya+JONDo
【繁華街・角】
【まだ人でにぎわうこの時間、ここを徘徊している暇人の姿があった】

念願の、アイスを手に入れたぞ……はぁ
何でちょっとアイス買うだけで2時間以上彷徨わなきゃいけないんだ……

【小さな愚痴を呟いているその姿は少年】だ
【黒い薄手のジャンバーを着て、その下に黒いズボンを履いている】
【その少し上を見ると肩まで届く黒い髪、わざと伸ばしているというよりは面倒で放置したという感じ】
【まったく整っていない髪は、元々髪質はいいのだろう、一切手入れされていないのにサラサラで少し勿体無さもある】
【顔は決して悪くは無いが、どう世辞を重ねても美少年とは言えない程度】
【時々前髪を横に避けるその手にはビニール袋が握られていて、中にはアイスが幾つか入っている】

ん、ついでだしちょっと買出しもしてこうかな……
そろそろ冷蔵庫の中身微妙だし……

【小さめに一言呟いて、再び歩き出した】
【しかし口にアイスをくわえて何か思い出すように上を向いて、なんてことをしている】
【その結果は前方不注意、前を一切見ていない】
【誰かが歩いてきても一切気付かずそのままぶつかってしまいそうなほど】
112 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2013/04/29(月) 14:59:29.27 ID:I2LEldJ0o
>>21>>25

(――コレで、良い。頼るべき仲間を失うわけでもあるまい。)
(私の目など、とうに濁りきったこの瞳など、いくらでもくれてやろう。)
(耳はいつぞやから、穢れた世の言葉のみを拾い続ける忌々しい地獄耳になっていた。これもくれてやる。)
(指など――ふふ、人差し指さえあれば引き金などいくらでも引ける。欠けた分は機械で補えばそれで構わない。)

(――だがくれてやるものか。貴様に勝利だけは。貴様に魂だけは。貴様に――この優秀な戦闘員の肉体だけは。)
(私には"知略"さえあればよい。思考する能力さえあればそれで良い。老兵の身体など、所詮は消耗品よ。)
(――悪魔よ。覚えておくが良い、私の肉体と引き換えに、君は引いてしまったのだ――参謀・ソーンと言う名の巨銃の引き金をね。)


さあ、もっていってく―――なっ・・・!

【覚悟――そう、確かにそれを、この参謀は持ち得ていた。機関に属していながら、いずれは機関を支配する事を目的とする知略の兵。】
【ならば仲間に背後から撃たれることも、刺される事も、日頃から常に"覚悟"していた。そうして、彼は最終的に】
【"死にさえしなければ"――そんな結論に至っていた。結局のところ、自分は老兵だ。頭脳労働以外に活躍できる場所など存在しない。】
【肉体を失う可能性は熟知した上で――参謀でありながらも、自ら戦線に出向く。そうしなければ、目的へは達せない。】
【だから、いつだって"死に掛ける"だけの覚悟は持ち得ていた。持ち得ていたのだ。ただ――それは長い間持ち続けていたが故に】
【きっと、とてもとても"錆びついて"いたのだろう。彼はその覚悟を直ぐに、行動に移すことだけは叶わなかった。】

【――だから、寸刻遅れた。志を共にする"仲間"が――自らの前に立ちはだかり、肉体を削ぎ落とすその行為に】
【――彼は、"抜かれた"。追い抜かれた。唖然として――カニバディールが自身の肉体を、目を背けたくなるような勢いで】
【喰らい、千切り、破壊していくのを、ただ――ソーンは、見守る事しか、出来なかった。】

(―――――・・・なんと、いう・・・)

『――・・・あ、アンタ・・・なにして、ちょっと・・・っ!』

・・・梨花、いや――Nemesis、手は出すな。これは彼が――自分で選んだ、選択だ。

【思わず、黙ろうとしていたNemesisの口からも言葉が漏れた。其れほどまでに、衝撃的な光景。】
【カニバディールのあまりに凄惨で、惨たらしい行為に誰もが――目を、心を、奪われていた。】

【――ソーンの拳が、静かに、揺れた。】


(――・・・すまぬ。)
113 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2013/04/29(月) 14:59:40.45 ID:I2LEldJ0o

【一瞬だけ、目を、閉じる。自分の為に――こんな、こんな老兵の為に。身を削る必要など。】
【だがそれでも、視線を逸らす事は無い――見届けなければいけなかった。この場で起きた、全てを。】
【Nemesisのバイザーが起動している――映像は取れているだろう。少なくとも我々は、この光景を忘れてはいけなかった。】

【――リリアに声をかけられ、Nemsisは一瞬、ぴくりと肩を振るわせる――なんという、不愉快な声か。】
【かわいい、そう言われたにも拘らず――全身に走ったのは悪寒で、彼女はただ、黙っている事しか出来なかった。】
【普段なら、相手が違えば、きっと"気色が悪いわね"――なんて、言い返しただろうに。ただ、立つことしか叶わぬ。】
【それでも、全てが終わり、彼女が心臓と共に飛び去った後――彼女は、まず動き出した。】

『――あ、あんたッ!!なに考えてるのよ・・・ッ!直ぐに手当てしないと――』



                           こ   の   大   莫   迦   者   が   ッ   !   !


【――マントの中から、救急キットを取り出し、震える足でなんとか、カニバディールに駆け寄ろうとしたNemesisの動きが止まる。】

【当然だ――ソーンが、この男が、声を荒げる場面など今まで、一度たりとも見たことが無かったのだから。】

【ソーンの――老兵の言葉は、確かにカニバディールに、向けられ。】


――――――・・・君が苦しむ必要など・・・ッ!!

君が――君が身を削る必要など・・・ッ!!どこに―――どこにあったというのだ!!

【――そうして、Nemesisは救急キットを、遂には手から取り落とした。其れもその筈だ。】

【ソーンの目に浮かんでいたのは――失う筈だった人に浮かんでいたのは、確かに。】

【確かに――涙、そのものだったのだから。】


・・・馬鹿者が・・・ッ!!

【――参謀は、カニバディールの両肩を掴み――肩を震わせるだろう。】
【慌てて、Nemesisと随伴の歩兵たちが動き出す。驚いている場合ではない、直ぐに応急手当をしようと】
【レイジングファントムの中から機材を運び出し、担架まで用意して――彼の身を、案ずるだろう。】
114 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2013/04/29(月) 15:02:05.13 ID:I2LEldJ0o
/ぐああああミス!>>113
【ソーンの目に浮かんでいたのは――失う筈だった人に浮かんでいたのは、確かに。】

【ソーンの目に浮かんでいたのは――失う筈だった「瞳」に浮かんでいたのは、確かに。】
です。すいません・・・!遅くなりました!
115 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga sage]:2013/04/29(月) 15:21:48.00 ID:bi6SUmno0
>>101

――――『仙』?
……僕には覚えの無い話だね……ぇ?
……実在しているファンタジーの様な、魔海とは話が違う……そんなもの、アテにすらならないんじゃないのかい、ぃ?

【月彗の口にする単語――――訝しげにそれを反芻しながら、シャッテンは首をかしげる】
【実在するファンタジー――――言葉通り、魔海の住人やその産物は実在するものだ。それが善であれ、悪であれ――――】
【だが、『仙』と冠する何かが実在しているとは、聞いた事がない。概念としては分からないでもないが、あくまで伝説であり、形ある物と考える事は難しい】
【それを、はたして『手段』の1つと数えて良いのかと、シャッテンは否定的な言説を口にした】

――――――――あぁ、こんな生活をしてても、人の口に戸は立てられないさ……ぁ
今、最も機関の中での活動が活発な……トップの1人だろう……ぅ?

【当然――――と言い切ってしまって良いのか分からないが、シャッテンには定住している家などなく、またメディアとの接点も薄い】
【だが、これだけ世界規模で騒乱を引き起こせば、曲がりなりにも社会の中に身を置いていれば、情報は自然と入ってくる】
【詳しい訳ではないが――――その名前も、シャッテンの記憶の中には確かに刻まれていた】

――――なるほど……!
さしづめ、急進派と言ったところなのか……アレだけの事をして、機関がついてくるはずもないと……ッ!

【全てを語らないうちに、シャッテンはそこに気づく】
【――――アレだけの勢力を誇った組織が、一枚岩であるはずもない。それは分かっていた。だが、フロントに出ているその人物こそが台風の目とは、思わなかったのだ】
【楔を打ち込む隙間――――確かにそう表現して、間違いないだろう】

――――そうだね、ぇ…………所詮、僕1人の力じゃ、機関を相手取ってどうこうする事なんて、出来やしない……ぃ
なら、そう言う隙をつくのは、言わば必須の条件…………!

【月彗の問いに、首肯するシャッテン。確かに、個人の力で打撃を与えようとすれば、それを逃す事は出来ない】

けど――――あくまで『外』さ……ぁ…………それは、どちらかに加勢して、どうにかなる話じゃない……ぃ
……片一方を削っても、意味は薄い……もろとも、克ち割らなきゃ、ねぇ……ッ!
『二虎競食の計』……さ……ぁ! 共倒れさせるのが、一番じゃぁないか……!

【しかし――――シャッテンはそこに、あくまで敵対者として挑む事を口にする】
【片方が滅んでも、もう片方が生き残れば、やがて元の鞘に収まる可能性が高い】
【ならば、一気に両者ともに滅させる事しか、考えてはならないと――――】
【無論、外からの攻撃を前に、その両者が団結してしまう可能性もあるが、シャッテンはあまりそれを警戒していなかった】
【――――そこで団結できるくらいなら、始めから不穏な空気など生まれないだろう、と言うのが目算である】
【楔を打ち込み、克ち合わせ、もろともに粉砕する――――それがシャッテンの語る、機関への戦い方だ】

…………その為には…………精々利用させてもらった方が良いかもね……ぇ?
『UNITED TRIGGER』――――あの誇り高き魂の持主たちをさ、ぁ……!?

【そして、それを成し得るのは自分の力ではない。なら誰なのか――――答えは1つしかないだろう】
116 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2013/04/29(月) 15:22:57.12 ID:s1HK++EZ0
>>111

【ぞろぞろと流れるひとの群れ、空から落ちる日差しが暖めて、眠たくなるような春の陽気】
【それでも必要以上に暑いことを嫌がったなら、歩く場所は自然と壁際へ壁際へ、追いやられて】

【思わず誰かとぶつかりたくなってしまうような曲がり角、猫と毒を閉じ込めたみたいに向こう側は見えなくて】
【こつこつと足音がしていた。曲がり角の向こう側……ただ、ひとごみの中ではヒールの足音も黙殺されるなら、】
【――前方不注意という点ではどっこいどっこいだろう、ふわぁと飛び出してきたひとかげは、小柄なもの】

…………――きゃ、っ

【身長で言えば百六十センチを靴でいくらか底上げした程度、ちいさいというには足りないけれど】
【ぶつかった衝撃で言うならば、ひととぶつかったと思うより先、植木なんかにぶつかったと思うほうが自然なぐらいに軽い】
【それでも上げたのが鈴めいて震える甲高い声だったなら――ぺんと座りこんでしまったのがどう見てもひとがただったなら、】
【とりあえず――どうやら、ひととぶつかってしまったらしいと、気付くだろうか】

【――鴉を水に沈めたときの色に似た髪色、惜しみなくぶちまけたなら地面でぐるるとぐろを巻くよな長さ】
【長い前髪の向こう側で現状を理解できないようにまぁるくなる瞳は右が赤、左が黒のオッドアイ。瞬いて】
【僅かに肌色を透かす布地のワンピース、ひらひらあしらったフリルとレースが絶妙に中身を隠して】
【上から羽織ったパーカーはワンピースのピンク色した淡さを隠すような黒色、足元は底の厚いブーツ】
【えりに隠される首や、姫袖に隠される手にはそっと包帯を巻いて――細身の、白磁の肌の、少女】

あ……ごめん、なさい?

【理解が現在に追いつくまでは数秒ほど、きょとんと紡がれた言葉はふわふわ揺れて、首が傾げられる】
【起き上がるより先に謝罪を優先したなら、地面と仲良しこよしをしたまま。じぃと彼を見上げるのだろうか】

【――――そんな姿からはらはらと零れ落ちるのはひとから外れたような――人外の気配】
【明確に何と分からずとも。それを察するのはなんら難しくもない、だって隠そうとすらしていないのだから】
117 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga sage]:2013/04/29(月) 15:49:49.95 ID:svA+hT7vo
>>115

櫻に数多ある伝説――天災を及ぼす神霊、それらは裏を成せば、畏敬の元に祀られた
……少々知ってる事もあってな……それを辿っていけば、或いは……

…………それにもう、悪魔は懲り懲りやわ
そないなもんに身を落とす位なら……不確定要素だろうと、違う手を掴む

【鬼子母神の伝説めいた、鬼が神に変わる話になるのなら、尚の事この男に似合うはずもない】
【不確定な言葉達。彼なりに思惑があるのか。迷う時は既に心中である程度決まっているというが、まさにそれだ】

【――だが、その後のシャッテンの返答は、男の全く予期しないところ】
【どちらに付くこともなく、両方を討つ――彼らしく、そして何より、それは月彗の性格にも当て嵌まった】

『二虎競食の計』――ハハ、流石そッちやわ!
そしてその為に『UNITED TRIGGER』を使う……っくく、これも面白い……

(“人形”を捨てたんは、まだ早かったか――)
(……まあええ、アレはこれ以上手許に置いておけば、此方が喰われる)

【満足以上の回答。機関打倒の策を巡らせているというのに、こんなに昏い笑みなどあって良いものか】
【正義を利用し、悪を破壊し。ならば彼等を何と評するべきか、答えは誰も持ち得ない】

【1つだけ。 二人はきっと、「復讐者」であった】
118 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/04/29(月) 15:50:10.12 ID:Oya+JONDo
>>116
ふぇ?

【口から漏れ出るのは少し不思議な声】
【アイスを咥えているせいで発音も狂い、おかしな声が出るだけ】

【ぶつかったのが置物や植木などの類では無いと気付くまではそう時間はかからなかった】
【ぶつかると声がする置物なんて聞いたことが無い、聞こえてきた声に反応して視線を下げる】
【すると見えてくるのは少女の姿】

【このまま何もしないのはさすがにどうかと思う】
【とりあえず咥えたアイスを左手で持って喋れるように】

えと、ごめんなさい……
大丈夫ですか? 怪我とかしてないですか?

【口にするのとほぼ同時に右手を差し出す】
【手を掴んだのならそのまま引っ張り、少女を起こすだろう】
【そうでなければ、少し寂しそうに手を引っ込めるだけ】
【その様子は相手の気配には気付いていないようで、でも本当は気付いてて反応しないだけ】
119 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) [sage]:2013/04/29(月) 16:02:49.10 ID:3N9wnHONo
>>112>>113
【Nemesisの、驚きの声。そして、ソーンの制止。ありがたい。さすがに、こればかりは一息で終わらせてしまいたい行為だ】
【ソーンの覚悟は、確かにカニバディールにも伝わっていた。彼は、本気でリリアにその身を削らせようとしたのだ】
【しかし、やはり彼は参謀で、自分は戦闘員だ。前線で身を削るのは、自分の役目である】
【それに何より……ずうずうしくも己が見込んだ器の持ち主。その身体を、この忌々しい悪魔なんぞにくれてやるものか】
【結局のところ、カニバディールが優先したのは、己の心情、己の都合でしかなかった】

【耳はちぎり取ったが、聴覚はまだ生きていた】
【少し間が空いて、脳髄を侵食する、リリアの甘ったるい声音。差し出した肉片たちがその手に渡る】
【押しつぶされる自分の眼球から、液体が滴る音】
【その身を蝕む激痛の中にあっても、それは、はっきりと自身のうちにこだました】

【続いて、Nemsisへと向けられる悪魔の興味。あのNo.7すら、立ち尽くすしかない】
【つくづく、自分が立てつこうとしている相手の強大さを身に積まされる】
【ややあって、リリアらは転移によって姿を消し、カニバディールもそれを気配で悟る】

(……どうにか、この場は収まった……う、ぐ……)

【まずは、そのことに内心で息をつく。この空間を支配していた、リリアの圧倒的なプレッシャーが消えうせ】
【それを認識して、さらに痛みが増していった】


『……かは……カニバァ……てめぇ……』
「ぐ……なぜ、我らを止めた……」

【古龍戦でのダメージに加え、カニバディールの強烈な蹴りの一撃、それらからデュアル兄弟がどうにか立ち直る】
【しかし、二つの口から洩れる言葉は、少なかった。この光景を前に、何を言えばいいというのか】
【ただ、自分たちを蹴り飛ばしてまで制止した理由を問えば】
【もはや、なにもない空洞となった目を二人へと向けて、カニバディールが先に言葉をつむいだ】

……中途半端に肉体を失い、その一対が崩される。お前たちにとっては、死よりも耐えがたいことだろう?

【カニバディールの言葉を受けて、デュアル兄弟は黙った。その通りだった。彼らにとって、一対は命よりも優先されるべきもの】
【自ら肉体を破壊するという行為は、彼らには出来なかっただろう。肉体の苦痛ではなく、より根源的な苦痛のために】

【直後、動き出そうとするNemsis、そして――ソーンの叫び】
【一瞬、痛みすら忘れて、カニバディールが立ち尽くす】

(……あの、参謀閣下が……声を荒げる、とは……)

【カニバディールは、当然ながらNemsisほどには、ソーンを知らない。しかし、このように感情をむき出すことがあるような人間とは思えない】
【そんな印象を持っていたのだ。だから、その震える声に、しっかりと自身の両肩をつかむ、ソーンの両手に……驚愕し、同時にこみ上げてくるもの】
【Nemesisと随伴の歩兵たちが動き出す中、眼前の参謀に無い眼を向けて、重々しく口を開く】

……私は、身勝手な男なのです、参謀閣下
我らなどをかばって、貴方様ほどのお方が、あの女にその身を奪われるなど、私にはどうしても我慢なりませんでした
ご自分の責任を果たそうとなさった貴方の覚悟も、それを見届けようとなさったNemesis様の想いも……すべて踏みにじり、自分の心情を優先したのです
申し訳ありません、参謀閣下

何より、あの悪魔の前に立ちふさがってくださったこと……感謝の言葉も見つかりません
この御恩、地獄の果てまで忘れはしません

【カニバディールは、まぎれもない悪である。自分のためだけに、あらゆる罪なき人々を踏みにじり続けてきた。これからも、それは変わりないだろう】
【しかし、自身へと向けられるソーンの涙は。カニバディールの邪な心にさえ、深く染みわたるものだった】
【血の滴り落ちる頭部をわずかに下げ、ソーンへと礼をしてみせる。かつてあったときと同じように】

/遅れてすみません。続きます
120 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) [sage]:2013/04/29(月) 16:03:56.69 ID:3N9wnHONo
それに、失うものばかりではありませんでした
肉体の一部を失ったことで逆に……身体の隅々まで、神経がいきわたっていくのを感じます

【カニバディールは、自身の能力そのものと言える、おのが肉体の変化を感じ取っていた】
【これまで当たり前のように存在していた感覚器官を失ったことにより……能力が、その穴を埋めようとしているのだ】

【カニバディールの前に佇むソーンには見えるだろう。空っぽになった眼窩の上、カニバディールの額に、突如横に線が走ったかと思うと――】
【開いた。そこにあったのは、眼。第三の、眼球。額を埋める、大きな一つ眼が、そこに出現した】

……素晴らしい。あの女にくれてやったものより、よく見える……
私は、まだ折れてはいません、参謀閣下。このたびの無様を、お許しいただけるなら……
あの女に相対する、貴方様の戦列に。今一度、我らを加えていただきたい……

【新たに手に入れた巨大な一つ眼で、ソーンをしっかりと見据えて。それだけを発すると、その巨躯から力が抜けていく】
【先程までの激戦からのダメージの蓄積もあり、限界を迎えたのだろう。崩れ落ちかけたその身体を】
【いつの間に立ちあがっていたのか。デュアル兄弟が、四本の腕で支えた】

「……我々も、この男と同じ思いです。このご恩、地獄の果てまで忘れませぬ」
『……重ねて情けねえ様を見せて、申し訳ねえですが……こいつを、頼みます』

【双子が、一つの身体で、ソーンに、Nemesisたちに、深々と頭を下げる】
【そのまま、カニバディールに駆け寄る歩兵らに、カニバディールの巨体を、預けようとするだろう】

/大変遅くなりました……
121 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2013/04/29(月) 16:05:15.83 ID:s1HK++EZ0
>>118

【見下げたならば、無数の黒蛇を従える女王様のような姿。首を傾げたまま瞬きを繰り返した】
【麗らかな春の日差しの帳の中、正面衝突を果たしたふたりはひとびとの視線にでも晒されるのだろうか】
【――まあ、そんなこと彼女はまるで気にしなかったのだけれど】

……、

【すいと伸ばされる右手、意味を理解するよな間がひとつ空くのだろう】
【それでも理解が追いついた頃合には、玩具みたいに細こい指先がその手に載せられるだろう】
【ちょっとだけ低い体温は包帯越しならばもう辿れないほどで、紙切れみたいな重さしかないなら――やはり、違和感が】

怪我? たくさんしてるけど――

【ただ、そんな違和感も。助け起こす側からしたらばありがたくもあるのだろうか、何の苦労も要らない】
【引き起こされながらも紡ぐ言葉――怪我の有無で言うならば、こうなってしまうのか】
【手を掴まなかったほうの右、包帯に包まれた指先が首筋を撫でる、もう一度首を傾げて】

【改めて視線が少年を撫でる。さっと通り過ぎるようなものだったとしても、その視線が、明確に見抜いたのは、】

あ――でも、アイスくれたら、治るかも。

【――ぶつかって、転んで、アイスをおねだり。出会ってからの時間はご存知のとおりに短すぎるのに】
【ずっとずっと近くなった視線がきらと煌いたなら、子どもみたいに期待した色――どういうことなの?】

【(そもそも。彼女が今負っている怪我は彼とはなんら関係ないもの。アイスをくれてやる義理なんてないのだけれど)】
【元よりの怪我にしか言及しなかったなら、新たな怪我もない。少しだけ言葉は、足りないのだが――】
122 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga sage]:2013/04/29(月) 16:05:43.72 ID:bi6SUmno0
>>117

……へぇ…………僕の力の及ぶところではないかもしれないけどね……ぇ
あの国には、分からない事が多すぎる……

【櫻の国――――関わり合いの薄い人間にとっては、正に神秘の島国と言ったところか】
【櫻の人間ではない、日常関わり合う事柄も多くは無い、そんなシャッテンにとっては、そこに頼みの綱を求めると言われても、ピンとこなかった】
【善なる超越力がある――――それは分かったが、それは魔海の様な、形を成し、曲がりなりにも関わり合いを持てるものではない】
【そこに、月彗は勝算を見出している。それ以上は、シャッテンにも言える事は無いものだった】

…………魔が、必ずしも悪魔とは限らないけどさ、ぁ……?
……妖精や精霊なんかも、魔海の生まれだろう……ぅ?
……………………いや――――――――

(……その『悪魔』を目の当たりにしてきたのなら……無理からぬ事では、あるかな……)

【魔海の住人や産物が、必ずしも悪しき存在と言う訳ではないだろうと口にするシャッテンだが、中途半端に口をつぐむ】
【月彗にとっては、リリアとの因縁がある以上、そこに良い感情を抱かないのも無理は無いと気付いたのだ】
【――――そのリリアも、魔海の存在なのかどうか、怪しいところがあるとは思うのだが――――シャッテンはそれ以上詮索する事をしなかった】

――――『機関派』と『リリア派』……と言ったところかな、ぁ?
そこに打ち込む楔が『UNITED TRIGGER』……出来るさ……ぁ、彼等は皆、命を輝かせられる人間たちだ……ぁ!
機関にも、あの異次元の悪魔にも…………簡単に征される存在なんかじゃ、無い……ッ!

――――問題は、その二虎を克ち合わせる為の材料……今は燻ぶっているらしいその火を、確実に燃えあがらせる事…………
それが出来なきゃ、確実とは言えないね……ぇ

【『二虎競食の計』に必要な物。それは2匹の虎を確実に相争わせるための『エサ』】
【明確な利害の対立さえ誘う事が出来れば、『UNITED TRIGGER』の付け入る隙を作る事は、容易なはずなのだが――――】

――――まぁ、それは一朝一夕に見つかる事じゃないか……ぁ
今はともあれ、機関の力を殺ぐ事……それが目下の目的になるか、な……ぁ……

【シャッテンは、己の言葉を総括する】
【機関の内部分裂に乗じて、外から一気に殲滅する――――それが、機関に確実なダメージを与える方法だと】
123 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2013/04/29(月) 16:23:34.07 ID:s1HK++EZ0
>>118>>121
/ちょっとご飯食べてきますです
124 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga sage]:2013/04/29(月) 16:28:41.41 ID:svA+hT7vo
>>122

魔海……何や、魔以外の物もおるゆう事か
そこも盲点やったな……何せただの人の生まれやからなぁ、それこそ考えも及ばん

【“悪魔”を毛嫌いするこの男は、魔とつくその場所にある種の固定観念を置いていた】
【だが――其処に在るのはそれだけではない。 それが知れたのも、また彼が切っ掛けになった】
【それ以上は語ることもなく静かに魔力を練れば、木の虚で蠢く己の本体を防護するように幹が動き始める】

くくっ……時機はいずれ、必ず来る
亀裂の種は既にあッちが仕込んだ……あとはそれが広がるのを待つだけ

それまでは、それこそ虎視眈々と待ちながら、になるか……

【其処まで語って、微かに脳裏を過る存在。 いつか腕を繕った相手、誠実なる悪の徒、そして深淵に座する参謀】
【リリアが憎いとまでは言った。 だが、「機関を殲滅する」事については、月彗は明確な言葉を避けていた】
【シャッテンが何故機関を憎むか、それはまだ月彗とてコーネリアスに関わるものだろうか、という曖昧な推測しか無い】
【相手にも見せられない腹があるなら――此方にも、それは在る。 シャッテンが機関を見据えているなら、月彗はリリアだけを見ているのだ】

……そッちはそッちで、動くのやろ。 ならあッちも邪魔立てはしない
また、いずれ……此方も成すべき事があるから、な

【いずれ来る時に、まだこの不完全な姿のままではいられない。そういう事だ】
【この場で見せられる腹の中は見せたし、語るだけも語った――あとはシャッテンの言う通り、になるだろう】
125 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/04/29(月) 16:29:41.38 ID:Oya+JONDo
>>121
(なんか、重い病気とか?)
(やたら軽いな……)

【感想はこの程度】
【それよりも重要度が高いのは少女が怪我をしたということ】
【元々していた怪我なんてことには一切気付かない】
【そのため頭の中ではこういうときどうしたら良いかなんてことを必死に考えていたが】

アイス、ですか?
あ、はい、分かりました
少しだけ待っていてくださいね

【真面目に悩んでいたからまったく予想外の答えを聞いて少し間が空いた】
【怪我が大したこと無いみたいで良かった、なんて間違ったことを思いつつ、右手で袋を漁る】

【少し経って取り出すのは小さめのカップアイス】
【前述の通り小さいが単価900という高いもの、でも値段相応の味で夏場はそこそこ売れる】
【見つけたと同時に袋から取り出す、勿論プラスティックスプーンも一緒に】

お待たせしました、どうぞ
俺の好みなだけでお口に合うかは分かりませんが……

【ちなみに、味はバニラ】
【中にはチョコチップが多数入っている】
【まあ、それはともかくとして思い出したように付け加えた】

立ったまま食べるのもなんですし、公園でも行きます?
他にも幾つかありますよ?

【下手なナンパのようで、でもなんかずれている】
【本心は言葉どおりでしかないが、出しても居ない下心が見え隠れしている】
126 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/04/29(月) 16:30:12.57 ID:Oya+JONDo
>>123
/了解しましたー
127 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga sage]:2013/04/29(月) 16:41:50.23 ID:bi6SUmno0
>>124

……まぁ、向こうからの接点をこちらで求める事しか出来ないと言うのは、歯がゆいけどね……ぇ
……人間の身で、魔海に踏み込むなんて無茶、出来ないからさ……ぁ

【あの樹海に、人間の身で踏み込んで、無事で済むはずがない――――】
【だから、基本的に魔海との接点は、魔海の住人が外に出てくるところで求めるしかない】
【それを考えると、確かにこれも現実的な可能性と数えるには、難しいものがあるのかもしれないが】
【それでも、そこに確かに存在する分――――と、シャッテンは考えていた】

…………期待させてもらうよ……ぉ?
コーネリアスのはらわたを、切り裂く、その時を……僕は、楽しみにしてるんだ……ぁ……!

【シャッテンが機関を敵視するのも、ひとえに思想で決定的な食い違いを見出される、コーネリアスが六罪王の地位についているからだ】
【無論、機関の目指すところの『混沌』も、シャッテンの望むものではない】
【だが、ともあれ彼の敵意は全て、コーネリアスにまとめられて、具体化されている】
【やはり、コーネリアスが居なければ、シャッテンがこうも明確に機関に敵意を抱く事は、なかったのだろう】

……そうなるね、ぇ……
……機関を砕くのは、約束がある……それを、果たさなきゃいけないから、ね……ぇ?
――――お前も、その輝きを宿しているうちは、僕の敵にはならないさ……僕も、お前の敵には……ね、ぇ?

【それぞれに、目指すものは同じだ。例え違う道を通る事になっても――――その大目標を共有しているうちは、シャッテンと月彗の間に戦いは起こり得ないだろう】
【――――彼の抱く『約束』も、また同じ様なものだった。機関の敵対と言う共通項の下に、敵だったものと結んだ、盟約――――】
【その根底では、あくまでシャッテンはシャッテンであり、他の何者にもなり得ないのだ】
【敵だったものと手を組む事に、シャッテンはなんら自己矛盾をきたしていない。透徹された意志は、揺るぎもしないのだから】

…………それじゃあ……僕は今日は、そろそろ退散するよ……ぉ
お前がもう敵じゃないと言う事が分かっただけで、大収穫なのに……色々と、面白い話も聞けた、からね……ぇ

【背を向けるシャッテン。路地裏の壁に、黒い『穴』が開いていた。そこにシャッテンは足を踏み入れる】
【呼びとめなければ、そのまま歩を進めて、暗い穴の中へと消えていくのだろう】
128 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2013/04/29(月) 16:43:44.11 ID:I2LEldJ0o
>>119-120

【――その時、何を感じていたのか。血も涙も無い、冷徹な知将と呼ばれたこの男が】
【何故、ここまで感情をあらわにしたのか――そんな事を分かる者など、恐らくは誰もいないのだろう。】
【この男自身にも、実のところ分かっていなかったのだから。】
【ただ――その中でも確かに、ソーンには分かっている事があった。このカニバディールという部下は、強い。】
【先日の"密告"の時感じた強かさ、秘めたる想いの丈など、氷山の一角でしかないのだろう。】
【――強い。肉体も、精神も、全て。そんな男が――失いながら、この老兵を護ったという事実。】
【――彼は策略家ではあった、だがそれ以前に一人の"指揮官"であり――"人間"であった。】

(――・・・君の力があれば、確かに・・・この場で肉体を失うのには、最も"相応しい"・・・そこまでは分かる。)
(だが――嗚呼、何故だ。とうに捨てた筈だ。仲間も、家族も、全て――そういった者へと向けられる善意と言う名の人間らしさ、など)
(持ち得ていなかったはずなのに・・・ダメだね、歳を取るというのは・・・感情を・・・コントロール、できない・・・。)

――身勝手にも程がある・・・ッ!私の――こんな老いぼれの身体など、いくらでも差し出すことが出来るのだ・・・ッ!
君は大きな、大きな間違いをした・・・ッ!!

・・・だが――部下の間違いは――・・・私の、上司の間違いだ。

――全てを、受け入れよう・・・君は、私の恩人だ。

『・・・いつまでしんみりやってるつもりよ、貴方が上司なら・・・仕事をして、ソーン。』
『指揮を取ってくれないと、兵は動けないわ。まったく・・・ほら、速く手当てを!』

・・・梨花君、恩人に対してなんだね、その言葉使いは――丁重に扱いたまえ。

『・・・ふん。いいから、みっともないわよ。それ、早く拭きなさい。』

【梨花――Nemesisはハンカチをソーンへと手渡し、慣れた手つきでカニバディールを担架へと運んでいく。】
【兵員たちも集まり、その頑強な巨躯を持ち上げ――なんとか、レイジング・ファントムへと連れて行くことに成功するだろう。】
【機内には簡素な手術室も完備してある――恐らく、痛みを和らげるモルヒネも、直ぐに投与される筈だ。】
129 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2013/04/29(月) 16:44:01.53 ID:I2LEldJ0o

『・・・信じらんない、もう――身体がその重症に、対応し始めてるってわけ・・・?』

・・・まったく、とんでもない"部下"を持ったものだよ、カニバディール君。
それにデュアル君、君たちもだ。

君たちのその願い、聞き届けないとでも思ったかね?
先ほどから言っている通り――もう、君たちは私の"仲間"だ。でなければ
責任を取ろうなどと言い出すはずが無いだろう?

【――そう、気がつけばソーンは、彼らのことを"部下"と呼んでいた。つまりは――もう、そういう事なのだろう。】
【カニバディールの肉体に起きた変化を見て、微笑む。「美しい瞳だ」と、声をかけて。】

その「瞳」――それは君の、新たなる武器だ。いや、君のだけではない・・・これは人間の武器だ。
人は脆い。魔の存在からすれば、酷く歪で、そして脆弱な姿に映るだろう。だが、それこそが人の強みでもある。
何度も敗北し、何度も屈辱を味わい――何度も踏みにじられて、それでも折れた剣を、離す事が無い。
このしぶとさこそが、人の持つ最大の武器だ。君が失ったものを、私が必ず、倍にして取り返して見せよう。

あの――傲慢な売春婦もどきを、必ず人間の前に跪かせてやる。約束だ、カニバディール。

『・・・私も、気に入らないわ。能力者以外には興味が無かったけど・・・あんなもの見せられて、黙ってられるわけもない。』
『それに――・・・部下として私は、今日・・・なにも、できなかったからね。』

・・・ふふ。君が突然、バイザーを外して私の目を持っていけなどと喚きだしたら――それこそ、私は頬を叩いていたよ。
君は君のままでよい、何時もどおり憎まれ口でも叩いていてくれたまえ。さて――センチメンタルに浸るのもここまでだ。

私は本格的にあの悪魔に対して手を打つことを決めた。いや、勿論直接ではない・・・静かに、ヤツを消す方法を模索する。
この度手に入れたあのドラゴン、彼がどこまで私に協力的になってくれるか――まあ、それは分からないが、少なくとも役に立つ筈だ。
先ずは彼に話を聞いてみることにしよう、そして――私の考えが正しければ、そろそろ"連中"も動き出す筈だ。
リリア嬢を相手にし、どこまで戦えるか正直期待はしていないが。"UT"、奴らを煽ろうか。

丁度――材料も手に入った。くくく・・・さあ、ここから動き出すぞ。

――覚悟は出来たかね?あの悪魔の泣き顔を拝む為に全てを捧げる覚悟は。

地獄へ、叩き落してやろう。私と、諸君ら優秀な兵が集えば――必ずや、倒せるだろう。

【――静かに、だが着実に――ソーンの元に駒が揃いつつある。】
【失いながらも、確かに得たカニバディールの信頼、そしてドラゴン――これらのピースが繋がったとき】
【一体どこまで上手く、事が運ぶのか――まだ、誰にも分からない不安と、怒りを乗せ――レイジングファントムは飛び立とうとする。】
【――もっとも、実際に飛びたてたのは随分、あとの話だ。何故ならば、龍の巨躯はこの特殊輸送機をもってしても、運び出すのが困難なほど】
【ただ、ひたすらに大きく、圧倒的だったのだから――――。】

/こんなところでしょうか、お疲れ様でした!こちらこそ、昨晩これず申し訳ない。
 

130 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga sage]:2013/04/29(月) 16:53:10.74 ID:svA+hT7vo
>>127

くく、それならええんやけれど……
もし今日此処で見した事を口外したなら、……まあそんな陳腐な事も、そッちならせんか

【ある種相手を認めたような発言は、この男としては非情に珍しい部類に入る】
【去りゆく姿にそれ以上の言葉は掛けず、完全に消え去るまで月彗は視線を外さなかった】

【(敵ではない。 けれどきっと、味方でもないのだろう)】
【(一瞬たりとも気を抜けば喰われる闇の中。 楽観は死を招く)】

/二日間、お疲れ様でした!
131 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga sage]:2013/04/29(月) 17:03:13.82 ID:bi6SUmno0
>>130

……なんでそんな事をするんだい……ぃ?
喋る理由がないよ……なんら、意味を持たないじゃないか……ぁ

【ピタリと足を止め、背中越しに刺された釘を笑い飛ばすシャッテン】
【月彗の不利益が、自分の利益に繋がるならともかく、そうじゃ無い事をして無駄に敵愾心を煽っても、仕方がない】
【悪意やいたずら心など、無駄なものでしかないからだ】

【そのまま、シャッテンは闇の中へと消えていく】
【意志を共通にした者との語らい――――確かな手ごたえを、そこに残して】

(……柊、月彗……確かな意志は、そこに集まってる…………
…………一度、訪ねてみなきゃ、いけないかな……ぁ…………『UNITED TRIGGER』……)

/2日間、乙でしたー!
132 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(不明なsoftbank) [sage]:2013/04/29(月) 17:23:16.55 ID:5soIpmTG0
【街】

さあて、今日はゆっくり街の探索かな?
昨日ついたばっかりだから、何も分からないし。

何か面白いことでも、あればいいんだけど。

【夕方の街を、一人うろつく幼い少女がいた】
【伸びて整えられた様子のない銀髪に、どこか不健康にも見える赤い瞳】
【そしてボロボロの黒いローブ――と、見るからに異様な風体だ】

ま、昨日みたく死体がすぐ見つかるはずもないよね。
はーぁ、やっぱり長旅には向かないんだなぁ、私……。

【憂鬱げにため息を吐く彼女。さて、誰かいたものだろうか】
133 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) [sage]:2013/04/29(月) 17:26:41.17 ID:3N9wnHONo
>>128>>129
【すべてを受け入れる――そう、それだけの度量が、器が、眼前の老兵には、確かにそなわっているのだ】
【カニバディールもまた、改めてこの参謀の、歴戦の勇士の、巨大さを感じ取った】
【その脳漿に秘められた知略の数々もさることながら、この覚悟、胆力、どれ一つとっても】
【カノッサ機関と言う、恐るべき組織の中で、“上に立つもの”としての、確かな力を、このお方は持っている】

【それほどの存在の、“指揮官”としての、“人間”としての姿を、感情を、自分の行動はこの場で露わにした】
【それに対し、場違いなまでの自負などをわずかに感じつつ……ソーンの言葉を身の内の落とし込んだ】

……言い訳のしようもございません。この間違いの埋め合わせは、貴方様が受け入れて下さったことも含めて……
いずれ、必ずや

【数人がかりで持ち上げねばならない自分の巨躯を、どうにかレイジング・ファントムへと連れていく兵員たちに、柄にもなく後ろめたさなど覚えつつ】
【その後施される処置に、身を任せることになるだろう】


……私自身も、驚いておりますよ、Nemesis様、ソーン様
失ってみて初めて、これほどの機能を発揮するに至りました

……もったいないお言葉です

「ありがたき幸せです、ソーン様」
『かの参謀閣下の部下とは、身に余る光栄ですぜ!!』

【"部下"、と。そう呼ばれた。それを、自然に受け入れた。上司として仰ぐに足る人物に、彼らは出会ったのだ】

……ええ、参謀閣下。しぶとさは、我らの、人類の最大の強みです
どれほど相手が強大であろうと、決してあきらめることなく
魔界の怪物どもでも持ちえないこの力こそが……悪魔すら上回る、我らの武器となる

ありがとうございます、ソーン様。貴方様のお墨付きなれば、これ以上のものはありません

【ソーンの“約束”に、信頼を秘めた瞳で返す。あの忌々しい悪魔から、失った以上のものを奪い返してやる】
【自分たちだけでは、無理だ。だが、彼らとともに、であれば――出来る。出来るのだ】

……ええ、まずはあの古龍……突破口となりえる存在です
それに、"UT"、彼奴らもまた、確かな可能性を秘めたものたち……利用するだけの価値はありましょう

【ソーンの笑い。カニバディールも、デュアル兄弟も、すでに笑っていた。いよいよ、動き出すのだ】
【高みでふんぞり返っている者たちを、引きずり落とす。闘いだ。傷の痛みも忘れ、異形どもはドス黒い血潮を滾らせる】

無論のことです。あの悪魔を地獄の底へと引きずり落とすためなら、このカニバディール、この一命をささげましょう

『もともとやられっぱなしは、俺らの性にゃあ合わねえですよ! 食らった分だけ返してやらにゃあ、一対にはならねえ!!』
「我ら三人、今より参謀閣下にこの命、お預けいたしましょう……!!」


【満身創痍の三人は、しかし凄絶極まる笑みを見せる】
【集いゆくピース、それを繰るのはその名も高き“参謀”ソーン】
【恐るべき、黒い奔流。これがどのような結果に至るのかは、まだわからない】
【龍の身体をどうにか運び出せば、レイジングファントムは飛び立つだろう】
【黒い奔流も、あまりに巨大な古き龍すらも、すべてその身の内に飲み込んで】

/ありがとうございました! お疲れさまでした!
134 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2013/04/29(月) 17:31:37.70 ID:s1HK++EZ0
>>125

【陽を浴びたことすらないような白の肌色、細い身体つきは、確かにそれ単体では病人に見えないこともないのだろう】
【けれど。そんな病人だと扱うには、あまりにも元気すぎる。よぅく手入れされた髪とか、違和感でしかない】
【ならばこんないきものなんだと適当に考えておくのが楽だろうか、どうせにんげんではないようだし――】

……いいのっ?

【じぃーと向けていた瞳は袋がかしゃかしゃ鳴る音に嬉しそうな色合いを増していく】
【どちらかと言えばワンチャン狙いだったのだろう、言葉と表情でそれは十分に窺えて、】
【――見た目で言うなら高校生かそこらに見える。なのに、浮かべたのはもっとずっと幼くて】

バニラ好きだよ、甘いのなら大体好き。

【そのうちに袋から出されるカップアイス、差し出されたならば両手でそっと受け取るのだろう】
【掌をじんわりと冷やしていく心地のいい冷たさは暖かな春の日によく似合って、甘いものがだいすきなら余計に嬉しくなる】
【「ありがとう」なんてお礼と一緒に綻んだ笑顔、それこそアイスみたいにほどけてしまいそうで――】

……公園? どこでもいいよ、お花の咲いてるところがいいな

【街中、ひとびとの視線、あんまり気にしないなら立ち食いも別に良かったけれど】
【そうやって誘われたなら。ひどくあっさりと頷くのだろう、ちょっぴりナンパ染みた言葉には気付いていないぐらいに】
【両手で貰ったアイスを大事そうにぎゅっと抱きしめて、選択肢は彼へと任せるのだろう、好きな場所にして、と】
【場所を提案するなら、よほどでない限り彼女から否定が下ることもない。適当な公園にでも案内してやればいいだろう】

――ねー、それ、何の味?

【――公園の方へと向かう道すがら。そんな風に雑談でも振るのだろう。道のお花が綺麗だとか、どうでもいいことも】
【(この青いお花、潰すときゅうりの匂いがするんだよとか。本当に、どうでもいいよなことばかりだったというけれど)】
135 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2013/04/29(月) 17:33:15.15 ID:s1HK++EZ0
>>125>>134
/書き忘れ。ただいま戻りました、お待たせしました!
136 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/04/29(月) 18:00:50.87 ID:Oya+JONDo
>>134
じゃあ、そうですね……
この近くだと桜がいっぱいの綺麗な公園とかありますよ
時期を考えると大体丁度良いですよね

【平凡といえば平凡な提案】
【でも一応はちゃんと考えた結果の答え】
【OKが出ればほっとしたように一息つき、そのまま歩き始めるのだろう】

これはソーダ味です、当たりは無いですけど安くていっぱい入ってるのでお気に入りです

【話を振られればちゃんと答えて、時々合間を見て自分からも話を振って】
【たとえば、ここのお店は料理がおいしいですよ、とか、ここのお店は品切れしても入荷が早いですよ、とか】
【ちなみに、きゅうりという言葉に一瞬強く反応したとか何とか】

【そんな話をしつつも、きちんと歩いて到着するのは件の公園】
【話どおり桜が多く咲いていて、それ以外にも花壇がきちんと整備されていたり、小さめの噴水があったりで見るところは結構ある】

はい、到着です
柄が悪い人とかも滅多に居なくて来てる人もみんなマナーが良いので安全な公園ですよ
じゃあ、食べましょうか

【到着するなり少し解説をした】
【とは言っても長いものではなく安全さのアピールだけ】
【言い終わるとほぼ同時に近くのベンチまで案内し、少女が座ったのを確認したらすぐに食べ始めるだろう】
【袋はすぐ見える位置に開いておいてあり、中身もゆっくり食べればなくならない程度にはある】

/気付くの遅れました、すいません
137 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2013/04/29(月) 18:31:12.40 ID:s1HK++EZ0
>>136

【「桜がいっぱいの」――その言葉が出た時点で、断る理由なんて思いつかなくなる】
【きらきらを当社比三倍ぐらいにした瞳は気のせいでもなんでもなく、桜が好きなんだなぁと分からせるには十分だろうか】
【きっとそんなに長くない道のりを、まるでひよこがするみたいに追いかけて――】

……――わぁ、

【――たどり着いた公園。嬉しそうに漏らした声音は、気に入ったらしいことをそのまま示す】
【わたあめみたいに咲き誇る桜と、色とりどりの花を抱きとめた花壇と、きらきら煌く噴水と、好きなものばかり】
【ふらぁと立ち入ったなら、解説なんて何のその――勝手に向かうのは、案内されるはずだったベンチ】

【丈は短くても布地をたくさん使ったワンピースのスカート、座る動作に合わせてふっくら膨らんで】
【長い髪だって空気を孕んで弧を描いては滑り落ちていく、毛先が好き勝手に踊っては太陽に艶めいて】
【投げ出す足が僅かに地面を抉り取る。二筋、跡が描かれても、そこに興味なんてないなら】
【貰ったアイスを膝に乗せて――、一応の開封は、彼が座るのを待ってから行われるのだろう、彼が座ったならば】

いただきまぁす

【――少し前まで食べる予定なんてなかったアイスクリームのつめたいあまさに舌鼓、どこまでもご機嫌な色を浮かべて】
【しばし――と言ってもそんなに長くはない時間、その意識はアイスへと向けられたままなのだろう、それでも】

――あの草ね、本当にきゅうり草って言うんだって……、……きゅうり、好きなの?

【チョコチップをひとつ噛み砕く音がする、口中のものを飲み下したなら、視線が彼へと向けられる】
【そうして尋ねて首を傾げたなら――さっきの反応の大きさ、気になっていたのだろうか】
【脳内で浮かべてみれば連想ゲームのように思いつくもの、河童とか……鮎とか……そんなことを考えているから、手は止まっていて】
138 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/04/29(月) 19:08:32.74 ID:Oya+JONDo
>>137
【子供みたいで可愛らしい、なんて平和なことを思いつつ、置いていかれないようにベンチまで小走り】
【少し遅れて座って、咥えていた分はもう食べ終えたのか棒をゴミ箱に捨て、新たなアイスを袋から取り出す】

はい、どうぞ

【後に小さく、いただきます、と付け加え食べ始める】
【今度取り出していたのは少女に渡したのと同じもの】
【甘くて、冷たくて、おいしくて、笑顔が出てくる】
【質問をされたら、口の中に入っている分を飲み込んで、空にして、答える準備】

えと、はい、好きです
普段はあんまり食べないんですけど

【分かるほどまで反応していたのか、なんて思って少し恥ずかしくても、質問されたからちゃんと答えた】
【そんなに分かりやすかったかな、とか少し思い返して同じく手が少し止まる】

【自分の趣味趣向を知られるのは少し恥ずかしい、極々薄く、頬が赤く染まる】
【注意深く見なければ分からない程度ではあるものの、変化ではある】
139 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2013/04/29(月) 19:34:45.36 ID:s1HK++EZ0
>>138

【普段あんまり食べないようなお高い味わい、安くても満足する舌が喜ばないわけがない】
【口の中で蕩けていくバニラの甘さと、そこに混ざりこむかりかりしたチョコチップの歯ざわりと、美味しくて】
【じわじわ血液を冷やしていく感覚だって、暖かな春の午後には気持ちいいばかり――】

【――どこか遠くで聞こえる鳥の歌う声、降り注ぐ日差しだって柔らかな音を奏でるよう】
【花壇で花弁のドレスをとっかえひっかえする蝶のお姫様、何もかもが上機嫌の色で染まっているみたい】
【乳白色に茶色を散りばめた表面を口中へ攫って、プラスチックのスプーンへと一度無意味に歯を立てて】

……そうなの? 好きならたくさん食べればいいのに。

【少しだけお行儀悪く噛み付いたまま、器用にも紡いでいく言葉、僅かの疑問が混ざりこむ】
【そんなに高いわけでなし。寧ろこのアイスをふたぁつとか買うお金でたくさん買えるんじゃないか――なんて】
【僅かに傾げた首、ざらりと黒髪が流れて。どこか、首元の包帯が強調されたような気すらする】

アイス好きなの? こんなにたくさん、買ったことないから
……――いいのかな、溶けちゃいそう

【ぴきぱきとプラスチックが歪められてあげる悲鳴、ほんの僅かに零れるのだろう、本人は気にした素振りすらないけれど】
【彼からついと置かれた袋へ流れた視線、ひとりで食べるにはずいぶんと多い気がして――】
【――次いで流れる思考はアイスの未来を気にして、考えたままに零れる言葉。元は自分のせいだなんて、あんまり考えてなさそうな……」
140 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [!nasu_res]:2013/04/29(月) 19:59:53.03 ID:H/cOOlNA0
【―――男は悔いていた。全てに借りを作ったままくのまま深い眠りに落ちていく事がどうしようもなく嫌だった】
【死は恐くはなかったそもそも自己が曖昧であるのにこのまま連中に良いように弄ばれて朽ちていこうともそれ自体に対しては恐怖はなかったのだ】
【だが―――このまま何もできずに死んでいく≠フだけは耐え難い苦痛が伴った。】

【―――どうやら牢の外がなにやら騒がしいようだ、手錠で繋がれた手足を動かして外を見るが………良くは分からない】
【………誰かが近づいてくる足音が聞こえる………いよいよ自分も始末される時が来たのか―――赤い髪の中から鉄格子の前方を見る………そして】

                    『さて―――迎えに来ましたよ。穢れた赤=x



【――――――さて時間は少々遡る、これは敵城突入前のブリーフィングだ………一同はこの巨大な高速飛行艦メルカバ=Aその内部の船首部にいる】
【下層ではラインアーク財団の財団員が多数の計器や操作パネルを操作して闘いに備えているのが伺える―――そして今回召集されて面々の前にいるのは碧い髪にグレーのスーツを着た青年。】
【ヨシュア・セイクリッド=\――ラインアーク財団の特派員にして今回の作戦の指揮官を務める人物だ。ヨシュアは手元の資料をポンポンと叩きながら涼しげな笑みを浮かべてブリーフィングを開始する。】

『皆さん、今回は自警団と我々ラインアーク財団≠フ呼びかけに答えて下さりありがとうございます………
 僭越ながら私が今作戦の指揮官を務めさせて頂きますヨシュア・セイクリッド≠ニ申します―――どうかよろしくお願いします』

『指揮官………とは言いましても今作戦で貴方がたには基本的に自由に戦って頂きます………目的はそれによる相手の攪乱です………
 今作戦の目標である拉致された人々の救出自体は我々財団の者や自警団の方々が担当しますので皆さんは敵の攪乱と撃破に集中して下さい』

『危険になればすぐさまこのメルカバ号まで後退してください………よろしいですね?―――現在本艦はディネム山脈上空を飛行中です
 情報によればもう間もなく………目的の遺跡、幻影城≠ノ到着しますので………装備の確認は今の内に………っとどうやら見えてきたようです』


【ヨシュアが説明をし終えると同時に……船首から見える山脈の中に―――1つ、巨大な異物が見えてくる………。】
【どうやって造りだしたのか………見当もつかない山脈に忽然と生えている………城≠セ。前面には巨大な門が存在しており………。】
【ゴウン………と、その巨大な門がまるで誘うように………大きくその口を開けたのだった―――。】


『罠のつもりか………何にせよ入ってみない事には分かりませんね。では皆さん先ほど言った通り内部では自由に行動して下さい
 私も内部では連絡が取れなくなると思います。では―――ご武運を。』


【メルカバ号がその門の内部に入れば巨大な、この飛空艇すらもすっぽりと入るエントランスへと出る―――メルカバ号はゆっくりと停止する】
【そしてヨシュアの言葉の締めくくりと共に多数の自警団員、財団員が城の内部へと雪崩れ込んでいく………その音は内部にいる敵≠ノも聞こえている筈だ………。】


【今宵の戦いは反撃の狼煙となるか―――それともさらなる絶望を叩きつけられるか………それは分からない。】

//それではイベントを開始したいと思います!防衛側の皆様は指定フィールドに投下して下さい!
//VS???の方はこの次のレスに指定フィールドで返信お願いします!
141 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [!nasu_res]:2013/04/29(月) 20:00:31.35 ID:H/cOOlNA0

【幻影城―――最下層・封印区画】

【内部をひたすら下層に移動した果てにある巨大な広間………それがここである。】
【無数の機械で出来た柩が転がるまるで墓所のようなこの場所………床にはまるで脈打つかのような朱く光る線が走り】
【壁からは何かの化学物質のような液体が滴り落ちている―――そして中心部には円状の巨大な隔壁が………その内部からは嫌な空気が発してくる】

【この場所に二人が現れたのは………必然か、それとも偶然か。】

【幻影城―――下層・回廊】

【延々と………まるで地獄へと繋がっているような下へと続く回廊………その一区画、足場の下を見れば巨大な孔が口を開けている】
【周囲に敵の姿は見えない………前方を見ればその奥には巨大な扉が存在している………このままいけば邪魔されずに進めそうだが…?】

【幻影城―――中層・玉座の間】

【城の内部をただひたすらに真っ直ぐ進んだ先にある巨大な扉―――ここは恐らくこの城の中心、すなわち玉座の間だ】
【扉は古ぼけてしまっているがそこには龍の紋章≠ェ刻み込まれている………そしてこの扉の奥からは胸焼けするような威圧感が漏れる】
【いるのであろう………この城の主が。】

//VS主催の方はこのレスに返信お願いします!
142 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/04/29(月) 20:02:12.63 ID:JX0l4okao
【幻影城 空中庭園・右部】

【其処には悪の居城としては似つかわしくない程に美しい光景が広がっていた】
【カボチャ型の洒落たドームに、一面に咲き誇る真紅の薔薇】
【外に広がる下界の光景や、夜空に輝く星達】
【平時であれば、恋人達の語らいにすら適した場所であるといえよう】

【だが、今宵繰り広げられるは血で血を洗う死闘】
【鮮やかに咲き誇る真紅の薔薇を鉄錆めいた香りで染め上げる事となる】

ふむ――花を愛でる気持ちなど、私には理解しがたいな
植物は強く逞しくあるべきだ、我が祖国を支える大樹のように

【そんな中、一人夜風に溶かすようにして言葉を洩らす影があった】

【130cm前後の小柄な体躯に、緑の肌】
【ギョロリとした大きな眼と尖った長い耳を持ち】
【羽飾りがついた茶色の皮兜から、亜麻色の長髪を靡かせた女"ゴブリン"】
【背には太く長大な突撃槍、腰に二本のダガー、腕に蔦のようなものを巻きつけており】
【胸には動物の革で作られた鎧を纏っている】

【そして――彼女の下にもう一つの存在があった】

【純白の肌をし、顔に大きな火傷痕を刻んだ体高3.5m程の白馬】
【発達した強靭な四肢と硬い蹄で地面を踏みしめていた】
【銀の装甲を四肢と額に装着しており、額の装甲には剣のような金属が取り付けられている】
【金色の瞳には確かな知性を匂わせる光が点り】
【動物とは思えない、賢人の如き静謐な気配を漂わせながら前方を見据えていた】

【白馬に跨るそのゴブリンは――"騎兵"】
【火気の発展により姿を消していった古の兵種であった】

(未だ私のカノッサでの地位は低い)
(武勲を重ね、カノッサの信用を勝ち取る事こそが我が親愛なる女王メルルの道に繋がる)
(故に――これ以上失態を重ねるわけには行かん)

【醜き亜妖精の騎士は、夜天に視線を送りながら思考する】
【己の背負った任務を果たすべく心を研ぎ澄まし】
【手に持った突撃槍が軋むほどに力を籠めて、今宵現れるであろう侵入者を待っていた】

【騎士の立ち位置はドームの内部ではなく薔薇園の中】
【すぐ横合いにある巨大ドームに誘導すれば、屋内での戦闘も可能となるだろうか】

/ガガルルです!エリザベスの方今夜はよろしくお願いします!
143 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/04/29(月) 20:13:18.66 ID:Oya+JONDo
>>139
きゅうりってあんまり栄養無いんです
栄養面の問題を考えると普段からいっぱい食べられるわけではないんです
他のもので栄養が大丈夫そうなときは食べてますけど、そういうこともあんまり無いので

【多少は考えがあるらしい、説明は出来る限り簡単にしたつもり】
【感じ方は人それぞれで、確実に簡単な説明と言い切れないあたりは問題だが】

大好きです
いっぱい買ったのはあんまり家から動きたくないからですけどね
溶けるのは……多分大丈夫だと思います、一応は対策をしてあるので

【きちんと返答はしながらも、気にするのはスプーンの悲鳴】
【割れたりしたら危ないんじゃないかと気をつけてはいるが、自分のことではない、詳しい状況は分からない】
【スプーンは最後までスプーンとしての役割を果たせるのか、思考を埋めるのはそんな意味のないこと】
144 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2013/04/29(月) 20:16:47.32 ID:Gm90Ivoi0
>>140>>141

「ふむ、ヨシュアか・・・。あの優男も後衛に回っているが中々の手練れだな。
 いつか斬って見たいものだ・・・!」

【姿勢を低くし、回廊を駆ける男】
【その男は時代錯誤の黒い忍装束だった】
【抜身の禍々しい黒い剣を隠しもせず背負い、顔を目以外は長布で覆っている】

「・・・ほう、これはこれは。俺は当たりを引いたかな?」

【龍の紋章の刻まれた古ぼけた扉を蹴破ると】
【玉座の間へと突入する】

「さて、この気配の主はどこにいるか・・・」

【キョロキョロと油断なく辺りを見回し】
【右手は魔剣に手を掛けている】
145 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(埼玉県) [sage]:2013/04/29(月) 20:17:15.49 ID:Ktp0BqiLo
>>142

【美しきバラの園に、そっと足を踏み入れる姿があった。150cmほどの小柄な女性だ】
【ただ、服装が異様―――エプロンに黒のロングドレスと来れば、それはメイド服なのだろう】
【腰元と後頭部には大きなリボンを作った以外は飾り気もない、モノトーンの異装だった】
【強いて言うなら、その首元には傷を抑えるためなのだろう。包帯がくるりと巻いてあり】

……失礼致します。私、エリザベス・カーライルと申します、騎士殿。
今宵はどうぞこの場を譲って頂きたく思いまして……ええつまり、退いては頂けませんでしょうか?

【そんな簡素な要求を伝える彼女は、ただなんの仕掛けもなく正面から現れた】
【手には武器――大剣。しかし黄銅の刃が大剣を形どっているだけで、刃の芯や腹のような部分は穴が空いており】
【故に、小柄な女性でも使える品というわけなのだが、兎に角ほかに装備品は見当たらなかった】

【加えて言うなら、そのメイドの女性が頭を下げる姿の何処にも、闘いの準備は見て取れない】
【武器を構え、それによって戦いに臨む気概はあったが――例えば力を込めるとか、魔翌力を貯めるとか】
【そういう下準備のようなものが一切無いのである。衣服も武器も、ひたすらにイレギュラーだった】
【戦士ではない。正義の徒にも見えない。だとすれば何なのか――さっぱり、分からないけれども】

 【エリザベス・カーライルは大剣を両手で持つようにして、その刃を自らの右側へと置いた】
 【お互い、相手の仔細など知らないだろう。しかし武器をそうして持つこととは、誰にも共通のあること≠フ合図足りうるはずで―――。】

/こちらこそ、よろしくお願い致しますっ!
146 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) [ saga sage]:2013/04/29(月) 20:17:44.02 ID:C9WCnwu80
【幻影城 地下・廃棄施設】

【その名前の通り様々な廃棄物が垂れ流されているこの場所】
【それも、主に実験などに使われたのであろう薬品が廃棄されているため、悪臭が酷い】
【これから始まるであろう、大きな戦いにはとても似つかわしくない場所】
【ただ、ここに居るこの男にはむしろお似合いだろうか】

ああー・・・クソッ
もともとカノッサの力量を測るために参加したのに、コレじゃあなにもわからねぇじゃねぇか・・・

【気分の悪そうに思い切り地面を踏みつけて、愚痴をこぼす】
【ゴワゴワの逆立つ短髪に、血のように赤黒いジャケットを着ている】
【目は鋭く、口にはタバコを模した駄菓子をくわえている、そんな男がここに居た】
【脚はちょうど薬品の水溜りに振り下ろされ、辺りに薬品が飛びちる】
【そして、男の色落ちしたジーパンに薬品が触れると、ジュワっと音をたててジーパンに穴を開ける】

あっ!・・・このジーパン気に入ってたのによ・・・
さっきから何もいいことがねぇ・・・

【チッと軽く舌打ちを打つが、体を大きく動かすことはしない】
【流石に学習したらしい】

【一見、ただの柄の悪いあほな男に見えないことも無いこの男】
【ただ、その目には底知れぬ悪意が込められていた】
【こんな男と対面する者は、一体どんな感情を持つだろうか】
147 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(空) [saga]:2013/04/29(月) 20:20:55.05 ID:qG+a4ZK80
>>141

【無音。影のように。風のように。】

【腰までの伸びやかな黒髪が、濡れ羽烏と呼ぶに相応しい色合いで】
【銀の混ざる橡色の瞳をして、濃藍のトレンチコートを纏った―――少女、だろうか】
【移ろい行く刹那を留め、硝子の様な雰囲気を漂わせる。】

【闇の奥、回廊へと足を踏み入れるのは、そんな形容の出来る人影だった】
【右の前腕部には先端部が手の甲まで到る漆黒の装甲、右手が携える白銀の太刀――――】
【その影は既に完全に武装していた、】

(………あの奥に、連れ去られた人達が――――――?)

【向ける視線の先には巨大な扉があった。】
【何かを封じ込めている様な、覆い隠している様な……未だまるで実態を掴めぬゆえに、一層の警戒を必要とする “奥”。】
【挑む様に、振り切る様に歩き出す影】

【息の詰まる様な無音の世界。敵の胃袋に足を踏み入れたかの如く、本能的ななにかが警鐘を鳴らして】
【―――――― だが、この光景はとある夜の其れに酷似してもいた】

(………―――――――――)

【恐怖でなく。諦観でなく。古傷の様に瞳に浮かぶ感情を、強靭な目的意識を以て透徹させる。】
【 刹那、空間が切り裂かれたかの様でもあった。開戦の号砲を吹き荒れる風に委ねながら、渦を巻く戦意は空間を満たして】

【  左回りに廻る歩み。“邪魔がなければ”、やがて、彼女は、目前に扉を迎えるのだろうが―――】

/八攫 柊となります。それでは、よろしくお願いします……!
148 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) [sage]:2013/04/29(月) 20:22:30.12 ID:3N9wnHONo
【幻影城 空中庭園・左部】

【悠久の時を超えて、今なお空中に鎮座するこの城】
【カノッサの悪意は、すでにこの場を侵食していた】
【今のこの城の支配者は、六罪王レギン。魔縁の蛇王=B彼自身もまた、前時代からカノッサに君臨する存在だ】

【そのレギンの支配下にある幻影城、その中層に存在する庭園】
【まず目を引くのは、朽ち果てた巨大なドームであろうか】
【カボチャのような姿をしたそれは、あちこちが崩れかかり、穴すら空いているが、それでいてなお、強い存在感を放っている】

【さらに特徴的なのは、足元を埋め尽くすバラだ。本来の色ではない。白いのだ】
【庭園の地面を覆い尽くす白いバラ。一面に広がる白色。朽ちたドームと相まって、幻想的な雰囲気を醸し出している】
【上空に広がる夜空と星々も、その雰囲気をより鮮明なものとしている】


【その空間を台無しにする存在が、ドームの前に、白の上に佇んでいた】
【くすんだ鉛色の瞳に、同じく鉛色の髪をオールバックにした、掘りの深い顔立ちの男だ】
【カーキ色のジャケットの上に、ポケットがいくつもついたベストを着用し】
【迷彩柄のズボンに、底の厚い、黒い軍用ブーツで、バラを踏みつけている】

【その耳と口元、そして時折口から顔を出す舌の周囲にびっしりと。鉛色のピアスがつけられている】
【コキコキと首を鳴らしながら、男はつぶやいた】

まっさかカニバの旦那があぁんなことになるとはよおぉ……機関に入ってから、あの人ぁずいぶん変わったもんだぁなぁ……
あたくしらも、立ち位置ってもんをきちんと考えとかねぇと。当たりめぇだが機関ってなぁ生半可なとこじゃねえぜぇ……
なぁ、ブレインデッド?

「ど、ど、同意する」

【男が呼びかけた先。男の横の空間。答えた声の主は、そこに浮かんでいた】
【それは、人間の男の生首だった。生首が、空中に浮かんでいるのだ】
【ゴツゴツとした厳つい顔に、血色の悪い肌の色。横に立つ男と同じく、くすんだ鉛色の瞳】
【頭部からは髪の代わりに、鋼鉄の角が内側へと向かってねじ曲がるように生え、鼻の中央には縦に並ぶ形で、三本のボルトが刺さっている】
【首の断面部分は、内側へ向けてすり鉢状になっており、首周りには鋼鉄の輪がはまっていた】


さあて、初陣としちゃあ、もったいねえ舞台をいただいたんだぁ、カニバの旦那に恥をかかせちゃあならねえぜぇ
といっても、俺らがやるこた簡単だ。“侵入者を、ぶち殺せ”。わっかりやすくていいやぁなぁあ?
ぬかるんじゃねぇぜ、ブレインデッド

「り、り、了解した」

【現れるであろう、正義の使徒を待ち受ける、二人の鉛色】
【夜の国のはるか上空で、戦いの火蓋が切って落とされようとしていた】


/スカーベッジ・トラーシュ&ブレインデッドです
/十拳丸の方、よろしくお願いいたします
149 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga sage]:2013/04/29(月) 20:25:21.23 ID:svA+hT7vo
>>146

――つまり貴方自身は、カノッサでは無い、と。
まあそうであったとしても、彼等に手を貸す人間は総じて同罪……これからする事にも、変わりはなく

【声は突然に、ただし目立つ黄緑の燐光を空間に散らして、何らかの魔術干渉で其処へと現れた】

【三十代前半らしい若い男。紅茶色の腰に届く長髪、幾束かメッシュのように細く長い編み込みが混じり】
【オリーブ色の目は左右で瞳孔の開き幅が大きく異なり、精神病者めいた不気味さが在る】

【首元に灰色のファーを巻きつけた、鵺闇色の袖無しシャツはオレンジのコサージュが心臓の位置に飾られ】
【覗く腕は包帯を巻き付けていながら所々に生傷が覗いて、白皙の指先を彩るは紫色に艶めく長い爪】
【装飾としてのベルトが多い夜色のボンテージパンツ、足許は丈の短い漆黒のエナメルブーツと、黒一色に纏めたヴィジュアル】

私と、愛しい娘――鈴音へ害をなす存在。 それが機関
あれだけの人を攫った上に、この場所で今度は何をするつもりなのか。 易々と認める訳には行かないでしょう

【その片手に携えるは回転式拳銃型のガンブレード。黒金の刀身はコウモリの片羽を象った形状】
【付属するチェーンの先にはジャックランタンのシルバーモチーフが取り付けられている】
【ラインアーク財団謹製の武器。 第3世代魔導回路Accelerate≠ェ組み込まれたものだ】

【すうと水平に持ち上げる腕、トリガーに指が掛けられ――開始の合図はまだ鳴らされないが、相手はどう出るか】

/セシルです、よろしくお願いします
150 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2013/04/29(月) 20:27:16.77 ID:P/QmU15io
>>141

【いかなる秘密をひた隠しにするために地中深くこんな空間があるか分からない、そんな薄暗く、どこか陰気な空気の中】
【ひたひた、と用心深く、そして慎重な歩幅で歩く影が一つ分、そこにいた】

【灰の髪がはみ出る頭のタオルは今まさに仕事から帰ってきたかのように薄汚れており】
【その下に雄々しく、鋭さを感じさせる目が覗きこむ・・…首には竜の牙が埋め込まれた赤い宝石のペンダント、腕には紅白のリストバンドを巻いていた】
【鍛え抜かれた上半身を包む、白かったのが同じく泥で汚れたタンクトップの上に、背中に『不退転』と描かれた赤色の真新しいジャンパーを着て】
【膝が白く色あせた青のジーンズ、そして便所サンダルという奇妙なガテン系スタイル、そんな外見の青年だ】

【彼は片方の手に手ごろなサイズの鉄パイプを持ち、もう片方の手に背面に緑色の杖らしき模様が刻印された携帯端末を片手に持ち】
【きょろきょろ、と辺りを見回し、少しずつ様子をうかがって慎重な動きで奥に進んでいる】


こちら善太郎、本部の"WILD"聞こえるッスか?ジャンクちゃんでもいいッスよ
なんか……そろりそろりと進んでいく内に最下層まで来ちまったっぽいんスけど……
様子は極めて陰気でなんか廃液みてーなのが滴ってまーす……ぶっちゃけキモいッス……

"ザザ―――そうなの?ハッハッハ大変だねえ善太郎君、だが千年単位で放置された城とは
日もささず空気もほぼ換気されないひどい環境だったりするのはよくある事だ、後学のため覚えて起きたまえ―――"

あんたなんでそんなテンションたけーんだよー、やっぱナビゲータージャンクちゃんに変わってくんねーッスかー?
ぶっちゃけた話そっちのほうが士気があが……うおっ、クモの巣ついた汚ぇッ!!


【うえー、と肩を払いながら進むと、やがて同じところに行きついた男>>146と遭遇し】


――うーっす、あんたもここに行きついたんスかァ?大丈夫ッスかお互い、士気的な物は
ここに来るまでに服のどのへんかをひでー汚れにして気分がブルーになってねーッスか?
……って、あん?あんたは……


【疲れ果てた様子で現れたその男、今の所は彼の目はよく見えていないようだが】
【しかし彼の風貌を見て、この善太郎青年は首を傾げて何かを必死に思い出そうとしているようだ】
151 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2013/04/29(月) 20:29:28.25 ID:R8plPcdso
>>141
【カチッ>氛氛氓ニいう音がして、辺りが一瞬だけぼんやりと明るく、そして消える】
【火をつけた煙草を口に咥えて、紫煙を吐き散らしながら男は歩いていた】
【随分立派な建物だが、まさか禁煙でもあるまい───それに、煙草なんかどうでもよくなる事が起こるんだ】

…また空かと思ったら、今度は下かよ

【黒いビジネススーツ、黒い革靴、爪痕みたいな模様の超絶にダッサいネクタイ】
【疲れた目をした、無精髭面、黒い髪を後ろに撫で付けた髪型の男だ】
【その右目には眼帯を───『紅い剣を咥えた黒い狼』の紋章が刻まれた黒い眼帯を掛けていて】
【剣の柄だけのような機械的な機具と、銃身の長い銃をベルトに吊り下げている】

【───飛空艇なんて、二度と乗る物かなんて思っていたのに】
【空なんて人がいていい場所じゃないだろう、ブリーフィングなんてろくに聞いてもいられな…いやいや】
【人がいていい場所じゃないとすれば、ここもそうか】

───悪趣味だぜ

【まるで生物の胎内のようだ、いかにも禍々しく、出来れば絶対近付きたくないような場所】
【一言呟き、立ち止まり、煙草を摘まんで口から離し、紫煙を吐いた】
【…さて、どうするか───ラッシュ・ワンスドッグは、隔壁を睨みながら考え、煙草をまた咥えた】

/ラッシュ・ワンスドッグです、よろしくお願いします
152 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [!nasu_res]:2013/04/29(月) 20:29:43.33 ID:H/cOOlNA0
>>144

【突入し玉座の間に踏み込めば―――その玉座には全身を漆黒の鎧で身を包んだ黒い長髪の男がまるで自身が王とでも言うように座っている】
【男は相手を視認すると脚を組んだまま―――妖しく黒に光る鎧で包まれた右腕をスッと掲げる………同時に男の背後の空間がひび割れ………そして】
【黒い鎧の男はまるで道端に生えている雑草でも見るように相手を見て、そして口を開く】

ようやく来たか………だがたった一人とはな―――随分と愚か者なようだ………まぁ良い
あの男≠ニの契約だ………そのまま塵になってもらうぞ。

我が名はファフニール=c……この城の主にして大いなる龍族の末裔………心してかかれ痴れ者よ。

【ファフニールと名乗った男が掲げた右手を振ると―――バリンッ!という音と共に空間のヒビが割れ、内部から蒼い鎖が飛び出すッ!】
【二本放たれたそのれはそのまま相手の身体に巻き付いて締め上げようとするだろう………魔翌力が通っているのか、異常に堅いッ!】

【ファフニールは依然として玉座に肘をついて座っているのみだ。】
153 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/04/29(月) 20:31:33.73 ID:JX0l4okao
>>145

ふん――その言葉、真に通じると思っているか?
よもや構わぬ行け、などと日和った返答を期待したわけではあるまい
もしそうであったならば私も舐められたものだがな

【薔薇園へと足を進めたメイド姿の女性に対し】
【ゴブリンの騎士はギョロリとした目を向けて応答する】

【騎士は、突撃槍を一度グルリと回し】
【その穂先を彼女の方へと突きつけると……】

我が名はガガルル・レシフィード!!
カノッサの騎士にして女王陛下の剣である!!

戦士エリザベス!此処を通りたくば己が武を以て、我が槍を退けてみせるがよい!!
貴殿の宿す戦士の気骨が真の物であるならば、望む道も開かれよう!!

【突撃槍の柄を脇に挟むようにして構え直し】
【空を割る嗄れた剛声を以て己が意志を明らかとした】
【時代錯誤の古めかしい名乗りと口調――分かり易すぎる程にこのゴブリンは"戦士"であった】

行くぞ、我が愛する友"フウイヌム"!!
人馬一体の我らが力、今こそ天に示す時ぞ!!

「――――」

【静かな瞳を持って英知を示す白馬は、ガガルルの言葉に応え蹄で薔薇を踏みにじり】
【これから始まる戦いに備え、空に溶かすようにして吐息を漏らした】
154 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(大阪府) [sage]:2013/04/29(月) 20:32:27.65 ID:iJFl3zHNo
>>148

【幻影城――ところどころのドーム外壁が崩れて月の光が差し、白いバラに反射し見るものによっては幻想的な風景】
【そこに現れたのは白い肌で銀色の艶やかな長髪と翡翠色の瞳を持った端正な顔持ちの青年 】
【上半身が薄水色で下半身が黒灰色のゆったりとした櫻の国の雰囲気を持つ着物をなびかせながら月光の中を歩く】

今夜も月が綺麗だな……

【月光さす白い空間の中で二人の方へと歩み寄ってくる青年が見えることだろう】
【その青年もどこか月のような白さとおとなしそうな雰囲気をかもし出しながら】

お前らはカノッサ機関とやらの人間か?いや人間じゃなさそうだな……
人質とやらを返してはもらえないか?

【氷のような冷たい視線で二人に問いかける。人間じゃなさそうといい改めたのは生首が浮いていたからであって】
【しかしそれほど驚いた表情はみせてはいないのだが。この男かつてjustisという組織にいた人間。この組織についてのデータを持ち合わせているのであれば】
【特徴や風貌からして組織にいたという情報程度は分かるかもしれない】

/よろしくお願いします
155 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2013/04/29(月) 20:34:25.10 ID:s1HK++EZ0
>>143

それは知ってる、けど……。……別のもの食べてたら、気にしなくていいんじゃない、かな。
……それとも一度食べだすと栄養失調起こすまで食べちゃうとか? ――まあ、いいけど、

【ほとんどが水分、栄養もなければカロリーもないなら、消化するためのカロリーのほうが多いらしいとか】
【どこで聞いたのかも思い出せないような、脳の隅っこで腐りかけていたような知識。彼の言葉で思い出す】
【確かに栄養を気にするのはいいことなんだろうけれど――ほんのちょっとだけ気になって、ただ、】
【考えがあってのことならばいいやと、最終的に投げ出してしまうのだろう――食事が摂れないほど困っているわけでもなさそうだし】

【ぎりぎりと悲鳴を上げていたスプーン、口から離してむーっとアイスの表面を削り取る】
【――その動向を眺めたりしたなら、まるで蜘蛛の巣みたいに走り回る白いひび割れを認めるのは容易いだろう】
【瀕死状態、HPレッドゾーン、ぴーぴーと警告でも鳴り出しそうなぐらい。それでも、柔らかな表面を削るに不都合はなく】

……あ、でも。溶けちゃったあとに凍ったアイス、好き。おもしろいでしょ、氷の感じ

【ぱくと咥えたたら、また飲み込むまではだんまり決めて。対策――保冷剤でも突っ込んであるのか、それとも能力か】
【少しだけ気になっても、聞くほどでもないかな……なんて、そんな思考は表情にも出ないから】

ここ、よく来るのかな

【視界の真ん中を突っ切って抜けていく蝶の好き勝手な軌道みたいに、ふらりふら彷徨つく思考回路】
【そのときそのときで紡いで行くなら、多少急なところもあって。アイスとパックの隙間にスプーンを差し込んだその後】
【視線が改めて公園へと向かうのだろう、空の青を透かすような桜色を、色とりどりを飾る花壇を、虹色に煌く噴水を、】
【それから彼を向いて――最後、膝の上のアイスへと落とされる。暖かさに蕩け始めた緩やかさを、視線が撫でていて】
156 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2013/04/29(月) 20:37:54.24 ID:Gm90Ivoi0
>>152

「ほう・・・龍とな!」

【放たれる鎖を黒い剣で叩き落す!】
【剣は鈍なのか鎖には傷一つ着かない】

【が、剣で叩き落された瞬間】
【まるで死んだようにダランと鎖が垂れる】

「そうか、俺の名は伏剣眼。金で雇われた愚かな人斬りだ」

【伏剣眼の瞳がにぃと細められる】

「よろしく頼むぞ、龍の末裔っ!」

【伏剣眼は姿勢を低くして、一気に玉座へと駆けだす】

/伏剣眼です! 主催者様、今日はよろしくお願いします!
157 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) [ saga sage]:2013/04/29(月) 20:41:01.05 ID:C9WCnwu80
>>149

まあ、そういうことになるな
俺はカノッサとは何にも関係ない、ただの一般人だよ

【突然出てきた男に対して大した反応は無く、淡々と質問に答える】
【ただ、この質問の答えには少し御幣がある】
【こんな場所に居るのだ。「ただの」一般人であるはずが無い】
【もちろんこの男も能力者である】
【そして一般人ですらない。この男は紛れも無い「悪人」だ】
【そのことはこの男の目に潜む悪意が無言で語っている】

鈴音・・・その名前はあんまり聞きたくないんだよ。
あいつも相当あれな雰囲気だったが、あんたも相当だ・・・

【鈴音という少女には一度であったことがある】
【遠めに見ても分かった、少女が纏う異様な雰囲気に釣られて自分から話しかけたのだ】
【ただ、その異様な雰囲気は予想以上に不気味なもので。結果として小さなトラウマを植えつけられることになった】
【そして目の前の男も見た目から、というか主に目から感じる雰囲気が、普通じゃない】

とりあえずもうくだらない会話はコレでいいだろう。
カノッサがどうとか、さらわれた人がどうとか、そんなことはどうでもいいんだよ。
俺はとにかく今あんたとの殺し合いを楽しめればそれでいいんだ

【不気味なほどにニッと頬が吊り上げられる】
【この男も所謂普通じゃない精神の持ち主で。何事も楽しむことを中心にものを考える】
【それがどんなことであろうと、だ】

【自身に向けられた銃に対して警戒する様子はない】
【それはこの男が単純に阿呆だからか、それとも既に反撃の準備は出来ているからだろうから】
158 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2013/04/29(月) 20:45:20.07 ID:P/QmU15io
>>151

【後ろを振り向いた善太郎が苦い顔をしながら、その近付いてきた男に顔を向ける】
【いー、と歯を見せた後口の端を指で指すジェスチャーをしながら】


……なあアンタ、アンタもここにたどり着いちまったのか
大丈夫ッスかお互い、士気的な物はここに来るまでに服のどのへんかを
ひでー汚れにして気分がブルーになってねーッスか?

後、可能ならばタバコは室内ではやってほしくねーッスね……タバコは苦手なんスよ

"――そう荒く扱うもんじゃあない、彼はよき協力者なのだよ?
彼の名はラッシュ・ワンスドッグ、ジャンクちゃんや剛太郎君から聞いているが
自分の信条に反する不実を、立場を超えてでも行動で正そうとする正義感であるとか"

……へー、そうなんスか……今後とも宜しくッス……


【ぺこり、と無愛想な面に似合わない素直な態度で頭を下げながら】
【現れた同行者と共に先を行こうとする】
159 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) [ saga sage]:2013/04/29(月) 20:45:51.11 ID:C9WCnwu80
>>157
//次レス少し遅れます
160 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(埼玉県) [sage]:2013/04/29(月) 20:46:09.40 ID:Ktp0BqiLo
>>153

【黄銅の刃、その先端が左右に開く。機械じかけなのだろうか、それらしい音もした】
【次に刃の根本、柄の部分。左右に伸びる刃をレールとするように、噴出口のような穴がそこに開いた】
【更に次。今度は柄ごと刃が回転を始めた。ふとした見かけは、掘削ドリルのようでもあったが】

勿論でございます、ガガルル様。一応は聞くのが私の礼儀でして
加えて言うならば退かない方には……大変残念ですが、武力行使をさせて頂いております。

……私は戦士ではありませんが、結果的にはそう≠ネるのでしょうね
ではどうぞ私の先手をお受け下さいませ、ガガルル様。
お受け出来るのなら、ですが――――あぁ失礼、フウイヌム様に言うべきでしたか?

【キイィィィィ――ン≠ニいう共鳴音が響いた後に、エリザベスは高速で回転する大剣を正面に構え】
【開いた先端を向けるのは戦馬フウイヌムの胴体――既に攻撃の予想は難しく有るまい】
【先端から見えるのは柄の噴出口。刃はレールと化し、回転は螺旋――ライフリングの意味を持つ】

【―――直後、凄まじい轟音と共に2cm角の鉄塊が、足下のバラを衝撃で散らしながら撃ち放たれた】
【その威力は言うまでもない。大剣で在りながら初撃は超電磁砲じみた、遠距離攻撃なのである】
【最も――撃たれてからならともかく、攻撃の予想は難しくないと言った。ガガルルとその愛馬であれば、対策は難しく無いはずで。】
161 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(神奈川県) [sage saga]:2013/04/29(月) 20:51:13.60 ID:emQxRdmRo
/イベント中だけど再投下


【とある国のとある大きめな公園】
【その中央のベンチに座る男が一人】
【短い黒髪で、濃いグレーのスーツに白いシャツ、赤いネクタイ。何処にでもいる若手のサラリーマンのような恰好だが】
【頭に乗せた、古代の貴族、或いは神社の神主のような『黒い烏帽子』がアンバランスな異彩を放っていた】

はぁー……、なんでこんなことやってんだろ、俺
ああ、成果が無いからか……って、そろそろはじめないとな

【情けないことを自問自答しながら、脇に置いてあったビジネスバッグに手を伸ばし】
【中から安っぽいビニールシートを取り出し、目の前に敷いた】
【同じようにビジネスバッグの中から、櫻の国の古い言葉で色々と書き込まれている御札のようなものをいくつか取り出す】
【シートに御札を数枚並べ、値札を置く。動作を終えると男は軽く伸びをした】

こんなもんか。あっ、看板を忘れてた。くそっ、もうこれでいいか……

【男は近くに捨てられていたダンボールの切れ端を拾い、マジックで『開運グッズ』と書いた】
【そして見やすいようにビニールシートの前に設置】
【恐ろしく安っぽく、胡散臭い露店が完成した】
【気付く人には気づくかもしれないが、御札からはそこそこ濃い魔力が発せられているものの】

さあさあ、みなさんいらっしゃい……

【男は全く商売っ気のない声で客引きを始めた】

162 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) [sage]:2013/04/29(月) 20:53:57.08 ID:3N9wnHONo
>>154
【現れた青年に、鉛色の瞳が向けられる】
【ピアス男と浮かぶ生首、異様な二人と相対すれば、その端正な顔立ちに美しい長髪と瞳が】
【この場の雰囲気と溶け合って、より一層その美しさを引き立てるかのようだった】

【しかし、その姿とは裏腹に、向けられる視線は絶対零度。色の白さやおとなしそうな雰囲気は、当てにはならなさそうだ】

まったく、月の綺麗ないい夜ですなぁ旦那
こんな姿してますが、あたくしらぁれっきとした人間ですぜ?

さて、残念ながらカノッサのもんじゃあございません。機関に世話になってる人がいるもんでしてね
その人に頼まれて、警備のアルバイトってわけでさぁ。そんなわけで人質がどこにいるかは存じ上げませんなぁ

【笑顔すら浮かべて、現れた青年に語りかけるピアス男。傍らの生首は、無表情に青年を見つめるばかりだ】
【正規の機関員ではないのは今述べたとおり。Justiceのことも名前程度しか知らず、眼前の青年がそのメンバーだったとは気付かない】


【言葉を吐き終えた男は、ベロリと舌舐めずりをする。舌の周囲を埋め尽くすピアスが、月光を反射して鈍く光る】

で、あんたは何者です、旦那? ラインアーク財団の方ですかい? それとも自警団ですかい?
どっちにしろ悪いことは言わねぇから、お帰りになったほうがいいと思いますがねぇ……

【言いながら、ピアス男はベストのポケットの一つを開けると、何かをとりだした】
【それらは、錆びた鉄釘や、ガラス片……いわゆる廃棄物、ゴミと言うべきもの】
【そんなもので何をしようというのか。いまだ、ピアス男も生首も動かない】
【鉛色の瞳だけは、決して青年からそらさずに】
163 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga sage]:2013/04/29(月) 20:54:42.63 ID:svA+hT7vo
>>157

――「ただの」? 面白い冗談ですね。 50点といった所でしょうか
ところで相当「アレ」だったとはどういう意味か、そちらの方が妙に引っ掛かります
あの子も私も真っ当そのもの、普通一辺倒であるのに……

【ふうと肩を竦めて、それでも向ける武器と圧し潰したような殺意は変わらない】
【唯一、奇妙であるのは視線を合わせようとしないことか】
【如何にも怪しげな魔力を湛えるその目は、恐らく覗かない方が賢明だろう】

そうですね……建前は、どうでも良い。 私も貴方の意見に賛成致しますが
殺す理由は確りと、というより今しがた事例が発生したので、愉しむ所では無く――

【瞬時、トリガーが引かれ放たれた銃弾が二発、彗星めいた黄緑の尾を引いて相手へ飛来する】
【狙いは両足。致死箇所へ向けなかったのは手加減の為ではなく、これから行う“尋問”のためであった】

…………私の鈴音に会ったのか。 話したのか。 触れたのか
私だけの鈴音に傷を付けたのか――問題は、其処だ

【同時に薬液まみれの地を蹴って、広い歩幅で二歩三歩と駆け一直線に向かう先は、相手の元】
【発射の余韻めいた振動と熱を持つガンブレードで、相手の胴を右から左へ斬りつけんと振るい掛かる!】
164 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga sage]:2013/04/29(月) 20:55:19.25 ID:svA+hT7vo
>>159
/了解しましたー!
165 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [!nasu_res]:2013/04/29(月) 20:56:17.19 ID:H/cOOlNA0
>>147

【柊が扉の前に到着したその刹那―――その地点を中心に時計盤のエフェクト≠ェ発生するだろう………これは】
【そう………一度経験がある筈だ………この全身が重くなる感覚―――そうこの速度≠フエフェクトを操るのは………!】
【そのエフェクトが発生するのと同時に柊の後方の床からズルリと何かが這い出てくる】

これはこれは………お久しぶりデスね―――八攫 柊サン。
覚えておいででしょうカ?カノッサ機関No.12………アイオーン≠ナございますよ………。

ディネム山脈での戦いでは煮え湯を飲まされましたノデ………今回は少し遠慮なくいかせて貰いますよ?

【顔の形は人間だが、目や口といったものはなく時計盤のようなモノで顔が出来ている怪人=c……アイオーンだ。】
【アイオーンは名乗りもそこそこに柊の背後から、手に持った時計針のようなモノでそのまま背後から腹部を突き刺そうとするだろう…!】

>>150>>151

【慎重に進む二人が最下層の中間辺りにたどり着いた瞬間―――その身体に絡み付く様な………嫌な気配≠ェ現れる】
【まるで全身を蛇に絡み付かれたようなその気配………ラッシュは過去に経験した事があるかもしれない悍ましい魔人の気配―――。】
【そう………それは…!】

きましたか………予想よりは随分と早いご到着ですね………ククッ。
いやぁ貴方がたのおかげで計画も随分と捗っていますよ―――これもラッシュさん………貴方達が暴帝≠倒してくれたことから始まるんですよ?

あぁ初対面の方もいるんでしたね………失礼。私カノッサ機関六罪王≠フ一柱、レギンと申します………どうぞお見知りおきを。

【シャギーのかかった金色の髪、全身を覆うダークグリーンのスーツ………そしてハーフフレームの眼鏡をした糸目の青年だ―――。】
【そう、この男こそ夜の国を動乱に導いている魔人=c……レギンだ。レギンは放置された柩の上に屈みこむようにして乗りながら二人を見下ろしている】
【細い瞳はうっすらと開き―――蛇のような瞳孔の細い金色の瞳が二人をまるで獲物を見つけた蛇のように厭らしく絡み付く視線で見る。】

いやぁ虚無≠フ力も侮れないモノですねぇ………既に連れてきた人々の三分の一はその波動に当てられて自傷衝動に駆られていますよ

さて、こちら≠烽ワだ時間がありますし―――少し遊びましょうかね…?

【口を三日月のように大きく広げ―――そしてケラケラと笑いながら肩を竦めて二人へと絡み付く威圧感をさらに高めていく………!】
166 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(愛知県) [sage]:2013/04/29(月) 21:03:57.15 ID:ctvtmkvFo
【幻影城 螺旋回廊。】
【何時の頃より立ち続けていたのだろうか、悪の拠点としては如何にも場違いな女神像の立つ螺旋回廊。】
【幾年もの間、この浮翌遊城に佇み続けていたそれが見るのは、混沌か、正義の光か。】
【その螺旋階段の中途に、混沌の使者は立っていた。】

【着込んだフライトジャケットの背中には、混沌の使者の証たる逆五芒星、そしてその中央には『XCIX』と刻まれていた。】
【両手には、何時の時代の物だろうか、木と鉄で出来た火縄の長銃が握られており】
【腰元には三尺二寸程にもなる、人を斬り[ピーーー]には少々大袈裟な斬馬刀が携えられ】
【右足首から先は足には繋がれずに、代用品として木製の、棒状の大雑把な義足に置き換えられている。】
【手入れを怠っているのであろう、乱れた黒髪の下は、『櫻』の人間らしい堀の浅い顔立ち。】
【ただ、その顔の最たる特徴は死んだように、頑なに上方を睨み続けている右の瞳。】
【左の瞳が、活き活きと暴力的な輝きを放っていることが、右の瞳の異形の様相をより強調させていた。】

【そしてその男が一歩動くたびに、その背後にチラリチラリと火花が踊る。】
【"力"に明るい物ならば感じ取れるであろう、"創炎の宝玉の欠片"。 永久凍土をも融解させる、その強大な魔翌力の片鱗を。】


  少し出遅れちまったかな。女神さん、てめぇもそう思うだらぁ?


【女神像は、無論、返答は寄越さず。ただ、幻影の城でこれより起こる戦を見届ける。】
【これより現れるであろう正義の使徒を待ち受けるは、眇目の櫻人。それに相対するは――――果たして。】


/熊出の方、本当に申し訳ありません……。
167 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2013/04/29(月) 21:05:39.13 ID:JX0l4okao
>>160

ほう――絡繰り仕掛けの剣とはまた妙な得物を使う!!
虚仮威しでないことを祈るとしようか!!

【エリザベスの剣が複雑な変形をし、異様な動きをする中】
【騎士ガガルルは"フウイヌム"の腹部を足で軽く叩くようにすると】
【"フウイヌム"の四肢に淡い白銀色の魔力光が灯り――高速の疾走を始めた】

ぬぅ――あれは……"砲"か!?
"フウイヌム"、合わせるのだ!!彼奴の砲を受け流すぞ!!

「――――」

【エリザベスの武器、そして構えなどから発射の直前でガガルルはその正体に気付く】
【しかし、疾走を曲げ回避し切るにはタイミングが悪い】
【故にガガルルは、砲撃を正面から受け止める選択を取った】

【白馬フウイヌムが目を細め、額の"剣"に魔力を収束する】
【銀色の残光を輝かせながら、一種幻想的なまでの疾駆を見せつつ】
【放たれた電磁砲、それと同時に"フウイヌム"は首を恐ろしい速さで振り抜いた】
【それは馬にあるまじき"斬撃"、居合抜きの如く鋭く早い一撃であった】

【白銀の魔力を帯びた剣と高速の鉄塊が衝突し、凄まじい音と共に火花と魔力光が散る】
【結果を言うならば――鉄塊を跳ね飛ばすことには成功した】
【しかしそれと同時にフウイヌムの額の剣が半ばから折れ、同じくあらぬ方向へと吹き飛んでいった】

(――背筋が凍るような一撃だな)
(身体に当たったならば丸ごと吹き飛ばされるだろう……!)

【魔力の加護と、白馬の"技術"を以てして相殺が限度】
【"フウイヌム"の内在魔力の3分の1と剣を犠牲にしてようやくと突破が可能であった】

【しかし――その犠牲の甲斐もあり】
【エリザベスに向かいガガルルは迂回することなく真っ直ぐに攻め入る事となる】
【腰だめに巨大な突撃槍を抱え、腕の筋肉を膨張させながら】

ふんっ――――!!

【エリザベスに向かい槍で右方からの"薙ぎ払い"を仕掛けようとする】
【強力かつ、正面から挑めば突進の勢いもあり非常に受けることの難しい攻撃となるが】
【恐ろしく直線的で読みやすい一撃でもある】
168 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(大阪府) [sage]:2013/04/29(月) 21:06:52.13 ID:iJFl3zHNo
>>162

人間だったか……、人は見かけによらずとは言ったものだ
警備ということは、カノッサ機関のものと通じている仲間ということか

【この者達はカノッサ機関ではない、しかしながらカノッサ機関と協力関係にあると言う】
【しかし仲間といっているのなら人質を知らないという事が本当か嘘か信じられないでいた】

俺は十拳丸。財団の者でも自警団でもない。しいて言うなら
お前たちの立場と同じような自警団と協力関係にあるといったところだろうな

財団とやらにここまでわざわざ連れてきてもらったんだ、それに今日は月の光も綺麗だ―――
しばしこの城内を散策させてもらおう

【このふらっと現れた青年も男の視線からそらさずに自分の立場も協力関係であるとを述べる】
【しばしの沈黙の後ふっとこの男の視線から目をそらす―――それと同時にこの二人の横を通り過ぎろうとするだろう】
【無事に通らせて先に進ませてくれるとは――――】
169 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [!nasu_res]:2013/04/29(月) 21:13:12.59 ID:H/cOOlNA0
>>156

【撃ち落とされた鎖は床に落ちて一度バウンドすると―――まるで霧のようにそのまま消えていく………転送魔術の類か?】
【ファフニールはその鎖の魔翌力が消滅した瞬間に一度眉を細めるが………次の瞬間にはその手には巨大な土色の斧が召喚されている】
【常人では両手でも持つ事が難しいであろうその斧をまるで木の枝のように片手で一度振るうと伏剣眼へと向ける―――。】

フン………自身で金で雇われている愚か者であると認めるか………痴れ者が。
貴様のような賊は余に近づく事すら赦さん―――そのまま消えよッッ!メングラッド<bッ!!

【轟ッ!!斧を向けた瞬間に伏剣眼に向かって巨大な衝撃波が斧の刃から二重に放たれ、伏剣眼を噴きとばそうとするだろう】
【そのまま直撃すれば玉座の間の入り口付近まで後退させられてしまう事となるだろう―――。】
170 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/04/29(月) 21:13:15.57 ID:Oya+JONDo
>>155
……俺の場合、ちゃんと栄養考えないと命にかかわるので

【ボソッと、聞こえるかどうかも怪しい声で、呟いた】
【距離が近いから、もしかしたら聞こえるかもしれない】
【声が小さいから、もしかしたら聞こえないかもしれない】
【どちらもありえる結末で、その結果は少女の聴力次第】

【そんなことはどうでも良いとばかりに、視線が向かうのはスプーン】
【ひび割れの目視確認が終わると思考が挟まる】

スプーン、大丈夫ですか?
一応まだ替わりのスプーンはありますが

(スプーン頑張れ!マジ頑張れ!)
(君はまだ生きているぞ!)

【考えているのは無意味な心配、溶けてなくなりそうな思考の欠片】
【割れたところでスプーンの替わりはある、どうせ家で使うから幾つか纏めて買ってある】
【割れても、一切問題はない】

確かに、あと溶けた時に形が変わって曲がったりしたのもアレはアレで良いですよね

【視線は意味もなく彷徨う】
【なんとなく噴水を眺めて、アイスをもう一口】
【冷たさに笑顔が再び零れていく】
171 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(埼玉県) [sage]:2013/04/29(月) 21:16:25.67 ID:Ktp0BqiLo
>>167

【鉄塊を発射した後――エリザベスは、その小柄なのもあってしばらくは動けなかった】
【反動の凄まじさは、威力の高さから推察できる。僅かに足下のバラがすり潰されてもいた】

【――そして、反撃。振るわれる槍に対して、エリザベスは大剣を構えて受け止めた】
【いや、受けて――それから後方へとふっ飛ばされたというのが正確なところであろう】
【小柄で、軽い。大剣は酷く固く、正面から突っ込まれたのが幸いしてダメージそのものは少ない】

【けれど、僅かにふらりとしたのは何かダメージが有るからであろうか】
【僅かに顔をしかめながらもエリザベスは大剣を元の形に戻し、共鳴音を響かせて】

流石に素晴らしいお手前で……私の苦手な手合いの方でございます。
正面よりの猛攻、確かな技量。何れも、対策らしいものが取れそうにございません

―――ですので、まあ、私なりのやり方で。正々堂々と行かないことはどうぞ、お許し下さいませ――。

【少しばかり離れた距離から、エリザベスは剣を振るった。刃がガガルルに届くはずはないのだが】
【その目的はやはり遠距離攻撃である。彼女は、どうにかして大剣の周囲に在る空気を固め、飛ばすのだ】
【もしガガルルが動かずにいればその空気の塊を食らって――常人なら、数m程吹っ飛ぶ衝撃を受けることとなるだろう】

【また、この空気の塊はバラを散らしながら進んでいくから、進路を見極めるのは難しくない】

【――けれど、気をつけなければならない。空気の攻撃だけではなく、散ったバラに対しての話だが】
【途中まで柔らかく風に待っていた花弁の全てが、突然に静止――否、凝視すれば困かく震えているのが分かるはず】
【それが何を意味するのか、そもそも気付けるのかも分からない。だが、エリザベスに続く最短距離であるバラの道は、兎に角そうなっていた。】
172 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2013/04/29(月) 21:19:39.24 ID:R8plPcdso
>>158
…常にブルーだよ、主に移動方法でな

【自分より一足早く、その場に到着していた青年に、怠そうな声と表情を向けて答えた】
【ゆったりと脚を動かし、隣に並ぶと隔壁を眺めて】

煙草なんざ、すぐ吸えなくなっちまうよ、今くらい吸わせてくれ

…あと、誰だか知らねぇけどその紹介恥ずかしいからやめてくんない?

【善太郎の通信の向こうの相手が誰だかは知らないが───成る程、あの二人の知り合いか】
【彼等もまた、何らかのコミュニティがあるのか、若しくは───】

>>165
【───ピタリと脚が止まる、たるんでいた眼光が、途端に鋭くなる】
【絡み付く気配の不快さに猛る獣のように、牙を剥き出しにして怒りを露わにする猛獣のように】
【そこにいる魔人≠睨み付ける───】

───…レギン……!

【一言、蛇の名を呼んだ瞬間、噛み締めた口を開き、煙草を口から落とす】
【ふわりと落ちた煙草が残光を尾引ながら落ちる僅かな間───その瞬間に、ラッシュは武器を抜いた】
【紅い魔翌力光子の伸びるブレードを右手に、長い銃身の銃を左手に】
【落ちた煙草が床に跳ねる───刹那、それを踏み出した左足が踏み潰す】

調子こいてんじゃねぇぞ糞野郎…ッ!
そのニヤケ面吹っ飛ばしてやるぜ!

【素早い動きで武装解放───次の瞬間には、銃口をレギンに向けていて】
【三発の紅い魔翌力弾丸をレギンへと間髪いれず撃ち出したッ!】
173 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2013/04/29(月) 21:21:46.36 ID:Gm90Ivoi0
>>169

「ククク、そうカッカするな。城の主はいつの時代も俺の様な賊に狙われるものだぞ?」

【伏剣眼は相手が斧を取り出したのを認めると】
【忍装束の懐から竹筒を取り出す】

【相手が衝撃波を放つと同時に】
【竹筒をファフニールへと投擲する】
【竹筒はクルクルと回り、ファフニールの足元へと落下するだろう】
【中には炎の魔力の蛇の体液と、炎のマギタイトの破片が混ざっている】
【落下の衝撃と同時に混ざり合い、焼夷弾の様に爆風と炎を撒き散らすだろう!】

「く、おおおおおっ!」

【伏剣眼は剣を盾に衝撃波を防ぐと】
【入口の方まで後退させられる】

【衝撃波の砂埃を切り裂く様に剣を振うと】
【ニィと目を細める】

「さて、どうしたものかな? 近づくなと言われても近づかなければ斬りようがない」

【再び姿勢を低くし】
【玉座へと駆けだす!】
174 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2013/04/29(月) 21:24:21.51 ID:cbYwzbClP
>>166
【幻影城の螺旋回廊を急ぎ足に駆け上がって来るのは、一人の女性だった】

はっ… はっ… はっ…!
はぁ…っ!急がなきゃ、閉じ込められてる人達を助けないと…!

【服装は茶色のダッフルコートに灰色のロングヘアー、手入れが行き届いており清潔な印象を受ける】
【コートの胸ポケットには一輪のエーデルワイスが挿しており】
【下は水色のジーパン、澄んだ目が特徴的な女性であった】

自警団の職務は罪の無い善良な市民を守ること…
これ以上、奴らの好きにはさせない!

【その澄んだ目に闘志を宿しながら女は階段を登り続ける】
【そして上を見上げると、眼前には一人の男が待ち構えていた】

…そこの男、貴方はカノッサ機関の味方をする者ですか?
そうでないのならそこを通しなさい 私は自警団に所属する一般兵卒、熊出等比!
そして、もし悪の味方であるのなら… 強引にでも先に進ませて貰います!

【毅然とした態度で、眼の前の大仰な男に向かってそう言い放つ】
【そんな彼女がつい数ヶ月前まで、非常に自堕落で腑抜けた怠け者であった事を男は知る由も無いが】
【もしその事情を知る者がいたなら…彼女の精神的成長がはっきりと見て取れただろう】

/僕だけ参加できないのでは?とヒヤヒヤしました(笑)
/そんなことはもう過去の話!よろしくお願いします!
175 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) [sage]:2013/04/29(月) 21:26:19.28 ID:3N9wnHONo
>>168
ひっひ、人間には見えないってこたぁ自覚してますがねえぇ

ええ、ええ、そういうことで。機関員と通じてる、ってことでさぁ
ただここだけの話、その世話になってる方も、機関の中じゃあ、地位の低いほうでしてね
その仲間であるあたくしらも、人質のことだの、詳しいことは聞かせちゃもらえなかったんですよぉ

【相手が、自分の言葉を疑っているのを感じ取ったか、先の言葉に捕捉する】
【満面に笑顔を浮かべて離し続けているが、舌のピアスのために異様なものにしか見えない】


これはこれは、ご丁寧に……あたくしぁ卑しいゴミ漁りのスカーベッジ・トラーシュってもんです
こっちは、手下のブレインデッドってもんでさぁ

なぁるほどそいつは奇遇ですなぁ、有志の協力者ってやつですかい
ええ、ええ、まったくこの綺麗な月明かりの下で無粋なこたぁしたくはねえんですが……

【ピアス男・スカーベッジの表情が、すっと消えた。同時に、右手に先程取り出した廃棄物を握りこむ】

先程言った通り、あたくしの仕事は警備なんですよ旦那。侵入者をゆうゆうと散策させてたりしたら……
旦那からお叱りを受けてしまうもんでしてねえぇぇ!!!

【横を通り過ぎようとする青年には見えるだろうか、右手に握りこまれたゴミが、スカーベッジの右手の中に入り込んだと思うと】
【スカーベッジの右腕の肘から先が、巨大なガラス片となった。そう、ガラス片だ。スカーベッジの身体のうちに取り込まれたゴミが寄せ集まって】
【身体の一部となって現出したのだ。さながら、右腕が剣に変形したかのように――いや、剣と言うには歪にすぎるか】

【さらに、そのガラス片の側面からは、ともに取り込まれた錆びた鉄釘が、何本も飛び出している】
【ゴミを体内に取り込み、組み上げて武器とする。スカーベッジの有する能力であった】
【ゴミで出来た歪な刃と化した右腕で、青年に斬りかかろうとする。その動きは単調だ。対処は容易だろう】


【スカーベッジが動くと同時、生首・ブレインデッドは空中高くへと浮かび上がっていった】
【速度は大したことはなく、今のところは何かをしかけてくる様子はない】
176 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2013/04/29(月) 21:27:55.19 ID:P/QmU15io
>>165>>172


へっ、なんだよ、飛行船酔いにでもなっちまったんスか?
それを覚ますために煙草じゃあ寿命がガリガリと……


【彼もまた―――突如感じた異常とともに意識を切り替える】

【ギリッ、と……突如現れたその気配を感じ取った瞬間に善太郎の表情が歪む】
【喉の奥に咽返る様な、さながら今まさに吐き戻しそうになった時の様な不愉快な感覚が襲ってくる】
【突如現れたレギンと名乗る青年に対し、彼も堂々とした態度で、鉄パイプを向けながら】


よう!てめーがレギンかッ!『あの人』がトップクラスでムカついた機関員の一人にランクインさせたって
言う噂の出世株っつーのはよォォォ……『若ハゲを帽子で隠してる』なんて話を聞いていたッスが……
案外そうでもねーんだな……俺の聞き違いッスかねえ……

こちらも自己紹介させてもらうぜ、俺の名前は涼宮 善太郎!無論てめーの敵よ!


【堂々と名乗りを上げたと同時に善太郎は向けた鉄パイプを口にくわえ、携帯端末――"W-Phone"を左肩と頭で挟むと、まず懐に右手を伸ばし】
【そのまま懐の中で装着、取り出したその手には五指や手の甲を頑丈に覆う機械のガントレッドが装着されていた】
【続いて彼は装着しているベルトのホルスター、その付近のカートリッジを三発抜き取ると、それをガントレットの手首部分から装填】
【最後にホルスターから拳銃型の機械を取り出し、"W-Phone"をグリップ部分にセットし、再び鉄パイプを右手に持った】

【続いて聞こえてくるのは少女の声――善太郎にとっては聞き慣れた声だ、ラッシュも聞き覚えのある声かもしれない】


"ザザ―――オペレート変わりました、ジャンクちゃんデスヨー、いかがデスヨー?
ゼンさんの新装備、それぞれシンプルな物と複雑な物を用意いたしましたが――"

今の所マッチしてるッス!複雑な方は覚えんのめんどくせーけどなッ!これより攻撃開始するッス!
今ラッシュってのが攻撃開始したぜ!俺も野郎に接近を開始するッ!!


【赤い弾丸を発射したのを合図に善太郎も準備終了―――行動開始!】
【まず彼が取ったのは接近、彼は近づいて戦うのを得意とするタイプか?】
177 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2013/04/29(月) 21:30:01.74 ID:s1HK++EZ0
>>170

……そうなんだ、?

【ぼそりと呟かれる言葉、明瞭とは言えない程度に聞き取れたなら、返した言葉は曖昧めいた音階】
【語尾を緩やかに上げて伸ばす疑問形は、特別な追及をするでもない。そういうものだと受け取ったきり】
【大変そうだな、なんて思ってみるのも、どうしても他人事の軽さは抜けなくて――ぱくと口がアイスとスプーンに塞がれた】

【そんな視線など気づいてすら居なかったのだろう、彼にそんな言葉を掛けられて、初めて気付いたような顔をする】
【溶けかけの緩さをもう一度救い上げたプラスチックはかわいそうに一部が重さに耐え切れずささくれめいて反り返っていて】
【――そんな現状をやっとこ視認した。これががちがちに冷えたアイスだとかだったら、とっくにアウトゾーン】

毀れないならいいよ、――……それに、あと少しだし。
大丈夫なの、最悪飲んじゃえばいいから

【支えた左手を傾ければゆろろんと移動する程度には緩くなったアイスクリーム、これぐらいならば問題ないと】
【そう言い切ってしまうのは性格なのだろうか、綺麗に成形しつつ食べるぐらいには神経質なのに、どこかが抜けている】
【最終的には飲み物だ、なんて。女の子としてはどうなのだろう、少しばかし問題がある気がした、けれど】
【――とりあえずはその言葉通りである。内容量はあと少し、これならば皹だらけのスプーンでも耐えられそうな、ぐらいには】

…………鈴音(りんね)って言うの

【つーとスプーンが縦にアイスの塊を突っ切って抜けていく、すっぱりと寸断された断面に白い雫が垂れて】
【それをもう一度半分に分断しながらなら、視線は手元に落ちたまま。唐突に紡ぐのは――彼女の名前、だろうか?】
【言い終えたなら満足とばかりに切り取った欠片を口に含む、冷たい口の中の味覚は、最初より少しだけ不明瞭】
178 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2013/04/29(月) 21:35:52.76 ID:JX0l4okao
>>171

ほぅ――あそこから衝撃を受け流し、距離を取るまでの動きをやって退けるとは!
やはり侮れる相手ではないようだな、戦士エリザベスよ!!

【攻撃を終えたガガルルは、その場で一度旋回するような動きをして力を流した後】
【口元を鋭く吊り上げながらそう言い放つ】
【強敵であればあるほど燃え上がる、そういった野蛮ともいえる気質が窺い取れるだろうか】

ふん、自由にするがいい!!騎兵に正面から挑めなどとは言うまい!
策を練り、敵の間隙を突くもまた戦いよ!!

ぬぅっ――――!!

【エリザベスの放った衝撃波を、ガガルルは槍で受け止める】
【インパクトの瞬間に、衝撃を空に流すような軌跡を描き威力を軽減するも】
【小柄な身体が一瞬白馬の背から飛び出しそうになり、衝撃によって白馬自体も2mほど後退することとなった】

【エリザベスの攻撃は遠距離攻撃でありながら一撃一撃が"重い"】
【受け止められる範囲であれど、そう何度も貰うことは出来ぬと、ガガルルは奥歯を噛み締めた】

【そしてガガルルは姿勢を戻し、再びの突撃を開始しようとするも――】

(なんだ……あれは――)

【――戦士の目を以てして、異変に気づくことに成功する】
【明らかな異常、自然現象ではあるまい】
【しかしエリザベスの"能力"を未だ把握していないガガルルでは、その正体まで察することは出来ない】

(――何であれ、私に出来ることなどそう多くはない)
(貴殿が貴殿のやり方を通すならば……私も私のやり方を貫くのみよ!!)

【フウイヌムが強く地を叩き気合を込めると】
【再び四肢に白銀の魔力が宿り、一直線の疾駆を開始する】
【それは異変の起こった"薔薇の道"】
【敵の罠に自ら飛び込むような、蛮勇じみた行動であった】

遊べ遊べ"Unseelie Court"――

【先程の突進との差は、ガガルルが"何かを呟き"、突撃槍の周辺に小さな光の玉がポツポツと生まれたことだろうか】
【エリザベスがこれを何と取り、如何なる対処を取るかは――ガガルルには未だ知る由はない】
179 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(空) [saga]:2013/04/29(月) 21:37:05.73 ID:EtmU2x9g0
>>165

(――――――――!)

【先ず身体の違和感が事態の異常を伝えた。視界の変化もまた警戒ごと意識を貫いて、】

(…………生きていた、か……この感覚は……ッ……!)

【伏兵。不特定多数の敵対者、救出を阻む障害総てへの戦意――――― レンズで絞り込む様に背後の一人へと集束させる。】
【そのプロセスは一瞬のことで。その防御行動と同時に始まり、終わるのだろう】

【虚空に衝き込む様に刺突に割り込ませる太刀―――――― 鳴り響く金属音、時計の針を凌ぎながら、振り返る顔で敵意の言葉を紡ぐ】

…………遠慮なく? 望む所よ。
貴方のまやかしに嵌まる程、もう、私は甘くない………!

【幾度も重ねた死闘と痛苦。凄絶なまでに鋭利さを増した修羅。】
【受けた刺突の勢いを流しながら太刀の柄に左手を添え、振り返る勢いから一直線に顔面へと刺突を放つ】

【カラクリを解き明かすための問答であり、さらなる手掛かりを得るための戦術】
【それはディネム山脈に残された遺体―――――― 頭部の消失を手掛りとして、選び取った高速の一手だ】

【……乃ち、本体が頭部であるのなら。】
【其れ以外の傀儡に過ぎない部分を幾ら犠牲にしようとも、その損壊を防ごうとする筈だ、と――――】
【片腕を肉盾として受け流すならば、この一撃を凌ぐこと自体は容易い。或いは其れが目的だとも言えるのだろうが】

(……もしも、本当に躰が傀儡に過ぎないのだとしたら―――――)
(…………いえ、今は戦いに集中するべきか。)
(どちらにしろ何も変わらない。斬り壊すことも、当然で――――)

【その一方で厭な可能性を感じていた。頭部以外が一片の疑いようもなく人間である、その意味する “なにか” について。】

180 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(大阪府) [sage]:2013/04/29(月) 21:37:07.38 ID:iJFl3zHNo
>>175

やはりそうやすやすと通してはくれないな……

【ガラス片が変形しスカーベッジの右腕が剣へと変貌したのを横目で伺うと】
【その場をひらりと一回転の跳躍をして剣の一撃をかわし、回転した際に頭上にいる生首を確認すると元いた場所へと降り立った】

(あの生首のような奴は何を仕掛けてくる……。まずは様子見からいくか……)

     ―――――――『皇竹・神月刀』―――――――

【彼の左腕全体が脈動する―――――――彼も精神を集中している様で】
【左の手のひらから骨でできた柄がでて、右手で左腕が鞘の様にして引き抜くだろう】
【引き抜いたのは相当な密度で、高硬度の骨で形成された唾のない日本刀のような刀。その業物は3尺程でとても鋭く】
【誇り高い皇気を刀身に纏わせながらその刀は月を写し取った様な美しい月光の様な輝きを見せている】

【相手の男がガラスの刃を使役し立ちふさがるように、こちらも彼の骨を刀とし真っ向から立ち向かう姿勢をみせたようだ】
181 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(愛知県) [sage]:2013/04/29(月) 21:52:02.07 ID:ctvtmkvFo
>>174
【螺旋回廊を駆け上がってきたのは、髪の長い女性だった。】
【その瞳には、凛とした闘志を宿し、力づくにでもこの先に進ませてもらうと、毅然とした態度でそう叫んだ。】
【自警団の一般兵卒。そう名乗った彼女に対して、まず最初に礼儀とばかりに、菅野康作は。】

  ほうか、自警団。よろしくなぁ、一兵卒。ほぅだったら俺も名乗らせてもらうぜ。

  俺はカノッサ機関の番号持ち、九十八番の"菅野康作"よ。

  未だ平和に縋り付く、でらとろくせぇ愚図共を阿鼻叫喚の底の底に落とす混沌の使者。
  千斬万死の限りを尽くし、この世を紙に血を絵具に混沌を描く猪武者。
  この身体朽ちるまであたけり回って、鮮血でふんごむ程の血で大地を潤す眇目の神風よ。


【――――カノッサ機関ナンバーズ。そう語った。】
【そうして二丁の火縄の長銃を、熊出等比へと銃口を向け――――その過程で、唐突に両の火縄に火が付いた。】
【両の手に握られた火縄銃の引き金に、男の無骨な指先がかけられて】



  首級挙げさせてもらうぜ、俺の手柄になれや――――――――!!!!!!!!!



【引き金が引かれ、二つの銃口から爆音と煙と共に鉛の丸玉が放たれる。】
【ただし、"素人が"、"片手"で、"一昔前どころではない火縄の銃で"、撃ったものだ、当たる方が珍しい。】
【そのまま其処に突っ立っているだけで、この鉛玉は回避できるだろうが】
【もしも当たれば。櫻の国の鎧、しかも最も厚い正面部分を撃ち抜くほどの威力を発揮する事だろう。】

/本当に申し訳ない…改めて、宜しくお願いしますっ!!
182 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(埼玉県) [sage]:2013/04/29(月) 21:52:21.61 ID:Ktp0BqiLo
>>178

私は戦士では無いとは申し上げたはず……一方で、貴方様は真に騎士であらせられる
正直に申し上げるのならば予想外でした、ここまで真っ直ぐに進んでくるとは。
言うなれば愚直―――今更引き返しても遅いこと、敢えて伝えさせて頂きますよ

【――ガガルルが突っ込んだ、バラの道。そこは云うなれば、刃の漂う死地であった】

 【というのも、微弱に振動するバラの花弁に触れたが最後、それが皮膚を裂くためである】
 【微弱だが大変に細かい振動はエリザベスの能力に寄るもの――花弁の端を、そうさせて】
 【皮膚に触れればその真皮をちょっとばかり削り、それだけで一枚の花弁は散ることとなる】

 【しかし、枚数が大変なもので。ただ触れるだけなら薄皮を切ったような傷で済むのだが】
 【それを何度も何度も受けたらどうなるか。まして、馬の速度でぶつかりに行くのなら傷も深くなるのは必定で】

 【再度言い直そう。ガガルルとフウイヌムは大変脆い剃刀が滞空する空間を駆け抜けることとなる】
 【致命傷にはならないかもしれない。しかし恐ろしい痛みと無数の傷とが、その身を襲う事となるのである】

【話は戻り――こちらに疾駆するガガルルらを、エリザベスがただ待つわけもない】
【大剣を構えれば、共鳴音。バラのように振動させて、切れ味を高めているのだろう】
【最初にしたように自身の右側へ刃を置く形で武器を構え――光の玉に、接触に備えた】


  【ところがその僅か一瞬の間に、エリザベスは左手を柄から離して腹部に当てた】 
  【やはり、以前にダメージを負っているのか。顔も酷く苦しげに歪んでいて】
  【タイミングとしてはガガルルの突っ込む数瞬ばかり前―――隙としては、十分だが――――。】
183 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [!nasu_res]:2013/04/29(月) 21:52:49.78 ID:H/cOOlNA0
>>172(ラッシュ)

【ラッシュの高速で放たれる弾丸を視認し即座に懐からルナトリウムで造られた投擲ナイフを指に挟んで取出し】
【それをラッシュの放った弾丸へと投げつける―――その動作速度、精度、それはまさに魔人………銃弾と激突しナイフは明後日の方向へと飛んでいく】
【当のレギンは一度チッと舌打ちすると黄金の蛇の眼光で一度ラッシュを睨みつける―――先ほどまでの柔和な笑みは一瞬にして消え去った】

オイオイ………いきなり撃ってくんじゃねぇよワンコロが………手前は飼い主共々ムカついてんだ
あんまり騒ぐようなら直ぐ[ピーーー]ぞ………あ?―――とまぁそういうわけなんで少し地面に這いつくばって貰えますか?

【一瞬で豹変した凶暴な表情―――そして放たれる金色の魔眼の力。もしそれに当てられてしまえば全身を強い金縛りが襲う事になるだろう】
【そしてすぐさまに最初のような柔和な表情に戻り………そしてラッシュの頭上へと跳躍する―――ッ!】

【そこから放たれるのは右足からの踵落とし―――直撃すればタンコブ程度では済みそうもない強烈な一撃だ………。】

>>173(伏剣眼)

【投げつけられた竹筒がファフニールの全面で炸裂し、爆風と爆炎が降り注ぐが―――ファフニールは動こうとはしない】
【爆炎が晴れた後も変わらずその場に座っている………何か魔翌力障壁でも発生させたのか………顔や体に損害は見られない】
【ただ右腕のみは破片が突き刺さり―――軽いやけどを負っているようであった。】

そんな事は関係ない、ただ貴様のような痴れ者が眼前にいるのが気に喰わぬだけだ
ハ、馬鹿の一つ覚えのように再び来るか………良いぞ、何回であろうとも打ち据えてやろう。

【そう言いながら右手の土色の斧を消滅させると、今度は右手に黄金に輝く投擲用の槍を召喚し、それの穂先をを伏剣眼に向ける】
【そしてまるでダーツでも投げるかのように軽い動作で投げつければ………それはそのまま弾丸のような速度で伏剣眼の肩を貫こうとするだろう!】

>>176(善太郎)

はぁ………何処のどなたの知り合いかは存じませんが随分と失礼な方ですねぇ…。
申し訳ありませんが私の髪はこのようにフッサフサに生えていますのでご安心を………フフ。

【善太郎の挑発とも取れる言動に対しても肩を竦めて笑みを浮かべるが―――その黄金の蛇の視線は依然として絡み付いて行くだろう】
【そしてラッシュに攻撃を放ち………丁度二人の中間点辺りに着地したレギンはそのまま右手を善太郎の方へと向ける―――。】
【すると………まるで炎のようにレギンの右腕全体をドス黒いオーラが包み込み………そして】

どうやらそちらも何やらバックがいるようですね………全く面倒くさいったらありゃしない…。
まぁこちらの準備≠ェ整うまで少し遊んでいってくださいよ………フフ。

【グニャリ………と右手を覆う黒いオーラは粘土細工のように変形を始め………それは全長3m程の巨大な蛇の頭へと変っていく】
【そして向かってくる善太郎を近くの壁まで叩きつけようとそのまま巨大な漆黒の大蛇が右手から放たれるッッ!】
184 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2013/04/29(月) 21:57:44.90 ID:I2LEldJ0o

【―――"魔"が消える事は無い。人が消える事が無い様に。】
【―――"影"も消える事は無い。光が消える事が無い様に。】


『――直感の話だ。嫌な予感がする――それではダメか?』

勘弁してくれよ、思いつきで遠方まで派遣だなんて、俺ァ別にサラリーマンじゃ――

『場所は地上だ、と言ったらどうする?』

・・・マジか?なんだよ、そういう話ならさっさと準備を――って、ちょいと待った。
オイ、なんで"地上"に"嫌な予感"がするんだよ、聞き捨てならねえぜ。

『さぁな、見て分かるように私も、"女帝"も、"ヴォルヴェルグ"も手一杯だ。細かいところまでは察知出来ん。が――』
『"魔の波動"を感じた。なんとも、大きな――波動をな。』

・・・ハァ。別に俺だって暇人じゃァねーぞ?たまたま手隙だった、ってだけだ。でもま・・・
そういう話なら、ちょっくら見てくるとするかな。

『物分りが早くて結構、何か見つけたら連絡しろ。だが、私の方で手が回せない可能性もある――貴様がなんとかしてこい、独断でもかまわん。』

随分と信用されてるじゃねえか、ありがてえ話だが・・・そうだな、何も無いことを祈ってるよ。
そうすりゃちょいとした休暇みてーなもんさ、俺にとっちゃ地上ってのは第二の故郷で――そんでもって

"楽園"だ。人間の女の子はサイッコーだからな!よし、じゃ直ぐに準備して行って来るぜ。

『フン・・・ハメを外しすぎるなよ。"キング"。』

――わーってるよ。"帝王"さん。


【――影の世界。魔の潜む空間。地上と離れたとある場所で――そんな会話がなされた、ようだ。】

【さて――処変わって、ここは地上。場所は――どこかの国の、どこかの街、時刻は夜で、"彼"が立っているのは】

【――小さなビルの屋上、人も居ないそこにただ、ひっそりと影を潜めて。】


―――んんんっ!サイッコーにハイってヤツだな、久しぶりの地上は空気が美味い・・・!!
そこかしこからカワイイ女の子の匂いがプンプンするぜ、げへへへ・・・!!っと、その、前に。

―――出て来いよ、お前ら"遊び"たいんだろ・・・?

【唐突に、街道を見下ろして"女"を吟味していたその"不審者紛い"の変人は振り返り――にぃ、と笑った。】
【男の視線の先、現れるのは数対の影――が、立体化し、形をもった"何か"。】
【真っ黒の身体の中に、赤い目が現れ命の炎を灯らせる。それはまるで、虎か豹か獰猛な"生物"の形を成して】
【ウォン――と、高く吠えた。そして、一斉に駆け出し――その"男"へと飛び掛っていくのだろう。】
【例えば、誰かがその音を聞きつけて駆けつけた場合――そこには、飛び掛る黒い"怪物"と、彼らと対峙する"男"の姿を見つけるだろう。】
【古今東西の怪物や、悪魔についての知識がある者ならば、きっと気づく筈だ――その怪物が紛れもない、魔獣であることに。】
【低級ではあるが、人を殺せる程度の攻撃翌力は有している。放って置けば男の胸に、紅い花が咲くことになるだろう――。】

/わかりづらいかもしれませんが、ちっさいビルの屋上で怪物と対峙中、という場面ですっ
185 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) [sage]:2013/04/29(月) 21:57:56.56 ID:3N9wnHONo
>>180
そりゃあもう、やすやすと通しちまったんじゃあ、いる意味なくなっちまうでしょおぉ?

【回転しつつの跳躍。初撃は難なくかわされる。しかし、この程度は想定内だ。自らこの城に乗り込んでくるような人間が、タダものであろうはずはない】

(ただものじゃねえにしたって、あたくしの攻撃をかわしながら、抜け目なくブレインデッドの位置まで……)
(面倒なのと当たっちまったなあぁ……って)

なんですかい、そりゃあ? 骨? お姿に違わず、武器までずいぶんとお綺麗なこってすなぁ……

【骨の刀を持って凛と対する十拳丸に、下卑た笑いで対するスカーベッジ】
【立ちふさがるような彼の姿を見て、スカーベッジは刃となった右腕をそのままに、左腕を真横に伸ばした】

いくぜぇ、ブレインデッドォ!! 取り囲めぇ!!

「り、り、了解した」

【叫ぶと同時に、左手の平から、細かいガラス片や尖った鉄くずが大量に溢れ出した。あらかじめ、取り込んでおいたものだ】
【それを空中に投げ上げると同時、スカーベッジは駆けだす。刀を持つ十拳丸に向かって、ガラスの刃を振りかぶり、袈裟がけに斬りかかろうとする】

【一方、空中のブレインデッドも行動を開始。首の断面が怪しく光ったかと思うと、スカーベッジが投げ上げたゴミが、空中で静止したのだ】
【物体を浮翌遊させる能力。生首・ブレインデッドの有する異能。空中で止まったゴミは、そのままバラバラになって広がっていき】
【十拳丸の背後の空間へ、取り囲むように展開しようとする。彼が後ろへ下がろうとすれば、空中に浮かぶガラス片やクズ鉄に突っ込み】
【その身を裂かれることになるだろう。とはいえ、ゴミが広がっていく速度はそう早くない。スカーベッジの攻撃速度も同様】

【迫るスカーベッジを迎撃するもよし、浮翌遊するゴミに背後を制圧される前に移動し、攻撃を避けるもよし】
【連携攻撃の成否は、青年の判断に委ねられるだろう】 
186 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(大阪府) :2013/04/29(月) 22:00:03.91 ID:bPsUKRCq0
【路地裏】

ーーーーはぁッ、はぁぁっ! 『師父』ッ、抑えろ。抑えてくれ……

【小柄な少女が、蹲っていた。大きな尻尾が覇気なく垂れ、額に脂汗が浮く。】
【ーー灰色の髪、空色の瞳、黒いコートを着た少女であった。】

【内なる『何か』の『爆発』ーーそれに耐えるように、身を縮める。】
【ちょうど、嵐が過ぎ去るのを待つ小動物のように。】

【その姿は、通りかかれば、イヤでも目につくだろう。どういう風にか、は話が別だが。】
187 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/04/29(月) 22:00:28.83 ID:Oya+JONDo
>>177
【聞かれなければ答えなければ良くて、それだけ】
【少女にとってはこちらのことなんて他人事なのはちゃんと分かっている】
【それに関して何か言ってもしょうがない】
【愚痴を言いたいわけでもないから、もう終わり】

大丈夫ならいいのですが……

【少し心配そうに、声のトーンが落ちる】
【いや、本当に心配なのだろう、自分の残り少ないアイスの最後の一口を運び、後は見守っている】

【でも、意識がそっちに行っているから唐突な一言にはすぐには反応できず、間が空いた】
【そして名前を言っていると分かってようやく反応を返す】

鈴音さんですね、はい、分かりました
俺はもくれんといいます、木の蓮と書いて木蓮です

【自分の名前も覚えてもらおうと、字も説明をする】
【自分にとっては大事な名前、覚えてもらえたらうれしく思う、だから説明は分かりやすく】

【それも終えたら空になったカップとスプーンをゴミ箱へ放る】
【ちゃんと入って、小さな満足】
188 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2013/04/29(月) 22:02:16.61 ID:Gm90Ivoi0
>>183

「随分とクルクル武器を変える、俺から見たらいい気はしないな」

「・・・器になる者と巡り合えたと思ったが、違ったか」

【伏剣眼はボソリと何かを呟くと】
【剣を構えて黄金の槍を迎撃する】

「ふ、ぅ!」

【槍は剣で撃たれたことで軌道をわずかに変え】
【伏剣眼の肩を掠める】

「命貰い受ける!」

【ファフニールの前にて跳躍すると】
【伏剣眼は袈裟懸けに剣を振り下ろす!】
189 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2013/04/29(月) 22:06:34.63 ID:JX0l4okao
>>182

ぐ、ぅ――――!!

「――!!」

(正体は刃の群れであったか……!!)
(急所だけは、斬られるわけには行かん……!!)

【突撃した瞬間、全身を切り裂かれ鮮血が舞った】
【襲う苦痛に、ガガルルは顔を歪め、洩れそうになる悲鳴を噛み殺し】
【首を引き手を翻すことで致命傷を防御した】
【少ないダメージではない】
【このまま最後まで疾駆すればまともに戦える状態でなくなる可能性すらありうる】

【だがガガルルとて無策で敵の罠に飛び込むほど愚かではない】
【先程の詠唱に呼ばれたように、ガガルルの周囲に無数の小さな光が遊ぶように漂い始めた】
【正体を察することは出来るだろうか?人の里にある限り、目に留めることも少ない幻想の存在】

舞えよ歌えよ……"Unseelie Court"――!!

【その名を呼ぶと同時に、ガガルルの周囲に"黒き旋風"が発生する】
【光――"妖精"達は魔力を放出しながら踊るようにして螺旋を描き"現象を発生させた"】

【亜妖精たるガガルルの扱うことが出来る術、"妖精魔法"】
【小柄な身体で重厚な突撃槍を振り回せるほどの身体能力も此れの加護に依るものだ】

【今使った魔法は周囲の妖精を呼び寄せ、現象を発生させるモノ】
【"悪"の妖精"Unseelie Court"】
【それらの力により旋風を巻き起こし、立ち塞がる花弁の刃達を吹き飛ばそうとする】

【成功した場合、勢いをそのままに鮮血を撒き散らしながらエリザベスへの接近を計る】
【失敗した場合も同じく突進は続けるが――その場合ガガルルもフウイヌムのダメージも大きく勢いは削がれているだろう】
190 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(大阪府) [sage]:2013/04/29(月) 22:08:23.07 ID:iJFl3zHNo
>>185

これは俺の生まれながらにして持つ力だ……
お前のその力もそうなんだろう?

【まさか骨を使う者だとは思わないだろう。その力は生まれ持っての力だそうで】
【この男のゴミを使役し扱い、生首の物体を浮翌遊させる力も生まれ持って得た能力だと仮定した】

(それにしても二人が相手だとすると厄介だな……)

【相手の能力も分からないうちに二人も相手にするのは分が悪い】
【ゴミのトラップも背後に展開されたようで背中から攻撃する気配も今のところはないと判断すると】
【スカーベッジのほうへと矛先を集中させ、袈裟懸けを仕掛けてくるスカーベッジを迎撃することにしたようだ】

俺をあまりなめないほうがいい!

【この風貌に似合わない勢いの口調とともに袈裟切りの斬撃と真っ向から向かえ撃つだろう】
【鋼以上の硬度を持つ鋭き骨刀による居合いのような斬撃が迫り来るガラスの刃と相手の腕もろとも切りさかんと放たれるだろう】
191 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) [ saga sage]:2013/04/29(月) 22:12:55.51 ID:C9WCnwu80
>>163
・・・少なくとも、俺の普通とあんたの普通は一致しねぇみたいだ
何があれって、言葉も、様子も、何もかもだよ。何もかもおかしいんだよ。
正直お前らは人間なのかあやしいと思ったぐらいだ

【あー・・・と頭を掻きながら少し考えて、口を開いた】
【話している間に銃弾が発射されたのが確認できたが、焦ることはなかった】
【パントマイムをするように、空気に手を貼り付け、空気に形を与える】
【出来上がるは空気の壁。銃弾は男の少し前ではじかれ、板が割れるようなパキッという音が辺りに響いた】

「私の」とか、「私だけの」とかいちいち台詞が病んでるんだよ気持ち悪い・・・
そんなことはどうでもいいだろ?どうせこの場でどちらかが死ぬんだ。
直ぐに気にならなくなる

【何をしたか、とは具体的に言わず挑発するように笑い、悪態をつく】
【襲い来る敵に対して、サイドステップで回避を試みるが、それだけでは避けきれない】
【そこで、地面に触れて地面の形を作り変える】
【地面を盛り上げて、自身の身長ほどの足場を作ってその上に乗る】

小手調べにしても単純なんだよッ!

【盛り上げた足場から飛んで、目の前の男の脳天に向かってとび蹴りを放つ】
【すこし意表をつくことぐらいはできるかもしれないが、こちらもまた単純な攻撃】
【回避どころかカウンターのチャンスすらある】

//少しといいましたがかなり遅れました・・・申し訳ない
192 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [!nasu_res]:2013/04/29(月) 22:16:49.20 ID:H/cOOlNA0
>>179

【頭部へと放たれる高速の刺突―――それに対し即座に首を曲げるようにして回避を試みるが………わずかに刃が頬の位置を掠める】
【ただ機械が損傷したように敗れる顔………だがその内側からは何やら淡い光のようなモノが漏れているのが確認できる】
【アイオーンは二歩程後退すると………その傷を撫でながら体勢を立て直す。】

鋭いデスね………流石は歴戦の剣姫と言った所でしょうか………ですがマダマダ…遅い
それではいつまでたってもこの私の時界≠ゥらは逃れられませんよ………?さぁもっと楽しませて下さい。

【それだけ言うと右手を柊の方へと向ける………発生するのは再びあの時計盤のエフェクトだそれが柊の右腕を中心に発生する】
【それに捕らわれれば柊の右腕はまるで鉛のように重く感じてしまうだろう………剣速を鈍らせるのが狙いだろう】
【そしてアイオーンは今度は自分の脚に時計盤のエフェクトを発生させ、柊に向けて歩いて行く=z

サァテ………貴女に捕えられますかね…?

【そう歩いた=c……それだけであるのに一瞬にして柊への間合いを詰めた………まるでこれは縮地だ………。】
【そしてそのまま柊の左肩関節に向けて拳を振り降ろす―――直撃すれば一時的に駆動関節が麻痺してしまうだろう】

>>188

一族の王である俺は様々な宝物を先人から引き継いでいるからな………
器≠セと………?どうやらただの賊ではないようだな―――少しは愉しませてみろ。

【撃ち落とされた槍は鎖と同様にそのまま虚空へと消滅した―――そしてそのままファフニールの眼前には伏剣眼が跳躍してくるッ!】
【ガ キ ィ ン ッ !】【伏剣眼の刃はファフニールのが振り上げた右腕で阻まれた………だが鎧は貫通しドロリと鮮血が床に堕ちる】
【しかし既にファフニールの左手には炎を纏った紅い刀身の剣が握られており………それを伏剣眼に対し振るッ!】

確かに………それなりにはやるようだな………ならばここからは戦士として相手をしてやろう

【ゴッ!!剣から凄まじい業火が放たれ………それは伏剣眼を焼き払いながら吹き飛ばそうと一直線に向かってくるだろうッ!】
【その成否に関わらずファフニールはゆっくりと立ち上がる。】
193 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2013/04/29(月) 22:18:12.42 ID:s1HK++EZ0
>>187

【彼がしきりに気にするスプーンの安否、自分の中に興味がないならば、すこしだけふしぎ】
【丸い瞳を瞬かせながら、分断したうちのもうひとつを口に含んで――残りは、欠片がふたつだけ】
【つめたさと甘さが蕩けていけば、不思議だと思う気持ちもとろり流れて、思考の海へと堕ちていった】

木蓮? そう、

【「分かった」と繋がる肯定の言葉、それはつまり覚えたという意味でいいのだろう、少しだけ遠回りだけれど】
【口から外したスプーンがカップの中に入れられる、ずるりとバランスを崩したのを、指先がそっと押さえて】

鈴の音って書くの。

【――そう付け足すのは、彼を真似するようで。鈴の音のような声は、確かに名前によく合っていた】
【そして傾げた首には何の意味もない、ただの無意識、ただの癖――もうひとつ、欠片を口へ運んで、もうひとつ、】

【――本来の食べる早さよりも早く食べていたなら、まるで彼の速度に合わせるかのよう、だった】
【どちらにせよカップは空と言っていいだろう、僅かに溶けた分が残っていたけれど――数度引っ掻いて諦めた】

【ふらり立ち上がるのはこれまた唐突で、ゴミ箱まで歩んだなら、ぽそと落とすようにしてそれらを棄てるのだろう】
【同じ歩数で足跡をなぞるよに戻ってきたなら――今度は、座らないで。少しだけ高い位置から彼を見下ろして、】

帰るね

【色の違う両眼がじぃーっと木蓮の瞳へと視線を注いで、笑んだ口元が紡ぐこと、これもまた急なこと】
【首を傾げたならば肯定を乞うようで――何か言うことがあるなら、今のうちという意味にも見えるだろうか】
194 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2013/04/29(月) 22:18:38.08 ID:P/QmU15io
>>183


(しかし……"六罪王"か、隣にいるラッシュと2対1の構図になったのがいささか心持ちに余裕が出来たな
ちと情けねーが、果たしてどれほどの力量ッスかねえ――――!?)

……ヘッ!聞いた話っつってんだろーよ、おまえがスパイだった時から『元より味方と感じられない』なんて
言われるだけあって気持ち腹立つ喋り方ッスねェェェ〜確かによォォォ――――!

――おおっと、来るかよ!?


【大蛇が勢いよく自分目がけて飛び出してくるのに対し、善太郎は鉄パイプを水平に構える】
【右手を軸に銃を持った左手を添えてやや斜めに、突進してくる大蛇の突撃に合わせ受け流そうと試みる】
【流石の質量と勢い、受け止めきる事は出来ずそのまま床に転倒、しかし流れる様に受け身を取りながら起き上がり】


えらく細身だがよォォォ〜〜ッ!そんなザマでケンカできるんスかてめーよォ!
その割り箸工作で作った橋みてーな耐久力しか感じさせねえタッパじゃあ……鉄パイプ一発だって
致命傷を負いそうなもんだがなあァァ〜〜ッ!?


【まずはお試しの一撃、天下の六罪王のケンカの腕前は如何程か図るべく】
【善太郎が図ったのはまず脇腹目がけてのフルスイングッ!まともにくらえば普通に肋骨にヒビでも入りそうなものだ】
【ためしの一撃ゆえに単調な動き、力任せの威力はあるが防ぐことは容易そうだ―――!】
195 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2013/04/29(月) 22:20:13.84 ID:cbYwzbClP
>>181
(…カノッサ機関、ナンバーズ…!!)

【男の名乗りを受け、等比は内心戦慄していた】
【カノッサ機関の中でも実力者とされるナンバーズ…眼前の男のナンバーはそれほど高く無いとは言え】
【等比にとってはナンバーズとの戦闘は初めてである 戦った事があるのはカノッサ機関一般構成員以下の暴漢程度が関の山】

どうやら今回の勝負、私にとってこれまでで最大の大一番になりそうですね…
しかし私だって、神谷先生に諭され「自分を変える」と決めてから数ヶ月!一から鍛錬を積み直してきた!

この美しい世界を地獄絵図には変えさせません!受けて立ちましょう、菅野さん!!

【互いに名乗りを済ませ、いざ切られたのは戦いの火蓋】
【等比の眼の前に超速で接近してくるのは鉛の凶弾】
【それを受け、等比はダッフルコートのポケットから小さな粒を取り出すと手を前にかざし…】

     コンパクトレンジ
―――――『縮小界』!

【粒は急速に巨大化すると巨大で武骨な盾の形を成した!】
【がいん、がいん、と銃弾を弾くと盾は役目を終えたかのように徐々に小さくなっていく】
【触れた物質を縮小する力と、触れた物質を元の大きさに戻す力 それが彼女の持つ異能である】

手柄を挙げさせてもらう、ですか…
…私には夢があります 自警団の総帥となり、世界中の人々を守れる存在になりたいと言う夢が
申し訳ありません、手柄を挙げるのはこの私の方です!

【再び等比はポケットから粒を取り出し、元の大きさに復元する】
【手に握られたのは…SIG KE7式軽機関銃!】
【そしてその重量あるマシンガンを構え、弾薬を装填し…】

はあああああああああああああああああっ!!

【撃つ!撃つ!撃つ!圧倒的かつ広範的に展開される弾幕射撃!】
【その弾密度にカノッサ機関ナンバーズはどう対応するか…?】



196 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(埼玉県) [sage]:2013/04/29(月) 22:23:16.43 ID:Ktp0BqiLo
>>189

【ガガルルの行った風の妖精魔法による対策は、全く素晴らしい成果をあげた】
【そもそもこの震える花弁は実にもとく成っているものだから、旋風によって千千に切れ】
【刃としての機能も失って、ただ空間を赤く彩るだけと成るだろう】
【故にがガルルやフウイヌムのダメージは致命的なものとはならないし――】

【エリザベスに接近する頃には――背後の空気にバラを待とう、高貴な騎士その物として】
【ガガルル・レシフィードは、存在するのだろう。しかし、迎え撃ち、先手を撃つのはメイドであり――】

(魔法ですか……私には無い、とても大きな強みですね、ガガルル様。)
(しかし接近を図るにとどまったのが運の尽きで御座います。我がM4S≠ヘ――)

―――全てを断ち切る…、……いえ失礼。殆ど全てを断ち切る愛刀。

正面から接近を図るなど愚の骨頂、そのまま攻めれば負けていたとお告げ致しましょう
さて、私戦士ではなくメイドだと述べましたが―――仕事は全て、完璧にこなすモノですから。

【貴方様を排除します=\―言葉の後に、振動剣として最高の切れ味を誇る大剣を構え】
【ぐァん!と振るった。それは殆ど交錯の際の一撃であって、ガガルルの一撃もそこで放つことに成るのだろうか】
【エリザベスのモノは、ただひたすらに大きく強い斬撃に過ぎず、だからこそ強力で】

  【――或いは。この交わりこそが、命をかけた一戦において最も輝くときかも知れなかった。】
197 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga sage]:2013/04/29(月) 22:26:05.94 ID:svA+hT7vo
>>191

【相手の生み出した地面の足場にガンブレードが直撃する寸前で、男は振り抜いた腕を素早く引いた】
【其処からの飛び蹴りを視認すれば、バックステップで回避する。軌道を残すように紅茶色の髪が遅れて舞う】

――お答え頂け無い様で。 それは、残念

【相手とある程度の間合いを取った位置、そこから男はすうと空いた方の腕を引いて】
【その手に黄緑の燐光が纏わり付き――ぐん、と虚空を突き出すように、相手目掛けその掌底を突き出した】
【手自体が直撃する程の距離ではない。 男が発現したのは彼自身の能力であった】

【放たれるのは、強烈な衝撃波めいた斥力――】
【けれど通常ならば目に見えないその力は黄緑の燐光を纏い、視認自体は容易だ】

【かと言ってヤワな威力でも無いそれは、矢張り相手の機動性を削ぐことにある】
【動けない程壁に叩きつけた場合を仮定して、そこからの行動を目算に入れた嫌な攻撃とも言えた】
【今度は攻撃に乗せて接近を試みることはない。 それは或いは明確な隙とも成り得るのだが】
198 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) [sage]:2013/04/29(月) 22:28:30.61 ID:3N9wnHONo
>>190
ええ、ええ、物心ついたときには、出来たことですぜ
あれの力も同様でさぁ、生首で生きていられるのは、あたくしの仕業ですがねえぇ

【戦場においても冷静に戦況を見極め、その声には微塵の揺らぎもない】
【鉛色の瞳は、白い青年を見据え、その強者たるを観察する】

【ややあって、響き渡る叫びとともに、すさまじい硬度を誇る骨の刀。ゴミの刃などで受けきれるはずはない】
【真っ向から放たれた居合一閃。ガラス片の刃はあっさりと砕け散る。幸い、深く斬り裂かれることは避けたものの】
【ジャケットが裂かれ、スカーベッジの腕から鮮血がほとばしる】

づあぁ!! ……こりゃ確かになめてかかったらあの世いきでしょうなあぁ!!

【痛みに叫びつつ、スカーベッジは地面を蹴って横に跳ぶ。踏み散らされる、白いバラ】
【同時に、背後に展開していたゴミのトラップがその範囲を狭め、十拳丸に背後から突っ込んでいこうとする】

【ゴミ群が飛来する速度はそう速くないが、その量は多い。対処せねば、十拳丸の白磁のごとき肌は、汚いゴミに細かく裂かれていくだろう】
【一方で、横に跳躍してブレインデッドの攻撃範囲から逃れたスカーベッジは、着地の隙を見せている。その気になれば、追撃も可能か】
【しかし、スカーベッジの鉛色の瞳は、十拳丸の姿をしっかり捉えたままだ。そこには、追撃に対する反撃の意思が、ありありと見てとれるだろう】
199 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2013/04/29(月) 22:28:34.44 ID:Gm90Ivoi0
>>192

「ただの賊どころか俺は人間ですらないさ」

【伏剣眼はファフニールの右腕を蹴って後ろへ跳躍すると】
【姿勢を低くして着地する】

「俺はこの魔剣の精霊でね、人を斬りながら・・・いや。
 強き者と殺し合いながらこの魔剣の持ち主になる者を探している」

「まぁ、最近は目的と手段が逆転して戦う事自体が楽しくなっているが・・・」

【迫り来る業火を伏剣眼は一刀の下に両断する!】
【割れた焔は伏剣眼の両側の赤絨毯を焼いた】

「この魔剣・ノスフェラトゥは異能の力を喰らい、戦車砲の直撃を以てしても折れる事は無い」

【伏剣眼は魔剣を構え、ファフニールの元へと接近する】

「たった"それだけ"の性質では、貴様の素晴らしい宝物達の1つになっても埃被ってしまうな。
 そういうわけだ、もっと酷使してくれるような者に仕えたいので貴様には負けられない!」

【伏剣眼は魔剣を突き立て、ファフニールの胴を狙う!】
200 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2013/04/29(月) 22:29:01.59 ID:R8plPcdso
>>176>>183
【魔翌力弾に対する投擲ナイフの正確さ、そしてスピード───どれもが、人並外れている】
【流石六罪王───だなんて褒める余裕もつもりもないが、戦闘力が伊達ではないのは分かった】
【それどころか───】

───ッ!?

【刹那、体を縛り付けられた様な感覚───体が動かない───!】
【視線では追える、しかし体は反応を】

【───次の瞬間、ラッシュの顔面は地面に減り込んでいた】
【地面にキス≠セなんて生易しいものじゃない、鈍い音が痛々しい】

【そのまま、レギンの言うとおり地面に這い蹲り、倒れ伏す】
【頭部に重い打撃、ついで顔面に衝突だ───受身すら取れずにこれを食らってしまっては一溜まりもない】




───……はっ…それが本性かよ…いい$ォ格してるぜ…!

【ぐ…と頭を地面から離し、立ち上がる───鼻血を拭うと、武器を持ち直す】
【善太郎への援護は間に合わない、ならせめてその隙を狙うッ!】

【大きく振り上げた右腕をしならせながらレギンへと駆け出し、袈裟懸けに強く振り下ろすッ!】
【硬い物を斬るかのような、力を込めた一撃ッ!相手を戦車か何かと間違えているんじゃないかと言うくらいに力と勢いを込めて───ッ!】
201 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(神奈川県) [sage saga]:2013/04/29(月) 22:29:43.59 ID:emQxRdmRo
>>186
/まだいらっしゃったら絡んでも良いですか?
202 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(大阪府) :2013/04/29(月) 22:30:51.00 ID:bPsUKRCq0
>>201
/大丈夫です
203 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(神奈川県) [sage saga]:2013/04/29(月) 22:32:03.73 ID:emQxRdmRo
>>202
/ありがとうございます
204 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(大阪府) [sage]:2013/04/29(月) 22:40:04.35 ID:iJFl3zHNo
>>198

死にたくなければ先に通すことだな!

【一撃の結果、ガラスの刃を破壊しスカーベッジの腕にダメージを与えることは成功した】
【これでスカーベッジの攻撃手段を減らすことができたと十拳丸は思った】

数が多すぎる……。奴以上に厄介な相手だな……

【体裁きや刀でガラスの破片を弾いて交わしていくものの、いかんせん数や範囲は多すぎる】
【いくつかは白い肌を赤く染め、衣服に小さな傷をいくつかつけるその攻撃。男に接近するには難しい】

(接近してもまたあの生首の奴が妨害するか……ならば!)

     ―――――――『皇梅・渦飛』―――――――

【青年は右腕を左肩に、左腕を右肩の方へクロスさせるように上げる】
【上に上げた腕の指先が一瞬脈動し指先から指先の骨が出て―――――――腕を勢いよく振り下げると】
【10本の指先から指の第3関節までの骨の弾丸が、指先を裂いて回転してまるでライフル弾のように飛び放つだろう】
【両の手から振りかぶられる攻撃はスカーベッジとブレインデッドに対して5発ずつの骨弾が放たれるだろう】

205 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2013/04/29(月) 22:41:42.39 ID:JX0l4okao
>>196

全てを断ち切る剣とは……実に面白い!!
それでこそ死闘を飾るに相応しい得物であろうよ!!

ならば私とて一切の加減はせん!
貴殿の刃に応え、全てを賭け我が全身全霊の一撃を持って応えようではないか!!

【刃を抜けた先には、圧倒的な死を纏う断頭台】
【勢いは最早殺しきれず、自らその内に飛び込むしかない絶望的な状況】
【しかして戦士ガガルルは凶笑を浮かべていた】
【越える壁が大きいほど燃え上がると、立ち塞がる障害が絶望的であるほど心が躍ると】
【幼き頃から死地に在り、戦士として生きた一部の狂人のみが辿り着く境地】
【即ち"狂戦士"――――】

さあさあ戦の大詰めぞ!迎え撃つぞ我が友よ!!

「――――」

【一瞬の交錯……その瞬間、ガガルルは"フウイヌム"が疾走に使っていた全魔力を突撃槍に集中させた】
【魔力を帯び白銀に輝く槍を、突撃の勢いをそのままに】
【両腕で抱えるようにして持ち、一瞬で出せる全身全霊を以て――エリザベスの大剣の軌跡に合わせるようにして振り抜き】

【接触――】




ガ、ハ……――――

【――カラン。半ばから断ち切られた突撃槍が、力を失ったように地に転がった】
【圧倒的な切れ味を誇る振動剣、それに対して突撃槍はただの鉄の武器に過ぎない】
【魔力で補った所でそれは、"正面から打ち勝てる"レベルに達することなどない】

【ガガルルは肺から篭った息を吐き、その胸から夥しい鮮血が吹き出す】
【互いの渾身の一撃を振るう勝負は――エリザベスに軍配が上がった】
206 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(神奈川県) [sage saga]:2013/04/29(月) 22:42:20.44 ID:emQxRdmRo
>>186

あーあ、今日も誰も来なかった。もうやめようかな……

【通りを歩く明らかに不機嫌な男が一人】
【濃いグレーのスーツに、白いシャツ、赤いネクタイ】
【片手にはビジネスバッグを下げているその姿は、どこにでもいる若手サラリーマンそのものだが】
【頭に乗せている古代の貴族、或いは神社の神主のような”烏帽子”だけが異彩を放っていた】

帰ったら書類を整理して……ん?

【男が妙な気配を感じて横を向くと、路地裏の奥の方で蹲っている人影が見えた】
【大きさからして、大人ではないようだ】

……見ちゃった以上、放っておくわけにもねえ?

【男は最低限の良識によって、人影に近づく】
【人影の正体は、小柄な少女だった】

あー、えーっと、その、君、大丈夫、ですか?
人呼びます?

【男はたどたどしくも少女に声をかけた】
207 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/04/29(月) 22:44:23.51 ID:Oya+JONDo
>>193
鈴に、音、ですね
はい、確かに記録しました

【少し可笑しな表現を使って、覚えたことをしっかりと口に出す】
【人の名前を忘れるなんて許されない、しっかり覚えなければ、思っているのはそんな所】

【食べる様子を見守って、ゴミ箱まで行くのもなんとなく視線で辿る】
【その後の一言も聞き取って、話す言葉はもう決まっている】

はい、さようなら、お元気で
……俺も、まだやることが幾つかあるので、このあたりで、さようなら

【言い終えて、背を向ける】
【かかる言葉が無ければそのまま歩き出す】
【向かう先は別な商店街、買出しに行く予定だったのを今更に思い出したのであった】

/このあたりでしょうか、楽しかったです、お疲れ様でした!
/なんとなく餌付けしている気分に……
208 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) [ saga sage]:2013/04/29(月) 22:44:39.56 ID:C9WCnwu80
>>197

俺に勝てたら教えてやる。なんて、な

【冗談っぽくそんなことを言う】
【特に深い意味は無いし、負けたら死ぬだけ。単純にこれも挑発みたいなものだ】

【攻撃に放たれた斥力に対して、また壁を作って防ごうとする】
【が、壁を作っても重力をどうにも出来ないように斥力もどうにも出来ない】
【そのままなすすべなく壁に向かって吹き飛ばされる】
【しかしそこからの反応が早かった。吹き飛ばされた壁に触れて、壁の形を作りかえる】
【先ほど地面を盛り上げて足場を作ったのと同じように、壁を鋭く目の前の男に向けて尖らせて、巨大な槍を作った】

クソッが・・・いってぇじゃねぇか
(攻撃の正体がわからん・・・短期決戦に持ち込んだほうが得策か?こりゃ)

【強く打った背中をさすりながら起き上がる。言葉とは裏腹に、その表情は実に嬉しそうに笑っている】
209 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(大阪府) :2013/04/29(月) 22:49:34.72 ID:bPsUKRCq0
>>206

誰だッ……!? っ、はぁぁッッ……『君は悪人か、否か』……!

『応えて』くれ……ッ! 君が誰かは知らないが……『頼む』ッ

【ーー貴方の姿を目に映す事も無く、苦しげに吐息を吐きながら、『問い掛け』を行う。】
【奇妙な問いであった。同時に、奇妙な現象も、起こりつつあった。】


【ーー『刃』】

【その背中から、翼めいて、一対の黒き刃塊が生え出しつつある。】
【全て漆黒の無数の剃刀、チャクラム、ナイフ、諸々の刃物を鋳溶かし、固めたようなーー】

『師父』っ ぐぁッ……! アアアアアアアッッ

【譫言のように時折混じる、『師父』の存在。】
【それが、『何を意味するのか』……誰にだって、分かるはずは無いが。】

【兎に角ーー『危険な状態』だ。彼女にとっても、貴方にとっても。】
210 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2013/04/29(月) 22:54:07.15 ID:s1HK++EZ0
>>207

【ざぁと流れる春の風、踊った髪の毛が縦横無尽、それこそ別のいきものみたいに揺らされる】
【細こい右手が大雑把に塞き止めてもそんなの足りなくて――いっそ、放っておいたほうが楽なぐらい】
【――そんな風が収まるまでが数秒ほど。ようやく収まる頃合に、彼女はやっぱり無意味に首を傾げて、】

ごちそうさまでした、ばいばい

【その背中に投げる言葉、少しだけその場に留まるような気配があって――きらりと、魔力が流れた感覚】

【――振り返ったとしても、そこにはもう誰も居なくて。変わりに残したのは黄緑色で煌く魔力の残滓だけ】
【それもやがて散り行く桜の花弁の中に紛れるなら――辿れるものなんて、なにひとつ、】

/おつかれさまでした!
211 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(空) [saga]:2013/04/29(月) 22:55:26.40 ID:EtmU2x9g0
>>192

【――――― 当たりか。思い当たった本体の可能性について、アイオーンの言葉と対応が確信を強めて】

……斬り合えば分かる事でしょう?
何度でも貴方に教えてあげる――――――……私を縛るには時(あなた)は鈍い。

【返す言葉は自信のように。既に速度低下を受けながらも、躊躇いなく勝利を口にした】
【―――――――― この男はここで討ち斃す。】
【二度としくじる訳には行かないのだと、自らにその意味を刻み直した直後に放たれる反撃、】

【敢えて受けたのか、躱せなかったのか。其れは分からずとも時計盤は右腕を捉えて】

【踏み込むアイオーン、】
【右拳が放たれると同時に半歩左側へと移動――――其れにより狙いを僅かに外し、肩口へと着弾点をずらす】

(…………ッ……!)

【生じる圧迫感。腰を落として溜めの様に其れを利用しながら、右手を太刀の柄から離し、居合の如く左手一本で解き放つ一閃―――――】

――――――― ハァアッ!!

【右から左へと横一文字に、アイオーンの顔面を両断する勢いでの斬撃を放った】

【恐らくは予測されるであろう顔面への攻撃。それを補うために選んだ、至近距離から広い面積へのカウンター。】
【狙い通りに放てたのならば、決して回避の容易でない攻撃だ】

【だが右拳での一撃を中断すれば対処の余地は生まれるであろうし、直前に受けた打撃の影響は無視出来ず】
【結果的に僅かずつ、必殺の筈だった斬撃は綻びを生じる。其れを、如何に彼は利用するのか】
212 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(愛知県) [sage]:2013/04/29(月) 22:57:25.91 ID:ctvtmkvFo
>>195

  あー、やっぱ付け焼刃じゃいかんなぁ。

【両手に持っていた火縄の銃を放ると、金属の銃身が螺旋回廊を叩く。】
【菅野康作は、彼女の言葉に、関心はすれど、然し彼女自身に対して大した危機感を持ってはいなかった。】
【如何に立派だろうが。如何に凛とした闘志を持ち合わせていようが、所詮は自警団の女。】
【彼女の異能は、恐らく物の拡大縮小。成程、確かに強力な異能かもしれない、が―――――】


  ほうかほうか、んでも俺にとっちゃあ取るに足らん虐殺になりそうだわ。
  数か月ばっかの鍛錬で俺に勝とうなんてちゃんちゃらおかしい。
  甘い、甘すぎる。


あんま嘗めるなよ、カノッサ機関を。


【経験してきたものが格段に違う、と菅野康作は確信した。】
【盾に次いで、彼女は機関銃を取り出した。その直後、菅野康作は腰元の斬馬刀を勢いよく引き抜いた。】
【そして、その後を追う様に発生するのは―――――――創炎の宝玉の魔翌力、具現化する火炎。】
【それは、壁の様に菅野康作の前方で逆巻き、強烈な熱を発し続け、また圧倒的な量の鉛玉を呑み込んでゆく。】
【その強烈な炎は、菅野の姿を隠すように逆巻き続け―――――】

【弾丸の尽きる直前に、その炎の壁から、菅野康作は飛び出した。】
【右手には斬馬刀を握り締め、木製の義手に包まれていた右足を、創炎の宝玉の炎が取り巻き、形を成し】
【右脇腹は、機関銃の弾丸によって衣服には穴が空いて、其処から血を滲ませ乍らも】
【銃撃を浴び乍らも、上方へと跳躍したのか、そのまま熊出等比の上へと振り落ちてゆき】



  ォォォォォォォォオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!!!!!!!!!!!!!




【其の斬馬刀を、落下の勢いに乗せて、彼女の頭部へと勢いよく振り下ろした。】
213 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(埼玉県) [sage]:2013/04/29(月) 22:57:51.98 ID:Ktp0BqiLo
>>205

【―――黄銅の大剣、名をM4Sというそれの刃が格納され、縮んでいく】
【それは明確に闘いの終了を意味し、同時に共鳴音も全く聞こえなくなった】
【残るのは静かに庭園へと降りゆくバラの花弁だけであり、エリザベスは直立していて】

……これにて全ての業務は終了で御座いましょう?
ええそう、終了なのですよ。私はUTでも賞金稼ぎでもありません

【『ただのメイドなのですよ』――そう言いながら、彼女は倒れ伏す騎士へと振り返った】

【ガガルルは見るだろう。その腹部に大きな傷が有って、血液の流れ出しているのを】
【平然と立っていたが、顔色は見る間に悪くなっていき、しかし表情はポーカーフェイスその物で】
【酷く不釣り合いなバランスの中に断つエリザベスは―――】

貴方様に止めを指すのは、私の目的ではない。勝たずとも良かった
時間を稼ぎ、戦局をかき乱す―――これで、仕事は完璧にこなしたと。

……貴方様も思って頂けますよね、ガガルル・レシフィード様。

【―――トサっ、という軽い音を立てながら、膝から崩れ落ちてバラの園に身を埋めた】
【確かに攻撃の威力は勝ったかもしれない。しかし、だから反撃を受けないとは誰も言っておらず】
【つまりガガルルの槍は両断されながらもメイドの肉体を捉え――穂先に朱を塗ったのである】
【ただ一度の交錯であれば、勝利はエリザベスにあったかもしれないが、しかし】

【―――その後、どちらが先に立ち上がるかという点ではまた、違った結果が出るはずで。】
214 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(神奈川県) [sage saga]:2013/04/29(月) 22:59:11.22 ID:emQxRdmRo
>>209

【まったく予想していなかった少女の反応に、男の表情が心配から戸惑いに代わる】

えぇっ?悪人か否かって……
まあ一応、お天道様に顔向けできないような事はやらずに生きてきたつもりですよ、ええ
なんというか、悪人ではないと思いますから、安心してください……!?

【少女言動は理解しがたかったが、とりあえずそう言って手を差し伸べようとする】
【しかし、男は少女の新たな変化に気づいた】

あれぇ……?なんか、生えてない?これ、見間違いか?

『師父』!?君の保護者のことか?っておい!しっかりしろ!

【少女は明らかに普通の存在ではなかったが、男にとって少女であることには変わりなく】
【とにかく苦しそうなその体を支えようと、再び手を伸ばした】
215 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [!nasu_res]:2013/04/29(月) 23:01:51.63 ID:H/cOOlNA0
>>194(善太郎)

おやおやそんな昔の時代から知られているなんてよほど私の熱烈なファンがバックにいるようですねぇ
しかし本当に貴方はよく喋りますね………後でその口は縫い合わせておきましょうかね………フフ。

【放たれた脇腹へのフルスイングは―――レギンの逆側の手によって掴まれ、脇腹には到達しなかった………。】
【鉄パイプを握っている手はうっすらと血がにじむが………異常なまでに強い力によって止められている………この黒いオーラの影響か】
【グンッ!っとレギンはその鉄パイプを後方に退くようにして善太郎のバランスを崩そうとし―――。】

本当によく喋るチンピラですね〜〜〜全くラッシュ君と同じで口だけはキャンキャンとうるさいッたらありゃしない
もっと楽しませて下さいよ………善太郎ちゃん…ククッ。

【轟ッ!そしてその瞬間に放たれるのは右足での善太郎の顎を狙ったハイキック―――ドス黒いオーラを纏ったそれはただ撃ちぬくだけではない】
【そのまま善太郎を天井へと打ち上げ、叩きつけんとする程に鋭く、重い強烈なハイキックだ―――。】

>>199(伏剣眼)

なに………成程、貴様は魔の者か………ならば何故人間に加担する…?
貴様のような強き者を求める輩は、こちら側の方が戦いやすいようにも感じるがな………まぁ、良い

【炎と言う現象すらも切り裂く魔剣の一撃に一度眉を顰めてからゆっくりと伏剣眼との間合いを調整していく】
【炎が通じないのであれば意味はないと、手に持った炎剣を消滅させ―――今度は灰色の槌を召喚する………そして】

下らん………そのままその魔剣ごと粉々に砕いてやろうッ!!

【伏剣眼の突きを横に道を譲る様な形で回避すると右手に持った槌を振り上げる………すると槌は2倍、4倍と膨れ上がり………】
【途轍もない大きさになって―――そのまま伏剣眼の立っている周囲全体を打ち砕かんと思い切り叩きつけるッッ!】

【しかし先ほどの突きを完全に躱せなかったのか………脇腹からは血が流れ、槌を振り降ろすスピードもそれほどではない】

>>200

【ラッシュが放った袈裟懸けの一撃に対して―――先ほどより一層濃く黒いオーラを纏った左足で回し蹴りの要領で撃ち払う………。】
【だがそれでもわずかに左足からは鮮血が舞うが―――レギンはその血をラッシュの顔面へと飛ばすッ!目つぶしのつもりだろう】
【そして回転を終えて体勢を立て直した所で再び懐に手を入れながら笑う。】

遅いですねぇーそれでは全然遅いですよラッシュ君。君、ちゃんと全力でやってますか?
私への怒り=c憎しみ=c…敵意≠サれらが足りていないのかもしれませんねぇ………それなら、手伝ってあげましようか。

くらーい、くらーい、闇の底のような悪意≠注いであげますよ。

【そしてそのままラッシュの懐へと潜り込んで手に持ったナイフで腹部を刺そうとするだろう………もし受けてもこれでは致命傷にはならない、だが】
【もし掠りでもすれば…じわり、とそのナイフが刺さった部分から徐々に広がるように―――何か黒い感情≠ェ沸き立ってくる………それはとてつもない悪意≠セ】
【自身の大切なものを全て破壊されたような感覚………ミーメ≠ニの最終決戦の夜がフラッシュバックするかのような感覚が襲うだろう】
216 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga sage]:2013/04/29(月) 23:05:41.42 ID:svA+hT7vo
>>208

【――壁さえ作れたなら斥力は幾らか其処で殺される】
【つまり、然程のダメージしか相手には伝わらないのだろう。物体を透過する程の力は無い】

【そして追撃しなかったのが幸いして、巨大な槍に応じるだけの余裕もある】
【その先から視線を逸らさないままじりじりと鋒の向かない方へと横に数歩移動しつつ、】
【謂わば張り詰めたような均衡状態の中で――男は、漸く口を開いた】

確か「殺し合い」をお望みのようでしたが……これでは、一方的ですね

【それまで浮かべていた嫌ったらしい嘲笑が、欠片も残さず消え去った】
【消え去って、残されるのは一切の興味を喪失したような無感情と、吐き捨てる言葉】
【嬉しそうな相手とは違う。 つまらないとばかり人形のように冷えた視線は、それでも相手には合わせない】

……貴方の事は、帰ってあの子に直接聞けば良い
では、さようなら。 せめて一息に――お望み通り、此処で殺して差し上げましょう!

【槍の鋒から僅かなりとも狙いが逸れる瞬間を見計らい、男は一気に相手へと接近を試み】
【手にしたガンブレードで、その腹部を刺し貫かんと、鋭い刺突を繰り出す!】

【偶然にも、それは相手が視野に入れていた決戦方法にもそぐう形であった】
【ここまで堅実にダメージを負っていない男、だがこの直線的な接近は、相手には好機とも成り得る筈だ】
217 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) [sage]:2013/04/29(月) 23:06:55.27 ID:3N9wnHONo
>>204
ひぃっひっひっひ!! だからってあんたを先に通しちまったら、今度は機関のお偉いさんにぶっ殺されちまいますよぉ!!
ご存知ですか、ここを仕切ってんのは、夜の国をめっちゃくちゃにした、あのおっそろしい六罪王様なんですぜぇ!!

【叫んでいるのは、腕の痛みをごまかすためだ。十拳丸のあまりに鋭い一閃によるダメージは、決して小さくない】
【だが、それへの報復は成功したようだ。ブレインデッドの攻撃が功を奏し、十拳丸の美しい肌を傷つけていく】

(さすがに、この量をかわしきるのは無理らしいなあぁ……このまま、かく乱してじわじわとおぉ……おおぉっ!?)

【スカーベッジとブレインデッドに向けられる指先。そこから飛び出す骨が、弾丸となって向かってくる】
【自分の骨を飛び道具にするなど、さすがに予想外の攻撃だった】

う、おおお!!

「が、が……!!」

【空中のブレインデッドは、5発の弾丸をその顔に受け、バランスを崩して墜落していく。能力が切れたのか、空中のゴミも地面へと落ちていく】
【スカーベッジも、近距離戦メインの使い手だと思い込んでいたために対応が遅れ、5発をまともに身体に受けてしまう】

かあぁ!! 人のこと人間じゃなさそうとか言っておいて、あんたもじゅーぶん人間ばなれしてるじゃあぁねえですかい!!

【腕と、骨弾に削られた傷から血を流しながら、スカーベッジが吠える】
【落ちてきたブレインデッドも、地面に激突する前にどうにか態勢を立て直し、スカーベッジの横に浮かぶ】

【痛みを抑え込みつつ、スカーベッジが態勢を低くし、右足で足元の白いバラを蹴りはらった】
【同時、ブレインデッドが飛び散ったバラを浮かべて、十拳丸のもとへと飛来させる】
【受けたダメージから態勢を立て直すための、目くらましだ。この隙に、二人はカボチャ型のドームのほうへと走り出そうとするだろう】
【朽ち果てたドームへと向かおうとするのは、何か目的があってのことか――? 十拳丸はどう判断するか】
218 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(大阪府) [saga]:2013/04/29(月) 23:09:30.92 ID:bPsUKRCq0
>>214

『駄目だ』ッ……悪人じゃないなら『殺せない』……!
『抑えられない』……ッッ!!

