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【霧煙る夜】能力者スレ【浮かべ紅い月】 - パー速VIP 過去ログ倉庫

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1 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(埼玉県) [sage]:2015/03/25(水) 15:33:04.65 ID:cOSNuLObo
ようこそ、能力者たちの世界へ。
この世界は、数多の能力者たちが住まう世界。


無限大の大きさのこの世界。
多くのことが語られたこの世界だが、まだまだ多くの空白がある。
先人たちの戦い、絆、そして因縁。これらが絡み合い、この世界は混沌としている。
もしかすると、初めて見た貴方はとっつきづらいと思うかも知れない。
――だが、この世界の住人は新しい来訪者にことのほか優しい。
恐れず、以下に示す雑談所や、場合によってはこのスレでも質問をしてみてくれ。
すぐにスレへの溶け込み方を教えてくれるだろう。


【雑談所。質問や現状、雑談などはこちらでどうぞ】
PC【http://jbbs.livedoor.jp/internet/14029/】 


【はじめに】
このスレの元ネタはVIPで行われていた邪気眼スレです。
長く続けるに際して、いくつかのルールを設けています。以下にそれを記します。
・この世界は「多様性のある世界」です。
・完全無敵の能力は戦闘の楽しみがなくなり、またスレの雰囲気も壊れますので『禁止』です。 
・弱点などがあると戦闘の駆け引きが楽しめます。
・戦闘では自分の行動結果に対する確定的な描写を避けること。【例:○○に刀で斬り付ける。○○の首が斬れる】など。
・基本の心構えですが、「自分が楽しむのと同じくらい相手が楽しむことも考える」ことが大事です。
・書きこむ前にリロードを。場の状況をしっかり把握するのは生き残る秘訣です。
・描写はできるだけ丁寧に。読ませる楽しみと、しっかりと状況を共有することになります。
・他のキャラクターにも絡んでみると新たな世界が広がるかも。自分の世界を滔々と語ってもついてきてもらえません。
・新規の方から「誰が誰だかわからない」等の要望があったため、議論の結果コテハンは「推奨」となりました。強制ではありませんが、一考をお願いします
・基本的に次スレは>>950が責任を持って立ててください。無理なら他の能力者に代行してもらってください。また、950を超えても次スレが立たない場合は減速を。
・スレチなネタは程々に。
・スレの性質上『煽り文句』や『暴言』が数多く使用されますが過剰な表現は抑えてください。
・基本的に演じるキャラクターはオリキャラで。マンガ・アニメ・ゲームなどのキャラの使用は禁じます。(設定はその限りでない)

【インフレについて】
過去、特に能力に制限を設けていなかったのでインフレが起きました。
下記の事について自重してください。
・国など、大規模を一瞬で破壊できるような能力を使用。
・他の人に断り無しに勝手に絶対神などを名乗る。
・時空を自由に操る能力、道具などを使用する。時空を消し飛ばして敵の攻撃を回避、などが該当します。
・特定の物しか効かないなどの、相手にとって絶対に倒せないような防御を使う。
・あくまで能力者であり、サイヤ人ではありません。【一瞬で相手の後ろに回り込む】などは、それが可能な能力かどうか自分でもう一度確認を。
・全世界に影響を及ぼしたり、一国まるごとに影響が及ぶような大きなイベントは一度雑談所でみんなの意見を聞いてみてください。

 勝手に世界を氷河期などにはしないように。
・能力上回避手段が思いついても、たまには空気を読んで攻撃を受けたりするのも大事。
・エロ描写について

 確かに愛を確かめ合う描写は、キャラの関係のあるひとつの結末ではあります。
 なので、全面的な禁止はしていません。
 ですが、ここは不特定多数の人が閲覧する『掲示板』です。そういった行為に対して不快感も持つ人も確実に存在します
 やる前には、本当にキャラにとって必要なことなのか。自分の欲望だけで望んでいないか考えましょう。
 カップル、夫婦など生活の一部として日常的に行う場合には、一緒のベッドに入り、【禁則事項です】だけでも十分事足ります。
 あまり細部まで描写するのはお勧めしません。脳内補完という選択も存在しますよ。


前スレ【http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1425741001/
wiki  【http://www53.atwiki.jp/nrks/
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諸君、狂いたまえ。 @ 2024/04/26(金) 22:00:04.52 ID:pApquyFx0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aa/1714136403/

少し暑くて少し寒くて @ 2024/04/25(木) 23:19:25.34 ID:dTqYP2V2O
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aa/1714054765/

渾沌ゴア「それでもボクはアイツを殺す」 @ 2024/04/25(木) 22:46:29.10 ID:7GVnel7qo
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1714052788/

二次小説の面白そうなクロス設定 @ 2024/04/25(木) 21:47:22.48 ID:xRQGcEnv0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1714049241/

佐久間まゆ「犬系彼女を目指しますよぉ」 @ 2024/04/24(水) 22:44:08.58 ID:gulbWFtS0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1713966248/

全レスする(´;ω;`)part56 ばばあ化気味 @ 2024/04/24(水) 20:10:08.44 ID:eOA82Cc3o
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1713957007/

君が望む永遠〜Latest Edition〜 @ 2024/04/24(水) 00:17:25.03 ID:IOyaeVgN0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aa/1713885444/

笑えるな 君のせいだ @ 2024/04/23(火) 19:59:42.67 ID:pUs63Qd+0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aa/1713869982/

2 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2015/03/25(水) 15:56:10.63 ID:CDjAc2Jvo
神速の>>1
3 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2015/03/25(水) 20:18:08.73 ID:LLChY+ob0
かわいい
https://store.line.me/stickershop/product/1073514/ja
4 :虎千代 ◆SYLP4psCi. [sage saga]:2015/03/28(土) 02:26:14.81 ID:Ithb/WYEo
>>1000

【少女の言葉は単純明快。――なのだが、少年には少し新鮮なものだったらしい】
【目をぱちぱちとさせて、まごつきながらも草むらから出て、全身を晒す。】
【線は細い。鍛えているのでもなく、痩せ過ぎでもなく。ただひとつの違和感と言えば】

【それはまず間違いなく、腰元から伸びる白銀の尻尾だろうか】
【人でない。妖怪か其のたぐい――それも、差し出された犬の反応からして同系統らしく】

ぁ……はい。ギルドのお仕事で、居なくなった犬を探してきて欲しいって…。
その、僕は鼻が聞くので楽かなぁと思ったんですけど……気付いたら山の中で……。

……あの、お姉さんも動物とお話しが出来るんですか?

【お姉さん"も"、というのは彼自身と比較してという話らしい。差し出された犬をそっと受け取ると】
【もう逃さない、と胸の辺りで抱きとめながら、相手の様子を伺うように質問をするのだった】
【小鳥や子犬が彼女の側に集まっていたのが気になったのだろう。勿論、わざわざ答える義務は無いのだが。】
5 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2015/03/28(土) 02:42:55.41 ID:W0vrlZkB0
>>4
【――――違和感の元はコレか、と尾を見て一人納得したか】
【渡すだけ渡してしまえば元の場所に座る、のだけれど】
【席が空いたとばかりに別な小鳥たちが其処を陣取るのだから膝を伸ばして休む暇も無く】
【これで困った様な笑みの一つでも見せたならば良いのだけれど、相も変わらず無愛想】


「イリニは動物と話せる様には創られていません。不可能、と言う訳ではありませんが現状では出来ないとイリニは答えます」

【実に回りくどい表し。要は、やろうと思えば出来る――――程度に受け止めれば良いのだろう】
【無愛想ではあるが質問に対しては最低限答える様子】
【その見た目からして、歳に合わない性格の持ち主ではあるのだけれど】


「ギルドの仕事、と言っていましたね。その尾が犬たちと同じ物であるならばイリニは納得します
――――その歳でギルドの仕事を行わなければいけない位に困って居るのですか
イリニには、ギルドがよく分かりませんが」

【今一度尻尾に視線を向けたならば、鼻が効くとの言葉に頷いて見せて】
【続けるのは何故その歳でギルドの仕事を――――なんて事】
【臆病にも思える性格は世渡りが上手い……様には見えず、荒くれ者が襲いかかったならばやられてしまいそうな外見】
【ならば特殊な事情でもあるのだろうか――――そんな、勝手な考え】
6 :虎千代 ◆SYLP4psCi. [sage saga]:2015/03/28(土) 02:54:42.30 ID:Ithb/WYEo
>>5

【無愛想――にしても、些か過ぎるように思えて、何処か壁でも感じていたのだろうか】
【その口から『やろうと思えば話せる』と聞くと、少年の瞳は俄に輝きを見せる】
【期待というか、奇妙な親近感かも知れない。小鳥が再び場所を埋めたのを見ると、小さく笑った】

あっ、はい。……ええと、僕の場合は単純にお金がなくて。
"若い内に旅をしろ"って言われて家を出たんですけど、泊まったり食べたり……

……結構、人間の世界で生活するとそういうのが大変で。
でも、お金がないから帰ってきたなんて言えないですし……。
それで、僕でも出来るお仕事で路銀を稼いで旅をしようかなって。…ぁ、そうだ

あの……僕、虎千代って言います。狼の妖怪で……妖怪って、知ってますか…?

【話す時々に見える犬歯は鋭く、確かに狼の類と思ってみれば尻尾もそれらしく見えるか】
【教会で鋭い歯と言えば吸血鬼――或いは狼繋がりでウェアウルフが連想できるかも知れないが、そうではないと伝え】
【そして、なんとも律儀らしく名前を名乗った。子犬を抱えたまま、『よろしくお願いします』と頭も下げて。】
7 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2015/03/28(土) 03:16:13.91 ID:W0vrlZkB0
>>6
「若い内に旅をしろ、とはイリニには難しい理由です。幼い間は親に守られるべきであるとイリニは考えますが
ですが、貴方の命は貴方が決める事です。イリニはこれ以上何も言う事はありません
困った事があれば教会を訪れると良いとイリニは勧めます。解決までの手助けを出来る筈ですから」

【幼い内は親に育てられるべきで、視野を広げるのはまた後で。それが、少女の抱く考えだったのだろう】
【だが、批判することも無い。人の人生は他人が干渉すべき事では無い、と理解して居るから】
【最後にはどうしても解決出来ないことがあれば教会に頼れば良いとだけ付け加えて】


「――――天鬼に協力したり、或いは櫻の城にも協力しているので妖怪に対しては理解があります
……殆どが害を為す存在であり、虎千代の様な妖怪と会うのはたった二度目ですが」

【櫻にも少なからず交流がある故に妖怪に対しては直ぐに理解をしたようだけれど】
【今まで会ったことがあるのは、大体が悪しき存在。少年のように友好的な妖怪に会う事自体が珍しいのか、正体を明かされればまじまじと見ていたのだが――――】
【ふと、少年の視界に見えるであろう白い羽。其れは空から落ちてきたかと思えばヒラリヒラリと舞いながら地面に向かい】
【次の瞬間には、視界が闇に閉ざされる事となろう。目元を覆う温かさは、誰かの掌か】


「…………グリース様。初対面の方にその様な事はあまり好ましく無いのでは、とイリニは思いますが」

『固い事は言わないでさ。それにホラ、その考えだとボクは会うのは二度目だから大丈夫だしね?』

【もしかすれば聞き覚えのある声。先程までの声の主は、何処か呆れを含んでいて】
【何はともあれ、「だーれだ」なんて声が続けられる事となろう。尤も、名は最初に明かされているし……頭を振れば、直ぐにでも視界を取り戻せるのだけれど】
8 :虎千代 ◆SYLP4psCi. [sage saga]:2015/03/28(土) 03:34:06.77 ID:Ithb/WYEo
>>7

【困れば教会を頼れ、という言葉には、しっかり縦に頷いた】
【一人ではどうにもならない時がある事は知っている。そして、教会は頼るに足る】
【それを理解出来ているらしい。年少ではあったが、芯は出来上がっているように思え】

……? 羽根……こんなに白いと鳩でもないし…っ、わっ…!?

【腕で犬を抱えながら、降り来る白羽を手で掴む。付近にソレらしい鳥は居なかったな、と思い描く刹那】
【視界がパッと暗くなって――流石に驚いたらしく、声を上げるが】
【それで子犬を離してしまったりだとか、そのまま縮こまってしまうような事は無く】
【小さく震えはしたものの、覚えのある体温を感じ取ると尻尾は何処か嬉しげに揺れて】

ぁ、えっと……グリースさん、ですよね……?
……あの、この間はありがとうございました。あのヒトの事も、森から出られたのも……。
グリースさんはイリニさんとはお友達とか……教会で一緒とか、ですか?

【――と、話す間に頭を振って手を引き離したり、離してくれと声を上げることもなく】
【隠されたままならそのままで、という辺りは何とも従順な子犬にも似て】
【むしろその腕の中に居る本物の子犬が、首を伸ばしてグリースの手を舐めようとするくらいだった】

/っと、この辺りで凍結をお願い出来ますでしょうか!
/今日でしたら夕方18時頃から安定すると思われますので
/そちらの都合の良い時間帯に呼び付けて頂ければ、と思います。
9 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2015/03/28(土) 03:36:32.85 ID:W0vrlZkB0
>>8
/了解であります!
/ただ、時間に関しては申し訳無いのですが午後4時から11時位まで所用で再開が難しいかなと……
/恐らくは11時半辺りからならば再開可能かと思われますが、もし難しい様でしたら別な日にち或いは置きレスですと幸いであります……
10 :虎千代 ◆SYLP4psCi. [sage saga]:2015/03/28(土) 03:41:59.98 ID:Ithb/WYEo
>>9
/了解です。でしたら、お互いに時間のある当たりでそれぞれレスを返しつつ
/11時半ごろに本格的に再開でどうでしょう。深夜スタートでも全然OKですので。
/それでは、今日は取り敢えずここで……お疲れ様でしたー!
11 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2015/03/28(土) 04:07:32.05 ID:W0vrlZkB0
>>10
『ボクがしたいようにしただけだし、別に感謝される様な事じゃ無いさ
――――ふふ、久しぶりだね?虎千代
その様子じゃ何か事件だとかに巻き込まれてる訳でも無さそうで良かったよ
最近は何だか色々と物騒な事が多いからねー……』

【手を退かしてやればそのまま頭を撫で、笑みの一つでも見せる事だろう】
【そのまま視線を下げ、子犬の存在に気付けば手を伸ばし喉でも優しく擽って】
【満足すれば、そりまま指でも好きな様に舐めさせ】


『んー……まあ、同じ教会の仲間って所かな
こう無表情に見えても意外と子供っぽい所とかもあるんだよ?例えば――――……』

「正確にはグリース様はイリニよりも上の方です。イリニは自分よりも立場が上の方の命令に従うようにされていますから」

『――――こんなカタッ苦しいけどね。こう見えても教会にまた別な仲間が来てからは少しは歳相応にはなってきたんだよ
それにしても虎千代は……いや、きっとこれはイリニにも既に聞かれてることかな』

【教会、とだけ話してその先を告げる事が無いのは少年に配慮してか】
【実際は戦闘に長けた二人。礼拝の準備だとかとは遠く、血腥い仕事をしているのだから無駄に怯えさせるべきでも無いと考え】
【さて、何故少年が此処に居るのか気になる所ではあるのだが――――其れについては、恐らくは少女が既に聞いているだろうと判断して】
【次に少女へと話を繋げたならば詳細を聞くこととなろう。終えれば『ギルドねぇ』なんて呟きを漏らしながら犬と少年とを交互に見遣り】


『となると、もう依頼は完了してその子を届けるだけなのかな
良かったら一緒にボクもついて行こうっか?ボクの仕事はもう終わったし、今日はもう自由だからね
イリニも精霊探しで忙しそうだしさ』

【目的の子犬を無事に見つけ、もし後其れを届けるだけならば一緒に着いて行こうかなんて提案】
【勿論、一人で行けると言えば無理に着いて行くことも無いし。或いは白の少女に何か聞きたいだとかがあるならば急かすことも無いのだが】


/では、申し訳無いですがその流れでお願いします……
/お疲れ様でありましたっ
12 :ロゼッタ・上 リーべ・下 ◆my2He3rcPs [saga]:2015/03/28(土) 20:24:45.71 ID:998FNUlDO
【路地裏──とある酒場】

【ここは路地の奥にあるこじんまりした酒場。数席しかないカウンターに、テーブルが2つだけの小さな店】
【やたら壁に貼られているのは、その辺りで叩き売られてそうなポスター。照明が薄暗いせいで、少しだけマシには見えるかもしれない】
【冷蔵庫はガタがきはじめているのか、アルコールの冷えは悪い。そのわりに、壁にかけられたテレビは新品なのだ】
【安物のファイルに綴じられた手作りのメニューは、商品名をそのまま手書きで書いてある始末】
【やる気のなさそうな店主は、客がいるのに関わらず薄い酒を飲み、テレビ画面をぼんやり見ていた】

【──客はいるのだ。たった1人だけだが】
【そいつはカウンター席に座っていた。素っ気ない黒のジーンズに、黒のワイシャツ】
【紅い瞳と長い黒髪を持った、背の高そうな女だった】


……マスター、冷蔵庫は買い替えないの?

「この間テレビ新しくしたからな」

呆れた。普通は冷蔵庫からでしょうに


【からん。女の手元にあるグラスで、氷が揺れる。時間をもて余すかのように、また女はグラスを鳴らした】



【公園】

【昼間なら子供たちで賑わうであろうこの場所も、流石に夜となると静まりかえっていた】
【近道として横切る通行人や、自販機の飲み物を求め立ち寄る者はいても、基本的にはほぼ無人】
【──無人、のはずなのだが。何事にも例外は存在するもの】

【1人。少女が1人、公園に備え付けられているベンチに座っていた】
【歳は18くらいだろうか。夜色の長髪に夜色の瞳の少女だった】
【彼女の傍らには、布に包まれた刀剣らしきものが置かれている】
【ぽち、ぽちと携帯を弄りながら、だいぶはっきりとした独り言を彼女は呟いていた】


──うぅん、カミナと話はついたとはいえ、実際集まっているメンバーはまだ2人、か……
SCARLETの連中もどれだけ食いついてくるかはわからないな……

となると、UTや自警団に話をつけにいくべきなんだが──
都合よく構成員が街中を歩いているとも思えないからな……
やっぱり、適当に片っ端から声をかけていくのが正解か


【もしニュースなどをよく見ていた人間であれば、彼女が2週間ほど前に国立図書館襲撃犯撃退に協力した人物であることを知っているはずだ】
【名前は確か──リーべ・エスパス。国立図書館に関する報道では、彼女の顔と名前が報じられていた】
【だが、同時期には地の国で起きた事件も報道されていた。仮に彼女のことを知らなくとも、何の問題もないはずだ】
13 :クローフィ・チャイカ [sagesaga]:2015/03/28(土) 21:08:48.70 ID:qNDX0YJ3o
>>12
【自販機の方から、こんな時間にも関わらず一人の人影が歩いてくる】

んく、んく……ぷはぁ
うーん、やっぱりド○ペは不味いですねぇ……なのに何故か病み付きになる……

【闇夜の中でも目立つ白い髪、白い肌と、そのなかで異彩を放つ赤い瞳が特徴的な少女】
【年は15かそこらといったところか】
【恐らく公園の中で買ったのであろう某知的飲料を飲みながら、少し大きめの独り言……他に人がいることを想定していないのか】
【しかしベンチが近づいてくると、そこに人影があることに気づき声のトーンを落とす】

ん……?

【独り言を聞かれていたら気まずいなぁと思いながら、飲料を口に含みそちらをチラッと伺うと、気づいた点が二つ】
【まず気づくのは、座っている人の横に置かれた少々物騒な代物】
【次に気づくのは、その顔に僅かな既視感を抱いていること】
【こんな物騒な物を持った知り合いがいただろうかと思いを巡らすこと数瞬】
【いつぞやかのニュースにその顔があったことを、思い出した】
【図書館での事件を解決した英雄だったか……世俗に少々疎い彼女でも、その程度の情報は頭の中にあった】

【そして、ニュースに出るような有名人が目の前にいるとなるとどうしても気になってしまうもの】
【何をしているのかと、失礼と思いつつチラチラとそっちを伺ってしまう】

//絡みよろしいでしょうか
14 :??? ◆LF1Ar7hXZw [sage]:2015/03/28(土) 21:14:01.33 ID:i6k8u4e2o
>>12

【ふと、ベンチに座る少女の耳にガコン!という音が聞こえてくるかもしれない】
【購入した缶ジュースが取口に落ちてきたような音、どうやら誰かが自販機の飲み物を買いにやってきたらしい】
【それも一人ではない、なにやらぼそぼそと低い声が会話している音が聞こえてくるかもしれない】


―――それで、剛太郎君の方はどうだねご老体……最後に見たときはだいぶ参っていたようだが

『怪我の方はよくなっちょったからのう、すっかり図書館の仕事に復帰しちょるよ……立ち直っているかと言われれば微妙なところじゃが
あの事件で殉職した者たちの中に、警備の仕事を始めたころ特に世話になった男がいたらしくてのう』

そう簡単には立ち直ることはできまい、まあそれでも仕事しようと体が動いているだけ大したものだと思うが


【もう一度聞こえてきたガコン!という落下音、それと同時に聞こえてくるのは男性の話し声だ】
【片方はよく通るテノールボイス、もう片方はそこそこ年がいっているのかややしゃがれた年配の男性の声だ】
【どちらも感情的には沈んだ声色、決してありがたい情報を交換しているような様子ではないようだが】

【―――だが、再びガコン!という落下音とともにまた聞こえてきた男たちの会話の中に聞き捨てならないワードがあることに気が付けるだろうか】


『―――お前さんの方はどうなんじゃあ若造、ベクターとやらに負わされた傷は癒えたのか?』

おかげさんですっかりね。ジャンクちゃんが完治するまで病室から出してくれなかった物だから健康そのものさ
ジャンクちゃんのメンテも終わった、いつでもセリーナ君を助けにカチコミかけにいけるだろう
あとはUTやSCARLETの面々が一通りそろうのを待つだけかな


【ベクター、セリーナ、それに正義組織の名前が会話の中に並びだす】
【この男の会話の中に聞こえてきたワードは今まさにリーベの最も注目している要件に当てはまる事柄なのでは――――?】

【そしてまたガコン!という落下音、この男いったいいくつ飲み物を買っているんだ】

/まだ絡めますか?
15 :??? ◆LF1Ar7hXZw [sage]:2015/03/28(土) 21:14:38.89 ID:i6k8u4e2o
/しまった、先客が……!今のはなかったことで大丈夫です!
16 :リーべ ◆my2He3rcPs [saga]:2015/03/28(土) 21:31:18.26 ID:998FNUlDO
>>13

【そう、英雄のようなものである。ほぼ無名でありながら、一夜にして世間に顔を知られるようになった、少女】
【だが彼女自身は、自分が英雄であるなんてことはまったく意識していないらしい】
【携帯をポケットに仕舞いこみ、ぐぐ、とのびをした後さらには大きなあくびをひとつ】
【こんな間抜けな姿をするくらいなのだ。多分、性格自体は極めて一般人に近いところがあるに違いない】

【──そして、あくびをした後なんとなく公園を見渡せば、なにやら自分を見ている者がいることに彼女は気付く】
【白と赤の少女とは対照的に、独り言を聞かれてまずいだなんてまるで思っていないらしい】
【ふふんとした笑みを彼女は浮かべると、大きく手を振って声をかけるのだ】


──おぉい、どうした! なにか私に用事でもあるのかー!?
それとも、カミナやりえるの知り合いなのかー?


【──この少女。とある理由で人を集めている最中なのだ】
【そのためか、相手が自分のことをわざわざ訪ねにきたのかと勘違いしているようだった】

/発見遅れました。よろしくお願いします!
/>>14-15 ごめんなさい、次の機会にお願いします!
17 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(山形県) [sage]:2015/03/28(土) 21:36:04.11 ID:dOEYRTiBo
【氷の国の廃村――の、村長の家】
【まだ雪が残るこの村は山の中にあり、ダム建設の為に全住民が立ち退きを命じられ、そして今は既に皆立ち退きを終えている】
【家はそのままであり、殆どの物は新居に持って行かれたが、不要な物などはそのまま残されている場合もある】

「――――…………」

【そこにいる者――それは黒い外套を羽織っている、コワモテで奥二重でエルフ耳の、男にみえる者だった】
【身長は約2mの、筋肉質な細身で、黒い白目と血の様に真っ赤な虹彩を持ち、ボサボサとしている長い黒髪だ】
【上下共に長袖黒ジャージ(あったかそう)を身に着けていて、首に紫色の毛のマフラーを巻いており、手袋や靴下も紫色だ、長靴は黒】

「書ォ物は全部持ォってかれたかァ……?」

【とにかく開けられる所を開けたりなどしていて、どうやら何かを探しているようだが……何となく村の住民ではないような、そんな雰囲気】

「うゥむ、確かにこォの村にあァるはァずだが……まァ、ねェならねェでどォーにかすゥれば良ォいだァけだな」
18 :クローフィ・チャイカ [sagesaga]:2015/03/28(土) 21:40:52.36 ID:qNDX0YJ3o
>>16
へっ?えーと、かみなとりえる……?

【嫌そうな顔されたら謝ろうとか、そもそも反応なしが普通かなぁと予測してた彼女にとって、この声かけは割と予想外】
【随分間の抜けた声を出して、投げかけられた名前に心当たりがないか思い返すと……そうだ、例の事件で目の前の少女と共闘した人間にそんな名前のがいた気がする】

あぁいえ、そのどっちでもなくて……えっと、リーべさんでしたっけ
先日の事件での活躍者がこんなところで何をしてるのかなって思っただけでして
気にさわったらすいません……あ、私はクローフィ・チャイカと言います

【二つの人名に思いを巡らすなかで目の前の少女の名も思い出し、そこでようやく声かけに返答】
【こちらだけが名前を知ってるというのもなんだかアンフェアだと思い、そこに自己紹介も付け加える】


>>15
//申し訳ないのです、こちらも機会があれば……
19 :リーべ ◆my2He3rcPs [saga]:2015/03/28(土) 21:57:34.78 ID:998FNUlDO
>>18

【カミナとりえる。その2人は、リーべの「人員集め」の協力者であった】
【もし自分に声をかけてくる者がいれば、その2人から自身の話を聞いたからなのだろうと思っていただけに】
【眼前の少女──クローフィの反応は、リーべにとっては意外でしかないものだった】


……う、む、ぅ──あ、あれか。少しばかりニュースで流れたんだったな
ふふん……活躍というか、あれは私に出来ることをやっただけの話だ
だからだな……その。そういう敬語は、出来ればやめてほしいものだな
なんというか、うん。少し……ふ、ふふん。なんだか、恥ずかしいから、な
いや、その。元からそういう話し方であれば、一向にかまわないんだが──

と──せっかくだから、隣に来るか? ベンチは私だけのものじゃないからな!


【敬語で語られると、リーべは随分恥ずかしそうな反応を見せた。堅苦しい空気は好きではないのだろう】
【そしてクローフィのためにか。ベンチど真ん中に陣取っていた自分の身体を、端の方に寄せるのだ】


まぁ……何をしているかというか、休憩中だったんだがな!
今ちょっと、人を集めているんだ!
ふふん! お前もニュース見ているんなら知っているだろうが──六罪王ベクターに関することでな
あの地の国で大暴れしてくれたやつを、なんとかしようとしてるんだ


【クローフィが近くまで寄ってくるか隣に座れば、リーべはここでやっていたことを話し出す】
【六罪王ベクター。地の国で大暴れし、こともあろうに正義組織UTのリーダー、セリーナ・ザ・"キッド"を拉致した張本人】
【十数人の能力者と軍隊を相手どり、互角に近い形で撤退していった──「化け物」】
【それを、夜色に染まった少女リーべはあっさりと、なんとかしようとしている等と言ってのけた】
20 :虎千代 ◆SYLP4psCi. [sage saga]:2015/03/28(土) 22:01:27.02 ID:Ithb/WYEo
>>11

【頭を撫でられれば、帽子の側からひょこりと狼の耳が姿を見せ】
【腕の中の子犬と同じく目を細めて、嬉しそうにそれを受け入れ】

【それから二人の関係を聞くと、『友達』だと理解したらしく】
【何処か冷徹でお固い印象のイリニと、対照的にフランク極まるグリースと】
【面白い組み合わせだ、と会話を見ていて思ったらしく、表情はようやく笑顔になって】

【次に事の次第を話し――後は届けるだけか、と聞かれると首を縦に振り】

そうなんです。ギルドで依頼主の人が待ってて、この子を届けないといけなくて。
……い、一緒に行って貰えるなら……その、嬉しいです。
でも結構遠くまで来ちゃったし、グリースさんだってお仕事が…――。

【目的のギルド――恐らく冒険者などの宿屋にもなっているのだろう場所は】
【聞くに、森どころか山一つほども向こう側の街にあるようで】
【流石に付き合わせるのは悪い。ただ、付いて来てくれれば心強い】

ぁ……あと、あの…。精霊探し≠チて、なんですか……?

【そんな心境を覗かせながら、何処か申し訳無さそうに顔を向ける】
【それから、言葉端が引っかかってでもいたのだろう。気になる単語について、ふと触れて。】

/お返事返しておきますねー
21 :クローフィ・チャイカ [sagesaga]:2015/03/28(土) 22:22:14.89 ID:qNDX0YJ3o
>>19
あぁ、この口調は誰に対してもこうでしてねぇ……すいません
できるだけフランクさを出せるようにはしてみますが
じゃあ、お言葉に甘えて……

【最初はその中に敬意をバリバリに入れて話していた彼女だが、要請をうけて話し方からそれをいくらか抜いてみる】
【同じ敬語でも、例えるなら先輩と後輩みたいなフランクさを交えたものに切り替えるが……これが彼女の限界だ】
【そんなことを弁明しながら、リーべに勧められたスペースに腰を下ろす】

あぁ、あのメチャクチャやらかしてたやつでしたっけ……いやぁ、腕力で地震起こすなんてとんでもないですよね
あれを「なんとかする」ためにですか……すごいなぁ

【細かな事件の詳細はすぐに思い出せずとも、その圧倒的な力を忘れることはない】
【テレビの前の出来事でありながら、畏れというものを抱いてしまったのを覚えている】
【以前は引き分けたその相手を敵に、今度は「なんとかする」──恐らく、勝ちに持ち込むということか──というのは、本当にすごいとしか言えない】

あれに対抗するとなれば、やはり優秀な能力者を集めてリベンジってことです?

【あの存在に立ち向かえる戦線を張るというのであれば、さぞかし質もすぐれた能力者の集団が結成されるのだろう】
【自身に半分だけ流れる吸血鬼の血が、強者の予感に胸を踊らせる】
22 :リーべ ◆my2He3rcPs [saga]:2015/03/28(土) 22:39:30.38 ID:998FNUlDO
>>21

【敬意が、言葉の中から少しずつ抜かれていく。敬語ではあるが、それでも最初と比べると随分楽になった気がする】
【最初の方は恥ずかしそうだったリーべも、クローフィの話し方が変化すれば自然と表情に笑みが宿った】


……そうだなぁ。全員が全員、優秀じゃなくてもいいんだ
みぃんな、例えばカノッサ機関のトップナンバーレベルの実力者である必要はない
重要なのは──戦う意思と、仲間と協力できる協調性なんだ

図書館の一件……アインという魔術師との戦闘で、それを実感してな
────恐らくベクターは、アインより強い
アインとの戦いでは、私は他の味方と連携して、やっと引き分けに持ち込めた
それより強いベクターと戦うには……ただ味方を集めるだけじゃ、ダメだ
味方同士の長所や弱点を把握して、しっかり連携をとって相手に全力を出させないようにすることが重要だと私は考えている

……ふふん。せっかくこうやって縁があったんだ!
お前も一緒に、ベクターと戦わないか?
きっと一筋縄ではいかないと思うが──あぁ、もちろん、無理にとは言わないが、な


【──クローフィの心の高鳴りを知ってか知らずか、リーべはクローフィに誘いをかけた】
【必要なのは、戦う意思と協調性。それさえあれば、カノッサ機関員ですらベクターへの対抗勢力の一員にしたいと思っていた】
【──随分と、急な話しだった。セリーナ・ザ・"キッド"がベクターに連れ去られ、しばらく経つ】
【ベクターと戦うメンバーを選別するために、一次面接二次面接実技試験などを重ねる時間的余裕は、リーべにはないのだ】
23 :クローフィ・チャイカ [sagesaga]:2015/03/28(土) 22:55:44.27 ID:qNDX0YJ3o
>>22
意思と、協調性……なるほど
個人より集団でってことですか

【今までの自分には、どちらもあまり存在しないものだった】
【戦いに限らずとも、これまでの人生で具体的目標を持って生きたということはなく】
【誰かと共同でなにかを成し遂げるということもほぼ経験がない】
【そのうちの前者については、憧れることも多々あったが……】

私が、ですか……?

【この誘いは、もしかしたらその好機なのかもしれない】
【もちろん、失敗したら命にかかわるとても危険なお誘いなのは理解していたが】
【それでも、そこには探していたものがあるような予感がする】
【このまま毎日のほほんと自由気ままに生きるか、命をベッドして一念発起してみるか……些か突然ではあったが、割と無視できない人生の岐路に立っている】

興味は、ありますよねー……
かといって、気楽に参加できるものでもないわけですが

【そう言って、手に持つ知的飲料を一口あおる】
【さすがに、即答はできないようだ】
24 :リーべ ◆my2He3rcPs [saga]:2015/03/28(土) 23:09:49.31 ID:998FNUlDO
>>23

──ふふん。もちろん、相手が相手だ。即答できるものじゃあないだろう
もしその気になれば、私に連絡してくれればいい


【なにせ相手はただの犯罪者ではない。カノッサ機関のトップに立つ六罪王の1人なのだ】
【さらには連携重視の戦闘を、となれば1人が背負う命は自らの命ひとつ分というわけにもいかない】
【誰かが失敗すれば、そのミスは仲間にまで影響を与えかねない】
【──1人1人が、味方すべての命運を背負う戦いになるのだ】

【だが、それはそれ、これはこれと言った具合にリーべは笑った】
【彼女にとっては、今はまだ戦いの場ではないのだ。難しいことを考える時は、この瞬間ではないということか】
【ふふん。そう笑うとリーべはメモ紙とペンを取りだし、さらさらと何かを書いていく】
【そしてその紙をクローフィに手渡そうとした】
【書かれているものは、リーべの携帯アドレスと電話番号。いつでも待っている、という意思表示だった】


ところで……クローフィはここで何をしてたんだ?
夜の散歩、にしては──ふふん。随分と、不良少女のようだが?


【不良少女、というのは、クローフィの見た目から判断してのことだろう】
【夜に15歳くらいの女の子が、1人でふらふらと出歩く。少なくとも、優等生のようには見えなかった】
25 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2015/03/28(土) 23:31:16.72 ID:W0vrlZkB0
>>20
『どれだけ遠くても空を飛んでけば直ぐだよ。ほら、結局一直線に進むだけで着いちゃうしさ
ま、それもキミが高い所が平気ならだけどね

ボクの仕事はもう終わってるから大丈夫だよ。今日は後フリ―って所かな?』

【小首を傾げて手を差し伸べたのは、何かへの誘い】
【――――白い翼と、言葉から汲み取れば少年を抱えて空の道を行くと表していて】

【確かに山坂で無駄な距離を歩く事になるよりも、空を飛んでしまえば直ぐに着く事】
【然れど、山一つ越えるともなれば高度も相当なものになるだろうし――――高い場所が怖い者にとっては、生身で飛ぶに等しいのだから拷問にも感じるであろう】
【だからこそ強制する事は無く。後の判断は委ね】


「――――イリニは精霊との契約を人間よりも簡潔に行う事が出来ます。つまり、イリニは……」

『んー……世の中にも色々と精霊が居るんだけど、精霊の力を使役する為には“契約”を結ばなきゃいけないんだよね
勿論精霊って言ったって色々と居るだろうからその限りじゃ無いんだけど……少なくとも、ボク達が知っている精霊はそうなんだ』

「契約には大きな負担が伴います
イリニはそうした精霊達の力を扱うために創り出された存在であり、イリニの扱う楽器は精霊を探知する力があります
ですから、イリニは自身の務めを果たすために精霊を探し出さなければいけません」

【先程のオカリナの音色。其れは、精霊を呼び出す行為にも等しくて】
【結果として集まってきたのは鳥だとかなのだからこの場には居ない事が分かったのだが――――】

【自然に人格を持たせた様な存在。そんな精霊の力を扱うとなれば、契約を結ばなければならないが】
【人間一人が結ぶには少なからず何らかの代償が必要となろう。或いは何も失わずに契約出来たとしても、更に契約を重ねれば何時かは身体が自壊する】
【そのリスクを無くしたのがイリニと呼ばれる少女――――と、此処まで語れば何の感情も浮かべぬ視線が向けられて】
【「これで満足しましたか」最後に付け加えられたのは、そんな言葉であり】
26 :クローフィ・チャイカ [sagesaga]:2015/03/28(土) 23:37:30.85 ID:qNDX0YJ3o
>>24
ありがとうございます
んー、そうですね……明日には、返事をさせてもらおうかな

【連絡先のメモを、感謝の言葉と共に受けとる】
【そのメモをポケットに仕舞いながら、回答期限を自分で決めた】
【悩むのは簡単だが、いつまでもそうしていたって何の生産性もない】
【一晩悩んで、それで決めようと心の内で決意するのだった】

あっはは、確かに不良少女ですねぇ……ただの散歩です
昼にしろ夜にしろ、こうしてぶらぶらするのが日課でして……まぁ、他にやることもないからですが

【リーべの指摘に思わず苦笑い】
【まぁ、元から自身でもそう思っていたので別に構わないわけだが】
【夜間外出なり、その動機なり……いかにも、今風の不良少女である】

こうして適当に歩いて、本物の不良にでも絡まれたら治安維持の真似事したり、こうして能力者さんにでも会えばお話したりって感じです

【まさしく不良といった発言も飛び出してくるが、一応善良な市民に迷惑はかけていないようである】
【ちょいちょい悪いところもあるが、根は良い子なのだ……手を出されたら倍返しだが】
27 :リーべ ◆my2He3rcPs [saga]:2015/03/29(日) 00:00:32.50 ID:ogUwJhyDO
>>26

明日、明日か……。ふふん、もう少し悩んだっていいところだがな!
でも、お前がそう決めたんなら明日期待して待ってることにしよう!


