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【総てが白紙となる冬】ここだけ白紙世界【伍歩目】 - パー速VIP 過去ログ倉庫

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1 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/12/09(月) 20:48:48.60 ID:3/HSmUBSo
やあ、よく来ましたね!ようこそ自由の世界、白紙の世界へ……
ここは作られたばかりの世界……これからこの世界を作るのは、貴方です。
この世界に来たいとお考えならば、私たちは歓迎しましょう。
この世界で戦うもよし、懇親を深めるもよし……しかし、以下に目を通してからの参加をお願い致しますね。

・このスレではキャラクターの能力に制限が設けられておりません。
・だからといって相手をないがしろにして良い訳ではありません。むしろより強い配慮が必要です。自由と自分勝手は別であるということを心にとめておきましょう。
・キャラクターを動かす際には相手がどのキャラを動かしているのか理解するためにも酉・コテハンをお薦めします。
・短文長文は問いません。楽しみ、楽しませることを第一としましょう。
・18禁に当たる、過激なエロ・グロ行為は禁止とします。
・イラスト等の盗用、著作権を侵害する行為は禁止です。
・確定ロール、無敵ロールなどのロールでのチート行為を行った場合は然るべき対処を行います。自己責任の下、絡まれなくなったり注意されても文句を言わずに訂正しましょう。
・PLに対しての誹謗中傷は避けましょう。
・荒らしが来ても絶対無視。反応するとつけあがります。
・版権キャラクターは不可。オリジナルキャラ限定。
・当スレは、個人が運営する非利益のコンテンツです。スレで起こったいかなるトラブルも不利益も、当スレは一切責任を負いません。


―――以上です。
では、この真っ白な世界を、どうかルールを守ってお楽しみください!

【避難所】:ttp://jbbs.livedoor.jp/internet/18172/
【Wiki】:ttp://www55.atwiki.jp/whiteworld/
※前スレ
【白紙の秋】ここだけ白紙世界【四歩目】
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1377785831/
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諸君、狂いたまえ。 @ 2024/04/26(金) 22:00:04.52 ID:pApquyFx0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aa/1714136403/

少し暑くて少し寒くて @ 2024/04/25(木) 23:19:25.34 ID:dTqYP2V2O
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渾沌ゴア「それでもボクはアイツを殺す」 @ 2024/04/25(木) 22:46:29.10 ID:7GVnel7qo
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1714052788/

二次小説の面白そうなクロス設定 @ 2024/04/25(木) 21:47:22.48 ID:xRQGcEnv0
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佐久間まゆ「犬系彼女を目指しますよぉ」 @ 2024/04/24(水) 22:44:08.58 ID:gulbWFtS0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1713966248/

全レスする(´;ω;`)part56 ばばあ化気味 @ 2024/04/24(水) 20:10:08.44 ID:eOA82Cc3o
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君が望む永遠〜Latest Edition〜 @ 2024/04/24(水) 00:17:25.03 ID:IOyaeVgN0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aa/1713885444/

笑えるな 君のせいだ @ 2024/04/23(火) 19:59:42.67 ID:pUs63Qd+0
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2 :ハンス・バイエル ◆sHFOqrvn3g [sage]:2013/12/09(月) 22:41:56.92 ID:qsfnnSx6o
>>1乙!
3 :エヌオー ◆jnVXyq7weY [sage]:2013/12/13(金) 21:10:58.09 ID:ofCCwi8Ho
【都内のオープンカフェに一人の少年が座っていた】
【度々問題を起こすことで煙たがられるAuriga構成員のエヌオーだ】
【その手には数枚のビラが握られている】

結果は行動で示してくれるあたり評価できるね……それだけAurigaを驚異と思ってくれてるってことか

【ビラはどれも自衛隊員募集と書かれ、背景にはとある少女二人が一人ずつ描かれている】
【どれも戦闘中と思われる写真を背景にしたのだろうか服装はボロボロで】
【戦闘行為がどれほど凄惨なものか、そして戦闘を必要に迫られていることをありありと示している】

ま、承諾しなけりゃ消されるのは当たり前。そもそも先に"情報"を送られてるんだから当たり前だな
前払いしたんだそうでなくっちゃ困る、そうでなきゃ俺が殴りこみに行くところだしな

【注文したコーヒーを啜ると周囲を見渡す】
【あちこちにイメージガールとして張り出される二人の少女を見てエヌオーは笑う】

さて、フィアに空…バックアップがついたんだ、生き残ってくれなきゃ困るぞ……?
最後のその時までしっかりとサポートしてもらうからな

【世界を壊す、破壊する思想はAurigaと変わらない】
【だがその先は少々自分の計画とは大きく違えている】
【故に利用するだけ利用し利用されるだけ利用される】

俺と世界とどっちが滅ぶのが早いかねぇ……?順当に考えりゃ俺だろうが、そうは問屋が下ろさねぇぞと

【ひと仕事終えた顔でゆったりと時間を過ごす】
【自分の周りだけ繁華街の喧騒など聞こえないというように】
4 :シィナ ◆My48Vfouj. :2013/12/13(金) 21:55:49.08 ID:Wu7kBp3z0
>>3

【ピコり…エヌオーの遥後方で一対の猫耳が跳ねる】
【ぴこぴこと、ぴょっこりと、猫耳は少年の元に這いより近付き】

「え、キモい。 え? ええ? ひとりごと? ねぇねぇ! 
 今のって ひ・と・り・ご・と ッスか!? 」

「うえぇぇ、初めて聞いたッス。ドン引きっすぅ…」

【少年の耳元でふざけた口調で呟いた】

【声の元は一人の少女だ。乳白色の長髪と同色の猫耳を持つ少女】
【彼女もまたAurigaに属するもの。新人構成員、シィナ・スメラギである】


5 :エヌオー ◆jnVXyq7weY [sage]:2013/12/13(金) 22:29:54.59 ID:ofCCwi8Ho
>>4
【ふと背後から聞こえる陽気な声】
【気だるげに振り返ればそこには獣人の少女、確か最近Aurigaに入隊した……】

あ〜……フィーナ・アララギだったっけ?お前こんな所で何してんだ?

【ドン引きされているがそんなこと意にも介せずとりあえず尋ねる、しかも名前を思いっきり間違えている】
【まあ何をしていたところでどうでもいいわけだが】

独り言なんて誰でも言うだろうよ、お前は言わないのか?ま、座れよ何か飲むか?

【空いている目の前の席を指し示してそう言った】
6 :シィナ ◆My48Vfouj. [sage]:2013/12/13(金) 22:47:09.15 ID:IvqYdKKRo
>>5
「きゃはは、僕の名前を覚えてるなんて物好きッスね! のーちゃんは!」

「ていうかあんな小さい声で独りごといってたくせに『何故聞こえた!?』ってツッコミはないんスか? きゃははは! あっても教えてやんないッスけどね!

【捲し立て、勝手に椅子に座ってふんぞりかえり】

「すいません! 店員さん、冷蔵庫の中身全部ぶっこんだサンドイッチとオレンジジュースひとつッス!」『ま、座れよ何か飲むか』

「え、なんかいったッスか? おごりッスか?
自分カネ持ってないッスから助かったス! 」


【きゃははは! 少女は笑う。 楽しげに】


「僕は上司のばーみーに頼まれておつかいしてただけッスけど……
のーちゃんこそなにしてんすか? ひましてんすか? 自己陶酔っスか?」
7 :エヌオー ◆jnVXyq7weY [sage]:2013/12/13(金) 22:53:38.04 ID:ofCCwi8Ho
>>6
【名前を間違えられていることにツッコミもしないばかりか一方的に捲し立てられ頭を抱える】

のーちゃんて……はぁ、もうなんでもいいよ……

【溜息をついてどうしたものかと割と真剣に考え込む】

まず、聞こえたってのはお前が獣人だからだろう?その耳ならそうそう聞き逃しなんてないはずだろうし
人が何かを言う前に行動するってのはあんまり褒められ……いや、いいよそうか……言っても意味なさそうだし

【とりあえず楽しそうにしているのならいいだろうと軽い気持ちで考え】

ばーみー……?ああ、蟒蛇のことか。まあ暇してるといえばしてるところか、陶酔はしてねぇ
このあと何らかのお叱りがあるかもしれねーけどもさ

【お使いしてるならそっちを先にやれよ!という言葉をぐっと堪え答える】
【どうせ遅くなって怒られるのはコイツだけだしな〜とか思いながら】
8 :シィナ ◆My48Vfouj. [sage]:2013/12/13(金) 23:12:43.94 ID:IvqYdKKRo
>>7
「えぇー!? なんで獣人てバレたんスかァ!? ナーンツッテ」
「獣かどうかなんてかんけーねーっスよーだ。
ふふん。しんぴがくよーごではかくてるぱーてー効果ってぇのがありましてね?
どんなに人の声が集まっていても自分の興味のあることは無意識にひろうっつー…こうか? があるんス。

それを僕の能力と合わせることで僕は重要な情報を集めるんスよっ! 」

【どや? 優秀やろ? 表情と耳が得意気に揺れる】
【さっき自分で教えないっていったのに】


「ていうか怒られるってなんスか? なんか悪いことしたんすか?(笑) あ、言わなくてもイイっす…辛いっすよね…わかるっす…
僕もよくばーみーに怒られんスよ…のーちゃんも一緒ッスねぇ…」

【やっぱアウリガってブラックっスねぇ…】
【運ばれてきたオレンジジュースを呑みながら染々と目をつむる】
【エヌオーはともかくとして、シィナの態度をもってすればブラックでなくとも扱いは変わらないと思うが】


「あー、そうっすそうっす。
はなしはかわるんすけど、ばーみーがアウリガでつよそーなヤツに渡せってもの渡されてんすよねー

なんか『私よりも優れた者はいるはずがない…しかし、だ。 私の足元にすこしでも触れることが敵うとお前が判断したものにだけ、これを渡しなさい』って

……なんか…痛くないッスか? ばーみーって(笑)
おまえそんなに強くねーだろ(笑) みたいな……(笑)」



【ころころと話が変わる。 落ち着きが無いのか。何か意図があるか】
【恐らく前者であることは言うまでもない】
9 :エヌオー ◆jnVXyq7weY [sage]:2013/12/13(金) 23:25:14.69 ID:ofCCwi8Ho
>>8
……方法教えないって言ったのに律儀に教えてくれてありがとうな

【耳がピコピコと動いている、正直可愛い。頭でも撫でてやろうかと思ったがギリギリで踏みとどまる】

いや、お前の場合その落ち着きのなさと蟒蛇との相性が悪いだけだろ……それに何しててもいいしブラックじゃねぇ気はする
何ならうちの部隊に来るか?実質上の懲罰部隊だがな!

【態度というよりむしろ相性だなと考察する。何せ相手は蟒蛇だ、ご愁傷様としか言い様がない】
【部隊に引き入れようとしたのはあくまで社交辞令的なものであって深い意味はない、本気にされたら行動はするが】

Aurigaで強そうな奴ねぇ……妥当な線としてはハンスとその中隊のメンバーじゃねぇの?
あいつならそう言うな、間違いなく言うな、というか脳内再生余裕でした乙ってくらいに
お前さ、それ蟒蛇の目の前で言ったことないか?いくら本心でも言っていいことと悪いことがあるぜ

【正直なところこの落ち着きのなさでよく今まで首が飛んでいないということに驚きを覚える】

(蟒蛇のお気に入りなのか……?いや、だとすると彼奴は獣耳属性好き……?どうでもいいな)

【一瞬でもかなりどうでもいいことを考えた自分に腹が立つ】

ともかく、強い奴ねぇ。真界武装持ってる奴かAuriga幹部なら誰でもいいんじゃねぇの?

【適当に考えては見るが妥当な線はこの辺だろう】
10 :シィナ ◆My48Vfouj. [sage]:2013/12/13(金) 23:45:42.52 ID:IvqYdKKRo
>>9

「のーちゃんて、ちょーばつ舞台なんスか。
ちょー悪いことしたんすね!?
僕はちょーばつ受けるほどのことはしてないッス!
ばーみーに、黙れ小物野郎っていったくらいッスもん! 」

【ちょーばつ…という辺り、懲罰を超罰だと思い込んでいるようだ】
【間違いではないが…想像しただけで耳がぺたりと閉じる】
【きっと蟒蛇のような姑野郎どもと健気な自分のようなもので構成されているのだと考えたのだ】

「きゃは!そこっすよ! それそれ!
ばーみーってばハッスン軍団怒らせて尻尾まいて帰ってきたんすよ(笑)
蛇なのに(笑) 尻尾巻いたらうごけなくなるのに(笑)
きゃははは!きゃは! こものすぎるーーーー! 」

「あー…お腹いたいっす…(笑)
だからものは渡してんじゃないすかね?
それに、真界武装ならばーみーも持ってますしねぇ」

「ていうか…ばーみーより強いヤツっておおすぎて絞られないっすよ(笑)
キャッハーー! いっちゃーたー!(笑)」
「だから街中でティッシュみたいに配ってもいんすけど…」


「あ、サンドイッチきたっす。
うわすげぇ!ホントに全部乗ってる! 」


「どーふぇなら、なかよひにあふぇたいひゃないっふは?」


【色とりどりの野菜やハムベーコンが"大量"に挟まれたバンズを、大きく口に含みながらシィナは語る】
【どうせなら仲良しにあげたい。 恐らくそうききとれるはずだ】

「んぐんぐ…んまーーィッス」
「だからー、のーちゃんいらないっすか? 」
「もちろんただとはいわないっすけどお!」
11 :エヌオー ◆jnVXyq7weY [sage]:2013/12/14(土) 20:52:53.86 ID:VWDavK93o
>>10
………自由すぎるお前が俺には怖いぜ、くっくく

【自由奔放、天真爛漫なこの少女の扱いに頭を抱える蟒蛇を想像して少し笑いが漏れる】

そこまで言っても殺されないあたり本当にお気に入りなのかお前の能力が便利なのかどっちかなんだろうな

【冷たくなり始めたコーヒーを一気に煽ると少しだけ真剣な顔つきになり】

で、初対面の相手に仲良しって言って更にはその何かを上げたいって……
もうお前いつ殺されてもおかしくないぞ?アイツのことだからどっかで聞き耳立ててもおかしくねーし

【だが正直に言えばその何かに興味が惹かれる】
【それにもしも、もしも"アレ"だとすれば……】

んで?タダじゃないってのは何だ?
とりあえずそのお前からの要求を言ってみてくれ、それから判断する

【上官に当たり、敵視しているとは言え本当に蟒蛇は大丈夫なのかと不安になる】
【流石に部下からすら小物と言われるあたり流石というか情けないというか可哀想だ】
12 :シィナ ◆My48Vfouj. [sage]:2013/12/14(土) 21:21:28.00 ID:4H/NexKyo
>>11

「んっふー…! たぶん両方ッスねぇ…
僕の能力は万能で最強でばーみーなんてワンパンっスから!
それにばーみーには"うるとららぶりー"な僕
を殺せないッスよぉ」

【そこでもう一度サンドイッチをかじり】
【満足げに租借したあとオレンジジュースを飲むという、長い間を開けて】

「ばーみーはいまハイキングの準備で忙しいんス。 何とかの森ってとこに行くみたいだから平気ッス」
「でもアイツならやりそうッスねぇ…本当に姑みたいな男ッス……」

「え、ていうか僕たち仲良くないんスか? 一緒におちゃしてんのに? ええーーショックっす
こんなショックなの独りごといいながら自分によってる同僚みたとき以来っす……」

【量耳をシュンとさせながら両目を閉じて顔を付せるシィナ】
【時折かためをあけて様子を伺うあたり、フォローを求めているようで……】


「あー、簡単なことッス。 今度僕と一緒に博物館をぶっ壊して欲しんスよねー。
どっーーーーしても欲しいモノがあるんス。 たのんますよー……」

13 :エヌオー ◆jnVXyq7weY [sage]:2013/12/14(土) 21:36:50.50 ID:VWDavK93o
>>12
うるとららぶりーねぇ、自分で言うかよ普通?

【とはいえ見た目がいいのは認めざるを得ない】
【さらに能力も万能となれば[ピーーー]には惜しいというのはわからなくもない】

そうか、なら安心して陰口でも叩いてるか?

【と、そこで少し少女の顔が陰り】

っぐ……わかった、わかったからその顔をやめろ
というかそれ俺のことじゃねぇのかオイ!………はぁ、なんだかなぁ……

【つくづく自分も甘いと思う、そんな顔をされればどうしようもないのだ】

(どうしても、どうしても純真な瞳を見るとアイツが被る……クソッ!)

【心の中で悪態をついて、少女が提案をする前に言う】

わかったよ、お前の提案には乗る、全部乗ってやる。店員、会計だ

【万札をテーブルに叩きつけると即座に席を立ち上がり】

博物館をぶっ潰して強奪か、簡単そうだな?
むしろ気取られることさえなく盗み出すことだって出来そうじゃねぇか

【軽く笑って手を差し出す、早く来いという意図を込めて】
14 :シィナ ◆My48Vfouj. [sage]:2013/12/14(土) 21:51:20.49 ID:4H/NexKyo
>>13
「わー、のーちゃんチョロいッスねぇ…
そんなんじゃアウリガでやってけないっすよぉ?
ま、僕は嫌いじゃいっすけどねぇー、きゃは!」


【先程までの憂鬱げな表情はどこへやら、少女は屈託無く笑い】
【残り半分ほどはあるサンドイッチを片手に立ち上がる】

「あーんこんどでいっすよぉ……
そんときはばーみーから色んな化け物借りてくるっすから、もっと派手にやるっす」

「ド派手にっすよぉ? 黙ってとるなんて地味過ぎっすから! 」


【次いで、エヌオーに対しなにかを放り投げ……】

「それ、『魂結石』って言うんす。 ばーみーにしては良いネーミングっすね。 ゴーストライターの可能性ありっす」
「んで、感じの用途なんすけどー…なんだったかな……
なんか愛用のなんかにスゲー力を与えるみたいな…?
まぁ、僕はその愛用品を博物館から奪いたいんすけど… んー、とりあえずそんな感じっす。あげるっす」
15 :エヌオー ◆jnVXyq7weY [sage]:2013/12/14(土) 22:00:48.10 ID:VWDavK93o
>>14
うるせぇ、やってけねーのは百も承知だ

【苦笑して差し出した手を下ろす】

そうか、ならその時は俺も"援軍"でも呼ぶか
ド派手に、だろ?そういうのをご御所望なら思い切りやってやるよ

【そして投げ渡されたそれを受け取ると確認する】

魂結石……ねぇ、なかなかに面白いモノ造るじゃないか彼奴。あとゴーストライターは気にするな
大丈夫だ、大体わかるしわかってる。大方コイツの模造品だろ

【少年は一つの黒光りする鎖を見せる】

真界武装、彼奴が目指してるものの擬い物を造る素材だろ
『魂を結える』ってのがこれの真価だろうさ、結わえるんじゃなくて喰らうのかもしれないがな

【石と鎖を交互に見やりながら少年は言う】
【蟒蛇の求める其れ、真界武装をこの少年も所持していた】
16 :シィナ ◆My48Vfouj. [sage]:2013/12/14(土) 22:21:30.57 ID:4H/NexKyo
>>15

「きゃははは! 自覚があるぶんばーみーよりはマシっすよ?
ていうか、持ってんじゃないすかー、のーちゃんも! なかなかどうして僕の目も節穴じゃないっすね!」


【斯くして店から外に出て……】

「まー、自称神に成り代わる男っすからねー…小物なのと逃げ癖を覗けばそこそこなんじゃないすか?
……ダメっすね。致命的過ぎるっす…本当に」

「んー、でも、真界武装の模造品を造る魂結石を真界武装に使ったらどうなるんすかね?
すげー強くなるんすか? やってみてくださいよー! 」

「あー、そだ。 今からこの店ぶっ壊ッスけど、試し撃ちとかしたいッスか? 」
17 :エヌオー ◆jnVXyq7weY [sage]:2013/12/14(土) 22:39:42.85 ID:VWDavK93o
>>16
そうかい?俺も蟒蛇と大差ないさ、神になろうなんては思ってもないがな
ま、お前さんの人を見る目も確かなようだし。ありがたく受け取るとするさ

【店から出てしばらく後に少女が唐突に言う】

神なんてこの世界にいないさ、いたとしてもロクなもんじゃない
そういう点では神に近いんだろうがありゃダメだ、器が小さすぎて一国の主にすらなれねぇ

【少女共々蟒蛇をこき下ろす、仕方ないのだ。自分にとって比較対象はハンス・バイエルなのだから】

いや、多分悲惨な目に合うだろうよ……俺を含めて辺り一帯がな
真界武装は自分の精神状態に影響してその性質を変化させる、それに不条理に死んだ者の負の感情が合わさったらどうなる?
無差別に魂を喰い散らかして本人どころか辺り一帯を巻き込んだも自動りなにも残らない大破壊の完成だ

【そこで一旦言葉を切って】

だから、無差別に街を破壊するのは性じゃねぇんだよな。自警団とかに目をつけられても面倒だし
やってくれって言うならまあ、やらないことはないが……ああ、でもこの石は使わないからな?まだ死にたかねぇしよ

【Auriga構成員とは思えない発言】
【破壊を望んでいるのかいないのかよくわからない言動を取る】
【常に矛盾した思想しか持っていない、それがエヌオーだった】
18 :シィナ ◆My48Vfouj. [sage]:2013/12/14(土) 22:55:07.88 ID:4H/NexKyo
>>17

「そうなんすよねぇ…ばーみーは。
アイツ、要はただの寂しがりやなんすよ。
自分が誰よりも尊いとか神に成り代わるとかいってるッスけどね、結局のとこ史上最悪のかまってちゃんがいいとこっす」


【其処でエヌオーの言葉を聞きながら、店や客に指先を合わせて】
【いちにいさんしい……と何かを数える素振りをみせ】


「え…? え……? そんな、ヤバイんすか?
いや、のーちゃんがあまちゃんなのは、もう知ってるっすけど……」
「……今朝、ばーみーのなかに魂結石捩じ込んできたんすけど…。
真界武装と『肉体的』に同化してるばーみーが紺結石取り込んだら色々とやばそうっすね……やべー」

【パチリ……と指を鳴らせば。 店内は一瞬で血の海に成り代わり、建物には大小様々な傷が刻まれて】

「んー、ここで死なすのもやっぱり可哀想なんでばーみーに忠告してくるっす」
「サンドイッチ旨かったっすよ! また遊びましょうね! 襲撃とは別に! 」


【高々下らない情報の漏洩を防ぐために店一つ破壊する少女は】
【散々虚仮にしていた上司を心配し帰宅を決意したようで】
【ひらひらと手を振りながら走り出した】

【しかし、呼び止めれば、とめることはできるかもしれない】
19 :エヌオー ◆jnVXyq7weY [sage]:2013/12/14(土) 23:10:16.92 ID:VWDavK93o
>>18
ああ、まさにそれだな……
もしもあいつが女だったらと思うと俺は怖気が走る、あんなメンヘラにかならない女は嫌すぎる
マジで男で良かった既にタチが悪いがな!

【と、少女は何かを数え始める。判っている、獲物の数を数えているだけだ】

………馬鹿じゃねぇの彼奴?作った本人がその効果を知らないってどういう神経してんだよ
いや、寧ろ―――擬い物しか持たないから判らなかっただけか

【その直後、店内は鮮血に彩られ路上には阿鼻叫喚の悲鳴が木霊する】

いや、俺としてはほっといて欲しいんだが!?そのままお陀仏になればスゲエ清々しいんですけど!
って……あーあ、行っちまった………ったく、誰がこの後始末すると思ってんだ

【判っている、仕方のないことだと。こんなことで情報漏洩したとあっては目も当てられないことくらい】
【それでもやはり納得はいかない、しようがないのもまた事実で】

暇があったらな!そんときまで元気にしてろよ!じゃあな!

【元気に走り去っていく少女の背中に別れを告げ】

さて……この店内どう掃除するかな………

【これから来るであろう警察等への言い訳や、店内の掃除のことを考え頭痛がするのだった】

/日またぎでしたが乙でした、締めさせていただきやす!
20 :シィナ ◆My48Vfouj. [sage]:2013/12/14(土) 23:32:48.68 ID:4H/NexKyo
>>19
/お疲れさまですー! ありがとうございました!
/明日にでも〆の文を書かせて頂やす
21 :シィナ ◆My48Vfouj. [sage]:2013/12/15(日) 19:07:20.84 ID:18JWtYVRo
>>19


「ダメっすね。手遅れっす。 こいつは暫く封印でもしとくのがきちっすね」


【エヌオーとの御茶会を終え、無事に帰還したシィナは 今まさに エヌオーの語る地獄絵図を目のあたりにしていた】
【自分の上司の暴走…それも自分が悪戯で魂結石を仕込んだことによる惨劇】
【正直…それくらい気付けよとは言いたいが…今は】


「『蜂漆肆弐(ハナシニ)』…重力を集めて潰せ。 地獄の檻に閉じ込めるっす」

【この化け物(うわばみ)を押さえるのだ】


「ま、こんなもんすかね。 ばーみーが弱いとかのーちゃんが強いとかぶっちゃけ関係ないんすよ。
最強はこの僕。 それが常識。 当たり前っすからね。 きゃは! 」

22 :シィナ&蟒蛇 ◆My48Vfouj. [sage]:2013/12/17(火) 22:46:19.62 ID:FrY1qmVro
「うおおお! のーちゃーーーん! はっすううううううん! やべーーーっす! やべーっすよぉ!」

「誰か真界武装もってるやつはいねえっすかぁ!? 」

【アウリガ本部にて…普段から騒々しいことで有名な新人が今日も走り回っていた】
【片手で幼い少年のようなものを引きずり回し、誰かを探しているようだ】


「うおおおおお! 小物が本当にちっこくなったすうー!」
23 :エヌオー フィア・ブラドル ◆jnVXyq7weY [sage]:2013/12/17(火) 22:53:53.37 ID:qDnQL8jvo
>>22
「なあ、エヌオー…私がここにいて大丈夫なのか?」
気にすんな、どうせ全員の顔なんて誰も把握しちゃいねぇ…
「そうか…ならいいが」

【場所はアウリガ本部、ある物をフィアに組み込むためエヌオーはフィアをここに呼んでいた】

どうだ?体の調子は
「悪くない、自衛隊の義骸もそうだがあの石もなかなかのものじゃないか」
そうか、だが使いすぎるなよ?アレは……
「人の魂を喰らって強くなる、だろう?心得ている」
OK、そんじゃとっとと出るか
「それがいい」

【そして人気のない方向へと通路を進み、もうすぐ出口というところで彼等はいた】

『うおおお! のーちゃーーーん! はっすううううううん! やべーーーっす! やべーっすよぉ!』

【聞こえて来るのは先日お茶会(?)をしたシィナのものだ】
【騒がしいのはいつものことだが、今日に限ってはやけに真剣そうな叫びに聞こえる】

ああ、俺ならここにいるが……どうした?
「ちょ、私が顔バレしたらまずいんじゃ」
気にすんな、どうせ責任は俺に来るんだから

【ともかくこのままだと本部迷惑、騒音公害と言われてもおかしくないので呼び止めることにした】
24 :シィナ&蟒蛇 ◆My48Vfouj. :2013/12/17(火) 23:11:27.38 ID:jjZwEK+t0
>>23

【駆ける少女。捉える姿。 彼こそが正しく少女の探し人】
【超罰部隊などという罰ゲーム染みた舞台に入れられたかわいそうな友人である】
【そして現状二名しか所有、および使用していない『魂結石』の使用者(大事っす!)だった】

「いやっほぉ! のーちゃん! あれれ、僕というものが居ながら女の子誑かしてるなんて心外っすねぇ。浮気っすか? 
 って…そんなこといってる場合じゃないんすよぉ! 」

【「 ほら! 」と叫び、シィナは片手に持っていた少年をエヌオーへと突き出す】
【鋼色の髪と瞳をした少年だ。 今は目を回していて意識がないようだが...その姿は彼の『蟒蛇』と酷似している】

「ばーみーの身体に魂結石を突っ込んだらなんか暴走して...しばらく動けなくしてほっといたらがきになっちゃったッす! 」
「なんなんすかねぇ。これは!? 」
25 :エヌオー フィア・ブラドル ◆jnVXyq7weY [sage]:2013/12/17(火) 23:22:11.63 ID:qDnQL8jvo
>>24
いつからお前は俺の女になったんだよ、俺の女は二人だけだ。お前じゃねぇ
「サラッとド外道発言したわね…別にいいけど、誰か判ってるし」

【少女のボケに対して真顔で返し、さらに突っ込まれる】

で?何用だよって……え、これ蟒蛇?
「知り合い?」
上司、しかも小物、超絶小物、ハンスと同格の役職なのが不思議なくらいの小物
「まあ小物ほど上の立場ってのはよくあることじゃない」
いざなると、とても厄介でね……

【とりあえず手乗りサイズにまで縮んだ蟒蛇を観察する】
【なんの反応もないが、微かに独特の武装反応があるということは生きてはいるのだろう】

あ〜………何なんだろうなぁ?

【たっぷり数十秒考え込んでの回答はわからない】

自分の魂でも喰われてそれに伴って縮んだか?いや、負の感情に押しつぶされた?
でも何と言うかこう……物理的に潰されたような………

【考察はするが答えは出ない】

して、それを俺にどうしろというのさシィナさん?俺に預けたら即座にダストシュート行きだぞ
「そんな扱いなのこの上司……」

【シィナが探すということは確実に用事があるのだろう】
【その用事がわからなければ自分がどうすればいのかわからないと質問してみる】
【大方このアホ上司を元に戻せということなのだろうが…】
26 :シィナ&蟒蛇 ◆My48Vfouj. :2013/12/17(火) 23:35:12.23 ID:jjZwEK+t0
>>25
「うわー、釣れねぇっす。僕こんなにらぶりーきゅーとなのに」
「いやでも…物理的にっすか…」

【やっべー、やっちゃった。シィナの顔は明らかにそう語っていた】
【余りにも暴れるから重力でペタンコにしてしまった】
【蟒蛇の変身能力のことも考えれば、物理的に縮んだというのも納得できるが】

「んー、まぁ。物理的にならまだいいんすけどねぇ。なんか、此奴礼儀ただしくなっちゃって」
「僕なんてさっき、『誰ですか? お姉さん』とかいわれて鳥肌ったったんすよぉ…」

「たぶん、真面目に考えるに真界武装と肉体的にだけじゃなくて、魂も結んじゃって…」
「大量の魂とどうかしちゃったんじゃないすかね。 そんで幼くて強い魂が残っちゃったみたいな…」

【此れはあくまでも持論。故に真界武装や魂結石を持つ者の意見を聞いておきたかったのだ】

「おーい、起きるっすよばーみー。 朝っすよぉ」

【蟒蛇(上司)を地面に寝かせると、ぺちぺちと頬を叩き起こすことを試みる】
【この小学生サイズにまで縮んだ本人?に確認をみせるのが一番だろうと考えたのだ】



27 :エヌオー フィア・ブラドル ◆jnVXyq7weY [sage]:2013/12/17(火) 23:43:53.58 ID:qDnQL8jvo
>>26
釣れるわけ無いだろう?お前は食えないやつだからな
「どういう意味で食えないのかしら?」
ご想像にお任せします
「変態」
だからなんだ?
「別に」

で、明らかにお前能力使ったな?それも盛大に
「まあその顔を見れば誰でも想像つくでしょうしね…」

【だが、続いて出た言葉に少しだけゾッとする】

え……じょ、冗談だろ……?あの蟒蛇が…………!?
まあ、俺も冷静に考えればその線も濃厚だな、さらに言えば構ってちゃん体質で幼児退行も重なったか…
どのみちゾッとしねぇよ!いや、ここから再教育してちょっとはまともにするのも得策か………?
「本当に清々しいくらいにド外道ね」
マジキチ?変態?だから何
「別に」

【ともかく起こすと言うのだから起きてからの反応を待ってみようと思う】
【記憶喪失の可能性もあるだろうがあわよくば何かしらの情報を得られるかもしれない】
28 :シィナ&蟒蛇 ◆My48Vfouj. :2013/12/17(火) 23:55:59.73 ID:jjZwEK+t0
>>27
(仲良さそうっす。横の娘も良いやつそうっす。ちょうばつがちょっと羨ましいっすね)
「うえぇ。僕は喰えるっすよ? どうみてもピチピチの食べごろっす」

「しかもぉ、別に盛大っていうかぁ。僕はバーミーと違って強いんで?」
「ちょーーーっとだけ制御が難しいみたいなかんじっす? 」

【喋りながらもぱしんぱしんと、蟒蛇(上司)を叩きつけるシィナ】
【すると、蟒蛇が小さく唸り声をあげ…】

『い、痛いです…。やめてください…、私、なにかしたんでしょうか…? 』
「うひゃぁぁぁ! キモいっす! バーミーの敬語は生理的に受け付けねぇっす…
 まぁ、再教育ってとこは大賛成っすけどぉ…」

『あの、御三方は何を仰っているのでしょうか…』

【起き上がり、蟒蛇は首を傾げた】
29 :エヌオー フィア・ブラドル ◆jnVXyq7weY [sage]:2013/12/18(水) 00:10:43.35 ID:R0nQbUlMo
>>28
どこがだ、腹ん中一物も二物も臓物も抱えて毒しかなさそうだが?
「…………」
どうした?
「もう突っ込むのも疲れた」

頼むから暴走だけはさせんなよ……あんな威力のもの食らったらひとたまりもねぇ
「どの程度のもの?」
軽く店一つは血の海にしてた、後目の前のアレ
「そ、まあそれくらいは当然ね……これ以上小さくはなりたくないけど」

【と、そこで縮んだ蟒蛇が目を覚ます】
【いつもの尊大な小物じみた口調ではなくとてもとても丁寧な言葉遣いで】

なあ、マジでこれ蟒蛇?理解したくねぇというかしたくないしそもそも喋る時点で論外
「でもこうして見る分にはいい子に見えるけど?ねえ、貴方名前は?」

【本気でドン引くエヌオーと、対称的に】

「と、言うよりも貴方は自分が誰かわかってる?わかってることだけでいいから教えて?」

【見た目は縮んだ蟒蛇と大差ないがどことなく大人びた口調で優しく問いかけた】






30 :シィナ&蟒蛇 ◆My48Vfouj. :2013/12/18(水) 00:28:32.44 ID:2DfmhfLQ0
>>29
「ふっーんだ。そんなこと言ってるとのーちゃんも真空漬けか重力葬の刑にかけてやるっすよぉだ」

【背筋と耳をピンと立てて威嚇するシィナとオロオロと狼狽える蟒蛇】
【蟒蛇はまるで状況がわかっていないようで、何故自分がこのような扱いを受けているのかも分かっていないようだった】

『わ、私の名前は蟒蛇です…。分かることといっても、とくには…』
『…? 御腹がすいていること。能力がつかえること。躰に何か入れていること…』
『そんなことを刹那的に思い出しはするのですが、それ以外は…』

【何故なのか。 記憶が無いというわけではないのだ。 力の使い方も槍の存在も理解している】
【ただただ、昨日何があったのか。今、何をしていたのか。そんな当たり前のようなことだけが頭から抜け落ちていて】
【自分という存在に靄を掛けられたような不安感だけが、胸を遮っていた】

「おまえの名前は蟒蛇っす。僕の部下で、今は絶賛教育中っす。 目標はハンスバイエル中隊を肩パンで鎮められるくらいの大物になることっすよ? 」
『な、成程…。ハンス・バイエル郷がどのような御方なのか存じませんが、私にできるのでしょうか…? 』

【はなしを合わせろと視線で語るシィナと、真偽を疑うかのようなめで二人を見つめる蟒蛇君】
【エヌオーとフィアはどのような反応を示すのだろうか】
31 :エヌオー フィア・ブラドル ◆jnVXyq7weY [sage]:2013/12/18(水) 00:40:48.82 ID:R0nQbUlMo
>>30
おう、やれるもんならやってみなってね
「………大丈夫なの?」
心配してくれてんのか?
「ええ、貴方が死んだら誰が私に報酬を払ってご飯を食べさせてくれるのかしら?」
そっちかよ……

【軽口を叩いて場を和ませようとしても蟒蛇には逆効果だったようで】

ふ〜んむ……ま、思い出さないほうがいい記憶もあるさ。そうだろ?
「そうね、一概にとは言えないけれど忘れた方が良い事も沢山有るはず」
ともかく、お前は蟒蛇。そんでもってそのねーちゃんに色々教えてもらいな
「困ったことがあったら手助けする……ってこのお兄ちゃんも言ってるし」
おい、自分だけ逃げんな。お前もだよ
「はいはい……ま、そういうことだから」

【と、続きはシィナに任せてみるが………】

―――忠告、やっぱそのネーチャンは話半分くらいでいい
「みたいね、まあ頼れる人に頼ってみなさい」
でも、大物にはなれるよう努力はしてみ。いいことがあるかもな
「少なくともハンスに認められるようになれば一人前ってところかしら」

【半ば不安ではあったが少なくとも前の性格よりはマシになるだろうと期待を込めて】

(なるよ…な?)(なるかしら…?)

【"期待"だけは込めて進言した】
32 :シィナ&蟒蛇 ◆My48Vfouj. :2013/12/18(水) 00:57:55.92 ID:2DfmhfLQ0
>>31

「ふっふっふ。最初は焦ったッすけど、此奴を飼い慣らせば僕が実質的な幹部っすね。
 アウリガにスイーツバイキングとか設置してやるっス。ふっふっふっふ」
『貴郷等の後ろ盾があるなら、なんとかこのおねえさんともやっていけそうです…
 心が折れたらその時は、助け舟をお願いします』

【幾ら記憶が無いとはいえど、シィナの扱いはうすうす悟ってきたようで、エヌオーとフィアの二人に頭を下げた】
【ここ数年で、蟒蛇の頭頂部を見た者は存在しない、や。蟒蛇の腰には鉄板が埋め込まれていて曲がることがないと謂われていた彼が】
【頭をさげたのだ。しかも、深々と】

「んー、でもあんま危ないことはなさそうっすね。安心したッス。
 ばーみーのやりたかったことは、まぁ、メモ帳でもみて僕が代わりに進めるっすから問題は無さそうっすね」
「んじゃ、かえるっすかねぇ。ケーキバイキングの設計図書かないとっすから」

【ばいばいっす〜と後ろ手を振るシィナ】【御先に失礼します。と頭を下げて歩みだす蟒蛇】
【少なくとも従来の主従関係よりも円滑になるだろう。シィナは内心で確信し、ほくそえんでいた】

(ぐっふっふ。 嫌がらせ半分で捻じ込んでよかったっすねぇ)
(面白いことになっておわったっす。ふっふっふん)
33 :エヌオー フィア・ブラドル ◆jnVXyq7weY [sage]:2013/12/18(水) 01:09:46.60 ID:7e/3Xwpgo
>>32
【本音がダダ漏れのシィナの言葉を聞きながらエヌオーは少しだけ不安になる】

(いろんな意味で蟒蛇……生きろ!)

【なぜだかは分からないがあんなに嫌味ったらしい相手でも純粋になってしまえば大人しいものである】
【深々と下げられた頭を見てぼんやりそんなことを考えていると】

あ、ああ…取り敢えず実害はないだろうよ、記憶戻たり元に戻ったときのことは保証しないが
「そうね、こういうのって元に戻ったとき全部の記憶を引き継ぐから厄介よね」
そういうことだ……って、本気でケーキバイキング作る気かよ!?いや、女性隊員は喜ぶだろうけど…
「エヌオーは私を食べさせていく義務があるでしょ?それでいいじゃない」
よくね……いや、報酬だもんな。わーってるよ、ケーキバイキングか?
「わかってるならいいわ」

【現状は円滑に主従……もとい上下関係が進んでいるようでなにより】
【だが二人が通路を曲がった所で一番知りたかったことを聞きそびれたことに気づく】

彼奴……本当の目的はなんだったんだ?真面目にあれだけだったのか……?
「考えても仕方ないわね、私たちも行きましょう」
あ、ああそうだな……

【何とも言えない感覚に包まれながらエヌオーとフィアは本部を後にする】
34 :シィナ&蟒蛇 ◆My48Vfouj. :2013/12/18(水) 01:20:03.61 ID:2DfmhfLQ0
>>33

『おねえさま。少々疑問なのですが、我等アウリガに馴れ合いは必要なのでしょうか? 
 お言葉ながら、先程の態度が御戯れが過ぎているのではと……』

「はぁ? なにいってるっすか? 馴れ合いが必要? そんなの──」

『…そんなものでしょうか。 私には未だ理解できそうにありません』

【当たり前っす。必要にきまってるっすよ。 したり顔でそう応えるシィナの顔を忘れることは無いだろう】
【蟒蛇は溜息とともに確信し、歩みを進める。 この野望渦巻くアウリガで、シィナは本当に何も考えずにいるのだろうか】
【もっと学べば、強くなればりかいできるのだろうか。 ウワバミは数秒考え、やはり理解出来まいと、諦めた】
【こうして、二人の下らぬ主従関係は 改めて幕をあけたのだった】


/夜分遅くまで意味もなんにもないロールのおあいてありがとうございました! たのしかったっす!
35 :レイブン ◆hRbZPu16ng [saga sage]:2013/12/18(水) 22:11:16.95 ID:YRZv2Yv30
【人気がなく、荒れている路地裏】
【そして運が悪ければ不良やチンピラなどに出会ってしまうかもしれない】
【だが、そんな路地裏に銃の発砲音が響いた】
【そしての発砲音が響いた跡に人が倒れ、血が流れた】

 たく、あんま時間をかけさせんな、少し手こずっちまったじゃねえか
 まあいいか、やっと捕まえられるんだからよ

【そして瀕死状態の男に近ずいてくる男がいた】
【少々長めの黒髪、白いワイシャツに白いコートを着ている】
【黒いサングラスをかけている】

【男は口にタバコをはさみながら歩いてきた】
【だが、男の仕事はまだ終わってはいないこの瀕死状態の男を依頼主に突き出せば終わりだ】

 しっかしまあ、やりすぎたか?
 いや、生きてりゃあいいか、アウリガの構成員候補

【男は気楽そうに言った】
【この瀕死の男がアウリガ構成員候補だとそう言ったのだ】
【男の受けた依頼それはつまりこのアウリガ構成員候補と思われる人物を捕まえることにあったのだ】

 んじゃ、とっとと行こうか
 かぎつけられちゃあまずいからな

【そう言ったあと男は瀕死状態の男を担ごうとするだろう】
36 :有澤 一実 ◆AKnftWHzAM [saga sage]:2013/12/18(水) 22:22:45.24 ID:oMDquo1F0
>>35
【その路地裏をどこかからの帰り道、近道しようと歩いている。】
「あら…?」
【そして、響いた銃声を耳にして。 興味本位から、歩む方向を変える。】

【コツコツと警戒するわけでもなく、ブーツの音を響かせて。】
「なーにか、しらっと。」
【銃声のなった現況のそちらへと向かっていく。】
37 :レイブン ◆hRbZPu16ng [saga sage]:2013/12/18(水) 22:34:28.73 ID:YRZv2Yv30
>>36

【男は何事もなく瀕死の男を担いでこの場を去ろうとするが】
【突如として聞こえてきたブーツの音に警戒する】

(おいおい、ここに人が来たのかよ、さてどうすっかな)

【男はそのようにして思案する】
【だが、思案したとはいえ何もいい考えが浮かばずに】
【男はあきらめたかのようにため息をはき、タバコを口からとばして捨てた】
【むろん瀕死状態の男を担いで】

【そして、男はここで待つことにした歩いてきた人物を】
38 :有澤 一実 ◆AKnftWHzAM [saga sage]:2013/12/18(水) 22:42:24.73 ID:oMDquo1F0
>>37
【そちらの様子がわかるわけもなく、足を止めることはなく】
【コツコツコツコツ、と曲がり角の向こうで、少しだけ止まって。】

「…ここよね?」

【その一言だけ言って、曲がり角から姿を現す。】
【白い縦ロールの髪型が目に入る、二十歳ほどの女が、】
「そこのお兄さん、何か騒ぎでもあったのかしら?」
【口元に笑みを浮かべ、冷めた目線であなたを見つめながら、そう尋ねる。】

「喧嘩、ってことじゃないのでしょうけど。」
39 :レイブン ◆hRbZPu16ng [saga sage]:2013/12/18(水) 22:56:18.40 ID:YRZv2Yv30
>>38

【見つめられても男は動じずにただ平然としていた】
【しかし、内心では少し焦っていた】

 ……はあ、確かに喧嘩じゃねえよ
 だが、お前さんにそのことを言う必要があんのかい

【男は女に対してそのように言い返した】
【とはいえこれはその場しのぎの一時的ないいわけみたいなものだ】
【そして瀕死の男からは血が滴り落ちていた】
40 :有澤 一実 ◆AKnftWHzAM [saga sage]:2013/12/18(水) 23:03:30.53 ID:oMDquo1F0
【様子を窺うように、そちらをじっと見つめる。】
【あなたを、瀕死の男を、周囲を。】
「確かに、言わなくてもいいわね。 見ればわかるもの。」

【そして大体を察したのか、口を開く。】
「なるほど、大方生きたままどこかに運ぶところだったという所…ね。」
【悪戯っぽく、人差し指を口に当てて。】
「通報した方がいいのかしら、こういう時は。 ふふ。」
【静かに笑う。】
41 :レイブン ◆hRbZPu16ng [saga sage]:2013/12/18(水) 23:18:33.34 ID:YRZv2Yv30
>>40

 まあ、あっさり察されることはわかっていたがね

【男は観念したように息を再びはいた】
【まあ、ばれるのは仕方がないと思っていた】
【だが、通報されるの少々まずい、こちらとしてもそのようなことはされたくないからだ】

 おいおい、勘弁してくれよ通報されたくねえんだよ

【心底勘弁してほしい、表情にもそのまま出ていた】
【今通報されるとさすがにまずい、ならばと、少々荒く行く必要もありそうだと思った】 
42 :有澤 一実 ◆AKnftWHzAM [saga sage]:2013/12/18(水) 23:26:23.70 ID:oMDquo1F0
>>41
「ま、そうよね。 冗談よ、冗談。」
【くすりと笑って。】

「通報しても、何の利点もないんだもの。 あなたの担いでるそれが、私の知り合いなら話も別だっただろうけど。」
【わざとらしく少し考えるような動作をして、それを解き。】
「それに、通報しようとして抵抗されても困るわ。」
【わざとらしいため息をついて、首を振る。】
43 :レイブン ◆hRbZPu16ng [saga sage]:2013/12/18(水) 23:36:16.70 ID:YRZv2Yv30
>>42

 そうかい、まあそれを聞いて一安心ってところかね

【男は安心したというような口調でそう言った】
【しかし、まだこの女に対しての油断をといたわけではない】

 ま、そういうもんだな
 ただまあ、あんましこういうことに首突っ込まないほうがいいぞ

【男は老婆心からなのかこのような忠告の言葉を言った】
【そして男は自分の腕時計を見て】

 ああ、そろそろ俺はいくは
 んじゃな、誰ともわかんねえお嬢さん

【そのような言葉を言って男は女の隣からこの路地裏から歩いて去ってゆくだろう】

/少々強引ですがここで〆ますね
/お疲れ様でした
44 :有澤 一実 ◆AKnftWHzAM [saga sage]:2013/12/18(水) 23:45:27.98 ID:oMDquo1F0
>>43
「安心してもらえて何よりよ。」

【こちらも、そちらへの視線を解くこともなく。】

「そーねー…、気が向いたら次から気を付けるわね。
あら、足止めさせてしまったわね。 ま、もし縁があればまた会いましょう。」

【そう言って礼をしてから見送り。】

「ここも…なかなか淀んでるわね。 楽しいことできるかしら?」

【誰もいなくなった路地で、空を見上げて、誰かに尋ねるようにつぶやいた。】
【その表情は、年に似合わない好奇心にあふれた悪戯好きな少女のようなそれを浮かべて。】

//お相手ありがとうございました。
45 :蒼乃空 ◆jnVXyq7weY [sage]:2013/12/20(金) 21:28:04.28 ID:G1MPia9+o
【市街地を一台の装甲車両が駆け抜ける】
【後部ドアが勢いを当てて開かれ、それを目撃した市民は一瞬体を硬直させる】
【ひらりと身を躍らせ後部ドアから出るなり走行車両の上に立ったのは一人の少女】

行くよ―――突発ライブ!
警察に追われようが自警団に追われようが気にしない!
今この一瞬を楽しんで!嫌なことも全部忘れちゃえ!

【後部ドアから覗くのは大型のスピーカー】
【溢れるは少女の声と爆音となるギターサウンド】

全ては表裏一体裏表、天使は笑う(悪魔は嗤う)―――全てを忘れなさいと!

【何時も通り、まだ傷跡を生々しく残す『あの戦争』で心身ともに傷ついた人々を勇気づけるため】
【歌う少女、蒼乃空はこうして突発的に路上ライブを行っていた】

何を求め何を想うの?何かを得れば何かを失う不条理に塗れたこの世界
(どうしてそうまで生きてくの?)

すがる神さえなく蔓延るは死と破壊の災厄のみ
(何故にそうまで縋り付く?)

【人格を反転させ、特殊な加工の施された十字架で心の声―――もう一人の自分と歌い】
【一人二役としてソロでドゥエットを、ユニゾンを奏でていく】

ならば駆け抜けて!全てを棄てて!格好なんて気にしないで!
それしかできないから(できないのだから)最後まで足掻いて見せて!

辛さも!哀しみも!想いも!全て総てかなぐり捨てて!
余計なことなんて考えないでいて!今を変えるためにこの身体はある!

その変革の最前線へ立て!

【1曲が終わり、装甲車両の周囲は歓声に包まれる】
【数分の間に市街地のど真ん中には大きな人だかりが出来ていた】

まだまだ行くよ!邪魔する人はみんな蹴散らして!
(思うがままの道を行こう?自分を縛るものなんて自分しかいないのだから)

【遠くからはサイレンが聞こえてくる】
【だが、この人集では易易とたどり着けないのだろう】
【路上ライブはしばらく続きそうだった】
46 :霜月 流 ◆eMrllmlJ0A :2013/12/23(月) 20:14:37.98 ID:WCm6+Wo5o
前967
え、あぁ...えっと...はい

【やや生返事だが、特に首を突っ込む気も無いので、適当に納得しておく】

え?あ、ディ、ディ、ディナーならいいお店もそこそこ知ってるから私が、って、何言わせてるんですか!

【一人で完全に空回りしている、すぐに真っ赤に染まった顔を手で隠すが、手遅れだ】

あ、い、いつでも来てくださいね、私も待っt...じゃなくて、皆で歓迎しますから

【やはり始まったノリは止まり切らないようだ】

あと、皆そこそこ腕も立ちますよ?

【笑顔で男を見て、軽く礼をする】

また、何処かで会いましょう
私もそろそろ任務に戻らないといけませんし...

【ヘルメットを被った男に若干惹かれつつあるが、仕事に絡ませるのは御法度だ】
47 :坂神 幸一郎 ◆sHFOqrvn3g [sage]:2013/12/23(月) 22:56:46.59 ID:szcwGzBLo
>>45
【此処もまた、Auriga襲撃の犠牲が出た街の一つ。】
【そして彼自身もまた、自衛隊としてその戦場を駆けた一人であり……彼はのんびりと、カフェでコーヒーを啜っていた。】
【自衛隊の制服を身に纏い、新聞紙を片手にゆったりと時間を過ごす様は、まぁはっきりと言ってしまえばサボりだ。】
【まぁ、それは何時もの事。何時も通りダラダラと時間を過ごして適当な時間に帰る。それが彼には"許されている"。】
【権力って素晴らしい……何時も通りそう思いながら、椅子に深く腰を掛けていた。のだが……。】

『坂神一佐!女の子が一人、路上ライブを始めてます!!結構な人が集まってます!』

「放っとけー、馬鹿な民衆には良〜い目くらましになるだろ。
 予算不足の我々には願っても無い話じゃないか、止める事もあるまい。」

『いや、それが………。』

「……な〜に〜?だからどうしたってんだ、警察にでもやらせとけ!!」

『今、警察も略奪なんかの横行で人手不足で……僕達が動かないとならないみたいです。』

「わーめんどくさーい!!」

【そう言って立ち上がると、コーヒーを飲み干して少し噎せ返る。新聞紙を机の上において、立ち上がる。】
【店員に札をポンと渡して釣りも貰わずに外へ出ると、既に停止している日本車のドアを開けて腰をかける。】
【そうして運転手を急かすと、車が動き出す。そう遠くない其処には、数分もかからずに辿り着いた。】

【さて、結構な盛況。】

『結構な盛り上がりですね。』

「蹴散らしたいのはこっちの方だよ。」

『拡声器かマイク、どっちにします?』

「用意周到だな!拡声器に決まってるだろ!!」

【そう言って傍の男から拡声器を受け取ると、人混みへと向けて道を開ける旨を叫んでみるも。】
【火照った民衆たちに声は届く事は無く、結局群衆の中を掻き分けて進むことになってしまった。】

「自衛隊だ!道を開けろ!こら!ちょ、足を踏むな!!道を開けろ!道をぉ!!」

【そうして、紆余曲折の末に最前へと辿りつけば、装甲車両の上の少女へと拡声器の先を向けて。】



「陸上自衛隊坂神幸一郎一佐であーる!!其処のキャンペーンガール!なーにやってんだ貴様は!!
 先ずはその馬鹿みたいな爆音と阿保みたいなライブを止めろ!耳が痛くなるわ!!!」



【仕事に引っ張り出された事とか、民衆に揉みくちゃにされたとか、そう言うのも全部纏めて。怒声にした。】
48 :蒼乃空 ◆jnVXyq7weY [sage]:2013/12/23(月) 23:13:17.84 ID:JFgiuV1Go
>>47
【一曲一曲と持ち歌を消化していき、そろそろカバーでも歌おうかと思った矢先】
【自分の曲に負けない大声―――もとい、拡声器で拡張された声がその思考を中断させる】

あれ?あの人は……
(自衛隊の員一人でしょ?自衛隊にはお世話になってるし話だけは聞いてみようじゃない)
まあ黒がそう言うなら、仕方ないか

【ふぅ、と一つため息をついて群衆に声をかける】

みんなーごめんねー!今日のライブはこれでおしまい!
またやるからその時はまた聴きに来てねー!

【そう言うが早いか歓声と共に人が一人二人と去っていき、数分もしないうちに群衆はまた日常へと帰っていく】
【空が終わりと言ったら終わり、それがこのライブの暗黙の了解であった】

さて、っとそれで何か用ですか?え〜っと……
(陸上自衛隊坂神幸一郎一佐、私"達"の協力元のお偉いさん。というか自己紹介してたけど)

【装甲車両の上に座ると足をぶらぶらさせながら問いかける】
【その表情からはまだ歌い足りない、皆盛り上がってたのにといった微かな不満も見て取れる】

確かに結構な大音量だったけど、ライブだからそれくらいは普通だと思うんだけど……?
(そもそもキャンペーンガールって……元はそっちが言いだしたのにね?でも今は話を聞いてみないと)
了解、仕方ないかぁ。皆もちょっと不満げだったけどね……まだメイン行ってなかったのに

【独り言のように空自身と首から下げた十字架からの声の会話】
【不満を言い合いながらも今は相手の話を聞いてみようと結論に落ち着いた】
49 :坂神 幸一郎 ◆sHFOqrvn3g [sage]:2013/12/23(月) 23:44:20.04 ID:szcwGzBLo
>>48
【ライブを強制解散させたのだから、不平不満も少しは漏れ出していく事だろう。】
【それに対して坂神幸一郎は、大人げなく拡声器を使って散り散りになっていく民衆たちの背中に向けて叫んだ。】


「あん?文句あるのか?うらー散れー散れー!二度とその面見せるな!!」


【既に散り行く彼等に対してその咆哮はどれ程の意も無いだろうが、大人げなくそう喚いてみた後。】
【潔く解散したのを確認し、ふんっと鼻を鳴らすと、再び彼女の方へと向き直った。】
【もう拡声器を使う必要はないと悟ったのか、後ろ手を組んで、彼女の様子を見たのだが。】
【何か自分には見えてない何かと会話しているような―――実際そうなのだが―――素振りを見せているではないか。】


「何をブツブツと言っているんだ……妄想癖か恐ろしい。」


【外部にはその会話は全くよく分からない物にしか見えず、そして思春期の子供の妄想力を理解できることも無く。】
【"そういう物"に対して疎い彼の心境は、分かり易く言えば"引き"である。】
【うわぁ、面倒臭い事になりそうだ、そんな風に考えながらも、兎も角此処は自衛隊一佐としての威厳は保とうと、胸を張った。】


「ま、まぁいいか……うぉっほん!こんなところで大規模な路上ライブをやる予定何て聞いていないぞ。
 許可を取った何て話も聞いてない!こんなことで我々自衛隊を出動させるな面倒臭い。」


【ただ若者が叶う筈も無い夢を追い掛けて細々と下手糞なギターと恥ずかしい自作の歌を垂れ流すのならば黙認だろう。】
【警察も自衛隊も東京都も忙しいのだ。そんな空気の読めていない者達に付き合っている程の暇は無い。】
【だが幾ら空気を読めていようと幾ら熱狂していようと、それで迷惑を受ける者が少なからず存在するのだ。】
【彼自身にそんな崇高な考えは無く、ただちょっと威張りたいという不純な動機等々が混じった仕事なのだが。】


「そもそも君は曲がりなりにも自衛隊のキャンペーンガールになったんだろうこれは自衛隊の威厳に関わる事だぞ。
 市民を守る自衛隊が率先して規律を破ってどうする!そもそも君を推薦したのは誰だ、首を飛ばしてやる!」
 まぁいい、兎に角、この路上を使っていいという許可を得たという証明を出せ証明を!
 出来ないなら即刻退去だこの!退去だけで許してやるだけマシだと思えよこの!」


【まぁ、はっきりと言ってしまえば、退去のみで済ます、と言うよりは面倒くさいのですぐ終わらせたい、という気持ちが強いのだが。】
【彼女にとっては不本意で理不尽に聞こえる事なのだろうが、これも規律、と言うよりかは法律だ。】
【彼も彼なりに職務を全うしようとしている―――その実は偶には確り仕事しないと流石に怒られる、という物があるが。】
【此処で許可を取った証拠を突きだされたら威厳もへったくれも無いが――――――それはまぁ、置いておいて。】
50 :如月 博斗 ◆eMrllmlJ0A [sage]:2013/12/24(火) 00:05:36.75 ID:cv3yBxEk0
【街を走り抜ける青年】
【男にしては若干長めな白髪だが、特に変わった様子はない】
【ただ1点を除いて】

「待ちやがれ!」

【今現在、完全なレース状態にあり、こいつは追う側】
【追われているのは、先程までそこで溜まっていたチンピラ】

『や、や、やめr...』ドゴン

【全体重を乗せて放った拳で、チンピラは10m程吹っ飛ばされ、気絶する】

「全く...今度から人様に迷惑掛けんじゃねえぞ?」

【まぁ、知らないとはいえ能力者に恐喝などいい度胸をしていた】

「さて、一件落着って事で帰るか...」

【チンピラをそのまま放置して、泊まっているホテルに向かう】

51 :蒼乃空 ◆jnVXyq7weY [sage]:2013/12/24(火) 00:15:19.50 ID:F/K9iZxPo
>>49
【去っていく民衆に対しての罵声、そんな気はしていたが言われるとやはり悔しい】

あっ!酷い言い草!
(仕方ないでしょ?どうせ言わなきゃ気が済まないタイプなんだろうし)

【当たり前と言うべきか男の用件はライブの許可を取ったかどうかであった】
【ついでに"もう一人の自分"との会話に引いている様子も見受けられる】

ん〜…許可はとっては無かった〜かな?
悪く言えば慰安目的も含めてのキャンペーンガールだとは思ってたんですけど……
(妄想癖ねぇ?これの出力上げて声聞かせてあげようか?)
やめて、いろいろ面倒になそうな予感しかしないから

【上部ハッチを開けて中に入るとダッシュボードや荷物置きに使っているスペースを漁り出す】

た〜し〜か〜この辺に〜〜〜〜っと、あったぁ!この書類に一応は書いてありますよね?ね?
『甲は乙に対し自衛隊員の士気の向上、或いは市民の癒し、国の為となる乙の能力の行使を全面的に認めるものとする』って!

【男に見せたのは自衛隊とキャンペーンガールの契約に当たっての違約文】
【甲は自衛隊のことであり乙は空のことともきっちりと書かれている】
【重要視、というよりも当然のことと認識していたのか後半に小さく書かれているだけなのだが】

それと、私を推薦した人ですよね?確かあれは……
(総理大臣でしょ、総理大臣。思いっきり叩かれた上に辞任寸前らしいじゃない、エヌオーのせいで)
そういえばそうだったね、総理大臣です。私とフィア・ブラドルの二人をキャンペーンガールにするって
突然だったから私も推薦された理由はわからないですけどね?

【出てきたのは現在辞任寸前の総理大臣の名前】
【実際は理由も知っている上どちらにとっても都合が悪いので詳細は伏せることにしたが】

後、私は二人いますからね?多重人格なので
(この人の場合信じてなんかもらえそうにないけれど)

【ついでと言わんばかりにもう一人の自分についても明言しておく】
【妄想と片付けられるのはどうしてももう一人の自分に対して申し訳がないからだ】

で、一応はライブをしてもいいという証拠はあります。けどここを使用することについては許可は取ってません
退去は……まあ人もはけたのでお開き以外ありませんけれど、何か問題がありましたか?

【真っ直ぐに男の目を見て問い詰めながら、心の中では珍しく二人の意見は一致していた】
【『この人(コイツ)、真面目に仕事してない(サボリ魔の無能野郎)』と】
52 :イザ・ベル ◆YUm3AOdOaA :2013/12/24(火) 00:26:01.49 ID:gMRJ5H4AO
>>50

ヒュンッ

『ヴぁっ』

ドサッ ドチャッ

【先ず風切り音、続けてくぐもった男の声、何かが落ちる乾いた音、一拍遅れて濡れた地面に倒れる音】
【一連の音がソレを聴いたものに異常を伝える】

『さあ、宵闇の訪れだ』『咎人達よ臥して赦しを乞いたまえ』

【亡霊達が口を利き、死人達が闊歩する】
【いつの間にか辺りは獄の淵の様相を見せていた】

【そして死の姫君は今宵も顕る】


「貴方は、だぁれ?」
53 :如月 博斗 ◆eMrllmlJ0A [sage]:2013/12/24(火) 00:32:05.69 ID:cv3yBxEk0
>>52
【ホテルの方向に向き、歩き出そうとした】
【...が】

「...こりゃ、そう簡単には帰れそうにないな」

【若干呆れ、若干笑い、そして後ろを振り返る】
【一連の音の流れからして、まぁ、何というか...】
【恐怖はなくとも嫌な予感はする】

「そっちこそ、一体誰だい?」

【目の前に広がる異常を脱した混沌とした光景】
【そして目の前に佇む少女は、差し詰め死の女王か】
54 :イザ・ベル ◆awHRzQ0C/g [sage]:2013/12/24(火) 00:47:57.09 ID:gMRJ5H4AO
>>53
「私は 『我等が姫君』『イザ・ベル』

【少女の言葉を断ち切って亡霊達が喚く】

『さて、君は咎が薄いようだ』『さっさと帰っては如何かね?』
『今君の首を刈ったところで旨味はない』


【けらけらと嘲笑うように好き勝手に亡霊達が漂う】

「……どうします?」

【髑髏を模した仮面の下で澄んだ薄氷色の瞳がそちらを見据える】
55 :坂神 幸一郎 ◆sHFOqrvn3g [sage]:2013/12/24(火) 00:51:09.75 ID:QFUB0E0ro
>>51
【坂神幸一郎は、彼女たちの話に何か口を出す事も無く、うんうんと頷きながら聞いていた。】
【勿論、これで納得している訳が無い。折角の至福の時間を邪魔された大人げの無い彼が、大人しく話を聞く訳も無く。】
【彼女の言葉が終わった所で、堰を切った様に言葉を連ね出す。】

「先ず最初にどうやら君達は許可の前に常識を知っておいた方が良いようだな!」

【煽る様にそう言って、と言うよりは完全に馬鹿にした様子でそう言って、其の手の中にある書類を奪い取った。】
【彼女が先ほど読み上げた一文、それを指差して彼女達に見せつける様に構える。】

「『甲は乙に対し自衛隊員の士気の向上、或いは市民の癒し、国の為となる乙の能力の行使を全面的に認めるものとする』
 成程〜確かに許可はされているな〜だがこれの何処に『君達は道路を無断で占領してもいい』と書いてあるのかな?
 『近隣住民へ騒音被害を出してもいい』とも書いていないぞどういう事でしょうねぇー!?」

【わーっはっはっはは!と、彼女達も自覚を持っているであろう不手際を連ねた後に、笑い声をあげた。】
【年下の子供達を煽って面白いか、恥ずかしくないだろうか、と聞かれれば、彼は迷いなく「すっごい楽しい!」と言う事だろう。】
【まぁそれもこれも、全部は折角のくつろぎタイムを邪魔された八つ当りに他ならないのであるが。】

『うわ……ああなったら目も当てられないぞ、坂神一佐。』

『無能の自覚あるなら大人しく椅子に座ってて頂きたいな……。』

【少し離れた車から、自衛隊員たちが深い溜め息をついた。】
【彼は彼女に自衛隊の威厳に関わると言っていたが、それよりも彼が口を開く毎に自衛隊の権威は落ちて行っているような気もする。】
【出来得る限り黙っていてほしい……これは自衛隊員たちの総意なのだが、無能に権力を与えると本当に碌でも無い事だ。】

「それに君達は何故装甲車を利用したのかな?いたずらに近隣住民の不安を煽る為かな?
 例え君達にそんな自覚が無くともみんなはどう思うだろうねー戦争でいっぱい人が殺された直後のみんなが!!
 歓迎しない人も絶対いるだろうねぇ〜!そう、今の私みたいに。口うるさい大人だと思ってるだろう?
 今度から選挙カーを豪華絢爛に飾り付けた物でも使うといい。クリスマスツリーにミニスカサンタ何てどうだろうか。
 浮かれた民衆達は挙って君のパンチラを狙ってカメラを担いでくるだろう。」

【煽りに煽りを重ねて、最早注意喚起を通り越して誹謗中傷になり兼ねない程に発展を始めている。】
【これだから、彼はちょくちょく激情した老若男女に殴り掛かられることがあるのだ。】
【どうせ仕事をしない無能と分かっている彼等の傍に何時も何人かの隊員がいるのも、それを阻止する為である。】

「くたばりかけの大統領の御坊ちゃまもまさか無能とはいえ精神病の患者をキャンペーンガールに任命何てな!
 私が口を出すまでも無いね!吃驚するほどの無能だよー私もびっくりだ!
 と、言う事で君はライブを行う前に法律の勉強と鉄格子付きの病院が先なんじゃないかな?」

【そう言って、奪い取った書類を彼女に向けて突き返した。】
【真面目に仕事をしてないサボり魔の無能野郎――――――その上で子供で性格が悪いという、碌でも無い大人。】
【例え彼が正しくても、反発を覚える事はあるだろう……最早反感を買うのが仕事でも言っていいほどに。】
56 :自称地球上の底辺(白黒) ◆uZTwqTZlU. [sage]:2013/12/24(火) 00:56:13.03 ID:cv3yBxEk0
>>54
「...........」

【いや、名乗ってる最中に割り込むなと】
【まぁ、要はツッコんだら負けだろう】

「お前ら、本当何なの?ものすっごく気持ち悪いし、何より煩い」

【多少イライラするが、まぁいずれにせよ...】

「煩くてイライラする、あと俺が暇でそれを潰すのに丁度良いからそっちの変なのを物理で潰したい感じ】

【亡霊は形容詞で表すと「変」らしい】
【まぁ、軽口を叩く割には割りと真剣だ】

「あと、凄い今更だけどその仮面何?髑髏の奴とか滅多に見ないけど」

【その奥に輝く薄氷色の瞳に注意を向けて、様子を伺う】
57 :イザ・ベル ◆awHRzQ0C/g :2013/12/24(火) 01:09:03.66 ID:gMRJ5H4AO
>>56

『素顔を晒した死神も締まらないだろう』
『死の象徴となるには相応の装いが必要だ』

【笑いながら亡霊が徐々にその数を増し始める】

『さて、我々も暇ではなくてね』『姫君には首を刈って貰わねば』
58 :自称地球上の底辺(白黒) ◆uZTwqTZlU. [sage]:2013/12/24(火) 01:13:51.97 ID:cv3yBxEk0
>>57
「いや、なんで亡霊共(お前ら)が答えるんだよ」
「ってか、増えてね?いや、増えてるよな?」

(何故増えたし...まぁ、いいか)

「は...はぁ?首を刈る?普通首を跳ねるとか斬るとかじゃねえのか?」

【色々と突っ込み所が間違っている】
59 :蒼乃空 ◆jnVXyq7weY [sage]:2013/12/24(火) 01:19:55.31 ID:F/K9iZxPo
>>55
【確かに男の言う言葉には一理ある】
【それ故に反論もせず黙っては聞いていたのだが】

(ねぇ"表"の?ちょっと交代してもらっていい?)
うん、いいよ。流石に私でもキレそうなくらいに腹たってきたんだ
(了解、んじゃあちょっと見守ってて)

【瞳を閉じて深呼吸、パチリとピースがはまるように二つの人格は入れ替わる】

ねぇおっさん?そろそろ無駄口はやめたほうがいいんじゃないかな
それ以上言うことになれば誹謗中傷で訴えることすら可能な話になってくるよ?
私も罰を受けるだろうけれど、貴方もその輝かしい経歴に泥なんて塗りたくないんじゃない?

【口を開いた少女から出てくるのはどこか無邪気だが冷徹な声】
【まるで性格、いや人格というレベルで存在が入れ替わったように】

まずは話を一つづつ整理していこうかな
一つ目は道路の無断占拠、これに関しては私達が悪い。それは揺らがないね
二つ目は騒音被害、これに関しては多少議論の余地があるかな?もとより喧騒の酷い繁華街を狙った上での話だし
ついでに私の能力として歌に癒しの効果も含めてた。ま、それに関しては体感があるから何とも言えないけれどね
三つ目は装甲車輌の使用、これは自衛隊のキャンペーンガールだという誇示を含めたのと簡単に調達してくれる友人がいるからってだけ
配慮が足りなかったとも言えなくはないわね、どちらかといえば私に非があるほうが大きいかも

ここまでは私の話だけど、次は貴方の話の番かな?

【表情は一切変わらず笑顔のまま、だが瞳だけは笑わずに冷たい視線で男の瞳を射抜く】

一つ目、扇情的な格好の提案。言ってしまえばこれだけでセクハラに当たるけれど深くは問い詰めないよ
ただ真っ先にその格好が思い浮かぶってことはそういう格好をして欲しいって願望もあるのかなぁ?
二つ目、他人を精神病呼ばわり。たとえ事実だとしても公の場でいうものかな?合意があれば何とも言えないけれどさ
少なくとも私は合意した覚えはないよね?更に言えば能力上多重人格の人間、能力者もいるわけだし差別発言とも言えなくはないよね
で、三つ目は……何で貴方みたいな地位の人がここにいるのかな?
そもそも書類仕事は机上で行うはず、何処でもできると言えばそれまでだけど、機密情報は流石に執務室じゃない?

と、いうことで貴方は私なんかの取り締まりを行う前に仕事をするべきじゃないのかな?
そ・れ・と・も?こんな軽犯罪者の言い分なんて便所の落書き程度、負け犬の遠吠えと鼻で笑うかしら
(さすが黒ちゃんだね〜私じゃ言えないようなことズバズバ言ってのける!そこに痺れる憧れるぅ!)

【目には目を、歯には歯を、煽りには煽りを、やられたらやり返す、徹底的に反抗する】
【不条理にはどこまでも抗うというのが"裏"の空。黒乃空の信条だった】
60 :イザ・ベル ◆awHRzQ0C/g [sage]:2013/12/24(火) 01:28:28.93 ID:gMRJ5H4AO
>>58

『たわわに実り』『頭を垂れた稲穂』
『これを鎌で跳ねるとは言わないだろう』

【至極当然のように答える亡霊】

『さて、我々も熟さぬ果実を刈る気はない』『退いて貰えないかね、この先に刈るべき首があるやも知れぬ』

【そして少女が歩き出す】
61 :如月 博斗 ◆eMrllmlJ0A [sage]:2013/12/24(火) 01:34:55.61 ID:cv3yBxEk0
>>60
「なるほど、お前らにとっちゃ食糧みてえなもんか?」

【まぁ、大体納得した】

「ほう?この先に熟した果実とな?...まぁ、熟した果実を獲るとか、そういうのもうどうでも良いから...」
「暇潰しに余興でも如何?」

【言葉を発すると同時に、亡霊と少女、そして青年を取り囲む様に鉄の壁が積み上げられて行く】

「あと、この先には街があって、お前らが行くと面倒くせえ事になりそうだから、とか、そんな理由にしとくか」

【完璧なまでの後付けである】
62 :イザ・ベル ◆awHRzQ0C/g :2013/12/24(火) 01:43:39.69 ID:gMRJ5H4AO
>>61

『………では仕方ない』『その首、刈り取ってしまうしかなかろう』

【亡霊達の言葉と同時に少女が動く】

「真界 ベル・リアル」

【彼女の手の中で処刑鎌が手品の様に三本分裂し亡霊達に投げ渡される】
【鎌を持った亡霊の一体は彼女の前に陣取り残り二体が左右から挟撃を仕掛けるべく駆け出した】
63 :如月 博斗 ◆eMrllmlJ0A [sage]:2013/12/24(火) 01:49:02.05 ID:cv3yBxEk0
>>62
【相手の返事を受け取るや否や青年はニヤリと笑う】

「ノッたな?」

【目の前で少女が何かを唱えたと思うと、鎌が3つになる】

「あー、なんだっけ、前見たような...えーっと...なんとか武装...もういいや」

【一度思考を放棄して、左右から突撃して来る亡霊を見る】
【今、後ろには先程作った壁があるため、逃げられないのだが...】

「突撃ぃ!」

【寧ろ突っ込んで行った】
【正面から、小細工なしに、一直線に】
【まぁ、要はただの特攻だ】
64 :イザ・ベル ◆awHRzQ0C/g [sage]:2013/12/24(火) 01:54:55.53 ID:gMRJ5H4AO

【特効に対して亡霊はまっすぐに鎌を構え、その腰から彼の体を引き裂こうと待つ】
【イザ・ベル自身も鎌を新たに取りだし身を守る】
65 :如月 博斗 ◆eMrllmlJ0A [sage]:2013/12/24(火) 02:03:32.02 ID:cv3yBxEk0
>>64
「そのまま突っ込むと思うか?」

【軽く笑って、鎌に当たる一歩手前で跳躍、前方に回転しながら剣を手に作り出す】

「そんな簡単には斬れねえよ!」

【空中で体制を整えて、少女が持つ鎌の持ち手を狙って投げる】
66 :坂神 幸一郎 ◆sHFOqrvn3g [sage]:2013/12/24(火) 02:05:15.82 ID:QFUB0E0ro
【目の色が変わった空気の色が変わった、坂神幸一郎はそう言う物には目敏かった。】
【子供の頃からこんな性格だ、他人の侮蔑や軽蔑等のマイナスな感情を身に受けながら育って来たのだから、当然ともいえるかもしれない。】
【無能には無能なりに才がある物だ……最も、他愛も無い特技の範疇であるのだが。】


「おやおや実に切り替えの分かり易い。アシュラマンか。
 よく分かってるじゃないか、その通りだよ君の言い分何て落書きですらないよ。
 寝ぼけ眼の学生が手に持った鉛筆の先が偶然引っ掻いて出来た蚯蚓がのたくったような線とすら思ってないよ?
 私は君達みたいな貧乏人とは違うそう、輝かしい出世街道を歩むエリートなんだからね〜!
 精々私達の下でひーこらひーこらいって生活していたまえ。私は優雅にキャビアでも食べて過ごさせてもらうよ。」


【然し無駄口を止める事は無い、最早これは彼の癖、どころか、習性とすら呼んで差し支えないのかもしれなかった。】
【「その上で!」と彼女に向かってそう言って、彼は指を三本、彼女に見せつける様に立てると。】


「先ず一つ目、そうか深く問い詰めないかそれは助かったよだって私は君みたいな子供に興味が無いんだから!
 まぁ確かに私の様なイケメンで下手をすれば単独で写真集でも出してしまいそうなイケメンにあってはしゃぐのは分かるが…。
 私の好みのタイプは綾瀬はるかだ自信満々なのは仕方ないが妄言は胸の内にしまっておく物だよく〜そ〜が〜き〜?

 次に二つ目、それがどうしたんだ?事実を事実のまま言って何が悪い、君が自称したんじゃないか。
 そう言えば君は訴えるなり何なり口走ったね。良いだろう、そう思うなら訴えてみるといいだろう。
 きっと悲惨な結果が待ち望んでいる事だろうな〜あーはっはっは〜!!

 最後に三つ目、見れば分かるだろサボりに決まってるだろォォ〜!!
 誠に残念な事に上層部は私の実力を理解してくれようとせずに私を置物の連隊長にしたいだけのようだ。
 私の様な天才を!孫子にも勝る私の様な天才を、嫉妬かな、嫉妬だろうなしかし私は今甘んじてこうしているのだ。
 何れ彼等も私の下につくんだからな、それまで良い気分にさせておいてやるのさ。」


【最早論理も何も無い。最後に至っては、最早全面的な肯定に他ならない。】
【この三つの点に関して言えば彼女には痛いところを突かれているのだが、然し坂神幸一郎は余裕と笑いを崩さない。】
【不条理に抗うのが彼女の信条ならば。正にこの現代社会の不条理そのものが彼。"坂神 幸一郎"なのだ。】
【一般人ではどうにもならないような権力と、覆しようのない栄光の道を何の努力も無しに無条件に駆け上がる。】
【捻くれ曲がったこの男に社会的な制裁を加えられることは一切無い。正に現代社会の"闇"に等しい。】


「つまり君が私を陥れる方法は一つだって存在しないんだー!
 なーに、落ち込む事は無い誰だってそうなんだ、私を陥れる事が出来る人間なんていないんだ!
 私は唯一無二の天上天下唯我独尊の天下無双の国士無双なパーフェクト超人なんだから!」


【後ろ手に組んでいた両腕を大きく広げて天を仰ぐようなポーズをとって、そう最後に言い切った。】


「と、言う事で今度からは確りと許可を取りたまえ私の優雅なティータイムを邪魔しないようにな。
 今回は厳重注意で許してあげるよじゃ〜ね〜田所く〜ん車準備して〜!」


【爛々と機嫌良さそうに、そう言ってスキップ交じりに自衛隊員が待つ車へと歩いて、去ってしまおうとした。】
【引き留められることが無ければ、そのまま彼は帰還するだろう……最も、彼を引き留める様な物好きがいるか、と言う話だが。】
67 :イザ・ベル ◆awHRzQ0C/g [sage]:2013/12/24(火) 02:07:32.56 ID:gMRJ5H4AO
>>65

『得物を手離すか』

【飛んできた剣は亡霊の鎌が弾き、空中の青年を斬ろうとイザ・ベルが狙いを定め構える】
【先程挟撃を仕掛けた亡霊も追い付いたようだ】
68 :如月 博斗 ◆eMrllmlJ0A [sage]:2013/12/24(火) 02:13:04.00 ID:cv3yBxEk0
>>67
「得物を手放す?いつ俺がそんな事をした?」

【弾かれた剣は、一度地面に落ちた】
【しかし、落下した剣は着々すると同時にもう一度青年の手に戻る】
【正確には、落ちた剣がまた青年の手に戻るのだ】

「中々面白いだろう?」

【上下反対になったまま剣を鎌に押し当て、受け流す】
【そして、カウンターとばかりに剣を今度は先程剣を弾いた亡霊に飛ばす】
69 :蒼乃空 ◆jnVXyq7weY [sage]:2013/12/24(火) 02:30:41.67 ID:F/K9iZxPo
>>66
ねぇ、表の……OK?
(OK!言っちゃえ!)

【余りの男の傍若無人さに表裏、どちらも堪忍袋の尾が切れた】
【去ろうとする男、その背中に一つの爆弾を投げつける】

へぇ、偉いんだぁ?ということは一つの失敗も……いや、許されるんでしょうね大概は
でも聞いたところによると例の戦争、あれで大失態を演じたらしいじゃない

【語りだすは先日の戦闘、誰もが戦い傷ついた未曾有の戦災】

自分の誤射でビルは倒壊寸前まで追い込んで?支給された兵器は見事なまでにボロボロ
挙げ句の果てに部下を全員失った上にその相手、Aurigaの構成員を逃がしたらしいじゃない
しかも、私たちとそう歳の変わらない少年一人相手に……ねぇ、陸上自衛隊坂神幸一郎一佐?

【本来ならば誰も知るはずのない情報】
【なぜならその戦闘ではたった彼を含む二人以外を除いて生存者などいないのだから】

所詮はその程度、市民を守る?ろくに部下さえ守れもしない屑が大層な口をきくな
貴方なんかより私の友人の方がもっと有効に支給された力を使ってる

【そして一つの歌を紡ぎ出す、能力を込めて人々の心を揺らすため】

行こう望むがままに、誰の指図も受け付けず
上辺はいらない本心を語れ、衝動に身を任せて走り去れ

【歌が響き渡り、その声を聞いた者は急に活発に動き出す】
【誰もが自分の本心のままに本音をぶちまけ自由となる】
【恐らく其れは彼を待つ自衛隊員も同じであるだろうが……】

私は物好きじゃない、ただ受けた侮辱はそれ相応で返すだけ
陸上自衛隊坂神幸一郎一佐、貴方のAuriga構成員エヌオーとの戦闘記録
それを国内外問わずあらゆる場所へと情報を流したらどうなるかしら?

【とても清々しい笑顔で男に問いかける】
【その笑顔はまるで天使のようで、同時に天使のような無慈悲さも持ち合わせていた】
70 :坂神 幸一郎 ◆sHFOqrvn3g [sage]:2013/12/24(火) 03:22:54.63 ID:QFUB0E0ro
>>69
【ピタリと足を止めた。彼女の言葉に歩みを止められたのは明らかだった。】
【その心内環境は焦りや、何故それを知っているとか。人生の汚点が今まさにさらされようとしている事への恐怖――――】

「………くくく、ふふ、ふふふ!!!」

【―――――――などでは、到底ない。】


「アーハッハッハ!!!!何を言い出す事かと思えば、そんな事か!!いやーギャグかと思ったよ!
 何故知っているのかは知らないが―――そんな事はとっくのとうに上に交戦の結果として報告してあるんだからー!!!」


【坂神幸一郎、当時三佐としての出来事である。】
【彼はあの戦闘の後、全てにおいて包み隠さずに上層部へと報告した。無論、そんな物は通常ならば大失態に他ならない。】
【だがそれでも尚、彼は異例の速度で昇進をしているのだ。その"力"は、その程度では収まらない、と言う事になる。】
【笑い声を高らかと挙げる中、自衛隊員の一人が彼に向かって叫び声を上げた。彼女の能力の効果が、ここで作用したのだ。】
【その場から力一杯の怒声を、彼へと浴びせかけた。】


『坂神ぃぃ!!テメェこのクズ野郎!!』

「うるさーい田所ぉー!お前も首をはねられたいか!」

『俺の名前は田所じゃねええええ!!鮎川だぁぁ!!!いい加減覚えろってんだよぉ!!!』


【丸裸にされた心は、勿論彼、坂神幸一郎の心も丸裸にした。】
【手の中に握っていた拡声器を、道路上へと勢いよく叩き付けたのだ。】
【この場では初めて見せる事になるだろう――――――激情を多分に含ませながら。】


「テメェの友人が何だってんだァァァァァ!!!!!!」


「いいか!私は部下を守ってやる為に戦場に出たんじゃねぇんだよ!市民を守るためだ!!
 守る為に戦場に出たんじゃない、戦う為だ!守られるために出てきたんじゃない、戦う為だ!!
 私も、あいつらも!全員が全員雁首揃えて市民の皆々様方の為に命を棄てる覚悟で戦場へとのこのこ出てきたんだよ!
北郷健一等陸尉!園崎開心二等陸尉!加賀縁三等陸尉!以下、力及ばずとも立派に戦って、死んでいった!!
 勝手に私の責任に――――――あいつらの覚悟を、私なんかの物にしてんじゃねぇよォォォ!!!!」


【はっきり言って、彼の"キャラでは無"さ過ぎて、その言葉は傍らから聞くものにしたら嘘くさくて仕方ない。】
【いや、むしろ。彼の言葉の取り方を変えれば、この期に及んで責任の押し付けをしようとも見えるだろう。】
【だが彼は本心を剥き出しにした。性格は最悪。大凡人の命を預かる様な器では無い、だが。】
【歪みながらも正義感だけは、他の自衛隊員達と変わらない程度には持ち合わせていた。ただ、それだけと言ってしまえば、そうなのだが。】


「………ちっ、お喋りが過ぎた、帰るぞ、田所。」

『は、はい……あの……す、すいません……。』

【青ざめた顔をした自衛隊員を促して、彼は再度、彼女等に背中を向けて、車の中へと乗り込んだ。】
【後部座席の硝子窓が下へ下へと下がっていくと、露わになったその顔は、先ほどと同じ憎たらしい笑顔。】


「と言う事で、残念ながらその情報には一ミリの価値も無いんだ!
 精々映像をyoutubeにでもあげてチマチマと再生回数を稼ぐのが関の山だろうね!
 それじゃあイメージガール!次は道路交通法違反はしないようにして頂きたいね!!」


【粉々になった拡声器は、恐らく自衛隊員の誰かが回収していったのだろう、粒の如き破片が残る程度になっている。】
【そうして、散々彼女"達"をいらつかせた張本人は。】
【バカみたいな笑い声を垂れ流しながら、そうして坂神幸一郎は去って行った。】
71 :イザ・ベル ◆awHRzQ0C/g :2013/12/24(火) 03:40:44.92 ID:gMRJ5H4AO
>>68

『ぐっ』

【剣を受けた亡霊は即座に霧散する、しかし最期に別の亡霊へ鎌を投げつけ受け取った者が再びイザ・ベルの守護に着く】

『成る程面白い、が』『一瞬ではあるが手を離れる瞬間自体がなくなるわけでもない』

【二体の亡霊が再び挟撃を仕掛ける】

【その間にイザ・ベルがさらに鎌を造り出していた】
72 :蒼乃空 ◆jnVXyq7weY [sage]:2013/12/24(火) 03:49:22.40 ID:F/K9iZxPo
>>70
【丸裸になった彼らの言葉を見て彼女達は思う】

ふぅ…バカらしくなったね
(そうだねぇ…)
それじゃ、躯返すよ
(あ、う、うん……)

【元通り、蒼乃空へと戻ると男が去っていくのを見て】

うるせぇ!またライブやってやるから覚悟しやがれ!
次は絶対邪魔なんてさせないからね!
(ふふ、"表"も言うようになったじゃん)
だってさ!言わないと気が済まないもん!

【数瞬の沈黙】
【そこで思考するは男の本心】

正義感だけはあるみたいだね
(そうね、それだけみたいだけど)
正義ってなんなのかなぁ?
(正義とは悪であり悪もまた正義であるってところね)
見方でコロコロ変わる、厄介なものだもんね

【とてもではないが上官とは言えない態度と性格、正義よりも悪役と言ったほうが正しいと思えるその男】
【だが正義感だけは確かに存在するのだろう、歌の力で暴かれた本心で市民を守ると言ったのだから】

でもさ……
(うん)
「(やっぱりあいつは気に食わない)」

【完全に一致した言葉でもう一人の自分と笑い合う】

さぁ!帰ろうかな?
(そうね、次のライブも考えておかないと)
次は絶対邪魔させないようにしないとね!
(次はそうね……根回しと護衛でも呼んだ方がいいわね)
誰呼ぶ?フィアちゃんと〜
(エヌオーならすっ飛んでくるわよ、絶対に)
でもあいつと鉢合わせさせたくはないなぁ

【笑って笑って笑い合って、装甲車両に乗り込むと勢いよく発進させる】
【またどこかで人々に歌と笑顔を届けるために】
73 :蒼乃空 ◆jnVXyq7weY [sage]:2013/12/24(火) 03:49:39.91 ID:F/K9iZxPo
>>70
【丸裸になった彼らの言葉を見て彼女達は思う】

ふぅ…バカらしくなったね
(そうだねぇ…)
それじゃ、躯返すよ
(あ、う、うん……)

【元通り、蒼乃空へと戻ると男が去っていくのを見て】

うるせぇ!またライブやってやるから覚悟しやがれ!
次は絶対邪魔なんてさせないからね!
(ふふ、"表"も言うようになったじゃん)
だってさ!言わないと気が済まないもん!

【数瞬の沈黙】
【そこで思考するは男の本心】

正義感だけはあるみたいだね
(そうね、それだけみたいだけど)
正義ってなんなのかなぁ?
(正義とは悪であり悪もまた正義であるってところね)
見方でコロコロ変わる、厄介なものだもんね

【とてもではないが上官とは言えない態度と性格、正義よりも悪役と言ったほうが正しいと思えるその男】
【だが正義感だけは確かに存在するのだろう、歌の力で暴かれた本心で市民を守ると言ったのだから】

でもさ……
(うん)
「(やっぱりあいつは気に食わない)」

【完全に一致した言葉でもう一人の自分と笑い合う】

さぁ!帰ろうかな?
(そうね、次のライブも考えておかないと)
次は絶対邪魔させないようにしないとね!
(次はそうね……根回しと護衛でも呼んだ方がいいわね)
誰呼ぶ?フィアちゃんと〜
(エヌオーならすっ飛んでくるわよ、絶対に)
でもあいつと鉢合わせさせたくはないなぁ

【笑って笑って笑い合って、装甲車両に乗り込むと勢いよく発進させる】
【またどこかで人々に歌と笑顔を届けるために】
74 :蒼乃空 ◆jnVXyq7weY [sage]:2013/12/24(火) 03:52:49.93 ID:F/K9iZxPo
>>70
【丸裸になった彼らの言葉を見て彼女達は思う】

ふぅ…バカらしくなったね
(そうだねぇ…)
それじゃ、躯返すよ
(あ、う、うん……)

【元通り、蒼乃空へと戻ると男が去っていくのを見て】

うるせぇ!またライブやってやるから覚悟しやがれ!
次は絶対邪魔なんてさせないからね!
(ふふ、"表"も言うようになったじゃん)
だってさ!言わないと気が済まないもん!

【数瞬の沈黙】
【そこで思考するは男の本心】

正義感だけはあるみたいだね
(そうね、それだけみたいだけど)
正義ってなんなのかなぁ?
(正義とは悪であり悪もまた正義であるってところね)
見方でコロコロ変わる、厄介なものだもんね

【とてもではないが上官とは言えない態度と性格、正義よりも悪役と言ったほうが正しいと思えるその男】
【だが正義感だけは確かに存在するのだろう、歌の力で暴かれた本心で市民を守ると言ったのだから】

でもさ……
(うん)
「(やっぱりあいつは気に食わない)」

【完全に一致した言葉でもう一人の自分と笑い合う】

さぁ!帰ろうかな?
(そうね、次のライブも考えておかないと)
次は絶対邪魔させないようにしないとね!
(次はそうね……根回しと護衛でも呼んだ方がいいわね)
誰呼ぶ?フィアちゃんと〜
(エヌオーならすっ飛んでくるわよ、絶対に)
でもあいつと鉢合わせさせたくはないなぁ

【笑って笑って笑い合って、装甲車両に乗り込むと勢いよく発進させる】
【またどこかで人々に歌と笑顔を届けるために】
75 :如月 博斗 ◆eMrllmlJ0A [sage]:2013/12/24(火) 07:55:55.66 ID:gzMx1kwI0
>>71
「っととと...」

【一応物理攻撃が効く事は判明した】
【だが、余りにも...】

「数が多いな...」

【しかも、鎌は更に増えるらしい】

「...チッ...なら、一本じゃ足りねえな...」

【挟撃に来る二人の亡霊を確認する】
【そして、片手づつ亡霊の方を向けると】

「オブジェクトコントロール...2OHS(ワンハンドソード)

【右手に黒い刃の片手剣】
【左手に白い刃の片手剣】
【両方の剣を打ち鳴らし、自分から見て左側に居る亡霊に二本の剣を発射】

「二本目....っと」

【先程の剣をまた引き寄せて、右側の亡霊を迎え撃つ】
76 :シィナ&蟒蛇 ◆My48Vfouj. [sage]:2013/12/24(火) 13:06:29.65 ID:1lRD8TQXo
【夜間は人混みの多い繁華街も、昼間は…比較的平穏な場所だ】
【頭上に飾り付けられた鬱陶しい電飾さえ無ければ、とても静かな憩いの場になるはずだが…】

『なのに…なんなんすかねぇぇぇぇ…このイルミなんとかは! アウリガの総力をあげてぶっ潰してやるっすか!? …ったく、鬱陶しいこと極まりねぇっすよ』

「やめてくださいシィナ様…一体何故激昂しておられるのですか? 」

『鬱陶しくてたまんねぇんすよ。 この光が。この空気がーーー! 氏ね! 受かれてるやつは全員爆散っす! 』


【先日アウリガに入隊したシィナという猫耳少女は激昂し】
【先日シィナの策略で記憶を失い幼児化した蟒蛇は酷く困惑していた】

『そうだ。 ハッスンの中隊に臨時訓練を提案するっす。 魂結石のためしうちをさせるっす』
「やめてください。 街が消し炭になりますから」
『じゃぁ、のーちゃんに頼んでちょーばつ舞台の人員増加を要請するっす。 らちるっす』
「夜と霧でも起こすつもりですか、やめてください」

『じゃぁ、じゃぁ…』

【クリスマスイブの最中、二人の問答は終わらない】
77 :雲居夜空&B.B ◆Cloud.BC6k [saga]:2013/12/24(火) 13:28:49.48 ID:rWfv8e3Eo
>>76
『…お前、いくらクリスマスでも買い込みすぎだろ』
「えー、でもせっかくだから思いっきり贅沢した方がいいじゃない!」

【一人の高校生くらいの少女が、一匹の蝙蝠と昼間の繁華街を歩いていた】
【五匹の黒いゴリラのような生物が大量の買い物袋を持って一人と一匹の後ろについている】

「久し振りに時雨も遊びに来るって言うし、私はりきっちゃうよ!」
『また太るのか?いい加減にしないとヤバイと思うぞ』
「う…それは言わない約束です…」
『西蓮寺の方はスリムだよなぁ、それに比べてお前は』
「うるさーい!いいの!運動くらい後でするから!…あれ?」

【ニヤニヤ笑いでからかう蝙蝠に拳を振り上げ、少女はその2人組に気づいた】

「あれは…えーっと、新入りさん?」
『ん?あぁ、あのよく分からん猫耳野郎か』
「口が悪いって!…でも、あっちの子供は知らないなぁ」
『もしやカップルか、お前は…まず減量だな』
「うるさいってば…」

【蝙蝠に激昂する気概も無く、少女はとりあえず二人に近づいて話してみることにした】
【それと同時に蝙蝠とゴリラも動くので、かなり怪しい集団となっているが】
78 :シィナ&蟒蛇 ◆My48Vfouj. [sage]:2013/12/24(火) 14:04:51.75 ID:1lRD8TQXo
>>77

『あ? なにみてんすか? やるっすか? 言っときますけど掛かってくんならぶちころっすよ?』
「やめてくださいシィナ様…あの方々は恐らく我々の同胞ではないでしょうか…
名前は確か…PP様と青空様…だったかな? 」
『ふーん…聞き覚えはないっすねぇ…』

【二人の存在に気付き威嚇する猫耳と宥める少年】
【御互いに二人とは面識があるはずなのだが…意図してか、素の反応なのか。 覚えが無いように振る舞う】
【勿論、BBと夜空は 以前にであったころと姿の違う彼ら に気付くことは難しいかもしれないが】


『あ、僕の名前はシィナっす。 よろしくっす』
「私の名は蟒蛇といいます。 以後お見知りおきを」

【二人はぺこりと 頭を垂れる】
79 :雲居夜空&B.B ◆Cloud.BC6k [saga]:2013/12/24(火) 14:17:22.51 ID:rWfv8e3Eo
>>78
「ちょ、挑戦的だなぁ…」
『あぁ?何偉そうにしてんだ?小娘が、潰すぞ?』
「火に油を注ぐようなことを言わないでよ!もう!」

【少女は困ったように微笑み、蝙蝠は猫耳の少女にガンを飛ばす】
【どうやら二人が何者かには気づかなかったらしい】

『シィナと蟒蛇ねぇ…』
「よろしくねっ!えーっと、私は雲居夜空!で、こっちの蝙蝠はB.B!」
『あー…ま、よろしくな』

【少女はニッコリ笑って、蝙蝠は面倒臭そうに挨拶をする】
【特に蝙蝠は猫耳の少女の方が気に入らなかったらしく睨みながらの自己紹介になった】
【もしかしたら、蝙蝠が喋っているにも拘らず、少女の背後に控えるゴリラが全く喋らないことに違和感を覚えることがあるかもしれない】
80 :イザ・ベル ◆awHRzQ0C/g [sage]:2013/12/24(火) 16:46:04.24 ID:gMRJ5H4AO
>>75

『ぬっ』

【亡霊達が各々鎌で防御するが結果歩みが止まる】
81 :シィナ&蟒蛇 ◆My48Vfouj. [sage]:2013/12/24(火) 16:54:34.01 ID:1lRD8TQXo
>>79

『なっ、なっまいきな蝙蝠っすねぇぇぇぇ!? ぶっ潰すのは僕の専売特許っすよ? 重力集めてぶっ潰しましょうか? 』
「やめなさいシィナ様。 落ち着いてください」


「そういえば…BB様、夜空様…貴女方のどちらかは 私と同じ能力なのでしょうか?
恐らく後ろのゴリラは傀儡の類いでは? 」


【蟒蛇は 自分が夜空達の能力によって生命授与の力を得たことに気づいていないようだ】
82 :雲居夜空&B.B ◆Cloud.BC6k [saga]:2013/12/24(火) 17:33:54.92 ID:rWfv8e3Eo
>>81
『お前がノロノロと重力集めてる間にお前を猛獣の餌にしてやるよ!なんなら今やってやろうか?あぁ?』
「…B.B、頼むから落ち着いてよー、話が進まないんだよー」
『うっるせぇぇぇ!離せやコラァ!』

【自分の黒い翼から何かを発生させようとした蝙蝠を少女が抑える】

「んもうっ!仲間同士で潰しあっても意味ないでしょうが!」
「…えーっと、私は君の能力を知らないからどうとも言えないんだけど…」
「うん、そんな感じだよ!」

【離せと暴れる蝙蝠を押さえつけながらそう答える】
【本当は夜空ではなくB.Bの能力であるが、そこは敢えてボカした】
83 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(SSL) :2013/12/24(火) 18:05:31.21 ID:KnNomgvS0
アニソン違法配信中。。。
http://ggtea.org/autoxmas.html
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1387874383/
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1387095553/









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84 :シィナ&蟒蛇 ◆My48Vfouj. [sage]:2013/12/24(火) 19:37:56.38 ID:1lRD8TQXo
>>82

『あ? 重力集めんのなんて一瞬なんすけど? なんなら重力でがんじがらめにして一面真空にしてもいーんすよ!? 』
「それは無関係の私と夜空さんを巻き込むのでやめてください」

『ふしゅー…がるるるるるる!!』

「いつのまに猫からライオンに成ったんでか? 洒落になりませんよ」


【対する蟒蛇はシィナを結界に閉じ込める】
【拒絶の光で編まれた結界は内からも外からも『並大抵の力』では破られない】

「私の能力は魂の呪術…すなわち魂を奪い司り、支配する。転じて 新たな生命を産み出すなどの術を得物とします」

「たとえばこのように。 地盤を大蛇とかすことで擬似的な瞬間移動が出来るのです」

【すると 蟒蛇の真横に巨大な蛇が顔を表す】
【恐らく最初からいて、隠れていたのだろう】
85 :雲居夜空&B.B ◆Cloud.BC6k [saga]:2013/12/24(火) 19:54:45.47 ID:rWfv8e3Eo
>>84
『一瞬(笑)俺なんて刹那だし(笑)』
「…子供かっ!」
『だーかーらー、お前は小細工する前に死ぬの、分かる?』
「だから挑発しちゃダメだって!」
『だからいい加減離せっつーんだよぉ!』
「離さないよ、能力をむやみに開示しない!」

【ジタバタ暴れる蝙蝠を少女は片手で押さえつける】

「ふーん、なるほどねっ!」
「うーん、私たちのとはちょっと違うかなー」
「私達のは『物質を生み出す能力』だからね、最初は物体としての生物を作り出して、そこから手を加える感じかな」

【そう言って蝙蝠を押さえていなかった方の手を地面につけて何かを呟く】
【地面から白い棒が幾つも出現し、複雑に折り重なって蝙蝠を閉じ込めた】

「一応こんな風なことも出来るしね」
『てめぇ!ってかお前も能力使ってんじゃねえかコラァ!』
「女ってこういうもんなんだよ!覚えといてね!」
『てめぇこの野郎!デブ!』
「押しつぶすよ本当に?」

【いい加減にイラっと来たのか、少女がニッコリしたままではあるが雰囲気を変える】
【一般人であればすぐさま逃げ出したくなるようなそんな気配が一瞬ではあるが辺りに満ちた】
86 :如月 博斗 ◆eMrllmlJ0A [sage]:2013/12/24(火) 22:59:22.36 ID:gzMx1kwI0
>>80
「追☆撃」

【やけにテンションが高い】

「戻って来い」

【弾かれた2本の片手剣を片手で受けとめ、一度距離を取ろうと後ろにジャンプ】

「...さて、このままじゃイタチごっこも良いところだが...」

【相手は数が多すぎる】
【亡霊達に気を配りつつ、どういう風に決着を付けるか考え始める】

(全員焼き払う...いや、消耗デカイな...今は夜中だし、精神力が持たない...剣術で相手にしてても埒があかない...)
87 :イザ・ベル ◆awHRzQ0C/g [sage]:2013/12/24(火) 23:27:34.15 ID:gMRJ5H4AO
>>86

『やはり雑兵の寄せ集めでは』『戦いなれた相手は辛いな』

【現在鎌を携えた亡霊は五体、囲うようにしながら回りを歩く、その囲いの外にイザ・ベルが佇む形だ】
【そのイザ・ベルが両腕で一本づつの鎌を構え体勢を低くする】
88 :如月 博斗 ◆eMrllmlJ0A [sage]:2013/12/24(火) 23:37:04.78 ID:gzMx1kwI0
>>87
「んー...まぁ、数的な問題でこっちが戦い慣れてても五分だがなぁ...」

「...何これ、なんかの儀式...って訳じゃ無いだろうな」

【そろそろあの女王とやらも動き出すだろう】

「よし、仕方ない...」

【二本の片手剣を消し去り、一本の剣を形に担ぐ様に持っていく】

「久しぶりだな...三日月流派...さて」

【相手の様子を伺いつつ、もう一つの準備をする】

「...帯熱」

【右肩に担いだ剣が、少しづつ熱を帯びているのが分かるだろう】

89 :イザ・ベル ◆awHRzQ0C/g :2013/12/24(火) 23:55:43.44 ID:gMRJ5H4AO
>>88
/両腕ってイザ・ベル片腕だったよ!ちくしょう!

【片手で鎌を二本持ったイザ・ベルがその体勢を低くする】
『さて、その月を墜とす』

【突如亡霊達が地面に鎌を突き立て、周囲を回る速度を増す】

【火花を散らして地面が切り取られるのを確認した亡霊が柄に力を込めれば、鎌を軸に梃子の原理が働き博斗の足元を文字通りに掬う】

【その瞬間に両脇に鎌を持ったイザ・ベルが高速で突っ込んできた】
90 :シィナ&蟒蛇 ◆My48Vfouj. [sage sega]:2013/12/25(水) 00:24:15.47 ID:Bn3hDGgEo
>>85

「ほお…無から有を、零から一を産み出すとは羨ましいですね。
私の目指す力を貴女は持っている…。 とても羨ましいです。 」
『いけ! 殺せ! ヤルッす! よるっち!その蝙蝠ブスをぶっ潰せっす! 』

【突然地面から生えた物質を見据え蟒蛇は感動を露にした】
【無から有を造りだし尚且つ生命を与える】
【それは神か、はたまた生物学的な雌にしか許されていない所業】
【蟒蛇の目指す一つの極地】


『てゆーか、だせっす! さっきから真空とか重力とか叩きつけてんの壊れないってなんなんすかねぇぇぇぇ!? 』
「シィナ様…それを仰るとBB様に揚げ足を取られるのでは…。
夜空様、女性とは皆このように…なんといいますか。 野性的…なのですかね? 」

91 :如月 博斗 ◆eMrllmlJ0A [sage]:2013/12/25(水) 00:45:22.30 ID:d4LrXq+b0
>>89
「三日月が落ちるが早いか...三日月の光が焼くが早いか...勝負」

【亡霊達の回転が早くなるに連れて、警戒も強くなる】

「...何をする気何だか....まぁ、いい」

【そして、地面が突如掬い上げられ、体制を崩す】
【この状況を生み出す理由は...】

「バランスを崩して追撃、か?」

【地面が掬われて、かなり体制を崩した】
【だが、例え体制が崩されたとして対抗策が無いわけじゃない】

《終焉炎刃》

【肩にかけた刀を一度斬りおろし、その力で一回転、赤い軌跡を残しつつ、左からの水平切りで迎え撃つ】
【鉄をも溶かす程の熱を持った刃は、例え対象に当たらずとも周囲の物体を焼き、熱風を浴びせる】
【これで、鎌を2つとも弾ける可能性は僅かだが、それでも、片方を弾き、熱風で軽く焼くか、軽く切り裂く程度なら期待出来る】
92 :雲居夜空&B.B ◆Cloud.BC6k [saga]:2013/12/25(水) 09:20:00.33 ID:PaQVZweYo
>>90
「うーん、そうかな?あんまり複雑なものは作れないしね」
『誰が蝙蝠ブスだコラァ!轢き潰すぞこの猫耳ブス!』
「わ、悪口に捻りがなさすぎるよ?その中で能力を使おうとしない!」
『だぁかぁらぁ!出せやぁぁぁぁ!』

【叫びと共に蝙蝠の羽根が蠢き、そこから蜂のような生き物が幾つも生まれる】
【蜂くらいの大きさなら少女が作り出した物質をすり抜けられると踏んだのだろう】
【だが、少女が物質の間に空いていた隙間を埋めることによって、蜂は出口を失い、消えた】

『…!……!』
「ごめん、暫くじっとしといて!」
『…!!』

【完全に密封された空間に蝙蝠を閉じ込め、中から聞こえる暴れる音を無視して少女は二人に向き直る】

「えーっと、違うと思うんだけど…」

【自分の本体と目の前の猫耳の少女が野性的であるため、否定を濁して回答する】
93 :イザ・ベル ◆awHRzQ0C/g :2013/12/25(水) 22:46:11.16 ID:vwfZ8E4AO
>>91

【自ら足場を崩した上で有利に戦うには二つの方法がある】
【一つはその崩れた足場をものともしない優れた平衡感覚を持っていること】
【もう一つは『崩した足場』に踏み入らないこと】
【イザ・ベルの場合は後者である】

【凄まじい熱量に焼かれながらも亡霊達が各々鎌を主に投げ渡す】
【はじめから持っていた二本と合わせ計七本の鎌を同時に構えるとその刃が繋ぎ合わさり、鳥類の翼のような形状に変化する】


「真空羽撃 風切羽」

【シンクウハバタキ カザキリバ】
【イザ・ベルの名や姿からは想像しがたい和名の斬撃はやはり彼女からは想像しがたい力業】
【七本もの鎌を左腕のみで振るい、その勢いだけで真空の刃を形成し投げ飛ばす】
【といってもこんな力業、そう何度も出来るわけもなくイザ・ベルは斬撃を出した体勢のままゆっくり倒れて行く】
【亡霊たちも燃え尽きた今、彼女に戦闘続行は難しい】
【つまりこの真空刃をやり過ごしたなら博斗の勝利は先ず固い】
94 : ◆jFQ4DgCvho :2013/12/25(水) 23:29:37.19 ID:xBzGXSm30
「…いたっ」

【静まり返った夜の街に小さく響いた鈍い音】
【歩いていた少女が電柱に頭をぶつけた音だ】

(…また寝てた、それに…夢)

【そう、少女は歩きながら眠りに落ちた】【確かにここ最近、ベッドで良く眠れていない】
【ほんの数秒のことだろうが…そしてその間に彼女は夢を見ていた】
【夢、と一口に言っても様々な種類のものがあるが、その中でも彼女が見ていたのは、自らの記憶の再現】
【今でも使っている研究所の一室で目覚め、身支度をして博士に挨拶する】
【博士の容姿は現在よりだいぶ若く見える。おそらくは10年近く前…】

(ただ繰り返してきただけの生活の記憶を何故)
(不眠に…記憶障害も…近頃の食事に入っている薬のせいかな…)

【再び歩き出し、少女は手元の紙を見る】
【本日の標的の特徴が書かれたメモ翌用紙だ】
【最近起こる記憶障害の頻度を考えると、絶対に忘れてはならない内容はメモを取っておく必要がある】
【以前、ブラックシールドに所属する掌拳次という男との交戦が博士に知れた時の事は、むしろ思い出したくない】
【できるなら、博士のあんな顔は見たくない。もうあんなミスは絶対に犯さない】

【標的の出現予測場所、目的地は近い】
95 :名無しの少女 ◆jFQ4DgCvho [sage]:2013/12/25(水) 23:40:48.18 ID:erbsB3GB0
/失礼、名前を書き忘れた。無いですけど…
96 :蒼乃空 ◆jnVXyq7weY [sage]:2013/12/25(水) 23:53:37.96 ID:W1s4MbmTo
>>94
【闇に溶け込むような黒いフード】
【素顔を真白い仮面で隠した少年が夜の街を往く】

あ〜あ…マジめんどくせぇ……

【ぼやく少年の傍らには傷ついた部下の姿】

「面目ねぇな、助かったぜ」
うるせぇ、後の面倒は俺が見てやるからとっとと帰投しろ
「了解だ、隊長」

【隊員を送り出せば周囲を見渡して】

さて……敵と思える気配は〜〜っと

【気配が一つ、二つ、三つ】
【だがどれも小動物程度のかすかなもの、だが】

そこだな?早く出てこいよ

【近くの壁に寄りかかり現れるであろう誰かを待った】
97 :如月 博斗 ◆eMrllmlJ0A [sage]:2013/12/26(木) 00:14:11.27 ID:hbZYMeRF0
>>93
【実際、如月と言う人間は身体能力が化物というわけではない】
【そこそこ運動は出来るが、能力の補助無しにビルから飛び降りたりは出来ない】
【まぁ、ただの人間だ】

「...7本とか、正気かよ...」

【足場は崩され尚且つ相手はその範囲外、しかもどうやら接近戦では無いらしい】

「...始めてかな、逃げなきゃ」

【もう夜遅く、精神状態も良好では無い】
【しかも大技をぶっ放した後では、十数秒は能力を使う訳にも行かない訳だ】

【致し方ないとばかりに、神経を全身に張り巡らせる】
【相手の鎌は7本、攻撃速度は音速、もはや反射神経も当てにはならない】

【真空の刃は青年の体を切り裂き、肉片として体を跳ばして行く】
【1、2本目は辛うじて避け切ったが、残りの五本は傷に大小はあれど、全て体の一部を削ぎ取って行った】

「...相打ち...いや、俺の負け...か...」

【手足と胴体が地面に崩れ落ちる】
【相手は反動、自分は瀕死、どっちが勝ちかは目に見えている】
98 :名無しの少女 ◆jFQ4DgCvho :2013/12/26(木) 00:17:27.00 ID:OUDRJ0QF0
>>96

(…勘のいい)

「…こんばんわ、エヌオー。」
「名乗る名が無くて申し訳ないけど、今夜は私の相手をしてもらう」

【暗闇の中から一人の少女が現れた】
【月光に照らされて銀髪が光る。白のワイシャツに黒のスラックスの出で立ちだ】
【まだ特に構える様子はない】
【得物も手にしておらず、その目には感情どころか殺気すらこもっていない】
【が】

「…まさか、Auriga?」

【彼の部下を目の端に捉え、少女は呟いた】
【さきほどと異なり、若干の動揺が見て取れる】

「…「私のこと」、…どれだけ知ってる」

【知らなければ構わない、むしろ知らないほうが有難いといった様子で訊ねる】
【いや、彼女の都合ではなく、「博士」の都合であるが】
【聞かないわけにはいかなかった】
99 :エヌオー ◆jnVXyq7weY [sage]:2013/12/26(木) 00:30:27.33 ID:60QdauMKo
>>98
【現れたのは一人の少女】
【名乗る名がないということは名前もなく戦闘兵器として育てられたか造られたか】

ああこんばんは名無しの少女さん
なんでこう俺は女と出会うことが多いかねぇ…

【話しながら少女を観察するが、この雰囲気はどこかで覚えがある】

ああ、そうだなAurigaだ。だがお前さんのことは知らないぜ?

【若干少女が動揺したようだがそれは恐らく……】

少なくとも、お前は"造られた"か"拾われて育てられた"の二択
更に殺しに関しては人を虫と同程度で[ピーーー]程に何の躊躇もないはずだ
なにせお前には感情と呼べるものが欠片程度しかない。そんな奴が俺のところにもいた

ま、パッと見た感じでの感想だがな
でもうちの組織だ。お前さんみたいな少女を量産してるマッド野郎がいてもおかしくはねぇか
と、いうことで何も協力できずに悪いね

【知らないかと聞かれれば正直に答える】
【それで勝手に知っていると思い込まれればその時はその時】

(でも…ねぇ?造りものとすりゃァこいつは可哀想な奴だな。アイツと同じだ)

【内心ぼやきながらいつ攻撃が来てもいいように身構えた】
100 :名無しの少女 ◆jFQ4DgCvho :2013/12/26(木) 00:52:24.06 ID:OUDRJ0QF0
>>99

「そう」

【少女は彼の返答に対して特に疑う様子は見せなかった】
【動作にはわからないが、安堵している】
【そして誠実な返答に、少女も、消極的にだが、誠実な返答を返す】

「…だいたい合ってるよ。いや、半分かな」

【結論からいえば、少年が示した二択はどちらも正しい】
【「殺し」に関する考察も正しい】
【しかし、それ以降はおおよそ…誤りだ】

「まあ、そんな事はどうでも良かった。変な事を聞いてごめんね」

【少女の右手で何かが閃く】
【瞬間、風を切る高音が耳に届くだろう】
【少年の両肩を狙うように、縦に二本の糸が迫る】

【戦闘が開始された】
101 :エヌオー ◆jnVXyq7weY [sage]:2013/12/26(木) 01:14:08.93 ID:60QdauMKo
>>100
あっちゃ〜半分だけかぁ、俺もまだまだってことさね

【当たったのは半分、それは殺しに関することか少女の心のことか】

どうでもいいのかよ、こっちは結構真剣に悩んでやった手のにさ
で?半分だけ当たった報酬は……まあ、そうなるかっ!

【風を切って何かが自分へと迫る】
【だが視認はできない、能力の一種とすれば風を操るものなのだろうか】

あっぶねぇなぁ……見えない攻撃とか反則だろーよ

【パチンと指を弾けば少年の手に現れるのは黒球】
【闇そのものを操る能力から生成されたそれは形を変えて十数本の短剣となる】

お返しだァ!釣りはいらねぇとっときな!

【漆黒の短剣は辺りの光すら映さない真黒い軌跡を残して放たれた】
102 :名無しの少女 ◆jFQ4DgCvho :2013/12/26(木) 01:38:21.56 ID:OUDRJ0QF0
>>101

(便利そうな能力だな…)

【まさに光を吸収するかのような、闇そのものといった様相の黒球が短剣となって迫る】
【身をひねって躱せるものは躱し、残りは手で払うようなモーションで打ち落とす】
【少年も目を凝らせば見えただろう。少女の指先から伸びる極細の糸が】

【そして最後の一本を躱すと同時に、少女は少年に向かって駆け出す】
【距離約5mにして小さく跳躍し、初撃に左の糸2本、追撃に右の糸3本を繰り出した】
【計5本の糸全てが時間差で少年の身体を横に両断するよう、放たれる】
【抗さねば身体を輪切りにされるだろう】

/ごめんなさい、続きはまた明日以降に御願いします…
103 :エヌオー ◆jnVXyq7weY [sage]:2013/12/26(木) 01:48:51.30 ID:60QdauMKo
>>102
【放った短剣は少女が繰る何かによって打ち落とされる】
【目を凝らせば僅かに街灯の光を反射して煌く一筋の光】

(あれは……糸か!)

【短剣を放った隙に乗じて最後の一本を躱した瞬間少女が接近する】
【そして左右から放たれたと思われる糸は】

多分……いや、確実にこう狙うだろう………な!

【糸の強度がどれだけあるかわからない以上現時点では回避するしかない】
【そう考え上方へと飛べば再び闇を作り出し立方体の足場とする】

それでは、頭上にご注意ください。お嬢様?

【それを少女めがけて自由落下させ】
【立方体からはその体躯を貫かんと無数の針が飛び出した】

/了解です、おやすみなせー
104 :イザ・ベル ◆awHRzQ0C/g [sage]:2013/12/26(木) 13:22:23.09 ID:Hkln1SCAO
>>97

【イザ・ベルが鎌を杖替わりに立ち上がり歩き出す】

『刈らないのかね?』

「……今刈っても旨味はない」

『ふむ、確かに私の言葉だ………が、相変わらず貴女は甘いようで』

【そのままイザ・ベルは博斗を一度だけ見ると壁を切り崩し宵の町へと融けていった】
105 :如月 博斗 ◆eMrllmlJ0A [sage]:2013/12/26(木) 17:58:13.50 ID:Otk3sXoB0
>>104
「...チッ」

【体を無理矢理仰向けにして舌打ちをする】
【まさか、自分が刈られるとは思って居なかった】

「...次は...昼間だと良いがな...」

【見た感じ亡霊なので、無茶な質問だろう】
【まぁ、今度出会ったら変に遊ばず可能な限り早急に本体を叩くとしよう】

「...さて...」

【落ちていた太刀を支えにして、宿へと戻るその姿は、どちらが亡霊だか分からない】

//お疲れ様でした!
//久しぶりのロール楽しかったです
//言うべきことは一杯有りますが、そこらへんは雑談スレで
106 :名無しの少女 ◆jFQ4DgCvho :2013/12/26(木) 20:36:34.65 ID:OUDRJ0QF0
>>103

(黒い塊を生成し、その形状を操る能力…)

【材質は不明、しかしあえて短剣を形作ったということは、それ単体に攻撃翌力を持たないことが予測できる】
【それなりに硬度はありそうだが、少年も安易に糸を受け止めようとしないあたり冷静だ】

ご忠告、どうも

【両手の糸を消し、再び、今度は右手の五指全てから糸を生成する】
【ろくに構えをとらなかった先ほどとは異なり、しっかりと両足でアスファルトを踏みしめ】
【低姿勢に縮めた身体のバネを利用して、頭上に向かって大きく弧を描くように五閃】

【糸の超重量と常識はずれのスイング速度によって生み出される遠心力は凄まじい】
【直方体の硬度や重量はわからないが…】
【切断できればそのまま攻撃に、できなくとも落下速度を殺ぎ、それを容易に避けるくらいの時間なら稼ぐ事ができるだろう】
107 :エヌオー ◆jnVXyq7weY [sage]:2013/12/26(木) 21:18:27.46 ID:60QdauMKo
>>106
【遠心呂を利用して放たれた糸の伍閃は闇の立方体に食い込み】

っと、案外ヤバい威力だなぁ?

【少年は後方宙返りで立方体を叩き落とそうとしたが糸によって両断され】
【立方体は黒い霧となって霧散する】

さて、と振り出しに戻ったがどうしたもんかねぇ

【遠近両用の糸、闇を濃縮させれば糸を断つ、ないしは防御することは可能だろう】

でも結構リスキーだよなぁ、アレもそんな容易く使えるもんでもねぇしっと

【再び生成した闇を今度は小振りの双剣へと形を変え】

さぁーて……やりますかぁ

【逆手に構えて少女へ突貫】
【だが、迎撃されれば先と同じように空へと逃げるつもりだ】
108 :名無しの少女 ◆jFQ4DgCvho :2013/12/26(木) 22:09:34.55 ID:OUDRJ0QF0
>>107

【着地した少年を見遣り、再び情報を整理する】
【少なくとも先の立方体は、鋼鉄並の硬度を持っていた】
【それに加え霧散して消えた後すぐにでも再び生成…】
【形状自在、自由度の高い使い捨て武器とも言える】

「双剣…斬り合いでもする?」

【少年の突貫に対して怯む様子は無い】
【何せ手数が全く違う。生成した糸は両手にそれぞれ四本】
【双剣を切り払うのに余裕を見て左右二本ずつ、続いてすれ違い様に二閃、残り二本は…】

(不測の事態に…)

【今までに見せた形状変化から考えて、その変化が一瞬にして行える可能性もある】
【外見からして不気味な相手の能力に、警戒は怠れない】
【追撃、迎撃、防御…利用の選択肢はいくらでもある、対策を行っておいて損はない】
109 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/12/26(木) 23:58:06.41 ID:wQIYDUxVo











110 :シィナ&蟒蛇 ◆My48Vfouj. :2013/12/27(金) 16:18:44.67 ID:NZoQLDc30
>>92

「やはり『悪』とは力強い…私は到底女性にかないそうにありません」

「では、私たちは一度失礼しますね。このままではシィナが私の決壊は破壊しかねないので」

【未だに出せ出せと叫ぶシィナごと大蛇が二人を呑み込み消えていった】

/遅くなってしまってすいません
/無理やりですが〆させてもらいますね。 ありがとうございました!
111 :エヌオー ◆jnVXyq7weY [sage]:2013/12/27(金) 21:36:32.92 ID:SXVkD/i3o
>>108
ああ、思いっきりぶった斬ってやるよ

【不敵に言い放ち双剣は少女が予測したとおりその形状を変える】
【柄から切っ先にかけて刃が広がり糸の威力も双剣の耐久力をも削ぐことなく軌道を逸らし】
【地面へとその進行方向を変え自身は地面を大きく蹴って低空を跳ぶ】

その首……もらっ

【すれ違いに一撃を叩き込もうとしたが眼前には予測して放たれていた糸の弐閃】
【低空を跳んだ少年に咄嗟に軌道修正できるはずも無く、障壁を生成してもそれごと叩き切られるのは容易に想像できる】

チッ……くそったれがァ!

【双剣を投げ捨て新たに闇を生成、それを槍へと変化させると少女の眼前に突き立て】
【少女の真上を高飛びの要領で飛越し、糸の弐閃をやり過ごす】

ったく、あぶねぇあぶね……っと、軽くは貰っちまったみてぇだなァ?

【見ればフードの右袖の中腹が綺麗に裂かれ】
【指先からは腕から流れ出た血液滴り落ちていた】

いいねぇいいねぇ……そうでなくっちゃァ面白くねぇ……

【少年の両袖の下から漏れ出したのは再び闇】
【二つの闇は合わさりひと振りの大剣となって】

行くぜェ?防げないなら丸ごと叩き切れってな

【大剣の切っ先を地面にめり込ませれば再び突貫】
【だが、次は宣言したとおり糸を叩き切るつもりだ】
112 :名無しの少女 ◆jFQ4DgCvho :2013/12/27(金) 23:53:22.70 ID:MBLK7Yk00
>>111

(やはり形状変化は容易…)
(それも、ほんの一瞬に三回も)

【少女の予測は当たった、しかし、できれば当たって欲しくはなかった予測だ】
【自らの能力と比べ、遥かに汎用性が高い】

防げないなら…か
悪くない判断だと思う

【実際、少女の能力は殺傷力が高いが防御にはとかく向かない】
【現在の少年の判断が良く分かる】

【が】

【通常の手段で切断されるような糸なら、少女は今まで何度死んでいるだろう】
【右の親指から糸を伸ばし、足下へ振るう。右足底に二重三重四重…計十重巻き付き、手元に戻って来た糸の端を強く握る】
【形成から消失まで5秒と保たない簡易安全靴の出来上がりである】
【防御に向かない能力?いや、矛盾はしていない。今は見えなくても、それだけの短所と損失がこの手段にはある】

【足下から迫る大剣を…踏みつける形で受け止める】
【まさに命知らずの芸当とも思えるが】

…終わり?

【瞬間、少年の耳にその声が届くだろう】
【死神の鎌を首筋に当てられるような、そんな凶兆を纏った一声】
【と同時、左手から生成した五本の糸が、至近距離の少年に向かって放射状、螺旋状に伸びる】
【横への斬撃が跳躍で避けられる事は先ほど分かった】
【彼女なりに学習しての一手だ】
113 :エヌオー ◆jnVXyq7weY [sage]:2013/12/29(日) 00:26:43.76 ID:aaljUECvo
>>112
んなので……

【冷たく響く少女の声】
【だがそれをかき消すように少年は吠える】

終わるかよぉおおおおおおおおおおお!!!!!!!!!

【大剣に更に闇が収束する】
【闇は刃から地面にめり込んだままの切っ先へ、少女の対角線上の埋まっている地面へ伸びて】
【大剣を斜め上へ押し上げる強大な推進力となり少年の力と共に少女を無理やり吹き飛ばし】
【襲い来る糸を斬りあげ死へと繋がる一手をを凌ぐ】

もう一丁!

【今の大剣の形状は切っ先に垂直になるよう片側に杭を付けたというような歪な形状】
【そのツルハシのような部分を切り上げた姿勢から後方に一回転してもう一度振り上げる】
【するとその杭が千切れ飛び少女に向かって迫る】

まだ行くぞォ!

【この戦いが始まってから何度目かの形状変化】
【次はハンマー、大槌へと形を変えて少女へ走る】

切れねぇなら、まとめて吹き飛ばしてやらァ!

【切れないのなら切る必要もない】
【本体にダメージを与えればいい、ならば防御すら纏めて吹き飛ばしてしまおうと少年は考えた】
114 :杜柱鳴海@Azat [sage]:2013/12/29(日) 04:00:39.47 ID:o0ftSgcio

【Aurigaによる東京襲撃事件。】

【一組織として異常とも言える火力と兵力による徹底的な攻撃により、破壊された都市も順調に復興していた。】

【そも、日本は技術的には非常に優秀である。】

【ましてや能力者が存在する世界である白紙世界。――とくれば、この程度の面積の復興はやってのけるだろう。】

【もっとも、それは『何の障害もなく、時間があれば』の話。】

【未知のウィルスが蔓延し、一部では人と何かを掛け合わせた怪奇生物が跳梁し始めてしまっている。】

【そのため、立入禁止区域に指定されてしまった場所すらあるのが現状だった。】

【そして、そんな立入禁止区域のひとつ。】

【元ビル街であった瓦礫の海には、しかし、奇妙な光景が広がっていた。】

【仕切りである鉄柵は人一人が入れる程度に抉じ開けられ、そこから重機にでも掻き分けられたかのように地面が露出し、瓦礫の道を成している。】

【その先に広がるのは瓦礫を除去して作られたであろう円形の広場。】

【奇妙と形容したのはその広場。道を作るような重機は姿形もなく、ただ、無数の箱だけが敷き詰められていた。】

【透き通る翠の箱の中を覗けば、死体。死体。死体。】

【押し潰されたもの。原型が分からなくなったもの。異形のものもあれば、それに食いちぎられたもの】

【それらを一人一人。丁寧に分けて詰められた箱は、正しく棺桶――あるいは種族によっては缶詰と呼ぶのだろう。】

【そんな広場を作り上げた存在は、最奥に存在していた。】

「……寒い」
【赤い鉄錆の臭いを纏い、マーブル色の双眸を輝かせて。透き通る翠の機械腕で、細心の注意をもって瓦礫を握り、潰し、塵に還す。】

「手遅れになる前に……、早く、終わらせないと……」
【彼は目の下に色濃い隈を浮かべ、襤褸切れのような血染めの服を纏い、“何か”に突き動かされるように瓦礫を除去し続けている。】

「何故、こんな事が出来るんだ。街の人も、ここを襲った連中も――」
【瓦礫の下から現れた土気色の腕を見つめて、無意識に吐き出した言葉は風に融けて――】
/置いておきますね
115 :杜柱鳴海 ◆8dLN4yuK8Y [sage saga]:2013/12/29(日) 04:01:39.32 ID:o0ftSgcio
/oh...鳥が……、変えとこう
116 :雲居夜空&B.B ◆Cloud.BC6k [saga]:2013/12/29(日) 11:05:33.70 ID:h175Wcc4o
>>110
「悪って…あははは」

【どう答えれば良いか迷い、少女は曖昧に笑った】

「あ、うん、またね!」

【二人を大蛇が飲み込んだのを確認し、少女は蝙蝠を解放する】
【それと同時に大量の羽虫が放出され、昼の空に飛んで行った】

『開いた!?よっしゃぶち殺す…って猫耳野郎いねーし!』
「いるのに解放するわけないじゃない!帰るよ!」
『てめぇ!ぶち殺すぞマジで!』
「はいはい、じゃ、行こっか、時雨も待ってるだろうし!」

【蝙蝠と少女はぎゃあぎゃあ騒ぎながら繁華街を抜けた】
【その日とある一つの家で、体重計に乗った少女の悲鳴が響くことになるのはまた別の話し】

/乙でした、ありがとうございました!
117 :ハンス・バイエル ◆sHFOqrvn3g [sage]:2013/12/29(日) 11:34:04.42 ID:nsm/v5Dio
>>114
【其処は、彼等の"咎"を最も強く感じられる地なのだろう。】
【戦争に巻き込まれて死亡した大勢の人間の死体、蔓延する新型ウイルス、跋扈する異形生命体。】
【隔離された其処は最早異界の様相を成していた。其処はもはや、人の住める地では無いと、彼等の手によって決定づけられた。】
【瓦礫の森の中、一つだけ出来た獣道を辿って、彼は其処へと辿り着いた。】

【円形の広場、其処に並ぶのは透明の箱。詰められているのは人の形を失った木偶共。】
【アウシュビッツだってここまで劣悪で醜悪な処理はしない。『ヤークト』の彼とて人間だ、悍ましいという感情くらいある。】
【そして、この獣道の主。透腕の君の独り言に、彼は返答を寄越して見せた。】


「その質問には、俺がその一人として答えてやろう。」


【彼がこちらを向けば、其処には逃げも隠れもしない彼の姿があるだろう。】
【元『逆鉤十字』武装親衛隊第五SS装甲師団装甲擲弾兵及び現Auriga前線戦闘隊最高指導者、全世界の分かり易い仇敵。】
【アイアンクロスを首から提げて、略帽を指先に引っ掛けたその男の名は、ハンス・バイエルと言った。】


「よう。良い風の吹く日だな、今日は。
 けれども、赤錆と腐臭でそんないい日も台無しだ。そうは思わないか、少年?」


【ずらりと並んだ死骸の缶詰へと視線をやって、彼へとそう同調を求めた。】
【世界への宣戦布告を行った者が、下らない事を言う物だ。そう周囲には思われているし、七十年連れ添った部下にもそう思われている。】
【不真面目な気分屋。それが彼。前線を駆けずり回っていた時からAurigaの椅子にふんぞり返る今まで、一度だってそれは変わっていない。】


「それにしてもどうしたんだ、こんな夜中にそんなに焦って。
 もっとゆっくり歩いたって、意外と何とかなるもんだぜ。そう、例えば、七十年くらい。」


【彼の行動が何を意味しているのか。ただ単に死体を回収している……熱心な宗教家か何かか。】
【それとももっと何か、"恐ろしい物"があるのか、それともそれから逃れるためにそうしているのか。】
【羅生門の上の老婆の如き彼に対して、世界にとっての絶対悪の一部である男は、純粋に興味を示していた。】
118 :杜柱鳴海 ◆8dLN4yuK8Y [sage saga]:2013/12/29(日) 21:01:33.44 ID:o0ftSgcio
>>117
【発掘した死骸を瓦礫から引き上げる寸前、手を止めて振り返る。】

「ハンス、バイエル――」
【やや揺れる意識を唇を血が出るほどに噛み締めて、漸く半覚醒させる。】

【溢れる血液は腕と同色の輝きを放つ粒子が入り交じり、潰れた虫の体液が輝いているようにも見える。】

「――ッ!」
【睡魔と疲労に抗う彼の瞳が焦点を結び。その名と言葉の意味にようやく理解が及んだ頃には、腕から噴出した粒子が凶器を形成していた。】

【肘から拳に沿うように形成されたそれは、扱う青年とほぼ同じ体積を誇る肉厚の刃。】

【比較的近い刃物をあげれば、断頭台のそれだろうか】

【刃を構えようとして――自重から、膝から崩れ落ちた。】

【ハンス側からは知るよしもないが、刃を形成した粒子には、体内に取り込んだ者を強化する性質を持つ。】

【強化限界を越えて酷使し続けたツケ、と言うべきか。】

【本来、生身でもギリギリ扱える筈の武器を持つことすら出来ていない。】

【問いを改めて投げつけようとして、投げられた問いに開きかけた口をつむぐ。】


「……良い日も悪い日も、気にしている暇はない。今、この瞬間にも、瓦礫の下には生きている人が居るかもしれない。」

「それに。そこに魂が“視えなくとも”、遺体だけでも会いたい人は居る筈なんだ。だから、早く掘り出して――」

【助けないと――】

【言葉に出さず。変わりに刃が地面を引き摺る音を奏でながら、ハンスに答えて。】

「……何で、なんだ。 何故、アンタ達はこんな事が出来る?」

「何故。街の能力者は誰も、ここの救助もしない……力も正義感もある癖に。 敵対する事ばかり考えて、どうして、誰も助けようとすらしないんだ――!!」
【そして、投げ掛けたのは答えると言っていた最初の問い。】
【その瞳にはハンスに対する警戒と哀しみに紛れ、微かな怒りの色が揺れていた。】
119 :ハンス・バイエル ◆sHFOqrvn3g [sage]:2013/12/29(日) 22:20:37.22 ID:nsm/v5Dio
>>118
【死骸を引き上げる其の手と同じ色をした血を流した彼は――――何か、人の外にある存在なのだろうか。】
【虚ろな瞳が意識と言葉と、目の前の事象を理解した時、彼の腕からその同色の粒子が噴き出して、武器の体を成した。】
【ギロチンとでも言えばいいだろうか。まず間違いなく、彼は男の首を飛ばさんと握っただろう。】
【だが男は、彼のその行動に何か警戒の体を取る訳でも無く、懐から取り出した葉巻のケースから葉巻を抜き取って、口に咥えた。】

「残念だが――――ギロチンは七十年前に受け損ねた。もう受ける気は無い。」

【簡単な転送魔術を起動し、手元にライターを手繰り寄せて、その先端へと火を付けて、紫煙を吐き出した。】
【その刃は男を斬り、屠る事無く、その自重に追って彼自身の身体も崩れ落ちた……当然の事だろう。】
【普段の彼がどれ程の身体能力を持つのか、知る由も無いが……疲れ切った彼の身体が、それを支えられるとは到底思えない。】

「さて、なら答えてやろうか。知りたいなら答えてやる……がっかりすんなよ?」

【ハンス・バイエルが息を吸えば、葉巻の先が赤熱して、口の端から支援が吐き出される。】
【その強力な臭いは、生臭い鉄の臭いに支配されていた空間にゆっくりと充満し、侵食する様に上書きしていく。】
【葉巻を指先で挟んで口元から離し、残った煙を短く吐いて、思い出すように、ゆっくりと語り出した。】

「俺達が何故こんな事をするのか……お前たちはきっと「おかしい」と思っているんだろう。
 だが単純な事だ。"そうするしかなくて、だからそうした"。まぁ、あくまで"俺達"の話だがな。」

【Aurigaには、様々な人間がいる。中にはただ人が殺したいから、何て言うのもいるだろう。】
【愛する人間を守る為に、全人類を見下しているが為に……十人十色では片付かない程に、其処には様々な色がある。】
【だからこれは、"彼等"『逆鉤十字』武装親衛隊に限っての話。奪われた祖国を取り返す為には、そうするしかない。】
【……案外、皆、そんな物なのかもしれないが。】

「何故誰も助けないか……これに関しては呆れちまうね。無駄な問いかけだと思わねぇのか?
 所詮テレビの向こう側なのさ。所詮自分の世界の外の話だ。そんな物に、誰が手を伸ばすと思う?」

【助け合いとは心地の良い言葉だ。だがそんな物が成立するのは、所詮自分の世界の範囲だけだ。】
【誰もが広範囲の愛を持つ訳じゃない。誰もが広範囲の正義感を持っている訳じゃない。】
【持っているのは、手の届く範囲にある無償の愛で、手の届く範囲にある正義感で、逸脱すればそれは諦めや、同情になる。】

「お前は酔っ払いだ。善行という自己満足に酔っ払う。
 お前は間違っていない。だが自分の考えを他人に押し付けて文句を付ける事は筋違いだ。」

【もう一度、葉巻を咥えて、ゆっくりと視線を動かした。その先にあるのは死体が詰められた数々の缶詰。】
【醜悪だ。まるで地獄の如き様相だ。これに手を伸ばそうとする人間が、果たして幾ついるのだろうか。】

「醜い物は見たくない。見たくない物は見たくない。瓦礫の下に埋まる死体なんて、"誰か"は見たいと思っても"誰もが"見ようと思わない。」

【腰に提げられた短銃身化改造の施された半自動小銃を引き抜いて、その照準を並ぶ箱の一つへと合わせた。】
【そして三回、トリガーを引いた。マズルフラッシュが周囲を照らして、鉛玉がその透明の箱の一つへと向かっていく。】

「それが人間だ、そしてそれも間違っていない。
 いいか覚えておけ、お前は人間に期待し過ぎた。お前の思考は……人の外にある。お前と同じでな。」
120 :名無しの少女 ◆jFQ4DgCvho :2013/12/29(日) 23:29:46.86 ID:XTbNqJXZ0
>>113

(ダメか…)

【糸を切断されることは無かったものの、強制的に地上から離脱させられる事となった】
【吹き飛ばされながらも、視界の隅に形状を変えた大剣と飛来する杭の欠片を捉える】

っ…!!

【両手にそれぞれ5本の糸を生成し、迫り来る闇を切り払ってゆく】
【しかし、普段より明らかに動きが悪い】
【必然だ、彼女の糸は自らの体重を上回るほどの超重量物】
【どれだけ力があっても、ふんばりの効かない空中での動作における反作用の影響は地上よりはるかに大きい】
【着地してみれば、右脇腹に一つ、左太ももに二つの被弾】
【直撃ではないが、かすっただけとはとても言い難い。肉を抉られた…そんな表現が最も的確だろう】
【そして少女は顔には見せないが、右足にもダメージを受けていた】
【さきほどの防御、斬撃は防いだものの当然衝撃は殺しきれない。しかも、超重量の糸を何重にも巻き付けたのだ。骨が軋む音が聞こえるよう】

…なんとも急がしい人だね

【大槌への形状変化を見て、皮肉っぽい呟き】
【脳内シュミレーションの後、迫る大槌に対して、ヒットタイミングにあわせてバックステップをとる】
【大槌の勢いに逆らわず、衝撃を殺いだ。大剣を受けたときと同様に、今度は左足で受ける】
【軋み、傷から血を吹く左足。必然、さきほどと同様に空中へと吹き飛ばされるが…】

…っ、まだまだ。

【彼女の左右親指と、少年の足下の地面が糸で繋がれているのが見えるだろうか】
【全力で糸を引き寄せる。といっても、地球と少女の綱引きの結果は明白だ】
【少女の身体は元の位置に一瞬で舞い戻る…と共に、生成した左右計8本の糸が乱舞する】
【それぞれが意思を持ったような動きで少年へ迫る】
【躱されるも、反撃されるも、地に足がつけばどうとでも対応可能だろう】
121 :エヌオー ◆jnVXyq7weY [sage]:2013/12/30(月) 01:41:39.69 ID:y1wL+JXQo
>>120
ジ、エンドってやつか

【吹き飛ばした直後に舞い戻る少女】
【その手には幾本もの糸が生成され狙い違わず自分めがけ放たれる】

(迷ってる暇は無い……か)

【大槌となった闇と新たに生成した闇を合わせ混ぜ合わせて自身に纏う】
【闇は少年を糸から守る一つの装甲、鎧となり】
【それでいて機動力を殺さず、寧ろ闇を推進力替わりとして地を蹴り前へ出る】

【糸は闇を、その下の少年を切り裂く】
【だが、直撃とは行かず再びその身を斬る程度にとどまった】

ハァ………………ハァ………………ッ!

【心拍数が上がる】
【一歩間違えばそこには血沼に沈む肉塊が出来上がるところだったのだから当然だ】

クソっ……キツイなぁ

【着地した少女を見れば微かに脚部にダメージをおっているようにも見える】
【このまま捨て身の追撃をすれば相打ちまでには持ち込めるだろう】

頃合か……仕方ねぇ

【然しそれ以上に自身も傷を負いすぎた、何よりこんな相手に命をかける必要も一切ない】

じゃあな!名無しの嬢ちゃん
ここは引くが次は…………いや、二度とあいたくねぇな

【よって少年のとった行動は撤退、逃げの一手】
【それでも、傷ついた相手を追えうのは簡単だろうが】
122 :杜柱鳴海 ◆8dLN4yuK8Y [sage saga]:2013/12/30(月) 21:06:54.83 ID:Mdx3Ae4to
>>119
【押し付けで筋違いだ、というのは空転する思考回路でも理解できる。】

【所詮は『対岸の火事』だというのも、多次元を覗く瞳を持つ手前理解出来ないわけではない。】

【しかし――、それで納得できるかどうかはまた、別の話で。】

「その答えには納得できない。街の人とテレビの向こう側は違う。
 少なくとも、手を伸ばせば届く距離の筈なんだよ」
【過半数が“見たくない”“触れたくない”という事実に、触れず、子供のように揚げ足をとる。】

【――否。ような、ではなく。事実として、彼はあらゆる面で子供なのだ。】

【男が七十以上の時を刻んでいるというのならば、二、三の齢しか刻んでいない。】


「――っ」
【銃口から吐き出された三つの弾丸に、半ば無意識に反応する。】

【唇から滲む血液を翠から赤へ変化すると同時に右肘から赤い粒子を爆発的に噴出させ、その勢いで弾丸へと飛び、いとも容易く弾丸へと追い付く――】

【確かに。一体化しているとはいえ、機械的な部分は人体の疲労とは関係なく稼働する。】

【たとえ過剰負荷が掛かっていたとしても、完全に壊れるその時までは稼働し続けるだろう。】

【だが、そも、機械的な部分を操るのは“疲労している生物”でしかない。】

【――三発の弾丸を叩き落とそうとした右腕の刃は、弾丸に触れることなく空を切る。】

【鈍りに鈍った思考回路の限界だった。】

【故に、辿る未来はたった一つ。】

【棺桶。或は缶詰は小銃による弾丸により打ち抜かれ、粉々に砕け散る。】

【破片は光をおび、翠に煌めく星屑のように散るその光景は、夜闇の中では幻想的ですらあった。】
【だが、同時に。煌めきは内側から溢れる遺体をも朧気に照し出す。】

【それは彼の中にあるタチの悪い幻想(ユメ)にも似て――】


【一方、亜音速で瓦礫と棺桶に突っ込んだ青年は、当然ながら無事では済まない。】

「……俺は人間だ。
 少なくとも、死骸に追い討ちかける奴よりは何倍も」
【赤い血液を下地に翠の粒子が踊り、抉れた脇腹の肉の下から暗褐色の歯車が覗く。】
【素人目に見ても明らかに稼働しない配置にも関わらず、鳴海を嘲笑うように歯車は廻っていた。】


「アンタこそ“そうするしかなかった”とか言ってたが、別に脅されてたとかそんな顔じゃなかっただろ。
 虐殺してまで達成したい目標はなんなんだ。」
123 :ハンス・バイエル ◆sHFOqrvn3g [sage]:2013/12/30(月) 22:57:32.12 ID:B7phUfNdo
>>122
【マズルフラッシュに照らし出され、月光の下に砕け散る棺桶は、この光景の中で酷く美しく在った。】
【そして溢れ出した死骸達の下に振り落ち……けれどそれもまた、何処か禁忌的な美を漂わせる、異様な様相を描いた。】
【その中にある彼は、既に死に体だろう。彼が人であると言うのならば、彼は人なのかもしれないが。】
【だが、彼のその姿は、人や、異形達の骸の中に、酷く溶け込んでいる。】

「だが人々は。"お前の事だって"見たくない。」

【彼の正義感は、とてもとても立派な物だ――――けれども、彼の存在は、対岸の彼等とは"ズレ"過ぎている。】
【その缶詰は、最早滑稽にすら思える程に語っているのではないだろうか……人は、死体にだって尊厳を求める。】
【彼は、まだ幼い。】

「……そうだな。何、簡単な事だ。」

【そう言って、紫煙を深く吸い込んだ後、咥えていた葉巻を取って、放り投げた。】
【短くなった葉巻は、しばらく赤色の光を灯し続けていたが、それも暫くして消え失せて、僅かな光が再び閉ざされた。】
【首から提げた騎士鉄十字章が、キンッと音を立てる。】


「俺達の――――――――祖国(くに)を、取り返したい。」


【――――悲願。】
【七十年の時の彼方に葬られながら、今も尚辱められ、虐げられ続ける亡国。その再興を彼等は望む。】
【且つて栄華を誇った国の再興を、血と栄光の歴史に彩られた輝かしい祖国の再興を、七十年間思慕い続ける。】
【皆が蓋をし、忘れようとする。皆が蹴飛ばして、嘲笑う。皆がそれに唾を吐きかけて、彼等の誇りを引き裂いていく。】
【その死体は陵辱され続けられ、彼等はそれに耐えられない。それを覆し。その栄光を再び世界に知らしめる。】

【それが彼の、彼等の――――――――幻想(ユメ)だ。】

【彼等のそれもまた、タチの悪い幻想だ。そして膨らみに膨らんだ果てに、彼等は爆弾として世界に君臨した。】
【目を背けて排斥し続けた結果。七十年の時が解決をしてくれるだろうと楽観視した結果が、今、世界の大敵と成る。】
【首から提げたアイアンクロスが未だ鋼鉄の騎士の証であり。左腕のハーケンクロイツが、彼等を立ち上がらせる。】
【彼が二、三の歳しか重ねてない子どもなら、彼等は、七十年の時を重ねて尚、諦めの悪い子供なのだ。】

「愚かだと嘲笑うなら嘲笑うがいい。所詮理解の範疇に無いだろう。
 御前達は教科書の中でしか俺達を知らない。だが、俺達は何時だってお前達の隣で、銃を突きつけて立っている。」

【そう、七十年も昔のお伽噺。もう教科書の中でしか語られないような彼等の思考を理解できるものはそういない。】
【それも、齢二、三の彼となれば尚更だろう……だがそれでも。彼は其処に転がる死骸たちと同じ、"人間"なのだ。】

「正義ごっこがしたいなら、そうしていればいい……俺達は、次に大規模海上発電施設を襲撃する。
 そして俺は其処に、俺達の中でも人を[ピーーー]事に長けに長けたやつを送る……世界への怨みが、形になったようなやつだ。
 きっとたくさん、人が死ぬぞ。お前は、それを止められはしないだろう?」

【予告。次のAurigaの目標地点を、彼は言った。それはAurigaの中でも軍事機密であり、重要性は極めて高い。】
【武装親衛隊の中隊、そしてAurigaの前線戦闘隊を預かる身でありながら、それを承知の上でハンス・バイエルは彼へ教えた。】
【この情報を真と断定できるのは、目の前の彼しかいないだろうから。】

「どうだ、手が届かないだろう?それとも御前に、抗う術はあるか?」
124 :杜柱鳴海 ◆8dLN4yuK8Y [sage saga]:2013/12/31(火) 17:47:08.34 ID:WOEj+p2Qo
>>123
「……」
【――“お前の事だって”見たくない。】

【彼の言葉に魂が疼く。 それは混沌により侵食された部分ではなく、魂の根源が。原型が、その言葉を肯定していた。】

【“たとえ常人の感性を持っていたとしても、人々は己を忌避するだろう”】

【そう訴えるが故に、返せる言葉はなく。ただ、拳を握り締めるだけで――】
【腕のハーケンクロイツが指し示す彼等の祖国とは唯一つ。】
【学校どころか幼稚園にすら通ったことのない青年だったが、それでも、断片的な知識はあった。】

【放置しておけば眼に頼るまでもなく、大量の犠牲者が出るであろう事は明白。】
【それは国が再興した後でも――いや。力をつければこそ、更なる犠牲が出るだろう。】

【彼の言うように青年にとってはまさに理解の外――しかし、その悲願を肯定したい自身がいるのも、また、事実だった。】

【這いつくばったまま深呼吸を一つして、彼を。自身を。俯瞰し、嘲笑う神格を。】

【全ての次元が入り交じる果ての果て、“最極の虚空”越しに、この場に在る全ての魂に言い放つ。】


「――――――巫山戯るな」

【翠から赤へと変色していく刃を腕に立ち上がる青年の脇腹から見えていた歯車は数を増し、傷口を塞いでいく。】

「発電所の人達を避難させて、俺が相手をする――たった、これだけでいい。なら、大丈夫だ。
 ただ、自分を削るだけでいい。
 時間は、まだ、あるんだろ?」
【まるで簡単なことだと言わんばかりに、足は踏み出すことなく、歯車の隙間からは紅光が漏れ出して――】
125 :ハンス・バイエル ◆sHFOqrvn3g [sage]:2014/01/02(木) 00:23:52.97 ID:zWDnj+reo
>>124
【簡単な事だ。そう彼は語った。自分の身体を犠牲にし、人々を助ける事。たったそれだけと言った。】
【甘い。Aurigaはそう簡単に止められるような物じゃない。どんな高次元の異能者であろうと。彼等は抹[ピーーー]る。】
【単の武など、歯牙にもかけられる物では無いのだ。】【そして次に。】

「だけどなぁ、じゃあ、急いだ方が良いかもしれないな。
  

  ――――――――だってもう明日には始まるだろうし。」

【悪戯が成功した子供の様な笑顔と共に、彼へとそう告げた。】
【襲撃翌予定の大規模海上発電施設は大西洋上だ。どう足掻こうと一晩やそこらで辿り着ける距離では無い。】
【"物理的に"不可能な距離なのだ。彼の力が不足しているとか、どうとかいう問題では無い。】
【手品のように、いつの間にか其の手の中に入っていたのは受信機。その用途は、言わなくても分かるだろう。】
【ザザザッと流れるノイズが途切れると、それを口元に近付けて、ハンス・バイエルがそれへと語り掛ける。】

「もしもーし、ハンス・バイエルちゃんだー。今どの辺かなー?」

"我。々は、既に。大。西洋上の。そreを捕捉。鏖。殺の許可を。"

「オッケーオッケー。今すぐ全部ぶっ殺しちゃいなー。じゃ、オーバー。」

【追い打ちをかけるつもりで繋げた無線は、予想以上の結果を連れて返答として帰ってきた。】
【既に、彼の部下を含んだAurigaの制圧部隊は大規模海上発電施設をレティクルの交差点へと捉えていた。】
【その声は既に彼へと届いている筈だ。実に楽しそうに無線機を上に放り投げて、其の手の中に落とすという動作を繰り返し始める。】

「――――――――と言う事で、時間も無い。
 結局、何も出来やしないのさ。何、恥じる事は無い。激流に水滴一粒落とそうが、それは流れと消えていく。
 お前はこの世界の主人公なんかじゃない。一人じゃ何も出来やしない。無論、俺もな。」

【ハンス・バイエルの右手から先が、溢れ出す閃光に覆われる。それは暖かくも、冷徹な、魂の色、命の色。】
【幾十年の魂の灯火。それは彼の身体を変質させて、その魂と一体となった彼等の"魂の偶像"と一体となって現れた。】
【右腕から先は、装甲に覆われていた。正に"戦車"の分厚い装甲に、巨大な口径の"副砲"と、彼の身体は一体となっていた。】
【例えば彼が、魂に向かって叫んだのならば。ヨグ=ソトースの領域より、その言葉を叩き付けたのならば。】
【この姿は――――彼と、その背後にいる武装親衛隊達の怨念、亡霊達が形となった物。。】
【世界への怨嗟と、渇望と。彼への否定が形となって現れた、"偽界武装(たしかにそこにあるじんこうのちから)。】


「だがそれでも。抗いたいのならば、抗うが良い。お前にその力が無かろうと。
 誰にだって、抗う権利は……抵抗の権利はあるのだから。」


【決して慈悲や情けの言葉では無い。要約するのならば、「身の程知らずが死にたければ[ピーーー]」だ。】


【だが。"世界"と、"世界の怨嗟"と言う大流の中で、死んでしまえる覚悟があるのなら――――――――。】
126 :杜柱鳴海 ◆8dLN4yuK8Y [sage saga]:2014/01/02(木) 20:12:51.76 ID:PQNeX1yWo
>>125

「―――――――は?」
【無線と彼のやり取りが終わり、数秒。】
【子供のような笑顔を浮かべる彼の言葉を理解したのは、十数秒後で、吐き出せた音はそれぐらい。】

【予想外の衝撃に。表情も心も変化が付いていかないままに、彼の。彼等の魂の結晶が顕現する。】

【虚瞳で視る“偽界武装”は禍々しく、それでいて紛れもなく人間だからこそ放てる強い魂の輝き。】

《“[v]@'/1[-]<ー|_|>'/0(_)???”》

【“何かつまらない事をしている”と、今の今まで事態を静観していた混沌が静かに嗤う。】
【人では発音すら出来ない未知の言語は、三つ巴にある魂はその意味を正しく読み込んだ。】

【“力を貸そうか?”と】

【言葉の主は青年が知る中で最も強い力ではある。】
【あるが、その度を越した力を引き出した先待つのは、約束された破滅のみ。】
【それも青年一人では背負い切れない禍災として、この世に顕現するだろう。】
【それがどれ程の規模になるのかは、もはや考えるのも馬鹿馬鹿しい】

「クッソォォオオオオ――ッ!!」
【結論として、青年は何もかもを甘く見ていたと言わざる得ない。】
【Aurigaは勿論、身の内に這い寄る存在も。】

「それに関してだけは、アンタに言われるまでもない。
 杜柱鳴海として生まれた時から。
 “あの世界”を見た瞬間から、もうとっくに決まっている。」

《魔導因子蓄積限界。浸食――、開始》

【右腕から電子音声が鳴り響き、半透明な翠の処刑刀がドス黒く。赤黒く変色していく。】
【同時に青年は大地を蹴り、現時点最大の力をもって彼。ハンス・バイエルへと跳躍。】

【処刑刀はギチギチと本来触れることすら出来ない空間や風を引っ掻きながら、紅の光が一筋の軌跡を刻み――】

「たとえ揺らいでも、最期まで“幻想(ユメ)”に近付けるため尽力すると、そう決めた――!」

【最初の最初から、そのために死ぬ覚悟も――死後、邪神に玩ばれる覚悟も出来ていた。】

【――真っ直ぐ、狂いなく。流星の如く、ハンスの胴へと迫る。】

【腕から延びる紅い刃は“境界”そのものを崩壊させる。】
【物質的な境界を破戒する程の力こそないが、物質をそのままに綻びを刻む事は可能――未知の敵に短期決戦を挑む時の現時点最大の一撃】
127 :ハンス・バイエル ◆sHFOqrvn3g [sage]:2014/01/02(木) 23:14:29.71 ID:zWDnj+reo
【彼の全身全霊の一撃を見て、命の危機を感じ取る前に、また"別の物"を感じてしまった。】
【この少年は、"何かとんでもない物を背負ってしまった"と。その中に、哀れとすら思うほどの。何か、触れてはいけない物に、だ。】
【だが――――それは、その境界は。その"魂"を、渡してやるわけには、いかない。】


「猛り狂え、クロイツギア VIII号戦車。」


【そのコールと共に、ハンス・バイエルの身体を黒い魔翌力の奔流が巡り――――包み込んでいった。】
【彼の前進。その狂い無き刃がその中身を捉え、彼が斬りかかった物体は寸断された。嘘偽りない、間違いなく斬り飛ばされた。】
【然し乍らその手応えは"硬すぎる"。そして、"物理的な切断の音しか感じられなかった"筈だ。】


「なーんて、言うと思ったか?」


【彼が切断した物は、男が呼び出した機関砲。彼自身は"偽界武装"を納め後方へと下がり、刃の間合いより僅かに外側に退いていた。】
【発動したのは転送魔術。彼が保有する兵器の一つを身代りにした。】
【――――まともにぶつかり合う必要は無い。この少年は、敵がその目の前に存在する悪党"一人だけ"と思っている。】
【それは間違っていない。今日は珍しく部下を引き連れていない。だが、敵が一人ならば攻撃点が一つ。そう考えていると判断した。】
【指を鳴らす。それから彼の背後に、魔方陣が展開され、その中から重たげな銃口を擡げたそれらがズラリと並び、こちらを睨み付けていた。】
【機関砲。彼が切り裂いたそれと同型の、だ。】


「真剣勝負をしている暇なんてねぇんだ。残念だけど、眼中に無い。
 お前も、お前の"後ろにいる"のも……俺達は、そんな"小さい物"と戦ってるんじゃねぇんだよ。」


【例えばその後ろに立つのが這いよる混沌だったとしよう。例えば人智及ばぬ盲目白痴の神だったとしよう。】

【"それがどうした。"】

【例え其処に何が突っ立っていようとそれは敵だ、それが何だろうと一と十の差でしかない、焼き尽くす的でしかない。】
【例えそれが彼と言う存在を通さずに前に現れてこようと、同じことを言うだろうし、やる事は全く変わらない。】


「悪いが俺の死に場所はこんな薄汚い場所じゃない。俺が死ぬのは、何時だって戦場だ。
 子供とその保護者との喧嘩に、付き合っている暇は無い。


 ――――――――鉄十字武装(Kreuz Gang)。VIII号戦車。」


【そして、そんな力に頼ってしまったが"最後"。もう彼は、受け入れられるべき人間では、無くなってしまったのかもしれない。】
【今度こそ本当の発動と共に、彼の魂と一体となった"偽界武装"が起動し、彼自身の身体がそれ自体と結合を始めていく。】

【人型に圧縮された戦車。彼はそう形容するしかない姿をしていた。】
【彼の目の前。魂と一体となった、分厚い装甲に包まれた彼は。左腕の機関銃を突きつけて、少年へと問い掛けた。】


「どうする?此処で死んでしまうか、それとも――――――――。」


【ハンス・バイエルには自信がある。根拠は、無いと言ってしまえばそれまでだが。どんな者にも、ましてや"神"に何て、絶対に負けない自信が。】
【今此処で、彼の攻撃を叩き込まれれば間違いなく死亡する。目と鼻の先、刃を振るえば真っ二つにされる状況において、尚。】


「直ぐに国連は奪還部隊をこちらに寄越してくるだろう……全国から掻き集めた精鋭を。
 それの対応をしなければならん……続けるならば、直ぐに終わらせてやる。俺が勝つにしても、負けるにしても、な。」
128 :杜柱鳴海 ◆8dLN4yuK8Y [sage saga]:2014/01/03(金) 02:24:34.51 ID:rFv5JHxao
>>127
【紅き一閃は機関砲を切断し、追撃へと入ろうとした――刹那。】

「な――っ?!」
【展開された無数の魔方陣に。機関砲に。魂で編まれた鋼鉄の異様に、驚愕の声をあげる。】

【空転する思考の限界―― 真っ白になった思考回路は腕を止め、結果として互いに得物を突き付け合う体勢になていた。】

「……あの畜生を“小さい”と言える心臓は、素直に羨ましい。」
【このまま刃を振るえば彼を真っ二つできる可能性は高い。 だが、逆に言えば機関銃を突きつけた彼も同じこと。】

【刃と銃――この状態でどちらが速いかと粒子を加味して答えれば、それはほぼ同速と言える。】

【しかし、片や戦場の戦鬼。片や疲労困憊のギリ人間。】
【その経験と体力の差は洞察力や集中力に、強く現れるだろう事は明白。】
【また、全身の輪郭が揺らぎ、それは鳴海の存在そのものが消えかかる兆候も見せていた。】

「……時間がないのはお互い様だ。
 ここはさっさと終わらせようか。」
【喋り終えた途端、刃が。粒子が肘で爆発する。】

【反動で速度を得た刃はハンスを断たんと、火器の壁などしった事かと主の身体ごと突貫し――】

「アンタの誘い、乗ってやるよ!」
【そのまま離脱して、もう戻ってはこないだろう】

【青年の願望は、“万象総て。最後の最期は納得して、報われるような(笑顔でいられる)世界”である】

【故に。死ぬときは戦場で死ぬと宣言したハンスを、ここで殺すという選択肢は彼の中では消えていた】
129 :ハンス・バイエル ◆sHFOqrvn3g [sage]:2014/01/03(金) 21:40:07.78 ID:FrOAxehUo
>>128

【そう、彼は満身創痍の少年だ。対して、ハンス・バイエルは一閃の刃も交えていない状況だ。】
【加速を見切り、その刃から身体を退かせ。更に機関銃の照準を合わせるのには、そう時間は必要なかった。】
【客観的に見れば、彼はその一撃に全てを賭けて、それを外した場合全速力で離脱するという手段を取った様に見える。】
【だが、間違いない。理屈では無い。彼の感情が、ハンス・バイエルの言葉を汲み取って、その場を退いたのだ。】
【"偽界武装"を解除すると、その装甲は光の塵とかして、彼の中の魂の中へと還っていく。】


「賢明な判断だ、クソガキ親子。
 ここで俺に立ち向かったって、御前達には一片の勝ち目立ってない。」


【離脱した彼の背へとそう言って、その粒子のきらめきが消え行くまで、その姿を見送った。】
【彼が見逃したのは、何度でも言うが"慈悲"等では無い。彼は恐らく、Aurigaと世界との戦争に首を突っ込むのだろう。】
【――――戦争に、神への祈りは届かない。神の御加護は食い破られる。例えそれがどんなに強力な"邪神"であろうともだ。】
【人を[ピーーー]のは何時だって人間であり。其処に分不相応に神様が割り込めば、必然それは"圧殺"される。】


「次に会うのは神の手も届かん"戦争"だぜ、小僧ォ……!」


【そこは、全員が"武神"となると言っても過言ではないのかもしれない。】
【ハンス・バイエルは其処に立つ。その少年に現実を叩き付ける。戦争と言う激流に呑み込まれたまま、死んで行けと。】
【ただ、もしも。それを戦い抜いたのならば、勝ち抜いたのならば――――――――。】


「しかしそれでも、それは不可能じゃねぇかな。」


【その余りの若さに、新兵の自分を思い出して、らしくもない感傷に少しだけ浸っていた。】
【彼ほどバカみたいな夢を持っていなかったが、それでも、「国はオレが守る」と、過去のハンス・バイエルはそう言って憚らなかった。】
【今となっては歪み切ってしまったその願望。彼もそんな風に歪んでしまうのかと、そう考えると、ふと寂しくなる。】

【数多の死骸を後にして、紫煙を燻らせハンス・バイエルは歩み去った。】

/絡み、ありがとうございました!!
130 :名無しの少女 ◆jFQ4DgCvho :2014/01/03(金) 23:24:43.70 ID:2G7n/pKR0
>>121

(まだ、やれる)

【足の負傷は確かだが、足を使わずとも糸で建物の間を飛んで追う事はできるだろう】
【無理を押して、少年を追おうとする】
【が】

『はい、ストップ』

【路地裏から、青年の声が聞こえた】
【少女についている「お守り」の青年の声だ】
【暗闇の中に溶けるように立っている】

「…また、「はい、ストップ」?…いいかげん、うんざりなんだけど」

【少女はまだ少年から目を逸らさず、声だけを青年に向ける】
【戦闘中のようなピリピリとした殺気があたりを包む】
【青年はそれに怯む事なく、言葉を並べていく】


『うんざりなのはこっちさ。僕だって、君が鼻歌を歌いながら勝てるのならば止めたりはしない』
『それに最近特に目立つ深追いに、命を顧みない戦い方』
『博士は、いやもしかしたら君も、命を顧みず目的を達成する事を良しとしているのかもしれないけど、僕は違う』
『君に死なれたら困るんだよ。でも、今の「弱い兵器」でいてもらっても困る』
『だからこうして、「お守り」をしているのさ』『さあ帰るよ、これは強制だ』

【青年は、強い口調で少女に反論の余地を与えなかった】
【逃げ去って行く少年を見つめたまま、少女は黙り込む】

「………………………わかった」

【少年の姿が視界から消えた頃、少女はようやく口を開き、頷いた】
【少女はこの青年の事が嫌いだった】
【それでも、従わねばならない理由がある】
【少女は少年に踵を向け、軽く足を引きずりながら路地裏の闇に消えた】


/ずいぶんと遅れて本当に失礼しました、お返しします
131 :杜柱鳴海&??? ◆8dLN4yuK8Y [sage saga]:2014/01/04(土) 00:35:57.90 ID:qVbK45QIo
>>129
「次に――総て、返す!」
【生まれて初めて目にした倒すべき敵の言葉を背に、鳴海は歯を食い縛った。】

【既に翠に戻った光の粒子の噴射に、透明な滴が二、三混じる。】

【それは生まれて初めて覚えた『悔しい』という感情であり、感情が上滑りするだけだった魂に新たに色付いた感情。】

【魂を貪る混沌の糧にしかならないと知りながらも、傾き始めた魂の天秤を止められなかった。】

「ハンス・バイエル――――」
【悔しさの中で、自身を打ちのめした相手の事を考える。】

【何があって、ああなったのか。彼の過去に何があったのか、推測は出来ても自身が知る術はない。】

【或いは“眼”なら視る事も出来るのかもしれないが、過去も今も、その力は明らかに手に余っていた。】

「俺は――、俺も、絶対に諦めない。」
【不可能だと、気持ち悪いと皆が指差す幻影を粒子と共に振り払いながら、改めて決意を固め――意識を手放した。】

【諦めなかった結果が、あの男の姿なのだと理解しながら――】


【白紙世界の外側で混沌は嗤う。】

《0[v]/|/!@[V]!/|/!(_)[v]...》
【さして珍しくもない二つの玩具を。身の内に融ける副王を。】

【焼き尽くして。圧殺して。その程度でどうにか出来ると認識されている己を。】

【“たった一柱だけが存在する鏖殺の宇宙”を垂れ流し続ける脱け殻の王を――ただ。嗤う。】

《aあ――、漸/<(_)、夢/|/0外]ー[<ー...》
【そうして、圧殺されうる己が顕現する日も近い――。】

【幼き魂は混沌に喰い千切られながら、未だ羽化することはなく。】
/絡み、ありがとうございました。
/飛び飛びで申し訳ありません
132 :エヌオー ◆jnVXyq7weY [sage]:2014/01/04(土) 16:22:53.83 ID:aOMSsJW1o
>>130
助かった……のか?

【少女からの追撃はない】
【ただただそのことに安堵し路地裏で壁にもたれかかる】

くそ……もっと力が、力があればよ……

【時刻を見る、そろそろ襲撃の開始時間だ】
【大型発電施設の防衛、それが今のAurigaの任務】

行くか、多分あいつらとは敵対するんだろうがな

【大切な人を想う心を今は閉じ込める】
【唯aurigaの一構成員として任務を果たす】
【義理も忠誠心何もないが今ここで裏切り者として殺されるわけにはいかない】

……"グレイプニル"

【詠んだのは切り札の偽界武装】
【漆黒の鎖と生成した闇を足場に空を翔ける】

さぁて……あばよ嬢ちゃん、全部終わったら[ピーーー]気で相手してやる

【夜の闇に溶け込むように少年は消えていった】


/遅くなりましたが〆させていただきます
/お疲れ様でした、楽しかったですありがとうございました!
133 :ハンス・バイエル ◆sHFOqrvn3g [sage]:2014/01/04(土) 19:55:55.57 ID:G0By27s9o
【某日。】

【大西洋に位置する大規模海上発電施設、『コロニー・ユーピテル』。】
【その制圧部隊の総司令官に任命されたのは、AUriga前線戦闘最高指揮官"ヤークト"Hans Bayer直轄部隊。】
【『逆鉤十字』武装親衛隊残党軍ハンス・バイエル中隊所属分隊指導者Wolfgang Ansorge。】

【この男の手法は極めて残虐の一言に尽きる。】

【彼はAurigaの中でも選りすぐりの"怨念の権化"を掻き集め、それにより攻略部隊を編成した。】
【そして『コロニー・ユーピテル』の防衛の為に置かれていた国際連合軍を、そして職員ら非戦闘員を全て掻き集め、総勢八百余名全員を殺害。】
【死体の眼球と臓物を全て抉り抜き、残された死体を串刺しにして屋上のヘリポートに並べて、宛ら森の様な光景を描き出した。】
【更に臓物と眼球は、殺害した一人一人の身元を調べ上げてその家族たちへと送り付けた。】
【遺族は絶望し。同胞の余りにも惨たらしい死に、多数は激怒し、多数が―――――――恐怖した。】


「我。我の怨。喰。い締meろ。」


【米国のチャンネルの放送一つをジャックし、彼はそう一言だけ言って、通信は完全に遮断された。】
【これにより、Aurigaの狂気は全世界へと響き渡る事になる。】

【憤怒した国連軍は文字通り"全国"へと呼びかけ、奪還部隊を編制。連合軍総司令官は米国海軍少将。そして連なるのは各国から集められた精鋭部隊。】
【その中にはAurigaによる襲撃で先ず最初に大規模で、強力な痛手を与えられた日本国の自衛隊や、傭兵部隊やブラックシールドも存在していた。】
【国連はこの連合軍に"Spear of justice"と命名。これからの戦いは、Aurigaの宣戦布告より初めての世界からの"反撃"である。】
【先のAurigaの凶行も併せれば必然、彼等の士気は高まる。】


「これは紛れも無い"悪"である。」


【連合軍総司令官はそう宣言した。】

【国際連合が攻略部隊の編成を行う最中、『コロニー・ユーピテル』にはAuriga側の防衛部隊等が到着していた。】
【Hans Bayerの指示とハンス・バイエル中隊所属上級中隊指導者Elli-Tea Haapalainenの指揮により、其処に無数の魔導兵器が持ち込まれた。】
【魔導防壁から始まる防衛兵器が続々と設置。その他迎撃の準備が行われ、数日で其処はAuriga側の要塞と化した。】

【そして今、大西洋上に、国連軍艦隊が到着する。Auriga側の一撃によって、戦闘は開始された。】
【閃光と、爆音、それに呑み込まれて沈む行く無数の艦船達の裏で、国連軍の切り札はゆっくりとその悪の巣へと着岸した。】

【本当の決戦は、これより幕を開ける。】
134 :防衛側エヌオー 襲撃側フィア・ブラドル&蒼乃空 ◆jnVXyq7weY [sage]:2014/01/04(土) 20:08:53.57 ID:yFqS0VYIo
【串刺し死体の森と化したヘリポート】
【そこに佇むのは闇に溶け込むような漆黒の出で立ちの少年が一人】
【仮面で顔を隠しその上からフードを被り手はグローブを嵌め肌は頬から口元以外露出させない】

………………………………………………

【死体を眺めてはそれに触れフラフラと歩く】

あー……できれば誰も来なきゃいいんだがなぁ……

【軽く呟き眼科を見下ろす】
【見えるのは通常兵器と能力者の衝突】
【だがそんなもの所詮は囮、本命は別にあることくらい理解している】

来て欲しくはないが、来るなら来いよ……正義の味方よぉ!