【ーーそう、零した。】

【最早、読めるのでは無いだろうか? 彼女を苛む『それ』が、何か。】
【翼はより大きく、枝分かれし、路地裏の壁に、バター切りナイフめいて貫通して行く……!】

『師父』ッ もう少し、もう少しだけでいい……!
もう少しだけ、私に『任せて』! カノッサはまだ、まだァッ!!

【頭を抱え、より身を小さくする。その姿は、まるで、邪悪の蛹の『羽化』のようにも見えた。】
【『危険だ』】【『まずい』】

【そんな感情が、少なからず、貴方の脳裏に去来するかもしれない。】

……よせッ! へたな情に任せて触るんじゃないぞ、ニンゲンっっ! 今の私は悪人より危険なやつだ!

【ゆえに、手を伸ばし触れようとするのは、間違っていた。】
【だが、ああ、その行為を咎める事は誰もしないーー貴方の行いは、本当なら賞賛される事。】

【ヒュおンッ】

【軽い風切り音と共に、枝分かれした翼の一枝が、鋭利なそれが、貴方の伸ばした手に襲い掛かる。】
【すぐさま手を引っ込めれば、どうとでもなる、だろうが……】


219 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2013/04/29(月) 23:14:50.65 ID:Gm90Ivoi0
>>215

「ふむ、恥ずかしながら強き者を求めて彷徨うにも路銀が必要でね。
 こちらに加担しているのは渡世の義理というわけだ」

【間合いを詰めてくるファフニールに魔剣を構えて警戒する】
【直後、現れたのは灰色の槌】
【その大きさはみるみる変わっていき、やがて周囲を覆い尽くす様に巨大になる】

「なんと・・・、一体幾つ魔性の武器を持っているというのだ・・・!」

【伏剣眼は鋭い目を光らせる】
【逃げ場はない、防ぐのも受けるのもあの大きさでは不可能だ】
【ノスフェラトゥは無事だろうが、自分は間違いなく潰される】

【ならば、進むべき道は1つ!】

【伏剣眼は一気に駆け出す】
【その場所はファフニールの懐!】
【何処へ逃げても同じならば、目指すべきは相手の間近!】

【槌の押し潰しが伏剣眼の背を掠める】
【衝撃が玉座全体に走った】

「貴様の生き死にはどうでもいいが、これだけの魔具の持ち主を失わせるのは忍びん!」

【懐に潜り込むことに成功すれば】
【伏剣眼は魔剣の柄で喉を突こうとする!】
【それに成功すれば蹲った後ろ首を魔剣の腹で殴るつもりだ】
220 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/04/29(月) 23:15:58.39 ID:JX0l4okao
>>213

……が、あッ……!!

【胸を一文字に切り裂く、骨まで達するかの如く大怪我】
【白馬"フウイヌム"が咄嗟に身を逸らさなかったならば、胸から上を断ち切られていただろう】
【それほどまでに強力で、背筋が凍るほどの一撃であった】

ぐ……は、ぁっ……!ふん……また、私は"負けて"しまったというわけか……!
やはり、……まだまだ、修練が足りんようだな……!!

【ガガルルは、腕に張り付いた蔦を操作し】
【繊維状に分解、無数の糸のようになった植物が傷口に纏わりつき縫合していく】
【縫い付けるだけの応急処置、死なぬための最低限の治療であった】

あの一閃、見事であったぞ……"メイド"エリザベスよ……
私の全霊に正面から打ち勝った者等、私の記憶でも五指に満たん……!

ああそうだとも……貴殿の仕事は完璧であった……!
誇るがいい、此度の戦""このガガルル・レシフィードの完敗である……!!

【負けた身でありながら、戦った相手を讃える言葉を吐き】
【馬上で身を起こし、エリザベスを見やると】

仕事が終わったならば何処へなりと帰るがいい……!
見ての通り、私は今宵他の戦地に参じられる体ではないのでな……!!

既に戦は終わった、ここで茶を濁すような無粋はせんよ……

【身を翻し、"フウイヌム"の背で満身創痍の体を晒しながら】
【醜き亜妖精の騎士、ガガルル・レシフィードは庭園から去っていこうとする】
221 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(大阪府) [sage]:2013/04/29(月) 23:16:21.32 ID:iJFl3zHNo
>>217

六罪王だと……

【財団から城への潜入の手立ては手伝っていたものの、ブリーフィング等にさほど関心のなかった彼は】
【まさか六罪王が黒幕だとは思いもしなかった。これはちゃんと話をマトモに聞いていなかった彼の落ち度である】

ああ、お前ほどじゃないけどな……

【いたるところに鮮血の後を見せながら落ちていくブレインデッドを見据えながら】
【しかしその後彼らがとった行動は意味不明なものであった。】

目くらまし……なんのつもりだ?

【白いバラを弾幕のように使い彼らは裏でドームのほうへと走り出した】
【何か罠があると警戒した青年は走り出している二人のほうを様子見するかの様に刀を構え力を温存する】
【一瞬、彼の体全体が脈動する―――何かの前触れか?それはいまだ知る予知はないのだが】
222 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) [ saga sage]:2013/04/29(月) 23:20:26.42 ID:C9WCnwu80
>>216

(まずいな・・・)

【多少ダメージは殺されたにしろ、どのみち血が出るぐらいは強く撃ったし、九日前の戦闘で受けた傷も開きかけてる】
【絶体絶命...だ】
【そんな状況でも目に宿った悪意と、闘志は消えない】
【殺してやる。一番惨めな方法で。そんな意思が目から伝わってくるかもしれない】
【もっとも、目をあわせようとしないのだから伝わらないだろうが】

(殺してやる・・・絶対に、絶対にだ)

【ただ、どんなに心を強く保とうと、絶体絶命に変わりない】
【相手の攻撃を防ぐ術もない】
【だが、相手は自身の射程内に入ってくれてる】
【なら・・・やることは一つ。殺られる前に殺るッ!】

うぐっ・・・ああッ!

【ちょうど地面に手を着いていた手の直ぐ側にあった液体-----硫酸に触れて形を与える】
【当たり前だが硫酸は劇薬。触れている自身の手もどんどん焼けていく】
【ただそんなことに顔をゆがめることは無い。死ぬことに比べれば、だいぶマシだ】
【刀の形を持った硫酸で、相手のガンブレードごと胴体部分めがけて切り裂かんと硫酸を振るうッ!】

//描写不足すみませんでした・・・補完ありがとうございます
223 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [!nasu_res]:2013/04/29(月) 23:26:34.40 ID:H/cOOlNA0
>>211

【柊の一閃―――打撃を放った直後のアイオーンにこれを対処するのは難しく、そのまま顔面を両断される】
【………ではなかった、確かに顔面を両断されたが、それは本体ではなく………分身のモノだ。】
【あの洞窟での戦いでも現れた分身―――T≠ニ顔面に刻まれた分身はそのまま消滅するが………この後の事も柊は覚えているだろう】
【その分身を中心に時計盤のエフェクト≠ェ発生し………柊を取り込もうとするだろう。】
【アイオーンの本体はその隙に後退し………再び体勢を立て直す。】

厄介でスネ………その我が身を捨てた戦い方、そのスピード。正面からでは少し厳しそうです。
ナラバここは少し趣向を変えていきましょうか―――時戒魔=c……。

【アイオーンがパチンと指を鳴らすとその脇に2m程の大きさの歯車が突き刺さった巨大な仮面≠ェ現れる………。】
【それはアイオーンの脇にフワフワと浮かびながら漂っているが………アイオーンがもう一度パチンと指を鳴らした瞬間………】
【ギュインッ!とその仮面の眼が光り………そこから閃光の衝撃波が柊目がけて放たれるッッ!】

【衝撃波は範囲も広く強烈………しかも分身の残していたエフェクトに嵌っていたとしたら非常に危険かもしれない。】

>>219

成程………所詮はただの悪霊か………下らんな。
我は九つの世界の至宝の現身を持つ………あまり呆けていると瞬時に砕け散るぞ…?

クッ貴様ぁぁぁあぁぁぁ!

【槌の振動が王座の間全体に広がる中―――それを掠めるように駆け抜ける影が一つ………伏剣眼だッ!これにはファフニールも対処が間に合わない】
【喉に突き刺さる柄によって空気が失われ………一度大きく咳をしてからグラリと揺らぐが、続く攻撃には後方に跳び引いて回避する】
【が、その蒼い眼には凄まじい憤怒の怒りが灯っており………口から流れる血によってさらに壮絶になっている】

貴様………闘いの中で相手の生死を思案するとは………これほどの恥辱は初めてだぞ………貴様。
もはや容赦はしない―――一遍も残らず粉砕する。

【槌は伏剣眼の攻撃を受けて喪失したのか………空いた腕にさらなる魔具を召喚する………今度は右手に紫の大鎌、左手に緑の鞭だッ!】
【まずは鞭を相手の足元に放つ―――放たれた鞭はまるで生き物のようにうねり、そのまま伏剣眼の足元を掬い上げようとするだろう】
【そしてそれの成否に関わらず右手の大鎌が牙を剥く―――対象のエネルギーを刈り取る力を持つその鎌の刃で伏剣眼を腕を切り裂こうとするだろう】
224 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(神奈川県) [sage saga]:2013/04/29(月) 23:28:34.56 ID:emQxRdmRo
>>218

【少女が警告のような叫びを発すると、少女から生えてきた翼のような何かが、男の差し伸べた手を襲う】

ッ!

【少女の『叫び』により警戒感を増していたためか、とっさに手をかばう】
【が、完全には避けきれず、男の右手の甲に、焼けるような痛みと共に赤い一線が残った】

はぁ、はぁ、『ニンゲン』?君は人間じゃ……うん、なさそうだな

【もはやまともな会話が成立するとは思わなかったが】
【それでも男は少女に問いかける】

君、さっきから、俺以外と会話してないか?
『抑えられない』だの『任せて』だの……まるで君の中に……
いや、やっぱ今は会話どころじゃないか!

【そこまで言いかけて、男は別の行動を始める】
【持っていたビジネスバッグから、黒い『警棒』を取り出した】
【警備員が持っていそうな見た目は普通の伸縮式の警棒をカシャカシャと伸ばし、構える】

戦いは専門じゃないけど、人命が第一だ

【男は臨戦態勢を取りながら、つぶやく。この場合の人命はどちらのものを差すのかは男にしかわからないが】
【彼の眼には、今はっきりと「戦意」が映っている】
225 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(埼玉県) [sage]:2013/04/29(月) 23:31:49.52 ID:Ktp0BqiLo
>>220

【バラ園に付したその小さな身体は、中々起き上がることはない】
【そもそも何かしらのダメージを負っていたようだし、予想よりも槍の一撃は深かった】
【そして、流れ出る血液が華と同じ色に広がっていくのを意識下に感じつつ――】

……お戯れを。私はあくまで、何処まで行っても一介のメイド……
ガガルル様のような騎士には敵いませんとも――今の、ように。

っ……は、ぁ…えぇではまた。ご健勝を、お祈りしております―――。

【途切れるか否か、空気が抜け出るような声で返しつつ、メイドはその背を見送る事となる】
【そしてガガルルが園を立ち去るまで、彼女が起き上がるようなことはなく――】
【結局のところ、味方が『姿が見えないから』と助けに来るまで、そのままで】


  【―――そういえば、1つ。立ち去る際のガガルルに、一枚の花弁が降りてくる】
  【僅かに振動するそれは最早刃ですら無く、手にすれば動きも止めてしまうものだが】
  【まるで、何かの手向けのようで。後はただ穏やかな静寂が、気高き決戦の地を彩っていた。】


/お疲れ様でしたー!
226 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) [sage saga]:2013/04/29(月) 23:38:31.61 ID:3N9wnHONo
>>221
なあぁんですか、あんたご存知なかったんで!?
なら、もう引き下がったらどうです、あぁんな恐ろしい方に逆らっちゃあ、命がいっくつあっても足りゃしませんぜ!!

【十拳丸の反応を見て、スカーベッジが叫ぶ。これは、本心だ】
【レギンのことをよく知らないスカーベッジでさえ、あの黄金の瞳には心底から戦慄した】
【彼からすれば、レギンに逆らうなど正気の沙汰ではない】


【警戒したのか、十拳丸の追撃はなく、二人はドームに到達する】
【しかし、背後から感じる脈動。いったい何をするつもりか】

(何をたくらんでんのか……仕掛けてきなさる前に、どうにかしねえぇとぉ)

へっ、企みなんてもんはありやせんよお、ただ、せっかく立派なもんがあるんだ、利用しない手はねえでがしょ!!

【走りの勢いそのままにスカーベッジが跳躍し、厚い軍用ブーツでのドロップキックを、ドームの特に脆そうな部分に浴びせる】
【靴底に鉄板を仕込んだ軍用ブーツによる蹴りだ。カボチャ型のドームは大きく砕け、その破片が飛び散る】

さあて、今度はさっき以上の大盤振る舞いですぜ、旦那!! かわしてみてくださいよおぉ!!

「さ、さ、先程の、お、お、お返しだ」

【そう、その場にあるドームを蹴り砕いて、その破片を浮かべることで、さらに広範囲をブレインデッドの能力による障壁でカバーしようとしたのだ】
【スカーベッジはさらにゴミを、さらには足元のバラすら引きちぎって投げ上げる】
【それらすべてを、ブレインデッドが空中に浮かべ、十拳丸へと殺到させる。ブレインデッドの能力は、あまり重いものは浮かべられないが、量は多い】
【ある程度の距離と、この浮遊物の障壁。先程の弾丸も、そう簡単にはこちらには届かない、と踏んだのであろう】

【スカーベッジは、そのままドームの前で待機し、十拳丸の次の行動をうかがっている】
【おそらく、彼ならこの広範囲の面制圧攻撃も切り抜けるだろう。だが、ダメージを受ければ隙ができる。そこを突こう、という姑息な考えだ】
【浮遊物は、前後に展開しつつ、十拳丸に迫っていく。もし彼がスカーベッジらに接近するなら、この浮遊物の中を突っ切りつつ、ということになるだろう】
227 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2013/04/29(月) 23:38:34.61 ID:R8plPcdso
>>215
…っ!!

【まだ及ばない、やはり相手が六罪王ともなればこの程度では無理か】
【だがまだ手札はある───能力を使えば、或いは手傷は負わせられるかもしれない、しかし───ッ!】

【ラッシュは恐れていた、自分の能力を使う事に、力にまた呑まれる事に】
【確かに、ただ使うだけならばチャンスになり得るかもしれない、しかし前回の事がある───】
【また≠のような状態になれば───今度こそ、帰って来れないかもしれない】

……ッ!…この野郎………!

【心に絡み付くレギンの言葉に返す間も無く、赤い血液が隻眼に飛び掛かる】
【咄嗟に左腕を盾にして目潰しを防いだ───それが仇となる】

【まるで岩の隙間に蛇が滑り込む様に、レギンがガードの下に入って来る】
【言いようの無い寒気が背中を走り、ナイフの煌めきを見た瞬間、飛び跳ねるように後ろに下がる】
【ナイフの傷は浅い───そう、浅い≠ェ、当たったのだ】

【大きく下がったのは、恐怖からか慎重故か───だが、確かに腹部に滲む血からは切り傷が伺える】
【動揺の表情は、みるみる内に暗くなって───】



【───豪<bッッ】

【ラッシュの眼帯の下、右眼から赤黒い炎が燃え上がり、非常に強く燃え盛る】
【反応≠オた───広がる悪意に、怒りを生み出す欠片≠ェ猛り、燃え盛り、ラッシュの中で暴れ出す】

───…ぐっ…!……糞が…ッ!!

【『ダメだ───』今、今呑まれてはならない】
【ブレードの刃をしまい、右眼を抑えて力を抑え込む───だが、抑え込むだけで精一杯だ】

レ……ギィィン………!!

【忌々しげに睨む目も、レギンの思惑通りか───それが余計に腹立たしい】
228 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2013/04/29(月) 23:39:51.32 ID:P/QmU15io
>>215


おおっ……?

(これを止めるかよ……あのオーラで身体強化してんのか?
タイプはゴウさんと同じ魔術拳士だったりするんスかね……『あの人』が残した情報では
このオーラはむしろ相手をじわじわいたぶるために使うって聞いてたが……)


【召喚術と身体強化、2年前の情報と今の所大分違い初めてきている】
【あるいはこれが2年を超えた奴の成長と見て取るべきなのかもしれないが―――日々進歩しているのは奴も同じなのか】
【虚を突かれたと同時に、パイプを引いた所でみごとバランスを崩した所で鋭いハイキックが命中】
【ぐお、という漏れたような声と共に手からパイプを弾かれながら天井に叩きつけられる】

【そして、その天井からぼとり、と落ちてくる善太郎がうまく受け身を取りながら着地すると再びレギンを睨み】


―――――…がッ!!うおおッ……あが……この、二年の間にケンカの心得でも読み直して来たかよ
justiceの人たちが危険視してたのとは別の意味で厄介なヤローになってんじゃあ……ねーか……
いいキック……持ちやがってよ……ゲホッ、ゴホッ!

"―――ゼンさん!大丈夫デスヨー!?お怪我は!?"
"ふむ、あの男なかなか素手でもダーティにやれるな、甘く見るな――早速使い始めた方がいい"

――言われなくても……元より六罪王相手に出し惜しむ気はねえよ……!
いくぜッ! Gans samona-≪RAGOON=01≫!アクティブ!

『Get Set』


【立ち上がって再びレギンを睨むと、彼は左手に抱えていた銃の機械を前に突きつける】
【同時に善太郎はレギンから見て左斜めへと動き出し、彼の左肩に狙いを定めて引き金を引く】
【すると、三発の緑色のエネルギー弾が勢いよく放たれ左上半身の辺りに降り注ぐだろう!】
229 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga sage]:2013/04/29(月) 23:40:00.42 ID:svA+hT7vo
>>222

【地を所々穢していた液体。 それに別段の気を払わないでいたのが災いした】
【そんな反撃方法を取るとは予測出来なかったのも有って――恰好としては、明らかな男の油断であった】

――、は?

【ずる、と肉体の焼き切られる嫌な音がした】
【二歩、三歩、蹌踉めきながら男は後退していく。 相手の渾身の一撃は確実に届いていて】
【斜めに切り裂かれた躰は、その切断した軌道に沿うようにずりと僅かにずれ始めていく】

……え、……私、ズレてます、か?

【頸を右に傾げる。 同時に、左に胴が滑り落ちた】

【滑り落ちた胴と、遅れて下半身が後方に倒れ、ばしゃらと液体に塗れた地に落ちる】
【硫酸で焼き切られた躰が、地面の薬液によって更に嫌な音を上げて腐食されていき】

【二分された紅い血を垂れ流す躰は、ガンブレードを握りしめたままで絶命したように動かない】
【気の抜けた問い掛けが、男の最期の言葉になる……はず、だったが】


   ころしてやる


【刹那、地の底から響くような重く重く、伸し掛かるように昏い低音が、そう囁いた】
【同時に男の躰が、薬液に溶かされるのとはまた違う様子で、蒸発するように消えていき】
【後に残される物は欠片さえ無く―― 因縁と、この戦いでの勝者 / 相手だけを残して、廃棄施設に静寂が戻った】

/いえいえ、此方こそ威力の明記をせず申し訳なかったです……
/そしてこの辺りでしょうか、お疲れ様でしたー!
230 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(大阪府) :2013/04/29(月) 23:45:20.70 ID:bPsUKRCq0
>>224

よせニンゲンッッ! 私に武器を向けるな! ……やめろ『師父』!

君だって……悪人以外を[ピーーー]気は無いハズだ! くぅ?ヴヴヴッッ

【そして少女は、何事かに取り憑かれたかのように、ふらりと立ち上がる。】
【その表情は、まさに『苦悶』だ。それを齎すのは、『師父』なる存在なのか、あるいは?】

【何にせよーー貴方の『危険』は、すぐそこまで、迫っている!】

……『咎堕の宝玉』……!

貴様の主人は私だろッ! 師父はお前のほんの一部だろうッッ!

なら……私の言う事を、聞いてくれェェェーーーーッッッッ!!!

【『宝玉』と。】

【今、確かに、そう言った……『それならば』!】
【原因は宝玉……『宝玉の暴走』か、あるいは『怒りに触れた』か? 何にせよ内なる存在としては、破格の凶悪性!】

【シュバッ シュバッ シュバッ!】

【振るう音三回、貴方に向け、次々、上から、右から、左から!】
【挟み込み切り刻む、刃の『枝』! しかし少女の僅かばかりの抵抗かーーその動きは、そう速くもない。】
231 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/04/29(月) 23:45:33.56 ID:JX0l4okao
>>225

(やはり、今の私では人間達に対抗するには力不足だ)
(私個人の力では異能者を相手取るにもやはり限界がある……手足となる部隊が必要か……)
(カノッサ内部で武勲を重ねるには……このままでは――)

ふむ……――?

【ガガルルが一人虚ろな意識の中で今後の方策を練っていた中】
【ふと、一枚の薔薇の花弁が舞い落ちる】
【手の上にふわりと乗った真紅の花弁は美しくも儚く、妖しいまでの存在感を醸し出していた】
【ガガルルは数秒、薔薇の花びらに視線をやった後――】

……ふん、やはり私に花は似合わんな
花を愛でるなどと、私とは最も縁遠いものではないか

……下らん感傷だ。

【――花弁をそっと風に流し、騎士は去っていく】
【真紅の薔薇は夜空に舞い、誰の目にも留まらぬまま漆黒の闇に溶けていった】

/お疲れ様でしたー!
232 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2013/04/29(月) 23:47:05.62 ID:cbYwzbClP
>>212

…!この男、これだけの火炎を操作する能力を…!?

【撃ちだした数多の弾丸は、しかし男が具現化した火炎によって全て焼き尽くされてしまう】
【そして猛烈な勢いで振り下ろされるのは斬馬刀、頭部を目掛けての渾身の一撃】

    コンパクトレンジ
…っ!『縮小界』!!

【先ほどの盾を今度は自身の頭上へ展開する!】
【激しい金属音が鳴り、そして斬馬刀は弾かれ―――――】
【いや、違う その全体重の乗せた斬撃は巨大な盾に亀裂を走らせ…】

くっ…!まさか…!

【破壊音と共にかざした盾は粉々に砕け散った】
【そのまま振り下ろされた斬馬刀をなんとか横転し回避するも、間一髪の所でありコートの一部が切り裂かれた】

流石はナンバーズと言った所ですか、やはり一筋縄では行きませんね…

(しかも、私の苦手とする典型的な近距離戦タイプ…!)

【対峙しているのはその名も高きナンバーズ、さらに自分の得手とする人種では無い】
【等比にとってこの場は明らかに劣勢であった】
【そして菅野は、彼女に経験の違いを語る】

…確かに、私が真面目に訓練をし始めたのはほんの数ヶ月前
それで今まで何年にも渡って地道な修練を積んできた他の自警団員や、
ましてやカノッサ機関ナンバーズと対等に渡り合おうなんて都合の良すぎる話かもしれない…

【彼女の脳裏に浮かぶのは、恩師に出会う前の自堕落だった自分】
【自警団としての雑務に追われるうちにいつしかやる気を無くし、日々を眠る様に生きていた頃の姿】
【それがついこの前までの話だったのだ…今この場で彼女に何ができるというのだろう】
【しかしそれでも、彼女は眼前の男を見据え、言った】

…でも!本当にどうしようも無かった私でも!
こんな駄目で怠惰な私を変えたいっていう気持ちは他の誰にも負けないんだ!!
他人に笑われても!甘い考えと言われても!人生を嘗めてると思われても!
遅すぎた努力なんて無いって証明してやる!!
233 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2013/04/29(月) 23:48:44.66 ID:Gm90Ivoi0
>>223

「ちっ! 流石にこれでは終わらぬか!」

【避けられた追撃】
【魔剣が宙を切る】

「ふむ、慣れぬことはするモノではないな。初めから殺しにかかっていた方が良かったか」

【怒り心頭のファフニールを冷静に一瞥する】

「危ういな」

【ふっ、と一息つくと】
【伏剣眼は魔剣を構え直す】

「貴様の様な奴は早死にするのだ、俺は何度も見てきた。
 貴様こそなぜそこまでして戦う。
 あの男との契約だか何だか知らんが、俺の様な痴れ者の相手などしなければ良いだろう」

【伏剣眼は目を見開き、飛来した鞭を跳び避ける】
【魔剣を盾に紫の大鎌を防ごうとするが・・・】

【大鎌は魔剣を透過し】

【右腕を斬った・・・!】

「これ・・・は!?」

【右腕の感覚が無くなる】
【手から魔剣が零れ落ちそうになるが】
【慌てて左手でそれを拾う】

「・・・なるほど、精神を断ち切るのか。右腕が全く動かぬ」

【右腕は肘から上がまるで筋弛緩剤を打たれたように】
【ダランと力が抜け、垂れ下がる】

「さて、楽しくなってきたな。ファフニール」

【ニィと目を細めると】
【左手に魔剣を持ち奇妙な構えをする】

「邪剣道。ここからは剣士ではなく、一戦士として戦わせてもらおうか」

【脱兎のごとく駆けだすとファフニールの懐へ飛び込まんとす!】
【懐に入るその直前!】
【なんと魔剣を投げつけた!】
【魔剣の刃がファフニールの眼前に迫る!】

「ふぅ!」

【その隙を狙って】
【魔剣の柄から延びるワイヤーを持った左手がファフニールの顔面を殴り抜こうとする!】
234 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(大阪府) [sage]:2013/04/29(月) 23:48:47.42 ID:iJFl3zHNo
>>226

それをたくらみだと言うんだろう!

【企みなどはないとスカーベッジは言うが、カボチャ型のドームを利用した攻撃は企みではないのかと】
【だが襲い来る大きな破片と広範囲にわたる攻撃範囲だ。冗談など言っていられない状況】

(この状況はマズいな……どうにかしなければ)

【ブレインデッドの能力は接近戦を主に使う彼にとって分がわるかった】
【だがこの状況をどうにか打破しなければ先に進むことはできない】

長期戦になれば不利だな……

【十拳丸は駆け出した、刀で破片を振り払い体をいなして破片をできるだけ避けながらだ】
【だが全ての破片を防ぎ接近するのは不可能だ。彼の体は二人に近づくにつれて赤く染まっていく】
【しかし、彼の瞳はあきらめてはいなかった。が、それと同時に隙が生まれている状況に違いはない】
235 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) [ saga sage]:2013/04/29(月) 23:56:31.98 ID:C9WCnwu80
>>229

終わった・・・よな

【真っ二つになって、更に蒸発していくように消えた相手。普通に考えれば明らかに終わり】
【ただ、男の最後の言葉---ころしてやる 異様な雰囲気を感じた言葉。】
【本当に殺しによみがえってきそうだ】

・・・だからお前らは嫌いなんだ。
怖いんだよ・・・

【勝者に似つかわしくない臆病な台詞】
【この男も異常な精神の持ち主といってもところどころは普通の人間】
【この異様な雰囲気には、いつもなれない。】

//お疲れ様でしたー
//こんなヘッタクソなロールに少しでも付き合ってくれてありがとう御座います
//もし次があれば、そのときはもっと上達して見せますので!ごめんなさい!
236 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) [sage]:2013/04/30(火) 00:02:17.46 ID:AfP19Yo9o
>>234
そりゃそうですねえぇ、ひっひっひ!!

【舌のピアスを見せつけながら、スカーベッジが笑う】
【骨弾には驚かされたが、やはり十拳丸は接近戦タイプらしい】
【こうして遠距離からの攻撃は、かなり有効のようだ】

(とはいえ、いつまでもこのままじゃあぁ、埒が明かねえぇ……)
(突っ込んできてくれるってんなら……)

まぁだ諦めなさらない!! なら仕方ねえ、ここでくたばってもらいやしょうかあ!!

【スカーベッジが、迫りくる十拳丸を見つつ、空中へと向かって、無傷の左腕を伸ばす】
【すると、その左腕が最初の右腕と同じように、ゴミに包まれる。しかし、今度はその量が違う】
【多少時間はかかるが、ブレインデッドの生み出す障壁を盾に、時間を稼いで】
【左腕がみるみるゴミに包まれ、空中に伸びる大きなゴミの腕となった】

さあさ、ぶっつぶれてもらいましょうかあ!!

「し、し、死んでしまえ」

【そのまま、ゴミの左腕を振り下ろす。いわゆる、プレス攻撃だ。クズ鉄を主に、ありったけのゴミを使って生成した腕】
【振り下ろす以外には使えない。ゆえに、その重量から生み出されるプレスの威力は大きいだろう】

【しかし、これを凌がれれば。巨大な腕を振り下ろした状態のスカーベッジは、的同然となるだろう】
【ブレインデッドは、浮翌遊に集中しており、このプレスが凌がれた場合、次への対処は確実に遅れる】

【彼らも、一息に決着をつけるつもりだ。次の十拳丸の攻撃が、あるいは勝敗を分けることとなろうか】
【白いバラの園で、正義と悪が交錯する――】
237 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [!nasu_res]:2013/04/30(火) 00:08:14.78 ID:JTEv2x9c0
>>227

【やはり、と言った表情でレギンは口元を大きく歪めてラッシュを見る………そうこの前にこの姿を見た時………。】
【その際にレギンはラッシュの内部に存在する巨大な力≠フ存在に感づいていたのだった―――そして今の一撃でそれは確信へと変わる】
【制御しきれていない―――………後…一押しか。】

おやおやラッシュ君どうしました………?そんなに眼を抑えて………ククッ。
いい加減身を任せてみればどうです?その力≠ノ―――そうすればきっと楽になりますよ………。

悪意に、敵意に、殺意に、全て身を委ね………その破壊衝動に身を任せればきっと愉しいですよ………さもないと。

【ゆっくりと、…それこそ蛇が地を這うようにゆっくりと歩を進め………黄金の瞳で見おろしながらラッシュへと近づいて行き】
【そして目の前までくれば凄まじいスピードでラッシュの顎を掴んで宙に持ち上げようとし………それが成功すれば右手に黒いオーラが溜まっていく】
【口が裂けんばかりに歪な笑みを作ったレギンは………そのまま囁くように言葉を紡ぐ。】

あのみじめな暴帝≠ンたいにボロ雑巾みてーにぐちゃぐちゃにして消しちまうぞ………なぁラッシュ君よぉ…?
クック………ヒヒ………ハハハハハハハ………ヒャハハハハハハハハハハハハハハハッッッ!!いい加減本性を見せてみろやッ!

【そしてその叫びと共にラッシュが逃れなければ一気に右手に溜まった狂気のオーラをラッシュの頭部へと流し込もうとするだろう】
【まさに地獄―――そのような燃え上がる様な悪意が………残った理性を喰いつぶさんと迫るのだ。】

>>228

【そう………レギンの力は二年前の比ではない………二年前にとある二人組に完敗し残った残滓で生き延びた時から】
【この魔人は虎視眈々に………様々な分体を造りだして暗躍しながらひたすらにその力と悪意を高めていたのだ………。】
【最早完全な悪意の権化と化したこの魔人………もはや力の底は計り知れない。】

―――邪魔をしないでもらえますか?今丁度いい所なので………フフ。
それにそんな二年前の古い情報しか振り回せないような小童には興味もないので………バックについた人間は誰かは分かりませんがね

所詮は過去の遺物≠ニう事ですよ………その人物もねッ!

【放たれた緑のエネルギー弾を左手を後方に振る事によって打ち払う………当然ノーダメージではなく左手は煙を上げながら血を流すが】
【それ以上に―――魔人の黄金の瞳は冷ややかな視線で善太郎を見るだろう―――全身が凍りつくような、そんな視線で。】
【そして半身だけを善太郎に向けて、左手をかざす―――すると善太郎の足元に黒い沼のようなモノが出現するッ!】

【そこから無数の黒い蛇を模したオーラが這い上がるようにして善太郎の身体に巻き付こうとするだろう、上手く回避しなければその場で動きを封じられる】
238 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(神奈川県) [sage saga]:2013/04/30(火) 00:09:50.80 ID:yHPXI7xFo
>>230

【どうやら武器を持つことにより少女の中の「何か」が完全に男を敵とみなしたようで】
【少女の懇願のような恫喝のような声を聴きながら男は考える】

咎堕の宝玉……聞いたこともない
それがこの少女を操っている……?
……!

【考えがまとまるのを待つまでもなく、刃と化した枝が襲い掛かってくる】

くそっ!待った無しかよ!

…………!

【男はぶつぶつと早口で呪文のようなものを唱えると、持っていた警棒が節から3つに分離した】
【そのうち2つがそれぞれ刃を防御し、弾き飛ばされる】
【残る一つの刃を受け止めんと、手元に残った警棒の柄の部分を構えるが】

ぐぁっ!!

【迎撃が間に合わず、とっさに後ろに躱したものの】
【刃は男の腹部を軽く抉り、鮮血が飛び散る】

はあぁ、いってぇ……けど

【どうやらまだ本気で殺しに来ているわけではないようだ】
【ならばまだ付け入る隙はあるはず、男はそんなことを思いながらビジネスバッグに再び手を入れ】
【櫻の国の古い文字が書かれた御札を一枚取り出し、目の前の少女に向かって語る】

聞こえてるかわからないけど、御嬢さん。この御札には『封魔』の力が込められている
……と言っても、俺の力は付け焼刃程度。本職の陰陽師には遠く及ばないが……
まあ、こいつを張れば、少しは抑えられるはずだ。
その宝玉とやらが『魔』に類する力を持っているならな

【男は言い終えると、浮遊する警棒の1つに御札をつけ、少女めがけて飛ばした】
【警棒のスピードは早いが、常人が素早く避けようと思えば間に合う程度だ】

239 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(空) [saga]:2013/04/30(火) 00:10:19.57 ID:rtAamGvq0
>>223

【斬り裂いた/その手応えは違和を残すものだった。】
【前回の攻防を想い返させる分身の消滅。残されてその身を取り込む時計盤の作用もまた、ディムネ山脈での其れと同様で】

(分身、自動での反撃、時間操作……直接的な攻撃力はともかく、厄介な力は健在か)

【重ね掛けされる速度低下に対抗する手段は―――― 彼女には先ずひとつだったのだろう】
【腱の弾性、筋肉の収縮。其れらを一つの流れとして集束させながら関節の回転と体重移動から全身の操作を効率化、一個の運動装置の如く、ひとつの挙動を完成させて――――】

【放たれる閃光の衝撃波を強引に躱しながら遠回りに接近、余波に身を削られながらも“停まらない”。】

(………………ッ……!)

【全身を使い潰すかの如き所作。そうして得た圧倒的な速度の反動は大きく、苦悶を瞳に封じ込めながら過負荷に耐える。】
【………其れも、何時までも続くものではない。寧ろどれだけ保つか、が、攻防の争点でもあって―――――】

……く、ぅ……っ……ぁ―――――――――――!

【遂に生み出された隙を閃光が捉えた。猛烈な勢いが全身を叩きのめして、収まる事無く吹き飛ばして行った。】

【―――――――そして衝撃音。皮膚ごと血管が破れたのか、叩きつけられ、細い躰の貼り付いた壁にずるりと鮮血が塗りつけられる】
【俯いて荒く繰り返す呼吸。苦しげに歪められる双眸。】
【分身による包囲攻撃を行うのならば、左右にならば動けても、背後に逃れられない彼女の状況は、正しく千載一遇の好機であって―――】

【だが気取られぬ様に両腕に篭められた力は、未だ折れざる戦意の証明でもあった】
【窮地と好機は紙一重。ならばこの状況は何れにとっての其れなのか。優位は、アイオーンの側にあった。】
240 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga sage]:2013/04/30(火) 00:14:01.95 ID:JY3T+Nqso
>>235

【――後から財団の側に、戦死者としてセシルの名が出されるのだろう】
【そしてもし相手が機関へ今回の結果を報告なりすれば、すぐにこの男の名と素性は明らかとなる】

【一度は六罪王・コーネリアスの許に傅きながら、機関を裏切り再三の攻撃を仕掛けて見せ】
【もう一人の六罪王リリアとも因縁を持ち、更には今回の黒幕たる六罪王にも楯突いた】
【それが、彼が相対した、セシルという男であった】

 【(本当に、死んだのか――)】
 【(今までの経歴と今回の終わり方を思えば、当然そんな疑問が出るのだろう)】

【所変わって――水の国】

【戦いが終わって、男の死体が消えた先は、相手の預かり知らぬ場所であった】
【都会の街を見下ろす高層ビル。 その最上階1フロアを占める住居が、彼と娘の住処】

【かつ、と廊下の途中から降って湧いたような音がひとつ、そして次第に人の足音へ】
【進んだ先の扉を開き、最愛が中に待っているのなら――現れるのは、】

……ただいま、鈴音

【――怪我一つさえ無い、いつもの黒衣に身を包む父親の姿】
【ただし恐ろしく磨り減った魔力、それさえもきっと気付かせてはやらずに、何事もなかったような笑みだけを湛えて】
【一言「眠い」とぼやけば、常より長く深く泥のように眠りに沈んでいくだけで、意地のように敗北を知らせなかった】

【(人を辞めたことも。 その理由も。 秘めたままであるのは、知られてしまえば恰好が付かないのだから)】

/何を仰る! とっても楽しかったのですよー!
/こちらこそ次はもっと熱い戦闘が出来るよう尽力します、それでは、ありがとう御座いましたー!
241 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(大阪府) [sage]:2013/04/30(火) 00:14:57.13 ID:yaJ1i6p6o
>>236

【迫り来るゴミの破片、接近をしている最中にもダメージを受け続ける】
【が、彼には何か考えがあった。この城に乗り込んだのは一人ではないと】

(ここで俺が時間を稼げば誰かが人質を……)

【相性の悪い相手を入れた二人を相手にすることで、ここでの勝負は勝つことではないと再判断した】
【ここに同時に乗り込んだ自警団や能力者達が人質解放まで行き着いてくれるだろうと駆けることにした】

(ここは奴らに調子に乗らせて……)

【十拳丸はスカーベッジの大きな豪腕の一撃を交わす動作は見せなかった】
【スカーベッジやブレインヘッドに攻撃した感触が分かるならば、一撃はまともに入ったのは分かるだろう。】
【それと何かとてつもなく硬い物質を殴りつけた感覚も分かるかもしれない】
【十拳丸は全身の皮膚の真下に骨を構築しこの攻撃をまともに受けたのだ】

(……もう体が動かないな……。)

【ゴミで生成されたおおきな腕の硬度にもよるが、腕のほうも只ではすまないだろう】
【そして十拳丸は倒れ伏せた姿勢から手に持った骨刀をブレインヘッドの眉間目掛けて振りかぶって投擲】
【油断していなければ鋭利な刀が跳んでくるのが見え、交わすことも可能だろう。おそらくはこれが最後の一撃となるか―――】
242 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(大阪府) :2013/04/30(火) 00:27:42.93 ID:n0rebBzU0
>>238

【『御札』! 魔を祓い幸を成すそれならば、この少女の『蝕み』を食い止められるかーー!?】

【結果はッッ】

【結果は、『出なかった』!】

う、アアアアアアアアアアアアアア

【警棒は少女に当たる前に、翼から枝分かれした無数の刃物に『埋め尽くされる』!】
【結果ーー『警棒は見えなくなる』! 完全にだッ! 大袈裟なまでの防護!】
【宝玉の暴走が呼んだ力なら、『圧倒的出力』にも頷けるーー『ヤバ過ぎる』】

はぁッッ……ふぅッ…! ーー逃げろッ 早く逃げろニンゲン!
いまならまだ、間に合うっ! とにかく逃げろッ! 『師父』がお前をどうするか、分からないっ!

【ーー反撃、来るッッ!】

【『枝』が数本『絡み合い』ーー刃で構成された長さ2m程の『槍』と化す。】
【これが『五本』形作られーー『放たれた』ッッ!! なんたる危険極まりない飛び道具!】

【狙いは顔面、四肢。串刺しになればまず、無事では済まない!】
【ゆえに、何とかして、何とかする必要があるぞッッ! 幸い、やはりスピードには欠け、隙も大きい!】

【ーー仮に立ち向かうならッ】
【『生半可』では駄目だ……『破滅の力』を持つ魔石『宝玉』に立ち向かうならばッッ!!!】
243 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(愛知県) [sage]:2013/04/30(火) 00:27:54.53 ID:o0MqFxUMo
>>232
【剣は、斬馬の大太刀は、けたたましい金属音と共に、重厚な盾を粉砕した。】
【そのまま彼女自身を切り裂こうと刃は迫るが、その刃は彼女のコートの一部を切断するのみに終わった。】
【剣を振り下ろした体勢から、ゆっくりと身体を起こす。そしてそれを追う様に出現する火の粉。】
【仮にも、菅野康作はナンバーズ。混沌よりの使者であり、混沌の強者であり、混沌の狂者。】
【驕りこそすれ。手加減を出来る程の理性など端から持ち合わせてなどいない。】
【斬馬刀の刃先が、螺旋回廊をカツン、と叩いた。】


  応、お前の言う通り、虫良すぎだわ。

 俺らを潰すために、自警団の人間は何人死んだ?お前よりも訓練を積んだ人間は何人死んだ?
  一般構成員相手に何人死んだ?ナンバーズ相手に何人死んだ?六罪王相手に何人死んだ?
  ああ、お前には能力ってのもあるじゃんな、一般構成員くらいとならまともにやり合えるかもな。
  ……いや、やっぱ無理だわ。まんだ俺らの兵達の方が、まともに死線を潜ってらぁ。
  そもそも、お前、人をまともに殺したこともなさそうだかんなぁ。
  いいか、俺らがやっとるのは、お前らがやっとるのは、殺し合いだ。殺し合いなんだわ。
  俺はお前を[ピーーー]ぞ。お前は俺を[ピーーー]ぞ。誰かが俺を[ピーーー]ぞ。誰かがお前を[ピーーー]ぞ。誰もが誰かを[ピーーー]ぞ。


【菅野康作は、彼女を笑った。左眼を細く顰めさせて、口元を歪めて笑ったのだ。】
【可笑しい。余りにも可笑しい。余りにも滑稽だと、彼女の事を笑って見せた。】

  それでも、それでも尚俺の前に立つなら、相手してやらぁ。
  俺に銃弾を撃ち込んでみりん、剣で切りかかってみりん、その歯で噛み付いてみりん。
  その弾は俺の頭には刺さらん、その剣は俺の心臓を突き破れん、その歯は俺の脈を破れん。

【そう言うと、菅野康作は斬馬刀の切っ先を彼女へと向けて見せた。】
【その切っ先に乗せられるのは、嘲笑と、少しばかりの期待。この弱者がどう足掻くか、そんな期待。】

  さぁはよ立ちぃ、一兵卒熊出等比!!!!
  逃げるならその背は追わんぞ、まだ立ち向かうなら――――――――――――


  ――――――もう一度、首ぃかけた 殺 し 合 い だ。


【パチリ、ぱちりと、魔翌力より発生した火の粉が音を立てた。】
244 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [!nasu_res]:2013/04/30(火) 00:29:47.94 ID:JTEv2x9c0
>>233

フン、魔剣の精霊と言う割には随分と甘い事を言う………この半端者が。
私が戦うのは見たいからだよ………この腐りきった世界が混沌に染まる様をなッッ!
あの男に手を貸すのはただの厄介な縁だ―――今はそんな事はどうでもいい………ここで貴様を滅する。

【相手が投げつけてきた剣を鞭をしならせ弾き飛ばす―――だが次の瞬間には伏剣眼が前方にいるではないかッ!】
【ゴキンッッ!!という音と共に顎を撃ちぬかれ………ファフニールは玉座へと叩きつけられるが―――口から血を流しながらも直ぐに立ち上がる】
【両手の武器は今の衝撃で消滅した―――ファフニールは徒手空拳のまま伏剣眼にゆらりと接近する。】

剣の精霊が剣を捨てるとは片腹痛いな………このまま愉悦の内に砕いてやろうッ!!

【次に召喚するのは白銀の盾………それを自身の前面に構えながらそのまま伏剣眼に突進し吹き飛ばそうとするだろう】
【そして相手のカウンターにも盾で対応しようと言う考えだろう………果たして伏剣眼はどう行動する…?】

>>239

【吹き飛んだ柊を確認したアイオーンはあごの部分に手を当てるようにしてその場から動かない………よほど柊の力を警戒しているのだろう】
【そして相手がまだ戦意を瞳で訴えている事を確認し………もう一度指を鳴らす―――すると】
【アイオーンの脇に浮かぶ巨大な仮面がそのまま柊へと突進し、そのまま扉との間で押しつぶそうとするだろうッッ!】
【アイオーンの脇には動かない、ただじっと様子を伺う。】

終わってみれば拍子抜けですね………所詮は貴女の剣の限界もその程度、という事でしょうか。
申し訳ありませんが、このまま押し切らせて頂きますよ………全ての時界分身を使ってね………ッ!

サヨウナラ、八攫 柊。

【そして柊の周囲を取り囲むようにU〜Ⅻの記号が顔に掘られた分身が現れ、仮面の攻撃に合わせるように一斉に飛び掛るッ!】
【まさに全方位を敵に囲まれた四面楚歌………さて柊はこの状況を打破できるのか………?】
245 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) [sage]:2013/04/30(火) 00:29:50.97 ID:AfP19Yo9o
>>241
【ゴミの腕の一撃は、確かに十拳丸を捉えた】
【しかし、常人であればぺしゃんこになってもおかしくない一撃にも関わらず、伝わってくる感触は硬質】
【それを不可思議に思った次の瞬間には、ゴミの腕は完全に粉みじんになっていた】

うおっ!! いったいどんだけ硬てぇ身体を……ぶっ!!

【その感触への動揺と、プレス時の隙で動けずにいたスカーベッジに、飛び散ったゴミの一部がまともに命中した】
【すさまじい硬度でもって、十拳丸がプレスを受けたことによる成果だ】

【スカーベッジは無様にひっくり返り、次いで放たれる骨の刀がブレインデッドへ向かってくる】

「ぬ、ぬ……が、がが!!」

【飛来する刃に焦るも、能力への集中から対処は遅れ。わずかに浮翌遊位置を変えたものの、すでに遅し】
【眉間への直撃は避けたが、骨刀は鼻筋のボルトの隙間を見事に貫いた】

【苦悶の声と共にブレインデッドは今度こそ墜落し、地面にたたきつけられる】
【同時に、周囲に浮いていたものが、すべて地面に落ちる。ブレインデッドの能力が解除されたのだ】

【ブレインデッドは、もはや動けない。この場での戦闘は不能だ】

づ……あ……
やってくれますな、旦那……!!

【鼻からボタボタと血を垂れ流し、スカーベッジがゆっくり起き上がる。しかし、この男も受けたダメージが尾を引いてきたらしい】
【ふらつくばかりのスカーベッジはすぐには動かない。十拳丸にまだ余力があれば。最後の反撃の余地もあるか】
246 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2013/04/30(火) 00:35:29.83 ID:0JThLhZto
>>237


【軽く言い返した、その程度だろうが】
【レギンの言葉と同時に善太郎が表情を消し、眉間に皺を寄せる】


―――いいや過去の遺物なモンかよ、あの人は今だって、この世界のどこかで戦ってるッスよ……
俺らの知らねえ所でな、そう簡単に死ぬもんかよあの人が……ガキだった俺を切り裂き魔から守った時だって……
あの銀の国賊とやり合った時だって生き延びたんだぜ……

今度は俺が昔と変わった所見せねえとよ……!だからてめーへの答えは!



―――――絶対にいやだねッ!存分に『お邪魔します』だ!いくぜ必殺――――ッ!


【足元に生えてくる奇妙な蛇のオーラを感じ取ると同時、善太郎は前に飛ぶ】
【くだらない足止めに付き合っている暇はない、ここで確実に仕留めに行くつもりだろう!】

【ガチャリ、と≪RAGOON=01≫の側部パーツを開く、そこには操作用のコンソールとモニターがある】
【これを見て触れる事でこの新兵器の力を発動させるのだろう、コンソールを操作することでグリップの"W-Phone"の画面に】
【今現在の善太郎が使用可能な力が表示される!現在使用可能なのは!】

【@−ENPTY】
【A−ENPTY】
【B−ENPTY】
【C−ENPTY】
【D−ENPTY】
【E−ENPTY】

【―――――画面を見た善太郎の顔から再び表情が消える】
【今度は怒りの表情すら消えた、どこか力の抜けたひょろー、っとした顔、なんというか全てを今にも諦めそうな顔だ】
【だがしばらくすると彼は唇にぐ、と力を入れて】



―――――――――チクショテメコラくらいやがれオォラァァァ――――――――!!!!



【半ばやけくそ気味に前進しながら両肩、腹、胸、両足と6発のエネルギー弾を!】
【照準部分すらまともに使わずやたらめったら発射し始めたッ!!】
247 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(大阪府) [sage]:2013/04/30(火) 00:41:15.37 ID:yaJ1i6p6o
>>245

当たった……か……

【投げた刀はブレインデッドに命中し、大きなダーメジをあたえることができた】
【十拳丸も全身ボロボロでゆっくりと立ち上がると、二人のほうへと歩み寄っていこうとして】

そろそろ……
人質も解放されている頃だな……

【もし他の冒険者や自警団が上手くいっていれば人質を発見し解放しているころあいだろうかと】
【十拳丸はニヤリと笑いながらさっきまで考えていたことを言葉にだした】

お前もその傷ではまともに動けないだろう?
俺は他の者に任せてそろそろこの場を後にするとするよ

【ボロボロの体を引きずりながら元きた方へと帰路につく十拳丸】
【よくみれば最初の頃と逆の風景になっているだろう。十拳丸は空中庭園の入り口の闇へと消えていった】
【スカーベッジの付近には白いバラの真上の突きささる白い骨刀が月光に反射して輝いている。やがてそれも粉になり消えるだろう】

/今夜は楽しかったですありがとうございました。お疲れ様でした!
248 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2013/04/30(火) 00:46:30.17 ID:rKOukXfe0
>>244

「ククク、剣は剣でも魔剣、変剣の精霊でね。
 綺麗な剣ではないのだからそりゃ太刀筋も歪むさ、真っ当な剣道にはならないさ」

【伏剣眼はワイヤーを持って剣を鎖鎌の様に回しながらニタリとほほ笑む】

「さて、随分な理由だな。貴様の戦う理由は。まぁ俺も金の為だし人の事は言えんが」

「そうだな、御託はいい。ただ剣を以て語り合うとするか」

【ファフニールは銀の盾を取り出し】
【こちらを跳ね飛ばそうとする!】

(ふむ、先ほどの槌を見るに力ではこちらに分は無し。
 剣に対して盾とは古今東西天敵たる関係、ならば)

「こうする!」

【伏剣眼はワイヤーを掴んだまま剣を振り下ろし!】
【盾にワイヤーを引っ掛けて、盾の向こうに居るファフニールを斬らんと試みる!】
【それが成功する、成功しないに関わらず】

「ぐ、がぁ!!」

【盾に吹き飛ばされる伏剣眼】
【地面を何度か跳ね、擦られながら、向こうの壁に激突しようやく止まる】

「くっ、ククク・・・。さてご自慢の武器とやらはもう終わりか?」

【よろよろとフラつきながら】
【ゾンビの様に立ち上がる伏剣眼】
249 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(神奈川県) [sage saga]:2013/04/30(火) 00:48:46.64 ID:yHPXI7xFo
>>242

【見えなくなった警棒、増え続ける『枝』。結果は明らかだった】
【小細工は無駄だと男は悟る】
【安全地帯から御札を投げつけるだけで静まるような、生易しい相手ではない】

くそ、警棒が3分の2になっちまった。これじゃあ残りを飛ばしたところで無駄か……
いや……無駄なのか?

【男は違和感を覚えた。「御札」がそもそも無駄ならば、あそこまで大袈裟に防御する必要はない】
【先ほどのやり取りからも、警棒を弾くなら「刃」一つで十分だと相手もわかってたはず】
【相手に分析能力を有する「意思」があればの話だが】

もし、御札の存在を「宝玉」とやらが本能的に回避して……
それであれほどまでの防御をしたのだとしたら……?

【少女はなおも叫び続ける。あんなになってまで、自分ではなく相手のことを心配できるものなのか。男は妙に感心した】

に、逃げろって言われてもねえ、放っておいたらやばいでしょ、色々と

【男が再び口を開くと同時に、巨大な槍が5本、向かってくる】
【警棒ではどう考えても、防ぎきれない】

うらぁああああ!もうどうにでもなれ!!

【男は正面に向かって走りだした。5本の槍は放物線を描きながら男を狙ってきたため】
【奇しくも、命中の直前男が前に飛び出したことにより、回避された】
【背後で槍同士がぶつかり合う音が聞こえた】

ああああああああ!

【先ほどの腹の傷が痛むが男は止まらずに、少女目指して走る。手には新たな御札が束になって握られていた】

直!!接!!ぶちこんでやる!!!

【彼が狙うは少女の額。果たして】
250 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) [sage]:2013/04/30(火) 00:50:15.46 ID:AfP19Yo9o
>>247
「ぐ、ぬ、が、が、が……」

【地面に転がったまま、忌々しそうに十拳丸をにらむブレインデッド。しかし、生首だけでは、うめくだけで何も出来はしない】

(ちっ……まだやろうってんですかい……)

【満身創痍でなお、こちらへと歩み寄ってくるかに見えた】
【しかし、続く十拳丸。鉛色の瞳が見開かれる】

んなっ……そんだけの腕がありながら、時間稼ぎの役割をしたってんですかい……

【不敵な笑みさえ見せる彼に、スカーベッジは驚きの表情】
【不利な状況で戦いながら、ここまで自分たちを追い詰めた彼が、自分たちの足止めを優先したとは……】

ずいぶんとまあ、贅沢な人材の使い方ですなあ……
ええ、ええ、おっしゃる通り、もう戦えやしません
お帰り下さるなら、ありがたいこってすよ……

【もときた道を戻っていく十拳丸を、黙ってスカーベッジは見送る】
【彼にあと少し余力があれば、間違いなく殺されていただろう。粉となって消えゆく骨刀を見ながら、戦慄する】

……退くぞ、ブレインデッド
ここで出来るこたあ、もうねえ

「り……了解、した……」

【斬られた右腕をかばいつつ、左腕でブレインデッドを抱えあげると】
【スカーベッジも、空中庭園を去っていった】

/ありがとうございました! お疲れ様でした!
251 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [!nasu_res]:2013/04/30(火) 00:54:24.25 ID:JTEv2x9c0
>>246

【善太郎の凄まじい銃撃を黒いオーラの障壁で防ぐが―――その凄まじい勢いに肩、脇、脚などが被弾し鮮血が流れる】
【レギンは犬歯を剥き出しにしてイラついた表情で善太郎を睨みつける、その折れない心、勢い、全てがカンに触ったのだ】
【柔和な仮面を捨てて凶暴な本性を剥き出しにした顔で善太郎を今にも喰い潰さんと睨みつけ………。】

知った事じゃあねぇんだよガキが………ああ思い出したぜ………成程な、確かに手前みたいな糞ムカつく野郎が過去にいたな
奴が何をしてるかは知らねェが―――この状況で手前を助けにこない事だけは確かだなぁッ!

だから………手前も少しおねんねしてな………どうやらもはや持ち弾も尽きだようだしなぁッ!

【全身を緑の弾丸で撃ちぬかれて尚、そのあまりある凶暴性を見せ―――善太郎の腹部へと蹴りの一閃を放つッ!】
【それはノーガードで受ければ内臓まで破壊しそうな勢いを持ったモノで、そのまま善太郎を壁へと打ち付けて戦闘不能にしようとするだろう】
252 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2013/04/30(火) 00:59:33.40 ID:45n3KxRMo
>>237
【溶岩が沸き立つ様に、底なし沼に沈む様に、獣が檻を壊そうとする様に───】
【鼓動に合わせて、どんどん強くなって行く───怒りと、力と、衝動】
【人として生きたいならば、絶対に呑まれてはならない。呑まれてしまえば二度とは帰れぬ、獣の道】

ぐっ………はぁ…はぁ……!

【何処かが痛む訳でも無いのに、息を荒げて喘ぐ。伏せていた顔を持ち上げられ、脚が地面から離れた】
【両手から武器を取り落として、出来る言葉レギンを睨むだけ───】

【逃れようとも、逃れられない───少しでも気を抜けば呑まれてしまいそうで】
【何方にせよ待つのは地獄───畜生道に落ちる他に運命は無い】
【毒牙の様なレギンの指が頭に食い込む───それがスイッチとなった】

───……あ″あ″あ″あ″あ″あ″あ″あ″あ″あ″あ″アアアアアアアアアアアアアアッッッ!!!

【咆哮(ほえ)る───正にその叫び声は、獣の如く】
【レギンの右腕を掴み返し、離れようとするだろう】

【地面に降り立った立ち姿に、最早人の形は無く、中途半端に獣が立つみたいに、背中を曲げて猫背になって】
【両手の五指に力を込めて開き、目はレギンをギラギラと睨む───牙を剥いた口と共に、直ぐに赤黒い炎に覆われるが】

───AAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAA…!!

【燃える───皮膚が、体が、心が燃えて、燃え尽きて、炭となって黒くなる───】
【赤黒い炎に包まれ、形を変え、牙の生えた獣の頭と、鋭い爪を持つ四肢と、尾───人狼と言えばそれにも近い、人ならざるカタチに、変質する───】

>>246
《あー、不味いなこれ》

【───善太郎の端末から、突如覚えの無い通信が入るだろう───回線の割り込みだ】
【大人を気取る少女のような声は、名乗る事も無くそのまま続ける】

《黙って見ていてやったら案の定だ、まぁなんだ───精々巻き込まれないようにしろよ》
《今の奴≠ヘ、見境が無いぞ》

【───おそらく、ラッシュについて言っているのだろうか。忠告らしくも聞こえるが】
【何か聞き返す余裕があるなら、聞き返すといい、彼女はそれとなく答えるかもしれない】
253 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [!nasu_res]:2013/04/30(火) 01:02:36.30 ID:JTEv2x9c0
>>248

ふん、故にその性根まで曲り腐っているという訳か………笑止千万とはこの事だな
所詮は金の為に動く低俗な精霊よ―――そろそろ終わりにしようぞ

【盾に引っかけられた剣によって肩を切り裂かれるが………そのような事はお構いなしにそのまま盾を撃ちぬく】
【そして吹き飛ばされても尚立ち上がる伏剣眼を睨みつけながら―――盾を消滅させ最後の魔装をその右手に召喚した】
【それは魔剣だ………黒い刀身をもつ歪なオーラを放つ魔剣………そう伏剣眼が持つ物と似通った………。】
【それを構え―――そして伏剣眼に向けて駆けだしていくだろうッ!】

終りにするぞ魔剣の精霊よ―――貴様と同じ魔剣を以って貴様を両断させて貰うッッ!
消えろッ!!悪霊ッッッ!!!高貴なる龍族の一撃によってなぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁあぁぁ!

【そしてそのまま伏剣眼の胴体を両断しようと縦一閃の剣撃を放つッッ!単純、だが凄まじい威圧感を持った一撃だ】
【回避は考えない方がいい………ただ正面から撃つしかないッ!】
254 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2013/04/30(火) 01:07:58.05 ID:0JThLhZto
>>251


―――ヤベェッ!!


【ついにこちら目がけて正真正銘の凶暴性を見せ始めたレギンに苦い顔をしながらもガードの体制を取り】
【そのまま蹴りを受け、勢いよく壁へとぶつかってしまうだろう】
【背を抑えながらうつぶせで善太郎は、携帯端末に顔を向ける】


――――あ、あのよ、"WILD"、こらぁ……どういう……ことだ…?


"あー、そっちはちょっとまだ使わないでほしかったなあ、そっちが複雑な新兵器の方だったんだよ
実はそれは君の今後の成長をキーに少しずつ成長していくシステムだったんだよ、ハッハッハ、ごめんね"

ハッハッハ……じゃねーよ


【ガク、とその場でうなだれてしまった善太郎――――その腰からコロコロと何かが転がってくる】
【何か、緑色の卵の様な物だが、それがひとりでに割れたかと思うと中から何羽もの赤い鳥が飛び出してくる】
【きょーん、とか泣きながらそのまま鳥たちは善太郎の体を引きずってその場から去ろうとしているのだった】

【涼宮 善太郎―――――Mission failed】

/というわけで、ちょっと早いですがここで失礼いたしますー
/乱入しといて早く退いて申し訳ない!
255 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(大阪府) :2013/04/30(火) 01:09:25.12 ID:n0rebBzU0
>>246

【貴方の決死のーーほとんど、破れかぶれの突撃!】
【賢明ではないが、敬意を表すべき『勇ましい』行動!】

【それは『少女』ーー或いは、『師父』『宝玉』の想定外だったらしい。】

ッッッッあああ!!!??

【ーーだが、必ずしも。】

【それが、最善の結果を産むとは、限らないのだ。】
【『種明かし』となるがーー『宝玉の意志』は、自分の『宿主』である少女の身体を護る事にもある。】
【故の、過剰防御。つまり、だ。】

ぁ…………

【ぴたり、と少女は動きを止めた。人ならざる身故に、『魔を祓う』札は、効果覿面。】
【翼も枝分かれを止めたーー動くものは何も無くなった……】




【 ぴし ぺきっ 】
256 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2013/04/30(火) 01:17:00.60 ID:rKOukXfe0
>>253

「ふん、悪霊か・・・。そうだな。
 欲望の赴くままに人を斬る俺はまさに悪霊と呼ばれて然るべきだろう」

【ファフニールが最後の切り札、魔剣を取り出したのを見ると】
【目を細めてポツリと呟いた】

「良い剣だ・・・」

【放たれる一撃】
【圧倒的破壊力を持った斬撃】
【伏剣眼の胴を唐竹割りに両断せんとすその強大な力は】


【はたして伏剣眼へは届かなかった!!】


「く・・・ぉ、おおおおおおおおッ!!」

【伏剣眼は魔剣を盾にし!】
【肘から上の動かぬ右腕で押さえながら!】
【その斬撃を受け止めきった!!】

「ふぅ・・・! 流石はノスフェラトゥ。不死者の名は伊達ではない、な!」

【衝撃で伏剣眼の周囲にクレーターができる】
【ガチガチと刃の擦れる音が鳴り】
【受け止めはしたものの、伏剣眼が必死で一撃を押さえている状態だ】
257 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(空) [saga]:2013/04/30(火) 01:18:48.89 ID:rtAamGvq0
>>244

【俯く表情は窺えない。滴る紅の音だけがした。】
【だが其れはクスリと笑った様でもあり、】

……己を想うから限界が見えてくる。
敗北を想うから諦めてしまいたくなる――――――

…………どれも私には必要ない。
想うのはただ “勝利” だけ――――――― ……それ以外の意味は、生きるべき人達にあげればいい。 

【――――――― 零さないこと。失わないこと、失わせないこと。】
【護りきるため、救い出すため。この手で護り得る大切なものを、今度こそ護り通すため。】
【その結末だけを求めるゆえに、最速の剣として、己の存在すら忘却して刹那に全霊を懸けられる――――――】

【そう刻んで加速する戦意、】

【背後の壁に添う様に合わせた刃先。背後に、横一文字に太刀を構えながら。迫る敵影を認め、想う、】
【片手では不足。両腕でもあの質量は御しきれず、譬え両断しようとも残骸に押し潰されるだろう】
【ならば別のベクトルを用いればいい。己に撃てない一撃ならば、この死地そのものを利用するだけで―――――――】


―――――――――――――――――― ………はぁああッッ!!

【両腕の力に圧迫され、真横へと振り抜く力を蓄えた太刀。刃が食い込んだ壁を補助として、カタパルトの様に横一線の斬撃を撃ち放つ】
【重厚な仮面も幾重にも連なって襲い来る分身体も、総て凡て薙ぎ払う程の指向性、】
【絶対域の斬撃は迅速で――――――― 都合十二体の標的を殲滅せんとしたのだろう】

【成功すれば血煙を突き破りながらアイオーン目掛けて壁を蹴り飛翔、】
【もはや分身は尽きた筈だが――――― 常人の肉体が幾ら在ろうとも、其れは彼女には障壁足りえなかった】
【接敵に成功すればその勢いを載せて一閃。時計盤を貫通するが如き刺突を以て、アイオーンとの戦いの幕引きを狙う】

【其れが致命傷たるのかは兎も角として。行動と退避を封じることならば、恐らく果たされる筈で――――】
258 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(神奈川県) [sage saga]:2013/04/30(火) 01:22:46.53 ID:yHPXI7xFo
>>255

はぁああ!!……あれ?

【半ば死を覚悟しながらの突撃で、男はガラにもなく少々高揚していたが】
【周囲が恐ろしく静まり返ったことにより、逆に我に返る】

【少女に御札の束を押しつけた後、沈黙】

止まった……!?気絶?!おいっ!しっかりしろ!

【男は少女の体を揺する】

ダメか……いや、俺程度の力で作った御札だ。まさか死ぬなんてことは無いはず……!
あぁーでもどうするか……救急車なんて呼ぶわけにもいかないよなぁ
こうなったら『お上』に連絡して指示を貰うか?
いやでも……っていうかお腹痛い!!

【男は大きな焦りと、ちょっとばかりの達成感ですっかり妙な気分になり】
【背後で聞こえるぴしっ ぺきっ という『音』には気づかなかった】
259 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [!nasu_res]:2013/04/30(火) 01:27:21.91 ID:JTEv2x9c0
>>252

ギャハハハハハハハハハハハハッッッ!!それだよラッシュ君ッ!それを待ってたんだぜッ!
いやぁ………良い悪意だなオイ………おーい飼い主さんよー聞こえてるかぁー?お前のペットが野生化しちまってるぞ?

いやぁこの変貌っぷりは何か仕込んだな………?卵≠ゥ実≠ノ近い………まぁなんだっていいがなぁ!

【ラッシュの変貌した姿を眺めながらまさに愉快で仕方がないと言った風に満足げに嗤いながら姿見えぬが恐らく見ているだろう人物に声をかける】
【挑発するようにそう言い放ちながら変形していくラッシュの姿を観察しながら推測を上げていく………。】
【善太郎が戦闘不能になった今―――もはや狂獣と化したラッシュと魔人であるレギン―――この二人の怪物の争いを止める者など】

そんじゃあまぁ………その力≠ェどれほどのもんか………見せて貰うとしようかねぇッッッ!
ヒャハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハッッッ!!精々愉しませろよわんこちゃんよぉッ!

狂気に呑まれたその姿じゃ逆立ちしたって俺には勝てないがなッ!!

【轟ッッ!とレギンの全身から黒いオーラが爆発するよう沸き立ち、そのオーラをラッシュであった怪物に向けて放つ】
【そしてそのままラッシュの肉体に蛇のように絡み付き―――成功すれば自身の方へと引き寄せて、そこに思い切り踵落としを放ち床に打ち付けようとするだろう】
【果たして狂獣と化したラッシュはどのような破壊≠齎すのだろうか………ふと、封印区画の隅で何かが沸き立つ気配がした】

>>254

おや………いなくなってしまいましたか………いいでしょう今度はバックにいる者ごと消し去ってあげましょう。

【離脱した善太郎の跡へと一瞥をし………半ば予想がついている彼の関係者の顔を思い浮かべ一度舌打ちをした後に再び視線を戻した】
【果たして彼≠ェ再び姿を現す事はあるのだろうか………?】

//善太郎の方お疲れ様でした!!
260 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(大阪府) :2013/04/30(火) 01:37:38.09 ID:n0rebBzU0
>>258

【言うならばーーいや、これはあくまでも『状況が産んだ結果』だが。】
【貴方は、この騒動に『トドメを刺した』形になる。仮に貴方が現れなければ、『宝玉』は、よりえげつない破壊を齎しただろう。】

【 ぴきッッ!】

【ひび割れる。体内の『宝玉』が、『羽化』する時が来た。】
【『機関との戦い』『大会』酷使され続けた宝玉は負の限界を迎え、『次なるステップ』へと進む。】

『…………………』

【べ りィィィィ】【ひゅおおん!】

【少女の姿は腹部に収束する。逆にその腹部から、『展開』される。】
【『師父』『宝玉の意志』ーーその、邪悪の存在が。】

『嗚呼……ようやっと、頃合か。』
261 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2013/04/30(火) 01:45:02.29 ID:45n3KxRMo
>>259
【赤黒い炎の塊が形を作ったように、メラメラと頭から背中から揺らぐ残滓を空間に散らせ】
【睨むラッシュだった物≠ヘ、唸るだけで動かない───元々の慎重さが残っているのか───いや、違う】
【怒る魔獣は、待っているのだ───レギンを襲う隙を、蛇の頭を噛みちぎる隙を】

─────────……!!

【レギンの伸ばした蛇が魔獣に絡みつき、いとも簡単に絡まれた魔獣は、そのまま引き寄せられる】
【まるで先程の咆哮が嘘だったみたいにおとなしく、レギンの振り上げた脚に───】

───GYAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAA!!!

【咆哮───!刹那、引き寄せられた魔獣が体中に滾る物凄い力を持って体に絡み付く蛇を破壊し、拘束から逃れようとする】
【成功すれば、魔獣は引き寄せられた勢いのままレギンに飛び掛かる───開いた腕と爪を閉じるように、切り裂くのだ】
262 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [!nasu_res]:2013/04/30(火) 01:48:33.30 ID:JTEv2x9c0
>>256

ふ、悪霊の割には随分と潔いなッ!!所詮は半端者と言う訳かッッ!!
どうしたッ!貴様の剣はその程度のものなのかッ!?

【クレーターを造りながらも尚も止まる事のない強烈な斬撃―――ファフニールは口元を歪ませながら再び剣を振り上げるッ!】
【何時の間にか………この男も戦いを愉しんでいるかのようだった………そして再び剣を頂点に振り上げ、一撃必殺の魔翌力を充填するッ!】
【そして、一瞬の間を置いてから………。】

終りだッッ!!魔剣の精よッ!!砕け散れぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!

【そのまま全霊の一撃を振り降ろすッッッ!!先ほどをさらに超える絶大な一撃………だがそこには大きな隙が出来ていた】
【懐ががら空きだ………まさに最後の力を振り絞った一撃なのだ………故にこれは伏剣眼にも大きな好機となるッッ!!!】

>>257

【持てる全ての物量を投入した攻撃―――もはや柊と言えどこれを回避するのは敵わないだろうとそう考えていたのである、が】
                     

                     【 斬 ッ ! ! !】


【それすらも………柊は全て両断したのだ―――もはやこの修羅の剣撃を止める術など持ち合わせてはいない………】
【アイオーンはそのままたじろぎながら後退しようとするが………その顔面を柊の刃が切り裂いたッッッ!!】
【そして顔面が割れ、内部に見えるのは………光を放つのは………宝玉≠セ………この怪人の核は宝玉だったのだッ!!】
【アイオーンは表面を失った顔を抑え、そのままガクガクと震えて始め…。】

ア………ガ……ア………私の力が……アアアアアアアアアアアアァァァァァァァァァァァァァァァァ!!!
八攫ァアアアアアアアァアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアッッ!

ドアgヴィアホvpあhパヴぉあhヴァおhヴァ男vhアpdvhだぽんヴぉぱjヴぉぱjヴぁおpvじゃおpvじゃspヴぁ!!!

【暴走。宝玉の力を制御できなくなった器が暴走し、ガクガクと震えながら暴れ出す………すると、この空間全体が震えるッ!】
【時≠ェ―――次第に遅く………周囲の………世界が………止まろうと………このままでは………全てが………停止して………心臓すらも】


                         【その瞬間。】


【アイオーンの暴走によって全てが止まろうとした瞬間………遥か下から………何かがアイオーンの身体を撃ちぬくッ!】
【それはなんだ………?赤い衝撃波≠セ………その出所を見れば………あまりに下過ぎて良く見えないが赤い長髪の人物が見える】
【だが次の瞬間にはその姿を消している―――幻だったのだろうか………だが。】

【どのみち、暴走しているアイオーンの動きは止まった………後は幕を引くだけだ、この戦いの。】
263 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(神奈川県) [sage saga]:2013/04/30(火) 01:54:40.64 ID:yHPXI7xFo
>>260

【男がようやく異変、というより「異様」に気づき、振り向くと】
【目の前で信じがたい光景が広がっていた】


あ、無理だこれ……御札とか……俺の力じゃもうどうにもできねえ


【男は無様にも腰を抜かし、地面にへたり込む。地面に赤い液体がポタポタと落ちる】
【腹の出血もダメージを少しずつ蓄積させていたようだ】

【かつて陰陽術の軽い訓練を受けただけで、本来霊感の類は持っていない彼だが】
【その物体、または生物から出る禍々しい気は余すことなく全身で感じられた】


とりあえず、俺はもう抵抗も何もできないんだけども、一応まだ……だったから

【そうつぶやいて、男は『それ』を見つめる】
【もはや、眼から戦意は完全に喪失していた、そして】

私の名前は實光、尾月陰陽允實光(おづきおんようのじょうさねみつ)と申します
名前からお判りでしょうが、櫻の国の者です。以後、お見知りおきを

で、君の名前、いや、あなた達の名前は、なんて言うんです?

【口調を正し、遅すぎる自己紹介を始めた】



264 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2013/04/30(火) 01:59:09.04 ID:rKOukXfe0
>>264

「ク、クク・・・! 言ってくれるではないか」

【振り上げられた魔剣】
【次に来るであろう絶対の一撃】

【その一瞬の隙を、この男が見逃す道理は無いが】

(この瞬間に喉を突くことは容易いが・・・!)

【伏剣眼は目を細め、その一撃を、最高の威力を放とうとする魔剣を見て】
【ふっ、と小さく笑う】

「いいだろう、貪欲なる吸血鬼は虎よりも凶暴だぞ・・・!」

【この男はッ!】
【迎撃することを選んだ!!】

【伸縮性のワイヤーで動かぬ右手を柄に縛り付けると】
【両手で持った剣を振りかぶる】

「その魔力をッ! その異能の剣戟をッ! 喰らい尽くせ、ノスフェラトゥ!!」

【振りかぶり、ぶつかり合う2つの魔剣】
【果たして立っているのはどちらか、あるいは両方か】
265 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [!nasu_res]:2013/04/30(火) 02:00:16.21 ID:JTEv2x9c0
>>261

【飛び掛ってきた魔獣の攻撃―――それをモロに受けてレギンの肉体から鮮血が舞う………だが!】
【本来なら肉体を四散させていてもおかしくないその攻撃を受けて、笑っているのだレギンは………良く見れば黒いオーラが全身を包み込んでいる】
【これにより全身の防御能力を底上げしているのだろうか―――?レギンはそのまま腕を振り上げてラッシュを叩き落そうとするだろう】

だからよぉ………無駄なんだよ無駄無駄無駄ッッ!そんな敵意だけの攻撃じゃあ俺を斃す事なんざできないぜぇぇぇ!?
どうすんだよぉわんこちゃんよぉぉぉぉぉぉ!!まだ足りないんじゃねェか?悪意がよぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!

オラオラオラオラオラオラオラオラオラッッッ!もっと愉しませてくれよぉぉぉぉぉぉ!ヒャハハハハハハハハハハハハ!

【そして成否に関わらずラッシュの肉体へ向けて蹴りを無数に、まるで踏みつけるように連撃で放つッッ!】
【その全てに悪意の因子たる黒いオーラを織り交ぜてそのままひたすらにラッシュを打ち据えていこうとするだろうッッ!】

【―――その脇で何かがぼやけて、まるで幻影≠フように何かが見える………それは………銀色の髪を持ち赤い軍服を纏った、人型】


             『随分とみすぼらしい姿になったものだな、ラッシュ・ワンスドック。』

【その幻影は、かつてラッシュの宿敵の一人であっただろうその幻影は、届いているかも分からない声を………獣へと放っていく。】
266 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2013/04/30(火) 02:00:36.32 ID:AMZc5cKPP
>>243
【彼女の心からの宣言を聞き、なお男はそれを滑稽だと笑う】
【そして男は彼女に問う 人を[ピーーー]覚悟はあるかと】

…確かに私は人を殺したことはありません
捕らえた犯罪者が死刑を求刑されたところで、それはその者の自業自得というもの
その犯罪者が死ぬだけの理由を持っていたのだから…私が殺したと言うことには、ならないと思います

そういう意味で、私に人を[ピーーー]覚悟など無いと言えるでしょう
貴方はその覚悟がお有りの様ですが…私は、必ずしもそれが必要とは思わない
我々自警団が成すべきことは、裁きを受けるべき人間を法廷へと連れて行くこと
その人間が死すべきか否かは…我々の様な一兵卒が考えることでは無いと思っています

【彼女は語る 人間の生死をを決めるのは、法律が定めることだと】
【一見無責任にも思えるが、それは自身の「分」をわきまえた行動であるとも言えた】

そして…悪人を裁きの場へ連れて行く、それが我々の仕事ならば
その職務を果たす覚悟ならば私はこの胸にしっかりと抱いている!
世界の定めに基づき悪を制圧する!それが私の成すべき正義です!

【等比は宣言した 自身に人を[ピーーー]覚悟など無いと】
【戦闘において人を[ピーーー]覚悟を持つべきという彼の信念と、ただ自分の正義を貫くという彼女の等身大の信念】
【彼は彼女の信念を弱いと言ったが…どちらの信念が正しいのかは誰にもわからなかった】

無論貴方をこの場で[ピーーー]気も私にはありません!
本当に私が貴方を倒せないかどうかは…やってみるまではわからない事です!!

【そう言い放ち、等比はポケットから取り出した物体を元の大きさに戻す それはトランポリンであった】
【その中央に飛び乗り、そして思い切り跳躍して菅野の頭上へと飛び上がった】

喰らえっ!

【そしてさらにポケットから取り出し巨大化させたのは…大きな鉄製の柵!】
【ちょうど巨大な箱の様に、上から降ってくる鉄格子は菅野の全身を包み込もうとするだろう】
【回避しなければ、もはや脱出不可能な檻に閉じ込められてしまうことだろう】
267 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [!nasu_res]:2013/04/30(火) 02:06:09.71 ID:JTEv2x9c0
>>264

                        【 ド ン ッ!】

【二つの刃が交差し―――そして互いに背を向けあうかのような体勢となる………そしてファフニールは一度笑う。】



                それが剣の精霊たる………真の力か………見事。


【ぐしゃり。それだけ言うとファフニールはその場に倒れ………鮮血を噴きだしながら絶命した………同時に手に持っている魔剣も消えた】
【最後の壮絶なる一合にて………魔剣の精霊は魔具の王を切り裂いたのだった―――喰らいつかされたのは………龍≠ナあった。】

                  【そして………城主は此処に打倒された。】

//お疲れ様でした!
268 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(大阪府) :2013/04/30(火) 02:16:45.14 ID:n0rebBzU0
>>263

俺はーーそうだね、『咎堕の宝玉』の……元・持ち主。

咎堕の宝玉は『心を喰らう』んでね……俺は……死に際、これに全心・全霊を移した。
ま、詰まる所『死んだ男』さ……俺はね。ココロだけは、保ってたけど。

【青年的な姿だった。死人の心の具象だと言うならば、その姿は生前のそれか。】
【メタリック・ブルーの髪、深い青色の虚な瞳、龍鱗の黒コートの不気味な男。】

【『咎堕』の宝玉に宿る、魂の残響であった。】

彼女は『レイニーエッジ』
あらら、安易に……宝玉なんかに手を出すもんじゃあないねえ。
教訓……ってワケさ。単なるアートマン使いのままで満足出来なかったから……『消えた』…正しくは俺と『交代』した。

まっ……暫くは手伝ってやってたんだけどさ……
師父様(オレ)もそろそろ、現世で動き回りたいのよね……ふふ。

【詰まる所、だ。】

【宝玉の『真の意味での所有者』はこの男。】
【少女『レイニーエッジ』は、その力を借りていた……それだけ簡単な話。】

【そして、レイニーエッジがそのキャパシティを超えたというだけの、単純な『暴走』】
【そして、誕生した。宝玉に籠められた魂の、具象。生ける宝玉ある男が。】


俺の名は……

SS
269 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2013/04/30(火) 02:20:06.66 ID:45n3KxRMo
>>265
【巨大な両爪の一撃は、確かに大きくレギンを抉った───筈だった】
【しかし、平然とするレギンに、もしこうなっていなければ驚愕の顔でも浮かべただろう】
【それは出来ない、ただそこにあるのは、目の前の物を破壊すると言う衝動のみ───魔獣には、目前の危機は予測出来ない】

【レギンによって地面に叩きつけられた瞬間を、蹴りの嵐が襲う、痛みに呻く事も無く、恐怖もなく、確かに体は傷付きながらも、魔獣はそれを受けて】
【しかしただ黙って受けているばかりではない───】

VVAAAAOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOO!!!

【踏み付けられる魔獣が、大きく雄叫びを上げる、空気を揺るがし、空間を震わせる巨大な音圧だ】
【地獄の底から響くような巨大な雄叫びで、レギンを吹き飛ばし離れさせようとした】

【成功すれば今度はこちらの番───魔獣はレギンに接近し、両腕を振り乱し、爪での攻撃をめちゃくちゃに繰り出そうとするだろう】



【───声が聞こえた───気がした】
【暗闇の中で、どうしようもない状況で】
【憎たらしかった、気に入らなかった、取り戻せなかった、届きたかった───声が】

【───『どうしろってんだよ』】

【闇の中の呟きは、自分にすら曖昧になっていた】
270 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2013/04/30(火) 02:21:00.83 ID:rKOukXfe0
>>267

【ファフニールが倒れて数秒の後】
【伏剣眼は全身から血を噴きだし】
【魔剣を杖の様に付いて、息も絶え絶えになる】

「貴様も中々だったぞ龍の末裔」

【やがて魔剣は互いの血の混ざりあった血飛沫を吸い取り】
【赤絨毯は元の鮮やかな色に戻る】
【荒い息を立てながら、伏剣眼は顔を上げると】

「さて、これから人質の救出へ向かいたいが・・・。
 この傷では足手纏いだな、大人しく船へと戻るか。
 まぁ城の主を打ち取ったのだ、金の分は働いただろう」

【ヨロヨロと立ち上がると】
【最後にファフニールを見据えこう呟いた】

「混沌の世より面白い物は見れたか? さらばだ、城主の龍」

【剣を杖の様に付きながら、伏剣眼は玉座の間より退出した】


/お疲れ様でした! &ありがとうございました!
271 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(空) [saga]:2013/04/30(火) 02:24:04.39 ID:rtAamGvq0
>>262

【斬り捨てる刃の感覚。貫く鋩を孤剣は感じ取っていた】
【溢れ出す光は、破壊される時計盤の嗚咽は、この因縁と闘争の終わりを伝えて、】

(………っ!?)

【アイオーンの、宝玉の力が暴走を始める。轟く様なその脅威の音が、

【異常事態――――――― 初めの不意討ちなどとは比較にならない災厄が来ると、ゾクリと全身が粟立つ気さえした。】
【………この城に居るのは自分とアイオーンだけでなく。】
【もしもこの “力” が解放されてしまえば、恐らく総てが停止に巻き込まれて――――】

(……、嫌、だ………。)

【……無力に抗いたかったから勝利を、二度と零さないことだけを願ったのだ。】
【それなのにまた失うのか? 自分一人の命どころか、誰も救えずに終わるのか。】
【絶望に抗う様に両腕に力を籠めても、その動きすら既に停止寸前で――――――】

【その悪夢を打ち払う “力”、】
【赤の、衝撃波。鮮烈な一撃が視界を掠めて絶望を穿ち貫いた】

(…………な……!?)

【一瞬だけ見えた長髪の色は、なぜだか、見覚えがある様に感じていて……】

【呆気に取られた表情も、一度瞬いた頃には消えて】
【再び柊は歩き始める。来たるべき結末を見届けるために、或いは其れを塗り替えるために。】

(……そうだ、この夜は未だ終わりじゃない。)
(………この奥で、一体何が待つのか―――――――)

【太刀を右手に携えたまま、柊は、あの巨大な扉を開けようとして――――――】
【開いたなら奥に踏み入るのだろう。目的意識はそのままに、幻の正体を確かずにはいられずに、】
【ふと想ってしまう、ひとつの可能性に衝き動かされる様に。】
272 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(神奈川県) [sage saga]:2013/04/30(火) 02:37:04.80 ID:yHPXI7xFo
>>268

『レイニーエッジ』、それに『SS』か……
正直、あんたの言ってること、ほとんどわからん

だけど……俺があんた達に余計な手出しをしちゃったっぽいことは、なんとなくわかる
悪かったな……その御嬢さんがせっかく警告してくれたのにちょっかい出して

【男は腹を左手で抑えながら、言葉を続ける】
【気分が昂ると饒舌になる癖があるようだ】

御嬢さん、いや『レイニーエッジ』に伝えてくれ。「すまなかった」と……
交代とか言ってたな?死んじゃあいないんだろ?

【懇願するように青年、SSを観る】

えーっと、あとはそうだ、命乞いをさせてもらおう

【そして、他人事のように自分の運命について話題を出す】

このことはもちろん上司にも、誰にも言わない。
いや、言おうと思っても何と言ったら良いかわからないんだけどもね
腹の傷に関しては、まあ上手く言うよ。そこは信じてくれ

はぁ、意識が遠のいてきた。俺は多分このまま気を失う……殺すんなら、その時に頼む
死ぬのは嫌だけど、殺されるんならせめて意識が無いときがいい……
というわけで、あとはあんたに任せた。
また目覚められることを祈ってるよ……

【そして、全てを投げ出し気を失った】
273 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(愛知県) [saga]:2013/04/30(火) 02:39:30.44 ID:o0MqFxUMo
>>266
  ほうか、立ち向かうか一兵卒。奮い立つか一兵卒。折れないか、一兵卒。

  だが――――――――――――弱いな、一兵卒。


【彼女の返答は、殺さないという物だった。生死の判断は、法が、上の人間が行いべきだと言った。】
【その言葉を聞いて。その信念を聞いて。それでも尚、菅野康作は――――――弱いと言った。】


  撃たないか、一兵卒。斬らないか、一兵卒。噛み付かないか、一兵卒。
  だが俺は殺すぞ一兵卒。誰かが殺すぞ一兵卒。そんな事じゃ――――――やはり、負けるぞ。
  ほうなら言った通り、殺し合うぞ。教育してやらぁ、ほんであの世で後悔するか!!


【殺す覚悟の無い人間が、殺す覚悟のある人間には勝てない――――――――暗にそう言って、菅野康作は駆け出した。】
【であれば、後は闘争だ。戦争の続きだ、殺し合いの続きだ。火炎を撒き散らしながら、菅野康作は駆けた。】
【異能によって現れたのはトランポリン。何とも古典的だ、と菅野康作は思い――――――】
【振り落ちる鉄柵を見て思う。古典的なのではない、拍子抜けするほど基本的なだけだ、と。】
【菅野康作は、振り落ちる鉄柵から回避すべく、螺旋回廊の端へと駆け――――足を駆け、其処から飛び出した。】
【その先にあるのは、巨大な女神像。吹き抜けに立つ其れのその肩へと、菅野康作は飛び移った。】
【鉄柵が螺旋回廊に落ちる様を見届けると、すぐさま等比へと、刃を片手に跳んだ。】



   ォ  ォ  ォ  ォ  ォ  ォ  ォ  オ  オ  オ  オ  オ  オ  オ  オ  !  !  !  !  !  !



【受けてみろ、と。繰り出されるのは、先程と同じ、全身の体重を乗せて、斬馬刀を振り下ろすという一撃。】
【その信念の独白に、何の意味があったか。その信念は、自分を強くするものかと。そう言わんばかりに。】
274 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [!nasu_res]:2013/04/30(火) 02:40:28.22 ID:JTEv2x9c0
>>269

【 ド ン ッ ッ ! !っと吹き荒れる音の衝撃波に吹き飛ばされるようにして後退するレギン………その衝撃でかけていた眼鏡も何処かへと吹き飛ぶ】
【そしてさらに加速して接近するラッシュの攻撃をナイフも使いながら紙一重で躱しながらその顔には歪な笑みが浮き上がっている―――】
【もはやこの狂気と狂気のぶつかり合いに終わりはない………どちらかが滅んでもそれは終わらないだろう。】

いいねぇ愉しくなってきたッッ!叫べッッ!もっとそのみじめな歌声を聞かせろよラッシュ・ワンスドックッッ!!
でねーと手前の大事なモンもこのまま全て消えちまうぞぉぉぉぉ!!ヒャハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハッ!

もっと、もっとだ………その破壊衝動を研ぎ澄ませッッ!!それがアレ≠フ中の虚無を増幅させる………クッヒャハハハハハハハハッ!

【ゲラゲラと笑いながら両手にナイフを構えてそれでラッシュの肉体を一瞬にして連続で切り裂さこうとするだろう―――。】
【そう、この状況を狙って造りだしたのはレギンであり………恐らく全てが予測の範疇であるのだろう………つまり危険なのはラッシュだ】


【レギンには姿が見えていないであろう幻影は―――ただ虚ろにそこにありながらラッシュの言葉に耳を傾けている】

『私は託したのだ………それは貴様が考える事だ………だがそのまま破壊衝動に呑まれれば私と同じ結末を迎えるだろうな
 その力≠抑えるには………強い力が必要だ―――調停≠フ力が………。仕方がない、この残響≠フ力を用いて………くれてやる』

       『だがそれで終わりではない………後は自分で見つける事だな………さらばだ………我が宿敵。』

【それだけ言うと幻影は姿を消し―――何故現れたのか分からない残響は完全に消滅する………そして幻影がいた場所に残ったのは銀色の球体=z

【そう―――全てを調停する………銀色の力………ミーメ≠フ力の結晶。名を銀帝の宝玉=\――。】
【それは全ての力を調停し、銀色の魔翌力によって安定させる………それはラッシュの獣の力≠ナあろうと例外ではない】

【だが―――その宝玉自体も強力な力の結晶なのだ………今のラッシュがその負荷に耐えられるかはわからない………だが。】
275 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [!nasu_res]:2013/04/30(火) 02:57:10.37 ID:JTEv2x9c0
>>271

【扉を開けた先は巨大な広間だった―――そこには捕えられた人々が身を寄せ合うようにして震えていた】
【見張りをしていたであろう機関員は全て打倒されている………果たして誰がやったのか―――それはその先に見える】
【広間の壁に持たれるようにして立っている囚人服のようなモノを来た赤い長髪、そして赤い瞳………その風貌はまさしく………!】

違うな、僕はセロ≠ナもミーメ≠ナもない………そのどちらでもありどちらでもない存在。
言うならばただの穢れた赤さ………そうだなゼロ・スカーレット≠ニでも名乗っておくか………まぁともかく、だ

ふがいない君に代わってここは済ませておいた―――後は皆を連れ帰ってくれ………どうやら少し足りない≠謔、だが…。
これも蛇≠フ計略の内か………意識不明だった僕が眼を覚ましたのは予想外だろうけどね………ともあれ恩人を待たせているので失礼するよ。

さよならだ八攫 柊。僕は世界に大きな借りがある………その為に戦い続ける。いずれまた、会おう。

【ゼロと名乗った男は自分の言いたい事だけを言うと………小奇麗な携帯端末を操作し―――どこかへと転送されていく。】
【そのどこか悲しさを孕んだ瞳で一度柊へと視線を流しながら………。】

【残ったのは連れ去られた人々………だが数が足りない、3000人程の人質だったはずがここには2000人ほどしかいないのだ】
【だがここで立ち止まるわけにはいかない、財団に連絡し人々の救助に降りてきてもらわねばならないのだ。】

       【そしてこの夜は終わる………赤≠ヘ帰還した………今度は世界を守る∴ラに。】

//最後は少しグダって申し訳ない…お疲れ様でした!
276 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2013/04/30(火) 03:17:55.16 ID:AMZc5cKPP
>>273
【鉄柵による捕獲にも失敗し、今の等比は隙だらけである】
【上空から振り下ろされる斬馬刀にとっさの対応で剣を具現化し、それで斬撃を受けようとするも】
【そこは基本能力の差、女性の非力な体で受けきれるはずもなく】

…ぐぁっ…!!

【等比は思い切り吹き飛ばされ、背後の螺旋階段の壁へと激突した】
【壁がめり込む程の衝撃、何かが折れるような耳障りな音 恐らく肋骨の何本かは折れているだろう】

(…まずい、この男…予想以上に強い…!)

【数々の策略は破られ、もはや戦況は絶望的と言っても良かった】
【しかし、戦いをもしも力と力のぶつかり合いで無く 心と心のぶつかり合いであるとするならば】
【彼女にはどうしても譲れないものがあった】
【壁にその身をもたれかけながら、息も絶え絶えに彼女は言う】

そうです…私は殺しません
撃ち殺しませんし、斬り殺しませんし、噛み殺しません
なぜだかわかりますか?
…だって

人間って、死んだら終わりじゃないですか

死にさえしなければ、どんな人間だって可能性が残ります
仮に相手がどんな悪人だって、死ななければきっと改心したり…生まれ変わることができると思うんです
だけど殺したら、そこで終わってしまうじゃ無いですか…
全ての可能性はゼロになってしまう…

だから私は、相手がどんな悪党であっても殺しはしません
その人の可能性を信じているから…です

【彼女の言葉は、何か男の心を変えるだろうか】
【それとも、無情の刃が振り下ろされ物語に幕が降りるのだろうか】
277 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2013/04/30(火) 03:25:01.71 ID:45n3KxRMo
>>274
【回避、回避、回避───当然の如く攻撃は当たらない、だがそんな事には当然構わず、両腕をめちゃくちゃに、駄々っ子のように振り回す】
【煽りに答える言葉は無い───無いからこそ、最早人の言葉を解さない獣にまで落ちた事が分かるだろう】
【この戦い───魔獣が砕ければレギンの企みは続き、レギンが折れれば魔獣は全てを破壊せんとするのみだ───狂気の果てに終わり等無い】

GGGLLLLLAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAA!!!

【ナイフに体を切り裂かれ、鮮血とも魔翌力とも分からぬ赤黒いモノが噴き出す───一言吼えるも、怯まず】
【大きく振るい落とした右腕も当たらずに空を切って、その目に映るは───】



【───『ああ、そうかい…わかったよ』】

【『恩に着るぜ、英雄=x───『やってやるさ、やれる所まで』───】



【動き出す魔獣───飛び掛かるように、両脚を跳ね出して、向かう先はレギン───では無い】
【残っていた理性(じぶん)を奮い立て、その手に掴んだ、小さな希望】

【小さな銀色の球体を手の中に掴んだ刹那、湧き上がり、噴き出す、銀色の力が魔獣を───ラッシュを覆う】
【ラッシュを内側から食い尽くす紅い獣の力を、英雄の残した銀色の力が抑え込み、調停させる】
【巨大な力と力のぶつかり合い───それが傷付いた人の身の中で起こるとするなら、果たして耐えられる道理があるのだろうか】
【───いや、耐えるのだ、耐えなくてはならない】
【目の前の蛇を砕く為、協力してくれた者達の為、そして自分自身の為に───】


【───『俺は諦めが悪いんでな』】



───………

【いつしか、赤黒い力も紅い力も、銀色の力によって調停されて───そこに在るのは、ラッシュ・ワンスドッグの立ち姿】
【右手に持つは銀帝の宝玉>氛氛氓ナはない、白銀でありながら、紅い光を放つ、槍とも大剣ともつかぬ長柄の剣】
【切っ先が二つに割れ、中心部に隙間が飽き、剣の根元で丸く開いた隙間の中に、銀色の宝玉が収まっていた】

【───痛みを、怒りを力に変える、紅き反逆の力】
【───獣へと変質し、更なる怒りで悪意を喰らう赤黒い獣の力】
【───かつての敵、英雄から受け継いだ、銀の調停の力】

【全てが混ざり合い、安定し、生まれた力の結晶───獣の様に牙を剥き、巨悪へと反逆する為の調停のカタチ】

…レギン───




───喰らえ

【すぅ…と右腕を引き、剣の切っ先をレギンに向ける───すると、隙間が開く様に剣が解放し、赤黒い力が剣に纏われる】
【それは正に巨大な獣の頭部───開いた大顎には、鋭い牙が剣山の様に、噛み砕く対象を待ち構える】
【突き出すと同時に閉じるその赤黒い獣の顎は、まるで力そのものが意思を持っているかの様に、レギンを睨み、喰らい付かんと───余りに静かすぎるラッシュとの対するその様子に、獣の顎の凶悪さは際立つ】
278 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [!nasu_res]:2013/04/30(火) 03:47:54.33 ID:JTEv2x9c0
>>277

【さらにナイフで切り裂こうとした矢先―――魔獣はレギンではなく明後日の方向へと退避する………】
【そして赤黒い獣の姿は徐々に変化していき………それは元のラッシュの姿へと変化していくのだ………レギンはそれを訝しげに見つめる】
【そして―――三つの力を内包したラッシュが眼前で剣を構える………レギンは犬歯を剥き出しにしてその姿を黄金の蛇の瞳で睨みつける】


オイオイオイオイッ!いきなり何しやがったてめぇはぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁッ!?
何悟ったような面してやがるッッ!何だってんだオイ!さっきまでの暴走っぷりはどこに行きやがったよ!?ああッ!?

また手前の飼い主のお助けアイテムかぁ!?チィ………ここまできて面倒くせぇッ!


―――あ〜〜〜手前はアホか?そんなわけわからねぇ力に頼った所で手前が俺に勝てるわけねぇだろうがよぉぉぉ!!


【イライラとして表情でラッシュを睨みつけて煽るように毒を吐き続ける―――それは本質的には自身の想定の外≠フ力に対する焦りなのだろう】
【様々な力が絡みあおうそのラッシュの力………故に何が起点となって発動しているのかレギンにも予測がつかないのだろう………。】

【ゴッ!!っと自身の纏う黒いオーラをさらに増幅させて自身の前方にラッシュの獣の頭部と遂になるような黒い大蛇の頭部を出現させる】


           んじゃあまぁ………[ピーーー]や、ラッシュ・ワンスドックッッッッ!!!


【轟ッッッ!!凄まじい衝撃波と共に黒い大蛇がラッシュに向けて放たれる………機械の柩を吹き飛ばし、全てを巻き上げながら一直線に】
【ラッシュの獣の首ごと―――その身を喰らいつくそうと、凶悪な大蛇がラッシュに向けて迫ってくるのだッッ!】

 
                【『それでいい―――後は…任せる≠シ。』】
279 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(愛知県) [saga]:2013/04/30(火) 03:51:15.02 ID:o0MqFxUMo
>>276
【斬馬の刀は、具現化された剣によって防がれるも、その身体を弾き飛ばすのには充分だった。】
【螺旋の壁に叩き付けられる彼女に、ゆっくりと、菅野康作は歩み寄った。】
【斬馬刀でその首を叩き落とすために。その命を絶つために。その信念を断つために。】
【それでも尚、彼女は菅野康作へと語り掛けた。死の危機が目前に迫ろうと変わらず。】
【菅野康作は、それに耳を傾けた。辞世の句でも聞くような感覚だったのだろう、が。】
【それは、今尚菅野康作に語り掛けてくる、菅野康作の心を変えんと訴えかけてくるものだった。】
【悪党だって、改心する可能性は零じゃない、と。】


それは、俺もか。
 今ここでお前にこの剣を振り下ろす俺にも言っとるのか。


【余りにも愚かで、思わずまた左眼を顰めて、そう言った。】
【死の間際にまで、こんな事を言い出すなど。余りのも物分りが悪すぎて―――――――呆れてくる。】


  何度言ったらわかる、そんな考えだから殺される。
  何度も言う、俺も、俺以外の人間も、お前とその仲間を殺そうとしとる。
  それを殺さないでどうする?殺さにゃ死ぬってわかっとるのか?
  まぁ、どの道、お前は此処で――――――――――――


【そう言って、斬馬刀を振り上げた矢先、男はそれの存在に気付いた。】
【カノッサ機関所属甲式装甲戦車。それが、この螺旋回廊を無理矢理登り、此処へと現れたのだ。】


  十金――――――――――作戦は、失敗か。


【小さく舌打ちして、彼女へと向き直る。そうして、刃を降ろし――――――斬馬刀の切っ先を、彼女へと向けて】


  今回は見逃してやらぁ。覚えとけ、お前以外の皆は殺すし、お前だって殺される。
  自分だけが例外だと思ったらいかんぞ、生きたくば殺せ、殺さねばならん。


【そう言って、その装甲戦車へと飛び移った。後退を始める戦車の上で、彼は脇腹へと手を突っ込んだ。】
【先程の弾幕によって受けた銃創。それに、指を突っ込むと、顔色一つ変えずに、其の中から銃弾を取り出した。】


  餞別だ、やるわ。今度はそれを、俺の頭に、心臓に、脈に、撃て。


【そう言って、カノッサ機関のナンバーズ98、菅野康作は幻影の城から去って行った。】
【女神像が見届けたのは――――――――正義の敗北とも、悪の勝利ともつかない物だった。】

/こんな感じでどうでしょうかっ 遅くまで絡み、ありがとうございましたー!
280 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(空) [saga]:2013/04/30(火) 03:54:16.80 ID:rtAamGvq0
>>275

【扉の先。救出すべき人々が居た。捕らえられてはいても無事ではあって、苦しんでいる様子さえもなく】
【安心して、どこか納得して……どうしようもなく零れる微笑み、】
【その双眸があの姿を見つけ、幾つもの新たな色を加えるのには、そう時間はかからなかった】

―――――― セロ……!?

【セロ・ワンダーショット。やはり、と一筋の驚愕のなかに回想する赤い長髪、】
【ミーメの依代であり、先代の六罪王の一角であり……邂逅としては一度だけでも、彼女には其れ以上の意味を持つ存在の其れ】
【ジェスターに連れ去られた彼がこの城に居たのは、想定して然るべき事態なのだ、が――――】

(……、――――――――)

【名乗られたものは未知の名だった。半ば呆然として聞き届ける。】
【……ゼロ・スカーレット。そして紡がれた幾つかの、失望めいて今の彼女を憂う言葉、瞳、】
【それが少女の心を穿った。沈黙が、沈痛な光を瞳に湛えていて。】

(……不甲斐無い、か………。)

【―――― 無力が? 幾つもの意味を託されてなお、為せずに晒してしまうこんな姿が?】

(………ッ………)

【握りしめた拳は、その答えすら出ない悲しみを堪える様に伏せられた瞳は。何処かか細い姿で震えて】

【ラインアーク財団の救助隊を待つ間、風の音は身を削る様で――――。】
【三千から二千を引いた残りを、行方を、少女は、 想う様でもあった】

(…………戦っているのは貴方だけじゃない。)
(無為だ、なんて言わせるものか―――――――― 私は、“私” の意味を果たしてみせる……。)

【………絶えず全霊を注ぎ続けていた。だからこそ堪らなく悔しかった。】
【自らの意志で為す戦い。無為でなどないのだと、誓い、求めてその身を投じた。】

【宝玉が消えていなかったのなら、彼女の手で其れは回収されるのだろう】
【“機関” の手に取り戻させる訳には行かず―――― 】
【そして標的として、“力” として。彼女は、その意味を新たに生み出さんとしているのかも知れなかった】

/遅くまで本当にお疲れ様でした……!
281 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2013/04/30(火) 04:08:19.53 ID:45n3KxRMo
>>278
───キャンキャンうるせぇんだよ

【たった一言───それも、レギン自身が言っていた言葉をそっくりそのまま返す形で、口撃を振り切った】
【声は暗いが、熱く燃えている───激しい怒りや敵意ではなく、静かに燃やす力】

【心をかき乱す毒も、魔の力も、もう何も怖くない】
【───この一瞬、一時だけでも───成れた気がした】
【自分の正義の為に戦い続ける剣士に、世を正したいと願う戦士に、悪を許さんとする勇士に───世界の為に戦った英雄に】

…死ぬのはテメェだ、レギン───

【今なら、胸を張って言える───】
【『任せてくれ』と───】

【迫る巨大な黒き蛇、臆する必要はない、負ける要素はないのだから───負けられないから、負けない】
【ぐ、と構えると、ラッシュの背中に三対の翼が───銀と紅の力で創造された翼が生まれる】
【長柄を両手に握り、湧き上がる力に任せ───突き抜ける、噛み砕く、飲み込む───】
【大きく開いた獣の頭が大蛇の頭に喰らい付き、噛み砕いても尚飽き足らず、そのまま首へ、体へ、そしてレギンへ───】
【赤黒い獣が、巨大な口を何度目か開いて、レギンを神砕こうと目前まで迫り───そして今口を閉じようと───ッ!】
282 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [!nasu_res]:2013/04/30(火) 04:26:10.05 ID:JTEv2x9c0
>>281

あ―――?手前、言葉使いに気を付けねぇとマジで粉々に砕くぞ…?
まぁどのみち手前はこのままおっ死ぬんだけどなぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!――――あ?

【ラッシュの言葉に青筋を立ててイラついた表情をして敵意を露わにするが………過ぎにその顔には笑みが生まれる】
【そう、先ほどの数倍の力をこめて放ったこの一撃………たとえ何らかの力で強化されていようがラッシュは耐えられまいと考えていたのだ】
【―――だが、その予想のはるか上を、ラッシュは突き進んでいた―――銀と赤の翼を以って………Kい蛇が食いつぶされ………それは術者であるレギンすらも砕こうと…】

【ゴシャァァァァァァァァァァァァァッッ!!凄まじい音と共に周囲の壁や床ごと赤黒い獣はレギンへと喰らいつく―――。】
【周囲には埃が立ち込めるが―――レギンが現れる様子はない………今の一撃で死んだのだろうか………?】


【だがそんな事を考える暇もなく………封印区画の中央にある巨大な隔壁が地鳴りと共に開きだす―――ッ!】
【そう、これはレギンが起こしたテロで度々観測されていた謎の空間振動=c……!そして隔壁はゆっくりと開いて行く―――。】
【まさかこの幻影城でも、機関のアジトの一つでもこのような事が起こるとは………この襲撃作戦もレギンの計略によって招かれたモノだったのか?】

【さて―――ラッシュはどうするだろうか………この奥≠見るか………ここで退くか………さて。】
283 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2013/04/30(火) 04:35:37.88 ID:45n3KxRMo
>>282
………───

【レギンを噛み砕いた赤黒い獣は、バラバラに砕けて剣に回帰する】
【開いていた剣は元の形に閉じていて、乱暴にそれを抜き取ると、埃立ち込める中にレギンの姿は見えず───】

…チッ

【ある予測を立てて舌打ちをする───刹那、揺らぐ地面】
【背中の翼は消え失せたが尚、剣を肩にかけて、開いた隔壁に目を向けた】
【いい予感はしない───だが、臆していられない】
【頼まれたのだから、任されたのだから───この場に及んで逃げたりしない】

───行くか

【一人呟き、歩き出す───中身≠確かめる為に】
【中に収まるは混沌か希望か───何が来ようと、戦う覚悟はとうに出来ている】
【警戒しながら、ゆっくりとラッシュは隔壁の中へ───】
284 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [!nasu_res]:2013/04/30(火) 05:05:45.93 ID:JTEv2x9c0
>>283

【隔壁の内部―――そこは………異界≠セった。】
【夜空………そう夜空が広がっているのだ―――ここは、確かそう地下であるはずなのに………これは一体。】
【広がる夜空………足元は真っ白のタイルのようなモノだ………これは人工物なのかそういった物なのかは分からない………だが】
【その先に―――何かある………巨大な十字架のような装置だ………そこには白髪の少年≠ェ取り込まれ、何かを供給されているのが分かる】


【ドクンッ!一度白髪の少年の身体が脈打つように動くのと同時―――ラッシュの背後から凄まじい衝撃波が放たれるッッ!!】

【振り返れば………そこに立つのはレギン―――頭部や腹部から血を流してはいるが………いまだ五体満足で顕在している魔人の姿がッ!!】
【レギンは一度ゴキンと首を鳴らすと………そのまま衝撃波の成否に関わらずラッシュへと歩いて行く。】

【そう―――これが絶望だ。ラッシュがレギンの想像を超えた………これは確かだが、レギンもラッシュの想像を超えた次元に立っていた、そういう事なのだ】

まさか………あの聖帝の力を取り込んだとはな………。幻影城に貴様や八攫が現れて共振でもしたか………?
まぁいい………ククッ!―――調停の力=c……中々に面白いモンだな、手前のその獣≠フ魂と混ざり合ってあそこまで強大になるとは

常時出せる訳ではないだろうが………瞬間出力ならあのミーメに匹敵…いや超えたんじゃねぇか?お前。

だが―――所詮は数千年前の………骨董品の力≠セ………それだけでこの俺を斃せると思われちゃあ堪らねぇよな。
………とはいえこれで手前にも新たな利用価値≠見出した………もう少しだけ生かしておいてやるとするかねぇ………。

【ラッシュに一度視線を向けながら………レギンはそういって黄金の蛇の瞳を細める―――もはやその威圧感は常人ならば気を当てられただけで死にいたるであろう程だ】
【全身から湧き出るドス黒いオーラは十倍ほどにその密度を深め………うっすらと先ほどと同じような大蛇が………2匹…4匹……複数レギンの肉体から顕現している】

【レギンはそのまま奥にある装置へと近づくと―――取り込まれた白髪の少年を転移術式で飛ばし、自身も同様に転移しようとするだろう】
【最後にもう一度………ラッシュを黄金の蛇の瞳で………まるで獲物を見つけたような視線で見ると、笑う。】

これで残りの門≠ヘあと数か所………頑張って足掻くんだな、ラッシュ・ワンスドック………俺を愉しませて見せろ。
あぁそれと………この門≠ヘあくまでこの場の次元を不安定にするものだ………呆けていると………閉じ込められるぜ=c?


さて―――今度はもっと惨めに足掻いてくれよ………?クッヒャハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハッ!

【それだけ告げるとレギンはそのまま転移して消える―――隔壁の方を見ればレギンの言う通り先ほど開いたそれが閉まろうとしているッ!】
【此処に広がる景色が何なのか………それは分からない、だがまだ戦いは続くのだ、この先も。】


【ラッシュの肉体には銀帝の宝玉≠使用した反動で凄まじい負荷が伸し掛かるだろう―――どうやら簡単には使えないようだ】
【この力と折り合いをつける為にも―――そしてあの蛇≠斃すためにも、まだ戦い続け………強くならねばならない、のかもしれない。】

【だがひとまず、この戦いは終わりを告げた………財団と自警団、能力者は勝利した。だが1000人の行方不明者を出したまま夜の国の滅亡へとカウントダウンは、止まる事はなく。】

【それでも―――この戦いの勝利と、帰還した人々の感謝を………まずは身に沁み込ませるべきだろう。】

//これにてイベントの〆とさせていただきます!お疲れ様でした!
//ラッシュさんの方は本当に遅くまでありがとうございました!!!
285 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2013/04/30(火) 05:26:27.52 ID:45n3KxRMo
>>284
…なんだ、こりゃ……

【確か───ここは地下だった筈───】
【いつの間にか外に出ていたのか?いや違う───ここは確かに室内だ】
【考えれば考える程に理解が追い付かなくなりそうで、そのうち他の物に気を取られ空間への理解をやめた】

【十字架に張り付けにされた少年だ───一体、いつからここにいるのか】
【あの隔壁や隔壁前は非常に古い物に見えた、隔壁の奥にいるこいつもまたそれなりの古い時代からいる筈】
【───それにしては綺麗過ぎる、何らかの技術か、魔術か───そもそも生きているのだろうか───と、少年に近付こうとした瞬間】

───ッ!?

【不意をつき、背後から襲う衝撃波、全く油断していた、意識外からの攻撃を受けたラッシュは、そのまま脚をもつれさせ、地面に倒れ伏した】
【そして現れるのは───ああ、やはりか───】

…ぐ……くそ………ッ!……

【あれでも、まだ、足りなかった───】
【立ち上がろうにも立ち上がれない、噛み付こうにも動けない、糞、糞、糞───】

……待…ち……やが…………れ…!

【笑い声を遮ろうにも、最早力は無い───さっきまで、あんなに戦えたのに───さっきまで戦えたからこそ、動けない】
【咄嗟に使った宝玉の力は、確かに人の身には余る力───それに、制御出来ていなかった力も加われば尚更だ】
【レギンを止める事も出来ず、地に這いつくばる今の状態では、隔壁が閉まる前に脱出すら───】



《───よくやった、十分な成果だ》
《今回ばかりは褒めてやろう、よく頑張った》

【聞こえたのは、確かな声───また、こいつか】
【いつもいつも、いい所で割り込みやがって───】


【隔壁が閉まる寸前、その隙間から光が漏れた】
【転移陣による光が輝いて、空っぽになった箱はまた、長き眠りに着くのだろう】

【───一匹の獣の行く末は。】

/お疲れ様でした
286 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(大阪府) :2013/04/30(火) 07:26:38.04 ID:n0rebBzU0
>>272

【貴方が目を覚ます場所は、水の国首都の小さな診療所。】
【『SS』のお節介かーー或いは通りすがりが気を効かせたのか?】

【営む老医者に聞いても、『家の前に倒れていた』としか答えない。】
【兎に角、『SS』という男が、貴方の『懇願』を受け入れたという事だけは、真実のようだ。】








【ほぼ同時刻、水の国】

さて……『探さなくちゃあ』…ならない、な。

【『SS』は街を歩いていた。漫然とではない。確かな『目的』をもって。】

待っていてくれると……良いんだけど。

【その背に負われた、棺桶めいて真っ黒なギターケースが、月光を反射して鈍く閃いた。】
【この男の行方は、何処へ?】

/寝落ちすいません。以後気を付けます。
/お疲れ様でした。有難う御座いました。
287 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(神奈川県) [sage saga]:2013/04/30(火) 08:24:19.97 ID:yHPXI7xFo
>>286

【気が付くと、ベッドの上だった】
【経緯はわからないが、どうやら助かったようだ】

まったく、恐ろしい目にあった
まあでも、貴重な経験と言えなくもないか……

【『仕事』で櫻の国を出て以来、各国を渡り歩いていたが】
【ここまでの『死線』を味わったのは初めてだった】

『宝玉』『師父』……俺の仕事とは直接関係ないだろうが
この国で活動する以上、直接的か間接的か、また関わることになるかもしれないな
あの……ええと、名前は……ああ、レイニーエッジだっけ
あの娘のことも気になるし、手が空いたときにでも調べてみるか


【そこで、男はまだ解決してない問題に気づいた】

あー、この腹の傷、なんて説明したもんか……



/こちらも寝てたのでお気になさらず。お疲れ様でした。
/ありがとうございました。楽しかったです!
288 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga sage]:2013/04/30(火) 21:06:14.86 ID:IZW/DQDp0
【風の国 路地裏】

【――――あたふたと、おぼつかない足取りでそこを駆ける、1組の男女の姿があった】
【時折、後ろを振り返っては、恐怖に歪んだ表情で再び前を向き、足を走らせる――――明らかに、何かから逃げている姿だった】
【だが、わずかに先行していた男の首が、突如として捻じ切れる――――吹き出す血しぶきに、女は悲鳴を上げた】

<……ヒヒッ!>
「……今日の、ご飯、逃がさない……!」
――――無駄よ。苦しまないで殺してあげるから、大人しく諦めることね……私たちの怒りなんて、買いたくないでしょ?

【腰の抜けたらしい女を取り囲む様に、黒い影が展開する――――】

【艶のある黒髪を肩ほどに垂らして、茜色の瞳を鈍く輝かせた、東洋系と分かる顔立ちに特徴がある】
【左手に、逆五芒星のプリントがされたハンドグローブをはめている、身長150cm前後の少女と】

【ブロンド色のさらさらした髪を短く切り揃え、炭団の様に濁った灰色の瞳をした】
【首筋に、逆五芒星の刻印を刻みつけている、身長130cm前後の少年と】

【短いボブカットの赤髪に、奇妙な笑みに近い表情を見せる、ぎらついた紅色の瞳をした】
【右の頬に、逆五芒星の刻印が刻みつけられている、身長160cm前後の少女】

【それぞれに、身の丈に合わせて設えられたと思しき、ハードレザーとソフトレザーを組み合わせた黒いスーツで全身を覆っている】

【揃って身に纏う逆五芒星が、その所属を詳らかにしている――――カノッサ機関の下手人。女は無力にも、追い詰められた格好となった】

<イキヒヒヒィ……ッ、グィヒィヒヒヒ……!>
「……目玉、目玉、目玉……♪」
本当は、連れ帰って活け〆にしたいけど……そうも言ってられないか……

【せせら笑う赤髪の少女、転がった男の首を嬉々として拾い上げる少年、そして女を見下ろしながら、服の裾を踏みつける東洋系の少女】
【何者かの介入が無い限り、女の運命は極まったと言う事になるのだろうか――――】
289 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/04/30(火) 21:17:04.80 ID:AMZc5cKPP
>>279
【[ピーーー]事。殺さない事。[ピーーー]覚悟。殺さない覚悟。】
【交錯した互いの思いは、結論を出すことなく唐突に終焉を迎えた】
【銃弾を送られ、一人残された彼女は――――】

(…負けた… 完全に…)

【もはや放心状態で中空を見つめながら、そう思った】

完敗を喫してさらに敵の情けによって生かされるとは…
なんていう恥…どこまでも、情けない…

【男は言った お前には[ピーーー]覚悟が足りないと】
【彼女はそれ故に敗北したのだろうか?不殺の信念は甘い考えなのだろうか?】

(違う… そうじゃ、無いはずだ)
(いくら戦闘とは言え、相手を殺めてしまうのは間違ってる…)
(罪を裁くのは司法、私達の仕事は法廷へ犯罪者を連れて行くこと…)
(だからこそ、私の独断で人を殺めてしまうなんて事はあってはならないんだ…)
(それにどんな悪人だって 生きてさえいれば改心できる可能性は残されている)

私の考えは… 間違ってない!
この信念を貫くことができなかったのは私が非力だったから!
甘い考えと言われようとも!その甘い信念を貫けるくらいに私は強くなってやる!!
殺さなければ殺されるとしても、私は人を殺さない!!
人を殺さないままで、人を殺せる奴に勝ってやるんだ!!

【もはや人の消えた螺旋回廊で、誰に言うでも無く等比はそう叫んだ】
【いつからか、目からは涙が零れていた それは自身の弱さ故か 正義を貫けなかった悔しさ故か】
【手には敵からの餞別たる銃弾を握りしめている しかしそれは殺意の現れでは無い】
【「不殺」の信念を貫いたままに強くなること そんな願いを等比は強く銃弾に込めた】



【「BattleW 螺旋回廊での死闘」 勝者…菅野康作 敗者…熊出等比】

※なお、その後等比は自身の能力を利用し多数の人質を保護・搬送する事に成功する
 自警団内でその功績は認められ、後の彼女の昇進に繋がることとなったことを追記しておく

/こちらこそありがとうございました!寝落ちしてしまって本当に申し訳無い…!
/またやりましょう!
290 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2013/04/30(火) 21:31:23.13 ID:CUV6bycB0
>>288
【―――丁度男が倒れた時だろうか―――ふらり、と黒い影が裏から舞い込んで来た】

【黒いソフト帽を目深に被り、中から鋭い眼光を放つ真紅の目】
【顔立ちは悪くないのだが、歪んで笑うその貌がその上を行って際立っている】
【肌は男にしては白く、妙に血の気が無い】
【口元は微笑み―――いや、微笑みなんて平和なものではなく、歪に笑っている】
【長躯痩身、黒い長髪はそのまま束ねることも無く風に靡かせて】
【赤黒い色のロングコートとスラックスを着用し】
【コートの肩部には鮮血のような赤色で逆さに「21」と書かれている】
【この番号の意味する所は―――――解る立場なら解る筈だ 】

あら………勿体ない事をしますねぇ
無力な者を追い詰めて仕留めるなんて………
命を壊せるのは独りにつき一回なのに、これでは………面白くない

【ゆら、ゆら、とゆっくり歩みを進める】
【笑いながら近づく男――――事情を知らない捕まった少女はこの男にどんな反応をするだろうか】
【救世主か絶望のメッセンジャーかあるいは傍観者か―――果たしてどんな人物と思うだろうか】

……お嬢さん、今どんな気持ちだい?君は今の状況に絶望しているかい?
もう駄目だと諦めているかい……?訊かせておくれ、君の心は死んでいるかな……?

【この問いかけが何を意味するか……果たして三人はこの問いをどう捉えるか】
【ただ一つ言えることは……四人、正確には四人と「一つ」に近づいていること】
291 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga sage]:2013/04/30(火) 21:46:56.50 ID:IZW/DQDp0
>>290

<……ケヒャッハ……!>
――――ッ、誰だ……!?

【更に一歩近づき、女の首元を捉える赤髪の少女と、近づいてくる気配を察知した東洋系の少女】
【追い詰めた獲物は、もはや抵抗の意志もないだろうと、東洋系の少女はその声のする方を振り返る】

…………ナンバーズ?
……悪いが、私たちの『食事』の邪魔をしないでもらえないか……?

【肩の数字に気づいてだろう。東洋系の少女は訝しげな表情を結ぶと】
【コートの男の言葉に何かを感じてか、自分たちの目的を明かしたうえで、干渉しないでくれと言う】
【――――殺しの『やり口』に口を挟む男に、良い気がしなかったのだろう】

「……目玉、目玉、いただきます……!」

【一番年少と思しき少年は、そんな外野の様子をものともせず、拾い上げた男の首を抱え直すと】
【その両目を、指で抉り出す――――ゴポッと、涙と血、そして抉れた神経がくっついた眼球が、その幼い手元に転がり落ちる】
【それを嬉々として飲み込む少年。ゴクリと、のど越しの良さそうな音が響いた】

【追い詰められた女は――――更に現われた男が、なおも機関の人間であると悟ったのだろう】
【涙を流しつつも、呆然とした表情のまま、何も答えようとしなかった】
292 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2013/04/30(火) 22:06:02.32 ID:CUV6bycB0
>>291
【男は少女が最早抵抗することも、口を利くことも無いと悟ったようで】
【至極残念そうに、憐れみ、惜しむかのように、少女を見つめる】

………そうですか、最早貴女はこの運命から逃げることも無いのですね
私の素性も察してるようで………惜しいです、その危機察知能力で切り抜けようとしたならば……!彼女らの晩餐会も一興と言った所だったのを……!
これでは既に出来上がった物じゃないですか、何の感動も無い……

【三人に介入して手を加える様子ではないようだが……こちらも何か不満気に愚痴を言っている】
【少年の抱える頭には目もくれず……】
【何とか「生物的な意味で」生きている少女のことばかり気にかけているらしい】

……まあいいでしょう、勿論貴方達の邪魔をする意図はありません………
ただ、その哀れな男を葬ってやろうと思いましてね……
あと、そこの御嬢さんを見ているぐらいは構いませんか?
心が死んでしまっているのが至極残念だが……致し方ありません
本当ならばこの場でこの少女をもう一度逃がして、追って貰いたかったのですが……

【言うだけ言うと、男の「体」の方へ歩みを進める】
【男の体の方に行きついたならば十字架を切り、手に召喚するのは赤い槍】
【相当熱いらしく……果たして男の体に当て続ければ、辺りに立ち込めるは肉の焼ける臭い】
【この臭いが三人にとって食欲をそそる匂いなのかどうかは分からないが、しばらく体を焼き終えたならば骨になった首のない男を土に埋めるだろう】
【するだけのことをすれば、あとはそちらを見ているだけ………】
293 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(大阪府) :2013/04/30(火) 22:06:07.43 ID:n0rebBzU0
【水の国、大通り】

ああ……懐かしい。なにも変わっていないな…………この世界。

【黒いハット、コート、棺桶めいたギターケースを背負った男。】
【メタリック・ブルーの短髪と、虚ろな色の深い青の瞳、右腰には山刀を携え、気味の悪い笑みを垂れ流す。】

変わったのは……「名前」だけか。
「justice」「対機関連合」……さて、後進は……

【左手に持った本は、近年ーー数多の組織が消えた小康時代、新世代が現れた現代までの『纏め』】
【随分熱中しているらしく、そしてそもそも『危機感』が欠如しているのか? 前に、注意が向いていない。】

【どうぞぶつかりなさい、そう言わんばかりに、堂々と歩く。】

294 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2013/04/30(火) 22:20:58.85 ID:0wKCt/Au0

【とある喫茶店】

【そんな店に入っていくご新規2名】
【見たところ男女だ】
【カップルと言うには、女の方がずいぶん幼い】

【男は青年、服装は白いYシャツを羽織り下はジーンズだ】
【そして目に付くのは青い長髪、茶色の布でポニーテールにして、赤黄青の3色の布で三叉に分けて結んでいる】

【そして女は少女と言うべき容姿、こちらもやはり長髪】
【黒のタンクトップの上に長袖のTシャツを着て、下は黒のレギンスに半ズボンだ】

「なーヒルコ、お前古龍狩りに呼ばれてたけどサボっていいの?」

『いえ・・・、僕が行ってもアレが相手ではぶっちゃけ足手まといですし』

【男の方はヒルコと呼ばれた】
【2人は席に着くと注文を聞かれるが】

「えーーっと、ここからここまで全部。あとケーキはホールで」

『まがわ様、そんなに頼んでお金は大丈夫なんですか?』

「大丈夫大丈夫! 野槌のカード持ってきたし!」

『またですか・・・。あ、僕ですか! 僕はえーっと。水とご飯と塩でお願いします』

「マジかよお前・・・」



【路地裏】

「能力者であるなら女子供とて差別するつもりはないが。あまりにも見た目通りの強さだな、女」

【壁にもたれ震える傷だらけの少女の腹を踏みつける男が居た】
【男は時代錯誤の忍装束で、顔を黒い長布でグルグル巻きにしており、虎の様な目だけが露出している】
【黒い刀身の禍々しい剣を持ち、その切っ先からは血が滴っている】

「ちっ、つまらん!」

【忍装束は荒々しく少女の腹を蹴りつける】
【少女は一瞬引きつった顔をした後、咽かえりながら吐瀉物を道端に吐いた】

「ああ、どこにいる。俺の持ち主となるべき強き者は・・・」

【忍装束はそんな少女に見向きもせず、ふらふらとその場から立ち去ろうとする】
295 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga sage]:2013/04/30(火) 22:22:31.77 ID:IZW/DQDp0
>>292

「…………あ…………」
――――!?
<…………>

【焼かれる死体に、3人は妙な反応を示す】
【何かを言い掛ける少年と、憮然とした様子の赤髪の少女。そしてそれを渋面で察知する東洋系の少女】

<――――ンンガァァアア!! ……ガッ!?>
――――言っただろう、『食事』の邪魔をしないでくれと!!
燃やされた死体に、食う場所なんて無いじゃない! せっかくの食事を、どうしてくれるんだ……!?

【――――死体を焼こうとする男に、跳びかかり掛ける赤髪の少女。それを何とか襟首を捉え、制しながらも、抗議の声を発する東洋系の少女】
【もったいなさそうにそれを見つめながら、目を抉られた首を抱える少年を見れば分かるだろうが――――この3人、文字通り人間を『食う』者たちだ】
【焼かれたその死体も、本当なら3人でおいしくいただこうとしていたのだろう】

「……おしり、食べたかった、のに……」
<ガァァァァウッ……ゴォアアアアアア!!>
…………骨なんか、食ってもしょうがないよ…………!
――――あああああ、畜生め――――ッ!!

【場の空気が荒れる。3人の欲が、怒りに塗り替わりながら、男に苛立ちを表される】
【だが、仮にも仲間――――3人は怒りの形相を男へと向けるが、それ以上何をするでもなく】
【東洋系の少女が、怒りのままにその拳を、捉えられていた女の頭へと叩きつける】
【メキョリ――――と、骨が割れて脳髄がつぶれる音が響き、女も倒れ伏す】
【――――東洋系の少女の腕は、良く見ると鋼鉄の義手になっているようで、この力で頭部を粉砕したのだろう】

「……あー、目玉、こぼれちゃう!」
<……ヒ、ヒィ!!>
……あ、私も我慢できない! 指、もらうわよ!!

【次の瞬間、文字通り『餓鬼』の如く、女の死体に群がる3人】
【頭蓋骨がつぶれた事で飛び出た目玉を我先に確保する少年。指を引きちぎり、しゃぶる東洋系の少女。腹へとそのままかぶりつく、赤髪の少女】
【――――贄を卓上に配した、死体の宴がそこで始まった】
【先ほどまでの、男への怒りなど、どこ吹く風と言った様子で、すさまじい血の匂いが辺りにたちこめ始めた】
296 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2013/04/30(火) 22:42:15.33 ID:CUV6bycB0
>>295
【返答が、あまりにも意外 そしてあまりにも―――人のことを言えた義理ではないが―――狂っていた】
【彼は、単に死んだ男を弔うために火葬しただけであった】
【壊れる瞬間は楽しみたいが、もはや壊れてしまった人にはいつもこうやって埋葬しているのだ】
【単なる食物としか思っていない三人とは違ってこの男はまだ相手を「人」と見て、その「人」が壊れる瞬間を見たいだけ】
【壊してしまったならば常人と変わらず丁重に埋葬する……歪んだ信仰心だが】

【それでも信念を持ち合わせているだけあって……返答に明らかな不快の意志表示を見せる】

……考えられない
君達は人を何だと思っているんですか?
食事?言うに事欠いて食事か!?この美しい生き物に尊厳を認めない!?

【飛び掛からんとする少年……もし本当に飛び掛かっていたらすかさず応じていたであろう】
【が……女が少女の頭を破砕した瞬間―――――あれだけ一触即発のはずだった男の表情は恍惚に満ちていた 】

―――まあ、今のを見れただけでも良しとしましょう
事切れる瞬間、「生」が「静」に変わる瞬間……この価値を解らない者が手を下すのは些か不満ですが

【少し満足したのか、男の表情は先ほどよりは和らいでいたが……】
【そう遠くなく、その顔は再び険しくなる】
【……我慢ならなかった あたりに漂う壮絶な汚臭に思わず吐き気を催す】

……やはり、信じられない
こんな!こんな壊し方に価値はない……!

【手を鼻に覆い、三人を睨みつける表情はもう不快の一色に染まっていた】
【このままじっとしているのも、もうあとどれだけ持つか……】
297 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga sage]:2013/04/30(火) 23:02:26.69 ID:IZW/DQDp0
>>296

「……目玉、ちっちゃい、残念……」
<イギヒィッ!! ヒャハハハ……!!>
ああもう、心臓は私のものだからね……!
「……おしり、食べる、足を頂戴……」

【3人が3人とも、徐々に死体を食べやすい様にだろうか、ビリビリと引き裂いて行き】
【それぞれに、恐らくはそれぞれの好物となる部位を噛み砕いていく】

【――――ひたすらに腹部に喰らいつき続ける赤髪の少女は、やがて目当てらしい肝臓へと到達する】
【血の気が失せ、ややピンクが薄まり、本来の黄土色を見せるそれを、ぐしゃぐしゃと満足そうに咀嚼していく】

【指を骨までしゃぶり尽くしていた東洋系の少女は、肋骨を折りとって、その奥で息づく心臓にかぶりつく】
【人体でもっとも洗練された筋肉である心臓を口にして、少女の表情が恍惚に染まる】

【一方、目玉を飲み込み、バラした足の臀部に喰らいつくのは、ブロンドの髪の少年】
【心臓に対して、こちらは最も大きな筋肉の部位である。やや乳酸の味が残っているのが気に食わないようだが、それでも食いでがあるそれを確実に喉へと流し込んでいく】

――――あんた、さっきから何を言ってるの?

【心臓を喰らい尽くし、腕へと食指を向けていた東洋系の少女が、冷めた目で男を見据える】
【食欲は大分満たされた様で、先ほどの様な一触即発の空気こそ纏っていないが、その眼は『仲間』に対して向ける眼とは、言い難かった】

敵を殺すのが、私たちの大前提でしょ?
それを、何『やり方の価値』なんて、阿保らしい事言ってるの?
勝つ事が、何よりも私たちにとって必要な事でしょ?
決闘者でも気取ってるんなら……おっさん、機関に向いてないんじゃない?
『ただ殺す』事を肯定できないなら、本当に『勝つ』気があるのかどうか、疑わしくなるってもんでしょ?

【グ――――シャッと二の腕の筋肉を食いちぎりながら、東洋系の少女は立ち上がり男を見据える】
【その口からは、血の滴りと共に、美学を口にする男への辛らつな言葉が吐き出される】
【そんなものに拘泥する事は、機関の前提と一致しないと――――死体を喰らいながら、少女はそう批判するのである】

【残された赤髪の少女とブロンドの髪の少年は、そんな少女の様子に注意を払う事もなく、死体の残りの部分を我先にと口へ運んでいる】
【時折、指が同じ場所を捉えるのか、軽い言い争いの様な言葉が漏れるが、基本的には嬉々として、無言で死体を貪っていた】
298 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2013/04/30(火) 23:19:50.77 ID:cUmBHn/B0
【櫻の国――――ひっそりと静まりかえった城下町】
【そこを徘徊するのは一匹の妖怪であって】
【山伏の服装に、腰に提げたのは天狗の面と一振りの太刀】
【手には六尺棒を持っているのだが――――何よりも目を引くのは、背中に生える漆黒の翼か】
【烏天狗と呼ばれる一妖怪。少女と間違われても可笑しくない少年は、今宵酒を片手に、気ままに散歩をして】


「ここもすっかり寂しくなっちゃったねぇー……
昔は妖怪も人間も一緒に住んでた筈なんだけど」

【もう、ずっと昔の事。人間と妖怪が此処で仲良く暮らしていた時の事】
【その時の光景を思い浮かべれば、ハハハ――――と小さく笑って】
【――――やがて吐くのは溜息。ポリポリと頭を?けば、その場で立ち止まって酒を呷り】


「昔は……ねぇ。拙(ぼく)がもっと小さかった頃の話だからもうあんまり覚えてないけど
――――楽しかった……かなぁ」

【そんな呟きも、やがては闇夜の中へと溶け込んでいってしまって】
【ポツンと取り残された様にも見える子供の姿】
【けれども、纏う妖気は完全に人とは異なった種族という事を感じ取らせて】
【さて――――その妖気を辿って現れる物好きは居るのだろうか】




【未だ賑やかさに包まれた街の一角】
【手でカメラの形を象れば、其れをどこそこ構わずに向ける女性、或いは少女と呼べる姿があって】
【ポケットから取り出す小さなフィルム。奇しくも其処には先程指で象ったカメラの中の光景が映り込んでいて】
【満足の行く一枚だったのだろうか。頷けば、再びポケットへと収めて、視線は辺りへと巡らされる】


「それにしても……昨日も今日もずっと賑やかですねぇ、この街は
……まあ、賑やかで居てくれた方が私も見つかる確率が低くなって丁度良いのですけど」

【纏うのは、何処かの制服であろうか】
【物珍しげに四方八方へと向ける視線は、この人混みの中でも一際目立つ存在で】
【――――あっちへフラフラ、こっちへフラフラ】
【自分本位でしか巡らせない視線。誰かにぶつかってしまうのは、きっとそう遠くない未来の話】
299 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2013/04/30(火) 23:22:04.97 ID:45n3KxRMo
【桜、散る───】
【春の終わりでも、夏の夜にも、秋の夕暮れでも、冬の銀世界だろうと、どんな季節であっても、桜色の花弁が舞い続ける】
【永遠に花を咲かせ続ける桜がいくつも立ち並ぶ桜色の森に、響く乾いた堅木の音】

【カランコロンと下駄の足音、一人の男がゆったり歩く】
【幽鬼のようでも、人斬りのようでも、単なる酔っ払いのようにも、どうにでも見えて───】

…今宵のオイラは血に飢えている…ってネェ
いつもの事かぃ?くっくっく…

【水色の着流し、下駄履き、白髪のポニーテール、前髪で左眼を隠した青年である】
【首に白いマフラーを巻き、腰には帯刀、眠そうな半開きの目で口にはゲソの干物を咥えている】

【ぷぅんと酒臭さを振りまきながら、ふらりふらりと歩く青年は、行く先なんてどこにも在らず】
【桜なんて全く見ずに、そこにいるのかすら曖昧かのように、あっちへこっちへ、適当に歩き回っていた】
300 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2013/04/30(火) 23:28:13.22 ID:CUV6bycB0
>>297
【見るに堪えない「食事」が漸く終わりそう―――なのは良いのだが】
【それ以上に彼を不快にしたのは、少女の言葉……】

【まず一つに、勝つことが何よりも重要ということ】

……ほう、勝つことが重要、と
そして私が時代遅れな高潔を気取った騎士道精神で戦っていると?

……ハッ、見当違いもいいところです
私は戦い方に価値を見出しているのではない!
何も考えずに壊すことが私にとって「無駄」な行為だと言っているのです
戦いにルールなんて存在しない……殺すか殺されるかなんです
ただ、私は殺される瞬間に価値を感じずにはいられない……

人の!今までの記憶も!鍛えられた躰も!戦っている瞬間は壊してもお咎め無し!
今目の前に敵がいたとして、その彼にも今まで歩んできた人生があると考えると壊し甲斐があるというもの!
それを、何も考えずに食うだけというのがあまりにも勿体無くて見るに堪えないというのです!

ここに明言しておきます!
私は、「良い殺し方と悪い殺し方がある」なんて戯言を言っているわけではない!
私は単に「命の火が消えるその瞬間に恍惚を感じる」だけ!殺し方ではなく、殺される瞬間に価値を見ているのだということを!
『ただ殺す』その瞬間に恍惚を感じて何が悪い!?殺す瞬間をただ見ている連中には殺させるのが勿体無くて分けて欲しいぐらいだ!


【次に、彼女の言い分が―――まるで、彼は「勝てない」とでもいうような素振りだったこと】
【これには相当頭に来たようで、より一層語気が強まる】

それに……勝つことが『必要』と?
何を言っているんです?勝つことは義務にする必要すらない、『当然』なのですよ?
勘違いしてもらっては困ります……私は!勝つことは大前提で!その上で相手を壊す瞬間を楽しんでいる!


【最後に……おっさんと言われたこと】

自分は20代です!
おっさんなんて言われる義理は無い、というかおっさんなんて言われたくない!
間違って貰っちゃ困りますよ!

【……以上、批判に対する反論を矢継ぎ早にまくし立て終わったところでむすっとした表情で黙り込む】
【これ以上は何も手を出したり話しかけたりしなければ、恐らく喋らないだろう 余程頭に来ていたようである】
301 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(大阪府) :2013/04/30(火) 23:35:23.14 ID:n0rebBzU0
/>>293で再募集
302 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2013/04/30(火) 23:51:51.26 ID:0wKCt/Au0
>>293

【ざわざわと声が上がる】
【人波が割れる様に避けていく】

【向こうから現れたのは時代錯誤の忍装束だった】
【顔を黒い長布でグルグル巻きにして、虎の様な目だけが露出している】
【その手には黒い刀身の抜き身の剣を隠しもせず持っており】
【一目で危ない者、二目で血を好む人種だとわかる】

「貴様、強いな。大きな異能の波動を感じる」

【忍装束は青年の前に立ち塞がると、剣を突きつけて言い放つ】

「貴様が誰であるかはどうでもいい、俺と戦え」
303 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga sage]:2013/04/30(火) 23:59:37.55 ID:IZW/DQDp0
>>300

……同じ事だって、分からない?

【グシュと、噛み砕いた肉から飛び出る血を、口から溢れさせながら、東洋系の少女は冷めた目を尚も向ける】

あんた、ただ食うのが馬鹿らしい事だって言うんでしょ?
同じ事なんだよ……死ぬ瞬間に価値があるだなんて、私たちにとっては、戯言でしかない…………
その戯言の為に、人間1人分のご飯を台無しにされた……あんたの損失も、私たちの損失も、同じ事……

――――確かに、方法論だとかなんだとか、そう言うところが問題じゃ、無いらしいけど……
機関にとっては、殺しは勝つための手段。私たちにとっては、食欲を満たすための手段
殺しの瞬間にしか興味は無いなんて言うんなら……私たちの『食』って言う神聖な行為に、水を差さないでよね……!
あんたみたいな、殺しを『目的』として捉える様な、そんあ倒錯した理論で、私たちの『目的』を邪魔されたんじゃ、たまらない……!

【所詮分かり合えないのなら、過度な干渉をするなと、少女はそういう趣旨の言葉で突き放す】
【「げに恐ろしきは食い物の恨み」と言うべきか――――男の矜持で死体を無駄にされた事が、少女なりに頭に来ているらしく】
【多少の認識の違いがあった事は認めるも、それを踏まえた上でなお、自分たちのやる事に口出しするなと、釘を刺す】
【『殺す』事はあくまで『手段』であり、それを目的化している男の言葉は、自分たちにとっては戯言でしかないと】

……『当然』だって言うんなら、有無を言わさず殺せばいいものを……!
『当然』を欲求で歪めてたら、世話ぁ無い……逃げたら、甚振るつもりだったんでしょ?
そんな不確定要素を挟みこもうとした時点で、あんたに『当然』なんて言う資格は無いね……!

【手元に残った骨を、つまらなそうに放り捨てながら、更に少女は毒づく】
【それを志向するなら、機械的に、淡々とこなすべきであり、そこに自分の欲求など求めてはいけないはずだと】
【どうも、実像以上に姿を大きく見せようとしている――――男の姿を、そんな風に捉えたらしい】

…………そう。そこは確かに、謝らなきゃいけないかな…………

【年齢に関して――――そこは、一方的な認識の誤りであるとしか言えない】
【初めてバツが悪そうな表情を見せる少女だが、さほどの事ではない。大した事ではないとでも、思っているのだろう】

<……ファー……>
「……おなか、一杯、食べちゃった……」
……そう、なら引き上げる、2人とも?

【やがて、会話そっちのけで食事に耽っていた2人も立ち上がる】
【その様子を見据えながら、少女は血まみれの自分たちの姿を意に介する事無く、歩き始めた】

…………今日の事は貸し一つにしとくよ、≪No.21≫……
お陰で、私は2つ目の心臓を食べ損ねたんだから…………

【去り際、ぼそりとその言葉を残す少女】
【男に反応が無ければ、そのまま立ち去ろうと言うのだろう】
304 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(大阪府) :2013/05/01(水) 00:00:14.12 ID:HUUDQ4OP0
>>302

【男は、その姿を認め、やれやれと肩をすくめる。】
【そして口元に厭世を感じられる笑みを浮かべて、貴方に背を向ける。】

あらら、『変わらない』……ね。こんなところまで、さ……やんなるね。

まーー着いて来いよ。ここじゃ、お互い全力でやれないだろ……?

【歩き出した。向かう先は不明だが、隙だらけだ。】
【男はそれに当然気づいているハズなのだが……『意に介さず』の姿勢。奇妙な自信にも思える。】

さぁて、何処まで戦えるかな……はは。

【或いは、その『歴史』『経験』こそ、裏付けか?】
【ーー血と音楽、正義と幼女を愛する異常者が、再び、戦場にその姿を表す。】
305 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(不明なsoftbank) [sage]:2013/05/01(水) 00:07:27.47 ID:9QQhIja/0
【街】

……で、キミはこっちに行ってもらってキミは向こう。分かった?
よーしっ、行ってきて、お願い!

【すでに真っ暗になった夜の街の片隅に、ひどく腐臭のする一角があった】
【それもそのはず。高い声と同時にゆっくりと散会していった人影は――】
【全て、もう命を失った死体だったのだから】

【さて、そこに残されたのは、一人の幼い少女だった】

せっかく『魂の廃墟』をこれだけ使ったんだし、何か見つかってよね?
これだけいっぱい使うのだって、けっこうもったいないんだし……。

【伸びて整えられた様子のない銀髪に、どこか不健康にも見える赤い瞳】
【そしてボロボロの黒いローブ――と、見るからに異様な風体だ】
【この場面を見ていて、彼女に声をかける人物はこの場にいるのだろうか】
306 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2013/05/01(水) 00:28:43.83 ID:Fp5Eh2nd0
>>303
【どうやら価値観は相容れないらしい】

【彼女らは『食べること』に価値を見出しており、自分は『壊すこと』に価値を見出している】
【この違いは、互いを理解するにはあまりにも大きく、異質な物であった】

【ただ……自分が人一人の死の瞬間を無様に潰されたことを至極勿体ないと思っているのと同じく】
【彼女らもまた、『食事』を潰されたことに色をなしているのは理解した】

……そうですか、それは申し訳なかった……
あなた方の価値観は理解は相変わらずできません……が、私の価値観をあなた方に押し付けていたことは素直に認めます

【自分の理論が即ち万人に当てはまる筈がない……死に行く人を眼前にして気が昂ぶり、当然のことを見失っていた】
【自分が潰した『価値のないもの』は、彼女らにとっては『何よりも大事なものだった』ということだ……】
【非を認めた彼は、頭を下げる】

あなた方の食事を踏み躙った事は謝らせて頂きます……
ただ、「倒錯した」という言葉は撤回して頂きたい
あなた方が「食」として価値を見出しているのと同じく、私は死の瞬間を「芸術」として価値を見出している
私だってこの「芸術」は神聖な物……決してあなた方でも「倒錯した」などと言われたくないのです

【語気は穏やかに、それでも毅然として「そこだけは譲れない」とでもいうように】
【謝罪と撤回は先ほどのやり取りとは打って変わって、静かに行われた】

先程彼女を逃がしたかったのも同じです……
理解いただけないでしょうが、なるべく生きた状態から、抗う相手を壊した方が私にとっては「美しい」のです
あなた方が「どこを食べた方が美味しい」というのと同じです

【恐らく何を言われても、この男の哲学は変わらない】
【……そのことは伝わったはずだ】

……ではまたいずれ逢いましょう、人食いさん達
……あ、私は仮は作らない質でね……道なりに進んで二つ目の角を曲った裏手に能力者の遺体が転がっているはずです
持って行きたいならば持って行きなさい……私にとっては価値のないものです

【最後に、此処に来る前に彼が戦ったであろう能力者の亡骸の場所を教えると】
【踵を返し、彼は人ごみの中へ消えていった】

//では、お疲れ様でした!
//初の悪役ロールで色々矛盾していたと思いますが、お付き合いありがとうございました!
307 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2013/05/01(水) 00:31:40.77 ID:Fp5Eh2nd0
>>306
//っと、不始末!
//仮→借り です!最後に申し訳ありません!
308 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga sage]:2013/05/01(水) 00:41:25.71 ID:0xGG2tNX0
>>306

…………

【機関の目的と、一致している故――――そんな理屈に立脚して、自分の正当性を主張した少女だが】
【それは、自分が言った事でもある――――結局は、他人からすれば『同じ事』なのだ】
【それに気づいてかどうか、少女はそれ以上の事を口にしなかった】

……またいずれ、ね…………≪No.21≫

【人ごみに消えていく男を見送りながら、ポツリと別れの挨拶を口にする少女】
【なんだかんだと言っても、仲間である事に違いは無い。最低限の礼だけは、失する訳にはいかない】
【――――こうも簡単に、貸しを返されては、また違った意味で『面白くない』のだが】

「……その、死体、どうする?」
…………回収して行こう。明日の朝ごはんにね……
<…………!!>

【しかし、彼女たちにとっては、それは大事な食糧でもある。それをみすみす逃がす手は無いだろう】
【示されたその場に、揃って足を向ける3人の『グールソルジャー』】
【次に戦場に立つその日まで、彼女らの力の行使は『狩り』であり続けるのだろう】

/乙でしたー!
309 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2013/05/01(水) 00:43:48.36 ID:iJatklg50
>>304

「・・・ふっ」

【着いて来い、そういう彼が背を向けると】
【ゆらりと忍装束が剣を構える】

「呑気な物だ、刃を持つ相手に背を向けるなど!」

【黒い刀身の剣を振りかざし】
【その背中に今にも斬りかかろうとするが!】

「まぁ、悪目立ちすることは本意ではない。ここは大人しく従うとしようか。
 負けた時に周りに人が居たせいで本気を出せなかった、などと言われるのも癪だしな」

【カチャリ、と剣を背負い】
【ツカツカと男に着いて行く】


/ごめんなさい! 気付くのが大幅に遅れました!
310 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(大阪府) :2013/05/01(水) 00:57:23.29 ID:HUUDQ4OP0
>>309

【背に向けられた剣、今にも裂かれるかのような、『冷え』】
【思わず笑いが込み上げていた。眠気覚ましには、悪くない相手じゃないか?】

はは……何分、ちょっとばかり、寝ボケててね。
呑気なのは、悪いことじゃ無いだろ?

【足を止めたのは、路地裏の奥地。深淵めいた、血生臭い地。】
【ちょうど『先客』の亡骸に野犬が群がり、屍肉を貪っていたがーー二人の『異常者』が現れると、逃げて行く。】

自己紹介とかさ……要るかい?
俺は……どっちでも良いけどね。さ、どうする?

【山刀を抜き、軽く振るう。熟練者の動き、ではない。】
【寧ろ『期待外れ』ーー『児戯』めいて単調な、くだらないスイングだ。】

ま、来なよ。『セイギノミカタ』が……お相手してやるからさ……

【だがーー『恐ろしい』】
【なにが恐ろしいか? 簡単だ……この男は目の前に『命』があっても、同じように山刀を振るえる男。】

【即ち『殺人鬼』】【だが、正義。】
311 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2013/05/01(水) 01:02:22.25 ID:iJatklg50
>>310

【「相手してやる」そう言いきるか言い切らないかの瞬間】
【男の足元へ竹筒が投げられる】

【竹筒は爆竹】
【落下の衝撃と共に炸裂し、炎を撒き散らす!】

「自己紹介か」

【忍装束は男へ姿勢を低くし急接近】
【かと思いきや】
【直前で方向を変え、男の側面へと回り込む!】

「俺の名は伏剣眼」

【黒い刀身の剣がその手に握られ】

「ただの人斬りよ!!」

【男へと振るわれる!】
【狙いは・・・足!!】
312 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(不明なsoftbank) [sage]:2013/05/01(水) 01:20:37.43 ID:9QQhIja/0
>>305
//再募集させていただきますー
313 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(大阪府) :2013/05/01(水) 01:30:11.73 ID:HUUDQ4OP0
>>311

【『何か投げられたな』】
【その事実だけで、回避の要因足り得るのだ。後ろに跳ね、此れを逃れる。】

【そして向かって来る伏剣眼に対しては、山刀で鍔迫り合いを挑む。】
【驚くべきはその外観に見合わぬ腕力もだがーー『不意』の方向転換を見破る眼力、か。】

知らない名前だね……ま、いいや。知らなくて当然……!

【鍔迫り合いーーその最中、男の『両腰』から、『妙な音』が鳴る。】
【そしてッッ!】

俺は……『ミストドラゴン』

『ラインヴァイス』の……『セイギノミカタ』さ。
俺の『音楽』のために、なあ、殺させてくれよ……悪人。

【腰から『生え出した』のは、刃を鋳溶かし固めたような、黒き甲殻ーー『触手』めいた形のソレ。】
【左右から、其れが貴方を挟撃する。悍ましい『破壊力』を秘めている事は、疑いようも無い。】

【その分、スピードは標準的、また精度にやや欠ける。】
【つまりーー回避というシンプルな対処が実に効果的なのだ。】
314 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2013/05/01(水) 01:31:04.48 ID:c9wkIXEMo
>>305
───酷い臭いだ、鼻が曲がりそうになる

【夜の闇の中、闇の塊らしき黒い何かが、もそりと動いて呟いた】
【喉をごろごろ鳴らしながら、低い声で、腐臭に不満を漏らし、それは眼を暗闇に光らせる】
【ふらふら歩く死体を見て、嫌そうにしかめっ面をしながら、ぶつからないようにそれらを躱し、向かう先は明らかに異様な姿】

…参りましたね、いかに夜とて、この様な臭いを振りまかれてはこちらとしても困るのですが

【少女に正面から近付いて、話し掛けたその姿は、闇に溶け込むような真っ黒な異形】
【襟を立てた灰色のトレンチコートをボタンを閉じて着た、背の高い黒猫の獣人だ】
【目は琥珀色、耳は右だけ裂かれたようにギザギザしていて、長い尻尾がコートのスリットから見えている】
315 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2013/05/01(水) 01:42:38.18 ID:iJatklg50
>>312

【防がれた斬撃】
【黒い魔剣と白い山刀が火花を散らす】

「ほぅ、ミストドラゴン。見たところ竜には見えんが?」

【甲高い金属を共に2つの刃が爆ぜる】
【伏剣眼は数歩飛び退き、ミストドラゴンの姿を観察する】

(先ほどの素振りはまるで素人、それに気配に対する察知も並、おまけに見た目も実に平凡)

(だが・・・目を凝らせばわかる)

【伏剣眼の額に一粒の汗が浮かぶ】


(なんだ!? こいつの秘めたる殺気の量は!!)


(人斬りの俺ですらも、ここまでのモノは見たことが無い! こいつ・・・天恵の殺人鬼だ!!)

【突如左右から現れた黒い触手】
【溶かした鉛の様な鈍色の光沢を放つそれ】

(俺の魔剣、ノスフェラトゥなら異能の力によって作られた物は叩き切れる。だが・・・)

【もし、違ったら?】
【そんな僅かな疑問に伏剣眼は僅かに恐怖を抱き、跳び退くことで回避する】

「くっ! ならば・・・どうだ!!」

【試しに伏剣眼は犬によって食い散らかされた腐乱死体を持つと】
【ミストドラゴンへ投げつける!】

(まともな神経の者なら多少は怯むだろうが・・・こいつはどうだ!?)
316 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2013/05/01(水) 01:44:43.22 ID:iJatklg50
/訂正!
/>>315の安価は>>313です
317 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(不明なsoftbank) [sage]:2013/05/01(水) 01:44:53.34 ID:9QQhIja/0
>>314

んー? ええっと……猫さん?
わあ……本当にいるんだ、立ったりしゃべったりする動物……!

【少女は目の前に来た獣人の姿を、上から下までじっくりと眺める】
【好奇の瞳だろう、死霊を操っていたとは思えないほどに無邪気な様子で】
【……しかしまあ、どことなく失礼な言葉づかいではある】

あっ、ごめんごめん。鼻が強い人……いや猫……? にはきつかったかな。
少し時間が無くてねー、あんまり『細工』ができなかったんだけどさ。
夜だから大丈夫かな、って思ったからちょびっと手抜きさせてもらっちゃった!

【屈託なく笑う少女。しかしその内容は恐らく明るいものではない】
【彼女の言う『細工』は、十中八九エンバーミングの類の事だろう】
【まだ十を少し過ぎたようにしか見えない子供が関わる仕事のようには――】

で、えーっと……どうしよう?
もう結構向こうに行っちゃったと思うけど、まだ気になる……?

【少女は困った様子で、獣人の瞳を見上げた】
318 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(大阪府) :2013/05/01(水) 01:58:28.45 ID:HUUDQ4OP0
>>315

【ぴし。山刀に入ったヒビを見て、正義の殺人鬼は嗤うーー『愉悦』】

【安物山刀をコンクリの地面に、無造作に投げ捨てた。それは、強者の行いであるハズも無い。】
【事実彼は『歴戦』であっても、圧倒的強者では無い……が、『危険』】

【両腰から生えた『刃の触腕』】
【『怪物』ーーそう形容するのが、相応しく思えた。その殺気、おぞましいまでに『純』】

……あらっ、やめてくれよ。

【事もなげに、投げられた『亡骸』に向け、触腕が伸びる。】
【伸びつつ枝分かれし、左五本・右四本の殺戮兵器と化したそれが、空中で亡骸を『解体』】
【当然、機械的な物では無い。解体と言うよりは、『メッタ斬り』】

小細工無しとは言わないさ……だが、興を醒ますのは、よくない……分かる?
それだと『インスピレーション』が湧いて来ないからね……

【再び一纏まり、右一本左一本となった触腕を揺らめかせ、挑発。】
【あるいは牽制ーーというのか。どちらに転ぶかは、貴方の判断しだいだが。】

【ーーともかく! この男『ミストドラゴン』は危険過ぎた。】
【だが『正義』! 正義の徒だ。決して下らない野望は許さない……許ず、何かうまい物でも、どうするか。】
319 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2013/05/01(水) 02:01:56.59 ID:c9wkIXEMo
>>317
…ん…まぁ…表舞台には余り出ませんがね

【見た目通りの子供らしい視線を向けられ、少したじろいでから、咳払いをして話し出す】
【臭いにうんざりしているようであるが、それに対して明らかに怒っているという訳でもなく、あくまで落ち着いた交渉するような調子だ】

えぇ…この臭いは酷い、私や同類でなくとも鼻を摘まみます
それに、夜に活動する者だっているのですから、対策できるのならきちんとして欲しい物です

…それに、何をそんなに急いでいるのですか?

【ニコニコと笑っているが、少女のやっている事は明らかに明るい事ではない】
【幼い少女が夜中に死人を操って成さんとしている事とは───とはいえ、立場上そのような日陰話には慣れている】

───ここは風下ですね

【普通の人間ならば、臭いなど気にならないくらいに薄まっているのだろう───しかし彼は、獣人である】
【臭いや音には非常に敏感───鼻をひくつかせて、静かに答えた───風に乗った臭いが鼻腔を犯している事を】
320 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2013/05/01(水) 02:08:54.57 ID:iJatklg50
>>318

【あまりにも簡単に】
【あまりにも容易く】
【あまりにも残忍に】

【ミストドラゴンは死体を『解体』した】

【その様子に伏剣眼も口から渇いた笑いが漏れる】

「ラインヴァイス・・・そういえば聞いた事がある。正義の名を語る狂人共の集団らしいな」

「・・・無駄を承知で聞いてみようか、貴様今まで何人殺した?」

【あまりにも異形にして残忍、そして危険】
【怯みながらも、腸の底を冷やしながらも】
【伏剣眼は目を細めて小さく笑った】

(もしやこの男こそ『器』足り得るのか?)

【再び姿勢を低くし、ミストドラゴンへ接近する】
【振りかぶる腕、煌めく黒刃】

【その斬撃は触腕の間を縫うように】
【ミストドラゴンの身体を横一文字に狙う!】
321 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(不明なsoftbank) [sage]:2013/05/01(水) 02:16:01.91 ID:9QQhIja/0
>>319

うんうんっ、私もちょびっといろんなとこ見てきたけど、会ったことなかったんだ!
わー、すごいすごい……なんだかお伽噺の人みたいだねー……!

【感動を全面に押し出して、飛びかかりそうな程の勢いで話す少女】
【そこだけ見れば、一切他の子供たちと何も変わりはない、のだが】

ご、ごめんごめん。ちょっと適当すぎたね……。
次からはもーちょっと周りの人の事も考えてあげなきゃ。

へ? 何を……って。
さっきの人たちと『同じモノ』を探させてるんだけど……?

【まずかったかな、とでも言いたげな様子で少女は首をかしげる】
【どうやら、ごくごく普通のルーチンワークをしていたようなのだが】
【それは恐らく、普通の少女のそれからはかけ離れているらしい】

ぁ、あー。そっかぁ……ごめん……。
魂よ安かれ、亡者の主の名においてあるべき地へ還れ――『魂の廃墟(ルイナス・スピリット)』!

【やってしまった、という風に口に手を当てると、少女は簡素な詠唱を始め】
【能力行使を宣言――すると、先ほどまでの悪臭が嘘のように消えた】

はいっ、『還って』もらったからこれでなんとかなったと思うけど……。
っと、お帰りお帰りー。ちゃんと迷わないで戻ってこれたね!

【彼女が頭上に掲げた左手に、四方の空から緑の人魂が集まり、溶け込んでいく】
【――死霊術。少女の繰る力は、見るからにそういった類のものだ】
322 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2013/05/01(水) 02:29:10.97 ID:c9wkIXEMo
>>321
…お伽話…ですか…
…実際はそんな事もないかもしれませんがね

【子供っぽい感動を押し出して話す少女から、眼を逸らすように顔を伏せて呟く】
【───お伽話だなんて、そんなに綺麗で可愛らしい存在ではないのだ、寧ろ───】

…同じモノ……動く死人ですか?
そんなもの、そこら辺に歩いているとも思えませんが…野良犬や野良猫じゃああるまいし

【『同じモノ』というと、あの動く死人だろうか───】
【あれだけの数を総動員したとして、簡単にエンカウントするような物ではないと思うが。と、聞き返しながら右手を顎にやる】

…成る程、死霊を遣う力…ですか
なんとも恐ろしい…いや、考えようによっては便利でしょうか

【少女の力を垣間見た獣人は、静かに呟いて、考察する】
【『死者の冒涜』だとか言わず、『便利だ』と評する辺りでは、悪いようには思っていないようだ】
323 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(不明なsoftbank) [sage]:2013/05/01(水) 02:39:11.91 ID:9QQhIja/0
>>322

えー、そうなの? うーん……でも私はお伽噺みたいだと思うなあ。
ほら……えーっと、猫の紳士さんが誰かを連れてく話とか、聞いたことあるもん!

【それからそれから、と指折りながらお伽噺を挙げていく少女】
【きっと使う力さえ除けば、どこまでも純粋なのだろう――】
【それが時に人を抉ることを知らないことまで、普通の子供と同じだ】

んーん、別に動かなくてもいいんだよ? ただの死体でいいの。
それさえあれば、さっきみたいに『魂』を吹き込んで動かせるしね!

……まあ、ちょっと長旅だったから『魂』は減っちゃってるけど……。

【なんらかの力を吹き込んで、死体を自分の思い通りに操作・送還する力】
【減っている、というあたり使える力の量に制限でもあるのだろうか】

【少女はふうと一息をついて、左手を数度さすると、獣人の方へ向き直る】

それで、猫さんはどうしてこんな時間に歩いてるのー?
何か用事でもあったのかな。

【話し相手の事に興味が湧いたのだろう。赤い瞳が、じいっと見つめる】
324 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2013/05/01(水) 03:07:34.36 ID:c9wkIXEMo
>>323
はっはっは、よくお話を知っていらっしゃる
…ですが、見た目が同じだからといって私がそうだという訳ではありません
人だって、色んな話に出てきますが、同じ人間でもないでしょう?

【無邪気な顔で少女はお伽話をあげていく、しかし彼はきっと、そのどれにもあてはまらない種類だ】
【社交辞令的な笑顔を浮かべて、やんわりと首を振りながら否定する】

…ただの死体…それなら墓からいくらでも出て来ますね
…いえ、墓から出て来るならまだしも、死体ならいくらでもありますか───腐りかけていなければ私としてはいいのですがねぇ

【動く死体ではなく、ただの死体───それならば、この世界にいくらでも転がっているだろう】
【きっぱりと言える、だってそういう裏事情には詳しいのだから、人しれず放置された死体がある事はよく知っている】

…私ですか?
そうですね…少し、仕事相手とお話≠した帰りです
今から帰って報告を───まぁ、聞いた所でつまらない話ですよ

【少女の赤い目を、琥珀色の眼が見返す───語る用事は、明らかに良くはない物だと予想は容易だ】
325 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(不明なsoftbank) [sage]:2013/05/01(水) 03:17:51.32 ID:9QQhIja/0
>>324

んー……、まあ、そう言われちゃったら……。
でも! 私にはそう見えたんだから、良いでしょ!! 駄目?

【少女はあくまで自分の感覚を信じ、押し通そうとする】
【子供ゆえに視野がまだ狭いのか、それを抜きにしても強情張りなのか】

そうだねー。まあでも、お墓をどうこうするのはバレたら危ないし……。
この街は『ひどい』みたいだし、すぐに見つかるんじゃないかな、って。

【恐らく彼女はその『この街の裏の事情』も、垣間見た後なのだろう】
【それでも何も恐れを抱いていないあたり、もう、この少女は――】

お仕事かあ……大人は大変なんだね……。
えっ、帰ってまだいろいろあるの? じゃあ時間は……あっ。
やばっ、もう宿の門閉まっちゃうかも! 行かなきゃっ。

【時間の事を口に出して思い出したのか、彼女はもう一度口を押さえて】
【あわただしく走り去っていこうとして――何かに気づき、振り返る】

私の名前はエダ! またどこかで会えたらいいね、猫さん!!

【きっと、名乗りを聞き返す時間くらいはあるだろう】
【獣人があいさつを返せば、彼女は夜闇の向こうへ消えていくはずだ】


//少し眠気が来てしまいましたので、短めですがこの辺りで。
//久しぶりで少し拙くて申し訳ありませんでした、ありがとうございましたー
326 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2013/05/01(水) 03:56:32.68 ID:c9wkIXEMo
>>325
…んん…まあ、無理にとは言いませんが…
…わかりました、好きに考えるといいでしょう…

【良い風に見られるのは慣れていない、気が引けてしまうが、どうしてもと言われてしまえば、断るのも変だ】
【釈然としないが、戸惑いながらも頷いて】

───確かに、そうですね…この街は酷い
よく人がいなくならない物です、私達だってあんなに無差別に殺したりはしないのに…

【少女の言葉に賛同し、頷きながら呟く───少女が、その手の事情に詳しいのも垣間見えて】
【ついうっかりと、口を滑らした───】

…おやおや、慌ただしい事で……

エダさん、夜ですから、転んだりしないように気を付けてくださいね

【急に慌ただしく走り出した少女を、その場に落ち着いた様子で立ったまま、見送る】
【名乗り返す名前は無い、気に掛ける言葉を掛けて、エダが見えなくなれば「ふぅ」と息を吐く】

…まだ少し、臭いが残っているような気がしますね

【鼻をひくひくさせながら、暗い路地裏の闇へと、溶け込むように黒猫は消えた───】

/お疲れ様でした
327 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(埼玉県) [sage]:2013/05/01(水) 21:23:28.54 ID:QjDD56v+o
【とある港町の市庁舎】

【歴史ある建造物として昼は人通りも多い其処の屋上に、1つの人影が在った】
【まず、女性らしく――服装は腹部を露出したトップスにハーレムパンツという軽やかなもの】
【両手足に鉄輪をいくつか嵌めているほかは特筆すべき衣装などは見当たらなかった、が】

――しっかし寒いのお、櫻もまだ本調子の気候ではないが夜はここまでか
かと言って火を焚いている者もそう居らんようだし、大陸はよう分からんちや

【耳と、尻尾があった。月の灯を受けて銀色に光る髪から、ひょこりと姿を見せるように】
【或いは腰元から伸びて、その頭部を超える程に長い一尾をくねらせて】
【それからとーん≠ニ実に身軽に、その女性――獣人は、市庁舎の屋上から身を躍らせ】
【当然のように建物前の広場に降り立つと、すんすんと鼻をならしながら周囲を見遣り】

ま、何はともあれまずは飯よな。しかし露天が出ているような時間でも無し……
この近くに奉納物たっぷりの寺社仏閣でもあれば良いのだがのー、……?

【―――昼はともかく時間帯からして、人は少ない。と言うか、殆ど誰もいないわけであり】
【そんな広場を、薄着の獣人は額に手をかざしてくるくると視線を回して】
【或いは誰かが通りかかるのなら、何処か意地悪そうににっこりと笑って、駆け寄ろうとするだろう】
328 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(大阪府) :2013/05/01(水) 21:30:26.29 ID:HUUDQ4OP0
>>320

……『何人』? さてね。
『曲』にもならない何てこともない奴は、覚えてないんだ。

【尋常の物なら、いやそうでなくても、『王道』『正常』を自負する者は、『避ける』か『防ぐ』のが当然。】
【然し、ミストドラゴンは『踏み外した』者。『ライン・ヴァイス(純なる白)』とは逆の色に染まりし男。】

ッ……ははァっ! いい太刀筋だ……なんて、詳しかぁ無いんだけどさ……

【『両断』は避ける為、最低限後ろに跳ねはしたが。】
【肌を、腹筋を刃が通るーー伏剣眼とて幾度となく味わって来た感触だろう……】

【だが。】

……『捕まえた』

【その『肉薄状態』において、ミストドラゴンは尋常ならざる『異常者』だ。】
【伏剣眼が刃を振り切る前に、触腕を駆動させる。挟み込み、貫き潰す為に。】

【悍ましい攻撃性だ。斬られた痛みとて、当然、鋭敏に感じているだろうに。】

月並みな言葉だけど……『肉を斬らせて骨を断つ』って……ね。

【薄ら笑いを浮かべ、無慈悲なる殺戮攻撃を実行しようとしているのだ。】
【マトモに受ければ重傷は必死、然し即座に『退けば』……回避はそれ程難しくはない。】

/遅れました
329 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2013/05/01(水) 21:50:37.96 ID:Fp5Eh2nd0
>>327
【前に見えるは旅の帰りと思しき女性の姿】

【旅の徒然、こんな時間でありながら足取りはしっかりしており、体力は普通の女性のそれと比べて格段に高いが見て取れる】
【中身の詰まったいかにも重そうなリュックサック、少し汚れたトレッキングパンツ、桜色のシャツ…
【…長旅で汚れてはいるが、なぜかくたびれた印象は受けない】

【後ろで括って動きやすくしているらしい鳶色の髪は、夜の涼風に吹かれて靡いている】
【彼女全体から受ける印象―――全体的に、30代半ばという年齢を感じさせない若さを持っているのは、やはり旅のお蔭だろうか】

【しばらく歩いたならばちょこんと短い階段の段差に座り、リュックサックから水筒を取り出す】

はー、やっぱり昼間はぽかぽか陽気でも日が落ちると肌寒いですねぇ……
これから暖かくなるとはいえ、やっぱりまだ長袖が手放せません……

【長旅であることもあって、手ごろな広場で一休みしようという算段なのだろう】
【温かいお茶を水筒から汲み、ホッと一息付く】
【暫くこのまま小休止と言った所か、澄んだ紺色の夜空を見上げながら何をするでもなくのんびりしているようだ】

……うーん
人気が少ない静かな場所で見上げる夜空は綺麗です……
この国は空気が澄んでいるから、星がよく見えます……

【……さて、星空を見上げた彼女はそのまま考えに耽るかのように動かない】
【話しかけたところで気づくかどうか……?】
330 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [saga]:2013/05/01(水) 21:56:24.44 ID:eLf2NVEPo
【 於 水の国・首都『フルーソ』 >> とある公園=@】

【既に人は皆、寝床に帰り、空間を支配するのは静寂】
【宵闇の公園――そこでは、時折そよぐ風が木々を揺らす音だけが、日陰者達の揺りかごを演出する】


……世界なんて、ちょろいもんよ
あたしがちょろっと本気を出せば、それだけで無様に慌てふためくんだから


【しかし、もしも、この場を訪れる者があるならば、きっとまず目にはいるだろうは、いわゆる異形≠セ】

【それは、全高2メートルはあろうかという「機械の蟹」――いや、「蟹型のロボット」である】
【このロボットのボディは、塗装のされていない金属そのままの鈍い灰色で、】
【眼の部分は赤く発光していてまさに機械仕掛け、と言った雰囲気】
【蟹の特徴たるハサミ、そして脚、計10本は、どれも極めて細く、不気味なまでに、長い】
【すなわちそれは、タカアシガニという蟹を、そのまま巨大化させたような姿であった】

【異質なるこの蟹≠ヘ公園の一画を堂々と占拠しており、闇に浮かび上がる両目の赤色光が実に不気味だ】


さて……うっかり一個余っちゃったけど、どうしようかしらね、コレ


【ただ、先程から響く独り言の主は、蟹ではない】
【その正体は、蟹の背に乗っかっている、一人の人物】

【――クリーム色の作業用つなぎ服に身を包み、頭にサンバイザーを被って、】
【右目に片眼鏡を装備した茶髪ポニーテールで身長170cm弱くらいの女性だ】

【言うまでもなく、彼女と蟹は、あからさまな不審者と不審蟹で――】


――そうだ、この際、景気づけにこの公園で花火≠ナもしようかしらん?