【1日。強大な相手が待つ戦場に赴くための覚悟を決める時間にしては、随分と短い時間に聞こえた】
【だが、それがクローフィの決断であればリーべが反対する理由はない】
【期限は24時間。そう決まったのだ。こうなれば、リーべに出来ることはクローフィからの連絡を待つことだけだった】

【──そうと決まれば、血生臭い話はここまで。リーべだって、女なのだ】
【戦場だって、理由がなければ行きたくはないし本来これは自分の役割ではないとすら思っていた】
【──ベクターに拘るのは、事情があるから。それは、まだクローフィには語らない理由だった】
【ともかく、彼女の興味は戦場ではなくクローフィ自身にシフトする】
【リーべという人間は、他人に対して様々な興味を抱く人種なのだ】


ふふん、なるほどな! となると随分お前も強いんだな!
余計な心配……だったかもしれないな。ふふん、でもやっぱり、夜は危ないからな、言わなくても分かるが、気を付けるんだぞ?

と……そういう私が、あまりお前を遅くまで引き留めるわけにもいかないな
それに──家で弟が待ってるんだ。私も、夜遅くまで外をうろついていると弟を心配させてしまうからな!
ふふん! というわけで、そろそろ私はおいとまさせていただくとしよう!!
じゃ、またなクローフィ! 今度一緒に、ケーキでも食べにいこうな!


【──とん、と立ち上がり、ベンチに置いていた刀剣を手に取る】
【公園の時計は、随分遅い時間帯を指し示していた。子供ならもう寝る時間だ】
【リーべ的には話したいことはいろいろあったが、時間が時間だ】
【それに、家にいる弟のことも気がかりだった。弟にあまり心配はかけたくない】

【「連絡──待ってるからな!」そう最後に言うと、リーべはクローフィに背を向けて公園を去っていく】
【次に会うときは、ガールズトークでもしたい。そんなことを考えながらの帰り道に、なった】

/すみません、早いですが眠気が来たので、このあたりで
/絡みお疲れ様でした、ありがとうございましたー!
28 :虎千代 ◆SYLP4psCi. [sage saga]:2015/03/29(日) 00:22:04.92 ID:BoPugLp5o
>>25

精霊と契約、ですか……。……木霊とかと似たような者なのかな。
……それじゃあ、さっきオカリナを吹いてたのはそういう理由だったんですね
きれいな音だったから、お仕事だなんて思わなくて……

……あの、はいっ。お話してくれて、ありがとうございました。
難しいのかもしれない、ですけど……お仕事、頑張ってくださいねっ!

【子供というのは純真なモノ。特別、この少年は精霊や魔術にはひどく疎い】
【故に精霊との契約というリスクや、そこから派生するイリニという存在の意味にも】
【恐らくは、気付いていない。ぺこりと頭まで下げるのを見れば、それは分かるだろう】

【――下手に真実を話さない方が幸せなこともある。今であれば、二人は優しいシスターという認識だが】
【それをわざわざ崩す必要はないというソレ。――精霊に関しては、これで話は終わりあろうか。】

……それじゃ、あの、グリースさん。街まで……空から、お願いしてもいいですか?

【さて、空を飛ぶ。普段は大地を駆け巡る種族である虎千代には、実のところ想像も付かない】
【のだが。相手が頼れる人物で、その白い翼が"教会"という単語と結びつき】
【ふと天使のような、安心をそのまま具現化したような感覚を覚えると】
【子犬は片腕で抱きかかえて、もう一方の手でグリースの誘いを受ける事となる】

【街は光がよく目立つ。ギルドは一等大きな建物だから、目的地は明白であった】
【ちなみに、そのまま中に入れば趣きは酒場風。丸テーブルがあり、カウンターがあり、活気が在って。】
29 :クローフィ・チャイカ [sagesaga]:2015/03/29(日) 00:37:05.27 ID:SpJdxbBho
>>27
はい、そうしてもらえるとありがたいです

【もうちょっと悩んだらどうかとか言われるかもと思っていたが、自分の意思を尊重してもらえて嬉しかった】
【実際に参加するとなれば、誰かを司令塔にして行動することになるのだろうが──こんな、各人の意思を尊重してくれる人が上であれば、動きやすいだろうなと思う】
【彼女の返答もまた、クローフィの背中を押してくれた】

まぁ、それなりには……そうでもなきゃ、あの化け物相手に戦おうなんて微塵も思えませんしね
はい、力に溺れて気を抜いちゃあ何が起こってもおかしくないですし

【どうやら、自身の技量に対して一定の自負と自分の行いへの注意深さはあるようだ】
【まぁ、そうでもないと戦線を共にする相手として物足りないだろうが】

へぇー、弟想いでいいですね……じゃあ、私もそろそろ行こうかな
ですね、それではまた今度!

【中々楽しい時間だったので名残惜しいが、そういう事情とあらば仕方ない】
【一人で座っている道理もないので、クローフィも立ち上がって別れを告げる】
【六罪王の一人との戦線への招待もそうだし、リーべという個人も話してて中々楽しかった──有意義な時間を過ごせたと満足しながら、彼女も帰路についた】


【そして次の日の夕方になって、リーべのもとへ一本の電話が入るだろう】
【その電話の主は、クローフィ・チャイカ】
【内容は──自分のようなものでよければ、戦線に参加させてもらいたい、というものだった】

//こちらこそ、絡みありがとうございました!
30 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2015/03/29(日) 00:41:37.24 ID:H8xs4Emb0
>28
【――――修道女が手を取った、かと思えば。そのまま少年を抱く様な形となり空を飛ぶ事となろう】
【たった数回羽ばたいただけにも関わらず、気付けば先程まで足を着けていた大地は遙か下】
【この時期、風が冷たいという訳でも無く。肌寒い、けれど何処か心地よい程度】


『飛行機みたいなものだと思ってると後悔しちゃうから気を付けなよ?
その子もキミも、ちゃんと無事に届けてあげるけどさ』

【たった二本の腕で少年と子犬を落とさぬ様にと抱くのだ。そうスピードは出さないにしても、不安定である事に変わりは無く】
【無事に届ける、との言葉に偽りは無いのだが……道中、どんな感情を抱いたかは少年のみが知る事か】

【そして大地。先程の少女が見上げていて】
【何を思ったのかは分からないけれど――――オカリナにもう一度口を付ければまた音色が奏でられる】
【びゅう、と不自然な風が一つ。少女の横で止まれば新たな気配が生まれて――――……】


『到着、っと。いやあ、やっぱり男の子でもずっと抱えたまま飛ぶのは腕が痛くなるねぇ……
教会に帰る前に、ボクもちょっと休んでから帰ろうかな?
ほらほら、キミも入った入った。早くそのワンちゃんもご主人様に会わせてあげよっか』

【ギルドの扉の前で静かに降り立てば、少年を介抱して】
【腕を回し、疲労を取り除き。そのままでギルドの扉を開ける様は何とも修道女らしさなど無く】
【仮に此処に修道女が居る事が異質であり、視線を浴びようと気にした様子も無いのだろう。カウンターまで少年の手を引いたならば、完遂の手続きを促して】
31 :虎千代 ◆SYLP4psCi. [sage saga]:2015/03/29(日) 01:04:35.41 ID:BoPugLp5o
>>30

【大地から舞い上がり、走るのとも跳ねるのとも違う速度で空を進む】
【その去り際に感じたイリニの側の気配――それが精霊だろうか、なんて】
【未知の感覚の中でおぼろげに考えながら、片腕では子犬を抱きとめ】
【そしてもう一方の手では、無意識にグリースの服を掴んでしまって。】

【――ただ、意外と肝が座っているのか。小さな感嘆の声はあったが】
【はしゃいだり、怖がったり、顔を強張らせるようなことはなく】
【何とも興味深げに眼下を眺めながら、ただ静かに空を運ばれて――】

……も、もう着いちゃった。スゴいですね、空を飛ぶって…。
でも、ちょっと怖かったかも…――ぁ、大丈夫ですか?
すみません、重いのにあんな距離……!…っ、はいっ!

【そうしてしばらく。ギルドにたどり着けば、礼をしてから促されるままにカウンターへ向かい】
【まずは公的な任務完了の報告。それから確か、依頼人が待っているとの事だったが――】

『……おやおや、こんな夜中まで探してくれていたとは。
 キミに頼んで正解だったな虎千代くん。ウチの若いのはすぐ投げ出すんだよ
 やれ"森の中に逃げられました"だの、"見かけた奴は居ません"だのって……ん?

 おっと、これは失礼お綺麗なシスターさん。彼の保護者か何かで?
 俺は彼の雇い主のビスクという者でしてね。探しものが得意と聞いたもので…――。』

【話しかけてきたのが、まず間違いなくその人物なのだろう。格好は一言で言い表せる】
【マフィア≠セ。クリーム色のスーツに中折れハット、サングラスに金のアクセサリー】
【蓄えた髭の合間に覗く歯には金銀がずらり。一見好人物だが、胸元には拳銃が収まっていることや】
【その笑顔の裏にどんな素顔が隠れているかは、手練であればすぐに分かってしまうことだろう】
32 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2015/03/29(日) 01:24:57.31 ID:H8xs4Emb0
>>31
【大体は教会から依頼を受けて現場へ直行。だから、この様にギルドを介して仕事を果たすことは少なく】
【酒場と大して変わりがないようにも思えるのだが――――それでも、キョロキョロと辺りを見回すのは物珍しさからか】
【後は少年が依頼を果たし終えた旨を告げるのを、飲み物でも飲んでノンビリと待っていようと思ったその刹那】

【物事は順調には運ばない。否、もしかすればただ彼は純粋に少年を称賛しただけでもう依頼も終え報酬を受け取るだけだったのかもしれないけれど】
【世の中には万が一なんて事がある。溜息一つ吐いたならば二人へと近寄って】


『そうだね。不埒な人達が手を出せばキツイお仕置きをする様に、って頼まれた保護者だよ
その歳で歯茎を全部駄目にしちゃったの?甘い物の食べ過ぎや酒の飲み過ぎは身体に毒だし……ちゃんと、歯磨きしないと』

【仮にもギルド。いきなり銃を撃ち始める事は無い、と踏んで】
【だとすれば少なくともこの場で争いに発展する事は無いだろうし――――何よりも争いに発展、とは最悪のケースとして考える事だ】
【ただ単に話して終わり、或いは一言二言交わして終わり。それが普通であろうとも思えるのだが】
【――――別に男性がマフィアだからと好かない訳では無い。この物言いが、所謂この女の通常】


『それで。キミが言った通りこの子は捜し物が得意だったし、もうギルド自体に報告は済ませてある
つまり、キミも知った通り依頼はちゃんと終わらせてるんだけど…………態々お礼を言うために此処に居たなら律儀な人だって感心するよ

ああ、綺麗なシスターさんことボクに対してのデートのお誘いは禁止だし、こんな時間だからこの子を何処かに連れ回すのも止める事をお勧めしておくよ
キミがそんな事を考えてるとは思わないけどさ。……喉が渇いたから飲み物ぐらいなら奢って欲しいけど』

【自分の知る限りでは、まだ敵対者では無い人物。同時に、味方でも無い】
【出方を窺うには、ギルドという場所は都合が良かった。相手とてこの場で不用意に暴力を振るうものでも無かろう】
【寧ろ、其れを使わずして事を進めるのに長けている――――そんな印象】

【腹を探るという訳でも無いが、この場で立場を知っていて損でも無い。何しろ、少年一人を放って置くわけにも行くまい】
【勝手に二人分のジュースを頼み、『奢りで宜しくね』なんて告げればその内の一つを少年に与えて】
33 :虎千代 ◆SYLP4psCi. [sage saga]:2015/03/29(日) 01:56:09.40 ID:BoPugLp5o
>>32

『おや手厳しい。だが勘違いは良くないな、私は素直に彼に感謝してるんだ
 ギルドを通すと手間賃を取られるんでね?
 だからこうして、本来の報酬は手渡しするようにしてる。

 ……それと、私はもう52だ。この世界じゃ十分生きたほうだ、違うかね?
 あの二百歳だとか言うクソジジイを除けば別だが……いや、ともかくだ

 入れ歯も老いた身体も歴戦の勲章だと思えば悪くない。そうだろう?
 そしてこの歳になると女性よりもワインの方が愛おしく思えてくるんだ、シスター。
 ……キミは喉の渇きを何で癒やすタイプかね?ウィスキー?それともバーボン?

 あぁだが、勿論……ここはギルドだ。ミルクだってコップ一杯から提供している。
 キミも飲むだろう虎千代君?ここは私の奢りだ、そっちのシスターの分もこれで買ってきてくれるかな。』

【ギルドは悪党の吹き溜まりではない。冒険者――どちらかと言えば善よりの空間だ】
【そして、壮年のマフィアはそれを熟知していた。カッとなるような馬鹿ではない】
【むしろ考え方は柔軟そうだった。犬を受け取って、代わりに封筒と小銭を虎千代に渡し】

あっ、えっと……はい。グリースさんは、ミルクで大丈夫ですか?
他にも色々有るみたいですけど……柚子のお茶とか、ジュースとか……?

【結果として――マフィア。ビスクはグリースの『奢り』を受け入れ】
【少年にその代金と報酬を渡し、少年はやがて頼まれた品を持ってくる。そうなるわけで】
【老獪なのだろう。似合いもしない可愛らしい子犬を撫でながら、にやりと笑って返す余裕すら見せた】
34 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2015/03/29(日) 02:17:54.64 ID:H8xs4Emb0
>>33
『なら良いんだけどね。世の中善人面して裏では舌なめずりしてる人も多いからさ
偶にはこうして調べておかないと――――……一シスターが出来る社会貢献ってヤツかな

それにしても200歳の年寄りねぇ。人間以外の種族なら数多く居るだろうけど、人間なら非常に限られてくる
ましてや100じゃ無く二百なんて数字になれば…………何処かの元大司教サマの事でも知ってるのかな
どうにも、キミはそっち側の人間には見えないんだけど』

【感じ取ったのは何処か胡散臭い男だ、と】
【“クソジジイ”とやらが自身の考えている者を指しているのだとすれば、一つの疑問】
【所謂正義の組織に属する者ならば理解出来る。或いは自分の様な教会の者ならば分かる】
【だけれど相手はマフィア。自分達の縄張りでも荒らされたか、それとも――――】


『ボクは適当に炭酸ジュースで良いや。コーラとかサイダーとか、何でも良いよ
躓かされない様に気を付けなよ?ほら、キミってば周りの人達と違って幼いしか弱そうだからからかわれたりしちゃって』

【一度言葉を句切り、少年の言葉に対しての反応】
【適当な注文をして、持ってくるのを待つ間の事】


『何も知らないで、何もしなければボクは飲み物を飲んだら帰るよ。懺悔でも無いのに修道女がマフィアと話してる光景なんて嫌でも目立ちそうだし
――――そして、キミが何を知ってるか分からないから適当に聞くけど。ドラクレア、アーグ、ダグラス。この三つについて何か知ってる事はあるのかな
さっきのクソジジイはアーグの事を指してると思ったけど……もしそうなら、何でキミ達がアレと関わりを持ったのか

今の所ボクから話す事は無いし、もしかすればキミが話そうとしている事は既に知ってる事かもしれないけど』

【テーブルに頬杖を突き、視線だけは其方へと向けて】
【それも直ぐ下に変え、子犬へと注げば指先であやしたりと遊ぶのだろう】
【知りたいのは何故マフィアが――――彼が、あの存在を知っているのか。ただの私怨か、襲撃を受けた都市に仲間でも居て仇討ちか】
【一瞥には、取り敢えず知っている事を吐けとでも言い表すかのような感情が含まれて】
35 :虎千代 ◆SYLP4psCi. [sage saga]:2015/03/29(日) 02:38:51.93 ID:BoPugLp5o
>>34

『……ほう、つくづく面白いシスターさんも居たもんだ。
 アンタあのジイさんと知り合い……いや、敵対って感じか?
 いい感情を持ってるって口ぶりでも無いし…――まあ、正解さ

 クソジジイってのは、まさにその何処かの元大司教サマだよ。

 いやね、ウチのファミリーは元海運業者だったんだ。海賊とも仲が良かった
 で、当時の賊の娘……そいつも今現在、海賊なんだが
 ドラクレア島に近寄りすぎたせいで仲間が大勢殺されてね。
 "復讐するから手を貸せ、親父に借りた恩を返せ"ってさ……で、俺も船に乗った。

 先日のニュースは見たかね?ドラクレア島に辿り着いた最新鋭の船の話。
 アレに乗ってたんだ。ちなみに虎千代少年は給仕係として同乗していた……
 ……流石に戦闘時は船倉に閉じ込めておいたが。繋がりはそこからだ、健全だろう?』

【――言葉に嘘は見受けられない。嘘をつけばバレると分かっているようだったし】
【そんなつまらない事をする人間ではないからだ。さて、実質の関係は無いようだが】
【海賊が殺されたというと、グリースには思い当たるフシが有るはずで】

【そして、その海賊経由となると、アーグとは交戦したが個人の関わりは無いのだろう】
【事実、他に何かを自身から語り出すような仕草は全くなくて】

『ま、そういう訳だ。戦いの話を聞くなら、当時の新聞に乗った名前を探すべきだな
 アインだの、カズネだのっていう魔術師やら……アンタのご同業も二人居たか。
 ともかく、俺個人は私怨の無い相手に食って掛かる気はないし、義憤に駆られる気も毛頭ないんでね。

 ……さあシスター、心優しい少年の持ってきてくれた飲み物をどうぞ?
 今日は俺の奢りだから遠慮は要らない。なんならもう1杯いかがかな。』

【話を斬るにはいいタイミングで虎千代が戻ってきた。手にはミルクと、コーラのグラス】
【後者をグリースに差し出しながら、『何か有りましたか?』と言いたげな目を向ける】
【事態は、これで一幕下りたと云うところか。何かあれば、どちらとも話は続けられるだろうが――。】
36 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2015/03/29(日) 03:09:09.58 ID:H8xs4Emb0
>>35
『海賊ねえ。空を飛ぶボクには縁がない組織だけど――――ボクのお仲間の暴れん坊なシスターが一悶着起こしたりもあるし、ドラクレアに関係してるならその海賊にも話を聞きたいけど
それもまた何時か、かな。今日は仕事をするつもりで来た訳でも無いし。何より場所が、ねえ
その暴れん坊シスターに聞いた所、酒はからっきしみたいだからさ。酔っ払われて支離滅裂な話を聞かされたんじゃ意味も無い
…………でも、その言い方だとキミ達はあまり関心なくてもその海賊はアーグと敵対してるって思っても良いのかな』

【味方では無い――――が敵でも無い。それだけ知れれば後は十分だ】
【少年に危害を加える訳でも無い様なのだから脅しだとか釘を刺すだとかも無縁】
【後は気軽なものだ。伸びを少しすれば、話が終わるまで耳を傾け】


『ドラクレアに船が乗り付けたのは聞いてたよ。それで転移出来る様になった事もね
でもまあ、他の人達は兎も角船乗りはもっと若くて屈強な人達だと思ってたけど――――まさかこんなお爺ちゃんなんてビックリだ
それでも、何処かの色狂い元大司教サマよりはよっぽど好感が持てるけど

ドラクレアに関しては、全部は知らなくても元大司教サマのお気に入りの子と其処に住んでる龍からある程度話は聞いたよ
中々めんどくさそうな場所だけど……また恩を返せだとか言われたら頑張ってね
ボクもキミ達が敵対しない限りはどうにかするつもりも無いし』

【実質的に島や其れ等に関係する者に対して得た情報はないが、また別な面での収穫はあった】
【ならば、それで十分。虎千代に関してはクスリと笑い、『ただの世間話だよ』とだけ告げて頭を撫でてからコーラを手にするのだろう】
【適当な世間話を交えながらもコーラを飲み干せば席を立ち、即ち後は退店】


『――――キミ達のお仲間にも宜しくね。教会に来られても困るけど……別な場所なら話せないことも無いし
虎千代も気を付けるんだよ?信用するのは良い事だけど、誰でも彼でも信用してたら何時か酷い目に遭うかもしれないんだからさ

……じゃ、ボクはそろそろ教会に戻るよ。もう一杯の奢りは、また何時かの時にでも取って置いてよ』

【軽口と共にウィンク一つ飛ばせば扉まで歩き】
【最後にもう一度手を振って別れをすれば直ぐにその姿も店内からは見えなくなる事だろう】
【気付けば男の側に置かれていたのは一枚の紙切れ。記してある住所、調べてみれば何処ぞの教会が当たるが――――それはまた、別な話】

/キリも良いのでこの辺りでっ!
/二日間お相手頂き、有り難う御座いましたですよ!また機会がありましたら是非是非っ
/お疲れ様でありました!それでは、お休みなさいませ―!
37 :虎千代 ◆SYLP4psCi. [sage saga]:2015/03/29(日) 03:16:27.21 ID:BoPugLp5o
>>36
/大変お疲れ様でありましたっ!ちょっと今眠気で頭がまわらないので
/また昼にでもお返事は改めてさせて頂きますね。では、お疲れ様でしたー!
38 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(山形県) [sage]:2015/03/29(日) 17:46:00.30 ID:Gl5KeR87o
【氷の国の廃村――の、村長の家】
【まだ雪が残るこの村は山の中にあり、ダム建設の為に全住民が立ち退きを命じられ、そして今は既に皆立ち退きを終えている】
【家はそのままであり、殆どの物は新居に持って行かれたが、不要な物などはそのまま残されている場合もある】

「――――…………」

【そこにいる者――それは黒い外套を羽織っている、コワモテで奥二重でエルフ耳の、男にみえる者だった】
【身長は約2mの、筋肉質な細身で、黒い白目と血の様に真っ赤な虹彩を持ち、ボサボサとしている長い黒髪だ】
【上下共に長袖黒ジャージ(あったかそう)を身に着けていて、首に紫色の毛のマフラーを巻いており、手袋や靴下も紫色だ、長靴は黒】

「書ォ物は全部持ォってかれたかァ……?」

【とにかく開けられる所を開けたりなどしていて、どうやら何かを探しているようだが……何となく村の住民ではないような、そんな雰囲気】

「うゥむ、確かにこォの村にあァるはァずだが……まァ、ねェならねェでどォーにかすゥれば良ォいだァけだな」
39 :クローザ・F・ローズン [sage]:2015/03/29(日) 21:44:33.29 ID:KlyAI1yd0
【血に濡れていた】
【頭の先から爪の先まで、闇の中でも分かるほど】
【醜悪な臭いが視覚にまで作用するような空間】
【一歩踏み入れただけで分かるような】

【あまりに分かりやすい"死"の空間がそこにあった】

ハァ...ハァ...ハァ...

【血溜まりに浮かぶのは】
【かつて人の形をしていたであろう、肉塊】
【苦悶の表情をあげた肉が転がっていた】

ハァ...ハァ...ゴホッゴホッ!! クセェ...な...

【その側で、壁にもたれ掛かって咳き込む。一人の影】
【どこか篭った声ではっきり聞こえないが、疲弊しているのは感じられる】

【闇夜の保護色のような黒のコート】
【その頭をすっぽりと覆うフードで、容姿は分からない】
【僅かに覆いきれてない癖のある金髪が妙に目立つだろう】

......汚...ねぇし、早く...体を洗わない...と

【声は男っぽいが、何かに覆われているのか聞こえにくい】
【だがその理由も、すぐに分かった】


【仮面、素性を隠す黒の仮面に顔が覆われている】
【狼の頭骨を思わせるフォルム】
【本来右目の穴のある場所に薔薇の様なもので埋められていて】
【左目の穴から唯一、その素顔であろう紅い瞳が覗いていた】

【そして、ピチャピチャ、と血溜まりを踏む足音を立てて立ち去ろうとしていた】
40 :ヴェール=カタストルフ [saga sage]:2015/03/29(日) 22:46:08.99 ID:urvq3V8lO
>>39
おいおいおいおいおいおいおい!何だこれはご機嫌な景色だなぁおい!!

【軽快そうな声と共に黒いコートの男の背後から足音が近ずいてくる】
【暗がりの中からだんだんと声の主が姿を現す】

【声の主は黒いローブを纏っており少年と同じくフードで顔を隠している】
【両耳には逆さ十字のピアスをつけており、深い緑色の髪が溢れている】

これやったのはテメェかパクり野郎?中々いい趣味してんじゃねぇかよ!!

【黒ローブの青年は自分と同じく顔をフードで隠している男を見つけ声をかける】
【単に自分と同じような格好をしている男に対しパクり野郎だと横暴な言動で黒いコートの男に近ずいていく】
【口元は三日月の如く歪ませている男の顔は顔全体が見えなくても人相が悪いと想像出来るだろう】

/まだいましたら
41 :クローフィ・チャイカ [sagesaga]:2015/03/29(日) 23:14:25.29 ID:SpJdxbBho
【公園】
【昼間は春の暖気に惹かれた人々で賑わうこの場所も、夜は静まる】
【善良な一般市民が寄り付くには人気が足りないこの場所に、一人の人影があった】

よっ、ほっ……せいっ

【白い髪が闇夜に映える、赤目の少女】
【歳は恐らく15ほど】
【人気のない公園で、一組の紅い双剣を持って戦闘の訓練をしていた】

ふぅ……そろそろ休憩しますかねぇ

【そう呟いて、剣をベンチに立て掛けて自販機へ向かう】
【彼女の日課は散歩だったはずだが、それをせずに訓練なんて真面目ぶったことをしているのには理由がある】
【六罪王ベクターとの戦線参加だ】

最低でも、足は引っ張りたくないですよねぇー……はぁ

【買ったスポドリを手にベンチに腰掛けながら、天を仰ぐ】
【この戦いで自分が死んでも、まぁそれはそれという気もするが】
【自分のせいで周りまで巻き込んで死ぬというのは、正直避けたいと思う】
【そのために今彼女が出来ることは、自身のスキルアップだけだった】

42 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2015/03/30(月) 01:19:26.14 ID:xDfPO4iC0
【霧の夜――街を見下ろせる高台の公園】
【雲が降りてきたように霞んだ夜だった、街中など、ふんわりと柔らかそうに包まれて】
【それがよく見えるのがこの高台、――月の光が霧の中に反射して、なんだか明るく見える夜の中】

――ら、ら、ら、……。

【ぎきいと古びた金属の軋む音に重なる鈴の音、霞んだ街から視線を移せば、公園の中には人影が一つ】
【子供用のうんと低いブランコに腰掛けて、足を地面につけたまま、ゆらり、ゆらり、と戯れのように揺らし】
【そのたびにふわりと空気を孕んでなびくのは長い黒髪、最後に一度、ゆったりと背中に落ちていき】

【艶やかな髪は腰まで伸びた長さ。ヴェールのついた髪飾りをつけたなら、花嫁よりはずっと地味だけれど】
【瞳は左右で色が違って、黒と赤。気持ち蛇に似て見えて。右の耳には、片方だけのピアスが時々煌いて】
【白のシャツは袖が少し広がった姫袖、赤いジャンパースカートはプリーツのミニ丈、背中にリボンの飾りがついて】
【黒の長い靴下と赤いパンプス、かかとは細いよりも分厚く、足裏に細工があるのか、足跡にはハート模様の溝が刻まれて】
【少女、だった。薄手のケープを羽織って、霧けぶる中、ひとりっきりで――そっと歌う、声を響かせて】

ら、……――もう少し、かなあ。もう、だいぶ、経ったけど……。

【吐息でぼかした音階、途切れさせれば、彼女は公園に設置された時計を見つめて、悪戯げに笑う】
【それでまた上機嫌そうにブランコを揺らすのだ、ぎいぎいと響くブランコの鎖は、霧の中でも誰かいると示して】
【それだけでなく――本当の鈴と聞き間違えてしまいそうな彼女の歌声も、また、この霞んだ夜によく響く】

【彼女はどうやら時々時計を見てはまだかまだかと呟いているようだった。こんな時間に待ち合わせ、だろうか】
【その少しうわっついた様子は誰かが通れば、目に付くかもしれない。歌声も、錆び付いた鎖も、或いは誰かを惹きつけるのかも】
43 :クローフィ・チャイカ [sagesaga]:2015/03/30(月) 01:40:55.80 ID:aAjxiAYko
>>42
むぅー、霧が鬱陶しい……今日は歩くしか無理ですねぇ
まったく、初っぱなから残念きわまりない

【ぶつくさと並び立てられる愚痴と共に見えてくる、霧のなかに浮かんでくる人影】
【ぼんやりとした周囲の明かりに照らされ、何やら幻想的な雰囲気を醸し出す白い髪が目立つ】
【少し寒そうにも思える無地のシャツとスカートに、赤いジャケットを羽織っており】
【この時間には少々不釣り合いな、カジュアルな格好の少女がそこにはいた】

……むぅ、これは先客の予感?

【彼女も公園を利用しようとしていたのだろうか──ブランコの鎖の軋む音と、綺麗な歌声を耳ざとく聞き付ける】
【昼間の公園であれば先客もなにも気にしないことのが普通だが、この時間では違う……こんな夜更けに公園にいるような連中に、普通なのがいるわけない、自分含めて】
【まぁ、それはそれで面白いことがありそうだから構わないが】

【そんなことを思いながらさらに近づいていくと、件のブランコとそこに座る一人の人影を目にする】
【自分とは対照的な黒い艶やかな髪が印象的な、一人の女の子】
【なにやら上機嫌そうであるが、もちろん彼女にその理由がわかるわけもない】
【だが、彼女が纏うその雰囲気は気軽に話しかけるのにちょうど良い……暇そうだし】

もしもしお嬢さん、こんなところで何をしてるので?

【というわけで、おっさんあたりがしたら怖がられそうな気軽な口調で話しかけてみることにした】
44 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2015/03/30(月) 01:52:26.81 ID:xDfPO4iC0
>>43

【水の匂いがする。それは霧のせいかもしれないし、もしかしたら、この少女のせいかもしれない】
【彼女が身につける片方だけのピアス、それが、水の属性を湛える宝玉の欠片だから、そんな錯覚もしそうになる】

――――ら?

【ちなみに彼女がさっきから続けていた歌声は適当なメロディーの鼻歌、世界中のどこにもこんな歌はなく】
【だけれどそれは最終的に素っ頓狂な疑問系の高さになって終わった、――訪れた誰かに、気が付いて】
【声を掛けられれば数度ぱちくりと瞬きをした後に、少し恥ずかしげに唇を噛むのだろう――聞かれた、と、】
【恥ずかしいのを誤魔化すように数度ブランコをぎこぎこと鳴らして――、「こんばんは」と声を返す】
【その声はやっぱり鈴の音とよく似て、不思議に涼しくて、だけど、生き物めいた温度は持つ】

えっと……その、家のひとを待ってるの。いつお迎えに来てくれるかな、って――。

【恥ずかしさついでに教えて、彼女はなんとも気恥ずかしいような顔をして肩をすくめる、視線をきょろ、と動かし】
【まだ成人前の――というより、その年齢は見た感じ相手と変わり無さそうだ。となれば母親か、父親か、それとも兄弟か、】

……でも来てくれないの、なんだろ、もう寝ちゃってるのかな……。

【はぁと少し大げさに残念がってため息を吐く、それでちらと見やる自分の左手、薬指には指輪があって――あれ、】
【合法ぎりぎりで結婚でもしているのだろうか。ただ、それは、まだこの距離では気付くのは難しいのかもしれなくて】

あなたは? お散歩? それとも、……あの、さっきの、……――歌ってたの、そんな聞こえてたかな?

【尋ね返してみる、挙げてみた理由は平和めくのだが――すぐにうぐと言葉を詰まらせるようにして】
【多分こっちが本命の問いかけだろう。そんなにうるさかった……というか、聞こえていたのかと、質問を投げ】
45 :クローフィ・チャイカ [sagesaga]:2015/03/30(月) 02:19:45.40 ID:aAjxiAYko
>>44
あらま、そうだったんですか……なかなか難儀ですねぇ──ん?
わぁ、綺麗な指輪……それは所謂結婚指輪というやつでしょうか?

【彼女の視線の動きを追っかけてみると、そこに綺麗な指輪が嵌められていることに目ざとく気づく】
【それまでは親なり兄弟なり使用人とかだろうかと思っていたが……これは旦那様とかだろうか?】
【それがいるとしたら、思春期の少女にはとても気になる話題である──当然聞いてみる】

散歩……まぁ確かにここまではそうですねー、目的地には着いたんでこれからは違うことに移りますが

【彼女がここへ来たのは、来る戦いに備えての鍛練のため】
【でも、ここにくるまではそういう難しいことを考えてのことではないし、今までのことは散歩というのが適切か】
【そこまで考えた上で後半を濁したのは──こっちが本筋でないと理解してるからと、無駄な情報公開を避けるため】
【見たところ物騒なタイプにも見えないし、この手の話題をしても意味はないと判断してのことだった】

まぁ、まぁ聴こえてたって感じですかね?綺麗な歌声だなぁと思いましたよぉ
この霧の雰囲気と相まって、なかなかよかったですって感じ?

【そして、メインディッシュの質問へ】
【彼女からしたらここまでの返答は求めてなさそうだが、無駄に詳しく答えたのは単にちょっとからかうためだけである】
【この少女、なかなかに意地が悪いところがあるのだ】
46 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2015/03/30(月) 02:29:43.49 ID:xDfPO4iC0
>>45

――あなたが来てくれて良かったかも、……もう少しだけね、待つつもりだったの。
でも一人で居ても飽きちゃうし、この公園、あんまり遊具ないし……。

やることなくなったらぼんやり下を見てようと思ったの、霧がひどいけど……きらきらして綺麗だよ。

…………んー、そうなの、そうだよ、“いちおう”だけど――そういう約束、したの。

【もうこんな時間。だけど来てくれるときっと信じている彼女は、もうすこし、ここに居るつもりだったらしい】
【そこに現れてくれたのが白髪の少女。退屈しかけていたときにはまさに恩人のように見え、ただ、歌は恥ずかしかったらしい】
【聞かれたのを思い出したのか少し頬を赤らめながら指差す先は柵と、その向こうの街。霧に沈む、静かな夜】

【それを指差してから続く言葉はなんとも曖昧だ。結婚したとは言い切らない、だけど、したのだという】
【見えるかな、なんて呟いてその指輪を見せてみる。桜の花が彫られた指輪だ、花弁の場所にはピンクの塗料が乗り】
【結婚指輪と言うには少しかわいげのあるもの。「選んでくれたの!」なんて彼女はにこりと笑い】

あれ、……何かするの? だったらわたし、邪魔かな……、居て大丈夫?

【笑った顔がきょとんと変わる。目的地――との言葉に、何かしに来たのかと】
【それの邪魔になるならいないほうがいいかななんて思ったらしいのだ。少し慌てて立てば、ブランコが軋み】

え、えっと……、……、……う、る、……うるさ、かった?