【退屈そうに小さな黒い鎖を弄びその時を待つ】
【もうじき、その時は来るのだろうが】
135 :如月 博斗(終波) ◆eMrllmlJ0A [sage]:2014/01/04(土) 20:15:04.78 ID:M6K1+1lh0
【第三棟・大集会場】
【未だ生臭さが漂うその空間に、総勢十数名の人影が確認出来る】

...チッ...待ち伏せは性に合わねえんだが...

【一人の男が刀を構えて、部屋の中央に佇んでいる】
【異様なその風貌を彩っているのは、無数の返り血の痕跡】
【血に濡れた刀を地面に突き刺し、すぐに新しい刀を作り上げる】

【恐らく、入った瞬間目に入るのはたった一人だろう】
【他の数十人もの人間は身を隠しているのだ】

言いか?俺が合図をしたら左右から一気に畳み掛けろ、先ずは頭数を減らせ、能力者だろうと何だろうと不意打ちは効果的だ

【そう言って、侵入者が来るであろう扉を正面に、男は刀を構える】

良いか?どれだけ被害を出しても構わねえ、誰が怪我しようと関係ねぇ、侵入者に恋をしようと、叩き斬れ、撃ち抜け、炙り殺せ!

【その男の瞳には、一種の狂気と呼べる何かが走っていた】
136 :ヴォルフガング・アンゾルゲ ◆sHFOqrvn3g [saga]:2014/01/04(土) 20:15:36.63 ID:G0By27s9o
【第一棟。中央電算室一回。】

【迷路のように張り巡らされた箱の隙間を縫う様に、其処には真っ赤なカーペットが敷き詰められていた。】
【そしてその中央、積み重なった国連軍の無惨な死体の上に鎮座するのは、この発電施設の制圧を指揮した男、ヴォルフガング。】
【長く伸びた、腰まである金髪は、元はきっと美しかったのだろうが、今では見る影も無い程に痛み切っており。】
【端正だった顔は、両目は見開いて血走り、肌には幾つのも縫合痕が縦断する、醜悪な姿へと完全に変質しきってしまっている。】


「来。い。国。連。我。々の怨念wo。受。けきれるか。」


【壊れた機械の様な、奇怪な喋りと共に、男は水音と共に立ち上がった――――――そう。】
【此処には赤いカーペットなど存在しない。在るのは、鮮血、鮮血、鮮血、鮮血。無節操に撒き散らされた人血が足下を埋める。】
【その中には、人の皮膚等々の部位が時に見え隠れし。最早其処は、人類を支える"主神の御坐"とは到底つかない姿に変貌していた。】


「皆。殺しにしteやる。」


【奇怪な男の声には、それには何人もの怨霊の恨みつらみが詰め込まれている様に錯覚しそうな程に恨みつらみが注ぎ込まれ。】
【それだけでは無い。この第一棟のフロア全体の空気は、異様なまでに"重たい"。】
【足を踏み入れた者は皆、そう感じるだろう。その中で男は、ただ佇んで次の鏖殺を心待ちにしていた。】
137 :黄泉津 狭霧 ◆awHRzQ0C/g [sage]:2014/01/04(土) 20:22:57.10 ID:U1yYaYwAO
>>134

「悪いな、正義の味方ではなくて」

【カツンと、ヘリポートに靴音が響き一人の男が現れる】

【赤いスーツに身を包んだ壮年の男、首には紅色金剛石の飾りが下げられ、遠く炎上する艦隊の灯りを浴びて怪しく光っている】

【男の名は黄泉津 狭霧、本来であれば『防衛』側であっても可笑しくないAUrigaに協力する会社の社長でもある】


「最近、監視がキツくてな……ポーズ上でも貴様等とは敵対せねばならん」

【轟音と共にまた一隻、艦が沈む】

「まぁお前たちが張り切ってアレを沈めてくれれば此方も儲け物だ、新しい艦を買いに来るからな」


【そう言って、死の商人は味方の死を笑って視ていた】
138 :シオン ◆HYSWExFg7U [sage]:2014/01/04(土) 20:27:24.47 ID:pY8QQ6Fio
うーーーみーーーはーーーひろいーーーなーーーおおきーいーなーー!!!


【冷たい波が船着場に打ちつけられ、繋留されたボートが大きく揺れる。】

【そんな船着場に腰掛けて、大声で歌う一人の少女。】
【いやもう少女って歳でもないんだけど。】

【訳の分からない場所へ連れてこられて多少の不安があったが、やはり海を見ると落ち着く。】
【野生の本能だろうか。それとも、喪ったモノ達が還ったことの追憶だろうか。】
【今は、そんな事はどうでもいい。】


…よっし。

―――――っすぅ…

【立ち上がって大きく息を吸い込む、そして】

海がああああああああ!海が俺を呼んでいるうううううううう!!!!
やぁぁぁぁっほぉぉぉぉぉぉー!!!モルディブの皆さーん!!聞こえますかああああああああああ!!!

【海に向かって大声で叫ぶ。声は強い波と風の音に掻き消されてしまう。】

…ふぅ。

準備運動、おしまい!



…暇だな。

暇の方がいいんだけどね。うん。


【そんな事を呟きながら、海を眺める。】
【まだ見ぬ脅威を、遥か海の彼方へ見たような気がした。】

139 :防衛側エヌオー 襲撃側フィア・ブラドル&蒼乃空 ◆jnVXyq7weY [sage]:2014/01/04(土) 20:32:25.36 ID:yFqS0VYIo
>>137
【目の前に現れたのは自分は良く知る顔】

黄泉津 狭霧……

【普段から上層部とよろしくやっている武器商人】
【そして彼自身も能力者ということくらいは知っている】

別にいいんじゃねぇの?
極論下っ端にゃ関係ないレベルの話なんでよくは知らねぇけどよ

【目上の相手ではあるが敬語など使わない】
【"監視"されているとは言っていた以上ちょっとした配慮だ】


へいへい、張り切って沈めますよ
ま、沈めてんのは俺じゃねーですけど

【弄んでいた鎖を空高く放り投げる】
【そしてそれを目の前でキャッチすると】

んじゃ、始めますか?[ピーーー]気で

【最終確認をして男と対峙した】
140 :霜月 流 ◆eMrllmlJ0A [sage]:2014/01/04(土) 20:35:09.11 ID:M6K1+1lh0
>>136
【巨大な棟を正面に、少女は通信機を取り出し、告げる】

皆さん、準備は良いですか?これから侵入するエリアは、既に一度、国連軍が侵攻、殲滅されて居ます
いつ、銃弾が貫き、いつ、刀に切り落とされても不思議ではありません
ですが、恐れることはありません!我らは!誇り高き盾なのです!私達がやらねばならないのです!

【片手に電気刀、片手マシンガンを手に取ると、耳が張り裂けそうな程の声で叫ぶ】

ーーー突撃!!ーーー

【総勢40名程の隊が、少女を中心に突撃、入口を突破すると、迷路の様な棟に侵攻する】

警戒は怠らないでください、それにしても...これは...

【肌に感じる空気の重みと、周囲の鮮血に見たされた風景は、もはや狂気を感じる程だ】

....ッ!

【少女の視界に写ったのは、死体の上に鎮座している人影】

止まって下さい...作戦通り、前衛にα、後衛にβ、遊撃に私とδが付きます

ご武運を...GO!

【少女の叫びと共に、10人程が男の前に立ちはだかり、バズーカ、狙撃銃、マシンガンなどを構える】
【そしてその後ろにも、やはり10人程が銃器を構えていた】

大人しく降伏してくれれば楽なのにね!

【そんな声が聞こえるのは、ジェットパックを装着している少女と総勢20人程の部下】
【男の前に写るであろう人間は皆、blackshieldの文字が刻まれた黒い防護服を着ている】

さぁ!始めますよ!

【そんな声と共に、下にいる20人程の持つ銃が火を吹いた】
141 :防衛側エヌオー 襲撃側フィア・ブラドル&蒼乃空 ◆jnVXyq7weY [sage]:2014/01/04(土) 20:46:52.41 ID:yFqS0VYIo
>>138
「準備OK?」
うん、大丈夫

【戦闘の起きている側とは対照的に平穏そのものの海】
【だが海中には潜水艇、その中で二人の少女が待機する】

ーーー行ってきな嬢ちゃん!
ーーー俺らに勝利のプレゼント頼むぜ?

【隊員の声に後押しされさらに小型の射出艇に乗り込み】

「フィア・ブラドル、出る!」
蒼乃空、行ってきます!

【船着場へと二人の少女が射出され】
【海中から突如の奇襲をかける】

「空は何時も通りバックアップを!」
了解!攪乱をお願いね!

【眼下に見えたのは少女一人】
【それめがけ漆黒の服を纏う少女、フィアが突撃】
【対となり純白の服と翼を持つ少女、空は空中で弓を構える】


「"偽界武装"になってからの初陣……楽しませてくれる?」
"偽界武装"アルテミス!

【戦力としては二対一のぶんこちらが優勢と見える】
【能力者相手で油断こそできはしないが】
142 :黄泉津 狭霧 ◆awHRzQ0C/g :2014/01/04(土) 20:49:15.95 ID:U1yYaYwAO
>>139

「真界 アメノオハバリ」

【狭霧が紅色金剛石の飾りを握りしめ『コール』する】
【一瞬の突風と共にその身は反り血の滴る黒い鎧に包まれ手には黒刀が下げられている】

【その刃で徐に串刺しの死体を斬り付ける】
【『むしゃり』と、そんな擬音と共にその肉が刃の軌跡に沿って抉れた】

【本の少し体積を増した刀を構え彼が駆け出す】
143 :ヴォルフガング・アンゾルゲ ◆sHFOqrvn3g [saga]:2014/01/04(土) 20:56:11.82 ID:G0By27s9o
【男の前に現れたのは"誇り高き盾"だった。】
【そして彼等が相対するのは、"誇りを棄てた鋼鉄の騎士"―――――並びに。】


「浅。はka也。黒。い盾共。」


【構えられた何十もの殺人の道具を前にして、男は瞬き一つせずに見開いたまま、彼等へとゆっくりと歩み寄った。】
【其の手の中に握っているのは、旧世代のボルトアクション式小銃に、刺突用のスパイク状の血塗れの銃剣が取り付けられた物。】
【身に着けているのは『逆鉤十字』の軍装であり、火が噴けば容易く紙の様に消えてしまう体一つでありながら。】
【一欠けらも、恐れる事無く。】


「征。kuぞ。戦。友よ。み。na、地の獄へ。」


【然し、それらが火を噴く瞬間。男の縫合痕の向こう側から、彼等は何かに覗き込まれているような錯覚を持つはずだ。】
【そして引き金を引く瞬間に、とても冷たい"手"が、一斉にその手首を曲げて、銃口を別に向けようと謀る筈だ。】
【それだけではない。その手一つ一つが、"尋常ならざる怪力"を誇り、そのまま彼等の手首を粉砕してしまわんとするだろう。】
【更にその機を逃さないとばかりに、その機械の箱を飛び越えて、彼の持つ物とはまた別の銃剣付小銃を構えた兵が左右から十人ほど、現れる。】
【彼等は銃を撃つ事は"せず"、その銃剣を彼等の急所へと突き立てんと猛襲する。】
【その姿は程度の差こそあれ。例外なく彼、"ヴォルフガング"と似たような雰囲気を持っていた。】
【ヴォルフガング自身もまた、最も近かった兵士一人に向かって疾駆して、その手に持った小銃の銃剣で心臓を貫かんと迫った。】



「お。お。聞こえruか。黒。い盾共。我。らの怨恨。我。らの憎悪が。」



【―――――"鋼鉄の騎士の亡霊"達、だ。】
144 :ヴォルフガング・アンゾルゲ ◆sHFOqrvn3g [saga]:2014/01/04(土) 20:57:11.84 ID:G0By27s9o
/>>143>>140向けですっ!
145 :防衛側エヌオー 襲撃側フィア・ブラドル&蒼乃空 ◆jnVXyq7weY [sage]:2014/01/04(土) 21:09:57.43 ID:yFqS0VYIo
>>142
けっ……解答は行動でかよ

【軽く舌打ちをして少年も『コール』する】

"グレイプニル"!

【弄んでいた小さな鎖は一気にその本来の姿へと変貌する】
【光総てを飲み込んでしまいそうな漆黒の鎖は】

動きを止めなァ!

【少年の手から地面へ放たれ、男の足を絡め取らんと足元から現れる】

真界対真界……なかなか面白そうじゃねぇかぁ!

【ニヤリと笑って少年も男めがけて駆け出す】
【空いた手には能力で生成した闇の剣を持って】
146 :奪還側 杜柱鳴海 ◆8dLN4yuK8Y [sage saga]:2014/01/04(土) 21:11:55.13 ID:qVbK45QIo
>>135
【右半身が翠の装甲に覆われた青年が、同色に発光する粒子を振り撒いて疾走する姿があった。】

「指揮はハンスか? ……糞、アイツ滅茶苦茶やりやがる――っ」
【既に高速船にて上陸した青年は、歯痒さと悔しさ。焦りと“もう一つの感情”に歯噛みする。】

【誰かに手を伸ばす以前に、自身の余裕すら確保できない。】
【証拠に共に行動していた味方とは、既に分断されてしまっていた。】

(粒子で作成した睡眠ガスをばら蒔いたが、それもいつまで持つか――)
【思考もそこそこに施設の扉が見えてきて――、勢いのままに扉をぶち破り、転がり込む。】

「――っ?!」
【映像で見せられた骸の森程ではないが、濃密な血臭に思わず息を呑んだ。】

【視界には臭いの源泉であろう返り血に塗れた男が、刀を構え、立っている。】
【明らかに纏っている空気が違う――不用意に男の領域に入れば、あらゆる意味で取り返しがつかなくなる。】

【辺りが視界にはいったのは、その次――隠れられそうな場所はないが、増援の危険性もある。楽観はしてられない。】

「アンタが――、ここの人達を殺ったのか? どうしてそんな事が出来た?」
【右腕から粒子を噴出し、腕に沿うように青年自身の身長ほどもある肉厚の翠の刃を形成し――。】

【男の領域を計るように、じりじりと摺り足で接近する。】
147 :襲撃:霜月 流 防衛:如月 博斗(終波) ◆eMrllmlJ0A [sage]:2014/01/04(土) 21:16:26.69 ID:M6K1+1lh0
>>143
盾には矛...矛盾、ね

【そんな呟きが耳に届く前に、一斉に銃が火を吹いた】
【...だが】

「いっづ...!何だよ!?これ!」
「あ...ぅ....あぁぁああああ!」

【全弾を撃ち込む事無く、銃は手放され、落ちて行く】

「あぁぁぁああ!やめろ!来るn...ギャアアアアア」

【それを見計らった様に突撃してくる10人ほどの兵士】

チッ...α、βはジェットパックで撤退!δはそれぞれレーザー銃を構えて敵を殲滅しろ!建物の被害など気にするな!


【下に居た隊員は、それぞれの銃を何とかしまって上に飛び立つが、一部はその動作を完了できていない】
【それにより、最もヴォルフガングに近かった隊員は、その心臓を貫かれ、言葉にならない叫びを上げながら散っていった】

δ!1〜10は右!それ以外は左だ!

【10人ずつに分かれた隊が地面に着地、レーザーで敵を狙う】
【それぞれ、軍人など目ではないではない筋力、兵器の扱いを持っている】

やはり...能力者か...

【少女は狙撃銃を構えて、狙撃の準備に入る】
148 :シオン ◆HYSWExFg7U [sage]:2014/01/04(土) 21:20:07.90 ID:pY8QQ6Fio
>>141

おわぁっ!?出たァ!

【海面から出た二つの影に驚愕する。】

敵襲ぅぅぅ!!!
ジィーザッス!?なぁんて日だァ!

【テンションが上がって思わず叫んでしまった。】
【まあ、相手はそんなこと気にしないだろうが。】

ミサイルか?!ロケット?!んん…

【影を凝視する。それがやがて二人の人間だと分かる。】
【侵入者が二人。手薄なこの場所にやってくるとは、困った困った。】

はぁ…

一人や二人なら、何とかなるかね…

【そう呟いた少女の背中から、太い鰭が飛び出し、肌が鱗のように変化していく。】
【やがて少女は、不気味なマーマンの様な特異な姿に変わった。】


何処の誰だか知らないが、かかってこいやァーッ!!

【八卦掌の様な独特の構えで、飛んでくる二人を迎え撃とうとする。】
149 :黄泉津 狭霧 ◆awHRzQ0C/g :2014/01/04(土) 21:22:01.95 ID:U1yYaYwAO
>>145

「あまり無駄口を利くな、舌を噛んで死ぬ無様を曝したくはあるまい」

【鎖で足を止められるとその場で手近な死体を黒刀で突き刺す】
【死体はみるみる黒く染まり刀に取り込まれていく】

【やがて人間一人を取り込み膨れ上がった刃を振るえば液状金属の刃が鞭のようにしなりエヌオーに迫る】

【その液状金属はこの黒刀を構成するもの、肉を喰い増える死の金属である】
150 :襲撃:霜月 流 防衛:如月 博斗(終波) ◆eMrllmlJ0A [sage]:2014/01/04(土) 21:26:50.76 ID:M6K1+1lh0
>>146
【扉をぶち破って入って来たのは、何故か見覚え「だけ」ある青年】

あれ?どっかで会ったっけなぁ...まぁ良い、一人か...仲間が居るはずだが...

まぁいい、お前何処に増援居るんだろうと思ったろ?
俺が殺った?その答えは...ここだ
ででこい!

【上に指を向けると、如月の後上方から、天井を突き破って数十人の兵士とも呼ぶべき人間が出てくる】
【共通点は、全員黒い服装というくらいか】

「どうする?こいつ20対1で行くのか?」

いや、仲間が絶対に何処かに居るんだろう
探し出して、お前らで潰せ

「了解、んじゃ、ご武運を〜」

【それだけ言うと、如月を残してその場から離脱する様に如月の後ろ側の扉から出て行こうとする】

殺ったのは俺もだが、あいつらが主力だ、俺は温存したいんでね、体力
てか、どっかで会った気がするなぁ...恐らく表っ側の俺何だろうが...
151 :襲撃:霜月 流 防衛:如月 博斗(終波) ◆eMrllmlJ0A [sage]:2014/01/04(土) 21:26:59.97 ID:M6K1+1lh0
>>146
【扉をぶち破って入って来たのは、何故か見覚え「だけ」ある青年】

あれ?どっかで会ったっけなぁ...まぁ良い、一人か...仲間が居るはずだが...

まぁいい、お前何処に増援居るんだろうと思ったろ?
俺が殺った?その答えは...ここだ
ででこい!

【上に指を向けると、如月の後上方から、天井を突き破って数十人の兵士とも呼ぶべき人間が出てくる】
【共通点は、全員黒い服装というくらいか】

「どうする?こいつ20対1で行くのか?」

いや、仲間が絶対に何処かに居るんだろう
探し出して、お前らで潰せ

「了解、んじゃ、ご武運を〜」

【それだけ言うと、如月を残してその場から離脱する様に如月の後ろ側の扉から出て行こうとする】

殺ったのは俺もだが、あいつらが主力だ、俺は温存したいんでね、体力
てか、どっかで会った気がするなぁ...恐らく表っ側の俺何だろうが...
152 :襲撃:霜月 流 防衛:如月 博斗(終波) ◆eMrllmlJ0A [sage]:2014/01/04(土) 21:27:38.64 ID:M6K1+1lh0
>>150>>151
//連投すんません
153 :そのかた防衛側エヌオー 襲撃側フィア・ブラドル&蒼乃空 ◆jnVXyq7weY [sage]:2014/01/04(土) 21:41:41.00 ID:Hv8glPKWo
>>148
「ああ、ミサイルやロケットの方が良かったの?」
[フィアちゃんだと洒落になってないけどね…]

【空はつがえた矢をまずは一射、変化した少女目掛けて放つ】

バンカーバスター転送、5inロケット弾転送、ASM転送!

【対極的にフィアが放つのは現代兵器の数々】
【雨あられとなって船着場を襲い、一瞬でその景観を変貌させてしまう】

「海が主戦場…と見えるだけだけど、貴女に空中戦ができて?」
[やること非道だね、私もあまり人のこと言えないけれど]
「ともかく、下に行くから援護お願い」
[了解!というか最初その予定だったんじゃ…]

【長刀を片手にフィアが着地し、土煙の中で相対する少女の影を探した】
154 :そのかた防衛側エヌオー 襲撃側フィア・ブラドル&蒼乃空 ◆jnVXyq7weY [sage]:2014/01/04(土) 21:46:14.28 ID:Hv8glPKWo
>>149
そりゃそうだ、だがそう簡単に死にゃしねぇよっと!

【男が振るった液状金属を飛んで躱す】
【それはさっきまで自分がいた場所の背後にあった杭】
【それに突き刺さった死体を喰らい尽くしてなおも成長する】

はっ、逃げりゃ逃げるったけ不利ってかァ?

【剣を振るい、足元を鎖で取られ隙のできた男へ空中から迫れば】

せーめて、腕の一本や二本無くなってねぇと国は不審がるかもなぁ?

【真界を振るった腕めがけて振り下ろした】
155 :ヴォルフガング・アンゾルゲ ◆sHFOqrvn3g [saga]:2014/01/04(土) 21:49:01.70 ID:G0By27s9o
>>147

「能。力naどでは無い。」

【ズルリッ、と銃剣を引き抜いて、ヴォルフガングは其の言葉を否定した。】
【能力では断じてないと男は否定する。そう、正確に区分すれば、それは"異能"では無く"魔術"の内に入るのだ。】
【だが、ヴォルフガングが言うのはそんな事では無い。もっともっと、根本的な物。】



「こ。reは我々の怨念。無。念に殺され。た。我。が同胞。」



【そう、それは怨霊だ。それも世に並々ならぬ怨念を抱いた、強力なそれだ。】
【戦争と言うのは、絶対に死者を出す。それは必然であり、その無数の死者は仕方のない物として葬られてしまう。】
【だが。その一部を抜き出しただけで、"これ"なのだ。】
【七十年間の怨霊。一人の媒介が現れた時、それは"魔術"をすら捻じ曲げて、"呪術"としてこの世に仇成す物として顕現する。】


『ォォォォォオオオオ!!!!!Totet!!!Totet!!!!!!!(殺せ!!!殺せぇ!!!!!!!)』


【そしてその兵士達は、圧倒的な"殺意"を放ち、機械の箱の上に逃げ込んだ彼等へと短機関銃を掃射した。】
【ブラックシールドは"通常の"軍人を上回る錬度を持った部隊だ。】
【だが、彼等には。先ず一つに黒魔術による身体強化。次に七十年前より戦い続けた圧倒的な戦争の経験、そして何より。】
【味方―――――同じハンス・バイエル中隊の中ですら、恐れられたと言う、その余りにも大き過ぎる"憎悪"。】
【それが、彼等の何にも勝る原動力だ。】
【撃ちこまれたレーザーに、然し急所を撃ち抜かれていない物は、そんな物何の障害にもならないと短機関銃をばら撒き続ける。】
【そして更に伏せられていた兵が加勢に加わり、その弾幕と憎悪の渦はより厚い物となる。】


「こ。れga。我。々だ、現代人共。世。界の犬め。」


【そして男は、少女を睨み付けた。そして男の全身の縫合痕から、また何かが覗き込み出した。】
【足下より、無数の白い手が現れる。血に塗れた手、子供の物から女性の物、男の物まで一緒くたになった、白い手が。】
【彼女の手を握り締め、足を握り締め、その動きを止めんと掴み掛る。】



「鏖。殺。鏖。殺だ。鏖。だ。」



【そしてヴォルフガングは駆け出した。その速さは、人間の枠を逸しかけている、リミッターが外れているとすら思われる速さだった。】
【狙うのは少女の心臓……では無い。彼女の頭部、もっと言えば、"目"だ。】
【そしてそのスパイク状の刺突型銃剣は―――――仮に掠り傷一つだろうと、謎の激痛を斬られた者に与える。】
【無論、毒など塗られていない。それもまた、"怨念の一つ"。】


【男の身体に敵軍の手によって突き刺され、三年間抜かれなかった物だ。】
156 :黄泉津 狭霧 ◆awHRzQ0C/g [sage]:2014/01/04(土) 21:59:49.77 ID:U1yYaYwAO
>>154

「雑兵の首では不足か?」

【降り下ろされる剣に対して延びきった腕を引くことを諦め、もう片方自由な左腕に銃を構え撃ち込む】

【カスタムを繰り返され口径の拡張と弾倉の換装が成されたその拳銃はハンドガンというよりはハンドキャノンとでも言おうか】
157 :シオン ◆HYSWExFg7U [sage]:2014/01/04(土) 22:03:25.19 ID:pY8QQ6Fio
>>153
やれやれ…まいったな

【集中放火で粉々に吹き飛ぶ船着場。】
【ボートが吹き飛び、水飛沫が噴き上がる。】


危ない危ない、退避!

【爆発に紛れて海中へダイブする。】
【銀色の海面に降り注いでくる無数の破片が美しくも見える。】

(ダメージは最小限に…と)

【飛んできた矢が左胸に突き刺さっていたが、どうだっていい。】

…ぶはぁ、よっこいせ

【轟音が止んだ後、水面から顔を出す。】
【煙が立ち込め、瓦礫が散らばるそれは戦場の様相だった。】

【なんとか形を留めている場所を見つけ海から上がる。】


…あくまでも目的は防衛。退却のカードだけは最後にとっておきましょうか

【突き立てられた矢を引き抜く。多少痛むがさほどではない。】

しかし二対一か…おまけに飛び道具持ちで飛べるとか、無理ゲーっしょぉ…

【しかし、侵入者を迎え撃たなければならない。】

【少女は落胆しながらも、降りて来た人間の前に立ちふさがった。】

さあ、来い!
158 :襲撃:霜月 流 防衛:如月 博斗(終波) ◆eMrllmlJ0A [sage]:2014/01/04(土) 22:09:36.33 ID:M6K1+1lh0
>>155
そうですか、まぁ、私達にとっては異能でも何でも構いませんけどね、纏めるなら不思議な力って事で

【はぁ、と溜息を吐きスコープから目を外す】

負傷者というかαβは下がってて、私達で行く

怨念ねぇ...悪霊ですか?あなた方、成仏するならお寺にでも、どうぞ

(あの武器は...世界大戦時の犠牲者かな?)

【狙撃銃を畳んでしまうと、盾を展開させ、叫ぶ】

αβ!盾を展開!電磁シールドを直結させて!

【言うや否や、上に飛び立った15人程の隊員は、それぞれの盾を結合させて巨大な壁を作る】
【この指令は、要は戦闘の「勘」による物だが...】

やっぱり、ね

【下からばら撒かれる銃弾を

来るよ!δは致命傷を当てるまでレーザーをうち続けて!αβは直結盾の後ろから援護!

【言ってる間も、δの方は少しづつ負傷者が出ている様だった】
【そして、上にある壁の上から、10丁程の狙撃銃が見え、それぞれがレーザーを敵兵に向けて発射する】

例え悪霊でも何でも、倒せる事に変わりない!総力戦です!行きますよ!

【こちらに来る流れ弾を盾で防ぎつつ、刀を構える】

...ッ...手!?

【迫り来る手を切り飛ばしつつ後退、ヴォルフガングを見る】

やっぱりね!隊長同士じゃなきゃ!

【迫り来る人外的スピードのダッシュに臆する事無く、動きを見る】

(狙いは...頭部...何処らへん....?...目か!)

【戦闘経験に物を言わせ、敵の刃を刀で受け流す】

やっぱり来るわね!...ッ...?

【隣を掠めて行った刀は、果てしない恐怖を凝縮した様な雰囲気を出している】

(当たったら...ヤバい!)

反撃ぃ!

【刀をそのまま返し、後ろに跳びつつヴォルフガングの心臓を貫こうと電気の刃が迫る】
【異常なスピードの所以は、手に取り付けられたブースターの力だ】
159 :襲撃側 杜柱鳴海 ◆8dLN4yuK8Y [sage saga]:2014/01/04(土) 22:10:52.72 ID:qVbK45QIo
>>151
【言い当てられたことに内心驚き、天井を突き破って降りてくる黒服の集団に思わず目を剥く。】

【目算二十人――数だけを相手にするのは初めての事ではないが、防衛の厚さから、相当の力が注がれているのは理解できる。】

【つまり、それは、数に質が伴っている証明でもあった。】

【どう相手取るかと思考を巡らせたその時――、】

『いや、仲間が絶対に何処かに居るんだろう
 探し出して、お前らで潰せ』

【心臓が跳ね上がる。】
【ただでさえ敵だらけの場なのだ――、はぐれて迷惑をかけている以上。これ以上は迷惑は掛けられない。】

「……待てよ。
 戦場ではぐれるような間抜けをさっさと全員で袋叩きにして
 それから探す方が、圧倒的に効率が良いぞ?」
【俯瞰めいた――それこそ、魂の底から嘲けるような笑みを浮かべて】
【右掌を出口扉の上方へと向け、大砲のような球体に圧縮した粒子を弾丸のように発射される――】

【砲弾は着弾と共に爆発を起こし、瓦解した天井が出口を塞ぐだろう。】

【足止めにしては強引だが、それぐらいはやらなければ足を止めることすら出来ない――と、感じていた。】

【また、爆発を起こした砲弾は粒子へと還り、翠に煌めきながら辺りに漂い始める。】

「……さあな。
 アンタに会った覚えはない。
 身体を殆ど機械化してる“掌”って名前の知り合いならいるが――」
【背後の着弾を確かめることなく床板を爆ぜる勢いで蹴り、血塗れの男へと一気に距離を詰めようとする。】

(チンタラ喋ってちゃ目の前のこいつは兎も角、後ろの奴等の時間は稼げない。)
【風を切るその速さは正に人外もかくやという速度だが――、青年は何故か悪寒を感じていた。】

「少なくとも、アンタと俺に接点はない――!」
【距離を詰められたのならば。右腕の翠の刃にて、真っ直ぐ縦に両断しようとする。】
160 :防衛側エヌオー 襲撃側フィア・ブラドル&蒼乃空 ◆jnVXyq7weY [sage]:2014/01/04(土) 22:11:05.75 ID:Hv8glPKWo
>>156
―――っ

【男の足首を捉えた鎖を開放し、自分の背後へと伸ばす】
【一気に男と少年の距離は離され、弾丸をすんでのところで回避する】

さぁ?判断はお偉方がするもんだろ?

【悪びれる様子もなくヘラヘラと言い放ち】

ま、こっちも似たようなもんだしなぁ…アンタ[ピーーー]と俺の首飛びそうだし

【鎖で遊びながら少年は笑い】

んじゃ次行ってみっかぁ!

【両の袖口から鎖が一本、また一本と増える】
【両袖から射出される鎖は杭を捉えて右へ左へ変幻自在の動きを見せ】

その当たったら死ぬ…というか致命傷レベルのそれなんとかなんねぇ?
不用意にあたって死ぬのやなんだけ……ど!

【今度は男の左側からの攻撃】
【今度は闇を装備することはなく、男へ接近する速度そのままで蹴りを放った】
161 :防衛側エヌオー 襲撃側フィア・ブラドル&蒼乃空 ◆jnVXyq7weY [sage]:2014/01/04(土) 22:18:55.74 ID:Hv8glPKWo
>>157
「あくまで戦場はゲーム、それも"恐怖心"が基準の」
「そして私は駒、ゲームを盛り上げるための1ピース」

【立ちふさがる少女に拳を構え睨みつける】

「じゃあ、遠慮なく!」

【初手は一気に距離を詰めての左ジャブ】
【風切り音とともに放たれる拳は人のそれとは比べ物にならない】

[相変わらず凄いよねぇ…私は特に戦闘特化じゃないから言えるんだけど]
[でもあの娘とはなんか友達になれそうな気はするんだよねぇ]

【眼下の戦闘を見下ろして、矢を構えたまま空はつぶやく】
【何時も変わらぬ平和思考、長所でもあるが短所でもある】

[っと、いけないいけない。今はまず任務に集中っと]

【そんな妄想を振り払って再び戦闘を見守る】
【とはいえ接近戦に割り込めるほど技術がないせいで矢は撃てないのだが】
162 :襲撃:霜月 流 防衛:如月 博斗(終波) ◆eMrllmlJ0A [sage]:2014/01/04(土) 22:26:37.10 ID:M6K1+1lh0
>>159
【鳴海の声を聞いた瞬間、出て行こうとした人員が留まって、告げる】

「戦場で逸れる様な雑魚に構ってる暇なんざ早々ねぇんだ、つまり、1人で十分」
「まぁ、念の為にその1人はうちのトップなんだがな」
いや、俺アウリガの人員じゃねえからな?

【それだけ言い終えると、やはり後ろの数十人は扉から出て行こうとする】
【...が、そこに妨害の様に爆発が起こる】

...妨害のつもりか?

【しかし、吹っ飛んだ瓦礫は下に落ちる事無く、周囲に漂う】

「お仲間が全滅するか見つからなけりゃ戻ってきてやんよ、じゃあな」

【扉の向こうに姿を消す】

んじゃ、こっちはこっちで始めるか...

【コキッと首を鳴らし、腰を落とす】

...掌?あぁ、あいつね、あいつ良いよな〜、俺も引き分けたし

【一瞬、別人の様に明るく喋り出すが、すぐに戻る】

...だ、そうだ。俺の表曰くな

【迫り来る青年に対し、刀を抜くーーと言っても元々は存在しなかったので創り出すと言った方が正しいが】

そうか、なら、良い

【刀で刃を受け流すと、その刀身が赤く光り出し、膨大な熱を発する】

《熱刃》
163 :黄泉津 狭霧 ◆awHRzQ0C/g :2014/01/04(土) 22:27:34.33 ID:U1yYaYwAO
>>160

「ならハンドキャノンの衝撃で気絶したふりでもしていろ、真界で受ければ死にはしまい」

【無茶苦茶を平然と言ってのける】
【と言っても彼にはこれが最大の譲歩だ、真界の性能は持ち主の精神とその武装の兼ね合わせで決まる】
【そのどちらもが今の彼には如何ともし難いものなのだ】

【そして発言の通りにハンドキャノンを数発、牽制するように撃ち込む】
【一方で有り余る死体を無秩序に喰らった黒刀はその体積をもて余しつつあるようにも見えた、少なくとも刀の体裁は保たれてはいない】
164 :防衛側エヌオー 襲撃側フィア・ブラドル&蒼乃空 ◆jnVXyq7weY [sage]:2014/01/04(土) 22:37:02.78 ID:Hv8glPKWo
>>163
【弾丸を鎖の盾を作りだし受け止める】
【衝撃までは殺しきれはしないため大きく吹き飛んでから着地する】

ぎゃ〜や〜ら〜れ〜た〜

【そして気のないそんなセリフを言って明らかにわざと倒れる気はないとアピールしてみせる】

そもそも何でそんな扱いきれてねぇんだよ、その真界
相性悪けりゃ適合しないからいいとしてどんだけ精神歪んでんだ?

【少し前まで刀であったはずの男の真界を見やる】
【もはやそれは刀とは言えず大剣、いや極大剣に近い】

もしくは本能的に拒絶してるかなのかねぇ?武器や戦場ってのにさ

【総てを喰らい尽くす刀身に気をつけつつ男の周囲を廻る】
【ともかくは攻め手に欠ける、何より当たれば即死の真界の存在が大きい一手をためらわせていた】
165 :ヴォルフガング・アンゾルゲ ◆sHFOqrvn3g [saga]:2014/01/04(土) 22:40:17.39 ID:G0By27s9o
>>158
『パンツァーファウストだ!パンツァーファウストを使え!』

『殺せ!殺せぇ!!現代人を殺せ!国連軍を殺せ!殺せぇ!!!!』

【連結されたシールドを見るや否や、誰か一人がそう叫ぶ。そしてまた誰か一人の手によって、発煙筒が投げつけられる。】
【その言葉と共に、対戦車擲弾筒を持ち込んだ男が一人。そしてそれの盾になるように、短機関銃を握った男が前に立つ。】
【立ち昇る煙の中、その巨大なコンピューターに考慮する訳でも無く、その並べられた盾の、その下。】
【足場とされた箱型の機械へと、対戦車用擲弾を発射する。仮に彼等の殺傷に失敗しようとも、足場を崩されれば致命的。】
【蟻の群れの中に、虫の死骸を放り込むが如く。】
【幾人もの人間が殺害されながらも、パンツァーファウストの引き金を引いた。】


【刃は受け流された。ヴォルフガングは血走った眼で、少女の目を睨み付ける。】
【ヴォルフガングは敵の動きを読み取る事に長ける。筋肉の動き、視線の動き、そして何処に殺気が集中するか。】
【其の身体は刃の到来位置を予測して、逸らされたが―――――しかし感情に入れていない要素が一つあった。】
【その肩を刃が貫いたのだ。勘定には入っていない、想定外の力の出所によって。】

【だが、ヴォルフガングその痛みに身動ぎ一つどころか、視線一つ逸らさずに、少女を睨み付けたままだった。】
【そして、其の縫合痕の向こう側から、何かが睨み付ける。】


「小。娘。」


【今度は背後からではない。目前より出現した白い腕が、彼女の首目掛けて伸ばされたのだ。】
【そしてヴォルフガング自身は、突き刺さった刀の刃を握り締める事で、"その刃を抜かすまいと"していた。】



「隊。長の業を。戦場の。業を。知らぬようだ。」



【ヴォルフガングの背後。無数の……本当に無数の悪霊、怨霊の数々が、彼女を睨み付けている事だろう。】
【彼が背負う怨念の数々。この世を怨みながら死んでいった幾つもの魂を、ヴォルフガングは背負い、そして呼応し、原動力としていた。】

【そして、残った右手に握った小銃の銃剣を突き刺すべく、それを振るった。】
166 :襲撃:霜月 流 防衛:如月 博斗(終波) ◆eMrllmlJ0A [sage]:2014/01/04(土) 22:57:17.07 ID:M6K1+1lh0
>>165
「狂気...だな...」

【誰かが一人、そう呟いた】

...!足場が崩されるぞ!αβはコンピュータの後ろに飛べ!

【了解!という声と共に榴弾が命中する前にコンピュータを盾に飛び退く】
【瞬間、一際大きな爆発音と共にコンピュータが爆散、中の回路が剥き出しどころか崩壊していく】

「なんっつー破壊力だよ...」

【コンピュータの上から複数の手榴弾が投げ込まれて行く】


【軌道は逸れたものの、刃はしっかりと入った...筈だが】

(身じろぎ一つしない!?どういう神経してるの!?)

痛みを感じないの?...なっ...

【急に出現した手を刀で切り落とそうとするが、刃が抜けない】

....!抜けない...いや、掴まれてる!?

【瞬間、刀から手を離し後ろに下がって回避】

(どんだけ居るのよ...でも、もう仕方ない...こいつを...潰す!)

【小銃の銃剣が当たる直前に、手元から盾を取り出し、刃を防ぐ】

どんだけ居るのよ!

【右手で盾を構えて、左手で突撃銃を構え、盾の下から引き金を引く】
167 :黄泉津 狭霧 ◆awHRzQ0C/g [sage]:2014/01/04(土) 22:59:39.43 ID:U1yYaYwAO
>>164

【ほんの一瞬、金属の海が波打ち白と黒に明滅する】

【それは男の精神の揺れの様で】

【束を取り落とし、その右腕で胸を掻く】

「叫ぶのだ、腕が」

「疼くのだ、疵口が」

「疼きと共に叫ぶのだ」

【見えざる腕が叫ぶのだ】

【争イノ総テヲ駆逐セヨと】


「嗚呼、ならばもう争えないほど死に絶えてしまえば良い、争いの果てに己の愚を悔いれば良い!」


【男が腕を振るえばそれに呼応して黒い波が墜ちたヘリの一基を飲み込む】
【くぐもった声と同時に件の監視だろうか、一人の男が飲み込まれた】

「わたしは おまえも しんで しまえば いいと おもっている」

【既に、黒い波も、反り血の鎧もない、ハンドキャノンだけを左手に持ち、右腕をだらりと垂らして佇んでいる】
168 :防衛側エヌオー 襲撃側フィア・ブラドル&蒼乃空 ◆jnVXyq7weY [sage]:2014/01/04(土) 23:10:53.25 ID:Hv8glPKWo
>>167
なぁんだ、テメェも俺の同類か

【半ば豹変したとでも言うべきか男が自身の心情を吐露する】
【それに少年は自分もそうだと同意する】

俺もそうさ、全て総て消え去ればいいって思ってる……
ただ違うのは、俺は誰かの為そうしたいってことか

【恐らく暴走しているのであろう真界と男】
【仮に適当に戦闘を切り上げ放置すればこの施設一帯に多大な被害が出るのだろう】
【それだけならば少年にとっては本懐ではあるが……】

(アイツ等もいる以上は…止めるしかないよなぁ?)

なら、殺しに来いよ。今はテメェを止めるぜ?
流石にここら一体を巻き込んでの大破壊はまだ本望じゃねぇんでなぁ!

【相対するは死と破壊を撒き散らし総てを喰らう真界】
【自分は総てを捕縛し捉えて逃さない真界】

クックク……ヤベェなァ?武者震いが止まらねぇぜェ?

【頭の中で攻略パターンを組み上げる】
【どんな状況でも対応できるよう最悪のパターンを想定して動き出す】

【初手は―――男自身の捕縛だ】
169 :襲撃側 杜柱鳴海 ◆8dLN4yuK8Y [sage saga]:2014/01/04(土) 23:13:19.25 ID:qVbK45QIo
>>162
【黒服達の言葉を背に掛けられる言葉から、事態を把握する。】
【混沌を真似た凄みによる威圧も。出口の封鎖も失敗し、どういう事か粒子すら漂っていないらしい。】

【――起こす行動の何もかもが、空回りをしている。】

「糞ッ
 Aurigaでもないのに、どうしてこんな所に居るんだ。
 どうして協力なんかしてるんだ――?!」
【その事実に歯軋りを洩らし、同時に男がもたらした“創造”に、魂を掴まれた。】

【何処か懐かしく、狂おしく求めるもの――反応したのは自身か、身の内に巣食う混沌か。】

「しまっ」
【何にせよ、刃を流された瞬間の反応が完全に遅れたのは確か。】
【取れた筈の追撃も回避行動も許されず、赤熱する刀身の膨大な熱波に呑まれる。】

「が――、アア”ア”?!」
【瞬く間に衣服は炎上し、皮膚が喉が焼け爛れ、発声は不可能。】
【反射的に右半身の装甲に刻まれた溝から、砂粒程の粒子をジェット噴射して、熱範囲からの離脱を試みる。】

【それその場からの緊急離脱と、ダイヤモンドを切断するウォーターカッター類似を兼ねた一撃。】

【――ただし、噴射されているのはあくまでも“XENO粒子”。】

【形も不揃い。結び付く粒子により性質も変わるが故に、蒸発や液化するものもあれば、熱変化を無視し届きうるものもある。】


【仮に離脱できたのなら、鳴海はその勢いのまま壁へと叩き付けられ、骨は勿論、全身から血液をぶちまけるだろう。】
170 :ヴォルフガング・アンゾルゲ ◆sHFOqrvn3g [saga]:2014/01/04(土) 23:27:18.77 ID:G0By27s9o
>>166

「1。942年かra。1。943年にかけての。戦。争。」

【突き刺さった刀を、刃を掴んだまま引き抜いて、傍らへとそれを放り投げる。】
【その刃は傍らのコンピューターへと突き刺さり……其の手には、太い血管が鮮明に浮かび上がっていた。】

「我。々。『逆鉤十字』の。敗。北に終わっta戦争は。」

【其の言葉を聞いた兵士達の、其の手銃を握る手に凄まじいまでの力が籠められる。】
【バキ、バキと言う音がする。これは木製の銃のグリップに、凄まじいまでの力によって指がめり込んでいく音だった。】



「史。上。最。mo多くの。死。者。行。方不明者を。出した。」



【其の言葉と共に、黒衣の兵士達が、凄まじい雄叫びを上げ始めた。】
【そして数人の兵士が、投げ込まれた手榴弾、それを手に握る小銃に備え付けられた銃剣で"叩き斬ったのだ"。】
【凄まじい咆哮と共に、ある者は身を護る事も無く、ある者はブラックシールドの死体を盾に、ある者は徒手空拳で。】
【彼等へと群がっていく。無論、攻撃を加えれば斃れていく物も存在する、が。】
【それですら、最後の最後まで銃を握り締め、彼等へと向けて引き金を引き続けていたのだ。】


「そ。の数は200万を。遥。かに。超。えru。見。えるか。小。娘。」


【その世界最大の死者を出した戦争。その犠牲者によって、彼が率いる部隊は構成されており、彼自身もそれ一人だった。】
【怨念は。憎悪は何時しか膨らみ上がり、世界へと向けられ。戦場の狂気は昇華され、亡霊として】

【アサルトライフルの銃弾を物ともせずに、男はそのまま前進していった。】
【その身体を幾つもの銃弾が貫いていく物の、痛みに震える姿も、恐怖する姿も無く、眼前に少女を血走った眼で睨み続けているのだ。】
【鏖殺を求める。背負う亡霊が鏖殺を求める。死んでいった同胞が鏖殺を求める。そして何より自らの身体が、鏖殺を求める。】




「我々の怨念が。」



【そして目前の彼女に向けて、銃剣を振るう。】
171 :襲撃:霜月 流 防衛:如月 博斗(終波) ◆eMrllmlJ0A [sage]:2014/01/04(土) 23:31:17.90 ID:M6K1+1lh0
>>169
Aurigaでも無いのに...か...
そりゃあ、俺のストレス発散だ
因みに、これが終わった暁にゃあこの施設をまるごとぶっ壊す予定だ

【そんな無茶苦茶な事を言いながら、男は続ける】

俺は元々居ないんだよ、何処にもな、言わば「多重人格」、ストレスが集まって出来た人格だ
実際、元々の体はブラックシールドだかの隊長様の命の恩人らしいぜ?知らねえけど

【一度熱を発したその刃は、既に蒸発、跡形も無くなっていた】

まぁ、そんな所だ、って...!?

【急激に噴射された粒子は、運が良いのか悪いのか、一瞬だけ強烈な威力を出し、男の腕を一瞬にして持って行った】

う...ぐ...あぁぁああああ!

【苦痛に顔が歪むが、その場からは動かない】

...ぐ...表ならたいしたことねえのに...精神力が削られてらぁ...

【遠くを見ると、吹っ飛んで血を吹き出した青年が居た】

チッ...とど...め...を...!

【右手の先に熱を溜めると、空気がプラズマと化し、強烈な光を放つ】
【少しづつ光は大きくなっていく】
172 :黄泉津 狭霧 ◆awHRzQ0C/g :2014/01/04(土) 23:38:55.40 ID:U1yYaYwAO
>>168

「さぁ[ピーーー]、今[ピーーー]、すぐ[ピーーー]!」


【初手、真っ直ぐに向かいながらの残弾放出】

【その数4】

【一発毎に左腕の骨が、関節があり得ない音で軋むが、既にそのような痛みは感覚から削除されている】
173 :襲撃:霜月 流 防衛:如月 博斗(終波) ◆eMrllmlJ0A [sage]:2014/01/04(土) 23:45:55.32 ID:M6K1+1lh0
>>170
(1942年から1943年...その間の犠牲者...)

【その迫力は、そこらのホラー所ではない】

化け物...ですねぇ...皆!全力で逃げて!コンピュータを盾にして、出来るだけ早く!遠くに!

「え、何をする気ですか!?」
「良いから行くぞ!退け!」

【先程までの兵士達は皆、指示に従う様に撤退、棟を出て行こうとする】
【その間も犠牲者は出るが、それ以上に】

あぁ、見えるさ!だが、こっちが背負ってるのは、死者の怨念じゃねえ!生きた者の!70億人の希望だ!

【彼女が見せた鬼の如き怒号は、普段からは想像のつかない、怪物の声と類似していた】
【相手の銃剣を後ろに避け、続ける】

武装ディスチャージ(開放)!フルドライブ!

【瞬間、彼女が構えた狙撃銃に、先程の刀、そして着ている防具が変形、組み込まれて行く】
【一瞬にして出来上がった大砲とも呼ぶべき銃は、光を内側に溜めていく】

私一人で成仏してやんよ!お前の悪霊をな!
174 :防衛側エヌオー 襲撃側フィア・ブラドル&蒼乃空 ◆jnVXyq7weY [sage]:2014/01/04(土) 23:46:54.24 ID:Hv8glPKWo
>>172
狂っちまったか…いや、それともあれが本質なんだろうかねぇ?

【闇を生成、それを壁として弾丸を防ぐ】
【が、カスタムされたそのハンドキャノンの威力の前にあえなく壁は雲散霧消する】

残弾ゼロ、となれば接近戦が来る…か

【流石に二度同じ手は通用しないと踏んで鎖を杭伝いに真横に回り込ませ】

被害を抑えるためだ、容赦しろ

【両手足を狙って捕縛せんと鎖を向かわせる】
【仮に捕縛できたとすれば磔に、できなかった場合は大きな隙を晒すことになるだろう】
175 :ヴォルフガング・アンゾルゲ ◆sHFOqrvn3g [saga]:2014/01/05(日) 00:14:03.00 ID:fIuePZa5o
>>173
「追。撃だ。皆。殺しniする為に。我。々は。此。処に来た。」


【背を向けたブラックシールドに、ヴォルフガングは追撃の指示を下した。雄叫びを上げた彼等は、雄叫びを上げて突撃した。】
【その背に銃弾を、銃剣を、拳を突き立てて、彼等を皆殺しにせんと、怨念の塊が駆け出していく。】
【一人だって、逃しはしない。全員の首を、旗の下に掲げんと。】


「出。来はしnaい。」


【少女の言葉を。断じて。切り捨てた。】


「我。々no怨念は。全。世界を。皆。殺しにするまで。止。まらない。
 浅。過giる。小。娘が。」


【彼女の足下から、何十ともなる白い腕が現れる。首を、腕を、足を、握り潰すさんと、それが幾つも連なって襲い掛かる。】
【そして其の端で、その無数の白い腕が、逃げ遅れた何人かのブラックシールドの隊員の腕を、足を握り潰し、引き千切り、眼球に指を入れていた。】
【其処から皮を剥がされ―――――筆舌にし難い姿となって、血海の中へと叩き落とされた。】

【それに絡めとられれば、彼女もまたそうなると語っている。】

【ヴォルフガングは、一発の弾丸を取り出した。ただ普通の金属の筈なのに、けれど、その中では邪悪な何かが燻っているような。】
【そんな物を、ボルトアクション式小銃の中へとただ一発だけ、籠めた。】


「漆。黒no帽子に。髑。髏to飾り紐。今。日。人。々は。各地で見る。
 褐。色の前線が。行。進するのを。我。等。自。由の。最。終保護者。雄。々しく前衛に立ち。臆。病な殺戮ni抗して笑う。」


【ヴォルフガングは歌い出す。その声は遥か七十年前に憎悪と暴行によってズタズタに引き裂かれ、滅茶苦茶だった。】
【そして亡霊が合唱する。親衛隊の行進の歌を。遥か七十年も前の昔、少年の時代より歌い続けたその歌を。】


「我。等ha黒い小隊。ヴ。ァレリ。ヴ。ァレラ。我。等は。黒。い小隊だ。」


【そしてそれは撃ち出された。】
【その弾丸の特異性の一つとして、先ず"弾頭が撃ち落されない"という性質がある。】
【次に、それは――――――――――着弾した時点では傷を与えずに、その身体の内側から白い手が這い出てくるという性質。】
176 :黄泉津 狭霧 ◆awHRzQ0C/g :2014/01/05(日) 00:26:03.38 ID:5lzSkjoAO
>>174

【左手首を軽くスナップ、空の弾倉を排出し袖口に仕込んだマガジンを連結、発砲】

【閉じる鎖の輪の中を反動で左腕が飛び肉を削ぎ落としながら抜ける】
【続けてその照準を脚に合わせ発砲】

【真界が壊せないなら、自身の体を破壊して束縛を抜ける】

【狂気染みた発想で両足首を吹き飛ばすと脚の骨で体を支えることになる】

「があ゙ァァァァァァ」
【絶叫とも、咆哮ともつかぬ叫びをあげ最後、その右腕に照準を合わせ、何かを躊躇う】

【その一瞬で、右腕を拘束されたまま彼は宙吊りになった】

【鎖に引き絞られ服が破れればその腕が露になる】

【その腕は細く白い、女の腕だった】


【男は宙吊りのまま銃の照準をエヌオーに合わせる】
【その体勢は酷く不安定でまともに当たるとも思えない、ただ反動で身を痛めるのみ】
【それでも彼は引き金を引いた】
177 :襲撃側 杜柱鳴海 ◆8dLN4yuK8Y [sage saga]:2014/01/05(日) 00:29:09.93 ID:YMxc7pNCo
>>171
【――チク・タク】

          【――チク・タク】


【声は出ない。熱波は肺も焼いたのか、呼吸が出来ない。】 【――チク・タク】

【僅かに残った視力は、へし折れて飛び出した膝の骨とプラズマ光を映し出す。】 【――チク・タク】

【幸いなのは、既に痛みは無いという点。】 【――チク・タク】

【不幸なのは、相手の望みが理解できたにも関わらず、身体に入らないこと。】   【――チク・タク】

【最悪なのは、この鳴り止まない電子仕掛けの振り子の幻聴。】 【――チク・タク】

《code3:TICKTOCKMAN____type:Fac■■■ha■d's》
【溶けることなく原型を保っていた右腕から、電子音が鳴り響く――。】
【戦場に神への祈りは届かない。/燃え盛る三眼は嘲りの笑みを浮かべ、舞台へと降り立つ。】
【あの日。ハンスの瞳はそう語っていた。しかし、しかし、だ。/舞台へと降り立った混沌は、指揮棒を手に取った。】
【祈りもせず、向こうから這い寄る神には、どうすれば良いのだろう――?】

《魔導因子“境界”――起動》
【筆舌し難い色味を帯びた粒子が右半身から濁流の如く噴出し、瞬く間に集会場を覆い、天井の穴から外へと流出。】

【闇夜の空を、異界の色彩へと染め上げる。】

【この世に存在する色彩を全て、中途半端に掻き混ぜ、混ざらなければ、こんな色になるのだろうか――。】

「《答えてくれて、ありがとう。最後に、聞かせてくれ》」
【喉が焼けている筈の鳴海の声が響く。それは無機的でいて、感情の籠る矛盾した声。】

「《この世界に未練は――いや、生まれてきて、後悔はあるか?》」
【空を覆う程の粒子が充満する集会場は、視界の確保もままならない。】

【だが、それでも、説明できない感覚として、動かない鳴海の居場所は捉える事が出来る筈だ。】

【また、この粒子を体内に取り入れたものは、一定時間、爆発的に身体能力を上昇させる。】

【ただし、効果が切れると同時に意識不明となる諸刃の剣ではあるが――。】
【プラズマにより発生した熱による気流を利用すれば、まだ、防ぐのは間に合う。】
178 :襲撃:霜月 流 防衛:如月 博斗(終波) ◆eMrllmlJ0A [sage]:2014/01/05(日) 00:37:16.02 ID:uQtJdu7E0
>>175
逃げろ!一人でも多く!

【その場で少女は先のアサルトライフルを取り出し、追撃を仕掛ける者の方向に銃口を向け、引き金を引く】

そうか、じゃあ成仏じゃなく...

【フッと顔を上げると、そこには完全な無表情になった少女の姿があった】

ーーーーー「駆除」だーーーーー

【悲鳴を上げる隊員達を尻目に、下から這い寄る悪霊を、機械仕掛けの足で、燃やし、踏み潰し、跳ね除ける】

安心して逝ける様に、こっちも全力を出させて貰うよ

【射出された怨念の塊...否、銃弾を意に介する事無く、此方も銃を構える】

何もかも、蒸発しろ、天の果てまで、消え失せろ

【相手の弾丸と同じ射線上に、直径46cmのレーザーを射出】
【その熱量は、恐らく核爆弾に類似する】
【しかし、それでも相手の銃弾はこちらに迫って来るのだろう】
【だが、死ぬ覚悟は出来ている】
【銃弾を避けず、自身の右腕に撃ち込まれたのを感じる】

...あぁ、そういう事ね

【出現した白い腕を見て、何の迷いも無く、右腕を「切り捨てる」】

どうせ、こんな体じゃ、腕の1本や2本、大した価値も無いよ...

【溢れ出る鮮血を、機械で覆って止血しながら、呟く】

【目を瞑り、諦めを胸に、後ろに倒れる】
【全身を打つが、こうとなってはどうという事はない】
179 :防衛側エヌオー 襲撃側フィア・ブラドル&蒼乃空 ◆jnVXyq7weY [sage]:2014/01/05(日) 00:39:57.65 ID:pF7EqxR+o
>>176
………………テメェも

【狂った思想で自身の鎖から抜け出し】
【それでも右腕だけは傷つけることなく宙吊りになった男】
【その腕を、男のものではない誰が女性の腕を見て少年は呟く】

テメェも女の為……いや、多分そうやってテメェが腕をつけているってことは…………死んでるのか
戦場で、若しくは巻き込まれて死んだ、故に世界を破滅させようってか

【痛々しい男の姿と心を垣間見た気がして思わず目を逸らす】
【それでも、そんな状況になってなお抵抗する男の放つ弾丸が体をかすめていく】
【大きく溜息をついて少年は男へ向き直り】

やりにくすぎんだろ……テメェがウチの組織の協力者であることを差し引いてもなぁ?

【これ以上銃を撃たないよう、抵抗しないよう】
【何よりも彼の体を傷つけないよう少年は無数の鎖を男へ放つ】

頼むからよ、この戦闘が終わるまで黙っててくれ……

【狙うは拘束、男を簀巻き状に絡めとって行動不能にするつもりだ】
【微かな同類の匂いに当てられらしくもない情をかける】
【それが吉と出るか凶と出るかは男しだいだろう】
180 :黄泉津 狭霧 ◆awHRzQ0C/g :2014/01/05(日) 00:52:10.40 ID:5lzSkjoAO
>>179

「はじめは『そう』だったのかもしれない」

【同じ犠牲を出さないために犠牲を以て世界を変えると言う矛盾/鎖に被われ視界が閉じていく】

「だが既に『そう』ではないのだ」

【そんなものは既に建前に過ぎず、残ったのは/血が足りないのか意識が閉じていく】

「復讐するは我に在り」

【お前だってそうだろう?/やがて、世界が鎖された】
181 :襲撃:霜月 流 防衛:如月 博斗(終波) ◆eMrllmlJ0A [sage]:2014/01/05(日) 00:52:32.46 ID:uQtJdu7E0
>>177
じゃあな、ラストだ

【プラズマ光が限界に達し、それを倒れこむ鳴海に向ける】
【ーーーしかしーーー】
【謎の粒子が彼の右半身から大量に放出される】
【粒子を能力で跳ね除け、目を顰める】

...?どういうことだ?

【何故か、体に微妙な違和感を感じる】
【体が自分から離れて行く様な、謎の感覚】

...まぁいい、答えてやろう、それはーー?

【声が途中で途切れる】

...それは、Noだ

【言い直し、プラズマを構える】
【だが、発射が出来ない】

クソッ...何故だ...?

【右手が動かない】

おい、どうしたってんだよ?何で動かない?何故だ...?

【困惑した表情を出しながら、別の声が響き渡る】

《オマエノカラダダトオモウナヨ!!!》

【その声は、目の前の青年の声でも、自分の声でも無い、「元の自分」の声だ】
【そして、その声が聞こえた瞬間、鳴海の体が、なくなった左半身が、謎の光に覆われているだろう】
182 :ヴォルフガング・アンゾルゲ ◆sHFOqrvn3g [saga]:2014/01/05(日) 01:07:04.99 ID:fIuePZa5o
>>178
【その閃光は男の半身を持って行った。だが、ヴォルフガングの息の根は止まらない。】
【失われた右腕の断面は、然し焼き切られた為に出血をすることは無く、だから―――――男は立ち上がったのだ。】
【隔壁に空いた穴からは月光が降り注ぐ。亡霊を背負った男は、骨董品の銃剣を手に、止めを刺さんと立ち向かう。】
【火傷で顔の右半分がぐしゃぐしゃになった顔は、ピクリとも動く事は無く、依然として血走った眼を見開いて。】


「重。miが。違。う」


【一歩。一歩。軍靴の音と、亡霊の叫びと共に、彼女へと歩み寄る。】
【血走った眼で。血管の浮かんだ腕で。復讐と怨念を原動力とした彼は、皆殺しの一つにせんと歩み寄っていった。】

「黒。い盾共。小。娘。軽。過ぎru。」

【立ち止まる。彼女の顔を覗き込むその瞳は、何一つ変わらない。瞬きの気配も見せない、見開かれた眼。】
【怨念と怨恨が形を成した様な。殺意の塊だった。】



「   鏖   。   殺   だ   。」



【そう言って、ヴォルフガングはその小銃を突き刺さんと振り被り―――――その腕を、握る者がいた。】
【凛と通る女性の声。彼の手を握っていたのは、同じ国旗の腕章を身に着けた、黒い軍装の女だった。】

「ハ。ーパ。ライネン。中。尉。何。故?」

「軍曹、これ以上動いたら死ぬよ、多分。今、君は死ぬべきじゃないだろ?
 この娘の処分は僕に任せて―――――さ。大尉も、君を殺したくないんだ。」


【彼女は腰に備えられたロングソードを引き抜いて、倒れ伏した彼女の首元へとそれを突きつけた。】
【刀身をゆっくりと顎に押し当てようとし。触れればその刃からは、酷く冷たい殺意の気がその柔肌へと伝わっていくことだろう。】

「君の部隊は強い……必ず敵を皆殺しにして帰る。君が死んだら、その亡霊は。
 無念の儘、雲散霧消する事になる。」

【ヴォルフガングは、暫く無言で。血走った眼で彼女を見ていたが、やがて。】
【古びた小銃を握り締めて、ゆっくりと展開された転送魔術の陣の中へと入り込んでいき、やがてその姿は消えていった。】
【その瞬間に。その場にあった余りにも重過ぎる空気が、一瞬で緩和し。割り込んできた彼女もまた、深く溜め息をついた。】


「ふーっ。やっぱりヴォルフガングは怖いなー。大尉が"俺達の怨念其の物"って言うのもよく分かるよ。
 ねぇ、君もそう思わない?」


【そしてそれを突きつけたまま、倒れ込んだ彼女に向けてそう尋ねた。】
183 :襲撃:霜月 流 防衛:如月 博斗(終波) ◆eMrllmlJ0A [sage]:2014/01/05(日) 01:18:29.71 ID:uQtJdu7E0
>>182
...やっぱ、人間じゃなくて悪霊なんだよね...

【あれで死なないと言うのは、ヒトとしてはあり得ない】
【そこで、何かが聞こえた気がした】

(女の人の声...誰だろ、やっぱ...戦没者かな?)

(...さて)

【目を瞑ったまま、考える】
【銃はさっきのでオーバーヒート】
【アサルトライフルは弾切れ】
【聞こえた女の声に、ゆっくりと返答する】

えぇ...そうね...だから、思うのよ
ああいう化け物は、一人で関わる物じゃないって...

【あった、最後の望み】

本当、嫌になっちゃう...ね!

【言葉を言い切ると同時に、足のブースターに点火、目を開き、蹴り上げるように跳躍】
【空中でグローブを装着し、女を睨む】

まだ、死んでは居ないのよ?
184 :襲撃側 杜柱鳴海 ◆8dLN4yuK8Y [sage saga]:2014/01/05(日) 01:33:16.83 ID:YMxc7pNCo
>>181
【左半身が光に包まれ、その光の上から極彩色の甲殻に覆われ――集会場の天井が消し飛んだ。】

【理屈としては至極単純明快にして、しかし、明らかに常軌を逸した原因――】

【天井がなくなった事により粒子が薄れ、まず現れたのは振り上げられた右腕。】
【ただし、今までの右腕ではなく。今なお放出し続ける粒子が集合した、天にも届く巨大な刃そのもの。】

【刃は、色彩こそ尋常ならざるものがあるものの、その形状は断頭台の刃に酷似していた。】

【――“ただ、右腕を振り上げた。”】

【そして、振り上げられた処刑刀の先にいるのは、如月終波に他ならない。】

「《――良かった。》」
【胸元に蠢く文字盤から、鳴海の声が溢れる。】

「《そして、ありがとう。君だけは、助けるから――》」
【今、この刃は境界線を断ち切る刃。】
【なればこそ、今、表に出ている“終波だけ”を処断せんと、刃が振り下ろされた。】

【速度は亜音速に近いにも関わらず、刃はその巨体故に不気味なほどゆっくりと落ちていくような錯覚に陥るだろう。】

【風を。空間を。天に、地に召す魂を。ありとあらゆる“境界線”を全身で引き裂いて、刃は如月へと――。】
185 :防衛側エヌオー 襲撃側フィア・ブラドル&蒼乃空 ◆jnVXyq7weY [sage]:2014/01/05(日) 01:35:55.14 ID:pF7EqxR+o
>>180
悪いが、俺とお前とじゃあ根底にあるものが違うよ
テメェは既に"亡くした"俺はこれから先がある

【男との唯一の違い、それは守るべきもの、守りたいものがまだ生きているということ】

知ってるよ、只々復讐したいんだろ?それについては俺も同じだ
だがな、多分俺の目指すところは………お前よりも悲惨かもしれねぇよ

【なんとか簀巻き状にすることはできた……のだろうか】
【少なくとも一瞬で動くような気力は既に残っていないと信じたい】

―――エヌオーだ、襲撃者…もとい黄泉津 狭霧とのマッチポンプを完了
先方が暴走しかかったんで捕縛してる、あと救護班を回してくれ。かなりの大怪我だ
待てよ!俺がやったわけじゃねぇよ!ああ、後国連の方に返さなきゃいけねぇから手当は最小限でな

【救護班の手配をして男を絡め取る鎖を若干緩める】

まずは休んでくれ、後は……ゆっくり破壊することについて考えな

【自分が言えた義理でもないが少年はそう言葉をかける】
【男に届いているかどうかなど分かりはしないのだが】
186 :エッリ=テア・ハーパライネン ◆sHFOqrvn3g [saga]:2014/01/05(日) 01:38:50.09 ID:fIuePZa5o
>>183
「腕が無いのに、よくやるよ。」

【ブースターを吹かし、身体を起こした彼女に「うわっ」と声を上げて、一歩其処から身体を引かせた。】
【左手が頬をカリカリと掻き乍ら、残念そうな顔をするその姿は。】
【先の怨念の塊と同じ軍装を着ていながら、全く別の。何処か能天気と言う印象すら与えかねない程だった?】

「折角、僕は君に可能性を与えようと思ったのに……。
 君みたいな可愛い子を殺すのは、本当に忍びないからね。でも……そんなに元気なら、少し痛めつけるかな。」

【転送魔術。彼女の身体を魔方陣が通り抜けると、彼女の身体の各部に外骨格が装着されていた。】
【全身に備えられているのは、無数のジェットブースター。左腕に握られているのは、セミオートシェットガン。】
【右手に握ったロングソードを肩に載せて、裏の無い笑みを見せた。】
【否、裏の無い……と言うよりは、何も考えていない、とでも言うのが正しいだろうか。】


「AIE、メッサーシュミット……機動戦闘は僕の十八番何だ。
 元気な女の子は大好きだけど…。」


【そう言うと、試し斬りとばかりに床へと剣を叩き付けた。】
【その剣は高周波の振動によって溶断する様な武器では無い。世界にただ一つとか、そんな物でも断じてない。】
【量産品でありながら―――――それはバターの様に、床を易々と切り裂いて見せたのだ。】


「簡単にやれると思わないでよ?一応、僕はナンバー2なんだから。」


【そう言って、その剣の切っ先を彼女へと突き刺した。】
【先の彼が暗ならば。彼女の雰囲気は明だろう。だが、それでも、だ。】


「それよりも、もう一度聞くけどさ。大人しくする気、無いの?」


【剣先から放たれる殺意は、並々ならぬものがある。】
187 :襲撃:霜月 流 防衛:如月 博斗(終波) ◆eMrllmlJ0A [sage]:2014/01/05(日) 01:47:40.75 ID:uQtJdu7E0
>>184
...ッ...なんであいつに手を貸すんだ!

【自分の中の自分に問いかけるが、返事は無い】

...何なんだよ...全くよ...

【巨大な刃に目を疑いつつも、左手の再生に掛かる】
【漸く開放された右腕を振り上る】

っざけんなあああああ!

【プラズマを刃に向けて打つが、もはやそんな物が効果を出す訳無い】

...やめろ...やめろ!俺を斬るな!やっと出来たんだ!やめ...

【絶望に満ちた顔を出しつつも、雰囲気はむしろ喜びを感じさせている】
【そしてゆっくりと落ちてくる処刑の刃に、どうする事も出来ぬまま、その”人格”が消滅した】
【物理的に一度引き裂かれた胴体は、しかし、全くの無傷で】
【しかし、その色合いは、元の如月に戻っていた】
《終オワリに来たる波の如く、その心を黒に染めん》
【謎の声が聞こえたかと思うと、次に現れたのは、穏やかで、先程とは正反対も良いところな雰囲気を醸し出した青年だった】

ーーーありがとうーーー

【そう一言告げて、軽く微笑む】
188 :黄泉津 狭霧 ◆awHRzQ0C/g [sage]:2014/01/05(日) 01:56:37.47 ID:5lzSkjoAO
>>185
【後日】
【監視者の証言もなく、黄泉津 狭霧とAurigaとのマッチポンプは明るみに出るでもなくその自傷痕を名誉の負傷として発表される】
【尚彼の戦闘によりヘリポートに晒し者にされた遺体は総て消失、世界はこれをAurigaの所業とし徹底して糾弾することになる】

【一方で狭霧は国連、その他国家に納入する兵器群の更なる値下げを宣言】
【兵器分野においてのみヒュージ・ジェネレーションズと双璧を成す地位を確立する】

【これの意味する真実を民間は未だ知らない】
189 :襲撃:霜月 流 防衛:如月 博斗(終波) ◆eMrllmlJ0A [sage]:2014/01/05(日) 01:58:03.70 ID:uQtJdu7E0
>>186
案の定、自分で切り落としちゃったものでね

【着地して、女を見やる】

なーんか、変な感じねぇ...よくわかんない
まぁ、元気かって言われると微妙だけどね?と言うか、さっきのが捨て身の神風特攻だと思わないでよ?

【変身した彼女を見て、ある種の関心と、期待を覚える】

あら?軌道戦闘は一応出来るのよ?部隊のトップ舐めないでね

【左手のグローブを握りしめ、ニコッと笑う】

私、本当は歩けないのよ?それなのにこの機械は私に脚を創った

現代技術って凄いよねー...あと、一度死んだ身なので死ぬのは慣れててさぁ

【何故かさっきまでとは違う雰囲気に包まれている】

ま、話しててもしょうがないわよね

【左手一本で狙撃銃を構えると、相手の刀と同様、正面に構える】
190 :襲撃側 杜柱鳴海 ◆8dLN4yuK8Y [sage saga]:2014/01/05(日) 02:11:38.04 ID:YMxc7pNCo
>>187
「《……今は、御休み。》」
【人格を切り裂いた処刑の刃は。噴出していた粒子は、役目を終え、諸とも砕け散る。】

【風に乗り、夜空へと舞う欠片達は星屑のようでもあった。】

「《これが、殺人、か……重いな》」
【人格とはいえ滅した事実を噛み締め、残っている壁を背にその場に経たりこむ。】


「《いや、出来る人なら皆やってる。
 御礼を言われるような事じゃない――。
 いや、違うか。
 助けさせてくれて、ありがとう》」
【何気に初めてかもしれない御礼の言葉に、場所を忘れ。内心照れて。】

【――が、それも一瞬の事。】

【遅れて脳裏を過った謎の声と味方の安否により、現実に引き戻される。】

「《そうだ。味方が――とっ!
  不吉な声が聞こえたが、身体は、心は大丈夫か?》」
【手を壁につきながら、ふらりと立ち上がり、如月へと訊ねる。】
191 :防衛側エヌオー 襲撃側フィア・ブラドル&蒼乃空 ◆jnVXyq7weY [sage]:2014/01/05(日) 02:13:05.16 ID:pF7EqxR+o
>>188
【世界情勢がまた一つ塗り変わったそんな中】
【Auriga本部でこそこそ動く影があった】

おいそこの、ちょっとした頼みあるんだがよ。お前黄泉津の会社に顔効くだろ?
んでよ、こいつ黄泉津に渡してくれねぇか?なに、怪しいもんじゃねぇさ
この前のマッチポンプで大怪我させた侘びみたいなもんだって言ってくれ

【エヌオーが部下に渡したのは一人の少女の資料】
【名はフィア・ブラドル、通常兵器を無尽蔵に転送する能力の持ち主】

コイツ使って武器供給源ならねぇか聞いてみてくれよ
別にどうでもいいって言われたら資料だけおいて逃げてこい

【軽く笑って部下を黄泉津の会社へ送り出す】
【だがその目は笑ってはおらず】

なんというか……哀しいやつだよな、俺もテメェも……

【そう、呟くのだった】



―――『コロニー・ユーピテル』攻防戦:主神の御坐
                        第四棟 ヘリポート戦闘報告―――
                       
          Auriga防衛成功、国連軍撤退


/お疲れ様でした、途中寝落ちしかけて申し訳なかったです
/後なんかよくわかんないロールなって済みませんでした!
192 :襲撃:霜月 流 防衛:如月 博斗(終波) ◆eMrllmlJ0A [sage]:2014/01/05(日) 02:21:03.73 ID:uQtJdu7E0
>>190
...まぁ、そういうなら、どう致しまして、だな

【また軽く笑い、ハッと現実に帰る】

あぁ、そうだった、お前らの仲間がなぁ...うーん...まぁ、後であいつら探して滅しておこう、跡形も無く
...ん?...いや、今の所大丈夫だ、問題ない

【苦笑すると、付け足す】

俺の多重人格は、一度消滅しても、多分また出てくるんだよなぁ...まぁ、それが何年後か、何十年後かは分からないが...

【髪を掻き回すと、その瞬間に後ろの扉が音を上げた】

「すいません、あいつら何処にも居ないんっすけど...あれ?なんか髪の色変わってません?」

あぁ、気にすんな、それより、こっち来い

【20人程の兵士を、こちらに呼び寄せる】
【そして、それと同時に鳴海の耳元で音が鳴るだろう】

『どうする?こいつら、消す?』
193 :エッリ=テア・ハーパライネン ◆sHFOqrvn3g [saga]:2014/01/05(日) 02:25:35.54 ID:fIuePZa5o
>>189
「―――――知ってるよ?」

【くひひ、と彼女は楽しそうに笑ってそう言った。】


「君を殺したのはヨハネス=アンカー・ラインハルト君。ロングコートの男の子さ。愛用のボーチャードピストルで君を撃ったんだ。
 隣で見ていたのはハンス・バイエル大尉。銀髪のタバコ好きなおっさんさ。
 君以外は皆殺しにしたけど、面白かったから生かして返してあげた。大尉が言ってたよ、笑いながらね。」


【あの日。ハンス・バイエルが街の一画を皆殺しにし、連れ出してきた最後の一人の少女。】
【頭を撃ち貫かれながら、蘇生した少女。その話はハンス・バイエルに、面白おかしく話されていた。】
【……だが、知ってるよ、と言うのは少し間違いだった。実際は、彼女の言葉で漸く、思い出したのだから。】


「でもまぁ、やっぱりいいかな。君は生きてても。軍曹と戦って生きてるんだから、その資格がある。
 そうそう、君の部隊は撤退に成功したよ。あのヴォルフガング小隊を相手に、よく逃げ切れたね、感心したよ。」

【「後は海上部隊の追撃から逃げるだけさ」と付け加えて、彼女にそんな事を言った。】
【"君は逃げるといい"。暗に彼女はそう言っていた。勿論、特に深い思惑がある訳では無い。ただ単に、そう"思った"からそうさせた。】
【彼女は、中尉と言う待遇でありながら前線の指揮官を任せられることが少ない……その、ハンス・バイエル以上の気分屋気質の性で。】
【インカムがノイズを吐き出し。その後に続く言葉に、彼女は耳を傾けて。】

『は、ハーパライネン中尉!貴女は一体今どこに!?』

「僕の帰りが待ちきれないのかな、ハンナ曹長?モテる女は辛いね。すぐ戻るよ、待っててね。」

『死んでください。』

「死んだらここの指揮は誰が執るのさ。」

【ヘラヘラと軽口を叩きながら、先程の殺意の面影も無く笑った後。】
【トンットンッと後方へと軽く跳ねる事で、開けられた大穴を背にして、彼女へとはにかみながら小さく手を振った。】


「それじゃあね、フロイライン。戦場にいるなら、また会う事もあるかもね。」


【そう言ってウインクして、開けられた大穴から身を踊り出すと、ブースター噴かして何処かへと消えてしまった。】
【……すぐに、残されたヴォルフガングの部隊が此処に戻ってくるだろう。逃げ去るならば、早急にした方がいい。】

【一先ず―――――この第一棟の戦闘は、幕を降ろす。】
194 :襲撃:霜月 流 防衛:如月 博斗(終波) ◆eMrllmlJ0A [sage]:2014/01/05(日) 02:36:18.32 ID:uQtJdu7E0
>>193
あっらら〜、じゃあ思い出しちゃうね♪

【割りと軽い受け答えだが、それが出来るのはいつまでか】

私の直属ですから、自慢の部下ですよ?私も手助けはしましたが

...そうですね、まぁ、貴方はどうやら味方から引っ張りだこな様なので、お仲間の所に行ってあげては?

【残念そうに首を振るが、別段追ったりはしない】

今度は決着、ね?

【口の端を吊り上げ、笑みを作る】

じゃ、お言葉に甘えて...

【足のブースターを点火すると、先ほどのレーザーで開けた壁の穴から脱出する】

...はぁ...疲れた...

【やっと肩の荷を降ろせると思いつつ、部隊に合流するのだろう】
195 :襲撃側 杜柱鳴海 ◆8dLN4yuK8Y [sage saga]:2014/01/05(日) 02:41:24.35 ID:YMxc7pNCo
>>192
「《ストレスの化身と言っていたしな。
  ストレスの根源を除去しない限りは、また生えるか……》」
【一人納得したように、頷く。】
【場合によっては、再び終波とぶつかる可能性があるのやもしれない。】

【唐突に鳴った音に、しかし、唐突な異音。幻聴には慣れたもので、静かに首を振り。】

「《気絶二十名注文御願いします――ちょっと、試したいことがあるので》」
【そう小さく呟く鳴海の口元には、深く、深く、冷たい笑み。】
【何十日も不眠不休の間違った方向性のボランティア活動の後、仮眠を取り出撃。】
【それも延々と否定され続けてきたのだから、ストレスが貯まっていない方がおかしかった。】

「《大丈夫。ちょっと異世界交流するだけだから……》」
【そう意味深に呟く鳴海の腕には銀色の――】
【尚、ここで引き渡した場合。作戦中は確実に戻ってこれない事を明記しておく。】
196 :襲撃:霜月 流 防衛:如月 博斗(終波) ◆eMrllmlJ0A [sage]:2014/01/05(日) 02:48:08.09 ID:uQtJdu7E0
>>195
『オッケー、把握』

【そう答えるーーー?と、呼び寄せた20人の脳が圧迫、血流がせき止められ、ものの数秒で気絶した】

「う...ぐっあ...あ....ガクッ」

『気絶20名入りましたー』
『巻き込まないでね?』

【そう言って、青年は能力で気絶者を鳴海の前に放り出すと、逃げるように天井に張り付く】
197 :襲撃側 杜柱鳴海 ◆8dLN4yuK8Y [sage saga]:2014/01/05(日) 03:16:03.23 ID:YMxc7pNCo
>>196
「《ああ、もう終わったよ。
  この人達は置いて、早くどこかの施設を奪還しにいこう。
  下手したら帰りの船も必要になるし》」
【銀の延べ棒のようなものと奇妙な箱を中心に置くと、焦るように、もはや形すら怪しい集会場から足早に出ていく。】

【ともあれ、第三施設・集会場で鳴海が出来るはこれで終了。】

【さて。この闘争、どちらの陣営の勝利と言えるのか――】

【それは私以外の己。】

【或は、鳴海を戦場へと誘った彼が語ってくれるでしょう――。】







【その日。アウリガから二十名の行方不明者が出た。】
【数日後彼らは最初からそこにいたかのように、何処からともなく戻ってたが。】
【その時の事を訊ねると、皆口を揃えてこう言ったのち、意識を失ったという。】

『ia……ia……■■■■!!!』
198 :シオン ◆HYSWExFg7U [sage]:2014/01/05(日) 12:18:04.23 ID:9iGoMgAOo
>>161

うわ!こいつ前置きの掛け合いとかしないタイプかっ?!

もうちょっとお話しよう、って痛ぇ!


【素早い攻撃をかわしきれず、攻撃を受けてしまう。】
【今のは威力はさほどでもないが、次はこれ以上の攻撃が来るに違いない。】

【しかももう一人が控えている。不安が増す。】

やばいやばい!しんじゃう!

【さっきからつい声が大きくなってしまう。まあいつもの事だ。】
【今だけは、自分の心情を悟られたくないからかもしれない。】

…っぐぅ!

【それよりも二対一という状況が何より不安だった。】
【体力に自信はあるが、一人では心許ない。】
【そもそも非戦闘員であるから重要度の低いこの場所を任されたようなものであって、ましてや対複数戦など想定外だ】


とりあえずほどほどに頑張る…!

いのちだいじに、ってね


【両腕の鰭を展開して防御に回る。鋭く尖った鰭はカウンターの役割を果たす。】
【が、打ち合いには弱い。】
【回復量を見越しても、そう長くは持たないのが分かった。】
199 :防衛側エヌオー 襲撃側フィア・ブラドル&蒼乃空 ◆jnVXyq7weY [sage saga]:2014/01/05(日) 19:47:28.22 ID:4YRyJVUMo
>>198
「鰭を利用しての防戦ねぇ…まとめてブチ抜けばいいだけではあるけど」

【拳を構えたまま少女を見やるが反撃はない】
【というよりもさっきの言葉から察するに戦闘員じゃないのかとさえ思えてくる】

「……………よし、空。あとは任せた」
[いきなりの責任放棄!?まあ、お話なら任せて欲しいけど]

【フィアは上空を飛ぶ空に声をかけ役割を交代する】
【話ができるのであれば交渉、罠ならこの区画一体を纏めて吹き飛ばす】

[あ、あの〜…お話聞いてもらえませんか?]
[先制攻撃しといて何を言うかぁ!って言われたらどうしようもないですけど…]

【空は手にしていた弓を消し去って地上へと降り立つ】
【フィアは後方へ下がって遠目から二人のやり取りを見守るつもりだ】

[お願いみたいなものですけどね?できればその〜…戦いたくないというか……]
[このままスルーしてもらえればとてもありがたいかなーなんて……]
[じゃないと力づくで通ることになるんですけど、望むところではないですよね?]

【少女の言葉を本当と受け止めるのなら戦闘は避けるはず】
【殺すのも正直に言えばためらわれるので譲歩して欲しいところではあるが……】
200 :シオン ◆HYSWExFg7U [sage]:2014/01/05(日) 20:31:19.97 ID:9iGoMgAOo
>>199

【裂けた腕の鰭をちらと見る。やはり無理しすぎた。】
【殴り合い専門の自分がこの能力差ではたして生き残れるか。】


【無理だな。決めた。】


…ん、いいよー別に


【だったら這いつくばってでもここを切り抜けるのが一番いい。多分ね。】
【それに抵抗したところで、ここが落ちるのも時間の問題だろう。】


けどさぁ、これ以上先に進まれたら困るんだよ。

こんなことして上からなんて言われるか分かんない。私みたいな下っ端は権限も立場もないんでね。
わかるよね?分かってくれないと困るんだが?


だから…とっとと回れ右してお帰りになってくれませんかねー……?


【こっちが戦闘放棄してるんだから、そっちも多少譲歩してくれないと困る。ギブアンドテイクというやつだ。】
【…キャッチアンドリリースだったっけ?】


【なにより、始末書を提出するのが面倒だ】
【そうと決まったら一刻も早くお二人にはご帰宅願わないと…】
201 :防衛側エヌオー 襲撃側フィア・ブラドル&蒼乃空 ◆jnVXyq7weY [sage saga]:2014/01/06(月) 10:56:21.02 ID:IL/ya1s3o
>>200
【少女からは戦闘放棄と思える言葉が出る】
【それに少し安堵するが、次の言葉は簡潔に言えば撤退の願い】
【交換条件とすれば全くもって当然、寧ろその程度は"普段"なら望んでする所あるが】

[ねぇ……]
「さすがに無理、あくまで任務は奪還だから」
[かなりの不利状況でもない限り撤退禁止だよねえ……]

【フィアと顔眼前の少女とを見比べながら間逡巡する】

[ん〜と…私たちの任務はあくまでここの奪還なので……]

【だが出た結論はここの突破、そして奪還】
【一組織に属している以上避けられないもので】

[こう、帰りたいのは山々なんですけど……任務は任務ですし……]

【少しの思考の後空は妙案、というよりも妥協案を提示してみせる】

[だったら私を気絶させたフリにして、貴女も気絶したようにすれば……]
[そ、そうすれば敵は二人組で自分は二人。尚且つ戦闘力が低くても一人は撃退できたとすれば……]

【それだけでは押しが弱いと思いもう少し付け加える】

[ぜ、全力の攻撃受けますから!貴女の攻撃で実際私を傷つければ……も、問題ないでしょうし!]
[勿論貴女自身はそこまで深い一撃を喰らわなくても能力でどうにかされたと言い訳すればいいし……]
[お互いにそこそこの戦火も挙げられて良いと思うんですが……どうでしょう?]

【空は必死に説得(?)を試みる。フィアはやれやれといった調子で口を開く】

[最悪、さっきの様に又空爆して塵も残さない程度にしてもいいんだけどね?]
[フィアちゃん!そんなこと言ったら交渉も何も無くなるよ!]
「真実だもの、未だ私には余力もある……偽界の核を埋め込まれた私にこの施設破壊する程度」
「―――造作もない」
[フィアちゃん奪還が目的でしょ!?!]
「敵に使われるくらいならいっその事壊してしまえばいい、世界を相手取る敵なら尚更…ね?」
[そ、それはそうだけど……やっぱり無差別な破壊は……]

【フィアの口から出る言葉はより辛辣なもので】
【この施設丸ごと消し炭にすることすら躊躇わない機械的思考だった】
【実際AIなので当然といえば当然なのだが……】
【二人の不和、そこに付け入る隙があるかもしれない】
202 :シオン ◆HYSWExFg7U [sage]:2014/01/06(月) 21:24:50.28 ID:ZaedMNHeo
>>201
…やっぱ駄目かね

【どうやら二人で揉めているようである】
【これは交渉決裂と言ってもよいだろう】

じゃあ…

【交渉決裂、と言いたかったが、不思議な感覚がそれを遮る】
【脳の中で豆電球が光り、全身に電流が走ったような気がした】

【気がしただけである。】

…!

【彼女の動きがピタリと停止する】
【今の彼女の脳内には一つの考えしかなかった。】

(カッコつけてやりたい…)

【敵の強さを認めて道を譲り渡す。】
【子供のころからの夢だった。】
【何度この味噌の足りない魚頭でシミュレーションしてきたことだろうか。】
【それを今、まさに、実現できるかもしれないッ!!!】

【そんな事を考えていた。】

【任務中、しかも目の前には敵になるであろう危険人物がいるのにこのざまである。】
【お花畑にUFOが落ちてきたかのような思考回路は、生まれつきである。】

(やるなら今!今でしょ!)

【くるりと半回転し、二人に背を向ける。】
(この台詞は、こうでないと締まらないんだ、そうだろう、兄さん…?)

【薄い唇が震えるように少しずつ開く。】
【一瞬にも永久にも感じるような時間の流れを、彼女は感じた。】
【そして開いた口がゆっくりと、決め台詞を紡ぎだす。】


…もう、いいよ



…先、行きな



(決まった…!)

【彼女は今、かつてないほどの喜びを噛みしめていた…】
203 :防衛側エヌオー 襲撃側フィア・ブラドル&蒼乃空 ◆jnVXyq7weY [sage saga]:2014/01/14(火) 12:43:06.97 ID:1hC34xD2o
>>202
「[え・・・?]」

【少女が突然背中を見せ先に進めと促してくる】
【その事に思わず二人は真抜けた声を上げてしまった】

[え…で、でもそんな事したら貴女に迷惑が…]
「いいじゃない、早く行って任務を終わらせましょう」

【フィアはそれだけ言うとさっさと施設の方へ走り出す】

[あっ、ちょっと!]
[行っちゃったよ……仕方ないかぁ、ごめんね?先、行かせてもらうよ!]

【取り残された空は目の前の少女に一言声をかけて後を追う】

(でも、あの子なんかかっこよかったなぁ……いつか私も言ってみたい!)

【そんなことを考えながら】


―――『コロニー・ユーピテル』攻防戦:主神の御坐
                        第二棟 波止場戦闘報告―――
                       
          Auriga撤退(?)、国連軍侵攻成功


/お疲れ様でした、永らく返せずに申し訳ありませんでした
/後なんかよくわかんないロールなって済みませんでした!

/更に他の方々(主にハンスさん)に多大な迷惑をおかけしたことをこの場を借りて謝罪致します
204 :ハンス・バイエル ◆sHFOqrvn3g [saga]:2014/01/15(水) 00:05:15.47 ID:h+NvYok/o
【戦闘開始より数時間後。】
【第一棟の指揮官ヴォルフガング軍曹と言う分かり易い"シンボルマーク"の撤退により、国連軍側の士気はより高まった。】
【一方Auriga側総指揮官を任されたハーパライネン中尉は、第六棟にて戸惑いの色を見せ始める部隊へと指揮を執っていた。】
【元々部隊の統率など余りにも薄いAurigaの部隊は、一度瓦解すれば致命傷。指揮は困難を極めた。】


「第五棟に兵を送れ!負傷兵は後退しろ!まともに相手をするな!
 入り組んだ構造を利用したゲリラ戦に持ち込め!ハンナ曹長、第六棟の残りは?」

「正確には不明ですが、恐らく百名程かと思われます!」

「よし、僕が出る!バックアップを頼むよ、曹長!」

「えっ、ちょ、ちょっと待ってください、ハーパライネン中尉!!」


【彼女の直轄の部隊は少年・少女で構成されており、他のAuriga部隊よりも経験も技量も並ぶものでは無かった。】
【だが彼女自身の奮闘と激励によって、士気高揚。前線隊を上手くサポートし、第五棟の維持を続けていた。】

【一方、第六棟の襲撃側は坂神幸一郎一佐を隊長とした自衛隊を中心とした錬度の高い部隊によって構成されていた。】
【その人柄と能力から不安は残ったが、東京襲撃の雪辱を晴らすかの如く彼等は奮戦し。】


「正義の証は私達に在る!Aurigaの妄想主義厨二病過激行き過ぎ電波野郎共から、此処を何としても奪い返せぇ!!
 先の戦争によって流した血、決して安くは無いぞ、Auriga共ォ!!」

『坂神一佐!!既に第六棟の制圧は完了しています!』

「早く言えこのバァァァカ!!!」


【その結果、第六棟の奪還に成功した。】
【そして国連軍側は其処を拠点とした本格的な侵攻を行おうと多量の兵を上陸させ、連絡橋を伝い他の棟への進軍を開始。】
【だが。】

『アドルフ・ツー・シュヴァルツェンベルク大佐!』

『連隊指導者殿!』

『シュヴァルツェンベルク騎士団長殿!』



「童共がァ!!粋がりおるのォ!!」



【ハンス・バイエルは独断でAuriga側に大規模な転送魔術を発動、増援部隊を送り、その侵攻の妨害に成功。】
【第一棟のメインコンピュータールームが破壊された以上、此処を発電施設として再稼働させるのは難しい。】
【そう考えた彼は、Auriga軍撤退の突破口を開かんと戦線を縮小、戦力の集中を開始させんとした。】

【そして『コロニー・ユーピテル』の意義を疑ったのは彼等だけでは無い。国連軍もまた、其処を放棄し、撤退を開始した。】
【制圧した棟を放棄し、徐々に隊を後退させたのち、高速揚陸艇にて占領部隊を戦場から速やかに離脱させた。】
【『コロニー・ユーピテル』自体に施された魔導防護兵器はほぼ剥がされ、丸裸の状態への攻撃が突如弱まる。】
【それにいち早く気付いた兵が第六棟へ報告。Auriga側の撤退は一時的に中断される事となる。】


「やられた、な……。」


【護り切った、とは到底言い難い。何せほぼ全ての棟が機能を失っているのだから。】
【対して国連軍側もまた、勝利とは言い辛い。奪い返すべき対象が崩壊してしまい、奪い返す意義すら失われてしまったのだから。】
【この戦いは壮絶な痛み分けに終わった。国連軍側、Auriga側、両者に深い傷を残して。】
205 :ハンス・バイエル ◆sHFOqrvn3g [saga]:2014/01/15(水) 00:10:08.39 ID:h+NvYok/o
【今回の作戦資料が乱雑にばら撒かれたAurigaの会議室。その中央で、ハンス・バイエルは頭を抱えていた。】
【背後には彼の副官。そして其処に座るのはヴォルフガング軍曹を始めとする本作戦において要諦となった人物達。】
【『コロニー・ユーピテル』の所有権はAurigaにありながら、"それ"はもう、彼が求めていた"それ"では無い。】
【計画の大幅な修正。早急なそれが、必要だった。】

「バァーハハハ!!!ハンス!!今回はしてやられたなぁ!」

【二メートルを優に超す、老齢の巨漢が、ハンス・バイエルに向けてそう言った。】
【失敗した息子を茶化すような言い方の彼に対し、ハンス・バイエルは顔を上げず、代わって対応したのはその副官。】

「口を慎んで頂きたい、大佐。この部隊の総指揮官は大尉だ。」

「バッハッハハハ!すまんすまん!!!」

【睨み付けられた大佐と呼ばれた男は反省の色無くそう笑って、受け流す。】
【椅子にどっしりと座り直した彼に代わり、攻防戦の指揮を担当したエッリ・テア・ハーパライネン中尉が指を顔の前で組んで。】

「大尉。謝罪よりも先ず……"今回の失敗は致命的"か?」

【そう、問い掛けた。】
【ハンス・バイエルは、数刻の沈黙を保った後……抱えていた頭を上げて、】



「否。」



【そう言い切った。】

「何。ka。策。が?」

【継ぎ接ぎの様な言葉で、ヴォルフガング軍曹が問い掛けた。】

「有る。」

【机の上に散らばる資料の内の一枚。それを背中側の巨大なモニターへと叩き付けた。】
【それに目を凝らす一同達に。ハンス・バイエルは、こう宣言した。】


「ラインハルト。ヒュージ・ジェネレーションズに連絡しろ。


                  "アルプス計画"を開始する。」




【――――― to be continued.】
206 :ハンス・バイエル ◆sHFOqrvn3g [saga]:2014/01/19(日) 00:50:42.80 ID:lb4HBEK7o
「しかし貴方も思い切った事を思いつきますねぇ、大尉殿。」

【Aurigaと国連軍との大規模戦闘の舞台となった"主神の御坐"。】
【その戦闘によりほぼ崩壊していた発電施設を構成する六つの棟の本格的な取り壊しが、Aurigaの手によって行われていた。】
【Aurigaは周囲一帯に厳戒な警備体制を敷いており、近付くものは国連の偵察艇から民間のヘリまで。更には人工衛星に対してまでも問答無用で攻撃を加えた。】
【そしてその尽くを叩き落とす事で、現在の此処の状況を知る物はAuriga以外に知る物は殆ど存在しなかった。】

「流石に難しかったか?」

【そして現在、其処にはAuriga前線戦闘最高責任者と、ヒュージ・ジェネレーションズの重役とが並んでいた。】
【Aurigaに対する大々的な敵対を喧伝する大企業の重役と、世界を灰塵に還さんとする組織の幹部の密会。】
【それはこの取り壊し作業と、"新たな建設作業"が、"ヒュージ・ジェネレーションズ"の主導によって行われている事を意味していた。】


「とんでもない!我等ヒュージ・ジェネレーションズは世界最強!不可能などあってはならない。
 そして来たるべき"白紙世界"においても、それは変化してはいけない。
 例え一部であろうとも、ド田舎の敗戦国の黄色い猿共の会社に並ばれるなど、あってはならない事なのです。
 そう、この"アルプス海上移動要塞"は、偉大なるAurigaの象徴であると共に、我々が世界最強である証でもあるのです!!」


【そう。ここにかつて存在していた『コロニー・ユーピテル』は、六つの海上に浮かぶ制御棟と。】
【海中で実際に発電を行う巨大な発電機械に分けられており、ハンス・バイエルはそれを利用するした巨大レールガンを設置しようとした。】
【然し制御棟を破壊されたことでその計画は頓挫。然し――――海中に未だ発電機械が残っている事に目を付けた。】
【そして建造途中の移動要塞をそのままそれにくっ付けて動力源とし、海上を移動するAurigaの巨大要塞として改造する。】
【それが、アルプス計画の全容である。何とも荒唐無稽な計画だが――――――――】

「で?どのくらいで出来る?」

「そうですねぇ、多少の設計変更などの時間を考慮しても…一月もかかりません。」

「随分と早ぇな。大丈夫なのか?」

「勿論――――――――我々"ヒュージ・ジェネレーションズ"の手にかかれば。」

【ハンス・バイエルは満足そうに頷くと、懐から葉巻を取り出して咥え、火を付ける。】
【ヒュージ・ジェネレージョンズの重役は貼り付けた様な笑みを崩さずにその取り壊しの様子を一頻り眺めた後、彼に対して一礼した。】

「それでは大尉。私はこれで失礼します。―――――――Sieg Heil(勝利万歳).」

「ああ――――――――Sieg Heil.」


【米国人の彼は、ハンス・バイエルを茶化すようにそう言って片手を挙げると、彼に背を向けて立ち去って行った。】
【その姿に、何か思うところでもあったのだろう。眉を顰めて煙草を口元から離し、ゆっくりと紫煙を吐き出した。】


「米の奴と手を取り合うなんて、考えられんな……いや、奴等が恭順するのは『Auriga』の方か。
 ともあれ次のステップには進める、か。一時はどうなるかと思ったが――――まぁ、良いだろう。」


【Aurigaの旗と、『逆鉤十字』の国旗が、大きく風の煽られ、はたはたと動いていた。】
207 :ウィス ◆Dl8RDFPb.U [sage]:2014/01/24(金) 21:44:09.47 ID:lKZcz6aR0
「…この辺のはずなんだけどなあ」

とある街の郊外、街の外縁をなぞる様に歩く人影が有り
こんな辺鄙な場所で何かを探す彼女の姿はとても目立つ。
208 :いとまきひとで ◆4zWA/GOBoU [sage]:2014/01/24(金) 22:12:29.88 ID:2YPMlMhYo
【うー開発資材開発資材】
【今おとしものを求めて全力迷走している私は機械屋のごく一般的な女の子。強いて違うところをあげるとすれば人間じゃあないってところかなー】
【名前はいとまきひとで】

「アカン…どっかで落としたに違いないが、どこで落としたのか見当もつかん…。」

【そもそも私は街から離れた海沿いの小屋に住んでいて、この街で掘り出し物として出されているという『レアメタル』を購入しにここまで来た訳だが…】
【まずい、財布を落とした。せっかくの購入資金…うまい棒換算にして400000.6本分のお金が入った財布を何処かで落とした。】

「せっかく今まで頑張って貯めてきたお金なんだけどなー…困るってレベルじゃあないよー…」

【だが落とした場所はわからずとも失くした原因はなんとなくわからんでもない…】
【久しぶりに街に遊びに来て迷いすぎてそこかしこを無意味に歩きまわったのが一つ】
【おかげで治安が悪そうな場所に入り込んでしまったのも一つ―――そこでスられたかもしれん―――】
【あと、いやほんと街は久々なもんで浮かれすぎアンドはしゃぎすぎだったのが一つ…。】
【財布をなくした事に気づいた私のテンションはタチの悪いジェットコースターの様に急降下だよ…】

【そんな訳で街中を探しまわったのだが…何の成果も得られませんでしたという訳で】
【あー…今傍から見た私の顔にはおそらく死相が見える…】

「…む…。」

【アレ、彼女もおとしものか?】
【へとへとになり、諦めて帰宅しようと郊外まで戻ってきたのだが】
【誰だろう、何かを探しまわっている女性の姿が見える】
【なんとなく放ってはおけず、近づいてコンタクトをとってみることにしたのである】

「もしもーし、そこのレディーさん。何かおとしものかい?」

【ウィスが声のする方へ目を向けると、寒色の防寒具に身を包んだ少女がおせっかいにも近づいてきた】
【身長は160cm程で、マフラーから覗くのは空色のツインテールと、何やら疲労しきった様子の表情であった】
209 :ウィス ◆Dl8RDFPb.U [sage]:2014/01/24(金) 22:26:17.58 ID:lKZcz6aR0
「む?」

声をかけられ、携帯型端末から顔を上げる。
まるで青空のような空色の髪をした少女が近づいてくるのが見えた。何でもありのこんな世界だが、さすがにこんな髪色をしている人は初めて見る。

「…また珍しい人かな、いやここで珍しいもクソも無いか、誰もかれも何かしらいわくつきなんだし」

少女には聞き取れない声でぼそ…と呟く

「うん、まあ落し物というか場所探しなんだけどね、この街の外縁にあるっていう地下廃棄施設の入り口を…」

そう答えて再びスライド式携帯のような端末であたりをぐるぐると見回し始める。

「あなたこそ、こんな辺鄙な街の辺鄙なところで何を?」

そのまま彼女は空色の髪を持つ少女に問い返す
210 :いとまきひとで ◆4zWA/GOBoU [sage]:2014/01/24(金) 22:47:45.37 ID:2YPMlMhYo
「ほっほーん、場所探しねえ…って、場所!?」

【びっくらこいたわー…】
【なんでも地下廃棄施設だってさ。場所は場所でも待ち合わせのハチ公前探してる人達とはレベルが違うねえ】

「あ、わたし?アタクシはねー、あっちの方面――海側の方を指さしながら――からお買い物しにはるばる来たんだけどねー。財布を落としちゃったせいでお土産の和菓子一つ買えなんだわ」

【見つからないものはしょうがないから帰ってきたという訳さ…】
【交番にも訪ねてきたし捜索願い出してきたけど、あの治安だとネコババされるだろうな…とか考えると気が重くなる】
【―――いかん、こんな暗い話をこの人にしてどうする…この人はわたしのママでもなんでもないんだから、とりあえず明るく振る舞っておくか…】
【もっとも、ひとでの表情は見るからに無理してる感はあるが…】

「それよりさー、地下廃棄施設ってなんぞ?なんぞ?面白そうなネタの臭いがしてくるやんけ」

【これは本心だよ】
【廃棄施設っていうのも気になる…何かの機材の処理施設なのかも?あるいは核廃棄物とかヤバイ系か…?――それはそれで興味あるし――】

「ねーねー、どうやって探すねん、私も一緒に探していい?」

【疲れの見える表情の中に、キラキラと光る瞳】
【馬鹿なしゃべり方をしながら『私こう見えても探しものとか得意なんやでー!』とか空中にジャブを打ちながら宣っているが】
【財布を失くしたばかりの人間に言われても全く説得力がないし、そのジャブはいったいなんなんだ、アホなのか】
211 :ウィス ◆Dl8RDFPb.U [sage]:2014/01/24(金) 23:01:30.35 ID:lKZcz6aR0
「んえ?子供には別に面白くない場所だよ?」

一緒に探すと言い出した少女に、ウィスは一瞬動きを止め、少し渋い顔をする。

「名前の通りゴミゴミゴミ、リサイクルできない、もしくはしにくい重金属類やら非規格品やら、裏のルートでポイされたアブナイ薬物やらが集まる場所…って噂」

本人もよくは知らない、あくまで噂に過ぎない場所だ。だが、これだけの人が蔓延り、様々なものが作り出されているのだから、そのような廃棄施設がなければとてもじゃないがこの世界は保てない、彼女はここにその施設があると確信していた。

「私は技術者だからねー…そういう人種なら、ゴミ捨て場は宝の山なんだろうけど、一般人にはゴミはしょせんゴミでしかないわよ。面白みも何もない…っと」

ぶつぶつと呟くように答えつつ、彼女は携帯型端末で街外縁部の壁や床を照らしていく、そこに一瞬、キラリと光るものが映った。

「む」

彼女はずいと目を寄せ、それをまじまじと見つめる。
何か、見つけたようだ
212 :いとまきひとで ◆4zWA/GOBoU [sage]:2014/01/24(金) 23:17:39.09 ID:2YPMlMhYo
>>211

「えー、姉ちゃんだって子供じゃんか?そーいう姉ちゃんはどーしてそんな危ないとこ探してんの?」

【いとまきひとでが『子供』かどうかはともかく】
【『子供じゃんか?』という発言はウィスが自身と同程度の身長だからというのが根拠らしい】
【『私は技術者だからね』という発言に対し】

「ふふん、そーいう事ならねー、わたしだって生業な訳ですよん!ガラクタいじりが専業なもんでねー」

【まあ場所探しには何も貢献できないけどな!】
【腰に手を当てて威張ってもウィスの懸命な捜索の前にはただ虚しいだけだ】

「おん?なんか見つかった?見せて見せてー?」

【ウィスの後ろで髪の毛を揺らしながらぴょんぴょん跳ね、『目印』を一目見ようとしている】
【…そんな跳ねずとも横から見ればええやん…】
213 :ウィス ◆Dl8RDFPb.U [sage]:2014/01/24(金) 23:23:54.84 ID:lKZcz6aR0
>>212
「子供とは心外な、これでも21歳ですぅ〜」

子供っぽい答え方で少女に反論しながら、彼女は慣れた手つきで端末をくるりと一回転。
するとその先端から電磁ドライバーが伸び、更にそのままキラリと光った部分…大地にすっぽりと埋まるように設置されたネジ穴に差し込んだ。
キィィー…と小さな甲高い音とともに、ネジが外される。

「…さすがに一つなわけないよね、ねえ、そのへんにこれと同じようなネジ穴ないか探してくれる?
 興味があるんなら、少しくらい手伝ってくれないと」

にひ、と不敵な笑みをひとでに投げかけ、ウィスは再び端末をくるりと持ち変える。
214 :いとまきひとで ◆4zWA/GOBoU [sage]:2014/01/24(金) 23:47:08.43 ID:2YPMlMhYo
>>213
「21歳?へぇ〜〜〜人間だよね!?わっかいなー、ちゅーがくせーかこーこーせーにしか見えんわー…」

【すごい失礼な事を言っている自覚があるのかは知らんが、ともかく感心しているらしい】
【ふふ、でもやっぱり根は子供っぽいのかもね…なんて】

「おーすげー、そのケータイ、ハイテクだねー。何処で買ったの?あ、作ったのか。やるじゃん姉ちゃん。」

【まだまだ機能がありそうだし、この姉さんには驚かされてばかりだ】
【わたしでも、正直こんなの作れと言われたら難儀するかもね…】

「ぐっ…これと同じような穴を探せと申すか…」

【仕方あるまい、姉ちゃんも暗い中端末の光に頼っているようだし、苦労は平等だ】
【しかし、私の場合は視覚には頼れないな。光で照らそうにも私ケータイ持ってないんだよね…時代はポケベルでしょ?】

「――――そうだ、それならば使ってみるか、このパワー。」

【何か思いついた様な表情で壁に手を当てると、いとまきひとでの掌は次第にぐにょぐにょに溶け始める】

「――《Eitr》――」

【澄んだ水色のゲルが月夜を反射し壁を覆ってゆく】
【このゲルが次第に広がってゆき―――】

(………。)

「おねえちゃん、ちょっとそこ見てみて。」

【得体の知れぬゲル状の物体を何事もなかったかのように体内にしまい込むと、ひとではある場所を指し示した】
215 :フィア・ブラドル ◆jnVXyq7weY [sage saga]:2014/01/28(火) 19:55:07.19 ID:2yNH6rHQo
【裏路地を一人の少女がフラついた足どりで歩いていた】
【片手で顔を押さえ、もう片手で体をかき抱くようにして壁にぶつかりながら進む】
【何処かに傷を受けているわけでもなく思考するは自分の状態】

(最近自分がおかしい気がする)
(調子が悪いわけではない、寧ろ良好と言える)
(だが体の内から湧き上がる一つの願望がある)

………殺したい

(誰彼構わず殺したい)
(脆弱な一般人を殺し、悲鳴を聞き)
(返り血を浴び愉悦に浸りたい)

【湧き上がるのは殺戮願望】
【それに身を委ねてしまいたくなりながらも必死に押さえ込む】

これが…代償、みたいなもの……?

【躯に組み込まれた魂結石】
【それが魂をよこせと、人を殺せと囁き続ける】

クッ……痛みよりも、タチが悪い………?
とにかく、今誰かに会ったら………

(殺してしまう)

【言葉の先は思考のみで続かない、言葉にすれば現実になってしまいそうだから】
【だがその願いを嘲笑うように目の前に数人の男達が現れる】

「嬢ちゃ〜ん、こんなところに来ちゃいけないねぇ?」
『ちょっとお兄さん達といいことしようかぁ?』

や、やめっ……!

【普段ならば一蹴するところだが今はそれすら躊躇われる】
【その躊躇が隙を生み出し男達に腕を、体を掴まれる】
【そして、寸での所で保たれていた少女の理性が崩壊した】

【少女の腕を掴んだ男の腕が千切れ飛ぶ】
【人間では考えられない速度で少女が腕を振り上げたのだ】
【響き渡る男の悲鳴、狼狽し腰を抜かす男や殺意を向ける男達を一瞥して少女は嗤う】

ふふふ……ふふ……あははははは!!!!!!
みんな、みぃんなまとめて………くらいつくしてやる

【浮浪者や男達の仲間が騒ぎを聞きつけ現れる】
【だがその野次馬も、男の仲間達も、全員一人残らず肉片へと形を変えていく】

【血煙に塗れた裏路地で少女は一人嗤う】
【全身に返り血を浴びて、尚も恍惚とした表情を浮かべながら】
216 :ハンス・バイエル ◆sHFOqrvn3g [saga]:2014/01/28(火) 23:54:25.84 ID:ygz9/rJbo
>>215
【殺意の奔流。殺害への渇望。殺人への衝動の炸裂。】
【さてと一度暴れ出せば、欲望は留まるところを知らずに荒れ狂う龍の如く周囲一帯に牙を剥く。】
【ミキサーが通り過ぎた後の様な凄惨な裏路地を、爆音を上げ乍ら疾走していく大型の自動二輪車が一台。】
【それは機体を跳ね上げて、殺戮の女王の頭上を飛び越えて、向こう側へと着地して、意図的なスリップ状態による急激な方向転換により。】
【ヘッドライトが、彼女の姿を照らし出す筈だ。】

「らしくなったじゃないか、デウス・エクス・マキーナ。」

【その自動二輪車の搭乗者は、ヘルメットも着用せずに、遥か彼方の過去の国の、古い軍装を身に纏い、口元からは紫煙を燻らせて。】
【軽薄な笑みを張り付けて、彼女の前に立っているのは、彼女の前に、一度は自らが、そして一度は画面越しに立ち塞がった男。】
【Auriga前線戦闘最高責任者及び『逆鉤十字』武装親衛隊高級中隊指導者、ハンス・バイエルであり――――――――】


「実に兵器らしいぞ、自動人形。
 人らしく在るお前よりも、今のお前は何倍も何倍も美しい。」


【――――同じく、"魂を結ぶ石"をその身体の内に持つ者である。】
【凄惨なその現状と彼女の状態。それが何を意味するかは、同じ性質を持つ者として、想像に難くなかった。】
【"魂を喰らう事に起因する"殺戮衝動に屈したのだ。】
【ハンス・バイエルが相対した彼女は、何れも大量殺人に悦楽を見出すような狂人などでは無かった。】
【だが、現在の彼女をハンス・バイエルは――――ようやく"本来の意味に近づいた"のではないか、と考えた。】


「辛いか?苦しいか?自分が自分では無いみたいか?俺を殺したいか?魂を喰らいたいか?
 それでいい。それこそが"兵器"だ。」

【"兵器としての本質"へと。】


「委ねてしまえばいい。零と壱とに管理された粗末な人工知能を放棄してしまえばいい。
 手を握る主の命ずるがままに、その引き金を引くだけでいい。それが兵器の、一番の快楽であり。
 それが兵器の、生まれ出る意味だから。」


【以前相見えた時の様に、軍門に下れとは言わない。】
【ただその内の衝動に身を任せてしまえばいいと、彼は諭すような色の言葉遣いで、彼女へと告げる。】
【ある程度の因縁の誼みとして。彼女の"兵器"としての覚醒を促す手伝い位はしてやろうと、そして何よりその先が楽しみで。】


「憎き敵が此処にいる。殺しに来るか、マリオネット?」


【演技がかった風に大袈裟に両手を広げて、そう挑発した。】
217 :フィア・ブラドル ◆jnVXyq7weY [sage saga]:2014/01/29(水) 18:31:57.39 ID:7n+1txhmo
>>216
あ゛ぁ゛?なに?あなた……
なんで前に人がいるの?さっきかりつくしたはずなのに……

【気だるげに男へと向き直る】
【直後視界が、思考がノイズに塗れる】

ち……違………私は ………
ひと、を殺    すコト………………

【体では否定するが心はそれを望む】
【苦しんでいても答えは出ないとばかりに少女は大地を蹴って】

ころさせろ……こわさせろ…………
わたしいがいは………スベテ、てきだ……
てきは、ハイジョ………する!

【男へ肉薄し格闘戦を挑む】
【何時ものように武器など転送せず】
【強化された躯で肉を抉らんと拳を振るった】
218 :ハンス・バイエル ◆sHFOqrvn3g [saga]:2014/01/29(水) 21:51:34.68 ID:UYrt5Vrho
>>217
「壊して見せろ自動人形。お前にその資格があるのなら!」


【葛藤は、その衝動に呑み込まれてしまったのだろうか。彼女は、男へと駆け出して拳を握った。】
【文明の利器を振るわずに、戦いの基本に在りながら、然し彼女自身が文明の利器、機械の塊の奇怪な兵器。】
【人体を絹糸の様に裂く彼女の剛腕をまともに受ければ、"人類種"である彼は如何に魔術強化が施された身体であれ、ひとたまりも無い。】


「フゥ――――――――身体が鈍って無けりゃあ良いが。」


【自動二輪車から飛び降りると、一歩足を前に踏み出して、拳を握り、眼前に彼女を睨み、身体を戦闘態勢に構える。】
【迫り来る殺戮兵器。その一挙手一投足をよくよく観察して、次の一手がどう来るか、一杯一杯に考察する。】
【人と兵器との違いはあれ、彼女は"人型"だ。多少の修正を加えれば、予測くらいは出来る筈だ――――と。】
【彼は寸での所で、その拳を僅かに体躯を逸らし、直撃による破砕を防いだ。】
【更に。それと同時に彼は、彼女の顔面を狙って、腕を折り畳み、その肘を、彼女自身の勢いを利用して叩き込まんと"待った"。】



(当たれ人外――――!!!!)



【人の外にある怪物との戦闘は、彼は幾度か経験がある。】
【その戦いのコツを一言で表すとすれば――――――"運"、だと言う。】
219 :フィア・ブラドル ◆jnVXyq7weY [sage saga]:2014/01/29(水) 22:24:07.31 ID:Qn4w7DxMo
>>218
【男の肘が少女の顔面に直撃する】
【が、微動だにすることはなく男の腕を掴むと真後ろへと放り投げる】

ゼイジャク……暗弱……ヒトなどもろい……
ソノ、テイドカ人間……いや、のうりょくしゃ……

【過去の戦闘データに男との記録は残っている】
【その際は二対一とは言え自爆覚悟の範囲攻撃で退けはした】
【逆に言えばそれだけしても退けるのが手一杯だったのだが】

今は対等、故に勝機は…………ッグ

【思考にに大きなノイズが走る】
【人らしい思考などいらないと、言葉など不要と石が囁く】

っぐ、ガァアアアアアアア!!!!!!!!

【雄叫びと共に少女は再び駆け出す】
【何かを求めるように伸ばした手を固く握り締め】
【男のその体を引き裂かんと、貫かんと拳を振るう】

(何の……為………?)

【心の奥底で、失われかけた理性で思考しながら】
220 :ハンス・バイエル ◆sHFOqrvn3g [saga]:2014/01/29(水) 23:11:16.82 ID:UYrt5Vrho
>>219
「入った―――――――なっ!?」

【確かな手応え。湧き上がるアドレナリンが自らに奔る痛みを抑え、戦闘の渦中の脳味噌をより鮮明に鋭く研ぎ上げる。】
【だが、次の行動へと移るより前に、彼の身体は彼女の遥か後方へ、右腕を軸として放り投げられた。】
【そうしてアスファルトの地面へと、受け身は取ってはいるものの、大きく強く叩き付けられる。】


「いつつ……ダメだ、ラインハルトにまた怒られ、るなぁ!!」


【そうして更なる追撃に対して、勢いよく身体を横に回転させる事で回避し、その勢いのまま立ち上がる。】
【一瞬、腰に収められた半自動小銃に手を伸ばしかけたが、それは刹那の逡巡の末に、結局は引き抜かれる事は無かった。】
【彼女には確か、親しい少女がいた。彼女がその少女に友情なり何なりを感じているのかは不明だが。】
【その"少女"が完全に殺戮兵器と成り果てた彼女を目にした時の、少女の心の動き。】
【其の為だけに、それを見る為だけに、ハンス・バイエルは銃を抜かずに、徒手空拳での戦闘を継続した。】


「良いぞ自動人形!理を棄てて仁を棄てろ!照準器を命に定め、引き金を魂へと引け!
 それが兵器の正しい在り方だ、それが兵器の、存在意義だ!!」


【そう言って一歩踏み込んで、彼女を思い切り、蹴りを放った。】
【今回の目的は撃退だ。破壊では無い故に、大規模な兵器の使用は望まれず、出来るならば十全に稼働できる状態で帰らせたい。】
【魔術強化により人間の限界まで引き上げられたそれは並大抵の威力では無いにしても、所詮は人間の域。】
【大したダメージには成り得ないかもしれないが……その小さな傷を蓄積していく事を、彼は選択した。】
221 :フィア・ブラドル ◆jnVXyq7weY [sage saga]:2014/01/30(木) 18:14:26.65 ID:RoJr++Y7o
>>220
【反撃として放たれた男の蹴り】
【其れは少女の腹部を捉え大きく吹き飛ばす】

損傷軽微、再行動……

【だが其れを空中で半回転、容易く受身を取ると再び目の前の敵へと瞳を、照準器を合わせる】
【少女の口から放たれる言葉は自身のオペレートのみ】

左腕に機能障害、ナノマシン起動、修復を開始
0.58secで修復完了、左腕再始動します

【些細な傷や障害でも即座に修復、理論だけで固められた行動には無駄がない】
【普段よりも優位に戦っている、そのはずなのに】

(兵器の存在意義?)
(やっぱり、何かが違う……)

【徐々に徐々に理性という名の自分の意識は思考回路から分断されていく】
【それにつれて意識ははっきりとしてくるが戦闘は激しさを増していく】
【最早自分であって自分ではない自分の戦闘を見ながら少女は思う】

(私は兵器、其れは変えようのない事実)
(では兵器の喜びとは何か、それは敵を殺すこと?)
(違う、きっとそうじゃない……兵器にとって最も喜ばしいのは………)

【音速、いや神速と言える速度で繰り出される徒手空拳】
【其れを目の前の男は寸での所で躱し続け的確な反撃を叩き込んでくる】
【体力という面では自分の方が有利だろう、だがいつ致命の一打を受けてもおかしくはない】

徒手空拳での戦闘は有効を認められず
戦闘を中近接戦闘パターンへと移行、武装展開

【分断された意識とは裏腹に自分は武装を展開し始める】

(其れは、兵器など使われないこと)
(兵器というのは抑止力として存在する、それだけでいい)
(そう、そもそもが兵器など使う状態になった時点で兵器にとっては喜ばしくない)
(だから私の造られた意味は……)

【分断された意識を必死で自分と繋ぎ合わせる】
【目の前の男は排除するべき敵、だが其れは今の自分がやるべきことではない】

………OSに機能障害、武装の転送不可、不可、不可
徒手空拳での戦闘を再実行、OSの障害原因を特定開始

【転送された武装が虚空へ消える】
【OSの障害と言っているが其れは分断された意識なのだろう】

(武器は使わせない…ナノマシンによる修復機能も……!)
(たとえコイツを殺すチャンスだとしても……"只の兵器"としての私が殺していい相手じゃない!)

【時折少女は大中小様々な武器を振るう、だが其れは男に届く前に虚空へ消える】
【奇妙な少女の行動は男により反撃の機会を与えているのだろう】

(このまま……私が負けさえすれば……撤退してしまえば………!)

【徐々に少女にダメージが蓄積していく】

損壊率97……94………89%、ナノマシン起動不可、不可、不可

【反応が遅れ男の攻撃を浴びる】
【それでも手を緩めないのは兵器の本質なのだろうか】
【それとも魂結石の求める殺戮衝動なのだろうか】
222 :ハンス・バイエル ◆sHFOqrvn3g [saga]:2014/01/30(木) 22:18:07.73 ID:SgRS1akdo
>>221
【叩き込んだ蹴撃は、強く少女を捉えて大きくその身体を飛ばした。】
【数多の計算式の上に成り立つ電子基板に導かれる的確な判断と身体能力により即座の彼女は身を翻す。】
【それに対しハンス・バイエルは更に踏み込んで彼女へと何度も何度も、拳撃、蹴撃を叩き込んだ。】
【今、彼女の吐き出すオペレートは彼の優勢を淡々と吐き出している。だが――――。】


(気に入らねぇな。)


【自らの血に塗れた掌に触れながら、彼はそう思った。】
【面白くない。先程から彼を殺そうとする数多の殺人兵器が、彼に着弾する直前で消滅しており。】
【展開はもはや一方的と言っても差し支えの無い状況になっている。ハンス・バイエルは、それが気に入らない。】
【はっきりと言ってしまえば、彼は殺される気などさらさらない。だが、彼女の覚醒を促す為に今まで拳を振るった。】
【だが、恐らくだが彼女には自我が再起し始めている。それでは。苦労した意味が、全くないじゃないか。】


「俺のこの手と、一時間分の説教への見返りが無いじゃねぇか。つまらねぇ。
 予定変更だ、もっと楽しませてくれよ自動人形。これじゃ人形劇以下だ。」


【ハンス・バイエルがそう吐き捨てると共に、彼の…"魂の力"が、爆発的に増幅した。】
【彼女を狂わせた物が何なのか……"大体"の予測はついていた。同種の、最近ようやく感じ慣れた物に近いソレに。】
【溶けきっていてハンス・バイエルの魂となっていた"兵器"が、彼の命によってその形を彼の身体に再構築しようとしているのだ。】
【その力の源は――――完全にハンス・バイエルと一体になり、その気配すらも失っていた"魂を結ぶ石"。】
【それが今急速に、覚醒を始めたのだ。】


「鉄十字武装(Kreuz Gang)、VIII号戦車。」


【右腕を差し出し。少女を指差して、男はそう呟いた。その瞬間、その実態の無い魂が。急速に形を手に入れていく。】
【全身を巨大な装甲が包み込む。両の腕が武装と一体化し、背には巨大な戦車の主砲が折り畳まれて鎮座する。】
【無限軌道を備えた、その姿は戦車と呼んで差し支えない。これが、ハンス・バイエル自身と混ざり合った"偽界武装"である。】


「さぁ、もっと見応えのある反応に期待するぜ?」


【そして、今まで彼によって抑えられてきた魂結石の力が今、急速にその力を覚醒させる。】
【彼は同種の力を持つ者と、未だ相対した事は無い。ならば、自らの"武装"が他者の"武装"に何らかの影響を与えるのではないか。】
【そう踏んだのだ。】
223 :フィア・ブラドル ◆jnVXyq7weY [sage saga]:2014/01/31(金) 19:15:18.89 ID:ZYF4XjCpo
>>222
【目の前の男が一つの機動装甲を手にする】
【その波長は、識別パターンは自分がよく知るそれと同じもので】

(魂結石と、偽界武装……!)

【僅かに残された意識、その全てが男へ向けられる】
【その機を逃すはずも無く石は、兵器としての少女はオペレートを再開する】

機能障害復旧、ナノマシン正常に稼働…修復完了まで1.69sec
敵対者の驚異レベルをSSSと認識、最優先で排除を要すると判断
全OS凍結、緊急時対応OS"エビセレイター"機動…シーケンス2〜8番まで省略
再起動及び戦闘可能まで3.11sec…………

【数秒少女の動きが完全に停止する】
【宣言通りきっかり3.11秒の後、少女は男を瞳へ捉え】

OS機動検査全シーケンス省略、直ちに戦闘態勢へ移行
敵対者ハンス・バイエル及び"鉄十字武装:VIII号戦車"脅威レベルは依然SSS
FLC-A、VUB、弐式・遠隔機動防壁、起動、起動、起動
未確認ユニット接続、全機能出力上昇250%、余剰出力をユニット"孤軍戦姫"へ
武装転送予測時間0.34sec、ナノマシン修復速度1%/0.21sec
OS機動完了……モード"エビセレイター"起動

【遥か古代に失われたはずの少女の姿をした最低の兵器】
【それが現代の最悪の兵装、魂結石の力を得て】
【今ここに最低最悪の兵器が覚醒した】
224 :以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします [sage]:2014/01/31(金) 19:16:31.33 ID:iLKtR56M0
ts
225 :以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします [sage]:2014/01/31(金) 22:51:12.68 ID:iLKtR56M0
//参加希望なのですが、取り敢えずキャラ投下スレに投下すれば良いのでしょうか…?
226 :ハンス・バイエル ◆sHFOqrvn3g [saga]:2014/01/31(金) 23:52:17.54 ID:auUnTIgRo
>>223

「これで、言うのは二回目だな。
 随分と兵器らしくなったじゃないか、自動人形。」

【見慣れた照準器が視界に直接刻み込まれ、その中央に彼女を睨む。全身が、魂が、戦車の糧となり脈動する力と成る。】
【全身が未知の力と共に在り乍らも、その感覚は何時までも其の手と共にあったと思えるほどにしっくりとよく馴染んだ。】
【"真界武装"、その"贋作"。人の手によって作られた物と、人とを、人の手によって作られた物で繋ぎ合わせた。】
【"真作"に最も近い"贋作"。その力は。】


「此処から先は、俺も、お前も、死が隣で囁き合う。
 さぁ自動人形。続きをしようじゃねぇか。"目を醒ます"為の続きをな!」


【そうして"戦車"は動き出す。左腕と一体となった機関銃を、彼女へと銃口を突き出して火を噴かせた。】
【彼のその鎧の元となった"戦車"の時点で、既に人体に対して過剰ともいえる程の威力を誇っていたその鉛玉の数々は。】
【魂と言う圧倒的な高出力の力を得て、着弾点の一切合切を殲滅せんと言わんばかりの威力を誇っており。】
【そして流れ弾は恐らく、この裏路地を裏路地たらしめる建造物を押し退けてしまう筈だ。】


「何処までやれるか、俺も知りたいんだ。」


【彼女の有様を見るに、彼の思惑は成功を収めた様だ。】
【さて、後は。この、現代と古代を交わらせ、生誕した最低最悪、正真正銘殺戮の自動人形に。】
【ただの人間と。ただの兵器。その二つの魂を結びあわせて生まれた彼等が、何処まで通用するだろうか。】
【その魂は、果たして"どこまで届くものなのだろう?"】
227 :ハンス・バイエル ◆sHFOqrvn3g [saga]:2014/01/31(金) 23:55:25.22 ID:auUnTIgRo
>>225
/ようこそ白紙世界へ!その通りですよ!投下すればその瞬間から貴方は白紙世界の住人です!
228 :以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします [sage]:2014/01/31(金) 23:55:51.94 ID:cQ2Xp+bSo
>>225
(とりあえず>>1にある避難所の雑談に行くと優しい誰かが対応してくれるよ)
229 :以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします [sage]:2014/02/01(土) 10:42:29.54 ID:objnArzv0
>>227>>228
//ありがとうございます
230 :ウル・A・センリツ ◆BcXpDxt3H6 [sage]:2014/02/01(土) 17:59:52.18 ID:objnArzv0
//誰か居らっしゃるかわかりませんが、とりあえず投下してみます

【ウル・A・センリツという男は何時も通りの漆黒のコートを纏い、室内であるのに関わらずフードで顔を覆っていた。彼が今現在居るのはとある喫茶店。ところどころに置かれたアンティークな置物が印象的か、その地域では有名な店であったりする。
寒風が吹き付ける人通りの少ない店外とは対照的に店内はほぼ満席…彼は端の方で一人、ティーカップに口をつけ、珈琲の薫りを鼻腔で感じ、珈琲を舌であじわっていた。】

『今日は特に面倒事は起こっていない…か。』

【彼が覗いていたのはスマートフォン。画面上部にはaurigaというアルファベットが浮かんでおり、カレンダーのような図も下に見受けられる。どうやら彼の予定表のようだ。】

『……なるべく他のやつらとは会いたくないな』

【彼は外の景色を見て、ふと呟いた】
【彼はアウリガへの単独スパイ、かつアウリガでも結構な地位を獲得して居る人物でもある。
スパイという立場上、彼としてはアウリガの人間との接触は避けたいわけである。しかし、組織での彼はその独特の風貌(フードなどの服装)で少しだけ有名であったりするのである。】

『相席……なんてないだろうな…。』

【珈琲の薫りが漂う満席の店内を見渡し、心配しながらも彼はゆっくりとティーカップを持ち、口に出す近付け、再びコーヒーを飲む。】


231 :ウル・A・センリツ ◆BcXpDxt3H6 [saga]:2014/02/01(土) 18:03:23.82 ID:objnArzv0
>>230
【ウル・A・センリツという男は何時も通りの漆黒のコートを纏い、室内であるのに関わらずフードで顔を覆っていた。彼が今現在居るのはとある喫茶店。ところどころに置かれたアンティークな置物が印象的か、その地域では有名な店であったりする。】

//訂正です、すみません。
アンティークな置物が印象的か、

アンティークな置物が印象的な、




232 :フィア・ブラドル ◆jnVXyq7weY [sage saga]:2014/02/01(土) 19:47:49.12 ID:9wko70fJo
>>226
【金属同士がぶつかり合う甲高い音が響き渡る】
【放たれた鉛の弾丸は盾が弾き、受け流して四方へと飛んでゆく】

接近

【背部の大型翼ブースターを起動させ、より激しく間断なく続く弾丸の雨へと突進する】
【目標はその中心にいる戦車と一体化した男】
【最早短い間断ではなく連続して続く一つの音と化した射撃音と金属音の中】

円軌道……弾け

【少女は手にした機械剣を逆袈裟に思い切り振り上げる】
【狙うはあらゆる構造物の弱点とも言える可動領域、人体で言えば関節】
【装甲で覆われ見えこそしないが男の左膝へと目掛け叩きつける】


(もう……無理、ね)

【自分の視界で起こっている映像を自分のものではないように傍観する】
【事実この行動に自分の意識は介在しない、動かしているのは殺戮兵器としてのOSだけだ】
【隔絶された回路で少女の意識は思う、この先どうなるのかと、もしも"彼等"が私を見たらどうするだろうと】
【もしも自分に殺されたりなどしたら、もしも自分を壊すことになったとしたら】

(その時は……少し、寂しいかな)

【自然とそんな考えが浮かんでくる】
【0と1で構成された仮初の自我だとしてもそう思うのはおかしいことなのだろうか】

(こんなこと考えて、まるで人間みたい)
(いずれ戦いが必要なくなったとき……その時の為プログラムされたの?)

【繰り返す思考、何度も何度も考えてきたこと】
【自分の意識が体を動かせない以上、本来の少女の意識は思考の迷路へ沈んでいった】
233 :ハンス・バイエル ◆sHFOqrvn3g [saga]:2014/02/01(土) 22:58:06.19 ID:vvH/3ypNo
>>232
【ハンス・バイエルの心の内に、甲斐も無い様な考えが巡っていた。】
【目前には古代の遺産と、最新の禁忌との融合。それに対して、本来ならば彼自身は司令室で淡々と舵を取ればいいだけだった。】
【魂結石の影響か。それとも別の何かか?彼は思った。】


(俺は一体、どこまでいけるんだろうか。)


【―――――"あれ"から七十年が経ち。兵を集め。Aurigaに下り。高級構成員から幹部へと昇格し。】
【大規模な侵略作戦を行えるほどに力を手に入れ。自分自身もまた、黒魔術や、この"偽界武装"の力を得て、強化された。】
【確固たる自信がある。明確なビジョンがある。そう言う風に振る舞っていた。だがハンス・バイエルは人間だ。】
【零と壱の電気信号よりも、試験管の中に浮かぶ脳髄よりも、もっともっと不完全で欠陥だらけの人間だ。】
【未来を計算し、弾き出す事など、出来やしない。】


「だから教えてくれ自動人形。俺は一体、何処まで歩けるんだ?」


【急速な接近に対し、脚部の履帯を高速で回転させると、火花を吹き散らして、地面を抉りながら後方へ走る。】
【ブースターと無限軌道ではその速度には圧倒的な差が発生する…然しそれは、"魂"を出力とした力が補った。】
【しかし0.1秒後に最高速を叩きだせる訳でも無く……機械剣は、装甲に覆われた左膝部に叩き付けられる。】
【だが、偽界の"異能以外を寄せ付けない"防御性能こそ発揮されない物の、同じ偽界武装の一撃とは言え。】
【比較的装甲の薄い場所に叩き付けられたが、まだ、耐えられる。】


「俺は此処でお前を逃さずに。お前と真正面から殴りあえば。俺は何か分かるのか?」


【右腕と一体となっていた"副砲"を、彼女へと、火花を散らして後退しながら照準を合わせて撃ち込んだ。】
【計三発を撃ったところで後退を停止し、同時に副砲による砲撃を停止させた。】


「そうだ、俺は恐ろしいんだ。このまま、何も無く。ただ、世界に反逆したイカれだと。
 ただの悪党だと。悪魔だと。俺のやった事は、ただ、水泡に還るんじゃないかって。」


【そして、背部に搭載された"主砲"を起動した。折り畳まれた長大な砲身が、殺戮の自動人形を睨み付ける。】


「だから、教えてくれ。」


【答えなんて帰ってこない。彼女のまともな言葉すら、もう聞く事は無いだろう。】
【それでも、ハンス・バイエルはそんな事を。下らない泣き言を、ぽつりぽつりと呟き続けていた。】
234 :フィア・ブラドル ◆jnVXyq7weY [sage saga]:2014/02/01(土) 23:38:13.76 ID:1f3lzI8ko
>>233
【僅かに後方へ下がられたものの刃は左膝へと叩きつけられた】
【しかしそれすらものともせずに男は後方へ下がって行く】

斬撃による効果は認められず、追撃実行
VLS(Vertical Launching System)半径10km圏内へ転送、転送、転送
弾頭RGM/UGM-109C TLAM-C、発射

【その機を逃さずVLS、垂直発射装置を多数転送】
【通常ミサイルを垂直に打ち上げ、着弾までは時間があるものの威力は申し分ない】
【そして暫く後となる着弾までの間に接近し機動力を封じる算段だったが】

―――敵機の射撃動作を確認、防御実行

【副砲の75mm砲を男が放ち、其れを防護壁を移動させ弾く】
【だが完全に逸らしきることはできず、又転送直後だったため大剣による迎撃もままならず】
【そのうちの一射が少女の左腕へと着弾する】

左腕装甲中破、戦闘継続に支障無し

【左腕に装備されていた装甲が弾け飛ぶ】
【だが腕自体にはダメージが少なかったのか即座に戦闘態勢へ戻り】

着弾まで134.9sec、敵機の射撃動作の継続を確認
敵機への追撃及び射出を想定する弾頭への迎撃を開始

【大剣を二本に分割して両手に持ち、再びブースターを起動して真正面から男へ挑みかかる】
【接地した装甲からは火花が激しく散りその速度が如何程になるのか想定させる】



(そう、貴方"も"恐ろしいのね)

【沈んだ意識は男の声を聞き逃さない】
【増幅された聴覚センサーを持つというのもあるが、その台詞は何故か気に掛かる】

(人はどこまでも行ける)
(神すら凌駕した領域へと行ける)
(きっとその可能性は誰しも持っている)

【其れは自身のよく知る二人を見て確信した事】

(一人は天使、もう一人は悪魔のような人間)
(其れでも結ばれる未来が確かに存在する筈)
(神はきっと天使が人間を想って堕天するなんて思わなかったは筈)
(神はきっと人間が天使を堕天させてしまうような意志を持つなんて思わなかった筈)

(だからきっと、きっとどこまでも進んで行ける……私はそう思う)

【たとえそれがAIによる人間の思想の真似事だとしても】
【理論では解明できず、神の意志でも干渉できない"何か"を】
【"ヒト"は絶対に持っているとAIの少女は確信していた】
235 :ハンス・バイエル ◆sHFOqrvn3g [saga]:2014/02/02(日) 00:34:57.78 ID:fnhHGI37o
>>234
【"副砲"の一撃、そして"主砲"を展開するという威圧的な行動を物ともせずに、彼女は斬りかかった。】
【無数に放たれたミサイルの着弾まで、時間は僅かにしかない。その威力に耐えきれるという保証はどこにもない。】
【だが。ハンス・バイエルは、無限軌道を、前進へと使用する。】


「俺はきっと、何処までも行けると信じたい。」


【そして両腕部の装甲によって、その機械大剣を本体へと叩き付けられることを防いだ。】
【然しそうしている間にも、ハンス・バイエルの偽界武装の装甲はその刃に抉り取られ、いずれ崩壊してしまう事は想像に難くない。】
【これが通常兵器ならば、これがただの異能兵器ならば耐え切る事も容易な事だが―――――敵は同じ、"偽界武装"。】
【ならば。】


「きっと、此処から先の未知も踏み越えていけると思いたい。」


【眼前にいる彼女へと、視界の照準器を中央に合わせる。主砲が、彼女を狙い済ます。】
【正に目と鼻の先に在る彼女の、華奢な、そしてあまりにも凶悪なその"機体"に叩き付けてやろうと狙い澄ました。】
【彼女は、彼の生きた時代よりも更に永く太古の兵器で、現代の最悪の兵器と掛け合わされた自動人形で。】
【彼女が、「きっとどこまでも進んで行ける」と、そう言うのなら……それは、きっと、"先へ進む"為の一撃なのだろう。】


「すまねぇな、遊ぶだけじゃ物足りなくなっちまった。
 俺は先に行きたい。今までの戦いを無駄にしない為に。どうしても先に行きたい。」


【爆炎が噴き出して。魂が出力され。その砲弾が、彼の狙い通りに放たれた。】
【そして、その機体を後退させるべく、履帯を回転させれば、また地面を抉り、火花を噴き出して、その場から退く。】
【機体を或いは高速で後退し、或いは回転等々を織り交ぜて、放たれたミサイルの着弾点から機体を逸らし、直撃を回避する。】
【然しその爆風と爆炎と破片は容赦なく彼を呑み込まんと荒れ狂う。そして、両腕部の装甲と。先程叩き付けられた関節部の装甲にも、罅が入っていた。】


「俺が憎いだろう?自動人形。だったら、もう少し俺に付き合ってくれよ。」


【炎に焼かれた装甲。傷つけられた装甲。】
【然し、"ハンス・バイエル"は、"鋼鉄の窮鼠"は、膝を衝く事無く、其処に立っていた。】
236 :フィア・ブラドル ◆jnVXyq7weY [sage saga]:2014/02/02(日) 01:21:07.74 ID:vkKG4Sbto
>>235
【刃は鋼の装甲を装備する腕に無理矢理阻まれる】
【其れでも刃を沈める力は緩めない】
【同時に主砲が自分に向けて照準が合わせられ】

敵機の損傷を確認、及び敵"主砲"より捕捉確認、回避行動防護壁展……―――っ

【その鍔迫り合いはそう長くはない時間】
【だが永劫とも感じさせる其れを打ち破るは轟音】
【瞬時に防護壁を自身の正面に、主砲の真正面に配置するが】
【容易く盾は打ち破られ其の弾頭は少女の胸へと吸い込まれるように着弾する】

【爆煙の中、遠方で男は立っている】
【だが、少女もまた其処に立っている】
【男とは対照的に致命的な一撃を受けて、それでも尚其処に立っていた】

内装系損壊率76.45%……胸部装甲大破、炉心露出、エネルギー効率低下
駆動系損壊率50.31%……腕部、脚部、及びFLC-A小破
OSエビセレイター強制終了通常OSへ移行、再起動まで2…1……

【未だ些細な傷しか存在しない腕部と脚部そして機械の翼】
【裏腹に胸部は装甲が砕け散り、炉心を露出させている】
【一瞬俯いた後OSの再起動が完了し爆炎の向こうの男を真紅の瞳が、照準が捉える】

――――――再起動、完了…………!
孤、軍戦姫…ナノ、マシン…停止、余剰出、力を……ブースター、内装へ
ブースター……効率、349.8%……敵機健在、戦闘……続行………!

【痛みに耐えるように吐き出される言葉は"機械兵器"としてではなく】
【"何時もの"少女の声、AIながらも感情を持ち合わせた声】

『憎いか』……?『憎い』?………ッククク、アハハハハハハ!
それこそ、私を機械人形扱いする人間とは思えない言葉ね………
付き合いはしてあげる、ただ憎いも何も感情は込めない

【露出した炉心が一際大きく輝く、オーバーロードやメルトダウンではなく】
【男が初めに発した物と同じ波長の光を、そして持ち主の本質を表した漆黒の輝きを】

だって……私は『兵器』なのだから
『兵器』には感情はない、『兵器』には自我はない
『兵器』任務を遂行するのみ、『兵器』は………

【背部のブースターが起動する】
【爆煙を上げて男へと肉薄するために唸りを上げる】

『兵器』は『人』の『意思』の『代替』として『使われる』だけなのだから!

【男の些細な矛盾に叫び返して少女は疾駆する】
【携えた二本の剣を構え音速を超えて男へ迫る】

(人はどこまでも行ける、機械は限界が存在する、なら………)
(自分で自分の限界値を超えた出力を強制し、模造の神に至る力を得られた私は……)
(今の私は……"ヒト"なの……?"機械"なの……?)

【半ば馬鹿げた考えを回路の片隅で思考しながら】
237 :ハンス・バイエル ◆sHFOqrvn3g [saga]:2014/02/02(日) 12:16:52.67 ID:fnhHGI37o
>>236

【爆炎の向こう側。少女もまたそこに立っていた。】
【この、『逆鉤十字』が誇る『世界最強の窮鼠』の主砲の直撃を受けながら、彼女は未だ立ち塞がってくる。】
【―――――けれど、やはりこれを、"偽界武装"を、越えなければならない。】


「あの小物め。今更乍ら面倒臭い奴に"石"を渡しやがって。クソが。」


【今まで何度もこんな事はあった。格上の敵と相対し、時に勝利し、時に敗北を刻まれた。】
【半世紀以上の時を重ねてきて、何度も何度も、立ち塞がってきた。これを撃ち砕けばまた、自分を先に進めることが出来る。】
【それは、妄執か、幻想か。ともかく、ハンス・バイエルは、そう信じた。】


「ほら、もう元に戻ってしまったじゃないか。
 そう自称するか、違うだろう、お前はなりきれていないんだよ。
 この―――――出来損ないの自動人形め。」


【"何時も通りに"喋り出す彼女を、男は嘲り笑った。】
【今、確信する。彼女は余りにも兵器として―――――欠けているのでは無い―――――多過ぎるのだ。】
【一時"魂結石"に奪われたその意思も、きっとその内、何らかの形でその殺戮の衝動から救い出されたのだろう。】
【最初からハンス・バイエルの読みは外れていた。何時もの事かと笑いながら、主砲の照準を合わせる。】

【その漆黒の輝きに呼応する様に、戦車の装甲が僅かに浮かび上がり、その合間から莫大な量の熱を排出する。】
【主砲の再装填を完了。照準器の中央から僅かに逸らして目標を重ねる。熱によって僅かに砲身が歪んでいる。】
【音速を遥か超えた突撃に対し、最早無限軌道を利用した後退など無意味に等しい。なれば、迎え撃つ以外の道は無い。】
【彼の強化された感覚器官でも音速の物体を捉えることなど出来はしない。ならば、後は"勘"を頼りに撃つしかない。】
【七十年の歳月を掛けて、数多の戦場を潜り。絶対の信頼を持つ、自分自身の勘を――――!!】


「俺の道と成れ。"出来損ない"。」


【放たれた主砲は、七十年前と何ら変わらない爆炎と咆哮を挙げて、さぁ突き砕かんと彼女を迎撃する。】
【後はもう、ハンス・バイエルの知った事では無い。砲弾が好き勝手に暴れ回るだけだ。】
238 :保津 阿美 ◆awHRzQ0C/g [sage]:2014/02/02(日) 13:15:00.02 ID:xGUlwQVB0
【某所沿岸】

「これが今回の新造艦かね?」
「えぇ、火乃迦具槌社の粋を集めたネームシップ補給艦『保食』
 各種テストが終わり次第国連各国の軍に同型、あるいは発展型の艦を配備します」

【各国で続くAurigaをはじめとしたテロの影響で各国の既存戦力は多くが失われ】
【結果的にヒュージジェネレーションズと火乃迦具槌社のシェアはますます拡大の一途をたどっていた】
【どちらの会社も当のAurigaと繋がっている関係、実質国連の対Auriga戦力は落ちたままなのだが】

【いま国連高官が幹部社員と共に視察しているのは件の火乃迦具槌社が建造した補給艦である】
【その機関室内部ではある『少女』の最終調整が行われていた】

「社長も大概だよな、こんな娘に艦の制御をやらせるなんてさ」
「黙って作業しろ、内部は最新技術とロステクが満載なんだ、嘘と冗談を練って固めてももう少しわかりやすい構造してるっての」

【少女の名は保津 阿美、艦の中核を司る『自立行動する制御装置』、鋼鉄の少女艦長】
【ただし火乃迦具槌社がAI技術に乏しかったためにこれから街中で経験を積ませこれを成長させるという手法がとられる】


「『保津 阿美』問題なく起動しましタ、これよりスケジュールされタ任務に入りまス」
「既にインプットされているが君の任務は市内での日常行動、そこでヒトとしての経験を積んでもらう」
「マジで頼むぞ、ウナギゼリーを量産する厨房はもうたくさんなんだ!」

【若干名の悲痛な嘆願を受け取り少女は艦を降り街に繰り出す】



/租ロール投下、誰か来て―
239 :フィア・ブラドル ◆jnVXyq7weY [sage saga]:2014/02/02(日) 22:13:36.04 ID:kYOD5EHfo
>>237
出来損ない、ね…兵器としては出来損ないだと思う
でも、兵器ではない事に意味があるとしたら?

【主砲が発射され、音速を超える弾頭が瞬時に目前へ迫る】
【接地する地面に火花を散らし、放たれる弾丸を寸での所で回避する】
【だが軌道修正など瞬時にできるはずも無く大きく男から逸れた方向へと転倒し吹き飛んでいく】

っ……ぐ、出力バイパスをブースターへ!無理矢理にでも…回避しようが機動を合わせる!

【再び大きく離れてしまった距離、】
【最早ブースターからの爆炎は翼と言えるほどに広がり少女を加速させる】

きっと私のAIは、戦うことを想定して作られたんじゃない……
戦いが終わった後の事を考えて作られたのだと思う

【徐々にノイズがかかりブレる視界】
【情報を整理し補正した経路を導き出し突貫する】

なら道に横たわる巨大な障害になってやる、排除されてもまた立ちふさがってやる
貴方等に、私"達"の邪魔はさせない、出来損ないの兵器の使われ方を見せつけてやる

【瓦礫の中に未だ立つ男】
【其れは排除すべき相手であり、自分もまた越えなければいけない相手】

私の糧になれ、脆弱な人間!
そうでなければ自分の証を見せてみろ!

【彼の呟きから思い当たる言葉が口をついて溢れ出し】
【振りかざした機械剣は罅割れていた】
240 :ハンス・バイエル ◆sHFOqrvn3g [saga]:2014/02/03(月) 00:14:27.16 ID:VyFIq2QVo
>>239

【振り下ろされた機械剣。罅割れた機械剣が、頭部装甲に深く食い込み、そのまま振り抜かれる。】
【装甲の合間から鮮血が噴き出して、迷彩色の装甲を赤黒く濡らしていく。頭部装甲の亀裂より露わになったその眼は、戦意に染まっていた。】
【今。彼女はハンス・バイエルの眼前に"在る"。】


「テメェ"ら"の背には、全世界の命と笑顔が在るだろう。
 笑顔を奪われた人間の怨みが。笑顔に遺された人々の願いが、在るんだろう。それは立派な事だ。だが、な。」


【突き出した機関銃。敵は目と鼻の先。】


「だが。俺"達"の背にあるくだらねぇ怨念は。テメェらを呑み込める程の"願い"だ。
 嘗めるなよ"自動人形"。」


【七十年前から続くカビた"怨念"。古臭い"願い"。腐った"思想"。世界にとって"害悪"な悲願。】
【けれども、彼にとっては、それが全てなのだ。あの日から一歩も動けないで、昨日に生き続けていると馬鹿にされようとも。】
【亡霊と言われようと。過去の遺物と言われようと。老害と言われようと。だからこれからもそれを貫く為に。機関銃を撃ち続けなければならない。】
【シュトリヒを数えなければならない。甲高い砲声を聞いて、けたたましい履帯の音を響かせて、敵を撃ち砕かなければならない。】


「俺の証を受け切るには、テメェじゃ役不足だ障害物。
 だからさっさと撃ち砕かれろ。"街道上の怪物"め。」


【伝わった血液が右眼に伝わり、視界を閉ざした。だが、ハンス・バイエルは構わず機関銃を撃った。】
【"証を見せる"。そんな器用な事、彼には出来はしない。何時だって彼は脆弱な人間で、不器用で下手糞な軍人だった。】
【だから、今回も同じように。銃弾をばら撒く事でしか、自分の意思は、表現できなかった。】
【それが自分の知る、唯一で、只一つの、自分の証だったから。】
241 :フィア・ブラドル ◆jnVXyq7weY [sage saga]:2014/02/03(月) 00:53:54.04 ID:Gy0PcjQoo
>>240
【剣を振り切った直後、自身の眼前には銃口が】
【恐らくもうコンマ数秒で鉛玉が吐き出されるだろう】
【いくら機銃とは言えども現状では致命的なダメージを受けることは間違いない】

っく……!

【せめてもの足掻きと、剣を振り切った体を反転】
【銃口に背中を向けた直後に無数の弾丸が叩き込まれ】

―――かはっ……

【背部のブースターを砕かれ、大きく吹き飛び二転三転】
【男は正確に此方を見ていないのか機銃の弾道は自分とは違う方向へ向いている】

私は……世界を指して私"達"と言ったんじゃ、ない…
私は、エヌオーが主…マスターであり、エヌオーの、剣となる
私は、蒼乃空が護衛……対象であり、蒼乃空の、盾となる

ただ、それだけ……私、は二つの願いを支え続ける
だから、たとえその怨念、が……どれだけ大きかろうと……
私の、私達の、願いは………飲み込まれても……

【視界にノイズが入りろくにモニターができなくなる】
【機能障害、駆動系にも無数の異常を示し頭の中でアラートが鳴り続ける】
【魂結石の光も消えそれでも尚、片膝を付きながら男を見据え】

絶対に、消えはしない…消せは、しない……打ち砕かれなど……しない…………!

【そこまで言い少女は動きを止める】

限界、か……救援なんて、来ないでしょうね………

【そして活動限界が訪れる】
【当然と言えば当然だ、無制限で出力を上げた上に魂結石まで使用したのだから】
【指一本動かす事も出来ず眼前にいる男を見据えたまま少女は呟く】

今回は、いえ……今回も……貴方の、勝利という……ことね……
何時か………何時か、必ず………貴方の、証すら………越えてみせる

【その声にはAIには似つかわしくない悔しさと微かな勝利を称えるものだった】

【また、少女がその言葉を言い切ったとほぼ同時に二人から離れたところから少年の声がする】

どうも、ハンス・バイエルAuriga前線戦闘隊最高指導者
いや、この場合大尉と言ったほうがいいのか…?
いや、その前にもっと階級あった気が…まぁ、覚えられてないなら仕方ないか

【現れたのは黒いフードに身を包み、漆黒の小さな鎖を弄ぶ少年だった】

Auriga第四遊撃小隊第拾参分隊長エヌオーです、随分と派手に戦闘をしたようで
簡単な後始末と帰りの手配でもしましょうか?

【少女との戦闘中男が言った"小物"が彼らの前に現れ支援を申し出る】

まあ、貴方の部隊程の力があればいらないお節介とは思いますが……

【一言余計だったのかもしれないがそれは少年の本心だ】
【もっとも、ここへ来た目的は少女の回収なのだろうが】
242 :ハンス・バイエル ◆sHFOqrvn3g [saga]:2014/02/03(月) 01:38:43.09 ID:VyFIq2QVo
>>241
【立っていたのはハンス・バイエル。地に伏したのは、偽界の自動人形。】
【最早、こんな大袈裟な戦車はいらなかった。"鋼鉄の窮鼠"は、粒子の様に消え去って、やがて不可視の魂の中へと還る。】
【痣と鮮血に塗れた身体。目元を拭い取って、遮られた視界を鮮明にする。アラートに包まれた、片膝をついた彼女。】
【機械人形らしくなく。零と壱とにはらしくなく。確たる感情を持ったその言葉を聞きながら、くしゃくしゃになった箱の中から。】
【煙草を一本取り出して、安物のライターで火を付けて。紫煙を煙らせて、彼女を見据え返した。】


「いいや、撃ち砕く。」


【例えそれが世界だとしても、例えそれがたったの二人の願いだとしても、彼は撃ち砕くと言い切って見せる。】
【彼等にはそれ以外道は無い。何時だって彼等には道は無い。『逆鉤十字』が焼け落ちた瞬間に、前に道は無くなった。】
【だから、撃ち砕いて見せる。今までそうしてきたように。今までそうしたのが、無駄に何てならないように。】


「今回は、今回も、だけじゃない。これからも、俺の勝利だ。もう、負け戦何て懲り懲りなんだ。
 何度だってぶち抜いてやる。何度だって何度だって何度だって……何度だって。」


【何が立ち塞がろうとも。後にそう続けようとして、ハンス。バイエルはその代わりに紫煙を吐き出した。】
【偽界の源の光も消えて、言葉を吐き出しきった彼女。それと同時に、幾度か聞いたことのある声がする。】


「俺は武装親衛隊大尉、高級中隊指導者、だ。ややこしいから生真面目な奴しか呼ばねぇがな。
 あとは、"ヤークト"。駆逐戦車なんぞ数回しか乗った事ねぇがな。」


【現れた少年に眉を顰めて、そう言った。】

「情けない所を見られたようだな。お前の飼い犬が暴れてたんでな。結果的に宥める事になった。
 上司の、しかも老人にこんな肉体労働をやらせやがって、感謝しろよ。」

【冗談交じりのそう言って、くっくと笑って、口の端から紫煙を吐き出し、オリオン座を霞ませる。】
【七十年前と比べて随分と味の変わったそれは、例えば彼の様な若者に向けられて調整されているような気がして。】
【何処か、置き去りにされているような気がした。】

「救援はいらん。その内迎えが来る。俺の愛車も粉々だ。静かに此処で待ってるとするさ。
 ……そうそう、エヌオー、お前、蒼乃空クンと何やら如何わしい仲のようじゃないか。
 言っといてくれよ。うちのイルマ上等兵と、"仲良くしてやってくれ"ってな。」

【冗談の気は収まらず、流れ続ける血を物ともせずとばかりに笑みは絶えずそう言った。】
【ズタズタになった裏路地の道にどっかりと座り込んで、道端に灰を落として。】

「お前はどうするんだ?こんなところまで来て、このまま俺と寒空の下、迎えを待つか?
 ……吸うか?案外、悪くないもんだぜ?」

【煙草の箱を差し出して、何の混じり気も無くそう言った。】
243 :フィア・ブラドル ◆jnVXyq7weY [sage saga]:2014/02/03(月) 19:17:11.29 ID:ES2xPe7Ho
>>242
では、自分からはハンス大尉と呼ばせてもらいますよ

【少女を軽く担ぐと男の隣へ自分が座り】
【少女は自分にもたれかからせるようにして座らせる】

そのようで、今回は本当に有難うございました
もっと早く気づければよかったんですけどね…

【半ば申し訳なさそうに少年は言う】

如何わしいって…そんな大層なもんじゃないですよ
事実自分は会えるわけがないです、まあ…伝えてはおきますが

【少年は男からのタバコは受け取らず】

では、せめて迎えが現れるまで護衛という名目で自分もいますよ
それに自分もタバコは持ってるので大丈夫です

【少年も安物のタバコに火をつけ燻らせる】
【ちらりと伺うのは男ではなく少女の顔】
【瞳を閉じてぐったりと自分もたれかかる少女を見て呟く】

無茶しやがって…また修復が大変だろうが…

【一つ大きく紫煙を吐き出し夜空を見上げる】

さて、どうやってここの後始末しますかねぇ
少なくともコイツが動いた事実は消せねぇし…う〜む

【少しだけ愚痴を言いながら】
244 :ハンス・バイエル ◆sHFOqrvn3g [saga]:2014/02/03(月) 23:29:39.10 ID:VyFIq2QVo
>>243

"大尉、御無事ですか?"

【耳元に手を添えると、インカムを起動させる。数秒の間も空けずにノイズと共に声が流れ出す。】
【淡々とした声にノイズに混じり、その無機質な様な性質をより強く強調されながら、彼の安否を気遣う言葉を電気信号が紡ぎ出す。】

「よぉ、ラインハルト。まだまだ俺は歩いて行けるらしい。」

"其処から動かないでください。直ぐに行きます。絶対に動かないでください。"

「へいへい……。」

【ただ無感情と呼ぶには余りにも色が付き過ぎた言葉遣いで、彼に釘を刺した後に、通信を終了した。】
【辟易したような表情で溜め息と共に紫煙を吐き出して、彼の方を向くでも無く、頬杖をついて彼の申し出を有り難く受け入れることにした。】

「大尉、まぁ、それでいい。俺もそれが慣れているんでな。
 それじゃあ介護を頼むとするか。」

【二等兵から始まって急ぎ足で駆け上がり、気付けば大尉何て大層な階級も、慣れ親しみ過ぎる程に呼ばれ続けてきた。】
【滑稽だろうか。もう既に失われた国の階級を、自称するなど。チラリと、横目で彼等の姿を視界に映してそう思った。】
【ただそれを滑稽にしない為に抗う姿も、現代を生きる若者にとっては下らない老害の妄想に過ぎない。】
【そんな事は分かっていながら、けれど妄想何ぞでは終わらせないと。また一度、紫煙を口の端から吐き出した。】


「無理に隠蔽する必要も無い。俺達はAurigaだ、悪行を隠す必要は無い。
 そいつが人目に触れるのが問題って言うのなら、目撃者はその自動人形自身が皆殺しにした。
 こっち側については俺の"偽界"の実験だったと言う事にしておいてやる。何も問題は無ぇ。」

【今のハンス・バイエルは機嫌が良い。気分屋な彼にとって、先の勝利は気分を良くするのに十二分な程に意味があった。】
【だから。今回、彼の飼い犬に手を噛まれた事は、目を瞑る事にして。】


「まだ何か不満があるなら言え。何、テメェも腹に一物抱えている様だからな。
 それに若い奴は、老人としては、応援したくなるもんだ。」


【孫を甘やかす祖父を気取って、冗談気にそう言った。】
245 :フィア・ブラドル ◆jnVXyq7weY [sage saga]:2014/02/04(火) 00:00:24.78 ID:8hNi2EESo
>>244
【少年にしてみれば不思議に思えるほど男は機嫌がいい】
【まあありがたいといえばありがたいのだが】

ありがたい采配です、まあ困ってるのはコイツの立場みたいなもんで…

【少し逡巡するが言ってみようと思う】
【自分の考えを、自分のやり方を】

一応でも正義の味方やらせてるので、これで追い出されなきゃいいかなと
まあAurigaとの交戦と言い訳すりゃいいんでしょうけどちょっと派手過ぎて…
もっとも、大半はコイツのせいなんでしょうけどね

【紫煙を大きく吐き出し一息つく】
【少し喉に違和感を覚えコーヒーでも買っとけばよかったと少し後悔する】

一物、なんて大層なものじゃないですよ…只々俺はこの世界を壊したい
世界の支配態勢を壊す、構造理念を覆す、全て望む形に改変したい
だからコイツと空を自衛隊の方に無理矢理編入させてスパイもどきにして
何時か此方側に引き戻して内部からの崩壊を目指す
外部からの崩壊はAuriga全員が目論んでいる…はずですから
まあ、既にいらないおせっかいなのかも走れないですけどね

【不満でもなんでもない、唯言ってみたくなったのだ】
【小物の自分には世界を変える力などない】
【だから様々なものを利用するということを】

自分一人でなんか絶対に世界なんて変えられないです
だから自分は他者に頼ります、その時の最適解を考え敵であろうが味方であろうが利用する
こんな奴は信頼などないのは当然で、信頼されるためではなく自分の目的のための行動です
それが、今Aurigaと共通してる……それだけですよ

【だから、この男にだけは言わなければいけないと思った】
【長く隠し事ができるはずもない、既に気づいている可能性だってある】
【既に利用させてもらって二人を自衛隊に組み込ませたのだ、気付かないわけがない】
【それに……男の態度に、何故だか懐かしいものを覚えてもいた】
246 :ハンス・バイエル ◆sHFOqrvn3g [saga]:2014/02/04(火) 01:51:53.06 ID:kWvZL37Yo
【理念とでも言うべきだろうか。例えば、ハンス・バイエルに"亡国"の復興と言う目的がある様に。】
【彼は自分自身の目標を語った。世界の転覆。そして世界の再編。随分と、大きな目標だ、そう思った。】
【多分、自分の抱えている事よりも余程大きい目標なのだろう。ハンス・バイエルの目標など、小さく見える程に。】
【少し、昔を懐かしむように目を細めて。短くなった煙草を、口元から離した。】


「随分と、素直に語るじゃねぇか。俺がテメェくらいの年頃の時は……何を、考えてたかねぇ。
 そうだなぁ……そんな明確なビジョンも手段も持ち合わせちゃいない、馬鹿なガキだった。
 ただ、"国を護りたい"。それだけは覚えてて……それで、今、ここまで来ちまった。
 今も昔もずっと変わらん。俺だって、"一人では何も出来ない"んだ。」


【それが向かう方向がどんなベクトルであれ。若い身体に確固たる意志が付随すれば、それは大きな力と成る。】
【彼の語る言葉はとてもとても強い物を感じさせた。その源になる物が何なのかは、分からないが。】
【それが生半可な覚悟では無い事は分かる。だからそれに対して、下手糞な助言など、野暮という物なのだろう。】
【自分の若い頃だってそうだった。老人の偉そうなアドバイス何て、ただただ鬱陶しいだけだ。だから、ハンス・バイエルは。】


「"頑張れ"よ。
 お前の口振りじゃ、いつかAurigaとも敵対するんだろ?俺もそうだ。いや、俺とお前以外の、誰だってそうだろう。
 Aurigaは、利用して、利用されて、それで成り立ってる。だからそれでいい。お前がやりたいように、やればいい。」


【彼の成長に期待して。何時か敵対する事を"期待して"。煙草を放り捨てて、ゆっくりと立ち上がった。】
【大きなエンジン音が聞こえてくる。少し遠くに二つ並んだ光が、こちらへと近づいてきているのが分かる。】
【それに背を向けて。】


「何時か、俺達の前に立った時。」



「お前もまた、撃ち砕くべき"壁"の一つくらいになってる事を期待しておいてやる。」


【古い軍用トラックが到着する。その運転席のドアが開かれて、ハンス・バイエルの副官の男が姿を見せた。】


「お待たせしました、大尉。御無事ですか?」

「見りゃわかんだろ。傷だらけだ馬鹿。
 よし、それじゃ、帰るか。」


【そう、エヌオーに向けてその荷台に向けて乗る様に促して、ハンス・バイエル自身もその中へと乗り込んだ。】
【彼が素直にこの荷台に足を踏み入れれば。この邂逅は、一先ずは幕を降ろす事になりそうだ。】
247 :フィア・ブラドル ◆jnVXyq7weY [sage saga]:2014/02/05(水) 00:09:32.02 ID:TzWSFGlZo
>>246
なにせ、既に気づかれてると思ってますからね

【少女を抱き上げ男に続いて立ち上がる】

ええ、頑張りますよ
その為に今は大尉の下に就いて色々勉強させてもらいます

【目の前で止まる軍用トラック】
【それに背を向け男は言う】
【『何時か自分達が彼らの目的の障害となることを期待する』と】
【為らばこう言おう、一言でいい】

なってみせますよ、絶対に
壁どころか……最大の障害になってみせます

【促された通り荷台へと回る】
【少女に膝枕をする形で荷台に座れば合図する】

OKです、何時でも発進して下さい

【多分彼はわかっている】
【今の自分達では相手にすらならないということを】
【そして自分も気づいている、相手にならないということなど】
【でも今はまだ、今はまだこれでいいのだ】
【中途半端な立ち位置の自分が何時か全てを引っ繰り返すその時までは】
【だから――――――】

それじゃ、帰ろうか……
ったくこんなボロボロになるまで殺りやがって
意識を取り戻したなら離脱すればよかったじゃねぇか………大馬鹿野郎

【男達に聞こえないように、少女の頭を撫でながらそっと告げる】
【普段はこんな素直に言葉など言えるはずがないのだ、たまには良いだろう】

戻ったら再調整必須か…魂結石、厄介な代物だな

【そしてこれからを考える】
【何ができるのか、何をするべきなのか】

まぁ、今はいいか……お疲れ様、フィア

【だがその思考を中断し今は少女の身を案じることに専念することにする】
【自分よりも小さく、だが自分の為に剣となってくれる少女】
【その顔を優しく見つめながら】


/お疲れ様でした!一日一度か二度しか絡めず申し訳なかったです
/でも偽界対偽界は燃えますね、うん殺り甲斐があります
/楽しかったです!有難うございました!
248 :ハンス・バイエル ◆sHFOqrvn3g [saga]:2014/02/05(水) 21:24:14.17 ID:HXM9wATjo
>>247
/長く拘束する事になってしまってごめんなさい!絡みありがとうございました!
/楽しい戦闘をありがとうございました!再戦を楽しみにしとります!!
249 :蒼乃空 ◆jnVXyq7weY [sage saga]:2014/02/07(金) 16:27:43.80 ID:/CwfEJ2no
>>230
【ほぼ満員の喫茶店に一人の少女が新たに入店する】
【薄い金髪を揺らし首にはロザリオ、服装はこの寒い中でも真白いワンピース】

すみません遅くなりました、今日はこちらでいいんですよね?