【なんて、彼女はお気楽そうに、誰に聞かせるでもない自問自答を呟く】
【見れば、彼女は右手に妙な箱≠持っているのだが……】
331 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(埼玉県) [sage]:2013/05/01(水) 22:05:02.17 ID:QjDD56v+o
>>329

(ふむふむ……如何にも旅人らしいが、女とは珍しいのぉ)
(他に人が居るでも無し、生憎と疲れてはおるようじゃが……)

【女性を瞳で捉えると、ぴこぴことその耳を動かしながらそろりとかけ出した】
【鉄輪が時折音を立てはするが、裸足であるために然程目立つこともなく】
【まして相手が空を見上げているとなれば尚更だが――まあ兎に角、獣人は接近を続ける】

【そして女性が黄昏れているのを見やれば、唐突に視界の下方からバッと姿を現して】

―――のうお主っ、水筒ついでに握り飯か何かは持っとらんかの!?

いやぁ船旅を終えたは良いものの店は閉まっておるわ路銀は無いわでのう……
別に食べずとも良いのじゃが……じゃがのう、うら若き乙女心に米の一粒も欲しくてじゃな?

【妙に親しげに、そう話しかけてみる。視界に介入し、耳と尻尾をふらりと揺らせば気付かない事もないだろうが】
【要約してしまえば何か食べ物はないか、有れば儂≠ノくれはしないか、なんてもので】
【――勿論、知ったことじゃないと跳ね除けても問題ない。けれど、青い瞳はまじまじと女性を見つめていて】
332 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2013/05/01(水) 22:07:10.38 ID:LB7xTQAb0
>>328

「やはりか」

【あまりにも予想通りの言葉にため息を吐きそうになる】
【この男は未だ底を見せていない】

【そして迫り来る攻撃】
【伏剣眼を包囲するように迫る触腕】

「くっ!」

【肉薄しようと考えたが、背中から刺されては意味がない】
【伏剣眼は後ろへ跳び退き触腕を回避する】
【アートマンの刃が伏剣眼の忍装束を切り裂き、鎖帷子を露出させる】

「小手調べのつもりか、先ほどからマインド・・・いや。これはアートマンか。
 ともかく己の分身にばかり戦わせおって。貴様ほどの殺気ならばこれも先ほどの山刀も本命ではあるまい」

【伏剣眼は姿勢を低くし】
【魔剣を突き立てる様に突撃する】

「そんなにやる気がないなら俺が使わせてやろうか!?」

【狙いは触腕、串刺しにせんとする】
【この魔剣は異能の力によって生まれた物質やエネルギーを分解・吸収する】
【本体とのダメージリンクのあるアートマンなら効果的な攻撃だろう】
333 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2013/05/01(水) 22:31:47.12 ID:Fp5Eh2nd0
>>331
【仕事柄、何かをじっと見て観察することが多くて】
【癖のようなもので、ぼーっと何かを見つめているとその物に集中することが多い】
【今回も御多分に漏れず―――星の瞬きを眺めながら、色んな星の光を比べてみたりしていた】
【当然周りのことは眼中に無かったわけで……突然現れた人(?)影に反応がワンテンポ遅れて……】

…………わっ!?

【果たして大層驚き、素っ頓狂な声を上げる―――】
【こんな夜に人なんか来ないという前提だった彼女は、のんびり星空を眺めていたわけだが】
【そこに突然声を掛けられたら、この反応も当然というもの】

【……そして。  ―――こんな夜に人気のないところで声を掛けられたとあれば、警戒するのが当然なのだが】
【どうも不審者という訳ではないらしい……というか人でもない気がする】
【ともかく、こちらに危害を加えるとかそういった多義の雰囲気ではないように感じた】
―――――
【話を聞くに、要するに食べ物が無いという訳だ】
【――――そんな目で見つめられたら、お人好しな彼女はひとたまりも無く】

……あら、大変でしたね……
いいですよ、どうぞ適当なところに座ってくださいな
食べ物ぐらいならいくらでもありますから……

【荷物がいっぱい詰まったリュックサックから取り出したのは、鯖缶といわゆる保存食の米】
【旅のお供の携帯用食料なのだが、惜しげも無く取り出すと分けてその彼女の方へ寄越す】
【もしその獣人の彼女が気を許すなら、一緒に食べながら話しかけてみる】
【先程船旅と言っていたが、彼女はその話に興味を持った】
【こちらも仕事柄、色んなところを旅する彼女―――旅の話とあらば是非聞きたいというものだ】

それにしても船旅ですか……いいですねぇ……
旅っていいですよね!様々なものに触れると自分の見る世界が変わると言いますか、やっぱり違う価値観に触れられるのが大好きなんです!
あなたはどちらに行かれたんですか?良ければ話を聞かせてもらってもいいでしょうか?

【微笑みながら旅の話を聞きたいという彼女の顔は、好奇心旺盛な少女のようで】
【もし話を聞けたなら、目を輝かせて聞き入る事だろう】
334 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2013/05/01(水) 22:40:54.28 ID:c9wkIXEMo
>>330
…花火───いいネェ、花火…
どかーんと、ぱぁーっとした、キラキラでっかい花が空に咲いて散る…肴にするにゃあ十分さ

【───その声は、ぷぅんとした酒臭さと共に漂う】
【ゆったりとした、溶け行くような緩い声は、割と近くから】

上げて見るかい?盛大な奴をよぉ…
調度オイラも、暇が極まって来たころさ

【そいつは、彼は───機械蟹の脚の一つ、右側の一番後ろ脚に、背中を預けて腕を組んでいた】
【水色の着流し、下駄履き、白髪のポニーテール、前髪で左眼を隠した青年である】
【首に白いマフラーを巻き、腰には帯刀、眠そうな半開きの目で口にはゲソの干物を咥えている】

【トロンとした片目を上へ向け、ゆるりと少女を見つめる男が、そこにいた】
335 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(埼玉県) [sage]:2013/05/01(水) 22:51:22.02 ID:QjDD56v+o
>>333

【――相手が驚いたのを見て、にかっと笑う。少し、意地の悪そうな顔だった】
【けれども直ぐに相手の隣に座り込んで、わくわくと嬉しそうに長い尻尾を振り振りと】
【見た目は、人で言えば20代前半だろうか。行動だけ見ると、こちらも子供のようで】

いやぁ助かるのじゃ!やはり『こやつしか居らん!』と思ったのは正しかったのう
まったく腹が減っては戦どころか呑気に眠ることすらできんタチでな?

……まっ、言葉は後じゃ。折角の飯を捨ておいては怒られるから、のっ!

【何に怒られるのか、というのは言わなかったが――気にするかは、女性次第】
【獣人はと言えば言葉の通りにご飯優先、差し出された鯖管と米を受け取って】
【全く気を許したように、まずは缶詰。このタブに鋭い爪を引っ掛けてパカリと開け】
【同じ爪で中身の鯖をひっ掴めば、ぱくりと犬歯の覗く構内へと放り込み】
【その柔らかな身と多少の骨に舌鼓を打ちながら、にこにこと笑って、わさわさと尻尾をまた振って】

うむうむ!やはり魚類はどのような状態でも素晴らしいのう、頬が落ちそうじゃ
これを何時でもどこでもと思いついた人間は実に偉いと儂は常日頃から思うとったのじゃよ……、……?

【もぐもぐ、として、ごっくん。その頭に『?』を浮かべるのは、女性の様子故だ】
【落ち着いたお人好し――そんな印象だったのだが、随分と瞳を輝かせている】
【そして求められるのは旅の話。鯖管の恩も有るからか、ふと獣人は首を縦に振って】

……ま、旅とはいっても一方通行じゃがのう。儂は櫻の国から来たものでな
あすこは良い所じゃぞー、何と言っても飯の美味いことは天下に比する者無しじゃ!
春や秋は山の幸、夏は海、冬は冬で何かと味わい深いものもまた多くての

ところで、じゃ。お主には儂が何≠ノ見えるかの?見たまま思ったままで良いぞ、うむ

【話に置いて、大事なところなのだろうか。ふと獣人は分かりきったことを尋ねかけた】
【獣の耳に尻尾。手足の爪に先ほど見えた犬歯――銀色の毛並みが美しい、獣人に他ならないが―――?】
336 :>>332訂正 [saga]:2013/05/01(水) 22:53:47.23 ID:LB7xTQAb0
>>328

「やはりか」

【あまりにも予想通りの言葉にため息を吐きそうになる】
【この男は未だ底を見せていない】

【そして迫り来る攻撃】
【伏剣眼を包囲するように迫る触腕】

「くっ!」

【肉薄しようと考えたが、背中から刺されては意味がない】
【伏剣眼は後ろへ跳び退き触腕を回避する】
【アートマンの刃が伏剣眼の忍装束を切り裂き、鎖帷子を露出させる】

(おかしい・・・こやつ、先ほどから本気なのか?)

(あの触腕、動きこそ速いがそれだけだ。こんな単純な能力奴の殺気の正体なのか?)

【魔剣を構え、伏剣眼はふぅと息を吐く】

「鬼が出るか蛇が出るか、殺人鬼は確定の様だがな。まぁいい」

【ダッ、と駆け出し魔剣を振う】
【狙いは触腕。この魔剣は切れ味こそ鈍だが異能の力によって作られた物質、エネルギーを分解・吸収する】
【それでも堅い異能の物質を斬るのにはかなり力が要るが、それでも能力によって作られた物なら斬り伏せられるという心算だ】
337 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [saga]:2013/05/01(水) 22:54:49.50 ID:eLf2NVEPo
>>334


……あらやだ、どうも酒臭いと思ったら、まさかの酔っぱらいかしら?
悪いけど、この蟹ちゃんは、食べられたモンじゃないわよ
ああ、それとも酩酊して道に迷ったんなら、公権力に頼った方が安全確実に帰路につけるんじゃないかしらねー


【どこか不敵な微笑を浮かべ、彼女は視線を下へ移す】
【見上げる者と、見下げる者――すぐにでも手が届きそうな距離でありながら、】
【きっと両者の間には絶対的な見えない♀uたりがあって】


……或いは、あたしの花火の濡れ衣≠ナも被ってくれるつもりかしら?


【――言いながら、彼女は右手に持つ箱≠、軽く上に投げてはキャッチする、なんて風に弄ぶ】
【青年が目ざとければ、もしかすると気づけるかもしれない】
【箱の側面に刻まれているCaeruleum Navis≠ニいう、もしかすると見聞きした覚えのあるかもしれない刻印に】
338 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2013/05/01(水) 23:04:36.96 ID:G7irUrFD0
【住民も寝静まった小さな街での事】
【ベンチに腰を掛けて夜空を見上げるのは、二振りの刀を腰に提げた少女の姿】
【時折眠たげに欠伸をすれば、視線を辺りへと巡らせて】


「うーむ……まさか宿の主人まで寝ているとは予想外じゃったの
とは言えど、幸いにして今日は暖かいからの。このまま野宿をするのも悪くは無い……かや」

【月に照らし出される銀の髪】
【鋭い耀きを放つ其れは、きっと遠くからでもよく目立つはずで】
【――――一際大きな欠伸。間抜けな声が辺りへと響いたであろう】


「まあ、野宿するにせよ適当に宿を見つけ出すにせよ……じゃ
今宵は何時もより多くの星々が見える故、もう少し眺めてから行こうかの」

【うっすらと涙の溜まった眼を擦れば、再び夜空へと視線を変えて】
【――――漂うのは人外の雰囲気。例え鈍感であったとしても、ハッキリと分かる程で】
【そんな人物が一人空を見上げているのは何処か不審……だろうか】





【未だ賑やかさに包まれた街の一角】
【手でカメラの形を象れば、其れをどこそこ構わずに向ける女性、或いは少女と呼べる姿があって】
【ポケットから取り出す小さなフィルム。奇しくも其処には先程指で象ったカメラの中の光景が映り込んでいて】
【満足の行く一枚だったのだろうか。頷けば、再びポケットへと収めて、視線は辺りへと巡らされる】


「それにしても……昨日も今日もずっと賑やかですねぇ、この街は
……まあ、賑やかで居てくれた方が私も見つかる確率が低くなって丁度良いのですけど」

【纏うのは、何処かの制服であろうか】
【物珍しげに四方八方へと向ける視線は、この人混みの中でも一際目立つ存在で】
【――――あっちへフラフラ、こっちへフラフラ】
【自分本位でしか巡らせない視線。誰かにぶつかってしまうのは、きっとそう遠くない未来の話】
339 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2013/05/01(水) 23:16:35.07 ID:Fp5Eh2nd0
>>335
【初対面のはずなのだが、こうも親しみを感じるのは何故だろうか】
【この獣とも人ともつかぬ彼女の口振りの所為か、雰囲気の所為か……いずれにせよ、とても取っ付きやすい】
【そして、自分の差し出した食料を本当に美味しそうに食べてくれるのが、とても嬉しい】

【自分のしたことに対して感謝の気持ちを持ってもらうだけも嬉しいもので】
【それがこのようにストレートに言われたら心も弾むというもので、自然と彼女の顔から笑みがこぼれる】

【心が弾むものと言えばもう一つ、旅の話もまた彼女の心を躍らせる】
【百聞は一見に如かずというが……それでも彼女にとって、旅の話は想像力を掻き立てられる】
【目を輝かせているのは、もっぱらその旺盛な好奇心の所為】

食べ物ですか!そうですね、食べ物は旅の醍醐味の一つです!
土地によって多種多様な食文化があって、それがまたその土地の様子を良く表しているんですよ……
そんなに美味しい物があるのなら、さぞ豊かな土地なんでしょうね!一度足を運ぶことにします!

【食の様相は土地の様相を良く表す】
【その土地で取れるものや、その土地の人の味の感覚……食というものは奥が深いもので、いろいろなものを感じ取れる】
【話しぶりから察するに、きっと豊かな土地なのだろう……機会があれば、是非行ってみよう】

【話は突然変わった】
【何だろう、この質問はどういう意味なのだろうか……】
【質問の意図は諒解しかねるが、とりあえず自分の思ったままのことを言ってみた】

―――そうですね、「姿」を指すのであれば、獣人です
ですが、こうして私と喋っているあなたは友に見えます
人懐っこいと言いますか親しげと言いますか、初めて会ったはずなのに旧知の友人のように感じるんです
正直に言いましたが……どうでしょう、この答えは貴女が期待している答えではありませんでしたか……?
340 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2013/05/01(水) 23:16:43.56 ID:c9wkIXEMo
>>337
くっくっく、そいつぁ残念だ、花火見ながら蟹鍋で一杯…ともいかねぇか
こんだけデカけりゃ、味はどうあれ食いがいがありそうなんだがネェ

【わざとらしく残念そうな言葉を吐いて、喉を鳴らして笑えば、コンコンと寄りかかる蟹の脚を小突く】
【冗談めかして言うその顔は、例え隔たりがあろうとも意に介さず、といった風で】

…そいつもまた一興、最近はめっきり面白い事に会っちゃいねぇからなぁ
───ああ、枯れ彼岸…あそこは中々楽しかった…あん時の嬢ちゃん達は元気かネェ

【ここで濡れ衣を着せられようとて、それも構わない───まるで自分に何が起ころうとも構わないと、ニヤケ面で語るのはただの狂言か】
【しかしただの酔っ払いの戯言とも思えない何かが彼にはあり、目ざとく見付けたその名前───理解したかどうかは、別として】
【語ったその地の名前は、ともすればわざとに自分の関係を示したかのようにも聞こえる】
341 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(大阪府) :2013/05/01(水) 23:34:21.66 ID:HUUDQ4OP0
>>336

【触腕に『魔剣』の刃が触れ、食い込み、切断するッ!】
【想定通りーーこれは『異能の創造』! 故に、伏剣眼の剣は、容易く、それを裂いたーー!!】

【だが。それで終わるなら、どれだけ良かったか。】

……その『剣』…………死ぬほど嫌な気配だよね。

【眼前に迫った伏剣眼に対し、ミストドラゴンが放つのは拳。固く握り締めたそれだ。】
【その一撃、明らかに人間の範疇を越えたパワー。】

【狙うは伏剣眼の顔面。確かに破壊力は有るがーー『違う』】
【伏剣眼の直感が理解するだろう。これは、違う。全くもって本質には触れない、片手間めいた即興技だ。】

……鬼? 蛇? 違うよ……俺はセイギノミカタ。
そんでもって、ミュージシャンさ……良い『音』を『聞かせて』くれ。

【ーーそして、其の『殺意』が、昂ぶる。】
342 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [saga]:2013/05/01(水) 23:37:12.39 ID:eLf2NVEPo
>>340

【小突かれた脚は、なんだかくすぐったそうに、ガシャッ――と、少しだけ位置をずらすように動かされ、】


……『枯れ彼岸』とは――こりゃまた、ひょっとすれば、ひょっとする、あたし達≠ノ縁のあるお客さんなのかしら
しかも、濡れ衣も一興とはまた面白いことを言うモンで――
なーるほど、取るに足らない烏合なんかよりは、よっぽど楽しそうな珍客さんじゃなーい?

【蟹の背の上でバランスを取る彼女は、おや、とばかりに小首を傾げてから、】
【次の瞬間には察した&翌ノ、どこか愉快げに、青年と同じようににやけ返してみる】


あのとき=Aあんたが味方だったか敵だったかまではわかんないけど……ま、その節はお世話になりましたってわけで――
≪枯れ彼岸騒乱≫、何を隠そう、このあたし、『マキナ・ギシ・カンケル』こそが、あの事件の原因=c…Cancer(癌)≠セったりするのよん


【自信満々に胸を張って言い切る彼女と、それを彩るように、プシューと魔力混じりの蒸気を関節部から噴き出す機械蟹】
【あのとき=\―すなわち≪枯れ彼岸騒乱≫という舞台を作ったのが自分であると、そう彼女は宣言したのだ】


嬢ちゃんってのも誰かわかんないけど……少なくともウチにいる、カラス娘とお医者さんは、大分元気一杯に毎日遊んでる≠よ
――近日中に来る、戦争≠フ始まりに向けて……ねー


【そうして付け加えるのは、マキナが思い当たる嬢ちゃん≠フ情報】
【ぼかした表現ではあるが、概ね、青年にも、マキナが誰のことを言っているのか察しがつくことであろう】
【ついでに、さらっと戦争≠ネんていう、或いは青年も気にかかるかもしれない、血生臭い単語が含まれてはいるが】
343 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(埼玉県) [sage]:2013/05/01(水) 23:39:17.39 ID:QjDD56v+o
>>339

うむうむ、その通り。櫻は文化こそこの辺りには劣るがの、素晴らしい沃土なのよ
清らかな水の流れる川に、人と自然の折り重なった田圃などは最高じゃ。
秋には稲穂が実ってのう……儂はあの何とも言えぬ香りが一等好きでな

それにじゃ……魚1つ取ってみても、荒波に揉まれた生きの良い物ばかり
川魚にしても清流で育つ故、臭みも毒もそうは見受けられんし―――

【と、実に嬉しそうに話を続ける。櫻の国――話す限りでは、田舎のことだが】
【文化においても侍や忍者、旧時代的な封建制度がとくに有名だろうか】
【兎に角、獣人は話を続けた。ご飯の、食材の良さ。土地の素晴らしさ】
【事細かに語る様子からして実際に暮らしていたのだろう、思えばそんな顔立ちに見えなくもない】

……ほほう、友≠ニな?いやぁ間違って居らんぞ、むしろ良い推測だの

というのも、まあ隠すことでもないが儂は人ではない。
狼が年月を経て人の形を持つに至った、所謂妖怪≠ニいうやつでな
特別尾っぽの長い銀色の狼だから『長尾 銀狼(ながおぎんろう)』と呼ばれとった

で、じゃ。櫻にはいくつかの進行があるのじゃが、狐のお稲荷≠ニいうのがこれまた人気での
……ほれ、儂って似とらんか?色はアレだが耳と尻尾など特に、のう?

それに気付いた儂は、ある頃から人里に降りて『儂こそはお稲荷サマじゃよー』と遊んでおった
時折は干した柿を貰ったり、ちくと悪戯を働いたこともあったかのう……
といっても人に仇なすほかの妖怪から里を守ったりもしておった。結構楽しくての?

しっかし或る日、本物≠ノそれがバレてしもうた。こうなっては一巻の終わりじゃ
儂も妖怪とはいえ格が違いすぎた故、なんやかんやとまあ、コロコロっ、と櫻の国を追ん出されたわけじゃよ

【『そして、先ほどこちらに着いた訳じゃ』――そういってから、銀狼は鯖缶の残り一切れを手にとって】
【故郷を追い出されたことなど全く気に留める様子もなく、美味しそうにそれをほうばった】
【1つ言えるのは、女性がどこまで話を理解して―――そしてどう思うかは銀狼には分からない、ということか】
344 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2013/05/01(水) 23:54:56.95 ID:LB7xTQAb0
>>341

(斬れたッ!!)

【確かな手応えと共に触腕が斬りおとされる】
【振りかぶった刀身は異能の力を喰らい、黒々とした光沢を増す】

「な・・・ご、ぁ!!」

【その一瞬が命取りだった】
【残心に気を取られていたその隙にミストドラゴンの拳が吸い込まれる様に伏剣眼の顔面へ叩きこまれる】
【吹き飛び、地面に擦れながらも、追撃を恐れてか素早く立ち上がる】

【顔を覆う黒い長布が血で滲んだ】

(片手間めいた即興技か、舐められたものだ)

【腫れた頬を左手で擦ると】
【その目に再び闘志が宿る】

【ミストドラゴンの隠すべくも無く露出した殺気には、もう萎縮しない】

「ふっ、だが怒りだけでは俺には勝てんぞ。
 察しの通りこの魔剣は異能の力を喰らい血を啜る。正義の味方ならなるほど確かに気に食わんだろうさ」

【カチャリ、と剣を構える】
【先ほどのまかりなりにも剣道の様な構えとは違う】
【剣の道を志す者なら、一勝巡り合うことの無いような構えだった】

「貴様の触腕、全て切り落としてくれよう!」

【駆け出す伏剣眼】
【その刃は今にも触腕を切り刻まんとするが・・・】

「貰った!!」

【それはフェイク!】
【袖の下から覗いた金属の筒が銃口の様に光る!】
【もし触腕を斬られることを恐れ、触腕を引込めながら後退したならば】
【金属の筒から放たれた矢の様に吹き出す火炎放射がその身を焼くだろう!】
345 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2013/05/02(木) 00:05:12.94 ID:XKpUPzmS0
>>343
【自分の故郷か、そう思わされるような口振り……】
【他人に自分の故郷の話をする時というのは、往々にしてその土地の素晴らしさを交えるものだが】
【はたしてこの獣人も例外ではないらしく―――その口ぶりは故郷を懐かしみ、愛しむよう】
【だいたい話し方でわかるのだ、その土地の話に関しては何を話すにしても愛しそうだということが……】
【この感覚は大いに分かる】【自分だって故郷のことを話すときは何もかもが良かったように感じる】
【その話は、とても具体的でその光景を想像するに易く……なにより、何か懐かしい感覚を引き起こした】

【彼女の話はまだまだ続く】
【どの話もとても面白く興味深い……どうしてだろう、この獣人にはいろいろ魅かれるところがある】
【口振りは軽く、とても愉快そうに……こちらも追体験しているかのような、そんな感じ】

ふふっ、そりゃダメですよぅ
そんなのバレたらそうなるに決まってるじゃないですか〜
成りすまして悪戯しちゃったら誰だって怒りますよ!

……まあ、私だって、その、有名人に似てたら、ちやほやされたいと思うかもしれないですけど……って何言ってるんですか私は

【櫻の国の宗教事情なんかは全く疎いのだが……何故か話はとても理解できた】
【きっとそれは心の垣根を取っ払って話してくれるこの獣人と、先入観にとらわれない彼女の考え方によるものだろう】

……で、そのあとここに来たんですね〜……って、あれ?

【此処まで話した時、あることに気付く】

【先ほどの話からすると、悪戯がばれて国を追われてここまで逃げて来たということらしい】
【……もしかして、この人(?)行く当て無かったりして……】
【流石に獣人とはいえ、宿無し金なしではどうしようもないのではないか……?】

……あのぅ、変なこと聞くけど……
……どこか住むところとか、当てはあるんですか……?

【もし全く当てがないのなら……彼女のお人よしな性格から放っておけないと思うだろう】
346 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2013/05/02(木) 00:06:47.61 ID:r8rArNmKo
>>342
───くっくっく、さぁねぃ…そちらさん≠ェどちらさん≠ゥは知らないが…
袖振り合うも縁になるさ、もしかしたらそこら辺ですれ違っただけ、かもネェ

【脚が少し動いた事で、預ける背中がずれてしまうが、少し角度が深くなった程度では気にせず寄り掛かったまま】
【とぼけた言葉を返して、ニヤリとした表情を少女に返す】

こいつぁご丁寧に、オイラの名は吟醸でござんす
何、大層な事はしてねぇただの鬼さ…アンタらの敵≠ナも味方≠ナもねぇ、楽しそうなら何処にでも来るだけよ

【マキナの様に胸を張ったり、舞台装置なんてない、うっとりするような声色で、語る名前と自分の所在】
【鬼≠ニ語る自身の在り方と、敵≠ナも味方≠ナもないという、危なげな立場───どちらも、ただふざけている様では無い】

カラス───そうかい、ウェル子ちゃんは元気かい。そりゃいい、元気が一番だ
…くっくっく、そりゃなんとも、酔えそう≠ネ話じゃあねぇかい?

【カラス娘、と言われると、思い付く物がある───枯れ彼岸での戦いで姿を現した少女───ウェル子の事だ】
【一時は味方、しかし今はどうだか───きっとどんな立場であろうと、同じような反応をしたのだろう】
【それに、血生臭い言葉にはやはり、ニタニタ笑いながら反応を返した】
347 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/05/02(木) 00:20:01.75 ID:ZU8ZoKubo
>>338
/まだいらっしゃったりしますでしょうか?
348 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(埼玉県) [sage]:2013/05/02(木) 00:21:57.20 ID:y866teuRo
>>345

うーーむ、まあ流石に儂も懲りたちや。二度とお稲荷じゃなどとは言わんよ
しかしだのう、どうせ全国で人気の繁忙なお狐じゃ。真似くらいしてもよかろ?
鬼蜘蛛退治だの得体のしれない不作だの、ちくとは解決に役立ったのじゃよ?

……ふっふっふ、お主は中々愉快な人間じゃの
じゃがのー、ほれ、分かるじゃろ?如何ともし難い可笑しみがあるのじゃ、アレは

【にっ、と笑いながら鯖缶を口元に近付けて、残った汁をくんくんと嗅ぎ】
【回りの鋭利な部分に気をつけながら、真面目くさって慎重に舌を伸ばす】
【自由奔放というか、なんというか――確かに、親しみやすいはずである】
【そもそも、相手が壁を持っていないのだから。勿論、話し相手である女性の寛容さも一役買っているのは間違いない】

んー……ま、当ては無いの。そも儂は妖怪じゃし、今まで他の国に向こうた事も無い
知り合いが居るわけでもないしのー……適当な古寺でも無いかと思うとった所よ

まあ最悪、森かどこかで寝るのもやぶさかではないのじゃが
どうにもこうにも此処の夜は冷えていかん。もう春は終わりじゃというのにのう
もう少しばかりすれば、むしろ森は涼しく過ごしやすくなるのじゃろうが……―――。

【そして、質問を返されれば当然のごとく当てや路銀も無い、そんな答えをきっぱり返す】
【言われてみれば田舎の古妖怪、当然と言えば当然なのだが、これまた実にワイルドで】
【ふと、それがどうかしたか、というように女性に向けて首をかしげ、尻尾を揺らす】
349 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2013/05/02(木) 00:23:35.48 ID:Q7UT2WfG0
>>347
/のんびり居りますよー
350 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(大阪府) :2013/05/02(木) 00:24:00.53 ID:fgwG7sfv0
>>344

【さてーーこの状況から『察せられる』ミストドラゴンの次手は数多有るが。】
【『それが何か』】

【或いは、想像出来るかもしれない。『有り得る』と。】

あああッッッッ……! いいよ、刺激されるッ インスピレーションがッッ……!

なぁ……俺にくれよッッ

昔戦った、『悪人』ども……みたいにさぁーーーッッッッ!!!

【あろうことかミストドラゴンは、突撃した。】
【そして、一気に肉迫ッッ! 袖の下の『筒』に、正に接触せんとした瞬間ッッ!】


ーーああァッッ! 殺させてくれよッッ……『あくにィィィィィィン』ッッ!!!!

【ーー全身に灼熱の火炎を受け、絶叫しながらも、そいつは嗤っていた。】
【『怪物』ーーそれが、『ミストドラゴン』だ。】

【無論ダメージは受けているに決まっている!】
【だがーー胴と首が繋がっている限り、この男は武器を振るう事が出来るッッ】

『[ピーーー]』

【『殺し』を躊躇わぬ正義の怪人は、何にもまして悍ましい。】
【何故ならば、『信じている』からだ・・・『それが、正義であると』ーー!】

【斬られていない側の『触腕』が伸び、無数に枝分かれし、伏剣眼に向け、『喰らい掛かる』】
【『斬撃の群』だ。空間を、斬撃を埋め尽くすのだーー危険過ぎる殺人攻撃。】

【回避か、受けるかーー或いはどうにかするか。】
351 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2013/05/02(木) 00:37:58.62 ID:pArp5zoh0
>>350

【避けるだろうとは思っていた】
【少なくとも逃れようとはするだろうと、怯みはするだろうと思っていた】
【だが、ミストドラゴンは】

「な!? こやつ!!」

【突っ込んできた】
【火達磨になりながら笑っていた】

「か、怪物めっ!!」

【肉薄した瞬間】
【炎の中で狂気の表情を浮かべるミストドラゴンに背筋が寒くなる】
【そして迫る枝分かれした触腕、切り刻み、薙ぎ払い、刺し貫く、数多の斬撃の壁】

「う、おおおおおおおおおおおおおおおッ!!」

【慌てて魔剣を振う】
【枝分かれした触腕を一本一本、防ぎ切り払おうとする】

【が】

「か、ご・・・ぁ!」

【魔剣を逃れた触手が伏剣眼の肩を、腹を、顔を、足を】
【滅多切りにする】

「ふ、ぁっ!」

【ようやく後ろへ飛び退いた時】
【伏剣眼は全身から血を流し、倒れそうになったのをようやく踏みとどまった状態だった】
352 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [saga]:2013/05/02(木) 00:40:22.73 ID:B/mKzjiro
>>346


あらあらまあまあ……やっぱりそうよねえ、そうじゃなくちゃねえ……
あんた、良いこと言うわね、珍しくあたしの嫌いじゃないタイプ≠
そうそう、世界ってのは、もっとさ、単純でいいの
吟ちゃん……あんたの言うとおり、「楽しそうなら何処にでも」――で、何の問題があるかって話だと思うのよね


【――吟醸からすれば、何気ない自己紹介だったかもしれない】
【しかしどうだろう、マキナはいかにも共感≠オたように、うんうんと頷きながら言葉を返すのだ】
【「吟ちゃん」なる、馴れ馴れしいことこの上ない、妙な呼び名はさておき……】


……けど、さ――世界は残酷にも、そんな享楽主義者達を許さない
世の秩序に迎合しない存在をうつけ者とみなし、抑圧し、弾圧し、大衆の色で塗り潰す


【マキナの声色は、徐々に変化を見せて、気付けばどこか真剣味を帯びており、】
【だがひょっとすれば、世間への不満を滲ませるその台詞は、駄々をこねる子供のようでもあり、】


だからこその戦争=\―もう巷では「戦力募集」のお触れなんかが出回ってるんじゃないかしら
枯れ彼岸に引き続き……次はここ、『フルーソ』で、あたしは、あたし達は、『カエルレウム・ナーウィス』は、塗り潰し返す


【吟醸が知るかどうかは別として、世間では少し前からフルーソ防衛の有志≠募っている】
【――そう、その理由こそ、このマキナも関与する、カエルレウム・ナーウィスによる「水の国への侵攻宣言」だ】
【血と硝煙の匂いは、確実に、この地へ忍び寄りつつある、ということだ】


――吟ちゃん、枯れ彼岸では、ウェル子ちゃんに会ったみたいだけど、彼女は見ての通りの絶望者≠
ウェル子ちゃんの宿す絶望の色……碧≠ェ、カエルレウム・ナーウィスという概念を生み出したと言っても良いわ


【――吟醸は覚えているだろうか】
【ウェル子の双眸に湛えられた、深海の如き碧≠】
【絶望に塗れたウェル子という少女は、きっと正しく絶望の碧≠フ権化なのだ】


……あんたはどうするのよ
敵でも味方でもないとは言うけども、彼女の碧≠ヘ、世界中に広がっていくわよ
下手な立ち回りを見せれば……塗り潰されて、ジ・エンド――なんて、面白くもない結果になると思うけど?


【やや婉曲的に、マキナは問う】
【吟醸が、この先、自分と組織にとっていかなる意味を持つ相手≠スりうるのかを】
【――「もしも気に食わなければ」……心中で呟きつつ、マキナは、右手の箱≠握り締めた】
353 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2013/05/02(木) 00:44:08.82 ID:XKpUPzmS0
>>348
うんうん、そうですよね。なんというか、こう……自分が立派になった気がしますよね♪
それがいけない事であるというのは分かっているんですけど……ふふふっ

【可笑しそうに話す彼女につられて、自分も思わず笑う】
【普段は全然気にならないことでも、友といるとなんだか可笑しく感じるのは良くあることで】
【やっぱり他人とは思えない……―――何というか、本当に友人みたいで】
【……あるいは、もう本当に友人なのかもと思わせる】
【本当に不思議な人だ……どうしてこうも親しみを持てるのだろうか】
【自分が警戒心を持っていないからなのだろうか?――――いや、きっとそんなことじゃない】
【……本当に心で接しているからだろう】

【……やっぱりというか当然というか、行く当てはなかったらしい】
【……考えてみれば当たり前の話だ 追い出されて行く当てがあるなんてそんな都合のいい話がある筈がない】
【……と、ここで彼女のお人よしが炸裂する】

……ねえ……
もし良かったら、その……私の家、来ます?
今は旅の途中ですがもう3日もすれば帰りますし、此処からそう遠くはないんです
家には娘がいまして、こうやって私が旅をしている時は一人で留守番をしてくれているんですが
独りじゃ寂しいかもといつも心配しているんですよ……

【彼女の提案はずばり、家に来ないかということ】
【どうせ3日もすれば帰るし、その間ついて来て貰えれば一緒に家まで辿り着くという算段】
354 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/05/02(木) 00:44:43.19 ID:ZU8ZoKubo
>>338

――――まったく、つまらない話だよなあ……

【声は唐突に、間隙を埋めるように響く】
【含まれる色は疲労感と虚脱感を混ぜたようにそして加えてため息も】
【夜で静かであればあるほどその宛てど無い言葉も届きやすいだろうか】

そもそも分野が違うのにスキルがあるってだけで探索に駆り出すってのがどうかしてるんだ
なーにが「トラップとか遺物とか、代わりに探しなさいよ」だ、相応の事が出来る機械だってあるだろうに
おかげでこちとら眼精疲労に頭痛、目眩とか生活に支障があるモノのオンパレードだ、オレの人権を返せってんだ……―――――

【かつかつかつ、と鳴らす靴】
【小さな町のそのベンチの彼女に確かに近づいてきていて】
【そしてやがて面と面を合わせれば向けられる赤と紫の瞳、一瞬】

【揺れる白髪、伸ばした後ろ髪は三つ編みで踊る】
【青年ではあるのだけどその顔はどこか幼くあどけない、親しみ易いともとれるが熟していないとも解釈できる曖昧さ】
【衣服は黒色で統一され白い髪との対比はどことなく似合っているようにも感じるか】

――――……?…………付喪の類か、お前?

【ぼうっと立ち止まり数秒、首をちょこんと傾げながら小さい言葉を漏らす】
【珍しいモノ、それにひょんなタイミングで遭遇して意外性に驚いているのだろう】
【めを見開いて、例えるならば美術館で古い絵画でも見るようなそんな感覚】

……それでもって刀持ち、となると櫻に由縁でもあったりする訳か
ああ、でもなんでそれがこんな場所で黄昏れてるのか。アンタら的にはこういう場所ってよろしくないんじゃないかホラ文明圏って正反対の在り方だろ?

【彼の饒舌さは彼女の珍しさから来るモノに相違ない】
【加えて所有する「刀」にも興味がある、そう彼は刃物の類を好む人種であるのが理由で】
【それを示すように彼の腰には銀色のナイフがそっと掛けられているのだった】

/では凸りますよ!
355 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(埼玉県) [sage]:2013/05/02(木) 00:59:15.17 ID:y866teuRo
>>353

【舌を伸ばしつつ、大いに同意するというようにこくんこくんと頷いてから】
【ぺちゃぺちゃと鯖缶の中身に至るまでを綺麗さっぱり舐めとって】
【それをからりと足下に置き、両手を合わせて『ごちそうさまでした』――】

【――そして、また笑顔。よく笑うというか、根本的に明るい性格なのだろう】
【それは仮に女性が『私たちは友達ですかね?』と聞いたとして】
【『なーにを言うとる、当然じゃろ?』と返すような。そんな予想が出来るだろうし、実際に行動しても良いかもしれない】

……んむ?おりょ、それはまっことの申し出かや?
そりゃまあ助かるがのう……わしゃ一応、妖怪じゃぞ?

周りの目だの色々と有るじゃろうし、娘も唐突に住人が増えてええんかの
いやの、儂はお主が『良い』というのならそりゃもう油揚げを前にしたお稲荷じゃ
提案には飛びついてすりすりしたいくらいじゃが……ほんにええんか、の?

【青い目をぱちくりとさせながら、少しばかりは遠慮して女性へと尋ね返した】
【殆ど本心は漏れているが―――それでも鯖缶の礼とでもいうことなのか】
【まあ、もし全く意見が変わらないのであれば、銀狼は『早速行こうぞ!』と立ち上がるだろうが】
356 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2013/05/02(木) 01:11:18.08 ID:Q7UT2WfG0
>>354
【地面に届かぬ足をぶらり、ぶらり――――】
【銀色の双眸が、青年が声を掛けるよりも早く向けられて居た事だろう】
【きっと、愚痴めいた物が耳に届いたから。だから、その表情は僅かながらの苦笑交じりで】


「一人になれば小言を漏らす……何時の時代も、どの国でも共通する事なのかや
さて、それでも心の内に留めて置いた方が良かろ。誰が何処で聞いておるか分かったものではないからの」

【ピタリ。足の運動を止めれば、そんな言葉を返すのだろう】
【またぶーらぶーらと足を動かしていれば、青年の言葉を耳に流し入れて】
【ほぅ、と息を吐いたのは感心の表れだろうか】
【小さく頷けば、澄んだ声でご名答。と呟いて】


「中々に洞察力があるのじゃな。或いは退魔師の部類……ううむ、外の国ではえくそしすとーじゃったか
……まぁ、どうでも良かろ。確かに我は付喪。櫻の国で打たれた刀の九十九じゃよ
尤も――――歳何ぞ、とうの昔に数えるのを止めたから分からんがの」

【真に九十九であるなら、きっとそれなりの歳に達しているはず】
【それでも、青年の前に佇む刀は、少女の形を持って居て】
【――――クツリ。笑えば少しばかり、鞘から刃を引いて見せるのだろう】
【月明かりを鋭く反射させる其れは、長い年月を経ても刃こぼれの一つ所か、僅かな錆を見る事も無く】


「我も最近封から解かれての。眠っている間に変わった時代。――櫻の国よりも、他の国を見たくなったのじゃ
思いの外、文明の違いも何も何とかなるものじゃよ
その証拠として、我が折れる事無くまだ存在しているじゃろ?
――――嗚呼、付け加えるならば我は黄昏れていたいた訳ではないのじゃよ」

【次へ次へと続く言葉。全てが終わるのを計って、言葉を返すのだろう】
【――――どう見たって黄昏れていたのだけれど、本人はそんなんでは無い。と抗議の視線を向けて】
【……いたのだけれど、視線は自然とそのナイフへと向けられる事だろう】
【自分の正体が正体故に、やはり気になる所なのか】

/はいな!
357 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(大阪府) :2013/05/02(木) 01:11:39.10 ID:fgwG7sfv0
>>351

【ミストドラゴンは、まだ立っているーー『触腕』は再び一本に纏まり、収納される。】
【全身から焦げた匂い、焼ける匂いを漂わせ、嗤うのは、ミストドラゴン。】

【ゆらりと、ヒビ割れた山刀を拾い上げ、振り上げる。】
【処刑人めいた、正に恐ろしきシルエットが、路地裏の壁に影として映る。】

『[ピーーー]』 悪人……『伏剣眼』

【ブン、ほとんどただ、振り下ろしただけだ。】
【頭をカチ割り斬るような。然しそれには、切れ味が足りない。ヒビ割れた刃には荷が重い。】

【故に、避けられずとも、少々血が出るか、頭蓋が軽くひび割れる程度で済む。】

【ミストドラゴンとて、不死身のゾンビでは無い・・・】
【単なる、殺人鬼だ。】
358 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2013/05/02(木) 01:20:41.27 ID:r8rArNmKo
>>352
───くっくっく…嬉しそうだネェ、マキナちゃんよぉ

【「よっこいしょ」と呟きながら、蟹の脚から背中を離して、ゆっくりと動き出す】
【カラン、コロン、と下駄を鳴らして、蟹の脚をなぞるようにふらふら、前へ向かって歩く】

皆が皆、悪鬼羅刹の修羅道みてぇに、好き勝手やり合うのが好きかい?
斬って、斬られて、斬られて、斬って───いいネェ、たまんねぇや…
人の皮脱いだ畜生の如き所業、それこそがあるべき姿よ…なぁ?

まぁ…オイラはそれを人様にわかってもらおうたぁ馬鹿な考えはしねぇが…そういう馬鹿がいてもまぁいいさ
オイラはオイラのあるがまま、楽しそうなら参上するだけよ

【ゆっくりと歩き、マキナを回り込むように、蟹の脚と一定の距離を開けながら、蟹の目の前へと向けて歩く】
【その表情は見えずらいが、悪い表情ではないのは確かだ───ただ、言うとするなら、変わらぬニタニタ笑いがあるだけである】

【───戦闘狂───であった】
【言葉から想像するような、それこそ路地裏で破壊を繰り返すようなのとは違うにしろ、戦いに愉悦を見出し、望む彼は、確かに戦闘に酔った中毒者】
【そんな彼は、蟹の目の前───狙うなら、これ以上にないくらいの良い位置───に来て、背中を向けて立ち止まる】

───どうするか…ネェ
明日の事はわからねぇさ、今決めろってもわかりゃしねぇ
…嬢ちゃん達と一緒に、楽しい世界を目指すか…はたまた、嬢ちゃん達を斬る方が楽しいと見るか…

【すぅ───と伸びた左手は、帯に挿さった鞘を掴み、鞘を帯から抜くと、右手は柄をゆるりと掴む】
【月光に反射させる様に、刀を僅かに抜くと、煌めく波紋の輝きと共に、一層酒の臭いが強くなった】

…明日のオイラに聞かなきゃ、なぁ───

【返す言葉は、やはりどっち付かずの返答───気分次第で、敵にも味方にもなるのだろう】
【今この状況で、自身の武器を見せながら言うという事は、即ち相当に自信があるという事で】
359 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2013/05/02(木) 01:23:44.29 ID:pArp5zoh0
>>357

「ぐ、ぅ・・・!」

【踏みとどまりながらようやく目を向けると】
【そこには山刀を振り上げ、今にも自分に迫ろうとする影が】

【路地裏の炎の映すシルエットは】
【まるで磔にされた囚人と首切り役人】

「く・・・こやつは、違う! 俺の持ち主となるには危険すぎる!」

【そう言うと伏剣眼は跳び退く様に山刀から逃れ】
【肩で息をしながら、小さく呟く】

「俺にはもう戦う力は残っていない・・・、それにしても恐ろしい男だ」

【そのまま慌てて背を向け、脱兎のごとく駆けだした】
360 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2013/05/02(木) 01:25:43.84 ID:XKpUPzmS0
>>355
【どうやら自分の提案が嫌という訳ではなさそうだが……遠慮しているようだ】
【まあ、普通の人ならさっき会ったばかりの人を家に上がり込ませるなんてなかなかない訳で……遠慮する気持ちは当然かもしれない】
【しかし、そこは彼女の超絶お人好し―――遠慮はいらないとばかりに応える】

周りの目ですか?それなら心配ありません!
こう見えても私、研究の仕事をする者でして……言ってみれば学者なんです
学者なんて周りの目を気にしてたらやってられないですよ?
殆どの学者は普段は「何やってるんだコイツは」なんて言われるようなことばかりしてますし
私だって御多分に漏れず……こうやって家を飛び出してみては色んな土地の生態を調べてるんですが、ほかの人から見れば「働きもせずに旅行ばかりしてる」なんてよく言われます

【研究者なんてこんなもんだ】
【たいていの研究ははたから見れば意味不明で、何も知らない人の意見なんか聞いていたら何も始まらない】
【故に、人の視線は仕事柄気に留めることは無い】

あと、ウチの娘はきっと戸惑うより喜ぶと思いますよ?
誰に似たのか好奇心旺盛で、寂しがりなんです……
私が旅に出たらいつも一人なもんですから、誰かがいてくれればきっと嬉しいと思います!
娘は裁縫が得意でしてねぇ……帰ってきたらいつも服やら靴下やらいろいろ作って待っててくれるんです
大好きな自慢の娘ですよ……

【娘の話になると、途端に目を細める】
【娘の可愛いところ、得意な事、好きなところ、性格……どれをとっても大好きだ、と】

【研究のためとはいえ、頻繁に家を出て大好きな娘に寂しい思いをさせるのがとても気に掛かっていたようで】
【きっとこの人なら自分に似た娘の相手もしてくれるだろう……そんな彼女の願いも少し】

じゃあ、行きましょうか
……ふふっ、こうして誰かと道中を同じくするなんて今までなかったもんですから……ちょっと嬉しいです

【もし同意を得たなら、一緒に歩き出すだろう】
【しばらく二人で旅ということだが、これが彼女にとっては新鮮で嬉しくもあった】
361 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(大阪府) :2013/05/02(木) 01:29:21.92 ID:fgwG7sfv0
>>359

【逃げる貴方を、ミストドラゴンは追わなかったーー『追えなかった』の方が幾らか正しい。】
【その場にドサリと倒れ込み、山刀がからんからんと音を立てた。】

ああ……この世界は何も、変わっていないんだね…………

【愉悦めいた笑みを浮かべ、ビルとビルの狭間から、天を仰ぐ。】
【その瞳に月が映りーー直後、殺戮者は瞼を閉じた。】

/お疲れ様でした。長引かせてしまい申し訳ないです。
362 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/05/02(木) 01:40:25.93 ID:ZU8ZoKubo
>>356

おお……きれい、だな…………

【零す、感嘆の言葉は月明かりを受けているのだろう刀の美しさ故】
【思えば櫻の刃物はその機能に加えて芸術的な価値もある、ならば彼の言葉も仕方のないこと】
【人を傷つけるモノに惹かれる性質は些か危うくもあるだろうけど】

文明と相反するってのになんていうか殊勝な、……
―――――でも人の手から生まれたならそれも当たり前なのか、な

【刀という文化も人の手から零れたもの】
【だったらその刀が人を恋しく感じるのも不思議な話ではないのかな、と】
【彼女の視線に気が付いてか腰のナイフをそうっと引き抜く】

コレもそれぐらい古いのかもしれないけど……
でもアンタみたいには化けてないな、というよりパーソナルが無いカンジ?
人格を宿すには年期と決まった方向性が必要だけど、このナイフに定型がないから――――――――

【星霜には足りないが彼のナイフもそれなりに刻を重ねている】
【宿すのは「退魔」の属性と、「変化」――――手にした彼が柄を軽く握ればガラスのように砕けて銀色を辺りに飛ばす】
【星のようなそれはやがて集まって、即ち姿を変える】

ほら、刀……でもアンタみたくにはやっぱりなれないか……ちょっと残念

【現れる銀、一色の刀は誇らしげに佇む】
【一際強くなった「退魔」の属性としかし得られないパーソナル/個性、ただの武器でしかない】
【悲しくもあり悲しくもなしといった表情の彼は切先を敵意なく彼女に向けてみたり】
363 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(埼玉県) [sage]:2013/05/02(木) 01:45:24.12 ID:y866teuRo
>>360

ほぉ、学者のう……言われてみればという気がしないでもないが
……ふふん。まあそういうことなら遠慮は要るまい!
いざとなったら助手≠ニでも言えば良いのだろうしのっ。
しかし、土地の生態を調べ歩くとは言うが……それは、何かの役に立つのかや?

【片手には未開封の保存食用の米。そして、器用にも尻尾の先で空き缶を引っ掛け】
【立ち上がりザマにそれを振るえばなんともお見事、近場のゴミ箱にキチンと入って】

ふっふーん……まるで櫻について話す儂を見ているようじゃの?
傍から見ると何とも楽しげで良い物じゃが、小っ恥ずかしくもある
ま、聞くだけでなくその様子からもさぞ良い娘なのだろうというのが伝わってくるというもの

……では、うむ、行こうか。少しばかりお主の娘に会いとうなってきたわ
儂はどうも家事というのが苦手での、裁縫が得意とは羨ましいばかりよ
それによくよく考えれば、櫻のおんぼろ屋敷以外の人の家に立ち入るのは初めて……
まして近代的じゃからのー?知識は伴っても、経験がないからのー?

【『楽しみじゃの〜。』とのんびり言いながら、銀狼は女性に従って歩き出した】
【ぺたぺた、ひたひた。裸足で地面を踏むわけだが、痛くも痒くも無さそうなのは狼の名残だろうか】

いやぁ、儂も人と肩を並べて歩くのは久しぶりでなぁ……
……おっとそういえば、お主の名を聞いても良いかの?さすがにほれ、名無しの権兵衛とはいくまいて

【尻尾を降ったり耳を動かしたりなんだか忙しないのは、多分楽しいということの現れだ】
【そして一方では、ようやくというように女性へとその名を尋ねかけ】
【その折に2mはあろうかという長い尻尾が『?』の形を作ったのは、別に偶然でも何でもない】
364 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [saga]:2013/05/02(木) 01:55:30.40 ID:B/mKzjiro
>>358


……………………


【黙して、目を細め、網膜に映し込むのは、背を向けた吟醸】
【悪役染みたじっとりとしたマキナの視線は、吟醸の芯≠見透かそうとするように、一心に注がれ】


――――はは、アハハハハハハっ!!


【――弾けたように、彼女は笑い出した】


……いやー、吟ちゃん、あんた最高よ、最高じゃん
そこまで徹底して利己的≠ネ人間は、そうはいないわ
個人的にかなり嫌いじゃないし、なんなら羨ましくもすらあるくらい


【自信に満ちた背中、妖しく佇む体躯、艶めかしく煌めく刀身――】
【吟醸の芯≠フ一端を垣間見たマキナは、実に満足げに笑っていた】


じゃあ、さ、そんなお気に入りの吟ちゃんのために、一つ、プレゼント
明日の自分に聞かなきゃわからないってんなら――――とりあえずは、花火=Aしよっか


【――ポイッと、マキナが右手に持っていた箱を放ると、蟹がそれをハサミでキャッチし、】
【そして、勢いよく、遠方へ、放り投げた】


――――どーん=\―――


【――刹那、地を揺らす振動と、空気震わせる爆音】
【吟醸の見ている方向――植え込みの向こう側からは、激しく爆炎が吹き上がるだろう】
【そうとも、マキナの箱はいわゆる爆弾≠ナ……なるほど、それが爆発した≠フだ】


さーて、これでしばらくすれば、消防か自警団あたりが、駆け付けるわよ
「明日」なんて悠長なことは言ってられないわよ
「今、この瞬間に」あんたは、決めなきゃいけない


【煌々と空を照らす、劫火】【辺りに充満し始める、黒煙】
【威風堂々の蟹と、その上で両腕を大きく広げて仁王立ちするマキナは、まさしくヒールの立ち居振る舞い】


花火≠フ犯人として汚名を被って、秩序の使徒達と斬り合うか
あたしを斬り伏せて、あたしを犯人として突き出すか
すたこらと逃げおおせて、ここには誰もいなかった≠アとにするか
なんなら、あたしと一緒に、もっと花火≠フ火を撒き散らそうか


【キラリ――片眼鏡が炎の明かりを反射し光り、】


――戦争よ、戦争……思想も戦争、殺し合いも戦争、逃走だって立派な戦争
いつだって、どこだって、誰だって、戦争*ウしには、人生を謳歌する事なんて、出来ないの


【――言葉が終わるが早いか、今度は蟹の両目から、二筋の「レーザー」が発射された】
【吟醸の横を通り過ぎるように、レーザーは真っ直ぐに一本の樹木に命中し、焦がし、そして炎上させる=z

【どこまでもマキナの挑戦的な言動――これを受け、いかに動くかは、吟醸の自由≠セ】
365 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2013/05/02(木) 02:08:21.87 ID:XKpUPzmS0
>>363
……ふふっ、なかなか分かってもらえないんですが……
これがまた、生態を研究してると色々見えてくるんですよ
自然環境が分かればさっき言ってたお国自慢の食べ物が美味しい理由だってわかっちゃうんですよ?

【「『助手』ならそのぐらいは知っててくださいね♪」と軽く笑うと、立ち上がる】
【自分はリュックにトレッキングパンツにトレッキングシューズと旅用のフル装備】
【なのに片や裸足……この対比が何とも不思議な感じ】
【……まあ、装備が違っても肩を並べて歩いていたら気にはならないが】

楽しみですか?ふふふ……特に変わった家でもないですよ?
私にとっては可愛い娘がいるだけで特別な家ですが……

【やっぱり第一に娘のことらしい、娘さえいればどんな家でも幸せだと】

【肩を並べて歩き続ける二人】
【歩きながらチラッとそちらを向くと、付け加えるように笑顔で話しかけた】

……あと、あなたと歩く道中も特別かもしれませんね
なんだかいつもより楽しいです♪

【……自分が好きな人が傍にいるだけで、人は楽しくなるもので】
【こうやって気の合った人と道中を共にするなんてことは無かったもんだから、とても楽しそうなのが顔から見て取れる】

私の名前ですか?
ええーっと、神谷皐月っていいます!
皐月さんでも皐月でも好きなように呼んでくださいな
……えーっと、あなたはどう呼べばいいでしょう?

【…あまりにも親しげに話すので忘れていたが、そういえば、名乗ってもいなかった】
【改めて自己紹介をすれば、今度はそちらの呼び方を問う】
366 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2013/05/02(木) 02:08:35.58 ID:Q7UT2WfG0
>>362
「むぅ……褒められる事は余り慣れて居らん……
悪い気はせぬが、やはり面と言われれば少しばかり気恥ずかしいの……」

【一種の戸惑いであろう。恥ずかしいのか、誇らしいのかよく分からない――といった表情】
【カチリと音を残して鞘に納めれば、再び腰に直すのだろう】
【ポリポリと頬を掻けば、一人頷いて】


「まぁ……そうじゃな。我が創られた頃と今とでは、時代も大きく異なるじゃろう
ならば、何処に居ようが――――それこそ、櫻の国に居ようが、最早我は異質の存在じゃ

……幸い、未だ刀の存在は途切れて居らぬ。九十九の同胞を見る事は無くとも、其れだけで幾分か安心は出来るのじゃよ
それに、じゃ。時折お主の様な刃好きの不思議な輩に会うこともあるからの」

【その口調は、まるでからかうようであって】
【笑う様と口調が妙に合わないのだけれど、其れが逆にこの少女を異質という存在にしているのだろうか】
【――――そんな最中に感じたのは、新たな気配】

【その正体が、青年の作った退魔であると知れば、一層興味深そうにするのだろう】
【やがて、ナイフが一振りの刀へと変わった事を認めれば、きょとんとして】
【切っ先を摘めば、自らの作られた訳。所謂退魔の力を流し込むのだろうか】


「くふ、全てが全て形を持つ訳ではないからの。先、お主が言っていた様に自分でもその意味は分かっておるのじゃろう
……然れど、大切にしておれば何時かは宿るものじゃと我は考えるのじゃよ
幾百年、幾千年かは分からぬが――――櫻の国。言霊なんて言葉もあるからの
人が考えるならば、全ての物に魂が宿っても不思議では無い話じゃよ」

【互いの“退魔”の質こそ異なれど、反発しあう物では無いであろうか】
【――――ユニフォーム交換でもするかの様に、自分の提げる刀の鞘を持てば、柄の部分を青年に差し出して】

【「持ってみるか?」傾げた小首は、きっとそんな意味を含んでいるのだろう】
【もし、青年が掴んだとしたならば――――それはゆっくりと掌に一番合う形へと変わり】
【念ずれば重くなり、軽くなる。所謂、妖刀の様な物であって】
367 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(埼玉県) [sage]:2013/05/02(木) 02:26:21.77 ID:y866teuRo
>>365

ほほー……つまりお主の助手になれば何処のモノが美味いかも分かる、と……
ううむ、学者侮りがたし……!学問とは何ともステキなものじゃなぁ
儂はどうにも頭を捻るのが苦手なのじゃが、少しばかりやる気が出てきたような。
のう、もし美味いものを見付けたら、助手には知らせる義務があろう……?

【かくん、と首を傾げる姿は、やっぱりどこか子供っぽい】
【見た目は大人で中身は子供、その実は狼で妖怪なのだからなんともしがたく】
【或いは食べ物ばかりに反応するあたり、その狼らしさが表れているだけかもしれないが】

……ふふん、お主はほんに娘っ子が好きなんじゃのう?
それだけ言われるとまっこと気になって仕方ないちや、困ったものでの

【そして如何にも、言葉にせずとも楽しげなのもまた狼としての特性かもしれない】
【古来より人と共に在った犬の、その傍流。だからこそ、人は好きなのか】

【思い出してみれば、先ほど彼女は自身を友≠ニ評されたことを間違いではないと言っていた】
【そして、お稲荷さまの真似をしたというのも食べ物を貰ったり、小さな悪戯をした程度】
【明確な悪さではない――本人も気付いていないトコロで、人と触れ合いたいだけだったのかも知れず】

皐月=c…実に好い名前じゃな。では、そのように呼ぶとしようぞ、皐月

さて儂の事はの、名を長尾銀狼と云うことは伝えたから、自由にして構わぬよ
長尾でもよし、銀狼でもよし。銀でも狼さんでも良し。
そもそも野山を巡る一頭であるからの、あまり呼び名にはこだわらんのよ。

【なんなら今名付けても構わんのじゃよー、と言いながら、楽しげに尻尾を揺らす】
【実に分かりやすい目印だ。銀色の毛並みも美しく、月光を静かに照り返している】
368 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2013/05/02(木) 02:38:18.48 ID:r8rArNmKo
>>364
【カチン>氛氛沂ヘかに脱いていた刀を、鞘に納めて】
【笑い出したマキナに振り向いて、トロンとした半開きの片目で見詰める】

嬉しいネェ…こう言って褒められんのは初めてさぁ…
くっく、だが、オイラに惚れちゃあ火傷するぜ?

【───彼の芯≠気にいったマキナは笑う───しかし、それを覆う表つらは、ふわふわ水に浮かぶ花弁のように掴み所無く】
【その芯≠キらも狂言かと思えるくらいに、冗談と適当に塗れたようである】

【そして、───どーん>氛氛氈z
【震える空気と、舞い上がる爆炎、花火と言うには些か無骨過ぎる炎が、吟醸の眼にも映って燃えあがる】
【それを見る吟醸は───やはり、眉一つ動かさないニヤリとした表情で】

…やるねぇ、マキナちゃん
オイラはもっと、ゆっくりと考えるのが好きなんだがネェ…

【不満を漏らしながらも、振り向いて見せた表情はアンバランスで、この状況ですら、楽しいとでも言うかのように】
【両手は、いつでも抜刀出来る位置のまま───】

【燃え上がる炎を背景に、逆光となって影の面を被った吟醸は、表情が見えなくなったせいか、その危険性≠ホかりが強く押し出て】
【腰を落として抜刀の構えを取ると───半開きの隻眼が、鋭く光る鷹の眼が如き眼光に───なった気がした】

…くっくっく、面白い嬢ちゃんだ…ついつい斬りたくなっちまうよ…
なぁ…戦争を起こすっつー事は、自分がそうなる♀o悟くらい、当然あるよなぁ───

【刹那───吟醸は跳んだ】
【ノーモーション…いや、カカッ≠ニいう下駄の音がした辺り、一歩二歩助走はしたのだろう───それが、早過ぎるだけで】
【一瞬の内に、吟醸は高く、背中に背負うを炎から月に変え、マキナよりも高く飛び上がる】

【妨害があれば、それを抜刀斬りにより斬り伏せるのだろう】
【なければ、吟醸は着地する───蟹の上に、マキナの目の前に、しゃがみ込むように】
【そして、こう言うのだ───】

───乗ってやるとするかい、嬢ちゃん達の船に

【それは、確かな協定の返答───】
369 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/05/02(木) 02:40:33.16 ID:ZU8ZoKubo
>>366

へえ、そういう感情もちゃんとあるんだ……ますます興味深いな
ホントどんな原理でモノが人格を持つんだろうな、……ああ、でも知り合いに似たようなヤツがいるか
ソイツはアンタみたく可愛げがないけどね、どうやら年月は性格を柔らかくはしないらしい……まあアンタにとってはどうでもいいか。

【誰を思ってかやんわりと呟く、面白くなさそうな顔】
【要するにその誰かとは彼にとっては相手にし難い人種らしく】
【どうでもいいや、とそっぽを向いて終わる】

異質か、そりゃなんとも報われないね
勝手に作ったくせに時代に寄り添えなきゃ即淘汰されるんだもん……。
――――な、いや不思議な輩って……うん……そうなのか、な?

【人は身勝手な生き物でその勝手さはいつかこの惑星を食いつぶす】
【目の前の彼女が被害者とは考えてくないが、しかし未来の事など誰も分からず】
【そっと伸ばされる指先を見て、揺れる瞳】

魂、だけど魂に在り処なんてあるのかなとも思うな
あるなら心臓?それとも脳か、それともそれとももっと別の場所?
モノに宿るくらいなんだからきっと常識の外にあるんだろうけど……考えるだけ無駄かな

【ぼんやりと見つめる、銀の刀は力を受けなにやら嬉しそうに明滅する】
【同胞との触れ合いが原因か或いは力に感応したか、しかし真実は語られない刀はものを言わない】

お、なんだ持っていいんだ?そりゃもう喜んで扱わせてもらうよ

【彼の声は露骨に嬉しそう、存外というかやはり単純な性格と見て良い】
【言ってしまえばまあバカの部類なんだろうけど……】
【と、それはともかくとして彼は手を伸ばし柄を握る】

……!なんだ流石妖刀なだけはある、馴染むって言葉が正しいかこりゃあちょっとしたどころの代物じゃないな
意志がなけりゃ収集したいくらい……いやしないけどさ変な眼で見るなよオレはどっちかってえと常識人だぞ。

【吸い付くような感触、驚いて目を見張ってそれを彼女へと伝える】
【まるで子供が新しいおもちゃを得た時のような輝かしくもあるそれは彼女にどう映るか……】
370 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2013/05/02(木) 02:45:03.66 ID:XKpUPzmS0
>>367
そっか……じゃ、「銀さん」で!
銀色だもんね、やっぱりこれが分かりやすいですよ♪
……さ、そろそろ家に到着ですよ!

【楽しい時間というのは早く過ぎるもので、気が付いたらもう家は間近】

【―――そして、3分もしないうちに到着した】
【目の前に見えるは、何の変哲もない一軒家】
【白い壁に濃い緑の屋根、平屋の屋上にはデッキみたいなものが付いている】

ただいまー!
さ、どうぞ上がって上がって!

【促されて中に入ったならば落ち着いた木の家具の数々、そして編み物に興じている少女が見えるだろう】
【少女はいつものように母親を出迎えるが……今日は一人多いことに気付く】

「あ、おかえり……ってどないしたんその人!?」
えへへ……私の友達です!
「そうなん?……あ、初めまして!どうぞゆっくりして下さい!」

【突然の客に驚いた顔をするが、すぐに母親に似た笑顔になり出迎える】

//すみません、家に着いたところでキリも良いので一旦凍結でよろしいでしょうか?
//明日でも明後日でも晩ならいつでもいますので、声を掛けてもらえばすぐに再開できます!
371 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(埼玉県) [sage]:2013/05/02(木) 02:48:18.48 ID:y866teuRo
>>370
/凍結了解です!実はこちらもちょっと眠気が襲ってきてたり……
/自分も明日は一日空いてますので、昼のうちにでもレスは返しておこうかと
/っというわけで急ですが、また夜に!一旦お疲れ様でしたー!
372 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [saga]:2013/05/02(木) 03:05:23.43 ID:B/mKzjiro
>>368


――そりゃあまあ、キャンサー≠舐めて貰っちゃあ、困るわよー


【跳ねた吟醸へ、蟹が反応する】
【再び目から光線を発射し、向かう先は当然吟醸】
【――が、しかし、光線は見事抜刀術により斬り捨てられた≠ゥの如く遮られ、吟醸へは届かない】

【数瞬の攻防は、花火すら劣るだろう華やかな火花≠散らし、】
【かくして吟醸が、華麗なる着地を決めたならば、次に彼から飛び出したのは「協定」の言葉で――】


……ふ、フフフ――そりゃー、この上ない返答よ、吟ちゃん


【――――にや、とマキナは口角を吊り上げた】


ウチに付く限りは保障してあげるわよ、不足ない自由≠、愉悦≠、戦争≠
まあ……さし当たっての本番までのあと少しは――精気を蓄えておくことね


【そうして恍惚なる笑みを、炎の赤が照らし出す】
【……遠くからは、なにやらがやがやと、騒ぎを聞きつけたらしい民衆の声が聞こえ始めていた】


――ああ、ひっさびさに良い*驍ヒえ
戦争前夜……というにはちょっと早いけど、景気付けにはこれ以上ない結果だわ
けど、そろそろ引き際かしら……目的の花火も見られたしー

吟ちゃん、あんたはどうすんのよ
駆け付ける輩たちと斬り合いたいなら止めはしないけど、あたしは帰るわよ?
こんなところで要らぬ怪我でもしたらたまったモンじゃないしねー


【ガシャン――蟹が、一歩、後ずさる】
【残るか、引くか、その選択もまた自由】
【しかしマキナがもう帰る態勢に入っているのは事実】
【何か言いたいことがあるなら、今の内だろう】
373 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2013/05/02(木) 03:17:47.42 ID:Q7UT2WfG0
>>369
「原理。なんて事を考えたとしても疲れるだけじゃよ
霊が何故現れるのか、神は何に作られたのかと同じく――――む?我に似たような、とな?
ふむぅ……どうでも良くは無いのじゃ。我とて目覚めてから妖怪は見ても九十九は見て居らぬからの
……じゃが、まあ、お主が語りたくないとするならば仕方ないがの」

【誰も似たような存在だとは言っていないのだが、この九十九は早とちりでもしたのか、何処か嬉しそうな表情を浮かべるけれど】
【――――続く言葉には、落胆した様子を見せながらも、無理強いをする事は無く】
【……ただ、時折名残惜しげにチラチラと向ける視線が鬱陶しい】


「……くふ。骨董品屋に並べられ、他の物達が我の同族となるのをのんびり待つのも良いかもしれぬな
刃を好む者が居れば、古き物を好む者も居る
――――確かに勝手に作られたが、それ故に我は此処に居て、お主と話せておるのじゃよ
憎む気も無ければ、嘆くつもりも無いのじゃ」

【不思議な輩――――そんな指摘を真に受けた青年を見ると、カラカラと明るく笑って】
【「冗談じゃ」。そんな言葉を紡げば、未だ楽しそうに笑う余韻を残して】
【大切にされていたからこそ、人格を持って、人としての形を成して】

【人間が好きか嫌いかと問われれば、迷うこと無く前者と答えるのだろう】
【人と共に生きてきた。と言っては過言でも無いのだから、当然のことなのか】


「魂何ぞ、願えばきっと其処に宿る物じゃ
草木にだって、石ころにだって宿るのが魂じゃ。何も、人間動物だけが持つ特権ではないのじゃよ
……何時か、お主にも分かる時が来るじゃろうて。それまで、のんびりとして居れば良いかや
――――しかし、こやつも中々に可愛い輩じゃの」

【柔らかな光を点したり、暗くなったり。生き物の姿を取らない刃に可愛いなんて、何処か可笑しな発言だが】
【お世辞でも無いのは、その表情が伝えている事だろうか】
【最後に一度だけ、優しく力を流し込めば指先を離して】


「……お主、その言葉は嬉しいが我の前で言う事かの」

【その目は、変人を――――危ない人を見る視線】
【じっとりと多大なる湿度を含んだ其れは、遠慮無く青年へと向けられて居て】
【――――急に、刀が重くなったように感ずるだろうか。最初は河原の石程度。やがては両手でやっと支えられる程にまで重量は増して】


「――然れど、刀何ぞ主が居なければただの無銘刀じゃ
何よりも、我自身が旅をして居て暇という事もあるかの
じゃから、旅のついでとして主を探しても居るが……くふ。これくしょんとして動きを封じられたら、災難じゃろうて」

【その視線も無くなれば、嘘の様に重量が無くなるのだろう】
【――――両手で支える程の其れがいきなり変わるのだから、持って居た方としてはたまったものでは無いかも知れないが】
【辿々しい外来語。それでも何処か胸を張る様子は子供っぽくて】
374 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2013/05/02(木) 03:22:36.23 ID:XKpUPzmS0
>>367
ふふふ……助手はあくまで学者の手伝いをするだけですよ
わざわざ教えてあげるなんて面倒です!……嘘ですよ、美味しい物ぐらいいくらでも教えてあげます♪
でも、ただ教えて貰うだけじゃなくて自分で調べて見つけてみるのも面白いんですよ?
何というか、こう……自分で見つけたからこそ分かる事っていっぱいあるんです
そういうものは得てして面白いもので………だから私は研究が止められないんです!

【食べ物一つにとって見ても、調べてみれば様々な事が分かる】
【どうすれば美味しく育つか、どう品種改良すれば丈夫になるか……】
【自分の好きな事を、好奇心の赴くままに、研究する……この楽しさは、研究の道を行くものなら分かるはず】
【狼に学問を薦めるのも変な話かもしれないが、もはや友人と見て話をする彼女にはそんなことは関係なくて】
【分かって貰えなくてもいい、ただ自分の大好きな事を、気の向くままに話ができる人に話せる……それだけで充分】




そっか……じゃ、「銀さん」で!
銀色だもんね、やっぱりこれが分かりやすいですよ♪
……さ、そろそろ家に到着ですよ!

【月明かりに照らされて道なりに歩いてきた二人だが、ようやく家が見えて来た】
【楽しい時間というのは早く過ぎるもので、彼女からしてみれば気が付いたらもう家は間近と言った所か】

【目の前に見えるは、何の変哲もない一軒家】
【月の光を照り返す白い壁に夜空に溶け込む濃い緑の屋根、平屋の屋上にはデッキみたいなものが付いている】

ただいま、お留守番ありがとうね!

「おかえりー!長旅お疲れ様!」

【促されて中に入ったならば落ち着いた木の家具の数々、温かい空気】
【そしてソファにちょこんと座って編み物に興じている少女が見えるだろう】
【少女はいつものように母親を出迎えるが……今日は一人多いことに気付く】

「なあなあ、今日は一人多いみたいやけど、どないしたん?」

えへへ……私の友達です!
実はどこにも行く当てがなかったので……連れて来ちゃいました!

「え、そうなん!?じゃあ、ここに住むんか!?
……あ、初めまして!どうぞゆっくりして下さい!」

【突然帰って来ては初対面の人にここに住んでもらうなんて言うもんだから、驚いた】
【しかしそこは蛙の子は蛙、 すぐに初めて会う人に興味津々の様子で声を掛ける】

「ウチ、神谷衣織っていいます!あの、よろしくお願いします!
 その、えーっと……名前、教えてくれへんかな?」

【初対面の人にまず聞くことと言えば、名前】
【親しみやすいとはいえ少女が初対面の人と接するのだ……ちょっと緊張しているようだ】
【……まあ、恐らくお互いの名前を知ったところで打ち解けるのだろうが】

//すみません、>>370があまり適当だったのでこちらに差し替えます!
375 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2013/05/02(木) 03:23:24.07 ID:r8rArNmKo
>>372
【一瞬の火花───光線を刀一本で凌ぐなんていう、わけの分からない芸当を披露して】
【降り立った吟醸は、刀を鞘に納めながら、件の言葉を口にした】

…くっくっく、そいつぁ重畳…精々楽しませてもらうとするかねぇ

【まるで、跪くように、低い体制で頭を下げ、男は喉を鳴らし笑う】
【斯くして、ここに一人、碧の海を渡る船乗りが増えた───】

───そうさなぁ…燃える炎も、見ようによっちゃ風情さね

【立ち上がり、吟醸は軽い足取りで蟹から飛び降りると、鞘を帯に押し込む】
【マキナに振り向き、燃え盛る炎に照らされて】

少し散歩でもしてくらぁ、なぁに心配しなさんな、時がくりゃすぐに掛け付けてやるからよ

【───散歩≠セと、そう言って吟醸は歩いていく】
【その言葉が、笑顔が意味する事は───】

【カラン、コロン───と、下駄の音───軽く響くその音は、遠く遠くへ遠ざかる】

/お疲れ様でした
376 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [saga]:2013/05/02(木) 03:33:04.42 ID:B/mKzjiro
>>375


すぐに駆け付ける……ね、そりゃ心強い
んじゃ、期待させて貰うわよ――――吟醸≠ウん?


【――ガシャン、と更に蟹は一歩、後ろへ】
【大分表情も落ち着いてきたマキナだが、やはり喜色は消えおらず、】
【しかし彼≠フ名を呼ぶ彼女は、極めて真剣だった】


――――怪我は、しないよーに…………なんつってねー


【かくして、ガシャガシャと蟹は足早にこの場を去ってゆく】
【歩幅が広いために、意外と移動速度は速く、すぐにその姿は闇に紛れてしまうだろう】


【――――翌日、新聞にでも載るのだろう】
【公園での花火≠ノついてと、もしかするとそれに付随して起こったかもしれない戦闘狂≠フ足跡が】


【然してマキナは、きっと、そんな紙面を見て、カラス娘≠ノでも嬉々として報告でもしに行くのだろう】


/お疲れ様です、ありがとうございましたー!
377 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/05/02(木) 03:34:27.20 ID:ZU8ZoKubo
>>373

ん?……まあアレも気まぐれだから縁があれば会うんじゃないかな
尤も出会った所で良い事があるかといえば……そのなんだろう、ドンマイ?

【「アレ」とは相当に扱い難くかつ腹黒、そんなイメージも言葉から伝わるだろう】
【なんせ語る彼の目線が遠くを見ているのだから、察するに余りあるそう彼も「アレ」の被害者なのだった】
【では何をされたのかと言えばきっと彼は俯いて応えない、触れないであげてください……と】

……諦観じゃなく達観か、アンタは良い時間の過ごし方をしたんだな凄いよソレって
見習おうとしてもできないくらい凄く尊い在り方だ、その辺の人間よりもよっぽど人間らしい。
付喪の類は碌でもない連中しかいないかと思ったけど……うん印象が結構変わった、人とそう遠くないんだな……。

【人でないのに人に近い、でもそれは矛盾ではないだろう】
【人間の御業によって世界に落とされた、だから母親に似るのはよくよく考えれば納得出来る】
【それがなぜか嬉しくて誰へでもなく頷いて、銀色も同じようにしかし名残惜しそうに明滅して……離れる】

……なんだよその目、別に収集癖くらい誰もが持ってるだろ

【返すのは抗議めいた視線、不貞腐れる彼は歳不相応】
【でもそんな表情も途端に増えだした重量に驚き消えることになる】

―――――お、おおおお……!お前っ……わかった、わかった!冗談だってば!
何を怒ってるかは詳しく分からないけどもう滅多なことは言わないって――――――――

【ずん、ずずん、ずしん……と秒間毎に重くなる】
【もう片手では始末に終えないと銀色を収めて両手で握り、なんとか堪える】
【落っことしたらそれこそただじゃ済まなさそう、半ば泣き言めいたそんなセリフはやがて……】

――――っ、のわッ…………

【重さの消えた刀に翻弄された驚きで消える】
【行きどころのない力は彼自身の姿勢を崩すには十分で、その場に尻餅をついてしかし刀は落とさないくらいには誠実か】
【そうしてまた落ち着けば、ぶすっとした表情を彼女に突きつける「やったなコイツ」とやはり抗議めいて】
378 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2013/05/02(木) 03:55:32.72 ID:Q7UT2WfG0
>>377
「そこまで言わねばならぬ程に問題がある人物なのかの
……うむ。何じゃか微妙な心境になってきた所じゃ」

【――――視線の先。彼方はきっと何も捉えていないのだろうけれど】
【同じ様に向ければ、嗚呼と心中察して】
【だから、具体的に問う事は無い。代わりに漏らすのは、楽しみの中に不安が織り交ぜられた感想で】


「…………別に怒ってなどおらんのじゃ
真じゃよ?怒る道理などある筈なかろうて」

【腕組みをしつつそう言い放つも、口は“へ”の字に曲がっていて】
【――――尻餅をついた青年を、前屈みになって見遣ればしてやったりと笑い】
【……まあ、失礼だと自覚はあるのだろう。袖口で口元を隠すけれど、多分隠し切れておらず】


「ほう、刀を手放さなかったかの
偉い、偉い――――そういえば、お主」

【延ばして、その頭を撫でようとするのだろう】
【歳こそは、ずっとずっと上。でも、外見の歳はずっと下】
【もし、撫でる事が出来たならば――――何だか色々と可笑しな構図が見られることだろう】
【そして、この少女も抗議の視線も気にせずコロリと機嫌が変わるのだから困ったもの】


「――――名は、何と言うのかや
……と、問うならば、我が先に名乗るのが礼儀かの
我の名は童守。正確には、お主が持って居るその刀に付けられた銘であるがの」

【頭を撫でる事が出来ていたらば、その白い手を青年の頭に置いたままで】
【――首を傾げるのは、促す意味合いか】
【ふて腐れて答えずとも良いのだけれど――――】
379 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/05/02(木) 04:12:21.89 ID:ZU8ZoKubo
>>378

(嘘つけ、その面……絶対に怒ってる……)

【肌越しに伝わる地面の感触は柔らかくもなし】
【土の匂いが近い、普段意識しない分それが新鮮に感じてしまう】
【見上げる視界に映る少女、宿す感情はなんともまあ分り易くだけど口にしないのは美徳だろう】

……刀は繊細なモンだろう、アンタが繊細かどうかは別問題だろうけどな
まったくこんな風にされたのは久しぶりだぞ……。……って、オイ気安く触るなよ―――――――

【やはりというか撫でられて彼は不貞腐れる】
【一応は男で、見た目幼い彼女に撫でられるなんて気恥ずかしくもあって】
【でも、手を振り払わないのは優しさでありその温もりをほんの少し嬉しく思ってしまったから】

ん、……エルフェスだよ
ほらちゃんと教えたんだから早く離せってんだ、返さないぞ……刀

【まあそんな一時も名残惜しくなく終わらせる、強がりでも強がりでしかなくても……だ】
【そして立ち上がり、刀をくるりと廻して柄を彼女へと向ける】
【邂逅もこの辺りでお開きか、ため息がちに漏らしてむすっとしたままの彼だった】
380 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2013/05/02(木) 04:31:24.75 ID:Q7UT2WfG0
>>379
「お主に刀を――我自身を触れさせたのじゃ。頭を撫でる位どうという事はなかろう
……それに、我はおねーさんじゃよ?
転んだ子供あやすのも仕事の内じゃろうに」

【面白そうに撫でていたけれど、不服の表情を向けられれば撫でる動作だけは止めるのだろう】
【それでも、変な構図が続く事に変わりは無いのだが】
【――――しかし、お姉さんなんて言ったものの、実際は祖母よりもずっと年上な筈】
【触れぬ神に祟り無し、か】


「多少なりとも太くなければ生きてはいけぬ世の中じゃ。――――然れど、中々に痛い嫌味じゃの
のう、エルフェスや」

【楽しそうに、穏やかに笑いながら刀を受け取れば、其れを鞘に納めて】
【元通りになった、身長の対比。見上げる様にすれば、未だ微笑は消えず】
【語りかけるのは、からかいでも無くて。最初の頃と同じ質】


「お主は善い者じゃ。素直で無い所も垣間見えるがの
――――お主に集められたならば、きっと刃達も喜ぶじゃろうて
元は刀。そして今も刀である我が言う事じゃ。きっと間違いは無かろ」

【鞘を元の場所に正せば、その言葉の後に踵を返して】
【――――宿探し。今宵を明かすための場所を見つけようと踏み出したその刹那】
【何かを思い出したように立ち止まれば、肩越しにもう一度青年の姿を視界に納めるのだろう】


「じゃからの、エルフェス
我が多くの旅をして、それにも飽きて。主も見つからなければお主の所で飾って置いてはくれぬかの
――――箱に収められるのは好かぬ。その時は、日光の当たる場所にでも置いて欲しいかや
それならば散歩も自由に出来るじゃろうから、の。尤も、お主がそれまで生きていればの願いじゃが
……故、長く生きるのじゃよ」

【クスリ。また、子供っぽい笑み】
【その言葉を残せば再び前を向いて、もう振り返ることは無いのだろう】
【月の明かりを鋭く返す、銀の髪】
【それは、暫くの間退魔を象徴するかのように闇を裂き、目立っていたことだろう】

/時間も良い具合になってきましたのでこれにて……!
/お疲れまでした―!
381 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/05/02(木) 05:05:01.57 ID:ZU8ZoKubo
>>380

付喪が自分を「お姉さん」なんて言うなよ、ちょっとアレだぞ……

【見た目に惑わされず、彼の瞳は本質をぼやけて捉える】
【まあ彼女が重ねた年月を今更語るでもないだろうけど、ぼやく彼の視線はなんというか冷めたカンジ】

ふん……刀からお墨付きを貰ったんじゃ、少しだけど……まあ嬉しくはあるけど
でも買いかぶり過ぎだよ、自分の命か刀かって問われればそりゃ前者を選ぶくらいには情けないよオレ。

【我が身がかわいさ、それくらいの摂理は所有していて】
【だけど彼が本当に命か刀かを選ぶ時がくればそれは分からないだろう】
【そういう意味では彼は十分に異常者足りえる、命よりも想いを優先してしまう少しだけ優しい危うさ】

―――――それでもいいなら、席をひとつくらいは空けといてやるよ
ついでだし多少の手入れくらいもやぶさかじゃない、ああ……言われなくても自分を粗末には扱わないさ。
それじゃあな、童守……縁があればまたいつか、それまで折れるなよ勿体無いんだから―――――――

【大概素直じゃないけれどその言葉は真実で】
【律儀といえば律儀にこんな軽い約束を守るだろうエルフェスは去りゆく彼女を見て】
【やがて闇を別けて消えてから、どこへでもなく帰って……】

【数日後思い出したように部屋を整理して「場所」を空けたという】

/お疲れ様でした!
382 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2013/05/02(木) 12:01:28.75 ID:XKpUPzmS0
>>367
ふふふ……助手はあくまで学者の手伝いをするだけですよ
わざわざ教えてあげるなんて面倒です!……嘘ですよ、美味しい物ぐらいいくらでも教えてあげます♪
でも、ただ教えて貰うだけじゃなくて自分で調べて見つけてみるのも面白いんですよ?
何というか、こう……自分で見つけたからこそ分かる事っていっぱいあるんです
そういうものは得てして面白いもので………だから私は研究が止められないんです!

【食べ物一つにとって見ても、調べてみれば様々な事が分かる】
【どうすれば美味しく育つか、どう品種改良すれば丈夫になるか……】
【自分の好きな事を、好奇心の赴くままに、研究する……この楽しさは、研究の道を行くものなら分かるはず】
【狼に学問を薦めるのも変な話かもしれないが、もはや友人と見て話をする彼女にはそんなことは関係なくて】
【分かって貰えなくてもいい、ただ自分の大好きな事を、気の向くままに話ができる人に話せる……それだけで充分】


ふふっ、ありがとう!私もこの名前が好きなんですよ
五月の風ってさ、なんだか気持ち良くてどこへでも行けそうな気がしませんか?
私も風みたいに色んな所を旅して、色んなものを見たいんです!
……じゃ、「銀さん」で!
銀色だもんね、やっぱりこれが分かりやすいですよ♪
……さ、そろそろ家に到着ですよ!

【月明かりに照らされて道なりに歩いてきた二人だが、ようやく家が見えて来た】
【楽しい時間というのは早く過ぎるもので、彼女からしてみれば気が付いたらもう家は間近と言った所か】

【目の前に見えるは、何の変哲もない一軒家】
【月の光を照り返す白い壁に夜空に溶け込む濃い緑の屋根、平屋の屋上にはデッキみたいなものが付いている】

ただいま、お留守番ありがとうね!

「おかえりー!長旅お疲れ様!」

【促されて中に入ったならば落ち着いた木の家具の数々、温かい空気】
【そしてソファにちょこんと座って編み物に興じている少女が見えるだろう】
【少女はいつものように母親を出迎えるが……今日は一人多いことに気付く】

「なあなあ、今日は一人多いみたいやけど、どないしたん?」

えへへ……私の友達です!
実はどこにも行く当てがなかったので……連れて来ちゃいました!

「え、そうなん!?じゃあ、ここに住むんか!?
……あ、初めまして!どうぞゆっくりして下さい!」

【突然帰って来ては初対面の人にここに住んでもらうなんて言うもんだから、驚いた】
【しかしそこは蛙の子は蛙、 すぐに初めて会う人に興味津々の様子で声を掛ける】

「ウチ、神谷衣織っていいます!あの、よろしくお願いします!
 その、えーっと……名前、教えてくれへんかな?」

【初対面の人にまず聞くことと言えば、名前】
【親しみやすいとはいえ少女が初対面の人と接するのだ……ちょっと緊張しているようだ】
【……まあ、恐らくお互いの名前を知ったところで打ち解けるのだろうが】

//更にちょっと変えてみました!出かける前に落としたので、返事は夕方以降になると思います
//というわけで>>370の差し替えがこれってことでお願いします ではまた夜に!
383 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(埼玉県) [sage]:2013/05/02(木) 13:44:24.81 ID:y866teuRo
>>382

【『教えてあげるなんて面倒』―――その直後に銀狼の顔が凍りついたのは言うまでもない】
【まあもっとも、直後にフォローどころか『いくらでも教えてあげると告げられれば』】

うむ!流石は皐月……学者というのは難儀じゃが実に好いモノだの!
これは儂も助手として散々に働かねばなるまいのう、いや楽しみじゃのう……♪
ふっふっふ……待っておれよぅ、世界中の美味珍味共めい!

……にしても、ほんに名と職の一致したものよのぉ、皐月。
櫻ではその名前、稲作を意味するような物であったし……ま、よいかの。

【もう本当に、そんな軽いで。この単純さだからこそとっつきやすいのかも知れず】
【その嬉しそうなノリのまま、『銀さん』と呼ばれる事にもうんうんと頷いて了承した】
【上機嫌がひとまずの終わりが訪れるのは、皐月の家が見えてから】

―――ほほぉー!お主が皐月が好きじゃ好きじゃと言うとった自慢の娘かや!
確かに愛いのう、自慢したくなる気持ちも分かんでも無しじゃて。

さてさて衣織、よろしくの?儂は狼の妖怪長尾 銀狼≠ニいう流れ者よ
ほれ、尾っぽが普通のものよりたいそう長いじゃろ?じゃから、長尾。
皐月には『銀さん』と呼ばれることいなったのじゃが、衣織の好きなように呼ぶとよいぞっ!
そしてじゃ……行く先も夕餉も困っていたところを皐月に救われて今に至るという次第なのじゃよー

【衣織と顔を合わせれば、そんな簡素な自己紹介をして尻尾をくねらせる】
【言葉と合わせればどんな人物かで有るかはすぐ分かるはずであったし――】
【これまた興味深そうに青い瞳を少女に向ければ、にっこりと笑って言葉を受け】

ほぁ、しかしのぅ……住むかどうかは、ほれ。儂としては嬉しいのだがの?
流石に儂の一存でほいほいと決めてしまうわけにはいくまいて……、…………?

【此処に住むのか、というのを聞けば、流石に人の家であるから当然だなどと言う筈もなく】
【『どうなんかのー?』と皐月に顔を向け、そこはかとなくその意志を訪ねてみる】
384 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(埼玉県) [sage]:2013/05/02(木) 13:50:03.06 ID:y866teuRo
/上の方【もう本当に、そんな軽い〜】→【そんな軽さで〜】ですっ!ミス!
/そして時間の方も了解です、また後ほどー!
385 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2013/05/02(木) 19:02:54.12 ID:4+OWPSGMo
【とある荒野。その空に一つ、雄大に飛行している生物ーーードラゴンがいた。】
【そのドラゴンは暫し飛行を続けたかと思えば、地面に降りてゆきーーーー】
【着地したかと思えば、そこには既にドラゴンの姿はなかった。その代わりに、その場所には一人の少年が佇んでいた。】

「………フゥー………やっぱし、ドラゴンモードは体力を使うぜ……」

【その赤髪で大柄の少年は、どこからどう見ても人間にしか見えない。】
【だがよく目を凝らせば、彼の紅い眼は爬虫類に特有の眼をしているとわかるだろう。】

「………ったく、なんで人間モードはこんなに歩幅が狭いんだ……」

【彼はなにやら鈍い輝きを放つ石のようなものを懐にしまい、ブツブツとなにか呟きながら先を進むのだった。】
386 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2013/05/02(木) 19:31:01.90 ID:yVqbfBbh0
【街外れ――打ち棄てられた一角】
【中心部からは僅かに遠く、それでも散歩がてらに行けるような距離】
【それでも視界に入らないのは、落書きで着飾る薄ぺらな壁がそっと遮って邪魔するから】
【――壁を伝って行ったなら、やがて見つけるだろう、ひどく拉げた部位。向こう側が良く見えるぐらいに】
【立ち入り禁止と書かれて提げられた札、一応程度に修繕した形跡はあっても。ひとを遮るほどではないなら】


……――、

【ふぅらりと踏み込むひとかげひとつ、立ち入り禁止をまるで無視して、壁の向こう側へと消えていく】

【――そろそろ夜を覆いこむ闇よりも暗がり色の髪、膝ほどまでゆらり流す、その長さ】
【ちょっとだけ長い前髪が隠そうとする両眼は右が赤、左が黒のまん丸したオッドアイ】
【白いワイシャツは赤色のリボンを胸元で咲かせて、チョコレート色のコルセットスカートが膝丈と同じぐらい】
【パニエのレースをちらちら窺わせるスカートの裾、そこから少し視線を落とせばヒールの高いショートブーツ】
【首や手元にはくるくると包帯を巻いて――屋外よりも室内にでも棲んでいそうな少女ひとり】

【放棄された機械から零れるいやな色をした液体だとか、ぼろぼろの廃墟で手招きするみたいなカーテンとか――】
【退廃をぎゅっと詰め込んだようなその場、土地はそれなりに広く、隠れる場所もたくさんあるから、誰かが居たっておかしくない】
【そんな場所にひとり踏み入るなら――或いは、命知らずにも見えるのだろうか、なんて】

――おもしろいもの……ある、かな、

【――がっしょんと錆びた鉄を圧し折って歩く足音が空にまで響いていく錯覚】
【猫より気ままな好奇心色で煌く瞳、気配を隠す意味すら分からないとばかりにぶちまけたなら、辿ることは難しくない】
【ひととよく似て、それで居て僅かに違う気配。ひとを真似たなら、その差異がぐっと浮いて目立つようで――】
387 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2013/05/02(木) 19:38:19.99 ID:XKpUPzmS0
>>383
【母親が散々自慢していたらしい事を聞き、衣織は顔を赤らめる】
【横でその様子を見ていた皐月が、「やっぱり可愛いなぁ」呟いてにやついているのは内緒】

【そして、愛いなんて言われたものだから照れちゃって更に赤くなって……】
【淡い桜色のワンピースの端をいじりったり長い黒髪の端をいじったりながら、もじもじしている】

【衣織の印象を一言で言えば、「可愛らしい」という言葉が似合う少女】
【澄んだ黒い瞳はパチッと開かれていて、本当は色白いはずの顔は今は赤く染まっている】
【お手製らしい優しい色合いのワンピースを身に纏い、ちょこんとソファに座っている様子は小動物のよう】
【彼女の体が大きくないのもその一因かもしれないが、それ以上にチクチクと裁縫をしていたり好奇心旺盛だったりするのがそう思わせる主たる原因かもしれない】

【そんな衣織は、今は目の前の新しい訪問者に好奇心に満ちた大きな瞳を輝かせているわけで】
【彼女がとても親しみを持てる人だと分かれば、満面の笑みで応える】

「せやねー……ほな、お母さんと一緒の呼び方でええかな?
えへへ……「銀ちゃん」、改めて宜しくっ!」

【……と、一通り挨拶をすれば、衣織はその獣人改め「銀ちゃん」の特徴たる尻尾が気になっていたようで】
【目を輝かせて近寄ってみれば、フカフカの毛に抱き付いたりもふもふしてみたり、まるでじゃれている子猫のように揺れる尻尾に反応している】

【一方の皐月は、じゃれている衣織を見ながら銀狼の確認に応える】

何言ってるんですか、こんなに楽しそうな衣織の姿を見て断るわけないじゃないですか!
……仲良くしてあげてくださいね、仕事で家を出ることが多くていつも寂しい思いをさせていますから……

【勿論断ることは無い、母親としては子供がこんなに幸せそうにしているのが一番の幸せなのだから】
【子供を見つめる母親らしい顔をして、衣織はにっこりと微笑む】

//お待たせしました!
388 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga sage]:2013/05/02(木) 19:40:04.05 ID:6ecS8mmYo
>>386

【少女が進んでいく先、とある一室より、道標めいて吊り下がる妙な物が目に入るのだろう】
【薄汚れ古びた天井を割いて伸びた細いイバラ。 それも青藍色という妙な色合いで】
【頸をぎゅうと吊られて下がっているのは、うさぎやらクマやらの縫いぐるみ。 綿がよった苦悶の顔で笑っていた】

……、誰かおるんかいな

【足音を聞きつけたらしい声が、部屋の奥の暗がりから上がる。 小さく舌打つ音も付随し】
【襤褸のソファからゆらと立ち上がった影は――相手を見とめて、もう一つ舌打ちを付け足した】

お前……嗚呼、あん時の。 

【若い男。 肩口で切り揃えた白髪、側頭部に挿す漆黒色の彼岸花、鋭く切れ長な葡萄色の目】
【黒を基調とした古風な書生姿、特徴的な中部の櫻訛り。 人形めいた仏頂面の視線が相手を睥睨し】
【叩き割った硝子片を集めて固めて形成したようなその気配は、危うさと鋭さのギリギリの境界線上で揺らぐ】

【――あの夜、あの場所にいた男。 半魔と父親の間で揺蕩い、泡沫の狭間に消え去った、イバラの影】
389 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(埼玉県) [sage]:2013/05/02(木) 20:03:17.77 ID:y866teuRo
>>387

【自分がちょっとしたネタばらしのような物をして起こった変化に、銀狼は笑顔を零す】
【衣織が恥ずかしげに顔を赤らめ、一方で皐月は堂々とニヤついていて】
【ふと感じたのは『良い親子じゃのお』なんてもので、その言葉はふと口を突いて出るだろう】

うむ、銀ちゃんで構わぬよー。よろしくのう、衣織っ!

……しかしあれじゃのう、顔を真赤にしてほんに可愛らしいやつじゃのう
これは皐月が溺愛して自慢したくなるのも分からんでも無い……っと、これは二度目かの。
まっ、それだけらしい≠ニいうことじゃろ。食べてしまいたいくらいじゃからのー……ッ!?

【小動物的な可愛らしさ――銀狼は、名の通り元は狼。ふとにやりとした口元には】
【ズラリとした犬歯が覗き、なんだか剣呑な空気が流れたのだが―――】

――こ、こりゃ衣織!そうひっしと抱き着かれてはびっくりするじゃろ!?
いや別にの?儂はそこらの犬猫とは違って『そこは敏感だから』とは言わんよ?

でもだのう、やっぱりこうムズムズとするものが……ふっふ、そんなに面白いかの?
まあ儂も長尾と呼ばれてそれを誇りに思う程度には大事にしとるし……
……んー、まあ良かろ。衣織で有れば好きにさせても、の?

【尻尾に抱き着かれたりすればそんな空気も消え去って、一瞬ばかりびっくりしたようだが】
【直ぐに慣れて、その白銀の固い毛並みの中に芯が在る尾っぽを少女ごとふりふりとして】

……うむ!家主の皐月が『良し』と言うのであれば断る理由は何処にもないのう!
ではこれより儂はこの家に世話になるのじゃ、改めてよろしくじゃの、衣織っ!

【やがてそんな中で皐月から居住の許可が出れば、にっこりと笑い】
【尻尾を繰って衣織を引き寄せ、彼女に抱きついて頬を擦り付けようとするだろう】
【喜びや親近感の表し方としては最大級―――妙な壁なんぞは、全く存在しなかった】
390 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2013/05/02(木) 20:13:51.53 ID:yVqbfBbh0
>>388

【ばき、ぺき、ごしょん、嘘みたいに軽い体躯が紡ぎだす音は、底の厚い靴だと考慮してもおかしなぐらい】
【わざと足音を立てる道筋を選んでいる。アウェーな場所でふざけて遊ぶなら、螺子のひとつふたつ足りないようで】
【虹色で艶めく廃油の水溜り、映しこんだ半月はゆらゆら揺らめいて――踏みつけた足によって、ばらばらに毀される】

あれ、……――

【そんな探検気分は、ただ気紛れに決めた進路から比較的早いうちに青銅色と揺れるぬいぐるみを見つけだす】
【(その色は知っているはずだったのに。ぬいぐるみに真っ先の意識を盗られたなら、気付くのはずっと遅れる)】
【誰かが居ることにはまだ気付かないから、浮かべた表情は素直に現状に対する不満だけを示して、しかめつら】
【お遊びを擲った足音は今までよりもずっと小さいが――それでも、誰かが近づいて来ると気付くぐらいは容易くて】

【ことん、と。それでもきちんと床の揃う場所を踏んだなら、足音はよく響いて――】
【ひとかげを見とめて、初めてその存在に気付いたらしい。あどけないような顔つきに驚いたような表情を散りばめた】

……おまえ、

【貫くように向けられたオッドアイ色、いきものであるとアピールするみたいに挟んだ瞬きはふたつ分】
【鈴を爪先で弾いて鳴らしたような声音、金属質の余韻が尾を引いて、紡いだなら、こちらもまた思い出したことを意味するのだろう】

【――こんと足音をひとつ紡ごうとするなら、同時に湧き水みたいに溢れ出すのは明確に殺気、お人形の顔にも満たして】
【吊られているぬいぐるみたちのことも忘れてしまうぐらい、それぐらいに父親のことが重すぎた】

どうしてお父さんのことを殺そうとしたの、お前が死ねばいいんだ

【磁石に惹かれた金属のようにじりじりと堕ちていく精神、鈴の音の声も余計に金属めいていくようで】
【その白肌をひとつぶふたつぶを照らしていく燐光――桜色と黄緑色を混ぜたよう、末期の御衣黄桜にも似た魔力色】
【毒蛇が牙を剥いたみたいにたゆたう魔力の煌き。その理由を吐いた後に殺してやるといわんばかりの敵意が、そこにあって――】

【(あのオレンジ色をした半魔はこいつに話を持ちかけられたと言っていたし、それに)】
【(あの半魔には手を出したくない、こわいし、きっと勝てないから――だから、こいつなら、できる気がして)】
391 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/05/02(木) 20:16:52.77 ID:tAz1WhAjo
【人から忘れ去られたであろう朽ちたビルにて】
【当の昔に光など失われたであろうその場所に一つの灯りが灯っている】
【ぼんやりと輝くその光はどこか幻想的にも見え】

お疲れ様でした、悪く…思わないでくださいね
これも全て世界の均衡を保つためなんです

【光源を持っていたのは真っ白なローブを着込んだ一人の人間】
【背格好や声色からして男性ではない事は確かである】

【そしてローブを着込んだ人物の他にも倒れこんでいる人物が二名】
【胸の前で手を組まされて目を閉じているその二人は既に事切れていて】

私の奪った命が一刻も早く天に導かれる事を祈って…―――
いいえ、きっと貴方達の魂は迷いも無く天へと昇って行くでしょう
それくらいの希望が無ければ貴方達も救われませんから…

【その二人に向かい静かに手を合わせる謎の人物】
【亡くなった二人を慈しむ様なその姿はどこか物悲しげな雰囲気を漂わせ】

392 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2013/05/02(木) 20:17:08.06 ID:d4aIL8TDo
【露店街】

竜?

「そーさ、遺跡のどっかにえらく昔から生きていた龍をカノッサがぶっ倒したとか倒さないって話だ」
「そも龍ってのが実ははっきりした情報じゃねえんだが、どうやらその首謀者が……」

【色とりどりの布が天幕やテントとなって張り巡らされた露店街は、まだあちこちがうすぼんやりとした明かりをつけて】
【ある店は口を閉め、ある店はこれからが本番だと言うように声を張る】
【暖かな明かりは布ごしに様々な色と表情を見せて揺れる】

「おっと、客だ客。さ、お前もそろそろ店の片付けにでもいきな」

ソノ続きが肝心だロー? ったく、いい加減なンだから……

【端の店で何やら先日起きた事件について話していた様子のふたりは、一人は客の応対へと笑顔を向け】
【一人は追い立てられるように、天幕の下から中央の通りのスペースへと足を向ける】
【木のサンダルが砂を石にすりつけ、じゃり、と音を立てて】
【露店を見渡せるよう設けられた2階程度の高さの展望台に向かっていく】

結局詳しくは分からなかったな……情報が色々入ってくるノはいいンだけど、どうもみんな金取るンだもんなあ
ソレが商売なンだから仕方ないンだけど……

【一目見て砂漠の生まれだろうと分かるほど民族色の濃い異装をした、長身の青年】
【黒い髪はツーブロックのベリーショート、目は金色のどんぐり眼】
【色黒で口が大きく、目鼻立ちのしっかりした彫りの深い顔をして】
【服装はややくすんだ赤のベストと裾を絞ったゆったりとしたズボン】
【大きな濃い灰色のポンチョを黄色のショールで斜めにしぼっている】
【各所には濃い緑の布製・石製のアクセサリーがちりばめられ、派手な装いだ】
393 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga sage]:2013/05/02(木) 20:28:18.40 ID:6ecS8mmYo
>>390

……あん時までは、“機関”やった。 あの魔性の女の仲間だった
お前の“父親”は派手に動き過ぎた……それだけの話、今はもう関係ない身やし……どうでもええ

【彼女達の住まう館を襲撃した、あの夜までは。 あの場に居た半魔に関する言葉を重たく忌々しげに零して】
【別に言い逃れる為の言葉でもない。 裏を返せば、あの時は本気で殺すつもりだった】

【その事も言い添えてやろうか――其処まで考えて、向けられた視線、敵意】
【何より魔力の色が、言葉を失わせるに十分だった。 覚えのある色合い、あの反発の性質が混じり合うなど、】

…………浴衣、気に入ったか

【――それだけ。 何も付随する言葉は無い】
【強いて言うなら思い出したように「はよ返せって言うとけ」と添えただけ、存外に親切なのかも知れなかった】
【背面を相手に向ける形で配置されたソファに腰を預ける形で、腕組みのまま相手を見る目は、観察の色合いが強いらしい】

【(戯れなのだと思っていた。 あの人間が誰かを親類として、否、それ以上に迎え入れるなど)】
【(在るはずもないし、そうでもなければ其処まで自分を混ぜ込もうとなどしないのだし――面白い。 今は、それだけだ)】
394 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2013/05/02(木) 20:29:09.90 ID:XKpUPzmS0
>>389
【まるで親戚のお姉ちゃんみたいな親しみの持てる銀狼が、とても気に入ったようで】
【尻尾で撫でられようものなら、懐いたリスのようにトコトコと傍に寄り……】
【……ニカッと笑って、抱き付いてくる銀狼を小さな体受け止めるでだろう】

「うん、ウチら二人とも大歓迎やで!
へへへっ……これでウチの家の仲間入りや!」

【頬ずりされたなら、大きな目を細めて安心したような表情を見せる】
【その顔に他人への遠慮や知らぬ人への警戒は微塵も存在せず】
【―――本当に彼女が昔からそこにいたような空気が流れていた】


【そんな二人を眺めて幸せそうに微笑んでいた皐月だが、ふと思いついたように立ち上がるとすっかり仲良くなった二人に声を掛ける】
 
よーし、じゃあ改めて歓迎の気持ちを込めて何か作っちゃいますか!
二人ともちょっと待ってて下さいね♪

【そう言い残して皐月は家の奥に消えて行き……】
【―――やがていい匂いが家の中に立ち込めてくる】
【鶏肉をグリルで焼いて、歓迎会を開催しようという算段だ】
【せっかく来てもらったんだ、何か御馳走をしよう!あんな携帯食料じゃあきっと腹も満たされぬだろうし……】
【そんな皐月のお人好しと優しさが詰まった企画だった】
395 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga sage]:2013/05/02(木) 20:44:44.54 ID:oPADhsJz0
【風の国 草原】

……へっ、なんだか……気のせいなのかなんなのか、風の感じまで萎れちまいやがって……
この国も、もう色々とボロボロだな……まぁ、無理もねぇか……色々と、機関にやられまくってるし……

【前面を開いたままで青いコートを羽織り、魔術師である事を如実に表す青のハットを被った】
【手には指輪と、グリップの部分に赤い石をあしらわれている、金属製の棍を握り締めている】
【がっしりとした体格の、深い眼窩が鋭い視線を放っている、身長180cm前後の居丈夫が】
【風の吹きすさぶ草原に仁王立ちしながら、厳しい表情で地平線を見つめている】

……どうなるか、いや……どうにもならねぇか……?
今さら、この国にどうこう思う事もねぇが……流石に『UNITED TRIGGER』だけじゃ、手が回らねぇだろうなぁ……

【ざわざわとざわめく草の音を耳にしながら、月に照らされて居丈夫の手にした棍が光る】
【それに視線を落として、居丈夫は張り詰めた表情に憂いの様な色を滲ませた】

……あん時のリーダーとか、ソニアとか、アンジェルとか……
……無事、なんだろうな……?
――――くそっ、どうも気になっていけねぇや……やっぱ、放っとけるもんでもねぇか……

【所在なさげにフラフラさせていた棍を、その場で一薙ぎするように振るう】
【一瞬、風の流れを断ち切るように棍が重々しい唸りを上げて――――再び、風は巡りだす】
【しかし――――迷いを振り払うためのスイングにもかかわらず、居丈夫の表情は、尚更落ちつかなげな色を湛えていた】
396 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(埼玉県) [sage]:2013/05/02(木) 20:55:26.34 ID:y866teuRo
>>394

うむうむ、最早儂も皐月と衣織の家族と名乗らせてもらおうかのぅ!
櫻の国を追ん出されて一時はどうなることかと思いもしたが……
……ふふん!どうやら儂は相当に恵まれておるらしいぞっ!

【衣織を可愛がりながら、銀狼は思ったままを口にした】
【ついでに尻尾で少女をくすぐったり、ピン!と耳を立ててみたり】

【完全に馴染んでいる――そんな言葉がピッタリなほど、人懐こい妖怪】
【それが銀狼であるらしく。そしてまた、狼だからと肉食を恐れる必要も無さそうで】
【やがては衣織を静かに下ろす。――余談だが、少女を持ち上げる程度の力は在った】

   【――――そして、皐月からそんな言葉がかけられれば】

おおぉ〜!それは素晴らしいちや、早う夕餉にしようではないか!の!
いやぁ儂は確かに鯖缶1つでは腹が埋まらぬ程度には大食いでなあ

うーむ、しかし流石は皐月……気配りの出来る女性の鏡じゃな。
衣織も母を見習うが良いぞ?きぃっと良き嫁子になれるでの
……儂は、あれじゃ。食べる方専門故、そちらに注力したいなぁと―――

【そんな事を言いながら、皐月の料理が仕上がるのを待ちわびる】
【といっても尻尾は揺れ、脚もふらふらと揺らしているのは待ちきれない証拠】
【鶏肉の焼ける匂いなどが漂えば、そこは狼――抜群の嗅覚故に、涎を垂らしそうにまでなって。】
397 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2013/05/02(木) 21:01:26.55 ID:4+OWPSGMo
>>93
「………?」

【男は最初、この少女の発した言葉の真意がわからなかった。だが。】

「(死んだっていい……腐った世界で生きたく無い、だが自分の好きな生き方をする……)」
「(おいおい、それじゃあまるでーーー)」

【男の脳裏にこの少女の目的の最悪のパターンが浮かぶ。】

「………壊す気か、この世界を。」

【この質問が男に浮かんだ、少女の目的の最悪のパターンだったーーー】
398 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2013/05/02(木) 21:03:07.07 ID:yVqbfBbh0
>>393

【まるで湧き水のよう、こんこんと溢れては零れていく殺意、手綱すら喪ってしまいそうで、紙一重】

だから何、関係ないわ、そんなこと

【睨みつける瞳の奥で積もっていく感情もまた同じ色合い――彼女にとって、彼の都合なんて別にどうでもよくて】
【今は違うと言われたって信じられないし信じない、危なさを咲かせる花は手の届く限り総て手折ってしまいたい、なんて】

【――眼前の彼も、ここに居ない父も知らない過去、同じ道を踏んだ。毀れちゃうぐらいの苦しみを知った、それなのに】
【また同じ道を踏もうとしていることにも気付けない。冷静を遠くに置き去りにした思考回路、昔とまるで同じで】

……何の恩もないお前より、リリアのほうを信じる。

【最初よりもずっと低い声。その言葉を引き出させたのは、信頼には遠く、定義するなら恐怖に近い】
【敵対したくない、対峙したくない、彼女自身が意識するより先に抱くのだから、きっと本能と同じよなもの】
【ひとと違って魔術で模られたいのちの形、魔術師の類が天敵だなんて、最近まで思いもしなかったのだけれど】

――……最期の言葉がそんなのでいいの、馬鹿みたい
あとで持って来てあげる、ああでも――死んじゃってるから分かんないよね、でも、いいよね。

【――浴衣だとか、早く返せだとか。言われたことはあまりにも急すぎて、少しだけ面食らったよな表情が見た目相応】
【返しはする、ただし――。傾げた首は同意を求める要素などなく、総てが自分のうちで終わる】
【殺してしまえば危ない種がひとつ失せる。死体なんて毀してしまえばいい、そうすればバレない、“前みたいにならない”】
【(だから今度は大丈夫)】

……――――っ、!

【――自分を安心させるための思考が牙を剥くだなんて、馬鹿馬鹿しいといえばそうなのだろう】
【背中を裂いた銀色も、向けられた銃口も、総てが幻視だと分かっているのに。振り払おうとすればするほど、邪魔をする】
【思考の乱れを表すみたいに秩序を喪う魔力の花弁が狂ったように散って――怯えた表情、ふらと一歩後ずさろうとする足も、震えていた】

【今すぐにでも殺したい、殺して毀してしまえばもう何も出来ないのだから、しあわせを毀すものが減るのだから、】
【死体は溶かしてしまえばいい、そうすればバレないんだから、前とは違う、前みたいにはならない、前と――】
【――白髪の彼からしたなら。自分を殺そうとしたひとがたが勝手に地雷を踏んで自爆している現状、今ならなんでも、出来るはず】
399 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2013/05/02(木) 21:19:49.62 ID:r8rArNmKo
>>397
……………

【───何を馬鹿な事を言い出すんだ、と、冷ややかな目を旅人に向けた】
【『世界を壊す』?無理に決まっているだろう、そんな事】
【それが出来ればどんなに楽か───出来ないからこそ、気に入らないのだ】

───面白い考え方をするでござるね〜
世界を壊すなんて、今日日馬鹿な組織くらいしかいねーでござるよ〜

【興が削がれたか、呆れたか…いつしか前の雰囲気を取り戻して】
【緩い顔して、広げた腕を閉じ、腰で組む】

…わっちは遊ぶだけでござるよ〜、つまんねー世界を遊び場にして、死ぬ迄遊ぶだけでござる
他の物とか、命とか、知ったこっちゃねーでござる

400 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2013/05/02(木) 21:21:08.04 ID:XKpUPzmS0
>>396

【自分の大好きな母親を褒められ、またまた衣織の顔はほんのり赤くなる】

「えへへ……お母さんのことをそない言われると、なんかくすぐったいなぁ……
うん、でも大好きなお母さんやもん、嬉しいわ。優しくて、色んなことを教えてくれる……
ウチもお母さんみたいな優しい人になるんや!」

【衣織が皐月にとって自慢の子であるのと同じように、皐月もまた衣織にとっては大好きな母親なのだ】
【だから本当はいつだって離れたくない、家にいて欲しい……そんな思いも抱いていた】

【でも、今は大丈夫!大好きな人がもう一人増えたから……】
【チラッと銀狼の方を見れば、へへっと笑みを浮かべてみる】
【一緒にいて楽しい人が居てくれるだけで、彼女はとても幸せだった】

【ブランド物の服よりも、きらびやかな宝石よりも、輝かしい名声よりも……】
【何よりも大事なのは傍にいて笑ってくれる人なんだな、と幼いながらも思うのだった】
【こうやって皆で笑いあえるということが、結局のところ何にも勝り幸せなのだ】


【そして……もう一つ、衣織を幸せにするものがあった】
【それは、母・皐月の作る料理】

【母親の味というのは不思議なもので、何故かどんなものよりも美味しく感じる】
【とびきりいい食材を使ってるわけでもない、母親が一流シェフという訳でもない……】
【それでもとてもおいしく感じるのは、きっと母から子へのとびきりの愛情が詰まっているから】

【今しがた作っている料理も、きっと何よりも勝って美味しく感じるだろう……】
【それが、母の味というものかもしれない】

―――さ、出来ましたよ〜!
銀さん歓迎会用、スペシャルグリルチキンです!

【さあ、その母の手によって作られた料理が皐月の手によって運ばれてきた】
【辺り一面に漂う食欲をそそる香ばしい匂い……】
【食卓にご飯を盛った茶碗とメインディッシュ、それに鶏がらで作ったスープそれぞれを並べたなら】
【皐月はどうぞどうぞと銀狼に着席を勧めるだろう】
【3人の着席が終わったなら……さあ、改めて母の手料理を頂くとしよう】

ではでは……

頂きます!
「いただきまーす!」
401 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga sage]:2013/05/02(木) 21:21:50.28 ID:6ecS8mmYo
>>398

【挑発の言葉であればいくら並べたとて、この男は意にも介さなかった】
【所詮女の言う言葉だ。 そういう、女生の言う全ての言葉が理詰めから掛け離れた解しがたい感情論であると】
【この男は盲信めいて固く信じている部分がある――生来そうなのだから、今更どうとも出来ない性質の話だが】

…………何やて?

【それでも琴線に触れる言葉だった。 今最高に気に入らない女と、自分が掛け合いに出されて、そして負ける?】
【薄ら細めた目と、ぎりり締め上げられた縫いぐるみ達が頸から下を地面に落とすのが、ほぼ同時で――】

――呆れた、お前……、嗚呼もうええわ

【話した所で意味はあるのだろうか。 意味のある言葉として相手に伝わるのだろうか】
【其処まで労力を割いてやる程の意味は――考えれば考える程、二の句を注ぐ気力さえ無くなった】

【浴衣の事は諒承しているらしい。 それでいて退いた己よりリリアを信奉しているらしい】
【そして今度は何やら怯えているらしいが、それなら先刻の腹立たしい強がりも偽りだと解釈してやりたいものだ】

【下がる足より広い歩幅で、一歩の後退に対して二歩進むのなら】
【もし、先よりずっと狭まった幅ならば――その襟首を無理矢理に掴もうと、皓い手を伸ばす】
402 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) [sage]:2013/05/02(木) 21:27:24.58 ID:/HZptVLYo
【路地裏】

【濃い闇に覆い隠され、迷路のように入り組み、ドス黒い気配が漂う】
【この世界の路地裏は、闇の世界だ。そこには、チンピラや犯罪者から、人ならざるものまで】
【あらゆる闇の住人たちが蠢く坩堝である】

【そこに潜む住人達は、その多くが心に邪を抱える者たちである】
【彼らは、そこを通る誰かの身を脅かす脅威であることは確かだ】
【しかし、同時に――同じ闇に潜む者にとっては、恰好の獲物ともなり得る】


【倒れ伏す4人の男たちは、皆手に何らかの凶器を握っていた。集団で、誰かを襲おうとしていたらしい】
【返り討ちにされたのだ。全身に、刃物による傷。執拗に切られ、刺され、抉られた跡】
【黒いゴム長靴で血だまりの中に立つのは、身長2メートルを超える大男だった。薄汚れた灰色の作業着と、黒いラバー地のエプロンに返り血】
【右手に握った肉切り包丁からは、まだ新鮮な血が滴り落ちている。握る指の一つ、親指だけが、他の指と比べて頬長くドス黒い。左手も、これは同様だ】

【この光景もさることながら、最も異様なのは、大男の面相だ。いたるところに細かい傷跡が刻まれた角ばった顔。歪な両耳も、両手の親指と同じく黒く変色し】
【その額には、面積いっぱいに広がる、眼球が埋まっていた。ギョロギョロと蠢き、己が手に掛けた男たちを眺めまわしている】
【本来の両目も存在していたが、黒い瞳のそれらは、額の一つ目と違って、生気がなく、動かない】


……少しずつだが、調子が戻ってきたな
いやすまなかった。もう少し早く楽にしてやるつもりだったのだがね

【右手の包丁を一つ目で見つめながら、物言わぬ肉塊となった男たちに語りかける】
【その口がわずかに開き、長い舌が伸びて包丁の血をなめとった】

【この世界の路地裏は、闇の世界だ。あらゆる凶事が起こり得る】
【この光景も、残念ながら日常のものと言えるだろう。ここを訪れる誰かがいたとして、その誰かが、そう思うとは限らないが】
403 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(大阪府) :2013/05/02(木) 21:27:42.42 ID:fgwG7sfv0
【大通り】

【黒いハット、コートという装いで、メタリックブルーの短髪、虚に灯る青い瞳を持つ男ーー】
【異様の部分を挙げるならば、両腰の山刀と、その背に負った棺桶めいたギターケース。】

変わってないのは何よりだけど……さぁて、どうかな。

【彼がその手に持っているのは、一冊の雑誌。】
【じつに低俗そうな生地に溢れたそれだが、彼が熱心に眺める頁には、『UNITED TRIGGER』について、有る事無い事、書かれている。】

これが真実か? はたまた嘘かーー

【視界の端に映ったゴミ箱に、それを投げ捨てて。】
【彼がふらふらと歩む先は、件の『正義』の居所ーー『UNITED TRIGGER』の本部である。】

404 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2013/05/02(木) 21:31:30.50 ID:4+OWPSGMo
>>399
「フゥー…………なんだ。それなら良かったぜ。」

【最悪のパターンはどうやら思い過ごしで済んだようで、安堵の溜息を漏らす。】

「(思えば、こんな子供に世界が滅ぼせるはずはないな。我ながら考えすぎだったか……)」
「まあ自分の好きなように生きな。現に俺だってこうして旅をしてるんだ。遊びたければいつまででも遊んでおけよ。」

【と、自分もいつもの気さくな感じに戻って、自由な生き方のアドバイスのようなものをしてやった。】

「そうだ、腹も減ってきたところだし飯でも食うかい?異国の珍しい食物が手に入ったんだ。」

【そう言って、荷物からなにやら何とも形容しがたい果物のようなものを取り出す】
【そしてまな板と包丁を取り出して慣れた手つきで調理を始めた】

「見た目はあれだが、そいつはうまいぞ?俺が保証するぜ。」
405 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(埼玉県) [sage]:2013/05/02(木) 21:40:15.00 ID:y866teuRo
>>400

そうせい、そーせい!女性というのはの、やはり優しくなければならん
誰に対してもというのは当然じゃが、流れの狼にも同様であれば尚更良しじゃな
……ふふっ。それではそろそろのようじゃし―――頂くか、の!

【衣織の視線と笑みに、銀狼はどこか大きな<Eインクを返した】
【如何に山里の奥で生きてきた存在とはいえ、人の家族の1つや2つは知っている】

【そういう中で――異文化ではあったが、記憶の中で最も温かな家族】
【それが、まさに皐月と衣織である。その一員に迎え入れられるというのは実に光栄で】
【なにか妹か年下の友達でも出来たかのような感覚は、存外悪くないものでもあった】


【―――――――――――】

           .【―――――――】

                     .【―――】


【―――銀狼にとって、その後の食事は実に素晴らしいものだった】
【腕によりをかけた皐月の料理は勿論、そこに人と食事を共にするというスパイスが加わり】
【元々一匹狼であった銀狼にとってはそれが最も嬉しく、喜ばしいものであって】

いやぁー!まっこと皐月の料理は良い物じゃの、これだけ食べたのは久方ぶりじゃて
狼として生きとるとのう、どうにも生肉生魚ばかりで面白うないのじゃ

……うむ、まっことの。儂は実に恵まれておる。儂はの、嬉しい。

【ふっと笑って、手にしたチキンを獣らしい鋭い牙で食らい、一方でしっかり箸を使ってご飯も頂く】
【その食べザマもまた見事であり、最終的には全く無駄のない量の残飯しか残るまい】
【そうそう、忘れていたがキチンと『頂きます』は言っていた。勿論、両手もキチンと合わせて】

【―――やがては、夕食後になるか。銀狼は幸せそうに、鶏骨をかりかりとしゃぶっていた】
406 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2013/05/02(木) 22:03:55.88 ID:yVqbfBbh0
>>401

【情緒不安定。彼女を定義するならばそんな言葉がきっと分かりやすくていいのだろう】
【自由気ままにかたちを変える水と同じ、明確に留まるかたちを持てない異常は生まれつき】
【人間として生まれついた頃にはこうじゃなかったとか、誰も知らないし、誰も教えてくれない、どうでもいい話】

【――はたんとぬいぐるみだったものが地面と衝突する音、乾いて耳を抜けて、少しだけ思考の海から抜け出せる】
【それでもぐるぐるぐると絡まって心を雁字搦めにするのが瞳をふらふらと彷徨わせて、まともではないと示す】
【女である以上に欠けている。何かが足りなくて、何かを渇望していて、そのために歪んだ結果が、これ】

お前っ……お前みたいなヤツが! 死んじゃえばいいんだよ、みんな消えちゃえばいいのに!
そうだよ、勝手に死んじゃえばいいんだ、今すぐ首吊って死ね! そうすればわたしのせいじゃなくなるのに!
お前たちが毀そうとするからわたしが殺すのに! なのにわたしが悪い子にされて! 殺されて! 棄てられて!
普通に生きたいだけなのに分かってくれない、助けてあげても分かってくれない、悪いのはお前たちなのにッ!

【震える足が細さもあってか小鹿か何かのよう、ぎゅっと握り締める胸元のリボンがぎちり軋む音】
【元以上の高さを湛えて張り上げたなら鈴の声は反響すらするぐらいに良く響く、残すのは金属同士すり合わせたような余韻で】
【元来よく叫ぶよな性質でもないのだろう、なれない喉は音を引っくり返して言葉を曖昧にして、ただただ不快な金切り声】
【――だから、目の前で相対したなら。文字以上に言葉は聞き取れないのだろう、まともに聞いてやる意味もないけれど】
【(だって一生懸命紡ぐ言葉たちは目の前の彼どころか父親にすらあまり掠らないのだから。勝手に過去を想起して勝手に狂っているだけ)】

【ぐちゃぐちゃの思考は総て彼のせいにされて、今度は恐怖すら湧かす、その不条理さ】
【詰められる距離がいやで、どうしようもなくいやで、逃げ出しちゃいたいのに足は言うことを聞かなくて、】
【たくさんの感情をごった煮にした結果の涙がぽたぽた落ちる、頬を伝って首にまで落ちて、洋服を濡らして――】

っ――なんで、なんでお前みたいなやつが生きてるの、お父さんに殺されれば良かったのに!
そしたらわたしだって、こんな――――!

【無理やりでも掴まれたなら、ぎゅーっと綿を詰め込んだ結果のテディベアみたい、見た目よりもずっとずっと軽い体重】
【その力にぐらと揺れた身体は引き寄せるには容易くて――そもそも足だってしっかりしていなかったのだから、耐えるわけもない】
【その手を解こうとする指先だって、薄ぺらい爪の鋭さばっかりで力なんて弱く、魔力もろくに繰れず、明暗煌くだけ】
【それらを全部集めたみたいに耳障りな声だけがよく響いて――こんなに細いのに、こんなに、うるさくて、】
407 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2013/05/02(木) 22:04:08.37 ID:r8rArNmKo
>>404
…察しがいいのか悪いのか、わからんでござるな〜

【確かに、『世界を壊す』なんて事はしない、だが、『他の物や命なんて知ったこっちゃない』というのはどうだろうか】
【例えば、彼女の言う遊びが、旅人の考えるような物ではないという事も大いにあり得るのだ】

悪いけど、知らん奴から食物を貰う時は、金で奢られる時だけと決めてるでござるよ
つーか、そんなもん味が保証されててもお断りでござる

【旅人の取り出した果物と、申し出を断ると、少女の両足が光に包まれる】
【履いていた靴は光と共に形を変え、黄色と黒の縞模様のローラースケートに変化した】

…ここにいたら自分が腐りそうになるでござる、さっさとお暇するでござるよ

【ピョンと軽く飛び上がり、鉄塔から飛び降りると───縦張りの鉄柱に両脚を付き、回転するホイールの超グリップ力を持って高角度を滑り降りる】
【そのまま、ジャンプして地面に飛び降りると、ホイールを鳴らしながら旅人に振り向いて】

んじゃ、ばーいびー♪

【ゴーグルを引き下げて目にかけ、敬礼のようなポーズを取った後、ローラースケートを滑らせ去っていった】

/お疲れ様でした
408 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2013/05/02(木) 22:07:59.48 ID:XKpUPzmS0
>>405
【皐月が手間をかけて作った料理は、どうやら衣織だけでなく銀狼も温かく感じたようで】
【表情を見れば分かる……目は口程に物を言うとはよく言ったもので、自分の作った料理に感謝してくれていることは何を言わずとも分かっていた】
【だからこそ、料理を作った者としてその感謝と喜びの感情が何よりもうれしかった】
【一方の衣織は……こちらもむしゃむしゃとチキンに齧り付いていた】
【やはり母親の作る料理が何よりのご馳走なようで、衣織の表情は至福その物と言ったような感じであった】
【大好きな母親が二人だけのために作ってくれた料理だ、不味かろうはずがない】


―――――――――


【やがて、歓迎の晩餐会は終幕を迎える】
【こうして食卓を囲んで他愛もない話をしながら母の美味しい料理を食べる……こんな時間はきっと衣織と皐月だけに限らず、皆幸せに感じるはず】
【皐月にとっても衣織にとっても、――――恐らく銀狼にとっても至福の時間であっただろう】

【手を合わせて「ご馳走様」と行儀良く挨拶したならば皐月は食器を攫えてシンクまで持って行き、きれいに洗う】

【一方の衣織は、布団を並べて就寝の準備】
【帰宅したのが夜遅くだったということもあり、実はもう結構な時間になっていた】
【自分の布団を小さな体で抱えて運び、敷いて……自分の食べた後片付けもしてくれている母の布団も敷く】

【……当然と言えば当然なのだが、本日来たばかりの銀狼の布団は無い】

……あら、困りましたね……布団は二人分しか無いんです……
……うーん、どうしましょう……

【食器を洗い終えて戻って来た皐月は、困ったように唸る】
【せっかく来て一緒に住むことになったのに床の上で寝ておけなんてことは、皐月には言える筈も無い】

「ほな、ウチの布団を二人で寝るか!
えーっと……銀ちゃん、それでええかな?」

【すっかり銀狼に懐いた衣織は、二人分の布団しかないなら自分の布団を二人で使おうと提案する】
【……母親の布団に衣織が行くのではなく、自分の布団に銀狼を寝かせようとするあたり、実は銀狼と一緒に居たいという思惑が見え隠れしている】
409 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2013/05/02(木) 22:13:37.59 ID:4+OWPSGMo
>>407
「おいおい、どこに………」
「行っちまった、か。」

【男は、食事を共にする者が居なくなって
少し残念そうにしたが、まあなんとかなるだろうと思って食事を済ませ、さっさと寝てしまった】

「満天の星空に囲まれて寝る!これに尽きるねぇ。まったく、あの少女はこんな綺麗な世界のどこが不満だったんだ?」

【と、口にしても無駄であろう疑問を吐いて見るも、やがて忘れて眠りについてしまった】

/お疲れでーす
410 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2013/05/02(木) 22:26:23.10 ID:Q7UT2WfG0
>>402
【辺りに発生したのは、瘴気と呼べる物で】
【じわり、じわり。ゆっくりと、だけれど確実に其れはこの場を浸食していって】
【――――やがて現れたのは、大きな一冊の本。適当なページが開かれたと思えば、中から現れるのは赤いドレスを纏った一人の少女で】


「壊れた世界にこんばんは。狂った世界にこんにちは
アリス、アリス。其れが私の名前で、たった一つだけの呼び方
――――お肉屋さん。お肉屋さんかしら、あなたは」

【きっと、その姿はこの場には不釣り合いな物。――外見だけで判断するならばまだ十五にも満たない少女なのだから、仕方ない事か】
【然れど、その瘴気は紛う事なき魔族の証左】
【クツクツ、クツクツ。耳障りな笑い声が路地裏へと響き渡って】


「楽しそうね、楽しそう。あなたの目は笑っていないけど、楽しそうね
ねえ、お肉屋さん。本当に早く楽にしてあげるつもりはあったの?
そんなの、私には分からないけれど。あなたは匂うの。沢山の血の臭い
淹れたての紅茶位に、好きな匂いよ
此処に居る人間はあなた一人だけ。だから、私とお話ししましょう?
退屈なの。みんなみんな寝てしまったから、退屈なのよ」

【カツン――――一際高い足音を鳴らせば、首を傾げながら男性に近寄るのだろうか】
【近づくにつれて、息が苦しくなる程で無いにせよ、不快感を覚える程には瘴気が強まって】
【少女からは届かない、けれども男性ならば手の届く範囲で立ち止まるのだろう】
【――――にたり。歳不相応な笑み】
【けれども危害を加えてこない事から察するに、敵意が無いのは確実で】

【さて――――その手に持つ肉切り包丁で先手を打つのも良し、或いは話に乗るのも良し】
【全ては男性の判断に委ねられるのだけれど】

/まだいらっしゃいましたら―!
411 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga sage]:2013/05/02(木) 22:31:43.96 ID:6ecS8mmYo
>>406

――「助けてあげても分かってくれない」って、何の事や?

【流れていく言葉の大半は訴えとして通っては来るのだが、其処だけがどうも分からない】
【掴んだ襟首を手放してやる程の優しさも無い。 ぐいと引いて己の方へ近付けようとしながらそう問うた】

【無遠慮に彼女を探っていく視線は誰かのような余所余所しい外し方をしない分、きっと嘘を言わないのだろう】
【甘い嘘で誤魔化してやるより、刺々しい現実で傷付けることを好む性質。 どちらが残酷かは、相対する人間にしか分からない】

…………初めにあッちを生かしたのは、その“お父さん”と悦那……っつっても分からんか、もう一人の男としておくが
あッちだって片輪のままあいつらの兄弟ごっこの玩具にされるなら、はよ死にたかったわ

お節介で助けてやっといて、そんで何で分からんのやって? それこそ阿呆らしなぁ
誰も助けてくれなんて初めから言うとらへんのや。 世話焼く方が悪いんちゃうか?

【不意に出した名、まさか相手は知らないだろうと濁したが、薬を預けられたあの夜の名乗りを覚えているなら、やっと繋がるのか】
【当時の悦那も彼の支配下にあったとはいえ、全てを全て統制していた訳ではない。 時流に関わらない微細な出来事は無視していた】
【まるで自分の味わったことのように語られる言葉は、全てが彼自身の横暴な主観でしか無く、世の理とは相当にズレている】

……そっちくらいの年だった頃の“お父さん”の話、したったろか? きっと一発で縁切りとうなること間違いなしやろな
思えば何でこんな貧相な娘……餓鬼やし、育っとる訳でもないし、喚くし、あいつならまず好かないはずやのに

【己の事を僅かばかり話した後、直後に仕掛けた独占欲を逆手に取るような挑発は、先に話したことを誤魔化すかのようであった】
【恐らくは彼女の劣等感を抱いているかも知れない点にさえ触れて、下種めいてにたりと嘲笑うのが良く似合う】

【――ここまでに、相手の両手を封じた訳でもない】
【何か仕掛けるには彼女にとっても絶好の距離であるし、男自体、それ以上何も仕掛けては来なかった】
412 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(埼玉県) [sage]:2013/05/02(木) 22:32:25.32 ID:y866teuRo
>>408

【手を合わせて『馳走になった』と声に出し、食事を終えればよい時間】
【銀狼は骨を齧りつつ、食器を片付ける皐月や就寝の用意を進める衣織を眺めていた】

(……まあ、本当は儂も何かしたくはあるのだがのー)
(思えば人家で夜を明かすのは初めてじゃし、布団なぞ運ぼうものなら爪で綿を掻き出しそうじゃ)
(ここは素直に待って、ご好意に甘えさせて頂くのが良いか――)

ふむ?儂としては、別段床で丸まるのでも構わんがのう
……ま、折角の申し出じゃ。衣織の布団にお邪魔することにしようかの!

たーだーし、じゃ。後で『毛むくじゃらになった』じゃの『暑苦しい』じゃの言うでないぞ?
いやの、儂も布団で寝るのは実に久方ぶりなのよ
故にそのような具合だったか覚えとらんでのう……それっ、確かめてやろうぞっ!

【ぱきり、骨を爪で噛み砕いて全て飲み込むと、銀狼は不意に衣織へ近づき】
【そのままばっ!≠ニ飛びかかって、少女をその両手に抱きかかえようとし】
【そしてそのまま、布団へとダイブしようとするだろう。それはもう、とっても俊敏に】

【――勿論、そのままダイブでは危険だから、銀狼が下に成るのは忘れないし】
【更にその下には尻尾があって、衣織の頬をくすぐるだろうということも記しておこう】
413 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(大阪府) :2013/05/02(木) 22:34:33.69 ID:fgwG7sfv0
/>>403で再募集
414 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) [sage]:2013/05/02(木) 22:47:18.34 ID:/HZptVLYo
>>410
【路地裏の重苦しい空気の中にあっても、それははっきりと感じ取れるほどに】
【さらには、目の前に現れる一冊の本。中から現れる少女。異様な光景】
【しかし、大男は動じはしなかった。この男とて、異様の中に属し、数々の脅威を目にしてきたのだ】

……これはどうも、こんばんは
ああ、見ての通り、肉屋だ。持っていた店は、ずいぶん前失ってしまったがね

【見た目で油断するようなことはない。それこそ、彼女の言うこの壊れ、狂った世界で見た目など当てにはならない】
【何より、彼女がその身に纏う瘴気。自分が一つ目の姿となった原因。すなわち魔族の気配】
【より優れた知覚能力と引き換えに、以前にもまして表通りに姿をさらせないありさまとなった、その原因に、どこかしら近いその気配】
【彼女へと返すその言葉は、静かではあったが、同時にひどく忌々しげでもあった】


残念なことに、この両目では笑えないんだ。それとも、こちらの目のことかね?

あったとも。あれほど抵抗しなければ、すぐに首を落としてあげられたんだ。肉屋としては、せっかくの屍肉をあまり傷つけすぎたくはなかったんだが
しかし、血の臭いと紅茶とを同列に語るとは、すいぶんといいご趣味をお持ちだ

お話、か。いいとも。御覧の通り、私もちょうど話し相手がいなくなってしまったところなんだ

【しかし、続く声音には、最初のとげとげしさはなかった。不快感を湧き立たせる瘴気は変わりなかったが】
【今のところ敵意はないらしい。ならば、話も聞いてみるのも一興か。そも、彼女がただの少女であるはずがないのは、わかりきっている】
【無効に敵意がないのなら、下手に仕掛けて無用なリスクを買うのも面白くはない。そう考えつつも、やはり右手の包丁は手放さず、警戒は緩めず】


……しかし、違っていたら申し訳ないが、お前は魔族、の類かね?
少なくとも人間ではないようだが。それが、こんな辺鄙なところで、何をしていたのだ?
自分で言っている通り、こんな退屈な場所で……

【自身の手の届く範囲に来ても、大男は凶器をふるうことはなく、少女と同じく敵意も見せてはいない】
【額の一つ目でじっと少女を見下ろしながら。まずは、問いかけを一つ】

/いましたー! よろしければ、お願いします
415 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2013/05/02(木) 23:02:03.95 ID:XKpUPzmS0
>>412
【よいしょ、と布団を下ろして丁寧に敷くと、もう後は寝るだけ……】
【二人で寝るとはいえ大人用の大きさの布団に小さな衣織が寝ていたので、二人で寝てもさして窮屈とは感じないはず】大

「大丈夫、あったかいもん!
それに、毛の対策も出来とるんやで〜♪
じゃん!特製銀ちゃん用パジャマ!これで毛が飛び散ることも……!?」

【……今しがた作ったばかりパジャマをサプライズプレゼントとして出しかけたところで、銀狼の突撃に巻き込まれる】
【一瞬のうちに銀狼に体を預けるような形になった衣織は「にゃっ!?」なんてそれこそ猫みたいな悲鳴を上げた】
【……無論、それが嫌がらせではなく愛情表現であることは分かっていたから、笑いながら一緒に転げる】

「あはははは!どしたん急に!?びっくりしたやん!
くすぐったきゃははは!」

【愉快なのとくすぐったいのとで衣織は笑いが止まらない】
【こうしてじゃれあっていると本当に気の合うお姉さんが出来たみたいで、何だか心が楽しくなる】
【優しい母と楽しいお姉さんみたいな人……衣織は何とも幸せな気分になった】

【……さて、とりあえずこみ上げる笑いが一段落つけば、衣織は布団の中に潜り込み……間もなくすやすやと寝息を立てているだろう】

【渡しそびれたパジャマは枕元に置いてある……果たして布団に飛び込んだ銀狼がわざわざもう一度布団から出て着替えるかどうかは分からないが】
【そのパジャマは銀狼の毛の色に合わせたのか灰色の布地で出来ていて、無地のシンプルなデザイン】
【いつ採寸したのか、そのサイズは驚くほど銀狼の体に合っていて、ゆったりめの大きさで寝るのには最適なはず】
【首元のタグには「銀ちゃんの」なんて可愛らしい文字が縫い込まれている】
【特筆することと言えば、ナイトキャップよろしく尻尾キャップ(?)が付いていること】
【先ほど衣織がドヤ顔をしながら言いそびれた毛の対策とはこれのことだった】
【勿論こんなものが市販されているはずもない、これが衣織の手作りということがすぐにわかるだろう】
416 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2013/05/02(木) 23:05:17.31 ID:Q7UT2WfG0
>>414
「あら、そうなの?
そんな大きな目を持った人間、今まで見たことも無かったわ。不思議ね、不思議
だけれど、便利そうね。大きな目って。私も沢山の目があるけれど、大きな目は持って無いわ

――――そう、思ったよりも優しいのね。お肉屋さん
自分のお店が無くなっても、傷付けたくないって考えるのは職業病かしら、かしら?
ふふふ、じゃあ、私と一緒ね。みんな寝てしまったから、誰もお話出来ないのよ」

【グチリ――――指先が自分の頬へ食い込んで、傷を広げて】
【男性の視界に入るのは、数多くの目。それぞれが全て別な方向を見ていたけれど、ギョロギョロ動けば、全ては一つの焦点に絞られて】
【――――即ち、男性の額。其処に生える一つの目玉】

【少女が何かを小さく唱えれば、本から排出される二つの椅子】
【一つは大きくて、一つは小さくて。少女がその小さい方に腰を掛ければ、どうぞ?なんて首を傾げるのだろうか】


「魔族。そうね、魔族よ
アスモデウス、ベルゼブブ。有名な悪魔は知っているでしょう?
私も、その悪魔。名前なんて、こっちの世界で通じてるか分からないけど、悪魔

ねぇ、お肉屋さん。あなたも人間なのかしら?
私が知っている人間は目が二つ。どっちも無かったとしても、額で物なんか見ないのよ?

最初の言葉、言葉の紡ぎに棘があったわね
お店を無くしたときの事を思い出したの?それとも、魔族が嫌いかしら
お肉屋さんからそれを聞くだけで、もう退屈じゃなくなるもの。素敵でしょ?」

【血が椅子の脚に染みたって。足を揺らす度に血が跳ねて服を汚したって、気にはしない】
【こんな場所で――――そう問われれば、ただの散歩と返すのだろう】
【人間の子供であったならば愛らしくも思えたのかも知れない笑顔。其処から嘘か真か判断するのは、難しいけれど】
417 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2013/05/02(木) 23:13:55.56 ID:yVqbfBbh0
>>411

【ぱたぱたと落ち行く涙、ぎゅっと詰め込んだ感情を湛えたなら、今までたくさん我慢してたこと、分かるのだろうか】
【いろいろと飲み込んでいく理由は嫌われたくないことたったひとつだけ、吐き出すにはある意味彼は適任と言えたのかもしれない】
【擦り傷ぐらいには心が痛むかもしれないけれど、嫌われるとかそんなのどうでもいい。現状、それぐらいにしか思っていなくて】

わたしが殺さなきゃ殺されてたのに

【たくさんたくさんたくさんある言いたいことのほんの少しを発露しただけで毀れたように掠れる声、】
【例えば父にでも聞かせたなら驚いたのだろうか。今まで暮らしてなお、声を荒げるようなことはまずなかったのに】
【そんなにひどくないとは言え息も上がっている。薄ぺらの胸元が精一杯に息をして】

【――低く紡いだのは、あくまで少女からの視点でしかない。信じてやるにはあまりにも足りなくて、ただ、】
【助けて「あげた」と紡ぐのが、「だから」認めて欲しいとか、褒めて欲しいとか、きっとそんな言葉に繋がるのだろう】
【褒めて欲しい抱きしめて欲しい名前を呼んで欲しい、全部が欠けた彼女の部品で、穴の空いた容器みたいに、いつまでも足りない】
【もっともっとと強請った結果に依存したのは最愛が首を絞めてくれたときの死んじゃいそうな苦しさだなんて――】】

【首元を掴まれたことで僅かにずれた首元の包帯、ちらと覗くのは間違いなく手のかたち、シャンプーの香りの向こう側に見えて】

……どうでもいい。

【今までよりもずっと近い距離、近づけば近づくほどに人形めいた顔の白さは良く目立つ】
【日を一度も浴びたことがないんじゃないかと思うぐらい――いっぱいに涙を溜めた眼は、それでも彼を睨みつけて】
【妄想に駆られて助けたと自称する側と、助けられた側と。反対側に近い言葉、聞こうとすらしない――】
【――ちゃんと聞いたなら毀れちゃう気がして。だから、結局返したのはそんな言葉だけ】

【掴む手に添える手、薄い爪をぐうと立てようとするのだろう、離せというみたいにも、八つ当たりのようにも見えた】
【喚いたことでつーっと削れた体力が大人しくさせたのか、昂りすぎて反転したのか、どちらかは曖昧でも】
【一応は大人しくなってくれたらしい。どうせ異能持ちだろうから、安心も出来ないかもしれないけれど】

なに、それ

【彼の言葉がスプーンで心を抉るようで――いろいろと考えそうになった思考はシャットダウン】
【返したのはどんな意味で取られてもおかしくないような言葉、聞きたいのに聞きたくなくて、だったら曖昧しか出てこない】
【全部全部知りたい知っていたいという欲求があるのはどちらにせよ変わらないなら、話してやればいい――のだろうか】
418 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(埼玉県) [sage]:2013/05/02(木) 23:33:57.20 ID:y866teuRo
>>415

ちんまいモノを見ると跳びかかりたくなるのが狼のサガというやつでの〜♪
布団もふかふか、衣織は暖かいしのう。こりゃ心配はいるまいて
―――ほれほれ、衣織の好きな儂自慢の長白尾じゃよー。

【にゃはは、だか、ふっふっふ、だか――兎に角、銀狼は楽しげだった】
【人と触れ合うのが好きで、その機会がとんと無かったとあれば当然の行為なのか】
【やがては少女も疲れてしまって静かな寝息を立て始めるから、彼女から離れ】

【そして意外にも布団から這い出せば、枕元のパジャマを手にとって】
【いささか慣れない様子でそれを着ると、そこかしこに衣織の真心が見て取れる】

ほおー……衣織のやつ、儂がゆったりした服が好きなのを見抜いたか
ま、野生ならば全裸じゃからの。こういう心遣いが何とも嬉しいものよ。
色も良し、それにこれは……ほほう、尻尾用のモノかの?

……ふふ。全く、話には聞いていたが素晴らしいモノじゃの、この腕は
ありがたく来させてもらうからの、衣織―――……さて。

【何とも見事なデザインだ、というようなことをこっそり、少女を起こさぬように呟いて】
【それから静かに着替えればやはりぴったり。尻尾も毛がすっぽりと覆われた】
【着心地を確かめれば、後は1つ。これまたこっそり布団に忍び込み】

―――ではのー、皐月。儂は衣織と一緒に、一足先にお休みするでな。
ほんに、恩に着るよ……人の暮らしもええもんじゃ、そいでは―――

【『お休み』と、最後に一声最大の恩人へと声をかけてから、銀狼は目を閉じた】
【直ぐにおとなしい寝息が聞こえ始め、長い尻尾の一部が布団から零れ落ちる】
【平和その物光景が広がっていて―――深々と、夜は更けていった】

/この辺り、でしょうかっ!では二日間、お疲れ様でしたー!
419 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2013/05/02(木) 23:36:23.47 ID:4+OWPSGMo
//今更ですが、>>385再募集します
420 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) [sage]:2013/05/02(木) 23:39:44.38 ID:/HZptVLYo
>>416
そうだろうな。こんな目玉を持つ人間がそこらにうようよしていては、気味が悪いだろう?
ああ、こう見えてなかなかに便利なんだ。暗がりでもよく見えるし、視界も広い

【少女の言葉を聞いて、口の端を吊り上げる。言うまでもなく。この目を見ればたいていの相手は悲鳴を上げる】
【それを、便利そうなどという感想をもらえたことが、新鮮であったようだ】

そうだな、職業病だ。やっかいな病気だよ

お前も同じか、奇遇なことだな

【おそらくは、彼女もまた、どこかで命を奪い取ってきたのだろうか】
【少なくとも、彼女の言う“眠り”が本来の意味するところとは、考えにくかった】

【聞きなれた、肉を裂く音。自分が発したものではない。自らの頬に食い込む、少女の小さな指先】
【現れる、数多の目。好き勝手に蠢いたかと思えば、一斉に自分の眼球を見る】
【一つ目となったことも想定外の出来事だったが、まさかこんな形でその一つ目を眺められることになろうとは】

……私も、そんなにたくさんの目をもった少女など、今まで見たこともなかったよ
一度にいろんなところを見られて、便利そうだな

【現れた時と同じように、本から吐き出される椅子が二脚】
【少女が首をかしげたのを見て、大男は持ったままだった包丁の血を拭うと、エプロンの内側にしまいこんで】
【ゆっくりと、大きなほうの椅子に腰を下ろした】


……そうか、やはり魔族かね
ああ、そういった悪魔の名前くらいは私でも知っている。伝説に謳われる、恐ろしい悪魔たちだ

ふむ、名前か。そういえば、お互い名乗っていなかったな。よければ、名前を聞かせてくれないか
私は、カニバディールという。仲間内では、人喰い肉屋、などと呼ばれている

【一つ目の視線を、少女の数多のめからそらすことなく、語りかける】
【現れた時に口にしていた、アリス、というのが彼女の名前であろうか。聞き逃していたわけではなかったが、改めて彼女に名を訪ねてみる】
【続いて、自分から名乗りを上げる。この世界では、所詮ひと山いくらの悪党、名前くらいは惜しくもない】

ああ、よく間違われるが、私はれっきとした人間だよ。ほんの数日前まで、目も二つだった
額でものを見るようになったのは……ちょっとした事情で目をなくしてね。代わりに、これが現れた
私は、世に言う能力者、というやつでね。私の能力の効果によって、この目を手に入れたんだ

……ああ、少しばかりいやなことを思い出してしまってね。店のことじゃない、まさにこの目をなくした時のことを思い出したんだ
これで退屈がまぎれるというなら、そうだな、話してあげようじゃあないか

【路地裏の汚れた地面に侵された鮮血が跳ねる。それを気にも留めず】
【少女の返す答え。散歩。路地裏を散歩の場所に選ぶ存在など、よほどの考えなしか、よほどの実力者と相場が決まっている】
【その愛らしさも表面だけだろう、と脳裏で判断を下す。それ以上のことはわからない。今は、その言葉の真偽を見抜くことはできないだろう】
【人間が相手でも、相手の言葉の裏を見抜くのは、極めて困難。まして、眼前に座するのは、人ならざるものである】

【そこで思考を中断すると。一拍間をおいて、口を開き。大男・カニバディールは語りだした】


……リリア。この名前に聞き覚えはあるかね?
先日、世界へ向けて、ふざけた映像を垂れ流していたから、知っているものは多いと思うがね

あの悪魔……いや、本人によると、悪魔と淫魔の混血らしいが。私は失態を犯して、あの女に殺されかけてね
情けなくも、両目と両耳と、両手の親指をささげて、見逃してもらったんだ

それが、つい数日前の話だ。魔族に対して抵抗があるのも、無理はないだろう?

【最初の言葉に含まれていたとげとげしさも、確かに含まれていた。しかし、それ以上に語る言葉には自嘲が含まれている】
【確かな叛意を抱き、陰でこそこそと彼女を追い落とすべく動きまわっていた。それが、実際に対面してみれば、この醜態】
【しかし、少女は気づくだろうか。つい数日前、そんな体験をしておきながら。額の一つ目には、自嘲こそあれ】
【いまだ折れぬ怒りの色も、確かに広がっているのだ】
421 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga sage]:2013/05/02(木) 23:46:51.11 ID:6ecS8mmYo
>>417

…………、……

【――饒舌だった口が初めて止まった】
【彼女が現れたのに乗じてあの場を逃げたも同じ事だ。 それに気が付いてしまえば言葉は出て来ない】
【そんなものは屁理屈だと一笑に伏せば良いのか。 今更だが泣かれている――いや、其処は気に留めないのだが】

……、!

【手の痕を見たのと、爪を立てられたのと、どちらが襟首を掴む手を離させたかは曖昧だった】
【殺されたと自称する目の前の存在が息をする矛盾、彼女の仕組みを知らない以上はその違和感も要素の一つと成り得た】
【総合すれば“気圧された”――それが現状、何よりも正しい回答になる。 もっともこの男が認めるはずがないのだが】

【一歩二歩、詰めた距離を自分から離すよう後退して、同時に背後で吊り下がっていた頸達が落下する】
【能力で構成していたのだろうイバラ。 それが男の動揺を示すよう、ぱらぱらと灰のように自壊していたのだった】

【(初めの彼女の推測は正しいのだろう。 魔族のような胆も強さも、この男には無い)】

……さぁ? 聞きたいなら、この場で“お父さん”でも呼んで聞いたらええ
あの晩と逆の事してみるんも面白いやろ、痛めつけられたそッちの窮地に、あいつが来るとか――

【それでも引くだけには留まらないのは意地だったが、並べた言葉は彼の思う以上に深刻な意味を持っていた】
【父親の窮地に彼女が現れた時点までは把握している。 そこから先にあったことは、無事に生還できたと言うこと以外彼は知らなかった】 
【その後やけに墓場の主に従った一時期との因果関係も、力を借りたからだろうという位の認識なのだから、実際何も知らないも同じだ】
422 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2013/05/02(木) 23:55:06.88 ID:XKpUPzmS0
>>418
【遅くまで起きていたのは、それだけでも小さな少女にとっては体力を消耗するもので】
【まして二人して遊んだとあれば、遊び疲れるのも当然のことか】
【深い眠りに落ちた衣織はしばらく何があっても目を覚ましそうに無く………】
【当然、何を呟いたかは知る由もなかった】
【しかし、呟いたときに微かに笑ったように見えたのは偶然だろうか……?】

【結局、折角自分の手で作ったパジャマは衣織の手で渡されることは無かったのだが】
【それでも、各所に見て取れる工夫は銀狼にも伝わったはず】
【恐らく、衣織にとってはその工夫がが伝わっただけでも充分に満足だろう】

【やがて、新しい家族も寝床に着く】
【感謝の気持ちは言わずとも伝わっていたのだが、それでも「恩に着る」と言われれば、「いいんですよ、どうぞ気兼ねなく」と言うようにフッと笑う】
【そして、学者・皐月の仕事である論文を仕上げれば、母親・皐月は寝息を立てる二人を見守るように微笑み】
【やがて自分も体を休めることにした……】

/はい、こちらこそお疲れ様でしたー!
/気持ちがほっこりする楽しいロールでした!
423 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2013/05/03(金) 00:10:19.84 ID:iiKlV19Xo

【――風はまた吹き出した、止んでいた時を忘れていたかのように。】
【静かに、それでも力強く、確かに風は前へ、前へと息吹く――。】

【夜も少し、更けてきた時間帯。風の国の端にある酒場は、静まり返っていた。】
【正義を名乗る組織であるUNITED TRIGGER、その事務所地下にある基地型施設】
【内部にはメンバー、もしくは入出を許可された特殊な"事情"をもった人間だけが存在している】
【例えばカノッサ機関の捕虜、例えば――リーダーの認めた"貴重な仲間"――】

――・・・ん、よいしょ、っと・・・!

ふぅ、貨物の運び出しも意外と疲れる、っていうか腕痺れたぁ〜・・・。
銃撃ってるよりもよっぽど鍛えられるよ、誰か手あいてる人いれば手伝ってもらうかな、今度は。

【――件のリーダー、所謂設立者であるこの女――セリーナ・ザ・"キッド"は巨大な貨物と格闘していた。】
【運び込まれたのは信頼できる筋からの火薬・弾薬・銃器や刀剣類などの武器、そして食料の補給。】
【幾つかのボックスに分類された貨物を両手で持ち上げ、顔を赤くしながらぐぬぬ、と運ぶ――】
【昇降機のあるメイン・ルームから武器倉庫へ、せっせと移動させていくのだが――ふと、その途中。】

さて、ラスト一個――よーし、気合入れて――・・・って、おろ?

【――ある事に"気付く"。それは彼女の親しいある"仲間"が"篭城"している独房の雰囲気が変わったという事だ。】
【基本、セリーナ・ザ・"キッド"というこの女はとにかく、鈍い。いや、それは人の機微に関してではない】
【おおよそ魔翌力や魔法、それに髄する"波動"などを感知する能力が低いのだ――これは鈍いが故の】
【霊気や瘴気に対して"呑まれにくい"というメリットも持っていたが、この広大な世界の戦闘において魔翌力の感知が苦手であるのは】
【ほぼ間違いなく大きな欠点であったのだが、しかし――今回は違った。なにかを、ふと感じ取った。】

――・・・カズネ、ちゃん?なんていうか・・・よっっと!

【最期の一個を倉庫へと運び入れたセリーナは、何かに気付いたというか――むしろ誘われるようにして、彼女の居る独房へと足を運んだ。】
【果たして、結界が緩んだ事を直接、認知したわけではなかったが、セリーナは独房の扉をゆっくりと、ノックした。】

・・・こん、こん。

【聞こえなかったらアレかな、と想い一応声に出して――「カズネ、ちゃん?」と尋ねてみる。】
【感覚的なものに身を任せるのは得意ではなかったが、今はただ、なんとなく――】

/カズネの方、遅くなりました、すいません。よろしくおねがいします!

424 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2013/05/03(金) 00:10:59.24 ID:0ocSUA0c0
>>420
「そうね、きっとそう。沢山の物を見られるから、一度に沢山の劇も見られるのよ
あなたの大きな目よりは小さいけど、全部集めたら大きくなるんじゃ無いかしら
暗い所は元々見えるけれど、お肉の質は見極められない
やっぱり、便利な目ね」

【巫山戯ているのか、或いは真面目な答えなのか】
【――――いや、ただ思った事を述べているのかは分からないが】
【ピチャピチャと、靴底で遊ぶ生臭い其れ。時間が経って固形化してしまえば、地面で擦り落として赤い砂へと変えて】

【男性が大男であっても、軋みの一つも立てることは無い腰掛け】
【座り心地から考えれば、中々に上質な椅子なのだろうか】
【――“其処に在れ”。呟けば、2つのカップとティーポット。そして、小さなテーブルが現れて】


「アリス。その三文字だけよ。良くある名前だけれど、私にしか通らない名前でもあるの
お肉屋さんなのに、お肉を食べるのね。面白い名前
でも、私は今まで通りお肉屋さんって呼ぼうかしら?いいでしょ?」

【その瞳も全て閉じれば、やがてはただの肉へと代わり】
【――「面白かった?」なんて呟けば、男性の一つ目に向けられるのは紅い双眸だけで】
【名前を教えて貰ったって、今まで通りのお肉屋さん。さて、男性はそれを良しとするか――――】


「へえ、やっぱり面白いのね。人間って
無くなったら、新しい目が額に出てくる人も居るなんて

リリアなんて名前、知らないわ
私は今まであっちとこっちを行ったり来たり、なんてしないでずっと本の中に居たんだから
だけど、お肉屋さん」

【にぃ、と唇の端を吊り上げるその顔は、もう愛らしさなんて無くて】
【――――カップに注いだ紅茶。一つ差し出せば、もう一つを自分の元へ引き寄せて】
【一口、喉へと流し込めば、カチャリと静かにテーブルへ戻し】


「何故、態々悪魔と対峙する必要があったのかしら
元々お肉屋さんなら、別な所で新しいお店を開いても沢山お金が貰えるとおもうわよ
だけど、此処に居るのはもう壊れた人間だけ。お肉屋さん、お肉屋さん
物語の主人公みたく悪魔に立ち向かおうとでもしたのかしら?

怒ってるのでしょう?お肉屋さん
目を潰して、耳を無くされて、その指だってそんなにした悪魔が憎くて憎くて憎くて
ふふふ、もし仮にそうなら、さっきのでっかい包丁で私も斬られちゃうのかしら」

【語る言葉は何処か意地悪くて、身体の部分部分を失った経緯を聞いても、同情を見せる事は無く】
【代わりに紡ぐ言葉は、何故】
【肉屋だったのに、其れを失い。何故悪魔と対峙する事になってしまったのだろう――――なんて話】
【細い首。包丁なんて使わなくても、ねじ切れてしまいそうで】
【――――だけれども、止まぬ瘴気。外装こそ、可愛らしく繕っているだけ】
425 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2013/05/03(金) 00:25:09.03 ID:PFW5s2+t0
>>421

【ぎゅっと捕まえれていた手が離される、爪を立てていた対象が失われる、そのどちらもが足をふらつかせる】
【ある種支えともしていたのだろう、制御を失った身体は揺らいで――それでも、転ぶには足りないから】
【ごんがんと足音ふたつ分、やがて落ち着いたなら、視線は彼を通り越してぬいぐるみたちへ向かう】
【――でも。今ではそんなことよりもずっと意識惹くことがある、怖いのに見てしまうホラーテレビのような、そんな魅力】

【よく手入れされた髪のさらさらした艶めきとか、泥汚れもないお洋服のちゃんとした色とか、普通に見えるのに】
【首元には痣の色で嵌まる手型の首輪がびっしりあって、おまけみたいに歯型まであったなら。手首にも、あるのだろうか】
【そんなおかしさに気付けない、認識できない、いっそのことそれが普通だとすら思っている。明らかな、異常】
【――人間じゃない上に気まで触れているとなれば。投げる匙でも探せばいいのだろうか、なんて】

……――、――。

【視線は気がつけばぬいぐるみより彼へと戻っていて、向けた視線が秒速で醒めきっていく】
【あの夜のこと、彼が居なくなった後のこと、彼は知らなくたって自分は知っていて、忘れられるはずもなくて、】
【表情までも喪ったなら人形よりも人形らしいような無表情がある――あの晩を、繰り返せ? こいつは、何を、】

【心臓を握られるような命に直で触れられる苦しさも、向けられた言葉のつめたさも、助けて欲しかった気持ちも、】
【ついでに言うならばその先に待ち受けていた蛇の巣窟での苦しさも辛さも怖さも忘れられないどころか、鮮明に浮かぶ】

【あの日をさかさまにするならば自らが父を棄てるのだろうか、そんなの絶対にありえない、選ぶぐらいなら自分で死ぬ】
【――ただ、この場で彼に傷つけられること、それ自体は別に良かった。彼以外に傷つけられる不快も、飲み込める】
【だって、そうすれば被害者になれるのだから。心配してくれるかもしれない、手当てしてくれるかもしれない、だから】

繰り返さない

【先ほどの混乱で散り果てた末期の御衣黄桜が再び咲き誇る、中空でくるり踊って舞うのは、おとりに近い】
【本命は隠すように地面に零した魔力の模るもの、水面のように揺らぐ地面の中、まるで魚みたいに泳ぐ細長いかたち】
【――ばしゃんと空中に躍り出る身体は魔力と同じ色、頭の中には銀色の鈴をひとつ抱いて、それがまるで鼓動みたいに鳴る】

でも、いいよ

【まずは一匹。飛びかかってくるのは馬鹿げて真っ直ぐに殴りかかってくる腕の挙動に似ていると描写すれば分かりやすいだろうか】
【速度はなかなか。軌道は果てなく真っ直ぐ、――ただし、その身体を構成するのが強い酸性の液体】
【ほんの少しの衝撃でばしゃぁと零れてしまうその脆さ。避けるのも、毀すのも、きっと簡単――ただ、迂闊に毀せば少しだけ面倒臭いことになる】

【手を出すことで正当防衛を狙う。考えていることはきっと分かりやすいし――付き合ってやる義理は、どうなのだろう】
【自分が知らない過去があると知った。そのまま放ってしまうことは彼女には重くって、だから、巻き込もうとした】
426 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/05/03(金) 00:38:44.51 ID:oVb+KGGWo
>>423

【結界とは自分と他とを分ける為にある】
【それ即ち「秘する」という目的を宿し、ならば中に在るのは考えるでもなく人目に触れられたくないモノに他ならない】
【無論だがただ単に外界が気に入らないから引きこもっているだけという怠惰な結界師もいるだろう、まあそれはそれとして】

【今回のコレは言うまでもなく、中で行われているコトを隠す為のモノ】
【古く、「修行」やそれに類する行事は人目に触れないようにするのがセオリーでありルールでもある】
【そうだ魔術は隠してこそ魔術としての価値がある、大衆の目に広く認められてしまえば意味を失う】
【そう考えればこの場所は灯台の下とも言えるだろう、どこの誰がこの組織の地下でこんな事が行われているなどと思おうか】


――――――――

【独房の入り口、扉はステンドグラスを思わせる紋章で封じられている】
【中にいる「彼女」が付け加えた装置だろう。厳密にいえば彼女のいや彼女の家系が生み出したモノではない「借り物」は】
【セリーナが近づくのを見計らってか天蓋が落ちるように砕ける、その様さえ可憐に輝いて、堕ちる】

【扉を通れば、だけど声はないただの静寂】
【生気も感じられなければ必然流動する空気もない、ただ濃厚な魔翌力の跡だけが開かれた扉という道を通って逃げ出す】
【紫色の霧と化したそれは常人には住みにくい、体内を侵すとまではいかなくとも瘴気のように気分を崩す危険さえある】
【それを乗り越えれば、セリーナにとっては知っている間取りの通りに視界が広がる】

――――――

【壁面に刻まれるのは乱雑な「式」】
【魔翌力の流れや方向性、剥離や接着、破壊と修正……様々な意味を持つカタチ】
【そうこの場所を例えるならば巨大な生物の胃袋、或いは異界を越えた「変異域」】
【皮肉にもどこかの黒い霧に襲われた街とも似ていて禍々しく、人の業の通過点だとしても醜悪だ】

【言ってしまえば、ここはこの場所を作った人間の心象に近い】
【人を人として思わない、それには自分さえ含まれる至り切った人間観】
【でも、しかしこうしてまだ外界と接続を持っているというのは……僅かに人間性を残しているからに違いない】

――――――――げっほ……

【部屋の中央に鎮座するのはこの場の女王】
【広がる赤色は、カズネが自身に行った施術の名残、つまりは血液でそれは円状に広がって赤黒く化けている】
【グロテスクと思うならば良し、だけどそれは誰にだって流れているのでつまりそう思う事は自己否定に他ならない】
【まあ、そういう在り方も有りだろうとどこぞの白い少女も言うのだろう】

……ああ、なんだ…………調度良いタイミング、いらっしゃい

【声にして自分を思い出す、そうだこの声は確かに自分のモノ】
【力のこもらない瞼を懸命にあげればそこにはセリーナの姿があって】
【だけど何の感慨も浮かばないのは疲労故だろうかと人ごとのように思ってしまう】

【血まみれローブに包まれる彼女は虫の息】
【いいえあの時から今の今までずうっとその状態だった、毎朝毎夜命を削って己の回路を削る】
【もういっそこんな状況にさえ慣れてしまってそれこそ解脱に近く悟りというモノがあるならば指先が引っ掛かりそうな領域にカズネはいた】
【尤もそちらの方面に興味のなかった彼女は邪魔とばかりにそれを捨ててしまったのだけど】

……なんていうか、お久しぶり……かしら?

【伸びた髪の毛先は赤、目の下のクマは不眠を示す、表皮に刻まれる痕は言うまでもなく弊害】
【ひらり、という優雅さはないけれど確かに手を振って彼女に疲労混じりに微笑む】

【仰向けの姿勢で上半身を起こして、そうカズネはそこにいるのだった】

/よろしくどうぞ!
427 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) [sage]:2013/05/03(金) 00:47:46.63 ID:c9+rO0eso
>>424
趣味は観劇かね。一度にいくつもの舞台を味わえるとは、うらやましい限りだ
それを全部集めたら、私のものより巨大になりそうだな

言葉を返すようで悪いが、肉の質を見極めるのは、能力によるものじゃあない
私自身が培ってきたものだ

【ふざけているのか、まじめなものか、思考の垂れ流しか。そんな悪魔の返答に、こちらも軽口交じりに返す】
【薄暗く汚れた空間に、言葉と、靴底に弄ばれる血の音だけが、交錯する】

【座り心地は、なかなかだ、などと考えながら、2つのカップとティーポットと、テーブルが現れるのを、一つ目で眺める】
【有名な物語に登場する、ティー・パーティを連想させる光景。いや、あれにたとえるには、この路地裏はさすがに不似合いか】

(……アリス、か。不思議の国の、なんてかわいいものではなさそうだが)

答えてくれてありがとう、アリス

売り物の味はきちんと知っておかねば、商売にならないのでね
ああ、構わないとも。好きに呼んでくれていい

【眼球の群れが消え。少女のつぶやきには、「興味深いものが見られた」などと返して見せる】
【名前については、とくにこだわりなどは見せず。紅い双眸に対する、黒い瞳の一つ目で、相手の呼び方を受け入れる】


……当事者の私が言うのもなんだが、さすがに新しい目が額に生える人間、などというのは、珍しい部類だろうがね

そうかね。先ほどの本が、お前の住処なのか? 悪魔というのは、同じ世界に……我々の言葉で言う“魔界”に、住んでいるものだと思っていたのだが
どうやら偏見だったようだな

【あの恐るべき悪魔に敵対心を持ちながら、考えてもみれば、悪魔という存在に対してあまり知識を持ち合わせてはいない】
【あれだけ派手なことをしているなら、悪魔の間でも名が知れているのでは、などと考えていたが】

(悪魔そのものについても、調べてみる必要はあるな……。…………!!)

【――幾度、感じただろう。悪寒。背筋に伝う、この感覚】
【自分以外の邪悪に対しては、過敏に反応する。そういう一面をこの肉屋は持ち合わせていた】
【しかるに、口を吊り上げる眼前の少女。変わらず放たれる瘴気。彼女もまた、この男の脳裏にその名を連ねることとなった】

【彼女の差し出すカップ。注がれた紅茶。見たところ、何か仕掛けがあるわけでもないか】
【一瞬の逡巡の後、太い右腕を伸ばして、カップを取り、一口含んで、同じようにテーブルへ戻す】


……物語の主人公を気取るつもりはない

新しい店を開いてみようにも、そこはまた別に、以前の店を失った事情が絡んでいてね。もう、表の世界で商売はできない
裏に回れば、今度は怖い同業他社がたくさんいる。そう簡単には店は開けない。人間の世界も、いろいろと難儀なものだと思わないか?

まあ、それは別にしても。今身を置いている場所に、あの悪魔は深く入り込んでいてね。自分から対峙せずとも、どの道利用されて使い捨てられるのは目に見えていた
だから、自分から対峙したんだ。何もわからずに使い潰されるよりは、はるかにマシだと、そう思ってね

【同情を求めるようなつもりなど毛頭なかったが。それを差し引いても、あまりに冷たい、この気配】
【その華奢な容姿から放たれる瘴気の濃さ。やはり、魔族というものは、どこまでも底が知れない】

……ああ、怒っているとも。実に、腹立たしい
だが、私が怒りを覚えているのは、あの女であって、悪魔そのものではないんだ
もともと、自分の恨みつらみの対象を、張本人以外に拡大するような考え方は好きじゃなくてね
お前が、今ここで私の肉体を引きちぎるとでもいうのなら、話は別だが

【その底知れぬ瘴気に、しかしこちらも笑みすら浮かべて対峙する】
【相手がどれだけ強大だろうと。噛み砕いて、飲み下してやれば、誰もひとしく肉塊だ】
【少女と違って外面にまでにじみ出ているが。この男も、やはり確かな邪悪の持ち主なのだ】
428 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [saga]:2013/05/03(金) 01:03:26.61 ID:iiKlV19Xo
>>426

【――ノックの返事は無い。いや、当然といえば当然か。セリーナ自身にもなんとなく、それはわかった。】
【どういう事が行われているのか詳細を知らされずとも、彼女は今"戦っている"ようだと――そこまでは認識していて。】
【返事が中から「はいって、どうぞ」――などと返って来るはずも無い、と思っていたが。かといって、いきなり扉を開けることも出来まい。】
【なにより、今此処に存在している独房はもはや、セリーナがUTの施設として揃えたそれから進化している――結界として、より凶暴に。】

――――・・・ッ!!