【詳しいめに話されてしまうと彼女の思考はぎちりと強張ってしまう。ぎくりと顔を強張らせ】
【聞こえてしまったらしい。綺麗といわれたのは、ただ、喜ぶ余裕はなく――結局は、】
【騒音的にうるさかったのかとか、誰かに迷惑になるくらいにうるさかったのかとか、そんなことを気にする】
【顔はなんだか辛そうだ。ある意味で死にそう、ただ、羞恥だとかでひとが死ねるなら――の話だけど】
47 :クローフィ・チャイカ [sagesaga]:2015/03/30(月) 03:00:21.39 ID:aAjxiAYko
>>46
なーるほど……確かに、目ぼしいものはあんまりないですよねぇ
夜景の美しさについては、同感ですが

【だからこそ、今日の目的地としてここを選んだというのもあるが】
【普段から高所からの夜景見物が好きだったので、この立地は好ましい】
【遊具もろくにないとなれば、ますます人もいないかと思ったが──だから、音が聞こえたときはちょっと驚いた】

婚約……的な?
いいですねー……指輪も、似合ってますよ
末長くお幸せにってやつですね

【曖昧な言葉であったが、きっとそれに類するようなものだと勝手に解釈】
【その手に嵌まっている指輪は、確かに少し格式には欠けるかもしれないが──大事なのは、それを見せてくれた彼女の笑顔だろう】
【その混じりっけのない笑顔を見れば、その指輪が意味するものの大きさはわかるというものだ】
【恋愛経験というものからしてなかったが──正直、いいなぁと思ってしまうのは、女なら当然か】

別に大丈夫ですよ、どうしてもやらなきゃってほどでもないですし
やるにしてもそんなに場所もとらないですしねー、安心して彼氏さんを待っててくださいな

【軽く茶化しながら言うのは、迷惑に思わないで良いという意思表示も込めてのもの】
【鍛練はよそでも出来るし、人がいるというならゆっくり世間話というのも悪くない】

あぁいえいえ、そういうわけではなくて……迷惑とか、そういうのはないですよ?
どうせこんな時間に人通りもなかったですし──少なくとも、私は心地よく思ってましたし

【思いの外深刻に受け止められて、慌ててフォローする】
【夜の静寂のなかといえ、近くを通りがかったりしなければ聞こえない程度の音量】
【こんな時間にふらふらしてる人もまずいないわけで、そんなに気にすることではないと思う】
【それに、音色もノイジーなものではなかったし……そんなに思い詰めて欲しくはない】
【これはやらかしたなぁと、からかい混じりの返答を後悔する】
48 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2015/03/30(月) 03:09:33.68 ID:xDfPO4iC0
>>47

【結構真剣に捉えていたらしい。よっぽどうるさかったのかと、或いは音痴だったかもしれない、と、】
【だから、フォローをしてもらえれば少し泣きそうな顔――安心したような顔を見せて】
【はにゃーっと肩を落とすのだった。ただそれは落胆でなく、安堵から来たもので、嬉しそうで】

【声は綺麗だ。それはきっと満点をつけてもいい、だからと言って上手かったかは別だけど――とは余談】
【下手ではなかったとは名誉のために付け足しておくけれど、――特別うまい、そういうことはなかった】

あ……えっと、その、……わたし。戸籍――かな、ないから。
だから、ちゃんとした結婚は出来ないの、……でも、それ以外は全部やったよ。

【ひとしきり安心してから彼女は言葉を返していく、ちなみに、フォローされるまでは】
【きゅーっと息すら止めてしまっていたくらいだ。結構、心が強くないみたいで。その割りには堂々と夜遊びなんてしているが】

そう――? じゃあ、もうちょっと、居ていいかな……。
もうちょっとお話したら諦めて帰るね、……だけど――、

【さらに安堵を重ねると彼女はまたブランコに腰掛ける、ぎちいと軋むなら、今にも壊れてしまいそう】
【そうしてから手招きするような仕草で、もう一つのブランコ――そこに彼女を誘うと、ちらりと横目で伺い】

こんな時間に、外に居て……だいじょうぶ? お家のひととか、心配しない?
帰るなら送っていってもいいよ、まだ居るなら……その、だめ、とは言わないけど――。

【その見た目の若さを気にしてかそんなことを言い出すのだ。ちなみに彼女も相手と変わらないような年頃に見えるが、】
【これはこれで成人していたりするのだから大問題、――かはおいておいて。お姉さんぶった顔は、実際にお姉さんなのだろうが】
【おまえが言うな感があるのはどうしたって否定できない。少し心配そうに眉を下げて、曖昧に首をかしげた】
49 :クローフィ・チャイカ [sagesaga]:2015/03/30(月) 03:26:57.31 ID:aAjxiAYko
>>48
わぁ、それはまた難儀な……
でも、それなら結婚してるとほぼ同義なんですねー……いいなぁ

【フォローがうまくいってこちらも安堵しつつ──まぁ、彼女ほどメンタルにきてたのではなかったが──、またもや羨望の眼差し】
【見た目では自分と同じくらいの少女が、すでにそこまで至るほどの恋をしている……そりゃあ、羨ましくもなるというもの】
【かといって妬みとかマイナス気味のものが入らないのは、まだ恋愛を経験していないからだろうか】

どうぞどうぞ、こんな時間に一人きりというのもお互いに良くないですしねー……ん?
あぁ、その点はご心配なく──私、一人暮ししてるんで門限もなにもありませんので
護身できるだけの技術もあるつもりですしね、むしろ旦那さんが来なければ私が送りましょうか?

【促されたブランコに腰かけつつ、むしろ逆に付き添いを提案する始末である】
【こんな若いのが既に一人暮らししてさらに夜遊びとなると、それはそれで心配したくなるかもしれないが】
【今までもそうしてきて何事もなくきままに暮らせたし、自分で現状に不安を抱いたことはなく】
【それゆえ、むしろ目の前の見た目は同じくらいの年に見える少女を心配してしまう】
【最後のお誘いは、半分は自身への心配をなくすための茶化しであり、もう半分は純粋な心配によるものであった】
50 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2015/03/30(月) 03:41:30.47 ID:xDfPO4iC0
>>49

でもいいの、成人式のお誘い来なかったときは、……ちょっと寂しかったけど……。

【ちょっと冥い目をした。というか、死んだ目をした。だのに口元はなぜか笑ってみせて、声が空っぽに響く】
【戸籍上は死んでいる上に引越し的な届けを出さないので手紙が来るわけもない、というわけ、簡単だけど】
【幼馴染のところには大量に届いていたらしいことを聞いてちょっと凹んだり、したわけで――】
【――というか成人済みなのだとさらりとカミングアウトする。見た目はどう見ても十六かそこらなのだが】

だけどずっと一緒に居たから、あんまり変わらないかな……、指輪をくれたのだって、
わたしが二十歳になったからとかそんな程度だもん。ロマンチックな理由とか、きっとないんだよ。

それに、まだこの世界に慣れてないひとだから。……今も迷ってるのかも、大丈夫かなぁ……。

【くすりくすりと笑って言うところは、確かに少し大人びて見え、「もう」なんていいながらも、悪い気はしていない】
【まあ好きなのだというのがよく分かる、こんなことを言いながらも、視線は指輪へと向いていたし】
【その後に少女へ向けるにっこり笑顔も、ひどく素のものだったから。人懐こい以上に、よく笑ってみせて――少し心配する】

【(この“世界”。少しおかしな発言だが、彼女は全くおかしいなんて思っていなさそう)】

そっかあ、……でも一人暮らしのほうが大変なんだよ、ばれたら大変って言うでしょ。
男のひとの下着とか干しておくんでしょ? 誰か居るみたいにするんだって、聞いたよ――。

……え、わたし? わたしはだいじょうぶだよ、もう二十二になるんだもん。

【――自分も昔は諸事情で出歩いたりしていたので文句は言えない、ただ、気をつけて欲しいなあと思って】
【どこで聞いたのかそんなことを尋ねながら――送って行こうか、なんて聞かれれば、少し驚いた顔をする】

――それに、わたしのお家、夜の国だから。大きな湖の傍に住んでるの、そこもね、霧がたまに出るんだ。

【送ってもらわないのは、ここで“誰か”を待つこと、自分はもう大人なこと、家がそもそもかなり遠いこと、そんな理由】
【というか夜の国というとかなり僻地だ。ここからだと飛行機まで使いそうなくらい、遠い場所】
【だのにへーきな顔して、にこにこしている。――なんらかの移動手段でも、あるらしく】

/そして申し訳ありません、そろそろ眠気がひどくって……
/明日に引き継いでもらったりは出来ますでしょうか?
/明日でしたら特に用事はないので、夕方ごろから待機していられると思うのですがっ
51 :クローフィ・チャイカ [sagesaga]:2015/03/30(月) 03:51:05.26 ID:aAjxiAYko
>>50
//こちらもそろそろきついのでそうしましょう……(´д⊂)‥
//当方は21~22時からでないと来れませんが、また遅くなっても大丈夫なので
//せっかくなら回る頭で書きたいので、ロールは明朝(もしかしたら明昼?)置いておこうとおもいます
52 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2015/03/30(月) 03:52:53.13 ID:xDfPO4iC0
>>51
/21時〜22時ごろでしたら普通に居られると思いますので、その時間にしましょうっ
/ひとまずお疲れ様でした、また明日よろしくお願いします!
53 :クローフィ・チャイカ [sagesaga]:2015/03/30(月) 13:10:11.62 ID:aAjxiAYko
>>50
あ、はははは……それはお気の毒に──え、成人?

【下手な慰めもできずに苦笑いしてると、今結構驚きな単語が飛び出てきたことに気づく】
【精々同い年くらいと思っていた相手がまさかの成人】
【それなりには、驚くに足る新事実だった】

わぁーお、なんだか熟練夫婦的な余裕を感じます……いつかそういう境地に私もいけるのでしょうかねぇ

【この世界というワードには引っ掛かりを覚えたが、それよりも彼女ののろけの方が印象が強かったらしく】
【何かの比喩的なものだろうと思い、つっこんだりはせず】
【ただただ羨ましがってるだけ】
【いかにも、年頃の少女の恋愛への憧れといった感じだ】

いやぁそこまでは中々やらないですよー、変なのが寄ってきたところで追い返せばいいだけですし

【さらっと普通の女の子には難しそうなことを言ってのける】
【こんな時間に出歩くのも、それができるだけの力があると自負しているからだろう】

ほぇー、22ですか……思ったよりも年上さんでしたか、お見それしましたごめんなさい

【そういって、ぺこりと頭を下げる】
【思ったよりも相当に年上で、今まで結構気楽に色々話しかけていたのを恥じているようである】

えっ、夜の国?
ここから帰るんですか?どうやって?

【飛行機が必要な距離を平然と言ってのけられて、当然のごとく驚いてみせる】
【これは先の"この世界"発言も比喩ではないのだろうかと思いながら、聞き返してみる】
54 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2015/03/30(月) 15:44:45.53 ID:xDfPO4iC0
>>53

【ちょっと行きたかった、なんて、小さな声で呟く。軽く頬を膨らませ拗ねる顔は、どう見たって見た目相応のものだが】
【成人してるのだとすればちょっと性格が幼いのだろう。地面につけたままの足、その指先をぴこぴこ揺らして】

あ、でも、わたしは……その、あのひととはずっと一緒だから。生まれたときから一緒なの、……。
うん……だけど、きっとなれるよ。――好きなひとと一緒に暮らすの、すっごい楽しいよ。

【だからこっちにおいでよ、なんて、誘うみたいだった。ちょっと悪戯ぽくにこりと笑ってみせ】
【ふふふ、なんて、ちょっと上機嫌めな声を漏らす。とはいえ、やはり気になりそうなところはあり】
【生まれた頃から一緒ってよっぽど年上なんじゃないかとか、それは相手は性癖的にやばいんじゃないかとか、】
【でも彼女は特に気にした素振りもなく、ちょっと自慢するみたいに、沼に誘うみたいに、上機嫌に笑い】

そう? だいじょうぶなら、いいんだけど……、無理しちゃ駄目だよ、女の子なんだし――。
……ああ、いいの。わたしのこと見て、すぐに、そうだって分かるひと。きっと居ないし、ね?

【さらっと言う辺り、きっと本当に大丈夫なのだろう。それだけの自信も、実力も、あるのが分かり】
【それでも一応気にかけるようなことを口にして、――だけど、頭を下げる様子には少し慌てたように手を振り】
【ちっとも気にしてないからいいらしい。自分が幼いという自覚はあるらしく――ちょっと困ったように眉を下げ】

えっと……、転移の魔術をともだ……、……知り合いに書いてもらったの。
それで帰ったりこっちに来たりするんだ、お仕事してるのも風の国だし、ないと困っちゃうの。

【友達、じゃないらしい。まあ関係性は置いておいて、移動については魔術なんてものを使っているらしい】
【そっと左手を宙に翳してみれば、誓いの指輪から、ふわりとあふれ出して煌くもの――紫色の魔力。或いは、】
【鳥――否、翼の生えた蛇の紋章。誰が書いたのかを示す、少し押し付けがましいサインを、ただ証明のように見せて】

【魔術について詳しければ確かに転移術式だとは分かる。起動はしても発動はしないまま、しばらく見せたら彼女はその魔力を消すのだろう】
55 :クリシュティナ・レールモントフ ◆ItbpQ6xKnU [sage]:2015/03/30(月) 21:21:06.42 ID:SlS2hNl9o

【街中】

【──少し前に爆発音が鳴り響いてからこちら、街の一角に煙が立っている】
【煙の発生源であるビルを見れば、四階建ての内、最上階の窓ガラスが割れていた──「爆弾騒ぎ」といった所か】
【幸いにも火は出ていないらしいが、周囲でサイレンはけたたましく鳴り響き、制服姿の警官や軍人が、騒ぎを聞きつけた野次馬達を制していた】


……やれやれ。じゃあ、私は帰らせて貰うよ。
請求書は──まあ、どうでもいいか。私の担当じゃないから、適当に送るよ。多分ね。

【建物の前で溜息をつくのは、すらりとした女だ。──胸元まで垂らされたプラチナブロンドと白い肌は、雪国の出であろうことを思わせる】
【服装は金具で内側を止めたチェスターフィールドコートに、インにはスポーティなホワイトのタートルネック】
【右肩から先は欠損しているらしく、彼女が動く度に、袖が柳の様に揺れる。脚も悪いのか、左手では杖を突いていた】

【彼女と話していた警官は敬礼をして、野次馬を止めていた道を開かせる。女が人の輪の外に出ると、道は再び塞がれた】
【警官にも軍人にも見えず、かといって、右腕を喪い足も不自由な女が、現場から出て来た。野次馬たちの好奇の視線は自然、彼女に向く】
【──それを意に介することもなく、彼女は杖を突きながら、現場に背を向けゆっくりと歩き始めた】
56 :クローフィ・チャイカ [sagesaga]:2015/03/30(月) 22:28:47.09 ID:aAjxiAYko
>>54
そうなると、幼馴染みだとかそういうあれですか?
でしょうねぇ……まっ、私の場合まずは彼氏作りからスタートな訳ですが

【先達からの魅力的なお誘いとなれば乗りたいのは山々だが、その前提条件すらクリアしてないわけで】
【まずは交遊関係の増強からですかねぇ、などと果てしない道のりを描いてため息をつく】

まぁ、それもそうですねー……そういうときに頼れる人を用意するという意味でも、交遊関係を広げないと

【力で解決できることならどうにでもなるが、権力なり社会的身分とかの問題でも発生したら、確かに未成年女子には世間は厳しい】
【今のとこはそういうことがなかったので気にしてこなかったが、彼女の言葉によってそういう可能性の存在に気づく】
【世の中生きにくいなぁ、なんてぼやいたり】

へぇー、転移の……魔術には疎い身ですが、なんだかすごそうです
とんだ遠距離通勤ですね、お疲れさまです

【一応魔術というものを使わないわけではないが、彼女が行使するものは全て生まれついて備わっていたもの──故に、その方面の教養は浅い】
【魔力を感じて、おぉーなんて声をあげる程度しかできない】

//遅くなりました……
57 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2015/03/30(月) 22:41:43.72 ID:xDfPO4iC0
>>56

ううん、ご先祖様なの。
あ……でも変なのじゃないんだよ、本当に、……その、ご先祖様だけど……。
何百年も前だし――えっと、その、……えーっと。

【もっと大問題だった。血の繋がった先祖、何百年も前の先祖とはいえ、血縁関係】
【なんならもっとずっとややこしい問題もあったりするのだが、それはまだ言い出さない。だから、】
【分かるのは彼女の結婚している相手は先祖で、ただ、おかしくないとアピールしたいらしくて】
【――最終的にはうっすらと頬を赤くして、口に手を当て、「やっぱり変かな……」なんて呟いていた】

――じゃあ、えっと、何か困ったら電話でも……メールでもしていいよ、わたしで良ければ、だけど……。
わたし、UTでお仕事してるの。わたしはあんまり強くないけど――何かあったら、役には、立てる、――かも。

【それから彼女は荷物をあさって紙とペンを取り出す、それで、辛うじて思い出しながら記すのは、数字とか、文字とか】
【言葉通りに連絡先でも書いているのだろう。こんな自分じゃ頼りないけれど、なんて、言いながら】
【それでも相手が受け取ってくれるなら少し安堵した素振りで嬉しそうに笑うはずだ】

それで……その、その代わりって言ったら変なんだけど。
わたしの――、えっと、旦那さん、? みたいな、……あ、っと、朱音さんって言うんだけど。
困ってたりするの見たら、そうでなくても――仲良くしてあげてほしいの。その、……とっても昔のひとだから。

【とっても背が高くて髪の白い男らしい。それを簡単に伝えて、彼女はそんなことをお願いするのだろう】
【まだこの世界(じかん)に慣れてないひと。厳密には人間(ひと)ではないけど……まあ、ひとがただから】
【もし見かけたら手助けしてやってくれないかと頼むのだ、櫻式に顔の前で両手を合わせて見せると、】

……わたしね、鈴音って言うの。鈴の音って書いて、りんね。白神鈴音――、
あなたは? ……えへへ、ちょっと名乗るの、遅かったかな――。

【まあるい目を少し悪戯っぽく瞬かせて、相手を見つめてみて】
【相手が困っていたら何か力になろうとする、その約束の代わりに、うちのひとを見かけたらよろしくしてやってほしい】
【あんまり難しいお願いではないが、もちろん無理強いするものでもない。連絡先も、受け取らないことだって十分できた】
58 :クローフィ・チャイカ [sagesaga]:2015/03/30(月) 23:21:04.13 ID:aAjxiAYko
>>57
ご、ご先祖様……です、か?
な、なんというか物凄い恋愛してますね……わぁお

【目を白黒させて口をポカーンとさせてしまう】
【まぁ、常識的な反応としてはそうもなるだろう】
【それは倫理的にどうなんだとか、年の差ってレベルじゃないだとか、旦那さんはどれだけ長生きなんだとか色々あるが】
【それら全部ひっくるめて、「はぇー……」という感嘆の声に集約される】
【まぁ頬を染める彼女の顔を見ては、それ以上の質問をする気もなくなるが】
【最終的に、お二人が幸せなら別に良いだろうと結論する】

え、いいんですか?これはこれはご丁寧に……
そうですね、大人の友達が増えるのはありがたい限りです──実益的にも、心理的にも

【ただの通りすがりの不良少女に、そこまでしてくれることに驚く】
【本人は頼りないなどと言うが、未成年に対しての成年というアドは結構に大きい】
【そうでなくとも、いつでも連絡がとれる友達が増えるのは嬉しい限りで】
【その紙メモを、受け取らない理由はなかった】

朱音さんですね、了解です
元々困ってる人は見過ごせない質でしてねー、そういうことであればお任せあれ

【白い髪をした人となると、自分以外で見たことはないし会ったらすぐわかるだろう】
【昔の人といえ、話は通じるだろうしと高をくくり、安請け合いする】
【流石にそこで挫折するときついが──そうでなければお節介焼なのも相まって大丈夫だろう、鈴音という共通の知人もいるし】

私はクローフィ・チャイカといいます、以後お見知りおきを
まぁそういうものですよ、名前を知らずともお話なんていくらでもできますし
59 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2015/03/30(月) 23:37:06.40 ID:xDfPO4iC0
>>58

【ころころと鈴を転がすような声で笑う、見れば顔は恥ずかしそうに真っ赤になっていて】
【熱いのか頬を手で押さえる、――よっぽどそのひとが好きらしい。ひどい恋愛でも、当人は幸せそうだ】
【もっといろいろ聞き出せたら面白いのかもしれない、だけど、聞いてみるかは――相手に委ねられ】

うん、わたしでいいなら、だけど――。呼んでくれたら、出来るだけ行けるようにするね。

【暇でさえあれば駆けつける、そんな風に軽く言ってみせ、軽くその薄っぺらい胸を張ってみる】
【実際はUTでの仕事が主に夜なため夜は難しく、昼も昼で急がしかったりするのだが――まあそれでも、】
【メールや電話は結構な確率で通じるはずだ。メールならなおさら確実、(ちょっと電話が苦手なんて余談だが)】

わあ、ありがと。……あ、でもね、あんまり変なひとじゃないんだよ、いいひとなの。
でもまだちょっと――慣れてなかったりするの、この前、自動販売機の使い方、聞かれたし……。

見たらすぐに分かると思う、……とにかくね、おっきくって、白くって、目が真っ赤なのっ。
……わたしより、あなたに似てるかも……。

【相手の返事を聞くと嬉しそうにころころと笑う、いわゆる漫画的な“昔から来た人ではない”と補足しながらも】
【問題といえば自動販売機が使えるかとかその程度らしいとも教え。それなら、まあ、大丈夫そうだ】
【おっきくって、なんていいながら手で頭の上のほうを指差す、自分との身長差はこれくらいだ、と、教え】
【それを信じるなら二メートルとかあるんじゃないだろうか。それで白髪で、赤目――】

【ちょっと羨ましいように向けた視線がじとりと伏せられて、だけどすぐに戻る。それでも一瞬だけ横目で見つめてから、】

――そっかあ、……うん、そうかも。
でも名前を知ってたほうが、いいよね? わたしは、いいなって思うの。

だって、名前ってとっても大切な、――「   」

【名前を教えてもらえばこくこくと頷く、それは、きっと、分かった。なんて意味なのだろう】
【にこりと笑ってみせる、それから言うのは、それでもやっぱり名前は知りたいなあなんて、個人的なもの】
【鎖を緩く掴んでまたブランコをぎいと言わせる、――そんなときだ。公園の入り口のほうから聞こえる、低い声】
【低いながらもどこか透き通った、耳にしっとりと沈むような、男の声――聞こえたと同時に彼女の顔がぱぁと明るくなるのを見れば、】

【――誰が訪れたのかは、すぐに分かるようだった。見れば、入り口のほう――薄霧の向こうに、妙に背の高いシルエットが見え】
60 :クローフィ・チャイカ [sagesaga]:2015/03/31(火) 00:08:18.88 ID:iXNFaW8ao
>>59
……ふふっ、本当に幸せそうに笑いますねぇ

【見ているこっちまで笑ってしまうような、そんな様子を見ていると】
【もうそれでいいという気が沸いてくる】
【こういった複雑な事情というやつには、複雑になるだけの理由があるのが大半であって】
【それを突っついて変な空気になる可能性を考えると、こうして二人で笑ってる方がよっぽどいい】

そりゃあ頼もしい、いざというときはちゃっちゃと頼っちゃうことにしますね

【実際に字面通りに時間を問わず頼るのは、よほどのことがない限りないだろうが】
【そうでなくとも、ちょいちょい雑談程度のお話でもしたいものだ、と思う】
【知り合いはちょいちょいいるが、いつでも連絡が取れるのはかなり少なかったので、こういう繋がりはありがたい】

確かに、その条件だとそんな感じですねー
身長は大分違いそうですが

【なんだ、その程度ならまず大丈夫だろうと安堵しつつ】
【おっきそうな人だなぁと、彼女が示した手の高さに驚く】
【男女の差という要因はあれ、それでも2mもあるという人に遭遇したことはなかった】

まぁ、その気持ちは何となくわかりますよー……ん、旦那さんのお出ましですかねこれは?

【名前なんてただの記号と言えば、それまでだが】
【人との繋がりを分かりやすく示してくれるということで、そのやり取りには一定の意味があるのだろう】
【そんなことを思っていると、彼女の待ち人とおぼしき人影──確かにおっきいなぁと思いつつ、鈴音に確認してみる】
61 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2015/03/31(火) 00:24:05.77 ID:n6Uowh1r0
>>60

【声とシルエットだけで誰が訪れたのかを理解した彼女は、それはもう、ひどく嬉しげに笑って】
【チャイカの投げた確認にこくこくっと頷くと、子供が人ごみの中に親を発見したように駆けていく】
【その向こう側でしばらく「遅いよ」とか「あの子とお話してたの」とかそんな声が聞こえて――その少しあと】

チャイカ、このひとがわたしの……、その、旦那さん、なの。
ね、へびさま。この子はチャイカっていうの!

【半ば腕を引っつかんで引きずる形で連れてくる。それで現れた人物は、やはり、ひどく背が高く】
【それどころか男だというのに髪も長い。鈴音が腰までに対して、こちらは尻を越すほどの長さがあり】
【前髪もそれなりに長いので少し陰鬱なように見えるが――切れ長の瞳は爬虫類めいて、少し温度が低く】
【ただその手にはふわふわのマフラーを持っていて、それを彼女の首に巻いてやっているのを見れば、無感動でもないと分かり】

【だけども――少し愛想がないのは確かに見えた。なんというか、それは、人が嫌いと言うよりも】
【まだ人にあんまり慣れていないような……、野生動物が人間を警戒するような、そんな素振りに見え】
【ぽつぽつと件の低く湿っぽい声でうちのが世話になった、とか、なんだかそんな挨拶染みて重ねたと思えば】
【続く言葉は彼女に向けての「帰ろう」だったりして、ただ、そこには敵意とか、そういう類のものはなく】

えっと……じゃあ、わたし、そろそろ帰るね。お話してくれてありがとう、
――いつでもメールしてね、あんまり夜とかだと、寝てると思うけど……ね。

…………それで、あの、“よろしく”ね。

【もふもふのマフラーを首元に巻かれて、いざ迎えに来られると少し名残惜しい顔をした彼女は、だけど笑ってから】
【いつでもメールしてだなんて誘う。実際にメールを送ったりすれば、こちらからも送られてくることがあるだろう】
【曰く家の傍の野良猫とか、家のペットの仔竜とか、なんか――そういう写真が。ひどく和やかなのは確かであって】
【チャイカのほうに数歩歩いてから声を潜めて、手を口元に添えてまで、こっそりと伝えるのは、】
【この彼とどこかで会ったら仲良くしてあげて――とさっきのお願いだ。本人は表情筋がないような顔をしていたが】

じゃあ、またね! 今度良かったらUTのお店にも来て、ジュースもちゃんとあるから、大丈夫だよ。

【それからきびすを返して白い男に寄り添う。ぱたぱたと手を振ると、二人は彼女に背中を向けるのだろう】
【その姿が霧の中に紛れて――シルエットだけになったとき、霧の向こう側で紫色の魔力が煌く。それが消える頃には】
【辺りからひとの気配は消えて、残されるのはチャイカだけ――だけど今宵は明るいから、よっぽど危なくもなさそうだった】

/おつかれさまでしたっ!
62 :クローフィ・チャイカ [sagesaga]:2015/03/31(火) 01:08:40.49 ID:iXNFaW8ao
>>61
【なんだか、夫婦というより親子って感じですよねーと心のなかで思いながら微笑ましげに眺めていると、旦那さんに紹介された】
【ということで、ブランコから立って自己紹介】

あ、どうもお初にお目にかかります……クローフィ・チャイカといいます

【こっちはこっちで、友達の親に挨拶するような調子である】
【軽く見上げて相手の様子を確認すると、あまり感情豊かなタイプではなさそうだという第一印象を持つが──】
【その手に持つマフラーに気づくと、感情が表に出にくいだけと察する】

はい、こちらこそたのしかったですよー
ですね、健康的に昼に送ることにしますよ

ふふっ──えぇ、勿論です

【人見知りなところでもあるらしい旦那さんの様子を見て、こちらも別れの挨拶】
【どうせ連絡先もいただいているわけで、一時の別れを拒む理由もそこまでない、旦那さんのためにもこれでお開きか】
【わざわざ耳打ちまでして年押しをされ、断る理由もない──こちらも小声で返しつつ、親指をたてる】

はい、機械があれば是非よらせてもらいます
それでは、また!

【そう言ってこちらも手を振りかえす】
【二人が背を向けてからも、その姿が消えるまでじっと見送っていて】
【紫の光とともに転移したのを見て、おぉーと感嘆】

……さぁて、夜はまだ残ってますし──やりますかねっと

【そう言いながら手中に生成するは、一組の双剣】
【きままなガールズトークの時間はもう終わり、一人になった以上やることは一つ】
【ぼんやりとした月明かりの中で、夜明けが近づくまで鍛練に精を出すのであった】

//二日間お疲れさまでした!
63 :クリシュティナ・レールモントフ ◆ItbpQ6xKnU [sage]:2015/03/31(火) 21:48:46.36 ID:g2dHENEmo
/>>55で再投下します
64 :クローザ・F・ローズン [sage]:2015/03/31(火) 22:28:07.11 ID:R5hYXCZF0
>>55
痛てて...耳良いってのも考えものだな...

【野次馬の中に一人がそう呟いた】
【爆発事故の現場の近くを歩いていたのだろう】
【野次馬の中でも割と最前列に立っていた】

...爆発...? 何? 事故...事件か...?

【少しばかり癖のある黄金色の頭髪 】
【雪を思わせるが健康的ではある白い肌 】
【赤い瞳は紅月を思わせ、首には夜を思わせる首輪をつけている 】
【使い古された黒の革のコートを身に纏い、フードを被った青年だ】

【爆発に巻き込まれた訳でもなく】
【見た所外傷はない様に見えるが、何故だろう。】
【痛みを抑えるような顔で、右手で頭を抑えていた】

...何が起きたんだよ...一体.......あ、ちょっと!
そこのお嬢さん!!

【警察と話をして立ち去る様子からきっと警察関係者だと判断】
【しかもこの爆発に一枚噛んでいると思ったのだろう】
【野次馬を押し退けながら、立ち去る女性に向かっていく】

ゼェ...ゼェ....アンタ、関係者だろ....?
ありゃ何だ? テロか何かかい?

【野次馬の中を切り抜けるだけで結構苦労したのか】
【息を整えながら、問い掛けた】
65 :クリシュティナ・レールモントフ ◆ItbpQ6xKnU [sage]:2015/03/31(火) 22:38:53.82 ID:g2dHENEmo
>>64

【声をかけられると、女は立ち止まり──髪を風に流しながら、振り向いた】
【突然の呼び止めに驚いた様子もなく、しげしげと、彼の姿を上から下まで眺め回して】

……お嬢さん、と呼ばれるほどの歳ではないんだがな。
多分、君よりは年上だよ。まぁ、悪い気分はしないから、どっちでもいいんだけどね。

【僅かにからかう色の混じった声音でそう言うと、目を細めながら彼を見越して、ビルに目線】
【再び彼に目線を戻すと、あぁ、と肯定の声を出して】

そんな所さ。──心配しなくても、警察から発表があるよ。
……と、言っても君みたいな好奇心旺盛の人間は嗅ぎ回るだろうから、軽く教えておこうか。
爆弾テロさ。最近、機関も勢いづいているらしい。

【爆弾テロ、と詳細を知ったような口を利く彼女は、さりとて警察関係者ではないような口ぶりだ】
【そもそも、右腕と右足の不自由な警官も居るまい──どうにも、よく分からない存在だった】
66 :クローザ・F・ローズン [sage]:2015/03/31(火) 23:04:35.61 ID:R5hYXCZF0
>>65
年上...?ああ、そういやオレって結構若い面だったけな...

【何やら小声で呟いた】
【そんな聞こえるか聞こえないような声を発して女性の話に耳を傾ける】

機関......

あぁ、カノッサとか、なんとかってヤツですか?

【一瞬、目を細めて】
【思い出したように、そう続けた】
【青年は腕を組んで顎に手を当てる考える仕草】

いやー...怖いですね、何を好き好んでこんな事をするのでしょう...
最近増えてるのですか? こういった...危ないテロみたいな事が...

【「オレ最近こっちの方に来たので、よく知らないんですが」と付け加えて】

【ただの世間知らずなのか、それとも探りを入れているのだろうか】
【青年は女性と同じくビルの方を向いて問い掛けた】
67 :クリシュティナ・レールモントフ ◆ItbpQ6xKnU [sage]:2015/03/31(火) 23:26:31.50 ID:g2dHENEmo
>>66

いや、今も昔も変わらないさ──と言うのは、詭弁か。
地の国の一件以来、増えてるのは確かだろうね。

【地の国の一件、と言えば──説明は不要だろうか】
【あれ以来、正義組織側に目立った動きはない。機関が増長するのも、さもありなん、だろうか】
【青年に向けた眼を僅かに細め、開くと、瞳の蒼色が光を反射して、少しだけ煌めく】

……ときに、君は。

さっきの爆発で何か、外傷でも受けたのかな──足音が、健康体からは少し、「ズレて」いたよ。
まぁ、私の気のせいかも知れないから、それならそれで、どうでもいいんだけどね。
──あぁ、後、少し歩いてもいいかな。話なら、歩きながらでもできるだろう。

【外傷、或いは内障があれば、自然、足並みはズレる。──女の推論は当たっているのか、いないのか】
【青年は息を切らしながら歩んできたはずだから、それは、野次馬を掻き分けるのに体力を使った故かもしれないが】
【……どちらにせよ、相手を慮らず、自分は杖をついて道を歩んでいく辺り、適当に指摘してみただけなのだろう】
68 :クローザ・F・ローズン [sage]:2015/03/31(火) 23:43:12.17 ID:R5hYXCZF0
>>67
へぇ..........耳、が良いんですか?

大丈夫ですよ、ちょっと大きい音に驚いただけで...
でも凄いですね...そんな事を聞き分けれる人、初めて見ました

【僅かに、フードの中で何かが動く】
【まるで自分と似ていて反応を隠しきれなかったと言わんばかりに】
【そんな気がした、しただけだ】

ええ、それなら歩きましょう...
でも疲れないですか?...杖をついて歩いたことないのでよく分かりませんが

【そう言いながら、彼女の横を歩く】
【歩幅は彼女に合わせて、普段より少しばかりスピードを落とした歩きだ】

その機関とやらの活動が活発化しているのはその一件...
一応、新聞とかで目は通しています
なんでも、誰かが攫われたとか...?

【知らないなりに、一応調べてはいるようだ】
69 :クリシュティナ・レールモントフ ◆ItbpQ6xKnU [sage]:2015/04/01(水) 00:01:04.21 ID:04HqeVpCo
>>68

【彼の返答を聞いても、彼女は、ふぅん、と声を出しただけだった──本当にどうでも良かったのだろうか】
【歩幅を合わせるのを見れば、少しペースを上げ、一般人のそれと変わらない速度で歩む】
【──どうやら寧ろ、彼の方を気遣っていたらしい。気の使い甲斐がない女である】

疲れるなら、君だって歩けば疲れるだろう。
そういうものさ。……あぁ、攫われたらしいね。我々にとっては凄くどうでもよくて、重要な存在だよ。
まぁでも、あまり気にする必要はないだろう。君にも私達にも、関係ないさ。私は仕事が少し増えるぐらいだ。

【テレビの向こう、或いは新聞の紙上。そこに踊る情景は、大事と銘打たれながら、およそ大多数とは関係ない】
【つまりはそういう事を言っているのだろうが──詭弁だろう】


──尤も、君が正義に燃える徒だと言うなら、話は別だけどね。

【言外に、自分は違うが、と言っている。話は別、というのはどういうことだろう。助けに行けばいい、とでも言っているのだろうか】
70 :クローザ・F・ローズン [sage]:2015/04/01(水) 00:22:17.47 ID:E69uFY2n0
>>69
...........................。

【彼女の最後の言葉に、少し息が詰まった】

【自身に正義はあるかどうか】
【その信念に思うところがあるかどうか】

オレに誰かの生き死にに意見できるとは思わない...
オレ自身、真っ当な道を歩ける真っ当な人じゃないじゃないからね。

【その手はとうに血に塗れていた】
【自分自身、そこらの犯罪者と同じ殺人者だからだ】
【罪の清算に罪を重ねる人生だからだ】

【他人がどんな犯罪してても所詮同類。自分自身と同じだ】
【でも、たとえそうであっても】

.......でも、そういう事する連中は大ッ嫌いなんですよね。都合の良いことに。

残念ながら、関係なしとも言い難いですわ

【そう頭を掻きながら、ため息混じりで呟いた】
【言い訳がどんなにあろうと、やっぱり本音は変えられない、そういう事だ】
71 :クリシュティナ・レールモントフ ◆ItbpQ6xKnU [sage saga]:2015/04/01(水) 00:39:46.68 ID:04HqeVpCo
>>70


なら、行けばいいんじゃないか。

【女が返したのはそれだけ。まるでピクニックに行くかどうか、問われた返答のような風だった】
【青年の独白も内面の葛藤も、全く意に介さないその態度は、怒りを覚えられても仕方ない】
【──が、道路に差し掛かり、信号待ちで止まった所で、彼女は前を向いたままに口を開いた】


……これは忠告。

君みたいな人物は、恐らく早めに死ぬよ。
それこそ、地の国に出た六罪王みたいな奴とかち合って、それでも逃げられずにぶつかって、死ぬ。
周りに止めてやれる人物が居ないなら、余計に、だ。君の心根が、君を殺す。心根について行けない能力で、自死する。
──さっきはああ言ったが、関わるのはやめた方がいい。多分、君は私にすら勝てないだろうから、ね。

【吐き出されたのは、挑発とも取れる言葉だった。「お前は弱いだろうからやめておけ」、と言っているのだ】
【そして、青年がその信念故に、力量差を鑑みずに戦った結果、死ぬだろう、とも。──随分、勝手な物言いだった】
72 :クローザ・F・ローズン [sage]:2015/04/01(水) 01:12:38.95 ID:E69uFY2n0
>>71
なんだそりゃ...まあ、アンタも強そうだし...うん、間違ってないね
そりゃ、ご忠告どうも...オレが弱いのは知ってるさ

【道路を走る車に目をやりながら、女性の言葉を受け流す】
【もっとも、ノーダメージではないようで多少苦い顔はしているようだ】

確かに死ぬかもなぁ...オレ結構無茶するし...

【そう言いながら、ふと自分の腹部に触れてみる】
【何処かで誰かと喧嘩した傷跡】
【もう治っているが、その服の下の歪な皮膚を感じ取る】

でも、まあその時にはその時だしな
...生きるべき時に生きて、死ぬ時には死ぬ...そうじゃないか?

【だから、自分は生きている】
【そう言い聞かせるように言っているが】
【何処か達観したような死生観がそう言わせてるにだろうか】

あ、でも今死んだら約束守れないな...
じゃあ、死なないように頑張るかなっと、それでいいだろ?