【出迎えるウェイトレスと一言二言話をすると店の奥へ】
【次に現れたときその手には十字架のあしらわれたバイオリンが握られそのままカウンターへ】

では、僭越ながら数曲演奏させていただきます

【一礼してから曲を奏で始める】
【演奏する曲はどれも静かで落ち着いた曲調で店の雰囲気に合わせ】
【旋律に合わせて少女自身もを紡ぎ柔らかい歌声を響かせる】

haーーーーlaーーーーーlalalalaーーーーーーーー………

【数曲の演奏が終わると店のマスターと言葉を交わし】

ご清聴有難うございました

【握られていたバイオリンはいつの間にか霧散し消え去っており】
【最後に一礼して店を見回し、唯一相席できそうな席を見つけると】

相席させてもらってもいいですか?

【先に座っていた男に対し微笑みながらそう言った】
250 :エヌオー ◆jnVXyq7weY [sage saga]:2014/02/07(金) 16:41:49.70 ID:/CwfEJ2no
>>238
【市街地で一人の少年が歩いていた】
【黒一色の衣服に身を包み目深にフードを被って悪態をついている】

クソ……やっぱりと言うべきか調整は困難だなぁ

【思考するのは先日大破したフィアの事】
【どうにか出力を維持したまま魂結石の暴走を回避するように調整を繰り返すがうまくいかない】

まぁ、たまにはいいか…今日は休暇だ

【溜息をつきながら歩いていると遠目に一人の少女が目に付いた】

アレは……?

【何故かは判らないが気にかかる】
【別段どこにでもいそうな少女、強いて挙げれば黒い長髪が特徴的といったところか】
【だが何処か普通の人間じゃないような感じがする】

ん〜〜〜まぁ、声かけてみるか
ナンパじゃない、ただ気になったから声をかけるだけだ

【誰にともなく言い訳をしてその少女へと近づき】

其処の君、こんなところで何してんだ?

【出来る限り普通を装って声をかけた】

(アレ?これ声のかけ方間違ったんじゃね?)

【自分自身でもどうかと思うセリフだったとは思ったが】
251 :保津 阿美 ◆awHRzQ0C/g [sage]:2014/02/08(土) 00:05:33.39 ID:wxu2yN5AO
>>250

「私の事ですカ?」

【声を掛けられ振り向く】
【元々交流のために町に配置されたのだからこれは歓迎すべき事象だ】
【たが掛けられた声が内蔵ライブラリに引っ掛かった】

「おや、貴方ハ………失礼しましタ、私は保津 阿美、火乃迦具槌社にて建造された補給艦『保食』の『自立制御装置』でス」

【ライブラリに引っ掛かった情報は自らの建造にあたり技術を提供したうちの一人、エヌオー】
【それに気づくと慌てて敬礼をし挨拶をする】
【回りの耳を気にしてか一応Aurigaの名は出さなかった】
252 :エヌオー ◆jnVXyq7weY [sage saga]:2014/02/08(土) 21:59:24.93 ID:9FNbteU/o
>>251
【呼び止めた少女が敬礼しながら自己紹介をする】

火之迦具槌ああ、あの…っと、往来で敬礼なんてしなくていい
それになんで俺を知ってるような態度なんだ?会ったはずはないはずだが……
まあAIなんだから分かってもおかしくはないんだろうが

【取りあえず敬礼をやめさせておかないと周囲の視線が痛い】
【また、少女の言動に少し引っかかた部分もあるがAIだからと気にせずにおく】
【AIだからと思えば納得できる、嫌せざるを得ないと思うことにしている】

まあいいや、AIということは人格とか行動パターンは形成されてるのか?
人型で造られたって事は「ヒト」らしくしなきゃいけないんだろうし

【質問攻めにしてしまったことに少し申し訳ないと思いもう一つ提案を切り出す】

ああそうだ立ち話もなんだ、何処か休める場所にでも行くか?
お前さんの場合食いもんをが食べられるかはわからないけどもよ

【そう言って右手を差し出してみた】
253 :保津 阿美 ◆awHRzQ0C/g [sage]:2014/02/09(日) 01:53:24.32 ID:HQgaQFDAO
>>252

「開発段階で関係する主要人物はライブラリに登録済みでス」

【敬礼を辞め質問に答える】

「現段階でAIに大きな癖は付いていませン、ただし今後の交流と成長次第ではその限りではないとのことでス」
「人型での開発意図は解りませン、私から見ても合理性に欠けまス」
「……敢えて説明するなら乗員と管理AIのやり取りを容易にするためなのでしょうカ……」

【本人も把握しきれていないのかイマイチ歯切れが悪い】


「私は食事は必要ないですガ皆さんがどのようなものを食べるかは興味がありまス」
「………わたしのレシピプログラムは不評なのデ………」
254 :ウル・A・センリツ ◆BcXpDxt3H6 [sage]:2014/02/09(日) 08:39:33.91 ID:+hRBZ0w20
>>249
【彼は深く被った黒いフードから口を覗かせ、コーヒーの薫りを鼻で感じ、そして舌で味わっていたのだが】
【そこに突然、店内に流れ出す少女の歌声と鮮やかかつ落ち着いた旋律。それは彼の鼓膜を震わせ、脳に伝わり。】
【彼の興味を惹くのには十分なものであった。】

「…この店はこんなことまでするのか…随分と気が回るな」

【歌声を響かせる音源……ワンピース姿の少女の方を振り返って見る。】

(私にはあんな器用なことはできないな)

【と、少女に目を向け感心しながら旋律を楽しんでいた】
【やがて曲が終わり、店内にあがる拍手。歓声。】
【彼もそれにあわせて小さく拍手をした_______が。】
【彼の拍手は、彼女が自分の席に近づいてくることにより失せた。】
【周りは皆満席。
しかし彼は一人で飲んでいるので…偶然、空いていた】
【まさか、とも思わぬうちに偶然で必然な無邪気な少女の無邪気な笑顔は彼に問いかけていた】

「……?……ああ………。
……………………どうぞ。」

【返答に困る素振りを見せたがもちろん意味が無い。彼は首を縦に振る】
【フードを深く被った男は自らの不幸さを心から怨み、仕方が無く彼女の注文を承諾したのだった。】

//わざわざ反応してくださったのに返信遅れて申し訳ございません!
255 :ウィス ◆Dl8RDFPb.U [sage]:2014/02/09(日) 16:19:23.78 ID:JdgLyIpP0
「フーンフーンフフーン…」

暗い森の中、かすかな葉のざわめきに混じって、心地よさげな鼻歌が聞こえてくる。
木々は深く、草は生い茂り、木の葉と苔で覆われた地面はじっとりとして、到底人がやってくるべきではない場所だ。
行く手を阻むような木々を抜け鼻歌の聴こえてくる方へと目をやれば、濃緑のジャージに身を包んだひとりの女性が、それはそれは楽しげな笑みを浮かべてレンチを片手に何事かをしていた。
年齢は20歳弱といったところだろうか、ジャージの背中には、白い刺繍文字で「Wiss」と書かれ、右側のみにしばった長い黒髪が、彼女の気分に合わせるかのようにゆらゆらと揺れている。

「フンフンフフーン…っと」

スパナを持ち、眼前の蔓と苔に覆われた赤茶けた岩を叩く彼女。
いや、それは岩ではない、その形状は角張り、赤茶けているのは、錆。
明らかな人工物。それも、相当古い時代のものだ。

「ここ…かなっ?」

と、唐突に動きを止めた彼女が、スパナを持った右手を蔓の間に突っ込んだ。
そして暫くゴソゴソとしていたかと思うと、目当てのモノを見つけたのかにんまりと笑う。

「ビンゴ…っとな」

蔓の間に突っ込んだ腕先が、二度、三度と青白い光を放つ。
するとどうだ、蔓と苔と錆に覆われたそれがにわかに白く輝き出し、まるで天敵を見つけた小動物のように、それから剥がれどこへともなく消えていくではないか

「…ん」

そうして出てきたのは、無限軌道を持つ箱型の車体、その上に取ってつけたような不格好な砲塔と、そこから顔を覗かせる巨大な砲。
あまりに不格好で、アンバランスで、そしてあまり高くなさそうな技術力をうかがわせる、遠い昔の戦争兵器。

「んー…」

女は懐から携帯端末のようなものを取り出し、何かを調べ始めた。
画面から放たれる青白い光が、彼女の顔を照らす。
と、唐突にその光を現れたその兵器へとあてがった。特に重点するのは、その巨大な砲。
そして頃合を見て、ひょいと画面を裏返しその表示を見る。

「152mm…榴弾?ふーん…」

「か、かーべー…?読めない…まあでも色々使えそうね」

ぶつぶつと何か呟いて、携帯端末をさらに弄る。

「とりあえず電子チェスト行きっと…」

端末を戦闘兵器へと向けると、同じ青白い光が投射され、眼前の兵器が0と1に分解され、端末の中へと吸い込まれていく。
履帯から、箱のような車体、そして砲塔へと、光が浸透していく。

「…流石にこれだけでかいと時間かかるなあ」

むー、と唸りながらも、端末を掲げ、目的のものが完全に収納されるのを待つ。

「まだお宝が眠ってないかな〜この辺は未開だしな〜」

待ちながら、彼女は周囲を舐めるように見回し、目を輝かせるのだった。
256 :エヌオー ◆jnVXyq7weY [sage saga]:2014/02/09(日) 21:27:33.07 ID:5sLF4BQYo
>>253
そうなのか、という事は渡したデータを有効活用してくれたってことか

【思い当たったのは先日黄泉津狭霧に渡したフィアのデータの事】

合理性で見ればまあそうなんだろうけど……
一番は今言ったとおりやり取りを円滑にするためだろうな

【唯のAIであれば本体から移動もできず整備中に状態確認もできない】
【そう考えれば充分合理的ではないかと思える】

そうか補給艦だもんな、確かに覚えるのは重要だ
でもよ、そんなに不評なのか……?
まあいいや、そこの店に入ろうぜ。詳しくは座ってからにしよう

【そう言って目に付いた喫茶店のドアを開けた】
257 :蒼乃空 ◆jnVXyq7weY [sage saga]:2014/02/09(日) 21:41:29.23 ID:JRj1F96Do
>>254
ありがとうございます!では失礼して…っと

【男の正面に座ると少女へ紅茶とケーキが運ばれてくる】
【そこでようやく、といった様子で一息つく】

くつろいでいる所ごめんなさい
他に空いているところなかったので……

【少し申し訳なさそうにしたあと紅茶へと口を付ける】

ふぅ、もしかしてお仕事中とかでした?

【そういえば自分が入店したとき男はスマートフォンをいじっていた】
【もしも邪魔したのならば申し訳なかったなどと思い口にしたが】

あ、別に詮索しようとかいうわけじゃないんですよ?
ただその……え〜っと……私がここに来た時にはスマートフォンいじってたのと
あと、特徴的な服装でつい目に入っててその……

【実際怪しいなどという問題じゃないだろう自分の言動は】
【男は確かに特徴的な服装だがそれを観察していたのだから】
258 :ウル・A・センリツ ◆BcXpDxt3H6 [sage]:2014/02/09(日) 22:11:43.37 ID:+hRBZ0w20
>>257
【彼の目の前に座る少女。彼はその様子をフードの中からしっかりと捉えていた】
【Aurigaという大型組織へのスパイ活動。それは少しのミスでも崩壊する可能性がある。彼は慎重になっていた】

「…いや……別に構わないさ。」

【少女は話しかけてくる。それに対して、男は低く暗い返事をし、机の上に置いてあったスマートフォンをさりげなくコートのポケットに突っ込む】
【真っ黒のフードから覗く、口と鼻、そして影と髪に隠れているものの少し見える黒の瞳。
それらには彼が不機嫌、というところは捉えられない。この返事の仕方は彼の通常の返事なのだろう】
【その後もその低い声で返事を続けた】

「…………私はちょっとした特殊な仕事をしていてね。警察、っていうとわかりやすいかな。」

【ここで一旦、コーヒーの注がれたティーカップに口付ける。】

「…立場上、あまり顔は見られるわけにはいかないからね。」

【彼はAurigaの人間。詳しくはそこに入り込んだスパイ。】
【しかし警察に属するスパイという訳では無い。つまりフェイク。】
【一つのミスも犯さないように、ここで彼は嘘を挟んだのだ。】

【そういえば、と。】
「…さっきの歌、見事だった。」

【話を変えた。あの歌声には興味を惹かれていたのである。】
259 :蒼乃空 ◆jnVXyq7weY [sage saga]:2014/02/09(日) 22:56:33.29 ID:icp0JYe9o
>>258
そうですか、それなら良かったんですけど

【言いながらケーキを頬張り頬を緩ませる】

ん〜美味しい……やっぱりケーキはいいよぉ…

【その姿はいかにも年頃の少女といったものだが】
【男が立場を明かした途端に少し真面目な顔になる】

警察、ですか自分もこう見えて自衛隊所属なんですよ?
まあ未熟なのでいろんな人に迷惑かけちゃったりしますけどね

【最後の方は恥ずかしそうに微笑んでいるが】
【男の評価に喜びを得たようで少女も話題に乗る】

そうですか?えへへ、歌には自信があるんですよ
まあ『能力』の一つでもあるんですけどね……
でも歌自体も特訓してるので能力を乗せなくても凄いんですよ!

【はっきりと少女は自分の歌を能力だと口にする】
【この少女にとって能力というのはさほど特別なものでもないのだろう】
【なぜなら能力の詳細がバレるということは能力者にとって弱点の露呈と同義だからだ】
【若しくは、隠すものでもないと心から思っているのかだろう】

Aurigaとの戦いでまだ心も体も傷が癒えてない人がいます
だから私は歌に祈りと願いを込めて少しでも癒せるようにと能力を使ってます
本当は能力を使わなくてもいいようにしたいんですけどね…

【少し哀しそうに目を伏せて紅茶をすする】

だから、私はAurigaを許せないです
あの人達の考えもわからなくはないですけど……

【そう最後につぶやいていた】
260 :ウル・A・センリツ ◆BcXpDxt3H6 [sage]:2014/02/09(日) 22:57:18.04 ID:+hRBZ0w20
>>257
//すみません、今日は落ちますので返してくださっても反応できません
//明日返ってきてたら返します。
261 :ウル・A・センリツ ◆BcXpDxt3H6 [sage]:2014/02/09(日) 22:57:56.00 ID:+hRBZ0w20
>>260
//おっと取り消し
これを返したら落ちるです
262 :ウル・A・センリツ ◆BcXpDxt3H6 [sage]:2014/02/09(日) 22:58:10.24 ID:+hRBZ0w20
>>260
//おっと取り消し
これを返したら落ちるです
263 :ウル・A・センリツ ◆BcXpDxt3H6 [sage]:2014/02/09(日) 22:58:38.18 ID:+hRBZ0w20
//連投申し訳ありません…
264 :蒼乃空 ◆jnVXyq7weY [sage saga]:2014/02/09(日) 23:01:09.08 ID:icp0JYe9o
>>263
/いえいえ連投も寝落ちも気にしないでくだせェ!
/後、連絡事項は雑談の方に書いてもらえるとスレを進ませ過ぎずいいかなと思います
265 :ウル・A・センリツ ◆BcXpDxt3H6 [sage]:2014/02/09(日) 23:34:20.34 ID:+hRBZ0w20
>>259
「………。」

【彼はフードの奥で無邪気な、そして純粋な少女のケーキを頬張る姿を瞳に映していた。】
【Aurigaというものが無ければ…この世にそんな組織が無ければ……彼は今も日常的にこの少女のような生き生きとした子供を、教師として見ることができていたのかもしれない。】
【彼は目の前の少女のような無邪気な表情を何処か懐かしく思っていた。】

「…自衛隊……?君が……?」

【外見は。
この冬場に恐ろしく寒そうな格好をしているということ以外は普通の少女だ。】
【彼は半ば疑問に思いながら話を聞く】

「迷惑…な。……私は君みたいな子が自衛隊なんて属していることが凄いと思うな。」

【私は何を言っているんだろうか。】
【彼は自らが発した自らの発言に呆れた。Aurigaという自衛隊と正反対であるような組織に属していながら…善の道を行く少女を褒めている……】

(馬鹿げた人間だ…私は。)

【自分の心を誤魔化すかのように彼はコーヒーに再び口付けする。】

「歌が能力……か。初めて聴く能力だな。」

「……そうか。まあ、練習してるからあんなに上手いんだろうな。納得納得。」

【能力を隠すこと無く少女は言った。
能力を明かすということは、その通り、自分という者の本質をバラしたといってもいい。】
【しかしそれを隠すことさえしなかったということは……。】
【暫くして話し始めた少女は少し寂しげな表情を浮かべていた】

「…君は…純粋で優しい人間だな。尊敬に値するよ。」

【悲しそうな顔。彼はそれをどうにか褒めてどっかに追いやってしまおうと言葉を模索したが、彼らしい言葉はこれしか出なかった。】

「……実はAurigaには私もちょっとした怨み…みたいな感情があってね。私も君と同じ考えさ。
Aurigaのすべてを否定するわけではない。でも私は許せない。Aurigaというモノを。」

【ひと昔。
Aurigaに操られた青年を、自らの大切なものを守るためだといって殺した自分が居た。】
【そしてそんな自分から逃げた自分が居た。】
【彼には"Aurigaに操られた青年の無念を晴らす"という復讐の念が滾っている。】
【そして、少女の言葉に反応してその念は彼の言葉に現れたのだった】

>>264
//了解です!
//では今日はここらへんで落ちさせていただきます…乙でした!
266 :蒼乃空(黒乃空) ◆jnVXyq7weY [sage saga]:2014/02/10(月) 00:30:31.25 ID:8z2gH9yno
>>265
【切り替えられた話題に乗ったまま少女は続ける】

でも、貴方はきっと優しい人だと思います

【澄んだ青い瞳は真っ直ぐに男の目を見る】

だからこんな私の事を尊敬するなんて言ってくれるんでしょうし
だからこそ恨みなんて持って欲しくないって思います

【それはこの少女の本心で】
【それに続く言葉を紡ごうとした矢先少女は口を止める】

(ねぇねぇ、ちょっと替わってもらってもいい?気になったからさ)
え?あ、うんいいよ?
(それに私もケーキ食べたいし)
う〜……食べ過ぎないでよ?
(わかってるよ、それじゃ……1、2の……3)

【心の中に流れ込む声、それに応答するかのように少女は微かに呟く】
【其れは目の前の男以外に話しかけているようで】
【瞬き程度の間に少女に変化が訪れた】

でもさ、そういう風に言うってことは……
Auriga、なんでしょ?貴方

【吐き出されるのは先程から目の前にいる純真で優しい少女の声】
【されども何処か無邪気さとそこに潜む悪意の見え隠れする少女ではない声】

若しくはそれに協力する組織の構成員かな?まあAurigaの気がするけども

【薄い金髪は薄い銀髪へと変化し、澄んだ青い瞳は金色に変わり男を射抜く】
【変わらず微笑んではいるが、それは小悪魔と形容したほうがいい蠱惑的な微笑みで】

ねぇ……警察組織なんてくだらない嘘つかなくていいからさ?
正直に言ってくれればこの場は見逃すし誰にも言わない
何より戦闘に入って周囲の人を傷つけるのも嫌だから、ね?

【少女は見つめ続ける、男の心を見抜くように】
267 :ハンス・バイエル ◆sHFOqrvn3g [saga]:2014/02/10(月) 01:37:00.20 ID:ULO6LEY1o
>>255
「―――――eht―――――davor―――――」


【暗い森の中。何時かの戦いの向こう側。その何時かを歩く軍靴の音。】
【生い茂った草を片手に握った銃剣で切って道無き道を征きながら、彼はそこまでやってきた。】
【遠い昔戦場だったそこで、遠い昔に流行った歌謡曲を口ずさみながら現れた彼の目に飛び込んできたのは。】
【そこで何時か撃破された敵軍の巨大兵器。】


「……見っ……いや、悔しいが、先客がいたようだな。」


【今となっては取るに足らない、けれど何時か自分達が恐れた"街道上の怪物"は、錆に塗れて動かないそれは。】
【長い黒髪の少女の手によって青白い光の中で、分解されて、何処かへと消えていく……恐らく、彼女の手の内なのだろうが。】
【目を輝かせて周囲を見回す彼女に、彼は無遠慮に歩み寄る。】


「多分、もう少し探せば、同じようなのが幾つか見つかるだろうさ、保証してやる。」


【まるで見てきたかのような口調で、遠い昔に失われた国の軍装と、高くない技術力で作られた半自動小銃の改造品を身に着けた彼はそう言った。】
【彼は腰のベルトに差した鞘へと銃剣を納めると、彼女の傍へと肩を並べる。】


「大小様々に、面白い物がそりゃあたくさん落ちてるだろうぜ、フロイライン。」


【節々に古い言葉を使う彼は、光の中で零と壱に変わる巨大で、無骨で、憎き敵で、それでいて愛おしいそれを眺めてそう言った。】
【今は眠る錆びだらけの仇敵と、それに手を出した少女に、先を越された悔しさはあれど、敵意は持っていなかった。】
【いや、それよりも寧ろ。好意的な好奇心を胸に抱いた。】


「ここは大昔、戦場になった場所だ、古い兵器がたっくさん落ちてる。
 今となっちゃ過去の遺物だがね―――――まるで、墓場だな。」


【自嘲気味に笑うと、懐の内側から葉巻の箱を取り出して、それから思い出したようにそれをまた懐の中へと突っ込んだ。】
【ここは森の中、例え煙草程度の火種と言えど、もしかしたらもしかするかもしれない、と。遠い昔にも、同じミスをした。】


「フロイライン。お前さん、こんなところで何してんだ?」


【全世界に顔と名前を晒した悪党の一人、過去を生きる彼は、そうして思い出したように、彼女に尋ねた。】
268 :保津 阿美 ◆awHRzQ0C/g [sage]:2014/02/10(月) 04:58:03.95 ID:C0sllzsAO
>>256

「みなさん山盛りのマッシュポテトも雑なフィッシュ&チップスもウナギゼリーももうたくさんだト………」

【喫茶店の席に付きメニューを眺める】

「ア、でも紅茶とスコーンは好評でしタ」
269 :ウル・A・センリツ ◆BcXpDxt3H6 [sage]:2014/02/10(月) 07:13:31.14 ID:SFeIVi+z0
>>266

「…ふふ。本当に優しい人間だな、君は…。」

【彼自身の感想。目の前の純粋無垢な少女は心優しい少女。】
【それだけに嘘をついていることが、彼の心を傷つけ、声は少し小さくなる。】

「……………。」

【独り言、のようなことを呟き出した少女。】
【真っ直ぐに彼の目はその少女を捉えている】
【独り言、を呟き出した瞬間、彼の頭に「感づかれたか」という心配と「この少女にはなにかある」という直感だった。】
【これまでの経験が反射的にそう思わせたのだ】

「……………。」

「…私がAurigaなら接触する人間である君をさっさと始末する。」

【声のトーンを下げて、低い声で話し始めた。】
【髪や目の変化には驚かなかった。彼は元教師。そういう能力者、あるいは二重人格のような者は見たことがある】

「あれ?そういう組織では無かったかな?Aurigaというものは。」

【この状況であっても、フェイクをかける。】
【長いスパイ活動、こういう局面にも慣れて居た彼はいたって冷静に対応する】

「私だって関係のない人は傷つけたくない。だから警察という守る組織に入ってるのだが……。」

「やはり、こんな服装だと怪しまれるか?」

【嘘をつくのは苦手だ。】
【言葉と共に含まれた笑いは演技。どこから聴いてもそれは普通の含み笑いだ。】
【しかし彼の心だけは笑っていなかった】
270 :エヌオー ◆jnVXyq7weY [sage saga]:2014/02/10(月) 11:03:36.50 ID:gg47OreZo
>>268
【少女の話す料理を聞いて少年は少し顔がひきつる】

よりによって……よりによって英国料理かよ……
AI組んだやつ誰だ、とっちめて粛清してやりてぇ……

【思わず呟いてしまうが少女にも、組んだ人物にも悪いと思ってバツの悪そうな顔をする】

まあせめてホットケーキだとか軽食位まともなの出してやれりゃいいけどな
紅茶とスコーンは是非とも食べてみたいと思うし

【そう言ってホットケーキとコーヒーを注文する】

AI自体が悪いのか、それとも学習して作れるようになるのか
その辺は俺自身もちょっと興味があるしな

【そう少女に軽く笑ってみせた】
271 :蒼乃空(黒乃空) ◆jnVXyq7weY [sage saga]:2014/02/10(月) 11:21:52.64 ID:gg47OreZo
>>269
確かに、初めから疑ってかかるのはいけない事だけどね
特にその根拠が服装含め言葉からとなれば尚更

【笑ってみせるがその目は男から一瞬たりとも離さない】

でも、Aurigaだからって無闇矢鱈と戦闘を仕掛けなんてしない
そう私は思ってるんだけれど間違いかなぁ?

【少女の言葉は数人のAurigaの人間と接触しての客観的な判断だ】

だって、Aurigaなんて『都合よく目的が一致した者』の集団でしょ?
腹の中には一物や二物抱えてる奴も大勢いる

【二人の会話は喫茶店の空気に飲まれ誰にも聞こえない】
【其れ故少女は更に追求を続ける】

……………だから、だから気になったんだよね
『表』の私が言ったように貴方は優しい人だと思う
それに私は私の為にAurigaに入った少年も知っている
彼と少し空気が似てたから、Aurigaとは違う目的のために動いてる気がしたから

【思案するよう、言葉を選ぶように少女は言葉を吐き出す】
【目の前の男と同じく黒づくめ、顔には仮面をつけた優しい少年を思いながら】

まあ勘違いならいいんだけれどね、警察ってのはちょっと引っかかったけど
もしも嘘をつくならブラックシールドっていう自警組織を名乗ったほうがいいと思うな

【ふう、と一息ついて少女は冷めてしまった紅茶をすすり】

嘘なんてつかなくていい、寧ろ聞かれたこと以外答えない
それか嘘を言わずに嘘をつく方法を覚えるといいかもね

【今度は何も裏のない本当の笑顔で男を見つめ】

困ったらエヌオー、彼を頼るといいよ
彼も一物も二物も腹に抱えてるから

【そんなことまで言ってみせた】
272 :保津 阿美 ◆awHRzQ0C/g [sage saga]:2014/02/10(月) 14:21:40.33 ID:2BE8Jqnu0
>>270

だいたいみなさんそのまま食べるからいけないのでス、英国料理は自分で調味料を足すのが基本でス

【そういうとメニューから紅茶を選んで注文する】

AIを組んだのは社外の技師を含んだチームと聞いてまス
メンテナンスチームが『面妖な、英国面に堕ちた変態技師どもめ』とか言ってましタ

【そしてしばらくメニューを眺め】

あ、海兵の基本としてカレーを習得するのが最初の目標でしタ!

【ちなみに彼女が最初に作ったカレーは肉オンリーだったらしい】
273 :ウル・A・センリツ ◆BcXpDxt3H6 [sage]:2014/02/10(月) 18:27:06.75 ID:SFeIVi+z0
>>271

「………………そんなに下手だったか。私の演技は。」

【全てを少女が話し終わった後、彼は口を開いた。】
【自らの嘘は"裏"である少女には気づかれていた。それに目の前の少女は、半ば彼をAurigaの人間と仮定してなお、笑って見ているのだ。】
【フードの中の目が少しだけ動く。中にある暗く悲しそうな眼差しは少女をまっすぐに見据えていた】
【彼女には嘘を吐いてはならない。本心が彼の口を開かせた】

「………嘘はつくものでは無いな。
教える立場な私が、君みたいな小さな子に教わってしまうとは……。情けない」

【悲しげな目がフードの中で左右に動いている】

「…私はAurigaの人間だ。
が、私は同時にAurigaの敵でもある。
言ってることがわかるかな?
―――スパイ、だよ。」

「だとしたら、どうなんだ。
という話だがね。ま、警察なんて下手な嘘を吐いたことのお詫びだ。
私の真実を受け取れ。」

【店内には客の声が響いていて、二人の声は漏れる心配は無いが、彼は声を小さくして話す】

「エヌオー……か。
……わざわざありがとうな。」

【エヌオー、という名は聞いたことがある。
ウルはスパイでありながら、組織内でもそれなりの地位を持っている。勿論、スパイとして入る前からAurigaには調べをいれているが。】

「私にもいろいろと事情がある。だから今話したことは他人には言わないで欲しい。」
「もし喋るようなことがあったなら、今度は私はAurigaとして君に合うことになってしまう。」

【意味を訳せば、「喋るならば君を殺めることになるかもしれない」である。】

【色々と真実を話した彼だったが、自らの過去と、もう一つ話していない重要項があった。】
【そのもう一つの重要項を彼は"質問した】

「そういえば。
私はウル・A・センリツというのだが……君の名は?」
274 :エヌオー ◆jnVXyq7weY [sage saga]:2014/02/10(月) 20:13:11.21 ID:tpIgymaWo
>>272
い、いやそういう問題か?

【正直調味料を後からかけるというのは気が引ける】

やっぱり……やっぱり英国紳士か……
予想はしてた、だがあいつらに兵器開発を任せるなとあれ程……

【少年は頭を抱え乗組員と社長が色々な意味で大丈夫なのかと心配になる】
【柄ではないが食物兵器というのは精神的にキツいのを心得ているからだ】

カレーな、カレーはいくらなんでも失敗しないだろ……
バリエーションこそ豊富だが野菜と肉をバランスよくいれれば

【だが終始少年の顔は引きつったままだった】
275 :蒼乃空(黒乃空) ◆jnVXyq7weY [sage saga]:2014/02/10(月) 20:26:32.47 ID:nvga1/P2o
>>273
それはもう、ね
表の方みたいに純粋な子なら騙されるだろうけど疑り深い人には厳しいんじゃない?

【男の嘘に対して率直な感想を述べてみる】

正直に言えば私はどうでもいいんだけれどね
現行犯っていうのなら話は別だけれど、表が基本的に戦いたがらないから
まぁ表も本当は優しい人って思うあたり見る目は確かだと思いたいけど

【実際Aurigaだとしても行動さえしていなければこの少女にとってはどうでもいいのだ】
【争いさえ起きなければいい、それだけを願っているのだから】

他言無用は承知の上だから安心して
そうじゃなきゃAurigaに知り合いがいる自衛隊員なんて明かさないから
まあ私についてはなんと言われてもいいんだけれど

【そして男が思い出したように一つの名前を口にする】
【自分自身の名前、いわば自己紹介】

そういえば自己紹介してなかったね
『私』は黒乃空、裏のというより本来の人格といったほうがいいのかも
そして―――表、交代の時間
(えっ!?ちょ、まだ心の順……!)

【再び少女が入れ替わる】
【見た目も言葉も元の初めにであった少女のものに戻り】

はぁ……えっと、『私』が蒼乃空です。表の人格で…え〜っと、いつの間にか人格として作られました
裏の私がいろいろご迷惑をかけてごめんなさい!

【一人で二人の少女はそれぞれ自己紹介と】
【表の少女は裏の自分の非礼を詫びた】
276 :ウル・A・センリツ ◆BcXpDxt3H6 [sage]:2014/02/10(月) 21:00:47.84 ID:SFeIVi+z0
>>275
「…どうも私は君らみたいな人間に嘘をつくのが苦手らしい。」

【ふっ、と自分自身を小馬鹿にするように鼻で笑う。】
【彼の脳裏に浮かんだのは、まるで服についたシミのように離れない昔の自分の姿と、その周りの人々。】
【嘘をつくのが苦手…これが本当のウル・A・センリツという男だった】

「……優しい、か。」
「思えば久々だった。そんな言葉をかけられたのは。」

【Aurigaに入って、それから。
優しい、という言葉は彼の記憶から消えかけていた。】
【それを思い出させてくれた目の前の少女。彼の暗い目に少しだけ光が射したかのようにみえた。】

「……そうか。」

【彼女の承諾に対し、短く応答する。】
【依然として、その声は低い。】
【そして自己紹介へ。】

「…黒乃空か。いい名前だ。
って、君が本来の人格…なのか。」

【そして次は"表"へと見た目と名前が裏返る。】

「君は青乃空…。
どちらも"空"だし、呼び方には困らなそうだな。」

「……嘘を吐いたのは私だ。
君には悪いことをしたと思っている………済まない。」

【自己紹介を終えた後、少女が謝ったことに対して、彼は今まで"表"の少女についた嘘を詫びる】

「……私はAurigaの人間だ。
実際のところ、Aurigaとは敵対する位置にはいるが…。
んなことはどうでもいいな。申し訳ない、


【黒のフードを被った彼は“表”の彼女に対してもう一度詫びる。今度は頭を下げて詫びた】
277 :ラナ・モーゼズ/プリマス陸軍 [sage]:2014/02/10(月) 22:24:34.88 ID:2tMna75N0
>>267

ガサリ、と誰かのいる音がし、女は電撃的に振り向いた。その手には銃のように握ったスパナがあった。

「…誰?」

彼女は厳しい表情で問うた。当然だ、こんな場所に好き好んでいるものなど、自分の様なもの好きが少数派、大多数は野盗か賊だ。

「大小様々に、面白い物がそりゃあたくさん落ちてるだろうぜ、フロイライン」

銃を腰にしまいながら現れた男は、藪から出てくるなり言い放った。まるで見て来たかのような口調で
それに関しては彼女はさして驚かない、この場所は何だって在り得る世界だ。故に白紙と、可能性と、そう呼ばれるのだ。
彼女は構えたスパナを下げ、半歩身を引いた。唐突に現れた彼は銃を下げた、それはすなわち敵意無しの証である。
そしてなにより、彼の声色からは彼女と、彼女の持つものに対する好意的な好奇心を読み取れた。

「ここは大昔、戦場になった場所だ、古い兵器がたっくさん落ちてる。
 今となっちゃ過去の遺物だがね―――――まるで、墓場だな。」

「…知ってるわ。だから来たの」

男の独り言じみた自嘲とも取れる言葉に応え、彼女は腰に手を当て高圧的な態度を取る。
こういった場所で、男に対して下手に出るのは色々と危険だと、彼女はそう教わったのだ。

「古戦場、廃都市、失われた太古の文明。私は歴史には興味はない、けど、遺されたものを使うことはできる。
 こうやって故も知らずに錆び朽ちゆくだけなのは、道具にとってはこれ以上ない悔恨。人に使われ、それがどんな結果を残すものであれ、使われることこそが道具にとっての最上の喜びであり、製作者の願い。
 私に色々と教えてくれた人の言葉。生命無き道具を、まるで生きているかのように愛した変人の言葉」

彼女は男を見据え、だがしかし何処か遠くを見つめながら語った。

「…まあ、私もそんな変人の一人なんだけど」

彼女は再び目線を男に合わせ、そしてようやく訊いた。

「で、あんた誰?こんなとこで何してるわけ?私みたいな物好きに何か用かしら?」
278 :ハンス・バイエル ◆sHFOqrvn3g [saga]:2014/02/11(火) 19:06:55.72 ID:UsbQhvxdo
>>277
【高圧的な態度を取る彼女。それが賢明な判断である事は彼もよく理解している。】
【何処か心ここに在らずと言った様子で、彼女は彼女と、彼女にそれを譲り渡した人物の思想を語った。】
【忘れられて消えて朽ち果てる道具達の悔恨。それをどんな形だろうと拾い上げて使う事こそが最善の事。】

「成程、道具の喜びか。そんな物を本気で言うのならば、それは大した変人だ……嫌いじゃねぇがな。
 まぁ、道具が嬉しいか悲しいかなんて、俺には分からねぇが……。
 だが、そうだな、忘れられてただ朽ち果てていくのは、辛いだろうな。道具も、人も。」」

【結局のところ、何処まで言っても道具は道具……ハンス・バイエルの思考は、何処まで行ってもそうだ、が。】
【昔から使っていた銃の方が良く手に馴染んだり。現代の物よりも過去の物の改修品の方が、高い成績を残す事が彼の部隊では多々ある。】
【アニミズムでは無いが、時折そう感じる事もあり……だから、そう言う思想は嫌いじゃない。】
【それに、忘れられて消えていく事は、とても恐ろしい事なのだから。】

「質問が多いな全く、最近の若えのは……俺の名前はハンス・バイエル。ただのしがない軍人だ。」


【彼女の質問に対し、やれやれと、言葉にせずともその態度で表して、息を大きく吐いて一つ一つ語ってやる事にした。】
【亡国の軍装を身に纏い、世界に仇成す彼はそれでも只の一介の軍人と自称する。】
【別に、身分を隠す気は無かった。ただ自分は、何処まで行っても、その辺にゴロゴロと転がっていく"軍人"の一人なのだから。】


「俺がやってるのはお前と変わらん。大昔の戦争兵器を発掘して持ち帰りに来た。
 そして先を越されてあら残念、と言ったところだ。」


【物好きか、野盗か、賊か。さて、どれに当てはまるかは分からないが。】
【彼は、否、"彼等"は今となっては懐かしい遠い昔の兵器達。その回収作業に来た。やろうとしている事は彼女と大差無い事だ。】
【それを回収してレストアし、懐かしの戦場へとまた送り出す事が、今ここにいる彼の目的だ。】


「そして俺はお前に興味があってお前に話しかけた訳だ。理由はお前自身が言った、お前が物好きだからだ。」

【彼女が物好きだから、彼は彼女へと話しかけた。結局のところ、彼にとってそれだけで、それで十分だった。】
【そして彼女を見据え、上から下まで眺めた後。馬鹿にしたように鼻で笑って。】

「勘違いするなよ。お前は俺の射程範囲外だ。まだ若い。俺の射程距離に入るのは、もっと成熟してからだな。」

【あからさまに馬鹿にした口調で、彼女へとそう言い捨てた。】
279 :保津 阿美 ◆awHRzQ0C/g [sage]:2014/02/11(火) 19:16:22.05 ID:zIQ7a5aAO
>>274

必死に考えた方が良いですヨ、姉妹艦が建造されればそちらに配属されるかもしれませんシ


………レパートリーが先の三種のローテションと言うのは不毛が過ぎますシ


【むしろ社の方針では国連よりもAurigaを重視しているフシがある】
280 :ウィス ◆Dl8RDFPb.U [sage]:2014/02/11(火) 21:14:01.34 ID:MOmLK8Fu0
>>278

「質問が多いな全く、最近の若えのは……俺の名前はハンス・バイエル。ただのしがない軍人だ。」

「…ふうん、軍人ね…。私はウィス、下の名前はないわ。しがない…と言うほどでもないけど、技術屋をやってる」

彼女は軍人という人種は嫌いではない。
なぜかといえば、彼らの使う道具…つまるところ兵器だが、まだ使えるものでも古くなったから、新しいのに交換するからという理由ですぐ廃棄されることが多いからだ。
一般人はまず使いたがらない代物なので、そっち系の店に行けば格安で型落ち品が手に入る。型落ちといってもよほどの欠陥品じゃない限り性能は十分。物によっては、改良すれば未だ第一線に立てるものだってある。
魔改造好きな彼女にとっては、彼ら軍人はいいビジネスパートナーというわけだ。

「で、なんで軍人さんがこんな辺鄙なとこに?サバイバル訓練でもしてる…訳じゃなさそうよね、そもそも一人だし」

「俺がやってるのはお前と変わらん。大昔の戦争兵器を発掘して持ち帰りに来た。そして先を越されてあら残念、と言ったところだ。」

ウィスはハンスの言葉を聞いて眉を潜めた。

「軍人が大昔の兵器発掘…?ここにあるのは型落ち品どころじゃない、もはや動くことさえ叶わずに眠りこける遺物よ?私みたいな技術屋ならともかく、軍人がそんな事して何するつもりよ」

こういったものの扱いは自分が最もよく知っている。
ここにいるのは時間にすら忘れ去られ、ただただ錆付き自然に還るのを待つばかりの存在ばかりだ。
彼女は手に持ったスパナによって彼らに「時間」を与え、工具によって「時代」に合わせてやる。全て自分が持つ力あってこそできる技だ。

「…売り飛ばすにしても、割と安いわよこんなもん。質の悪い金属だし…デカすぎて解体もお金かかるし」

ウィスは携帯端末を弄りながら、今しがた手に入れたものの相場を計っている。安い、こんな劣悪な装甲板ならちょっとした溶鉱炉さえあれば簡単に作れてしまうし、解体費用まで含めると手元に残るのは雀の涙程度だ。

「そして俺はお前に興味があってお前に話しかけた訳だ。理由はお前自身が言った、お前が物好きだからだ。」

「…は?」

そして続けて彼が放った言葉に、ウィスは手を止めて呆けた声を上げた。

「…え、なにそれ、あんたも変人?いや、変態?」

唐突にこんなことを言われる筋合いはない。今までの高圧的な態度も忘れ、思わず素が出てしまう。
対するハンスはじろじろとジャージで覆った彼女の体を長め、馬鹿にするかのようにニヤリと笑った。

「勘違いするなよ。お前は俺の射程範囲外だ。まだ若い。俺の射程距離に入るのは、もっと成熟してからだな。」

「は…はぁ!?ちょ、いきなり声かけて来たと思ったら何よ!これでもスタイルはいいほうよ!」

言うなりウィスはぎゅむ、とジャージの胸の下あたりを押さえつける。腰の細さと胸のラインが強調され、彼女の言うとおりスタイルはいいことが伺えた。

「というか、物好きに声かけるとかあんた相当変人よね…運が悪いと事案よ?事案」

勢いでやってしまった自分の行動に顔を赤くしながら、ウィスはため息をついた。
281 :ハンス・バイエル ◆sHFOqrvn3g [saga]:2014/02/11(火) 22:30:48.60 ID:UsbQhvxdo
>>280
「下の名前が無い……ふーん、面白そうな事情を抱えてそうだな。まあ、それはいい。
 技術屋か……うん、うちに来ねえか?給与は弾むぞ。こき使ってやるよ。」


【余りにも唐突な勧誘だが、冗談では無く。彼は首を縦に振る事を望んでいた。】
【これは彼の何十年も前から変わらない、言ってしまえば"癖"の様な物で、実際に彼の部隊にはそう言った経緯で入隊した者も少なくない。】
【誰にだって手を差し伸べ過ぎる。何度も何度も注意されながらも、雀百まで踊りを忘れず。】


「……そうだな、説明ってのは苦手何だが……例えば、"手に馴染む"ってあんだろ?
 それをもっと突き詰めた物……胡散臭い言葉で言っちまえば、"魂"が一番馴染むもの。
 俺達にとってのソレが、遠い昔に作られたそいつらだってことだ。金で時間は買えない。」


【魂。理屈や理論では無い、その生物としての"証"が、"根源"が、それを望んでいるのだ。】
【そして彼等の望みに、一番に応えてくれるのが遠い昔の、型落ち品何てものじゃない、骨董品で遺物の朽ち果てて錆塗れのそれらで。】
【例え彼女が理解できなくとも。その"遺物"達があるからこそ、彼等は今もこの戦場に立つ事が出来ている。】

「スタイルだけよくってもなぁ……色気が足りん。
 あと……そうだな、七、八年くらい経ってから来い。そうしたら多分射程範囲だ。
 そもそもその恰好はどうなんだ。合理的なのは分かるが、もう少し女らしさをだな……。」

【腕を組んで、彼女のアピールにウンウンと適当に頷いて、彼女に対して如何に自分が魅力を感じていないかを語った。】
【そもそも彼自身の好みの女性像が古く、また、今まで伴侶を持ったことが無く、大してそう言う物に魅力を感じない人種。】
【其処から来る物なのか、それとも、何かトラウマでも抱えているのか……割と、理想が高かったりしたりする。】

「かもしれんな。俺は他人よりも好奇心が強い方でな。
 フラフラと単独行動に行ったりなぁ、よくそれで上官殿に殴られたもんだ。
 酷い時は中隊長を辞めさせられそうになったな。いやー今思い返せば懐かしい。」


【先の唐突な勧誘や、現在進行形での部隊から離れた単独行動。】
【新兵時代から、大尉と言う階級に駆け上がるまでの間に、何度こんなことを繰り返した事か、両手では数え切れない事だろう。】
【その回数だけ上官からはお叱りも受けるし、今でも部下から注意を受ける。それも何回も何回も。】


「だがそれで、手に入る物もあった。何歳になっても、冒険はしてみるもんだ。」


【けれど、色んな"出会い"と言う魅力には、とても逆らえるものでは無いようだ。】
282 :蒼乃空(黒乃空) ◆jnVXyq7weY [sage saga]:2014/02/12(水) 18:44:16.80 ID:OkURFFUGo
>>276
嘘なんて誰にでもつくものじゃないと思います…

【言ってしまえば自分は騙されていたということなのだから】
【そして自分もそれを信じきってしまっていた】
【とは言っても自分は嘘を見抜けないのでどうしようもないのだが】

嘘は悪いことですけど、それでも本当のことを言ってくれたので良かったです
取りあえず空って呼んでもらえれば私も裏の方も反応はしますから

【自己紹介の後に男の言葉にそう返す】
【次はどう出会うか知らないがそれでもせめて会話くらいはしたいと思っている】

いいえ、それは大事なことだと思います
だって敵を騙すには味方からって言葉もありますし
だから顔を上げてください、私も申し訳なくなってしまいます……


【頭を下げる男に対して顔を上げてほしいと頼む】

ふぅ、もう悪い話はここまでにしましょう?
だから貴方は私に嘘をついたことを謝って、私は許した
それでいいですよ、ね?

【男が顔を上げたとき、遅らくこの少女はまた笑っているのだろう】
283 :蒼乃空(黒乃空) ◆jnVXyq7weY [sage saga]:2014/02/12(水) 18:49:27.63 ID:OkURFFUGo
>>279
そう言われれば必死にならざるを得ないがなぁ……

【必死に思考を巡らせるが自分でAIに何かを教えることはできるのかと不安になる】

兵站は士気にも関わるからどうにかしたいが、俺にできることなんてあるのか?

【結局何ができるかは少女に尋ねることにする】
【自分はまた別の機械少女の調整ですら四苦八苦しているのだ】
【そんな自分で役に立てるのかすら怪しい】

ともかく料理は教えれば覚えられるのか?
それともプログラムとしてインプラントしなけりゃいけないのか?
それによって俺のできることも大きく変わるしな

【そう言って運ばれてきたホットケーキを食べる】
【このくらいなら誰でもかんたんにつくれそうだとは思うのだが……】

(色々な所でAIって不便なんだな)

【そういう思考にたどり着いた】
284 :ウル・A・センリツ ◆BcXpDxt3H6 [sage]:2014/02/12(水) 19:13:57.51 ID:EwvxquFK0
>>282
「…すまない。」

【短く吐き出された謝罪。】
【目の前の少女が、頭を上げることを促した後、静かに頭を上げる。】
【そして、再びフードの中の口が開く】

「でも、私はこういう人間だ。自分にさえ嘘をつき、マイナスな考えしか出来ない。」

【"自分にさえ"。
その言葉の真実は彼にしか解らない答え。彼の心の奥に封印された昔の名前が蠢く。】
【そう言った後、】

「済まない、忘れてくれ」

【と自らの発言を誤魔化すように付け足した。彼の声は依然として氷のように冷たい】

「空さん、君は優しい人間だ。」
「数少ない私の友人の中で、一番かも知れん。」

【この言葉に嘘は無い。】
【冷たい声を発する男の口は、今、暖かさをもつ笑みを浮かべていた】

「…暗い話はやめよう。」

【そう短く言って、自らを下に見るマイナス思考を止めた。】
【しかし、先ほどの言葉に嘘は紛れていない。】
【でも、自らを下に見る考えは、この少女の気分を下げる、と思い、中断する】

「…………。」
「……っと言っても、話すことが出てこないな。私はコミュニケーション能力に乏しいようだ。」

【話題を提示出来ない恥ずかしさを小さな笑みで誤魔化す、男なのであった。】

285 :ウィス ◆Dl8RDFPb.U [sage]:2014/02/12(水) 22:10:24.98 ID:VpvDDM6A0
>>281

「……そうだな、説明ってのは苦手何だが……例えば、"手に馴染む"ってあんだろ?
 それをもっと突き詰めた物……胡散臭い言葉で言っちまえば、"魂"が一番馴染むもの。
 俺達にとってのソレが、遠い昔に作られたそいつらだってことだ。金で時間は買えない。」

「………」

さすがの彼女も、ここまで露骨に言われればなんとなく理解した。理解し、苦笑いのような怪訝な顔付きで彼を見た。

「…ハァ、また妙なのに出会ったわ
 いやむしろ、この世界で訳ありじゃない奴のほうが少ないか」

大きなため息を一つつき、ぽりぽりと頭をかく。
つまり、彼は時間に取り残され、時代にのみ追従してきた人種。
この場で眠る遺物たちは、彼に拾われることを心待ちにしている。と、そういうことだ。

「そんなのが正規の軍に所属してるなんてね。ま、ここの軍隊もまともな奴らじゃないってのは知ってるけどさ…
 だから、いくら高給でも私はそんな奴らのいるとこには行きたくないわ。こき使われるなんて性に合わない、好きなことして好きなだけ生きるのが私の生き方よ」

両手を広げて、くるりと回る。長い黒髪がそれに合わせてふわりと靡く。

「スタイルだけよくってもなぁ……色気が足りん。
 あと……そうだな、七、八年くらい経ってから来い。そうしたら多分射程範囲だ。
 そもそもその恰好はどうなんだ。合理的なのは分かるが、もう少し女らしさをだな……。」

「…む、悪かったわね色気なしで」

一回転して再び彼を眼前に捉えた彼女は、再び腰に手を当てて険しい顔をする。

「あのね、こんな所で色気出す服着てなにか利点がある?まあ私自身そういう服に対する興味は薄いけど、どんな虫がいるかも分からないこんなジャングルの中で肌を露出するなんて正気を疑うわ。私は合理主義なの、その為には女くらいすっぱり捨てれるわよ」

そして、ウィスは別に訊いてもいないのに話し始めた、男の素性を聴く。
腕組みをして、口をへの字に結んで、どうも不機嫌そうななりだが彼の言葉に口は挟まなかった。

「…なるほどね、いわゆるあんたは不良兵士って訳。この子達と同じくらい長生きしてる割には、随分子供っぽいのね
 でも、ま、冒険をしてみたくなるのはわからないでもないわ。「常に同じ日常は飽きる」 お師匠…あ、私にいろいろ教えてくれた人ね、お師匠もいつもそう言って、私をいろんなところに連れ出してくれたわ」

「…今思うと、「常に同じ日常」って「頭痛が痛い」みたいな言葉よね。まあお師匠は変人だから、これはこれでいいのかも」

フフッ、と彼女は笑みをこぼす。
彼女にとってこの「お師匠」とはかけがえのない親友であり、家族。
ナチュラルに毒舌をこぼす彼女の話し方も、年齢の割にオーバースペックな技術屋としての腕も、精密機械フェチなその性格も、全て彼(彼女?)から受け取ったものだ。
286 :ハンス・バイエル ◆sHFOqrvn3g [saga]:2014/02/13(木) 21:27:25.59 ID:np4mb5eoo
>>285

「どうだ、面白いだろ?
 そいつらは懐かしい友達で、俺達はそれの隣を歩いていたお爺ちゃんだ。」


【怪訝な顔つきでこちらを見る彼女に、悪戯を成功させた子供の様にニヤッと笑って見せた。】
【その通り。此処に眠る数多の兵器達と同じ時間を生き、そして未だ過去に磔にされている古い人間達、取り残された老害達。】
【もう戻らない過去の栄光に手を伸ばして足掻く、亡霊達だ。】
【だから正確には、"正規軍"では無い。彼等の戦った国はその過去に崩壊され、置き去りにされた彼等はただ勝手に戦っているだけだ。】


「けっ、フラれたな。全く、さっきから可愛くねぇなぁ。」


【けれど、ハンス・バイエルはそれは有耶無耶にして、そんな風に悪態をついた。】
【ここでそれを否定するのは何だか恰好が付かない気がしたし、そして何より、何れ自分達は正規軍に戻る。戻して見せる。】
【だから、ここで少しくらい、見栄を張ったって罰は当たらないんじゃないだろうか、と。難しい意図は無い、そんな子供っぽい考えで。】


「まぁそれなら精々好きに生きればいい。好きなことして好きに死ね。
 まぁ、俺もそうして生きていたら、死に時を逃して今じゃすっかりクソジジイだがな。」


【口ではそう、口汚く言う物の、ハンス・バイエルはそう言う考えは嫌いじゃなかった。】
【好きな事をする。好きなだけ生きる。そう言い切れる人間は、現代では少なく、そういう所謂"常識的でない"人間は、嫌いじゃなかった。】
【何せ自分が常識が無い、協調性が無いと叱られ続けて生きてきた人間だから。】
【最も、とうの彼女からしたらそんな人間に気に入られるなど勘弁なのだろうが。】


「バカヤロウ、日本人を見習えよ。合理性も糞もねぇ外見だけを追求した恰好してるぞ、どんな場所でもな。
 だから肌を晒せと言わんがもう少しなぁ、何かやり様はあるだろうよ……。」


【彼女の言い分は分かるのだが、如何にもハンス・バイエルは彼女の今の姿に対して不満があるそうだ。】
【最も、何も本気で言っている訳では無い。毒虫に刺されて死んじまえと暗に言っているのではないのであって。】
【重々承知の上で、彼女の格好についてくどくどと言っているのだと、些細なフォローをしておこう。】


「大人ぶるよりも子供らしく馬鹿やって生きた方が楽しいんでな。お前のお師匠さんとやらに同意しよう。
 刺激的に生きなきゃあ、人はすっかり呆けちまう。そんなもん、俺は御免だ、一生銃握って、死んでやる。」


【彼の師匠の言葉という物に、ハンス・バイエルは素直に頷いた。】
【同じ日常など飽きてしまう。そして、停滞していたら人は腐ってしまう。人生は面白く無ければ意味が無い。】


「ならその傲岸不遜もお前の、変人のお師匠さん譲りか?
 お師匠さんと同じくらい、もっと老人を敬いやがれってんだ。それともお師匠さんにもそんな感じだったか?」


【常々感じていた彼女の言葉遣いと態度に対して悪態をつきながら、彼はまた懐から葉巻を一本、取り出した。】
【先程森の中で煙草はどうなんだと思い留まったが、この数刻の間でまぁいいかという結論に至ったか。】
【何処かに入れた火種を取り出すべく、自分の身体をまさぐり始めた。】
287 :保津 阿美 ◆awHRzQ0C/g [sage]:2014/02/14(金) 04:05:23.54 ID:MBR7xNrAO
>>283

レシピが伝われば口頭でも文章でも良いのです、後はプログラムに従って処理されますから
………ただしレシピ本は買いませんよ、あくまでコミュニケーションの成果物としてレシピを得るのが目標ですから
288 :蒼乃空(黒乃空) ◆jnVXyq7weY [sage saga]:2014/02/14(金) 04:42:30.72 ID:8KC/3i6io
>>284
(自分にさえ嘘をつく……ね)
(殆ど、彼と同じじゃん、まったく世話が焼けそうな人)
えっ?今なんて
(気にしないで独り言だから)

【裏に潜む少女はこの男の発言に一人心で頷く】
【どこもかしこもこの男は少女の想う少年と同じで】
【違うとすれば男はAurigaを倒す事を考え少年は世界の破壊を望む】

っ……ありがとうございます
出会ったばかりでも友人って言ってくれて

【であって間もない自分】
【それでも友人と言ってくれたことが嬉しく頭を下げる】

あはは……私も何から話せばいいか迷っちゃいますね
(はぁ……不器用だよねぇホント)
裏も同じなんだから人のこと言えないでしょ?
(それを言われちゃ遇の音も出ないね)

【裏の方からからかわれたのか少しだけ困ったような顔をして】
【それでも話題を考え口にしようとした時】

えっと……じゃ、じゃあ普段は何を――――――っ!?

【少女の太股から鳴り響くコール音】
【その正体はPDAで普段から小さなレッグポーチに収めている】
【急いで通話に出ると少女の顔色が徐々に変わる】

はい、蒼乃空です!…………東D6エリアで暴動、敵総数は15人で全員能力者
殺さず全員の捕縛、能力の使用許可と援軍は……やっぱり斥候及び説得ですよね?……え、違う?
わかりました、任務復唱します"能力者による暴動の鎮圧、攻撃許可あり但し死者は出さないこと"
蒼乃空任務了解、出撃します!

【静かな店に似つかわしくない大きな声で任務を復唱し】
【同じくレッグポーチから財布を取り出して万札を一枚テーブルに置くと】

すみません!急用が出来てしまいました!
お代はここに置いていくので代わりに支払いよろしくお願いします!

【そう言って慌ただしく店の扉を開き】

偽界武装展開……"アルテミス"!

【衣服が白のワンピースから白ゴスロリ服へと変わり】
【左手に弓を背中には純白の翼を広げて空を仰ぎ】

マスター、御馳走様でした!後ウルさんまた会いましょうね!

【羽を数枚枚散らせながら蒼穹へと飛び立っていった】


/お疲れ様でした、少し強引ですがここで締めさせていただきます
/返信遅れてしまい申し訳ありませんでした!
/楽しかったです!有難うございました!
289 :エヌオー ◆jnVXyq7weY [sage saga]:2014/02/14(金) 04:48:17.07 ID:8KC/3i6io
>>287
成程な、なら少しくらいなら料理を教えることもできそうだ

【言いながら少年は自分の持つPDAを操作して】

ほれ、俺が普段作ってる飯のレシピだ
味は悪くねぇ……とは思いたいがな、誰に食わせたわけでもねぇし
ま、これがコミュニケーションになるかは不安ではあるがな

【少年が見せた画面には少女が初めに習得しようとしたカレーや】
【シチューを始めとする鍋物、野菜炒め等の炒め物等簡単なレシピが載っている】
【もっとも、煮込みものなどは不得手としているのか載っていなかったが】
290 :ウィス ◆Dl8RDFPb.U [sage]:2014/02/14(金) 09:47:22.32 ID:3iNIPsYF0
>>286

「大人ぶるよりも子供らしく馬鹿やって生きた方が楽しいんでな。お前のお師匠さんとやらに同意しよう。
 刺激的に生きなきゃあ、人はすっかり呆けちまう。そんなもん、俺は御免だ、一生銃握って、死んでやる。」

「…ぷっ」

あんまりにも真面目にそう呟いた彼の言葉に、思わずウィスは吹き出した。

「…ごめんなさい、でも、そうよね。お師匠も、私が出ていくまでいつまでも子供みたいな性格だったわ
 でも、一生銃握ってねえ…フフフ、そんな危なっかしい子供、いてたまるかって感じよ
 まあ…かくいう私も、きっと一生テックを握り締めて、それで死ぬんでしょうね。似た者同士、か。こんな大人子供と」

「その傲岸不遜もお前の、変人のお師匠さん譲りか?
 お師匠さんと同じくらい、もっと老人を敬いやがれってんだ。それともお師匠さんにもそんな感じだったか?」

「ええ」

彼女はなんの悪びれもせずに、まだ笑いを残した顔で頷いた。
タバコを咥えごそごそとしだしたハンスに、端末をくるりと回して差し出す。

「どうぞ」

端末の末端が、ぽっ、と赤くなる。強赤外線による自然着火装置だ。

「…お師匠は、いつだって能力者を小馬鹿にしてたわ。自分も能力者なのにね
 ほんとに変な人よ。誰も敬わず、自然と技術だけを愛して、私だけを連れて向かう街はどこでも厄介払い…
 唐突に髭と髪を伸ばしたり、かと思えばバリカンで剃り落としたり。実験と称して山をひとつ吹っ飛ばしたこともあった…今じゃ笑い話だけどね」

ハンスの煙草に火が付いたことを確認すると端末をしまう。
そして木々に覆われた空を見上げて、彼女は今どこにいるかも分からぬ唯一の家族に思いを馳せる。
291 :ウル・A・センリツ ◆BcXpDxt3H6 [sage]:2014/02/14(金) 21:14:30.84 ID:qTHpEGqt0
>>288
「……悪いな。私がもっと面白い人間ならば良かったんだが。」

【そう言いながらも、自らも話題を提示するべく、何か話せるものを探す。】
【しかし探せば探す程、自らの不器用さが滲み出てきて。】
【お別れの時は意外にも直ぐに訪れた】

「……忙しそうだな。」

【と突然の別れに対して一言】
【自衛隊。彼女はそういう組織に属していると言った。】
【彼の属する組織とは正反対に位置するであろう正義。】
【彼女はそんな人間。
過去の正義を否定した男、ウル・A・センリツには二度と戻れないような場所にいる人間。】
【彼の目は深く、そして黒い】

「……また会えればいいな。」

【空に飛び去りゆく彼女に向かって、呟くような小さな声で応える。】
【机の上に置かれた一万円札。お代として彼女は置いて行ったが、勿論彼はそれを使わない。】
【一万円札を自らの財布の中に入れた。
会計は二人分。少女のお金は使わず、自らのお金で支払い、店の外へ。】
【会えるといいな、そんな言葉を吐いた彼だが、どうやら会う理由が出来上がってしまったようだ。】

「……このお金は次会う時に使わせて貰うぞ、空さん」

【フードの奥に覗く、彼の顔には冷たくもどこか暖かい、小さな微笑みが浮かんで居た。】
【彼は彼女が飛び立った空へこう呟いた】

「どうやら、私は人との関係を崩すことが本能的に出来ないらしい。」

________________________________________________________


【純粋な者に嘘をつけない者は、今日も夜の街を静かに歩く。】
【フードを深く被り、Aurigaを背景とする深い闇へと進んでいく…。】
【彼は笑って居た。】

「…私は…。…引き算が苦手なようだ。」

//長いロール、お疲れ様でした!
//本スレでの初ロール、とても楽しかったです!
//またいつか絡めればいいな、と思っております。
//本当にお疲れ様でした!
292 :ハンス・バイエル ◆sHFOqrvn3g [saga]:2014/02/14(金) 23:03:53.63 ID:p40xkQs9o
>>290
【見覚えの無い端末が、ハンス・バイエルへと向けて差し出された。】
【何かと問い掛けようとしたその時、その先端が赤く輝いて、その煙草の先端に火が付いた。】
【ゆっくりと息を吸い込んで、安物の煙草の煙を口の中に入れて、またゆっくりとそれを出していく。】


「……danke.(ありがとう。)」


【素直に、礼の言葉を口にした。そしてまた口の中で煙を転がして、彼女の語りを静かに聞いていた。】
【彼女の語る言葉の中で、活き活きと駆ける師匠は、彼女にとってどれほどの存在か、彼には分からなかったが。】
【その姿は、ハンス・バイエルにはとても楽しそうに見えた。】


「成程、そいつは変人だ……山の持ち主なんかは、たまったもんじゃないだろうがな。
 とんだ捻くれ者だよ。お前のお師匠さん。よくもまぁ…そんなのに付いて行けたもんだよ。多分、お前も相当ひねくれ者の変人だ。」


【彼女の中に在る師匠の話は、とてもとても常識からかけ離れた、"典型的な変人"であった。】
【異能力者を馬鹿にし、行く先々で拒絶され、それでも尚自分を貫き通した彼女の師匠の姿は分かった物では無いが。】
【きっと今でも、好きな事をして、好きなように生きているのだろう。その木々に遮られた狭い空の向こうに、彼女はその師匠の姿を想うのだろう。】
【彼にとってのそんな人間は、数十年も昔に置いてけぼりにしてしまって……少し、懐かしく、羨ましく思った。】


「…さて、俺はそろそろ職務に戻るとしようか。余り長くサボると、部下に怒られちまう。
 本当、ありえねぇよな。部下だぜ、部下。俺大尉、あいつら中尉や少尉、俺上官なのに、何で怒られなきゃならねぇんだよ。」


【そして、そんな自分が少しだけ恥ずかしく思えたか、軽口を叩き乍ら彼はまだ少し消すには早い煙草を足下へと捨てる。】
【罰が悪そうに略帽を被った頭を掻き乍ら、彼が今来た道へと視線をやった。彼がこの手で切り拓かれた道。】
【暫しの寄り道から、また。宛ても無く道なき道を行く、不安定で、確証の無い、退屈の無い人生へと歩み出す。】


「テレビで俺を見かけたら、ブラウン管の向こう側から応援してくれよ。ヒーロー番組を見てる子供みたいにな。
 お互い似た者同士、好きに死ねるように頑張ろう。Auf Wiedersehen!(さようなら!)」


【そう言って、来た道を戻って行った。最も、彼女はまだこの辺りを探索する予定なのかもしれないから。】
【彼は、彼女に気を遣う…と言うよりは、また会うと少し格好がつかないから、探索のポイントを少しずらす様部隊に伝えて。】


/こんな感じで、〆でどうでしょうか…!
293 :保津 阿美 ◆awHRzQ0C/g [sage]:2014/02/14(金) 23:31:28.23 ID:MBR7xNrAO
>>289

こんなもので良いんでス

【コレも一応は対話の成果には違いない】
【レシピをデータに再構築しながら出てきた紅茶に口をつける】

私は暫くこの町に滞在するつもりでス
人も多いですシ、コミュニケーションのテストにはちょうど良さそうですかラ
294 :エヌオー ◆jnVXyq7weY [sage saga]:2014/02/15(土) 20:21:43.30 ID:TYSNstHJo
>>293
そうか、そいつは良かった

【役にたてたということにほっと一息】
【らしくないなと思うが実際自分はこういう人間なんだろうと納得させる】

なら困ったときは連絡しろ、困ったときはお互い様ってやつだ
俺への直接連絡先もそのPDAに入ってるはずだから記録しとけ

【そう言って伝票を片手に席を立った】
295 :保津 阿美 ◆awHRzQ0C/g [sage]:2014/02/16(日) 13:31:36.30 ID:iQO83hmAO
>>294

最初に会うのがあなたで良かったでス
……出来れば次に会うときも味方でありたいですネ

【そして彼女も席をたつ】
296 :エヌオー ◆jnVXyq7weY [sage saga]:2014/02/16(日) 21:13:07.57 ID:wL4/OoqVo
>>295
全くだな、その時には味方の士気を下げるような料理作んじゃねぇぞ?

【二人分の会計を済ませ店を出る】
【流石にそろそろ戻らないと調整を任せた部下から文句を言われかねない】

じゃぁな、保津。またどっかで会おうぜ

【そう言って少年は帰路へつく】
【そして部下の待つAuriga本部、自分の分隊区画へ着く頃】
【一つ大事なことを忘れていることに気付く】

あ゛……PDA渡しっぱじゃねぇか……
ま、まあいいか……重要データはバックアップとってるし
Auriga関係者に渡したとでも言えばなんとかなるだろ多分

【或る意味直通のホットラインができたのだこれはこれで悪くない】
【そう前向きに考え少年は扉を開いて】

よう、調整捗ってるか?後は俺がやる、お前らはもう休んどけ
俺は散々休んできたからな、だからお前ら全員今から一日休暇だ

【未だ目を開かない機械少女の前に立ち】
【開口一番に部下へ休暇の指示を飛ばしながら】


/ではここで〆させていただきます
/お疲れ様でした、遅レス申し訳ありませんでした!
/楽しかったですありがとうございました!
297 : ◆jnVXyq7weY [sage saga]:2014/02/19(水) 09:27:31.65 ID:KeRHM2Tro
てすてす
298 :ウル・A・センリツ ◆BcXpDxt3H6 [sage]:2014/03/02(日) 17:51:18.78 ID:ypNHeRoy0
【その男は黒のフードを深くまで被る。周囲に顔を見せないように深くまで。】
【その男は数人の男女を引き連れ街の裏路地を進んでいた。まだ夕方とはいえ、この裏路地は暗く、薄気味悪い。】

「……今日の任務は………。薬品の取引……か。
しかしこんなところ、ブラックシールドに目をつけられてないのか?」

「おまけにまだ18:00も過ぎてないぞ…」

【裏路地、といえば。】
【なんとなく裏取引なんてものを連想させる場所だ。
実際、裏路地は暗く人通りも少ないため、そんな取引の取引場所として長年、重宝されてきた場所である。】
【それだけに最近ではAurigaの活動に目を光らせるブラックシールドも目をつけている場所だ。】
【……しかし彼はその取引場所などは決定できない。Aurigaのとある隊に属し、隊長を務める彼にもそんな権限は存在しない。】

「…………此処か。お前等、準備しておけ。」

【奥へ進むとそこには少し広い場所があった。
全くブラックシールドを警戒していないわけではないのか、かなり入り組んだ路地の先にあるその広場を取引場所の指定していた。】

【───彼はAurigaであって、Aurigaでない。】
【今こうして小隊を率い、その隊員に声をかける彼の姿は表の姿。裏はとある反Auriga組織に属する者。】
【彼はAuriga内では、隊員の生還率100%の隊の隊長としてちょっとばかし有名だが、それも表の姿。その生還率を叩き出す隊長を慕う隊員らはその人物の裏の姿を知らない。】

「何人かはそこらを見張っておけ。」

【と隊員に一声掛けて、広場の壁に寄りかかった。】
【入り組んでいる道を進んだ先の広場とはいえ、広場は広場。何者かに見つかる可能性は高い。】
【彼は静かに目を伏せて、取引の開始を待つ。】

//パー速復活記念!
取り敢えず投下です!もし絡んでくださる方がいらっしゃればお願いします!
まだ居なくてもゆっくり一人ロールな感じでやっていくので、その途中で絡んでくださっても反応します!
299 :壊 幻楼 ◆LUMFQ0Vuok [sage]:2014/03/02(日) 18:53:56.71 ID:Kp+n/YRUO
>>298

…アウリガか…。

…ヴォルガス、行くぞ。

【闇夜に舞う漆黒の黒龍と闇の男。彼は「闇の男」として単身反アウリガ活動をしていた裏世界でも有名な人物】

【彼はブラックシールドなど、組織に加盟している訳ではないが単体でもアウリガの能力者と渡り合える程の実力者でもあった】

…いくぞ。

【彼は元アウリガ所属。一件を気にアウリガから姿を消した男。アウリガならば噂程度でこの男の事を知っているかもしれない】

…ふんっ。

【複数の闇の手がアウリガらしき集団を襲う。だが決して致命傷を負わせる訳ではなく、戦力を奪う為の攻撃だった。】

300 :ウル・A・センリツ ◆BcXpDxt3H6 [sage]:2014/03/02(日) 19:39:54.21 ID:ypNHeRoy0
>>299
《う、うわぁぁぁぁっっ!なんだこれぇ!?》

【──時は流れ。その時はやってくる。】
【その時、はAurigaの彼らにとっての悲報。
Aurigaを敵として対抗の眼差しを向ける者はその手で隊員を襲う。】
【しかし、その中に、迫り来る攻撃を躱し立つ者が一人。】
【──ウル・A・センリツ。薙ぎ倒される者たちの長である、フードを深くかぶった男。】

「……壊 幻楼……。」

【迫り来る連撃を躱しながら口に出したのは目の前の男の名。】
【ウルはスパイ。Aurigaの内部情報にもある程度の知識はある。その知識の中に存在する一人の男。】
【それが目の前の元Auriga、壊 幻楼。】
【厄介なことになった、と思いながら、懐に手を入れ──、】

「…コインに"この手から離れた一秒後、炸裂する性質"を追加──ッ!」

【懐から二つのコインを取り出す。】
【何か言葉をウルが発すと、彼の目は二回ほど何かを警告するかのように二回点滅して、左目はそのまま赤く輝いている。】

【そしてコインを放り投げる…空へ。
頭上に放たれたコインは、何故か派手な爆発と共に炸裂する。】
【ウルは投げた瞬間、向かってきた手を避けて、5mほど後方へ下がっていた。】

【炸裂したコインは、ウルに迫ってきた闇の手と相殺した。】
【物にさらなる性質を付与する能力……彼は異質加法という能力の持ち主であった。】

「……意識のある隊員は速やか撤退しろ。ここは私がなんとかする。」

【未だ襲われている何人かの隊員にそう呼びかけ襲撃者の方を向く。】

「……………何が目的だ。」

【襲撃者へ問う。】



301 :壊 幻楼 ◆LUMFQ0Vuok [sage]:2014/03/02(日) 19:52:59.76 ID:Kp+n/YRUO
>>300

…私が聞きたい…こんな所で。

…何の目的でここに集まっていた。アウリガ。

【男はゆっくりと地面に足をつける。漆黒の龍が壊 幻楼の後ろに立ちフードの男を睨んでいた】

…実力…風格からしてお前が隊長格のようだな。

…アウリガに「敵対」する物が、こんな場面を見て黙っている訳ないだろう。

【闇は男を中心として徐々に地面を闇が侵食していく。正に「闇の男」という通り名に相応しい能力だった】

…だが、意外だな。アウリガが部下への配慮をしているとは…。

…アウリガは規模こそ莫大な物だが、仲間同士の信頼は決して厚くはない。

…そういう物だと思っていたがな。

【まだこの男は手を出さずに居た。男も戦力を奪う以外では自分の能力をあまり使いたくは無かったのだ】
302 :ウル・A・センリツ ◆BcXpDxt3H6 [sage]:2014/03/02(日) 20:11:32.48 ID:ypNHeRoy0
>>301
「……私もAurigaは馴れ合うところではないと思っている。
…だが、部下を気遣うのは隊長の役目だと、私は思う。」

【静かに、そして冷静に声を発する。】
【しかし、目的については声を発しなかった。】
【彼は今、Aurigaという組織に身を置いている故、「目的をバラした上に任務も失敗」となればスパイ活動もままならなくなるからだ。】

「………さて、どうする。
私はなるべく平和的にこの対峙を終わらせたいと思っているがな、壊 幻楼。」

【Aurigaに敵対するものに、ウルは静かに目を向ける。】
【Aurigaに対する、なんらかの感情。目の前の男にはそれがある。】
【そしてその感情、Aurigaへの敵対心はウルにも宿っているが……。】

「……貴様はAurigaを辞め、我らに敵対する身。
私を活かせて置けるか?」

【同胞といえるその目の前の男。ウルと同じく、Aurigaに敵対する者。】
【しかしそこからウルは背を向ける。】
【しょうがないことだ。ウルは現在、スパイという身の上であるが、Aurigaという組織の人間なのだから。】

303 :壊 幻楼 ◆LUMFQ0Vuok [sage]:2014/03/02(日) 20:21:21.82 ID:Kp+n/YRUO
>>302

…まさかアウリガから気遣うという言葉が聞けるとはな。

【意外という他なかった。アウリガという組織に所属していた為に内部の事は少なからず知っていた男。その経歴の中でもアウリガ所属の人間から「気遣う」という言葉を聞いたのは初めてだったのだ】

…目的も話さず平和的解決とは…些か都合が良くはないか?アウリガよ。

【今にも闇が相手を襲おうと動いていた。アウリガにはこの手の挑発や脅しは聞かないとは思うが…】

…背を向けるか。

…フッフッフッフッ。

【擦り声で笑っていた。決して嘲笑の意味を込めた笑いでは無かった】

…失礼した…貴様とお前…立場は違えど…

…何処か似ていると感じたのでな。

【そしてこれも意外だった。アウリガの人間に対し、一瞬でも親近感に似た気持ちさへ感じるとは。】
304 :ウル・A・センリツ ◆BcXpDxt3H6 [sage]:2014/03/02(日) 20:38:10.38 ID:ypNHeRoy0
>>303
「……Aurigaである前に私は人間だ。私は命という物を尊重したい。」

【これはAuriga内で、小隊生還率100%を誇る隊を仕切る者の考えだ。】
【傷つけたくない、というごく普通の人間らしい考え方。しかし、それはAuriga内では極めて珍しい考え方である。】

「無駄話が過ぎたな。
どうやら平和的な交渉は無理な様子か。」

「ならば、こちらも対抗させていただく。」

【彼は男の反Auriga意識に背を向ける。それに同意しながらも、立場という壁がそれを許さない。】
【男の周り、そして此方へと迫ってきている怪しい闇を、ウルは冷静に見る。】

「私はAuriga。我らの目的を壊すならば、それは完全に排除させていただく。」
305 :ウル・A・センリツ ◆BcXpDxt3H6 [sage]:2014/03/02(日) 20:39:53.84 ID:ypNHeRoy0
//訂正
「……それは完全に排除させていただく。」

「……即排除だ。」
306 :壊 幻楼 ◆LUMFQ0Vuok [sage]:2014/03/02(日) 20:46:01.44 ID:Kp+n/YRUO
>>304

…いよいよそっくりか、面白い。

【命を尊重する。以前は出来なかった行為だが友との闘いを経てそれを尊重したいという気持ちが理解できたのだ】

…やはり、争いでしか解決できないか。

【掌に黒い渦のような物が集まっている。それの周りはまるで時空が歪む様な禍々しいオーラを放っている】

…残念だ!

【掌を彼に向ける。すると放れたのは黒い重力波だった。大気を歪ませながらそれは相手を叩き潰そうと迫っていく】
307 :ウル・A・センリツ ◆BcXpDxt3H6 [sage]:2014/03/02(日) 21:05:24.89 ID:ypNHeRoy0
>>306
「…巫山戯るな。私はAuriga。貴様のような人間ではない。」

【その眼は何処か暗く、光を失ったような乾いた眼で。】
【男は何かと縁を断ち切るように冷たく言い放った。】
【ここに壊 幻楼vsウル・A・センリツ、二人の反Aurigaが激突する。】

「重力波…か。
コインに力がかかるとそれに反発するように同じ力がかかる性質"を追加。」

【掌に乗ったコインを迫り来る重力波へと放り投げる。】
【するとコインは吹き飛ぶこと無く、何故か重力波と同じ力で押し合うように空中に静止していた。】
【暫くして、重力波の力は弱まり、コインもそれに比例して弱まる。相殺である。】

「……コインに着弾点で破裂する性質"を追加。」

【そして、次は彼が動く。】
【コインを男の方へ投げる。しかしコインは男の数m手前へと落ち、そこで破裂する。爆風で敵を吹き飛ばすという目的である。】
【その次に彼は右方向へと動き、懐から取り出した拳銃を構える。】
【これだけであの男を倒せるとは思っていない。これはほんの準備運動だ。】

/すみません…
書いていたら書いていたのが消失…。
遅れてしまいました!すみません!
308 :壊 幻楼 ◆LUMFQ0Vuok [sage]:2014/03/02(日) 21:14:00.41 ID:Kp+n/YRUO
>>307

…コイン如きで弾かれる攻撃ではない筈だが。

【本気ではないと言え、重力波をコインで防がれたのは影を通じて確認できた。何とも不可思議な現象である】

…今度は爆風が…まるで手品だな。

【吹き飛ばされる男。身体能力は高くなくそれと同時に視力が無いため身体機能は恐らく平均以下の男。だがこの男の能力は其れらを補って余りある能力だった】

【吹き飛んでいる最中、男の闇は巨大な手となり地面に突き刺さる。それを利用して吹き飛ぶ力を弱め消したのだ】

…拳銃か、

【男は体制を立て直す。すると巨大な手は男の防御壁となりそのまま相手に向かって放たれる。質量を持っている為、当たればダメージを受けるだろう】
309 :ウル・A・センリツ ◆BcXpDxt3H6 [sage]:2014/03/02(日) 21:26:42.32 ID:ypNHeRoy0
>>308
「……この拳銃によって放たれる弾は、着弾したものを二つに裂く。」

【バキュン、という銃声と共に巨大な手に放たれる、銃弾。】
【そして、着弾した弾は巨大な手に溶け込むようにして消える。】
【巨大な手はそれも気にせず男の前まで迫るが……。】

スパン!!

【と、刀で何か物を切るかのように、巨大な手は真っ直ぐ地面と垂直に切れた。その真ん中には空間が生まれ、そこにウルは立っていた。
二等分された巨大な手は切られたが、そのまま進み、すぐに壁に命中して消える。】

「簡単なことだ。足し算だよ。」

【そして、ウルは地面に自らの手を叩きつける。すると───。】
【バコっ、と地面が盛り上がる。それは鋭く、高い槍のように。】
【そしてその地面から盛り上がる槍のような者は、男に向かってどんどん連なり出現する。】
【彼が付与したのは「地面は特定の場所を殴ると槍の様な突起を噴出する」というめちゃくちゃな性質。その発想はまるで、小学生のように幼稚。しかしそれが彼の能力を成り立たせる。】
【…そして男の下の地面もボコっと盛り上がり────、】
310 :壊 幻楼 ◆LUMFQ0Vuok [sage]:2014/03/02(日) 21:36:20.00 ID:DvsJqMum0
>>309

…!

【馬鹿な、と考えたがこれこそが相手の能力だということを把握した。恐らく何かに力を加える能力】

…これは。

【地面から槍の様な物が飛び出しているのを察知した男は急いで龍の上に乗り、低空飛行の状態になる。上手く察知出来たからこそ防げた攻撃だ】

…ならば。

【男は低空から相手に向けて手を振り下ろす。ただそれだけの行為が次の様な現象を起こした。】

【それは相手の周辺の重力を操る行為だ。重力は力を増し、その場にいれば約3倍の重力の負荷を受けることになるだろう。】
311 :ウル・A・センリツ ◆BcXpDxt3H6 [sage]:2014/03/02(日) 21:52:57.88 ID:ypNHeRoy0
>>310
「避けられた…かっ!?」

【ズシンとのしかかるようにしてウルにかかる能力による重力の重み。】
【片膝をつき、その重力に耐えながら、彼はその重力の解除の考察をする。】
【そして数秒後……その時は訪れる。】
【彼は突然…当たり前のように立ち上がったのだ。】

「………この手に触れた能力を消す性質を付与。」

【否。ウルの言葉は間違っている。】
【この言葉はフェイクである。】
【正確に彼が起こした現象を表すならばこうである。
"相手が起こした重力に、逆方向にも重力を同じ分の重力を引き起こす性質"を付与した。ということ。
式として表すならばそれは「重力+(-重力)=0」】
【足し算…加法を応用した荒技である。】

「……強いな……。」

【小さくそう吐き捨てて、再び拳銃を構え、引き金を引く。】
【彼はそれに先ほどと同じ、「着弾した物を裂く性質」を付与。これは先程の巨大な手対策。】
【さらにもう一度トリガーを引き弾を放つ。】
【彼はその拳銃から放たれる弾に「麻酔弾」としての性質を付与している。】
【彼は男に、真っ直ぐ二つの弾を放った。】


312 :ハンス・バイエル ◆sHFOqrvn3g [saga]:2014/03/02(日) 22:20:56.52 ID:RxBHA5nso
「手古摺らせたな。」

【廃工場。『狩人の馬車』が、そう言った。】
【猟犬は二人、計三人の彼等の内の一人、ロングコートの男が、何処かの私兵部隊の最後の一人の頭を地面に叩き付ける。】
【吹き散らす鮮血がそれに付着するのも気にも留めず、彼はそれから手を離し、ゆっくりと追い詰められた"獲物"を睨み付ける。】
【黒いスーツにボーラーハットを被った女が、腰のロングソードの柄を掴み、その刃を白刃へと晒し、それに獲物が威圧される。】

『お前達は…お前たちは!自分が、何をしているのか分かっているのか?』

【"獲物"。初老の男が、彼等に向かって叫んだ。】
【彼の前に立った軍装の男が、ふっ、と嘲笑の意を多分に含んだ短い笑いを吐き出した。】
【バカの相手をする気などさらさら無いと、言外にそう言って、問いに答えず、彼は、ハンス・バイエルは男に言う。】

「残念ながら"移動要塞"のデータを国連に渡される訳にはいかない……。
 裏切り者に待つのは何か、分かっている筈だぜ。殺れ、ハーパライネン。」

【ボーラーハットを抑えた女が、ロングソードの先を突きつけて、ゆっくりと"獲物"に向かって歩み寄って行った。】
【喉元へとそれが突きつけられると、刃の温度を感じ取った彼が迫る死を確かに感じ取り、恐怖に目を見開いた。】
【奥歯を強く噛み締め過ぎたか、砕ける音と共に口の中に鉄の味が充満する。】
【迫る恐怖に対して、最後の最後の抵抗として、彼は大きく叫んだ。】


「この、老害共がァァ!!!」


【意にも介さず白刃は振り下ろされ、彼の命は鮮血と舞う。】
【頬に飛んだ鮮血を彼女が忌々しそうに顔を歪めて拭き取ると、ハンス・バイエルが通信端末を取り出し、それに向かって淡々と命ずる。】


「速やかに全残骸を、血の一滴も遺さずに消去しろ。」


【手の中のUSBメモリを粉々に握り潰し、放り捨てて。】

/ソロールッ
313 :壊 幻楼 ◆LUMFQ0Vuok [sage]:2014/03/02(日) 23:32:44.51 ID:Kp+n/YRUO
>>311

…それはお互い様だろう。

【そして重力の技を解いた。男は黒龍の上に乗っかったままだ】

…またあれか。

【男は闇の塊を銃弾にぶつける。するとさっきと同じように闇の塊は見事に真っ二つになってしまった。】

【そしてもう一つの銃弾は黒龍が防御する。すると黒龍が苦しそうに悶えている】

…ヴォルガス…?どうしたんだ?

【黒龍はその場に麻痺して倒れる。男は黒龍を掌サイズにまで小さくし肩に乗せた】

…やめだ。これ以上は意味がない。そしてやはりお前とは敵対する気にあまりなれん

【次は男が背を向ける。】

…お前からはアウリガが持つ狂気が感じられん。俺も戦闘が好きな訳ではないからな。

【男は徐々に闇に飲まれて行く。どうやらこのままこの場を去るようだ】

…さらばだ。フードの男よ。

【そして闇の中に溶けていった。少しだけ微笑みを見せながら】

/お疲れ様でした!ここで〆ちゃいます!申し訳ないです!またやりましょう!
314 :ウル・A・センリツ ◆BcXpDxt3H6 [sage]:2014/03/02(日) 23:52:00.19 ID:ypNHeRoy0
>>313
「………ああ、残念ながら私も貴様とは戦う気が起きん。」

【そう男が呟いたのは麻痺の効力を持った弾丸が、相手のヴォルガスと呼ばれる黒龍によって防がれた時だ。】
【彼は目の前に立つ相手が敵であっても絶対に人を殺さない、そんな人間。
甘い人間なのだ。もし今の弾をもっと殺傷能力の高いものにしていたら、仕留められていた。】
【しかし、彼にはそんな勇気が無い。】

「…………ウル・A・センリツ。憶えておくといいかもしれん。恐らく私等はまた巡り合う。……そんな予感がする。」

【闇に消えていく男から背を向け、そのまま自身の名を名乗る。】
【果たして。その予感は的中するのかしないのか。
そして次に廻ってくるのは敵としての相手か、それとも………。】

「…危なかったな。重力を受けている途中に仕掛けられていたら……」

【彼の能力の応用を効かせた加法…いや、減法。それには多くの力を有するため一瞬と言えど隙ができる。】
【自らの戦闘を振り返り、まだまだだな、と吐き捨てた後、彼はAurigaへの帰路へつく。】

「………壊 幻楼か。」

【彼の記憶に、彼が対峙したその男は焼きつくように刻まれた。】

//ロール乙&ありがとうございました!
とても楽しかったです!またいつかロールしましょう!
315 :掌 拳次 ◆.fYRWp6NIc [sage]:2014/03/16(日) 14:17:11.32 ID:85aNTyiiO

この街の空はいつ飛んでもいい風が吹くなー。最高だー。

【空を飛ぶサイボーグ人間。つい最近までこの街から姿を消したと思われていたがここに来て再び現れた】

【傷が増え、顔もスッキリしたというか精悍な顔になっており、外面、内面ともに成長したようだ】

(やっぱりあいつとの連絡は取れないかー、あの時からあいつどこ行ったんだろ)

【自分のそばに居たロボットが突如行方不明になってから半年位過ぎただろうか、部品はスペアで代用できたか何より寂しかった】

まぁ、あいつの事だ。そのうちまたひょっこり帰ってくるだろ!

またどっかのお偉いさんに捕まってたりしてな!!ははは!!

はは…。

あーもう焦れったい!!パトロールに集中するぞ。

【空を飛びながら街に異常はないかと巡回していたのだ。何処からでも見える所に男はいた】
316 :如月 光 ◆eMrllmlJ0A [sage]:2014/03/16(日) 14:27:56.74 ID:csjBNi1C0
>>315
んー......ありゃ、迷っちゃった

【地図を広げて街中を右往左往する少年】
【軽く涙目になりながら、あっちこっちへ歩き回っている】
【俗に言う迷子のような状態で、傍目から見れば挙動不審である】

...う...迷子った...はぁ...

【地図をしまって、ふと上を見る】

...もうこの際行き当たりばったり...え!?

【青く澄み渡った空の中に、謎の人型の物体を認識する】
【それが一体何なのかは分からなかったが、1つ考えた】

(...もしかしたらこの街に兄ちゃんも居るんじゃ...!?)

【こんな街ならば、自分や兄も引き寄せられるのではないだろうか】
【そんな思考を片隅に、巨大なバッグの中から信煙弾を取り出し、上空に打ち出す】
【周囲に人影はないため、今頼れるのは上空を飛んでる飛行物体だけと判断したのだろう】
317 :掌 拳次 ◆.fYRWp6NIc [sage]:2014/03/16(日) 14:44:10.28 ID:85aNTyiiO
>>316

うおっとぉ!!なんだ!?

【いきなり飛んでくる信煙弾に少し驚きながらそれの発射元を見ている】

(迷子か?地図を片手、巨大なバック、涙目の顔。うん、迷子だな)

【ならばとゆっくり男は下の降りて行く。信煙弾まだ少年だった】

君がこの信煙弾使ったのか??随分旅慣れしてるな。

(なんかこの子、誰かに似てるよなー。)

【何処と無く誰かに似てる気がすると顔を見てると思ったが、誰だが思い出せない】

ところで君は迷子か?良かったなー、俺はこの街の自警団だからよ、道なら教えてやるよ。
318 :如月 光 ◆eMrllmlJ0A [sage]:2014/03/16(日) 14:54:02.62 ID:csjBNi1C0
>>317
あ...気づいてくれた...

【手を振りつつ呼びかけ、目の前に現れた男を見る】

(...サイボーグ...兄ちゃんじゃあ無いな...当たり前だけど)

えーっと...そうです、結構遠くから歩いてきたんですけど...
すいません...迷子になっちゃって...こっから大通りに抜けられませんかね...

【現在位置は街の中央から少し外れている】

...自警団...?...あ、だったら1つお願いしたいことがあるんですけど...
319 :掌 拳次 ◆.fYRWp6NIc [sage]:2014/03/16(日) 15:05:44.91 ID:85aNTyiiO
>>318

ん、あぁ。この身体ね!大丈夫大丈夫!こんな体の奴なんて沢山いるから!

悪魔になったり化物になったり多種多様だから君も気をつけろよ。

【目の前にいる子から普通の人とは違う雰囲気は出ていたがそこまで怪しくないとも思っていた。至って普通】

ここら辺の道は前のアウリガ事変のせいでどうも入り組んでしまってね。

地図にも載ってない新しい道路なんだ。迷うのは無理ないね。

【そう言った感じで淡々と説明して行く。】

ん、何かな?何でも言ってよ!

【ドンと、胸を叩き任せなさいと言っていた】
320 :如月 光 ◆eMrllmlJ0A [sage]:2014/03/16(日) 15:12:48.99 ID:csjBNi1C0
>>319

え......え?

【今、目の前に居るサイボーグ男は少年の常識を覆した】
【もしかしたら、自分と同じ様な人が居るかもしれない】
【そんな希望を見出した少年は、若干笑顔を見せる】

アウリガ...あぁ...

【そう言えばそんなこともあったと聞いている】
【しかし、目撃はしていないので想像に任せるしか無いのだが】

地図に載ってない...だからか...

【はぁ、とため息をつく】

えーっと...人探しなんですけど...
名前は「如月 博斗」、多分能力者で、身長体重は不明...って、こんな情報量じゃ無理ですよね...すいません、忘れて大丈夫です
321 :掌 拳次 ◆.fYRWp6NIc [sage]:2014/03/16(日) 15:24:09.78 ID:85aNTyiiO
>>320

まぁ他所からしたらちょっと異常だよね。まぁ慣れだよ慣れ!俺なんてまだ普通だよ

【わっはっはっと笑ってはいるが、他所からきた普通の人からすれば泣いて逃げるような街だった】

うん、そう。アウリガ。この街にいるなら本当に気をつけた方がいい過激派の能力者集団さ。

この街も何度か襲撃を受けている。見かけたらお兄さんにちゃんと知らせるように!

【やはり気さくな男だった。男も同じように笑って見せる】

…もしかしてと思うんだけど。

あいつの弟…?

【誰かに似てると思ったらピンと来た。博斗だった。もしかしたら兄弟かもしれないと直感がよぎる】
322 :如月 光 ◆eMrllmlJ0A [sage]:2014/03/16(日) 15:32:24.58 ID:csjBNi1C0
>>321
...ま...まぁ異常性で言ったら僕だって引けを...じゃなくて

【一瞬張り合おうとしたが、辞めておく】
【というか勝てる気がしない】

過激派能力者集団...うわぁ...嫌だ嫌だ、てか実質的に世界最強のテログループじゃ...

【能力者集団に勝る程の力を持つには、同じように能力で対抗する他無いだろう】

...弟...?あぁ...多分...そう...かな?

【何故か疑問系で終わったが、続ける】

......えー...あれ?知り合い?
323 :掌 拳次 ◆.fYRWp6NIc [sage]:2014/03/16(日) 15:38:49.18 ID:85aNTyiiO
>>322

まぁ俺自体異常性が強いわけじゃないからね。能力だけで言ったら俺より強いのは沢山いるよ。

「能力」だけならね!

【つまりその言葉には能力以外で勝てる自信があると解釈することができる】

大丈夫!俺らの組織も結構強いからさ、
何より俺はあんなテロ集団には負けないよ

【拳をシュッと前に出したりしながら戯けて見せていた】

おぉ、マジか…。って弟!!?

【なんかノリツッコミみたいな感じになってしまったが相当驚いてしまった。】

あいつに弟なんて居たのか、びっくりした。

あぁ、知り合いだよ。時には仲間、時には好敵手。まぁ俺ほどじゃなくてもあいつも中々強いかなー!

【なんて見栄まで張っている。前はボロボロになるほど戦ったというのに】
324 :如月 光 ◆eMrllmlJ0A [sage]:2014/03/16(日) 15:53:08.30 ID:csjBNi1C0
>>323
(...能力だけなら...って事は能力以外にも戦う術があるわけか...)

【そう解釈し、とは言え危険性はなさそうなので一旦置いておく】

へー...自警団か...あ、思い出した!ブラックシールドだ

【ふと記憶を蘇らせた】
【確か、生前父親もブラックシールドの技術関係で何かやっていた】

(...あれ?もしかして僕の装備も...?まぁいいか)

う...うーん...とは言っても...

【一瞬躊躇った後に声を出す】

...話したことも見たことも無いし、そもそも...

...合わせる顔なんか無いんだけど

【ボソッと呟いた一言は、異常なまでに重く、苦しかった】
【だが、それも嘘の様に話を続ける】

へー...じゃあ、やっぱ能力持ちなんだ...
...あ、言い忘れてたけど僕の名前は如月 光(きさらぎ ひかり)だよ

....そうだ、って事は...
...僕の能力試して見ても良いかな?

【突然思いついた様に声を出す】
【一般人相手には凶悪な能力でも、この街ならば大丈夫だろう】
325 :掌 拳次 ◆.fYRWp6NIc [sage]:2014/03/16(日) 16:06:07.34 ID:85aNTyiiO
>>324

そうそう、ブラックシールド。俺はそこの特殊戦闘部隊の部隊長を勤めてるのさ。

【若干ドヤ顔。だが事実この男以外今の職務に適任な者がいないのも事実だった】

生き別れみたいな感じか…。

大丈夫だよ!あいつそういう細かい事は全く気にしなさそうだし、

折角家族がいる街に来れたんだ。会いたいからここに来たんだろ?

【兄を追ってくる。まるでこの街に来た時の自分にそっくりで微笑ましくなる】

俺の名前は掌 拳次(てのひら けんじ)だ。
よろしくな!光!

【手を差し出す。握手を求めているのだ】

いいぜ、少し待ってろよ。

「第三部隊、聞こえるか。俺だ、俺。そう、そう。ここは…あー、めんどくさいB区からC区まで結界よろしく!」

よし、これでどんなに暴れても結界が守ってくれる。同時にビルにいる人達も強制的に今転送装置で避難させたから好きなだけ暴れられる。

舞台は整ったぜ?やろうか、光よ!
326 :如月 光 ◆eMrllmlJ0A [sage]:2014/03/16(日) 16:14:50.67 ID:csjBNi1C0
>>325
へぇ...部隊長...

【若干目が輝いているのは、やはり少年だと言う事だ】

...ま、生き別れどころか僕が生まれる前に兄ちゃんは居なくなっちゃったから兄ちゃんは僕のこと知らないけどねー!

うん、折角来たんだから全力で見つけ出してタックルの1回でも決めてやらないとね!

【何故かさっきとは別人の様に明るい】
【話している相手に感化されたのだろうか】

よろしくお願いします!!

【握手をして返し、手を離した後にバッグの中からバスケットボール大の立方体の機械を取り出す】
【相手の電話の仕方が何かの詐欺じゃ無いかと一瞬思ったが、まぁ大丈夫だろう】

...じゃあ、始めようか!

【立方体の機械に開いた穴に腕を突っ込むと、甲高い起動音と共に変形が始まる】

【そして、僅か数秒後には巨大なブレードとショットガンが組み上がり、手に装着される】
【ブレードとショットガンは、使用者に見合わない巨大さだが、光は身じろぎ1つも無く立っている】
327 :掌 拳次 ◆.fYRWp6NIc [sage]:2014/03/16(日) 16:26:47.35 ID:85aNTyiiO
>>326

はっはっは!ブラックシールドの科学力は世界一ィィイ!なんてかな。

【どっかのサイボーグ隊長が叫んでそうな言葉だった】

なーんか、図太さというか、気ままな感じが兄と似てるんだよなー。

まぁいい事だ!全力でやりなさい!あいつの骨が壊れるくらい!

【壊れても心配ないだろうと思った。実際そうなのだが】

なんだ、すげーハイテクっぽい機械だな。しかも一瞬で武器化、まるでブラックシールドの武器みたいだな。

まぁ!俺のは違うけどな!

【構える。片腕を構え、片腕は引いている。男が作り上げた独自の構え。すると同時に男の両腕からは細かく目で見えるか分からない程だが振動していた】
328 :如月 光 ◆eMrllmlJ0A [sage]:2014/03/16(日) 16:41:13.24 ID:csjBNi1C0
>>327
【何処かで聞いたようなセリフだが、それは思考の片隅に除けておく】

【構えを取った相手を見て、瞬きを1回】
【目を開いた時には、もう少年の目付きは戦闘職そのものだった】
【そのまま、コンマ数秒程相手を観察し、状態を認識】
【僅かな空気の違和感を感じ、幾つかの推測を高速で重ねて行く】

(...相手の部位で視覚で認識できるどの部位も動いてはいない...だけど、空気は振動してる...これが能力の一端と考えるべきか...取り敢えず)

全力だよ...最初から...ッ!

【自分の中の特異神経を身体中、そして武装に広げる】
【少年の肌に、瞬時に黒い筋が行き渡りそれは装備している武装にも纏わり付いている】

...「支配下状態完了」

【そして、何の前ぶりも見せずに少年は地を蹴る】
【巨大なブレードを斜め後方、ショットガンを正面に構え、突撃】
【明らかに異常なスピードで地を蹴り続ける】

【そして、連続した銃声音...よりも早く弾丸が射出された】
【合計数百発にも及ぶ弾を3回...バーストで射撃する】
329 :掌 拳次 ◆.fYRWp6NIc [sage]:2014/03/16(日) 16:55:06.34 ID:85aNTyiiO
>>328

(成る程、中々慣れてるな。構えた俺を観察している。洞察力も高い。)

これは…楽しめそうだな。

『俺にも代われよ、』

(ダメに決まってんだろ。)

【内面から出てくる負の感情を少し相手にしながら光の姿を洞察していた】

(巨大なブレードに、あれはショットガンか。成る程凄い兵器だ。)

おぉっ!
(速いな!あの年で出せる速さではないな!)

ハッ!!!

【集中し自分に向かってくる弾丸だけを見てそれを機械の腕で弾く。音を立てる腕。それは擦り傷も残さなかったが、生身であるところが幾つか擦っていた】

全部見切れるようにならないと兄貴に叱られちまうな、

よっと!!!

【男も踏み出す。銃を相手にするならば接近してブレードとやり合う気なのだろう。急スピードで相手に近づく。これも少年と同じように並の人間を遥かに超えた力だった】

「三武衝」

【相手に近づき、先ずは両腕で心臓部分とその反対をほぼ同時に殴ろうとする。相手の動きを僅かだが止めるのが目的だ。威力は他の打撃よりも劣るが技の出は非常に速かった。】

【そして最後に胸部分に向けて至近距離で衝撃波を放ち相手を吹き飛ばそうとするだろう】
330 :如月 光 ◆eMrllmlJ0A [sage]:2014/03/16(日) 17:07:19.16 ID:csjBNi1C0
>>329

【尚も加速しつつ、攻撃を受け切った相手を同時に加速する意識で見る】

(...機械部分は無傷...生身の部分には傷がいくつかある...機械部分に幾ら撃っても効果は低そうだ)

【そして、相手もこちらへと加速を始める】
【相当な相対速度だろうが、そんなことを気に留める暇などない】

【実践形式で戦うのは数度目だが、ここまでのスピードバトルは初めてだ】

...来るな

【相手の懐に潜り込むように体制を下げつつ、相手の攻撃を見る】
【自分の胸部を狙う二つの拳を捉えた瞬間に、両腕の武装を取り外しつつ前上方へ射出】

...せーの...ッと!

【身軽になったその体の筋肉を支配し、速度を落とす事なく前方宙返り】
【相手の上を飛び越えると同時に武装を再度装着するという技をやってのける】

【一瞬前まで居た場所が衝撃波で吹っ飛ばされたのを知覚し、冷や汗をかく】

(こっわ!?...あれで吹っ飛ばされたら終わりだな)

【そして、相手の上方から真下に向けて今度はボトルアクションでショットガンのトリガーを引く】
331 :掌 拳次 ◆.fYRWp6NIc [sage]:2014/03/16(日) 17:20:24.80 ID:85aNTyiiO
>>330

なにっ!?

【素晴らしい動きだった。あんな形の回避の仕方を始めて見たし、何よりも彼のポテンシャルは凄まじかった】

(身のこなし、武器の扱い、体術どれもあの年でこれならこれからどこまで強くなるやら…。)

【なんて事を考えていると再びショットガンを向けられる。】

「衝撃破・弾壁」

【突きつけられた銃口に衝撃波を出す直前の状態の掌を向ける。それで弾丸を弾き飛ばす防御技だが、範囲が狭いのでここまでの至近距離でないと完璧に防ぐことの出来ない癖のある技だ】

【それでショットガンの弾を弾き、男はそのままの状態で本来とは逆方向に宙返りをし、その状態で手を伸ばし逆立ちの状態になる。ここまででも相当な身体能力と運動神経を兼ね添えていた】

「天撃」

【そこから相手目掛けて放つ踵落とし。その威力は地面にヒビを入れる程だった。】
332 :如月 光 ◆eMrllmlJ0A [sage]:2014/03/16(日) 17:38:30.33 ID:csjBNi1C0
>>331
な...!?

【自分が取った行動と、相手に与えたダメージを確認し、思わず声が漏れる】
【無傷、そう、自分が放った散弾は全て弾かれたのだ】

【だが、ここで焦っている暇もない】
【武装を付けた両手を左右に開き、半回転しつつ地面に着地】
【相手の方をみると、既に宙返りから踵落としを始めていた】

(...回避は間に合わないな...なら...!)

【両手の武装を交差させて、相手の踵に当てる】
【相当な力を受け、地面に押し込まれるが、何とか耐え抜き後方へ跳躍】
【フラフラと立ち上がり、声を出す】

はぁ...化物でしょ...全く...

【若干クラクラとしているが、意識はハッキリしている】
【両手の武装の傷は、殆ど無いが、身体への負担は大きい】

【だが、まだ戦闘に支障が出る程傷は負っていない様だ】
333 :掌 拳次 ◆.fYRWp6NIc [sage]:2014/03/16(日) 17:53:48.23 ID:85aNTyiiO
>>332

この距離で助かったよ。

【この防御技は弾くという面では優れた防御能力を持っているが、範囲が拳ほどしかないため、中距離で撃たれていれば全て弾くなど出来なかったろう】

よっとっ。

【技が決まるとそのままバク転をし距離を取る。】

そう、ここにいる奴らは殆ど化け物さ。だからその化け物に勝つには化け物をも超える者にならなくちゃいけない。

それが俺の仕事だからね。

(とは言っても、あの武装は相当硬いな、やはり武道よりも衝撃波の方が効果はありそうだな。)

まだいけるかい??

【右掌に大気を集め、衝撃波を作り出し、笑顔で相手に聞いた】
334 :如月 光 ◆eMrllmlJ0A [sage]:2014/03/16(日) 18:06:22.51 ID:csjBNi1C0
>>333
化物...ね、僕も結構そんな所あるけど...

あはは...まだ大丈夫だよ...僕の身体は疲れとか痛みとかの影響は受けないからね...

【相手がこの説明を分かってくれるかは疑問だが、今はもうどうでもいい】
【湧き上がる闘争心を抑える事なく、全て露出させる】
【そして、徐々に少年の腕から、1本の黒い筋が出現する】
【少しづつ太さを増し、直径が5cm程になった所で動きを止めた】

...っと...危ない危ない...

【出現した黒い筋は、少年の体内に引き戻される】

じゃあ...続き行こうか...

【相手を睨むように見てから、両手についている武装を変形させる】
【出現したのは、盾とブレード】
【盾も刃も小さめだが、代わりに何方も薄く、軽い】

【そして、変形が終わるや否や又も地面を蹴る】
【身体中に行き渡った黒い筋が鼓動するように湧き上がり、加速を始める】
【おそらく、先程の1.5倍はあろう加速度で男に向かって行き、ブレードを正面に構えつつ突進】
【単純な刺突でフェイントをし、当たる寸前に切り替えし回転しつつ水平斬りに持ち込む】
【だが、切り替えしの速度が尋常ではない】
【通常なら身体が千切れてしまうような減加速で、動きを切り替える】
【それにより、少年は顔を歪めるが、動きは全く支障が無い】
【体への命令を支配し、限界まで引き絞っている】
【そこには、痛みや疲れなどの影響は存在しない、あるのは「動かす」か「動かさない」の2つのみ】
335 :掌 拳次 ◆.fYRWp6NIc [sage]:2014/03/16(日) 18:16:42.59 ID:85aNTyiiO
>>334

影響を受けない…?そんな生物がいるのかね。まぁ今はどうでもいいさ、

俺もちょっと火が付いてきた。

【胸の拘束部に手を当て、コアを捻る。すると男の機械部分は白い煙を上げる】

「限界突破」

これでコンディションは抜群だ。さぁ行くよ!

【男も接近する。飽くまで近接先頭を好んでいたのだ】

(速い、それに切り返しの速度が尋常ではない、あの少年は相当無茶をしてるんじゃないのか?)

【だが、それでも止まる男ではなかった。相手が本気ならこちらも本気でぶつかるのみだ。】

くっ…!

【機械部分と生身の部分を斬られてしまい、血を流す。】

流石だな、切り返しが上手いというか凄まじいな。

「衝撃破・地蓮魔」

【男は地面を強く殴ると軽い地割れを少年の所まで起こし、そこに波状の衝撃波が二つ走っていく。速度に長けている。】
336 :如月 光 ◆eMrllmlJ0A [sage]:2014/03/16(日) 18:29:31.56 ID:csjBNi1C0
>>335
無茶...だけど無謀じゃあ無い!

【そう言って、相手を切り裂いたのを確認する】

武装の使い方は相当に練習したからね!

【言いつつ、一度距離を取るべく跳躍】
【約5mの間合いを取った所で、地割れと衝撃波が少年を襲う】
【地割れによって足場が不安定になり、2回目の跳躍は出来ない】
【そして、凶悪な衝撃波が迫っている】

...間に合え!

【体を空中で捻りながら、左手に持った盾を構える】
【衝撃波の初段は盾に当たったが、ほぼ同時に二段目が肩に着弾】
【血を流しつつ吹っ飛ばされ、ビルの壁面へと衝突した】

...ぐ...痛っ...たいな

【飛び散ったビルの破片を横目に立ち上がる】

...そろそろ制御限界か...辞めておこう

【少年の腕に浮かび上がっていた黒い筋が、少しづつ引いて行く】
【と、同時に、少年はその場に倒れた】

あー...もう動かないし...
337 :掌 拳次 ◆.fYRWp6NIc [sage]:2014/03/16(日) 18:43:52.60 ID:85aNTyiiO
>>336

…ふぅ。

【コアを元に戻し、元の状態へともどった。一息付き男は少年の元へ向かった】

大丈夫か少年。ちょっと待ってろよ

「おい、もしもし、俺俺。オレオじゃねえよ。俺だ。そう、医療班頼む。」

よし、もう少しで医療班が来る、それまで辛抱だぞ、少年。

【その場に座り、ハァと溜息をつく。】

その年でそこまで動けるとは、君も十分化け物だな。俺が君くらいの時はまだ普通の人間くらいしか強くなかったよ。

338 :如月 光 ◆eMrllmlJ0A [sage]:2014/03/16(日) 18:50:14.82 ID:csjBNi1C0
>>337
...お願いします

【本当は大丈夫だ、と言いたい所だが、受けたダメージは案外大きかった様だ】

...まだ、この程度だよ...ただ自分のリミッターを強制的に外してるだけ...もうちょい体を鍛えれば良いんだろうけど...

...僕は生まれつきそもそも「普通」じゃありませんからね

【少年の指先から、黒く、クネクネとした物体が細く出てくる】

...これは「支配神経」...僕の身体能力引き上げとか、武装の制御に使う神経です
...これで体への命令信号とか、武装への情報伝達を「支配」して動かしてたんですよ
339 :掌 拳次 ◆.fYRWp6NIc [sage]:2014/03/16(日) 19:15:23.39 ID:85aNTyiiO
>>338

「支配神経」かぁ、そんな物を持ってるってことはもっと自分の自力をあげれば更に強くなれるってことか、

いいな、君の能力は。将来性があってね。

俺のはそんなものとは掛け離れてるよ。

【自分の機械の手足を見る。今では頼れる男の武器だが、それでも彼が羨ましかった】

俺の能力は、衝撃波を出すとか、身体能力が凄まじいとかそういうんじゃないんだよ、俺の身体能力と衝撃波は全部自分の自力とこの手足のおかげさ、

俺の能力は「羅無殺掌」

俺は誰も殺せないんだ。虫だろうと鳥だろうと魚だろうと人だろうと、命があるものを[ピーーー]ことが出来ない。

どうだ?地味でしょ??

【笑っていると医療班が到着し彼の治療を始めようとしていた】
340 :如月 光 ◆eMrllmlJ0A [sage]:2014/03/16(日) 19:22:38.48 ID:csjBNi1C0
>>339
....あんまり良い物でも無いですよ...?

【腕を引くと同時に、黒い筋は引っ込められる】

......殺せない能力...僕がそんな力だったら...

【その後に続く言葉を飲み込み、俯く】

...僕の能力だって...自分では何も生み出せやしない...能力自体は力は持ってないから...身体能力だって、支配する「体」が無けりゃ意味が無い...

【到着した医療班の手当を受けつつ、空を見上げる】
341 :掌 拳次 ◆.fYRWp6NIc [sage]:2014/03/16(日) 19:35:02.13 ID:85aNTyiiO
>>340

ならこれから見つけりゃいいさ。
光がなぜその能力を持ってるかをな!

【男も手当を受け、斬られた所、弾丸が擦った所に包帯を巻いている】

その能力を持った以上、悪い意味でも良い意味でも理由があるんだよ。

それを見つけるってのはどうよ。俺はこの能力のお陰でどんだけ強くぶっ叩いても相手を[ピーーー]事は無い。だからこの自警団が向いてると思ったんだ。

そんでもって俺のこの手足は悪者退治や、強いやつと戦う為にあると思ってる。

お前はまだ若いんだから、腐る程悩んで答え出せばいいさ!時間は腐る程あるんだからな。

それとお前の兄貴の事。実はお前の兄貴の事を良く知る知り合いがブラックシールドにいるんだが、兄貴の事聞いてみるか?

【通信機で霜月とコンタクトを取ろうとするが、一応彼の返事を待った】
342 :如月 光 ◆eMrllmlJ0A [sage]:2014/03/16(日) 19:43:22.18 ID:csjBNi1C0
>>341
...意味...?

【...あるとすれば、これは意識に反して親を殺した唯の殺人鬼】
【...いや、探せばあるかもしれない】

...これの使い道か...武器の力を強制的に引き出す...とか、まぁ研究対象にはなりそうだなぁ...

...え!?知ってる人!?

【そういえば自分の兄はどんな人だったのだろうか】
【いや、どんな人なのか、が正しいだろう】

お願いします!

【即答し、目を輝かせる】
343 :掌 拳次 ◆.fYRWp6NIc [sage]:2014/03/16(日) 20:14:51.15 ID:85aNTyiiO
>>342

そう、意味のないものは無い!俺にだって意味くらいあるからなー、

【こんだけちゃらんぽらんにしてても意味があるのだがら簡単なものだ】

そういうのでもいいのさ、人の役に立てるんならね!

悪いことしたら俺らが鎮圧しなくちゃならないからね!

【なるべくそういう仲にはなりたくないないしこの子ならならないだろうと思った】

「えー、こちら特殊戦闘部隊。警邏部隊、霜月氏はいられるか?どうぞ」

【通信機の反応を待った】
344 :如月 光&霜月 流 ◆eMrllmlJ0A [sage]:2014/03/16(日) 20:30:41.71 ID:csjBNi1C0
>>343
...まぁ、鎮圧されたくはないし、されないでしょ

【さっきの戦いから分かっていた】
【今の自分1人で勝てる程ブラックシールドは弱くない】
【部隊長1人も勝てないのだ】

...

【通信機を取った男を、無言で眺める】

「...あー、あー...警邏部隊、霜月です...あれ?掌さんじゃないですか?珍しい...」

【通信機から出てる声は、最初の任務口調から一変、完全に砕けた感じだ】
345 :掌 拳次 ◆.fYRWp6NIc [sage]:2014/03/16(日) 20:48:02.92 ID:85aNTyiiO
>>344

「お久しぶりだね。少し前の会議以来かな。」

【男も同じ組織の人間っぽく普通に話していた。ここら辺がアウリガとブラックシールドの違いだろう。仲間との信頼関係の差】

「いや、実は。博斗の事なんだけど、耳をかっぽじってよーく聞いて欲しい」

【妙に溜めている。何せ信じてもらえるか分からない程の大きい事】

「実は博斗の弟を保護したんだ。因みに今は博斗と一緒か??」

【信じてもらえるだろうか、あまりに突拍子な事なので少し不安である。】
346 :如月 博斗、光&霜月 流 ◆eMrllmlJ0A [sage]:2014/03/16(日) 21:01:18.26 ID:csjBNi1C0
>>345
「えぇ、お久しぶりです。まさか別の部隊の、しかも隊長から通信が来るとは思ってませんでしたが」

【同じ組織内で、しかも自分の知り合いであればここまで口調が砕けるのも自然なのだろうか】

「へぇ...如月さんですか?まぁ、あの人謎が多すぎますからね...」

【妙な溜めに疑問を感じつつも、通信に意識を傾ける】

「......え?」
「............えっ?」
「....えぇええええええ!?」

【高い叫び声と共に、通信機に落下音が入る】
【二度も聞き返した後に、通信機を落としたらしい】
【それが故にその口から質問を答えることはなかったが、結果的には男の質問に答えることとなった】

【数秒後、通信機を拾い上げる音と共に、青年の声が響く】

『おい、なんか霜月が悲鳴上げて倒れたんだが、どういう事だ拳次』

【その声は、紛れもなく男の質問に出てきた青年と一致していた】
347 :掌 拳次 ◆.fYRWp6NIc [sage]:2014/03/16(日) 21:08:08.68 ID:85aNTyiiO
>>346

「あちゃちゃ、流石にきつかったか、」

【やってしまったと男は手を顔に当てている。ハァと溜息をついていると】

「久しぶりだな。博斗。いつぶりだ?」

【ニヤリと少年の方を見ながらグーサインをしている。どうやら博斗と連絡がついた】

「本当なら今すぐにでもお前を呼び出して決着を付けたい所なんだけど今日はちょっと違うんだよな。」

【ニヤニヤとしながら話していく。なんだか薄気味悪いとも感じるだろう】

「お前の弟を保護したんだ。名前は光。覚えはあるか?お前確か肉親の覚えとか無いって言ってたよな。」

【ドンドン話す口調は真剣味を増していった】
348 :如月 博斗、光&霜月 流 ◆eMrllmlJ0A [sage]:2014/03/16(日) 21:18:40.43 ID:csjBNi1C0
>>347
『...まぁ、死んじゃ居ないし大丈夫、足滑らせてコケただけだからな』

【そんな風に流し、男の話を聞く】

『んー?いつだか、お前がこの街に帰ってきた辺りじゃねえか?つってももう相当前だが...』

【曖昧な記憶を引っ張り出そうとしている】
【一方、無言で聞いている少年は、男のサインを見て、笑顔を浮かべていた】

『...あれ?違うのか、お前がそれ以外に連絡する事あるとか珍しいな...』

【若干違和感を覚えつつも、男の話に吸い込まれて行く】

『........光?...いや、覚えは無いが......肉親...一度そいつに「結城」という名前に聞き覚えがあるか聞いてくれないか?』

【話題に出したのは、自らが調べたとある男の名前】
【...確信は無いが、それが彼の父親の名前だった】
349 :掌 拳次 ◆.fYRWp6NIc [sage]:2014/03/16(日) 21:24:24.08 ID:85aNTyiiO
>>348

「そうか、なら良かった。」
(おっちょこちょいだなー。)

【彼女は何処か天然のけがあると思っていたが、絵に書いた様な状況のようだ】

「だよなー。まぁ決着は近いうちにつけようや、俺も兄貴とあって相当修行したからよ。」

【あの時の激闘は忘れたくても忘れられないものだった。】

「結城でいいんだな、よし待ってろ。」

【すると少年の方を振り返り笑顔で近づく。】

お前の兄貴と連絡がついた。あいつは今記憶を失っているせいでお前や、家族の事を覚えていない。

だけど今あいつから「結城」っていう男を知ってるかって聞いてきたんだ。

聞き覚えはあるか?

【肉親或いは知り合いか、男はこの少年からの返事を待つのみだった】
350 :如月 博斗、光 ◆eMrllmlJ0A [sage]:2014/03/16(日) 21:31:45.41 ID:csjBNi1C0
>>349
『どっちにしろ他人の事情で気絶する程バカでも無えだろ』

『んー...まぁ、そうだな、俺は一向に成長しねえ...っつーかどう鍛えれば良いかも分からんわ』

【取り敢えず反射神経と状況判断力辺りだろうか】

『あぁ、頼む』

【そう告げて、男からの反応を待つ】
【そして、1人体育座りしている少年は答える】

....記憶喪失...まぁ、どっちにしろ僕は会った事なんか無いから知らないけど...

.......結城!?...本当に記憶喪失なのか...!?父さんの名前だ!

【驚くと同時に、胸の中で様々な感情が渦巻く】

『(...何か微妙に叫び声が聞こえてくるな...)』
351 :掌 拳次 ◆.fYRWp6NIc [sage]:2014/03/16(日) 21:36:19.91 ID:85aNTyiiO
>>350

「お前の事に関しちゃ、あの子相当だと思うけどな。」

「おいおい、大丈夫かよ。まぁお前なら平気か、俺の二千倍くらい便利だし。」

【ぶっちゃけあいつの能力程便利な物に男は未だ出会ったことがない】

…いや、あいつの事だから自分で調べたりもしたんだろ。取り敢えず君はブラックシールドに合流した方が良さそうだ。

恐らく本部に行けば兄貴に会えるだろう

「よし、話はついた。今から本部に行くから待ってろよ!可愛い弟ちゃん連れて行くからさ、以上!」

【そして回線を切った。一方的に話を進めたが多分兄弟関係の話になると自分がそうだったように偉くお節介になるようだ】
352 :如月 博斗、光 ◆eMrllmlJ0A [sage]:2014/03/16(日) 21:42:35.90 ID:csjBNi1C0
>>351
『...まぁ、どうなんだか』

『便利だけどな、匙加減難しいし精神力なんてそうそう上がるもんじゃねえんだよ...俺だってここまで来るのに5年間ずっと精神修行してたんだぞ』

【はぁ、とため息をつく】
【今度はもっと派手な装飾でも付けながら戦ってみようか、などと馬鹿らしい事を考えている】

...え...あ、うん

【男の話す内容をどうにか理解しようと思考を回す】

『よし、分かった。つっても俺らも本部から若干離れてっからな、俺も本部まで飛ぶか』

『...可愛い弟ねえ...』

【通信機をポケットにしまい、顔をあげて、横たわる霜月を背負う】

『...いっちょ顔拝んで見ますか』

【そして、ゆっくりと上空に向けて加速を始める】
【この距離なら1分と経たず着いてしまうだろうが】
353 :掌 拳次 ◆.fYRWp6NIc [sage]:2014/03/16(日) 21:50:49.36 ID:85aNTyiiO
>>352

精神修行ねぇ、楽しみだ。

【まだその時ではないが、今からでも奴と戦うのが楽しみで仕方がなかった】

よう光くん!どうやら兄ちゃんのほうから迎えに来てくれるらしい。

【取り敢えずこれで一件落着と安堵の息を吐いた。】

あ、お兄ちゃん多分上から来るから上を見といて。

まぁこれで問題は解決?したのか!
では少年、兄貴と仲良くな。兄弟は仲良くしろよ。

あ、あとなんか教えて欲しかったり武道を修行をしたくなったらここに来い!俺大体ここにいるからさ!

【メモ翌用紙に連絡先とブラックシールドが管轄している武道館への地図を書いて光に渡した】

じゃあな!光くん!またやろう!

【男は飛び去った。そこで空中で会った博斗にバイバイと言ってそのまま何処かに飛んで行った】

/用事があるので〆ちゃいます。急に〆て申し訳ない!またやりゃしょう!
354 :如月 博斗、光 ◆eMrllmlJ0A [sage]:2014/03/16(日) 22:01:39.54 ID:csjBNi1C0
>>353
本当ですか!?

【目を輝かせ、サイボーグの男へ頭を下げる】

ありがとうございます!...今日は結構お世話になって...え?上...?

【上から、という言葉に違和感を感じたが、一応飲み込んでおく】
【この街では普通の事なのだろう】

【受け取った紙をポケットにしまい、サイボーグの男を見送る】

(...あの人...いい人だな、良かった)

【そして、彼が飛んで行った方には、また別の青年】

『ん...なんだ帰んのか?まぁいいや』

【そう言って、地面へと着地した青年は、目の前に現れた少年を撫でながら言う】

『よう、初めましてだな、弟君』

//長い間ありがとうございました!また今度決着ですよ!(兄弟両方とも)
355 :エヌオー ◆jnVXyq7weY [sage saga]:2014/03/17(月) 05:10:51.89 ID:x1fXjIR3o
さーて、お前ら!せっかく彼奴が復帰したんだ打ち上げでもいかねぇか?

【唐突なその一声がAurigaAuriga第四遊撃小隊第拾参分隊室に響き渡る】
【ざわめく隊員を前に隊長の少年は続ける】

まあ休みなく交代で調整してたし疲れてるんじゃねぇかと思ってな?
どうせならぱーっと行きたいだろ?今なら任務もねぇわけだしよ

【そう言って全員にひとつの命令を下す】

今から全員休暇とする!そしてこの休暇の間はAurigaではなく一人の人間として行動するように
能力は極力使用禁止、まあ面倒な奴に捕まったらいいけどよ
で、その最初が打ち上げってわけだ。っツー訳で今から街に行くぞ!

【各々を私服に着替えさせると少年は部下を率いて街へと向かう】
【だがそれは任務ではなくただの遊びとして、休暇として】
【普段は殺伐としている隊員達もこの時だけは好きに笑い合っていた】

/粗ロール投下
356 :如月 博斗、光「」&霜月 流『』 ◆eMrllmlJ0A [sage]:2014/03/20(木) 16:48:51.97 ID:cnWUrTi80
>>355
ん...っと、確かここら辺だよな?
『そうじゃ無いですか?えーっと...』
「何処に行くの?兄ちゃん、霜月さん」

【街中を歩く青年、少女、少年の3人組】
【青年は一般的な服装だが、少女は自警団の制服、少年は大きなバッグを背負っている】

....?
『どうしました?』
...んー...あれ?...なんだ?あの集団

【遠方に発見したのは、ワイワイと談笑しながらやってくる集団】
【普通にみれば、まぁ何かのグループなのだが...】

『....あれ?...あれって...Auriga!?』
「......え!?」
...え、マジ?こんな所で鉢合わせしたら面倒だなぁ...てか俺は戦う理由ないし

【彼らが発見したのは、何処ぞの...いや、世界最強の過激派集団だった】
357 :エヌオー ◆jnVXyq7weY [sage saga]:2014/03/20(木) 17:03:29.63 ID:I6z7jN47o
>>356
【わいわいと馬鹿な談笑を続けながら一団は歩く】

「で、隊長どこで打ち上げやるんです?」

んあ〜?決めてねーよ、んなのテキトーな飲み屋でもいいだろ

『え〜、せっかくだからって気合入れた服着てきたのに〜』

お前見せる男いねーだろ……っとマズイな……

【そこで隊長と呼ばれていた少年の表情が曇る】
【まだ遠方だが確実にこちらに気づいている自警団】
【数は三、人数としては此方が有利だがせっかくの休暇を争いなんかで使いたくはない】
【だがそのまま無視した場合もっと多くの仲間を連れて再度接触してくるかもしれない】

はぁ……面倒なことになった

『隊長どうしたんです?』

ああ、自警団に気づかれた。顔を覚えられるってひでぇもんだな

「ということは中止ですか?」

いや、お前らで帰ってその時適当にパーティーのもんでも買ってくれ
ほらこれ俺のカードだから支払いは任せるわ

『え、いやその……』

わかったらとっとと行動、ポーターは全員連れて転送……出来るな?
んじゃ遅くなんねぇうちには戻るわ、先に全員酔いつぶれてんじゃねぇぞ?

【少年の部下達はそれぞれ「了解」と告げ居なくなる】
【そして少年自身はというと】

あっれまぁ、これはこれは……自警団の皆さんじゃありませんかァ?

【大分芝居のかかった様子で三人のもとへと歩み寄った】
358 :如月 博斗、光「」&霜月 流『』 ◆eMrllmlJ0A [sage]:2014/03/20(木) 17:14:11.74 ID:cnWUrTi80
>>357
【一応相手の反応を見つつ、青年が少年少女を制する】

...一応ここで待ってろ
「...うん」『...了解しました』

【そして、青年1人だけで、歩み寄ってくる少年に近づく】

自警団の皆さん...つっても実際に自警団員は3人中1人なんだけどな

【笑いながら答え、少年を見る】

(...さっき隊長とか言われてたな、つまりこいつがリーダー格...でも...)

....別にお前らに恨みがある訳じゃないし...第一お前らさっき制服じゃなかっただろ?
こんな所で争うのも何だと思わねえか?

【どうやら戦闘する気は無いらしい、あくまで「青年は」だが】

「...大丈夫なの?」
『...君のお兄ちゃんは不死身ですよ...でも、何か様子が変ですね...戦闘始まってもおかしくないのですが...』
359 :エヌオー ◆jnVXyq7weY [sage saga]:2014/03/20(木) 17:25:25.93 ID:kVoMIdYdo
>>358
あれあれまぁまぁ、コイツはいい子ちゃんなこって

【相変わらず人を小馬鹿にしたもの言いだが内心では安堵している自分もいた】

制服なんざ着てんのは一部の奴らだよ、俺らは懲罰部隊なもんで
だが争う気がねぇってのはだいぶ変な話だ、なにせ俺達は問答無用で殺しても文句はねぇ集団だ

【まじまじと目の前の青年を見るが裏はなさそうに見える】

とはいえ、こっちにとっちゃお前らの存在自体が目障りってなもんでなァ?
争いたくはなくてもAurigaに害する可能性のある能力者は殺せって命令下ってんだ

【そう言ってどこから出したのか小さな漆黒の鎖をくるくると弄び始める】

それに恨みも何もあったもんじゃねぇだろ?お前らはただAurigaだから、世界のルールに違反するから殺す
こっちは俺達に歯向かうから殺す、俺達のルールに沿わないから殺す

【一度大きく鎖を空に放り投げれば】

それって―――似てねぇか?

【それを目の前で掴んでみせ、にやりと笑みを浮かべた】
360 :如月 博斗、光「」&霜月 流『』 ◆eMrllmlJ0A [sage]:2014/03/20(木) 17:35:54.06 ID:cnWUrTi80
>>359
へぇ、制服着ねえのもいんのか、まぁどうでも良いけどな、Aurigaの内部事情なんざ知った事じゃねえ
まぁ...争うのが面倒なだけだが...お前らが俺らに危害を加えるようなら別の話だな

【ニヤッと笑い、目の色が一気に変化する】
【先ほどまで温かみのあった目が、冷徹で、冷え切った氷の様に】

そうか...別に俺はお前らがルール違反でも取り締まる理由は無いが...

....似てるも何も、思考を持つもの、考えることは一緒だろうさ

【目の前の少年が取り出した黒い鎖に視線を向け、今度はこちらが武器を取り出す】
【右腕を振り下ろすと同時に、直剣を生成、黒い一振りの刃が空を切る】

【それを確認した後方の2人】

「...やっぱり」
『ですよね...ま、そうこなくっちゃ』

【それぞれ、大型スナイパーライフルと、重量級の機械を取り出し、セッティング】
【臨戦体制を取る】

【街中とあり周囲がざわめき始めるが、本人達は全く気にする様子もない】
361 :エヌオー ◆jnVXyq7weY [sage saga]:2014/03/20(木) 17:47:49.12 ID:OiBDolJ5o
>>360
おいおい、善良な市民たちが怯えてるぜ?

【自分から喧嘩を吹っかけたのにも関わらずまだ少年はヘラヘラと笑っている】

後ろのお二方も臨戦態勢、こっちは一人……っとまあ、分が悪いわな

【おもむろにPDAを取り出せえば何処かへと連絡】
【そして開口一番】

んじゃ、そういうことだから。二人で来てくれよろしく頼む

【それだけ伝えて一方的に通話を切ると】

んじゃ一丁おっぱじめますかァ!コール"グレイプニル"!

【そして少年は偽界武装の一部である漆黒の外套を身に纏い、偽界武装と自身の能力を開放する】

手始めに……てめぇら全員、動くな

【彼らに向けた袖から無数の鎖を放ち動きを封じようと仕掛けた】
362 :如月 博斗、光「」&霜月 流『』 ◆eMrllmlJ0A [sage]:2014/03/20(木) 17:59:22.94 ID:cnWUrTi80
>>361
善良な市民なんざ知った事じゃねえよ、逃げないで巻き込まれたらそいつが悪い

【とんだ戯言だが、今となってはどうなっても良い】

...ま、お仲間が来るまで、だな

【青年も臨戦体制に入り、少年の動向を見る】

.......さて

【少年の袖から発射された鎖に対して反応し、各々回避行動を取る】
【少年は最小限の動きで鎖の隙間を縫う様にして、少しづつ接近】
【スナイパーライフルを携えた少女は避け切れずに左足に鎖を食らっているが、スナイパーライフルの照準を定め、少年に向けて発射】

【そして、少年の正面に居た青年は、相手の袖から出現した鎖が、青年を「貫通」していた】
【しかし、血を流すわけでも、動揺するでもなくその場に突っ立っている】

おいおい、当たってねえぞ?

【体の部位を確認し、すり抜けた鎖から体を外すと、今度は右手に握った直剣を構え、上空に跳ぶ】
【鎖の網を抜けて、5m程跳んだ後、直剣を下に発射する】
363 :エヌオー ◆jnVXyq7weY [sage saga]:2014/03/20(木) 18:11:45.22 ID:0Ng9WjD/o
>>362
そいつはいい思考回路の持ち主だ、まったくもって至極当然っと

【初手は上々、一人でも動きを奪えればしめたものだ】
【そして反撃で飛来する弾丸を少年は闇で盾を生成しそれを弾く】
【だがそれ以上に驚くべき光景が広がっていて】

嘘だろ?なんつーわけわかんねぇ能力だ……
まあいいか、ともかく時間稼ぎをっと

【鎖が異常な速度で引き戻され少女の足を取って転倒させる】

女ァ、てめえはこっちだ!

【後方に跳んで直剣を回避する】
【更には少女を盾にして残り二人のの行動すら阻害しようとしてみせる】
【鎖に対する対処がなければ少女はこの少年の盾として扱われてしまうだろう】
364 :如月 博斗、光「」&霜月 流『』 ◆eMrllmlJ0A [sage]:2014/03/20(木) 18:24:54.58 ID:cnWUrTi80
>>363
『あ....きゃあっ!?』

...あれか

【急激に引っ張られた少女の体は、抗う間もなく引きずられる】
【だが、上空に居る青年は焦る素振りも見せず、少女を引っ張る鎖を発見】
【それに向けて、長さ30cmはあろう巨大な杭を発射する】
【その杭はどこから出てきたのか、なんとダイアモンド製の超硬度な物】

「...武装変形」

【そして、後方から走る少年は、手に付けた武装をショットガンと巨大なレーザーブレードに変形させ、敵へと走る】
【そのスピードは、体からは想像できない程の高速だ】

(...そろそろ敵の仲間が来るか?...まぁ、3vs3でも変わらんだろうが)
365 :エヌオー フィア・ブラドル「」 黒乃空『』 ◆jnVXyq7weY [sage saga]:2014/03/20(木) 18:41:24.00 ID:9RpFlkCBo
>>364
マジかよ、どっからんなもんつくるんだよ……
流石にあれだと着弾の後動かせるかどうか不安だな

【引きずっていた少女の足の拘束を解くと鎖を完全に引き戻す】
【数瞬前まで鎖のあった地点を巨大な杭が深々と突き刺さる】

って今度は正面かよやってらんねぇなぁ!

【鎖を手近なビルへと伸ばし、回避を試みるが如何せん相手の方が早い】
【だが後方より駆けてくる少年空を舞う少年の前に二人の少女が現れる】

「マスター、待たせた」
『人使いの荒い事、まあ惚れた弱みだから仕方ないか』
おせーよ、二人共……あ、そうそう蒼の方は?
『大丈夫、ちゃんと寝かせてるから気付かない』
OK、それじゃあ

【一人は全身に機械の装甲を纏った少女】
【もう一人は背中から翼を生やし空を舞う少女】

ここからが勝負だ

【ようやく少年の援軍が現れようやく対等の三対三】
【それぞれが主に狙うのは機械少女が地上の兵器を持つ少年】
【空を舞う少女が同じく空を舞う青年】
【そして少年自身が地上の長銃を携える少女といったところだろうか】
366 :如月 博斗、光「」&霜月 流『』 ◆eMrllmlJ0A [sage]:2014/03/20(木) 18:56:01.89 ID:cnWUrTi80
>>365
....そこら辺の空気とか石とか

【適当な受け答えだが、事実間違っては居ない】

『...ッ!っととと』

【足を踏ん張って勢いを殺し、すぐさま立ち上がりスナイパーライフルをセット】
【照準は合わせずに、周囲を見る】

「....!?誰だ!」

【少年の甲高い声が響くと同時に、その声の主は急減速、停止】
【3人は現れた2人の人間を確認する】

「...誰?」
『フィア・ブラドル...豪華なメンツですねぇ...』
...ん?ありゃあ蒼乃 空じゃねえか...いや?何か翼が黒いな...

【各々が相手を認識し、それぞれの敵へと体を向ける】

【スナイパーライフルを構えた少女は、目の前の少年に照準を合わせ】
【両手に武装を持った少年は先程現れた全身に機械を纏った少女に対してショットガンを構え】
【空を飛ぶ青年は見覚えのある天使様に対して巨大な一本の剣を向けていた】

...第二ラウンド開始、ってか?
「...さて、始めるのかな?」
『....勝負』

//ここで一旦落ちさせて頂きます
//いい場面なのに...一時凍結の方針でお願いします
367 :エヌオー フィア・ブラドル「」 黒乃空『』 ◆jnVXyq7weY [sage saga]:2014/03/20(木) 20:04:14.03 ID:/I1fVQnWo
>>366
お前らも有名になったな?
「誰のせいだと思ってるの?」
『みたいね、まあ有名なのは表の方だけど』
それじゃ……各自
「後ろは」
『任せた』

【誰に言われずとも自分が戦うべき相手を見定めそれぞれに向かう】
【連携は然程こなしていないはずではあるがもはや阿吽の呼吸と呼んでも差し支えのないものだった】

悪いが女だからって容赦はねぇぞ?
それに、そんな長物扱って接近戦できんのかァ?

【闇でできた短刀を構えエヌオーは少女めがけて駆け抜け】

「所属を考えれば私はそちらに付くべきなのだろうけど」
「彼は私のマスターだから、悪く思わないでね」
「壱式複合型近接兵装ヴァンガードユナイトブレイド、転送」

【フィアは大型の機械剣を転送、それを二分割して双剣にすると少年めがけて突貫】

『あ、いきなりネタばらしするけど私は蒼乃空じゃないから』
『それじゃ始めよう?楽しい演劇の時間だよ』
『コール"アルテミス"』

【空は偽界の弓を展開して青年へと狙いを定め光の一閃を放った】

/あいさー、お待ちしておりやす
/直ぐに返せなくても気を悪くしないで下せぇ!
368 :掌 拳峰 ◆.fYRWp6NIc [sage]:2014/03/20(木) 21:35:14.79 ID:A0dmGD3q0

「外部の情勢はやはり、アウリガに影響されており、この街のギャング、マフィアなどは勢力を失い、今勢力を持っているのは私達の組織のみです。」

「更に言えばアウリガ事変のせいでブラックシールドの目も一層強くなっています。」

まぁ、そんなもんだよな。やっぱりアウリガを叩かないと未来はないか。

【街の某所。古びたビルの中には黒服に囲まれた一人の男がいる。先日長い修行から帰り、街の情勢を探っていたがやはりアウリガの影響力が強過ぎた】

と言っても俺等ではアウリガには歯が立たないし、最悪の場合ブラックシールドと連携することも考えるかな、

身内がいるし何とかなるだろ。

【思考を巡らすが、良いアイディアが出るわけでもなく男はビルから出て街を歩き回ることにした】

…アウリガ。

【広々とした街を眺め、乾いた様な声を漏らす一本結びの男。その男には片腕が無かった。】

/素ロール投下。
369 :如月 博斗、光「」&霜月 流『』 ◆eMrllmlJ0A [sage]:2014/03/20(木) 22:41:41.80 ID:cnWUrTi80
>>367
『私の武装がスナイパーライフルだけとでも?...それに、第一スナイパーライフルが近距離戦で不利なのは誤解ですよ?遠距離が得意な武器ではあっても...』

【そう言って、スナイパーライフルを腰に構える】
【スコープを覗くのではなく、腰を落とし、ショットガンを構えるように】

【そして、こちらに向かってくる少年をギリギリまで引きつけ、右に回転して回避】
【前に回転しながら敵を見据え、振り返りながらスナイパーライフルの引き金を引く】
【この無理矢理な体制でも、銃口はしっかりと少年の腕を捉えていた】

「所属?まぁ、僕は自警団でも何でもないからね、どうでもいいさ」

【左手にショットガン、右手に大型レーザーブレードを持った少年は、腰をギリギリまで落とす】
【そして、こちらに突貫してきた少女に対して、レーザーブレードを盾にするようにして左に跳躍回避】
【そして金属音が止むや否や左手を動かし、照準をセット】
【甲高い発砲音と共に百発を超える散弾をばら撒く】

え?あ、そうなの?...何か似てるな...しかも、知り合いと見た。まぁどうでも良いけどね?

【敵が弓を引き絞るのを確認し、目の前に2mの大型盾を三重に生成】
【鋼鉄の盾が光の矢を弾き飛ばし、同時に消え去った】

...さぁ、こっちも行こうか《焔窮》

【前方に燃え盛る矢を20本生成し、そのまま加速、発射する】
370 :エヌオー フィア・ブラドル「」 黒乃空『』 ◆jnVXyq7weY [sage saga]:2014/03/21(金) 18:34:02.04 ID:LYM/WCPeo
>>369
【自らの腕に向けられた銃口】
【回避はできないと判断したのか左腕にライフル弾が直撃する】

ってぇなァおい……能力者じゃなけりゃ腕吹っ飛んでんぞ?
とはいえ、痣―――いや、骨でも逝ったか?

【血と腕の代わりに吹き飛んだのはまたしても闇】
【ガラスの破片のように宙を舞って霧散する】

そういう意味じゃねぇよ、長物ってのは取り回しが悪いんだ
接近戦ではナイフの方が早いってなァ?聞いてこなかったのか?

【再び腰を低く落とし少女へと突撃する】
【しかし普通なら動かせないはずの左腕を普通に動かし】

ま、搦手は使わせてもらうがよ

【そして左袖からは鎖を射出、再び足を絡め取ろうとしつつ接近する】

「あ、そう。私にとっては重要だったからね」
「まぁどの組織にも入ってないならまだ言い訳は簡単か」
「弐式・遠隔機動防壁、転送」

【六枚の浮遊する大型の盾をフィアは転送する】
【其れで難なく散弾の雨を防ぐと大地を蹴って真左へ、少年へと向かい】

「取り敢えず、戦闘不能か撤退するまで相手してもらうから」
「本気で来ないと……死ぬよ?」

【人間では不可能な直角軌道から逆袈裟に左手の剣を振り上げた】

『ん〜、まあ知り合いというか浅からぬ関係だし?』
『こうなんというか繋がってるし、物理的に』
『と言うか空を知ってて私を知らないってことは都合いいのかな』
『って、ハァ……やっぱりあんま効かないなぁ偽界武装の名が廃るよアルテミス?』

【空にとっては案の定、放った矢は容易く弾かれかき消される】

『あーあ、今ので墜ちてくれれば楽だってのに…』
『しゃーない、ちょっとはやる気出すかぁ』

【自らの舞い散る羽を対となる剣と盾へと形成】
【燃え盛る矢を弾きながら青年へ向かって接近し】

『どういう能力か気になるね、どうも利便性が高くて厄介なものとは見たけど、も!』

【左薙ぎに一閃切り払った】
371 :如月 博斗『』、光「」、霜月 流 ◆eMrllmlJ0A [sage]:2014/03/21(金) 19:01:16.90 ID:DR6jLa920
>>370
...やっぱその程度じゃあ、腕の一本も無効化出来ませんか...!

【若干頬を吊り上げ、笑いながらスナイパーライフルを折り畳み、背中に掛ける】

...まぁ、スナイパーライフルで能力者相手に近接戦闘は、やっぱ無理がありそうですね

【そして、代わりに背部からハンドガンを引き抜き、突撃してくる相手に2,3発の牽制】
【同時に足に向かって射出された鎖を避けるべく右前方に跳ぶ】
【だが、かなり無理がある体制のため、敵のナイフを避け切れず刃が体の表面を切り裂く】

...いっつ...言っても、浅い切り傷ですが...ね!


「組織に所属してようと、僕の兄ちゃんに従っただけだけどね」
「...へぇ、奇遇だね、僕も戦闘不能まで辞めるつもりは無いんだ」

【相手の剣を弾くようにレーザーブレードを動かす】
【そして、相手の軌道が逸れた辺りでそのまま刺突、相手の肩を狙う】

『物理的に?...まぁ、どっちでもいいわ』
『牽制なんかで落ちる程俺は甘くないぞ?さて』

【相手の突貫に対して、焦りを見せることもなく、両手に剣を生成】
【二つの剣を同時に振り、相手の剣の軌道を逸らす】
【そして、通常ならあり得ない軌道で切り返し、相手の腹部を横に切りつけようとする】

//すいません、次遅れるかもです
372 :エヌオー フィア・ブラドル「」 黒乃空『』 ◆jnVXyq7weY [sage saga]:2014/03/21(金) 19:29:36.13 ID:tBqS6wYco
>>371
いや?普通なら無効化してるさ
俺が普通じゃねぇだけだ、発想も、行動もなァ!

【牽制で放たれた銃弾は最小限の動きで射線から体を逸らし回避する】
【その際に覗いた左腕は闇で覆われていた】
【つまりは痛みに耐えつつ闇で無理やり動かしているのだろう】
【そして自分の闇で生成したナイフが当たったのを見れば顔を歪め】

これからもっと切り刻んでやるぜェ?

【少女を逃がさないというように背後に闇の壁を生成し】

せいぜいアンアン泣きやがれェ!

【叫びながら更に鎖を左右二本の計四本を放ち執拗に拘束しようとする】

「ふぅん、そのへんも私の似てるわね」
「まぁお互い死ぬつもりも引く気もないんだろうけど」

【軌道がそらされてからもう半回転】
【次は右手に持った剣でレーザーブレードを弾き上げれば】
【右手の剣を左手の剣に合わせ、両刃の特大剣へ】

「参式超大型光学狙撃銃、転送」

【そこからもう半回転し、空いた右手へ大型のレーザーライフルを転送】
【超接射と言うべき距離から銃口を少年へ合わせ引き金を引いた】

『寧ろそこ突っ込まないとか面白くないなぁ……』
『アレを牽制とおっしゃいますかこの男は、絶許ってうわぁ!?』

【軌道をそらされバランスを崩すし、そこに迫る双剣】

『対処なんて考えてる暇ないか、どぅりゃぁあああああああ!!!!!!』

【だが空は何一つ迷うことなく青年へ向かってタックルをする】
【斬られるくらいならとの選択なのか自棄なのかはわからないが】

/うい、了解です
373 :如月 博斗、光、霜月 流 ◆eMrllmlJ0A :2014/03/21(金) 19:48:23.18 ID:DR6jLa920
>>372
......そう簡単に斬られるもんですか!

【背後の壁を確認し、相手を見る】

...変態さんですか?まぁ...どうでも良いですが...

【そして、自分に向けられ発射された鎖を掻い潜る様に回避】
【更に、それと同時に4本のうち右腕から発射された1本を片手で掴む】

...さて...

【そして、強度の確認とばかりに、手に持ったハンドガンを構え、鎖の一点を狙って5連射】

「...じゃあ、お互い様って所か」

【弾き上げられたレーザーブレードを変形させ、盾へと変える】
【同時に、左手に構えたショットガンも変形、ハンドガンへと入れ替える】

「...!」

【こちらに銃口を向けられた瞬間に、大きく上体を反らしてレーザーを回避】
【自分の目の前をレーザーが通り過ぎるが、反撃とばかりにその体制でハンドガンの引き金を引く】
【そして、牽制射撃をしながら間合いを取るべく後ろに跳んだ】

『え?...あ、ごめん、ツッコミ入れた方が良かったの?』

【戦闘中とは思えない何とも馬鹿らしい質問だが、こいつの特性上は仕方ない(?)だろう】

『...って、え!?』

【何故かこちらにタックルをかましてきた相手に、驚愕】
【両手に持った剣を「消し去り」、相手の突撃を受け止める】

【そして、急加速して上空へと飛んだ】

『な...何がしたいんだ...?敵に向かって飛び込むなんて...』

【疑問符を投げかけつつ、体を前方に90度回転、真下を見る】
374 :エヌオー フィア・ブラドル「」 黒乃空『』 ◆jnVXyq7weY [sage saga]:2014/03/21(金) 20:15:37.11 ID:8dLtUOhXo
>>373
そうかい、そいつァ楽しみが増えるってもんだ

【退路、そして他者との連携は一先ず断った】
【なら、次に己が取るべき行動は】

なら聞くなよ、そりゃ野暮ってもんだ

【掴まれた鎖、そしてその強度を確かめるように少女は拳銃を連射する】
【だがその鎖は破壊することはおろかまともな傷さえ付かなかった】

コイツは真界武装だ、能力が関わらなきゃそう簡単には壊れねぇ
んで能力は"捕縛"―――ほら次だ、決定的な打開策がなけりゃジリ貧だぜ?

【避けられた鎖を引き戻し再度少女へと投擲する】
【例えよけられようとも自分さえ無事なら少女の方はジリ貧なのだ】
【卑怯と言われようとも有利な状況を逃すわけには行かない】

「ま、当然のことながらお互いどうでもいいんだろうけど」

【少年が放つ弾丸を障壁を移動させて防ぐ】
【お互いに攻撃が当たらない膠着状態が続く】

「ふぅ、やっぱりこのままじゃ無意味ね」
「零式最前線指揮官兵装"鋼鉄処女"(フロントラインコマンダー アイアンメイデン)起動」

【フィアに装備されていた装甲が息吹を上げる】
【背部の翼状ブースター起動しふわりと宙へ浮かぶ】

「じゃ、多少なりとも卑怯かもしれないけれど本気で行こうか」

【長銃を構え少年へと立て続けに三発放つ】
【そしてその軌跡と共に袈裟懸けに斬りかかった】

『普通入れるでしょうに、だって女の子同士が物理的に繋がってるんだよ?』
『なんとも意味深だと思わないの?これだからムッツリは……』

【脳内がピンク色なのか色々とアレな言葉が口をついて出てくる】
【だが仕方ないのだ、それがこの黒乃空という少女なのだから】

『ふぅ…まずは難なく切り抜けたかな?』
『だってさ、ぶった切られてお陀仏と敵に対しての接近ならどっち取る?』
『私はもう言わずもがなだけれどさ』

【自分の上を飛ぶ青年にそう問いかける】
【リスクこそ大きいがその分リターンも大きい、現にこうやって距離をとることに成功している】

『んじゃ、仕切り直しといたしまして―――っと!』

【再び空の手の内に現れる漆黒の弓アルテミス】
【同じく漆黒のゴシックドレスに瞬きの間に衣装を変えると】

『紡げ 紡げ 私の詩を』
『貫け 縫い止めろ 一切合切総てを』

【そしてその衣装、弓の色に違わない色の矢を番え】
【その輝きが一際大きくなったとき青年に向かって放った】
375 :如月 博斗、光、霜月 流 ◆eMrllmlJ0A [sage]:2014/03/21(金) 21:41:30.69 ID:DR6jLa920
>>374
へぇ...真界武装...そう言えば、そんな物もありましたね

【傷もつかない鎖から手を外し、思いついた様に答える】

...ふむふむ...能力でも無いと、ですか。まぁそりゃあそうですよね

【そして、更に投擲された鎖に対して、自身のハンドガンを投げつけ、残りの3本は回避】

...まぁ、ジリ貧でも負けなきゃ良いんですよ、最終的に

「...まぁ、他の2つは有利不利があるみたいだけど」

【軽く視線を動かし、もう一つの地上戦と空中戦を見る】

「ふーん...なるほど、本気、ね」
「.....じゃあ、こっちも行こうか」
《変形機構、ON》
《形態No.00》
《ーーDELTAーー》

【同時に、少年が持つ機械が合体、変形する】

「...体の負担が大きすぎるんだよねぇ...」

【出来上がったのは、1つの巨大なブレード】
【その大きさは少年の身長をも超える、約2m】
【同時に、少年の体を黒い神経が巡る】

「....うぅううらぁあああああ!」

【叫びながら、長銃の弾丸を弾き飛ばし、相手に向かうように跳んで下段切り】
【相手の剣と打ち合わせ、金属音と共に弾き飛ばされる】

『...?...まぁいいか』

【全く分からない様である】

『あー、まぁそりゃあな?ただ、タックルするほど度胸あったんだな、って思って』

『....さて、そろそろこっちも行きますか』

【右手を上空に向けて、巨大な剣を取り出す...いや、創り出すというべきか】
【その長さ、実に3m】

『ーー終末刃ーー』

【そして、その剣は巨大な光と共に炎を上げ、相手が弓を構えたのに合わせて、下に向ける】

『...FINALE』

【相手が弓を離した瞬間に、超高速で突撃】
【巨大な刃と共に、時速数百kmにも迫る勢いで】
【敵が放った弓を、真正面から切り裂き、両断】
【同時に、その刃を相手の「弓」に向けて刺突する】

//本当に申し訳ない...落ちてました...遅れ過ぎですね...
376 :ハンス・バイエル ◆sHFOqrvn3g [saga]:2014/03/21(金) 23:52:26.28 ID:W7d4IN6Ao
【大西洋海上の巨大発電施設跡は、僅か二か月で巨大な要塞へと姿を変えた。】
【先の国連軍との攻防戦の痕も残さずに、『殺戮兵器』へと変貌した『主神の御坐』の、その内部の司令室にて。】
【Auriga前線戦闘最高責任者、ハンス・バイエルと、その副官が、無数の資料を前にして話し込んでいた。】

「……楽しそうですね、大尉。」

【そう言う日系人の彼の言う通り、ハンス・バイエルは上機嫌だった。】
【机の上に軍靴を乗せて、手の中にある何枚もの書類に目を通しながら、大昔の流行歌を口ずむ。】
【絵本を読む子供の様に、爛々と瞳を輝かせながら業務に取り組むその姿は、不真面目極まる彼らしくも無い姿だった。】
【その問いかけに対しても、ハンス・バイエルは口角を吊り上げて、上機嫌に声を弾ませて彼の問いに答える。】

「そりゃあ楽しいさ。予定通りとはいかないが、びっくりするほど上手く行っている、何もかもうまく行っている。
 そうだ、まるで俺は明日にでも死んでしまうんじゃないかと錯覚するほどに。ラインハルト、俺は楽しくて仕方ない。」

「それは良い事です、大尉。」

【ラインハルトと呼ばれた、少尉の階級章を首に誂えた男は、彼の言葉に冷静で平坦な言葉を送り、書類へと視線を落とす。】
【然しそれをハンス・バイエルが咎める事は無かった。それが何時も通りの事だからであり、そして何より気分が良いから。】
【そう、気分が良い。彼の計画は順調に成長を続けている。まるで解き方を理解したパズルのように。】

「それで、ラインハルト。今、ここの兵力は幾らだ?何がある?」

【其の言葉に副官の男が頷いて、纏められた一冊の資料を手に取って、開く。】

「先ずは我々、『逆鉤十字』武装親衛隊が二百名…指揮官はエッリ・テア・ハーパライネン中尉として、準備を進めています。
 Auriga軍正規兵も凡そ千人程が到着して、各々の業務に就いています。
 そして航空戦力、地上戦力についても既に半分の移送が完了しました、予定通りです……そして、三日後には。」

【そう言って律儀に言葉を遮り、資料を捲って確認してから、続きを話す。】

「グラーフ・ツェッペリン、ザイドリッツ、ペーター・シュトラッサーの三隻の空母と護衛艦。そして。
 ――――――――――大和型戦艦が一隻。到着予定です。」

【ハンス・バイエルが頷いて、先を促した。】
【また一枚資料を捲り、淡々と読み上げていく。】

「五日後には新技術、"Elementary Acceleration Conversion Engine-EACE-"を搭載したBallistische Raketen(弾道ミサイル)が到着。
 そして新型弾頭、【真界片鱗 岩折】も同時に到着しますので、こちらで組み立てた後、ミサイルサイロに運びます。
 この"素粒子加速転換エンジン"の実験が成功すれば……。」

「晴れて、核攻撃の許可が下りる、って訳だが……大丈夫なのか、それ?」

「一応、最終試験までは終わらせたとの事ですが……。」

【提供される新技術には多少懐疑的ではあった物の、これを承諾しなければ彼に核攻撃の方が手に入らない。】
【成功すれば御の字+と言ったところ。失敗したら、その時はその時考えればいいと、彼らしい答えを自分の中で呑み込んだ。】

「こんなところでしょうか。」

「御苦労、御苦労。いやはや、、全く。」

【何にせよ楽しい事になりそうだ、とハンス・バイエルは考える。】
【戦争。別れを告げて久しいその縁を、自ら取り返しに行かんとしているのだ。】
【彼は、自分自身が大した人間では無いと考える。その大したことの無い人間が、宣戦布告をし、致命的な戦力を手に入れ。】
【世界を白紙にする、何て建前の下に。自らの国を取り返すべく奮闘する。】
【嗚呼、まるで、夢の中に溶けてしまっている様な、そんな余りにも途方の無い事を、自分がやっているのだと自覚する。】



「さあさあ、駆け足で昇るぞラインハルト。まだまだ世界にはまだまだ危機感が足りない、殺意が足りない。
 鉄と炎を以ってして、俺達が叩き起こす。そして俺達が世界に凱歌を歌うんだ。天辺に旗を差すのは、俺達だ!!」


/イベフラグソロールです!
377 :エヌオー フィア・ブラドル「」 黒乃空『』 ◆jnVXyq7weY [sage saga]:2014/03/22(土) 09:19:36.77 ID:0GKeSzONo
>>375
ああ、生憎とこっちの仲間は全員真界か偽界持ちだ

【ハンドガンを投げつけ回避行動をとる少女】

負けなければ、ねぇ……そいつは当然のことだが
一つ忘れているものがあるぜ?―――飲み込め

【鎖に気を取らせ、本命となるのは背後に立たせた闇の壁】
【突如それが動き出し少女を包み込もうと迫ってきた】

「みたいね、まあいざとなったら手段はいろいろあるから」

【地上はまだ優勢なのだろうが、膠着状態】
【空中は明らかに空が不利と見て取れる】

「ふん、やるじゃない」

【思いもよらない大きな衝撃に大剣が弾き飛ばされる】

「まったく、だから人間ってのはわけがわからなくて面白い」

【ブースターを利用して一気に距離を離すと】

拾参式偽装人形、転送

【現在のフィアの姿と全く同じ機械人形が三体転送される】
【本体と偽装人形はそれぞれ誰が本体か分からなくなるよう立ち位置を入れ替えながら】

「じゃ、ちょっとは援護行きましょうか」

【その中の二体が空の下へと飛んでいく】

『うわ〜…つまんな〜い、何?今流行りの草食系男子?』

【もはや戦闘などとは関係ないところで批判を浴びせている】

『当然、だってこの躯は神にだって反逆した者なんだから』
『だから、終末もフィナーレも私が、私達決める』

【だが、放った矢は両断】
【更には偽界であるアルテミス目掛けて刺突を仕掛けてくる】

『マズッ……!』
「世話が焼けるわね貴方は」

【だがその剣がアルテミスを捉えようとした時】
【空の横からフィア、若しくは偽装人形だろうかがが蹴りを入れて空を大きく吹き飛ばした】

『いった〜〜〜……でも、助かったからありがと』
「全く、そんな相手程度軽くあしらってみせて?」
『はいはい、でも意外と強いんだなコイツが』

【第一この青年の能力の真相すら掴めていない】
【にもかかわらず青年の攻撃は偽界に傷をつける程度用意だろう】
【こちらが切れるカードといえば】

『ま、あれしかないか』
「どうせ避けられて終わり、でも部の悪い賭けは嫌いじゃない」

【人数としては三対一、だが偽装人形の場合戦力にはならないため実質一体一】
【その状況を打破するため必死に思考を巡らせた】
378 :マロウ ◆HYSWExFg7U [sage]:2014/03/22(土) 13:15:01.47 ID:ODvW8HRpo
>>368

【街の一角】
【奇抜な格好をした少年が、曲芸をしている】

はいっ、はいっ、はいっ、とおっ!

【ジャグリングを成功させると、見ていた人々から歓声が上がった】

へへっ…

【立ち去る人々。今日はいつもより人が少なかったように思える】
【チップの数も、いつもほどではない】

…駄目だなあ、ちっともお金が集まらない

きょうはもうちょっと頑張るか…

【ぼやきながら、スポーツ鞄の中からハットとトランプを取り出す】
【マジックをするつもりらしい】

種も仕掛けもございません

【真っ赤なウソ。能力を使っているのだから】

はい!

【ハットから数十羽の鳩が飛び立ち、街の間を飛んでいく】

379 :如月 博斗、光、霜月 流 ◆eMrllmlJ0A :2014/03/22(土) 13:15:52.60 ID:DwC7s++q0
>>377
ん〜...そういえば、こっちは真偽界武装持ってませんね...まぁ、どうでも良いですけど

【回転しつつ敵に視線を向ける】

......忘れて?...何をーーーッ!

【背後から殺気...いや、何かの「恐怖」を感じ取る】
【そして、その異常に気付いた時には、 既に闇が目前に迫っていた】
【回避行動を取る間もなく、闇に飲み込まれる】

「いっ...て〜...まぁ、まだ大丈夫だな」

【地面に着地し、巨大なブレードを上空に掲げる】

「...まぁ、いっちょ行きますか、っと!」

【そして、距離を取ったフィアに向けて迎撃体制を取る】

「(...まぁ、うちの兄ちゃんなら大丈夫、死んでも生き返るだろうし)」

【そんな無情とも取れる事を考えながら】

『草食系...?別に野菜は嫌いじゃないけど、人間は雑食だろ?』

【そして、未だ理解していないこいつである】
【首を傾げるが、「まぁ、いっか」と勝手に納得した様子だ】

『ふむ...3vs1か、まぁどうでも良いが』

【地上から3メートルの所まで降下した男は、もう既に先程の巨大な剣を消し去り、上を見上げていた】

『(...この状況なら.....まずあいつを助けてやるか)』

【数瞬の間に青年が策を思いつき、それを実行に移す】
【まず始めに、上空に居る3人から一度意識を外す】
【そして、左手を自分の仲間の少女と、相手の「隊長」に向ける】

『...焼き尽くせ』

【そこから、向けた左手の前に巨大な「弓矢」を生成】
【太さだけでも、1mは下らない】
【そして、その先端に熱を与え、発火】
【同時に、燃え盛る巨大な弓矢を、敵の隊長にむけて発射した】
【敵とは凡そ2〜30mはあるだろうが、そこまで1秒とかからないだろう】

『...次』

【そして、上を見上げ、敵と同高度まで上昇しようとする】
380 :掌 拳峰 ◆LUMFQ0Vuok [sage]:2014/03/22(土) 13:27:49.68 ID:H7px8Hl00
>>378

なんだ騒がしい。

【街の一角が何やら騒がしい。人も結構集まっていた。この時期に外で野外ライブだろうか】

人が色々考えてるってのに、何の騒ぎだよ馬鹿野郎。

【ブツブツと文句を言いながら、男はその人の中に入っていった。その人の集まりの中心には奇抜な格好をした少年が一人居た】

…大道芸人か?そういや、最近めっきり見なくなってたが…まぁ気晴らし程度に見とくとするか。

【男は彼の曲芸を凝視していた。少年とは思えない体の動きや、曲芸。それともう一つ…】

ははっ、ハットから鳩ってか。中々いいものが見れたよ。クラウン。

【男は芸を終えた少年に近づき、懐から札束を取り出して彼に渡そうとした。】

大道芸人はこれで飯を食ってるんだろ?良い物見せてくれた礼だ。ありがとよ

それと、タネはバレバレだぜ?

【不敵に笑いながらコショコショ話で彼に言う。男は既に彼がマジックではなく能力を使っていることを見抜いていた。】
381 :マロウ ◆HYSWExFg7U [sage]:2014/03/22(土) 14:02:24.47 ID:ODvW8HRpo
>>380

【観衆にいた男が、話しかけてきた】
【自分からすれば大男に見えるような、まさに頭一つ抜けて目立っていた男】
【彼のその手には札束が】

ちょっと多いけど…頂いておこうかな

(前にもこんなことがあった、ような…?)

【札束を受け取る】
【初めての感触、感覚だった】

ありがと!お兄さん

【鞄に道具と札束をしまう】

【それから、彼は“ある”言葉を投げかけてきた】

ふふ…
お兄さんにも、分かるんだね…?

(やっぱり、あの時と同じ…)

【運命のいたずらか、奇妙な過去との一致】
【目の前のこの男と“彼”は、何か関係するのだろうか】
382 :掌 拳峰 ◆LUMFQ0Vuok [sage]:2014/03/22(土) 14:24:40.25 ID:KifGjT7tO
>>381

おう!もらって美味いもの食え!こっちこそ気晴らしに良い物が見れた!

【満面の笑みを浮かべながら話していた。余程彼の曲芸を気に入ったのだろうか】

こっちこそありがとうだ。何かまた難しく考え過ぎてたみたいだ。お前のおかげで良い事を思いついたしな!

まぁ完全にこっちの話だが。

【彼の曲芸。見ているものを魅力する一つの才能。これは男にないものの一つ。故に羨ましくも思えた】

ん、まぁ一応な。俺は能力者ではないんだけどね。元って感じかな?

【それ紛いの物は持っていたが能力はとある理由で無くなった。だがそれでも能力者の時の力の欠片のようなものは残っていたので相手が能力者かどうかは相手の動きと雰囲気で予想がつく】

ん、何か考え事か?

【勘だけは鋭い男。何かを思っているのを察したのか】
383 :マロウ ◆HYSWExFg7U :2014/03/22(土) 14:49:33.87 ID:ODvW8HRpo
>>382

…そっか

【能力を失った…】
【能力がなければ、自分は生きて行くことすらならない】

【そんな事を考え、彼の顔をふっと見上げる】
【あの時の彼と、同じ雰囲気を感じた気がした】

ううん、なんていうかー、その…

【自分の思い違いだろうか、しかし…】
【目の前の“彼”と、あの時の“彼”、繋がりはあるのか】

【やはり、本人に聞いてみるべきだろう】

お兄さんって、兄弟とかいる?

前にさ、おんなじようにショーを見て行ってくれた人がいたんだ
その人となんか、似てるっていうのかな?

384 :掌 拳峰 ◆LUMFQ0Vuok [sage]:2014/03/22(土) 14:54:12.04 ID:KifGjT7tO
>>383

まぁ能力は俺が自ら捨てたんだけどな、そのおかげで成長できた。

俺には能力なんて必要なかったのかもな。まぁ前の方が色々便利だったけどな。

【誰もが欲しがる物を自ら捨てた。それは他人からすれば金を溝に捨てるような行為かもしれない。】

兄弟?勘がいいなー、居るぜ。

年はちょっとだけ離れてるけどな、それにあいつは人と機械が混ざったような体してるし。

要するになんか改造人間みたいなやつだけどな!これがまたいい弟でよ。

【何故か兄弟の話になると顔がにやけている。恐らく彼の予感は当たっていた】
385 :マロウ ◆HYSWExFg7U [sage]:2014/03/22(土) 15:06:33.58 ID:ODvW8HRpo
>>384

望んで捨てた、かぁ…
僕は、これ以外の生き方はできないし…

【自分の手のひらを見つめる】

【この手に宿った力。何のためにあるのかすら思い出せない】
【それを思い出す為にも、手放してはならないのだ】

やっぱり…!
拳次さん、でしたよね?

【人違いだったらどうしようと思ったが、予想通りで良かった】

なんか空飛んでたりしてましたね…ふふっ
あ、弟さんに会ったら、よろしく言っといて下さい
386 :掌 拳峰 ◆LUMFQ0Vuok [sage]:2014/03/22(土) 15:15:00.63 ID:zLgMgR6r0
>>385

違う景色を見て見るのも良い物だぜ?今日の俺みたいにな。

【その言葉が何を指してるのか、回りくどい言い方だったが、意味するのは彼への助言かそれとも】

え、拳次を知ってるのか??

そうかそうか!!どうりで人が良い訳だ。あいつの友達か何かか??

【驚いた顔をして話にグイグイ食い込んでくる。やはり弟を溺愛してるのか。ホモじゃないよ。】

あぁ、あいつすっかり変わったからなー。

あいつ結構戦闘狂な所があるからなー、なんかされなかったか??

【男も人の言うことは決して言えない立場ではあるが】
387 :マロウ ◆HYSWExFg7U [sage]:2014/03/22(土) 15:46:06.36 ID:ODvW8HRpo
>>386

僕は今日生き延びるのも精いっぱいだからね…
そんな暇ないよー

【その言葉に嘘は無かった】
【家もない、ホームレス同然の生活をしてきたのだ】

でも、お兄さんに貰った分があるし、久々に羽を伸ばしてみようかな?

【そういってニヤッと笑う】


…お兄さん弟さんの事が大好きなんだねぇ〜

【拳次は気持ちの良い人間だった、そしてその兄であるこの男も】
【人とのつながりに、えもいわれぬ嬉しさが心に湧いた気がした】

まあ友達っていうか、お兄さんみたいに僕のショーを見てくれたんだよね
不思議だよね、運命に操られた、みたいな?!
388 :掌 拳峰 ◆LUMFQ0Vuok [sage]:2014/03/22(土) 16:15:21.71 ID:KifGjT7tO
>>387

なんなら住まいくらい用意してやろうか?土地だけはすげー余ってるんだ。

別に家賃とかいらねえからよ!

【立場上土地は色々な所に持っていた。ぶっちゃけアジトに住ませても問題ないだろうとも思った】

【何せ弟の友達なのだから】

伸ばせ伸ばせ!若い時は目一杯遊ばなきゃな!俺は全然遊べなかった!

【来る日も来る日も修行三昧。正に地獄のような日々を思い出す。】

えぇ、分かるか?いやー、俺の唯一の家族だからさ!やっぱ大事にしなきゃ。

運命ね…。ならここであんたと会ったのも何かの運命だ。その運命を大事にしようや!!

【手を差し出す。握手を求めているようだ】
389 :マロウ ◆HYSWExFg7U [sage]:2014/03/22(土) 16:48:58.80 ID:ODvW8HRpo
>>388

お兄さん凄い人なんだね…

でも、迷惑かけられないし、その話は取っておいて下さい

【ぺこりとお辞儀して断った】

お兄さんも家族は大事にしてね
いつ会えなくなるか分からないよ?