(なんて・・・ッ・・・濃い・・・ッ!!これが、"瘴気"ってヤツなのかな――アタシには、あまり縁がなかったものだけど・・・!)

【その証拠といえば分かりやすいだろうか、結界の扉が崩れるときも人の生み出したそれとは思えないほど芸術的に、美しく】
【神や異能が生み出すある種法則的ともいえる様な規則さすら感じられる"崩壊"をみせ――なんというタイミングだろうか、開いた。】
【こんな豪華で荘厳な監禁システムを持ち込んだ覚えは無い、つまりこれはカズネが生み出したものに他ならないのだ。】
【当然、其処から漏れ出してくる余りにも濃い、"死"の感覚に近しい魔力の波動も――また、あの少女を中心として生まれたもの達だろう。】

【しかし、矢張り其処は彼女の"鈍さ"が上手く働いた。敏感な人間であれば行くのをためらう程に濃い、魔力の中を一歩踏み出し。】
【屋内でも中々脱ぐ事の無いテンガロン・ハットを指で押さえながら――部屋へと侵入し。】
【次の瞬間、目に飛び込んできた二つの光景に、口を開く事すら憚られてしまった。】


(――・・・これが、カズネちゃんの・・・"戦い"なんだね。)


【おおよそ常人ならば気が狂ってしまうのではないかという、強烈な魔術の数々――】
【壁一面に殴り書きされた"式" "式" "式"】
【見たことがある――かつて一度だけ、こんな様相になった部屋を。精神がやられた死刑囚の監獄が、こんな感じだったと記憶している。】
【だが部屋の持ち主は、変わり果ててこそいたものの――口調も、そしてその倦怠な様子も、あの時の"まま"で。】
【仰向けに倒れ、血の塊の中に沈む姿は衝撃的でこそあったが、彼女が上半身を起こし口を開いたその時】


―――――――ひさしぶり、だね。カズネちゃん。


【―――理由があるのか、と聞かれると。正直返答には困ってしまうのであったが――】

【セリーナは膝を落とし、半身を起こしつつも仰向けの彼女に目線を合わせるようにして――】

【"ぎゅうっ"と、抱きついた。】

【――重ねて言うが、なんで?と聞かれても困るのだ。感慨極まって、寂しかったから、寂しそうに見えたから、等理由になりそうなものはあっても】
【これという決定打はとくに見当たらなかった。強いて言うなら、抱きしめたいから抱きしめた。それだけだ。】
【――実際のところ、やはりこの疲弊したカズネはあまりにも、痛々しくて。そうせざるを得ないだけの、説得力があった。】
【すぐに心配そうに、セリーナは間近で貴女の瞳を覗きこむだろう。「大丈夫?なんて――わけないよね、えへへ・・・」とか、言いながら。】
【彼女もまた、少し痩せたかもしれないが――あの時のまま、元気そうには違いなかった。】
429 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga sage]:2013/05/03(金) 01:09:03.16 ID:ZhmLG+Fxo
>>425

【幾ら言葉に並べた所で、機関から外れた以上、この男に明確に彼女達を害する意図など無かった】
【寧ろ関わらないでいられるなら幸いなもので、今こうして相手の異常性を認めたなら、尚の事】
【言葉で虐めて、ちょっと手を出したまでは許容範囲でないにしろ一線は超えていないが、これ以上は不可侵の約束に触れた】

【(桜を見た日の少し前。 現状以上の修羅場で以って次兄と「話し合った」結果がそれだった)】
【(何着か持っていかれただけで済んで何より――だったのだが、肝心の娘に話の通じてないのは、悲しい事に少し予測は付いていた)】

……嗚呼、金襴緞子なんぞ渡さんで良かった、ッ!!

【狭い室内、出来うる回避を選んだ結果が片腕を巻き込んだのだが】
【酸で溶かされる前に、腕の辺りが被弾を予期していたようにふつりと消失――そしてすぐ、再形成】

【一連の動作で気付けることは一つ、目の前の男の躰が魔力を固めて創り出した分身体である事】
【なるべくのダメージを避けようとする辺りは、ある程度本体とリンクがあるらしいが、気付いてしまえば戦闘の意味も薄いか】
【そして妙な事に、彼からは一切の攻撃を仕掛けない。 余裕ぶっているのだろうか、じりと距離を置くだけに留めているのだった】

【――答え合わせめいた言葉が溢れはしたが、拾えたならば、少しくらい事態は良い方へ転ぶのだろうか】
430 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/05/03(金) 01:19:53.15 ID:oVb+KGGWo
>>428

【あの時のまま?……いやそれは違う、この施術はそれに付与される痛みは人間の許容を超えている】
【普通に生きる人間ならば凡そ耐えられるものではない故にそれを乗り越えてあまつさえ生きているカズネは】
【もはやその精神力だけは人間の領域を逸脱している、イレギュラー】

【そう、だから人外という「向こう側」に片足を突っ込んでいる】

――――――アンタ……すごい痛いんだけど……?

【その己の中身の異常さを隠すような声はだからこそ平静に、響く痛みを伝える】
【かといって抵抗しないのは受け入れているからではなく身体が思い通りに稼働しないから】
【ぎちぎち、関節が鳴いて筋繊維は腐食したゴムのように伸びればちぎれてしまいそう】

【でも、そんなのは痛いだけだから】
【別に悲観することなんてなかったりする】

しかし……再会ってほどでもないでしょうに、大げさね
じゃあ、取り敢えず風呂でも沸かしてくれるかしら?ついでにローブも洗濯して乾かしておいてくれる?
軽い食事も用意してくれると助かるわ、ちょっと外でやりたい事があるからね多少は栄養をつけないと、でしょ?

【感極まっているセリーナと対照的に彼女はクールで、いや傍若無人で】
【皮膚に張り付く凝固した血液をぺりぺり落としながら、求めるのは風呂だった】
【まあこんなぐちゃぐちゃな姿を好む人間もそういないだろう、僅かに覗く胸元は汗ばんでいっそ扇情的でさえある】

……タイミングの良さは偶然かしら?まあどっちでもいいけど
小休止としてはベスト、ホントついさっき要らない「回路」を剥離させてまとめ終わったところだったのよね。
ホラ、いつまでもこんな空間にいると体壊すわよ、出ましょう

【脚に力を込めて愚鈍な動きで立ち上がる、傍らの杖も一緒に】
【壁によろけて伝って外へとカズネは歩き始めるだろう、施術の第一段階は終わった】
【見ればカズネの身体を巡っていた「回路」は幾らか減っている(それでも大動脈を思わせる太い回路は残ったままだが)】
【疲弊している癖にアクティブなカズネは扉により掛かりながらセリーナを急かす】

【今はとにかくこの身体のべとべとを落としたくてたまらないといったところだろう】
431 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2013/05/03(金) 01:25:33.11 ID:0ocSUA0c0
>>427
「劇を見るのも好きだけれど、お話を作るのも好きよ?
大体のお話は、もう見てしまったから、聞いてしまったから
だから、私がお話を作って、演じてもらうの。喜劇悲劇惨劇どれも作るし、どれもが私の担当
お肉屋さんの肉質を定める力には敵わないけど、お話を見定める力は私も自信があるわよ?」

【凄いでしょう。とでも言いたげにふふんと鼻を鳴らすと、今度はクッキーを取り出して】
【まるで焼きたてのような、熱い其れ。皿に綺麗に盛りつければ、二人の間に置いて】


「お礼なんて、要らないわ。名前を教えて貰ったら、返すのが人間の世界の礼儀なのでしょう
――――ふふふ、私にだって、悪魔の事はよく分からないの
人間が人間の事を知らないように、悪魔は悪魔の事をよく分からない
人間と仲良しが居れば、人間を殺すときだけ魔界から来たり。人間の身体を乗っ取ったりする悪魔もいるもの

そうね。本の中が、私の家。世界の情勢なんて、暫く見ても聞いても居ないわ
新聞だって、詰まらない。そんな物を読むのなら、絵本を広げてた方が楽しい物
――慎重なのね。お肉屋さん。きっとそれが良いと思うわ。それで良いと思うわ
勇み足だけでは、死んでしまうもの。お姫様に会う前に崖から落ちて死んじゃいました。そんなつまんないお話、誰も語り継がないわ」

【所謂、自分本位。自分に関係無ければ、とことん興味が無いのだろう】
【そうなれば、この世界で今起きている事を知らないのも自然――――なのだろうか】
【ましてや、自分の世界が隔離された本の中となるならば――】

【良い香りを漂わせる其れ。カップに注意を払っている様子を認めれば、可笑しそうに笑って】
【きっと、紅茶にもカップにも細工は施されて居ないであろう】
【それ所か、口の中を満たすのは上質な味わいか】


「そうね。それは思うわ。人間は繊細だから、命が長くなくてもめんどくさい決まりを作ってしまうのね
だけどお肉屋さん、お肉屋さん。あなたもきっと怖い人だと思うわよ?

――――偉いのね。殆どの人間は、きっと怖くて、嫌で、見ない振りしてそのまま殺されてしまうわ
面白そうなお話。きっと、面白くなるお話ね」

【ポリポリ。クッキーを囓る音が、やけに響いて】
【先程の笑みは何処へやら。無邪気に笑えば、男性の話を面白そう、と】
【金色の髪。美しく月明かりに照らされたのならば、また紅茶を啜って】


「そう聞いて、安心したわ
お肉屋さんが悪魔が憎くて憎くて、根絶やしにしたいって言っちゃったら、どうしようって思ってたの
だけど、安心したわ。私、お肉屋さんに捌かれないで済むんだもの
嫌よ、嫌。私、死ににくいから、生きたまま食べられちゃうんでしょう?」

【緊張感が見えず、自分の首を切られるような仕草をすれば、態とらしく身震いして】
【――――男性の言葉を聞けば、幾らか瘴気も収まるのだろう】
【生きたまま食べられる。なんて自分で言う割には、少し嬉しそうだけれど】
432 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga sage]:2013/05/03(金) 01:41:33.68 ID:ZhmLG+Fxo
>>425
/すみません、遅れておいて眠気が……
/この辺りで切るか明日の夜に持ち越すか、都合の良い方で対応頂けると有難いです
/明日は何事もなければ7時辺りにはいられるかと!
433 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2013/05/03(金) 01:44:05.21 ID:PFW5s2+t0
>>429

【魔力でかたちづくられた桜の花弁、ちらり舞って地に堕ちたなら、最初からなかったように消えていく】
【ひとつ減ればひとつ増やされ、ふたつ減ればふたつ増える。絶対数が変わらないまま、暗がりをきらきら照らす】
【その都度消費されていく魔力量――蚊めいて少しずつでも、断続的に父たる彼から吸い上げていたなら、さて、どう思われるやら】
【甘える手段のひとつとしておねだりすることは多々あっても普段はそれほど頻繁でもない。心の隅に引っかかるかもしれないぐらいには珍しい、か】

……なにそれ。

【ぱしゃとかたちを喪う蛇の行く末、見慣れているなら追いかけることもない。銀の鈴がひとつ床で跳ねて、それでお終い】
【(後付で変質したこの異能の源流が“誰”だか知った日以降、なんだかどうでもよくなってしまっただなんて、余談で)】

【金襴緞子。記憶の中を何度も何度も引っくり返せば、数度目かにようやく引っかかってくるほど、薄い記憶】
【なんだかとっても高い着物、それが彼女の持っていた印象の総てと言って等しく、その言葉に付属する意味が良く分からない】

【腕が途中で消える。こんな世界だからありえないことではないと分かりながら、間近にしたなら眉も顰めたくなる】
【不機嫌と不満をたっぷり吸い込ませた言葉――それでもよく辿ったなら、こっそりと混ざる疑問系の響き】

…………――なんだ、みんな、人間じゃないの

【ゆらと傾げた首の向こう側で長たらしい黒髪が流れて揺れる、零す言葉は僅かにちいさく、不明瞭に暈け掛けて】
【「みんな」が示す対象、彼と、父と、冬の日に会った男と――自分を含むのかどうか、それだけが本人にすら曖昧なまま】

毀されたくないなら今すぐここで吐いて。 ぜんぶ。

【ひとでないなら毀す意味も薄く、攻撃してこないならそもそも考えたことが全部成立しない】
【知らないままに帰るという選択肢が選べない。存在を意識してしまったなら、知らないなんて、どうしてもいやで】
【関係性も知らないままに兄と会ったときは我慢できた。せめてまともな領域に居られた、でも、いまは】
【――もっとずっと凶悪でも、どこか駄々を捏ねる子どもみたいな態度が窺える。或いは、父にでも聞いているのだろうか】
【脅すみたいに差し向けた掌で煌く魔力の色、一から十まで全部求めて、きらり躍った】
434 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2013/05/03(金) 01:47:37.21 ID:PFW5s2+t0
>>432
/はーい了解です、そちらさえよろしければ引継ぎが嬉しいなって……
/7時でしたら晩ご飯さえ終わってれば安定して待機してられると思います、その頃合に呼んでいただけたらなぁと
/こちらこそ時々どころじゃなく遅め水準で申し訳ないのです……
435 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [saga]:2013/05/03(金) 01:54:49.19 ID:iiKlV19Xo
>>430

【規格外、という言葉がある。余りにも大きく、基準となる物を逸脱した存在を人はそう呼ぶ。】
【セリーナはどうしようもなく、人間であった。等身大で、突出しているのは銃の腕くらいなものだ。】
【勇気や心の強さなど、あとからついてくるものであって――それらは人であれば、誰でも多かれ少なかれ持ち得ているもの。】
【ただ、カズネのそれはもはや完全なる"規格外"――その精神の在り処はもはや、人の器に収まるべきでないのではないか。】
【精神と呼ぶ事すらも精確ではないのかもしれない、だからこそセリーナには――そう、あの時と同じように見えてしまった。】
【追いつく事の出来ない思考、此処でどんなに凄まじい施術が成されたかを全く知らないセリーナには】
【それを乗り越え今、確かにカズネとして存在しているこの少女が、どれだけ"イレギュラー"であるのか、まだ分かっていなかったのだ。】

【――当然、ここから何が始まるのかも。彼女が今、どういう存在と化したのかも。嗚呼――想像できないのだ。】

・・・ごめん。

【――タダ勿論。それでも、強く抱きしめられれば痛いであろう、というそんな事くらいならセリーナにも想像できた。】
【想像は出来たが、まだ離さなくて。ごめん、とそういって――自身に呆れたように、笑って。】
【感触を確かめる――最期に彼女を抱きしめたとき、こんなにも寂しい感覚がしただろうか。まるで――人ではなく、物の様に。】
【か細く、今にも崩れてしまいそうなその肢体を――だからこそ、矢張り抱いて。そのうち、やっと開放した。】

・・・アタシにとっては、短いとか長いとか、関係ないよカズネちゃん。
それだけ色んなことがあって、忙しかったから・・・なんだか久しぶりに、感じたのかも。
うん、お風呂に選択、それにご飯ね――ふふ、やっぱりタイミングよかったよ、丁度"用意"できてるからさ。

【――風呂は、きっと先ほど沸かしておいたのだろう。貨物の運搬でかいた汗を流すためだ。】
【それに、セリーナは元々この時間帯によくシャワーを浴びる事が多い。だから、すぐに風呂には入れるだろう。】
【ローブの洗濯は、今から始めないといけないが――まあ、それは洗濯機に入れればすぐだ。】
【そして軽い食事、これはまさに今さっきまで運搬していた貨物に入っている――そう、風呂から上がればすぐにでも、食べられるだろう。】
【言われて見れば確かに、酷い格好ではあった。抱きしめたおかげで、セリーナの白いシャツにもべっとりと、それが付着していたが】
【そういう事はあまり気にしないのであろう、カズネを支えるようにして立ち上がって】

――代えの洋服、用意しておくからさ。先にシャワーとお風呂、入ってきちゃいなよ!
アタシはその間に軽食も出しとくし、それに――うん、やっぱりカズネちゃんも女の子だもん。綺麗にしないとね?ふふっ。

【よろけるカズネに手を貸して、やっぱり態度と口調だけはいつも通りに見える少女に、セリーナは少し安堵したように笑い】
【ゆっくりと、シャワールームへと案内する。中はかなり広大で、湯船もしっかりと用意されていた。】
【タオル、そして寝巻きは脱衣室に完備してあるが、ともかくセリーナはカズネをそこまで連れて行って――】

っと、フラフラじゃん、カズネちゃんお風呂一人で大丈夫?上せたりしないでね、危なくなったら直ぐ呼んで、駆けつけるからさっ。
それと、下着は――ええ、っと、カズネちゃん・・・って、サイズは――

【――大変に、申し訳ないが。今此処にあるのはセリーナのものくらいだ。サイズで言えば他の女性陣のものを使えば良いのかもしれないが】
【――どうにも、勝手に使うのは矢張り良くない気がして。いや、ついこの前まで某捕虜に勝手に使われていたのだが――閑話休題。】
436 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) [sage]:2013/05/03(金) 02:06:53.40 ID:c9+rO0eso
>>431
それは素晴らしいじゃあないか。消費するばかりでなく、創り出すほうに回るとは、誰にでもできることじゃあない
それに、どのジャンルも見事に網羅しているとはな。いや、お見それしたよ
きっと、そのお眼鏡にかなった物語は、実に上質なものであることだろう

【得意げに鼻を鳴らして見せる彼女に、賞賛の言葉を贈る。しかし、その言葉に感じる違和感】
【話を作って、演じて“もらう”。普通の人間が言うならばなんてことはない言葉だが、その紡ぎ手は悪魔である】

(自分の描いたシナリオ通りに、誰かを弄んでいる――そんなところかね)

【しかし、その思考は表面に出すことはない。眼前の彼女、アリスに限らず、憎むべきリリアも、それこそ自分も】
【似たようなことはやっている。自分の都合通りに他人を躍らせ、踏みにじる。驚くには値しないことだ】


いやいや、残念なことに、人間の中にもそういう礼儀をわきまえない者は多いんだ。嘆かわしいことだがね
ほう、そうなのか。言われてみれば、同じ人間なのに、よくわからない者は実に多いよ
一口に悪魔、魔族、と言っても、いろいろなのだな

そうかね。まあ、お前の言うとおり、新聞よりは絵本のほうが楽しいだろうな
まして、ここ最近の新聞は、気分が落ち込むニュースが大半だ。己にかかわらないことなら、世界の情勢など別に知る必要もないだろう
ただ、別にかかわりのないところから、突然とばっちりを受けることも、この世界にはままある、というのがまた難儀なのだが

ハハッ、それはそうだ。そんなひどい結末じゃあ、きっとすぐに読者に放り出されてしまうだろう
勇気と無謀は別物だ。命綱もなしに崖から飛び降りて、そのまま終わるような悲惨な結末だけは、避けたいものだよ

【悪魔も、千差万別、十人十色なのは、先ほども少女が語った通り】
【ならば、自分本位で、隔絶された本の中に閉じこもっているような悪魔もいるのだろう】
【世界のことなど何も知らなくとも。それでも確かな存在感を、濃い瘴気を持って、彼女はここにいる】

【幾多の肉を飲み下してきた喉を、紅茶の上質な味と香りが通り過ぎる。それを、じっくりと味わった後】
【先ほど魔法のように取りだされたクッキー、熱を閉じ込めたそれを、今度は逡巡を表に出さずに、一枚手にとって、ほおばった】

……世界情勢などは知らなくても、人間のことは知っているようだな
そうなんだ、人間というのは妙なところで繊細だったりするのだよ。おかげで、いろいろとしがらみも多い
おや、私も怖い人間に見えるかね。それでは、ますます店が開きづらくてかなわないな

……ああ、実際、あの悪魔は恐ろしい存在だと、私もそう思ったとも
だが、見ないふりをしてうずくまっては、もうどうしようもなくなってしまうからね

これはうれしいね、物語の紡ぎ手の期待をいただけるとは
きっと、面白い話にしてみせようじゃあないか

【今度は、無邪気さすら、その表情に浮かべる】
【月光を反射する、金髪。おぞましい瘴気とすら、それらは見事に彼女のうえで共存して見せている】


ああ、それに関しては安心してくれて構わないさ
あの女さえ消えてくれれば、それでいい

ふむそうだな、踊り食いも面白そうだ。もしあの女を食いつぶせる機会を手に入れて、あの女もお前のように死ににくかったら
生きたまま、貪り食ってやるとしよう。いいアイディアをくれたな

【わざとらしい彼女の態度と仕草に、若干の苦笑を織り交ぜて話す】
【幾分か、身を包んでいた瘴気がおさまっていくのを肌身で感じ。悪魔を根絶やす、と言っていたら、面倒なことになっていたかもしれない、なんて考えて】
【少しうれしそうにすらする、異質な少女の姿も、黒い瞳の一つ目は、分け隔てなく映し出す】


……しかし、それを言うなら、私が憎むあの女は、人間すべてを一様に見下して、まるで問題にしていないような態度を取っていたが
お前は、そうでもないのかね? 他の悪魔のことがわからなくても、お前自身のことは聞いてみたいな
お前の目に、人間はどう映っている? やはり、取るに足りない存在か?

【ふと、鎌首をもたげる疑問。眼前の彼女に、人間はどう映っているのだろう】
【先ほどの推測。自分本位に、物語のために人を弄んでいるとしたら】
【やはり、彼女にとっても、人間など、紙の上のインクか、せいぜいが物語の登場人物でしかないのだろうか】
【悪魔、というものを知る。脳裏に湧き立つ、知ること、得ることへの欲望が、その言葉を発させた】
437 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/05/03(金) 02:11:36.28 ID:oVb+KGGWo
>>435

時間圧縮なんて出来ないから流れは同じ筈だけど……まあ、そんなものか
それにしてもアタシがこもっている間に色々あったみたいね?まあそれも追々教えてちょうだい、特にあの塔のこととかね

【濁ったガラス玉に似た瞳はしかしどうしようもなく鋭い】
【まるで獲物を求めて這いずりまわる獣のようでさえあり、己の力を持て余してか】
【獰猛性を隠さずに、口に出すのはかの街の逆さに捻れた「塔」の件】

心配無用、いい歳して誰かの助けがなきゃ風呂に入れないほど愚かじゃないわよ
じゃ、あとは任せたわ……服も適当に見繕って頂戴。サイズは、まあ見た通りで少し大きめでも大丈夫よ。

【ぱさり、とローブと衣服を脱ぐその動作に恥もましてや躊躇いもなかった】
【秘された肢体は生まれたままの姿……というには遠い、刻まれた回路……なんて説明ももういいだろう】
【年頃の普通の女性ならばここまでの「傷み」を受けたならば悲観し泣き朽ちるくらいのモノ】

【だけど、蝕む紫のラインはどこか縛りつく紐を思わせて】
【それだけで蠱惑的で誘っているようにさえ見えてしまっても仕方ないこと】
【まあ言い寄られても魔砲ぶっぱというルートは確定なのは言うまでもなく、存外シビアである】

【「じゃね」なんて軽い言葉を残してカズネは風呂へと】


(――――――さて、なんとまあ無様な姿になっちゃったじゃないカズネ)
(……まあ、もうなんとも思わないけどね……しっかし酷い顔に血の匂い……)

【鏡に手を伸ばして向こう側の自分に触れる】
【シャワーから流れる透明に一矢混じる血液は排水口に吸われて最後は海原に行き着くのだろう】
【全て溶かして落とした後に残る傷跡、面白げもなく鼻で飛ばす】

【こんな姿になっても不思議と悲しみはない】
【自分で選んだ末路だからか、それとも諦観からか……どっちでもいいか】
【適当に身体を拭って汚れを落とし、最後湯船に入って温めて―――――凡そ三十分すればカズネは風呂から出てくるだろう】
438 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2013/05/03(金) 02:47:58.41 ID:0ocSUA0c0
>>436
「生きていれば、それは誰だってお話を作っている事になる。って、私は思うのよ
下らない下らない自伝書だって、一応その人間の生きた証
でも、詰まらないからって破り捨ててしまうのは勿体ないわ

だから、私が少し手伝ってあげるの
何も無い私の人生は終わった。ピリオド――――よりも、怖い怖い悪魔と踊った。ピリオド
そっちの方が、読んでいる方もきっと楽しいもの」

【何がどの様に楽しいのか。どちらにしたって、記した者に訪れた結果は絶望】
【――――けれども、自分が楽しければ気になど留めない】
【慈悲を向ける相手が居るとするならば、本の中の住人。即ち、眷属に等しい者達】
【相手が赦しを乞うとしても、笑ってそのまま演じ続けさせる】
【――――「そう思うでしょ?お肉屋さん」ただ、自然な振る舞い。気取ること無く、故に純粋な悪の一つ】


「落ち込むニュースを作っているのは、きっとあなた達なのでしょう?
それとも、あなた達が落ち込むニュースだとしたなら、世界は人間で言う良い方向に動いているのかしら

悪くたって、良くたって。私には、どっちでも構わないのかも知れないわ
ねえ、お肉屋さん。あなたは悪い世界と良い世界、どっちが好きかしら?
お腹が減ったら人でもなんでも食べてお腹を満たして、気が向いたら悪魔でも女でも交わって快楽を得る、悪い世界
きちっとされていて、他の人を叩いたならば罰せられて。物を盗ったなら告発される良い世界

私なら、悪い世界の方が楽しいと思うわ。きっときっと、そっちの方が楽しいわよ
色々な劇が見れそうだもの。家族愛が始まったと思ったら、次には家族同士で殺し合うの
世界が壊れる前まで仲よくしてた恋人が、次の日には自分だけが生き残る為にお互いを貶め合うの
楽しい世界よね。何が起こるか、全然分からない世界なんて」

【所謂、混沌。全てが全てめちゃくちゃになって、秩序もモラルも無い世界が楽しそうだ、と】
【それは最早悪いと称して良いのかも分からない世界であるけれど、そんな世界だからこそ楽しそうだと】
【サクサクとクッキーを頬張りながら、まるで世間話の延長の様に、気軽に】
【尤も、そんな話題。世間であっても、身内であっても出る事なんて中々無いだろうが】


「そうね……例えば、人間が私に出来るのはこの程度」

【少し服をはだけさせ、僅かな膨らみの胸へと手を当てれば、其れは徐々に身体の中へと食い込んでいき】
【最初こそ、指先を濡らす程度の出血。けれども、次には指全体。やがては手首まで埋もれてしまって】
【――――引いた頃には、ぽっかりと向こう側が見えるほどの穴が空いている事だろう】

【人間で言うなれば重傷。即死とまでは行かずとも、数分持つことも難しいであろう】
【未だ湧き出続ける血の泉。本人は気にした様子も無く――――】
【強いて言うならば、自分の血液で紅茶が汚れたことに顔を顰めた程度か】


「これでも、十分痛いわ。だから、取るに足らない存在とは言わない
実際、人間の中にはこれ位の痛手を負わせてくれた人も居る――――けれど、頭を潰したって死ねないのよ
身体を斬られたって、頭を飛ばされたって死ねない、死ににくい身体なの
だけれど、死ねるから生きている筈。私からすれば、人間は私を殺す為の駒
……でも、死ぬまでずっと待っているのも暇でしょう?
だから、私は物語を読んで、作って待ってるの。私を殺せるような人が現れる時まで」

【身体的に脅威となりうる人物は時たま居ても、生命の脅威となる人物はこれまで居らず】
【だから、待っているのだと少女は答える】
【自分を殺せる力を得た人間が現れ、自分を殺すその時までずっと脚本を記し続けるのだ、と】
【――――何とも、異質な答え】
439 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) [sage]:2013/05/03(金) 03:26:44.00 ID:c9+rO0eso
>>438
なるほどな。確かに、その通りだ。たとえどんなに陳腐な筋書でも、物語は物語だよ
一つの命が、生きた証明だ。破り捨ててしまうのはもったいない、か。私もそう思うよ
私も、どんなに質の悪い肉でも、そのまま廃棄するのは、どうにももったいなくて、できない性質でね

ああ、こうして最後の一文だけを聞き比べてみても、後者のほうが興味をそそるよ
怖い悪魔と踊ったとき、人はどんな一面をのぞかせるのか……想像が広がるというものだ

【気取ることのない、混じりっ気なしの、邪悪。純粋悪とでもいうべきか】
【記された者は、たまったものではあるまいが。物語の紡ぎ手が、登場人物がいかに苦しもうと、物語を書き進めていくように】
【自分とて、そうだ。身勝手に、他人を踏みにじってきた。その純粋悪に抱く義憤などはあるはずもなく、少女の問いに、気取らぬ肯定】


ハッハッハ、その通りだな。ニュースの原因は、我々だよ。これは一本取られた
残念なことに、我々が落ち込むニュースが、必ずしも世間一般にとっていい方向とも限らないぞ
現に、あの女の一件とてそうだった。あれの復活は、我らにとっても、世界にとっても、嘆くべき出来事だった

どちらでも構わない、か。奔放でうらやましいことだ
私かね。悪い世界のほうが、好みだ。もともと、そういう世界が好きだったために、店を失う羽目になったくらいでね
お前の語る良い世界では、とても私の生きていく場所がなさそうだ

ふ、ふ。お前もそうかね。そうとも、そのほうがはるかに楽しいさ
混沌は未知に通じ、未知こそ、楽しさの根源だ。お前の語る光景を、生きているうちにこの目にしてみたいものだよ

【確かに、世間でも身内でも、こんな話が出ることはそうそうあるまい。しかし、それが世間話になるような者たちも確実に存在する】
【今、この場で世にも不気味なお茶会に興じている二人も、その部類に入るのではないだろうか】
【その混沌こそは、この男が身を置くカノッサの目的でもあり、この男の目的の一つでもあった】
【おぞましい言葉を、呼吸するかのように吐き出す彼女に、大男もまた、同じように紅茶とクッキーを味わいながら、当然のように話す】


【ややあって、彼女からの返答は、行動で示された。はだける服、華奢で美しい肌が露わになった、と思えば】
【すでに路地裏を汚していた血をぬりつぶして、滴り落ちる、赤】
【手が離れれば、人なら明らかな致命傷となるべき、肉体の損傷】
【しかし、気にした様子すらなく。紅茶が汚れるほうを気にしてみせる。悪魔。規格外の存在だからこそ、成せる業】

答えてくれてありがとう……そうか、お前はまとめて見下すようなまねはしないのだな。やはり、悪魔だからと、偏見を持つのはよくないね
実際に、そんなやつにも会っていたのか。私も、お目にかかりたいものだね

しかし、[ピーーー]ない、か。すいぶんと惨い物語だな
どれほどの時間を生きているのかは知らないが、自分の物語を終わらせるために
そうやって、何編もの物語を綴っているのか。いつか、自分が殺されるまで

なんとも、お前自身の物語も、結構な大作になりそうじゃあないか
数多くの登場人物たちの物語に彩られた、珠玉の一作に

お前がヒマを持て余すほどになる前に、お前を殺せる人物が現れることを祈るよ
優秀な駒が、現れるといいな

【少女の返した異質なる答えは、大男の邪な精神のお気に召したらしい。結局は、人間を駒とみなすことも含めて】
【殺されるために、物語を読み。終わらせるために、脚本を綴り。死ぬために、さまよい続ける】
【なんと惨い物語か。しかし同時に、ひどく惹きつけられるようにも思えた】
【言葉の最後に、彼女の目的が達せられることを祈って。残っていた紅茶をぐいと飲み干した】

……さて、ずいぶん話しこんでしまったな。そろそろ、私はねぐらへ戻ろうかと思う
少しは退屈がまぎれたかね?

【残ったクッキーをまだほおばりながら、大男が少女に問いかける】
【宴もたけなわ、といったところか。おぞましい二人の、黒い宴ではあったが】

440 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [saga]:2013/05/03(金) 03:50:19.18 ID:iiKlV19Xo
>>437

そうだね、でもホント――まるで圧縮されてるんじゃないだろうか、ってくらい
濃い時間だったよ、話すことは一杯あるね。
あの"悪魔"に関しては――・・・どうやら、決戦は近いかもしれない、アタシの予想はだけど、ね。

【丁度天から生えるようにして、地上へと頂を伸ばしたあの塔の持ち主といえば】
【此処最近、目立ったような大きな動きは実は見せていない、それは良い事でもあり同時に】
【いつどのタイミングで噴火が起きても可笑しくは無いのだ、というメッセージすらも込められていて】
【つまるところ、セリーナはそう考えていた――そろそろ、動き出す筈だ、と。】
【ある意味、美味しいタイミングで貴女は目覚めたのかもしれない。きっと、今なら拳を交えられるだろうから。】

・・・そう?それならよかった。実は最近、あんまり人とお風呂に入ってないから結構期待してた――・・・うん、なんでもないっ!
・・・やっぱり、その身体・・・わかった、用意しとくよ。

【言葉の続きは簡単だ、"大丈夫そうには見えない"――貴女の肢体が晒された直後、そう口にしかけて。】
【しかしなんとか飲み込む、それはカズネが耐えているのにセリーナがそれを気遣う事に無粋さを感じたからだ。】
【しかし矢張り、それでも視界に映った小柄な肉体は年齢とは照らし合わない残酷な、酷い運命を刻まれていて】
【思わず、息を呑んでしまうほど――ただ、シャワールームへと入っていく姿を、見送った。】

【・・・このタイミングで、背中を流すよ!と強引に自分も入るという選択肢は―――】
【今のセリーナには流石に、考えられなかった。一瞬それも良いかなと思いはしたが、とても行動には移せない。】
【それだけ、切羽詰っているということか。】

――・・・ま、アタシにはアタシの出来ることを、ってね。

【とりあえず、洋服の替えと下着、そしてバスタオルを其処に置き】
【自身は足早にキッチンへとかけて行き――食料を用意し始める。】
【冷凍ではあるがピザ、そして料理があまり得意ではないセリーナでも直ぐに作れて味も悪くない筈のサンドウィッチに】
【――あと、いつぞやカズネが尋ねてきたときにとても"おいしそう"に食べていた"アレ"も用意して】
【冷えた飲み物と一緒にテーブルへと並べておき、彼女があがってくるのをまった。】
441 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/05/03(金) 04:04:51.76 ID:oVb+KGGWo
>>440

――――――――……

【無様な自分の姿は十分に堪能した】
【乾燥して赤黒くなった血液も海に還した、そして身体も温め終わった】

……ま、こんなとこね

【ぴとりと下る雫をそのままに伏せた目で浴室からあがる】
【緩慢な動きで用意された衣服を纏い、意識を示すように両手で頬を叩く】
【それは自分に「大丈夫」と言い聞かせているようでもあった】

―――――あら随分と豪勢ね、久々の娑婆だし悪くないけど……

【首に巻いたバスタオルを翻しながらテーブルへと、その気軽さ足取りは優雅でさえある】
【広がる食べ物に少しだけ微笑んで、思えばこういう食べ物も久しぶりだななんて】

……決戦が近い、か……こりゃアタシの時期は合いそうにないわね
なんでその辺はアンタに任せるとして……。というか――――――よく考えれば綾津妃を助けた時点でアタシの役目も終えてるのよね
それ以降は、うーんそうね言葉にするなら完全な私怨だもの……。

【時は待たない、乗りたい風に乗れない人間はただ地べたを這いずりまわるだけ】
【でもどうだろう風に乗る確固たる理由もないならば地べたこそが自分のいるべき世界ではないだろうか】
【料理を摘みながら呟く、本当に何の気なしの言葉】

実際に回路を完全に整理した訳でもないし、今日起きたのも不良品を廃棄する為だけにだしね
だから小腹を満たしたら外に出るわよ、セリーナ……アンタも付き合いなさいどうせ今は暇でしょ?暇よね?

【要するに「今の自分は戦力外」だとカズネは示している】
【現状で無理に魔翌力を繋げば、隙間から零れた力は身体を神経を頭脳を焼き切るだろう】
【その先にあるのは生きて死んでいる廃人という結末だ、そんなモノ誰が望むか】

ああ、不安そうな顔しなくても大丈夫。魔翌力の流れがある土地にいって「粗製回路」を文字通り流して消すだけだから
さしあたって……二時間くらい?近場にそういう「場所」があるからねそこに捨ててあとは終わりってカンジ、オッケイ?

【回路を樹木に例えるならば「粗製回路」は伸びすぎた枝葉だ、余計な栄養を食らってしかし結果を出さない無駄なモノ】
【今までの時間はそれを身体から剥離する為に費やしてきた、そして今日はそれの後始末の日……という訳だ】
【まぐまぐと咀嚼する中でうろんな表情を浮かべつつセリーナを指さして述べる説明は、分野の違う彼女には分かり辛いかもしれなかった】
442 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2013/05/03(金) 04:06:12.42 ID:0ocSUA0c0
>>439
「フフフ――――お肉屋さんも、思ったよりも繊細なのね。それとも、お肉屋さんだからこそかしら
あなただって、悪魔と踊りはしなかったけどお茶会をした一人よ?
少なくとも、アリスと呼ばれる悪魔と、ね

あなたの書いた本に、私の名前が載っていればいいんだけど」

【紅茶を飲み干してしまえば、新たに注ぎ足すことも無く】
【其れはお開きが近い、という合図でもあるのだろう】
【――――クツクツと笑えば、その本に自分の名を載せろ。なんて他愛も無い要求】
【過去の書物を辿ればこの悪魔が関した日記があるのかもしれないし、無いのかも知れない】
【どちらにしても、この広い世界――――あまり、関係の無いこと】


「確かにそうかもしれないわね。天災とかなら、お肉屋さんもみんなも落ち込むのかしら
――――だから、その悪魔も、天災の一つなのかも知れないわね
嘆いた後は、疲れるくらい泣いた後はまた立ち上がるのが人間だもの。知ってるわ、知ってる
人間は何回も何回も立ち上がってくるから、だから絶滅しないんでしょ?

一緒ね、お肉屋さん。やっぱり、悪い世界の方が素敵よね
……だけれど、この世界を悪い世界にしたいなら、頑張るのはあなた達
生きている内にその世界を見たいなら――――」

【頑張ってね。――その言葉は声援、と取ってもいいのだろうか】
【自らは動かずとも、何時かは世界が混沌に飲まれてしまうとでも言っているようで】
【――――それを早く実現したいならば、頑張ってなんて】
【それこそ、まるでお客の様に、他人事。けれども、それまでの過程は何処かから眺めているのだろう】
【時折拍手したり、些細な事に介入したり】


「見下すことは、あまりしないんじゃ無いかしら。自分でも、分からないわ、分からない
ええ、私の頭を吹き飛ばしたりしてくれた人間。きっと、今も元気で居るんじゃ無いかしら

惨い物語……ふふ、やっぱり人間って面白いのね。みんなみんな、違う言葉。違う感想なんですもの
やっぱり楽しいわ。こっちに居るのは、楽しい

主人公も、登場人物も何回も変わって変わって、それこそ、あなたがお肉屋さんを何回も出来る位の時間よ
ええ、ありがとう。何時かきっと、素敵に殺されるわ。そうじゃなきゃ、困るもの
あなたが生きている間に、私の本。アリスの本が出たならば、手にとって読んで貰うわよ
きっと、今日の、この時の事も書いてあるんじゃないかしら」

【遠回しな答え。――――楽しかった、と取って良いはずだ】
【男性が立った頃を見計らって、今まで腰掛けていた椅子も無くなっているのだろう】
【最後のクッキーも無くなってしまえば、皿も何もかも消えてしまって】


「――――そうね。丁度お迎えも来たみたいだから、私もお家に帰ろうかしら
アリスのお茶会に私が遅れてしまっては、お話にならないものね」

【いつの間にか側に佇んでいたのは黒いローブと黒いとんがり帽子を被った人物】
【――――帽子から流れる焦げ茶色の髪は艶があって、僅かに見える目元は女性のものだろうか】
【少女の手を引けば、本の中へと戻っていこうとするけれど――――】


「じゃあね、帽子屋みたいにイカレタお肉屋さん
又何時か、会うことがあったらお話ししましょう?
あなたのお話と、悪魔のお話。それまでに、楽しいお話を作っておいてね」

【―――ー最後に見せたのは、やはり人間の少女らしい笑み】
【パタリと閉じれば、もうそれっきり】
【辺りを満たしていた瘴気だって無くなり、紅茶の香りも消えているけれど】
【少女が最後に残した夥しい量の血液。それが、幻では無かった事を伝えているのだろうか】

/この辺りでしょうか!
/お疲れ様でした―!
443 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) [sage]:2013/05/03(金) 04:44:42.77 ID:c9+rO0eso
>>442
肉屋はこう見えて、なかなかに繊細な作業も必要なのでね

……ああ、お前の名前は、きちんと加えておくとも
私としても、面白い体験ができたことだからな

【飲みほしたカップをテーブルに戻して。少女の要求には、やはり肯定で返す】
【のちに、過去の書物をたどってみることもある、のかもしれない】


はは、悪魔も天災か。言えているかもしれんな。昔は、天災の正体もわからず、悪魔の仕業とおびえていたらしいからな
そうだとも、人間というのはしつこいんだ。やはり、お前はよくわかっている
そうそう、絶滅などはしないだろうさ

ああ、この点については、気が合うじゃあないか
もちろんだとも、人任せにするつもりはないよ

【彼女の言葉は、少なくともこの男にとっては声援と受け取られたらしい】
【たとえ、本人に介入するつもりなんてなくても。他人事のお客様でも】
【声援が送られるのは、悪い気はしない】
【そしてきっと、それすらも含めて、ひとしく世界が紡ぐ物語の中であるのだろう】


悪魔でも、自分でもわからない、ということもあるのだな
いつか、その人間と会えたら、お前のことを聞いてみようかね。面白い物語が聞けそうだ

私の答えでお気に召したなら幸いだ
同じばかりじゃあ、面白くない。それは、人も悪魔も同じのようだな

そうかね。きっと読み切れないほどの超大作なのだろうな
もちろんだとも。もし、アリスの本が完成したのならば、どれほど時間がかかっても、きっと読破してみせようじゃあないか
今日の日のことも加えてくれるなら、望外の喜びだ

【彼女の遠回しな答えに、大男も歪ながら笑顔を浮かべる】
【彼にとっても、この奇妙な邂逅は、なかなかに充実した時間であった】
【溶けるように消えてゆく椅子や皿やテーブル。入れ替わりに現れる、謎の人物】

おっと、これは失礼。お宅のアリスを、ずいぶん長々と付き合わせてしまったな
ああ、遅れないうちに戻るといい。主役がいなければ、ティー・パーティーが始められないだろう

【おそらくは眷族か何かだろうか。少女の手を引く人物に、一声かけて】
【去りゆく少女に、最後のあいさつを発する】

ああ、さようなら、アリス
無論のことだ、会う機会があれば、ぜひまた言葉を交わさせてもらいたい
あの女との顛末も添えてな。その時は、そちらも新しい話のネタを用意しておいてくれよ

【軽く手を振って、人間らしくなった少女の笑顔を見送れば】
【本が閉じて、静寂が戻る。瘴気も、香りも、夢幻のごとく。地面を汚す鮮血のみを残して】

……いや、久々に充実した時間が過ごせた
路地裏にも出会いというのは落ちているものなのだな

さて、待たせて悪かったな、お前たち。全員、肉も骨も、ひとかけらも残さず、無駄にはしないから安心してくれ

【どこか晴れやかさすらのぞかせる、一つ目で、倒れ伏す男たちに再び向き直ると】
【路地裏の静寂を再び、肉を裂く音が破る】
【今宵の路地裏は、少しばかり、血ぬられた日常のそれとは違った色をのぞかせた】

/ありがとうございました! お疲れ様でした!
444 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [saga]:2013/05/03(金) 07:16:15.72 ID:iiKlV19Xo
>>441

【――さっぱりした、というか。シャワー室から出てきたカズネは先ほどからは見違えていて】
【矢張り、この方が良いと思わせるだけの妖艶さ――塗れた髪が肌に少し張り付いているのも、美しい。】
【セリーナはあれこれとテーブルに食事を広げつつ、彼女を出迎えた。】

豪勢かな?この程度の食事なら、いつだって用意できるよ!
それこそもう、あの"悪魔さん"倒した日なんかこれの10倍は派手にパーティしないとね。

(けど・・・カズネちゃんはやっぱり、休んでたほうが良い。アイツは・・・アタシが必ず、倒すから。)


――――・・・うん、任せて。まあ、アタシのも私怨といえば私怨なんだけど・・・ふふ、この話はよそうか。

せっかく出てきたのにまたあの悪魔の話からなんて、面白く無いもんね。

【独房に入る前にも、悪魔の話をして。独房から出てきた今も、また話の中心にはあれが存在して。】
【m、あるで支配されてるみたいだから、なんだか気に入らない――セリーナはテーブルの上のラッピングを外しながら、話題を変えた。】
【最期の皿から現れたのは――】

カズネちゃん、確か"お寿司"・・・好きだったよね?

【――なんの気なしに、注文してあった出前寿司。自分が食べたいから注文してあったのだが、なんというタイミングか。】
【せっかくなのでカズネに食べて欲しいと思い、差し出した。あの時、彼女が一番食いついていたのは確か、これだったから。】
【体力がつくような食事ではないが、それでも彼女は長い呪縛からようやっと、逃れて今短いとはいえ自由を手にしている。】
【最初に食べる物は好物であったって、誰も文句は言うまい。いや、文句など言わせはしない。】

・・・不良品の廃棄、か。カズネちゃんの言葉はわかりやすくて良いね、つまりは――
まだ"終わって"ない、ってこと、だよね。
それじゃ、これkらまだあの部屋に篭って――・・・え?今から!?

【まだ彼女を拘束するその施術とやらが終わっていない事実、なんとなく分かってはいたがこう言葉にされると、矢張り悲しい物があって】
【そっか、などと呟いた矢先彼女の言葉がかけられ、セリーナは驚いた。何か自分にも役立てることがあるらしい。】
【しかし善は急げと言うが気が早いのはなんとも、カズネらしいというかなんというか。ふふ、と笑って】

まったく唐突だなあ、一晩休んでからでもきっと誰も文句なんていわないよ?カズネちゃん。
でも――そうだね、丁度アタシも運動不足だったんだ、最近は事務仕事に終われててさ。
要するに、行ってポイするだけの作業なんでしょ?それなら大丈夫、アタシになにが手伝えるかは分からないけど――
その"場所"とやらが分かってるなら、アタシの"馬"でつれてってあげるよっ!

【飲み物をコップに注ぎつつ。そんなことを言い放って。どうやら、協力するようだ。】
【しかし専門的な話ではあるがカズネの言葉は分かりやすく"砕いて"ある、これでなんとか読み取れた。】
【彼女の体内にいらない物が溜まっている事、それを捨てないといけない事、そこは把握できて】
【つまり、これから一緒に出向けば言いという事――ならば話は早い、脚ならいくらでもここにはある。】

/すいませんすいませんすいません・・・
445 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/05/03(金) 08:24:03.31 ID:oVb+KGGWo
>>444

あら、そんなこと覚えてたんだ……ありがとセリーナ

【意外、でもないか……あれだけ寿司だけを食べていればそりゃあ記憶にも残る】
【しかしなぜか覚えていてくれたということが嬉しくて、つい微笑んでしまって】

そそ、不法投棄ねアタシの回路は侵食型で放っておいたらところ構わず食いつぶす
だから大きな「流れ」がある場所で廃棄しないと……そのなんていうのかしら?大惨事の種にもなりかねないのよねん。
まあでも所詮は粗製、捨ておいても何になるでもないけど一応ってヤツよ。

【適当に摘んで口に運ぶ、なんとも作業じみた栄養補給】
【空が常だった胃袋に唐突に詰め込んでも体調が乱れるだけだから様子をみつつ】
【腹八分目の手前で止めて】

……じゃ少し落ち着いたら行きましょ、場所は特定してあるから大丈夫
久しぶりに外の風を感じるのも悪くないしね、「それなり」の速度でお願いね?

【渡りに船とはこのことか、それとも無意識にセリーナの馬の事を覚えていたのか】
【何にせよ調度良い、頼っていいのだからこちらも存分にそうさせてもらうとしよう】
【食後数十分して胃を落ち着けてから、カズネは席から立つ……出発の合図】

【ローブを大げさに翻しながら羽織って、行先はそう遠くない「森」】
【鬱蒼と茂るその場所は静寂に満ちていて成程ここに「流れ」があるならば納得出来そうなくらいの神秘性を感じるか】
【草葉の陰から妖精でも飛び出しそうなそんな土地に2人はやがて到着するだろう】

/いえいえ大丈夫ですよー
/とはいうものの大分眠いので明日に持ち越していただいてもよろしいでしょうか?
/15時くらいには自分はいれますので!
446 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [saga]:2013/05/03(金) 09:48:04.94 ID:iiKlV19Xo
>>445

んー、まあたまたまね!ほら、アタシも結構好きなんだ、お寿司!
まあ、タコだけはちょっと・・・ていうか大分、ニガテなんだけどね〜・・・
なんていうかこれ、すっごくグロテスクな生き物だよね・・・うん・・・。

【――なんて、誤魔化してはいるが。セリーナはしっかり覚えていたし、何らかの形でカズネの力になりたいとは思っていたのだろう。】
【こんな事くらいしか自分には出来ないが、それでもカズネが喜んでくれるなら、幸いだ。】
【まあ、タコがニガテなのはホントのことなのだが――閑話休題。】

ふ、不法投棄!?なんか言い方が危なっかしいよ、カズネちゃんここ一応UTの地下だから
法律に触れそうな事はシーッ!だよ?
でもそうだね、放っておいたら大変な事になっちゃうわけだし、然るべきところで破棄しないとね。

【大惨事の種――というのは聊か引っかかる言い方ではあったが。】
【そんな物を身体に溜め込んでいたなんて、セリーナは苦笑いしつつ――カズネの強さに驚いた。】
【こんな少女が、一体どんな精神を持っているのだろう。高潔で、そして強い魂の鼓動が存在しているのだろうか。】
【あの独房の中でどれほどの恐ろしいことが行われていたのか、ようやくこの酔いどれも理解をし始めた。】

【――そして理解したからこそ、急ぎの用事である事もなんとなく、分かって。】
【準備が整い次第、白馬をUTの事務所前から走らせ――夜風に身を任せ、その"場所"へと急いだ。】
【乗りなれているからだろうか、馬はセリーナの言う事を良く聞き、滑るように夜を駆ける。】
【カズネが部屋に閉じこもったときから時間が経っているのを証明するように、もう夜の風も肌を貫くほど寒くは無く】
【むしろこんな夜中のドライブには丁度良いくらいで――】

【やがて、行き先の"森"が見えてくると、セリーナは入り口付近に馬を止め、飛び降りた。】

―――なんだか、深い森だね。それこそ、神聖な生き物とかが住んでそうな、すっごい大きな――
ここが、その場所なの?確かに、言われて見ると何かを感じるような――感じないような。

【魔力の流れ、というものを感覚的に受け取る事は出来ずとも、彼女は視覚からこの森が異常である事を感じ取る。】
【なんというか、これはただの森ではないと思わせるような風格――聖獣や魔物が済んでいる様子すら伺える、そんな気配。】
【そっと、腰元に取り付けたガン・ベルトに手を伸ばし――カズネの真横に立つ。護衛、という事も含めて。】
【急に敵に襲い掛かられたりしたら大変である。何せ今のカズネは、まだ本調子ではないように見受けられたからだ。】

/了解しました、明日の予定がまだわからないので確認してまいります。
持ち越しになってしまいすみません、重ね重ねお詫びします。
連絡スレにまた書き込みますので、一旦失礼しますっ!
447 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2013/05/03(金) 14:03:54.80 ID:bFmNDSXvO
【大通り】

【地獄の門めいた路地裏の入口から、雷光が散る。今日の空は晴天だ。】
【街行く人々は慣れているから、巻き込まれたくないから、それを無視する。】

【とはいえ、『何か』が起こっている状況である。】
【見過ごせない者もいるだろう、理由は正義感か、好奇心か? はたまた別の何かだろうか。】

【何にせよーー『雷光』は断続的に、その姿を踊らせている。】

/イベント開始までのロールとなります
448 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga sage]:2013/05/03(金) 18:20:26.20 ID:ZhmLG+Fxo
>>433

【――水面下に繋がる魔力の糸。 常であればその総量の僅かな揺らぎを目敏く察して、その相手に何事かあったのかと気取るには容易いのだが】
【過日に負った創傷。 見てくれには平生の様相を保てども、実際余裕でいられる程度では無く】

「…………」

【高層階の一室で頸を傾げた男は、ただ何も知らずにいるのみ――いつだってそうだ】


何、って……どうせ聞いとらんのやろ、別にええわ

【ふんと鼻を鳴らしてそっぽを向く――と書けば可愛らしいのだが人を殺せそうな目のままそれをやるのだから堪らない】
【睨んだ先の壁に穴でも空きそうな苛立ちが確かにあるのに、暴力として相手へぶつけないのは、矢張り不自然な色を持った】
【それでも微かに拾った言葉に横暴な視線を傾ければ、逡巡の後に浮かんだのはある仮定で】

……悦那も知っとったんか? そら目出度い、兄弟全員コンプやな
末弟の月彗。 どうぞよしなに。 ……やっぱりせんでええ

あと、勝手に混ぜんなや。 あッちは死体だの癲狂だのとは違うわ

【疲れた顔でそうつらつら言葉を並べてから、差し向けられる掌にホールドアップなどする筈も無ければ、嫌に薄らと嘲笑うのみだ】
【一人掛けの豪奢な回転椅子――埃を被ったそれを蹴飛ばせばくると向きが直って、其処に腰掛け脚を組んで、眼前の少女を見据える】

――浴衣、兄弟。 その他に何を知りたいんやろか

【思ったより子供であるらしい。 そう言えば8つだと聞いていたが、つまりそういう事だろう】
【分かっていなくとも形式上で無理ぎり納得をすれば、話中に出した相手の疑問だろう点を明確に二つ掲示して、他の問いを待つ】

【座った以上は、話をする肝を固めたようだ。 もっともそれは彼の方で固めただけに過ぎないのだけど】
【途中、意気を荒げた場面もあったとはいえ、初めから穏便に済まそうとしていた。 触らぬ神に、とも言うのだし――】
449 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2013/05/03(金) 18:58:55.92 ID:PFW5s2+t0
>>448

【呼んでみろと言われたから呼んでみようとした、そんな裏側での作業はだめと思い次第に打ち切られる】
【怪我や病気でぶつぶつと体が毀れ行く瞬間ならまだしも平常でそんなに魔力は要らない、必要ない、】
【――魔力と能力とでせっせと修復し続けないと維持すら出来ない身体の仕組み、それでも前よりはずっと余裕もあるから】

【からりと地面に転がったままの鈴が身じろぎするように僅か揺れる、端から崩壊していって、最期には無だけ】
【床に滲み込んだ酸性の痕だけは残っても、最早ただの水と同じに果てたなら――そのうちに乾くのだろう、初めみたいに】

…………。

【聞いてない、何を? 関わりのある単語を教えてもらったとしても、肝心な場所が分からない、知らない】
【先ほどの涙で赤く染められた瞳がついと落ちて、古びた床を睨みつける。満たすのは隠しもしない不機嫌色】
【どちらかと言えば少しだけ目付きの悪い造形をしている。壁と床、どちらも睨まれたなら――さぞかし居心地が悪いことだろう】

【椅子の蹴っ飛ばされる音、伏せたままの瞳は彼の仕草を追うでもなく、何を考えているのかも曖昧な沈黙】
【自分だけ立っていることへ対する不満でもない、ならば何が問題かって――】

――兄弟のことだって今日始めて聞いたのに

【元より薄い色合いを失くすぐらいに噛み締めた唇の向こう側から或いは怨嗟みたいに零す声、かすかでも】
【ろくな音もない廃墟の中ならばきっと耳にだって届くのだろう、そもそも対した広さもない室内なのだから】
【なんにも知らないって思い知らされていく不快さ、不満さ、不機嫌、たくさんたくさん集めてぎゅっと固めて、いま】

【――だから、ぎろと睨みつけるみたいに返した視線は具体的に何を望むでもない、「ぜんぶ」とくり返すかのよう】
【何が欲しいと要求するだけの知識すらないような気がして来る、自分が何を知っているのかが分からなくなって】
【ただ。そう設定された機会がおねだりするみたいに彼のことを知りたがる。それは総てだいすきな感情に直結して、】
【(だから少しだけ面倒臭いところもあったりするのだけれど)】

【見た目で言えば高校生ぐらい、全部ひっくるめた年齢で言えば今年で二十歳、彼女だけで数えるなら今年で八つ】
【十八禁は通していいものか、絵本みたいにきらぽわした話がいいのか、なんだかとても曖昧だけれど】
【――この場で何かを与えられるのは彼ひとり、何もかも投げたなら、総ての権利が彼の手の内にある】
450 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [saga !red_res]:2013/05/03(金) 20:01:24.06 ID:Sv+Nt6vFo

【 於 水の国・首都『フルーソ』=@】


【悪意≠ニいうのは、誠に恐れるべき事象だ】
【力ある何者かが悪意≠持った瞬間、世界は血を見ることになるのだから】
【そんな事実を、今日、ここで、改めて人々は認識する】

【始まりはまず、空を覆い尽くすカラスの群れ≠ナあった】
【埋め尽くす黒の体躯と、ギャーギャーと不気味に響き渡る鳴き声は、悪意≠予感させるには十分すぎたことだろう】


あー……はい、どうもどうも、こちらカノッサ機関麾下遊撃軍=wカエルレウム・ナーウィス』――――


【と、何やら響き始めた声は、いつの間にか仕掛けられていた水の国中のスピーカーから各戦場へお届けされる】
【或いは呑気に、或いは不敵に、或いは剣呑に――言葉は続く】


……そして僕は、最高指揮官のヴェンツェルだ
本日は、みんなももう知ってるとは思うけど……碧≠届けに来た


まあ、要するに――――宣戦布告≠セ


……実はね、水の国中に、時限爆弾を仕掛けたんだ
その時限爆弾ってのが中々面白い代物で……「起爆トリガー」に指定された人物を倒さないと、解除されないのさ
大戦争の火蓋を切るにはうってつけの機能だろ? 精々、頑張って「起爆トリガー」を探し出して、倒すことだ
――平和や秩序なんてものが、愛おしいなら、さ


っと、そうだそうだ、僕達がなぜ、こんな真似をするか――疑問に思う者もいるだろう
争いを起こし、血を流して、何が目的なのだ……とね
まず言っておくけど、僕達がこうして戦争を挑むのは、何も崇高な理想や信念を世界に押しつけたいからじゃない
「戦争の先にある絶対幸福」とか「世界の天秤の逆転」とか「戦乱に満ち溢れた桃源郷」――なんて革命染みた野望は企んでいない、と断言しよう

言うなれば僕達は――――「――――おい、貴様! カノッサの者だな!」

――っと、ごめんごめん、時間みたいだ
続きは……戦争≠フ中で、語らいあおう


……今、『カエルレウム・ナーウィス』は、水の国並びに全世界≠ヨ告ぐ


この瞬間より、僕達は、世界を、碧≠ナ塗り潰す


ああ、そうさ、互いの存在意義を、塗り潰し合おう



       消えな、世界



【――――プツリ。幕切れは静かに】
【しかし今より始まるのは、騒然なる大戦争】

【そこかしこから聞こえる怒号と銃声が、それを如実に知らせていた】


/Continued...>>
451 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [saga !蒼_res]:2013/05/03(金) 20:03:11.02 ID:Sv+Nt6vFo

【祈れよ、殺したくなくば】
【殺せよ、祈りたくなくば】
【斯く矛盾した世界に悪魔は微笑み、神は嘲笑う】

【此処は十字路――運命の分かれる分水嶺】



>> The 2nd PILOT is ...


            ≪ フルーソ最後通牒事変 ≫ ――――  Secant Cross

________________________________________

           〔侵攻側〕 カエルレウム・ナーウィス vs 水の国・国軍 〔防御側〕
________________________________________


【「僕達の存在意義は、血潮の海の先にある。この世は弱肉強食にして無慈悲であるという真実を、叩き込んでやれ」】
【「我々の存在意義は、白刃の海の先にある。この世は無理を通せば道理が引っ込む訳ではないことを、教え込んでやれ」】

【両軍の統率者が啖呵を切り、かくして互いの存在意義は塗り潰し合う=z
【さても儚き浮世にて、キミ達は、何色の夢を見る――――】

________________________________________

CROSS.T 〔 フルーソ中央通り >> 大交差点 〕
 ヴェンツェル & 荒覇吐播磨 & 不破雷道 vs ユウト & バンチョー & ミストラル

CROSS.U 〔 水の国聖教会 >> 祭壇前 〕
 ウェル子 & ゴースト vs セリーナ・ザ・"キッド" & ライラ=フェルンストレーム

CROSS.V 〔 フルーソ駅前 >> 十字標地帯 〕
 マキナ・ギシ・カンケル & 千日紅ひゆ vs 桐田善二 & 光岬士斗

CROSS.W 〔 フルーソ総合病院 >> 正面玄関 〕
 吟醸 vs 白坂佳月

CROSS.X 〔 戦没者霊園 >> 十字切りの墓碑¢O 〕
 『ネバーランド』 vs SS=ミストドラゴン & フランツィスカ・望月

CROSS.Y 〔 天体観測所 >> 十字星の見える丘 〕
 ダン・メイヘム・ブラッグス vs 八攫柊

CROSS.Z 〔 フルーソ第一メガフロート >> 閉鎖エリア 〕
 纏衣ヒルコ & エウリュアレ vs ギア・ボックス & シミラー

________________________________________




             【 十字切り=\―救いを負うか、救いを断つか 】



________________________________________



/イベント開始です。投下文担当の方は、投下を開始してください。
/全参加者の皆様、本日はよろしくお願いします。
/主催相手の方々は、私の投下をお待ちください。
452 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga sage]:2013/05/03(金) 20:04:43.70 ID:ZhmLG+Fxo
>>449

……長くなるんやけど、突っ立っとった方が楽か?

【何故自分が次兄と相手の戯事に介在せねばならないのか。 簡単だ、これ以上巻き込まれないため】
【面倒だと思うにしろその対象は彼女ではなくその父へ向けられていて、彼の不始末を自分が背負わされたと考えていたが】
【教える事であの時の敵対をご破算にし、相手の恨みを帳消しに出来るなら、むしろ後顧の憂いを断つ良い機会であった】

【(こう蛇のように執念深く追われたのでは、堪らない)】
【(そんな思考がある時点で、既に男が相手に根負けしているのは確かなこと)】

【とはいえ何を教えれば良いのか――とりあえずと先に話しておくのは、“兄弟”の事】
【泥の街の孤児だった頃に身を寄せ合って生きていた関係性がそうしただけで、血の繋がりも何もなく】
【成人前に散り散りになって、それからセシルとは時折連絡を取り合っていたが、それも自身の利益の為に過ぎない事】

【その利益性もセシルが機関に反発し始めた頃より薄れ始め、己も機関を離れた今はより希薄になったし、何より恨みも買ったが】
【一悶着あって、あの花見の日の衣装を用立てさせされる事で貸し借り無しに取り決めた。 それ以上密接なことなど何も無いと強調し】

【――とまあ、其処まで話した所で、彼が伝えておくべきだと思った事柄は全て済んだのだった】

…………それにしてもよう知らんと信用も出来ないゆう訳かいな、本当に好いとんなら何だってええやろうに……
ただ知りたいゆう好奇心が過ぎて嫌われたって、あッちは知らんから。 話すんは以上、あとは聞かれな言わんえ

【それ以上を求めるなら具体的に、という事か】
【答えた内容が的外れだと言われたとして、元々答える事自体が的外れも同然なのだから、きっと応じないだろう事は確かであった】

/大変遅くなりました……
453 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [saga]:2013/05/03(金) 20:04:57.22 ID:Sv+Nt6vFo
【 於 フルーソ中央通り >> 大交差点=@】

【度々、かの六罪王が一人『コーネリアス・F・ラインハルト』のテロの標的となって爆破されている巨大な十字路】
【水の国では最も交通量が多く、逃げ出した市民の乗り捨てた車などが多数存在する】
【コーネリアス氏のテロではいつも路面がガタガタになっているらしいが、今回はきっちり舗装されているので足場は安心だ】


さーて、始まった始まった
戦争だねえ、戦争だよー


【交差点中央、恐らくは国軍と思われる男達が倒れ伏す中、壮健に佇む女が一人】
【カラスが空を覆い、辺りからは火の手が上がり始める戦場にて、彼女は無傷】


そういえば、僕は初参戦か――ま、大物はやっぱり満を持して登場しないとってことで!


【それは、ブラウンの毛皮コートと毛皮帽子で身を固め、首に「19」と鋭く白文字を刻んだ赤いスカーフを巻いた、身長160cm強の少女】
【帽子の上に上げられた防塵ゴーグルや、両手にはめた黒い手袋、毛皮ブーツなども着込む重装備ぶりで、】
【外気に晒されているのは、顔と、帽子からチラリとはみ出た銀髪くらいのものである】
【また手袋と一体化した金属製のナックルダスターも特徴的か】

【見れば、彼女の両手は、燃えている=z
【メラメラと、炎に包まれ、火花を散らしながら、しかし彼女は実に涼しげな表情で――】


――んで? まっさか、これで終わりじゃないよね? 国軍の皆さん?


【ニヤリ、と、大胆不敵に、彼女は微笑み、カチン――と、燃えさかるナックルダスターを打ち合わせた】


/こちらはCROSS.Tです。ユウト様、ミストラル様、よろしくお願いします。
454 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2013/05/03(金) 20:04:57.39 ID:cXMPV7hs0

[フルーソ第一メガフロート・廃棄エリア]


【荒涼とした赤茶色のパイプラインが血管のように張り巡らされ】
【何も入っていない球体タンクや錆だらけの機材が散ぜんと置かれている】
【水の国独特の湿った風も、ここではどこか埃臭い】

「ふふふ、さてどうしたものですか・・・」

【上空に渡った給油パイプの上に立つ青年が居た】
【まず目に付くのは腰まで届く青い長髪、茶色の布でポニーテールにしてそれを赤黄青の3色の布で三叉に分けて結んでいる】
【服装は上は黒地に白の斑模様のTシャツ、下はジーンズと髪型に比べればわりかし普通だ。腰には鉄塊から切り出したような剣を差している】

「エウリュアレさんの実験場に来てしまうなんて貴方方はよくよくついていない」

【青年は腕を広げ、演説するように語りかける】

「しかし幸運な部分もあります。ここは今回の作戦で最も優先順位の低い場所、まぁつまるところ・・・」

【青年は目を見開き、諭すように囁く】



「いいんですよ、逃げても」



【何か巨大な気配が】
【どこかで蠢いているのが感じ取れるだろう】


/ヒルコ&エウリュアレです!
 ギアボックスの方、シミラーの方、今日はよろしくお願いします!
455 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [saga]:2013/05/03(金) 20:05:40.19 ID:Sv+Nt6vFo

【 於 水の国聖教会 >> 祭壇前=@】

【大きめの教会。戦いの舞台はその内部である】
【入り口から真っ直ぐ進んだ最奥に祭壇が設けられており、祭壇後ろの壁には巨大で神々しい十字♂ヒが掲げられている】
【広々とはしているが、中央の通路の左右には多数の椅子が置かれていることに注意しておきたい】


…………絶望…………絶望…………


【――そこは、赤≠ニ黒≠ノ染まっていた】
【赤、赤、赤、一面の赤は、きっと教会内のそこかしこにぞんざいに叩きつけられている国軍の者達から流れ出たものか】


わたくしの絶望は碧≠ナあるのに……いくら絶望を費やしても、まみえるのは赤≠ニ黒≠セけ……


【そして更に異様なのは、室内中を飛び回る、何羽ものカラス£B】
【そう、赤に重なっている黒は、彼らから抜け落ちた羽根≠セ】


……ゆえに、わたくしは、抉らねばならない……赤≠ニ黒≠フ向こう側にある碧≠引っ張り出すために……


【そして、この惨状の創造主――白を基調としたセーラー服と紺色のスカートに身を包んだ、身長160cm程度の少女は、祭壇の前に佇立する】
【その表情に感動はなく、縁無し眼鏡の奥に湛えられた碧眼は深海のように深く、暗く、かつ冷たい】
【また服装に合わせるように被っているのは、長い青色リボンの巻かれた、白い水兵帽】
【そして真っ直ぐ伸びる彼女の長髪は黄金色に煌めきながら、風と戯れるように虚空に揺れていた】


……貴方様も…………絶望≠オてみます――――?


【キラリ、眼鏡の光は、教会の入り口を差す――】


/CROSS.Uです。セリーナ様、ライラ様、よろしくお願いします。
456 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [saga]:2013/05/03(金) 20:08:12.63 ID:Sv+Nt6vFo

【 於 フルーソ駅前 >> 十字標地帯=@】

【各方面への道しるべとなる十字≠フ立て札が林立する地帯。フルーソを代表する駅と言うことで、観光客用に設けられているらしい】
【市民は避難済みで、目立つ障害物もその十字標群のみなので、立ち回りの融通は利きやすいだろう】
【一応、何かがあるというわけでもないが、駅構内へ立ち入ることも可能ではある】


ふんふ〜ん、さーってと、あったしのお仕事は〜、半分終わり〜ってなもんで〜


【やけに呑気な様子で、十字標前を歩くのは、クリーム色の作業用つなぎ服に身を包み、頭にサンバイザーを被って、】
【右目に片眼鏡を装備した茶髪ポニーテールで身長170cm弱くらいの女性である】


……ま、こっから半分がまた大変なのかもしれないけど、さ
なんだっていいさね、世界が、慌てふためく様が見られるなら


【どう見ても丸腰で、だが確実に一般人ではない#゙女は、ぴたり――一つの十字標前で止まると】


――――ッハ! ざまあみろ、クソ喰らえだ、世界め


【――フルーソの中心地を指し示すその十字へ、中指を立てて≠ンせるのであった】


/CROSS.Vです。桐田様、光岬様、よろしくお願いします。
457 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2013/05/03(金) 20:09:08.05 ID:y0L/BujH0


――――聞きましたか?
今、この瞬間、私は!一つの世界が壊れるのを見届けに着たのです!!

【―――天体観測所前】
【夜風に揺られ、男はそこに立っていた】
【赤黒いロングコートと黒いスラックス黒いハットを被り、姿は闇夜に隠れるかのよう】
【全身暗い色でその長身は一つの影のように闇夜に溶け、例えるならば一つの影の塊か】
【しかし、その陰から炯炯として光る眼光は不気味なほどに鋭く……しかし、静かに天体観測所を見つめていた】
【手には灼熱に赤く光る一本の槍……近づけば近づくほど、槍から滲み出る瘴気を感じることだろう】
【天に瞬く十字星―――これは果たして爆破された町の墓標となるのか、それとも神の如き奇跡の象徴となるのか――――】

…ッさぁ、始めようじゃないですか!!この狂おしき混沌の芸術を!!
私を壊すか!?街を壊すか!?さあ、答えを見せてくれたまえよ勇敢なる我が敵よ!!
この私に破壊の饗宴を見せてくれ!!アァ、私はもう待てない!!
さあ!!さあ!!早く姿を見せておくれ!!命を懸けた芸術の始まりだ!!

【慟哭は夜空に響き渡り、男は影法師の中に薄ら笑いを浮かべる】
【……嗚呼、もう待てぬ。早く!早く!!……全身を駆け巡る衝動に体は疼き、身震いは止まらぬ】
【結局のところ……今回の戦いは彼にとってどう転んでも得しかないのだ】
【自分が勝ったなら街は破壊されるだろうし、自分が負けたなら、その時は敵が自分を壊してくれているのだから……】

【彼を『壊して』町の爆破を止めるか、それとも街を『壊す』ことになるのか……】
【血で血を洗う戦いの火蓋は、今切って落とされようとしている】
【後は、もう一人の役者を待つのみ……細工は流々、劇場の手筈は整っている……!】

【CROSS.Y 〔 天体観測所 >> 十字星の見える丘 〕―――開戦!】

//では八攫さん、宜しくお願いします!
458 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga sage]:2013/05/03(金) 20:21:00.74 ID:LyfhUS5F0
【――――水の国 フルーソ戦没者霊園 十字切りの墓碑=z

……随分、凝った仕掛けの爆弾ね……『撒き餌』としては、十分に機能してくれるんでしょうけど……
「……僕たち、どんな奴と、戦うのかな……?」
さぁ、そこは分からないわよ、ジ・エンブリオン……半端な奴が来るだけなら、そこの墓地にでも飾ってやるけどね……骨だけ……

【墓碑の前に陣取り静かに佇んでいる、いくつかの人影があった】

【艶のある黒髪を肩ほどに垂らして、茜色の瞳を鈍く輝かせた、東洋系と分かる顔立ちに特徴がある】
【左手に、逆五芒星のプリントがされたハンドグローブをはめている、身長150cm前後の少女と】

【ブロンド色のさらさらした髪を短く切り揃え、炭団の様に濁った灰色の瞳をした】
【首筋に、逆五芒星の刻印を刻みつけている、身長130cm前後の少年】

【それぞれに、身の丈に合わせて設えられたと思しき、ハードレザーとソフトレザーを組み合わせた黒いスーツで全身を覆っている】

<――――イヒィッ、イヒヒ……ヒヒ、ィッ……!>
――――そろそろ来るか……!
ジ・エンブリオン、分かってると思うけど……クロス・ザ・ルビコンを守り切るのが目的だからね……!
「……うん、来る奴、通さない……!」
……今回、本当に適材適所……になるのかな?
『起爆トリガー』には……本当に、おあつらえむきよね、クロス・ザ・ルビコン……

【2人の背後、墓碑に半ば凭れる様に息を潜めている、もう1つの影があった】

【短いボブカットの赤髪に、奇妙な笑みに近い表情を見せる、ぎらついた紅色の瞳をした】
【右の頬に、逆五芒星の刻印が刻みつけられている、身長160cm前後の少女】

【その身には、くすんだ赤胴色の鈍い光沢を放つ、金属製の鎧を着込んでいる】

「……気をつけてね、シュバルツガイスト、死なないように……」
……分かってるわよ。そっちこそ、後れを取らないように……っていうか、もっと前のめりで良いんじゃない?
火葬もなにもかもすっ飛ばして、私たちが葬ってやるってさ……喰らい尽くして……!

【死者の眠りを冒涜する、霊園での騒乱――――その地に陣取った者たちは、事更に死生観を踏みつけにしていた】
【食人鬼――――『グール』の名を冠する強化兵士。『トリガー』と化した1人を背に置き、2人の子供は牙を研ぐ――――】

/『ネバーランド』です。よろしくお願いしますー
459 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2013/05/03(金) 20:21:03.64 ID:QTEdlc+R0
>>456

…さて、俺の相手はお前でいいのか?

【彼女が中指を立てた十字標の影から、男が一人現れる】
【ゴワゴワの逆立つ短髪に、血のように赤黒いジャケット、そして色落ちしたジーパンをはいている】
【そしてなにより目立つのは、ジャケットの下に見える血に染まった包帯。胴体部分のほぼすべてを覆っている】
【とても戦えそうな状態に無いのにここに居るのは、この男が自分の体を省みないような男なのか、それとも…】

戦う前に一つ聞くぜ
お前はカノッサの一員と思っていいんだな?
カノッサの協力者ってだけで機関員じゃないかもしれないからな。そこだけはっきりさせてくれ

【どこかけだるそうに、頭を描く】
【相手が目の前の女性であろうと、違おうと戦いは必ず起こるというのに緊張感がない】
【そしてなにより、男の目は「悪人」の目だ。少なくとも、水の国を守ろうなんて気はなさそうだ】
460 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(山形県) [saga sage]:2013/05/03(金) 20:24:54.16 ID:5eucj9YYo
>>453

「――ッ、間に合わなかった……かッ」

【碧色の空を切り裂き現る、一本の赤い長雲――それは龍。5m程の小さな東洋龍だった】
【やがてそれは地面に降り立ち、1人の人間の姿にへと変わる】

【それはサメのヒレの様なツノのあるボサボサとした説明しにくい黒髪に、金色の眼の20代半ばの男だった】
【ハーフ顔で優しげな目付きをしていて、左頬には猫と思われる引っかき傷の痕がある】
【服装は、ほんのり青いタンクトップに、紺色のジーパン(ストレッチタイプ)】
【両手足には指が出るタイプのグレーのグローブ的なものがはめられており】
【紐タイプの無難な黒ベースの運動靴を履いており、頭部と両腕には赤色の鉢巻が巻かれていた】

「……"こんな僕"の力で止められるかわからないけれど、水の国を爆破させたりなんかしないッ」
「けれど、……」 「(……素直にトリガーを見つけて倒して止めたら、それこそ相手の思う壺なんじゃあ…………?)」
「…………ええいッ、とにかく僕は止めるッ!」 「戦争なんて……戦争なんて……ッ!」

【心のどこかに持つマイナスのそれは、彼の持つ正義の心にも蝕まれていて、"精神"を弱らせていて】
【けれど、未だ残る正義はこの蛮行を見逃すような事が出来ず】 【敵意を少女に突き刺す】

『……っち、隙がありゃすぐに逃げ出しやがって』 『お前はもう少し大人しくしてろっつゥーの』
『焦っても無駄だ、精神が弱ってるっちゅウーのにまともに戦えるわけねェーだろォーが、戦う力はそれを取り戻した後だって何べん言やァ解んだ』

【……その後ろから現れるのは、一台の自転車】
【それに乗る者はぱっと見三白眼の強面で、約190cmで細いが引き締まった体型で30代後半の男だ】
【一重かつ褐色虹彩で、髪型は整っていないリーゼントもどき、姿勢はやや猫背気味】
【やや派手目の金色模様がある黒いコートに、エメラルドグリーンで波のような模様のあるシャツ、紺色のジーパン、白い靴下】
【改造されたベルトにより左腰に差された木刀、左手首には腕輪のように鈴が身につけられている】

「バンチョーォォオオッ!」 「僕が今必要なのは力!」 「護る力ッ!」 「なんで邪魔するんだよォォーーッ!」 『だからな、さっきも言ったが……――』

【――2人は何やら敵を尻目に言い争いを始めるが、……その直後に来るだろう"もう一人の者"によりそれは止まるだろう】
【そして、戦いにへと臨む】
461 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2013/05/03(金) 20:26:11.22 ID:XdpZe6Sdo
【水の国首都───フルーソ、総合病院】
【正面に鎮座するは巨大な赤十字、誰を貼り付けにするでもなく壁に張り付いたそれは、閑散とした玄関を見降ろしている】
【───閑散なんて物ではない、静まり返った広場には、人が皆消えたかのような静寂だけがある】

【激しい戦いなんて起きていない、始まってすらいない=z
【血の一滴、傷の一つすらなく、いつもと変わらない夜の広場に、地べたに胡座で座っているは、一人の男】

【水色の着流し、下駄履き、白髪のポニーテール、前髪で左眼を隠した青年である】
【首に白いマフラーを巻き、納刀された刀を右手に、眠そうな半開きの目で口にはゲソの干物を咥えている】

───あゝ…いい夜だ……
これで、酒を彩る赤い華でもありゃあなぁ…

───なぁ、そう思わねぇかい?

【口に付けるは、瓢箪や盃ではなく、手に持った刀の鍔】
【滴る酒をくいと呑めば、漂う酒の臭いが拡がって───】
【そこにいるのかいないのか、一人呟き月を見た】

/遅れて申し訳ありません、吟醸です
/白坂さんよろしくお願いします
462 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(山形県) [saga sage]:2013/05/03(金) 20:26:57.67 ID:5eucj9YYo
>>460
/書き忘れましたが、ユウト&バンチョーです、よろしくお願いします!
463 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [saga]:2013/05/03(金) 20:28:03.36 ID:iiKlV19Xo
>>455

【――時代は動き始めた。】
【六人の王を筆頭に、その配下にある遊撃隊は遂ぞ、水の国という巨大な国家を相手取り――つまりは】
【"世界"という大きな枠組みを敵に回し、狂乱の宴を開始した。】

【そこに溢れるは血か、骨か、それとも涙か。硝煙と剣風がそれら全てを呑み込み、地獄へと変えていく中】
【戦線に一匹の白馬が舞い降りた。銃声と雄たけびの中を潜り抜け、馬はひたすらに走る。駆ける。】
【――馬の背に跨ったその"人物"は、自身へと向けられる兵員達の銃撃を掻い潜り、はたまた弾丸を自身の"弾丸"で蹴落とし】
【彼らを無力化しながら終着点――争いの火種が今にも悪意を撒き散らそうとしている、"其処"へと直進した。】



                          "―――――――――――――――!!!!"


【音は空を染め上げて、高く高く鳴り響く――鐘の音が開戦を告げるように、木霊した。】
【白馬もまた、それに負けぬよう、折れぬよう、潰えぬよう気高く、吠える――蹄を打ち鳴らし、決戦の地へと"彼女"を乗せて】
【教会――水の国の聖地へと、侵入した。】

【馬の背に乗るのは、なんとも時代錯誤な格好をした一人の"戦士"。】
【――土埃で汚れた白いシャツ、首元に赤いスカーフ、褪せた土気色のベストで豊満な肢体を包み】
【長い足をブーツ・カットのダメージジーンズで覆い、その先には年季の入ったウェスタン・ブーツを身に着けて】
【頭部には特徴的な古いテンガロン・ハット、その奥にブルーとも、翡翠とも取れるような神秘的な輝きの瞳を宿し】
【――有体に言えば、西部劇にでも出て来そうな"ガンマン"――カウ・ガールのような風貌の"女性"だ。】

【白馬から飛び降りた女は教会の扉を蹴破り――外からの零れ日をバックに、その姿を現すだろう。】


 "絶望"、ね。その言葉、最近アタシの耳によく入ってくるけど――"こういう仕事"を生きがいにしてると、そりゃあそりゃあ悲しいもんだよ。

                だって、絶望なんてして欲しくないから、皆に諦めて欲しくないから――そして、

                  ――"アタシ自身"も、絶対に諦めたくないから、アタシは"銃を握る"んだ。

      今までも、そしてこれからも、誰かを絶望させようだなんて目的で動くヤツを、アタシの"弾丸"は絶対に、許さない。


                     ―――その"絶望"、アタシが"希望"に変えてみせる。
 

【一歩、踏み出す】

【この女の背負ったもの――この女の率いる"仲間達"の背負ったもの――それは大きく、そして重い。】

【踏み出した足が、ウェスタンブーツがその重みに軋む。しかし、それでも震える事は無い。】

【大地にしっかりと、根を張り――この聖地に土足で踏み入る"邪悪"を打ち滅ぼす為】


                  セリーナ・ザ・"キッド"――UNITED TRIGGER創立者、そしてその一員。


                              名乗りな、アタシが相手だ。

【UNITED TRIGGER――自警団、そして軍に並ぶこの世界の秩序を守る為の組織。】
【まだ小さく、その存在は両者に比べ、そして敵に比べ脆弱だ――だがそれでも、彼らは戦うだろう。逃げ出すことは無い。】
【結ばれた正義を謳うため――そして、いつか人々の心に火をつけるため。セリーナ・ザ・"キッド"は立ちふさがる。】
【――再び、鐘が鳴り響いた。同時に、彼女は腰元のガン・ベルトから神速の抜撃ち――刹那の"ファスト・ドロウ"で攻撃を開始した。】
【鳴り響くのは鐘の音か、銃声か、それとも仇敵の叫びか――此処に一つの争いの火蓋が切って、落とされた。】

/みなさん、よろしくおねがいしますっ!
464 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) :2013/05/03(金) 20:30:36.76 ID:FNYRrXeRo
>>456
>>459

まったく...あんたは国を背負ってるっていう自覚を...つっても無駄だろうね...ま、僕も例外では無いんだけどねぇ...

【別の十字架の影から少年...と言っても過言では無い程若く、小さい人物が現れる】
【普通にそこら辺にいる少年と変わりない、様に見えるが、唯一違う部分がある】
【それは、『目』。本来の目の様な光は無く、とても生きている人物の目では無い】
【まるで、何かに絶望したかのような乾いた目だ】

て言うかそんなの聞かなくても良いんじゃない?僕の前に出てきた能力者は、基本『敵』だからね...
465 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) [sage]:2013/05/03(金) 20:31:11.44 ID:ate7xicYo
>>454
【スピーカーから響き渡る言葉。宣戦布告。水の国への、いや、全世界へ向けての】
【カノッサの者である、ということ以外、彼女らのことなど知らない。彼女らの語る言葉の意味など、自分ごときには理解しえない】

【だが。だからといって、蹂躙されるがまま。何もしないままでいられはしなかった】
【夜の国では、何もできなかった。多くの人質がのちに救出された、とは聞いた。でも、この身を包む無力感は消えることはなかった】
【今また、何も知らぬ者たちに、黒い手が伸びる。そう、自分も市民たちも、きっと何も知らない、無知で無力な存在なのだ。彼女らから見れば】

【だが。それでも。何も分からないまま、ただ踏みにじられるなんて】

(……そんなのは、いやだ)

【埃舞い散る、廃棄エリア。雑然とした空間。人々の営みから、取り残された場所】
【こんな時だというのに、何か親近感のようなものを覚えてしまう。自分も、取り残されている側ではないだろうか】

【響き渡る青年の語る声。警告の意味合いも含んでいるようだ。すなわち。今、この場に残るということは、命の保証はないということ】
【それでも、この男は、廃棄エリアの硬い地面を踏み締めて。パイプの上の青年の視界に、立った】

【少し長めの茶髪に、青い瞳の青年。白いシャツの上に青いジャケットを羽織り】
【威勢のいいことを思ってみても、深緑のカーゴパンツと黒いスニーカーで固めた下半身は、やはり小刻みに振動している】


……もう、逃げた。何度も
だから、今は、逃げない

【その声音すら震える。情けない。夜の国の時と違って、今度は巻き込まれたわけではない、自ら望んでこの場に立ったというのに】
【給油パイプの上から、言葉を降らせる青年。一見、普通の人間とも思えるが。腰に差した剣。そのただならぬ気配】

(エウリュアレさん……? 他にも仲間がいるのか……)
(それにさっきから……何か、動いているのか? 何か大きなものが……)

【何かを、感じる。蠢く、何かの気配。自分の想像なんて、彼らはきっとたやすく飛び越える。カノッサ機関。恐ろしい】
【しかし、目だけは、逸らさない。目はつぶらない。何かの気配を意識で追いつつ、青い瞳で青年を必死に睨む】

【彼からすれば、自分の警告を無視してまでこの場に立ったにも関わらず、丸腰で身体を震わせる青年はひどく滑稽に見えるかもしれない】
【だというのに、やはりその場から逃げだそうともしない。両手を握りしめて、力を込めて。無力なる青年、ギア・ボックスは立っていた】

/ギア・ボックスです
/ヒルコ&エウリュアレの方、シミラーの方、よろしくお願いいたします!
466 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) [sage saga]:2013/05/03(金) 20:31:49.39 ID:Lim75hCC0
>>453

【容易く国軍を殲滅して見せた女から見て交差点の向こう側】
【既に業火に包まれた建物の中から、一つの影が交差点中央に向かって歩いてくる】

カエルレウム・ナーウィス……櫻の国の件では世話になったな……
最初に言っておくが先日そちら側だった俺が何故敵に廻ったのかという質問は遠慮させて貰う
あえて理由を言うとするならばそうだな――――お前達は少々期待はずれだったよ

【その姿は上下を極寒の地で作業員が着る様な分厚い灰色の耐寒服に身を包んだ背の高い20歳程度の青年】
【足には黒い耐寒ブーツを着込み、顔は耐寒マスクで覆われた女以上の重装備に身を包み】
【左腰には細身のサーベル、右腕には異様な機械篭手で武装していた】

確かお前が最高指揮官だったな?――――正直多少は驚かされた
餓鬼と戦うのはこの世界じゃあ珍しいことでもないというのは分かってるつもりだがな

【青年―――ミストラルは顔を覆っていた耐寒マスクを少しずらし、黒いその目と髪を外気にさらす】
【一瞬だけその顔を女に見せつけた後、ミストラルは再びマスクを装着した】

さて、最高指揮官というからには1人でここに着た訳ではないだろう?
――――犬は何匹ほど飼っている?

【ミストラルは構えた手の甲を折り曲げて、手招きの仕草をする】
【同時に周囲を見渡し、敵味方共に増援の気配は無いかと探った】
467 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(岐阜県) [sage]:2013/05/03(金) 20:32:43.53 ID:GgTZN3pgo
>>455

――――ハ、赤≠ニ黒≠フ向こう側にある碧≠セぁ?


くっだらねぇ……どうせアンタはそうやって、これまでも人を傷つけてきたんだろ?


【彼女が視線を移す先……まだ赤≠熈黒≠熹芒r的少ない教会入口には1人、人間がいた】
【まず目を惹かれるのは、頭に被った大きな紫色の三角帽子か―――それとも、同色で縁に金色の刺繍が施された、身に纏うローブか】
【今まさに輝いた、緑のブレスレット他、5本の腕輪も目に留まるかもしれないが】
【そして身長ほどもある大きな木製の杖―――――外見だけならば、まるでお伽話に出てくる「魔法使い」のような、そんな人間】
【帽子からは首筋まである銀髪が見え隠れし、その装束に反して声は男。―――架空の話に憧れた哀れな人間と、そう思われてもおかしくないような出で立ち】


【だが、声で彼女は分るだろうか。男が決して、フィクションに憧れ、強大な力を持つ敵に無謀にも立ち向かう唯の人間ではないということを】
【それとも、彼女のそれとは一線を画す、灼熱のような、希望≠ノ満ち溢れた光の灯る瞳で分かるのだろうか】

【2つとも分らなくとも、1つの事実は変わらないだろう】

【この魔法使いの男が、彼女の相手だということは】


絶望≠セなんだか言ってるが、アンタがカノッサ機関員なら、カノッサの味方なら俺はアンタと戦うぜ。


カノッサ機関ハンター、ライラ=フェルンストレーム=I!! 今からアンタを倒す名前だ、しっかり心に刻んでおくんだな!!


【杖を彼女に向けながら、きっぱりと、力強く言い放つ姿は、間違いなく力でもって力に立ち向かう者の姿であり】
【また同時に、男が成りたかった「正義の味方」の姿なのかもしれない】

/ライラ=フェルンストレームです。今日はよろしくお願いいたします!
468 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) [sage saga]:2013/05/03(金) 20:34:13.09 ID:Lim75hCC0
/おっと!>>466は途中送信です!まだ続きますので!
469 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2013/05/03(金) 20:37:41.04 ID:VJIDxshWo
>>461

【清潔な白い壁と天井、きれいに磨かれた床と、消毒液のにおい。掲げられた救いの象徴、十字架】
【命が救われるはずのこの場所が、今宵、たくさんの命が落ちる地獄に変わる】
【それを阻止するために、広場に足を踏み入れるのは、きっと「正義の味方」である、だれか】

【 ――だけど、その足音は、最高に不機嫌そうな音色をしていて 】


……ああ最悪、やっぱり神様なんか信じるモンじゃあなかった。


【ぽつり。混乱の中でささやかに、ひとつ咲いた違和感】
【まるで世間話でもするみたいなトーンで、大いなる不満を漏らす、その声】
【それは確かに、高くか細い、少女特有の音であるというのに】
【泥のように濁っていて、刃のように鋭い。仄暗い印象を与えるものだった】

【 以前会ったときは、満開の桜の下、神の社にて。他愛ない、くだらない世間話をして、笑っていた 】


「次に会うときには、お互いに刃を手にしていませんように」、
……見事に破れちゃいましたよ、おねがいごと。


【簡素な黒服の上から、白地に赤い花弁の舞う小袖を羽織り】
【長く伸ばした前髪で、右の眼をかたくなに隠している】
【肩甲骨の辺りまで伸びた真白い髪を持つ、線の細い小柄な少女――それが、声の主】

【 あの日、大事そうに握りしめていた、臙脂色の水晶。今日はしっかりと首から下げて、きらり瞬く 】


…………ねえ、「吟醸さん」。
駄目元でお願いしてみるんですけど、


【いまは未だ、懇願するような、微妙な困り顔。間違っても「敵」に見せるような表情ではなく】
【きちんと覚えていた、目の前の彼の名前だって、落ち着いたトーンで呼ぶことができた】
【戸惑うように、ためらうようにまごつく唇。それを一旦きゅっと引き締め、――一拍置いてから、次のことば】

【 焔のように輝くそれの代わりに、しっかり握った一振りの刀は、無機質なきらめきを見せるのみ 】


………………帰ってくれません?


【 あたりまえのように紡がれる文句、――「じゃなきゃ、殺しますよ?」 】

【――――あの日とまったく変わらない、戦の似合わぬ体躯、か細い声、やや下がり気味の眉】
【それでもただ、ひとつだけ――その手に凶器が握られていることだけ】
【それだけが、彼の知る「白坂佳月」との、相違点】

//白坂佳月でございます、よろしくお願いしますー!
470 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [saga]:2013/05/03(金) 20:39:46.20 ID:Sv+Nt6vFo
>>459>>464


 ――――餌≠ノ引っかかってくれて、どーも、ありがとう」

 カノッサの一員か、どうか、ですって?
 ……ハ、ハハハハハ、アハハハハ!!

 ばっかね、あんた! そんなの関係ないのよ!

 あんた達には戦争の火種≠ノなって貰う――それだけよ!
 つまり、あたしの前に、現れた以上、もう選択肢なんてないのよ!

 そう、そっちのちっこい方が、言ったとおりにね!!


【――――地鳴り】
【唐突な震動が、辺りを支配したかと思えば、この女はバックステップで二名から距離を取り、】


 カモーン!! 『Big−C』ちゃぁあああん! アンド! ひゆちゃァーーん!!


【――見えるか、駅舎の上、謎の巨体が、宙へ身を躍らせたのに】
【すると、ほとんど間を置かずしてこの地を揺らして重々しく降り立つは、まさしく異形=z

【全高2メートルはあろうかという「機械の蟹」――いや、「蟹型のロボット」だ】
【この蟹ロボットのボディは、塗装のされていない金属そのままの鈍い灰色】
【眼の部分は赤く発光していてまさに機械仕掛け、と言った雰囲気】
【蟹の特徴たるハサミ、そして脚、計10本は、どれも極めて細く、不気味なまでに、長い】
【すなわちそれは、タカアシガニという蟹を、そのまま巨大化させたような姿であった】


「…………ふ、ふえぇ……ちょっと……刺激的すぎますー…………」


【そして、蟹の背に乗っている、新たな登場人物が一名】

【ほんのり鶯色の和服を身に纏い、軽くウェーブのかかった黒い長髪の、身長は160弱くらいと思しき少女】
【何より目立つのは、彼女の『両眼』を覆う、目隠しの包帯だろうか】
【或いは、傍らの、高さ2メートルはある「点滴スタンド」だろうか】
【デジタル的な「74」という数字を印された点滴パックから出る点滴チューブは、彼女の左腕に繋がっているようだ】


 あー、メンゴメンゴ、まー、でも、ちょっとは我慢も必要よー?
 ――――ってな訳で、あたしは『マキナ・ギシ・カンケル』…………さっきスピーカーで説明があった時限爆弾の『起爆トリガー』よ


【――蟹の後ろに隠れたマキナと、背に乗ったままの「ひゆ」と呼ばれた少女】
【さて、まだ彼女たちは戦闘態勢に入ったばかり――先手を打つなら、今がチャンスか】
471 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/05/03(金) 20:42:50.19 ID:Uob/qc0Eo
>>454
こんなところに爆弾を仕掛けるとは、変わり者というか

【コツ、コツ、コツ】
【メトロノームが刻む拍子のように、足音が響く】
【歩調にしてはあまりにもリズムがよく、この錆びついた廃棄エリアにはあまりにも似合わない】

気軽でいいんですけどねぇ...こちらとしてはいつでも退却できて

【奥の暗闇から、声の主の、足音の主の姿が浮きあがる】
【頭から首をすっぽりと覆う牛と山羊を足したかのような奇妙な顔のマスク―】
【そのマスクの耳の部分には湾曲したJ型の角が生えており】
【マスクの作りは、まるで剥製を思わせるほどにリアル、恐らく、キメラとはこういう生き物なのだろうか】
【そして、全身を覆い、一切の肌の露出も出さぬ黒いスーツに、手袋、ローファー】

まぁ、するつもりはないんだけど...ね

【歩くその姿は、まるで喜劇で役者がするような、やたら大げさな、芝居がかっている】
【もしかたら、この男は、場所が間違えたのかもしれない】
【感情を察しようにもマスクに隠され、肌を出さぬ黒衣の前では、どう仕様もないだろう】

>>465

なぜ、恐ろしいというのにここに来たのか、不思議だがまぁ、そんなことはいい

【まるで幼い子供を宥めるかのように、となりの震える青年に声をかける】
【手でマスクの毛を解かすその姿は、まるで戦場に来た戦士とは思えないだろう】

死にたくなければ、恐れを捨てたほうが身のためだよ―

【その警告は脅しか、それとも―】

//遅れてすいません、改めまして、今日はよろしくお願いします!
472 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) [sage saga]:2013/05/03(金) 20:43:27.09 ID:Lim75hCC0
>>453
>>460

【そして、ミストラルは言い争いを続ける二つの影を見付ける】
【若干勢いを削がれたかのように、微妙な表情をしながら2人の男に向かって話しかけた】

―――敵前で言い争いとは随分と余裕があるようだな?
お前達には期待させて貰うとするよ……

【なかなかの皮肉が込められた言葉でミストラルは頼もしい仲間に激励を送る】
【―――あまり頼りにはならないか、などと考えながら女の方へと向き直り、構え直した】
473 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2013/05/03(金) 20:51:52.08 ID:PFW5s2+t0
>>452

【「いいの」と紡いだのはちいさな声、意地を張ったときの子どもと同じ紡ぎ方なら、】
【八つだと言うこと。見ただけでは信じられないようなことも、裏づけされていくかのようで】
【最初に彼が居たソファへ向かうこともなければ地べたに座りこむわけでもない、――ただ話の途中で壁に寄りかかったけれど】

【そんな仕草以外は何ら問題もないだろう、さっきみたいに喚くわけでもなければ騒ぎ立てるわけでもなく、じーっと聞いている】
【教えてくれることを全部咀嚼して飲み込むようにして――忘れないように、忘れないように、ぎゅっと刻んで】

【孤児だと言うことに少しだけ驚いたよな顔をするのだろう、なんてことなく自分も同じような道を辿ったから】
【――怒っているひとを、水を、苦手になった元凶の場所。変わりに猫と薔薇がそれまで以上にだいすきになった】
【撫でてくれて、抱きしめて、慰めてくれて――それで居て、見捨てて逃げてしまったふたり、ぼうと思い返した、少しの間】

【明確に示した反応といえばそれぐらいだろうか。大体のことはいい子で聞くままに飲み込んでいく】
【例えば嘘があるんじゃないかとか、例えばごまかしがあるんじゃないかとか、――殺意まで向けたくせ、思っていないらしい】
【子どもらしい詰めの甘さがあるといえばそう。口で態度で上手く誘導できたなら、受け流すのはなんら難しくない】
【話の終わる頃合で身体を壁から離すなら、衣擦れを古びた木が軋む音色が飾って――】

【――知らないことを知っていくこと、彼女から見れば嬉しいのが大半のこと】
【その対象の気持ちに上手く意識が向かないのはなんてことなく異常のひとつで、抜け落ちたパーツのひとつ】

だって、……わたしのものだもん、だから、いいの、

【互いが互いの首に繋がれた鎖を握るような関係性、義理とは言え兄を真顔で所有物なんていわれる気分はどんなものなのだろう】
【ともすれば「このひと何言ってるの?」とでも思ってそうな表情、そこがおかしなところだと、理解できていない】

【――こつんと鳴らす足音ひとつ、近づくわけでもなくただ鳴らして、】

リリアの喚びかた、しってるよ

【傾げた首、流れる髪がしゃらしゃら鳴いて落ちていく。そうと囁くのは礼のつもりなのか、気紛れなのか】
【要らないと言うならそれまで、先に教えてくれると言ったことと今聞いた事がずれていると、気付けていない?】
【どちらにせよ眼前の彼への興味はいくらか喪ってしまったように見えた。放っておけば帰宅するだろうぐらいには】
474 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [saga]:2013/05/03(金) 20:52:11.44 ID:Sv+Nt6vFo
>>460

 …………おや、キミは確か――――


【ふと、ヴェンツェルの脳裏を掠めるは、そう古くもない記憶――≪周防海湾海戦≫】
【彼女は、言い争う二名へ視線を送る】
【きっと、相手側の片方も覚えがあるだろう――数字≠纏っていなかったヴェンツェルについて】


あのときは味方だったかな………いやぁ、面白い茶番だったよねえ――


>>466>>472

 ――いや、そんな懐かしい記憶に浸ってる場合でもないかな?


【言いながら、彼女は視線を今度はこちらへ推移させる】
【その目は愉悦に充ち満ちた様子で――】


 ……ハッハ、期待はずれ、かー、言うじゃん
 なに、枯れ彼岸では味方してくれたの? そいつはありがとーって――――


【――パチンッ! ヴェンツェルが、指を鳴らしたかと思えば、】


>>ALL

【まず、自転車に乗ってやって来た者へ対し、背後から=\―】


『御・意ィィイイイイーーーーーーッ!!!!』


【凄まじい大音声と共に、斬撃が襲いかかるだろう】
【避けるにしろ、防ぐにしろ、喰らうにしろ、――その愚直なまでに分かりやすい一撃≠フ犯人は――あいつ≠セ】


『フワハハハハハ!! 正義の狗め!! くたばれぇぇえええい!!』


【そう、それは黒系統の甲冑を全身に着込み、口元を面頬で覆い、赤いマントを羽織った大男】
【しかし頭に被る海賊風の髑髏マーク入り三角帽子が、その鎧武者的調和を乱しているのは否めない】
【そして左胸に白く厳かな字体で刻まれているのは、「68」なる数字だ】

【彼は、右手に持った銃剣突き火縄銃≠ナ、自転車に乗る男の背中を、斬りつけんと、飛びかかるようにして迫る――!】


【更に、ミストラルへ】
【音もなく、一つのビルの屋上から、「糸」が、右腕に巻き付こうとまるで触手のように向かってくるだろう】
【――それは釣り糸。意志を持つかのように動くことを除けば、他に特異性はない、釣り糸である】

【もし、糸に巻き付かれた場合、右腕はガッシリと拘束される形になってしまうだろう】



【以上の様子を見るヴェンツェルは、不動】
【余裕を湛えた微笑のまま、今のところは動かないが――】
475 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2013/05/03(金) 20:55:40.75 ID:QTEdlc+R0
>>464>>470

【…はぁ、とため息をついて】

水の国はよっぽど余裕が無いって、改めて実感したよ
俺だけじゃなく、こんなのにまですがるとはな…

【とても戦えそうにない小さな容姿もそうだが、何より目が乾いている】
【何かに絶望した目。善意とか、正義感で戦っているわけじゃなさそうな目だ】
【悪人らしき男と、乾いた目をした少年。今宵水の国を背負うのはこんな人物か】

【そんなことを言ううちに、響いた女の高笑い】

その返答はyesと取るぜ
まあ、確かにどうでもいいことだったな。
どうせお前か、俺たちか、どちらかが死ぬんだ。

【いつもの戦う前の台詞と共に、にやっと不敵に笑って見せた】
【この男は何事も「楽しむこと」を中心に考える。それが殺し合いであろうとなんだろうと】
【・・・しかし、その不敵な笑みはすぐさま引っ込んだ。巨大な蟹のようなメカと、目隠しをした少女の出現によって】

二対二…、いや、三対三か?
どっちにしろキツいな…クソッ

(ただ・・・ひとりは戦力にならなさそうだが、ここに現れる以上なにかあるはずだ)
(面倒な相手だ・・・俺はただカノッサの実力を見たかっただけなんだが)

【正直、この男にとって水の国の行く末などどうでもいい】
【適当に戦って、相手の実力がわかれば逃げるつもりだったのだが、逃げられなさそうだ】
【あっけに取られているのか、メカを見上げてなかなか動かない】
【このままではすきだらけ。指摘があればすぐにでも戦闘体制をとるだろうが・・・】

//飯です。次レス少し遅れます


476 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2013/05/03(金) 20:55:51.08 ID:XdpZe6Sdo
>>469
───…くっくっく

【ゆらり、と目を向けた先の小さな影、鏡写しのような白髪を持つ、覚えのある少女の声】
【悪い冗談に怒るような、以前とは全く違う声色に、しかしこの男は以前と変わらぬ表情で、喉を鳴らして笑う】
【鍔から口を離し立ち上がると、尻の汚れをパンパンと叩いて、左手に鞘を持ち替えた】

そりゃ無理だ、そんな事しちゃマキナちゃんに怒られちまうよ
なぁにそんな顔するこたぁねぇじゃねぇか、いつか起きたかもしれねぇことさ

【戸惑いの色を見逃さない目は、しかし揺らがず、まるで覇気の無い顔で断ると】
【『いつか起きた事』だと、相手程動揺や躊躇いも無く、すぅと右手を柄に触れる】

オイラを[ピーーー]というならそれも好し、[ピーーー]気でも無けりゃ楽しくねぇ
───来な、斬(ヤ)り合おうじゃねぇか

【相手が例え、見知った相手でも───仲良く歩いた少女だろうと、斬り合い殺り合い戦えるのならそれでいい───】
【根っこの底から戦いを欲するこの男───無情にも、構えを解くつもりはなくて】
【腰を落とし、居合い抜きの構えを取れば、白坂の反応を待つように、動かない】
477 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(大阪府) :2013/05/03(金) 20:58:33.86 ID:gZK6mxsf0
>>458

いぃち、にぃい、さぁ〜〜ん

【ーー『不吉』とは、悪に対してのみ使う言葉では無い。】
【特に、この『正義(ヒーロー)』を目の前にしたならば、そう思える。】

三匹、か……
ああ……『[ピーーー]』よ? 悪人ども……子供でも、悪は悪だし……

【黒いハット、コート、不吉な長駆。】
【メタリックブルーの短髪、虚に灯る深青の瞳、両腰の山刀こそ、その男の外観であった。】

【ギターケースめいた棺桶、或いはその逆のそれを背負い、戦場に現れる。】
【『悪鬼』『殺戮者』あるいは『善悪の境を溶かす凱歌』ーー詰まる所、セイギノミカタ。】

ああ……俺、ミュージシャンの、SS
478 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(大阪府) [saga]:2013/05/03(金) 21:01:25.99 ID:gZK6mxsf0
/>>477は途中送信です。


>>458

いぃち、にぃい、さぁ〜〜ん

【ーー『不吉』とは、悪に対してのみ使う言葉では無い。】
【特に、この『正義(ヒーロー)』を目の前にしたならば、そう思える。】

三匹、か……
ああ……『殺す』よ? 悪人ども……子供でも、悪は悪だし……

【黒いハット、コート、不吉な長駆。】
【メタリックブルーの短髪、虚に灯る深青の瞳、両腰の山刀こそ、その男の外観であった。】

【ギターケースめいた棺桶、或いはその逆のそれを背負い、戦場に現れる。】
【『悪鬼』『殺戮者』あるいは『善悪の境を溶かす凱歌』ーー詰まる所、セイギノミカタ。】

ああ……俺、ミュージシャンの、SS
479 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2013/05/03(金) 21:02:10.83 ID:cXMPV7hs0
>>465

「あはっ! 意地ですか! わかりませんねー、そんなものに拘っていると長生きできませんよ?」

【覚悟の青年をせせら笑う】
【鉄塊の様な剣がギラリと光った】

「・・・まぁ、嫌いではありませんよ。
 僕みたいなゴミクズに好かれても何の意味もありませんけど!」

【青年はヒラリと給油パイプから跳び降りる】
【風で削られたコンクリートの土埃が舞った】

>>471

「へぇ、自信たっぷりですね羨ましい」

【青年は爪を齧りながらクツクツと笑う】
【黒衣に山羊の角のマスク、さながらそれはサバトのバフォメット】
【こう言ってはなんだが、このカノッサの青年よりも"それらしい"】

「いいですねぇ、そういうの。アナタみたいな人を見ると嫉妬で壊したくなる」

【見開かれた眼には妄執の炎が宿って・・・!】

>>2

「さて、それでは自己紹介をしましょう。
 僕の名前は纏衣 ヒルコ。恥ずかしながらカノッサの構成員に身を置かせていただいています。
 そしてアナタ・・・そうです山羊角のアナタ。アナタの背後に居るのが」

【突如! 轟音と共に山羊角の青年の背後のパイプラインが破裂し!】
【そこから黒々とした金属の様な外殻に覆われた腕が山羊角の青年を薙ぎ払わんとする!】

【パイプラインから飛び出したのは金髪で赤目の女性・・・の上半身をした大蛇だった】
【女性は青いワンピースを着ていて、両腕は巨大な昆虫の様になっている。その姿は冒涜的なキメラだった】

『ふぅうううううう!』

「エウリュアレさんです」

【そういうとヒルコの背後に燃え上がる車輪が5つ程出現する】

「さぁて、アナタも危ないですよ?」

【丸腰の青年へ車輪が飛ばされる】
【車輪の速度はそれほどでもないが、着弾と同時に炸裂し、大量の炎を撒き散らすだろう!】
480 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(大阪府) [saga]:2013/05/03(金) 21:03:21.24 ID:gZK6mxsf0
/すいません、もう一回だけ試してみます。

>>458

いぃち、にぃい、さぁ〜〜ん

【ーー『不吉』とは、悪に対してのみ使う言葉では無い。】
【特に、この『正義(ヒーロー)』を目の前にしたならば、そう思える。】

三匹、か……
ああ……『殺す』よ? 悪人ども……子供でも、悪は悪だし……

【黒いハット、コート、不吉な長駆。】
【メタリックブルーの短髪、虚に灯る深青の瞳、両腰の山刀こそ、その男の外観であった。】

【ギターケースめいた棺桶、或いはその逆のそれを背負い、戦場に現れる。】
【『悪鬼』『殺戮者』あるいは『善悪の境を溶かす凱歌』ーー詰まる所、セイギノミカタ。】

ああ……俺、ミュージシャンの、ミストドラゴン。
君らの上司に伝えといてくれよ……『お前を殺したがってるヤツがいる』って。

【抜刀。構え。その動きは、素人ではないが、洗練されてはいない。】
【それが余計に、抜き身の刃めいた、殺意そのものの『彼』を際立たせてもいるのだ。】

ま……伝えられないか。君ら……今から殺されるもの。爆弾のトリガーも、違うヤツも……
さ、奏でようか、アンサンブル。

【ーー嗤う。】

【そして、駆けるッ! 際立って速い訳ではないが、迷いの無い殺戮者の突撃!】

/ミストドラゴンです。よろしくお願いします
481 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [saga]:2013/05/03(金) 21:03:34.02 ID:Sv+Nt6vFo
>>463>>467


 ――――『こんばんは』――――


【意外だろうか、この少女は、現れた敵≠見て、不動にして表情も変えることなく】
【ただただ、恭しく、ぺこりとお辞儀をしてみせたのだ】


 ……なるほど……貴方様方は絶望#ス対者ですか……
 ああ……残念です……この世は、希望を抱くからこそ、しがらみに囚われる蜘蛛の巣のようなものだといいますのに……


【――刹那、銃声】
【それは、セリーナが放った、ファスト・ドロウ】
【目にもとまらぬ牽制は、果たして少女の目に映り――】

【――それと同時、少女と、二名の正義の使者の間に渦巻く、赤≠ニ黒≠フ疾風】
【血と、羽根を巻き上げて、室内にしては異様な渦巻きは、おぞましい光景を作り出し――】


「――――いや、違うな」


【――キィンッ!!】
【金属音が響いたかと思えば、銃弾は、地に落ちていた】


 ――GHastly−roOST=\―


【ひゅう、と風が止めば、驚くべき事に、そこには新たな敵≠ェ出現しているはないか】

【それは、黒のレインコートで全身を覆い、フードを被った男】
【罅の入ったスキーゴーグルを着用しており、表情や視線がわかりにくく、両手には抜き身の小太刀を持っている】
【この男が纏うのは、死んだような気配と、周囲を飲み込むような漆黒の威圧感だ】

【恐らくは、銃弾もこの男がはたき落としたと見て良いだろう】


 今宵、貴方様方を碧≠ノ染めたるは絶望の水先案内人′島起爆トリガー=c…わたくし、ウェル子と、

「……俺は、ただの、亡霊だ」 ……ゴースト様、です――


【無の表情に固定されたまま、ウェル子は大空の信奉者の如く、両腕を天に掲げた】
【すると、次の瞬間、カラスがわめく】

【セリーナとライラへ、一匹ずつ、カラスが向かうだろう】
【真っ直ぐと飛翔するそいつは、彼女たちの腹部≠ヨクチバシをつきたてんと迫る】
【――しかし、実はこのカラスは魔力の産物≠ナあり、脆い=z
【カラスが気絶する程度のダメージを与えれば、消え失せてしまう】

【ウェル子を守るように、突如として現れた謎の男も気にはかかるが――さて】
482 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(空) [saga]:2013/05/03(金) 21:08:13.45 ID:PuoVdD6+0
>>457

【飛翔――――― 無限の闇を舞う神話の鳥のように、風切り音をたてて戦場に降り立つものの姿があった】 

【腰までの伸びやかな黒髪が、濡れ羽烏と呼ぶに相応しい色合いで】
【銀の混ざる橡色の瞳をして、濃藍のトレンチコートを纏った―――少女、だろうか】
【移ろい行く刹那を留め、硝子の様な雰囲気を漂わせる。】

【それはそんな形容のできる人影だった。右腕の前腕部を漆黒の装甲が優しく覆い、その手には白銀の太刀を携行していた。】
【灼熱する虚無を瞳には宿して。されど波紋すら許さぬ水面の如く、静謐に研ぎ澄まされた戦意をその奥底に湛えて、】


“世界を壊す”、“総て塗り替える”――――――
そんな結末は認められないわね。
無粋というのならそれでいい。貴方達の芸術が破壊だというなら、私の意志はそれを根絶するこの冷徹にある……。

…………始めましょう“機関”の芸術家―――――――― 破壊に滾るための愉悦と意志で、孤剣(わたし)を砕けるというのなら……!

【対峙するふたつの影は穏やかな星明りに照らされて】
【繊細なかたちをした一方は口を開くと/突如選ぶ開戦の一手、】

【――――――――― 疾走/少女は一挙動の踏み込みで十メートル近くの距離を詰め、太刀の間合いに彼を捉えようとした、】
【轟、と吹き荒れる闘争の世界特有の風、】
【常人ならば目に映すことすらも叶わぬであろう超疾の其れ。だが、今宵の敵影は只人でなあろう筈も無く、】
【加えて間合いでは槍に分がある。ゆえに彼女の意志に関わらず、先手は、彼に譲られる筈で――――】

/最初から物凄く遅れて申し訳ないです……っ
/それではよろしくお願いしますー!
483 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2013/05/03(金) 21:09:14.60 ID:Jfdt1TWF0
>>458

【死霊も慄く狂気に包まれた墓地で、たん――と、挑発的な靴音が一つ鳴った】
【その方へ視線を向ければ、小さな人影の存在に気付くだろうか】


どーも、カノッサ機関の皆さん。お元気なようで何よりであります


【緑色の、タレ目気味だがつぶらな瞳と、ぼさぼさな茶のボブヘアが、どこか犬めいた雰囲気を醸し出す】
【少しずつ近付いてくるのは、そんな少女】
【160cm足らずの身体を迷彩服に包んで、この戦場へ身を投げた】

ところでわたし、空の青も海の碧も、実はあんまり好きじゃなくって。
大地にちゃんと根を張って、いつか来る日には故郷の土に抱かれる……そんなのが一番ですよね?

【彼女は肘から指先までを覆うものものしい手甲、ガントレットを両腕に装着し】
【尋ねるように振る手は、月明かりと穏やかな照明を鈍く照り返す】


《ここにいる》人たちも、静かな最期を夢見ていたでしょう
お国のためにと投げ出した命、どんな世界であろうと愚弄はさせません……


自己紹介させてもらいますよ?
私は水の国自警団所属、――フランツィスカ・望月!
今宵はあえて戦争の犬となり、おまえたち不届き者を成敗する者であります!!


【ギチリ――――奥歯を噛み両の手を強く握り合わせ、響かせるは不穏な軋み】


【能力者の世界の戦争はすなわち力ある者の決闘に収斂する】
【その持論の下に、少女は名乗りを上げた】

【望月は相手の出方を伺っていて――三人をそれぞれ一瞥すると、低い姿勢でボクシングめいて構える】
【前線で待ち構える二人との間はそう遠くないが、近くもなく、様々な状況が発生しうるだろう】


【――さあ、火花散らす戦いを!】


/フランツィスカ・望月です。よろしくお願いします
484 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) :2013/05/03(金) 21:13:51.41 ID:FNYRrXeRo
>>470>>475
いや「こんなの」って何気に酷くね?

【目は乾いているが、言動は普通の少年と変わりない】
【ていうか何でこんな悪意たっぷりな目をした奴が水の国を背負ってるのか疑問を抱いているが、言葉には出さない】

ていうかさぁ...さっきも言ったけど正直僕は水の国の存亡なんてどうでも良いんだよね、戦争の火種でも、国を壊す兵器でも、ただそっちの強力な「何か」を壊せれば満足だし

【突如地鳴りが起き、目の前に蟹ロボットが現れる】

ん?何だこの...タラバガニだっけ?うーん...まぁいいや、こんな気持ち悪いロボットで街を壊す手伝いねぇ...はぁ...カノッサ機関もセンス悪いなぁ...

あとさぁ、名前忘れたけど、2vs2でも3vs2でもさ、どうでも良くね?全部壊せばいいし...

てかこんなのに呆気を取られてるんじゃあ駄目だね、もっと殺意を持たないと

【少年は最初から何とも言えない異質な殺気を纏っている】

ほら、そんなんじゃ戦えないぞ?

【善二の肩を叩く】

さて、先に行っておこう、火種とかじゃなくて、もう戦争始まってるから

【そう言うと、少年の周囲から冷気が発せられる】
【戦闘体制に入ったと言うことか】

先ずはお手並み拝見...って所かな...

【少年はいつでも氷を生成出来る状態になっている】
485 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2013/05/03(金) 21:14:10.25 ID:VJIDxshWo
>>476

【返される言葉。期待していたわけでは無かったけれど、やっぱり残念だ、と】
【そう言いたげに目を伏せて、はあと溜息を付けば】
【――次に目を開いた瞬間には、先程まで見えていたゆらぎは何処へやら】
【恐ろしいくらいに凪いだ、灰青色の瞳を、そちらへ向けた】


そうですか、それなら――――殺します。


【手にした刃とよく似た温度の、ぎらつく白銀色の声】
【長く伸びた、右の眼を隠す前髪――その下から、ちらちらと】
【真白の「花弁」が零れ落ちて、少女の周囲を舞い踊る】

【姿勢を低くして、一呼吸。次の瞬間には地を蹴りつけて】
【髪と肌の白色、小袖に舞う柄の赤色、靴の黒色と、首元に輝く臙脂色】
【四色の線を夜の暗がりに伸ばして――吟醸へ向かって、疾駆する】


【走る軌道は愚直なまでに真っ直ぐ。握った刀を、下手に構えたまま】
【吟醸まであと数歩、刀の切っ先がぎりぎり届くか届かないか、くらいの境界線で】
【ひゅ、という音の後、暗闇に走る、白銀の軌跡。放ったのは、所謂「薙ぎ払い」と呼ばれる技】

【しかしこの技は前述の通り、刃の先がなんとか吟醸に届く程度の間合いから放たれたそれで】
【少しばかり後ろに退けば避けられるし、喰らったとしても引っ掻き傷程度にしか成りえない】
【小手調べのために放たれたもの、と、考えた方が、賢明だろうか――?】
486 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(山形県) [saga sage]:2013/05/03(金) 21:17:39.91 ID:5eucj9YYo
>>466,472

『だからな、それは……ほら、落ち着け、"味方"も来たことだしな』 『……期待されてっぞ?』 「…………」

【ギャースカギャースカ、一見親子喧嘩のようにも見えるそれだが――歳の差は11である、兄弟喧嘩と言ったほうが正しい】
【……と、それは置いておいて】
【この言い争いは――ミストラルの登場により、(強引に)丸く収められたようだ】
【……もっとも、ユウトはともかくバンチョーは皮肉に気付き、それに乗ったようだが】


>>474

『お、久しぶりだなお前――いィや、あの茶番は少々気に入らんかっな、そこらの海産物の方が美味かったぞ?』

【なんてヴェンツェルに呑気に返すバンチョー、自転車には乗ったままだが――】
【ユウトと違ってだいぶ落ち着いた様子の彼、具現化するのは己の能力――ヴェンツェルも見たことがあるかもしれない】
【それは額に竜のような鰭を1つ持った鱸の頭に、海水を主としたゲル状の物で出来た人の様な姿を持つモノ】
【手の甲や背には魚の背鰭が、踵上部には魚の鰭が、尻には魚の尾があり】
【頭部や尾、鰭の断面は虚空の様に見え、ゲル状の物がそこから出ていて――生えていると言った方が適切か】

『……俺は正義じゃあねェ、ユウトを追ってたらたまたま巻き込まれただけだっつゥーの』 『ここは"海"でもねェしな』
『まッ、気に入らねェー奴はボコっけどよ――あと、後ろのお前、……相変わらず』

【"『うるせェよ』"、なんて一蹴しながら脚に纏われるのは己の能力――能力の脚からヒレが消え、もやしのようになれば】
【能力と共に、そのまま自転車を乗り捨てる形で、――自分から見て左の方向に跳躍し、攻撃を回避する】
【もしそのまま斬り付けようとすれば、その対象はバンチョーではなく自転車となるだろう――何の変哲も無い安物中古のママチャリで、罠等はないが】
【下手に衝突したり、破片や断面などに当たってしまえば――多少のダメージを受ける可能性がある】

「僕だって……やってやるッ!」 「……やって、やる」 「…………やって、やれる、と良いな……」

「炎なんて、凍てついてしまえッ……――[アイシクル・E・ヘッジホッグ]ッ!」

【一方、ユウトの方も己の分身を具現化し、それをPCの形にすればモニタから現れる一つのポッド――それを押しこめば】
【彼の姿が変化していき、そして氷のトゲを持ち金色の眼で4足歩行のハリネズミとなる】
【大きさは1mほどで、身体の色は白と水色、分身の面影がある模様は銀色だ】
【彼が装備していた赤い鉢巻3つもそのまま装備されている】

【そして、ヴェンツェルに対して飛ばすのは"10cm程のつらら"――3本】 【狙いは、右肩に1本、胴体に2本】
【一般人でも十分眼に捕らえられる程度の速度だが、当たれば無論刺さる】 【性質は氷そのもので――熱を"加え続ければ"溶けるだろう】
487 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [saga]:2013/05/03(金) 21:21:10.29 ID:Sv+Nt6vFo
>>475>>484


 温いわねッ!! あんたらがやる気あろうが無かろうが!!


【――キィン!! 蟹の両目が、一層赤い光を強め、】


 あたし達が勝てば、それが歴史≠ニなって世を塗り潰すのよッ!!

『≪蟹光線γ≫』


【流暢な機械音声が響けば、蟹の目から二本の光線が発射される】
【各一本ずつが、各々に向かい、その狙いは腹部】
【もしこれを喰らうと、強い熱で焼けるような痛みを被る羽目になるだろう】


「……えーっと……じゃあ、私も……準備しておきますね……」


【そして、目隠しの少女が、蟹の上で立ち上がる】
【すると、彼女の両腕の袖口から一本ずつ、計二本のゴムチューブがしゅるしゅるとうごめき出でて、】


「あ……その……申し遅れましたけど……私は……千日紅(せんにちこう)ひゆ……って言います……よろしくお願いしますー……」


【なんて、敵にわざわざ挨拶をするという、戦争の最中にありながら律儀なことをしつつ、】
【ひゆは、出したチューブを、いざとなればすぐにでも動かすつもりで、スタンバイしている――】
488 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) [sage]:2013/05/03(金) 21:23:54.92 ID:ate7xicYo
>>471
【さすがに、この張り詰めた緊張感の中でも、その姿には驚かされた】
【機械的なまでに規則正しい足音と共に現れた彼の頭部を覆い隠す、奇妙なマスク】
【生物の剥製のであるかのようにリアルでありながら、現実離れしたデザイン】
【その語る言葉も、どこか芝居がかって。その声音が自分に向く】

【震えあがっているにも関わらず、戦場に立つ。彼がいうことは、余りに正しい】
【だが、今の青年にはそんなことを考えている余裕すらありはしない。少しでも気を抜けば、死ぬ】

……恐怖とは、もう20年越しの付き合いでしてね。そう簡単に捨てる、というわけにもいきません

【相手を見ることなく、言葉を返す。目をそらす隙すら、見せられなかった】


>>479

……それは、どうも

【敵である青年には、嫌いではない、という言葉に対して、ただ一言。後は、何も言わない】
【せせら笑われることにも、自身をゴミクズ呼ばわりする言動にも、睨むばかりで、反応は示さない】
【飛び降りた青年が着地する瞬間までも、視線はじっと彼を追い続ける】

【青年の自己紹介、反応はせずとも、その言葉を自分の中へと落とし込み】
【次の瞬間、轟音。朽ちかけたパイプが破裂し、飛び散る破片から身を守るべく、飛び退く】

【眼前に広がる、余りに冒涜的な光景。隣に現れた、謎の人物のマスクもたいがいだが、この存在が見せるのは、さらなる異様】
【その異形もさることながら、耳を浸食する叫び、放つ殺気。もはや、恐怖すら通り越した感情に襲われそうになる】

(さっきの気配は、これか!! あんな腕にやられたら、ひとたまりも……っ!!)

【そちらに気を取られている場合ではない。燃え盛り、回る、五つの車輪。狙いたがわず、向かってくる】

ぐっ……!!

【一テンポ遅れつつ、マスクの人物が立つ側とは逆方向へとさらに飛び退く】
【だが、地面に着弾した車輪が撒き散らす炎。圧倒的攻撃範囲。すべてかわしきることはかなわず】

づ、ああぁっ!!!

【その身を焦がす炎。身体のいたるところに火傷を負う。しかし、直撃は免れた。まだ、動ける】

(ここは……花火ランチャーでいく)

【火傷のダメージを必死に無視して、何を思ったか両手を脇腹に当てる。すると、青年の両手が、脇腹の中へと、めり込んだ】
【引き出されてきたのは、小さなガトリングガン。青年の腹の中から、引きずり出されたのだ】
【地面へしっかりと足をつけ、ガトリングガンの銃口を、眼前の青年へ】

…………!!!

【躊躇することなく、引き金を引く。だが、そこから放たれたのは鉄の弾雨ではなく、響く音も連続する銃声ではない】
【花火だった。小さなガトリングガンの銃口から発射されたのは、色とりどり、大小様々の、花火の数々。特有の、甲高い打ち上げ音が鋭く響く】
【一発一発が、どぎつい程に強烈な原色の光と、濃い白煙を吐き出しながら、青年のいるあたりへと、花火弾の群れが飛来していく】

【しかし、その精度は、青年の攻撃と比べて、余りに精度が低い。青年のいるところへ正確に向かっているのは、わずか数発】
【当たったところで、青年の炎ほどの威力はないだろう。音と光と煙による、牽制と目くらましが主目的の道具である】
【少しでも青年に隙を作り、そこを突こう、とでも考えているのだろうか】
489 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) [sage saga]:2013/05/03(金) 21:24:12.17 ID:Lim75hCC0
>>474>>486

【ミストラルが奇襲を警戒していたのはビルの屋上―――すなわち狙撃手の配置である】
【遮る物がほとんど無いこの十字路は狙撃手を配置してくれと言っているようなもの】
【仮に自分がこの場所を攻めるとすれば自分もそうするだろう、とミストラルは考えていた】

(大将は動く気配が無いか―――随分と余裕そうだが有難くもある
 とはいえ警戒を解く訳にもいかないのが難儀だな……)

すまないが俺はスロースターターでな……!
少しばかり奴の相手を頼む!

【ミストラルは2人に声をかけて一旦ヴェンツェルへの対処を任せることにした】
【だとすれば一先ず―――】【“上”から迫る敵に対処する必要がある】


今日の所は『熱く』行かせて貰うとしよう……オルタレイション!!


【彼がそう吼えた瞬間、その肌は紅潮してゆき、顔からは湯気のようなものが立ち込め始める】
【この変化が示すのは体温の急上昇――――人間の細胞やタンパク質が耐えうる温度を既に超えている】
【ミストラルの能力は体温を変化させるだけではない――――同時に肉体を温度変化に耐えられるように変質させているのだ】
【現在の体温は約120℃、水の沸点を軽く超えているが限界はまだまだこんなものではない】

そして―――

【ミストラルは奇襲自体は予想していたものの、それが狙撃によるものでなく“糸”によるものであることに気が付く】
【それに気が付いた瞬間、彼は十分回避可能な体勢であるかのように見えたのに―――ワザと糸が右腕に巻き付くのを許した】

―――スネーク・フレイム!!

【ミストラルがそう吠えた瞬間、彼の右腕の機械篭手が淡い紅色の光を放つと共に炎に包まれる】
【当然、巻きついた釣り糸は耐え切れずに焼け焦げていく―――しかしそれだけでは終わらない】
【彼の右腕を包んでいた炎は蛇のような姿に変化して、釣り糸を素早く襲撃者に向かって這い上がってゆく!!】
【このまま釣り糸と釣竿が繋がっていれば、そう遠くない未来に襲撃者の腕へと炎は到達するだろう】
490 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/05/03(金) 21:25:40.84 ID:oVb+KGGWo
>>446

まあ……タコは苦手な人多いわね……おいしいのに

【デビルなんとかとか言われるくらいだし、仕方ないか】
【目を伏せてぼそりと呟くその様は色々と残念そうなカンジだったとか】

【それはともかくとして、白馬の後ろに跨って夜風を捌くその間】
【思い出したようにセリーナの背中からカズネは呟く】

魔術は常識の外にあるものでしょ、だから法律とか関係ないしー
でも自分の研鑽を外に露出する魔術師もそうそういないだろうけどね……ほら犯罪って人を集めるじゃない?
隠すべきなのにいざ術を活用しようとすると人を呼ぶ、なんて皮肉よね。

【人の作った理、つまりは法律ではそう簡単に魔術師の業は裁けない】
【尤も魔術側の法律も無きにしも非ずでついでに言うならばもっと別の抑止も発生したりする】
【要するに「出る杭は打たれる」というヤツだ、皆心根では平等でいたいから突出するモノがあれば叩き潰す】

【生き物として原初的な法】

魔術側は文明とは相容れないところがあるから、だからこういう場所のがいいのよねん
ここには人の跡もなければ作られた明かりもない自然のまま……原初の力がより露わになる場所。

【森につけば軽い足取りでその土地を踏む】
【心なしか気分が良いのは幾らかバックアップを受けているからだろうか】
【回路を纏うこの身体はどうやら周りの影響を受けやすいらしい】

【ふむん、なんて零して周囲を伺って数分すれば納得したように頷く】
【場所は決まったらしく、であれば成すべきを成すだけ】

ここでいっかなー……セリーナそんなに警戒しなくていいわよ?
だってただのゴミ掃除だもの、それを狙う輩なんか健気なリサイクル業者くらいしかいないじゃない?
塵は塵に、よ……レアメタルならまだしも突出し過ぎて汎用性もない回路なんか使い道ないしー

【地面に膝を落として掌で軽く撫でる】
【風が逆巻く音の後に小さな魔法陣が展開されて弱く小さく回る、どこか振り子時計を思わせるリズム】
【左にひとつ右にひとつを繰り返してただただ誰の為でもなく刻む】

さて、……じゃあコレで……始末

【片方の掌、錆びついた鈍い光を放ち現れる「紫の珠」はどことなく毛糸玉にも似ている】
【ところどころがささくれだって歪、或いはそれはカズネの人間性を示しているのか……】
【でも当の本人に名残なんて無いのか珠へと息を吹きかければ、溢れる】

―――――――はい、終わり……ありがとねセリーナ

【纏められた回路は流れ出して地面に落ちて、更により深くの「流れ」へと……】
【まるで血液みたいだなと思う、それさえも人ごとめいて感慨も浮かばない】

【要らないモノが綺麗さっぱり消えればカズネは立ち上がって、薄ら微笑みかける】
【感謝の言葉は変わらずの尊大さだ、だけどそんな属性を有しているカズネが素直にありがとうと言うのだから】
【セリーナへの信頼は相当のものなのだろう】

/お返しします!
/ですが今はイベントへ集中していただけると!
491 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2013/05/03(金) 21:27:28.61 ID:y0L/BujH0
>>482
【さあ―――待ち焦がれた劇場の最後のピース……今日の主役のお出ましだ】
【ニィ、と薄く笑えば……さあ、これが開戦の合図】
【魔槍は待ちわびたように蒸気と瘴気を撒き散らし―――「待てませんか、相棒」―――一言呟いたならば】

よろしい、貴女の意志は汲み取りました
だが!だがですよ!私の芸術は何人たりとも止められぬ!
その冷徹をも!罅割れ、毀す瞬間は!きっと私が何より待ち望んでいた物なのだから!
さあ来給え清澄なる剣士よ!「毀し合い」を始めようぞ!

【疾風の如くその清澄なる闘志を持った剣士が飛び込んで来た】
【その突撃は実に速く――――恐らく、それだけでも充分に破壊力を持っている】

【ならば、正面からぶつかり合うようなことはあまりにも愚策なのは明らかで】
【槍と剣……間合いは圧倒的にこちらが有利。ならばその間合いを生かすべき】
【剣撃が届く前に、その剣が振り下ろされるエネルギーを後ろに持って行けばよいのだ】

【―――というわけで此方は旋風の如く回り込むように立ち回り】
【互いがすれ違う瞬間、斬りかかる剣を槍に対して鋭角にいなす】

【もし斬撃を止めずに完璧にいなすことが出来たなら、勢いの進行方向をずらされた彼女には、大きな隙が出来る筈だが……】
492 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2013/05/03(金) 21:28:09.71 ID:qYlhSGvao
【水の国で多数の能力者たちが戦火を交える中。】
【空からそれを面白そうに傍観している一匹の紅いドラゴンがいた。】

「(……そろそろ、あの国も大動期、か。国は滅ぶべき時に滅びて行くが、さてはてどうなることやら……ま、俺には関係無いけどねー。)」

【そのドラゴンは、五十年ほど前に行ったことのある水の国に思いを馳せつつ、そんなことを考えていたのだった。】
【さて、一通り見た後に水の国ではない何処かの荒野に、そのドラゴンは着陸する。】
【だが、そのドラゴンが着陸した瞬間ーーーー】
【そこにはもうドラゴンの姿はなく、代わりに一人の人間のような者の姿があった。】

「………フゥーー……やっぱドラゴンモードは体力を使うぜ………」

【彼はいつの間にか手にしていた鈍い輝きを放つ石を懐にしまい、体勢を整える。】
【赤髪で紅眼、良く見ればイケメンでどこからどう見ても人間だったが、その眼を良く見れば爬虫類や龍族に特有の眼をしているとわかるだろう。】
【彼は遠目からあちこちで大きな音と煙が上がっている水の国を眺めた後、荒野を歩きだした。】

「全く、人間モードはなんでこんなに歩幅が狭いんだ………」

【と、なにやら愚痴を吐きながらその少年は足を運んで行った。】

//イベとは関係ないレスなのでお気になさらず

493 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [saga]:2013/05/03(金) 21:30:02.07 ID:iiKlV19Xo
>>481>>467

【腰元から引き抜かれた"それ"は――確かに、確かに銃の形をしていた。】
【形式は古い、モデルはColt Navy51等に代表されるパーカッション・リボルバーであろう事は、銃に詳しければ窺い知れるだろう。】
【リロードにも、そして銃撃自体にもクセのあるもはや古代の武器と言って差し支えない銃器――だが、纏う"気"はそうでなかった。】
【古式と呼ぶには生き生きとしすぎている、新鮮な魔力の波動――このセリーナという女が人間であることが確かならば】
【波動は確かに、銃自体から湧き出るようにしてその場へ流動していく――そう、この銃の正体は"魔銃"。】

――"弾"末魔の初撃を叩き斬る、とはね・・・ッ!なるほど、面白いよ"サムライ・ボーヤ"。
そうさ、アタシ"達"はアンチ・デスピア<反・絶望>の徒、つまりは正義の味方ってワケだね!
今時こんな言い回しは古臭いかもしれないけど――悪いね、好きにはさせないよ。

(――・・・なんていう、反射速度。どっから現れたの?今――・・・少なくとも、視認してから"弾いた"、そういうことだよね・・・!)
(アタシのクイック・ドロウも相当に鍛えたもんだけど・・・やっぱり、接近戦を得意としてる輩には、速度だけじゃ通用しないか・・・!)
(と、なると――・・・ここはひとつ、共闘しないと分が悪いみたいだね。)

【引き抜いた"弾"末魔をクルクルと回転させ、煙を吹く銃身で相手を威圧し――今度は両手で構える。】
【腰溜め撃ちでなく、精確に狙いをつける為の両手構えだ。今度こそ、当てるつもりだ――そんな風に、映るだろうか。】
【しかしそれでも、セリーナは驚愕していた。実のところ、この一撃を破る手段は幾つもあるが――正面から対処する敵は久しく見ない。】
【突如現れた男の構える、両手の小太刀――恐らくはその攻撃範囲内に入ったその時、セリーナは無防備であれば死する。】
【次の一手を考えつつ、セリーナはゆっくりと――"弾"末魔のハンマーを、起こして。】

――HEY!そこのかっこいいおにーさん、今の啖呵、なかなか良かったよ。
カノッサ機関ハンター、ってのが聞き間違いじゃなかったら、"おねーさん"と共闘しないかいっ!
――ライラ君、だっけ!アタシはセリーナ、セリーナ・ザ・"キッド"!
確か大会に出てたような気もしたけど――まあ、その話は後で!ほんじゃ、共闘よろしく!!

【――次に声をかけたのは、敵ではなく味方。つまりはライラへと挨拶をして。】
【どうやら、2vs2のこの状況では共闘がベストだろうと判断し、一緒に闘うことを持ちかける。】
【さて――このセリーナという女、ライラが見た限りではどうやら"ガンマン"のようだ。】
【という事は後衛で活躍するタイプと見えるが、ライラはといえば――魔術師、か。】
【セリーナは思考を働かせる。まずは――この鬱陶しい烏の処理から、か。】

鳥さん鳥さん、どんな能力持ってるのかしら無いけど――ガンマンの反射神経、舐めちゃいけないよ。
ショットガンなんてなくても、リボルバーで十分、飛ぶ鳥は撃ち落せる――アタシなら弓矢でだって、やってのけるさッ!!

【構えた"弾"末魔から、煙が上がる――魔銃が吠えた、ハンマーが叩かれ銃身が跳ね上がり】
【弾丸はバレルを通過するうちに魔力弾へと変換され、銃口を通り過ぎる際には既に紫色の"魔弾"と化す――】
【狙いは精確だ、烏の動きを見てその"羽"――面積の一番広い部分めがけ、弾丸は直進するだろう。】

【しかし、それで銃撃は終わらない。なんと――聞こえた銃声は一発、だったように思えるが――】
【放たれた弾丸は実は二発、そう――これが神速の抜き撃ちに連なる彼女の得意技、ガンマンとしての技術の一つ――】
【超速連射<バースト・ショット>――もう一つの弾丸はセリーナの手前で停止、"弾"末魔が魔銃であるという証拠を見せ付けるかのように】
【とうとうその真価を発揮する――それは"召還"。】
【放たれた弾丸は停止すると同時、その場で半径1m前後の青白い召還陣を展開――それはセリーナの身体めがけ"バック"していく】
【仮に召還陣がセリーナをそのまま通過する事があれば、陣からは強力な武装が呼び出されるだろう。】
【烏を迎撃するための一発、そして先ほどの一発にこの召還――リボルバーのシリンダー内に残された弾丸は、もう三つだけだ。】
【――仮に。陣が破壊されたり、召還が邪魔される事があれば――武装は呼び出されないだろうが、果たして――。】
494 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga sage]:2013/05/03(金) 21:32:36.88 ID:LyfhUS5F0
>>480

――――――――ッ
……必要ない。お前の様な奴は、取るに足らない……路傍の石程度にでも、扱われたら僥倖だと思え……!

【現われた人物に、鋭く反応した東洋系の少女は、冷めた目でその男――――ミストドラゴンを見据える】
【軽く背を曲げて重心を下げ、その表情を切り詰めさせるも、特段構えた様子は無く】

……お前、自分に酔ってるでしょ?
お前も、戦いの本質を捻じ曲げて、それそのものを『目的化』してるんだろう…………倒錯して…………!
そんな奴に、私が倒せると思うなよ……ッ! 私は、あの『旧式』とは違うんだからな……!

【――――ミストドラゴンの振る舞いは、妙に1人の人物の残像がちらつくものだった】
【≪No.21≫――――計らずしも、今この戦乱の中に戦っている、仲間であるはずの人物のあり様に、似ている様な気がしてならなかったのだ】
【戦いを音楽に例えるその言動が、戦いに美学を求める件の狂気と被り、不快感を露わにしたのである】
【――――黒髪が舞い、その瞳は殺意に濁っていく】


>>483

――――水の国の犬か……
負け犬が今さら、吠え面かきに来たのか? ここはお前の様な半端な奴が来る場所じゃない……!

【もう1人、現われた人物――――フランツィスカの姿を認めると、やはり東洋系の少女は冷徹に吐き捨てる】
【年の頃は、精々中学生ぐらいだろうに、その言葉の『凄み』と『薄ら暗さ』は、まるで本物の悪魔の様で】

要するにそいつらには、『今』を生きるために必要な力が無かっただけだ!
それが分からないから、そんな妄言が吐けるんだろう……お前は戦いの犬じゃない……死人の婢(はしため)だ!
<イゥッギヒヒヒィ……!!>

【侮蔑混じりの、冷ややかな怒りを滲ませ、死人の婢とまで罵倒する少女。それに呼応してか、『トリガー』役の少女までもが、嘲笑を上げる】
【――――間違いなく、悪意と狂気の使徒である。それも、とことんまでに薄ら暗い――――】


>>480>>483

――――ッ、ジ・エンブリオン! お前はそっちの犬に当たれ! 私はこっちの馬鹿を何とかする!!
「分かった、気をつけて、シュバルツガイスト!」

【突進してくるミストドラゴンの斬撃に、表情を戦慄させると、すぐさま仲間へと指示を飛ばす東洋系の少女――――シュバルツガイスト】
【その言葉を受けて、先ほどまで沈黙を守っていた少年――――ジ・エンブリオンは、すぐさま陣形を二分化させる】
【――――ミストドラゴンにはシュバルツガイストが、フランツィスカにはジ・エンブリオンが当たった格好だ】

――――そんなもの、不意打ちになるかッ!

【ミストドラゴンの斬撃に、そのまま腕を向けるシュバルツガイスト――――刃を受け止めた腕が、ガキィッと金属音を鳴らす】
【その両腕は、鋼鉄の義手――――サイボーグとしての己の肉体の作りを、最大限に活かした格好だ】
【そのままシュバルツガイストは、反対の腕でミストドラゴンの胴体に向けて拳を放つ】

「……お前の、身体、食ってやる!! 尻も、目玉も、全部だぁ!!」

【一方、フランツィスカに向き合うジ・エンブリオンは、右腕をその場で振り回す】
【その腕が、青い半液状の形状へと溶け――――その一部が、飛沫の様にフランツィスカに向かって散る】
【捲かれた飛沫は――――空中で、骨の様な鋭いニードルへと形を変じて、フランツィスカへと降り注ぐ】
【決して見た目だけの問題ではなく、それは相応の硬質ささえ発揮して――――着弾すれば、十分身体に突き立ちうるだろう】
495 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(岐阜県) [sage]:2013/05/03(金) 21:35:37.12 ID:GgTZN3pgo
>>493
――――っと、ありゃぁ……どうやら俺だけじゃなかったか。


【セリーナ・ザ・"キッド"……とか言ったか、自分も出場した大会―――第二回水の国天下一武闘会――――の優勝者】
【そして、準優勝者も輩出したという正義の組織=\――UNITED TRIGGERのリーダー……正義の味方を目指す男、さすがに彼女のことは知っていて】
【今や超がつくほどの有名人。片や一個人で知名度なんて彼女に比べれば月とスッポンほどの違いがある男―――ライラ】
【彼女はライラにとって一種、憧れのような存在である】
【ウエスタン調で時代錯誤なその恰好が共闘者としてとても頼もしく見える。自分も、強敵であろう目の前のセーラー服の少女に、全力を持って挑みたいと当たり前ながらそう思えた】


武闘会の優勝者にそう言ってもらえるとは光栄だな!
そうだ、俺はライラ! いずれはカノッサ機関を壊滅させるカノッサ機関ハンターだ! 
もちろん共闘はOKだ、UNITED TRIGGERのリーダーさんよ……今日はいっちょ、仲良く頼むぜ!!


【即席のコンビ……武闘会で顔を見たとはいえ、彼女が自分を知っているわけなどなくて。端的に自分のことを伝えながら、敵に立ち向かう策を練り始めた】
【とはいっても、ライラは彼女の武器を知っている。決勝戦まで見ていたのだからその銃が生半可なものではないことも、十分理解していた】
【ライラはセリーナの見かけどおり魔術師―――魔法使い。遠距離メインの戦いになりそうか】

>>481

流石、悪名高いカノッサ機関の構成員は言うことが違うな―――街のチンピラは、自分勝手でアホみてーなことしか言わねーのによ
ま、言い返すとするなら……絶望してても、何も事態は好転しねーってことだな。


【少女―――ウェル子と、共闘者セリーナの弾丸を叩き落としたゴースト……2人。今夜倒さなければいけない相手】
【時限爆弾を止めるにはウェル子だけを倒せば良いらしいが、突如現れた赤≠ニ黒≠フ旋風は、どうやらそれを簡単に許してはくれなさそうだ】
【ならばそれこそ簡単なこと―――2人とも地に沈め、勝利する! 自動的に、目標はそうなるだろう】

【ライラの熱い意志に応えるかのように、腕の赤いブレスレットが淡く発光した】


ッ……こいつらも敵か――――っおらっ!!!
「  S  2     W  i  n  d     C  u  t  t  e  r  」  !  !  !  ――――喰らいな!!


【まずは黒い嘴―――カラスたちの奇襲。ライラは遠慮無く杖を振りかぶり、やってきたカラスを正面からぶん殴ろうとするだろう】
【木製の杖だが、長いそれは打撃武器として容赦ない威力を発揮する―――カラスの脳を揺さぶるには、十分すぎる威力か】
【そしてカラスを叩き落とすことができれば、腕輪から緑色の発光が消えると同時に前に向けた杖から放たれるのは三日月形で緑色をした薄い刃】
【上に跳ね、落ちるように2人に一枚ずつ、それが落ちてくる! それなりに速いが、動きは直線的。薄くカラス以上に脆い上、威力も肌を切る程度だ。牽制用といったところだろうが―――】
496 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2013/05/03(金) 21:37:05.03 ID:XdpZe6Sdo
>>485
───それでいい

【『戦いたく無い』だとか、うだうだ言われるよりは断然にいい、そうだ、それでいいのだ】
【強者を斬りたい人斬りの相手に、容赦なんていらない】
【浮かべられた笑みが、満足そうに頷いた】

【刹那、風切り音───白坂の振るった白刃は、皮の一片すらもかすら無い】
【その構えに僅かな揺らぎも見せず、後ろに下がる事で回避したのだ】
【───それは、本当にギリギリの距離を、一瞬にして見切ったが故の刹那の回避】

遠慮はいらねぇよ、存分に来な
そうじゃなきゃ、もっと沢山死ぬみてぇだぜ?

【右肩を前に出す半身の状態───そこから、攻撃の隙を狙った居合い抜き───ではなく】
【その構えのまま、切り返すように前に飛び出す、白坂が刀を返すよりも早く体を割り込ませ、体当たりで白坂の体制を崩そうとする】
【もし白坂が体制を崩してしまえば、その刹那に居合い抜きが斜めに斬り上げるだろう】

【体当たりからの居合い抜きのスピードは早い───しかし、体当たりに移行する瞬間には僅かな溜めがある】
【また、生身で突っ込む行動は、意表を突く事が出来ると同時に、捨て身の行動でもある】
497 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [saga]:2013/05/03(金) 21:41:09.39 ID:Sv+Nt6vFo
>>486>>489

 はん、バカどもが!!
 甘いんだよ!! 圧倒的に、塗り潰しあう覚悟≠ェ、足りないんだよねェッ!!


【ヴェンツェルは、右拳で右肩を狙ったつららを、左拳で胴を狙った一本を、叩き落とし、】
【更に、右脚で、残った一本を側方から蹴り飛ばす――!】

【流れるような体術――一切の負傷無く、ヴェンツェルは三本のつららを乗り切り、】


『――――ぬゥンッ!!』


【一方でバンチョーを襲った一撃は、敢えなく自転車を押し潰す】
【しかも、強引に、この男は、銃剣に引っかかった自転車を投げ捨てるように火縄銃を振り抜き――】


『忘れ物でござるぞォォオーーーッ!!』


【ブゥンッ――!! ユウトへ、投げつける!】
【ユウトがヴェンツェルの方を向いているならば、背後から自転車が飛んでくる形になるが――さて】


【一方、ミストラルサイドでは】


「や〜れやれ、簡単にはいかンねェ」


【――気の抜けるような声は、釣り糸の出所から】
【しかしてこの人物は、燃える釣り糸を見て、にやり、と笑った】

【なんと、燃える】
【意外にもこの人物は、竿を握ったまま、炎を受け入れたのだ】
【ごうごうと燃えさかる襲撃者は、ゆらり――動きだし、】


「……が、吊りってやつは、だから面白い」


【――墜ちる】
【ビルから身を乗り出し、彼は、なんと身投げするように落ち始めた】
【一見すれば、ただの自殺行為だが――――】

【――――男は、華麗に、音もなく、膝を曲げて、衝撃を殺すように、ふわりと着地した】
【……炎に包まれたまま】


 ――じゃあ、僕も、キミと燃えようか!!


【カチン、とナックルダスターを打ち鳴らし、ヴェンツェルはミストラルの下へ駆け出す】
【そのまま己のリーチ内に入れば、燃える右拳で、胸部を真っ直ぐぶん殴ろうとしてくるだろう】
【――ヴェンツェルの動きも、拳の動きも、単純】
【冷静に見れば、苦労するような攻撃ではないが――果たして】
498 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(広島県) :2013/05/03(金) 21:41:54.71 ID:j+WMlQtF0
【廃墟と化した町の広場】
【そこに転がるは十数人の死体】
【どれも子供、汚らしい恰好から一目で浮浪児と分かる】
【どれも絶望に目を見開き、体に無数につけられた裂傷か中身≠吐き出しており】
【広場に設置された水の干からびた噴水は放り込まれた死体の中身で満たされている】

おいこらメスガキぃ。
一体どこに行くつもりだおい。

【そして、その場にいる立った二人の生存者――】
【そのひとりである男は帰り血にまみれた裸体の上半身を月光に照らしながら】
【これから、周りの死体の仲間入りをするだろう少女に問う】

おいおいだんまりかぁ?黙秘権なんて贅沢なものやった覚えはねぇぞ。

【地面に座り込み恐怖に体を震わせる少女】
【男はサディスティックな笑みを少女に向けると血に濡れた銀髪をかきあげる】
【色素の薄い灰色の三白眼が少女をとらえ、笑みを浮かべた口からは乱杭歯】

なくんじゃねぇ、もとはといやぁ、お前が俺の財布をギッたせいだろうが。

【ゆっくりと買う実に少女に迫る男】
【少女は腰が砕けたのか座り込んだまま動こうとしない】

それじゃぁ、判決をおおおおお言い渡す窃盗の罪でお前は死刑!

―――死刑執行だッ!ヒャハハハハハッ!



499 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga sage]:2013/05/03(金) 21:44:21.29 ID:ZhmLG+Fxo
>>473

……、…………そうか

【独占欲にしてもこれは、と絶句に近い間がひとつ。 納得して良い筈はないのだが、無理にでも納得しておかないと泣きをみる気がした】
【ただその言葉で、もう次兄があの黒い女のものでないのだと確信した時、少しだけ良かったと思う事に適当な理由は見当たらなかった】
【さて話が済んだ所で早々に切り上げようと男は席を立ったのだったが、相手の紡いだ次の句を聞けばそうも行かなくなる】

――リリアの?

【聞き流すはずもなく捉えれば、彼の中で相手に見出す価値は格段に跳ね上がった】
【いざという時に必要になるだろう鍵。 ならば飼い慣らすことが不可能でも、せめて近付いておいて損はない】
【不安材料である相手の気紛れにしても、全て丸め込んでしまえる都合の良い関係(次兄)があるのだから、不本意ではあるが――】

…………ちょい、待ち

【去ろうとするならそう呼び止めて、相手に近付こうと足音のない歩みがひとつ】
【同時に天井を突き破っていたイバラが一旦引っ込んで、次に姿を見せた棘のない蔓は、何処から出たのか金襴緞子を目一杯に抱えていた】

【別に、彼女が望めば父親なら幾らでも買い与えるだろう豪奢な着物達】
【彼は其処まで知ってもいたが、同時に聞きたい事を聞けない妙な壁のある関係性であることも今回のやり取りで諒解していた】
【そしてもしも強請られたとして、櫻に疎い父親が彼女の望む品を揃えられるとは思えない。 前回に頼られたのが良い例だ】

……「叔父さん」から、後で送っといたるわ

【――作戦とも呼べない見え透いたお粗末さは、対象が対象なのだから、あえてそういう手段を選んだ】
【自分の知りうる有効な物は、情報を渡した以上あとはこれしか手許に無い。 早い話が、双方に友好的であろうという事だった】
【彼としては、何処までも策略としか捉えていない行動。 けれど無意識下に不本意な「らしさ」が出ているのは――面白い点、だろう】
500 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/05/03(金) 21:47:00.97 ID:Uob/qc0Eo
>>479
この姿を見て自信たっぷりとは...あなぁたは、なぁーかなかなかにぃ・・・・・・浅はかだ
もう少し思慮深くなったほうがいい

【おお、なんて哀れで無知で愚かなんだ!】
【大げさに、青年を見てその無知を嘆くかのように】
【その手を広げて、手首をくねらせながら、目を覆い隠すかのようにマスクの額に乗せた】
【あまりにも人を馬鹿にしているその仕草、しかし表情は一切変わらない】
【果たして、実のところはどう考えているのであろうか】

なるほど、恥ずかしながらカノッサに入っているのか
それなら自信などつきようもない、なにせ、『恥ずかしながら』なのだから!
嫌々カノッサという群に入り流される貴方には自信などつきようはない・・・
その姑息さも相まって!

【そのしゃべり方、まさに、古くから舞台に立つ役者を思わせる】
【ヒルコの言葉に反応したのか、彼はすぐさま
脱兎の如く前方にへと跳んでかわした】

>>488
【そして、そのまま青い瞳の青年のほうにへと走り、近寄った】

20年も付き合っていれば恐怖にも順応するでしょうに...
でも、恐怖というのは必ずしも悪い物ではない

【現れた醜いキメラ、まるでそれは人魚だろうか、否、ここまで醜くないだろう】
【それを見たとしても、マスクに表情の移りもなければ相変わらずの涼しい声】

怪物を[ピーーー]には協力をしあわねばならない
と、いうわけで今、自分は手持ち沙汰でしてね..
何か、『斬れる』ものはございませんか?

【先ほど負わされた痛々しい火傷を見てこの態度、怒りすら覚えるかもしれない】
【しかし、斬れるものといっているあたり、何か策はあるのであろうか】
501 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(山梨県) [sage]:2013/05/03(金) 21:50:50.82 ID:zomZ76Vmo
>>492

【夜を歩くときは背後に何が待っているかがわからない】
【今回も、彼は背後にさえ気を配っていたら、この女と遭遇することはなかったのだが】
【「よっ!」と言いながら、彼の左肩を軽く叩いてきたのは、華奢な女であった】


「そりゃぁアンタ、俺等が三メートルぐれぇの歩幅だったら、奇形児レベルだぜ?」

【乱雑な。彼に向かって放たれたその一文は、見事に乱雑と言える口調だった】
【さらにその一文を放った女は、どこからどう見ても”不良”といわれるアウトローな存在であり】
【しかも彼の昔からの友人というわけでも無いのだが、ここまでの口の聞き方である】
【そこから察するに、もし彼が「不良にメンチ切られた」と勘違いをしても、問題はないわけで】


「へへっ……ん、アンタの感じを見る限り、オレの中の人間でない所が疼き出した…な〜んって言ってる年齢でもないし」

【流れと勢いだけでしゃべっているようかのように、独特のスピードで話を進めるその女】
【赤い腰元まで伸びている髪の毛を、ポニーテールにまとめ上げて】
【黒色の目を一部に持つ整った顔つき。その口元には棒付きキャンディの棒が顔を出している】
【しかも旧年代の不良が着ていたであろう、謎の金色の漢字の刺繍が施された、ピンク色の特攻服――】
【―――豊満な上半身は、晒しを巻いて隠してはあるが――を着ていた】

【その胸元に、五寸釘をネックレスのように吊り下げていたのが、いささか妙ではあるが】
【地下足袋を履いた、やけに馴れ馴れしいレディースの不良であることは、やはり想像しやすいだろう】


「どうしたぃ? 悩み事だったら、オレが相談にのるぜ?」

【本人は気前の良い姉御を演じているつもりだが、迷惑なだけかもしれなくて】
502 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2013/05/03(金) 21:54:37.95 ID:cXMPV7hs0
>>488

【車輪の攻撃が命中したのを見ると、ヒルコはニタリとほくそ笑む】
【妙に芝居がかった声で口ずさむ】

「ああ、大変だ。僕の様な生きる価値の無いダニが人を傷つけてしまった。これはもう死んでお詫びするしか」

「!!」

【そして何もない所から取り出されたガトリング砲を認めると】
【ヒルコの表情が強張る】

(何もない所から武器を作り出す・・・いや、取り出す? それがあの方の能力ですか!!)

(不味い! あんな物食らったら一溜りも・・・!!)

【剣を出し身構えるが】
【そこに飛んできたのは予想外の攻撃】

【花火】

「ぐ、ぁあああ・・・はい?」

【色取り取りの花火の閃光に目を細める】
【花火の攻撃は直撃し、服から火は上り肌を焼くが】
【この程度、ヒルコにとっては慣れっこだ】
【むしろ綺麗だ】

「・・・舐めてるんですか、殺す気で挑まないと僕には勝てませんよ?」

【煙に巻かれ、音に耳がマヒするがダメージはほとんど無い】
【しかし本物のガトリングが来るかと思ったヒルコには、完全に隙が生まれた】

>>500

『・・・っ! 馬鹿にして!!』

【マスクの青年の芝居ががった喋り方に、エウリュアレは怒りの色を滲ませる
【エウリュアレは昆虫の様な腕を人間の腕に戻すと、再びパイプラインの中へ潜り込む】

【この場所のパイプラインは縦横無尽に張り巡らされている!】
【どこへ逃げようが、音で居場所を知るエウリュアレが不意打ちできる算段だ】

『潰れろ!!』

【丸腰の青年へ近づくマスクの青年の足元から再び飛び出すエウリュアレ】
【今度は両手に石の剣を出現させ、マスクの青年をぶった切ろうとする!】
503 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2013/05/03(金) 21:55:36.48 ID:QTEdlc+R0
>>484>>487

生意気なガキだ。
なんでこんなのが戦ってるんだか…

【口を開けば、またこんなのと言った】
【勿論ワザとで、ちょっとした嫌味】

【そして、嫌味と共に表情に不敵な笑みが戻ってくる】
【そうだ。どうでもいいじゃないか。どんな相手だろうと】
【こんな事にあっけに取られるなんてらしく無いじゃないか】

さて、そろそろ悠長に話してられなくなったみたいだな

【光る蟹の目。お約束どおりに考えるならレーザーでも飛んでくるのか】
【どうやらお約束どおりだったらしい。レーザーが飛んできた】

【地面に触れて、地面のかたちを作り変える】
【出来上がるは足場。男を乗せて地面は大きく盛り上がった】
【そしてそのまま蟹の足に向かって飛び掛る】

無理だな。お前らに塗りつぶせるほどこの世界の歴史は甘くねぇ
塗りつぶすのは…この俺だッ!!

【蟹の足に殴りかかる】
【素手で鋼鉄に向かおうなど明らかに無謀な行為だが、ちゃんと作戦はある】
【「Make Or Break」 この男の異能は生物以外の形を操ることができる】
【妨害なく足に触れることができれば、足の形を奪うだろう】
【しかし、男の警戒は蟹に対してのみで、上の少女に対してはまったく警戒していない】

【それに、相手の足は十本もある。ほとんど意味の無い行為かもしれない】
【意味が無かったらそれはそれ。一本じゃだめなら十本すべて無力化してやればいい】
504 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [saga]:2013/05/03(金) 21:56:36.19 ID:Sv+Nt6vFo
>>493>>495

 ところで、ゴースト様、『違うな』とは……いかなるご了見で?

「……いかに哲学を捏ねくり回そうと、世界は変わらん。
 絶望に囚われた眼では見えんか……? ……闘い≠ニいう行動こそがただ一つの答えだ――。
 お前達に協力するのも、ただそれだけに過ぎん……」


【――さて、味方同士で、しかも陰鬱な雰囲気を纏うという共通点を持つ割には、そりの合わなそうな二名】
【敵を前にして、そんなやりとりを手短にすませれば、】


 ま、よろしいでしょう……確かに一理あります
 まずは、抉って、抉って、抉り合って――その先へゆきましょう


【セリーナへ向かったカラスは、羽根を打ち抜かれ、落ち、そして跡形もなく消滅=z
【ライラへ向かったカラスもまた、あっけなく叩き落とされて、綺麗サッパリ消滅=z
【これで察しも付くだろうか、カラスが使い捨て≠フ尖兵であることに】

【――そんな中、気付けば輝くセリーナの召還陣と、ライラの放った刃がまみえていて、】


 ……ああ、申し訳ありませんが、わたくしたちは、お行儀よく、2vs2など、しませんよ?

「――狡猾なカラス女め……相変わらず気に食わんが……」


【ライラの刃を、教会の中を飛んでいた別のカラス二羽が盾となり、遮る!】
【カラスも刃も脆いとはいえ、相殺には充分――これにより、ゴーストは完全フリーとなって、】


「――おい、お前達……そこのカラス女に抉らることが怖ければ、帰るんだな。
 或いは……この俺に取り憑かれる♀o悟もないようならば……」


【――ヒュッ――と、ゴーストは「跳ぶ」】
【それは、驚異的な跳躍力を駆使し、地面スレスレを飛ぶように跳ねる移動方法】
【走るよりも速く、風の如くゴーストはライラに迫り――】


「……やはり、帰るべきだと、言っておこう」


【――間合いに入れば、即座に両手の小太刀を、X字に交差させるように、振るう!】
【手抜きのない、完全に殺意のこもった一撃――ライラはいなせるか】

【そして、無事召還陣を成功させるだろうセリーナの、次なる一手やいかに――】
505 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2013/05/03(金) 21:57:21.32 ID:VJIDxshWo
>>496

【「空振った」――すぐに解る、手応えの無さけれどもそれでいい】
【この程度避けてくれないのなら、こちらとて「遣り甲斐」がない、とでも言わんばかりに】
【にい、と。口と目とを細めて、三日月のかたち。心底楽しそうに、嗤って見せた】

……、……っ

【体当たりに移行するまでの僅かな瞬間、少女はそれを見逃さない】
【目を見開いて、それでも回避行動は取らなかった】
【突っ込んでくる吟醸に合わせて、此方も後ろへ退き、受け身を取ったのだ】
【それでも、当たったことには変わりない。一瞬だけ息を詰まらせて、】


――――往けッ!


【放った命令。それは、少女の周囲の「花弁たち」に向けられたものだった】
【大人の手の、中指ほどの長さ。剃刀程度の薄さ。それ自体に殺傷能力はない、が】
【その小さな刃、数にして10。それが一斉に、吟醸へ切っ先を向け、殺到する】

【ある者は首筋を、ある者は頬を、ある者は上腕を】
【どうやらこの刃の群れは、大雑把に「上半身」を狙って飛来しているようだ】
【けれどもやっぱり狙いはいい加減。急所を獲る気もさらさらない。撃ち落とそうと思えば容易にそうできる】
【「殺す」という宣言を行った少女の一撃にしては、聊かその気が見られないような気もするが――?】
506 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(空) [saga]:2013/05/03(金) 22:00:03.71 ID:KA5vCSmM0
>>491

【彼の宣戦の言葉に対して再び紡がれる言葉はなく、】
【だがその無言は言うまでもない、と笑って戦意を返す様でもあった。言葉通りの態度で踏み込んだ一歩、】

(………!?――――――)

【直後放った初撃に “合わせ” られた槍が僅かに少女に目を見開かせ、】

【そして隙を生みださんと揮われる槍を少女は迎撃/刺突の構えに取っていた太刀を、脇を締める様に引き戻してその力を“受け”、】
【刃の反りに添わせる形で(自分から見て)右へと受け流し、その勢いから全身を回転―――― 】
【腰を落としながらの躰の反転/背後へと廻り込んだ敵影を捉えなおすと、槍の間合いの内側へと踏み込もうとした】

…………ふっ!

【それに成功したならば追撃を放つだろう。回転の残滓を利用した、左から右に横一文字に胴を薙ぐ熾烈なる一閃。】
【“かたちあるものを斬る” 概念を得たその刃は、並みの重合金装甲程度ならば、薄紙同然に断割する、が――――】

【……逆を言えば “其れだけ” なのだ。間合いを無視した斬撃を放てる訳でなく、結界めいたものを扱えるという事もなく、】
【斬撃自体も見た目通りの、速度と精妙さ、異常な切断力のみを脅威としたものであって】

【――――― “間合いに入れない”、“距離を取り直す”、】
【或いは刃先を避けるのもひとつの手か。ともあれ幾つか対処法はあり、絶対の一撃とは呼べないのだろう】
【そして、深く踏み込んだゆえに、少女が一撃を放てたならば、攻撃の直後には幾許かの隙も生じる筈で―――――】
507 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2013/05/03(金) 22:02:12.31 ID:qYlhSGvao
>>501
【彼は後ろに気をつけていなかったため、後ろから女が来たのに気がつかなかった。】
【だが彼は驚かず、落ち着いた様子で後ろを向き、返答した。】

「悩みィ?……そうだな、今は特にねえぜ。」

【と、彼女の顔を見る。】
【彼には、その格好から彼女がいわゆる「不良」であることはわかったが、それに対する抵抗はなかった。】
【また彼女が彼の眼をよく見れば、彼の眼に縦に金色の線が走っていることがわかるだろう。】

「ま、確かに数メートルあったら普通は奇形児だろうが、アンタの想像通りにいかねぇのがこの世、ってもんさ……」

【と、なにやらやけに年寄りぶった事を言い出した。】
508 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(大阪府) [saga]:2013/05/03(金) 22:04:54.08 ID:gZK6mxsf0
>>494(『ネバーランド』)

あら、機械か。

【露骨に落胆した表情。防がれた山刀を引き戻し、バックステップで少女から離れる。】
【其れにより、上手く拳を回避ーー軽い身のこなし・戦闘センスだ。少なくとも凡百の其れでは無い。】
【始めから『そのつもり』ーーというのも、あったのかもしれない。即ち初撃はある意味様子見!】

【そして】

ん……それ、勘違いだよね……俺にとって戦いは『手段』さ。
ついでに『正義』も、あとは……ま、その辺だ。そーいうのは『手段』『建前』

【メキ、と奇妙な音が鳴る。ミストドラゴンは悍ましい愉悦を顔に浮かべる。】
【『本質』ーーそれを。醜く、恐ろしいそれを、曝け出す。】

ははぁっ……『目的』はたった一つ。たった一つの……シンプルな答え。

【ーー『触腕』】

【両腰から生えた、残虐性の、殺戮衝動の結晶。】
【『解体者(スクラッパー)』ーーそう名付けられし、殺戮器官。殺人鬼の刃を鋳溶かし固めた如し攻撃的殺意!】

……悪人を。『ころす』

メチャクチャ殺して……音楽にッ! すゥゥゥゥゥるンだァよォォォォォォーーーーーーーーッッ!!!!

【右腰スクラッパーが『稼働』する! 冷徹な殺人装置がッ!】
【空振り突き出した腕を両断しようと無慈悲に! 残酷な鞭めいてッ! 勢い良く振るわれるッッ!!】

【ただし、余り速くはない。破壊力に重点を置いた一撃。】
【仮に当たってしまえば、素材が果たしてどんな金属であろうが、無傷では済まないだろう……!】

>>フランチェスカ

『そっち』はあげるよ、お嬢さん。
俺はこっちの餓鬼を殺す……から、さ。

【危険な光を湛えた瞳を向ける、正義の徒『ミストドラゴン』】
【リミッターの外れた殺意を撒き散らすこの男も、今回ばかりは、共通の敵を持つ仲間なのだ。】
509 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(山形県) [saga sage]:2013/05/03(金) 22:06:52.58 ID:5eucj9YYo
>>489

『おー、熱ィ熱ィ、俺の能力ァ熱ィの苦手なんだがなァー、まァ俺ァそう簡単にァ倒れんから安心してそっちの相手してろやァ』
「……わかった、こっちは任せ……て良いの?」 「こんな僕に任せちゃって……?」 {……火気ガ多イナ、"爆発"ニハ気ヲ付ケロヨ}

【さて、……これは頼りにしていいのだろうか、……?】
【――バンチョーは前衛と補助を得意とするいわば"壁"だ、いざという時は盾にしても問題はない】
【とはいえ、今ヴェンツェルの相手をしているのはユウトだ――ネガティブな言動もあり、やはり少々心配である】


>>497

「ッ……!」 『ユウトさんよォ、背後に気をつけな』

【いとも容易く防がれるつらら、それらが地面にへと虚しい音を立てて落ちれば】
【背後からかかる声、投げられる自転車――人より小さなこの姿で当たれば、どうなるか?】
【――ところで、相手の力を利用して投げる、そういう術は――特に、非力な者にとっては有用なモノだったりする】

『おォー、良い投げ』 「ッ……あッ」

【バンチョーがかけた声に反応し振り向いていたのが功を奏した】
【まずは自転車と側面で向き合い、……そして自分に当たる瞬間ッ!】
【思いっきり身体を捻り、自転車の軌道を変え――ヴェンツェルの方向へとパスをするッ!】
【自転車に刺さる幾らかの氷のトゲ――それは、身体に生えていたトゲの破損を意味し】
【つまりは、完全に力を受け流せておらず、――刺さるトゲに、少量の皮や肉、血が付着しているのが、その証だろうか】

『……ところであんちゃんよォ、俺の5000の自転車なァーに投げちゃってくれてんの?』

『あァー、そォーいやお前は鎧を纏ってっから、下手な攻撃は効かねェんだよな――んじゃ、色々やらせて貰うぜ』

【ドスをきかせた低い声で、不破に向けて語りかけるバンチョー――この程度で怯む相手とは到底思えないが】
【それに、実際のところは、自転車を投げた事に対して怒っているわけではなく――】

【りぃん、鈴の音が一つ鳴れば――生成されるのは、一本の鉄パイプ】
【――否、確かにパイプだが"中身が空洞ではなく金属"だ】
【そのパイプを両手で持ち、不破の左腕目掛けて――右上から左下に向かう袈裟懸けの軌道で、思いっきり振り下ろすッ!】

【中身の金属の正体は"鉛"――つまりこれは、重量による打撃を目的としている攻撃だ】

【……?】 【相棒の姿が見えないぞ……?】
510 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) :2013/05/03(金) 22:09:15.26 ID:FNYRrXeRo
>>487>>503
だからさっきの言葉を聞いて無かったのか?あれか、お前の耳はただの穴か

【また「こんなの」と言われ、ちょっと怒っている】

...ニヤリ

やっと戦う決心が付いたかい?さて、こっちの蟹だが...