【軽いというか、命を軽く見てないだろうかこの人】
【そう言って、青に変わった信号機を確認して渡り始めた】
73 :クリシュティナ・レールモントフ ◆ItbpQ6xKnU [sage]:2015/04/01(水) 01:29:10.76 ID:04HqeVpCo
>>72

【もし、女がもう少し感情的な人物なら、そんな彼に何らかの声をかけたのかもしれないが】
【残念ながら、彼女はそれ以上、何も話さなかった。──興味なさげに、欠伸をしただけだ】

君がそれでいいなら、どうでもいいよ。私は。

【──道路の真ん中にあった路面電車の線路を渡り、道を渡り切る】
【そこで彼女は、立ち止まった。眼前には道路を臨む、赤煉瓦造りの四階建てビルディング】
【数十年は前のものだろうか、地震でも起きれば崩壊しそうな、古びた建物だった】
【見れば、入り口の横には「橋立警備保障」という看板がかかっている】


じゃあ、私はここまでだ。……約束の様な物を、一応受けた仲だしね。
名前ぐらいは教えておこうか──私は、クリシュティナ・レールモントフ。クリシュでいいよ。

【それから、ちょこん、と首を傾げてみせた。君も名前を言え、と言いたいのだろうか】
74 :クローザ・F・ローズン [sage]:2015/04/01(水) 01:44:19.13 ID:E69uFY2n0
>>73
あはは...素直じゃあないな。

【どうでも良いなら忠告なんかしない】
【彼女なりに何か思うところがあったのだと解釈して、軽く笑う】
【まあ、それも彼女の性格であり良さなのだと勝手に解釈していた】

ああ、オレはクローザ。クローザ・F・ローズン...本名は苦手でな、クロでいいぞ

それじゃあ、また会おう、クリシュ

【そう言って彼のフードから覗く黄金色の髪を揺らしながら礼をする】
【また会おうと言えるのは彼の自信だろうか】
【生きて帰ってくる...その意思の表れか】

いい話し相手だったよ。

【そう言って、彼は一人で再び歩き出そうとした】
75 :クリシュティナ・レールモントフ ◆ItbpQ6xKnU [sage]:2015/04/01(水) 02:07:54.73 ID:04HqeVpCo
>>74

【去りゆく彼に、軽く左手を挙げるとクリシュはビルの中に入っていった】
【エレベーターで三階まで上がって、ただ一つの扉を開ける──ワンフロアを打ち抜いた広い部屋だ】
【その奥、安っぽい机でうつらうつらしていたらしい人物が、顔を上げて、こっちを向いた】

「……あぁ、お帰りなさい。爆弾の件、どうでした。」

雑魚だね。結局爆発したし、大した報奨金も出ないだろう。
……コーヒー淹れてくれ。角砂糖一個で。

【ソファに腰掛け、コーヒーが入るのを待つ。気紛れにテレビをつけてみたが、面白く無いのですぐに消した】
【杖をその辺りに放り投げると、誰かが置いていった熊のぬいぐるみをクッションにして、凭れ掛かる】

──素直じゃない、と言われたよ。心外だ。

「誰にですか?……何が不満なんです、合ってるでしょう。」

お前は偶に性格が悪いね。いや、黒い。……クロだよ、クロ。多分、耳が良い奴だ。

「……誰ですか、その人。」

【どうでもいいだろう、と返して、マグカップを受け取る】
【──生きるべき時に生きて、死ぬ時には死ぬ、と彼は言った。だが果たして、死を前にしてまで、同じことを言えるものだろうか】
【或いは何か、彼に生きなければならない理由でもできたなら。……だけれども、そんな事は自分に分からないので、黒い液体と一緒に嚥下することにしておいた】

/お疲れ様でした!
76 :虎千代 ◆SYLP4psCi. [sage saga]:2015/04/01(水) 22:07:05.84 ID:hZOxMeRqo
>>36

『あぁ……まあ、ソイツだな。酒に滅法弱い海賊なんて一人しか居ない
 悪いやつじゃないんだが、海賊らしく尖ったやつでね。
 船でも褒めときゃ何でも喋るさ。あと、居場所は港で聞けば分かるだろう

 ……にしても、あんなバケモノに敵として見られるのは勘弁して欲しいもんだ
 死人の塊を動かしたり、平然と空を飛んだり弾丸を無効化したりな。
 そもそも何だあの見た目は?どうみたって聖職者じゃなく悪魔だろうに。だろう?』

【船上でのアーグの戦い方―当時、対峙したものに聞けばより詳しく分かることだが】
【やはり魔術の特異性と扱いは群を抜いているらしい。傷も早々に癒えていたと見え】
【そういったバケモノを相手になんてしたくない、とひどく人間味溢れるコメントを残しながら】
【ビスク・フランコは近場の椅子を引き寄せて腰を下ろすのだった】

『俺は結局のところただのマフィアさ。魔術やファンタジーにも詳しくはない
 それに、どう見たってアンタはただのシスターじゃないだろう?
 そういう得体の知れない相手には喧嘩を売らない事にしてる。……なに、敵対なんてしないって事さ』

あっ……はい。……あの、今日はありがとうございました、グリースさん。
イリニさんにも……お仕事、頑張ってって、伝えて下さい。

【老獪そうなマフィアに比べて、言葉も瞳も純真な少年は】
【頭を撫でられればいつも通りに嬉しそうにして、別れとなれば少しさみしげで】
【分かりやすく感情を変えながら、最後にはちゃんと彼女を見送るのだった】

【――紙面に記された住所の教会には、後日ビスク名義で花束が送られるだろう】
【勿論、爆弾が仕込まれているような事はない。挨拶代わり、という事らしかった】

/翌日の昼返すといったな、アレは嘘だ。……ホント遅れてすみませんでした
/今度こそ、これにてお疲れ様でしたということでっ!ありがとうございましたー!
77 :ヒライ ◆8R7odKA9zA [sage]:2015/04/02(木) 00:10:05.65 ID:sabcOvlMo
【街中】

【深夜――移ろいやすい天気の気まぐれで急な雨が降っている。寒の戻りというやつか】
【冬のように寒い夜の雨だ。人の足取りも自然と早くなる。そんな街中で雨に打たれながら】
【ただ呆然と立ち尽くす男の姿がある。道路に向かって傘もささず、不気味である】

…俺の車が無い

【背の高い痩せた男。髪の毛は濡れて顔に張り付いて、真っ暗な夜でも外さないサングラスは】
【同じく真っ黒で、高級そうな生地のグレーのスーツを着て、ブーツを履いていた彼は呟いた】

【濡れた道路沿いには雨で消えかけたチョークで『〜〜〜〜の理由で撤去しました』なる文言が】
【しかし肝心な理由も、それを拾いに行く先も雨で消えていてわからなかった。はああ、としゃがみこんで】

電話番号消えてて読めねえよ…

【雨とサングラスで涙は隠れるが泣き言は掻き消えない。彼は酔っていたがさっぱり酔いも冷めてしまった】
【雨の夜にしゃがみこみ、雨のせいにすべきか交通課のせいにすべきか(自分は棚に上げ)考えていた】
78 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2015/04/02(木) 20:34:21.56 ID:uyaUPcq00
【廃の国】
【とうの昔に滅びを迎え、あらゆるものが朽ち果て、死した地】
………
【長い時を経た現在この地に生きるものといえば化物か、犯罪者か】
【それ以外で動くものが居るとすれば死者か殺戮を仕事とする機械のみ】
【劣悪な環境はこの国を訪れるものを死へと強く引き込むだろう】
……すー
【しかし、この場にはそんな殺伐とした国の雰囲気とは全く似つかわしくないものがいた】
【研究都市エリア11…とある廃デパートの1階、その一角を改装したであろう礼拝堂跡】
すやすや…
【弾痕だらけの椅子、破損した祭器、黒いフードを被った幾つもの白骨死体】
【その中に、一人の幼い少女がいた…一糸纏わぬ姿で静かに寝息を立てている】
【眩しい金髪、作り物の如き美貌、左耳には家畜の管理に使うようなタグが付いている】
79 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(長屋) :2015/04/02(木) 21:01:41.15 ID:RmKxjYNLO
読みにくいし下手
戻って来なくてもいいよ
80 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(山形県) [sagesaga]:2015/04/03(金) 21:13:41.45 ID:iaq9XWyco


【イベント:『八分の一との邂逅と、歪な希望。』】


【風の国――市役所前の広場】
【普段から賑やかな場所であり、今日も賑やかなのだが――その質が違った】

【広場の中央に人ならざる存在が居たのだ、それは泥人形だった】
【造形は非常に雑。色を除けば男子トイレのマークそっくりな姿と言えば早いだろうか】

【泥人形が道行く人々に見せる看板、そこにはこの様な事が書かれていた――】

【「"力の有る人たちへ。突然だけど、ぼくは今日誕生日なんだ。だからプレゼントが欲しい。"」】
【「"欲しいそれは物じゃあない、ある人物を殺して欲しいんだ。それがぼくの欲しいプレゼント。"」】
【「"プレゼントと言わずビジネスでもいいよ。1、2千万位ならすぐに出せる。ぼくの飼い主のクソ野郎のフトコロからだけれどね。"」】

【――無論、この広場を実質占拠していて良い顔されるわけがない】
【じゃんけんで負けちまったとブツブツ言っていた市役所員が泥人形に話しかけ、穏便にこの場から去って貰おうと交渉するも】

【――泥人形が口笛を吹いたのだ、口なんて無いように見えるのに、鳴らされたそれは確かに口笛の音だった】
【すると空からいづるのは――、背中に一対の翼を持った東洋系の龍だ――体長15m、だが長い体型をしている為、ぴーんと伸ばさなければわりと小ぶりに見える】
【赤い身体に黄色の腹部、黒色の爪や頭部から生える2本のツノを持ち、マグマのように燃え盛る様な朱色の眼をしていた】

【その背には、 ほんのり緑っぽいくすんだ黄色の身体をした50cm程の蛙が乗せられていた】
【腹部には白と緑の縞模様があり、手足には緑色の棘のような物が見える】

【看板の裏に、泥で器用に文字を刻む――】

【「"お願いを聞いてくれるまで、ぼくは絶対にどかないよ。"」】 【「"もし強引にどかすつもりなら、ぼくの子供たちが容シャしない。"」】

【実際に、注意喚起した市役所員が龍の吐いた煙を吸い込んで咳き込んでしまい病院に行った為、一般人が手を出すべきではないのだろう】


【――と、いう経緯で能力者等に"あいつをどうにかしてほしい"と言う依頼が緊急で発令されたのだ】
【さて、龍の背に乗り看板を掲げる泥人形、あと蛙――広場から追い出せるかは、緊急依頼を請け負った者達に任せられた】


/というわけで、突発イベントの投下文です。お二方、宜しくお願いします
81 :??? ◆/iCzTYjx0Y [sage]:2015/04/03(金) 21:33:40.76 ID:X/lDxqaZo

>>80

【ドルン。ドルン、ドルン。深いエキゾーストが鼓動の様なビートを刻み、広場に轟音が鳴り響く。】
【限界まで短く切られたマフラーが奏でる排気音はまさに"爆音"を呼ぶに相応しく―――相応の威圧感を醸し出す。】
【太く広いタイヤがコンクリートを削り取って、独特な形状のフロントライトから照らす光は闇夜を切り裂く。"ソレ"は広場に侵入してきた。】


 ―――お待たせッ!! ハンサム登場!!
 ってな訳で、なんでも緊急招集だって言うから顔を出してみたが―――あー。
 えーっと、ドラゴンに、泥人形に、それからカエル……、ほう、カエルときたか。
 うん、なるほどな。コイツは確かにすごい"緊急事態"だ、如何にもって感じだ、嗚呼―――、

 ―――オレのUTとしての初仕事がこれってどーなんだい!?
 少し珍事件過ぎやしねえか!? もっとこう、美女がテロリストに捕らえられてる所に、
 オレがかっこよく駆けつけてババーンッと悪役をブッ倒してその後ロマンスに移行とか、そういう事件はねえのか、ええおい!?

 ま、なんでもいい。とりあえずは"リーダー代理"だしな。
 それで、市の役員さんとやらの姿が見えねえが……"お任せします"、って事で良いんだな。
 おっしゃ、それじゃいっちょ気合入れて行きますか。 ―――ヘイ、そこのドラゴン・ライダー気取りのドクガエル!!

 オレはあまり気の長い方じゃねえ、人捜しがしたきゃ町の占拠はやめて、
 大人しくカネ払って探偵でも雇うか、「あの人に会いたい」系のTVショウに募集をかけろ。
 そうした方が幾分かマシだし、効率も良い、それと誕生日を証明できる免許か保険証を出しやがれ、さもなくば―――、

 ―――実力行使、しちまうぜ。

【広場に現れたのは一台の大型クルーザー・バイクとそれを駆る1人の男だった。】
【全身黒のレザー・装備に身を包み、瞳は人間らしからぬ真っ赤な輝きを灯し、髪の毛は少し赤みがかった黒。】
【ノーヘルで広場へと侵入してくるとバイクを止めて、つけていたサングラスを取り去りやれ"UT"だの"リーダー代理"だのと】
【なんだか信じがたいような台詞をたらふく吐いた後、カエルと、ドラゴンと、そして泥人形に最後通達を言い渡すだろう。曰く―――】

【―――退け。さもなくば、"退かす"。】

【男は気だるげにレザーパンツからタバコを取り出すと、ライターで悠長に火をつけ、煙を蒸した―――。】


/よろしくおねがいしまーす!
82 :ペコラ・バローニオ ◆81It1xIT0A [sage saga]:2015/04/03(金) 21:40:41.49 ID:U+u4TupTo
>>80
【突如として現れた泥人形や謎の生物達、街の広場に訪れた非日常をスクープしようと、沢山の野次馬と芸能関係者が群がる】

【ガシャン!と言う音がして、カメラマンが尻餅をついた。その前に、グシャグシャになったカメラが落ちて、目線の先に一人の男が立っている】

ゴメンね、カメラはNGなのよ

【見上げられる先にいるのは色黒の男、真っ白なアフロヘアを揺らし、艶めかしくルージュが輝く、レザーの服に身を包んだ男だ】
【高い背丈とガッシリとした肉体を、モンローウォークでくねらせながら、歩んでいくのは広場の真ん中、泥人形へと】

───こんばんは、坊や
誕生日プレゼントが欲しいのかしら?でもね、それをアナタに上げるのは両親か恋人の役目よ

【臆しもせずに歩み寄っていた脚がカツ、と止まる、ボンテージブーツがコンクリートを叩いて、タイトなパンツがラインを表す】
【語り掛ける口調は、責めるようではなく、諭すかバカにしたような口調で、泥人形から話を引き出そうという風に見える】
83 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(山形県) [sagesaga]:2015/04/03(金) 22:11:09.47 ID:iaq9XWyco
>>81

「――――」

【今度は明らかに身体から出した、それに手を突っ込んで、看板を――泥で書くのは手間なのか、それとも裏表使い果たしたからか】

【「"UTリーダー代理? ああそうだったね。うん、代理の話は聞いてないしぼくたちみんなオスだけれど、別にそれはいいや。"」】
【「"UT所属なら話が早いよ、殺して欲しいのはUTに戻ったって聞いたからね。まったく、なんで戻るのかなあ?"」】

【「"探テイ、他局TV、そう言えばその手もあったね、でもぼくはクソ飼い主の部下が所有してるTV局があるからそれを使わせてもらうよ。"」】

【そう言えば、この辺りにカメラを持った黒ずくめの男(?)が居たが――そいつも仲間ということか】

【「"それに、ぼくがぼくであることを証明するなんて、異世界人にムチャぶりはよしてほしいな。"」】

【――1つ目の看板、2つ目の看板、その二枚を蛙の口に突っ込めば、蛙はそれを飲み込み――腹が相応に膨れ上がる】


>>82

【「"両親? 恋人? いたら苦労しない、シンサンもなめてない、クジュウも飲んでない。"」】

【身体から取り出した3枚目の看板の文字は、なんとなくだが他のよりも汚い文字だった――】

【「"せっかく全国放送しようと思ったのに、カメラこわすなんてひどいなあ。新しいの手配しないと。"」】
【3枚目裏。先程壊したカメラの持ち主は、この泥人形の仲間のものだったのだろう】
【ちなみに、野次馬の一人が"うわぁ、あれ確か数百万クラスのやつじゃあ……"なんて言っていたのは聞かなかったことにした方が良さそうだ】

【3枚目の看板も、蛙の餌になる。ただ食べさせているだけではないはずだが――】


>>81-82

【「"とにかく、ぼくはお願いを聞いてくれるまで絶対にどかない。"」】
【「"荒っぽいのは苦手だけど、実力行使されるなら、ぼくもしていいよね?"」】

【4枚目の看板を出した直後、龍の口から吐かれるのは"炎"――首を薙ぐ動きでそれは行われた】
【炎の狙いは2人の足許。一般家庭の持てる火炎放射器よりは火力が有るので、迂闊に受けるのはやめたほうが良いだろう】

【結果はどうあれ、できるならば、龍は近くにある"昨日のライブで出た処分予定品"の山――ここから10mほど離れたところにある】
【そこへ移動しようとするだろう――但し、2人に対して背を見せないようにしつつだが。】
84 :ダグラス ◆SYLP4psCi. [sage saga]:2015/04/03(金) 22:23:16.91 ID:cBheGxAfo
【風の国――UNITED TRIGGER】

【事務所兼酒場である建物の正面、道路を挟んだ向かい側に男が居た】
【胸元を開いた白いYシャツとジーンズ。ふわりとした金色の髪】
【線は細く、面立ちは柔和――毒にも薬も、という外見の人物であった】

(ボクと一番相性の悪いパワーファイターのリーダーはこっちの手の内……)
(だから、都合の良い時に敵情視察をと思ったんだけど…――。)

……もう少し早い時間に来れば良かったかな。

【彼はかれこれ20分ほどもUTの方を眺めて、そこに立っていた】
【外見がラフすぎるだけに不審者とは思えないが――流石に妙でもあって】
【また、見るものが見れば彼が誰かは分かるだろう。ある分野では有名人でもあったから。】
85 :??? ◆/iCzTYjx0Y [sage]:2015/04/03(金) 22:29:57.71 ID:X/lDxqaZo
>>82

【さて、男の方はと言うと泥人形と交渉を続けようとしていたの、だが―――】

 あー、オーケイ、つまりはアレか?
 UTの面子の中にブッころしたいヤツがいるって話―――おわぁっ!?
 ちょっ、なんだこのオカマ野郎!? 急に現れやがって、つーか……うぉぇぇ、くねくね動くなよ……、

 まったくげっそりさせられるぜ、初仕事で一緒に行動するやつがどうして意味のわからないオカマなんだ!
 大体お前!! このオレの華麗なるTV初デビューをアッサリ邪魔しやがって!!
 オレはUT責任者に代理として入ったばっかで、世間様に色々とアピールをしないとだな―――、

【男はカメラを問答無用で破壊したオカマ―――こほん。ペコラに対し怒鳴りかかるだろう。】
【どうやら今回の騒動に対し出動したUTのメンバー、という話だが、とてもそうは思えないほど乱暴な口調で、横暴な男だった。】
【しかしそうこう話している隙にも、>>83の怪物達は少しずつ動き始めていて―――、】


>>83

【"捜して欲しい"、という言葉が、"殺して欲しい"、というソレに変ったのを聞いて】
【さしもの男も怪訝な表情を見せた。しかも、当該の人物は仮にも自分が率いるUTのメンバーだという。】
【それに加え、"異世界人"という単語も引っかかるポイントだった。つまり彼等は―――そのメンバーを追ってきた、と言う事か。】

 ―――あ〜……なるほど、大体話は飲み込めたぜ。
 オレもおたくらと同じで異世界―――っても魔界は然程遠くはねえが、まあそこいらの出身だからな。
 慣れない土地で右も左も作法もわからずやらかしちまうのは旅人の常だ、恥ってワケじゃないから気にするなよ。

 けどな、けど。―――"殺して欲しい"ってのはちょいと聞き捨てならねぇぜ。
 オレは仮にもUTの責任者だ、仲間を[ピーーー]目的で捜してるっていうんじゃ、大人しく人探しには付き合えねえよ。
 差し出すわけにもいかねえし、かといってお前らにこの広場で暴れまわってもらうのも困る。つまりは―――オイ、一度しか言わんぞ?

 諦めて家に帰りな、さもなくば―――容赦はしねえ。

【放たれた業炎、足元にソレが広まるも男は立ち竦んだまま、炎を物ともせず―――威圧的な視線をぶつけた。】
【まるでこの程度の炎では怯まない、といった様に、男は炎を消し去る勢いで凄まじい速度の"蹴り"を繰り出し―――!!】

 オラッ、よ―――っと!!

【"文字通り"―――キックの風圧だけで、自分の足元のそれらを、吹き飛ばしてしまう。】
【驚異的な身体能力、そして反応速度。男はそれを難なくこなすと、パッパッと灰を払ってニヤリ、と笑った。】

 オレの名はアルティメット・スーパー・ハンサム! ま、それだと長いからキング、って呼んでくれ。
 よろしく頼むぜドラゴン御一行、それからもう一つ、自己紹介をするならオレは―――

【そして瞬速―――圧倒的な速度でレザー・ジャケットを翻し、】
【彼はかの"セリーナ・ザ・キッド"にも劣らぬほどの速度で】
【上着の内側に設けられたホルスターから"愛銃"を抜き去り―――!!】


 女以外には、これっぽちの容赦もしてやらねぇ。


【―――ファスト・ドロウ。いや、それ以上に連射。抜き放った二挺のシルバー・フレームハンドガンから】
【とてつもない連射力で一気に弾丸を、吐き出すッ!! 44マグナムの強烈な反動を微塵も感じさせない、】
【化け物染みた腕力と驚異的なトリガー・プルが、一片の容赦もなくドラゴン、そしてカエルと泥人形に、襲い掛かった!!】
 
86 :サフィア・エレファリス ◆rrHt9B4adXq4 [saga sage]:2015/04/03(金) 22:30:51.16 ID:+bVOn3L9O

【繁華街】

【ビルの壁面、設えられた大型モニターに映るのは磔にされた女性。正義の象徴ともいえる彼の者の姿で】
【その映像の裏で流れるのは六罪王、ベクター・ザ・"フォビドゥン"の声明】
【道行く人々はその声に足を止め、彼女達はどうなってしまうのだろうと不安げな表情を浮かべ】

【不意にちかりと変わる映像。スーツを着た男性キャスターのものとなったそれ】
【人々は長い溜め息を吐きまた歩き始める】


──状況は頗る悪い、か……
【雑踏の中、ぽつりと聞こえた少女の呟き】
【ハニーブロンドのセミロングに赤紫色のパーカー、十五歳程度のその少女はワインレッドの双眸に憂いを湛え、今はもう別のニュースを流し始めた大型モニターを見つめる】

……このままじゃどっちに転んだとしても“彼奴等”はまた“あの人達”の事……
【少女は唇を噛み首を横に振る】

──急がなきゃ、早く見つけなきゃ……“ゼン=カイマ”を……
潰さなきゃ……じゃないと…………!! 
【そんなの、嫌だ! と叫び少女は脇目もふらず走り出す】
【周囲は見えておらず、誰かにぶつかりかねない】


87 :ペコラ・バローニオ ◆81It1xIT0A [sage saga]:2015/04/03(金) 22:42:26.64 ID:U+u4TupTo
>>81
あらあら、イケメンじゃない、来てよかったわあ
……でも、『UTリーダー代理』、ねえ……

【広場に鳴り響く激しいビート、足元から振動となって背骨に伝わるエンジン音に、そちらに顔を向ければそこにはもう一人の男がいた】
【その顔と声と体を眺めると、クスリと笑って目を細め、「お近付きにはなれないかしら」と小さく呟いた】

>>83
悪いわねえ、アタシ、こんな事をしてるなんて知られたら怒られちゃうかもしれないから

【自分の言葉にも、壊したカメラにも悪びれた様子はなく、緩く細めた目で看板の文字を読んで答える】
【それから、龍が口を開いたのを見た瞬間、ペコラの輪郭がブレるかの様に見えた───次の瞬間、吐き出される業火の波】
【それを防ぐようにペコラの目の前に現れたのは、羊の獣人型精神体…アートマンだ】

『ファーマーズ・マーケット』

【炎を防ぐ姿勢を取ったアートマンに吹き付けられた炎は、アートマンに当たったところから大きく拡散し、後ろにいるペコラを避けていく】
【ペコラの体にはアートマンと同じだけの火傷を負っているが、表情を微塵も歪めてはいない】

>>85
ふふ、どうやらアナタ、UTのリーダー代行サンみたいね。よかったわあ、こんな状況アタシだけじゃどうしようもなかったから
アタシの名前はペコラ、ペコラ・バローニオよ、ヨロシクね

【下がっていく龍に向かって、前面に出したアートマンと共に近付く……と、そのついでに、近くにいたキングに挨拶を兼ねた】
【それはただ単に、協力者として名前を名乗っただけにも思えず、追い越し様にウィンクをして】

ごめんなさい、アタシあまりメディアに顔出ししたくないのよお
大丈夫、きっとアナタの活躍は知られるわよ、ね?キング?

【そして、カメラを破壊した事はやはり悪びれず、小悪魔的に笑うと既に名前を呼び捨てている】
【とはいえ、キングが銃を乱射している中を龍に駆け寄る辺り、ただのオカマではないようだ】
88 :フレデリック ◆SYLP4psCi. [sage saga]:2015/04/03(金) 23:03:11.70 ID:cBheGxAfo
//>>84は取り消させて頂きますねー


>>86

【少女が走りだした直後、壁のような物にぶつかるだろう】
【実際には壁ではなく、身長180cmほどの大柄な男なのだが】
【彼はローブを纏っていた。黒髪は長く、顔付きは非常に厳しくて】

……すまんな、怪我はないか?
随分と急いでいるようだったが……何か、急ぎの用でも?

【対応はそんな具合であり――見た目よりも、相応に優しく思える】
【少女が転んでいれば手を差し伸べるし、膝を折って目線を合わせもするだろう】
【衣服や雰囲気からして聖職者だろうか。右腕が義腕なのが特徴的だった】
89 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(山形県) [sagesaga]:2015/04/03(金) 23:04:41.76 ID:iaq9XWyco
>>85,87

【「"そうだね、仮にも仲間である人間を殺すなんてお願い、普通は聞いてくれないよね"」】

【他の看板を出すよりも早く出された5枚目のそれは、予め用意してあったかのような整った文字であり】
【つまり、予想していた展開――というわけか……いや予想出来て当然か、殺しを断られるなんて】

「"わかってたよ"」

【――物騒なことを言っていたわりには、凶暴性のない優しげなトーンの、暗い声】
【一体どこから声を出しているのかなんて、わかりはしないだろうが……喋れるのにわざわざ看板を出していたのか】

【そして襲い来るは複数の弾丸、泥人形は蛙を抱きかかえて跳躍、ライブ廃棄物の山に着地】
【途中、泥人形の肩に弾丸が当たれば、身体を構成する泥は弾け飛んで――だがそれもすぐに他の泥に飲まれる】

【一方、龍はその弾丸に向けて尻尾を振るう。最初の方の弾丸は龍の胴体に数発命中したようで、広場の床に赤い液体が落ちる】
【この行為は後の方に発射された弾丸からの被害を減らすのが目的のようで、実際にそれらは尻尾を傷つけながらもはたき落とすのに成功した】


『カメラ……、……もしもし、ちょっとカメラ壊されちゃって…………』

【一方カメラマンは、落ち込んでいて話にならない――かとおもいきや、即効立ち直って電話をしている】
【新しいカメラの手配でもしているのだろか、さすが1、2千万をすぐに出させられる懐を持った飼い主の持つTV局】

【5枚目裏、「"SBM能力、いやこの世界ではアートマンとかマインドだったかな。"」】
【「"見たところ本体フィードバックあり、かな。だったらどっち攻ゲキしても大丈夫そうだね。"」】


「"SBMの方が近づいてるけど銃の方が厄介そうだから、[ブレイグ]――狙って"」

【廃品山から数mの位置。龍は反撃を行う。】
【尻尾を伸ばせば廃品の山には届く。そして廃品――これはライブセットに使っていた木材か、それを尻尾で薙いで】
【強引にキングの方に向けてぶっ飛ばしたッ!】 【たかが木材、されど木材。勢い良く飛ばされれば、殺傷力だって十分生まれる】

【この攻撃はペコラに対しては行っていない、しかしキングを追い越したということは――】
【当然、己に向けられていないとはいえこの攻撃が当たるリスクがあるということである】

90 :キング ◆/iCzTYjx0Y [saga]:2015/04/03(金) 23:27:05.14 ID:X/lDxqaZo
>>87

【さて、全くの余談ではあるがこのキングと名乗る男、とても高い身体能力を持っている様だ。】
【で、あれば当然のごとく、運動能力のみならず感覚器官にも優れた物があるのは間違いなく―――、】
【言わば地獄耳。彼、というか彼女か、ペコラの零した小声の一言も先ず間違いなくキングには聞こえており。】

 (げ、げぇぇぇぇぇ〜〜ッ!? やっぱりそうだよ、やっぱりそうじゃねえか、やっぱりな!)
 (だと思ったよそんなこと言いそうだモンなどうみてもそっちの人だもんな、ああそうかよ!)
 え、お、おお! ペコラ、ペコラってんだな。ハハ。よ、よろしく頼むぜ……(うげっ、ウィンクやめろ!)

 あー、でも、その、なんだ……いやオレがスーパーハンサムで
 10人中10人の女が振り返っちまう超絶イケメンなのは否定のしようがない事実だが、
 それでもな、出来ればオレとはちょっとだけでも距離を置いてもらえるとあり難いっていうか―――は、はは、ハ……。

 (いや〜キツイっす。だってもう色んなトラウマが……泣)
 (初仕事でおねえ系と共闘とはな、トホホ……けど、みた所どうにも―――) 
 (戦闘能力に関しちゃ、素人じゃねえみたいだな。いや、むしろかなり出来そうな感じだ。)

【キングは若干背筋に寒い何かを感じつつも、ペコラから醸し出される強者のオーラを微弱に感じ取っていた。】
【とりあえず、戦闘を共にするという点では問題がない相手といえそうだった。若干、怖い物を感じるのは確かだが……。】

>>89

【放たれた弾丸が、泥に埋め込まれていく―――が、ダメージは矢張り薄い、か。】
【ドラゴンの方には幾分か弾が命中した物の、大半は尾で弾かれて役目を果たせず。】
【単純に弾丸を喰らわせるだけでは攻略の出来ない相手であると言えた。ならば―――!!】

 ―――ハッ。泥にはやっぱ、火炎が一番か!


                          < "精霊よ" >

                     < "炎の精霊" イフリートよ >

                   < 我が導きに応え、我に加護を与えよ >

【キングが素早く両方の拳銃からマガジンを輩出し、空になったそこに新品の弾装を投げ入れると】
【同時に彼の言葉が発するのは、古代魔術の呪文のような"詠唱"だ―――浮かび上がった"炎"の紋章が】
【強大な熱と大きな魔力を伴い、"イフリート"と呼ばれる精霊によりキングの肉体に炎の魔力を転化させていく!!】


           " F U L L   B U R S T   F L A M E   " !  !

【集まった精霊の加護が、炎の魔力を生み出しキングの握る二挺拳銃―――】
【44.オートマグの二つの銃口に集約し、そして再びトリガーが引き絞られたその時、】
【強大な火炎を纏った弾丸が、とてつもない破壊力を伴って"飛来する木材"めがけ殺到、命中ッ!!】


 ―――燃え尽きな、もっと熱くなろうぜ。

【木材を瞬時に"灰"へと変えて行く―――!! そして!!】

 今だ、ペコラッ!! なんでもいい、ぶち込めッ!!

【余った弾丸でドラゴン、そして泥人形へ炎を孕む爆炎弾を撃ち放ちながら】
【ペコラの攻撃が通る隙を作ろうと、キングはこの瞬間、後方支援に徹するだろう。】
91 :サフィア・エレファリス ◆rrHt9B4adXq4 [saga sage]:2015/04/03(金) 23:32:51.46 ID:+bVOn3L9O


>>88

【走り出した少女、すぐに障害物に遮られ正面からぶつかってしまう】

【ぴぎゃん!? という奇妙な声をあげてその場に尻餅をついてしまう彼女】
【ちょっと痛かったらしく涙目になりかけながらも「だ、大丈夫です」なんて答えながら顔を上げ、ぎくりと固まる】
【それもその筈、ただでさえも身長差はあるというのに地面に座り込んでいるために男は大きく見えるし、厳しい顔だしで】
【それでも男が膝を折り目線を合わせ、手を差し伸べてくれた事で優しい人物ではあるのだと何となく理解はしたらしく緊張は解ける】

【ともすれば相手の服装などを見る余裕も出てくるわけなのだが】
【男がローブを纏っている事に気付くと、少女の表情は瞬時に険しくなる】
【ついでに少女の周囲の空気が少し冷たくなり】

【少女は不意に、差し伸べられた手をばちりとはねのけるだろう、そして】

──寄るな触るな、差別主義の聖職者め
【先程まで年相応の少女らしい声を発していた人物と同じなのかと疑ってしまいそうな程低い声で言い放つ】


92 :ペコラ・バローニオ ◆81It1xIT0A [sage saga]:2015/04/03(金) 23:40:25.07 ID:U+u4TupTo
>>89
(……銃弾が余り効いていない…つまり、アレはただの泥の塊なのかしら)
(だとしたら中に本体がいるのか、近くにいるのか……どちらにせよ、『泥に決まった形はない』)

【キングの銃弾が泥人形に当たるも、それらが泥に呑まれるのを見ると余り効果は無いらしいと見る】
【だが、それは同時に、泥人形が泥であるとたらしめる事であって、そうであるなら不定形な泥人形には出す手はある】

ウフフ……察しがいいわね、でもそう簡単に行くかしら?
それに、見くびって貰っては困るわね

【看板に書かれた文字を読み、自分のアートマンの特性を読まれているとわかっても尚、口元には不敵な笑み】
【龍が尻尾を薙ぐと同時に、次の行動が読めたのかペコラは立ち止まり、両脚を地面に踏ん張る迎撃体制となる】

>>90
【───が、刹那。背後から聞こえた詠唱の言葉と、背中越しに伝わる激しい熱気、それはキングの物だとわかったが、だがしかし振り向きはしなかった】
【爆裂する火炎弾が炸裂し、瓦礫を破壊してゆく、それはキングより前に出たペコラの助けにもなった】

やっぱり、素敵よアナタ。後でキスしてあげるわぁ

【何て事をキングに言いながら、即座に疾走を再開するペコラ、撃ち漏らされた瓦礫は、アートマンが拳で弾きながら】
【龍へと接近すると、飛び上がり龍の頭部へと襲い掛かる、アートマンはペコラの動きに同調する様に拳を振り上げて───】

アタシが用があるのはあの泥の坊やなの、少し退いておいてくれるかしら?

『ブオオオオオオオオオオオオオオオオオオナノッテ!!!』

【龍の鼻先に向かって左右の拳で激しい乱打を繰り出した、アートマンの力はカメラを握り潰す程に凄まじいが、拳のスピード自体は高くない】
【それに、地面に足を踏ん張っていない分いくらかダメージは落ちているが…】
93 :フレデリック ◆SYLP4psCi. [sage saga]:2015/04/03(金) 23:40:39.73 ID:cBheGxAfo
>>91

【少女の態度が硬化し、手を跳ね除けられると男の眉根に皺が寄る】
【怒った、ムッとした――というよりも、怪訝な表情と言えば良いのか】
【目線は相手に合わせたままで手を下げると】

……一部にはそういう人間も居る事は認めよう
私自身もかつてはそうだった。聖職者を快く思わないなら、それもまた良い。

だが……聖職者、という括りで差別するのは良くないことだ。
お前が今口にしたことは、まさにお前の嫌う差別ではないのか?
……堅苦しいというのはよく言われることだ、許せよ。

【以下にも神父や牧師のような、説法じみた言葉を返す】
【それも嫌味や皮肉は全くなしの、言い換えれば天然という具合の返事だった】
94 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(山形県) [sagesaga]:2015/04/04(土) 00:03:24.95 ID:xFm/sEwIo
>>90,92

「"…………!"」

【一瞬、その身がたじろいだように見えた――炎で怯んだということは、そういうことなのだろう】
【龍はその体長を活かし、己に向けられた爆炎弾を受けつつ、泥人形に向けられた弾丸をかばう】
【そういえばさっき、この龍は炎を吐いていたか――となると、炎に対する耐性はありそうだが……】
【あるのはあくまでも炎耐性のみ。完全防御ではないし、炎以外の威力は己の防御力頼りだ】

【――先程より流れる血が多くなっている上、地面に脚をついて翼を垂れ下げてい龍】
【効果は今ひとつでも、ダメージはあったようだ――そこへ、ペコラの追撃が襲い来るッ】
【先程の庇った行為によって回避が間に合わず、カメラを握りつぶせるパワーの乱打を頭部に受けて】
【落ちたのは鱗か、溶岩の様な質感で固そうだ。そして、頭部への打撃は脳に響く】

【鱗のおかげか、それとも気合か――頭や両腕は地面に付いているも、胴体はまだ付かず】
【だが、これで龍は一時的に動けなくなった――はずだ、となれば今がチャンスか】

【4枚目を地面に捨てる】 【6枚目表】 【「"あついのは嫌いだ。だから炎煙の流雲龍を連れてきたんだよ。"」】

【先程の爆炎弾の余波だろうか、泥の一部に乾燥が見られて……ぼろ、と腕の先が欠ける】
【――? 半透明な肌色の指が欠けたところから見えたような気がしたが、すぐに引っ込んでしまった】

【6枚目裏】 【「"このくらいでブレイグは戦闘不能にならないよ。それに、ロロを忘れないでね。"」】

【看板を3枚食して腹が膨れていた蛙、追加で5・6枚目の看板を食わせ、そしてその口から吐き出されるのは――"酸"だ】
【吐き出す直前に泥人形は薙がれなかった木材と板を使って、てこの原理と元々の跳躍力を利用し蛙を2人の方に飛ばしていた】
【硫酸くらいの威力がある、けして定量でない酸が、2人の頭上へ向けて降り注ぐッ!】

【7枚目――「"なんで? なんでなの? ぼくはUTの役立たずを殺して欲しいだけなのに、なんでみんなわかってくれないのかなあ?"」】
【「"わかってもらうためにも、ぼくはひきつづき君たちに実力行使をはたらきかけるよ"」】

【酸は地面からの跳ね返りにも気をつけたほうが良いだろう】
【なお、予備動作が少々大きいので警戒していればある程度対処できる――かもしれない】
95 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2015/04/04(土) 00:10:55.58 ID:Aa3Qd6j+0
【静まりかえった夜の街。この時間に出歩く者と言えば精々旅人だとかその程度】
【――――さて。そんな街の公園に備えられたベンチに一人の姿。緑色のローブを纏った女が座っていて】


「良し……これで下調べも終わったし、今できる事はこれで全部かな……?」

【隣には積み上げられた学術書。見る者が見れば其れは遺跡や遺物に関する事が記されているのだと分かるだろうし】
【そうで無い者が見たとしても少なからず専門的な物であると理解出来る筈で】
【「ん――――」なんて声と共に背伸びをすれば時計を見遣る。時刻は夜更けと言っても差し支えない時間】
【憂鬱げに溜息を吐いたならば積んでいた書物を膝の上に移動させて】


「思ったよりも遅くなっちゃったな……どうせならこのまま直接行っちゃっても良いんだろうけど……
ううん――――まだ宿が空いてるとも限らないし……」

【果たしてこの時間、宿に空きの部屋などあるのだろうか】
【無ければ無いで今からでも己の目的を果たしに行くか、でなければまた別な街へ行って宿を探すか】
【瞬く星々を眺めながらぼうっと考える様は正しく悩める人】
【加えて、ベンチは灯りの下に備えられているのだからその姿もよく目立つのだけれど】











【――――夜の公園。この時間にもなれば遊ぶ子供も居らず、静寂に包まれている筈だったが】
【今宵はブン、ブンと何度も風を切る音が響いていて】
【見遣ればいるのは栗色の髪をポニーテールに纏めた一人の女子生徒。歳は漸く高等部に入った程度であろうか】
【手にしているのは無骨な木刀。振り上げては振り下ろし、振り上げては振り下ろしなんて単調な作業をひたすらに続け――――】


「四十八、四十九、ごじゅ………じゅ……ぅ…………っ!!」

【回数は言葉に出していた通り五十回。額に浮かんだ汗を手の甲で拭えば、呼吸を整えるように一度深く息を吸って】
【長い吐息と共に木刀をその場に落とす事となる。最早拾うだけの気力も無くなる程に疲れたのか、落ちた木刀をそのままにフラフラとベンチに寄って】
【どっかりと腰を降ろせば項垂れるようにして身体を休める事だろう】


「つ、疲れたぁ…………。ううん、でも町の平和を守れるようになる為にはもっと頑張らなきゃっ!
本も読んで沢山研究したし、私だって何時かきっと自警団の人達みたく……!」

【一人呟いたのは所謂将来の夢。大方自警団だとかの正義の味方に憧れでも抱いて居るのだろう】
【――――とは言え、素振りを見れば太刀筋はずぶの素人同然であり何より鉄芯の木刀でも無い物を50回振って疲労困憊なのだから実力もたかが知れる】
【精々喧嘩でちょっと強い程度の実力者。自分だけでは現実を見る事が出来ないとは何とも悲しい事】

【何であれ街灯の下で行っていたのだから良くも悪くもその姿は目立っていた筈で】
96 :サフィア・エレファリス ◆rrHt9B4adXq4 [saga sage]:2015/04/04(土) 00:14:40.25 ID:qoHMKHVmO

>>93

【相手の眉間に皺が寄ったのを見ると、少女は相手がムッとしたのだと思い男を睨みつける】

……一部には、ねえ? 
しかもお前もそうだったんだ? ふーん……
……『全体がそうであってお前も現在進行形でそうである』の間違いじゃないの? 
【ハッと鼻で笑うと少女は立ち上がり服に付いた塵を払う】
【そして、お前だって差別しているのではと指摘されると少女は不快そうに「よく言うねえ」とぼやく】

流石大正義教会の御方は言う事が違いますよねー? 
UTやSCARLETなんかとは違うとかサラッと言えちゃいますもんねー? 
【何なのホント、馬ッ鹿じゃないの? 御宅ら、と少女は敵意剥き出しの表情で舌打ちをする】

……っていうか詫びるくらいならゼン=カイマの場所教えてくんない? 知ってるかはさておきさ
【そしていきなりそんな事を口にする】

97 :フレデリック ◆SYLP4psCi. [sage saga]:2015/04/04(土) 00:24:07.82 ID:ejlePHqto
>>96

むぅ……それは何とも言えん。最終的な評価をするのは見るもの次第だ
私もその仲間も、かつての過ちを悔い改めようとはしている。
せめて、その点だけは頭の片隅に入れておいて欲しいものだが…――む?