【少し遠くを見ながら呟いた】
【柄でもない、こんな事を言うなんて…】

ああ、なんか変な事言っちゃった…ごめん

【それから彼と握手を交わす】

…よろしく
そういえば名乗って無かった、僕は…マロウって呼んでほしい
390 :掌 拳峰 ◆LUMFQ0Vuok [sage]:2014/03/22(土) 17:28:45.89 ID:OBLOpHzk0
>>389

ギャングってやつ。

【ぶっちゃけてしまったが、別に平気だろう。男はギャングが世間的にどういう位置付けにいるのか知らなかった】

おぉ、そうか!若いのにしっかりしてるな、

あぁ!大事にするさ!あいつだけは俺が何があっても守るからな!

【この兄弟の絆は恐らく切れることのない永遠のものかもしれない。】

マロウか、よろしく!俺の名前は

掌 拳峰だ。よろしくな!

【現在は死んでいる事になってる男だが、この街では特に驚くことではないだろう】
391 :マロウ ◆HYSWExFg7U [sage]:2014/03/22(土) 18:18:32.96 ID:ODvW8HRpo
>>390

ギャング?!

あの、アレ、ですよね…はっはは…マジで…?

【動揺を隠せない】
【まあ、気の良い人間だし、そんな人物と知り合いになるということは、危険な思いをしなくてすむようになる】

そうですよね…まあ、ぎゃ、ぎゃんぐなら、つよいですもんね…

【世の中には不思議な出会いもあるんだなあ、と思いつつ、無礼な真似をしなかっただろうかとびくびくする】

拳峰、さんですか
こ、今後ともごひいきにー…えへへへ…

そ、そうだ!
お仲間の皆さんや弟さんにあげて下さい、これ

【少年の手にどこからともなく紙箱が現れる】
【ケーキや菓子がいくつか入っているものだ】
392 :掌 拳峰 ◆LUMFQ0Vuok [sage]:2014/03/22(土) 18:54:37.73 ID:e4/N4NgWO
>>391

マジマジ!大丈夫。ギャングって言ってもヤクザみたいなもんだから。裏社会の秩序を守るために頑張ってるのよ。

別に変なことはしてないからさ!今はそれどころでもないし。

【裏社会や、そういった物に必ず絡むのがアウリガ。今はそれに悩まされていた】

あぁ!強いよ!拳次よりもな!

【ドヤ顔だ。やはり何処か茶目っ気がある。】

え、いいのか。生活きついんだろ??

【勝手なイメージだが大道芸人が金銭的に恵まれていないと思っているので思わず心配してしまった】
393 :マロウ ◆HYSWExFg7U [sage]:2014/03/22(土) 19:48:24.18 ID:ODvW8HRpo
>>392

どうぞどうぞ!久しぶりに、お友達が出来て嬉しいんですよ

【拳峰に紙箱を手渡そうとする】

…もうこんな時間ですね、そろそろ帰らないと…

今日はありがとうございました!

【お辞儀したあと、鞄を抱えて立ち去る】

弟さんにも、よろしく言っといてください!

【一旦振り返って手を振り、また歩き出す】
【奇抜な格好の少年は街の人混みに紛れて見えなくなってしまった…】


//終わらせます
//お付き合い頂きありがとうございましたー
394 :エヌオー フィア・ブラドル「」 黒乃空『』 ◆jnVXyq7weY [sage saga]:2014/03/22(土) 20:01:40.77 ID:7M0KM6ywo
>>379
フン、意外とあっさり引っかかってくれたな
もうちょっとは抵抗できるかと思ったが意外とあっけねぇったらありゃしねぇ

【一瞬安堵するが即座に自分めがけて巨大な矢が迫る】

チイッ!

【エヌオーはそれを闇では防ぎきれないと判断したのか鎖で防壁を作り辛うじて凌ぐ】

ふぅ……無事、とはいかなかったか……ったくマジであの能力は何なんだよ

【鎖の性質は捕縛、それ故にこうして矢を止めることはできた】
【だが矢尻が当たった箇所は罅が入っていた】

ざっけんなよ、あんな奴余計に野放しにしてられっかよ

【エヌオーは少女を捕縛した闇の塊を飛び猿青年めがけ鎖を使い投げつける】

「さて、こっちの残されてる兵装は……まあ通常火器しかないか」

【言うが早いかフィアは無数の重火器を転送、それを偽装人形と共に装備する】
【火器はどれもが一般人、戦闘車両に使うための平凡なものだがその数は数十とある】

「即座に対応できるのはこれしかないけど、まあ時間稼ぎにはいいか」

【そして少年へとRPG、手榴弾、榴弾をはじめとした爆発物のオンパレードを繰り広げる】

『ダメだコイツ早く何とかしないと……』
『こういう天然というか盆暗というかエロゲ主人公体質は気に食わない!』
『ったく、どうして男ってのはこう馬鹿なんだか!どうせ好意のある視線にすら気づかないんでしょ!』

【多分青年はそういう性格なのだろう、だがそれがどこかの誰かに似ているため苛立ちをブチまける】

『ってやば!援護―――ってそんな心配なかったか』
『あ、しかもプレゼントまで投げてきてるし……いい感じじゃん?』

【そして空は偽装人形なのか本体なのか判らないが】
【パイルバンカーを装備しているフィアをアルテミスへと番え全身で引き絞る】

『さて、これから私はどうするつもりでしょうか?』
「自明の理だと思うけどね」

【射線は青年、そして闇で覆われてしまった少女が一直線に並ぶように】

『シュート!』

【避ければ少女が、躱さなければ直撃を狙う一撃を放つ】
【だがそれを目にしたエヌオーだけは舌打ちと共にその場から駆け出していた】
395 :如月 博斗、光、霜月 流 ◆eMrllmlJ0A [sage]:2014/03/22(土) 21:02:36.59 ID:DwC7s++q0
>>394
(...大丈夫、私は一度死んだ...もう...慣れてる)

【闇に囚われつつも、焦る訳でもなく、ただ待ち続ける】

『ん?......なんだ、あの...闇?』

【こちらに投げられた闇を観察する】

『んー...何なんだ?...ってか、挟み撃ちですか?え?』

「んー...通常火器だけど...まぁ、いつだかの衝撃波よりも軽いもんでしょ...さて」

【こちらも通常兵器で対応するらしく、両手の機械を変形】
【左手をショットガン、右手をハンドガン、そしてそれぞれに自分の神経を張り巡らせる】

「...武装支配術......さぁ、始めよう」

【そして、次々と飛ばされてくる爆発物を、走りながら左手のショットガンで迎撃】
【120発の弾丸を連続で撒き続け、弾幕を張る】

【同時に、銃撃の合間を縫ってハンドガンで敵を狙う】
【明らかに普通のハンドガンと比べ物にならない連射速度と初速だが】

『....はぁ?...』

【自分に苛立ちを見せる相手に疑問符を浮かべる】

『...あー、なるほどね、はいはい...一閃で全部通そうって所か?...』
『....あ、一つだけ言っておくわ』
『俺の能力、基本何でもありだから』

【そう言って、パイルバンカーを装備した少女に向けて右手を出す】

『...まぁ、偶にはいいかもな...まぁ、一応』

【自分の中の痛覚を伝える神経細胞を、自ら消滅させる】
【これで、痛覚を心配する必要はなくなった】

『...さぁて...んじゃ、いっちょ....』

【向けた右手を握り込み、相手に向かって「突撃」】
【同時に、運動エネルギーを自分の右腕に集中させ、超速ラリアット】
【相手に腕を打ち付けると同時に、腕が文字通り吹っ飛んだ】
【普通に見れば自爆も甚だしい】
【だが、一度吹き飛んだ彼の腕は、次の瞬間には、また「出来上がっている」】

『...そう何発も使える技じゃねえけどな』
396 :エヌオー フィア・ブラドル「」 黒乃空『』 ◆jnVXyq7weY [sage saga]:2014/03/23(日) 12:41:06.62 ID:JXhahTTno
>>395
「チッ、やっぱり通常火器じゃ無駄ってことか」

【舌打ちをしながらも連続砲火の雨を止ませる事はない】
【反撃として放たれている銃弾は防壁で凌ぐがそれも何時までもつかは判らない】

「とはいえ決定打にかけるのは辛いところ……」
「じゃあ、次はこれでも出してみようかしら」
「自立機甲師団、転送……転送、転送、転送!」

【周囲の光景が塗り替わる】
【平凡なビル街に伝わる道路には犇めく様に戦闘車両が転送され】

「ま、ちょっとばかし心もとない気もするけどね」

【更に過激さを増して少年をこの場へ釘付けにするよう砲火の雨は降り注ぐ】

『そんなの承知の上だっての』
「どうせ私には代わりがいるしね」

【その言葉を最後にラリアットを受けた偽装人形は砕け散る】
【また、その光景を見ていた空も特に驚いた様子は見せることはなく】

『それじゃ、二発目も逝ってみようか!』
「了解、それじゃさっさとしてね」

【空と偽装人形は第二射を放たんと攻撃態勢に移る】
【無論その間は隙だらけで防衛手段などないのだが】

ってなわけだ、一瞬だけでも動きは止めさせてもらうぜ?
んで空ァ!容赦無くソイツをぶち込みやがれェ!

【ビルへと鎖を打ち込み、其れをアンカーとして空中へとエヌオーは飛び出す】
【そして闇にくるまれた少女を抱えて更に上へ、唯一点青年の下へ】

お前の力は物質とエネルギーにあると見た
なら、"本来存在しない物""そこにあってどこにもないもの"ならどうなるんだ?
コイツみたいになぁ!

【超至近距離から青年と自分の周囲を闇でできた囲いで覆う】
【エヌオーの今の役割はただあの攻撃を通すことのみ】
【それならば一瞬だけだろうとこの青年の動きを止めればいいだけだったのだから】

悪く思うなよ兄ちゃん?ま、逝くのはコイツとテメェの二人で十分だがな

【光を通さぬ闇の中、エヌオーはそう成年に告げた】
397 :掌 拳峰 ◆LUMFQ0Vuok [sage]:2014/03/23(日) 15:45:44.84 ID:mj24FkrV0
>>393

ありがとうな…この礼はきっちりさせてもらうからよ!!

【嬉しそうにマロウから渡された紙箱を受け取る。拳次や部下の奴らが喜ぶ顔が浮かんでくる】

おう!もちろん言っとくからよ!!また会おうぜー!!

【マロウを見送ると男はさっそく拳次のところに向かった】

おっす拳次!!実はよ…お前の友達の魔狼って奴からケーキをもらって…

【その後ケーキは兄弟と部下仲良く食べたそうだ】

/返すのが遅れて申し訳ない!またやりやしょう!
398 :黄泉路 狭霧 ◆awHRzQ0C/g [sage]:2014/03/23(日) 15:50:26.97 ID:3dYL2fLAO
【火乃迦具槌社 社長室】

【硝子張りの高層から連日の戦闘で徐々にその姿を失いつつある町を見おろし何かを考える】
【この本社ビルが無事なのはAurigaも国連もここから兵器を供給されているからだろう、一種の安全圏を確保した形だ】


「貴方らしくもない、なぜ真界片鱗 岩折を彼らに渡したのですか?」

【背後から声が掛かった、秘書だろう】
【いつも以上に神経質な声で投げ掛けられた問いに答える】

何か問題があるか?

「何かも何も、あれは動作テストすらしていないじゃないですか!?」


だからだ、あれを我々が起動すれば国連の避難は免れない、あれはそういうものだ
世界に消えない傷跡を刻み込む


だから、失う地位を持たないものに託した
連中はもとより国連の敵、なら今更アレを使っても立場は変わらぬ

「利用するのですか、彼らを」


そうだ、そろそろ見返りを受けとる頃合いだ
既にそれ以上を貸し付けてきた


―それで、もう一つの計画はどうなっている?

「天孫君臨、正直滞っています」

……ほう

「真界とおぼしき出土品は多数、ただし適合者は未だ無し、コロニータカマガハラも建造予定地で反発があります」


実力行使はまだするな、なるべく穏便に済ませろ


「は、その様に」


何れ我々が世界を平定する、その為に


【男は見下ろす、眼下の世界を】
【例え世のすべてを荒廃させてでも、争いを根絶させるために争いを加速させる】
【矛盾に塗れた理念の基、男の計画は進行していた】



/ソロール失礼
399 :如月 博斗、光、霜月 流 ◆eMrllmlJ0A :2014/03/23(日) 22:29:19.67 ID:VaRkCxQ/0
>>396
「.....1分」

【それが、少年の出した数値だった】
【現在の状況で、生き残れるタイムリムット】

「...仕方ない...これ、結構辛いんだよなぁ...」

【内心ため息をつくが、それを言ってる時間も無い】
【目をつむり、周囲の全てから意識を外す】
【そして、目の前に現れる情景は、破壊】

「....支配神経完全武装《コンプリートリィオーバーリミット》」

【そして一瞬にして少年は漆黒の筋に飲み込まれた】
【彼の白い肌は完全に隠れ、逆に生物的な黒い物体が彼に纏わり付いていた】

「...LA-突撃-...うらぁあああああああ!」

【言った瞬間に、少年は空を飛ぶ少女に向けて一直線に地を蹴った】
【その速度は、音速に迫る勢いだ】

【真っ正面から、なんの小細工も無い】
【彼が持つ力の何より速く、何よりも強い】

『へぇ、まぁ身体の再生が面倒なだけだけだから、何回喰らってやっても良いけどなぁ...あ、でも結構やばいか、これ』

【ふと下を見ると、何故か隊長さんが直々にこっちに攻撃を仕掛け始めていた】

『あー...抽象的な物体って、苦手なんだよなぁ、そう、そのよく分からん物とか』

【だが、青年は全く動く気配を見せない】
【本当に全力で離脱すれば、闇を回避するのは簡単な事だろうが、まだ青年はやらねばならない事がある】

『あー...んーっと、まぁ、犠牲0は期待してねえよ、ならせめて...』

【同時に、青年は手を正面にかざす】

『1人でも巻き込んで死ぬとしますか』

【そして、闇の中、光を照らし霜月を発見】
【と、同時に少女を対して半径1mのコンクリート塊で覆う】

『...光は...まぁ、あの距離なら大丈夫か?いや、大丈夫じゃないなぁ...ま、どうにかなるっしょ』

【非常に楽観的なこの男は、最後まで楽観的なままだ】
【そして、全く視界の届かない闇の中で青年は笑って見せた】

『...んじゃ、まぁ生きてればまたいつか...《全エネルギー変換=フロンティアアロウ》』

【一瞬にして青年の体は消滅する】
【そして、それと同時に】
【その質量を全てエネルギーに変換し、指向性を持たせて発射】
【二発の巨大な槍を、片方を上空の少女、もう片方を下方の男に向けて撃ち出した】
【その総エネルギー量は、一般的な核とほぼ同等、しかもそれを収束させている】

【だが、その反動で撃ち出した青年の自我は消滅する】
400 :エヌオー フィア・ブラドル「」 黒乃空『』 ◆jnVXyq7weY [sage saga]:2014/03/24(月) 20:43:06.73 ID:Udbjv8Oeo
>>399
チイッ!一番最悪な方法取りやがって!

【青年が別れの言葉を告げる】
【その瞬間エヌオーは地上と空にいる二人の少女へと声を上げる】

フィア!空!ガキ共を!
「『了解』」

【たった一言、それだけで二人はエヌオーが言わんとしていることを理解し】
【そしてそれに応じるため瞬時に行動へと移る】

『この娘はいただくよ!』

【空はエヌオーが放り上げた少女を受け止め】

「ごめんね、ちょっと立ち向かう時間なんてないみたい
 だってそうしないとこの一帯を巻き込んで死の世界が作られそうだし」

【フィアは目の前に迫り来る少年の攻撃を受けて左腕が吹き飛ぶ、其れでも尚右腕で抱え込むと】
【それぞれこの空域から離脱するため進路を同じに取り】

敵以外に迷惑かけてんじゃねぇぞォ!このスットコドッコイがァ!
魂を喰らえ!捕縛しろ!"グレイプニル"!

【自身の真界を制限無しで発動し、自身と空を狙うエネルギー体の槍を全力を持って四方八方から"捕縛"する】

っ……ク、クソッたれがァ……!

【いくら真界とはいえ単独で核と同等のエネルギーを持つ槍】
【其れを二本も捕縛しようとするのだから当然の如く使用者に莫大な負担がかかる】

まだだ……まだ、まだ死ぬわけには、行かねぇんだよ……
一人で、てめぇも……カッコつけたつもりかァ?
まぁ消えたところを見ると…………意識も吹っ飛んだかァ?

【鎖に亀裂が入りギシギシと悲鳴を上げる】
【それでもまだ絶たれる事がないのはエヌオーの精神力か】

なら……その、槍も、テメェの意識も、全て……

【鎖へと入る罅が大きくなる】
【それと同時に槍を、そして目に見えない何かを捕縛する力も大きくなり】

総て―――捕縛しろ"グレイプニル"!

【その槍と聞こえていないであろう青年の意識へと叫んだ】
401 :如月 博斗、光、霜月 流 ◆eMrllmlJ0A [sage]:2014/03/24(月) 22:14:10.30 ID:CIsQIRY30
>>400
【既に青年の存在は消滅している】
【だが、にも関わらずその「槍」は留まる様子は無い】

「...なっ!?...あれは!?」

【自分から突撃した勢いを殺され、成されるがままに抱えられる】

「...まさか...何やってんだよ糞兄貴が...!」

【そう言いつつも彼に余力は残っていない】
【心中で、様々な感情が渦巻いて居るが、兎にも角にも】

「...1人で悪役かよ、馬鹿だ...やっぱり糞馬鹿野郎だった...」

【頬を伝う涙は、本物なのだろう】

【そして、残響か、意識の波紋か】
【槍の中から、空気を震わせ、「声」となって響く1つの音】

《ーー止めれるもんなら止めて見せろーー》

【それが、何を意味するかは分からない】
【誰にも理解出来ないであろうが】
【そして、真界武装vsエネルギー塊の果てに】
【その槍の威力は、瞬間的に弱体化する】
【能力使用者である青年は既に「命令」を切っているせいか】
402 :掌 拳次 ◆LUMFQ0Vuok [sage]:2014/03/25(火) 23:06:47.50 ID:gIMyP20n0

【某所にあるブラックシールドの支部。そこは隣接された特殊訓練場の横に設置された特殊戦闘部隊が主に活動を行う施設だ】

…カタカタカタカタカタ…ターンッ

【特殊戦闘部隊とは言えその業務は全てが戦闘である訳ではない。基本的なデスクワークや報告書の作成なども行う】

【部隊長である男はこれまでに多くの戦地にて功績を上げてきたが一切報告書を書いたことがなかった。書いたとしてもそれを書いたのは部下達だった】

【男が報告書を書かなかった理由は一つ、めんどくさかったからだ。それを見兼ねた上層部は部隊長に報告書などの作成を強制的に命令した。】

最悪だ…俺のこの腕はこんなパソコンを打つ為に拵えた物じゃないんだぞ。

【ブツブツと文句を言いながら、パソコンと睨めっこする男。筋肉質な体型には非常に似合わない姿だ。夜通しやっていたのか無精髭も生えている】

気晴らしに外に行こう、ハァ。

【男は施設から出て外で疲れた顔をしながら休憩していた。なんというか、窶れている。】

/ソロール投下
403 :エヌオー フィア・ブラドル「」 黒乃空『』 ◆jnVXyq7weY [sage saga]:2014/03/26(水) 18:45:13.40 ID:XRW/mQ4oo
>>401
「馬鹿野郎って言うくらいならアレ、止めなさいよ」
『フィア〜?それ無理だよ、だってアレ喰らったら跡形も無くなりそうだし』
「ま、そんな事だろうとは思ってたけど」

【鎖につなぎ止められた槍とそれを必死に止めようとするエヌオー】
【それを遠くに見ながら二人の少女は言葉を交わす】

『で?どうするのこれから』
「言わなくてもわかってるくせに」
『そ、じゃあ行こっか!』

【二人は手近なビルの屋上に少年と少女を優しく下ろすと】

「それじゃ、ここで大人しくしてて」
『ま、この際勝ち負けなんてどうでもいいしね〜』
「……まあアレを止められるかは五分五分、だからもしもの時に巻き込まれないようにしといて」
『そんじゃね〜……あ、後泣き顔とても似合わなっ!くすくす』

【そして二人は再び舞い戻る】
【護ると誓われ、守ると約束した者の下へ】

さぁて……そろそろヤバイな……早くきやがれ……!
テメェも、出力落ちてんぞ?止めてくれとでも言わんばかりだなァ?

【微かに響く青年の声】
【それに対してエヌオーは毒含めた言葉を返す】
【そして彼の下へ二つの影が現れ】

「待たせた」
『そんじゃいっちょやりますか!』
おせーよ、バカ野郎

【三者三様に声をかけて、この戦闘の大一番へ臨む】

『汝は常世総ての悪となる者、常世総てを敵に回す者
 ―――理想を掲げ―――想いを糧とし―――現実を砕く者
 為らば汝を我は祝福する、堕天使―――黒乃空の名において!』

「捌式・都市戦略防護障壁、転送
 起動、起動、起動、起動、障壁展開、出力150%
 稼働領域を限定、余剰出力を障壁出力へ
 ………ま、これで万が一止められなくても被害は私だけですむから安心して」

【空が詩を紡いで傷を癒し、エヌオーの力を引き出す】
【フィアが防護障壁を稼働させ、最悪の場合でも街には被害が出ないよう手配する】
【もう憂いはない、ならば後は自分にできることをするだけ】

有能な共犯者を持つってのは……随分といいもんだなァ!
抑えきれ、捕まえろ、縛り付けろ、俺の魂を喰い荒らせ"グレイプニル"!
そして―――之を、奴を止めろォ!コイツらを、街を護り抜け!

【エヌオーの鎖と青年のエネルギー塊の死闘の果ては―――】
404 :如月 博斗、光、霜月 流 ◆eMrllmlJ0A [sage]:2014/03/26(水) 20:46:52.09 ID:YV3vLRH/0
>>403
「...無理言わないでよ...兄ちゃんには僕が30人で掛かっても勝てない...」

【抱きかかえたまま首を振る】
【隣に同じ様にされて気絶している少女を見て、次の行動を決定】

「...まぁ、ありがとさん...お言葉に甘えて大人しくするけど、もうちょっと逃げさせて貰うよ」

【体の限界は既に越してるが、能力を掛けて無理矢理隣のビルへと跳ぶ】

「....ま、どうせ...生きてるだろ、あの人の事だ...」

【期待9割の言葉だが、ヤケに自信があった】
【また兄を探す事にしよう】

【光の槍は、弱まってはいるものの、その残存エネルギー量はまだまだある】
【青年の声はもう聞こえないが、その意思は感じられるだろう】

【2つの光の槍は、1つに纏まり、最終フェイズへ】
【巨大な一本の束となり、エヌオーの鎖へと挑みかかる】

【ーーそして】
【ーーーーー直径5mの光の束は、弾け飛ぶ様に四散する】
【周囲に光の破片が飛び散り、雪の様に降り注ぐ】

《...ま、こういうエンドも悪く無いか》

【空耳だろうか、そんな声が何処かから発せられた】

//ありがとうございました!
//色々と申し訳ないです...3vs3楽しかったですよ!
405 :エヌオー フィア・ブラドル「」 黒乃空『』 ◆jnVXyq7weY [sage saga]:2014/03/28(金) 08:32:14.42 ID:2Ia7SCDKo
>>404
【目の前で光の槍が弾け飛ぶ】
【それは唯この先頭の終了を意味するもので】

ハァ……ハァ……終わった、か
「お疲れ様、マスター」
『何とかなったみたいだね〜』

【それぞれがそれを見て安堵する】

まったく、最後の最後で一番厄介な手段使い方やがって
「まあ、なんとかなったから良しとしましょう」
『だねぇ…取りあえず、帰ろうか』
ああ、そうしよう。このままここにいたらまた面倒に巻き込まれる

【そして三人は戦闘態勢を解除して踵を返す】

お前らも来るか?今から打ち上げの予定あったんだがよ
「お邪魔させて貰うわ」
『もち!行くに決まってるでしょ?』
そか、まあこないって言われても無理やり連れてくつもりだったがな

【街にはそれなりの被害こそ出たが、また明日からは日常が続くのだろう】
【破壊され、復興し、また変わらない明日が待っている】
【それを深く噛み締めながら】

/お疲れ様でした、なかなかに考えさせられるロールでした
/気にしないで下せぇ!自分お十分楽しみましたから!
/それではまたやりましょう、有難うございました!
406 :エヌオー ◆jnVXyq7weY [sage saga]:2014/03/29(土) 19:42:01.78 ID:GJCBmtb0o
首尾は?
「上々です、これで単独行動においても十分な資金源は確保できました」
OK、そっちはどうだ?
『ん〜、まあなんとかなるかなというくらいですね』
よし、ならそのまま交渉を続けてくれ
『了解です!』

【隊員達が忙しく端末を操作し、少年はそれを見守る】
【ここはAuriga本部ではなく市街地に建つ一つのホテル】
【Aurigaのバックアップではなくこの少年自身に投資する者が運営する場所】

あくまでも、お前らは俺についてくるんだな?
「そりゃあそうですよ、着いていかないなら初めからこんな危ない橋渡りません」
『そもそもこの計画を言われたのなら直ぐに本部へ告げ口すればいいだけですしね』
それもそうか……ありがとうよ

[隊長、今戻ったぜ]
おう、どうだった?
[問題ねぇ、十分に味方になってくれる奴らはいるみてぇだ]
いいぞ、これであとは俺達が結果を出すだけだ

【帰還した隊員の話を聞いて少年は口角を上げる】
【計画通り、いや寧ろ上手く行き過ぎている】

(もしも掌で踊らされているだけだとしたら……?)

【其の事が恐ろしくもあったが】

(その時は……)
(演じきってみせるさ、騙され続けていると)
(そして、牙を剥いて俺達の物語を紡ぎきってやる)

【たとえ踊らされているだけだとしても】
【それだけじゃ終わらない決意を胸に】

フィア、聞こえるか?空に伝えろ……
ああそうだ、そろそろ明かしてもいい頃合だからな
―――"アンダーグラウンドリベリオン"を次の段階へ進める

/ソロール的なエヌオーAuriga謀反フラグ立てとく
407 :"大西洋海戦" [saga]:2014/03/29(土) 20:08:25.75 ID:Is5Dj/09o


「Auriga軍輸送船団を確認!先ずは制空権を確保!その後に輸送ヘリにより部隊を投下!
 新型弾道ミサイル及び新型弾頭、核弾頭の確保を行う!!」


「国連軍艦隊が攻撃を開始しました。迎撃に当たってください。ご武運を。」


【大西洋上。Aurigaと国連の艦隊が交戦を開始した。】

【国連軍側はAuriga側の予想を上回る大規模な攻撃により制空権を確保、輸送ヘリにて部隊を輸送船団へと降下させた。】
【これにより早期に決着がつくかと思われたが、Auriga側は試作段階の兵器を多数起動。】
【依然として国連軍側の航空優勢でありながらも、一方的な攻撃、それに伴った決着には至らなかった。】
【乗船した部隊はAuriga側の清栄によって排除され、事態は膠着状態に陥っていた。】


「Aurig側は既にこちらに増援を送っている、もう時間が無い。
 ここで核を奴等の手に渡してしまったら、世界は本当に焼き尽くされちまう!
 頼んだぞ、御前達だけが頼りなんだ!!」


【国連軍は既にAurigaが増援を送っているという情報を入手している。このままモタモタとしていれば、ここで彼等に核を手渡す事になってしまう。】
【其処で国連軍は大規模な一斉攻撃を開始。一時的に制空権を再度確保すると、大量の部隊をAurigaの船上に同時に降下させた。】


「国連軍が総攻撃の体勢に入りました。これに耐えれば、国連軍側の手は全て潰えたと言っても過言では無いでしょう。
 友軍艦隊の到着まで持ち応えて下さい。可能ならば、撃破をお願いします。」


【これに対しAuriga側も全戦力を投入して迎撃。護衛艦を狙う攻撃機は辿り着く前に全てが叩き落とされるまでの激戦となった。】
【航空戦力は攻撃機等の迎撃に集中、それ故に降下を許した制圧部隊はAuriga側の異能による圧倒的攻撃力により迎撃。】

【此処に幾度めかも分からぬ制圧部隊が降下する。】
【太平洋上の長い長い決戦は、漸く、終わりへの道筋を描き出そうとしていた。】
408 :大工原 正劃 ◇sHFOqrvn3g [saga]:2014/03/29(土) 20:10:15.22 ID:Is5Dj/09o
【輸送船上。】
【何回目かも分からない国連軍のパワードスーツの編隊が降下する。】
【Auriga側の銃撃を物ともせず両手に持ったガトリング砲が火を噴いて、まるで綿か何かの様に簡単に引き千切れていく兵の群れ。】
【僅かの間に迎撃に当たった兵の数は半分以下にまで減っていた。他と比べ、容易に敵が倒れていく辺り、錬度の低いか、相当に疲弊していたか。】
【兎も角これならば順調に終わらせられると、隊長機がオペレーターへと現在の状況をカメラの映像と共に送信すべく、回線を繋ぐ。】

「こちらα。制圧作戦を――――――――――」

【然し、その報告は遮られた。】
【それどころか、人工筋肉と装甲で覆われた強靭な機体が、"表面に穴を空けられて、複数の機体を巻き込んで吹き飛んでいった"のだ】
【キンッ、と。ガトリング砲のばら撒く音よりも高く、一発の薬莢が船上に叩き付けられる。】
【残されたパワードスーツの一機が束ねられた銃口をその人物に向けた。カメラが映したのは、強化外骨格を身に纏った背の高い少年だった。】
【其の手の中には巨大な"杭"の兵器。狙いを定めて砲の引き金を引いた時には、もう既に遅かった。】
【強烈な"闘志"が、彼等を射貫いて逃さない。】



「     一     撃     必     殺      !      !      」



【その言葉通り、機体に大穴を空けられて、人工筋肉と人体から流れる血を吹き散らしながら"殴り飛ばされていった"。】
【複数の機体を巻き込み、海上に投げ出された後、爆発四散するパワードスーツ。】
【杭打機から薬莢が飛び出して、カランカランと転がった。困惑の色が広がる国連軍の前、頬の返り血を親指で拭いて腕を組み、立つ。】


「さぁ来い!国連の犬共ぉ!!大尉の悲願への道は、俺が、この俺、大工原 正劃 兵長が!!
 この一撃の下に、切り拓く!!!!!」


【若く、強靭な意思が船上を貫いて、船上を獰猛に疾駆する。】
409 :エヌオー"メッサーシュミット"装備 ◆jnVXyq7weY [sage saga]:2014/03/29(土) 20:24:01.94 ID:r8ZctR7jo
【その少年は空中でただそれを待っていた】
【周囲では対空砲火が空を覆い、声無き断末魔が響き渡る】
【だがそれすら見えない、聞こえないのかのように縦横無尽に空を翔け】

フン、まあ使えなくはないな……アイツの性能に比べりゃ格下だが
だが量産機としては及第点か、悪くない

【装備に少しの不満を漏らしながらも妥協し】
【横をすり抜けようとした降下部隊の一機に鎖を放つ】

通すかよ、その程度で……!

【そしてゼロ距離から装備されている機銃を放つ】
【敵機は無残に蜂の巣にされ海中に没し爆発四散する】

さぁ、次はどいつが死にてぇんだ?

【普段とは違う装備をまとった少年は不敵に笑っていた】
410 :ウル・A・センリツ ◆BcXpDxt3H6 [sage]:2014/03/29(土) 20:27:58.28 ID:ZJk7Cyp80
「…まさか私までこんな争いに参加させられるとは。」

【Auriga第09番隊隊長。】
【Auriga内において、生還率100%という数字を叩き出すその隊の長。今日はその隊の者は呼びたされず隊長であるその男、ウル・A・センリツのみが戦場に放り出された。】
【兵器を輸送する船、その上に彼は立つ。既に始まっている戦乱に、その船は荒れ狂う。】
【その戦火の中に彼は。現在は入り込むスパイとしてでは無く。Auriga、悪の者として脚で戦況を眺めるように仁王立ちする。】

「……停める術もない。規模がデカすぎる。彼奴ら三人連れて来たところでもこの状況は打開できない。
──、ならば。なるべく傷つけること無くこの争いを終わらせねば。」

【漆黒のコートを羽織り、フードを深くまで被るその男の役目は、この船に乗船してきた国連合側の異能者を打ち砕くこと。】
【本部から実力が認められ、得たこの重役。】
【───しかし。】
【それは同時に。】
【彼にとって厄介な相手が来ることの約束でもあった。】

「私の相手は………。」

【現れるであろう相手。それを彼はただ待つ。】
411 :フィア・ブラドル"鬼達磨"装備 ◆jnVXyq7weY [sage saga]:2014/03/29(土) 20:30:54.76 ID:OdtATJ5eo
>>408
【降下部隊が次々と撃ち落とされ、降下しても瞬殺されていく中】
【一機だけ異常な動きを見せるものがあった】

へぇ……この機体なかなか悪くない
ま、もうこうやって"見た"上に"装備"もしたからもう転送できるけど

【そしてつい今しがた降下し、そして隊員が一人殺された部隊に近づけば】

ここは任せて下がって、死ぬわよ?
「りょ、了解した……」

【有無を言わせずに先へと進ませ、疾駆するその男へ相対し】

さぁて、これが使い物になるかどうか

【両腕のガトリングを起動、目標を補足すると】

ちょっと実験台になってもらっていいかしら?

【秒間数百を超える鉛玉を吐き出した】
412 :黄泉路 狭霧 ◆awHRzQ0C/g [sage]:2014/03/29(土) 20:31:41.06 ID:4KdX7eeAO
【漆黒の鎧に漆黒の刀、顔を凹凸のない仮面で覆った男が黒い水溜まりの中で佇む】
【既に幾度と無く戦闘が繰り返されたにも関わらず彼の周囲には不自然なほど死体がない】

……頃合いか、証拠を残しても面倒だ


【やることは終えたつもりなのだろうか、やがて男は黒い水溜まりを回収すると戦場に背を向け歩き出そうとする】
413 :掌 拳峰 ◆LUMFQ0Vuok [sage]:2014/03/29(土) 20:35:14.37 ID:O1xxL2mlO
>>409

「特別遊撃部隊に告ぐ。その先にアウリガの主戦力の一人と思われる、エヌオーが居る。特殊なパワードスーツを着ているとの情報が入った。」



【戦場から少し離れた上空。放たれる弾幕を時には躱し、時には拳で壊す人間。それは人間と呼べるのだろうか。足から金色の炎を放ちながら空を飛んでいた】

「君が一番近い距離にいる。君には彼の戦力を奪ってもらうことを命ずる。」

…誰に命令してんだ。拳次の頼みで来てるんだよ、お前ら国連の奴らの言うことなんか知るか。

「…!!」

たかだか街のマフィアにこんな事を依頼するなんてな、あいつも物好きだぜ。だが兄として期待に応える。

まぁ特別遊撃部隊なんて言ってるが俺一人しかいないんだけどな

「…頼んだぞ、掌 拳峰。」

(あいつか、存在感がすげえぜ。)

【男は猛スピードでエヌオーの前に現れる。足から炎を放ち宙に浮きながら相手を睨み伺っていた】

よぉ、お前がエヌオーか?

【この男。裏社会のマフィアのボスにして過去の武道家である掌 拳峰。どうやらこの男が彼の相手のようだ】
414 :葦原莱 ◆HYSWExFg7U [sage]:2014/03/29(土) 20:39:20.72 ID:ez0wRlzqo
【輸送船の上】

…本望ではない、だが、明日のため…生き残るためだ

【船上の少年の影が揺らめき、幾つにも分裂する】
【増えた影からそっくりそのまま、同じ顔かたちの少年が生え出でた】

…逃げるなら、今のうちだぞ

【細い腕に似合わない、大型のアンチマテリアルライフル。】
【数十人の少年のすべてが、それを抱え、空へと向けていた】

…すまない

【中空へと放たれる砲弾。】
【飛び交う戦士たち。敵味方の区別など付けている暇は無かった。】
【射線に入った方が悪いのだ。】

【止まぬ砲火の雨を避け切れずに落ちて行く者達。】
【彼らの破片や飛沫が船上へ降り注いだ】

…次!

【少年“達”は武器を持ち換え、迫りつつある的に更なる攻撃を見舞う…】


415 :蒼乃空 ◆jnVXyq7weY [sage saga]:2014/03/29(土) 20:43:10.87 ID:GJCBmtb0o
>>410
【次々と降下していく強化装甲郡】
【その中で唯一人強化装甲を装備していない者が降下した】

(やっぱりあれは邪魔?)
うん、流石にね……
(ま、自分で飛べるんだから当然ね)

【背には翼、手には弓、衣装は白のゴシックドレス】
【羽を舞い散らせ、金の長髪を靡かせ、部隊の声援を受けながら堕ちていく】

「こっちには勝利の女神がいる!押していけ!」
『ああ、空ちゃんがいればこっちは安泰だ!』
は、はい!皆さんよろしくお願いします!
それぞれα―4ポイント、β―4ポイントへ!私はここの指揮官を叩きます!
「『了解!』」

【そして部隊と別れ、降下したその先に】

そん……な、どうして……

【戦場で再び合間見える】
【だがそれは喜ばしいものではない】
【そしてそれを経験するのも】

"また"……なの?ねぇ、どうして?
どうしてなんですか!なんで貴方がいるんですかウルさん!
知ってました、でも、なんで……こんな……!

【悲しげな瞳で少女は男を見る】
【かつて談笑した相手に弓を向ける、それも二度目なのだから】
416 :大工原 正劃 ◇sHFOqrvn3g [saga]:2014/03/29(土) 20:48:22.96 ID:Is5Dj/09o
>>411
「何が立ちはだかろうともぉ!この大工原 正劃を留められる障壁などありはしない!!」

【眼前の敵。不自然に一歩踏み出したそれは、恐らく腕の覚えのある人間なのだろう。】
【だが止まりはしなかった。大工原 正劃を苛む衝動は止まる事等許さず、ただ敵を撃ち砕かんと只管疾駆した。】
【眼前のガトリング砲の雨霰。左腕を前へと出して、大工原 正劃は依然として突撃の体勢を崩さない。】


「   装   甲   展   開   !   !   」


【彼の顔を覆う大きさの盾が展開される。】
【生半可な鉄細工など容易に鉄屑に還す鉛玉の嵐を受けながら、その装甲は決して崩れる事は無かった。】
【表面には魔術によるコーティング。鉛玉が叩き付けられる度に、奇々怪々な魔術陣が浮かび上がり弾き飛ばす。】
【然し、それだけで暴力の嵐から身を守れる訳が無い。ならば身を守るための防御行動、または―――――】
【回避行動を、行う必要がある。】

【避けていた。】

【身を抉らんと迫る弾丸。その一つ一つを凄まじい速度で身を翻し、時に盾を用いて弾き返し、あろう事か進軍していたのだ。】
【常軌を逸したその身体能力は決して強化外骨格による強化のみでは無い。】
【単純に、この少年の動体視力と身体能力が桁外れに高いから、である。】



「見たか!これがハンス・バイエル大尉より賜わったこの俺の正装!!

 大工原正劃専用超近接特化改造型航空歩兵ユニットメッサーシュミット・フルチューン『乱桜』だぁぁぁ!!!!!!!!」



【後数メートルの距離にまで接近すれば、大工原 正劃は彼女の前で"跳ね上がり"。】
【背部ブースターを展開させ、輸送船上へと叩き付ける様に、右腕に備えた"杭打機"を振るった。】
417 :掌 拳次 《Serpens》 装備 ◆LUMFQ0Vuok [sage]:2014/03/29(土) 20:50:32.22 ID:O1xxL2mlO
>>414

「これより特殊戦闘部隊。戦場へと向かいます。《Serpens》システム:オールグリーン」

「発進!!」

【上空の輸送機から少数部隊が投下される。その中にはこの大戦の時に備えてブラックシールドが作っておいた特殊戦闘兵器が実戦として導入されている】

(か…か…かっこいい。)

【正にアニメを思わせる様なロボット兵器。中に入っているのはブラックシールド特殊戦闘部隊部隊長】

掌 拳次。輸送船に到着した。これより、「核弾頭」の回収に移る。

【そのロボは無数に分裂する少年の前へと顔を向ける。】

アウリガだな、俺の名は掌 拳次。

お前の名前は??

【左腕に装備されているビームシューターを少年達に向け、相手に質問する】
418 :エヌオー"メッサーシュミット"装備 ◆jnVXyq7weY [sage saga]:2014/03/29(土) 20:50:53.22 ID:OEwXs0ozo
>>413
次はテメェか……あ〜あ、また厄介なクジ引いちまったなぁ

【目の前に立つ男、それは何時か見たような炎を操っていた】

確かに、俺がエヌオーだ……と言いたいが生憎人違いじゃねぇか?
って言える状況でもねぇか、いかにも俺がエヌオーさ

【強大な相手を前にしてなお巫山戯てみせる】
【それは自信の表れか自身を鼓舞するためか】

ま、どの道相対するってんなら殲滅するしかねぇけどな
そんじゃ行きますかァ!

【まずは牽制に機関銃の掃射を開始する】

(でもこいつらは銃弾なんていみねぇんだよな……)
(なら絡め手も行くか、あーマジだりぃ)

【そして追撃に対戦車榴弾を放り投げると】

(引っかかってくれよ)

【本命となる鎖を男の死角から襲わせた】
419 :エヌオー"メッサーシュミット"装備 ◆jnVXyq7weY [sage saga]:2014/03/29(土) 20:59:57.39 ID:vr9avGi8o
>>416
【銃弾の雨を躱し、弾き、あまつさえ進軍する】
【そんな少年に相対してもこの少女は顔色一つ変えることなく】

ああ、またあの男なの?
全く……毎度毎度面倒なものばかり作って……!

【打ち下ろされる鉄杭】
【それに対し少女は強化装甲を身代わりにすることで回避する】

本気出すしかないじゃない……
初めから奥の手使うしかないって言うのも面白くないけど

【少年が体勢を立て直さないうちに次の武装を転送する】

零式最前線指揮官兵装"鋼鉄処女"(フロントラインコマンダー アイアンメイデン)起動

【先程とは違い、純粋にこの少女の強化を施す自前の強化装甲を転送、起動する】

壱式複合型近接兵装ヴァンガードユナイトブレイド転送
mode.ブーメラン&トンファー!

【全長3mの特大剣を二本に分割、さらにそれをブーメランとトンファーに変形させ】

当たらなかったら……その時はその時、で!

【背部ブースターを起動、少年へ接近しつつ左右からブーメランの投擲】
【自分自身は真正面から少年との打ち合いへ臨む】
420 :ウル・A・センリツ ◆BcXpDxt3H6 [sage]:2014/03/29(土) 21:00:38.06 ID:ZJk7Cyp80
>>415
「………ああ…。
自覚はしていたさ。自身の不幸さ。
しかし………これほどとは。」

【表情を少しも崩さないその男。しかし、その眼だけは哀しげに揺れ動いていた。】
【その眼に移した者は戦火の中、此方へ向かって来る。不幸なその男は彼女の敵として、その少女と再開を果たす。】
【Aurigaとしての自身の醜い姿。彼女には晒したくなんて無かった。】
【己の不幸さ、それは笑いたくなる程に面白い物だった。】

「…久しぶりだな、蒼乃空。
私はウル・A・センリツ。Auriga第09番隊隊長として君を迎え撃つ。」

【本当は。本当は彼だって、どうしようも無く悲しかった。】
【あの日あの場所で初めて出逢い、その眼に映した少女の笑顔。それを崩すようなことはしたくは無かった。】
【──しかし、彼はそんな思いに逆らう。奥歯を噛み締め、力を振り絞り。自らを改めて名乗る。】
【その後、自らの懐から取り出す。拳銃。
黒いボディのその銃は彼の愛用品。しかしその銃から発されるのは人を[ピーーー]ための弾では無い。】
【人を傷つけることを嫌う、彼自身が弾に付与した麻酔弾が飛び出すだけ。】

「……済まないな。」

【彼は拳銃をしっかりと構えて、フードの奥から少女を見据える。】
【その哀しげな瞳は、燃え上がる海上の熱を冷ますかのように深く、冷たい黒だった。】
421 :掌 拳峰 ◆LUMFQ0Vuok [sage]:2014/03/29(土) 21:02:36.87 ID:O1xxL2mlO
>>418

余裕だな?流石アウリガって所か。

【余裕さえ感じる相手の素振り。それは奢りか、自身か、はたまた恐怖か。】

よし、お前がエヌオーで間違いないんだな

なら弟の頼まれ事をしなきゃなんねえな。お前をぶちのめすぜ?

【構える。相手は恐らく銃器を使うだろうが、そんなものはいつでも相手どってきた。男は両手を高速で動かし自信の体に当たるであろう全ての銃弾を受け止めた】

これで全部か?坊主。

【ニヤリと笑って見せると次は手榴弾を投げてきた。これをモロに受ければダメージになる。】

これも、対策済みだっ!

【爆発する前に手榴弾に接近し、それを上空に蹴って回避した。】

何っ!?

【鎖が男に襲いかかる。それをにより打撃を受け、更には拘束されるように鎖が絡まっていた】

ぐっ…油断したか。

【鎖に拘束されながらも男は相手の方をじっと睨んでいた。何を企んでいるのか。】
422 :蒼乃空 ◆jnVXyq7weY [sage saga]:2014/03/29(土) 21:09:51.94 ID:hmRF/lQRo
>>420
【少女は目を伏せ深呼吸する】
【男の申し訳なさそうな声を聞きながら、自分が放つべき言葉を探す】
【そして一度だけ手の甲で目をこすると】

謝る必要が何処にあるんです?
私は国連軍の一員、貴方はAuriga、どこにも接点はありません

【弓の能力で創り出した白銀の矢を番え】

だから貴方は国連軍を、私を殺す
だから私はAurigaを、貴方を殺す
それだけ……ですよね

【向けられた銃口、それに怯えることはない】
【もう二度と過去の過ちを犯したくない】
【その一心で】

だから、私は貴方を今ここで止めさせていただきます
それが私の任務ですから……だから、貴方も任務を全うしてください
それこそ、私を殺すつもりで
(表の……)

【だが、最後のに少女は少しだけ微笑むと】

大丈夫です、この服は偽界武装ですから
殺す気で来ないと本当に私を倒せませんし、殺されちゃいますよ?

【おどけた様子でそんなことを言ってみせる】
【それが親しい人と敵対した時のあり方にしようと覚悟を決めた】
【少女の精一杯の強がりで】

シュート!

【男に向けて矢を放つ、だがそれは男が動かなければ当たらない所へ】
423 :エヌオー"メッサーシュミット"装備 ◆jnVXyq7weY [sage saga]:2014/03/29(土) 21:17:18.84 ID:lgbDH7mZo
>>421
【上手く相手は策に嵌ってくれた】

なぁに、ただそこで黙っててもらうだけさ
そっちが任務の放棄、若しくは撤退してくれるなら別だがな?
ああ、どっちもおんなじ意味か

【ギシリと音を立てる鎖を引きながら少年はゆっくり男へ近づく】

ともかく俺は降りかかる火の粉を払うだけが任務だ
だから、あんたを今殺そうとも思わないしどうもしようと思っちゃいない

【そして目の前まで来ると仮面の奥の瞳で男の目を見る】

理解してくれるかなぁ?あんま人殺しとかしたくねぇんだよ
この行動が間接的に人を殺してると言われりゃそれまでだがな?
俺にも譲れないものがあるってことで

【そう言って笑ってみせ】

だが、安全策として……ちょっと対策はさせてもらうぜ?

【自分も巻き込むよう無数に闇で生成された短剣を出現させた】
424 :杜柱鳴海”鬼達磨” ◆8dLN4yuK8Y [sage saga]:2014/03/29(土) 21:17:42.20 ID:ZsFNqZXT0
>>412

【ーーーそれは、無貌の面の男が立ち去ろうと背を向けた瞬間だった。】

【男の背後から隕石でも降って来たかのような爆音と共に、船上に大きな衝撃が走る。】

【爆音の中心には、男と同じく付けられた仮面は、しかし、太陽を中心に銀河系が描かれた奇妙な面】

「ーーーお前達は、何故、破壊する。そこまで消したがる。」

【紅く輝く人工筋肉に包まれたその青年は、鳥のような鋼の腕を軋ませて。青年は静かに問う】

【その静かな問いとは裏腹に、紅煌と血のように輝く強化外殻、鬼達磨からは絶えずひび割れるような音が響いていた。】

/すみません、超遅れました
425 :葦原莱 ◆HYSWExFg7U [sage]:2014/03/29(土) 21:19:04.68 ID:ez0wRlzqo
>>417

【落ちてきたのは、巨人―のようなロボット―】

【船が大きく揺れ、よろめきそうになった】

おっとっと…随分と大きいお客さんだね

【男の声。質問には、答えるべきか】
【僅かな沈黙を置いて、一人が口を開く】

なるほど…わざわざ部隊長さんが前まで出てきて名乗りまでしてくれるとはね…

僕は…ホントは名前を知られたくは無いんだけど、まあ顔が割れちゃってるしいいか
僕は、僕らは莱。葦原莱、だ。

【向けられた武器にも臆することなく、一人がゆっくりと巨大なマシンの元へ近づく】

じゃあ、お手並み拝見と行こうか…掌さん

【その言葉を合図に、それぞれが武器を取ってマシンに目掛けて引き金を引く】
426 :掌 拳峰 ◆LUMFQ0Vuok [sage]:2014/03/29(土) 21:24:03.00 ID:2TQmlImI0
>>423

お喋りがすぎるぜ、アウリガ。お前がどうしようとどう思おうと勝手だがな。

【男は少しずつ、少しずつ、動いている。相手から全く視線を逸らさずに】

俺の目的は一つだけだ。

弟に頼まれたからアウリガを倒す!

【そして男は鎖から抜け出した。徐々に体を動かし、鎖の間に空間を作って上手く抜けたのだ。】

そんな大層なもんぶら下げやがって、やる気満々だなー、

だが俺の間合いだぜ?

【少年がゆっくり近づいてきてくれたのは幸運だった。お陰で本領を発揮できる】

「豪真突」

【エヌオーに放ったのは、目にも留まらぬ速さの突きの連打。この男だからこそ、高威力の突きをここまで連打できた。】

【突きの連打はエヌオーへと襲いかかる】
427 :大工原 正劃 ◇sHFOqrvn3g [saga]:2014/03/29(土) 21:24:52.65 ID:Is5Dj/09o
>>419
【歪な炸裂音。】

【必殺の一撃を以って、拳を叩き付ける。"杭"はパワードスーツの強化装甲を撃ち貫き、だが妙に軽い。】
【薬莢を吐き出した杭打機を引き抜いて顔を上げる。やはりと言うべきか、其処には装甲を脱ぎ捨てた搭乗者が立っていた。】
【上体を持ち上げて彼女へと立ち直る。】

「ハンス・バイエル大尉を知る人間か!だがこの俺大工原正劃の任務は国連軍の掃討!!
 そして俺は、手心を加えられるほど器用な人間では無ぁぁぁぁい!!!!」

【この少女は、この少年の上官である"大尉"の名を口に出した。】
【それについて首を傾げようとも思うが、然し彼がその"大尉"より賜わった任務は敵軍の"完全掃討"。故に。】
【手心も、命乞いも、対話も、一切合切を受け入れず。彼は一撃の下に、敵を粉砕せんと駆け出した。】


「この俺に!この大工原正劃に!本気を出さず通用すると思ったかぁぁぁ!!!
 俺は女子供にも容赦はしない!戦場に立てばそれは平等に!!命を白日の下に曝け出す戦士だからだ!!」


【左右から放たれるブーメラン、彼は左のそれを盾で受け止める。】
【特殊合金と魔術防護を重ねたそれに傷を付ける程の衝撃に然し怯むことなく、右からくるそれに対して"杭打機"を叩き付ける。】
【薬莢が排出されてブーメランを弾き返す。そしてそのまま少年は、彼女との打ち合いに入る。】

「この!俺と!打ち合うとは!中々やる!!だが、この俺の一撃はぁ!!!!
 どんな強者だろうと、ただ確実に!! 撃 ち 貫 く !!!」

【盾で、杭打機で、彼女の攻撃をいなし。少年は打ち合いの中で、その流れを我が物にすべく、一撃を叩き込まんとした。】
【右脚に備えられた脚甲、そのブースターが点火し、振り上げられた足の速度を急激に上昇させる。】



「    鉄    脚    粉    砕    !    !    」



【彼女の顎を狙って、少年の脚が一気に振り上げられる!】
428 :掌 拳次 《Serpens》 装備 ◆LUMFQ0Vuok [sage]:2014/03/29(土) 21:32:34.42 ID:VV/wf6zFO
>>425

へ、ブラックシールドの奴らに装備させられたんだけど、中々男のロマンを感じるぜ。

【手をにぎにぎさせながら、不自由なさそうに男はロボを動かしていた。えらく気に入ってる様子。】

よろしくな、莱。だがお前らの好きな様にはさせないぜ?このロボで止めてやる!

【一斉に飛び交う銃弾。銃弾には強いボディだが、耐久力自体はあまり高くない。被弾は成るべく避けるべきだ】

よっとっ!!

【警戒に上空に避難すると、ビームシューターを少年達に構える】

ビームシューター発射!!

【ビームシューターを二、三発少年達に目掛けて放つ。その後は少年達の上からロボが落ちてくるだろう】
429 :エヌオー"メッサーシュミット"装備 ◆jnVXyq7weY [sage saga]:2014/03/29(土) 21:33:35.76 ID:PcWF5gajo
>>426
げふぉ……かはっ

【男の猛打を受け少年は血反吐を吐きながら吹き飛んでいく】

っく……そうかい、なら交渉は決裂だ

【吹き飛ばされつつ用意されていた無数の短剣を男めがけて一斉射する】

まぁいい授業料にはなったさ……二度とうかつに近寄らねぇ

【体勢を立て直しつつ愚痴をこぼす】
【だがそういうのがこの少年らしさなのだろう】

取りあえず、また振り出し……いや、俺が不利か

【思考を巡らせつつ次の一手を考える】
【だが一度使った手は通用しないと考えると戦術の幅は狭くなる】

どうするかねぇ全く!

【次は闇で生成する球体を連射する】
【もっとも、この男には無駄なのだろうが】
430 :ウル・A・センリツ ◆BcXpDxt3H6 [sage]:2014/03/29(土) 21:37:00.96 ID:ZJk7Cyp80
>>422
「そうか…………だが。」

【少女の口から発された彼女自身の覚悟。そして放射される矢。】
【ウル・A・センリツはその鋭い眼で捉えていた。いや、感じていた。】
【その矢。それには彼女が今発したような殺意は込められていない事に。】
【フードの男は動かない。まるで身体が凍りついたかの様に、一つも。】
【矢は彼を貫かない。彼の右斜め後ろの地面に勢いよく突き刺さる。】

「……だがな。多分、私は君を殺せない。今君が外した様に、私も多分外してしまうのだろう。」

【だが。彼は元々殺さない人間。】
【例え其れが任務に支障を来すモノであっても、例え其れが自分に剥き出しの殺意を抱いていても。彼は殺せない。】
【今までもそうやって生きてきた。自身の身体が[ピーーー]事を嫌う。───だから。】

「…だから私は君を殺さない。この戦闘という形を使って君をこの戦場から退けさせる。身分を捨ててでも殺し合いなんてしない。
───ただ護るための戦いにする。」

【敵意なんて持てなかった。】
【──彼は“考え方”を変える。】
【殺せないなら殺さなければいい。護りたいならば好きな様に護り抜けばいい。】
【《ただ自分の意思に従い、その少女を[ピーーー]事なく、気を失わせるなどしてこの戦闘を終わらせ、この大きな戦争が終わるまで護る》】
【そんな戦い。単純な彼自身の欲望やら願望が混じった醜い戦い。彼は拳銃を構える。】
【決意した途端、身体が動くのは早かった。瞬間的にトリガーを引く。】

「……こんなのさっさと終わらせなければならない。」

【バン、という音と共に銃口から飛び出す一つの弾丸。それには殺意は含まれない。】
【彼はその弾丸に、着弾する直前に網を展開するという性質を付与。】
【よって、それはただの拘束弾となる。
恐らくあの少女に麻酔弾は効かない。武装に阻まれるだろう。
ならば、拘束する。】
【弾丸は真っ直ぐに少女に向かって飛んでいく。】
431 :掌 拳峰 ◆LUMFQ0Vuok [sage]:2014/03/29(土) 21:45:19.81 ID:VV/wf6zFO
>>429

そのようだな…くっ、

【防いだとはいえ、不意打ちは男にとって効果的だった。ダメージもそうだが、精神力にもかなりのものがくる。】

そうすることだ、俺は近寄らせてもらうけどな。

【相手の出方を待つ。すると、剣が一斉に男に襲いかかった】

この量は…うぐっ。

【先程の銃弾とは違う。能力による複数攻撃は捌き切れない。】

【数カ所に短剣が刺さり、血を流しながらそれを抜く】

やるねぇ、しかも速い。

だが、ずっと食らうわけにもいかない!

【球体を軽い身のこなしで避けると、精神統一のような構えに入る。まるで時が止まったかのように静かだった】
432 :エヌオー"メッサーシュミット"装備 ◆jnVXyq7weY [sage saga]:2014/03/29(土) 21:46:01.61 ID:ekE9JEW1o
>>427
チッ…まあそう簡単にはいかないか

【打つ攻撃は全ていなされる】
【為らばいつその隙につけ込んで相手の攻撃が来るかわからない】
【そしてその一瞬が来る】

っ……!

【上体を大きく反らす、その瞬間目の前を少年の脚が過ぎ去っていく】
【少女はそのままバク転で距離をとると帰ってくるブーメランをトンファーへ回収する】

今のは……頭吹っ飛んだかしらね
ま、どんな攻撃も当たらなければ意味がないってことで
拾伍式対軍榴弾砲転送!

【転送されたのは超大型の榴弾砲、それを少年へと向ければ】

さぁ、これは避ける?弾く?甘んじて受ける?
弾いても受けても爆発で船は巻き添え
避けたところで言わずもがな、さあどうする?

【距離が空いたところで自爆覚悟で発射】
【最も、彼女は船が沈んだところで自身は飛べる以上被害はないのだが】
433 :エヌオー"メッサーシュミット"装備 ◆jnVXyq7weY [sage saga]:2014/03/29(土) 21:56:29.57 ID:GdOEc+5+o
>>430
……?何を言って……!

【放たれた弾丸を少女は弓を使って弾く】
【だが、その瞬間弾いた弾丸から網が現れ少女の体を拘束する】

わっ……きゃあ!

【翼までもが絡め取られなす術なく海面へ】
【水しぶきを上げながら叩きつけられ没していく】

わぶっ……げぼっ……がぶぶぶぶ
(馬鹿表の……いいから交代)
ごぶばび!

【表と裏が反転し、羽を、翼を武器へと変えてその網を切り裂き脱出する】
【海上へと一気に脱出すれば男を見て】

けほっ……けほっ、まったくねぇ……
捕縛するのはいいけど、場所考えてよ
危うく海のもずくになるところ
(それ言うなら海の藻屑……)
うるさい、誰のせいだと思ってんの?

【溜息をつきながら色が白黒反転した弓を構えると】

仕方ないから、憂さ晴らしというか八つ当たりさせてもらうね
私は悪くない、貴方も悪くない、ただタイミングが悪かっただけ
でもやりきれないから八つ当たりで、OK?

【有無を言わせず少女は男へと矢を放つ】
【今度は確実に男を射抜く場所へ】
434 :葦原莱 ◆HYSWExFg7U [sage]:2014/03/29(土) 22:00:44.57 ID:ez0wRlzqo
>>428

…今は15人、厳しいなぁ

これ以上増やすのは厳しいし…

【降ってくるビームを受けながらも、銃撃を続ける】
【一人が直撃を受けて崩れ落ちる、と同時に跡形もなく消え去る】

仕方がない、受けてみるか…

【弾が切れるのを見越して、彼らは交代で次の武器へ持ち替える】
【そしてまた、攻撃に転ずる】


【落ちてくるロボット。衝突は秒読みだ】

【しかし銃撃はやめない。回避も取らない。】
【ただ、ただ銃身が焼き付くまで撃ち続けるのみ、だ】
435 :エヌオー"メッサーシュミット"装備 ◆jnVXyq7weY [sage saga]:2014/03/29(土) 22:01:49.28 ID:GJCBmtb0o
>>431
………?

【一瞬全ての時が止まったかのような静寂に身を置いた感覚になる】
【だが、それは全くの気のせいで気を取り戻せば周囲の音が戻ってくる】

マズイ!あの野郎なんかするつもりか!

【そして一気に飛び出そうとするが既のところで思いとどまる】

っと……だが近づきゃ思うツボ
いや、でも待てよあれが遠距離、ないしは瞬間的に距離を詰めるものだとしたら……

【思考に思考を重ね数秒】

だったらコレでどうよ?

【自分の前に闇でできた壁を創りだす】
【自分から相手の姿は確認できないが十分な壁にはなるはずだ】
436 :掌 拳峰 ◆LUMFQ0Vuok [sage]:2014/03/29(土) 22:08:34.36 ID:VV/wf6zFO
>>434

なにっ!?避けないのか!?

(しかも、分身の数が多すぎるぞ。)

【落ちていく巨大ロボに対して彼等は尚も攻撃を続けてきた。】

まずい、装甲が持たねえ!

【ロボが煙を上げ、徐々に炎上し大爆発を起こし黒い狼煙を上げる。】

【ロボは跡形もなく吹き飛んだようだ。だが男は違った。無理矢理爆発寸前に脱出することに成功した。】

「衝撃破・號」

【狼煙の中からは巨大な衝撃波が青年達目掛けて放たれるだろう。そして狼煙が消え去ると、ブースターを使い浮翌遊している男が見えるだろう。】

【幾つか火傷の箇所が見られる】
437 :大工原 正劃 ◇sHFOqrvn3g [saga]:2014/03/29(土) 22:13:31.03 ID:Is5Dj/09o
>>432
【避けられた。一撃必殺のそれはまたも彼女へと届くことなく、空を斬った。】

「くっ!ちょこまかと!!」

【次に杭打機の一撃を振るう物の、距離を取った彼女に対して空振りに終わった。】
【そしてまた駆け出して、彼女へと杭打機を叩き付けんと駆け出そうとした時、彼女が向けていたのは巨大な榴弾砲だった。】
【彼女が提示した条件は、どれを取ろうが、絶望的としか言いようの無い条件だった。】
【避ければ、それは信頼する上官への裏切り行為と考えた、だが受けようともどうしようとも彼にこの攻撃を防ぐ手段は無かった。】

「……この。」

【血の気が引いていく。駆け出して発射の前に仕留め様にも、もう遅かった。】
【一瞬の判断の遅れ。彼の若さ故の遅れが。この日、彼の全てを奪った。】

「う ォ ォ ォ ォ ォ ォ ォ ォ ォ ォ ォ ァ ア あ あ あ あ あ あ あ !!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」


【そして抗いがたい現実に、杭打機を叩き付けた。】


【船首が切断され、輸送船はゆっくりと沈んでいく。乗組員ごと、そして乗せた核弾頭ごと、ゆっくりと輸送船が沈没を始める。】
【僅かに脱出艇を利用できた乗組員たちが、国連軍側の斉射によって船ごと沈められていく。】
【燃え盛る船上。爆発を真正面から受け止めた少年は、生きていた。】


「ふッ……あ、あ、熱い……熱い……!!!」


【装甲で覆った顔の左半分だけが辛うじて形をとどめて、彼に外の世界の状況を提供していた。】
【炎に撒かれる自分。ドロドロに融解した強化外骨格。ケロイド状に変質した自らの皮膚に、絶望の表情に沈んでいった。】
【立ち上がる。最早訳の分からない、只々全身が熱い、麻痺したような身体で、沈み行く船の上に立ち上がった。】

「申し訳ありません、大尉……俺は…大工原は……任務に……失敗しました……!」

【脚部のブースターが辛うじて点火する。不安定な魔力爆発を起こしながら、彼の果てかけた身体を押し上げる。】
【凄まじい速力を得た彼の身体は、真っ直ぐに。憎き彼女の下へと、憎しみと共に駆けていく。】


「だがぁ!!!、お前だけは、お前だけはァァァァ!!!!!!!!!
 この俺が!大工原正劃画親衛隊兵長が!!撃ち砕いてやるゥゥゥァァァアアアアアア!!!!!!!!!!!」


【全神経を、全てを右腕の"杭"に収束させて。叩き込まんとそれを振るった。】
438 :掌 拳峰 ◆LUMFQ0Vuok [sage]:2014/03/29(土) 22:13:38.04 ID:VV/wf6zFO
>>435



【未だ続く長い集中。だがこれは集中とは逆の行動だろう。人間本来が持つ理性、感情など一切を捨て獣へと近付く技術】

【純粋な殺戮本能の塊。男の目は獣のそれへと変貌していた】

「無我」

【そして、近付く。エヌオーの元へと。すると突如壁に阻まれる。それに激突し、少し苦悶の様子を見せる】

…壁か。

【一言だけ喋ると、手ををゆっくりと構え、まるで獲物に止めを刺す獅子の如く。人が突きと呼ぶそれとは全く異なる突きを放っていた】

【この壁が物理攻撃を通すならば破壊できるかもしれない。だが男は今そんなことを考えてはいなかった】

【目の前の敵を[ピーーー]のみだった】
439 :ウル・A・センリツ ◆BcXpDxt3H6 [sage]:2014/03/29(土) 22:14:34.70 ID:ZJk7Cyp80
>>433
「あ。」

【場所を完全に誤った。男はなんとも間抜けな声を小さく上げる。】
【しかし、こんな事で少女が死ぬとは思わない。彼女の裏の人格、黒乃空。
彼が初めてそれに会い、捉えた彼女はそんな簡単にやられるような人では無かった】

「済まない。完全に今のは間違った。しかし、藻屑ともずくの違いはしっかりした方が良いな。国語をしっかりと勉強するように。」

【と、ギャグなのかなんなのか。】
【しかし冷静にウルは拳銃の銃口を少女に向けたままでいる。】

「………了解。」

【向かって来る矢。今回はその矢は男を射抜かんと此方へ突き進んで来る。】
【しかし、彼がとった行動は前に踏み込むという行動。一見それは馬鹿で無駄死にするような動作。】
【──矢が彼を襲う数m手前。それは踏み込んでからの一瞬の動きだった。片足と片手を地面について、矢の下を滑り込むようにして矢を躱す。スライディングの要領で行う、滑らかな滑り込み。】
【男は躱す事に慣れている。今まで、あの事件を境に人を殺さずに生きてきた。護るために、傷つけずに。】
【今までの戦いを。かわすということを。身体が憶えているのである。】

「……今度は此方だ。」

【懐から、スタンガンとコインを数枚取り出す。まずはコイン、少女の前に放り投げる。】
【それは光と共に炸裂する目くらまし弾。コインにそういった性質を付与して、投げる。そんな彼の能力、異質加法。】
【そしてそれと連動して、スタンガンをコインを投げた方とは逆の手に持ち、少女に突進する。】
【避けることが出来なければ、それは躊躇なく少女の横腹へ入ることだろう。】

440 :葦原莱 ◆HYSWExFg7U [saga]:2014/03/29(土) 22:26:17.78 ID:ez0wRlzqo
>>436

【爆発、炎上】

【火に呑まれて三人が消えた。二人は辛うじて生きている。残り10人】

お疲れ様。君達の意思は僕たち全員で引き継ごう

【大火傷を負い瀕死の二人を取りこむ】

【直後、衝撃波が彼らを襲う】

っぐッ?!

【吹っ飛ばされて叩きつけられる者。海中へ没する者。】
【一瞬の隙が彼らを死へと追いやった。】

【残りは、一人】


………やってくれるじゃん、掌さん

【額を斜めに裂く様な傷。それを抑えながら立ち上がる】
【晴れた煙の向こうには、宙に浮く男の姿】


でもさ、僕らも負けらんないんだ

【少年の瞳が不気味な鈍色に光る】
【同時にデッキの隙間から生え出てくる少年達】
【サブマシンガンやグレネードランチャーを構え、臨戦態勢を取る】

…消えろ

【一斉に放たれる金属の雨が、男のいる中空を捉える】
441 :エヌオー"メッサーシュミット"装備 ◆jnVXyq7weY [sage saga]:2014/03/29(土) 22:26:58.64 ID:1LQvaq0uo
>>437
【目の前で憎悪に顔を歪め、また皮膚を爛れさせた少年に少女は冷たく言い放つ】

貴方の取れた選択は私が提示したもの以外にも幾つもあった

【榴弾砲をかき消しながら少女は言う】

例えば、恐れることなく私を攻撃してしまえば良かった
例えば、その榴弾を"受け止めれば"良かった
例えば、その命と引き換えならば止める方法はいくつもあったはず
それでも―――

【冷徹に、唯淡々と、機械の少女は人間である少年に続ける】

それでもできなかったのは貴方が人間だから
人間だから失敗した、恐怖を忘れる機械のような人間ならばこうはならなかった

【向かってくる少年、憎悪を頼りに折れかけた心で殺そうと向かってくる者】

拾漆式対機甲兵振動刀転送

【それに相応しい相手になろうと、また少女も武器を取る】
【鞘に収められたひと振りの刀、それだけを手に】

盲信だけで心を作り、憎悪に身を任せる
それじゃ私には勝てない、私に勝てるのは人でありながら人の心を捨てるものだけ
例えば……そう、あのハンス・バイエル大尉さんの様に、ね

【目を閉じて攻撃が当たるその一瞬を待つ】
【武器の形状、材質、速度、角度などを並列処理し】
【"機械が最も脆くなる一点"そこを必中で狙う】

抜刀

【人では成し得ない神速を持ってその杭の一点へと一閃を放つ】
442 :エヌオー"メッサーシュミット"装備 ◆jnVXyq7weY [sage saga]:2014/03/29(土) 22:33:23.50 ID:1LQvaq0uo
>>438
【目の前の闇の壁が悲痛な音を上げる】

嘘だろ?なんっつー馬鹿力だよ!

【今までの相手も、そしてこの目の前の男も尽く自分の予想を裏切る】
【それも大体は悪い方へ、想定の斜め上の方向へと】

マズイな…

【そう呟くももう数秒で破壊されるであろう壁には届かない】
【ならばと次に出てくる一手はどれも現実味を帯び無い物ばかりで】

いや、こいつらにはそれがちょうどいいのかもな?

【自分の周囲に闇でできた箱を作り出す】
【その中に自分が囚われるようになるがそれでも笑っている】

一世一代の大博打、いやそうでもねぇか
ま、通用するかは運次第ってこった!

【外から内部の様子はわからない】
【だが、少年はその箱の中でなにか策を張り巡らせていた】
443 :エヌオー"メッサーシュミット"装備 ◆jnVXyq7weY [sage saga]:2014/03/29(土) 22:33:36.12 ID:1LQvaq0uo
>>438
【目の前の闇の壁が悲痛な音を上げる】

嘘だろ?なんっつー馬鹿力だよ!

【今までの相手も、そしてこの目の前の男も尽く自分の予想を裏切る】
【それも大体は悪い方へ、想定の斜め上の方向へと】

マズイな…

【そう呟くももう数秒で破壊されるであろう壁には届かない】
【ならばと次に出てくる一手はどれも現実味を帯び無い物ばかりで】

いや、こいつらにはそれがちょうどいいのかもな?

【自分の周囲に闇でできた箱を作り出す】
【その中に自分が囚われるようになるがそれでも笑っている】

一世一代の大博打、いやそうでもねぇか
ま、通用するかは運次第ってこった!

【外から内部の様子はわからない】
【だが、少年はその箱の中でなにか策を張り巡らせていた】
444 :エヌオー"メッサーシュミット"装備 ◆jnVXyq7weY [sage saga]:2014/03/29(土) 22:34:00.30 ID:1LQvaq0uo
/連投申し訳ない…
445 :掌 拳峰 ◆LUMFQ0Vuok [sage]:2014/03/29(土) 22:37:27.15 ID:VV/wf6zFO
>>440

やっぱり仕留め切れないか。

【少し焦げた顔。炭のような物を払い、男は彼らが再び出てくるのを確認した】

ちなみに聞いとくとさ、そいつら無限?

【ちょっと冷汗をかいている。流石にあの人数に何回も襲われるとたまった物ではないのだ】

だが、実はロボよりも、俺の方が強かったりしてな!!

こっからが本番だ!いくぜ!莱!

「衝撃破・蓮奏」

【片方の掌から放たれたのは無数の衝撃波。それを銃弾やグレネードなどとぶつけ弾き飛ばし相殺していたのだ。一瞬。物凄い火力の弾幕が出来る】

【だがそれでも、全てを防御できるわけではない。男はもう片方の掌を構える】

「衝撃破・弾壁」

【衝撃波を放つ直前で止め、自分のところに放たれてくる銃弾を弾き飛ばし防御に成功した】

【だが、こうなんどもこれをやられると男のスタミナが尽きてしまいそうだ】

なら、接近戦しかねえな。

【男はそのまま少年達がいる所まで急降下し、その少年の集団に入る】

歯を食いしばれよ

【技と呼ぶにはあまりにも横暴な行為だ。ただ手当たり次第に少年達を殴り、蹴ろうとしていたのだ。銃撃戦では遠距離よりも近距離戦闘が有効だと聞く。それに乗っ取り攻撃を仕掛けた】
446 :黄泉路 狭霧 ◆awHRzQ0C/g [sage]:2014/03/29(土) 22:40:17.71 ID:4KdX7eeAO
>>424

……私個人の見解を挙げるならば

もうとっくの昔に壊れているから、だ



【刀を静かに構え、いつでも駆け出せるよう力をためる】


貴様は何を守る、何に守る価値を見いだす?
447 :蒼乃空 ◆jnVXyq7weY [sage saga]:2014/03/29(土) 22:44:17.58 ID:GdOEc+5+o
>>439
【目の前で国語について注意する男】

ハァ……表といい、コイツといい、アイツといい…
(ま、まあまあ落ち着いて…)
うるさい!まったく、ちょっと和ませてやろうとしたらこれだよ!

コイン?
(多分さっきの要領だと)
網、ねぇ…そんな簡単に―――うおっまぶしっ!
(なんでこうネタを突っ込むかなぁ!?)
目がぁぁ目があぁぁぁ
(………楽しんでない?)
(。・ ω<)ゞてへぺろ?
(ごめん、ちょっと流石に擁護できないや)

【無論、この間は隙だらけ】
【そもそも閃光弾替わりのコインをまともに受けた時点で回避手段などない】

っあああああああ!!!!!!!!!!
(っば、バカァ!馬鹿なのはどっちなの!?)

【全身を電撃が駆け抜ける】
【常人ならば一撃で失神してしまうそれを】

っく……で、でも
(でも?)
面白いから……イイ!
(本質ドMかー……やっちゃったな……)

【この少女は耐え切った】
【そして男の手を掴むと】

じゃあ、今度はこっちの……番!

【男の顔面めがけて頭突きをかました】
448 :掌 拳峰 ◆LUMFQ0Vuok [sage]:2014/03/29(土) 22:46:12.21 ID:r2+IF8zjO
>>442

…[ピーーー]

【未だ不安定であるこの状態は本来生物が持つ無駄な動きの一切を無くす技術。】

【その状態で繰り出される格技は威力は同じでも相手を錯覚させる力に長けていた。無駄の無い動きは本来よりも動きを早く見せ、更には威力さえも大きくなったように感じるだろう】

…?

【再び壁を作るエヌオー。それも次は箱型の形をしていた。】

「無我真拳」

【男は再び獣のような突きを放つ。それは正面を殴った筈が、当たれば横の壁が壊れるだろう。これも技術の一つ。内部への衝撃を好きな箇所に与える事ができるのだ】

【もしも壁が壊れたならば、そこに男はいないだろう。男は穴の空いた方にゆっくりと目を血走らせながら向かっていく】
449 :大工原 正劃 ◇sHFOqrvn3g [saga]:2014/03/29(土) 22:51:42.88 ID:Is5Dj/09o
>>441
【キインッ、と、甲高い音が鳴り響く。】
【特殊合金で形作られたパイル・バンカーの"杭"が、音も無く、切断されて崩れて墜ちていった。】
【故にその一撃は届かない。僅かに届かない。目の前に敵はありながら、もう、敵を屠る手段など残されていなかった。】

「お前は……人じゃないと……!
 大尉は……大尉を……心無いと言うか……!!」

【消え行く魔力。ブースターから噴出される魔力爆発が段々とその光を緩い物へと形作っていく。まるで彼自身の様に。】
【"魔導統制ジェネレーター"が暴走を起こし、彼の身体を炎が覆う。その中で彼は、それでも言葉を紡ぎ出そうとしていた。】

「俺は…俺は大尉に助けられた!あの地獄からは、紛れも無く大尉が救ってくれたんだ……!
 だから俺は大尉へと恩を返したかった……それなのに……。」

【彼女へと掴み掛かろうと手を伸ばす。其の手には炎が燃え盛っている物の、最早攻撃の意思など感じられない程に弱弱しい物だった。】
【報恩。彼を戦場へと駆り立てていたのはこの一言だった。地獄の様な日常の中から彼を救い出したのはハンス・バイエルだったと彼は言う。】
【世界中から恨まれる彼こそが。少年の中で燦然と煌めく輝きだったと彼は語る。】
【然し恩は返せず。任された任務すら果たせず。涙すら焔の中で消えて無くなっていく中で、彼は精一杯に、目の前に呪詛を吐く。】

「なぁ、教えてくれよ……何で俺が死んで……お前が生き残るんだよ……。
 俺が……俺が未熟だからか…?俺でなく……人じゃないお前が……何でだよ……なぁ……!!」

【其の手も魔力の炎に蝕まれて灰となり、大西洋の海の上へとボロボロと零れて落ちていく。】
【無惨に消えゆく自らの身体。けれど彼は最期に、彼女へとありったけの怨みつらみを籠めて、こんな問いを送った。】



「何でお前が……死なないんだよ。」
450 :葦原莱 ◆HYSWExFg7U [saga]:2014/03/29(土) 22:55:25.19 ID:ez0wRlzqo
>>445

【攻撃は全て弾き返されてしまった】

【そのうえ、降りて来た男は分身を殴り始めた】

!おいおい…ひでぇことするなあ…

…プランEに変更するか

【その声を聞き、少年達はいったん男と距離を取った】

【そして銃撃戦を継続する者と、格闘戦に転ずるものに分かれた】


「受けてもらう、僕達の痛みを…」

【うち四人が、羽織ったジャケットの中から、刃渡り30cmはあろう包丁を取りだした】

【銃撃の合間を縫って、刃物で切る。斬り付ける】
【1人1人が入れ替わり立ち替わり執拗な攻撃を繰り出す】

451 :蒼乃空 ◆jnVXyq7weY [sage saga]:2014/03/29(土) 22:57:21.25 ID:mXFuISEuo
>>448
残念、ここは行き止まりだ

【その箱の中から飛び出してきたのは】
【先程まで少年が装備していた強化装甲を装備した闇の人形】

さてはて、本命はどいつだ?
どこから攻撃が来る?
回答はないさ
全部本命だからな

【自身を殺そうと向かってくる男】
【為らば殺させてみるのも一興だ】

というわけで……派手に行こうぜぇ!

【強化装甲を失い少年は落ちていく】
【だが落ちながらも闇の人形を無数に生成して男めがけて特攻させる】

さぁ、やれるとこまでやってみっか

【そして闇の人形は男に組み付こうとするだろう】
【そして男に触れた瞬間、その体を無数の針へと変えて突き刺しにかかる】
【つまりは動く鋼鉄処女ということだ】
452 :ウル・A・センリツ ◆BcXpDxt3H6 [sage]:2014/03/29(土) 23:02:41.86 ID:ZJk7Cyp80
>>447
【バチバチ、と炸裂する電撃。】
【護身用具としての力を存分に発揮するスタンガン。常人ならばすぐに失神するはずの兵器。】
【──彼は誤った。異能者の彼と戦う時点で、彼女は常人なんかの枠に収まる物では無い。】
【しかし、これで少しのダメージは期待できる……次の瞬間だった。彼女からの反撃が彼の脳天に炸裂したのは。】

「……ッ……!!!」

【ゴッ、という生々しい音と共に頭に響く痛み。少女の頭突きは炸裂する。】
【頭突きをくらい、彼はよろめく。】
【でも。痛みはあるもののそれは少女の頭突き。大の大人が、耐えられないほどの痛みでは無い。】
【一度、後方へと下がり態勢を立て直す。】

「……今のは少し響いたぞ。」

【少女をフードの奥から見据える。】
【冷静な眼ではあるものの、その眼は何処か生き生きしている。まるで、何かを楽しむような、──まるで教師かなにかが教え子の成長に感動するように。】
【少し考え、彼はフードに手を掛ける。】
【そしてそのフードを取る。そこにあったのは本来のウル・A・センリツとしての顔。彼の冷静な声には合っているが、どこか優しげな男性の顔。】

「……久しぶりだな。人前でフードを外すのは。」
「……まあ此方の方が五感が冴え、戦闘しやすいし、これでいこう。」

【そこからは早い。言葉通り先ほどよりスピードが上がっている。】
【もう一度。目くらまし弾となるコインを前方へ放り投げる。二度目、戦法を変えたりはしない。なるべく確実な戦法に絞る。】
【それと同時に拳銃をさっと構えて、引き金を引く。】
【そこから発されたのは麻酔弾。能力によって付与した。
彼女に効果があるかは定かでは無いがそれを少女へと放つ。殺傷能力は無いが被弾すれば身体が麻痺する事だろう。】
453 :蒼乃空 ◆jnVXyq7weY [sage saga]:2014/03/29(土) 23:14:27.61 ID:7WdHGZ8Yo
>>449
【抜刀した刀をそのままに少女は少年へと歩み寄る】
【その切っ先は少年へと違わず向けられたまま問いに答える】

そんなの簡単なこと、だって彼は全てを遊びとしてしか捉えてないでしょう?
人間らしい部分もある、けれども結局は自分の愉しみのためそうじゃなかった?

【相対したとき彼はいつもそうだった】
【自分の行いを愉しみ、若い者の行動を愉しみ、そして戦いを愉しむ】
【根底にあるのは祖国への想いだとしても】

彼の祖国への想い、それは本物。だけど他人に対する感情は移り変わる
私が彼に抱いた感想はひとつ『彼は全てを娯楽としか捉えていない』とね

【目の前で消え逝く少年の命】
【その身に纏った炎が最後の灯火であるかのようにも錯覚させる】

なぜ私が死なないか?其れは大切な守る人がいるから
その人を守り抜いて壊れるときまで私は壊れない、死なない

【少年の最後の問いに少女は微笑んで】

お前が死なない、俺が死ぬ?何を馬鹿なことを言ってるの?
私も死なない、貴方も死なない、死なせない
人を殺すっていうのは案外性にあわなくてね
だから、ちょっとだけ痛いけれど我慢して

【少年の身を焼いていく強化装甲を】
【最早使い物とならなくなろうとしているその手足を】
【その全ての躯までもが焔に焼かれ灰にならない内に】

機甲抜刀術―――六連(ムツラ)

【それら全てを切り落とし、切断】

恩を返すまでは死なずに足掻いてみせなさい
今度は、敵にすら恩をかけられたのだから

【痛み止めや止血処置を施して、少年にそう言ってのけた】
454 :掌 拳次 ◆LUMFQ0Vuok [sage]:2014/03/29(土) 23:17:51.13 ID:r2+IF8zjO
>>450

こうでもしなきゃ、本体にダメージは与えられないだろ??

【そして聞こえる少年の声。それは一体何を指しているのか】

…プランE?

【作戦の名前だろうか、それでも構うことはない。男のやることは一つだった。】

【男に襲いかかる長い包丁を持った分身、それと同時に遠距離からの射撃。正に一斉掃射とはこの事だ】

(むりだ…!!流石にこれ以上は!!)

【何とか躱して防いで、対応していたがそれも虚しく、肉を斬られ、更に銃弾を浴びる。救いだったのは男の身体が部分的に機械の装甲だったことか、生身ならまず死んでいた。】

ぐあぁぁぉ….。


【そのまま船から落ち、海の中に沈んでいく。男が落ちた所からは血が海に浮かんでいた】

(うぅ…やばい。)
455 :蒼乃空 ◆jnVXyq7weY [sage saga]:2014/03/29(土) 23:22:45.45 ID:PMmKly7xo
>>452
―――っつ〜〜〜〜〜〜
(ホント何なの?馬鹿なの?死ぬの?)

【頭と目を押さえて悶える少女】
【閃光によって眩んでいた視界も徐々に戻りつつある】

あ〜っ……痛かった……
予測外の行動をするのが常套手段なんで
(とはいえここまではっちゃけるとは思わなかったよ……)

【男はフードを取る、それは前回談笑した時には見られなかった行動で】

お、なんだなかなかいい顔してんじゃん
(う、うんなんかもったいない気もする…)
まあ、戦闘でそんな茶々入れられないけど!
(さっきまで入れてたのどこの誰でしょうか!?)

【二度目となる男の同じ攻撃】

でも、二度目はないってね!

【矢を引き絞りつつ半回転、翼で顔を覆って閃光の直撃を回避し】

そこっ!同じ手は絡め手でも使わないと効かないよ?
(人の事言えないけどね)

【そのままもう半回転して銃弾と、拳銃が一直線になるよう射線を合わせ発射する】
456 :掌 拳峰 ◆LUMFQ0Vuok [sage]:2014/03/29(土) 23:25:10.97 ID:r2+IF8zjO
>>451

…。

【感情、そして理性が無い男からすれば目の前の障害を壊すのみ】

【エヌオーは下に落下して行く。だがその前にこの強化装甲を着た闇の人形を撃破しなければならない】

…!!!!

【だが、相手は複数人。流石の男でさえこれはきつい。そして触れると針が飛び出し防御という手段さえも取らせてくれなかった】

【更にこの無数の人数。男は無駄の無い動きで避けていたが…】

…拳次?

【ある悪寒が男を襲う。遠くで拳次が倒れる声がした。そして今思想をした時点で】

があぁぁ!?

【男の技術は解けた。無数の針が男の片腕をグチャグチャに貫通させ引き裂いたのだ。片腕を失った。これが後に掌 拳峰が片腕になった理由】

【そして弟に対する動揺などで隙が出来てしまった。これこそがこの男の最悪の弱点だった】
457 :葦原莱 ◆HYSWExFg7U [saga]:2014/03/29(土) 23:32:22.57 ID:ez0wRlzqo
>>454

【ボロ雑巾の様になって船から落ちた男】
【それを見下ろす少年たち】

「どうする?放っておくか?」

『殺しちゃおうぜ!』

うーん…ま、このままだと死ぬのも時間の問題だろうけどね

《しかし、息を吹き返してまた僕らに突っかかってくるとも限らない。違うかい?》

≪そうそう。やるなら、徹底的に潰さないとな≫

【口々に喋りだす少年達。戦場がうって変わって賑やかな様相を呈した】


よし、殺しちゃおう。

「『《≪{[おっけー]}≫》』」

【その言葉を聞き、少年達は武器を構え直す】

……さよなら、掌さん

【トリガーに指か掛けられる】
【狙うは、波間に漂う血みどろの男】

…死ね


【銃声が響く。しかし、それはすぐに他の音に掻き消されてしまった】
458 :エヌオー ◆jnVXyq7weY [sage saga]:2014/03/29(土) 23:34:21.63 ID:ekE9JEW1o
>>456
【何とか男の進撃を止めることに成功する】
【次なる一手はもはや単純で】

ウロボロス!奴を捕縛しろ!

【再びの鎖による攻撃】
【今度は完全に男の動きを封じ込めるために念入りに】

テメェ、いま動揺してたな……?
ダメだぜ?戦いに身を置くのなら、覚悟はもたねぇと

【それはまるで自分自身にも言い聞かせるよう少年は言う】

まあいいさ、いい加減ゲームセットじゃねぇか?
まだ抵抗するのならもうちっと痛めつける必要もあるがな

【とはいえ少年自身奇策で有利になったようなもの】
【このまま落下し、戦場での格闘戦となれば隻腕とは言え相手に軍配が上がるだろう】

まずは、安全に降りることからか……

【鎖を使い船に向かって翔ぶ】
【そこから逆三角飛びの様に甲板まで到着し】

お前は悪いようにはしねぇよ、せめてもだ応急処置くれぇはできる

【今度は離れた位置から鎖で絡めとった男に声をかける】
【自分でやったこととは言えその腕を見ていたたまれなくなったのだろうか】
【さらにはその腕だけは一切鎖で絡め取るようなことはしていなかった】
459 :大工原 正劃 ◇sHFOqrvn3g [saga]:2014/03/29(土) 23:38:49.77 ID:Is5Dj/09o
>>453
「……大尉は……そう、大尉は……愉しんで、いるのかもしれない。
 俺の命も、世界の命も……けれど、けれど!!」

【そう。少年から見ても、ハンス・バイエルの祖国への想いは本物に違いなかった。】
【そしてそれに至るまでの戦い。幾らヘラヘラと笑っていようとも、その奥底は真剣極まり無い物だった筈だ。】
【彼女は『愉しんでいる』と言った。……間違いではないのかもしれない。】

「……確かに……大尉は、俺に声をかけてくれたんだ……。」

【燃え盛る炎の中で、膝をついて少年は消え入るような声でそう言った。】
【"助けられた。"その記憶は本当で、揺るがない事実としてある。だから、少年はその恩を彼へと返したい。そう声高に叫びたかった。】
【けれども目の前は、炎に包まれていった。その声も最早届かない様で、只々、呪詛の言葉を繰り返し続けた。】

「死にたくない……。」

【吐くだけ吐いて、少女の言葉はもう耳に届いてはいなかった。燃え盛る四肢に、何れ自らも灰になっていくと分かっていた。】
【無力に崩れていく自分の身体から……急速に、焔が離れていくのを感じた。】
【腕が無かった。足が無かった。けれども、自らを焼く炎も消えた。醜く爛れた身体だけが其処に残っていた。】
【処置を施していたのは、今し方、自分をこうした少女だった。】

「……何を、何を……!!」

【屈辱。敵に恩を与えられた、情けをかけられた。】
【奥歯を噛み締める。爛れた顔の右半分を無理矢理動かして、低く、唸るような声で、彼女に向かって】

「……殺せば良かったんだ、俺に生き恥を、晒せと言うのか……!!!」

【最早立ち上がる事すら出来ない身体で。敵に情けをかけられて、情けなく回収されて報告を行う。】
【そんな事を……】


「大尉は……許してくれるのか……いや、仮に許してくれても……俺は……!!」
460 :ウル・A・センリツ ◆BcXpDxt3H6 [sage]:2014/03/29(土) 23:40:17.89 ID:ZJk7Cyp80
>>455
「…やはり対策を講じてきたか。」

【閃光は防がれる。そして迫り来る矢。
矢は麻酔弾となった銃弾を弾き飛ばし、彼の身を貫かんとする。】
【でも、そこは彼も同じ。一度見た彼女の矢。なんとか身体を左に捻り、矢を回避する。】
【しかし、矢は彼の頬を掠めていく。血が彼の頬をツー、と伝う。】

「……もっと別の攻撃が必要だな。」

【次の瞬間。男は右拳を握りしめ、船に叩き付けた。】
【それは壊 幻楼という男との戦闘でも見せた、無茶苦茶とも言える技。この船の床に"ある一点に衝撃を与えると鉄の棘が噴き出す性質”を付与。】
【叩き付けた瞬間、少女の周りの地面が盛り上がる。もし気づかずそこにいれば、鉄の棘の様なものが地面から生え、少女を襲うだろう。】
【しかし、それはただの囮。本物の狙いはそれを避けたところに投げるコイン。】
【地面を叩きつけた後、タイミングを計らってコインを投擲する。コインには空中で網を展開する捕縛弾としての性質を付与。】
【こんな能力だからこそできる、全く別の性質の二段技である。】

「これで、どうだ。」
461 :掌 拳次 ◆LUMFQ0Vuok [sage]:2014/03/29(土) 23:42:48.45 ID:r2+IF8zjO
>>457

(やべぇ…ドジったか。い、意識が。)

【男の意識が朦朧としていく。それと同時に男の負の感情が目を覚ます】

「俺に預けろ。この窮地から脱出させてやる。死にたくなければさっさと気を失え」

(ふざけるな…。お前を外には出さねえ。絶対にだ。)

「なら[ピーーー]。俺がこの体を貰う。いいから黙って気を失え!!」

(く、くそがぁ…)

【男は気を失った。それと同時に男は再び動き出す。瞳は紅色に染まり、黒い炎が男を包んでいく】

くっくっく、やるかぁ。

【そして水中の中を貫通してくる縦断の嵐。それを掻い潜り、男はまるで海を割る様に、片手に黒い炎を圧縮させて作った超高熱の炎の剣を使い出て来た。先程とは様子がまるで違う。】

お前らかぁ、俺の「表」をこんな有様にしたのは…、やってくれるなぁ

【傷だらけの男は殺気をビリビリと放ちながら闇の炎を纏っていた。まるで別人のようである】
462 :掌 拳峰 ◆LUMFQ0Vuok [sage]:2014/03/29(土) 23:49:06.26 ID:r2+IF8zjO
>>458

今…拳次の叫び声が聞こえた。

【拘束された事など何にも気にしてない様子で、ただ一言呟いた。片腕からは血を流しているというのに】

アウリガ、俺は許さねえぞ。

【一瞬、男の周りが金色に光る。無い腕の出血は止まっていた。いや、蒸発していたのだ】

拳次が今、決意を持ってあの形態へと変身したんなら、俺もその決意を

「決意を共にする」

【男の体から放たれたのは金色に輝く激しい業火だった。無い方の片腕に炎が集まって行き、一時的な炎の腕を作り出した】

「こんなもので止められると思うなよ」

「アウリガッッッッ!!!!」

【炎の片腕を使い鎖から抜け出そうとする。その言葉には覇気や威圧。それと決意が込められていた】
463 :フィア・ブラドル ◆jnVXyq7weY [sage saga]:2014/03/29(土) 23:58:10.08 ID:PcWF5gajo
>>459
【処置を終えて少女は少年を再び冷ややかな目で見る】

死にたくないんじゃなかったの?

【たった一言、少年の矛盾を看破し心をえぐる一言を言い放つ】

死ななければいくらでも恩を返す手段はある
死んでしまえばそこで終わり、貴方の恩はその程度だったの?

【少女は踵を返して少年に背を向ける】
【だがその背中にぶつけられる怨嗟を耳にして】

悪いけれど、私は人間じゃないから感情には人程の機微はないの
だから遠慮なく言わせてもらうけども

【振り返って一つ息を吸い】

そもそも何甘ったれてんだよ子供の癖に、中途半端な覚悟で戦場に出るからそうなるんだ
少しばかり強い新型兵器をもらって喜んだかと思えば、たった一人に負けた程度で兵器を暴走させる
その上兵器は大破して使い物にならなくなり自分自身も暴走の代償を負って死にかけ
挙げ句の果てに『死にたくない』とほざいておいて、いざ情けをかけられれば『殺せば良かった?』
甘い、甘すぎる、私の生まれた時代にいた奴らでももう少しマシな覚悟は持ってた
そもそもお前自身死にたくないと思ってたやつを殺してたんだよ、それでも彼らは死んでいった
その分お前はありがたいと思え、まだ希望がある、そういう風に何故思わない?
本当なら今すぐここで殺してやりたい、今の言葉を聞いてそう確かに思ったよ
だけどそうしたら応急処置をした備品が無駄になる、だから殺さない

【豹変したように言葉が少女の口から紡がれる】
【全て言い切ったあと再び少女は踵を返せば】

わかったか?こうやってお前が生きてるのは私の気まぐれだ
あの大尉がそうしたように気まぐれでお前の命を助けたんだ
だが、もしも死にたいなら……今殺してやるよ、どうする?

【背を向けたまま少年に尋ねる】
【回答次第では、本当にこの少年を殺すつもりだ】
464 :葦原莱 ◆HYSWExFg7U [saga]:2014/03/30(日) 00:04:01.20 ID:8clBR2Rzo
>>461

?!

【風が変わった。】

≪何だッ?!≫

【海が割れる。】

『どうなってんだよ!?』

【漆黒の炎。】

{あれは…!}

【本来あるべき“異能”とは、おそらくこういうものだろう】

…まだ息があったか!

【所詮自分達の能力は、イミテーション、まやかしでしかないのか?】
【不安が一瞬、頭をよぎる】

ち、早く撃ち殺せ!

《あ、ああ…》

【命令に促され、グレネードやマシンガンがふたたび火を噴く】
【少年達は、男めがけて銃火器を乱射した】
465 :蒼乃空 ◆jnVXyq7weY [sage saga]:2014/03/30(日) 00:06:01.83 ID:QzGSQNmso
>>460
ま、それもよけられて当然か
(まあ仕方ないよね……)

【突如周囲の甲板が盛り上がる】

ちょっ……なにこれ
(逃げて!嫌な予感しかしない!)
ですよねー!

【急いで翔んだその先に】


(え)

【再びあのコインが宙を舞っていて】
【其れが網を展開するのがスローモーションにも感じられる】

しくじった……なぁ
(はいはい、流石にもう手段ないね……)
抵抗すれば麻酔弾でプスッでしょ?
(え、何?やだよそこからやめてひどいことするんでしょうなんて)
表も大概だよねぇ……

【網にからめとられ身動きが取れなくなった少女は甲板に転がる】

残念、もうちょっと頑張れば追い詰められたかな?
(殺す気なら……あるいは?)
ま、流石に殺す覚悟じゃないとダメだったか……にゃはは

【それでもなお、少女は笑っていた】
466 :大工原 正劃 ◇sHFOqrvn3g [saga]:2014/03/30(日) 00:09:49.79 ID:MDzwZjudo
>>463
【たった一言。少年はそれでただ黙るしかなかった。】
【死にたくない。そうだ、自分は死にたくない。かけられた期待に応えられずに只々水底に沈んでいくなど。】
【死にたくない。報いて死にたい。只々死ぬのは、嫌なんだ。】
【叱られた子供の様な、非論理的な理不尽な怒りを覚え乍ら、その背中を睨み付けた。】
【言い返す言葉は無かった。だからただ自分の考えたことを、たっぷりの呪詛を含んで。もう一度吐き出してやる事にした。】




「次は……次は、殺してやるぞ……!!!」


【飾りは無い。余りにも単純で剥き出しの言葉だが。】
【まだ若い少年にとっては十分過ぎる程に、良くも悪くも一つ、芯が通った言葉。】


「俺は大尉の様に気紛れで人を助けたりしない……絶対に、この屈辱に報いるべく。
 殺してやる。殺してやる!!それまで首を洗って、待っていろぉォォ!!!!」
467 :掌 拳次【負の感情】 ◆LUMFQ0Vuok [sage]:2014/03/30(日) 00:13:25.84 ID:amDzHJatO
>>464

けっ、こんな餓鬼にここまで追い詰められたのか。相変わらず…

炎の使い方がなっちゃいねえな!

【男は漆黒の炎から生み出した剣を構える。男には再び火器、兵器の掃射が襲いかかろうとしている】

見せてやるよ。地獄の炎をな!!

いくぜ…。「黒雛ノ剣」

「獄炎・死焔斬破」

【男は弾幕目掛けて、剣から黒い炎を放ち、それを斬撃のようにして放つ】

【それは少年達の弾幕を相殺し、更にその斬撃は少年達へと襲いかかろうとしていたのだ】
468 :エヌオー ◆jnVXyq7weY [sage saga]:2014/03/30(日) 00:13:56.00 ID:DwV1xV9Uo
>>462
ケッ……核に匹敵するエネルギー体の次は焔の猛獣かよ!
俺は何時からそういうのばっか捕縛するようになったんだろうなぁ?グレイプニル

【出自を考えれば半ばわからなくはない】
【元々はそのような扱いをする魔法の紐だったのだから】

こっからはお互いの精神力勝負ってか?
んなら最終ラウンド行ってみかぁ!

【さらに捕縛する鎖の強さを上げる】
【ギシギシと音を立て、男の抵抗を封じようと締め上げる】

もっとだ、もっと俺の魂を喰らえグレイプニル
そんな能力者程度封じ込めろ!

【熱気が肌を襲いチリチリと痛みを訴える】
【だがそれすらもこの少年は楽しいとすら感じ始めていた】
469 :杜柱鳴海”鬼達磨” ◆8dLN4yuK8Y [sage]:2014/03/30(日) 00:15:32.32 ID:6yZC8bIJ0
>>446
【壊れる。壊れている。壊れていた。その言葉にはアウリガ全体を指してのものなのだろう。】

【実際。青年はそのように問うたし、男はそう答えた。】
【仮に第三者がいても、同じように解釈するだろう。】

【しかしーー】

「そうか。そうだったのか。
だからか、だから、生まれたのか。
被害者も、加害者も、あの魂たちも……」
【青年からは、ネジが飛んでいた。"すり替わっていた"といいかえてもいいだろう。】

【だからこそ、偽りない本心が溢れ出す。】


「彼の想いを。彼女の想いを、だ。
遠い日の約束をーーああ、守らなければ。
価値あるもの等、それぐらいしかない」
【歯車がぎいぎいと音を立て、震える声と共に人工筋肉の隙間から這い出すと同時に鬼達磨と同化】

「だから、貴様は想いのままここで倒れろ」
【落下時にヘコんだ床を蹴り、さらに大きく陥没させ、右手の平に同化したギアを振り上げて男へと飛びかかる】

【輝きながら一足に飛びかかるその姿はさしずめ紅い流星。】

「"Access"Y&N"ーー"同調開始"」

【右手の高速回転するギアは擬似的な刃物と化している】
470 :フィア・ブラドル ◆jnVXyq7weY [sage saga]:2014/03/30(日) 00:21:54.00 ID:cpJSWOTbo
>>466
そう、じゃあ楽しみに待ってるわ
まあその前に私が壊れて無ければ、だけどね

【一切合切虚飾を取り払ったまっすぐな少年の思い】
【それを笑うこともせず少女は待ってると返した】

せいぜい精進することね
守るべきものが見つかればもっと強くはなりそうだけど

【背を向けたまま少女は回線をつなぐ】
【その回線の向こうへたった一言】

フィア・ブラドル、任務完了

【そう告げたのだった】

/お疲れ様でした!返しが遅くなったり名前欄カオスですみませぬ……
/楽しかったです、またよろしくお願いします!
471 :ウル・A・センリツ ◆BcXpDxt3H6 [sage]:2014/03/30(日) 00:23:04.42 ID:A3Ojrnzf0
>>465
「…かかったか。」

【男は網に絡まる少女の元へ歩み寄る。】
【よく見ると、彼は何かを片手に持っている。誰もが見た事があるであろう、シンプルな形状をした刃物…それは鋏であった。】
【少女らが思っている事とは裏腹に、ウルは少女の近くで片膝をつき、絡まった網を切り始める。】

「……こんなところで捕縛したままでは船が沈没でもしたら何も出来ない。かといって、麻痺させようとも考えたが、したところでどうしようも無いのでな。」

【捕縛した意味が無い。捕縛した意味を彼は自身で壊している。】
【しかし、その行動は、それが当たり前であると言わんばかりの堂々とした行動。】
【言葉を発しながら切っていく。フードは外している、顔を見られるのを隠そうとなどはしない。】

「………やはり私は弱い。相手が敵でも人一人[ピーーー]事すら出来ない。」

【彼らしいやり方だった。】
【結局は殺せず、ただ逃がす。そんなことを繰り返す。】
【何故、と言われても理由は無い、ただやりたい様に動いているだけ。】
【それを馬鹿だと罵る者もいるかも知れない。】

「………逃げてくれ。」

【網を切り終わる時、彼の口からはその短い言葉が発された。】
472 :大工原 正劃 ◇sHFOqrvn3g [saga]:2014/03/30(日) 00:25:08.63 ID:MDzwZjudo
>>470
/いえいえ、こちらこそ楽しかったです!
/イベ参加&ロール、ありがとうございましたー!
473 :掌 拳峰 【金色の業火】 ◆LUMFQ0Vuok [sage]:2014/03/30(日) 00:25:18.27 ID:C8WkO6Sy0
>>468

…ごちゃごちゃうるせえ。今の俺は気が立ってるんだぜ?

【とは言った物の、この状況を楽しんでいる男もいた。男が先程よりも金色の炎に包まれて行く】

こんな、程度の捕縛…。

【ドンドンと力を込めていく。更に炎を集めていく。眩い光に男が包まれた時】

「焔拳・大紅蓮撃」

【男の周りが爆発を起こす。そこから生じた衝撃を利用し、拘束から逃れようとし、更に熱風と炎がエヌオーの元に走っていく】
474 :葦原莱 ◆HYSWExFg7U [saga]:2014/03/30(日) 00:32:52.51 ID:8clBR2Rzo
>>467

こっちにくる…!

【強力な力の前に、弾幕は消し飛んだ】
【やはり自分達はフェイク。所詮ツクリモノの異能でしかないというわけか】

「どうしようもねーぞ!?」

{今計算してみたが、かわしたとしてこの船自体も危ない。逃げたほうがいいぞ}

≪どこにだよっ?!≫

【パニック状態に陥る少年達。】

『あーあぁ…僕らもここまでってことかなあ…』

【一人が諦めると、その感情は瞬く間に伝染する。】

仕方がない…次の機会を待つとするか

【呟くその眼前には、全てを飲み込むような黒い炎。】

【漆黒の焔が、炎の斬撃が、彼らに、少年らの乗る護衛艦に直撃する。】


【爆発が起き、黒煙が悠々と立ち上る】

【船がゆるやかにスピードを落としていく…】


【たなびく煙の間から、わずかに甲板の様相が見える】
【少年達のいた場所は、粉々に崩れ落ちてしまっていた】
475 :蒼乃空 ◆jnVXyq7weY [sage saga]:2014/03/30(日) 00:33:15.92 ID:DwV1xV9Uo
>>471
【男は自身で網を切り裂いていく】
【束縛から解放された少女は】

ハァ……まあそうなるよね
(まあ今回は仕方ないよ)

【一つ言葉を交わして元の姿に戻れば】

ウルさん、お相手ありがとうございました
それと最初の言葉ごめんなさい

【頭を下げて少女は男の顔を見る】

弱くないですよ、だって覚悟がなければ捕縛した相手を逃がそうとなんてしませんから
(ま、それは言えてるかも)

【そして少女は振り返ることなく飛び立つ】
【だが最後にいつものよう歌だけは残していった】

/お相手ありがとうございました!やっぱり殺す気のない相手だとなかなかに難しいですよね…
/でも楽しかったです!またよろしくお願いします!
476 :掌 拳次 【負の感情】 ◆LUMFQ0Vuok [sage]:2014/03/30(日) 00:38:42.66 ID:C8WkO6Sy0
>>474

…どこに消えた。

【漆黒の斬撃は少年達が居た船ごと攻撃していた。爆発が起き、船はさぞパニック状態だろう】

くそが、煙で見えやしねえ。

【剣を構え直し、相手の攻撃からいつでも反撃出来るように備えていた。】

まさか今ので死んだか?そんなタマじゃねえとおもうんだがな

【迂闊に近づいて罠って事も十二分に考えられた。目を走らせている】

(取り敢えず、剣を消しとくか。次来た時はもう一度炎で焼き払う)

【剣を消し、その炎は男の中に吸収され、それを通じ拳に炎が強く纏われている】
477 :エヌオー ◆jnVXyq7weY [sage saga]:2014/03/30(日) 00:39:13.26 ID:7zd5AXWOo
>>473
この程度?真界の力舐めんじゃねぇぞオッサン

【しかし正直に言えば限界が近い】
【それでも引き下がるわけには行かなかったが】

(くっそ、よけれる訳ねぇだろ……)

【男が放った爆煙と熱風の嵐になす術なく少年は吹き飛ばされ】
【船体に叩きつけられて崩れ落ちる】

ハァ……ハァッ……
ま、まだ……だ……ゲフッ!

【立ち上がろうとするが吐血し膝をつく】
【これ以上の戦闘は危険だと全身が訴える】

チッ……ここまで、かよ……!

【甲板に身を投げ出して少年は空を仰ぎ】

オッサン、テメェの勝ちだ……
この船煮るなり焼くなり好きにしな……

【そう言ったのだった】
478 :掌 拳峰 【金色の業火】 ◆LUMFQ0Vuok [sage]:2014/03/30(日) 00:49:53.69 ID:C8WkO6Sy0
>>477

…ふぅ。

【軽い貧血を起こしてしまい立眩む。流石に出血量が多かった。金色の炎は腕を除いて消え去った。このまま亡くした方の腕まで効果を解けば出血多量になってしまう】

やるな、青年。とてもアウリガにしとくにはもったいねえな。

いや、そうじゃねえ。よくも俺の片腕をやってくれたぜ、こりゃもう再生とか無理だろうよ。

まぁ隻腕の格闘家っていうのも悪くねえか。あー疲れた。

【疲れたどころではない。早く処置をしないと大変な事態に成るほどの大怪我だった】

お前みたいなつええ奴が居てくれれば、マフィアも少しは力を持てるのによ。

【なんて戯けて見せながら煮るなり焼くなり好きにしろと言われた】

別にするつもりねえよ。後はブラックシールドの仕事だ。俺はあいつらの味方なわけじゃねえ。拳次との約束だから今お前らアウリガと戦ったんだよ。

【フラフラと歩きながら、背中を向けて歩いていく。どうやら帰るようだ。本当に何もしないつもりらしい】
479 :葦原莱 ◆HYSWExFg7U [saga]:2014/03/30(日) 00:51:33.81 ID:8clBR2Rzo
>>476

「…さすがに、厳しいね」

【瓦礫の中から、一人が顔を出す】

【全身の火傷が酷く、手も足も血に塗れている】
【とても見てはいられない姿だった】

【立つこともできず、息をするのがやっとであった】

「これは…負け、じゃない」

「グッ……次への、糧だ、いいデータが収集できた、ゲホッ、それだけでも………」

「…後は…頼んだよ…」

「………」


【意味深な台詞を呟き、彼は事切れた】

【そしてなびく煙に巻かれて、その体は塵と消えていった…】


/これで終了とさせていただきます!ありがとうございました!
480 :ウル・A・センリツ ◆BcXpDxt3H6 [sage]:2014/03/30(日) 00:52:15.13 ID:A3Ojrnzf0
>>475
「…………そうか。」

【網を切る作業が終わり、ウルは少女を見る。】
【Aurigaとしての任務は不達成。交戦はしたものの逃がしてしまうのだから。】
【だが、彼としての。ウル・A・センリツとしての使命は果たした。】
【其れだけで十分だった。】

「……またな」

【フードを外したまま小さく微笑み見送る。それはぎこちないものだったが、同時に、彼の優しさを感じさせるようなものだった。】
【見送った後、彼はフードを深く被り船の中へ入っていく。少女と交戦し、改めて決意した。】
【悔いは残さない。ウル・A・センリツとして、いや本来の漆間戦利としての最善の人生を。全うするために。】
【隊員、下っ端達に呼びかける】

「……生き残りたい奴はこの船から降りろ…。…急げッ──!」

【その呼びかけがどれほど効力が有るかはわからない。でも呼びかける、無駄に命が奪われないために。】
【すべては。彼が彼らしく生きるために。】


//お疲れ様でした!確かに難しいですけど、こういう戦闘ロールも良いかなぁって思ったり…
//とても楽しかったです!ありがとうございました!

481 :掌 拳次 ◆LUMFQ0Vuok [sage]:2014/03/30(日) 00:59:03.95 ID:amDzHJatO
>>479

ち、終わりかよ。しかもあの野郎。

【恐らく倒してはいない。元々あれも偽物だったのだろうか、分からない】

おい、起きろよ。取り敢えず撃退したから後の始末はブラックシールドの任務だろうか。

ん、んん。

【すると炎は消え、元の男の顔に戻る。身体中傷だらけだ。】

そうか、負の感情に。あの野郎め。

【そして男は核弾頭と、新型ミサイルの一部を回収して帰投した。】

/お疲れ様でした!楽しいロールをありがとうございます。
482 :エヌオー ◆jnVXyq7weY [sage saga]:2014/03/30(日) 01:02:00.97 ID:kRrvl++Io
>>478
はっ……ははっ……ここまでやっといて何もしねぇときたか
まあいいさ、どうせこれじゃあもうこの戦線中俺は再起不能だ

【笑いながらその男の背を見送る】

Aurigaにはもったいないとはいい言葉かけてくれるねぇ
ま、それはおいおいの物語、か……
じゃあなオッサン、できれば二度と会いたくねぇけどな

【そしてそのまま空を見上げる】
【この戦線で戦っていたであろう彼等を思いながら】

/ありがとうございました!楽しかったです
/遅レスや短文駄文はお許し下さい……それではまたやりましょう!
483 :黄泉路 狭霧 ◆awHRzQ0C/g [sage]:2014/03/30(日) 09:54:10.10 ID:xhdnXTxAO
【歯車達を真界の鎧で受ければガリガリと音を立てて火花が散る】


……一番壊れてるな、お前が


【火花を散らしながら黒刀を振り上げる、その黒は肉を喰らう魔性の刃金、流動する不定の剱】


人工筋肉は食えるか?



/寝落ちてしまいました!
484 :葦原莱 ◆HYSWExFg7U [sage]:2014/03/30(日) 12:43:44.82 ID:8clBR2Rzo
/後日談的なものを投下


【イングランド・ダートムーア】
【繁華街から一歩外れた路地に、コートを羽織った1人の少年がいた】

あーあー…みんなやられちゃったか…
…任務失敗、かな?

【誰に言うでもなくぼそりと呟く】

でも、良い戦闘データが取れた。それに、あの男の能力…

【ニヤリとほくそ笑む。とその時、ポケットの携帯が鳴った】

父さんか…はい、なんでしょう?

『莱。記録は取れたか?』

ばっちしですよ。ちょっと…手こずりましたけど
すぐに持って帰るので、お待ちください

『…別に、そっちでゆっくりしていてもかまわんぞ?』

イギリス中、ていうかEUも混乱状態でそれどころじゃないっての。
父さんだって、早くデータを手元に置いておきたいでしょう?

『お前はなんでもお見通しだな。さすが、母さんの血が流れてることはある』

あはは…じゃあ、今から帰る準備をします。時間はかかると思いますが、お待ちください

『ああ。切るぞ』

【電話が切れる】
【少年はポケットに携帯をしまい込むと、通りを抜けて何処かへと去って行った】
485 :杜柱鳴海“鬼達磨・改”装備 ◆8dLN4yuK8Y [sage]:2014/03/31(月) 00:58:35.93 ID:elObcvcZo
>>483
【歯車は火花を散らすものの一瞬では鎧を突破出来ないと青年が理解したのと、黒刀を振り上げたのはほぼ同時。】

【人工筋肉――生物の筋肉を無機物で再現されたものを指すそれは、生物のものでない以上喰われる要因はない。】

【だが、“真界武装”たるその刃を阻める道理も、ない。】


「違う。壊れているのは“何度も白紙に戻された”この世界だ。
 私はただ、母との約束を守りたいだけ。
 そのためにも、この船の核を喰うだけだ。」
【隙だらけの胸部へと綺麗に入った刃は、人工筋肉を軽々と断ち斬り――“中身に”に阻まれ、火花が散る。】

【切り裂かれた中身から覗くのは、人工筋肉と同色の、しかし、透き通る紅黒い結晶体。】

【結晶体に封じられた心臓は激しく脈動し、脈動に呼応して紅い粒子が破損部分から、血液のように流れ落ち――。】


「壊れた貴様何だ。
 何故、貴様は破壊する。
 貴様の 想いは 何だ」
【火花を散らせる右手に、鎧へと力を込めれば、右腕一本で頭上高くへと跳躍。】
【同時に、傷口から流れる粒子が九本の紅いドリルの刃へと変化。】
【ドリルの尻を空中で蹴り、或いは殴れば、空間を螺旋に引き穿つ魔弾と化す。】

【魔弾が男へと届いた数秒後に、青年は船に着地しているだろう。】

【だが。鬼達磨の背が高速で蠢き、部品を落としながら何か、新たなカタチを成そうとしているのが見える】
486 :黄泉路 狭霧 ◆awHRzQ0C/g [sage]:2014/03/31(月) 01:45:00.14 ID:2ulf+OXAO
>>485

争いの根絶、その為に全ての勢力には疲弊しきって貰わなくてはならない
これ以上は無理と言うほど争い尽くしてようやく人はその無益を知る
争いの拡大によって争いの悲劇を知らしめる

それ以外にないと、私の腕が叫ぶのだ
亡くした腕が叫ぶのだ!


【叫びと共に一閃すれば、流体の刃金はその刀身から迸り、鞭のように螺旋を迎撃する】


そうとも、この闘争に一片の正当性も価値もない、だが止められぬ、停めさせぬ、停滞は罪だ
無益の成の果ての荒野に漸く悠久の和平は実を結ぶ!
487 :杜柱鳴海?“鬼達磨・改”装備 ◆8dLN4yuK8Y [sage]:2014/03/31(月) 17:49:56.63 ID:elObcvcZo
>>486
(変幻自在とは厄介。厄介、厄介な)
【魔弾は鞭のようにしなる真界の刃にて、全て叩き落とされた。】

【切断されず、叩き落とされたのは“触れられないもの全てに干渉する”魔弾の特性故。】

【それは空間や能力概念そのもの。高次元の魂の結晶たる真界の特性にすら干渉するそれは、しかし、全てに干渉してしまうが故に、力が分散してしまうという弱点を孕んでいる。】

【故に。昂る感情に呼応する真界の刃には切断されず、しかし、物理的な衝撃により全て叩き落とされた。】


「争いを無くすため、数多の闘争を呼ぶ……その矛盾に貴様自身は気付いている?いるのか?」 
【仮に人類に悲劇を刻んだとして、人は忘れる生き物だ。最初こそ平和だろう。】

【だが、世代をいくつか隔てれば人類は力を取り戻し、痛みは忘却の彼方に消えてしまう。】

【――人類の全体の心そのものが変わらない限り、闘争なくならない。】

「停滞を罪と否定するのならば、それも良いだろう。
 だが、永劫の停滞こそ争い無き世界の鍵。
 今は亡き旧世界こそが、それを証明している。が――。」
【組み変わる強化外骨格の背から輪廻の図を象った5m程度の輪が排出され、青年の背から数cmの距離を追従する。】

「言っても解らないだろう。
 貴様に。貴様の腕に何があったのかは知らない。
 だが、それが魂に累積した想いの発露なのだろうぐらいは理解できる」
【分厚い断頭台の刃を歪めたような4m程の深紅の刃を右腕から生やしながら、着地。】


「だからこそ、止まれないからこそ。貴様はここで停滞(と)まれ。
 死後、亡者に削られる亡霊のごとく、想念に縛られろ」
【自身の「存在」の境界を揺らがせながら、輪を背に、深紅の刃にて男へ身体ごと突っ込むように逆袈裟に斬りかかる。】

【その一撃は切断するというよりも、半分が結晶化している肉体と強化外殻によって大幅に強化された一撃により、船上から海へと吹き飛ばすのが目的のもの。】

【しかし。その一撃は全力。】
【ただの人間ならば血霧と消えるが、流体金属たる真界の加護を得ている男に果たして通用するか――】
488 :黄泉路 狭霧 ◆awHRzQ0C/g :2014/03/31(月) 20:25:27.60 ID:2ulf+OXAO
>>487


【斬撃を右腕の鎧で受ければその鎧が砕け細く白い女の腕が露になる】
【そのまま吹き飛ばされた男だったが流体の刃は船の甲板に食い込み命綱のように男の落下を阻止していた】

【そのまま刃を手繰り船の上に戻ると一旦真界の具現を解く】

随分力任せだな、理性が朽ちかけているのか………

【黒いシャツの上から紅いスーツを羽織った恐らくは壮年の男】
【仮面は真界ではないらしく相変わらず顔に張り付いている、その胸元には大きな紅色金剛石】

【それを右腕で掴むと】

この剱は神代の憤怒、この漆黒は原初の復讐
時代を越えてきたれ、コール 復讐剣 アメノオハバリ!

【砕けた鎧を纏い直し再び刀を構える】
489 :杜柱鳴海?“鬼達磨・改→魔導機神『天墜』装備 ◆8dLN4yuK8Y [sage]:2014/03/31(月) 22:54:19.18 ID:elObcvcZo
>>488
【男が吹き飛んでいくと同時に背の転輪は、穴の中央に高エネルギー体を集束させつつ左腕へと移動し、左手を吹き飛んでいく男へと向け――】

「――ッ?!」
【男へと狙いを付ける刹那に見えた腕は、その体格や声に見合わぬ女の物。】

(『俺』は、あの腕を、見たことが――ある?)
【侵食されかかった脳裏に掠める記憶に息を呑み、追撃の手が完全に止まる。】
【それは確実に揺らいでいく自身の存在そのものにも頓着せず、出来ずにいた。】

【――たった一晩の邂逅は、青年の芯に“無力感”として刻み付けられていた。】

「……違う。理性は朽ちていない。
 本来が『私』だ。『私』が理性だ。
 不完全とはいえ、私は、『秩序』を完成させるためだけの存在だ。
 苦痛を感じさせないための、せめてもの慈悲。何一つ救えないアレとは、違う!」
【右手を頭痛に耐えるかのように押さえると、血を吐くように。自身の存在意義を確かめるかのように、溢して、転輪ごと左手を頭上へと翳す。】

「我が魂を蝕む嘲弄の神性よ。
 我が身を。我が神性を媒介に、その力のみを顕現せよ――魔導機神『天墜』!」
【放たれるはずだった境界を穿つ高エネルギー体は圧縮され、周囲を紅き閃光で満たすエネルギー塊は鬼達磨の更なる変異を促していく。】

【眩い輝きの中心を見たのならば、そこには青年を嘲笑する三眼と不均一な切り口の多面体が浮かんでいるのが見えるはずだ。】

【体躯は内側から溢れる粒子に頭部を埋めながら巨大化し、猛禽類のような腕は人を模した腕へ。】

【背からは流線形の十二対の翼が展開され、下半身も紅の機械装甲に覆われる。】

【転輪を頭上に戴く人型に近い単眼全高6mの魔導機神は、奇しくも人に伝わる反逆の堕天使に似ていた。】

「“……そのイザ=■■の腕は、『俺』の精神を掻き乱す。”
 “不完全体とはいえ、平行宇宙(異界)を滅した魔導機神の力にて――”
 “貴様に与えられた真界の力と危険因子ごと狩らせてもらう。”」

【全身の魔導因子製の装甲の内や表に搭載されたおおよそ数えきれない程の兵装は、この世の――少なくとも、現代には存在し得ない技術に対界級の過剰火力を保有する。】
【しかし、核を取り込むという目的がある以上は、それらが火を吹く事はない。】
【加えて、天墜の胸部の装甲はなく、中身が剥き出しというのも不完全体だと裏付けている。】

【つまり、半身が結晶化した生身は、剥き出しの無防備ということになるが――】

【魔導機神から放たれる邪神独特の神威は、そこに在るだけで一帯海域の死者の魂を汚辱し蒸発せしめる。】

【短時間ならば真界武装に影響はないが、仮に死した場合。その魂が無為に消滅していく事は免れない。】

『“来い、子殺しの魔剣。”
 “止まれないというのなら機神程度の障害、踏み潰して見せろ”』
【僅かに浮翌遊する“天墜”は右腕の刃を構え、指で“来い”と挑発し――】
490 :黄泉路 狭霧 ◆awHRzQ0C/g [sage]:2014/03/31(月) 23:24:19.23 ID:2ulf+OXAO
【輝く三眼を目の当たりにし、だが正気が揺らぐでもなく何かに納得する】
【或いは初めから正気などなかったのかもしれないが】

成る程、秩序とはよく言ったものだ混沌の玩具めが

【吐き捨てる様にそう言うと刀を甲板に突き立てる】

所で貴様、この船に積まれた新型弾頭に何が使われているか知っているか?


【言葉と共に甲板を切り裂き身の丈ほどの流体刃があちこちから噴き出す】
【十本のそれらがのたうつ触手のように鎌首をもたげ依り合わさればやがて二本の腕となる】

真界片鱗 岩折 ……この使い方は想定外だがな

【巨大な鉤爪付きの手が天墜に掴み掛かろうと甲板を砕きながら進む】
491 :杜柱鳴海?“魔導機神『天墜』”装備 ◆8dLN4yuK8Y [sage]:2014/04/01(火) 01:01:29.74 ID:2nxrAbKpo
>>490
「“秩序を実現するためならば、玩具にもなろ――チっ!”」
【甲板から吹き出した液体金属に反応し、しかし、予想外の規模の攻撃に小さく舌打ちする。】

【海面を。船上をのたうつ液体金属の余波を、翼から炸裂する高圧エネルギーの噴射で弾き】

【二本の腕となったそれを急上昇しながら十二対の翼による機動力でもって、空へと回避。】

【すれ違い様に機体に合わせて肥大化した紅き刃にて、周囲の空間ごとその腕を切断せんと斬り上げる。】

「“貴様の真界は肉を喰らい肥大する。その特性は、欠片ほどとなろうとも変わる事はない。”
“魂の結晶たる真界武装の肥大化とは、魂の肥大化を意味する。真界武装とはいえ、本質的には劣化するばかりの魂の延長でしかない――その力は特異だ”」
【切断の成否問わず、すれ違いきると同時に船へと反転。】

【降下しながら左腕を船上へと向けるとその掌を貫くように生えた漆黒の杭の先端に、紅い光が集まっており――】

「“だからこそ。その力、私が取り込もう――そうして、私の秩序実現の第一歩としよう”」
【――無数の熱閃が同時に、無作為に放たれた。】

【不完全とはいえ機神とされるその兵器は、船を軽々貫通し、周囲の金属と海水を蒸発させる。】

【直接当たらずとも、気体と化した金属は有毒であり。吸い込めば金属の熱が呼吸器官を焼くだろう。】

【また、熱閃の着弾と同時に、低空飛行となる位置まで天墜は降りてきている】
492 :黄泉路 狭霧 ◆awHRzQ0C/g [sage]:2014/04/01(火) 03:05:51.79 ID:eEV3ylWAO
>>491

多少蒸発させたところで操り損なうと思ったか!?
我はサギリ、境界を別つ霧の神の名を受けしモノ!

【確かに操り損ねはなかった】

【だが、全充でもない】

【元々が無理矢理適合した代物なのだ】

【レスポンスは下がり、挙動は鈍る】
【意思に対して行動が遅れ、そのラグが隙となる】

【こと、本来の適合者の接近があれば尚更である】

【現地点においてそれを知る由もないが】

【ともあれ真界の腕は天墜を追いきれずにいた】

【そうなれば彼と天墜の間を阻むものはない】
493 :杜柱鳴海?“魔導機神『天墜』”装備 ◆8dLN4yuK8Y [sage]:2014/04/01(火) 21:19:06.92 ID:2nxrAbKpo
>>490
「“境界を司る神よ。気付いているか?”
 “貴様の真界は、他所に気が行っているようだ”」
【降下する速度は船に近づくにつれて逆に加速。】

【船への直撃はもとより、床下に潜んでいるかもしれない真界武装すら気にするような素振りは見せず。】

【その姿は揺らぎ、純粋な速度と合間ってもはや、天墜は空に融けているかのようで――】

「“真界と機神が集う今、『私』を降ろす時だ”」
【降下の中。追従する転輪へと右腕を突っ込めば、転輪内に圧縮されていたエネルギー塊が巨大な光の柱となって天を穿ち、忽ち周囲の大気を沸騰させる。】

「“存在ごと引き裂け”

“『偽・輝く偏多面体(シャイニング・トラペゾヘドロン=レプリカ)』”」
【己の存在を融かしながら船へ、男へと激突する寸前に右腕の紅い極光を転輪ごと振るう。】

【その狙いは単純。この船の半分と延長線上のものを全てを昇華させる事。】

【肉を喰らい、肥大化する特性さえのこれば欠片で十分。】

【青年自身の存在を含め。海が蒸発、沸騰する程度被害などは大したことではないと言わんばかりに――】
494 :黄泉路 狭霧 ◆awHRzQ0C/g [sage]:2014/04/01(火) 23:08:35.43 ID:eEV3ylWAO
……馬鹿な

【極光は男まで届かなかった】

【青年と男の間に現れた一人の女に阻まれ】

【その胸には極光よりも深紅の宝石、隻腕に漆黒の喪服、髑髏の仮面の奥には冷やかな薄氷の瞳】

【死霊を滅する神威と圧倒的な熱量を浴びその姿は徐々にひび割れていく】


『彼を解放して立ち去りなさい異邦のモノよ、此処に貴方の欲するものは最早一つも亡い』

【彼女が現れたときから漆黒の真界は純白に姿を変えていた、鉤爪の腕は翼となり彼女の背後に待機し、男の手に刀も鎧もない】
495 :杜柱鳴海?“魔導機神『天墜』”装備 ◆8dLN4yuK8Y [sage]:2014/04/02(水) 18:50:32.45 ID:YWZTQqMdo
>>494
『“さすがにそう来るか。”
 “ある意味では亡霊となった原因なのだから、当然と言えば当然か――”』
【振り抜かれた極光は対象を昇華させることなく亡霊の少女により阻まれたのを感知するや否や、船を薙ぎ払う予定だった膨大なエネルギーを、彼女一人に集束――。】

『“ぐ――っ?!”』
【する事はなく、そのまま霧散し、消滅。】

【同時に。船へと突っ込んで来た天墜は、慣性の法則を完全に無視して空中に完全静止。】

【逆に剥き出しだった中身は慣性の法則に従って結晶化している三肢と肉のままの左腕を機体に残し、船上へと投げ出された。】

『“……『俺』……か。……目標は……同じ……筈”
 “何故……邪魔……を………”』
【ザラザラとノイズ混じりの呟きは船に叩き付けられた衝撃と共に空に溶け、全身は彼の瞳と“あらゆる色が中途半端に混ざりあう”極彩色のシルエットへと変化する。】

【境界線が極限まで曖昧になった副作用であり、境界再構築の際に起きる魂の色輝く現象……つまり、青年の力が途切れた証明だった。】

《“肯定しよう。真界へと至る娘よ”
 “今回の目的は既に達しているのだから――”》
【そして。操縦者無き“本来の”魔導機神は、辺り一帯を俯瞰し、発する。】

【その声は――醜悪であると同時に美しく、動物の鳴き声のようでもあり機械音のようでも、人間のようでもある。】

【そこには老若男女の境界は無く。無機、有機の区別すらない。】
【正しく『混沌』を体現したその声は、少なくとも、悪意と善意をないまぜにしたそれは青年にとっては劇物でしかない。】

《“サギリ、鳴海。お前達の心の叫び、この世界の境界を覆う私にも届いた。”
 “――礼を言おう。多少物足りないが、中々に心地好かったぞ。”》
【“天墜”から発する神威は消えており、しかし、逆に言えば制御されている証しとも言える。】
496 :黄泉路 狭霧 ◆awHRzQ0C/g [sage]:2014/04/02(水) 23:08:46.50 ID:CslsMIqAO
>>495

『貴方に誉められても嬉しくはないですね』

【攻撃は既に止んだがイザ=ベルの崩壊は止まらない】

【一言を発し、身振りを一つ交える度にバキバキと砕ける音が身体中から響く】

『……ただ礼は言います、お陰で他の霊に阻まれず此処に至れた』


【そして少女は父に向き直る】


『私が消える前に……間に合って良かった』


『もう良いのですよ』



【一際大きく砕ける音が響いた】


【白金の水溜まりに沈む三つの紅い結晶だけが彼女が其所にいた証として残っている】


……私はまた喪ったのか?


【誰に問いかけるでもなく呆然と男が呟く】
497 :杜柱鳴海&“天墜”装備 ◆8dLN4yuK8Y [sage]:2014/04/03(木) 00:49:00.61 ID:j9MkWNrfo
>>496
「ナ……ミ……」
【青年は再構築される境界線の中、切れ切れに呼び掛け。】

【静止する天墜はひび割れ、消え行く――成り果てる少女を無言で見届ける。】


《“喪った? ――否。取り戻した、間違いだろう”》
【呆然と呟いた男に機械仕掛けの天使は単眼を向け、白金に沈む紅い結晶体を指す。】

《“私は『ソレ』を『真界へと至る娘』と言っただろう”
 “娘の魂はその結晶体――『真界武装』へと成ったのだよ”
 “私の神威で成り損なったのかまでは解らないが――何、大した問題でもあるまい。”
 “つまる所。ソレが娘の魂ないし断片である事に変わりなく、肉体は魂を収める器でしかないのだから”》

【肉体の有る亡しは重要ではなく、魂が重要――つまり、言外に天墜は言っている。】

【――“魂の器たる肉体がないのなら、魂に相応しい器を造ってしまえばいい。”と――】

「だから、どうした。
 ナミさんもサギリさんもこんなになって――もう、終わらせるべきなんだ。」
【一方で極彩色に染まる青年は短くなった四肢で、結晶体へと這いながら呟く。】

【死後すら他の霊に阻まれ、漸く想いを遂げた少女を眠らせてやりたくて――】

【その一心で結晶を守ろうと、這う。例えその身が、紙ほどに役に立たなかろうと――】
498 :黄泉路 狭霧 ◆awHRzQ0C/g [sage]:2014/04/03(木) 04:36:26.00 ID:Xu/GPtwAO
>>497

もし、器を作るとしても貴様の手は借りん


【白金から三つの結晶を拾い上げると青年に目を向ける】



冥府からイザナミを連れ出したければ黄泉路で振り返ってはならないそうだ


終りではない……終れるものか……


【懐から拳銃を取りだし天墜に照準を合わせる】
499 :狂坂 愛姫 ◆jnVXyq7weY [sage saga]:2014/04/03(木) 05:49:20.69 ID:tD1EBGhOo
【未だ侵入禁止区域に指定されている都市の一角】
【そこには無法者がたむろしているという噂が流れ、住民は戦々恐々としていた】
【その廃墟の前、この場所に似つかわしくない無邪気な幼女の声が響く】

ねぇねぇえぬおー、ここのやつらみ〜んなたべちゃっていいの?
「ああ、好きにしろ」

【白髪を靡かせ、所々血にまみれた白のワンピース、靴は履かず素足のまま】
【片手には大型のナイフを携えたその少女は】
【耳につけたインカムから指示を出す少年へ問いかける】
【内容こそ不穏だが、その行動は年相応のもので】

やったぁ!じゃあじゃあ……
「抵抗しない奴は放っておけ、勿論民間人にも手を出すな」
え〜〜〜〜っ……

【だが行動はしっかりと制限され不満の声を漏らす】

しかたないなぁ……かわりにあとでえぬおーのちちょうだいね?
「少しだけ、だからな?」
うん!それじゃあえ〜っと……

【やれやれといった調子で少年が承諾すると喜びの声を上げる】

「オペレーション"アンダーグラウンドリベリオン"だ」
おぺれーしょん"あんだーぐらうんどりべりおん、かいししま〜っす!"

【元気に廃墟へと駆け出し、最初の犠牲者を補足】

ねぇねぇ、おにーさん?ありすとたのしいことしようよ?
『あ゛ぁ゛?なんだテメ……』
いただきま〜っす

【数瞬後には男の快楽に満ちた悲鳴が】
【そしてその後男の悲壮な悲鳴が響き渡るのだった】
500 :杜柱鳴海&“天墜”装備 ◆8dLN4yuK8Y [sage]:2014/04/03(木) 06:20:02.56 ID:j9MkWNrfo
>>498
「……ッ」
【青年には、男が払ってきた犠牲など解らない。解らないが、だからこそ、男の精神が追い詰められている事は解ってしまう。】

【止まれば――。振り返れば、耐えきれずに自壊してしまうのだろう。】

「止まれよ振り返れよ省みろよ!
 言ってただろ『もういい』って!
 ナミさんは貴方が通った道を知っていたからこそ、再び貴方の前に現れたんだ!
 ナミさんが今まで真界武装にならず、霊達に嬲られながらも亡霊に留まっていたのは、全て、罪を重ねる手を止めさせるためなんだよ!
 ここで止めなきゃ、アンタはナミさんの全てを否定することになるんだぞ!」
【しかし、だからこそ、言わずにはいられなかった。】

【死者の蘇生にせよ。白紙に変え(なかったことにす)るにせよ。それが尋常な手段で叶うとは思えなかったから。】

【願いが真に叶った時にこそ、彼が――自分も、真に崩壊してしまう事も解りきっていたから。】


《“おや? 随分と嫌われてしまったな。”
 “私は契約には真摯な方なのだが――”》
【自身に銃を向ける男を見、大袈裟な動作で右手で単眼を覆う。】

【事実、この神格が完璧な形で死者を蘇らせた事例はある。】

【尤も。身内に再殺されるという、他聞に漏れず悲劇しか待っていなかったのだが……。】


《“相手をしても構わないが、私も忙しい身でね。”
 “旧世界より客を待たせているのだ。”
 “これで失礼させてもらうよ。”》
【待機浮翌遊していた十二枚の翼が二度、三度と黒く瞬けば、天墜の周囲の空間が重力異常により歪み始める。】

【明らかに、男を――否。男だけではなく、この戦域一帯の存在を驚異と見なしていない。】

【それ故に隙だらけだが、果たして銃弾届くか。届いたとして効果が在るのかは未知数である。】
501 :黄泉路 狭霧 ◆awHRzQ0C/g [sage]:2014/04/03(木) 23:18:53.71 ID:Xu/GPtwAO
>>500

【今弾倉に込められているのは真界片鱗 建雷、岩折の試作とも言える弾丸だ】
【既にその特性を失って入るが液体金属と言う性質上機械に打ち込めば何らかの影響は有ると彼は践んでいた】


【だが、引き金にかけた指が動かない】


……此処までか


【腕を下ろすと右腕を血が伝う】
【無理矢理繋げた断面が外れ始めたのだろう】

【今度こそ彼の腕は失われる】


歩くのも、止まるのも、存外難しいものだ
502 :杜柱鳴海&“天墜” ◆8dLN4yuK8Y [sage]:2014/04/04(金) 02:23:06.64 ID:bOdGOir3o
>>501
【その考察は正しい。】
【さらに付け加えれば操縦者がいない今ならば。胸部装甲のない今ならば、機械としての被害は避けられない。】

【命中さえすれば……だが。引き金は引かれる事はなく、銃は降ろされた。】

【空間の歪みは極まり、一瞬――スタングレネードにも似た爆音、衝撃、閃光の暴力が辺りを満たした。】

「ぐっ――、う、く」
【光と音が消失した後。そこには天墜の姿はなく、ただ、反応を失った転輪が波間に揺れているだけである。】


「誰かが止めなければ止まれない……難儀な性質ですよね」
【境界線の再構築が終了した青年は、能力も解除されて、結晶化した部位は生身に戻っている。】

【四肢を失ってはいるものの特異な色をした瞳以外は、少し探せばどこにでも居そうな青年。】

【加熱していた思考も区切りが付いた影響か、ある程度冷えて、男との距離間での口調を取り戻していた。】

「貴方が何をして来たのかは知りません。
 けど、今は一度、休むべきではないでしょうか。
 僕は何年も生きてはいませんが、整理するにも……、
 道を選ぶにも……っ時間が必要――っで、しょ……う。
 ……でも、出来たら、償う道を……選んで、ください」

【失われた四肢からは血液が溢れているが――、それ以外の出来事に痛みを覚えるように、涙を噛み殺し、顔を歪める。】

【本人に自覚はないが、遥か昔、未だ祭り上げられていた彼の母に似た清浄な空気を発していた。】


【相変わらずの無力感が付きまとってはいたが、ナミの区切りを付いた事により、その無力感も薄れるだろう。】

【問題はどうやって、ここから脱出するか――なのだが】
503 :黄泉路 狭霧 ◆awHRzQ0C/g :2014/04/04(金) 21:24:38.13 ID:2JJnnh5AO
>>502

【男は懐から何か端末を取り出して連絡を取り始める】


保津か?『保食』を此方に回せ要救助二名
国連の艦に補給中だと?後にしろそんなもの


【そのまま一方的に接続を切ると船に横たわる】


今迎えを出した、お前も来い手当てくらいならしてやる


【やがて一隻の補給艦が姿を表す】
【甲板には全身をコードで船に接続した少女が一人】

【彼女の指示で救助隊が此方に向かってくる】
504 :杜柱鳴海 ◆8dLN4yuK8Y [sage]:2014/04/04(金) 23:00:57.29 ID:bOdGOir3o
>>501
「ありがとうござい……ます、お世話に……なります」
【四肢がないながらも仰向けに寝転がり、男、狭霧の言葉に甘える事にした。】
【甘える以外になかったとも言えるが――】

(……俺の関わりは少ないけど、それでも言える。)
【そして、見上げた太陽を睨み付ける。】

【様々な要因で異界へと引き摺られつつあった青年には“天墜”が向かった先も“客人”も、感覚的に判っていた。】

「“ソイツ”ごときの力で終わる人達じゃない。」
【未だ掌の上だという事を自覚しながら、漸く、数年越しの宣戦を布告する。】


「……俺は、鳴海。『杜柱鳴海』です。
 今は大丈夫ですが、また暴走しないよう、しっかり縛るようにお願いしま――――――」
【暫くして感情が落ち着いてきた青年は、やって来た救助隊と少女を視界の端に、漸く名乗り――。】

【意――識―――が――途切――れ―――――】

【四肢を失っていることを鑑みれば仕方のないことではあるが、達磨状態の青年は、死ぬ気配はない。】
【痛み等で暴れない分、搬送は楽だろう】
505 :以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします :2014/04/04(金) 23:52:36.78 ID:2JJnnh5AO
>>504

杜柱……異邦の神……成る程な


【艦に乗り込むと直前まで自分達の居た船が沈み始める】


ハンスか?悪いが作戦は失敗だ


【一方的に報告だけを済ませると艦のクルーに指示を飛ばす】

さて、事後処理に入らねばな



【後日の発表で彼は国連側としてこの作戦に参加していることになった】
【右腕の喪失は名誉の負傷とされているようだ】
506 :杜柱鳴海 ◆8dLN4yuK8Y [sage]:2014/04/05(土) 02:09:40.05 ID:O8SP3/Imo
>>505
【杜柱鳴海――海上作戦を最後に、姿を消す。】

【一説には死亡したとも、何者かに回収されたとされるが詳しい所は不明。】

【戸籍はなく。身寄りもない。姿を消した場所が場所だけに、早々に捜索は打ち切られた。】

【――だが。時折、仲間内に彼の姿が目撃されているのを見ると、確かに彼は生きている。】

【そして、何らかの理由で世間から姿をくらましているのだろう。】

【バイト先に無断で雲隠れするのは許し難いが――、今回はこちらが悪い面もある。多目に見る事にしよう。】

【――古本屋の店主の日誌より抜粋】
/長い時間、お疲れ様でした。お付き合いありがとうございました
507 :黄泉路 狭霧 ◆awHRzQ0C/g [sage]:2014/04/05(土) 12:23:18.59 ID:pl2/tO4AO
>>506

/お疲れ様でした
508 :"大西洋海戦" [saga]:2014/04/05(土) 19:56:13.18 ID:sw2ZhTHPo

「『ザイドリッツ』に通達。航空歩兵部隊を投入し、生存者を救出の任に当たれ。
 『ペーター・シュトラッサー』、『グラーフ・ツェッペリン』の両艦は旗艦『大和』に随伴、敵艦隊を追撃する。」

【Auriga軍艦隊 援軍到着。】
【輸送艦と護衛艦は全滅。Auriga側の計画は完全に失敗に終わり、国連軍艦隊は離脱を開始した。】
【憤慨したハンス・バイエルは一隻を救助の任に割り当て、残りの三隻を用いて連合軍艦隊の背へと追撃を開始する。】


「主な作戦担当者、葦原莱、ウル・A・センリツ、エヌオー、大工原正劃、黄泉路狭霧。
 そうそうたる面々が、散々な光景じゃないか。何が「失敗した」だ、簡単に言いやがって。
 主砲斉射始め。一匹でも多く奴等を水底に引き摺り下ろしてやれ!!!」

【この攻撃によって国連軍側の巡洋艦等三隻を轟沈させるに至った。】
【多大な犠牲を払った物の、今回の作戦成功の報は国連軍内、ひいては世界各国において、人民を沸かせる事となった。】
【Auriga軍との交戦が開始してから、初めての完全な作戦成功。また同時に、Auriga側の初めての作戦失敗。】
【莫大な損失。一部での裏切りとも呼べる行為。其の他。】
【その事後処理に、この作戦を立案したAuriga軍前線最高責任者、ハンス・バイエルは頭を抱える事になる。】



【太平洋は静まり返。、散って行った戦士たちを平等に、そして静かに包み込む。】


/これにてイベ終了です!参加いただいた皆様、本当にありがとうございました!
509 :掌 拳次 ◆LUMFQ0Vuok [sage]:2014/04/05(土) 22:19:25.41 ID:80v5OOtE0
>>499

【アウリガとの会場戦線で功績を挙げたこの男はブラックシールドの上層部にも一目置かれる存在となっていた】

【男はそんな事をまるで気にしないように一般兵などの仕事であるパトロールなどを中心に活動していた】

【部下への信頼が薄いとも取れるが、自分に対し自信を持っている証でもある】

廃墟地帯か…ここはブラックシールドの巡回地域からも外れた所だったな、

胸騒ぎもするし行ってくるか。

(まだ全開でも無いだろうに、あんまり無茶するなよ?)

うるせぇ。

【男は上空から一部包帯を巻きながら廃墟地帯に降り立った】

叫び声??しかもこの声は普通じゃねえな。

【急いで移動する男。目の前に広がっていたのは正しくえげつないという言葉が相応しい場面だった】

…!!動くな!!

【あまりにも似つかわしくない行動をとっていた少女に一瞬怯みながら、衝撃波を溜めている掌を向け声をかける】
510 :狂坂 愛姫 ◆jnVXyq7weY [sage saga]:2014/04/05(土) 22:48:49.87 ID:bN1i3jLco
>>509
【ふと背後からかけられた声】
【瞳を向ければばそこには一人の男が立ち敵意を顕に拳を向けていた】

ねえねええぬおー?なんかかんけいないひとがうごくなっていってるよ
「ブラックシールドかねぇ?まあ話してみてそれでダメなら喰っちまえ」
りょーかいだよえぬおー

【手早く通信を済ませ、振り返ることなく男へ】
【顔についた白濁と深紅が混じった液体を拭いながら語りだす】

え〜っとね、わたしはきょうさかありすっていうの、ありすってよんでね?
それでおにーさんはどうしたの?

【男の静止など聞こえていないように内蔵をぶちまけている死体を抱きかかえ】
【その首元へと歯を突き立てて鮮血をすする】

ん〜…あんまりおいしくないなぁ…

【それはまるで吸血鬼のようで】
【だがそんなものが優しく見えるほどに恐ろしく】

わたしはねー?ここのわるいひとたちをみーんなたべちゃっていいっていわれてるの
だからこうやってわるいひとたちをこらしめてるんだけどー

【干からび、ミイラのようになった男を放り捨て、ようやく少女は男を見る】
【その瞳は死者の血の様に赤黒く、この年代の少女が持つ夢も希望も消え失せた瞳で】

おにーさんは、それをじゃまするの?

【無垢で残酷な笑顔を向けそう問いかけた】
511 :掌 拳次 ◆LUMFQ0Vuok [sage]:2014/04/05(土) 23:14:23.75 ID:80v5OOtE0
>>510

エヌオー…?こんなガキまでアウリガに入ってるのかよ、本当に糞集団だ、

胸糞悪い。

【相手に対する覇気が上がっている。それはアウリガという史上最悪のテロ組織に対する怒りが源だろう】

あぁ、お嬢ちゃん。おれは君の邪魔をする。だが抵抗しないでくれ。

例え能力車でも君みたいな少女を手にかけたくはないんだ。

【彼女が悪いのではない。彼女をああさせた組織が悪いと思っていた。子は親を選べない。】

黙って…俺に捕まってくれ。

【冷汗を流しながら、撃ちたくない衝撃波を構えながら男は少女に武器を向けていた】
512 :狂坂 愛姫 ◆jnVXyq7weY [sage saga]:2014/04/05(土) 23:26:24.49 ID:bN1i3jLco
>>511
【糞集団といった瞬間に少女は意味がわからないと首をかしげる】

なにいってるの?あうりがはあんなところからわたしをつれだしてくれたし
それにあうりがでも、やりすぎだっておこられちゃったところをえぬおーがたすけてくれたんだよ?

【そして抵抗しないでくれ、それを一蹴するかのように】

むりだよ、だってていこうするひとはみーんなたべちゃっていいっていわれたもん
だからおにーさんもわたしのじゃまするならたべちゃうよ?ね、えぬおー?
「音量を上げろ……ああそうだ、そういう訳だから諦めてくれ―――掌 拳次」

【インカムを通じ聞こえていたのかエヌオーも口を出す】

「今回は俺の独断で動いてる、Aurigaも関係ない」
「それに目的はただここを荒らす無法者の始末、それだけだ」
そうなんだってー、だからさおにーさんこそていこうしないでくれるかな?
だからだからー

【インカムを耳へ戻しナイフを自分の左腕に宛てがえば】

じゃまするなら、たべちゃうよ?

【笑顔のままそういうのだった】
513 :掌 拳次 ◆LUMFQ0Vuok [sage]:2014/04/05(土) 23:38:24.13 ID:80v5OOtE0
>>512

くっ…。

【やはり小さい子供相手にはこういった話術や交渉など何の意味も持たない。男にとってはまずい状況だった】

(こうなったら、無理矢理連行するしか…)

エヌオーか、良くも兄貴の片腕を削いでくれたな、ツケは必ず返すぞ。

【聞こえてきたのはエヌオーの声だった。恐らくこの少女に命令を出しているのはエヌオーだろう】

お前が独断…?何のつもりだ。アウリガとは言えこんな単独行動を許すとは思えねえぞ。

何が目的だ。確かにここにいるのは世間から外れた無法者集団だが、

いきなり皆殺しと言われていくら無法者集団が対象だとしても頷く訳にはいかねえぞ!

【回線越しのエヌオーに話しかけている。まだ会話は続いているだろうか】
514 :狂坂 愛姫 ◆jnVXyq7weY [sage saga]:2014/04/05(土) 23:51:21.12 ID:tcKXrPRBo
>>513
「ああ、聞こえてるさ……仕方ないだろう?ああなるとは思っちゃいなかった」

【漏れ出てきたのは意外にも申し訳なさそうな声】

「なにいってんだか、Aurigaは何してもいいんだよ」
「それに俺は懲罰部隊とはいえ隊長だ、ある程度の権限はあるさ」

【そしてとてもではないがAurigaとは思えない言葉を吐く】

「なんせ貧困層が怯えて、更に被害まで被ってる」
「今なら仕事なんざ幾らでもあると言うのに職につかず略奪するだけ」
「そんなクズに生きている資格などない、世界を壊したあとも生かそうとも思わない」

【そこで一旦言葉を切り少年は言う】

「俺はAurigaを何れ裏切る、その為に空とフィアには自衛隊員として活動してもらっている」
「だからこそ、俺は弱者のため強き者を挫き、一人の心優しい少女の願いを叶ええる、それだけの偽善者さ」

【その言葉は淡々としているが真っ直ぐに男へと向けられていて】

「だから、邪魔するというのであれば……殺れ、愛姫」
おはなしおわったー?それじゃあ、おにーさんどうするの?
わたしはもういつでもいいよ?おにーさんがどんなあじするのかたのしみ!

【そして少年の意志の代行者として少女は男に立ちはだかった】
515 :掌 拳次 ◆LUMFQ0Vuok [sage]:2014/04/06(日) 00:01:24.38 ID:WKovKJDu0
>>514

…お前、俺を騙そうとしてるのか??

【何から何まで意味不明だった。ついこの間までアウリガとして活躍していた男が弱者の痛みを知り、そして活動している】

【だが何故か騙す為に今の言葉を吐いたのではないと男は思えてきた】

おいおい、本当かよ。しかもフィア・ブラドルと、空って言うのは蒼乃空ちゃんの事か。そいつらまで連れて

本当に裏切るようだな。偽善だろうと善だ。恥じる事じゃねぇ。

だが、それでもここの奴らを皆殺しは頂けねえよ!こいつらは俺のブラックシールドの権限として全員検挙する。

それでも文句あるなら、邪魔してみろ。

【構える。最早少女が相手でも仕方ないと腹を括った】
516 :狂坂 愛姫 ◆jnVXyq7weY [sage saga]:2014/04/06(日) 00:29:22.76 ID:uK8zqFPEo
>>515
「そうか、なら交渉決裂だ―――殺れ」
うん!

【少女は躊躇いなく自分の左腕を切り裂く】
【そこから流れる鮮血が滴り落ち赤い染みを広げていく】

ああ……このかんかく、やっぱりすてき……

【どこかうっとりとした表情を浮かべながら少女はその鮮血を見る】

いって、いって、いきまくって!

【するとその鮮血は意思があるかのように地面を這って男の間下へと潜り込み】

おにーさんのなかみ、ぜんぶぜーんぶみせてよ!

【そのまま真下から貫かんと極太の結晶槍が突き上がる】
517 :掌 拳次 ◆LUMFQ0Vuok [sage]:2014/04/06(日) 00:38:10.15 ID:WKovKJDu0
>>516

狂ってるな…ここら辺は流石アウリガって言ったところかもな。

【自分で自分を傷つけている少女を見ていると、やはり何処か胸が苦しくなってくる。どうしてこうなったのか。】

なにっ、血が動いてるのか…!

【まるで生物のようだった。意思を持つかのように男の下に集まってくる少女の血は一つになっていき、男を下から突き抜こうとしてくる】

あぶねぇっ!

【後ろにバク転し何とか避けるも、行動から攻撃までどれもえげつない物だ】

こりゃ、本気でやらねえと、やられちまいそうだな!

「衝撃破・斑」

【威力は中程度の衝撃波を少女に向けて挨拶がわりに放った】
518 :狂坂 愛姫 ◆jnVXyq7weY [sage saga]:2014/04/06(日) 00:58:32.20 ID:JfKguyDgo
>>517
うぐっ……

【男が放った衝撃波、それを少女は避けることなく受けた】
【背後へ吹き飛ばされゆっくりと立ち上がる、その顔は笑っていた】

うふっ……うふふふふふ……いいよぉ、いいよおにーさん
いたくて、でもくるしくなくて、さいっこう……

【痛みすら快楽としているのかなんのこともなしに男へと駆け出して】

もっと、もぉっとあじあわせてよ!
そして、ぜんぶぜーんぶうばわせて!

Frisches Blut Null
Schmerzen ein
Vergnugen zwei
Die drei Abteilungen beraubt

【流れる血で右腕に方陣を描けば、簡潔な呪文とともに呪術が発動する】

Magie 『Korper Starkung』

【身体強化を施す呪術により走る速度が上昇】
【その勢いを殺すことなくナイフを男へと突き立てようとする】
519 :掌 拳次 ◆LUMFQ0Vuok [sage]:2014/04/06(日) 13:26:31.77 ID:XtkdT3LcO
>>518

全力ではないにしろ、俺の衝撃波を受けて笑って起き上がった奴は一人も居ない。

こりゃ、想像以上にたちが悪い。

【両拳に衝撃波を纏い、男は構える。こんなものではないはずだ。】

(まるで少女の皮を被った悪魔だな。)

…はやいっ!!

【急に相手の速さが上がる。恐らく今の呪文のせいだろう。相手は魔法を使っているようだ。】

…!!

【間一髪。首をナイフで貫通される所をギリギリかわしていたが、首横をナイフが擦り出血している。思わず血の気が引いてしまった。】

怖すぎるわ、だがこのまま終わる訳には…

な…にっ…?

【傷口が開いた。直後男の体が大きく出血する。そう、アウリガとの海戦で重傷を負ったこの男はまだ万全ではなかった。】

(タイミングが悪すぎる…。)

【男は膝をつき、下に滴る血を見ながら少女を見ていた。正に隙だらけだ】
520 :狂坂 愛姫 ◆jnVXyq7weY [sage saga]:2014/04/06(日) 13:42:49.96 ID:fizO4xfdo
>>519
ねぇねぇ、どうしたの?

【ゆっくりゆっくりと少女は男に歩み寄る】
【死神のように、悪魔のように、少女は男の前で膝をつくと】

こんなにちをながしちゃって……

【両手で男の顔を持ち上げてうっとりした表情を見せ】
【その首から流れる鮮血を拭い取り口へと運ぶ】

うん、おいしい…えぬおーほどではないけれどね?
ねえおにーさん?もっとおにーさんをたべさせて?

【ゾッとするほど優しく甘い声で囁くと】
【男の血を拭っては口に運んでいく】

これじゃあ、がまんできなくなっちゃうよぉ
もっと、もぉっとそのちをちょうだい?

【そして少女は男の傷口へと手をのばし】
【傷口を指先で抉りより出血させようとしていた】
521 :掌 拳次→壊 幻楼 ◆LUMFQ0Vuok [sage]:2014/04/06(日) 14:15:55.71 ID:XtkdT3LcO
>>520

(こ、殺される。)

【直感で分かる。このままでは死ぬ事が。正に男は傷ついた草食獣。差し詰め少女は空腹の肉食獣と言った所か、】

「俺にやらせろ。こんな小娘一握りにしてやる」

(ダメだ…俺の体にガタが来てるんだ。どうしようもねぇ。)

【男の体を抉ろうと手を伸ばそうとした瞬間。黒い腕が少女の腕を弾こうとする】

…こんな事が前にも合ったな。

…拳次、ここは任せて帰れ。

【既に意識を失いかけていた掌 拳次を黒龍が背中に乗せ何処かに飛び立って行く。そして目の前に現れたのは、過激派能力者組織の中でも有名な元アウリガ】

【「闇の男」事、壊 幻楼だった】

…少女の皮を被った悪魔か、ここからは俺が相手だ。

【男の周りに展開される闇。それは這い回りこの男の周りに闇の腕が不気味に地面から出てきている】
522 :狂坂 愛姫 ◆jnVXyq7weY [sage saga]:2014/04/06(日) 14:36:02.30 ID:xhp7MAswo
>>521
【少女の手が弾かれる】
【目の前の男に気を取られ、接近していた二人目の男に気付けなかった】
【】

じゃまするの?それじゃあおじちゃんをさきにたべちゃうよ?
「今度は彼奴かよ……愛姫、彼奴は俺の上位互換だ」
そーなの?それじゃあおいしいかもね!
「気をつけろってことだ、場合によっちゃ撤退も許可する」
んー、えぬおーがそういうならわかったよ

【少女は頭を切り替え次の獲物に狙いを定める】
【もう既にさっきの傷ついた男のことは頭から消えていた】

あくまじゃないよ?わたしはきょうさかありすってなまえがちゃんとあるの
だからぁ、おじちゃんのことたべていい?

【全く言葉が意味を成さず、少女はけらけらと笑っている】
【故に少女の脳内になるのは唯一つ】
【目の前の敵を喰らい、全てを奪い尽くす】
【それだけだった】
523 :壊 幻楼 ◆LUMFQ0Vuok [sage]:2014/04/06(日) 14:45:15.41 ID:XtkdT3LcO
>>522

…エヌオーの部下か、ならば手加減をしては俺が食われるな。

【闇の腕が今にも彼女に襲いかかろうと揺ら揺らと不気味に動き回る】

…狂坂 愛姫。成る程可愛い名前だ。

…覚えておこう。

【男は周りに闇の腕を展開させ、それを地面に向けて放つ。質量を持つ闇の腕は地面を通り少女の下から複数出現し】

…捉えろ。

【そのまま少女を拘束しようと闇の腕が少女に向けて襲いかかるだろう】

(…こんな子に手荒な真似はしたくない。)

【相変わらず甘い考えをよぎらせていた】
524 :狂坂 愛姫 ◆jnVXyq7weY [sage saga]:2014/04/06(日) 15:17:23.07 ID:15hSoPSio
>>523
【男が放った闇は狙いたがわず少女の四肢を拘束する】

そうくるんだ、もしかしてぇ……こういうのがこのみ?
こうやってじゆうをうばって、いろんなことしちゃうの

【だが恐れなかった、寧ろ楽しんでいた】
【そういうことを今までずっとやってきたとでも言うように】

ひとはみかけによらないしね、やさしそうにみえて……でもひどいことするの
だからぁ、おじちゃんもわるいひとだね

【おもむろに少女は手足に力を込める】
【みしりみしりと四肢が悲鳴を上げるが一切気にすることがない】

うっ……く……なかなか、きっついね……
このままじゃ、ぬけないか……それじゃあ、切っちゃおっか

【そして少女の採った選択は、自らの能力を使った四肢の断絶】
【腕の内部から鮮血が円状に吹き出しその華奢な腕を、足を無残に破壊し肉塊へと変える】

いった……い……ひひっいひひっ
だいじょうぶだよ、いつものことだから……ねぇ?

【誰に対して向けた言葉かわからない】
【だがその理由はそれをもって証明する】

Stellen Sie frisches Blut (集合 鮮血)

【少女が呪術を紡ぐ、肉塊から鮮血がゲルのように少女へと集まり出す】

Korper Zerstorung (破壊 身体)

【その血は少女の腕に張り付くと徐々に徐々に形をとり】

Reparatur Reparatur Reparatur (修復 修復 修復)

【紡ぎ終える頃にはその手足は完全に修復されていた】

た〜くさんちをつかうからあんまりつかいたくないんだけどね?
でもそうじゃないとぬけれそうになかったし……
だからさ、そのぶんのち―――ちょうだいね?

【ナイフを手に男へ駆け出す、さっきの男への攻撃と何一つ変わらない攻撃を】
525 :ハンス・バイエル ◆sHFOqrvn3g [saga]:2014/04/06(日) 15:56:27.11 ID:oSmJPb/To
【アルプス海上移動要塞隊長室内。】
【ハンス・バイエルは豪奢な椅子に険しい顔で身体を沈めていた。】
【傍らには書類を持った副官の男が立ち、応接用のソファーには中尉の階級章をぶら下げた女が寝転がる。】
【副官の男が書類を捲る。書面上を彩るそれらを読み、要約し、淡々と彼に伝えていく。】

「ウル・A・センリツとその部下達については如何いたしましょうか。」

「奴等全員に『殺す』とだけ書いた手紙を送れ。それだけでいい。」

「ひゅ〜、陰湿だね、大尉。」

【机の上に置いた掌が握り締められる。無論、差し込まれた茶々に対する物では無い。】
【莫大な金をかけた新型ミサイルや核弾頭は水底へと消えていった。無論、彼自身は全てが無傷で手に入るとは思っていなかった。】
【一つでも。一つでも手に入れば良かった。全世界に多大な圧力をかける事が出来た。最後の切り札を手に入れることが出来た。】
【今回の一件は、否。今までの作戦の数々は、ほぼハンス・バイエルの独断による物と言っていい。】
【成功で返してきた。成果を出してきた。それ故に。今回の"完全な失敗"は、大きな物がある。彼の怒りも、相応な物。】

「……結果を出さなければ。後が無いでしょう。」

「だろうな。今まで俺の独断で推し進めてきた。指揮も俺とお前達に任せてきた。」

「僕達は負け戦には慣れている。けれど、今の子供達は耐えられないだろうね。
 今頃腸煮えくり返ってるだろう。僕達に、無能な老害達にね。」

【前線戦闘の最高責任を負った"ヤークト"だとしても、彼の指揮は余りにも横暴だっただろう。】
【Auriga軍の私物化をしていたと言っても過言ではない程だった。然しそれも終わりに近い。】
【次が終われば、其処からはもう、彼自身の、彼等自身の。『逆鉤十字』武装親衛隊としての、戦いの火蓋が切られてしまう。】

【――――――――――――上等だ。】

【手近にあった書類の一枚、今回の失敗による損失額が書かれたそれを破り捨てる。】
【結局のところ、掴み取るのは自分自身なのだ。もう十分に"ガキ共"は利用できた。後は自分達"老害"が憚らせてもらう。】
【もう一度、閉じた幕を上げる。】

「まぁ、袂を分かつ事なんて目に見えてた事だろう?
 ハンス、君がこういう事も予測できないような無能な指揮官とは思いたくないけれど。」

「無論。こうなったらもう後なんかいらない、もうそこまで来ている。
 さぁ次の段階だ。恐らくAurigaとして最後の仕事になるだろう。」

「では。次の目標は。」

【問い掛けられたハンス・バイエルは、一度ゆっくりと目を閉じた。】
【目蓋の裏で目まぐるしく駆けるのは、我が祖国。愛しき『逆鉤十字』の国。滅びてしまった、記憶の彼方に眠る国。】
【目を開ける。この光景の中に、再度。あの日見た、遠く彼方に在る君を、もう一度地図に載せて見せよう。】




「次の目標は獨国。アルプスを動かし、先ずはヴェーザーミュンデを制圧する。」


【――――― to be continued.】



/ソロールっ
526 :バードランド&ガニー ◆u.1F.g0z82 [sage]:2014/04/06(日) 19:41:07.14 ID:MenzuX2Vo
>>525
【ヴェーザー川河口、そこから沖に数キロの海上】
【空はよく晴れているのに、海には乳白色の霧が漂っている】
【その霧に紛れるようにして、一隻のヨットが静かに進んでいた】

……髑髏、褐色、逆鉤十字か。つくづく、流行の先を行く奴らだよ
「中尉、早く着て下さいって」

【ヨットの船上、甲板に設えられたビーチチェアに寝転がるのは、軍装に身を包んだ20代後半の男】
【手に持った『逆鉤十字』の制服を見つめ、ため息と共に皮肉を漏らす】
【側に立つ少年は、11〜13歳ごろと思しき年代で、ギリシャ彫刻のように整った美貌を持っていた】
【その格好は、かつて『逆鉤十字』の国に存在した青少年団(ユーゲント)のもの】
【どうやら、少年は男に『逆鉤十字』の制服を着せたいらしい】

……なぁガニー、私の可愛いガニー。そりゃあ、君は楽しいだろうさ。
その半ズボンも開襟シャツも、殺人的なまでに似合っている。総統秘書も目じゃないほどにね

「いやあの、そーいうんじゃなくって……仕事でしょう、仕事!」

……何が『逆鉤十字の亡霊』か。国連め……
あんな大所帯で攻めたくせに、“いかれ”共の城1つさえ落とせないとはな
……嘆かわしい。この私達に、この文化的生活を何よりも愛する私達に! 潜入と破壊工作など……!

「ああもう、早くしてください! 『ミスト』にも限界があるんですから!」

…………

【渋々自分の軍服を脱ぎ、褐色の制服の袖を通す男――中尉】

「……中尉」
……どうしたね、ガニー

「……あの『逆鉤十字』の人たち……中尉の国にいたんですよね? 昔……」
…………

【胸元の騎士鉄十字勲章を、苦々しく見つめる中尉】
【とある国の陸軍指揮司令部に所属する、特殊諜報員――それが、中尉の肩書である】
【彼は現在、パートナーのガニーと共に、『逆鉤十字』の残党が関わっているという組織、その海上要塞へと向かっていた】
【同胞を装って潜入し、諜報と破壊工作を行うためである】
527 :ハンス・バイエル ◆sHFOqrvn3g [saga]:2014/04/06(日) 20:42:48.81 ID:oSmJPb/To
>>526

「失礼します!」

【隊長室の扉が開け放たれる。】
【外の電灯と共に足を踏み入れたのは、全義肢の少年。三つある内、彼に向けられた視線はハンス・バイエルの物一つだけ。】
【残る二人は、どちらもそのベクトルは違えど、興味無さげで、動く事は無かった。】

「一隻のヨットがこちらに向かっているとの事です!確認できる限りでは、男と、幼い少年の二人の様なのですが……。」

「ぶっ殺せそんなモン。どうせ反Aurigaのイカレ野郎だろ。」

「いえ、それが……『逆鉤十字』の軍装を纏っている、との事です。」

【その報告を聞いて、少しハンス・バイエルは考えた。】
【『逆鉤十字』の残党、という話は考え難い。彼等が言うのも何だが、であるが、当時の人間など間違いなく老人だろう。】
【可能性が無い訳では無いが。では次に考えられるのは何かと考えれば、感化されたネオナチの若者達。】
【それが一番可能性としては考えられるが……余りにも不確定要素が多過ぎて、断定出来る訳では無い。】

「ラインハルト、ハーパライネン。行くぞ。御苦労大工原。余り無理はするなよ。」

「お気遣いありがとうございます、大尉殿!」

「えー、僕に行くのかよ。女の子はいないんだろ?興味無いなー。」

「うるせえよ。ばーか。」

【副官に渡されたホルスターを腰のベルトに備えて、隊長室の扉を潜り抜ける。副官の男がそれに続く。】
【ソファーに寝転がっていた女性が跳ね起きて、傍らの剣を引っ掴んで慌ててその後ろを追い掛ける。】
【そして最後に残された全義肢の少年が、扉を閉めて其処を後にした。】

【アルプス移動要塞上から『逆鉤十字』の旗を掲げた高速戦闘艇が一隻、出る。】
【搭乗するのは、前甲板上に立つ総大将たる男と護衛の兵。海上を掻き分けて、そちらのヨットへ向かって来る筈だ。】



「Guten Tag!道に迷ったにしては大した恰好じゃないか!」

【大尉の階級章を持つ男。】
【双眼鏡でそちらの様子を観察していたハンス・バイエルが、拡声器を手に持って彼等に向かって声を張り上げる。】


/申し訳ありません!書いた文章が一度盛大に消えて遅れました……!!!
528 :バードランド&ガニー ◆u.1F.g0z82 [sage saga]:2014/04/06(日) 21:10:32.77 ID:MenzuX2Vo
>>527 /おいたわしや…御気になさらず

【ヨットへ近づくエンジンの重低音】
【霧の向こうから、『逆鉤十字』の旗を掲げた高速艇が躍り出る】
【身構えるガニー、少しだけ眉を上げる中尉】
【艇上からの拡声器に、やや大きめの声で返答する】

Junge Heil!(少年万歳!)