目からビームとかそういう類なのかね?

「密度500%、体積5m^3(立方メートル)形状、四角柱、位置補正、完了。生成!」
【ビームが発射された瞬間、氷を斜めに生成する】
【さらに、右方向に飛び退く】
【ビームは反対、一瞬左側に屈折し、その隙に射線から離れる】

さて、こっちの番かな
「密度50%、体積1m^3、形状、四角柱、位置補正、不要。生成」
【右方向に新たな氷が生成され、それを蹴って蟹の足元に飛び込む】

「全消去」

【途端、今までの氷が全て消滅する】

「密度、1000% 体積2m^3 形状、その他、位置補正、完了、生成」

【蟹の八本の足を取り巻くように氷が生成される】
511 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) :2013/05/03(金) 22:12:21.63 ID:FNYRrXeRo
>>510
/補足 取り巻くと言うのは、地面ギリギリの場所を氷漬けにしようとしています
/あと生成しようとするです
/すいません
512 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(山梨県) [sage]:2013/05/03(金) 22:13:46.72 ID:zomZ76Vmo
>>507

「奇形児じゃねぇなら、あれか? もはや人間じゃねぇってヤツ?」

【へへへっ、と相変わらずの女性がするようでも無いガサツな笑みをこぼしならがら】
【右腕を彼の首元へとすべらせようとしたのだった】
【もしこれで彼が抵抗をしなければ、そのまま肩を一方的に組むような形になるだろう】
【彼女らしい愛情表現か何なのか、少なくとも、初対面だから、とかの縛りは彼女にとっては無さそうだった】

「その目と顔の感じを見る限り…トカゲ人間さんとか? いやいやいや、かっこ良くドラゴンとかかっ!?」


【もはや彼のリアクションなどお構いなしに、右手で笑いながら彼の背中を軽く叩こうとするだろう】
【悪意とかのではなく、女子高校生並のテンションの高さである】
【KYというか、ウザったらしさを感じてもしょうがないと思うのだが】
513 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2013/05/03(金) 22:15:02.74 ID:Jfdt1TWF0
>>494

【液体が変化した骨針に対し、望月は両腕を交差させる構えを取る】
【はて、彼女はやはり指摘された通りの半端者で、とっさに最善手を選ぶことが出来なかったのだろうか】
【篭手があると言っても、それで全ての針を凌げはしないはずだ……】


 ――――鉄扉の構え―――― ≪ア イ ゼ ン ポ ル ト≫ !!


【ところが弾雨が晴れてみれば、彼女の身体に目立った傷はない】
【肩と背中の境目の衣が裂け、わずかな血が流れているが、それはほんの一筋でしか無い】
【大丈夫、なのだ――『毒』でも仕込まれていれば、別だが】


【周辺に散らばっているのはでたらめな方向を向いた針】
【それらは身体に触れるよりも『先』に、何らかの干渉によって弾き飛ばされてしまったらしい】


死人の婢でも結構っ!
私たちが死者の上に立っていることを理解できないおまえより、よほど上等だってことですからね!


【軽く息を継ぐと、右腕を溶かしたジ・エンブリオンへ踏み込んでいく】
【大きな歩幅で接近を重ね、最後、左足が前に出る一歩の瞬間――】


 ……、≪ モ ル ト シ ュ ラ ーク ≫ ! !


【少年の胸元に、身体全体の動きを載せた強烈な『右掌底』を、叩きこもうとする!】


【そしてこの一撃が決まれば、更に篭手の中で白い閃光が弾け】
【たとえ硬いものに阻まれようとも体内に『響』くような衝撃が、手のひらが触れている面から走っていく】
【受けるならば上手くやらなければ、想像しているよりも大きな】
【――外傷よりも大きな、『内』への損傷を被ることになるかもしれない】

>>508

(ミストドラゴン殿、でありますか)
(その音色が慰めになるなら、今宵はそうさせて頂きましょう)

【激しい戦いの中にある望月は、その言葉に目配せで答えた】
【幸か不幸か――ミストドラゴンという男の持つ「世界」に、彼女は薄々気付いてはいたが】
【当然、今それを咎める余裕など無い】
【彼を受け入れなければ、圧倒的不利な立場で――鬼畜のごとき者との戦いを強いられるのだ】
514 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2013/05/03(金) 22:17:34.89 ID:XdpZe6Sdo
>>505
【体当たりは当たった…が、浅い───というよりは、逃がされた≠ゥ】
【これだけ距離を離されては、追撃しようにも刀が届かない、抜き掛けた刀を納める】

【続いて目に映るは浮かぶ花弁、人を殺すには些か足りないように見えるそれが、一人でに浮遊し向かってくる】
【斬り落とすか───いや、その必要無しと見た】
【例えそれが何を意味しようと、致命傷にはならないとみれば】

【カカカカカッッ>氛氛氈I】

【───花弁の中を躊躇い無く突っ切って、白坂に一気に接近する】
【まるで機関銃の様な素早い下駄の音は、そのスピードを表すには十分だ】
【頬、首筋、髪───ありとあらゆる露出部分に薄い傷を刻ませながらも、それがいいとばかりに、笑って】

───楽しいネェ

【言い聞かせる様に、同意を得る様に、呟きながら刀を抜刀───横払いの居合い抜きを放つ】
【刀を抜けば、煌めく水滴───刀身そのものから滲み出て、その身を濡らすは月光を反射し輝く酒だ】
【斬れば、その身に酒気を刻む───戦いに酔った者の為の武器】
515 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [saga]:2013/05/03(金) 22:19:04.58 ID:Sv+Nt6vFo
>>503>>510

【蟹は、その巨体通り、そこまで機敏ではないのだろう】
【脚に殴りかかってくる男に対し、これといった妨害を打てなかった】
【ゆえに、男の「Make Or Break」は、見事蟹の脚の内、一本を崩し=A】
【やはりバランスが悪くなるのか、ぐらり、と蟹は揺れ動く】


「――――≪紫電縛り≫――――」


【――が、ぼそりと告げられるのは、蟹の上の少女、ひゆの一言】
【その単語が終わるが早いか、彼女の展開したチューブは男へ向かい、ムチのように叩きつけてくるだろう】
【しかもこのチューブにはスタンガンのような電気が纏われており、痛みだけでなく電撃による痺れまで与えてくる攻撃だ】
【二本のチューブは、男を左右から挟み込むように叩きつけてくるが――さて、どうする】


【と、そんな中で、もう一人が放つ、氷】
【態勢の崩れた蟹の下へ、それが潜り込むのは難しいことでもなく、】
【つまり、次の瞬間には脚を取り巻くように&Xが出てくるわけだ】


 うっとうしい攻撃方法するじゃなーい?
 んじゃま、機械と人間で、根比べ≠ナも、する?

『――≪大蟹玉≫――』


【マキナの啖呵と、それに続く蟹の機械音声】
【瞬間、蟹の背中のハッチが開き、そこからぽーんと飛び出すのは成人の頭くらいの大きさの玉=z
【――玉は、氷を投げた少年の頭上から落ちくるだろう】

【この玉の正体は、接触起爆式≠フ爆弾――すなわち、何かに触れた瞬間に爆発するブツだ】
【まともに喰らっても致命傷にこそならないだろうが、爆風と熱で大きなダメージを与えることくらいは簡単だ】
【――幸いにして、玉の軌道は至極単純な放物線】
【少年は、上手く対処できるか――】
516 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) [sage]:2013/05/03(金) 22:19:13.31 ID:ate7xicYo
>>500
【走り寄ってくる青年に、改めて視線を向ける】

どういうわけか、これだけはいつまで経っても慣れないんです
ええ、この臆病のおかげで難を逃れたこともありますし、そう言ってもらえるとありがたいです

【言葉を切ると、再び視線は前へ。この世のものとは思えぬ、その姿】
【横の人物はまるで動じてはいないようだ。もっとも、マスクに隠れて表情まではわからないが】

その通りですね、あれに一人で立ち向かっても勝てる気がしません
『斬れる』もの……こんなものでもよければ

【抱えていた『花火ランチャー』から左手を放すと、やはりそれを脇腹へ。めり込む。引き出す】
【握られていたのは、3本のナイフ。生活必需品として持ち歩いているものだった】
【本来は戦闘用ではないが、手入れはきちんとされている。切れ味は問題ないだろう】

【左手の指でナイフの刃を挟み、柄をマスクの人物へと差し出す。彼が受け取るか否かに関わらず。青い瞳は、敵の動きを追っていた】


>>502
……あまり、悠長に話している暇はなさそうですね

【パイプの中へ潜り込む異形・エウリュアレ。この場の地の利は、どうやら相手にあるようだ】
【潜り込まれては、居場所もわからない。青年には、優れた知覚能力などない。不意を打って飛び出してきたエウリュアレに、対応は出来なかった】

うわっ……!!

【またも、反射的に飛び退く。マスクの人物へと斬りかかるエウリュアレ、向こうには隙を見せる青年・ヒルコ。どうする】
【逡巡は一瞬。抱えたままだったガトリング、の姿をしたおもちゃ型の武器、『花火ランチャー』を誰もいない空間へ放り投げる】
【空いた両手を、それぞれ両の脇腹に突き入れ。引きずり出された両手には、それぞれ違うものが握られていた】

【左手には、いわゆるプレゼント包装を施された、小さな箱。右手には、赤い蛇腹型の打撃部をした槌……いわゆるピコピコハンマー】
【先ほどにもまして、外観までもおもちゃにしか見えない。こんなものでどうするつもりか】


舐めてなんかない。これが、僕のやり方だ

【ヒルコと自身との間の空間へと、まずは左手の箱を放り投げる。空中を舞う、プレゼント。そのまま、箱へ攻撃が加えられることがなければ】
【箱は空中で破裂し、7つの小さな鉄球を、ヒルコへと撃ち出すだろう。先ほどと違い、狙いは正確。なんの妨害もなければ、ヒルコの身体へめり込むべく、鉄球たちが飛来することとなる】

【その攻撃の成否は見ずに、続いて、眼前のエウリュアレに向けて】
【右手のピコピコハンマーを振るい、その石の剣を握る左手に、たたきつけようとするだろう】

【見た目は、おもちゃのハンマーだが、見た目に反して、このハンマーのもたらす打撃はそれなりに重い。まともに食らえば、木槌による打撃程度の衝撃を受けることになる】
【さらに、ピコピコハンマーによる打撃が成功したならば。エウリュアレのそばで、大きな破裂音のような音が弾ける】
【見た目に反した打撃+音による牽制。この男らしい、小細工だらけの一撃。果たして、異形に届き得るか】
517 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2013/05/03(金) 22:20:35.16 ID:qYlhSGvao
>>512
「ん………まあ種族から違うだろうな……」
【彼は昔にそういう種族を見た事がある。名をなんと言ったかな……】
【すると突然相手が肩をくんで来たが、とりあえず放っておいた。】

「(はぁ……まぁーた面倒くさそーな奴に絡まれちまったなァーー……)」
【内心は面倒だった様だが。】

「ん?まあドラゴン、ってのは少なくとも正解だな。」
【少年は続ける。】
「だって龍族の一種だからな。」

【どうやら本当に人間じゃないらしい】
518 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2013/05/03(金) 22:21:32.04 ID:y0L/BujH0
>>506
【薙いで力を逸らすならば、相手も無理に力ずくで行かない……】
【ある意味これは想定内の行動だった。むしろ相手は少女。膂力に頼るより力をうまく利用して立ち回るのは織り込み済み】
【勿論その力が斬撃に利用されることも、だ】

【―――だが、想定外だったのはその斬撃の速度……!】
【正面に回り込み直されたのが目に入った瞬間左足で踏み込み、槍のみが届く範囲に後退しようとしたのだが】


―――ッはァ!!


【―――間に合わない!致命傷とは行かないものの、脇に一本の筋が入る】
【その筋はあまりにも一直線で、彼女の精緻な斬撃の技術を知るには十分だった】

【―――ならば、こちらも本気を出さねばなるまい。敵は不撓の剣士、上等だ】

【眼光が明らかに鋭くなったのを合図に、槍は紅く燐光を発する】
【槍の周りの空気が明らかに揺れ、近寄りがたい瘴気が発生しているのが分かるはず】
【―――この槍の本質、「毒槍」たる姿がそこにはあった】

【一瞬のうちに万物を溶解せしめるが如き灼熱に覆われ、その真の姿をさらした毒槍】
【見れば、槍の周囲の地面が溶けだしている】

【―――瞬間。この槍を最大限に長く持ち、こちらも一歩で踏み込み、刺突】
【直線的な動きなので回避は出来なくはないが、少しの動きで回避しようとしたり、無理に受けようとしたならば】
【……容赦無く槍が纏う灼熱の瘴気が敵を溶かさんと襲い掛かるだろう】
519 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) [sage saga]:2013/05/03(金) 22:24:07.37 ID:Lim75hCC0
>>497>>509

【襲撃者への対処を行いながら、ミストラルの体温は少しずつ上昇していく】
【長く時間をかければかけるほど有利になっていくと言えるが、それには少し時間がかかるだろう】
【そのための時間稼ぎにミストラルは二人の仲間を頼らざるを得なかった】


引きずり降ろすことには成功したが……“死体”になってる予定だったんだがな……
そう簡単にはいかないものらしい―――やれやれ、とんだロマンチストだ

【ビルの屋上から落下し、その体を炎が包んでもなお、死んだように見えない襲撃者】
【その様子に少々驚かされたミストラルであったが、それを隠すかのようにうまくいかない自分を自嘲した】

―――そして俺はスロースターターだから奴を此方に寄越さないで欲しいと言ったというのに……!!
しっかりしてくれ……!!今は対処している暇が無い……!!

【味方を叱咤激励しながら、燃え盛る襲撃者から迫り来るヴェンツェルへと目を移す】
【先程から妙に余裕ぶった表情をしているのが気になったのか、動きを警戒する様子を見せる】

ふぅ……悪いが今お前とは踊れそうにない、遠慮させていただくとしよう
(炎を纏う相手に炎の拳で殴りかかってくる相手が無計画にやってくるはずはない……!!
 ここはまだ様子見の段階だな……!!今度こそ頼むぞ!?)

【己の胸部に迫り来るヴェンツェルの拳を後方へと飛びのいて回避すると、ミストラルは彼女に背を向けた】
【そして先ほど地面に引き摺り下ろした襲撃者の下へと走る!!】
【同時にバンチョーがパスした自転車がウェンツェルへと迫るだろう】

今は確実に始末できる相手から始末する……!!
悪いが手加減をするつもりは毛頭無い―――


【ミストラルの声に呼応するかのように右手の機械篭手が紅色の光を放つ――――蓄えた熱を放出するために】
【襲撃者の下へと走りながら右腕の機械篭手は放つ光を強くしていき、同時に熱量が掌へと収束していく】


――― 灼 蒸 殺 !!


【―――そして彼の掌に現れるは人間の頭大の大きさとなった球体状の紅い高熱の塊】
【それをそのまま襲撃者の胴体へと放ちながら尚もミストラルは駆け寄る】

【今襲撃者へと放たれた球体は火炎ではなくあくまでも高熱の塊】
【したがって命中しても燃え上がることは無く―――代わりに標的から水分を急速に奪い取っていく!!】
【火傷といった外傷は一切与えないが、極度の脱水症状を起こせば意識を保つことなど不可能だろう】
520 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/05/03(金) 22:25:12.03 ID:Ms4+e66Yo
【とある森林公園】

【水の国では機関による強硬なテロリズムが発生したらしい】
【この国でもその速報がテロップ、号外、生放送で流れた】
【首都での大規模な戦闘によって情報は錯綜しているんだろう】

【人々は街頭のビジョンや号外新聞に気を取られ、釘付けである】
【金曜の夜だというのにアルコールのほろ酔い加減は吹き飛んでしまったんだろう】
【人通りはいつもより心持ち少ない気がする】

【その都市にある大きめの公園】
【噴水だか、やたら広い芝生だか、ランニングコースだかあってしっかりと整備されている】
【もっとも、こんな夜分に出歩く人間なんて、ちょっとしか居ない】

【その一画、連なる街灯のある一本のしたにあるベンチにて】
【一人の男がそのペラペラの号外新聞を読み広げていた】

何でまたこんな急に………機関だかの考えることはよぉーわからん
あんな街襲ったって、金ばかりかかってろくな事ねえよ

【新聞を折りたたんでベンチに投げる。大きな見出しがでかでかと写っている。】
【男は煙草の灰を、横に据え付けてあった吸殻入れに指で叩いて落とした】

【黒の生地に黒いラインの入った細身のスーツ、黒いネクタイ、サングラス】
【街灯の明かりで伸びる影のように、やたらと背が高くて、痩せている】

【そんな男はくだらねえと呟いて、ダラっと背もたれによりかかる】
521 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [saga]:2013/05/03(金) 22:25:58.35 ID:iiKlV19Xo
>>504
>>495

【青白い光を発し、召還陣が起動――展開式の魔術を開放し、"弾"末魔と繋がった異空間が目を覚ます。】
【召還されるのはこの"弾"末魔に搭載された数々の魔導武装、そして今セリーナが呼び出したそれは――】


               "騎士怪醒"―――<ティターン・アーマー>ッ!!


【刹那―――セリーナはセリーナで、なくなっていた。透過した陣が消えると、そこにいるのは異形の存在。】
【召還された武装は"魔導鎧"――魔力を人造的に生み出す魔道エンジンを背に積んだ、悪魔製の"自動装着アーマー"】
【太古の巨人族、強固な皮膚を持つ「タイタン」をモチーフとして精製された強固な外骨格に全身を包まれたセリーナは】
【見た目には、まさに"人造の悪魔"――機械と、悪魔とを融合させたかのような不気味なシルエットと化す。】
【しかし"ソレ"は紛れもなく、ただの人間であり能力者ではないセリーナを"戦士"の次元へと昇格させる為の"武器"で】
【関節部分に、魔力が流れていく音が木霊する――魔道エンジンの駆動音が全身を駆け巡る。】
【装着された事で使用者のパワー・防御力を大きく上昇させるその鎧――外見こそ生物的なフォルムを持っているものの】
【魔力によって駆動するこの鎧はまさに、特殊な動力を有するとはいえ一種のパワード・スーツと呼べるだろう。】

【――尚、彼女が頭部に被っているテンガロン・ハットの影響で装着後の鎧にもその「形状」がきちんと反映されている辺りが】
【いかにも単純な"メカニック"――機構を有するものでなく、悪魔の技術で造られた"魔導機械"である事を伺わせる。】

(――まず、アタシは防御を固める。後ろの女の子――"絶望ちゃん"はカラスで後方支援を、それに対して前衛と勤めるのがあの――)
("サムライ・ボーヤ"、あっちの攻撃に捕まったら生身だと耐え切れない・・・だから、なによりもまずガードをしないと。)
(その上で攻撃を重ねるのがベスト、でも問題は――)

【――ライラを、みやる。此方へとかけられた言葉は意外にも、なんだか熱意の篭ったもので。】
【魔術師のクールなイメージとは裏腹、この青年はかなり熱い。術式の詠唱もかなり、ド派手で】
【とてもセリーナ好みの、勢いのある攻撃で思わず「おおっ!」などと声が漏れたの、だが】
【――状況は良くないかもしれない。敵が前衛・後衛と別れているのに対し】
【此方は魔術師とガンマン、どちらも遠距離がメインの戦法を取る後方型だ。これは――相性が悪い、か。】

【敵はといえば、コミュニケーションこそ取れているようには見えないものの、意外にも役割分担はしっかりできている。マズイ。】

(――アタシもライラ君も、後ろで活躍するタイプだ。ただ――ライラ君の本領発揮がどのレンジなのか、そこははっきりとしないね。)
(探り探りで良い、ここは強引にでも――ラインを引き上げるッ!!)

――カノッサを、壊滅させる?あっははは!頼もしいよ、ホント――君みたいな子も、仲間に欲しいなって思えるくらいねッ!
魔術師ってもっとこう――根暗なイメージがあったんだけど、ライラ君は勢いがあってアタシ好みさね、よろしく頼んだよ!
それで、そっちにいきなり攻撃行ったみたいだけど――ッ!!

【――狙われたのはガードを固めたセリーナではなく、ライラの方だったか。魔術の展開にはラグも生じるだろう、とセリーナは判断し】
【"弾"末魔を再び構える――そして今度は腰溜めの状態から一撃、飛び込んできた"亡霊"へと弾丸を放つッ!!】
【魔弾は直線を描き足元めがけ、機動力を削ぐための一撃で確実にダメージを与えていくよう、飛来するだろう。】
【問題は――妨害がくるか、否かだ。烏の主――ウェル子、"ゼツボーちゃん"へと更に銃口を移動させ】
【ハンマーを起こし――恐らくは後方から支援してくるであろう彼女に、照準を合わせようとする。】

――ライラッ!あっちは前衛と後衛で分かれてるッ・・・それに意外と、コミュニケーション取れてるみたいだ!!
こっちは前衛がいない、だから残段数の多い"君"がでっかいのを撃ってくれても、構わないッ!!
アタシがそのお化け太郎、引きつけてもいいけど――どうしたいッ!?
522 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2013/05/03(金) 22:28:10.14 ID:PFW5s2+t0
>>499

【「そう!」と溢れた声が今日始めて喜色で染められていた。何もなく年相応で喜ぶ声音は、ただ今更平常とも見えないか】
【そもそも内容が内容なのだから。思考の紙切れ一枚すら挟まない即答、絶句されたことも素知らぬ風】
【きっと表情にも出ないのだろう考えを察するだけの技術を持ち得ないなら、小川に流した笹舟のよう、流れてしまう】

【細こい首にたくさん嵌めた首輪の数々、それなら彼女だって所有されていると気付くのはきっと容易いはず】
【手首の包帯の下だって似たような有様なのだろうから――立ち上がった姿は瞳だけで追いかけて、】

どうしたら来てくれるかって、知ってるよ。……嘘吐いてなければ、だけど

【――少しだけ瞳が丸みを帯びたなら、予想していたよりも食い付かれたのだろう、ぱちりと瞬きひとつ挟んで】
【呼び出す方法を知っている。ただし騙されていないなら――どこか曖昧な答え、信用しきるには危うい気もするけれど】
【あの霧の中を結界まで突破して延々登ることを考えたなら、ずっとずっと楽にも聞こえるのだろうか】

……でも、遭いたくないの、あなたがして

【あの半魔はこの少女と父の関係を知っているし、何なら叔父らしい(まだ意識が薄い)彼へ繋がることだって、予想できただろう】
【彼女はただそう言われただけでそれが罠かどうかとか知らないし、難しいことは苦手だし――大人に任せちゃえ、なんて】
【父親には黙っていたのはなるべく近場に持ち込みたくなかったからというのと半魔が怖いことがほぼ半分ずつ】
【いっそのことその役割すら譲渡しようとすること、――気乗りしていない、天敵とも言えるから仕方ないかもしれないけれど】
【(そういえば。最初は「お前」と呼んでいたのがいくらか柔らかく変わっていた)】

……――なにそれ。

【こんな言葉も何度目だろうか。現状に対する理解が追いつかないように浮かべる表情、首を傾げて】
【棘を喪った腕で精一杯にきっと豪奢なのだろう着物を抱きとめる姿、じっと見つめてみても、理解がまだ遅い】

え……、……ありが、とう?

【和服が家にあるならば気紛れ程度に着てみることもある、そんな近いとも遠いとも言い切れぬ曖昧な距離感】
【さっきも思い出すのにそれなりの時間が掛かったことからも、くれるというそれの価値。まるで分かってないとすぐに察することが出来る】
【首をかしげかしげ紡ぐお礼の言葉は曖昧で。猫に小判と言うか、――少し以上に、もったいない、気が、】
523 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/05/03(金) 22:33:28.12 ID:Uob/qc0Eo
>>516
なるほど、ナイフか
なかなか上出来だ、ありがたいよ青年
【差し出されたナイフを受け取ると同時に、抱えていたガトリングらしきものを見る】

(ヒルコがひるんでいるあたり、ただのおもちゃのようだ、威力はない...)
(とはいえ、この場所で火を使う物があるというのは好都合)

物分りがいい、君は好青年のようだ
そんな君にひとつだけ、火を使う飛び道具―銃でもいい
それをすぐに取り出せるように意識をしたほうがいい、ここではね

【このマスクの者が何を考えているかは不明だが、こういうあたりなんらかの意図があるのだろう】
【その目線は、無数にはしるパイプにへと向いていた】

>>502
(なるほど、あの女は相当このヒルコという男に心酔しているのか)
(それとも、ただ感情的なだけか)
(にしてもだ、あの筋力はここではなかなか使える)

【ヒルコが馬鹿にされたのに対し、怒りを見せたことで、彼はひとつの仮説をたてた】
【芝居をしている最中で、彼はエウリュアレという化け物に対して考察をしていた】
【恐らく、この化け物は通常の手段で[ピーーー]のはかなり難しいところであろう】
【...としたら、ここは地形を使って[ピーーー]しかあるまい】

(幸い、手札はある)

【パイプラインが縦横無尽に張り巡らされている】
【即ち、それは攻撃がパイプラインにあたっても仕方ないという事】
【ましてや、彼女の腕力だ、パイプが壊れてもなんの不思議はない】

【シミラーは、すぐさま下を見やり、パイプラインのほうにへと跳ぶが―】

ぐぅ・・・!!

【もちろん、下から出現するとは思うまい、足に石の剣が食い込んだ】
【もしかしたら、パイプラインが石の剣の近くにあれば、壊れてその油がエウリュアレに飛びちるかもしれない】
【呻き声をあげながらも、彼は近くにあるパイプラインのほうにへと駆け寄る】
【果たして、何を企んでいるのだろうか―】

524 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(山梨県) [sage]:2013/05/03(金) 22:33:54.90 ID:zomZ76Vmo
>>517

【肩を組んだことによって、彼女のかなり大きめのアレが彼の体に、これでもかと言わんばかりに接触するようになったが】
【もちろん彼女が気にする筈も無く】


「龍族ねぇ……? それってあれかい?
人間でもあってドラゴンでもあるってヤツなのかい?」


【肩を組んだ状態から、顔だけ彼の方へ向けて】
【ドラゴンという予想が、当たったためか、何処と無く嬉しそうな表情を浮かべていた】
525 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2013/05/03(金) 22:34:17.56 ID:VJIDxshWo
>>514

【浅い浅い、子猫が作る引っ掻き傷並みの、ささやかな痕】
【そんなものしか残せなかった、けれど――佳月は嗤った】

 【吟醸に「抗体」がないのなら、数秒置いて、「それ」は効力を発揮し始めるだろう】
 【傷口から全身を廻る、微かな不快感。例えばそれは、吐き気や頭痛となって現れる】
 【死に至ることはない、けれどずるずると足を引っ張る――「毒」、それが刃に仕込まれていた】
 【今はまだ、精神力を以て無視できる。しかしこれが蓄積されていけば、厄介になることこの上なし――】

【――さて、佳月本体はというと。後ろに数歩、たたらを踏んでいた】
【これだけ細い、折れそうな体躯なのだ――耐久性はめっぽう低く】
【掠っただけの体当たりも、十分なダメージとして蓄積される】

う、――――――ッ

【それでも必死に足を動かして、居合いの直撃だけは避けた】
【ぱくっと、薄く裂けた細い腹――黒いインナーと、皮膚と、幾許かの肉を斬り裂き】
【滴る血が夜空に舞ったなら、きっと吟醸の血を求めるこころを、すこしだけ満たすのだろう】

【次の瞬間――かくり、佳月の膝が笑う。驚いたように目を見開いて】
【そして瞬時に理解する――だって、自分と同じ手を、相手が使っているのだから】

……ぎ、吟醸さん……もしかして私のドッペルゲンガーだったり、します?

【「だってほら、見た目だって似たようなモンなのに、使う手まで同じなんて、ほら」】
【冗談交じりに笑って見せる、けれどその顔には僅かな焦りの色が見えて】
【血と共に全身を駆け巡る酒精――それが、佳月の冷静な思考を奪ってゆく】
【本当は青ざめたって可笑しくないのに、それに反して桜色に染まる頬が、何とも滑稽だった】
526 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga sage]:2013/05/03(金) 22:36:30.75 ID:LyfhUS5F0
>>508

――――下らない……浅ましい……!

【昂ぶるミストドラゴンとは対照的に、どこまでも冷えていくシュバルツガイスト】
【人間と言うものも、ここまで冷たい目を出来るのか――――そんな事を思わせるほどに】

正義など、単なる建前でしょう……?
お前はただ、人殺しに酔ってるだけだ……! そして、それだけで自己肯定してる……言い訳しながら!!
自分が正義だと思ってなかったら、耐えられないんでしょ? 分かりやすい悪役を相手にする事で、言い訳してるんでしょ?
――――不合理。言い訳の為に武器を取る様な分際で、私たちの前に立つんじゃない!!

【ミストドラゴンの『歪み』とも表現できる狂気――――普通なら、それにあてられて精神の均衡を崩すのが妥当なのかもしれないが】
【シュバルツガイストの感じたそれは、どこまでも『不愉快』と言う感情だった】
【不合理――――理に合わない存在。自己矛盾を孕んだままで、戦場に立っている――――そんな風にミストドラゴンが見えた】
【それが怒りを煽りたてているのだろう。対峙するシュバルツガイストもなお、殺意を滲ませる】


>>513

「……へぇ、お前、格闘家かぁ……」

【先ほどの方向はどこへやら。どこか間の抜けた声を上げるジ・エンブリオン】
【機関一行の中でも、事更に幼い彼では、仕方の無い面もあるのかもしれないが、その言動はどこか幼稚である】
【とは言え、先ほどの攻撃を見ても、ただの稚児とは到底言えないのだが】

……死人に囚われて、生きている今の世界を見えないお前の言う事か……犬!!

【ミストドラゴンと対峙しながらも、チラリと一言だけを飛ばすシュバルツガイスト】
【今の相手が違う為、それ以上の事は口にしなかったが――――それでもなお、彼女の中には侮蔑の怒りが渦巻いているのだろう】
【しかし今、フランツィスカが相手しているのは――――ジ・エンブリオンの方である】



>>508>>513

――――距離を取ればどうにかなると思ったか!? 阿呆が!!

【呼び水に引っ掛かった格好のシュバルツガイストだったが、それを痛手と感じる様子を見せなかった】
【こうした状況で対応できなければ――――そもそもこの場を預けられたりはしないと言う事なのだろうか。冷静とは言い難いが、対処は素早かった】

【――――肩、そして腰から、機械の触手の様なものが突き出る。その先端には、楕円のライトの様なものが、接続されていて】

ぐっ…………――――焼かれろ、この光で!!

【前に振るった腕の勢いを殺さずに、そのまま前のめりになる格好で、シュバルツガイストは触手のみを横へと伸ばし、叫ぶ】
【次の瞬間――――触手の先端のパーツから、ジャッ――――と言う中低音と共に、それぞれレーザーが発射される】
【前のめりになった頭上を、『スクラッパー』が掠めていきながら、レーザーでの反撃――――スピード重視の一撃であり、ダメージはさほどでもないだろうが、着弾個所は軽い火傷を負う事になるだろう】
【だが同時に、前のめりになったシュバルツガイストは、体勢を崩している。次の一撃が放てるならば、チャンスかもしれない】

「――――うわ――――――――」

【シュバルツガイストの身のこなしとは対照的に、掌底をあっさりと打ち込まれるジ・エンブリオン】
【衝撃が身体に伝わった瞬間――――バシュッと、ジ・エンブリオンの胴体に大穴が空く。掌底が、まるで貫通するように――――】
【その身体は、やはり腕と同じ、青い半液状の何かになっており、ぶち抜かれた分の液体が、背後に飛び散った】

「う、ぐ……ぅ、やった、なぁッ!!」

【胸元に空いた穴は、じわじわと窄まり始めているが、そのスピードは遅い。再生している様だが、ダメージに追いつくほどの勢いは維持できないのだろう】
【むしろ、ジ・エンブリオンはそのまま、接近してきたフランツィスカへの反撃を試みる】
【――――突如、顎が巨大化し、そのままフランツィスカへ噛みつこうとする。狙いは、胴体をぶち抜いた腕】
【いくら巨大化とはいえ、一撃で噛みちぎるなどは無理な相談だろうが――――腕へのダメージを負う事は、戦う上で決して良策ではないだろう】
527 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/05/03(金) 22:40:59.14 ID:qYlhSGvao
>>524
【彼女のかなり大きめのアレが当たっていたが、彼は1900歳代の龍族が好みなので別段気にもせず】

「マムクート……と言う種族を知ってるか?」
「俺はそれなんだが、普段は人間の姿をしなくちゃならねえ。」
「だが、特殊な石を使う事で俺たちは人からドラゴンに変身する事が可能になる」

【と、懐から鈍い輝きを放つ石を取り出した】

「これは龍石、と言ってな。ドラゴンのパワーが凝縮されているとともに、俺たちの命の源の石だ。」
「ま、俺はドラゴンモードの方が好きなんだが、かなり体力を消費するもんでな…」

【ハハハ、と苦笑いを漏らして、彼は龍石を懐にしまった。】

「ま、俺は龍族の一種、って訳だ。なんならドラゴンになって見せようか?」
528 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2013/05/03(金) 22:43:15.20 ID:QTEdlc+R0
>>515
聞こえたからまた言ったんだよ。
まあ、お前のおかげで決心はついた。ありがとよクソガキ

とにかく、こっちで足を壊していく。攻撃は頼むぜ

【口ではこんなの、とかクソガキとか言うものの、攻撃を任せる辺り少しは信用しているのかもしれない】
【初対面に等しい少年を信頼してしまうのは、その乾いた目に少し親近感を覚えたからか】

【そんな会話を交わす間に、突然飛んでくる鞭のよう電撃をまとったチューブ】
【反応が少し遅れるが、それでも反射神経には少しばかり自信がある】
【右手をぺたりとパントマイムでもするように空気に貼り付ける】
【空気に形を与える。すると出来上がるは空気の壁】
【チューブは見えない壁にはじかれる】
【しかしこの能力は連発できない。したがって壁を作れたのは片方だけ】
【もう片方のチューブには何もできない】

【が、それもこの男の作戦のうち】

もらった…ぜ!

【電撃をまとったチューブの一撃を受け、自身の体に当たってはじけたチューブをしっかりつかむ】
【チューブの一撃は少し前の戦闘で負傷している男にとって、小さくないダメージ。しかも電撃をまとったチューブをつかんでいるためダメージは続く】
【この行動には、それほどのダメージを受けてまで行う価値があった】
【つかんだチューブを思い切り引っ張る】
【見た感じ非力な少女を地面に引きおろせれば、かなり有利になれるはず】
【そう判断しての行動】
529 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(山陽) [saga sage]:2013/05/03(金) 22:44:24.25 ID:rFjDamdAO
>>498

【今まさに死刑が執行されようとしているその場所へ――――“カツン”】
【――と、ヒールが地面を蹴りつけるような、そんな硬質な足音が響いた】
【現れたのは、女だ。男に近付いてゆく足取りに、一切のためらいは無い】

あら、あらら。いい男、みぃつけた……

【彼女は目ざとく相手を見つけたならば、とても御機嫌な笑みを湛える――】

【青紫の長髪の毛先だけをリボンで纏めた、黄色の瞳を持つ長身の女】
【丈の短い華美なドレスが、メリハリのある魅惑的な身体を包み込み】
【片手には、柄が螺旋状に捻れている巨大なハルバードを携えている】
【大きく露出した胸元で、細い鎖を通して首に提げられた『青い鍵』が揺れ】
【芳しい香水の匂いも相俟って、妖艶な雰囲気を醸し出していた――が】

……ねーえ、そこな“八重歯の可愛い”おにィさん?
手癖の悪ぅいコをイジめるより……おねェさんと遊ばない?

【ドレスの裾からすらりと伸びるのは、ヒトでなく、ウマの両脚だった】
【つまり先程からの足音は、ヒールでなく蹄が地面を叩く音だったのだ】

【とまあ見た感じでは、どうやら正義の味方なんかではなさそうだが】
【少し離れた位置から女は、「遊びのお誘い」を男に申し込んでくる】

/まだいらっしゃるでしょうか!
530 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2013/05/03(金) 22:48:38.08 ID:cXMPV7hs0

>>516

「なぜそんなに必死で戦うんです? こんな場所は僕と同じくらいどうでもいい所でしょう!」

【なおも諦めぬ丸腰の青年にヒルコは声を荒げる】
【鉄塊の様な剣を持つと、つかつかと丸腰の青年に歩み寄るが】

「これは・・・!」

【宙に放り投げられるプレゼント箱】
【ヒルコは何事かと警戒し、剣を構えて防御の姿勢を取るが】
【それは誤った判断だった】

【逃げずに身を構えていた中でプレゼント箱は破裂】
【7つの鉄球がヒルコに飛来する!】

「ぐ・・・ぅ!!」

【鉄球は肉を抉り、ヒルコの身体へ、四肢へ食い込むが】
【ヒルコは大きく体を振ると、血を流しながら息を荒げる】

「殺す気で、挑めと! 言ったはずでしょう!
 アナタはその気になれば僕を2回殺せたというのに! どうしてこんな玩具のような攻撃ばかり!?」

【飛来するピコピコハンマー】
【それはエウリュアレの手を叩く】

【まるで金属が金属を思いっきり殴ったような音がした】

『無駄だ・・・! 私の身体は全身が強化細胞! 刃物や鈍器、銃弾すらも私には効かない!!』

>>523

【構わずエウリュアレはマスクの青年に斬りかかる】

『ふぅー! ふぅー!』

「エウリュアレさん、落ち着いてください」

【いきり立つエウリュアレをヒルコが宥める】
【シミラーが駆け出した所を見るとエウリュアレはさらに追撃せんと試みる】

『 逃 が す か !』

【エウリュアレは再び腕を昆虫の様に変化させ!】
【石の槍を作り出し握ると】
【シミラーへ向けて投擲する!】

【シミラーの背後には廃油の溜まった給油タンク・・・!】
531 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/05/03(金) 22:49:39.73 ID:6krnxjfZo
>>520

【ダラっと背もたれにもたれかかる男の前に現れるのは不思議な人物】
【真っ白なローブを着込み体の殆どを隠したその姿、唯一露出されている口元にも表情は宿っておらず】
【そして手に持ったランタンのぶら下がった棒は今にも消えそうなか弱い灯りを灯していた】

…水の国での戦争、正義側も大きく動く事でしょう
そうでないと世界の均衡が保てなくなってしまいます

【温度の篭っていない言葉はきっと目の前の男に向けられているのだろう】

心なしか街も少し慌しいように思えます……
抗う手段の無い人達はいつも戸惑うばかりで可哀想

【テロ、それにより関係の無い場所にまで陰鬱な何かが重く圧し掛かる】
【それに対して紡ぐ言葉も酷く冷淡な物で】

きっとお金なんて関係ないんです、群集に不安さえ孕ませればそれで満足…

【一通り言葉を吐き出した人物は頭を覆っていたフードを外す】
【フードの中から現れたのはこれまた無表情な顔の少女で】

隣良いですか?少しばかり歩き疲れてしまって

【ローブの中から現れた指先はベンチの空いているスペースを指した】

/ごめんなさい!早速ですが次遅れてしまいそうです!
532 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [saga]:2013/05/03(金) 22:49:41.15 ID:Sv+Nt6vFo
>>509>>519


『フワハハハ!! 久しぶりではないか、漁師<b!!』


【――甲冑の男は、バンチョーがパイプを持ったのを見て、豪放磊落に笑う】
【まるで裏表を感じさせない、豪傑の笑みを携え、】


『――この不破雷道(ふわ らいどう)ッ!! 敗戦の汚名、今こそそそいで見せようぞ!!
 御ォーーー意ッ!! 御意御意御意ィィーーーーーッ!!』


【――雷道の選択は、クロスカウンター=I!】
【バンチョーのパイプを左腕に受けながら、しかし右腕の火縄銃の銃身を、バンチョーと同じく袈裟懸けで、バンチョーの左側方から胴体へ叩きつける!!】
【猪武者まっすぐらの雷道の選択は、吉と出るか凶と出るか――いや、「消えた相棒」のことを、まるで気にしていないようだが……】


 ――あ、こら!! 逃げるとは卑怯な!!


【ヴェンツェルはといえば、引いたミストラルを素直に追いかけ――】


 ――――って、引っかかるわけないだろ! 浅はかな!!


【――ガキィンッ!! 両手を組み合わせ、両腕の力を合わせて下へ振るうことで、自転車を叩き落とす!】
【更にひしゃげる自転車に、相変わらず余裕に微笑するヴェンツェル】
【洞察力・反応速度・身体能力――どうやらこの少女、指揮官を名乗るだけの実力は備えているようだ】


「さて……釣られた≠ネァ?」


【そしてミストラルの放った高熱の塊を、襲撃者はもろに喰らう】
【が、なぜか、こいつ、まったく意に介した様子がない】

【――ブゥン! と大きく竿≠轤オきものを振るい、炎と熱を払いながら、ゆらゆらと歩き出でるのは、】

【すっかり服が焼け、上半身裸となった、痩せ形の男】
【彼の胸部に刻まれているのは、「61」という数字である】
【また彼が右手に持つのは、長い竹竿の先端に針付きの糸を括り付けただけの簡素な釣り竿だ】

【……妙なのは、彼の上半身の皮膚に、なんだか金属質な部分が散見されることだが……】


「……あっしは、荒覇吐播磨(あらはばき はりま)――……いや……――」


【――ス、と播磨は左手を、前にかざし、】


「――――メカハリマ≠ニ名乗るべき、かねェッ! キエェエエエイッ!!」


【直後、播磨の左手の平から、ズガガガッ!!と、針≠ェ十数発、連続して銃弾の如く&たれる】
【いわゆる釣り針ではなく、まさしく針≠ナあるそれらは、ミストラルを蜂の巣にせんと襲いかかる!】


 ――ハッハッハ! どうだい! イマイチ頼りなかったハリマ君も、マキナちゃんとひゆちゃんの手にかかればこんなに立派に!!


【――どうやら、このハリマという男、身体を機械化≠オているらしい】
【熱や炎を喰らってもほとんど動じないのは、それが理由という訳か】
533 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2013/05/03(金) 22:53:31.76 ID:HYLckMg0o
>>498
/まだいらっしゃいます?
534 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga sage]:2013/05/03(金) 22:55:36.41 ID:ZhmLG+Fxo
>>522

ええで、ただし勿論……相応に準備が整ってから、になるが
今は……そうやな、そのやり方とやらだけ教えな。 やるやらないは、今の策が成ってから――

【平然とした顔で昏い策謀をのたまう彼であったが、其処にある疑問点に触れられる危険性をまるで無視しているのか】
【古めかしい恰好なのだからその類の和服を趣味で集めていたにしても、女物を持っているというのは、気が付いてしまえばきっと謎だ】

【相手に渡した、子細は省くが絢爛であることに間違い無い柄の着物だって、丈がやや長めだが紛うことなき女物であり】
【「送る」と言うのだから恐らく他にも所持しているのだろう。 それも二枚三枚では無いだろうし、既に貸したものだって十着は超えていた】

……そッち、まな板やし、着崩れせんでよう似合うんちゃうか
丈の長いんは生地詰めるなり着方で塩梅良くするなり、好きにすればええし……

【一言目が何を指すのかはまあ、口が悪い以上の何者でも無いのだが。 その後には、まるで着慣れした者のような口を利いた】
【引っ張り出せばもっと絢爛な物さえあるのだが、「昔のお古」など渡した所で逆にこっ酷い目に合うのは目に見えている】
【と、そこまで考えて、ふと思い付いたのは――上弦を描く口許、妙にご機嫌に見えるのが嫌な予感しかしないのだけれど】

――何なら着て帰れば、あれも喜ぶんちゃうか?
今、適当に見繕ったろか。 化粧なりもしてやったってええが

【怪しむならばさっさと帰ってしまっても良いし、判断は相手に委ねられるが――引き合いに出すのは、少し卑怯か】
535 :【名前】シト【性別】男【生成(形成)魔法(氷)】 :2013/05/03(金) 22:55:44.73 ID:FNYRrXeRo
>>515>>528
ま、そんな事だろうとは思ったさ

こっちも、あんたが居なかったら1vs3とかキツイし、ありがとよ

【そう言いっていると、上から謎の物体が降ってくる】
【ハッチが開く音で、察したらしく、蟹の足元の氷を消す】

「密度2000%!1m^3 形状、円柱、状態、空中浮翌遊、位置補正完了!」
【少年の上2m程の場所に薄い円盤状の氷が出来る】
【密度は通常の氷の約40倍、先程蟹の足に張り付いた氷の二倍程度】
【ダイナマイト程度なら、爆風を全てシャットアウト出来る】

【それとほぼ同時に男が電撃を食らう】

...ッ...!

【男を助けたいが、男にも何か計算があることを察して、動かない】
536 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(岐阜県) [sage]:2013/05/03(金) 22:56:24.54 ID:GgTZN3pgo
>>504>>521

【叩き落とされたカラスの消滅を目にし、やっぱりか、とすぐさまウェル子とゴーストへ視線を移すライラ】
【初っ端、さながら特攻隊のように突進してくるカラスたちは、所詮彼女の物で、「使い捨て」だったのだろう】
【しかしながら、それが大量にいるとなれば――――1羽1羽はそれほどではないにしても、少々面倒なことになるのは自明である】

(あくまで――――目的はあのウェル子とかいうのとゴーストとかいう奴。カラスはそこまで気にしなくてもいい……)

【とは思うも、全力でカラスを使った攻撃を仕掛けてくるであろうウェル子には、それ相応の緊張感を抱かずにはいられない】
【―――今「カラス」によって弾かれた「Wind Cutter」も、それに拍車を掛ける。ある程度の威力を持った攻撃を撃ち込まなければいけないのだ】


【と、忘れてはいけない、第2の刺客】
【超低空滑空とも言うべき移動速度は、ライラの予想を上回った。そしてライラの身体能力は成人男性のそれ―――クロスさせた小太刀が、ライラの体を切り裂く】

……く、ッ……っと……!! 幽霊らしく、取り憑くってか?

――――テメーも、俺達に倒される前に――――――

【されど、少ないとはいえライラも数々の戦いを経験し、地道ながらも戦士としての階段をステップアップしてきたのだった】
【直線的なゴーストの動きも幸いし、バックステップを踏むことで腕をすっぱりと切断されるような事態には至らない。彼の小太刀に合わせるようにクロスしていた腕の肌が、軽く切れた】
【そして傷を無視。右手に持った杖に左手を添え、ゴーストから見て右上に振りかぶられた杖。何が起こるかなど、いうまでもない】

――――とっとと、天国に昇天でもするんだな!!! 

「  F  1     H  e  a  t  i  n  g  」 ! ! ! 

【小太刀を振った後のスキを突いたつもりで、足を踏みしめ、腕力をフル稼働させて放つ杖での殴打】
【上から来るために重力の加速度も付き、先ほどのカラスを叩き落としたそれとは段違いに重い一撃だ。身長並のその長さなら、尚更の事】
【そして、もしそれが彼の皮膚に当たるのならば―――熱い、まるで焼けるように熱いのだ。見れば、杖の表面が赤く発光しているのがわかるだろう】

【だが、硬いとはいえ所詮は木製であるし、前述したように力は成人男性のそれ。ゴーストの身体能力ならば、回避できてもなんらおかしくはないが】


【さて、ライラはセリーナの魔銃―――"弾"末魔の全てを知っているわけではない】
【だから、弾丸を発射したと同時、セリーナが異形の存在へと姿を変えていたのには、少々驚きを隠せない。「おぉ」なんて声が出るくらいには】
【見た目的には、鎧のようなそれ。ガンマンである彼女を補助するためのパワード・スーツのようなそれなのかは、まだライラの知ることのできる情報ではない】


【セリーナの予想は正しい。正直、近距離戦は苦手である】
【このゴーストのように身体能力が馬鹿みたいに高い相手ならば今はまだ対応できたとしても、徐々に体力を削られていくだろう】
【セリーナはどうなのだろうか、このゴーストに対応できるだけの攻撃翌力は持っているのだろうか――――持っていると信じたい、のだが】

【ライラのゴーストの対するものを見れば、きっと近距離が苦手だというライラの性質がわかってくるだろう】
【当のライラも、この状況で「ゴーストを一人で叩きのめす」なんてふざけたプライドを持って離さないようなバカではない】


アンタがこの腐れ幽霊を引き付けられるってんなら、ぜひともお願いしてーな!
俺の魔法は特別だ、強い魔法は、それなりにチャージが必要でな! だから――――――こいつを頼む!!


【ライラも叫ぶ。即席のコンビだ、前衛後衛なんて決めていられない。ならば、1対1に持ち込むことができれば、ある程度のコンビネーションの差は縮まるだろうと思い】
【最終的には、セリーナにゴーストを引き付けるように願う形となった。上手くいけばいいと、そんな希望を持ちながら】
537 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(山梨県) [sage]:2013/05/03(金) 22:57:14.36 ID:zomZ76Vmo
>>527

【ふーん。っと、真面目な話を聞くのは慣れてないらしいが、何処と無く真剣な表情を浮かべ彼の話を耳にいれた】
【風貌からして不良ではあるが、真面目に決めるところは決めるらしい。あくまでも、彼女の中では、だか】


「俺には難しくてよくわからないが……疲れるならいいさ、無理に疲れろとは言わねぇよん」

【先ほどまでよりかは控えめな、何と無く少女らしい笑みを浮かべて】


「好きなことだからこそ、たまにしかできないから良いんじゃねぇ?俺はそう思うけどな」
538 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2013/05/03(金) 23:02:20.44 ID:XdpZe6Sdo
>>525
【斬り裂いた───まだ浅いが、これで終わっていても楽しくない】
【一撃に掛ける勝負もいいが、やはり楽しみは長引いてこそ】

───くっくっく…見掛けに寄らずエグいネェ

【刹那の一瞬の呟き、その内にあるは、体を巡る毒だ】
【まるで悪酔いした翌日の朝のような、視界の揺らぎそうな不快な不調】
【すぐにわかった、それが先程の花弁から来たのだと】

さぁねぃ……もしかしたら、生き別れの肉親か、はたまたお前さんに化けた妖か───
ま、ンなこたぁ今はどうでもいいじゃあねぇか

【何かを知っている訳でも、隠している訳でもない、ただ、あるがままに受け止めているだけ───故に、彼は只管に落ち着き払っていて】
【足がフラつきそうな不調も、常に酔っ払った彼からすれば慣れた物、一歩を踏み出し、距離を詰める】
【居合い抜きから抜いたままの刀は、得意とする構えに反して納める事なく、置いて来た様に引いたまま、くるりと回して、柄頭が掌に付くように持った】

───千鳥>氛氛氛氛氛

【僅かな溜めの後、放たれるのは神速の連続突き、銃撃の連続かと見紛うばかりの素早さだ】
【だが、一発一発はごく浅い───その意味する所は、肉の引っ掛かりを無くして連撃を盤石な物にするだけでなく、もう一つ】
【攻撃回数が多いということは即ち、酒気を何回も刻み込めるという事───】
539 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2013/05/03(金) 23:02:55.76 ID:HYLckMg0o
/失礼しました。>>533は無しでー
540 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2013/05/03(金) 23:03:36.59 ID:0ocSUA0c0

【櫻の国――――以前までは人間達の住んでいた一つの村】
【桜の名所として有名だった場所だけれど、今は妖怪達が住んでいて】
【もう花も散らしてしまった木の下で、酒を飲むのは2匹の妖怪か】


「ねぇ……何で君が拙(ぼく)の隣に居るのさ
君の器量は確かに悪く無いけど、拙としては見飽きたよ?」

『何だか褒めているのか貶しているのか分かりませんねぇ〜
こう見えても〜、若大将よりはずっと年上なんですから〜少しは敬って下さいよ〜』

【一匹は烏天狗。顔立ちは少女と見間違われても可笑しくないけれど、山伏の格好から考えて恐らく男と見て良いのだろう】
【もう一匹。さて、妖気こそあっても、特徴的な姿は認められず】
【ゆるりと笑う表情。ただそれだけ見れば、町娘の他ならないが】


『大体にしてですね〜。若大将はつい数年前までおねし「わぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!
五月蠅い五月蠅い!!拙は人間と似たような歳の取り方だから仕方ないの!」

『え〜、でも〜。人間の子供でも12歳までおね「いいの!もうしなくなったから関係無いでしょ!」

【女性が何か言おうとした所で、大声を張り上げて遮って】
【――――ゆるり、から、にやり。意外と腹黒いのだろうか、この女性】
【その後、何も無かったように酒を啜れば、素知らぬ顔】


「それにしても……暇だよねぇ
少しずつ拙等の領土を取り戻すにしても、まだ好機では無いみたいだし
あーあ、人間でも妖怪でも、人外でも良いから美人な人来ないかな―……」

『いや〜、私達妖怪も人からすれば十分人外かと思いますけどね〜
それにしても〜、若大将っておませさんですよね〜』

【――――少年からして見れば、再び耳障りな言葉】
【咳払い一つすれば、もう聞く耳持たないといった様子でぷいと顔を背け】
【さて、噂で聞き付けた者も居れば、その妖気を辿ってきた者も居るだろうけれど】
【何にしたって、この村に入って真っ先に視界に映るのはそんな二人組か】







【未だ賑やかさに包まれた街の一角】
【手でカメラの形を象れば、其れをどこそこ構わずに向ける女性、或いは少女と呼べる姿があって】
【ポケットから取り出す小さなフィルム。奇しくも其処には先程指で象ったカメラの中の光景が映り込んでいて】
【満足の行く一枚だったのだろうか。頷けば、再びポケットへと収めて、視線は辺りへと巡らされる】


「それにしても……昨日も今日もずっと賑やかですねぇ、この街は
……まあ、賑やかで居てくれた方が私も見つかる確率が低くなって丁度良いのですけど」

【纏うのは、何処かの制服であろうか】
【物珍しげに四方八方へと向ける視線は、この人混みの中でも一際目立つ存在で】
【――――あっちへフラフラ、こっちへフラフラ】
【自分本位でしか巡らせない視線。誰かにぶつかってしまうのは、きっとそう遠くない未来の話】
541 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [saga]:2013/05/03(金) 23:04:43.77 ID:Sv+Nt6vFo
>>528>>535


「――――あ…………!」


【果たして男の目論見は成功する】
【ひゆは、チューブを引っ張られた結果、ガクンと前のめりになり、しかも足場の蟹がバランスを崩していることも手伝い、足を踏み外した】


 チッ! 味な真似を! ――Big−Cちゃん!


【――その時、機械蟹は、右腕を振るった】
【ひゆのチューブを握った男に対し、振り払うような一撃を加えんとしているのだ】
【当然、巨大な機械によるこの攻撃は、極めて重い】
【そこまでスピードこそないが、危険な一撃だ】


【他方、蟹より落下するひゆは、新たなチューブを袖口から出現させる】
【そしてそのチューブを触手のように、接地させる≠アとで、落下の衝撃を殺す】
【それにより、ひどく叩きつけられることは回避したが――この瞬間、ひゆは完全に受けのみ≠ノ回ってしまった】


【結果として、氷の少年は完全にフリーとなる】
【或いは好機にも成りうるこの場面――どう動く】
542 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) [sage]:2013/05/03(金) 23:05:26.05 ID:ate7xicYo
>>523
【エウリュアレの不意打ちから飛び退く寸前、挟んでいた指からナイフが引き抜かれる感触】
【受け渡しは、無事に成功したらしい。次いで、放たれる言葉。意図はわからないが、何か考えがあるらしい、と悟る】

……わかりました!!

【パイプへと視線が走るのを見届けて、何か考えがあるようだ、という推測を確固たるものにすると】
【青年は、先ほど自分が投げ捨てた『花火ランチャー』に、空いていた左手を向けた】
【すると、向こう側に落ちていたはずの『花火ランチャー』が、一瞬光ったかと思うと。その左手へと、瞬間移動した】

【青年の持つ能力の効果の一つ。自分が時間をかけ、「念」を込めた道具は、目視できる範囲にある限り、手元へとテレポートさせられる】
【左手で、『花火ランチャー』を抱えなおす。これで、マスクの人物の意図通りに動きやすくなるだろう】


>>530
だからって、お前たちを放っておくわけにもいかないだろっ……!!

【ヒルコの怒声に、もはや恐怖もマヒしてきたか、幾分震えのおさまった怒声で返す】
【右手で振るった、ピコピコハンマーの一撃は、どうやら不発に終わったようだ】
【エウリュアレの言葉がなくとも、手に伝わる感覚がそれをはっきりと伝える】

(強化細胞……!! それじゃ、僕の武器では到底太刀打ちできそうにない……マスクの人の考えに賭けるしかないか……)

【そのまま、右手を止めることなく身体へ引き寄せ、胸のあたりに正面から突き入れる。引き出された右手は、握りこぶしを作っていたが】
【ヒルコの位置から、その手のうちに握る、小さな『独楽』が見えただろうか】


さっきも言ったろ!! これが僕のやり方なんだ!!

【シミラーへの投擲攻撃を視界の端で捉えるが、今からそちらへのサポートは無理。ならば、眼前のヒルコへ攻撃を加えようとする】
【テレポートさせた『花火ランチャー』をヒルコへと向ける。再び放たれる、花火の群れ】
【先ほどと違い、すでに種は割れている。ヒルコも、そう何度も怯みはしないだろう】

【しかし、今度はもう一つ、手を打っていた。花火の発する音と光と煙にまぎれて、右手に握った二つの「独楽」を地面へと投げたのだ】
【「独楽」は、着地音を花火の音に紛らせつつ、回転を開始。不規則に蛇行しながら、ヒルコの足元へと向かっていく】
【「独楽」の周囲からは、薄く丸い刃が飛び出している。彼の足をこの刃で傷つけ、機動力を少しでも削ぐ狙いだ】

【「独楽」は、確かにヒルコの足元へ向かっていくが、所詮は「独楽」。もしこの存在に気付かれ、攻撃を加えられれば、あっさり弾かれて機能停止するだろう】
【だが、もし攻撃が加えられないままなら。一度ヒルコの足元を通り過ぎた後、二つの「独楽」は反転して、再びヒルコの足元へ向かっていくだろう】

543 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(大阪府) [saga]:2013/05/03(金) 23:06:32.40 ID:gZK6mxsf0
>>526

御高説をどうも……ま、大体正しいんじゃないの? ……でもね。
俺はね……『嫌い』なんだよ……『くだらないクソ組織』なんかに頼らないと戰もできないクソみたいな奴らに、訳知り顔で俺のやり方を『正論で否定』されるってのはさぁ……

【ミストドラゴンは異常者だ。然しそれと同時に、『歴戦』の徒。】

【矛盾を孕んだ思想こそ『浅まし』かろう。下らなかろう。然しそんな下劣の前に斃れた『悪』は数多。】
【『結果』ーーミストドラゴンの思考の礎だ。今迄此れで殺して来た。なら、これからも。】

ムカつくんだよォ……『凄く』

【明確な不快を顔に浮かべて。】

君は、大嫌いだ。たいへん子供染みてるがね……嫌いだから『酷い目に合わせてやる』ことにする。

【レーザー光は『避けない』】
【避けるに価しないーー正しくは、避けない方が、より大きな一撃を叩き込めるのだから。】

ッあぁ……! ははっ、さっさと殺したいなぁ……ッ!

【『避けてはいけない』ーー殺す為。】
【レーザーがコートを容赦無く焼き、肌を焼き、傷付ける。顔が、歪む。】

【ーー来たる殺戮への、期待に。】


……『スクラッパー』は解体の為に。

……とびきり良い悲鳴を上げろ。さもなくば、死んじまえ。


【左側スクラッパーが『弩』の如く伸び出し、突き出される。その狙いは、少女の腹部。】
【命中の寸前で勢いを殺さないまま七本に、放射状に『枝分かれ』しーー文字通り『メチャクチャ』にする残虐技。】

【直線軌道故、先程よりは速く、思い切りのある一撃。】
【また、それと同時に右手に持った山刀を振り上げ、次の攻撃へと繋ぐ準備をするーー!】

544 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2013/05/03(金) 23:08:11.97 ID:qYlhSGvao
>>537
「うーん、まぁ疲れるには疲れるが、たまにしか出来ないって訳でもないんだよな……」

【と、彼はいつの間にか彼女のペースに乗せられていることに気づく。】
【カリスマ的な物はあるんだなァ、と改めて実感した感じだった。】

「……っと、名前もまだだったな。おれァドラゴニフ・ガルガンドラ。今年で2156歳になった。覚えておいてくれよ。」

【と、思い出したかのように自己紹介を始めた】
545 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(山形県) [saga sage]:2013/05/03(金) 23:08:33.81 ID:5eucj9YYo
>>519,532

『おー、すまんすまん、こっちもこっちで騒がしいモンでなァ』 「……ごめん」
『まッ、別に俺は俺が動きたいように動くだけだからアテにせんでくれやァ』

『――ッ、ちィッ』

【鉛の詰まった鉄パイプは勿論重い、故に"脚"を纏ったことにより上がった機動力を台無しにしている】
【それに加え、カウンターは攻撃の隙を付くには最適な技――】
【バンチョーが鉄パイプを"消滅"させ飛び退くより速くそれは命中し、胴体に一本の赤い線を引く】

『御意御意うるせェっつゥーのッ、物理的に輝かせてやろォーか』
『それにな……あいにく、俺は"河原での殴り合い"じゃあ負け無しだ、今日も負けを土産にしてやんよ』

【飛び退きに失敗し、数歩後方に下がりつつ――りぃんとなる幾つかの鈴の音色、右手には懐から取り出した団扇】
【――鈴から現れるのは、"銀色の粉"】 【それを、団扇で扇ぎ相手にへと飛ばす】
【勿論、殺傷力なんてありゃしない――が】 【この粉の正体は"アルミニウム"だ――吸い込めば、むせるし】

【それに――】


『火気厳禁だぞ、良いな、絶対だぞ』


「ッ……機械ッ!」 『あいつァ厄介だな……』 「だったら……!」

【炎に焼かれる男の身体は機械化されている――つららによる攻撃は厳しいモノがあるか】
【ならば、話は簡単――"手を変えれば良い"】 【……しかし、どうやら精神の弱りは変身速度にも影響しているようで、まだ変身できず】

{――キヒャヒャ、一寸通ルゼ}

【――ヴェンツェルのすぐ背後の"地面"から何かがほぼ垂直に飛び出せば、その背とすれ違おうとする】
【その正体は"相棒"――すれ違いざまに、背に持つヒレで切り裂こうとしているのだ】
【確かにヒレは、刀には遠く及ばない切れ味だが――その代わり幅が広く厚みも若干大きい、ダメージを与えるのには十分だ】

【いわば奇襲。】 【それはまるで間欠泉】 【本体とは別に動ける――それが、姿と意思を持つこの能力の利点ッ!】
【しかし、気配はするし声も聞こえ、ほんのりとした生臭さもあるので――奇襲に感づく為の材料は揃っている】
【そして、飛び出した後は――再び地面に降り立つまで、隙が有るように見えるが……?】

【ユウトは、何やら魔力を貯めているようで……次の攻撃、否、"変身"の準備をしているようだ】
546 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(空) [saga]:2013/05/03(金) 23:09:24.33 ID:KA5vCSmM0
>>518

【高速の一手は想定した程の戦果を挙げられずにいた。脇腹を掠る程度に留まり、十分な有効打とは為り得ずに】

(……、――――――――)

【其処から彼を予想以上の手練れと認識、理解、“最適だった” 筈の戦術を再度構築――――――】
【灼熱する禍ツ槍の暴威を視界に置いて、沸騰する地表と圧倒的な殺意から状況を認識、】

………く……!

【……躰に添うように構えた太刀で、斜め上から穂先を押して逸らそうとも槍は逸らしきれず、】
【脇腹を掠る灼熱の感触―――――― 切り裂かれる鋭い痛みだけでなく、比喩でなく高熱を帯びた其れがコート越しに右半身を襲って】

(…………、ぁ……!)

【ガクリと、一瞬意識が遠のいた気がした。毒だと完全に理解しても既に遅く、躰は動作を止められず、】

(……これで、いい。)
(勝利に必要なら、私は……ッ――――――――……!)

【攻撃を続行/反撃を実行、】
【 敢えて最低限に留めた回避行動。刀身で捉え、隙を生まんとする毒槍――――】
【それを上から押しての一瞬の“溜め”/梃子の要領で槍に圧力を掛けつつ、次の一撃の準備とした直後に踏み込むと】

【彼女から見て左下から右上へ、逆袈裟気味に胸を襲う一閃で “深く” 斬り裂かんと/ 広い範囲に斬撃を放とうとした】
【可能ならばさらに踏み込んで右から左へと、横一文字に胸を斬り付ける。初撃よりは軽いが、同様に其れはやはり鋭く】

【……持ち手から遠ければ遠いほど。槍の遣い手にかかる圧力は恐らく高まる。】
【………その隙を突くための。其れを確実にモノにするための、嵐の如き連撃だった】

【だが其れが決して長期戦には向かぬものだと、彼ならば理解出来るのだろう】
【 猛毒の瘴気と灼熱の酸素は、確実に彼女の躰を蝕んでいた】
547 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2013/05/03(金) 23:13:56.05 ID:Jfdt1TWF0
>>526

受けるばかりではないのであります!

【―― 回避運動……素早く腕を引っ込め、フランツィスカはそのまま後ろに跳躍】

【彼女は能力者ではあるが――殆どの戦力を腕に頼っているという点では普通の格闘者と同じで】
【また、不気味な沈黙を保つ第三の敵が残る以上、カウンターに出るには早すぎる】

【こう判断した彼女は、軍服の懐に手を潜りこませる】
【すっと抜いた指先に挟み込んでいるのは、三枚の手裏剣。この夜に相応しい、十字型をしていた】


 (――――そして、あれを泳がせておくわけには!)


【手裏剣を、左側へ小刻みなステップを重ねながら連続で投げ放つ】
【最初の二枚の目標、それは攻撃を終えた直後のジ・エンブリオンの両眼】

【そして三枚目――これは、わずかに『上』に逸れた軌道を飛んでいく】
【遮られることなく直進していけば、向かう先は《運命の決断》……クロス・ザ・ルビコンの眼だ】

【毒を塗られているなんてことはなく、本当にただの手裏剣だが】
【それはつまり、まっとうに切り裂く力を持つということであり――――】
548 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/05/03(金) 23:18:00.53 ID:Ms4+e66Yo
>>531

【煙草をくわえながら、サングラスの目線を少し上に上げる】
【ローブを着た少女。その姿と手にもったランタンから魔導師のたぐいか】
【詳しいことは考えるのをやめたが、こんな時間にうろつく子どもなんて普通の家の子じゃないんだろう】

案外、悪が疲弊して、逆ベクトルに動いてるかもな。機関とその他の戦いなんだろう?
今のところはどっこいどっこいってところだろうさ、何となくだけど

…均衡なんてミクロで見たら壊れてるけど、マクロで見れば微動だよ
宇宙レベルで考えりゃあ、風が吹いたのと変わらんよ

【ガサガサと新聞を引っ掴んで、街灯にかざすように眺める】
【透けてしまって文字がよくわからない。文字ってものは弱いな。滑稽だ】

そりゃあ、慌ただしいだろうよ。盛大なテロリズムなんだから
この……機関だかのネーミングは今じゃ世界一だろ?エンタテイメントとしても世界一だ
明日のニュースはこれで持ちきりだ、しばらく楽しめそうでいい

……そこらの奴もそうやってテレビで見て曲りなりに楽しんでるよ
ホラー映画見た日の夜と一緒で、戸惑ってんのは今だけだ。自分は大丈夫だとどっかで思ってるからな

【新聞をたたんで、字を見て ああ、カノッサだったなと思い出していた】
【まあ、どうだっていいと言わんばかりの雰囲気だ】

ひと月怖がらせりゃいい方だな………煙草臭いがそれは勘弁してくれ

【体を右端に寄せて、新聞をどけた席を指先で指し示す】
549 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [saga]:2013/05/03(金) 23:18:02.38 ID:Sv+Nt6vFo
>>521>>536


「――――ふっ…………引かぬ、か。それもいいだろう」


【一閃、血飛沫を浴び、ゴーストは淡々と呟く】
【それは、喜びも、焦りも、悲しみも、怒りも感じさせない、まさしく死人のような、呟き】

【他方で、セリーナが放った弾丸は、ゴーストの足を穿つ】
【――ぬるりと流れ出る血に、しかしゴーストは眉毛一つ動かさず】


「……ならばお前達の志=A見せてみろ……亡霊≠殺せるのは、人間の持つそれ≠セけだ――」


【休む間も与えずに、ゴーストへ襲いかかる、ライラの殴打】
【ゴーストは回避するでもなく、防御するでもなく――見ようによってはわざと℃けたのではないかと思うほどに、】
【すんなり、その一撃を、喰らった】


「……………………」


【果たして熱さを感じているのか――それすら怪しい無言の中、ゴーストはよろめく】
【たたらを踏み、やや後退する形で、この瞬間、彼の追撃は出ない】


【――が、】


 …………誰も彼も…………お・馬・鹿・様――――


【ウェル子涼しげに、変わらず祭壇の前で――両の掌に一枚ずつ、「黒い円盤」を生成していた】
【円盤の正体は、黒羽根の塊=z
【黒羽根が凝縮されて円盤形を成し、それが空気を裂くように高速回転しているのだ】


 …………亡霊などという、虚に目を奪われるから――――わたくしに、抉られるのです


【言葉が終わるより早く、ウェル子は円盤を、投擲する】
【一枚はセリーナへ、一枚はライラへ、と均等に分けられた攻撃】
【この円盤は、微弱な誘導性を有し、ある程度軌道修正を行いながら、彼女たちの腹部≠切り裂こうと飛来するだろう】
【魔力のコーティングにより、ほとんど金属に近い性質を有するそれは、要するに円形カッター≠ナある】
【――無論、もろに喰らえば相当に手痛い一撃となってしまうが、さて】
550 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2013/05/03(金) 23:18:08.10 ID:VJIDxshWo
>>538

いやあ、正攻法で行ったら勝てませんから、ね……

【力があるわけでもない、技が秀でているわけでもない】
【そんな佳月が今まで戦場の中で生き延びてこれたのは、この毒の刃があるからだ】
【じわりじわりと相手に毒を蓄積させ、弱らせた所を獲る。そんな、卑怯じみた戦法】

(……ああ、私、こんな嫌らしい戦い方、してたのね……)

【相手取って初めてわかる、その嫌らしさ。薄く浮かぶ汗と、荒くなる呼吸】
【朦朧とする思考、ふらつく足取り。齢十六の少女にとって、初めて味わう酩酊の感覚】
【――こんな処で生まれて初めて酒に酔うとは、思ってもみなかった、なんてぼんやり考えて】


……っ、やばっ――――

【僅かなの反応の遅れ。どれだけ僅かだろうと、戦場ではそれで十分だ】
【後ろに退こうとしてももう遅い、最初の数撃を喰らって、小さく呻く】
【飛び散る血液、沁み込む酒精。これは拙いと思っていたって、避けられるものでもない】

【――――後ろに数歩ふらついて、とうとう、膝を付いてしまう】
【刀を支えにして、なんとか起きてはいるものの――頭はうなだれる様に、下を向いていて】
【荒い深呼吸に合わせてちいさく揺れる白い頭は、細い首をきれいに晒していた】
551 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2013/05/03(金) 23:19:05.77 ID:PFW5s2+t0
>>534

【相応の準備――確かにあの半魔を討つというなら必要だろう、生半可では殺せそうにないのだし】
【半魔だって自分たちに危害を加えそうなひとつと数えていいのだろうし、だったら、】

……いっぱいいっぱい考えて、寝る

あと。……あと、教会とかは大丈夫になったって。言ってたけど

【そんな思考を巡らせて居たから、答えるのはほんの少しだけ遅れる。ぽそと紡いだのは少しだけちいさな声で、】
【リリアを喚ぶ方法――というより、身をもって知らされたというか。思い切り夢に見ましたというか――】
【――実際意図の外でそんな風に出遭ってしまったし。本人(?)だって言うのだから、きっとまるで嘘ではないのだろう】
【伏せた視線がついと横に逸れる、嘘を吐いている素振りでなく、少しずつ少しずつ悩むみたいに――もうひとつ、情報を足して】

わたしが言ったって言わないで。

【――言い終えたなら、みっつ数えるぐらい黙りこむ。ゆると口を開いたと思えば、零すのはそんなことだ】
【多分あの半魔は自分を毀せる、それも二度と修復できないぐらいまで、それは即ち本当の死で、つまり、――】
【瞬いてから僅かに持ち上げた瞳がじと彼を見るのだろう、意図しない上目遣い、お願いするみたいに小首を傾げて、】

【――――ぴし、と。彼女の周りの空気が凍りついたような錯覚、踏み抜いた地雷、それも取っておきのひとつ】
【辛うじてある出っ張りといえばそれは肋骨だし、つまり、あの、寧ろデフォルトが凹んでいると言えて――残念すぎる仕上がり】
【それこそただこれから八歳になる女の子なら未来に希望も抱けるのだろうが、身体だけは大人なのだから、救いがない】

……――ふぇ、

【ぐーっと押し黙った沈黙がこわい。自分の努力でどうにもならないコンプレックスは存外につらいものであるらしく、】
【平たい胸を隠すように胸元のリボンをぎゅっと握った手――それが一度ぴくと跳ねた】
【――零した声はほとんどが吐息と言っていいようなかすかな音で。怪しむみたいにじととした目を向けながら、明確に断るでもない】
【お父さんが喜んでくれるかもだなんて甘すぎる誘い、じーっと、見つめて、】

【(襟首を捕まれたときに乱れたワイシャツとか、泣いたせいで赤くなった目元とか、誤魔化すにはきっとうってつけ)】
【すこしだけ掠れた声も今ではすっかり治っているなら、この二つ。誤魔化せれば、彼女が黙っていてくれたら、露見しないはず――チャンス?】
552 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/05/03(金) 23:22:16.19 ID:Uob/qc0Eo
>>530,>>542
(給油タンク...これだ)

【シミラーは瞬時に給油タンクを渾身の力でローキックで、石の槍から遠ざける】

がっ!!!

【しかし、隙のできたシミラーに石の槍をかわす術などなく】
【怒りの元で投擲された石の槍はシミラーの肩を抉り、紅い花が鮮やかに咲いた】

(だが、これで、一体潰せるかもしれない...!)
(彼女を宥めるあたり、恐らくヒルコは彼女を大切に思っている...)
(なら、彼女だけでも仕留めれば、彼女を巻き込んでしまうような状況に追い込めば)
(迂闊に攻撃はできなくなるはず...!)

【痛みをこらえ、呻きながらも歯を食いしばり、給油タンクの蓋を開け―】

いまだ!その花火でエウリュアレを狙え!

【喉が裂けるほどの大声で叫びながら】
【そのまま中の廃油を、エウリュアレに向かってぶちまける!】

【花火の火花がひとつでも触れれば油は引火、もしかしたら爆発するかもしれない】
【さらにパイプラインを巻き込めばひとたまりもないだろう】
【エウリュアレが例え強化細胞でできていたとしても―】

553 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(山梨県) :2013/05/03(金) 23:23:30.32 ID:zomZ76Vmo
>>544

「ありゃりゃりゃ、へへっ……」

【ドヤ顔で決めようかと思っていたらしく、彼にその内容の齟齬を指摘されると】
【真っ赤な夕陽の様に、カッーっと顔一面が真っ赤に染まり、自嘲気味の笑と共に】

「せっかくカッコ良く言おうと思ったのに……

やっぱり俺にはカッコ良さは追求出来ないかぁ……」


【はぁぁ、っとため息一つついたが、先ほどまでのテンションを持つ女だけある】
【立ち直りも以上に早く、ふらっと、彼の肩から離れると】

「俺は狩崎シュウイチ。 まぁ姉御でも総長でも狩崎でも、なんとでも読んでくれ…

今年で19ぐらいか? 詳しくはよく分からんが…女とか言われるけど、俺は男だと思ってるからな、誤解すんなよ」

【彼に返すかの様に、流れる様にそう言ったあと、不意に右手を彼に差し出した】
【おそらく、友情の印に、握手でもしようという魂胆であろう】
554 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(山梨県) [sage]:2013/05/03(金) 23:24:45.47 ID:zomZ76Vmo
>>553
/姉御を兄貴に変更してください。微妙な違いですみません
555 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2013/05/03(金) 23:27:59.97 ID:cXMPV7hs0

>>542

「またっ! 花火ですか!」

【最早怯むことも無くなったヒルコが、剣を構え青年へ向けて突進する】
【煙と閃光、轟音に紛れ】
【足元を滑る駒に気付きもしない】

「諦めてくださらないなら再起不能にするしかありませんね!」

【接近したヒルコが鉄塊の様な剣を振り上げ、青年へ振り落とさんとする!】

>>552

『ふ、あははははははは!』

【シミラーを見てエウリュアレは高々と笑い声をあげる】

『強化細胞! 魔人化! 石の能力! これで私は最強だ! これでやっと姉さんと対等だ・・・ッ!!』

【ひとしきり笑ったエウリュアレは、昆虫の様な腕に石の爪を装着すると】
【給油タンクで肩に攻撃を受けたシミラーへ突貫していく!】

『潰れろ!!』

【石の爪が振るわれ】
【今にもシミラーを切り裂かんとした時】

『!!』

【バシャリと】
【廃油を頭から思いっきり浴びた】
556 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2013/05/03(金) 23:28:07.71 ID:QTEdlc+R0
>>541>>535

クソガキ!さっき言ったとおりだ!
攻撃はお前に任せる!

【負傷に負傷を重ね、声を出すのもすこしつらいぐらいだが、出せるだけの声で叫ぶ】
【こんな状態でこれ以上重い攻撃を受けるわけには行かない】
【空気の壁ごときでは壁後とはじかれてしまうだろう】
【ならば、と地面に触れて地面の一部の形を奪う】
【地面は液体のような状態になり、そこに埋まるような形となって攻撃を回避する】
【しかし、埋まるということは男も受けのみに回ると言う事】
【言葉通り、本当に攻撃は少年に任せると言う事か】
557 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) [sage saga]:2013/05/03(金) 23:30:14.46 ID:Lim75hCC0
>>532>>545
(あいつが本来持っていた能力は確かに釣り糸を操る能力のはず!!)
(落下を防ぐだけならまだしも……炎を防ぐなど出来るはずも無い!!)
(“まさか”とは思ったが悪い予感は的中するらしい……!!)

機械化だと……!?なるほど、いい考えだ……そうしてなければ今頃灰になっていたところだ
とはいえそう簡単にやってみたいとは思えないがな、これが

【肉体を機械化してこれまでの攻撃を防いだ襲撃者―――ハリマの姿にミストラルは驚愕を隠すことが出来ない】
【しかしその驚愕が覚めやらぬうちに、無数の針がミストラルへと迫る!!】

(ここはアレで切り抜けるか!?――――いや、まだ使うわけにはいかない……!!)
(奴が機械の肉体を持っている以上、対処できる技は限られてくる!!)
(だとすると、それを攻撃する前に奴に見せることは絶対に避けたい!!)
(ならば――――『覚悟』するしかないか……!!)

【ミストラルは右腕の機械篭手に意識を集中し、熱エネルギーの収束を開始する】
【彼は一瞬防御のためにこれから放つ技を利用しようと考えたが、すぐさまその考えを捨てた】
【だが、完全防御が出来ない以上はある程度のダメージを覚悟する必要がある】

【ミストラルは迫り来る針に対して一旦静止し、姿勢を低くしながら防御体勢を取る】
【多くの針は通り過ぎたが、2本の矢が左腕と脇腹に突き刺さる!!】

グッ!!―――手痛いな……早めに終わらせたいところだ!!

【一瞬怯んだものの、体温上昇による興奮状態のため痛覚が鈍くなっているのか】
【ミストラルは針をやり過ごすとすぐさま立ち上がって猛然とハリマに迫る!!】

(どうやらしっかり引き付けてくれているらしいな……よし!)

【これから放つ技は機械の相手にも有効打が期待できるものの、横槍が入ると成功しにくい】
【そのため彼は一瞬背後を確認して、味方がウェンツェルを抑えてくれていることを確認した】


先ほどのお礼だ――― 轟 爆 掌 !!


【右腕の機械篭手に大量の熱エネルギーが蓄積され、掌から眩く紅い光が放たれる】
【そしてハリマへと駆け寄り、己の間合いに入ることに成功したならば】
【ミストラルの右掌からハリマの腹部に向かって掌底が放たれるだろう】
【仮に命中したならば、その瞬間に熱エネルギーの暴発によって轟音と共に爆発が引き起こされ】
【その衝撃と熱によって機械の体にも有効なダメージを与えることが期待できる】
【しかし当然、放ったミストラル本人も無事ではすまないだろう】
558 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(神奈川県) [sage saga]:2013/05/03(金) 23:31:22.47 ID:FBdbZL9Uo
>>540

【一人の若い男が森の中を彷徨っていた】
【森の中に似つかわしくないスーツ姿】
【さらにそのスーツ姿に似つかわしくない、古代の貴族、或いは神社の神主のような烏帽子を被っている】

あぁ、これはまさか……遭難という奴か?

【自分の状況を冷静につぶやくが、烏帽子で前髪が抑えられ露出した額には大量の汗が浮かんでいた】
【深刻そうな表情を浮かべ、持っていたビジネスバッグに手を突っ込む】

食べ物も、飲み物も持ってきてないし、くそっ!
何年か来ない間に随分と草木が生い茂りやがって……
おかげで道がどこにあるのかもわからなく……

【誰にでもなく文句を言い始めると、遠くから何かが聞こえてきたのを感じた】

これは、話声か!?良かった!人がいる!

【男は声のする方向に向かって駆け出した】
【森を抜け、多少開けた場所に出る】

はっ、はぁ、ひ、人だ!おーい!

【そして遠くに木の下に2人の人影を確認し、声を出し、手を振る】

559 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) [sage]:2013/05/03(金) 23:37:42.16 ID:ate7xicYo
>>552
【背後から、聞こえる悲鳴。この場で会ったばかりとはいえ、共闘している相手の危機】
【ヒルコへと放った攻撃の成否を見るより先に、そちらを振り返った】

【咲き誇る、紅色の花。今日、この国で、この街で、どれほどこの花が咲いたことだろう、という感傷が、一瞬脳裏をよぎる】
【しかし、痛みを堪えて、次なる行動に打って出る、彼。自分も、感傷や、火傷などに意識を割いているわけにはいかない】

【ぶちまけられる廃油。これに引火すれば、下手をしたら、マスクの人物や、自分をも巻き添えとなるかもしれない】
【しかし、きっと彼も承知の上だ。リスクを負わなければ、勝機はない】
【意を決し、青い瞳と、『花火ランチャー』の銃口を、エウリュアレへと向ける】
【だが……】


>>555
う、あ……!!

【放った「独楽」も、撃ち放った花火も、ヒルコを止めるには至らず。こちらへ接近してくる】
【ここで、ヒルコへと対処すれば、攻撃はどうにか防げるかもしれない。しかし、今は千載一遇のチャンスだ】

……撃ちますっ!!

【青年は、決断した。ヒルコを無視して向き直り、『花火ランチャー』の引き金を絞る】
【笑うエウリュアレは、廃液をかわすことは叶わなかったらしい。あれだけまともに浴びれば、どこにあたっても引火するはず】
【かくして、三度花火の音が鳴る。火花と煙を撒き散らしながら、エウリュアレとその周囲の空間へと、花火の群れが飛来する】

【当然、ここからヒルコに対処することは出来なかった。鉄塊のごとき剣が、躊躇なく振り下ろされ――】

ぐああああああ!! が……は……

【ヒルコのほうへと顔を向けた瞬間、その刃が青年の肩口へと食い込んだ。激痛。大出血。『花火ランチャー』は、なんとか落とさずに握りしめる】
【顔を歪めながら、ヒルコを睨むも。この状態からでは、反撃もままならない。ただ一つ、可能性があるとすれば】

【ヒルコに無視され、破壊されなかった、二つの「独楽」。薄い刃も出したまま。反転して、再びヒルコの足元を狙って接近している】
 
560 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) :2013/05/03(金) 23:39:43.84 ID:FNYRrXeRo
>>541>>556
ハッ...
クソは余計だ...

【若干笑いながら、小さくつぶやく】
【彼の言葉を信用し、攻撃に回る】

【一瞬蟹の手を氷でガードしようと思ったが、それを止め、ひゆに攻撃する】
『二重詠唱!』
『密度1000%体積1m^3!形状、不明!位置補正完了!』
『密度1000%体積1cm^3!形状〈弾丸〉
移動速度、秒速100m(時速360km)×100!』

【ひゆが接地した部分を地面ごと氷漬けにし、その状態で1秒後にひゆの本体と接地した触手のような物に向かって100発の弾丸を散弾銃のような形で約時速360kmという速さで発射する】
561 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2013/05/03(金) 23:40:15.10 ID:qYlhSGvao
>>553
「そ、そうか……(兄貴……?)」
【男から女に性転換する種族ならいたが、女のまま男だと自称する者にはあったことがなかったので少し動揺する】

「まあいいぜ、シュウイチか。覚えておく。」
【そう言って握手を返した】

「………っと、俺はもうちょっと水の国の騒動を観戦するぜ。面白くなってきたようだ……!」

【そう言ったかと思うと、彼が懐から取り出した石が鋭い光を放つ。】
【そこにいたのは、先ほどの少年ではなく。5mほどの立派なドラゴンがいた。】
【ドラゴンは、バサ、バサと音を立てて水の国の方に方向転換し、】

「グロォォォアアアアーーッッ!!(じゃあなシュウイチ!また会う時まで!)」

【と言う意味の咆哮をして、そのドラゴンは宵闇の空へと消えて言った。】

//そろそろ終わりにしやしょう……乙でした!
562 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2013/05/03(金) 23:40:24.39 ID:XdpZe6Sdo
>>550
【───ほんの僅かな一瞬、しかし戦いにおいてはそれが命取り】
【突きの連撃を受け、膝を付いた白坂を認めれば、ゆったりと刀を鞘に納める】

───どうした?もう酔い潰れちまったのかい?
まさか、オイラを殺すっつっといて、その程度じゃあねぇよなぁ?

【ただ立っている───それだけなのに、くらくら揺れているのは、酔いと毒の相乗効果か】
【白坂を見降ろしながら、立ち上がるのを待ち侘びる様に、一歩下がれば啖呵を切る】
【刀の鍔に口付けて、くいと煽れば───血の混じる酒が、喉を通って染み渡る】
【酒で毒をどうにかしようとか、酔えば酔う程強くなる、なんて事はないが】

さぁ来いよ、オイラはまだ足りねぇな
…それによぉ、早くしねぇと、ドカンと一発ここが吹き飛ぶんだぜ?

【まだかまだかと待ち侘びる、目の前の少女が立ち上がるのを、まだ斬り合いを望み、煽って火が燃え上がるのを待つ】
【持った鞘を傾け、柄頭で病院を指して、ゆっくりしている暇は無いとも語って焚き付ける】

何なら、一刀分くれてやろうか?

【───そして、馬鹿にしたような挑発で、油を注ぐ】
【両腕を広げ、防御を開き、隙を曝け出して───】
563 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(山梨県) [sage]:2013/05/03(金) 23:41:30.29 ID:zomZ76Vmo
>>561
/乙でしたー!
564 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga sage]:2013/05/03(金) 23:41:58.87 ID:LyfhUS5F0
>>543

――――そう……じゃあもう何も言わない。お前の如きクズにこれ以上時間を割いても、こっちが哀れになるだけ……!
精々アウトロー気取って、全てに言い訳し続けてると良いよ……!

【こんな人間が『正義』を口にする事自体、世界の欺瞞だろう――――そんな事を言いたげな表情で、しかし一方的に言葉を打ち切るシュバルツガイスト】
【自分たちとは違ったベクトルで狂人だと、そう図れた。なら、これ以上口様でうろつき回っても、意味が無い】


>>547

「……はぁっ……こいつ、すばしっこい……!」

【腹部にぶち抜かれた穴が、痛むのだろう。既に呼吸が速く浅くなりつつあるジ・エンブリオンだが、その眼は何も諦めていない】
【『敵を倒す』と言う単純な目的意識が、その痛みを塗り潰しているのだろう】

「……再生は、追いつかない……でも……!」

【拳大の穴が、徐々に埋まりつつあるが、その肉体の増殖は、同時に身体への負担にもなる】
【負担を無視さえすれば、再生のスピードも上げられるが、そんな事をしては戦闘を維持するのは不可能になってしまう】
【スピードを細胞操作で調整しながら、戦闘を維持できるラインを維持し、ジ・エンブリオンは次の手を練る】


>>543>>547

ッッ、この……気違いが……っ!!

【攻撃を回避せず、あくまでこちらを排撃する事を重視するその姿勢に、シュバルツガイストは思わずうめき声を漏らす】
【自分たちも大概だという自覚はあったが、ここまで破壊そのものに喜びを見出す外道になった覚えは無い】
【――――咄嗟に両腕を身体の前で交差させ、『スクラッパー』の直撃を逃れようとするが、7分割したそれを、2本の腕で捉えきれるはずもない】

ぐぁ――――ぅ……っ…………ッ!!

【スーツが、腹部が裂け、血液が――――サイボーグ強化の影響なのか、赤くない、肌色に近い透明度の高いそれが、ダラダラと流れ出る】
【しかし、意地なのだろうか。悲鳴を無理やり噛み殺したような呻きを漏らすのみで、一瞬うずくまりかけた顔を、ギッと持ちあげて】

……お前の土手っ腹も、抉ってやる――――ッ!!

【そのまま、無理やりに姿勢を起こすと、その足でミストドラゴンへと蹴りを放つ】
【いささか距離が遠い上に、腹部のダメージもあってか、動きも速いとは言い難いが――――その足もまた、鋼鉄製の武器で】
【その蹴りが振り抜かれる瞬間――――足の裏から、ミストドラゴン向けてショットガンの如き散弾が発射される】
【――――蹴りには遠い距離だが、その散弾の拡散具合などの影響を考えると、距離はむしろベストレンジ。まともに受ければ、大ダメージは必定だろう】

「……次は、絶対、避けさせないぃッ!!」

【フランツィスカを捉える事に失敗したジ・エンブリオンは、頭に血が上りつつあった】
【これまで、一度も有効打を与えられていない。これではまるで、自分が弱い様ではないか】
【――――そんな自尊心があった訳ではないが、幼さ故に『負ける』事を嫌がる感情は強く】

「うあっ……――――痛い、けど、お前を焼く!!」

【咄嗟に、両腕をフランツィスカ向けて突き出した。その掌に突き立つ手裏剣に、悲鳴を上げながらも】
【ジ・エンブリオンはその幼い容姿に似合わぬどす黒い表情を見せて、咆哮する】
【次の瞬間――――両腕の細胞を過剰燃焼させて、発生した熱をフランツィスカ向けて放出する。言わば、両腕を犠牲にした火炎放射だ。その強烈な熱エネルギーがフランツィスカを襲う】

<――――ヒェーーーイ!!>

【――――今の今まで、戦場から隔離した空間に立っていたクロス・ザ・ルビコンだったが、飛来してくる手裏剣を、見逃す事は無かった】
【右手に抜き放っていた、赤いグリップの剣で、その手裏剣を弾き飛ばす。何も観客気分で傍観していたと言う訳ではなかったのだろう】

<キッヒャ…………クッヘヘヘヒェヒェヒェヒェ……!!>
――――余計な事を…………

【むしろ――――寝た子を起こしてしまったのか。その狂笑が徐々に高ぶりを見せ始めて。状況を見たシュバルツガイストが一言、冷めた独白を口にしていた】
565 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2013/05/03(金) 23:44:59.92 ID:y0L/BujH0
>>546
――――!!

【――――捉えたっ!】
【その手に確かな手ごたえを感じた瞬間、男はニヤリと笑った】

【そう……この槍の本質は熱でも刺突でもなく―――――「毒」。】
【傷を負わせたなら更に体を蝕み、瘴気を吸い込んだなら感覚を麻痺させる―――】
【掠り傷の一つでも有効打たりうる、正に毒槍たる性質】
【恐らく彼女も、右半身を覆う鈍痛としびれを感じているはずだ】
【―――だから当然、動きは鈍る筈と想定していたわけで……】

――――――っラァ!!

【更に追い打ちを掛けんと踏み込んだその瞬間……】


……なッ!?


【突如槍にかかる圧力!】
【相手が剣士ということで、間合いを長くするために槍を長く持っていたのが裏目に出た】
【そして――――――槍は弾かれた】

【獲物を弾かれた彼に、毒を受けてなお鈍らぬ斬撃が―――胸を目掛けて襲い掛かる!】
【想定外だった。この槍の毒をもってすれば当然躰に痺れが来ているはずで、多少なりとも動きが鈍ると想定して踏み込んだのだが】
【……果たしてその斬撃は、先程の力は持たなかったものの、踏み込んだ彼に深手を負わすには十分だった】

―――――――ッ!!

【男は斜めに切り裂かれ、その嵐の如き斬撃の衝撃で吹き飛ばされる】

【恐らく相当なダメージを負ったはずである。………しかし、男は――――笑っていた】
【勿論、痛くも痒くもないという余裕の笑みではない。その証拠に、彼の胸は自らの血潮で赤く染まっている】
【彼が笑う理由は―――その痛みに、その傷に、壊れ行く肉体を感じていたからである】
【それが己の傷でも、痛みでも、彼にとっては破壊の芸術の一つなのだ】

【だが、痛みは確実に彼を襲っていた。深い傷は、常人なら致命傷たり得た】
【それでも………ふらりと。  幽霊のように立ち上がれば―――】


「されど魔槍は……戦いを欲し……己を血に染めんとす……
 己の拠り所を探し、その操り手を見付けるまで……」


【詠唱、だろうか……微かに呟いたならば、弾かれてなお何もない周囲の雑草を己の熱で焼いていた槍は】
【弾けるように跳ね上がり、男の手元に舞い戻った】

【そして再び、攻撃。彼は彼女目掛けて槍を差し向け―――――灼熱の一閃を放つ】
【……槍の中程が溶けかかっている】
【痺れが体を襲う彼女に、果たしてこの突撃は躱せるのだろうか?】
566 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga sage]:2013/05/03(金) 23:49:57.58 ID:ZhmLG+Fxo
>>551

…………、……そうか

【テイク2。 その呼び方が予想外の解答で、もっと明確な方法を期待していたのだから仕方が無かった】
【危うく声を荒げるのをすんでの所で押し留めれば、続けられた情報を咀嚼――こちらは有益、そう判断する】

【そんな訳で、リリアの呼び方についてはどうやら信用していない節があったが】
【確信めいた切り出し方からしてそうやって実際に会ったのだろうと推察すれば、今後を見ても関わる価値は十分にあった】

――嗚呼、分かった。 どうせ告げ口してやる義理もないし
そない事より……ほら、柄はこれでええのか?
まぁどうせ此処にあるんはそう数も無い、長居する気も無かったからな……

【黒字に金糸で彩る細やかな薄紅の桜、夜空のように混じる紫の割合が少し多めなら、何処か艶めいても見えるのか】
【出処は細かく記さないとして、帯や下駄、その他もひと通り揃えてから、それを別室なりで着るよう指示する】

【彼女がその通りに着て戻ってきたのなら、全体を一度見て微調整のようにさり気なく手を加えようとするのだろう】
【項からもう少し下、首筋から或いは肩がうすら覗く程度に襟を開いて、まるで遊女めいた――開かれたとして、直しようもあるだろう】
567 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [saga]:2013/05/03(金) 23:52:03.95 ID:iiKlV19Xo
>>549
>>536

【――つまるところ。自分に与えられた任務はタダ一つ。】
【苦手ではあるがガードが固い分、自分がまずは"ゴースト"を引き付けつつ――】
【ライラが大技を放つまでの時間稼ぎをし、なるべく一対一の構図を生み出す。】
【そして倒すべき敵となる"ウェル子"を――速やかに、叩く。】

           (―――オーケイ、オーケイ。簡単な話さ、アタシが前衛張ればいいだけのコト。)
                         (あとはもう――ギャンブルだね。)
              (アタシがどこまで"肉壁"として機能できるか、そして更に言えば――)

               (ライラ君の"魔法"が――期待してる通りの強力なものか、否か。)

         ふふ・・・あっはははははッ!!燃えてきた、やっぱり戦いっていうのは―――"こう"じゃないとね。
             
            そう、いつだってギリギリのところで橋を渡ってきた・・・これこそ、アタシの生き方さッ!

                    ――ライラ、ちょっとした"賭け"に付き合ってもらうよ!!

                           ――ていうのもアタシ、接近戦、

                                ニ・ガ・テ♪

【―――アーマー越しで表情は伺えないだろう。全身鎧からは陽気な声が聞こえてくるが――恐らく。】
【恐らく、この女今、とんでもなくいい笑顔でこんな事を言っている。ふざけているのではない、こういうノリが――そう】
【ピンチをチャンスに変える、この勢いこそがセリーナ・ザ・"キッド"たる所以。】
【瞬間、飛び出したセリーナはなんと、後方めがけ銃弾を発射――何処を狙っているのか、と思いきや武装を新たに召還――ッ!!】
【放たれた弾丸は後方で陣を展開、そこから現れた"武装"はセリーナの脚部へと"装着"され――その巨体を現した。】
568 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [saga]:2013/05/03(金) 23:52:24.60 ID:iiKlV19Xo
>>549>>536

                   "有限軌道"―――――<クラーケン・ウィール>ッ!!

【装着された装備は――太古の異形生物、海底に潜む魔獣"クラーケン"の軟体脚部をモチーフに生み出された"走行兵器"】
【セリーナの腰元から丁度、八本もの機械式の"烏賊脚"が伸び――その先端にはこれまた魔力駆動の魔導輪が備えられている。】
【まるで巨大な鋼鉄の"スカート"を纏う様に――いや、スカートにしては脚と脚の間に隙間があるので"チラ見え"どころではないのだが】
【ともかく、見た目からは何がなんだかわからないような装備を身につけ、しかしそれでなおセリーナは――"消えた"】


              ――――――――うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおぉぉぉッ!!


【否、消えたと思った直後――それはとてつもない速度で"起動"した。そう、走り抜けたのだ。】
【装着された脚部一本一本が凄まじい魔力の唸りを挙げ、搭載された魔導エンジンが昂る――超速の移動武装。】
【セリーナはのびたクラーケンウィールによって生み出される超速移動を以って、前線へと立ち塞がる。】

【一本一本の脚に付けられたタイヤが高速回転し、怪物的な速度を生み出す――しかしそれは直線距離での話だ。】
【悪路走行・そして直線上の加速こそ優れるものの、お世辞にも"旋回性能"に優れているとはいえないこの機動兵器。】
【出来ることといえばこの狭い教会の中を"椅子"達を破壊しながらクネクネと足を動かし、加速、加速、加速―――ッ!!】


                          ――――――ぐ、ううううッ・・・!!

【放たれた二つの円盤――ライラ、そしてセリーナへと旋回する其れのうち、まずはライラへと向かった一撃に"体当たり"】
【自身へと放たれたそれから"逃れ"るようにしどんどんと、速度を上げ続ける――間に合え、と。】
【クラーケンウィールの機動力で追いすがり、そしてティターン・アーマーの防御力で制す――ここまでは良いが】
【その絶望水先案内人の操る円盤の切れ味たるや――予想外の破壊力。】
【アーマーは腹部から深く、切り裂かれ魔力が漏れ出る――HUD内に警告音が鳴り響き、魔界音声が視界を遮る】
【吹き出た血液が教会の壁面を汚し――そこでセリーナ・ザ・"キッド"の突撃は一端の終了を得る。しかしだ――】
【機動力はクラーケンウィールが損なわれない限り、失われる事が無い。あとは――セリーナが激痛に耐えられず、気絶するか、しないか。】
【少なくともこれで"壁"の役割は果たせよう、あとはライラの攻撃がそこに上手く重なるのを――待つ。】
569 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2013/05/03(金) 23:53:59.22 ID:VJIDxshWo
>>562

――――っ、

【ぎりり、と。何かが軋む音がした】
【佳月という少女は、表面上こそ大人しく、内向的な少女に見えはする、が】
【その実、性質にすら毒を孕んだ、苛烈な性格をしており】

【……実にあっさりと、挑発に乗った。】


……しょうがないでしょ、私16歳ですよ!? 16!
お酒なんか飲んだことすら無いんですよ、耐性あるわけないじゃないですっ……ああもうっ!
もー、もー怒りましたからね!? 後で泣いたって知らないですからねっ!? ――――、


【赤くなった顔をさらに赤くして、勢い良く立ち上がる】
【頭から湯気が出そうなくらいに憤慨した彼女の吐く言葉は、】
【なんとも戦場に似合わない、幼稚な怒りを伝える内容――】



               ――――――あ、殺すんだから後なんかないや。じゃあ今泣け。



【――、だった。ころりと変わる表情、にたりと広がる嫌らしい笑み】
【怒りと愉悦の入り混じった、奇妙で強烈な殺意の色を、顔いっぱいに広げる】
【きゅうと、首から下げた水晶を握り締め。何やら小声で呟けば】
【水晶の、美しい臙脂色と同色の光が佳月を包む――、「何か」しでかす気だ。】


//すみません、お風呂入って来るのでちょっと反応遅れるかと……!
570 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [saga]:2013/05/03(金) 23:56:11.49 ID:Sv+Nt6vFo
>>545>>557

『――ぐ、ググゥ――!!』

【雷道にとっても、左腕への衝撃は軽視できるものではない】
【それゆえ、顔をしかめながらも――しかし、彼はどこか楽しそうで】

『……引くのなら――詰めるまでよッ……ゲホッゲホッ!!』

【――と、雷道はアルミニウム粉末にむせながらも、バンチョーへ猛然と迫る】
【そして今度は突き≠セ】
【真っ直ぐ、バンチョーの腹を串刺しにせんと、銃剣は勢いよく放たれる】


 ――――一つ、教えてあげよう

【ポツリ、「相棒」が飛び出す直前に、ヴェンツェルは言葉を漏らす】

 僕の能力はね――――正確には炎≠カゃなくて――――

【ギャリッ――!! ヴェンツェルは、勢いよく右脚を、地面に擦らせるようにして引く】
【――靴の裏に鉄板でも仕込んでいるのか、接地面からは激しく火花が散り――】


 ――――火花≠、いくらでも、好きなだけ、増幅し、操ることなんだ


【その火花≠ヘ、あっという間に猛火と化す】
【ヴェンツェルの背を焦がすような勢いで、火の手があがり、そして飛び出す相棒≠ニヴェンツェルを隔絶するだろう】
【単純な熱と、熱の生み出す気流による壁≠ェ、相棒をヴェンツェルに近づけない】
【かくして彼女は、動かずして、またもや攻撃をいなす】


「……っと、まさか、これは……」

【さて、ハリマ――彼は、ミストラルが突っ込んでくるのを見て、数歩、下がる】
【しかし、機械とはいえ、喰らい続けた熱や火の損害がないわけでもなく、】
【――ギシリ、軋む、関節。ここにきて、思い切った行動に移れなかった】

「――クッ……! 寄るんじゃァない……!!」

【結果、彼は苦し紛れに、釣り竿を振るい、ミストラルの身体に釣り糸を伸ばす】
【――が、仮にそれが巻き付こうと巻きつかまいと、要は遅すぎた=z
【既にミストラルは、射程圏内に入ってきており――】


「う、ウオァァアアアアーーーーッ!!! ………………!!!」


【――――――――爆発】

【その衝撃にハリマは、断末魔にも近い叫びを上げながら、吹き飛ぶはずだ】
【そして、仰向けに倒れ伏す、という顛末】
【――ミストラルの一撃は届いた】

【……が、捨て身の一撃は、果たして、ミストラルにいかに作用するか】


 …………ハッハ、いいんじゃない? 良い加減に、場も熱を帯びてきた


【身体に炎を纏うヴェンツェルは、その様子を見届けると、一つ、咳払いをして――――】


/続きます
571 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2013/05/03(金) 23:56:14.95 ID:0ocSUA0c0
>>558
『若大将〜、何か聞こえませんか〜?
具体的に言っちゃいますと〜。何にも持たないでお散歩でもしてた人間が助けを求めているような其れですけど〜』

「何か、君のは具体的すぎるよね……
確かに、同意できるような状態ではあるけどさ」

【少年が浮かべるのは苦笑だけれど、距離も距離。その表情は余程目が良くなければ見れないだろう】
【ゴソゴソと懐を漁れば、取り出すのは一枚の札で】
【自分の羽根を一つ抜けば其れを貫き、男性の方向へとダーツの様に投げるのだろう】


「見殺しにしちゃうのも後味悪そうだし……話だけでも聞いてみよっか
まぁ、油断させて奇襲だーっ!……何て言うなら、お握りの一つ二つ持たせて追い返しちゃえば良いさ」

『結局助けるんですね〜。甘いといいますか〜……私に被害が無ければ別にいいんですけど〜……』

【さて、件の羽。何事も無ければ男性の足元に突き刺さるはずで】
【――――次に起こるのは、五行の展開。西洋で言うなれば、魔方陣】
【気がつけば、少年と女性の前に居るのだから転移陣と考えても良さそうか】


「やあ、――――平気?」

【……暫しの間。後に、性別を判断しにくい――というよりも、少女。と思える少年は小首を傾げて】
572 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [saga !red_res]:2013/05/03(金) 23:59:14.40 ID:Sv+Nt6vFo

>>全参加者 >>545>>557



【再び、例のスピーカーから、ヴェンツェルの声が響き出す】
【勇壮に、力強く、その演説にも似た言葉は――――此度の戦争の、全ての意義≠語り出す】


 ――諸君、聞くがいい! 先程の宣戦の続きだ!!
 そう、僕達の目指す先は、決して誰かの喜ぶ理想郷なんかじゃない!!

 言うなれば、僕達は、世界のリセッター=I
 僕達の望みは、世界をゼロよりも更なる原始……すなわち「負≪マイナス≫≠ノ還す」こと!!

 それは、この世に数多存在するしがらみを全て消失させた、平穏の世界!!
 それは深海のようにッ!! 絶望のようにッ!! 静かで冷たくて、暗くて深い、碧≠フ世界だッ!! 

 僕は、これまで、どんな仕事をしても、どんなにお金を稼いでも、どんなに正義ぶろうとも、もしくは悪人ぶろうとも、そして誰と何を話そうと……
 たった一つだけ、得られないでいたものがある

 ……ああ、それこそ、碧=c…いわば、深海のような静けさ……平穏だ
 
 ――幾多の血の川を越えて、僕は考えた

 なぜ殺し合う必要があるんだろう
 なぜ血を流し合う必要があるんだろう
 なぜ抉り合う必要があるんだろう

 考えれば考えるほど、僕は、平穏を、手に入れたくなった
 考えれば考えるほど、平穏というモノは現実社会≠ナは手に入らないものだと、実感した

 ……この戦争は、それを見つけるための、分の悪い、最初で最後かもしれない賭け≠セ
 傭兵をしたのも、カノッサ機関に入ってナンバーズになったのも、ナーウィスを組織したのも、わざわざ二年前から海賊なんかを仕込んだのも、全ては水先案内人≠フ誘い通り
 そうとも、僕は敢えて絶望の水先案内人≠フ口車に乗って、世界に挑戦するんだ

 絶望が!! ウェル子ちゃんの宿す碧色の絶望≠ェ!! この世に残された唯一の平穏ならば!!
 僕はいくらだって世界を絶望させてやる!! その存在意義を否定し、塗り潰してやる!!

 さあ、戦おう!!
 或いは、塗り潰されたくなければ、僕達の船に乗るが良い!! 悪意を乗せて血の海を渡る船に!!
 去る者は追わず! 来る者も決して拒まず!! 絶望とは斯くあるべきだ!!

 いざ征こう!! 絶望の碧色≠世界に流し込むために!!
 いざ目指せ!! 完全無欠の平穏≠ナ世を満たすために!!

 ――戦争だ! 戦争だ! 戦争だッ!! 全ての希望を抉り取って、開いた孔に絶望という名の碧を流し込んでやれッ!!




        ――――――――全ては、平穏のために 




【プツリ――ここで、声はとぎれる】
【カノッサ機関麾下遊撃軍=wカエルレウム・ナーウィス』のリーダー、ヴェンツェルによる、真の宣戦布告≠ヘ、ここに広く知れ渡った】

【なお、この放送を受け、何か反応するもしないも、それは各能力者達の自由である――】
573 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/05/03(金) 23:59:55.88 ID:6krnxjfZo
>>548

どちらも行き過ぎる行為は破滅へと繋がります
争いごとを好むと言うわけではありませんが、今の状態が続いてくれるのが一番の平和です

【今の状態が一番の平和だと言い切る少女はまるでどこか諦観しているようで】

塵も積もれば何とやらですよ?
物が大事になる前に誰かが壊さなければならない、きっと過去も未来もその繰り返し…

【同じ事が繰り返され収束するのは今も昔もそして未来も変わらない】
【抗う術がないそんな大きな事を少女は一つの事実として受け止めていた】

ええ、でも誰も何も行動を起こそうとはしません
きっとこの惨事を祭りや行事と同一線上に置いているのでしょうね
テレビも分かりきった事を繰り返し伝えるだけ、私にはどうも楽しめません

所詮他所で行われているお祭りごとですからね、恐れる必要など無いんですよ
死ぬ人は死んでいく、ただそれだけのお話ですから

【死ぬ人は死ぬ、そんな当たり前の極論をどこか悲しそうに口にする】

その前にまた何かが起こりますよ、そしてまた同じことの繰り返し…

では、お隣に失礼いたします

【ベンチの横にランタンのぶら下がった棒を立てかけて、少女は男の隣に腰を下ろす】

/遅れて申し訳ない!
574 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/05/04(土) 00:04:09.82 ID:e7pOCr/2o
>>555->>559
やっと姉さんと対等...
石油をぶちまけられた程度で...
姉さんと対等...

【よほど姉に対してコンプレックスをもっているのだろう】
【彼はそう、察した】
【その判断は、あまりにも浅はか。感情的なのも祟った】

そんな醜い恰好をして姉と対等だなんて...

【彼はあえて、その先を言わなかった】
【そう、コンプレックスというのは自分自身に対する怒りや不満】
【他者に言わせるより、自分自身に考えさせるほうが、ダメージは大きいと踏んだ】

【エウリュアレが、シミラーの元に近づこうとしても、その蛇の足だ】
【廃液がぬめってさぞかし移動は困難だろう】
【そして大量に現れる花火の群れを見て、シミラーは指をならした】

ナイスだよ、青年!

【青年に対する賞賛とともに拍手をした後】
【シミラーはそのまま空になった給油タンクをヒルコの顔面に向かって両手で投げつける】
【小さい駒と、残った少量の原油を撒き散らしながら迫るタンク】
【目立つのは、もちろん給油タンクだ―】

575 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2013/05/04(土) 00:07:05.09 ID:6fJsRirq0
>>564


あ、づっ…… ―――― ≪ アイゼンポルト ≫ ……!


【ただ神経が遅れたか、あるいは、いきなりの発火にイメージが追いつかなかったのか】
【腕二本分のエネルギーを開封するその行為に対し、『手』を打つ事はできない】

【防壁を発生させたその時には、既に腹をひどく焼かれ】
【浴びせられる熱量の前に頼りの壁も、少しずつ萎えていく】


【―― しかし、正面から巨大なエネルギーを注ぐというのは、フランツィスカにチャンスを与える事でもあった】


へっ、ほら、約束通り……おまえの攻撃、1ミリも避けてなんて…………


【弱っていくバリアを押し出すように、じりじりとすり足で距離を詰めて行き】


 …………いないでしょう!!


【手を失ったジ・エンブリオンに対して、下腹部を押し出すような容赦無い左蹴りを入れようとする――だろう】


【それでエンブリオンの火炎放射がズレれば、フランツィスカはただちに追撃を図る】
【篭手の中身は焼けただれているのか、特に左腕はだらりと垂れるが】
【受け止めたエネルギーの一部……一部というには膨大な一部が、先ほどの掌底の時のように、強く輝き、金属の隙間から漏れていて】

【痛みに耐えて、その右腕を少年に突き出したなら】


 たっぷりお礼をするであります。―― ≪ モ ル ト シ ュ ラ ーク ≫ ! !


【今度は、貫通力を持ったビームのように、炎の束の意趣返しのように――――放たれるだろう】
576 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2013/05/04(土) 00:08:41.91 ID:0hSWA7e/0
>>559>>574

「これは・・・! 不味い!!」

【ヒルコの意識はエウリュアレへと向かっていた】
【故に鉄塊の剣を打ち付けても、追撃することは無く】

【轟音と共に放たれた花火】
【それは廃油を被って怯んだエウリュアレに引火し・・・】

『はぁ・・・! うぁ、ああああああああああああああ!!』

【エウリュアレの身体が炎上する】
【溢された廃油を伝い、給油パイプへその炎が伸びていく!】



【《火気厳禁》、風化した看板が至る所に張り巡らされていた】



【2つの独楽がぶつかり合い】
【飛び跳ねた独楽が完全に放心するヒルコの首へと向かう!】

「ぐっ!」

(・・・危ない、あと数センチで頸動脈! いや、そんなこと気にしている場合じゃない!)

「エウリュアレさん!」

『あ、あああああああああッ!!』

【炎に巻かれ、悲痛な叫びを上げるエウリュアレに駆け寄ると!】
【何やら術式を切り、エウリュアレを取り巻く炎を吹き消す】

『はぁ、はぁ・・・!』

「やはり魔人化の完成度30%では実戦は無理でしたか、ここは退きましょう」

『ま、まだ! まだ私はやれる!!』

「強化細胞は急激な温度変化で変質します、アナタの身体は現在予想以上に不安定な状態です。それに・・・」

【給油パイプはまるで導火線の様に! あちこちで火を噴き、廃油の溜まったコンビナートへ辿り着き起爆する】
【黒煙が濛々と上がり、メガフロートは深刻な火災が発生していた】

「これでは僕達が爆破してもしなくても同じことですしね」

【ヒルコは腕輪となっていた起爆トリガーを外すと】
【シミラーへ投げ渡す】

「差し上げます、代わりに僕等は逃げさせていただきますよ。火車・大獄」

【ヒルコの背後から燃え上がる車輪が15個出現すると】
【半分はシミラーへ、半分は花火砲を抱える青年の足元へ炸裂させる!】

【噴き出す炎が納まった頃には、ヒルコもエウリュアレもその場から消え去っていた】
577 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [saga]:2013/05/04(土) 00:08:53.70 ID:UfPzu5mCo
>>556>>560>>572


「――――しまっ…………!」


【己を支えるはずのチューブ――それが、氷の散弾でぶち抜かれる】
【――ひゆを、いわば無力化する攻撃だ】

【無惨に散り散りになったチューブと、体勢を立て直す前にチューブを失ったことで、転倒するように倒れ込むひゆ】
【がしゃん、と無力に倒れる点滴スタンドもまた、彼女がかなりの力を失ったことを示すようでもあり――】


 ……ひゆちゃっ……! いや、あたしさえ無事ならば、この戦争は勝ち=I!
 ひゆちゃんの援護を、無為にはしないわよ!!

 そう! 戦争よ! 世界を、碧に! 塗り潰せ!! Big−Cィィイイーーーッ!!!


【機械蟹が、関節から蒸気を噴き出しながら、動く】
【今度は右腕を男へ、左腕を少年へ向ける】

【地面に隠れた男に対しては、上から叩きつけるように】
【氷の少年に対しては、横に薙ぎ払うように】

【この重い一撃は、下手すれば一気に戦況を持って行きかねないが――】
【ぐらり――――脚を失っていた事実が、ここで響く】

【この蟹の攻撃は、蟹が再びバランスを崩したことでワンテンポ£xれることとなる】
【すなわち、冷静になれば、上手く対処できる可能性は多分にあるわけで――】
578 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(大阪府) :2013/05/04(土) 00:10:14.91 ID:Jy032Nn00
>>564

気違いで結構、何と思われようとまた結構……それが君にとって『正義』なのだったら。

【ギョロリと虚の瞳が輝きを増す。比喩では無い、『実際』だ。】
【その『白眼部分』が地獄めいた暗黒に染まり、青が際立つ。この男は人間ですらなかった。】

【『怪物』】

【その殺戮、音楽性ゆえに[ピーーー]。悪を殺せば、良い音になるから。】
【所詮、軽蔑されるべき、『下衆』のひとりなのだ。然し、汚れた怪物にも、正義は有る。】

何が正しいか、正しくないか。それが正義……ふふ。
君の『正義』に俺の『正義』で勝つ……

【右のスクラッパーで、散弾を打ち払う。無茶な話だ。損ねた数発がミストドラゴンを撃ち抜く。】
【吐血し、苦悶を浮かべた。すぐに、それは憤怒、悦楽、期待の入り混じる危険な表情へと、変質する。】

……あぁ痛い、痛いよ『悪人』……死ぬ程ってホドに痛い。
でも君は死ぬから、俺より痛い……そうだよね?

【だらだら出血し、怨を垂れ流すその姿を見て、誰がこいつを正義と称するのだろうか?】
【嗚呼、そんな奴は、一人か、二人か、幾らかしかいるまい。】

クソの三匹目も、お目覚めかい……やんなるね。
じゃあ……早めに殺さないと。スクラッパーで。

【山刀を振るうより、その方がはやくて、美しい。】
【悪魔の殺戮器官スクラッパー。両側のそれを、少女に向ける。その尖端が僅かに『開く』】

お返しだ……さっきのレーザーの。

【スクラッパー尖端から放たれるのは結晶めいた弾丸。】
【右から二発、左から一発。総て、少女の胴体に向けて。】

綺麗な顔を、台無しにするのは……この手でやりたいんだ。この気持ち、君に届け……ふふっ

【威力自体は、一般的な拳銃並か、それ以下だろう。】
【然し着弾と同時ーーこの弾丸は悍ましい『刃の塊』へと変じ、部位をズタズタに引き裂くのだ。】
579 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2013/05/04(土) 00:19:35.18 ID:1TgIBGpx0
>>566

【横たわる沈黙少し、信じてもらえてないんじゃないかと向ける視線が、じとりと粘ついて】
【信じてと言うような必死さはないが――突っぱねられたら拗ねるぐらいには、真面目なつもり】
【――まあ。半信半疑だとしても飲み込んでくれたならそれでよし、無駄に場を荒らすこともないだろう】

……持ち歩いてるの?

【喜んでくれたら嬉しいなぁって思うのは、そればっかりは純粋に親に褒めてもらいたい子どもみたい】
【かつて蛇が神様の果実を示して唆したよう、甘美すぎる誘い、きっぱり断ってしまうことが、出来なくて】
【それでもどこかにすこーしだけ引っかかるような気がする。そんな砂粒みたいな不満は、表情と言葉で発散されて】
【――長居するつもりだったらどうしてたんだろう。気になって、ただ、尋ねはしなかった】

【受け取った布地の豪奢さ、じとーっとした目を向けていたのが降りて、瞬きひとつ。これ絶対高い――びっくり眼】
【ここまで来てやっぱりやめますと断り難いのが櫻由来の気質なのだろうか、初めと比べたら別人みたいに緩やかで】
【結局断れないなら、言葉通りに部屋を出て――せめて綺麗めいた部屋で、溜息を吐いたという】


【――それと同じ頃合だ、バベルよりも小規模に天を目指すような高層階、“こんこん”と、ノックの音】
【客人だろうか、こんな時間に? それに最上階まで誰にも咎められずに来たと言うのか、そんなおかしさがいくつも】
【まあそんなことどうでもいい。こんな時間に客人が来ることだってあるだろう、誰にも咎められないことだってあるだろう】
【ただ。どこの客人が永久に開かない嵌め殺しの窓をノックするだろう? 言わずもがな、現在位置は地上××メートル】

【その客人は哀れにも硝子に気付けなかった鳥のぶつかる音だろうか、それにしては断続的に続くから】
【怪しんで見に行ったりするなら――疑うことなく鳥だった。明るい紫の羽色をした鳥。それも両手を広げたぐらいに大きい】
【眼球を抉るに適したような嘴でこつこつと窓を小突いている、赤と紫のオッドアイだって気味が悪い、ふざけてる】

【(そういえば沈まぬ夜のうちで一緒に暮らしていたころ、彼の娘がこんな鳥と数度つるんでいるのを見たかもしれない)】

【そんな鳥の姿を見とめたなら、くぅるり――コーヒーにミルクを落としたみたいに、歪む姿】
【数秒のうちにその姿はまるで変わる、白磁の掌を硝子に当てて、もう一方でこんこんと繰り返す】
【あの黒蛇の子みたいに長い髪の毛が風に煽られて狂ったように躍っていた、紫色のドレスだって、――少女? まさか】
【――何度見たってそれは少女の姿をしていた。暴力的な超える強風を羽衣みたいに纏って、おふざけみたいな笑顔で、窓にぴったりと】


【――女の支度は長いなんてよく言うけれど。髪が無駄に長いなら、その時間は蛇の尾っぽみたいにするする伸びていく】
【春の夜、そんなに寒くないとは言え――何にもなしに待たされるなら、少々暇だろうか。誠意お着替え中である】
580 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(神奈川県) [sage saga]:2013/05/04(土) 00:19:42.92 ID:vIa+syJdo
>>571

【気が付けば、男は2人の目の前に居た】

……え?

【とりあえず頭の中で状況を整理する】
【が、整理するほど複雑な状況ではないのだが】
【人間を見つけて助けを求めたら、どうやら少なくとも目の前にいる少年は人間じゃなかった】

(妖怪……もう1人の娘はわからないけど、普通の人間なわけもないか)
(今の”術”も気になるが……とりあえず今は遭難中の身、妖怪にでも縋りたい)

【男は結局、当初予定にしていたセリフを口にする】

ど、どうもこんにちは。ちょっと道に迷ってしまいまして……
いや、数年ぶりに実家の村に帰ろうと道を歩いていたんですがねえ、何故か道を見失っちゃって。
気のせいじゃないですよね?昔より森が増えたというか、人が減ったというか……過疎化ってやつですかね?

【ひきつった笑顔で自分の事を話し始めた。平静を装っているつもりだが、額の汗はさらに量を増した】

ええと、すいません、こんなことになるとは思ってもいなくて、食糧とか全く持ってなくて、
それでその、もし良ければ、水を……譲っていただけないでしょうか?
あと、できれば「道」がどの方向にあるのかも教えてほしいのですが……

【ところどころ詰まりながら、なんとか自らの希望を伝える】
581 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(岐阜県) [sage]:2013/05/04(土) 00:24:08.22 ID:gARicXaco
>>549>>567-568
【ライラは、今日初めてぞっとするような、鳥肌が立つ感情を覚えた】
【セリーナの銃撃を受けても、自分の杖での打撃を受けても……感情が見えない≠フだ。この亡霊には】
【……時として他人の表情は、それが良くとも悪くとも、多少なりの安心感を抱かせるもの。それが無いということは】

(一番性質が悪ぃぜ……コイツ……)

良いぜ、見せてやる……テメーの心に直接ぶつけてやる。

    ゴースト
【まさに亡霊 ……彼がそう呼ばれる所以はそこかもしれない。表情を抱かないその顔。一個人の単なる予想で、しかもこの戦闘に何の関係もないものの】
【ゴーストの存在は、ライラに多少の考えを抱かせるものとしては十分すぎる。そして戦いに全てを置く幽霊は、やはり、強い―――――冷や汗をかきながら、ニヤリと笑ってそう口に出した】


――――――……マジかよ!!?

【アーマーを身に纏うセリーナのその陽気な声だが、その内容を聞く限りどうやらライラが笑っている暇は無さそうだ】
【この状況で笑っていられるその肝っ玉は、さすが正義組織のリーダーというか、なんというか】

(ガンマンだからある程度の予想はできてたが……いや、もう仕方ない。頼れるのはセリーナしかいない……あの魔銃に賭ける≠オかなさそうだな……!!)

【だが、次のセリーナの行動には思わずライラも「はぁ!?」なんて腑抜けた声を出さざるを得ず――――次の瞬間、またライラは驚いていた】
【イカのような脚の機械は、これまた彼女を補助する兵器か。これが彼女の魔銃の真骨頂……武闘会で優勝するのも、また頷けるという物だ】
【そしてイカ脚での、超速的機動――――そこでライラは、セリーナが壁となっていることを確認する】

【彼女が自分に向かっていたカッターを身を張って止めたことを視認した後―――――ライラは杖を前に向ける】


【向けた先は、水先案内人≠のカラスたちは、何も突撃や身を張った防御に徹するばかりではないということがわかった。全てがウェル子の利用方法と成りうるのか】
【いや、そんなこともどうでもいい。セリーナが作ってくれたチャンス、無駄にするわけには絶対に行かないのだ】

(残った魔翌力は火が2……これに、風を2つ追加―――――)

【すでに発光していた赤色のブレスレット。その隣にある緑のブレスレットも、2段階を経て発光する】
【それがライラの魔翌力を示すメーターに近い存在であることは、分らなくてもいい事実であるが――――途端、ブレスレットの光が淡く光る緑を残してふっと消え】
【杖の先端に緑と赤の光が集まれば、3つの赤いサッカーボール大の球が出来る――――叫んだ】



「  F  2  S  1  ―――――――   F  l  a  m  e   B  o  m  b  e  r  」  !  !  !



【その3つのボールは低い弾道を描き、ウェル子の元へとそれなりな速度を持って飛んでいくだろう。】
【それらは邪魔がなければウェル子の足元へ着弾し―――――炎の爆発を引き起こす。仮に何か邪魔があったとしても、その爆弾≠ヘその場で起爆する】
582 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(埼玉県) [sage]:2013/05/04(土) 00:24:59.42 ID:cvf6fFsVo
【然程標高の高くない、木々に覆われた山の頂上】

【さらにそこに在る巨岩の上に、一人の――或いは一匹の人影が在った】
【服装は腹部を晒したトップスにハーレムパンツという、実に軽やかなもので】
【両手足にいくつかの鉄輪を嵌めている他は、靴すらも身に付けないという徹底した軽装】

今夜はなんかこう、のう……?騒がしい感じがひしひしとするちや
もっとも、わしゃ人間のせせこましい争いなんぞに興味もないし、の。

……はぁー。団子と酒が欲しゅうなるよるじゃのう……

【そして何より目立つのが、尻尾と耳。犬か狼のようなそれが、彼女にはあった】
【つまりは獣人だ。髪の色と同様、その毛並みは鮮やかに月光を受けて輝く銀の色】

【特に尻尾などは2mほどもあり、彼女≠ヘそれをふらりと揺らしながら月を眺めていた】
【山は人が住むような場所でもないから、その少し大きな呟きはよく周囲に通るだろうし】
【逆を言えば、誰かが来れば彼女もまた直ぐに気付き、そちらに青い瞳を向けるであろう】

/3時くらいまでですが、よろしければっ。
583 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2013/05/04(土) 00:25:53.34 ID:EhzEU/5xo
>>573

まだマシってぐらいだろよ。こちとらたまったもんじゃない…知らんイデオロギィでテロやられてみろよ
カネ目当ての追い剥ぎのほうがまだ理解できるぶんマシさ

【サングラス越しに空を仰ぎ見る。街灯と夜。曇り空だったから星は見えない】
【長いため息を付いて、煙草を吸い込む。先が朱く灯る】

あーあーあーもういい、もういい。止めてくれ嬢ちゃん。
哲学だとか理屈は苦手だ。世の中のあれこれは任せるから、俺に話さんでくれ
人類の危機まで1時間ってなトコまで来たら手伝うから…

【面倒だから、そんな理由で軽々しく世界を任せてみた】
【この男にとっては破滅も平和も均衡もどうだっていいんだろう】
【今も昔もなんだってかんだってどうにでもなればいいんだろう】
【諦観を超えた無関心。いや、見たことも無いんだろうか】

それでいいんだよ…個々でイメージを膨らませて、その差異を語り合って楽しむんだから
別に死んでなくてもいいんだよ、ノンフィクションを使ったフィクションなんだから。演出さえうまけりゃ
えと……ああ、カノッサだ……その、カノッサ機関…?にも演出家と脚本家を雇ったほうがいいと俺は思うよ

【そのほうが費用対効果がいい。そう言って、ぼんやり遠くを見ているようだ】

みんな競って派手なの起こせばいいさ正義も悪もやってることは似たようなもんだ

【冗談めかしていうその口も彼女と同じように寂しげな雰囲気をはらんでいるみたいだ】
584 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2013/05/04(土) 00:27:23.34 ID:l58aP4K+0
>>577>>560>>572

(しめたッ!)
ガキィィィィィイ!この一瞬逃すんじゃねえぞ!!

【蟹の動作が遅れた一瞬、地面をまた最初にやったように大きく盛り上げる】
【すると、男の体はばねのように高く、高く飛び上がる】
【一瞬の隙ができたからこそできる、賭けに近い行動】
【足の上にある蟹の本体部分にふれて、直接本体部分の形を奪おうというのだ】

【蟹の本体部分へ落下途中、男は高らかに叫ぶッ!】

ナーウィス!
お前らの目的は俺の目的と相反するッ!
だからここで宣言する!
今日からッ俺はッ!お前らの敵だッ!!!

【そう叫ぶと同時に、こぶしを高く掲げて】
【掲げたこぶしを蟹の本体めがけて振り下ろす】
【成功すればそのまま勝利につながりかねない一撃】
【だが、逆に失敗すれば男の戦闘不能は免れない】
585 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2013/05/04(土) 00:29:21.69 ID:EAyCvMFIo
>>569
…くっくっく、その意気だよ、カゲツちゃん
ほら来な、泣かしてみせろよ、最近泣いてなくてねぇ

【立ち上がり、赤熱するような真っ赤な顔で激昂する白坂を見ると、満足そうに口角を上げて】
【広げていた腕を降ろし、また構え直す───と】

【目が細まった───反応を示したのは、白坂の雰囲気に】
【ガラリと変わったそれに、示すのは動揺ではなく───】

…いいねぇ…そこまで似た物同士かい

【何を感じ取ったか、スラリと刀を抜きながら、白坂の行動に対抗するように、彼もまた不可思議な行動を取り出す】
【ゆっくりと抜いた刀は、何を斬るでもなく、伸ばした腕の先で回し、その切先は自分へと───】

特別に見せてやるよ、オイラの鬼≠

───腰抜かすなよ?

【次の瞬間、吟醸の取った行動は、余りにも予想外で、予測出来ようのない行動】
【抜き身の刀を持つ右腕を引き寄せ───なんと、勢いよく自分の腹に突き刺した】
【深く深く、沈み込む刃は、体を貫通して背中から切先が生え、腰を曲げた吟醸のその表情は、流石に一瞬苦しげな表情になって】
【しかしすぐにニタニタ笑顔を取り戻しつつ、ずるりと刀を腹から抜くと、自身の血に真っ赤に塗れた刀を、鞘に納める】

…さて、行くかい

【腹から流れ出す血を掬う様に、右手で傷口を拭い、それを持って髪を掻き上げる】
【白い髪に、血染めの赤が染まって、その様相は、正に鬼───】
【隠れていた眼は、特にどうという訳でも無い───しかし、纏う雰囲気は、確かに先程とは変わった、ぬるり≠ニした殺意が湧き出てくる】

/了解です
586 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(空) [saga]:2013/05/04(土) 00:31:52.70 ID:sMyD9t3B0
>>565

【痺れと鉛の重さに満ちる意識/炸裂する一閃、】
【刃が軽やかに肉を裁つ感触―――― この男ならばきっと愉悦を覚えたのだろうと、視界を埋めだす血飛沫のなか、別世界の出来事の様に、想う】
【 己の意思でこの戦いを選んだことは同じでも、感じる何もかもが違う、筈、で――――】


……っ―――――― あぁぁぁっぐうぅっ、はっ、っ、……!

【その朦朧とする意識を灼熱が穿ち抜いた。柔らかな腹部を鉛色の兇刃が貫いて、その内から鮮血を沸騰させる。】
【苦悶を今度こそ抑えきれなかった。声が、無防備なまでの無意識さで上がり、】
【歯を食いしばって耐える激痛/仰け反りかける躰に力を籠めて、射抜く様に敵影を見据えて/発露する剣気、】

【左手を太刀の柄から離した直後、】

――――――――――……ハァアアアアアッ!

【自分から見て左側から、“穿ち貫かれたまま” 、片手で横薙ぎに揮う刃で、槍を握る右腕を斬り裂かんとした】
【特に狙うのはその前腕部分。得物の取り廻しの中核を為し、彼女ならば利き腕となる攻防の要。】

【……… “攻撃を受けた体勢のまま”、“最短距離を貫くように” 斬り付ける。】
【二重の意味で虚を突く一撃だが、左手の予兆から逸早く察知したのなら、回避も不可能ではないのだろう】

【何れにしてもこの戦況は彼の優位にあった。少なくとも、彼女を捉えたこの瞬間は、確実に―――――】

【だが未だ心は折れていない。幾ら肉体を破壊されようとも、そんな事はどうでもいい、と――――】
【未だ死ねぬのだから死になどしない/勝利し、生きて、貫き通すのだと誓い直した】
【……その戦意に応えるのは如何なる殺意なのか。或いは、歓喜の紅色の輝きか】
587 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(山形県) [saga sage]:2013/05/04(土) 00:32:02.57 ID:OqFusz7ro
>>557,570,572

『……さて、と』

【大きく深呼吸をし、まるで何か――何か大きな何かをしでかそうという"覚悟"のような片鱗を見せる彼】
【追加でなる鈴の音が生み出したものは、一枚の鉄板だった】
【――しかし生成が遅かった、そのまま腹部は貫かれるだろうが】
【ところで、硬いもの同士が強くぶつかり合う時、そこに生まれるものといえば――今、少し離れた場所に起きたそれと同一ッ!】

【この鉄板が銃剣か地面にぶつかるのを阻止できなければ、あるいはこちらに火の粉が降り注いだとしても、彼らの周囲に起きるのは"粉塵爆発"――!】


{熱イ……}

【先程バンチョーが言っていた通り、身体が蒸発してしまう炎――熱源と成り得るそれは、相棒の弱点である】
【火花の壁とすれ違うだけでも、それは相棒にとって脅威であり】
【じゅわっ、と海の匂いと焼き魚の匂いが辺りに散れたのがわかるだろう】
【熱を嫌ってか、はたまた別の要因でか――とにかく、相棒は再び地面にへと潜っていってしまった】


「そんなの……そんなのさせるものか」 「他の人を犠牲にして手に入れた世界なんて……」
「それに、そんな事しなくたって、……"平穏"への道はあるッ」 「きっと、……どこかに……」

【ユウトの放つその言葉は、希望的観測だとか戯言だとか、そういったものに近いと思われても仕方が無い】
【現に、彼は"悪"を犠牲に理想を手に入れようとしているのだから――曖昧な事を幾ら言っても、説得力なんて無い】

「……ええい、[サンダー・E・スパイダー]ッ!」

【彼の姿が変化して雪、そして黄色の身体に硬めの紫色や白色の毛を持っていて、蛍光白色の模様が全身にある、全長80cm程の蜘蛛となる】
【眼は金色で、紫色の牙、紫色の鋏角は雷の様に見える形状で先端は白く、背に生える毛はギザギザとしている】
【頭部には雷の様な形状の角が一本、左右の眼の上には雷の様な形状の毛】
【足は紫色で先端は白色で雷の様にギザギザしていて、尻にもギザギザした紫色の毛がある】

「――絶望と平穏なんて、相容れないよ」
「一度"全てを失えば"、分かるはずさ、"マイナスに落ちれば"見えるはずさ、……」 「二度と求むものに届かない手が――」

【――その眼は、敵意と哀しみの二つを兼ね備えていた】
【ヴェンツェルに向けて吐き出されるのは、"紫色の電気の線"――炎によって物理的に近づけないなら、攻撃が届かないなら、別の手を使えば良い】
【吐き出された一本の"電気エネルギー"は果たして届くのだろうか?】

【もしこの電気に当たったとしても、せいぜい数秒間痺れるのが関の山だが――】
【もう一つ、"体力を少しずつじわじわと奪う毒"が付与されている】 【効果は厄介だが――精神力があれば無視出来る範囲だろうし、熱により軽減・無効化も可能だ】
588 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) [sage]:2013/05/04(土) 00:37:13.99 ID:wMXogNiOo
>>576
【ヒルコも、花火のもたらした効果には焦ったようだ。追撃はなかった】
【激痛も、出血も変わりはしないが。どうにか、致命傷とまではいかなかったらしい】

【と、肌を焼くほどの熱気。花火の攻撃は、うまくいったらしい。それを悟ると、今度こそ『花火ランチャー』を取り落とし】
【痛みにうめきながら、その場にへたり込んだ。その状態のまま、ヒルコがエウリュアレに駆け寄る様を、視界にとらえる】

はぁ……はぁ……やっ……た……?

【最後に疑問符を付けざるを得なくなったのは、メガフロート全体を炎の海にする、という大惨事を招く結果となったからだ】
【エウリュアレの身体をむしばんでいた炎が吹き消され、次いでヒルコが放った皮肉な言葉に、さらに青ざめる】
【さらに、起爆トリガーを外す、という行為。その意味するところ。撤退】

く……うあっ!!

【またも姿を現す、燃え盛る車輪、悲鳴を上げる身体に鞭打って、どうにか身体を動かし、『花火ランチャー』を引きずって、その炎から距離をとる】
【視界を炎から取り戻した時には、彼らの姿はどこにもなく】


>>572
【大火災の起こす、蹂躙の音の中でも、その大音声は、はっきりと耳に届いた】
【勇壮さすら感じさせる、大演説。世界を、マイナスへ。平穏のために】

(……何のつもりかなんて、わからないけど……彼女らには、彼女らなりの正義がある、ってわけか……)
(自分が正しい、と信じてる人間ほど、怖いものはない)

【しかし、この臆病な青年の心に、その言葉がついぞ響くことはなく】
【世界の平穏のため。それが、どんなに崇高な目的であったとしても。その過程で戦争に踏みつぶされる人々がいる限りは】
【それを認めることは、出来なかった。ただ、その言葉の中に出てきたキーワード。彼女らの目的と】
【彼女らの首謀者と思わしき、名前。絶望の水先案内人。それらを、心にとどめ置く】


>>574
つぅ……この場合、防衛成功と言っていいものなんでしょうか……

【大演説が途切れれば、痛む身体に鞭打って、『花火ランチャー』を、腹部から体内へと戻す】
【マスクの人物へと、かすれ気味の声で呼びかける。せっかくもらった賞賛も、この大火災となってしまっては、素直に受け取っていいものかどうか】

あの演説と言い、まだまだよくないことが起こりそうですけど……
ひとまず、ここから脱出、しませんか

……出来れば、あの。僕の花火でこうなった、というのは、黙っといてもらえるとありがたいです

【肩の傷は浅くはないが、一人で歩くくらいは出来そうだ。この熱気の中では、もう火傷も気にはならない】
【最後に、情けないセリフを付け加えながら、ふらふらと立ちあがると。マスクの人物に、脱出の呼びかけ】
【自分の青い瞳に映りこむ炎は、これからも世界を焼き続けるのではないだろうか。そんな感覚を覚えながら】
589 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2013/05/04(土) 00:37:59.03 ID:SXl5gy7e0
>>580
「ふふ、人間らしいねぇ……帰る道を見失っちゃうなんて
ああ、別に身構えたりする必要も無いからね?
拙は人間を食べたりする妖怪じゃ無いし。……まぁ、少なくとも拙は」

『私も〜、人間はあまり食べたいとは思いませんね〜
そりゃ〜、人間の可愛い子は食べたいですけど〜』

【素直な笑みで無いのは、一目瞭然】
【一人が方を竦めながらも男性に視線を注げば】
【もう一人は、てへっ。なんて可愛らしい装えば自分の頭をコツンと叩いて】
【――――二人共、男性の話を聞けばそれぞれに頷くのだろう】


「森が増えた……のかな?
拙からすれば、人間がどんどんと増えて拙等の場所を奪っていっている様にも見えるけどさ
……水だけでいいの?別に食べ物も譲ってあげるよ?
君が牛一頭分の肉とかを求めてるなら別だけど……せいぜい、握り飯何個かでしょ?」

『道に関しては〜……貴方の言う村が分かりませんから〜何とも言えませんけど〜……』

【女性。ほっぺたに人差し指を添えながら、ん〜……と唸って】
【……待つこと数秒。その指が指すのは、北の方角】


『あっちには〜、人間の村がありますね〜
ここも人間の村でしたけど〜元々は私達の場所だったので〜』

【男性の探し求めているところかは分からないが、其処には確かに人の住む場がある、と】
【さて、そんな話の内に――――少年が通りがかりの妖怪に一声掛ければ、握り飯を持ってこさせて】
【――――食べる?なんて差し出すのは、変哲も無い塩むすび】
590 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/05/04(土) 00:40:15.08 ID:ig7gSPCXo
>>583

それもそうですね、お金目当ての強盗のほうがまだ何となく納得は出来ます
今行われている事もそれの延長線上だと思えば………無理ですね

【話が難しくなっていくのを何とか簡単に纏めようとするがその甲斐無く一瞬で挫折した】

…ごめんなさい、こういう話をしてしまうといつもこんな風になってしまうんです
簡単に言うのは苦手ですけど、要は行き過ぎるなって事です
多分そう言うのは無いと思います…でもそうなったら本当に呼び出しますよ?

【男に止められて自分が一方的に話をややこしくしていた事に気付く】
【何とか話の軌道を逸らそうと、話す内容を簡単な物に変える】
【だが今話したのは紛れも無い事実、きっとこの生真面目な少女は人類の危機一時間前にこの男を本当に呼び出すのだろう】

でも箱を開けてみたらそう言う人ほど普通だったりするんですよね
見るからに血塗れだったり眼球か飛び出ていたりすれば助かるのに…
私はどんな演出家よりも衣装係を雇ってほしい所です

【猫の首に鈴を付ける童話然り機関員も見た目で判別できればと嘆く】

そう、結局行われているのは馬鹿みたいな殺人……
でもそれって今ここに居る私達にも当て嵌まるのかもしれませんね

【この世界では誰もが人を殺めているのだ、男がどうかなんて分からないが少女は確実に殺めている】
【そんな複雑な意味の言葉を呟いた少女は小さく息を漏らした】
591 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [saga]:2013/05/04(土) 00:45:08.32 ID:UfPzu5mCo
>>567>>568>>572>>581


 ――――へえ…………


【円盤を投げきったウェル子は、さらり、と髪を掻き上げ、どうやら変化≠見せるらしいセリーナを注視した】
【クラーケン・ウィール――なるほど奇妙でありながらも、絶望的速度を誇り、自身の攻撃を妨げたそれに、ウェル子は一時、見とれた】


 やれやれ……中々、イカした&髄浮ナはありませんか――


【……なんて、真顔でこんなことを言ってみたりするお茶目もあったりするらしいが、それはそれ】
【ウェル子の慧眼は、決して、ライラの次手を見逃したりしない】


 さて、参りましたね――今の円盤に時間を要したように、わたくしは必殺技をすぐに放てるような能力は持ち合わせておりません
 …………つ、ま、り――――


【目を細め、ライラのボールを見やる】
【ひゅう、とウェル子は軽く風のように魔力を循環させ、辺りのカラスがカーカーと鳴いたかと思えば――】


「下がってろ、カラス共――この闘い=c…邪魔はさせん……」


【――――ゆらり、と陽炎のように三つのボールの前に、立ちはだかったのは、亡霊だった】


「――――シッ――――!」


【或いは、絶技と呼ぶべきだろうか】
【洗練され尽くした、居合い≠ヘ、その太刀筋すらを、不可視≠ニする】
【ゴーストは、両手の小太刀を以て、下から上へ――X字を描く軌道で、高速の斬撃を、ボールへ放った】
【――――もしかすると、爆弾をすら、斬り捨てるのかと、思わせるほどの気迫で】


「…………ッ…………」


【刹那、立て続けに発生する、三回の爆発】
【――その全てをゴーストは喰らい、爆煙の中に、彼は佇む】
【結果として、彼は、ボールを斬り捨てられなかったのだ】
【キッチリ三発文のダメージを喰らい、そして――――ぐら、とよろめいて、】

【――――遂に、倒れ伏した】


 ……ま、よく働いたと、感謝はしておきましょうか……わたくしさえ、無事ならば、勝利≠ナすから……ね

【そんな彼を見て、ウェル子は、やはり変わらぬ無表情のまま、】


 ――しかしどうです……聞こえます? ヴェンツェル様の、演説
 わたくしの口車に乗って……などと、随分殊勝な事まで仰っているではありませんか

 貴方様方は……こんなに純粋で、一所懸命な、少女の夢≠すら、邪魔しようというのですか?

 …………絶望#ス対者が聞いて呆れますね……結局……ええ、貴方様方も……そうやって、誰かを絶望≠ウせる……


【……ウェル子は、攻撃するでもなく、ただただ、語る】
【精神攻撃なのか、それとも単純に感情の吐露なのか――水先案内人≠フ口撃は、静かに、聖なる室内を、浸蝕する――】
592 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga sage]:2013/05/04(土) 00:49:01.30 ID:yiDBX0ac0
>>575

「う、うぅ……今度こそ、再生が、追いつかない……!」

【両腕を肩口まで犠牲にして放った一撃が、障壁で防がれた。流石のジ・エンブリオンにも『不味い』と言う表情が浮かぶ】
【更に熱エネルギーを振り切りながら、一歩一歩歩を進めてくるフランツィスカに、事態の悪化を見る事は容易だった】

「――――くっそぉぉぉぉぉぉぉぉッッ!!」

【それまで、幼い印象の言動を繰り返してきたジ・エンブリオンが咆哮する】
【その刹那――――彼の全身が激しく発光し、その姿を変じさせていた】

【青白い光を放つ半透明の物質で形作られた、宙に浮かぶ巨大な海月の様な姿の中に】
【人間の脳髄と、そこに突き刺さる『青い石』が内包された、ゲル状の生命体】

【そう形容するのが、ふさわしいだろう――――ジ・エンブリオンのなれの果てだった】

「……できるだけ、この姿には、なりたくなかった……!」

【吐き捨てる様な声で、そう呟くジ・エンブリオン。不要な細胞の分化を全て解除した為か、動きも身軽になっている】
【だが、力そのものも衰える様で、発光は、決して鮮やかなものではなかった】


>>578

……それ以上、人間の言葉で独りよがりな理を喋るな『畜生』…………この世界の一員として、その冒涜を看過する訳にはいかない……

【腹部の傷を腕で庇いながらも、シュバルツガイストは尚もミストドラゴンを睨みつける】
【――――ミストドラゴンの言葉は、要するに一般的道徳観念としてのそれを、全力でかなぐり捨てたものなのだろう】
【自分の敵意を、欲望を、美辞麗句で固めただけ――――少なくともシュバルツガイストには、そう映った】
【自分自身とて、人間を喰らう改造兵士だが、それでもその様な糊塗をしたつもりは無い。それが、ミストドラゴンを向こうに張って、自尊心を与えてくれる】
【つまり――――ミストドラゴンに比べれば、まだ自分は『真っ当』な側のイキモノだと、そう言う意志で以って、ミストドラゴンをこき下ろした】

<――――シェァァァアアアアアッッ!!>
ッ、クロス・ザ・ルビコン……!

【その胴体のダメージでは、有効な回避行動がとりにくい――――それを察知したのだろうか】
【『スクラッパー』から発射されたそれを確認した瞬間、クロス・ザ・ルビコンが飛び出して、シュバルツガイストを庇う】
【鎧を着込んだその身体には、『スクラッパー』の弾丸も有効打とは言い難く。いくつかの楔を打ち込まれたのみに済んだ】

<オゥエッヘヘヘヘヘヘ…………!>

【まるで、そんな自らを誇示するが如く、クロス・ザ・ルビコンは嗤って見せる】
【その表情は『せせら笑う』と言う表現がぴったりだろう。どこか人を食った様な嘲笑じみたものだった】

/続きます
593 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga sage]:2013/05/04(土) 00:50:09.49 ID:yiDBX0ac0
>>575>>578

ぐ…………ッッ――――――――、通信?
――――――――お、おじいちゃん!?

【クロス・ザ・ルビコンの援護によって、致命傷を免れたシュバルツガイストの下に、どこからか通信が飛んでくる】
【それに答えたシュバルツガイストは、素っ頓狂な驚きのリアクションを見せた】

{――――もう良い、帰ってこいお前たち…………興が殺がれたわい…………
声が荒れとる……その分なら、義理を果たす程度には戦ったんじゃろ?
もうそれで充分じゃ。それ以上お前たちが血を流す理由は無い…………適当にあしらって、さっさと帰ってくるんじゃよ……}
…………無理もない、か…………同床異夢としか、言いようがない…………

【通信の相手は、しゃがれた老人の声だった――――>>572の演説が原因と取れる、『上』からの命令】
【それに納得する様子を見せながら、シュバルツガイストは通信を切断した】

――――2人とも、撤退するよ……!
……クロス・ザ・ルビコン、悪いけど少しだけ殿、お願い……私たち、ちょっと傷を負いすぎた…………
「……分かった。今日は、逃げ帰る……」
<イェッヘヘェイ!!>

【4本の触手を前面に構えながら、シュバルツガイストはミストドラゴンから視線を外さず、後ずさる】
【それは、ジ・エンブリオンも同様だった。すい――――と空を泳ぐ様にして、シュバルツガイストの隣につける】
【そして、矢面に立つ格好となったクロス・ザ・ルビコンは、狂笑を浮かべながら敵と味方を分断する地点に仁王立ちする】
【――――追撃が無ければ、そのまま撤退しようと言うのだろう】

(――――あくまで排撃してくるなら…………全部消し炭になってもらうまで…………!
奴等が、損得勘定する連中なら、これ以上詰めてはこないと思う…………でも、あの『畜生』は無理かな……?
…………あっちの犬は、どうだか分かりかねるけど……)

【場をクロス・ザ・ルビコンに任せ、じりじりと後退しながら、シュバルツガイストは尚も敵から視線を外さない】
【この状況にあってなお、クロス・ザ・ルビコンが苦戦を強いられるようなら、背後から援護しようと言う腹だ】

<キッヒヒヒヒィ、イェッヒィィッ!!>

【そして、当のクロス・ザ・ルビコンは、右手に剣を、左手にハンドガンを構えたまま、仁王立ちする】
【自分の役割『殿』に、専念しようと言うのだろう。要は、敵をこれ以上進めなければ良いだけの話で、積極的に攻勢に出る理由は無いのである】
594 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) :2013/05/04(土) 00:53:22.92 ID:NmACKaUao
>>584>>570
分かった!

【そう叫ぶと少年はマキナに向かって全速力で走りつつ詠唱を始める】

「密度100000%!体積1cm^3!発射速度秒速300m(時速1080km)!×2!」

くたばれえええええ!

【時速1080km、通常の銃弾と変わらないスピード。だが、その氷の重さは数十kgと、当たれば途方もない運動エネルギーにより、人体を貫通しかねない】
【そんな弾丸が、マキナに一発向けられ、もう一発は待機している】

世界の原点だか平穏だか知らねえが!てめえ等の好きにさせるのは気に食わねえ!俺も今からてめえ等の敵だあああ!
595 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) :2013/05/04(土) 00:54:19.32 ID:NmACKaUao
>>594
/安価ミス
/>>570ではなく>>560です
596 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(神奈川県) [sage saga]:2013/05/04(土) 00:56:29.13 ID:vIa+syJdo
>>589

あっち、北の方ですか……
いや、俺の村じゃないとしてもそこまで行ければ何とかなると思います
ん……じゃあこの村は

【男の頭に疑問が浮かぶが少年の行為に気を奪われる】

……え、もらっていいんですか?
あ、ありがたい……実は腹も減って倒れそうだったんです

【男は差し出された握り飯に一瞬だけ躊躇するも】
【目の前の食べ物に本能は勝てず、すぐに受け取った】

じゃあ遠慮なく……いただきます
……あぁー、これは……うまい!空きっ腹にぶち込むご飯はたまらん……!

【全身に栄養が染み渡るような感覚と共に握り飯を味わいながら】
【空腹が満たされたことで少し冷静さを取り戻した男は、湧き上がっている疑問をぶつけた】

話の続きだけど……「ここも人間の村でした」ってことは、今は違う……妖怪の村ってこと?

597 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga sage]:2013/05/04(土) 00:56:51.92 ID:fClOGbPmo
>>579

いろいろ“歩く”ときの為に、な

【報復への情報集積も兼ねて端々に自ら赴くなら、こうして話しているのも魔力で形作った人形体なのだから――きっと顔だって使い分ける】
【唯一自在に使い分けられない服装に関しては仕方が無いのだろう。 女の顔、女の召し物でしか入れない場所だってある、それだけの話】
【部屋を出る背を見送ったなら、改めて廃屋の部屋を見渡す。 拠点“予定地”は別にあるのだから、言葉通り今宵限りで姿を消すつもりでいた】


【――何も知らない“父親”は、窓からの音を少し遅れて察知すると、漆黒のナイトガウンを纏った身を気怠げに起こした】
【先程まで夜色の革張りのソファに凭れて死んだようにしていた為に、魔力の繋がりにしろ、異変にしろ、気付くのが遅れていて】
【それでも――窓の外、奇妙な鳥を視認したなら、手繰る記憶は見覚えのあるようなそんな色合いを捉えてた】

「……お前は、確か――」

【言葉の途中で変質する姿、それを見て僅かに息を呑んで、彼は言葉を失ったが】
【それでも目を合わせない程度に、胡乱げな視線を相手へ這わせた。 誰ですか、と合わせて告げて】


【頸を落とした縫いぐるみ、拾い上げては細い蔓で歪に縫い上げて、五体満足に繋げていく】
【そんな細かな手作業――意味は無いが、だからこそ何かを語っていた】
【本来待つのは苦手であるのだが、それに没頭している今は、多少の遅さに文句をつけることも無いだろう】
598 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) [sage saga]:2013/05/04(土) 00:58:44.37 ID:HG6X63Sa0
>>570>>572>>587

【ハリマを吹き飛ばして戦闘続行不能へと追い込んだ爆風の威力は当然、ミストラルへと襲い掛かる】
【敵とは違って至近距離で食らった訳ではないものの、その反動は到底耐え切れるものではない】
【爆発と同時に、ミストラルは後方へと吹き飛んだ】

グオァッ!!グッ……!!

【地面へと叩き付けられ、力無く数回地を跳ねるも何とか踏ん張ってミストラルは再び立ち上がる】
【しかし爆発を放った右腕へのダメージは大きいようで、左手で擦るようにしていた】

(奴を倒せたからよかったものの……反動は予想以上だったらしい)
(もう一度使えば確実に腕が使い物にならなくなるな……)
(もっとも、この技を見られた以上警戒されて放つ意味自体ないだろうが)

【体勢を立て直したミストラルは再びウェンツェルへと向き直り、同時に味方の無事を確認する】
【あのように見えてあいつらも結構やるものだな―――などと当初の認識を改めながら】

【そしてミストラルは両手を組んでウェンツェルの演説を静かに聞き流す】
【“馬鹿”の演説は最後まで聞くものじゃないと彼は認識していたのだが】
【彼女の迫力に気圧されたのか、本当に静かにその声を聞いていた】

―――俺はそこの青二才とは違って平和や正義のために戦うだなんて戯言を口にするつもりは無い
何故なら“平和”や“正義”などと言うものは絶対的な価値観ではないからだ
曖昧であやふやで……到底信じるに値しない言葉であると確信させてもらっている

―――とはいえ……自分が欲せざることを他者に施すことなかれという精神は理解できる
例えば自分を殺されたくないと思っている殺人鬼なんてのは普通に最低のゴミクズ野郎だと思うさ

―――で、あるからして……他者を絶望に導こうというのであれば……
まずは“自分”が絶望するための覚悟をしてもらわなくてはなるまい?

【そう言ってミストラルは息を整え、ウェンツェルに向かってゆっくりと歩み寄る】
【彼女との距離はかなり空いているために直ぐには攻撃に移れそうに無い】
【そう確信した彼は熱エネルギーの充填を再び始めた】
599 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2013/05/04(土) 00:58:54.72 ID:z1rlBvuco
>>585

【やがて薄まる臙脂色の光、佳月の髪の白色を仄かに照らして】
【丁度あの時見た、櫻の色によく似た輝きを放つ】
【頬の紅潮がもう一段階深まったような気がするのは、酒精の所為のみではあるまい】


 上等です、精々イイ声で――――啼いてくださいね?


【アドレナリンだったか、ドーパミンだったか。忘れたけれど、どっちでもいい】
【そういった興奮作用が、彼女の脳味噌を変な方向へイかせてしまったようで】
【上気した肌も荒い呼吸も、愉悦に混じった笑みに交われば、嫌に妖艶に見える、気がする】

 【先程、ちいさなちいさな声で呟いた内容とは――「ユヒカちゃん、力を貸してください」というもので】
 【「ユヒカちゃん」とは、佳月が殺した佳月の友達であり――今は、細かいことは置いておくが】
 【その娘は炎を操る異能を持ち、死の間際にその力を「水晶」のかたちで、佳月に託してくれた】

【暴かれる“鬼”のかんばせ、常人が見れば卒倒しそうな、妖の殺意】
【それを受けたうえでも、佳月は嗤い――駆け出した】
【最初と同じような、ただ駆け寄って斬りかかるだけの攻撃】
【けれどそれを、興奮が後押しして――速さが、増している】

 【佳月の操る属性は、言うなれば「毒」であり。託された炎の力を、使いこなすことは出来なかった】
 【けれど、佳月は二年の歳月をかけて、その力を自身の能力に組み込むことに成功する】
 【先程までの毒が、神経をじわじわ蝕むものであるとするのなら、「ユヒカ」の力を借りたそれとは――】

【闇に煌く太刀筋は白銀ではなく、鮮烈な臙脂色】
【まるで炎が線を描き、燃え盛っているかのよう】
【さて、この太刀筋を浴びれば、先程までのような不快感が蓄積されることは、もうないのだが】
【その代わり、「強烈な痛み」――さながら傷口が燃え盛るようなそれを、感じることとなるだろう】

//た、たいへんお待たせいたしました……!
600 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/05/04(土) 01:06:22.76 ID:e7pOCr/2o
>>576
受け取っておきますよ、ヒルコさん

【ある意味、爆破させた原因の一人でもあるのに関わらず涼しい顔で受け流し】
【投げられた首輪を手で掴んだ】

こんな錆び付いた石油コンビナートなど、爆破しても仕方ないでしょう...
―ヒルコくん

【元々、この爆弾の狙いに気付いていたかのような、そんな素振り】
【しかし、彼が本当に爆弾の狙いに気付いていたのかは分からない】
【気付いていたとしても、後の祭り、もうとっくに爆発し、引火したのだ、気にする必要などないだろう】

>>572
【大火災、崩壊の轟きが満たすこの廃墟となりゆく滅びの音】
【その中で聞こえた声は、彼にとっては、あまりにも馬鹿馬鹿しい宣言だ】

(ウェル子―?もしかしたら、あなたの手のひらで踊っているのかもしれませんね)
(―私たちも、そしてこの声の主も)

【彼が気になったのはウェル子でもなく、声の主だ】
【絶望で埋め尽くすというあたり、さぞかしこの人間はかつては平和などを望んだ、理想主義者だったのだろうか】
【希望の反動は重く、失意は希望を歪め、悪意にへと変える】
【この男に、強い興味が引かれた】

>>588
大丈夫ですよ、恐らく、彼らはここを爆破する目的ではないでしょう
それに、廃棄されたコンビナートなどには誰も用は無い
元々壊されてもいい場所なのですよ、ここは
【爆破するならば、もっと重要な場所があるはずだ、ここをあえて狙う必要性は薄い】
【と、なると行き着くのは当然、この答えだ】

【善意の少年に問いに答えたその言葉はあまりにも利己的な考え】
【少年とは相反する主張だろう―】
【そして、少年の言葉を聴いて、マスクの男はクックックと笑い声を漏らした】

―政府から見れば、君は英雄ですよ、色々な意味で...ね

【痛む傷を右手で抑えながら、今も破滅の轟きを撒き散らす施設を見る】
【ガスの臭いと、熱気がこもったここにいれば、間違いなくろくなことにはならない】
【活気にみなぎり、満ち溢れて暴れ狂う炎は、まるでこれからの絶望を暗示しているようにも見えた】

―まぁ、どうでもいい話だ―

さて、行きましょうか、大丈夫です
カノッサあたりに罪をなすりつければ済むことでしょ、ほら、立てますか?

【青年のもとに、黒い革グローブの、細い手が差し出された】
601 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2013/05/04(土) 01:07:01.89 ID:kGT6e9Lk0
>>586
【男は今度こそ、確実且つ鈍重な感触をその手に覚えた】
【肉を焼き骨を断つ、余りにも鮮やかで余りにも確かにこの手に感じる破壊の感触】
【その、彼にとっては目くるめく恍惚にも似た衝撃を受けると―――狂ったように笑い出した】

……ククッ
………ッハハハハハハハァ!!
ハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハッハッハッ!!

【壊れたテープレコーダーのように慟哭にも似た笑い声を上げる――――】
【狂ったように笑えば、中程が溶けかかった槍を完全に溶かし、彼女に「刺さったまま」溶けた部分から折り曲げられる状態にすれば】
【丁度半分の長さになった槍を、構えて本当に楽しそうに叫ぶ】

ハハハハハハハ!!良い!!最高だァ!!
これだよ!!これを待ち望んでいたのだよ!!
壊し、壊され、互いに果てるまで戦うこの刹那を!!
ああ、絶望!?平穏!?そんな物どうだっていい!!
この瞬間!!今戦っているこの瞬間こそが私の現実であり、理想であり、最高の刹那!!
貴女には感謝するよ!!この目くるめく瞬間に付き合ってくれたのだから!!
さあ、もっと!!もっと魅せてくれたまえ!!その闘牙は、未だ折れてはいないはずだ!!
その牙で私を壊しておくれ!――――私も全力で貴女を壊しにかかろう!!

【―――彼にとっての歓喜の刹那は、勝利の瞬間ではなく……今まさに戦っている時】
【まだ終わりたくない、まだ戦えるはずだと叫ぶ彼の本能は、皮肉にも全く思想が違う彼女と一致した】

【……そして、その呼びかけに答えてか否か、いまだ果てぬ彼女は右腕に斬りかかった】
【先程書き記した通り、槍を折り曲げることによって、利き手は槍を持ちながらもある程度動かせる状態である】
【しかし回避は間に合わず、右腕は完全には斬れなかったものの――――腱を完全に断裂させた】
【長物を扱う彼にとって、利き手が使えぬ状態は不利】
【……しかし、それでも、やはり―――――笑っている。どこまで行っても笑っているのだ】

ッハァ!良い!!それでこそ我が敵!!とことん私を魅せてくれる!!
――――ならば、私も全力をもって応えねばならない!!

【本来利き手ではない左手に槍を持ち、彼女が刺さった状態のままの槍を……折った!】
【否、正確には先ほど溶かしかかっていた部分から引き千切るように折り取ったのだ】
【そしてそのまま、半分になった槍を左手に持ち、至近距離から彼女の右肩を突き刺さんとする!】
【利き手ではない故に、力は強くないが……果たしてこの一撃は彼女にどう影響する!?】
602 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2013/05/04(土) 01:09:17.21 ID:0hSWA7e/0
>>572>>588>>600

『はぁ・・・! チクショウ、チクショウ!』

「・・・ふむ」

【涙を流しながらヨロヨロ歩くエウリュアレと、エウリュアレに肩を貸して歩くヒルコ】
【そんな2人の中にヴェンツェルの演説が届く】

【その内容は滅茶苦茶で】
【あまりにも奇天烈で】
【酔狂にもほどがある内容】

【その中身は半分も理解できなかったが】
【なぜか心を引くカリスマ性だけは感じ取れた】

『ふざけたことを・・・!』

「あはは、でも偉い人はみんなこんな感じですよね。
 ふむ、空いた六罪王の空席、もしかしたらヴェンツェル様が座るのかもしれませんね」

【ヒルコはポツリと呟くと】
【エウリュアレは悔しそうに歯噛みする】

『ち、く・・・しょう!』

「大丈夫ですよ、エウリュアレさん。アナタはまだまだ強くなれます」

【ヒルコがそう笑いかけると】
【後ろを振り向いて、濛々と煙を上げるメガフロートを一度見ると。ふむ、と呟く】

「名前、聞いとけばよかったですかね?」

【そして二つの影はその場所からゆっくり立ち去って行った】


/これにて〆とします!
/ギアボックス様、シミラー様、お疲れ様でした&ありがとうございました!
603 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [saga]:2013/05/04(土) 01:10:15.91 ID:UfPzu5mCo
>>584>>594


 ――ひゆちゃんは……流石にまだか……!!


【ひゆは、よろよろと立ち上がっている最中だ】
【こういうところで、ひゆの虚弱体質は、重大な短所となる】


 ぐっ……! 踏ん張るのよ、Big−Cちゃん!


【――蟹は、男の動きに反応し、再び腕を振りかぶり、振るう】
【しかし、蟹の腕が、男に届くか届かないかというその刹那――】

【そう、少年の、氷が、マキナへ、主人へ向かったではないか】

【それは蟹の意志か、それともマキナの命令か――蟹は、男への攻撃を止め、】
【脚を失した状態でありながら、強引に横へ移動し、氷の弾丸の、盾なった】

【しかし、重量のある弾丸は、勢いをかなり削がれながらも、蟹の胴を抉り――】


 …………Big−Cちゃ――――!!!


【どすっと、マキナの脇腹を、掠めるようにして、軽く抉った】


 …………かはっ…………!!

【膝を突くマキナと、そして――】
【蟹は男の能力を喰らい、遂に姿を崩され=A崩壊していく……】


 …………そんな…………莫迦な…………!!


【――――悔しそうに、苦しそうに、捻り出す言葉は虚しく響く】
【マキナは、或いは敗北≠悟りつつ、血の滲む脇腹を手で押さえながら、眼前の敵二名を見やるだろう】


 …………あたしの……何が…………悪いってのよ…………


【それは攻撃でも何でもない、ただの怨嗟≠ナ……彼女は、無力に二人を見つめるだけだった】
604 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2013/05/04(土) 01:13:32.45 ID:kGT6e9Lk0
>>601
/すみません、【丁度半分になった槍を構え】→【突き刺さった槍を掴み】にして下さい!
/折ったのは斬られた後です…!
605 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [saga]:2013/05/04(土) 01:14:19.58 ID:Qzks1zuGo
>>591>>572>>581

【―――状況を確認する。HUDに表示される数値は――まだ危険値ではない。】
【ティターン・アーマーの稼働率は30%低下、現時点でのダメージによる故障・障害は見受けられない。】
【魔力によるパワー・アシスト――補助動力が再び、起動する。背中に取り付けられた魔導機関が唸った。】
【機械的に魔力を生み出し、装着者の身体能力を向上させる"鎧"――しかし中身へのダメージは、小さくないようだ。】

(物理的な防御力が上がる、って言っても・・・そりゃあ、そんなに上手く行くわけもない、か・・・っ!)
(腹部の装甲が斜めに切り裂かれてる・・・同じところを攻撃されたら、今度は確実に内臓がやられるね、こりゃ・・・!)
(どこまで精密製があるのかわからないけど・・・ともかく、あの"ぜつぼー少女"、危険だよ。)

―――ははっ・・・!そっちこそ、フリスビーで遊ぶのが得意みたいじゃない?でも生憎、アタシは犬じゃない――って
ちょっとちょっとちょっと!その"イカした"ってやつ、アタシが決め台詞で言おうとしてたのに――ああもう!やってくれたねぜつぼーちゃん!!

【――まあ、此方も表情は見えなかったが。恐らく、鎧の奥で割りと真面目に、怒っていることだろう。こんな女だ、これは。】
【しかしそれでも尚、脳内では次の戦術を考える――すると、目に入ってきたのはライラの強烈過ぎる、一撃。】
【先ほどから気になってはいた、あの"ブレスレット"――そうか、それが力の丈か。ならば、聞かずとも見れば残存兵力が分かるらしい。】
【しかしそれが大きく減り、その直後に姿を現したその歪なサッカー・ボール型爆裂弾の破壊力たるや――思わず、セリーナは目を細めた。】

【――瞬間、爆風。いや、小太刀を構えた亡霊と、その攻撃とがぶつかりあい――衝撃波。】

【教会が揺れる程の破壊力、ゴォォォォォォォォン――と、内部に破壊音が鳴り響いた。】


――っひゃあ・・・ライラ君、派手にぶっ飛ばしたね・・・こりゃあ、おねーさんも巻き込まれて大変なことになるとこだったよ、ナイス・アシストッ!

――つ、っ・・・!!こっちはなん、とか・・・軽傷だ、そっちは怪我ないかいっ!?

こっからは2vs1、形勢逆転ってワケで――ん?

【――聞こえてくるのは地獄に響くような"いやらしい"声。それは間違いなく、ヴェンツェルによる世界への挑戦、宣言。】
【平穏――絶望を体現するこの少女の存在そのものを信じ、それを成す事で世界を"収めたい"という願望――なるほど。】
【彼等が戦いを続ける理由というのはこれで、ようやっと図り知る事が出来た。そしてだからこそ――セリーナは傷を押さえ、銃の激鉄を起こす。】

・・・なーるほどね、そういうワケで戦争なんかおっぱじめたんだ、おねーさんようやく理解できたよ、何が望みなのかをね。
けれどもその絶望で世界を満たそうって考え、正直アタシには―――ああ、ごめんね、正面から斬り捨てるのはあまり好きじゃないんだけど――

/続きますっ





606 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2013/05/04(土) 01:14:44.70 ID:6fJsRirq0
>>578 >>592-593

【今のジ・エンブリオンの姿のグロテスクさは、今まで見てきた怪物や屍とは比べ物にならない】
【あの容態が本性だろうと、大きな歪みがあろうと、ジ・エンブリオンの見せる感傷は】


 【――――『人』間、と】


【そう、形容する以外の逃げ道を見つけられないものだったからだ――】


……次に会ったならば、今度こそ『首』を取らせて貰うでありますよ


【更に機関員同士の思想対立まで見せられて、くらくらするような気分とやけどの痛みをこらえ】
【逃げてゆく二人を睨みながら、フランツィスカは幾分かエネルギーを残した右腕を】
【完全武装の肉壁と化したクロス・ザ・ルビコンへと、かざした】


クロス・ザ・ルビコンへ通告する。爆弾を解除して逃げるならば、どうぞ。
貴官らも総力戦は望んでいないのでありましょう?