……待て、UTやSCARLETなんかとは違う、というのは何だ?
そもそも集団の存在意義が異なろう。我々は正義の為の組織では……

【石頭だとか、そういった類の言葉が似合いそうな対応が続く】
【少女の敵意を真っ向から受けるが、言うべきことはちゃんと伝え】
【話すうちに不可解な点は増えていって、眉間の皺は深さを増し】

……ゼン=カイマなら昼の国だ。此処から行くなら大分かかるぞ
転移の魔術で送ってやっても良いが……何の用があって、ゼン=カイマに?

【唐突な質問にもしっかりと答える。と言うより、むしろ教会そのものの話よりも】
【ゼン=カイマという単語が出てからのほうが、心なしか対応は早いように思えた】
98 :キング ◆/iCzTYjx0Y [saga]:2015/04/04(土) 00:27:57.93 ID:yye4crego
>>94>>92

【―――火炎の弾丸を吐き出し終わった二挺のオート・マグから煙が上がった。】
【全弾を発射し終えた事でスライドがオープンしたままホールドし、キングはマガジンを排出する。】
【そこで一旦、敵の様子を探る。矢張り火炎によるダメージは泥に伝っているようだが、問題はこうなると龍の方だ。】

 (泥は炎に弱く、しかし龍は炎には強い―――大方攻撃を受けるのは龍の方だ。)
 (泥はむしろ攻撃を受け流すか、泥で防ぐかしかしていない、となれば―――、)

 なるほど……見えてきたぜ、オタクらの攻略法がな。
 役立たずのメンバーをブチ殺したいってのはまあ、言いたい事は分からんでもないんだが、
 そーゆー事務仕事こそ責任者のオレか、若しくはどっかの偏狭で磔にされてるバカ女を通して欲しい、ってワケだよ。わかるか?

 ―――第一、UTってのは正規の組織じゃあねえ、合法ではあっても民間の端くれ企業だ。
 炙れ者やはみ出しモンは勿論、前科持ちから元犯罪者・カノッサの裏切り者までレパートリーは豊富で飽きが来ない仕様さ。
 その中に役立たずが居たって、今更どうって事もない。そういうダメダメなヤツこそ、仲間にしてやらねえと可愛そうだろうがよ。

 ―――なーんて、セリーナならそう言うんじゃねえか?
 勿論オレはもうちょいスパルタだけどな! お前らの言ってる石潰し野郎には働いてもらうぜ!
 だがその前に、命を奪おうッてんならオレが止めてみせる。悪いが、アイツが帰ってくるまで仲間を失うわけには、いかねぇからよ!!

 ペコラッ!! 龍の方はオレが止める、アンタは泥の方とカエルを―――クッ、頼む!!

【そう叫ぶと、キングは持ち前の強烈な身体能力を活かし、素早く跳躍】
【ペコラ・キング両名に向けて放たれた硫酸を自分の身体で"受け止める"―――という】
【規格外の方法で防ぎ切ってしまう!! 勿論、そのダメージは大きく、痛みに表情が歪む。だが!】

                           < "精霊よ" >

                     < "氷の精霊" フェンリルよ >

                   < 我が導きに応え、我に加護を与えよ >

【大きなダメージを負った状態から、キングは上空から落下する中で再びの詠唱を開始!】
【現れる紋章は先ほどと違い青白く、そして何処からともなく"見えざる精霊"の加護が、彼を包み込み―――!】
【今度は強烈な冷気が、彼の銃口と、そして再装填されたマガジンに追加されていく、そう、炎がダメなら次に撃つのは―――ッ!!】


   " F U L L   B U R S T   F L O S T  " !  !

【纏う冷気、触れた物を凍て付かせる氷結の力を持った魔力が付与された弾丸が、落下していくキングから放たれる!】
【その目標は勿論、カエルとドラゴンの"生命体"両方である―――そう、泥人形には効果がなくとも】
【炎を操る龍と、生き物であるカエルに対しては氷が一定量のダメージをたたき出すことを祈っての、一撃だ!】

 少しは……グッ、熱く、なれたかよ……次は、頭冷やしてみるのもいいぜッ!!
99 :ペコラ・バローニオ ◆81It1xIT0A [sage saga]:2015/04/04(土) 00:46:27.06 ID:fnFME0y+o
>>94
【相次ぐ拳の打撃は骨に伝わり、脳を揺らす。これだけでノックアウトとはいかないまでも暫く龍の無力化に成功した】
【ペコラは龍の目の前に着地すると、フラフラになった龍の脇を抜けていこうとする】

いいのよ、邪魔をしないでいてくれるならそれで十分なの
待ってなさい、今アタシがそこまで登ってアゲルから

そして……その泥パックを脱がせて、産まれたままのアナタを晒け出させてあ・げ・る❤︎

【ペコラの狙いはあくまでも泥人形、そこに辿り着く為の障害は取り除くが、障害でなくなれば構いはしない、ということか】
【何と無く自分勝手なやり方だが、本体を狙うと言えば聞こえはいい。それに、キングの攻撃によって見えたものを見逃しはしなかった】
【乾いた泥の中に見えたのは確かな肌色、人の体だ。きっと泥の中に本体がいるとペコラは睨んだのだ】

まだまだよ、これくらいでアタシを倒せると思ったら、大間違い
もっともっとハゲしくしていいわぁん!

【続く迎撃───『ロロ』と呼ばれたカエルによる、酸の雨だ。夥しい程の酸が、酷い臭いを伴って降り注ぐ】
【液体である酸は触れただけでも危険な代物、防御するには何か体を覆える物が必要だがペコラにはそれが無い。それに回避するにもこれだけ広がった液体を避け切れる場所が見つからない】

───でも、それは頂けないわね、肌が荒れちゃうわ

【なのでペコラは、即席の傘を作った、自分の着ていたジャケットを素早く脱ぐと、それを広げて投げ上げ、広がったジャケットをアートマンが抑えて傘にする】
【それでも完全には防げないし、ジャケットも溶けていく。なので、アートマンによってジャケット越しにラッシュ攻撃をしつつロロの迎撃に出た】
【ジャケットが溶け切る前に、酸を吐くロロを弾き飛ばすつもりだが、ロロの位置を大体にしか把握出来ていない為に狙いは雑だ】

【───が、それを補うのが、アートマン『ファーマーズ・マーケット』の特殊能力。『拡散』の力だ】
【ジャケット越しにラッシュするアートマンの拳は、元々のよりふた回り程大きく見える。その分だけ攻撃範囲も広がっており、代わりに威力は落ちていた】
【このアートマン、『ファーマーズ・マーケット』は『自分に触れた物を分散・拡散する』能力を持つ。すなわち今はアートマン自身の拳の衝撃を拡散させ、壁の様に広範囲な攻撃による迎撃を図っているのだ】
【だが、その分拡散した衝撃は纏まらず平均化される。龍に放った物より更に威力は落ちている】

>>98
ふふ───……『アタシ』が頼まれるべきじゃあないケド……イケメンの頼みは断れないわねえ

【キングの───『UTリーダー代理』であるキングの頼み、それは協力を申し出る言葉だ】
【ペコラはそれを了承する。それが『許された事ではない』と知っていても、たとえ立場上そうでも、自分が『そうしたい』から『そうした』】

【酸を防ぐ為に脱いだジャケット、その下には何も着ておらず、褐色の筋肉質な肉体が、ローライズなパンツによって大きく露見させられていた】
【そして、その肉体には二つの刺青が彫り込まれていて、まず一つは左胸にある『No.6』の刺青、そして臍を囲むような『逆五芒星』の刺青だ】

【それが何を意味するか、知らないものはこの世界にはいない。それが何と対するか、彼だってよく知っている】
【絶対に交わってはいけない立場の二人が、今ここで協力者となってしまっていた】

……その頼み、アタシとしては受けてあげた方が『らしい』かもしれないわねえ
でも、ゴメンなさいね?だってイケメンの彼と顔を見せてくれないアナタじゃあ、どっちの頼みを受けるかなんて決まってるもの
アナタが顔を見せてくれたなら、考えてあげなくもない、ケドね?

【アートマンによるロロへの迎撃が成功したにしろ失敗したにしろ、邪魔が無ければペコラはアートマンを引き戻しながら瓦礫の山をガシガシ登っていくだろう】
【手を使わず、瓦礫の隙間に両脚を突っ込み引き抜き、泥人形に向かってまっしぐらだ】
100 :サフィア・エレファリス ◆rrHt9B4adXq4 [saga sage]:2015/04/04(土) 00:53:00.58 ID:qoHMKHVmO

>>97

【男の言葉に少女は目を細め、軽く首を傾げる】

……嘗ての過ち? 
何それ、お前ら他人の憧れの組織蔑む他に何やらかしたの? 
【どうやらこの少女、教会が嘗てした事については知らなかったようだ】

【そして相手が何のことだと問い掛ければ少女は苛ついた表情を浮かべる】

……はっ? 何とぼけてんの? お前の同朋じゃないの? あの白い性悪女アンドロイド……彼奴が言ったんだよ、UTやSCARLETとは違うってさ
【何というか話が平行線】
【何の事か分からない男と『教会は差別主義だ』と決めてかかっている少女】

【その話がようやく交わる】
【ゼン=カイマの場所を知っている、転移魔術で送ってやっても良いぞと言われれば少女は「本当!? 」と声を弾ませる】

良かった、これで全て上手くいくぞ……

これでようやく彼奴等を潰せるんだ
【何の為に? その問いに少女は答えなかった】
【だが、少女は事も無げに、嬉しそうに口にした】
【聞き間違えではない】

【──教会を、潰す、と】


101 :フレデリック ◆SYLP4psCi. [sage saga]:2015/04/04(土) 01:05:33.37 ID:ejlePHqto
>>100

人を殺した、世を乱した。……端的に言えばそういった事をした。
勿論、私なりに理由もあったが――いや、今はその事はいい

……問題は私がその『白い性悪女アンドロイド』を知らないと言う事だ
私が知らない以上、そのような輩はゼン=カイマには居ない。
ついでに言えば、ゼン=カイマには性悪もアンドロイドも存在しないな。

【何処かちぐはぐだった話がようやく噛み合い始める】
【第一に、少女の敵対心がそのアンドロイドに作られたのだろうということ】
【第二に、彼女がゼン=カイマに行けば事を解決できると考えているらしいことで】

ふ、む……まず一つ言っておくが、ゼン=カイマは教会の総本山ではない。
あくまでも分派、一派閥。都市そのものが信仰の為の聖地、というだけだ

だから"潰す"のであれば、スラウロットを始めとした別の場所に行くことだ。
……申し遅れたが、私の名はフレデリック・シャリエール…――。
ゼン=カイマを束ねる大司教だ。……もう一度尋ねるが、何の用だったかな

【体勢も、表情も変わらない。この男、年は30手前と見えたが】
【都市の最重要職にある、と告げて、改めて少女の反応を待つのだった】
102 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(山形県) [sagesaga]:2015/04/04(土) 01:24:26.96 ID:xFm/sEwIo
>>98

【「"君たちに言ったところで、それを通す気はあるのかい? ないのだろう?"」】

【「"それに、ぼくは知っている、そうやって甘いコトをいうヤツは、裏で逆のコト考えているコトを。"」】
【「"いつもそうだった。甘い言葉の裏には罠がある。甘い誘惑に身を委ねれば、待つのは滅び。"」】

【「"だからぼくは君たちの言葉を信用しない。それに、一度UTを捨てたアイツはきっとまた捨てる。だから仲間なんて思うな。"」】

【―― 一度UTを離れて再度加入した奴なんて居ただろうか、一向に具体的な事……名前などは言わず】
【わかることは、今ので看板が2枚増えたということくらいだ】

【蛙は跳躍の結果空中にいる、つまり軌道を変える事は困難であり、すなわち回避性能が格段に落ちているということ】
【蛙の口が開けば、そこから伸ばされるのは長く、先端に五本指を持った舌】
【どうやらそれは、氷結弾に対して咄嗟に出たようだ――が、この程度で防げれば苦労しない。】
【空中で弾丸を受けた蛙は、まともにそれを受けて腹部から背中にかけて風穴を開け】

>>99

【蛙は変温動物だ、弾丸の持っていた冷気によって、急に眠気を覚えたのだろう――】
【動きの鈍い的であれば、たとえ雑な狙いで威力の落ちたラッシュだったとしても、当てるのは容易い】
【その威力だとしても、鱗のない蛙が防御なしで受ければそれなりのダメージを負う。弾き飛ばされ、地面にたたきつけられた蛙は】
【仰向けで脚をピクピクさせていて、口部等から赤い液体を垂れ流していて……再びこの戦いに参戦するかは怪しいところ――か】

【「"悪い奴なら、2千万欲しさに依頼をうけおってくれてもいいのに。"」】

【泥人形は、後退る。先程から戦闘に直接関わってこないことから、もしかすると"召喚士や魔物使いは本体を叩け"が通用する相手なのかもしれない】

「"くうッ、呼んだのに……ザッシュはまだか……ッ"」

【小さくそう呟いた声は、はたして聞こえただろうか――】


>>98,99

【さて、氷結弾の行方――龍の方はどうなったかというと】
【完全ではないものの、冷気の感知と共に意識が戻ってきた龍はすかさず炎を吐いた】
【これも蛙と同じく咄嗟の行為。威力を和らげる程度の効果しか無く、更に弾を正面に捉えていた為頭部に着弾】
【砕けた牙は地面に落ち、出血も相まって口が凍てついてくっついてしまったようだ】

【――と、ここまでは良いのだが……炎を吐いた時、酸にもそれがあたっていた】
【炎によって蒸発した酸はすぐに広がり、粘膜に炎症を起こす可能性がある】

【更に、野次馬勢が何やら騒がしくなったと思えば――それを書き分け、一匹のトカゲ男が現れた 】
【青い身体で身長は170cm台だろうか、頭部と手の甲には濃い赤色の刃があり、尻尾の先端にも斧状にその刃がある】

「"ザッシュ! 遅いよ、もう"」

【トカゲ男は泥人形の後ろから素早くペコラに向けて接近したかと思えば――胸部を切り裂こうと右腕が振るわれるッ!】
【刃の切れ味は真刀には劣るかもしれないが、人を斬り殺すのには十分足りるくらいに、鋭い】
103 :サフィア・エレファリス ◆rrHt9B4adXq4 [saga sage]:2015/04/04(土) 01:30:26.02 ID:qoHMKHVmO

>>101

【少女は男の言葉を反芻すると、成程ね、と冷たい笑みを浮かべる】

……道理で私の憧れの人達のいる組織を蔑める訳だよね、元が悪人なら納得だ

【しかしその冷たい笑みもすぐに消え、驚愕のものへと変わる】

……嘘でしょう!? 
彼奴の事知らないしそもそもアンドロイドがいない? 
それに……総本山でもないって……
【少女の表情は話が進むにつれ驚愕から愕然としたものへと変化していき、そんな、とその口が動く】

……じゃあどうすれば良いんだよ……折角潰せると思ったのに……
これじゃあまた“彼奴”に蔑まれちゃう……私の憧れを蔑まれちゃう……
【どうしよう、どうしようと少女は後退りながら小さく呟く】

私、このままじゃまた役に立てない……
やっと誰かの役に立てるって思ってたのに……
助かっても助からなくてもどちらかが侮蔑されちゃうなんて……そんなの嫌だよ……
【少女は後退るとへたりとその場に座り込んでしまう】


104 :フレデリック ◆SYLP4psCi. [sage saga]:2015/04/04(土) 01:45:55.13 ID:ejlePHqto
>>103

……どうやら誤解は解けたようだな。
ゼン=カイマはUTやSCARLETとは友好的な関係を望んでいるのだ
多大な迷惑を掛けた上に、助けてもらったという恩もあるのでな

【淡々と言葉を連ねる一方で、少女の感情の変化を感じ取り】
【一度言葉を切って、耳を傾ける。頭では彼女の境遇を想像し】
【何があって、何を思ったのかを推定してから――真っ直ぐに視線を向け】

まずは落ち着く事だ。……お前が正義組織に憧れているのも
件のアンドロイドが彼らを侮辱し、それを許せないというのも分かった。

だからと言って、力に訴えるのは良くないことだ
それに一人を例にとって集団を同一と見るのも良くない。
落ち着き、頭を冷やしてからその女を探して……言葉を訂正させるだけで良かろう。

……手がかりになるかは分からんが、教会に知り合いが一人居る。
グリース・イムリンパルスという修道女でな。少なくとも私よりも顔は広い
例の白い性悪女アンドロイド……其奴の事も知っているかも知れん、探してみろ

【座り込んだ少女を助け起こす――そういった、安易な手助けはしない】
【あくまで滔々と説いて、それからとある教会の住所が記された紙を差し出す】
【紹介した修道女が居るらしい、という場所のようで――受けるか否かは、彼女次第だった】
105 :キング ◆/iCzTYjx0Y [saga]:2015/04/04(土) 01:49:08.05 ID:yye4crego
>>102>>99

【キングの身体は完全に落下し、地面へと叩き付けられた。】
【酸と衝撃で焼かれた体が痛むし、放って置けば人体には致命傷である筈、だが】

 ―――ぐっ、ああああっ……いっつつつつ……痛っ、まったく……、あっちいじゃねえか、オイこら!

【キングは、ダメージこそ負ってはいる物の、これが全く致命傷にはなっていない。】
【動きに少しの鈍りは感じられるかもしれないが、飄々とした態度だけは、崩さないままだった】

 あー、わかった、分ったよ。確かにそうだな、甘い言葉は女を誑かす時に使う嘘が多い。
 そいつは紛れも無い事実だ。けどよ、よく聞け泥人形。オレは嘘だけは吐かない。
 オレが女を誘う時はいつも全力だし、ソイツは仲間に関しても全く一緒だ、そこに罠も悪意も打算も存在しない。

 そして捨てられるモンなら捨ててみろってんだよ。何度でも取り戻しに行く、それがオレ達UTだ。
 残念だが面倒な連中に目を付けられたと思ってくれ、おたくらは運が悪かった。なんたってオレも、
 そしてあのセリーナとかいうバカ野郎も、みんなみんな、諦めと往生際が悪い事で有名でね―――ッ!!

【ダメージを負いながらも立ち上がったキングは、再び空になったマガジンを宙へと放る。】
【そして真新しい弾装を装填しながら、今度こそ全てを終わらせるべく―――】


 < "精霊よ" >

                     < "風の精霊" シルフィードよ >

                   < 我が導きに応え、我に加護を与えよ >

【三度目の、精霊の加護を呼び覚ます―――広がった紋章と魔力が、】
【キングを中心にして、龍の放った"炎"をかき消すような勢いで、小規模の竜巻を起こし―――ッ!!】


    " F U L L   B U R S T   W I N D  " !  !

【二挺拳銃に募った、三つ目の魔力が纏う属性は"疾風"。】
【放たれた二つの銃口から、向かう相手の一方は"龍"、炎を吹き飛ばし、】
【そして纏う疾風で身体を切り裂いてしまおうと、襲い掛かる。そしてもう一方は―――】


  うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおォォォォォッ!!

【自身からみて後方へめがけ、発射―――する事で、風の反発力を利用し、高速移動ッ!!】
【ペコラの方へと向かっていくトカゲ男めがけ、キング自身が突撃していく事で斬撃を弾き飛ばそうと、するだろう!】
106 :ペコラ・バローニオ ◆81It1xIT0A [sage saga]:2015/04/04(土) 02:02:57.65 ID:fnFME0y+o
>>102>>105
うふふ、『悪』にも『悪』の矜持ってモノがあるのよ
それに、アタシはアタシなの、何よりも先に決定権を持つのはアタシ

【瓦礫の山を登りながら、語るのは看板の言葉に対しての返事、表情は薄い笑みのまま】
【何よりも重視するのは、立場や状況よりも自分の意志、何よりも自分を信じるという考えを、とても真っ直ぐな信念を、しかし悪である彼は持っていた】

さあ、そろそろアナタの素顔を───

【そうして、難なく瓦礫を登り終えた時、アートマンの手で泥人形に触れようとした瞬間。ざわついた野次馬達と、そこから近付いてくる殺気に勘付いて手を止めた】
【視線を向け、顔を向け、迎撃体制に切り替える───それまでの動作は、トカゲ男の接近に比べてば非常に緩慢、そこに、服すら無いペコラの肉体にトカゲ男の刃が迫り───】

【と、その次の瞬間、ペコラよりも早いトカゲ男よりも早く、キングがその身一つで捨て身に突っ込んで来た、それが成功したか失敗したかはまだ定かではないが、何よりもそれはチャンスだ】
【トカゲ男がキングにより妨害されたなら、ペコラは素早く切り返し、やろうとしていた行動を再開するだろう】

───これじゃあ、キスだけじゃ足りないかしらね?

【ペコラのアートマンが右手を広げ、泥を掴むかのように泥人形に右手を突っ込もうとするだろう】
【もしアートマンが泥人形に触れれば、その瞬間に能力が発動する。すなわち拡散する力だ】
【このアートマンに触れた物で、形の無い物は能力による拡散の対象となる。つまりアートマンの力で、泥人形の本体を覆う泥を空気中に拡散させ、泥を弾き飛ばそうというつもりだ】
107 :サフィア・エレファリス ◆rrHt9B4adXq4 [saga sage]:2015/04/04(土) 02:12:01.50 ID:qoHMKHVmO

>>104

【少女は俯き、男──フレデリックの話をじっと聞く】

──れじゃ……め、なんだ……
【落ち着き、頭を冷やしてから女を探せと言われると少女はぼそりと呟く】

────ッ!! 
それじゃあ、駄目なんだよッ!!! 
【不意に少女がバッと顔を上げる】
【その目には涙の膜が張っている】

時間が無いんだよ! 
後少し……後少ししたらセリーナさんが六罪王のベクターって奴に処刑されちゃうんだよ! 
助かっても助からなくてもあのイリニって奴、絶対また侮蔑する……! 
「これだからUTは」か「これだからSCARLETは」かは分からないけど侮蔑するんだ! 
彼奴、感情ないって言ってたからきっと心からの謝罪なんか望めない……きっと訂正なんかしてもくれない……潰すしかないんだよ! 
悠長に捜してる暇なんかもうないんだよ! 
【少女は泣きそうな表情で声を荒げる】
【所詮は一個人、そうは言っても彼女にはまだ信じられなくて】
【教会そのものを潰さなければ風評が広がって憧れの存在が大勢に嘲笑される、そう思いこんでいて】
【ただただ、少女は焦っていた】
【このままでは自分が恐れる事が──また誰の役にも立てなかったという事が、起きてしまうのではないかと】

108 :フレデリック ◆SYLP4psCi. [sage saga]:2015/04/04(土) 02:38:11.23 ID:ejlePHqto
>>107

成程、な……。そういうことであれば、微力だが手を貸そう
ゼン=カイマは教会の分派と言ったが、多少の発言力はある。
もしも教会でUTやSCARLETを貶めるような言動が広がれば
私が出向いて文句を言ってやる。良くも悪くも、教会では名が売れているのでな

……私とて、彼らの悪評が広まるような事は快くない。
そのイリニという修道女も探しておこう。……それで、まず手は打てる

【一派閥の大司教。元は騒乱の種。確かに良くも悪くも発言力はあるのだろう】
【潤んだ彼女の眼を見据えて、真っ直ぐに考えを言葉にし】

……だから、まずは当のセリーナを助けだすところからだ。
死なれては困る。元も子もなかろう?
それが済んだらイリニという女を探しだして……そこからは、また考えれば良い。

……さあ、ゼン=カイマの連絡先も書き足しておいたぞ。
何かあれば手を貸そう。信じられなければ、一度足を運ぶといい
私は地の国に向かわねばならんのでな…――今度こそ、ベクターを倒さねばならんのだよ。

【今一度、フレデリックは紙片を少女に差し出して、加えて立てるよう義手を差し伸べる】
【彼女がそれを受け取るか否かに関わらず、やがて自身も立ち上がると】
【『すまんな』――なんて付け加えて。そうして、再び雑踏の中を歩んでゆくのだった】

/申し訳ないっ、そろそろ眠気が来ているので強引ですがこれで…!
/深夜帯までお付き合い頂きありがとうございました&お疲れ様でしたー!
109 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(山形県) [sagesaga]:2015/04/04(土) 02:38:42.72 ID:xFm/sEwIo
>>105,106

【「"タフネスなヤツめ。おうじょうぎわが悪いのはぼくだってそうだ。"」】

【龍は胸部を地面につけ、風に向けて両手を向ければ――そこから発せられるのは、炎】
【炎は口から吐くもの――なんてイメージを利用した不意打ち的行為】
【だがしかし、炎で風が防げるか? と聞かれれば、答えはNo】
【風に身体を切り裂かれ、既にあった傷が更に開いて一気に出血量が増し――今度こそ深く意識を奪ったようだ】

【――但し、この2本の炎は防御のためではなかった】
【炎の軌道は、泥人形の方……つまり、近くにいる2人を狙ったものだ】
【それも、完全に攻撃として放った炎だけあって、火力は今日一番だ】

『テメェッ、突っ込んできやがったな! 俺がパワータイプじゃあないと言うのによォ〜ッ!』

【龍や蛙と違ってうるさい……のはともかく、今のでトカゲ男の意識はキングに向けられた】
【素早いバックステップによってキングの突撃の直撃は回避――結果、泥人形やペコラからは距離が離れた】
【直撃は回避したと言っても、突撃自体は喰らっているし、うめき声が聞こえることからダメージは少なからず通ったようだ】

【廃材が近くにあったのがいけなかった、ペコラのアートマンの右手を避けようと後ずさったら廃材に躓いてしまい】
【それが仇となり、泥人形が持つ泥の一部をふっ飛ばすことに成功――普通の泥とは少々質が違うようだが、吹っ飛ぶことには吹っ飛ぶ様子】

【それはサメのヒレの様なツノのあるボサボサとした説明しにくい黒髪に、金色の眼の20代半ばの男だった】
【ハーフ顔で優しげな目付きをしていて、左頬には猫と思われる引っかき傷の痕がある】

【――服を着ていないのはともかく、この男……半透明だ】
【向こうの風景は透けて見えるし、よく見ると近くの物体と重なっている部分があるし、ということは……】


【「"せっかくトク名で依ライしようと思ったのに。もっと早く詳細言えばよかったかな。"」】
【「"ブレイグもロロものびちゃったし、ザッシュは息切れしてるし……ぼくのまけかも、でもぼくは勝つのが目的じゃあない"」】
【看板は残った泥から取り出す。質量保存の法則も、体積も、お構いなし。】

【「"いい加減殺して欲しい相手を特定しておかないとね。"」】
【「"君たちには、捨てたい過去があるかい? 忘れたい過去があるかい? ぼくはある。"」】
【「"殺して欲しいのは、UTにいるユウト・セヴォラインディという今日で28歳になった男。"」】
【「"写真はこれね。そして、ぼくの名前は……。"」】

「ユウト・セヴォラインディ。君たちには、過去の僕を殺して欲しいんだ」
「殺したという証拠は、僕の死体を見せることで証明して欲しい」

「"能力を身体に全て持ってかれた"僕じゃあ叶わない相手だからね、あとは"僕が死ぬのは人の手によって"って決まってるからさ」

【――――写真と同じ顔の半透明のそれは、遠い目をしながら淡々と語るのだった。】
【余談だが、この語りの部分は復帰したカメラマンが納めたが、今度はバッテリー切れ。他は全然撮れなかったという】
110 :サフィア・エレファリス ◆rrHt9B4adXq4 [saga sage]:2015/04/04(土) 03:08:24.54 ID:qoHMKHVmO

>>108

【手を貸そうと言われれば少女は相変わらず泣きそうな顔で「……本当? 」と問い掛け】

……出来るだけ探してね、私もリミットまで頑張って捜すけどさ……

【念を押すように言うとフレデリックをじっと見据える】
【話が「その前にセリーナを助けだそう」という事に及ぶと少女はまた俯いて】

……私なんかじゃあの人は助けられない
もっと適任がいるんだ
だから私も私に出来る事……降りかかる火の粉を払う事、しようって思ってたんだけど……
【間に合わないんじゃどうしようも……と少女は深い溜め息を吐く】

……うん、一応貰っておく
多分必要ないけど……
【少女は紙片を受け取るとフレデリックの手を取り立ち上がる】

……私、諦めずにギリギリまで探してみる
もしかしたら見つかるかもしれないしさ……
【少女は決意したように言うとふらりと人混みの中へ消えていくのだった】



/こちらこそお疲れ様でしたー! 

111 :ペコラ・バローニオ ◆81It1xIT0A [sage saga]:2015/04/04(土) 03:18:52.82 ID:fnFME0y+o
>>109
【泥の一部を弾き飛ばし、顔を見ることに成功する。間近で見たそれに反応を示す前に、振り向いて炎に対し、アートマンを飛ばした】
【炎に突っ込んだアートマンが、そのまま能力の核となって能力を発動、アートマンに触れた炎が拡散し、驚異の小さな大量の火の粉となって散らばっていく】
【露わになっていた肉体には、それによる火傷が現れていた、アートマンのダメージがフィードバックした結果だが、余り気にしてはいないらしい】

───言っている意味がよくわからないわね

【振り返り直しつつも、泥人形、もとい、ユウトの言葉に首を傾げ、「意味がわからない」と一周する】
【ただ単に、『UTにいる知り合いを殺して欲しい』というのならまだしも、それは同じ名前で同じ姿の人間、同姓同名では無く、『過去の自分』だと言う】
【それを信じるとか疑うとか言うのではないが、まず一つ疑問がある】

それが過去のアナタなら、それって、事が終わればアナタも死ぬんじゃあないのかしら?

【そう、殺して欲しいのが過去の自分ならば、それが達成された時、未来の存在である彼は存在『しなかった』事になる】
【『親殺しのパラドックス』だ、それは、看板の問い掛けも見ると、体のいい自殺のようにも思えて】

自分が死ぬ為にアタシ達を使おうって事なのかしら?その為にこんな事をしたの?
悪いとは言わないけど、ねぇ……それにアナタ、頼む相手が間違ってるわよ、アタシはいいけど、『彼』は

【理由に納得は出来ないが、まあわかった、受ける義理は無いが、断る理由も無い】
【それに、ともすれば未来の改変にも立ち会える事、こんな面白そうな事を見過ごしてか。ペコラはやぶさかではないのだが、しかし考えるのはもう一人の方】
【UTリーダー代理であるキングに、いくら未来の本人であろうと、UTのメンバーを殺害しろだなんて、呑んでもらえる筈がない、と、キングの方を見遣る】

まあでもね、アタシとしてはその子……UTのメンバーを殺せというのなら、願ったり叶ったりという所かしら
フフ、そうね、アタシは気まぐれだケド、『それ』もアタシのやるべき事の一つだから、やってあげるわ
……でも、今日はここでオシマイ、だってこんな事を『リーダーさん』の前で言っちゃったんだもの、すぐに行動には移せないわ

【カノッサ機関の人間である、ペコラからすれば、理由はどうあれUTの人間の殺害に抵抗は無い訳で、その上写真で顔が割れたのであれば、機関への情報提供という形も取れる】
【それだけこの依頼をするには適した人物なのであって、勿論それを承諾もするが、しかし今はUTリーダーの目の前、すぐに行動するには向かない状況だ】
【故に『準備が必要だ』と、その場を離れて行くだろう。帰り際に野次馬達のカメラを壊していきながら】

/こんな所でしょうか、何か情報があれば去り際に伝えたということでお願いします
/お疲れ様でしたー
112 :キング ◆/iCzTYjx0Y [saga]:2015/04/04(土) 09:57:29.25 ID:yye4crego
>>109>>111

【突貫による妨害行為は直撃、とまでは行かずとも、"トカゲ男"に一定のダメージを叩き出した様だった。】
【勿論、それは然したる問題ではない。その後に襲い繰る炎も、キングはどうにか、という所で回避しきったし―――】
【先ほどの弾丸が炸裂した事で龍はとりあえず沈黙した、これで戦力はペコラ・キングの側へと傾いたように見えた、のだが。】

 ―――あー、ちょっと待って、ちょっと待てって。
 つまり、なんだ? オレが……っていうか、セリーナがUTで匿ってんのは、
 今オレの目の前に居る半透明リザード・マンの『過去の姿』で、序に言えばそのリザード・マンの望みは、
 『ターミネーター』のジョン・コナーよろしく、過去に戻って人間を殺して来い、だって? ヘイ、異世界人までは赦すが、未来人だぁ?

 ―――ふぅ。冗談じゃねえ、なぁペコラ? お前もそうおも―――って、うわっ!
 何だお前その派手なタトゥーは! まるで「私機関員よ」ってのを隠そうともしてねえじゃねえか!!
 オイオイ、こんなもんジョークにもならねえぞ。オレの目の前にいるのはカノッサの上位ナンバーズに未来人ときやがった。

【臨戦態勢を整える。仲間だと思っていた人物も、敵であると分れば容赦は出来まい。】
【その上、悠長に依頼を受け取る、とまで言い張っており―――まあ、そもそも敵同士。仕方がないのだが。】
【キングはやれやれ、と言った体で二挺拳銃をホルスターの中に放り込むと、生きているカメラへ向かってずんずんと歩み寄っていき】


 あー、いいか。なんか色々大変なことになってるし、目の前で堂々と仲間殺害計画をベラベラ喋られちまったが―――
 よう。テレビ見てる全員に告げるぜ!! オレがUTの代理リーダー、キングだ。今店は機能を復活させてる、用があるヤツは
 全員オレの所に顔出してみろ、依頼でも防衛任務でもなんでも滞りなく請け負ってやる。それからカノッサは叩き潰す、以上だ。

 で―――カエル野郎、それからトカゲマン。悪いが仲間を差し出すつもりも殺させるつもりもオレはねえ。
 事情がどういうもんかわからねえ上に、胡散臭い過去と未来の話を信用するワケにもいかねーからな。
 だが―――本気でおたくらがウチのユウト……まあ、過去の"アンタ"を殺そうとするなら、そん時は容赦しねえぜ。

 とりあえずはそのユウト、ってヤツとコンタクト取るのが優先だが……ま、今日のところはこれくらいにしとくか。
 オイ、トカゲ! それにカエル! てめーら、次会った時にまたユウトを殺すなんていってたら容赦はしねーからな。
 それにペコラ! 悪いがカノッサが相手じゃ仲良くとはいかねえ、そもそもオレは男が嫌いだ、お前もブッ倒す、分ったな!