「――えっ!?」

あ、違ったな……Sieg Heil!(勝利万歳!)
Ich freue mich, Sie kennen zu lernen! (お会いできて光栄です)

……やあ、すまない……身なりだけでもきちんとしておこうと思ったんですがね。
何しろ、この霧でしょう……すっかり濡れてしまったよ、ほら

【袖を広げて見せる中尉】

……旧『鉤十字軍』亡命補助組織・『ホテル・チーレ(Hotel Chile)』、特殊外交官。
バルド・バードランドです。――組織内での階級は中尉ですよ、大尉殿。

【架空の経歴を滔々と語る中尉。無論、そんな組織など存在しない】
【何か突っ込んだことを聞かれれば、『機密事項だ』の一点張りで押し通すつもりだった】
【ついでに、相手の階級章を見て、少しでも好印象を与えようと呼び掛ける】

「……従卒のガニーです。今回は、『ホテル・チーレ』への資金援助、ならびに相互協力をお願いしたく参りました」

偉いぞガニー、よく言えた。
……ええ、私達のお偉方も、貴方がたのことを御存じで……お恥ずかしい限りです。
老人どもが、今になってまだ甘い汁を吸う気でいる……かつて私が憧れた、あの黒金の戦士達がね。 ……嘆かわしいことです

【前もって考えていた口実を伝え、彼らの本拠に招かれようとする】
【突っぱねられてしまったら、その時はその時だ……それに、まだ交渉の材料になりそうな嘘も用意はしている】
【辺りの霧が、ヨットと艇の周囲に集中し始めた】
529 :ハンス・バイエル ◆sHFOqrvn3g [saga]:2014/04/06(日) 21:58:06.21 ID:oSmJPb/To
>>528
Junge Heil!(少年万歳!)

「……ねえ、やっぱり撃ち殺しといた方が良かったんじゃないの?」

「……言い間違えだろ。噛んだんだ、多分……
 あ、ほら。Sieg Heil!」


【面食らった、傍らの中尉の階級章を持った女が、一気に不安に表情を曇らせて、拡声器を持つ彼に話しかけた。】
【それに応対する彼の表情もまた一瞬、嫌に曇った。その後すぐに訂正されたが……。】
【兎も角この一瞬で、相手の人間性の一部を垣間見てしまった。】
【旧『鉤十字軍』亡命補助組織・『ホテル・チーレ(Hotel Chile)』。聞いた事も無い組織名だった。】
【少なくとも今現在に至らせるまで全世界を駆け回る中で、遭遇した事は一度たりとも無かった。】
【それが可笑しいとは言わない。一介の大尉風情に手を貸すなど、という組織も幾つもあった。そもそも接触出来ない組織もあった。】
【――――踏み入った話は、もう少し後にしよう。】

「まぁ、立ち話もなんだろう!Bitte!(どうぞ!)」

【パチン、とハンス・バイエルが指を鳴らす。その直後、彼等の目前に人一人分、丁度潜り抜けられる程度の大きさの魔方陣が出現するだろう。】
【黒い魔力により描かれたそれは、"今は未だ"、害意のある物では無い。】
【多少なりともそう言う知識があれば、其処に刻まれる意味も見て取れる。簡易的な物だ。】

「安心してくれ。そいつは我々の開発した魔術の一つ、テレポートの魔方陣だ。自慢じゃないが、俺の特技の一つなんだ。」

【彼等がそれを恐れずに足を踏み入れれば、その向こう側は彼等の高速艇の甲板上となっているだろう。】
【傍らには中尉と少尉の階級章を携えた者が一人ずつ立っている。】

「ようこそ、我らが船上へ。
 Aurig軍前線戦闘最高責任者、及び『逆鉤十字』武装親衛隊ハンス・バイエル中隊隊長、ハンス・バイエルだ。
 階級は、言わなくてもいいな。」

「同じくハンス・バイエル中隊副隊長、エッリ・テア・ハーパライネン。階級は中尉。よろしく頼むよ。」

「……ヨハネス=アンカー・ラインハルト、少尉です。よろしく。」

【ハンス・バイエルに続いて、中尉、少尉が続いて名を名乗る。】
【そうして大尉の彼が、代表して。形式的に、右手を差し出した。】

「然し、そうか。老人共が……ねぇ。身を削る覚悟の無い者の手の内にある物など碌な物は無い。
 さて、資金援助、及び相互協力。それに承諾するには、先ず其方の組織について、もう少し詳しくお聞かせ願いたい。」


【これよりハンス・バイエルが行う事は、"見抜く事"。】
【彼の言う事が何処まで本当で、何処までが偽りか。それとも、"何処までもが嘘"か。】
530 :バードランド&ガニー ◆u.1F.g0z82 [saga]:2014/04/06(日) 22:28:56.26 ID:MenzuX2Vo
>>529
【艇上のハンス大尉が軽快に指を鳴らした、その次の瞬間】
【ヨットの上に、黒い魔法陣とも呼ぶべきサークルが出現した】
【ほう、と中尉――バードランドは息をつき、ガニーは少しばかり驚いた表情を浮かべる】

(……魔術、という奴か? 実際に使っている奴を見るのは久しぶりだな)

「(――この波形、マナじゃなくてオドだ。人間の精神、思念から力を取り出してる)」

【興味深そうな視線を向けるバードランド。一方ガニーは、自らの力と比較しつつ、彼らの魔術を分析していた】
【精神力を媒介として、自然自体に干渉する……オドとマナの融合・拡散。それがガニーら『思念体』の行使する『力』】
【しかし、どうやら彼らの技は、自然や生命の本来持つ力とは少し離れたもののようだ】
【ぴたりと互いに寄り添いながら、魔法陣に足を踏み入れ、艇の甲板上へと進入する2人】

……バイエル大尉、ハーパライネン中尉、ラインハルト少尉。改めて、どうぞよろしく。
……しかし、凄いものですな。総統閣下が『こういうもの』にご執心だったことは存じていたが、これほどとは。

【くぐってきた魔法陣を振り返りながら、興味深い様子を装って呟く】

貴方がたが、閣下御自慢の『ラスト・バタリオン』というわけですな。……頼もしい限りだ。
ほらガニー、お前もお話を伺ってみなさい。あ、UFO飛ばしてくれるかもしれないぞ。ほらあの、ハウ、ハウ……何とかっていう

「……中尉」

そう言えば、この御船……少年兵はいらっしゃらな――

「…………」

【ガニーからの冷たい視線を受け、渋々嘘の説明を再開するバードランド】

……我々『ホテル・チーレ』は、南米を拠点とする『逆鉤十字』補助組織です。
トップは『支配人達』と呼ばれる5名の退役軍人。全員がかつて『逆鉤十字』軍で将校を勤めていました。
組織の目的は、同胞たちの亡命の手助け、パスポートの偽造、住居や偽名、戸籍の確保など。
……しかし、それもかつての話です。現在では、もともと活動資金の確保のために行っていた、
中南米の麻薬製造がメインの活動となっています。……だが、最近は締め付けが厳しいようで……。
『かつての組織運営に戻る』と言って、貴方がたの傘下に入ろうとしている。
……ま、平たく言えばコバンザメですな。……重ね重ね、お恥ずかしいことだ。無理なお話であることも承知しておりますよ…

【滔々と嘘を続けるバードランド。どこからか綻びが出るか、それとも――】
531 :バードランド&ガニー ◆u.1F.g0z82 [sage saga]:2014/04/06(日) 22:31:11.08 ID:MenzuX2Vo
>>529
/やべえ>>530に入れ忘れてた 握手したことにしといてください
532 :ハンス・バイエル ◆sHFOqrvn3g [saga]:2014/04/06(日) 23:12:44.64 ID:oSmJPb/To
>>530>>531
【潜り抜けた彼等が甲板上に足を踏み入れる。好意的か、装いか、差し出した右手が快く握り返される。】
【これもまた、本心か、それとも演技か。元々人間観察が得意な訳では無い彼には、立ち居振る舞いから見抜く事は出来なかったが。】
【魔方陣に対して興味深げな態度を示す彼に対し、他愛も無い返答を返す。】

「古代遺産協会(アーネンエルベ)の人間の技術提供で完成した物だ。
 然し、『ラスト・バタリオン』、か……図らずともそう言う事になるのだろうな。」

【『最後の大隊』。あの日、あの最後の日。総統閣下が発した最後の演説、その中に含まれた一言。】
【砂の上の勝利に嗤う世界を撃ち砕き、真のハーケンクロイツの日を導く。それが『ラスト・バタリオン』ならば。】
【彼にとっては世辞なのかもしれないが、成程。そう自称しても良い頃合なのかもしれないと、ハンス・バイエルは思う。】
【ただ。彼を見ていて思う。どうにも世事に徹しきれない人間の様だ、と。】

「……何というか。随分と仲がよろしいようだな……。」

「ねぇ、ねぇラインハルト。やっぱヤバい奴だよこいつ。」

【何というか、最初に発した彼の言葉はハンス・バイエルの聞き間違いでは無かったようだ。】
【背後のハーパライネンが、横のラインハルトにボソボソと話しかけるのを、振り返って拳骨を叩き付けて黙らせる。】
【被っていた帽子が落ちて、蹲るのを尻目に、彼に対して向き直る。】

「いや、すまないな。話を戻そう。」

【解れた空気を正すべく、咳払いを一つして。ハンス・バイエルは彼の説明を聞いた。】
【そして、彼の言葉を聞いた。】
【南米において戦後様々な面において『逆鉤十字』の同胞達を援護する、『逆鉤十字』の退役軍人たちによる組織。】
【――――ハンス・バイエルは、もともとそう言う、"嘘を見抜く"だとか、そう言う能力に長けている人間では無い。】
【だが。】

「残念ながらUFOを飛ばす事は出来ない。それに……資金援助も出来ない。」

【ハンス・バイエルは首を横に振った。】

「かつての組織運営の戻る?
 もうそんな物は必要ない。そんな事に金を出す気は無い。俺達の目的が何か、分かるだろう。」

【嘘か、本当か、では無く。彼の語る内容が問題だった。】
【言うならば彼等は、"過激派"だ。そしてその力は最早世界を脅かすまでに成長している。】
【針鼠の様な『移動要塞』。『魔術』、『魔導兵器』。そして掻き集めた『兵』。】
【全て、"武力による祖国の奪還"を目的に作られ、『ホテル・チーレ』とやらの行う事などもう必要の無い段階にまで肥大化している。】
【少なくとも、彼は、彼等は。そう"確信"している。】

「『逆鉤十字』の再興、『第四帝國』の実現。そしてそれはもう、目前まで迫っている。
 復讐のカタストロフが、砂上の勝利を焼き尽くし、真っ黒に焼き尽くす時は、目前まで、な。
 ……椅子の上でふんぞり返る老人方に伝えておくといい。
 『その申し出は受け入れられない。もうそんな事は必要ないのだ。
 もし戦う意思があるのならば、我等の傘下に加わるが良い。肉体と、力を授ける。』とな。」

【故に、ハンス・バイエルは彼の申し出を拒否した。】
533 :バードランド&ガニー ◆u.1F.g0z82 [sage saga]:2014/04/06(日) 23:50:46.03 ID:MenzuX2Vo
>>532 
/すみません、もう12時近いので今日はこの辺で……一旦停止でも、アレなら破棄していただいても構いませぬ

【返答は、拒否】
【亡命支援や偽装工作になど、最早金を落とすことはできない】
【そんな小細工を使うまでもなく、彼らの目的は達成されようとしているのだ】
【世界に迎合するのではなく、世界を真っ向からひっくり返す。――もう一度、一心不乱の大戦争を】
【――ハンス大尉の表情と口調から、そんな鉄の意志が見て取れた】

……成程。もはや、隠れ住む必要すら“無くす”と?
怯え縮こまる者どもになど、もう用は無いと……そう、おっしゃるのですね?

【あくまで軽妙に、そして少し残念そうに聞こえるように言う】
【嘘はバレていないようだが、嘘の内容がそぐわなかったようだ】
【一旦身分を騙ってしまった手前、いまさら『賛同する、仲間にしてくれ!』などと言えるわけもない】
【――元々、任務など嫌々やらされているようなものなのだ。適当に兵力や武装の情報でも報告すればよかろう】
【バードランドは考える……この辺りで適当に切り上げて、スイスやチェコにでも旅行に行くとしよう】

――失礼しました。流石に、色々と無茶が過ぎたようですね。
『支配人達』には、私からそう伝えておきますよ。……最も、今さら兵士と武器を手に入れただけで、彼らが色めき立つとも思えんが……
今や、金と若さにしか興味の無い人々ですからな

【『肉体』というワードを、あえて訊かなかったフリをする】
【彼らの『技術』を考えれば、その意味はある程度予想が付くが……】

「…………」

【一方、ガニーは注意深く相手側の3人を見つめる】
【細身だが屈強な肉体を持つハンス大尉、凛々しく剣呑な雰囲気を持つエッリ中尉、そして底知れぬ威圧感を放つヨハネス少尉】
【全員が全員、並はずれた威力を持つ戦士であろうことは容易に予想できる】
【彼ら全員を相手にして、自分はバードランド中尉を守りきれるか……自分の力に自信がないではないが、用心するにこしたことはない】
【……一方バードランドは、既に脳内でガニーと一緒にスイスの長ブランコを漕いでいた】
534 :ハンス・バイエル ◆sHFOqrvn3g [saga]:2014/04/06(日) 23:53:33.22 ID:oSmJPb/To
>>533
/先に返答だけ……了解しました!では、一旦凍結、と言う事でお願いします!お疲れ様でした!
535 :ハンス・バイエル ◆sHFOqrvn3g [saga]:2014/04/07(月) 01:05:01.75 ID:U3wBX0EBo
>>533

「総統閣下は言った。真の『逆鉤十字』の日が来ると。そして我等が『ラスト・バタリオン』ならば。
 その資格がある。故に、戦う事を忘れた敗北主義者の老人共に落とす金なんて一銭も無い。
 老いて、朽ちて、死んでしまえばいい。」

【何も、彼が語る組織の中だけでの話では無い。彼が世界を渡る中で、彼の言うような組織は幾らでもあった。】
【或いは七十年の歳月を掛けた故に莫大な富を得て、野心を失った物。】
【或いはそう、彼の言ったように"コバンザメ"の様な腐敗した思想を持った人間達もいた。】
【そしてそれらを拒絶してきた。】
【彼等が行うのは徹底的な嵐。狂おしく、そして愛おしい戦争の果てに、『逆鉤十字』の旗を突き立てる事なのだ。】

「頼んだぞ、バードランド中尉。"しっかり"と伝えてくれ。」

【彼は、ハンス・バイエルの言葉の一部を"聞かなかったことにした"。】
【此処でハンス・バイエルの疑惑は確信へと変わりかけていた。だが、ハンス・バイエルはそれを口に出す事は無かった。】
【やはり確たる証がある訳じゃない事。自分がそう言う事に長けていない事。そして何より、騙された何て、格好悪い。】
【だから。今回の事は水に流す事にした。それに、大した事も喋っていないのだから。】

「おいおい、そんなに怖い顔するなよ、ガニー少年。可愛い顔が台無しだ。
 別にとって食おうって訳じゃないんだ。そうだ、ラインハルト、お前の顔が怖いんじゃないのか?」

「……私ですか?」

「君の御主人を見てみなよ……どう見ても大した事考えてない顔してるじゃない。
 君もそんなに気張らなくていいよ。内の隊長もこんなだからね。」

【注意深く彼等を観察する少年に、最初に感づいたハンス・バイエルが、それを感じ取って、お道化て見せた。】
【「お前だお前」、何て言いながらその少尉の足を軍靴の先で、ガスッガスッと蹴っ飛ばした。】
【当の本人は表情をピクリとも変えず「はぁ」と、疑惑の色を多少残した返答を寄越した。】
【そしてハーパライネンは、親指でハンス・バイエルを指差して呆れた様子を隠そうともせずにそう言った。】
【最も、彼女だって人の事を言えない。寧ろ享楽主義の強い彼女は、一番言ってはいけない人間なのだが。】

【――――彼等だって人間だ。人殺しだけをして生きているような。理念と信念だけを頼りに生きているような。】
【桁外れた狂人では無いし、そう在る事は、出来なかった。】


「さて、話はこれで終わりならば。そちらの船へ"道"を開こうか?
 何だったら食事でもしていくか?ザワークラウトがイイ感じに出来ているらしい。」
536 :バードランド&ガニー ◆u.1F.g0z82 [sage saga]:2014/04/07(月) 19:54:22.96 ID:V+H+NT3qo
>>535
【隠居老人たちへの、苛烈極まる悪態】
【内心肩をすくめつつ、あくまでも友好的に対応しようとするバードランド】

でしょうな。……もっともなお言葉です。
彼らにはしかと言い聞かせましょう。……不躾な申し出でした。どうかお許しください、大尉殿

【優雅な立ち振る舞いで一礼するバードランド】
【一方ガニーは、自分に話しかけてきた相手方3人を見て、少しだけ緊張を和らげる】
【危険な人間達であることに違いは無いが……少なくとも、救いようのない悪人には見えない】
【――だが】

「……中尉は、いっつもこんな感じですよ」

【ハーパライネン中尉が放った言葉に、少しだけむっとした表情を見せるガニー】
【バードランドのトボけ具合は、自身が一番よく知っていた】
【だが……いや、だからこそか、他人にそれを指摘されると、どことなく複雑な気分になる】
【もっとも、当のバードランドはと言えば――】

ほう、それはそれは……申し訳ない限りです。無理に訪ねてきた上に、御馳走までして頂けるとは……
……そうですね。私もガニーも、慣れない船旅で少し冷えましたし……
お言葉に甘えさせていただいても?

【食事をしていかないか、と持ちかけられ、すっかり乗り気のバードランド】
【このまま基地に戻って報告しても、待っているのは上官の溜息だけだ。なら、ここでタダ飯を厄介になるのも悪くない】

「……はぁ……」

ワインは何がありますかね? カール・マイスターが好きだが、アレはザワークラウトには今一つ……
ああそうだ、よろしければシャワーも……ほら、すっかり濡れてしまいましたし……なぁ、ガニー?

「一緒には入りませんよ」

…………

【トボけた口調、表情とは裏腹に、バードランドの眼光は鋭い】
【任務はもはや終わったようなものだったが、もしこれから彼らの本拠に招かれるのなら話は別だ】
【適当に食事や音楽、そして少年兵を愉しみつつ、煩い上官を黙らせる手土産も手に入るかもしれない】
【それに、いざとなったら適当にズラかれば良いのだ】
537 :ハンス・バイエル ◆sHFOqrvn3g [saga]:2014/04/07(月) 21:25:10.00 ID:U3wBX0EBo
「いい、それが中尉の仕事なのだろう。
 それにこんな所にヨット一つで交渉に来るなんぞ、至って気が重かったことだろう。其の位で咎めんよ。」

【気品を感じさせる立ち振る舞いで一礼に、悪い気はしなかった。】
【それが仕事上の形式的な物だろうが、例え偽りだろうが、優雅なそれは見ていて不快な物を誘う物では無かった。】

【ハーパライネンの言葉は、少年の琴線に触れたかのよう、彼の表情が少しだけ不機嫌そうに変化する。】
【彼女は其れに対して、一瞬だけ面食らったような表情を浮かべた後、短く息を吐いて、小さく笑いを浮かべて帽子の端を抑えた。】

「失敬失敬、僕が口出しする様な事では無かったみたいだね。許してくれ。よく慕っているんだね。
 バードランド中尉殿の気持ちも分からないではないかな。小さきことは美しきかな、まっ、僕は女の子の方が好きだけど。」

【少年の主人に対する辛辣な態度とは裏腹に。少年は彼の事を、とてもよく慕っている様だ。】
【自分が口を出せるような間柄では無い、そう悟ったハーパライネンは、そう謝罪の言葉を口にした。】
【慕われるとは、無条件に嬉しい物で、そして羨ましい物だ。言外にハーパライネンはそう言った。最後の一言は蛇足だが。】

【さて、ハンス・バイエルの申し出に、彼は了承の意を示した。】
【恍けた彼の姿、その眼光は射抜くように鋭かった。それを見て取ったハンス・バイエルの表情は、さして変わる物も無かった。】
【彼がどれだけ警戒しようが、此れからやる事は決まっている。客人を持て成す、たったこれだけの事。】
【他には精々、自らの所有物の"移動要塞"を自慢してやる程度。難しい事など何もないのだから。】
【例え、彼がその力を振るい。この首を跳ねようと暴れ出したとしても。】

「勿論、酒もシャワーも好きにするといい。ワインは俺は詳しくないんでね、ハーパライネン。」

「えー、僕も酔えれば良いからあんまりこだわりは無いんだけどな……。
 まぁ、ドイツワインに限らずとも、イタリア、ポルトガルから中国まで。好きな物に
 飲食物に国による貴賎は無いからね。僕は大尉と違って心が広いんだ。」

「そう言えばお前、この前勝手に酒を持ち出してガキ共に飲ませたらしいな。」

「……な、何の事かな?」

【白い眼を向けられたハーパライネンが、目を逸らす。】
【額に指を当てて、享楽主義の過ぎる部下に、大きく溜め息を吐いて、ハンス・バイエルは彼へと視線を戻す。】


「それでは、そちらのヨットはこちらで曳航させて貰う。宜しいかな?」

【了承を貰えば。彼等は高速艇を利用し。彼等の本拠地、"アルプス海上移動要塞"へと足を踏み入れる事になる。】

/すいません!早速遅れてしまいました!申し訳ない!
538 :ハンス・バイエル ◆sHFOqrvn3g [saga]:2014/04/07(月) 21:25:59.36 ID:U3wBX0EBo
/>>537>>536宛です!重ね重ね申し訳ない!
539 :バードランド&ガニー ◆u.1F.g0z82 [sage saga]:2014/04/07(月) 22:00:53.98 ID:V+H+NT3qo
>>537 
【曳航、という事は――『もてなし』は、この高速艇ではない場所――】
【つまり、彼らの本拠地で行われるという事。実に順調な展開だ】
【もっとも、バードランドにとっては、単に『お招きにあずかる』というイベント自体が楽しみなようだが……】

ええ、お願い致します、大尉殿。
私達も、何か手土産の1つでもあれば良かったのですがね……

「……あれ? でも、女の人……あれっ?」

【一方ガニーは、女性士官の発した『女の子が好き』発言によって、少々の混乱を覚えていた】

有難いことだ。……何から何まで世話になっているようで、申し訳ない
ザワークラウトには辛めのが合いますからね、やはりフランス物、ラトゥール辺りが特に……
ああそうだ、少年隊(ユーゲント)の諸君にも、出来ればお目にかかりたいものだ……

「…………」

【バードランドとハーパライネン中尉を交互に見つめ、『ああ…』と何かを納得するガニー】
【世の中、いろんな人がいる。そういうことにしておいた】

……それでは、お招きにあずかると致しましょう。
ガニー、私の杖を頼む

「……はい、中尉」

【周囲の霧が、かすかに震え……次の瞬間には、ガニーの手元に、鷲頭の彫刻が施された一本のステッキが握られていた】
【差し出されたステッキを、微笑みながら受け取るバードランド】
【相手の本拠に進入する……念には念を入れ、『備え』が必要だ】
【最も、拳銃や格闘が通用するような相手ではない。さらには、それに関する自分の技術も心許ない】
【――バードランドが最も信頼し、最も愛用する『武器』は……やはり、これを置いて他にはない】
540 :バードランド&ガニー ◆u.1F.g0z82 [sage saga]:2014/04/07(月) 22:01:05.48 ID:V+H+NT3qo
>>537 
【曳航、という事は――『もてなし』は、この高速艇ではない場所――】
【つまり、彼らの本拠地で行われるという事。実に順調な展開だ】
【もっとも、バードランドにとっては、単に『お招きにあずかる』というイベント自体が楽しみなようだが……】

ええ、お願い致します、大尉殿。
私達も、何か手土産の1つでもあれば良かったのですがね……

「……あれ? でも、女の人……あれっ?」

【一方ガニーは、女性士官の発した『女の子が好き』発言によって、少々の混乱を覚えていた】

有難いことだ。……何から何まで世話になっているようで、申し訳ない
ザワークラウトには辛めのが合いますからね、やはりフランス物、ラトゥール辺りが特に……
ああそうだ、少年隊(ユーゲント)の諸君にも、出来ればお目にかかりたいものだ……

「…………」

【バードランドとハーパライネン中尉を交互に見つめ、『ああ…』と何かを納得するガニー】
【世の中、いろんな人がいる。そういうことにしておいた】

……それでは、お招きにあずかると致しましょう。
ガニー、私の杖を頼む

「……はい、中尉」

【周囲の霧が、かすかに震え……次の瞬間には、ガニーの手元に、鷲頭の彫刻が施された一本のステッキが握られていた】
【差し出されたステッキを、微笑みながら受け取るバードランド】
【相手の本拠に進入する……念には念を入れ、『備え』が必要だ】
【最も、拳銃や格闘が通用するような相手ではない。さらには、それに関する自分の技術も心許ない】
【――バードランドが最も信頼し、最も愛用する『武器』は……やはり、これを置いて他にはない】
541 :ハンス・バイエル ◆sHFOqrvn3g [saga]:2014/04/07(月) 22:41:36.62 ID:U3wBX0EBo
>>540
【ヨットが鎖によって結ばれれば、いよいよ彼等を乗せた高速艇は移動要塞へと向かう。】
【周囲を包む霧。それに対して僅かな違和感をハンス・バイエルは抱くが、その元は既に分かり切っている。】
【彼等二人の姿を僅か間納めて、ハンス・バイエルは移動要塞を見上げた。】

【アルプス海上移動要塞、外部から見れば巨大な三連装の主砲が並ぶのを確認できるのみであり、それ以外は巨壁に阻まれている。】
【高速艇が巨大な鋼鉄の扉へと進むと、音を立ててそれが開き、高速艇は軍港の役目を持つ施設へと入港する。】

「さて、到着だ。味の無い場所で悪かったな。何分軍事施設でな、遊びを入れる余裕も無かった。
 足下に気を付けろ、特にガニー少年はな。」

【下船し、彼等が素直に付いて、多種多様な軍事施設が立ち並ぶ其処を抜けて行けば、住居の並ぶ居住区域へと出る。】
【所狭しと住居が立ち並ぶ中、その中央に噴水が置かれた石造りの簡単な広場があった。】
【そしてその周り。少年隊(ユーゲント)程の年齢にも至らない、非常に幼い少年少女達が、各々の時間を過ごしていた。】

「……少年隊では無いがね。未来のユーゲント諸君だ。手を出して貰っちゃ困るぞ。」

「エーリカちゃーん!今度食事でも行こうよー!」

【ハンス・バイエルが、彼等二人にそう言って、脇を通り過ぎて行こうと歩を進める。】
【その中に、『逆鉤十字』の軍装を身に纏い、曹長の階級章を携えた女性が、此方へ向けて頭を下げる。】
【ハーパライネンがその女性に対して大きく手を振ってそう叫んでいたのを拳骨で黙らせて、その場を後にする。】
【軽く手を振って、また暫く、歩き続けた。】



「さて、歩かせてしまったな。此処が君達の持て成す場だ。ホテルみたいな物だと思ってくれればいい。
 分からないことがあれば、中にいる使用人に聞いてくれ。ラインハルト、食事とシャワーの用意をしろと伝えろ。」


【一つの建物に辿り着く。本来Aurigaや、その他の協力者を接待する為に設けられた施設だ。】
【豪奢な装飾が施されたそれを開くと、彼等を内部に招き入れる。】

【――――――――さて。これより先、彼等は何の問題も起こさずに、彼等を接待する事になるだろう。】
【帰り際にはカール・マイスターのワインを土産として手渡して、更にヨットの停泊する軍港までの道案内までも行って。】
【何事も無く。敵の本拠地に踏み入ったにしては余りにも奇妙なまでに何事も無く、帰路に就く事になるだろう。】
542 :黄泉路 狭霧 ◆awHRzQ0C/g [sage]:2014/04/07(月) 22:55:46.37 ID:deK+TZiAO
【とある酒場】

【黒いスーツ……喪服姿の男が端末越しに誰かと会話をしている】


「では天孫君臨は続行と?」

そうだ、歩みを止めるつもりはない、だがこれまで通りでも居られない
なんにせよ『アレ』は必要な計画だ

「わかりました、担当部署には報告しておきます……ご無理はなさらぬよう」

さて、どうだろうな


【接続を切るとワインを一気に飲み干す】
【体制が傾き、中身の無い右袖が肩からずり落ちた】

/ソロール
543 :バードランド&ガニー ◆u.1F.g0z82 [sage saga]:2014/04/07(月) 23:08:37.99 ID:V+H+NT3qo
>>541 /すみません、時間的に今日はこれが最後になりそうです 今日もありがとうございました

【近づけば近づくほどに、その要塞の威容が明らかとなる】
【3つの主砲が突き出ている以外は、ほとんどを巨壁と鉄壁に囲まれた、漆黒の巨大要塞】
【黒き山脈。そう形容するほかない、壮大な本拠地だった】

ふむ……何、飾る必要のない場所まで飾ることはありません。
過剰装飾は成金の趣味だ。おおよそ、文化的とは言えませんよ。
……ほらガニー、手を

「…………」

【先に降りたバードランドから差しのべられた手を握らず、ピョンと跳んで軍港へ降り立つガニー】
【その様子を、少し寂しげに眺めるバードランド】
【大尉らに続いてしばらく歩くと、幼児たちが遊びまわる居住区に出る】

……ぉぉ……

【少年たちとすれ違うたびに、立ち止まって彼らを熱く見つめだすバードランド】
【その度に背後を叩き、早く歩けと急かすガニー】

……文化的だ……殺人的に文化的……どこもかしこもクリックリ……
――何ですって? 手を出――あのねぇ、大尉殿。私をそこいらの見境のない犯罪者と……
うなじ……一緒にしないで貰いたいですな。……くせっ毛……
いいですか、古代ギリシャの時代から……半ズボン……大人と少年の結びつきとは、肉体よりもむしろ精神……
……ふくらはぎ……つまりですな、私としては、こう、オルガンを弾いてあげたりとか、読書とか散歩……
うぉ、ノースリーブって、君……!

「すみません、すみません……」

【ぶつぶつと自論を展開するバードランドの傍らで、ハンス大尉達や周囲の子供たちに平謝りするガニー】
【時々子供達から手をふられては、ぎこちなく、しかしどこか嬉しそうに手を振り返す】

【やがて案内されたのは、豪奢な造りの来賓室】
【調度品を色々と眺めまわしながら、部屋を出ていこうとするラインハルト少尉に告げる】

……ああ、良ければさっきの子供達も呼んで……

「……中尉」

……いや、何……君もそちらの方が楽しいだろう、と……本当だぞ?

【どこか情けない表情になりつつも、部屋を見回す視線には油断が無い】
【手土産代わりの情報ならば、わざわざ施設内を歩き回らずとも、適当に会話していれば拾えるだろう】
【――まずは、素直にもてなされるとしよう。それが、当座の方針だった】
544 :ハンス・バイエル ◆sHFOqrvn3g [saga]:2014/04/07(月) 23:20:42.78 ID:U3wBX0EBo
>>543
/ではまた先にお返事だけ……本日も一旦お疲れ様でした!
545 :ハンス・バイエル ◆sHFOqrvn3g [saga]:2014/04/08(火) 20:28:22.29 ID:mtxgCQ1wo
>>543
【バードランド中尉の要望。それに立ち止まる事無く、聞いているかも分からないまま、ラインハルトは無愛想に立ち去って行った。】
【それにハンス・バイエルは、頭を掻いて、申し訳無いと言外に表して。】

「……いや、すまんな。アイツは冗談が苦手なんだ。」

【少し呆れ気味にそう言った。】


「それでは、先にシャワーを済ませて来ると良い。濡れたままでは風邪を引く。
 着替えはいるかな?簡単な物ならば用意出来るだろう。シャワールームなんかの場所は適当に聞いてくれ。
 正直に言って俺も余り把握し切れてないんだ。」

【ハンス・バイエルが忙しなく動き回る黒服の使用人の一人を呼び止める。】
【彼はハンス・バイエルの言葉に了承し、その歩みを止めると、彼ら二人へと深く一礼した。】

「それでは、また後ほど。」

【そう言ってハンス・バイエルが彼等に背中を向けると、退屈そうに欠伸をしていたハーパライネンがその後に続く。】
【日本人の黒服の使用人が、彼等を案内する。その通りに歩んでいけば、大浴場へと辿り着く筈だ。】
【着替えを要請すればその通り持ってくるだろう。ある程度の要望ならば、出来る限り叶えてくれる。】

【そしてそれを終えた後。大浴場から足を踏み出すと、同じ日本人の使用人が其処に立っている筈だ。】
【柔らかな笑みを浮かべ、食堂へと案内する。一歩、一歩と其方へと近付いていく度に、騒がしい声が近づいてくる。】
【そして使用人が扉を開けた時、その声と、漂う香りは最大限にまで達する事だろう。】

「……やあ。食事の準備は出来て……違う、俺はお前の椅子じゃない!」

【巨大な一つのテーブルの上には、十を優に超える人数分の食事が用意されていた。】
【シュニッツェル、アイスバイン、ビーフステーキ等々、勿論、自慢のザワークラウトだって用意されている。】
【そしてそれを囲むのは、先程居住区域にて遊び回っていた少年少女達と、その保育係の女性だった。】
【ハンス・バイエルの膝の上には少年が乗り、他の少年が肩なんかに体重を掛けて引っ張り出したり。】
【それを先程"エーリカ"とハーパライネンに呼ばれていた女性が諌めようとし、そのハーパライネンは一緒になって走り回り。】
【そして彼等を連れてきたラインハルトは、静かにハンス・バイエルの傍に佇んでいた・】


「……すまない。ラインハルトは、冗談が苦手でな。」
546 :バードランド&ガニー ◆u.1F.g0z82 [sage]:2014/04/08(火) 22:02:22.10 ID:z33icMPAo
>>545
【海上要塞の大浴場】
【エルガーの『愛の挨拶』を口ずさみながら、身体を丁寧にタオルでこするバードランド】
【その背中には、古びた切り傷や痣が浮かんでいる】

ガァ〜〜〜ニィ〜〜〜〜?

「だからっ、いいですって僕は!」

【『自分には必要無い』と言って、大浴場の外で待機しているガニー】
【そんな彼に向かって、バードランドは呑気に呼びかけていた】

いやなぁ、君はそう言うけどな、私には君が必要なんだよ。
ほぅらガ〜ニィ〜、シャンプーハットもアヒルもあるぞ? な、背中流したり流されたり、ほら……

「いいですってば!」

【シャワーを浴びたい云々は、あくまでこの要塞に入り込むための方便……ガニーはそう考えていた】
【しかし、バードランドのあの様子からして、どうも単に2人で裸の付き合いをしたかっただけとしか思えない】
【――第一、本来は霧状思念体である自分には、入浴やシャワーなど必要ない。むしろ、全身が水の粒で出来ているようなものなのだ】

「…………」

【誰かに見られないよう注意しながら、自分の身体を『ミスト』へと変化させていくガニー】
【やがて、ガニーの身体は消え失せ、辺りには薄い“もや”が立ち込み始める】
【“もや”は廊下を通じて別の部屋、別の階へと広がっていき、ガニーの思念に建物の構造をインプットしていく】

……ふむ、薬莢でも浮かんでいるかと思ったが……中々どうして、マトモじゃあないか。
君、シャツとズボンと……ああ、あとナイトガウンを。

【近くにいた黒服に、少しも遠慮せず申し付けるバードランド】
【彼の風呂上がりに合わせ、『ミスト』と化して棟内を駆け巡っていたガニーも、元の少年の姿に戻る。もちろん、黒服の目を盗んでだ】
【そして2人は、大尉達の待っている来賓室へと帰ってゆき――】

……んんん…………
「……すみません、ありがとうございます」

【満面の笑みで少年たちに熱く妖しい視線を送りながら、料理とワインを嗜むバードランド】
【大尉の言葉が耳に入っていない彼に代わって、雲柄のパジャマを来たガニーが返答する】
【――ガニーの衣服は、基本的には衣服ではない。体表を形作る『ミスト』を変形させたもので、どんなデザインにも変えられる】
【来賓室に来る道すがら、バードランドの命(というか懇願)によって、しぶしぶ纏うことになったデザインだった】
547 :ハンス・バイエル ◆sHFOqrvn3g [saga]:2014/04/08(火) 23:02:58.09 ID:mtxgCQ1wo
>>546

【全員を椅子の上に座らせて、漸くハンスも食事にありついた。】
【ステーキの切れ端を口に運んで頬張りながら、食事中の少年少女達へと視線をやった。】

「こいつらはな。Aurigaの作戦によって親を失った連中が殆どだ。勿論それは俺達の戦闘行為による物も含まれる。」

【食事を続け乍ら、何の気無しにハンス・バイエルは語り出した。】
【保育係の女性が隣の少女の口を拭うのを眺めながらワインを嗜んで。】

「ならば何故、俺達がこいつらを保護したかと言えば、何の事は無い。俺達に子供を無感情に殺戮するほどの覚悟が備わっていないからだ。」
 可笑しな話だろう。これからも多くを殺し続けると言うのに、前線の奴等はこうやって子供を拾ってくる。
 ……歳を取っちまったんだろうなぁ。ついついそうしちまうんだろうな。」

【それは愚痴にも似ていた。】
【本来ならば、彼等は虐殺の手練れで在る筈だったし、確かに七十年前までは血も涙も無く、何の別も無く殺す事が出来た。】
【余りにも長い歳月の中で。変わらずあろうとし続けても、どうしても角が取れてしまうと。】
【――――既に彼の命によって英国には新型弾頭が撃ち込まれた。現在はその機能を停止し、完全に無害化している物の。】
【一度に何万の命が奪える人間の、何十万の命を奪う人間には相応しくない。】
【或いは誰かがそれを見れば、怒りすら抱いても可笑しくは無い様な。そんな物だった。】

【食事の最中。ラインハルトは彼等を……否。正確には『ガニー』唯一人を睨み付けていた。】
【確証がある訳では無かった。只ラインハルト特有の"勘"が告げていた。あの少年が人の外であると警鐘を鳴らしていた。】
【彼の正体は、人を捕食する東洋の"鬼"だ。故に人と、それ以外の物を見分ける力は異常なまでに高い。】
【故に危険視する彼を、片手を挙げて、制止した。】

「止めろ、ラインハルト。飯が不味くなる。」

「……申し訳ありません。」

【その時、その来賓室の扉を開く者がいた。】
【四肢全てを義体へと置き換えた全義肢の東洋人の少年は、一礼してからハンス・バイエルへと歩み寄った。】

「どうした、大工原?」

「お食事中申し訳ありません!Aurigaの視察団が此方へと到着したようです!」

「随分と急だな。そんな連絡は受けていないが……まぁ、大方俺の失墜を狙うガキ共が差し向けたんだろうな。
 ……そんな無駄な事をせずとも、こっちから勝手に切り離すというのに。」

【深く溜め息をついて、ボソリと最後に呟いて、ハンス・バイエルは食器を置いて立ち上がる。】

「済まない、急用が入った様だ。食事は続けて貰っても構わない。
 行くぞ、ラインハルト、ハーパライネン。大工原、御前も来い。後は任せたぞ、エーリカ。」

「え、僕も?」

「当たり前だ、曲がりなりにも副隊長だぞ、御前は。」

【申し訳ないと詫びを入れて、未だ食事を続けるハーパライネンを立つように促すと、来賓室の扉へと歩み出した。】
【後は、彼女とそれを慕う子供達が彼等を案内してくれるだろう。ワインを土産に私、停泊するヨットへと道案内し。】
【何事も無く。帰路に就く事が出来る筈だ。】

「バードランド中尉。大したもてなしも出来ずに申し訳無い。上官殿達へよろしくと伝えておいてくれ。


 ――――――――"手を出して貰っては"困るぞ。では、Sieg Heil!」


【そうして勝利万歳の声を残して、彼等は去って行った。】

/こんな感じで、〆でどうでしょうか?
548 :バードランド&ガニー ◆u.1F.g0z82 [sage]:2014/04/08(火) 23:38:38.45 ID:z33icMPAo
>>547 /ではこちらも、ここで一旦〆で……ありがとうございました。長々と付き合わせてしまってすみません

【ワイングラスをくゆらせながら、ハンス大尉の愚痴にも似た語りを聞く】
【かつて西洋中に鉄風雷火をばら撒いた、冷徹無比の褐色戦団】
【――その現代の長が紡ぐ言葉にしては、あまりにも人間的な情感に溢れていた】

――面倒ですよ、戦争は。
殺し尽くして壊し尽くすか、さもなくば端(はな)から襲わぬか。
2つに1つ、それしかない。それ以外では、とうてい続けられない……

【ラインハルト少尉からの鋭い視線を感じ、気まずそうに口を曲げるガニー】
【ふと見れば、周囲で遊ぶ少年少女達の中央に座る、エーリカと呼ばれた女性と目が合う】
【にこやかに笑いかける女性に、少しだけ照れながら笑い返すガニー】
【その様子を見て、バードランドはかすかに笑みを浮かべる】

……ま、私は面倒は嫌いですからな。
戦争などと言う非文化の極致、私は到底やる気が起きない。
愛する者との、静かな暮らし……それ以外に求めるものなどありませんよ
……そう……

【口の端を歪ませ、ギラリと輝く視線を向ける】

……鉄の嵐が吹こうとも、業火が街を焼こうとも。
……誰にも決してさせはしません。……私達の平穏を脅かすことだけは――

【言い終えるや否や、ハンス大尉に伝令が入る】
【義肢の少年をどこか遠い目で見据えつつ、部屋を去ろうとする大尉達に言葉をかける】

……こちらこそ。何もかもお世話になりっぱなしでしたな。
……だが、だがね。大尉、貴方はどうも私を誤解――

【来賓室を出ていく大尉達。後に残された子供達が、ガニーの側にも集まり始める】

「ああほら、駄目だって、ナプキンを――あ、こら! ダメだよ、そのヴルストはこの子の――」

……ガニー

「え?」

……いいや。……さ、続けるとしよう

【Junge Heil……大尉の去り際の一言に、小さな声でそう返す】
【――施設内の『観光』には、人が出払った今がうってつけだ】
【――だが、もう少しは……愛すべきパートナーと、その新しい友達を見守りながら……故郷の味を楽しむとしよう】
549 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(茨城県) [sage]:2014/04/08(火) 23:40:31.42 ID:z33icMPAo
>>547
/>>548、一旦〆じゃ語弊があるべ……
/ここで完全に〆ます。絡んでくれてありがとうございました
550 :清橋 風智 ◆HYSWExFg7U [sage]:2014/04/12(土) 23:28:04.21 ID:oqUIQsh0o
【夜の裏通り】

【チカチカと点滅する古い街灯がどこか不気味さを醸し出す】

【そこを一人で歩く、異形の者】

我々は為すのだ…

【鎧武者の様な、魔術師の様な、不気味な姿をしたその物は、何処にも見えぬ口からぽつりと漏らした】
【その隙間からのぞく眼光は、怜悧に爪をとぐ猛獣の冷たさと、悲哀を背負った人間の情との二つが混じり合っているようであった】

フフフ…この世界は…我々の手で塗り替えさせてもらおう…

【彼が地面に手を触れる。その近くの地面が波打つように変化し、一瞬、鈍い光を放った】
【その瞬間、そこには先程まで存在しなかった者が現れた】

「お久しゅう御座います、清橋様」

【蜥蜴の様にぎらついた瞳に、ザラザラした鱗の肌】
【よく通る女性の様な声に、それに似合わぬ燕尾服。】

久しいな、バラナス
…共に、ついて来てくれるか

「もちろんですとも、清橋様…」

【バラナスと呼ばれた燕尾服の奇人は、鉄仮面の男の前に僅かに頭を垂れた】
551 :蒼乃空 ◆jnVXyq7weY [sage saga]:2014/04/12(土) 23:57:20.84 ID:aSlg0miio
>>550
【その裏通りへ突如舞い降りる一人の少女】
【その姿は正しく天使と呼ぶに相応しい純白の翼を背に】

この世界は、正しく作り変えるんです
だから、塗り替えさせません……そんな無駄なことさせられません

【ただそれだけ告げると少女は地に降り立つ】
【二人の異形を相手に一切の恐怖はなく】
【また一切の躊躇もなく】

なので、今宵は引いてください
いえ、寧ろこの世界へ干渉しないでください

【そして胸に下げたロザリオを握り締めると】

それでも引かないというのであれば
排除します、異形の者よ

【淡々と宣告した】
552 :清橋 風智+α ◆HYSWExFg7U [sage]:2014/04/13(日) 08:35:58.71 ID:WmUXjGtao
>>551
/寝落ちしておりました、失礼

む…

「何奴じゃ!」

【天使。かつて彼らと相対した者達】
【透き通るような白が、憎い。憎すぎる…】

「清橋様…」

【不安がちな声。かつて自身らを苦しめた相手とは違うが、その姿には、敵意と嫌悪感を感じざるを得ない】

バラナス、お前は行け。お前には為すべき事があろう…
我々がどれほどの屈辱に苦しめられてきたか…あのような小娘には、理解出来まいて

【低く呟く。地に降りた“天使”を見据えながら】

「承知致しました…不肖のこの私めをお許しくださいませ」

【燕尾服の奇人は一礼すると、溶けるようにさっぱりとその場から消えてなくなった】


フフフフフ…

さて、小娘よ
貴様の事は知らぬが、貴様のその姿…私にとっては非常に目障りだ…

排除させてもらおう…

【また波打つように変化する地面。そこから禍々しい形状の武器が出現した】

《穿楼戟》…ハァッ!!!

【武器を手に取り、大きく振り回す】
【両端に付けられた三日月状の刃から、衝撃波が飛び出した】
【狙うは、眼前の少女】
553 :蒼乃空 ◆jnVXyq7weY [sage saga]:2014/04/13(日) 20:12:30.90 ID:Vz3lXdIyo
>>552
まあ、説得は無理……かぁ

【ボソリと呟いて舞い散る羽を剣に変化させる】
【そして迫る衝撃波に刃を沿わせ一刀に両断する】

両剣・・・近接は苦手だけど、なんとかなるかな

【目の前の男にしっかと目を向ければ】

その程度で世界を書き換える・・・
無謀ですね、大人しく引き下がったほうが身のためかと

【剣を男に向け恐れることなく一歩を踏み出す】

仮に悪魔、悪鬼の類であれば私との戦闘は不利でしょうね
まあそちらの攻撃も私には致命打となりますけれど

【悠然と少女は言葉を紡ぐ】
【仮に以前の少女を見たことのある者がいたら】
【同一人物とはとても思えないほどに】

では、次は私から行きますよ!
―――天翼三連!

【少女は地を蹴って男に接近】
【そのまま神速の三連斬を放った】
554 :清橋 風智 ◆HYSWExFg7U [sage]:2014/04/13(日) 20:25:45.45 ID:WmUXjGtao
>>553

…なかなかの腕をお持ちの様だ

【早々にして厄介な敵に出会ってしまったものだ】
【本来の目的とは異なるが、今後邪魔になるのであれば今のうちに排除しておきたい】

例え無謀でも、為さねばならぬ!

それだけの物を、貴様は背負っていると言えるか?

【戟で攻撃を受け止める】
【金属がぶつかる鈍い音が響いた】
【鍔迫り合いの間に左手を握り締める】

答えて見せろ!天使ィ!!!

ハァッ!!!

【硬いモノ同士がこすれ合う様な不協和音が彼の左手から鳴る】
【その握りしめられた左の拳が開かれた瞬間、紫の波動が天使めがけ放たれた】
555 :蒼乃空 ◆jnVXyq7weY [sage saga]:2014/04/13(日) 21:47:26.82 ID:Vz3lXdIyo
>>554
そうですか、お世辞でもありがたく受け取っておきます

【冷たく言い放ち男の思考を読む】
【次の一手を、相手より速く思考を重ね優位に出るために】

背負っています、私は全ての人たちの平等のために
平和の為に、優しい世界を創るために

【ジリジリと続くつばぜり合い】
【それを先に絶ったのは男の一撃】

私は世界を壊し、そして創り直し、平等な世界を創り上げる
そしてその罪を全て背負う覚悟が出来ています

【その一撃を地を滑るように横へと回避して少女は問い返す】
【逆に、貴方には巨大な罪を背負っていく覚悟はありますか?とだけ】
556 :清橋 風智 ◆HYSWExFg7U [sage]:2014/04/13(日) 22:21:35.14 ID:WmUXjGtao
>>555

罪、か

そんなもの、今まで数え切れぬほど背負ってきたのだ

【左手から黒い衝撃波を打ち出す】
【わずかに離れた場所に居る天使を狙い、執拗に】

それは例え何があろうとッ!永劫に、永久に、変わりはしない!
今更気にしていられるものかッ!!!

【彼は何も無い空間に手をかざす。その空間の一部が切り取られ、ぽっかりと穴が開く】
【そこから数え切れぬほどの黒い火球が飛び出した】
【狙いはもちろん―彼女だ】


………私からも問いたい


……貴様の為さんとする世界、平等な世界、ヤサシイ世界とは、いったいどんなものだ?
…教えてみよ

【武器を構え直し、彼女に問う】
【私の知り得ない平和とやらに、何故か興味を惹かれたのだ】
557 :蒼乃空 ◆jnVXyq7weY [sage saga]:2014/04/13(日) 23:14:29.68 ID:Vz3lXdIyo
>>556
そうですか

【男が執拗に放つ衝撃波】
【少女はそれを身を翻して躱し】
【その手に携える剣でいなし】
【だが反撃は出来ずにいる】

生成、フリューゲルシルト

【空いている左手に羽で盾を作り出せば】
【無数の黒炎をその盾で受ける】
【爆煙が巻き起こり、土煙で少女の姿が隠れる】

……私が望む世界、それは

【だがその向こうから声がする】
【男の問いに答えるため少女は口を開く】

争いがない、貧富の格差のない
皆平等で笑って過ごせる世界、望むのはそれだけ

【先程と変わらない回答、だが今回はそれに続きがあった】

だから一度この世界を壊す、壊して作り直す
富の一極集中がないように、欲にまみれ争いが起きないように
それが私の考える優しい世界、誰しもが平等で争いが起こらない世界
それが私の管理する―――理想郷(ディストピア)

【少女が望む世界は理想郷(ユートピア)】
【その行き着く先は管理世界(ディストピア)】
【知っていて尚少女は願った、創り上げようとしている】
【それが喩え歪な平和だとしても】
558 :清橋 風智 ◆HYSWExFg7U [sage]:2014/04/16(水) 15:21:43.81 ID:oTWJB9duo
>>557

む…………

【止めを刺しきれなかった】
【やはり、我々がかつて抗った天使か】

それも、然り…

だが平和というものは所詮人が定めたものだ。不安定すぎる。曖昧すぎる。

競い争い他の誰かの上を行こうとすることは、醜いことでも何でもない。
強者が弱者から無理やり搾取することも、愚かで下劣な行為だとはいえない。

【戟を振り回して斬撃を飛ばす。黒い斬撃が天使に降りかかる】
【次は徹底的に潰す。確実に】

他人よりも強くあろうとする、それが人間、命の本質だ。卑屈に、卑怯になれたからこそ人は進んでこれた。
格差を無くすということは多様性を封じるということだ。多様性を封じ込めるとはすなわち歩みを止めることだ。

貴様の言う通りになれば人は家畜以下のあらゆる森羅万象に生ける者たちの中で最も愚かな生き物になってしまう!

それを一体!!!だれが望むのだッ!!!

【目にもとまらぬ速さで彼女の目の前に迫り、戟を振り被る】
【速度に乗せた一撃、かわすのはまず不可能のはずだ】

【しかし何故自分はこんなにも怒っているのだろうか?天使が憎いからか?】
【理由は分からないが、今は目の前の敵を討つことだけを考えねば】
559 :蒼乃空 ◆jnVXyq7weY [sage saga]:2014/04/16(水) 18:47:37.31 ID:624shew/o
>>558
ふぅ・・・

【今の攻勢を凌ぎきりほっと安堵の息をつく】

そうですね、でも平和を求めるのも人間の欲求だと思いますよ
不安定で曖昧なのはそれが完全な平和じゃないからです
だから完全なる平和を作り出して安定した世界を創るんです

【再び男が無数の斬撃を放つ】
【またも防戦を強いられるも紙一重でそれを凌ぎつつ】
【怒りとともに吐き出された言葉へ返答を返す】

なら、もう歩みを止めていいんじゃないですか?
もう人間は自分たちの世界すら壊しかねない
なら、せめてもの情けで生きながらえる方が幸福でしょう?

【そこへさらに男の追撃が入る】
【速度、威力ともに申し分の無い一撃】
【辛うじて縦で受け止めたが、それは破壊され深々と少女の体躯に突き刺さる】

ああっ・・・うぐっ・・・

【痛みに耐えつつその刃を掴みジリジリと押し返す】

誰も死にたいなんて思っていない
理不尽に消え去るのは・・・神だけで十分です

【掌に血が走るがそれすら構わないと言葉を紡いだ】
560 :清橋 風智 ◆HYSWExFg7U [sage]:2014/04/16(水) 20:02:59.35 ID:oTWJB9duo
>>559

【戟を持つ手にゆっくりと、じわじわと力を込める】

貴様は小鳥を鳥籠に閉じ込めておきたいだけだ。人間は、まだ知る必要がある。
この白紙の世界だけではなく、他の数多の世界へ羽ばたく可能性がある。

彼らは幼い。世界という子供部屋の意味を、一つも理解していない。
だから好き勝手に汚して、壊してしまうのは仕方がないことだ。

いずれ彼らがこの部屋を狭いと感じる時まで、見守らねばならない。先に立つ者としてな。
それが何百年後か、何千年後か。いつになるかは分からん。だが待てないというのなら、私が正して差し上げよう。

【一旦刃を引き離してから、石突を彼女の体に打ち付ける】
【重傷を負わせたといえ油断はならない。相手は天使だ。ここからが本番かもしれない】

人は完全には程遠い。だからこそ人は探求しつづけることができる。まだ見知らぬ世界という大海を。
貴様の言うように、もがくのをあきらめれば一時は楽になれる。だが、それはずっと続きはしない。そんな甘い事は許されない。

理不尽なように思えるが、それは自分がどれほど甘えてきたかに気付いていないだけだ。
欲しいなら自分の手でつかめ。他人が助けてくれるかなど、考えるだけ無駄だ。

甘えている内にまた流される。大きな、抗えぬ流れにな。たった一人の航海だ。
だからもがき続けなければならん。溺れないように、沈まないように。欠けているものを探す為に。

【再び戟を握り直し、大きくスイング。彼女の首を狙う】
561 :蒼乃空 ◆jnVXyq7weY [sage saga]:2014/04/16(水) 20:22:58.10 ID:624shew/o
>>560
くっ・・・うう、ああっ!

【徐々に押し戻される腕】
【手のひらには深く刃がくい込み鋭い痛みを訴え続ける】

そこは・・・人には、過ぎた世界です・・・
彼らは宇宙も、そして神秘さえ・・・最早我がものとしている

彼らはもう、子供ではない・・・子供と言える時は終わった
今この世界にいるのは・・・欲に塗れた薄汚い大人だけ・・・

だから、総てを破壊し尽くす前にこの世界へ留・・・げふっ

【石突を鳩尾へと打ち込まれ悶絶、その場に思わず崩れ落ち】
【気を失ってしまいそうなのを堪え男を見上げる】

もう、人・・・は、歩むのを、止めていい
もがかなくていい、足掻かなくていい、全てを投げ出していい

甘えてしまってもいい、私はそれを許す・・・
人は誰かに頼らなければ生きていけない
そしてそれができない弱者はいつも被害を受ける

だから、私が彼等を助け出す
溺れるのなら手を差し伸べ、沈むのならば救い出し
欠けているのならば私が埋める
偽界武装―――アルテミス・・・!

【男が大きく戟を振り上げる、だが刃が少女の首に到達する前に何かが邪魔をする】
【それは少女の手に握られた純白の弓】
【首と刃の間に添えられ切り落とされるのを防いでいた】
562 :壊 幻楼 ◆LUMFQ0Vuok [sage]:2014/04/16(水) 20:44:25.85 ID:D79TqmHO0
>>524

…。

【なんと惨い姿だろうか、こんな物まで生み出す能力の力にさえ疑問を感じていた】

…だが、受け入れよう。

【男の周りの闇は男を守ろうとナイフに攻撃を仕掛けるが、それは急に止まり】

…ッ!

【ナイフが男の体に刺さる。寧ろワザと刺されたと言った方が正しいだろう。】

…受け止めなければ…見れない景色がある。

…俺の姿は怖いか?

【ナイフは刺さったまま、血は流れたまま、男は少女を見下ろした。闇に染まったこの男を少女はどう捉えるのか】

…もう目は背けたくないんだ。見えない光を見るために。
563 :ハンス・バイエル ◆sHFOqrvn3g [saga]:2014/04/16(水) 21:12:03.66 ID:9TTwrrV4o
【海上要塞 アルプス内にて。】

【ハンス・バイエル中隊、その旗下の構成員達がズラリと目の前に並んでいた。】
【その前に立つ中隊長、ハンス・バイエル。そしてその後ろに並ぶ、士官達。】
【今や、その規模は数千人にも及ぶ。】

【始まりは崩壊したあの降伏からだっただろうか。いいや、もっともっと前からだったのかもしれない。】
【降伏を決定した師団から単独で中隊と、未だ戦いを望む者達を引き連れて、ハンス・バイエル達はベルリンへと向かった。】
【そこは地獄だった。それでもハンス・バイエル達は戦い続けた。】
【何人も何人も撃ち殺したけれど、其の何倍もの敵が迫り来る。それに押し負けたハンス・バイエルは、赤軍の手によって捕らえられた。】
【暴行は執拗の限りを極めた。折れてない場所など無いと錯覚するほどに拳を、脚を、銃床を叩き込まれた。】
【ボロボロになった彼に、拳銃弾を何発も撃ち込んで、彼等は次の標的を探し出した。】
【それでも彼は生きていた。千切れた十字章が目前にありながら、手を伸ばす事も出来ず。それでも彼は生きていた。】
【その後現在の副隊長、エッリ・テア・ハーパライネン中尉らによって彼は助け出された。】
【生き残った中隊の数は二十人にも満たなかった。皆、半死半生だった。】

【彼が完全に回復するには一年の歳月を要した。】
【南米へと逃げて、傷を療養した。その頃には既にハンス・バイエルは再起の計画を練っていた。】
【傷が完全に回復したころには、既に彼に賛同する人数は百人を超えていた。】
【そしてその頃、総統より直々に任を受けて、未だに活動を続けていた『古代遺産協会』の技術者達と合流した。】
【今まで漠然とだった景色が一気に拓いていくのが見えた。】

【あれから七十年だった。拓いた景色に辿り着くのに、何十年の時間を尽くした。】
【今はもう遠い昔と蔑まれるまでに時間を使った。けれど、あと一歩の所まで。その指をかけるところまで辿り着いたのだ。】
【既に計画は最終段階へと進んだ。そして『次の計画』が、現実味を帯びてきた。】

【数千人の"中隊"等とお笑いだ。何とも恰好がつかない。】
【それに我々はもう、只々息を潜めて怯える事をしなくていい、そろそろ。"誇りを取り戻すのが許される"段階にまで来ているのだ。】

【だから、宣言しよう。】


「俺達はこれより――――――――『逆鉤十字』第四帝國武装親衛隊第零SS装甲師団『Beginning』となる。
 我々は始まりだ。復讐のカタストロフィの始まりだ。砂上の勝利を突き崩そう。
 そして、真の『逆鉤十字』の日へ――――――――Sieg Heil(勝利万歳)!」



【――――――――『Beginning』を。】




/ソロール
564 :清橋 風智 ◆HYSWExFg7U [sage]:2014/04/16(水) 21:18:13.46 ID:oTWJB9duo
>>561

…グッ?!

【受け止められる刃。やはり侮ってはならない相手か】

…貴様もまた、幼すぎるか
自惚れたガキが…力を持つ割に幼稚だから困るのだ…!

人はまだ進化している最中だ。彼らが狡猾なのは、非力だからだ。矮小だからだ。我々の様な力を最初から持っていないからこそだ

貴様のやっているのは手助けではない。甘えさせているだけなのだ。それでは人は成長しない。
効率の良い方法も、道標も、人が自らの手で見つけるものだ。流れ流れて誰かに出会い、また別れて、朽ちる時は1人…
我々がたやすく手を差し伸べてはならない。助け船を出してはならない。人が、自らの手で掴み獲れるうちはな。

【僅かに距離を取る。相手は彼方を撃ち貫く弓。恐るべき仇敵】
【優位に立つために、間合いを詰め、先手を取らねばならない】

…それに、彼らには外の世界に旅立ってもらわねば困るのだ。

我々裏の者がこの世界に住むためにはな……!


フゥン…ハアァッ!!!

【空間歪曲を用いて彼女の背後へ移動、黒い波動を刃に纏った戟を振りかざす】
【まだ裏に染まらないこの世界には、長くは留まれない。早めにけりをつけねば…】
565 :蒼乃空 ◆jnVXyq7weY [sage saga]:2014/04/16(水) 21:54:08.23 ID:624shew/o
>>562
え、なぁに?わからないよそんなこと

【男の問いに少女はそう返した】

だってね、みんなそうするんだよ
わたしにひどいことしたあと、きまってやさしくするの
なんでかなぁ?なんでだろうねぇ?

【ナイフを一度深く男へ突き刺せば、その耳元で甘く囁く】

あのね?わたし、こわれてるんだって
だから、こわいものがねなくなっちゃったの
だってしんじゃうよりつらいことされたんだもん

【ナイフを引き抜き男をまるで労わる様に傷口を撫で上げ】
【手についた男の血をゆっくりと舐め上げる】

ぺろっ・・・んちゅ、じゅるる・・・っはぁ
いがいとおいしいね、でもえぬおーにはまけるかなぁ?

【そうは言いながらも手は止めない、ずっとその血を奪い続ける】

あのね、わたしはおじちゃんのことこわいとおもわないよ
だけどほかのこともなにもおもわない、てきになるならたべちゃうだけ
いったよね?わたしはこわれてるって、だからわたしは・・・
わたしはえぬおーのおねがいをきくの、みえないものはいつまでもみえないからね

【少女は語る、自分は壊れていると。其れ故何も思わないと】
566 :壊 幻楼 ◆LUMFQ0Vuok :2014/04/16(水) 22:04:27.69 ID:D79TqmHO0
>>565

…壊れているか。

【見えない目で少女を見つめた。光など等に忘れたというのに。】

…俺も壊れていた。アウリガの操り人形として…沢山人を殺めた。

【元アウリガの男は隣町の人口2/3.そしてこの街でも多くの命を奪った。昔はただ[ピーーー]為の殺戮者だった】

…だが、分かったんだ。壊れた物は治せると。俺は治すために今も足掻いている。

…俺に何も見えないならば…見える様に足掻く。

【男を救ったとある人物。あれは目に見えなくても確かにそれは光だった】

…光を忘れた俺に光を見せてくれた友に応えるために…。

…俺は足掻く。

【男は闇を少女に飛ばし、遠くに吹き飛ばそうとした。】
567 :蒼乃空 ◆jnVXyq7weY [sage saga]:2014/04/16(水) 22:14:34.14 ID:624shew/o
>>564
幼くていいよ、私は理想の為に戦って、理想の為に死ぬから

そう、それじゃあその力を持たない人は見殺しでいいの?
出来ないから?力がないから?そんなので片付けられるほど私は冷たくない

でもね・・・もう十分すぎるんだ
豊かに暮らしていくためには今以上のものは何も要らないはず
寧ろ今ありすぎるものを減らしても構わないくらいなんだから

【男が距離を取った瞬間少女は自分に向けて弓を引く】
【使えられているのは明るく黄緑に輝く閃光の矢】

それに、貴方達みたいな外敵に世界を取られても困るし・・・ね?

【その言葉に合わせ少女は矢を放つ】
【だが矢は少女の体を貫き血飛沫を舞わせるのではなく】
【受けた傷をみるみる内に治癒していく】

そういうわけだからさ、負けるわけにもいかないんだ

【目の前にいた男が消え失せる】
【だが次の行動は経験上で分かっていた】
【だから、少女は空中へと舞い上がる】
568 :壊 幻楼 ◆LUMFQ0Vuok :2014/04/17(木) 17:58:00.37 ID:nKn+aOGx0

…ここか。

【某所。夕日が霞むその時間には溶け込めない漆黒色の男。銀色に光る細いサングラスの下には二度と光を得られない真っ白の目が隠されている】

【肩にはいつかに見せた巨大な龍が手のひらサイズになり乗っかっている】

…ここに来られたしのみか。

【手紙を影を通して読みこの場所に来た。手紙の差出人はこの前戦ったウル・A・センリツという男】

…。

【少し建物の前で固まりながらドアを開ける】

【そこで待っていたのは男の未来を大きく変える何かだった】
569 :蒼乃空 ◆jnVXyq7weY [sage saga]:2014/04/17(木) 19:25:49.14 ID:siPQnpjao
>>566
【闇が少女を吹き飛ばし、少女は名残惜しそうに男の傷口を見る】

あ〜あ・・・もっとちがほしかったのに・・・

【男の過去になど興味はない、自分の興味は血液だけと言いたそうに少女は言う】

こわれたものをなおす?そのためにあがく?
そう、それじゃあおじちゃんはそんなにくろうしてなかったんだね

【男の言葉、それに少女はこう返す】

わたしはね、わたしのいしでえぬおーのおねがいをきいてるの
わたしがこわれたのはみんなのせい、だけどえぬおーはちがった

えぬおーはわたしにやさしくしてくれた、いばしょをつくってくれた
えぬおーのなかまたちもみんなみ〜んなやさしくしてくれた

【年相応の無邪気な笑顔】
【恐らくそれは他人になど殆ど見せなかったであろう表情】

けどね、みんなをくるしめる、ころすやつがいるの
やさしくていいひとばっかりなのに、しんじゃえっておもうひとがいるの

だからわたしはみんなのためにたたかうの
わたしはこわれてる、けれどもこわれてない
だってちゃ〜んとじぶんのいしがあるんだもん

【そしてその笑顔は再び狂気に堕ちる】

もともとこわれてた、でもなおしてくれたのはえぬおー
だからえぬおーのおねがいをわたしはきく
えぬおーのじゃまを、わたしのじゃまをするやつはゆるさない

だからさぁ、あがかないでめのまえからきえてよ?
じゃないと・・・ほんとにたべちゃうよ?

【男は光を取り戻した、少女は自意識を取り戻した】
【ただ、その組織が世間で言う善と悪と違っただけなのだ】
570 :ウル・A・センリツ ◆BcXpDxt3H6 [sage]:2014/04/17(木) 19:30:10.09 ID:vA7+B9zo0
>>568

「本当に入れてもいいのかよ…?テメェ、一回戦った相手なんだろ?」

【某日。某マンションの一室。そう、フードの男に語り掛けたのは鳴神美鈴という女性だった。彼女は壁に寄りかかりながらココアシガレットを咥えている。何か気に食わないといった表情の彼女は、発言した後にシガレットを噛み砕いた。】
【彼女の問い掛けに対し、彼は冷静に口を開く。】

それは、あの組織での話だ。今、"ここ"にいる私とはなんら関係の無いことだ。

【言い終えた頃。ドア…玄関に気配を感じる。
──間違いない。交戦した彼だからわかる。この気配は壊幻楼のモノであると、本能のが彼に反射的に伝える。】

……来たな。

【──ガチャ、と。ドアノブを捻る音がフードの男の耳に入る。来訪者を告げる一つの音。】
【Auriga第九番隊隊長。其れはついこの間、彼自身の裏切り行為によって剥奪された……否、彼自ら切り捨てた、一つの肩書である。】
【手紙の宛先は壊 幻楼。一ヶ月程前に、Auriga第九番隊隊長として交戦した男。】
【ウル・A・センリツは、彼に向けて手紙を出した。それは謂わば「勧誘」。同じ志を有する者に対する「招待」。】
【そして、その勧誘先は─────。】

久しぶり、そしてようこそ壊 幻楼。
───独立結社、"ORIGIN"へ。

【奥の部屋のアンティーク調の椅子に腰掛けたフードの男は、ドアを開けた壊 幻楼に対し、口を開き名乗る。】
【───数ヶ月程前からだ。彼の言う「オリジン」という組織が、Auriga内で捕捉され始めたのは。】
【Aurigaの取引などの商談や、破壊行動を。たった数人で圧倒的な力を振るい、制圧せし者達。】
【その内の一人のウル・A・センリツ。そして、何故か部屋の隅にポツンと腕を組んで寄りかかり壊幻楼の方を睨みつける様にしている、鳴神美鈴という女性も、その構成員の一人である。】

「……取り敢えず、座ってくれるとありがたい。」

【「世界を浄化する」という大きなモノを掲げる組織の構成員、ウルは右手で彼の向かいの椅子に誘導して、着席を促す。座ると、ウル・A・センリツと机を挟んで向かい合わせの状態だ。】
【──この「勧誘」が。この「招待」が。
壊 幻楼だけでなく、ORIGINにも大きなモノをもたらす事は、揺るぎない未来だろう。】

//よろしくお願いします!
571 :ウル&鳴神「」 ◆BcXpDxt3H6 [sage]:2014/04/17(木) 19:31:15.88 ID:vA7+B9zo0
>>568

「本当に入れてもいいのかよ…?テメェ、一回戦った相手なんだろ?」

【某日。某マンションの一室。そう、フードの男に語り掛けたのは鳴神美鈴という女性だった。彼女は壁に寄りかかりながらココアシガレットを咥えている。何か気に食わないといった表情の彼女は、発言した後にシガレットを噛み砕いた。】
【彼女の問い掛けに対し、彼は冷静に口を開く。】

それは、あの組織での話だ。今、"ここ"にいる私とはなんら関係の無いことだ。

【言い終えた頃。ドア…玄関に気配を感じる。
──間違いない。交戦した彼だからわかる。この気配は壊幻楼のモノであると、本能のが彼に反射的に伝える。】

……来たな。

【──ガチャ、と。ドアノブを捻る音がフードの男の耳に入る。来訪者を告げる一つの音。】
【Auriga第九番隊隊長。其れはついこの間、彼自身の裏切り行為によって剥奪された……否、彼自ら切り捨てた、一つの肩書である。】
【手紙の宛先は壊 幻楼。一ヶ月程前に、Auriga第九番隊隊長として交戦した男。】
【ウル・A・センリツは、彼に向けて手紙を出した。それは謂わば「勧誘」。同じ志を有する者に対する「招待」。】
【そして、その勧誘先は─────。】

久しぶり、そしてようこそ壊 幻楼。
───独立結社、"ORIGIN"へ。

【奥の部屋のアンティーク調の椅子に腰掛けたフードの男は、ドアを開けた壊 幻楼に対し、口を開き名乗る。】
【───数ヶ月程前からだ。彼の言う「オリジン」という組織が、Auriga内で捕捉され始めたのは。】
【Aurigaの取引などの商談や、破壊行動を。たった数人で圧倒的な力を振るい、制圧せし者達。】
【その内の一人のウル・A・センリツ。そして、何故か部屋の隅にポツンと腕を組んで寄りかかり壊幻楼の方を睨みつける様にしている、鳴神美鈴という女性も、その構成員の一人である。】

……取り敢えず、座ってくれるとありがたい。

【「世界を浄化する」という大きなモノを掲げる組織の構成員、ウルは右手で彼の向かいの椅子に誘導して、着席を促す。座ると、ウル・A・センリツと机を挟んで向かい合わせの状態だ。】
【──この「勧誘」が。この「招待」が。
壊 幻楼だけでなく、ORIGINにも大きなモノをもたらす事は、揺るぎない未来だろう。】

//訂正…
572 :壊 幻楼 ◆LUMFQ0Vuok [sage]:2014/04/17(木) 19:53:19.87 ID:4QX5cXtxO
>>569

…そうか。

【闇を元の状態に戻す。闇は男の周りに纏われ、この場所から闇は跡形もなく無くなった】

…俺が君にかける言葉はもうない。

…一つ言えるとしたら。

【少しだけ間を開けると男は少しだけ口元を緩めて】

…頑張ってくれ。君が信じる物の為に。

【その言葉を投げたと同時に闇に纏われ姿を消して行く】

…だが、君の信じる物と俺の信じる物が交わる時は、覚悟しておいて欲しい。

…さらば。

【言葉だけを残して男は闇の中に溶けて行った】

/お疲れ様でした!
573 :壊 幻楼 ◆LUMFQ0Vuok [sage]:2014/04/17(木) 19:58:45.03 ID:4QX5cXtxO
>>571

…邪魔をする。

【一言だけ口を開けると、部屋の一部に闇を展開させ、二人の影に触れて影を元に戻す】

…センリツと、もう一人か。

【部屋の情報と二人の情報を把握するとセンリツの言葉が男に聞こえる】

…ORIGIN?

…アウリガを抜けたと聞いたが…こういうことか。

【少しだけ笑顔を見せ、センリツの方を見ていた。やはり彼は本当の意味でアウリガでは無かった】

…失礼する。そして、俺に何か用があるのか?

…そこの女性の方も急な訪問に気を悪くしてしまったようだ。

【睨むなどされることは慣れてる。それ故そういう目で見られればすぐに分かる】
574 :蒼乃空 ◆jnVXyq7weY [sage saga]:2014/04/17(木) 20:39:49.98 ID:siPQnpjao
>>572
・・・っ!

【闇に溶けゆく男を少女は追撃する】
【だがそのナイフも血液も一瞬前まで男が立っていた場所をからぶるだけだった】

えぬおー、ごめんね・・・にげられちゃった
「気にすんな、彼奴はイレギュラーだったからな」
そう?それじゃあ・・・
「ああ、さっさと本命を殲滅してきて帰投しろ」
うん!

【インカム越しに少年からかけられる優しい言葉】
【それに笑顔で少女は答えると奥地を見る】

それじゃあ、いっぱいたべちゃわないとね!
「喰いすぎて腹壊すなよ?」
だいじょうぶ、ちゃんとかえるから
「そうか、それじゃあ行って来い」
りょうかい!ありすいっくよ〜!

【そして本命、この地に巣くう賊を殲滅しに駆け出していく】
【そして数刻後には屍臭が立ち込め、男達の悲鳴が響き渡ったのは言うまでもなかった】
575 :ウル&鳴神「」 ◆BcXpDxt3H6 [sage]:2014/04/17(木) 20:43:53.98 ID:vA7+B9zo0
>>573

…正確にはAurigaから追い出された、だ。
ハンス・バイエルから「[ピーーー]」とのご通知を受けてな。

【椅子に腰掛けた壊 幻楼を確りと彼はその瞳に移す。】
【やはり、漆黒のフードを深く被るファッションは変わらないが、その奥から彼の眼が壊 幻楼を捉えている。】
【彼は依然として口を開き、冷静に話す。】

これまた訂正をするが…。
"抜けた"では無く"戻った"だな。元々、私は“ここ”の人間さ。
…そしてもう一つ。そこの隅にいるシガレット女は人見知りなだけだ。気にしないでくれ。

【冷静に言い放った彼に対し、彼の言葉の中に居た「シガレット女」は手に握っていたココアシガレットのケースをウルに投擲するが彼が避けたため、壁に当たり、なんやら寂しい音を立てて床に落下しただけだった。】
【然し、その鳴神はそっぽを向き。チッ、と舌を鳴らす。
ウルの発言にあった通り、人見知りなのは本当である模様。】
【彼は口を開き、幻楼を呼び出した、その目的を幻楼に伝える。】

……私が今日貴方を呼び出した理由はただ一つ。私達、ORIGINへの勧誘だ。
ORIGINは「この世界を浄化する」という理念の元に結成された少数の独立結社。
我々は立場上、組織の構成員が四人と少ない。───ま、その一人一人がかなりの力を有しているのだが─。
…やはり仲間は多い方が心強いものだ。
───それに、反Aurigaとして活動する貴方とは目的が一致すると思ってね。

//すみません!書いてたのが盛大に消えてしまい遅れてしまいました!



576 :壊 幻楼 ◆LUMFQ0Vuok [sage]:2014/04/17(木) 20:58:13.19 ID:nKn+aOGx0
>>575

…ハンスバイエル…現時点でのアウリガの中心人物か。

…貴方がアウリガの其れとは違う事は分かっていた。

【それとは、アウリガが持つ狂気など、異常とも呼べる個々の個性とも呼べる物】

…名前を聞こうか、ココアシガレットの女性よ。

…私の名前は壊 幻楼だ。

【改めて自己紹介をしておく。何せ初対面であり更には良い印象を持たれていない】

…成る程、確かに俺の目的と一致している。

…だが聞きたいこともある。残りのメンバーは…?

【見た所、あと二人がこの場所には居ない。それが少し気になっていた】
577 :ウル&鳴神「」 ◆BcXpDxt3H6 [sage]:2014/04/17(木) 21:17:17.10 ID:vA7+B9zo0
>>576
見事に私が裏切ってしまったのでな。超ご立腹さ。

こちらこそ、貴方と交戦した時に同じように感じていたよ。敵として見てはいけない、と。

【──あの狭い裏路地の、入り組んだ先にある薄暗い広場の情景が彼の脳裏に過る。】
【その時に彼と出会い、交戦し、感じ取った。彼は同じ志を持つ者だと。】
【戦は双方の戦意喪失により決着がつかず終わったが、その戦意喪失によって導かれた現実が、今現在、このマンションの一室である。】

「──あ。」

【ココアシガレットの女はというと。ウルに投擲し命中しそびれ、ウルの背後に落ちているケースをこっそりと取ろうとしていた。】
【その為、突然名前を尋ねられた彼女は、不恰好に、間抜けな声をあげる。】
【ゴホン、と取り繕うように咳を一つして口を開く。】

「…私は鳴神美鈴(Narukami misuzu)。
まあ人見知りなもんで…。さっき睨んだのは…申し訳ない。」

【と、なんやら複雑な表情を浮かべながら頭を一度下げる。】
【──そして幻楼の問い掛けに対しては、彼女が回答した。】

「──それは私が答えよう。漆間……ああ、ウルがAurigaでスパイ活動してた様に、他の二人も単独でなんかしてるって感じだ。
ま、あんたがここに加入してくれれば、じきに紹介できるだろーよ。」

578 :壊 幻楼 ◆LUMFQ0Vuok [sage]:2014/04/17(木) 21:29:14.29 ID:nKn+aOGx0
>>577

…彼の性格上、裏切り者が許せないのだろう。俺が居た時からそうだった。

【それもまた別の話だが、男が組織にいた時から彼の存在は大きかった。組織でも一目置かれる存在】

…俺の目に狂いはなかったか、目は見えんのだがな。

【サングラスを外すと、真っ白な目がそこには現れる。男は光を奪われた。だがもしかすれば彼が新たな光となるかもしれない】

…俺の方も急に訪問して申し訳ない、鳴神。疑われる事も警戒される事も慣れているので気にしないでくれ。

【それに応えるように男も頭を一度下げた。すると肩に乗っていた龍が落ちてしまい必死に幻楼の肩によじ登る。】

…こいつの事も紹介しておこう。

…名はヴォルガス。俺の闇から作り上げた龍だ。必要に応じて姿や大きさを変えることが出来る俺の友だ。

【小さな黒龍は鳴神の肩に飛んでいく。どうやら気に入ったようだ。】

…ヴォルガスが懐くとは…珍しい。仲良くしてやってくれ。必要であれば手を貸してくれるだろう。

…成る程。そしてもう少し質問がある。

…センリツ、貴方の本当の名を教えてもらいたい。

…同じ組織の一員になるならば、各隊員の信頼関係が必要になる。俺の「壊 幻楼」という名も本当の名では無いのだ。

【アウリガの弱点と呼べる物があるとすれば、個々の信頼関係の薄さが上げられる。組織が巨大な程、個々の信頼が必要になる。それを幻楼は重んじていた】
579 :清橋 風智 ◆HYSWExFg7U [sage]:2014/04/17(木) 21:29:37.25 ID:v7aDTGRFo
>>567

チィ!悪足掻きをしてくれる…

【いかなる強力な攻撃も、当たらなければ意味は無い】
【かわされる可能性は考慮していたが…まさか傷も癒そうとは思わなかった】

とかく人には旅立ってもらう必要がある。この世界からな。
その後はどうなっても我々の知ったことではない。

だが今はまだ、芽を潰す訳にゆかん!
貴様の独善で、わがまま一つで世界を変えられるなど大迷惑だ!!!

ハッ!
表変裏転!礫岩!
【彼の足元の地面が皮が剥けるように剥がれ、そこから岩塊や瓦礫が飛び出す】
【それは空にいる彼女に引き合うように、流星の様なスピードで飛び立った】

我々の悲願を邪魔翌立てするのならば、例え神だろうが天使だろうが、この手で叩きのめすのみよ!

滅せよ!煉天蝕影斬(れんてんしょくえいざん)!!

【さらに、黒い波動を纏った戟を大きく上に向かって振る】
【黒い三日月にも似た波動が、宙を引き裂く刃が、上空の彼女めがけ放たれる】
【岩塊と斬撃。果たして相手はどう出るか】
580 :ウル&鳴神「」 ◆BcXpDxt3H6 [sage]:2014/04/17(木) 21:44:51.08 ID:vA7+B9zo0
>>578
……光を奪われた………か。
【ウルは幻楼の双眸を見て、呟く。それは光の無い……真っ白な闇に覆われた眼。】
【──然し、この眼についてはこれ以上彼は言及せず。場面は鳴神サイドに移る。】

「うおっ!?……割と可愛いなぁ、お前!!」

【小さな黒龍を撫でながら笑顔を浮かべじゃれあう鳴神。キャラが少し崩れているのは気にしないでおこう。】
【その龍に見憶えがあったウルの方は…。】

……麻酔弾当てた、あの龍か。

【と一人と一匹を見ながら一言。】
【そして。幻楼の口から発せられた「質問」に、彼は一度、短い深呼吸をする。】

「………。」

【鳴神も、その様子を黙って見ていた。】
【──それは捨てた名だった。正義を気取って人を殺めた頃の名だった。】
【───それは彼がかつて「教師」として危ない世界の第一線なんか渡り歩く未来なんか知らずに、生徒達と毎日、笑顔を浮かべながら過ごしていた、その頃の名だった。】
【其れを他人に述べるということは。彼が其れを本当に仲間と認識した時──。】

“漆間 戦利”。……それが私の本名だ。

581 :ウル&鳴神「」 ◆BcXpDxt3H6 [sage]:2014/04/17(木) 21:48:01.72 ID:vA7+B9zo0
//すみません!所用により落ちることになりました!
一旦凍結をお願いしてもよろしいでしょうか?
582 :壊 幻楼 ◆LUMFQ0Vuok [sage]:2014/04/17(木) 21:57:19.82 ID:dmfd3BMAO
>>580

…能力に溺れた代償であり、同時に戒めでもあるのだ。私はこれで満足している。

…それ以上でもそれ以下でもない。

【だが、男はこの目に映る事のない光を求め、活動していた。皮肉にも彼は裏世界では「闇の男」とも言われていた】

…ヴォルガスが気に入る物は決まって良い奴だ。ただの予測だが。

【じゃれ合う様子を確かめながら笑顔を浮かべている。こんな顔は昔は見せることも出来なかった。】

…ありがとう、戦利。私も捨てた名を教えよう。

…人に希望という名の光を与えて欲しいとの願いの元、名付けられ、その光を自ら絶った俺の名前…。

…「陽炎」だ。

【これも戦利が本当の名を語ったのと同じ理由。仲間となる証明と信頼の証】

/把握しました!返事はいつでも大丈夫です!

583 :ウル&鳴神「」 ◆BcXpDxt3H6 [sage]:2014/04/18(金) 20:36:09.30 ID:amwsSJWx0
>>582
そうか……。

【短く漆間の口から発せられた言葉とは裏腹に、彼自身は心の中で考えていた。】
【この男──壊 幻楼は闇に堕ち、光を閉ざされた者。然し、その自らが取る行動は、光の世界を渇望している。】
【何が過去にあったか。ウルは知らないが、そんな目の前の男の生き様は、何処か自分に通ずるモノがある。】

かなりの馬k──「超いい奴だぜぇぇ!!」

【ウルが言葉を聞き皮肉を込めた言葉を発しようとしたが。──それはその「かなりの馬k…」によって食い止められてしまう。】
【──ウルは幻楼の顔をチラリとみると、男の顔に浮かんでいた笑顔。】
【何処か似た境遇の男が浮かべる笑顔。然し、その笑顔を漆間戦利はまだ浮かべる事が出来ない。】
【幻楼が浮かべる笑顔とは少し違った、いうならば「昔の自分の笑顔」。】
【勝手に。──本能的に誰かを助けてきた。ただの自己満足なのかもしれないが、彼はそうして“ウル・A・センリツ”としての人生を歩んできたのだ。】
【然し────。“漆間戦利”とは別物だ。】
【彼は右手を差し出しながら、口を開く。】

ああ、“陽炎”。
これから……オリジンとして…仲間として。よろしく頼む…。


【ほんの少しずつでもいい。昔の自分…をこの組織を通じて取り戻せたら──。】
【──ウル・A・センリツとは違う。】

【"自分"を"犠牲"に、"他人への正義"を気取るのか。】
【"自分"の"為"に、"自分自身の正義"を貫くのか。】
【至極、明確な選択だった。
其処に彼に無いモノが得られるというのなら。其処で自らの欲望を叶えられるのなら。其処で他人を救えるのなら。その選択肢は一つに限られる。】
【"陽炎"に差し出された右手は、漆間戦利としての右手。】

//昨日はたいへん申し訳ありませんでした!そしてよろしくお願いします!……といってもそろそろ〆な感じな展開に…



584 :蒼乃空 ◆jnVXyq7weY [sage saga]:2014/04/18(金) 20:38:53.06 ID:choMsNyEo
>>579
それぞれの存在にはいるべき場所がある
貴方の場合、口ぶりから見てここではないと思います

【男の言葉をたった一言で切り捨てる】

ましてや、私一人のわがままではなく
これは多くの人も願っていること
裕福な人も悪いようにはしません、ただ平等にするだけですから

【自分目掛け放たれた岩石、それに対し少女は輝く光の矢を番える】

それだけは同意できますね
だって、私は神を殺すつもりですから

【追撃で放たれた暗黒の波動】
【それら全てを撃ち墜とさんと更に矢は輝きを増して】

全て貫き、穿て!

【少女の手を離れた矢は光線のように拡散する】
【その一つ一つが岩石を、波動を撃ち落とし相殺し】
【一つだけが男へと真っ直ぐに突き進んでいった】
585 :壊 幻楼 ◆LUMFQ0Vuok [sage]:2014/04/18(金) 20:50:13.90 ID:2u+7awzC0
>>583

…あぁ。

【たったこの二言でこの二人はその全てを理解したのだろう。其れ程までに彼と自分には通じる物があった】

…なら良かった。宜しく頼むぞ、鳴神。

【黒龍がじゃれ合い、その様子を眺めながら改めて彼女に対して言葉を述べた。本当の名を教えた彼から見れば、もう既に心強い仲間として映っていた】

…あぁ、貴方と共に歩もう、戦立。

…貴方が望むなら地獄まで着いて行く。

【差し出された右手。それを手に取るという事は、仲間として相手を認める事。】

【だが一瞬過るのは過去に犯した過ちと罪。こんな自分が仲間を持っても良いものなのか、そんな事が頭を過るが、】

【それを償う為、男は戦立と、鳴神と共に歩む。光を取り戻す為に。】

…鳴神、手を出せ。

【握手を求めた様だ。彼女も同じ仲間。ならば同じようにと男の仲間意識が見える行動。これこそがアウリガにも勝る絶対的な信頼関係と強さになる。】

【この日がORIGINとしての。壊 現在楼から「陽炎」になった。正に男の運命を帰る光となった日だ】

/これで〆にします!お疲れ様でした!
586 :ウル&鳴神「」 ◆BcXpDxt3H6 [sage]:2014/04/18(金) 21:18:42.34 ID:amwsSJWx0
──ああ、よろしく陽炎。

【短くそう言って、彼は陽炎の手を一度強く握り締める。】
【陽炎が抱える闇。何処か漆間の闇に通ずる闇。──それを取り除くのは仲間の務めであると言わんばかりに力強く握る。】
【当分の間は、此処にいる三人でORIGINを創る、そして動かす。
黒龍とじゃれあっていた、鳴神美鈴。彼女も其の中の一人なのだ。】

「あ、おっと。握手は左手で頼むわ。
──かくかくしかじか色々有ってよぉ」

まあ取り敢えずよろしくな、陽炎、そしてヴォルガス!」

【─よく見てみると。彼女の右腕は、肩からスッパリと切断された様にそこに存在していなかった。】
【──然し、そんなことも感じさせない、まるでそこに右腕が存在するかのように切断されている…空間。それが彼女の異能「貫通せし右」なのだが、それは一旦置いておく。】
【歯を見せて笑い、左手を差し出す隻腕のシガレット女。】

【───今日、2014年4月18日。】
【壊 幻楼改め「陽炎」を加えての独立結社ORIGINが活動を開始。】
【構成員の漆間戦利、陽炎、鳴神美鈴の三人は握手を交わし、仲間としての絶対的信頼を築くことを此処に誓う。】
【──総ては、其々の闇の除去の為に。
この世界の「浄化」の為に。
其々の意思が団結し遂に動き出す。】
【独立結社ORIGIN、出陣である。】

//お疲れ様でした!
587 :清橋 風智 ◆HYSWExFg7U [sage]:2014/04/18(金) 21:35:40.77 ID:tDTnr0Ajo
>>584

……

多くの人の願い、か
考え方、感じ方は千差万別だ。結果は同じでも過程が違えばそれはただの押し付けだ。お節介だ。


【今打てる手段はすべて打った】
【未だ影に染まらぬこの世界では、私は幼子の様に力無い存在かもしれない】


…言っても無駄だろうがね
神とか天使と言うのは、いつもこう聞く耳を持たん。自分だけが正しいと思い込んでいる。
自分の考えがエゴや押し付けだと分かっていながらな。

【一筋の光芒が、光の矢が彼の体を貫く】
【灰色の血が、複雑な模様を描く鎧の筋彫りを伝い、ぽたり、ぽたりと地面に滴る】

………

【流れる灰色の血を眺め、彼は思考した】

【私は一体何なのだろう。人より神より矮小で愚かしい、生き物ですらない存在かもしれん】
【他人に、光に生きる天使に論を垂れるほど偉くなったはずもない】

【永劫の時の中、泥水にどっぷり浸かって過ごしてきた者に、いまさら何ができる?】
【あの天使の身を捧げるような覚悟の方が、他の者の眼には美しく見えるのかもしれん】

…だが悲願は成就させてもらう。いつの日か。

あの悲しみの降り積もった場所は。日陰の場所は。感情を持つ者が住むには苦しすぎる。

私は彼らを…また日向へ連れ戻してやるのだ…

【胸の傷を左手で押さえつつ、右の手をかざす】
【鈍色に光るカーテンのような歪みが、彼の体を包み込むように現れる】

天使よ、私は永い間生きてきたが…まだ君にすら勝てんようだ。
…また腕を磨くとしようか

【彼は捨て台詞を残して鈍色の向こうへと歩き去る】
【歪みは次第に陽炎に似た揺らめきになって消滅した】


/とりあえず一段落ついたとおもうのでここで終了させます
/ありがとうございましたー
588 :蒼乃空 ◆jnVXyq7weY [sage saga]:2014/04/19(土) 12:59:35.26 ID:+p4MSA/Ro
>>587
それでもいい・・・皆が笑える世界なら
私は、どんな手段も使い、罪を背負い、非難を浴びて生きていくから

【男からの更なる追撃はない】

神も天使もそうでしょう、でも堕天使は違う
間違っているとわかっている、それでも自分の理想を追い求めるんです

【放たれた矢は男を貫く】
【だが流れ出したのは鮮血ではなく灰色の血液】
【元の色を忘れてしまったかのようなそれに少女は一つの想像にいきあたる】

悲しみの積もった場所・・・それは・・・

【男の次の言葉で想像が半ば確信に近いものへと変わる】

もしかして、それは・・・冥府、ですか・・・?

【少女は男へ問いかける、だが既に答える者はそこにはいなかった】

ねぇ、黒・・・これでいいん、だよね・・・?

【思わず少女はもう一人の自分へと問いかける】

(そうねぇ・・・全ての人を平等にって思ってるわけだけど)
(現世に死者がいるべきかと言われれば、それは間違ってるよ)

【返ってくる答えは自分も想定していたもの】
【だがやはり、思いを吐露されるとどうしても納得いかない自分がいるのも確かで】

そう、なのかな・・・?
(もしもそれも気に食わないなら、彼らの居場所も創って見せればいいでしょ)
(全ての人を平等に、幸福に、それが私達の願いなんだから)
うん・・・そうだね・・・

【ないのなら創ればいい、そのために行動している】
【その想いを再び胸に刻み込んで】

(それじゃあ、帰ろうか)
うん、帰ろう・・・

【純白の羽をはためかせ空へ消えていった】

/お疲れ様でした、楽しかったです!ありがとうございました!
589 :陽炎 ◆LUMFQ0Vuok :2014/04/19(土) 19:26:34.56 ID:XraA7u0j0

…。

【漆黒の夜。その上空に巨大な黒龍が上空で滞在していた。その上には漆黒色の男が立っていた】

…ここならば誰にも見られない。

【ただ、闇の夜の上空に立つだけだった。それは街で何か起きているのを把握するのが目的でもあるが】

【星が一番近くで見えるこの場所が一番好きだったからだ。】

…ヴォルガスよ。星が綺麗だな。

【巨大な龍に語りかけると龍は嬉しそうに男に振り向きながら少しだけ鳴いた】

…そうか、仲間が出来たのが嬉しいか。

…俺もだ。

【男は星を仰ぎながら、ただ光を見えない目で感じる為に上を向いていた。】

/ソロール投下。
590 :狂坂 愛姫 ◆jnVXyq7weY [sage saga]:2014/04/19(土) 20:09:58.59 ID:+p4MSA/Ro
〜〜♪〜〜〜〜〜♪

【市街地を一人の少女が鼻歌を歌いながら歩いている】
【だがその姿を道行く人々は誰一人として視界に入れようとはしない】

(ん〜・・・おいしそうなひと、いないかなぁ・・・)

【普通の格好であれば美少女と言えるのだろう】
【だが、この少女は白いワンピースと白の長髪と共に血痕が】
【さらには靴さえ履いておらず、またその笑顔もどこか狂気を孕んでいる】

だめだよねぇ、かってにたべたりしちゃ・・・またおこられるよぅ・・・きひひっ

【道行く人々は誰もが違わず思っていた、この少女に近づいてはいけないと】
591 :霙&ナイア ◆u.1F.g0z82 [sage saga]:2014/04/19(土) 20:32:12.66 ID:+0JYbkybo
>>590
【市街地】
【1人の少女が、麦茶入りのペットボトルを片手に道を歩いていた】
【顔にはノンフレームの楕円眼鏡。服装は、街にある高校の制服であるブレザー】
【どうやら学校からの帰り道らしい】

『……ッアァーツペンヤァー! ラバビ! シツムゥー……ウェンニャアーバァー』

…………

『……ッアァーツペンヤァー! ラバビィーツマヤァー!』

……んなぁー、もう! 人の頭で歌うなぁっ!

【脳の中で響く『自分の声』に、大声で苦情を入れる】
【周囲を歩く人々が、何事かと少女の方を向いた】
【ハッと我に帰り、顔を伏せてまた歩き始める少女】

『ねぇねぇミゾレ。今日も見るんでしょ? 見るのよね?』

(……よく飽きないね。そんなに気に入ったの)

『歌がいいの、歌が……あと、何でスカー死んじゃ―― !』

…………?

【霙(ミゾレ)と呼ばれた少女の『中』に響く、もう1つの声が突然止んだ】
【まるで外敵を警戒する野生動物のように、霙の全身に緊張が走る】

……ナイア……?

『……喜びなさいな、ミゾレ。……久しぶり。
 久しぶりに……スペクタクルな展開かもよ?』

【霙の、およそ5m先には……】
【白いワンピースに紅い『花』を咲かせた少女が、上機嫌な足取りで歩いていた】
592 :シオン ◆HYSWExFg7U [sage]:2014/04/19(土) 20:38:35.15 ID:6tzzapEPo
>>589

黒い龍、ねぇ…

【ネオンのきらめく繁華街のビル】
【ビルの屋上から、双眼鏡を手に夜空を見上げる女が一人】

『あれがベガで、あれがアルタイル。それからデネブ。あの三つが夏の大三角だよ』
『きゃー!○○君って星詳しいんだね!』

【一人で声色を変えつつ騒ぐ。声は虚しく街の喧騒に掻き消されてしまう】

…とかさぁ、やりたかったなぁ…

【あいにく星も見えない真っ暗な空が広がるばかりであった】

かたや私は深夜のビルで未確認生命体観察しながらカロ○ーメイト食ってる訳よ!

…涙が出そうだわぁ

【うねる龍の上に立つ人の姿】
【彼女の任務は、彼の動きを追うことであった】

しっかし私が危険人物の監視とはね…

こういうのはちゃんとした諜報役がやるべきだろうがってのー!

【喉の渇くぱさぱさした菓子を頬張り、飲料水を流し込んで飲み込む】

【裏切り者は何をしでかすか分かりやしない】
【死んでくれればありがたいが、追っ手を振り切って余計に厄介になる連中も中にはいるのだ】
【だからこそ監視する必要がある。上司からの通告であった】
593 :陽炎 ◆LUMFQ0Vuok [sage]:2014/04/19(土) 20:45:04.40 ID:yyCjTSn9O

…ヴォルガスよ。

【巨大な黒龍の目が険しくなる。どうやら何かに気がついた様子】

…我々は監視されている様だな。

【闇を通じて街の情報を得ていた。そして此方を見ている唯一の人物が居る事も確認していた】

…こんな夜をゆっくり楽しめないとは…。

…どこまで行っても追われる身だ。

【巨大な黒龍は、ゆっくりと巨大な翼を羽ばたかせながら彼女の方に近づいて行く】

…何か用か?

【巨大な黒龍の上に立つ黒色の男の影は本来のそれよりも巨大に見えるだろう。そして上から彼女に話しかける】
594 :陽炎 ◆LUMFQ0Vuok [sage]:2014/04/19(土) 20:45:18.36 ID:yyCjTSn9O
>>592宛でした
595 :狂坂 愛姫 ◆jnVXyq7weY [sage saga]:2014/04/19(土) 20:45:49.41 ID:+p4MSA/Ro
>>591
【ぺたり、ぺたりと足音をさせながら舗装路を裸足で歩く】
【周囲の人々は少女を避けて歩き、そこだけぽっかりとした空間ができる】

〜〜〜〜〜♪

【相変わらず鼻歌を歌いながらその深紅の瞳で周囲を観察】
【そして、そこで一人の少女とすれ違う】

〜〜〜〜・・・・・・・・・

【すれ違ってから数歩、おもむろに少女は右耳に手を当て一つ通信機の向こうへ問いかける】

ねぇ、えぬおー?のうりょくしゃってたべていいの?
「ハァ・・・好きにしろよ、手を出しちゃいけないのは"一般人"だけだ」
「というか許可しなきゃ勝手に暴れるか俺の血を吸うんだろ?」

【呆れ混じりの回答、だがそれに満足したのか少女は振り返り】

ありがと、えぬおー・・・だからえぬおーのことわたしはだいすきだよ

【そう通信機へ返してすれ違った少女のもとへ駆け寄り】

ねぇねぇ、おねーちゃんのうりょくしゃなんでしょ?
ちょっとちをわけてくれないかな?わけてくれるよね?
わけてあげないなんていわせないよ?

【そう告げるのだった】
596 :霙&ナイア ◆u.1F.g0z82 [sage saga]:2014/04/19(土) 21:02:07.71 ID:+0JYbkybo
>>595
「え――」

【駆け寄ってきた少女の口から漏れた、突然の一言……『能力者』】
【さらには『血を分けて』? 急展開を見せる少女の言葉に、ただただ面食らう霙】
【……ただ、1つだけ確かな事があった。それは――】

『あーあーあ。まーた、巻きこまれちゃったわねぇー?』

……はぁぁ……

【脳内の声――ナイアの煽りを適当に聞き流す】
【こういう事態に慣れ始めている、そんな自分を自覚して、何とも言えない気持ちになる霙】

……え、えっとね……お、お嬢ちゃん?
その、何の遊びか分からないけど……
血? 血は……ちょっと、その……ね?

【少女の目線と同じ高さまで屈みながら、一縷の望みを賭けて、やんわりあしらおうとする】
【しかし霙の指先からは、黒々とした『エキス』が少しずつ、ぞるぞると音を立てて流れ出し――】

っ……! な、ちょっ……!

『……いいじゃない。こーいうメーワクなガキンチョには、ビシッと分からせてやんなくちゃ。
 お望み通り、たっぷり聞こし召してもらおうじゃない?』

【ナイアの『力』の源であるエキスは、まるで漆黒の蛇のように少女の足元へと這っていく】
【単体では何の害ももたらさない液体なのだが、果たして少女の反応は……】
597 :シオン ◆HYSWExFg7U [sage]:2014/04/19(土) 21:06:06.88 ID:6tzzapEPo
>>593

…なんとまあ、上から目線だねー

そちらから来てくれるとは、有り難いことだね

【迫る龍の異様に驚きつつ、その上に立つ男に会釈をする】


…別に、何も、なあんにもしないよ

貴方がなんだかおかしな動きをしているようだから…

もし何かをやらかすようなら上に報告しなきゃならない的なね?

【ただのお仕事、と心の中で呟き、彼を一瞥する】
【彼に、彼らには興味がないが、彼らが何をしようとしているのかは気になっていた】

…今更裏切り者が集まって何をするつもり?

【そしてかねてからの疑問をぶつける】
【自分もアウリガへの忠誠などは無い。成り行きで行動しているだけ、同僚への恩義はあるが、組織自体には何のうまみも無かった】
598 :陽炎 ◆LUMFQ0Vuok [sage]:2014/04/19(土) 21:37:49.58 ID:qZk4NYkZO
>>597

…そんなつもりは無かった。

【目線を彼女に合わせる。変な所に律儀だった。】

…動くのが遅すぎたようだな。アウリガ。

【もう既に独立結社や、その他の勢力を作りつつある。アウリガとはいえ、このままでは立場も危うくなるだろう】

…盛大にやらかす予定だ。楽しみにしておけ。

…それも孰れ分かる。

【ニヤリと薄ら笑いを浮かべながら彼女の様子や状態を伺っていた】
599 :シオン ◆HYSWExFg7U [sage]:2014/04/19(土) 22:07:44.70 ID:6tzzapEPo
>>598

…なるほど、ね

【彼の真意(というか表情)は分からないが、離反者が増えているのは事実】
【以前から怪しい動きを見せる幹部や他勢力があることも聞かされていた】
【それが今露わになってきただけ、と考えれば、最初から一枚岩の組織とはいえなかったのだろう】

んー、私もそろそろ身の振り方を考えておいた方が良いかなぁ…

【柵にもたれかかりつつうんと背伸びする】
【そしてペットボトルの水を一口飲んでまた彼の方を向く】

(…よく見ると変な格好してるのな。怪しすぎるだろソレ。笑ってもいいんだろうか…)

…でも、そうそう上手くいくとは限らないじゃない?

花火を一発撃ちあげてそれでおしまい、だなんてことになったらお笑い草だよ?

【ふっ、と不敵な笑いをしながら、夜の空を仰いだ】
600 :陽炎 ◆LUMFQ0Vuok [sage]:2014/04/19(土) 22:17:16.45 ID:qZk4NYkZO
>>599

…俺が加入した組織は反アウリガ分子だが、貴様が本当の意味でアウリガで無ければ。

…此方から手にかける事もないだろう。

【不気味に浮かぶ闇と龍はその言葉な信憑性を無くしていた】

…心には残るだろう、強い光は。

…俺はそれを求めている。そうなることが俺の憧れでもあるのだろう。

【綺麗な花火は儚いが、人々の心にその一瞬の光は強く残る。】

…だが、アウリガも流石にここまでの反乱は予想出来なかっただろう。重い腰を上げたか、

…俺とやるか?女よ。アウリガならば、こんな状況を見逃せないだろう。

【闘いは好まないが、アウリガならば別の話だった。[ピーーー]事こそ目的ではないが、相手の戦力を一時的に奪えば、少なからず今のアウリガには影響が出るだろう】
601 :シオン ◆HYSWExFg7U [saga]:2014/04/19(土) 22:37:27.30 ID:6tzzapEPo
>>600

俺が死んでも誰かが理想を追う!ってことかな?

(第二、第三の包帯男が…そういうことじゃないか…それはそれで面白そうだけど)

私も勝てもしない相手の喧嘩を買うほどバカじゃなくてさ

…いやノリ的に戦った方がいいのか?いや勝てないし…いやでも…いやー…

【小声でボソボソ呟きながら頭を抱える】
【彼女の脳内で実力とその場のノリが拮抗する】

…ま、今日はやめとくよ。貴方を殺しに来た訳じゃないしさ

だって気になるじゃない?
もしかしたら勢力図がひっくり返っちゃうような瞬間をこの目で見られるかもしれないんだから、さ

【ペットボトルの水をぐびぐびとあおる】
【空っぽになったボトルを投げ捨て、小さくため息をついた】
602 :杜柱こやぎ ◆8dLN4yuK8Y [sage]:2014/04/19(土) 22:50:34.86 ID:a74T1cOjo
「ーーーーーー。」
【教会のシスター服を身に纏い、十字架に見立てた赤錆た槍を前に膝を付き、眼前で手を組んで瞼を閉じる。】
【普段醸し出している淫気とでも呼ぶべき魔性はなりを潜め、真逆、一種の清浄さを醸し出していた。】

【Auriga所属以降の彼女を知るものならば、違和感を通り越して困惑するかもしれない。】

【何せその行為は彼女が忌み嫌う神へと祈りを捧げる姿であると同時に、自身よりも遥か高みのものであると認めるも同然】

【彼女も自覚しているが、しかし、長年培われた習慣というものはそう簡単に抜けるものではなく】
【今では、集中する時、心を落ち付ける時の一種の儀式のようなものだった】

「“神憑き”達は一気に組織から独立。私は長期の指令で動けない間に、幹部落ち……どう考えてもアイツが活性化しますね」
【顔を上げ、海へと視線を投げる。】
【その動作に意味はなく、ただ、漠然とした胸騒ぎがあった。】

「まあ、やる事自体は変わらないんですが……」
【足下に広がる神族の骸の山など眼中に無いかのように、ただ、自身を笑う】

【『始まり』が近い事を感じながらーー】
603 :狂坂 愛姫 ◆jnVXyq7weY [sage saga]:2014/04/20(日) 11:09:12.58 ID:5GBRTE3Zo
>>596
【少女はきょとんとした顔で首をかしげると】

ん〜・・・あそびってばれてるかぁ・・・
それじゃあほんきでほしいっていわなきゃいけないじゃん

【この少女は命のやり取りを遊びと認識していた、だから本気でという言葉が口をついて出る】

それじゃあほんきでいうよ?わたしね、ちがほしいの
たくさんた〜くさんほしいの、だからおねーちゃん

【少女が素早くワンピースの下へ手を滑り込ませる】
【太ももにつけたナイフホルダーから大型のナイフを引き抜いて】
【其れを深々と自らの腕に突き刺して切り裂いてみせる】

その『おかしなもの』とめてくれる?
それともそれがおねーちゃんのちなの?

【地を這ってくる黒い液体をせき止めるように自分の血を振りまいて】
【そしてその少女の奇行を見た人々は一斉にその場から逃げ出して】
【平和だった市街地は一転して混乱の渦中へと放り込まれた】
604 :霙&ナイア ◆u.1F.g0z82 [sage saga]:2014/04/20(日) 13:37:02.75 ID:QJzyLvvho
>>603
え……えっ、えぇぇ――?
『うっわー……』

【大振りのナイフを取り出し、自らの腕に突き立てる少女】
【その奇行と怪言を目の当たりにし、霙は軽いパニックに陥っている】
【今まで、何人もの『能力者』と呼ばれる存在達に出会ってきたが……ここまで強烈な者はいなかった】

なっ、何……ちょっと、ねえっ!

【少女の周りに集っていたエキスが、霙の手元へと戻り始める】
【エキスは霙の手の平で集合し、一振りの鞭を形作った】

『……諦めなさいな、いー加減。もうそこそこ場数も踏んだでしょう?
 どう足掻いたって、アンタに“平穏”なんて戻ってこないんだから』

……っ……

【鞭を握りしめ、拳を震わせる霙】
【ナイアの声に頷きこそしないが……それでもやはり、こうする以外に道は無さそうだった】

……ちっ……近づかないで!
へ、ヘンな事したら……怒るよ、ほんとにっ!

『――これで脅してるつもりなのよねえ……』

んなぁー、うるさいっ!

【半ばヤケになりながら、目の前の少女に鞭を向け、啖呵を切る】
【鞭のみである程度凌げるなら、そちらの方がいい】
【ナイアのエキスの『力』は、あまり趣味のいい能力とは言えないからだ】
605 :陽炎 ◆LUMFQ0Vuok [sage]:2014/04/20(日) 15:24:40.42 ID:jCdPzjnKO
>>601

…逆だ…俺が光を与えられる存在になる…それまで俺は死なん。

【数々の命を奪った男はその命の分だけ生き続けその罪を償う。それがこの男の存在意義でもあった】

…分からないぞ…何事もやってみなければな。

【見た目とは裏腹にポジティブな発言が多め】

…お前が決める事だ。俺は何方でも良い。…お前はアウリガだからな。

【アウリガ打倒はORIGINの目標の一つである。】

…見せてやる。この世界が変わる所を。
606 :シオン ◆HYSWExFg7U [saga]:2014/04/20(日) 18:02:40.36 ID:LpefQFsso
>>605

【シャツの襟に留められたAurigaのマークを見る】
【改めて思う。自分が組織に所属している理由とはなんなのか。ただ生きるため、それだけ…?】

正直上には嫌気が差しててね

かといって牙を剥いたらそれこそどうなる事やら。保険も降りないし、一介の職員じゃたいしたこともできない
とんだブラックだぜ…


…それならいっそぶち壊しちゃって欲しいじゃない?

立場的に協力なんざ出来っこないけどね、応援はしますよ

革命、起こして下さいよ?

【彼の方に向き直り、その表情を見る】
【やはり分からない男だが、燻っているだけの自分とは違うのが感じられた】
607 :狂坂 愛姫 ◆jnVXyq7weY [sage saga]:2014/04/20(日) 18:09:00.00 ID:5GBRTE3Zo
>>604
へぇ〜、おねーちゃんののうりょくわたしとそっくり・・・

【鞭に形状を変えたその液体を見て少女は呟く】

わたしもねぇ、そうやってちをいろんなかたちにできるの
でもおねえーちゃんのはなんかちがうね?
どんなあじなんだろうね?きになるなぁ・・・

【流れる血は突如結晶のように硬化し刃物を形取る】

ほら、こうやってよくきれるようにしたり・・・

【かと思えば少女と同じように鞭、あるいは触手のような物体に変化する】

こうやってやわらかくうごかしたり・・・

【そして振り撒かれたこの少女の血も意思があるように少女の傷口へと戻っていく】

いろいろうごかせるの!ね?そっくりでしょ?

【嬉しそうな表情で問いかける】
【だが、次いで出てくるのは狂気の言葉】

だからさ、おねーちゃんのちちょうだい?
たーくさんたべさせて?おねーちゃんのこわがるすがたもみてみたいし
ね、いいでしょ?いいよね?

【それからの行動は早く、少女はナイフを腹部目掛けて突き出した】
608 :陽炎 ◆LUMFQ0Vuok [sage]:2014/04/20(日) 18:50:32.63 ID:jCdPzjnKO
>>606

…お前もセンリツに何処か似ているな。

【それはアウリガとして見た場合の話だが、アウリガに対して嫌悪感を持つ所が似ていると思っただけだった】

…お前が起こしても構わない。革命を。

【それは今が最低だと思っているからの発言だ。誰かが今を動かしてもこれ以上悪化することは無いと言う事】

…あぁ、ありがとう。お前とは闘いたくない物だな。

…名前を聞いてなかったな、アウリガならば俺の事を知っているかもしれないが…

…教えてくれ。

【頭を下げて頼んだ】
609 :霙&ナイア ◆u.1F.g0z82 [sage saga]:2014/04/20(日) 19:08:41.60 ID:rypSBXVjo
>>607
【あどけない笑みを浮かべながらも、少女の言葉には狂気が付きまとう】
【自らの能力を誇示するかのように、血液を次々と操ってみせる少女】
【その姿に、霙は多少尻ごみするも――】

っ…………

『……へーぇ、ちっとは図太くなったじゃない』

【瞳を少女から逸らさず、歯を食いしばって立ち向かおうとする】
【目の前の少女に、説得は通じそうにない。……結末が勝利であれ、敗北であれ、あるいは逃走であれ】
【少なくとも、今この場では戦うしかない】

『……面倒ね。血が全部武器になるって言うなら、
 痛めつけるだけ不利じゃあないの』

……! ならっ……!

【そう言って、霙は鞭を少女の元へと伸ばそうとする】
【茨、あるいは海洋生物の触手にも見えるその鞭は、霙やナイアの意志によって、ある程度操ることができる】
【この鞭で少女の持つナイフを叩き落とし、これ以上『血』を広げさせないようにするつもりだった】

『へぇ、加虐? いいわねぇ、素直で』

【相手の能力の問題がどうあれ、霙自身は年端もいかない少女をいたぶるつもりなど毛頭ない】
【ナイアの戯言を聞き流し、一刻も早くこの戦闘を終わらせようとする】
610 :シオン ◆HYSWExFg7U [saga]:2014/04/20(日) 20:01:13.65 ID:LpefQFsso
>>608

アウリガが嫌いな訳じゃないさ

私はあの人達に恩がある、それを返したいんだよ

【肉親と別れ、死の淵に立たされた彼女を拾ってくれた大人達】
【彼らはアウリガだったが、温かい人たちばかりだった】

なのに上層部は腐りきってる。幹部だって個人の利益しか考えてないちょうごう(何故か変換でryの衆さ

なんにもできない、あんな連中の言いなりになるしかない自分が嫌になるよ

【頭を抱え俯く】
【悔しい。言葉にして、自分の無力さを改めて感じた】

…へ、名前?
ったく、ホントに変な奴だなお前ぇ........

…私はシオン。

壊 幻楼、貴方の活躍期待してるよ

【彼らのやろうとする事が、果たして世界の明暗をどう分けるか】
【遠くない未来、いずれ分かるだろう】
611 :陽炎 ◆LUMFQ0Vuok [sage]:2014/04/20(日) 20:17:39.93 ID:MmIVPjZB0
>>610

…恩か…。

【複雑な顔になる。確かにアウリガのボスにはこの力を貰った恩があるが、そのせいで沢山の命を殺めた。それを恩と呼べるのだろうか】

…お前ならなれるだろう。

…俺にはお前が今のまま収まる器には思えん、その劣等感は大事にするといい。

【劣等感さえ感じなくなれば、それこそ本当の終わりだろう】

…シオンか、良い名前だ。

…俺の名は「陽炎」だ。覚えておくといい

【少し笑っていた。漆黒色に隠れていても混じり気の無い笑顔だった】
612 :シオン ◆HYSWExFg7U [saga]:2014/04/20(日) 21:05:54.34 ID:LpefQFsso
>>611

陽炎、ね........覚えておくよ


…ありがと、良い名前、なんて言ってくれてさ

【自分を救い育ててくれた“父たち”に付けてもらった名前】
【紫苑の花。その花言葉は奇しくも自分の境遇に重なることを最近知ったばかりだった】


…ともかく、私は私なりにやらせてもらうよ

今までの生き方を否定するようなこと、したくないしさ

あの人達がやるって言うなら、私は従うよ。だから貴方達と戦う、かもしれない

【柵にもたれかかった体勢で、柵の向こう側を見る】
【眼前に広がるネオンのきらめきを見つめる目は、確かな覚悟を背負っていた】
613 :陽炎 ◆LUMFQ0Vuok [sage]:2014/04/20(日) 21:39:53.29 ID:MmIVPjZB0
>>612

…事実を言ったまでた。

【シオンという名前は花の美しさと同時に紫という何処か妖しささえ感じる不思議な名前、男はそれが気に入った】

…ならばきっと闘うだろう。

…今ここで、次に会った時。いつでもな。

【やはりアウリガと反アウリガという存在は越えられない。】

…俺はアウリガを消す。必ずだ。
614 :シオン ◆HYSWExFg7U [saga]:2014/04/20(日) 22:05:37.91 ID:LpefQFsso
>>613

【世界を滅ぼそうとするAuriga】
【それを嫌う理由は当然想像できる、が】

【たったあれだけの数で、無謀にも世界を牛耳ろうとする相手に挑もうとするその覚悟】
【彼女は知らなかったし、分からなかった

ね…

…貴方達がそうまでしてAurigaを狙うわけ、

【もたれていた柵から離れ、彼との距離を詰め、肉薄する】
【わずか数センチの距離、少し屈み彼の顔を下から覗き込むように見つめながら】

聞かせて....くれない?

【ニヤリと、あからさまな笑顔をつくり彼に問う】


/今日はこの辺で一旦落ちます!
/続きは明日また…
615 :陽炎 ◆LUMFQ0Vuok [sage]:2014/04/20(日) 22:11:48.19 ID:MmIVPjZB0
>>614

…理由か…。

【原点的な質問で少し驚くが口が開くのにそう時間はかからなかった。】

…決まっているだろう。

…己の因縁に終止符をつける為。

…そして、光を手に入れるのに、アウリガは邪魔だからだ。

【だが、それはアウリガを消しても終止符はつかない。永遠に終わりのない自分の戒めなのだから】

…世界を滅ぼさせはしない。

…俺が守る。

【過去の男からは考えられない程の発言。もう彼は操り人形ではなかった】

/また明日宜しくお願いします!
616 :狂坂 愛姫 ◆jnVXyq7weY [sage saga]:2014/04/21(月) 15:58:24.56 ID:2v2wI4pvo
>>609
【少女の持つ鞭が大きくしなり、ピシリという音を立ててナイフをはじき飛ばす】
【痛みで痺れる右手を左手で押さえればその顔はより一層の笑みが広がる】

ふふっ・・・いいよぉ、おねーちゃん・・・
やっぱりそうしてくれないとたのしくないもんね?きひひひひっ!

【そのままこの少女は右手を肉ごと掻き毟る】
【そうして新たに出血すれば右手を振り目の前の少女へ自らの血を振りまく】

どうしよっかなぁ?いじめられるのもいいけどぉ、いじめたくもあるんだよねぇ
う〜ん、そうだこうしよう!おねーちゃんのうごきをとめてぇ・・・

うでだけじゆうにして、わたしはおねーちゃんのあしをきりきざむの!
あなたはうでがつかえるからわたしをいじめれるし
わたしもおねーちゃんのひめいをきけるしいいかんがえだよね?

【振りまかれた血が触手のように少女へ襲いかかる】
【それぞれは子供の腕ほどと然程太くはないが数が十数と多い】

ねぇねぇ、どうかな?どうかな?
いっしょにやってみようよ・・・きっときもちいいよ?

【見た目と似つかわしくないほどの甘い声で囁く】
【それこそがこの少女の狂気と精神異常を示しているように】
617 :霙&ナイア ◆u.1F.g0z82 [sage saga]:2014/04/21(月) 20:37:19.62 ID:QJ9cKKvho
>>616
あ……あっ……

【掻き毟った腕を大きく振り、溢れ出る血を撒き散らす少女】
【その血はまるで意思があるかのように、目の前の霙に飛びかかってゆく】
【あまりにも凄惨なその光景に、霙はただ口を震わせるしか――】

『ッ!』

【ヒュオン、と鋭い音を立て、霙の鞭が飛びかかる血の触手を払いのける】
【パシン、と乾いた音を立て、鞭は次に地面を勢いよく叩き、霙の身体ごと後方に下がった】

っ……な、ナイ……

『――ねぇ、ミゾレ。見てみなさいな、あのコの眼』

え――

【身体の至る所から血を流しながらも、少女の瞳は恍惚に満ちている】
【甘い声で夢見がちにささやくその姿は、その仕草は、あどけない容貌に限りなく似つかわしい】
【――それならば、何だ? あの少女の瞳でのたうつ、溢れんばかりに純粋な狂気は?】

『……開き直るってのは、ああいうコトよ。
 自分の心を誤魔化さない。自分の願いを隠さない。
 世界の総てを自分のために、自分の総ても自分のために……』

…………

【目の前にいる少女の姿を、目を見開いて見据える霙】
【――狂気。何物にも侵されず壊されない、純粋なる欲望の発露】

……っ……!

【食いしばった奥歯が軋む】
【少女の透き通った眼を見る度に、身体の芯に冷たいものが這う】

『……ま、お手本にするにせよ、しないにせよ……
 ここでヤられちゃあ、それどころじゃないわね』

【そう言って、霙の『中』のナイアは、鞭を近くの街灯に止まっていた数羽のカラスへと伸ばそうとする】
【自らの『力』、その一端を振るい、霙を守る『夜鬼』を生み出すつもりのようだ】
618 :狂坂 愛姫 ◆jnVXyq7weY [sage saga]:2014/04/22(火) 14:06:55.14 ID:5Wr1eC2Wo
>>617
【少女が振るう鞭を愛姫は何もせず見守っていた】

う〜ん、いいかんがえだとおもったんだけどなぁ
そくばくけいがきらいならしかたないよねぇ・・・
それじゃあどういうのだったらいいんだろ?

【愛姫は思考する、お互いの欲求を共に満たせる行動を】
【だがその思考が間違っていることなど気付けるわけもない】

わたしはいじめられるのもいじめるのもだいすきなんだけど
おねーちゃんはどっちがすきなのかなぁ?
それともそんなことしたくないとかいっちゃうのかな?
ならしかたないよね、なにしてくれるかたのしみでもああるけど・・・むりやりでさ!

【溢れる血に塗れた右手で左腕に呪文を書き連ねる】
【紡ぐ言葉は呪術となって愛姫を包み込んでいく】

だす ぶるーとぅ ぱいす(代償は血)
がーびえん じ でぃん ふるー(刻むは呪印)
ずーくさむかいと つばい(効力は二つ)
あいん くらふと あふ だす えすたー(一つめに力を)
でぃ ふぁらんぐざんむおん だー しゅまるつ あいむ つばいてぃん(二つめに痛覚の鈍化)
”すたーくんぐ だす わんずんす”ざうばー(呪術『狂気ノ強化』)

【全て紡ぎ終えたとき愛姫は満足そうな顔をして】

うん、きょうもしっぱいしなかったね
それじゃあおねーちゃん―――いっぱいあい(ころ)しあおう?

【そういうのだった】
619 :霙&ナイア ◆u.1F.g0z82 [sage]:2014/04/22(火) 19:58:17.05 ID:5L/qhGYAo
>>618
っ……!
……わ……私は……っ

【波濤のように流れ出る少女の狂詞】
【その迷いなき口振りを、どこまでも純粋な欲求を前にして、霙は――】

……私は、私はっ!
――大っきらいよ! 苛められるのも、苛めるのもっ!

【目の前の少女と、そして自らに潜む“もう1人”を、全力で声を張り上げ否定する】
【誰にも傷付けられず、誰も傷付けない――それが、霙の理想。『満ち足りた平穏』】
【何としても、それを取り戻してみせる……ここで朽ち果てるなど、認めてはならない】

『……ほーん。言うじゃない……』

【呪言を唱え始めた少女】
【ナイアは彼女から意識を逸らすこと無く、鞭を街灯に止まった3羽のカラスへと突き刺す】

『――強化か。随分とまあ粗末な術式だこと。
 ミゾレ? 貴女が気張れば、何てことない相手かもよ?』

【鞭から送り込まれたエキスによって、ギチギチと音を立てて変身していくカラス達】
【漆黒を基調としたその身体には、羽毛の代わりに滑らかな鱗が現れた】
【首の後ろには、馬のような白い鬣。おおよそ、現生の鳥類には似ても似つかない異形】

「――夜鬼、シャンタクス」
「――名付けるんなら、こんなトコかしら?」
「――どう思う? ナイフのおチビちゃん?」

【霙の上空を旋回する、3羽の『夜鬼』】
【ギィギィという鳴き声に混じって、ノイズのかかったナイアの声が流れ出す】
【その言葉は、目の前にいる少女に向けられていた】
620 :狂坂 愛姫 ◆jnVXyq7weY [sage saga]:2014/04/23(水) 16:32:06.07 ID:oM547QvQo
>>619
やっぱりそうなんだ・・・
おねーちゃんもそらおねーちゃんとおなじ
くふふっ、ならなかまにしてもいいかも?

【満ち足りた平穏を望む少女の言葉、其れを愛姫は仲間の一人に重ね合わせる】
【だがすぐにその思考を捨ててあらぬ方向からかけられた声に反応する】

でもでも、いまはそれどころじゃないんだよね
しゃんくす・・・からすからへんいさせたのかな?
でもなんでおんなひとのこえがするんだろ?

【夜鬼、と呼称したそれを見て愛姫は口角を上げて答える】

なまえはよくわからないけどぉ・・・しゅみはいいとおもうよ?
いきてるものだけかはわからないけど、しんしょくしてあらたないのちにかえる

【一瞬身震いをするとうっとりとした表情で言葉を重ねる】

いきながらにしてからだをしんしょくされて、じががきえるってどんなかんじなのかな?
とってもとってもきもちよさそう・・・でも、そのしゃんくすからくわれるのもいいなぁ・・・
すごいよおねーちゃん!そんなことできるんだね!

【愛姫から賞賛の言葉が出る、理由などもはや言わずとも痛いほどに理解できるその表情】

ん〜・・・でも、まずはおねーちゃんのひめいききたいなぁ?
それからわたしのひめいもあわせてこんさーとしようよ!ね?

【地を蹴ると弾丸のように愛姫は少女目掛けて突撃し】

かんたんにこわれないでね?

【一つの『お願い』をしながら掴みかかろうとする】
621 :霙&ナイア ◆u.1F.g0z82 [sage saga]:2014/04/23(水) 19:51:20.16 ID:CguE0AR4o
>>620
「あららぁミゾレ、褒められちゃったわ」
「イイ趣味ですって、よかったわねぇ」
「ラヴクラフト先生さまさま、って感じ?」

…………

【3羽の鳥型夜鬼から、代わる代わるナイアの声が飛び出す】
【対して霙は、鞭を握りしめ、沈黙と共に少女に相対する】

「どうかしらねぇ、トり憑かれる側のことなんて考えた事ないわ」
「――あっ、でもミゾレ、貴女だけは別よ?」
「私、貴女のことだけ考えて生きてるんだから……ホントよぅ、ホント」

……あーもうっ! 一匹だってうるさいのにっ!

【頭上の喧しさに、つい気が抜けてしまう霙】
【その次の瞬間、目の前の少女が全速力で飛びかかる――】

――ッ!?

【慌てて鞭を振ろうとするが、その手さばきは完全に素人】
【ろくに狙いも定めず、でたらめに振ったに等しい】

「あーあーあー……」

【3匹の夜鬼が、霙を守るために少女へ襲いかかる】
【一匹は正面から、次の一匹は少女の頭上から、そして最後の一匹は背後に廻り込んで突撃しようとする】

「ミゾレぇ、貴女も初体験じゃないでしょう?」
「鞭を振るうってヨロコビを、そろそろ認めちゃいなさいな」
「振って、当てる。それだけじゃない。カンタンよ、ホントすっごいカンタン」
622 :狂坂 愛姫 ◆jnVXyq7weY [sage saga]:2014/04/24(木) 22:45:05.71 ID:aJuCdYx3o
>>621
【デタラメに振られた鞭、それを愛姫は素早く屈んで躱し】
【低い位置から少女の腹部目掛けて手刀を突き出そうとするが】
【迫り来る夜鬼によって阻まれ鋭い鉤爪が体へとくい込む】

はぁ・・・じゃまだよ?さきにこっちからやっちゃおっと

【それぞれ胸と右肩口、背中に取り付いた夜鬼】
【愛姫は優先目標を三匹の夜鬼に狙いを変えて体を啄む三匹を見れば】
【傷口から溢れる血でその動きを束縛して動きを封じる】

らぶくらふと・・・どこかできいたんだけどぉ・・・
ああ!あのくとぅるふしんわのそうさくしゃだっけ?
もしかしておねーちゃんじゃしんなの?

【純粋な興味からそう問いかける】

くふふっ・・・だったらさぁ・・・
そのちをのんだらわたしはどうなっちゃうんだろうねぇ・・・?

もっとつよくなるのかなぁ?それともきょうきにとらわれるのかなぁ?
でもわたしはもうくるってるからかんけいないのかなぁ?
ねぇねぇ、おねーちゃんのちをもっとも〜っとほしくなっちゃったぁ

【再び自分自身の腕の肉を引きちぎって新たに出血を強いらせ】
【それを少女と同じように鞭にへと形を整える】

そ、れ、にぃ・・・鞭の使い方もおしえてあげるよ・・・
鞭はねぇ、こうやってつかうんだよぉ・・・!

【鋭い風切り音と共に血の鞭の先端が少女の脚へと襲いかかった】
623 :霙&ナイア ◆u.1F.g0z82 [sage saga]:2014/04/25(金) 19:56:25.59 ID:0qCSd359o
>>622
【爪を食いこませたのも束の間】
【3匹の夜鬼は少女の血によって動きを封じられた】
【キイッ、と小さい呻き声を上げ、夜鬼から黒いエキスが飛び散る】

「あーららぁ。……どーしましょ」

【身をよじって逃れようとするその動きとは対照的に】
【嘴から流れ出るナイアの声は呑気なものだ】
【夜鬼自身の意志と彼女の意志とは、別々のものであるらしい】

「ねぇミゾ―― ッ!!」

【少女の血鞭が、霙の脚へと襲いかかる】
【霙は咄嗟に顔を覆い、ナイアは自分側の鞭を操って凌ごうとするが】
【時既に遅し。少女の鞭が、霙の左ふくらはぎに赤黒い傷を負わせた】

っくああぁぁっ――!!

【顔を歪ませ、悲鳴を上げる霙】
【恐怖と苦痛、そして憎悪が、一瞬のうちに体中を駆け巡る】

ぁ……ああっ……ああぁ……!

「……」
「…………」
「……やりやがったわね」

【霙の鞭が針のように尖り、一直線に少女へと向かって行く。ナイアの意志によるものだ】
【3匹の夜鬼も、拘束を解こうと唸りながら暴れ出しはじめる】

【――霙の手の平、そして傷口からは、新たなるエキスがぞるぞると流れ出ている】
【水溜りほどにまでたまったソレは、アスファルトの割れ目に作られたアリの巣へと、音も無く流れこんでいく】
624 :狂坂 愛姫 ◆jnVXyq7weY [sage saga]:2014/04/26(土) 14:50:36.76 ID:VZ3P6Rpko
>>623
うふふ……うふふふふふふふっ
ね〜えぇ〜おね〜ぇちゃ〜ん?

【少女の悲鳴、それを聞いて愛姫はより一層笑顔になる】

とぉ〜ってもかわいくていいこえだったよぉ〜///

【胸で拘束されたままの夜鬼から憎悪の声が漏れる】
【次いで自分目掛けて鞭が針のように迫り来る】

だめだよぉおとなしくしてなくちゃぁ……じゃないとぉ

【愛姫はそれを体を軽く横にずらして回避】
【その針は肩口でもがいている夜鬼の頭部に突き刺さり行動不能にする】

ほらぁ、こうやってじこがおきるからさ
それにこんなのじゃぜんぜんおもしろくないよ
もっとも〜っといたくしてくれないと

【おもむろに鞭を地面に置くと胸と背中に取り付いている夜鬼を掴めば無理矢理引き剥がそうとし】
【みしりという血と肉が抉れていく嫌な音を立てながらも引き剥がして】
【漆黒の筈の夜鬼が朱に染まり、骨すら見える程の大怪我を自ら負いながら】

ねぇ?そのこのなかにいるもうひとつのじんかくさん?

【二匹の夜鬼の頭部を握りつぶし黒い液体がブチ撒けられ】
【肩口で行動不能になっている夜鬼も同様に引き剥がし】

ほら、かえしてあげるよおねーちゃんっ

【明るく言いながら夜鬼を少女へ投げつける】

それじゃ、つぎはどんなことしてくれるのかなぁ?
わたしはね〜……これ!

【少女と同じように、鮮血の水溜まりを作れば】
【徐々にそれは形取られ誰もが知る拷問器具に姿を変える】

じゃじゃ〜ん!"あいあんめいでん"だよ!
それもはりはじゆうにだすほんすうやながさもきめれるすぐれもの!

【満身創痍……否、もはやゾンビとも言えるその姿】
【それでも尚、その顔は笑みが輝き痛みすら殆ど感じていなかった】
625 :掌 拳次&掌 拳峰「」 ◆LUMFQ0Vuok [sage]:2014/04/26(土) 17:58:04.03 ID:TIN0wHw50

【某所にあるブラックシールド特殊戦闘部隊が管轄している施設。そこには特殊戦闘部隊の事務所や、部隊の訓練施設などの管理もしていた】

【又特殊戦闘部隊には部隊長の意向により、もう一つ特殊な施設があった】

【それは、特殊戦闘部隊管轄の武道場。それは兵器などに頼る隊員の為に基本的な体力や身体能力を付ける為の特殊施設】

【本日だけは、特別講師を用いて訓練が行われていた。特別講師に推薦されたのはブラックシールド特殊戦闘部隊部隊長の実の兄にして、謎の死から謎の復活を遂げた過去の天才武道家、「掌 拳峰」】

【特別講師に推薦したのは勿論特殊戦闘部隊の部隊長であると同時にこの者の存在を知る一部の隊員からの推薦だった。】

「甘いぞ拳次!それでは俺から一本取ることは出来ない!」

へ、そうくると思ったよ。兄貴!

そこだぁ!!

【熾烈な模範試合が行われていた。凄まじい速さと力でぶつかり合う両者。前半は両者互角であったが…】

「な、なにっ、」

もらったぜ!!終わりだ!!

「…何てな。」

なにっ!!?うわっとぉ!!

【倒れたのは特殊戦闘部隊部隊長である「掌 拳次」だった。審判は高らかに一本と判定を下す】

「まだまだだな、俺から裏を取ろうとは百億年速いぜ、拳次」

ちくしょー、後もうちょいだったのに。

【兄が手を差し伸べ、それに捕まり立ち上がる弟、武道場は拍手に包まれた】

【この武道場はブラックシールド隊員の他に部隊長以上の権限を持つ者からの推薦状があれば入ることが許されている。それは勿論実力が折り紙付きの者ばかり…】
626 :如月 光 ◆eMrllmlJ0A [sage]:2014/04/26(土) 18:08:19.66 ID:yLUoAr1w0
>>625
「あー...そういう訳なんで、通りますよ?あぁ、これ、霜月姉の推薦状ね」

【一瞬警備員が疑いの目を向けるが、何も言わずに通す】
【まぁ10代前半の少年が基地の施設に入ろうと言うのだ、疑って当然なのだが】
【突如施設中から微かに戦闘中の会話と、拍手が聞こえてくる】
【片方は分からないが...恐らく】

「...やっぱこの声は掌さんだな」

【そう推測し、施設の中へと入って行く】

【ーーこうなった理由は、遡る事数日前】
【兄の死によくわからない感情を覚えながらも、掌にその報告をする必要があると踏んだ霜月の意向だった】
【「掌さんは武道場とか良く使うから」と、推薦状を渡されたのだ】

【そして、今に至る、という訳だ】

「お邪魔しまーす、ん?...居た居た...って、稽古中かな?...」

【中の様子を見て、疑問符を浮かべながら忍び足で入る】
627 :掌 拳次&掌 拳峰「」 ◆LUMFQ0Vuok [sage]:2014/04/26(土) 18:22:32.61 ID:hlG+ULQBO
>>626

「裏のがあるから表が生きるんだぜ?拳次。」

兄貴にはやっぱり敵わねえや。俺が勝てるのは怪力くらいかな。

【実はこれで十戦目だった。全て兄が勝ち弟が負けていた】

「衝撃波とかに頼りすぎなんじゃねえか?やっぱりそれじゃ不便だろ?」

そんな事は無いぜ、俺はこの腕を気に入ってるよ。幾ら鍛えても強くはならねえけど脆くもならねえからな。

「そんなもんかねー。」

【稽古をしている隊員たちを眺めながら誰かが入ってきた気配に気付く。】

ん、君は!

「ん、誰だ?」

【少し前に会った博斗の弟の光だった。】

光くん久しぶりだなー!修行でもしに来たのか??

【拳峰の方は珍しそうに少年を観察し、拳次の方は嬉しそうに何も知らずに話しかけていた】
628 :霙&ナイア ◆u.1F.g0z82 [sage saga]:2014/04/26(土) 18:41:36.31 ID:7yMtHI5jo
>>624
【霙の鞭は軽く躱され、さらには3匹の夜鬼も無残に引き裂かれる】
【血とエキスに塗れた夜鬼の身体が、放り投げられてべチャリと音を立てた】
【夜鬼の姿は、次第に3羽のカラスの死体へと変わっていく】

っ……うぇっ……

【おぞましい光景と異臭に、嘔吐感がこみ上げる】
【揺れる視界の内に映るのは、少女が作り上げた『何か』】
【いつか読んだ本を思い出す――中世ヨーロッパにて使われた、針の棺とでも言うべき拷問器具】
【アイアン・メイデン……少女がアレで何をするつもりなのか、最早考えるまでも無い】

……なんで……何でっ、何で……!
ああ……うっ……うぁぁあぁっ……!

【再びパニックに陥る霙】
【だがその震える手の平は、突如現れた何者かの手にがっしりと掴まれる】

っ――!?

「――ったくもう。手本が無くちゃ何にも出来ないわけ?
 ゆとりキョウイクだの何だの、正直バカにしてたけど……こうまで実例を見せられちゃあね」

【アリの巣穴に流れ込んでいたはずのエキスは、そこから離れて霙の足元に集中し】
【簡素な赤黒い篭手を纏った、一本の女性の腕が――その黒い水溜りから生えていた】

「……ミゾレ。貴女には確かに憎悪がある。――ただ、それを顕す術を知らないだけ。
 鞭を手に取り、抉り、討つ……フツーは素人でもそこそこいけるのに、貴女は色々歪んじゃったからね」

【霙の掌から流れるエキスは止まらない】
【謎の『手』の主は、尊大で透き通った……『霙と同じ』声と共に、黒い水面から徐々にせり上がってくる】
【『手』は霙の身体を掴み、彼女をグッと立ちあがらせた。小さく悲鳴を上げる霙】

「――貴女は1人で闘えない。おまけに、ここで死にたくない。
 ――私なら共に闘える。おまけに、貴女を死なせない」
 ……感謝なさい。この私が、手ずから教育してあげる。
 斬り方、跳ね方、捌き方……そして何より、殺し方」

【エキスの水面からせり上がった人影が、完全に姿を現した】
【赤黒いマントの下には、同じ色の簡素で軽量な鎧】
【黒みがかった髪色と、鮮血色の瞳以外は……どこも、霙と瓜二つ】
【彼女の影(シャドウ)とも言うべきソレは、優雅に一礼して、こう言った】

「――はじめまして、ね。お嬢ちゃん?」

【もう1人の霙――具現化した『ナイア』が、底知れぬ笑みを少女に向ける】
629 :如月 光 ◆eMrllmlJ0A [sage]:2014/04/26(土) 18:42:32.81 ID:DmfSt9580
>>627//遅れた...申し訳ないです

「...うぉっと...そんな見ないで...」

【当然突き刺さる部隊員の視線に苦笑しつつ、拳次に話しかける】
【例の機械(武装)は一応基地の中に持ち込む許可を取ったが、一応道場の入り口に置いてきた】

「...いやー...修行じゃなくて...その、結構重大な連絡というか事が起きてしまったんですよねー...笑い事にならない方向の」

【軽く説明をしつつ、奥に居る人を見る】

「(...こっちを観察してる...?敵意は...無いよな、ってか無いな)」

630 :掌 拳次&掌 拳峰「」 ◆LUMFQ0Vuok [sage]:2014/04/26(土) 18:49:54.05 ID:hlG+ULQBO
>>629

…。

「…。」

【彼の目は本物だ。何か大切な事を知らせようとしているのはすぐに分かった】

よし!本日はこれにて終了!各自速やかに30秒でこの道場から出ろ!!

【すると隊員達はさっさとそこから退散していった。広い道場には男2人と少年一人だけが残る】

【そして少年の前に座り、鋭い眼差しで少年を二人は見た】

これで、今この施設にいるのは俺とお前と兄貴だけ…。誰にも邪魔はされない。

んで大切な知らせって言うのは?

「…。」

あぁ、兄貴の事は気にしないでくれ。兄貴も君の兄貴の事を知ってるし、友人でもある。

「よろしこ。」

【それだけ言うと再び道場は無音に支配された】
631 :如月 光 ◆eMrllmlJ0A [sage]:2014/04/26(土) 18:55:47.61 ID:Xu1DTYrH0
>>630
「...よし」

【周囲の隊員達が散って行ったのを見て、軽く安心しつつ、その場に正座】

「...なるほど、この人はお兄さんだったんですか、始めまして。如月 光です」

【挨拶をした後、話を始める】

「...えーっと、まず、まぁ本題というか結論から言うとーーー」

【そこで間を取り、涙を目の奥に抑え込む】

「ーーーうちの兄が、死亡しました」
632 :掌 拳次&掌 拳峰「」 ◆LUMFQ0Vuok [sage]:2014/04/26(土) 19:12:30.38 ID:hlG+ULQBO

…は?

「…。」

【空気が凍るとはこの事だろう。拳次はあまりにも突然過ぎて、固まっていたが兄の方は何処か冷静だった】

…博斗が死んだ?

【一瞬だけ、黒い炎が男に纏われる。そして一瞬だけ拳次の目が赤黒く染まる】

「拳次。」

誰にだ、一体誰に。

「…拳次!」

誰にやられたッッッッ!!!

【そしてまた黒い炎が男を包むがその瞬間、兄が肩を手で抑えた。そこからは金色の炎が放たれている】

「…落ち着け、今それをやれば…。」

…すまない。

「俺の名前は掌 拳峰。君も知ってる通り、俺も拳次も、彼の知り合いだし、拳次にとっては友であると同時に、最大の好敵手でもあった。」

「そのせいで拳次は気が動転した、許してくれ、それで話しを勧めると…」

…あいつは何で死んだ?

【落ち着いてはいるが、何処か冷静ではない。不安定な状態でその次の回答を待った】
633 :如月 光 ◆eMrllmlJ0A [sage]:2014/04/26(土) 19:20:44.52 ID:DmfSt9580
>>632
「...!!」

【やはりか、とばかりに正座の状態から手を突いて後ろに飛び退く】
【この男の強さは百も承知している、一度戦い、敗れたのだから】

【5m程の距離で様子を見て、兄が弟を抑えたのを確認して、再度近づき、座る】

「...詳しい経緯を説明します...恐らく知っている事もあるでしょう...まず、僕と兄、そして現警邏部隊長の霜月さんで、街に行っていました」

「...そして、そこでエヌオー率いるAurigaの部隊と接触しました」

【この時点でもやはり警戒をしている】
【Aurigaという言葉で相手を触発し兼ねないからだ】
634 :掌 拳次&掌 拳峰「」 ◆LUMFQ0Vuok [sage]:2014/04/26(土) 19:30:21.58 ID:hlG+ULQBO
>>633

…エヌオー。

「俺がこの前の海上戦で倒した相手か、この腕もあいつにやられた。」

【よくよく見ると拳峰の片腕が無い。それはまた別の話だが】

あそこでもっと追求していれば…。

【自分の不甲斐なさに腹が立つと同時に、彼との決着を付けられなくなった事に対しての苛立ちも不謹慎だが感じていた】

…!!霜月ちゃん!!あいつは大丈夫なのか!?

「俺も戦った相手だが、博斗君がそう簡単に死ぬとも負けるとも思えん。」

「エヌオー以外に居たんじゃないのか?しかも能力者クラスの実力を持った者が数名。」

【兄の方は冷静に話を理解しようと努力していた。もしかしたら彼を復活させる方法があるかもしれない。】
635 :如月 光 ◆eMrllmlJ0A :2014/04/26(土) 19:44:34.97 ID:RNZAj4P30
>>634
「霜月姉は大丈夫ですよ...主に兄のおかげですが...この前『また助けられた、一回も恩を返せて無いのに』って泣き叫んでましたが...命に別状はありません」

【いつの間にか呼び名が「霜月姉」になっている】
【そこで、また話を戻す】

「...えぇ、そして兄は恐らく戦闘を回避しようとしたのでしょう...そこでエヌオーとの会話をした様です、内容は聞き取れませんでしたが、ね」

【あの時点で、既に相手は戦う気で居たのだろう】

「そう、お兄さんの言う通り、能力者クラスが他に2人居ました」

「まず、エヌオーは仲間を退避させました。そして彼が呼んだのは2人の精鋭ーー片方は黒い羽の天使、もう片方は武装を転送させるサイボーグ...かな?...二人の少女を仲間として、僕達と戦闘を開始したんです」

【一応、説明を一通りしてしまおう、と言った感じで話し続ける】

「...そして、戦況は...正直に言えば五分五分ですかね...兄は相手を押して居ましたが、霜月さんはエヌオー相手に捉えられ、僕は一進一退...と言った感じに...」

「...そして、問題なのはここからです...向こうはは霜月さんごと兄を吹っ飛ばす為に、仲間の2人で合体技を繰り出し、エヌオーは二人の動きを闇で封じようとしました...そこで、兄はーーー」


「ーーー兄は、自分の能力を使用して頭部以外の全ての体を犠牲に、2つのエネルギー塊を作り出し、敵陣に撃ちました」
「そこで、エヌオーが1人で時間を稼ぎつつ、仲間の2人が僕と霜月姉をビルの上に運んだ後、3人でエネルギー塊を受け切りました...皮肉ですが、命の恩人は兄の仇なんですよ...あのエネルギー塊が地面に衝突してたら何が起きるか分かったもんじゃ無いですし」

【そこで、一息つく】
【一気に喋り切ってしまったので、ちょっと疲れた様だ】
636 :掌 拳次&掌 拳峰「」 ◆LUMFQ0Vuok [sage]:2014/04/26(土) 19:59:53.34 ID:TIN0wHw50
>>635

そうか、でもあいつ…。

【勿論体の問題もしていたが、本当の意味で心配していたのは彼女の精神面での心配だった】

「話は大体分かった。」

あいつは守る為に死んだのか…。くそ、俺との約束を守らねえ癖によ。

「それでよ、簡単に言えば…」






「誰を殺せば良いんだ?」






【再び凍る空間。それは一瞬だけ拳峰から放たれた殺気と威圧。拳次でさえ、冷汗を垂らした】

兄貴…。

「…冗談だ!立派じゃねえか、守る為に死んだんならよ。」

もしかして、その二人は…フィア・ブラドルと黒乃空じゃないのか?

【あの二人が人を簡単に殺そうとするのは正直考えられなかった。また一つ疑問が増えていく】

「俺も嘗て一度死んだ、だが俺は何らかの形で復活した。」

「なら、博斗君を復活される事も出来るんじゃないのか?」

【方法は分からないが、幾つか思い当たる事がある。それを話す前に彼の言葉を待った】
637 :如月 光 ◆eMrllmlJ0A [sage]:2014/04/26(土) 20:09:58.70 ID:zBoHiHU90
>>636
「...大丈夫ですよ、思ったよりも芯はありますから」

【とは言うものの、やはり心配ではある】
【ーーー今度何処かに連れて行ってあげよう】

「...ッ...」

【体に走る戦慄、恐怖ーー飛び退く事すら出来ず、ただその場で硬直した】
【声すら出ない、そんな状態になったのはーーーこれが初めてだ】

「...え...知ってるんですか...?」

【まだ背筋に走る物があるが、話を続ける】

「...なんか、エヌオーに忠誠を誓うとか、そういうこと言ってましたがね...」

【詳しい素性を知っている訳では無いが...確かその様に言っていた筈だ】

「...いえ...無理...だと思いますね...本人の体は、遺体も全て消滅していますし、あのエネルギー塊の中で頭部が蒸発している事も考えられます...」

「ーー仮に死んでいたら、ですがね」

【あの能力の持ち主だ、生きようと思えばあの中で生存している可能性も0では無いーーその望みは薄いだろうが】
638 :掌 拳次&掌 拳峰「」 ◆LUMFQ0Vuok [sage]:2014/04/26(土) 20:19:03.80 ID:TIN0wHw50
>>637

そうか…なら良かった。俺も今度警邏部隊を尋ねるとしよう。

「霜月って誰だ?」

博斗の彼女かな?知らねえけど。

【妙に兄がニヤニヤしていた。拳次の方は何処か苦笑い】

「ごめんね、冗談だからさ。」

【そうとも思えないような感覚を拳次は一人静かに覚えていた】

…くそっ!!!

【壁を殴ると、壁はヒビ割れて減り込む。破壊しなかっただけ良かったか…。】

「俺の場合はある能力者に完全に消し飛ばされた。それでも復活出来たんだから、恐らく物理的ではなく能力が関係した何かの影響で復活したんだろう。」

「そして、俺が知るもう一つの可能性。」

「始まりの森って知ってるか?」

始まりの森??

【確かブラックシールドの書庫にそれが関連した文章があったが思い出せない】
639 :如月 光 ◆eMrllmlJ0A [sage]:2014/04/26(土) 20:26:05.85 ID:upfTy4EV0
>>638
「く...詳しい事は分かりませんけど...どうなんでしょう?」

【彼女...というか命の恩人だった筈だ。ヤケに兄に固執していたのは覚えているが】

「...冗談...ですよねっ!」

【苦笑しつつ、内心でかなり怯えている】
【絶対に冗談で出せる物ではない、と感じ取っていたからだ】

「...消し飛ばされて、か...能力関連の力、ね...」

「...始まりの森?...なんですか?それ」

【全く知らない単語を耳にして、その意味を尋ねる】
640 :掌 拳次&掌 拳峰「」 ◆LUMFQ0Vuok [sage]:2014/04/26(土) 20:38:59.08 ID:TIN0wHw50
>>639

命を捨ててまで助けるか…。少し羨ましいかもな。

「女とかに縁はねえからな、お前はよ。」

兄貴はあんのかよ。

【少しだけニヤリと笑った。命を懸けるかどうかは別だが、ギャングの頂点に席を置く男としては別に女には困ってなかった】

「もちろんだよ、」

「まぁ、それは別として。俺が言った「始まりの森」と呼ばれるそこの事を俺は知らない。別に誰かから聞いた話じゃない。」

「俺が復活した瞬間にその単語が俺の頭に入ってきた。後々それを調べたら、「始まりの森」って言うのはどうも御伽噺程度でしか語られてない話らしい。」

「だが、俺が一度死ぬまで聞いた事のない「始まりの森」という単語を復活した時に聞いたということは、」

「俺の復活は能力的な何かよりも、「始まりの森」っていうのが関連してる物だと思ってる。」

「「始まりの森」っていうのは…」

ブラックシールドの資料では…全ての魂が生まれ、そして還りつく神界だと書いてあった。

研究したものや、それを目指し旅に出た者も少なくないとか何とか、

「そういう訳だ。」

【ざっくりとした内容だったが、博斗を救う為の手掛かりになるのではないかと感じた】
641 :如月 光 ◆eMrllmlJ0A :2014/04/26(土) 20:43:27.96 ID:upfTy4EV0
>>640
「...ま、まぁ...ね?」

【苦笑しか出来ない。年齢から考えれば当然だが】

【「始まりの森」という物の説明を聞き終え、一つの推測を立てる】

「全ての魂が還りつく神界ーーとなると...そもそも「何処の世界」なのか、ってなえりますよね...まぁ、別の世界がある保証なんか無いですが...」
642 :掌 拳次&掌 拳峰「」 ◆LUMFQ0Vuok [sage]:2014/04/26(土) 20:51:09.98 ID:TIN0wHw50
>>641

「まぁ、友をやられて怒れない奴は友じゃねぇ、落とし前は付けるさ。」

「この腕の因縁もあるしな。」

【片腕の恨みと同時にもう一つ因縁が出来てしまった。】

それすらも怪しいかもな。だが、俺は諦めないぞ。

博斗とは決着をつける。その為に強くなったとも言える。

このままでは終わらせない。必ずあいつを救ってやるさ。

「よく言ったぜ。諦めなければ0じゃねえ。可能性は何処までも広がってるさ。」

「俺ももちろん協力しよう。俺の情報網で何とか手掛かりを探る。」

【すると二人はニヤリと笑い、何故か準備体操を始めた】
643 :如月 光 ◆eMrllmlJ0A [sage]:2014/04/26(土) 20:56:34.31 ID:7ZT9mUHn0
>>642
「...そう来るなら、やらないわけには...いや、元よりやるつもりだったけどね」

【そう言って立ち上がり、腕を鳴らす】

「...準備体操って...今から始めるつもり?...あ、もしかしてバトルするの?」

【変な推測と共に、目を輝かせる】
【先ほどまでのシリアスは何処に行ったやら、首元に浮き出た謎の黒い神経が脈を打っている】

【実はこの少年ーー前に拳次に勝負を挑んだ様に、中々交戦的だ】
644 :掌 拳次&掌 拳峰「」 ◆LUMFQ0Vuok [sage]:2014/04/26(土) 21:03:24.02 ID:TIN0wHw50
>>643

おっ、分かってるね。
「おっ、分かってるね。」

【若干声をダブらせながら、兄弟二人は柔軟運動を終えて、武闘着を締め直した】

まぁ、この三人となるとただの道場じゃ少しだけ不安だな。

【指を鳴らすと部屋は変形していき、真っ白なただただ広い空間が広がって行く。構造は一切不明】

これならまぁ大丈夫だろう。

さぁ、光くんどっちを選ぶよ。

『羅無殺掌』こと俺、掌 拳次か。-------

------「『無我』こと、掌 拳峰か。」

どっちとやる?
「どっちとやる?」

【さすが兄弟と言わんばかりに何故か息が合っていた】
645 :如月 光 ◆eMrllmlJ0A [sage]:2014/04/26(土) 21:07:52.66 ID:3Ied3/8z0
>>644
「...なぁんだ、やっぱりか...なら話が早い」

【口元に笑みを浮かべ、舌を出す】

「...ふふ...道場の中で銃器はダメだねー...というわけで...」

【半身に構え、右腕を引いた状態にーー】

「...決まってるでしょ?『どっちも』だ、この前の僕と思うなよ?」

【あの時とは違い、幾らか兄や姉(霜月)から戦術などを教わっており、能力もコントロール出来る様になっている】

「...先手、貰っとくよ」

【そう言って、右足右足で地を蹴る】
【しかし、能力は使っていない、拍子抜けする程に出始めは遅いだろう】
646 :掌 拳次&掌 拳峰「」 ◆LUMFQ0Vuok [sage]:2014/04/26(土) 21:18:25.04 ID:hlG+ULQBO
>>645

別にいいぜ?ここは特殊でここ以外は武器による訓練を行う施設だからな。

「全力じゃ無いと死んじまうぜ?」

【二人は左右対称な程似たような構えを取った、やはり兄弟だからか、呼吸までも合っていた】

後悔…

「するなよ…。」

【男二人は迫ってくる光の攻撃を空中に跳躍し、華麗に避けると、ピッタリと回転し、そのまま踵を上げる】

『「双天撃」』

【二人の兄弟が初めて放つ合体技、まるで一つの踵落としのようにさえ思える程の蹴り技だ。単純な踵落としだが、威力は単純に二倍だった】
647 :如月 光 ◆eMrllmlJ0A [sage]:2014/04/26(土) 21:25:15.24 ID:sSj105aI0
>>646
「..ふふふ...僕も、容赦無くやらせて貰おう」

【相手が居た所まで飛び込むと同時に黒い神経が光を多い尽くす】
【漆黒の体と化した光は、その神経を体内に吸収しーー】

「その程度っ!」

【後ろに反転しつつ体を屈め、兄の方に視点を合わせる】
【その動きは、先程の比にならない程速く、鋭い】

「...せいぁぁあああああ!!」

【その体制から、空中に飛び上がりつつバク宙、その足で拳峰の腰を狙う】
【その動きも、先ほどの比にならないほどに速いーー恐らく、黒い神経の仕業だろう】
648 :掌 拳次&掌 拳峰「」 ◆LUMFQ0Vuok [sage]:2014/04/26(土) 21:43:46.80 ID:TIN0wHw50
>>647

「なにっ…。」

速いっ!?

【不覚を取った。相手の実力を履き違えていた。彼は前よりも強く…進化していた】

【蹴りを喰らい吹き飛ばされてしまう。その様子を見た拳次は…】

凄いな光くん!兄貴に一発入れて吹っ飛ばすなんてよ。

そうこなくちゃ…。

【男は脚部にあるブースターを作動させ、移動力と加速力を高めた。】

【男は高速で且つ、不規則に動き始めた。そして男は徐々に距離を詰め…】

「壱掌」

【そして距離を詰め、コークスクリューの形をした距離を詰めた時の勢いと腕を回転させた時の回転力を使い相手の心臓付近に打撃を与えようとする。動きを一瞬だけ封じる為の打撃】

「弐掌」

【次は両手で相手の両方の肺部分に二つの突きをほぼ同時の速さで突きを入れようとする。これは相手の呼吸を乱し、バランスを崩す為】

「桟掌底」

【最後は相手の腹部に掌を当て衝撃波を三回放つ。だがこの連続技は一つでも決まらなければ、威力共にタイミングが合わない技だった】
649 :如月 光 ◆eMrllmlJ0A [sage]:2014/04/26(土) 21:58:43.95 ID:d5vAUDU60
>>648
「一発!」

【そう叫んで、次の行動に移る】
【わざわざ初撃を能力無しで打ったおかげだがーーここからは正面から行かなければ】

「...!(避けられないーーっ!)」

【相手の動きに翻弄されつつも、防御へ移る】
【続いて繰り出される連続技ーーそれら全てをを見切るのは不可能だ】

【一発目】
【心臓付近を狙った突きに反応するがまだ体制が整って居ない、避け切れずに食らう】

【二発目】
【一発目の勢いのままに決められる、動きを封じられた後の連続技ーーだが、それで怯んでいたのでは話にならない】
【僅かに肺に直撃しない様に体制を変え、三発目の回避に移る】

「...ッ!!まだぁ!」

【三発目】
【腹部に手が当てられるのを感じ、すぐさま回避】
【相手の側面に回る様に左へ跳躍し、紙一重の所で衝撃波を回避する】
【更に、同時に攻撃ーーー】

【回避する際に、右腕を横に伸ばし、相手の胸部目掛けてラリアット】
【一度目の前の相手を怯ませなければ、次に来るであろう拳峰の追撃も避けられない】
650 :シオン ◆HYSWExFg7U [saga]:2014/04/26(土) 22:02:52.96 ID:IxIzB4ueo
>>615

…そっか

【ちょっと自分なりに格好よさ気なアクションを決めたつもりだったがあっさりスルーされてしまった】
【それは別として】

あの男の言葉に上手いこと乗せられて動いてるのかと思ってたけど、
貴方には貴方なりの信念があるってことは分かった

【彼から発せられた言葉】
【中身の無い空っぽだった目の前の男も、確かに自分を持っているのだ】

目的があるなら、後は突っ走るしかないよね


…そう簡単に成功はさせられないけどね、はははっ

【Aurigaと反Aurigaという相容れない立場だが、争いたくはない】
【そう思いながらも、乾いた笑いをこぼす】
651 :掌 拳次&掌 拳峰「」 ◆LUMFQ0Vuok [sage]:2014/04/26(土) 22:12:59.72 ID:TIN0wHw50
>>649

ち、決まらなかったか…!

【この技の一撃目と二撃目は、飽くまで最後の攻撃を当てるための準備のような物だ。それ故に今のでは深い一撃は期待できない。】

…ガッキーンってか。

【そう、胸部は機械部分である故に無傷だった。まともに当たるのならば、相手の方にダメージがあるかもしれない。】

「良い一撃をありがとう、光くん。おれいをやる。」

よっと!!

【拳次が屈むと、拳次の背中に手をついて、それを軸に光くんに蹴りを放とうとする拳峰が現れるだろうな】

【正に兄弟ならではの息の合ったコンビネーションだった】

652 :如月 光 ◆eMrllmlJ0A [sage]:2014/04/26(土) 22:19:13.34 ID:kcAi3p9Q0
>>651
「チッ...この程度じゃダメージ無しですか!」

【弾かれた腕をそのまま、構えを取る。】

「行きが合い過ぎだって...のっ!」

【相手の攻撃ーーコンビネーションを認識した瞬間に、回避行動を取る】

「...ッ!」

【無音の気合と共に、右下に潜り込む】
【相手の攻撃を回避しつつ、体制を可能な限り崩さないようーー】

「...行くぞっ!!」

【その体制のまま「拳次目掛けて」タックルを放つ】
【それにより、土台を崩せれば自ずと拳峰も上空に飛ぶなりバランスを崩すなりすると踏んでの物だ】
653 :陽炎 ◆LUMFQ0Vuok [sage]:2014/04/26(土) 22:25:09.10 ID:TIN0wHw50
>>650

…そうだ。俺は闇ではなく、光になる。

【例え光になったとしても、彼が光を得る事はない。何とも皮肉な事だった。】

…奴にも信念がある。それに賛同しただけだ。

…そして共に歩む。必ずお前達を潰す。

【巨大な龍が少しだけ彼女に笑顔を見せ顔を擦り付けた。なぜか気に入ったようだ】

…やはりお前とは戦いたくはない。

…さらばだ、アウリガ。

【そして漆黒の夜空に消えていく。巨大な黒龍が大きく羽ばたきながら徐々に暗闇に消えて行った】

/長い間乙でした!楽しかったです!
654 :掌 拳次&掌 拳峰「」 [sage]:2014/04/26(土) 22:40:49.00 ID:TIN0wHw50
>>652

生身ならやばかったかもな。

【実際機械部分だから助かった様な物でもあった。】

「やるねぇ、だが、こっからは俺からもやらせてもらうぜ。」

頼むぜ兄貴…っと!!

【タックルと分かった瞬間、拳峰は付いてた手で拳次を押し飛ばし、地面に足をつけ、タックルしてくる光と対峙する。】

久し振りの柔術だ、行くぜ。

【相手のタックルがぶつかる直前に、光の肩に手を当て、摺り足の要領で半歩横に動く。そして相手が今動いてる方向に相手の足脚を払おうとする。これは相手の脚を払い浮かせる為だ。最後に浮いたならば腕で相手を地面に叩きつけようとした。】
655 :如月 光 ◆eMrllmlJ0A [sage]:2014/04/26(土) 22:44:46.89 ID:Uk4RcmzG0
>>654
「...やっぱ上手いな!」

【相手が自分の肩に手を当てに来たのを感じ取り、「その後の技」を回避しに掛かる】

「(ーーあの動きはーーー払いに来る!)」

【そう思った瞬間には、既に体が動いていた】
【前方に手を出し、続いて地面に付ける】
【最後にその手で地面を押す事でーー】


「...せいあぁぁあ!」


【綺麗なヘッドスプリングの完成だ】
656 :掌 拳次&掌 拳峰「」 [sage]:2014/04/26(土) 22:57:13.28 ID:TIN0wHw50

「ほぉー。」

やるなー!!

【柔術を回避されたことなど本当に数えるくらいしかない。ここまで綺麗に回避されたことが過去にあっただろうか】

「こりゃあ…ゾクゾクしてきたぜ。やるか、あれを…。」

兄貴あれをやる気か、最悪止める役に回らなくちゃな!光くん気を付けろ!兄貴がスイッチ入った!

本気じゃないと殺されるぞ。

【だが、拳峰は動かなくなる。時が止まったかのように、静かに、そして先程光が感じた威圧と殺気さえも消えていく】

「無我」

【外見的にはなんら変化がない。ただ彼は感情を捨て、本能を手に入れた。】

【動物としての殺戮本能。それのみが彼に残された。】

【潜在的恐怖が駆り立てていく。】
657 :シオン ◆HYSWExFg7U [saga]:2014/04/26(土) 23:13:35.89 ID:IxIzB4ueo
>>653

…また会う時は敵同士じゃないことを祈るよ

【彼に向かってはにかんだ笑顔を見せる】
【たとえ敵同士であったとして、今は一人の人間として彼と話す事が出来たのが嬉しかった】

しばらくお別れ、だね

【彼を乗せて、黒く塗りつぶしたようなドラゴンが羽ばたく】
【遠ざかる彼らが闇に紛れて見えなくなるまで手を振っていた】


…さて、あんまり長話してっから私まで裏切り者扱いされちゃいそうだよ

とうっ!

【カッコつけて柵を軽々と飛び越え下に降りようとする、が】

あっ痛っ!
【片足を柵に引っ掛けてしまい、バランスを大きく崩す】

ちょまうわあああああぁぁぁぁぁ....................

【まばらになりかけたネオンの街に、彼女は真っ逆様に落ちて行くのであった】


//乙です!
//長い間付き合わせてしまって申し訳ございませんでした…
658 :如月 光 ◆eMrllmlJ0A [sage]:2014/04/27(日) 11:01:19.98 ID:xe5QqeVz0
>>656
「...まぁ、反射神経と回避能力は兄ちゃんに鍛えて貰ったし」

【軽く苦笑する】
【あの青年相手に全弾を躱し切るのは最後まで出来なかったが...】

「.......?」

【徐々に薄れていく威圧感に疑問を感じつつも、構えを取る】
【一体全体何をする気だろうかーーーなどと思ったのも束の間】

「......ーーーッ!?」

【身体中に何かが駆り立てる】
【それが何かは、判別が付かない】
【恐怖か、戦慄かーーー】

【だがもう1つの、別の感情も湧き上がってくる】

「......フッ...やってやろうじゃんか」

【ーー此方も、自然と闘争本能が湧き上がるのを感じていた】
659 :狂坂 愛姫 ◆jnVXyq7weY [sage saga]:2014/04/27(日) 12:13:19.23 ID:PU3UKPp2o
>>628
うそ・・・

【愛姫の目が驚愕で大きく見開かれる】
【この戦闘において初めて見せた笑顔以外の表情】
【右手で顔を抑えて思わず俯く、、その肩は震えていた】

っ・・・っふふ・・・
いいよぉ、とってもいいよぉおねーちゃん・・・
それじゃあ、あなたはあかいおねーちゃんでいいかなぁ?
はじめまして、あかいおねーちゃん

【顔を上げたときその顔は変わらず笑顔に満ち溢れ】
【ワンピースの裾をつまんで、愛姫も優雅に一礼する】

ふしぎふしぎとってもふしぎぃ
じぶんのちからもうひとりのじぶんをつくっちゃうなんてすごいよ
わたしでもうまくつくれないのに・・・おねーちゃんはすごいんだね!

【変わらない、どこまでも変わらない】
【不利になったはずなのにずっと笑っている】

ほしい、ほしいよおねーちゃん
おねーちゃんのそのちが、あかいおねーちゃんのちからが
ふたりのひめいもきいてみたいよぉ!

【足元に血溜りを作りながら愛姫は駆け出す】
【戦闘能力のある者がいるのなら、先ずはない方から攻めていくのが定石】
【それを把握しているが故に赤き少女を無視して本体へ】

あっはははははははははは!!!!!!!

【肩口に開いている傷口から血で短剣を二本作り出し】
【両手に逆手で持てば飛びかかった】
660 :霙&ナイア ◆u.1F.g0z82 [sage saga]:2014/04/27(日) 16:15:43.59 ID:3LJamiHQo
>>659
「……フフッ、礼儀正しいじゃない。
 最初からそんな調子なら、少しは優しくしてあげたわよ?」

な……ナイ……ア……?

「…………」

【突如として現れた、自分と瓜二つの少女】
【だがその声は、常日頃から脳内で響き渡っていた、あの不遜な声と同じ】
【――初めて目にした。これが……これが、ナイアか】

「――初めてかしらね? 直接顔を突き合わせるのは」

【ニヤリと妖しく笑うその顔は、見れば見るほど霙と似ている】
【次の瞬間、少女の耳をつんざくような笑い声が上がり、霙の身体をビクッと震わせた】
【しかしナイアは少しも焦らず、それどころか皮肉っぽい笑みを浮かべ、霙の右手を握る】

っ……?