【そう言うと、フランツィスカは「おっとと」を慌てて付け加えて――】


『義勇軍』の行動については、責任を負いかねますがね。


【どうするの、と言いたげな――怪訝そうな瞳を、ミストドラゴンへ向けるだろう】
607 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [saga]:2013/05/04(土) 01:14:54.09 ID:Qzks1zuGo
>>591>>572>>581


――――そんなことで世界がどうにか出来ると、思い上がるんじゃないよ。


【冷たく――言い放つ。静かに染み入る案内人の言葉が、精神を侵食しきるその前に――セリーナは言い放った。】
【このまま彼女の言葉を聞いていてはいけないと、そう思ったのもある。だがしかし、それ以上に今、この女は酷く冷めていた。】
【余りにも"単純で" "無謀"で "野蛮" なその発想、着想、そして行動に――心底、呆れ返った様に言い返す。】

絶望で満たす?それで戦争を起こす?そんな程度の努力とも呼べない努力で、一体何を変えるつもりか知らないけどさ。

ぜつぼーちゃん、それに亡霊さん。これだけは覚えておきな。

――アタシが存在してるこの世界ってのは、そんなに柔じゃない。

絶望程度で世界が変えられるなら――もう、とっくにこの世界は平穏になってる。

だから言ってるでしょ?アタシの目的はひとつ!絶望を――希望に、変える事。

【グルン、と回転させた"弾"末魔――残り一発となった銃弾が、静かに魔力を放つ――それはまるで、銃自体も何かを訴えているかのように】
【そうして銃口を案内人へと向けたセリーナは――言い放つ。】

――本気でアンタが絶望してるなら、アタシがそこから救い出してみせる。けど
そうじゃなくてただ――"こんな会話をしてる最中も必殺技だか円盤だかを放つ為に時間稼ぎを考えてる"だけなら

容赦はしない。そうだよね?ライラッ!!

【――最期に一言。ライラへと、声をかける。それはつまり――"構えろ"という合図だ。】
【たしか、つい先ほど彼女は口に出していた。自分は連続して攻撃を放つほどの力はない、と。】
【ならば前衛という時間稼ぎのための手札を失った彼女が次に取るのは言葉による攻撃、それによるタイムラグの精製】
【そして隙あらば攻撃を放てるであろう状況の成立――させるか、とセリーナは吠えた。】
【無論、可能性のひとつとしてだが――本気でウェル子が"対話"を望むのなら、セリーナは応じるだろう。】
【しかし今はそうと思えない――だから、構える。これが牽制につながるか、否か――】
608 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2013/05/04(土) 01:15:37.34 ID:SXl5gy7e0
>>596
「水だけ渡して、後生大切に握ったまま野垂れ死なれても困るからね……
別に拙達は食べ物に困ってるわけでも無いし、遠慮しなくてもいいんだよ?」

【そんな事を口にすれば、子供らしい笑みを浮かべて】
【男性が先に食べるよりも早く、別な握り飯を食べ始めるのだろう】
【――横で怨めしそうに見ている女性なんて、気にしないで】


「ん、美味しく食べてくれたなら拙としても嬉しい限りだよ
……で、君の質問の答えだけど」

【米を旨そうに頬張ってくれるならば、出した方としても当然悪い気はせず】
【――――けれど、この先の言葉を紡いで良い物なのだろうか】
【一瞬だけ考え込んでしまったその刹那、横から挟まれる間の延びた声】


『めんどくさい言い回しになってしまいますけど〜
元々は私達妖怪の村だったところをですね〜。人間さん達が勝手に奪ってしまいまして〜
つい最近、再び私達が奪い返したということなんですよ〜
人間に取られてしまった村はまだまだあるのですが〜。全て返して貰うのが当面の目標ですかね〜』

【ピンと指を立てれば、まるで教師染みた説明】
【即ち、男性の答えの肯定。紛う事なき、妖怪のみが住む村】
【――――少なくとも、目の前の二人から敵意を感じることは無いのだが】

【まだ何か聞きたい事がありそう?――そう訊ねるかのように、少年の方が首を傾げて促すけれど】

/申し訳ないです!ちょっと呼ばれたので野暮用を済ませてきますー……
/あまり遅くならないつもりですが、万一反応が無くなってしまった場合は、申し訳ないですが適当にサラリと締めておいて頂けると有り難く……!
609 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2013/05/04(土) 01:17:35.16 ID:l58aP4K+0
>>603

…終わり、でいいんだな。この状態じゃ爆破されることも無い
しかし、カノッサは…いや、ナーウィスはこの程度なのか?
手負いの俺とガキに負けるようじゃあ、な

【挑発するように薄く笑ってマキナを見下ろした】

俺はお前らを殺さない。そこのガキがどうか知らないが…
その代わりにお前らのボスに伝えるんだ。俺の名前を、だ
俺は桐田 善二。お前らの敵、とだけ覚えていればいい

【男は淡々とマキナと、そしてひゆと名乗った少女に告げる】
【男の目的はわかりやすく言えば名を上げること】
【巨大な組織の重要人物に名前を覚えさせれば、自然と名が挙がるだろうと考えた】

で、ガキ・がきにしちゃあ良くやるじゃねぇか

【そして少年の方を向いてこれもまた薄く笑っていった】

お前、名前は?
覚えておいてやるよ
もっとも、次ぎあうときは敵だろうが…

【言葉の割にはさびしさとかそういった感情は表情から感じられず、むしろあらためて少年と戦うことを楽しみに感じているようにも見えた】
610 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2013/05/04(土) 01:21:51.54 ID:EhzEU/5xo
>>590

いいよ別に、俺は幸運なことに未だにアノへんの揉め事には関わったことねえからな
正義の方に知り合いは居たが次あった時には辞めたたしよ…なら勝手にやれってもんだ

【関わりないならどうでも良い。シンプルでわかりやすい利己的とも言える考え方だ】

そういうのが好きな奴も居るからな…ソイツに聞かせてやってあげなよ、酒場の常連のオヤジとかそうだよ
あー…でも、行き過ぎてみないとわからんこともあるだろうし……あーやっぱやめ、訳わからん

【自分の頭をワシャワシャ掻きむしって、煮詰まった脳内をリセットさせる】

任せろ、5分は伸ばせるから。その間に何とかしてくれ……昼間は寝てるから勘弁な

【人類の危機でも昼は働かないときっぱり言い放つ。】
【冗談の話だが実際に起きても本当に呼び出しを断りそうな雰囲気だ】
【そもそも、昼間に寝ているってのはどうなんだろうか】

じゃあ、全身紫に塗ってやろう。夜に光るペンキのやつで…ほら、ボンヤリ光る奴…
あーでも………何か星マークついてるんだろ?機関って……

【ほぼ常識と言ってもいいような情報を不確かそうに言う】

さあな、ただロクでもないのは俺も一緒だ、人のことは言えない
いや、言うけどさぁ………逆に言われても、ぐうの音も出ないってのが正しいかな

【銀行強盗が職業のこの男。人を殺したかどうかは語ることもない。】
【ただ、だからといって平和の使者って言うわけでもない】
【正義の名も酔狂な理想も無いのだから、小物で下賎な悪者だと自分で評する】
611 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(大阪府) [saga]:2013/05/04(土) 01:23:59.94 ID:Jy032Nn00
>>592

はは、カノッサ機関が『この世界の住人』……じつに笑わせてくれるコメディアンだ。

……不愉快なんだよ、君ら。カノッサ機関は。ウダウダと。いつまでも……

【立ちはだかる『クロス・ザ・ルビコン』に対し、ミストドラゴンの取った行動は、意外やもしれぬ。】
【ーー『撤退』】

【スクラッパーによる『結晶弾』を撃ちながら、タン、タンと跳ねるように退いて行く。】
【不快をあからさまに曝け出し、ルビコンとは毛色の違う、しかし確かな『狂笑』を浮かべる。】

……殺せなくて残念だよ。
まっ、『君らの親玉』は……もっと、良い相手なのかな……それを期待するさ。

【つまりーー『これ以上殺せそうにないから』退く。】
【呆れた正義の、いや、彼は『セイギノミカタ』だ……危険な紛い物なのだ、はなっから。】

ああ……『爆弾のどうしたこうした』だったっけ? 君。
一応、止めてみるかな……正義の味方らしくさぁ……

【じつに、無気力。ムカッ腹の立つ敵対者を逃がした『苛立ち』以上に、無関心で無気力。】
【あくまで『オマケ』で、ミストドラゴンは勢い良く踵を返し、ルビコンへと接近を試みーー】

>>606

【ーーなかった。】
【数mの距離を残した地点で、ミストドラゴンは立ち止まる。】

……『ムカつく』けど、気が失せたな。
いいよ、その辺は君の采配で……なんか……飽きたもの。

【なんともお粗末な正義っぷりだが、まあ、そんな物だろう……立場上仲間というだけの、殺人鬼なのだから。】

【スクラッパーは、未だ展開されている。いつでも殺せるように。】
【だがその瞳には、明らかにやる気の色は無い……!】
612 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) [sage]:2013/05/04(土) 01:24:09.11 ID:wMXogNiOo
>>600
いつっ……確かに、そうですね
とっくに廃墟になってたところですし……ここに、水の国側の戦力を、少しでも引き付ける目的だったんでしょう

【彼の考えに、青年も肯定意見を示す。ヒルコ自身も言っていたように、この場所自体の重要性は薄いのだろう】
【しかし、彼らを放っておくわけにもいかなかった。自分たちの戦いは、無駄ではなかった……今は、そう思うことにしよう】

【自分の主張とは、相反する部分はあれど、彼は命がけの戦いで共闘した相手。彼がいなければ、きっと死んでいた】
【だから、声を荒げるようなことはせず。彼の笑いと言葉に、苦笑いで返す】

はは、ですね……そう思うことにしときます

【話しているうちにも、炎は渦を巻き、施設を蹂躙し続ける】
【ここにいるのは、間違いなく危険だ。差し出された、細い手をしっかりと握って。青年は立ちあがった】

ありがとうございます……
……そうですよね! これは、あの恐ろしい二人組の仕業ですよ、ええ!!

【痛みをごまかす意味も含めて、彼の言葉に、少し大げさに返答する】
【黒いスニーカーで、不安定ながらもどうにか地面を踏みつけて。青年は、脱出すべく、歩き出す】

……今さらですけど、名乗ってもいなかったですね
僕は、ギア。ギア・ボックスと言います

【その途中で、マスクの人物に、遅まきながらの名乗りを上げる】
【もし、彼の名前も教えてもらえたなら、その名を、今日の数少ない収穫の一つとするだろう】


>>602
【彼らが去って行った方角は知らず。だから、そちらを見ることもなく。頭の中で、少し思い返すばかり】

(カノッサと言えば、混沌を掲げる組織……今日の演説とは、そぐわないようにも思うけれど……)

【もしかしたら、彼らすらも、今宵は自分たちとともに踊らされていたのだろうか】
【そんな想像が頭を掠める。ともあれ、彼ら二人の存在も、強くこの青年の記憶に刻み込まれることだろう】


【やがては、そんな思考も頭から締め出して】
【共闘者である、マスクの人物とともに、黒煙を上げ続ける、メガフロートを、青年は後にした】

/遅くまでお疲れ様でした!
/ヒルコ & エウリュアレの方、シミラーの方、ありがとうございました!!
613 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [saga]:2013/05/04(土) 01:24:35.52 ID:UfPzu5mCo

>>587>>598


『――――貰ったッ!! その首――――』


【突きが成功したと見るや、雷道はぐわっと左腕を掲げ、そこに新たな火縄銃を生成――】
【――しようとしたときだ】

【ガチンッ――と、何やら、不審な金属音を聞き、雷道は眉をひそめた】
【――待て、先程相手が撒いた粉末は――――】

【―――――――爆炎ッ!!】

【雷道の思考が及ぶ前に、粉塵爆発が発生し、彼らの周囲は紅蓮に包まれた!】


『な、なにィィィイイーーー!!! き、貴様ァァアアーーーー!!!』


【燃える、燃える、熱に攻め立てられる】
【雷道はたまらず、バンチョーの腹に突き刺さった火縄銃を放し、もがく】
【――しかし、炎から逃れる術はなく――――少し経過すれば、彼は、遂に、その場にぶっ倒れることになるだろう】


【さて、メカハリマ≠燗|れた今、……敵は、そう、ボスである、ヴェンツェル≠スだ一人である】


 ……ああ、間違いなく、僕はきっと絶望する覚悟を秘めている
 絶望の水先案内人≠抱え込んだその日から、僕はずっと絶望の虜囚だ

 だから……さぁ――


【ギャリッと、足を地面に擦って火花を出し、また同時にナックルダスターをかち合わせて更に火花を出す】



 ――――最初に言っただろ、存在意義を塗り潰し合おう≠チて



【そう、彼女は、相容れぬ存在を決して許さないし、認めない】
【――それを示すかのように、彼女は、地獄の業火にも似た猛炎で、その身を覆い始めた】

【ユウトの放った電撃もヴェンツェルに届いたものの、彼女は少し顔を引き攣らせた程度で、強引に無視し、】
【いや、毒≠ノは、気付いていないようで――――】



 ――――死…………ねぇぇェえエぇぇぇエえーーーーーーーーーーーッ!!!!



【――とにもかくにも、次の瞬間、ヴェンツェルの身体から、全方位≠ヨ、激しい炎の塊が飛び散る】
【そのどれもが相応の熱を誇るそれらは、無差別に建造物を焼き、障害物を焼き、地面を焼き、そして車を焼き――――】

【燃料に引火し、連鎖的に起こる大爆発の嵐】
【まさしく絶望的な光景が一挙に作り出されていく】

【立ち回りが悪ければ、ヴェンツェルの炎に当たるだけでなく、車の爆発にも巻き込まれかねないか】
614 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2013/05/04(土) 01:24:40.25 ID:1TgIBGpx0
>>597

【「ふぅん?」と置き去りにした声、それっきり足音ばっかりが紡がれて、それも遠くなっていく】
【やがて耳鳴りすら起こしそうなぐらいの静寂が部屋を満たすのだろうか、ただ、そんな情景も彼女は知らなくて――】


【地上××メートルの風はさぞかし強かろう、さぞかし冷たかろう、微動だにしないなら、コイツも人間じゃないはずだ】
【ひったりと硝子に添えたままの手だけを支えにして翼もなしに宙へ居座る――かわいらしいのを真似て首を傾げて見せた】
【髪もドレスも気が狂ったように踊り続けているのに、何もかも莫迦にしたような笑顔だけが変らない】

「あけて」

【ついと刃で裂いたような笑みの口元がそっと動く、聞こえるわけもない声は、ただ唇で読めるはずだ】
【(口中に牙が伸びていた。すらっと伸びた白色は、まさに首の血管を裂くに適した形状)】
【ノックを繰り返していた手が指先がつぅ――と硝子を滑り落ちていく、或いは、開けられるはずもないと知っているように】

「なんて、ね」

【何かしらの用事があって尋ねたのは確かなのだろう、ただ、ここまでは戯れの一環だった】
【笑みを模ったままの唇が動く、冗談でしたとネタバラしするときの仕掛け人みたいに、ただただ笑って――】

【――世界をパラパラ漫画だとするなら、その瞬間彼女は「描き忘れられた」。ふつと消える姿は、】
【漫画化が「思い出した」みたいに、次の刹那には室内にある。その手のうちでは紫色が煌いて――転移の術式か】
【前動作がない。手の内がなければ最初からその場に居たようにも見えて、結果だけを残して道筋が全て消されていた】
【(そして、その術式の形。少なくとも一般的に使われるような形と違う。彼だろうと見覚えがないだろうくらいに】

「ごきげんよう、お加減はいかが? 単刀直入に言うと尋ねたいことがあってね、気楽に答えて欲しいけれど――……」

【距離としてはおおよそ数歩分。会話をするに支障はなく、手で触れるには足りない。ただ、術師と見るなら不安な距離か】

「鈴音(あの子)の心も身体も魂も手に入れたくない? ねぇ? 一つの存在を数人で分け合うなんて非効率だよね?」
「偉ぶった時代遅れの白蛇から何もかも取り返したくない? ボクが手引きしてあげるから、さぁ?」

【にまぁと笑う笑顔に左手を添える。薄い紫色で爪先だけを縁取った爪飾りは彼に似るようで、全然違うけれど】
【かっつんと足音がしたなら、さも当然のように接近すら試みる。愉悦に染め上げた笑顔――自分がナニかすら、教えてくれない】

【――敵意は無い。手中の紫色もやがて解れて消えていくなら、それ以上の術の起動も行使も見受けられない】
【ただし不法侵入者であることは何ら変わらない。手を出したとて正当防衛の範囲に含まれるだろう、これは】
615 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) :2013/05/04(土) 01:29:32.87 ID:NmACKaUao
>>609>>603
多分、終わりだね
まぁもしも爆発するようだったら氷で包んでおくよ

まぁ僕も正直明確な敵じゃないしねー
敵の能力者が嫌い、うんそれだけ

だから君もひゆっていう子もあのビッグCっていうロボットも悪くない

強いて言えば僕が悪い

さて、このまま死なれちゃこちとら気分悪いんで止血しますか...

「密度1% 体積20cm^3 形状、不明、位置補正、完了、氷結モード」

【マキナの腹の血が出ている部分が凍って行く】

一応、神経も凍らせてるから冷たさは感じないはずだけど、あんまり無理すると氷が溶けるから無理はするな、以上


僕の名前?光岬 士斗だよ

でもあんたと戦ったら全部土壁で防がれちゃいそうだから、少し訓練することにしようかな

【こちらも笑っていた】
【しかし、最初の方よりも若干目の輝きを持っているようだ】
616 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2013/05/04(土) 01:35:43.81 ID:EAyCvMFIo
>>599
【体の神経中枢を駆け巡り、かき乱す痛みは、常人ならば大凡戦闘に臨もうなどとは思えなくなるような激痛だ】
【だが───そんな痛みで止まる程ではない】
【痛みもまた彩り、むしろこれがあるからこそ、頭が冴え渡る】

【そして白坂もまた、取り位出す力───】
【煌めく太刀筋の色は先程までとは違う物だと、一目で見て取れる】
【太刀筋だけじゃない、早さも、勢いも、覚悟も、想いも違う───】
【炎が燃えるようなそれを見て、吟醸は───】

───上等──────

【真っ向から、受けて応える───!】
【こちらが攻撃を届かせる範囲ならば、相手からも攻撃が届く範囲、そこで狙うは、何よりも攻撃を間に合わせる事のみ】
【防御や回避で隙を作る訳にはいかない、しかし一刀に斬り伏せられては元も子もない】
【ほんの僅か一瞬、刹那の見切りで絶妙に身を躱す───屈んで刃を躱す行動のその瞬間、刃が吟醸の右眼を撫でた】

【僅かな傷でも、燃え盛るような痛み───痛みを感じる暇があればそれを理解も出来よう、しかしそんな暇はない】
【白坂よりも低く屈み込み、構える早さは一秒にも満たぬ物、居合い抜くは雷光が如く】
【刃を抜く時に鯉口が擦り上がる───僅かにずらした抜き方を持って、鯉口に仕込んだ鉄火石が火花を散らし、刀を濡らす酒が燃える】

【白坂が炎を上手く扱えないなりに力を引き出すと言うなら、この男もまた同じ】
【酒によって燃やした炎を、ただ刀に纏わせるだけの、無理矢理にも程がある妙技───】

【燃え盛る炎に包まれた刀を斬り上げる───ただそれだけの、反撃だ】
617 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(神奈川県) [sage saga]:2013/05/04(土) 01:37:52.43 ID:vIa+syJdo
>>608

【物騒な回答。そして表情を変えない女性に男は軽い悪寒を感じたが】
【咀嚼していた握り飯を飲み込み、話を続ける】

なんていうか……複雑な事情があるみたいですね
ああ、もう一つ質問していいですか

【自らは気づいていないが、男の表情が硬いものに変化する】
【まるで、少年を詰問するかのように】

最初に使った「御札」と「五行の陣」……
あれは、陰陽道の類のものですか?

失礼だが、陰陽道を使う妖怪というのは、俺は聞いたことが無い

【踏み込んだ質問……本来ならばしたくはない】
【しかし男は聞くしかなかった。彼の「仕事」に関することである故】




/了解ですー
/自分は遅くなっても大丈夫なので、お気になさらず
618 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [saga]:2013/05/04(土) 01:38:04.40 ID:UfPzu5mCo
>>609>>615


 …………クソ……舐めた真似を…………!


【悪態をつきながらも、動けぬ彼女に、氷の治療を拒む術はなく】
【甘んじて、その醜態をさらさねばならない】

【きっと、マキナにとって、それは大いなる屈辱であったはずだ】


「――転移装置、きどうしました……!」


【――と、ふと、ひゆの声がしたかと思えば、彼女の足下には、黒い水たまり≠ェ出現しているではないか】


 ……桐田善二……光岬士斗……!! 覚えておきなさいよ……!!
 あんたらが何をどうしたって……もう……歯車は、止まらないのよ――――!!


【ひゆが、チューブの触手を使い、途切れ途切れに憎悪を滲ませるマキナを持ち上げる】
【そして、そのままひゆが水たまりに入れば――】


「……えと、ごめんなさい……私達は……どうしても……夢≠、叶えなくちゃ、いけないんです……」


【……なんて、純粋で、少し怯えたような声を最後に、とぷん、と、二人は水たまりに飲み込まれ、消え去った】


【――――残された蟹の残骸は……もはや原形をとどめず、何の使い物にもならないだろうが、そこに残される結果となって、】


【……危機は、去った】
【理由はどうであれ、未曾有の被害≠防ぐことに成功した二名は、まさしく勇者≠ナあろう】



【 CROSS.V マキナ・ギシ・カンケル & 千日紅ひゆ vs 桐田善二 & 光岬士斗 】
【 勝者:桐田善二 & 光岬士斗 】


【なお時限爆弾は、マキナが気力を失ったことで解除されたことは、追記しておこう――】


/ではこの辺りで! お疲れ様です、ありがとうございました!!
619 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/05/04(土) 01:40:56.22 ID:ig7gSPCXo
>>610

関わらない方が身の為ですよ、目を付けられても困りますし
あくまでも組織に知られないことが優先です、集団は何かと厄介ですから

【集団は何かと厄介と言う所を見ると少女も少し男と似通っているのかもしれない】

…見ず知らずのおじさんに哲学垂れ流すなんて、恥ずかしいです
というより私お酒臭いのが苦手で…

【今さっきまで初対面の相手に哲学垂れ流して居たのは一体誰だったのだろうか】

じゃあその5分の間に世界を救える英雄を探さないといけないですね
もちろん人類の危機が夜に来る様に毎日祈っておきます

【コレはきっと冗談を言っているつもりだろうが、本人の顔はいたって大真面目】
【冗談や嘘と言った物とはとことん相性が悪いのだろう】

えっと…蛍光塗料とかそう言う類の物ですよね?でもそれって誰か実行するんですか?
星マークつけてない人も居ますよ…だからもういっその事機関員ですって言う名札をぶら下げてくれれば…

【馬鹿みたいな事を提案して想像してみる、思いのほか滑稽だったので噴出しそうになるが寸での所で踏み止まる】

私も善人とは言えませんよ、実際何人か殺めていますし…
悪人だから明日死ぬとか善人だから生き永らえるなんてこの世界では決まってないんですよ、きっと…

【自分は人を殺している、平然とそう告げる少女】
【悪人と自覚した上で世界の為と自分の理想を掲げている】
【もちろんそれが如何に虚しく悲しいかなんてどこがで理解できているのに】
620 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga sage]:2013/05/04(土) 01:42:16.33 ID:yiDBX0ac0
>>606

「……恐らく、ないよ、次なんて……」

【ポツリと、言葉を残すジ・エンブリオン】
【何を思ってのその言葉なのか――――ただ、声音からはひどく疲れた様子しか感じられなかった】

>>611


――――黙れと言ったぞ『不純物』

【ボロボロの身体を引きずりながら、それでもなお口は良く動く――――それとも、サイボーグ故に強固な身体を持っているとでも言うべきか】
【とうとう、シュバルツガイストはミストドラゴンを『生物』のカテゴリからすら外そうとしているとも取れる罵声すら浴びせる】
【皮肉にも、それは当初口にしていた『路傍の石』に近付いた――――とも取れなくもないが】


>>606>>611

<…………>
……その必要はない…………私たちが去れば、これは勝手に止まる……余計なことで、その手を煩わせる必要は無い

【脳波で作動をしている時限爆弾は、『トリガー』の人間さえその役割を喪失すれば、自動で停止するようになっている】
【要は、戦線を維持できなければ、もう爆弾を役を成さなくなるのだ】

……帰ろう、クロス・ザ・ルビコン。おじいちゃんが待ってる……
<…………♪>

【ふらつきながらも、クロス・ザ・ルビコンを呼ぶシュバルツガイスト】
【それに応じて、クロス・ザ・ルビコンも2人に合流する。血濡れの手で髪を撫でるシュバルツガイストに答え、狂気を潜めた笑顔を見せながら、肩を貸す】
【そして3人は、素早く駆け出し、その場を後にした】



{……フン、あ奴等に手を貸すのもそろそろ考え時かのぉ……まさか、そんな事を企んでおったとはの……
この世ならざる何かを求めるなど、愚の骨頂と言う事が分からんか…………!}

【――――雷の国 『RAGNAROK LABORATORY』研究室】
【作戦の進捗状況を見守っていたその人影は、苛立たしげにモニタの電源を切る】

{……平穏、それだけならば認めてやっても良かったが……その為に、世界を壊すとなれば…………意味が無い…………!
見るべきところを、間違えとる…………そうとしか言えんな……}

【――――機関と言う組織も、一枚岩とはいかない】
【彼女等に向けられた撤退命令は、その事を端的に表していたと言えるだろう】

/お二人とも、遅くまで乙でしたー!
621 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(山形県) [saga sage]:2013/05/04(土) 01:47:25.70 ID:OqFusz7ro
>>598,613

『……ひゅう、……相棒が間に合って良かった、……後で病院にでも担いでってやんよ』

【至近距離で爆発を起こせば、言うまでもなく点火した本人も巻き込まれる】
【それが晴れた時、バンチョーもまた地面にひれ伏していて、纏っていた能力も焦げたヒレのみとなっていた――が】
【なんと、ヨロヨロとはしているものの――腹部の穴を押さえながら、立ち上がったではないかッ!】
【その背後には相棒、こちらも焦げ跡が酷く身体の体積も減っているが――】

【――爆発の直前、相棒は"守護の海水"をバンチョーに向けて吐いていた】
【全てを防ぎきる事が出来なくとも、受けるダメージを減らせれば――そう思っての行動】


『あァ、お前も……やっぱり"ガキ"じゃあ……ねェーか』

『おじさん大変だよ、……ガキの相手ァ……1人でも疲れんだっつゥーのに…………』

【そう言った後、酷く咳き込み――べちゃあ、と嫌な音が聞こえる】 【その原因は、地面に落ちた赤い液体を見れば一目瞭然】
【――さて、今の自分に出来る事はなんだろうか?】
【突発的火力なんて持ち合わせていない、かと言って爆発を二度も起こす訳にはいかない、相棒は炎に弱い――】

「……なんだよ、結局爆発するんじゃあないか…………!」
「こんな僕になにが……なにが出来るって言うんだァァアアーーーッ!」

【もはやがむしゃらそのもの。】 【吐き出される電気の弾丸は3つ、全てヴェンツェル狙い――】
【殺傷力はない、ただ動きを拘束するためだけのモノ――先程の電気と違い、毒がない分威力は若干向上しているが】

「なんで僕には力が無いんだ、これじゃあ何も護れない……護れないじゃあないか……」

「ああ……"修行"がしたいよ…………」

【それを放った直後、炎に、爆発に、――巻き込まれ】
【後は言わずもがな、余談だが蜘蛛の身はそこまでまずくないと言われていて――】

『……ちィッ』

【さて、炎や爆発に巻き込まれるユウトに向けて無理矢理走って接近していたのはバンチョー】
【しかし、間に合わず――相棒が海水をかけて消火すれば、近づくはミストラルッ!】

『おっと、……ヴェンツェルに近づくつもりが、……うっかりお前に接近しちまった、……ったくよォ…………!』

【"守護の海水"を吐きながら、身体に纏いながら、バンチョーはミストラルの"盾"となるッ!】
【少しでも彼に襲う炎等を抑え――そして、彼の一撃をサポートするのが目的だ】
【――爆発アンド爆発、幾らなんでもダメージを受け過ぎだ、請け負い過ぎだ、……無茶もいいところである】
622 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/05/04(土) 01:53:36.17 ID:e7pOCr/2o
>>602,>>612
恐ろしい二人組...か

【握られた重さを感じながら、陽炎に向かって呟いた】
【あの二人は、なぜ、カノッサに入っているのだろうか―と】
【彼も、自分のコンプレックスや、弱さと戦っている一人の人間ではないか...と】
【そして、前にいる青年も、弱さに立ち向かい、いずれは勝つことを望んでいる者】
【案外、人というのは深いところでは共通しているのではなかろうか―】

【思案にふけりながらも、手からゆれが伝わった】

おっと、無茶をするな
【よろける不安定な青年を気遣った、あまりにも不恰好な歩き方】

そうか、ギアか
こちらも名乗り返さなければな、シミラーだ、このマスクが目印

【ポンポンッとマスクを軽快に、リズムよく叩き、笑い声を漏らした】
【マスクの表情は変わらず、口が咀嚼するように動いただけだが】

【マスクの男は、メガフロートの出口にへ、向かった】
【今日あった正義の青年のことを、ふたりのカノッサの人間の事を思案しながら―】

(あっ、ナイフ返すの忘れていた)
【そしてひとつ、重要なミスに気付くのであった】

//エウリュアレ&ヒルコ様、ギアボックス様、今回は本当に夜遅くまでつきあってくれてありがとうございました
  また次の機会に!
623 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(岐阜県) [sage]:2013/05/04(土) 01:56:13.80 ID:gARicXaco
>>591


――――ゴースト……ッ!!!   ッ……!!!


【爆弾≠フ前に立ちふさがった幽霊に悔しそうに歯ぎしりをして、小太刀をクロスさせた後からはライラにその軌道が見えることはなかった】
【それは、まさに達人技だったのだ。剣など振るったことのないライラにも、それだけは分った】
【直後の爆風。予想よりも近い位置で起爆した爆風はライラにも襲い掛かる。腕に中度のやけど。腕が、ジンジンと疼く】
【結果、ゴーストはウェル子の盾となる形で倒れ伏したのだが、まだ戦闘は続く。起爆トリガーを倒さない限り。……時間も、多くはないだろう】


こっちは大丈夫だ! まだ腕を斬られた程度で済んでる!

……軽傷ってのは本当だろうな!? 無理すんな……とは言えねーが、俺にも嘘は付くなよ、絶対だからな!


【タッグ戦において重要なのは仲間とのコミュニケーション。傷の程度など、嘘をつかれては今後の戦闘に支障をきたす】
【しかし、この死闘。無理すんな、なんて死んでも吐けないセリフだ。無理してまで、勝たなくてはいけないのだから】

【そして響いてくるのは、あの声=c…『カエルレウム・ナーウィス』のリーダー、ヴェンツェルのその声は、いやに力強く、ライラの心を震わせる】

【その演説のさなか、ヴェンツェルが出した『絶望の水先案内人』の名を出した――――つまり、ウェル子が真にナーウィスの頂点と言っても過言ではないことを意味し】
【絶望でこの世を満たす――――確かにそんなことをヴェンツェルは言った】



――――下らねーな。



【それは聞こえてくるヴェンツェルにも、ウェル子の言葉にも対応したものだ。バッサリと、ライラは彼女たちの夢を切り捨てた】


下らねーんだよ!! テメーらのやってる事はよぉ!
何が絶望だ、セリーナと同じこと言うようで悪いけどな、そんなんで世界が平穏になるとか、本気で考えてんじゃねーぞ!!

――――あぁ、勿論だぜセリーナ!! 俺たちは容赦しねー、行動はよく考えてからするもんだぜ……!!!


【当然、ライラもウェル子が対話を要求するようであれば、応じるつもりだ。真の絶望から救い出す手立ては、まだあるはずだから】
【しかし、ウェル子がその冴える頭でまだ自分たちに攻撃をするようであれば―――――ライラは杖を向けた。ブレスレットは緑が淡く光っている】

【そしてもう一段階緑が発光を強め、赤色のブレスレットも淡く光った。これで魔翌力は3。構え≠ニしては、十分な値だ】
【攻撃してくるようであれば、容赦なく、4つの魔翌力を使った一撃を、叩き込む】
624 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/05/04(土) 01:58:17.04 ID:ig7gSPCXo
>>610
/すみません!眠気が限界ですっ
/良ければ明日に持ち越させてください!ダメでしたら適当に〆て下されば…
/申し訳御座いません!
625 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2013/05/04(土) 02:00:44.49 ID:z1rlBvuco
>>616

(……、……あつっ、)


【燃え盛る炎の力のせいか、それとも興奮しきったせいか】
【痛みや苦しみ、最早なにもかも、意識の外に置き去りにしてしまった】
【世界から音が消える感覚。ただ只管に熱くて、息をすれば咽が焼けてしまうような錯覚すら覚える】

 【でも、まだだ。こんなに愉しいこと、すぐに終わらせてたまるか、なんて】
 【身体のどこかで、自分じゃない自分の声が聞こえた、気がした】

【大きく薙ぎ払った、臙脂色に輝く刃。そこから次の体勢に移るまで、ほんの数秒】
【そう、ほんの数秒あれば、吟醸の刃は容易く届く。赤い花弁の舞う小袖が、無惨に焦げて】
【その下の、薄い薄い少女の体躯を裂いて、軌跡に沿って満遍なく焼いたなら】
【大量に噴き出すはずの血液も、焼かれることによって行き場を無くす。代わりに駆け巡る、尋常じゃない激痛】


 【「――――――まだ。」】


【文字で表すのも躊躇われるほどの、夥しい悲鳴が夜空に響いて、こだまする】
【裂けんばかりに開かれた口、数瞬の沈黙のあと――――にやり、】
【往生際も悪く、まだ、嗤って見せるのだった】

【激痛に耐えきれず膝を付く少女。取り落とす刀。三日月の形に歪む口から零れ落ちる血液、焼け焦げるにおい】
【これだけの要素を見せれば、もう立ち上がることは無いと、思うのが常だ】
【だけど彼女は、佳月は――さいごのさいごに、一撃を残して、意識を手放した】

 【小賢しく周囲を舞っていた、十の花弁の刃。それらも刀と同様に、臙脂色に染まっていて】
 【佳月が倒れ伏す瞬間、彼女の背後から、吟醸の胸元を狙って殺到した】
 【先程みたいな、適当な狙い方ではなく。十の刃すべてが、一点に集中するように】
 【今度は、わかりやすいまでに急所を獲ろうと。明確な殺意を持って、飛来する】
626 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(大阪府) :2013/05/04(土) 02:04:50.57 ID:Jy032Nn00
>>620

はは、黙ってやるかよ、君が不快になるならずっと喋り続けてやる……『不良品』め。

【ゴミ屑を見るような眼で見られつつ、同じような眼で少女達を見るミストドラゴン。】
【親しみの篭ったそれでなく、憎悪と軽蔑に溢れた言葉を吐く。】

【『またね』】【『じゃあね』】

【そんな言葉は、絶対に言わない。ミストドラゴンにとって今日の敵は、只管に軽蔑の対象。殺戮対象。】
【『好敵手』でなく『敵』ーーシンプルに、そう言い切れてしまうのだから。】

……あぁ、『変わらない』

【仲間であったフランツィスカに、一声かける事も無く。】
【ミストドラゴンは、この戦場からふらふらと立ち去る。何事もなかったような顔で、血を垂らしながら。】

/お疲れ様でした。

627 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2013/05/04(土) 02:08:03.26 ID:l58aP4K+0
>>618>>615
【消えていく敵を機嫌よさそうに見送ると、口を開く】

…よくわからん。小難しいガキだなお前は

【名前を聞いても、やっぱり呼び名は変わらずガキ、とだけ】

さて、こいつは…どうするか。
せっかくだ。記念品としてもらってくか

【そしてすでに原型を止めていない蟹の残骸をみてポツリとつぶやく】
【蟹の形を完全に奪えば、蟹は液体のような状態になる】
【こうすれば、持ち運びは容易だ】
【・・・いや、重さに変わりはないから持ち運びは容易ではないか】

当たり前だ。ガキの攻撃が俺に通じるかよ

【とはいっても、実際は弾丸並みの速度を誇る氷塊を防ぐほどの壁など作れないのだが】

じゃあな。あばよ、「士斗」

【最後に少年の名前を一度だけ呼ぶと、ポケットからタバコを模した駄菓子を取り出し、それを加えてその場を去った】

//お疲れさんでしたー!
628 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) [sage saga]:2013/05/04(土) 02:08:15.55 ID:HG6X63Sa0
>>613>>621

(やれやれ、援護なんて要らないというのに……だが感謝はしておこう)
(これでよりスムーズに反撃をすることが出来る)

【ウェンツェルの放つ熱から炎による攻撃を予測していたミストラルはその攻撃に耐え抜く自身があった】
【“温まっていた”のは何もこの戦場だけではない、彼の体温自体もそれ相応に高まっていた】
【同時に彼の変化も最終段階へと進み、最早炎程度の温度では彼の体を簡単には焼くことは出来ない】
【しかしそれでも爆炎の風圧によって吹き飛ばされてしまい折角の好機を逃すことになる】
【だからこそ“盾”となったバンチョーに感謝し―――彼の覚悟を無駄にしないように行動を始める】

それは命令か?あるいは願望か?どちらにせよ―――

【突如ウェンツェルによって引き起こされる大爆発―――しかし彼はそれにたじろぐこと無く】
【防御体勢を取ることもなく、逃げるでもなく―――ただそこに佇んでいた】
【ミストラルはウェンツェルの炎に飲み込まれていき―――】


―――答えは“お断り”だ……哀れな絶望の虜囚よ!!


【―――その炎はミストラルを焼くこと叶わずに鎮火していき、彼は先程と変わらぬ姿でそこに佇んでいた】
【同時に小さな車の破片が襲いくるも、まるで羽虫を払うかのごとく右腕の機械篭手で弾きとばした】
【そして間髪いれずにミストラルは反撃へと移る!!】

お前が送り届けようとした“絶望”とやら……そっくりそのまま送り返すとしよう!!
覚悟していたんだろう?――――後悔はあるまい!!

【右腕の機械篭手が眩い朱色の光を放ち、バチバチと電気系統がショートしたかのような音が周囲に響き渡る】
【同時に周囲の熱を機械篭手が急速に吸い上げているのが分かるだろうか?】
【最早今すぐにでも暴発しそうなエネルギーが機械篭手に蓄積されているのが目に見えて分かる】
【この膨大なエネルギー量はこれまでの戦闘中に放出された全ての熱エネルギーの総和】
【次に放たれる技はミストラルが最後に放つ技であると同時に――――“一番最初に”放たれた技でもある】

【ミストラルの肉体は見れば誰でも解るだろう――――この世の誰よりも熱く滾っている】
【しかしその目は―――まるで紅蓮地獄に吹き荒ぶ冷風のように―――この世の誰よりも冷たく見えた】


さあ、受け取れ――――『雪食いの空風(シヌーク)』!!


【その言葉と同時に右手から放たれるは膨大な量の熱エネルギーを凝縮した超高温の暴風】
【あまりにも高い温度から巨大な紅い光線のように見えるその姿は圧倒的なまでの威力を物語り……】
【ウェンツェルに迫るその寸前まで地面を焼き焦がし、周囲にまう破片や瓦礫を吹き飛ばしてその力の片鱗を見せ付けるだろう】
【そして熱風は眼前に映る全てを飲み込まんとして――――ウェンツェルへと襲い掛かる!!】

【しかしミストラルにもこれ以上力は残っていない―――文字通りこれが最後の一撃となるだろう】
629 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [saga]:2013/05/04(土) 02:10:55.72 ID:UfPzu5mCo
>>605>>607>>623


……やれやれ、随分好き勝手に仰ってくれるではありませんか――とまあ、お互い様ではありますが……


【一笑に付す――というわけでもないが、ウェル子はさも当然のように、相手二名の苦言を受け流す】
【――ただウェル子の瞳は……どこか、物憂げに、深海のような碧≠宿して、じっと、二名を見つめて】

【……きっと、ウェル子は、セリーナと、ライラの、瞳を覗こうとしているだろう】
【自身を理解しない眼前の敵が、一体いかなる光≠有して、己を駆逐しようとしているのか】
【ウェル子は……水先案内人は、それを、知る必要がある】

【全ては、絶望のために】


ご理解いただけないのも無理はありません
得てして人は、直接触ったことのないモノ≠ヨ、恐怖を抱くものですから
……そう、貴方様方は、正義≠竍秩序≠ニいう揺りかごの中で温々と過ごしているからこそ、深海の冷たさ≠、絶望の安らぎ≠知らない

そんな貴方様方が、いかなる反論を捲し立てようと、そんなものはカラスの餌≠ノすらならぬ戯れ言≠ナすゆえ……

まあ、だからこそ、ですよ
わたくしが、世界に、絶望を、広げて、そのすばらしさ≠、教えようというのも、ね?


【――クイッと、彼女は、眼鏡を押し上げる】


……ま、貴方様方がいかなる主張をなさろうと、ただ一つ申せる真実は――
わたくしが、『起爆トリガー』としての、役目を果たすことを望んでいる、ということですか――ねえ……


【ひゅう、木枯らしのように、室内には風が渦巻いた】


…………よろしいですよ? かかってきても
正義とは、いつも、いつでも、いつだって、日陰者≠力尽くで追いやる市民の味方=\―ですものね?

そうであるなら……ええ、わたくしだって、負けるつもりは、一切、ございません


【――カーカーと、カラスの声が共鳴する】
【それは、威嚇するように、或いは懇願するように……ウェル子の従者は、なく≠フだ】

【ウェル子は、動かない】
【もしも、攻撃するならば、無論そちらが先手だ】

【……どこか暗い淵へ誘うような、ウェル子の語りかけは……この静謐に、いかに作用するのだろう】
630 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2013/05/04(土) 02:11:50.59 ID:6fJsRirq0
>>611 >>620

【戦域を離れる『ネバーランド』小隊は、まるで姉妹のようだった】
【同情の余地など無いはずなのに、どこか煮え切らないものを残す彼女たちは、悪趣味の花々――】


【――想像に歯止めはないが、今は一息ついて】


……なんとか片付いたところで。お疲れ様です、ミストドラゴン殿。


【一夜の危ういタッグを結んだ相手を労う言葉をかけると、彼女は小型の無線機を内ポケットから取り出す】
【よいしょよいしょ――と苦労しながら取り出したそれは、自警団へ連絡するものと思われ】
【聞く限りでは、報告にミストドラゴンという名前が現れる事はない】
【匿名の協力者として処理する――それが、孤高の正義を貫く彼への、フランツィスカなりの配慮ということだ】

【お騒がせしたことを詫びて、十字墓碑に小さく手を合わせたら】
【フランツィスカは夜の闇に消え、治療を受けに行く】


……これだから、「人間が存在しなければ問題は起こらない」だの。
「悪魔は私の方についていますとも」だの――――したり顔で言う奴らは嫌いなのであります。


ねぇ、英霊さんたちも、そうは思いませんか……。


【エゴに衝き動かされる世界の虚しさを、彼女は知っている】
【それでもフランツィスカは再びカノッサ機関の前に立ちはだかるだろう――自警団が、求められる限り】

/『ネバーランド』さん、ミストドラゴンさん、たいへんお疲れ様でした!
631 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2013/05/04(土) 02:13:16.52 ID:EhzEU/5xo
>>619

そうだな……まあ、会ってしまったら仕方ないし
何かビジネスの香りがしたら……いや、ないか

【それらと戦うことはあるかもしれない。しかしその時もこの男は1人でやるつもりだ】
【場所は違えど、1人で戦っている事についてはやはり似通っているようだった】

見ず知らずの兄ちゃんに哲学垂れ流しかけてたのは誰だよ
………酒もさっき飲んだんだけど煙草で消えたのか。俺

【そっくりそのまま、言葉を返すように】

【酒場→酒場→公園と巡ってきた男。しこたま飲んだが酔ったような素振りはなく】
【煙草の煙で中和されてしまったんだろう。アルコールが火で溶けたのだろうか…】

その辺も任せた。4,5人いりゃあ何とかなるだろうよ
…昼間に来ても雰囲気でないからな、どうせ夜だよ。向こうサイドもそれぐらい気を使ってもらわんと…

【コッチも大まじめにジョークで返す。大真面目なジョークだと思ったんだろう】

それぐらい頼めばいいんじゃねえの?世界とか人類とかそういうのに関係ない話しだし
案外、聞いてくれるかもよ?………あれ?星の数が多けりゃ偉いって飲み屋のオヤジに聴いたぞ

【深夜の酒場での噂話を丸呑みにしていた男。事実だとかそういうのも疑うほどのことじゃないし】
【調べたこともないからさっぱり気が付かないでいた】

俺は殺した分だけ、死ぬのが早まりそうな気がするな…死にたくねえってわけでもないけど
まあ、殺さないに越したこと無いし…俺は別に目標も思想もねえから、殺す理由がないってのもあるけど

【人を殺めたことがない…というわけでも無さそうだが。極々自然で直感的な感想を述べる】
【相手が人を殺したのには何らの訳があるんだろう。そんな風に得意の無関心で許容することができる】
632 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2013/05/04(土) 02:17:07.42 ID:EhzEU/5xo
>>624
/明日は返せそうにないので>>631にシメを追加しておきます
/以下追記

【短くなった煙草をベンチの横に据え付けられた吸殻入れに捨てる】
【ふう…と長く煙草の煙を吐き出して、おもむろに立ち上がる】

じゃあ……煙草も吸い終わったしそろそろ、帰るわ
まあ、頑張って…世界を救ってくれや

【どう勘違いしているのか冗談なのかわからないが】
【男はそう言って、両手をポケットに突っ込んでカツカツと】
【靴底を鳴らしながら、夜に紛れて煙草の煙のように消えていった】
633 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(空) [saga]:2013/05/04(土) 02:26:44.61 ID:KXOEu15H0
>>601

【絶望などどうでも良いと語り歓喜に酔う男。ふとクスリと微笑う様な響きで、その声に応える声を紡ぎだす少女、】

………奇遇ね。
私も彼らのいう絶望になんて、ほんの僅かな興味もない―――――
……けれど其れ以外は総てが違う。

私は求める “今” を為す―――――――……願う世界を紡ぎ出すため、この地獄を私の意志で選び続ける……!

…………“だから” 未だ膝を折る訳には行かない。
貴方の歓喜も消させて貰うわ―――――――――……未だ、私の……私達の戦いは終わっていない……ッ!!

【肉体を貫く灼熱の痛み。絶えぬ意志力で意識の片隅に封じ込める。】
【痛みなど知らぬ。求めるは力。毒に痺れた躰を駆り立て続け、自らに命じる、】
【……秒単位で失われゆくこの生命を燃焼させろ。地獄を生きて戦い続けろ。】
【悪夢も痛苦も絶望も、弱さを生むのなら焔にくべて “力” と為せ―――――――!】

【限りなく研ぎ澄まされたクリアな意識のなか、この刹那に望むべき “今” だけを少女は想い、】

………っあ、ッ……!

【突き立った槍を折り取られる感触/腹部を抉ってまた広がる痛みを、意識を冴えさせるには丁度良いとだけ切り捨てる、】
【右肩に振り下ろされる鉛の槍先を視認、だが其れを回避できるかは考えずに】

(―――――…………ッ!!)

【敢えて関節部に衝き込ませる。右手から虚空へと消える太刀/左手に顕われれば/其れは/彼の急所目掛けて揮われて、】

……、はぁぁァ―――――――――――――――――――― ッ!

【―――――――― その刃を翻し下顎を打ち抜かんと放つ、至近距離からの一閃、】
【純粋な “打撃” の属性を帯びた、非殺傷性なれども冷徹な一撃。骨まで砕けても可笑しくはなく、】
【酷似していたのだろう、己が身を削りながら “壊し合う” 二者の凄惨な様は。】

【だがこの究極の局面に於いて、彼女は何処までも “彼女の勝利” を求めた、】
【零さないこと。失わないこと。意識を絶ち、彼から継戦能力だけを奪い去ること。】

【或いは彼我の生存を求めた其れこそが、彼らの最大の差異であり――――。】
【けれどそれすらも一つの虚の相似形だったのだろう】
【自らの意志を貫く強さ。敵対する相手の望みなど関係無しに、求める “意味” を果たさんとする絶対の覚悟――――。】

【其れに彼は何を想うのか。或いは、何も想わず破壊を生きるのか。】
【今宵の闘争の結末と共に、其れは、この刹那へと委ねられて】

/凄まじく遅くなってすみません……っ!
634 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2013/05/04(土) 02:33:13.15 ID:EAyCvMFIo
>>625
【今度は、正真正銘切り裂く気で───先端で掠ったり、浅く突いたりではない】
【燃え盛る刀身の、焦げ付く匂いが鼻につく、痛みも何もかも、刹那の瞬間に消えてしまう】
【少女の甲高い悲鳴が響き渡る、激痛の痛みに呻く叫びでもなく、絶命の恐怖による叫びでもなく───】

【赤く血に濡れ、閉じた左眼───開いた右眼だけの隻眼で見たそれは、確かにそれを見る】
【力付き、倒れる瞬間の白坂から放たれる花弁、刀身と同じく臙脂色の花弁が、まるで一つの槍の様になって───】

───今宵の座興…これにて──────

【───「終了(おしまい)」───】

【ニヤけた男の、小さな呟きと共に、カランと落ちる、鞘の音】
【刀を両手≠ナ持って、振るう───何より単純で、簡単な攻撃は、威力の一つに絞れば、この戦いで見せた何よりも強く】
【心の臓に喰らい付かんとする花弁を、燃やし、斬り、叩く───】

【この時、ある事実≠、吟醸はひしひしと感じていた】
【───恐れたのだ】
【心臓を狙う攻撃を、恐れて斬り伏せたのだ───】
【鬼≠自称しておいて、笑わせる】

───平穏が欲しいかい、大将よぉ

【燃える刀を、燃えるままに鞘に納めると、天を仰いでつぶやく】
【その顔に、笑みは消えていて、語る相手はきっと現在の立場の味方にあたる者───】

オイラは御免だねぇ、平穏なんぞ…つまんねぇ
───お前もそう思うだろ?白坂の…───

【流れ行く血は、体温と共に命を奪う】
【どさり、と音が響けば、人知れず病院の爆弾は止まった───】

【───二人の剣士の織り成した殺し合い、今宵は共倒れか】



【───若しくは】
635 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [saga]:2013/05/04(土) 02:33:13.15 ID:UfPzu5mCo
>>621>>628


――ハーハッハッハッハッ!!!
いいねェ!! その友情プレイ!! だがねェ!! 悪いけど僕はその上を行くッ!!


【紅蓮の炎を纏いしヴェンツェルは、ユウトの電撃と、ミストラルのシヌークを目の当たりにしても、怯むことなく】
【むしろより一層昂ぶるように、その火勢を強めていく】




――――――潰れろッッ!!!!  絶望的平穏を解さぬ、不埒者°、ォォオォオーーーーッッ!!!!




【ヴェンツェルは、思い切り両の拳を振りかぶり――そして、地面へ¢S身全霊で、打ち付ける】
【刹那、更に発生する火花を吸収し、ヴェンツェルの炎は最高潮に達してゆく】


【――――電撃、そして膨大な熱量に対面するは、膨大な火花≠謔關カまれし劫火だ】


【もはや炎の壁≠ニ化した紅蓮は、視界も通らぬほどに辺りを覆い尽くし、】
【そして電撃・熱とぶつかれば、もはや天変地異でも起こったのかと言うほどに、大交差点は――十字≠ヘ揺らぐ】


【眼も耳も機能しないような凄絶なるぶつかり合いが、数瞬に渡って継続した後、――――きっと、その場は少しずつ晴れていく】




……………………けほっ



【――ヴェンツェルは、立っていた】
【辺り一面が煤だらけになり、ビルや車も焼け焦げたような地獄にあって、彼女は、身体中を黒くしながらも、立っていた】


……勝てるとでも、思った? …………バカだな…………僕は、強いん――――


【――ふう、と溜息をつくヴェンツェル――いや、彼女は、よろめく】


……なんだこれは……まさか…………毒=c…か…………!


【何とか足下をしっかりさせ、彼女は踏ん張る】
【何という闘志か、あれだけ全力で魔力を使い果たし、更に毒まで喰らった状態で、彼女は、立つ=z


……味な真似を…………ふん…………だけど…………! そっちが手詰まりなら…………!! こっちの……勝ち、だ…………!!


【――そうしてヴェンツェルは周囲を見回すだろう】
【果たして、眼前の敵は、どうなった――】
636 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [saga]:2013/05/04(土) 02:35:42.50 ID:Qzks1zuGo
>>629>>623

【――身構える。無理もない、相手取っている少女はもはや、少女と呼んでいいのか分からぬ程の"悪意"を秘めた】
【ある種神秘的とすら思えるような存在――こんな戦闘の最中にあって、まだ彼女は"激昂"していないのだ。】
【吠える事も、苦しむ事も無く、ただ――そこに存在しているのが当たり前だとでも言うかのように、立ち塞がる。】
【セリーナの、ブルーとも翡翠ともとれるような不思議な輝きを宿した瞳が、深い碧眼に覗き込まれれば】
【まるで其処から何かが零れだしてくるかのように――セリーナは一瞬、心を奪われるよう。】

(――――・・・ッ・・・なん、なの・・・この子は・・・。)

(今までに見たことがない、こんな冷たい瞳――・・・ううん、一度だけある。"アイツ"も確か――)

(こんな風に何もかもを絶望で埋め尽くしたかのような、虚ろなのに綺麗な目をしてた――アレに、似ている。)

そうだね、アタシが居るところはあんたに比べれば、きっと温くて優しさに溢れた平和な土地さ、あんたらの苦労は推し量れないよ。
でもそれはアンタも一緒さ、"ぜつぼーちゃん"。あんたは知らないだろう?この暖かさを、人の肌の温度を、仲間の温もりを。
アンタの場合はそれを怖がるんじゃなくて、嫌悪してるみたいだけど――案外、こういうのも"悪くない"よ?

――・・・ついでに言っておくと、見た事がないから"拒否"してるんじゃあ、ない。
人間は誰でも、生きてれば一度や二度じゃ足らないくらい、絶望っていう感覚に支配される事があるんだ。
誰だって――・・・誰だってッ・・・望まない人の死とか、悔しい思いを乗り越えて――・・・みんなみんな、それでも・・・ッ!

―――それでもッ・・・!絶望に身を任せないよう、身体を張って生きてるんだ・・・ッ!!

【――果たして、この女の過去に何があったのかは、分からないが。この言葉を語る際、少しだけ――セリーナは息を荒げて。】

ぬるま湯につかってる、っていうなら・・・絶望とやらを気持ちの良いもんだと勘違いして、受け入れた気になってるあんたの方だ。
少なくともアタシは――そんな目先の、都合の良い"理想郷"なんて、求めてない。

――その"教え"とやらを、撃ち抜いてあげるさね。戯言は聞き飽きたんだろう?さあ――勝負だ、"絶望の徒"。

【―――ギュルン、とクラーケン・ウィールが唸る。再びの、疾走――今度こそウェル子を攻撃する為に。】
【直進的な加速でどんどんと速度を上げ、タイヤが吠える――セリーナはそのまま彼女へと突進しようと試みるだろう。】
【ティターン・アーマーの重量と、大型武装クラーケンウィールの重量を乗せた突進は、それそのものが武器となりえる。】
【前衛を失ったウェル子には接近戦を挑むのが最も効果的である――と、セリーナは判断した。ただ――】

(ライラ――ごめんね、なんだかアタシは――・・・こうして突撃していないと、頭がどうにかなりそうだよ。)
(冷静に慣れてないのはアタシのほうかもしれない――・・・頼んだよ、後衛さん。)

【――本音を言えば、少々。ウェル子の言葉に、傷ついていたのかもしれない。怒っていたのかもしれない。】
【日陰者を力付くで追いやる――そう、表現されてしまえば。確かにそれは、そうなのかもしれない。】
【だから、そんな不安を吹き飛ばすように――セリーナは駆ける。ただ――愚鈍なまでに、直進した。】
637 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2013/05/04(土) 02:47:15.56 ID:z1rlBvuco
>>634

【薄れていく意識の中で、佳月が考えていたことと言えば、至極どうでもいいことばかりだった】
【この小袖気に入ってたのになあ、どうしてくれようか、とか、病院のすぐ近くで戦っててよかった、とか】
【この傷、痕が残るかなあ、とか、そういえば私は何しにここに来たんだっけ、とか】
【……やけに、最後の疑問だけがこびりつく。そういえば戦っている最中に、何やら敵の大将の声が聞こえた、ような】

【かたわらに落ちた刀と、落とされた刃。それらから臙脂色が抜け落ちて、すべてが白色の粒子に分解され、風に乗って消えていく】
【その様をぼんやりと眺めながら、佳月は、納得したように「ああ、」と呟いた】


………………つぎはぜったい、ころしてやる。


 【「そうだ私、吟醸さんを殺しにきたんだった!」】


【――――爆弾のことは、すっかり忘れて。ただ只管に相手を[ピーーー]ことだけを、想っていた】
【正義の味方にあるまじき、血腥い思想。それはきっと、忌む可き悪のそれなのだろうけど】
【……たのしかったから、よしとしよう、なんて。思ってしまった】


 【フルーソ総合病院・正面玄関前の戦い――――引き分け。】


//長いことお疲れさまでした、ありがとうございましたー!
638 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2013/05/04(土) 02:47:46.91 ID:SXl5gy7e0
>>617
「人間だってよくやってたでしょ?
領地の取り合い。それが妖怪相手に変わっただけだよ
……ふふふ、“だけ”なんて言うのは失礼なのかな」

【少なからず、この村に住んでいた人間をどうにかしたから、今妖怪が住めるというのは変わり様の無い現実】
【皆殺しにしたのだろうか?――――それにしたって、男性の目の前に居る二人からは敵意を感じることは無い】
【ましてや、腹を空かせているだろうからと食べ物まで渡すのである】

【――――男性の続く言葉を聞けば、酒を一口】
【背中に広がるのは、烏天狗の黒い翼】


「君が聞いた事無いだけで、実際に此処に居るよ
……そんなに上手くは使えないんだけどさ。神通力で此処まで飛ばされてくるよりはマシだったでしょ?多分
――――だけど、五行って直ぐに分かった君もただの人間じゃ無さそうだね」

『まあ、烏天狗であっても一応は若大将ですからね〜。そこら辺の妖怪よりは少しは強いですよ〜
って、口上だけは述べておきますね〜。一応私もお付きの一人ですし〜』

【何かを感じ取ったのか、まるで悪戯をする子供の様ににやりと笑えば、男性に問い返して】
【――その道に何らかの形で携わっているならば、男性の判断も頷けよう】
【だからこそ、興味が沸いたのだろうか】

/大変遅れてしまって申し訳ないです……!
639 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2013/05/04(土) 02:58:30.22 ID:EAyCvMFIo
>>637
【───どれだけ時間が経っただろうか、戦いの火花は消えて、静けさを取り戻した頃】
【爆弾の停止と、戦闘終了を確かめた病院から、素早く救助が向かう】
【病院という位置関係状、治療がすぐに受けられるのは幸運だ、倒れた白坂はすぐに病院に担ぎ込まれるだろう】

【───そう、白坂一人≠セけ】

【後に、先陣を切って救助に向かった医者は語る】
【「確かにもう一人、相手の人間がいた筈だが、我々が出て来た頃には既にいなかった」】
【「まるで幻みたいに、一瞬で消えていた」と───】

/お疲れ様でした
640 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2013/05/04(土) 03:04:12.96 ID:kGT6e9Lk0
>>633
【ああ、性格も。思想も。性別も。体格も。何もかもが違うこの剣士と自分。】
【しかし、どうして――――どうしてこうも、「戦い続ける」この一点は驚くほど似ているのか】
【意志の根底も違う。戦いの目標も違う。それなのに、戦い続ける意思は双方消えぬ】
【――――そうだ、戦いは終わっていないのだ!】

……そうとも!!戦いは終わっていない!!
ああ、もはや勝敗などどうでも良い!!今この一瞬を!!この最高の一瞬を!!今終わらせるには余りにも惜しすぎる!!
さあ、もっとだ!!もっとだ!!貴女の理想を遂げるなら、私を壊してくれたまえ!!

【――――そして、最後の一撃――――それは、彼が最も求めていた物――――】
【互いに文字通り死力を尽くし、限界まで戦い抜いた最後の一閃】
【……思えば、この二人の差は、戦いの先に見据えていた物の差なのかもしれない】
【男は、戦いの中で互いが全力を尽くし壊し合うことこそが最大の目的であった……一方、彼女は清澄なる闘志と理想を掲げ、勝利に拘った】

【――――この差が、最後の最後に明暗を分けた――――いや、この男にとってこの結末は「暗」ではなかったのだが】
【……とにかく、彼女の全力は男の脳天を突き抜ける衝撃を生み――――やがて、男はその場に倒れ伏した】

……ああ……これこそ……これこそが、私の求めていた物……
逃すまいぞ……逃すまいぞ……ようやく、見付けたのだ……!

【倒れ伏してなお、男は槍を構え……しかし、立つ気力は残っておらず】
【それはすなわち―――もはや彼にとってはどうでも良い事であったが―――爆弾の解除を意味するものであった】
【そう……爆破は、免れたのである】
【だが―――――仰向けになったままの男は、そのまま高笑いをする】

…ックハハハハハ!!
良い!!良かったぞ!!見事だ……!!
歓喜の瞬間を消すと言ったな……!しかし、今私はこうして伏しながら歓喜に沸いている!!
なぜか?貴女のような人間を見つけたからだ……!
その高潔な意志と!鋼の心は!!私の毒でも溶けなかった!!
ああ、今、私は貴女を称えよう……!!私を壊し、私に壊され、それでも折れぬ心に乾杯……!!
だが!!次は!!次こそはこうはいかぬぞ!!
また逢い見える時を楽しみにしている……!

【……最後の一撃を喰らってなお意識を保ったのは、性質は違えどその闘志だろうか】
【最後に賞賛すれば、彼の意識は事切れる】

【CROSS.Y 〔 天体観測所 >> 十字星の見える丘 〕―――勝者 八攫 柊】

//という訳で、ここで〆させていただきます!
//本格的な戦闘ロールは初めてだったんですが、とても暑くなれて楽しかったです!お疲れ様でしたー!
641 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(神奈川県) [sage saga]:2013/05/04(土) 03:04:34.20 ID:vIa+syJdo
>>638

【男の質問を、少年は否定しなかった】

そりゃあ……聞いたこともないさ
陰陽道は本来、人間が自然の災厄に対抗するために編み出した術
それを「自然の側」にいる妖怪が使うってのは、おかしな話じゃないか

【実際に目の前で見た以上、否定のしようがない】
【だがその事実は、彼にとってはよろしくないものだ】
【続けて耳に入った女性の言葉にも反応する】

お付き?君たちに上下関係があるようには見えなかったけどな……

【2人の雰囲気の所為か、いつの間にか男の口調は砕けたものになっていた】
【女性は「お付の1人」と言った。少年のことを「若大将」とも】
【つまり、少年がこの妖怪の村のリーダーなのだろうか】
【が、男はその疑問は口に出さず、初歩的な問いかけをする】

そうだ、君たちの名前を教えてくれないかな?



/いえいえー
642 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(岐阜県) [sage]:2013/05/04(土) 03:05:26.39 ID:gARicXaco
>>629>>636

……。
―――なるほどな。俺たちが何言おうが、テメーはもうその話を既に聞いてねーってか。

【三角帽子を深く被り、ふーっと息を吐く】
【確かに。ウェル子の考えには尤もだと言わざるを得ない部分もある。自分は正義と秩序≠ノ守られて生きてきた存在なのだから】
【もしかすれば、彼女の言う絶望の安らぎ≠ニは真に心地よいものなのかもしれない。ウェル子の声は「それ」に誘えるだけの魔翌力的な力が篭っているのかも知れない】
【自分がもし、戦禍で荒れ果てた地に取り残されウェル子にそう言われれば――――間違いなく、引き込まれてしまうだろう。それだけの力が】


……セリーナ……?


【対して言い返すセリーナの口調は荒かった。UNITED TRIGGERのリーダーである彼女の過去に、何かがあったのだろうか】
【彼女の言う望まない人の死≠竍悔しい思い≠ニいうのは、何も今口から出てきた架空の出来事では無いのではないだろうか】
【それは分らない。だが、今の彼女の話には、力強い意志が篭っていた】

【彼女が筆頭正義組織のリーダーであること。世界にとって、それはよかったことなのだろう。少なくともこの男は、よかったと感じた】
【様々な経験をしたのだろう彼女は、正義の味方であって然るべき存在なのだと】


……ウェル子、テメーがどれだけ絶望に浸かっていようが、世界はそんなもんで変えられねー。
世界は希望も、絶望もあるべきだ。希望が食いつぶされて、絶望が蔓延る―――そんな世界、きっとテメーも、ヴェルツェルもいい思いをしねーんだ。

この世界は、全部が有って初めて成り立ってる! その世界を絶望で染め上げるなんざ―――――俺が許さねぇ!!!!
テメーらは日陰者でも無い! 只の悪党だ!!  絶望で腐りきったその性根――――鍛えてやるよ!!! 

【丁度セリーナが走り出した時、ライラは杖を高く掲げた。魔法――――その発動の合図】
【腕のブレスレットは赤色のそれがもう1段階光り、次の瞬間すべてが消える。4つの魔翌力。すべてを使い、ウェル子を叩き直そうとするのだ】

【セリーナには、後衛を任された……ような気がする。だがライラには、もう魔法を打つ以外の選択肢は残っていない】
【セリーナもろとも……とは聞こえが悪いが、あのアーマーの防御力に、賭ける=I!】

【杖には赤色と緑色の魔翌力が集い、それは轟々と燃える灼熱と、ビュービュー音を立てる烈風に姿を変え、そして】



「  F  2  S  2     R  E  D     G  R  E  E  N     T  o  r  n  a  d  o  」  !  !  !  



【赤色の火炎と、緑色の竜巻。それらは絡み合うように、セリーナの上を超え、ウェル子の頭から襲い掛かる】
【灼熱と烈風。合わさればそれ即ち火炎の地獄。当たれば、全身やけど程度では済まないだろうが、果たして】
643 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(山形県) [saga sage]:2013/05/04(土) 03:05:32.92 ID:OqFusz7ro
>>628,635

【二つの"熱"が衝突し合う、その裏で"盾"の役目を担っていた男が居た】
【"守護"――その魔力を帯びた海水による防御は、彼が元々持つ丈夫さに対して相乗効果を生む】

『……ったく』 {…………}

『根性だけは、……あんな、お前』

【"盾"はまだ喋れる程度の余力は持っているようだが――いかんせん、ダメージが大きい】
【その、黒く煤けた姿で地面に座り込む姿は、まるで薄汚れた浮浪者のようにも見えた】
【――火傷は洒落にならない程負っている、強い痛みも走る、――きっと"相棒"がいなければ死んでいた】

『んで、そっちが手詰まりだとか、何とか言ってんがよ……じゃあお前は、……俺に手を下せる位の力は、残ってんのか?』
『良いぜ、……構わねェ……一発撃ってみな、…………"泥仕合"にァ、……慣れっこだ』

【軽く一蹴りするだけでも、放って置いても、トドメが刺せそうなこの状況――】
【右肩に乗る相棒の頭部もまた、ボロボロだった】


【一方、ユウトの方は――】

【先程炎上した事により、もう戦闘のための力を失っていてピクリとも動かな……】
【…………?】

「なんだよ……なんで……皆はそんなに…………"力"を………………」

【変身は解けている、分身も元の姿に戻り左手から生えているのみ、……しかし――】
【どこからか出した"槍"を杖に、立ち上がっているではないか!】
【もっとも、こちらも大した事は出来なさそうで――――】 【槍に魔力を溜めてこそはいるが……?】
644 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) [sage saga]:2013/05/04(土) 03:12:08.01 ID:HG6X63Sa0
>>635>>643
ハアッハアッ……!!驚いたな……まさかそこまで執念深いとは思わなかった
俺も……戦う力は殆ど残っていない、立っているのがやっとの状態だ

【ウェンツェルの執念にミストラルは目を丸くしながらも、最早そんなことに構っている余裕は残っていない】
【ミストラルの肉体も他の戦場に立つ者と代わらず、限界が近づいている】
【既に彼の体温は低下を始め、ハリマから受けた傷が疼き始めている】

本来ならば勝ちを諦めるところなんだが……どうやらそうも言ってられないらしい
とはいえ俺も限界なんだ……これで本当に最後にしよう!!

【ミストラルはヴェンツェルの足元へと右腕の機械篭手に装着されたワイヤーアンカーを発射する】
【地面に埋め込まれたアンカーが収縮する勢いを利用してヴェンツェルへと急接近!!】
【そしてそのままの勢いでミストラルは至極単純に―――彼女の顔面へと向かって拳を振るった!!】
【先ほどまで“熱”と“熱”のせめぎ合いをしていたとは思えないほど泥臭い攻撃】
【―――だが、死闘の結末というものは案外呆気ないものなのかもしれない】
645 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [saga]:2013/05/04(土) 03:24:44.02 ID:UfPzu5mCo
>>636>>642


……面白いことを、仰いますねえ
よろしいですか? 絶望は理想郷ではありませんよ
人が必然的に辿り着く一つの到達点≠ナす

まあ……いかなる事象を絶望と感ずるかは……この際語りません
意見が食い違えば、所詮永久に平行線で終始するお話ですから

ですが……本当に、貴方様が、絶望を御していると仰るのでしたら……
見せていただきましょうか……その、乗り越える≠ニやらを


……ああ、もちろん、お二方、どちら様も、それだけの大口を叩いたのですから……
片方だけ逃がすなんて真似も、いたしませんよ


【――セリーナの突進と、ライラの火炎地獄】
【なるほど、前と上――ウェル子の背中は壁で遮られているとなれば、逃げ場の限られる攻撃だ】

【しかし】


……貴方様方の、失敗は……そう、わたくしに、時間を与えすぎたこと、です


【――崩壊の音、だった】
【ウェル子の声を掻き消すかのように、バキバキとウェル子の背後の壁≠ェ、割れた=z
【教会の十字架を、完膚無きまでに、へし折って】
【更には、屋根をも、ぶち破っていく】
【落ちてくる瓦礫の中、ウェル子は冷静に立ち尽くすだけで――】

【教会にぽっかりと空いた穴――そこから覗くのは、なんと怪物――否、巨大なカラス=c…!】
【丁度この教会と同じくらいの大きさはあるのではないか】
【そいつは、まるで教会の屋根代わりにでも成るように、首を教会内に突っ込み――ウェル子に覆い被さるようになって、】

【ライラの火炎地獄を、受け止めた】

【やはり痛いのか、その巨大カラスは啼く】
【もはや鳴き声かも分からない重低音は、災害的ですらある】

【――しかしてウェル子は、身軽にステップを踏み、巨大カラスの頭に飛び乗る】
【そうやってセリーナの突進の届かぬ位置に行くことで、セリーナの攻撃をすら回避し、】



…………終わりにしましょう…………『さ、よ、う、な、ら』――――



【巨大カラスが、首を挙げ、セリーナとライラを睨む】
【教会のすぐ側に立っているだけで凄まじい威圧感を発揮するそいつは、バサッ――と、翼を広げると】
【ブワッ――!! と、羽ばたいた】

【次の瞬間には、教会内の二人へ、黒い羽根の暴風≠ェ襲いかかるだろう】
【黒い羽根を多分に含んだこの嵐は、羽根一枚一枚が刃≠ニ化した攻撃】

【これほどまでに巨大なカラスを召喚するには、無論、相応の魔力がいる】
【つまり、ウェル子は、ほとんど奥の手≠ニして、この状態を維持している】
【そう、すなわち――最後の猛攻】
【この、防御も回避も難しい広範囲の攻撃で、ウェル子は、今宵の争いに、ケリをつけんとしている――!】

【…………ど……して……折……て……くれ……い…………?】

【――そんな、声か、何かが、嵐に交じって、こだました、ような】
646 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2013/05/04(土) 03:24:55.32 ID:SXl5gy7e0
>>641
「確かに、人間からすればそう考えちゃうのかもしれないねー……
だけど、五行だってその属性からすれば元々自然元素
拙等が使えば、大なり小なり相克関係とかは崩れちゃうけど……」

『少なくとも、私達からすれば妖術の延長線なんですよ〜
ほらほら〜、魔法だって色々媒介したりするのもあるみたいですし〜
ん〜っと。全ての妖怪が使える訳で無い事は知ってるみたいですけれど〜』

【再び、ひょいと札を取り出せば、男性へと放り投げて】
【触ってみれば、記されている文字が全て血で作られた其れであると分かるだろうか】
【そして、妖気を探る力があるならば、それが少年の物だとも直ぐに判別できよう】

【――――“見えなかった”】
【そんな言葉を聞けば、一人はクスクスと笑って。もう一人は、ぶっと頬を膨らませて】


「――――~威だよ。この辺りの妖怪を纏めてる役割をしてるし、指揮も執ってる」

『私は〜……内緒ですよ〜
ほら〜、ミステリアスな女の子って素敵じゃないですか〜
あ、みーちゃんでも良いですよ〜?ミステリアスなだけにですね〜』

【それぞれの表情を保ったまま言えば、少年の方から口を開いて】
【それじゃあ、お兄さんは何なのさ――――未だに不満を残したまま、語って】
647 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [saga]:2013/05/04(土) 03:38:28.02 ID:UfPzu5mCo
>>643>>644


……はん、やるじゃん
どうやらキミ達、口ばっかりじゃないみたいだね……


【――流石に、不利か】
【単純に数で負けている事実が、ヴェンツェルにそんな予感をよぎらせる】
【毒も、放ってはおけない】


――だけどね、リーダーとして、こんなところで無様に負けるわけにはいかない


【――が、しかし、どうする】
【迫り来るミストラルを瞳におさめながら、彼女は思考を巡らせた】

【解答は、一つか】

【ヴェンツェルは、毒に蝕まれながらも、力を振り絞って、ミストラルの拳を、両手で受け止める】
【勢いの付いた一撃を阻めば、小気味の良い音が辺りに響き、】


…………悪いけど、戦争≠ヘ、いつだってスッキリする結末を迎えるとは限らない!!


【瞬時にバックステップ――そして、】


――――ハリマ君ッッ!!!


【――なんだと、と思うかもしれない】
【彼女が呼びかければ、なんと倒れているハリマが、その手に握っている釣り竿を、振るった=\―!!】

【瞬間、竿の先に繋がった糸≠ヘ、驚くべき事に高層ビル≠引き倒す】

【バンチョーは見覚えもあるか。何でも吊り上げる一本吊り=\―まさしく、それだ】

【倒れるビルは、恐らく、ヴェンツェル&ハリマと、ユウト&バンチョー&ミストラルを寸断するように横たわるだろう】
【……まさかの策略――ヴェンツェルは、相手の追撃をこうしてシャットアウトし、】


ハハハハ、今日の所はサヨナラだ
僕がフルーソから出ることで爆弾は解除されるけど――この惨状じゃあ、もう爆発しようとしまいと同じだろ?
そっちにとってはどうかしらないけど、少なくとも僕にとっては、存分に火種をまき散らせて、大収穫≠ウ

じゃーね、キミ達のことは、覚えておいてあげるよ
……いつか、碧≠ナ塗り潰すべき相手として


【かくして、ヴェンツェルは踵を返す】
【……ユウト&バンチョー&ミストラルにもしも何か出来ること・やることがあるならば、ここが最後のタイミングとなるだろうが――――さて】
648 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(神奈川県) [sage saga]:2013/05/04(土) 03:42:49.56 ID:vIa+syJdo
>>646

【少年が投げてきた札を受け取り、じっと見てみる】

へぇ……俺も御札は何種類か持ってはいるが
これ程の物は……

【男にとっては「これ程の物」だが、まるで握り飯のように軽く扱うあたり】
【少年にとっては「それほどの物」ではないのかもしれないが、等と考えながら】

ああ、そういえば俺も名乗ってなかったな
……尾月陰陽允實光(おづきおんようのじょうさねみつ)だ

【立ち上がり、2人から少し距離を置き、続ける】

長い名前で申し訳ない。「陰陽允」はお上から賜った称号みたいなもんだ
古からの伝統で名前と共に名乗ることにしてる

【「お上」というのは、櫻の国の人々が政府を差す言葉であり、要するにこの男は】

役人さ。陰陽師、陰陽術を監視、管理する「陰陽寮」っていう、お役所のね

【さらに数歩、2人から遠ざかり、振り返る】
【元は人間の住んでいた妖怪の村、そして陰陽道に通じる妖怪】
【彼個人にとっては、聞きたくない情報だった】

649 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2013/05/04(土) 03:57:24.75 ID:SXl5gy7e0
>>648
「――――拙からすれば、五行よりも神通力が本来の力だから
うーん……お札だし、雨に濡れたら使えないし……君みたいな人間には、弾かれる事だってあるし
峰打ちみたいなものなのかなぁ?」

【手軽に扱えるから、峰打ち】
【――――そんな思考もどうかとは思うけれど】
【確かに殺傷力を求めたというよりも、制圧力を追求した術式にはなっているのだろう】


『うわ〜、何かひたすらに長い名前ですね〜
えっと〜、文字に書き起こすとどれ位〜……ああ〜なる程〜
役人さんでしたら何となく納得は出来ますけど〜』

「お酒の匂いのお兄さん、半妖、そして陰陽師の君か……
ふふ、色々不思議な人と縁を持つみたいだね、拙は
……嗚呼、君の言うお上に報告したって構わないけど、どうせ討伐隊を送ってくるならみんな美人な人にしてね?」

【果たして、真面目なのか、不真面目なのか】
【――――男性が丁度振り返った頃に投げ渡されるであろう物は、新たな握り飯と茶の注がれた瓶】
【……渡してしまえば、再び女性がからかって、少年かむつける何て構図が繰り広げられていたことだろう】

【付け加えるならば、男性がこの場を去るときも幾つか妖怪を見たかも知れないが――――】
【全てが全て一瞥するだけで、襲ってくる事は無かったであろうか】

/こんな感じでしょうか……!
/お相手、有り難う御座いました―!
650 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(山形県) [saga sage]:2013/05/04(土) 04:08:58.37 ID:OqFusz7ro
>>644,647

「なんだよ、……結局何も護れて……無いじゃあないか…………」

「力が……力が…………欲しい……………――――――――」

【ユウトの持っていた槍から発せられるのは、"虹色の魔力で構成された、二重螺旋のレーザー"】
【一瞬、地面から外しヴェンツェルの方に先端を向けてそれは放たれたが――】
【……おそらくは、倒れてきたビルの窓ガラスを割り、中にあったであろう物品を幾つか破損させる程度で終わる】
【そしてまた、小さく恨み事を放てばぶっ倒れる――それだけ】

『――ったく、派手にぶっ壊しやがって……直すの誰だと……思ってんだ』

『ああ、……一つ言っておいてやんよ』


『――近道なんてねェ』


『お前は、10年20年――100年、いや、……それ以上』

『何にも屈せず、何にも囚われず、ただひたすら塗りつぶし続ける……その覚悟は、――出来ているんだろうな?』



【――後に取る行動は簡単だ、今の状態で追っても無駄足にしかならないのはわかりきっている】
【だったら、まずは"治癒"の魔力を持った海水を相棒に吐かせ、傷を地道に癒しつつ】 【自分がある程度回復したならば、ユウトにもそれをかけて】
【更に、もしミストラルが拒まなければ彼にもその海水をぶっかけ、軽い治療――ぶっ倒れない程度のそれを施そうとする】 【……しみないのでわりと良心的】
【海水による治癒速度の遅さを見れば、戦闘中に使わなかった理由が分かるだろう――そう、短時間ではせいぜい軽い止血が出来るレベルなのだ】
【ついでに、少しの間耐久力がやや上がるという副作用――"守護"のそれが図らずとも混入していたりする】
651 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) [sage saga]:2013/05/04(土) 04:14:51.20 ID:HG6X63Sa0
>>647>>650
ちいッ!!流石は最高指揮官様、どうもしぶといらしい……
そしてやることのスケールがでかいな……!!

【引き倒されたビルを横目に、ミストラルは少々悔しそうな表情を浮かべる】
【しかし同時に依頼の達成感とでも言うべき物が彼の心の中に生まれていた】
【たとえ奴の引き起こした惨状がどれほど巨大であったとしても、奴が退いた事には間違いない】
【それに奴の能力についても知ることが出来た―――此方にも収穫はある】
【―――報酬の金の上乗せぐらいは十分に可能だろうと】

そうそう、別に俺のことを覚えている必要は無いが……
忘れ物だ、借り物なんだが返却することにしよう

【ミストラルは去っていくウェンツェルの背中に向かって懐から何かを取り出して投げつける】
【よく見ればそれは―――黒いカードキーであることが分かるだろう】

ふう……よく見なくてもボロボロだな、お気遣いどうもありがとう
それから隣の青二才の再教育もがんばれよ、俺にはそういうこと向いていないからな

【黙ってバンチョーの治癒の水を受け入れ、感謝の言葉を述べる】
【同時に、あきれたような顔をしてユウトの姿を見つめる】

今日知った人生の格言は一つ――――『慣れないことはするもんじゃない』
無駄に熱くなったせいで無駄な傷を負ってしまった……
俺も余裕がないので……病院に行くなら各自で行ってくれ
じゃあな……また会おう

【傍から見てもボロボロである味方達にも声をかけ、彼はゆっくりと背を向ける】
【ミストラルは十字路を後にし、早々に近くの病院に向かうことにした―――】

/お疲れ様です!眠いです!
652 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [saga]:2013/05/04(土) 04:15:59.11 ID:Qzks1zuGo
>>645>>642

【――平行線。恐らく、この三者の言葉が今の時点で、重なり合う事はない。】
【ウェル子の語る絶望が到達点であるならば――セリーナはこの先、一体UTで何を目撃するのだろうか。】
【はたまた、その運命を捻じ曲げるほどに彼等人の子に与えられた力は強大なのか――】
【わかる事はない。なぜこの少女が、そうまでして全てを絶望に染めたがるのか。そう――分からない。】
【触れ合う事が出来たなら。理解しあう事が出来たのなら。そんな考えすらも打ち砕く、絶望という響き。】

到達点・・・!?まるで人類全体のゴールが、其処にあるみたいに言うんだね・・・ッ!!
でも残念だ、アタシのゴールはアタシが決めるし、人間のゴールは人間が自分で導いていく――ッ・・・!!
それを必然というならば、アタシが、UNITED TRIGGERが――・・・砕いて、みせる。

―――ああそうさ、手本を見せてあげるよ"案内人"ッ!!これが、絶望へ立ち向かう人の・・・意思だッ!!

【突撃は成される。背後からの援護攻撃が届くのを見て――このとき、セリーナは一瞬でも"安心"してしまった。】
【今のウェル子にこれらの攻撃を回避できる筈がない――そう、判断していたのは間違いだった。】
【矢張り、この平行線を辿る舌戦に意味など無かった。元より、彼女は――狙っていたのだろう、この"術"が完成するのを。】

【――大鳥<レイブン>が吠える。全てを破壊し、何もかもを漆黒に染め上げるかのように。】
【現れた崩壊の主はウェル子の背後、教会の壁を粉々にしその場へ降臨した。】
【折れた十字架が火炎地獄の中に溶けてゆく―――更に言えば、彼女はその頭部へと移動、セリーナのそれは――回避、され】

うっそ、なにこのカラス――――く、うううッ・・・!!冗談、でしょ・・・ッ!?

(・・・やっぱり、時間稼ぎだった・・・!!くっ、しくじったね・・・こりゃ・・・!!)

【かわされた突撃、急停止など適う筈も無く――セリーナは緊急でクラーケン・ウィールをパージ<開放>ッ!!】
【装着していた魔導機械を身体から引き離し、自動で尚も動き続けるそれは瓦礫へと衝突――破砕した。】
【しかしそれだけでは終わらない、セリーナの身体にも瓦礫が降り注ぐ――がつん、と大きな音がしてティターン・アーマーに衝撃。】
【セリーナの「ぐぅ・・・ッ!!」――という呻き声が漏れる。それでもなんとか、パワー・アシストを使い立ち上がるが】
【そこへ更に襲い掛かるであろう、この夜の激戦を締めくくるに相応しい、最終攻撃――黒い、暴風。】

/続きます
653 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [saga]:2013/05/04(土) 04:16:20.19 ID:Qzks1zuGo
>>645>>642

(アーマーの損傷は・・・ッ!損害50パーセント超え、パージしたときに地面に叩きつけられた衝撃と)
(瓦礫にぶつかったダメージが大きすぎる・・・ッ!幸い、アタシはまだ戦える、けど・・・ううっ・・・!!)
(HUDに破損、照準は――・・・これなら、マニュアル操作でやるしかない・・・ッ!!)


――つぅ・・・っ!!――――ライ、ラぁッ!!でっかいの一発――ぶち込むよッ!!

【――ガンマンは最後の瞬間まで、弾丸を温存しておくものだ。最期に一発、シリンダー内部に残った弾丸を――"弾"末魔は吐き出す。】
【それはこの夜を締めくくるに相応しい、最期の召還を行うための起死回生の一撃――展開されるのは、召還陣でも魔弾でもない。】


                      ――――星火燎原ジギースターダスト


    【――今までに一度たりとも、セリーナが使った事の無い、武装。それは新たに、彼女が手に入れた力のひとつ。】
               【仲間であるソニアよりもたらされた彼女の新兵器――"ジギー・スターダスト"】
              【放たれた弾丸は上空で停止、その場で自動的に能力を"開放"――そして"展開"】
【CD一枚ほどの大きさを持った薄い、魔方陣を複数枚、大量に召還する――まるでそう、浮遊する"ディスク"のように、無数のそれらは】
            【アーマーを装着したセリーナの周囲を囲うように展開し、キラリ、と一瞬輝くと――"ブラスト"】
 
                          ―――ソニア。その力・・・貸してもらうよ。

                
                 ――――貫けッ!!絶望を破る力を・・・今、ここに示してみせるッ!!

                  【直後、一斉に魔方陣から放たれるは高温のレーザー攻撃ッ!!】
 【その正体は――戦闘の最中、時間が経っていた事すら忘れてたこの三者に、その存在を告げるように姿を現した――"太陽"】
     【そう、上り始めた太陽のエネルギーを一斉に受け止めるのは浮遊する魔方陣たちの頂点に位置する一枚の"鏡"】
       【鏡が太陽光線を受け取り、それを中継点とし各"ディスク"へとエネルギーを装填、一斉に――攻撃ッ!!】
      【壁が破壊された背後、カラスの背を照らすように上った太陽から朝の光が零れだす――嗚呼、まさに終焉。】
【セリーナが弾丸の無くなった"弾"末魔の銃口をカラスへと向ければ――レーザー光線はそれを追う様に、銃口の先めがけ放たれるッ!!】

      【黒い暴風。そして黄金の光線。これがセリーナ・ザ・"キッド"の切り札であり最終攻撃――しかし、その火力は大きくない。】
         【レーザー一本一本の出力は低く、攻撃を"補助"する程度の働きしかもたらさない。しかし、その数は驚異的だ。】
          【あとはもう、任せるしかない――本当の火力による迎撃は、ライラという青年の持ちえる――ポテンシャルに。】
654 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(神奈川県) [sage saga]:2013/05/04(土) 04:20:30.53 ID:vIa+syJdo
>>649

おっと、君は人にいきなり物を投げ渡す癖があるみたいだな

【危うく落としそうになりながら、飛んできた握り飯と瓶をなんとか受け取る】
【両手を使ったために、持っていたビジネスバッグは見事に落下したが】

不思議な人、ねえ……こっちからしたら君たちの方が断然不思議な人だけど
いや、人じゃなかったか

【そう言って笑みを浮かべる。額の汗はもう引いていた】

……討伐隊なんて出せるほど、俺は偉くないよ
報告したところで、いつ調査がされるかもわからない
お上も最近色々と大変みたいでね……人手不足なんだよ

【報告する気はとうに失せていたのだが】
【きっとそれを言おうが言うまいが少年の反応は変わりないだろう】

ありがとう、~威。それに、……えーっと、みーちゃん
この恩と、握り飯の味は忘れないよ

【役人としてではなく、一人の人間として礼を述べ】
【男は村から去り】

北だったな……あ、そういえばこの御札、どんな術が込められてるのか聞かなかったな
このまま持ってても大丈夫か?
まあ、なんとかなるか

【等とつぶやきながら、人里を目指して歩き出すのだった】



/ありがとうございました!
/とても楽しかったです。お疲れ様でした
655 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [saga]:2013/05/04(土) 04:23:42.38 ID:UfPzu5mCo
>>650

ここに宣言してやるよ――僕は、決して折れない、とね
もう僕は、この世界において、この道以外に、望むものなんて、ありはしないんだから


【その声に迷いはなく】
【きっと、彼女は――死ぬまで……いや、もしかすると死んでも、同じことを言うのかもしれない、という程に、真っ直ぐだ】


>>651

……ご丁寧に、ありがとう
どうやら、本当に枯れ彼岸ではこっち側≠セったらしいね
残念だ、そのまま立ち位置を変えなければ、僕に目を付けられることも、なかったろうに


【ヴェンツェルは、カードキーを拾う】
【ほのかに残る魔力が、間違いなく身内≠フものだと確かめながら】


>>ALL


…………良い、戦争だったよ


    全ては、完全無欠な平穏の、ための――――


【――去り際、彼女は、天のカラス≠ヨ向けるように、独りごちた】


【 CROSS.T …… ヴェンツェル & 荒覇吐播磨 & 不破雷道 vs ユウト & バンチョー & ミストラル 】
【 勝者:ユウト & バンチョー & ミストラル 】


【――なお、ハリマと雷道だが、彼らはいつの間にやら、忽然と、姿を消していたという】
【もし、キミ達が目ざとければ、……黒い水たまり≠ノ、彼らが飲まれるシーンを、目撃したかもしれないが】
【まあ、それは、あくまで、ちょっとした余談だ】


/随分と長引かせてしまい、大変申し訳ありませんでした! 誠にお疲れ様です、ありがとうごました!!
656 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(山形県) [saga sage]:2013/05/04(土) 04:33:32.81 ID:OqFusz7ro
>>651

『んじゃ、険しい道でせいぜい頑張りな――俺達が邪魔するかもしんねェけどよ』
『……勘違いすんじゃあねェぞ、俺は正義でもなんでもねェ……ただ、碧より"海"の色の方が好きなんでな、お前らが気に入らねェだけだ――』


『再教育か――まッ、首絞めてまた適当に店番でもさせとくさ』
『はっきり言って"20年経っても"こんなガキみてェな性格だからな――ったく、普段は素直な癖に自分にァ素直じゃあねェ』
『――……幾ら"異世界"で再会したとァ言え、その辺りが変わってるわけねェーだろォーしよ』

【まるで"20年後"を見てきたかのようなその口振り】
【去るミストラルを特に追うこともなく、ただ見送るのみ】
【そして、暫しの休息の後にため息を一つ付けば――ユウトを背負い、報酬を受け取りに行く……のではなく、近くの土木業者にへと向かう】

【――"おいお前ら、仕事が出来たぞ"】


【その後、彼は街の修復作業の部隊に加わり――元の姿を取り戻そうとするのだろう】

【元の姿を戻すべきもう一つの存在と共に】

/お疲れ様でしたー
657 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(山形県) [saga sage]:2013/05/04(土) 04:33:54.21 ID:OqFusz7ro
>>656
/安価抜け、>>655も入ってます!
658 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(空) [saga]:2013/05/04(土) 04:37:32.87 ID:KXOEu15H0
>>640

【全霊の一瞬/交錯する灼熱の戦意と鮮烈なる歓喜/総てがゼロになるまで続く抗いと破壊/ふたつの物語の導くひとつの結末、】
【――――――― 闇切り裂く白銀の閃光は、何一つ途絶えさせる事無くその意味を果たして、】

…………はっ、――――――――。

【息を切らし、見下ろす瞳は静かに凪いで眼前の世界を映した】
【最後まで続くものは彼の闘志。ならば迎え撃たんと今一度太刀を繰りかけるも、もはや其れは必要なく……、】
【漸く、今宵の決着を少女は理解したのだろう。そして左手に篭めた緊張感も、回想めいたものを伴って抜けた】

【“自分たち” の勝利を求めて彼女は戦った。機関の勝利を阻むため、絶望を民に、“託された” 世に蔓延らせぬという抗いのため。 】   
【“自分たち” の破壊を求めて彼は戦った。彼我の肉体の破壊される愉悦を求めて、純粋に戦いを楽しみ駆け抜けていた。】
【……ならば、この結末に嘆きはあるのだろうか? 或いはその敗北感の不在こそが、今宵の意味なのかも知れず――――】

【そんな考えに到りながらも、少女は彼への態度を変えない、】
【“今宵” 勝利したのは自分なのだと、再戦の可能性を消さぬまま、抗いの剣で戦い続ける。】

……ええ、戦うのが私だというなら何時であれ………、ね。
尤も、敗けるつもりは無いけれど――――――

(…………それは彼も同じ事、か。)
(少しだけ……眠い、わね。未だ保つとは思う、けど――――)

【……破壊を望む彼は、彼女にはきっと許し難い存在で。】
【だからこそこの戦いの結末を負うのだろう。 】

【傷だらけの身体を一人抱えて、けれど彼と同様にそんな感覚は捨て置いて。】
【焼け焦げた丘の上で佇む少女の姿は、どこか満足げに微笑んだ様でもあった】

/遅くまで本当にお疲れ様でしたっ……!
/凄まじい遅レスですみません(特に終盤…orz)、ですが物凄く楽しかったです……! 長時間ありがとうございましたー!!
659 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(岐阜県) [sage]:2013/05/04(土) 05:03:00.57 ID:gARicXaco
>>652
【少しでも、ウェル子という人間の頭の片隅に残った善の心に期待した自分がいた】
【無駄だったのか、それは。ウェル子は、本当に絶望しか見ることの出来ない人間なのか】
【そうではないにしても、今この場でウェル子とセリーナ、そしてライラが分かり合うことはないのだろう】


【魔翌力をすべて使った、火炎の竜巻。それに加えてセリーナの突進は、多大なるダメージをウェル子に与えるのだろう】
【ライラは考えていなかったが、前と、上からの攻撃。「RED GREEN Toenado」の効果範囲は広く、ウェル子に逃げ場はないと、そう確信していた】


【しかし、予想外の事態というのは、やはり現れる物だった】
【ウェル子は言った。攻撃に時間がかかると。だがライラは、その攻撃がとてつもなく大きいものだとは流石に予測していなかったのだ】


――――――嘘、だろ……。


【秘密兵器、とでもいうべきか。黒き怪鳥、いや怪烏は自分の放った業火の旋風を受け止める――――それがライラにとって、一番の想定外】
【何故か。それは言わずもがな。ライラが残りの魔翌力を、すべて使い切ってしまったからである】


グ、ぁ…………ッ!!!!  こ、の、……クソガラスが…………ッ!!!


【黒い暴風――――羽根1枚1枚が刃となったそれの前に、ライラは立ち尽くすほかない。腕で顔をガードし、せめて視界は確保しようと】
【アーマーを着込むセリーナならともかく、生身のライラの体にはどんどん傷が増えていく。全方向から飛び交う無数のナイフ】


【立ち向かう術は、今のライラには無かった。まさに、絶望だ】
660 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(岐阜県) [sage]:2013/05/04(土) 05:03:26.04 ID:gARicXaco
『――――ライ、ラぁッ!!でっかいの一発――ぶち込むよッ!!』


【声が聞こえた。セリーナの声か、これは。―――――彼女はまだ、諦めていないのか。この絶望を見ても】
【そして、まだ自分を頼ってくれている、のか? だけど、自分には魔翌力はない。貯めるとすれば、相当な時間がかかる。そんな自分を頼られても、加勢は無理な話だ】


【ふと、視界の中に何かが輝いた。太陽だ。 そしてその光線を一身に受け輝く、CD状の何か――――あれは、セリーナの、攻撃?】


【あー、そうだった。俺は正義の味方だった。絶望してちゃダメだった。まだ、戦えるんだ】
【そう思うと、力が湧いてくる。数日魔法が使えなくったって、どうでもいい。今、ここでウェル子を倒すことができれば、それでいい】


【ゆらりと上がった手にはしっかりと握られた杖。5色全てのブレスレットが光り、そして消える――――赤、青、黄、緑、そして白――――5色が、杖の先端へと集結する】
【血まみれの顔には、確かな信念が映る。  瞳には、何事にも負けない執念の光が灯っていた】
【放とう。数日間の魔翌力を犠牲に。最大の一撃を叩き込め】


  オール
「  A  1   ――――――   S  i  l  v  e  r  B  l  a  s  t  」   !  !  !  ! 



【5色が混ざり合い放たれたのは、銀の極太ビーム、とでもいうべきか、そんな一撃だった】
【炎、水、風、地、そして魔翌力そのものと言える白――――すべてが混ざり合い生まれるのは体に直接伝わる力=c…早い話が、力という物を身体に直接ぶち込むのだ】
【一直線に烏へ向かう、そのビーム……ライラにとって、これが一世一代の大勝負だった】
661 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [saga]:2013/05/04(土) 05:21:27.36 ID:UfPzu5mCo
>>652>>653>>659

【折れなさい】

【折れなさい、折れなさい、折れなさい】

【折れなさい折れなさい折れなさい折れなさい折れなさい折れなさい折れなさい折れなさい折れなさい折れなさい折れなさい折れなさい折れなさい折れなさい】



【 折れて、ください 】



【ただそれだけを、彼女は、願った】

【願って、願って、願い続けて、――――それでも届かないから、】


…………なる、ほど…………


【彼女は光≠前にして、絶望≠キる】
【比喩でもあり、――実際にも、まばゆい光が、ウェル子の呼び出した絶望の象徴°髄蜒Jラスを、穿つ】
【まぶしさに目を細めるウェル子は、どこか煩わしそう≠ノも見えて――――】


【……………………】


【そうとも、絶望の徒≠絶望の絶望の徒≠スらしめているのは、いつだって希望の徒≠セ】
【結局、貴方様方は、いつまでたってもその事実に気づけないから――――】



――――わたくしを、絶望から引き上げることが、出来ないのです



【――光が止む頃には、ひゅう、と風の残滓が流れていく】
【見えるだろうか――――巨大カラスの姿は無く、ウェル子が地に立っている℃pが】

【そして彼女の周りには、夥しい量の黒い羽根≠ェ舞っている】
【……カラスは、全て、羽根≠ヨと還ったのだ】


/Continued...>>
662 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [saga]:2013/05/04(土) 05:23:58.12 ID:UfPzu5mCo
>>652>>653>>659

……さて、潮時、ですね
わたくしは、もう、大方の魔力を使い切ってしまいました


【ザリ、とウェル子は足を引く】
【もはや満身創痍に見える二名を前に、ウェル子はその実、力を使い果たしたとはいえ、ほとんど外傷を負っていない】
【結果的に、ダメージを負ったのは、その全てがカラスだったわけで――】
【或いは、ウェル子のそんな様子は、小憎たらしくもあるか】


お互い、これ以上戦っても、得られるものはないでしょう
そもそも此度は、こうして世界に絶望の種≠蒔けたならば、それで既に最低限のノルマは達成しています
これ以上、余計な手を出して、犬に噛まれてはかないませんからね――

わたくしがフルーソを出た段階で、爆弾は停止します――と、申しましても、既に教会は半壊しておりますけど、ね?
……ま、精々、勝ち誇っておくとよろしいですよ
今後、もう、わたくし相手に勝ち誇れることなど、二度とないかもしれないのですから――ねえ……


【――――言い終わる頃、ウェル子の足下には黒い水たまり≠ェ出現していて】


…………では、今度こそ、『さようなら』


【とぷん、と、彼女は水たまりに飲まれて、消えた】




     …………覚えました≠ゥらね…………




【……どちらが勝った、と言うべきなのだろうか】
【確かに、爆弾は解除され、ウェル子も自ら撤退した】
【その結果だけを見れば、勝者は間違いなくセリーナとライラだ】
【だが……セリーナ、ライラの両名は、ウェル子の去り方に関し、果たして、納得できるのだろうか】

【――絶望の水先案内人=c…ああ、彼女は誠に、十字をへし折る、絶望の権化なのだろう】


【 CROSS.U …… ウェル子 & ゴースト vs セリーナ・ザ・"キッド" & ライラ=フェルンストレーム 】
【 勝者:セリーナ・ザ・"キッド" & ライラ=フェルンストレーム】


【なお、ウェル子が去る頃には、ゴーストもまるで亡霊の如く、消え去っていたという】
【――結局、残ったのは、壊れた教会と、無惨なる黒羽根、そして血痕だけ、というわけだ――】





【絶望に塗れ、絶望と手を繋ぎ、絶望と歩く――彼女は、世界があり続ける限り、また、必ず、現れる】





/閉幕!! 長時間のおつきあい、本当にお疲れ様です、ありがとうございました!!
663 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [saga]:2013/05/04(土) 08:00:26.33 ID:Qzks1zuGo
>>659->>662

【――刹那、アーマーはパージされた。ティターン・アーマーから煙から噴出し――解除。】
【セリーナの全身を覆っていた鎧は容易く、暴風に貫かれその身を焦がし、破砕し――吹き飛んだ。】
【激しいレーザーと風の打ち合い、負けるか、勝つか――もはやこれまでだ、とそう感じた瞬間。】

(―――だめか・・・ッ!!これじゃ、もう・・・もたない・・・ッ!!)
(アーマーは完全に吹き飛んだし、ダメージも―――――ッ・・・!!)

【ジギー・スターダストのレーザーは細い。一本一本の攻撃力で、この風全てを凌ぎきることなど不可能だ、しかし――尚】
【その背後より、巨大な光芒が降り注ぐのを確かに、セリーナはチリ行く意識の中で確認する。これ、は――――】
【―――ああ、矢張り。背中を預けて、正解ではないか。ライラ――フェルン・ストレーム。】

【放たれた超・極太のレーザーにより衝撃波が放たれ、轟音――風は、止んだ。】
【暴風にバラバラに身体を割かれる寸前だったセリーナは――風がやんだとき、教会の壁に寄りかかるようにして、倒れていた。】

―――、はァ・・・っ、はぁ・・・っ!!つ――っ・・・!!

・・・得られるもの、なら・・・あるさ・・・。教会を半分、護れた、でしょ?

【――爆弾の解除。今回の目的はコレで、何とかなし得るか――ともかく、相手を疲弊させることには成功した。】
【無傷で現れた時には今度こそ敗北を覚悟したものだが――勝負はコレで、イーブン。】
【やがて足元に現れた"水溜り"から彼女が姿を消す際に、セリーナは声をかけて。】

―――・・・こっちこそ、忘れられない出会いだったよ、"ぜつぼーちゃん"。

【――その言葉は再戦を予感させるもので。恐らく、この勝負まだ終わっては居ないのだろう。】
【次の一戦か、それとも更にその次か。分からないが、ともかく。ウェル子、水先案内人との死闘は、これからも続くだろう。】

【希望も、絶望も。世の中から消えうせることは、ないのだから。】

・・・ライラ、君・・・えへへ、ありがと・・・おねーさん、ちょっと――・・・ご、め・・・。

【セリーナ・ザ・"キッド"は目を閉じた。ライラへと声をかけようとして――限界だったのだろう。】
【気絶し、そのまま朝を迎える――後に、自警団員達が二人を見つけ出すのはその直ぐあとだったという。】

/一番最後で気絶してました、長くなってしまい申し訳ありません。
ウェル子の方、そしてライラの方。緊迫感溢れる戦いをありがとうございました。
朝までお疲れ様でした。
664 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) :2013/05/04(土) 09:18:53.17 ID:NmACKaUao
>>627>>618
【二人が水溜りに消えるのを見送る】

いやいや、多分難しくないよ?僕があいつ等が嫌いだったから戦ったっていう単純な理由

ていうかやっぱりガキなんだな...
ま、いいけど...

【目を原型を留めていない蟹に向ける】

...これ持って帰るの面倒臭い...
そっちが持って帰るならどうぞ...

【こんな物を持って帰っても邪魔なだけだろうと言う目だ】

いや、正直自分の能力使ってて詠唱で文字化してるわけだけども、実際の威力とかそこら辺全く考えて無いし...
あ、最後の弾丸一発余ってるよ?
撃って見る...のはいいや、面倒臭い

また今度の機会に全力投球で行かせてもらうよ...

じゃ、またね、「善二さん」

【名前で呼ばれた事に対して名前で呼び返す】
【彼が名前を忘れない様に...それを確認するように】

//最後に意識吹っ飛んでしまった
//遅くなりましたが、善二の方、ひゆ、マキナの方、ありがとうございました
665 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(岐阜県) [sage]:2013/05/04(土) 12:06:01.62 ID:gARicXaco
>>661-663


――――………ヘヘッ。


【ウェル子が黒い水たまりによりこの地を脱出する時、ライラは不敵に笑っていた】
【それは、時限爆弾の起爆を防げたからか――ウェル子の言うとおり、もう半壊しているが――、それとも自分の一撃で窮地を救えた、なんていう自分勝手な理由か】
【どちらにしろ、血まみれの状態でライラは言う】


こっちこそ覚えたぜ、ウェル子………・また会うことがあれば『仲良く』しようぜ―――………・。


【絶望の水先案内人―――彼女は、強かった】
【単純な力も、意志も、全て。自分は、カノッサ機関ハンターとして彼女を倒せるのか。まだわからない】
【ただ、彼女が希望を知って、ただの少女となる日がくれば、その時は、自分も一個人として仲良くしたいな、とは思った】


【ウェル子を追撃する力など残っていない。彼女が黒い水たまりへと完全に姿を消した時、ライラは大きく血を吐き出した】
【無理に寄せ集めた魔翌力、それでも足りなかった分はライラ自身の生命エネルギーから精製。内臓が大きく損傷していることだろうが、ライラには関係なかった】
【――――まぁそれでも、もう体は限界のようだが】


あぁ、セリーナ………・こちらこそ、ありがとよ………・。


【と、彼女とほぼ同時に倒れこむ。失血多量、内蔵の一部破裂………・死ぬよりひどいかもしれない】
【まぁいいか。後にライラはそう呟く。――――得るものは沢山有った。こうして生きているだけで、御の字だろ、と】

/見事に寝落ちしてました、ごめんなさい
/ウェルコの方、セリーナの方、長時間に渡る戦いお疲れ様でした、そしてありがとうございます。
666 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga sage]:2013/05/04(土) 13:48:56.83 ID:fClOGbPmo
>>614

【待つ間を見計らったように、2人の居た部屋に混じるもう一つの気配】
【もっとも、今しがた来たようではあるのだが。 見向きもしないままに月彗は声だけをそちらへ遣った】

……おるのやろ、出て来いな

【息を殺していた天井裏、やがて諦めたように溜息が一つ。 がたごとと物音を引き連れて黒服の影が部屋に降りた】
【今しがた部屋を出た少女に鉢合わせないようにして隠れていたのだろう。 それは月彗も気が付いていて伏せていた】
【癖のある黒髪、鋭い灰眼、右頬の「牛の生首が乗った皿」の刺青。顔色だけが死人めいた紫陽花色】

『お前な……俺の心臓、何処に遣ったんだ』

【――気取られていたと知っても開き直るように、呆れた声色でそうぼやいたのが、彼等の長兄・悦那】
【いつのタイミングで少女が戻ってくるかは解らない。 ただ、彼等が暗黙の了解で彼女に鉢合わせぬようにしていたのは確かだった】

【(とはいえ、策謀があっての事ではない。 たった今彼女が戻ってきたとして、それはそれで別の話が生まれるだけ――)】


【呪術師を自称していても、実際の所、彼の知る術の幅は酷く狭かった】
【既存の術とは訳が違う、失われし幻魔術は、一子相伝めいて黒い女から授かった賜物で】
【逆に言えば、それ以外は何一つとして教わっていない。 人の真っ当な愛し方もそれに当たるとは余談だが】

【(川魚の種類まで全て覚えた海釣りの徒がそう居ない事と同じ。 同じ釣りでもつらまえる範囲は全く違うのだ)】

「……心も、身体も、魂も……?」

【甘言に容易く乗る性質でも無いのだが、それでも、引き合いに出されたものが最愛であるのなら】
【知りたい、全て手にしたい、それは彼とて同じ事――得体の知れない相手だろうと、接近を拒むような余裕はなかった】

「――全部が欲しい」

【これ以上無い回答を落とせば、正当防衛も何もしない。 彼は茫洋とした視線のまま、相手を受け入れた状態でいるのだった】
667 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2013/05/04(土) 14:21:20.72 ID:1TgIBGpx0
>>666

【着替えを手伝って欲しいとは言わなかった。ひとりで着替えられるということだろうが、】
【それにしたって毎日着るほどでもないならある程度の時間は掛かったりする、はずだ】
【(汚さないようにとか汚さないようにとか汚さないようにとか気を払う部分もいくらかあることだし)】
【――だから。もうしばし待てば分からないが、会話を邪魔する存在はいまだ戻ってこない】
【出会わぬままに終わらせてしまいたいならば――それでもなるべく早く終わらせることが好ましいのだろうけど】


【――結局、鳥なんだか人間なんだかも曖昧は異物は彼の横に立つのだろう】
【ソファに腰掛けているというなら――腰を折って視線の高さまで合わせようとしてくる、ざらぁと長い髪が流れた】

「心は本人のもの、魂がキミのもの、身体が蛇のもの、おかしいと思うよね? ボクなら思うけれど!」

【決して合わせようとしないのだろう視線を抉るように辿っていく、合わせようとしていく、或いはそれも戯れなのか】
【赤色をした左目と紫色をした右目と――どちらもが、どこか疲れたようにくすんだまま、愉悦を浮かべていた】

「キミの掌中を願う心と? 別の存在に変わりたい身体と? で、キミはどの方向に魂を導きたいの?」

「――どっちみちさあ、ばらばらの方向に引っ張ったら千切れるくらい理解できるよね?」

【少女らしい形を取っていてもその声に瞳に特有の初々しさ、新しさ、まるでないならば違和感ばかりが膨れ上がる】
【それでもあっさりと受け入れられたなら、浮かべた裂けそうなぐらいの笑みはいっそう鋭角に釣り上がった】
【出来る限り顔を耳へと寄せようとして。それが叶うなら、耳元でそうっと囁くのは――】

「蛇を殺すか赤いほうの瞳を抉り取れ、どっちでもいいけれど――準備が要るから今日は無理かなあ」

【言葉に合わせるように彼に見える位置で指がひとつふたつと立てられる、選択権はくれてやると言わんばかり】
【くすくすくすと笑い声。耳打ちされることを嫌がったなら――凶暴性すら湛える笑みが、見えたのか】

「キミだって丸裸で祟り神に逆らいたくないよねー? 護れても戻せないのだから」

【――先走らないでねと打つ釘。ふざけたみたいに間延びしたなら、「ボクはそれでもいいけど」とでも言うような】
【面白そうだからあの神域で二人を助けた、面白そうだから今こうして掻き回そうとしている、面白そうだから――嗤っていた】
668 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga sage]:2013/05/04(土) 14:49:23.38 ID:fClOGbPmo
>>667

――それより先に追求する事は、無いんやな

【珍しくも確認するように問い掛けてやれば、悦那は合わせていた視線を一旦外した】
【属していた組織を離れねばならなくなったのは月彗の所為であるのだけれど、それ以前に己が存在し得たのは月彗がいての事】
【心情で測るなら今すぐにでも殴りつけてやりたい。 けれど長い目で見た時、受け入れてくれた人達に報いるには、存在し続けることが優先事項だった】

『……無いな』

【追求はしない。 けれど返す物を返してもらう迄は、帰らない】
【無言の内にそう示されたまま、タイムリミットも迫る状況、一瞬後に少女が現れても可笑しくない】
【知られては不都合に繋がる――月彗が優先したのは気取られないことだった】
【ならば床を割いた蔓が何かを悦那へ投げつけたのも、最善の手段だと言える。 鼓動の音が聞こえる古めかしい箱と、鍵】

【それを受け取れば微かに上がる口角、月彗を視界に収めたままじりと後退すると、悦那はそのまま窓の外へ躰を躍らせた】
【ほんの1分に満たないやり取り。 何かが落ちた足音さえしないのだから、それを証明するものは一つとしてこの場に残されなかった】


【窓の前で佇んだまま、視線を合わせないにしても相手を睥睨するようであった視線は、今は動揺の色が強い】
【掛けられた言葉がさらに追い打ちを掛ける。 意外かもしれないが、彼は好き好んで人を殺せるような人間でもなかった】
【戦いの結果として付随するなら兎も角、最愛との仲を妨げる存在とはいえ、殺害教唆に容易く乗れるかどうかと言われれば、ノーだ】

【二者択一、何方も取り難いと答えたら、訪れた機会は無碍にされてしまうのか】

「…………どうせ今が無理なら、それまでに考えておきましょう」

【答えだって今は出せない。 回答時間がまだあるなら留保するに越したことはない】
【なまじ選択肢があるだけに戸惑うのだ。 これしか無いと判断出来れば躊躇すること無く進めるのだが】

【ただし、最愛を守りたい事。 選択肢の何方もを断らないのだから、それだけは疑いようもなく真実であった】
669 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2013/05/04(土) 15:36:55.37 ID:1TgIBGpx0
>>668

【――ころりと転がす足音がする。未だに距離は遠いが、それは確かに彼女の紡ぐもので】
【ただ。居なくなってから現れた影を捉えることは出来なかった。和服の狭い歩幅、急ぐ意味も特にないなら、ゆっくりと】
【だから、姿を現すのは彼がひとりに戻ってから少し経った頃合だろう。覗き込むみたいにして、ちょんと部屋に戻って】

……変、じゃ、……――ひ、きゃっ!

【――真っ先に尋ねたのはそんなこと。自らの居ない間に誰かが居たなんて、思いもしなければ気付いてないと示していて】
【一応ちゃんと着られている。詰めの甘い部分はあったりもするけれど――まあ、十分に妥協も出来る程度】
【ぬいぐるみでも抱くみたいにぎゅっと抱きしめるのは元々着ていた服、ブーツだってぶら下げて、だから、】

【尋ねたのだって、精一杯頑張っても完璧に満たないと分かっているからなのだろう、微調整らしい手は受け入れた、が、】
【その手が予想から外れた動きをしたなら。塞がった両手、どうしようもなくて、変わりに上げる高い声】
【びっくり色を素直すぎるぐらいに見せて――開かれた向こう側、白い肌とやっぱり巻かれた包帯と、ちらちら残る歯型めいた痣】
【真平らな胸が必要以上に自己主張するというよなこともないが、その代わりにちらと見えるのは身体に刻んだ術式、だろうか】
【あの日以降侵食されるように随所を黄緑色に染めたなら、白肌に浮いてよく目立つ――】

【――まあそんなことよりも、顔を真っ赤にして涙目で睨みつけてくるのをどうにかすべき、か】
【ころころ笑うみたいに鳴らす足音の元凶、ブーツとどっちがマシなのだろう、低く低くその足を蹴っ飛ばそうとするのだから――】


【持ちかけた言葉がどんな衝撃を与えたのだろう、動揺するような色にすら彼女は嗤う】
【早朝に窓の外で囀って歌う鳥めいた声は、ただ、爽やかさの欠片もなしに、気味が悪いだけなのだけれど】

「別にね? ボクとしてはこのままでも構わないんだよ、全てが全て違う方向に進んだ結果に崩壊があったとしても」
「誰に頼まれたわけでもない、ボクが勝手に手を出そうとしただけなのだから――それとも、聞かなかったことにする?」

「キミはボクに遭わなかった、ボクもキミに逢いに行かなかった、それでも一向に構わないけれど?」

【差し伸べた両の手に乗せた選択肢二つ、どちらも選べないというなら仕舞うだけだ、そしてそれでも別に構わない】
【ならば、選択肢は正しくは三つということになるのか。つらつらと並べ立てるのは風みたい、何があっても通り過ぎていく】

「そう、それでも構わないよ。好きにすればいい、どうせボクがするわけじゃないのだしねぇ、ふふふ」
「オッドアイが好き? それなら白蛇を踏み潰せ、真っ黒の瞳が好き? それなら瞳を抉り出せ、たったそれだけなのだから!」

【あの白蛇と赤い瞳、身体を縛るのはその二つであって、どちらかを潰せばそれでいいらしい】
【「お好きにどうぞ!」と投げて押し付けるわけでもないのは、彼がどちらを選ぶのかが、気になって仕方ないから】

【――もう用事は済んだとばかり、くると向けられる背中。肩越しに振り返って、眼がじっと見据えて】

「心の準備が出来たなら紫色の薔薇を窓から投げてよ、何も言わないままにあの子に花選ばせるのも面白いかもね?」
「ボクは何も教えてないよ、だったらキミも黙ってた方がいいよねぇ? もしかしたらキミの鳥篭から逃げちゃうかも」

【お土産みたいに置いていく言葉、この少女を呼ぶ方法と――暗に黙っておけとでも言うようなもの】
【(だって、何も知らないままにある意味父である蛇を殺されていたほうが、いきなり瞳をえぐられた方が、面白いでしょ?)】

【――室内だと言うに風が一陣踊る、くるり舞って、それが収まるころには、その姿は当然のように消えていた】
670 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/05/04(土) 15:40:29.14 ID:ig7gSPCXo
>>631>>632

会ってしまったその時は自分の不運を呪うしかありませんね
どっちに転んだとしても巻き込まれるのは確実なのですから

【正義と悪、どちらに遭遇しても逃げる術は容易ではない】
【結局は何らかの形で巻き込まれてしまう可能性のほうが高いのだから】
【それが幸か不幸かなんていうのはきっと個人の価値観にもよる】

確かに…でもアレよりももう少し難しい話も出来ますよ?
お酒の臭いですか?…まったく分かりませんでした

【男の方に顔を寄せてクンクンと臭いを嗅いで確かめてみる】
【だが煙草の臭いがキツイらしく、お酒の臭いがどうにも感知できない】

五分の間に4、5人の英雄を探すんですか?それはちょっと…
相手が雰囲気を重視してくれるのなら助かるんですが……多分効率の方が優先されるでしょうね

【飛んできたジョークにまたもや真摯な回答を投げつける】

じゃあ今度その様な人にあったらお願いしてみます、全身を紫に塗って星を付けて下さい…と
もちろん私の命諸々が危険に晒されてしまう気がしますが…

【そんなお願いをすれば自分の首が飛ぶのは周知の事実】
【物は試しなんて言葉が存在するから試さないに越した事はないのかも知れないが】

殺した分だけ死期が早まる…ですか…、でもその分だけ世界の寿命は延びる
なんだか考えれば考えるほど悲しくなってきますね…

【自分が死んでも世界は続く、それを考えると溜息が漏れてしまう】

お話に付き合って下さり、ありがとう御座いました
勿論私は世界を救うつもりです、何があろうとそれしか無いですから

【男の言葉を聞いて冗談っぽく言葉を紡ぎだす少女】
【それが真実かはたまた笑えないジョークなのか、それを知るのは少女のみである】

【男が去った公園、少女も暫くすると音も無くどこかへ去っていった】

/絡みお疲れ様でした!寝落ちマジですみませんっ
/また絡む機会があったらぜひお願いします!
671 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga sage]:2013/05/04(土) 16:17:55.46 ID:fClOGbPmo
>>669

――まっ平らやから、崩れんでよう似合っとるわ

【棒読みである。 悪意はあっても素直に褒めてやろうという気持ちは無く、実際不自然でないことをそのままには言えない】
【伸ばした手、遊女めいた意匠を成せれば機嫌よく吊った眉が、直後上がった悲鳴に不機嫌げに寄せられた】

喜ばせたいならつべこべ言うなや? 少しくらい肩見せて、それくらい潤んだ目しとった方が――っ、

【下駄で蹴られたのも致し方無いことで、月彗は流石にそれ以上何かを言うでも、手を出すでも無かった】
【施そうかと思っていた化粧にしろ、元より必要無い地なのだから。 ちなみに見えたものに触れないのは、どうやら見なかった事にでもしたらしい】

……ほら、それでええ。 はよ帰ってあの阿呆に見せてやり

【艶めかしさを演出した姿、一体あの男はどんな顔をするのか――親子のままいられるならいてみろ、心の中でそう嘲笑った】


「あの子の目を、……それだけは、有り得ませんね。 それなら、」

【「蛇の命を」――そう答えた言葉を、相手は拾っただろうか】
【例え解放する手段だったとしても、直接的に傷付ける手など取れる筈がない】
【一つが選択不能とされた以上、あとは二つ。 無碍にするなど出来ないなら、必然的に決定付けられた】

【静寂の戻る室内、今起こったことを咀嚼して飲み込む事さえまだ出来てはいないのだが】
【張り詰めていた糸が解けたように黒革のソファへ沈ませる躰、呪詛を帯びた目を閉じて思案するは、彼女を傷付けることに変わりない手の事】

【蛇は彼女を蝕むもの、けれど呼んで信仰を強請ったもの――消してしまう、いやそれでは、けれど消さねば、そんな事が延々ループで繰り返し】
【これ以上何か彼を揺るがすような事が起こるなら、果たしてまともでいられるのだろうか。 暫く黙って考えていたのだが突然ふらり立ち上がって、】
【虚空を切るように一度振った腕。 刹那見えない風がその軌道にそって吹き荒れたように、室内が尽く蹂躙されて――嗚呼、不味い、かも】
672 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga sage]:2013/05/04(土) 16:20:08.65 ID:fClOGbPmo
>>671
/下から三行目に一部抜けがあったので、訂正します
/けれど呼んで信仰を強請ったもの → けれど“父と”呼んで信仰を強請ったもの
673 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2013/05/04(土) 16:43:57.18 ID:1TgIBGpx0
>>671

【脱いだものを片手に寄せて衿をぎゅっと掴む、無駄に力を入れてしまったせいで衿元は余計に崩れて、】
【恥ずかしかったのか恨みがましいのかぎゅっと閉じた目の際にほんの少しだけ、水滴が浮いていた】
【色白の頬が林檎みたいに赤くなっていた。――こうしているうちはただの女の子みたいだとか、余談でしかなく】

…………っ!

【喜んでくれたら嬉しい、褒めてくれたら嬉しい、どこまでも単純な子どもと同じ思考回路】
【それを言われてしまえばどうしようもないのだが――でも、やっぱり、少女めいた抵抗と、再び棘抱く視線と、】

【蹴っ飛ばした足をふらふら揺らす。猫が飛びかかる前にお尻を振るにも似て、蛇が口開けて頭を揺らすにも似て、】
【もっとしたらもっと蹴っ飛ばすと言外で主張する行動、じとーっと睨みつけるのも、真っ赤な頬のせいか怖くない】

――ばーか!

【僅かに引いた足が後ろで足音立てて、子どもみたいに言い置くのが、いろんな感情を篭めたこの言葉】
【どんな感情を掬い上げるのかはそれこそ彼次第で、向けた背中、長い長い黒髪の印象だけを残して、足跡が遠くなっていく】

【――廃屋を出て。一度だけ振り返る、じとっとした視線が向けられる数秒、その後には空の半月へ移って】
【こんこんと瓦礫を踏み抜かないように歩きながら頬に置いた手、じわぁと伝わる熱さがあったなら】
【壁の外に出るわけでもない冷却時間が数分ばかし、何かに座るわけにも寄りかかるわけにもいかないなら棒立ちのまま】


【チェシャ猫めいて笑みが一つ置き去りにされた気がした。その声を風色の彼女は聞いたのだろうか――?】


【ぼうと佇むその顔に影がひとつ落ちる、間も置かずに舞い下りてくるのはおおきなおおきな鳥の姿】
【明るい紫の羽色――くすくす笑うみたいな囀りを零したなら、そばの瓦礫に足を降ろして、】
【「ちぃ」と鳴き声ひとつ、何もかもからかうみたいに首を傾げる姿に、】

……帰る

【来られたから帰ることを決めたみたいな呟きひとつ、紫色に向けた背中が、脱落するみたいにふつと消えて】


【――室内の惨状なんて知らない。知るわけもない、だれもおしえてくれなかったから】
【玄関のほうで扉を開ける音がした、あの紫色が何らかで舞い戻ったならば、さっきみたいに不法侵入するだろうから】
【だとしたら、今度訪れたのはアレじゃない、普通におうちに帰って来ただけの――(少しばかし悪戯めいたサプライズがあったりする、けれど)】
674 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga sage]:2013/05/04(土) 17:09:15.74 ID:fClOGbPmo
>>673

……、…………あいつによろしゅう言うとけ、な

【意訳するならきっと、「この糞餓鬼が」とでもなるのだろう】
【もう三十路だというのに、少女の言葉ひとつで癇癪を起こすのは如何なものか】

【結果として、不自然をたっぷり詰めあわせた、にこやかな顔で片手すら振って送り出すのだが】
【 ――丁度彼女が廃屋を振り返った頃に、壁を蹴り抜く音がした】


【いつものよう柔らかにお帰りを言う声も無ければ、不審に思うのだろうか】
【リビングは尽く荒れていて、ただひとつ損壊の被害を免れた黒革のソファに腰掛けた背中が見える筈】
【漆黒のナイトガウンを纏い、紅茶色の髪を乱れたままに散らして――死んだように動かない】
675 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2013/05/04(土) 17:28:08.88 ID:1TgIBGpx0
>>674

【月明かりがひっそりと降りてくる廃墟群の中、瓦礫に留まるのはいつの間にか、少女の形をしていた】
【何が楽しいのか、何が面白いのか、くすくすくすと笑い声が響く――ただ、彼の居る廃屋にまでは届かないだろう】
【もしも壁をぶち抜いた直後に出ていたならその姿を見られたかもしれないけれど、見ていいことがあるとも言い難い】

「ケーキでも買って帰らないとねぇ」

【――くす、と。最後に一つだけ笑い声が木霊してその姿が消えていく。ざぁと余韻すら掻き消すような風が吹きぬけた】


【押して踏み入った扉の内側、後ろできぃと閉まり行く音――ぱたんと鳴っても、なんにもなくて】
【ならば留守だろうかと首を傾げたなら。彼が室内を靴で過ごしたとしてもどうしても脱いじゃう足元、じと見下ろして】
【このままのほうがいいんだろうかなんて――思考数秒、何か悪いことしてる気分になりながら、下駄のまま踏み込むのだろう】

【からころと鳴らす足音、常ならひたひたする足音に比べれば、ずーっと異質で、いつもと違って、】
【道中寄り道して脱いだ服を置いていく、それからリビングに踏み入って、――――】

…………――――、?

【現状を疑問に思うよりも先に傾げた首、少しだけ遅れて視界を理解したなら、当然ぴくとも動かない彼にも気付く】
【それでも数秒ばかしは呆気に取られたかのような沈黙、――ころと足音ひとつ、ふたつ、みっつ刻む頃には、距離もだいぶ近いか】
【途中から駆けていた。それでも和服の狭い歩幅ではお察しな風だけれど――】

おとー、さん?

【はてなはだんだんと咀嚼されていくたび不安とか、恐怖とか、そんな感情に化けていく】
【こわごわと伸ばした手がそうと触れようとするのだろう、鈴の音の声がふらふら揺れて、怯えと、心配と、綯い交ぜに】

お父さん? おとう、

【――もし視線を向けるなら、出て行ったときと恰好が違う。誤魔化しても少しの違和感として残る衿元の崩れた和服】
【からころ鳴る足音からして、下まできっちりと和装なのだろう。どこで何をしたのやら、どうしたらこんな風になるのか】
【(しかも和服だって高そうだし、というよりも高いのだろうし、――まあ、それどころではないか)】

【先ほどとは違う意味合いで眼が潤んでいた。漆黒色と、血色と、あの紫色が抉れと示した異色が、心配そうに見つめていた】
676 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga sage]:2013/05/04(土) 17:57:10.05 ID:fClOGbPmo
>>675

【ごたつく感情ごと一頻り部屋を蹂躙して、それでも片付かない思考に疲れて、うつらとしていたのが今】
【父の命と片目とどちらが良いかなんて聞けるはずも無いのだから。 というより、後者の手段など取らないのだから聞く意味もない】

【微睡みから呼び戻されれば、緩く開く目が酷く疲れたようにそちらへ傾いて――驚いた形で微かに見開いて、停止】
【まだ夢のなかに居るのかとさえ疑う程に綺麗な姿が眼前にあるのなら、普段の注意を忘れて重ねようとしてしまう視線がその目を捉えるのだろうか】
【重ねたならば、矢張り奪うなど有り得ないと自分の中で再確認するのが先。 其処に付随する、幻惑、催眠、或いは魅了……そんな効果を忘失していた】

……、……

【目が影響を及ぼしたにしろしなかったにしろ立ち上がって、ふらふら虚ろな足取りで近付こうとするのは変わらない】
【そうと伸ばす手がふわと肩に置かれたなら、自然な動作で促すように押すのは、先程まで腰掛けていたソファの方向】

【――そして徐に強く、肩を押そうとするだろう】
【もし体勢を崩すなりしてその上に倒れ込んだらの話だが、彼の躰も同じく倒れ込む筈で。 重いとか、そういう以前の状況、だろうか――。】
677 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2013/05/04(土) 18:41:12.79 ID:1TgIBGpx0
>>676

【――いつからだったろうか、その目が変質したのは】
【それきり逸らされてばっかりの視線、合わないはずと思っていたのは油断以外の何物でもない】
【それ以上に心配が上回ったなら、いっそのこと覗き込んでしまうぐらいなのが、少しだけ抜けていて、】

【与えられたものを与えられたままに着ただけ。それ以外は何の飾りもなく、髪も下ろしたまま】
【ならばもっときちんと飾ったならこれ以上になるのだろうか、なんて――現在には関係のない話だけれど】

【視界を逆走してくる情報にじわぁと脳が侵されていく、ふらと揺れる足が床に悲鳴めいた鋭い足音を刻ませて】
【普段からずーっとずーっと世界で一番なのが、もっとずっと強く強調して刻まれるようで、ぼうと靄掛けたみたい】
【不明瞭に乱された思考回路が何は何をはじき出したのだろう、じっと見つめる瞳が、先ほどからずっと、逸れない】

【肩に置かれた手の暖かさ、身体中に拡がっていくみたいで、もっともっと染めて欲しくなる】
【溢れさせていた不安とか、怯えとか、心配とか、総ての感情。水の中に落としてしまったよう、もう欠片も見えないなら】
【ふらふらした足元、押せば押すだけバランスを崩して、――どさと、倒れこむ音がふたつ分あるのだろうか】

【――倒れこんだままに散らばった黒髪が黒革に溶け込んでいくよう、余計に肌の白さを際立たせて】
【叔父に崩されて以来誤魔化しただけの衿元がさっきよりもずっと大きく崩れて、胸元ぎりぎりまでが覗くぐらいに】
【くるくるまいた包帯と、様々なグラデーションで残る歯の跡と、薄らと息をする胸の上下、刻んだ術式、彼の色】
【視線を落とせば衝撃に肌蹴た着物の裾から真っ白の素足が零れて――ごん、と。片足から下駄が落ちて、悲鳴を上げた】
【(あの鳥の話を信じるならばこの身体はあの蛇のものであるらしい。こんなにも近くにあるのに)】

――――、?

【ぼうと霞むような目が現状を理解していないような緩さで瞬いて、じぃと見つめるのだろう】
【重さを感じるぐらいに近い距離、布と布越しにゆっくりだって伝わる体温が、息遣いが、しあわせ以外の何でもなくて】
【――それなりに正常な思考がまわせるぐらいの余裕が彼にまだあるなら。彼女の様子、全体的におかしいと気付けるか】
【だったら合った瞳が何らかを与えたのは間違いなくて、ぎゅっと抱きとめようとする両腕、すると背中に回そうとしていた】
678 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga sage]:2013/05/04(土) 19:24:17.64 ID:fClOGbPmo
>>677

【合わせたままの視線が効果を及ぼしてしまっている事を知ってなお、逸らそうとはしなかった】
【自分の色に染まりきってくれたように見える彼女、けれどその躰は他の男の物だと今しがた聞かされた】
【そして彼女を占める悪夢にまた別の男が絡んでいる――気が狂いそうでも、お膳立てたのがまた別の男だと知らないだけ幸せで】
【何も知らず状況を甘受したままだ。 毒を秘めたリビドーの味に誘われてしまえたならと、そう思うだけ】

【気狂いの奥に寒気のするような理性を、揺らがない水面として湛えていた】

……その長い黒髪で、ずっと私を縛っていて欲しい

さもないとすぐに死に逃げるだろう、今の私から君を除外したら、馬鹿みたいに生きる理由も無くなる
欲と死、愛と飢え、リビドーとタナトス、“彼”と君、何方かが消えれば何方かにすぐに傾く天秤なのだから
恋が愛に変わるのか愛が恋に変わるのか、……なら私が恋しているのは“彼”だが、愛しているのは君だけ。

【一息に其処まで低く静かな声で述べれば、糸の切れたように沈む躰は襲い掛かるのとは違っていた】
【恐らくは相手の胸の上に頭を置く形になるのか。 直後に肩透かしのようにすうと聞こえる寝息は、寝心地に言及はしなかった】

【突き飛ばすのも抜けだすのも不可能では無く、】
【けれど――離し難いというように着物の裾を掴むのは、少しばかり厄介かも知れないのだが。】

/この辺りでしょうか……遅れの割に文量もなくて申し訳なかったです
/三日間ありがとう御座いました、お疲れ様でした!
679 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2013/05/04(土) 20:11:50.90 ID:1TgIBGpx0
>>678

【その瞳が呪われた日から、ずっと。納得しているようで、どうしようもない思いはぎゅーっと抱え込んで】
【瞳を見つめていたかった、瞳を見つめられていたかった、目を合わせて欲しくって、ずっと、】
【――脳髄が犯されていく。とろとろに蕩けて、それでも逸らさなかったのには、そんな理由もあるのだろう】

【元より言うことはよく聞く子だった――なんて、きっと遥か遠くに通り過ぎているのだろう】
【ぼうと潤む瞳はそんな水面とうにぶち毀れたことの証明ときっと同じで、ただ、ぎゅうと抱きしめるのが子どもの精一杯】
【いっぱいいっぱいのだいすきを篭めて縫い付けるなら、そもそも退かそうなんて思考があるはずもない】

【――ぎゅっと抱きしめた中から掛けられる声、普段よりもぼうと惚けた脳が難しいことは聞き流す】
【“彼”って誰だろうなんて思うのはごくごく隅っこでのことで、反応できたのは、ただただ愛しているの言葉だけ】
【常温に放置したアイスクリームみたいに甘くって蕩けた笑顔、子どもよりもずっと大人びて】

【何かを言おうとした口元は緩く開かれても言葉を吐かず、甘たるい吐息を零すだけなら、すぅと聞こえた寝息に被るような音もない】
【(簡単に寝心地を説明するならきっと骨である。骨。肋骨のでこぼこした感じ。とてもじゃないけれど、いいとは、)】


【――――目が覚めたなら、最後の記憶と同じ姿勢のまま。違うことがあるとすれば彼女も寝入っていること】
【すうすうと薄く繰り返す寝息、右手は彼の頭の上にちょんと載せられていて――左手、動かせばすぐに気付くはず】
【互いの小指を繋ぐみたいに縛るのは黒糸――じゃなくて、髪の毛。言われたことを馬鹿正直に受け取ったような結果】

【同じ体温、同じ呼吸の早さ、贋物だって鼓動も一緒ならいいなぁ、なんて――眠りの淵で思ったことは、起きる頃には本人だって忘れている】
【その頃合には霞がかった思考だってきっと元通りで、――それだとしても、彼の抱えた重さには気付けなかったけれど】

/おつかれさまでした!
680 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage !蒼_res]:2013/05/04(土) 20:13:37.35 ID:UfPzu5mCo
【 ――――=@】


 もう、後には引けない。

「……最初から、引くつもりもございませんでしょうに。
 と、申しますか……もちろん、今更『引く』などと仰っても、わたくしが許しませんけどね」

 もしかすると、カノッサ機関麾下遊撃軍≠ネんて肩書きも、捨てなきゃならない時が来るかもしれない。

「何か、問題でも?」

 いや――そうなったら更に面白い≠ニ思っただけさ。
 いずれ塗り潰さないといけない相手ならば、早い内からかかってきてくれた方が、纏めて¥理できるから。

「……ええ、そうですね」

 僕も、一層気合いを入れないといけないな――特に、キミに、後ろから抉られないように、な。

「またまたご冗談を――そんなことはしませんよ。少なくとも、今は=c…ね?」

________________________________________


CROSS.T 〔 フルーソ中央通り >> 大交差点 〕
 ヴェンツェル & 荒覇吐播磨 & 不破雷道 vs ユウト & バンチョー & ミストラル …… 勝者:ユウト & バンチョー & ミストラル

CROSS.U 〔 水の国聖教会 >> 祭壇前 〕
 ウェル子 & ゴースト vs セリーナ・ザ・"キッド" & ライラ=フェルンストレーム …… 勝者:セリーナ・ザ・"キッド" & ライラ=フェルンストレーム

CROSS.V 〔 フルーソ駅前 >> 十字標地帯 〕
 マキナ・ギシ・カンケル & 千日紅ひゆ vs 桐田善二 & 光岬士斗 …… 勝者:桐田善二 & 光岬士斗

CROSS.W 〔 フルーソ総合病院 >> 正面玄関 〕
 吟醸 vs 白坂佳月 …… 引き分け

CROSS.X 〔 戦没者霊園 >> 十字切りの墓碑¢O 〕
 『ネバーランド』 vs SS=ミストドラゴン & フランツィスカ・望月 …… 勝者:SS=ミストドラゴン & フランツィスカ・望月

CROSS.Y 〔 天体観測所 >> 十字星の見える丘 〕
 ダン・メイヘム・ブラッグス vs 八攫柊 …… 勝者:八攫柊

CROSS.Z 〔 フルーソ第一メガフロート >> 閉鎖エリア 〕
 纏衣ヒルコ & エウリュアレ vs ギア・ボックス & シミラー …… 引き分け

________________________________________


【戦場となったフルーソの各所は、或いは無傷で、或いは相応の被害を受け、此度の戦争は幕を引く】
【むしろ肝要なのは、カエルレウム・ナーウィスの宣戦布告は、無視できない火種≠そこら中に撒き散らしたということに尽きる】

【もはや逃れられぬ争いの螺旋は果たして彼女たちの思惑通り、完全無欠の平穏≠ヨ繋がっているのだろうか】
【今はまだ、誰にも、わからない】

【……もう一度だけ、問おう】


【――キミ達の夢は、何色≠セい?――】


/遅ればせながら、これでイベントの全行程を終了とします。おつきあい、誠にありがとうございました。
681 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/05/04(土) 20:37:34.12 ID:of/61ctMo
【森の中】

【獣の活動が活発化し、人気も少ない夜の森】
【常なる森の匂いとは異なる、何やら異質な香りが辺りに漂っていた】
【その匂いの元へと近づいたならば、その正体に気付くこともできるだろうか】

ん〜……こんなもんか?
味見が出来ねえとどうにも具合が分からねえな

【正体は、木々が離れ開けた場所に備え付けられた鉄鍋】
【その中で熱しられ掻き混ぜられている茶色の液体……カレーである】
【とある人影が"使いにくい"手でお玉を握りしめて】
【即席であろう粗い作りの石造りのキッチンで調理を行っていた】

【2mを超えるであろう大柄な身体を僧衣のような紺色の民族衣装の上に白いエプロンを身につけて】
【露出した肌に生やすは黄褐色と黒の縞を描く体毛。そして頭には耳がピンと飛び出た三角巾】
【脇に立てかけるようにして螺旋の金属飾りのついた長い木杖を置いたその者は】

【虎の頭部をし、ふらりと尻尾を揺らす獣人であった】
【二足歩行の虎が服を着たような姿を言えばわかり易いであろうか】

ヒト族ってえのは、本当に面白ぇモノを考えるわなぁ
やってみりゃあ中々に楽しいもんだぜ

【獣頭であるため顔つきからは年齢を察しにくいが、声質からして壮年から老年ほどであろうか】
【虎人(ワータイガー)は一人ご機嫌そうに呟きながら、尻尾をゆらゆら振りながらカレーをかき混ぜていた】
682 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2013/05/04(土) 20:50:36.99 ID:70PhU4y4o
>>681
……ん?

【森の中を歩いていた一人の旅人。】
【明かりが見えたので近寄ってみれば、そこには獣人が料理をしているではないか】
【彼は獣人に少しも怖気づく事はなく、むしろ気さくに話しかけた。】

よう、こんな森の中で獣人がカレー作りとはね……俺も手伝おうか?
丁度、いいスパイスが手に入ったところなんだ。

【彼はカレーをかき混ぜている獣人に陽気に話しかける。】
【さて、これに相手はどんな反応をとるのだろうか……】

/まだいらっしゃいますか
683 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2013/05/04(土) 20:51:43.93 ID:70PhU4y4o
/>>682
「そこには獣人が〜」ではなく「そこでは獣人が〜」でした
細かいですが訂正させてください
684 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/05/04(土) 20:56:21.76 ID:of/61ctMo
>>682

んー?おう、こんな辺鄙なところにお客人か?

【虎人は、ゆっくりと旅人の方へと視線を向ける】
【野生の獣のような敵対や警戒を含む眼ではなく、ただどのような人物か見ようとするようなモノだ】

お!そいつぁ有難ぇな!
レシピ通りにゃ作っているんだがよ、どうにも慣れねえ作業で自信がねえ
見て貰えるってぇなら断る理由もねえわな!

【口元をニィと吊り上げながら、お玉をかき混ぜる反対の手でちょいちょいと手招きをする】
【見た目は威圧感もある大柄な虎人であるが、声質や態度から友好的であることが伝わるだろうか】
685 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2013/05/04(土) 21:10:15.21 ID:70PhU4y4o
>>684
ほう、どれどれ……

【大柄な獣人だったが、彼には獣人の友達が多数いたので怖気づかずに接する事ができた】
【そして、お玉を借りてそっとカレーの味見をする】

へえ、慣れないって言うには結構うまいじゃあないか!
だがやはりパンチが足りないな。そんな時には……

【コトン、と何か粉の入った瓶を取り出す。異国のスパイスのようだ】

これさえあれば、どんなものも瞬時にうまくなる!だが量を調整しないと、かなり辛くなっちまうぜ?

【そう言って、カレーにスパイスを投入し、慣れた手つきでゆっくりと混ぜ始めた】
686 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/05/04(土) 21:16:25.80 ID:of/61ctMo
>>685

お!そうかい?そいつぁ嬉しいもんだ!
手本通りに作っただけだがよ、ヒト族の口に合うなら俺の腕の捨てたもんじゃねえやなぁ!

【ガハハハハ!と豪快に、嬉しそうな声色で旅人の言葉に応える】
【現段階のカレーの味は言うなれば"普通"】
【不器用なのか……恐らく、握るのに向かない"猫科の手"を見れば理由も察せられるだろうが】
【じゃがいもや玉ねぎ、人参といった具材の切り方はかなり大雑把なものであった】

ほほう、そういうモンなのかい?
俺にゃあちょいと判らねえが、お前さんがそう言うならそうなんだろうなぁ

まあ何にせよ旨くなるなら文句は言わねえよ!
好きに"あれんじ"してくれや!

【鼻をヒクヒクさせながら、興味深げに旅人の手付きを眺める】
【本当に料理とは無縁に生きてきたのだろう】
【老年ほどの声でありながら、子供のように興味深げに視線を送っていた】
687 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) :2013/05/04(土) 21:17:07.82 ID:xY8+17bQo
【水の国 路地裏】

【活気に満ち溢れた街道の、繁栄をわずかに薄くした路地裏】
【望月のこぼす煌々とした輝きを仄かに薄めたなら、そこに残るのはどこか淡やかな光のよう】
【翳す色合いすらもまっすぐに見えない陰が、すーっとその色を示した】

【瑪瑙色の褪せた月の色を微かに見つめて――――】


……はんせーするの、いっぱい……めっ


【ソプラノがどこか霞んで聞こえるのは、ふわりと伸びた袂に濡れた水しぶきのようで】
【小さな指先をのぞかせる姫袖がくりっと、その柔和な色合いを響かせたら】
【道端にいても聞こえるような、そんな薄く伸びた可憐な旋律へと昇華される】

【仄かに金色の混じったプラチナブロンドの長い髪、大きなマリンブルーの瞳】
【透き通るような素肌に女性としてはやや小柄で華奢な体躯、それでいて膨らんだ大きな胸】
【ゴシック調の紅いミニシルクハットと同じくゴシック調の白いブラウス、首元には紅のリボンタイ】
【紅いチェックのミニスカートの上から黒いコルセットで細いウェストを締め上げ】
【編み上げブーツに黒いニーソックスの雪のように儚い印象の少女】

【銀の十字架のロザリオを首につけて、その先端は膨らんだ胸元に乗って】
【スカートの下から伸びて、ふりふりと揺れるのは猫を模したやや長めの尻尾】
【両手で握るのは大きな大きなバイオリンケース、両手を伸ばしてふらふらと揺れた】

【彼女は路地裏に無造作に積まれた木箱の上に腰掛けてつかない両足を弛ませる】
【その足元にはおっきなたんこぶを作ってのびてる男が一人、地面に倒れ込んでいるのだろう】
688 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2013/05/04(土) 21:23:58.34 ID:70PhU4y4o
>>686
見るとアンタ、料理をした事があんまりないみたいだな。

【数種類のスパイスを投入してかき混ぜながら言った】
【まあ、それは獣人という種族上はしょうがないのだろうが。】

だが、ここは俺が長い旅人生活で手に入れた技術で美味く「あれんじ」してやろうじゃあないか!

【そう陽気な口調で言った後、荷物箱から果物を取り出した】
カレーには、すりおろした甘い果物がカレーのスパイシーな風味とよくあうのさ。
【そう言って、果物をおろし始めた。】
689 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga sage]:2013/05/04(土) 21:30:17.49 ID:yiDBX0ac0
>>687

【――――ごつっ、と何かを叩くような音が走り抜けるだろう】
【暗い路地裏の中にあって、その音は殊更に良く響く。直後に、人の声がそれに乗る】

――――ったく、ままならねぇってんだよ……人目を避けなきゃ、軽くトレーニングすらやりにくいってか……
ま……食いついてくる奴がいるなら、それこそ『トレーニング』にゃなるんだろうがよ?

【どこか飄々としたその独白は、声の力強さに特徴のある、男のものだと分かるだろう】
【どうも、闇の更に奥――――人目につきにくい場所に、すぐそばの存在に気づかずに誰かがいるらしい】
【トントンと、軽く何かを叩きつける音がして――――】

――――ちまちまやっててもしょうがねぇ…………――――そうらッッ!!

【気合いの入った発生に連続して、何かがバラバラに砕け散る音が爆ぜる】
【更に続けて、ガラガラと何かが地面に飛び散る音。奥の人影が、何かをしているのは間違いないだろう】
【――――他に人の気配こそ感じられないだろうが、そこに物騒な雰囲気を感じるのは容易いはずだ】

【――――だが、あるいはその声は、聞き覚えのあるものでもあるかもしれない】
690 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/05/04(土) 21:32:38.19 ID:of/61ctMo
>>688

おう、まあな!なんつうかよ、そもそも俺にゃあ料理ってモンが必要なかったからなぁ
ほれ、アレだ……文化の違いってえヤツだよ
普段は生でしか食わねえんだわな、ウチの"トラ族"はよ

【ならばこれは何かの気まぐれであろうか】
【本来ならば必要のないことを行うには、"理由"があるものだが】
【"遊び"の一環である可能性もまた存在する】

まあお手柔らかに頼むぜ!
出来りゃあそうだな……"子供の口にも合うような"感じで頼むぜ!
あんま辛すぎるとよ、ヒト族のガキは嫌がっちまうんだよな?確かな

【ふぅむ、と旅人の調理を見ながらそんなリクエストを一つ投じた】
【言葉の端々から匂わせているが】
【どうにもこの"虎人"は"ヒト"とは色々と感覚が外れているらしい手探り感が漂っていた】
691 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) :2013/05/04(土) 21:37:57.02 ID:xY8+17bQo
>>689

【それはどこか鼻孔を擽る、脳まで蕩けてしまいそうな甘い香りにも似て】
【一つ息を吸い込んだなら、胸いっぱいにまで、その色に染められてしまいそうなほどに】
【だから彼女は、その声につられて、その大きなまあるいマリンブルーを揺らめかせた】


……だーめっ、ばしょないの……大変……それにね、トレーニング、とっても、大切
だけど……こーいうとこ、危ないの……とっても、うるさいことしたら、寄ってくるの


【軽い音が響く、体重の可憐さを感じさせる、静かな音が】
【ブーツのそこが地面を撫でたなら、華奢な体躯が夜へと落ちて】
【陰を伸ばす白狼のようなゆらめきすらも、その中へと溶けてしまいそう】

【長い長いプラチナブロンドを貴方へと伸ばしたなら、月光が彼女の輪郭をなぞる】
【浮かび上がる柔らかな頬の感触すらも、指先に伝わってきそうな】
【そんなそんな―――きめ細やかな白色だけが確かに写り込んでいた】


でもね……嬉しいの――――――……会えたこと


【辿々しい日本語が、頑張って一つの形を作り上げたなら】
【貴方のすぐそばに寄って、手を伸ばせば、頭を撫でることのできる距離で止まる】
【両手が叩く、バイオリンケースの旋律が、高く響き渡ったなら】

【ほころぶほほ笑みのインクのシミのように、美しく広がった睫毛の色】
【光がさすその陰の、深みを帯びた大きな瞳がくりくりと貴方へと紡がれて】
【ぱちくり、瞬きを一つ、やがてそれを微笑みへと映しだすのだろう】
692 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2013/05/04(土) 21:40:27.11 ID:70PhU4y4o
>>690
ふぅん、虎の獣人か……って人間の子供?
まあいい、とりあえず甘めに調整しよう。
【何か事情があるのかも知れない、と思ったのでとりあえず聞かないでおいた】

そうだな……甘口にするならこれは欠かせない。

【そう言って出したのは「ハチミツ」。】
【カレーの中にハチミツを投入していき、ゆっくりと味見をしつつかき混ぜる】
【それにしてもこの荷物箱、一体どれだけの荷物が入っているのだろうか】

さて、こんなもんだろうかな?

【味見をして、うんうんと頷いた】
【子供の口にも合うように絶妙な甘さにしたてあげられている】
693 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(山梨県) [sage]:2013/05/04(土) 21:44:40.02 ID:fzS72Kbso
【路地裏】


【いつもは死体やら何やら、血なまぐさい香りが漂っている路地裏に】
【今宵はあんこの甘い香りと、一人の女の愚痴が響き渡っていた】

「何故にこのタイミングで、俺にお汁粉を売りつけたんだぁ?あの自販機はよぉ…?」

【ポニーテールにまとめた赤い髪に、黒色の瞳】
【口元から棒だけ出した棒付きキャンディは、まるでくわえ煙草の様で】
【一昔前の不良のテンプレのような、謎の金色の漢字の刺繍が施された、ピンク色の特攻服。】
【上着に当たる部分は、前を止めず、サラシを巻いて隠している、豊満な胸をさらしていた】

【首元から、鎖につながれた五寸釘をネックレスのようにかけていた】
【これで地下足袋を履いているのだ。パッと見不良というイメージが出て来ても不思議はない】


【さて、そんな彼女が右手に癒そうに握っているのは、缶飲料だった】
【ピンク色のパッケージのそれは、「美味しいお汁粉」と、この時期に必ずしも会わない印刷がされていた】

いや、オレは残り少ない金をはたいてサイダーを買ったんだよ…

……んで、出てきたのが……


【はぁぁっと、下向きな気持ちを一息、夜空に吐き捨て、路地裏の角を曲がった】
【今宵、この彼女の目の前に、果たして誰かが現れるとしたら】
【それは、ひょっとしたらお汁粉のように、意外な人物かもしれなくて】
694 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/05/04(土) 21:48:56.77 ID:of/61ctMo
>>692

何つうか、準備がいいというか手際がいいというか
随分と慣れてやがんなぁ
ヒト族の男ってえのは台所にゃ立ちたがらねえもんだと聞いていたが
中々どうして、見事なもんだぜ

(――"余計な心配"だったみてえだな)

【感心したように旅人の調理を褒める虎人】
【頭の隅に留めておいた"ある考え"も、旅人が"味見"をした瞬間に外に追いやる】

お!完成かい?感謝するぜぇ……え〜っと、んん?
そういやまだ名前聞いて無かったなぁおい

【今更思い出したようにそんなことを言いだし】
【爪を少し伸ばして自身の鼻頭をポリポリと掻く仕草を見せながら】

俺はグー・ゲルギル!まあ見ての通りの虎の獣人ってヤツだ

無理にとは言わねえがここで会ったも何かの縁だしよ
お前さんの名前、聞かせて貰っていいかい?

【表情の分かりにくい顔で笑みを作りながら】
【虎人――グーは友好的な声色で旅人に向かいそう尋ねた】
695 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga sage]:2013/05/04(土) 21:53:26.55 ID:yiDBX0ac0
>>691

――――ッッ、ふぃー…………
それほど鈍っちゃ居ない様だな……ま、動かない相手ならこんなもんか…………

【カラン、と金属質の音を響かせて、声の主の張り詰めていた空気が緩む】
【何かをぶちまけた音響は過ぎ去り、再びその闇は静寂へと還る】

しかし……最近、実戦から少しばかり遠ざかってたから――――――――ッ!?

【暗がりの中の声の主が、急に口を噤む。驚いている様に】
【無論、意図しないタイミングで急に声をかけられれば、誰だって驚くだろう】
【だが、何かその驚愕には微か、別の感情が混じっているようで――――】

あ――――おい、もしかして…………!?

【『向こう』の人物も、その事に気付いた様だった。一瞬詰まらせた言葉の声音には、明るい喜びが感じられて】

――――――――バル(火)・エル(集積)・ジー(安定)・ビン(レベル2)……『マジックトーチ』!!

【――――スペルを組み合わせた魔術の詠唱。同時に、ぼうっと燃えあがった火の玉によって、暗がりの中の人物の姿も、明瞭に映し出されるだろう】

【前面を開いたままで青いコートを羽織り、魔術師である事を如実に表す青のハットを被った】
【手には指輪と、グリップの部分に赤い石をあしらわれている、金属製の棍を握り締めている】
【がっしりとした体格の、深い眼窩が鋭い視線を放っている、身長180cm前後の居丈夫】

【変わりもしない、その姿――――レグルス=バーナルドだった】

……よ、よぉ……久しぶりじゃねぇか、ソニア……!

【左手を軽く掲げて、挨拶をするレグルス。少女――――ソニアとの久々の再会は、彼にとっても予想外の吉事であった】
【――――そんなレグルスの足元には、大小いくつもの破片と化したベニヤ板の様なものが散らばっている。その手の棍で、叩き割ったものなのだろう】

すっかり元気になった様だな……安心したぜ
まぁ、その事自体は知ってたけどよ…………――――あぁ、そうだ…………すっかり遅くなっちまったが、天下一武道会の準優勝……おめでとう、やったじゃねぇか!

【かつて、互いに顔を合わせたのは、病院での邂逅だった。あの時は、互いにコンディションは良好とは言い難く】
【その後、天下一武道会での活躍は、レグルスも知っていて。その事を、まず真っ先に祝福する】
【――――再会したら、ずっと「言おう」と思っていた事なのだろう】
696 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(大阪府) :2013/05/04(土) 21:57:47.18 ID:Jy032Nn00
【草原】

【背の高い草に、小さな影が埋れていた。みれば、その装束は撃ち抜かれ、血塗れだ。】
【黒い烏帽子、古代神官めいた装束。】

ぐぬぬ……バケガエルめ、儂を愚弄しおってからに。

【白金色の髪と、金色の瞳ーー勾玉の首飾りを提げた童女。気配は人外。】
【それが、並々ならぬ怒気を滾らせ、天を仰いでいる。一触即発。】

【恐らくは、別な能力者か何かとの、戦の後であろうか?】
【何にせよ、漂う血の匂いと、溢れる妖力が、このワンシーンの『異様性』に一役買っていた。】
697 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2013/05/04(土) 21:57:57.70 ID:70PhU4y4o
>>694
グー、か。よろしくな!
【そう言って、陽気な笑顔を浮かべる】

俺の名前はシグルド!シグルド・マーリンだ。
しがねえ旅人で獣人の友達も何人かいる、まあ一つよろしく頼むよ。

【自分の名前を名乗り、ニヤリと口元を上げてよろしくと伝えた。】
【と、その時彼の腹が大きな音を立てて鳴った。】

いけねえ、晩飯を済ませてなかった!
済まねえが、そのカレーを少し分けてはくれないかい?

【緑の瞳でウィンクして、頼むというふうに手を合わせた】

698 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) :2013/05/04(土) 22:00:57.52 ID:xY8+17bQo
>>695

【それはまるで明星のよう、まばゆいほどの光が、夜闇にぽうっと浮かび上がって】
【声を微かに殺しながらわぁと頬を緩ませたなら、視界に広がる貴方の確かな姿に目を細める】
【ちらりと視線を下ろしたなら、足元にはベニヤ板があって、屈んで指先で触れてみたりした】


うん……久しぶり……レグルス――――――元気……?
ホントに、久々なの……とっても、嬉しいの……
少し、背、伸びた……かな?


【もう一歩踏み出したなら、貴方の瞳がすぐそこにあって】
【なんだか嬉しくなって、その鋭い瞳に、たくましさとそれに見合うだけの知性が宿っているのを確認して】
【すっとブーツの爪先が彼女を支えて、その小柄な身長を少しだけ高めて】

【右手が伸びた、ゴシック調のブラウスが包む、細く華奢なその腕が】
【思いっきり伸ばしたなら、貴方の身長を測るような仕草をして、ふふと微笑むのだろう】
【両手で再びバイオリンケースを握る頃には、貴方の賛辞が耳へと流れこむ】


……ありがとう、レグルス……とっても、嬉しいな……
でもね、確かに……勝ったこと、嬉しいの……でもね、ソニアの嬉しいこと、他に……あるの

強くなったこと……レグルスのおかげ――――――……ホントに、ありがとう……


【頬に僅かな赤らみが交じるのは、やっぱり自分の姿が見られていたことへの僅かな恥じらいなのだろう】
【それは幼い少女独特の、大人びた感性にも似ていて、それでもくしゃりとその笑みの色はたゆやかに】
【手弱女をくすぐらせたなら、そこに映るのは、どこか静かな旋律なのだろう】

【病院での邂逅――――――その時こぼしたのは、彼女の弱さのようで】
【それを乗り越えられたのはきっと、レグルスたちの存在あってのことだろう】
【そのことはきっと、決勝の中継を見ていたなら分かるはずだ】
699 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/05/04(土) 22:05:30.17 ID:of/61ctMo
>>697

おう!よろしく頼むぜシグルドよぉ!
へへへ……何歳(いくつ)になってもよ
人の名前を聞くのは……縁を作るってえのは楽しくて止められねえやな!ガハハハハ!

【豪快に笑いながら、肉球付きの大きな手でシグルドの頭をポムポムと叩こうとする】
【無論攻撃ではなく、友好的な仕草の一つであり当たったとしてもダメージはない】

ん?おう、こりゃまたでっけえ雷様が鳴いてやがるなぁおいおい!
ちょいと作りすぎちまったしよ、少しと言わず腹いっぱい食ってくれて構わねえぜ!

【グーはシグルドの頼みを快く受け入れた】
【キッチンの端にある、銀のスプーンや陶器の食器を使うことも可能だろう】

【一方でグーは……口をつけようとはせずに大きなタッパーを取り出し】
【カレーを移し替えようとし始める】
【本人はこのカレーを食すつもりがないのだろうか】
700 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(山陽) [saga sage]:2013/05/04(土) 22:06:25.74 ID:a6EqaXqAO
>>693

【――そこへふと、お汁粉以外の「甘い香り」が仄かに混じる】
【それは花のようでもあり、香水のようでもあり、砂糖菓子のようでもあり】
【ふわりと漂ってくる芳香が、何者かの存在があることを確かに示していた】

【……さて、曲がり角というものは凡そ出会い頭の衝突が生じるもの】
【この場においてもまた例外ではなく――不意に現れるのは、『女』だ】

――――っ、と……!?

【コツン、とヒールが地面を叩くような、そんな軽やかな足音を伴っている】
【このまま歩みを止めなければ、お互いはお互いにぶつかってしまうだろうが――】
701 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2013/05/04(土) 22:08:37.06 ID:EAyCvMFIo
>>693
…はぁ

【それは、女のそれと同時にだった】
【合唱のハーモニーの様に重なる、低音の溜息が、女の近くから吐き出された】

【女が曲がった角の先、壁に寄り掛かり煙草を咥える男がいる】
【その右手にあるのは、開いていないサイダーの缶である】

…いやだから、何でコーヒー買ってこれが出てくんだよ

【黒いビジネススーツ、黒い革靴、爪痕みたいな模様の超絶にダッサいネクタイ】
【疲れた目をした、無精髭面、黒い髪を後ろに撫で付けた髪型の男だ】
【その右目には眼帯を───『紅い剣を咥えた黒い狼』の紋章が刻まれた黒い眼帯を掛けていて】
【機械的な柄を持つ刀を、これまた機械的な鞘に納め、ベルトの左側に挿している】
702 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2013/05/04(土) 22:09:18.02 ID:EAyCvMFIo
>>701
/リロード忘れてた…すみませんがこれは無しで
703 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2013/05/04(土) 22:11:54.88 ID:70PhU4y4o
>>699
全くだ。これで獣人と料理を作ったっていう経験がまた一つ増えるからな!

【HAHAHA、とアメリカンな笑いを一つした】
【グーが頭を叩いて来たので、それに応じるように背中を叩いた】
【もちろん友好的な意味合いである】

おお、これはありがとうな!
さて、と……
【陶器の食器にカレーを盛り付け、食べ始める】

まったく、星を見ながら野外で飯を食べる!これほど楽しいこともないねぇ。
ん?グー、お前は食わないのか?美味いぞ?
【と、カレーをタッパーに移し替えているグーを見てそう言った】
704 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(山梨県) [sage]:2013/05/04(土) 22:16:12.85 ID:fzS72Kbso
>>700
/うおっ、発見遅れました…すみません。


>>701
/すみません。またの機会に
705 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga sage]:2013/05/04(土) 22:16:27.81 ID:yiDBX0ac0
>>698

ん、ぅおう…………そ、そうか……?
流石に、もう伸びねぇとは思うが…………でもま、ひょっとしたら190、いったかも知れねぇな……

【レグルスには珍しく、どこかおぼつかない言葉で返事を返す。嬉しさ余って、彼も戸惑っているのだろう】
【だが、いつまでもそんなテンションを引きずる事は無く、軽妙な言葉で軽くおどけて見せる】
【――――その大台を前にして、背の伸びは止まってしまっていたのだが、あるいは――――本当に伸びたかもしれない】

あぁ……せっかくだしよ、お前の健闘を湛えてパーティでもって考えて――――ん?

【祝福は、何も言葉だけに止める必要は無いだろう。レグルスはそう考えてか、よりはっきりとソニアにプレゼントでも贈ろうかと考えていた様だが】
【それを口に出そうとして、続くソニアの言葉に口を噤む】

あ――――――――――――――――!!
…………ハッ、そりゃお互い様って奴だぜ。俺だって、お前には色々と助けられた
……ま、まぁ…………天下一武道会じゃ、アンジェルの奴にあっさり1回戦負けしちまったわけだけどよ?
――――だけど、お前のおかげで俺は生きてるようなもんだ…………背中を預け合ったし、痛みも分かち合った…………
…………感謝してぇのはむしろ、こっちの方だってよ…………

【自分のおかげで――――そう言われると、レグルスも胸に暖かいものを感じる】
【――――風の国での戦いや、最初の出会いでの互いの過去の語らい。修羅場も、心の痛みも、互いに乗り越えた】
【その事は、レグルスもまたソニアに感謝していた。口に出すのは、いささか恥ずかしい事でもあったのだが】
【それでも、ソニアはその事を口に出して伝えてくれた。なら、自分が物怖じする理由など、もうどこにもない】
【――――さりげなく、自分の情けない戦績に苦笑いを残したりしつつも――――それも、ある種の照れ隠しなのだろう――――レグルスもソニアに、感謝を述べる】
706 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/05/04(土) 22:19:07.57 ID:of/61ctMo
>>703

あー……悪いな、ちょいと俺は"食えねえ"んでな
別の飯で付き合わせて貰う事にするわな!

【獣人と関わりがあったならば、手元のカレーを見れば気づくことも可能であろうか】
【具に含まれている"タマネギ"や、高温保っているカレー汁】
【どちらも"獣に近い"猫科の獣人であるグーが口にすることが出来ないものだ】

【少しだけ済まなそうに眉を寄せながら】
【キッチンの端より内臓の取り除かれた大きな鹿の死体をずるりと取り出し】
【近くの切り株にどすりと腰を降ろした】

立ってねえでこっちに来ていいんだぜ?
語らいながら飯を食うのもオツなもんだろうぜ

まあよ、お前さんの旅の話でもゆっくり聞かせてくれや……ムグムグ

【グーは近くにある切り株を指差しながらシグルドにそう提案し】
【血を滴らせながらワイルドに鹿肉を口にし始めた】
707 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) :2013/05/04(土) 22:23:46.29 ID:xY8+17bQo
>>705

【吹き抜ける風は冷たさを感じさせると共に、夕暮れに溶けた春を思わせて】
【少しずつ気温の上がる日常、夏の近づく足音が日々の中で映しだされたなら】
【純白の素肌の彼女、雪のような存在感が、また一個儚さを増すのだろうか】


むぅ……レグルス……そんなに高いの……不公平、なの……
ソニアね……もっと、高くなりたいのに……全然ならないの
高かったらね、もっと色々……できるのに


【具体的な数字を出されて、貴方のその高い身長に少し羨望を思う】
【同時に妬んだようにほっぺたをふくらませるのはきっと、彼女もまた気にしているからなのだろう】
【大柄な体躯に見合った、力強い貴方の身体、頼り甲斐があるとはこのことなのだろうか】

【パーティと聞いて、わずかに耳を揺らして、ぱっと顔を見上げたなら】
【噤んだ貴方の様子に、少し戸惑いを感じたよう、どうしたのかな、なんて視線を向けたなら】
【浮かぶ苦笑と綴られるその、やわらかな貴方の言葉】


うん……そうだね、ふたりとも、頑張った……それで、いいの……
見て、見て……レグルス、ソニアね、こんなの、もらったの


【そう紡いだなら、彼女の髪がふわりと巻き上がる、彼女がその身を、くいっと翻したから】
【コルセットの上、短いチェックのスカートから零れる、ふわふわの細く長い尻尾】
【ふりふりと揺れたなら小動物のような可愛さを、そこに浮かべるのだろう】

【横顔をのぞかせる、純白の素肌を横髪が滲ませて、月光の下そのほほ笑みの片鱗をなぞる】
【大会の景品、頑張った証を、こうして見せることができる、ということ】
【それはつまり、彼女のがんばりの証であって、同時に――――――貴方への感謝への証であった】
708 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2013/05/04(土) 22:25:24.72 ID:70PhU4y4o
>>706
ん………

【そうつぶやいて、ふとカレーの原材料を思い出す】

ああ、そういうわけか……
【何と無く察したのか、それ以上は追及しなかった。】

おお、ありがとよ!じゃあまずは俺が火の国で奇妙な種族に会った時の話をしよう。
その種族は人間だと思ったら、ドラゴンに変身することができてな………
【と、旅の話を始める。】
【何故カレーを作っていたのか、は思ったが一応口に出さなかった】
709 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(山梨県) [sage]:2013/05/04(土) 22:25:42.47 ID:fzS72Kbso
>>700

【曲がり角の出会いというのは神様も公認の鉄板のフラグである】
【急いでパンを加えながら駆け抜けてみれば、おそらくそこには転校生がいるのだ】
【今回もそう。おしるこが歩けば、その先には必ず何かが居たりする】


「―――おっ! ッててて………あんた大丈夫かぃ?」

【見事にぶつかってしまい、尚且つ視線がお汁粉に向いていたために、珍しく転けてしまう】
【瞬時に左手を地面について、右足と左手だけで自分の体重を支える形になる】
【ぼわん。風に揺れるように、彼女の双丘が大げさに揺れ】
【ゆっくりと、下に向いていた視線を『女』に向けたのだった】
710 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/05/04(土) 22:30:49.69 ID:of/61ctMo
>>708

ほほう……龍人ってえヤツにゃ俺も会ったことねえわな
蛇人やら蜥蜴人やらなら珍しくもねえが
龍ともなりゃこの辺の森じゃあお目にかかれねえからなぁ――

【グーはシグルドに合わせるようにして言葉を重ねていく】
【会話ロールとして旅の話を続けるならば、このまま進行することになるが】

【もしも会話を省略し場面を進めるならば】
【次は食事が終了するシーンまで飛ぶことになるだろうか】
711 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2013/05/04(土) 22:35:58.33 ID:70PhU4y4o
>>710
………と言う事があって、今に至るって訳だ。

【旅の話を終え、飯を食べ終わったシグルド。】
【その腹は膨れていて、とても満足そうだ】

さて……俺はそろそろ行こうかな。いろいろ世話になったな、グー!
じゃあまた会う時まで、元気にしてろよ!