【それだけ吐き捨てると、キングはセリーナ仕様のW-Phoneを取り出し、どこかに連絡をしながら】
【乗ってきた愛車に跨り再び爆音を響かせ、広場から颯爽と去っていった―――。】

/最後の最後ですみません、お二人ともお疲れ様でした!
113 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(山形県) [sagesaga]:2015/04/04(土) 14:08:29.52 ID:xFm/sEwIo
>>111,112

「むしろわかったほうが凄いと思うよ、過去の自分を殺して欲しいなんてね」

「パラドックス、起きやしないさ――半透明の僕は"八分の一"、殺して欲しい僕は"八分の七"」

【足して1になるから、パラドックスは起きない――なんて、無茶苦茶な理論を振りかざし】
【――急いで駆けつけたのだろう、息を切らしたトカゲ男をこちらに呼び寄せると】

「――確かにね。UTのメンバー……それもセリーナの代理となれば、易々と聞いてもらえるとは思っていないよ」
「誕生日プレゼント、遅れてもいいさ――貰えないことには慣れてるから、でも近いうちに宜しくね」

【泥を身体から完全に捨て、そしてトカゲ男に突撃!】 【――トカゲ男は吹っ飛ぶ、なんてことはなく】
【すうっ、と入り込んだのだ、半透明の男がトカゲ男に】 【とり憑いた? いや、トカゲ男は正気そうだ】

「うーん、リザッシュの身体はよく馴染む。始めからこうしろって言われる前に釘指すね」
「――僕じゃあこの身体を制御できないよ、この中に先住者がいるから」

【この間、トカゲ男は一切口を開いていない。非常に迷惑そうな顔をしているだけだ】

「あ、二人共勘違いしないて欲しい――僕は未来の僕じゃあない、"今の僕"だ」
「未来から来るなんて、そんな高等技術……僕は持ってない、ちょっと目を盗んで抜け出してきただけ」

【ますますおかしなことになってきた――嘘を言っているような口調ではない、が、】
【過去の自分を殺して欲しい今の自分、なんて、まだ未来から来たと言われたほうがわかるというもの】

「……過去の僕を殺すことは僕の飼い主の吐き気を催す邪悪な糞野郎が許してくれないからね」
「だから容赦しない必要はない。僕自身でも、僕の命令でも、過去の僕を殺すことはできないから」
「でもね、――2人もユウト・セヴォラインディは要らないんじゃあないかな、仲間とは思わず差し出して欲しいな」

「過去の僕はきっとUTにいる、いないとしても遠くには行っていないはずさ――遠出は苦手だからね」
「野次馬の皆も聞いたよね? 口コミで広めてもいいよ、報酬なら幾らでも出すから、――お願いだよ」

【2人が去るか否かのタイミング、トカゲ男が泥から一枚の紙を取り出しそれを開く】
【これは……魔法陣か、龍と蛙、そしてトカゲ男はそれに吸い込まれて消えていったのだった】

「(あーあ、身体壊されちゃった。それに勝手に自局使ったし、どのくらい怒られるかなぁ)」

【『八分の一との邂逅と、歪な希望。』――八分の一は、己の過去を捨てる為、自分を殺める事を望む。】

//これで締めとさせていただきます。お二方、ありがとうございました!
114 :?????? ◆/iCzTYjx0Y [!nasu_res]:2015/04/04(土) 19:33:16.04 ID:yye4crego

【闇刻が近付いている。放たれた信号弾が赤みがかってきた空を彩り、作戦準備の完了を告げる。】
【今日この時、世界中から集められた能力者の精鋭たちは、総勢12名にも及び】
【作戦は遂に、大規模救出戦の様相を成していた―――。】

【時刻は19:00、夕陽が沈み、暗がりが世界を支配し始める頃、遂に"全て"が動き出した。】

 『―――諸君、よく集まってくれた。私は地の国国軍大佐の"ブロズナー・ライド"。』
 『今回の大規模救出作戦の総指揮を執らせてもらう、言わば責任者だ。顔合わせは初めてだが、どうかよろしく頼む。』
 『さて―――今宵君達がこれから戦う事になる相手は、知っての通り先月初頭にこの首都"ドレファス"を壊滅に追い込んだ張本人、』
 『六罪王のベクター・ザ・"フォビドゥン"本人だ。分っているとは思うが、怪物的な身体能力に複数の特殊技能を備えた、』
 『まさに"悪夢"の様な存在だ。先月の事件を鑑みても、過去に類を見ない程に凶悪な戦闘力を持つ相手である事は間違いない。』
 『国軍は全世界に武力支援を緊急要請、そして対策本部を首都から離れたアズテリオスに設置。本腰を入れて世界中が』
 『あの化け物を倒そうと必死に作戦を立てている最中だ。だが―――残念なことに、アレを打倒できるだけのプランは』
 『正直に言えば対策本部でもまだ打ち立てられていない。そう、今宵の決戦はそんな情勢の中行われる事になる。』

 『……勇敢なる諸君にはもう、言うまでもないだろうが―――打開策のないまま、諸君らはあの怪物と戦う必要がある。』
 『勿論、我々国軍は全力で攻撃支援を叩き込むつもりだ。だが、この作戦の本懐はあくまで"救出"にある。そう。』
 『囚われたセリーナ・ザ・"キッド"及び、国軍所属の特殊部隊隊員6名の命を救う事が本作戦の最優先事項だ。』
 『あの怪物にどういったダメージを与えられるかは正直、まだデータ不足で検討も着かないというのが対策本部の実情だ。』
 『だがしかし、それだからこそ、我々は最前線に立ってヤツの手の内を探る必要がある。』

 『少しでも多く、あの怪物と対峙する際の情報が欲しい。そう、つまり、本部が我々と諸君らに期待しているのは二つ。』
 『一つは、今後あの怪物を倒す為に必要なデータ収集。そして、人質が処刑される前に救助すること、この二点だ。』
 『……本音を言えば、私は震えている。あんな化け物を前にして、如何に軍人といおうと、惨い死を想像せずには居られない。』
 『だが、それを乗り越えて全ての兵士と、そして諸君ら能力者の精鋭達が集ってくれた。我々は必ず、同志と彼女を救出する!!』

 『少しの間になるが―――この無謀な作戦に、私の命と一緒に、諸君らの命もベットさせてくれ。』

 『さあ、紳士淑女諸君。』


 『―――出撃の時間だ。』

【集まった全員の前で、作戦概要を説明するのは齢にして40前半程の、まだ若さの残る国軍大佐だった。】
【恐らくは、ベクターに恐れをなした他の将校たちに代わって、言わば鉄砲玉の様にして彼が派兵されてきたのだろう。】
【強大な敵と、無謀な作戦を前にして、彼の手も確かに震えていた。しかし、集った勇者達の真剣な眼差しが、彼に覚悟を決めさせる。】

【彼は先ず最初に戦車の一個師団を突撃させ、それに合わせて航空戦力の火力支援と共に、】
【ベクターを"おびきよせる"為の作戦に出る、と説明する。そう、まずは軍が先手を切ってベクターを攻撃。】
【そして、捉えられた国軍兵士とセリーナ・ザ・"キッド"の救出を、集った彼らに任せたい―――これが主な概要だ。】

【作戦、と呼ぶには余りにも不確定要素が多すぎる任務。しかし、ベクターが地下に潜んだままであり、】
【かつ向こうには人質を取られている状況、こちらから切り崩してベクターをおびき寄せない事には、話が始らない。】
【圧し折れたフリーダム・タワーの高さは30m程、空を飛べる能力者以外には、ワイヤーをアンカーで打ち込み高所に上ることが出来る、】
【ワイヤー銃の様な装備が無償で支給されるだろう。つまり―――高所での戦闘も考えられる、という事だった。】

【まもなく、19時を過ぎようとしている。未だにベクターはその姿を見せず、兵士達とセリーナは俯いたまま。】
【磔にされた姿が月明かりに映し出されていく中、号令と共に戦車隊が出動。無限軌道を全力で稼動させ、彼等は突撃を開始した―――】
/投下になります。vs主催の方は此方へレスを!
115 :邪禍 ◆Heckemet8M [sagesaga]:2015/04/04(土) 19:52:38.63 ID:xFm/sEwIo
【ニュー・ドレファス――の一角】
【人々が去ったこの場所、一部の家には物がそのまま置いてある――】
【とある家……結構資産家そうなそれから姿を表したのは、金庫を米俵のようにして担ぐ1つの影だった】

「ベクターねェー」

【それは黒い外套を羽織っていて、頭部から二本の赤い角を生やした、コワモテで奥二重でエルフ耳の、男にみえる者だった】
【身長は約2mの筋肉質な細身で、黒い白目と血の様に真っ赤な虹彩を持ち、ボサボサとしている長い黒髪だ】
【首には紫色の毛のマフラーを巻いていて、黒い褌一丁の服装だ】
【また、鋭く赤い牙や同じく爪を持ち、いかにも悪魔だと思わせる黒い翼や同じく尻尾を持っている】
【その翼の先端には赤い爪があり翼膜は紫色、尻尾の先の方は紫色で先端には赤い棘があった】

「あァーいう暑苦しィ野ァ郎は慣ァれてるぜ、ヒャハッ」 「素ォ材としィても優ゥ秀そォーだ」

「さァーて、正義サマの処刑風景を見つつ、火ァ事場じゃあないが火ァ事場泥棒、さァせてもォらうぜェ」
「あァの野郎に協ォ力すゥるつゥもりはねェーが、混沌をばァらまくそォれを邪ァ魔さァれるのは阻ォ止しィておくか、一応」

【立ち入り禁止区域にわざわざ侵入した上、処刑風景を眺めるなんて悪趣味な独り言を言う悪魔】
【この顔、指名手配犯のとある悪魔……邪禍によく似ている。違いは毛量くらいか】
【とりあえず、放っといて良さそうな相手ではないだろう、――したことのない犯罪を探すほうが大変なこの悪魔はッ!】


//邪禍です。クローザの方、ワザワイの方、本日は宜しくお願いします。
116 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2015/04/04(土) 19:53:56.69 ID:qZ1e0DsZo
>>114

――――……やれやれ、本当に面倒なことになったものじゃの
これ以上事態を悪化させぬためにも、救出だけでも何とか達成させたいものじゃが……

(……十中八九、"何か"あると考えるべきじゃろう)
(こうもあからさまに、セリーナを奪還させる隙を見せておるとあってはな)

【国軍大佐より語られる作戦の概要を頭に入れながらも、誰に言うでもなく少女は呟いた】

【身長は140cm程度であろうか。腰まで伸びた炎のように鮮やかな紅蓮の髪と、漆黒の瞳をしている】
【桜色の簡素なデザインの着物を纏い、胸元には"緋色の鷹"を模したワッペン】
【腰には茶色の鞘に収まった剣を下げている】

【UTリーダー、セリーナ……その身は正義陣営を切り崩す上で計り知れない効力を発揮するだろう】
【だあ処刑し、指揮を低下させるだけならば首を晒し映像を流すだけでも事足りる】
【わざわざ生かしたまま、こちらに取り戻させる"好機"を創りだす理由は――】

……ふむ、ブロズナー殿の言う通り情報が余りにも足りんな
ここで考えておっても時間の無駄じゃろう

鬼が出るか蛇が出るか――もしくは両方か。藪を突いて見ねば判らんの
わらわに出来ることは……備えておくのみか

【――考えようにも判断材料があまりにも少なすぎる】
【少女は早々に思考を放棄し、準備をしながらも作戦の経過を見守る事とした】

【袖口から4体の手に乗るほどのサイズをした"折り鶴"を出し】
【能力により宙に浮かばせ上空へと飛ばす】
【そして、背中から白い"翼"を現出させ確かめるように一度羽ばたかせながら】
【異能を発動――少女の左右の空間がじわりと歪み】
【滲み出るようにして2枚の大きな紙が出現。それらは浮かびながらも独りでにパタパタと折られ始めた】

【用意は出来ている。後は何が起ころうとも迅速に作戦を遂行できるよう務めるだけだ】
【突撃する軍隊の姿を視界に収めながらも――少女、SCARLET隊員カミナ・ゲルギルはふっと小さく息を吐きだした】

/カミナです、本日はよろしくお願いします!

117 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2015/04/04(土) 19:58:07.03 ID:OGEGMWS3o
>>114

また夜、か――――――――…

【憂鬱気にそう呟く魔女の声は小さい】
【何を想っての事かなど問うまでもない、この夜に集まった理由など語るまでもない】
【兼ねてよりの災害、事の発端たる化獣そしてひとりの知り合い】

【魔女の心臓がトクンと鳴る、鼓動は生を感じさせるならば死を生み出す戦場は背中合わせ】
【向き合う事が無いながらも表裏なればそれは同一、死こそ生を生起させ得る】

【魔女の心臓がズキンと痛む、今や朽ちてしまった武装のカケラはかつての戦いによるもの】
【深く食い込んだそれは取り出す事叶わず医師は匙を投げた、一度衝撃があればカケラは身の内を食い破るやもしれない】
【だが「だからとて」と魔女は言う死んでいないならば痛いならば未だ生きている、痛みこそが生を実感させ得る】

【魔女の生命が鳴く、魔女には正義の味方のような使命感は凡そ無い】
【在るのは、ただ気に入らない事があるというだけそして都合よくそれを祓える力があるという事】


寒い夜の中で震えが止まらないなら、一縷の熱も必要でしょう
後悔させてあげる、覚悟させてあげる……化獣も磔のあの子も……

【燃え尽きる流星の尾のようなその赤の髪がふわりと揺れる】
【青空に浮かぶ恒星のようなその赤の瞳が遠くを見やる、朽ちた塔のその先こそが求める地】
【身を包む真紅のローブの端をきゅっと握る、その仕草だけが歳相応を思わせる】

【轟音めいた音は戦いの始まりを告げる鐘】
【蹴られた馬のように駆け出す駆動体の彼らの一体どれだけが生きて帰れるのか】
【そんな問いを口にする者はきっと彼らの中にさえもいないのだろう、戦いとは全てそういう代物だ】
【謳われる事なく、報われる事なく、讃えられる事もなく……ただただ血を流す】

こっちはとっくに準備出来てるの、そう……それなら行きましょうか

【先に在るモノの為、血を代償に集まる者共】
【それを知る魔女の声は酷く冷静で、散歩にでも向かうように】
【滾る瞳を宿しながらも若き軍人に一度だけ「ふ……」と微笑んで、魔女は戦場へと立つ】

/カズネでありますよろしくどうぞ
118 :ニグレド・ユーリエフ ◆r0cnuegjy. [saga]:2015/04/04(土) 20:00:00.92 ID:wFk37ytfo
【戦車隊の後方、他の人員に紛れるように進む、一際目立つ長身の男がいた】
【無造作な黒い短髪に薄茶色の瞳。安物の服に背中には長剣。身体の各所を鍛え上げられた筋肉が覆う、剣士の姿だった】
【背負った剣は背丈ほどもある長さに幅広の刀身を持つ巨大なもの。刃の根元には鉄格子を捻じ曲げてエス字状にしたレリーフが彫られていた】
【彼はニグレド・ユーリエフ。思想ではなく単なる仕事としてこの場にきた男だった】


 …………強敵との戦いはいいが、流石に勝てないことがわかりきっている相手は嫌だな
 とはいうものの、情報を取るために戦闘をしろ、というのが仕事内容に含まれているのだとしたら、
 内容としては俺向き、か


【ニグレドの脳裏で大佐の言葉が浮かび上がる。その他の有志たちも軍人たちもこの戦いは命がけであり負けられないものだ】
【だがニグレドにそこまでの気概はなかった。誰も彼もが見ず知らず、地の国も故郷ではないし、思想に触れるものでもない】
【ただ────仕事“以外”の理由がこの戦いにあるとすれば、それは二つだった】
【一つは、純粋な戦いのため。不満を漏らしはしたものの、戦うこと自体は望むところだ】
【そしてもう一つは────】


 ────セリーナ・ザ・“キッド”、か


【賞金稼ぎであり、女の身であり、にも関わらず今日の世界で希望と称される人間】
【この作戦に見知った顔はいない。救出対象のセリーナも例外ではなかった】
【しかしそれでもその救出は、ニグレドにとってこの死線に参加するのに十分な理由だった】

【他にも主義信条のために戦う人間が多く集まっている。彼ら彼女らを実際に目の当たりにすることがニグレドの目的だった】


 目的がなんであれ、ひとまず生き残らなくてはな


【自分に言い聞かせるようにニグレドは言葉を発した】
【そのまま彼は慎重に歩を進めた。空も飛べたが、突出しては狙い撃ちにされると考えたためだ】
【まずはフリーダム・タワーの付近まで近づくこととした】

//ニグレドです、よろしくお願いします
119 :ライラ=フェルンストレーム ◆db8egkjV8E [sagesaga]:2015/04/04(土) 20:02:40.22 ID:pwiKvvj1o
>>114
【―――悪夢。ライドがベクターをそう表現したことに、ライラも同意せざるを得なかった】
【前回、初めてベクターと戦った時は……まさに悪夢のような光景だった。強力な能力者を10人以上集めても、全く刃が立たなかった】
【自分も、大怪我を負った。幸い命に関わるようなことはなく、数週間で退院出来たものの……「惨敗」だった】

「――――――……」

【正直、まだ痛むところは有った。お伽話から飛び出してきたような魔法使いのローブから見える腕には包帯が巻かれている】
【無理を押して退院してきたのだ。戦闘には支障のない傷だが、その傷が前回の戦闘を想起させる】

【……恐ろしい。ライドと同じく、ライラも何度か手が震えていた】
【だが、怖がってばかりでは何も進まないのも事実。現に、自分はそういった状況に何回も立ち向かってきたではないか】
【―――そして、そんな状況に何度か、今は囚えられた人質となっている、彼女が居たではないか】

「……救う、か。
 セードムシティでは救えなかったけど、今回は絶対救ってみせるぜ」

【自分の頬をバチンと叩いて気合を入れなおすと、魔女が被るような帽子をギュッとかぶり直す。腰には、ワイヤーガン】
【後は、ベクターの動き出しを見るだけ。こんなショーじみた演出をするのだから、必ず"何か"がある】
【それは、此方に大きな損害を齎す物になるだろう。それでも前に、ベクターの前へと立ち向かう。瞳は既に、元に戻っていた】

「……さぁ、来やがれベクター」

【カノッサ機関ハンター、ライラ=フェルンストレーム。木製の杖を握りしめて、今二度目の邂逅を迎える】

/ライラです、今回もよろしくお願い致します!
120 :リーべ ◆my2He3rcPs :2015/04/04(土) 20:02:48.64 ID:ane340eDO
>>114(主催)

【夜色の髪の少女、リーべ・エスパスは少しだけ悔やんでいた。何の策も作戦もなく、ここにやってきてしまったからである】
【ベクターに対峙するために人員を集めていたものの──SCARLETに間接的にだが声かけをした。思いの外反応は悪かったが、それはまぁいい】
【問題は、わずかに集まった少数の人員に対してすらなにかをすることが出来なかったというもの】
【──本来は作戦会議のひとつでもしたかったところだが、敵側の動きが思ったより早く、大々的だった】
【故にリーべ自身も、自分の装備を整えることで時間的にいっぱいいっぱいだったのだ】


(くっ……カミナにはいろいろ言ったものの──間に合わなかった、か……)
(この間はワザワイにNemesisがいたから息は合わせられたけど……今日は、どうだろう──)
(────…………ううん、違うな)


【緊張からか、僅かにため息をつく。ごちゃごちゃ考えていても仕方ないのは、リーべもよくわかっていた】


…………やるしか、ないだろう。ふふん、この場に来た以上、逃げ出すなんてあり得ない


>>ALL

──みんな。私はリーべ。リーべ・エスパス
能力はざっくり言えば、「衝撃波出したりいろいろ振動させたり」だ
多分、少しくらいの攻撃ならみんなの「盾」になれる
……魔術師や後衛が得意な連中がいれば、援護は任せてほしい


【そう言うと、リーべはタワーに向けて歩き出す。重要なのは、1人でないということを味方に示すことだ】
【意思の疎通──それは、できるうちにしておいた方がよかった】

/リーべです、よろしくお願いいたします!
121 :クローザ・F・ローズン [sage]:2015/04/04(土) 20:07:29.08 ID:xbiAJmQQ0
>>115
火事場泥棒...いや、初めて見たが...ホントにやる奴がいるんだな

【立ち入り禁止区画に映る人影は少ない】
【彼のような悪行に手を染める者】
【そしてーーーーー】

ま、人助けの前哨戦だな...
さて...お掃除の時間だなっと...

【そこには黒い仮面の青年が立っていた】
【使い古された黒の革のコートを身に纏い、フードを被った青年】

【漆黒のフードから覗かせるのは闇夜の具現 】
【本来右目があるべき場所に薔薇が刻まれた狼を思わせる骸骨の仮面 】
【左目から覗く瞳は鮮血を思わせる】

....おい。 聞こえてるのか? コスプレ野郎
その格好、お年頃なのか?

【言い放った明らかな挑発】
【それは相手の注目を集める為、だろうか】

【共に戦う仲間に時間を与えるだろうか】
122 :ペコラ・バローニオ ◆81It1xIT0A [sage saga]:2015/04/04(土) 20:13:29.15 ID:fnFME0y+o

【崩壊した都市、嘗てここは大通りだったのかもしれないが、人のいない今となってはそれは定かではない】
【この辺りに建っていたであろうビルは崩れ、コンクリートの山となって地面に埋もれていて、やけに見栄えが良くなってしまった】
【とは言え、脇道らしい脇道は瓦礫によって塞がれ、この元大通りを通るのが『道』として選択すべきなのだろう───折れたフリーダム・タワーに向かうには】

【勿論、そんな事は機関の方も予測済みだ、道が限られているなら、その道を塞ぐ。簡単な理屈】

……『完結』、ねぇ
ウフフ、楽しみだわぁ、一体何が『完結』するのかしら、ねぇ?

【折れたタワー、数々の能力者が集うであろう、悪の根源がいるであろう、救われるべき姫君がいるであろう場所を眺めて、道の真ん中で彼は呟く】
【立ち姿を彩るのは、軍人達を運んでいたのであろうトラックが一台、炎上するそれに照らされて、褐色の肌に明かりが揺らめく】

【真っ白なアフロヘアに、黒いレザーのジャケットとパンツ。引き締まった体にピッチリと張り付いたその姿は、艶めかしくも危険な雰囲気】
【空色のルージュに彩られた唇を撫でながら振り向く彼は、そこを通ろうとする者が来るであろう方向にシャンパンゴールドの瞳を向ける】

アナタ達はそうでないかもしれないわねぇ、だって彼女が捕まっているのだもの
でも、ゴメンなさいね、ここは通すなって言われてるの、だから通さない

【服の上からでも筋肉質と分かる肉体、背の高い男らしい体つき、なのに雰囲気は艶めかしく、そのアンバランスさが気味悪い】
【ここにいるのは門番、囚われの姫君を助ける道を塞ぐ、カノッサ機関の門番だ】

/遅れました、ペコラ・バローニオです
/エクレアの方、ヴァローナの方、よろしくお願いします
123 :ワザワイ・エスパス [sage]:2015/04/04(土) 20:15:26.54 ID:Er9Oqvb40
>>115

【ニュー・ドレファスのメインストリートからやや外れた場所】
【ワザワイ(禍)の名を冠するこの紫の少年もまたこの作戦に参加していた】
【しかし自分がおおひっぴらに戦闘をしていると大好きな姉に心配をかけてしまう】
【かと言っていくら信用と信頼を置いている姉でも家族の事を心配するなと言う方が無理な話】

「という訳で!」
「今回の僕はリーベおねぇちゃんに気づかれない様におねぇちゃんの露払いをするんだ!」

【勿論この幼い少年の考えなど姉は見透かしているかも知れない、しかし、朝からおやつのラムビーンズを袋に詰めて書き置きを残して姉が家を出た後を新たに作った布に包まれた戟を背負ってちょこちょことつけて来たのである】
【なんとしてでも姉の役にたたねばなるまいと長髪の男の娘は考えていた】

「ん?……ナニアレ?」

【意気込んでいたところで現れた『ザ・悪魔』と言った風貌の人物】
【独特の口調で紡がれた言葉から姉の敵だと判断する】

「ねぇ?そこの悪魔さーん」
「悪い人だよね?」

【会話はフェイク、此方に注意を向けたその瞬間隙つくべく彼の人物(人では無いようなので不適切かもしれないが)えと布を巻いた戟で殴り付けようと疾走する】
【没する太陽の鮮血色の残光が深紅の瞳で反射する】
【姉のため、ワザワイ・エスパス】
【戦場を駆ける】

//はーい!よろしくお願いします!!!!!
124 :ギア・ボックス ◆EQBB9rCCt1P5 [sage]:2015/04/04(土) 20:15:39.64 ID:KKdtj3G3o
>>114
【朱色の空を切り裂く、赤色の光。信号弾の光は、今から起こるだろう戦いを思えば、鮮血の色のようにすら思えた】
【それを見上げながら、作戦開始時刻を待つ能力者たちの中に混じって、『それ』もここにいた】

【それは、青年の姿をした一体の人形であった。一見すれば、人間にしか見えない、しかしそれはひとりでに動く人形だった】
【細面で少し長めの茶髪、丸い目の青い瞳。全てがどこか無機質で質感の違う、人形のものだ】
【さらに、身に纏った服の上からでもその存在がわかる、四肢の球体関節】

【服装は、白いシャツの上に羽織った青いジャケット、深緑のカーゴパンツに白いスニーカーといういつもの姿】
【そう、いつも通りだ、と。人形、ギア・ボックスは己に言い聞かせた】

(今は余計なことを考えてるヒマはない……やるべきことを、そのために必要なことを、それだけを)
(いつも通りに……自分で戦場に飛び込んだ時から同じ。いつも通りだ)

こちらこそ、よろしくお願いしますブロズナーさん

――――。委細、承知しました。僕の命も、一緒に賭けます

【震える手で、しかしそれでも確かな決意を瞳に秘めた若き軍人を前に、人形も己の魂を戦場へと躍らせる】
【彼から説明された作戦内容、そのすべてをただ事実として自分の中に叩き込む】
【どれほどの被害が出るのか、それだけの勝算があるのか、そういった要素がもたらす恐怖を、意志で抑え込んで】
【支給されたワイヤー銃を、その手に握りしめることで、少しでも自分を鼓舞しつつ。それでも、魂の底から湧き上がる震えは、我ながら度し難いものだ】


【そして、人形はそこに立った。あの日、己は対峙することになかった怪物の前に、人形は共闘する戦友たちとともに】

(今度は僕が……いや、僕らが。彼女を、セリーナさんを助ける番だ)

【人質となった恩人と、軍人たちが月明かりの中に露わとなると、さすがにその瞳は揺れた】
【だが、すぐに飛び出すことはしない。あの怪物相手に、蛮勇をふるったところで無意味だ】
【出来ることをすべてやる。わずかだろうと、勝算に張る。そう、やることは――――いつも通りだ】
【生き人形は、ワイヤー銃を手に静かにフリーダム・タワーを見上げた】

/ギア中身です、よろしくお願いします!
125 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2015/04/04(土) 20:18:53.83 ID:ozsdi+4B0
>>114

フン、有効な打開策も無いまま無謀な突撃か……死にに行くようなものではないですか。
……上等です。一度は捨てた命、惜しい物などあるものか……

全く、手の焼ける困ったご主人様≪リーダー≫だ。―――助け出したら首根っこ捕まえてでも一杯付き合って貰いますからね。
(貴女には繋がりが多過ぎる。貴女が死ねば、皆が悲しむ。――――簡単に死なれては、困るのですよ。)

【―――暗闇に身を溶かすように、彼は戦さ場に立っていた。】
【肩に掛かるか掛からないか程度のストレートの長髪、頭には黒いソフト帽。帽子の下から覗く目つきは鋭く、静かに前を見据える】
【もう大分暖かくなているにも拘らず、着用するのは黒いコートとやや汚れが目立つ黒いスラックスの黒尽くめ。暗闇に在ってはその黒い姿は目立たず】
【左肩から先に延びてる筈の腕は無く、代わりに義肢のような金属質の鎧が彼の腕となっている。その掌には薄く赤い光を帯びている】

【予測される激闘に各兵が多少なりとも動揺・不安を募らせる中にあって、彼の表情は冷静を保ち場違いな程に落ち着いていた】
【手が震える事も、膝に力が入らないなんて事も無い。何故だかわからないが不思議と計り知れぬ力を前にも心が揺らぐことは無かった】

【静かに磔にされ晒されている己の主を見据える。……彼女を救わねば、この世界に齎される悲しみや混乱は計り知れないだろう】
【だが……余りにも隙が在り過ぎる。囚われた彼女は言わば敵の切り札=Aそれをああも無防備に晒すことなど考えられない】
【「何かある」のだろう。しかし―――行かなくては、彼を奪還することなどできない。ならば、行くしかあるまい】
【覚悟などとうに出来ている。戦いの末に命を散らすなら其れも運命だ。一度拾われた命、今更惜しいものでもない】
【未だ己の正義の形は見えて来ぬ。しかし、危機に瀕する己の主を助けるのに、正義や道理など必要ない。ただ、助けたい―――其れだけ】
【さあ、戦いの始まりだ。彼は紅蓮の閃光を放つ槍を手に、己の主の下に、塔に足を進み出す―――】

//ブラッグスです!宜しくお願いします!
126 :ニグレド・ユーリエフ ◆r0cnuegjy. [saga]:2015/04/04(土) 20:21:46.20 ID:wFk37ytfo
//よく見たら安価がないじゃないか
//>>118>>114宛です
127 :エクレア ◆GBHFWL/yB. [sage saga ]:2015/04/04(土) 20:35:39.18 ID:pCYYDfe6O

>>122

【この場に集った数多くの者達、その中に】
【膝下まで伸びる外ハネの長く、更に前髪も目元どころか肩口まで伸びた白髪と】
【時期外れの黒いワンピースの上から緑の外套をすっぽり体全体に羽織って】
【その背に、身長より有るのでは無いかという巨大な銀の斧の様な武器を背負った女性の姿があった】

……りえる…

【ぼそりと、つぶやくその名前は】
【本来ならば、ここに居るはずだった少女の名前であり】
【エクレア・カオスの、『義妹』であった】
【――その少女は、今はこの場に居ない】
【最後に見た、少女の姿は、とても――】

……いまは……集中、しよう…

【エクレアは、その考えを振り払う】
【義妹の頼みと紹介で、ここまで来て、参加する事が出来た】
【ならば、今は】

……やるだけ、やる……

【目的は、人質の救出】
【しかし、救出も、共闘も、慣れていない】
【それでも彼女は、静かに決意を固める】
【故に】

……そこを………どけ…

【エクレア・カオスは他のメンバーより少し早く、粛々と進んでいた】
【慣れていないならば、慣れていること、出来る事をするまでと自分なりに考え】
【そうしてたどり着いた先には、一人の男】
【言動と容姿は噛み合わず、思わず顔をしかめるような相手だが】
【彼女は、エクレアは落ち着き払いながら】
【じっと敵対者へと――立ち塞がる番人へと顔を向けた】

/ペコラの方、ヴァローナの方、こちらからもよろしくお願いします!

128 :ジンジャー ◆LF1Ar7hXZw [sage]:2015/04/04(土) 20:43:00.22 ID:hgXHICwwo
>>114

……打開策がなかろうと、動かなければ物事は何も進まない。『ヤツの情報を手に入れる』、『セリーナ君他、人質一同を救出する』
両方確実に、我々が成し遂げる……『絶対』にな!諸君、そういうわけだから……問答無用で君たちを『信頼』させていただくよ

「……このリーダー代行の方の情報を信じるならば……なんという失態、どうしてワタシがはやく気付いて
セリーナさんの元についていなかったのか……!い、いえ、それも今ここでセリーナさんを救出すれば名誉回復のチャンスはいくらでも!
全身全霊を持ってベクターとの対決に挑ませていただくと致しましょうデスヨー!」


【集まった正義陣営の中で唯一、『裏面が真っ黒な』W-phoneを持つ二人組が―――らしくないしかめっ面で味方たちにそう声をかけてくる】

【片方は黒い短髪を若干しゃれた状態に整髪料で整えた、自身満々の顔つきとは裏腹に若干年若い印象を与える顔立ち】
【新品同様の真っ白な白衣に身をまとい、その下にはストライプのブラウスに真っ黒なスラックスをはいており】
【その首には髑髏模様が際立つ奇妙なデザインのネクタイを首に絞めている、極めて大柄な男性だ】

【もう片方は白と黒、ロングスカートの侍女服を着たいやに小柄な少女だ】
【銀色のカフスボタンが袖に付いた黒を基調とした丈がくるぶし部分まであるロングドレスの最もオーソドックスなデザイン】
【そして長い黒髪を黄金でできた三日月の髪飾りでポニーテールに束ねて、耳部分にはアンテナヘッドホンのようなセンサーがついている】

【彼らが見ているのは、―――ジャンクちゃんに言わせれば『いやに見慣れたタイプ』のリーダー代行の男の情報だ】
【それを見て苦い顔を、特にジンジャー以上に心を痛めた様子で悲しみに満ちた表情を浮かべたのが機械の侍女、ジャンクちゃんだった】
【設立当初から見慣れた朗らかな彼女の姿を知っていたからこそ、この情報に一番衝撃を受けた彼女は、ひときわ強く救出を望んでいた―――】

【高所での戦闘手段は実のところ『すでに用意していた』―――にもかかわらずジンジャーは支給していたそのワイヤー銃を受け取ってホルスターに納める】
【なにか、わが身を支える、それ以外の別の手段で扱えるかもしれないと考えての行動、これが吉と出るか凶と出るかはわからないが、やってみる価値はある】


どちらにせよベクターの情報を手に入れるには危険だとしても打って出るしかないのだ……この戦いでなんとかして手がかりを掴みたいものだ
そこでだ諸君。私としては……この戦いでヤツの『細胞』を少々かすめとってやりたいと考えている、これでも正義陣営の技術部門担当なのだからね
わが科学力とその他諸々を駆使すれば少なくともヤツが何でできているかその物質はわかるし、何を使えばそれを崩壊させられるかの研究もできる

「今ここで勝てなかったとしても……ここにいるジンジャー・ユースロットというお方はいつだってただでは起きない男でございますデスヨー
ほんの少々その事を頭に入れておいていただければ……存外、ベクターとの今後の戦いの布石となるかも、と思いますデスヨー」


【提案してくるのはベクターを攻撃した際に、ある程度の『ベクターの体の細胞』を持ち去ってやる事を提案してくるジンジャー】
【この戦いでベクターを倒せなくとも、セリーナ達を助けた後でなにかしらの対抗手段を開発することにつながるかもしれない、との事だ】
【一応、覚えておいてもいいかもしれない……】


では行こうか!ジャンクちゃん!

「Yes、sir!『ジェットパック』!」

【ジャンクちゃんが背中からジェットタービンのくっついた鉄の翼を生やしてジンジャーの背に飛び移る】
【プラス、彼の合図でなぜかひとりでについてくる白いバイク、これが彼の用意した高所戦闘用の装備か】

/ジンジャーとかです、飯食ってて遅くなりました!
129 :ベクター・ザ・"フォビドゥン" ◆/iCzTYjx0Y [!nasu_res]:2015/04/04(土) 20:49:06.12 ID:yye4crego
>>116>>117>>118>>119>>120>>124>>125>>128



『―――チーム・ベータ、直進中。六罪王ベクターの影は未だ確認できず、上空は?』

『―――こちら航空管制。上空からの衛星映像にも反応はない、恐らく、地下に潜んで―――なっ!?』


【―――轟音。破壊された航空機の爆砕する強烈な音が、地響きにも似た振動を直下へと伝える。】
【上空を見渡せば、暗くなった夜空に輝くのは一筋の紅い光。そう、巨大な管制航空機が"撃墜"された事を示す、火炎が上がる。】
【戦車部隊と歩兵達が一斉に上空目掛け攻撃を開始、大量の弾丸と雨のような砲撃が上空へと打ち上げられる、その中を―――!!】


 ―――――――――ッハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハッ!!


【まるで隕石の様な速度で―――たった一人の男が、航空機から引き千切ったと思わしき"羽"を握り締めたまま】
【弾丸や砲弾の滞空攻撃を全く意に介さず地上―――即ち、"処刑台"の並ぶフリーダム・タワー広場へと降臨する。】
【聞き覚えのある高笑い、圧倒的なまでの威圧感。そして、彼が着地した地点から広がったのは強大な衝撃波―――ッ!!】

【戦車隊が、ただ"現れた"だけで数台まとめてその爆風に吹き飛ばされる。そう、まさに彼は悪夢の怪物。】
【伝説としか言い様のない、過去の遺産が生み出した破壊神―――ベクター・ザ・"フォビドゥン"その者が、現れた。】



 御機嫌よう、烏合の衆の諸君! 今日はなんだい? みんなで揃って、『おでかけピクニック』かい? んぅ?
 残念ながら此処にあるのは、山でもなきゃロープウェイでもないし、河原でバーベキューするには少し時期が早すぎる!
 そう、此処にあるのはタダ一つ―――あたり一面に広がる、真っ赤ッかな血の海、だけだ。ん、ふふ、フハハハハハハハハハッ!!



【高笑いと共に、彼が"撃墜"した航空機の本体が彼の背後へと舞い降りてくる。】
【情報管制を担う司令塔、航空支援の"要"が真っ先に"撃墜"されたことで軍の情報網は、攪乱。】
【そして落下してきた本体の衝撃が地面を揺らし、爆発が起こり、火の手が彼方此方で上がって、戦車隊が粉々に、爆ぜる。】




              ―――ようこそッ!! 予定の処刑時刻まであと数十分ッ!!
 