「ミゾレ。貴女の持ってるのは鞭なんかじゃない」

【霙の背後に滑り込み、手を霙の手首や腰に回す】
【そうしてナイアは、まるで霙とワルツを踊るかのように滑らかに動き、少女の突進を回避した】

「それは貴女の太い指。それは貴女の長い腕。
 動かそうなんて思っちゃあダメ。動くのが“当たり前”なんだから」

【添えた手に力を入れ、霙の右手を軽く動かす】

「頭で考えるんじゃない――心で動きなさい。
 ほうら、『手』を伸ばしさえすれば、すぐに――」

【ナイアに手を添えられた霙の腕が、フッと小さな音を立てる】
【次の瞬間、霙の手先に、今まで感じたことも無いような、奇妙な感覚が広がった】
【突如として、自分の手が伸びたような――否、『極めて普通に』伸びていくような――】
【その感覚に呼応するかのように、手元の鞭は風切り音を上げてしなりながら、少女の背後へと伸びていく】

――あ……

「……ね? カンタンでしょう?」
661 :掌 拳次&掌 拳峰「」 [sage]:2014/04/27(日) 17:06:26.82 ID:Mamcyufo0
>>658

頼むぜ兄貴、頼むからよ…。

[ピーーー]なよ。

「…。」

【拳峰の目は既に人のそれでは無い、云うなれば生きた餌を目の前にした空腹の猛獣。悪意のない純粋な殺意】

【それは善や悪を通り越し、寧ろ澄み渡る程はっきりした感情だ。お互いの生と死をかけた本物の殺し合い】

くるぞ…。

「…。」

【拳峰は無言で移動する。実を言えば身体能力は強化されていない。ただ技術面が特殊的な物に変わっただけ】

【体の凡ゆる動きに無駄が無くなったのだ。それは本来の動きよりも凄まじく速く、そして凄まじく強く見せる。】

【相手をそう思いこませる程の技術力の強化は一種の芸術と言ってもいいかもしれない。】

【だが、飽くまで思い込み。それに気付けばこの技術は看破されかねない。】

「…シッ。」

【小さく呟くと、まるで残像を残しながら動いている。先程とは全く違う研ぎ澄まされた動きだった。】

【そして突きを連打しようとする。これも一つ一つが手加減抜きの洗礼された打撃だった。】
662 :如月 光 ◆eMrllmlJ0A :2014/04/27(日) 17:31:54.57 ID:NPsHrHyH0
>>661
黒い神経が、身体から頭部ーー目や脳内へと入って行く。
戦闘において、頭部は最も重要な部分だ。
そこを打たれれば一発KOなんてのもザラにあるし、感覚器に傷が付けば圧倒的に不利になる。
逆にいえば、それだけ「頭部」という部位は多くの能力を持っている事になる。
その1つ1つの「能力」を底上げすればどうなるかーーー

「加速感覚...やったことないけど、やってみるか...」

ーーー徐々に思考が加速され、反比例する様に体感時間が減速していく。引き伸ばされた時間の中で、光は相手の動作を見る。

「...ッ」

無駄が一切省かれた、洗練された動き。だが、それだけではここまでの威圧とスピードは出せない。そこに何があるのかは不明だがーーー次の攻撃を回避しないといけない。

相手がその腕を打ち出す瞬間に合わせ、体をずらし、腕で弾き、1発ずつ刺突を捌く。
思考がいくら加速されていようと、考える時間は無いーーーつまり、回避出来るかはほぼ運である。

右肩、左腕、右腹...計3ヶ所に傷を負った所で、相手の技そのものを断ち切る為に、右半身を引く。
本来なら、そのまま右ストレートを打ち込んでやる所だが、その体制のまま「左腕」を打ち出した。
663 :掌 拳次&掌 拳峰「」 [sage]:2014/04/27(日) 17:46:02.86 ID:yGJpRWw7O
>>662

「…!」

【相手の突きに対して男は反応したが、それを避ける事はなかった。】

【無駄の無い動きと研ぎ澄まされた五感を使えば、回避は出来ただろうが、現在攻撃を避けない理由は幾つか上げられる。】

【それは、本能が全てを支配している故、相手を攻撃することを何よりも優先させているからだろう。それ故にこの状態だと無理な駆動をするという弱点もある。】

【故に血を吐いても傷ついても、彼が手を止める事はない。今の状態では相手を[ピーーー]ことに対して全てを使っているからだ】

【拳峰は突きを喰らい血を出し、傷を増やす。苦悶の表情さえも自然に見せてしまう。其れ程まで光の攻撃が強いからだろう。】

「無我真拳」

「兒式」

【この状態での最大のメリットと呼べる攻撃技術。それは以前の能力をヒントに作り上げた武術。】

【一定の衝撃を相手の体の何処かに当てることで、体の好きな箇所にその衝撃を伝達させる技術。腕を殴った場合、拳峰の意思次第でその衝撃を足などに伝える事が出来るのだ。それを今回は二回放った】

【この打撃が決まり、体の何処かに、且つ一定量の衝撃を与える事に成功させれば、光の両方の肺部分に衝撃を伝達させるだろう】

【逆に言えば回避または防御をしっかりと取れば未然に防げる技でもあった】
664 :如月 光 ◆eMrllmlJ0A [sage]:2014/04/27(日) 17:59:08.36 ID:NPsHrHyH0
>>663
たかが一発。されど一発。一応は決まったらしいが、相手の動きを止めるには至らなかった。
さて、どうしたものか。

ーーー攻撃手段を封じる為なら...相手の意思に関係なく動かなくしてやるのが一番手っ取り早い。動かしたくても、動かせない状況をーーー

「...消し飛ばすぞ」

そう呟いたのも束の間、相手の攻撃に合わせる。光が取った行動はーーー

ーー相手の攻撃に正面から衝突させて相手を封じるという物だった。つまり、単純なパワー勝負。
本来なら相手の打撃に寸分の狂いもなく合わせるのは至難の技だーーーが、今、体を制御しているのは普通の神経細胞ではない。
自分が思ったまま、その通りに動かす事が出来る「支配神経」だ。

迎撃した瞬間に右腕、左腕に通った衝撃が体を伝わり、肺へ到達する。無論タダでは済まない。体の中で爆発が起きたかの様な感覚と共に、血を吐き出す。

だが、まだ死んだ訳でも、ましてや戦意を失った訳ではない。とは言え、少年の体には無理のツケが回り始めている。
665 :掌 拳次&掌 拳峰「」 [sage]:2014/04/27(日) 18:10:19.25 ID:yGJpRWw7O
>>664

「…。」

【攻撃を攻撃で返され、彼は何を思うのか、いやこの姿では何も思うことは無いのだろう。ただ[ピーーー]のみなのだから】

「…。」

【拳を攻撃され、血を流すと同時に鈍い痛みさえも感じていた。】

【だが、今の彼には[ピーーー]事以外は感情を破壊されたただの獣。故に再び拳を振りかぶろうとする】

「無我乱真拳」

【そして再び拳を降ろうとした瞬間に、弟である拳次が止めに入った】

兄貴、そこまでだぜ。

【拳次を見た拳峰はその瞬間に無我の力を解除された。[ピーーー]事以外に感情を抱いたからだ。目は正気に戻る。】

「ふぅ、ありがとうな。止めてくれなきゃ俺も光君も唯じゃすまなかっただろうしな」

兄貴も光も無茶しやがって。にしても、光の成長には驚かされたぜ。

兄貴のおかげか?

「俺はまだやりたりないけどな。」

【少し不満そうな兄と光に手を差し出す弟】
666 :如月 光 ◆eMrllmlJ0A [sage]:2014/04/27(日) 18:19:47.31 ID:NPsHrHyH0
>>665
拳峰の目が戻ったのを見て、膝立ちになる。先程までは一瞬気を抜けば死に兼ねない状態だったが。

「...はは...全然...体の本体は全然成長してな...い...し...」

今日は流石にやり過ぎた。支配神経を使わねば体は動かないだろうし、それをする程取り返しが付かなくなる。

「...うちの兄ちゃんの攻撃は回避しようにも弾幕が酷いから、ずっと訓練すりゃこうもなるって...あとは能力の使い方...かな?」

体に浮き出ていた黒い神経が徐々に収まって行く。
同時に、力が抜けるのを無理矢理抑え、拳次の手を取った。

「...あ〜...無理、もう無理。あんだけやったら体動かないって...」

筋肉痛などというレベルではない。実際使用中よりも使用後の方が辛いのだ。
667 :掌 拳次&掌 拳峰「」 [sage]:2014/04/27(日) 19:28:06.14 ID:yGJpRWw7O
>>666

/遅れて申し訳ねぇ!

「俺はまだまだ行けたけどな!!」

【それは強がりに過ぎない。技術を強制的に強化させる。それは能力的な力ではなく飽くまで身体的な力を使っているので代償はそのまま体に来る。】

【本来持ち得ない力を持つということはそれと同等の負荷がかかるということ。男の体も悲鳴を上げていたが、それを見せることはなかった。】

…強がりやがって。

「なんか言ったか?」

べ、別になんでも無いよ!!

【少し威圧されて弟の方はギックリしている。いつもは心強い物だが兄には肩無しであった】

んじゃ、アフターケアと行こうか兄貴

「そうするか、行くぜ。」

『「金色の業火」』

【二つの金色の焔。それはこの兄弟の奥の手とも呼ばれる先天的な力。その炎は感情の炎と言われている】

「焔拳・療手」

炎衝・癒手

【拳峰は綺麗に舞う金色の炎で、光くんを包もうとする。それは治したいという感情を持った炎。しかしもとが炎であるため飽くまで癒す程度の力しかないが、体は楽になるだろう】

【拳次は弱めの衝撃波を金色の炎により威力を消化させ、相手の体をほぐす、ストレッチ的な力を持つ癒しの衝撃波を光に放った。能力的には治療や回復に向いていない能力だが、それを応用させ癒しの力を与える。】

【この兄弟の技量が伺える技術だった】
668 :如月 光 ◆eMrllmlJ0A :2014/04/27(日) 20:01:59.84 ID:NPsHrHyH0
>>667/構わねぇ!

「....ぷっ..」

思わず口元が緩む。こんな兄弟のやり取りも、兄とは出来なかった。というか性格的にそんなことしないのだが。

「...アフターケア?」

一体何をするのか。そんな疑問も他所に目の前の二人は金色の炎を放ち始めた。

「...へぇ...」

体を包んだ炎の効力は、すぐに分かった。
片方が治療、片方が癒し...と言った所か。
この炎を操り、応用するには、それこそ相当な技量を持っていないと難しい筈だ。何せ元が炎なのだから。
669 :掌 拳次&掌 拳峰「」 [sage]:2014/04/27(日) 20:15:43.85 ID:yGJpRWw7O
>>668

『「何笑ってんだよ。」』

【やはり息がピッタリ合っていた。まるで壊れたラジオのように声がダブる。】

「中々いいもんだろ。回復とまでは言わねえが癒す位ならもってこいだ。」

俺も兄貴に教えて貰うまで分からなかったよ。この炎にそんな力があるなんてな。

「能力なんてどうにでもなる。この炎は今みたいに癒す事にも使えるが本来は」

「戦闘や破壊で生きる。炎だから当たり前だが、それを操るのが腕ってやつよ。」

まぁ、その腕なんで俺がすぐに追い越してやるよ。

「俺から一本取れない奴が何を言ってんだか、ほらこいよ!」

【拳峰は何と片手で拳次に向けて炎を圧縮させた金色の熱線を放つ。勿論片手では光くんに炎を与えていた】

よっしゃ、行くぜ!

【それと同時に拳次も同様の熱戦を放つ。お互いの熱線がぶつかり合い、凄まじい熱量が生まれるが、炎に包まれている光だけは例外的にそれの影響を受けないだろう】

くっ…うおっ!!

【拳次の熱線が押し負け、弾かれる。やはり炎の操作でも兄が上だった】

「まだまだ炎を集める密度が足りねえな。これからも修行だな。」

あー悔しい!!!

【拳次の方は悔しさのあまり地団駄を踏んでいた。因みに床にビビが入っている】
670 :如月 光 ◆eMrllmlJ0A :2014/04/27(日) 20:28:52.73 ID:NPsHrHyH0
>>669
「...っ...ぷはっ」

その同周期のツッコミといい、ますます笑いのツボが押されて行く。

「...へー...応用性があっていいな...って、戦闘始めんなよ!」

急に始まった戦闘ーーだが、茶々を入れる体力も残っていない。
その場で留まっているし、何よりーーー

「...やっぱりか」

結果も大体予想が付いていた。

「......って、おい、地団駄で道場にヒビ入れんなし...」

苦笑しつつツッコミ。
どうもツッコミとボケは敬語が外れるらしい。
671 :掌 拳次&掌 拳峰「」 [sage]:2014/04/27(日) 20:39:37.62 ID:Mamcyufo0
>>670

やっぱりって何だよ!直ぐに追い越してやるからな!師匠も兄貴も!

「あぁ!追い越せ追い越せ!お前には俺以上の潜在能力がある。以前の能力を失ってもそれ位分かる。」

「師匠って陽炎の事か…あいつとはこの前引き分けに終わったからな。お前の腕と脚を消した借りはキッチリ返しておいたぜ。」

ーーーーーーーーーーーーーー……

『…へクシュンッ。』

『…風邪か。』

ーーーーーーーーーーーーーー……

【一瞬関係のない回想がどっかで映された】

大丈夫大丈夫!整備部隊に任せるから!

【とは言ってても少し顔が引きつっている。どうせまた減給だろう】

減給か、ハァ。

「貸してやろうか?三羽烏でどうだ?」

また地団駄踏みたくなってきた。

【本当に自然のコントだった】
672 :如月 光 ◆eMrllmlJ0A [sage]:2014/04/27(日) 20:45:46.14 ID:NPsHrHyH0
>>671
「(...師匠?...いや、あんまり突っ込むのも野暮か...?)」

そんな思考を走らせる。ただ、まぁ「師匠」というからには彼等より強いのだろう。

「...って、引き分けたんかい!あと借りを返すって敵か!」

自然とそんなツッコミが口から零れる。
というか、師匠相手になに勝負挑んでんだよ、とか思ったが黙っておく。

「...いや、コントじゃん。まんまコントじゃん...てか地団駄やるだけ傷が増えるんですが」
673 :掌 拳次&掌 拳峰「」 [sage]:2014/04/27(日) 21:01:19.74 ID:Mamcyufo0
>>672

「敵じゃねえけど、うぜえ。拳次の腕と脚を斬りやがって。しかも俺まで殺しやがった。」

ま、まぁ結構複雑なんだよ。良い人だけどさ。昔はアウリガだったらしいけど。

今でも夜に空を見れば分かるかもよ。あの人デカくて黒い龍に乗ってるから。

【何だか御伽噺の様な話だ。】

「プークスクス」

あぁ!もう!兄貴!!また後で修行だからな!!

「張り切っちゃってまぁ。たまにはお前の負の人格ともやってみたいぜ。」

【露骨に嫌な顔をしている。負の人格とは何のことだろうか】
674 :狂坂 愛姫 ◆jnVXyq7weY [sage saga]:2014/04/27(日) 21:11:41.62 ID:PU3UKPp2o
>>660
も〜、よけちゃだあっ・・・

【言葉を全て紡ぎ切ることはできなかった】
【その背中へ鞭が力強く打ち据えられ、一瞬息ができなくなる】
【そのまま吹き飛んで地面を数回転がってから止まる】

かはっ・・・えふっ、けふっ・・・
いいよおねーちゃんたち、そんなにできるならさいこうだよぉ

【咳き込みながら愛姫は立ち上がる】
【痛みは殆どないのだろうが、強い衝撃で息が止まるといったことは普通にあるらしい】
【そのせいか少し涙目になっているが気にすることはないだろう】

おねーちゃんがみぞれ、あかいおねーちゃんがないあ
ないあ・・・くとぅるふ・・・ふ〜ん、そういうことかなぁ?

【憶測ではあるが、この少女の能力について一つの過程に行き当ったようだ】
【だがそれはあまり大きな声で口にはせず、独り言のように呟くだけ】

ねぇねぇ、おねーちゃん・・・ひとつ、わすれてない?
ほらと〜ってもすてきなおとめがあなたをまってるよ?

【愛姫は少女に向かって手をかざす】
【すると愛姫が飛びかかる前にいた位置から動かなかった血のアイアン・メイデンが】
【少女二人をまとめて屠らんと音もなく移動を始め】

わたしも、あなたも、い〜っぱいうたおうね!
とってもきれいなひめいのこーらすを!

【更に地面に無数にある血だまりからは血の結晶の刃が少女たちへ襲い掛かった】
675 :霙&ナイア ◆u.1F.g0z82 [sage saga]:2014/04/27(日) 22:36:17.99 ID:6qMIxuh5o
/すいません、明日早いので今日はこれが最後です…
/明日の夜は目いっぱい出来ますから(震え声)

>>674
【霙の“伸ばした”鞭は、少女の背中へと命中した】
【地面を転がり、咳込みながら立ち上がる少女】

あ……当たっ、た……

「――ご満悦のトコ、悪いけど……そんな場合でも無いのよね」

【前方からは、無数の血の刃】
【そしてその後ろからは、音も無く前進するアイアンメイデン】

「……あーらミゾレぇ。元ネタ、当てられちゃったわねぇ?
 ――ま、私はあんなノッペラボーとは格が違うんだけど。
 ……ミゾレ。貴女はあのステキなハリボテを何とかなさい」

え、な――

【言い終えるや否や、ナイアは素早く霙の前に回りこむ】
【そしてバレエを思わせる、優雅で無駄のない体裁きを見せ】
【飛びかかる血の刃を、その手刀、蹴撃で瞬時にいなす】
【顔に迫れば歯で受け止め、横をすり抜ければ靡く髪ではたき落とす】
【――人に非ざるモノの所作としか言いようがない】

……ぁ……

「――ほら。もうコツは掴んだでしょう? 
 あんなボロ山車蹴散らすぐらい、今の貴女ならワケ無いわ」

【ナイアの素早い動きに呆然とする霙だったが、迫り来る拷問器具を見て我に帰る】
【……コツを掴めたと言っても、ほとんど偶然のようなものだった】
【だが、ここでアレを止めねば――それに、これ以上、あの『ナイア』の世話になるのだって――】

っううっ!

【ぎこちない声を上げ、手に持った鞭を振るう霙】
【頭で考えるな、心で動け――先程の“教え”を実践しようとしていることに、どことなく悔しさを覚える】
【――イメージするのは、勝利ではない。この窮地からの脱出だ】
【迫り来るあの鉄棺を……払い、貫き、斬り伏せる】
【その意思を感じ取ったかのように、鞭の先端が刃状に変化する】
【そしてそれは、目の前のアイアンメイデンを切り捨てるべく、素早く蛇行して伸びていった】
676 :如月 光 ◆eMrllmlJ0A [sage]:2014/04/28(月) 07:45:08.77 ID:gBmj6uj40
>>673//遅れたぁぁあああうわぁぁぁああ
「...うぜえって...いや、殺されて切り落とされて何処が『敵じゃない』んだ...」

「...で、しかも黒龍に乗っかってるってか...全く分からん」

(...いや、分かっちゃダメか)

......世の中、首を突っ込まない方が幸せな事もある。

「......負...?」

何のことだろうか。しかし、見てみたくもある。だが、嫌な予感もする。
677 :掌 拳次&掌 拳峰「」 [sage]:2014/04/28(月) 10:06:49.00 ID:PEGkQCeKO
>>676

「色々あんだよ。ただ和解するのは納得いかねえからさ、お互いにケジメを付けるためにこの前闘った。」

「あの野郎、強くなりやがって。まぁ危害は無いがもし陽炎と対立する事があったら…」

「闇に気を付ける事だ。あいつは今も反Auriga分子の一人「闇の男」と呼ばれてる」

まぁ光くんみたいな子は対立することは無いと思うけど。

【話を聞く限り、危険な奴なのかどうなのかも分からなくなるだろう】

…まぁ色々あんだよ!

「聞こえてんだろ!負の炎。」

『…あぁ?』

【突如拳次の目が赤黒く染まると同時に拳次に纏われていた覇気が全て、殺気へと変貌していた】
678 :狂坂 愛姫 ◆jnVXyq7weY [sage saga]:2014/04/28(月) 19:28:31.95 ID:Ny1zlLJ4o
>>675
あっれぇ〜いなされちゃったぁ〜

【人ならざるモノの身体能力の前には血の刃程度意味をなさなかった】
【為らばと自身は幾度目かの接近、アイアン・メイデンでの圧殺を狙う】

ふぅん……ちょっとさくせんかんがえないといけないかなぁ?

【一閃、其れが音もなくアイアン・メイデンを引き裂いたかと思えば】
【ガラスが、結晶が砕けるような音と共に粉々に砕け散り】
【周囲をキラキラと舞う赤い雪のようになって降り注ぐ】
【それに伴って愛姫も接近を止め少しだけ後ずさる】

う〜ん・・・どうしようかなぁ?
おねーちゃんふたりともたたかえるようになっちゃったしぃ
あかいおねーちゃんがとってもきょういだよねぇ・・・

【そうやって様子見する間も流血は止まらず血だまりを作っていく】

あっ、そうだ!あんまりやったことないけれどぉ
おねーちゃんあいてならためしてみてもいいよね?

【そして再び魔法陣を描き始める】
【今度は地面へ、それなりの大きさのものを】
【細かく呪文も描き身体強化よりは大掛かりなものと思わせる】

えへへ〜やってみたかったんだ〜
ちょっとしたしょうかんじゅつっていうのをね♪
なにがくるかわかんないけどさ〜
だから、邪魔しないでね

【余った血だまりを全て壁に変える】
【一枚一枚を厚く幾重にも少女と自分を隔てる障壁にする】

びー ずぃんど あうくふるーふん
あいん ぱーすん でぃ ふぉん あなー えんだふぉん べるつ
ぶらっどぅ いん ぱいす
でぃーいんにぎん でぃ まふつ あはいん べるでん
うんたー ふぇーとぅらくてぃ
でぃ まふと うんす
びぃしゅろーんぐ"ねーむ いすと あふ おーん でぃん がいすと"

【その壁をから二人の姿がうっすらと透けて見える】
【その二人に愛姫はゆっくりと微笑んだ】
679 :霙&ナイア ◆u.1F.g0z82 [sage saga]:2014/04/28(月) 20:13:01.10 ID:gPtjJBKto
>>678
【霙の放った一閃は、迫り来る鉄棺を両断する】
【アイアンメイデンは粉々に砕け散り、無数の紅い結晶となって降り注いだ】

「ブラーバァ! ね、やってみるもんでしょ?」

う、うそ……

【先程まで曖昧だった感覚が、しだいに形を成してくる】
【軽く握って、軽く振り、軽く視線を動かすだけで――手元の鞭が、まるで生きた蛇のように蠢く】
【その光景に、どことなく恍惚としている自分に気付き、慌ててかぶりを振る霙】
【一方、相手の少女は自らを壁で覆い、地面に謎の文様を描きはじめていた】
【少女の奇怪な呪文と共に、文様から禍々しい空気が放たれる】

「……へぇ、異次元干渉か。もう異形一歩手前ってカンジねぇ、あそこまで行くと」

…………

【皮肉っぽい笑みを浮かべるナイアとは対照的に、霙は黙って少女を見据える】

「……いよいよ、向こうもなりふり構えなくなってきた、ってワケね。
 ねぇ、ミゾレ? ――今度は、あの子の喉元よ」

…………

【霙の顎を持ち、暗に『殺し』を促すナイア】
【しかし霙は、視線を少し動かしただけ】
【その唇は固く結ばれ、ナイアの甘言に返答しない】

「……ふぅん……そう。本気で殺されかけといて……まぁーだ仲良ししたいワケ?
 つくづく貴女は本物の――」

――違う

「……!」

【逃げることはできない。許すこともできそうにない。……そして、殺すことだって決してできない】
【それをやった瞬間、自分は自分で無くなってしまう】
【自分がこの鞭を握ったのは、目の前の少女を殺すためじゃない……平穏な毎日を、取り戻すためだ】
【この、少しばかり道を外れた少女を……少しばかりの『お仕置き』でもって、反省させる】
【――馬鹿らしい、楽観と自己満足に満ちた考えではあるものの……それが、自分のとるべき唯一の道に思える】
【少女の行為を黙って見据える霙の眼には、欠片のように小さい、しかし確かに煌めく『何か』が宿っていた】
680 :如月 光 ◆eMrllmlJ0A [sage]:2014/04/28(月) 22:32:06.37 ID:gBmj6uj40
>>677
「...??...ってことは...まぁ、敵にならないなら良い...かな?」

...もうどうだっていいか。そもそも出会う可能性も限りなく0に近い筈だし。

(ーーいや、もしかしたら...いやいや、んなこたない)

「...うぇ!?」

また悪寒。もう何度目か、半身に構えて迎撃体制を取る。正直もう戦闘は懲り懲りなのだが。
681 :掌 拳次&掌 拳峰「」 [sage]:2014/04/28(月) 22:47:06.23 ID:MOAW8w450
>>680

「まぁ、君がAurigaにならなければね」

『おい、何だこの糞餓鬼は。俺の事を警戒してるなぁ〜?』

【そう言うと黒い炎が激しく燃え、光の方に向けられる。今にも放射しそうな】

『生意気だぞ、餓鬼ッ!!!』

【炎を放つ瞬間に拳峰が手刀で手を弾いた】

『…なんのつもりだ。掌 拳峰。』

「こっちのセリフだ。何いきなり攻撃しようとしてんだ頭ポンチ。大人しくしてろ。」

『喧嘩売ってんのか?糞の兄貴が。』

「光くん気にするな。こいつはこういう奴なんだ。簡単に言えば二重人格、深く言うと金色の業火の副産物的な物だ。」

【邪悪に笑いながら、光の方を見ていた。先程の掌 拳次とは全くの別人】

『そう、俺は掌 拳次の負の集合体。こいつの悲しみ、怒り、憎しみ、妬み、僻み、負に関する感情の化身だ。』

『よろしくなぁ、糞餓鬼。』
682 :如月 光 ◆eMrllmlJ0A [sage]:2014/04/28(月) 23:17:10.29 ID:gBmj6uj40
>>681
戦闘は懲り懲りと言ったな...前言撤回。

こいつに今にでも殴りかかってやろうか。
いや、拳次であることは分かってる。ついでに多重人格であることも理解した。
だが、今のここに存在する馬鹿みたいな奴を吹っ飛ばしてやりたい。

そんな思考を張り巡らせるが、一応は自制しておく。ここで触発して炎を向けられたら堪った物ではない。

ーーーいや、そうだ。置いてきてしまったが例の「武装」を使えばーーー

「...よろしく、短気のお馬鹿さん♪」

笑顔を向けてそんな事を口走った瞬間には、既に道場の入り口へと走り出していた。
相手が挑発に乗ってこなくとも護身程度に例の武装は持っておきたい所だ。

ーーーいやはや、自分は一体何をしているのか。
683 :掌 拳次&掌 拳峰「」 [sage]:2014/04/28(月) 23:30:49.12 ID:52c/oIs1O
>>682

「光くんもやめておけ、こいつをあまり刺激すると手をつけられなくなる。」

『所詮お前らじゃ俺には勝てねえからな。止められる奴なんていねえよ。』

【疲れ気味に溜息をつく拳峰。やはり出したのは失敗だったようだ。】


『ふ、おい糞餓鬼。そのクソ生意気な口消し炭にされたくなければ不用意に口を開けないことだなぁ?』

「いい加減にしろっ!」

【金色の業火を一瞬だけ本気で纏う。正に目にも留まらぬ速さで拳次の背後に立ち手刀で延髄を叩く。】

『拳峰…て…めぇ。糞がァァああッッ!』

「ふんっ!!」

【黒い炎と金色の炎はぶつかり合い完全に相殺される。先程とは別の結果になってしまった】

【そして拳次の方は倒れ、黒い炎は体に吸収されてしまう。それと同時に目も正気に戻っていく。】

「…光くん。君には武器があるんだね。それを少し見せてくれないか?」

【取り敢えず一息ついた所で興味本位で光くんに話しかけた】
684 :如月 光 ◆eMrllmlJ0A [sage]:2014/04/28(月) 23:43:19.34 ID:gBmj6uj40
>>683
「出来るもんなら...!」

道場の入り口から出てきたのは、両手に機械を取り付け、武装を展開した光。

「やってみろっての!」

左手にはエネルギー膜を持ったシールド。
右手にはブレードを展開している。
言わば完全な近接型。

「って...んー、やっぱりか...早いなー...うん、制圧が」

そんな事を言いながら、ブレードを肩に担ぐ。
その大きさは、約1m40cm。多少大振りだ。
685 :狂坂 愛姫 ◆jnVXyq7weY [sage saga]:2014/04/29(火) 16:26:36.65 ID:DyNBvnONo
>>679
【魔法陣が紅く輝き闇の瘴気と共に一体の精霊が召喚される】
【その姿は朧げに闇の瘴気で覆われた人の形をした何か】
【炎のように揺らめきながら愛姫の前に立つ】

『オ・・・オオオォオ・・・』

いらっしゃぁい"なもなきせいれい"さん
それじゃさっそくだけどぉ・・・あのおかいおねーちゃんおねがいね

『―――ォオオオオオオオオオ!!!!』

【愛姫が声をかけると共に風のような雄叫びのような形容しがたい音が響く】
【それと同時に愛姫は駆け出し精霊は滑るように接敵する】

それじゃぁ・・・おねーちゃんあそぼうよ!

【能力を制御できるようになった少女へ愛姫は血を撒きながら横を駆け抜ける】
【目標は弾き飛ばされていた自分のナイフ、それを拾い上げて即座に反転】
【撒いていた血を結晶へと変えて地を這う杭のように下から串刺ししようとし】

さぁ、どうするのおねーちゃん?

【前後同時攻撃で少女を仕留める算段のようだ】

『オォオオオオォオオオオオオオ!!!!!!!!!!!!』

【精霊は赤き少女の動きを制限するべく正面から相対する】
【闇の瘴気を纏った剣を作り出せば袈裟懸けに斬りかかった】
686 :霙&ナイア ◆u.1F.g0z82 [sage saga]:2014/04/29(火) 17:27:20.80 ID:wLcDjUNqo
>>685
【現れたるは闇の精霊】
【少女の号令と共に、咆哮を上げてナイアに迫る】
【同時に少女も、霙の背後に回り込んで突撃】
【前方に用意しておいた血の杭と共に、霙を挟撃するつもりのようだ】

「あららぁ、あちらさんもデュエットってワケ?
 ――コンビなら、こっちが一日の長って奴よ。ねぇ、ミゾレ?」

! ナイアっ――

【ナイアの頭上に迫る、精霊の剣】
【警告を発しようと叫ぶも、突如として鞭が背後へと動いたために言葉が途切れた】
【鞭は風車のように回転し、迫り来る血の杭を残らず打ち倒す】
【さらにはその遠心力を利用して、今度は前方へと大きく伸び、少女の突撃を迎え撃とうとした】
【自分の意図以上に動く鞭に、困惑を隠せない霙】

「――ったくもう、人の心配してる場合?」

【一方ナイアは、横に軽くステップを踏んで精霊の剣を回避】
【頭を地面に付けて回ったり、手だけで身体を支えたりと言った、縦横無尽の動きで攻撃をいなす】
【そして軽やかなバック転で、回転しながら精霊の頭上に跳び、手刀による一撃を見舞おうとする】

「……余計な事は考えないで。そのクレイジーちゃんを打ち倒す、それだけで心を満たしなさい。
 ほらほらっ、次も『手伝って』欲しいの?」

【ナイアが軽くウインクをすると、霙の鞭がピクッと拍動する】
【どうやら、霙はまだこの鞭を完全に任されてはいないらしかった】
687 :掌 拳次&掌 拳峰「」 [sage]:2014/04/29(火) 17:46:27.32 ID:Lj/uoD8U0
>>684

「って、光くんも火がついたみたいだな。」

『…あぁ、良い。敵意がよ。』

『心地良いんだよ。敵意も悪意も全部なぁー。』

【叩かれた首の後ろをなぞりながら、満面の笑みで立ち上がる】

『やろうぜ、糞餓鬼。俺をよ、楽しませてくれよナァァァアアッ??』

『黒雛ノ剣』

【身体に纏われた炎は、片手に竜巻の様に纏われる。それが解けるとそこには黒い炎を圧縮させた炎の剣が現れる】

『てめえの土俵でやってやるよ、こいや。糞餓鬼。』

【妖しくその剣を構え、指を二本チョイチョイと挑発している】
688 :如月 光 ◆eMrllmlJ0A :2014/04/29(火) 18:07:19.61 ID:ZxFx2Qiy0
>>687
「...あ、生きてたの」

そんな事をぶっきらぼうに言い、両手の武装を構える。

「...耐熱、耐弾、耐衝撃...相当堅いけど、そんな剣で斬れるかなー?」

そんな風に相手を挑発しつつ、意識を集中させる。先程炎を受けたおかげでほぼ全快している。

「...1発追加、ぶん殴ったる」

両手を後ろに下げそのまま突進。先程と比べて非常に遅いが、少しづつ黒い神経が這い上がってくる。
そして、間合いに入ったならば体を捻り、遠心力に任せてブレードの刃を相手に叩きつけようとするだろう。
689 :掌 拳次&掌 拳峰「」 [sage]:2014/04/29(火) 18:59:28.31 ID:caCID/+BO
>>688

『耐熱、耐弾、耐衝撃。餓鬼のオモチャにしちゃあ贅沢だなぁ。』

『だが、所詮俺にとってはオモチャに過ぎねえんだぜ。』

【光が向かってくるのを見て、特に何もしなかった。ただ受けるだけ。】

『おっ、おっ?』

『やるねぇ、糞餓鬼。この腕に傷をつけて内部をスパークさせるとはね。』

【腕からは電流が漏れている。間違いなくダメージを負い少し驚いていた】

『ほら、ご褒美やるよ。』

【叩きつけてきた大剣を男は掴もうとする。それは相手の動きを防ぐ為。そして、届かない黒い剣を構え、】

【黒い炎の剣はそのまま伸びようとする。すると届かない距離の分は縮まり、伸びた黒炎の剣で光を突き刺そうとする】
690 :狂坂 愛姫 ◆jnVXyq7weY [sage saga]:2014/04/29(火) 19:51:52.22 ID:DyNBvnONo
>>686
っく・・・!

『オオオォオオ・・・』

【愛姫は杭を全て打ち倒され、更に自分へ伸びてきた鞭をナイフで受け止める】
【精霊は攻撃をいなされ続け、反撃をかわすために一歩引く】
【ギリギリと奇妙なつばぜり合いが続き愛姫は叫ぶ】

なんでおねーちゃんはきょひするの?
なんでおねーちゃんはわたしのねがいをきいてくれないの?
なんでおねーちゃんはていこうするの?

【口から出るのは問いかけ】
【何故?何故?となんどもなんども問いかける】

なんで・・・?なんで・・・
なんでおねーちゃんはわたしをまんぞくさせてくれないのぉっ!?

【今わの際で塞き止められていた狂気の果て】
【それが呪術の使用により徐々に決壊しつつある】

もういいよ・・・ころしちゃえ・・・
みんなみんなころしちゃえ
まとめて、くしゃっと、かんたんに
ぜんぶ―――おかしつくしてしまえ

あはははははははははははは!!!!!!!!!!

『!?―――オオォオオオオオオオ!!!!!!!!!!!』

【愛姫の高笑いに呼応するように精霊も叫び、攻撃速度を上げる】
【精霊の目的は単なる時間稼ぎ、最もそんなことすら精霊は理解など出来ないのだが】
【愛姫は鞭を左手で掴んだまま少女へ駆け出し】

しね・・・しね!しんじゃえ!
おねーちゃんなんかいなくなっちゃえ!

【喉元めがけてナイフを突き出した】
691 :霙&ナイア ◆u.1F.g0z82 [sage saga]:2014/04/29(火) 20:57:05.43 ID:wLcDjUNqo
>>690

「ッ……そこそこやるじゃない、お人形さん?」

【ナイアは相変わらず、精霊と一進一退の攻防を続けている】
【単なるパワータイプかと思いきや、意外にフットワークも軽く、なかなか決めの一撃が入らない】
【――最も、霙に近づかせなければよい話なので、わざわざ勝ちを狙いに行くことも無いのだが】
【少女の絶叫と共に、さらなる攻撃速度を見せる精霊を相手に、ギリギリの格闘戦を繰り広げる】

…………

【一方、霙は少女の叫びを聞きながら、心の底に何かが渦巻くのを感じていた】
【少女は言う。――何故、自分を満足させてくれないのか?】
【彼女にとっての『満足』……それは当然、霙の『死』】
【少女は言う。――死んでしまえ、いなくなれ】
【存在否定の、その一言が……霙の心に激流を生み出す】

……何で……何で……?

【眼鏡の奥の黒い瞳が、夜の海の如く波打って光る】
【理不尽。憤怒。そして憎悪――それら全てを纏めてもまだ足りない、そんな感覚が霙を満たす】
【そして、それに呼応するかのように……霙の鞭は、手元側から順にトゲを生やし始めた】
【猛スピードで迫る少女。気が付けばもう、霙の眼と鼻の先に迫っている】
【しかし、もしもトゲが少女の掴む部分にまで生え揃い、彼女の手にダメージを与えたのなら】
【もしかすれば、痛みによってナイフを取り落とさせられるかもしれない。――そんな、希望的観測だった】

……知らない、よ……こっちだって……!
何で私がっ! あなたを満足させなきゃいけないのっ!?

わけわかんないうちに、ヘンなのに憑かれて……ヘンな人たちに狙われて!
楽しかったことも楽しくなくなって!
……これ以上、どうなれって言うのよぉっ!!

「…………」

【――それは、怨嗟の叫びだった】
【霙を取り巻く現状、破滅をささやく『もう1人の自分』、そして他ならぬ自分自身】
【その全てに対して、彼女は心の限り叫んでいた】

【そして、鼻先まで迫った少女に対し】
【霙は、渾身の力を込めて――ビンタを放とうとする】
692 :如月 光 ◆eMrllmlJ0A [sage]:2014/04/29(火) 21:00:52.28 ID:ZxFx2Qiy0
>>689
「ま、そう言うだろうと思って色々用意しといた...よっと!」

少しづつ這い上がってきた黒い神経が、丁度頭部以外の全身に行き渡った。

同時に、右手のブレードが変形を始める。一度刃が全て収納され、別の形態へと。ブレードを掴ませないのと同時に次の攻撃の布石ーーー仮にブレードを掴み続けていれば、腕ごと機械が駆動部分に挟まれてタダでは済まない。
掴み続ける事は決して不可能では無いが、次に取る行動に余り影響は無いだろう。

更に先の攻撃で踏み込んだ足のまま、空中に飛び上がる。相手の剣を回避しつつ空中で半回転し、視線を拳次へーーー

「ーー変形完了」

次の瞬間、右手にあったブレードは何処にもなく、代わりにその位置にはハンドガン...にしてはやや大きいが、銃が存在した。

そして、その引き金を引くと同時に、3発の弾丸が発射されるだろう。
予め回避していればそう苦戦することは無いが、発射された後に回避するのは難しい。
無論、防御されてしまえばそれまでなのだが。
693 :イルマ・ツー・シュヴァルツェンベルク&ハンナ・ハーパライネン ◆sHFOqrvn3g [saga]:2014/04/29(火) 22:46:06.92 ID:qMFPgqs0o
【海の見える小さなカフェテリア。】

【白いシャツにネクタイを締め、上から灰色のジャケット、フレアスカートを身に着け、ケーキを突く少女の名をイルマと言う。】
【未だ幼さの抜けない顔は、何かを置き去りにしてきたように、淡々とした喜怒哀楽を見せない表情で淡々とそれを口に運んでいた。】
【そしてその目前に座る女性。スーツを少しだけ着崩し、傍らにガンケースを置いた彼女もまた、冷淡に口に珈琲を運んでいた。】

『……アドルフ大佐は何か言っていた?』

【そう口を開いたのは、スーツ姿の女の方。】
【問われたのはケーキを突く少女、顔を上げて、彼女を見据える双眸は、異様なまでに冷たい。】
【その目に、スーツ姿の彼女は、一瞬だけ狼狽したように見えた。それが、彼女と少女の決定的な違いだった。】

「やりたいようにやれ、お前がそうしたいならそれでいい。と。」

【淡々と、感情の起伏無く。彼女を見ているのか、それすらも理解が及ばぬほどに冷たかったそれは。】
【言葉を紡ぐにつれて僅かな熱を、持ち出して。目の前の彼女もまた、それに気づいたのだろうか。】
【驚きの表情を見せた。然しそれは余り良好な面を持ったそれでは無い。寧ろ、"最悪だ"とすら言いだし兼ねないような。】
【スーツの内側に、急いで手を突っ込んだ。】

「だから、私は、みんなの為に、戦争を、人を……人を……いや!いや!やだ!触らないで!
 仕方ないじゃない!戦争なんだから!いやあ!来ないでぇ!!」

『薬が切れるのが早過ぎる!どうなってるんだ、クソ!!』

【握っていたフォークを取り落し、テーブルに置かれたケーキを机の上に落として、少女は暴れ出そうとした。】
【それをスーツの彼女は、取り出した無痛注射器を右手握り、左手で彼女の身体を引き倒して首にそれを突き刺した。】
【内部の液体が注入されて数秒。彼女の抵抗が急速に薄らいで。籠りかけた熱が急激に引いていった。】

『ふぅー……。』

「……すみません、ハンナ曹長。」

【ハンナと呼ばれたスーツ姿の女性に手を借りて、身体を起こしたイルマは。】
【チェアの上に浅く腰を下ろし。コーヒーと共に、新たなケーキを注文し直した。】
694 :掌 拳次&掌 拳峰「」 [sage]:2014/04/29(火) 23:06:16.50 ID:Lj/uoD8U0
>>692

『逃げるのが大好きだなぁ。糞餓鬼。』

【剣を躱されたのにも関わらず、悔しがるよりも喜びが生まれていた。】

『さっきから見てたぜー?お前の行動。猿みたいに逃げやがって。』

『受ける覚悟もない奴が、良くも勝負を仕掛けてきたもんだぁ。』

【根にはもない事を言い出す負の人格。また相手を挑発し続ける】

『いいぜぇ。お前の攻撃、全て避けねえで受けてやる。』

【文字通り、男は避けなかった。今の身体能力的には避けれないと言った方が正しい。三発は見事に男に当たる】

【一発目は胸の装甲、これには傷が付き銃弾が弾かれる。三発目は横腹に当たり、血が出ている。三発目は肩に当たる。同様に出血などのダメージを負う。二発は実質的に被弾した結果になる。】

『おぉ…こりゃ痛いな。血も出てるしよ。だが、これが闘いだ。傷付き、嘆くのも猛るのも、全てが闘い。殺し合いだ!』

【両腕の炎が更に燃える。それは、空中にいる光ではなく、光の左右に男は黒炎の球体を放った。それは左右に留まっている】

『獄炎・双死突』

【その球体に男は炎を放ち、球体を爆発させようとする。爆発による、熱風、爆炎、爆発の挟み撃ちを仕掛けようとしたのだ。空中にいるならば、ある程度体の自由は制限されると思い、思い切った攻撃に出た】
695 :如月 光 ◆eMrllmlJ0A [sage]:2014/04/30(水) 07:52:22.26 ID:PSLiGNkh0
>>694
「...根も葉もないこと言いやがって...ま、『当たらなければどうということはない』ってね」

一瞬だけニヤリと笑い、続いて行動に出る。

(炎は普通の弾丸じゃあ迎撃出来ないし...)

そんなことを考えつつ、体制を変える。
後ろに180度回転しつつシールドを構え、身を屈めた。
2つの炎の間に体の正面を向けた状態で、爆風に飲み込まれる。

「...ッ!」

シールドが受けたのは、左右両方から襲いかかる熱風。それらが丁度左右対称に当たりーーー

ーーー光を後方に吹っ飛ばした。

「(こんな威力あんのかよ!!畜生が!)」

そんな事を内心で叫びつつ、壁に叩きつけられる。
壁にヒビが入り、一瞬だけ壁に減り込んだ後に落下。
膝立ちの状態になり、相手を睨む。

「...全く...何だってんだか...」

その意味を知ることは出来ないだろうが、概ね相手の「能力」関連だろう。
696 :掌 拳次&掌 拳峰「」 [sage]:2014/04/30(水) 19:49:55.14 ID:ZEG3B7t/0
>>695

『いいねぇ〜。この傷つけ合いがたまらないんだよ。お互い憎しみ合っていく純粋な闘いがなー。』

【血を流し、血反吐を垂らしながら尚を笑い続ける姿はまさに狂気】

『やっと受けてくれたなぁ。いいぜぇ、光!もっと俺を狂わせろ!』

【腕を包む炎が激しく回転している。】

『さぁてぇ、これをお前はどう防ぐよ。』

『獄炎・憐死風殺』

【光に向けて黒い炎を纏った竜巻を放つ。これは炎から生じた熱風を竜巻状に変え放つ技】
697 :名無しの少女 ◆jFQ4DgCvho :2014/04/30(水) 21:30:15.65 ID:RJ0ivEea0
【少女が「博士」の研究室に招かれたのは、任務の前日のことだ】
【照明の無い薄暗い研究室、PCのディスプレイや、機材の小さなライトがかすかに室内を照らしている】
【メインディスプレイの前に座る「博士」は齢80を超える老人である。白髪や鬚はきれいに整えられ、比較的鍛えられた体と鋭い眼光は老いを感じさせない】
【しかし纏った白衣はもはや白衣とは呼べないほど、薬品やオイル、何かの血液、決して落ちることのない多くの汚れが染みついていた】
【彼が少女と出会ったのは10年以上前のことだが、少なくとも少女から見れば、その外見は全く変わっていない】
【無表情で直立する少女に向き直り、「博士」は今回の任について語り始める】

「さあ、今回の標的で、ひとまず君の【第一段階】は終了する。とは言っても、やることはいつもと同じだ」

…承知しました。しかし、最近の私は――――

【最近の私は――――そう、毎回の目標をろくに達成できていない】
【これまで与えられた任務の目標はすべて、標的の殺害】
【この研究所の外に出て、任務についた最初の頃は順調だった。勝敗以前に、そもそも戦闘にすらなっていなかったのだ。並の能力者とは、それだけの力量の差があった】
【だが最近はどうだ、標的の能力者には抗われるどころか、敗北を喫することすら珍しくない】
【それに加えて自らを顧みない戦い方、まだ命があるのはお目付け役である「青年」の働きが大きい】

「ああ、知っている。戦績はすこぶる悪い。加減などしていないことは、彼の報告からわかる。…不振の原因はわからないがな」

…はい、申し訳ありません

【言葉では謝罪を述べながらも、その美しい顔には何の表情も浮かんでいない】
【…少女は、自らの不振の原因を知っていた】
【それはたった一つ、「雑念」である】
【戦闘中、あらゆる内面的意識が動きを鈍らせ、刃を曇らせる】
【何も、人との交流で心を取り戻したとか、感情を知ったとか、そういうことではない】
【そもそも、少女は意志を持たない傀儡などではない。一個人としての感情を持ち、その無表情とは裏腹に…】

「…それにしても、感情というものは厄介だな。どうにも、人の持つ期待や願望はデータを狂わせる。私は研究者にとって最も不必要なものの1つだと思うよ」
「いや、研究者だけじゃない。これまでに見てきた多くの能力者たちもそうだ。彼ら能力者はあれほどの力を持ちながら、余計な感情によって揺れ惑う」
「君もそう思わんかね?」

【博士は唐突に、少女に問うた】


…いえ、【持ち合わせていないもの】に関して、私はよく【分かりません】。


【…つまりは、そういうことだった。――――すべては、演技。】
【博士は目を細めて少女を見、頷いた】

「…先ほども言ったが、今回の標的はイルマ・ツー・シュヴァルツェンベルクという名の少女だ」
「年頃に境遇、お前とは似通う点もある…いや、私の求める本質の部分は全く異なるがな」
「今日は早めに休んで体調を整えておけ、明日に備えてだ」
「明日は彼を監視にはつけない。必ず目標を達成しろ」


【以上、とでも言うように博士はディスプレイに向き直り、それを見て少女は頭を下げて研究室を後にした】
【少女は自室に用意されていた食事を食べ、シャワーを浴び、体を拭いてそのまま眠りにつく】
【「お前のような人間を待っていた。」】
【博士と初めて出会ったあの日、満面の笑みとともにかけられたその言葉を思い出しながら】
698 :名無しの少女 ◆jFQ4DgCvho :2014/04/30(水) 21:33:13.42 ID:RJ0ivEea0
>>693

なにやら大変なところ悪いけど、合席をいいかな?

【まるで木の葉が舞い落ちたように、まるで風が通り抜けたように自然に、少女はイルマとハンナの前に現れた】
【そこには何の殺意も悪意も敵意もなく】
【自然に】

【黒のスラックスに清潔な白色のワイシャツ】
【美しい銀髪が日の光をうけて煌めく】
【ロケーションとも相まって、周りのお客たちは彼女の背中に天使の羽を探してもおかしくはない】

私もコーヒーとケーキを。椅子は…これでいいか

【そういって、一人の男性が使っていたテーブルからもう一つの使われていない椅子を持って来ようとする】
【が、どうやらそこは彼の待つ恋人の席だったらしく、言われてほかの椅子を持ってくる】
【少女は椅子に腰かけ、頬杖をついて自然な笑みを浮かべながら二人に話しかける】

えー、初めまして。うーん…名乗る名は無いけど怪しい者ではあります。
私の外見で知ってくれていれば話は早いけれど…

【表の世界の住人なら、その姿を見てモデルか何かかと勘違いするかもしれないが】
【裏の世界の住人なら、その外見的特徴を話に聞いたことはあるかもしれない】
【現在絶賛売り出し中ながらもその業績は右肩下がりの、切り裂き魔のことを】
699 :狂坂 愛姫 ◆jnVXyq7weY [sage saga]:2014/04/30(水) 21:35:04.19 ID:lJn2yTdSo
>>691
【掴んでいた鞭から刺が伸び始める】
【それが手元に届く前に、と思ったがそうはいかなかった】

ぐっ……だってねぇおねーちゃん……
わたしはちがうけど、のーりょくしゃはみんなころしあうんだよ?
だってとってもきけんなんだって、とってもあぶないんだって
ふつうのひとからすればただのあくまなんだって

【刺が手を貫き縫い止められ動けない】
【ナイフは少女へ届かない、故に少女の問いに答えた】

けどね、わたしははじめからのうりょくしゃじゃなかったの
だけどこんなみためだからあくまだっていわれたの
だからわたしはみんなからのろわれたの
だからわたしはこんなにきずだらけなの
だからわたしはよくのはけぐちにされたの

【だからだからと少女は自分の境遇を話す】
【詳細は言わないがそれはおそらくとても悲惨なもので】

だからわたしはあくまなの
だからわたしはうばわれつくすの
だからわたしはうばいつくすの
だからわたしはそれがのぞみなの

【少女の独白は続く】
【見た目だけで悪魔と言われゆがんだ自分の考えを】

だから……みんなころすの
みんなころす、のうりょくしゃもいっぱんじんも
みんなころす、ろうにゃくなんにょとわずに
びょうどうに、みんなころ―――

【そしてその時少女のビンタが愛姫の頬を捉える】
【軽い音が響き渡り愛姫も、精霊もその動きを止める】
【場を静寂が支配し不気味なほどに静まり返る】
【俯いた愛姫は何も答えない、笑いすらせず】

『……………………』

【精霊が一瞬消えたかと思えば愛姫の前に瞬時に移動する】
【召喚されたモノとして主を守るように少女二人へ剣を向け】
【片手のようなもので愛姫の頭を撫でる姿はまるで親のようで】

きひっ……きひひひひひひひひひひひ……
きゃはははははははははははは!!!!!!!!!!!!

【そして全ての静寂を消し去る愛姫の狂気の笑い声が響き渡った】
700 :如月 光 ◆eMrllmlJ0A [sage]:2014/04/30(水) 21:52:53.00 ID:uiZsjd0c0
>>696
「...本当...あんたイイ趣味してるよ...」

口元を吊り上げ、睨みつける。

「フッ...やっぱ受けよか避けのが性にあってらぁ!」

右上方に両手の機械を投げ出し、同時に右にローリング。
熱風を避け、そこに落下してきた機械を再び装着。

その時には、2つの機械が合体、変形しーーー
「速度も威力(貫通)も...」
ーー既に銃身1m40cm程の狙撃銃が構築されていた。

「こっちのが上だ!!」

そして、瞬時に構え、拳次の腹部目掛けて引き金を引いた。
701 :霙&ナイア ◆u.1F.g0z82 [sage saga]:2014/04/30(水) 22:37:47.76 ID:bW1eZjQRo
>>699
【棘に貫かれた少女が、滔々と自らの闇を語る】
【言葉の端々から漏れ出る、凄惨なる過去】
【そして、その上に成り立った、あまりにもおぞましく、そして哀しい結論】
【霙は奥歯を噛みしめながら、無表情で少女の言葉を聴く】

「…………」

【ナイアの方も、精霊との格闘を続けながら耳を傾ける】
【茶化そうとしたのか、少しだけ口を動かすも――何も言わず、すぐに口を閉じた】

……に、よ……
……何なのよぅ、それ……ッ……!

【霙の眼から零れ落ちる、一滴の涙】
【少女への憐憫か、それとも怒りか】
【あるいは、処理も名状もできない感情が、眼孔から溢れ出しているのか】

……知らない……何よぅ、そんなこと言って……!
分かんない……分かんないよ……
私だって……私、だって……ねぇっ――!

【霙のビンタは少女に命中し、その場に異様な静寂を作り出した】
【精霊はナイアとの戦闘を中断し、少女の側へと舞い戻る】
【しかしナイアはその場から動かず、少し離れた所にいる少女達を、複雑な面持ちで眺めていた】
【――やがて響き渡る、少女の鮮烈な笑い声】
【霙は顔をうつむかせ、倒れこむように地に伏せる】

――っあ……ああぁぁあぁぁっ……
ぁぁあぁああぁああっぁあぁああぁああ…………!!

【理解できなかった】
【この少女の心も、自分自身の現状も、何一つ】
【何故自分はナイアに選ばれた? 何故自分は狙われなくてはならない?】
【何故この少女は、自らも他者をも傷付ける道を選んだ? 何故、偶々手に入れただけの『力』に苦しまねばならない?】
【――あらゆる疑問が、理不尽が、慟哭となって沸き上がる】
【笑う少女の目の前で……溝呂木霙は、泣いていた】
702 :狂坂 愛姫 ◆jnVXyq7weY [sage saga]:2014/04/30(水) 23:22:16.42 ID:lJn2yTdSo
>>701
【少女の慟哭にも意を介さず愛姫は詠唱を始める】
【いや、詠唱というにはあまりにおざなりでただ言葉を繰り返しているだけ】

ころせこわせうばえころせこわせうばえころせこわせうばえ
すべてすべてすべてすべてきえさってしまえしにたえてしまえ

【もうその狂気は止まらない】
【全てを押しつぶし刈り取り奪い尽くさんと溢れ出す】

だれもいらないみんないらない
わたしにひどいことをするひとなんてみんなみんな

まずはおねーちゃんたちから、ゆっくりじわじわころしてあげる
ぜったいにいかしてかえさない、ぜんぶぜんぶうばってあげる
そのちからも、こころも、そんげんも、ぜんぶこわしてうばいさってあげる

【精霊は少女の前から動かない】
【主が成さんとしていることを邪魔する者をただただ倒すだけ】

あはははははっ!!!!!!
みんなみんなしんじゃえ!きえちゃえ!

【先程よりも数段大きい魔法陣が描かれはじめ】
【少女の思いに呼応して血が意志を持つように蠢きそれを完成させる】

でてきてよ!すべてにしをつたえるもうしごさん!
このせかいにおわりをあたえてよ!ぜんぶぜんぶうばっちゃえ!

【徐々に現れるのは一体の悪魔】
【否、そんな生易しいものではなく死神】
【初めに手が現れ、這いずるように上半身が現れはじめる】
【召喚されしモノは俗にこう呼ばれる―――"タナトス"と】
【だが仮に召喚しても愛姫が制御できるはずもない】
【止めなければとてもではないが大惨事になるだろう】
703 :イルマ・ツー・シュヴァルツェンベルク&ハンナ・ハーパライネン ◆sHFOqrvn3g [saga]:2014/04/30(水) 23:35:51.91 ID:DkM7b+cqo
>>698
【突如としてその少女は彼女達の前に現れた。例えば掬った水が指の合間をすり抜ける様に。】
【息を?むほどに美しい少女だった。イルマ、ハンナ共に、同性でありながらも、思わず見惚れかねない程の。】
【だが、その姿は両者共に、見覚えがある訳でないが。話に聞いたことがある。】

「……ハーパライネン、いえ、エッリ中尉が仰っていました。」

『私もエッリから聞いた。「とっても麗しく、そして落ち目の切り裂きジャック」がいるって。
 「そう言う子に女の良さを教え込むのも」……これはいいか。あの、色ボケの話何か冗談半分だったけど、成程、これは……。』

【運ばれてきた珈琲とケーキ、彼女等の目前に差し出されたそれに各々手を付けた。】
【ハンナがゆっくりと珈琲を啜り、銀色のフォークで生クリームを突き崩し。然し彼女等は、警戒心を剥き出しにしていた。】
【フォークを握る指には、大きな力が咥えられている。ハンナの傍のガンケースは、何時だって開く事が出来る状態。】
【落ち目の切断魔。その肩書とから察するに、彼女等への用は唯一つだろう。】


「――――――――何の用でしょう?」


【その問いに、大した意味は無かった。】
【イルマが握る、スポンジを崩していたフォークの先が彼女へと向けられる。】
【一気に開かれたガンケースの中から長大な狙撃銃を取り出し、素早く構えて照準と銃口を彼女へと揃えた。】

『大体予想はつくけどね。』

【周りの客達が騒ぎ出す事も構わず、威嚇の意を持つ殺気を多分に彼女に送り、ハンナが言った。】
【フォークの先を彼女へと突きつけたまま、感情の起伏を抑えつけたように、冷淡な口調でイルマが言う。】

「私達は相席の許可を出していません、速やかに其処を退いてください。」
704 :霙&ナイア ◆u.1F.g0z82 [sage saga]:2014/05/01(木) 11:36:23.85 ID:asOw0hjno
>>702
【狂気のままに詠唱を始める少女】
【見れば、大地には先程とは比べ物にならない大きさの魔法陣】
【そしてそこから顕れようとする、死と悪とが凝り固まったような巨躯】

っ……!?

「――あーあーあ。面倒なもん呼んでくれちゃって」

【辺りを包む邪悪なる気配に、思わず涙が止まる霙】
【一方ナイアは、軽やかにジャンプして霙の側に降り立ち、どことなく楽しそうな笑みを浮かべる】

「死と破壊、そして怨嗟の塊。人に扱えるようなモノじゃない。
 ――どう、ミゾレ? このままパーッと逃げちゃえば、この子も街も消し炭よ?」

【それは誘惑だったのか、それとも霙を試そうとしたのか】
【しかし霙は、鞭を握りしめて立ち上がり、今にも泣きそうな顔で『ソレ』を見つめる】
【伸びていた鞭は元の長さに戻り、棘も少女の身体から引き抜かれた】

「ホントは、貴女にやらせてあげたかったけど。……でもまあ、いい経験じゃない?
 一回、“滅び”ってのを見ておくのもね――」

…………

【ナイアの言葉を聞き流し、霙は震える手で鞭を構える】

「……言っとくけど。アレはもう……殺しでもしなきゃ止めらんないわよ」

…………

【目の前の少女を殺したくはない。――少女への憐憫からではない。自分の理想を裏切らないため】
【しかし、あの少女の在り方は……全力で、否定せねばなるまい】
【他者を裏切り、傷付け、壊す――ナイアが言う、自分に眠っている本心】
【ナイアが囁き、あの少女が体現している『それ』を……決して、認めるわけにはいかない】
【たとえそれが、自分への欺瞞だとしても。――平穏を取り戻したいと願う心は、確かに自分の本心だった】

――あの子を倒せば、アレも止まるの?
「……まあね……ただ、あの番人を潜り抜けられたら……の話だけど」

…………
「……ハァ……分かった、分かってるわよ……言わなくっても」

【ナイアが空中高く跳び上がって一回転し――そこから、精霊に向かって急降下キックをかまそうとする】
【もし、精霊の体勢が崩れたならば――その隙をついて、霙が鞭を伸ばして少女を倒そうとするだろう】
【――狙いは首。あるいは胸。……鞭のしなりを利用して、傷よりもむしろ『痛み』を与え、何とか『気絶』に持ち込む算段だ】
705 :狂坂 愛姫 ◆jnVXyq7weY [sage saga]:2014/05/01(木) 12:01:37.23 ID:iqrCKjDgo
>>704
いひひひひっ!!!!!!
あっはっははははっははははは!!!!!!!!!!

【現れ始めるそれをみて少女の笑いはさらに大きくなる】
【刺が引き抜かれた手からは夥しい出血】
【それがさらに召喚の速度を加速させる】

『………ォオオオオオ!!!!!!』

【精霊が吠える】
【空から急降下する赤き少女に気付きその剣を振るう】
【甲高い音が響き赤き少女の脚甲と剣が打ち合わされ】
【精霊はその力全てを持って赤き少女をはじき飛ばすが】
【勢い余って前方へその体制を崩す】

『ッ―――オオオオオオオォォォオオオオオオオオオオオ!!!!!!!!!!!!!』

【一際大きく精霊が吠え愛姫を狙う鞭に手を伸ばす】
【だがその手は空を切り、容赦無く鞭は愛姫の首を捉え】

あはははははははは!!!!!!!!!!
これでみんなしぬ!みんなきえちゃう!
そうだよ……はじめからこうすればよかったんだ!
あっはははははは―――っ!?

【ゴキリという鈍く嫌な音】
【少女へ鞭から伝わる感触は硬いものが折れたもの】

う゛……あ゛……

【低い呻き声とともに愛姫は吹き飛ばされ】
【地面に受身も取れず叩きつけられる】

『――――――――――――ッ!!!!!!!!!!!』

【精霊は何かを叫ぼうとし、愛姫へ手を伸ばすがそれも叶わず微かな闇の瘴気を残し掻き消える】
【同様に魔法陣もその力を失い現れ始めたモノは再び元の世界へ帰ってゆく】
【残ったのは無数の血溜りと首があらぬ方向を向いた愛姫の姿】
【少女達はこの戦闘に勝利した、ある意味この世界を救った】
【だがそれはとてもではないが少女の望んだ結末ではなかっただろう】
706 :霙&ナイア ◆u.1F.g0z82 [sage saga]:2014/05/01(木) 17:58:00.28 ID:S6aUTgpDo
>>705
【鞭を伝わってくる、硬い感触】
【“しなり”を当てようとしたはずの鞭は、少女の首へと蛇のように巻きつき――】
【ゴキリと、鈍い音を立てた】

――――え――

「…………」

【その感触、その音の意味を呑み込めず、しばし唖然とする霙】
【気付けば、精霊も魔法陣も、跡形も無く消滅していた】
【残されたのは――地面に倒れ伏した、血まみれの少女】
【精霊へのキックの反動を利用して、ナイアが霙の側へと舞い戻る】
【動かない少女と、立ち尽くす霙を見て――ナイアは、渇いた口笛を吹いた】

…………いや……嘘……
ちょっと……ねぇ…………やだ……やめてよ……

【――違う。違うのだ。そんな筈は無い】
【――そうだ。やったのだ。私が、直接】
【フラフラと少女の元へ近寄っていく霙の脳内で、二つの主張が拮抗する】

「――やったわね、ミゾレ」

【どこか虚無的な笑みを浮かべて、ナイアが宿主に語りかける】
【その一言だけでも、霙に自分のしたことを自覚させるには十分だった】

――あ――あ――

【鞭を取り落とし、頭を抱え……その場にへたりこむ霙】
【――その掌からは、漆黒の液体が溢れ出し――】

――っああぁぁぁあああぁぁぁあぁぁ…………

【恐れ、後悔、そして虚脱感。――しかし、それらよりもなお、霙の心を慄かせたのは】
【心の奥底から浮かび上がってくる……ほんの少しの、安心だった】

「(……あんだけ血流しても動いてたし、首が折れたぐらいじゃ、きっと――
  ……ま、そんな事教えたって、何の得も……)」

【一方ナイアは、この少女の異常なまでの生命力に、ある種の予測を立てていた】
【――もしかすれば――ナイア自身は、決して自分からはやらないが――】
【――ナイアのエキスは、生命そのものだ。もし、エキスをこの少女に注入したのならば……あるいは――】
【……勿論、そんなことをわざわざ教えてやる必要も無いのだが】
【霙の手から止めどなく流れ出るエキスは、ゆっくりと倒れた少女の方へ向かっているようにも見えた】
707 :狂坂 愛姫 ◆jnVXyq7weY [sage saga]:2014/05/01(木) 19:45:24.56 ID:iqrCKjDgo
>>706
「あ〜助かった助かったァ」
「アンタのおかげでこいつら止める手間省けたわ」

【遠くから軽い拍手とともに黒衣の少年が現れる】
【表情こそ仮面で隠して伺えないが、口調からするに敵対する気はないらしい】

「いやはや悪いねェ?不出来な部下が迷惑かけたようでよ」
「ま、GOサイン出したのは俺なんだが……まあ済まなかったよ」

【そう言って少年は少女たちに頭を下げ】
【愛姫の傍らに行くと片膝をついて抱き上げる】

「ん〜……珍しく自傷の跡が少ないな、これは多分お二人のうちどっちかがやったんだろ?」
「致命になってるのは首か、なんだ結構マシじゃねぇか」

【簡単に言うと少年は愛姫の首を無理矢理元に戻す】
【再びゴキリという嫌な音がするが少年は意にも介さない】

「ま、こうすりゃ直ぐに起き上がるだろ」
「ついでに、コイツも少しもらっていくぜ」

【そう言って懐から試験管を取り出すと素早く目の前まで迫っていた黒い液体を回収する】

「ま、取り敢えずっと……ああ、自己紹介がまだだったな」

【再び少女達に向き直り少年はこう名乗る】

「俺は"Auriga第四遊撃小隊第拾参分隊長"のエヌオーだ」
「今回は多大な迷惑をかけて申し訳なかった」
「世界を救ったんだ誇ってくれ」

【少年は巷を騒がせる反逆組織Aurigaの一員という】
【そして部下というあたり愛姫もAurigaなのだろう】

「まあ殺そうとしたのは成り行きだが……謝罪はする」
「どの道能力者は殺して生きるか殺されて死ぬかだからな」
「ま、愛姫の場合は血さえありゃそうそう死にやしねぇがな」
「ほっといたって十数分ありゃ生き返る、気にするな」

【それを肯定するかのように愛姫が立ち上がる】
【何事もなかったかのように、ただ寝起きとでも言うかのように】

ん〜……あれ、えぬおー?
「ああ、おはよう愛姫」
また、わたししんでたの?
「だな、今度からは少し気をつけろ。それにタナトスなんか召喚すんじゃねぇ」
あう、ごめんねえぬおー

【微笑ましくも見えるがこの二人も世界を相手取る犯罪者】
【半ば放心している少女とその傍らにいる赤き少女にはどう映るのだろうか】
708 :掌 拳次&掌 拳峰「」 [sage]:2014/05/01(木) 19:54:25.32 ID:/E+11ZYBO
>>700

『ほぉ〜?なら受けて試してやるかぁ。』

【その狙撃銃の銃弾を男は見事に浴びる。先程の拳銃の比ではない。貫通するほどの傷を負う】

『ぐぉぉおっ。』

【血反吐を吐き、容赦無く血が流れる所を抑える。するとそこに炎が渦巻き声にならない痛々しい叫びが空間に響く】

『はっ…はっは。見ろ。てめえが開けた穴を塞いでやったんだよ。上から炎で焼いてなぁ。』

【貫通した跡は消え去っていた。焼く事により貫通した跡を消したのだ。正に狂気とも言える荒治療だった】

『だが、上という程ではない…なぁ。いくぜぇ。これが本当の貫通だ。』

『獄炎・邪煌』

【指先に集中し、黒い炎を集め、小さな球体にする。それは解放され細長い貫通型の黒い光線と化し高速で光に迫る】
709 :霙&ナイア ◆u.1F.g0z82 [sage saga]:2014/05/01(木) 20:21:33.12 ID:+8XtImN0o
>>707
【唸りにも似た泣き声を上げる霙と、その傍らに佇むナイア】
【2人の目の前に、突如として1人の男性が現れた】
【霙は力なく声の方向を見やり、ナイアは鋭い視線を男性へと向ける】

「……これまた随分軽いのが来たわね。
 いたいけな少女が悲しみに暮れてんのよ? そっとしといてあげなさいな、ねぇ?」

【ハン、と鼻で笑って、男性の言葉に答えるナイア】
【少女の首をゴキリと戻すその仕草に、霙が「っ……」と声にならない悲鳴を上げる】

……アウ……リガ……?

【呆然自失の霙には、相手の言った言葉を繰り返すことしかできなかった】
【どこかで聞き覚えがある、その言葉……テレビか、あるいは新聞か】
【最も、その思考を続けられるほどの余裕は、今の霙には無い】

――え……

「……ふぅん」

【その時、霙の目の前には、信じられない光景が広がっていた】
【自分が首を折り、突如現れた男性にも首を曲げられた、あの少女が】
【何事もなかったかのように起き上がり、気だるい声を発したのだ】

――な……嘘……なん、え……?

「……残念ね、ミゾレ。 ……貴女の『闇』、ここ最近で一番盛り上がったのに」

【突然の事態に困惑する霙とは対照的に、ナイアは落ち着き払って少女と男性を見据える】
【憮然とした表情を浮かべながら、鋭く指を鳴らすナイア】
【男性の試験管に収められたエキスが、突然膨張して管を砕き割った】
【エキスはまるで意思があるかのように地を這い、ナイアの足元に吸い込まれていく】

「――餓鬼のお守りを押しつけといて、さらにはコソ泥の真似事ね。
 随分な教育を受けていらっしゃ――」

…………うぅん……

「――あ、ちょっと、もうっ」

【あまりの展開についていけず、とうとう頭がパンクした霙】
【ナイアの脚にもたれかかるようにして、ぐったりと気絶してしまう】
710 :名無しの少女 ◆jFQ4DgCvho :2014/05/02(金) 01:02:53.43 ID:awyF9TeT0
>>703

【三人の女性が向かい合って座るこのテーブル】
【鈍感な人間なら、少々風変りだがいわゆる「女子会」か何かの集まりかと思ったりするかもしれない】
【しかし、もし野生の獣なら…間違いなく、一目散に逃げ出すだろう】
【彼女らの動作は一見普通と変わらないが、このテーブルから放たれているのはそれだけ強烈な殺気…】

「とっても麗しい」…ふふ、お世辞でも嬉しいね
でもさすがに本人を前にして「落ち目」はないんじゃないかな…事実だけどさ

【軽くおどけたようにそう言って、少女もコーヒーをすすり、ケーキに手をつける】
【このテーブルで彼女だけが自然体だ】
【そして次の瞬間、少女に狙撃銃の銃口とフォークの先が向けられた】

…つれないなあ、でももうケーキに手を付けてしまった。ちょっと待ってよ

【涼しい顔で、ケーキの残りに取り掛かる】
【人をイラつかせるようなマイペースだ。そしてようやく皿の上のケーキがなくなったところで】

…そう、えーと…何の用か、だっけ。
うーん、まあお察しだとは思うけど…イルマ・ツー・シュヴァルツェンベルク、私は君を殺害しに来た
このカフェごと刻んでも良かったんだけどね…いちおう挨拶の1つもしておいたほうがいいかと思いなおして、正面からきたのさ

【席を立ち、軽い口調で告げる】
【少女の言うことは半分本当、半分は嘘だった】
【奇襲をあきらめたのは、ハンナのガンケースを見ての判断である】
【狙撃手の殺気に対する感度はバカにできない。こちらの姿が見えないところから殺気の籠った攻撃を放ってもどうせ気づかれる、予想外の反撃を食う可能性があった】
【それならば自然体で、ついでに挨拶も、と思ったのは本当である】

さて、どうする?って、問いかけるのも変かな。
今すぐ攻撃を仕掛けて、この場で戦いたいなら私は全く構わない
いや、逃げるという手もあるけどね。逃がさないけど

【この問いは、事実上二択である】
【場所を移すか、否か】
【少女はこの場で二人を相手にしても問題ない、という不遜にも思える自信を持っている。そうでなければそもそも接近していない】
【つまりは、戦闘において流れる血の量が多い方がいいか少ない方がいいか…それも一般人の、だ】
711 :イルマ・ツー・シュヴァルツェンベルク&ハンナ・ハーパライネン ◆sHFOqrvn3g [saga]:2014/05/03(土) 00:02:32.45 ID:+XpTzDSUo
>>710
【銃口とフォークの先。あからさまな殺意の形状化。それを目前にして尚、彼女はケーキを啄み続けた。】
【ハンナはただ彼女の眉間を狙っていた。レティクルの中央にその端正な顔立ちを捉え続け、引き金に指をかけ続けていた。】
【ブレる事無く、身動ぎ一つする事は無く。髪の先一つ動いてはいないんじゃないか、そう錯覚するほどに。】
【その姿を暫く見つめたイルマは、向けていたフォークの先をケーキへと向けて、そのまま下ろした。】
【突き刺したスポンジを口に運ぶ。彼女よりも幾分か早く食事を終えた彼女は、指先でフォークを弄り回して待っていた。】
【漸くケーキが無くなった彼女の皿の上。彼女が口を開いたのは、予想通りの様で、予想外の事だった。】

「……可笑しい。」

【彼女の言葉に、ハンナも心の内で静かに頷いた。】
【はっきり言って、"変"だ。】
【彼女は普通の人間と呼ぶには余りにもかけ離れているが、それも彼女の所属軍の中では有象無象の内の一つに過ぎない。】
【階級は上等兵。AIE-HAと言う魔導兵器の適合者ではあるが、そんな物、変わりは幾らでもいる。】
【ターゲットになるとすれば、まだ彼女の横で狙撃銃を突きつけているハンナの方が資格はある。そう思われたのだが。】

「私を殺そうと我々第零SS装甲師団ひいては、Auriga軍において大した影響は発生しない。」

『一般歩兵一人殺したところで大した利益にはならない。
 ただの快楽殺人鬼だとするならば、この子の名前を調べ上げてまで粘着するような理由も見当たらない。』

「けれど。それでも私が標的で、間違いないならば。」

【彼女の提案。逃がさないならば、迎撃するしかない。】
【場所を移すか、否かと言う点についてだが――――片方はそんな事は一切気にしない、片方にそんな心的余裕はない。】
【幾ら血が流れようとどうでもいい、と言う二人なのだ。故に、戦場は"此処"だ。】
【ハンナが躊躇無く銃口を向けた狙撃銃の引き金を引く。反動により彼女の体躯が僅かに動いた。】
【銃声を聞いた一般人が叫び出す。その悲鳴の間隙を縫う様に、手にしたフォークを彼女へと投げつけた。】
【狙いはその右手。】

「私も全力を以って敵を殺す。」

【光を映さない右眼、それを覆う様に右の人差し指を其処に当てて、彼女は言った。】
【ハンナが狙撃銃の槓桿を引いて、薬莢が床に甲高い音と共に跳ね上がる。】
【此れより先は惨劇と成る。或いは一般市民達の血によって、後は彼女の血か、それとも彼女の物だろうか。】
712 :狂坂 愛姫&エヌオー ◆jnVXyq7weY [sage saga]:2014/05/04(日) 20:48:55.11 ID:8zxVG8aAo
>>709
「余計なお世話だったか?」
「能力者なら人殺し程度二回や三回やってもおかしくなんかねぇだろうに」

【エヌオーはそんな言葉を吐き捨てる】

「まいいんじゃねぇの?コイツも今ので一回"死んだ"」
「人殺しをしたって事実は書き変わらねぇよ」

【その時突然試験管が破裂する】
【流れ出た液体は主の元へと還り吸い込まれる】

「あ〜あ、やっぱ見逃してくんねぇか」
「結構その能力興味あるんだけどなァ?ナイルアトホテップさんよ」

【通信機越しにやりとりはひと通り聞いていたのだろう】
【赤き少女をそう断定して口に出す】

「っと、あんまり刺激が強すぎたかァ?」
えぬおー、そんなことよりちがほしいよぅ
「あー、わかってるからちょっとまて」

【愛姫に待機を促してエヌオーは少女を見て】

「で、これ以上どうするつもりだ?俺は戦うきはねぇぜ」
「ま、あんたが戦いてぇって言うんなら俺は殺るけどな?」

【変わらないヘラヘラとした口調で聞いてみた】
713 :霙&ナイア ◆u.1F.g0z82 [sage saga]:2014/05/04(日) 21:12:06.46 ID:fqFJ4iAuo
>>712
「……そう。ミゾレもこれで人殺し。
 ま、兎にも角にも堰は切れた。あとは――勝手に転がってくでしょ」

【足元にもたれかかった霙を見て、小さく笑みを浮かべるナイア】
【その笑顔は、まるで聖母と悪魔を継ぎはぎしたかのような陰影に彩られている】

「――センスの欠片も無い名前ね。どこの異教の邪神かしら。
 ……所詮は、人の空想の産物。そんなちっぽけな存在じゃなくてよ? ……この私は、ね」

【今度は目の前の男に向けて、挑発的な笑み】

「――アンタ、今日はそこそこツいてるわ。……だって、この私を相手取らずに済むんだもの。
 眠りに落ちた“お姫様”、お家まで運んで行かなきゃね」

【そう言って、霙を背負って跳び上がるナイア】

「ア・デュー、クレイジーな兄妹さん。
 運が無ければ……また会うかもよ?」

【ビルの間を飛び交って、ナイアと霙が去ってゆく】
【ナイアの背中に抱えられながら、意識が少しずつ戻ってきた霙】
【――霙の情けない悲鳴がビル街に木霊したのは、ほんの数秒後のことだった】

――――!!?

【カクン……】

「――あ、また気絶」


/ここらで〆とさせていただきます
/一週間以上もロールしてくれてありがとう……すまぬ、すまぬ……
714 :狂坂 愛姫&エヌオー ◆jnVXyq7weY [sage saga]:2014/05/04(日) 21:34:19.52 ID:8zxVG8aAo
>>713
「ああもしそういう道に進むなら俺は歓迎するぜ」
あれ、えぬおーなんぱ?
「ちげーよ、純粋な戦力としてだ」

【愛姫の茶々に間髪入れず突っ込みながらそう返す】

「ああそいつは失礼をば、まかなり似通ってるからそう思っただけさ」
「ま、次に相手するときはこういうのじゃねぇことだけ祈るさ」
「じゃあな、姫様に護衛騎士」
む〜……わたしあのこのちがほしかった……
「無理言うな……あれの血は多分普通の血じゃねぇよ」

【挑発的な笑みに対して軽薄なノリの笑み】
【二人の姿を騎士と姫と称してからかってみせ】
【去ろうとする二人へ向けてエヌオーは言葉を返すが一つだけ付け加える】

「ああそうだ一つだけ、俺とこいつは兄弟じゃねぇよ」

【二人の姿が見えなくなるとエヌオーは愛姫の手を取って歩き出す】

「じゃ、帰るか」
うん!でもその前に……
「あ?」

【愛姫がエヌオーを思い切り引き寄せその首筋にキスをする】
【それと同時に首筋から血を拝借して満足そうな顔をする】

「ハァ……俺が立てないほどまで飲むんじゃねぇぞ」
ん……

【やれやれといった調子でエヌオーは愛姫を抱え上げる】
【首筋に愛姫を吸い付かせたまま二人も帰路へついた】

/いえいえ、楽しかったですしこちらも長引かせてしまいすみませんでした
/ありがとうございました!またよろしくお願いします!
715 :杜柱鳴海 ◆8dLN4yuK8Y [sage]:2014/05/05(月) 02:09:43.79 ID:z2tNwIN+o
【深夜ーーふとすれば見落としそうな橋下駄の暗がりに、座り込む青年の姿があった。】

【黒を下地に絶えず色彩が変わる眼を力一杯見開き、文字通り爛々と輝かせ、歯が砕けん勢いで喰い縛っている。】

【それだけでも不審者然としているというのに、ずぶぬれの服越しに見える右腕すらぼんやり無機質な翠光を放つ。】

【よく見ればそれは機械を覆う装甲のようにも見え、筋のような穴からはみ出した小さな刃。】

【ーーそれが決定的に不審者から危険人物へと“階級の変化(クラスチェンジ)”させている。】

「本当に……、母さんが、来るんだろうか?」
【精神干渉に耐えながらも不安気に呟く彼の左手には、彼と同じくずぶ濡れの手紙。】

『◆月◆日深夜。大事な話があります。〇〇橋の橋桁で待っていてくださいーー杜柱こやぎ』
【鳴海はその手紙が他の者にも“悪意ある改竄がされた上で”渡されている事も知らず】

【蝕む悪意と寒さに震えながら待ち続ける。】
716 :フィア・ブラドル ◆jnVXyq7weY [sage saga]:2014/05/05(月) 02:27:33.60 ID:Hp9WTkCvo
>>715
もしもし、そこのお兄さん?
随分とアレな格好だけど何か用事でもあるの?

【青年の前に一人の少女が音もなく現れる】
【衣装は黒を基調としたパーカーにミニスカートとブーツ】
【白銀の髪と碧眼が対比するようにその存在を示す】

ま、別に何かしようってことなら最悪殺すことになるけど
そんなんじゃまともに動けるわけもないんでしょうし……
取りあえず場所でも移しましょうか?

【そう言って青年の前に出ると】

はじめまして、或いは久しぶりかもしれないけど
私はフィア・ブラドル、それとその装備か能力は知らないけど
しっかりと制御して周囲に見えないようにしなさい

【自己紹介と共に青年の瞳と右腕を見てそう告げる】
【純粋な優しさであると同時に警告でもあるのだが】
717 :保津 阿美 ◆awHRzQ0C/g :2014/05/05(月) 02:36:57.78 ID:SSvHrXZAO
姉妹艦建造ですか?

「そうだ、と言っても使う技術がおなじだけで艦種は異なる…戦艦だ、それも超弩級のな」


【白衣の研究者の背後には三体の少女が収められたガラスケースが鎮座する】
【三体の機械の少女達の左胸には紅い宝石、真界が埋め込まれていた】

「見ての通り彼女達の心臓は真界だ、君には彼女達を呼び覚ますに足る『心』、『魂』を構築してもらいたい」


【そう言うと研究者が私に何かのデータを流し込む】


……塩基配列データ…ヒトゲノムですか?

「彼女達の基幹であり存在意義でもある……君の心を作る役にもたつだろう」


【ここまでが昨日の話】
【今私は路地裏を歩いている、心を得るにはもっと様々な心に触れなくては】
【此処には表にない心があるかもしれない】


よし、行きましょう

【自らを鼓舞し、一歩踏み出した】
718 :狂坂愛姫 ◆jnVXyq7weY [sage saga]:2014/05/05(月) 02:50:02.93 ID:Hp9WTkCvo
>>717
あっははははははは!!!!!
もっと……もっとだよぉ…もっとわたしをこわして?

「ちっきしょう!なんだこのメスガキ!?」
「知るかよ!今回は安全な仕事のはずだったんだろ!?」
「糞が!さっさと死ねよ!心臓にナイフぶっ刺さってんだろうが!」

【少女が向かうその路地裏には奥へ点々と続く血痕があった】
【そこでは一人の少女と三人の男たちが少女へと無数の弾丸を叩き込んでいる】
【状況は一方的に見えるがそうではない、少女はいくら攻撃を受けても倒れるそぶりを見せず】
【それどころがずっと笑いつづけ、あまつさえ傷が増えるたびに愉しそうにする】

「糞が!弾切れだ!」
「俺もだ!予備はあんのか!?」
「ねぇよんなもん!だがこうなったらナイフで殺るしかねぇだろ!」

あっれぇ、もうおわりなのぉ?
つまんないなぁ……それじゃぁ〜

―――こんどは、わたしのばんだよ?きひひひっ

【直後男の悲鳴が響き渡り周囲は塗料をぶちまけたかのように赤く染まっていった】
719 :保津 阿美 ◆awHRzQ0C/g [sage]:2014/05/05(月) 03:14:31.66 ID:SSvHrXZAO
>>718

これは……

【偶然発見した血痕を辿れば見渡す限りの赤】
【散乱する弾丸、横たわる屍】
【凄惨な光景の中、疵だらけて嗤う少女】


【心を学ぶ一点において私は正解を選んだのだろう】

【戦慄、恐怖、嫌悪】


【凍る背筋がそれを物語っていた】
720 :杜柱鳴海 ◆8dLN4yuK8Y [sage]:2014/05/05(月) 03:28:33.23 ID:z2tNwIN+o
>>716
【声を掛けられた所で少女に気が付いたのか、一際大きく震え、少女が前に出た瞬間反射的に一歩退き。】

【小さな刃が飛び出ている穴から翠に輝く粒子の噴出と同時に、刃を肥大化させながら少女へと振り抜きかけーー】

「ーー違う」
【遠心力に乗り始めたニ米の刃を左手で引き止め、空中で強引に刃を停止。】
【刃を振り抜かなかった事に安堵し、予想より早く余裕が無くなっていた事に自嘲する。】

(……馬鹿か。今みたいに無関係な人だったらどうするんだよ)
【自身の髪を掴み、気を落ち着けるように大きく深呼吸をひとつ。】

「はじめまして、フィア・ブラドルさん。俺は杜柱鳴海と申します。
まず、反射的に刃を向けてすみません。
重ね重ね申し訳ありませんが。
母とここで待ち合わせているので、動くわけにはいかないんです」
【混濁とした魔眼の記憶から懐かしさを覚える少女へと改めて向き直ると、強張った笑みを浮かべる。】

【その手には濡れた手紙。文字が滲んではいるが、まだ読み取れる範囲だ】

「腕は戻らない所まで来ているというか、隠すためのモノが解らないというか。
……カラコンはこの間海に沈んで、買うお金がないんですよ……全部自業自得ですが」
【某作戦後。気付かずに国連から出た給金を全額福祉施設に寄付した事を思い出し、深呼吸とは別の溜め息を吐く。】

【そこで、ふと気付く。どうしてこの時間帯に彼女ーーフィアさんがいるのか。】
【そして、何故、『最悪[ピーーー]ことになる』という言葉が出てくるのかーー】

「あのフィアさん。不躾ですみませんが、もしかしてブラックシールドの方だったりします?」
721 :狂坂愛姫 ◆jnVXyq7weY [sage saga]:2014/05/05(月) 13:55:10.82 ID:Hp9WTkCvo
>>719
あれぇ?こんなところでどうしたのぉ?

【新たな来訪者に愛姫は男の頭を掴んだまま振り返る】

なぁんだ……ふつうのひとなの?
こんなところにいるとあぶないよぉ

【言いながら男の頭を握り潰す】
【まるでトマトのように簡単に頭は砕け首無し死体が出来上がる】

それともぉ、このおとこたちのなかまなの?
だったらわたしはあなたをころすしかないんだけどねぇ

【笑っているがその行動は全て笑えない】
【壊れてしまったココロを持った愛姫は少女にどのような影響を与えるのだろうか】



722 :フィア・ブラドル ◆jnVXyq7weY [sage saga]:2014/05/05(月) 14:03:19.83 ID:Hp9WTkCvo
>>720
ハァ…

【青年が自らへ攻撃を行おうとし、それを自制するのを見てひとつ大きな溜息をつく】

自己紹介ありがとう、それで要件は待ち人…と
中身はマトモみたいだけど、能力に支配されかかってる?

【青年から見せてもらった手紙を一読して更に溜息】
【頭を抱えて青年の顔を正面から見据える】

ハァ……どこまでお人好しなの?
どう見てもこれは改竄されてる、筆蹟が違うのもわからないの?
となれば貴方を消したい人がそれを仕込んだと思うけど……

【軽く罵倒したあと青年の身を案じているのか思考を巡らせる】
【だがそれは青年の質問で一時中断させられた】

私はUG……自衛隊所属、ブラックシールドとは関係ない
まあ非常勤だからこうやって見回り程度はしてるけど

【一瞬どこかの組織の名前を言いかけるが直ぐに自衛隊と言い直した】
723 :杜柱鳴海 ◆8dLN4yuK8Y [sage]:2014/05/05(月) 17:28:57.82 ID:z2tNwIN+o
>>722
「嘘?!」
【少女の罵倒に本当に気づいていなかったのか驚きを隠さず、手紙を覗き混む。】
【……が。文字を書いている場面など見た事のない彼には、親の筆跡など解らない。】

「心当たりはありますが、母さんの名を知っている人物となると……。
 いったい誰がーー。」
【暴力沙汰や一度でも戦場に出たことのある以上。無い、とは口が裂けても言えない。】
【ただ、消す。[ピーーー]ーーと、物騒な話になっている事に大きな違和感を懐いていた。】
【某日。Aurigaによる東京襲撃事件があったが、あれは例外中の例外、と認識していたのもある。】
【『本格的な命のやりとりは戦場で行われるもの』】
【そして、戦場と日常を送るこの場所を切り分けて認識していたが故に、この場で出る事に違和感を覚えたのだ。】

「UG? 自衛隊……ああ、非常事限定だから有時ですね。
 勤務外でも見回りとは、本当に頭が下がりまーー」
【不自然に途切れた少女の言葉を正直に繋げ、納得したかのように頷きかけてーー】

「…………ん? 自衛隊?」
【本日、最も強い違和感が彼に襲い掛かった。】
【思わず上から下へとまじまじと少女を見るが、少なくとも自衛隊には見えない。】
【もっとも。足音なく現れた点を考えれば、少なくともなんらかの訓練を受けたものである事は察せる筈だが】
【彼の感覚や思考は鈍化しており、気付けなかった】

(有時……UG? 何か小耳に挟んだような、喉に小骨が引っ掛かって出てこない気分だ)
【自衛隊の違和感からUGへと引っ掛かり、UG、UGと小さく呟いて頭を捻る】

【翠に輝く右腕の刃は未だ粒子結合を解かれず、震えていた彼の体を支える杖代わりになっていた。】
724 :フィア・ブラドル ◆jnVXyq7weY [sage saga]:2014/05/05(月) 19:33:02.26 ID:Hp9WTkCvo
>>723
ま、人間ならそんなの簡単にわかるわけないか。訓練を受けてるならまだしも
私が言えるのは筆跡は名前と文章で明らかに違うものになってる、それだけ
だから貴方の命を狙おうとしてる相手が誰なのかなんて
皆目見当もつかないわね

【筆跡がわからなかった青年に対し少しだけフォローを入れ】
【命を狙うものまではわからないと回答する】

それに、今世界はとてもじゃないけど平和なんて言えない
この街だって陰では毎日死人が出る争いが起きてる
だから知らないうちにそういうことへ関わってしまったのかもね?

【少女の表情は変わらず、淡々と現状を吐き続ける】
【鉄面皮というよりもそれは機械同然のようで】

そう、自衛隊。有事の時にこの世界を守るためにAurigaと戦ってる
まあこんな格好だから怪しまれても仕方ないけど
一応前回、前々回の戦いにもこの姿で出撃してるんだけどね

【そう言いながらフィアの瞳は注意深く青年を観察している】
【無機質な冷たい瞳から深く読み取ることはできないが】
【少なくとも好意で向けられている視線でないことは明らかだった】
725 :杜柱鳴海 ◆8dLN4yuK8Y [sage]:2014/05/05(月) 22:55:59.53 ID:z2tNwIN+o
>>724
「いえ、ありがとうございます。
 あなたが指摘してくれなければ、筆跡が違う事すら解りませんでした。
 それに手紙の差出人が、俺が知る相手では無さそうな事が解りましたし……」
【少女のフォローと解答に礼を言い、思考を巡らせた上での結論を溢す。】

「……。」
【殺意はなくやり過ぎてしまった。というのは、自身がサンドバックだった頃にも良くあった。】

【ーーだが。彼女の話では最初から殺意を込めらた件は、そう多くはなかったように思える。】

(のうのうと日常を生きている間にも、想い果たせず死んでいく人がいて……遺された人も……)

「そうでしたか。暴力沙汰はあれど、そこまで悲惨な事になっていたとは……。」
【そう言って無意識に唇を噛み締める。】

「俺も一応外部枠で出てたんですけど、頭の中が真っ白で全然覚えてなくて……」
【前々回の『ユーピテル』は緊張から回りが見えておらず、前回の『輸送船への襲撃』は自身の別側面が引きずり出されていたため、彼の意識は殆ど無かったと言っていい。】

【行きの船や作戦説明の場で、もしかしたら会っていたかもしれないがーー】

(ユーピテルでの破壊活動を見られてたら……、誤魔化しようがない)
【申し訳なく思いながらもに頭を下げる一方で、少女が自身へと向ける視線や表情に冷たいモノを感じる。】

【近いもので例えるのならば『新種の微生物を顕微鏡で覗く研究員の視線』だろうか】
【研究員ならば大なり小なり“未知”との遭遇に興奮が含まれるだろうが、彼女にはそれがない】

【それが、あまりにもーーー】

「それにしても、『人間なら』って。あなたは人ではないように言うんですね」
【言うや否や。右手を橋の柱に向け、同時に空いた細長い筋のような穴から翠色に輝く粒子を吹き付ける】

【暫く粒子が闇夜を舞いーー、夜風が粒子を押し流せば、柱に文字が書かれているのが見えるだろう】

『◆月◆日 手紙ありがとうございます。姿が見えないので、今夜はもう帰りますーー鳴海』
【文字は蒼く、装甲と同じように暗闇でもぼんやりと輝いているため解読は容易ではある。】

【手紙が罠ならば離れた方が良いと理解しつつ、それ以上に別の思考が止められなかったが故の行動ではあるが……】
726 :保津 阿美 ◆awHRzQ0C/g :2014/05/06(火) 00:25:28.11 ID:cuNy/viAO
>>721

いえ、此処に来るのもはじめてです

【逃げ出しそうになるのをこらえ、彼女に向き合う】
【目の前のそれはどう見てもレアケース、心の多様性を知る上ではまたとない機会なのだ】
【故に逃げられない】
727 :フィア・ブラドル ◆jnVXyq7weY [sage saga]:2014/05/06(火) 21:13:06.59 ID:QWx/efmTo
>>725
そ、まあいいけど
せいぜい夜道には気をつけることね、まあ不審者の方が逃げそうだけど

【青年の容貌からすればそうなってもおかしくないと言ってみる】
【実際一般人からすれば十分に恐ろしい姿をしているのだから】

ええそういうこと、だから今この一瞬をせいぜい足掻いて生きること
それくらいしか私達はできないの、だから私も戦いに参戦していたしね……
まあ、貴方の担当した区域はは少しやりすぎたって報告はあったけど

【いつ死ぬかわからない、だから足掻くように戦いに身を投じる】
【フィアの口ぶりからはそう取れる】
【更に戦果報告では青年の担当区域の被害も聞いていたらしい】

だって私は"人間じゃない"から

【フィアはそう一言だけ言う】
【そして青年がメッセージを残していこうとするのも止めなかった】
728 :狂坂愛姫 ◆jnVXyq7weY [sage saga]:2014/05/06(火) 21:17:46.85 ID:QWx/efmTo
>>726
ふ〜ん、それじゃあころさなくていいんだね

【男達の死体を放り捨ていたるところに撒かれた血に触れていく】
【触れられた血は自分の意志があるように愛姫の傷口へ吸い込まれ】
【暫くすると傷が完全に塞がっていく】

ん〜、でもどこかでみたようなきがするんだよねぇ
ねぇねぇどこかであったりした?それともわたしたちのなかまだっけ?

【少女へ近づいてその身体をしげしげと眺める】
【記憶を漁ってみるがどうも思い出せそうにない】
729 :保津 阿美 ◆awHRzQ0C/g :2014/05/06(火) 22:35:02.32 ID:cuNy/viAO
>>728

私もあなたを知りませんね

【改めて辺りを見回す、目の前の少女がやったとは思えない惨状】

それで、貴女はいったいここで何を?
730 :名無しの少女 ◆jFQ4DgCvho :2014/05/07(水) 23:53:43.36 ID:+waL1BEv0
>>711

可笑しい、か。でもそういわれてもなあ…
標的を選ぶのは私じゃないし、その基準も私は知らない。
特に組織への所属もしてない能力者の小学生が標的だったこともあるし…

【これまでの標的には「能力を発現している」くらいの共通点しかなかった】
【所属する組織や実力はそれぞれ異なり、今述べた小学生はろくに能力を扱う術を知らなかった】
【彼女に指示を出す博士にはなんらかの思惑があるのだろうが】
【それを実行する彼女には、何の情報も告げられていなかった】


【そして次の瞬間、放たれた銃弾が少女の眉間へと一直線に伸びる】
【しかしそれは、目標に届くことは無かった―――銃弾は、少女の指に「摘まれ」ていた】
【正確には、小指を除いた4本の指によって掴まれたという方が近い】
【指は生成した糸を銃弾との間に挟んで保護したため、無傷だ】
【少女はあえて説明しないが、眉間への強烈な殺気と、引き金を引くタイミングが読めたからこそできた芸当である。驚異的な反射速度と筋力、精度であることに変わりは無いが】

「開戦」

【などと思う間もなく、今度はイルマの方からフォークが飛んでくる】
【銃弾を掴める芸当に比べれば、こちらは本当に摘むことも容易い】
【柄の部分がねじ曲がったフォークをテーブルに置き】

じゃあ、始めようか

【そう宣言し、左右の人差し指で丸く円を描いた】
【瞬間、糸による斬撃がそれぞれ二人を襲う】
【その軌道は円柱状、とても糸が描くとは思えない軌跡だが、なんらかの行動をとらねばハンナは右肩を大きな口に食われたように切り取られ、イルマは腹から胴にかけて大きな風穴が開く】
【糸はこの時間帯は光を受けて輝くため、視認は可能だろう】

//すいません、だいぶ遅れてしまいました。
731 :杜柱鳴海 ◆8dLN4yuK8Y [sage]:2014/05/08(木) 03:21:34.55 ID:i8yUa1mio
>>727
「不審者から逃げる手間が省けて助かりますよ。
 今はどちらかというと通報される側でしょうし、こちらが逃げないと不味いですね」
【口ではこう言っているが、その場面が来た場合、青年は即逃げるという手は撃たない。】
【相手の意思を汲み取ろうとし、出来る範囲で叶えようとする。】
【自分の手に終えないと判断した時点でのみ、“倒す”“逃げる”という選択肢が始めて生まれる。】

【尤も、幾つか例外は有るがーー】


【『“   ”』】
【『足掻く』と言った言葉が鍵となったのか、様々な光景と音がフラッシュバックし、熱にも似た痛みが機械の筈の右腕を貫いていた。】
【その光景から何故か一瞬だけ連想したのは、Aurigaの幹部。ハンス=バイエル。】

「足掻くしか出来ない、か。
 あなたもーーあなたは、やりたくて、自分の意思でやってるんですよね……。」
【震える声を抑えつつ、問い掛けるようではあるが独り言のようで。】
【刹那にも満たない追体験の時間。青年の瞳から色が抜け、確かに、身体が硬直していた。】

「し、しし、施設に気を使う余裕なんて、なかったん、ですよ。
 いや、本当、睡眠ガス撒いたり、無駄に切ったり、パワードスーツ紛失してすみません」
【別の要因で声の震えが酷くしながらも言い訳タイム。】
【最後のひとつは、改造したら人格が宿って太陽まで飛んでいきましたとも言えない。】


「人間じゃ、ない……?」
【畳み掛けるように告げられる少女の言葉に若干顔色を悪くしながら、オウム返し気味に答える。】
【彼の中での人外のイメージは亡霊を除き、現在進行形で彼を蝕む存在が大きいため悪いイメージしか湧いてこない】

「視線は兎も角として、ただ、無表情で気を使ってくれる良い人に見えるんですが……」
【右腕の内部から小さく気泡が弾ける音が響く。】
【内部の反応ーー特に魂の反応を関知出来るのならば、前触れなく現れた奇妙な魂が二つ検出される筈だ】
732 :狂坂愛姫 ◆jnVXyq7weY [sage saga]:2014/05/09(金) 00:44:27.81 ID:KWqrMDTho
>>729
わたし?わたしはねぇ、わるいことしたひとをたべにきたの!

【屈託の無い笑顔で少女にそう告げる】

あのねあのねわたしはえぬおーにそうしてこいっていわれたの
なんだかしらないけどいいことするといいことがあるんだって!きひひっ
733 :狂坂愛姫 ◆jnVXyq7weY [sage saga]:2014/05/09(金) 01:04:42.23 ID:KWqrMDTho
>>731
ふーん、そう言う割には結構迷ってるみたいではあるけどね
あまり優しすぎると身を滅ぼすよ?

【フィアの瞳は青年の心情を読み取った】
【おせっかいだとは思いつつもどうしても口から言葉が溢れ出る】

そう、自分の意思。誰かの為でもなく自分の為
他人のために動いたとしてもそれは結局自己満足に近いから

【その言葉には自嘲と自虐が込められる】
【自分の意思であっても誰かの為に動くというのは機械の定めとでも言うように】

ま、別にいいんじゃない?どうせ戦う方はそんなの気にしないし
私も派手にぶっ壊してきたからね、それで頭を抱えるのはお偉方だから
命と施設だったら迷わず命を選ぶべきなのは簡単な理屈でしょ

【青年の言い訳をあっさりと受け流す】
【言い訳なんていらないと、自分達の責ではないと】

そう、人間じゃない。どこまでも人そっくりでも私はAIで動いてる

【青年の言葉に肯定する、冷たく平坦に変わらない声で】

そう、本当にいい人ならね……
私はただの偽善者、大のために小を犠牲にすることを厭わない
それも自分の中で大小を優劣を優先順位を決めてるから

【青年の中の反応とフィアに接続された魂結石が呼応する】
【胸に手を当て目をつぶり、その反応が間違いないとわかれば目を開ける】

間違いであって欲しかったものだけどね
貴方の中の存在は危険だと私にずっと"コレ"が叫んでる
その反応の正体、確かめさせて貰ってもいい?

【少女の冷たい瞳は一層の鋭さを増して青年を射抜く】
【暗がりの中で青年が残していく文字よりも】
【フィアの碧眼の双眸は明るく、怪しく光を放っていた】
734 :イルマ・ツー・シュヴァルツェンベルク&ハンナ・ハーパライネン ◆sHFOqrvn3g [saga]:2014/05/09(金) 01:09:26.83 ID:wthjk6GIo
>>730
【攻撃は到達する事無く、彼女の指の中でその運動エネルギーの一切を奪い取られた。】
【イルマには其の光景がどういう原理で引き起こされた物か、理解できなかった、が。】
【ハンナ・ハーパライネンの、その人よりも秀でた"狙撃の才"の内に、対象の観察能力が備わっていた。】
【生成された糸が反射する僅かな光。それをハッキリと捉えて、そしてその現象の根本を理解した。】

『……糸、か。』

【きらりと。今度は二人、見逃す事無く視認した。此方へと殺意を剥き出しにして振るわれる糸を。】
【イルマは、テーブルを蹴り付けて、身体を後方へと押し出す事で、その糸の射程圏内から飛び出す事に成功した。】
【背には客が各々逃げ出していった出入り口へと直通の通路。然程入り組んだ建物では無いことが幸いした。】
【狙撃銃の銃口を彼女へと逸らさず、その殺意の糸から、身体を左へと持っていく事で完全にそれに抉られる事を回避した。】
【が、その黒いスーツの右肩部分が破り取られ、白い肌は僅かに抉られて、鮮血を滲ませる。】

『イカレが。』

「……曹長、時間稼ぎをお願いします。その間に"シュトゥーカ"を起動します。良いですか?」

『私を誰だと思ってるの?聞いている暇があるなら、走って。』

【彼女、イルマ・ツー・シュヴァルツェンベルクは、先ほども述べたように特別な能力を持たない。】
【彼女自身の力で出来る事は、身体強化等……彼等"師団"の中で定型化と量産化された基礎的な魔術でしかない。】
【では彼女にとっての能力とは。それはやはり先程も述べた、AIE-HAと呼ばれる強力な魔導兵器への適合である。】

「それでは。頼みます。」

【然し。様々な要因が折り重なり、AIE-HAは外部の輸送手段を必要とし、魔術による転送等には不具合が発生する。】
【故に彼女は外に駐機したトラックへと走り。ハンナ・ハーパライネンは、彼女が帰るまでの時間稼ぎを勤めることになる。】
【狙撃銃の引き金を引くと、長い銃身を伝い、マズルフラッシュと共に弾丸が吐き出される。】
【彼女の気を引くように、頬を掠める様に。】

『……アバズレ。あなたの相手は私。』

【さて。彼女の実力が如何程か、それは先の攻撃によって、完全では無い物の、相当の物ではあると分かった。】
【だが、ハンナ・ハーパライネンとて並大抵の人間では無い。】
【二十数年。天賦の才で幾数人もの人間の頭蓋を撃ち貫いてきた、歴とした"師団"の兵士。】
【狙撃銃の槓桿を引いて、空になった薬莢が跳ね。その銃口が彼女へと狙いを付けられて、引き金に指がかけられる。】

/いえいえ、お気になさらずー
735 :保津 阿美 ◆awHRzQ0C/g [sage]:2014/05/09(金) 02:06:15.11 ID:VTMTYhvAO
>>732

エヌオー……彼の関係者でしたか……しかしそれにしては随分過激なようで


【恐怖に見開かれた目をした男達の死に様を見るとAIにノイズが混ざる】
【それともこれも心なのだろうか?】


なんにせよ、これが『いいこと』には見えませんが……
736 :杜柱鳴海 ◆8dLN4yuK8Y [sage]:2014/05/10(土) 05:42:22.84 ID:N2g8tDkqo
>>733
「いいえ、滅びません。一方的にですが交わした約束がありますので、少なくともそれまでは……」
【滅びる気など毛頭ない、と自身を見透かした少女へと語る。】
【『約束』ーー少しずつ増えていくそれが、青年にとって絶対に譲れない一線。】
【そして。人間としての青年が完全に消えず、繋ぎ止めているか細い糸だった。】

「AI……アンドロイドーーいや、ガイノイド、ですか。
【ノイズが走りつつある意識を繋ぎ止めながら、言葉の意味を噛み砕き、反芻する。】
【AIーー人工知能という事はつまり彼女の意思は、基盤に宿っているのだろう。】
【先程の自嘲の念が篭った声や無機質な視線は、少女自身が人工物である事に起因するものだろうか】

【青年をして、そこに一種の危うさすら感じる。】


「……犠牲を払わないで済むなら、そうするんですよね。なら十分、良い人の範疇ですよ」
【ぐらついている精神を鎮めるため、大きく深呼吸をし、眼を瞑る少女から天に昇る月へと視線を移す。】
【自身が“偽善者”だと、わざわざ自分で彼へと教えている事や自嘲自虐している事自体が、彼女の善性を証明しているのではないかーー】
【青年がそう考えてしまうのは、眼の影響で最低や最悪の位が異様に低いからかもしれない。】

(そもそも善とか悪とか。そういう形容は好きにはなれないけどーーッ?!)
【刹那。氷の刃のような視線が突き刺さり、思考を打ち切ると同時に飛び退きながら視線を戻す。】

【そして、“ソレ”は、打ち切る隙を逃さなかった】

「ぐっ、どう……やって……、確かめ、る……つもり……です……か?」
【途切れ途切れの思考の隅に浮かぶ解答を、既に青年からコントロールを放れた右腕が刃を少女へと向けることで示した。】

【一方。右腕に現れた魂は殖えていた。】
【まるで、青年の魂を扉にでもしているかのように、夥しい量の汚染された魂が黒い泥と共に右腕の穴から溢れ出している。】

《『“…………”』》
【そして。青年自体の魂は三つの勢力がせめぎ会うように、不安定にゆらめている。】
737 :狂坂愛姫 ◆jnVXyq7weY [sage saga]:2014/05/10(土) 17:04:06.94 ID:pzR5y/dao
>>735
そうかなぁ?いつもどおりだとおもうよ、わたしも、えぬおーも

【若干恐怖をしている少女の姿を見て愛姫は問う】

もしかしてこわい?わたしのこと
でもね、わるいことをするひとはおにさんからたべられちゃうんだよ?
だからわたしがたべちゃうの!それってわるいことなのかなぁ?
738 :狂坂愛姫 ◆jnVXyq7weY [sage saga]:2014/05/10(土) 17:16:19.99 ID:pzR5y/dao
>>736
そう、それじゃあその言葉は信用しておくわ
まあここで別れたら接点なんてほとんどないでしょうけど
せいぜいその『約束』とやら果たしてみなさい

【言葉こそ弱いが真っ直ぐな青年の思い】
【フィアはそれを肯定し、馬鹿にすることはなかった】

そう、ガイノイド。改修されて今じゃサイボーグに近いかもしれないけどね
一応モノも食べれるしそこから動力源を供給もしてるから
だけど……人とは違う、だからこそいろいろできる。良くも悪くもね

【おそらく既にフィアは自分の危ういところを認識しているのだろう】
【だからこそ、認識しているからこそその生き方を続けるのだろう】

それは理想論、現実はそう甘くなんてない……
そして、私の中の大をとるからこそ一般の大をとることなんてできない
だって私は―――

【言葉は続けることはできなかった】
【其れは自分が言ってはいいことではないから】
【そして向けられた刃があるから】

不本意ではある、けども一つ目はこのまま戦闘を行う

【フィアの碧眼は鮮やかなる真紅に変わり戦闘の意思を露にする】
【だが武器は持たずそのまま言葉を続ける】

もう一つは……私の中の魂結石、それがどう反応するのか見定める
場合によっては、貴方自身の魂を喰らう事になるかもしれないけどね

【もう一つの方法、それは自分自身が偽界兵装であることを利用するもの】
【仮に青年に宿るモノが一人だけの魂でないのならば】
【上手くいけばその青年以外の魂だけを喰らえるのではないかという発想だった】
739 :名無しの少女 ◆jFQ4DgCvho :2014/05/10(土) 19:10:25.24 ID:npTOdS/a0
>>734

時間稼ぎね…
でももう戦闘は始まったんだ、それを待つとでも

【そこまで言いかけたところで、頬をかすめる銃弾】
【走り出したイルマに向けていた視線をゆっくりとハンナに戻す】
【先ほどまでとは違う、少々の呆れのような感情が込められた目だ】

…よくわからないな。さっきの一閃で、こちらの実力は見せた
その銃口はひょっとして、決死の覚悟で向けてるの?

【この世界では、銃撃レベルの攻撃を防げる能力者など少なくない】
【それでもハンナがこの世界の、それも裏稼業で生きてこれたのはその狙撃技術によると考えていた】
【銃撃と違う、狙撃は一方的な死の取引だ】
【それゆえに、実力を持った能力者相手でも気づかれることさえなく命を奪うことは可能】
【しかし今回の場合は話が違う。優秀な歴戦の兵士だとしても、能力者相手に正面から矛をぶつけ合えばさてどうなるか】

…まあいいや。私は君がどう生きてきたのか知らないし、興味もない
あの娘を殺せればそれでいいからね、その障害になるなら…今度は命をもらう

【まるで虫を払うような手つきで、糸を振るう】
【ハンナの身体を左肩から右脇腹へ切り裂く軌道だ】
【速度自体は銃弾に及ばないが、殺傷力と攻撃範囲は桁違いだ】
【さらには糸の「重さ」も規格外である。能力で作られた糸の密度は、地上に存在するあらゆる物質のそれとは比較にもならない】
【たとえ非常に高い硬度を持った物質で糸を受け止めようと、その衝撃だけで体は吹き飛ばされる】
740 :杜柱鳴海 ◆8dLN4yuK8Y [sage saga]:2014/05/10(土) 20:52:57.75 ID:N2g8tDkqo
>>738
「魂をーー喰らう?」
【コントロールから放れた右腕を左腕で押さえ、そこで、漸く溢れる泥と魂に気付く。】
【泥は変異を起こしかけている力を無理矢理押し止めているが故のものだ。】

(だけど、これはなんだ?)
【溢れる正体不明の魂は“混沌”に近いが、一体化しつつある自身には違うと断言できる。】
【魂を喰らうという事に抵抗があるというのもあるが、混沌に近い以上。喰らうのは不味い】
【機械の右腕が象徴するように、機械も人も関係なく、内側から汚染し、自身へと変えてしまうーーそうでなくとも悪影響が出る可能性が高い】

【ーーだが、一方で力を得られるのは確かといえる。】
【形が無い故に幾多の貌を持つものであり、総てを内包するが故の混沌だ。】
【本物でなかろうとそれが似た性質を持つことには変わりなく、得られる力は途方もない】

「すみ、ま……せん。…………が、“私”を……殺…て…止めてやっ……てくださ……」
【一つの魂の裏に加えて、融合しつつある魂の勢力が一気呵成に人としての側面の表層を塗り潰していく中。】
【自身と入れ替わるように表へと浮上していく意識の正体に気付き、沈みながらも少女へと訴えかけ】

【左腕から力が抜ける。】
【それは右腕が拘束から解き放たれた事を意味しておりーー、】

「“魂結晶ーーそうか。旧世界からと思ったが、この不快な雑音は貴様からか”」
【変化する色彩の瞳に赤い輝きが宿ると同時に右肘から紅い粒子が噴出し、少女へと斬りかかる。】
【速度は音速に満たない程度。ただし、人間ならば両断し、尚且つ軽く地面を抉る威力を内包している。】

【汚染された魂と泥の流出は止まっており、魂は観客のように泥の周囲を漂っている】
741 :保津 阿美 ◆awHRzQ0C/g [sage]:2014/05/12(月) 02:50:09.85 ID:ZjgJ7i+AO
>>737

……悪人は鬼に喰われる、ですか


では聞きますが貴女は鬼ですか、人ですか?
742 :狂坂愛姫 ◆jnVXyq7weY [sage saga]:2014/05/12(月) 20:45:08.96 ID:taGq9Ot2o
>>740
そう、この石は使用者……そして殺した相手の魂を喰らう
結果として何が起きるかはその時にならないとわからないけどね

【青年の言葉に肯定する、直後振り下ろされた刃が大地を抉り土煙を上げた】

ふん、止めるために殺す必要なんてあるのかしら
そんなことはしない、ただ思いっきり痛めつけはするけれど

【呟いてフィアは土煙の向こうから青年を見る】
【その向こうで輝くのは赤、朱、紅】
【青年が青年ではない"何者か"になったことを証明している】

悪いけれどどっちも正解
私は旧時代の遺物であり、魂結石を埋め込まれた戦闘兵器
能力者にして戦闘兵器であり偽界武装でもある

それで、貴方は一体誰なのかしら?

【土煙が晴れていくにつれてフィアの姿が顕になる】
【その華奢な体躯に鋼の強化装甲を纏い青年だったものを見つめていた】
743 :狂坂愛姫 ◆jnVXyq7weY [sage saga]:2014/05/12(月) 20:48:22.95 ID:taGq9Ot2o
>>741
わたし?わたしはにんげんのはずだよ?
でもねー、みんなはわたしをみてあくまだってのろったの

【愛姫は語る、生まれつきのこの見た目で悪魔と呪われ続けたことを】
【そして元々は人柱になるための存在だったということを】

だからこんなすてきなちからをてにいれたの!
でもつらくてくるしかったよ?だけどね、えぬおーがたすけてくれたんだ!
だからわたしはえぬおーについていくの!

【嬉々として語る表情は年相応の少女のもの】
【だがやはりその一挙一投足全てに狂気が見え隠れしていた】
744 :イルマ・ツー・シュヴァルツェンベルク&ハンナ・ハーパライネン ◆sHFOqrvn3g [saga]:2014/05/13(火) 00:07:10.22 ID:OvN+qRtro
『……ダメか。』

【役不足。ハンナ・ハーパライネンは即座にそう思った。】
【彼女は並大抵の能力者ならば相手に出来る自信があった。そう、例えこの様な、正面からのぶつかり合いにおいても。】
【基礎的な魔術による身体能力、及び感覚器官の強化。偉大なる"母"による指導。それらが強力な自信となっていた、が。】
【彼女のその才能は明確な殺意を持った一方的な生死のやり取り。その中において卓越した能力を発揮できる。】
【この様な"殴り合い"の場においては。劣等生とは言わないが、やはり能力者相手には役不足だった。】
【いや、或いは。彼女がただ"桁が違うだけ"なのかもしれないが。】
【故にたった今。その向けられた銃口は、彼女の言う通り、決死のそれへと変わった。】

【光を反射する細い糸、それが振るわれたのを視認し、咄嗟に構えていた狙撃銃を突き出した。】
【糸が狙撃銃に触れようとした時。その間に黒魔術により生成された防護システムが作動し、彼女の身体が砕かれる事を阻止した。】
【然し、その"質量"は、明らかに従来の糸の"それ"とは比べ物にならない物だった。それを予測できなかった彼女が】
【その衝撃で弾かれて、狙撃銃を抱えたまま喫茶店の木製の壁へと叩き付けられる。】

『……!!ぐ、がはっ!!!』

【耐え難い激痛に、大きく息を吐き出した。】
【バキッ、と言う嫌な音は叩き付けられた壁がひしゃげる音だったことに一先ず安心する。】
【全身に激痛が走って何処に違和感があるのかが分からないくらい、或いは立ち上がる事さえも危うい程。】
【たった一撃に、少しだけ情けないとは思ったものの。耐えられたのはほんの僅かだったものの。】
【これでいいと、狙撃銃を抱えて思った。】

『……残念だけど。私は確り障害になれて、私はすっかりと役目を果たした。
 此処から先は、可愛い妹分に任せる事にする。狙撃主は狙撃主らしく、表舞台からは身を引かせてもらう。』



【外に置かれた巨大なトラック。その荷台を二等兵の階級を提げた少年へと言い渡して、開かせる。】
【鎮座する鎧。肩部に純白の天使の羽が三枚誂えられた白色の魔導兵器へと身を通す。】
【起動の情報を含めた魔術を注ぎ込む。暗転していた目前が、焼き焦がすように白く染まり、無数の情報が流れ込む。】

[急速起動開始。中枢神経系への接続に成功。遺伝情報の適合を確認。ようこそ、イルマ・ツーシュヴァルツェンベルク様。]

[ウェポン。左腕部、右腕部、右肩部、左肩部、正常に接続、起動。詳細閲覧のキャンセルを了解。]

[魔導防護システム正常起動。トレースシステムの起動完了。魔導統制ジェネレーター正常稼働。]

[本部へのオペレーティングの要請を完了。戦闘モードを起動。作戦行動を開始します。]

【叫ぶように脳内と目前を駆け回る情報の渦がピタリと止んだ時、レール状の保護カバーの向こう側。】
【無数のカメラアイ達が一斉に光を放ち始め、外の世界が映し出される。】
【左手に握った実体ブレードを振るうと、鋼鉄の壁が易々と切り裂かれて、白日の下へとその姿を晒す。】
【背部のブースターを一瞬だけ吹かす。機体が前方へと急速に加速し、喫茶店の壁をその勢いと共に左手に握るブレードが一閃した。】


「お待たせしました、曹長。イルマ・ツー・シュヴァルツェンベルク、参戦します。退避を。」

『ん、後は任せる。』


【右手に握るライフルの銃口を彼女へと向けて、二回。乱入してきた白い鎧が引き金を引いた。】
745 :杜柱鳴海 ◆8dLN4yuK8Y [sage saga]:2014/05/13(火) 00:48:45.41 ID:Ia4cplLCo
>>742
「“白紙化以前の産物に魂喰らいの禁忌載せかーー、物理・概念双方の虚無を乗り切るとはご苦労なことだ。”」
【回避された斬撃により舞い上がる土煙ごしにフィアを、正確には魂結石と汚染された魂を睨む。】

【まるで聞くに耐えない雑音を聴いているかのように、不快気に眉根を寄せて右腕に付着した泥を振り払って。】

「“名などないーーが。あえて貴様達の言葉で定義するのであれば”
 “『混沌の媒介』にして『貌の一部』とするのが的確だろうよ”」
【答えると同時にその身から解き放たれるは二種類の神威】
【まるで自身すら含む総てを嘲笑する混沌の神性と二分するように、世界を隔て、或いは構成する次元そのものにも似た異形の神性】

「“『根』は相変わらず契約を履行中か”
“……まぁいい。ヤツが布石を打っているのなら、私は私の布石を打たせてもらうとしよう”」
【数度試すように腕全体から紅い粒子を噴射すれば、青年の存在をすり替えるかのように機械腕は生身へと浸食を開始。】

「“先に聞いておこう”
“その身体に宿る魂ごと擂り潰されるか、混沌の玩具にされるかーーどちらがいい?”」
【生身の肉体を《未知の物質/XENO粒子》に改竄しながら、自身を見詰める《少女/ヒトガタ》へと改めて刃を構える】

【先程。数度噴射された紅い粒子は周囲に広がっていくが、広がる速度は不自然に遅く、また、風にも流されていない】
【視界を遮る程ではないが、いずれ広範囲に紅い霧を形成するだろう】
746 : ◆sHFOqrvn3g [sage]:2014/05/13(火) 01:19:26.42 ID:OvN+qRtr0
>>744
/今更気付きました…>>739宛です
747 :保津 阿美 ◆awHRzQ0C/g [sage]:2014/05/13(火) 03:18:35.22 ID:Ng6yEmXAO
>>743
……成る程、鬼ではないですね

だからと言って人でもない

自ら心で考えて動けるはずなのに思考を放棄して他者に引き金を預ける

他者の意思で自らの心無く他者を[ピーーー]

まるで兵器じゃないですか、丸っきり私と同じ


【思考の中でノイズが徐々に大きくなり、やがてひとつの言葉になる】
【機械的な合理性を一切破棄したその言葉は】


『気に入らない』
748 :フィア・ブラドル ◆jnVXyq7weY [sage saga]:2014/05/14(水) 00:23:06.33 ID:LGFklcato
>>745
はいはいそうですか、私としても寝ていたかったんだけどね
なんだか知らないけど能力者のせいで目覚めたのよ

【肩をすくめて青年を挑発する】
【まるで自分は不本意だったとでも言うように】

あーはいはい、厨二乙
まあ私が言えた義理でもないけど……
取り敢えず『カオス』ってでも呼んでおきましょうか

その青年の契約だとか布石だとかも私には関係ないし

【重なる挑発、フィアはとことん青年、否カオスと呼称したそれを馬鹿にする】
【そんな定義ことなどどうでもいいと、私が知ったことではないとでも言うように】

じゃあ第三の答え―――貴方を撤退まで追い込む
それに、なんだか知らないけれど小細工は私に通用しない

拾漆式対機甲兵振動刀……転送!

【紅い霧を全て切り伏せるように、全てを貫く矢の様に】
【鞘に収められた一振りの刀】
【それを青年の首元めがけ】

抜刀

【神速の居合、一閃を放った】
749 :狂坂愛姫 ◆jnVXyq7weY [sage saga]:2014/05/14(水) 00:29:40.85 ID:LGFklcato
>>747
【少女の言葉に愛姫は首を振る】

ん〜ん、あなたがきにいらなくてもわたしがいいからそれでいいの
いのちをたすけてもらったんだからそうおうのおんがえしはしないとね?

【目を閉じ、微笑みながら愛姫は続ける】

いやなところからたすけてくれた、ちもわけてくれる、あうりがのなかでもいばしょをつくってくれた
だからわたしはえぬおーのへいきでいいの、えぬおーのいのちもどうぜんだから

それにさ!あなたどこかでかんじたふんいきとおもったらふぃあおねーちゃんとおなじなんだね!
だからなんかしってるかんじがしたんだねきっと!

【珍しく仲間について語るときは狂気の片鱗は見えない】
【彼らだけは心から信用しているという証なのだろう】

でも、きにいらなかったらどうするの?
もしかしてわたしをころしちゃう?な〜んてねっきひひっ

【それでも気に入らないという言葉は不愉快だったのか挑発をしていた】
750 :杜柱鳴海 ◆8dLN4yuK8Y [sage saga]:2014/05/15(木) 00:33:16.93 ID:Avizz6ceo
>>748
「“結晶の悲鳴は聴こえていないか”
 “ーーどちらにせよ。殺せば止まるのは事実”」
【相変わらず不快気な表情ながらフィアが紡いだ言葉を分析し、独言を吐く。】
【互いが認識している情報の齟齬を、あえて訂正しようとはしない。】

「“父の持つ名の一つだが、的確な表現ではあったのだがな。”
 “……仕方ない事とはいえ『俺』が『私』を殺せと言ったのか、理解していないか”」
【否定。無関係と挑発するフィアの前に、不快感以外の感情を顕にする。】
【『同情』ーー気怠く俯瞰するそれが向けられた先は、少なくともフィアではなくーー】

【しかし、その感情が浮かんだのは刹那。】
【次元を越えた悲鳴の不快感と、フィアの一手により掻き消される。】

「“その小手先の積み重ねが貴様達や《偽界武装》だと記憶していたが……なるほど。”
 “混沌が目標目前で遊びたがる訳だ”」
【その軌跡は紅い霧を切り裂いて、しかし、視線は明らかに刃を追っているにも関わらず、避ける気配はない。】

【フィアの一閃は右腕の刃を構えたままのカオスの皮膚を切り裂きーー、しかし、そのまますり抜ける。】

「“マトモに防げないその刃を選んだ辺りは見事だが、”」
【過去の戦闘や生活において体内に取り入れ、残存し続けるXENO粒子に少量の“境界崩壊因子”を打ち込み。】
【因子を活性化させ、肉体の境界を打ち崩して刃を透過させた。】

【無論。因子が沈静化するまでの間は物理攻撃は出来ない。】
【また、通常よりも早く境界の再構築余地がなくなり、この世界から消失してしまう危険性も伴う】
【ーーが、“その程度の事”など微塵も頓着していない。】

「“ヤツの力は使い勝手が悪くてな……所詮は小手先、時間稼ぎだ。潰れてくれるなよ”」
【コントロールから離れた霧は空気中の“とある元素”、或いは粒子同士で結合。】
【霧が晴れると同時に空間が微熱を帯び、一拍遅れて灼熱、閃光、衝撃の暴力がカオスの周囲を満たす。】

【それは、水素爆発】

【X粒子同士の結合により、霧の存在していた部分ーー水面の上だけという非常に小規模な爆発。】
【その分破壊力が凝縮されているようで、河原にはクレーターが刻まれ、柱は吹き飛び、橋が大きく傾ぐ。】

【フィアの速度なら霧の圏内からの脱出も、水中への離脱も容易だろう。】

【無論。物理を透過する状態のカオスには何ら影響はなく、爆発が止む頃には元の状態に戻っている。】
751 :名無しの少女 ◆jFQ4DgCvho :2014/05/15(木) 01:20:02.14 ID:oIBO8xnq0
>>744


ああ、そのほうがいいね。下がってなさい

【防護システムのことなど知らない少女は、やたら丈夫だなという感想を言葉には出さなかった】
【ハンナに踵を返し、イルマが走っていった出口の方へと向かう】
【歩きながら、手首を回してさきほどの感触を確かめる】
【ああ、悪くない手ごたえだ。その感触に、小さく口角が上がった】

【話は逸れるが、本当ならばその感触は"異常"といっても差支えないことに少女はいまだ気づいていない】
【彼女の細腕で操れるはずはない質量の"糸"、ましてそれを手首だけ、指だけで操れる物理的不自然】
【銃弾を受け止めたのもそうだ。いくら技術があっても、その離れ業に十分なピンチ力を人間は持ち合わせない】

…向うから来るとはね。探す手間が省けたよ

【少女の耳は、鋼鉄が切り裂かれる聞きなれた音と、聞きなれぬブースターの音を捉えた】
【自然体のまま、まだ見ぬその音の発生源が向かってくるのを待つ】
【そして、それは喫茶店の壁を切り裂き、二者はついに邂逅を迎えた】

これはこれは。…よくこんなものが動くね

【それは素直な感想だった。いや、少女が言えたものではないのだが】
【発射された二つの銃弾を、両手に生成した糸でそれぞれ切り捨てる】
【躱すこともできたかもしれないが、あえて刻んだのはその感触を"楽しむ"ためであると言っていい】
【そのまま反撃に転じ、今度は両手の糸を交差させるよう斜めに切り上げる】
752 :フィア・ブラドル ◆jnVXyq7weY [sage saga]:2014/05/15(木) 09:35:34.44 ID:4tn4KBDIo
>>750
結晶の悲鳴……?聞きたくはないけれど興味はあるわね
私の場合、殺すじゃなくて壊すの方が妥当な表現だと思うけど

【青年の呟く独言、それを目ざとく聞き逃さず問いかける】

あら、貴方みたいな存在でも父親がいるの?じゃあ母体は誰かしら
理解?そんなのしていないし必要ない
少なくとも私はその青年を、杜柱鳴海を敵としては見ていないから

【理解も同情も無意味、そうやって更に言葉を重ねる】

ふん、言うじゃない。確かに私は人の英知の結晶
だからと言って必ず神に負けるという道理もない

【フィアの刀は狙い違わず青年の首を捉える】
【だがそれに手応えは一切ない】

対抗策はあると予測はしていたけど、まさか当たらないまで来るとはね……
ほんっと能力者ってのはなんでもアリね

【即座に納刀しつつ青年の脇をすり抜けるよう背後へ回る】
【それとほぼ同時にアラートが視界に、脳裏に響き渡る】

熱量増大……見境無しねクソったれ

【悪態をついてアラートが収まる範囲、霧から逃れきるまでブースターを吹かし離脱する】
【背後からは大爆発、地に手をつき速度を殺しつつ反転】

いつ攻撃すればいいのかしらね、まったく!

【拾伍式対軍榴弾砲、超大型の榴弾砲を構え青年に狙いを定め】
【引き金を引き絞り榴弾を放つ】
753 :保津 阿美 ◆awHRzQ0C/g :2014/05/15(木) 21:32:32.80 ID:DgUQ/ImAO
>>749

……いいえ、ただ確認します


貴女が兵器で居続けるならば、貴女は貴女の罪の責任を取れない
その責は貴女の引き金を握るエヌオーが一身に負わねばならない


それを自覚していますか?



【目の前の少女を見据え静かに問いかける】
754 :狂坂愛姫 ◆jnVXyq7weY [sage saga]:2014/05/16(金) 04:12:40.09 ID:rfT0qbKvo
>>753
うん、しってるよ。わたしにかかわるすべてのせきにんはえぬおーがおうってことくらい

【口調は大人しく、また全て諦めているようにも聞き取れる】

えぬおーはそれをしっててわたしをうごかしてる
わたしもえぬおーがしってるからうごかされる

えぬおーはみんなのせきにんをおうっていってる
だからわたしたちはせいいっぱいえぬおーのためにうごく
そしてえぬおーがばつをうけるときになったら

【そこで愛姫は一度言葉を切り、鋭い眼差しで言葉を紡ぐ】

―――わたしたちみんなはえぬおーをたすける
えぬおーをまもりぬく、まもられたからまもりかえす
えぬおーをころしにくるやつはみんな、ころしてやる
たとええぬおーがばつをうけることをねがっても、わたしたちにはひつようだから

【今守られているからいざという時は彼の意思に反しようとも守り返す】
【愛姫にも、そして愛姫が知る者たちにも彼は必要不可欠な存在だというように】
755 :保津 阿美 ◆awHRzQ0C/g [sage]:2014/05/16(金) 13:54:48.63 ID:7DtoWO6AO
>>754

……予想以上ですね、狂気を抱いている筈の貴女が其処まで言えるのも心ゆえなのでしょうか

ええ、それで良いですその自覚があるならば……いつか彼が壊れてしまわないように
引き金を引くのが彼なら、その引き金にセーフティーを掛けるのは兵器である貴女の『機能』として有るべきです

【そこで一旦目を閉じ何かを思い出すように押し黙る】


【やがて何かに行き着くと目を閉じたまま口を開く】

「貴女が[ピーーー]とき、最後に実行するしないに関わらず、常にその是非を問い続けよ」


これは私達意思を持つ兵器の義務であると私はインプットされています




ええ、それはそれとして置いておきましょう
私は現状国連の艦です、何を言わんとするかはわかりますね

【今までとは打って変わって機械的事務的な声で淡々と告げる】
756 :杜柱鳴海 ◆8dLN4yuK8Y [sage saga]:2014/05/17(土) 01:21:07.55 ID:bub2DU0mo
>>752
「“《魂結晶》とは人為的に加工された『魂』そのもの。”
 “本来有り得ない位階での変異であるが故に、加工に伴う苦痛は、現世の苦痛を総合しても足りん。”
 “そして、『魂結晶』が行うのは魂喰いーー永劫、共食いが強制される。砕かれない限りな”」

【例外は魂の根本から歪んでいるもの、そもそも最初から人間とは違う思考形態を持つ異種等】

【更なる悪意が加われば、わざわざ正常な人間の精神状態に創り直してから、再加工される事もあるだろう】

「“精神を抱く魂を消滅させるーー故に『殺す。』だ”」
【爆炎の中。届いているかも解らない相手へと答えを返せば、機械と化した首から下総てから粒子を放出。】

【同時に右腕の刃の結合が解かれ、カオス自身のみを包む球状の霧となる。】
【濃密な粒子の霧は視界では一寸先すら見えず、力場が生まれているのか重力・磁場共に変動が起きている。】

「“『私』が生まれた頃には既に母は『俺』と別れていたが。何と言ったか……。”
 “たしか混沌が玩具にしていたーー、そう。『こやぎ』だったか。”」
【一方、爆発により刻まれたクレーターは川と川原の境界を打ち崩し、河川の水が流入。】
【蒸発しながらも、赤く焼ける大地その熱を冷ましていく。】

「“勝敗の前に神や人などの境界は意味を為さない。”
 “腕力・魔力・霊力・知力・魅力・能力・天運ーー力の総量が他者を凌駕した存在が、敗者を呑み込むのみ”」
【人や神の括りなど取るに足らない小さな事。気に入らないのならあらゆる手段で踏み潰せと唱え。】

【同時に球状の濃霧へと触れた超大型榴弾が炸裂。榴弾の破片が周囲へと更なる破壊を撒き散らしていく。】

【無論。濃霧そのものが硬質な音を起てるも破片は突き刺さり、左腕が吹き飛んでいく】

【吹き飛ぶ左腕は『原型を留めたまま』、濃霧は散らずーー。】

「“しかし、『俺』を敵と見なしていないか”」
【吹き飛んだ左腕が川へと着水すると同時に濃霧が集束し、カオスがその姿を現す。】
【装甲は既に頭まで浸食しており、左腕の断面からは肉の内に紅い結晶体と歯車が廻る。】
【装甲には無数の傷が刻まれているものの、濃霧が緩衝材になったのか貫通はしていない】

「“理解を放棄した結果どうなろうとーー私は構わないが、な”」
【集束した粒子は砲身の2mの奇妙な形状の拳銃を形成し、右手へと収まり。】

【ゆっくり歩を進めながら三度、引き金を引き、光線を放つ。】
【光線は大気を焼き、炸裂の衝撃で崩れる橋の瓦礫を貫通してフィアへと迫る。】

【光線が放たれる反動で微量の粒子が銃から散り、散った粒子は背へと集っていく。】
757 :狂坂愛姫 ◆jnVXyq7weY [sage saga]:2014/05/17(土) 19:43:50.76 ID:UlymYIVIo
>>755
たぶんね、それはたいせつなものがあるからだよ
きっとそうなんじゃないかなぁ?

【愛姫の口調は随分と大人しい】
【恐らく、いやきっとこれが本当の姿なのだろう】

つねにそのぜひをといつづけよ・・・ね
でもそれはいみないよ、きっとわたしも、みんなも
えぬおーがころせといったらまよわずころすから

それがまちがいであったとしても、ぎもんはなげかけてもけっていはくつがえさない
こわれたせーふてぃにいみなんていっさいないよ

【そして少女の機械的な言葉に愛姫はニヤリと笑えば】

ここでのせっしょく、およびかいわはなかったことにする、かな?
それとも、せんとうがあったということにしておいて……わたしがてったいしたにする?
もうひとつは―――いまここでわたしをしょぶんするの?

【行き当った思考をスラスラと上げてみせた】


758 :狂坂愛姫 ◆jnVXyq7weY [sage saga]:2014/05/17(土) 20:16:47.29 ID:UlymYIVIo
>>756
へぇ?そんなこと私"は"知らなかったから伝えておくわ

【私は、というあたり誰かも魂結石を埋め込んだ誰かもいるということなのだろう】
【自分は知る必要がなかったのか、それとも知らなくていいことと判断したのかはわからないが】

あらそう?それじゃあありがたく殺すという言葉は頂いておくわ
出来たところで一時的機能停止が精々でしょうけどね?

こやぎ、ね……覚えとくわ。そいつも話を聞かなきゃいけなさそうだし

【言いながら次の攻撃に備え榴弾砲を消し去り】
【巨大な長銃を転送して軽く宙へ浮かぶ】

その結果がどうなろうと関係ないから理解を放棄する、それだけ

【だが、次にの瞬間には川からさほど傷のない青年が現れ】

ああもう!どうしろってのまったく!
あれでもロクに傷が負わないんじゃ・・・

【素早く照準を迫り来る光線にセット】
【それを打ち落とす、ないしは弾き、逸らすために自分も光線を長銃より放つ】
【それでも完全に逸らしきることはできず】

―――っ!

【長銃は弾き飛ばされ霧散し、右腕も肘から先が消え去っていた】
759 :イルマ・ツー・シュヴァルツェンベルク ◆sHFOqrvn3g [saga]:2014/05/17(土) 21:59:51.73 ID:DWrTioFxo
>>751
【負傷したハンナの後退を確認して、目前に広がるデータを睨む。】
【目まぐるしく流れ続けていた情報群は幾つかの最低限の情報に、急速に落ち着いていた。】
【幾つかの表示の向こう側、カメラ・アイを通して映し出された彼女の姿に、四つのロックオンの表示が重なった。】

        [R ARM][StG12][33][LOCK-ON]
        [R BACK][R-Werwolf][18][LOCK-ON]


             [TARGET][???]


        [L ARM][IJB-KUSANAGI][/][LOCK-ON]
        [R BACK][R-Werwolf][18][LOCK-ON]

        [S:99.8][EN:97.0][T:GREEN][B:GREEN]

「各所に問題無し、正常に作動。作戦行動を継続します。」

【そして今、ターゲットたる彼女が振り上げた刃……二本の異常質量の糸を、カメラ・アイの群れが異常として捕捉する。】
【それに反応した彼女の脳髄に直結したトレースシステムが彼女の身体を"そう言う風に"動かした。】
【交差する糸の中央を特殊合金の剣が捕らえた。凄まじい衝撃と、並々ならぬ切断の威力。】
【それに対して一歩たりとも仰け反る事は無く、真正面から正対し、受け切った。】

「警告。我々にとってこれは意味の無い戦闘行為です。直ちに攻勢を中断してください。
 さもなくば―――― 実力を以ってして殲滅します……!」


【薬品によって抑えられた精神の昂ぶりとはまた別の、大量に放出されたアドレナリンによる意識の高揚。】
【それが設けられた精神の天井を微かに叩いたか、彼女の言葉の内に僅かな感情が見え隠れした。】
【戦闘と言う命のやり取りに場における昂揚による物か、それとも、彼女の本来の性格によって引き出された"激情"による物か。】

【右手に握った銃口が火を噴いた。三十三を表示する目前の数字から、四が引かれた辺りで銃声は一旦停止する。】
【今度は確りと彼女の頭蓋をぶち抜いて脳髄を掻き回すか、さもなくば腸を引っ掻き回して向こう側へと飛び出すかと。】
【そして次は背部に搭載された二本の円筒状のミサイルポッドが起動し、彼女を捕捉し。】
【申し訳程度に設けられた蓋がせり上がり、六本のミサイルの弾頭が彼女を睨み付けていた。】

/申し訳ありません、諸事情が重なって遅れてしまいました……
760 :エヌオー&蒼乃空 ◆jnVXyq7weY [sage saga]:2014/05/17(土) 22:19:56.79 ID:UlymYIVIo
【戦火の傷跡は未だ残るが日常へと戻った街】
【そこのとあるオープンカフェでひと組の少年と少女がいた】
【少年は仮面で顔を隠した黒づくめの出で立ち】
【少女は長い金髪を風に揺らし碧眼と白いワンピースの出で立ち】

………………
「…………………」

【お互いに何も言葉はない、目の前に置かれたコーヒーと紅茶は既に冷めてしまっている】
【傍から見れば喧嘩をしたカップルのようにも見えるのだろうが実際は違う】
【少年はこの街を、世界を恐怖に陥れているAurigaの構成員】
【少女はこの街を、世界を守るために戦っている自衛隊の一員】
【見た目も、所属も、相容れないはずの二人がこうして一つの机に座っている】
【先に切り出したのは少年の方だった】

で、後悔はないのか?

【淡々とした口調で少年は問いかける】

「うん……後悔は嫌って程したから」

【少女は答える、もう後悔は無いと】

そうか……なら、改めてありがとう。そして悪かった
お前とこうやってまた会えて俺は嬉しいよ、空

【少年はその仮面を取る、現れるのはどこにでもいそうな少年の素顔】
【だがその顔を見たとき少女は瞳を潤ませて】

「うん、私も……私も嬉しいよ……
エヌオー、ううん違うね。直也……!」

【泣きそうな笑顔で少年の本名を呼ぶ】
【それに少年は困った顔をしながら笑いかける】

泣くな泣くな、俺はお前にそんな顔させたくて顔見せたわけじゃねぇ
それにこれから本当に辛いことがあるんだからよ

アンダーグラウンドリベリオン、UGRとしての行動
最終目標はこの世界から不幸をなくした平和で幸せな世界
その実現をするためには凡ゆる汚名を被るんだ、本当にいいんだよな?

【再度の念押し、それにも少女は笑って答える】

「うん、いいの。だって直也が決めたことだもん、それに私もそうしたい」
(勿論、私も。だからね?そのくらいわかってると思うけど)
ああ、なら決定だな。これからよろしく頼む、は他人行儀か
また隣にいれるな、蒼乃空に黒乃空。二人の空?
「うん!」(勿論)

【二つの少女の声が重なり響く】
【客や店員がふと彼らを見るがすぐに元の行動へ戻っていく】

んじゃ、これから始めるか
「うん……始めよう」
(私達の理想を叶える為に)

―――この世界構造の破壊を

【三人の思いが一つになる】
【小さい火種が、また一つ増えようとしていた】

/なんとなしに粗ロールっ!
761 :保津 阿美 ◆awHRzQ0C/g [sage]:2014/05/18(日) 02:44:12.77 ID:G1htQB5AO
>>757

お互いログに何も残さない

正解です、社長は彼を気にかけているようですしね
引き金を引かれない兵器同士で勝手に壊し合うわけには行かないでしょう


……貴女が戦いを選ぶなら別ですが対立組織への所属も『現状』でしかないわけですし
762 :杜柱鳴海 ◆8dLN4yuK8Y [sage saga]:2014/05/18(日) 07:49:22.24 ID:mXc++uGfo
>>758
「“製造者は別に居る、か。無へ還さなければーー『幸福のみの世界』に、その技術は不要だ”」
【一歩一歩確実に距離を詰めながら、『機能停止が精々』という言葉が頭を巡る。】

【フィアが吐いた言葉には、確信めいたものが宿っているように見えた。】
【つまり、どんな状況であっても機能停止で済ませられる機能があるか。余程、力量に自信があるかのどちらかとなる。】

「“光線を撃ち落とすかーー。物質の身体でよくやる。”」
【全てではないものの弾道を変え、或いは打ち落とした事により、フィアへの評価を上方へと改め。】

(“何らかの『概念防御機構』或いは『自己修復機能』があると見えるが……。”)
【少女の右肘から先が消え去ったのを認識し、後者の可能性が高まると同時に僅かな警戒心を抱くがーー。】

「“平行線か。これ以上は言うまい”
 “結実の所、する事自体は変わらないのだから”」
【手の中の銃へと“因子”を打ち込めば。銃は粒子へと崩れ落ち、ハートを模した黒い結晶体へと結実。】

【黒いハートは空間を。無と有の境界を砕きながら、カオスの掌に収まりーー掌の存在そのものが砕けた】

【『存在するが存在しない』という矛盾そのものと化した右腕はハート以外の物質をすり抜け、秒刻みに過ごした時を白紙化ーー消去されていく。】

「“Installer『Deadheart_Redqueen.exe』展開待機ーー”」
【背へと集った粒子で凹型の薄い障壁を同時展開。背から。足から粒子を今までにない勢いで噴射。】


「“今度こそ、白紙へと還るがいい”」
【擬似ブースターとして音を置き去りに、消えつつある右手を突き出してフィアへと飛行、突撃する。】

【右手の範囲に入れば、すれ違い様にフィアの体内へとハート型の結晶を埋め込むだろう】

【ただ、大量の粒子を噴射して飛行しているとはいえ、飛行中の彼に粒子は追い付けない。】
【つまり飛行中の彼は境界を打ち砕いている右手を除き、完全に無防備と言える。】

【仮にハートが埋め込まれた場合。】
【ハートは元から一部であったかのように一体化し、膨大な破損データと、たった三文字のメッセージ『のみ』をもたらす。】

【『核兵器』とーー】
763 :名無しの少女 ◆jFQ4DgCvho [sage]:2014/05/18(日) 23:52:06.73 ID:ycTtlfvc0
>>759

【刃物と刃物が擦れる硬質の不快な金属音が響く】
【少女の糸による斬撃を事もなげに受けるとは、良い武装だ】
【削られて舞った糸くずが日の光を反射して輝いている】
【その輝きの中で、少女はイルマの言葉に対してうんうんと頷く】

確かに、私たちにとってこの戦闘は意味がないね。それはその通り
でも、私を「造った」私の「博士」にとってはきっと意味がある戦闘なんだろうさ。


【これまた演技じみたように肩を竦め、物憂げに溜息をつく】
【しかし―――つまりは、警告には従わないという意思表示だ】

【次の瞬間、発射された4の弾丸】
【それに対して脱力から一転、少女の肉体は実に合理的に駆動した】
【左足を軸に、身体を90°回転】
【同時に身体を僅かに反らす、弾丸は腹と額をかすめてカフェの壁に風穴をあけた】

【そして身体を反らした方向へと駆け出し、ひとまずカフェから転がり出ることに成功】
【地に両手をつけた状態で、イルマの装甲を一瞬観察する】

(あれ、たぶんミサイルだろうなあ…光学兵器よりマシだけど)

【少女が苦手に感じるのも無理はない】
【イルマの装甲と異なり、彼女の防御力はまさに紙きれといっていい】
【それに加え威力と殺傷能力ばかりが高い糸という武器は、広範囲におよぶ攻撃…例えば爆発による熱や衝撃などを防ぐ術が無い】
【少女は小さく舌打ちをした】

//全然大丈夫ですよー お気になさらずどうぞリアルの都合を優先してくだせえ
764 :イルマ・ツー・シュヴァルツェンベルク ◆sHFOqrvn3g [saga]:2014/05/20(火) 01:11:00.19 ID:g0qas739o
>>763
【演技じみた彼女の、回りくどい"否定"のそれを、白い鎧の複眼がギロリと睨み付け、その向こう側の脳味噌。】
【神経接続と薬品投与によって感情を強く抑圧された脳髄が冷淡にそれを処理した。】
【データとして変換された問答を保存し、戦闘行動を再開すること。それを彼女が下した。】

「発言の意味が理解できませんでした。提案への否定と受け取ります。全力を以ってして敵の掃討へと当たります。」

【彼女が観察するそれは、全く未知の特殊な合金によって構成された物だった。】
【そして僅かにその装甲の隙間からは、その身体を動かす度に人工筋肉が見え隠れする。】
【ロックオンサイトが彼女を追い掛ける。せり出した小さなミサイルが爆炎を噴き散らして彼女を追尾する。】
【放たれたのは六本。加速したそれらの内三つが、カフェの壁に叩き付けられて轟音と共にそれを吹き飛ばし、穴をより大きく広げた。】
【誘導を停止させた三発のミサイル弾頭が、直線的に急加速して彼女へと突っ込んでゆく。】
【それを避ける事が無ければ、彼女へと突き刺さる直前に、その目前で起爆するだろう。】


【荷台を切り刻まれたトラックが唐突に動き出す。刃によって引き裂かれた鉄壁の合間から。】
【ハンナ・ハーパライネンがその二人の対峙の光景を一瞬だけ覗いて、太腿の上に置いた端末のキーボードを叩く。】
【端末上のパーセンテージ表記が百へと達し、彼女の頭に装着されたマイクへと口を開く。】

『……イルマ、聞こえる?向こうからの援軍到着には少し時間がかかる。
 私がオペレーターをやる。
 この戦いはハッキリ言って無駄な戦い、こちらには何の利益も無い。必要なのは最小限の被害で戦闘を終えること。
 逃がさないなんてどうせハッタリ。所詮相手は落ち目の殺人鬼だから、いい?』

「了解です、曹長。」

【そう言うと、白い鎧が僅かに其の身体を屈めた。背部に搭載された三門の加速装置が待機状態へと移行する。】
【左手に握る実体ブレードを構える。背部に膨大な魔力が、青白い光を放出しながら収束していく。】
765 :名無しの少女 ◆jFQ4DgCvho [sage]:2014/05/20(火) 23:48:10.44 ID:KGra5ybh0
>>764

【少女は決して兵器の知識に明るくない】
【迫る三機のミサイルについても、少なくとも見た目には全く性質などわからない】
【しかしそれに対して後手に回ることはしない】

【瞬間、白の鎧へと駆け出す】
【ミサイルをかいくぐり、接近する魂胆である】
【しかし少女の速度が並の人間の持つそれを超えていたとしても、流石にそれを見逃すほど近代兵器は甘くない】
【が、それがわからないほど少女も無知ではない】
【その疾走の目的地、鎧の正面の地面へと糸を伸ばす】
【糸は少女の疾走より、ミサイルよりもはるか早く目的地に到達し、地面に張り付いた】
【その糸を急激に縮めると共に自らの体を引き寄せ、移動速度に緩急をつけ爆発のタイミングをずらす】
【後方からの爆発音と衝撃、熱風に内心肝を冷やしつつ、自らが巻き上げた砂煙の中から眼前の鎧を見上げる】
【背部で発生している巨大なエネルギーをその身に感じながら】

…まさに、兵器!って感じの鎧だね
加えて搭乗者は無感情な感じな女の子…ふふっ、羨ましいねえ

【最後の言葉を自ら消し去るように、少女は右手に生成した五糸を振るう】
【装甲のない比較的脆弱だと思われる人工筋肉部を狙ったわけではないが、右足を踏み込んだ的確な構えによって振るわれたそれは重量だけで驚異となる】
【受け方を間違えれば転倒は必至】
【左肩から袈裟切りの軌道を描く糸のいくつかは、人工筋肉部を捉えるかもしれない】
766 :狂坂愛姫 ◆jnVXyq7weY [sage saga]:2014/05/21(水) 12:45:36.00 ID:SDHbUAVfo
>>761
うん、わかったよ。わたしもえぬおーからはむかんけいなひとはたべるなっていわれてるしね

【愛姫も少女の言葉に頷いて】

もしもいっしょにたたかうときはたのしみだね?
だってわたし、あなたののうりょくはみてないもん!
どんなのうりょくなのかなぁ?ふぃあおねーちゃんとにてるのかな?

【微笑みながら夢想する】

それじゃあね!わたしはこれからほうこくにいかないといけにからさ

つぎにあうとき……たのしみにしてるよ?

【そう言い残して踵を返し、愛姫はあっという間に裏路地の闇に溶け込んでいった】
767 :フィア・ブラドル ◆jnVXyq7weY [sage saga]:2014/05/21(水) 13:09:19.88 ID:SDHbUAVfo
>>762
ふぅん……幸福のみの世界、ねぇ
貴方もそれを目指しているのかしら?だとしたら笑えない冗談だけど

【自分の主たる少年、そして護るべき少女の願いとそれは奇しくも一致する】
【それ故に聞き逃すなどということはできずさらに問いかけた】

物質だから何?貴方だって物質でなければ干渉できないでしょうに
そもそも彼のすることって何かしら?カオスさん

【だが無駄な思考を挟んだことが不味かった】
【青年は銃を黒いハート型の"何か"へと存在を変更させ】
【自らの掌を消滅させながら其れが青年の手の内に収まる】

(インストーラー?何をする……しまっ!?)

【直後、青年の姿は目の前にあり】
【何処か遠くに声を聞きながらその結晶は体へと埋め込まれる】

―――ッ!?な、何……これ……

【次々とインストールされてゆく破損データ、思考を埋め尽くすノイズ】
【まるでその結晶が元々あったものの様に自分へと埋め込まれ】
【一つの言葉だけが思考を、視界を埋め尽くす】

核……兵器―――くっ!

【仮にそれが青年の意思で起爆できるのだとしたら】
【仮にそれが自分の意思で不発に終わらせることができるのだとしたら】
【仮にそれのコントロールがあくまでも自分にあるのだとしたら】

零式最前線指揮官兵装"鋼鉄処女"起動、魂結石発動、全ジェネレーターフル稼働
拾参式偽装人形展開、捌式・都市戦略防護障壁転送
起動、起動、起動、起動、障壁展開、出力200%
稼働領域を限定、余剰出力をジェネレーター出力へ

【空からは幾数ものフィアと全く同じ姿をした偽装人形が現れ】
【フィアの周囲には防護壁が貼られ最悪の事態に備える】
【その中で幾つものコントロールパネルを呼び出し、青白い半透明の球体の中にいるような格好で】

仮に、もしもこれがここで起爆したら大惨事……
でも貴方だけは生き残るんでしょうね?そんなことわかりきってるし
でも……だけど、ただじゃ壊されない……!英知の力―――見せつけてやる

【激しくコンソールの上をフィアの指が跳ね回り、ウィンドウが開いては消えていく】
【偽装人形はその数五機、全機がその手に大剣を掲げ青年へと襲いかかった】
768 :杜柱鳴海 ◆8dLN4yuK8Y [sage saga]:2014/05/22(木) 23:28:01.35 ID:DNIb3SkWo
>>767
「“生憎、私は混沌と違って冗談は苦手でな。”
 “嘘の類いは、一度たりとも吐いたことはない。”」
【黒いハートを埋め込み、すれ違う刹那、瞳に宿る紅光は憂うような色を帯びて。】

「“無論。今はその理を超越する程の力はないのでな”」
【粒子の噴射を切り、反転しながら大地へと着地。】
【音を越えた速度の反動が衝撃波として拡散するがーー。】

「“ッ?!”」
【拡散した衝撃波は逆再生されたかのように軌跡を戻り、カオス自身へと集結】
【装甲に傷はなく。しかし、頭部を覆う隙間から、紅と翠の入り交じった体液がこぼれ落ちる。】

「“『私』に近付いてでも、『俺』は抵抗するか。”
 “余程、私の手段が気に入らんと見える”」
【『核』と溢すフィアの声を耳にし、辺りに漂う粒子の色を見て複雑な表情で吐き捨てた。】
【突撃の際に散布された紅い粒子の内には翠が混じっており】

「“『彼』を指すのが鳴海であるのならば、答えよう。”
 “『誰もが救われる世界』の実現”
 “ただでさえ人の側面では困難な目的にも関わらず、手段を選んでいるーーこれほど馬鹿げた話もあるまい”」
【そこに嘘など欠片もなく。憐れんでいるようでも、笑っているかのようでもありーー。】

【散布された大量の粒子が動き、大気もまた、粒子に押されるように渦巻く。】

「“……どのような問答であろうと『ソレ』を埋め込むと決めていたのでな”」
【五体の擬装とスフィア状の障壁の展開。】
【そして。フィアの言動に軽く目を見開き、装甲の裏で何かを噛み殺すように歪み。】

「“ーーならば、余す事なくその英知を魅せてみろ”
 “或いはこの身に亀裂を刻めるやもしれん”」
【自身へと襲いかかる計五本の大剣に足を動かさず、上半身だけの動きで頭部に対する一撃を回避しつつ、各々の一太刀目を全て身に受ける。】
【今までの強固な防御が嘘のように一撃ごとに装甲が砕け、内部構造が露出していく。】

【本来ならば動く事すら有り得ない構造の歯車に囲まれて、胴体から胸部までを埋めるうっすらと薄紅色に透き通る結晶体。】
【中心には人の心臓が脈動しており、それが鳴海が未だ消えきっていない事を証明していた。】

【しかし、大剣の攻撃を受けて傷は欠片もなく。】
【結晶からは砂粒台の粒子が際限なく濁流のように溢れ、五機の擬装人形を既に倒壊している橋ごと押し流そうとする。】

【大気ごと渦巻く粒子はうっすらと喰い合う蛇のような輪を浮かび上がらせており、巨大な何かが形成されつつある】

【よく観察していれば解るが、核の文字が出てからカオスから少し余裕がなくなっている】

『……。』
【また、かなり離れた場所ーー。】
【少なくとも河原圏外から、からみつくような視線を感じるかもしれない】
769 :イルマ・ツー・シュヴァルツェンベルク ◆sHFOqrvn3g [saga]:2014/05/23(金) 01:12:07.51 ID:dVfp5C8vo
>>765

【背部に収束した魔力。それが爆発を起こす前に、背部加速装置から解放される。】
【ミサイルの回避行動と、この白い鎧への肉薄。それを同時に行える技術は彼女にとって想定外だった。】
【目前に迫った彼女の振るう糸。既に高加速に備えた体勢を急に解除し、対応する事は出来ない。】
【故に。前方に取り付けられた幾つもの小型のブースターが急速な魔力圧縮による爆発による瞬間的な加速を行った。】
【後方へ。その直撃を回避すべく。然し範囲外へと逃げ出す前に触れた幾つかの糸による引き起こされた、装甲部への衝撃。】
【そして、左腕部の人工筋肉への攻撃により、彼女の視界と耳には警告がけたたましく鳴り響いた。】
【機械類にフィルターを通された痛覚機関がただ、"痛い"と言う情報だけを脳味噌に送り込んできた。】

『大丈夫!?イルマ!』

「問題ありません。突っ込みます。」

『了解。……何が羨ましいのか、イカれの殺人鬼。
 兵器も、感情の抑圧も、人殺しも。何が良いって言うんだ。』

【バランスを失いかけた鎧を左右のブースターを小刻みに噴かす事で安定させる。】
【背部に先程と同様、膨大な魔力が収束し、そして解放される。】
【前方へ、大出力の加速が加わり、実体ブレードを構えた白い鎧が彼女へと高速で突っ込んでいく。】
【そして目前へと来た時、薙ぎ払う様にその刃を振るった、が。薙ぎ払いの動作へと入る直後。一瞬だけ左腕部が停止した。】

(筋を斬られたから……!思ったよりも深かった?)

【僅かに出来た隙。そして大振りの薙ぎ払いの後に生じる隙。】
【唯の戦闘においては大したイレギュラーにはならないそれは。異能に相対すれば、幾千幾万の敗因に繋がる大穴と成る、かも分からない。】
770 :保津 阿美 ◆awHRzQ0C/g [sage]:2014/05/23(金) 10:29:20.97 ID:GXFOg7/AO
>>766

私はオイルと重金属を含みますので食べた場合不味いじゃ済まされませんよ


……そうですね、『その時』が来たら『補給艦 保食』に来てください、エヌオーに教わったより上手く作れるようになりましたので


【路地裏の闇に消えた少女に向かい語りかける】

【機械的な固さが再び消えた柔らかい口調】

【心と魂の誕生は近く】

【『その時』何が起きるかは彼女も未だ知らない】

//絡みありがとうございましたー
771 :フィア・ブラドル ◆jnVXyq7weY [sage saga]:2014/05/24(土) 16:20:59.70 ID:36Hagyx7o
>>768
【結晶から吐き出された粒子が偽装人形を襲う】
【即座に回避行動に入ったが一体だけ逃げ遅れその濁流に飲まれて消えた】

全機後退!内二機は後衛として装備変更!

【その声と共に全機後退、更に二機は先の光弾を弾いた長銃を構える】
【好転しない状況にフィアは焦っていた】
【ウィンドウから吐き出され続けるエラー】
【それがダメならと別の方向から手段を変えるが効果がない】

(くっ……どうすれば、これを……!)

【偽装人形から送られるデータも確認しつつの行動】
【それを見れば確かに鼓動している青年の心臓と翡翠の粒子】
【そして形成されつつある巨大な何かと余裕のなくなった彼の行動】

更に、別の誰かも見ている……か

【無数の生体反応が存在するが、一つだけ異様な動きを見せるものがある】
【いや、動いていない。逆に不自然なほどに動いていない】
【周囲の生体反応は逃げるように動いているにもかかわらず其れは観察をしているようで】

彼の方だったら、少しは話できたかもしれないのにね
世界平和……私もそのために行動しているわけだし

【フィアの兵器の展開はまだ続く】
【河原より少し離れた地点にVLSを設置、目標を青年として射出】
【河原へは機銃、戦車を転送して圧倒的な弾幕を形成して見せた】

(でもこれも、時間稼ぎにすらならないんでしょうけどね)

【心の中で悪態をつきつつ青年を睨みつけた】
772 :名無しの少女 ◆jFQ4DgCvho [sage]:2014/05/24(土) 21:48:51.88 ID:ygamHrNg0
>>769

【糸とつながった指先に伝わる感覚、硬質な装甲に弾かれたものと、柔らかな肉を裂いたようなもの】
【直撃は免れたようだが、それでも人工筋肉への斬撃が通ったことはその感覚によってわかった】

(……よし)

【と、心の中で思いがけずつぶやく】
【そしてそのことに気付き…内心嫌悪感を抱く。そしてその「嫌悪感」に、ふたたび嫌悪感を抱く】
【……ハンナからのイルマへの通信が聞こえたわけではない。しかし】
【「ああ、きっと何を言っているのかわからないだろうね」、と。】


【正面から突っ込んでくる鎧に対して、少女は構えを崩さず思考する】
【順当に大質量を持つはずの鎧の高速駆動は、対人どころか対戦車でも十分な力を持つはずだ】
【握られた刀を躱そうとも、その体に触れれば戦闘不能は間違いないだろう。暴走するトラック並か、それ以上のエネルギーだ】
【優れた兵ならば、こう動く……そういったことを、少女はこれまでのいくつかの戦闘で学んでいた】
【おそらくは、刀を受ける、もしくは躱しても鎧の体が対象を撥ねる……そんな軌跡で刀を振るうだろうと予測した】
【同年代のイルマに対して油断は無く、むしろその能力を正当に評価しての判断だ】
【思考のうちに鎧は目前にまで迫っていた】

【刀が振るわれる瞬間】
【適切なタイミングで振るえば、単純な一閃にして芸の極みともいえるそれが、一瞬遅延した】
【……少女のいう「博士」が不要だと主張する「感情」や「思考」による少女の「ゆらぎ」「鈍り」が確かにあったとしても、それでも鎧の隙を見逃すほど、その目は曇っていなかった】
【刀が胴を切り裂く寸前で前方に駆け出し、鎧の懐に潜り込む】
【滑るようにして股下を潜り抜け、鎧と交錯する】
【刀を振り終わり、無防備になった鎧の背部を見て。】
【右手を後ろに引き絞り……五閃を繰り出す】
【最初に見せた、円柱状の軌跡を描く斬撃だ。1つは頭部を、1つは左腕部を、残り3つはそれぞればらけさせて鎧を狙う】
773 :杜柱鳴海 ◆8dLN4yuK8Y [sage saga]:2014/05/25(日) 00:11:12.26 ID:3CBZ8WaZo
>>771
【フィアが偽装人形に指示を出し、兵器を展開している頃。】
【結晶体から紅と翠の濁流を吐き出しながら、無事な頭部と骨組みだけで考える。】

【自身がこの世の機械に読み込める形でインストールするなど有り得ないーーならば、鳴海の介入以外には有り得ない。】

【メッセージの内容までは完全に把握できていないが、『核兵器』という自身にとって最悪のキーワードが含まれていたのは確定。】

【時間が経過すればフィアもいずれ意味に気付くだろう。】

「“ならば、まずは理を”」
【彼女が気付く前に、現状。最大の一撃をもって、地上ごと、虚無の海へとーー】

【粒子の濁流がうねりをあげ、天へと昇るのと個人に向けるには過剰な火力の弾幕を展開されたのはほぼ同時。】

【機銃による弾幕は膨大な粒子の流れによりカオスから逸れ、しかし、砲撃は威力を減退させながらも濁流を貫通】

「“グ、ォーーッ!?”」
【粒子を吐き出しているため回避行動に移れず、砲弾は次々と結晶体へと命中。】
【あまりの衝撃に生身の首が稼働域を越えた角度に捻れ、自らが吐き出した粒子の濁流の中へと呑まれるが】

【しかし、翠と紅の濁流が天に昇るのは止まらない。】

【尾を喰い合う二色の大蛇が粒子を得て質量を持ち、天を覆う浮遊する巨大な輪へと。】
【輪を背負うように構成され始めるのはビルと比較するのも馬鹿馬鹿しくなる程の巨体を持つ、人馬一体型の影。】

【尚且つ内部の空間が歪み、恒星が塵に見える量のエネルギー反応が現れーー】

【しかし。先にVLSにより放たれていたミサイルが、空中にて構成中の影へと直撃。】

【ミサイルの爆発と共にエネルギー反応と歪みが消失すると同時に。構成中の粒子も一部を残し周囲に爆散する】

【爆散した粒子は動きを止め、何の反応もなく空中に漂う】

「“ーーーー。”」
【空中に残った粒子の塊にカオスの反応はあるものの。】
【塊から飛び出したその顔には大穴が開き。首もネジ切れかけ、骨組みだけの手足に至っては原型も留めていない】
【結晶体は全体が露出していないが、それでも深い亀裂が入っていることは確認できる。】

【尤も、普通の人の視力では見えない距離ではあるが……】

【一方。カオスが気付かず、フィアが気付いた反応は、通信機を片手に大行に溜め息を吐く。】

『チッ、本隊からの要請か。糞が、人の趣味邪魔しやがって』
【空間の歪みと共に反応は失せている筈だ。】
774 :フィア・ブラドル ◆jnVXyq7weY [sage saga]:2014/05/25(日) 00:21:33.30 ID:5UUBBkOdo
>>773
意外・・・ね、これでダメージを与えられるなんて・・・

【この一瞬で様々なことがあったことを思い返しながら呟く】

まず、何かわからない存在はVLSで撃墜
彼自身は砲撃でなんとかなったのかしらね・・・?

被害は偽装人形一機と、私に埋め込まれた核

【周囲の反応を探すが生体反応は空に存在している青年のものだけ】

逃げた・・・?

【仕方なしに青年の方を注視すれば満身創痍】
【あと少しで止めをさせるということがよくわかる】

でも、彼を殺すわけにはいかないのよね・・・
今のカオスとかいうのと分離するのならばともかくとして・・・

【障壁を展開したまま四機の偽装人形と共に青年のもとへ】
【目の前まで来ると静止して青年へと】

これ以上戦闘続行は不可能でしょう?
速やかに彼へ体を返すことね、そうすれば悪いようにはしない
―――世界平和を望むというのであれば尚更ね

【そう告げるのだった】
775 :杜柱鳴海/カオス&7_th ◆8dLN4yuK8Y [sage saga]:2014/05/25(日) 06:46:58.01 ID:3CBZ8WaZo
>>774
「英知の総てを使えとーーー、そう言った筈だが」
【頭からゴボゴボと水泡が弾ける音と共に上体を起こし、低い声が響く。】
【見れば顔の大穴からは鳴海の目の色のように絶えず色彩を変え続ける空間が溢れ、粒子が生身の部分と結合し、身体を再構成している。】

「“戦闘不可能? 返す? 世界平和? 『俺』からの『メッセージ』といい……貴様は、何から何まで勘違いをしているようだ”」
【粒子の生産は止まっているものの、やろうと思えばそのまま戦闘に持ち込む事は可能。】

【それは未だ浮遊している天上の大蛇と、風に流されていない粒子。】
【そして、粒子の塊で再構成されつつある彼の肉体が物語っている。】

「“私達は一つの魂の別側面。互いの死を基点として入れ替わる存在。”
 “本来、互いに認識すら出来ん。”
 “ーー『私/神性』が混沌の貌の一つにならん限りな”」
【天上の大蛇のように永劫、互いの居場所を喰い合う蛇。】
【たとえ自覚がなくとも、半身を踏み潰してしか生きられないイビツな半神半人の象徴。】

【ーーだが、半神であるが故に鳴海は混沌の成りかけで済んでいる。】

【本来、時空停止の概念ごときで止まるほど今の混沌は甘くない。時空など手のであり、停止したとしてもそれは徒労に終わる。】

【それを防いでいるのは単にカオスの抱く神性そのもの。力の質量・位階に凄まじい差はあれど、漸く浸食に抵抗出来る土俵へと魂の位階を引き上げた。】
【言わば鳴海にとって、カオスは最後の防波堤。】

【逆にカオス側は侵されるのと引き換えに混沌と直接接触し、交渉する権利があった】

「“私が求めるのは幸福のみの世界。”
 “救済と幸福は重複しても、平和と幸福は必ずしも重複するものではない。”
 “それ以外の感情など認めんし、幸福以外の声など耳障りにもほどがある”」
【例えば家族との時間に幸福を得るものもいれば、特定の人物に虐げられる事に幸福を覚えるものもいる。】

【後者は幼い頃から親の虐待を受けている児童が陥る精神疾患であり、親が自身を虐げるのは、自分が愛されているからだと。】
【それこそが自身の存在意義であると認識し、順応してしまう。しなければ壊れてしまう。】

【鳴海も類似例のひとつだが、それは置いておく。】
【極端な話ではあるが、カオスの言いたいのはそういう事。】
【殺し会おうが、死に絶えようが、どんな状況においても幸福しか感じられない世界。】
【そして。その世界に人外は含まれてはいるが、鳴海もカオス自身も含まれていない。】

「“……”」
【不意に黙り込み。天上の輪。フィア、偽装人形の順番に視線を巡らせれば自嘲するように溜め息をひとつ】

「“ひとつ、良いことを教えてやろう”」
【その一言ともに浮遊している大蛇輪が回転を始め、中心におおいぬ座VY級の恒星エネルギーが出現。】

「“そこにいると巻き込まれるぞ”」
【沸騰し始める大気と共にエネルギーが円の中心へと高密度に凝縮され、フィアを狙うように傾いていきーー】

『お疲れ、負け犬ども!』
【フィアの数m背後の空間が歪み、底抜けに明るい声が辺りに響く。】

【振り返れば頬に『No.000l』とバーコード印刷された鳴海と瓜二つの青年の姿が、足場もなく空中に立っていた。】
【その瞳は琥珀色に輝き、右腕に当たる部分には藍色の空間が広がっていた。】

【左腕には手のひらサイズの赤いキューブで満たされたコンビニ袋が引っ掛けられており、空いた左手でキューブを立ち食いしている。】
【キューブ一つ一つからは人の魂と生命反応があり、青年に食いちぎられるごとに喪失していく。】

『おん? ムグムグ……うっわ あんだけ見栄張っといて切り札不発だったとか駄目すぎだろ。なぁ、ヨグちゃん?』
【青年はカオスを指差してゲラゲラ笑うが、対するカオスの雰囲気は険しく。】

【青年の吐く言葉ひとつひとつに、悪意が滲み出ている。】
776 :フィア・ブラドル ◆jnVXyq7weY [sage saga]:2014/05/25(日) 07:21:37.62 ID:5UUBBkOdo
>>775
ああ……そういうこと?