【そう言って親指を立ててグッドラックと伝え、シグルドは森の奥へと消えて行った】

//この辺で終わりにしましょう。乙です!
712 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga sage]:2013/05/04(土) 22:39:14.83 ID:yiDBX0ac0
>>707

ハハ……けどよ、背が高いのも良い事ばかりじゃないぜ?
ドアをくぐろうとして、気を抜いたら頭をぶつけたりよ……車に乗る時なんかも、たまに頭ぶつけたりしてよ?
それを人に見られたりしたら……まぁ、恥ずかしいわな……

【高い身長に憧れる心理は、決して奇異なものではないだろう。むしろ、未成年の内はそうした憧れを抱くのは当然とも言える】
【だが、レグルスは思わず苦笑しながら、背が高い故の「デメリット」を、軽く笑い飛ばしながら例示してみる】
【――――実際問題としては、スナイパーなら、背が低い事はメリットでもあるのだろうが】
【しかし、ソニアはそれを快く思っていないのが分かっている為、わざわざ口に出したりはしない】

あぁ……そうだな。改めて……ありがとうよ、ソニア…………

【共に頑張った――――その通りである】
【武道会で結果を残せなかったレグルスも、決して手を抜いて戦った訳ではない。むしろ『UNITED TRIGGER』の人材層の厚さを、しみじみと思い知った】
【――――様々な事を思い出し、そして今を想い――――去来する想いは、到底一言では表せない】
【それを、もっともベターな形で表すなら――――やはり、「ありがとう」なのだろう】

おっ、こりゃ…………武道会の賞品か……!
…………なんだか、可愛いって感じだけど、こりゃ立派な『勲章』なんだよなぁ…………

【見せられたその尻尾を見て、レグルスは思わず頬を緩めてしまう】
【何ともファンシーで、脱力感を感じさせる装いに映るのは、無理からぬ事だろう。まして、ソニアの様な少女が着用しているのでは――――】
【だが、それが『それだけ』で終わらない事はレグルスも重々承知していて。しゃがみ込み、左手でその尻尾を触ってしげしげと眺めていた】

あぁ……そうだ。さっき言いかけたけど、ソニアの健闘を祝して、何か食べにでもいかねぇか?
今日は、俺が奢ってやるぜ!

【先ほど、半ばで飲み込んだ言葉を思い出してレグルスはそう提案する】
【ソニアの祝勝会という側面もあるし、互いにままならない状態を抜け出して、再会できた事を祝する意味もある】
【そんな喜びを分かち合う為に、食事にでも行かないかと、レグルスは提案する】
713 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(山陽) [saga sage]:2013/05/04(土) 22:46:12.29 ID:a6EqaXqAO
>>709

【衝突すると足許がふらついて、カツ、カカッ、と不規則な音を響かせた】
【こちらは幸い転倒には至らなかったようで、どうにか体勢をもとに戻す】
【現れた女に目を遣れば、「同級生」とは言い難い風采の彼女を見ることになるだろう】

――っん、ととと……っ!
こっちこそゴメンなさいねぇ、おねェさん前方不注意だったみたい……
きみこそ何だか“アブない格好”してるけどぉ……、大丈夫かしら?

【青紫の長髪の毛先だけをリボンで纏めた、黄色の瞳を持つ長身の女】
【丈の短い華美なドレスが、メリハリのある魅惑的な身体を包み込み】
【片手には、柄が螺旋状に捻れている巨大なハルバードを携えている】
【大きく露出した胸元で、細い鎖を通して首に提げられた『青い鍵』が揺れ】
【芳しい香水の匂いも相俟って、妖艶な雰囲気を醸し出していた――が】
【ドレスの裾からすらりと伸びるのは、ヒトでなく、ウマの両脚だった

お痛(イタ)、してなぁい……?

【どこか妖しげな微笑みを浮かべて腰を折り、相手の顔を覗き込みながら――】
【空いた手で、赤髪の女の右手首を掴もうとしつつ。起き上がらせようとする】

>>702
/申し訳ありません……!
714 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) :2013/05/04(土) 22:46:23.47 ID:xY8+17bQo
>>712

【レグルスならきっと分かるはずだ】
【狙撃手≠ニしての彼女と少女≠ニしての彼女は違うということを】
【――――――貴方の高さに憧れ、貴方の逞しさを羨望する彼女はきっと】

【狙撃手なんかじゃない、ただの幼い少女なのだ】


……何か探す時、とか……とっても便利、なの……
でもね、ホントは……セリーナのものも、欲しかった……かな

ねぇ……レグルスって……思い出したいこと=c…ある?
それか……それか……忘れたいこと、とか……


【今度はまっすぐ向き直って、緩んだ頬に相槌を返しながら】
【ふと疑問に思ったようで、ポツポツと雨粒のように、そんな言葉を綴った】
【波紋をすーっと伸ばしたなら、ソプラノの淡やかな音を響かせて】

【視線をぱちくりとこぼす、視界の先の貴方へと】
【大会によってセリーナが手に入れた記憶=\―――――失われた記憶を思い出すその品】
【きっとそこから連想したのだろう、貴方の何か、大切な記憶の事へと】


ホント?……でもね、ソニア……そんなにお腹、減ってないの
それよりね、もっといっぱい、レグルスと、お話……したいな


【小さく首をかしげたなら、そこに浮かぶのは子猫のような淡い笑みの色】
【ただ無垢な色を伸ばしたなら、月光に溶ける貴方の精悍な顔つきを捉えて】
【瞳の水面に浮かべたその素晴らしい存在を、強く炊きつけるように】

【ご飯を食べるのじゃなくて、このままずっとお話したい】
【もしくはきっと、喫茶店のようなところがいい、と言ってるのだろうか】
【微笑みはただ、ゆっくりと貴方の返答を舞った】
715 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/05/04(土) 22:47:50.14 ID:of/61ctMo
>>711
ほー……旅人ってえのは随分と大層な人生辿ってるもんだな?
楽しそうだが、爺の俺にゃあちょいと真似できねえわな

【ふむふむとシグルドの話に聞き入り】
【胸の前で腕を組みながら首を縦に振る仕草を見せた】

おっと?もうこんなに時間が経っちまったか
お前さんの話が面白くてよ、つい聞き入っちまったぜ!

おう、じゃあなぁシグルドよ!
また縁があったら旅の話でも聞かせてくれや!

【シグルドの親指を立てるサインに合わせるようにして】
【グーは爪を出して似たような形を作って応え、その背中を見送った】


……さぁてと。冷たくなっちまわねえうちに帰らねえとな
料理なんざ必要ねえと思っていたが、中々どうして悪くねえ

喜んでくれるかは知らねえが、まあよ……ヒト族が"かれーらいす"を好きなのは有名な話だ
ちょいとでも笑ってくれりゃ、爺冥利に尽きるってえもんだぜ……ヘヘヘ

【グーは何を考えているのかどこかニヤニヤしたような声で独り言を呟くと】
【杖を手に取りトントン……と地面を叩き、小さな声で何かを紡ぐ】
【するとキッチンや鍋などが全てガラガラと崩れ落ち、土へと混ざって元の森へと姿を変えた】

【それを見届けると、グーは残った食器類とカレーの詰まったタッパーを革のリュックに詰めて】
【森の奥へと消えていった】
【何故食べられもしないカレーを作っていたのかは恐らく、グーのみぞ知るであった】

/お疲れ様でしたー!
716 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2013/05/04(土) 22:48:47.49 ID:HqpSaZkgo
【水の国――時計台屋上】

【立ち入り禁止とご丁寧に札の垂れた扉の向こう、空へ投げ出されるような高層】
【遮るものも無く月光を受けながら、いささか狭い空間が街を見下ろす】
【眼下にあるのはつい先日の惨劇の跡であり】
【無傷で済んだ地区には逃げ出した、或いは追いたてられた者たちが身を寄せて】
【不安と恐れに光を見失ったように、頭を垂れてうわ言を垂れている】

【遠く遠く地上の声は、屋上からは届かずどんな内容を紡いでいるのか分からない】
【顔すら判別できるかどうかという状態、それでも重たく埋め尽くすような絶望の色は、そこにあった】

成程。思ったよりも、派手にやったようですね
カエルレウム・ナーウィス。そしてガイスト・ウォレン。世もカノッサも、それぞれに動いて
……さて、私もそろそろ己の立場をどこかの派閥に固めておくべきでしょうか

【紡がれる声は吐息混じりのテノール、常通り穏やかなそれは地上のそれに比べて平坦で】
【そこに絶望の色は無く、希望の色も無く、正義に燃える憤怒も無い】
【まるで暖炉の前で子供に読み聞かせるような穏当さを保ったまま、エンピレオは地上を見下ろすばかり】

【豪奢な長い金髪は高い位置で括られ、聖別銀のロザリオを首に掛け】
【紫の瞳を隠すように、スポーツタイプのサングラスがぴったりと目元を覆う】
【ワインレッドのジャケットにドレスシャツ、グレーの細身スラックス】
【一見誰も注目しないようなシルバースタッドのピアスには、側面に“No.13”と彫られている】
【嵌められた赤色は、表面の反射を逃れ強く内部を照らすほどの光を当てられた時のみその奥に五芒星を垣間見せた】
717 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(山形県) [saga sage]:2013/05/04(土) 22:50:28.82 ID:OqFusz7ro
【ここは魔海から遠く離れたとある土地――】
【付近には人の住む街があるが、"今までは"けして誰も開拓することのなかった場所である】
【何故ならば――この土地に住むものは、皆不可思議な何かによって死んでしまう――そう伝えられて来たからだ】

【――さて、今この土地の風貌はガラリと変わった】
【昔は植物一つも生えない程に荒れ果てた土地だった、しかし今は――】
【禍々しく、この世のものとは思えない円錐状の建物が建てられていたのだ】
【"こんなの建てるの悪魔しかいない、破壊すべきだ!"――なんて街では囁かれて居るものの】
【伝承のせいかはたまた別か、とにかく気味悪がって誰も近づこうとはしない】

【ところで――悪魔が建てた、街の人々のその推測は的中していた】


んゥ〜、なァかなか良ォい出ェ来だ……!
ヒャハハハ、30点くゥれェは付ゥけてやァるぜェェエエ

【入り口が見当たらないその建物の外周に居る者――それは全身真っ黒な毛に覆われている奥二重でコワモテ、エルフ耳で2mの身長の悪魔だ】
【頭部には二本の鋭く禍々しい赤い角を持っている】
【黒い白目と血の様に真っ赤な虹彩を持ち、首にはマフラーの様な長い紫色の毛を持ち、他にも所々に紫色や赤の模様や毛を持っている】
【鋭く赤い牙と同じく爪を持ち、手足や尻尾の先の方は紫色で、いかにも悪魔だと思わせる尻尾の先端には赤い棘がある】
【赤い棘は肩や手の甲、アキレス腱の位置にもあり、先端に赤い爪を持ち紫色の翼膜な黒い悪魔の翼を背から生やしていた】

【その悪魔が舐めるように眺め回しているのは、――外周に設置されている、真っ黒な結晶で作られた一つの像だ】
【その像の造形は、この悪魔とよく似ているが―― 一つ気になる点がある】
【それは、この悪魔より何処かシルエット的な――そんな造形という点だ】 【単一素材だから仕方が無いとは思えるものの――】

【……ところで、この像】 【何だかとっても破壊したくなる雰囲気を醸し出しているぞ】 【結晶な為、石像や青銅像等より破壊しやすいという良心的設計だ!】
718 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2013/05/04(土) 22:54:02.88 ID:SXl5gy7e0

【何時もならば、静寂が支配しているであろう森の一角――――】
【ゆらゆらと揺らめくのは人魂の様な炎で、ピンと立てた指先に其れを宿して森の中を歩くのは、少女と女性の丁度中間の年頃の女】
【黒いローブと、とんがり帽子。所謂、典型的な魔女の姿で】


「ほんっっと、何処に行ったんだろ
幾ら僕の主だからといって、好き勝手されたらたまったモンじゃないさ
隙があったらあの頭をポカッと一発…………」

【愚痴グチぐち――――】
【件の“主”が居ない事を良い事に、連ねる言葉は不満の数々】
【……けれども、その主に勝てないのは理解して居るのだろう。だからこそ漏れる溜息】
【無理だよなぁ――何て呟けば、夜空へと顔を上げて】

【――――視界を遮るのは、一羽のフクロウ。まるで女に問うかの様に、クイッと首を傾げれば】


「お前、僕の主が何処に行ったか知らないか?
――――……そうか。知らないなら、いい。…………役立たず
……にゃっ?!こ、コラ!小便を引っ掛けようとするなァ!!」

【女の言葉を解したのか、ホー。と一声返す程度だったけれど】
【ボソリと呟かれた言葉は、流石に癪に障ったのだろう。バサバサと飛び立てば、まるで蝉のようにみみっちい攻撃】

【――一方の女。まさかの不意打ちに驚けば、帽子の隙間からピンと猫の耳を立たせて】
【焦げ茶色で、癖のあるロングヘア。其れに掛からないようにと、慌てて帽子を深く被るけど】
【静かな森――――騒がしい声は、よく通った事だろう】






【未だ賑やかさに包まれた街の一角】
【手でカメラの形を象れば、其れをどこそこ構わずに向ける女性、或いは少女と呼べる姿があって】
【ポケットから取り出す小さなフィルム。奇しくも其処には先程指で象ったカメラの中の光景が映り込んでいて】
【満足の行く一枚だったのだろうか。頷けば、再びポケットへと収めて、視線は辺りへと巡らされる】


「それにしても……昨日も今日もずっと賑やかですねぇ、この街は
……まあ、賑やかで居てくれた方が私も見つかる確率が低くなって丁度良いのですけど」

【纏うのは、何処かの制服であろうか】
【物珍しげに四方八方へと向ける視線は、この人混みの中でも一際目立つ存在で】
【――――あっちへフラフラ、こっちへフラフラ】
【自分本位でしか巡らせない視線。誰かにぶつかってしまうのは、きっとそう遠くない未来の話】
719 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga sage]:2013/05/04(土) 23:01:46.27 ID:yiDBX0ac0
>>714

……なるほど、そう言う力が宿った品なのか……そりゃ確かに、ただの装いじゃないわな……
むしろ、武道会の主催連中……良いものを用意したじゃねぇか…………
――――賞品の類に全く興味無かったのも、もったいなかったかも知れねぇな……

【ソニアの尻尾の説明を受けて、思わず唸るレグルス】
【水の国自警団主催の武道会で、この様な実用的な賞品が出てくるとは、思っていなかったのだ】
【――――あの時のレグルスは、賞金10000000の方に、専ら意識が向いていた。その事を微かに悔しがりながら】

……リーダーが?
そういや、リーダーは何を貰ったんだ? 確か、賞品は上位2人のものだったよな?

【ふと、セリーナの名前で思い出す。彼女の賞品は何だったのかと】
【ソニアが欲しかったと言う以上、つまらない品物でもないのだろう】

――――――――ッッ
……忘れたい、事……か…………

【――――続くソニアの言葉に、思わず言葉を詰まらせるレグルス】
【思い出したい事――――それは、特に思い至らない。必要と思しき事は覚えているし、何かを忘れた覚えもない】
【だが、忘れたい事を言われて――――レグルスは思わず顔を顰めた】
【――――故郷の壊滅。知人の、友人の、そして両親の無残な姿――――そのビジョンが、一瞬頭をかすめる】

――――悪ぃ。すぐには、思いつかねぇな…………

【だが、顔を上げたレグルスは、あっけらかんとそう口にした】
【――――過去を葬る事は無い。ソニアと初めて会った時に言われた言葉を、しっかりと胸に抱えているのだろう】
【無論、「すぐには思いつかない」と言うのは嘘だ。真っ先にその記憶が浮かんでいる】
【だが、レグルスはそれを選択する事は無かった。それを婉曲的に表現するための「思いつかない」と言う言葉なのだろう】

お……そうか。じゃあ、場所変えるか?
バーカフェみたいな場所なら、今でも空いてるだろうしよ。ここで立ち話ってのも何だと思うぜ?
勿論、俺の奢り――――――――っ、あぁ……それに勿論、酒は控えるよ、うん

【近くの喫茶店をレグルスは提案する。ともすれば悪漢と鉢合わせないとも限らないこの場所では、落ち着かないのだろう】
【その提案をしかけて、ふとレグルスはその『タブー』を思い出す。酒に良い思い出が無いソニアの前で、飲酒する事は無いと前置きして】
720 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(山梨県) [sage]:2013/05/04(土) 23:03:01.07 ID:fzS72Kbso
>>713

【ごくり。たしかにその音がした】
【先程までお汁粉を見たり、転がって地面を見たりと、目の前の彼女を、赤髪はマジマジと見る機会はなかった】
【それが今、彼女に話しかけられたことで、赤髪は、彼女の容姿を瞳に映すことになったのである】

【ごくり。彼女のそのプロポーションに、男ではなくても――否、赤髪は性別は怪しいのだが】
【少なくとも、この赤髪は、見とれてしまったようで】
【薄い桜色のに、赤髪の18の肌が紅潮したのだった】
【赤髪は、視線を彼女の胸元と、顔の口元のあたりを行ったり来たりさせながら】


「いやいやオレはコケることには慣れてますから…オレの方こそさーせんです
 ふぇっ? アブナイっすかね? オレ……?」


【右手首を彼女に触れられて、恥ずかしさで、その右手が震えてくる】
【一人称がオレであることから赤髪の、妙なオトコっぽい性格が解るだろう】
【赤髪は彼女にリードされる形で、ふらっと起き上がると】

「いえいえいえいえいえ、大丈夫っすよ、はい!?
 んなことよりも、姉さんの方こそお怪我していませんか?」
721 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/05/04(土) 23:04:08.00 ID:VYje8OugP
>>716
/すみません カノッサ機関のナンバーズNo.13の方ですか?
722 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2013/05/04(土) 23:05:14.20 ID:HqpSaZkgo
>>721
/いぐざくとりぃ(サザエでございます)
723 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/05/04(土) 23:07:32.02 ID:VYje8OugP
>>722
/ヒィ!こちらは数日前にNo.90番台の方と戦いボロ負けした弱小キャラですので
/ちょっと実力差がありすぎるかな… と思い確認させて頂きました
/どどどどどどうしましょう
724 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) :2013/05/04(土) 23:08:49.30 ID:xY8+17bQo
>>719

【貴方のかつて紡いだ言葉、その言葉を彼女はしっかりと覚えていた】
【それはある種消せない過去であって、消えない記憶でもあって】
【―――だからこそ、知りたいと思うのも、また事実なのだろう】


……それだったら、良いの……もしそうだったらね、次は……ソレを狙おうとしたの
―――大会にはね、忘れる道具も……あったから……

無かったら、いいの……ソレが多分、一番良いの……
でも……大切にしてあげるの、とっても……難しい……


【大切にする、とはきっと―――その忘れたくない記憶≠フことであろう】
【レグルスに問いて、もしあるのならば、次の大会の際はそれを狙うと言った】
【けれども、飾り立てる微笑みは、そこに浮かぶ表情は】

【ただひたすらに淡く、それでいて静かな音律のよう】
【微笑む片鱗がうずくまる泣き顔のよう、認めたくない思い出だけを紡いだままで】
【貴方の思いの少しだけでも、知りたいと願うみたいに】


ううん……少しだけ、少しだけなら……飲んでもいいの……
確かに、苦手……お酒、とっても……怖いと、思うの
でもね、逃げてるだけ……ダメ……少しは、慣れなきゃ……

それに、レグルス……飲んでも暴力、しないもん


【思わず手が伸びた、貴方の青いコートの袖に彼女の指先が溶けた】
【ぎゅぅと袖を握ろうとして、そしてその手を強く力を込めようとした】
【視線が上へと傾いたなら、のぞくのはきっと、どこまでも素直なマリンブルー】

【強くなりたいと願うから、強く有りたいと思うから】
【どこまでも無垢であってある種純粋すぎるかもしれないのだけれど】
【その思いの行く先はきっと、貴方へと届く道標のように】
725 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(大阪府) :2013/05/04(土) 23:10:20.97 ID:Jy032Nn00
>>717

【ずしりーーこれは、実際に鳴った音では無い。】
【空気、だ。あなたとはまた違う、『尋常ならざるもの』の空気。】

【平たく言うならーー『人外』の。そんな雰囲気をだだ漏れにした、『何か』がこの地に入り込む。】
【それは小柄で、童としか言えないような『少女』ーー】

【来たる方角は、貴方の後方、つまり死角から。】
【『何の用』かはともかく、『ろくでもない予感』がするだろう……】

/戦闘、日常、どちらがお望みでしょう?
726 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2013/05/04(土) 23:11:02.44 ID:HqpSaZkgo
>>723
/そちらから戦闘を仕掛けない限りは比較的穏やかな応対になると思いますー
/戦闘がしたい場合でもいきなりころころ始末とかはしないのでゆっくりして逝ってね!
727 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga sage]:2013/05/04(土) 23:28:52.90 ID:yiDBX0ac0
>>724

……それも『人生』のスパイス……良く言うじゃねぇか
思えば、辛いばかりじゃねぇ……確かに喜びとか、安らかとは無縁だったけどよ……あの後の仲間たちとの日々は……前提があってこそ、良い思い出になってるんだろうぜ……

【自分の為に、記憶を消す賞品を狙う――――それを聞いて、レグルスは静かな笑みを見せながら、首を横に振って見せる】
【――――山賊として、抗民として横暴に対して戦い続けた日々。そこから抜け出す時に、仲間から受けた祝福。師匠との、良い緊張感のあった修行の日々――――】
【それを想えば、一部の記憶だけを封じる事などないのだと、今なら素直に言える】
【ソニアに、心の負担にさせてしまったかと感じながらも、もう『嫌なだけの過去』ではないのだと、そう言う様に】

それに……それによ?
過去があるのも事実だろうが……俺たちには未来もあるじゃねぇかよ……
ソニア……それも、俺と分かち合わせろよな……『良い未来』って奴をよ……!

【自分がそうであったように、ソニアにも辛い過去は存在する】
【ソニアの言葉は、翻って考えてみれば、ソニア自身にも言える事なのだ。過去と向き合い、折り合いをつけるのは、とても難しい――――】
【だが、それを分かっている――――分かってやれる人間同士なら、その先に待つ『もの』にも、共通の言葉として同じ事が言えるはずだ】
【今、腕を組んで共に支え合い戦う『仲間』なら、その先もそうして行ける。そうして迎える未来が、下らない物であるはずもなかろうと】
【レグルスは、ソニアにそう言葉を投げかける。『共に明るい未来を勝ち取ろう』と】

……そうか。信頼してもらってるんだな…………勿論だ。酒乱なんかしねぇし、羽目を外す気もねぇよ……・・

【コートの袖を握り締めるソニアの指に、レグルスの左手がそっと添えられた】
【――――かつては、痛みから逃避する『心の薬』だった。今は、快楽を与えてくれる『心の刺激』である】
【だが、それに溺れる事は善しとしない。昔はともかく、今はそれに溺れなければならない程、この世界に失望している訳でもないのだ】
【ソニアのその言葉は、ある種の勇気があってこそ、口に出来たものなのだろうと感じて、レグルスはそう断言する】



【そして、レグルスの先導で、2人は場所を変えるだろう。向かう先は、カフェバー――――『イリュージョン』と看板に銘打たれていた】
【落ち着いた雰囲気で、それでいて気を張る様な雰囲気でもない。力の抜けた落ち着ける店だった】

俺は……まぁ、黒ビールを1パイントにしとくか……あと、ラスクを頂こうか……?

【注文を、あっさりと済ませるレグルス。もしソニアと一緒でなければ、もっと強い酒でも選んでいたのだろうが、そこはレグルスなりに気を使っていた】
【カフェとしての一面も持ち合わせているだけあって、軽いメニューも相応に選べるようである】
728 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(山形県) [saga sage]:2013/05/04(土) 23:29:00.03 ID:OqFusz7ro
>>725

さァーて……外の飾り付けが終ォわったら、保ォ護層を作らせねェーとなァァアア

【時には眺め、時には撫で、時には嗅ぎ――】
【『30点』、とは言っていたものの――そこそこ気に入っている様子】
【……さて、『悪魔の別荘』に入り込む何か、少女――それをこの悪魔が『見逃すわけがない』】

――ヒャハハハ、こォの『匂い』は『人間じゃあねェ』な

【いや――正確には、『嗅ぎ漏らすわけがない』と言ったほうが正しいか】
【かと言って、そちらに向けて振り向くわけでもなく――】

 そォこのテメェー、――よォーこそ、俺様の『別荘』になァッ!

【見せるのは――『余裕』そのモノッ!】
【背後から何かをされようと『難なく対処できる』という考えッ!】 【まさに『傲慢』ッ!】


/どちらでもOKですよー
729 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/05/04(土) 23:33:04.25 ID:VYje8OugP
>>726
/現在文章製作中です!ちなみにお名前はエンピレオさんでよろしいですか?
730 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2013/05/04(土) 23:33:53.80 ID:HqpSaZkgo
>>729
/ナタニエルです
/まだwikiのページ無しでごめんなさいなー
731 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(山陽) [saga sage]:2013/05/04(土) 23:34:38.95 ID:a6EqaXqAO
>>720

【移ろう視線に紅潮する頬、どう見たって冷静さに欠けるその姿】
【女はそれを眺めて、おやおや――と愉快そうに口許を緩める】
【起き上がらせても、震えを感じれば握る手首はそのままに。】

うふふっ、もしかして、もしかしてぇ……テレちゃってたりぃ?
おねェさん……イヤ、きみの場合は“おにィさん”、かしら?
そーんな刺激的なカッコしちゃって、じゅーぶん「アブナイ」と思うんだけど、な……♪

【不意に腕を引っ張り、こちらへ引き寄せようとしながら】
【女はわざとらしく、ウィスパーボイスでそう囁くだろう】
【引き寄せられたなら柔らかい双壁が、不本意でも当たる】

【取り巻くようにつんと鼻腔を擽るのは、先程から漂っている甘い香り】
【あまりきつくはないその匂いは、心を穏やかにさせる効果がある】

ふふふっ、おねェさんだってお痛はしてないからだいじょーぶっ、なのよ
ま、お怪我はしてなくっても、ケガしてくれるなら……なぁんて、ネ?

【身を案ずる言葉には、年頃の男の子をからかうような返事をする】
【瑞々しく潤った唇が薄らと開かれて、白い歯と桃色の舌が覗き】
【互いの息の掛かるような至近距離まで、顔を近付けようとして】

ぶつかったお詫び、と言っちゃ何だけどねぇ……
おにィさんの今一番欲しいモノ、教えてくれるかな?
食べたいモノとか、こんなコトがしてみたぁい……とか。

【でもおねェさんはダメだよ、なんて冗句の一言を添えながら、そう問うた】
【浮かべる表情は実に悪戯っぽく、相手の色めく様子を楽しんでいるようだ】
732 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) :2013/05/04(土) 23:36:19.88 ID:xY8+17bQo
>>727

【過去をそっと指先でなぞる貴方の姿】
【それはどこか誇らしげで、その表情に、すーっと視線を、奪われるかのよう】
【胸を締め付けるその感触に、どこか思いが溢れそうになって】

【――――――返す言葉なく頷く表情だけが、確かな音律を刻んで】
【指先でそのイントネーションを狭めたなら、その意味すらも伝わるように】
【見上げた視線が微笑みの色に染まった理由が、ハッキリと分かるはずだ】


静かなお店……だね、レグルス、いいところ、知ってる……の
ソニア、こういうお店、一人で入るの……できない、から……


【椅子に腰掛けたなら、両手をちょこんと膝にのせて、キョロキョロと周囲を見渡す】
【静かな店内には囁くような人々の話し声と、おしゃれなジャズのBGMが鳴り響いていて】
【それらがある種奏でるのは、聴きやすい確かな形】

【一人で入ることができない、とはまあおそらく彼女の見た目にあるのだろう】
【成人と言うには少々無理のあるその体格、お酒を飲む所なんて近寄れるはずはなく】
【……そもそもまだ15歳なのだから、仕方ないといったところか】


えっとね……ソニア、サンドイッチと、ミルク……飲みたいの
レグルス、暖かくして、ってお願いして……


【一人で注文するのが恥ずかしいのか、レグルスの肘をつんつんとついて】
【代わりに注文してください、とお願いを一つ向けるのだろう】
【貴方の肘より少し高い程度の高さにある彼女の頭が、静かに揺れた】

【慣れたとはいえ、時々イントネーションが崩れたり、言葉の使い方が危うくなる】
【貴方とならそのような気遣いなく話せるのだろうが、初対面の注文などは難しいようだ】
733 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/05/04(土) 23:44:49.80 ID:VYje8OugP
>>716

【その気配に彼女は気付いただろうか、ふと後ろを向けばそこには一人の小柄な女性が立っている】
【その身を包んでいるのは自警団の制服、簡素で白を基調としたデザインの上着に膝下までのスカート】
【上着の胸ポケットには一輪のエーデルワイスが挿してある】
【灰色の短髪をしており、その目は毅然とした眼光を放っていた】

カノッサ機関ナンバーズ、No.13…ナタニエルさんですね?

私は中枢自警団第二小隊小隊長、熊出等比
平和を愛する人民のため、秩序ある世界を保つため!この身を尽くして戦わせて頂きます!

【そう宣言した彼女は両手に剣を握って身構える】
【その地位も戦闘力も決して高くはないが、高位のナンバーズを前にしてそれでも彼女の体は口は動いていた】

/それではお願いします!
734 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2013/05/04(土) 23:46:20.26 ID:H+VBluzpO
>>728

【気配は、近付く。近づけど、不明瞭で、ふわついて。】

フン、『悪魔』か? なんじゃ、その像。

【そいつは、『あやかし』だ。】

【妖しく怪しき者。櫻の幻獣。或いは神の成り損ね。】
【櫻風の古代神官装束を着た、白金色の髪の童女。瞳は金色、首飾りは勾玉。】
【そして、その装束の一部は、血色に染まっている。】

へん、まっこと、趣味のわるいやつじゃ。自分の像とは。
……まあいいわい。しかし、なんじゃ?此れが『別荘』じゃと?

【仮に見た目だけなら神秘性すら持つ童女。然し持つ気配は、豪放。】
【像に対しては冷たくあしらいつつ、貴方の隣に座り込む。】

『別荘』……わるくない避雷針にゃあなりそうじゃがなァ?
……住むのか、アレに?

【興味深げな視線の先は、あなたが建てた『別荘』だ。】
【なるほど奇妙な形のは、あやかしの好奇心を満たすには、悪くない物なのかもしれない……】
735 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga sage]:2013/05/04(土) 23:47:03.36 ID:yiDBX0ac0
>>732

まぁな……俺にはちょっと上品すぎると言うか、それほど頻繁に来る訳じゃないんだけどよ
気分次第って奴だな……それに、今日は色んな意味で良いチョイスだと思う……

【確かに、普段の豪快なレグルスのイメージからすれば、こうした落ち着いた店はイメージが繋がりにくいだろう】
【だが、レグルスとて365日常にそうした豪快さを保ち続けている訳でもない。言葉通り、気分に合わせてこの店に来ているのだろう】

ん……あぁ、お安い御用って奴だ

【ソニアが注文の代理を頼んだ理由も、すぐに了解されたのだろう。ふっと微笑みながら頷いて見せるレグルス】
【すぐに現われたウェイターに、諸々の注文を伝える。その様子も、相応に慣れた様子だ】

――――――――ふぅ…………
……しかし、決勝戦でリーダーと当たるって、考えてみればすげぇ話だよな…………
ソニア、やっぱりあのリーダーとは仲が良いのか?
……と言うより、俺あの人の事ほとんど知らねぇんだが……どんな人なんだよ、セリーナって……

【注文を伝え終わり、一息つくと、レグルスは話題を振る】
【かつて風の国で肩を並べて戦い、ソニアとは武道会の決勝戦で当たった、リーダーこと『セリーナ・ザ・"キッド"』】
【ソニアとは違い、面識があった訳でもなく、あの後はすぐに別れてしまったため、話をする余裕もなかった】
【その人となりが気になったのだろう。レグルスはそれを話題として振ってみたのだ】

【程なくして暖かいミルクとサンドイッチ、そしてラスクが、少し遅れて黒ビールが運ばれてくるだろう】
736 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) :2013/05/05(日) 00:00:16.65 ID:U/HQkN8ho
>>735

【すーっと息を吸い込んだ、流れこむ一杯の風】
【それはどこか酒臭くはあっても、悪酔いするような嫌な香りではない】
【吸い込んだならそのまま、芳醇な色を広めるだけのようで】

【貴方の雰囲気とは確かにミスマッチであった】
【―――けれども、彼女自身は、レグルスが豪快であるとはあまり思っていなかった】
【心配りや気配り、人が嫌がることには人一倍敏感な、そんな繊細な心遣いができる人、と思っていたから】


セリーナのこと……気になる、の……?


【運ばれてきたミルクのカップ、両手で包んだなら予想以上に熱くて】
【小さな悲鳴のような声を上げたなら、思わず両手を離して、すりすりと重ねる】
【やがて恐る恐るカップを抱えたなら、ふーふーと何度か息を吐いた】

【舌先にとろける、乳白色の感触、柔らかい脂肪が、舌の粘膜を包み込んで】
【眠たくなるような甘さと、滑らかさと、それでいて包み込むようなまろやかさが一杯に重なった】


えっとね……とっても、元気……なの……すごく、明るい、そんな人……
でもね……ソニア、セリーナ……とっても、大変……思う……

頼まれたこと、断らないの、困ってる人、見捨てない……だから……
だからね、とっても、大変――――――


【紡ぐ言葉は、ただひたすらに思いを込めただけの言葉で】
【サンドイッチを舌先に触れさせたなら、パンの食感を少しだけ楽しんだ】
737 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2013/05/05(日) 00:02:39.48 ID:cOwxaGdWo
>>733

【夜風は冷たく吹きすさぶ、その中に薄く花の匂いが混じった】
【ゆらりと闖入者の方に振り向いた表情は、その言葉を受けて尚変わることなく】
【ほんの少し眉を下げて、首を緩く横に振るばかり】

やれやれ……今はプライベートなのですが、ね
一体どこでその情報を仕入れたのです? 私のような唯人を告発する様な人間も少ないと思いますが

【私服の今、その手に普段の長柄の武器は無い】
【走り回るには少々窮屈なフィールドと併せても、相手にとっては好機であるだろうか】

この身を尽くして、と言いましたね
ならばその身が天へと救われる覚悟もお有りでしょう。こちらも手は抜きませんよ

【ばち、と一瞬光ったのは落雷だろうか、否その光は男の近く相手の視界、一瞬ですらなく】
【沸き出すように薄らと光を纏って、両の腕が輝いた】
【こつりと踏み出した一歩は長い足相応に幅も大きく、互いの間の距離も早々広く取れはしない】

我天國の番人なり

【光量と衝撃はさほどではない、実際に天より下る鉄槌に比べれば酷く眩しい様なものではない】
【けれども熱に煽られるように、背後の夜景が陽炎に揺らいだ】
738 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(山形県) [saga sage]:2013/05/05(日) 00:06:44.15 ID:NKgs+FjTo
>>734

ヒャハハハ、ごォ名答――俺様は悪魔!
おォっと、たァだの悪魔じゃあねェ……『超強ェ悪魔』だッ!

――こォの像は俺様の偉ィ大さの『象徴』
そォれを、趣味が悪いで片付けるテメェーの方が、よォっぽど趣味が悪いぜ、ヒャハッ

【その像はまるで黒曜石のようで、けれど禍々しく、それとは別物ということを示す】
【そして――やはり、その傲慢さはなりを潜めることなど、全くもって『無い』】
【しかし、『殻』が有るとはいえ――その持つ『力』は、あなたの放つその気配をものともしないッ!】

ヒャハハ、『避雷針』とは言ってくれるじゃあねェか、確かに雷なんぞ効かねェがよォ?

住ゥむのかだとォ? ――当ァッたり前だろォーが!
わァざわざ、『本拠地』の『魔海』の裏側みてェな場ァ所に建ァてて置ォきながら――テメェーはそォれをたァだのオブジェで終ォわらすか?

【確かに、地理的には魔海からかなり離れており、ここを『拠点』にすれば活動範囲がより広まることは間違いないが――】
  【……この別荘に、入り口なんて見当たらない】  【禍々しいピラミッドの様なそれ、一体どうやって中に入れと言うのだろうか?】
739 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2013/05/05(日) 00:12:20.99 ID:QME4mHnxP
>>737
/っと、すみません 絡み始めて早々ですが眠気が…
/明日の朝頃まで凍結させてもらえませんか?
/もし僕以外に誰か絡みに来られる方がいたらそちらの方と絡んで頂いて構いませんので!
/すみません先に失礼します…
740 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2013/05/05(日) 00:14:44.63 ID:cOwxaGdWo
>>739
/申し訳ないのですが、恐らくこちらが安定してレス出来るのは早くて19時くらいになるかと
/時間が合わないようでしたら無かった事にして構いませんので
/そのへんはそちらがご自由に決定してくださいなー
/ではまた明日ッ
741 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga sage]:2013/05/05(日) 00:18:05.44 ID:tkIlF7qJ0
>>736

おっと……さて、と…………――――――――っふぅー……っ
どっしりとしてて、良いもんだぜ……!

【黒ビールのグラスを傾けて、ぐっと煽るレグルス。苦みと確かなのど越し、そしてローストされた微かな甘みが全体を際立たせて、味わいを深くしている】
【ニヤリと、グラスを戻しながら味に満足する様な笑顔を見せる。もし普段の勢いで居酒屋のビールなどを飲んでいれば、「カーッ!」とでも言っていたのだろう】

あぁ……まぁな。仮にも一度、一緒に死地を潜ってきた訳だし、そこそこに接点もあった……なのに、こっちは何も知らないに等しいからよ……

【ラスクに手を伸ばし、小さく噛みながらレグルスは頷く】
【同じ戦場に立った事もあり、ソニアを通じてある程度面識があったとしてもおかしくは無い経歴もある。にもかかわらず、実際の接触はゼロに等しい】
【そうした巡り合わせもあって、レグルスも気にはしていた様だ】

――――――――なるほどなぁ……確かに、何かのリーダーってのには、そう言う勢いとかは必要になる……
そうじゃなきゃ、預かってる部下とか、仲間とか……みんな萎んでしまうもんさ……冷静さってのは、むしろ参謀に必要な資質だからな……

【――――レグルスは、そんな風に分析を口にしてみる】
【かつて、山賊団を率いて戦ったその経験を思い出しているのだろう。立場は違えど、リーダーと言う経験はレグルスも潜ってきたものだ】

……お前がそう思ってるって事は、少なからずそうなんだろうぜ……ただでさえ、組織の為にって色々考えなきゃならない立場だ…………
それに、目的に忠実であればあるほど……余裕って奴を無くしていくもんだぜ……本当に、自分の信じた正義を貫くんならな……

【ソニアの話を聞くだけでも、セリーナが努力を重ねて戦っているのが良く分かる】
【だが、ソニアの目から見て「大変そうだ」と言う言葉は、いささか聞き捨てならなかった。無論、それはリーダー――――導く者として、避けられない事ではあるのだが】

……息抜きも、必要なはずだぜ…………俺にとっちゃ、それこそ『酒』だったが……セリーナにも、そう言うものが必要なはずだ…………
――――ん、あぁ……だから酒場なのかもしれねぇな……『UNITED TRIGGER』の本部……

【かつて、レグルスが飲酒を覚えたのも、山賊の首領時代だった。過去を振り切るために、そしてストレスを解消するために、それは必要だった】
【セリーナの様な、崇高な理想を掲げている者なら、尚更そうだろうとレグルスは考える】
【――――もしかしたら、そう言う意味ではセリーナとは気が合うかもしれないと、そんな事をレグルスは考え始めていた】
【手に残っていた、大きめのラスクを、そのまま一気に口へと放り込んで、咀嚼したそれをビールで胃へと流し込んで行った】
742 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(山梨県) [sage]:2013/05/05(日) 00:23:31.54 ID:X0IvPFYko
>>731

【不意に腕を引っ張られたことにより、赤髪の胸元のサラシがほどけてしまう】
【赤髪の小さな桜色が2つ、大きな双丘の前に、はだけてまったが、赤髪の気恥ずかしさはそこからではない】
【赤髪の顔が、彼女の双璧にぶつかってしまうのが、心地よくて――嬉しくて】

「ははっはいっ、おもいっきり照れてます、さーせんですっ///
 お姉さんのほうが…刺激的で、オレからすると、ふぁ……アブねぇです」

【双璧の中に埋もれながら紡ぐ言葉では無さそうなのだが】
【少なくとも赤髪は、このきつくない匂いで穏やかになっても】
【彼女に対する、思春期の青少年のような、純粋かつ変態な思惑のほうが強かった】

「姉さんがお怪我なさってないなら、なりよりっすよ…?
 ケガハシナクテモケガ?………すんません、オレにはよくわかりませんっ」

【この顔の距離ならば――先程よりかは、少し収まっているが――】
【赤髪の激しめの息遣いと、口調の割りには、女の子らしい顔のパーツを確認することができるだろう】


「いえいえいえ、そんなお詫びだなんって……、ホントに、お姉さんはダメっすか?」


【純粋無垢な少年のように、きょとんとした瞳で、そう尋ねた】


/遅くなってすみません。眠さからじゃないので、値落ちは大丈夫です
743 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) :2013/05/05(日) 00:23:36.95 ID:U/HQkN8ho
>>741

【頼られる存在になりたいだなんて思うことは間違いなんかじゃなくて】
【そこに至るまでの思いはきっと、いくつも絡まった網目のよう】
【たどり着くその一瞬が、遠すぎる気も僅かにしていた】


うん……と……じゃあ、ソニア……そろそろ帰る、ね
まだお仕事とか……残ってる、から……

ありがとうレグルス……今日はね、楽しかったの
だから次あったら、またいろいろ、お話……しようね


【椅子から降りたなら貴方へと背を向けて、僅かな横顔を覗かせて】
【手を降ったならそのまま、微笑みの色を投げかけた】
【そして静かに、その場を後にするだろう】


/明日早いのでこの辺りで……お疲れ様でしたー!
744 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(大阪府) :2013/05/05(日) 00:29:33.21 ID:ip6EqDuc0
>>738

【『超』強い悪魔ーーその言葉を聞いた時、童女の眉根がぴくりと動く。】
【童女は『戦闘狂』ーー正しくは、『強者』が好きだ。ゆえに、自信家を嘲笑う時は、『焚き付ける』時。】

【今が、その時なのであった。】

いやなに、確かに御主には、ずいぶんお似合いの陳腐……おっと失礼、気に入っとるんじゃったかァ

【あからさま。あからさまなまでに、挑発的な言。】
【立ち上がり、像に近づく。なにか、いやな予感がするかもしれないーーとても嫌な予感が。】

かっかっか、別荘というよりは『軍事拠点』じゃな。
じゃが……なんじゃァ、くく、拠点はいいが、兵力はあるのか? んン?

【そして、ストレートに『どうせお前大したこと無いだろ』的雰囲気を織り交ぜて、言葉を紡ぐ。】
【実際この『別荘』の作りは気になるが、今はそれより『つわもの』を。】

/申し訳ない、現在迅速なレスが難しい状況です。
/もし良ければ、つぎのそちらのレスからは『置きレス』に以降し、そちらで進めていく、というのはどうでしょう?

745 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga sage]:2013/05/05(日) 00:31:24.06 ID:tkIlF7qJ0
>>743

……ん、おぅ……あぁ分かった。お前もお前で大変だな……身体には気をつけろよ?
こっちこそ、楽しかったぜ…………またな、ソニア

【仕事、と言われて苦笑するレグルス。ほとんど自由にやっている自分とは違って、ソニアも忙しいものだと感じて】
【そんなソニアの身体を気遣う言葉を掛けながら、レグルスはソニアを見送る】

――――良いとこじゃねぇか、『UNITED TRIGGER』……
……アルクに必要なのは、そう言う『場』なのかも知れねぇな……

【残ったラスクを噛みしめながら、ゆっくりとビールを煽るレグルス。ふと、最近会ってない『相棒』の事を思い出しながら】

……今度会ったら、もっとしっかりとプレゼントしてやらねぇとな…………
ったく、相変わらず……ソニアにはこっちが支えられてばっかりだぜ……俺も、少しは男を見せねぇとな……!

【今日は、むしろ自分の方が楽しませてもらってしまった。レグルスはそう感じていた】
【ソニアに支えられているだけでなく、自分もソニアを支えなければ――――そう言い聞かせながら、残ったビールを一口に煽った】

/了解です。遅くまで乙でしたー!
746 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(山形県) [saga sage]:2013/05/05(日) 00:36:00.41 ID:NKgs+FjTo
>>744
/了解しました、次の返レスは置きレススレに置いてきます
/既にロール中のものが一つありますがなあに問題ない
747 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(大阪府) :2013/05/05(日) 00:47:06.33 ID:ip6EqDuc0
>>746
/おおっと、そうなのでしたか。
/もし無理が生じるようでしたら、元ある絡みの方を是非優先してください。
/では、移動しましょう。
748 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(山陽) [saga sage]:2013/05/05(日) 00:48:27.22 ID:RZfTl+UAO
>>742

【サラシのほどけてしまった相手の胸元に、ちらりと一瞥を呉れる女。くすりと笑みを溢す】
【手首を解放して一、二歩後退すると、上着を摘まんで晒した胸を覆い隠そうとするだろう】
【ひょっとすれば名残惜しさを感じるかもしれない、けれども女はそんなことお構いなしだ】

んぅ、おねェさんはだーめ……素直な可愛いコはだぁいすき、だけど――ねえ?
だってココでぜーんぶあげちゃったら……フフ、『つまんなぁい』……でしょう?

まぁ、それはそれ、これはこれとしてー……

【だめだ、と女は頑なに拒む。理由は特に無いが、強いて言うなら焦らすために過ぎない】
【胸を覆うことが出来たなら、指先を胸元から顎へ、顎から肩へ――と、なぞらせていく】
【擽るような柔らかい指使いは止まらず、そのまま右腕へ、更にその先へと続き、やがて】
【ピッ、と人差し指が指し示すのは――――『お汁粉』の缶】

――……コレ、なぁに?

【――少々、意外な問いかけかも知れなかった】

/お気になさらず!了解です!
749 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(山形県) [saga sage]:2013/05/05(日) 01:01:02.24 ID:NKgs+FjTo
>>747
/置きレススレに返信してきましたー
/多分大丈夫です、元々あちらの投下がダブル投下で同時進行やる気満々でしたし
750 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(山梨県) [sage]:2013/05/05(日) 01:11:12.60 ID:X0IvPFYko
>>748

【おそらく赤髪にとっては、男の上なんか隠しても変わりは無いよね?程度の認識しかない】
【女が感じているような、焦らしに対して悶々とする訳でも無いらしい】
【そこら辺は風貌通り、さっぱりした、気前の良い”不良”ある故なのだろうか】


「むむむっ……まずオレが素直で可愛いのかっていうのはありますが…
 なかなか姉さんもやり手っすよねぇ……」


【また少し、彼女から香る甘い香りで、高まる心拍数が、抑えられてきた】
【そうだと赤髪自身も思っていたのにもかかわらず、その遊ぶような指の動きに、心を動かした】
【高まる鼓動が行き着く先は――まさかの、甘い、正月の代表的な食事であった】


「――それは、アレっす。お汁粉ってヤツっす。 まぁ缶のタイプっすけど
 元は櫻の確か、新年辺りに食うデザート? 的な奴らしいっす……あんこと餅の……?」


【飲んでみやす?と言いながら、赤髪は女に缶を差し出すだろう】
【赤髪的には、今宵お汁粉は飲みたくはなかったので、結果オーライというわけだが】
751 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(山陽) [saga sage]:2013/05/05(日) 01:45:37.70 ID:RZfTl+UAO
>>750

やだぁ、冗談! おにィさんったら、あんなに心ときめかせてたのにぃ……
ほっぺだって真っ赤にしてたんだからぁ……素直じゃないワケ、ないじゃなぁい?

【人差し指を自分の顎に持ってきて、上目遣いで赤髪の女に視線を送る】
【まだまだ遊んでやろうと思っているのか、ぺろりと舌先が唇を潤して】
【それでも缶を差し出されると、心はすぐさま好奇の色に塗り潰される】

へぇ、ふぅん、そうなんだぁ。櫻のねぇ……?
……くれるなら、ありがたぁくもらっちゃうよ?

【一応の確認は取りながらも、一切の躊躇なく、いただきまぁす、と一言】
【お汁粉を快く受け取ったならば、缶をクイと傾けて中身を一口いただく】
【ごくり、と喉が鳴った。それと同時に黄色の瞳が、感動の輝きを湛えて――】


――――やぁーんっ、やだぁっ、コレおいしーいっ! こんなの初めてかもっ!
魔海じゃぁ、こんなに美味しいの無かったのにっ! 人間ったらズルいんだからぁっ……!
ねっ、ねっねっ、お・し・る・こ! お汁粉ね、コレ、どこでもっと飲めるのかなぁっ?

【直後、とび跳ねそうな勢いで喜悦にまみれた声を上げる。よほどお汁粉がお気に召したようだ】
【得物もそこらに投げ捨てて、矢継ぎ早に言葉を紡ぎながら、赤髪の女を抱き締めようとする】
【先程の淫靡さはどこへやら、美味いものを得て喜ぶ様はさながら幼い子供のようだった】

【因みに、投げ捨てられたハルバードには何らかの力が働いているらしく】
【落下音も立てないまま、重力に逆らうようにその場で静止・自立する】
752 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(山梨県) [sage]:2013/05/05(日) 02:04:07.76 ID:X0IvPFYko
>>751

「それはあれっすよ……姐さんがあまりにも華麗で…

…オレそんなに女みたいな感じだったんすかっ!?」

【上目遣いで彼女に、視線を送られて、再び顔が紅潮し始める】
【ここから再び赤髪と彼女の攻防が繰り広げられると思った矢先──あの行動である】
【恥じらいを浮かべていた赤髪の顔は、一瞬にして、幸福感と戸惑いに溢れたのだった】


「ふぇっ………姐さん急にわぁぁっ!///

あれっす!あれっす!自販機はそろそろシーズンじゃないんで消えてきますけど、その辺のお茶屋さんで……ふわっ/」


【おそらく夢にまで見た、彼女に抱いてもらう状況である】
【彼女の得物の状態が何であれ、そんなことはどうでもいいらしい】
【恍惚の表情を浮かべながら、静かに彼女の抱かれているのからして、それを理解するのは早い】

【彼女が漏らした、魔海などの単語は、イマイチ頭に入っていないようである】
753 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(山陽) [saga sage]:2013/05/05(日) 02:31:56.01 ID:RZfTl+UAO
>>752

【きつく抱き締めると、様々な要素が重なって少しばかり苦しいだろうか】
【幸福感に伴うものではあるのだが……まあ、窒息しそうなほどでもない】

うふふっ、そうなの、おねェさん今とーっても幸せ感じてる
ホントに可愛いんだから……“壊したくなっちゃう”くらい

【多幸感を抱くのはこちらとて同じ、とは言え徐々に「不純」が混ざるのは気のせいでなく】
【抱擁もそこそこに赤髪の女を解放してやり、片手には自立していたハルバードを握り締め】
【カツンと足音を踏み鳴らし、ステップを踏むように後退すると、踵を返して背中を向けた】

――とりあえずぅ、待ち人もいることだしぃ……今日のところは退散しちゃう
遊んでくれてありがとぉ、イチャイチャするのは楽しかったよおにィさん……♪

おねェさんの名前ね、『れいか』――霊香・アステリスク、って言うのよ
今度また会ったらー……とびっきりのイイこと、しましょうねぇ?

それじゃぁ、ごきげんようー♪

【肩越しに霊香と名乗る女はそう言って、赤髪の女の名前を聞いたなら別れの挨拶を告げる】
【そうして、ぐおん――ハルバードを一振りすればピンク色の靄が現れ、霊香の体を覆い隠し】
【一陣の風が吹き抜けると、夢か幻だったかのよう、靄と共に彼女の姿はそこから消え失せる】

【雑じり気の無い『甘い残り香』だけが、馬脚の女が存在していたことの確かな証左になろうか――】

/それでは、この辺りで失礼します
/長時間ありがとうございました、お疲れ様でしたー!
754 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/05/05(日) 03:06:29.56 ID:PoChVlz5o
【街より離れた小高い丘】
【月も傾きはじめた頃に1つだけぽつんと立つ樹木の根本を枕に佇む人影があった】
【風は優しく靡いてそれに合わせて草花が揺れる】

悪くない風……やっぱ季節はこのくらいが一番かな

【後ろ髪だけを伸ばして三つ編みにした特徴的な白髪の彼は呟く】
【他人にはあまり見せない満足気な笑みは薄っすらと】
【天上の鈍い光に掌を翳して暫し】

でもこれから先は暑くなるんだよなあ
……嫌いだな、夏とかなけりゃあいいのにさ―――――――

【季節は巡るものなので彼がどんなに愚痴ろうと意味はない】
【大きな欠伸のあと色違いの瞳に涙を溜めて、指先で擦る】

ああ……時間も時間か、でも帰るのも面倒だしいっそ寝ちまうか

【身体を起こそうとする力と睡眠に誘う本能とがせめぎあうが敢えて本能に任せてしまおう】
【どうせこんな場所誰も来ないだろうし、と両手を腹の上で重ねて大きく息を吐く】
【満足気と言えばそうだけれどそれは転じて酷く無防備な姿、或いはもし誰かがこの場に訪れたならばどうなるか】

【全ては気まぐれな誰かさん次第である】

/予約であります!
755 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2013/05/05(日) 03:20:57.11 ID:GnAaP9UX0
>>754

【お菓子みたいに反ったお空のお月様の細い明かり、草花の緑を蒼く縁取って】
【さぁと揺れる風の中に、さくんと――ひとつ、ふたつ、みっつ、足音が混ざりこんでいた】

……、……――あ、

【タイミングとしてはちょうど彼が眠りの選択肢を選んだ頃合だろうか、ちいさく零したのは鈴の音の声】
【――寂れたビルの上で会ったのはすぐ前のことな気がするのに、あの日と比べてこんなにも暖かくなっている】
【それは或いは彼女の態度にも似て。罅割れた硝子みたいな脆さと危うさを両立させてた頃とは、すこしだけ、違う】

【僅かに強く吹いた風が髪をスカートを揺らす、だから二を次ぐ言葉は少しだけ遅れるから】
【その間に姿を確認するのは容易いだろう。それでも、木陰の死角に潜むようなのは、見づらくて、ただ悪気もない】

【天蓋にぴったり蓋をする夜色よりも冥い色の髪、前と変わらない膝の長さで草花を真似るよに揺れて】
【長めの前髪の向こう側でぱちと瞬くのは、右が赤で左が黒の――まるで鏡に映したように逆に変わった、オッドアイ】
【黒いワイシャツは袖が長く膨らむタイプのもの、下はミニスカート……と思えば、尾びれめいて揺らす長い後ろがある】
【足元だって爪先までも黒だらけなら夜に擬態する類のいきもののよう、アシンメトリースカートがふわり揺れて】
【その首元には、手元には、くるくると真っ白の包帯が巻かれているのは、これは前と同じなら、中身も一緒だろうか】

……こんなところで寝るの?

【――ひとりごとを聞いていたわけでなくとも、現場を見ればなんとなく程度には察したのだろうか】
【ふらーっと近づこうとする気紛れさが首を傾げて、尋ねてみたのはそんなことだ】
【(もしも見上げた向こう側にスカートの中があったとしても、見えるのはご都合めいた暗黒だけだったりもする)】

――ねー、あの子、会った?

【あの時みたいなつめたさは失せても、ひとと違った気配が消えるわけでもない、――が、卵の気配が、ない?】
【あの子と称すのはきっと金髪の幼子だ、どうやら気になるご様子】
756 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/05/05(日) 03:29:12.18 ID:PoChVlz5o
>>755

―――――――ちっ

【気配を感じてから重くなりつつあった瞼を開く、眩しくもない】
【不意に零れた苛立ちはおそらく自分に向けたものなのだろうと自己分析】
【したところで何の意味もないのだけど……】

どこで寝ようと勝手だろ、猫だって犬だって寝床と決めればそこで寝る……それだけだ

【のっそりと上体だけ起こして見やる、件の少女】
【色々と手を焼かせてくれるそんな人物、このタイミングとは神の気まぐれにしても質が悪い】
【とりあえずぶっきらぼうに返答するとして……瞳を明確に彼女へと向ける】

さあね、あの子って言われても誰のことだかさっぱり……にしても
―――――――ふうん、なんだ「卵」の問題は始末がついたのかそいつは重畳だな

【伽藍、紫の瞳は小さく鳴いてから薄く輝く】
【見つめられれば、それこそ中身を見透かされているような不快感を受けるやもしれない】
【そして何かを視た彼は表情に出さずに驚いて目を細める】
757 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2013/05/05(日) 03:39:56.18 ID:GnAaP9UX0
>>756

【夜の静寂に響いていく舌打ちの音、きょとんと首を傾げるなら、きっと意味も、どこに向かうのかも、分かってない】
【それで居て興味もあんまり持たないなら――そのまま放って、流してしまうのだろう】

……ふうん、犬猫と同じなの? 人間だと思ってたのに。

【距離としては遠くない、が。よっぽど近いかと言えば否、手の届くような位置、つんと立って】
【ぶっきらぼうな返答に気を悪くする素振りはないが、その代わりと言わんばかり。返すのはからかうような声だ】
【纏う気配が大幅に変わっていたとて大元は一緒なのだから性格だってそんなに変わらない。ただ、前よりは、人間めいて】

あっそう……じゃあいい、聞かない。そんなこと言うならお父さんにだって会ってないんでしょ?
それならいいこと教えてあげようかなーって思ったけど……いいや、教えたげない

【――受け流されたなら、子どもみたいにむーっと拗ねたような表情ひとつ、ぷいと視線が反らされて】
【それでもそのうちについと戻されたなら。……或いは、約束しちゃったから気にしても見に行かないのだろうか、とすら】
【口元に添える右手、ぞろと長い姫袖が落ちたなら――手首を越えるよりも続く包帯の手が露出して】
【意図したわけではないのだろうが、その薬指。目印だと伝えた痣が消えていた】

……――リリアって知ってる? そいつが

【自分の中身まで探るような紫色の視線、僅かに嫌がったらしい身じろぎは、それでも僅かなもので】
【不快さを示すのだろう顰めた眉、少しの間を置いて挙げる名は、つまりその名の者がどうにかしたということなのだろう】
【――彼が卵をどうにかする方法を探していてくれていたことなんて知らないから。あまりにもあっさりと、次げて】
758 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/05/05(日) 03:49:39.26 ID:PoChVlz5o
>>757

人も所詮獣みたいなものただ知恵があるだけ
……というかたかがどこで寝るかって話だろ、好きにさせろよそれくらい

【手の届く位置といえばつまりはナイフの通る距離だ】
【いやそんなことをするつもりはないけれど、そう考えてしまうのはもはや癖のようなものか】
【かちゃん、と主張する背中のナイフは今は無視してしまおう】

……会ってない、と思うけど
なんだよ出し惜しみか?……ふうん、そういう事するんだ―――――

【探知能力には自信はある、けど悲しいかな機会に恵まれないし間も悪い】
【要するに宝の持ち腐れで、その属性は出し惜しみよりも尚酷いのは言うまでもなく】
【正しい手順で物事を進められないというアンチ主人公属性でさえあるとかなんとか】

リリア……?……へー、そうなんだ
まあそれはともかくとして……卵って杞憂もなくなったんだしファラエナとはよりを戻したのか?

【またもや意外そうにしかし今度は軽く目を見張る】
【その名に覚えでもあるのか真偽の程はとりあえずは放置してしまって】
【問題はその先、件の少女とこの少女の関係はどうなったのか……である】
759 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2013/05/05(日) 04:02:47.98 ID:GnAaP9UX0
>>758

別に。……まだ雨はつめたいかなとか思っただけだし、どうでもいいや――。
……猫なら拾うかもしれないけど、人間はちょっとね。要らない

【普通にそんな距離感に踏み入るのは、当然こちらの武器も通る距離、ということなのだろう】
【ちらとも零れない魔力は、まるでない敵意と同じ。戦うつもりなんてないと言外で告げていて】
【――それに、ちょっぴりだけとは言え心配するよなことまで言う。前回を思えば、別人とも思えるぐらいで】

するよ? 意地悪さんには教えてあげないの。

【ただし、そんな表情も次の瞬きの頃合にはむーっと拗ねたような子どもめいたものへ化けている】
【彼の言葉に仕返しするみたいに告げたなら――ふふんと言わんばかり、薄らと浮かべる笑顔が、尚更子どもぽさを彩る】

会ってないよ

【どうやら彼はその名に覚えがあるらしい。……ただ、いろいろしているらしいから、そんなこともあるだろうと投げて】
【誤魔化すわけでなければ嘘を吐くわけでもない、ぴしゃんとした返答はそっくりそのまま真実だけ伝えて】

だから聞いたんじゃない……。

【あの日告げた仲直りの条件、彼が父に会って、父から許しを乞うて来る――馬鹿みたいに正直に、実行していた】
【つまるところそれはフリーの縛りプレイにも似て。それで居て、呆れたみたいに溜息を吐くんだから、たまらない】
760 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/05/05(日) 04:18:03.42 ID:PoChVlz5o
>>759

冷たければ降らない場所に隠れる知能はあるんでね
それに拾われる側にだって幾らか権利はあるのさ、選ぶ選ばれるは同義ってね。

【まあ正直「要らない」という言葉には感じる所があった】
【傷つくほど弱くはないけれど面と向かっていざ言われると話は別だ】
【不要品なんてレッテルはなるほど存外深く突き刺さるものなのだな、一瞬目を伏せたのはそんな想いがあってのこと】

オレのどこらへんが意地悪なのか……
むしろ今のところは善意の人だって自覚は多少なりともあるんだけどな。

【意地悪である要素、うん……心当たりはあるけれどきっとこの性質は変わらないと思う】
【根本的にそういう生き物なので、彼女には迷惑かもしれないけれどこればっかりは受け入れてもらう他ない】
【でも手を噛んだりはしないのでどうか信頼、いや信用くらいはして欲しい】

なんだ未だなのか、随分とまだるっこしい……
余計なモノも始末したんだから会う事に躊躇いなんか持つ必要ないだろうに。
それとも何か、オレがやることやってないからって非難でもするつもり?

【ため息、なんか腹がたったのでこちらもため息で返す】
【律儀といえばそうだけどそこまでする道理がどうにも理解できない】
【認めてしまえばあとは収まるところに収まるだけというのに、この少女は何を考えているだろう】

【ああ、でも意地っ張りは意地っ張りを知る】
【彼女の行動原理も、言葉には変換出来ないがなんとなく分からないでもないか】
【うろんな思考はどうにも纏まりなくならばその瞳はちょっとばかし使い物になりそうになかった】
761 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2013/05/05(日) 04:35:13.98 ID:GnAaP9UX0
>>760

【刹那に伏せられる眼、なんだかちょっとだけ語弊があった気がして考えるのも、刹那のこと】
【そこに気付くのも。気にするのも。前回ならばありえなかったのだろうけれど――】

お父さんとはふたりだけでいいの、頼まれたって混ぜてあげない。

【――フォロー? フォローだろうかこれ。まあ、わざわざ付け足したような素振りがあるから、そうなのだろう】
【それで居て素直に謝らないのが性格と言えるだろう、ふわぁと座りこんで目線を大体揃えるのは、何の意味を持つのか】
【動物というものは存外物理的な高さを気にしたりするもので。それなら、これはこれで反省の姿勢なのかもしれない、だなんて】

……善意のひとはナイフ抜こうとなんてしないと思う、な。

【ビルの屋上でのこと、煌いた銀色は未だに記憶によく残って、ぼそーっと付け足す、嫌味めいたこと】
【あの時よりもずっと気配が丸くなったとて、当時の自らの異常性にはいまいち気付いていない。実質は、対して変わっていない】
【――そんなことを言いながら、逃げ出すはおろかナイフの範囲からも出ようとしないのだ。今すぐ斬られるとは思っていない、ある種の信用】
【「今はしないよね?」とでも問うように伏せがちに流される視線、ゆらと傾げた首の動きで、髪が揺れた】

……――分かってるならいいでしょ。
会わせたいならお父さんを説得してみせて。そしたらいいよ、そう言う約束でしょ?

【会いたい気持ちは前よりもいくらか表に出されて、ただ、今更会えないという気持ちも、引き摺られて覗く】
【気弱なところも、怖がりなところも、意地っ張りなところも全部が彼女を構成する中にあって、ならば、ふらと出て行くこともできない】
【約束した以上は破るわけにもいかないと追い詰めるよなかたちできっかけを作ろうとするのは、素直じゃないと言えて】

【――父親がそう決めたなら、許されることだって、許されないことだって、きぱりと受け入れられるのだから】
【自分で決められないからと押し付けたかたちになる。そして自分で決められないのだから、その約束を撤回するわけにもいかなくて】
762 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/05/05(日) 04:49:51.08 ID:PoChVlz5o
>>761

いや流石に家族水入らずを邪魔するほど野暮じゃあないよ
というかどうやったら異質なモノがその場に入り込めるのやら、ウィルスは駆逐されるもの

【同じ高さの視線になって幾らか楽だなとぼんやり見ながら】
【しかしなんだろうか、この少女が持っている自分の評価は存外酷いものなんじゃなかろうか】
【仕方ないにしてもこう露骨にやられるとアレだなあ、と】

善意を施す対象による、って付け加えておく
それにあの時のお前は……なんか色々と面倒臭かったし……。

【ああ言えばこう言う、とはこのことか】
【始末に終えないのは自分もそういう人種だということ、つまりはこのまま平行線の可能性もあると】
【でもまあこの会話は実りを求める大層なものでもなさそうだしこれくらい気軽な方が個人的には好きでもある】

もう少し自発的な方が好きだぞ、いつまでも首輪付きじゃいられないぜ実際
……でもそれが義務なら仕方なし、いいよもう暫く待ってろいつか面合わせてやるからさ。

【彼は基本的に野良なので約束には縛られる事は少ない】
【だからといって約束の大切さを知らない訳でもなければ無視するでもない】
【それにこの件にほんのすこしだけ首を突っ込んでしまっているならば最後まで付き合うのが正しい姿】

【ゆっくり樹木の幹に背中を預けて、どこか挑戦的に微笑むのは自信の現れか】
【それともどこか健気でさえある彼女の姿を見てか】
763 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2013/05/05(日) 05:07:32.88 ID:GnAaP9UX0
>>762

……ならいいの。

【ぺたんと座った足元、スカートの広がりを気にしたみたいにちょいちょいと直して行く】
【そんな風にしながらもそーっとちらり窺う彼の顔色、感情を窺うみたい――すぐに逸らされるけれど】
【だとしたら。毛繕いめいたその仕草、おとりのよう。きっと本体は、感情を探るような、視線】

面倒臭くないよ、……ないもん

【――少しだけ驚いたみたいに丸くなる瞳は、そんなの思考になかったんだろうことをそのまま示して】
【言い返した言葉が繰り返すなら僅かに弱くなる、ふわーっと溢れるのは、気弱な女の子のそれで】
【ころりころと坂道に投げたボールのように転がっていく気分、扱うには少々気紛れも過ぎて――つまり、それが面倒臭いとも言えて】

【ふらふらと揺らす首は否定を表して、そのたびにしゃらしゃら揺れる黒髪が適当めいたハイライトの輪を被っていく】
【長ったらしいのによく手入れされているだなんてそれこそ余談だろうか、切ればこざっぱりもするだろうに】

――わたしはお父さんの所有物(もの)だもん、いつまでも首輪がいいの
お父さんだってわたしの所有物(もの)だから。ヒドいことしたら生きたまま蕩かしてやる

【ぴしっと伸ばされた背中、これがさも当然という風に紡いでいく言葉は、確かに異常の道を踏んで】
【かつて見せたのだから示すことに何の躊躇いもない、包帯の指先が包帯の首元を撫でる――やっぱり、中身は変わらない】
【ほんの僅かだって零すのは嬉しそうな色合いだ。じわじわと溢れさせるみたいに笑んでみても、内容はおかしいのだけれど】

【――そんな表情が彼の強気めいた笑みを見て、ふわぁと少しだけ呆気取られたような表情が、三日月に照らされる】
【(何でこんなに頑張るんだろう)なんて思うのは思考の裏側、或いは、少しぐらい表情にも出たかもしれない】

…………、……お父さん、わたしよりずっとおっきいよ。紅茶の色した髪なの。

【せっかく整えたスカートだって、それが本命じゃなかったならばすぐに乱される。両の足、ぎゅっと抱える体育座り】
【拗ねたようにそっぽ向いたなら、どんな顔をしているのは見えなくって――言わないつもりだったヒントを足した心境は、何なのか】
764 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/05/05(日) 05:26:18.43 ID:PoChVlz5o
>>763

ふーん……そりゃオレには理解出来ないな
首輪なんかあるだけ邪魔としか思えないし、誰かの所有物になりたいなんてとんでもない。
……ああ、やめようきっとこの筋の話は平行線のままだろうから。

【要するに違う性質の生き物もいるというお話】
【だけど互いが合わなくても多少なりとも理解は出来るし、理解しようとしないことも寄り添うと言えるだろう】
【或いはそれは「諦め」と呼ばれる行為かもしれないが……】

……ん?そりゃ家族は一緒のほうがいいに決まってるだろうから?
持たざる者がうらやましがって言ってるんだから否定なんてしてくれるなよ、そればっかりは流石に凹むからさ

【さくり、と思考の底を分け入るような声】
【普段なら鈍い癖にこういうタイミングでは相手の機微を理解して最適な解を導き出す】
【それは彼が「家族」というモノに憧れているからに他ならなくて】

へー……そりゃあ素敵なヒントをどうも、参考にさせてもらう

【この少女ややこしい心の構造をしている】
【それとも女という生き物は全部こういうものなのだろうか】
【だとすればこの世の半分はそういった「ややこしい」もので出来ていることになる、うん面倒臭いかも】

【でもこんなことに関わるのだってそう多くないだろうしまあいいやと思考を放棄】
【しかしながらこの男は基本的に甘いし物事は思い通りにならないように出来ている】
【つまりは似たような受難はまだまだ続く……かもという】
765 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2013/05/05(日) 05:44:39.59 ID:GnAaP9UX0
>>764

【彼の言葉、自分が思うのとは逆のことばかりが紡がれて、だから返したのは沈黙】
【ただし。完全なものではなくて、言葉を紡ごうとして口を開いたのが数度あった】
【――結果としての沈黙、口を噤んだ表情には、言葉の浮かばなかった苛立ちのようなものも混ざっていて】

一緒だよ、ずーっと一緒。死んでも一緒なんだから

【首を傾げる、そんなの当然でしょうと言わんばかりのその仕草】
【躊躇うことなく言い切るのだろう、死んでも――とは、本当に両者死を挟んだことがあるとか、余談の部類で】

……欲しいって言ってもあげないよ。わたしだけのお父さんなの!

【羨ましがってる――その言葉はひどく真っ直ぐ受け取られて、予防線めいた言葉が張られる】
【半身向けてまでの宣言はよっぽど大事な意味を持つのだろう、じとーっとオッドアイが伏せられて】

……――お父さんにヒドいこととかしたりしたら赦さないからね

【そのまんまの表情で釘を打つ。ヒドいことが何を指すのか不明瞭でも――まあ、傷つけたりするなと、そんな意味なのだろう】
【そんなことをすればそれこそ先に述べたとおり生きたままに蕩けることになる。冗談でなく、本気の言葉】

【――長身、紅茶色の髪。実は正体も明かさないままに会っていたとか。彼女の知り得ないこと】
【まあどちらにせよ情報が増えたなら、探すのもいくらか容易になるのだろう、か――?】
766 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/05/05(日) 06:04:27.07 ID:PoChVlz5o
>>765

(そりゃあなんとも、因縁地味た繋がりだ……ゾッとする)

【浮かべる視線はまるで「遠いモノ」を見るようだった】
【わたしはこちら側であなたは向こう側、そんな単純な話をここまで身近に感じた事はなかった】
【陶酔するような彼女の言葉はやはり自分にとっては理解には遠かった】

人様のモノは要らない、というかそこまで……いやなんでもない

【そこまでべったりとした関係は自分には些か重すぎる、とは続けなかった】
【言わずの美徳だ、話をこじらせる必要もなし近からず遠からずでいこうじゃないかと】

ヒトを狂犬みたいに言うのはなんとかならないのかソレ……
ああ、だけど確かに……こっちにも立ち位置ってモノがあるからその「お父さん」の出方次第でもあるかな
悪いけど手を出さないとは確約しかねるよ勿論善処はするけども。

【彼は、仕えるべき主がいるならばきっと忠犬の部類だ……話が逸れた】

【確約はしかねる、けど善処はするとは酷く曖昧なしかしそれを正直に言うくらいには誠実であり無遠慮】
【抜き身の刀のような鋭さは未だ持ち得ていないけど衣服の下に隠したナイフのような薄ら寒さは備えている】
【であるならばそのナイフは誰に何処に向けられるのか……】

さて、お前さっき蕩かせるとか言ったけど……
まさかオレみたいなのが消化に良い人種だとは思ってないよな?……なんてね
まったく……目が覚めちまった、つーかもう朝じゃねーか

【悪戯な言葉はだけど裏には現実が含まれる】
【自分は黙って首を締められるを良しとはしない、敵対したなら容赦ない】
【そういう意思表示は昇り始めた太陽に溶けるのだろう】

【目が眩む前にとエルフェスは立ち上がる】
【深夜の出会いは朝日と共に終わることになるか】

/眠気がマックスです、続ける感じでも大丈夫ですがしかしここらで布団にインさせてくださいまし……
/申し訳ないですすいません……
767 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2013/05/05(日) 06:24:04.46 ID:GnAaP9UX0
>>766

それならいいの。わたしの、わたしだけのお父さんなんだから。
髪も爪もぜーんぶ、わたしのもの……誰にも、少しも、あげない

【要らないの言葉はつまり盗られないと曲がって、上機嫌めく声音がよく響く】
【浮かべた笑顔で紡ぐのはそれだけの愛を篭めているということで――そこらの女を数段面倒にしたようなのが、この少女】
【全部とひっくるめるのは怠惰からでなく、言うまでもなく対象が全身であること、当然でしょ? とでも言うようで】

……お父さんとに怪我させたなら。お父さんが要らないって言ったなら。
その瞬間からお前、わたしの敵ね。そんな刃物全部溶かしてあげる

……――今なら喋ってあげるの、言いたいことがあるなら、言っていいよ。

【約束しない、善処する、……言ってくれたこと、一応程度にありがたく受け取りはする】
【それでも明確に線引いて、そこを超えたならこうしておしゃべりするような関係性もお終いだと、きぱり告げ】
【彼だってそんな風の言葉を口にするのならば。――なるべくそうならなければいいななんて、どこかで過ぎった】
【これから先が何にも分からないなら――そんな風に、促してみるのだろう。どこか上から目線、だけれど】

食べないよ? そこらへんの人間なんて……、どうしてもって言うなら、少しぐらい考えるけど。
……でも要らない、よっぽどおなか空いてたら分かんないけど……――。

【立ち上がるなら、視線は途中まで追いかけたくせ、中途半端な位置で諦める】
【そのまま風に靡くようにふらと逸れた視線はどこを見つめているのか曖昧なまま、薄らと顰めた眉の表情】
【食べないと返すのはまあ当然のことだろう、ただ――続く言葉を聞いたなら、不安の種を蒔くかのよう】

【立ち去ろうとするならその背中に掛けるのは「ばいばい」なんて、ちっちゃな声ひとつ】
【引き止めるような言葉はないから。立ち去ってしまおうとも咎めるわけもないひとかげ、朝日に影を伸ばしていただけ】


【――彼が居なくなってから数分後のこと、小高い丘の上、ひとりぼっちの木陰、】
【鳥の歌う声が朝日を出迎えて、灰色だった雲が真っ白に染められていく。そんな中に混ざりこむのは、ちいさな吐息】
【すぅと響くのは間違いない寝息で――つまるところ、たった数分の間に寝入ってしまったらしい。ひとのこと、何にも言えない】

/それならここでー。おつかれさまでした!
768 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/05/05(日) 19:12:26.50 ID:PoChVlz5o
>>767

ああ、そういう間柄なら望む所だいっそ気を使わなくていいから楽だ
昨日の友は今日の敵……所詮は他人同士だしその程度の関わりで良し、男は基本身一つがいいしね。

【こちらも彼女の在り方を理解したし彼女もこちらの在り方を理解したことだろう】
【それだけ分かれば十分と軽く頷き返す、嘆息も含まれない故に躊躇いもなくその動作は清々とさえある】
【抜けかけていたナイフをかちりと収め直し立ち上がり背を伸ばす、三つ編みはしめ縄の如くに揺れて】

ふぁあ……ま、正直どう転ぼうと構わないって考えもあるんだけどね

【掌で隠しながら欠伸を噛み殺し小さく呟いたそれは独り言】
【少女の耳に入るかどうか、それさえもどうなろうとどうでも良いのかうろたえる様さえなく】
【ならばただ足を一?進めて草花を手折る】

十分喋ったし言いたいことももうないよ、多分……
それとも遺言でも遺せってか冗談じゃない、――――――いやお前に言っても仕方ないか。

【歩みを止めて振り返る、表情は苦々しくもありしかし笑みも僅かに】
【その感情は諦観に至るには未だ熟し足りない、不確かなモノ】

ああ、拾い食いはやめとけよ腹を壊すぞ……
ついでに精々風邪をひかないように、それじゃあな――――――

【ぶつ切りの思考を正すように首を振りややあってから再び歩む】
【やる気なさげに手を振って、今度は歩みを止めることなく彼は帰る】
【もしかしたらこれが最後の平穏な会話なのかもしれないけど、不思議と後ろ髪を引かれはしなかった】

【所詮醒めた人種なのか、と冷静な自分に罵声を浴びせて】
【寝床に帰る様は雨に濡れた野犬のようでもあったという】

/遅くなりましたが乙でした!
769 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(山梨県) [sage]:2013/05/05(日) 19:37:26.86 ID:X0IvPFYko
>>753

「れいかの姉さんっすね…覚えましたっせ

オレは狩崎シュウイチって言いますって…えっっ!!」


【再びぎゅっと抱きしめられたりと、感情と感覚が目巡るしく変化していき、やっとこさ落ち着いた所で、だ】
【彼女の名前をきけたことが、赤髪としては非常に喜ばしいことであり、嬉しかったから】
【イイこと、に対する期待も含めて、赤髪は喜々とした表情を浮かべたかった──のだが】


【マジックでも見ているかのように、一瞬にして彼女は消えてしまった】
【まるで何もなかったかのような空気が漂うそこには】
【飲み干されたお汁粉の空き缶と、あの甘い香りだけが漂ってた】


/いろいろあって遅くなってしまいましたが、ありがとうございました!
770 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga sage]:2013/05/05(日) 19:56:19.20 ID:lawMVx0Ro
【路地裏――廃材置き場】

【処分に困った不要な物を人知れず捨てていく場所。 時にはヒトだって捨てるような】
【そんな昏く狭い道に不安定に積まれたモノ達は、絶妙なバランスを保って沈黙していた】

う……ん、もう食べられないなぁ……

【壁際、廃材へ寄り掛かって寝言をぼやいたのは、旅の者かはたまた本当の捨て人か】

【チャコールグレイのふわとした長めな髪、閉じられてなお柔和そうな目に、黒縁のメガネを掛け】
【そう汚れてもいない黒の緩いパーカーにダークブラウンのデニム、紺のスニーカーという恰好】
【近くには散らばった菓子、彼自身それと同じ甘ったるい香りを付随させている。 そんな若い男だ】

【彼の後方の壁には、ラッカースプレーで書いたらしい「↓拾って下さい」との文字があったが】
【近くにも似たような画材で派手なアートがあるあたり、不良の悪ふざけで書かれたものだろう】

【現に当の本人はひどく幸せそうな寝顔で居るのだから――暴行されないだけマシと言えた】
771 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(千葉県) [sage saga]:2013/05/05(日) 21:50:36.74 ID:+5/uMz//o
>>770
/まだいますか?
772 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(神奈川県) [sage saga]:2013/05/05(日) 21:56:01.97 ID:TV5jSEWqo
【とある公園、とある広場】
【ビニールシートを敷き、その前に座る若い男】
【スーツ姿に、何故か頭には烏帽子を被るという妙な出で立ちで】

いらしゃーい、安いですよー

【と、やる気のない声を上げる】
【シートの上には、櫻の国の古い言葉が書き込まれた「御札」が何枚か並べられ】
【そして、「開運グッズ」と書かれたダンボール製の看板が立てかけられていた】

【分かる者には、御札からそれなりの魔力が発せられていることに気付くかもしれない】

最近運が悪いと思うあなた!是非寄ってってくださーい

【男の声は虚しく公園に響き渡る】
773 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga sage]:2013/05/05(日) 21:58:13.82 ID:lawMVx0Ro
>>770
/こちらにー!
774 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(千葉県) [sage saga]:2013/05/05(日) 22:03:52.61 ID:+5/uMz//o
>>773
/絡ませていただきます

>>770
【先客――いやこんな掃き溜めに客も何も無いだろう】
【アスファルトを寝床に現を抜かす住民を背に、近くに積もられている廃材へと腰を下ろす】

【齢は十六、七程であろうか、しかしその眼から発せられる眼光と眉間に刻まれた皺は】
【当人を年齢よりも大分上に観せた。それでも尚、十六、七だと思わせるのは、召物が学生服だからである】
【白の生地に濃紺の襟、赤いスカーフ、凡そオーソドックスだと思われるセーラーの配色、デザイン】
【召しているのはやはりと言っていいのか、少女である。なのでこの場所には勿論相応しくない】
【が、この少女は思うほどに場に相違してない。一つ目の要因は前述の顔相、二つ目は手に握られた刀】
【この物々しさが、裏寂れた廃材置き場に彼女を溶け込ませていた】

フー…

【彼女の口から僅かに吐息が漏れた】
【地に伸ばした刀の柄頭に手を置き、目を瞑りながら整えるように呼吸を繰り返している】
775 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga sage]:2013/05/05(日) 22:04:04.53 ID:lawMVx0Ro
/>>773>>771宛てです
776 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga sage]:2013/05/05(日) 22:11:37.30 ID:lawMVx0Ro
>>774

んぅ……レイシー、苦し…………、ん……?

【――微かに聞こえた吐息の音。 どんな夢を見ていたのやら、妙な寝言を零した彼は】
【それでもその音を拾い上げたのか、ゆるゆるとボルドー色の目を開いて、瞬きを繰り返した】
【年の頃は20代後半だろうか、それにしても子犬めいてとろんとした目でいるのだから、まだ寝ぼけていそうで】

え、と……君、だぁれ? ……わ、刀――!

【茫洋としていてもその手の物には流石に緊張を禁じえなかったのか、目を丸く見開き】
【一回り近く年下だろう相手に、怯えたようにずりずり後退しようとして――背後の山の存在を忘れていた】

ふ、え……?

【うつらと見上げた視線の先、積み上げられた家電やら何やらがぐらと揺れて倒れ込むなら、】
【その範囲は存外に広い――ぼうとしている男にしろ、瞑目して集中している相手にしろ、襲い掛かるのは間違い無く】

/よろしくお願いしますー!
777 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(千葉県) [sage saga]:2013/05/05(日) 22:26:18.28 ID:+5/uMz//o
>>776
【暗闇の中で声が響く、ここに着いた時には既にいた男性が眼を覚ましたのだろう】
【返答しようと眼を開けた時に、まず視線に入ったのは男性の顔もよりも、崩れてくる廃材の山だった】
【ここに居れば直撃は免れぬが、一歩下がるだけで簡単に回避できる。それは問題ないのだが】
【気になるのはその廃材の山の麓に居た男性の方である、間単に回避できる距離には居ない】

……

【一瞬躊躇って声を掛けようと思ったが、空を裂き身を後方に飛ばしながら、視線だけを男性に合わせ続けた】

/よろしくお願いします
778 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga sage]:2013/05/05(日) 22:36:09.95 ID:lawMVx0Ro
>>777

【がらがらと崩れ落ちる量は楽観視出来る程度でも無く、視線を向けていた男の姿さえ一度完全に隠れる程】
【まともに喰らったのならば無事では済まないのだろうが――そんな性質の人間なら元よりこんな場所で眠りこけない】

……っはー、ビックリしたぁ――

【未だ埋もれたままなのだろうに、至極元気そうに間抜けな声が上がった】
【続いて、がんと内側から廃材を蹴り飛ばす音。 一瞬遅れてがらがらと崩れた山の中、】
【其処に在ったのは、家電が歪に溶けて交じり合って、青年の上部で屋根めいて固まりと化したモノ】

ふう……君、大丈夫? ……ん? 元はと言えば僕は君にビックリして、それで……
…………まあ、細かい事はいいかなぁ。 けどさぁ、そんな怖い顔して刀持ってたら、驚くのも仕方ないよね?

【――融解・凝固系の能力者。 この状況下でそこまで読み取れるだろう事は間違いない】
【何処か抜けたような青年だが、それでも能力を瞬時に発動しうる程度には、力量を備えた者だ】
【ここまでに好戦的な様子は無いにせよ、少なからず相手を警戒はしているようで。】
779 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2013/05/05(日) 22:42:40.17 ID:JTZdLcyO0

【何時もならば、静寂が支配しているであろう森の一角――――】
【ゆらゆらと揺らめくのは人魂の様な炎で、ピンと立てた指先に其れを宿して森の中を歩くのは、少女と女性の丁度中間の年頃の女】
【黒いローブと、とんがり帽子。所謂、典型的な魔女の姿で】


「ほんっっと、何処に行ったんだろ
幾ら僕の主だからといって、好き勝手されたらたまったモンじゃないさ
隙があったらあの頭をポカッと一発…………」

【愚痴グチぐち――――】
【件の“主”が居ない事を良い事に、連ねる言葉は不満の数々】
【……けれども、その主に勝てないのは理解して居るのだろう。だからこそ漏れる溜息】
【無理だよなぁ――何て呟けば、夜空へと顔を上げて】

【――――視界を遮るのは、一羽のフクロウ。まるで女に問うかの様に、クイッと首を傾げれば】


「お前、僕の主が何処に行ったか知らないか?
――――……そうか。知らないなら、いい。…………役立たず
……にゃっ?!こ、コラ!小便を引っ掛けようとするなァ!!」

【女の言葉を解したのか、ホー。と一声返す程度だったけれど】
【ボソリと呟かれた言葉は、流石に癪に障ったのだろう。バサバサと飛び立てば、まるで蝉のようにみみっちい攻撃】

【――一方の女。まさかの不意打ちに驚けば、帽子の隙間からピンと猫の耳を立たせて】
【焦げ茶色で、癖のあるロングヘア。其れに掛からないようにと、慌てて帽子を深く被るけど】
【静かな森――――騒がしい声は、よく通った事だろう】





【その街のシンボルでもある時計台の下】
【やたらと香ばしい匂いを漂わせる袋を手にした女が、一人佇んでいて】
【纏っている物は所謂巫女装束。手にしているのは――――揚げたてのポテトチップスか】


「さて、今日も特に問題無く一日が過ぎていきますね
――――いえ、時間が過ぎれば過ぎるほどコレの風味も落ちてしまうので困ったものです」

【恐らくは自警団の一人。そして恐らくは見回り中――――の筈なのだが】
【真面目な装いをしながらもその手はひっきりなしにポテチを掴めば口の中に放り込んで】
【……機関等の事もあり、緊迫した状況の中でここまで奔放な者もあまり居ないのでは無いだろうか】
【果たして仕事一徹な者が見たら何と思うのだろう】


「――――後はこのまま何事も無く勤務時間が過ぎていけば良いのですが」

【パリっとまた一枚囓る音】
【近くを通り過ぎる者達の中には白い視線を送る者も居るが、そんなのは何処吹く風で】
【――――人々から送られる視線。そしてその匂いの事もあって近くを通りかかった者の興味を自然と惹くだろう】
780 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(千葉県) [sage saga]:2013/05/05(日) 22:54:00.13 ID:+5/uMz//o
そうか…そんな気はなかったが驚かせってしまったようで済まない

【まず融解した物質、継いで男性の顔へと視線が移る。外傷はなし、瞬時に対応してみせた】
【この時点での力量は未知数と推測するが妥当だろう】

済まないついでなんだが

【手中の刀を腰のベルトへと差す。男性の顔からこちらを訝しんでいるのが伝わる】

もう一つ厄介事を引き受けてくれは

【左手が鯉口へと回る】

しないだろうか?

【親指が鍔を押した――僅かな高音と共に刀身が隙間を覗かせる】
781 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(千葉県) [sage saga]:2013/05/05(日) 22:55:05.47 ID:+5/uMz//o
/>>780>>779宛てです
すいません
782 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(静岡県) [sagesaga]:2013/05/05(日) 22:56:32.33 ID:zKINN1Ea0
>>779
【その森の一角に、とてとてと歩いてくる幼女】
【女性と同じく魔女の姿をしているが】
【顔にはジャックランタンのお面、背中には大きなバスケット、手にはキャンディのついた杖】
【そんなファンタジックでメルヘンチックな姿をした彼女は、女性に向かってこう言った】

「魔女さん魔女さん。お菓子をくれなきゃ悪戯するぞ(トリック・オア・トリート)♪」

【季節外れの台詞である。しかしその幼女の目は、しっかりと女性のポテチを捉えていた】
783 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(千葉県) [sage saga]:2013/05/05(日) 22:58:04.89 ID:+5/uMz//o
/じゃなかった>>778でした、重ねてすみません
784 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(静岡県) [sagesaga]:2013/05/05(日) 22:59:32.31 ID:zKINN1Ea0
//あ、すみません、割り込んでしまったみたいですね…
785 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(千葉県) [sage saga]:2013/05/05(日) 23:03:17.27 ID:+5/uMz//o
/割り込んでないです、こちらが間違えただけです、ほんとごめんないさい
786 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(静岡県) [sagesaga]:2013/05/05(日) 23:03:22.12 ID:zKINN1Ea0
//おっと、違いましたか
787 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga sage]:2013/05/05(日) 23:03:23.87 ID:lawMVx0Ro
>>780

……、……

【柔らかな印象を残す目が薄らと細められて、鯉口へ回る手、覗いた刀身をじっと見据えていた】
【徐にゆらと立ち上がる。 同時に天蓋めいた融解物質製の屋根がバラけて崩れ、彼を妨げる事も無く】

厄介事、って……斬り合い、とかかな?
困ったなぁ、僕、そういう事は苦手なんだけど――

【すうと虚空に広げる手、黒い気配が男の周囲をぐると回れば】
【黒色の魔力めいたものに包まれて、転がる家電や廃屋の一部がふわと宙に浮き上がった】
【それらはそのまま相手に飛来するような様子もなく、ただどろと熱の所為でもない様子で溶け始め】

……引き受けたら、僕に何か良い事でもあるのかな?

【放つ言葉は――穏やかな笑顔のまま、剃刀のように冷たいものだった】
【交渉としか捉えていない。 逆に言えば、何も無いならする価値など無いと言外に吐き捨てている】
788 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2013/05/05(日) 23:06:09.95 ID:JTZdLcyO0
>>782
/おう……分かり辛くて実に申し訳ないです
/上の魔女と下の巫女は別々な場所ですので頂いた絡み文だとちょっとばかし矛盾が生じてしまのです……!
789 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(静岡県) [sagesaga]:2013/05/05(日) 23:09:57.98 ID:zKINN1Ea0
>>788
あ、じゃあポテチのくだりは無かったことにしてください。【季節外れの台詞である】までで
790 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(千葉県) [sage saga]:2013/05/05(日) 23:16:20.36 ID:+5/uMz//o
>>787
良い事か…これといって思い浮かばないな
こちらも仕事でね、上から来た命令を馬鹿みたいに実行してるだけなんだ

【そう云いながら彼女の足幅は前後に肩に合わせて開かれ、重心は大分下へと落ちていた】
【眼光は鋭く、柄を包んだ右手は強く、またしなやかに、添えられていた】

【僅かに覗かせた刀身がいつでも斬撃へと移行する構え――居合いを持って相手と対峙する】

フッ――

【下がった重心が上へと撥ねた、それは地を蹴る力となり、急激に甲と乙の間合いを潰していく】
791 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(埼玉県) [sage]:2013/05/05(日) 23:18:40.15 ID:tggvdJHRo
【ある街の外れに位置する寺社の奥、階段を登った先には小さな拝堂が存在する】
【昼は遠くの山を眺める景勝地。夜は月と街の灯を楽しむ密かな逢瀬の場―――】

【――といっても、深夜となれば人も居ない。そこに、とんとん、と階段を登りくる影があり】

っと……ようやく到着、かの。いやいや、如何にも山を削りだしたようで
おっそろしく登りづらい位置にあるもんじゃから帰ろうかとも思ったが……
……ま、街中でちくと耳にした通りの眺めじゃし、じっくり休んでいくかの。

ふふっ、それに今夜は……中々乙なモノも奉納されとるようじゃし―――。

【腹部の露出したトップスに、ハーレムパンツ。軽装の影は、まさに女性のものだった】
【彼女の特徴的なのは裸足であるのと、銀色の髪――それに毛並み≠持つことだろうか】

【それは、頭部の犬耳と腰元から伸びる2mほどもある尻尾の毛色であり】
【彼女はふとそれを揺らしながら、小さいながらもしっかりとした拝堂へ踏み入った】
【小さくとも堂だ。奉納物も――例えば酒なども在るはずだが、この行動はつまり―――?】
792 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2013/05/05(日) 23:23:30.00 ID:JTZdLcyO0
>>782
【――――帽子を取って、ペタペタと触れば被弾していないかの確認作業】
【ひっくり返して、またひっくり返して】
【……潔癖症なのか、何度か繰り返した後に、やっと安心した様に被り直せば 聞こえる声】


「……何だよチビっ子
僕がお菓子を持ってるように見えるのか?
大体にして、お菓子なら今お前が持ってるじゃ無いか」

【明らかに不機嫌な表情】
【顎でそのステッキを指せば、フンと鼻を鳴らして】
【一瞥程度はするのだけれど、再び帽子を気にすれば、ぴょっこり露わになる猫の耳】


「ジャックオランタンだか何だか知らないけど、後五ヶ月は早いだろ
春が終わったと思ったら、お前の頭の中に移ってただけなのか?」

【中々に口が悪い娘。妙にトゲトゲしい口調は、その性格を知れるというもの】
【被り直してツバの位置を調節すれば、今一度少女へと視線を移して】
【それでもきっと、高圧的な態度は変わらない】
793 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/05/05(日) 23:25:52.65 ID:q5pzFT/D0
【どこかの街中で、一箇所だけ異常に明るい場所があった】
【サイレンが響き渡り、野次馬がとある建物を中心に囲んでいる】
【その建物は...燃え盛る何かの施設】
【それがどんな施設だったのかは炎に囲まれた今となっては推測する事もできない】

【これは事故などではなく、悪意が引き起こした放火である】
【それは 「桐田 善二」 この名前が炎で書かれていたことが物語る】

【そこからほんのすこし離れた路地裏で、男が一人壁にもたれて佇んでいる】
【髪型は逆立つ短髪、服装は血のように赤黒いジャケットに、色落ちしたジーパン】
【そしてなにより目立つのは、ジャケットの下にまかれた赤くにじんだ包帯か】
【それとも...悪意以外に感じられることの無い目だろうか】

チッ...
こんな状態じゃあ、あまり派手なことはできねぇか...
しばらくの間は休むしかないか

【ポケットからタバコを模した駄菓子を取り出して、くわえる】
【言動と、少し荒い息遣い、そしてなにより少し焦げたジャケットがこの男のしたことを物語っている】

【すこし路地裏をのぞけば見える距離で、男は佇んでいる。隠れるつもりは無いらしい】
【赤いジャケットは、闇夜の中でよく目立つ。正義感のある人物なら、なにかしらこの男に近づこうとするかもしれない】




【夜になって、静寂が包む公園】
【その公園のベンチの上で少年が一人、気持ちよさそうに眠っている】

【簡単に壊せてしまいそうなほどに小さく、幼い体。その上に全身を覆うサイズの薄汚れたシャツ一枚だけを着ている】
【シャツだけでなく、本来なら綺麗で合ったはずのもこもことした白髪も薄汚れている】
【この風貌から、いわゆる浮浪児というやつらしい】
【それでも少年の寝顔は普通の少年となんら変わりない、可愛らしい寝顔をしている】

【あったかくなってきたとはいえ、まだまだ肌寒い夜】
【そんな夜に寒さを和らげるものはシャツ一枚だけ】
【幼い体にそんな状態では、色々と心配を誘うだろう】
794 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga sage]:2013/05/05(日) 23:26:18.20 ID:lawMVx0Ro
>>790

仕事……? 嗚呼、もしかして、カノッサ機関とか?
さぞかしつまらない人生だろうね? 誰かに言われた事しか出来ないなんて、僕は嫌だなぁ

【どろと溶けた物質の一部が結合し、三本の歪な棘めいた槍を形勢】
【相手が地を蹴ったと同時、瞬時に男が腕を振るえば、それらが弾け飛ぶようにして飛来するだろう】
【けれど相手が間合いを詰める方が恐らくは早い――槍自体も大振りなのだから、合間を縫う隙くらいある】

【だが、同時に男は溶かした物質の残りを片手に収束させていた】
【形成されるのは歪なチェーンソーである。 汚れたオイルを散らしながら鋸が回転を始め】
【刀に相対するように構え、槍が突破された際の備えとしていて。 一見すれば万全に見えたが、構え自体は素人のそれだ】
795 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2013/05/05(日) 23:39:26.63 ID:eqZUbJzYo
>>791
【女がそれに気付くか気付かぬか───先客がひっそりと、そこにいた】
【夜に紛れる黒尽くめが、社に寄り掛かるように、片脚立てて座っていた】

───バチあたんぞ、犬女

【彼女の言葉から真意を読み取ったか、怠そうにうな垂れた頭から忠告の声】
【そこにいたのは───】

【黒いビジネススーツ、黒い革靴、爪痕みたいな模様の超絶にダッサいネクタイ】
【疲れた目をした、無精髭面、黒い髪を後ろに撫で付けた髪型の男だ】
【その右目には眼帯を───『紅い剣を咥えた黒い狼』の紋章が刻まれた黒い眼帯を掛けていて】
【機械的な柄を持つ刀を、これまた機械的な鞘に納め、ベルトの左側に挿している】

【暗い夜の中に、明かりが無くて更に見えにくいが、男はどうやら手傷を負っているようであって】
796 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(静岡県) [sagesaga]:2013/05/05(日) 23:46:38.17 ID:zKINN1Ea0
>>792
「いやいや、私の頭は常秋だよ〜〜」
【しかし、その毒舌を気にも留めない幼女。意外と逞しい】
「私の中ではいつでもハロウィンなの。それに魔女のお姉ちゃんだってそんな格好してるじゃない」
【幼女は女性の格好を仮装だと思っているようだ】
「魔女のお姉ちゃん、お菓子持ってないの? 残念だなぁ……」
【と、露骨にがっかりする幼女】
「じゃあ仕方ないなぁ。代わりに私がお菓子をあげる。お姉ちゃんも魔女だしね☆」
【と言うと、幼女は自分のバスケットをあさり】
【飴を手渡した】
797 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(埼玉県) [sage]:2013/05/05(日) 23:50:15.72 ID:tggvdJHRo
>>795

―――のわあっ!? ちち、違うぞ!違うのじゃ、うむ!
別に儂はお堂からちくと吟醸でも頂いて景色を肴に一杯なんて考えとらんからなッ!?
あ、あまりに無防備に開けっぴろげなので防犯の観念からしてだのぅ……?

……と、というかお主はアレか?人かの、それとも……――――

【ビクぅ!と身を震わせ、尻尾も硬直させた後、出るわ出るわ弁解の言葉】
【勿論それらは嘘であるし、多少頭のネジが足りていないのか言葉も漏れ出ているが】

【そして、また1つ勘違いもしていた。『――か、神かなんかかの…?』というそれである】
【何処の世界に俗物的な格好をした神がいるのかは分からないが、まさか見えていないはずもない】
【差し込む明かりと獣人の影の境目に、彼女の青い双眸が輝いているからで】

…………、……――――血の臭い?

【そんな中、嗅覚が優れているが故に手傷にもすぐさま気付き、すんすんと鼻をならす】
【神が流血するのか。それは分からないが、かの獣人はそろそろと男性へ近付いて行こうとするだろう】
798 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(千葉県) [sage saga]:2013/05/05(日) 23:57:08.78 ID:+5/uMz//o
>>794
【飛来する斬撃、能力者と対峙した際に良く見られる攻撃の一手】
【動きは直線的、至近距離での刃の応酬を旨とする彼女にとって単体の出来事としてかわすのは易い】

【だが気になるのは大槍の隙間から見える、対象が精製した獲物だ】
【欠けが怖い刀身故というのはあるが、構えが素人臭すぎる。恐らく誘ってのことだろうか?】
【こちらの動きは一瞬止められれば充分、その僅かな隙で十分に仕留められるであろう手段を持っているという所か?】

(刀を投げるか?)

【一瞬よぎる。勿論過ぎるだけだ。彼女はそんなことはしない、何故なら】

(私の獲物はこれかしないからな――!!)

【彼女の歩みは止まらない、迫る槍の一本目を下に往なし、重心ごと乗り上げる】
【そこに回転を加え、その旋力で二本目の槍を横に薙ぐ、着地と同時に体を横に回転させ】
【槍を刀身で受けつつやり過ごした。これらの動作は総て、真正面から受ければ刀身を傷めかねない故である】

【槍を全てかわしたのを確認すると更に相手へと迫っていく】

(やはり“アレ”が厄介だ――)

【上段から下段への斬撃を放つと見せかけて、ワンステップで相手の横へと入り】
【下段から掬い上げるように頚動脈を狙う】
【彼我の身体能力差はわからない、このフェイントがどんな結果を生むのかも】
799 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2013/05/06(月) 00:07:53.99 ID:6UAilGEy0
>>796
「……何処が秋だよ。ああ、お前の頭の中の葉っぱが全部落ちたっていうなら秋かもね
落ち葉になってどっか吹っ飛んじゃったんじゃないの?」

【じっとりとした視線。まるで小馬鹿に――――】
【否、完全に馬鹿にしたような其れであって】


「頭おめでたのお前と一緒にしないでよ
僕は職業としてこの格好をしてるの。使い魔でもあるから、その格好
大体にして、魔女ってお前自身がもう分かってるじゃん」

【ぶすっとすれば、そっぽを向いてしまう】
【そんな中、手に当たる固い感触に気付けば――――】
【一度は握るのだけれど】


「“も”じゃないだろ
僕は魔女だけど、少なくともお前は到底魔女なんかに見えないし
……別に要らない。お前見たくお菓子好きでも無ければ、今食べたいとも思わないし」

【冷たい言葉と共に突き返すのか】
【罪悪感なんて見せない、それこそ猫のように気分屋な性格】
【ますます目を三角にしたならば、五月蠅い。だなんて】
800 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2013/05/06(月) 00:08:30.50 ID:11d+ZFq1o
>>797
…隠すの下手過ぎんだろ、つーか本当に罰当たりだな
───ま、置いといても無くならねぇし、俺がどうとか言う話でもねぇけど

【分かりやすくビックリ図星な反応を見せた女に、呆れ半分で言い返し、溜息を一つ】
【おもむろに煙草をポケットから取り出して、咥えようと───】

───バカじゃねぇの?
こんな物騒な神がいるかよ、そんな神こっちからお断りだぜ

【煙草を咥えようとする手を止め、眉をしかめ女を見た】
【こんなスーツを着た神なんている訳がないだろうと、不機嫌そうな悪い口で否定すると、やっと煙草を口に咥え】

…悪ぃな、夜の一杯に水さしてよ
もう少し休んだら動けっからよ…

【血の匂いが不快になったかと苦笑いしながら答えると、煙草に火を点け紫煙を吐いた】
【『少し休んだら動ける』と語るその傷は、余り浅い様にも見えず、スーツが裂けて皮膚から血が滲んでいるような細かい傷から、擦り傷や、額なんかには殴打痕等、とにかく多岐に渡る物が満遍なくだ】
【まるで戦争でもあったのかと言うくらいの傷、しかしそれでも慣れた様子なのは、つまりそういうことなのだろう】
801 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga sage]:2013/05/06(月) 00:15:06.67 ID:z7IX8Dh0o
>>798

【みすぼらしい構え方に策略の欠片でも入っていれば良かったのだが、生憎この男はそう達人でも無かった】
【相手が躱し切るまでの隙に動けもしなかったのがその証左。 先だっての言葉は実際の所、謙遜でも何でもない本心】
【――それでも、相手が刀を傷めぬよう動いている事は、何となしに察していた】

【上段から降り掛かる一撃にしたって、まさかフェイントがあるとは予測していなかった】
【上への防御として上げたチェーンソーは結果的に虚空を切って、視線が横へ飛ぶ相手を何とか捉える】
【相手は年で言うならこの男の一回り下だろうが、技量では二回り上を行くのだろう】

【では、彼は技量の無さを何で凌いで生きてきたか? 簡単だ、生まれ持っての、のらりくらりとした度量だけだ】

……頸? ッ、危な、――!! 

【下段からの一撃を、躱し切るとも行かず頸の薄皮を裂く程度に喰らってしまうのだが】
【それにしたって、反応が遅れたにしては上手く致命傷を裂けていた。 まるで誰かが囁いたよう】

【そして――恐らくは相手をギリギリまで引き付けているのだろう位置取りの中、】
【振り上げたままのチェーンソーを思い切り降ろす、その先は――彼女の躰ではなく、その手の“刀”】

【得物がそれだけであるのなら手っ取り早く戦力を削げるだろうし、他の手にしたって彼女自体を切るのは好ましくなかった】
【命を奪われかねない状況下でもそんな考えでいられるのだから――甘いといえば、甘いのだが。】
802 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(埼玉県) [sage]:2013/05/06(月) 00:24:11.52 ID:G0IVDWL0o
>>800

ほうほう、神ではないと……む?ではなんじゃ、恐れることはないのう
まったくお主というやつは儂を驚かせおって、はた迷惑な男ちや。

【タバコを取り出す男にしかめっ面を返しながら、獣人は勝手に安心し、胸を撫で下ろす】
【そして近付いて傷を確かめればそれについて何を言い立てるでもなく】
【犬とは違った獰猛そうな笑みを向ければ、ぷいと顔を背けて奥へ向かう】

……しかしのー、人を馬鹿呼ばわりとは中々感心せん奴でもある。
そんなだから阿呆のごとき怪我をして、しかも医院とお堂を間違えよるのじゃよ

っと。さーて男、今直ぐにタバコを消さねばすこぉしばかり損した気分になるぞ?
いや別にの、もう遅いからあくまで声だけはかけといたとかそういうわけではないちや
とりあえずちくと目を閉じとけ。後でうだうだ言うても知らんからの〜……――――。

【そんな事を曰わりながらガサガサ、と奉納物を漁れば、手にするのは一升瓶】
【銘すらもないそれは神職の手作りか。相当にキツイ酒と見え、彼女はその口を開け】

【グビっ=\―両手で支えながら直接口に酒を流し込む】
【といっても飲みはしない。口に含んだまま、一升瓶片手に男の前に戻ってきて】
【そして―――後は想像に難くないだろう。消毒のつもりか知らないが、彼の全身へとその酒を吹きかけようと――!】
803 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(静岡県) [sagesaga]:2013/05/06(月) 00:37:45.36 ID:hjyv5aFs0
>>799
「どこもかしこも秋でしょ? 私の頭、中身がいっぱい詰まってて『実りの秋』ってかんじだし!」
【自分で言うか、と突っ込みたくなる台詞】
「ていうかお姉ちゃん。さっきから『落ち葉になってどっかに吹っ飛んだ』だとか『頭おめでたのお前』だとか〜
子供相手に何ムキになってるのよ〜。うわー、大人気ない! 大人気ないな〜! お姉ちゃん実は私より年下なんじゃないの〜?」
【かなり腹の立つ幼女である】
「私は魔法幼女プリティ☆ハロウィンだよ!」
【痛々しい。プリティとか自分で言ってるあたり特に。幼女でなければ許されないだろう】
「えー、そんなこと言わずに受け取ってよぉ、私の気持ち☆」
【と、女性が飴をつき返した瞬間】
【飴が大きな音をたててはじけ、幼女と女性の間で色とりどりの紙ふぶきを撒き散らした】
「森永清花のドキドキ悪戯お菓子シリーズ、『爆発キャンディーくす玉タイプ・スペシャルバージョン』☆」
『イタズラ大成功☆ デモナイナ。ノリ悪イゼ、ネーチャン。マッタクソンナカオバッカシテタラアットイウマニ老ケチマウゼ。モット穏ヤカニ生キヨウゼ、オレッチミタイニナwwwwww』
【そのくす玉から出てきたであろう鳩サブレーが、憎たらしい顔と声でそう言った】
「まったく、人の悪意(こうい)は素直に受け取るものだぞ、お姉ちゃん☆」
804 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(神奈川県) [sage saga]:2013/05/06(月) 00:38:16.76 ID:gemMgWuBo
>>793

/まだいらっしゃいましたら絡んでいいですか?
805 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga ]:2013/05/06(月) 00:42:01.91 ID:OH5Yg1D60
>>804
//大丈夫ですよー
806 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(神奈川県) [sage saga]:2013/05/06(月) 00:44:21.62 ID:gemMgWuBo
>>805
/ありがとうございます!
807 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2013/05/06(月) 00:45:24.62 ID:11d+ZFq1o
>>802
…うるせーな、犬だか人だかわかんねー格好しやがって
別に怪我したくてしてる訳じゃねぇし、神頼みで治すつもりでもねぇよ

…つーか何だその嫌な予感しかしねぇ笑い方と注意は
おいこらやめろ、絶対やめろよそういうのいら───

【嫌そうな女に、しかしバカにしたような突っぱねる態度は改める事無く、細く吐いた紫煙が渦を巻く】
【苦笑いを浮かべて、言い返す余裕はあったが、ニヤリとした女の表情と不可思議な忠告に嫌な予感】

【酒を口に含んだ女を見ると笑みを引きつらせ、最早振りにしか思えない拒否を───】

【次の瞬間、盛大な水音が弾けて、犠牲になった男は───】

……俺が何したってんだ………

【なんか生ぬるい液体でびしょ濡れに、強い酒の匂いに包まれて、煙草なんて消えているに決まってる】
【酔う所か、愕然とした様子で、呟いた】
808 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2013/05/06(月) 00:48:14.51 ID:6UAilGEy0
>>803
「ムキになっているように聞こえてるお前がまだ子供なんだよ
客観的に自分の事が見えてないだけだろ?
……後、別にお前の名前も聞いてない」

【涼しい顔――――とは言い難いけれど】
【少なくとも、性格が穏やかになる兆候は無い……というよりも、元よりこんな憎まれ口を叩く性格なのだろう】
【折角名乗ってくれた其れすらも、必要の無いことだと吐き捨てて】

【雨が弾けたとしたならば、丁度その頃だろうか】
【――そして、未だにサブレは女性の手の近くに居るのだろうか】
【だとしたならば、命。もといサブレ人生が危ない】


「――五月蠅いな。泣かせるぞ?
後、其処の鳩。悪いけど、僕には老化の概念が無い。寿命はあってもね
元々が猫だったんだよ。其れが、契約したせいでこんな姿
まるで人間みたいな手足が出来て、歩きづらい事この上無し。……僕からした事だから別に良いけど」

【手を伸ばす先は、無論鳩サブレ】
【もし掴むことが出来たならば――見るも無惨な姿へと変えられてしまうのだろうか】
809 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(神奈川県) [sage saga]:2013/05/06(月) 00:51:54.97 ID:gemMgWuBo
>>793

【公園を歩く1人の女性】
【20歳前後で、金髪のセミロングに灰色の瞳。小さなリュックを肩にかけ】
【シルバーグレーの作業着の上下に、白衣を羽織り、黒いワークブーツを履いている】

おや……ふむ、これはこれは

【女性はベンチで眠る少年を見つけ、しばらく観察するような目でジロジロ見つめ】
【にやりとして、近づく】

こんばんは。こんなところで寝てたら、風邪ひきますよ?

【そして、笑みを浮かべながらそこそこ大きな声で少年に話しかける】
810 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(埼玉県) [sage]:2013/05/06(月) 00:58:25.46 ID:G0IVDWL0o
>>807

【霧にも似た細かさとなった上等な酒は、しっとりと男性の身体を濡らすだろう】
【それは想像できた。と言うか、そうするために行為≠ノ及んだのが想像できる】
【何故か?一言で表すのなら『笑顔は雄弁だから』に他ならず】

ま、理由の1つとして……儂の目の前でタバコを吸うたじゃろ。
当たらずとも遠からずとは言え犬の前で、じゃ。嗅覚が優れておることくらいは知っておるな?

そして第二に、儂は酒が好きじゃ。ついでに、詣でる者も嫌いではない
ふふん、先ほど儂が言うた事を覚えておるかの?『盗人ではない』のじゃよ
そらよく見ておれ男、なんせこのお堂の主とはまさしく―――このお稲荷様≠カゃからのう

【言葉の直後、酒を床に下ろした獣人の姿がほんの一瞬だけまばゆい光に包まれて】
【そして収まれば、そこに居るのは姿の変わらぬ彼女のまま。脅かしか、とも思われたが――】

【――よく見ると、長い尻尾が一本から四本に増えていた。いや、それだけだ】
【お稲荷≠ニ言われれば、まあ見えなくもないが――そもそも、狐は銀の毛並みをしていないし】
【じりっ、と男に肉薄して笑うその顔や瞳は、どちらかと言うと狼のようにも思える】

【さて一挙に接近を試みるこの存在、可能であれば男の両肩を掴もうとするだろう】
【喰らうつもりか――にしては、怪我が有れば肩は避けて腕にするのだが――はて?】
811 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/05/06(月) 01:05:52.42 ID:OH5Yg1D60
>>809
【んー…と少しうなった後に目をこすって、目が覚めた】
【すると見えたのは見知らぬ女性。一瞬驚いた顔をするが、すぐに普通の表情に戻って】

あ…
休むだけのつもりだったのに、寝ちゃってたみたいです…ありがとうございま..す

【眠気が抜けきってないのだろう。途切れ途切れに言葉をつむぐ】
【そして言葉を言い切ってまもなく、次に聞こえてくるのは腹のなる音】
【音の主は勿論この少年で。少し顔を赤くしてえへへ、と照れ笑いをして、】

ごめんなさい…
今日はなにも食べてないんです…気にしないで下さい

【ぺこっと頭を下げて、謝罪の言葉を述べた】
【こんな風貌で、気にしないでくれと言ってもむしろ心配をかけてしまうか】
【少年も口では平気だといってもそんなことは無いらしく、また腹が鳴った】
812 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(千葉県) [sage saga]:2013/05/06(月) 01:08:15.97 ID:UD8gTSP7o
>>801
(――チッ、かわされたか)

【空を切る切っ先のあまりの頼りなさに思わず舌が鳴る】
【そしてかわされたという事は次いで待ってるのは】

(もちろんくるよな)

【中途半端に搦め手に反応されたのが却って厄介になった、攻撃に移る一動作を省略させてしまったのだ】

(武器狙い…!)

【迫る斬撃の軌道から瞬時に相手の攻めを予測する】
【彼女が頚動脈を狙ったのはより少ない動作、力で致命傷を負わせる為である】
【それはつまり、相手の次の一手を警戒しての事だ。が、それでもタイミングが良すぎた】
【今からでは身体事かわすのは不可能だ。残された道は一つしかなかった】

(武器を狙いに来た事を逆手に取る…)

【僅かに前に出る、振り上げた刀は動かせなかった。武器を狙ったからといって】
【それを動かせば対象がずれる保障はどこにもない】
【刃をどかせば、回転する鋸はそのまま下へと伸びていき、脚位は易々と切り裂く】

【後ろ脚を前に出す動作で肩が入り、自然に刃の位置が動く】
【迫る鋸の軌道上にあった刀身の位置に柄が置かれる】
【“茎受け”と呼ばれる柄とその中の刀身によって斬撃を受ける技】
【柄に接触した鋸が歪な音を挙げ、火花を散らす。彼我の距離は息が掛かりそうな程に近い】

【その中で彼女は柄を更に前に押し出していく、当然鋸は柄へと喰い込んでいく】
【回転が鈍りこそすれ、止まる事はない。刀の刀身を首筋に向かい力任せに押していく】
【鋸が柄を切り裂き身を切り裂くが速いか、無理やり伸ばしていく刀身が首筋に喰い込むがが速いか】

【迫り唸りを挙げる刃を目前に、唯、相手の首筋だけを眺めていた】
813 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(神奈川県) [sage saga]:2013/05/06(月) 01:15:03.79 ID:gemMgWuBo
>>811

【女性は笑顔を崩さないまま、起きた少年と話す】

休むだけって、こんな夜中にこんな公園で?
家には帰らないんですか?

【憐れんでいるような顔はしない。ただ、興味があるといった風だ】
【突然の腹の音に、女性の笑顔は少々驚いた表情に変化する】

あらあら、えーっと、まだあったっけな

【女性はリュックを開き、ゴソゴソと中を弄り】
【食べかけの板チョコレートと、何故かタブレット端末を取り出し】

はい、ちょっと欠けてますけど、これでよかったらどうぞ

【チョコレートを少年に差し出した】
814 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2013/05/06(月) 01:18:42.39 ID:11d+ZFq1o
>>810
…俺の知ってる犬は、煙草吸ったくらいで酒吹き掛けてこねぇし、そんな嫌らしい顔もしねぇよ

【今までの硬直は言わば驚愕から、それが収まってくれば、今度はだんだんと苛立ちばかりが浮かんでくる】
【湿気ってへたれた煙草を、名残惜しく指に挟んだまま、眉をピクピクさせて】

あのなぁ、酒が好きだとかは何の理由にもなってねぇんだよ
…何言ってんだお前、開き直るにも───

【言い返す言葉を遮り、眩く輝いた光───何が起こるのかと警戒し、目を細めながら、闇夜の中の光を見やる】
【───光が収まった時、そこにいたのは───別に何も変わっていない女の姿…いや、尻尾が増えている】

───って、尻尾増えただけじゃねぇか

【妖狐は尻尾の数が増えれば力が強くなるとも言うが、この男からすればその変化はただのこけおどしにしか見えない】
【拍子抜けしたように呟いた男を掴む女───肩でも腕でも傷だらけだ、どこを掴もうがどうしても傷に触れる】

【逃げようとせず掴まれた男は、「お次は何だ?」なんて、挑発にも似た啖呵を切るが】
815 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/05/06(月) 01:29:59.12 ID:OH5Yg1D60
>>813
家…

【家、と聞くと少し苦い表情になった】
【薄汚れた姿からわかるようにこの少年は浮浪児。家など無い】
【その上にこの少年には親の顔すらわからないのだ】
【それゆえ、この少年には家とか家族を連想させる言葉はつらいものだった】

僕、家どころか親の顔も知らないんです

【声のトーンは暗いまま。それでも強がるように笑ってみせる】
【でもそんな暗い雰囲気はすぐに消え去った】
【女性がチョコレートを差し出すと同時に目を輝かせて】
【「いいんですか!?」と声が出るころにはチョコレートはすでに少年が持っていた】

【なぜか取り出したタブレット端末には特に何も言わなかった】
【浮浪児である少年にはタブレット端末が何かすらわからなかったのだから】
【少年のする事といえば、ただ首をかしげて不思議そうにタブレットを眺めるだけ】
【それもチョコレートをかみながら】
816 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga sage]:2013/05/06(月) 01:31:00.97 ID:z7IX8Dh0o
>>812

(これは完璧殺しに来られてる、よねぇ……こんな年端もいかない子が、嫌な世の中だよ)
(……“平等なる不幸”、それが叶ったなら、こんな争いも無くなるんだよね? レイシー……)

【わざわざ凶悪なチェーンソーを顕現し振り被ったのは、それで少しなりとも怯んでくれれば、等という甘えがあっての事だった】
【性差故の体格差にだって期待位していたのかも知れない。 けれどそれ以上に、相手の静けさ――殺気は、意にも介さぬように強い】

ちょ、ッ……! それじゃ君が、!!

【柄で受けられること、攻撃する側にこんな動揺の声を上げる理由は普通無い筈なのだが、】
【この男の場合は受ける側の事しか考えていない――早い話が、柄とは当然手で掴んでいる場所だから】
【つまりは、回転鋸が彼女の指を切り落とす可能性。 ぎゅイん、歪な音を上げて回転がぴたりと止められた】

う、く――ッ!!

【ぎじゅ、と肉を抉る刃は、それでも間一髪で頸を避けた肩口を切りつけるが】
【それでも肉薄する距離の中、「ゴメンね」と一言零せば、相手が首筋だけを見ていることを幸いにして】
【その腹部を思い切り蹴りつけようとし、失敗したとしても肩をより抉る結果になろうが、彼は無理矢理後退――そして、逃走の手を選んだ】

【――先の槍にしろ、回避のお膳立てのように飛ばしていたのだから、馬鹿にしているとも取られるか】
【もっとも、初めから戦う意志など無かったのだから、彼としては当然の行動であったのだが。】
817 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(静岡県) [sagesaga]:2013/05/06(月) 01:31:43.93 ID:hjyv5aFs0
>>808
「きゃはは、何言ってるのさ。私はどう見たってロリロリした可愛らしい子供じゃない☆すごく客観的だよ。
それに、ムキになってなくとも子供相手にきっつい当たり方だよねぇ。自分を客観的に見れてないのはお姉ちゃんの方じゃない?
すっごく『ガキっぽい』よ。それとも仕事でのストレスを私で晴らそうって魂胆? もしかしてまさかとは思うけど、いわゆる『こーねんきしょうがい』ってやつ?」
【とことん腹の立つ幼女である。幼女でなかったら殴り飛ばされているところだ】
「んもう。鈍いなーお姉ちゃん。『人の名前を聞くときは、まず自分から名乗りな』って言葉、知らないの?
つまり逆に言えば、『相手が名乗ったら自分も名乗れ』ってことなんだよ? さ、貴方のお名前は?」
【と、名前を聞いてくる幼女。この幼女は魔女の名前が気になるようだ】
「泣かせる? どうぞどうぞ、泣かせて御覧なさい。あたり一面に響き渡る声で号泣してあげるから。
『嗚咽をあげながらしくしく泣く幼女と、それを睨んだような目で見下ろす魔女』。世間はどっちに味方するかなぁ〜?」
【ニヤニヤしながら憎まれ口を叩く幼女】
「ヘェ、ネコネェ。ソイツハ…ッテオイ、マテ、ヤメロ、話セバ分カル。ヤメテクレ、後生ダ、話シ合オウ、ナ?
ア、争イハ何モ産マネーゾ、ダカラソノ手ヲギャー!」
【鳩サブレは粉々に砕け散った。ただ憎たらしい顔と口で喋るだけのお菓子に、抵抗する術などあるはずがなかったのだ】
「は、鳩サ無礼ーーっ!! うう…お前はいい奴だったよぉ…」
【他人に対して無礼な口を叩くから鳩サ無礼。駄洒落である。壊滅的なネーミングセンスだ】
「ぐすっ…せめて弔ってあげるからね…」
【と、あろうことか幼女は女性の手に口をつけ】
【そのまま砕け散った鳩サブレを舐め取ろうとしたではないか】
【アグレッシブな幼女である】

818 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(埼玉県) [sage]:2013/05/06(月) 01:34:05.83 ID:G0IVDWL0o
>>814

まーまーそう怒るでないっ!苛ついたのは儂も同じじゃから、の!
お主の数百倍ほど鋭敏な嗅覚でヤニのアレを嗅ぐのは拷問なのじゃよー?
あ、ちなみに儂は犬ではなく狼じゃ。獣人というか、妖怪だがのう……

……で、そんなひどい仕打ちを受けて尚、意味もわからず傷だらけのお主を
事もあろうに佳き人が奉納した神酒を使うて消毒してやり、あまつさえ―――ふふん。

【男性の突っ込みの通り、変化点は尻尾の数だけ。雰囲気も何も、ほかに変化点は見て取れず】
【さり気なく自らが犬でも狐でもなく狼だとこぼしつつ、結局は傷に触れる形で掴みかかり】
【しっかりと両手で相手をホールドすれば、やがて尻尾の1つがすぅ、と光に変化し――】

お次はのう、お主の自然回復力を高める気≠送り込むのよ
下手に集中だの脱力だのするでないぞ?特に害は……まあ、多分無いから、の。

【その光が狼の両手を通し、男の肉体へ流れ込もうとする。それをもし受け入れれば】
【光の粒子はやがて全身に行き渡り、僅かな痒みと熱を持って身体を覆い、浸透するだろう】
【それは人の肉体が傷を治す力を高めるものであり、何か能力のようにも思えて】

……とまあ、つまりは善いことも悪いことも釣り合いを持たせるのが儂の流儀でのう
酒を盗るのが悪の一、お主をちょいとばかし治療するのが善の一なのじゃよ。

酒を噴きかけたのは、単に消毒じゃとも。ま、直ぐ乾く故そうそう怒るな
逆に傷は今直ぐに治りはしないが、ほんの数日すれば余程で無ければ治っていくじゃろうな
……なんじゃ、儂の自己満足に付き合わされて不満かの〜?

【―――最後の一言は、相手がしかめっ面でもすれば発せられるもの。そうでないのなら、聞き流すのが良いかもしれない】
819 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(神奈川県) [sage saga]:2013/05/06(月) 01:38:20.91 ID:gemMgWuBo
>>815

そうですか……家、無いんですね

【女性にとっては大体予想は付いていたのだが】
【明らかにシュンとした様子に少しだけ、心が痛んだ】

ええ、どうぞ召し上がれ
ただし……

【女性が再び笑顔を浮かべる】

タダじゃあ、ないですよ?
あ、もちろんお金を取るわけじゃありません

【そう言って、タブレットから切り離したタッチペンを手に持ち】
【何かを書き込む姿勢を取る】

貴方のことを教えてください
そうですね、まずはお名前から♪
820 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2013/05/06(月) 01:47:04.62 ID:6UAilGEy0
>>817
「世の中にはね、ちびっ子好きとちびっ子嫌いが居るんだよ
僕はその嫌いな方。お前がどう喚こうが、ただの鳴き声にしか聞こえないんだ
だから……黙ってろ、ガキ」

【子供相手に此処まで言う輩も輩である】
【詠唱を始めれば、辺りに出現したのは一冊の本で】
【もう、視線を向ける事も無くなったけれど】


「勝手に名乗っただけだろ?
僕はお前の名前を尋ねても居ないし、同意の上でいった訳でも無い。一文字だって教えるもんか

……そう。それなら好都合。此処から町は遠いし、通りすがりの人間よりも魔物や獣の方が多い
お前の五月蠅い声に集まったヤツ等は僕何かよりも、美味しそうなお前の味方をしてくれるだろうね」

【何だか掌の中で砕けた音がするけれど、気にしない】
【それ所か、にぎにぎと握ってただの粉末にまで変えてしまうのである。大人げない】
【彼、或いは彼女の後生なんて存在しなかったのである】


「――――ッ!!僕に触るな!
……お前なんか、獣に喰われればいいんだ」

【猫は触れられるのが嫌い。だなんて逸話があったりなかったりするけれど、少なくともこの女性は嫌いな方で】
【心許さない相手には、過剰なまでの拒否を見せるのだろう】
【今にも噛み付きそうな。それこそ殺意の籠もった目で睨めば掌に付くカスを叩き落として】

【別れの言葉なんて、言う事も無く】
【強いて言うなれば、最後の言葉を分かれ言葉と取る――――か】

/そろそろ落ちさせて頂きます―
/有り難う御座いました―!
821 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/05/06(月) 01:51:02.59 ID:OH5Yg1D60
>>819
…へ?

【ただじゃあないと聞いて身構える】
【当たり前だがこの少年は何も持っていない。しいて言うなら初めての友人からのプレゼントぐらい】
【もちろんそんなものは渡せない。なら払えるものといえば体ぐらい】
【しかし望まれたものは意外なもので】
【名前ぐらいは減るものでもないし、教える事に抵抗はないが…】

名前…あ、はい
僕はサニィっていいます
でも、どうして僕なんかの名前を?

【しかし初対面の自分の名前を聞かれることに疑問を持たずには居られず、すこしと惑った話し方になった】
822 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(千葉県) [sage saga]:2013/05/06(月) 02:02:31.72 ID:UD8gTSP7o
>>816
【地と脚と、布同士の摩擦音、僅かに傾く重心。目線は首筋に釘付けになっているが】
【それはつまり鋭敏化された意識が、この至近距離では相手を把握しやすいことの表れだった】
【寧ろ視線を彷徨わせる方が危ない。経験則もある、鍔迫り合いの様な状態になった時】
【あまり慣れてない者は“第三の手”と言うのを選んでしまいがちだ、しかしその様な状態で蹴りを出しても】
【近過ぎる為大した威力は期待出来ない上、何より自ら踏ん張っている重心を挫く事になる】

【一早く蹴りを察知した彼女は更に前に出、止まっている鋸を柄で押し出す】
【蹴りが横腹に当たるが、腿が当たった為当然大したダメージはない】
【脚を振り重心が不安定になり、更に片足のアンバランスな状態で押したらどうなるだろうか?】
【彼女は唯、次の一手に備え刃を煌かせるだった】
823 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(神奈川県) [sage saga]:2013/05/06(月) 02:05:34.94 ID:gemMgWuBo
>>821

サニィさんですか
いえ、名前自体は正直どうでもいいんですけど

【女性に悪気は無いのだが、辛辣な言葉で返答し】

私が聞きたいのは、あなたの「普通じゃない話」

【彼女の目的を告げる】

公園で寝ている貴方を見て思ったんですよ
家のないサニィさんにはわからない例えかもしれませんが……
まるで自宅のベッドで眠るように気持ちよさそうに眠ってました
もし「ただの浮浪児」なら、どうしても周囲を警戒しながら、おびえながら眠るでしょうし
そもそも夜の公園のベンチで休もうともしないはずです

つまり――――

【そこまで言って、女性は一歩、少年に近付き】

サニィさん、貴方には「特別な力」がある……
違いますか?

824 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2013/05/06(月) 02:05:40.50 ID:11d+ZFq1o
>>818
…おいおい、妖怪だかなんだかしらねぇけどよ
変な事しようとするんじゃねぇぞ、いやマジで、振りじゃねぇからな?

【犬だろうと狐だろうと、妖怪だろうと何だっていい、問題なのはこれから何が起こるかだ】
【啖呵を切りはした物の、いきなり喉笛に噛み付かれでもすればどうなるか解ったもんじゃない】
【ぶっちゃけ、内心ではビビりまくっていて───】

【女の尻尾が一本光に変わり、腕を通って流れ込む───これが悪い物かいい物か、どうするべきか悩みどころだが】
【結局は、女の言い分を信じて身を委ねる事にした…情けなく身は強張ったまま】
【光の作用で体に僅かなむず痒さ───日焼けにも似たそれは、多分大丈夫だと自分に言い聞かせる】

…消毒にしたってこりゃねぇだろうが…酒臭くなっちまうよ
煙草よりもこっちのが問題なんじゃねぇのか

【消毒≠ニは言うが、乾いたって酒の匂いが染み付くのはいただけ無いと、溜息まじりに呟いて】

…まあ、感謝はしとくぜ、犬っころ

【素直じゃない感謝の印を示して、そっぽ向きつつ犬にそうするように、右手で女の頭を撫でようとする】
【…やっぱりバカにしている】

/すみません、次のレス遅れます
825 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/05/06(月) 02:17:03.72 ID:OH5Yg1D60
>>823
【名前を教えろと言われて、教えたらどうでも言いといわれる】
【そんなことを言われれば普通に傷つくだろう】
【勿論少年も例外ではなく、うつむいてシュンとなった】

【そんな様子もつかの間、次の女性の台詞を聞いてまた顔を上げる】
【普通じゃない話、ならおそらく少年がたどってきた人生すべてが一般には普通じゃないのだろう】
【ただ、引っかかったのは次の台詞】
【「特別な力」がある。そのとおりで、この少年には特別な力がある】
【警戒心が薄いのも少年の生い立ちによるもの】
【ただし...この少年は能力のことも生い立ちの事も自覚していないのだ】

あの、ごめんなさい
意味が…わからないです

【そんなじょうたいでこんなことを言われれば、頭に浮き出るのは疑問符ばかり】
【とりあえず謝る事しかできなかった】

あ、でも普通じゃない話なら多分できますよ!

【フォローする様にあわてて付け足した】
826 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga sage]:2013/05/06(月) 02:18:21.75 ID:z7IX8Dh0o
>>822

ふ、わ――!!

【押し込まれれば肩口へ食い込む刃も自然強くなるだろうし、重心を崩すのも間違いは無い】
【だがそれは振り抜いた足がそのままであればの話だ。 幾ら不得手だろうと其処まで気の及ばない馬鹿なら初めから此処にいない】

【サパテアードと呼ぶには乱れた足音、後方に蹌踉めいたのは間違い無いが、それでも飛び退くだけの機敏さはあった】
【同時に彼はチェーンソーを投げ付けた。 回転が止まっているのだからただの障害物にしか成り得ないが、それで良い】
【相手とは違い使い捨てに出来る武器、切り捨てるにしろ回避するにしろ構わない物。 初めから張りぼてならば余計にそうだ】

【飛び退いて、背にするのは建物の壁になる。 だがそれは彼にとって行き止まりとは成り得ず、寧ろ都合が良いとさえ言えて】
【手を当てればぐにゃりとコンクリート製の壁が歪み溶けて穴が空く、其処に身を滑り込ませ、再び壁を閉じる】

【――コレに関しては、戦闘技術に反して恐ろしく手馴れていた】
【下手に追撃すれば刀がコンクリートに混ぜられる危険さえ持ち得る程。 追撃の方法も無くはないのだが、果たして――。】
827 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(神奈川県) [sage saga]:2013/05/06(月) 02:26:02.42 ID:gemMgWuBo
>>825

【「意味が解らない」という少年の返答に、女性は露骨に顔をしかめ】

あら?おかしいな、そんなはずは……
うーん……

【少し下を向き、顎に手を当て、唸る】
【しかし、少年が嘘をついているようには見えず】
【とりあえず、再び顔を上げる】

そうですか、ではまあ特別な力のことは置いておいて

貴方の「普通じゃない話」を聞かせてもらっていいですか?
とびっきり普通じゃない話をお願いしますよー?

【そう言って、笑顔で促す】

828 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(静岡県) [sagesaga]:2013/05/06(月) 02:29:38.79 ID:hjyv5aFs0
>>820
「あー、知ってる知ってる。ペドフォビアってやつね。ところでお姉ちゃん、知ってる?
『心の底からどうしても許せない奴、よく分からないけど心底むかつく奴』っているじゃない?
それって、『自分の最も認めたくない、自分の欠点』らしいよ? つ・ま・り、ちびっ子、ひいてはガキが大嫌いなお姉ちゃんは……
おっといけない、口が滑るところだった☆ えへへ☆」
【あくまで挑発的な態度である】
「え? 何? 黙って欲しいの? 別にいいけど、只ってわけにはいかないよ。黙って欲しいならお菓子をよこせ。今すぐに」
【年上相手に失礼な口調である。今更にも程があるが】

「勝手に名乗ろうがなんだろうが、名乗ったことには変わりないでしょ。礼儀がなってない奴だね。幼女が相手なら礼を欠いてもいいと思ってるの?
いいよいいよ、そんな礼儀のれの字も知らないお姉ちゃんの名前くらい、自分で調べるから☆

そーだね、甘くて美味しそうな……“甘くて美味しそうなお菓子(もの)を沢山持ってる、私の味方をする”だろうね、えへへ!」
【彼女の悪戯お菓子シリーズには、食べさせた動物を味方にするお菓子、『きび団子桃太郎風味』も存在するのだ】

「……食べ物を粗末にするなよ。悪戯に使ったお菓子は全部食べきるものだぜ。本当に礼儀がなってない女だな、お前は」
【と、先ほどとは打って変わって怒りに満ちた目と声で言う清花。ちなみにさっき爆発した飴は既に食べている】
「ま、とにかくばいばい。また遭おうね。ガキ相手にムキになる、大人気ない子猫さん」
【と、彼女も次の悪戯相手を探しに去っていった】
//こんな遅くまでありがとうございました
829 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/05/06(月) 02:37:36.94 ID:OH5Yg1D60
>>827

【顔をしかめられて少し不安になったものの、また笑顔で返されて安心して話し始める】
【話す内容はきっと予想通りか、それ以上に過酷な少年の人生の話】
【少年はそれを話すことにまったく抵抗などは無く、むしろ楽しそうに話している】
【しかし女性にとってほしい情報はおそらくその中には無いだろう】
【もしもその情報があるとすれば、少年の話が一段楽した後の、この話】

後は…えっと、そうだ!
たまに僕、急に意識が飛ぶことがあるんです
しかも目覚めたら手から血が出ていて…
まあ小さな傷だから一晩寝れば治るんですけど、不気味です…

【普通じゃあ考えられない話】
【突然意識が飛ぶという話は良く聞くが、おかしい点は】
【「手から出ている血」と「一晩寝れば直る」の二つ】
【意識が飛んでいる間に手を怪我するなんておかしいし、血が出るほどの傷が一晩で治るのもおかしい】
【普通なら血は止まるだろうが、綺麗さっぱり治るなんて事は無いはずだ】
830 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga sage]:2013/05/06(月) 02:42:50.78 ID:z7IX8Dh0o
>>828
/横からすみませんが、キャラの台詞とはいえ過ぎた部分があるかと
/そのレスを読む中の方がまずどう思うかを念頭に置いて下さい
831 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(神奈川県) [sage saga]:2013/05/06(月) 02:51:22.11 ID:gemMgWuBo
>>829

【少年の話を聞きながら、女性はさらさらとタッチペンでタブレットにメモを取るが】
【その話は、「普通の」普通じゃない苦労話】
【彼女がドキュメンタリー作家ならばいい取材になっていたであろうが】
【メモを取る手は、あまり動かなかった】

……!

【ただ、最後に付け足された話に、女性の目は見開いた】

そ、その話!詳しく聞かせてください!
意識が飛ぶ時は、何か「きっかけ」のようなものはあるんですか?
傷が一晩で治るって……それは昔からなんですか?
手から血が出る怪我……ん?

【矢継ぎ早に質問した女性の口が、止まる】
【手から血が出るという言い方に、違和感を感じた】
【しばらくタブレットを見つめた後】

……いつも、毎回「手から」血が出るんですか?
832 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(千葉県) [sage saga]:2013/05/06(月) 02:55:42.69 ID:UD8gTSP7o
>>826
(な――!?)

【蹴りが横腹に当たるのと同時に鋸を押したのだが、どういう訳かいつの間に両脚は地に揃い】
【更にバックスッテップまで踏んでいた】
【この事に酷く混乱させられた】

(どういう理屈かはわからないが、これを使えば蹴りを出す必要など無かったのではないか?)
(いや、もっと言うなら始めから威嚇する様な事も無しに、逃げるにしろ、応戦するにしろ)
(もっと簡単に私を圧倒出来たんじゃないのか?)
(しかも観た所、反動やリスクといった類のものは見受けられない)

【相手の動作に気を取られすぎた、迫るチェンソーに対処が遅れる】

(つっ…!)

【刀では間に合わず、手で受けるしかなかった。白地が朱に染まる】
【コンクリの向こうへ消えていく相手を追う気にはなれなかった】

【今となっては力を残したまま、ノラリクラリとこちらに応戦する様が全て不気味に思えた】

……

【“作戦は失敗した、これより本部に帰投する”そんな声が廃材置き場に落ちるまで、幾分も掛からないだろう】

/付き合っていただき、ありがとうございました
833 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/05/06(月) 03:00:15.76 ID:OH5Yg1D60
>>831

【急な質問攻めに少し戸惑うものの、こちらも乗り気になってきたようで】
【戸惑いは口調に現れることなく、すらすらと少年は答えていく】

はい。いいですよ!

きっかけは多分無いですね…
いつも急に、です
昔からって…普通に直ります

【他人と比べることなど少年には無かった】
【よって少年にとって傷が一晩で治るのも普通のことらしい】

毎回手から…詳しく言うと左は指先、右手は手の中心から血が出てました…確か
834 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(神奈川県) [sage saga]:2013/05/06(月) 03:15:38.49 ID:gemMgWuBo
>>833

【きっかけは、無い】
【そう聞いて、女性は少し残念がると共に、安心もした】
【「誰かに攻撃されることがきっかけ」等と言われたらどうしようかと考えていた】

どうやら、貴方の考える「普通」は一般とは少しずれてるようですね
まあ、普通って何なのかって考えたら哲学的な話になっちゃいますけどね

【手から出る血について、具体的な少年の説明】

指先と手の中心ですか、てっきり返り血かと思ったんですが……
違うみたいですねえ

【物騒な単語をつい口に出したが、気にせず】
【なんと質問したらよい情報を引き出せるか、考えながら】
【ふと、彼女の頭に別の疑問が浮かんだ】
【少年の力に関係あるのかはわからないが、気になったので聞いてみることにした】

ん、そういえばサニィさん、さっきはどうでもいいなんて言ってしまいましたが
そのお名前は、いったい誰がつけたんです?
親の顔も知らないと言ってましたよね?
835 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/05/06(月) 03:23:18.83 ID:OH5Yg1D60
>>834

か、返り血…そんな怖いこと言わないでくださいよ…

【当たり前だが無意識のうちに人を傷付けているなんて考えたくも無い】
【もしも本当に無意識のうちに人を傷つけているとしたら、】
【きっと抱えきれないほどの罪悪感を背負ってしまう】

えっと…それは…
それもわからないんです。この名前を誰かにもらったって、そのことをかすかに覚えているだけなんです…

【やっぱりこの手の話題になると表情が暗くなる】
【自分の生い立ちを知らない不安。自分が何者かわからない不安】
【それらの不安は少年にとっては重すぎるものなのだ】
836 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/05/06(月) 03:26:48.53 ID:OH5Yg1D60
>>834
//申し訳御座いません眠気が限界なのです・・・
//明日あさってはおそらく来れませんので、そろそろ終わらせていただけるとありがたいです
837 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga sage]:2013/05/06(月) 03:27:43.98 ID:z7IX8Dh0o
>>832
/遅ればせまして、お疲れ様でしたー!
838 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(神奈川県) [sage saga]:2013/05/06(月) 03:31:35.90 ID:gemMgWuBo
>>835

誰かにもらった、ですかー
私としてはその「誰か」が気になるところですが
覚えてないならしょうがないですね……

【引き続きタブレットにメモを取りながら】
【女性は、これ以上の情報は会話では得られなそうだと感じる】

じゃあ最後に、ひとつだけお願いです……

毎回血が出るという、あなたの両手をちょっと見せてもらえませんか?

【これで何もわからなかったら終わりにしよう、そう考えながら】
839 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(神奈川県) [sage saga]:2013/05/06(月) 03:33:45.16 ID:gemMgWuBo
>>836

/了解です!すいませんが送信してしまったのでお手数ですが次のレスで〆させていただきます
840 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(埼玉県) [sage]:2013/05/06(月) 03:35:30.67 ID:G0IVDWL0o
>>824

酒の臭い?なぁに、儂は酒が好きじゃから問題なしじゃ!
というかのう、まっことタバコの臭い……というか、煙がダメなんさなぁ
目をやられるし匂いがつく。ずうっと吸っとると嫌われるぞー、……――ーっ♪

【――といっても、僅かばかり上気した頬からして嗅覚だけでも酔っている気がするが】
【まあ、気のせいなのだろう。にやりと笑って離れようとするが】

【その頭部に伸ばされる手に気付くと少し止まって、案外大人しくなでなでされた】
【さらりとした髪の感触と、時折動く2つの耳がくすぐったいかも知れず】
【ひとしきりそれが終わると今度こそ離れて、その手に開封済みの酒を掴み】

さって、儂はそろそろ失礼するかの……真の主に出てこられても困るからな
あ、儂の名は長尾銀狼じゃ。尾っぽの長い銀の狼、簡単じゃろ?

……――――ほいではの、阿呆。死なんように気ィ付けぇよ?

【そのままお堂から、身軽にもヒョヒョイと弾かれたように飛び出して】
【後はアッと言う間に階段を駆け下り、気付けば階下で着地のポーズを決める】
【見るものは誰も居ないはずだったが――満足気に尻尾を揺らすと、彼女はふらりと立ち去った】

/申し訳ない…っ!こちら意識がかなり危ういので、この辺りで失礼致します…。
/気忙しい感じになっちゃってすみませんです。お疲れ様でしたー!
841 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/05/06(月) 03:40:37.85 ID:OH5Yg1D60
>>838

わかるのは…白い服を着てた、ってだけです
…この辺りは本当に僕もわからないんです

【この会話が進むにつれて、少年の表情は暗く、暗くなっていく】
【女性がもうこれ以上の情報は感じられないと思ったとおり、少年はすべての情報を話した】

手ですか?
今はなんともないですけど、どうぞ

【小さな手を女性に向かって差し出す】
【その手は同い年の子供と変わりない、小さな手。見ただけでわかる違いは汚れて居るぐらい】
【その手に触れたのなら、すこし妙な感触を感じるだろう】
【手の中に何か「入っているような感覚」 まるで肉の中に鉄でも入っているのか、微妙に硬い感触】

じゃあ、僕も最後に
なんでこんなことを聞いたんですか?
842 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2013/05/06(月) 03:44:41.61 ID:11d+ZFq1o
>>840
───やっぱり泥棒じゃねぇかよ

【まるで風のように、長い階段をするりと降りていった銀狼の影を、そこに座ったまま眺めて】
【『真の主が帰って来たら困る』との言葉に、笑いながら呟き返す】

【忙しなく行ってしまったが、銀狼が行った後で男は立ち上がって、社を見やり】

…邪魔したな

【───神なんて信じちゃいないが、形だけでも敬意を払うのが正しいとはわかってる】
【神の家と言うならば、それがいくら小さくても、血生臭さを持ち込んでしまった謝罪を、吐き捨てるようにだが告げて】

【ゆったりと階段を降りる音が、遠ざかる───】

/お疲れ様でした
843 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(神奈川県) [sage saga]:2013/05/06(月) 03:58:18.23 ID:gemMgWuBo
>>841


どうも、では失礼して

【少年の小さな手を取り】

はあ……成程……いや、ううむ……

【妙な感触を感じた部分をしばらく触り、手を放し】
【何やらタブレットに書き込み、礼を言う】

ありがとうございました、サニィさん

なんで聞いたのか、ですか
これは私の趣味でもあり、研究テーマみたいなものなんですよ
貴方のような「特別な力」を持った能力者の話を聞き、記録することが、ね
まあ、あなたの場合は自覚が無いみたいですが……
断言できます。あなたは能力者です。

それも割と危険な部類の……です

【と、ぼそりと付け加え】

白い服ですか。もしかしてこんな服だったのでは?

【女性は自分の羽織っている白衣をつまみ】

これは私からのお礼です
食べかけのチョコレートじゃあつり合わないお話を聞かせていただきましたから

【そう言って、白衣を脱ぎ、少年に渡そうとする】

シャツ1枚じゃ寒いでしょう?
ああ、これは支給品でいくらでももらえる物ですから、遠慮しなくていいですよ
ついでに、この先、道を南に少し進んだところにあるにある私の行きつけの喫茶店のマスターに伝えておきます
「私の白衣を着た少年が来たら、好きなだけご飯を食べさせてくれ」ってね

【白衣の裏地には、「ピオネルスカヤ」と、彼女の名前が刻んである】

じゃあ、サニィさん……ご協力ありがとうございました

【再び彼女は得意の笑顔で言った】


/遅くまでお疲れ様です!ありがとうございました!
844 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/05/06(月) 04:09:00.70 ID:OH5Yg1D60
>>843

【能力者である、といわれたところで急に実感が沸いてくるわけではない】
【いまはただはぁ…とつぶやくしかなく】
【女性につぶやかれた言葉はあまり聞こえなかった】
【だが、いずれ実感する事になるのだろう。きっと】

あ...今思い返せば…そうかもしれない!

【思わぬところで得た収穫】
【嬉しそうに白衣を受け取って、嬉々とした声ではなす】

ありがとう!
えっと・・・ピオネルスカヤさん!
こんなに素敵なプレゼント…いつかお返しするよ!
じゃあ、またいつか!

【最後は満面の笑顔で別れを告げる】
【ちいさな少年からのお返しは、きっとあまり期待できないものだろうけど】
【案外大きなものが帰ってくるかもしれない。それは少し先のお楽しみ】


//ありがとうございましたー
//後半は眠気で淡白な文になってしまい、申し訳ない・・・
845 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga sage]:2013/05/06(月) 14:49:51.59 ID:z7IX8Dh0o
>>832

【壁を抜けた先、廃屋の中を延々潜り抜け、大通りに出てやっと安堵の息をついた】
【傷付いた肩を抑えながら、息を吸って吐く、そんな事を繰り返して――】
【通り過ぎる人はそれぞれに心配気であったり、胡乱げだったり、無視をしたりして】
【全員に共通しているのは、心の中で何を思えど、声や手を差し伸べはしないことだ】

――痛てて、怖かったぁ…… まさかあんな可愛い子が、ああいう事するなんて……
“仕事”って言ってたけど、僕なんか殺してどうするつもりだったんだろ……?

…………まぁ、難しい事は考えない方が良いかな? っと、それより連絡しなきゃ――

【懐から携帯を探し当て、とある番号へと掛けて、肩をかばいつつ片耳に当てる】
【コールが鳴る間に、ようやく落ちつけたというように眼鏡の位置を直しながら、溜息】

【6回程でやっと通話状態に入っても、相手は応答の声さえ無かったのだが】
【がさごそ探るような音、途中で携帯ごと取り落としたようなひどい音がスピーカーから漏れて】
【その度に眉を顰めて耳から離しつつ、その状況の予測はしていたのか、怪しむでもなく口を開いた】

あ、セシルくんお早う、僕だよ僕、僕。 嗚呼詐欺じゃないからね、ヴィンセントだよ?
……へ? え、いや、オズワルドでも無いんだけれど……残念だった? それはごめんね……

ところでさ、コウノさんに頼んで車出して貰えないかなぁ。 野犬に噛まれて怪我しちゃってさ。
寝ぼけて忘れないでよね? 結構酷い怪我なんだから――へ? 黄色い救急車?
…………うんと、それは、君が乗った方が良いよ? まあ、そこまで大事じゃないから、大丈夫。

それと、本社の居住エリアってまだ空いてるって話だったよね? 良ければ一泊させて欲しいなぁーなんて……
……わぁ、住んで良いの? 流石お金持ちー、太っ腹! 頼れるお父様ー! あっ切っちゃダメ!
えっと、確か空いてたのは、32階だったよね? ――おっと、先客がいるの? ふぅん……僕はどこでも良いよー

【「それじゃあ宜しく」――そんな言葉を最後に、通話を切って下げた腕、つられて肩が痛む】
【車を待つ間に、その部位へそうと手を当て、暫しの後に手を外した時。 其処には歪に結合した、生傷の跡があった】

/補完を差しこみつつ、改めましてお疲れ様でした!
846 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(山陽) [saga sage]:2013/05/06(月) 17:19:41.59 ID:7UfMfc2AO
【公園――そろそろ太陽の傾いてきて、ものの影も伸び始めるころ】
【一角のベンチの辺りに、子供が数人集まって、興味深げに眺めているのは】
【角灯を傍らに置いた一人の若者が、細長い風船を変形させていく姿だった】

……ほうら、アッと言う間に出来上がりだ
どうぞ、お好きに持ってお帰りなさいな

【シャドウブルーの髪を後ろへ軽く流した、薄紅の瞳の中性的な容貌の若者】
【紺青ストライプのドレスシャツに、チャコールグレイのスラックスを合わせ】
【眼球を模したカメオが特徴的なループタイと、プレーントウの革靴を身に着けている】

【風船を捻って完成させたのは、それぞれ色が違うだけの、同型の「犬」が数匹ほど】
【子供たちはそれを受け取ったなら、ありがとう、と叫びながらその場を去っていく】
【若者は彼らの後ろ姿を見送ったあと、残った「犬」と共にベンチへと腰掛けて――】

さてねえ、一体どうしたものか……

【ふと溜息をひとつ。畳んで置いてあった外套を両手で持ち、ばっ、と勢いよく広げる】
【その背面に描かれているのは、極彩色の“逆五芒星”――かの悪名高き組織のものだ】
【疎らにはなってきたが人通りもまだある時間帯、いやでも目立つ様相ではあるが――】
847 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/05/06(月) 17:35:16.53 ID:egPhkm5Ko
【町外れの公園───ベンチにて】

「うぇー...外界は、気持ち悪いでぇす...
蠢く肉蟲(にんげん)の『すくつ』に、このぼくが放られるなんて...」

【吐き気を催しまぁす】

【ぼろ布のような白外套を纏い、鏡色───白とも銀とも云えぬ奇妙な色──の髪と瞳を携えた少年は】
【ベンチで横になりながら愚痴を溢していた】

【その少年、生まれも育ちも魔海の身】
【然れど先日より、仲間殺しの罪により 追放されて以来】
【不馴れな人間達の街をあてもなくさ迷っていた】

「いっそ人間どもを駆逐してやりましょうか...
さすればこの世界も美しくなるはずですぅ...」

【ベンチの横に突き刺された槍───儀礼用の金槍、少年より幾分と高い丈を持ち、その三分の一が穂先という独特の形状だった】
【その金槍を眺めながら呟き、次いで溜め息】

「まぁ、幾らカシウスが万能チートあいてむといえど...
何分、人間は数が多すぎて殺しきれねーですよ...
あぁ、おぞましい」

【吐き捨て、二度めの溜め息】

848 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2013/05/06(月) 17:50:37.16 ID:q3sSsepDo
>>847
あーあ、暇暇。ヒマですぜィ………
ん?

【ベンチの少年と同じように愚痴を垂れつつ歩いていた赤髪紅眼の少年】
【ふと、ベンチの少年とその横の槍に眼が行く】

……へー。槍持ちの子供たァね。最近の世界も物騒になってきたぜ……
まあ?あんな槍持ってる以上人間じゃあねーんだろーが……

【と言って、少年の元へ近づく】

ヘイアンタ、どーやら普通の人間じゃあねーみてーだが……?

【そう言った。話しかけた少年の眼を良く見れば、爬虫類に特有の金色の筋が走っているのがわかるだろう。彼も人間では無いようだ】
849 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/05/06(月) 18:15:17.86 ID:egPhkm5Ko
>>848

【横になっていても気分が晴れない】
【人間の臭いで鼻がイカれたのだ】
【周りに人なんていないのに、胸焼けも治まらない】

【故に、天使然とした鏡色の少年は 今、機嫌が悪かった】


「あぁ...? そうゆうてめーはなんですか?
蛆虫と鱗芋虫を足して馬鹿でわったような面をしてやがりますが...」

【蛆虫は人間で、鱗芋虫がヘビであろうか】
【馬鹿は純粋に天使の感想か】
【真意はどうあれ、天使は初対面の男に明らかな悪態を吐いてのけた】


「ぼくはてめーが名を聴くことも許されねーよーな種族でぇす
鱗芋虫みたいなめーしたおめぇはなんですか?
下手な人間よりもキメーですよ...」


【もとより、己らを天使の末裔と称する種族の出】
【人間も蛇も好きではない】
【ついでにいえば、口も性格も悪い】


【天使は横になったまま槍に手を伸ばし】
【鏡色の瞳を男にむけながら呟いた】


「消え失せるですよ。 殺虫剤を撒かれるまえに、ですぅ」


【虹彩、瞳、その一切を無機質な輝きで塗り潰された天使の目玉は】
【男の朱に染まり、然れど受け入れることなく】
【ただ、真紅の種族を拒絶するように 男を見つめていた】
850 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2013/05/06(月) 18:32:17.60 ID:q3sSsepDo
>>849
………ハァ。
(これまためんどくさそォ〜〜な奴だな。)

【小さい溜息を一つする、あまり怒っていないというか面倒くさがっている】

アンタァ、自分の種族に誇りを持ってるって奴かィ?
まー、アンタらは好きに誇りでもなんでももってもらって構わねーがよ……

あと俺は蛇じゃあねーよっ。

【そう言って背中の大きな翼を広げる、それはまさに龍のそれであった】

飛べない蛇はただの蛇、おれァあいにくと飛べる蛇なんでねェ……

【そう言って翼をしまった】
んま、アンタが何者かは知らんがその槍が気になったもんでね……

【と、槍に眼をやりながらそう言った】
851 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/05/06(月) 18:45:36.43 ID:egPhkm5Ko
>>850

「自分の種族に? 誇りをもつ?
はっ、笑わせんじゃねーですよ
ぼくの種族なんざ最高に美しいぼくを産み、追い出した時点でやくずみでぇす」

【儀礼用の短槍、丈百七十ほどの、杖のようなそれを引き】
【天使は腰をあげ、男と向き合う】

「はぁー...鱗芋虫が羽蟲になったところで蟲は蟲...
そらはもとより我等の領地ですよ

それに、蟲がぼくのカシウスに興味を持つなどおこがましいですッ!

穢れでもしたらどうするですか?
この槍の価値はてめーの命で償うには役不足な代物ってーやつですよ? 」


【座ったまま、天使もまた翼を拡げた】
【黄金の翼が二対、零れた柔らかな光の粒が、天使の美貌を際立たせた】


「次はいわねーですよ羽芋虫
殺虫剤を撒かれるまえに、消えるりです」
852 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2013/05/06(月) 18:50:01.83 ID:q3sSsepDo
>>851
//しばし飯落ちします
853 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2013/05/06(月) 19:29:10.68 ID:q3sSsepDo
>>851
(…………ハァ。言いたいだけ言わせておけ……)

これまた美しいな………その羽はよ。

【羽虫と言われようが穢れると言われようが、彼は怒る事は決してなかった】
【何故なら彼は今までの経験上、こういうので感情的になったら負けだ、と知っているからだ】

だが……お前がいくら美しかろうと、追放された天使は所詮堕天使……
そんな大層な槍は天使にはおこがましいってもんだぜ。
俺が羽虫なら、お前は羽のついた虫、が妥当だな。
天使なら死者のためにファンファーレでも吹いているのが似合っているぜ……
俺が邪魔ならさっさとまいてみな、その「殺虫剤」とやらをよーーーーーーーーー


【と、挑発した。さて、相手はこれに乗ってくるだろうか……】

854 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [saga]:2013/05/06(月) 20:01:30.02 ID:tLIFd3r00
>>853

「飛ぶことを覚えた程度の芋虫が…
 偉大なるぼくに随分な口の利き方じゃねーですか」

【冷静な男とは相反し、天使は怒りに肩を震わせていた】
【暴言の数では明らかに天使のほうが上であったが、悲しいかな】
【この天使は我慢というものを知らなかったようで…】


「もう撒いてますッ! 燃え尽きるといーですよッ、この羽蟲ィ! 」


【先ほど、翼から零れた粒が天使を中心に逆巻き、高熱を放ちながら渦を描く】
【天使がなにかを囁くと、粒は指向を変え、男に目掛けて放たれる】
【熱への耐性を持たぬものが直撃を受ければ、負傷は必すだが…はたして男は? 】
855 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2013/05/06(月) 20:16:35.33 ID:q3sSsepDo
>>854
……………ハァ。やれやれ……

【彼は何故か火の嵐が向かってこようと微動だにしなかった】
【そして、そのまま火の嵐は少年にモロに直撃!死んだ………】
【かと思われた。その時、】

………そんなもんかァ?
あいにくだがそんな温度じゃ風呂の温度にもならねーぜ。
摂氏………900℃ってとこか。

【なんと、先程立っていた位置から少しも動かずに生きている。】
【いや、生きているなんてものではない。「全くの無傷」である。】

お前、話聞いてたか?

【そう言って、鈍い輝きを放つ石を懐から取り出した】
【その束の間、石が鋭い輝きを放つ】
【すると、先程まで少年が立っていたところには少年の姿はなくーー】
【代わりに、体長5m程の紅いドラゴンが佇んでいた。】

……グロォアアアアーーッ!(……遊びは終わりだ、羽虫が!)
856 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [saga]:2013/05/06(月) 20:34:09.65 ID:tLIFd3r00

>>855

「ほぉ…羽蟲の分際でぼくの光に耐えますか…
 きにくわねぇですねぇ…
 それに、蟲のくせにぼくをみくだしてんじゃねーですよ! 」

【巨大化した男、熱を無効化したようで、変貌する直前も無傷であった】
【気に喰わない。なんと腹立たしいことか、たかだかデカイだけの異形のものが】
【自分を見下し、無力化するなど】

「ちょーしこいてんじゃぁねぇ、です! 」

【天使は地面を蹴り上げ跳躍】
【翼を使い、一度の羽ばたきでドラゴンの眼前に肉薄し、】
【黄金の槍──全長三分の一が穂先、刃で形成された儀式用の短槍──を横薙ぎに放つ】
【魔法により破壊の光を纏ったその一撃は重く、巨体が相手でも充分に通用すると天使は踏んでいた】
857 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2013/05/06(月) 20:40:41.50 ID:q3sSsepDo
グルゥ……(む……)

【横薙ぎが当たる直前、大きく羽ばたいて後退。】

ゴォアアアアアアアアア!(翼を使えるのがお前だけだと思ったか?)

【そのまま長く頑強な尻尾をサマーソルトよろしく振り上げ、天使を叩き落としにかかる】
858 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [saga]:2013/05/06(月) 20:53:20.36 ID:tLIFd3r00
>>857

【空中にて戦う利点、それは360度縦横無尽に振舞えることではなかろか】
【例えば、相手に攻撃を避けられ、地上であればスキを討たれるであろう状況も…】

「でもぼくのほうが上手ですねぃ!? 」

【遠心力を利用し、勢いを増した状態で尻尾をやりにて受け止め】
【そのまま何かを唱え…左の手から相手に向けて、質量の伴った閃光を放つ】
【先ほどの熱量放射とは違い、純粋な力による破壊の一撃】
【圧倒的な質量と速度をともなった光の柱、それを放つと同時に、天使は尾を弾き】
【地上へと降り立ちながら、後退した】
859 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga sage]:2013/05/06(月) 20:57:11.25 ID:z7IX8Dh0o
【廃劇場】

【天蓋の所々が崩落し、瓦礫の隙間から植物さえ顔を覗かせるオペラハウス】
【舞台には勿論人など存在しないはずであったのだが――ふわと舞う、黄緑の燐光】

――Ma il mio mistero e chiuso in me,
(しかし私の秘密はただ胸の内にあるのみで、)

il nome mio nessun sapra.
(誰も私の名前を知らない)

【かつ、と明確に床を踏む靴の音がして】
【破れた天鵞絨の合間から舞台上へと現れる姿は、歌に反して眠りを誘うような声質をしていた】

【背高な若い男。 紅茶色の長髪、左右で開き幅の違うオリーブ色の目】
【首元に灰色のファーを巻き付けた漆黒のローブを纏い、袖から覗く手の爪は紫色に染められている】

【――中央列の一席。 黒い霞を纏う女性が一人、其処に腰掛けていた】
【ルージュまで黒一色の喪服姿である彼女は、よく見れば半透明に透けている。 ならば、生きた人ではないのか】
860 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2013/05/06(月) 21:01:25.41 ID:q3sSsepDo
>>858
……グロォッ!(チィッ!)

【光の柱に反応しきれず、直撃して少し大勢を崩す】

グルルルル……(結構イイのもらっちまったぜ……)
グロォオアア…(さて、じゃあこいつはどうかな?)

【炎のブレスを三発放ち、鍵爪によるキック。そして鍵爪には……】
【毒が含まれている】

ガォアアア……(どう出る……?)
861 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [saga]:2013/05/06(月) 21:20:01.64 ID:tLIFd3r00
>>860

【龍が体制を崩しているあいだ、反面、天使は二重の意味でツギの攻撃に備えていた】
【鋭く研ぎ澄まされた石突きを突き刺すと、槍は黄金色に発光しだした】
【槍術においては防御の構え、されど、天使の揮う魔法のまえでは防御体制など本来不要なはずだが…】

【しかし、そんなことは相手が知るはずも無い】
【まだ、天使は熱と光線の魔法しか使っていないのだから】

【天使は光の壁を展開し、三発の焔を受け止める】
【相手は焔を操るゆえに耐性があるようだが、天使にはそれがなく】
【光の壁にも焔の一撃一撃が重く響き、皹をいれていく】
【しかし、その連激が終えられた瞬間、天使は小さく笑んだ】
【防ぎきった、と。 しかし、それはやはり慢心で…】

「う…きゃぁ・・・!?」

【止め、と云わんばかりに、鉤爪は壁を突き破り、槍諸共天使を弾き飛ばす】
【壁と槍の二重防御ゆえに毒の直撃は防げたが…天使は地に転がる】
【もとが華奢な体だからか、直撃を間逃れてもダメージは大きいようだ】
862 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2013/05/06(月) 21:28:21.41 ID:68Rt0MsXo
>>859

【セットも設備も、なんにも無くなったはずの劇場に、確かに存在する何か】
【演者と、それから観客らしきだれか。それらを遠巻きに、物陰からじいっと見つめている、】
【好奇心を伴って寄って来た、マナー違反の途中入場者がひとり】

……な、なんだあれ、なんだあれーっ……。

【蝶番がばかになって、常に半開きになってしまった劇場の扉】
【そこから顔だけ覗かせて、舞台を呆然と眺めているのは、ひとりの少女】

【古びた黒いコートを纏って、フードをしっかりと被って頭を隠し】
【ぼろぼろの裾から伸びる、赤黒ボーダーのニーハイに覆われた足の先】
【機能性なんてまるきり無視したような、底の厚い真っ赤な靴を履いている、その娘】

……半透明女、そのに、……えええ何あれ。こわっ……

【見てはいけないものを見てしまったような気持ち。ぽかりと開けた口を、片手で隠して】
【おそるおそる足を動かして、音を立てずに其方に近付こうとした、けれど】
【――――ぱきゃり。お約束発動、小枝を踏んで音を立ててしまう】

【慌てて、近くの座席へ身を隠してみたけれど……さて。】

//ま、まだいらっしゃいますでしょうか……。
863 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2013/05/06(月) 21:28:39.14 ID:q3sSsepDo
>>861
………
(感情に身を任せ突っ込めば、周りの状況がつかめなくなる)
(彼はまさにその状態。さて、殺しはしないが気絶くらいはさせるか……)
(もっとも、相手は殺しにくるだろうが。)

【そう考えた後、倒れた少年に照準を定め、口に熱のエネルギーを貯め始める】

(相手がバリアーを使う以上、防がれても多少はきく攻撃をするか……)

【空中で止まっている、攻撃するなら今だ】
864 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2013/05/06(月) 21:30:10.60 ID:q3sSsepDo
//風呂落ちです
865 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [saga]:2013/05/06(月) 21:40:52.91 ID:tLIFd3r00
>>863

「ふ、ふふ、うふふ…、地を這え芋虫…地に飲まれ、地に喰われてしまえ…」

【龍は、やはりその場で停滞した】
【天使が先ほど、石突を刺し槍を発光させていた箇所の付近だ】
【障壁を張れる天使が、構えを取っていたのは守りのためではない】
【後に転じて攻撃を行うための──二重の攻への構えであった】

【喰われてしまえ、の次に地面が轟々と音を響かせ】
【巨大なヘビとなり地から伸び龍を呑みこもうとする】
【しかし、そのヘビもまた発光しているのだ】
【対処をせねば、何らかのアクションを起こすと思われる】
866 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga sage]:2013/05/06(月) 21:41:16.91 ID:z7IX8Dh0o
>>862

【ふつ。 女の方が忽然と、相手の立てた音とほぼ同時に逃げるように消え失せた】
【その音は男の方も聞きつけたらしくて、ついと視線をそちらにやって、隠れようとした姿を視界に捉え】

…………、……

【無言のまま、かつかつとやけに響く靴の音を連れて舞台上から降り、歩む先は相手が身を隠す場所】
【それこそ真っ直ぐに、淀みなく近付いていくのだから、少しなりとも嫌な気配があるだろうか――。】
【歩きながら長い前髪を後方へ流し黒縁の眼鏡を掛け、片手でローブを外し投げ捨れば、中は黒のスーツ】

【まだ隠れたままであるなら。 そうと腰を折って、相手を覗き込もうとする姿は】
【途中の早変わりを見ていなければ、舞台上に居た人物とは別人かとさえ思えるのだろうか】

――どうかしましたか? そんな、お化けでも見たような様子で……

【踵が高めに作られた革靴、厚さでいうなら彼女の靴には少し及ばない程度、それでも男にしては高い】
【まして元から背が高いのだから――頸を傾げた顔、微笑んではいるのだが、何故か視線を合わせないようにしていた】

/コチラニ!
867 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2013/05/06(月) 21:53:56.91 ID:68Rt0MsXo
>>866

【座席に身を隠すため、すばやく身を屈めようとしたその瞬間】
【少女は確かに、黒い女が消えるさまを目撃した。……目撃して、】
【「ああ、こいつも『アレ』と同じ手合いかよ」、なんて思ったけれど】
【それはひとまず置いておくことにして、隠れるのを優先することにした】

……にゃ、にゃー……。あたし猫だよ、猫だから……
好奇心に殺されるタイプの猫だけど、まだ死にたくないからほっといてぇ……。

【硬質な足音でわかる、「演者」の接近】
【少女はそれに対抗するように、しばらくしゃがんだままだったけれど】
【男に話しかけられたなら、諦めたように顔だけ上げて、情けない泣き声を上げた】

……で、出てたもん、半透明女がぁ……。

【あそこらへんに、と言いながら指差すのは、先程まで女が存在していた席のあたり】
【いまだに蹲ったような姿勢で、それでも必死に主張する姿は、まるで子供のよう】
【男が目を合わせないことに不満を覚えているのか、口を尖らせて、半ば睨むような視線を向けていた】
868 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2013/05/06(月) 21:59:34.94 ID:q3sSsepDo
>>865
//以下、グロォオオとか面倒なので()の中だけ

チィっ。姑息な手を……
こうなったら……

【と、なんと今までチャージしていた熱エネルギーを飲み込んでしまう】
【その後、とっさに地中からの蛇を回避する】

なんだか知らんが倒された時は黙って倒されとくものだぜ……
(あの槍が弱点か?とすれば、槍さえ手放させれば相手の攻撃は薄まるはずだ……)

……残念だが、お前はまた一つミスを犯したらしいな。

【すると、なんと先程飲み込んだはずの熱エネルギーが、
ビームよろしく一直線に天使に向かって口から放出された。】

(あんまりチャージしてないから効果は薄いがな……)
869 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2013/05/06(月) 22:04:23.29 ID:rfsvjhx00
【とある喫茶店】

【そんな店に入っていくご新規2名】
【見たところ男女だ】
【カップルと言うには、女の方がずいぶん幼い】

【男は青年、服装は白いYシャツを羽織り下はジーンズだ】
【そして目に付くのは青い長髪、茶色の布でポニーテールにして、赤黄青の3色の布で三叉に分けて結んでいる】

【そして女は少女と言うべき容姿、こちらもやはり長髪】
【黒のタンクトップの上に長袖のTシャツを着て、下は黒のレギンスに半ズボンだ】

【男の方はヒルコと呼ばれた】
【2人は席に着くと注文を聞かれるが】

「えーーっと、ここからここまで全部。あとケーキはホールで」

『まがわ様、そんなに頼んでお金は大丈夫なんですか?』

「大丈夫大丈夫! 野槌のカード持ってきたし!」

『またですか・・・。あ、僕ですか! 僕はえーっと。水とご飯と塩でお願いします』

「マジかよお前・・・」



【路地裏】

「能力者であるなら女子供とて差別するつもりはないが。あまりにも見た目通りの強さだな、女」

【壁にもたれ震える傷だらけの少女の腹を踏みつける男が居た】
【男は時代錯誤の忍装束で、顔を黒い長布でグルグル巻きにしており、虎の様な目だけが露出している】
【黒い刀身の禍々しい剣を持ち、その切っ先からは血が滴っている】

「ちっ、つまらん!」

【忍装束は荒々しく少女の腹を蹴りつける】
【少女は一瞬引きつった顔をした後、咽かえりながら吐瀉物を道端にぶちまけた】

「ああ、どこにいる。俺の主となるべき強き者は・・・」

【忍装束はそんな少女に見向きもせず、ふらふらとその場から立ち去ろうとする】
870 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga sage]:2013/05/06(月) 22:05:54.50 ID:z7IX8Dh0o
>>867

喋る猫ですか。 人の姿に見えるのですが、ほう、成程?
一体何がいたって――、女?