              コイツはある種、ゲームみたいなモンだ。お前らも好きだろ、ゲームだよ。

              ルールは簡単、お前達は俺様を倒してあそこに磔にされてるダッサイダッサイ兵隊(笑)とl

              あまりにも情けなさ過ぎて草も生えない姿になった田舎のガンマン小娘を助けなきゃいけない。


              タイム・リミットは残り僅か。果たして冒険者諸君は魔王ベクター様の魔の手から
             
              カアイソカアイソな小娘その他諸々を助け出せるでしょ〜か! デデン!


               ―――ま、なんだ。無理だとは思うが、1/100くらいは、愉しませろよ。


【吹き飛んだ瓦礫の中から、戦車二台を両手に掴み、軽々と持ち上げると―――】
【その"火達磨"になった戦車を、まるで木刀でも振り回すかのごとく軽快に、重さを感じさせない速度で振るうッ!!】
【当然、ボロボロになった戦車からはそれだけで多量の破片と砲弾が蒔き散らかされ、全員にめがけ強烈な攻撃となり襲い掛かる!】

【そしてベクターは振り回した戦車の車体を、ブーメランでも投げるかのごとく、次々に千切っては"投げ"】
【千切っては"投げ"を繰り返し―――集まった全員目掛け、戦車の車体を、なんの躊躇もなく、いとも容易く"投擲"し始める!!】



 オラ、オラ、オラオラオラオラオラオラオラァァァァッ!! ミンチにしちまうど〜!! ッハハハハハハハハハハハハ!!
130 :邪禍 ◆Heckemet8M [sagesaga]:2015/04/04(土) 20:51:05.16 ID:xFm/sEwIo
>>121

「俺様が火ァ事場泥棒をすゥると、なァーんでか知ィらねェーが……邪ァ魔が入るんだァよなァ〜ッ」

【くるーり、と、相手の方に顔を向ければ、まぶたを半分閉じて睨みつける悪魔】
【――金庫が独りでに揺れたような気がした】

「ほォう、俺様を年頃と言ィうテメェーの歳が知ィりてェーな――なァ、仮ァ装言ィうならテメェーの方じゃあねェのかァ?」
「俺様は生ものだ、なァーんなら根ェ本でも見ィてみりゃア良ォい」

【悪魔の翼がパタパタと動く、尻尾がうねる。――挑発にしっかり乗せられている。】


>>123

「もォう一人! そォーとも、俺様は超ォが付ゥく程の悪い奴だ」
「テメェーが俺様の邪ァ魔をすゥるなら、――混沌の邪ァ魔をすゥるなら!」

【――己に接近するワザワイを認識すれば、持っていた金庫をワザワイに向けて放り投げる】
【戟の射程がそれなりにあるとすれば、金庫が襲う前にその右腕に戟による殴りを与えているだろう】

「――容ォ赦はしィねェぞ? 正義の犬共」

【金庫の重さは約30kg。その分、放り投げた時の初速等は遅く回避は容易だ】


>>121,123

「とォころで、俺様が持ォっていた金庫の中身はなァんだと思う?」
「さァーっき、俺様は言ィったよなァ? 俺様が火ァ事場泥棒する時はいィつも邪ァ魔が入る、と――」

【ワザワイが金庫をどの様にするかはともかく、それの耐久性は抜群なので相当な攻撃を入れなければ壊れないはずだ】
【といっても、へこませるくらいならそれなりの攻撃でも可能だが】

【――と、地面かどこかに落ちた金庫の扉が勝手に開いたかと思えば、そこから現れるのは】

「フィンネモーント!」

【不気味な赤色をした、大きさ10cm程の蜘蛛――12匹ッ!】
【夜の闇が映えるその蜘蛛は、半々で2人に襲いかかる】

【攻撃方法は、噛むこと。もし噛まれてしまった場合、その傷口から月明かりの様に光る糸が伸びるだろう】
【長さはちょっと長い髪の毛くらいであり、糸自体に毒等はないようなので……実質的な痛みは、噛まれたそれくらいか】

【追い払うことは容易だろう、幾ら大きめと言っても高々10cm程度の虫なのだから】
131 :ペコラ・バローニオ ◆81It1xIT0A [sage saga]:2015/04/04(土) 21:05:33.72 ID:fnFME0y+o
>>127
【その身に似つかわしくない程に巨大な斧、軽々とそれを担ぐエクレア・カオスの姿を認めると、僅かに口角を吊り上げる】
【『そこをどけ』という言葉に、「ふふ」と笑いを漏らすと、優しげな笑みを浮かべて】

……ダ・メ❤︎

【嫌味なまでに、断りの言葉を返し、ジャケットのジッパーをゆっくりと下ろす】
【はだけたジャケット、ローライズのパンツから見える褐色の筋肉質な肉体には、2つの刺青。左胸には『No.6』というもの、臍を囲むような『逆五芒星』、それらは彼がどのような立場なのかを確かに表していた】

どうしても通りたいのなら、無理矢理通ってみなさいな
……といっても、それをさせないようにしてるのがアタシだケド、ね?

【この男……ペコラが、その場から動く様子は見られない、ただ単に立ちはだかるように佇んだままで】
【しかし、次の瞬間ペコラの目の前に『人型の何か』が現れたかと思うと、それは地面を殴り付け、それによる石つぶてをエクレアに向けて飛ばした】
【砕けたコンクリートの、ゴツゴツとした石の雨だ、一つ一つの威力は低いが、それが猛スピードで幾つも飛んでくるのは、当たっても平気とは言い難い】
132 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2015/04/04(土) 21:12:28.17 ID:ane340eDO
>>ALL


(ローブ1、杖1──魔術師。剣1、槍1……彼らは近接系、か)
(でもって……カミナ1、私1、よくわからない2……。バランスはそれなり、か──)
(ベクター出現時より人数は少なそうだけど……「噛み合ってくれれば」──なんとか、なりそうかもしれない)


【タワーへ歩みを進めながら、リーべは「味方たち」の装備を見ていた】
【考えるのは、今回の戦いにおける自らの立ち回り。後衛も前衛もこなせないことはないリーべではあったが──】
【実のところ、能力の特性や経験上彼女自身は連携プレーというものに不向きであった】
【強いていうなら彼女は「中衛」……前衛が取りこぼした後衛への攻撃を、凪ぎ払う役回り】
【幸いなことに、今回のパーティーバランスは良さそうなものに見えた。故に、今は中衛に徹することをリーべは決めた】


>>129(主催)

……っく、────来たか、ベクター


【高笑い。衝撃波。爆発。火焔。あまりに早すぎる戦場の構築に、リーべの表情が歪む】
【だが、恐怖に身を任せている余裕などありはしない。ぐ、と拳に力をいれる。慣れ親しんだ感覚が、体内を駆け巡る】
【そして──ぶゥ、んとリーべ周辺の大気が振動しはじめ……】


   ────私の前にいる連中は、巻き込まれるなよ…………!!


   【 ず、ず、が、がが、ががががががががが────ッ!! 】


【前方の宙を、何度も殴り付ける。拳から放たれるのは、手加減なし出力最大の「衝撃波」──!】
【それは味方に迫りくる戦車や鉄、砲弾の嵐に真っ向からぶつかり、「叩き落とす」……!!】
【彼女の後方にいるであろうは、ヒトツギ・カズネやライラ=フェルンストレーム、カミナ・ゲルギルたち】
【リーべが「防御」しきれぬ流れ弾はあれど……後衛魔術師たちが何かアクションを起こすには、彼女の衝撃波は十分な支援になるだろう】

【さらにベクターに対しては、リーべの「衝撃波」が攻撃として襲いくる】
【だがそれらは戦車やらなにやらを叩き落とした後の「余波」だ】
【それでも地面を削り粉塵を巻き起こしてはいるが──果たしてベクターに通じるか!?】
133 :クローザ・F・ローズン [sage]:2015/04/04(土) 21:14:26.86 ID:xbiAJmQQ0
>>123
.................。

【自分と共に戦う事になる子供に一瞬意識を向ける】
【この娘のことはよく分からない今日あったばかりだ】
【決して信用していない訳ではないが、自分が前に出ない訳にはいかない】

(....自分の身を一番に考えろ、いざという時は俺が盾になる)

【そう小声で問いかける】
【目の前の敵に聞こえないような声でだ】

>>130
あいにく恥ずかしがり屋でな、こういう時だけさ

【仮面の中からこもった声が響く】
【何やら呆れるような声なのは肩をすくめる動作も相まってそう聞こえる】

ーーーーーーッ!!

【投げつけられた金庫】
【そこから現れた大型の蜘蛛を見てまず】

【前に出た、蜘蛛が自分に向かってくるのを見れば受け身ではいけないから】
【通常よりは大きいがまだ対処できるサイズ】
【自分に向かうその蜘蛛に足を振り下ろす】

【容赦無く、その靴底に体重を掛ければ潰せれるーーーそう考えたのだろう】

【飛び掛る蜘蛛には】

....頼んだぞ、茨!

【腕に巻きつくように現れた、薔薇の蔓に見える手甲】
【斬撃を防ぎ、銃弾も通さないその手甲を前に出すだろう】

【蜘蛛が飛び掛かれば、手甲で受け止めて振り払い】
【そして踏む潰す、それが彼の戦い方だろう】
134 :ワザワイ・エスパス [sage]:2015/04/04(土) 21:15:33.26 ID:Er9Oqvb40
>>121

「わひぁ!もう一人いたぁ!」

【自分とはまた別の人影に今更ながら気付く】

「えっと、おにぃちゃんはあの悪魔さんの敵?」
「だったら一緒に戦おうよ!」

【とりあえずのところ此方に向けて攻撃をしてくる様子は無いのでドクロの男に協闘を打診する】

>>130

【戟を当てようとした瞬間に投げられる金庫】
【それなりの重量を持っているであろうそれを視界捉えると同時に戟を大きく振り回し、高い金属音と共に弾き飛ばす】

「セイギノイヌ?」
「えっとね…違うよ?」
「正義の味方はリーベおねぇちゃんだもん、あ、でも僕はリーベおねぇちゃんの弟だから正義の味方の犬ならあってるのかも?」

【衝撃で布が弾け飛び、出てきたのは従来の戟に蛇矛を組み合わせたような漆黒の長物、今までの鉄の戟にクリーチャーの牙爪を固着させて漆黒の樹液を塗った技物】
【それをひとしきりヒュンヒュンと振り回して感覚を確かめて構える】

「おー、蜘蛛だ」

【普通なら嫌悪感なりなんなりを感じるであろう大蜘蛛】
【しかしストリートチルドレンであった頃に同じような生物を捕食していた少年には何故にこのような事をしたのかと言う疑問の方が大きい】

「蜘蛛風情が…」
「この僕の歩み止めようなんて…」

【そこで大きく息をすって戟を強く握る】

「無理無理無理無理無理無理無理無理無理無理無理無理無理無理無理無理無理無理無理無理無理無理無理無理無理無理無理無理」

【叫びながら戟を振り回してとびかかってくる蜘蛛をうち払おうとする】
135 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2015/04/04(土) 21:15:38.83 ID:qZ1e0DsZo
>>120>>all

…………気に病むなリーベよ。
部隊の編成など一朝一夕で出来るものではあるまいよ

今はこの場で多くの者に御主の意志を伝え
互いに協力し合えるよう呼びかける事――そうじゃな、御主の其れが最善手であろうよ

【見知った顔を見つけ、翼を羽ばたかせて傍まで寄り着地すると】
【少し背伸びをして肩をぽんぽんと叩こうとしながら、軽く慰めの声を掛けて】

わらわはSCARLETのカミナ・ゲルギル……見ての通りの紙使いじゃ
一言で説明することは難しいが、「紙を折り成し力を付与する」能力じゃの

如何に強大な怪物であれど、所詮は生物の範疇に納まる相手じゃ
必ず対抗策はある――皆々、持ちうる力を合わせてこの任務を成功させるのじゃ

【周囲の者達にそう呼びかけながらも――その瞬間、状況は一変する】

>>129

――――チッ、何と滅茶苦茶な……まるで天災じゃの……!

【そう、"滅茶苦茶"だ。先に口にした「生物の範疇に〜」という言を撤回したくなる程に】
【天より降り注ぐ圧倒的な暴力により先行した軍は薄紙のごとく蹂躙される光景を見て】
【カミナは憎らしげに舌打ちを一つ吐き出しながら、即座に行動を開始する】

【背中から伸びた"翼"の特性、「飛翔」「加速」を同時発動】
【一瞬にしてその場から飛び退り荒れ狂う戦車片や砲弾を回避する】
【全てが自分に向けられていたならば、如何に機動力があれど避けきることは適わなかっただろう】

【しかし、今の攻撃は多数を対象にするためか広くばら撒くようなものだ】
【空に飛ばした鶴達との「感覚共有」により広く戦場を把握しながらも】
【続いて投擲された戦車も危なげなく回避してみせる】

(ここで奴の足止めをする手もあるが――この場に於いてわらわの役目は……)

【そうしながらも、カミナは策を練る。これだけの人数がいるのだ、役割分担は必要だろう】
【自分の持ち札は豊富な特性と、それによる宙を自在に駆ける機動力と判断能力】
【ならば――】

――――ふん、せいぜい調子に乗っておくがいいわ山猿めが!
皆、生きておるな! 交戦開始じゃ――各々に自らの力を奮うがよい!!

【――加速。加速。加速――天を駆け、ベクターを飛び越す軌道で"セリーナ達の奪還"を目指し突き進む】
【生み出していた"紙"達も追従させながらも完成させ、足止めの為に解き放っていく】

               【<貴宝院流不折正方形一枚折り・小雷針×1 亀甲×1>】

【生み出した折り紙は「雷マーク」を模したモノと「亀の甲羅」を模したモノ】
【その内「雷マーク」を矢の如き速度でベクター目掛け射出する】
【特性は「電撃」。触れた対象に強力な電気ショックを食らわせる折り紙である】
【再生能力を持つという情報がある以上、ただの物理攻撃では効果が薄かろうと判断し】
【相手を麻痺させ僅かなりとも行動力を奪う方向で思考し、これを選び出していた】

【左右上方に新たに大きな紙が出現し折られ始める】
136 :ヴァローナ ◆8R7odKA9zA [sage]:2015/04/04(土) 21:19:31.11 ID:P0cgaqqEo
>>131

【何もない、生きているものが何もない死に支配された…いや、死すらも見捨てたような街】
【戦場となった市街地は大抵こんな風に時が止まってしまう。瓦礫が風化して行くだけだ】
【しかし『その時』にあった死の残像と言うのはいつまでもそこに残り続けた。生が生まれない限り――】

『ポイントまで30秒。姐さん、準備してくれ』

【暗闇を切り裂くローターの刃。軍の小型汎用ヘリは1機だけで夜空を全速力で飛行していた】
【積み荷は外装ベンチに腰掛けている一人の女性だ。戦場へとまっしぐらに飛んで行く】

諒解。目標視認次第、作戦を開始する。君らは速やかに退避せよ

【ヴァローナは独り言ちる。くだらん任務だと。今回は指令のくだらん話は聞かずに兵員輸送チームの】
【傭兵チョッパー乗りに頼んで戦場までタクシーを使うことにした。リトルバードは夜が似合う】

【黒い髪は腰ほどまで長い。身長180センチ。グラビアモデルにでもなれそうな体格だが職業は傭兵】
【目に飛行用のゴーグルをかけ、黒で揃えた戦闘服に古い革のコートを着ていた。服には幾つもの】
【戦功章や従軍章の略章。そしてコートには青い羽根の舞う部隊章が縫い付けられていた】

【武装は軽装だ。ヴェンドラーの大木の樹皮をプレートキャリアに防具として挟み込んでいる】
【風を生む魔導書を取り出しやすい位置にしたためておく。あとは煙草とライター。1番重用だ】
【背には2m近い長さを有す、黒い鋼鉄製の片刃の直剣。斬るというより、突き刺す、叩き切るに特化した】
【重量のある代物。今回はそれを2本用意した。彼女からすれば片手で扱うのも容易だ。それに仕掛けもある】
【2本を組み合わせ1つの大剣にするギミックを搭載した。重量で更にパワーを強化する。悪魔的だ】
【後はホルスタに収めた自動拳銃くらいのものだ。機動力を確保するには極限まで削るしか無い】

ま、やるだけやるさ…ご苦労、ナイトストーカー。これより降下する。…3…2…1…

【安全帯を外し、彼女はヘリから飛び降りる。彼女の背に広がるのは黒鷲のような大きな片翼だ】
【黒い羽は夜に紛れ減速しつつ高度を落とす。しかし、その風切り音は静かとは言えずまるで地獄で】
【悪魔が泣き叫ぶサイレンの様な音が彼女の襲来を告げる。地面すれすれで体を引き起こすとスピードに】
【乗ってメインストリートを超低空で滑空する。翼をはためかせ、剣を抜くと両手でそれを構えた】

【サイレンを鳴らしながら、彼女は直線的に接近する。剣を振りかぶり、靴の踵で地面を削りつつ減速させて】

ハアァッ!!

【それを横一線に振りぬいた。目標は『人型の何か』か本体かそれとも別の何かだったかは分からない】
【ただどれも敵であるから、適当な方に叩き込んだつもりだ。警戒し、彼女の飛行線から外れれば回避はたやすい】
【振りぬいた彼女は地面に深い轍を残し、片翼を大きくはためかせて参上し、ニヤリと笑った】

遅れてしまって、すまない。……空が渋滞してたものでな
137 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2015/04/04(土) 21:21:23.60 ID:OGEGMWS3o
>>129

【災厄が現れれば魔女の心臓は早鐘を鳴らす】
【血流が早くなればなる程に生成される魔翌力はその強さを増す】
【血流が早くなればなる程に心臓に残るカケラはより深く突き刺さる】

出たわね「災厄」……忌々しい過去からの置き土産……
せめて誰の記憶にも残らないまま朽ちて逝けば良い物を――――――――

【一度昂く心臓が鳴れば廃れた地上にひとつの星が浮かぶ】
【輝きの根源は魔女の心臓、度重なる力の行使により心臓は規格外の代物を生み出す】
【周りに在る物を喰らい潰しながら脈動するそれは云わば「生体魔翌力炉」】

ふん……今更、人である事になんか躊躇いはないわ……
相手が「災厄」なら、こっちも同じように堕ちてしまえばいい……その「災厄」に

(それに喩え人でなくなろうとも――――――――)

【幾重幾多と散る鉄の雨を緋色の瞳は深く見つめる】
【構造の把握など最早どうでも良い、立ち塞がる物はただ全てを焼き尽くすだけ】

【翳す掌からは過負荷により黒煙と陽炎が洩れている】
【そこまで身を焼いて生命を燃やして魔弾は放たれる、広域に四散し着弾点で魔翌力の暴発を強制的に巻き起こす広域弾】
【破片砲弾が触れたならば尚も熱く煮え滾り溶かし揮発させ得る赤の衝撃】

そうでなければ届かない、そしてそうしなければいけないなら……
それを成すのがこの私――――――――!!

【掌に魔翌力渦巻く塊を現し握り圧する、昂ぶる心臓と同じく赤熱掌からは血が流れる】
【流れる血をならば魔翌力に変えて、ベクターに向け一つ薙ぎ紡ぐその線は酷く細いながらも色濃い魔翌力を宿す熱線】
【鉄塊であろうともその熱量に逆らえる筈はない、だがそれを超えるモノこそが「災厄」】

私の力には血が流れている……流れる血の量だけこの掌が届くなら
好きなだけ持っていけばいいッ!!

【瞬間、爆ぜる魔翌力は加速の為の物】
【生命を費やし速度を得てかの塔の根本へと駆ける為の、飛翔】
【左手に抱えるワイヤーガンさえ赤く赤く色を変えながら目指すのはいつかの日の彼女の元へ】
138 :エクレア ◆GBHFWL/yB. [saga sage ]:2015/04/04(土) 21:25:49.71 ID:pCYYDfe6O

>>131

…ナンバーズ……
……それなら……!

【元より、返事など聞いていない】
【今、この場所で立ち塞がるならば、それは確かな敵である】
【―――それに、それよりも】
【相手が晒した刺青】
【それを見て、ふとナンバーズは二人目か、等と考えて】

…………っ…

【現れた人型】
【そして、それが起こした礫の雨に対して】
【エクレアは、背に背負った武器を盾の様に構える】

【――その際に、マントの内側から現れるのは】
【『黒い甲殻のような物で覆われた、巨大な爪の様な腕』であり】
【明らかに重量を感じさせる銀の武器を、片手で持っていただろう】
 
…………処理する…

【そしてそのまま、雨をやり過ごそうとして】


>>136


……味方…?

【突如現れた乱入者】
【あちらに攻撃したという事は、味方、なのだろうか?】
【エクレアは、油断無く見つめる】
139 :ライラ=フェルンストレーム ◆db8egkjV8E [sagesaga]:2015/04/04(土) 21:31:50.30 ID:pwiKvvj1o
>>129>>ALL

「―――ッ!!! くそ、出てきやがったな―――!!」

【ベクターのケタ違いの強さは、以前この地にて既に確認済みであった。しかし、それでも驚愕を隠せないライラ】
【先の戦いのように地下に潜んでいると思われたベクターが、まさか上空から、それも航空機を墜としながら現れるなんて誰が予測できるだろうか】
【当たり前のように対空射撃を回避し、衝撃波とともに地上へと降り立つ彼。戦車のおかげか衝撃波の直撃こそ免れるが】
【変わらないその威圧感。六罪王ベクターの前に、ライラはそう悪態をつくしか出来る事がなかった】

「ちっくしょ……派手な登場だな、ベクター……!

 だが、今回ばかりはテメェのそのふざけたゲームに乗ってやる! セリーナも、そいつらも、全員返してもらうぜッ!!」

【自分の微かに残った恐怖心さえ吐き捨てるように、ライラは杖をベクターへと向け、叫び】
【襲い来る戦車や砲弾、その残骸への対処のため、そしてベクターへ向ける攻撃のため、魔法を放つ左手を前へと向ける】

【……ところが、そのベクターが撒き散らす破壊の嵐は、一人の少女に殆ど破壊される。少なくとも、後衛の自分には殆ど飛んでこない】
【多ければ避ける隙間もないその攻撃も少なくなれば避けるスペースが出来る。流れ弾を左に躱し、ライラは叫ぶ】

「―――殆どの奴が初対面だから言っとくぜ! 俺はライラ! カノッサ機関ハンターだ!

 能力は見ての通り魔法! 行くぜ―――  E  2  /  ! ! !  E a r t h   N e e d l e  !  !  !」

【簡単に、本当に簡単だが自己紹介を――する必要があったのかは疑問だが――して、ライラの前方の地面に黄色い魔法陣が浮かぶ】
【ソレを手に持った杖―――から抜き出した刀で穿けば、遠く離れたベクターの周囲の地面が数カ所小さく隆起し】
【そこから高さ30cmほどの土で出来た棘が突出……いや、射出される! 土故に脆いが、その鋭さは中々のものだ】
【真正面から魔法を出しては、ベクターにすぐ破壊される。意表をつく攻撃が有効だとライラは考えた】
140 :ニグレド・ユーリエフ ◆r0cnuegjy. [saga]:2015/04/04(土) 21:32:44.85 ID:wFk37ytfo
>>129

【轟音が耳朶に叩きつけられる。上空で繰り広げられる惨状に、ニグレドは思わず言葉を失った】


 直に見るのは初めてだが、確かにあれは化け物と言っていいな……呆れる能力だ


【あまりにも現実離れした光景。軍隊を相手に“戦う”ではなく“蹴散らす”】
【そんな存在を目の当たりにしては口から出るのは呆然とした言葉と溜息ぐらいだ】


 それでもやらねばならんな。単なる仕事だとしても、生きるためにやらねばならん


【生きるために死線に出る。矛盾した己の現実にニグレドは苦笑を浮かべた】
【剣士の右手が背中に回り、柄を握る。刀身は一二一センチ、幅は一五センチ】
【全長にして一五二センチメートルもの大剣が、軽々と持ち上がる。鈍い銀色の刀身が月明かりに輝く】

【次の瞬間、剣士は颶風となって駆け出した。同時に魔術が発動。淡い燐光がニグレドの全身を包み込む】
【形成されたのは灰色の鎧。窒化硅素による装甲は鉄などを遥かに凌ぐ硬度を持ち、細かな破片程度ならば容易に弾く】
【更に鉄と比べてかなり軽量なため、剣士の動きを殆ど阻害することがない】

【しかし眼前に迫るのは巨大な戦車そのもの。いくら硬度があろうとも巨大な質量差の前には紙と大差ない】
【いくら剣士の動きが早くとも、接近中に向かってくる投擲物の相対速度は並大抵のものではない。回避さえも困難だ】
【避けることも耐えることもできない────そんな状況で、ニグレドは単に剣を振りかぶった】


 ────────おぉおおおおおおおおおっ!!


【雄叫びと共に両手で剣を振り下ろし、向かってきた戦車を一刀両断にする!】
【真っ二つになった燃える戦車が剣士の左右を通り過ぎていく。燃え盛る炎が鎧を舐めていく】
【轟音と共に車体が着地。それを振り返ることもなく剣士は再び疾走。ベクターへと直進する】
141 :邪禍 ◆Heckemet8M [sagesaga]:2015/04/04(土) 21:37:45.96 ID:xFm/sEwIo
>>133

【ぷちゅっ、蜘蛛を踏みつぶすことは容易だろう――月明かりの様に美しい体液が、地面を染める】
【踏みつぶした蜘蛛は脚をピクピクさせるだけ、おそらくはもう死んでいる】

【と、同時に軽くだが悪魔の全身に傷が生まれたのに気づけるだろうか】

【また、飛びかかった蜘蛛もその手甲によって弾かれ振り払われ、地面に落ちてひっくり返る】
【しかし、これだけでは息の根を止めるのに足りなかった様で――打ちどころが良かった2匹の蜘蛛が、その腹部をクローザに向けると】
【糸ッ! 体液と同じ色のそれが幾つも飛ばされる!】 【この糸は短く、針の様な鋭さを持つ。壊すのは容易だが、縁も鋭利なので油断は出来ない】


>>134

「なァんでも良ォい――俺様の邪ァ魔をすゥる、そォれは否ィ定しィないんだァろう?」

【戟によって蜘蛛は撃墜される、刃の部分が当たれば当然蜘蛛は斬られるし】
【もしそうなったとすれば、悪魔にも軽くその一筋が生まれる――蜘蛛が負ったダメージの一部は悪魔も負っている、もしかするとそうなのかもしれない】

【運良く生き残ったか気絶しなかった蜘蛛1匹が仕掛けるは、三日月形の光の刃!】
【3発、ワザワイの胸部や肩を狙ってそれは放たれた】 【簡単な攻撃でも破壊できる程度の強度だが、切れ味はなかなか】


>>133,134

【――2人の背後にあるだろうとある店、元肉屋。】 【そこから――この蜘蛛が成長したであろう姿が現れたのだ】
【体長は2m、高さは脚含めて1m弱位だろうか、とりあえず"でかい"】

「あァれだけで終ォわると思うな――月食の女王蜘蛛……ツェッシネモーント!」

【何となく怒りの表情をしているようなその蜘蛛は、口部から体液を分泌し始めたかと思えば――】
【それが弾となり、2人に向けて2発ずつ放たれるッ!】

【小さい方の蜘蛛が出した針や刃より強度はあるが、それでも高いとはいえない】
【だが、先端が鋭いので、当たりどころによっては致命傷になりかねないだろう】
142 :ギア・ボックス ◆EQBB9rCCt1P5 [sage]:2015/04/04(土) 21:40:10.67 ID:KKdtj3G3o
>>120
……UT所属、ギア・ボックスです
能力は収納能力。あらかじめ用意してある武器や道具を、身体をゲートにして出し入れできます
どちらかと言えば後衛向きです

【言葉少なに、ギアは彼女、リーベへと返答する。普段ならば、もう少し言葉を紡ぐところだが、今は必要最低限のことだけを】


>>135
ええ、カミナさん。全力を尽くします

【恩人の一人ともいえる彼女にも、ただ一言。己の微力を振るって、必ず皆と共にこの任務を成すと】


>>129
――――!!!

【魂を震わす、轟音。戦いの音。死の気配。戦場に充満する、この悪夢の気配には、やはり慣れない】
【見上げれば、先の信号弾に鮮血色を見た不吉をそのまま再現しているかのような。されど、確かな死と悪意を伴った赤い光】
【撃墜された航空機、そして決死の突撃をかける戦車と歩兵。歪みかけた己の表情を、人形は強引に無表情に作り替えようとする】

【だが、そんなことはまるで虫けらにも劣るとでも言わんばかりに、その男は現れた】

(……映像で見るのと、実際に対峙するのとでは、あまりに……あまりに違いすぎる……!!)
(あんなものが……あんなものがこの世にあっていいのか……!?)

【その場に姿を表す、それだけで軍の精鋭を鎧袖一触に蹴散らす。何というデタラメな力だろう】
【人形の耳を通して魂に届くその傲岸不遜な言葉も、まったくただの傲慢には感じられない】
【キングよりもたらされた事前情報の通り、あの男はその言葉を裏打ちするに足る圧倒的な力と、伝説的な血統を持っているのだから】

【人の命など、彼の前では登場時の演出に過ぎないのか。呵々大笑する彼の背後で、人が鉄が炎の中に散っていく】
【そう、ゲーム。彼にとってはまさにゲームでしかないのだろう。だが、自分たちにとっては違う】

……あまり舐めてると、足元をすくわれるぞ

【それでも、虚勢だけは張って。人形は、その男を真正面から見た。魂は震え尽しているが、人形の身体はどうにか戦闘態勢を崩さずに維持】
【その目が、軽々と戦車を振り回し、さらには戦車そのものをおもちゃのように弄びつつの全体攻撃を映し出す】

く――――!!

【しっかりと、飛び来る破片を見極めて。身をかがめ、飛びのき、破片と砲弾を必死に回避していく】
【その身を、かわしそこねた破片が掠めて砕いていく。人形の破片が、辺りに飛び散る】
【さらに、飛んでくる戦車の車体。これだけは、受けるわけにはいかない。的確に位置を見極め、動き回ってどうにか回避していく】
【魂に蓄積する疲労感。だが、肉体は人形の物。人間だった頃ほどの苦痛ではない】


【破片を受けたダメージを無視して、両腕を自分の腹部に当てる。能力が発動し、腕が腹にめり込む】
【引き出されたのは、大型のバズーカ砲。ギアの自作玩具武器の一つ、『花火バズーカ』】

【構え、照準を合わせ、発射する。幾度となく繰り返した、淀みのない動作】
【大きな音と、派手な色の光と煙を発しながら、巨大な花火砲弾がベクターめがけて飛んでいく】
【まともに当たれば、衝撃と熱でかなりのダメージが見込めるものだが、生身で地下に潜って自地震を起こす相手に通じるとは思わない】

【いわば、巨大な目くらまし。傲慢な相手であるがゆえ、こうした戦術は有効ではないかとの判断】
【見た目だけは目立つこの武器ならば、その役目にはうってつけだろう】
143 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2015/04/04(土) 21:40:50.71 ID:ozsdi+4B0
>>129

【―――余りにも衝撃的な出現だった。いとも容易く軍の隊形が丸々潰され、司令も破壊されてしまったのだから】
【話に訊いた通りの、いや話以上の敵だ。其の持ち得る力は想像を絶するという言葉すら当て嵌まらぬ程で】
【流石に目を疑わざるを得なかった。これは、いくら何でも無茶苦茶が過ぎるのではないか―――】

【驚きつつも、現況を頭の中で考える。指令そのものが潰され、軍の支援は恐らく望めなくなっただろう】
【それはつまり、この驚異的な脅威にたった12人で立ち向かわなくてはならないという事も意味していて】

【もはや無謀としか言いようがない状況だ。何とかなるのか?――――いや】

―――何とかする、のです。

【敵わないと思考停止するなら容易い。目を背け逃げてしまうなら容易い。だが、其れでは何も変わらない】
【己を変えさせた少年は、最後まで諦めなかった。立てぬほどボロボロになって尚、彼の正義を貫かんと向かってきた】
【ならば、今の己も諦めない。前を見て立ち向かうだけ。何としてでも、彼女は助け出さねば】

【飛来する破片、砲弾。己に直撃する軌道を描いている物を見極め、灼熱を放つ槍で溶かしつつ弾く】
【目にも留まらぬ速さと寸分違わず飛来した破片を弾く正確さを兼ね備えた槍捌きから、彼の実力を垣間見る事も出来ようか】

―――物語の魔王は最後には倒されるって相場が決まっていてね。
其処に居るお姫様≠ヘ、是が非でも助け出させて頂きますよ!

【そして、そのままワイヤー銃で塔への乗り込みを試みる。正直、ベクター本体をどうにかすることは難しいだろう】
【物理的手段では一切傷つかず、仮に傷ついても修復される。正面切って相手をしていてどうにかなるものではない】
【……だが、動きを止めて救出するなら何とかできるかもしれない。幸い優秀な能力者が仲間だ、援護・足止めしてくれる。心強いではないか】
【まず塔に乗り込まねば話にならない。彼はワイヤー銃を問う目掛け放ち、上昇を試みる―――】
144 :ペコラ・バローニオ ◆81It1xIT0A [sage saga]:2015/04/04(土) 21:47:28.70 ID:fnFME0y+o
>>136
───あら、わざわざ降りてきてくれるだなんて、優しいのね

【空の空気を激しく叩くローター音、ヘリが頭上を飛ぶのをゆるりと眺め、そこから飛び降りてくる何者かを見て、「優しいのね」と呟いた】
【空中をツバメの様に滑り、地面を擦りながら接近して来たヴァローナに立ちはだかる、人型の何か】
【岩つぶてを飛ばした土埃の中でそれが立ち上がり、豪と振るわれた大剣を、それを振るうヴァローナの持ち手を抑える事で防ぐ】

【一瞬の間、ヴァローナとペコラの眼差しが交差し、振るわれた大剣の余波により土埃が払われる。そこに居たのは、『羊の獣人型の精神体』───ペコラの『アートマン』だ】

>>138
【飛ばされた石つぶては、巨大な銀の塊に勝てる程の力は無い。斧の面に当たると砕け、弾かれ、パラパラと地面の瓦礫の一部となるだろう】

あらあら、怖いわねえ。そんなのは女の子には似合わないわよ?

>>136>>138
……『ファーマーズ・マーケット』

【ペコラがアートマンの名前を呼ぶと、アートマンが「ブルル」と鼻を鳴らし、ヴァローナの大剣を受け止めていたのとは違う方の拳を振るう】
【肉薄しているヴァローナの腹部に拳を突き出して、殴り飛ばそうとしているのだ。拳自体のスピードは低く、肉薄した状態でも回避は可能だが、コンクリートを砕く程のパワーを侮る事は出来ない】

【そして、ヴァローナが殴り飛ばされた場合、飛ばされる先はエクレアのいる方向だ、エクレアがその場から動かなければ、殴られたヴァローナに巻き込まれてしまうが…】
145 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(空) [sage]:2015/04/04(土) 21:57:53.65 ID:drEgdtK+o
>>129

【機械の侍女の高感度センサーがその動きを感知した一秒足らずのその次の瞬間に―――航空機の爆破という結果が起きていた】
【速すぎる、移動速度も何もかも!相も変わらずデタラメな敵、ベクター・ザ・"フォビドゥン"、再び死闘の時!】


「……ッ!!ジュニアハカセ!ベクターのお出ましデスヨー!」

見ればわかる、ふむ、向こうはまず地上戦で挑んできたか……それだったら移動手段は『こっち』だな
次の攻撃内容を予測するならば、多分……よし、ジャンクちゃん、合図は私がやる


【す、と手元から伸びる機械のベルト、それを勢いよく腰に回す。するとカチャリと音が鳴ってベルトが完全にジンジャーの腰にセットされる】
【空中戦ならば速攻のためにジャンクちゃんの飛行機能に頼り"変身"のタイミングを遅らせていたが、この状況ならば別の用途でジェットと使ったほうがよさそうだ】
【正面のベクターの軽口と高笑いに対してジンジャーが返した反応、それは不敵な笑みに―――クラウチングスタートのような低姿勢の構えだ、これは―――?】


本当に海に足を運んで海水浴だったならどれほどよかっただろうとは思わないかねベクター・ザ・"フォビドゥン"君!
これだけ美人揃いで足を運んでいるのだ当然露出の増える展開が待ち遠しくなるのだからなぁ、それだったらさぞ私は今以上にテンションが高かっただろう!

だが―――実際の我々の目的、それは『ピクニック』というよりは『山狩り』というのが正しい。もっとも『キノコ』に『山菜』、『果実』に『鹿や兎の肉』のような
採取依頼を受けて狩場に駆け出すために来ているのではない。今私がこの場で貴様からいただこうとしているのは3つ!

   『セリーナ君(とその他)の身柄』とッ!       『逆転サヨナラ勝ちの布石』とッ!

      お ま え の 『苦虫潰したような悔し顔』っ て 奴 だ ッ!!  ジャンクちゃん!≪スクランブル≫ッ!!


「真っ向から受けて立ちます!――――『ア イ ア ン ヘ ッ ド』 ォ ッ !!」


【ジンジャーの指示を受けて―――突如低姿勢になったジンジャーをさながら発射台に見立てるかのようにジャンクちゃんがジェットを点火!】
【そのままこちらにとんでくる一際特大な戦車の残骸めがけ正面衝突し―――あろうことか戦車の残骸は空中で粉みじんに砕け散る!】
【可憐な見た目に相反してえらく男勝りなブチカマシを放つもほとんどダメージのないジャンクちゃんをしり目にジンジャーがベクターめがけ全力疾走!】


―――変 身 ッ !!  そして――――『クラークタクト』!チェーンソーモード!