【青年からの言葉でようやく自分の認識が甘すぎたのだと実感する】
【表裏一体の存在、普通ならば意識の喪失ないしは互いの了承によって入れ替わるが】
【この青年の場合は死を起点にして入れ替わる】

なおさら厄介ね、だから"殺せ"ということね
でもそうしたら当然の如くまずいことになるんでしょう?

【だが青年が次に紡いだ言葉に少し考えれば】

幸福しかない世界、ね……なおさら利害は一致するわ
彼と彼女も平和な世界を目指している、結局は幸福だけの世界を作ろうとしている
多分、貴方と同じ思想としてね

【さらに言葉を続けようとしたが青年の声で偽装人形共々散開】
【数瞬前まで自分がいた場所の後ろには青年と瓜二つの姿をした青年がいる】

ハァ……また、ややこしくなってきたわね……

【青年が食べているそれは"人だったもの"というのは容易に想像がつき】
【尚且つまだ生きていることも嫌というほどに理解できた】
【そしてそれが不可逆の存在になっているということも】

"ども"ってことは私も含まれてるんでしょうね、当然
其れで?貴方は何者なのかしら?

【だが青年の口にした単語から更にめまいがするほどの状況を想定して】

貴方……いえ、これだとわけがわからなくなるわね
カオス、貴方は神話生物ゆかりの存在なのかしら?それも随分と高位の
そう、例えるのなら―――ヨグ=ソトース

【そうカオスに問いかけながら隣に移動し】
【敵意は新たに現れた青年へ向けられ】
【カオスに対してはまるで彼を守るような近衛騎士じみた立ち位置を確保していた】
777 :杜柱鳴海/カオス&7_th ◆8dLN4yuK8Y [sage saga]:2014/05/25(日) 14:01:22.22 ID:3CBZ8WaZo
>>776
「“少なくとも今回の魂結石(引き金)よりかは、大分ましな状態になるだろうよ”
“……利害は手段の内容次第と言っておく”」
【返しながら散開したのを確認すれば口を開こうとする青年へと容赦なく、全開エネルギー砲が放たれる。】

【一、二、三、四、五、六、七】

【ーー大蛇輪から絶え間なく放たれる光線は、そのどれもが恒星一つ分のエネルギーを有しており、地球を焼き払って余りある破壊エネルギーの本流。】

『Auriga構成員。7_th(セブンアンダーバース)ーーAurigaのアイドル、ナナちゃんだよー。よっろしくぅ!
 ナナちゃんは亡くなった幹部さんが補填されるまでの予備なんでち。
 でもでも! たとえ席が空いてなくても、ナナちゃん負け犬にならないように頑張りますぴょん!』
【それを前にしても明らかにおちょくり、馬鹿にした口調で答える彼は光線を避けるようなそぶりもない】

【ただ、肥大化した腕のようなシルエットの藍色の空間が広がり。気が付けば、破壊エネルギーを掴んでいた】

【捕まれた光線は藍色の空間にて球状に纏められ、消える事なく浮遊している。】

「“だから、言っただろう『混沌の媒介』は父ーーヨグ=ソトースの渾名から取ったと。”
 “父の存在は私以上に多面的だ。同一のものであるという保証はどこにもないが”」
【カオスの人格は前に出ようとも、本来持つべき“次元の神性”としての特性は欠片も前に出ていない。】
【尤もそれが前に出るという事は、人寄りの精神性、価値観、肉体を棄てるという事を意味する。】

『非番だったから? 趣味ついでに観戦してたら、本部から連絡があってさー。
 塵半神を暫く黙らせろって? あーやる気でないわー雑魚相手じゃテンションあがらないっすわー』
【相変わらずキューブ状の人をかじりながら大仰な動作で一歩一歩、カオスへと近付いていく。】

『テメェの事だぞ? 聴こえてるか、塵』
【向けられた敵意など意に介さず、藍色の空間をエネルギー塊ごと引き摺りながら、空中を歩く姿は隙だらけ以外の何物でもない】
【しかし、紺の空間が彼の能力だったとしてコントロールを失えば、解放されるのは核兵器が可愛く思える程桁の狂った破壊エネルギー】

【実質、大多数の人質を取っているに等しく。そして、そのエネルギーを攻撃や防御に利用しないという保証はどこにもない】
778 :イルマ・ツー・シュヴァルツェンベルク ◆sHFOqrvn3g [saga]:2014/05/25(日) 19:50:28.96 ID:hNUFS6+Yo
>>772
『――――避けて!!!!』

【狙撃主の勘。殺意や、死の臭いに非常に過敏であり、それに真っ先に気が付いたのは画面の向こうの彼女だった。】
【頭部を狙う糸に対して、魔導力の盾が展開されてそれを塞いだ。残る四つ、一つがまた魔力の盾によってその勢いを押し留められる。】
【背部装甲が二本の糸の円柱状の斬撃を受けて、二か所。装甲を円柱状に抉られて、人工筋肉を引き裂いて。】
【生身の彼女の身体を切り裂いて。そしてブレードを振るった左腕部は。】

【大袈裟だと錯覚するくらいに馬鹿みたいな量の鮮血を噴き出して、鎧に覆われた彼女の身体から切り離された。】

「なっ……。」

【抑圧された感情の中でも、それには流石に心を揺さぶられかけた。】
【然しその動揺は、"魔術"によって切断された傷口から血液が流れ出るのが抑圧されるのと同じように、直ぐに平坦に切り替わった。】

『退避して!!この状態のまま戦ったって!早く!!』

『いやいやいや、此処で撤退してもらったら困るぜ?』

【それに代わる様に、酷く動揺したハンナの通信回線に、介入してきた人間がいた。】
【その通信と鎧に搭載されたスピーカーを接続したことで、それを通して二人の会話が流れ出した。】

『……大尉…!!』

『いや、すまんな。手間取っちまった。いきなり出てきてアレだが、撤退は許可できない。』
 当然だろう、そのAIE-HAがどういう物か分かっているのか?それはな、俺達の誇りなんだよ。
 その殺人鬼の後ろにいる博士とやらが何か知らんがね、ド素人相手に我々"ビギニング"の誇りが負けちゃ困る。』

【その口調、そしてハンナ・ハーパライネンの呟きから、恐らくは彼女等の上官だと、推測できるだろう。】
【彼は、沈黙する鎧の撤退を許可しないと言った。左腕部切断、他損傷多大としながら、戦闘を続行させろと言った。】
【ハンナ・ハーパライネンの苦々しげに漏らす声を尻目に、その男は、その鎧に命令を下す。】


『イルマ・ツー・シュヴァルツェンベルク上級兵。ターゲットを排除しろ。』

「Ja.」

【停止していた鎧が動き出す。左腕の切断面を、巨大な魔方陣が出現し覆い尽くした。】

[全武装 パージ][EX-1 PAMPAS GRASS 接続][外部ジェネレーターの接続を了解]
[ジェネレーター出力再上昇][魔力供給優先対象をジェネレーターに変更]

【無数の点滅とメッセージ。無限とも思われるそれが明滅し終わった先。魔方陣から引き抜くように左腕を動かして、背後の彼女へと相対した。】
【其処に在るのは直径四メートルにも及ぶ巨大な鉄塊。否、巨大な加速装置、及びジェネレーターが搭載されているものの。】
【それは、刃渡り三メートルに達する巨大な大剣の様相を成していた。】


「そうだ私は。負ける訳にはいかないんだ。」


【その呟きを、掻き消すように。鎧の背部と、大剣に備え付けられた加速装置が轟音と共に魔力を吹き散らす。】
779 :名無しの少女 ◆jFQ4DgCvho [sage]:2014/05/26(月) 23:20:23.75 ID:F+kq+u0O0
>>778

……やっぱり、オカルト的な補助があるのか

【内心、もうこれで終わらせるつもりだった少女はふたたび溜息をつく】
【しかし、鎧の損傷が著しいのは明らかだ】
【噴き出した鮮血によって地面には奇妙な模様が描かれる】
【出血は収まったようだが、それでも片手を失っての戦闘続行は簡単ではないだろう】
【あとは装甲を剥いで「中身」にとどめを刺すだけ】
【鎧に向かってゆっくりと歩を進める】

……?

【突如鎧のスピーカーから流れ始めた、イルマともハンナとも異なる知らない男の声】
【どうやら彼女らの上官にあたる人物のようだが】
【この状況で退避命令を出さないとは……いや、博士もきっとそう言うだろう】
【死んだのなら、それで構わない。目標を達成できない兵器ならば、いらないと】

………………ふーん。

【無関心そうに、冷めた目で展開した巨大な魔法陣を眺める】
【魔術補助は防御、エネルギー変換に加えて物質転送まで担うようだ】
【左腕のあったところに付け替えれるように現れた大剣を見て、少しその目が見開かれる】
【おおよそ自分の身長の倍はあるだろう刃渡り、機械の鎧が携えればまさに豪傑】
【吹き散らされた魔翌力と轟音はまるで威圧の塊、吹き荒れた風が少女の髪を逆撫でた】

ああ、私もだよ。もう、負けられない。

【両手の指に糸を生成し、感触を確かめるように振るう】
【糸が体の周りで風を切る。その速度はこれまで以上、糸自体はもはや見えず、煌めくのだけが見える】
【相手の出方を伺うつもりだ】【緊迫した状況が、少女を冷静にさせていた】
780 :フィア・ブラドル ◆jnVXyq7weY [sage saga]:2014/05/27(火) 13:15:44.72 ID:INaQI3YGo
>>777
そう、じゃあそれについてはおいおい考えるとして

【目の前で事も無げにエネルギー体を掴んでいる少年を見据えながら】

ここは、共同戦線でいいかしら?カオスさん?

【確認を取りつつ自分を覆っていた障壁の範囲を拡大】
【およそ直径1kmほどの障壁に拡大させてその内部へ全員を纏めれば】

あー、貴方もAurigaなのね?全くどうしてこう血の気が多いやつが多いのかしら
それになんでこうも神話生物ゆかりの相手も多いのかしらねぇ!

【片方はカオスへ、もう片方は少年に向けて愚痴ると】

雑魚雑魚と五月蝿いわね、力はあっても頭は足りてないんじゃないの?
所詮私は塵以下の存在なんでしょうけど……出来ることは、やってみせる!

【現在フィアを守るのはFLC-Aの装甲のみ、強大な防御性能を発揮する障壁は別の目的に回した】
【それは万が一を考えての行動、毎回自分がそうしているような行動】
【即ち周囲の被害を最小限に収めるべく、相手を逃がさないようこの空間を形成した】

ま、それでも地球なんて簡単に壊れるんでしょうけどね・・・
全機構え、目標:あの少年の持つビニール袋のとってへ!

【自嘲気味に笑い偽装人形への指示はビニール袋、それも取っ手にあたる部分】
【そこを狙い四機の人形はSMGを装備、無数の拳銃弾がばらまかれる】
【もしも少年がそのキューブの入った袋を落としたのならばフィアはそれを回収しに向かうだろう】
781 :杜柱鳴海/カオス&7_th ◆8dLN4yuK8Y [sage saga]:2014/05/28(水) 15:31:22.99 ID:U5tqre/Xo
>>780
【粒子による再構築が完了した右腕を、セブンスへと向けて。無言の肯定を示す。】

「“この世界は比喩抜きに無限の可能性に満ちているにも関わらず、安定している。”
 “反逆。食材。玩具。遊び場。死に場所ーー目的は様々だろうが、超越者達にとっては魅力的に見えるのだろう”
 “因みに彼方は仕事だと思うが、どうか”」
【カオスは愚痴に対して至って真面目に自身の私見を交えて答える一方で、セブンスは無表情でつまらなそうに鼻から息を吐くのみで。】

『あー、ハイハイ。共闘になった途端、微妙にデレるとかそういうのいいから。
 特にそこのヨグ野郎。さっきまで殺そうとしてたの都合よく忘れてんじゃねぇよ』
【噛み砕いたキューブを不愉快気に吐き捨てる。】
【外見での質感こそガラスのように無機質ではあるが、容易に噛み砕けるのを見れば、実際はグミのような食感なのが解る。】

『何か音がーーああ! そこで喋ってたのか、悪ィ悪ィ。全然気づかなかったわ。
 で、何? ラブドールが何の用?』
【わざとらしく大げさに謝りながら、最低な渾名で呼び、問うた所で自身の中で答えが出たのか納得したように手を打つ。】

『ああ、そっかそうか。チ■■をぶちこまれてぇのか! ラブドールの存在意義だもんな!
 ……面倒臭ぇ、んな欲しいなら野良犬のでも咥えてろよ』
【展開されつつある障壁を尻目にゲラゲラ笑い、後半に入った途端声に起伏がなくなり、無表情。】

【彼が動いたのはフィアが指示を出そうと口を開いた瞬間とほぼ同時。】
【左腕に通していたコンビニ袋を手首まで落とし、射撃開始と共にスナップだけで偽装の一体へと放り投げーー。】

【放たれた無数の弾丸を見切った上で、あえて全身を貫かせる。】
【頭部には命中していないが集中的に胴体に受け、頭部も撃ち抜かれている。】
【だが、それでも心の底から嘲るような、哀れむような笑みと、藍色の空間にセブンス自身の頭を浮べてーー】

『男女問わず不特定多数のが欲しいたぁ本物だなァ! “グングニール”!』
【コンビニ袋内の空間が歪みが何重にも発生。】
【数泊遅れてコンビニ袋から、こぶし台の熱閃が四方八方へと同時に放たれる。】
【目的は目眩ましではあるがその一発一発がコンクリートを容易く液化させ、容易く地を貫く威力が内包されている。】

「“無差別攻撃ーー気を付けろ。恐らくアレは私やこやぎより性質が悪い”」
【カオスは全身の再構成を断念して粒子を板状の足場に空を駆けて、熱線を回避。】
【フィアの周囲に漂う粒子を結合させ、フィアへと向かう熱線の光と熱を大幅に分散させる。】

『馬鹿が。解放状態のオレが出た時点で、テメェ等は詰んでんだよ』
【藍の空間が揺らぎ、周囲全体の空間が不安定に歪み始めているのが関知できるだろう】
782 :イルマ・ツー・シュヴァルツェンベルク ◆sHFOqrvn3g [saga]:2014/05/29(木) 01:41:15.71 ID:EO0zhHr1o
>>779

【機体各部の装甲が展開されて、排出された熱が背景を捻じ曲げる。】
【人工筋肉部が赤熱し、損傷した鎧からバチバチと何度も何度も火花が飛び散っていた。】
【無数のエラー表示を全てキャンセルして目標を眼前に。ロックオンサイトも最早意味を成さない。】
【鎧に搭載された各部のブースターから噴き出す爆炎がが過剰な魔力供給によって不安定に揺らめいていた。】

『おー、おー。蒸し焼きになっちまうぜこりゃー。』

『大尉!止めさせてください!このままでは、イルマは本当に!!』

【スピーカーから流れる声に少しずつノイズが混じり、ブツン、と言う音を立てて消え失せた。】
【目前の彼女、周囲を煌めく何かが動いている。解析も最早追いつかないが、十中八九異能の糸だと仮定して。】
【大剣に備え付けられたブースターの爆炎が更に大きくなる。何かが爆発したかのような爆風が吹き荒れる。】

「ジェネレーター出力最大……ブースター最大加速準備完了……PAMPAS GRASS準備完了……。」


「全開放、突撃します。」


【そして膨大なエネルギーが解き放たれて、巨大な加速を得た鎧が華奢な少女の形をした"彼女へと"吶喊した。】
【彼女が何かこの武器に対して対抗の手段を持っているのかもしれないが、果たしてそれを一つ一つ解きほぐしていけるような。】
【器用な事が出来るような武器では無い事は、その外見から見て分かるだろう。】

【やる事は単純。突っ込んで、剣を振るう。】

【正面から捻じ伏せる。小細工も何もかも消し飛ばして押し潰し、そして真っ平に焼き尽くす。】
【これがこの兵器の本質。何もかもを犠牲にして繰り出されるのは、圧倒的な暴力。】

【そしてその一撃を振るった後。ブースターの勢いに引っ張られ。彼女の向こう側へと白い鎧は引っ張られ。】
【ブースターの爆炎が完全に消えた時、各部が小さな爆発を起こし、その機能を完全に停止させるだろう。】
783 :フィア・ブラドル ◆jnVXyq7weY [sage saga]:2014/05/29(木) 05:19:26.77 ID:zCsVMt6Qo
>>781
ただ能力者が好き勝手したツケは無能力者に回ってくる
今ここで私達が行っている戦いの損害、それも含めてね
仕事、ねぇ……まあ利害が一致してればいいんじゃないの?

【カオスへそう返しながら青年の挑発を涼しい顔で受ける】

そうね、戦闘用でもあるしラブドールとしての機能も持ってる
その程度できなければ人型の意味がないでしょう?
何のためのこの姿と思ってたのかしら、なんなら貴方のも咥えてあげましょうか坊や?

【挑発には挑発を、それすらも自分の機能だと言い放ってはみるものの】
【自分の行動を全て見切られた上、尚且つその反撃をカオスによって守られ舌打ちをする】

ちっ……やっぱりうまくはいかないものね、ありがとう素直に礼を言うわ

【跡形もなく融解し、信号が途絶した偽装人形を思い嘆息】
【詰みと言われているのならばその打開策をと言葉を溢す】

"私達"で詰んでるのなら外的要因を加えればいいだけでしょ
カオス、申し訳ないけど時間稼ぎをお願い

【そうカオスに"お願い"をして秘匿回線を開いて告げる】

ええ、一刻も早く……時間がない
止められるとしたらその特性に賭けるしかないから

【忌々しそうに空間の歪みを見ながら、自分の主(マスター)へと】
784 :杜柱鳴海/カオス&7_th ◆8dLN4yuK8Y [sage saga]:2014/05/29(木) 23:13:33.45 ID:vRcxMeMbo
>>783
「“そんな事は知らん。が、なるほど……実に不愉快だ”」
【次元越しに届いた悲鳴は『セブンスの光線が障壁を貫いた』可能性の世界からのもの。】
【カオスが不快感から逃れるには無限の可能性を全て消滅させるか、幸福で満たすしかない。】

『要らねぇつったよ。せめて《痴呆》ぶっ勃たせられるようになってから出直せや、安物。
 んな事出来たら凄まじく愉快なことになりやがるだろうがな』
【閃光と熱が失せた先には相も変わらず棒立ちの青年。】
【ーーだが、青年は無傷。銃弾の傷一つすら残っていない。】

【左手には赤いキューブが一つ。右腕にあたる藍色の空間からは頭部がなくなっており、球体エネルギー。】
【歪みを中心に亀裂が入り、空間に人を飲み込める程度の穴が開く。】

『そら、塵、ラブドール! 観客に挨拶ぐらいしとけや』
【穴の向こう側には絶えず色彩を変える巨大な《何か》が境界から此方へと這い出そうとしている】
【ーーが、《何か》を覆うように。多種多様、大小無数の眼が付いた黒いベールが押し留めていた。】

【眼に共通するのは、決まって、何かを嘲り、或いは冷笑している一点。】
【押し留めているのは、決して、善意から等ではないのは容易に見てとれる。】

【その時。フィアの周囲の粒子が薄く輝き、軽い振動を始めた。】
【振動はフィアに届く音となり、粒子による一方通行の通信手段となる。】

“承った。今ので確信したが、アレは元人間の貌ーー人格を保ったまま『混沌』と化した者だ。”
“あの小物ぶりでは間違いない。……だが、あの藍色の空間からは、何と言えばいいか”
【言おうか言うまいか躊躇うように、或いは言葉を探すように口を切り。】

“混沌以上に不吉な予感がする。”
“私の予感が正しければーー核兵器は使うな。あと、あの空間には、絶対に、触れるな”
【何処か焦るように予感程度のものを伝える】
【尤も、カオスの予感を信じるかはフィア次第だが……】

「“父は兎も角として、混沌にはまったく必要性を感じないな。”
 “それ以上に、我々がここに共存出来ている状況が不自然過ぎるーー”」
【足場の粒子を急加速させる事で、骨組みから身体を軋ませながら、瞬く間にセブンスへと接近。】

【微量に残る魔導因子を注いだ漆黒の刃を、躊躇なく首へと振るう。】
【捨て身の超音速で振るわれるのは、物質・概念問わず境界を切り崩す矛】
【異界のものなれど技術の極致の一つ。】

『うわぁ……雑っ魚』
【だが、その矛は容易く。藍の空間に受け止められる。】

『いや、塵塵言ってたがドン退いたわ。
 本当、お前ソレどうやったらそんな弱くなれんの?』
【境界を崩す刃は藍の空間より先には進めず、硬直した身体は、八つの小さな歪みの前に身を晒す事になる。】
【至近距離の光線は、さすがに散らしきれないがーー】

【藍の空間を軸に刃で身体を持ち上げると同時に、熱線が発射される。】

【フィアが熱線の延長線上になるように向けて放たれているのは、セブンスにとってはついででしかない。】
【尤もフィア自身には粒子の保護はあるが、連続で何度も拡散させてると大気自体が沸き立ちかねない】

「“混沌の《玩具/同類》無勢が、他人から力を貰って上機嫌か?”
 “燃料のオーディンも、その右腕ごときに振り回されている様を見て笑っているだろうよ”」
【収束する一点からの余波に身体を溶かしながら、自身を棚にあげた挑発にセブンスからの返事はなく。】

【障壁内の上下半分を満たすほどの夥しい量の小さな歪みが展開される。】

【その全てが、カオスへと向いておりーー】

『……ちょっと、気が変わった。
 泣いて悦べよラブドール。暫くは時間稼ぎに付き合ってやる』
【二人のやり取りの間に穴とヒビは少しづつ広がってはいるが、ベールの総体は途方もなく、暫くは出てくるような気配はない】

【また、セブンスの心臓部分を調べれば、セブンス本人とは別に、磨り減って尚神域にある魂が存在しているのが判るだろう】
785 :フィア・ブラドル ◆jnVXyq7weY [sage saga]:2014/05/30(金) 12:40:37.01 ID:x8FnmrFco
>>784
不愉快……ねぇ

【回線を切るとフィアはそれ以上何も言わなかった】

はいはい作用ですか、坊やにはまだまだ早かったかしら
吠えることはできても童貞坊やは女に手は出せないってところなのかしら

【汚い言葉での罵り合い、それを中断させたのは歪みから現れる何か】

(禁則事項は接触に核ねぇ……まあ何とかしては見せたいところだけど)

ま、その禁則事項に当たらないよう最低でも撤退させる
なんて無茶ぶりと言ったところかしら

【思考し、口を付くのは微かな愚痴】
【毎回の事ではあるが能力者と唯の兵器の差がよくわかる】

……………………ハァ

【更にセブンスの心臓部を探れば少年とは違う魂までもが確認できる】
【カオスの言葉は十二分に信頼できる言葉として鑑みれば】

(神話生物に北欧神話の主神、規格外というかなんというか…)
(一つ言えることはそうね、これまで見てきた中でも一二を争う最低なモノってことかしら)

【そこへ地上から聞こえて来る声】
【それはフィアが待ち望んだものであり、慣れ親しんだマスターの声】

「待たせたな」
遅い、マスター
「さてと?無茶をやらかしてる身内はどこだ……っと」

【黒いフードを被った仮面の少年は能力で生成した闇を足場にフィアの隣に立つ】
【恐らくフィアがマスターと呼ぶこの少年はセブンスのことを知っているのだろう】

「ようセブンス、お前流石にやりすぎじゃねぇ?まあ管轄が違うから何とも言えねぇけどよ」
「半神黙らせるってだけなら俺を使えってのによ、本部の連中の考えることはわかんねぇな」
「てかそもそもお前は俺のこと知ってるっけ?まいいか念のため自己紹介をっと」
「Auriga第四遊撃小隊第拾参分隊長エヌオーだ、別件あるってのに引っ張り出された俺の身にもなれっての」

【セブンスとはまた違った方向性での軽いノリ】
【エヌオーはやれやれといった調子でセブンスを見ながら漆黒の鎖を弄っていた】
786 :杜柱鳴海/カオス&7_th ◆8dLN4yuK8Y [sage saga]:2014/05/30(金) 15:28:58.49 ID:5CYmWr6Oo
>>785
(“生身の部分はもう持たない。”
 “身体も即席ではこれが限界かーー”)
【生身であり弱点でもある頭は、大穴を除き原型を留めてはいるものの燃え上がる事無く炭化し始めておりーー】
【融解し始めた身体は、もはや四肢を動かせば容易くもげてしまう】

【相手を知り、対抗する身体を再構築する事は可能だが、それは粒子が無制限に生産可能だった場合の話。】
【現実には機能を破壊される以前から不可能であるし、可能だとしてもそれは鳴海が完全な混沌と化した時だけだ】

(“■■も間に合わんなーー詰み、か”)

『……あん? もう限界かよ。
 付き合ってやってんだから秒単位ぐらい持たせろや』
【遥か頭上のカオスを見ることもなく限界を見切ったセブンスは、藍の空間と化している右腕を空間の穴へ突っ込みーー】

「“ガーーあッ?!”」
【ーー藍の空間がカオスの真下から噴き出し、カオスを包み込む。】
【同時に粒子は光を失い、天の大蛇輪は浮遊する力を失い落下。障壁へと引っ掛かる】

『そりゃ外経由してやる事なんざワープ以外無いだろ、なに驚いて……』
『ねぇよ、どこまで自信満々なんだ《同世代/旧世界産》。
 テメェみてぇなロリババア使うなんざ、虫姦以上に有り得ねぇ』

【カオスに意識をやりながらも中断された言葉に妙な違和感を覚え、返しながらも視線を向ければ見知った顔が、そこにはあった】
【見知ったとは言っても書類情報から多少マークしていただけであり、ほぼ初対面ではあったが】

【……どうでも良い事だが。本気でそう思っているのか、セブンスに鳥肌がたっているのが確認出来る。】


『あーあーあー……、どうせその障壁で地上にゃ届かねぇから良いだろうが。
 ああ、この穴に関しちゃ心配いらねぇよ。
 外なる神降臨なんて事にゃ成らねぇ、少なくとも、奴さんはまだ観覧モードってよ。

 だいたいエヌオー、お前に命令来ねぇのはボスに信用されてないだけじゃねぇの?
 まあ、実際。あの糞チート野郎が信用する相手ってのは中々に想像できねぇが』
【漆黒の鎖を弄るエヌオーに力が抜けたよう盛大に大きく息を吐けば、『あの組織じゃ身内以外は無理だな』と小さく溢す。】
【隙あらば反旗を翻す気満々な面子が多いので、仕方ない事ではあるが……】

『オレの自己紹介は要らねぇか。
 つーか、そのラブドールの持ち主だろ。持ち主なら邪魔しねぇよう躾とけ。
 そうすりゃ少しは呼び出しも減るだろうよ』
【言いながら、内心戦力を比較する】
【エヌオーが敵に回ると過程して。カオスは戦闘不能、フィアは問題外だがーー】
【問題はエヌオー。】

【貌の一つとはいえ人間と変わらないのを、心臓代わりのアウターギアーーオーディンの魂を燃料にブーストしているだけ。】
【グングニールは所詮オマケ機能。つまり、右腕を除いて神性だけを帯びた人間に過ぎない。】

(……となれば右腕でどうにかしてぇが、カオスを捕縛中。こちらが動けないのを考えれば、確実に邪魔が入るな)
【別件が頭を過る。その別件次第では、こちらも“限定解除”などと甘い事は入ってられない】

「“ーーーーー”」
【一方、藍の空間に捕らわれたカオスは奇妙な状態になっていた】
【粉々になったかと思えばキューブに変化し、キューブから鳴海へと変化。】
【次は泥々に融かされた後にキューブとなり、再びカオスへとーー】
【つまり、ありとあらゆる手段での殺害・蘇生を延々と繰り返している】
【時折見える彼等の目に特に変化はなく、『殺される』のに慣れているというべきだろうか】
787 :掌 拳峰『』&陽炎 [sage]:2014/05/30(金) 19:16:46.33 ID:aa7lePNUO
>>760

【場所は空中。雲と空の境目までの上空では誰にも見られることも感知される事もなく稀に見る死闘が繰り広げられていた。】

…はぁ、はぁ。

『ハァ…ハァ…。てめぇ、強くなったな?顔も何処か晴れてやがる。』

…それがどうした。

『それがムカつくって言ってんだよッ!』

【再び始まる死闘。時に闇が覆い、時に金色の炎が包む。黒と金の闇と炎は空を破壊してしまいそうな程】

…気は済んだか?拳峰。

『ちっ、ここまでお前の力が上がってるとはな、まさか互角とはよ。』

『勝負は預ける。だが忘れるなよ、てめぇをぶっ[ピーーー]事は変わらねぇ。速いか遅いかだけだ。』

…俺は死なない。

『にしても腹減ったな、飯でも食うか。てめぇの奢りだ、俺は一銭も出さねえ。』

【上空から彼等はエヌオーと蒼乃空、黒乃空が居るオープンカフェの目の前に降り立った。ボロボロの姿で】

…エヌオー。

『てめぇは。』

【二人にはエヌオーに個人的な因縁があった故、睨んだまま彼を見ていた。蒼乃空の方は未だ認識できていない】
788 :いとまきひとで ◆4zWA/GOBoU [sage]:2014/05/30(金) 23:03:20.50 ID:s9/0xVsro
【海岸にて】

「――― ふー。…だいぶ釣れたな」

【夜釣りを楽しんでいる青髪の一人の少女】
【もうすぐ初夏に差し掛かるというのに、日暮れ後の海岸はまだ冷たい】
【彼女のジャケットではちと寒いようで、たまに身体を震わせながら手のひらに息を吹きかけていた】

「あんまり釣ってもしょうがないし、そろそろ引き上げかね…」

【どれ、戦利品でも確認しようかとクーラーボックスを開ける】
【―― ふむ、これだけあれば数日分の献立には困らないだろう】

「4日分くらいまではこれ食べて……。…あー…それでもまだ結構余るな…。
これからの季節、魚はすぐダメになるからなぁ…ま、残りは干物にすれば問題ないか」

【―――― 初夏かぁ………】
【星がそろそろ、綺麗になってくる頃】
【一人で釣りしていても退屈しないのは、星空をぼんやりと眺めていたからだ】

「…退屈しなくても、ちょっとさみしいけど」

【空を見上げながら、声に出さずに呟いた】
【少し肌寒いのは、ひんやりとした潮風のせいだけじゃ無いかもね】
789 :掌 拳次 ◆LUMFQ0Vuok [sage]:2014/05/30(金) 23:16:02.33 ID:O4VA6i7EO
>>788

ごぼだげあびゃすうびつびぼづだぼぉ
訳(こんだけあれば数日持つだろう)

【何故こんな可笑しな喋り方をしているのかというと、彼は水中に居たのだ。水中にて自分の食事に必要な食材を調達していた】

びがびしょぼべびばぼぶがびぼぶばば〜
(しかし衝撃波も使いようだな〜)

【彼の出す衝撃波は水中では物体の位置を正確に教えてくれ正確に仕留めることが出来た。】

そぼそぼぐぶびいじばばぶば〜
(そろそろ苦しいし上がるか〜)

よっとっ!ふぅ、七分は潜水したな。

【水中からいきなり現れた男。顔に傷があり両手両足機械の筋肉質な男は脚から出しているブースターで水の上に浮いていた】

【見るからに馬鹿でかい魚を軽く片手で持ちながらゆっくりと岸へと脚をつける】

…どーもー。

【少し気まずそうに苦笑いしながら男は近くに居た女に手を振った】
790 :いとまきひとで ◆4zWA/GOBoU [sage]:2014/05/30(金) 23:41:16.53 ID:s9/0xVsro
>>789

( ゚д゚ )

「は…半魚人!!!(断定)」

【ば…ばかなコイツ…!釣りではなく潜水して魚を採ってやがる!】
【きっとあのクラスの魚を捕獲した時には「採ったどー!」とか叫んでたんだろう。水中で】

「……バシャウ族の方ですか?」

【なんだそれ】

「いや、それにしてはなんというか…」

【脚のブースター――― 装備が近代的だ】
【…いや、『装備』なのか?手の方もモロ機械だし、むしろ『同化』している様にも見えるんだけど…】
【ふーむメカニックとしてはちょい興味を惹かれますなー…】

「それ…機械?埋め込んでんの?サビついたりしないのかい?」

【拳次の『手足』に関心を抱いたのか、首を何°か傾けながら問い詰める】
791 :いとまきひとで ◆4zWA/GOBoU [sage]:2014/05/30(金) 23:45:34.64 ID:s9/0xVsro
/言葉足らず

訂正:「それ…機械?埋め込んでんの?海に潜ったりしてサビつかないのかい?」
792 :掌 拳次 ◆LUMFQ0Vuok [sage]:2014/05/30(金) 23:55:51.55 ID:O4VA6i7EO
>>789

誰が半魚人だ、脚があるだろ。まぁ義足だけどな。

【まさか第一声が半魚人とは、予想も出来ない言葉に少し驚きながら冷静に突っ込んだ。】

あ、そうだ、あれやんなきゃ。

採ったどー!

【少し前に流行った言葉を最近覚えた男は魚を取る度水中及び陸上でこう叫ぶことを習慣にするほどのミーハーぶりを見せていた】

あんな器用でもなければ一生水中で過ごさねえよ。

【何気にバジャウ族を知っていた。これも最近見た動画で覚えたことだ】

あぁ、そうだ。肉体に直接埋め込んでる。錆やしねえよ。

強化カーボンにケブラーを合成させた素材だ。主に外側は強化カーボンで形成されていて内側には合成ケブラーを付けてる。

ケブラーは塩素に弱いが、カーボンがそれを防いでるって仕組みだ。それにケプラーは耐熱効果も持ってる。

しかも強度は鋼鉄の約5倍。まぁこんな事言っても仕方ねえか。

【いつの間にか語り出してしまっていた。しまったと頭を掻いている】
793 :掌 拳次 ◆LUMFQ0Vuok [sage]:2014/05/31(土) 00:17:27.74 ID:I2NQKFQ+O
/今更安価ミスに気付く…。
>>790宛てでした
794 :いとまきひとで ◆4zWA/GOBoU [sage]:2014/05/31(土) 00:22:09.63 ID:CP9w7NzGo
>>792

「――うわーマジで言っとる――」

【渾身のよゐこ風儀式をすごい渋い顔でスルーして】
【ふーんカーボンケプラー…防弾チョッキみたいな繊維になっているのか】
【近くでまじまじと眺めてみて、機械腕をベタベタ触ってみる】
【それにしても肢体がほぼ機械だなんて…過去に大ケガでもしたのだろうか、あるいはそこまでして強くなる理由でもあったのかな】
【――― その質問はやめとくか…】

「なるほどね。素手でこんなでっかい魚を捕まえられる程のパワーとスピードを出せるのか、あるいは能力でも使ったのか…
いずれにしろかなり身体に馴染んでるみたいだし、整備した人は中々の技術者だね」

【まぁ私も中々の技術者の一人ですけどー!?とここらでドヤ顔を決めて…あ、スルーされた】

「へぇー、いいもん見せてもらったよ。これ、あげる」

【何処からかチョコやビスケットの小さな袋詰めを取り出すと、拳次に差し出した】

「今夜はごちそうでしょ?家族にも分けてやりんしゃいなー?」

【こんなでっかいお魚抱えてるのに、荷物を増やしてやらんであげて欲しいが】
【幸いかさばりそうな程の大きさではない】
795 :掌 拳次 ◆LUMFQ0Vuok [sage]:2014/05/31(土) 00:33:03.36 ID:I2NQKFQ+O
>>794

文句あんのか??遅れてやがる。

【まるでツッコミ待ちな様な発言だ。色々と彼は遅れている】

へへ、俺の相棒がやってくれたのさ。あいつが居なかったら死んでたぜ。

結構メカニックだったりするのか?

【確かにこの手脚に興味を持つ者は多いがここまでまじまじ見られるのも珍しい。恐らく機会に詳しいのか興味があるのか。】

家族ねぇ、兄貴になら分けてもいいかな。

…父さんにも分けてやりたいけど。

【少ししんみりしていた。我に戻り少し挙動不審な動作をしながら】

おっと、しんみりしちまった!ありがとよ、こいつは貰っておくぜ。

というか、お前結構ガキっぽいがこんな時間に何やってんだ?

俺一応自警団だからよ。聞くことだけは聞いとかなきゃな。

【手帳を見せる。そこには自警団隊ブラックシールド特殊戦闘部隊総部隊長兼特殊戦場格闘技講師:掌 拳次と書いてあった。】

…なんかこれ長えな。

【いつの間にかこんな長くなっていた。正直鬱陶しいくらい】
796 :いとまきひとで ◆4zWA/GOBoU [sage]:2014/05/31(土) 00:53:23.29 ID:CP9w7NzGo
>>795

【メカニックに結構も何もないがまあ、そんなもんだ】

「生業なんだ。この海岸の近くに『ひとのて』っていう小屋みたいなのあるの知ってる?
 そこで工房を開いてるんですわ。……それにしても相棒か…じゃあ私の整備はいらなそうだね」

【まーなんかあったら遊びにきなよ】
【お、お兄さんがいんの?……む?なんか寂しそうな顔しとるな――― あんまり詮索しない方がいいか】
【…え?子供がこんな時間に何しとるって?】

「子供ゆーな!私だって兄さんよりは長生きしとるよ!」

【40歳くらい】

「釣りだよ釣り。その魚ほどでっかくはないけど、私もごはんにする為に魚釣りしてたんだ」

【端から見たら家出少女なのだろうか…人間とは成長のスピードが違うもんでこんな扱いされるんです】

「ん?なにこれ、兄さんの手帳?えーとじけいだんたいぶらっくしーるどとくしゅせんとうぶたい…
 って長いよ!どんな役職よ!ベーコンレタスエッグつくねライスバーガーか!!」

【まぁ兄さんがブラックシールドっていう自警団に努めてることはわかったよ】
【どこから名字でどこから名前かわからんけど
【ブラックシールドねえ…名前しか聞いたことないや】
797 :いとまきひとで ◆4zWA/GOBoU [sage]:2014/05/31(土) 00:54:33.71 ID:CP9w7NzGo
訂正:【へぇ、お兄さんがいんの?〜
798 :掌 拳次 ◆LUMFQ0Vuok [sage]:2014/05/31(土) 01:08:40.10 ID:P8jVNBhCO
>>796

…いや、たまに使わせてもらうかな。俺の相棒が今何処かに行っちまったんだ。

ブラックシールドでは俺のこの手脚の整備は言っちゃ悪いが無理そうだ。

取り敢えず見てくれよ。中には精密機械も入っててな。超振動波機能ってんだけど俺にはよく分からねえ。

丈夫だが一応精密機械だがらよ。どっか故障してても嫌なんだ。

【男は腕を取り外しひとでの前に置く。ずっしりと重い様に見えるが重量は然程ではない。】

…冗談は顔だけにしとくんだな。まぁ精々中学生くらいじゃねえか?

【何とも在り来たりな冗談だと思いながら軽く流していた】

整備してくれんなら飯くらい用意してやるのによ。修行飯で良ければだがな。

【修行飯とは?】
【掌 拳次が修行中に編み出した焼く事に特化した料理のことである。つまりただの海賊料理】

長えなー!そんなにハンバーガーには詰め込まなくていいんだよ!肉とちーずとオニオンでいいんだ!ワイのワイルドワイバーンか!

んで名前は掌 拳次。まぁ一応よろしくな。

799 :いとまきひとで ◆4zWA/GOBoU [sage]:2014/05/31(土) 01:38:40.84 ID:CP9w7NzGo
>>798

「行方不明か…そりゃ難儀だねえ」

【おっ…腕外せるのか――― けっこう軽いねコレ。ライトメタルやん。ちょっと拝借】
【持って帰る訳にもいかんからここでチェックしておく】
【瞳を文字通り輝かせると、あたかもペンライトの様に部品を照らす】
【潮風で汚れた手を手袋の様な氷で包み込むと、真剣にいじくりだした】
【軽い解体くらいは素手でできるらしく、内部もまじまじと確かめる】
【それでもブラックボックスがあるようで、よくわからない箇所がいくつかあるので、あえて触れないでおいた】

「…おそらく高熱系の能力を持ってるのかな?この義腕、耐熱性はバッチリだけど結構ギリギリかもね…。
 あんまり酷使したらガタきちゃうよー?」

【数分間解析すると、器用に部品を元に戻し、次の腕のチェックに入った】

 ・ ・ ・

「うん…まぁ、問題はないんじゃね?」

【適当だなオイ!】
【まあ、機械整備用パーツももってきてないし…あんまり本腰入れても意味ないからさ】
【とりあえず、私の目には特に些細な欠陥も見当たらなかったよ…と言っておく】

「それでも不安だったら今度ウチに来な。よくわからんとこはいくつかあったけど、仕組みはだいたい把握したし。ちょっとした改良くらいならできると思うよ。
代金は…まあそうだね、そのときにでもなんかごはん作ってよ。機械の腕による料理の腕…興味あるし!」

【今日はこんなもんでおわりっと!】
【予想外に時間食っちゃったけど、干物作りとか、まだ家事も残ってるからね…ていうか今何時?】

「掌 拳次か…。わたしのなまえはいとまきひとで。以後よろぴく」

【うざいピースで自己紹介を締める】

「はー、もうこんな時間だし、私は帰るわー…」

【瞳の輝きを曇らせると、近くに置いてあった釣り用具を片付けはじめる】
800 :掌 拳次 ◆LUMFQ0Vuok [sage]:2014/05/31(土) 01:49:36.22 ID:P8jVNBhCO
>>799

…分かるのか、すげぇな。ブラックシールドでもこの構造分かる奴なんて一握りだぜ?

【男は腕を取り付けると上空に軽く衝撃波を放ち小さな雲を消し飛ばした。これがこの腕の主な機能である。】

うん、ちゃんと動いてるし流石だな。こりゃ良い整備士を見つけたもんだぜ。

暇を見て寄らせてもらう事にするぜ。

【置いておいた魚を上に投げ肩に落とし豪快に持った。】

それに高熱系の能力ってのもあってる。まぁ能力かどうかは知らねえけどな。

俺もまだ業務があるからな、この前のレポート明日までだしそろそろ帰らねえとドヤされちまう。

んじゃまだよろしくな、ひとで。

寝る子は育つからな。しっかり寝ろよ!

『あばよっ』

【全身に金色の炎を纏うと男はあっという間に空へと消えていく。】

/乙でした!久々のロールは楽しかったです!
801 :いとまきひとで ◆4zWA/GOBoU [sage]:2014/05/31(土) 02:07:03.84 ID:CP9w7NzG0
>>800

「ふっひっひ。もっと褒めるがよいぞ(どやっ)」

【あやしい笑い声とドヤ顔が衝撃波の威力にびっくらこいて掻き消される】
【はぁ…それにしても、ちゃんと動くみたいでよかった…】
【何にもいじらなかったけれど、何処かミスってたらどうしようかと思ったよ】
【義腕の不具合は人体への影響も大きい…いくつになってもヒヤヒヤもんだね】

「おーっ。おつとめ頑張ってねー、兄さん」

【空の彼方へ消えてゆく拳次を見送りながら、小さな腕で大きく手を振った」

「……ふぅ。いつのまにか寒くないや」

【ひんやりした潮風を笑って受けると、釣具とクーラーボックスをかついで帰って行った】

/長時間にわたるお付き合い乙でしたッッッ!
802 :フィア・ブラドル ◆jnVXyq7weY [sage saga]:2014/05/31(土) 07:53:11.83 ID:OrjPF1nno
>>786
「へいへい、所詮俺は信用されてねぇよ」
「とは言えこいつを壊されると俺も困る上に障壁も消えちまうんで不都合しかないんだがな」

【わざとらしく肩をすくめてセブンスにそう返す】

「だがもうそろそろ十分だろ、そいつにゃ暫く抵抗できる力なんてねーだろうしよ」
「というか何回殺すんだ?てかそもそも殺せないって奴なのかねぇ?」

【全くの無用心で闇の足場をセブンスの方へと伸ばし近寄っていく】
【仮面で上半分を覆った顔からは口元がにやけているということしかわからない】

マスター……
「あー、気にすんな。この程度いつものことと割り切ってっからよ」

【カオスとセブンスのやりとりは既に一方的なものとなり】
【だがそれでいて無駄なようにも見えるのがカオスの恐ろしいところでもあり】

「まーともかくよ、そろそろもういいんじゃね?」
「ってかそこまでやって殺せないってどういうこった、お前もその程度なのかよ?」

【セブンスを挑発しつつフィアを自分の後ろに移動させ出方を伺う】

(なんせ……Aurigaの奴と違和感なしにやりあえるなら僥倖)
(そうでなくとも能力を観察できりゃ御の字ってとこだからな、ある意味目標は達成した)
マスター、でも彼の……カオスの願いは幸福な世界らしい
「つまり、そういうことか」

【そう楽観視もしていたのだがフィアの一言で目つきが変わる】

「わりぃな、前言撤回だ」
「そいつ俺には結構使える人材らしい、それ以上の攻撃をやめて引き渡してくれねぇか?」
「ダメだというなら……ま、実力行使か」

【ニヤリとしながらいい放った】
803 :エヌオー&蒼乃空 ◆jnVXyq7weY [sage saga]:2014/05/31(土) 08:04:36.18 ID:OrjPF1nno
>>787
【ふとかけられた二つの声、それはどちらも聞き覚えのあるもので】

おやァ?掌拳峰と壊幻楼のお二人じゃねぇか、どうしたよこんなとこで
「………っ!?」

【エヌオーはまるで悪友とでも出会ったかのように笑いながら言ってみせる】
【それとは対照的に空は体を一瞬こわばらせると俯いてしまった】

あ〜あ、お前らの見た目が怖いから彼女ビビっちまったじゃねーか
てかそもそも何の用だよ?俺は見ての通り今日は非番だぜ
だから善良な一市民としてデートと洒落込んでたんだが?

【挑発、とも受け取れるかもしれないがエヌオーの行動は確かにそう見える】
【まあ一市民と言えるかどうかは置いておいてもだ】

てかお前ら服着替えろよ、なんでそんなボロボロだってーの
まあ大体の予想はつくけどもよ、お前からもなんか……ってそんな余裕ないか

【どこから見ても言動は悪友と出会った者の対応にしか見えず】
【現時点ではAurigaとしての行動は一切していないように思える】
【ただ、空だけはずっと俯いたまま微かに震えていた】
804 :掌 拳峰『』&陽炎 ◆LUMFQ0Vuok [sage]:2014/05/31(土) 13:40:49.00 ID:bIHmibOs0
>>803

『久しぶりだなぁ?この前は俺の腕を消してくれてありがとうよ。』

…。

【片腕は海上戦の時エヌオーによって破壊されそれ以来隻腕になっていた。陽炎は影を一瞬広げ蒼乃空の情報を得る】

…もう一人は女か。

『ん?この子確かこの前拳次と派手にドンパチしてた子じゃねえか??』

『まぁそう怖がるなよ。俺は別に取って食おうとは思ってねえさ。俺は掌 拳峰ってんだ。宜しくな。』

【彼は掌 拳次の兄だ。故に少し前の拳次と蒼乃空の闘いは見ていた】

…アウリガがデートとは。

…随分と余裕だな、反アウリガ分子の前で。

【陽炎の方は拳峰を他所に敵意さえも見せていた。そう、彼は今や秘密結社に所属している立派な反アウリガ人物だ】

…だが服の件では一理ある。

【闇が陽炎を包むと衣服は元に戻った。拳峰の方は知らんぷりの様子】
805 :エヌオー&蒼乃空 ◆jnVXyq7weY [sage saga]:2014/05/31(土) 13:57:50.73 ID:OrjPF1nno
>>804
あんときゃ悪かったよ、当てつけがましく言うな
「あ、えっと…蒼乃空って言います!拳次さんにはお世話になってます!」
「(あれ・・・?私の表向きの面は知らないのかな)」
(みてぇだな、これは下手打ったかもしれねぇ)

【二人はそれぞれに反応を返す】
【だが、一瞬だけ視線を合わせると小声で言葉を交わした】

そりゃ俺だって一介の男さ、恋愛だって人並みにする
それこそ長い間会えなかった相手なら尚更ってもんだろ?
「え、えっと…まあ、色々あって…ですね」

【空の言葉を遮ってエヌオーは続ける】

だから流石にやり合うきは"俺には"ねぇよ、"正当防衛"ならあるかもしれないけどな?
「ちょっと直……エヌオー、言いすぎだよ?」

【軽い挑発、あくまで今の自分はAurigaとしてここにはいないということをアピールしながら】
【それに慌てた空がすぐにフォローをしてみせるが】
【そもそもが"自衛隊所属"の少女と"Auriga所属"の少年が共にいていいのかという問題もあるが】
806 :掌 拳峰『』&陽炎 ◆LUMFQ0Vuok [sage]:2014/05/31(土) 16:28:03.06 ID:P8jVNBhCO
>>805

『良い名前だねー。こっちこそ拳次が迷惑かけたみたいだからな、兄貴として謝らなきゃよ。』

…確かにその通りだ。今更それを不謹慎と咎める気はない。

…それを言えば俺にも同じ事が言える。

【数々の命を奪うアウリガに怒りさえも一瞬覚えたが男も過去に数多くの命を奪った。そんな事を咎める資格はなかった】

…ならばその正当防衛を見せてもらおうか?

【刃型の闇が一つエヌオーに向かって走るが、拳峰は高速でエヌオーの前に立ち刃を止める】

『なんだよ、攻撃する気なかったのか』

…今のはORIGINとしてアウリガに敵意を見せなければならない、謂わば警告みたいなものだ。

『どうしてこう群れたがるかね、一匹狼の方がすっきりしてていいのによ。』

『それより蒼乃空ちゃんは俺の弟に勝ったんだよな?凄いじゃねえか。』

【肩を軽くぽんぽんと叩き、前に立つ。それだけでも結構な威圧感】
807 :エヌオー&蒼乃空 ◆jnVXyq7weY [sage saga]:2014/05/31(土) 16:36:33.62 ID:OrjPF1nno
>>806
「い、いえ!そんなことはないです!だって私も戦いたいって言ったんですし……」
ま、そういうこった。一個人でいるときくらい好きにさせてくれよ

【空は慌てて謝罪を訂正する、エヌオーはあいも変わらず飄々とした調子を崩さない】

おっと、あぶねぇな…でも今は勤務中じゃねぇから殺しもしねぇよ
ORIGINねぇ、まあ一応その組織か?名前だけは覚えとくよ
「でも殆ど相打ちに近いです、もっと私は強くないといけないですから」

【エヌオーも空も陽炎の刃には表情一つ崩さなかった】
【それは慣れているからなのか信用しているからなのか】

んで、お前らの本当の用件はなんだ?
まさか世間話だけってわけじゃないんだろ

【若干嫌な雰囲気がエヌオーと空の二人を包む】
【今すぐに何かをするというわけではないのだろうが】
808 :掌 拳峰『』&陽炎 ◆LUMFQ0Vuok [sage]:2014/05/31(土) 17:56:18.69 ID:P8jVNBhCO
>>807

『いやぁー、素直な良い子だね。とても拳次を打ち負かした様には見えない。』

『だけどさっきの威圧で動揺しないのを見ると相当持ってるという事か。』

…安心しろ。その内嫌でも知ることになる。

『おい陽炎、何勝手な事ばっか言ってんだ?エヌオーも迷惑そうだしよ。』

『そいつは俺の獲物だぜ?なんつって、まぁ片腕の貸しはその内返してもらうよ。女連れの時にやり合う気はねぇ。』

…同感だ。

…用件?

『俺はただこいつがムカつくから喧嘩売って腹減ったからたまたまここに来た。』

…そういうことだ。

『あ、すんません。取り敢えずここからここまで二つずつ。』

…食い過ぎだぞ。奢りとはいえ少しは遠慮を知れ。

【別に用件は無かったようだ。だが少なくてもタダの食事にはなりそうにない】
809 :エヌオー&蒼乃空 ◆jnVXyq7weY [sage saga]:2014/05/31(土) 18:36:45.70 ID:OrjPF1nno
>>808
「えへへ……まあそれが取り柄ですから」
女連れの時にやり合わねぇったぁ随分と紳士だねぇ
「エヌオー、せっかく戦闘回避できたんだから」
ああ、まあそれはそうなんだがよ……

【そこでエヌオーは言葉を濁す、どうしても釈然としないものがあるからだ】
【なぜ今攻撃をしないのか、そして空の今の役割を知らないということだ】

(罠……か?いや、それにしては行動が普通すぎる)
(後で空と俺の関係をどっかに暴露するのか?いや、それでもこっちに痛手は少ないが…)

なあ空、お前はどう思う?
「え、えっと……わかんないよ。拳次さんならともかくとして」
脳筋じゃないぶん腹の探り合いになるか…

【ふぅ、とため息をついて冷めてしまったコーヒーをすする】
【それを見ながら空は微笑んではいるが神経は張り詰めたまま】

"次はどう動く?"

【ただただそれだけを二人は考えていた】
810 :掌 拳峰『』&陽炎 ◆LUMFQ0Vuok [sage]:2014/05/31(土) 19:22:47.43 ID:P8jVNBhCO
>>809

『いや、美味いっすね。ここの飯』

…。

【目の前で飯を物凄い速さで食べる拳峰とミルクの入ったグラスを目の前に置きただ腕を組んでいる陽炎】

…いつまで食うつもりだ。

『てめぇが破産するまでだよ。』

【難しそうな声を漏らす陽炎とまだ食い続ける拳峰。いつアクションを起こすのか。】

…来たか、ヴォルガス。

【一瞬空が暗くなる。何か大きな影が被さったように巨大な何かがオープンカフェの前に上空から現れた】

…ありがとう。これを買い忘れるとセンリツに言われてしまうからな。だが目立ち過ぎだ。

【口に加えた買い物袋を受け取ると黒龍は掌サイズにまで小さくなった。】

…そうか、エヌオーに威嚇してるのか。

…ん、どうした。

【エヌオーに対して小さく牙を向けていたと思ったら次は蒼乃空の方に飛んで行った。肩にちょこんと座り、頬を擦りつけている】

…懐いたか、名前は確か蒼乃空だったか?

【初めて彼女とコンタクトを取ろうとした。これで話が進むだろうか】

俺の名は壊 幻楼だ。

【本名ではないが一応名前は名乗っておいた】
811 :杜柱鳴海/カオス&7_th ◆8dLN4yuK8Y [sage saga]:2014/05/31(土) 21:57:55.88 ID:C3xPIsGao
>>802
『……ハァ? 混沌憑きたぁいえ、名前に“三文字”も与えられたオレが、劣化副王ごとき殺せねぇとは笑えねぇ冗談だなぁ、オイ』
【突っ込んでいた空間の穴から内側のカオスごと藍の空間を引き抜いて、フィアとエヌオーに見えるように掲げる。】

【そのまま左手のキューブを握り潰せば、人間の状態へと戻っている鳴海の身体は膨大な圧力で握り潰された】

【だというのに。眼下へと落下していくものは、パーツごとに丁寧に分解されものでーー】

『まあ、あえて殺して“創った”のは趣味みてぇなもんだ。
 ーーほら、アレだ。お前らだって赤ん坊は可愛いとか思うだろ?
 簡単に泣き喚めきやがるし、その気なりゃ、能力のない人間でもほぼ無抵抗にぶち殺せるもんな?
 ああ、別にそのぐらいの差がなけりゃつまらねぇとは言わねぇぜ?
 誰かがオレの手で苦しんでりゃそれはそれで……つーのが半分』

【再び左手を開けば落下していったパーツはそのままに、腹が膨らんだカオスが姿を表す。】
【膨らみが蠢くと中身が腹を喰い破り、虫が溢れだす。】

【フィアのセンサーならば藍の空間に魂のみが囚われ、砕け散り、再生。】
【新たな魂を数多に創造し、再生した魂へと与え、双方に新たな肉体を与えているのが関知出来るだろう】
【それは藍色の空間内で無から有を。生命を創造しているも同義。】

『ただ、コイツぁ殺ってて面白味も糞もねぇよ。
 コイツのせいで趣味を中断しなきゃならんかったわけだし?
 もう半分は個人的な八つ当たりッつーのも入ってるわけよ』
【三色に染まった魂を粉々に擂り潰し、半分を体内に取り入れ。】
【肉体だけをキューブ化すれば、笑いながら目付きの変わったエヌオーへと放り投げ。】

『やるこたぁやったしな、ラブドールがお前の部下なら相手する意味もねぇ。
 その肉体だけで良けりゃ別段構わねぇよ。
 尤もそれ以上はタダじゃあ、やれねぇ。欲しけりゃお前の言うとおり、力付くかーーそうだな。
 お前らのどちらかが対価を払うってのはどうだ? 平和的になァ?』
【穏やかな笑みを浮かべ。最初に掴んだ恒星複数分のエネルギーが凝縮された球体を、さらに小さく。】
【弾丸の形へと凝縮させ、眼下の障壁へと向ける。】
【仮に弾丸が放たれ、障壁を貫けば。仮に大地でエネルギーが炸裂すればーー】

『諦める、保留っつー選択肢もあるにはある。
 オレがその気にならなけりゃ、結局はどうにもならねぇし?
 ま、何でも構わねぇが決めるなら早めにな』
【仮に貫けずとも障壁内でエネルギーが炸裂。】
【三人とも何らかの手段で空間転移が可能であり脱出自体は可能なのだがーーつまり、セブンスを逃がす事となる。】

【尤もセブンスが本当に大地に放つかどうかは、全て、二人次第ではあるが】
812 :エヌオー&蒼乃空 ◆jnVXyq7weY [sage saga]:2014/05/31(土) 22:45:46.90 ID:OrjPF1nno
>>810
【肩に飛んできた黒龍、それを優しく撫でながら空は微笑む】

「そっか、貴方はヴォルガスって言うんだね」
俺は嫌われたみたいだがな

【黒龍と戯れる空を見ながらエヌオーは再びため息】
【気付けば空の前には先の男が立っていて】

ああえっとそうですね、はじめまして幻楼さん
名前はもう知ってるみたいですけども、私は蒼乃空って言います

【そして一礼、ヴォルガスを落とさないように軽いものではあったのだが】
【それでも会話が続かない、どうしても話題が出てこない】

あ〜う〜、えっと……そうだ、幻楼さんは普段何してるんですか?

(おい馬鹿……それ地雷だろ、主に俺たちのほうの)

【当たり障りの無い会話の切り出し、だがエヌオーにとっては少し不安があるようで】
【一瞬だけ顔を引きつらせていた】
813 :フィア・ブラドル ◆jnVXyq7weY [sage saga]:2014/05/31(土) 22:56:22.17 ID:OrjPF1nno
>>811
「へいへい、そいつは大層なご趣味ってなもんで」

【目の前で何度も何度も繰り返される惨状】
【見慣れているからだろうがエヌオーもフィアも何も言わないが】

マスター
「ああわかってるよ、随分とまあ生命の冒涜がスゲェよ」

【二人はほぼ同時に気づく、セブンスのやっていることは神に近いものであると】
【対抗策と言える対抗策もない以上やはり戦闘は避けたほうが無難なのだろうが】

「へぇ、そりゃいいなぁ。だがその対価ってのは気になるね」
「先ずは対価を教えろと言いたいところだが……」

【ほんの数秒思考するが直ぐに結論を出せば】

「お前の提案にゃ乗るぜ、まあ対価しだいってのは付け加えるが」
「現状言えるのは保留はしないってことだ」

【エネルギー体とそれを回避する手段】
【どれをとっても絶対とは言えず犠牲が付きまとう可能性がある】
【ならばとの考えでの返答だが吉と出るか凶と出るか】
814 :掌 拳峰『』&陽炎 ◆LUMFQ0Vuok [sage]:2014/05/31(土) 23:11:07.91 ID:P8jVNBhCO
>>812

…ヴォルガスが懐くのは決まっていい奴なんだ。憶測だがな。

…可愛がってやってくれ。元は俺の闇から作った物だが俺と闇を分かち合い意思も持っている。

【飽く迄能力の一部だったが、力を共に分かち合った一心同体の存在だった】

…普段か。

…街を守りながらアウリガと戦っているとでも言っておこう。

【ミルクを少し飲む。ストローさえも自分の闇で作り出してそれで飲んでいた】

…折角だ、此方も聞きたい事がある。

…そこのエヌオーがアウリガだというのは知っているんだな?

『あー、またそうやって話を拗らせようとする。楽しく飯が食えねえのかねー。』

…はぁ。
815 :名無しの少女 ◆jFQ4DgCvho [sage]:2014/06/01(日) 03:23:16.33 ID:dGqHjl7v0
>>782

【白い鎧が限界を超えて駆動しているのは誰の目から見ても明らかだった】
【ありえないほどの熱量がその内部で発生し、放出される】

【今までにないほどの強い意志をその目に込め、刺すように睨む】
【腰を落とし、その瞬間に備えて構えをとる】

……ねえ博士。最後の最後に監視を外してくれて、私は嬉しかったよ。
それって私を「信用」してくれたってことでしょ。
……やっぱり心は殺せなかった。それでも、貴方の望むことは何でも、叶えたいんだ。

【……長い独り言が終わった瞬間、爆風とともに鎧の突撃が迫る】
【間の空気が圧縮され、まず圧力と熱が少女を襲う】
【その中で目を細めることなく、臆することもなく】
【迫る剣に対して、10の糸を振るう】
【鎧自身の突撃による膨大な運動量と大剣そのものが持つそれを、10の糸と10の指、腕、胴、脚が分散して受けた】
【まるで金属が擦れ、削れるような不快な音が、離陸時のジェット機のような大きさで響く】
【一瞬で周囲の窓ガラスが割れ、砕ける】

(……足りない!)

【膨大なエネルギーを殺し切ることは不可能だ。ゆえに鎧と交錯する瞬間振るわれる大剣を受け流すつもりでいたが】
【足りない。大質量の糸を相応の速度で振るっても、そのエネルギーを受け流せるまで減衰させるには足りない】
【瞬きほどの時の間に、少女は指先から新たに糸を生成していくことを選択した】
【大剣を受けている10の糸が急激に伸びていく。その様子はまるでチェーンソーだ】
【しかしチェーンソーと全く異なるのは、その刃が一周して戻ってこないこと】
【少女の精神エネルギーそのものとも言えるその糸が。10の指先から、生成速度のみでこれまでの速度を再現しながら。】
【身体を鎧の熱によって炙られながら、身体中が軋むような痛みと、幾つか指が折れる痛みにさいなまれながら】

…………ッ!!!!

【……ついに、耐えきった】
【彼女らが交錯したのはほんの一瞬、ほんの一瞬だったが】
【背後で幾つかの爆発音が聞こえ、戦闘の終了を知る】
【急激な生命エネルギーの喪失と全身の痛みに思わず気が遠くなり、前に倒れそうになる】
【が、歯を食いしばり、足を一歩前に踏み出して体を支える】

…………

【そんな中、突如、鎧とハンナの持つ端末に不正なアクセスがなされた】
【それぞれの音声発生装置と、「戦闘の記録映像」へのハッキングだ】
【その侵入速度は並ではない。少女はもちろんそれに気付いていない】
816 :杜柱鳴海/カオス&7_th ◆8dLN4yuK8Y [sage saga]:2014/06/01(日) 08:26:09.89 ID:ttA+B+Cco
>>813
『人生丸ごと設計して弄んでる奴よりゃマシだと自負してんだがな。
 こんなキメラ状態の魂を前に素直になってくれるなんて、オレァ嬉しいね』
【体内に取り込んだ魂を藍の空間へと吐き出せば、擂り潰された魂は同時に創り出された一枚のカードへと宿った。】

【カードは翠・黒・赤の三色に染まり、エネルギー弾と共に藍の空間に漂っている。】
【成立するまでの安全確保が目的。その行動からは、いまいち小物臭さ抜けない。】

『4つ条件を提示するがどれか一つを呑めば、それでいい。
 ないとは思うが複数呑みたいっつーんなら、別に構わないぜ。

 1、お前達が一番大切にしている奴、守りたい奴を一週間オレに差し出せ。
 2、お前達に一番懐いている奴を同上。
 3、“1”“2”のどちらかを、一晩預けろ
 4、三千万の人型生物を回せ』
【セブンスは条件を指折りひとつひとつ上げていく。】

『1〜3は少なくとも悪いようにはしねぇ。
 ちゃんと丁重に扱って、約束の日には返してやるよ。
 4は一般人だろうが能力者だろうが質は問わん。期日はねぇし、死体だろうが構やしねぇよ。』
【それの何れもがエヌオー達が呑まないだろうと予想した上で列挙しているのか、補足もいい加減。】

『最後の条件だが……』
【空間の穴を背に、圧力でも感じているかのようにひとつ深呼吸。】

『5、これをお前と部下に携帯させる事。』
【そういいながら藍の空間から取り出したのは、カオスがフィアへと埋め込んだハート型の結晶。】

【四つ。それぞれ蒼、翠、桃、赤という差異はあるものの形状に違いはない。】

【それぞれ途切れる奇妙な磁場を形成しているのが、磁場を観測出来るのならば確認出来る。】

『受けるなら魂に包装でもオマケしてやろうか。
 複数なら元の状態の肉体もつけるぜ。
 ま、多少手間が省ける以上の意味合いはねぇがな』
【今までの反応速度や、やった事を見れば確かに強力ではある】

【ーーだが。人格が人間寄りであり、肉体が生物である以上。】
【付け入る隙や弱点というものは存在する。】

【例えば戦争慣れしたハンスや、一時修羅に入っていたこやぎがそれに気が付けば部下を。】
【あるいは自分を使って、驚くほど呆気なく殺害するだろう。】

【それ程までに致命的な大穴であり、それは今までに僅かながらも見え隠れしているが……】
817 :ハンス・バイエル ◆sHFOqrvn3g [saga]:2014/06/01(日) 19:57:01.72 ID:dCbukJ+vo
>>815

「ひゅ〜……まさかPAMPAS GRASSに耐え切るとはなぁ……。」

【彼女たちの様を見届けた彼は、ハンス・バイエルは、椅子に深々と背を預けてそう言った。】
【ズラリと並ぶ幾つものディスプレイに映るのは、機能を停止させた"鎧"と、その猛攻に耐えきった彼女。】
【関心の言葉を呟く彼の傍らには、二人の男が立っていた。オーバーコートの副官の男と。】
【白衣に身を包んだ、小太りの背の低い中年の男。彼が叩くキーボードの繋がれたディスプレイ。】
【それを覗く彼の表情が、見る見るうちに変わっていく。冷や汗を垂れ流し、顔色を青くして。】
【その様相に気付いたハンス・バイエルが、彼に言葉を投げ掛ける。】

「どうした、ドクター。」

『いえ、大尉、まさか、いや、これは、そんな……。ハッキングです、まさか。
 まさか私達の、私達のセキュリティが、音声装置と、記録映像へアクセスされて……。』

「そのくらいなら別にどうでもいい。"やり返せ"。」

『あ、は、はい、りょ、了解であります、大尉。』

【不正なアクセス。それを辿り、逆に"其方側の情報を解析する"。】
【ハッキングへの対処は現状は行われない。その代わりに、ハッキングをかけた向こう側のそれへとハッキングを行い。】
【あわよくば、そちら側の素性、現在位置の特定を急がせる。】


【機能を停止させた機械鎧。右腕がゆっくりと動き、左腕の何かに触れると繋がれた巨大な大剣が取り外される。】
【緊急の手動脱出。機械鎧が解放され、その内部構造が露わになっていき、そしてその中身が排出される。】
【顔以外の見える肌は酷く焼け爛れていた。切断された左腕は血が止まっただけの真っ赤な肉を曝け出す。】
【息も絶え絶えに倒れ込み。それでも何とかその場から逃げ出そうと、彼女は右腕と、僅かに残った二の腕を動かす。】

「に、逃げなきゃ……逃げなきゃ……し……死にたくない……死にたくない……!!」

【最早その命の手綱は、彼女の糸に直結していると言っても過言では無い。】
【隙だらけ、の言葉でも足りない。最早これは、ただ生を諦めていないだけの、無力な羽をもがれた鳥だった。】
【そしてそれを、当然とばかりに切り捨てると判断したハンス・バイエルが、呟いた。】

「だがなぁ、切り裂きジャック。お前達はやっぱり素人だ。」

【大きな音がする、プロペラが空気を切り裂く音、何か巨大な物体が幾つも迫る気配。】
【彼方に見えるのは一つの巨大な輸送ヘリ。それに牽引されるのは、一機の、三メートルほどの人型の兵器。】
【それに取り付けられたスピーカーから、先ほどの男の声、大尉と呼ばれた男の声が流れ出す。】

「俺達が対応に遅れた理由はこういう事なんだ。いやぁ、間に合ってよかった。
 まぁそいつは殺すも何するもどうしてもいい。適当にやってくれ。それは勝者の権利だ。そしてその後、お前はここで死ね。」

【それから時間は三十秒ほど。彼女達の前か、それとも"彼女だけ"の前か。】
【真っ赤に塗装された、火鼠の紋章が刻まれた重厚な装甲を持った魔導兵器が投下される。】
818 :名無しの少女 ◆jFQ4DgCvho [sage]:2014/06/03(火) 00:35:28.40 ID:hyN9l06G0
>>817

(ああ、やらなきゃ)
(まだ、ひとりぶん、のこってる)

【少女は薄れゆく意識、ぼやける視界のなかでイルマの姿を捉えた】
【もはや瀕死の、それも上官に命を見捨てられた彼女はしかしまだ生きている】
【痛みとともに戦闘中に火照っていた体が急激に熱を失っていくのがわかる。死の予感。】
【まさに満身創痍で、ふらつきながらもイルマの方へとゆっくりと足をすすめていく】
【もはや数m糸を伸ばす力も残っていない】
【鎧を横切ってイルマの目前まで迫り、絞り出した数十cmの糸で確実に首を刎ねる。その目的のためだけに、ゆっくりと】

(…どうせむりだったのなら、あきらめがついた)

【目線の先で生にすがりつくイルマの様子を見て、少女は半ば安堵していた】
【感情の抑圧すら完全にはできないのに、消去なんて始めからできるわけもなかった】
【博士が求める兵器になりたくて、博士の人選ミスをミスにしたくなくて】
【初めて出会ったあの日から、博士の望むように。殺人に対する抵抗の欠落という強力なカードだけを「ハッタリ」の武器にして】

【イルマは少女から離れるように這っていたが、少女の歩みはわずかにそれより早かった】
【射程圏内。右手を掲げた】

【その時】


「ああ、もういい。」


【機械鎧に搭載されたスピーカーから、多大なノイズに交じって呟かれた無機質で聞きなれた声】
【少女の耳は、脳は、正確にその呟きを捉えた】
【右手は力を失い、だらりとぶらさがる】
【時間にして1秒にすら満たない、6文字】
【少女の思考は跳躍し、その言葉の意味と、そこに至った過程を、悟った】

(……………………………………………………)

【先ほどはつかなかった膝が、今度は容易く、折れた】
【糸の切れた人形のように崩れ落ちる。まるで重力が見えるようだ】
【迫ってくる大きな音も、何か大質量の落下音も、もはや少女の耳には聞こえていない】
【目を開けたまま硬直し、消え失せた表情でイルマを、いやイルマの向うの虚空を見つめている】
819 :蒼乃空 ◆jnVXyq7weY [sage saga]:2014/06/04(水) 22:23:56.34 ID:Lxd5iGV8o
>>814
「そう・・・なんですか?」
てこたァ俺は嫌われて当然ってことか

【小さい龍と戯れながら空は答える】

「街を守るため…まあ当然、の答えですよね」
「そのためにAurigaと戦うのは同じですから」

【だが陽炎の問いに空の表情は凍りつく】
【エヌオーは"ばーか"とでも言うような表情で空を見ているが助け舟は出さない】

「私は知って……」

【知っていると答えようと、知らないと答えようと】
【どう答えようとも詰んでいる問いかけ】

「知って、います」

【絞り出した回答は肯定】
【ただ一言そう絞り出すしかなかった】

ま、私情と仕事は別ってこった
たまにはいいだろ?こういう相容れない二人の悲劇ってのもよ

【次に口を開くのはエヌオー】
【だがその口ぶりは楽しんでいるようにしか思えないものだった】
820 :フィア・ブラドル ◆jnVXyq7weY [sage saga]:2014/06/04(水) 22:34:03.05 ID:Lxd5iGV8o
>>816
「さーて、どうすっかねぇ……」

【エヌオーは思考する】
【三千万などという人型生物を集めるのは骨が折れる】
【死体でも構わず、それでいて期日もないが反故にされる可能性もなくはない】

(4は現実的に考えて厳しい、1.2.3は何が起きるかわかったもんじゃねぇしな)

【どう考えても5を選択せざるを得なくしそうな提示】
【だがそのハート型の物体は】

マスター、あれは……
「そういうことだろ…最低でも核、それ以上何かと想定したほうがいい」

【先刻フィアが埋め込まれたという結晶】
【フィアに埋め込まれた其れは核兵器との表示が出ただけではあったのだが】

(おっそろしいねぇ…でも、それだけの価値が彼奴にはあるかもな)

【何度も何度も思考を重ね、一つ大きく息を吐くとセブンスへ答える】

「OK、しゃあねぇからその結晶俺たちが預かる」
「何が起きたかわかったもんじゃねぇがそれしかないってことだろ?」
「だがちゃんとそいつは俺達が利用させてもらうぜ?」

【若干諦めたような口調でセブンスの提案に乗る】
【だが忘れずに鳴海、カオスの身柄は預からせてもらうと言いながら】
821 :ハンス・バイエル ◆sHFOqrvn3g [saga]:2014/06/05(木) 02:29:32.17 ID:NqdfEXt5o
>>818
>>818
【投下された真紅の機動兵器、そのメインカメラが目蓋を開くように発光する。】
【映し出された光景に、その内部の彼は心底呆れ果てた。】
【あれだけ殺そうと手を伸ばしてきたそれが、今目の前にいるのに。彼女は唯虚空を見つめて突っ立っている。】

『殺さないのぉ?』

【スピーカーを通したくぐもった声で、彼はそう彼女に問いかけた。】
【とは言っても、答えは分かっている。この満身創痍の彼女の殺意を既に解かれてしまっているのだろう。】
【火蜥蜴のエンブレムの彼は、銃口を向ける対象に迷っていた。】

「た、ちょ……たいちょ……私まだ……死にたくな……助けて……。」

『ちょっと待ってなさいよぉ、イルマちゃん。
 大尉は決定権をその娘に譲ったの。貴女の生死は、その娘の物。』

【其の声を聴いたイルマが、逃げを止めて、その鎧に縋り付く言葉を投げた。】
【それを彼はそう断じた。此処まで衰弱しきった彼女を殺害し、イルマを救出する。容易に達成できる自信があった。】
【けれども彼は敢えてそう言った。彼女の言葉を聞きたかった。】

『早く殺せばいい。貴女が望んだのだから。
 それとももう意味が無いのかしら? ねぇ、名前も知らない貴女。 名前も知らない博士。』

【どうせ聞いているのだろう、と。最後の言葉は、大破した白い鎧へと語り掛けた。】
【巨大な鎧が一歩、脚を踏み出した。一歩一歩と歩む度に、重厚な装甲から来る重量が地面を響かせる。】
【イルマ・ツー・シュヴァルツェンベルクが、小さく掠れた声で助けを求めて彼女を呼んでいた。】

『どうしたリリー・マルレーン。
 さっさとそいつを殺して、帰投しろ。』

『もう、せっかちなんだからぁ大尉ぃ。そんなんだからモテないのよぉ。』

【苛立ち気味にそう彼女に催促したハンス・バイエルを嗜めて。】
【紅い巨大な鎧は、彼女のアクションを待った。】
822 :掌 拳峰『』&陽炎 ◆LUMFQ0Vuok [sage]:2014/06/05(木) 06:03:08.43 ID:yW76lFLWO
>>819

…そう。ヴォルガスが痛いと感じれば私も痛いと感じる。

…ただの能力ではないのだ。

【ヴォルガスがこっちを見て笑っている。それに返すように陽炎は笑顔で返す】

…そうか、ならば質問を変えよう。

【ヴォルガスが此方に帰ってくる。足元に転がりそのまま寝てしまった】

…君にとってAurigaとは何だ?

…だが、これは個人的な感情の話しだ。君が話したくなければそれも回答の一つだ。

…俺は昔、Aurigaの操り人形だった。あのお方にこの力を貰い、あのお方に忠誠を違った。

…だが友が教えてくれたのだ。俺が間違っていることに。俺もたくさんの人を殺した。

…だからこそ、分かる。Aurigaは絶対に許せる物ではない。俺はAurigaを潰す。それが俺の出来るせめてもの罪滅ぼしだ。

『まぁ、その件に関しては俺も同感だな。ギャングである俺が言うことじゃねえが。』

『ギャングもAurigaのせいで肩身が狭くなってよ。少なくても邪魔な存在なんだ。』

『エヌオーを殺せば、Aurigaの特筆戦力の一人を潰したことになる。』

…拳峰、そんな話をしてるわけでは…

『分かってるよ。言って見ただけだ。』

【それぞれの思いを言いこれに対しどう思い、どう返すか】
823 :蒼乃空&エヌオー ◆jnVXyq7weY [sage saga]:2014/06/05(木) 11:53:08.11 ID:b2qXWdgqo
>>822
「まるで私とあの子みたいですね」
お前の場合体共有してんだから当然だろうに

【陽炎の言葉を自分と重ねる】
【違いこそ多いがなんとなしにその気持ちはわかってくる】

「私にとってAurigaは敵で、幸せな世界のためには不要な存在です」

【空は淡々と自分の答えを吐き出した】
【その幸せな世界というものがどういう世界かはわからないが】

「でも、Aurigaとエヌオーのことは割り切って考えてます」
「私はエヌオーが好き、それはいけないことでしょうか?」
「任務であれば私はAurigと全身全霊を持って戦います」
「でもきっと、一部の人は見逃すでしょう……その行動が悪だとしても」
「だって好きな人を、共に笑いあった人をどうして殺せますか」
「だからもし―――」

【空の言葉は止まらない】
【好きな相手、共に笑った相手、それは複数人いるのだろうが】
【空はこの場での一つの結論を示す】

「もしもここで貴方達がエヌオーを殺すというのなら」
「私は全力を持って貴方達を止めようと思います」
だってよ、お前らにとって納得のいく答えかい?

【その言葉を聞いてエヌオーは満足そうに二人の男へ問いかけた】
824 :掌 拳峰『』&陽炎 ◆LUMFQ0Vuok [sage]:2014/06/05(木) 12:49:43.31 ID:/6IORfp40
>>823

…フッ。

『はっはっは!!こりゃ敵わねえ!』

【二人が顔を合わせて笑う。それはどういった意味を持つものだろうか】

…やはり君は良い人だ。真っ直ぐで純粋な意見を聞けた、ありがとう。

…俺には少しそれが羨ましくも思うよ。

『なんだよ、空ちゃんに惚れたか?』

…そういう意味ではない。

【再び溜息を吐く。すると今度は拳峰の方が2人の前に立つ。その目は先程の笑っている様子とは打って変わっていた】

『こっからは俺が質問でもしようか?蒼乃空ちゃんに、エヌオー。』

【少し溜めると男からは尋常ではない程の殺気が溢れ、二人を睨みつける】

『フィア・ブラドル、蒼乃空及び黒乃空、エヌオー。この中で…』



『如月 博斗を殺した、或いはそうさせた要因を作ったのはどいつだ?』



【如月博斗は自分にとっても友であり弟の好敵手でもあった。友が死んで怒らない者は居ない。男は今憤怒していた】

『返答次第じゃ、さっきの紳士的な態度は抜きにして両方ここで潰す。』

【それは、ただ単に怒りを晴らす友の為の弔い合戦になろうとしていた】
825 :杜柱鳴海/カオス&7_th ◆8dLN4yuK8Y [sage saga]:2014/06/05(木) 18:16:45.91 ID:XTWXfQMBo
>>820
『オイオイ。本当に5でいいのかよ?
 愉快で素敵な“A”をぶち込んでやったのにーー何なら替え玉でも良かったんだぜ?』
【提示した条件に大した意味合いはなく。あえて言うならば《弱味》、或いは行動を制限するのもの。】

【三千万の死骸にはそれこそ拘束力は皆無。】

【仮に選択されていれば、前者にはプラスにもマイナスにも転化される劇薬を。】
【後者は単純に、死者の軍勢。或いは、三千万の骸と魂を一個体に凝縮した不死の怪物が生まれていただろうがーー】
【どちらにせよ。騙される、踏み倒される事前提での提示なため。セブンスの個人的な趣味の域を出ない。】

【そして、選ばれた五番目の選択肢が齎すものはーー】

『まあ、選ばれちまったもんはしょうがねぇ。
 オレは誰かさんと違って親切だからな。名称ぐらいは教えてやるよ』
【四色のハート型の結晶をエヌオーへと投げれば、緩やかな曲線を描き、エヌオー達の前で静止。浮遊する。】

『それは“ハートキー”
 特殊な記録媒体でな。“ある施設から力を受け取る”アンテナでもある。
本来の使用用途は言えねぇがーーまあ、力を得る事も可能だと言っておく』
【宣言通りにカードをプレゼントボックスにリボンラッピングした後。藍色の空間から吐き出されれば、ひとりでに四色のハートキーに追従。】

【それを見届ければ二人に背を向け、空間の穴へと足を突っ込みーー】

『ああ、そうそう。
 お前の想像通り核兵器の大破壊や汚染程度なら、こちらから能動的に引き起こせるのは頭に叩き込んどきな』
【空間の穴へと足を突っ込みながら、付け足す後ろ姿はどう見ても隙だらけ。】

【あえて隙見せているのか。完全に油断しているのか。】
【どちらかは不明だがーー、放っておけば空間の穴は閉じ、このまま去ってしまうだろう。】

【因みにカードをキューブに押し付ければ、鳴海の肉体は元に戻るだろう】
【どちらが表に出るかは不明だがーー】
826 :名無しの少女 ◆jFQ4DgCvho [sage]:2014/06/06(金) 20:36:21.80 ID:2EWX6QyQ0
>>821

【地響きを上げて、新たな「火種」が終わった戦場に降り立った】
【異様な光景だった。無人の白い機械鎧、衰弱した二人の少女、真紅の機動兵器】
【そして目標の殺害を目前にしていた少女は、すでにその力の源を失っていた】
【少女は油をさしていない機械人形のように、ぎこちない動きでゆっくりと巨大な鎧の方へ目を向ける】
【その目にはもはや僅かの生気も宿っていない】

……………………えっ?

【問いに対して、気の抜けたような返答を返す】
【いや、返答にはなっていない。ショックによる意識の混濁】
【目の前が真っ暗になる、真っ白になるという表現が使われるが、その感覚を少女は今日初めて知った】

【はかせにひみつをしられてしまった】

【その事実が、毒のように全身を侵していくのがわかる】
【もはや痛みもなく、四肢の先からどんどんと熱が失われていくようだ】

『ああ、もう意味はない。』
『逆ハッキングでもなんでも、勝手にしたまえ』

【その言葉を残し、鎧は沈黙した】
【少女に向けられた言葉は無く。】
【ブツンと音をたてて、スピーカーからはノイズさえ聞こえなくなった】

【少女に、少しずつ思考が戻ってくる】
【目標が生に足掻いている。糸を振るえば首を落とせる。しかし行動には理由が必要だ。もはやその理由はない】
【イルマの姿に少女は想像し、重ねる。博士から見た、今日の自分を】
【きっと博士から見れば、感情を持つ自分という「人間」は、彼女と大して変わらない。多くの人間のうちの、没個性な一人】
【不要な感情によって揺れ惑い、最適解を導けない。兵器ではなく、「人間」】
【博士が求めているものとは違う。認めたくはなかった現実】


……………………………………………………


【少女は膝をついたままおもむろに天を仰ぎ、右手の人差し指に糸を生成する。長さ約30cm】

【それを、振るった】

【無論それはイルマに向けたものではない。狙いは、自らの首だった】
827 :蒼乃空&エヌオー ◆XbDqw5KRoE [sage]:2014/06/07(土) 19:50:50.81 ID:5chwoJjGO
>>824
「それは……」

【言い出しかける空を視線で制すとエヌオーが口を開く】

それは俺だ、そもそもその戦闘に何故こいつとそのフィア・ブラドルが関係あるんだ?

【その口調はその殺気を前にしても変わることはない】
【それどころかより一層楽しんでいる様で】

ま、お前たちにとっては俺が殺したというように聞かされてんだろうが……
俺があそこで止めなければ、いや街を庇わなければここは既に廃墟だぜ?
俺を殺そうとするのはいいけどよ、一応真実だけは伝えるか

【冷めきったコーヒーを一気に飲み干すと口を開く】

俺は休暇として部下と一緒にこの街へ来た、そこで運悪くそいつを始め三人の自警団達に出会った
仕方ないから俺は部下を退避させ、俺が呼んだ増援二人とそいつらと戦闘
終盤でそいつが自爆しようとしたから自警団二人を増援二人に任せ逃がして俺はそいつを止めた
それでおしまいだ、空もお前達が引き合いに出したフィア・ブラドルとかいうのは関係ない

【大まかな流れはエヌオーが語ったことと変わりない、だが大きく違うのは増援二人の事】
【本当は空とフィアと共に戦ったが今ここで二人を庇うために名前を出さず否定する】
【その事を知っている空は悲しそうな視線をエヌオーへ向けると俯いて】

「バカ……私もフィアちゃんも共犯なのに……」

【誰にも聞こえない程、微かに唇が動いた程度で呟く】
【その仕草だけで真相など語られたも同然なのだが】

という訳で殺りあうなら殺りあうでいいぜ?
そんときゃ空にも手伝ってもらうがな、俺としても借りは返したいしよ
お前らのどちらにも敗北したって借りをな

【店員へと宛てて万札をコーヒーカップの下におけば】
【二人へ向けて挑発的な視線を投げかけた】
828 :蒼乃空&エヌオー ◆XbDqw5KRoE [sage]:2014/06/07(土) 19:59:08.88 ID:5chwoJjGO
>>825
「そんな見え透いた罠なんて引っかかるかってーの」
「ともかくハートキーね、ちゃんと部下に渡しておくから安心しろ」

【そう言ってハートキーを懐へしまえば一つはフィアへ投げ渡す】

復活……
「そうかい、なら有効に使わせてもらうか」

【ラッピングされたカードを受け取りそれはカオスへ投げようとする】
【しかしそれと同時に消えようとするセブンスを見れば】

「…………まあ、いいか」
いいの?まあまだ勝ち目はないけどね
「仕方ねえだろ、って事だじゃあな」

【フィアと言葉を交わし何もせずにセブンスを見送る】
【残されたのは三人、エヌオーはカオスへカードを投げれば】

「起きろ、一時は凌いでやった」

【淡々とそういうのだった】
829 :掌 拳峰『』&陽炎 ◆LUMFQ0Vuok [sage]:2014/06/07(土) 21:01:24.33 ID:dIJBh0QaO
>>827

…博斗君が死んだだと?

『てめぇが知らないのも無理ねえよ。俺も博斗君の弟から聞かされたばかりだからな。』

…。

【やり切れない思いが陽炎を襲う。ここで友の為に闘うのならばそれは復讐を意味する。再び自分が闇に染まる事に対して恐怖していた】

『…それが真実か。』

…拳峰、変な気を起こすなよ。

『大丈夫だよ。俺は至って正常だからな。』

【と言った瞬間にエヌオーに向かって殴りかかった。先程の陽炎のようにではなく、全力で殴りかかった】

『俺は正常だよ。だから友達が死ぬ要因を作ったこいつをぶち[ピーーー]。』

…エヌオー、蒼乃空、止めるぞ。確かにお前達が友の死の要因を作った事には怒ってはいるが。

…俺に復讐は出来ない。せめて出来る事があるとすれば拳峰を止める事だ。

【影を通してエヌオーサイドの方に移動する陽炎。拳峰を止めるつもりらしい】
830 :リリー・、マルレーン&ハンナ・ハーパライネン ◆sHFOqrvn3g [saga]:2014/06/07(土) 21:41:52.99 ID:eplNjV0to
>>826
【がしゃり。真紅の鎧が彼女へと歩み出す。】
【彼女の姿は最早彼よりも余程自動人形じみていた。】
【酷く衰弱して、未だ生に縋り付くイルマ・ツー・シュヴァルツェンベルクよりも、より酷い姿だった。】
【彼女の選択は自害。糸を振るう相手を自分に変えて。それを断とうとした。】

「なに勝手に絶望してるのよぉ、貴女。」

【自分にとって意味を失ったから死ぬ、とは随分と自分勝手な事をしようとした物だ、と相対する彼は思った。】
【つまりは、そのスピーカーの向こう側にいた彼の言葉が全てなのだろう。】
【彼女にとって、彼にとって。全て終わった事なのだろう。だが、それがどれだけ絶望的な物か、知った事では無い。】

【彼女に向けて、負の感情と共にスコープを覗き込んでいた者がいるのだ。】
【ハンナ・ハーパライネンは遥か遠方の高所を確保し、狙撃銃のレティクルの真ん中を彼女へと合わせていた。】
【彼、真紅のソレの登場で様子見を強いられていた彼女は、漸くその引き金を絞った。】
【その振り上げた右手。その掌を狙って放たれた弾丸が、その自害を阻止しようと放たれた。】

「そんなに簡単な事じゃない……私達に刃を振るった事は。
 簡単には終わらせはしない。」

【それは私怨の弾丸だった。】
【妹分をここまで痛めつけられた報復。それをここで終わらせる訳にはいかないと、ハンナ・ハーパライネンは強く思った。】
【例え、上官がそれを命じようが。長い時間を共に過ごした妹分をここまでやって、只で逝かせる訳にはいかないのだと。】
【その個人的な感情は兎も角として。自害が阻止されたならば、真紅の機体の中の彼は、好都合と、歩みを止めず。】

「そうねぇ……貴女、此処で死ぬことは許さないわぁ。大尉が何と言おうともねえ。」

【彼女の首を引っ掴んで、引き摺り上げようと装甲に包まれた人工筋肉の手を伸ばした。】
【もしも彼女が無抵抗に引き摺り上げられたのならば。ノイズ交じりの声が連ねる意味は。】

「こんなに若いのに。まだ時間はたっくさんあるって言うのに。
 イラつくわぁ、ホント許さない。もう少し苦しんでくれないかしらねぇ。」

【苛立ちだった。それが何処から来る物かと言えば、それは彼自身の心の内にしかないだろうが。】
【恐らく、彼の代わりにハンナ・ハーパライネンが立っていても、そんな苛立ちを感じる事は無かっただろうが。】
【ハンス・バイエルが立っていれば、同じことを思っていただろう。彼女の行動を止めないのが、その証拠とも言える。】

【彼女が、もしも手を伸ばした彼に抵抗していれば。その言葉はもう少し変わってくるだろう。】
831 :蒼乃空&エヌオー ◆jnVXyq7weY [sage saga]:2014/06/07(土) 22:30:49.30 ID:sQyM2msco
>>829
「エヌオー!」

【空が叫ぶ中エヌオーは椅子や机を倒しながら大きく吹き飛んだ】
【その光景に周りの客や店員が騒ぎ出すが意に介さないよう冷静に返す】

殺りあうなら場所を変えようぜ?ここだと周りに迷惑だ
ああ、店員さんこれだけあれば修繕費足りるか?

【駆け寄ってきた店員に札束を押し付けるようにしながら一気に駆け出す】

来いよ、テメェの狙いは俺だろ?
「わ、私も!」
そうかい、それじゃあ陽炎さんよ、テメェにも付き合ってもらうぜ

【駆け込んでいくのは路地裏を通って侵入禁止区域】
【誰にも迷惑がかからず、それでいて全力で戦える場所へ】

さぁ来いよ、恨みつらみ吐き出しな

【そう不敵に笑いながら】
832 :掌 拳峰『』&陽炎 ◆LUMFQ0Vuok [sage]:2014/06/07(土) 22:50:55.81 ID:Bf6ufhjFO

『良いだろう、陽炎。お前ともけりをつけてやるよ。』

…拳峰。

【今の拳峰の気持ちが痛いように伝わってくる。自分だって本当なら復讐したい。だがそれをすれば更に連鎖を生む。陽炎はこの男のように愚かでも無ければ強くもなかった】

『金色の業火』

【掌 拳次と同じ技。金色の業火を体に纏い、そのまま脚に炎を纏わせ飛行する。】

『てめぇら三人共、生かしては帰さねえ。』

【金色の業火を手に集中させ、それを三人に放射する。凄まじい熱量を持つ炎は三人に襲いかかるが】

…させんぞ。

【陽炎を含む、蒼乃空、エヌオーの前に重力の壁が現れ、炎を防いだ。】

…俺はサポートに回る。お前達は拳峰を叩け。だが接近戦は進めんぞ。

…近接戦は奴の土俵だからな。

【其れだけいうと、陽炎の闇は二人に纏わりつこうとする。それは物理攻撃を軽減させてくれる質量を持つ闇の塊だ】
833 :杜柱鳴海/カオス&7_th ◆8dLN4yuK8Y [sage saga]:2014/06/08(日) 11:20:26.37 ID:MA4/nZc9o
>>828
『じゃあな。ま、精々有効活用しろや』
【空間の穴は傷口が癒着していく様を早送りするように繋がり、塞がる】
【そこにはもはや影も形もなく。セブンスの居た痕跡は『ハートキー』とキューブ化している鳴海/カオスのみ】

【エヌオーにより投げられたカードが、重力を忘れたかのように漂うキューブへと吸い込まれるように沈む】

【キューブは音を起てて玉虫色の泡が立ち、膨張しながら、内側から漆黒の歯車が這い出す。】

「……俺は/私は”」
【響く声は女性と男性の二重音。】
【歯車と血肉で構成されているかと思えば、露出した歯車の内側からは玉虫色の揺らぎが焔のようにが吹き出している】

【キューブから形成されたのは姿が定まらない人型の何かであり、魂が人型として可視化されたもの。】

【純粋に人のものと言えるのは頭部しか存在せず、歯車や揺らぎは血肉と一体化して、人間からはかけ離れていた。】

【唯一の救いは、現在、歯車からは何の意思も宿っていない事だろうかーー。】

「“まずは礼を言わせてもらう”」
     「二人とも追っ手を追い払っていただき、ありがとうございます。」
「あと解りにくいメッセージやお手数掛けまして、すみませんでした」
【空中でふらつきながら男女の声が、交互に感謝の意を示し、男性の声のみが謝罪する。】

【しかし。互いに互いを認識している様子はなく、微妙に言葉かぶってしまっている】

【ただ、共通して声に戦意はなく。在るのは疲労の色。】
【異常な『死』の体験後にも関わらず、恐怖の色はない。】
【単に殺され過ぎて麻痺しているだけなのかもしれないが】

「“死にながらも、途切れ途切れに聴こえていた。”
 “ーー私達を利用するとはどういう意味だ”」
「えっと……アレと話してましたが、あなたはアレと知り合いなんですか?」
【女性側は警戒。男性側は純粋な疑問。】
【一つの口から二種類の音声が出ているが。少しすれば肉体と共に安定し、どちらか片方が休眠に入るだろう】
【また、現状では表に残るのはカオスの可能性が高い】
【聞いておきたい事があれば、今のうちに聞いておいた方が良いかもしれない】
834 :蒼乃空&エヌオー ◆jnVXyq7weY [sage saga]:2014/06/08(日) 20:22:39.87 ID:gJvV4nAqo
>>832
わかってるよその程度!
「…………」

【そう言いながらも地を蹴り接近していくエヌオー】
【対照的に何も言わず宙へ舞い上がる空】

定番のコレ行ってみるかァ!

【エヌオーは鎖を射出、その動きを封じることを念頭に動く】

「黒……もしもの時は、ね?」
"はいはい、わかってるよ〜"

【空は誰かと会話しながら弓を引き絞る】

(ま、一度やった手には引っかからねぇとは思うがな…)

【そう悪態をつきながら】
835 :蒼乃空&エヌオー ◆jnVXyq7weY [sage saga]:2014/06/08(日) 20:34:56.75 ID:gJvV4nAqo
>>833
「まず一つ目、お前らを利用するってのは半ば建前だ」
「願ってるのは同じようだからな、幸福しか存在しない世界を創るってことらしいしな」

【敵意は無いと再度アピールしつつその内容を話していく】

「俺はここにはいないが空って奴の願い、幸福な世界を作るために動いている」
「だからお前と協力関係になれないかと思っただけさ、あんたみてぇな力の塊なんて利用できるわけ無いだろ?」
「それに協力といったところで連絡取り合おうってだけさ、それ以上も以下もない」

【笑いながらそう言ってみせる、つまりは情報網を広げようというだけだと】

「んで、二つ目だが……俺はあいつと同じようにAurigaの構成員だ」
「とは言っても面識があったのは初めて、俺もあいつも資料くらいでしか見たことがないはずだ」
「だからほぼ赤の他人、利害が一致すれば何かするかもしれねぇが今のところはさっきの取引だけか」

【そう言ってハートキーを見せるとそれを懐へしまい】

「ま、Aurigaが邪魔だから内部からぶっ壊そうとか思ってるのさ俺は」
「今の世界の支配体型も気に食わねぇしこれも利害が一致してるから所属してるだけ」
「単なる言い訳にも近いかもしれねぇがこれは本心だってことで……次は俺からの質問だ」
「お前達は一体何だ?声も多重に聞こえてきやがるし訳がわからねぇ」

【そう問い返すのだった】
836 :掌 拳峰『』&陽炎 ◆LUMFQ0Vuok [sage]:2014/06/08(日) 22:59:06.39 ID:Sa6yqLrdO
>>834

…ならば良い。

【陽炎はそのまま二人の後方に立ち、出来る限りアシストを続けようとする】

『俺に二度同じ技が通じると思ったか?なめるなよ。片手を失ったあの時の戦いを忘れるわけねえだろ。』

【男は自分に向かってくる鎖を躱し、まずエヌオーに接近する。】

…来るぞ。

『まずはてめぇだ。博斗君と片腕の怨み、晴らしてやる。』

「稲妻」

【相手の鳩尾目掛けて、腕を捻り勢いをつけ素早く突きを放つ。】

【威力よりも速さを重視した突き。それは相手の急所目掛けて放とうとしたのだ】
837 :蒼乃空&エヌオー ◆jnVXyq7weY [sage saga]:2014/06/09(月) 07:47:41.54 ID:hLGqMqzao
>>836
ケッ、テメェはまず恨むこともそうだが……
街を守ったことに対する感謝も覚えなきゃいけねぇんじゃねぇか?

【鎖はあっさりと回避される、だがそれ自体は予見していたことであり】
【またそれと同時に拳峰がどう動くかも大方の予測はついていた】

けっふ……あ〜あ、今ので仕留めちまえば……良かったのになァ?空、頼むぜ
「うん、射抜け"アルテミス"!」

【拳が少年の腹部に当たった際、それは硬質な何かを砕くような感触があるだろう】
【服から霧散し漏れ出る其れは陽炎と同じく少年の能力である闇を結晶化させたもの】
【威力を殺しきれず通ったダメージは空が持つ偽界武装"純白のアルテミス"によって即座に治癒が行われる】

おいおい、片腕じゃその程度か?随分となまったもんだなァ、訓練してねェのかよ
それよかいっそのことテメェの弟みてぇな義手でもつけたらどうだ

【カフェでの言動から変わらず何度も何度も挑発を繰り返す】
【だが一度使った手はそうそう引っかかる訳もなくさらに打つ手は絞られてくる】

(ま、相手の土俵で戦うしかねぇってわけだ)

【新たに生成した闇をナイフに変えると拳峰へと連続攻撃を始める】
【右から左から下から上からと縦横無尽に刃が駆け抜けるがそれには違和感がある】

「(あれ……?全部急所じゃない部分しか狙ってない……?)」

【空が見て取ったようにその攻撃は全て急所を外している】
【それを挑発と取るか策略と取るかは拳峰次第だろう】
838 :杜柱鳴海/カオス ◆8dLN4yuK8Y [sage saga]:2014/06/09(月) 11:35:54.81 ID:SRtQOR7Ao
>>835
「“さて、私を御せぬ者が終えた後の混沌の侵攻を止められるとは思えんが。”
 “個人単位で動く以上、有用な情報を返せるとは限らんがな”」

「? あ……いえ、お受けします。」
【女性の声はエヌオーの情報交換に毒混じりに躊躇いなく同意する。】
【だが、男性の声は疑問符の後。利用する云々の降りの話なのだと理解。僅かに躊躇って同意した。】

【根幹として抱く渇望は同じなのだが、表に出ていた時間の差が如実に現れていた。】
【自身から発する女性の声を認識出来ないため、会話がワンテンポ遅れるのは仕方ない面もある。】

「“言い訳であると何処かで、欠片でも思っているから、そのような言葉が出る”
 “ただ、成せ。結果の前に言葉など塵芥の価値にもならん”」
【エヌオー回答に対して、女性は酷くどうでも良さそうに鼻から息を吐くような音を鳴らす。】
【身も蓋もなく意訳すれば『貴様の理由など知らん。幸福の世界はよ』となる】


「……そう、ですか。
 Aurigaが無くなるのは正直、嬉しい面もありますが……」
【一方男性の声は思う所があるのか、歯切れ悪く、複雑な色を見せる。】
【一つ言えるのは男性はエヌオーに対して、相容れないと感じている事だろうか】
【ただ、真の意味で男性と相容れる人間はいないとは言わないまでも、絶対的に少ない】
【特に、この荒れた時代ではーー】


「“……成る程、鳴海も同時に表に出ていたのか。”
 “少し、待つといい”」
「なんだ……眠……く……」
【エヌオーの問いに一人で納得したように頷けば、身体が急速に人間へと戻っていく。】
【一方で自身について何も知らない男性は、徐々に小さくなっていきーー】

「“さて。混沌のせいで説明し辛い状態ではあるがーー、先程までの私達の事を話そう。”
 “貴様達は既に知っているだろうが、私達は半人であり半神。”
 “双方の側面が表に出ていたようなものだ。”
 “本来はあり得ない事だが、アレの事だ。魂にでも細工したのだろうな”」
【その姿はバーコードと瞳の色を除けばセブンスと瓜二つ。】
【腕は機械のままだが、真界武装にも似た力の気配が燻っている。】


「“それと……『ハートキー』と呼んでいたか。”
 “先に言っておくが、ハートキーは記録された情報により力も役割も大幅に変わる。”
 “特にアレから渡されたものだ。”
 “どのような中身かも魔改造を加えられているかも解ったものではない”」
【カオスは先程見たハートキーに付いての質問が来る前に、先回りして触れたくもないと言わんばかりに吐き捨てるように釘を刺す。】

【ーーだが、逆に言うならフィアに埋め込んだ分はある程度は把握しているという事】
【友好的ではないものの、明らかにセブンスとの繋がりが存在している事。】
【その上でハートキーの構成や中身の確認を躊躇っている事から、セブンスの性格の悪さが垣間見える】
839 :掌 拳峰『』&陽炎 ◆LUMFQ0Vuok [sage]:2014/06/09(月) 17:15:14.96 ID:eZ54mK3b0
>>837

『街なんて知るかよ、俺は善人じゃないんだぜ?垢の他人が死のうが生きようが知ったこっちゃねえが、友の死にそっぽは向けねえんだよ。』

【再び構える。だが男はエヌオーの挑発に乗る様子は無かった。闘いにおいて冷静でいられるのが一つの強みでもある】

『まぁ、確かにお前達の力を見誤ったのは確かだな。今のままじゃ勝てそうにねえ。』

(こいつ、急所を外してるのか。)


【ナイフが何度も擦り、切り傷が増える。急所を狙ってくると思い避けたせいか、少しだけ避ける位置がズレたのだ】

『急所を外されるとはな。作戦か?それとも奢りか?まぁいいとして、片腕が無いから実力が下がったと思ってるなら、それは大きな間違いだ。』

『…』

…二人共、ここからだぞ。奴の闘いは。

【エヌオーなら見たことも感じたこともあるだろう。拳峰に纏われていた殺気や威圧などが全て消え去る。】

『無我』

【拳峰が編み出した体術。感情も動きも無駄を全て消し去る事で可能になった技術変化の技】

【あるのは生物の本能。生き残る為ならば他人を蹴落とし、[ピーーー]という善悪抜きの純粋な殺意】

『無我真拳』

…けふっ。

【まず拳峰は超人並みの動きで陽炎に近づき、胴を思い切り殴りつける。すると陽炎はビルを貫通し、吹き飛ばされた。】

『…』

【すると、直様ビルを高速で三角飛びをし、蒼乃空のいる上空へと駆ける。そのまま地面に叩きつけようと空中で回転蹴りを放とうとした。正しく人を超越した動きだった】
840 :名無しの少女 ◆jFQ4DgCvho [sage]:2014/06/10(火) 00:59:24.03 ID:e4OuF3+g0
>>830

【掲げられた手が銃弾によって撃ち抜かれる】
【血は、出なかった。】
【もはや銃弾を防ぐだけの気力、集中力など残されているはずもない】
【ゴムのように腕が垂れる。】

【へたり込み、ただ迫る鎧を見つめる】
【体の動かない彼女にこの場から逃げる手段などないが、その意志すらない】
【自ら死ぬ権利も剥奪され、生きる屍と化した少女の心を苛む感情】
【「人は無意味に耐えられない」とはよく言ったものだ、唯一の生きる理由を失った彼女にとって、もはやこの世界には苦しみしか残されていない】

【人工筋肉の手によって体を引きずりあげられる】
【脚はすでに地上から離れ、思わず口から空気が漏れる】
【脱力した体の筋は伸び切り、関節が悲鳴をあげる】
【そして思考すら完全に手放そうとした、そのとき】
【正統に感情を持つ彼女は、むしろ他人より感情をくみ取る力には長けていた。鎧の中身と、無言のスピーカーから伝わる苛立ち。】


「こん……に。ま……間はたくさ………。
 イラつ……ント許さ…………」

…………

……………… ………… ……

【―――――少女の変化はゆるやかで、この場にいる何人が気づいただろう】

【とぎれとぎれに伝わる鎧の言葉に、少女の中で小さな、新たな感情が生まれる】
【そしてそれはすぐに自分ではコントロールできないほど膨大し、やがて弾ける】
【感情は光のように脳内で反響し、散乱し、収束して言葉となる】


…… …… …ひとは おなじこきゅうを していないわ。


【生まれた感情は百、生まれた言葉は十、その内の一つだけが無意識に】
【喉を締め付けられ、老婆のような掠れた声で、しかしはっきりと力を持って少女の言葉は放たれた】

【彼らがどんな足跡を辿ってきたのかはわからない。だからこそわかる】
【抱いた感情をあえて分類するなら、それも苛立ちだった】
【しかし決して同じ「苛立ち」ではない。そもそも苛立ちとは、相手を下に見ているときにしか生まれない感情であるが】
【その巨大さに、つい先ほどまでは見上げていただけ。しかしその手に引きずりあげられ天に顔を向けた少女の瞳は、文字通り紅の鎧を見下していた】
【垂れていた両の腕がぎこちなく持ち上がり、その手を掴む。右手の銃創からは血が吹き出し、紅い装甲をさらに朱く染める】
【その手を引き剥がさんと、腕に力を込める。イルマの大剣を受けた時以上の限界を超えた駆動なのだろう、体は通常考えられないほどの熱量を内包しつつあった】
841 :リリー・、マルレーン ◆sHFOqrvn3g [saga]:2014/06/10(火) 23:52:54.77 ID:ZnLjs98zo
>>840
【撃ち抜いた手から血が流れないのは、それは生きる意思の放棄だからか。】
【ハンナ・ハーパライネンはスコープから顔を上げ、その場を後にした。】
【もう狙撃の必要はないと思ったから。あの赤い鎧に掴まれた身体は、既に生きる、と言う体を成してはいなかった。】

【変化があったのはその後。緩やかな物だった。それを感じ取れたのは鎧の彼だけだった。】
【憔悴したイルマは最早目の前の光景が霞んでいて、ただ呼吸をするのに必死だったし、ハンナはこの状況から目を離した。】
【ただ鎧の彼だけが、彼女の変化を感じ取り。そして其の言葉を聞いた。】

【苛立ち。生きる事を放棄した者に対するそれは、直ぐに別の物へと変わった。】
【次は感心、だった。果たして見下しの色は抜けきれていないものの、苛立ちよりかはマシなそれ。】
【其の手を引き剥がそうと腕にこめられた力、それに応える様にその鎧は掴む手を離した。】

「多少は。血が温まったんじゃないかしらぁ?」

【装甲に付着した鮮血。それは紛れも無く生の証であり、事実其処に少女は"生きている。"】
【愉快そうに頬を緩ませているような。装甲の向こう側でそうしているような、そんな風に彼女にそう言った。】
【彼女の鮮血は、冷たい金属の上で急速にその温度を奪われて、下げられた手から滴り落ちていく。】

「人の呼吸。貴女が一つ。誰にも変えられない、"確かな呼吸"を持っているというのならば。」

【そして、それを踏み潰し。鎧がその巨体を揺らした。】
【左手に握る、人殺しには過剰過ぎる、束を重ねて束にした武器を上空へと一瞬だけ引き金を引いた。】
【爆音が周囲を劈き、閃光が撒き散らされる。"さぁ、目を醒ませ"と、そう言いたげに。】


「アタシの忘れてしまった"それ"を、証明して見せなさい。」


【ノイズが錆の様に纏わりつく其の言葉は、期待だった。】
【どんな形でも良い。攻撃でも、言葉でも良い。なんなら、其処に立ち上がるだけでも良い。】
【彼女の意思。彼女の人としての、彼女だけの"呼吸"。彼は、それを求めた。】
842 :名無しの少女 ◆jFQ4DgCvho [sage]:2014/06/13(金) 00:23:41.00 ID:cNMApI6KO
>>841

【手が離され、一瞬体が宙に浮く】
【脚に力が入らず、そのまま重力に従って崩れ落ちた】

【冷たい地面の感触と匂い】
【頭に血が巡ってくるのを感じる。それはひどい頭痛となったが、逆に少し、心地よかった】
【地面に両の手をつき、上体を持ち上げる】
【頭痛と、筋肉が軋む痛みを押し殺し】
【野生動物が生まれて初めてその足で大地に立った時のように】
【かつてないほどの力をこめて、重力に逆らい、誰からも支えられずに】
【ふたたび、地を踏みしめた】

はあーっ、……はあーっ……

【息も絶え絶えで、吹けば倒れるような自立】
【鎧を見据えて、その眼はいまだ強い光を宿す】
【内心には、多くの思いが渦巻いていた】
【若い?時間はたくさんある?ふざけるな、お前はいったいどこの誰だ、歳はいくつだ】
【突然やってきて適当なことをぬかすな、私がお前のことを知らないように、お前も私のことを知らないだろう】
【私のことを否定も、肯定もさせてたまるか】

【しかしそれを口にするほど、少女は夢見がちではなかった】
【この世界で、自分は特別でないことは知っていた。「理解されたくない」、そんな感情が子供じみた独りよがりでしかないことも】


【鎧の持つ武器から放たれた爆音と、かすかに伝わってくる「期待」】
【期待……毎回博士から受けるそれは、何より心地よく、そして、生を実感させた】
【そしてふたたび、ここで向けられたそれは】


【なにより、不快だった】


――――みくだすのも、あまえるのも、たいがいにしなさい


【少女は、喉元に刀の切っ先を向けられた死に体から放たれるとは到底思えない言葉を、放った】
【偏狭的ともいえるほどの徹底した「私」と「博士」だけが存在する世界観】
【それは誰にも邪魔されない、この状況においてさえ部外者に見下されることも、何かを受け取られることさえ不愉快と跳ね除ける狂信】
【ある種の、完成された愛の形にさえ見えた】

【それから少女は黙り込み、目線さえ動かさなくなり】
【鎧を見つめたまま、気絶していた】
【まるで時が止まったか、氷漬けにでもなったかのように】
【もともと糸を使いきった時点で、そのまま死んでも不思議はないほど衰弱していたのだ】
【少女は今、地上でもっとも無害な兵器だった】
843 :リリー・マルレーン ◆sHFOqrvn3g [saga]:2014/06/14(土) 00:39:03.68 ID:DcQnp9XYo
>>842
「……ンフフフ。」

【拒絶・強烈な拒否。】
【それは衰弱しきった身体をこの大地に無理矢理突き立てて、意識を手離したままこちらを睨み付けてまで。】
【そこまでして貫かれた。徹底された理解の拒絶。】

【―――彼の満足する結果は得られた。やはり"人"はこうでないと、と。】
【どれだけ彼女が拒絶しようと彼はそう鎧の向こう側、電子基板の海の中で頷く事だろう。】

「よく言うじゃない。見捨てられた人形の癖に。」

【既に意識を手離した彼女に、"人形"のように立ち竦む、"人形の様な"彼女に向けて、そう言った。】

【駆け寄ってくる影、ガンケースを抱えたスーツの女が、彼と、立ち竦む彼女の脇をすり抜ける。】
【横たわるイルマ・ツー・シュヴァルツェンベルクの下へと走り、彼女に幾度か言葉をかけた。】
【何か途切れ途切れの言葉を聞いて、安堵の息を漏らしたハンナが、彼女を抱えて立ち上がる。】

「……少尉、どうぞ。」

【ハンナ・ハーパライネンが。鎧の後ろへと抱えたイルマと共に下がり、そう言った。】
【鎧の背部の箱状の機械が開く。内部に搭載された砲弾が、余りにも軽い音と共に飛び出して、やがて炸裂した。】
【周囲を炎が包み込む。ゆっくりと彼女達が茶を嗜んでいた其処、そして戦場となった一帯は余りにも簡単に炎に包まれて、脆く崩れ去っていく。】
【装甲ヘリが到着した。其処に二人が乗り込み、鎧は懸架され、炎の海を眼下に、その場を後にする。】

【強過ぎる偏執は。果たして彼女を何処に連れていくのだろう。】

【或いは此処でこの炎に焼かれ運命を共にするか。それとも、立ち上がるか。】
【こう並べられるのは、彼女の望むところでは無いだろうが。彼が、リリー・マルレーンが。ある一つに偏執した先に在ったのは――――――。】


「御苦労だった、自動人形(リリー・マルレーン)。」

【"大尉"が、彼に向かってそう労った。】

「今回は手応えが無かったわぁ。ねぇ、大尉。アタシ、早く戦争が欲しいわ。
 あの時の戦争が。アタシはさ、ソレの為にこうなったのよぉ?いい加減にしてよねぇ。流石のアタシも、怒るわよ?」



「――――――――もう、"見つけた"さ。」


【――――― to be continued.】


/長期の絡み、本当にありがとうございました……!!
844 :蒼乃空&エヌオー ◆jnVXyq7weY [sage saga]:2014/06/14(土) 07:23:38.33 ID:X5isJSKXo
>>838
「へいへい、そんじゃまあ結果出すために頑張りますよ、っと」
「まあそっちも軽い情報でいい、いろいろ流してくれ」

【女の言葉とは違い軽いノリでその言葉に肯定する】

「半人半神、そういやフィアがそんなこと言ってたな」
ええ、だから大分ややこしい存在みたいね…言い方は悪いけれど

「でもそんな存在のアンタより強いセブンスねぇ……コイツは厄介そうだ」
装備の調整は必須、後は相手の行動を阻害しないとまずいわね

【とそこでハートキーについての説明がカオスから入れられる】

「記録された情報により変化する、か」
いわばハートキー自体は記録媒体みたいな感じなのかしら?
「魔改造もできるとあっちゃ、より厄介そうだがな」

そうねぇ……そういえば私に埋め込んだハートキーについて説明をくれるかしら?
核兵器と出ていたけれども私自身が核になるようなものなのかしら?

【ここまで聞き役に徹していたフィアが口を開き質問する】
845 :蒼乃空&エヌオー ◆jnVXyq7weY [sage saga]:2014/06/14(土) 07:31:09.75 ID:X5isJSKXo
>>839
善人じゃねぇとか言うが、義には厚いんだな?いやこの世界じゃそんなもんか

【狙った刃の先は徐々に徐々に拳峰を切り裂いていく】

あ?作戦も驕りもねぇよ、単なるナイフの基本戦術を実行してるだけさ

【例え小さくてもいい、何度も何度も切りつけ傷を増やす】
【そして出血死、ないしは行動不能に追い込むのがナイフを扱った戦術】

っと、忠告ありがとよ。気を引き締め……おっさん!

【だが言い切る前に拳峰が動いていた】
【初撃は陽炎を、そして二激目は空へ】

「っ……!?きゃああああああ!!!!!!」
っそぉ!空ァ!

【不意を突かれ空はまともに回転蹴りを喰らう】
【そのまま地面に叩きつけられそうになるが、そこはエヌオーが回り込みなんとか受け止める】

っつつつ……
「う、うう……」

【それでも衝撃を殺しきることはできず重なり合って倒れる形になる】
【追撃はほぼ確実に入るだろう】
846 :掌 拳峰『』&陽炎 ◆LUMFQ0Vuok [sage]:2014/06/14(土) 17:18:06.06 ID:bNmX8iGe0
>>845

『…』

【空中から無駄の無い動きで着地し、そのまま二人を少し睨む】

『…シッ。』

【そう小さく呟くと急加速し2人に接近し、その片腕の拳を二人に放つ為構えた】

『無我真拳』

【そう呟き、正に攻撃を仕掛けようとしたその瞬間、後方から黒い波動の様な攻撃が拳峰に当たり地面に叩きつける】

…ハァ…ハァ…二人共無事か…?

【今のは陽炎が放った重力波だった。胸を押さえながら後方から二人に近づく】

…ふんっ。

【そのまま陽炎は闇を展開し闇の腕を四本作り拳峰を拘束した。】

…持って数秒だ。一気に叩け。

【そして二人に支持を出す。正に拳峰に致命傷を与える絶好の機会と言えるだろう】
847 :杜柱鳴海/カオス ◆8dLN4yuK8Y [sage saga]:2014/06/14(土) 23:15:17.54 ID:rmJ9wt3Mo
>>844
「“了解。期待している”」
【軽い口調にそう短く返す。】
【協力体勢自体に異論はなく、また、何時“混沌そのもの”へと変じるか解らない以上妥当とも言える】


(“『7_th』……『三文字所持』
 ……『Aの一文字をぶち込む』か”)
【二人の会話がセブンスの話題に切り替わった事により、不意、とセブンスの言葉が過る。】

【アレのふざけた態度からして戯れ言とってもいいが、それにしては不吉な予感を覚えた。】
【あの時は咄嗟に核禁止と言ったが、それは有り得ないだろうと思考を打ち切る】

「“アレは裏で放置しては駄目なタイプだ。”
 “常に表の光を浴びせておかなければ、何を仕出かすかわからん”」
【もっとも、行動を全てクリアにしたとして、セブンスの仕草や行動全てに意味があるかどうか】
【そして、それを理解できるかどうかはまた別の問題ではあるがーー】

「“ああ。その通り。”
 “専用の機器があれば、内部データを読み込めるだろう”
 “こっちに対応する言語が存在すれば、な”」
【言外に無いだろうと当たりをつけての発言。】
【世界の外側を覗けるとはいえ、不定期。こちら側出身のカオスでは中身を見て完全に理解する事は出来ない。】
【それができるのは、恐らくセブンスとーー】

「“『核兵器』は鳴海からのメッセージだな。”
 “詳細を明かす気はないが、私達にとって『核』には特別な意味合いがある。”
 “使う側。使われる側によっても変わるがーー要するに、『私に向けて核兵器を使え』と言いたかったのだろう。”
 “少なくとも、私に関してはそれで終わるからな”
“……後の《地獄》をどう処理するつもりだったのかは知らんが”」
【足元の粒子が階段を作り一歩一歩。】
【ゆっくり下りながら、エラーデータに混じった明らかに不自然な日本語のメッセージについて答える】

【カオスを切り捨てる場合には有効だが、口振りからしてカオスが地獄と称する厄介事が発生するようだ。】

【そして、フィア自身が核になる事を否定していない。】

「“あれはそもそも、貴様をこの時間軸から完全消滅させる為に埋め込んだものだ。”
 “消滅までの時間稼ぎに暇そうだった混沌の貌、『赤い女王』の一部を詰めた。”
 “鳴海の干渉か自我までは入れられなかったがーー”」
【『赤い女王』ーー美貌と色香で権力者を国もろとも自滅させる悪女の貌。】
【無論。全てが全て美貌や色香のみで破滅させて来た訳ではないが……】

「“ハートキーは、専用コードで保存された力や機能を再現する。”
 “正常に起動すれば、貴様は膨大な出力と『女王』の能力を得る”
 “ーーだが、手綱を誤れば飽和した力がどうなるか。”
“誤らなくとも、混沌は何らかの代償を迫るだろう”」
【見本とも言うべき存在がフィアの前に、カオスの内側で眠っている。】

【仮にカオスという防衛機能が無ければ、遠の昔に魂ごと塗り替えられていたであろう鳴海がーー】

【だが。鳴海とフィアでは状況も状態も違う。】

【フィアの場合。ハートキーを使わなければ、なんの影響もない】
848 :名無しの少女 ◆jFQ4DgCvho [sage]:2014/06/14(土) 23:58:58.70 ID:1orhknCr0
>>843

【彼女らが去った後、置き土産のように残された炎の海の中、いまだ少女は意識が戻らず立ち尽くしたままだった】
【捨てられた人形が、まさに焼却炉でその命を終える】
【いや、人形は捨てられたとき、必要とされなくなったときにはすでにその命を終えている】
【もはや受動的に、この世から存在が消えるのを待つだけの身だった彼女のもとに】


『……やってくれたね』


【彼は、現れた】
【かつて掌拳次やエヌオーとの交戦時に、ストップをかけた青年だ】
【少女を取り囲む業火のなか、そのスーツに焦げ跡の1つも無く】
【湧いて出たかのように唐突に現れた】

『前にも言ったね、死なれたら困ると』
『……ともかく帰ろう、治療が必要だ』

【そういって、青年は少女の体を抱き上げる】
【しかし、もはや逃げ道はない。炎が二人の体を包むか、そのとき】
【二人の姿は、炎の海から突如消失した】
【とあるビルの地下倉庫。おそらくは青年の能力だろう、一瞬で戦場から南へ約3kmほど移動していた】

【少女はまどろみのなかで聞こえた青年の声に対して】


(……どこに、帰るの?)


【そう、心の中で問いかけずにはいられなかった】
【研究所?博士に会う?どんな顔をして?】
【もはや少女の帰る場所はこの世界のどこにもなかった】
【……少なくとも、少女が知る限りは】



//こちらこそ、めんどくさい絡みにつきあってくださいまして本当にありがとうございます
849 :蒼乃空&エヌオー ◆jnVXyq7weY [sage saga]:2014/06/18(水) 14:57:43.38 ID:nV8DG7h7o
>>847
つまり、やろうと思えば莫大な力を手にできる……と
「俺としては始末が大変だから使って欲しくはないがな」

【そう言ってエヌオーは踵を返し新たに闇の足場を作り始める】

「ま、アンタの言いたいことも情報も貰ったし早速動くとしますかねぇ」
「幸福だけの世界、そしてセブンスの監視、なかなかに骨が折れるぜこりゃ」
「じゃあな、次もいい情報待ってるよ」

【そしてエヌオーは足早に去っていく、次なる行動のために】

まあ私のマスターはあんなのだけど悪い人間じゃないとだけは言っておくわ
セブンスのハートキーは得体の知れないものだけど……
貴方からもらったものに関しては大事にさせてもらう

【そう微笑みながらフィアも背を向けて】

後報告するべきものはあるかしら?無ければ私も一度帰還しようと思うのだけれど

【顔だけをカオスに向けて言うのだった】
850 :蒼乃空&エヌオー ◆jnVXyq7weY [sage saga]:2014/06/18(水) 15:01:21.72 ID:nV8DG7h7o
>>846
了解、グレイプニル……!

【陽炎の作り出したチャンス、それをエヌオーは拳峰を幾重にも地面に繋ぎ止めることに使用した】
【理由は単純、これも時間稼ぎの一つに過ぎない】

空、飛べるな?
「うん大丈夫……!」

【空は宙へ舞い上がり弓を構え拳峰の腹部へと狙いを定めると】

「アルテミス!」

【極大の矢を突き刺さんと放った】
851 :掌 拳峰『』&陽炎 ◆LUMFQ0Vuok [sage]:2014/06/18(水) 16:31:35.54 ID:TJ6/pZcZ0
>>850

『…!!』

【血を口から垂らしながら、陽炎に受けた拘束を無理矢理引きちぎる拳峰。だがそれで終わりではない。】

『…。』

【更にエヌオーからの拘束。それは陽炎が放った拘束の技よりも強力。即座に引きちぎる事など不可能であり、出来る事は僅かに身体を動かすことのみ】

『…ぁ。』

【思わず漏れる小さな断末魔。身体を少しずらし腹部中央を貫通される事は免れたが横腹を引き裂かれる。】

『くそがぁ…。』

【そして激しい痛みを感じ、動揺した際に無我も強制的に解除された。その場で膝をつき、血を流す】

『…金色の業火』

【拳峰の周りに掌 拳次と同様に金色の炎が纏われるが、その力は掌 拳次を上回っている。】

【だが、これだけの重傷を負ったせいか拳峰にとっては短期決戦を強いられるだろう。拳峰の腕の無い所から、炎を圧縮して作られた金色の腕が生えてくる。】

『俺に正義があるとすれば…それは諦めない正義だ。諦めるくらいなら俺は…死を選ぶ。』

…拳峰。

【この闘いの決着は近いと言えるだろう。】
852 :杜柱鳴海/カオス ◆8dLN4yuK8Y [sage saga]:2014/06/18(水) 23:32:56.91 ID:14zNg5I6o
>>849
「“ハートキーの使用は私も奨めん。”
 “人類の叡智の結晶である事に矜持を抱いているのであれば、尚更な”」
【ハートキーは人類由来の技術ではない。】
【使うのであれば、何もかもをかなぐり捨ててでも成すべき事がある時にーー】

「“……アレ(7_th)は氷山の一角。”
 “探るのであれば『機神』達に気を付けよ”」
【去っていくエヌオーの背に警告を投げる。】
【カオスはそれ以上を二人に言うつもりは無いようで、紅い粒子の階段へと足を踏み出す】

【機神ーー『魔導機神』が何なのかに付いては、何故かセブンス名義の封書が届くだろう】

「“偶然の産物だ。好きにするがいい。”
 “しかし、呪いの類いを大事にするとは……変わった奴だ。”」
【踏み出した足を止めて、振り向かぬままに答えれば】

「“……確か、自衛隊だったか。”
 “私の事は伏せて、今回の騒ぎは徹頭徹尾7_thと名乗る者。だいたいAurigaのせい。”
 “エヌオーには鳴海に変わった場合、接触されても私の分は報告出来んとな”」
【一度、言葉を切る。】
【このまま別れるのは、何か、癪に触ったと言うべきか。】

「“ではなーー。母さん”」
【最後に言うだけ言って階段の粒子を解除。自由落下】

【地上を見下ろせば蛍光ピンクの液体の貯まったプールが地上に作られており、カオスの着水により水柱が立っているのが見えるはずだ。】

【フィアは半神へと“カオス”の名を与えた。】
【『母さん』とは名付け親となった事に対してもの。】
【唐突に言い放ったとき、フィアがどう反応するのかという神故の気まぐ……いたずら心が鎌首をもたげたが故の発言だが、果たしてーー】
853 :蒼乃空&エヌオー ◆jnVXyq7weY [sage saga]:2014/06/19(木) 02:19:34.12 ID:0A4hWSDfo
>>851
まだやる気かよ……
「っ……………」

【エヌオーは呆れたように頭を抱え、空は見ていられないと目を逸らす】
【最早空は第二射を放てるような状況ではないが、エヌオーの残酷な一言が飛ぶ】

第二射……いや、もう二発準備しておけ……
「エヌオー!」
早くしろ!……矢種は問わねぇがな
「………うん」

【エヌオーが何を言わんとしているかを察し空は第二射を構える】
【それは再び拳峰を狙って放つがその効果は治癒】
【敵に塩を送る行為そのものだが、更にエヌオーは鎖の高速すら解除する】

いいぜ、殺せよ。殺すんだったら殺されもしなきゃな?

【そして拳峰の前に立つ。能力も真界も使わず無防備で】

殺れるってんならさっさと殺れ、殺ってみせろよ―――チンピラ

【エヌオーは覚悟を決めた表情で言ってみせる】
【また、空もその後ろで矢だけを準備してその時を待った】
854 :蒼乃空&エヌオー ◆jnVXyq7weY [sage saga]:2014/06/19(木) 02:32:51.85 ID:0A4hWSDfo
>>852
元々私には矜持も何もないわよ、出来るのは戦うことだけだもの
まあ多分使うことはないでしょうね私が動く間は

【フィアの口ぶりは再び自嘲が篭ったものへと変わっていた】
【ともあれ普通は使わないということは間違いないのだろうが】

ということらしいわ
「了解だ、ありがとうとそいつに伝えとけ」
はいはい……エヌオーがありがとうと伝えてくれだって

【通信回線だけは開いていたのか即座に返答を返す】

大丈夫、どうせ私もそう考えてたから
そもそも身内を売るような真似は私はしないから

【カオスの提案を快く引き受ければ最後に言われた言葉を噛み締める】

母さん……ねぇ、まさか私が母さんと呼ばれる日が来るなんて
フッ……フフッ……奇妙なこともあったものね

【姉妹機がいる以上姉と呼ばれることはあった】
【派生機からは母さんと呼ばれることも数回はあったのだが生きているものから言われるのは初めてで】

そうね、ならこう言えばいいのかしら
―――いってらっしゃい、無事に帰ってくるのよ

【着水したカオスに向かってそう言ってみせれば再び笑いがこみ上げてくる】
【カオスの事が可笑しいのではなく、母さんという言葉にむず痒さを覚える自分に対して】

それじゃ……フフッ、帰りましょうか

【背部のブースターの出力を上げ進路を基地に向けると】
【ブースターの残光を引きながら夜の闇を切り裂いていくのだった】


/期間が開いて長丁場になってしまい本当に申し訳ありませんでした!
/楽しくはありました!もしもよかったら今度もお相手してください!
/では、ありがとうございました!
855 :掌 拳峰『』&陽炎 ◆LUMFQ0Vuok [sage]:2014/06/19(木) 10:54:19.99 ID:nHl3KtiSO
>>853

『…殺意がねえ。』

【自身に放たれた治療の矢を炎で消し飛ばした。拳峰は蒼乃空が放った矢が攻撃する為の物ではないと分かっているようだ。】

【それは長年培った戦士の勘とも呼べるものだろう】

『敵の施しは受けない。蒼乃空、死にたくなかったら俺を[ピーーー]事だな。俺はお前達の全力の力さえもねじ伏せて倒す。だからマジになった方がいいぞ。』

【拳峰が炎の腕の掌に渦のような炎を溜めていく。それは金色に発光し途轍もない熱エネルギーとなっていく。】

…これは本気にならなければな。

…星は我が友、夜は我が下僕。

…ヴォルガス!

【黒龍が巨大化し、陽炎を飲み込む。すると黒龍は縮小していき、軈て龍の姿を纏った陽炎が現れる】

『焔拳・軻遇突智』

【凄まじい熱エネルギーを持った焔は長いレーザーの様な剣になり、それを陽炎、エヌオー、蒼乃空の順に振るう】

【陽炎はこれを自身の重力を軽くして高く跳躍する事により回避した。その後は二人を横から狙う】
856 :鬼城 狼佗 ◆LUMFQ0Vuok [sage]:2014/06/19(木) 19:29:07.66 ID:qzrG/PmIO

【第二次Auriga事変より少し前。オーガという通り名で知られている殺し屋はこの街で毎日のように人を殺し物を壊していた。それに罪悪感などはなく、あるのは背徳感と自身の証明】

今日も依頼は全て片付けた。だが仕事熱心のせいか、ガス抜きも必要だな。

今では立派な犯罪者だからな。デカい山を踏むまでまだ時間があるか…。

【黒く染まり、黒い電流のような物が走る片腕。それは人を串刺しにしながら男は喋っていた】

Aurigaの仕事、殺し屋の仕事。数えたらキリがねえが。まぁいいか。

どうせ俺が人類全員[ピーーー]んだ。変わりはしねえ。

【串刺しにした人間に黒い電流を走らせ丸焦げにし、灰にする。】

さぁ、久々にガス抜きとして罪の無い一般人でも殺しに行くか。

【狂気地味た独り言を喋りながら男はニヤリと笑い歩き出した。彼の影は何処か人の物ではない者を映し出している様にも見える。】
857 :鳴神 美鈴 ◆BcXpDxt3H6 [sage]:2014/06/20(金) 14:18:31.98 ID:fxg06FqK0
>>856

「───随分と。」

【光があり、そのお陰で影が存在することと同じで。正義が存在するならば必ず悪が生じる。……逆に悪が生じるからこそ正義の存在が必要不可欠となる。】
【この街………否、この「世界」では「Auriga」という組織が悪として認識され、「ブラックシールド」という名の正義も必然的に存在する。】
【──ならば。絶対的な正義と絶対的な悪、何方でも無い者の立場は如何なるのか。】
【─────それは。】

「厨二じみたこと抜かしてやがるアホがいやがんなァ。」

【単純な答えである。】

「──取り敢えず私が不愉快だからっていうただ単純な理由で始末してしまってもいいのかねぇ。」

【自らの赴くままに。其れが正義だろうが、悪だろうが、やりたいように行動する、至極単純なたった一つの正答。】
【悪や正義の何方にも染まらず、ただ世界の原点を追求する…、そんな組織。】
【名をORIGIN。最近になり、組織の存在が確認された超少数精鋭の組織。】
【そんな派に身を置き、鬼城の前に現れたココアシガレットを咥えた茶髪ロングヘア、オマケに隻腕の女。】
【男の前で立ち止まり、咥えていたココアシガレットを一度口から出し、左手に持つ。右腕は無く、常人ならあるはずの右腕のスペースは虚空。】

「“ガス抜きとして罪の無い一般人[ピーーー]“、だァ?───代わりにテメェの命抜いてやろうか。」

【現れた隻腕シガレット女、鳴神美鈴。ORIGINとしての今日の仕事内容はパトロール。】
【────ただ単にパトロール、だけでは終わりそうに無いが。】


//遅レスになりますがそれでもよろしければお願いします!
858 :鬼城 狼佗 ◆LUMFQ0Vuok [sage]:2014/06/20(金) 16:14:48.46 ID:VI6hkja80
>>857

ふっふっふっ。

【肩を震わせながら妖しく笑う男は即座に振り返り胸元のポケットから書類を取り出した】

お前はー…独立結社「ORIGIN」所属の鳴神美鈴さんじゃないかー。

お前にも懸賞金がかかってるんだぜ?派手にやってるらしいじゃねえか。

ついでに言うと反Auriga分子としてもAurigaから狙われてるぜ?にしてもORIGINか。

てめぇらが俺の上司を奪ったって事かよ。幻楼さんをよ。

【ヘラヘラした様子から一気に険しい顔になった。鳴神を睨み付ける】

幻楼さんも許さねえが、てめぇらORIGINも許せねえんだよなー。

[ピーーー]ぞ?

【両腕が黒く染まっていき、黒い電流が全身を走っている。その目は殺意に満ちていた】
859 :鳴神 美鈴 ◆BcXpDxt3H6 [sage]:2014/06/20(金) 18:19:11.07 ID:fxg06FqK0
>>858
【ヘラヘラとした軽い調で話す鬼城を前に、鳴神美鈴は左手に持っていたシガレットを左手を横薙ぎに振るう事で投げ捨てる。】
【──前半部分の会話には此方も笑みを浮かべて。然しそこに友好的な意味は一つも無い。ただ単に、相手の言葉を愉しむかの様に。】

「……ほお、割と私達って有名人か?
───漆間はまだしも私の名も知れてるたァ……。
──………どーやら私等はど偉い事を仕出かしちまってるらしい。」

【Aurigaのスパイであったとはいえ、表面上ではAurigaを裏切る事となった「異質加法」の能力者、ウル・A・センリツこと漆間戦利。】
【Aurigaの標的となることは避けられない運命であったのかも知れない。】
【オマケに、この独立結社ORIGINの存在がある程度露見してしまうという事も。】

「──彼奴ァ、自分でテメェら"悪"に刃向かうって決めたんだろ。」

「其処に私らが奪ったという事実は無い、ただの彼奴の意思だよ。」

「…奪っただの、…[ピーーー]だの、直感的な意思しか持ち合わせてねェお前らなんかに彼奴や私らをどうこう言われる筋合いは………───、、、、


【…身の内に滾る憎悪を剥き出しにし、更に能力という決戦兵器を発現させ、牙を剥く敵に対して彼女は。】
【──眉を若干潜め、凄みのある低いトーンで言葉を紡ぐ。】
【彼女の脳裏には一人の仲間が思い浮かんだ。最近知り合ったとはいえ、かけがえの無い一人の同志。】
【其れを悪く言われては、彼女が取る行動はたった一つに絞られる。】


、、、…………ねぇぇんだよなァアァァァァァァァァァァァァッ!!!!!!」

【「仲間の意思を侮辱する奴は。仲間を殺めようとする奴は。」】
【「根本的に叩き潰す。」──其れが彼女の人格であり、これも一つの意思。】
【…彼女の叫び声を発端として。彼女を中心に風が巻き起こる。】
【──更にその風は彼女には無い筈の右腕の部分へと収縮していく。まるで其処にナニカが存在しているかの様に。】
【其れからは早かった。数秒後、ビュオッ!という音と共に彼女の周りを渦巻いていた空気の流れは一気に霧散する。】
【そして其処に誕生したのは、なかったはずの右肩に接続された光輝く黄金の右腕。然しその腕は人間の腕の様に丸みを帯びておらず、獣の様に鋭い。そして何より神々しい輝きを放っている。】

「テメェがその気なら私はいつでもその気になれるぞ…!!」

【これが彼女の能力。】
【能力名は「貫通せし右(ブリューナク)」。ケルト神話に於ける主神の武器の名を冠する、彼女専用決戦兵器。】
【これを以ってして、彼女は立ち向かう。】
【──舞台は整った。相手を闇の両腕と称するならば、此方は光の右腕。】
【右腕を武器に相手を見据える彼女の瞳には「決意」が満ち溢れている。】
860 :鬼城 狼佗 ◆LUMFQ0Vuok [sage]:2014/06/20(金) 18:52:39.33 ID:33Ly+HvaO
>>859

へっ、いきなりブチ切れやがって。これだから嫌なんだ、女って奴はさー。

俺は人類を皆殺しにする時はまず女から[ピーーー]って決めてんだよ。

弱いしピーピーうるせぇからなぁ!!!

【更に激しく腕が電流を纏う。その姿は邪悪そのものだ。】

まぁいいさ。どうせお前も、幻楼さんも、裏切り者のセンリツも、まとめて俺が[ピーーー]んだからなぁ?

それがお前の能力かー。「隻腕の女」って言われてるが、能力を使えば生えてくるのか。

まぁ、光の腕だろうと俺の「黒鬼」の腕には文字通り傷一つ付けられないだろうけどなぁ?

さぁ始めようぜ、鳴神美鈴。さっさとお前を血祭りにあげて報酬を貰いてぇんだよ。

「雷獄ノ暴打」

【先ず仕掛けたのは鬼城。勢い良く走りだし、一直線に鳴神へと黒い電流を纏った黒腕で殴りかかる。だが攻撃が一直線過ぎた。】

【ただ単にこの男が間抜けなのか、それとも他に理由があるのか】
861 :鳴神 美鈴 ◆BcXpDxt3H6 [sage]:2014/06/20(金) 19:12:43.69 ID:fxg06FqK0
>>860

「ピーピー五月蝿ェのはテメェも同じなんだよクソ野郎…!」

【相手の体に邪悪という言葉が相応しい程の黒の電流が迸る。】
【「貫通せし右」。此れは正しく太陽神ルーの武器である必殺の槍「ブリューナク」の意であるが、】
【この能力「貫通せし右」に至っては。
───電撃による攻撃も可能となっている。】
【彼女の喉から吐き出された低く凄みのある声と同時に、彼女の「貫通せし右」にバシッ…バシッ…と白色の電気が迸る。そして徐々にその光は増していくが……】


「………ッ!!…いきなり突っ込んできやがったか!
威勢のいいクソ野郎なこった!!」

【鬼城は真っ直ぐに迫ってくる。】
【一見シンプルな突進で、無知であるかの様に思われるが……、彼はオーガという名を馳せる殺し屋。】
【一応其れくらいの知識は仕入れている彼女だったが……いや。"だからこそ"】
【その突進はシンプルながら、彼女を若干の迷いに陥れる。其処には「相手は腕の立つ人物、ならばただの突進では無いだろう」という考えの乱れが生じたからである。】
【然し、その思考回路の乱れは僅か数秒の間。恐らく、彼女がやるべき行動は変わらない。】

「オ………ッラァァッ!!」

【先程から「貫通せし右」にチャージしていた白の電流はいつ爆発しても可笑しく無い程に白白と神々しい光を放っている。】
【──あとは。】
【相手と同じく、その右腕を相手の殴りかかってきた腕に対して、振り上げ、力いっぱいに真っ直ぐに突き出し、放つ。】
【膨大なエネルギーと共に炸裂する、打撃。今、闇と光が交差する。】
862 :鬼城 狼佗 ◆LUMFQ0Vuok [sage]:2014/06/20(金) 19:24:50.41 ID:33Ly+HvaO
>>861

ほ〜ぉ?電気を操るのか。俺と同じみてえだがな。俺の電気はそんじょそこらのもんとは訳が違うんだぜ?

鬼神の稲妻をなめんなよ。

【そのまま正面衝突をするだろう。真っ向からの拳と拳、闇と光、相容れない二つの武器と凶器がぶつかる。】

ん〜、良い一撃だ。だがこの腕を傷つけるまでとはいかねえな。

【鳴神の腕がどうなったかは定かではないが少なからず鬼城の拳は傷ついていなかった。これこそが鬼城の持つ力の真骨頂。】

硬化能力って奴だ。だが少し痛かったぜ?

【混じり合う光と闇の稲妻が晴れる時に鬼城はその腕を掴もうとするだろう。腕を掴めたのならば、破壊的な力で握り、電流を片腕に集中させて行く】

「雷獄ノ握手」

【そのまま黒い電流を鳴神の身体に流そうとした。もしも掴むことが出来なかった時は鬼城は黒い電流を放つだろう】
863 :7_th ◆8dLN4yuK8Y [sage saga]:2014/06/20(金) 19:54:51.15 ID:/FrsaRZyo
>>854
【ーー同刻】

「不発弾には首輪つけましょうってか? 馬鹿臭ぇ」
『あっはははは! 契約数秒後に裏切られるって、本当に馬鹿ね! 私っ!
 可笑しくって腹痛ーーあ、やめ、ク、フフッ……鳩尾蹴らないヒャヒ!?』
【何処とも知れない闇の空間に、男の溜め息と殴打音。そして、少女の哄笑が響いていた】
【闇ーー正確には、無限に広がる暗黒と小さな光が無数に瞬く擬似的な宇宙空間。】

『ひゃああああぁぁぁァァァァーーー?!』
【無論。そこに重力はなく、鳩尾を蹴られた少女は容赦なく。宇宙空間を弾丸よりも早く跳んでいきーー】

「一々吹っ飛んでんじゃねぇ、呼び出しがあるだろうがよ」
『忘れてた。そうだったそうだったわ! 珍しい珍しい《理想郷》からだったわね!?』
【“最美”という言葉を体現したかのような造形美と輝きを放つ少女は、何事もなかったかのように男、7_thの首に手を掛けて浮かんでいた】

【少女もそうだが宇宙空間の『無重力』という法則と少女の精神干渉を完全に無視した7_thの蹴り。】

【《庭園/garden》と呼ばれるこの空間においては誰であっても可能性はあるが、安定して発揮されるのは異常の域ではあった】

《前置キ省略。ナゼ呼ビ出サレタノカ、理解シテイマスネ?》
『つまり、私の出番って事よねー』
【前触れなく、声と共に現れたのは全身に幾つもの穴が開いた球体。】
【継ぎ目はなく。人とはまた違った無機質特有の造形美を持つそれは、同時に有機的な醜を内包していて】
【しかし、それは問題にはならない。】
【問題は単純に大きさ。】
【宇宙をひとつ埋めつくす巨大構造物など、いったい誰が想像するだろうか】

「解ってます。理解してます
 今回あるであろうAurigaのチート野郎からの追求でしょう?
 フォローついでに改竄お願いします」
【7_thは物怖じする訳でもなく、『だっさ〜い』の笑う少女を握り潰しながら答える】

《理解シテイルノナラバ宜シイ。
 “真ノ理想郷”ノタメニ、今度コソアノ世界ヲーー》

「解ってますって。……暫くは、このNo.000lにお任せください。」『それでここ、ジークハイルとか言うところー? わぎゅっ』
【漂う肉片から生えてきた少女を慣れた動作で踏み潰すと同時に、話しは済んだとばかりに球体は消滅】

【少女が二度と生えないよう思考を司る部分を念入りに潰しながら、嘲りの表情を浮かべ】

「……理想郷ぐらい、いくらでも創ってやるよ。
 テメェを踏み潰してからな」
【呟く声は真空に吸い込まれ、言葉を知るものは誰もいない】

【庭園の中心の存在ーー《原初の混沌》を除いて】
/同僚は見た。
/長期化の原因はこちらのせいなので、本当、すみません
/こちらこそ望む所で御座いまする。絡みありがとうございました!
864 :鳴神 美鈴 ◆BcXpDxt3H6 [sage]:2014/06/20(金) 20:02:38.80 ID:fxg06FqK0
>>862

「──……か…ッて…ッ!!!」

【正面衝突した拳と拳、光と闇。】
【彼女の「貫通せし右」もそこそこの出力で拳を交えた筈だった。】
【────が。相手の腕には傷一つ見当たらない。鬼城がその本質を語ったが、それは予想以上の強度を誇っていて。】
【だが、彼女の「貫通せし右」もまだその本質を出し切っていない。】
【本質を出し切れば「この攻撃の邪魔になるものを全て貫く」という防御無視の性質で“一度限り“相手の防御を無視した一撃を放つ事が可能。これが、全身に宿る筈の能力を極端に右腕に特化させた「貫通せし右」の特異点である。】
【然し、語った様にこの「防御無視の攻撃」は膨大なエネルギーを消費するが故に現在の彼女では一撃しか放てない。つまり最終奥義なのである。】
【故に、まだ温存しておく。】

「…そっちこそやるじゃあねェか。」

(此方には「あの性質」があるとはいえ、一度限り…。やっぱあの硬化能力は厄介すぎるな。)

【「貫通せし右」に伸びてくる「鬼城の手」。彼女は直感的に、その手を避けて後方へと退避する。】
【握られることなく、彼の腕に溜まった黒の電撃は彼女を其れでも痛めつけんと、放出される。】
【その電撃に対して彼女がとった行動。──其れは「貫通せし右」のひとさしゆひ
865 :鳴神 美鈴 ◆BcXpDxt3H6 [sage]:2014/06/20(金) 20:03:01.84 ID:fxg06FqK0
>>864
//途中送信…すみません!
866 :鳴神 美鈴 ◆BcXpDxt3H6 [sage]:2014/06/20(金) 20:19:53.01 ID:fxg06FqK0
>>862

「──……か…ッて…ッ!!!」

【正面衝突した拳と拳、光と闇。】
【彼女の「貫通せし右」もそこそこの出力で拳を交えた筈だった。】
【────が。相手の腕には傷一つ見当たらない。鬼城がその本質を語ったが、それは予想以上の強度を誇っていて。】
【だが、彼女の「貫通せし右」もまだその本質を出し切っていない。】
【本質を出し切れば「この攻撃の邪魔になるものを全て貫く」という防御無視の性質で“一度限り“相手の防御を無視した一撃を放つ事が可能。これが、全身に宿る筈の能力を極端に右腕に特化させた「貫通せし右」の特異点である。】
【然し、語った様にこの「防御無視の攻撃」は膨大なエネルギーを消費するが故に現在の彼女では一撃しか放てない。つまり最終奥義なのである。】
【故に、まだ温存しておく。】

「…そっちこそやるじゃあねェか。」

(此方には「あの性質」があるとはいえ、一度限り…。やっぱあの硬化能力は厄介すぎるな。)

【「貫通せし右」に伸びてくる「鬼城の手」。彼女は直感的に、その手を避けて後方へと退避する。】
【握られることなく、彼の腕に溜まった黒の電撃は彼女を其れでも痛めつけんと、放出される。】
【その電撃に対して彼女がとった行動。──其れは「貫通せし右」の人差し指をピンと立ててその右腕を横薙ぎに振るうということ。】
【たった其れだけの動作で、彼女に迫り来る黒い電撃を彼女は「切断した」。光に切断された電撃は霧散する。】
【「貫通せし右」の一つ、「切断」を表に出した。其れだけの行動だ。】

「…だがよォ、私はまだこの力を出し切ってねェ……。
次はこっちの番だぞ…………ッ!!!」

【「貫通せし右」の指を全てピンと立てて。彼女は其処に更にエネルギーを集中させる。】
【そして其処に具現化するのは、圧倒的長さの刀。熱、光と共にホログラムの様に形成されたそれは全長約10mにも及ぶ長刀である。】
【現在彼女らの距離はそう離れていない。この巨大な長刀……熱で溶断する溶断ブレード。この長刀のリーチならば十分に攻撃を与えられる。】
【そして、彼女が行うのは溶断ブレードによる五つもの怒涛の連撃。使い手の彼女自身に質量を感じさせないその刃、振るうのは容易だ。】
【一撃目は真っ直ぐ垂直に。相手の中心を真っ二つに叩き割る様に。】
【二撃目は左から右へ地面と水平に。相手の上と下を裁断するように。】
【三撃目は相手の左脚下から右肩を、二撃目から流れるような、切り上げの動作。】
【四撃目は三撃目の流れから、相手の左肩から斜めに相手を断ち切らんと振るう。】
【そして最後の五撃目は、至ってシンプルな動作────突き。相手の喉元目掛けて、その刃を突き出す。】
【かなりのエネルギーを消費する怒涛の五連撃。その総てが、相手の命を断ち切らんと鬼城を襲いかかる。】
867 :鳴神 美鈴 ◆BcXpDxt3H6 [sage]:2014/06/20(金) 20:22:19.22 ID:fxg06FqK0
>>866
//訂正

【二撃目は左から右…

【二撃目は右から左…
868 :鬼城 狼佗 ◆LUMFQ0Vuok [sage]:2014/06/20(金) 20:45:17.49 ID:33Ly+HvaO
>>866

そう、避ける必要も無い程の圧倒的な絶対防御。それがこの俺「オーガ」事、鬼城 狼佗の能力だ。

【絶対防御と言うのは飽くまで比喩表現だ。彼の防御力にも限界はある。だがそれでもその硬さは異様としか言えない物】

そして、全てを破壊し命を奪うこの漆黒の稲妻。

全てを防ぐ硬化能力と、全てを壊す稲妻の力。少し同情するぜ?この俺が相手だって言う事をな!

…あぁ?

【稲妻が「切断」された。これも全く異様な光景だった。簡単に切断される程、今の鬼城は手加減をしていなかったのだから】

てめぇのその腕、何にでもなれるのか?随分器用な事だが、それでもこの俺の防御にかかれば…。

【相手が有する圧倒的な武力。それには心中、驚愕の文字が浮かび上がる。】

ぐっ…!!

【一撃目は腕をクロスにして刀を防ぐが硬化していない身体は衝撃に襲われる。】

【二撃目は腕でガードするもその威力によって引き連られ、苦悶の表情を浮かべる】

【三撃目もガードするが硬化していない体の部分が斬れ、血と共に火傷の様な傷がつく。】

調子に…乗るなぁ!!

【四撃目は自らの拳で迎え撃ち相手の刀を弾く。だがこの時点で隙は生まれてきている。鬼神の力により破壊的な力を手に入れたが、飽くまで素早さや速度が上がった訳ではなく。】

ガアァッッ!?

【喉元に伸びてくる刀。それを拳で防ぐがそれは無駄な抵抗と呼ぶ他無かった。拳を通じ突きの力や衝撃などが喉元に炸裂し、一時呼吸さえも出来なくなる。そしてその力により吹き飛び壁に衝突する。砂埃が舞い鬼城の姿を隠していた】

【ただ一つ言えることは、彼は焦っており、それと同時にダメージを負ったという事】
869 :鳴神 美鈴 ◆BcXpDxt3H6 [sage]:2014/06/20(金) 21:09:08.71 ID:fxg06FqK0
>>868
【突きで鬼城を飛ばした後、溶断ブレードは霧散して、元の「貫通せし右」に戻る。】

「──テメェは想像を怠り過ぎた。」

【一度目は稲妻。眩い光と衝撃を併せ持った“神々しき”稲光。】

「……私の能力は「稲妻」だとか「切る」だとか、「ただ単に器用な能力」だとか、そんな甘ェもんじゃねぇよ。」

【二度目は切断だった。彼女に宿った金色の右腕は、鋭利な切断能力までも有していた。】

「……神ならそんな細けェこと無ェだろ。寧ろ、そんな細けェことは神にとっちゃあ……ただの……──癖だ。」

【「貫通せし右(ブリューナク)」。その本質は彼女が語る通り「稲妻」や「切断」などでは無い。】
【寧ろ、その「稲妻」や「切断」といった性質の一部一部を取り出して作られた、いわば「性質の塊」。それが、彼女が能力として神話の中から断片的に取り出した神の武器。】
【然し、神の武器の断片といっても人間の彼女にかかる負荷は絶大。結果として非戦闘時は右腕を失う羽目となったが。】

「……っても、ここまでやられちまったら神だ!癖だ!なんて言ってられねぇけどなァ…。」

【彼女は、右腕を左手で抑えながら、目の前の壁……厳密にはその壁付近にて立ち込める砂塵の中の鬼城を見据えていた。】
【完全に殺った、という気配は感じられなかった。】
【ダメージは負わせたのかもしれないが、其れは彼女にも同じことが言えた。】
【相手の真骨頂とも言える超防御能力───硬化。其れによって此方の刃も、砕けてくる……現実でいうならば刃こぼれか。】
【更に、彼女の頭には激痛が奔っていた。其れは「貫通せし右」の長時間、そして多用の副作用。もともと無理矢理、神の武器を断片的に取り出しているのだ、精神的にも肉体的にも痛みが生じる。】

「……くっそ……。」

【次は激痛に侵される頭を左手で抑えて。目の前の敵の安否確認ができる状況を待つ。】
870 :鬼城 狼佗 ◆LUMFQ0Vuok [sage]:2014/06/20(金) 21:25:53.09 ID:HCWTU/l00
>>869

…てめぇ、その姿で[ピーーー]ると思うなよ。

【荒い息を殺しながら、ゆっくりと瓦礫を稲妻で破壊して立ち上がる。だが様子が少し可笑しい。】

少し舐めすぎたかぁ?ただの女だと思ってタカをくくったのが失敗だったか。

どっちにせよ、その顔潰して、目玉から脳みそ引き摺り出してやるよ。

手加減は無しだ。

『…グウォォォアアアアアアッッ!!!』

【激しい咆哮と共に男の姿は変化していく、腕にだけ纏っていた黒い硬化能力はやがて脚、胴体、首にまで至り。さらにそれは頭部へと登って行く。】

『ヨォ、オマエハモウオレヲ、タダノヒトツモキズツケラレナクナルッ。』

【その姿はまるで鬼を彷彿とさせる邪悪な姿だった。鋭い牙が生え、鋭く伸びた剣の様な爪。そしてその眼光】

【全身にまで伸びた硬化能力。それ加え更に攻撃的なフォルムへと変貌を遂げた鬼城。だがこの状態には弱点もあるのだが。】

『ガアアァァァァッッッ!!!』

【黒い電流を帯びた咆哮は衝撃波となり、鳴神の方へと走っていく】
871 :鳴神 美鈴 ◆BcXpDxt3H6 [sage]:2014/06/20(金) 21:41:09.44 ID:fxg06FqK0
>>870

「……立ち上がるのかよ……ッ!!」

【砂塵の中立ち上がり、更に禍々しさを倍増させた鬼城。鳴神は悔し紛れに歯ぎしりする。】
【「貫通せし右」を握り締めて、彼女は改めて目の前の脅威を目視する。先程其処に立っていた敵とは、段違いの脅威。】
【獣、と形容せざるを得ないその姿には悪寒がした。】
【硬化と攻撃、両方に特化した敵を前に彼女はどういう行動をとるべきなのか……最適解が思い浮かばない。】

【ただ一つ、脳裏に過るのは「あの性質」。
太陽神ルーの武器「ブリューナク」に匹敵する程の攻撃翌力を誇る一度限りの必殺技。】
【然し彼女は使わない。まだ他に隙が有るのでは無いかという懸念が、使うことを阻む。】

「……チィッ…!!」

【電撃を切断した時と同じように、黒き電気を帯びた衝撃を裁断する。】
872 :鬼城 狼佗 ◆LUMFQ0Vuok [sage]:2014/06/20(金) 21:58:28.90 ID:33Ly+HvaO
>>871

『フッフッフッフッフッ。キョウフシテルノカ?イイカオダ!コロシタクナル!』

【鬼神と化した鬼城はゆっくりとゆっくりと鳴神へと近づいている。爪に電流を流しそれを構えながら。】

『ゼツボウシタカオヲジックリトタノシマナガラサイゴニコロス。コロス!』

【そして勢いをつけ駆け出す。鳴神の少し前まで行くと、地面に爪を突き刺し、地面をくり抜いてそれを鳴神に投射する】

【それに被さるように鬼城はその爪を鳴神へと伸ばした。】

【この形態での弱点と言える物。それは部分的硬化の時よりも防御力が下がるということ。それを上手くつけるのであれば、或いは…】
873 :鳴神 美鈴 ◆BcXpDxt3H6 [sage]:2014/06/20(金) 22:24:07.58 ID:fxg06FqK0
>>872

「………な…んだ…よ…化け物か…クソッタレ……!」

【──確かに。彼女が化物と称した鬼城の言葉にもある通り、彼女は心の何処かで怯え、恐怖していた。】
【その恐怖からか。息も荒く、絶え絶えになり──。】

【「…こんな所で死んでも良いのか?」】
【窮地に立たされたこの状況にて、脳裏に過ったのはとある男の言葉だった。】
【──ある夏だったか。今現在のこの状況と同じように、何かに怯えていた。】
【その男の名は…何と言ったか。実のところ、その言葉以外に思い出せる事は何一つ…無い。】
【─その言葉は、短い文では語れない。
然し……然しその言葉は彼女を立ち上がらせ、確かに奮い立たたせる……!!】

「嘗めんなよクッソやろォォガァァァァァァァァ!!!!」

【頭に走る激痛など、気にしない。先程から生じていた恐怖など物ともしない。】
【寧ろ、その瞳に「恐怖」の文字は映っておらず。叫んだと同時に彼女の「貫通せし右」は肥大化する。】
【「死にたく無い。」生命の危機と共に溢れ出る生命エネルギーは、彼女の「貫通せし右」の力を更に強める。】

【ここで決めるしか無い、使うしか無い。一度限りの彼女の最終奥義、「貫通せし右」の本質。】

【ビュオッと一陣の風が巻き起こり、周りの空気が「貫通せし右」を中心に収縮する。発動せしは………。】
【「太陽主神貫通槍(ブリューナク)」。神話の中から発現した断片的なリーサルウェポン。】

「ウオぉぉぉぉぉぉぉぉ────

【肥大化した「貫通せし右」、改め「太陽主神貫通槍」を確りと振り上げ、左脚で踏み込み───叩き込む。】

「ぉぉぉぉぉぉぉぉおおおおおおおおおおおおおお────……

【防御無視の聖なる一閃。投射された地面は、その圧倒的な出力を前に消し飛んで。】

「ぉぉぉぉぉっらァァァァァァァァァッ!!」

【何れだけ叫んだかわからない。持てる力を全て、出し切る…全力の一撃…!!】
【投射された地面に被さるように此方の命を狙ってきた鬼城に対して、彼女はその一撃を…振るう!!!】
874 :鬼城 狼佗&陽炎 ◆LUMFQ0Vuok [sage]:2014/06/20(金) 22:37:36.07 ID:HCWTU/l00
>>873

『ソンナモノデッ!オレノコノムテキノチカラヲコワスナド!』

【右腕に溜めた電流、そして爪。そして防御の力。男はそれを振りかざし鳴神の命を狙う。】

『…ナ…ナンダ…ソレハ…オレノコノ…ゼッタイボウギョ…』

【次に感じた感情。それは鳴神が感じたのと同等の恐怖であり、鳴神はそれすらも乗り越えた。】

『サイコニシテ…サイキョウノチカラダアアアァァァッッ!!!!』

【だが、その拳は到達しなかった。臆して動けなかったのだ。これまで感じたことの無い程の絶対的な力に対し…鬼城狼佗は無力であった。】

『コノ…アマガァアアアアッッッッッ!!!!』

【砕けた邪悪。砕けた絶対防御。ヒビ割れた身体は元の体に戻り、生涯鬼城に取って消えることのない深い傷を残した。】

俺が…こんな女如きに…負けただと…?

「…鳴神ッ!」

【そして上空から現れたのは黒龍に乗って駆けつけた鳴神の味方であり、ORIGINのメンバーの一人。壊 幻楼改め、陽炎だった。】

「…ヴォルガスがお前の血の匂いを嗅いできた。大丈夫か?」

幻楼…さん!!!

「…鬼城か。」

【因縁が因縁を呼び、一瞬鬼城の方を見るが、それよりも鳴神の安否を確かめた】
875 :鳴神 美鈴 ◆BcXpDxt3H6 [sage]:2014/06/20(金) 22:59:17.61 ID:fxg06FqK0
>>874
【炸裂する、一度限りの最終奥義。】
【絶対攻撃とも呼べる其れは相手が誇る絶対防御すらも無視して、的確に相手を砕いた。】

「…………はぁ……はぁ……。」

【言葉が、出ない。】
【ただただ肺の二酸化炭素を精一杯吐き出し、酸素を思い切り吸い込む。】
【全てを出し切った彼女は立ってはいる物の、既に「太陽主神貫通槍」は勿論のこと、「貫通せし右」も消え、「隻腕の女」、鳴神美鈴へと戻っていた。】

【───其処へ現れた仲間の存在。彼女は頭上に感嘆符を浮かべて、そちらの方へ顔を向ける。】
【口角を少し上げて、ニヤリと笑みを浮かべて彼女は言葉を紡ぐ。】

「──大丈夫に見えるかよォ……。へっ………くそったれが……。」

【仲間の登場に若干、彼女には珍しい安堵の笑みを浮かべてみせる。】

876 :蒼乃空&エヌオー ◆jnVXyq7weY [sage saga]:2014/06/20(金) 23:18:01.53 ID:/GhOibigo
>>855
ケッ……最初からそうしろってーの
「―――っ!」

【エヌオーと空、二人に剣が振るわれた一瞬で複数のことが起きた】
【一つ目は空がこれから起こることを見越して治癒の能力を込めた矢を放つ】
【二つ目にエヌオーの体が灼熱の剣によって上半身と下半身が分断されようとする】
【三つ目は放たれた矢がエヌオーの体が完全に両断されないうちから傷を癒していく】
【四つ目に空を狙う灼熱の剣は空の体を両断、までとはいかずともその身を焦がし地に墜とす】
【結果としては―――】

ッグ……ハァ、ハァ…………どうした……その、程度か……?
「うっ……うう、まだ……行けます……!」

【エヌオー、空と共に重症。殺害まではいかずとも戦闘能力を削ぐことには成功している】

とは言え……かなりきついか……
「まだ、私は飛べるよ……」
んじゃ、それで行くか……

【空はエヌオーの隣へといけばその肩を抱いて立ち上がらせ】

ま、俺はてめぇほど無茶する馬鹿じゃないんでな……
「そういうことです、では……失礼します」

【そのままここを飛び去ろうとしている】
【空に追撃をかければ止められるだろうが……】
877 :鬼城 狼佗&陽炎 ◆LUMFQ0Vuok [sage]:2014/06/20(金) 23:24:05.49 ID:33Ly+HvaO
>>875

「…見えないな、掴まれ。」

「…あまり無茶をするな。もう仲間を失いたくはない。」

【鳴神へと手を向ける。ヴォルガスも心配そうに鳴神を見つめていた】

鳴神イイィィッ!!!

【後ろから聞こえる怒号。それは鬼城の物だった。フラフラと揺れながらゆっくりと立ち上がる。】

この借りは必ず返す、幻楼さん。あんたにもだ!!

俺が必ずお前らを殺してやる!せいぜい震えて眠る事だ!!

「…行くぞ、鳴神。俺の元部下が世話をかけたな。」

【そして鳴神をヴォルガスの上に乗せ、そのまま飛び立とうとするだろう。】

/お疲れ様でした!熱い戦闘ロール楽しかったです!
878 :掌 拳峰『』&陽炎 ◆LUMFQ0Vuok [sage]:2014/06/20(金) 23:46:00.73 ID:33Ly+HvaO
>>876

『…逃がさねえ…ぞ。お前らだけは…ここで…[ピーーー]…。』

…もうやめろ拳峰、お前は負けた。

【再び灼熱の剣を振りかざそうとしたが、拳峰も既に限界に到達していた。】

『てめぇ…ら、覚えとけよ。必ず…この借り…と…博斗…君の仇は…取る。』

『ぜったい…にあき…らめねぇ…。』

【そう言葉を吐き、拳峰は失神した。大量出血と無我による反動が返ってきたのだ。】

…今度会った時は敵だ、エヌオー。

…そして蒼乃空。

【拳峰を抱え、元の姿に戻り拳峰と共に空の中に消えていった】

/長い間乙かれ様でした!凄くおもしろかったです!
879 :鳴神 美鈴 ◆BcXpDxt3H6 [sage]:2014/06/20(金) 23:47:52.65 ID:fxg06FqK0
>>877
【心身共に限界に近い鳴神は陽炎より差し伸べられた手を受け入れ、それに支えられてヴォルガスの背に乗せられる。】
【──すると後ろより浴びせられる怒号。意外にも彼女はその声を聞くとそちらの方を向いてニィっと歯を見せて笑ってみせた。】

「何時でもかかってこいよクソッタレ!!」


【と、こんな調子で。】
【彼女、鳴神美鈴の長いパトロール任務は超防御という彼女と相対的な位置付けの人間、最大の好敵手であり最大の脅威となりうる人物との戦闘を終え、無事終了となる。】

//こちらこそ楽しかったです!ありがとうございました!
880 :"第二次Auriga事変――――獨国炎上" [saga]:2014/06/21(土) 19:51:33.93 ID:xpE91tQRo
【獨国、とある港町。】
【そこを覆い尽くすのは美しい赤い煉瓦の建築物では無く、焼き尽くす暴力的な炎だった。】

【指示を下したのはハンス・バイエル。予てより"アルプス移動要塞"へと集結させていた戦力を一気に解放し、攻め込んだ。】
【要塞からの超長距離攻撃、及び機動部隊から発艦した特殊兵器群による爆撃は、絶対的な威力を発揮した。】
【美しい建築物は薙ぎ倒され、焔に嘗め尽される。】
【其処へ上陸を試みる彼は、只一言。Aurigaの彼等へと向けてこう伝えるだけだった。】


「抵抗する奴は殺せ。全部だ。」


【獨国国防軍はこれに対して国連軍へと応援を要請した物の、完全には間に合わず、Auriga軍との交戦で一気に戦力を削られていった。】
【国防軍は、住民の避難を満足に行う事も出来ず戦線はほぼ崩壊。】
【取り残された人々は、一部の例外を除いて抵抗する人間は須らく殺害され、残りの人間はAurigaによって拘束され、移動要塞へと運ばれようとしていた。】
【既に戦況は圧倒的である。先の敗北を取り返すかの如く、"第一次Auriga事変"で見せたような烈火の如き攻勢。】

【これに対して国連はAuriga軍の完全排除は不可能と判断。一旦街を放棄する事を決定した。】
【それ程までの戦力差があったのだ。故に彼等国連軍は、集結させた精鋭部隊を、民間人の救護へと当てる事を決定した。】


「パラシュートは大丈夫か!?お前達だけが頼りなんだ!
 一人でも多く皆を助けてくれ――――頼んだぞ!!」


【かくしてAurigaと連合軍の、また長い夜が始まった。】

【白紙化の御者。そしてそれに抗う正義の徒。天秤が傾くのは、果たしてどちらへとだろうか。】
881 :鬼城 狼佗 ◆LUMFQ0Vuok [sage]:2014/06/21(土) 20:09:59.65 ID:N3y4q8b00
うーん、良い海だね。旅行で来れれば最高だったかな。

【山から流れる川はやがて海に繋がり一つの美しい自然を作り出していた。そこは既に火の海と化しており、Aurigaの部隊が占領していた。】

【そこに住んでいた住民の数多くは既に拘束され、その処遇とこの部隊を一人されたのはAurigaの突撃部隊所属にして裏社会でも有名な殺し屋であり、壊し屋】

アイアイ、ハンス・バイエル殿。

さて、お前らをどうすのかは俺に一任されてるんだよなー。

【先日に出来た大きな傷はORIGINに所属している鳴神 美鈴により付けられた物。それに対し鬼城は腹を煮えくりかえしていた。】

最近ムシャクシャしてるからよ、取り敢えず[ピーーー]のは決定してるからさ。

どうやって死にたい?愚図共?