【「半透明の、女」と繰り返して、相手が指差す方を見た目は、本当にそれを知らないでいたらしかった】
【その場所に何か“半透明女”の残骸を認めようとしていたようだが、やがて諦めて、そちらへ向き直る】
【それでもやはり視線は合わせないでいた。 けれど睨まれているような感じはあったのだろう、くすと笑い】

……毎週、この時間に此処で歌うのが趣味で。
細々と続けていた事ですが、まさかファンの方が……いつの間に、と驚きました

けれど残念ですが、幾ら思いを込めた視線であっても、私は合わせることが出来ないので……
呪われているんですよ。 初めは貴方の見た“女”に望まず、今はとある女のために、別の女に望んで呪われた。

そういう罪深い男なのですよ、私は……
ですので、貴女のような歳若い方にはまだ、私と踊るには早いかと――

【……色々と勘違いが凄い。 何というか、きっと幸せに生きられるタイプの人間だ】
【その靴で蹴っ飛ばしてやっても何の問題も無さそうだが、――。】
871 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [saga]:2013/05/06(月) 22:10:27.54 ID:tLIFd3r00
>>868

「さっきから、なにいってんのかわかんねーですよーだ…」

【先ほどから虎視眈々と狙っていた瞬間】
【エネルギーを放とうとするのは予想外ではあったが】
【問題は無い。 光り輝くヘビは、その光を増徴し、質量と熱量両方を伴った】
【大型の爆弾となり、龍のエネルギー弾を飲み込む勢いで、大きく爆発する】

【本来ならばヘビで呑みこみ至近距離で仕留めるつもりであったのだろうが】


「ちぃ…ぼくのさいこーの罠だったんですが…
 生きてやがりますかねぃ…まだ」

【槍を杖のように使い、天使はよろよろと立ち上がり】
【龍の動向を伺った】
872 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2013/05/06(月) 22:18:20.13 ID:68Rt0MsXo
>>870

あ、あれだよほら、櫻の国で言うところのヨーカイ的な……
猫にも人間にもなれる的な……ってもーその話はどうでもいいの!

【足が痛いだのなんだの喚きながら勢いよく立ち上がり、膝をすりすり】
【「ほらあそこ、あそこらへんに居たんだってば!」なんて主張する指先も、】
【例の半透明女を再度見つけることは出来ず、諦めたようにしなしなと下がっていった】

……の、呪われて、女のために、女に……んんん???
なんかよく解んない、解んないけどさあ……

【きっと懇切丁寧に説明してくれているのだろう、男が視線を合わさない理由も】
【決してお頭の出来が良いわけではない少女にとっては、きっちり理解できなくて】
【それが彼女の苛々を加速させたんだろうか、クレッシェンド、徐々に大きくなる少女の声量】

……あたしは別にあんたのファンじゃねーっつの!

【――、ふたり以外にだれもいない劇場、響き渡る声】
【軽く振り上げられた脚、こつんとかるーく脛の辺りを蹴ってやるつもりで、赤い靴が低空を駆ける】
873 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(中部地方) [sage]:2013/05/06(月) 22:20:42.70 ID:vfRtWeNco

【街の喧騒からいささかばかり離れた、小さな公園】

【住宅街が近い立地柄、昼であれば子供たちの歓声に満ちあふれるこの場所だが…………】
【今はもう夜も更けて、街灯に照らされるばかり。もし誰かが通りかかったなら、聞こえるのはもう少し年の入った子供の声だ】
【――――血気盛んな若者の下品な笑い声に、耳をつんざく爆発音。それが、今まさに連続する】

【穏やかな宵闇の静けさは、存外すぐに戻ってきた】
【口汚い捨て台詞を残して散り散りに消えていくのは、格好からしてどこぞの不良学生たちだろう】
【やがて…………彼らと同じ学校の制服を着た、女子生徒ひとりだけが、その場に残される】

………………。

【黒いブレザーにチェック柄のプリーツスカート、赤いネクタイという学生服に身を包んだ、小さな背中】
【宵闇へと流れて溶け出す黒髪は、日に焼けてほんの少し赤紫色を差していて】
【やや長めの前髪、顎までで揃えられたもみ上げ、胸下までの長さの後ろ髪と、そのすべてが一直線に揃えられた髪型をしている】
【年相応の背丈に、うっすら紅に染まった頬と枝垂れるように長い睫毛が特徴的な少女だった】

【彼女の周囲の地面を見れば、ここで行われていたのがただの高校生同士の小競り合いでないことはすぐに読みとれるだろう】
【落雷にでも遭ったかのような焦げ跡や、抉り取られたような大穴。明らかに"異常な何か"が行使された痕跡が、そこにはあって】
【そしてもう一つ、異常なのは――――踏み入った者を竦ませるような"神聖さ"が、少女を中心に公園を覆い尽くしていることだ】
【そんな異常に惹かれる者が居るとすれば、やはり同じ異常か、それとも…………】
874 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2013/05/06(月) 22:22:24.65 ID:q3sSsepDo
>>871
チ、応用のきく罠だ……

(先程から技を出す時、決まって「槍」が発光していた……つまり槍を狙うか。)
(だがダイレクトに狙えば感づかれる。そこで……)

【彼はまず火球を天使に放ち、その後速攻で近寄る。】
【鍵爪、尻尾、牙、体で出来る限りを尽くしているその様はさながら格闘技】

(さて、お前にこの連撃をよけられるか……?)

【なお、振るっているが力は出していないので殺さない程度に痛めつけるらしい】


875 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2013/05/06(月) 22:30:29.03 ID:6UAilGEy0
【ガヤガヤと騒がしい夜中の商店街。商品も昼間とはガラリと変わって、所謂裏の物も取り扱っているのだけれど】
【その一角――――揉め事だろうか。店主と思われる男性と、客と見える女性の言い争い】
【黒いローブにとんがり帽子。典型的な魔女の姿。そして諍いという事もあって、この場の中でもより一層目立つ存在であろうか】
【……現実的には、女性が一方的に噛み付いている様だが】


「ふざけるな!何でコレがそんなに高いんだよ!
どう考えたって可笑しいだろ?!」

『そんな事を言ってもねぇ……。お嬢ちゃん、この値段は手間賃も含めてなんだぜ?
冒険者でも何でも無い、一介の商人の俺からすりゃ、コレ一つでもそらぁ苦労したもんさ』


【争いの元となったのは、とある魔物の肝】
【確かに、値段相応の価値――――一万は妥当な値段であろう】
【それなのに何故噛み付いているのかと言えば、簡単な話であって】


「ぼ、僕はそんなお金を持ってない……
だから7000……いや、半分だ。5000にしろ!」

『ははは!お嬢ちゃんは交渉が下手だねぇ
悪いが、俺が命からがら取ってきたコレを半額で売るなんて事は出来ねぇや
尤も、お嬢ちゃんが俺の相手をしてくれるってんなら、考えてみてもいいけどなぁ』

【無茶苦茶な交渉に対して、カカカと笑うだけ】
【冗談交じりに手を伸ばせば、勢いよくパシン!と叩かれて】
【――――さて、こんな揉め事に介入しよう何て人物は現れるのだろうか】






【櫻の国――――ひっそりと静まりかえった城下町】
【そこを徘徊するのは一匹の妖怪であって】
【山伏の服装に、腰に提げたのは天狗の面と一振りの太刀】
【手には六尺棒を持っているのだが――――何よりも目を引くのは、背中に生える漆黒の翼か】
【烏天狗と呼ばれる一妖怪。少女と間違われても可笑しくない少年は、今宵酒を片手に、気ままに散歩をして】


「ここもすっかり寂しくなっちゃったねぇー……
昔は妖怪も人間も一緒に住んでた筈なんだけど」

【もう、ずっと昔の事。人間と妖怪が此処で仲良く暮らしていた時の事】
【その時の光景を思い浮かべれば、ハハハ――――と小さく笑って】
【――――やがて吐くのは溜息。ポリポリと頭を?けば、その場で立ち止まって酒を呷り】


「昔は……ねぇ。拙(ぼく)がもっと小さかった頃の話だからもうあんまり覚えてないけど
――――楽しかった……かなぁ」

【そんな呟きも、やがては闇夜の中へと溶け込んでいってしまって】
【ポツンと取り残された様にも見える子供の姿】
【けれども、纏う妖気は完全に人とは異なった種族という事を感じ取らせて】
【――――その妖気を辿って現れる物好きは居るのだろうか】
876 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga sage]:2013/05/06(月) 22:36:32.55 ID:z7IX8Dh0o
>>872

い、っ――!!

【加減してもらえたにせよ脛ならば、当たり所も良ければクリーンヒットは免れない】
【実際、上がった声からして少なからずダメージはあったのだろう。 言葉の方にしろ同じで】
【数歩後退して、そちらを見た眼鏡越しの視線が僅かに尖る――】

【(そんな表情をすると、血縁も無いくせ弟と良く似ている、とは余談だったが)】

糞餓鬼……失敬、ですが私も、三十路以下の小娘に好かれる義理はありませんので。
それに既に最愛の娘がいますから……誰かのように突然人を蹴らない、可愛らしい娘がね。

【――突然人を溶かしたりはするかも知れない、と微かに浮かんだのだが、今は振り払う】
【何にせよ、相手が彼の中では対象外だときっぱり告げるのだから、ある意味安心であり不快でもある】
【ロリコンは数多くいるのかも知れない。 だがその逆を行くとなると、絶対数は少ないのだろうか】

……ところでそちらは、あれですか。 身寄りがないとか、そういう――

【少し声色を低めた言葉。 今更ながら、一応として気を使ったようではある】
【ちらと見た相手の姿、ぼろぼろの裾から、そう判断したらしいのだが――。】
877 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(神奈川県) [sage saga]:2013/05/06(月) 22:37:07.81 ID:gemMgWuBo
>>873

いやー、やはり夜の公園は出会いの宝庫ですねえ

【女性がニヤリと笑い、少々離れた場所から公園を見つめる】
【見た目は20歳前後で、セミロングの金髪。灰色の瞳】
【小さなリュックを肩にかけ、シルバーグレーの作業着の上下に、白衣を羽織り、黒いワークブーツを履いている】


【公園に入りながら、佇む少女に近付く
【そして、きょろきょろと周囲の「異常」を見渡した後】

こんばんは
ちょっとお話、しませんか?

【満面の笑みを浮かべながら、少女に話しかけた】
878 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [saga]:2013/05/06(月) 22:37:13.94 ID:tLIFd3r00
>>874

「タフですねぇ…虫けらのくせに…
 もういーです。 飽きましたよ、ぼくは、ふっーんだ! 」

【迫る龍、その速度はかなりのものだ】
【だが、瞬間、天使は先ほどの生命授与を自らの足元に発動させ】
【地面から腕を生やし、己の肉体を地盤に沈める】

(カシウスは確かに万能ですが、決定打に欠けるですねぇ
 このまんま、じゃぁ埒があくきがしねぇですし…
 ま、いつか不意をウッテ殺せばよし、いまでも、、、やれますけどね!)

【龍も、地盤を削れば天使への追撃も可能である】
879 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2013/05/06(月) 22:42:37.31 ID:q3sSsepDo
>>878
…………
【彼は天使の沈んでいった地面を眺めるも、あまり反応がなさそうだ】

……逃げたか………チッ。

【静かに舌打ちして、空に飛び立つ】

まあいい……決着はまたつければいいことだしな………

【そのドラゴンは、そのまま夜の空へと消えて行った】

// そろそろ終わりにしましょう、乙です。
//後半グダグダになってしまいましたが、ありがとうございましたー!
880 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [saga]:2013/05/06(月) 22:50:01.14 ID:tLIFd3r00
>>879
/絡みありがとうございましたー!
/また今度続きをしましょう!
881 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2013/05/06(月) 22:55:07.47 ID:68Rt0MsXo
>>876

【べえ、と舌を突き出して、してやったりとでも言いたげに、口元だけ笑みのかたち】
【すぐに手が出る足が出る、お行儀のなっていないこの娘の、先程の言葉はあながち嘘ではないのかも】
【まるで悪戯を仕掛けてニタニタ笑う、チェシャ猫めいた雰囲気を持っていた】

へーへー、さぞかし可愛らしー娘さんなんでしょーねー、
……ああなんか、すっごい馬鹿にされた気がするんだけど気のせい?

【きっと気のせいでは無い。さっきまで浮かべた笑みもすぐ消えて、あからさまな顰め面】
【若そうなのに娘がいるのか、と考えれば、なんとなくその姿を思い描いてみる】
【きっときれーな格好させられたお嬢さまなんだろうなー、と考えてみて、】
【なんだか気分が悪くなったので、やめる。脳内で娘に笑いかけるこの男の笑顔が、形容し難い不気味さをしていたから】

【……何とも失礼な思考を巡らしながら、ぱちりと瞬き、ひとつ。】

みより? 身寄り……は、ないけど、定住所はあるよぉ。
同居人もちゃんと、居……た、もんね!

【問いかけられたことに対しては、濁し濁しで返答する】
【特に同居人について語るとき、妙な過去形を使ったのが、だいぶ怪しい……。】
882 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(中部地方) [sage]:2013/05/06(月) 22:58:39.14 ID:vfRtWeNco
>>877

…………………。
さっきの奴らの仲間、というわけではなさそうね………………。

【被った煤や土を払い落とし、ハンカチで汗を拭っていた少女は、公園に立ち入る何者かの気配を鋭敏に感じ取って】
【黒色の瞳を不機嫌そうに歪めて、その女性に向き直るだろう】
【その台詞から推察すると、ここで行われていた"戦闘"は抗争ではなく自衛だったのかもしれない】

それで………………あなたは何者で、何が目的なのよ。

【憮然とした警戒の色に塗り込められた視線を送り、少女は素っ気ない態度で、女性に誰何を問うて】
【少女の視線を真っ向から受けたのなら、彼女の纏う"神聖"な雰囲気が、いっそう空間を締め上げるのが感じられるだろう】
【敵意があるのなら容赦はしない、という態度…………しかし、それも少々度が過ぎる】
【もしかすると、戦いの後の余韻で、まだ気が立っているのかもしれなかった】
883 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(長屋) [sage]:2013/05/06(月) 23:05:29.84 ID:ZCX2QdBgo
>>869
【ふわり。浮き世の穢れを寄せ集めたようなこの場所には、あまりに似つかわしくない涼風が一陣】
【それ≠フ歩みに随って路地裏を吹き抜け、鉄臭く凝った空気を浚ってゆく】

匂いに釣られて来てみれば──そこの。立てるか?こんな場所に何時までも長居するもんじゃあ、無いぞ。

【それ≠ヘ草の者と思しき装束を纏った男を、切れ長の眼でついと一瞥ねめつけてから】
【壁に凭れた少女に向かって、おもむろに問いを発した】
【月明かりを浴びた白皙の細面。肩の高さでばさりと無造作に切り揃えられた烏色の髪が、風も無しにゆらり、靡く】
【見れば、それ≠ヘ簡素な着物姿の女だった。素足に雪駄、腰には二刀】
【肩で風切り、軽やかに男の脇をすり抜けて、女は少女の安否を確認すべく、そちらへと歩み寄ってゆく】

事の仔細は知らないが、心得もなく不用心にこんな場所を彷徨くから、ああ言う手合いに目を付けられる。
悪いことは言わないから、もう此処には近寄るなよ。ほら、肩なら貸してやるからさ──

【場所が場所にも関わらず、緊張感のない蓮っぱな物言いに、或る意味で不敵なこの態度から鑑みるに】
【この女、それなりの心得はあるのだろう──男からしてみれば、海老で鯛が釣れた、と言ったところか?】
884 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga sage]:2013/05/06(月) 23:10:27.74 ID:z7IX8Dh0o
>>881

おや、それでは少し慎みましょうか。 こういう口はどうも、あの女に似てしまったようで
何せまたその靴で蹴られては、堪らないですからね……そういう趣味もありませんから

【――本当の、年頃の女の子というのはこういうものなのだろうか】
【一瞬握り締めそうになった拳を緩めながら考えた時、脳裏に浮かんだ笑顔は、少し違うように思えた】
【悪夢の所為なのだろうか。 それとも自分が側にいるからなのか。 助けようとする程自分まで染まっていくのが救えない】

……嗚呼、男ですか? まあ、出会いもあれば別れもあるでしょうね。
出て行かれたのか、追い出されたのかは知りませんが……
若いんですから、すぐに次も捕まるんじゃないですか? 

【相手が濁した言葉から下した判断は、やはり、想像性に飛んだ身勝手な方向へ行く】
【まっとうに娘を持つ身ならこんなこと言わないだろうに、彼はただ冗談めかして、薄く口角を上げた】
885 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(神奈川県) [sage saga]:2013/05/06(月) 23:14:52.67 ID:gemMgWuBo
>>882

さっきの奴ら?……ああ、あっちの通りを歩いてたら何人か騒いでる声と大きな音が聞こえましてね
それで来てみたんです
私が来た時には、貴女しかいませんでしたが

【笑みを浮かべたまま、自分がここに来た経緯を説明する】

目的ですか?今言った通りですよ

【肩にかけたリュックからタブレット端末を取り出しながら】

貴女とお話しすることが目的です、ふふ
単刀直入に言いますと、貴女は特別な力を持っていますね?
この「状況」を観ればわかります

【再び周囲を見渡しながら】
【少女に一歩近づく】
【当然と言えば当然だが、少女の警戒心を感じた】
【それでもなお笑顔は崩さない】

その「能力の話」を聞かせてほしいんです
ああ、怪しい者じゃありませんし、貴女に害を与えるつもりもありません
私はそうですね、簡単に言えば通りすがりの「能力マニア」です♪
886 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(山陽) [saga sage]:2013/05/06(月) 23:17:47.07 ID:7UfMfc2AO
>>875

【――商店街の喧騒に、カツンとヒールのような足音が混じった】
【やがて揉める魔女と商人に近付いてくる、一つの人影があった】

――やぁん、おじ様ったら可愛い女のコにオイタはだぁめ……でしょ
お相手が必要とあらば、おねェさんがなってあげてもイイけど、……ネ?

【彼らが揉めているのもお構い無しと、介入してくるのは――『女』だ】
【感覚を擽るような甘い香りと声音をもって、彼女は商人へと擦り寄ってくる】

【青紫の長髪の毛先だけをリボンで纏めた、黄色の瞳を持つ長身の女】
【丈の短い華美なドレスが、メリハリのある魅惑的な身体を包み込み】
【片手には、柄が螺旋状に捻れている巨大なハルバードを携えている】
【大きく露出した胸元で、細い鎖を通して首に提げられた『青い鍵』が揺れ】
【芳しい香水の匂いも相俟って、妖艶な雰囲気を醸し出していた――が】
【ドレスの裾からすらりと伸びるのは、ヒトでなく、ウマの両脚だった】

ねぇねぇ……おじ様、どうする? どうしちゃうのかな?
ソレをお安くする代わりにぃ……おねェさんと“イイこと”、してみなぁい?

【猫撫で声を出しながら商人の顎を撫でようとする指先は、扱いに慣れているかのようなモノ】
【得物を握っているほうの手が「魔物の胆」を指差して、値段の交渉を試みているようで】
【黄色い瞳が魔女をちらりと見遣ると、少し気取ったようにウインクをしてみせるだろう】

/まだいらっしゃるでしょうか……!
887 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2013/05/06(月) 23:20:07.26 ID:rfsvjhx00
>>883

【ゲホゲホと咽る少女は新たに現れたに者に怯え、たじろぐが】
【それが女性だと分かると、その手に縋り付く様に抱き込む】
【その身体は震えていた】

『! いない・・・!』

【慌てて少女はキョロキョロと辺りを見回す】
【先ほどまでの忍装束がそこから消えていた】

「失せろ、その女に用がある」

【忍装束は女の背後に回っていた!】

「ククク、嬉しい事だ! 少しは楽しませろよ女!!」

【唯一露出した目を三日月型に細め】
【振りかざした黒刃を女へ振り落そうとする!】
888 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2013/05/06(月) 23:24:49.73 ID:68Rt0MsXo
>>884

……ふーんだ、自分だって似たよーなモン履いてる癖にさっ。

【咄嗟に言い返した言葉は、随分的から外れたもので】
【つまりは、割と図星を突かれてしまって、うしろめたい気分になったのだ】

 【ついさっき彼女が口にした同居人、櫻の国出身の少女から、ほぼ同じことを指摘されていた】
 【「貴女、もう少し慎みだとか持てないんですか?」なんて】
 【絶対零度の、見下す目線付きで言われたもんだから、少女はだいぶ気にしていたり、したのだけど】

【口から出るのはやっぱり悪態。どうも上手くいかなくて、ちょっとだけ肩を落とした】

……、……いや違ェよ!? 何でそーもナナメ上に解釈すんのさ!
追い出されたのは間違ってないけどっ……、……あっ

【冗談めいた男の言葉に、ひとつひとつ律義に反応して怒って見せる彼女が】
【はっと口を押さえたその瞬間を、男は見逃さないだろうか】
【しまった、と。表情で語る少女。こんなこと言ったら絶対馬鹿にされる、なんて考えて、顔を青くした】
889 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2013/05/06(月) 23:34:49.61 ID:6UAilGEy0
>>886
「お前の生死なんて知った事じゃ無い!
僕は其れさえ貰えればお前なんてどうでも良いんだ!」

『そうは言ってもだな、お嬢ちゃん……
俺が生きて帰れなきゃ、コレだって此処に無いんだぜぇ?
ほら、散った散った。お嬢ちゃんが居たら他の客が寄って……くるもんだな』

【睨み合っていた――――否、一方的に睨まれていた男性だけれど、女性の存在に気付けばそちらへと視線を向けて】
【舐める様に見つめること数秒、舌で唇を潤せば、にやりと笑い】
【下品な笑み、と書いてしまった方が分かりやすいか。最初こそ、女性の顔を見ていたけれど、再び視線は下がっていて】


「お前……僕が交渉してるんだから口を挟む――――」

『へへへ……そう言うなよお姉ちゃん。俺ァ可愛いヤツにゃ“オイタ”をしたくなる性分なんだよ
でも、そうだなぁ……お姉ちゃんが俺の相手になってくれるってんなら……お嬢ちゃんが言ってた半額も考えねぇ事は無いぜぇ
おっと――――へへっ!決まりだな!保護者だか足長だかしらねぇが、構わねぇ!俺も男だ、お姉ちゃんに免じて五千で売ってやるよ!
……だけどよぉ。お姉ちゃん、約束は忘れるなよぉ?』

【助け船――とも知らない魔女は、むっとした表情で噛み付くけれど】
【ウィンクされれば、その魂胆を知って知らずか、押し黙ってしまうのだろう】

【さて、一方の男。値段を言ってしまったからにはもう変えることが出来ない】
【何よりも、心が弱そうである故に、何らかの術を使えばコロっと引っ掛かってしまいそうでもある】
【顎を撫でてしまえば、一層上機嫌となって】
【あまりにも分かりやすい性格。鼻の下を伸ばせば、“約束”を今すぐに果たして貰おうとせまるが――――】

/居りまするー!
890 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(中部地方) [sage]:2013/05/06(月) 23:37:56.94 ID:vfRtWeNco
>>885

………………。

【笑顔を浮かべて近寄ってくる女性からは、特に敵意は感じられない】
【非礼も詫びずに女性の全身をねめつけてそれを確認すると、少しだけ異質な雰囲気が和らぐだろう】
【…………取り出されたタブレット端末を見る目は、女性を見る目とは別の意味で怪訝そうで】
【そもそも、それが何をするものなのか理解していない顔だ。どうやら機械に強いタイプではないらしい】

能力マニア…………?
…………それが本当なら、少し遅かったわね。
もう少し早ければ、その能力と能力のぶつかり合いが見られたのに…………。

【女性の言葉を、少女は半信半疑で受け取る。能力を持っていること自体は、否定せず】
【しかしその言葉が確かなら、少女の言うとおり、駆けつけるタイミングが少し遅かったと言えるかもしれない】
【地面についた痕跡も、鳴り響いていた爆発音も、実はその殆どが先ほどまで少女と闘っていた者たちが発信源…………】
【つまりここで行われていたのは、まさしく女性の欲する"能力"同士の拮抗だったらしい】

それで…………私の能力について知って、どうする気よ。
…………あなた。

【最初ほどではないにせよ、まだ警戒を残した顔で、女性に問う】
【自分のことを話すこと自体は少女も嫌いではないのだが、正面切って見せろと言われるとかえって戸惑ってしまうのだろう】
【…………女性に問いかけて一瞬詰まったのは、そこに当てはめるべき名前を、まだ知らないからだ】
891 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(長屋) [sage]:2013/05/06(月) 23:42:32.94 ID:ZCX2QdBgo
>>887

……ああ、もう。安心したのは分かったし、大丈夫だから少し離れてろ。でないと────

(皆まで言わせる心算もなし、か。そりゃあ、そうだろうな)

【鬱陶しいと、溜め息一つ。手を貸すと言った舌の根も乾かぬうちに、女は素気なく少女を払いのける】
【震えるその手を撥ね付けたのは、何もそれが不愉快だったからでは、ない。ただ】

……悪し。

【女には、視えていた。くるり振り返れば構えも取らず踏み込み、男の振り被った剣の根本──それを保持する彼の手を】
【繰り出す右の掌底で以て受け止め、返す手でこれを捌く。同時、弓弦の如く引き絞られた左手の先が、月明かりにきらと光った】
【そこに握られたるは小太刀。鞘鳴りの音一つなく、彼女は抜刀を終えている】

【繰り出される反撃の一閃は、峻烈な片手突き。やや上傾きに急所、鳩尾を射抜く軌道】
【そこには明確な殺害意志があった。口には出さねど「愉しむ暇など与えん」と、白刃が雄弁に語っている】
892 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga sage]:2013/05/06(月) 23:47:01.13 ID:z7IX8Dh0o
>>888

嗚呼、これですか? 今日は6cmで妥協しました、スーツでなければ12cmのスティレットも履くのですが
“全ての安定から切り離される呪い”を掛けられていて、踵が高い靴でないと真っ直ぐ歩けなくてね。
あの女に掛けられた嫌な呪い……憎いはずなのに慎めなさが似てしまうのだから、悲しいものですが――

【慎むという言葉は、実際彼自身に向けた言葉だった。 変にぼやかして言うのだからこの男が10:0で悪い】
【意図せずだがそれを補完しうる言葉を添えて微笑み一つ、結構恰好悪い事を平然と宣った事に気付いているのやら】

【(ちなみに地の身長が188cm。 それに12cmなんて足したら2mにもなるのだけれど)】

……おや、違いましたか。 男でない同居人なら、友人とか、そんな辺りですか?
追い出されるとは、仲違いしたのかどうか知りませんが……
一緒に暮らしていたなら、そう険悪な仲でも無かったのでしょう?

まだ帰れる余地があるなら、そうした方が良いかと。 人は、一人で生きれるようには出来ていません
私の場合は身寄りのない孤児の生まれでしたから、同じ境遇の仲間は、自分を殺したって手放さずにいましたけどね。

【――意外、なのだろうか。 身寄りがないのかと訊いたのは、自分がかつてそうであったから、らしい】
893 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(神奈川県) [sage saga]:2013/05/06(月) 23:54:31.92 ID:gemMgWuBo
>>890

能力と能力のぶつかり合い!?
そ、それは残念ですね……見たかったぁ

【初めて女性の笑顔が崩れ、がっくりと肩を落とす】

てっきり私は、能力者であるあなたが、複数の雑魚相手に大暴れしたのかと……
ん、あれ?ということは貴女、「複数の能力者」相手に勝ったってことですか!?
素晴らしい!

【再び女性が顔をあげ、目をキラキラさせ】
【タブレットからタッチペンを切り離し、メモを取る体勢になる】

あ、自己紹介がまだでしたね。私の名前はピオネルスカヤ
氷の国の大学生です。
世界中のたくさんの能力者と会い、その記録を残すことが、私の趣味であり研究テーマでもあるんです。
要するに趣味と研究の両立……いや研究そのものが趣味なのかな?まあどっちでもいいですね

【口数の少ない少女とは対照的に、矢継ぎ早にまくしたてる】

あなたの能力を知って、あなた自身をどうしようという気もありませんし
悪用する気もありません
研究者として、マニアとして純粋に知りたいだけです!

もちろん!タダでとは言いません!出来る限りあなたの望むお礼をしますよ!

【少しだけ警戒が緩まったことに気をよくしたのか、ぐいぐいと少女に近づく】

貴女のお名前も、教えて頂けませんか?
894 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(山陽) [saga sage]:2013/05/06(月) 23:56:07.89 ID:7UfMfc2AO
>>889

ふふん、わかるわかるぅ。おねェさんもそーゆータイプなの〜
可愛いコってぇ、ついイジワルしたくなっちゃうのよねん……

【狙うような風采や、誘うような声色、仕草も態度も、何から何まで好色家めいている女は】
【頷いて同意を示しながら、商人の輪郭をなぞるよう、つい、と手の平で顔を撫でるだろう】
【そうして息の掛かるような距離まで顔を近付ければ、相手の耳元で制止の言葉を囁く】

でもだぁめ、待ってよね、おねェさんにも準備ってモノが必要だしぃ……
何より魔女ッコが、まだ商品をお買い上げしてない――でしょう?

本番はそ・れ・か・ら……。 ふふ、交渉成立よ、魔女ッコちゃん?

【迫り合った互いの距離もそのままに、女は振り返り、御機嫌な調子で魔女へとそう伝える】
【握り締めたハルバードを細かく揺らしながら……その先端から溢れるのは、ピンク色の靄】
【「ちょっとこれから準備するから、ネ」なんて呟いて、彼女はその靄で身体を包み込んでいく】
【辺りに漂う甘い香り、魔女ならばこれが『異能』の類であることが判るだろうか】
895 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2013/05/06(月) 23:58:58.83 ID:rfsvjhx00
>>891

「いい判断だ!」

【少女が注意を反らし】
【さらに少女が枷になる状況での一撃だったが】
【女は難なく、それを防いで見せた】

【反撃の手を忍装束は素早く後ろへ飛び退いて避ける】

「おっと酷いことをする、何の迷いも無くいきなり殺しにかかるか」

【ククク、と肩を揺らし。忍装束は愉快そうに笑う】
【少女はようやく自分の置かれている状況に気が付いたのか】
【慌てて路地裏から大通りまで駆け出していく】

「自己紹介は必要か? いや勝手に名乗らせてもらおうか。別に俺は剣士でも忍の者ではないのだからな」

【にぃ、と目を細め】
【忍装束は懐から何かを取り出す】

「俺は伏剣眼」

【女の方へ投げられたそれは竹筒】
【それが地面に触れた瞬間】

「ただの人斬りだ!!」

【竹筒が大量の炎を撒き散らして炸裂する!】
【炎はさながらバックドラフトの如く、狭い路地裏を駆け巡る!】

「うくくくく、クハハハハハハァ!」

【炎の中から伏剣眼が飛出し!】
【炎と斬撃の波状攻撃を仕掛けんとす!】
【斬撃の狙いは・・・足!】
896 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2013/05/07(火) 00:04:06.30 ID:DvdZM5oEo
>>892

何その呪い……へんなの。
よく解んないけどあんた、どんだけその女とやらに嫌われてんの……

【「女」が誰を指す言葉なのか、少女には全くわからないはずだったけれど】
【なんとなく、最初に見たあの「半透明」が関わってたりするのかなあ、と思って】
【ぼんやりと、思い返す――「あの人」について行った「あれ」も、そうなのかな、なんて】


……へ、あ、……うん?

【まともに諭してくれたことに関しては、意外としか言い表せないようで】
【きっとこのいけ好かない(失礼)男の事だから、盛大に馬鹿にされると思っていたから】
【鳩が鉛弾喰らったみたいな、へんな顔をして、思わず頷いてしまったのだった】

……でも、あたし、謝ろうと思って帰ってみたんだけどさ、
同居人の子、いなくなってたの。部屋にも、近くにも、何処にも。
……、……ほんとに嫌われちゃったのかもしれない……し、

【最初はちょっとした口喧嘩だったんだけど、と。ぽつぽつ語る少女の声が、どんどん萎びていく】
【しっかり被ったフードの下、萃果色の両の眼が小さく震えたのは、きっと男には見えないのだろう】
【けれどもちょっとずつ俯きがちになっていく小さな頭の、不安を訴える仕草だけは伝わる、だろうか】
897 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(中部地方) [sage]:2013/05/07(火) 00:13:22.58 ID:M/hmd2M+o
>>893

…………まあ、そういうことになるわね。
ただ能力にあぐらを掻いてる連中とは違うのよ、私は。

【自身を称える女性の言葉を受けると、少女の纏う"神聖さ"と警戒が目に見えて緩むのが感じられるだろうか】
【その変化は…………何のことはない、単純に褒められて嬉しかったのである】
【取っつきにくい雰囲気に反して、意外と年相応でわかりやすい性格なのかもしれない】
【少し得意げな調子からは、自分に対する大きな自信が感じられる。清楚な見た目からはあまり想像できないが、戦闘も好むタイプのようだ】

…………ぴ、ピオネルスカヤね。
氷の国の大学生…………?

【女性、ピオネルスカヤの勢いに気圧されつつ、少女はその名前を復唱する】
【ピオネルスカヤの名乗りの一部、出身地のところで少し首を傾げて、興味深そうにして】
【自身の知的好奇心を惜しげもなく発散するその姿からは、到底敵意は感じられない。少女は少し考えると――――】

…………そうね。じゃあ、あなたの故郷の話を聞かせてくれないかしら?
氷の国ってどういう場所かまったく知らないのよ、私。

【その言葉と同時――――純白の"力"が、彼女の体から勢いよく立ち上り始める】
【これが、彼女の能力なのだろう。その力からは、先ほどまで纏っていた"神聖さ"が凝縮されたかのような感覚を受け取れる】
【そして、少女がこうして自身の能力を披瀝したという事は、ピオネルスカヤの要求は彼女に受け入れられたということだ】

私は…………櫻の国出身の、幸徳井佳乃よ。

【最後に、出身地も付け加えて、少女――――佳乃は自分の名前を伝えた】
898 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2013/05/07(火) 00:20:18.15 ID:X8nDZFt+0
>>894
『おうおう、お姉さんが今以上に美人になるもんなら何時までも待っててやるぜェ
まっ、夜が明けちまう位待てって話なら、俺もちぃと厳しいけどなぁ
……って事でお嬢ちゃん。チャッチャと買ってくれや!俺もこのお姉ちゃんと早く遊びてぇからよぉ』

【ガハハハ。だなんて豪快に笑えば、女性の外見を楽しむ事に勤しんで】
【一挙一動、それら全てが魅惑的であるならば、だらしない表情だって仕方ないもの】
【ましてや、相手はその類の男。プレゼントを待つ子供の様に、今か今かと張り切っているけれど】

【まるでお預けを喰らった犬のよう。掌で優しく撫でられれば、理性で止まりはするものの】
【所詮、そんな男。目の前に居る女性にだけ気を取られれば、霧の存在なんて全く気付く事無く】


「……僕は魔女ッコ何かじゃ無い。ちゃんとした魔女だ
そ……それに、僕一人でもこれ位の事は出来た!お前の助けなんか必要無かったんだ!」

【どう考えたって無理であっただろうけれど、漏れる言葉は強がり】
【ご機嫌な女性――――に対して、不機嫌な其れ】
【ぶすっとしながらお金を叩き付けるように払えば、剝かさず目当てだった肝を手中に収めるのだけれど】


「――――ありがとう。でも、社交辞令だからな、別に本当にお前に感謝してる訳じゃ無い
……?……っ!!
お前……亜人か何か分からないけど、普通のヤツじゃ無いな?」

【素直で無い、感謝の言葉。必要無かったとは言っているけれど、女性が来なければ買えなかった事も自覚していて】
【だから、自分なりに礼を述べた――つもり】

【この魔女も能力者の類か、その霧に気付くのは早く】
【驚いた様に帽子の隙間から猫の耳をピコンと立てれば、肝の入れてある布袋で口と鼻を塞いで】
【問うのは、その霧の意味もあるだろうけれど、女性の本質を聞き出したい。なんて意味も含まれて居るのだろう】
899 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga sage]:2013/05/07(火) 00:21:56.61 ID:YXgNs77vo
>>896

……何かあった、という筋は無いのですか?
そう本気で人を嫌うのも難しいことかと。 始まりがちょっとした事だったのなら、余計に。
一時なりとも家を出ようと思いはしただろうが、帰ってこないというのは、妙に思えますね――

【些細な口論が何処まで発展してしまったのかまでは、彼は知らない】
【故に推測は楽観視の割合が大きかった。 ふむ、と悩むように顎に手を添えて考える】

【(哀しい波だ。 なまじこうして普通でいられる時がたまにあるから、完治を期待してしまう)】
【(それ以外の殆どの時を幻覚性のパラノイアに縛られている。 初めからずっとそのままの方がマシだ)】
900 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2013/05/07(火) 00:32:02.66 ID:DvdZM5oEo
>>899

あー、……ある、かも。
割と血の気の多い子だから、どっかで怪我とかしたの、かも――

【そこまで考えて、唐突に首を横に振る。いやな想像をしてしまった】
【もしかしたら死んじゃってるのかも、なんてことを一瞬でも考えた自分に、内心で拳骨ひとつ】
【不安の色合いが強まってきたなら、それを振り払おうとして、視線を上げる――】

……どうか、した?

【――ただなんとなく、考え込む男の姿が、わずかに揺らいだ気がしたから】
【思い返せばそうだ、最初に見た男の姿、誰もいない舞台の上で歌う彼の表情が】
【今ここで、こうして自分の前に立っている彼のそれと、微妙に一致しないような、気がしたから】

【そうっと伸ばした手、ぴんと伸びた細い指。とんと彼の肩に触れるつもりで、動かした】
901 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(神奈川県) [sage saga]:2013/05/07(火) 00:35:23.23 ID:ZYz2mG62o
>>897

ちょっと長い名前ですからね。言うのが面倒ならピオネルでもスカヤでも、好きに略してください。
……私の故郷の話?そんなことでいいんですか?

【少女の意外な要求に、少し拍子抜けしたような顔をする】
【無口だと思っていたが、もしかして自分と同じように人のことを知るのが好きなタイプなのかもしれないと思うと】
【女性――ピオネルスカヤは少し親近感を覚えた】

氷の国はですねー、名前の通りすごく寒いところで……!

【彼女から沸き立つ"力"を前に、目を見開き】
【タッチペンを使いタブレットに素早く何やら書き込みながら、いったん止めた話を続ける】

ええと、寒いところで、生活環境もあまり良くありませんが、科学の研究や技術は結構発達してるんですよ?
まあそれで私も「能力者の研究」が大学や国の研究機関に認められて、ある程度自由に各国を動けるようになったり、
資金面でもいろいろと援助してもらってるんです。
だから私みたいなやつにとっては、研究に理解を示してくれる良い環境の国ですね!

【自分の故郷を話す姿から、彼女が故郷にある程度愛していることがうかがえた】
【それでも基準は、やはり研究についてなのだが】

幸徳井佳乃さんですか!おしとやかさの中に凛とした筋が通ってる感じで、良い名前ですね!
櫻の国ですか。あそこは陰陽術やら妖術やら、独特の能力が多いですよね!
佳乃さんのその力も、やはり櫻の国の伝統の術みたいなものなのですか?

【少女の力を見つめながら、尋ねる】
902 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(長屋) [sage]:2013/05/07(火) 00:41:23.97 ID:AbhdWv1Mo
>>891

────それで良い!振り返らずに走れ!

(見たところ傷は浅かった。あれならば、人を呼んで病院に罹れば直ぐに治る)
(後遺症だって、残らない筈だ。犬にでも噛まれたと思って、今日の事も忘れられるだろう──私の説教まで忘れて貰っちゃ、世話ないが)

【痩身に身合わぬ大喝が、走る少女の背中を押す。態度や語調こそ刃めいて鋭かったが、女は確かに少女を案じていた】
【「何方がだ、狂犬め」──笑う相手をあげつらいつつ、振るった腕を引き戻して半身を切り】
【左自然体に構えれば、小太刀の鋒は鳩尾の高さに据えて】

遣り方からしていかにも不細工なんだよ、お前。木に縁りて魚を求む。
そも、あんな年端もいかない餓鬼に期待するのが間違いだ──。

【戦闘狂めいた相手の行いを咎めながらも、何かが足許に投じられたと見るや、こちらもひょいと飛び退いた】
【すぐ後ろは壁、行き止まりだ。炎に巻かれず、刀からも逃れられるほどの逃げ場は無い──普通はそうだろうが、女は違う】

(……爆竹。破片の威力は気にする迄もなさそうだが、あの炎は……厄介だな、目眩ましにしては火力が強そうだ)
(しかし、打つ手は無くはない。……生憎私も、真っ当な剣士じゃあ無くってな!)

【彼女は、空に活路を見出だした。塀を蹴り、軽やかに宙にその身を躍らせて】
【此方を斬らんと踏み込む男の肩を目掛け、踏み付けるような蹴りを見舞う】
【当たれば彼の肩を足場に更に跳躍。互いの場所を入れ替え、敵手を壁際に追い詰めんとする筈だ】

(鯛が釣れて嬉しいか?──残念だったな、人喰い鮫だ)

【回避と攻撃が一体となった動き──とは言え落下中は死に体だ、反撃を受ければ対処は厳しいが】
【炎が目眩ましになっているのは、相手も同じ事。ならば、仕掛けた側の此方に分があると見ての行動である】
903 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(長屋) [sage]:2013/05/07(火) 00:42:42.23 ID:AbhdWv1Mo
>>902
//互いの場所を〜のくだりを互いの立ち位置を〜に訂正ですっ
904 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(長屋) [sage]:2013/05/07(火) 00:44:14.93 ID:AbhdWv1Mo
>>902
//加えて安価ミス
//>>891>>895に訂正します
905 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(山陽) [saga sage]:2013/05/07(火) 00:47:07.87 ID:IjFwiu+AO
>>898
【靄がすっかりその姿を覆い隠してしまったなら、一陣の風がそれを吹き飛ばしていく】
【やがて現れたその姿は、なんとも言い難い、薄手のバスローブを身に纏っただけのモノ】
【劣情を煽るためかボディラインはより鮮明になり、得物だって幻のように失せている】
【いつでもどうぞ、と女の準備は既に万端の様子。艶めく微笑みを口許に湛えて、男に近付く】

 【――けれど。鳴るはずのない足音が鳴って、後ろへと下がってゆく】
 【そして現れた女をよく見れば、あるはずの『影』が、何処にも無い】
 【果たして、欲情に飲まれつつある男がそれに気付くかはさておき――】

【魔女から見れば、「先程からいた女」が、後ろへと下がっていくのが見えるだろう】
【片手には確りとハルバードを携えている。男に擦り寄る「もう一人の女の姿」も、其処にある】
【いかにも不機嫌そうな魔女のお隣に彼女は近付いていって、目線の高さを合わせながら――】

フフ、小生意気な魔女ちゃんもかーわいいんだからぁ……どういたしまして
そのとーり、ご名答よん♪ でもぉ、このお話は、お散歩しながらしないかな?
おじ様が色欲に溺れる姿、見たくないでしょうし……おねェさんのお願いっ

【囁くような、ウィスパーボイス。どうやら店主に聞こえさせまいとしているらしい】
【特別気分を害した様子も無く、寧ろにこやかにそう言って、遠くのほうを指で示す】
【正体を明かすことに抵抗は無いようで、しかしそれを今すぐに伝えることもない】
【女は魔女からの返答をさほど待たずに、指し示した方向へ足早く歩き出すことだろう】


【因みに、商人の男の方にいる「もう一人の女」。何をしようと男の自由ではあるものの】
【コトに及ぼうモノならその姿はたちまち「ピンク色の靄」と化して、消え失せてしまう】
【――それが“幻覚”であるということに気付くまで、そう時間は掛からないハズだろう】
【結果的に今しがた交わした約束は、いとも簡単に破られてしまう……という訳である】
906 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/05/07(火) 00:47:50.06 ID:cN6AJmmXo
【深く、人の侵入を拒むような森の中】
【本来ならば静寂が支配している場所はしかし今は剣戟の音で満ちていた】

――――――――ち、次から次へとっ!

【月明かりの下で踊る白髪の青年は額に汗を流しながら相対する敵を捌く】
【その手に持つは銀色の刀、有する「退魔」にてその刃は人ならざる物を例外なく消し去る】
【赤と紫、色違いの瞳は姿を隠す敵を区別なく見分け脳へと伝える】

【木々の間から現れるのは「球体関節人形」】
【ただそれも通常の物ではなく数多の腕を持つ異形として、まるで枝葉のように連ねている】
【その顔に色は無くならば瞳に活力もない、使い魔としても使えないただの雑兵】

(……なーにが簡単なクエストだよ!一体一体はザコでもこれだけいると……!)

【外した刀の一閃、それを狙うように二重三重の腕が後方から迫る】
【だが彼もそれを安易に受ける程弱くはないようで、左手を用いて先の攻撃を逸らしながら受け身を取り距離を取る】
【同時に刃を捻らせて人形の胸部を切り裂いてまた一つを始末】

あっぶな―――――――

【息をつく間もなく人形はまだ獲物を狙う】
【その数は20程、闇色に隠れて騒がしくその音は異質な物として外界へと伝わるだろう】
【青年の用いる銀の刃の輝きも同じくだ……都合の良い話、誰かが現れるのであればそれは救援かそれとも……】
907 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga sage]:2013/05/07(火) 00:51:31.44 ID:YXgNs77vo
>>900

【肩に触れられた一瞬、眼鏡の奥で不意を付かれたようにオリーブ色が微かに揺れた】
【正常なのか、異常なのか。 昏い色合いを相手に合わせない理由にしろ、ヒールの理由にしろ】
【冗談かも明白ではないが、呪いという言葉が多い。 本当ならば、真っ当に生きてきた訳では無いのだろう】

――E noi dovrem, ahime, morir, morir
(私たちに必ず訪れる、ああ悲しい、死が、死が訪れる)

…………いえ、何も。
ただ、本当に何かある前に、行動は早い方が良いでしょうね

【一言、先程歌っていた曲の歌詞らしきものを、呟くように口にした】
【その後は何も変わらない様子でそう付け加えて、静かに眼鏡を押し上げる】
908 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(中部地方) [sage]:2013/05/07(火) 01:01:04.54 ID:M/hmd2M+o
>>901

そうね…………じゃあ、ピオネルと呼ばせて貰うわ。
国の研究機関って…………あなた、案外すごい人間なのかしら。

【別次元のものを見るような目で、タッチペンが走るパネルを不思議そうにのぞき込みながら】
【ピオネルの言葉を受けて氷の国を想像しながら、佳乃はそんな風に返す】
【『案外』は完全に余計だが…………このつんけんした態度はピオネルに不満があるわけではなく、元々の性格である】

これは"神気"…………文字通り"神の力"よ。 土地神さまの聖なる力を借り受けて行使する、"邪"を払うための力。
櫻の国伝統というよりは、私の故郷の村伝来の力だけれど…………。

【立ち上る真っ白な力は、そこから感じる雰囲気の通り、強力な破邪の力を持つ】
【幽霊や妖怪、吸血鬼などに対しては浄化の力を発し、生物に対しては治癒の力を発揮する…………そういう能力だった】
【単に神の力を降ろして使うやり方なら別の国でもあるかもしれないが、力の使役方法自体は彼女の家柄に伝わるものだ】

…………一応、"櫻の国らしい"使い方もあるわよ。

【佳乃はそう言うと、胸ポケットから一枚の"符"を取り出す】
【墨で描かれた文様に、中心には"光"の漢字が描かれた、見た目はいかにも"櫻の国らしい"お札である】
【佳乃はそれを左手に持ち、右手を口に持っていって小さく印を切り、「"発"」と声を上げれば】
【その符に"神気"が注ぎ込まれ、ぼうっ、と小さく光を発して、周囲を淡く照らし出すだろう】
【どうやらこの"神気"、ただ放出して使うだけでなく、なかなか応用性のある力らしい】
909 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2013/05/07(火) 01:06:32.77 ID:A+jLKDHJ0
>>902-904

【非効率的なやり方だ】
【あんな少女に何を求める】

【そんな女の言い方に、伏剣眼は挑発的に言い放つ】

「何を言うか、そもこの世界では見た目の強さなど何の役にも立たぬ。
 少女が大男を焼き殺し、見目幼い子供が遊び半分で人を首を跳ねる。
 そういう風景を俺は何度も見てきた。能力者は皆狂犬よ。
 どいつもこいつもその力に振り回され、中毒者の様に戦い、弱者を蹂躪し」

「そして」

「死んでいくのだ!」

【伏剣眼は炎の中を駆け抜ける】
【足を狙った斬撃が大きく空振る】

「むっ!?」

【炎を避ける女が跳躍し、自分の肩を蹴る】
【吹き上がる熱気に目を瞑りながら】

【なおも肩を揺らして笑う、笑う】

「せっかく互いに視覚が封じられているのに、自分の居場所を晒すのは悪手じゃないか!?」

【肩の蹴る力の掛かり方から】
【伏剣眼は女の位置を割り出した!】

【伏剣眼の剣を持たない左手の袖から!】
【青い鎖が飛び出した!!】

「魔鎖ゲルギャ、とある竜の血族から貰い受けた物だ。
 本当は9つの魔武器全部頂きたかったが、俺の魔力では1つ持つのが精一杯でな!!」

【飛び出した鎖は蛇の様に蠢き!】
【女の身体を絡め取らんとする!!】
910 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2013/05/07(火) 01:09:33.71 ID:X8nDZFt+0
>>905
「……別に僕はどうしても知りたいわけじゃ――――」

【さて、事の次第を察したのか】
【向ける視線の先は、依然と得物と得物を手にしている女性であって】
【双眸の位置が同じ高さへとなれば、ふいとそっぽを向いてしまうけれど】

【お願い、何て言葉。ましてや手助けしてくれた人からの言葉ならば、無下には出来ないというもの】
【――――迷う様にちらり、ちらりと伺っていたけれど、やがて足早に進んでしまえば、慌てるように追いかけて】


「ま、待ってよ!
それに、さっきの言葉、訂正しろ!
僕は可愛く無いし、魔女ちゃん何て名前じゃ無い!
ちゃんと、コゲって言う名前があるんだ!」

【追いつくのに、然程時間は掛からなかったであろう。逆に言えば、それだけ必死だったという事もあるけれど】
【服の袖、掴めるならば掴んで――――引き留めよう。と言うよりも、この人混みの中ではぐれてしまわない為の手段】
【ぎゅっ、と強く握ったならば、懲りずに噛み付くのだけど】

【帽子の下。見えるのは不機嫌な表情。茶色の双眸と、焦げ茶色の髪の毛】
【女性の交渉によって手に入れられた品を、片手で大切そうに抱きしめれば、女性の双眸へと視線を送って】
【小首を傾げるは、「お前の名前も教えろ」何て言葉無く、生意気に言っているようにも見えるけれど】


【――――一方の男。哀れかな、それが本物で無い事と知る由も無く】
【色々と囁いたって、其れは女性へと届かないのだろう】
【さて、二人がその場から離れてどれ位の時が経ったのだろうか】

【手を伸ばして、全てを剥いでしまおう――――いや、それすらも面倒で】
【押し倒すかのようにしたのが、哀れかな。唇の先は、堅い堅い地面】
【現状を理解出来ない事、数秒。後、一匹の雄の悲しい咆哮が響くことになるのだけれど――――】
【きっと、二人の耳に届くことは無かったか】
911 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2013/05/07(火) 01:09:45.65 ID:DvdZM5oEo
>>907

【反応を返してくれたことに一安心、フードの下にちらつく瞳が、細められた】
【彼の歌う詩の意味は、相変わらず解らないままだったけれど】
【それを静かに聴いていた、あの女。消え失せた黒色のことを思い出して、】

……うん、わかってる。
割とまともなこと言ってくれるんだね、あんた。

【行動は、早い方が良い。それは自分に向けられた言葉なのか、それとも】
【彼の経験則から語られた、自戒の意を込めたものなのか。】
【そんなことを考えながら、ふ、と息を吐いて、頬を緩めた】

……こんなのが父親やってるって聞いたから、
はじめは、それどーなの、とか思ったけど、さ。
結構まっとうにやってる感じかな? ただの勘だけど。

【彼女の想像の中で、彼とその娘は、陽のあたる場所で笑っている】
【それを羨ましいなあ、とか思っちゃったりしたのは、ひみつだ】

【(そんな彼女の想像は、今ここにいる男の像に基づいて描かれたものだから)】
【(想像と現実の乖離がひどくたって、おかしくはない、はずだ)】
912 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2013/05/07(火) 01:16:01.54 ID:Ej9DPXCW0
>>906


 ……、≪ モ ル ト シ ュ ラ ーク ≫ ! !


【――そんな喧しいシャウトが、漆黒の森に木霊すれば】
【闇の中にピカッと眩い光が走り、その光に一体の人形が弾き飛ばされていくのが見えるだろう】

【交通事故の実験に使うマネキンのように浮き上がったそれは、空中で更に二体ほどの人形を巻き込み】
【それらが折り重なって動かなくなると、小さなため息が聞こえた】


ええい、なんて多いのですか。兵士が畑から生えてくるわけでも無かろうに……。


【そう言ってぼやくのは――】
【緑色の、タレ目気味だがつぶらな瞳と、ぼさぼさな茶のボブヘアが、どこか犬めいた雰囲気を醸し出し】
【160cm足らずの身体をラフな半袖半パンと迷彩ジャケットに包んだ、少女だ】

【彼女は肘から指先までを覆うものものしい手甲、ガントレットを両腕に装着しているが】
【目の前に蠢く人形の一団の向こうに人間らしい青年の姿を見ると――微笑んで】


おおっ、大丈夫ですか?
此方は水の国自警団所属のフランツィスカ・望月であります。鉄火の音を聞きつけ、もしやと思って参りました!


【油断なく構え直しながら、名乗るだろう】
【唐突な話で、信じてもらえるかは分からないのだが――かと言って、首を突っ込まずにいられる性質でも無かった】
913 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(神奈川県) [sage saga]:2013/05/07(火) 01:17:06.92 ID:ZYz2mG62o
>>908

では私は「佳乃さん」と呼ばせてもらいますね!
いえいえ、私からしたら能力者のみなさんの方が「すごい人間」ですよー
そのすごさに惹かれて能力オタクになったようなものですから

【その言葉には、妬ましさなどは一切籠っておらず】
【佳乃を、ひたすら好奇心の目で見つめながらタッチペンを動かす】
【逆にタブレットを好奇の目で見られていることには気づいているのだろうか】

邪を払う神の力……所謂「封魔の力」ってやつでしょうか?

【そして取り出された"符"を興味津々に見つめ】
【続いて発せられた光に目を奪われる】

うわぁー、綺麗ですね!御札をそんな風に使える人がいるなんて、初めて知りました!

【そこまで言って、タッチペンを止める】

いや、本当にありがとうございます。お話だけじゃなく実際に見せて頂いて……
それでなんですが、佳乃さんさえよろしければ
……最後に「能力者たちとの戦いに使った力」を見せて頂ければ
非常に嬉しいのですが!

【縋るような目で、ねだる】
【ここまで見せてもらって図々しいことはわかっていたが、彼女の研究者魂は抑えられないようだ】
914 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga sage]:2013/05/07(火) 01:25:39.15 ID:YXgNs77vo
>>911

……ふふ、それはどうも。
一つ訂正するなら、私はいつだってまともですからね?

【男は、瞳孔の大きさが揃わない目を細めて、肩を揺らしてくつくつ笑った】
【穏やかな表情、初めから何も変わらない様子、ごく普通の人の表情で――】

真っ当に決っているでしょう? グーとパーは出さないと決めてますし、
欲しいといったものは何だって買い与えているし……だからかな、少し、我侭ですが
私にべったりで、私しか見ていない位で、本当に可愛い娘ですよ。 もう8つになりますか

【ならチョキは出すのか。 一般的に鋏に例えられるけれど、それは何を意味するのだろうか】
【欲しいと言わなければ何も与えないのか。 そもそも何でも買い与える事に愛情は付随しているのか】
【惚気のような言い方だ。 家族というより恋人に対してのような。 けれど幼子は好かないと言っていた筈】

……嗚呼、もうこんな時間でしたか
余り家に一人には出来なくて。 恋しがってね、泣いてしまうだろうから――

【――全て、其処まで考えなければ違和感なく通りそうな言葉だ】
【ただの幼い娘を甘やかす父親の顔と見るか、其処に歪んだ愛情の介在するのを見抜けるか、それは相手次第】
915 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2013/05/07(火) 01:40:21.09 ID:DvdZM5oEo
>>914

いつだってまともな人は、他人を茶化したりしねーしっ

【男の表情を見ながら考えるのは、最初に見た、歌っていた彼の表情のこと】
【いまの彼を通常と見るのなら、自分が見たあれはきっと、見間違いだったのだろうか】
【だとしたらあの女もそうなのか。……そんなはずは無いと断言する思考は、一旦脳の隅に追いやった】

うーわ、……それ、まっとうなの?
何かもう典型的な親馬鹿っつーか、なんてーかそれは、

【「恋人みたいなモンなんじゃないの?」――言いかけて、ふと、口を噤む】
【そういえばこの男から、娘というワードはよく聞くが、】
【……娘がいるなら、「妻」は? そのことに関する言及がないのは、なぜ?】

 【――――】


……ん、あ、ほんとだー。
ごめんネー、長いこと話に付き合わせちゃって。

【「早く帰ったげなよ、心配してるかもよ?」なんて、悪戯っぽく言うけれど】
【隠れた両目の、細まった瞳から零れた赤色――ほんのちょっぴりの違和感を訴える視線は、いやに真剣だった】
916 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(山陽) [saga sage]:2013/05/07(火) 01:45:15.80 ID:IjFwiu+AO
>>910

【ぎゅ――と掴まれた服の袖。それに気づけば、女の顔がますます綻ぶ】
【可愛さに悶えているのだろうということが、表情を通してだだ漏れだ】
【眉を寄せて困ったような顔を作りながらも、口許は奇妙に歪んだまま】

んふー、待ってあげてもいいけどぉ……そーお?
そこまで言うのならぁ、訂正しちゃおっかなぁ……可愛くなぁい、コーゲちゃん?

……んんん……やっぱりだぁめ、おねェさんったら我慢できなぁい
そんなに可愛い顔で見つめられたらぁ……悶々としちゃうでしょ?

【小生意気な魔女に噛み付かれたってお構い無しで、女は首を振って頬を薄ら赤く染める】
【見つめられたら見つめ返して、視線を交わし続けるのは少々意地が悪いとさえ感じるほどだ】
【けれども「待って」と言われて広い歩幅を相手と合わせた点は、彼女なりの優しさとも言えるだろう】

おねェさんはね、『れいか』――『霊香・アステリスク』って言うのよ、宜しくね?
コゲちゃんは「バイコーン」、って知ってるぅ? 二本角のおウマさんなんだけどぉ……
……おねェさんがソレなのよねぇ

【霊香、と名乗る女は、自らの正体を明かす。そう、それは実にあっさりと】

【『バイコーン』……彼女の発言の通り、「二本の角」を持つ馬型の魔獣だ】
【ユニコーンと対になり、“不純”を司るけものだと言われているが――】
【彼女のウマのような下半身といい、色めいているのといい、納得が行くだろうか】

そぉだ……コゲちゃんったら、魔女だって言ってたけどぉ
ソレ、でなんだかあやしーいお薬とか、作っちゃうのかしら?

【そうしてふと問うてみるのは、先ほど手に入れた魔物の臓物の使い道のこと】
【どこに行くでもなく商店街から離れながら――素直に、興味津々といったよう】
917 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/05/07(火) 01:48:45.93 ID:cN6AJmmXo
>>912

(ああもう…――――――――)

【これだけ戦っても物量に押しつぶされる未来しか視えない】
【焦りは思いの外迫っていて、それを冷静に感知しているのは諦めているからか】
【とんでもない話だがこの状況で現実は変わらない】

【しかし、光は突然に迸る!】

なっ―――――――

【夜をかき消す程の輝きはボロ雑巾のように「人形」を吹き飛ばす】
【元より命などないそれはようやく物言わぬカタチへと還る】

……お、おう大丈夫だけど……

【唐突の来訪にあっけにとられてか余り見せない表情を浮かべながら】
【しかしまだ残っている敵を思い出し慌てて刀を構え直す】
【謎の増援に驚きもしたがありがたくもあり、青年は彼女と背中を合わせるようにして敵と間合いを取るだろう】
918 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(長屋) [sage]:2013/05/07(火) 01:49:11.09 ID:AbhdWv1Mo
>>909
……なんともはや。そんな譫言を吐かすのは、熱気が頭に回ったからか?
見た目だけじゃあ無かったろう、あれは。お前自身が言った事だ、判らぬ道理も無かろうに……!

【「つまらん」「見た目通り」】
【男の言動は、あの少女の力量を十分に理解した者のそれだった。だのに何故必要以上に、相手を甚振る真似をするのか】
【私はそう言っているのだ、能力者がどうだの見た目がどうだのは関係ない。寝言を言うな──と、大体このような意味合いの言葉を】
【不快そうに眉根を寄せ、呆れと苛立ちがない交ぜになったような語調で吐き捨てて】

(──次から次へとよくもまあ。通販番組でも見ている気分だ)

【肩を踏み躙るように一撃翌浴びせ、更に跳躍したならば】
【女はくるりと空中で身を捻り、相手を真正面に捉える】
【大方の居場所が割れるのは折り込み済み、現状ではあの自在に動く鎖を避ける術が無い事もまた同様】

【ならばと逆手に小太刀を握り直して、此方に絡み付かんとする鎖に向けて右手を差し出し、これを掴んで】
【敢えて、絡み付かせる℃魔ナ、被害を最小限に留めんとした】
【手先程度ならまだ持ち直しようもあるが、足や胴体を絡め取られるのは致命的と見ての判断だ】

────だが。どうやら、名乗る価値もない駄犬じゃあ無いらしいな。

【さて。下手にこの状況で動けば、寧ろ男の思うつぼだろう】
【よって鎖にややバランスを崩されつつも着地が適えば、彼女は構えて動かずに、相手の出方を見る事に徹する】
919 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(中部地方) [sage]:2013/05/07(火) 01:49:20.83 ID:M/hmd2M+o
>>913

…………封魔というよりは、退魔かしらね。
封じることもできるけれど…………滅することの方がはるかに多かったから。

【ふと目線を上に向けて、佳乃は少し昔を顧みるようなしぐさを見せる】
【滅する、と言えば多少聞こえはいいが、やっていることは"殺し"なのだ。例えそれが邪悪なものであろうとも】
【こんな力を持っているからには、彼女自身、妖怪や幽霊などを退治したことがあるのだろう】
【その表情に浮かぶのは、簡単に割り切れる感情だけではなかった】

戦いに使った力?
…………そうね…………。

【その言葉に一瞬、"獲物"を取り出すか迷ったが…………それは思いとどまる】
【佳乃の本当の意味での"力"というのならそれを取り出すべきだが、先ほどの不良くずれを撃退するのには使っていないし】
【何より、それは能力と言うより"武術"の領域。能力面だけ見せるなら、先ほど使った技だけそのまま出したほうが早いか――――】
【そうして少し考えた後、佳乃はすっと目を細め――――右手を、ピオネルの少し手間の位置に伸ばして】

白刃龍紋流・肆の太刀――――『四散』!

【佳乃がそう叫んで、その右腕に大量の"神気"がまとわりついたかと思えば、次の瞬間にはそれが小爆発を起こす――――】
【本物の爆発と違って熱こそ感じないが、衝撃破と爆音は本物のそれと変わらない】
【今はピオネルから少し離して使っているため、爆音で驚かせるぐらいの力しかないが…………】
【これを至近距離で行えば、なかなかの威力になることは想像に難くないだろう】

さっきの"言符"は神気と陰陽術の合わせ技だったけれど…………これは正真正銘、神気による奥義よ。
…………戦闘ではよく使うけれど、こうして人に見せるのは初めてだわ。ありがたく思いなさい。

【先ほど叫んでいた『白刃龍紋流』というのが、彼女に家に伝来するという"神気"を扱うための流派なのだろう】
【そして『肆(よん)の太刀』というからには、少なくとも神気による奥義を四つは保有しているという事で】
【やはり、使い方によって相当拡張性のある力らしい】

【…………最後に付け足した余計な言葉は、まあご愛敬というものだ】
920 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga sage]:2013/05/07(火) 02:01:16.38 ID:YXgNs77vo
>>915

いえ、若い子を捕まえて色々話したのは私の方ですから――。
そうします、貴女もお気をつけて……と、名前も聞いていなかったのですね、私

【その癖これだけ話していたのだから面白い、と自嘲めいて上弦を描く口元が】
【「セシルと言います」。 そう添えてからくると背を向ける先は、帰ると言う割に劇場の奥へ】
【一歩、踏み出そうとして――思い出したようにもう一度、振り返った】

……娘は、鈴音と言います。 もし会ったら、仲良くしてあげて下さい。
ではまた。 お会いする時までに、同居人の方が見つかっていると良いのですが

【心配気に眉根を寄せて、そんな親切心を残して。 今度こそ奥へと向かう姿が】
【黄緑の燐光を残して、ふわと消え去っていくだろう――魔術を知るなら用意に察せる、転移の術だった】

【(残した名前。 聞き覚えが合ったとしても彼には知り得ない事で、何も知らぬままに去るのだろう)】

/お疲れ様でしたー!
921 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2013/05/07(火) 02:02:07.99 ID:A+jLKDHJ0
>>918

「うくくく、俺が言うのもなんだが口の減らぬ奴だ!」

【幾つか言葉を交わしはしたが】
【この男にとって論争など大した価値を持たない】

【この交わす刃こそが全てなのだ】

「ぐ、む!?」

【踏みつけられた足の予想外の重さにバランスを崩すが】
【すぐに隣の壁に手を付き姿勢を戻す】

「うくくく、その割に随分臆病ではないか。よく切れるのは論述だけか!?」

【鎖が一気に巻き取られていく!】
【女は伏剣眼に否応なしに引き寄せられるだろう!】
【近寄ってきた女を、刃を構えて待ち構える!】

「名前か、そうだな聞かせてもらおう。
 5秒後に貴様の命があればの話だがな!!」
922 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2013/05/07(火) 02:07:56.73 ID:X8nDZFt+0
>>916
「む……それもそれで嫌だ
可愛いとか、可愛くないとか言うな!後、勝手に名前を伸ばすな!僕はコゲだ!」

【非常に注文が多い、困った輩であって】
【最初こそ、視線を交わした際には強気になって睨み付けていたけれど】
【――――段々と弱気へと変わっていくのは、萎び行く猫の耳で判断出来るであろう】

【最終的には、顔を赤らめ、視線を外して】
【けれども、袖から手を離さないのは、この人混みの中でも一応は信用できる相手――と思って居るからか】
【視線を下げてしまえば、当然前が見える筈も無く。行き交う人々にぶつかったりするけれど、それでも強情は変わらず】


「僕を馬鹿、にするな。バイ“オ”ーン位なら知ってる
僕だって、使い魔でもちゃんとした魔女だぞ
……れいか。バイ“オ”ーンってお前みたいに……その……お前みたいな性格なのか?」

【バイコーン……の筈なのに、少女の言葉は確実に間違っていて】
【帽子を深く被り直すのは、嘘であると見抜かれたくないからなのだろうけれど――――その反応からして、自ら無知を晒している様なもの】
【性格について言及しようとしても、先程の男とのやり取りを思い出せば、率直に口に出すことも憚られて】
【言い辛そうにして口を止めれば、やっとの事で別な言葉へと変えるのだけれど――――それが伝わるかは、分からない】

【そして、使い魔――その言葉が間違いで無ければ、この魔女も何かしらに仕えているという事になるのか】


「何だよ、その疑うような口調は……
…………別に、怪しくなんかは無い。ちゃんとした薬だ
墓場の死体をゾンビに変える薬と、ちょっとした惚れ薬。主に作れって言われたから、作らなきゃいけないんだ
れいか、お前にはあげないぞ?」

【その二つは、少なくとも公な知識しては出回っていないのだろうか】
【ともすれば――胸を張って、得意げに答えるのだけれど】
【前者、後者。どちらにしたって、社会には大規模で無くとも、一部地域ではささやかな混乱を起こすことが出来る物】
【そんな薬を作らせる主なんて、ろくでも無さそうだけれど――――】
923 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2013/05/07(火) 02:08:34.59 ID:DvdZM5oEo
>>920

あ、あたしは夕月って言う、よ?

【……やっぱりきのせいかな、と思ったのは、彼があんまりにも普通に、笑うから】
【名前を告げれば、覚えといてね、と付け加えて、去る背中を見送る体勢に入っていた】

(……夫婦仲が悪いとか、そんなんかな?)
(もしかしたら未亡人なのかも。きっとそう、たぶん)

【語られぬ妻の詳細に関して、あれこれ勝手に考えて、勝手に自己完結させる】
【ありがとう、と言いながら、手をひらひら。今度こそ消えてしまった彼の残滓、黄緑の光を見、】


……りんね、りんね。どんな子かな?


【反芻するのは「娘」の名。想像と現実のあいだにある深い溝が埋まるのは、いつの日か】


//ありがとうございました!
924 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [saga]:2013/05/07(火) 02:13:33.98 ID:Ej9DPXCW0
>>917


ふぅむ、大丈夫ならそれはそれで良いですが、どうせなら快勝を収めたいものですよぅ。
幸いあまり賢くは無さそうですから――ひとつ誘ってみましょう!


【視線を交換して背中合わせの陣形を組んで、敵の動きを睨む】
【だがいつまでもこれでは話にならない――元気なフランツィスカは、懐に隠した袋に右手を入れ】
【何枚かの十字手裏剣を指に挟んで取り出す。そして、投げ当てんとした】

【忍者めいた技巧で投げられるそれは、何もなければ投げた分だけ別々の人形に突き刺さり】
【それでおびき寄せる事に成功したなら】


 ――――鉄扉の構え―――― ≪ア イ ゼ ン ポ ル ト≫


【――地を踏みしめ両腕を組み合わせた体勢で、無数の腕持つ人形らの攻撃を受け止める!】


私、昔から丈夫さだけが取り柄なものでして……。


【命を持たない拳は、能力によって形成される見えない障壁に阻まれ】
【反作用で無様にたたらを踏むそれらは、青年の業がつけこむに易い隙を晒すのだろうか】
【もし人形の中に能力者やタツジン級の力量を持つ個体があれば別だが――】
925 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(神奈川県) [sage saga]:2013/05/07(火) 02:19:25.50 ID:ZYz2mG62o
>>919

封魔じゃなくて、退魔……ですか
成程、勉強になります

【佳乃の表情が少し変化したようだったが】
【ピオネルスカヤは新たに教わった情報を書き込むのに夢中で、気づかなかったようだ】
【そして、彼女の願いを快く受け入れ、何やら構えた佳乃を真剣に見つめる】

っうわあ!

【目の前で起こる、神気による爆発に思わず驚きの声を出し】
【すぐにその驚きは感嘆に変化する】
【いつの間にかタブレットを地面に垂直にし佳乃に向けていた。カメラ機能も付いているようだ】

す、すごい!
ふむふむ、……奥義!
やはり奥義というだけあって、迫力も感じるオーラみたいなものも桁違いですね!

【間近に感じる「力」を、タブレットに文字で書き表すのはかなり難しく】
【とりあえずオーラみたいなものと表現するしかできなかったが】
【彼女は実感した】

あー、やっぱり能力は直接話を聞いて!見せてもらうのが一番ですね!
ええ、ありがたいです!本当にありがたく思います!

【普通なら高飛車に感じるかもしれない佳乃の言葉も素直に肯定する】

ここまで見せてもらったんです、私の故郷の話だけというのは等価交換が成り立たないですよねえ
そうだ!

【思いついたようにリュックの開け、中から白いタブレットを取り出した】
【先ほどから彼女が使っているものより、画面が一回り小さいタイプだ】

さっきから、私のタブレットに興味をお持ちでしたよね?
これ、私のよりちょっと古い型なんですが、私はもう使わないので……差し上げます!
もう通信は出来ないですけど、カメラと、電子書籍が何千冊も入ってますから、暇つぶしにはなると思いますよ!
私の趣味の能力者関係の本が多めですけどね

【そう言って、得意の笑顔で白いタブレットを渡そうとする】

ありがとうございました!佳乃さん!貴女のおかげで楽しい時間を過ごして有益なデータを得られました
また、いつか会いましょう!その時は新たな奥義を開発しててくださいね!

【自分のタブレットをリュックにしまいながら、ピオネルスカヤは深々と頭を下げた】



/このあたりで失礼します、お疲れ様でしたー!
/ありがとうございました、私自身もとても楽しい時間を過ごせました!



926 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/05/07(火) 02:31:13.22 ID:cN6AJmmXo
>>924

……ああ、所詮あれは感染力のないゾンビみたいなもんだ
賢さなんざ一切ない、けど相手を[ピーーー]事にかけてはそれ以上――――――――

【近づく数体を一度に薙いで始末しつつ視界の端で彼女の動きを見やる】
【手裏剣?訳の分からないものを取り出すなと思うがその理由も直ぐに】
【誘き寄せる目的だと理解すればこちらもそれに合わせて構え直す】

【無能であれと作られた「人形」は彼女の撒き餌に当たり前のように引っかかる】
【有象無象と寄り付く様は粘菌のように蠢いて――――――だけどその手は届かない】
【伸ばす手その全てがガキンガキンと阻まれて弾かれる、人形に感情があったならば忌々しいとでも感じるのだろう】

(さっすが、救援に来るだけはあるな……)

じゃあ、いっちょう……っ!?

【溜めてから一気に始末する、実に合理的な戦法だこの女は存外頭もキレるらしい】
【であるならば始末するのは自分の役目か、きしりと刀を鳴らし抜刀の構えをして……】
【その瞬間に「人形」は攻め方を変える。即ち乱雑に障壁に挑むのではなく文字通り手を合わせて一点に集中するというもの】
【システム的な思考能力は備えているか……しかし】

甘いッ―――――――!

【既に刃は範囲の中に、一閃は手首という手首を切り裂いて宙へと放ち】
【続く一つで上下へと切り裂き断ち割る、がらんと音を鳴らし人形は押し黙る】

…………うっわー、めんどくさい論理回路してんなあ……

【刀身に付着するのは赤黒いオイル、血の代用品だろう】
【ぴっと振り払い未だ残っている人形を見やる……およそ五体ほどか】
【だが救援者もいる今、彼らなどもはや敵ではあるまい】

【或いはそれを油断と呼ぶか】
【残された人形たちは一?引いて樹木の影から鈍い瞳をこちらに向けている】
927 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(長屋) [sage]:2013/05/07(火) 02:36:56.75 ID:AbhdWv1Mo
>>921

く、っ……!

【巻き取られてゆく鎖。徐々に詰まってゆく彼我の距離。──対して女は、苦虫を噛み潰したような顔をして】
【腰を据え重心を落とし、これに抗わんとするも、所詮は焼け石に水】
【このままでは据え物のごとく、ただ相手の間合いに入り、振り下ろされる剣を受ける他に道は無い】

(迷うな。雑念は死を招く……元より此処は私の間合いだ。此処は一気に、詰める!)

【そう思われたが。相手の剣の間合いに踏み込む一歩手前で、突如として女は動いた】
【一旦脱力し浮かせた重心を前方に投げ出す要領での踏み込みが、前触れ無くその身を最高速にまで加速せしめる】
【重心移動に長けた剣士の、地を滑るような歩法──俗に縮地なぞと、人は呼ぶ】

──私の名は、高価く付くぞ!

【狙いは、そこに更に鎖を巻き取る速度を加えての体当たり。然程膂力に優れぬ女と言えども、これならばそれなり以上に効く筈だ】
【もっとも、こうも直線的に踏み込んだのでは、待ち構える相手の一太刀を避ける事は最早不可能と言って良いだろう】
【左手の小太刀を護りに回したとて、手傷を負う事は避けられまい】
【剣の間合いの更に内側──懐にまで潜り込めればそこまでの深手は負わないと言っても、捨て身の策には相違無かった】
928 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(中部地方) [sage]:2013/05/07(火) 02:48:00.33 ID:M/hmd2M+o
>>925

【迸る神気の流れは、佳乃の体を経由して空気に伝わり、周囲一帯を荘厳な雰囲気で包み込む】
【『四散』の発動を終えると、佳乃は少しずつ神気の力は弱め、やがて純白の光は彼女の体の中に消えていって】
【それでもなお、彼女の異様な雰囲気は消えず。佳乃が常に纏っている"神聖"な雰囲気は、この神気が漏れ出しているものなのだろう】

ちょ、ちょっと…………写真まで撮るの?

【タブレットのカメラ部分を向けられても、機械に強くない佳乃にはそれがなんだかわからなかったが】
【撮られたことに後から気づいて、もう手遅れだというのに、風に靡く黒髪を抑えつけみる】
【少しませたその姿は、身に纏う雰囲気や高慢ちきな性格を差し引いても、きっと年相応の女子のそれと相違なかっただろう】

…………いいの? こんな高価なもの…………。
あり…………………んんっ。 まあ、くれるというのなら貰っておくわね…………。

【実際のところ高価なのかどうかはわからないが、ハイテクな機械はみんな高いんだろうという適当な予測の元に少しだけ遠慮して】
【それから一瞬、素直なお礼の言葉が口から出そうになって、そのまま吐き出せばいいものを、いつものクセで飲み込んだ】
【少し前までなら、無意識でそんな言葉が出掛けるなんてありえなかっただろう。少しは、丸くなったのだろうか】
【結局、ほんのちょっと照れた顔をお礼代わりに、佳乃は白いタブレットを受け取った】

そうね…………また、氷の国の話を聞かせて頂戴な。
…………あと、この中の本が面白かったら…………次は別の物を見せてあげてもいいわよ。
それじゃあ、ね…………ピオネル。

【国柄についてよく知りたがるのは、櫻の国の箱入りお嬢様として育った彼女にとって、異国情緒が珍しく感じられるからで】
【見たことも行ったこともない世界に思いを馳せるその瞳は、あるいは黒曜石のように煌めいて見えるだろうか】

【最後に…………ふっ、と、注意しなければ気づけない程度の儚さで、小さく笑い返して】
【佳乃はピオネルの名を呼んで、別れを告げた】

/こちらこそ、遅くまでありがとうございましたー!
929 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(山陽) [saga sage]:2013/05/07(火) 02:48:45.78 ID:IjFwiu+AO
>>922

【視線が逸らされてしまったなら、霊香も少々困ったように微笑んで、前を向く】
【強情さといい、言動といい――何と言うか、年頃の子供のようにも思えたから】

【――そろそろ商店街から少し離れて、人の往来も少なくなってくる頃だろうか】
【きっと前を見ていなくても、誰かにぶつかるなんてことも無くなるはずで】

……ふふん、コゲちゃんったら無理しなくていいのよん?
そんなコトで、おねェさん馬鹿にしたりしないし……ネ?

バイコーン、ね。おねェさん確かに“そーゆーの”は、だぁいすき、だけどぉ……
……他のコがどう、って言うのは――わたしにもワカンナイんだぁ……

【少女に対するフォローを入れつつ、ちょっとだけ、言いづらそうに口ごもりながら】
【儚げな笑顔をこぼして――自分はそうでも、他の者のことは全く分からないと言う】
【――恐らく、他の同族のことを彼女は知らなくて、ひとりぼっちだったのだろう】

【とは言え、そんなことはとっくに受け入れているらしく、語り口に辛気臭さなどは一切無い】
【使い魔だということ、薬を作ること、そういった話をコゲから聞けば、ぱっと笑顔を咲かせる】

……やん、言われなくたって、そんなコト分かってるもん。
ホレ薬もゾンビ薬も、面白そうだけどぉ……おねェさんには必要無いしねぇ?

【どちらもろくでもなさそうな薬――という認識はあるようだが、】
【何事にも愉快さを求める彼女は、ただ興味深げに面白がるだけだ】

【誇らしげな様子の少女を見て、意味深長な含み笑いを浮かべつつ――】
【話を聞きながら霊香はころころと楽しそうに笑って、ふと星空の下で立ち止まる】

…………じゃーあ、ご主人さまのために早く作ってあげなきゃぁ

【直接言葉にはしないけれど――――そろそろ、お別れの時間ということだろう】
930 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2013/05/07(火) 03:00:39.65 ID:A+jLKDHJ0
>>927

「なに!? か、はっ!」

【突如としての縮地からの突進】
【軽い女の身と言えど、完全に懐に打ち込まれたその威力は】

【鎖を外し、伏剣眼を幾らか後退させるには十分だった】

【すぐさま伏剣眼は意識を取り戻し】
【後ろに跳び退き、距離を取るが】

「うくく、楽しいな。さて発動するのは初めてだが」

【伏剣眼は剣の尾を鎖に括り付けると】
【剣を鎌首の様に擡げた鎖が不気味に揺らめく】

「食らうがよい、縛狼け――む?」

【大通りが騒がしくなる】
【自警団のバッチを付けた数人が路地裏に駆け込んできた】

【自警団達は拳銃を構え】
【2人に突きつける】

{動くな! 2人共武器を捨てて頭の後ろに手を回せ!}

「ちっ、自警団を呼ばれたか。あの女・・・!」

【伏剣眼は忌々しげに自警団達を一瞥すると】
【ふぅ、と小さくため息を吐く】

「流石にこの狭い場所で貴様とこの人数全員を相手にするのは骨が折れるな。今日はお預けだ」

【伏剣眼は鎖を上に飛ばし、屋上の手摺に括り付けると】
【それを一気に巻き取って屋上へと高跳びする!】

{逃がすな!}

〈し、しかし発砲許可は・・・!〉

【伏剣眼は屋上を疾風の様に駆けながら、夜の闇へと消えて行った】

【もし女がこの場に残るのなら】
【通報を受けた自警団からいくつか質問された後】
【お礼を言われてそこから帰されるだろう】


/すいません、夜も遅くなったのでこの辺で・・・
 お疲れ様でした&ありがとうございました!
931 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2013/05/07(火) 03:10:33.40 ID:X8nDZFt+0
>>929
【嘘。知ったかがばれてしまえば、カッと顔を赤くするけれど】
【やはり、認めたくなくて。五月蠅い、馬鹿――――そんな言葉が返されるのだろう】


「別に無理なんかはしてない。本当に、本当に知ってるんだからな!
……何だ。お前、自分の事しか分からないのか?
ふふん、僕はお前と違って、ちゃんと……ちゃんと……」

【何故、口を止めてしまったのかは分からない】
【口にしてみれば、知らない事を自覚したのか、或いは女性が一人だ――――という事に気付いてしまったのか】
【隠した帽子の下。表情こそ見えないけれど、何処か気まずそうで】
【――と、するならば……後者、であったか】


「……言ったからには、絶対にあげないぞ
面白いかどうかは分からないけど……主は、アリスは楽しい事に使うって言ってた
だから、よく分からない」

【人も居なくなった頃。もう心配ないと判断すれば、掴んでいた袖も離して】
【それまでの間、ずっと掴んでいたから皺が出来てしまったかも知れないけど――――詫びの言葉なんて、出る事も無く】
【虚空に指先を辿らせれば、その軌跡に残るのは光る魔力。見てみれば、不可思議な文字なのだけれど】


「言われなくてもそのつもりだ。主は、僕がいなきゃぐーたらでだらしないし
……おい、れいか。暗いから、帰る時気を付けろよ
――――あと……」

【その文字が溶ければ、現れるのは大きな一冊の本】
【適当なページを捲れば、振り返って女性へと視線を正して】
【ぶっきらぼうな、お別れの挨拶。やがて沈黙】
【靴の擦れる音でさえも掻き消えそうな言葉で「さっきは有り難う」なんて紡ぐけれど、さて――それが女性へ届くかは分からない】
【一方的に別れの挨拶を済ませれば、それまでで。指先が本に吸い込まれたかと思えば、気付いた頃には魔女の姿も消えていたことだろう】

/それでは、これにて締めで……!
/お相手、有り難う御座いましたですよー!
932 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(山陽) [saga sage]:2013/05/07(火) 03:14:07.39 ID:IjFwiu+AO
>>931
/ひとまずお先に、レスは後ほどお返しします!
/夜遅くまでお疲れ様でした、ありがとうございましたー!!
933 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(山陽) [saga sage]:2013/05/07(火) 03:51:01.82 ID:IjFwiu+AO
>>931

【一見無愛想なところだって、話してみればなんてことはない】
【負けず嫌いが現れているのだろうし、寧ろ素直だとも言える】

【告げられたごく小さな言葉が届いたか、果たして定かでないが】
【別れの挨拶を受け取ったなら、返事の代わりと微笑んでみせて】
【最後の最後、全てが消えて見えなくなるまで、霊香は佇んでいた】

……んもぅ、そんなに可愛いとおねェさん困っちゃうナ
それじゃぁ、ぐっなーい、コゲちゃん……♪

【虚空へ挨拶を投げ掛けて、言葉を散らす。当然、誰が返答するわけでもない】
【単なる自己満足に過ぎないその行為は、彼女が物心ついた頃からの癖だった】

【ハルバードをひと薙ぎ、槍部の先端から噴出するピンク色の靄が女の姿を覆い隠せば】
【一陣の風が吹き抜けて、甘い残り香だけを漂わせ――夢か幻だったように、消え失せる】

/ありがとうございました!
934 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(長屋) [sage saga]:2013/05/07(火) 04:08:17.68 ID:AbhdWv1Mo
>>930

態々安い挑発に乗ってやるのも癪だが、口だけの奴と思われたままってのも虫が好かないもんでな。
刀じゃなくて申し訳ないが……どうだ、堪能できたかよ。と言っても、あれだ。準備中のトコ悪いけど──

【一歩、また一歩。緩やかな歩調で、開いた分だけ距離を詰める。小太刀を鞘に納めれば、自由になった右手で刀の柄を握り締め】
【ここに至って、初めて女は嗤った。──白皙の貌に浮かんだそれは、傲岸不遜を絵に描いたような、人を呑む氷の笑み】
【私の足の踏む所、私の目の行き届く所全てが、私の領域、殺傷圏だ。逃げ場なぞ与えはしない、愉しむ暇も同様だ。ただ、死ね】
【歩調に始まり鯉口を切る左の手指、細かな視線の動きに至るまでの──彼女の挙動の全てが、そう沈黙の声を上げている】

────次、良いか? 実を言うとあれでもまだまだ、序ノ口って所で……。

【そして。拵えの所々が金属に補強された、軍刀めいて武骨な佩剣。その鞘から幽かに刃が覗いた、刹那】
【その静かなる殺意は、男の闘志に呼応して、檻から解き放たれた獣の如くに膨れ上がった】

【薄墨の瞳の中に、茫とゆらめく蒼い焔。同色の光が覗く刀身に収斂し、妖気とでも呼ぶべき禍々しい気配を放ちはじめ──】

なんだ、水入りか。……とんだ邪魔立てしやがって。

【たかと思えば、自警団の面々が現れると共に、何事もなかったかのように霧散する】
【女は武器を捨て──はしないが、拳銃の射線から外れつつ害意の無い事を示すよう、そちらに手を振りながらも】
【小さく舌打ち一つ、この闖入者に対して毒吐いた】

──お前は誰だ、って? 朔夜。justice≠フ構成員。巡回中だった……何なら、水の国の冒険者ギルドに問合せてみる?
  城≠フ管理人は未だにあいつ──失礼。リーダーだが、一時的な代理人≠ニして、私の名が乗っているから。
  礼状だの感謝状だのなんざ要らないよ。そんな事より先刻のあれ、もう少し上手くやってくれ。……お陰で、仕損じた。

//了解です、それでは乙様でした。遅くまでお付き合い頂き、ありがとうございましたー
//おやすみなさいませ、よい夢をっ
935 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/05/07(火) 19:17:16.97 ID:ubUco+Bwo
【路地裏と表通りの境目】
【日もずいぶんと落ちてきた頃合い。しかし雑踏の騒がしさに変化はない】
【そこからほんの僅かに外れた場所、路地裏から痩躯の青年が出てきた】
【表通りの直前で立ち止まり、空を見上げて何事かを呟く】

もう随分と暗くなるのが早くなっちまったなぁ
路地裏のパトロールも長くしねぇと。夜間の方が犯罪は多いからな

【そう言って青年は後ろの路地裏を振り返った。どうやらパトロール中のようだ】
936 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2013/05/07(火) 19:26:35.24 ID:Ej9DPXCW0
>>926

【鉄のドアをノックする勢いの強さに、さしもの障壁も少しずつ揺らぎを見せ始める】
【だが、決断が『遅』い――――次の刹那には、青年の手わざに葬られて】


はわぁ……赤い血、中身までヒトガタということでしょうか。
不肖望月、あいにくと魔術にはとんと無知ですが――、厭な『臭』いは、わかるであります。


【切っ先を滑り落ちていく油に、眉を顰める】
【数的優位をほとんど削りとる事には成功したが、相手は繰糸の伺えぬ傀儡】
【造られたカタチの中に、どんな奥の『手』が隠されているか分からない】


私の目的は救援ですので、この位になれば逃げられるのではないかとも思うのですが。
さりとてアレらの正体は自警団としても気になり……さて、貴殿はいかがなさいます?


【尋ねると、フランツィスカは返答がある前に右腕を引いた構えをとり――】


 ……、≪ モ ル ト シ ュ ラ ーク ≫ ! !


【それを一気に、正拳突きめいて前方に突き出す形で――光の弾丸を人形の群れへ放とうとした】
【乱入の時にも使用していたこの技の正体は、ガード時に蓄積された破壊エネルギーをお返しするもの】
【当たれば敵の陣形は乱れ、逃げるにしても追うにしても、好機と言ったところか】
937 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga sage]:2013/05/07(火) 19:37:42.12 ID:YXgNs77vo
>>935

【相手が路地裏の方へ振り返ったのと時を同じくして、表通りを急いた様子で掛ける姿がある】
【ワンレングス・ボブの黒髪、灰色の丸い瞳、裾が膨らんだ青いクラシカルドレスを纏う少女だ】
【時折ちらと後ろを振り返って、再び前を向いた時には――相手の姿がまさに目の前にあって】

――きゃっ! ちょ、危な……!!

【ぶつかるすんでのところで踵の高い靴で無理矢理に急停止を試みたのが今、】
【べき、と嫌な音を立てて華奢なヒールが折れて、ぐらりと体をふらつかせるなら、転ぶ3秒前】
【同時にガシャン!と一際目立つ音を立てて落ちたのが、物騒な事に抜き身の軍刀だった】

【旧型とはいえ手入れに抜かりのない艶を持った、古めかしい日本刀仕込みのサーベル】
【相手がその銀光に目を取られたなら、彼女はべしゃりと地にキスする結果になるのだろうが――。】
938 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/05/07(火) 19:49:15.95 ID:ubUco+Bwo
>>937

つってもそろそろ休憩しねえと、って何だぁ!?

【路地裏から視線を戻してみれば猪突のように突っ込んでくる少女。それに思わず素っ頓狂な声が漏れて】
【素早く身構えたのも束の間、突撃してきた少女は哀れバランスを崩して突撃先は地面に変更】
【青年の瞳が放り出された抜き身の軍刀を視認するのと少女を庇うように彼女と地面の間に身体を滑り込ませるのはほぼ同時だった】

【そのまま何事もなければ転倒してくる少女を受け止めることになるはず──】
939 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga sage]:2013/05/07(火) 20:07:08.25 ID:YXgNs77vo
>>938

【硬い地面にぶつかることを覚悟して、ぎゅうと閉じた両目――】
【けれどその体がぽす、と収まる先は、きっと相手の胸中になるのだろう】
【相手がすぐに突き放したりしないのなら、受け止められたままで暫くぼうとしていたが】

うぅ……ん、あら?
暖かいし、痛くありませんことよ……ってちょっと、離しなさいまし! 不埒者!!

【――助けられておいて、というか前を見ず駆けて来たのも、この娘の方なのだが】
【罵り方まで古めかしい少女は「ろ」から始まる言葉さえ叫ぼうとして、其処で落とした軍刀を視界に入れた】

……嗚呼、お祖父様の刀が、――!

【拾い上げようと手を伸ばして、其処ではっと気が付いたように、少女はこわごわ相手を見る】
【ついと摘んだドレスの裾、布地の多いそれをそうっと軍刀に被せるようにして隠そうとするのだが】
【全て相手の目の前でやるのだから余り意味もなく――この少女、相手を自警団の人間だと思ったようで】
【刀剣を取り上げられるのではないかと、それを危惧しているらしかったが。】
940 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/05/07(火) 20:16:47.83 ID:ubUco+Bwo
>>939

いってぇ……!
離すも何も手も触れてねえっての!
その前に言うことあんだろうが!

【少女の衝突・落下の痛みに顔を顰めながらもしっかりと文句を返す】
【更に何かしら言おうとしたちょうどそのとき、何だか少女の様子が変わったことに気が付いた】
【そして目の前で行われる隠匿行動。こっそりと行われたかもしれないが、軍刀は既に見られている】
【少女の表情から隠そうとしていることは明らか。弱みを握ったような状況に青年の口元が嫌らしく釣り上がる】

よーし、無礼なお嬢さん。まずは俺の上から退いてもらおうじゃないの

【そう言っている間も視線はずっと軍刀が隠された場所のみに注がれている】
【指示をする声も愉しげだ────!】
941 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga sage]:2013/05/07(火) 20:40:57.62 ID:YXgNs77vo
>>940

う……、何よ、平民の分際で、この私にそんな命令……ッ

【「お祖父様の」なんて付く程だから、さぞかし大事な刀なのだろう】
【視線に気付けば途端に声が途切れた。 悔しそうにじとりと睨めつけるけれど、】
【余程悔しいのだろうか、目尻がうっすら赤いのだから、余り覇気も無く――】

……、……

【しずしずと彼の上から退いて、そのまま刀を裾に隠して座り込んだまま】
【ちょっとだけ口元が動いた。 言おうとして、止めて、もう一度涙目が相手を見たなら】

……いいことっ、別に、貸しが出来たくらいで、そう簡単に私は靡きませんからねっ
言うことなんて一つ足りともありませんわっ! 大体貴方がボーっとしてらしたから――

【少女がなおも悪態をつこうとしたその時――かたり、たくさんの布地の下、隠れた軍刀が揺れた】


 “――然るべき時に礼を成せずは一族の者に非ず。 私の教えを忘れたか、香弥子”


【低い男性の声。 この場にいない、誰かの声だ】
【それが聞こえた途端、とんだじゃじゃ馬お嬢様であったあの彼女が、ぴーんと背筋を伸ばして硬直】
【やはりもごもご、口の中で言おうか言わないか迷ったようにしていたが……やっと覚悟を決めたらしく】

あ、有難う御座いましたわ貴方のお陰で怪我もなく結構なことでしてよ。
…………ほら、これで気は済みまして?

【お礼らしいものを超絶早口で捲し立てて、すぐにぷいとそっぽを向くのだから――可愛くない】
942 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/05/07(火) 20:58:36.89 ID:ubUco+Bwo
>>941

【少女が上から退くとすぐに青年も起き上がって少女を見下ろす形に】
【なおも悪態をつく少女に顔を更にしかめたが、謎の声に緊張した様子でお礼らしきものを絞り出すのを見て一転】
【ぷっ、と吹き出してしまった】

くっ、あはははは!
いいぜいいぜ! むかっ腹も立ったがその顔見りゃ溜飲も下がるってもんだ!
生意気なガキだがそうやってりゃ可愛いじゃねえか!

【ひとしきり笑って目尻に溜まった涙を指先で拭うと、】
【咳払いを一つして隠された軍刀を指差す】

で、一応聞くだけ聞いとくぜ、そりゃなんだ?
さっきの声は確かにそこから聞こえた。つーことは何か封印されてるか、魔翌力を宿した特別製ってところか?

【予想を添えて軍刀の正体を聞き出そうとする】
【少女がどう思うかは分からないが、彼は半分は仕事、半分は興味で聞いている】
943 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/05/07(火) 20:59:18.91 ID:ubUco+Bwo
>>941
//食事に行ってまいります
944 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga sage]:2013/05/07(火) 21:22:37.46 ID:YXgNs77vo
>>942

く、う……何よっ、人がちゃんとお礼言ってあげたのにぃ!
馬鹿笑いしてんじゃないわよ無礼者っ!! ……え? か、可愛……、……

【笑われていると分かれば怒りで赤くなる顔、微かに潤んだ目を精一杯吊り上げていたが】
【最後の言葉を聞けば、きょとんとして瞬き一つ、途端に意気が削がれたように俯くのだった】
【裾を抑えたままだった手が、布地の上で意味もなくぐるぐると、字を書くように指を滑らせて】

何、って……私先程も申し上げましたでしょ、ただの、ふつーの、「お祖父様の刀」ですわよっ。
なぁんにも、まさかお祖父様の御霊が宿っていらっしゃるなんて、そんな事あるはずがありませんことよ?

【――さっきまで地の言葉で怒鳴っていたくせ、刀について問われれば、途端にお嬢様言葉に早戻り】
【彼女としては隠し切っているつもりだったのだろう。 けれど右往左往する赤さの残った目といい、】
【滅茶苦茶になった語尾といい、何というか見え透いていて……第一、否定しながらほぼ説明しているのだし】


 “……孫が無礼を働いて済まない。 しかし、そういう君こそ、何者だ?”


【そして――少女が誤魔化した意味もなく、再び古めかしい軍刀から若い男の声が零れた】
【九五式軍刀。 古い時代、櫻の国の将校が好んで持っていたという品であったが】
【それの声は、張り詰めたように鋭く警戒の色を持ったまま、青年にそう問い掛けた。】
945 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga sage]:2013/05/07(火) 21:23:00.41 ID:YXgNs77vo
>>943
/おっと、了解しましたー
946 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga sage]:2013/05/07(火) 21:23:37.56 ID:imkMQYk60
【――――世界は、絶えず時の流れと共に移り変わっていき、今を生きる人の数だけ、物語もまた時の流れと共に紡がれていく】
【今を生きる人の数だけ紡がれる、幾百億編の物語――――】



【――――雷の国 繁華街】

「にゃはは、久しぶりにいー感じで気持ち良いんだなー!」
あぁ、もう……なんだってこんなに酔っぱらうかな……!

【燃えるような赤い短髪に黄金色の瞳を持ち、首には緑色のスカーフを巻いた】
【長旅用の生地の厚い服の上から、胸部を覆うブレストアーマーとショルダーパッド、焦げ茶のマントを羽織り】
【腰に歩兵用の両手剣を佩いた、身長170cm前後の青年が】

【白いストレートの長髪に赤く緩やかな光を纏った瞳をしている】
【白いタンクトップの上から白いジャケットを羽織り、白いハンドグローブに白いスカートを履いた】
【肌の色白さも相まって、眩いほどに白さが際立っている、身長160cm前後の少女が】

【おぼつかない足取りで、フラフラと歩いている】
【厳密に言うならば、足がおぼつかない様子の少女の肩を、青年が懸命に支えていると言うのが正しいだろうか】

「今日はもっともっと、ミード(蜂蜜酒)を飲むんだなー!」
これ以上飲んでどうするんだよ! と、とりあえず宿に戻ってだな……
「あんたも飲みなさいよー! あたしばっかり酔ってたら、みっともないでしょー!?」
いや……だったら酔いを少しは醒ます方にさ……

【とろーんと、夢心地と言った様子の、緩んだ――――悪く言えばだらしの無い表情で肩を担がれる少女に、ほとほと困り果てた様子の青年】
【渋面で溜息を吐きながら、青年は何とか少女の足取りを制御しようとする】



【――――所変わって、夜の国 公園】

……所詮、全てを救う事なんて出来ない……そんな方法は、人間に生まれついてる以上、誰にも分からない……

【黒いコートをしっかりと着込み、魔術師である事を如実に表す黒のハットを被った】
【手には、頭部に青い石が嵌めこまれて先端を鋭く尖らされている、細い金属製の杖を握り締めている】
【漆黒のボブカットと、幼さを残しながらも憂いを帯びた様な瞳をした、身長160cm前後の中性的な青年が】
【自動販売機で飲み物を購入しながら、神妙な表情で周囲を見回している】
【――――それが場所柄、と言うべきなのか、周りには家を持たない浮浪者の類がちらほらと、虚脱した表情で座り込んでいる】
【中には、明らかに行き倒れ、そのまま死を迎えようとしている者の姿もあった】

……世界の本質は、どこまでも『絶望』だ……それも、仕方の無い事なのか……

【ベンチへと座り、ホットココアの栓を開けながら、一層表情を厳しくする青年】
【じっと前方の虚空を見つめるその眼は、諦観とも哀悼ともつかない表情を湛えていた】



【――――どの物語も、今と言う時の中に、確かに存在している物である】
【もし変化が訪れるとしたら――――それはどの物語なのだろうか】
947 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/05/07(火) 21:49:35.92 ID:cN6AJmmXo
>>936

今更隠れたところで、もう全部晒されてるってのに……
元々廃棄品なんだから素直に塵は塵に還って貰いたいもんだけどな、まったくもう。

【面倒だという感想は前面に、それはつまりは余裕が出てきた証拠】
【ひいんと鳴らす切先は弧を描いて風を穿つ、視線はあちら側へ】

……?正体も何もただの人形だろどう見ても、変なコト聞くんだなお前
人形の目的なんか着飾られるかそれか……人間に成り代わるかくらい、大した目的でもないね。
さて、とっとと始末しちまおうぜそっちだってやる気はあるんだろ?

【一切彼女の方向を見ないまま、敵を面白げなく見たままで】
【なにやら危うい言葉を零してだけどその口調はやっぱり「どうでもいい」といった感じ】
【どうせここで終わらせるんだから結果は廃棄、だったら同じというコト】

――――――ふう、流石っ

【光芒、とでも言えば良いかそれは木々の間を縫って彼らへと】
【いっそ見事なカウンター、その輝きは瞼を閉じていても分かるのだろうさながら地上の星】
【それを誂うような彼の言葉だけど、一言文句を言おうとしてもその場に彼はいない】

【それは一筋を追って銀を翻し走っていたから】
【弾丸を受けて怯む人形、不良品共へとその告死を突きつける為】
【にい、さんと振られれば千切れて堕ちて黙る】

これで……お終い、か。お疲れさん助かったよ

【がらんがらん、鳴る音は崩れてゆく建物を思わせるか】
【人を内包するということは終ぞ出来なかったが、欲望は果たされずここで閉じられる】
【頬に爛れた油を受けた青年は変わらずのつまらなさそうな表情で、一振り……少ししてから彼女へと振り返って】
【似合わない薄ら笑い、それこそ幽鬼のようでさえあったという】

/遅くなってしまい申し訳ありません!
948 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(空) [saga]:2013/05/07(火) 22:04:26.06 ID:VDFg2PjV0
>>946
/未だいらっしゃいますか…!?
949 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2013/05/07(火) 22:22:54.28 ID:Ej9DPXCW0
>>947


……お、おおお褒めに預かり光栄ですうっ


【「流石」との言葉に、望月は指先で髪をわしゃわしゃしながら、頬の赤みを隠すよう俯き加減に】
【からかい半分の褒め言葉を真に受けるくらい純粋なのは、狡猾さも必要な自警団員としてどうなのだろうか――】


いえ、お礼を言われるほどの事ではないです。
困っている――かは断定できませんが、助けられる人がいれば助けたい。
まあそれは悪い手癖のようなものでありますよ……


【だなんて、ぺこぺこと謙って言うフランツィスカだったが】
【力不足が言われがちな自警団において、実行力と異能を兼ね備えた若い人材は貴重なのだろう】
【それ故にいつも危険な場所で戦う貧乏くじ――本人は喜んでいるが――を引かされる】

【だとしてもフランツィスカにとって心配なのは他人――】
【今も、その少し呆けたような顔は、頬に張り付く油と淡い笑みを気にしているようだった】


……しかし、何でもないような口ぶりで言うわりには不気味な敵でした。
人間に成り代わる人形……人形そのものが、それを求めてそうするのでありましょうか。

――まあ大きな話ではないにせよ、不法投棄は悪いことであります!


【もう動く気配もない人形、さっきは筋骨が通っているかのように腕を振るってきた人形】
【彼女自身の言葉で既にオチが付いているような感もあるが――】
【事件を餌にする犬のような少女は、やはりそれがまだ気がかりらしかった】
950 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) [saga ]:2013/05/07(火) 22:22:55.98 ID:QUn98/qM0
【街の大通り】
【昼には多数の人々で賑わう大通りも、さすがにこんな時間となれば人はほとんどいない】
【それ逆にいえばこんな時間でも何人かは人がいると言うこと】
【人々の視線は、一点に集まっていた】

【視線の先には、丈夫そうな白い袋に何かをぱんぱんにつめて、男が一人道の真ん中を歩いている】
【逆立つ短髪に、服装は血のように赤黒いジャケットと色落ちしたジーパン】
【他に挙げるものがあれば、ジャケットの下に巻かれている血がにじんだ包帯ぐらいか】

今日は大漁だ...
傷も大分癒えてきたし、やっと本調子か

【余程機嫌がいいのか、時折とぅーとぅーと何か歌を口ずさんでいる】
【大漁とは何を指すのか、それを推測するのは対して難しくないだろう】
【この男から徒歩で五分ほどの場所で、とある騒ぎが起きていた】
【場所は銀行...そしてその回りに散らばる自警団達を見れば大体何が起こったかわかるだろう】
【そう。銀行強盗だ。それも、犯人はかなり強引な方法で逃走したらしい】

【話をまた男の話に戻そう。この状況で男が持っている白い袋】
【そしてジャケットの色が保護色となってあまり目立たないが、血のようなものも付着している】
【ここまで見ればこの男が銀行強盗の犯人であることは想像に難くない】
951 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga sage]:2013/05/07(火) 22:25:28.84 ID:imkMQYk60
>>948
/気づくのが遅れましたが、ここにおります……ですが、今から大丈夫ですか?
952 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2013/05/07(火) 22:26:44.94 ID:ubUco+Bwo
>>944

【口調は変わるわ視線を彷徨わせるわ、ここまで露骨だと逆に気付かない方が難しいわけで】
【そんな少女を見てまた思わず軽く吹き出してしまった。だが次に聞こえるのは重みのある声】
【否が応にもその“気”に当てられて、青年の顔にも僅かな険しさが現れて】

何者も何もあるかよ。誰が好き好んで厄介事に首を突っ込むかってんだ
警察だよ警察。制服じゃねえのは好みと上司の方針だ。見たいんなら手帳か何か見せようか?

【正体を探ってきた質問を少しばかり不快そうに答える。嫌々仕事をしています、と言わんばかりだ】
【軍刀を持っていること自体はこのご時世で不思議ではない。気付かなかったことにして見逃すこともできたはずなのに】
【態度とは裏腹に実際の行動はむしろ積極的なものといえる】
953 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(空) [saga]:2013/05/07(火) 22:27:11.01 ID:VDFg2PjV0
>>951
/其方さえよろしければ……!
954 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga sage]:2013/05/07(火) 22:29:05.11 ID:imkMQYk60
>>953
/明日への持ち越しが良ければ、よろしくお願いします
955 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(空) [saga]:2013/05/07(火) 22:34:06.11 ID:VDFg2PjV0
>>946

【足音――――― 先ずは小休止の雰囲気でゆっくりと、やがて周囲の状況を理解すればテンポを上げて】


【腰までの伸びやかな黒髪が、濡れ羽烏と呼ぶに相応しい色合いで】
【銀の混ざる橡色の瞳をして、濃藍のトレンチコートを纏った―――少女、だろうか】
【移ろい行く刹那を留め、硝子の様な雰囲気を漂わせる。 】

【そんな形容の出来る人影が、ハットを被った先客の視界に足を踏み入れると】


意識はある? どこか、怪我はしていない……!?
……!、……っ――――――?

【“行き倒れかけた” 浮浪者一人の傍らに片膝をつき、焦りを含んだ様に声をかけた】
【……意識の有無を確かめること。無いのなら、自力で、一刻の急を要する事態なのかを観て識ること。彼女の目的は其れだった】
【そして、他にどれだけの数、彼と似た様な状況の “誰か” の姿があるのか、と――――】
【巡らす視線はやがて魔術師の青年の瞳とかち合うのかもしれないし、或いは其れも見過ごしてしまうのかも知れない】

【何れにせよ、次に行動を起こせるのは彼なのだろう】
【行動する意志はあっても、すぐさまこの状況への対処に移れる訳もなく】
【声をかけられるくらいの行動の空白は、必然的に生じる筈で――――】

/>>954
了解です、それではよろしくお願いしますー!
956 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga sage]:2013/05/07(火) 22:40:32.74 ID:YXgNs77vo
>>952

――え、警察……!

【自警団よりやや硬い響きがあるか。 職業として確立した組織の人間と知れば緊張が走った】
【テレビドラマでも私服の刑事ほど腕利きだったりする――なんて、お嬢様の割に俗っぽい想像】
【それは刀の御霊も同じ事を感じたらしい。 ひや、と空気を凍らすような寒気が一瞬、その場に湧く】

“特高か……よもや、このエスケイプを事前に嗅ぎ付けて、此処で張っていたのではあるまいな”

【冷気。 少女自身の異能――という訳でも無さそうだ。 その出処は軍刀からである】
【思えば少女は何かに追われるようにして走っていた。 そして“エスケイプ”という仰々しい単語】
【刀も抜き身のまま急いで走っていた彼女、良家の令嬢らしいのに付き人もいないのだから、】

…………私、もうあんな家には帰りませんことよ。
何も知らない癖に、貴方も金を積まれたらすぐに言うことを聞く犬なのでしょうっ!

【――家出、らしい】
【其処に秘めた物は重く深く、その為に焦りからか酷い曲解をしている】
【ぴしりと、薄氷の割れる音が微かにした。 彼女は後ろ手に刀を取ろうとしつつ、】
【少しずつの後ずさりで、路地裏の方へと逃げる体勢を取っていた】
957 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga sage]:2013/05/07(火) 22:45:46.49 ID:imkMQYk60
>>955

……宗教と言うものは、こんな連中にも心の支えを与えてくれるのだろうか……
…………――――――――ッ?

【今まさに死に絶えようとしている面々。そんな姿を見やりながら、静かにホットココアを傾ける青年だったが】
【そうした面々に声を掛けていく人物の姿が目に入り――――途端に意識がそこに集中される】

【――――少女が声をかけた浮浪者に、意識はあるのかないのか、微妙なところだ。と言うのも、明確な反応が返ってこないからである】
【とりあえず生きている事は間違いない様で。そして彼が倒れている理由も、じっと観察すればすぐに分かるだろう】
【痩せこけた身体――――純粋に、栄養状態が悪くて衰弱していると言うのが見てとれるはずだ】

【疲れ果てた様子で座り込んでいるのは10人ほどであろうか。それとは別に力なく倒れているのは4人ほど】
【力なくケホケホと咳き込んでいる老婆や、隅の方に転がされ――――恐らくは既に死に絶え、場所を取るために誰かにどかされたと思しきものなどがいる】

…………あの姿、覚えがある…………確か…………

【青年は、そんな少女の姿に思わず立ち上がる。だが、動きだす事はせず】
【熱さに関わらずココアを一気に煽ると、缶を備えつけのゴミ箱へと放り、ただじっと少女の行動を見守っていた】
958 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/05/07(火) 22:52:49.83 ID:cN6AJmmXo
>>949

(うっわ……分かり易いヤツだなあ大丈夫か……)

【その反応自体は嫌いではないけれど、でも戦う人種としてはどうなんだろう】
【狡猾さとは対極にいるような彼女、いや存外それが清涼剤かもしれない】

悪癖?……なら大丈夫、オレも似たようなモンだからさ
お前ほど純情な感じでもないけどね、不純と言われても正直どうかさえ分からないけど。

【貧乏くじをこともなさげに引く、彼はそういう人種で即ち自分なんかどうでもいいと思っている人種だ】
【ヘタをしてその力の矛先を間違えれば危うい、危険度でいえば相当な】

【さて、ともかくとして戦いは終わったから邪魔な刀を収納】
【ぱりんと割れれば刀は砕けて銀の粒子に変わり、腰元のナイフケースへと収まる】
【魔術的な武装なのだろうそれはどこか神聖めいていて、季節外れの雪のよう】

本来なら、単純な人形ならそうはならないらしいよ?
詳細は伏すけど依頼主曰く「ちょっと手違いで起動させちゃったから全部始末してね」だってさ、冗談じゃない
つーか「全部」って言っている時点で気付くべきだった……詳細な数を隠しやがってあの野郎……。

【錬金術師か魔術師か、或いは人形師?】
【どちらにせよまともなセンスではない人物が依頼主らしく、それは彼の口ぶりからも伝わるか】
【苛々を隠す様子なく足元に転がる腕をがつんと蹴飛ばして舌を鳴らす、当然の八つ当たり】

【その影で彼女は見るだろう】
【数多に転がる腕達が一瞬ぴくりと動いて、そう最期の反抗を企てている事に】
【彼らは人のカタチでありながら人に非ず、ならば頭があろうと構わない人形とはそういうモノだ】

ああ、そうだお前名前――――――――

【大事な事を尋ねるのを忘れていたと振り返って、その瞬間】
【腕は指は鋭く尖って彼を狙い、飛来する勿論彼とて刹那で気がついたけれど武装の展開が遅い】
【ナイフをリロードした時には瞳の近くでそれを危なげに避ければ……】

【第二陣にして事実上最期の腕、総本数10本が的確に放たれている】
【彼の回避も計算された上での攻撃、頭の中で恐るべき相手だと呟いても遅くこれが末路かと呟く】

【しかしながらだ、彼女という登場人物がまだこの場にはいる】
【イレギュラー要素たる彼女その力を示すには、彼女を蚊帳の外とした戯けた人形共に思い知らせるには】
【これほど整った舞台もあるまい、ならば全て晒して打ち崩せば良い……異形は消える定めなのだから】
959 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/05/07(火) 22:54:49.84 ID:ubUco+Bwo
>>956

あ? おいちょっと待て、何の話……あー、そういうことか……
くそ……だからこの仕事はめんどくせえんだよ……

【唐突な態度の変化に困惑した声を出すがすぐに状況を理解して、】
【予想される面倒事にため息をついて頭を軽く掻き毟る】
【考えなければならないのはこの次の行動だったのだが──】

おたくらが何言ってんだか俺には全然分かんねえよ。俺はただ路地裏の警邏してただけだ
少なくとも俺には口の悪いクソ生意気なお嬢様もどきと喋る刀の面白コンビを探せなんつー、
それこそ面白い命令なんざ降りてきてねえよ。命令されてねえならやらねえよ

大体、もしも俺がおたくらを捕まえる気ならとっくにそうしてるっつうの
公権力のバックアップがあるってのに人海戦術も強制権の発動もしねえのはただの馬鹿だろ

【矢継ぎ早、というほど焦った様子もなく、しかし逃げられる前に弁明をし始める】
【そこに嘘は──全くないわけではないが、重要な部分である“命令されていない”という部分に嘘はない】
【勿論、それが少女と軍刀に分かるかは別問題だ。ただ青年は追う素振りもなくその場から動かない】
960 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2013/05/07(火) 23:00:16.52 ID:X8nDZFt+0
【しーんと静まりかえった町の中】
【コツコツと歩きながら、新聞を広げるのは女学生で】
【小難しい顔を浮かべれば、ページを行ったり来たりするけれど、表情が晴れる様子も無く】


「困りましたねぇ……
おもしろそうな情報が沢山……って言っちゃったら不謹慎ですね
みんなの興味を惹くような事件が沢山起きているのは良いのですが……」

【――――出るのは、溜息】
【新聞紙を何処か適当なベンチに置けば、自身がその横へと座って】
【やっぱり、溜息。傍から見ていれば、解雇通告を受けた者そのものである】
【困った様に天を仰いだって、良い案が浮かぶわけでも無く】


「私程度の人が首を突っ込んだら、間違い無く一瞬で死んじゃいますよね
かといって気になる物は気になりますしー……」

【――まさに、途方に暮れたという言葉を体現しているようにも見えるだろうか】
【一人でぶつぶつと呟いている様は異様にも見えるけれど、本人は至って真剣……のつもりで】
【さて、人通りが皆無なこの時間――ならば、訪れた者の視線は必然的に女学生へと移ることになるだろうか】








【山の麓に存在する秘湯――――其処から聞こえるのは、童謡であろうか】
【よく澄んだ声。少女の其れであるのだけれど、語りの内容は相当古い物】
【ましてや、櫻の国の者であっても、その内容をしっかりと把握出来るかどうか】


「――――――。
ふむ……何時ぶりじゃったかの、この歌を口ずさむのも
数十年か、数百年か……まあ、何でも良かろうか」

【白い足が、濁った湯を搔いて】
【最初こそ思いに耽るかの様に夜空を眺めていたけれど、やがては視線も足元へと移り】
【――――何が可笑しいのか、クスリと一度笑えばそれっきり】


「人間は作っても、作った物を時の中に置いて行くからの
……それは悪い事では無い。過去に縛られていては先には進めん
じゃが……少し、寂しくもあるの」

【人間の手によって作られた存在。所謂、付喪神だからこそ強くそう感じてしまうのだろう】
【――――チャポン。続いて、漏れる溜息】
【辺りに漂うのは、この地域では珍しいであろう妖気】
【果たして、歌声に釣られて訪れるか、或いは妖気を辿って訪れるか――――】
961 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga sage]:2013/05/07(火) 23:13:54.12 ID:YXgNs77vo
>>959

【相手の言葉、すぐにでも逃げ去ろうとする体勢のまま少しずつ拾い上げれば、其処に偽りは見えなかった】
【じぃと見る目は先程までの潤んだ色も消えて、何か“覚悟”めいた物を予感させるまでに、凛と澄んでいる】
【後ろ暗いことがあって家を出た、という様子ではない。 だからこそ、冷静に話を聞けるだけの胆もあって】

……本当、ですのね?

なら……それなら、今日私達と会ったことは、貴方だけの秘密にしておいて下さいまし。
どうせ私の苗字を知れば、関わろうとさえ思わなくなるでしょうから――

【そう言うと、壁を支えに漸く立ち上がろうとして、片足のヒールが折れていたのに気付けば】
【軍刀が薄紅の燐光を散らして――ぴきりぱきり、靴に氷製の踵が出来上がっていく】

【そしてその刀を拾い上げて、ドレスの裾を見て、ちょっと迷ったようであったが】
【布地の多い事を好都合にびりびりと裂き、その布で後生大事そうに刀を巻いて抱き締めて】

…………じゃあ、追いかけて来ないことよ?
それこそ大きな声で叫んでやりますんだから。 それではね、御機嫌ようっ

【釘を差すよう、相変わらず偉ぶった調子でそう言い残して】
【少女(刀は香弥子と呼んでいたか)は、表通りの方へと、走りやすくなった足でぱたぱた駆けて行く】
【止められなければ、そのまま雑踏に紛れ、消えていくのだろう――。】
962 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(空) [saga]:2013/05/07(火) 23:22:46.59 ID:fVqLqCrj0
>>957

【駆け抜ける様に、けれど注意深く終えられた確認の行程、】

(………良かった。今すぐに治療が要る訳じゃない――――)

【―――――― 少女は剣士であり、医療に関しては只人に近かった。この場で彼らを癒す術など、少なくとも彼女の用い得るものにはなく】
【だからこその安堵の吐息か。少女の雰囲気は少なからず和らぐ様でもあり/そして、】

……重症の、意識を失くした人達が居る。
特に怪我は見られないけど、衰弱がひどくて―――――

―――、――――。

【コートから携帯電話を取り出し、行うのは最寄の病院への連絡――――― 】
【この場所だけで十数名の浮浪者の姿がある事を思えば、受け入れられるものとも思えなかったが】
【……何らかの策があるのか。意図的にぼかした最低限の説明を終えて、救急の到達を待ち始めた】

…………ふぅっ。

(………これで、必要な助けは、……?)

【到達には時間がかかるのかもしれないし、逆にあっという間に其れは起こるのかも知れず】
【それまでに何かが起こるのも、“そうした何か” の後に救急隊がこの場を訪れるのも。どちらも、可能性としてはあるのだろう】

【やがて手持無沙汰といった様子で、少女は、夜空を、何か想いを馳せる様に見上げて―――――― 】

【……浮浪者達の確認作業に集中しすぎたのか、健康体の彼を、無意識に見過ごしてしまっている様だった。】
【いつまでもそうしている訳ではないのだろう。何もなくとも。】
【恐らくはそう間を置かずに “次” の段階へと、彼女は進もうとする、筈だったが――――】
963 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/05/07(火) 23:25:34.46 ID:ubUco+Bwo
>>961

忠告わざわざどうも。そういうことなら俺も堂々とおたくらのことを忘れてやるよ
得のない仕事はしない主義だからそのへんは安心しな……

【言葉とは裏腹にどこか悩んだような──率直に言ってしまえば心配の混ざった表情をしていた】
【何かを言おうと思ってはいるが言葉が思い浮かばない。そうこうしている間に相手は帰り支度をしている】
【眉を顰めて視線を彷徨わせること数秒。結局、姿を消そうとする直前まで何も浮かばなかったが──】

夜間の路地裏は物好きしか近寄らねえ! 見つからずに逃げたいんならそっちを使え!
お前が路地裏を通れるぐらいに強いんだったらな!

【と、雑踏へ消えていく背中に向けて皮肉混じりの助言をかけるのが彼の精一杯だった】

//お疲れ様でしたー
964 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2013/05/07(火) 23:36:37.32 ID:Ej9DPXCW0
>>958


あ、ぶないですっ!


【悪趣味なロケットパンチの嵐に、フランツィスカは身を挺して立ち向かった】
【一息の間に手裏剣を取り出し更に投擲して、まず最初の3本を撃ち『落』とし――】


…… ≪ア イ ゼ ン ポ ル ト≫ !!


【腕を組んで障壁を発生させれば、更に3本が弾き返され、キリモミ回転しながら『墜』落】
【次いで≪モルトシュラーク≫ と吠え、殺撃の名を持つ光弾を前方に投射】
【衝撃に打たれた腕一本がはじけ飛び、後続二本を巻き込んで『砕』け散った】

【だが連続で防壁を使ったことでその力は一時的に減衰し、破壊エネルギーも使いきってしまっている】
【その状況を突いてくる最後の腕、――少女に残されたやり方は】


 【鋼鉄に覆われた拳を正面から突き合わせ―――― 『粉』 々に す る ッ】


うううう。いぐら手を護っているとはいえ、コレはこたえますう
自警団、治療費を落としてくれるでしょうか……落としてくれないかもなぁ……

だけれどそちらに何も無くて良かったであります。
僚友を失った者は戦術的に負けている、という観点から見れば、今日の私たちは快勝であります!


【少女は手裏剣で落とした3本を念入りに踏み壊そうとしながら、行軍のマーチを口笛で吹き始め】
【――それから、大事なことを思い出した】


ああっ失礼いたしましたあ、今度こそしっかり名乗らせてください!
自分、フランツィスカ・望月と申します。
水の国自警団で、主に能力者駆逐の仕事を受け持っているであります――と言うと、ちょっとカッコいいでしょうか


して、貴殿は……?
965 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga sage]:2013/05/07(火) 23:36:39.92 ID:imkMQYk60
>>962

……………………

【少女の、浮浪者たちへの行いを、ただじっと見つめている青年】
【自分は、彼等を救おうとはしなかった。しかし少女は、それを躊躇いもなく行った】
【――――意識に差がある。それはすぐに分かる事であるが、しかし青年もそれを、ただ流し見する事もできなかった】

……………………ッ
(……それは……)

【どこかへと連絡を取ろうとする姿に、さしもの青年も微かに反応を見せる】
【――――いくらなんでも、こうした浮浪者相手に救助を呼ぶと言うのは、やり過ぎな気がして】
【無論、少女の事をある程度知っている青年からすれば、それも並はずれて突飛な行動とは言えないと言う事は、分かっているつもりだが】

――――――――驚いたよ…………そこまでするとは、思わなかった…………

【――――連絡を終えて、そこで初めて青年は少女へと声をかける】
【開口一番、口にするのは素直な感想だ。少女の性格なら、放ってはおくまいとは思っていたが、助けを呼ぶのを見た時は驚いたと】

……………………だが、手前がこんな事を言うのも僭越かもしれないけど…………よく考えた方が良い
それが本当に、彼等にとって『救い』足りうる事なのかどうか…………

【青年は、自分の懸念するところを口にする。そもそも少女より先にこの場に踏み入りながら、青年は彼等に対し何かをしようとは思わなかった】
【それは、青年の信条の故である。自分に彼等は救えるのか――――青年は『救えない』と考え、干渉する事そのものを避けた】
【その信条に照らし合わせて考えて、少女のやった事は必ずしも正解とは言えないのではないかと、そう問いかけて】
966 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/05/07(火) 23:49:28.10 ID:cN6AJmmXo
>>964

っ!!――――――――

【空白の間、飛び散る破片振るわれる力は間違いなく彼女の物】
【墜とし砕き散らし、その全てを塵へと還す、素晴らしい】
【瞬間にしてかなりの戦果、相当のセンスを持っている】

…………まさしく救援者ってトコか、っと独り言

【掌に現れたナイフはしかし切り裂く対象を見失い再び収まる】
【彼女の動きを逐一視ていた彼はその芸当にただただあっけにとられるのみ】
【とんだイレギュラーもいたものだ……と】

自警団、フランツィスカ……
オレはエルフェス、今日は助かったよありがとうフランツィスカ

【能力者駆逐と聞くとなにやら恐ろしい物がある、けど助けられたことに変わりない深く聞くのはまたの機会に】
【今はただこの場で心音を保っていられる事に感謝して、そして彼女へと礼をしなければならない】
【軽く、だけどしっかりと想いを込めて頭を下げて……その行為は彼にしては結構珍しかったりした】

967 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(空) :2013/05/08(水) 00:05:27.67 ID:UT1RCLDU0
>>965

【意識の一瞬の空白に訪れる変化、】

……貴方は……?―――――――、

【聴き覚えのある声に振り返って、】

(……『救い』足りうるのかどうか……?)

【 表情は訝しげな、自問自答めいたものを浮かべながら、心で “その疑問” を反射的に封じかけるが、やや理不尽なその感情に自ら反駁、】
【―――――― 初めての邂逅を回想する。】
【……“人はみな絶望を生き、希望など持たず沈み暮らすべきだ”。それが彼の持論だったと、今更の様に思い直して―――――】

………それは……この人達の『救い』が判らないから?

それに命を繋ぐことは出来ても、その先の未来までの保証じゃない――――
……貴方が言いたいことは、そういうことなのかしら。

【“彼らは何に救いを見出すのか”。】
【人並みの生活か、或いは普通の生き方には遠くとも、またとない意味を見出せることか――――】
【………神ならぬ彼女には分からない。そして、其れが続くのかも。】
【ならば希望を与えられた末に奪われるよりは、ここで逝った方が楽ということかという確認だった】

【――――― ……彼にとっては、そうなのかと。】
【その問いの意味するものは、“彼女には違う” という事だろう。】
【感情だけでも、理性でも。彼女は、“彼らの救い” を信じ/行動した様で】
968 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2013/05/08(水) 00:10:51.38 ID:uRGlGZ8c0
>>966


エルフェス殿……ですね、覚えさせていただきましたぁ。


【名前を知って呼びやすくなったのが嬉しいのか、えるふぇすどの、えるふぇすどの――と何度か繰り返して】
【でも頭を垂らされると、恐れ多そうに掌を揺らしてフランツィスカは狼狽える】


わうーっ、あれはこちらの戦力を見誤った愚か者を「教育」したまででっ
もしもエルフェス殿なくして会敵していれば反撃が間に合わなかったはずです!
貴殿ならば、仮に二、三、討ち漏らしても大丈夫だろうと思うと、リラックスして相手ができてっ!


……つまり、甘えてしまったということであります。すっ、こちらこそ、すみませんでした


【何度も何度も、思いっきり身体を折って謝る姿に先ほどの面影は伺えない】
【跳ねた視線と喉が滑っているような間抜けな声色は、愛らしいと呼ぶには滑稽過ぎていて――】
969 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/05/08(水) 00:19:18.90 ID:WIztagJ8o
>>968

いやいや、そんなコトないよ謙遜も卑下もお門違い
実際助かってるんだしさ、むしろ少しは誇ってくれないとこっちが困る、だろう?

【「ああ、いいヤツなんだなあ」とは口にしないまま小動物でも見るような視線を向ける】
【微笑ましながらもしかし彼女はきちんと力を所有している、となればこれも美徳の内だろう】
【そこまで礼儀正しくする必要はないよと頭を下げるのをやめさせて】

……そうだ、治療費だけどこっちでもたせてもらうぜ
報酬としては正直どうかと思うけど、怪我の面倒くらい見る権利はこっちにもあるだろ?
それにこの件で多少なりとも振り込まれるんだし、文句を言うな黙って施されろ、いいなフランツィスカ

【助けてもらってばかりは割に合わない、誠実になりたいならばそうあるべきだ】
【それにこのまま怪我を放っておいてさよならなんて目覚めが悪いにも程がある】
【彼女の返答を有無を言わさない勢いで捲し立てるエルフェス、こういう事に関しては強引らしかった】
970 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga sage]:2013/05/08(水) 00:24:03.37 ID:ZMst1wrb0
>>967

――――久しぶりだね

【――――唐突な言葉を掛けてしまった事で、後回しになってしまっていた『挨拶』を、ここで済ませる】
【のっぴきならない状況での再会とはいえ、その礼儀ぐらいは忘れるべきではなかったかと、今さらながらに内省して】

…………そう捉えてくれて構わない
『救い』と『その場しのぎ』は、全くの別物だ…………
ただ……誤解の無い様に捕捉するなら、何も『死んだ方がマシ』だと言うつもりは無いよ
だったら、手前が最初にこの世界に見切りをつけて死んでいる……
――――そうではなく、精神的なもの……死に際しているなら、死を肯定し、そこから苦痛を除去する事…………
手前らがするべきは、そう言う事なんじゃないか……?

【概ね、少女の言葉は青年の信条を言い表していた。ただし、あくまで『概ね』である】
【物質的な面で言うなら、彼等を『救う』には、生活レベルの改善を提供する必要がある。それは、個人でどうにかなるものではなく、また何人にも提供できるものでもない】
【それをやらずに、ただ眼前の状態だけを回復しようとするなら、それはすぐに元の黙阿弥になってしまう】
【その場合、その人物は救われるだろうか――――否、それは救った側の『不快』を一時的に消し去るだけの、典型的な『偽善』に過ぎない】

【ただ、だからと言って青年は、彼らに死を与える事が、即ち救いとも言うつもりは無かった】
【彼等を物質的に救う事などは、夢物語に過ぎない。なにより、青年自身の考えをあくまで延長すれば、物質的な救いなど、いずれ崩れ去るものでしかない】
【そうではなく――――精神的に、苦を取り除く事、それこそがモアベターな『救い』だと、青年は主張する】
【この場合に即して考えるなら――――行き倒れた面々が、そう長く持つとは思えない。なら、せめて安楽な最期を――――無論、死期を早めるのではなく――――もたらす事】
【その為に出来る事があれば、それを行う。それが青年にとっての『正解』だ】
【そして今、青年にはそれを行う事が出来なかったから――――彼らに言葉を掛け、その苦しみを聞きだす事すら、難しいだろう――――その『救い』を実行しなかったのである】

【――――やがて、救急車のサイレンの音が3つ、近づいてくる】
【だが――――現われた隊員は、その現場を目の当たりにすると、あからさまに渋面を作る。しかも、それが1人や2人ではない――――】

「……こりゃ、受け入れ先なんか見つからないぞ…………」

【ポツリと、隊長格らしき人物の言葉が漏れる。それでも彼等は職務に従い、倒れている面々の状態把握を始めようとする】
【ぼうっとその光景に眼を向ける周りの浮浪者たちは、端から相手にする様子は無く】
【――――そして浮浪者の中には、その光景を一種の怒りを伴いながら眺めている姿も見られた】

/すみません、そろそろ落ちそうです……明日に持ち越し、よろしいですか?
/明日は、概ね空いているので……
971 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(空) [saga]:2013/05/08(水) 00:29:15.18 ID:UT1RCLDU0
>>970
/了解です、それでは一旦お疲れ様でしたー!
/こちらは21〜22時くらいにはまた来られると思います。レスは今返しておきます……!
972 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2013/05/08(水) 00:47:18.10 ID:uRGlGZ8c0
>>969


ハ、ハイ……アリガトウゴザイマス。。。


【水飲み鳥のような堅苦しい動きで首を上げ、カタコト気味に提案を受け入れる】
【そのモデストな奥ゆかしさは櫻の国を思わせるが、顔立ちや瞳には、少し違う『色』】
【混血か――或いは、どこか全然違う所から来たのだろうか】


しかしその依頼主……少しどころでなく、キナ臭い感じもしてしまいます
エルフェス殿のこと すべて承知とは思いますが――にっちもさっちも行かない時は、我々を頼ってくださいな
自警団も、莫迦にされるだけの組織ではないと自負していますから!


【自分の尻拭いにエルフェスを駆り立てた「人形師」とやらが気に入らないのか】
【純粋な優しさと使命感から来る、善意の押し売りをやり――】


……ヨシヨシ、暫く話しても大丈夫!今度こそ安全は確保されたでしょう
必要であれば市街地まで護衛いたしますが、それともエルフェス殿は一人でお帰りになるでありますか?


【――木々の隙間から見上げる空は、夜更け特有の深い蒼黒】
【お互いずっとこの場に居るわけにもいかないということで、暫しの別れを選ぶなら今、か――】
973 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/05/08(水) 00:56:42.37 ID:WIztagJ8o
>>972

ああいうのはそういう人種が集まるから諦めてる
考えてもみろよ、誠実な魔術師……なんて単語あり得ると思うか?
それこそ誠実な政治家と同じくらいのレアさだぜ、きな臭いのは当たり前だって。

【職業柄というアレである、仕方ないしいやになる】
【まあ関わったこちらの落ち度だし……うん諦めよう】

そりゃ助かる……けどまあ本当に危ない時くらいだな頼るのはさ
そっちもそっちで一応は組織なんだから忙しいんだろ?持ちつ持たれつって感じで是非

【無垢な善意は卑下には出来ない出来るはずもない】
【彼女は正しいしだからそれで良い、良いヤツに悪い事なんてしたくないし】

――――――そうだな感じもう敵はいない
ん?ああ、護衛は大丈夫だ。さっきはちょっとミスしたけどね、次は無い。
それともそっちが護衛して欲しいなら頼まれてもいいけど……なんてね。

【冗談混じり誂うようにふふと笑ってエルフェスは歩き出す】
【向かう先は市街地に、一緒に来るなら断らない来たくないならお好きにどうぞ】
【来るものを拒まず去るものを追わずを体現した彼はコツコツ靴を鳴らし進んでゆくだろう】
974 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2013/05/08(水) 01:24:28.52 ID:uRGlGZ8c0
>>973


ぎゃふんっ、頼れるエルフェス殿でも、言って良いことと悪い事が……


【その冗談に、フランツィスカはカアーっと顔に熱を持たせる】
【防衛線を背に悪を迎え撃つ小さな駆逐戦車のポジションは、彼女にとっては特別なものだった】
【戦う女性ゆえの跳ねっ返り、とでも言うのだろうか】


……ですけれど、今日は付いて行きますよぅ
家に帰るまでが安全確認でありますから、実際そうはいかないにしても、人通りのある所まで――


【玩具のような分かりやすい反応を示す彼女も、この時ばかりは防人の顔になって】
【森の外に出るまで――戯言をいくつか交わしながら、歩いて行く】
975 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/05/08(水) 01:41:22.44 ID:WIztagJ8o
>>974

しかしわっかりやすいというか表情に出やすいのなー
悪いとは言わないけど、なんというか……アレだろ貧乏くじ引くタイプだろ?

【蠢くもののいない森はただ静かだから声はよく通るだろう】
【会話が無いというのも寂しいから何となくの話は続く、さしあたって彼女の第一印象から】
【彼の声色に悪意なんて無いからただ思った事を言っているだけ……それが一番悪い可能性もあるけれど】

あと、最近の情勢ってどうなんだろ?
ほら機関とかその他勢力とかのパワーバランスは現状どうよ、そういうの詳しい筈だろ?
流される身としては川の流れくらいは知っておきたいし、知ってるならご教授願えたりしないかな

【頭の後ろで手を組んでのんびり歩く様は年頃よりも幼く見えるか】
【戦い時は鋭くとも平常時は緩く温い、それこそ日常を楽しむ市民のようでさえあった】
976 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2013/05/08(水) 02:08:13.18 ID:uRGlGZ8c0
>>975


厳しい仕事を貧乏くじだと思うぐらいなら私は自警団をやめています。
それに足場の無い人間がやっていくには、それこそ綱渡りが必要で……


【エルフェスにとってみれば、大した質問では無かったのだろう】
【それを汲んだのか――気丈にもしくは暢気に、ふわりと微笑するフランツィスカ、だが】


……最近は、カエルレウム・ナーウィスと名乗る機関の一部構成員が派手な動きを見せていますね
方向性としては、思想テロリストって感じでしょうか?
それに加えて強化人間を用いる部署や、得体のしれない魔的なものたちも。
特に水の首都フルーソは、UNITED TRIGGERなどの活躍があっても心の休まる時はなかなか……。


後は、ヤクザですね。いわゆる任侠なんて化石ですよ、話に上るのはあくどい奴らで。
海上貿易や麻薬関連を取り締まる所は、特にそっちの対策が大変だと聞きました
私は……主に盾役としてですが、たまに警察や国軍の方へ出向することもありまして、それはそれは――――――。


【話がそちらの方向に向かうと――】
【何かスイッチでも入ったかのように、おお真面目な振る舞いを見せ始めて最近の情勢について話し始めるだろう】
【機密がもれないよう掻い摘んだ話だが、何が流行りかぐらいは分かるものだ】


……うわっ、いけません。つい深刻な話をしていました。あんまり面白くないですよね…………?


【――こんな具合で、せっかくの緩い雰囲気は台無しになったが】
【それなりに有意義な情報開示のあとに、そろそろ森に面した静かな田舎町の様子が見えてくるだろう】
977 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/05/08(水) 02:29:14.42 ID:WIztagJ8o
>>976

(おお……格好良いセリフ……)

【口先だけ、ではないと彼は判断した】
【だから浮かべるのはあっけにとられたような表情で、その後何故か嬉しそうに微笑む】
【こういう人間がいるからこそ救いがある、と】

カエルレウム、ふーん……なるほどね存外派手にやってるんだ
しかし水の国も荒事には事欠かないね、休まらないけれど人は絶えない……か。

それにヤクザか、旧時代的だと思ったけど実際はそうでもないのか?
インテリ系?……何にせよ放っておくのは愚策過ぎるかね、まあ現状知ったこっちゃないけどさ。

【世界は廻る、それこそ自分が認識していなくても勝手に】
【情報はならば目まぐるしく流れて……しかしエルフェスは「ふうん」と素知らぬ顔で】
【ただ冷静にそれを認識していた】

こっちがふった話だし気にしなくていいよ
つーかこういう時にオレが気の利いた話でも出来ればいいのか……うん無理。
だけど……どうやらもうついたみたいだし、ここらでお別れかなフランツィスカ?

【かつ、かつ……と足は止まる目の前には文明の光】
【ここまで来ればもう安全だろうから、きっと別れても大丈夫】
【だから彼は彼女に手を振って、名残惜しさも示さず颯爽と……爽やかにその場を後にするだろう】
978 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2013/05/08(水) 02:47:28.04 ID:uRGlGZ8c0
>>977

【口にはしないが、ようやく人間らしい所に辿り着いてフランツィスカも安心していた】
【何もない事の裏返しで、この辺りは治安が良好――】
【ため息と一緒に、胸を撫で下ろした】


では、次に会う時までにもっと面白い話をお互い持ち寄るとしましょうっ
ウケを狙って喋ると、つまらないと言われてしまうんですけど、頑張りますう!


【やけに意気込んでいるが、この言い方だと、エルフェスも彼女も等しく笑い話を引っさげて来ないとならない】
【――次に会う時までに忘れていればいいのだが、彼女の性格からするとそうも行かなそうだ】


……そうですね、エルフェス殿。
またいずれ、何処かでお会いできることを祈っております――では!


【そして、町の光の中へ歩んでいく彼には敬礼を返辞として】
【フランツィスカもまた、自分自身の道へと戻っていくのであった】


/長時間の絡み、乙ありでした!いい夢を!
979 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/05/08(水) 03:01:12.33 ID:WIztagJ8o
>>978
/お疲れ様でした!
980 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(空) [saga]:2013/05/08(水) 07:13:03.73 ID:+Hd3rCwI0
>>970

【「そうね、久しぶり」。そんな束の間の日常の声で返した末に、真率な面持ちで青年の肯定を、そして続く補足の言葉を聞き終えれば】

……苦しみを取り去って、心を救う、か……。
………難しい事だとは思うけど………随分と優しい事を考えるのね。
……ごめんなさい。少し貴方を誤解してたのかもしれない――――

【少女は苦笑めいて小さく微笑った。】
【彼の言う救いもまた、確かに一つの救済なのだと頭の一方では解っていて……】
【…にも拘らず受け入れられないのだと、それと同時に他方で理解してしまっている自分に気付く様に淡く。】

……それでも、私には “違う” のよ。
出来るかどうかは問題じゃない。
たとえ心までは救えなくても、誰かが死のうとしてるなら………いつかその人が救われるまで、その絶望に抗い続けるしかない。

出口が見えるのかも分からないし、徒に苦しみを長引かせてしまうのかもしれない―――――
…………だからといって諦めてしまえば、救える人達まで救えなくなる。

だからこの “道” を私は選びたい。
望む望まないなんて関係無しに、勝手に救って救い続ける―――――

自己満足かもしれないけれど、この生き方だけは……今も、間違っていないと信じられるから。

【――――― 物理的な変化は生み出せても、真に救えるとは限らない。それが心ならば猶更のことであって。】
【だからこそ可能性を潰えさせないために、救えるまで 『その場凌ぎ』 を続けてみせる、と――――】
【 飽く迄 “その果ての救い” を願う少女の答えは、意志のベクトルに於いては、或る意味で青年と対照的なものだったのだろう】

【けれども青年の答えが返る前に、状況の変化は―――― サイレンの音色―――― この空間を訪れて】
【少女はバンを降りる彼らの救急活動に立ち会いに向かう。今だけは青年を置き去りにして、必要な/求める “今” を成し遂げるため。】


……あの電話を掛けたのは私、……です。

受け入れ先が見つからないのは―――――― 問題は、治療費が払われる見込みが無いことですよね?
…………それなら肩代わりする人が………例えば私がいるのなら、状況は違ってくると思うんです。

……、…………。
………無理を言っているのは自覚してます。
それでもどうにかあの人達を、助けられるなら……っ―――――――

【普段とはまた違う丁寧さによる不慣れな口調、】

【渋面に “なぜ” と問いかける様なことはなく。寧ろ予想していたかの如く整然と、少女は、急な提案の言葉を紡いでゆく】
【そして自らの言葉を証明せんと試みる様に、数十万単位での最近の収支と連絡先を、隊長格の人物に見せようとするのだが――――】

【―――― 富めるものの道楽。“軽すぎる” 偽善。】
【少女の行動はそう取られても可笑しくはなく、浮浪者達には更なる怒りを呼ぶのかも知れなかった】

【だが其れは彼女が彼我の血を流して得た金銭なのだと、或いは、誰かが気付くことはあるのだろうか】
【………一瞬、安定を欠いて乱れる呼吸。】
【左腕で軽く腹部を庇う様な、無意識下での佇まいの変化―――― 】
【取り澄ました表情とは裏腹のそれらは、隠そうとした腹部の負傷と、密やかな緊張の表れの様でもあった】

【……そして、具体的な“その先” までもを想い、なにかを求めているかの様に、双眸は真剣な色を帯びていて―――】

/すみません、安心して長考してたら寝てしまってました……orz
981 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(長屋) :2013/05/08(水) 18:47:49.67 ID:kenuEkjWo
マグロ世界の愚痴
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/netgame/6804/1313202710/

邪気眼、厨二、ファンタジー系なりきりのゴミ溜め
http://awabi.2ch.net/test/read.cgi/net/1364490366/
982 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga sage]:2013/05/08(水) 18:57:48.49 ID:ZMst1wrb0
>>980

……優しい訳じゃないと思う……ただ、それが『正しい』と思うだけだ……

【人間は『絶望の深海魚』に過ぎない――――以前、自分でそう口にしたし、今でもそれが信条だ】
【それを考えれば、自分が冷たい人間だと思われても無理は無いだろう】

…………確かにそれも1つの道だ……それそのものを否定するのは、難しいだろう……
ただ諦観があるだけでは、人間全てが死に損なっている生き方をする事しか出来ない……それは然りだよ
……だけど、いつでもそのやり方が救い足りうるとは思えない……むしろ、難しいやり方だと思う…………特に、今回の場合は、ね…………

【スタンスの差が、明確に浮き出る。これ以上は、互いの信条の問題を含んでくるため、容易に正誤を問題にする事は出来なくなるだろう】
【ただ、それを差し引いても、そのやり方では通用しない場合がある――――特に、今回はその場合に当てはまるのではないか、と青年は問う】
【――――到着した救急隊の姿を認めると、「今に分かる」と言う様な表情で一歩引いて】

「……こう言うのは公安課の問題じゃなく、福祉課の問題なんだがな……まぁ『今緊急を要する』なら、そうとばかりも言えないが……
……それに治療費の問題もそうだが、身元引受人の問題もある……金があるから全てをサービスするとはいかないんだよ……」

【金はある――――少女の言葉に、言葉を詰まらせる隊長。確かに最大の懸念は金だった】
【ただ、それだけに留まらす、身元のハッキリしない人物を受け入れる事には問題があると言う。融通が効かないとも言えるが、確かに道理だろう】

「……だが、それは私が何とかしてみよう……後は、任せなさい……!」

【しかし、数瞬考え込む仕草を見せた隊長は、1つ頷くと力強く断言する】
【――――意気に感ず、と言う事だろうか。個人的に、少女のやり方に肩入れ――――良く言うなら賛同したのかもしれない】

……あの隊長は君を理解してくれたらしい…………だが――――――――

【そのやり取りを見届けると、青年は素早く周囲を見回し、2人の人物を鋭く見据える】
【――――そこに居た浮浪者の内の2人。担架に運ばれていく3人を怒りの形相で見ていた者と、悲しげに見ていた者――――】
【前者は、立ち上がるとその場を後にしてしまい、後者は場に残されている死体を、無念の表情で見つめている】

――――――――分かるかい?
『あっち』は「なんで彼等は救われて、自分たちは無視されるのか」って、怒ってるんだ……
だけど、それを手前らにはぶつけられない……手前らが只者じゃないって言うのを、分かってるんだろう…………
――――ああいう人間が取る行動は、2つに1つ…………その怒りを他者にぶつけるか、何もかも嫌になって『自分で全てを終わらせる』か……どっちかだ

【怒りの形相を抱いたまま公園を去る人物を見据えながら、青年は口にする。彼は不公平を感じたが故に怒りを発しているのだと】

『向こう』は恐らく、あの死者と何らかの関わりでもあったんだろうね……「タイミングが違えば、彼も助かってただろうに」と、そう言いたいんだろう……
何をする訳でもないけど……それでもなお、彼の心には痛い出来事なのだと思うよ……

【死体をじっと見つめる人物は「届かなかった救い」の故に、悲しんでいると、青年は分析する】

――――――――人間の心って言うのは、元々傲慢で強欲だ…………こう言う即物的なやり方は、そうした心を特に顕現させやすい…………
だから…………その精神を救ってやらなきゃいけないんだ…………『絶望をぬぐい去る』事は不可能だから、その中に安寧を見出さなきゃいけない……
そうじゃなきゃ、発露したその心は……更なる不幸を生む。本人か、他人か……関わらずにね
――――手前は彼らについて、それほど知ってる訳じゃない……だから、彼らの心の本当のところを知る事は、出来ない……今の手前には、彼らは救えないんだ……

【総括するように、青年は自分の思うところ、そして彼らを救えない訳を口にする】
【心を救わなければ、いずれ救われない心は更なる不幸の種となり、この世の絶望を深くする。だからそれをしなきゃならない】
【そして、自分にはそれが出来ない――――だからこそ、今青年にできる『救い』は、存在しないのだと――――】

/返しておきますー
983 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(埼玉県) [sage]:2013/05/08(水) 19:43:16.88 ID:3g5rNmHEo
【路地裏】

【その出口から、二人の若者が仲間らしい一人を引きずりながら逃げだした】
【引きずられる彼は顔中にあざを作っており、気絶しているのか抵抗もなくて】
【ここに来る者はそんな彼らを目にするかも知れないが、勿論主役はそちらではなく――】

……ったく、ケンカは相手が誰かを見極めてから吹っ掛けろっての
それもせずに仕掛けるから相応の自信があるのかと思ってやり過ぎちまったぜ

カノッサ機関のNo.3―――ベイゼ・べケンプフェンは健在だぜ?

【にやりと笑いながらそう呟き、三人の男を見送るように佇む彼女がそう言った】
【外見は深紅のジャケットと白のホットパンツ、オーバーニーソックスと焦げ茶のブーツ】
【首元にはチョーカーを、左耳には黒いピアスをはめた、赤毛の勝気な表情の人物である】

【状況から察するに、どうやらこの女性が路地裏から逃げ出した彼らの一人を叩きのめしたらしく】
【当人は何とも退屈そうに息を吐いてから、錆びた小さな椅子に腰掛け、呑気に現を抜かしていて―――。】
984 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/05/08(水) 20:33:31.30 ID:/HUualp1o
>>983
//まだいますか?
985 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(埼玉県) [sage]:2013/05/08(水) 20:36:08.42 ID:3g5rNmHEo
>>984
/居ましたー!が、これからご飯なので途中少し遅くなるやも知れません
/それでもよろしければカモンカモンなのですよー
986 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/05/08(水) 20:53:39.69 ID:/HUualp1o
>>983

意外とカノッサ機関員は無名だからな。それとも機関の威光とやらが落ちたのか
はたまたおまえのように見逃す優しい機関員が増えたせいなのか!

【若い男の皮肉ったような声が女の頭上からした。建物の屋上からだ】
【声とは違い、その正体は少年だった。全身をローブで包み、フードの影がかかった瞳が好奇の視線を向けている】
【次の瞬間、少年は屋上から飛び降りた。地面まであと半分、といったところで彼の全身から先端に矛のついた鎖が飛び出す】
【いくつもの鎖は周囲の建物の壁に突き刺さり少年を減速させ、軽やかな音と共に女の目の前に着地させた】
【役割を終えた鎖はすぐに消滅した】

見た目やら顔つきやらは如何にも好戦的そうだというのに
見逃してやるとは何とお優しい。それともあれか? 典型的なバトルフリークは、弱者に興味はない、と?

【両腕を偉そうに組みながら少年は着地した後も言葉を続けた。依然として皮肉めいた口調で】
【口元には馬鹿にしたような笑み。先ほどの不良たちと違って機関員の、しかもナンバーズと知った上でのこの行動】
【今度こそ腕に自信のある猛者なのか、はたまた不良を上回るほどの愚か者なのか──】

//では、お願いします!
987 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/05/08(水) 21:01:04.66 ID:c3+xexEb0
レッツリさん赤木使わないんすか?wwwwwwwアルフオンスは?wwwwwww

使わねーならナンバー開けろkswwwwwww
988 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(埼玉県) [sage]:2013/05/08(水) 21:08:11.12 ID:3g5rNmHEo
>>986

【唐突にかかる声、そして鎖を出現させて降下する少年へと女性の視線が向く】
【黄土色の双眸はなんとも気怠そう――そして、僅かな苛立ちが見て取れて】

機関は有名でも個人はそうじゃないっつーだけだろ、六罪王ならともかくよォ
企業として知られていてもその役員までは知られていないのと一緒でな。

フン……しかしよォ、俺の事をバトルフリークだのと見分ける割に
一般人をぶち殺せなんて仄めかす辺り、格が知れるぜクソガキ
大体だ。能力もねぇただの男とナンバーズで闘い≠ノなるかァ?

違うよなァ、そんなもん勝負でもなんでも無ェ、虐殺≠セよ
その辺理解して俺を試したいのか、それとも馬鹿か―――テメェ、どっちだ?

【言葉尻は僅かに怒らせながらも、その表情はにやりとしたそれがついつい浮かび】
【相手が腕を組んでこちらを見れば、椅子から立ち上がって同じように腕を組んだ】
【挑発と取っても良い。というより、売られた所に更なる安値を突きつけた様な格好か】
【女性には見たところ武器らしいものも無いが―――拳が武器、とでも言ったところであろうか。】

/こちらこそ、よろしくお願いしますねー!
989 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/05/08(水) 21:23:15.55 ID:/HUualp1o
>>988

どっちだと? 俺としてはお前が虐殺嫌いであることを祈るばかりだ
俺が戦えるように見えるか? そのへんを駆けずり回ってるガキどもと一体何が違う
殴りかかってくるのは構わんが、即席ラーメンが出来上がるより早く死ぬ自信があるぞ

【自分自身が戦えないという欠点を、少年はこれでもかというほど主張してきた。そこには恥も何もあったものではない】
【降りるときの動作から能力者、もしくは魔術師であることだけは明確。戦えないということはないのだろうが】
【本人にその気はないが、女からすれば肩透かしとなるか】

それはそれとして、お前の先ほどの例えは少し異なるぞ
カノッサ機関の実態は軍であり国だ。そしてナンバーズは実行部隊だ
実行部隊が無名であるということは、支配力が弱まっていると見るのが妥当だと思うが、どうだ?

【少年は女の例えが気になったらしく、訂正がてら自分の見解を述べ更に意見を求めた】
【バトルフリークと判断した相手にも関わらずだ。女に対してこの少年は議論好きか何かなのだろうか】
990 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(不明なsoftbank) [sage]:2013/05/08(水) 21:38:47.36 ID:X1wqSJAx0
//立っていないようでしたので次スレをば
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1368016692/
991 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(埼玉県) [sage]:2013/05/08(水) 21:42:46.66 ID:3g5rNmHEo
>>989

……ンだテメェ、気の触れたクソガキかと思ったら屁理屈捏ねるクソガキかよ
そこらのと何が違うかなんて知らねェが、魔術なり能力なり使えンだろ?

だとしたら、俺が仕掛けてもさっき言った虐殺≠ノはあたらねェわけだ
ま、気に入らないから殺しましたなんつーしょうもない理由で人を襲うほど、俺は馬鹿じゃない
お姉さんとお話したいなら素直にそう言ってみろよ、クソガキ。

【――無論、『お姉さん』なんていうのは精一杯といってもいい冗句】
【あくまで話し合いに応じようと言うつもりなのか、接近を計りも、拳を握りもせず】
【ただ面倒、或いは胡散臭いものを見る目線を少年へと向けて】

……お前それ、本気で言ってンのか?だったらお笑いだぜ
機関はあくまで組織≠セ。私兵は軍に匹敵し、資本が国に比肩しようが、な

加えて言うなら実行部隊が無名で支配力が弱まっているってのも、世間知らずの言うセリフだ
夜の国は六罪王レギン、風の国は同じく六罪王の魔族リリア
そしてカエルレウム・ナーウィス……この辺りがやってること、知ってるか?

【あくまで冷静に――見かけは不良や娼婦にも思えたが、存外に頭は回るらしく】
【少年の意見へと反論を述べる。まだ、静寂とした空気が路地裏に流れている。】
992 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/05/08(水) 21:56:13.07 ID:/HUualp1o
>>991

【女の言葉に少年の表情は呆気にとられたような驚きの色に染まっていく。何故なら、そう、予想外だったのだ】
【勿論、こういった話ができる可能性が0と思っていたわけではない。それならば、最初から話しかけていない】
【しかしそれでも殆どの確率で戦闘になるのではないか──少年はそう思っていた】
【それにも関わらずこの反応。思ってもいなかった拾い物に、つい頬が緩む。少年さのある破顔ではなく、もっと捻くれた笑みだが】

はははは! なんだ、思ったよりも話せるじゃないか。俺の考えに反論してくるあたりも上出来だ!
俺に何ができるかは分からんが、後で礼をするとしよう。だがひとまずは続きだ

確かに国の定義は国民・領域・主権の三つだ。しかしお前がカノッサを国と呼ばないのは別の理由だろうな?
そしてその反論の仕方の場合、六罪王が実行部隊だという主張になるが、認識は正しいか?

【喜びのあまりか、少年の声には熱が入っている。妙な早口が、それを如実に知らせている】
【反論が聞けたことがまた、彼には都合が良いらしい。礼をする気ですらいるようだ】
993 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2013/05/08(水) 22:00:17.25 ID:qjSlSwGSo
【露店街】

竜?

「そーさ、遺跡のどっかにえらく昔から生きていた龍をカノッサがぶっ倒したとか倒さないって話だ」
「そも龍ってのが実ははっきりした情報じゃねえんだが、どうやらその首謀者が……」

【色とりどりの布が天幕やテントとなって張り巡らされた露店街は、まだあちこちがうすぼんやりとした明かりをつけて】
【ある店は口を閉め、ある店はこれからが本番だと言うように声を張る】
【暖かな明かりは布ごしに様々な色と表情を見せて揺れる】

「おっと、客だ客。さ、お前もそろそろ店の片付けにでもいきな」

ソノ続きが肝心だロー? ったく、いい加減なンだから……

【端の店で何やら先日起きた事件について話していた様子のふたりは、一人は客の応対へと笑顔を向け】
【一人は追い立てられるように、天幕の下から中央の通りのスペースへと足を向ける】
【木のサンダルが砂を石にすりつけ、じゃり、と音を立てて】
【露店を見渡せるよう設けられた2階程度の高さの展望台に向かっていく】

結局詳しくは分からなかったな……情報が色々入ってくるノはいいンだけど、どうもみんな金取るンだもんなあ
ソレが商売なンだから仕方ないンだけど……

【一目見て砂漠の生まれだろうと分かるほど民族色の濃い異装をした、長身の青年】
【黒い髪はツーブロックのベリーショート、目は金色のどんぐり眼】
【色黒で口が大きく、目鼻立ちのしっかりした彫りの深い顔をして】
【服装はややくすんだ赤のベストと裾を絞ったゆったりとしたズボン】
【大きな濃い灰色のポンチョを黄色のショールで斜めにしぼっている】
【各所には濃い緑の布製・石製のアクセサリーがちりばめられ、派手な装いだ】


/再利用ですが
994 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(埼玉県) [sage]:2013/05/08(水) 22:09:11.08 ID:3g5rNmHEo
>>992

【『上出来』―――その言葉が聞こえた瞬間、グッと女性のオーラが暗くなった】
【目の前の生意気な少年≠ノ評価されるのが嫌なのだろう、当然といえば当然だが――】
【――まあ、それだけだ。話し合いに支障はないから、置いておくとして】

……カノッサ機関には国民が居ない。領地といっても、武力で不法占拠してるだけだ
そして主権にしても、名目上のトップである罪神スペルビオが居る、が……

実際に今%ョいて名を上げているのは、さっき言った連中だ
だから主権もあやふやで、テメェのあげた定義には当てはまらない。
指揮系統もバラバラ、税金を取るでもなく、給料だのも存在する。言うなりゃ、企業が一番近い

……別に問題ないぜ?実際、奴らは権力でその地位に居るわけじゃあないからな
レギンにしろリリアにしろ、コーネリアスにしろその実力で六罪王という地位を手にしたんだ
そして、実際に現地でも戦って、殺して、破壊して、好きな様にやってる
だから六罪王も実行部隊だし、名実ともに機関の顔≠ニ言って何ら問題無いだろうぜ、多分な。

【少年の早口など気にする風もなく、女性は――ベイゼは言葉を続けた】
【組織に身を置く者のセリフ、とは思えない。かなり第三者の目線が強いように思えるが――。】
995 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/05/08(水) 22:23:50.84 ID:/HUualp1o
>>994

……なるほど、ナンバーズもどうやら馬鹿の集まりじゃないようだな

【女の不快感を知ってか知らずか、また評価を下すような発言をする】
【少年自身は褒め言葉として言っているつもりだが、態度だけを見れば分かりづらい】

要点はやはりカノッサ機関を支持する人間が居ないというところか
領域については武力だろうが占拠さえしていればいい。主権も言ってしまえば武力があれば成り立つ
唯一定義から外れているのは国民だが、それはどうでもいい

ナンバーズだというのに、随分と第三者的な物言いだな?
あれか、最近流行りのスパイか、もしくは内側からの革命家か、あるいは存在意義に悩んでる最中か?
知らん人間が聞けば、お前をナンバーズだと判断するのは難しいだろうな

【女の言い方が気にかかったのか、少年はそれまでの話題を放り投げるように変更した】
【初めよりもより好奇の眼差しが女へと向けられている。バトルフリークでありながらこういった話ができる】
【そのことが少年の好奇心を刺激しているようだ】
996 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(埼玉県) [sage]:2013/05/08(水) 22:38:04.81 ID:3g5rNmHEo
>>995

―――テメェのように馬鹿じゃあないからな。

いいかクソガキ。俺は機関に忠誠はしても、心酔はしちゃァいない
カノッサ機関なんてのはあくまで世間的にも常識的にも悪≠ナあって
非難されるべき対象だ、なんて当然の事くらいは理解できる。

大体、ナンバーズと判断されるかどうかなんてのァ気にしちゃいねェからな
本当にそうして欲しければ腹に刺青でもいれてるさ、そうだろ?

【言葉を切れ目として、女性の斜め前方に黒い鎧を纏った人型が現れた】
【全体的に流線型であるソレはマインドかアートマンと呼ばれるソレであろうか】
【見るからに力が強そうで、恐らくこれが彼女の能力に違いない】

……で?散々下らねェ論議を繰り返して、テメェは何がしたいんだァ?
まさか……ナンバーズと楽しくお話したかっただけ、なんて言わねェよなァ――。

【―――最早時間切れ、といったところか。キレたというより、脅しのようなもの】
【自身の武器である人型を繰り出して、何時までも温和な自分ではないという事を表現したのである】
【少年がどう出るかによって、今後の行動は変わるだろうが―――どう動くか。】
997 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/05/08(水) 22:57:05.03 ID:/HUualp1o
>>996

はは! 馬鹿同士が互いを馬鹿と言い合っているんだから滑稽だ!
しかしなるほどな、これがナンバーズの3を持っているあたり、やはり推して知るべし、か
中々愉快だったぞ、“戦闘狂”

【馬鹿呼ばわりされて尚も少年は愉しげに笑ってみせた。最後の一言には皮肉めいた言い方】

──悪、か。陳腐な言葉だが、同時に便利なものだ
対義語と、そこから来る悪の意味を真に理解している人間が、どれだけ居るやら……

【ふとした瞬間に少年の声が重みを帯びる。女のたった一言が、彼の何かを刺激した】
【そこから更なる思考を巡らせようとしたとき、女の次の声と視界に入ったものが、彼の意識を引き戻す】
【ついに到達してしまった刻限。戦えないことを自ら白状した少年は、怯えるでも逃げるでもなく、ただ笑っていた】

何、そう深く考えるな。お前の言うとおり、ただ楽しくお喋りしたかっただけだ。単なる暇潰しだ
しかしお前には時間を取らせた。それに対する礼はあってしかるべきだろう

大して面白くはないだろうが、返礼がてら相手をするとしよう!

【──少年の高らかな宣言と共に、戦いの火蓋は切って落とされた】
【少年の周囲の空間から、突如として矛のついた鎖が六つ現れ、真っ直ぐに女へと向かっていく。着地に使ったものと同じだ】
【矛は小さいが射出された鎖には速度があり、人間を貫くには十分だろう。鎖のうち二つは胴体、四つは両手足を狙っている】
998 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(埼玉県) [sage]:2013/05/08(水) 23:11:04.23 ID:3g5rNmHEo
>>997

【6つの鎖が出現・射出されると同時に、女性のマインドが弾かれるように動き出した】
【その流線的なフォルムを踊らせて、少年へと真っ直ぐに向かっていき】
【そして女性よりも大きなその体格を生かして、飛び込むように右の拳で殴りかかろうというのである】

【問題なのはこの動作に、防御が含まれていない事。全く鎖を無視して仕掛けるのである】
【というのも、特攻とは違う。そもそも鎖に触れない位置から突っ込んでいく、という意味で】

面白く無いかどうかを判断するのは俺だぜ、クソガキィ……。

つってもよォ……こんな数だけの捻りも無い鎖、今のところは楽しく無ェと言わざるを得ねェな
誰も能力は1つでそれに頼りきりとは言ってない。武器も、別に持ち歩く必要はない
……というよりは、そのままの形≠ナ持ち歩く必要は、って所だが。

――――――『ズィヒェル・ナハト-Sichelfoermig Nacht-』 ――ッッ!!!

【つまりベイゼは無防備。その身に鎖が迫っていくその時、彼女の耳元のピアスが輝いて】
【直後、彼女の手の内には漆黒の大鎌が現れて――ぐるりと回せば、鎖は柄や刃に防がれる】

【魔武器というやつか。暗い魔翌力を感じさせるその鎌に、鎖は恐らく巻き付くのだろうが】
【ベイゼはそれを気に留めることもなく、まずは一撃とばかりにマインドの突撃を見守った】
【鎌は両手で持ち、引き倒されることがないようにする。流石にここまで、戦闘慣れしているのが見て取れる。】
999 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/05/08(水) 23:22:24.44 ID:/HUualp1o
>>998

【女の予想通り、鎌に巻き付いた鎖は射出地点に戻るかのように謎の力で引っ張られている】
【合計六つともなればそれなりの合力だが女を引き倒すには足りていない】

【一方で突撃したマインドに対しては新たに地面から出現した鎖が鉄格子のように立ちはだかり、拳を受け止めていた】
【拳の命中した箇所は若干曲がっているがそれだけだ。既存の鎖とは違う、能力独特の挙動をするようだ】

流石はナンバーズ、実行部隊ではないらしいが、強さは相変わらず、か
それは確かマインドだったか? 本体も戦えるとなると二対一だな。こいつはキツイ!

【更に少年の周囲の空間から鎖が追加で射出。今度はマインドの両手足に巻き付こうとする】
1000 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(空) [saga]:2013/05/08(水) 23:22:56.79 ID:xGR+HhTV0
>>982

【「通用しないこともある」――――― 直接否定こそせずともその困難を伝える言葉、】

……貴方は……希望を抱いて、挑戦する事には否定的だったわね。

【返せたのは、己と対照性を確かめる様な確認の言葉。そして少女は場を移して “始める” のだろう】
【……交渉というよりは懇願だろうか。】
【浮上する新たな不安要素に翳る双眸は、けれどもやがて、求めていた答えに出会って/湛えた光を増して、】

(…………!、――――――)

………ありがとう……ございます……!

【見開いた双眸は言葉よりも雄弁で。普段とは違う口調の言葉は、寡言でも真摯な響きに静かに満ちて。】
【安堵の感覚を得ながら/どうだとばかりに一瞬だけ、暖かな勝利感が訪れた、が――――】

【再度状況は急転した、】

(……、…………。)
(……、―――――――――――)

【青年の視線の先で訪れる新たな変化、】
【静かに紡がれる言葉に身をつまされる思いがした。失意めいた痛みが吐息を零した/口を開く、】

……あの人達一人ひとりから情報を “買って”、その後で連絡先でも渡して。
彼らに、路地裏の情報屋になるきっかけを作るつもりだったのだけど――――

……それもあの人には意味のない事でしょうね。
怪我は治せても、心を癒すのは…………もっと、ずっと難しい。

【か細く微笑む横顔は、悲しみに沈み込む “その一人” を見遣っていた】

【過去を変えることはできない。だからこそ喪失の爪痕は疼き続けて痛む/軋む、】
【―――― 大切な存在ならそれは猶更で。誰かを失うその痛みを、知っていたから誰も零したくなかった ――――】
【……その想いすらも人を抉るなのか? 誰かの救いを願わなければ、また別の誰かを傷付けずにいられたのか?】
【小さく俯く少女の表情は翳り、そんな痛みを押し殺す様で、】 

………… “救われる” のは、何時だって私には不意打ちだった。
生きてさえいれば、望まなくても救いはあるんだ、と…………そう、思えたからまた確信できた。

……… “誰も零さない” のは、間違いじゃないって。

だからこうなる事が分かっていても、私はあのやり方を選んだ筈だけど――――
……貴方はそれを悪だと思う? 過ちだと……静観してた方がいいと思うのかしら。

【正義感ゆえの行動だった。だが、その意志が幾人かの心を抉る結末を生んだ。】

【それを後悔するつもりなどないが、青年には、過ちと映るのかと――――】
【つまりは “何もしない” 方がまだ良かったと、彼ならば思うのかと少女は尋ねる】

【それは “正しい” 答えの不在ゆえか。或いはそれを捜し求める情動が、口を衝いて飛び出したのか。】
【何れにせよ覚悟を決めるつもりで、少女は、強く真剣さのある言葉を紡いでゆく】

【“悪” ならば “悪” として。されど己の信じる正義だけは、心のなかに灯したままで。“貫き通す”、そんな覚悟だった。】

/また遅くなってすみません…orz…
1001 :1001 :Over 1000 Thread

 ,.――――-、
 ヽ / ̄ ̄ ̄`ヽ、   【呪いのパーマン Ver2.0】
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咲「誰か彼氏になって下さい!」和「は!?」 @ 2013/05/08(水) 23:19:20.14 ID:ptM4E/6u0
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響「……眠れないぞ」 @ 2013/05/08(水) 23:16:14.23 ID:FKQkvOAb0
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黒夜「浜ちゃん。相談があるんだが...」 @ 2013/05/08(水) 23:05:12.88 ID:ZKDYS1RSO
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ジンオウガ 「ほう……未来を見通せるお守りか……」 2 @ 2013/05/08(水) 22:58:43.03 ID:Yu13NQXQ0
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名探偵コナン小説 @ 2013/05/08(水) 22:52:29.63 ID:c60+HWYf0
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メルトリリス「……衛宮士郎?」 @ 2013/05/08(水) 22:34:13.54 ID:MyVqsMRDO
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同性の友達に告白したけど進展がない @ 2013/05/08(水) 22:23:28.18 ID:Y5fM08ld0
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新AA雑談 @ 2013/05/08(水) 22:15:22.73 ID:mlvRVkwR0
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