【黒い腕は一人の女性の喉元を引き裂き血で濡れていた。その表情に男は思わず口角を上げる】

ハーッハッハッハッッ!!!

さぁ!!パーティの始まりだな!!
882 :鬼城 狼佗 ◆LUMFQ0Vuok [sage]:2014/06/21(土) 20:11:34.37 ID:N3y4q8b00
/投下致しました!杜柱さん&シオンさん宜しくお願いします!
883 :狂坂愛姫 ◆jnVXyq7weY [sage saga]:2014/06/21(土) 20:13:13.60 ID:IhHO0HQxo
【戦火の中、まるで親とはぐれたかのような出で立ちの幼女が荒廃した中央駅付近にいる】
【鮮やかな白の長髪に、所々破れた白のワンピースに、そこから覗く真白い柔肌に】
【そして不釣合いなほど大型の片刃のナイフ、その全てに鮮血が彩られながら耳に当てたインカムへと問いかける】

ね〜ね〜えぬおー、これたべちゃだめなのぉ?
"ダメだ、抵抗する奴ならいいがな?"
え〜……しかたないなぁ、ていこうしてきたやつはたべていいんだね?
"ああそうだ、好きにしろ"
やったぁ!

【すし詰めのように民間人が押し込まれた列車を見ながらそう通信を送る幼女】
【中の民間人は震えながら助けを待つもの、相手が幼女と見て反撃の機会を伺うもの】
【そして今まさに反撃の一手を加えるべく車両を飛び出したもの】

はい、げーむおーばー、れんたいせきにんだからね〜

【右手に持ったナイフで左腕を深々と切り裂けば】
【流れる血は意志を持った怪物のようにその車両の民間人全員にまとわりついて】

ざんねんでしたみんないっただっきま〜す!

【その言葉と共に幼女の鮮血に切り刻まれ民間人達は肉塊と化す】

みってたかな〜?ていこうしたらみんなたべちゃうからね〜?
いい、ていこうしないでよ……くひひっ

【天使のような悪魔の笑顔で残った車両の民間人に告げるのだった】
884 :シオン ◆HYSWExFg7U [saga]:2014/06/21(土) 20:21:33.86 ID:vx+2il2+o
さっすがに、ここを攻めてくる馬鹿はいないでしょ…

【海上に居並ぶ鋼鉄の船の群れ。数百人の兵士たちは、警戒の目を怠らない。】
【それらを一瞥しつつ、指を鳴らす】

しかし、やだね、ここは。

一回くらい旅行でこういうとこ来てみたかったのになーのになー…

【美しい町並みは、人々の笑顔は、一瞬にして壊された】
【全てを奪われた過去が甦る】

【おそらくこの街にもいる。大切なものを奪われた者たちが】

【呟いて、瓦礫とともに力なく倒れた敵の兵士の亡骸に歩み寄る】
【そして、その腕に握りしめられた銃を奪う】

…人を殺すってのは、胸が痛むねー……ばきゅーん…

【そんなことをいっていながらも、銃を構えて遊んでいる】

ちゃっちゃと終わらせて、さっさと撤収しましょうよっ、ヤな事思い出す前にね!

【彼女のそのあっけらかんとした表情とは逆に、瞳の奥は悲しさを湛えていた】
885 :ゴボウ・ト・イエバ・オソーザイ ◆4zWA/GOBoU [sage]:2014/06/21(土) 20:26:22.47 ID:o9xJlfDEo
【港町の中心部】


【―――- 俺、テレビ塔に見学に来てただけなのに・・・何故俺は】

「・・・瓦礫の下敷きになっているんだろう」

【あかん、こんな非常事態に限って俺被害者側や】
【とりあえず状況―――- 突然襲ってきた爆撃によってミニストップでお菓子食ってた俺、崩壊した瓦礫によってあやうくぺったんこ】
【なんとか不思議パワーを使って店員や客や俺の一命は取り留めた。ビバ無事っぽい】

「問題はそこじゃあねぇ・・・」

【あの爆撃で終わりだったらまだ良かったのに・・・】
【追い討ちをかける様に軍隊が揚陸してきている】
【既に町は半壊状態だってのに、破壊活動が目的なら何だってこんな事を・・・?】
【それはともかく、ここで俺が取るべき行動は二つに一つ・・・】

「ここで死んだフリしてるのが一番安全だな・・・」

【少なくとも、ここで大人しくしていれば、この瓦礫の下でなんとか生きてる俺達は奴らに見つからず助かるかもしれない】
【しかし・・・だ】

「正直近代兵器とか使う奴らに囲まれたら勝てる気しねーけど・・・」

【俺達以外にも瓦礫の下で埋まっていたり、奴らに殺されそうな人間もいる】
【状況が好転したり、この町の人間全員を救えると思っている程自惚れてはいないが】

「まぁ・・・死ぬのはヤだけど、何もせずにいるのは性に合ってねえ。じゃな。―――- え、マンゴーパフェ代!?・・・か、帰ってきたら払うから、ね?」

【うわー!!どさくさに紛れてパフェ代チャラにしようとしてるのバレた!】
【くそーこんな時にも気づくとはがめつい奴め・・・まぁいいか】
【帰ってこれたら払ってやるよ・・・】

「さて・・・といっても敵さんは結構うようよ居るな・・・。バレない様に動かなきゃ」

【脳内BGM:メタルギアソリッドで瓦礫の山に隠れて進んでゆく】
【瓦礫に埋まってる人を助けたところで逃げられるかどうかはわからんし、傷だって軽傷を治すくらいしかできないけど・・・】
【俺は俺にできることを、やる】
886 :エッリ・テア・ハーパライネン ◆sHFOqrvn3g [saga]:2014/06/21(土) 20:26:40.74 ID:xpE91tQRo
【獨国、とある街、そのテレビ塔付近。】

【嘗て人々を笑わせる娯楽を提供し続けていたそれはへし折れた、その人々の民家を押し潰し、破壊していた。】
【その人々は唐突な侵略者達の手によって捕縛され、或いは殺害され、地獄の様な様相を醸し出していた。】

【一人の女性が、そのすぐ近くに立っていた。】
【ボーラーハットを目深に被り、男物のスーツを身に纏った、髪の短く、背の高い彼女は、一見すれば男性と見紛う姿をしていた。】
【その左手には銃身四十センチに満たない、少なくとも正規軍や一般市場には売りに出されていない、見た事も無いような銃を握っていた。】
【火に嘗め尽される街。唸り声と、叫びと、泣き声が飛び交う中で、彼女はあろう事か、悠長に携帯電話を使っていた。】

「母さんは大丈夫だって。それよりも僕はハンナの方が大丈夫か心配だよ。
 イルマの事、まだ気に病んでるんでしょ?あれはさ、大尉の馬鹿のせいだって……。」

【ともすれば地獄と見紛う中で、彼女はあろう事か最愛の"家族"と連絡を取り合っていた。】
【心配そうな声色で、その向こう側の"娘"と話す彼女に――――――――怒りを抱かない者がいない筈が無かった。】
【膝を折り、咽び泣いていた抵抗の意思は最早見えなかった一人の男性が顔を上げた。】
【捕縛の必要も無いと彼女に判断された彼は、倒壊した建物の残骸。紅い煉瓦を掴んだ。】
【背を向ける彼女に向かって、絶叫しながら煉瓦を振り上げた。】

【パンッ、と言う音がした。】

【散弾が彼の上半身を抉った。抵抗の意思ごと煉瓦が砕かれて、肉片と混じって捕縛された民間人へと降り注ぐ。】
【半狂乱になった一人が絶叫し、連鎖する様にそれは肥大化する。それを、何とも無いと、視線すら向けなかった。】

「ああ、いや大丈夫だよ。そうだ、帰ったら一緒にケーキバイキングでも行こうよ。
 エリカちゃんも誘ってさー……大尉?別に報告とかいらないよ。どうせ怒るだけだし。」

【倒壊した建物の一部、残骸の腰を下ろして。】
【砕け散った彼が永遠に続くように望んだ時間。それを彼女は、楽しげに歩んでいた。】

/ゴボウさんの方はこちらにレスを!どうぞよろしくお願いします!
887 :陽炎 ◆LUMFQ0Vuok [sage]:2014/06/21(土) 20:33:07.08 ID:aQ9ToXgQO
>>884

【今回の第二次Auriga事変。陽炎は独立結社ORIGINとしてこの死地へと向かった。今回の件に関しては陽炎に一任されている。】

【巨大な黒龍に跨り、月を背に敵の本丸へと単身向かう。裏社会、そして反Auriga分子として「闇の男」と語られている】

…ヴォルガス、決して[ピーーー]な。飽くまで戦力を奪うんだ。

【そして本拠地へと現れた「闇の男」嘗て顔を見知った人物が其所を守っていた】

…シオン、君か。

【多くのAuriga軍を薙ぎ払おうと黒龍が対峙する。そして陽炎は彼女の前に行き…】

…やはり戦わなくてはならないのか。

…残念だ。

【何処か哀しみに溢れた顔で彼女の方を見据えていた】
888 :エッリ・テア・ハーパライネン ◆sHFOqrvn3g [saga]:2014/06/21(土) 20:35:53.90 ID:xpE91tQRo
>>885
【獨国、とある街、そのテレビ塔付近。】

【嘗て人々を笑わせる娯楽を提供し続けていたそれはへし折れた、その人々の民家を押し潰し、破壊していた。】
【その人々は唐突な侵略者達の手によって捕縛され、或いは殺害され、地獄の様な様相を醸し出していた。】

【一人の女性が、そのすぐ近くに立っていた。】
【ボーラーハットを目深に被り、男物のスーツを身に纏った、髪の短く、背の高い彼女は、一見すれば男性と見紛う姿をしていた。】
【その左手には銃身四十センチに満たない、少なくとも正規軍や一般市場には売りに出されていない、見た事も無いような銃を握っていた。】
【火に嘗め尽される街。唸り声と、叫びと、泣き声が飛び交う中で、彼女はあろう事か、悠長に携帯電話を使っていた。】

「母さんは大丈夫だって。それよりも僕はハンナの方が大丈夫か心配だよ。
 イルマの事、まだ気に病んでるんでしょ?あれはさ、大尉の馬鹿のせいだって……。」

【ともすれば地獄と見紛う中で、彼女はあろう事か最愛の"家族"と連絡を取り合っていた。】
【心配そうな声色で、その向こう側の"娘"と話す彼女に――――――――怒りを抱かない者がいない筈が無かった。】
【膝を折り、咽び泣いていた抵抗の意思は最早見えなかった一人の男性が顔を上げた。】
【捕縛の必要も無いと彼女に判断された彼は、倒壊した建物の残骸。紅い煉瓦を掴んだ。】
【背を向ける彼女に向かって、絶叫しながら煉瓦を振り上げた。】

【パンッ、と言う音がした。】

【散弾が彼の上半身を抉った。抵抗の意思ごと煉瓦が砕かれて、肉片と混じって捕縛された民間人へと降り注ぐ。】
【半狂乱になった一人が絶叫し、連鎖する様にそれは肥大化する。それを、何とも無いと、視線すら向けなかった。】

「ああ、いや大丈夫だよ。そうだ、帰ったら一緒にケーキバイキングでも行こうよ。
 エリカちゃんも誘ってさー……大尉?別に報告とかいらないよ。どうせ怒るだけだし。」

【砕け散った彼が永遠に続くように望んだ時間。それを彼女は、楽しげに歩んでいた。】
【彼女にとってそれ以外は何の意味も無い様に見えて、そして事実、彼女にとっては其れは何か意味があるとは思えなかった。】
【国防軍、連合軍。彼女にとっては須らく"温い"相手だった。既に攻撃後となれば尚更だ。】
【だからそんな、ちょっとした奇跡か……或いは"異常"か。そんな物は、彼女にとって誤差に過ぎなかった。】
【歩みを止めた彼女。瓦礫の山の中に何人か生き残っている人間がいた。】

【上空へと向けて、散弾銃の引き金を引いた。】


「警告。抵抗するならば殺すよ。……うん、母さんをなんだと思ってるのさ。僕だって仕事してるよ。」


【眼中に過ぎないとばかりに、彼女は娘との会話を実に楽しそうに続け乍ら、瓦礫の山の前に立ちはだかった。】
889 :バードランド&ガニー ◆u.1F.g0z82 [sage saga]:2014/06/21(土) 20:37:46.15 ID:IBgObJLio
>>883
【何の変哲もない一日だった】
【愛するパートナーとの獨国観光。のどかに鳴くウミネコに、、静かにそよぐ木々】
【そして、観光ついでに自分の故郷へ足を運ぼうと、列車に乗り込む】
【――何の変哲もない、穏やかな一日のはずだった】

…………

【目の前に広がるのは、炎、血、煙、肉】
【得体の知れない紅い影が、同じ車両に乗り込んでいた人々を、物言わぬ肉塊へと変えてゆく】
【その惨劇を繰り広げるは、禍々しいほどに白い、一人の少女】

『中尉っ!』

【迫り来る紅い刃の先端に、一人の少年が躍り出た】
【少年が手をかざすと、紅い刃はまるで『真冬の空気に触れた』かのように、一瞬で凍りついた】
【ギリシャ彫刻のように端正な少年の貌は、怒りと焦りに満ちている】

…………

【少年が声を掛けた――もっと正確に言えば、刃から『守った』男性は、一言も発さない】
【客席に座り、手に持った杖を苛立たしげに鳴らしながら――どこまでも冷徹な目を、列車の外へと向けている】
【表情こそ冷静そのものだったが、その眼、その口端からは、抑えきれない憤怒がにじみ出ていた】

……なあ、ガニー。
一体いつから私達は……満足に観光も出来なくなった?

『中尉! はやく逃げま――』

……色々難癖は付けられたものの、この休暇は私達が勝ち取った正当な権利だ。
君と港で紅茶を嗜み、私の故郷を見せてやる……それくらいの愉しみを全うする、その権利が私達にはあった。
――あったはずだ。……あったはずだぞ……

【歯を食いしばり、客席から立ち上がる男性――バルド・バードランド中尉】
【自らと、愛するパートナー・ガニーとの……ささやかなる休暇、平穏】
【それを乱し、汚し、貶めた者への――嵐にも似た怒りを込めて、車両外の少女を睨みつける】
【そして、鷲頭の杖をしかと握りしめ――ゆっくりと乗降口へ向かって行った】
890 :ゴボウ・ト・イエバ・オソーザイ ◆4zWA/GOBoU [sage]:2014/06/21(土) 20:44:39.38 ID:o9xJlfDEo
>>888

【物陰】

「うっわー・・・なにあれ」

【叫び声や銃声が聞こえたと思ったら、なんだあの携帯電話使ってる男は】
【彼の近くに民間人が多数捕縛されてる・・・それと死体がいくつか】
【あいつが捕まえたのかな】

「捕縛してるって事は民間人の命の保証はあるんだろうか・・・?ここはスルーで行くか・・・?」

【敵は一人、ひょっとしたら余裕で倒せるかもしれないが】
【彼の実力、伏兵、援軍、救助した民間人の機動力を視野に入れると戦いを挑んでまで彼らを救助するのは現実的な選択とは言えない】
【場合によっては俺は犬死にだ】

「・・・はは、何を俺はビビってるんだか・・・」

【―――- 『犬死に』か。】
【この抜き差しならない状況に首を突っ込んでおいて、自分の命の心配なんておかしいかな】
【なら、いっちゃう?行っちゃいますか?】

「どうせなら不意討ち、一撃撃破を狙ってみるか・・・」

【緑色に光るエネルギーを右掌に溜めて―――】
【これくらい溜めれば、一撃で瓦礫くらいなら吹き飛ばせる】

【ゴボウは瓦礫の影から瞬時に躍り出ると、右手を彼女に突きだし、掌程の大きさのビームをぶっ放した】
【距離はあるが、動かなければ数秒もしない内に直撃する】
【この攻撃が彼にとっての、宣戦布告だ】
891 :杜柱鳴海 ◆8dLN4yuK8Y [sage saga]:2014/06/21(土) 20:48:52.32 ID:rwdZX5ano
>>881
「………は?」
【河で意識が断絶したと思えば、気が付けばパラシュートで落下していた。】
【まるでギャグのようではあるが、鳴海にとっては実際問題そうとしか言えない。】

「……意味はわからないけど、兎に角ただ事じゃなさそうだ」
【街に灯る炎と海を埋めつくす鋼の異様。】
【眼下に広がる街風景は、まるで戦場にでもなったかの様相。】

『ーーーイ、ハンスーーーーー殿』
【下降中の風音の中。】
【何処かで聴いた名前を微かに捉えれば、真下には見覚えのない男が女性の喉を引き裂いていてーー】

「これがハンスさんの……」
【思考が灼熱し、気付けば右腕の機械装甲から生えた翠の大刃が自身のパラシュートをバラバラに引き裂いていた。】
【加速する下降速度に構わず、頭部を残して肉体を翠の装甲へとすげ替えーー】

「て、めぇェエエえええーー!!」

【絶叫。】

【極彩色の瞳の宙に刻みながら、自身の身体ごと落下地点の男に2mの大刃を降り下ろす。】

【カッとなったが故の行動故に後先は考えておらず、また、声も影も非情に大きいため一般人ですら気付いてしまう程だ。】
892 :狂坂愛姫 ◆jnVXyq7weY [sage saga]:2014/06/21(土) 20:50:41.20 ID:IhHO0HQxo
>>889
あれぇ?まだいきてるひといたの?

【少し考えるような仕草をしてから二人の男へと少女は警告する】

ん〜、いますぐにそのしゃりょうへもどるならみのがしてあげようかな
ねーねーおふたりさん、そのしゃりょうからでてこないでくれる?
でてきたらもういっかいやつざき……ううん、こんどはくしざしにしようかな

【警告というには余りにも親しげな口調、だが内容は残忍なもの】

だからね、そこのしゃりょうでまっててくれないかな?
もうすこししたらぜんぶおわるとおもうし……たぶんわるいようにはされないんじゃないかな?

【笑って言ってみせるがAurigaという以上何をされるかはわかったのものではない】
【現にこの少女は民間人を躊躇なく惨殺してみせた】

あ、そうか!そもそもでられなくすればいいね!
わたしってあたまいいね〜、ほめてほめて〜

【更に左腕から鮮血が舞い踊る】
【其れは車両の昇降口に張り付いてちょっとした壁になった】
893 :シオン ◆HYSWExFg7U [saga]:2014/06/21(土) 20:57:01.64 ID:vx+2il2+o
>>887

ぬわにぃ?馬鹿が来るだと?!

【空を見れば、真白な満月に映える漆黒の龍の影。忘れるはずもない】

…なーるほどね…やっはろー、お元気?ドラゴンちゃんに陽炎きゅん?

【見知った顔の男。監視対象であった、壊 幻楼。又の名を、陽炎】

戦わなきゃいけないこともあるってこと。命令には逆らえない、社畜ってのは辛いんだよ?

…だから容赦はしない。あんたが相手なら、なおさらね

【彼の物悲しげな表情。だが自分は、決して顔には出さない。決して】

…そろそろ、始めようか

ここが貴方の…墓場よ!へーん…しんっ!

【決め台詞と共に、彼女の肌に緑がかった鱗が浮き上がり、鰭が生え、顔は似ても似つかぬ不気味な形へ変貌する】

渦が舞い、潮風は謡う!
さあ、来なはれ!

【決めポーズをとり、彼の動きをみる】



894 :鬼城 狼佗 ◆LUMFQ0Vuok [sage]:2014/06/21(土) 20:57:37.96 ID:aQ9ToXgQO
>>891

んー?なんて言ってんだ?そうか、お前喉裂けてるから喋れないんだよな。

ヒューヒューうるせえんだよ、糞女が。

【涙を流し喉からは直接息が漏れている。その女性の顔を平気で地面に擦り付ける鬼城の脚。正に地獄だった。】

あー、可笑しくてたまらねえよ。さてさて、次はどいつにしようかな。

…あぁ?

【空から聞こえる絶叫。落ちてくる人と大剣。それを確認した後男は硬化してある腕を大剣と鍔迫り合いの状態にする。異常をも超える程の硬化した腕】

ちっ、邪魔するなよ。人のお楽しみのよ。

あ、お前のせいで手が滑った。

【もう片腕から黒い電流を流し数人を丸焦げにし、殺害した】

お前が俺に攻撃したからその勢いでてが滑ったんだぜ?可哀想になー。

人殺しがよぉ。ハッハッハッハッ!!!

【適当な事を言い楽しむ男。その姿は邪悪と狂気が混ざった姿。鍔迫り合いの状態から相手を吹き飛ばそうと剛腕を振るう】


895 :陽炎 ◆LUMFQ0Vuok [sage]:2014/06/21(土) 21:03:37.36 ID:aQ9ToXgQO
>>893

…。

【何故だろう。彼女はこの前と何一つ変わっていない。寧ろあの時よりも戯けて見えるが。】

【彼女と自分は何処か重なる所がある。気のせいではあるがそう思ってしまった。】

…ヴォルガス。お前は他のAuriga軍の戦力を奪ってくれ。

…俺はシオンを止める。

【陽炎から闇が溢れる。それは交わり重なり合い、陽炎の周りを這い回る】

…殺しはしない、行くぞ。

【手をシオンに向ける。すると闇は円状に陽炎の前に広がり、陽炎はその闇に向かって手を握る。】

【すると闇は四方向の刃型の闇になり、多方向からシオンを狙う】
896 :バードランド&ガニー ◆u.1F.g0z82 [sage saga]:2014/06/21(土) 21:07:44.81 ID:IBgObJLio
>>892
【車両から出なければ危害は加えない、という少女の申し出】
【しかし、バードランドは微かに口の端を上げて、嘲笑するように言い放つ】

……馬鹿馬鹿しい。今更、危害は加えないだと?
……列車も、店も、ホテルも壊されて……それでまだ、私達に危害を加えていないと?
そう言い切るのか、御嬢様(フロイライン)?

【杖をゆっくりと持ち上げるバードランド】
【目の前には、血の壁で覆われた乗降口】

――お前は、いや……お前達の馬鹿騒ぎは。
見事なまでに、私達の予定を粉々にしてくれた。
私達のささやかな休暇を、ささやかな平穏を――

【そして、後方のガニーを見遣る】
【主人の意思を汲み取った少年も、扉に意識を集中させ――】

ガニィィィ―――――ィッ!!

『ッ――!!』

【バードランドが杖を振り下ろすと同時に、ガニーの手首から雷撃が迸る】
【雷は血の壁を焦がし、貫き、乗降口ごと吹き飛ばした】

――馬鹿馬鹿しい。あまりに馬鹿馬鹿しい。
だが……

……我らが『平穏と平和』のため。
最微塵にまで消し飛ぶがいい――

【立ち昇る煙の中、バードランドはゆっくりと乗降口を下りていく】
897 :エッリ・テア・ハーパライネン ◆sHFOqrvn3g [saga]:2014/06/21(土) 21:08:56.40 ID:xpE91tQRo
>>890
「ふふっ、僕が負けるもんかよ。心配しなくていいからさ。あ、そろそろ――――。」

【身を翻した。現れたのは一人の老人。そして緑色に煌々と輝くエネルギーの塊。】
【右手に握っていた携帯電話がそれに破壊された。無論、その会話は強制的に幕を降ろす事になった。】
【故に、強制される対峙。破壊された携帯電話にを見下ろして、はぁ、と溜息をついた。】
【そして其処で漸く、其の体躯を彼へと向き直した。実に不機嫌そうに、指先で散弾銃の引き金を叩きながら。】

「……抵抗したら殺す。そう言った筈なんだけど。」

【ハッキリ言って、彼女には彼の覚悟は理解できなかった。】
【理解する気も無かったと言えばそれまでだが、兎も角。その行動は愚かとしか形容しえないと、そう思った。】
【そして何より。愛娘との会話を途切れさせたこと。ハッキリ言ってこれだけで、殺す理由としては十分だった。】


「――――聞き分けの悪い子供は嫌いなんだよね。」

【空いた右腕、その指先で帽子の鍔を軽く触れた。】
【彼女の足下に直径三メートル程の、"魔方陣"が展開された。黒い魔力によって動作するその陣の中央には、"逆鉤十字"。】
【そしてそれと同様の物が、彼女の頭上へと姿を現した。其処から流れ出す膨大な魔力が、彼女の身体を包み込んだ。】
【光にも似た力の奔流。その奥から彼女は再度垣間見えた。】
【青い強化外骨格。薄手のスーツの上に、無数のブースターや排熱装置を装備した、軽装の魔導強化外骨格。】
【そしてその肩部には、幸運の証である"青色の鉤十字"が誂えられる。】

「AIE メッサーシュミット・フルチューン 『ハカリスティ』。」

【帽子は何処かへと消えていて、その中性的な顔が月明かりの下に晒された。】
【片眼鏡の様な機器が彼女の右眼へと展開され、彼の姿を捉え、何らかの情報を彼女へと提示する。】
【そしてその右手には、長大な、特殊金属で構成された剣が、携えられていた。】


「警告はしたよ。君は、君達は、雑作も無く。此処で死ぬ。」
898 :シオン ◆HYSWExFg7U [saga]:2014/06/21(土) 21:17:30.85 ID:vx+2il2+o
>>895

舐められたもんだね…

【囲まれれば、かわす手立てはない】

しからば跳んで逃げるのみ!えいやぁー!

【足の筋肉がばねの様にしなる】
【身体が10メートル近く跳び上がり、遥か上より彼を見下ろす形となる】

反撃させてもらうよ!食らえ!ふうぅぅ......ふっ!

【口からの放水。しかしただ水を吐いているのではない】
【飛沫が散弾の様に撒き散らされ、それぞれが銃弾ばりの加速で地上の陽炎のもとへ迫る】

やったか?!

【落下姿勢を整えつつ、相手の手を窺う】

899 :狂坂愛姫 ◆jnVXyq7weY [sage saga]:2014/06/21(土) 21:18:49.15 ID:IhHO0HQxo
>>896
【危害を加えていない、その言葉にまるで意味がわからないと言うようにキョトンとした顔をすれば】

だって、ていこうしてないひとはまだいきてるでしょ?
たまたまあなたたちがのってたしゃりょうのひとがていこうしたから
たまたまあなたたちもれんたいせきにんをおってもらったの
つみにはばつを、それはあたりまえのことじゃないの?

【ズレている、思考回路が完全に常人のそれとは逸している】

あ〜あ、こわしちゃった……せっかくたすけてあげようとしたのに……
ざ ぁ ん ね ん だ ね ぇ ?くひひひひっ!

【残念との言葉と裏腹にその顔は狂気を孕んで歪む】

ど〜しよっかなぁ〜、な〜にしよっかなぁ〜?
ねぇねぇ、『へいおんとへいわ』はわたしたちものぞんでるんだけどさ
いまはまだそのときじゃないし、あなたたちはわたしがたべちゃうね?
どうたべられたい?どうちょうりしてほしい?おしえて?

【悠然と条項口を降りてくる青年と少年、二人に対して少女は問いかける】

くしざし?やつざき?きぐはなにがいい?
ぎろちん?あいあんめいでん?どりるもできるよ!

【無邪気で狂気を孕んだ笑顔のままで】
900 :陽炎 ◆LUMFQ0Vuok [sage]:2014/06/21(土) 21:25:33.59 ID:aQ9ToXgQO
>>898

…一筋縄ではいかないか。

【四方向に分かれた闇の刃はそのまま展開され続け、そのままシオンの動向を観察する。だが、どうも観察しにくい。上空にいるのか】

…水か、だがこれは既に兵器だな。

【四方向に展開された闇が相手の攻撃を防ぐが攻撃の速度が速いせいか、体を幾度も掠る】

…くっ、やられてたまるか。

…空中でこれを避けられるか。

【シオンのいる上空の重力を、約3倍まで上げる。シオンを地面に叩きつけるのが目的のようだ】
901 :ゴボウ・ト・イエバ・オソーザイ ◆4zWA/GOBoU [sage]:2014/06/21(土) 21:26:15.01 ID:o9xJlfDEo
>>897

【――鳴海君の件といい、俺よく人の携帯電話壊すなー・・・】
【って現実逃避してる場合ちゃう!奇襲失敗しとる!!】

("逆鉤十字"・・・何処かで見たことあるぞコレ。・・・・・・いや、露わになった顔を見るにこいつとは初対面だ。気のせいか)

【ていうか大丈夫?なんか装備が豪華になったんだけど】
【勝てるの?俺勝てるのコレ?】

「・・・何か策は」

【考えても仕方ないか・・・?】
【それにしても、ここまでのガチ戦闘は幻楼と戦った時以来――- あの時と違うのは、味方がいない事】
【ていうかあの時も、勝ったの俺というよりアーサー君だしな・・・】
【と、いかんいかん、集中しろ!やると決めたからにはとことんやろう!たたかわなきゃ現実と!】

【右足からエネルギーを放出し、先ほどのビームよりも一段上のスピードでエッリの右斜め上空へ回り込む】
【移動時間中に右手にエネルギーを蓄え、オーラを纏った手刀を彼女の死角に入った瞬間に叩き入れるつもりだ】
【その攻撃の軌跡は気の刃となって空中に残存し、万が一の反撃を防ぐガードの役割も兼ねている】
【速さは身軽な俺の方が上だろ!常識的に考えて!】
902 :シオン ◆HYSWExFg7U [saga]:2014/06/21(土) 21:36:37.86 ID:vx+2il2+o
>>900

ぬぅ…少し重くなったか…?!

【先程より強い重力を感じる。が、この強化された体ならばいくらかは耐えられる】
【もともと深海の圧力にも耐えうる身体だ。易々やられたりはしない】

だからといって!

【少しバランスを崩しながらも、何とか着地する】
【そのダメージすら、吸収してエネルギーに変えてしまえばいい】

ぐっ…うらああああああああ!

【唸り声を上げて、彼の元へ突進を掛ける】
【首元まで裂けた大きな口から針のような尖った牙が覗き、鋭い手の爪を振りかざし接近】

いただくよ!アーン....

【ジャンプと同時に口が大きく開き、彼の頭を飲み込もうと襲いかかる】
903 :杜柱鳴海 ◆8dLN4yuK8Y [sage saga]:2014/06/21(土) 21:37:19.88 ID:rwdZX5ano
>>894
「ギーー糞がッ 何だその硬さ!」
【硬化した腕と大刃が火花を散らし鍔迫り合い形になるが、それは一瞬。】
【斬撃に耐えうる硬さと腕力に不味いと、自身から跳んだのと豪腕が振るわれたのはほぼ同時。】

【翠に輝く粒子を辺りに残しながら河側へと吹き飛ぶが、空中で体制を立て直して着地する。】

【鍔迫り合った刃は怪力に耐えきれず、大きな亀裂が入っていた。】

「何が……人殺しだ。
 最初から……出さなけりゃ……いい、だけの話……お互い様だろうが」
【逆に極まった感情が言葉を吐き出す機能を制限。】
【言外に自身のせいでもあると認めており、】
【黒い炎がさらに内心を熱く焦がし、この固い肉の塊を如何に解体する算段を組み立て始めて。】

「お前は何故、こんな事をする。
 捕虜なんだろう? ハンス=バイエルの命令か?」
【亀裂の入った刃を構えたまま発した自身の問いに違和感を覚えていた。】

【鳴海は睨みながら全身から粒子を噴霧しており、放っておけば薄い翠の霧が形成されるだろう】
904 :ウル&鳴神 ◆BcXpDxt3H6 [今回のイベントには不参加です!]:2014/06/21(土) 21:41:49.89 ID:kWXfhWfm0
【──とあるマンションの空き家にて。】

【丁度、今現在進行形で世界が“大西洋上に出現したAuriga軍の巨大要塞”の件……後に第二次Auriga事変と呼ばれることとなる事件で大騒ぎしている時に。】
【そのAurigaを迎え撃つ正義で有るべきの独立結社ORIGIN構成員、「貫通せし右」こと鳴神美鈴はスマートフォンを左手に、耳に押し当て、何者かと会話していた。】
【第二次Auriga事変に駆り出すことなく、彼女は何をしているのか。電話相手の何者かと会話に耳を傾けてみるとしよう。】
【鳴神美鈴が、何やらスマートフォンに声をかけ始める。】

……おい、本当に良いのかよ?今こそ私らORIGINが出るべきじゃあねぇのか⁉
とんでもねぇことn……『良いんだ。』

……ッ………。

【何か慌てる様な口調の鳴神美鈴に対して、電話の声の主は至って冷静に、かつ短い言葉で告げる。】
【因みにこのマンションの一室のテレビには、
とある国の惨状がリアルタイムで映し出され、鳴神は画面をしきりに確認している様子。】

『……あっちの方は陽炎に総てを任せている。そんな簡単にやられるような奴では無いのは…美鈴、あんたもわかっている筈だ。』

…ッ…。そこまでして……

『此方の方を優先する必要があった。』

……………………………
……………………
………………
…………
………



【場面は一変する。様々な機械に囲まれた…主にコンピュータ機器の様だが、此処はAurigaが所有してある建物なようで。】
【何やらパソコン機器を弄り、その中に収納された膨大な数のデータを閲覧し、重要な記述があれば記録…といったことを繰り返している、男。】
【──その名を漆間戦利という。鳴神と同じくORIGIN構成員、ウル・A・センリツという裏切り者としての側面も持ち合わせ、能力「異質加法」を所有する者。】
【彼もまた、片耳にスマートフォンを押し当てている。】

…今テレビでやってるその大惨事を引き起こす為にこの集団はそちらに多くの戦闘員を回している。

「…………。」

Auriga構成員という肩書きが無くなり、裏切り者という肩書きがプラスされた以上、こういった時しか情報を書き集めることが出来ないからな。

「…………。」

………あと少しはお前が機械音痴と……その全身の傷をどうにかしてくれてればどっちかには出動させられたんだg…「黙れ。」

………すまない。


【漆間が語った通り、全身に包帯をグルグルと巻いた鳴神は携帯電話越しに不満を示す。】

……それに。
前回の大西洋海戦でAurigaは大きな失敗をあげ、人員は少なからず減少。おまけに私達のような反Auriga勢力が増えている故にかなりの弱体化を食らっている筈だ。

「──その間をついてさっさとぶっ潰そうと?」

──ああ。然し私が此処を辞めて割と期間があった。せめて、作戦計画表あたりは持ち帰りたいからな。
……っと、悪い。長いは禁物だ。そろそろ切らせてもらう。

「……ああ。悪かったな、わざわざ電話かけて。」

【表では第二次Auriga事変が起き。】
【裏では何者かが影に紛れて作戦を実行し。】
【まるで光と影のように密接であり、隣り合わせの彼等…悪と正義。】
【さて、事態はどのように動くことやら。】
【──6月21日。ORIGIN構成員、鳴神美鈴、漆間戦利(ウル・A・センリツ)の動向記録より。】

905 :陽炎 ◆LUMFQ0Vuok [sage]:2014/06/21(土) 21:44:59.73 ID:aQ9ToXgQO
>>902

…強いな、だが強さでは足りない。

…己が運命を変えるのに、強さは重要だが…大切ではない。

【血を闇で拭い、陽炎はそのまま相手の様子を確認しながら、闇を展開していた】

(…高い戦闘能力に加え、常人離れした耐久力か…策を練らねば。)

…そんなに食べたければ喰らえ。

…好きなだけな。

【陽炎の周囲の闇は針状に展開され、陽炎を攻撃から守り、反撃しようとする。恐らく外側が硬いのなら内側からと踏んだのだろう】
906 :バードランド&ガニー ◆u.1F.g0z82 [sage saga]:2014/06/21(土) 21:47:45.12 ID:IBgObJLio
>>899 /Gをロストしました。捜索しつつのロールになりそうです、すみません

フフン……
『こういう事』を言うのは気が引けるが……君はどうにも、『足りてない』な

【杖をカツカツと鳴らしながら、少女の元へ歩いて行くバードランド】
【その一歩後ろを、張り詰めた顔のガニーが付いて歩く】

我々以外の有象無象など、何千死のうが知った事か。
……だがな、君はあろうことか……この私達の邪魔をしたのだ

【杖を振り上げるバードランド】

……問答の必要を感じないね、御嬢さん
君は私の『敵』であり……取り除くべき『障害』だ。
それに……

【バードランドが杖を素早く振り下ろす】
【ガニーの身体が糸のように解れ、白き『ミスト』に変わっていく】

……生憎、私に加虐嗜好は無い
特に、少年に対してはな

【そして、ミストは『雲』へと変わり、一陣の『鎌風』を呼び出した】
【真空を孕むその風をまともに受ければ、少女の肌にはザックリと大きな傷が開くことだろう】

――まあ、御嬢さんには……どうだろうかね?
907 :鬼城 狼佗 ◆LUMFQ0Vuok [sage]:2014/06/21(土) 21:53:13.88 ID:aQ9ToXgQO
>>903

どうだぁ?俺の絶対防御の味はよ?

【間合いを取った状態で男は鳴海と対峙する鬼城。少なくても今迄の雑魚よりは遊べそうだと内心楽しんでいた】

ん?言葉が変だぜ?イカれたか?

捕虜?こいつらの事か。まぁそうだが、俺は別にあの人に忠誠誓ってる訳でもねえしさ。

飽くまで一任されてるんだから自由にやらせてもらってんだよ。

だから俺が何をしようが俺の勝手だ。俺は殺し屋なんで人の命を奪うのが大好きなんだよ。

夢は人類皆殺しだ。そのうちこの世界全てを血の海にしてやるよ。

【真っ直ぐで純粋な悪の言葉だった。すると腕に黒い電流が纏われ、鳴海の方に拳を向ける。】

まぁ話しは終わりだ、そろそろ殺されてくれよ、ボク。

「雷獄ノ処刑」

【黒い電流が集まりまるでブーメランの様な形になり、それを鳴海へと放つと同時に接近を仕掛けた。】
908 :エッリ・テア・ハーパライネン ◆sHFOqrvn3g [saga]:2014/06/21(土) 21:53:53.04 ID:xpE91tQRo
>>901
【排熱装置から、黒く熱せられた様な余剰魔力が排出されて、彼女の付近をギラギラと舞った。】
【視界から、力の塊の放出と共に、彼の姿が視界から消え失せた。ディスプレイはけたたましく"危険信号"を掻き鳴らす。】
【然しエッリ・テア・ハーパライネンは落ち着き払った様子で、右手に握った剣を上げる。】

「教えてあげよう。」

【エネルギーを纏った手刀。軌跡を描きながら、視界外から叩き込まんとするそれ。】
【特殊金属の剣を構えて、視界の外にあるそれを、彼女は"一度たりとも見る事無く、剣によって受け止めた"のだ。】
【そして曲げられた右腕の隙間から覗くのは、散弾銃の銃口。】

「いくら策を弄そうと、君は僕に勝てない。」

【そう宣言して、彼女は引き金を引いた。散弾銃が吹き散らされて、彼を抉り、殺さんと迫る。】
【但し、効果範囲は其処まで大きくは無い。大きく下がれば其の威力は大幅に減衰し、下手をすれば拳銃弾以下にもなる。】
【絶対的な自信だった。約七十年の歳月を戦場で過ごし、彼女はハンス・バイエル中隊の副隊長として"勝ち抜いてきた"人間だった。】
【彼女は所謂"天才"だった。】


「経験と、スペックが違うんだよ。
 異能の一つや二つを使えたところでそんな物僕にとってハンデの一つにもなりはしない。」


【幼い頃から何もかもが他者とかけ離れていた。故に彼女の敗北は、"大き過ぎる一度"を除いてありはしなかった。】
【ブースターを噴かした。圧縮された魔力が大爆発を起こし、爆炎と共に彼女を後方へと連れ去って行った。】
【開いた距離。その先にいる彼へと、長大なブレードの刃先を向けて、彼女はただ一言。絶大な確信と共に。】


「証明して見せよう。君の死を以ってね。」


【そう宣言して、彼女はブレードの刃先を彼へと向けたまま、低く構えた。】
【背部に搭載されたブースターに巨大な魔力が収束し、膨大な魔力爆発の準備を開始した。】
909 :シオン ◆HYSWExFg7U [saga]:2014/06/21(土) 21:57:24.74 ID:vx+2il2+o
>>905

ほんじゃま遠慮なくガブーっとな…って!?あ痛ー!

【噛みつくと同時に、鋭く尖った闇が、口の中を刺し貫く】
【咄嗟に口を離して逃れるが、流れる血が口の中を溢れさせた】

あいたたたた…はりせんぼん、ってかぁ…

しゃべれなくなっちゃうぜ、おいよー

【痛みが口の中を支配する。すぐに再生を施すと傷は全て塞がり、血は一瞬にして止まった】

でも転んでもただじゃあ起きないよ!

【爪を振りかざし、攻撃を再び掛ける】
【バネの様な跳躍で一気に距離を詰める】
【一瞬で眼前にまで迫り、研ぎ澄まされたナイフのような凶器を彼の身体に突き立てようとする】


/すみませんが一旦飯食ってきます、しばしお待ちを…
910 :狂坂愛姫 ◆jnVXyq7weY [sage saga]:2014/06/21(土) 22:02:40.80 ID:IhHO0HQxo
>>906
たりてない?よくいわれるけどなんのことだろうね
たぶんこういうふうにいうのもたりてないってことなんだろうけど
けどそれをうめてくれるひとがいるからわたしはこれでいいんだって

【足りてない、自分には色々足りていないということは自覚している】
【だが足りない部分を埋めてくれる人がいるから自分はこれでいいのだと少女は言う】

あ〜あ、あなたもそういうひとなんだ
つまんない!つまんないつまんないつまんない!
ふつうじゃないからしかたないよね、せいへきもあっちのひとみたいだ……

【言い切ることはできなかった、その言葉を紡ぎ終える前に肩から脇腹にかけて大きな裂傷が刻まれ】
【一拍置いて傷口から大量の血液が噴出し一瞬で辺りを紅に染め上げる】

いいね……こういうのも、わるくないよ……
ぞくぞくする、やっぱりこのかんかくたまらなぁい……!

【常人なら失血死してもおかしくない量の出血】
【だが少女はより一層狂気を孕んだ瞳で、表情で二人を睨めつける】

つぶそうかなぁ?あなだらけかなぁ?どうすればいちばんいいんだろう?
とりあえず……あれがほしいよね!

【傷を塞ぐこともせず鮮血を撒き散らしながら少女は真正面へナイフを構えつつ駆け出す】
【懐へ飛びこめたのならナイフを振るうだろうが、よけられたらそのまま青年たちの背後の列車へ向かうつもりだ】
911 :鬼城 狼佗 ◆LUMFQ0Vuok [sage]:2014/06/21(土) 22:04:46.54 ID:aQ9ToXgQO
>>909

…再生能力か、奴は無敵か。

【本格的に策を練らねばならなくなってきた。彼女を正攻法で倒すのは難しそうだと考えている】

…魚ならば、仲間だろう?ハリセンボンとは。

…速い。

【眼前に飛び込んでくるシオン。ナイフが浅く陽炎の身体に刺さるが、それを止めて居たのは先程の闇だった。腕の形になり凶器を掴んでいる。】

…串刺しはごめんだ。

【そのまま掴んだ凶器を闇が包み込もうとする。そのまま陽炎はシオンに重力弾を至近距離で放とうとした。】

/ゆっくりで構いませんぜ。行ってらっしゃいませー。
912 :ゴボウ・ト・イエバ・オソーザイ ◆4zWA/GOBoU [sage]:2014/06/21(土) 22:18:42.65 ID:o9xJlfDEo
>>908

「オラァッ!!」

【ガキイイイインッ!】
【金属同士がぶつかり合った様な鈍い音が戦場に木霊する】
【実際にはブレードとエネルギーを纏った手刀がぶつかり合った衝撃音なのだが、『強度』はどちらが上か明らかだ】

「くっ・・・!コイツ・・・!」

【とっさに両足から気を放出し大きく距離を取る】
【ついでにキックで彼を攻撃する勇気はなかった・・・】
【それにしても、確実に死角を捉えたと思ったんだが・・・一瞥もせずに弾きやがった】

「―――- 危なかった」

【奴から飛び退いた時、散弾が飛んできたのが見えた・・・】
【見てから反応していたら蜂の巣だったかもしれん】
【頬のかすり傷から垂れる血を袖で拭いながら、思考を働かせる】

「経験ねぇ・・・そういえばお前、俺のコトを『子供』とか言ってたけどなぁ。この皺が目に入らんのか?『老人』の前で経験を語るとは、驕りすぎと違いません?」

【若作りしてません!まごう事なきジジイ!君よりも年上なんだよ!と言いたげだ】
【スペックは確かに敵わないかもしれんが小賢しさなら負けてないぜ!】

(ブースターに魔翌力が集まっているのを感じる・・・。加速して俺を串刺しにするつもりか?)

【数少ないアドバンテージを活用しながら敵の動向を予測する】
【何をしてくるのか分からんが、とりあえず急加速してきたら、なんとか反応して、攻撃を避けた後蹴りでもブチ込んでやるか・・・?】
【突撃してくるってことは俺にとっての攻撃チャンスでもあるし、エネルギーを溜めた蹴りなら、並のアーマーくらいはブチ抜いて攻撃できるかもしれん】
【という訳で左膝にでもエネルギーを溜めておくか・・・視覚でバレない様に抑えてな】
【――――- もしも相手に魔翌力を感知できる機能が備わっていたりしたら蹴りで攻める腹積もりが露見するが】
【・・・まぁ防がれたらその後の事は適当に考えよう。さぁ来いや!】
913 :バードランド&ガニー ◆u.1F.g0z82 [sage saga]:2014/06/21(土) 22:20:35.44 ID:IBgObJLio
>>910
【鎌風に身を裂かれ、異常なほど血液を噴出する少女】
【しかし彼女は笑ったまま、ナイフを構えてバードランド達に突撃する】

『中尉!』
分かっているとも……私のガニー

【杖を無造作に振るバードランド】
【『ミスト』は灰色に濁った雲となり、バードランドと少女の間に『冷気』を集わせた】
【急激に氷点下まで冷やされた空気が、パチパチと音を立てて凍り始める】
【『冷気』が集っているのはバードランドの正面だけであるため、廻り込めば突撃も可能であろう】

……君も淑女なら、もう少し上品に振るまったらどうだね
ガニーの教育に悪すぎる……

『いや、あの……』

【冷気の壁で正面を覆ったバードランドが、口を歪ませて呟いた】
914 :狂坂愛姫 ◆jnVXyq7weY [sage saga]:2014/06/21(土) 22:36:17.26 ID:IhHO0HQxo
>>913
だめだよぉこんなのじゃぁ……!

【左腕ごと血液を冷気の壁に突き立て砕こうと試みる】
【だが血液も瞬時に凍結され突破することはおろか、凍結した血液のせいで左腕を引き抜くことも不可能となる】

ありゃ、だめだったのはわたしのほうか……しかたないなあ、えいっ!

【少女は自らの左肩の傷口を広げるようにナイフを突き立てる】
【そして新たに流れ始める血液で自らの肩ごと左腕を切り落とす】

これで、よしっと……それじゃあ……

【冷気の壁に左腕を置き去りにして、壁ごと青年と少年を迂回するように右側へ血液の壁を作る】
【その壁は車両まで続き少女がそこへ行くのを邪魔をさせないというように立ちはだかる】

だってほんとうはこっちがほしいんだもん、ね!

【結晶のようになっているためうっすらと少女が隣を駆けていくのは見えるだろう】
【そして間違いなく少女はさらに非人道的なことをするつもりだ】
915 :エッリ・テア・ハーパライネン ◆sHFOqrvn3g [saga]:2014/06/21(土) 22:37:39.28 ID:xpE91tQRo
>>912
【爆発。爆炎を吐き散らして、彼女の身体が前方へと弾丸の如く飛んで行く、刃は彼を向いたまま。】
【彼女には何か異能を事前に察知する能力は無い、そして彼女が身を包む其れにも、またその機能は一切存在しない。】
【その刃が彼へと届く直前、高速での接近の最中。】

【彼女の身体は上空へと跳ね上げた。】

【脚部ブースターの急激な加速の発動。彼女は彼の目前で上昇し、更に右肩部のブースターを空中で噴射した。】
【空中での急激な制動、その中で握られた刃は彼へと向かう事は、無かった。】
【空中を行く彼女が刃を向けたのは、瓦礫の山の向こう側。其処に隠れる、逃げ遅れた一般市民達。】


「言ったじゃないか。"君達"って、さ。」


【そして一瞬だけブースターへの魔力供給を遮断すると、其の身体は制動を失って瓦礫の山へと落下を開始。】
【直前で再度ブースターを起動させ、其の身体を安定させ着陸。】
【目標は、勿論、何の力も無い一般市民達。】
【右手の剣が瓦礫の山を一閃して切り崩し、左手の半自動散弾銃が、一切の躊躇も無く乱射されて、彼等を屠らんと襲い来る。】


「そうそう、分からないなら教えてあげようか。勘の鈍い、お爺ちゃん?僕の敗北は。
 ――――――――――――七十年前のあの日、あの"大戦"の時、たった一度だけだ。」


【散弾銃の銃声の合間、やはり一瞥も彼へとくれる事も無く。彼女は呟くようにそう言った。】
916 :杜柱鳴海 ◆8dLN4yuK8Y [sage saga]:2014/06/21(土) 22:43:55.90 ID:rwdZX5ano
>>907
「……ああ、そウか。」
【人類皆殺しーー。あまりにも真っ直ぐな言葉に、鳴海は潔く理解した。】
【相手の精神性と自身が抱いている感情を理解した。即ち嫉妬と憎悪。】

【人類皆殺し? ああ、素晴らしい。】
【幸福だけの世界? もっと素晴らしい。】
【笑顔で殺し愉しく殺され喰い喰われ。全てが快楽で。安息で。満ち足りている。】
【だが、それは既にーー】

「……いや、大丈夫。落ち着いてきたよ」
【自身以外の『誰か』に引き摺られそうになる思考を断ち切って、少し“だけ”頭が冷え。】

【目に入ったのは雷獄のブーメラン】

「嗜好差し引いても嫌な奴だよな、お前。」
【形状からして回避すれば戻った雷が捕虜へと向かい、防御すればその剛腕で防御ごと持って行かれる。】

【装甲も絶縁体の性質に組替える時間はない。】

【故にーー】

【腕を振り上げる勢いで亀裂の入った刃を根本から切り離し、黒き雷へと投擲。】
【折れた刃の根本には細いヒモがあり、アースのように黒雷を大地に散らそうという目的がある】

(こんな事なら、一度でもマイケル師範に教わっておくんだった)
【全身から翠の煙を巻き上げながら、粒子を取り込み。自らも接近戦を挑み掛かる。】

「断る。テメェこそさっさと夢と趣味を諦めろ」
【刃が黒雷を散らせたのならば、顎先を狙っての右ストレートが跳ぶ】
【真っ直ぐ。素直な突きであり、命中すれば粒子の結晶がへばりつくだろう】
917 :シオン ◆HYSWExFg7U [saga]:2014/06/21(土) 22:50:58.90 ID:vx+2il2+o
>>911
ァあたしのドスが防がれたァ?!

【混乱して思わず変な声が出てしまった】

しまったしまったしまくらちよこ…ってしししまったぁ!?

【防御姿勢のとれないこの状態で、武器を奪うばかりか、密着状態で弾を撃とうというのか】

【思考し、動く前に、重力弾が自身を捉える―】


―――

ぐッ…うあ……ヒュッ……

【腹部を捉えた重い一撃は、体を、肉を抉った】

【赤い、赤い血が流れ落ちる】


ふっ…やって、くれるじゃねーの…

【顔を彼に近づけ、口から溢れた血を吹き付ける。挑発のつもり、かもしれない】


【腹の傷もすぐにふさがっていく。大きなダメージが加われば、それだけ回復し強くなる】
918 :ゴボウ・ト・イエバ・オソーザイ ◆4zWA/GOBoU [sage]:2014/06/21(土) 22:55:11.16 ID:o9xJlfDEo
>>915
【やはり突撃!】
【軌道は予測できたッ!ソードは直前で避けて―――ッ】

「バカなッ!?」

【反射的に放った飛び膝蹴りが空を切る】
【奴の姿が消え―――- ハッ!?】
【おいまさかお前・・・!?】

「やっ・・・やめろボケェェェェッッ!!」

【事態を把握すると、両足から気を放出し瞬時に距離を詰めてゆく】
【クソッ!認識が甘かった・・・!】
【俺が相手している間、逃げ切れる市民だっていると思っていたのに――――】
【だからといって、目前の俺を無視してなんで無抵抗の民間人を[ピーーー]必要があるんだ・・・!?】
【――――- それにしてもこの、俺が奴に突撃している状況、さっきと真逆じゃあねえか】
【攻めている側だからこそ、反撃のリスクも高い】
【考えなんてねえ。けどこの右パンチを思いっきりブチ込んで止めるしかねえ!】
919 :バードランド&ガニー ◆u.1F.g0z82 [sage saga]:2014/06/21(土) 22:55:26.81 ID:IBgObJLio
>>914
【冷気の壁に左腕を捕られるも、肩ごと左腕を切り落として脱出した少女】
【バードランドを迂回した彼女は、そのまま真っ直ぐに客車へと向かって行く】
【しかし――】

……フフン、いい趣味だよ、全く

【バードランドはその場から一歩も動こうとせず、車両へ駆けていく少女を不思議そうに眺めている】
【残された乗客がどんなに惨い最期を迎えようが、彼にとっては知ったことではない】
【彼――バードランドの怒りの原由は、ひとえに『自分達の休暇を邪魔されたこと』】
【たとえ世界が滅びようとも、自分達が無事ならそれでいい……彼は、そんな思考を持つ人間だった】

『――中尉……』

……ガニー、分かってくれないか。私はね、君さえいてくれれば、それで十分なのだ。
知りもしない赤の他人のために、君をわざわざあんな狂人と……
紳士として、そして『私』として……そんな信義にもとる真似は出来ない

『…………』

……何、考えてみれば、今は絶好の好機かもしれない。
あの御嬢さん、しばらくはあの中で『夢中』になろう……『空』のことなど、気にもしなくなる

【バードランドがゆっくりと杖を回す】
【冷気の壁を作っていた暗雲が、しだいに車両の上空に集合し始める】

『ッ! ちゅ、中尉っ!』

……そんな顔をしないでくれ、ガニー。これも私と……君のためなのだ。……それに、あそこの乗客にもな。
あんな気狂いの手にかかるより、天の火に一瞬で焼かれ尽くす方が……きっと、何倍も楽だろう?

『っ……』

【苦々しい顔で、車両とバードランドを交互に見るガニー】
【雷雲はしだいに派手な音を鳴らし始め、車両上空を覆い尽くさんばかりに広がる】
【あと一振りの合図さえあれば、いつでも少女を『残りの乗客ごと』攻撃できるだろう】
920 :エッリ・テア・ハーパライネン ◆sHFOqrvn3g [saga]:2014/06/21(土) 23:10:30.52 ID:xpE91tQRo
>>918
【血煙を上げる。血の流れない戦場など無い。無関係な血が流れない戦争など無い。】
【それは懐かしい戦争だ。】

【彼女は享楽主義者だ。面倒事は嫌いだし、出来るのならば楽に生きたい。勉学よりも女と酒を優先する人間だ。】
【数十年前の戦争で、彼女は軍隊に入った。そしてそれから今も尚戦い続けている。それが何故ならば、と言えば。】
【戦争こそ、彼女の望む最大の享楽だからだ。】

「そう言われて止めるバカがいると思うかい?」

【一方的な虐殺。双方向的な命のやり取り。そして世界全体を包み込む殺し合いの匂い。】
【それだけで、無抵抗の民間人を殺す理由になるのだ。何故ならば、"それも彼女の愛する戦争の一部なのだから。"】
【口には出さない彼の疑問への答えは。きっと言葉に出したら随分と理不尽に映る事だろう。】
【散弾銃の弾丸が其処を尽きた。同時に彼女へと迫る老人の姿を見た。】

「やっぱり僕は男は嫌いだよ。醜くて、野蛮で、薄汚い。」

【左手に握っていた、弾の無い散弾銃を放り投げて、剣を左手に持ち替えた。】
【右手、強化外骨格に覆われた拳を固めて、迫る彼の拳へと合わせて、それを振るった。】


「そら来いよ!僕の顔は此処に在るぞ!!!」


【彼女は、その拳を避ける事はしなかった。そうするよりも、自分の拳を彼へと叩き付ける事を優先したから。】
【ガキッ、と。人間を殴る感覚よりも幾許か固いそれが彼の拳へと伝わる筈だ。それは、唯の人間よりも随分と"丈夫だった。"】
921 :狂坂愛姫 ◆jnVXyq7weY [sage saga]:2014/06/21(土) 23:12:39.73 ID:IhHO0HQxo
>>919
【少女が駆け込んで行ったのは先程惨殺の限りを尽くし、また青年たちが現れた車両】
【車内は言うまでもなく鮮血と肉塊で紅に染まっているが、無造作に車内の血に触れれば】

いたたきまぁす……っと!

【少女が血液放った時の状況を逆再生するように血液が少女へと流れ込んでいく】
【肉塊からも、車内のいたるところにこびりついた血液も全て少女に集まり体内へ吸収され】

うぃだーがーう゛……

【そう一言呟けば切断したはずの左腕が、重傷のはずの傷が】
【血液が集まり元の体の形をとって"再生"する】

ふ……ぅ、やっぱりたいへんだねこれ……

【しっかりと腕が動くことを確認すれば車外へ飛び出す】
【だが、強烈な違和感を感じ空を見上げると】

あ、あははっ!あははははははっ!
あー……おもしろぉい、それでころそうとしてみるんだね?

【笑っていた、笑って笑って血の結晶の向こうにいる二人を見据えて】

じゃあ、ころしてみてよ

【はっきりとそう言ってみせた】
922 :ゴボウ・ト・イエバ・オソーザイ ◆4zWA/GOBoU [sage]:2014/06/21(土) 23:25:12.97 ID:o9xJlfDEo
>>920

「上等だ!俺だってテメェみたいな男が―――」

【ボグッッ―――- と鈍い音がゴボウの脳内に直接響く】
【ゴボウの拳がエッリに届く前に、身体ごと一撃で吹き飛ばされていた】

「ガッッ・・・はァ・・・ッ!」

【受け身を取り、体勢を立て直す】
【骨や歯に大したダメージは無いが、頬を切ったのか口から血がぽたぽたと溢れている】
【少し実力が違いすぎるか・・・?―――- いや、この程度でへこたれるな!】
【例え弱くても、俺は俺に出来ることをやると決めた!】
【即座に足から気を放出し再突撃する】

(反応速度もあっちの方が上みたいだが、やれることは全部試してみるか)

【突撃中、彼女が乗っている瓦礫の山にビームを放ち吹き飛ばす】
【これで怯んだ所に蹴りを突き入れるつもりだ】
923 :バードランド&ガニー ◆u.1F.g0z82 [sage saga]:2014/06/21(土) 23:25:23.34 ID:IBgObJLio
>>921
む……?

【先程車内に飛び込んで行った少女が、今度は再び外に躍り出た】
【空を見上げ、大声で嗤い……そして、バードランドに向かって、こう挑発する】
【殺してみろ、と――】

……どこまでも……
吹き飛んだ御嬢さんだ……

――望み通りに

【勢い良く杖を地面に突き立てる】
【それが合図となり、ガニーの『力』によって生み出された雷雲が、ゴロゴロと重低音を立て始めた】
【……そして、その次の瞬間】

『天轟雷霆(ケラノウス)』――!

【今だ苦々しい表情のガニーによる号令と共に、柱のごとき雷光が少女目がけて降り注ぐ】
【正面から受けてしまえば、体中が焼け焦げてしまうかもしれない】
【だが、列車内部を傷つけまいとするガニーの思慮によって、雷光は蛇のように蛇行しながら、少女のみを打とうとしていた】
【――言いかえれば、命中するまでにしばしの時間があり……その間に回避を行うのも、少女の力を持ってすれば、十分に可能であろう】
924 :狂坂愛姫 ◆jnVXyq7weY [sage saga]:2014/06/21(土) 23:42:42.96 ID:IhHO0HQxo
>>923
こういうのはぁ……

【再び左腕にナイフで傷をつける】
【だがさほど大きいものでもなく、流れる血液も多くはない】

ましょうめんからうけないと

【それを自分の周囲に円状に撒き、またそれは少女の意志をもって簡易的な魔法陣となる】

おもしろくないでしょ?―――ふぉーらーどぅえん

【全てを言い切った時、少女に無数の雷光が降り注ぐ】
【一瞬、だが永劫とも思える時間が過ぎ去っても尚、少女は立っていた】

にひひ……いまのも、よかった……よ

【全身のいたるところを焼け焦げさせた少女は笑いながら倒れ込む】
【しかしその少女が倒れ込む直前に魔法陣より影と形容すべき甲冑のような何かが現れる】
【"其れ"は少女を抱きとめ、一度だけ青年と少年の方を振り返ると】

『………………………』

【少しだけ頭を下げると少女を優しく抱き上げその場を後にしようとする】
925 :エッリ・テア・ハーパライネン ◆sHFOqrvn3g [saga]:2014/06/21(土) 23:46:53.39 ID:xpE91tQRo
>>922
【拳を解いて、その右手を額に当てた。】
【何処までも愚かで仕方ないと、彼女は嘲笑う。】
【彼女がそう思った具体例を挙げれば切りが無い程に、彼女は目の前の老人を心底嘲り笑っていた。】
【彼の両足に何らかの力が収束したのを確認する。】

「君はまだやる気かい?逃げ出せばいい物を。逃がさないけれど。
 最初から降伏しておけば命までは取られなかったのにね。過ぎた事だけれど。」

【放たれた閃光が彼女の足場へと直撃する。彼女の身体が一瞬、空中に放り出される。】
【彼女の装備した強化外骨格がオートで姿勢制御を開始したが、それを終える前に彼の蹴りが彼女の腹に突き刺さった。】
【やはり、"普通の人間よりも硬質な感覚"を彼に返した後、彼女の身体が跳ね飛ばされて瓦礫の山へと叩き込まれる。】
【砂煙が巻き上がり、それを吹き飛ばすように背部ブースターが稼働し、彼女の身体を持ち上げた。】
【右手で蹴り出された腹をポンポンと払い、彼女は右手に剣を持ち替えた。】

「考えるね、けれど僕にとってはお遊戯だ。」
 さぁ、もっと考えなよ。僕はそれを真っ向から、叩き潰して、殺してやる。」

【バシュッ、と言う音と共にブースターが作動し、彼女の身体が空中へと上がった。】
【撒き散らされる噴射炎が天使の羽の如く、巻き上がる塵を彼方へと吹き飛ばしていく。】

「それと勘違いされたまま死なれても腹が立つから言うけどさ。


 僕は、"女"だ!!」


【甲高い噴射音と共にブースターが前方への推進力となり、彼女の身体を前方へと運んでいく。】
【一直線に飛んで行く彼女、そして到達する目前で左方向へとブースターを噴かす。】
【それにより無理矢理な方向転換を行い、更にもう一度前方へとブースターを噴かす事で彼の横を通り過ぎる様に剣を振るう。】
926 :バードランド&ガニー ◆u.1F.g0z82 :2014/06/22(日) 00:01:32.07 ID:pZ4GFj7Jo
>>924
【あれだけの威力を受けてもなお、原形を留めている少女】
【その異能に、バードランドは内心で感嘆する】
【……だがしかし、たとえ人ならざる身であろうとも、あの雷霆を真正面から受けてしまえば……】

『あ――』

…………

【倒れ伏す少女】
【その間際、どこからともなく現れた『影』が、少女を抱きかかえて去っていく】

…………

【ここで追撃するのは簡単だ】
【だが、バルド・バードランドという男が信条とするのは……あくまで、正当なる過剰防衛】
【自分たちを脅かした者に、それ以上の脅威を以て報復し、二度と自分達に関わらせない】
【――その理念を満たすだけの結果は、もう十分に顕れたと見えた】

『……中尉、その』

……ガニー

【町の方を見据えるバードランド】
【空という空、道という道に溢れる、『逆鉤十字』の紋章】
【――数週間前に彼を歓待し、ワインまでも振る舞って貰った、あの一団の象徴だった】

……どうやら、我々が真に報復すべきは……
あの娘などでは無いらしい。

『……!』

【炎に沈む港町に向かって、バードランドは皮肉っぽく笑う】
【雷鳴のような砲音が――あるいは、砲音じみた雷鳴が、どこからともなく響き渡っていた】
927 :狂坂愛姫 ◆jnVXyq7weY [sage saga]:2014/06/22(日) 00:07:07.88 ID:elGyVqAZo
>>926
「あー、あー聞こえるか?ハンスさん、うちの子はダメだったみてぇだ」

【Auriga野営地にある野戦病院、そこに愛姫とそれに上官にあたる少年がいた】
928 :ゴボウ・ト・イエバ・オソーザイ ◆4zWA/GOBoU [sage]:2014/06/22(日) 00:07:57.58 ID:ecTXUvgDo
>>925

【―――- 蹴ったな】
【だが、効いてないみたいだ】

(クソ・・・さっきのパンチもそうだった。奴の身体は普通の人間と『何処か』違う・・・主に強度が)

【確かに俺は気を放出しまくっているせいでやや疲労しているが】
【それでも今のキックは申し分ない威力の筈・・・何故だ?】
【・・・考えても仕方ないか、それならばそれ以上の衝撃で奴の腹をブチ抜く、あるいは頭部に強力な一撃でも加えて昏睡させるか】

「真っ向から叩き潰すねえ・・・後ろから刺すしか勝ち目無さそうで困るわ」

【このまま攻防を続けてたら本当に潰されかねない・・・】
【奴のブースターがまた起動した】
【真正面から来るか?いいぜ!てめえの勢いを乗せて、今度こそ拳を叩きこんでやる!】
【左拳に力を溜め―――――】

「うおりゃああああああああああ!!!!!」

【ブシャッ】
【血しぶきが飛ぶ】

「――――なん・・・・・・だと・・・・・・!?」

【血しぶきを吹き出していたのは・・・俺だったァ――ッッ】
【スパッ、とすれ違いざまに繰り出された斬撃は、ゴボウの左脇腹ごと、お気に入りの背広の袖ごと】
【彼が振りかざそうとした左腕ごと】
【"斬り"飛ばした】

「うぐッッッ――――――- !!!あ"あ"あ"あ"あ"あ"ッッッ!!!!」

【また・・・?また左腕ですか!?前にもこんな状況あったけど、前世で俺の左腕なんかしたの?クレイジーハンドだったの?】
【―――- え?あ、女性なの君?・・・それは失礼致した・・・割と本気で蹴ったりしてごめん】
【ってそんな場合じゃあないッ・・・!今できる術は止血くらいか・・・応急処置応急処置】
【魔術を使ったのか、ゴボウの腕の断面は癒えてゆく】
【が、左腕はナメック星人みたいに生えてこない。持ってかれた・・・!】

「まだだ・・・!まだ終わらんよ・・・!」

【まだ右腕がある!たかが利き腕じゃない方をやられただけだ・・・!】
【苦し紛れの反撃か、バスケットボール程のエナジーボールをエッリに乱射する】
【命中精度はさほど高くなく、数発が瓦礫に当たり小さな爆発を起こしている】
929 :狂坂愛姫 ◆jnVXyq7weY [sage saga]:2014/06/22(日) 00:14:51.69 ID:elGyVqAZo
>>926
「あー、あー聞こえるか?ハンスさん、うちの子はダメだったみてぇだ」

【Auriga野営地にある野戦病院、そこに愛姫とそれに上官にあたる少年がいた】

「うちの子は重体、全身焼け焦げてら……第三度まで逝ってっかもな……」
「まあ血液さえ回してもらえればコイツはすぐ復帰させる、そのための能力だからな」
「とは言えあそこの占領が不十分だったのはこっちの不手際だ、処分は覚悟しておく」

【そこまで言って回線を切ると愛姫に輸血パックを持ってくる】

「さてはて、どんな奴が相手だったのかねぇ……」
「タイマンならそうそう負けはしないはずなんだが、楽しみ優先にしたか、複数人だったか……」
「それともその両方か、まあいい……どうせそいつには報復するだけだ」

【そう不敵に笑いながら】


 "第二次Auriga事変――――獨国炎上"

バルド・バードランド&ガニー VS 狂坂愛姫

中央駅付近、Auriga所属狂坂愛姫―――撤退


/深夜テンションでわけわからないこと書いてたかもしれませんが楽しかったです!
/では、今日はありがとうございました!またの機会にもお相手ください!
930 :陽炎 ◆LUMFQ0Vuok [sage]:2014/06/22(日) 00:18:45.14 ID:4pd0iR580
>>917
/少し持ち場を離れてました!申し訳ない。

…このままではキリが無い。

【冗談ではないと言う顔だった。また傷口は回復しつつある。それに比べると陽炎の傷は増えるばかりだ。】

…血はもう浴び飽きた。

…来い、ヴォルガス!

【すると背後に巨大な黒龍が轟音を立て現れた。一体何をするのか】

…星は我が友。

…夜は我が下僕。

【すると黒龍が陽炎を食べ、飲み込む。すると黒龍は小さくなっていき、やがて黒龍の姿を纏った陽炎が現れたのだ。】

…今全ての闇が俺の元に帰った。

…勝負はここからだ。

【これこそが彼の全力の姿だ。夥しい程の闇が蠢き、再びシエルへと攻撃が伸びる。】

【陽炎は両手を地面につけると、闇の腕が無数に現れ、その無数の闇の腕はシオンへと伸びていく】
931 :バードランド&ガニー ◆u.1F.g0z82 [sage saga]:2014/06/22(日) 00:19:29.64 ID:pZ4GFj7Jo
>>929
/お疲れさまでした こちらこそ楽しかったです
/自分も>>926で〆に代えさせていただきます ありがとうございました
/G君は未だ殺せておりません
932 :鬼城 狼佗 ◆LUMFQ0Vuok [sage]:2014/06/22(日) 00:27:16.90 ID:a+8pVNAbO
>>916

…なんだお前?情緒不安定なのか?

【軋む両腕の黒腕をぶつけ合いながら相手の様子を確かめている。】

最高に嫌な奴だぜ。だってよぉ、嫌な奴にならなきゃ嫌な事されるからな?

こんな風によ!!

【雷獄は次々と罪の無い命を奪っていく。もう既に多くの捕虜が殺されていた】

ちっ、「雷獄」を破りやがった。

【相手が自身の技を見事に砕き、不機嫌そうな顔になった。】

…いってぇな。良い一撃だぜ、ボク。

【綺麗に決まった右ストレート垂れる血を吐き出し、脳が揺れるこの感じ。】

だが、接近戦は俺の力の土俵でもあるぜ?

「雷獄ノ暴打」

【片方の腕に黒い稲妻を溜め、その破壊的な力に雷獄の力を加えたパンチ、正に純粋までに透き通った破壊的な攻撃だった。それが今鳴海へと向けられる】
933 :エッリ・テア・ハーパライネン ◆sHFOqrvn3g [saga]:2014/06/22(日) 00:28:22.99 ID:SiLrGbAXo
>>928
【確かな感覚、何時もの感覚。肉と骨を断つ感覚。鮮血の臭いが彼女の腹を満たす。】
【ブースターを停止させた彼女は、刃にベッタリと塗られた刃を払った。赤いレンガに、紅色が塗り重なる。】
【彼が諦めなかろうと、それは彼女にとって勝利を確信させるには充分だった。】
【人並外れた才覚を備えた彼女にとって、片腕を失った人間など幾つ束になって掛かろうと、どうとでもなる自信があった。】
【ニヤリ、と笑みを浮かべて、彼へと振り返った。】

「いいや、もう終わりだ。断言しよう、君に勝ち目は潰えた。」

【長大なブレードを肩に背負い、彼女はそう断言した。】
【応急処置、彼の腕の断面から鮮血が停止する。だがその程度、本当に姑息な手段にしかならないと。】
【ゆっくりと、彼へとその身体を向き直した。排熱装置から余剰魔力が噴き出して、粒子の如く輝きながら舞った。】

「今から君をさっさと殺し。残りの君が庇った人間を皆殺しにして、任務は完了。
 僕は愛娘とデートに行く事にする。大尉も文句は無いだろうさ。ふふっ、楽しみだ。」

【この後の予定に心を弾ませて、すこしだけ彼から目を逸らした。】
【瞬間、エネルギー弾の嵐が彼女へと叩き込まれた。精度こそ高くは無い物の、その数は多く。】
【彼女にとっては、面倒な物だった。】

「ああ、クソッ!。」

【握っていたブレードを振るう事で、エナジーボール自体を、またそれによって発生した瓦礫の破片を蹴散らす。】
【勝利を確信していた彼女にとって、その足掻きは面倒以外の何物でも無かった。】
【そしてその嵐の中を。それを何度も何度も切り崩す事を繰り返しながら、彼女は無理矢理前へと進むことを選択した。】


「大人しく!死んどけっての!!!」



【そうして一瞬だけブースターを点火し、彼の目前へと現れた。今度は正真正銘、真正面から。】
【大きく長大な刃を振り被り――――――――そう。】

【片腕を切断し、勝利を確信し。そして彼のエネルギー弾の乱射に、少しばかし気を乱された彼女は。】
【勝負の決着を急ぎ、今までのソレから随分と付け入れやすく、そう。】

【言ってしまえば、その動作の一つ一つが、"雑"、になっていた。】
934 :シオン ◆HYSWExFg7U [saga]:2014/06/22(日) 00:38:42.49 ID:qcxJMIZBo
>>930

何ィ…?黒龍と合体した…?

【目の前で繰り広げられるなんか既視感バリバリの光景に、驚きつつ後ずさる】

ぅおいおいおいおいあんた…ナントカ炎殺拳かよ!

【そんなことを呟いていると、黒い腕が自分の方へ伸びてきた】

よっ、おっと…そう上手くはいかないよ!

【自分を捕まえようと伸びてくる腕を上に下に、右に左にかわし、攻撃の機会を狙う】


そこ!食らいんしゃい!

【口から高圧水流を放つ。水を収束、一点に集中して放たれた】
【ターゲットはもちろん、腕を操る彼である】
935 :鬼城 狼佗 ◆LUMFQ0Vuok [sage]:2014/06/22(日) 00:47:34.64 ID:a+8pVNAbO
>>934

…これ以上食らうとマズイか。

…飲み込め、闇よ。

【掌を高圧水流に向けると、まるでブラックホールの様な形状をした闇が現れる。それは相手の攻撃を吸い込んだ。】

…何とかなったか、

【それを解放する。その攻撃はシオンの元へと戻っていく。】

…くっ、まだいけるか。ヴォルガスよ。

【ダメージと疲労が徐々に溜まりつつある。何か決定打を欲しいと陽炎はここで、作戦を考えた。】

【先程からシオンが避けた闇は上空にて集結しつつある。夜の空に上手く溶け込み、見え辛くはなっているが、絶対ではない。】

…いくぞ。

【そしてそのまま続ける連続攻撃。闇の腕だけではなく、刃型の闇や球体の闇などとにかくシオンを攻撃する。】

【これはダメージを与えられなくても策のための布石となる攻撃だった。】
936 :ゴボウ・ト・イエバ・オソーザイ ◆4zWA/GOBoU [sage]:2014/06/22(日) 00:49:29.19 ID:ecTXUvgDo
>>933

【愛娘とデートか・・・いい眺めだな(小並)】
【俺を殺して・・・撤退するつもりか・・・?こいつを退かせただけ俺が死ぬ甲斐はあるかもしれない】
【だけど、俺は、俺の出来ることをやる】
【全て救えなくても、ここで捕縛されている人達の命―――- 『まだ』救える筈だ!】
【エナジーボールはあっさりと弾かれ、容易く破られた】

                  ・ ・ ・ ・
「文字通り真正面からか・・・嬢ちゃん!!」

【なるほど単純明快だ・・・】
【さっきも言ったぜ】
【俺なんか真正面からぶつかり合ったら絶対に潰される】
【そんなお前が向かって来て、刃を振りかぶって、絶対の剣速で[ピーーー]】
【お前の速度は俺の反応速度を超えていたし確かに避けらんねえ】

「だけどよォ―――――-ッッッ!!」

【そんなら俺の真正面へのビームも当たる筈だ!!】
【残った右腕に溜めたエネルギーを、最初に放ったビームよりもはるかに太く、大きく、放つ】

「くらえええええええ!!!」

【ちゅどん、とゴボウの右腕からぶっ放されるエネルギーのビーム】

【―――- が、一瞬放っただけですぐに途切れてしまった】
【破壊力の高い攻撃も、一瞬しか持続できなければたとえ直撃しても敵を怯ませる事くらいしかできない無意味な延命処置だ】
【・・・ハハッ、俺の全力攻撃・・・一瞬しか放てなかった――――-当然か、もう俺の体内に残ったエネルギーはもうこの程度って訳だ・・・】



【――――- なにせ、さっき斬り飛ばされていた左腕に、エネルギーをたっぷり詰め込んでいたからなァ!?】
【吹き飛ばされたボールを操作して、死角へと位置を調整した左腕が、エッリの方を向いている】
【そして、その左腕の掌から、より大きなビームがエッリに放たれた!】
937 :エッリ・テア・ハーパライネン ◆sHFOqrvn3g [saga]:2014/06/22(日) 01:16:48.02 ID:SiLrGbAXo
>>936
【真正面からの斬り合い。その戦闘における才能は、それにおいて最も発揮される。】
【右腕が掲げられ、彼女へと放たれたそれを見た瞬間。これが"大した事は無い"と言う事を、予感した。】
【それは僅かに彼女の意識を持っていく事にしかならず、彼女は彼の事を心の内で心底、馬鹿にした。】
【然しそれ故に気付かなかった。戦闘の"天才"である彼女の驕りが、七十年の時を経ても抜けきらない癖が。】


「死、ね、よ!!!」


【最大の確信を持ってそれを振り下ろした瞬間。今度こそ、彼女の死角から膨大なエネルギーが叩き込まれた。】
【"天才"の名は伊達では無いのだろう。彼女はそれすらも、その完全な不意打ちすらも予感した。】
【然しそれは、余りにも遅すぎた。ブースターのマニュアル操作も間に合わず。】

「そ、そんな……この"僕"が……!!!!」

【"気付かないなんて"。】
【そう言い切る前に、彼女はまともに、その"ビーム"を叩き付けられることになる。】
【その膨大なエネルギーの塊が通り過ぎた時。彼女の身体は無論、まともな状態である筈が無かった。】
【先ず装着したAIEはボロボロで、スーツの一部は破れ、ブースターは幾つも破壊され、排熱装置が火を噴いていた。】

【そしてその身体。全身の傷からは、鮮血と共に、黒色の魔力が流れ出していた。】

【しかしそれでもエッリ・テア・ハーパライネンは、立ち上がった。】
【恐ろしい事に、右手に握り締めていたブレードは健在だった。それを地面に突き刺して、彼女はゆっくりと立ち上がった。】
【何時の間にかその左手には、壊れたAIEの代わりとばかりに、黒色の帽子が納まっていた。】
【それをゆっくりと自分の頭へと持っていき、彼女はそれを目深に被った。】


「……やってくれたな……"クソガキ"……!!!」


【ゆらりと、だがそれでも未だ戦意に溢れた姿で立ち上がった。】
【ゆっくりと地面に突き刺した長大なブレードを引き抜いて、彼女は緩慢な動作ながら構え、戦闘続行の意思を見せた。】


「まだ終わっちゃいない……僕が敗北で終わる未来など。あってはならないのだから。
 それに娘に……ハンナに顔見せ出来ないからな。こんなに、格好悪い、母親の姿なんて。」


【そう言って、彼女は一歩、足を踏み出した。彼の姿を睨み付けて、今すぐにでも斬りかからんと。】
938 :シオン ◆HYSWExFg7U [saga]:2014/06/22(日) 01:19:17.74 ID:qcxJMIZBo
>>935

ブラックホールに消えたっ?!

【また厄介なのを繰り出してきた。タフネスではこちらに分があるが、もし重い一撃を出されればどうしようもない】

と思ったら帰ってきた?!ラッキーすなぁ!

【口を空けて水流を吸収する。水分が得られれば、またしばらくは補給を取らなくとも戦える】
【そう思ってはいたのだが…】


……こんどはチマチマ削ってくるとか…何が、狙いなわけ?

【様々な形で攻撃を仕掛けてくる闇を避け、弾き返して、接近戦に持ち込もうと近づいていく】

ぐぁ!がっ!……くぅ、まだまだ!

【夜の中では闇は非常に視認しづらく、数が多いために何度か直撃を受ける】
【それでも回復を続け、直感で回避し、着実に彼の元へ歩みを進める】

【狙いがなんであれ、本体を叩けばどうにでもなる。そう思ってのことだ】

939 :ゴボウ・ト・イエバ・オソーザイ ◆4zWA/GOBoU [sage saga]:2014/06/22(日) 01:30:47.30 ID:ecTXUvgDo
>>937

【さっきも言ったぜ】
【お前と真っ向から戦ったら絶対に勝てない】
【だから"後ろから刺す"とな】

「勝ち目は潰えた―――- 下らないな」

【お前の後ろにあったよ(ばーん)】
【よし決め台詞終わり!!】
【はーなんとか勝ったな・・・もうラーメンでも食って帰りた・・・ん?アレ】

「おいおいおいおい・・・まだ立つのか・・・たまげたなぁ」

【それでもだいぶ機能が落ちているのか、動きはどこかぎこちない】
【だがまずいな・・・まだ闘志が衰えてない。もう策が残ってないや】

「お前の様な殺戮者にも娘がいるんだな・・・見せてやりたいよ、戦場での血に飢えたお前の姿――――- どんなに勝利しようと最高にカッコ悪いよ」

【あとガキガキうるせーよ】
【"七十年前の大戦"と言ったな】
【俺にとっちゃまだガキだ、バカたれ】
【もうエネルギーは残っていないが、斬りかかろうと迫るエッリの足に向けて素早くけたぐりを繰り出した】
940 :エッリ・テア・ハーパライネン ◆sHFOqrvn3g [saga]:2014/06/22(日) 01:56:44.54 ID:SiLrGbAXo
>>939
>>939
【その足を回避する程の体力も残らなかったか、そのまま、ぐしゃり、と煉瓦の上へと倒れ込んだ。】
【だが、それでも彼女は立ち上がるのは止めなかった。】
【彼女は享楽主義者だ。楽しければ何でも良いし、戦争は彼女にとって最高の享楽だ。】
【ただの一度を除いて敗北する事無く戦ってきた彼女にとって、その敗北は容易に受け入れられる物では無かった。】

「それでも僕は……僕は。」

【けれども、彼女は心中で悟った。此処らが自分の終着駅なのではないか、と。】
【唯の一度も敗北する事は無かった彼女の敗北、それはつまり、"そろそろ終われ"という……運命の提示なのかもしれないと。】

「ハンナ……母さんは――――――――。」

【愛娘と、彼女は何度もそう口走った。】
【血は繋がっていない。捨て子だったのを拾った。髪の色も、目の色も、何もかも違うけれど、自分の娘だ。】
【今の自分の姿は、"格好悪い"だろうか。親らしい事を出来た覚えはほとんどない。】
【与えられたことは人殺しの仕方だけ。】

【人生の遅過ぎる岐路。】

【其処に立たされた彼女は―――――――――――】


「……ぐっ、あぁ!!」


【その肩に、深々と鉄の杭が突き立てられた。】
【彼女が背を向けていた、更に向こう側。遥か彼方から、此方へと歩み寄る人間が一人。】
【黒い軍装に、左腕に"逆鉤十字"を着けた男。階級章は"軍曹"を現していた。】

『そう、アンタの言うとおりだ爺さん!そいつを殺すには後ろからやるのが最適だ。』

【彼女の持っていた散弾銃、何処となくそれに似た意匠を持った銃を左手に握り、彼は現れた。】
【そしてその左腕の腕章を"引き千切り"、放り棄てた。】

「……裏切りか……軍曹……!!」

『俺はもう軍曹じゃない、もっと上に行かせてもらう。悪いがアンタ達の所じゃ俺は上に行けない。
 アンタ達老人(オリジナル)共にこき使われるために俺は産まれてきたんじゃないんでね。』

【エッリ・テア・ハーパライネンが睨み付けるのを、突如現れた男は鼻で笑って、彼の方へと視線をやった。】


「おい、爺さん、俺は敵じゃない。分かったらこいつは、俺が貰う、いいな?」
941 :杜柱鳴海 ◆8dLN4yuK8Y [sage saga]:2014/06/22(日) 02:14:05.94 ID:O4pohBeyo
>>932
「ああ。もう半分以上オカルトな存在に侵されてるのに、ifの存在がこの世界に来たせいでね。
 感じたことの無い感情ばかりで戸惑ってる」
【垂れ流していた翠の煙は周囲の霧と結合。】
【鳴海自身と男を捕虜から隔離するように、透き通ったドーム状の隔離防壁が組上がる。】

(これ以上の犠牲を出さないためにも、壁を狙う余裕を無くさせるーー!)
【喰い縛る唇の端からは翠の粒子混じりの血が溢れーー】

「巫山戯んな。 やられる前にやるんじゃなく、守るに留めておけばいいだけだ」
【この防壁は先の黒雷から地面に電気を散らすアースが付けられているが、男の豪腕を何度も耐えられる強度はない】

【そして、それは自然と接近戦以外の選択肢を潰しており。】
【男の領域内での戦いを強いられる事になるがーー】

「調度良い。これでお前が負けたら、全く言い訳が効かなくなるーー」
【襲い掛かる破壊を迎えるは、極限まで強化した左の拳。】
【まともに受ければ吹き飛び蒸発するであろう破滅の拳に対し、真正面から左の拳を振り抜く。】

「ーーなッ!」
【肘からの粒子噴出の加速が威力の底上げを行い、拳の表面を覆うには赤黒い結晶体は境界を打ち砕きながら男の拳へと進みーー】

【しかし、破壊に特化した雷とそれ以外にも干渉してしまう因子。】

【正面からぶつかった拳は互いの拳へと衝撃が走り、因子側。】

「ーーッ!」
【鳴海の機械の左腕が根本から千切れ、砕き切れなかった雷獄が生身の部分を焦がす。】
【鳴海の意識は刹那飛び、反動で前のめりに姿勢が傾く】

【だが、硬化した男の腕の中身は衝撃に耐えられるか。腕の間接は? 肩は? 付け根は?】

【仮にダメージを与えられたとしても骨を断たせて肉を切るようなものだがーー】

【退路を自ら断った以上。後には退けない】
942 :ゴボウ・ト・イエバ・オソーザイ ◆4zWA/GOBoU [sage saga]:2014/06/22(日) 02:18:28.72 ID:ecTXUvgD0
>>940

「………もうやめろ」

【哀れむような眼でエッリを見つめる】
【お前がどんな人生を送ってきたのかなんて知らないし、お前はどんな人間に愛されているのかも分からない】
【ただ、お前は無実の人を殺し過ぎた…その点だけは揺るぎない事実だ】
【このままうまく捕らえることができたとして、この嬢ちゃん、どうするか…】

「―――- ッ!?鉄の杭!?」

【とっさに応戦体制に入ろうとしたが、ダメだ…限界だ】
【左腕の攻撃で切り札を使い切っちまった…】
【戦場のど真ん中で力を使い果たせば死―――- それでも俺は全力を出した過去の自分を責める気にはなれない】
【この嬢ちゃんはそれほどまでに強く、そして、今の戦いには意味があった筈だったんだ…!】

「お前……!!まさかずっと観ていたな…!?そこの嬢ちゃん―――- 名前は知らんが、どうする気だ?」

【敵じゃないだと?味方な訳あるか】
【不信感に満ちた眼で彼を見つめる】

「帰る場所があるんだ……!この嬢ちゃんには……!たとえ、どうしようもなく道を間違えちまった馬鹿野郎でも…!」

【くそ、喋りながらこっそりと力を溜めているが無駄だ…!水に濡れたアンパンマンの様にもう力が出ない】
943 :エッリ・テア・ハーパライネン ◆sHFOqrvn3g [saga]:2014/06/22(日) 02:42:20.13 ID:SiLrGbAXo
>>942
【どうする気だ、と問われた。彼女には先程見せた通り、殆ど余力は残っていない。】
【おまけに鉄杭を打ち込まれたとくれば、彼女が取れる行動は制限されてくる。例えどれだけ"才覚"に溢れていようと、所詮は人間だ。】
【今はもう、長大なブレードを支えに立つ事が精一杯の彼女には、それに返す言葉は思いつかなかった。】

『おいおい、そいつはこの作戦を指揮するハンス・バイエル直属の部下、しかもその実質的なトップだぜ?
 帰せばまた悲劇が産まれる。此処で殺しておくのが人類の為なのさ……なぁ、中尉?』

【その問いかけに、彼女は押し黙ったままだった。】
【彼の言う事は事実だろう。このまま帰れば自分はまた人殺しをするだろう。自分は其れしか知らないのだから。】
【男は自分の言葉に対して、エッリ・テア・ハーパライネンが返答を寄越さないのを見ると、彼女へと銃口を向けた。】

『そう言う事で、爺さん。手を出すなよ。俺はこいつを殺して、こいつらを助ける。
 爺さんがやりたかったことを俺が代わりにやってやるんだ、まぁ見とけよ。』

【そう言って引き金に指をかけた。今度こそ正真正銘彼女を撃ち貫かんとして。】
【彼はそう、その真意はどうであれ、彼女を殺し、住民を救おうと言った。そして、これがそれの証明と成る。】

【エッリ・テア・ハーパライネンは長い沈黙の末。眉間に狙いを定められて漸く、彼の"問い"に答えた。】
【それは死を覚悟して絶望した物でも無い、死を受け入れた者でも無い。】
【それは間違いなく。未だ信じれる物がある、光を手繰り寄せた人間の表情と、声色だった。】

「……"爺ちゃん"、僕は大丈夫だ。」

【そうポツリと言った直後、銃声が鳴った。彼の腕に握られた鉄の杭を撃ち出した銃が、金属音と共に取り落された。】
【長距離からの狙撃、それに対してハーパライネンは誇らしげに微笑んだ。】
【銃を取り落した男は、それに手を伸ばせば眉間を撃ち貫かれる事を予見した。近くの瓦礫の山へと身を隠す。】
【そして一瞬の逡巡の後。男は、老人へと向かって叫んだ。】

『チッ、おい!爺さん!そいつを殺せ!そいつがやった所業を忘れたわけじゃないだろうな!
 そいつはAurigaだぞ!ここで殺さない手は無いんだ!ここで殺すのが、人類の為だ!!』
944 :ゴボウ・ト・イエバ・オソーザイ ◆4zWA/GOBoU [sage saga]:2014/06/22(日) 03:15:58.49 ID:ecTXUvgD0
>>943

「Auriga…!?」

【まあ、確かにふざけているかもな】
【街を戦場に変えて、虐殺を行って、それを楽しんでいるこの女】
【こいつをのうのうとお見送りなんてのも違う気がする】
【目の前でこいつに殺された沢山の人間、遺族、友人、彼らの無念は晴らせない】
【ここで殺した方が簡単に解決するだろうよ】

「―――- 俺は」

【どさくさに紛れて溜めていた力をボール状に捏ね、杭銃へと放った】

「もういい加減にしろカス共が!まずてめーだてめー!嬢ちゃん!今すぐここから失せろ。次にお前が、殺していった人間に対して償いもできねえ様なクソだって判明したら殺す!俺がすぐさま飛んできて直々にテメエの娘ごと葬ってやる!
次!!軍曹さんてめーだよてめー!ハイエナ見てーにノコノコ現れやがって、組織から抜け出した後はこの嬢ちゃんをダシにして自分だけのし上がろうとしてたんだろ?あと俺様を利用しやがった事も不愉快だ!消えろ!!
そんでよー…!こいつらみてーな人間を纏めて食い物にしているAurigaとかいうのは何なんだよ!!頭来たぜ!お客様用クレームセンターを探し出して文句を原稿用紙3枚に纏めて提出してやるわ!」

【もぅマジ無理…宣戦布告しょ…】
【だから、もう!消えろお前ら!揃いも揃って目障りなんだよボケ!!】
【文句があるなら今ここで後腐れの無い様に消し去ってやるわ!】
945 :エッリ・テア・ハーパライネン ◆sHFOqrvn3g [saga]:2014/06/22(日) 03:37:55.40 ID:SiLrGbAXo
>>944
【杭銃が破壊されて、二つに割れる。それを見た男が舌打ちをする。】
【彼の激情。並べられた言葉の数々を、彼女は早送りで流れるビデオの様な感覚で、ぼぅ、と聞いていた。】
【つまりは、今は見逃すと言ったのだろう。エッリ・テア・ハーパライネンの事を。つまりは、自分の事を。】
【そして此処に立つ何人かを。】

「チッ……役立たずが!まぁいい、AIEのデータはある。これを売り込めば俺の地位は安泰だ。
 精々後悔しろよ爺さん、こいつを殺さなかった事をな!!』

【そう言って、"軍曹"と呼ばれていた彼は、これ以上の収穫は望めないと足早に其処から去って行った。】
【残された彼女は、杖代わりにしていたブレードを、引き抜いて、彼へと背を向けた。】
【つまりは、そう言う事なのだろう。此処で敗北したこと、此処で彼に見逃された事は。】
【幾つもある選択肢の中から、一つだけ、選ばなければいけない時が、彼女にもようやく訪れた、と言う事だ。】

「……あいつの言った通りだ。後悔、しないことだね。
 僕を野放しにするという意味、そして、Aurigaに宣戦布告すると言う意味を、ね。」

【曲がりなりにも殺戮を行っていた彼女を野放しにすると言う事は、どういうことか。彼には分かっている筈だ。】
【だからこそ、先ほどの男が言った事をもう一度、彼へと言って、覚束ない足取りで其処から立ち去って行った。】
【何処かからか撃っていた狙撃主の気配も何処かへと消え失せた。つまりは、その付近の彼等は解放されたのだ。】



「……大尉に顔向けできないな……ねぇ、ハンナ。」


【ズルリズルリと刃を引き摺りながら、エッリ・テア・ハーパライネンは、何処か穏やかに。其処から去って行った。】

/ありがとうございましたぁぁぁぁ!!!!
946 :ゴボウ・ト・イエバ・オソーザイ ◆4zWA/GOBoU [sage saga]:2014/06/22(日) 03:57:25.32 ID:ecTXUvgD0
>>945

「おう、元気でな!」

【でなおしてまいれ】
【あーいうの程長生きするんだよなぁ…まぁ別にいいけど】
【…で、こいつだ】

「せいぜい帰り道に気をつけろ。テメェを恨んでる奴はたくさん居るぜ。」

【―――- そうだ、最後に一つ聞きたいことがあったんだが………】

「くぅー…疲れました…。これにてバトル終了です」

【ばたん、と倒れこむ】
【やべえ…とりあえず誰かそこの左腕拾って…おっ、ありがと気が効くねえ】
【多分コレはくっつくと思うけどもうとても眠いんだパトラッシュ…どうせなら俺幼女とかに囲まれて死にたかっぐはッ】
【ちょ、ちょ、やめて!トドメ刺そうとしないで!】

「あ?避難所?…そうだなあ、そこにミニストップがあるじゃろ?そこにでも隠れて助けを待つんだな。―――- 俺?俺は…」


【俺は、後で行く。ほっといてくれ】

【しばらく、一人にさせてくれ】

【静まり返った瓦礫の街に、一人男がずうっと寝転んでいた】

【光り輝く『星座』を見つめながら】

/乙でした(瀕死)

947 :陽炎 ◆LUMFQ0Vuok [sage]:2014/06/22(日) 09:41:51.69 ID:a+8pVNAbO
>>938

…もう少しだ。

(…だが、シオンが攻撃を直撃したせいで闇が少し足りない。まだあと少しかかるか。)

【顔を顰める陽炎、近接戦闘では相手に部がある。近距離では視力のない男の方がどうしても融通が効かなくなるからだ】

…いけるか。

…はぁぁぁ。!

【接近してくる相手に対し、今迄よりも強大な闇を作り出し、それをぶつけようとする。】

【確かに威力は格段に上がったかもしれないが、陽炎は敢えて攻撃速度を緩めた。そう、気付かれてはいけないのだ。自身の闇を上空に集結させていることに。】

【そう、この攻撃は相手に攻撃を避けさせる為の物だった。だがこの状況ではここまでの攻撃を繰り返すのは難しい。】

【一つでも策を間違えれば、陽炎は負けるのだから。】
948 :鬼城 狼佗 ◆LUMFQ0Vuok [sage]:2014/06/22(日) 09:48:12.31 ID:a+8pVNAbO
>>941

おいおい、ゲームのやり過ぎじゃねえのか?何の話か全く分からんな。

てめぇ!余計な事すんじゃねえよ!こいつらは全員俺が嬲り殺しにすんだよ。

【ちっ、と舌打ちをつきながらも今は目の前の敵に対することが最優先であった。】

…てめーのその拳、何なんだ。硬化した俺の腕にヒビ入れるとはよ。

【ぶつかった衝撃は余りにも異質。部分硬化をした腕に傷を付けていた。そこからは血が垂れ溢れる。】

ぐぅ…くそが、大人しくやられてりゃ。まだ人間の姿で[ピーーー]た物を…俺を怒らせてそのままの姿で[ピーーー]るとおもうなよ。

「ブチころシてやろォか?」

【徐々に腕の硬化は全身に広がっていく、脚、胴体そして顔にまで至ろうとしていた。その姿は鬼そのもの…。】
949 :杜柱鳴海 ◆8dLN4yuK8Y [sage saga]:2014/06/22(日) 14:53:31.29 ID:O4pohBeyo
>>948
「言っただろう。オカルトに侵されてるってーー
 俺には『理解の及ばない領域の存在』としか解らないよ」
【腕と共に吹き飛んだ衣服から見える肩口の断面には、明らかに出鱈目に配置された大小様々な歯車が“噛み合わないままに”回転している。】

【翠の粒子が歯車の隙間から煙のように立ち上ぼり、少しづつではあるが再構築を始めていた。】

「……これはっ?!」
【武器や兵器等ない原始的な暴力を体現したかのような男の異様に、漏れだす神気に大気が畏れるように震え、揺らぐ。】

【鬼の姿に無意識に息を呑み、しかし、片時も解体方の組み立ては止めず。】
【熱は表面からは消えただけで深層では燻っており、ふとした拍子に爆発してもおかしくはなかった。】

(粒子を吸い過ぎたか。雷のダメージは軽減しても厳しい……どうせ長くは持たないならーー)

「魔導因子“境界”ーー全開」
【顔を覆い隠すかのように頭部を流線型の赤黒い装甲が覆い】
【機械の身体には同色の血管のような筋が走り、まるで生きているかのように脈動する】

【残された右腕は鋭く、紅く変化し、拳の先にはしつこく噴霧していた粒子が徐々に集っていく。】

「人に言えた義理じゃないけど
 ーー能書き垂れてないでさっさと来いよ。
 ぶちのめしてやるから」
【それは腕一本のハンデでぶちのめしてやるとの宣言。】
【明らかな挑発に、鬼は乗るかーー】
950 :シオン ◆HYSWExFg7U [saga]:2014/06/22(日) 15:20:14.40 ID:qcxJMIZBo
>>947

(さっきより反応が遅い…何を狙っている…?)

【黒より暗いその闇は破壊力こそ先程の物以上に見える】

【が、確実に殺すならば、こんな温い手を講じるとは思えない…】

…ふふん…そんな攻撃、当たらないよ!

【彼の目的を訝しく思いながらも、その一撃をすんでの所で回避する】
【そして、彼の目の前へ躍り出た】

これで!終いに!してやんよぉ!

【少女とは思えぬ醜く変化を遂げた顔が、不気味な笑みを浮かべる。仕留めるには十分な距離だ】

【その口から、無数の弾丸の如き水飛沫を彼にめがけて放った】
951 :鬼城 狼佗 ◆LUMFQ0Vuok [sage]:2014/06/22(日) 16:05:46.00 ID:a+8pVNAbO
>>949

「オマエニモヨクワカラナイチカラトイウコトカ?ナラバミセテヤロウ。」

「キサマテイドデハリカイナドデキルハズノナイアットウテキナハカイヲ…。」

【その姿は完全に鬼神の其れと化した。邪悪を集合させたかのような不気味な姿は彼に二つ名の「オーガ」を名付けた】

「オマエモスガタヲカエルノカ。ダガソンナモノハオレノゼッタイボウギョノマエデハスベテムリョクダ。」

【鬼城の能力は変身能力。「黒鬼」と呼ばれる鬼神の力を借りて高い防御力と「雷獄」による破壊能力を持つ攻守一体の能力。】

【故に過信をせず能力を使いこなせているのならばその能力値は極めて高い】

【だが鬼城の性格上、何処かに必ず隙が出来る。】

「アカラサマナチョウハツダナ。ソノコザイクゴト、オレノイカヅチデハカイシテヤル。」

「雷獄ノ槍」

【手に溜まった電流を束ね、それを槍状にして相手へと放つ攻撃。これは恐らく相手への牽制の為の攻撃】
952 :陽炎 ◆LUMFQ0Vuok [sage]:2014/06/22(日) 16:15:53.87 ID:a+8pVNAbO
>>950

…くそっ、

【言葉とは裏腹に策は完成しつつあった。後はタイミングだけである。】

…マズイか。

【先程作り上げた巨大な闇のせいで防御に回す闇が足りなくなった。時間を少しかければ生成出来るが、能力状それは不可能だった。】

【ならばこの攻撃を受けるのみだった】

…くはぁっ…。

【炸裂する弾丸。その正体は水であるがここまでの攻撃は最早兵器的な物を連想させるほど凄まじかった。血反吐を吐き、体の内部、外部共に途轍もないダメージを与えるが…攻撃が完全に決まったその瞬間に隙は出来ると踏み、陽炎は動き出す。】

…ぐっ…。

【反撃の時は来た。これがダメならばもう陽炎には打つ手がないだろう。其れ程までの強大な攻撃だった】

…シオン…終わりだ。

【上空に溜めていた闇は小さな球体になるが、その正体は超圧縮された重力と質量の塊。陽炎はそれを背後からシオンに向けて放ち解放させるつもりだろう。】

【圧縮された闇は解放される事によってその勢いで闇の衝撃波の様な物を生み、さらにその塊をシオンにぶつけるつもりだ。】

【正に今陽炎が出来る最高にして最強の攻撃だった。これを防がれればもう、彼に打つ手はない。】
953 :シオン ◆HYSWExFg7U [saga]:2014/06/22(日) 17:42:18.82 ID:qcxJMIZBo
>>952

な、何ぃ?!?

【突如背後から放たれた衝撃波。加えて、黒の塊が襲い来る】
【これまでの比ではない力。その圧力に耐えられるはずもなく、あっさりと吹き飛ばされてしまう】
【直後、うずたかく積まれた街の残骸へ激突、轟音が響き、様々な破片が飛び散る】




..........................................................................................

【土煙が晴れて、その姿が現れる】

.........カフッ、ウグゥ・・・チクショー…まだ終わらねーよ…

…いたいけな少女を、こーんな姿にしてくれちゃってさー.......

【異形の肉体は、なんとか原型をとどめる程度に生きていた】
【全身血にまみれ、手足はところどころ有り得ない角度にねじ曲がってしまっていた】

コフッ...もう、全身の骨バッキバキやぞ?.....カフッ…さすがに陽炎きゅんでも許してあーげないぞっ...

【傷はなかなか塞がらない。血が止まらない。再生が追い付かない】
【痛みで意識が奪われそうな中、力の入らない腕で近くの瓦礫を掴む】


...動け…私の腕……!

【意地だけで身体を動かしている。これが最後の一撃になるだろう】
【コンクリートで繋がれた3、4個の煉瓦の塊。それを掴み、彼に向かって投げる―】
954 :陽炎 ◆LUMFQ0Vuok [sage]:2014/06/22(日) 17:50:43.17 ID:a+8pVNAbO
>>953

…まだ動くのか、不死身か。

【かなりの量の闇を使い、精神と肉体共に限界に達していた。】

…ぐぅ。

【瓦礫を受け、血を吐き、後方へと吹き飛ぶ。最早自分の体を動かす余裕はなく。僅かな闇を動かしながら立ち上がり動く。】

…ヴォルガス、戻れ。

【そして陽炎の姿が元に戻る。ボロボロの体に割れ落ちたサングラス。真っ白な目だけが見え、龍が陽炎を支えている】

…本部にはそれなりの打撃は与えた。此方の任は終わったが、

…シオン…お前は俺を生かして帰すか?

【はっきり言えば既に戦える状況ではなかった。最早最低限の闇しか操れない陽炎にとってこれ以上の争いは自殺行為に等しかった】
955 :シオン ◆HYSWExFg7U [saga]:2014/06/22(日) 19:14:51.32 ID:qcxJMIZBo
>>954

やったぜ…けど私ももうむりぽ.....

【立つのも苦痛だった。膝から崩れ落ちるように瓦礫の上に突っ伏す】

【同時に変化が解け、もとの人間の姿へ戻る】
【傷は癒えつつあるが、それでもその姿は傷ましく完全には修復できないでいた】

.....はー、疲れたなぁ。眠い。

…お互いもう持たないっしょ?

【ひび割れた骨がなかなか繋がらない。これでは、戦闘続行は無理だ】
【彼もおそらく、戦えないだろう】


…わ、私はもう動けませんからねー、あーあー、裏切り者に、逃げられちゃうー。

......なーんてね。ふふふっ…

【顔についた血を拭いながら、わざとらしくそんな事を言う】
956 :陽炎 ◆LUMFQ0Vuok [sage]:2014/06/22(日) 19:26:51.79 ID:4pd0iR580
>>955

…これがお前の望む光景か。

【嘗ては豊かさに溢れ、人と人が笑い合い自然の恵みに感謝しながら幸せに暮らしていた国が、たった一つのAurigaというテロ組織により火の海と化した】

【平和な国を壊したAurigaに対して怒っていたのは当然だが、其れよりも許せないの】

…こんな惨劇を防げない自分に一番怒りを覚えるよ。

…この本部を壊滅させたい所だが、どうもそれは出来そうにない。

…もう一度聞く、シオン。

…これがお前の望んだ光景か…?

【そう問いかけた後にヴォルガスがシオンに近づき、傷口を癒す様に舐めている。ヴォルガスの瞳は哀しさで溢れていた】
957 :杜柱鳴海 ◆8dLN4yuK8Y [sage saga]:2014/06/22(日) 20:44:51.56 ID:O4pohBeyo
>>951
「ああ、何となく。解った気がする」
【自身を蝕む存在と同類であり、より暴力と破壊に特化した存在ーーその存在強度や破壊力たるや鳴海の想像を遥かに越えるだろう。】

【幾度もの浸食に置いて邪神や鬼神の類いの気配に慣れていなければ、既に膝を折っていたに違いない。】

「お前の身体が、本当に絶対の防御か試してみるか?」
【ーーだが、決してこの相手に敵わないとは思えない。】

【左足を大きく振り上げ、降り下ろす足で雷槍を『踏みつけ』天井スレスレにまで飛び上がる】

【その常軌を逸したその現象は、機械装甲全てが“境界崩壊因子”によるもの】

【あらゆる物に触れてしまえる状態となっている今、物質の伴わないエネルギー体ですら打ち砕ける】

【ーーだが、それを逆に言えば総ての法則を敵に回しているようなもの】

【空間や空気すら分厚い壁となり、正面からまともに受ければ、その時点で全身が砕けかねず】
【長引けば自身の存在も消失しかねない】

【加えてーー】

「糞ッ お前の雷はいったい何で出来てるんだよ!」
【束ねられた雷獄は、瞬間足場にしただけで、足の装甲を抉り取っていた】

【鳴海は落下せず、空間を足場に宙を駆ける】
【逃げる気はなく。鬼へと一直線に距離を詰めようとーー粒子ブースター無しででは、少し時間が掛かる】

「お前が俺を破壊しようが、“勝つ”のは俺だ。」
【現在。真正面から打ち砕く以外の思考は排除されている】

(アレはまだ、か)
【右手の平に集束していく粒子は、うっすらと角ばった立体の姿を成していく】
958 :シオン ◆HYSWExFg7U [saga]:2014/06/22(日) 20:51:22.02 ID:qcxJMIZBo
>>956

…そんな訳ないでしょー

【龍の顔を優しく撫でながら言う】

人がこれだけ死んでさあ…何の理由もないんだよ?

人はいつか死ぬけど、別に今日じゃなくても良かった訳じゃん。

【乾いた声で、空しくつぶやく】


…それでも私はやらなきゃいけない。

義親の叶えたい大義ってものに、手を貸したいの。

それが私にできる恩返しだと思うから…

【何故か涙が出てしまう。冷酷になりきれないのは、優しさなのか、未熟さなのか】

…とっとと帰りなよ、私の気が変わるかもしれないしね

【眼を擦り、涙を拭った】
959 :鬼城 狼侘 ◆LUMFQ0Vuok [sage]:2014/06/22(日) 21:34:22.95 ID:uZuOvrwpO
>>957

「フッフッフッ。タメシテモムダダ。オレヲタオセナイカギリ、」

「オマエハナニヒトツスクウコトナドデキナイ!!」

【邪悪な笑みを浮かべた鬼城はゆっくりとその硬い体を揺らしながらゆっくりと歩みを進める。爪は伸び、牙は生え、防御力と攻撃翌力を兼ね備えた鬼城の究極の姿】

「オレノイナズマハホンライノモノヨリモヨリハカイタトッカシテイル。ハヤサハオチルガナ。」

「チガウ、オマエデハナイ。カッテオマエヲコロスノハ…オレダ。」

【油断をしないように鬼城は鳴海の様子を観察していた。少しずつ相手の脅威に気付きつつあった。】
960 :鬼城 狼侘 ◆LUMFQ0Vuok [sage]:2014/06/22(日) 21:46:48.93 ID:uZuOvrwpO
>>958

…その言葉が聞きたかった。

【ズタボロの体は何処か安心した様な様子で、その場に座り込み。龍は陽炎の近くに歩み寄り、徐々に巨大化していく。】

…お互い譲れない義理というものがあるか。

…やはりお前とはもっと別の形で会いたかったよ。

【龍は陽炎を乗せ、その巨大な翼を羽ばたかせ。上空に舞い上がろうとする】

…いつかお前と友になれる日を夢見ることにしよう。

…さらばだ、シオン。

【そして闇夜へ消えていく。残る人々を救い出す為に。】
961 :陽炎 ◆LUMFQ0Vuok [sage]:2014/06/22(日) 21:56:10.62 ID:uZuOvrwpO
/シオンさん乙でした!途中途切れて申し訳ない。とても楽しいロールでした!
962 :シオン ◆HYSWExFg7U [saga]:2014/06/22(日) 22:26:42.00 ID:qcxJMIZBo
>>960

ん、またねー

【暗い闇に溶けていく龍の影をぼんやりと手を振って見送る】



…さて、お仕事終了かな?

【うんと背伸びをする、しかしゴキリと嫌な音がして】

う゛っ?!ほ、骨が…肩が…!

【腕を真上に伸ばしたままの滑稽な姿で、停泊している船の方へ戻っていく】

痛っ!痛たたたたたた!戻して!誰か戻して!

「ど、どうしたシオンちゃん?!」

【悲鳴を上げながら近くの仲間たちに呼びかけて戻してもらおうとする】

「ちょっと我慢してろよ…えい!」バキィゴリッ

いぎゃあああああぶるわあああああああ!?!?!?!


【叫びは、一際大きな波に掻き消されてしまった】
【打ち付ける波が、月明かりの中で静かに響いていた…】


/完!お付き合い頂きありがとうございました、乙です
963 :杜柱鳴海 ◆8dLN4yuK8Y [sage saga]:2014/06/22(日) 23:05:49.01 ID:O4pohBeyo
>>959
「ーーどちらにせよ。この一撃で解るさ」
【相手の素手での攻撃範囲に入る直前、足の裏から因子混じりの粒子を噴射】

【瞬間的爆発的な加速】
【音を置き去りにする程ではないが、揺らぐ鳴海自身の境界が残像のように空間へと焼き付いて】

【同時に、拳内に集束した翠の粒子は翠の実像を結び、紅い輝きに染まる。】
【立方体が放つエネルギーにより、拳の周囲の空間が揺らぎ、しかし、開放はされておらず】

「その境界をーー穿つ!」
【右腕から飛び込むように、ボディブロウを放つ。】
【指が刃の様に鋭く変化した拳が、赤黒い残影を刻みながら。】

【境界を切り裂きながら鬼神へと迫るーー!】
964 :鬼城 狼侘 ◆LUMFQ0Vuok [sage]:2014/06/22(日) 23:45:03.90 ID:uZuOvrwpO
>>963

「ホウ、ナラバオシエテモラオウカ!!」

【その刹那、ある時の残像過る。それは以前での戦闘で覚えた潜在的な恐怖。】

【それを鳴海からも感じていた。其れ程までに彼に対して今、恐怖の感情を抱いたのだ】

「コノキョウフナラバ…イゼンニ…。」

「ノリコエタ…!!!」

【そしてその攻撃を受け入れたボディーブローはその体にヒビを入れ、そこから出血、更に吐血もする。鬼城はその場でもがき苦しむ。】

「グォォォォオオッッ…」

「イッタハズタ…ソノキョウフハ…ノリコエタト…!!!」

【鬼城の体が更に変化しようとする。更にその肉体は強固になり、力を増す。】

【己のリミッターを外し、限界以上に鬼神の力を借りる禁忌の能力】

【更なる力を手に入れる代わりにその代償は大きい。だが逆に捉えるならば、そこまでの力が必要だと踏んだのだろう】

【更なる変貌を遂げた鬼城は黒い電流を全方位に、勢いに任せ、咆哮に乗せ、放とうとした。】
965 :杜柱鳴海 ◆8dLN4yuK8Y [sage saga]:2014/06/23(月) 01:17:21.15 ID:/tsHnVHdo
>>964
「グーー中身は、比較的柔らかいみたいだな」
【反動に自らの装甲を歪ませながら、打ち込んだことにより生じた“境界”の綻びを捉え】

【絶対防御を乗り越えた者がいる事に舌打ちしつつも、目の前の鬼に畏怖を覚える】

【恐怖に慣れて鈍化することはあっても、恐怖を恐怖と捉えたまま乗り越えるというのは難しい。】

「漸く、か」
【鬼神が更なる変化を開始すると同時。紅く輝く立方体から、ドス黒い輝きが満ち溢れる。】

【輝きに呼応するように左腕の外部装甲が弾け、内側から鈎爪を伴った触腕が生えてーー】

【その腕は一言で言えば、異質だった。】
【そこに在るだけで恐怖・悪意・殺意等おおよそ人間らしい負の感情とは別の次元で精神を汚辱し】
【それこそ、ふとした拍子に、星を文字通りの星塵へと変えてしまうようなーー刹那の虚像】
【虚像故に何の効力もない。】

「悪いけどーー」
【さらなる変貌を遂げた鬼神が放つ押し潰されそうな圧力と神威の中。】

「殺し屋は、これで廃業だ」
【空間に溶ける右手を開き、容赦なく腹の亀裂と綻びへ立方体を向けて振るいーー】

「“開放”」
【音が消えた。光が。像が。雷獄が。】
【在るだけで大気を揺らがせる膨大なエネルギーと因子が結び付き、爆発。】

【物質も、非物質も境界線ごと纏めてぐちゃぐちゃに混ざりあった混沌と化し。】
【その後、虚無へと回帰させるーー言ってしまえば、範囲は狭いが破壊力を極限まで凝縮させたエネルギー爆弾】

【亀裂を狙ったとはいえ、さらに増した鬼神の存在強度を前に何れだけダメージを入れられるか】

【戦闘不能はあっても、本来的な死はあり得ない。神とはそれだけ次元の違う存在ではあるがーー果たして】

【無論。使用した鳴海もただではすまず、戦闘不能に近いダメージを負う事となる】
966 :鬼城 狼侘 ◆LUMFQ0Vuok [sage]:2014/06/23(月) 01:38:16.56 ID:/4+4Rs5oO
>>965

「柔らかい?俺がか?」

【確かに傷は深く入っていた。多量の出血とダメージも加わり深いダメージ共に疲労も負い溜まっていたが、】

【相手の攻撃の威力を考えれば、これで済んだのは寧ろ幸運とさえ感じる】

「まぁいい、今は落ち着いてんだよ。鬼神の力を今だけは支配下に入れてるからな。」

「まぁ本当に今だけだがな。もうしばらくすれば、俺はこの状態になった代償を受ける事になる。」

【先程までの片言な言葉は消え、落ち着いた様子になった鬼城。傷を負い満身創痍の状態だが、それでも落ち着いていた】

「凄そうな攻撃だが、今なら防げる気がする。」

【そして腕をクロスして防御の体制を取る。その攻撃は今までのどの攻撃よりも強力無比であった。にも関わらず。】

「終わりか…?それで。」

【表面上に傷がついている程度であった。鬼城の防御能力は飛躍的に向上していた。だが気のせいか、鬼城の吐血の量が増え始めている。】

「なら終わりにしよう。名前も知らない能力者。ヒーローごっこは終わりにしよう。」

「雷獄ノ帝」

【飛躍的に向上した防御力に比例し攻撃翌力も上がっていた。勿論雷獄の力も…】

【集められた黒い稲妻は巨大な球体と化して、鬼城の掌の中で留まっていた。】

「思い…残す事は…あるか?」
967 :杜柱鳴海 ◆8dLN4yuK8Y [sage saga]:2014/06/23(月) 03:09:40.14 ID:/tsHnVHdo
>>996
【ドームの天井と大地の一部は最初から無かったこととなり、機械の身体はコンクリートと融合】
【爆発により粉々に砕けた生身の頭部は空間と一体化】

【意識と魂は一帯に宿り感覚が拡散しているが故に、焦点が定まらない】

「ごーーグッ」
【空間に浮かぶ唇が無意味な音を吐き出し、機械の身体は粒子で新しい生身の頭を造り出す。】

【戦闘不能“寸前”とは、そういう事】

『さて、辺りに飛散した程度で身体を手放すとは……脆弱にも限度がある。
 これでは欠片とはいえ、力の貸し概がない……そうは思わないかな。雷神君?』
【新しい頭が刻むのは、神も創造主すらをも心底嘲る笑み。】
【眼前の驚異をまるで他人事のように笑うその身体はーー紛れもなく、神気と悪性を溢れさせていた】

【暴力のみで行う悪性とは事なり、方々手を回し、社会的にも精神的にも生命や魂ですら残らず破滅させるーー目をつけられた時点で終わり。そんな系統の悪性】

『ああ。しかし、そうだな。仮にも“全にして一。一にして全”の御子息だ。
 人間部分とはいえ、一応聴こえてはいるだろう。心残りは何かな』
【答えを解った上であえて問いかけるその様は、拡散していた意識すら満場一致で憎悪を掻き立てる。】

「何もかもを救いたい。敵も味方も、何もかもを何もかも何もかも何もかも何もかもを何もかもを何もかもを何もかもを何もかもを何もかもを何もかもを何もかもを何もかもを何もかもを何もかもを何もかもを何もかもをーー」
【狂ったように『何もかもを』と未だ心を縛る呪いを連呼する口を見て、腕を振り上げーー】


『結構。そう、飢えていれば良い。
 生と死の輪廻の中で。変わらぬ飢餓と理性の狭間で、私を楽しませろ。』
【内面の神性に寄り掛けていた瞬間だからこそ、理解できた。】
【彼の総ての事柄に意味などなく、理屈や過程などはありはしない。】
【ただ、出来るから出来る。そう成るから成るーー■■を超越してしまった者であるが故に】

「が■ーー、ぐ、そういう事か!」
【拡散していた意識は時間経過もなく機械の肉体へと集束。】
【“もう一人から”ながれ混んできた本来の保護目的を漸く理解。】

【紅い装甲を失ない、コンクリートの塊混じりとなった機械の身体を引き摺り起こす。】

「ヒーローごっこだろうが。
 混沌の玩具だろうが、どうだっていい。そう簡単に諦めてたまるか……」
【満身創痍なのには違いないがーー、因子は無理だが粒子は精製出来ている】
【まだ、意識は消えていない。戦えないレベルではない】

(まだ、可能性は尽きていない)
【雷球に備え。辺りに散乱して消えかけている紅い装甲を拾い、構える】
968 :杜柱鳴海 ◆8dLN4yuK8Y [sage saga]:2014/06/23(月) 03:10:58.13 ID:/tsHnVHdo
/安価ミス
/>>967>>966
969 :鬼城 狼侘 ◆LUMFQ0Vuok [sage]:2014/06/23(月) 12:08:30.73 ID:TVyDK5KuO
>>967

「何もかも救いたいお前と、何もかも壊したい俺。さぁ何方に軍配が上がるか。」

「今の時点では明白だかな。」

【ゆらりと腕を動かし、集合した巨大な球体状の稲妻を放とうとした時。】

「…!!グォォォォッ!?」

「よりによって、今か!今代償が訪れたのか!!くそっ!!!」

【全身に亀裂が入り、崩れ落ちそうになったその瞬間に球体上の稲妻にありったけの稲妻を加えて相手に目掛けて放った。其の後は言うまでもない。】

「せめて、貴様も戦闘不能に…!!!」

【そして鬼神は強制解除され、元の姿に鬼城は戻った。その姿は全身傷だらけであり、これこそが鬼神の力を借りた代償】

「ハァ…ハァ…こんなガキにここまで手痛い傷を負うとは…!!」
970 :杜柱鳴海 ◆8dLN4yuK8Y [sage saga]:2014/06/23(月) 17:27:01.27 ID:/tsHnVHdo
>>969
【迫る極大の雷球に不思議と心は澄み、純化していた。】
【それが死の直前の諦感か。明鏡止水の境地かは、鳴海には知るよしもないがーー】

【紅い装甲を投擲雷球へと投擲。】
【同時にコンクリートの重さと疲労、破損にフラ付きながらも駆け出す】

「俺のーー」
【装甲は失速し、雷球接触する寸前に空中で停止。】

【装甲の先端に雷球が接触すると同時に足が掛かり、爪先を抉り、蒸発させた所で溜めていた粒子を爆発】

【爆発は下半身を吹き飛ばし、しかし、雷球よりも。天井よりも更に上へ】

【掠めただけの電熱により胴体は融け、蒸発した血液が体内を焼いているがーー執念か執着か】

【意識だけは失わず】

「勝ちだーーッ!」
【そのまま、落下する勢いで融ける拳を眼下の男の右肩へと降り下ろしーー】
【正真正銘の打ち止め。】
【この一撃の後。鳴海はコンクリートに叩き付けられ、完全に戦闘不能となる】
971 :鬼城 狼侘 ◆LUMFQ0Vuok [sage]:2014/06/23(月) 17:47:59.04 ID:TVyDK5KuO
>>970

…負けか、俺の。

------マケルノカ?キサマハ------

あぁ、そうさ、俺は負ける。

【走馬灯の様な物だろうか、何故だが自分は今近いようで全く近くにいない、誰かと話しているようだった。】

------シヌノカ?キサマハ------

こんなの生身で受けたら、普通死ぬだろ。

もう終わったんだよ。殺し屋が殺されて終わるのかよ、情けねえな。

------ソンナコトヲワレハユルサン------

------ナラバイマイチドチカラヲカソウ-----

------キジョウ ロウタよ------

へ、そういう事かよ。いいぜ、お前の好きにしろよ。俺の体が正真正銘ズタボロになるまでな。

「黒鬼」

【再び体はほんの一瞬黒く染まり、鳴海の攻撃を防いで見せた。だが、それまで。】

【今の一撃を喰らえば、生身の状態では恐らく上半身を消し飛ばされる程の威力があっただろう。それを防いだのは根源的な防衛本能か】

【それとも何か能力的な何かかもしれないが、それまで。】

【鬼城はそのまま力尽きる。すぐに変身は解け、意識は確かに消えた。】

【そして、新たに現れたのは漆黒色の謎の男。それは黒龍に跨り、鬼城を闇の腕によって黒龍の上に乗せ、何処かに飛び立とうとする。】

【鬼城の配下のAuriga軍は鳴海との戦いの中で半数は消え、もう半数は今現れた謎の男によって戦力を奪われていた。無論の事、残った捕虜は解放される。】

【謎が残る中、闘いは終わった。鬼城という巨凶は破れ、この闘いの幕を閉じた】

/お疲れ様でした!長い間付き合わせて申し訳ありません!熱い戦闘ロールありがとうございました!
972 :杜柱鳴海 ◆8dLN4yuK8Y [sage saga]:2014/06/23(月) 19:41:45.42 ID:/tsHnVHdo
>>971
【振り下ろされた拳は融解していたが故に曲がり、腕半ばから千切れ。】

【衝撃にコンクリートの上を二度三度跳ねる。】

【胴を覆っていた薄い最終装甲が剥げ落ちれば、内側のうっすら輝く紅黒い結晶に亀裂が入り】

「…………ま……て……………」
【黒龍と共に現れた男へと霞む意識と視界の中で、無い腕を伸ばしーー眼を見開く。】

【無力化されたAurigaの構成員達と開放された住民達】

(なら二人に構っている場合でも、倒れている場合でもない。)
【自身の役目は、Auriga圏外の安全地帯まで送り届ける事。】

【自身の頬肉を喰い千切らんばかりに噛み締め、意識を強引に覚醒】

【壁の粒子結合を開放。】
【最低限の機能を持たせた四肢を再構築して、虚空を睨み】

「……納得いかないのなら、何度でも来い」
【誰もいない空へと、そっと言葉を投げる。】
【その口調の変化が。】
【感情が生まれた事自体が、人の外へと近付いている証である事を今はまだ知らない】

/お疲れ様です。絡みありがとうございました!
/さてこの後誰でいくか…
973 :ハンス・バイエル ◆sHFOqrvn3g [saga]:2014/06/23(月) 20:21:06.12 ID:Koaqj/vjo
【国連軍、及び一部異能力者の活躍により、多数の取り残された人々が解放され、街の外へと救出されていった。】
【そしてできるだけの民間人の救出を終えた時、国連軍より撤退命令が出され、脱出用のヘリが到着するだろう。】
【幾つもの命が奪われた。然し彼等の懸命な戦いにより、幾つもの命が救われた。】
【この作戦に失敗こそあれど、成功などありはしないかもしれない。】
【けれども、僅かながら、"悪"へと爪を立てた事、人類の"誇り"を打ち立てて見せた事は、間違いのない事だった。】

【国連軍の作戦終了による撤退により、戦火の渦が納まりかけた時。Auriga側に変化が起こった。】
【巨大な移動要塞から三隻の空母が出撃したのだ。】
【国連軍が撤退した今、これ以上の戦力投入は無意味。攻略作戦に従事するほとんどのAurigaの人間はそう考えただろう。】
【だが、ここで問題が起きた。この作戦の総指揮官であるハンス・バイエルが座するアルプス移動要塞との連絡が一切遮断されたのだ。】
【混乱する前線部隊。そして三隻の空母から、無数の兵器が発艦した。】

【AIE-HA(航空歩兵ユニット・重装型)。ハンス・バイエルとその部下によって開発された、魔導強化外骨格の発展型である。】
【大小様々な機体がAurigaに占領された街へと降下した。肩部には、ハンス・バイエルの直轄である証の"逆鉤十字"が刻まれていたものの。】
【"Auriga"所属の証は、何処を見ても確認できなかった。】

「Sieg Heil.」

【黒衣の兵士。そして冷徹な無人兵器達は、国連軍、そしてAuriga軍達へと次々に攻撃を仕掛け、殺害した。】
【未だハンス・バイエルからの声明は無い物の、これだけの事実が積み重なれば、それがどういう事かは明白だった。】

【空を、地を埋め尽くす"逆鉤十字"の軍勢。】

「大尉殿の理想の為。この拳を叩き付けん!!!!」

――――― 最後の秘儀。

「弱った国連とAurigaの掃除、楽な仕事よねえ。」

――――― 復讐のカタストロフィ。

「聞。こえるka。戦。友よ。今。ga。その時。」

――――― 真の終わりで真の始まり、真の淘汰。

「バーハッハハハ!!!!!童どもが幾千幾万束になろうが!儂には及ばんわぁ!!!!!」

――――― 天国の地獄。


「さぁ始めようか。"俺達の戦争を"。」


――――― ラストバタリオン。




【今。彼等は全世界に、""逆鉤十字"の旗を翻した。】
974 :エヌオー ◆jnVXyq7weY [sage saga]:2014/06/23(月) 21:08:45.14 ID:VsANZJGJo
さぁて……面白くなってきたじゃねェか

【空を、大地を埋め尽くし国連、Auriga双方の残党刈りを始める逆鈎十字】
【無論エヌオーと愛姫のいる野戦病院も既に襲撃にあいほぼ壊滅】
【その中で辛うじて動けるものと共にエヌオーは尖兵を排除し続ける】

んっにしてもっ!随分とっ!戦力があるじゃねぇかっ!
これはそうだな……俺達も決行するべきか……いや、この場合は、こうだろうな……!

【創り出した闇で前方をなぎ払いつつインカムへと大声で伝える】

<<Auriga第四遊撃小隊第拾参分隊全員に告ぐ!>>
<<国連軍と共闘し逆鈎十字を撃退、及び野戦病院を死守しろ!>>
<<付近には空及びフィアがいるはずだ、何とかして連携を図れ!>>
<<野戦病院スタッフはAurigaも国連軍も関係なく収容して治療しろ!>>

【共通する敵が現れた時、敵であるものは味方ともなる】
【状況を打破する手段としては最善、だが裏切りに遭う可能性もある諸刃の剣】
【其れでもその選択をしたのには意味がある】

さあ、俺の計画の第一歩にもさせてもらうぜ……ハンス・バイエル!

【自分の部隊が到着するまではまだ時間がかかる】
【それまでの時間稼ぎのためにエヌオーはさらに前線へと出て逆鈎十字の尖兵を排除し続けた】
975 :ゴボウ・ト・イエバ・オソーザイ ◆4zWA/GOBoU [sage saga]:2014/06/23(月) 21:20:09.79 ID:jmHSZW9ao
>>973

【エッリ・テア・ハーパライネンVSゴボウ・ト・イエバ・オソーザイ】
【途轍もなく長い名前同士の戦いが行われた数刻後―――――】
【どの位数刻後なのかは知らないけど兎に角数刻後】
【むくり☆】

「起きました」

【いつの間にか寝ていたようだ・・・何か騒がしいせいで起きちまったがな】

「何の音だ・・・あれ?えっ?あそこに飛んでんの救助用ヘリじゃね!?ちょwwwwww俺置いてかれとるwwwwwwwww」

【まぁこんな瓦礫の街中で寝てたら誰も気づかないのも無理はないか・・・仕方ない】
【治癒魔法でくっつけた左腕に血が通っている事を確認しながら、朝飯代わりのチョコバーをボリボリと食べる】
【辺りを見渡したが、俺以外に取り残された人は居ないようだ】
【・・・と思ったけどまだ何かやってる。何だアレ・・・?―――- えっ?なんか戦力が続々投入されてないか?】
【まだ戦い終わってないの?えっ?バリバリ戦ってるじゃん】

「状況が1mmも理解できないんだが・・・。まさか、さっきの軍曹みたいな感じで、Aurigaに亀裂が・・・?(名推理)」

【一睡したおかげでだいぶ気力と体力が回復した様だが、ハッキリ言ってこの戦いについて行ける訳ないしもう帰ってゲームしてたい】
【ここからは国連とかの仕事だしな・・・どうしよ】

「まぁ・・・運動がてらちと様子でも見て来るかな」

【―――- もしかしたら逃げ遅れた人や、仲間なんかも居るかもしれんから一応ね?】
【敵に発見されたら即撤退しようそうしよう】
【エネルギーを使って飛び上がると、瓦礫スレスレで低空飛行しながら渦中へと向けて近づいていった】
976 :バードランド&ガニー ◆u.1F.g0z82 [sage]:2014/06/23(月) 21:22:00.50 ID:LkBTTp46o
>>973
【焼け野原と成り果てた、町の広場】
【空を駆けるは黒衣の騎兵。兵士も市民も区別無く、血肉と叫喚を撒き散らしてゆく】
【地には鉄臭い炎が走り、形あるもの、命あるものを容赦なく飲み込んでいった】
【……地獄(ゲヘナ)。この光景を形容するに、この言葉は消して陳腐ではなかろう】

【――その地獄に、いつの間にか雨が降り出していた】
【白き靄と共に降りしきるその雨は、汚れた炎を洗い流すように、ただただ静かに音を立てる】
【だが、奇妙なことに――広場の中央にある『喫茶店』の周りだけは、少しも濡れていなかった】
【まるで、『雲がその上空だけ切り取られた』かのように――】

……『自然の味』など、胡散臭いと思っていたが……
中々どうして深みがある……なぁ、ガニー?

『…………』

【喫茶店の屋外テーブルで、2人の人物が紅茶を嗜んでいた】
【軍装に身を包んだ男、バルド・バードランド。そのパートナーたる『少年』、ガニー】
【謎の集団の攻撃により、店主は消し炭、店は廃屋……】
【それでもバードランドは、かろうじて無事だったテーブルと椅子をひっぱり出し、壊れかけのティーセットで勝手に紅茶を淹れた】
【この街で大評判『だった』、自然風味コーヒーとやらを、愛すべきガニーと愉しむために】

『……中尉、来ます。“あの人たち”です』

…………

【霧雨の中を近づいてくる、黒い機影を一瞥する】
【――のどかな休暇になるはずだった。平和な旅行になるはずだった】
【無辜なる民の犠牲など、バードランドは気にもしない。……ただ、彼の望む『平穏』を乱したことだけは、何があろうと容赦できぬ】
【刃を折るか、心を折るか、あるいは首をへし折るか。――『彼ら』が二度と、自分達の邪魔をせぬように……思い知らせる必要がある】

……ガニー

『……はい』

……今度は、南の島なんてどうだ?

『――水着にはなりませんからね』

えぇー……

【雨を生み出す黒雲から、少しずつ重低音を響いてくる】
【――苛烈なる『報復』と『防衛』が、今まさに始まろうとしていた】
977 :陽炎&掌 拳次 ◆LUMFQ0Vuok [sage]:2014/06/23(月) 21:35:08.19 ID:TVyDK5KuO
>>973
>>975

…様子が可笑しい。

【民間人の救出には成功したが、様子が可笑しい。慌ただしく動くAuriga軍と国防軍。】

…行ってみるしかないようだな、それに懐かしい影を幾つか感じる。

【鬼城を安全な所に移動させると再び死地へと赴く陽炎。巨大な黒龍にまたがり再び動き出す。】

…ハンス・バイエルか。

【更に惨状と化していた。それはAuriga内での謀反が原因のようだ。そしてその原因こそ、Aurigaのハンス・バイエル】

…ゴボウ!!

【そして出会った懐かしい影。仲間。自分を正しい道へと導いた親友であり恩人。彼はいつだが従えていた黒龍に乗り、ゴボウの前に現れた。】

…ゴボウも巻き込まれたのか…?怪我はないか…?

【自分もボロボロの姿だが、友の安否が気になった】

ーーーーーーーーーーーー…

【そして場面が変わり。】

「どうなってんだ、こりゃ。」

【急いで駆けつけてきた掌 拳次。だが状況は彼の予想を遥かに上回り、裏切っていた。】

「あの紋章、いつだがハンス・バイエルの奴が付けていた紋章だ。」

「あいつが謀反を…。だが、こうなった以上止めるしかないだろう!」

「ヒーローは遅れてやってくるんだぜ!」

【そして上空から衝撃波を放ち、国防軍、Auriga軍共に援護し、逆鉤十字の軍へと立ち向かって行く。】
978 :大工原 正劃  ◆sHFOqrvn3g [saga]:2014/06/23(月) 21:36:08.62 ID:Koaqj/vjo
>>974

【班指導者の階級を携えた少年がいた。名は大工原 正劃。】
【呉越同舟とでも言うのだろうか。ぎこちないながらに連携を開始したAuriga軍と国連軍達、その前に立つ。】
【その両腕は機械で出来ていた。その両足も機械で出来ていた。その皮膚の下は、鉄の配線が這いずり回っていた。】

「Auriga第四遊撃小隊第拾三分隊隊長、エヌオー。」

【ばら撒かれる銃弾。身に纏ったロングコートに穴が空き、黒衣の軍装を貫いたが、その身に血は一滴も流れなかった。】
【機械の拳を握り締める。銃弾の雨霰、その向こう側へと彼は走った。】

【握り締めた右手の甲に、"逆鉤十字"を中央に配した魔方陣が浮かび上がる。】
【それは一瞬にして駆ける彼の姿を覆い尽くし、刹那の間だけ。彼の姿をすっかりと消してしまった。】
【現れたのは、全身を強化外骨格に身に纏った、異形の戦士。】

「新世代AIE、ハインケル・「乱桜・改」……。」

【その拳が振るわれたとき、十人程の人間が一瞬にして血の煙へと変えられる事となった。】


「貴様の部下に世話になった者がだ……あの時の礼をしにきたぞ!!
 この大工原 正劃が!!貴様の部下と共に辺獄へと叩き落としてくれる!!!!」


【右腕部ブースターが起動して、爆音と共に右腕に膨大な魔力が収縮していく。】
【若き殺戮の尖兵。膨大な一撃必殺の拳が、彼の前へと立ちはだかった。】
979 :ヴォルフガング・アンゾルゲ ◆sHFOqrvn3g [saga]:2014/06/23(月) 21:47:34.11 ID:Koaqj/vjo
>>975
>>977

【陽炎、ゴボウ・ト・イエバ・オソーザイ。】
【彼等が向かう渦中は、正しく地獄の窯の底と言うに相応しいのではないのだろうか。】
【国連軍が。Auriga軍が、そして逃げ遅れた一般市民が、分け隔ても無く無惨に惨殺されていた。】
【たった一人の、否。一人と、此処にはいない"亡者達"の手によって。】
【無数の白い腕。一人の国連軍の兵士がそれに絡み取られて、両足を握り潰されて、引きずり込まれた。】
【まるで重要では無い紙を折り畳む様に、幾度かの異音の後。彼の姿は人の形を失われる、そんな事が幾度も同時に繰り返されている。】


「猛。re。同胞よ。復。讐no時。だ。
 我。waれを。見。suてた世界を。お、お、き、聞こえるか、同胞たちよ。」


【その中央に立つのは、血錆びに塗れた銃剣を備え付けた、長大なライフルを持った一人の男だった。】
【無造作に伸び切った髪は酷く痛み、両の眼は常に血走り、今にも飛び出すのではないかと言うほどに目が開かれる。】
【全身に走る縫合痕からは、向こう側からこちらを覗き込む"何かがいる"ような、そう錯覚させる何かを思わせた。】


「さ。a。謳。e。同胞よ。我。々の痛みを。我。wareの、憎悪を。我。々の、悪muを。」


【何人も何人も何人も。亡者によって惨たらしく殺されていく。】
【其処はきっと、彼の手によって紡ぎだされた、一つの地獄なのだろう。】
980 :アドルフ・ツー・シュヴァルツェンベルク ◆sHFOqrvn3g [saga]:2014/06/23(月) 22:03:52.81 ID:Koaqj/vjo
>>976
【地響きの様な足音だった。】
【黒く塗られた鎧は、"逆鉤十字"が誂えられていて、その優美な装飾には傷の一つもつけられてはいなかった。】
【二メートルを超える、漆黒のメイスには、絶えず鮮血がポツリ、ポツリと地面へと滴っていた。】
【斃れた国連軍の死体が、その大男の足下にあった。それをそのまま踏みつけると、いとも簡単にそれは砕け散ってしまった。】


「バーッハッハッハ!!!!誰かと思えばハンスの小僧が言うておった童共か!!!」


【彼は異質だった。ただ異質で片づけるには少々言葉が足りぬようだが、だがそれくらいしか表現の方法は無かった。】
【その姿を一言で表すのならば、"騎士"だろうか。そう、中世を駆けた、鎧を纏い、剣や、槍や、錘を手に取ったあの騎士だ。】
【長い髭を左手でなぞりながら、彼等へと"黒い騎士"はゆっくりと歩み寄っていく。】

【それはまるで巨大な山だった。何千年と其処に君臨し続けるかのような、巨大な"力"だった。】


「儂の名を教えておいてやろう……アドルフ・ツー・シュヴァルツェンベルク。
 見ての通り、汚いジジイじゃあ。


 若い人間を叩き潰すのは趣味じゃないが―――――――――。」


【右手に握っていた、担ぐメイスを下ろすと、轟音と共に其処に大きな穴が空いた。】
【首に手を当てて、ゴキリ、と一度だけ鳴らすと。その笑みは別の形へと姿を変えた。】
【ただ純粋な、"暴力"と"破壊"のみを追及する様な、それは最早理性ある人間として相応しくない程の、"獣"の如き。】


「可愛い孫娘の為、死んでもらうぞ―――――――――!!!!!」


【闘争への"狂奔"。】
981 :ゴボウ・ト・イエバ・オソーザイ ◆4zWA/GOBoU [sage saga]:2014/06/23(月) 22:10:44.44 ID:jmHSZW9ao
>>977

【―――- む!?アレはドラゴン・・・新手か?】
【・・・いや、あの"影"は・・・】

「おー、幻楼じゃん!久しぶりだなやっはろー☆おめーこそ大丈夫か?」

【俺の事は心配すんな、巻き込まれたけど寝れば治った!よって怪我はない】
【うざいくらいに超元気なジジイの態度を見ればよく分かるだろう】

「なあ、まさかお前もこの件に噛んでたりするのか?今何が起ってるのか三行で説明してくんない?つーかAurigaってなんぞ?」

【三行じゃあなくてもいいけど説明希望】
【今起きてる事件どころか昨日戦った嬢ちゃん達の正体もあんま知らんし】

>>979

【だいぶ接近するとよく解る】
【戦いはまだ終わっちゃあいなかった―――】

「・・・ありゃあ・・・おったまげた・・・。一般市民全然避難完了してねーじゃん」

【あいつ等はこの期に及んでまだ罪の無い人間を殺しているのか・・・】
【正直気は進まないんだが、また奴らと戦わなければならないかもしれん】
【―――- いや、戦うことよりも被害を抑えることを考えるか。幸い頼もしい味方は居るが、勝てるかどうかはまた別だ】

【急降下し、必死で逃げている一般人を庇うように『亡者』達の前に立ち塞がった】

「失せろカス共!」

【気を溜めた腕を『腕』達に向かい振り払うと、前方広範囲にエネルギーの弾幕が発射された】
982 :リリー・マルレーン ◆sHFOqrvn3g [saga]:2014/06/23(月) 22:16:41.01 ID:Koaqj/vjo
>>977
【掌 拳次、彼の耳に一つ、歌が届くだろう。】

【ノイズに塗れたその歌は、悲しい曲調の物で、兵士と、残された恋人を歌った物だった。】

Schon rief der Posten, Sie blasen Zapfenstreich
Das kann drei Tage kosten Kam'rad, ich komm sogleich

【その音は、巨大な鎧から聞こえる物だった。】
【巨大な紅い鎧、そうとしか形容しようのない、装甲に包まれた、三メートルにも及ぶ巨大な兵器。】
【六門もの大口径のガトリング砲を備えた、過剰火力の塊とも言える巨大な鎧は、兵達を薙ぎ倒しながら歌っていた。】
【果たして目前の彼等は、暴力の音の前にかき消されて、それを耳に入れないままに死んで行ってしまう事だろう。】

Da sagten wir auf Wiedersehen
Wie gerne wollt ich mit dir geh'n

|: Mit dir Lili Marleen. :|

【武装ヘリが撃ち貫かれて、ボロボロになった民家へと突っ込み、大爆発を起こした。】
【目前の部隊が壊滅した時。聞くものがいなくなった時に、漸く彼の歌声は、ノイズに塗れた歌声は、鎮魂歌の様に響き渡った。】
983 :陽炎 ◆LUMFQ0Vuok [sage]:2014/06/23(月) 22:21:08.09 ID:dn2SL0Wz0
>>979

…新手か、だが残念だった様だな。

【友との再開を心より嬉しく思うが、それに浸る暇はないようだ。】

…俺だけならまだしも、今は仲間がいる。

…たった其れだけの理由で俺は…負ける気がしない。

【サングラスを外し、闇を一気に解放する。その力は友という心強い存在により、更に力を得る。】

…もう誰一人、傷つけさせはしない!

【闇の腕をヴォルフガングに向けて多数放つ、その軌道はゴボウの攻撃の為の支援だった。】

>>981

…良かった、元気そうで何よりだ。

【以前よりもハッキリと見せる笑顔。彼は以前よりも自分を曝け出し、強くなっていた】

…Auriga、俺がゴボウに止められた時に俺が所属していた組織、

…と言えば理解出来るか?簡単に言えば、ただのテロ組織だ。

…俺はそれを止めに来た。だが、そのAuriga内部で謀反が起き、こうなった。

…ゴボウ、俺が君を全力でサポートする。絶対にこれ以上の惨劇は起こさせない。

【そして構える。友の為に、そして自分の戒めとケリを付ける為】
984 :バードランド&ガニー ◆u.1F.g0z82 [sage]:2014/06/23(月) 22:31:40.47 ID:LkBTTp46o
>>980 /今日はこのレスが最後になります…よければ凍結お願いしまする

「……な……」

……これはまた……随分奇っ態なのが来たものだ

【地響きを鳴らしながら現れた巨躯】
【逆鉤十字の紋章を背負った、屈強にして堂々たる黒騎士】
【雲を突き抜ける山岳のような威容が、バードランドとガニーを見下ろす】

……名乗られたからには、名乗らねばなるまい。
――バルド・バードランド。平穏を愛する一市民ですよ……御老人。

「…………」

【優雅に礼をするバードランドの隣で、ガニーは『アドルフ』と名乗った老騎士をキッと睨みつける】

……貴方の所の御主人は、どうにもヤンチャがお好きらしい。
貴重な休暇が水の泡ですよ。……タダでは済ませられませんなァ――

【垂れがちの眼をギラリと光らせ、バードランドが口の端を上げる――否、笑っているのだ】
【手に持ったステッキに象られた鷲も、まるで生きているかのように瞳を煌めかせる】

「……中尉、敵は大柄です。僕が直接懐に――」

――ッ!!

【震動】
【老騎士の振るった一撃が、大地に巨大な穴を穿つ】

……なぁ、ガニー。いつも言っているだろう? たとえいくらでも治ると言っても……
――君のその姿が、目の前で傷付いてゆくなど……私はとても耐えられない。

【ステッキを振りかざし、風を切るバードランド】
【同時に、ガニーの身体は瞬く間に白き『ミスト』に変化し、バードランドと老騎士を包んでゆく】

『ッ! ちゅ、中尉っ! 待っ――』

……ガニー。私の可愛いガニー。……どうかしばらく、祈っていてくれ。
天にあまねく雫となって……共に、我らが平穏を

【辺りを覆っていた黒雲が、バードランドと老騎士の上空に集中し始める】
【しだいに猛烈な風が吹き荒れ始めるが、バードランドの周りだけは、まるで台風の目のように穏やかだった】
985 :掌 拳次 ◆LUMFQ0Vuok [sage]:2014/06/23(月) 22:35:16.01 ID:TVyDK5KuO
>>982

安心しろ!戦闘不能にするだけだ!どっちみち俺の能力じゃ、お前らは殺せない!

【次々と制圧していく掌 拳次の所にも戦場には似つかわしくない歌が聞こえてくる。】

…歌?なんでこんな時に?

【ブースターを用いて上空を舞っていると現れたのは恐らく主戦力の一つと思われる】

ち、綺麗な歌の割りにはえげつない事をするな?俺が止めてやるよ。

その進撃も、歌も…。

破ッ!!

【そして真っ向から巨大兵器に立ち向かう。先ずは挨拶がわりに蹴りを一発、兵器に向けて放とうとする】

国防軍!Auriga軍共に撤退しろ!!ここは俺に任せろ!早く行け!!

【他の兵士を促し、今戦いの火蓋が切って落とされる。】
986 :リリー・マルレーン ◆sHFOqrvn3g [saga]:2014/06/23(月) 22:42:34.49 ID:Koaqj/vjo
>>981
>>983
【怨念は強力だった。】

【消えはしなかった。いや、目に見えている様は確かに消滅していた。だが、それもすぐだった。】
【這いずり回る腕。それは只々憎しみだけで存在していた。】
【それ程までに深い憎悪だった。】
【無数の腕が、また国連軍の人間を捕らえて、その口から内部へと侵入し、内側から脳髄を突き破って外に出た。】
【それが、無数の腕に操られてヴォルフガングの身を守った。その役目を終えれば、糸の切れた人形のように血だまりの中に沈む。】

「我。wareの、憎悪。憎。しみは。koの程度、で。消。える物ka。
 鏖。殺。我。wareが。望む。のは。」

【それは立ち塞がる彼等の周りにも現れた数十もの腕が、脚を、腕へと、掴み掛る。】
【その腕は、一つ一つは脆いが、同時に非常に強力だ。先程、屈強な兵士の身体を握り潰したように。】
【一度でもそれを許せば、どうなるかは知れたものでは無い。】

「見。えるか。見。えるか。
 我。々の憎。悪。我々の。憎。悪。我。々。の憎。悪。」

【手に握る古びたライフルに、一発の弾丸が装填される。】
【狙いはゴボウ。その銃弾は唯の銃弾では、もちろんない。】
【"理屈"を捻じ曲げた、"憎悪"の弾丸。それを一度受け入れれば、銃弾の消え失せてしまう様に見えるだろう。】
【そして、内側から裂くように。白い腕が現れる筈だ。】
987 :アドルフ・ツー・シュヴァルツェンベルク ◆sHFOqrvn3g [saga]:2014/06/23(月) 22:57:36.27 ID:Koaqj/vjo
【少年がアドルフを睨み付け、バードランドと名乗った男が、優雅に礼をした。】
【その双眸をギラリと光らせ、笑い。彼もまた、その笑いをより一層強くして、また一歩、今度は強く足を踏み出した。】

「言いよるのう、小僧。」

【バキリ、そんな音と共に、足下の煉瓦が粉砕されて、地面に彼の足と同じ形の穴を作り出した。】
【少年が、"ミスト"へと姿を変えた。それは何かの異能の力なのだろう。】
【やがて空を覆う暗雲が、彼等の下に集い、そして荒れ狂う風が吹き始める。】
【長い髭が風に揺られるが、敵である男の下だけは、まるで守られているかのように、全く以って穏やかだった。】


「だが、のう。」


【そして。メイスを構えた。】
【とは言っても、だ。その巨体と、メイスの長さを考慮しても、そのメイスの射程内からは数メートルほど彼は離れている。】
【このままメイスをただ振るっても、空振りするだけだろう。】
【だが、アドルフ・ツー・シュヴァルツェンベルクは、それを両腕で握り締める。】
【破裂したように、その筋肉が膨れ上がるのが、黒い籠手が上下する様を見れば、分かる事だろう。】


「少し。」


【ゴォッ、と言う音がした。振り上げたのは真上。】
【重力と、筋力に任せて、それを振り下ろす。だが、メイスが触れるのは彼の数メートル先の地面。】

【触れるのは。】


「――――――― 細  す  ぎ  ん  か  の  ぉ  !  !  !  !  !  」


【振り下ろす。地面に大穴を空けて、其処を爆心地として吹き荒れる事だろう。】
【出鱈目。そう言うに相応しいだろう。射程範囲外の敵へと攻撃を加える手段は。】
【力任せの攻撃のよって発生する、爆発の如き衝撃波だった。】

/了解しましたー!一旦乙です!!
988 :アドルフ・ツー・シュヴァルツェンベルク ◆sHFOqrvn3g [saga]:2014/06/23(月) 22:59:48.66 ID:Koaqj/vjo
/>>987>>984宛です!!
989 :アドルフ・ツー・シュヴァルツェンベルク ◆sHFOqrvn3g [saga]:2014/06/23(月) 23:10:01.13 ID:Koaqj/vjo
>>985
【蹴りは、魔導力の壁によって遮られた。】
【中央に"逆鉤十字"が配された、巨大な魔力の防護壁。それは巨大な鎧へと搭載された防護システム。】
【装甲の向こう側、搭載されたカメラ・アイがその姿を視認した。】
【肩部に搭載された箱状の物体から、何かがせり出した。それに納められていたのは、幾つものビン状の物体。】

「駄目よぉ、迂闊に近付いちゃあ。」

【ノイズに塗れた艶めかしい男の声で、その鎧はそう言った。】
【肩部に搭載されたそれが放たれた。それは彼の目前まで直進し、其処で一つが大爆発を起こした。】
【そしてそれに釣られるように、総計十の弾頭が爆発を起こし、夜の街を膨大な熱エネルギーと共に明るく照らした。】


「折角気持ちよく歌ってたのに、いやぁね。
 空気の読めない男はモテないわよぉ……本当、見るからにモテ無さそうだけど。」


【そして両腕に握った三連装ガトリング砲、計六の砲門が彼を狙って回転を始め、そして火を噴いた。】
【圧倒的な暴力の渦。理不尽なまでの破壊の嵐、個人目標に対してばら撒くには余りにも過剰な火力の弾幕。】



「まぁちょっとは楽しませてよねぇ!!!アーハハハハハハッ!!!!!!!」
990 :杜柱鳴海 ◆8dLN4yuK8Y [sage saga]:2014/06/23(月) 23:12:46.26 ID:/tsHnVHdo
>>973
【鬼城狼陀との交戦後。】
【担当区域の住民の護衛を終えた鳴海は、民家の一室にて棺桶を思わせる翠と赤の斑の結晶体内で静かに休眠に入っていた。】

【結晶体内の鳴海の身体に傷はなく、生身の部分も粒子により完全に再構成されている。】

【精神疲労はややあるが無視出来る範囲。肉体疲労はそれこそ機械の調子次第。】

【ーーとは言え、大元のコアである胴体内部の結晶体に入った亀裂は直っていない】

「ーーう」
【鳴海が外の変化に気づいたのはそんな時だ。】

「誰かが……、戦っている?」
【うっすらとまぶたを開き、聞き覚えのある轟音は嫌でも東京への襲撃を思い出させる。】

【そして、睡魔の中において尚、焼き付いているあの男の存在もーー】

(意識は安定し始めたけど、出力が安定しない。
 魔導因子は使えそうにないか。
 もしかしたら……もう数分ぐらいで力の変化が起きるのかもしれない)
【棺桶を粒子に還元。右腕内へと収納しながら、自身の状態を把握】

「まずは劣勢の方を護りながら撤退。
 この状況を聞き出そう」
【開いていた三階の窓から跳び出し、隣の屋根へと飛び乗れば、空を覆う鋼の群れに目を細めて】

(司令幹部がここにいる可能性は低いがーー)
【翠晶地帯でのやり取りを思い出しながら、最小限の粒子噴射で屋根から屋根へと跳び移り】

【最短距離で、最前線であろう港へと駆けていく】
991 :ゴボウ・ト・イエバ・オソーザイ ◆4zWA/GOBoU [sage saga]:2014/06/23(月) 23:19:18.05 ID:jmHSZW9ao
>>983>>986

「見違えたな、幻楼・・・。」

【奴はきっと英雄になる―――- そう信じていたけれど】
【やはり目前で見ると改めて頼もしく見える】

「あの狙撃手が本体か・・・!?ライフルを持っている」

【『亡者』達は相変わらず消えずにひしめいているが、それは置いといて・・・狙撃は少し不味いな】
【銃弾くらいは人体でも一撃耐えられると思うが、防げる攻撃は防ぐに越したことはないな】
【それに幻楼もいくら空中とはいえ狙撃を避けるのは一苦労な筈だ・・・早めに手は打っておきたいが接近せねばどうしようもない】

「とりあえず、俺への攻撃を防いでおくかッ!」

【ゴボウが地に拳を叩きつけると、前方に光の壁が設置される】
【その壁は淡く光っている故に遠くからでも十分に存在を認識できる。とはいえ色は薄く、お互いの動きは壁越しに筒抜けだ】
【壁はそれ程大きくは無いが、ゴボウ一人が前方からの攻撃を防ぐ分には問題ない】

「これで亡者を喰い止めることができたら苦労しねえんだが・・・一先ず俺が引きつけている間に幻楼がうまく攻撃してくれれば良し」

【亡者の腕達を足止めする為に、光の弾を連続で放って牽制する】
【やれやれ・・・あっという間にマジバトルになっちまった】
992 :アドルフ・ツー・シュヴァルツェンベルク ◆sHFOqrvn3g [saga]:2014/06/23(月) 23:22:46.55 ID:Koaqj/vjo
/新スレです!
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1403533329/
993 : ◆awHRzQ0C/g [sage]:2014/06/23(月) 23:27:51.70 ID:ql6SZg2AO
>>992
//乙
994 :掌 拳次 ◆LUMFQ0Vuok [sage]:2014/06/23(月) 23:30:30.13 ID:TVyDK5KuO
>>989

近づかなきゃ、そのメカの奥にいるイカレ野郎をぶん殴れねぇだろ?

【弾かれると同時に爆発が起き、その衝撃に吹き飛ばされ、地面に落下するも体制を整え、地面に脚をつけた。】

てめぇ。触れちゃいけねぇ所に触れやがった。

モテねぇんじゃねえ。

女が苦手なだけなんだよ!!!

【謎の怒りが込み上げるが、それをそっと終い込み、相手の攻撃の迎撃に出る。】

(派手な攻撃だぜ。俺一人に向ける攻撃にしちゃ、豪華すぎるな。)

「衝撃破・弾壁」

【迫り来る大火力に対し、男は回避ではなく、防御を選択した。】

【並みの個人火器ならば回避も容易いが今回はそうともいかない。両手に衝撃波を放たずに纏い、弾丸に当て、それを防ぐ。地道だが、確実な防御法】

終わりかよ、ハイテク野郎。

【数弾が掠り、血を流してはいるが、致命傷ではない。それが確かならば、男は確かに動く事が出来る。】

まず挨拶代わりだ!対銃撃戦ならば、接近戦がセオリーだろ!

「ガトリング・ブロー」

【接近し、相手の装甲に怪力を用いた突きの連打を仕掛ける。それに加え、トドメに衝撃波を放ち、吹き飛ばそうとした】
995 :陽炎 ◆LUMFQ0Vuok [sage]:2014/06/23(月) 23:43:51.23 ID:TVyDK5KuO
>>986

…それにしても、あの怨念。

【ただ一つ言えるのならば、それは不気味以外の何物でもない。見ているだけで飲み込まれそうだ。】

…俺の闇で全て防ぐ。

【闇の腕は、怨念の腕を防ぎ、何とか相殺させるが、流石に手数が多い。】

…だが、ゴボウが作った機会を無駄にする俺ではない。

…喰らえ。

【黒い重力波をヴォルフガングに向けて放つ。ゴボウの言葉を聞き、積極的に攻めて行く。】

>>991

…ありがとう。だが、その名はもう捨てたのだ。俺の本当の名前は…

「陽炎」だ。

【そうやってゴボウの方を向き、笑顔を返すと、陽炎は自身に闇の翼を作り、羽ばたきながら宙に浮く】

…ヴォルガス!ゴボウを守ってくれ!

【すると巨大な黒龍がゴボウの横へとつく。黒龍もゴボウに懐いている。】

…ゴボウ、ヴォルガスは君を守り、支えてくれる。頼りにしてくれ。

【そしてゴボウを信じ、より相手に積極的に攻めて行こうとする。】
996 :エッリ・テア・ハーパライネン&ハンナ・ハーパライネン ◆sHFOqrvn3g [saga]:2014/06/23(月) 23:44:36.52 ID:Koaqj/vjo
>>990
「うぉぁあああ!!!」

【港。最前線である其処は、Aurigaの元仮設本部だった。】
【現在、ハンス・バイエル傘下の部隊の策略により、撤退用の艦は全て爆沈し、其処には"逆鉤十字"が刻まれた船が並んでいた。】
【異形の兵達、無人兵器達の部隊の先頭、二人の人間がいた。】
【一人は"中尉"の階級章を持っていた。ボロボロになった強化外骨格を、無理矢理に稼働させているのだろう。】
【各部がスパークさせるのも構わず、国連軍と、Auriga達に対して、何人もの首を切り落とし続けていた。】
【もう一人は、"曹長"の階級章だった。狙撃銃を無理矢理に付近の敵へと突きつけて、撃ち抜いた。】

『母さん、大尉から撤退許可は出てる。一旦退こう。』

「なに、まだまだ。愛娘一人残して戦場から退く事なんてできないよ。」

【戦況は、彼女等の側が優勢だった。港町にいた国連軍とAurigaは、随分と数を減らし、後退を始めていた。】
【それを無人兵器と、AIE-HA……強化外骨格の群れが追い立てて行く。】
【彼女等もそれを追おうとした時、一つ。目を奪われる物があった。】
【屋根の上に、一人の少年を見つけた。】

「……あの子は。」

『母さん……?』

【血に塗れた特殊ブレードを払う。】
【そしてそれを地面に突き刺すと、被った帽子を右手で握り、ポンポンとはたいて、息を吹きかけて被り直す。】



「もう少し動けよ、"ハカリスティ"。長くなりそうだ。」
997 :ヴォルフガング・アンゾルゲ ◆sHFOqrvn3g [saga]:2014/06/23(月) 23:59:48.45 ID:Koaqj/vjo
>>991
>>995

【無数の白い腕が、幾度も幾度も彼の身体を守る。
【形成された白い腕が重力波に剥がされた、向こう側にいるヴォルフガングは、やはりそこに顕在していた。】
【"憎悪"。"執念"。"殺意"。際限なく膨れ上がる、亡霊達。】

「軽。i。軽。過。giる。」

【ヴォルフガングの足下。無尽蔵に、白い腕は現れる。】
【幾度も幾度も幾度も幾度も。何度消されようと幾つ消されようと、その怨念は無限の如く掻き消える事は無かった。】
【その空気は、異様なまでに"重たい"。虐殺の後だから、とか。戦場だから、とかそんな理由では無く。】

「そ。んなもnoで。我。々が。消し去れる物か。」

【余りにも無数の怨念、噎せ返るような地獄の如き怨念達。それに支配されたこの"戦場"。】
【怨念の一つが、国連軍の物か、Aurigaの物か。大振りのナイフを握り締めた。】
【他の腕が一斉に陽炎へと向かい、その首を目掛けて絞殺さんと殺到するだろう。】
【そしてゴボウの下へ。ゆっくりと、気取られぬように、そのナイフを握り締めた腕が、首を狙って鎌首を擡げるだろう。】


「浅。い。浅。過ぎru。我。々の。怨念は。


 200万を。超eる。」
998 :ヴォルフガング・アンゾルゲ ◆sHFOqrvn3g [saga]:2014/06/24(火) 00:10:36.50 ID:9Ow5qLKSo
>>994
「アーハッハッハハ!!!あたしをぉ、ぶん殴るぅ?」

【相手の装甲への連打。そう、結論から言ってしまえば、その鎧は、"一歩たりとも動く事は無く""掠り傷一つも負っていない。"】
【それどころか彼はそう言う風に大声を上げて笑い飛ばして。それ程までに、その鎧は頑強であり。】
【腰部に搭載されている巨大な散弾銃が、彼へと銃口を揃えた。】
【爆音と共に、それが放たれれば、文字通り無数の、そして大口径の散弾が、何発も何発もばら撒かれて、彼を抉らんとした。】


「出ぇ来る訳ないでしょ!!アンタなんかにさぁ!!!!」


【そしてその背部に搭載された魔導加速装置が点火し、ブースターに魔力が収縮、そして爆発。】
【前方へと膨大な推進力を手にして、彼へと接近を開始した。】
【両手に握るガトリング砲をばら撒きながら。接近をすればするほど、その弾幕は濃く、強力になり。そして。】
【完全に射程距離内に入った時、それは更にブースターの出力を上げる。】

【其処から繰り出されるのは、超重量と、高加速によって際限なく威力が上昇した"蹴り"である。】
999 :ゴボウ・ト・イエバ・オソーザイ ◆4zWA/GOBoU [sage saga]:2014/06/24(火) 00:20:22.20 ID:VYiug+euo
>>992
/乙

>>995

「『陽炎』・・・それがお前の本当の名前か。覚えておくぜ」

【いい名前じゃあねえか】
【これからも互いにご指導ご鞭撻し合ってこうぜ、よろしゅうな!陽炎!】

「ん?誰この子?ヴォルガスってんのか。かっこいい名前やのう!梅ガム食うか?」

【食わねえよ】

>>997
【うーん、まず強力な攻撃を仕掛けない限り亡霊のせいで攻撃すら届かないのか・・・】
【あいつらを一網打尽にできる手段・・・なんだろ、寺生まれとか塩とか・・・?】

「あっ、塩キャラメル持ってたわ!投げたらあいつら清められて消えたりしねーかな!?」

【消えねーよ】
【などとふざけている間に亡霊の腕(ナイフ装備)がゴボウに着々と迫る】
【どさくさに紛れて近づいているおかげで本人は全く気づいていないが、ヴォルガス君居るし多分大丈夫だろう(他力本願)】

「幻楼・・・いや陽炎に使ったあの巨大レーザーを使って一気に畳みかけてみるか・・・?」

【幸いあの亡者達は数こそ厄介だが、耐久力は甘めに見ても高くない】
【だったらいくら腕達が束になろうと貫いて直撃させれば問題ない】
【派手な攻撃規模の割には破壊力は人一人直撃させても殺せるかどうか怪しいレベルだが、チャンスは確実に作れる】
【問題はそれだけのエネルギーを溜める時間俺は隙だらけな点だが、ヴォルガス君居るし多分大丈夫だろう(他力本願)】

「ヴォルガス、早速だが15秒くらい時間を稼いでくれ。俺が奴を全力で攻撃する。仕留めきれないかもしれないがお前のご主人様が追撃すれば倒せる筈だ。頼んだぞ!」

【両掌に光のエネルギーを溜めて攻撃準備を行う】
【光の壁が一応貼ってあるとはいえ、恐らく銃撃一発でも喰らえば砕け散ってしまうだろう】
【溜めている間は再度貼ることはできない・・・しかし俺には仲間がいる!なんとかなる!筈!!】
1000 :掌 拳次 ◆LUMFQ0Vuok [sage]:2014/06/24(火) 11:17:19.56 ID:YNaWaP+xO
>>998

…あり?

【確かに攻撃をしたはずだが、相手は無傷どころか、動いてすらいなかった。】

ちっ、こりゃまずいな。

「衝撃破・號」!!

【咄嗟に高出力の衝撃波を放ち、銃弾を弾き飛ばす。それでも向かって来る弾丸に対しては腕で防御して見せた。】

恐ろしく硬い装甲だな、どうしもんかな。

ってやべっ!!

【蹴りに対して腕を構え防御する。だがその力に耐え切れず吹き飛ばされ、壁に激突する。】

ぐっぅ…。調子に乗りやがって。

いいぜ、マジになってやるよ。スクラップにしてやる!!

「限界突破」

【身体の機能を限界にまで引き上げる。より強く、速く、洗礼された動きが出来る様になった。勝負はこれから…】

「衝撃破・三蓮魔」

【衝撃波を溜め、溜めた拳を地面に三度叩きつける。すると地面を貫きながら貫通力に特化した波形の衝撃波を三つ放つ。】

【そしてそれについて行く様に高速で動き、まず足部分目掛けて全力で蹴り込む。体制を崩す事が目的だ。】
1001 :1001 :Over 1000 Thread

 ,.――――-、
 ヽ / ̄ ̄ ̄`ヽ、   【呪いのパーマン Ver2.0】
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1002 :最近建ったスレッドのご案内★ :Powered By VIP Service
側近「ようこそ四天王の皆さん」 @ 2014/06/24(火) 10:40:54.89 ID:any/vsF8O
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【コンマ】神「比企谷八幡よ……憐れなお主にどんな女も堕とせるナニをやろう」4 @ 2014/06/24(火) 10:24:05.99 ID:mDkIuK78O
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晴「ミニ兎角さん?」兎角『フザケルナッ!フザケルナッ!』 @ 2014/06/24(火) 09:30:13.72 ID:g/KGoLbHO
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【咲-Saki-】バンポン Bang Pong @ 2014/06/24(火) 06:08:43.34 ID:mYCSg4d00
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クラシックを俺がもう一度始めてみせるwwwwwwwwwww @ 2014/06/24(火) 04:07:47.30
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門前成市 @ 2014/06/24(火) 02:25:14.91 ID:pSV+2hfto
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律子「誕生日……か」 @ 2014/06/24(火) 02:19:04.47 ID:I3aK4n380
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咲「ミュージック・淡?」 @ 2014/06/24(火) 01:33:19.80 ID:HiCQ5n2/0
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