【走りながら二つの握り拳を前で固く握り、左手を腰に、右手を斜め前に突き出して】
【頭上で大きく円を描きながら叫び、起動スイッチを入れると、正面衝突を終え空中に対空したままの少女が粒子化して彼の体にまとわりつき始める】

【二人が一人になり、そこに現れたのはその身を白いボディに銀の装甲、穴の開いたホラーなデザインの仮面に赤の複眼】
【―――異形の仮面の戦士"シンクロライダー『W-1』"が再び破壊の権化の目前に姿を現し、飛来する細かい破片をものともせず接近すると】
【≪chainsaw-now≫、と電子音声をならして手元から伸びる光り輝く刃を振るい、胸を横薙ぎに、続いて左肩から斜めに袈裟切りを叩き込もうとしてくるだろう!】
146 :ワザワイ・エスパス [sage]:2015/04/04(土) 22:05:36.13 ID:Er9Oqvb40
>>133
【守ってくれると言う言葉にやや照れながらはにゃりと笑う】

「えへへ、ありがとぉ」
「えーっと?」

>>141

【と、名前を聞こうとした瞬間に放たれる三日月の刃】
【そして悪魔じみたファッションの青年を見やる】

「邪魔?邪魔なのは悪魔さんだよ?」

【見る限りではダメージがリンクしているらしい青年の使役する蜘蛛の刃を敢えて受ける】
【しかし、傷口からほとんど出血していない!】
【傷の部分の組織が凍結して止血しているのである】
【それと同時に一匹を石突きで、もう一匹を靴底で潰そうとする】
【仮にダメージがリンクしているのであれば蜘蛛の破壊を大きくすれば相応のダメージを与えられる筈である】

「え?……ナニコレ?」

【そして肉屋さんを突き破って出てくる大蜘蛛】

「か……」
「か…か…か…」
「かっこいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいい!!!!!!!!」

【その目を爛々と輝かせてのシャウト、幼い少年にとって大きな虫なんて与えたらだいたいこうなるだろう】
【もう凄いテンションの上がり様である】

「決めたもんね!」
「僕、これ持って帰る!」

【吐き出された2つの粘液の塊が途中で戟よって殴打されて液体の筈なのに粉々に砕け散る】

「…………………血塗れかき氷(ブラッティアイスエイジ)」

「せっそくどーぶつの類いが…氷河期を生き残れると思わないでね!」

【姉が勉強を教えてくれた為に僅かながらも知恵のついた少年は本の知識通りに行けば蜘蛛が低温に弱いことを思いだし、五本のドリルの様な氷柱を発射する】
【姉は恐らく戦う為に勉強を教えた訳ではないはずだが思わぬ所で役にたっている】
147 :ベクター・ザ・"フォビドゥン" ◆/iCzTYjx0Y [!nasu_res]:2015/04/04(土) 22:08:05.78 ID:yye4crego
>>132
【放たれたのはまず、衝撃波。強大なパワーが面攻撃を埋め尽くす波となって降り注ぎ】
【>>ALLめがけ放り投げられた戦車群を粉々に押し留めていく。勿論、幾つかはその限りではない。】
【だが全てを打ち落とす必要など無かろう、この場に居る精鋭たちはその全てをどうにかするだけの"力"を持っているのだから……!】

 ―――ほーう。なんだよ、面白そうな"能力"持ってるクソガキが一匹紛れ込んだみてぇだなァ。
 なあお嬢ちゃん、今のもっかいやってみろよ。ホラ、もっと全力で、 全 力 で 、  全  力  で  よ  ォ  ッ  !  !

【―――しかし、恐ろしいのはその、余波が直撃した後のベクターだ。】
【リーベの放った衝撃波は確かにベクターを直撃する―――だが、鋼のような彼の肉体は】
【その振動の全てを受けきって尚、血液の一つすらも零さないほどに強烈、強固、頑強ときていた―――ッ!!】


>>137>>142
【だが、そんなリーベの攻撃と相対しているベクターの元に、更なる攻撃が重なった。】
【まず、ギアの放った牽制級の一撃、花火バズーカが顔面を直撃―――これにより、視界が遮られた。】
【そして一瞬だがフラついたそこを、カズネの―――いや、もはや何と表現してよいのか、余りにも強烈な火力が襲うッ!!】

 ―――お、ぐ、ぉうッ!?

【胴体を直撃した赤色の熱線は、さながらかつての"モンスター映画"にでてくる、あの紅蓮の火炎にも似ていて。】
【まさに"メルトダウン"、強大な火力がベクターの右腕と、そして胴体の半分を引き千切る―――ッ!! そして、そこへッ!!】

>>139>>140>>145

 なッ―――戦車を、斬りやがった……ッ!! フッ、おもし、れぇぇッ!!

【向かい来る高速の戦車を真っ二つに両断したニグレドの剣技が炸裂。】
【なおも直進を続けるニグレドに対し、ベクターは残っている左腕を猛スピードで、"振るう"ッ!】
【ただ、単に腕を"振る"というその行為だけで、突風が巻き起こり、空気が断裂し、"衝撃"が"切断力"を伴い、刃と化して襲うッ!】

 フンッ―――えぇぇぇヤァァァァァッ!!

【ライラが用いた地面からの棘を、ベクターは蹴り上げる事で逆に"吹き飛ばし"ッ!!】
【ニグレド、そしてライラを遠距離から攻撃する為の"棘の砲弾"として利用してしまう―――なんという、即応力か!!】

 オウ、でてきやがったなァ、"変身ヒーローもどき"ッ!!
 それで、俺様の苦虫食いつぶしたような顔が見たいって? ッハハハハハハ!!
 いいぜぇ、幾らでも見せてやろう、ほうらどうだ? こんな顔でどうだ? 憎たらしいだろう? そうだろう!?

 ―――けどテメェはな、そんな憎たらしい俺様に、無様にやられるんだよ。

【ベクターがそう言って振り上げるのは、先ほどまで掴んでいた"航空機"の羽部分ッ!!】
【それをまるで"ブレード"の様に振り回すと、ベクターはジンジャーの振るうチェインソーと、真っ向から正面衝突!!】
【火花を散らすそれに対し、一歩も譲らずベクターは超絶的パワーを込めて、押し返そうとするだろうッ!!】

/続きます!
148 :ベクター・ザ・"フォビドゥン" ◆/iCzTYjx0Y [!nasu_res]:2015/04/04(土) 22:09:16.71 ID:yye4crego

>>143>>135

【そして、カミナの撃ち放った矢が雷となって直撃しようか、というところで―――なんとッ!!】

 絶対感覚―――起動ッ!!

【ベクターの持つクリムゾンとしての最大の力、圧倒的なまでの"感覚能力"が発動!】
【これによりベクターは雷速をも"見切り"ッ!! 即座に身体を右方へと飛びのけさせ、瞬時に、―――回避ッ!!】

 ハハッ……ハハハハハ!! 
 オイオイ、俺様を撃ち殺したかったら、レーザービームでも持って来ることだ、"正義の折り紙"!

【だがこの行為により、少なくともベクターは戦場へと釘付けにはなっており。】
【その隙に磔にされたセリーナ、そして隊員達の下へと向かったカミナ・そしてダンの両名は―――】
【まず最初に、一番近い位置にいる"隊員"3名を保護する事に成功するだろう。だが、残りの三名はまだ、見当たらない。】

【そして更に、その奥に―――最も目立つ位置に陣取っているのが、セリーナを縛める巨大な十字架だ。】
【だが、それに近付こうとした時―――強者ならば、何らかの"違和感"、もとい―――"悪寒"に気付けるだろうか。】
【その場を支配しているのはゾッとするほどの冷たい空気と、そして負のエネルギーがこれでもかと込められた魔翌力の香り―――】

【―――これは、まさか。ともかく、両者の最優先事項はまず、セリーナを除く手近の三名の身柄確保、だろう。】


/続きます!!
149 :ベクター・ザ・"フォビドゥン" ◆/iCzTYjx0Y [!nasu_res]:2015/04/04(土) 22:09:54.94 ID:yye4crego
>>ALL
【だが―――カミナと、そしてダンとが生存者の救出に向かった、そのときだった。】

【放たれるのは轟音。鐘をかき鳴らしたかのような、荘厳なメロディ。】
【壊れたオルゴールが奏でているかのような、ある種悲鳴にも似た冷たい音律が】
【弾丸の炸裂する音と交じり合って、集まった全員の頭上、磔にされた十字架から鳴り響く。】

【―――ボッ、という小さな点火が、最初の変化だった。】
【"彼女"の表情は伺えない。だが、確かにその身体を縛める十字架に、突然紫色の炎が灯った。】
【まるで肉体から放たれた炎が木材に乗り移っていくかのように、広がった紫の不気味な火炎が十字架を焼き尽くしていく―――】

【当然、その"炎上"の中にいる彼女は同時に肉体を燃やされていく。】
【火炙りの刑。だが、それにしては彼女は呻かないし、苦しみもしない。それどころか―――】
【十字架が燃え尽きて朽ちていくのに、彼女の身体は"火傷"の一つも見られない程静かなまま、であって。】


【異常な事態。やがて放たれた炎が爆発的に広がり、>>ALL全員にむけてまるで 攻 撃 の よ う に ―――放たれるッ!!】



 「 う、ふ、フ、フフ、ふ、ふフ……。 あぁ……っは、ぁ……"で"られた……やっと、"ここ"から、……でれた……。 」

 「 わたしは、じゆう、……わたしは、でられた。"せりーな"から、でられた。わたしは、いる。ここに、いる。ふ、うふ……うふふふ。 」





 「  あ っ は は は は は は は は は は は は は は は は は は は は は は は は は は は は ! !  」



【紫色の、魔翌力の塊が周囲に膨大なまでに展開されていく。】
【自身の肉体を捕らえていた、死のシンボルである十字を力づくで焼き切って。】
【彼女は―――"セリーナ"ではない彼女は、自力で拘束を逃れると、ボロボロの患者服のまま、地面へと飛び降りていき、そして―――】



                        「  ね え   み ん な  あ そ び ま し ょ  」



【―――瞬間、再び全身を魔翌力の炎で包み込むと、30mを超える程の高さを物ともせず、着地。】
【地面を抉り取り、そして周囲に強烈な"負"の魔翌力を伴う紫の炎を撒き散らしながら―――彼女は、"転化"した。】

/ もういっこだけ続きます!
150 :クローザ・F・ローズン [sage]:2015/04/04(土) 22:10:00.29 ID:xbiAJmQQ0
>>141>>134
【ぐちゃり】
【靴底から伝わる不快感に仮面の中で顔を顰める】
【だが、不思議ではない。踏めば殺せれる】
【その答えが得れただけでも、良い】

【そして、踏み潰した瞬間に目の前の相手の身体が傷付くのを見て】

.................。

【浮かぶ推測を邪魔するように蜘蛛の針が飛ばされる】

なんだッ! これって!

【元々反応速度は良いのだろう】
【飛ばした針を視認するとほぼ同時に腕を振り下ろした】
【一発は弾いた、だがもう一発は】

ッ...!

【貫通はしないが、服を突き抜いて皮膚に届く】
【確認しないと分からないが、じっとりと熱を感じる】
【「邪魔だ!」と今度こそ二匹とも踏む抜こうとするだろう】

クソ...趣味に悪い...

【そう吐き棄てると、背後からの音】
【振り返る前から予感ができた】
【これは、ヤバい】

うおおおおおおおッ!

【その怒れる大蜘蛛の弾丸に大きく身を逸らした】
【まず一発、背中を逸らして仮面をかする】
【だが二発目は右脇腹の皮膚を貫通とは言わないが間違いなく裂いた】
【ブチブチと服が裂けて、間違いなく赤い血が地面に突き刺さった針に染み付いていた】

(...大丈夫! まだ行ける...!)

【大きく体を逸らせばバランスを崩して倒れてしまうだろう】
【その気になればバク転で起き上がれるが】

【左腕の茨を解いて、それを大蜘蛛の脚に巻き付けようと投げるように伸ばした】
【自身のバランスを取ると同時に大蜘蛛の目線を自分に向ける策だ】
151 :ベクター・ザ・"フォビドゥン" ◆/iCzTYjx0Y [!nasu_res]:2015/04/04(土) 22:10:05.16 ID:yye4crego


【最初の変化はまず、肉体と服装に表れた。】
【炎に全身を包まれた直後、彼女の身体は怪物の様な何かに変化する。】
【爬虫類や甲殻類を思わせる、化け物染みた紫の肌。鱗の様な体表に、節々の外骨格。】
【そしてそれを覆い隠すように、ボロボロになったロング・コートを爆風にはためかせ、そして頭部には―――】
【セリーナ・ザ・"キッド"も愛用していた、ガンマンのトレード・マークであるつばの広い"テンガロン・ハット"を被っていて―――。】



 ッハハハハハハハハハハ!!
 どうやら今日に限っては、俺様の出番は此処まで、って事になりそうだなァ。
 暴れまわれ、セリーナ・ザ・"キッド"―――いや。今のお前は、"ダーク・スリンガー"と呼ぶべきか。

 フッ……フフ、フッハハハハハハハハハハハッ!! アーッハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ!!


【ベクターが高笑いを響かせる。セリーナ・ザ・"キッド"であった筈の"何か"は】
【まるで"亡霊"に取り憑かれたガンマン、の様な外見へと変化していて―――いや、これは。】
【むしろ、"悪魔"か。両腰のガン・ホルスターに煌くのは、大口径のシングル・アクション・リボルバー。】

【そう―――悪魔の、ガンマン。この姿と、そしてベクターが言い放った"ダーク・スリンガー"という単語。】
【この二つが意味する言葉は、―――そう。作戦開始の直前、注意事項の一つとして、"リーダー代理"と名乗る男が】
【W−Phoneの情報統合ネットワークにも記載していた、彼女の愛銃が持っている"悪魔化"のデメリットが暴走した姿―――!】


【"弾"末魔―――セリーナの愛銃、悪魔の技術を用いて作られた兵器が持つ、負の側面。】
【累積した悪魔の感情が引き金となって、精神的にも、そして肉体的にも疲弊した彼女の身体を】
【醜い悪魔の姿へと変化させていたのだった。通称、"ダーク・スリンガー"<悪魔の銃士>―――!】

【変わり果てた姿となったセリーナは、―――不思議な、"セリーナから出られた" "わたしは自由だ" などと】
【不思議な言葉を言い放ちながら、全員目掛け神速の抜き撃ち<ファスト・ドロウ>を敢行する―――ッ!!】
152 :ヴァローナ ◆8R7odKA9zA [sage]:2015/04/04(土) 22:14:08.57 ID:P0cgaqqEo
>>144

この手で殺さないと気がすまない質でね

【余裕の笑み、余裕の皮肉は相手を苛立たせるのには十分か。抑えこまれていても動揺ひとつしない】

【振るわれた拳を彼女はモロに食らう。しかしその瞬間に翼をはためかせて急な後退をしてエネルギーを】
【少なからず散らした。パワーは彼女の骨を砕くかに思われたが、彼女のプレートキャリアに詰め込んだ】
【ヴェンドラーの樹皮はまるで分厚い鋼鉄のような強度を持ち、体を守るには十分な防御力を有していた】
【だが彼女はそのエネルギーを散らしきれずに後ろに吹っ飛ばされる。しかし、無傷であるために理性は】
【マトモに働き、今度は前へ翼をはためかせて、スピードを減速させ剣で地面を引っ掻いて機動を逸らした】

【瓦礫の山に彼女はぶつかって砂埃を舞い上げて停止した。ダメージは少ないが、プレートは粉々だ】
【樹皮は再生の力を有しているが回復までにはまだ暫くの時間がかかりそうだった。瓦礫を振り払い彼女は立ち上がる】


>>138
本救出作戦の混成部隊配属のヴァローナだ。細かい事を話している暇は無いが
私達はチームだ。生きるも死ぬも私ら次第ということだ。呼吸を、合わせよう。…よろしく頼む

【簡単に挨拶を済ますと。剣を構え直した。両手で、強く握り、深く腰を落として翼を大きく振るう】
【砂埃は舞い上がり、彼女は地面よりわずかに飛びながら相手に急加速で接近する。翼はまるでブースターのような】
【役割を果たし、真っ直ぐに突き出された刺突は更に破壊力とスピードを増して、アートマンへ突き出された】
153 :エクレア ◆GBHFWL/yB. [saga sage ]:2015/04/04(土) 22:30:51.37 ID:pCYYDfe6O

>>144
>>152

【雨を難なく凌ぎ】
【かけられた声には、無言で持って返す】
【次いで、乱入した人物は――】

……っ…
…………そう……ん……エクレア…

【反撃を受け、瓦礫にぶつかる人物】
【しかし、すぐに立ち上がり手短に話す彼女――ヴァローナに対して】
【こちらは必要最低限のみの言葉で返す】
【そうして】

【再び、突撃していくヴァローナに反応し】
【エクレアは、手に持つ武器を、本来の姿】
【――銀の、巨大な機械弓、フレースベルグを展開し】
【身の丈と同等、下手をすればそれ以上の弓の弦を引く】

……やって……みる……か…

【放つは、魔力の矢】
【派手な破壊力こそは無いが、貫通力と速度を併せ持ったそれを】
【ヴァローナの攻撃後に相手に生まれる隙を狙いながら、溜めながら構え】
【援護するように、放つだろう】
154 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2015/04/04(土) 22:32:05.40 ID:eaufHZcB0
【緩やかな山の上にある街、その中でも、一番高くにある公園】
【いつもよりも暗い気のする夜、空を見上げれば、半分ほどが赤い月――】
【時刻は今よりも少し前で、これから月が真っ赤になっていくような、頃合】

…………髪を伸ばそうかしらん。

【子供用の滑り台に、ブランコ、砂場に、鉄棒。そのどれもが、大人にはちっちゃなサイズ】
【だけれど古く錆びた滑り台の上に佇む人影には、それなりにちょうどよく――まあ、小さい人影なのだ】
【“彼女”はそんな風に一人呟いて、それから、滑り台の天辺で膝を抱えて座り込む、視線は月をじっと見つめて】
【指先はちりちりと自分の毛先を弄ぶ。それを見るでなく見てから、視線は天へ向いて――赤い月を捉えた】

【肩まで伸びた金髪は緩い癖毛。毛先に向かうにしたがってピンク色に染まるなら、少し変わった髪色をして】
【あどけなさを多分に残す顔は、だけど、勿忘草色の瞳だけが嫌に鋭い。口元も、どこか拗ねたように結ばれて】
【紅茶染めのワンピースは裾がうんと長くてくるぶしほどまで、もう少し赤く染めたケープを肩に羽織り】
【足元はかかとのないパンプスの――少女。見てくれで言えば中学生ほどだろうか、夜には似合わない】

桜と、赤い月と――、あとはもう少し暖かければ、良かったのだけれども。

【そんな彼女は酒も肴もなしに花見でもしているらしいのだった。呟く声は、少しかすれて古書のよう】
【街唯一の桜が植えられた公園で、――それでも気持ち上機嫌めいた顔で、夜風にスカートの裾を揺らしていた】
155 :邪禍 ◆Heckemet8M [sagesaga]:2015/04/04(土) 22:36:28.44 ID:xFm/sEwIo
>>146

「つゥまりこォーいうこォとだな……"互いが互いの敵"――"邪悪なる災禍"であァる俺様に敵うとでェも思うなよッ!」

【受けた刃は何もしなければそのまま残っているだろう、今のところ何か起きる様子はない】
【砕くなどして破壊すれば消滅するし、そうしなければ己の傷で刃は月明かりを放ち続ける】

【小さい蜘蛛が踏み潰されれば、やはりこの悪魔の身体にも傷が生まれる――が、】
【たとえ形が無くなるまでグチャグチャにすりつぶしたとしても、悪魔が受けるダメージはせいぜい"アスファルトで全力ヘッドスライディング"レベルだ】
【大きさの問題か? 強さの問題か? 確かに、この10cmの蜘蛛は弱かった】

「俺様の部ゥ下が欲しいなら対価を出しな、武器を降ォろし何かを差ァし出せ」

【大きい蜘蛛は臀部から太く淡く光る糸を放出、そして放たれた氷柱をそれでキャッチ】
【しかし、キャッチし損ねた氷柱――2本のそれが、蜘蛛の最前右脚と眼の1つに命中】
【鳴き声は無いが、痛みは感じているようで……狭角を用いて眼の氷柱を取り除いて】

>>150

「ククッ、痛いか? 痛いだろう――」

【刃と同じく針も、抜き取ったりしなければそのまま残っているはずだ――】

【そして、蜘蛛は今度こそ踏み抜かれ、ぐちゃり、と、体液を地面に撒いて】
【やはり、この悪魔の全身にも同じ種類のダメージが、しかし量は少ないそれを与える】

「ぐゥむ、雑ァ魚でも12匹分はなァかなかきィつい」

【アスファルトでヘッドスライディングを12回もやればさすがに酷い擦り傷で出血を起こす】
【小さな蜘蛛12匹は全滅した、しかしこれは前菜に過ぎない――】

【氷柱を受けていた蜘蛛が己の最前左脚に巻き付いたモノを見た、それは茨だった】
【その出処を見れば、そこにはクローザ。蜘蛛は悩む、どちらを優先すべきか?】

>>146,150

「やァってしまえッ!」

【蜘蛛はまず、最前左脚を持ち上げ――そして口部から液体を噴射、茨伝いでクローザにそれを与えようとする】
【この体液には脱力剤が含まれている。筋力を一時的に低下させるおそれがある。特に傷や粘膜等にそれを受けると、効果が強まる】
【ただ、少量を普通の皮膚に浴びる分にはそこまで強力な効果は発揮しない】
【なお、液体を何らかの方法で地面に落とせば防げるので、対処しやすいといえるか】

【そして、ワザワイに向けて臀部から放出するは糸。どうやらこの糸を身体に絡ませようとしているようだ】
【粘性があるので、一度受けると除去に手間取るだろう】
【また、この糸には脱魔剤が含まれており……己の持つ魔力を奪われる】
【これも脱力剤と同じく、傷や粘膜に受けると高い効果を発揮するが、そうでなければそこまで強力ではない】

【黒く細い糸が、悪魔の脚から地面にへと伸びている――夜故に、よほど眼がよくなければ見えないだろう】
【但し、蜘蛛の体液の明かりによって軽く照らされ、それを認識出来る可能性もある】
156 :リーべ ◆my2He3rcPs [saga]:2015/04/04(土) 22:37:54.01 ID:ane340eDO
>>135(カミナ)

【──多少、時間軸はずれる。カミナの言葉に対して、リーべは確かに頷いた】
【そして自身の言動に追従してくれる姿勢を見て、ふふんと嬉しそうに笑ったのだ】

【ベクターの出現により、彼女が言葉を返す余裕はなくなった。けれど──カミナの一言は間違いなく彼女の脳裏に刻まれる】
【協力を呼び掛ける。その最善手を成し遂げるために、リーべはまたひとつ戦車を叩き落とした】


>>139(ライラ)
>>142(ギア)

【名前を聞けた。能力も聞けた。それだけでリーべにとっては十分だった】
【宙を殴り続けるその表情に、笑みが宿る。礼は後で言えばいい。戦いの中示せばいい】
【重要なのは──協力の意思があるかどうか。それだけだ】

【──紙折りの力。魔術師。収納能力。明確に分かった味方の能力(ちから)はこの3つ】
【前を見れば剛力の剣士が戦車を両断し、槍の男が塔へ接近。仮面の戦士がベクターに攻撃】
【……即興のパーティーにしては悪くない、とリーべが思った、その時だった】


>>147-149>>151(主催)

ふ、は……は、っ! 恐ろしい耐久力、だな……!
たかが「余波」とはいえ……威力そのものはかなりあると思っていたんだが……ふ、ふ、ふは、はっ──!
テレビでは見てたが……まさ、か……ここまで頑丈だとは──は、は、っ……!


【愉悦と、畏怖。その2つが、同時にリーべを襲う】
【彼女の父親は、森羅万象すべてを愉快に思う性格の持ち主だった。その性格を引き継いだのか、リーべにもその片鱗はあった】
【だが、恐怖を感じないわけではない。彼女だって、女の子なのだ】
【相反する2つの感情を抱き、リーべの笑みがどこか歪んだものになっていき──】

【────セリーナ・ザ・"キッド"の変貌により、リーべは更に表情を歪ませることになった】


……な、なん、だ──アレ、は。セリーナ……? で、でも……違、う──
これ、は…………っあ、……く、そ────!


【まず放たれた炎。それは拳からの衝撃波で掻き消した】
【しかし先ほどベクターの一撃を相殺しただけの覇気はない。精神の乱れが、攻撃に影響しているのだ】

【奥歯を噛み締める。へこたれるわけには、いかないと理解していた。後ろにいる味方の存在が、なんとかリーべの拳を奮わせていた】


>>ライラ&ギア


……っ、ライラ、と──ギア。お前たちは、私の、後ろ、に……!


【──続いて放たれる、銃弾の嵐。現状、全員に対する攻撃を防ぐ余裕はなかった】
【せいぜいが自分を除いた2人分の防御が限界か。後ろにいる、ライラとギア。この2人の防御で、精一杯】
【拳を震う。衝撃波が銃弾をも叩き落とす。余波なない】
【思考を支配するのは、動揺と疑問。そのくらいで心が揺らぐのは、若さ故の経験の浅さからきているのだろう】
157 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2015/04/04(土) 22:46:04.89 ID:qZ1e0DsZo
>>143>>148>>149>>150

ふん、だから貴様は山猿だというのじゃ――遠慮なく通らせてもらうとするぞ!

(……あれが情報にあった能力の一つ、かの?)
(まったく、ダグラスとは全く別の方向で手に負えん怪物なのじゃ……――)

【見事回避に成功したベクターへと、口元を上げて煽るような笑みを投げかけながらも】
【カミナはそのまま翼の特性で上昇――瞬く間に近場の隊員達の元へと到着した】
【当たれば御の字、対処させられたなら上等であったのだ】
【最悪は意にも介さずカミナが叩き落とされる事――これならば、問題はなかった】

先ずはこやつらから救出せねばな――そこの御主(>>143)、時間がないのじゃ!
"これ"に載せるのを手伝うがよいぞ!

【捕縛されている人質の内、三名の戒めを腰から引き抜いた剣で断ち切り開放すると】
【途中で生み出していた折り紙――巨大な「紙飛行機」へと、載せていこうとする】
【その際に同じく人質解放に向かっていたダンへと協力を要請し】
【応じなかった場合も――少々時間は掛かるだろうが、問題なく救助は完了するだろうか?】
【どちらにしても上記の行動が成立したならば】
【カミナは紙飛行機を操作し、戦場から遠ざけるように飛ばし安全な場所に着陸させようとするだろう】

【それが終わったならば――次は本命ともいえるセリーナの救出だ】
【非常にスムーズに事が進んでいる。そう――出来すぎているように】
【当初から抱いていた疑問、それはすぐに氷解し明らかになった】

(……なんじゃ、これは――――)

【強烈な違和感。戦場において何度も味わった「死の気配」であった】
【やはり、罠か――カミナの頭を過ぎる予感に、警戒心を瞬時に数段階引き上げ飛び退る】
【救助対象を目の前にして"救助対象からの"離脱】
【全く以て理に適わない行動であるが――それが正しい判断であったと即座に思い至った】

な――んじゃと……ッ!?

【突如炎上する十字架と、火炙りにされるセリーナの姿】
【まさか目の前で[ピーーー]ために――否、それではこの"違和感"に説明がつかない】
【カミナは"敵"を射抜くかのような視線を炎に向け……次の瞬間、炎は爆発的に広がることとなった】

くっ…………あぁッ…………!!

【それによって周囲に展開していた折り紙が全て灰にされ】
【翼の特性で咄嗟に離脱したカミナもまた、炎に炙られる結果になった】
【火はこの少女にとって最悪の天敵だ。抗う術もなく片翼を焼かれ、宙に投げ出され地上へと落ちていく】

が、あぁ……ッ! クソ、何が……起こっておるのじゃ――!

【咄嗟に剣をタワーの壁面の隙間へと滑り込ませ固定すると、宙ぶらりんの状態で九死に一生を得る】
【思考が状況に追いつかない。間近で目撃していたからこそ、認識が追いついていなかった】

【しかし異常事態なのは明らかだ。まさかあのセリーナ自身と敵対する事になるとは――】

何が何やらよくわからぬが、まとめてぶっ飛ばしてセリーナも正気に戻してやればよいのじゃな!
……ならば話は簡単なのじゃ――……一人で背負い込みおって馬鹿者めが、根性叩き直してやるのじゃ――!

【抜き打ちの動作を上空の折り鶴で"目視"した瞬間に、残った片翼を強引に操作し姿勢制御】
【肩を掠らせる様にして回避すると、周囲に同時に四枚の紙を出現させ折り始める】
158 :ニグレド・ユーリエフ ◆r0cnuegjy. [saga]:2015/04/04(土) 22:47:19.23 ID:wFk37ytfo
>>147>>150>>151

【ベクターが左腕を振るうのが見えた────拳は空を切るだけ。一体何の意味があるか、考えはしなかった】
【ニグレドは咄嗟に地面を踏み込み急停止。不可視の攻撃に対して闇雲に剣を前に掲げて盾とする】
【金属の軋む高音が響き、衝撃で剣と手が振動する。辛うじて踏みとどまったが接近を中断せざるを得なかった】


 …………腕を振っただけでこれか。どういう身体をしているのやら


【兜の中でニグレドの頬を冷や汗が流れる。噂には聞いていたが実際に経験すると真の恐ろしさが否応にも理解できた】
【“自分はあれと対峙している。あれと戦っている”という現実が、単なる事実以上に恐怖を何倍にも増幅させていた】
【だが────剣士は歪んだ笑みを浮かべていた。恐怖とそれ以上の興奮が胸中で渦巻いていた】

【そう、“自分はあの怪物と対峙しているのだ”】

【続く棘の砲弾を剣で一閃。軽々と吹き飛ばし更に接近をしようとする】
【そこに上空からの炎が襲来。後方に跳躍してそれを回避する】


 なんだ、あれは…………あそこにはセリーナが居たはずだが…………


【驚嘆の声が剣士の口から漏れ出す。状況の変化に思わず立ち止まっていたが、次の瞬間には再びセリーナへ疾走】
【剣士である以上、戦場は駆け巡るもの。考えてから動いたのでは遅い。考えながら動かねば命などない!】


 どうやら敵であることに違いはないようだな…………ならば斬り伏せるまでだっ!!


【判断は瞬時に終わった。救出対象の変化という複雑なものだとしても、することはただ一つ、止めるだけだ。それが仕事だ】
【しかし剣士の胸中には別の感情があった。込み上がってくる感情があった】
【────あいつは、強そうだ。殺しがいがありそうだ、と】

【接近中に放たれる神速の抜き撃ち。戦車の投擲が回避できないのなら、銃弾など対処しようがない】
【しかしそれはあくまで銃弾の話】
【一切接近を止めることもなく、剣が振るわれる。まっすぐ向かってきた銃弾を両断。左右に分かれた弾丸が装甲で弾かれる】

【ニグレドは新たな敵の腕に注視していた。銃弾そのものは見えずとも、腕の動きや手の動き、銃口の向きは彼には見えた】
【更に、強化された反射神経と動体視力、思考速度が十分な対処の時間を彼に与えていた。魔術による超強化が可能にした迎撃だった】

【剣が翻り再び一閃。その軌跡に水晶の槍が複数生成され、牽制がてらダーク・スリンガーへ射出される】
【もちろん、ダメージなど期待してはいない。剣士がガンナーと戦う上で重要なのは接近することだけだ──!】
159 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2015/04/04(土) 22:47:22.93 ID:OGEGMWS3o
>>147>>148>>149>>151

紫炎―――――――ッ!?

【塔の袂に立って見上げれば其処には明けぬ夜のような色の焔が上がる】
【何が起きたのか、まさかと驚愕の色を浮かべる表情はやがてより深き物へと変わる】
【砕けた塔より舞い降りる、姿に】

(……異形ッ―――――――いや、これは……)

【自ら沸き立つ魔翌力は僅かな陰りを受ける、凡そ正しい物とは思えない魔翌力の発露】
【風に煽られた蝋燭の火の如く揺らめいたのはその爆発的に放たれた紫色と自分の直感に気圧されたから】
【その異形は、目的の彼女であると――――――――そして叫ぶ】

セリーナアアアアアアアアアアア!!!!!!

【燃える生命の叫び、しかしその声が届く事はなく返されるのは冷たき弾丸】
【瞬く間の戦場の変化、何よりも彼女自体の変化に魔女はその焔の威勢を落とし】
【ならばかの弾丸は炎を掻き消すように一部の躊躇いも無しに穿たれる】

―――――――ッ……!!……いい、度胸をしてるじゃない……セリーナァ……

【穿たれる瞬間に魔翌力の値は一度零へと還る、赤熱する爆心はならば一度拍動を止め】
【貪欲な獣の如く糧となる種火を、生命を求める……湧き上がる魔翌力を再び苦悶の声と共に生み出す】
【口から溢れる筈の血でさえもその当然を許さない、あらゆる物を糧としてそれは旧き呪いのように力を称える】

(……一瞬、死にかけたけど―――――――セリーナのこの姿、少なくともまともじゃない)
(内在する意識以外の何かによる作用、でなければこんな姿になりはしない……誰、誰なのかしらこの子をこんな風にする戯けは)
(この私の前で、「自由」などとありもしない物を声高に叫ぶモノはッ!!)

【正しい姿を奪うモノ、紡ぐ生命を阻むモノ、自分の道に立つモノ】
【猛り煮え立つ魔翌力、曲げた膝はならば立ち上がる為にピンと伸ばされる】

【しかし炎という物は激しく燃えたてば燃え立つ程にその寿命は短い物であり、魔女自身もそれを理解していて】

どれだけの時間が残されているかは知らないけれど、私が……アタシがここに立っているのはアンタだけの為ッ!
自分の為だけに生きているアタシがその筋を曲げてまで来たというのだから、その姿……割って砕いて焼きつくして……
外側に立って偉そうな台詞を零す誰かを滅ぼして、中身のアンタを引き釣り出して、謝らせてやるッ!!

【魔女が有するは極大火力それに対する悪魔は高速射撃】
【一挙一動が重い魔女にとっては相性の悪い相手、加えて兼ねてよりの力の弊害もある】
【あと生命が幾つあれば眼前に聳える脅威を落とし彼女を掬い出せるのか】

【魔女は動かない、否攻めあぐね動き出せない】
【この場、この状況を変える起爆剤が自分ただ一人では足らない】
【せめても悪魔の宿す負の魔翌力と拮抗せんと陽炎宿す魔翌力を周辺域へと散布し中和を図る】
160 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2015/04/04(土) 22:51:43.44 ID:qZ1e0DsZo
>>157
/先ずはこやつらから救出せねばな――そこの御主(>>143)、時間がないのじゃ!
"これ"に載せるのを手伝うがよいぞ!

【捕縛されている人質の内、三名の戒めを腰から引き抜いた剣で断ち切り開放すると】
【途中で生み出していた折り紙――巨大な「紙飛行機」へと、載せていこうとする】
【その際に同じく人質解放に向かっていたダンへと協力を要請し】
【応じなかった場合も――少々時間は掛かるだろうが、問題なく救助は完了するだろうか?】
【どちらにしても上記の行動が成立したならば】
【カミナは紙飛行機を操作し、戦場から遠ざけるように飛ばし安全な場所に着陸させようとするだろう】

【それが終わったならば――次は本命ともいえるセリーナの救出だ】
【非常にスムーズに事が進んでいる。そう――出来すぎているように】
【当初から抱いていた疑問、それはすぐに氷解し明らかになった】

/ここまでの文章カットでお願いします!
161 :クローザ・F・ローズン [sage]:2015/04/04(土) 22:56:32.64 ID:xbiAJmQQ0
>>155
厄介だな...!! その攻撃!

【蜘蛛の攻撃は大体分かった】
【大抵噛みつきか、体液ーーー糸を使う類だ】
【この中距離において、扱うのは後者になるだろう】

【一種の射撃だ、だが散弾でもない限り命中には精密な狙いがいる】
【それは、軽い攻撃で崩せれるかもしれない】
【特に、体を支える脚は特に】

こっちだッ...!

【左腕の茨を思い切り引っ張った】
【体重差は埋められないが、そこを筋力と蜘蛛の細い脚というバランスの悪さがないかと賭けた】
【体を崩すことは難しいが、体液の狙いをそらすーーーそれぐらいは出来るだろうか】

【上手くいくなら、>>146への体液も逸らせれるだろうか】

よしこれなら...!

【あの蜘蛛を倒す算段は思いついた】
【僅かな余裕は死を招くというのに、その意識の隙はさらなる隙を生む】

........なんだ、あれ

【声が聞こえた】
【視界を遮る炎に、思わず意識をその主に向ける】

【自分たちに最終目標】
【一応顔写真程度は確認した、セリーナという女性の変貌に】

【視線までも、悪魔でもなく、蜘蛛でもなくーーーーその目標に持って行かれていた】
162 :ワザワイ・エスパス [sage]:2015/04/04(土) 22:57:19.35 ID:Er9Oqvb40
>>155
【悪魔の言葉に口角を上げて答える】
【姉の様に「ふふん」と笑いながら】

「駄目!」
「おねぇちゃんのお洗濯してくれた服も、おねぇちゃんがすいてくれた髪もぜーんぶ宝物だもん!」
「それにね……」

「『貰う』んじゃなくって『奪う』んだから関係ないでしょ?」

【その幼い風貌から想像できない程に影をつけて凄む】

「それなら僕だってワザワイ(厄)だよ?」
「悪魔さんの焔なんて…」
「一片も残さずに凍てつかせてあげるよ!」

【姉と接するうちにその影を潜めていた狂気、それがエゴの塊である悪魔に触発された様に心から溢れ出す】

「UHYAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAA!!!!」

【一気に跳躍する男の娘に向かって飛んでくる極太の糸】

「無理無理ぃ!」

【それを戟を勢い良く回転させて先端を巻き付けて避けようとする】

「かーらーのー」

【そして自分の左手から氷でできた有刺鉄線を作り出し、一番前の右脚に巻き付けようとする】
【この蜘蛛の単眼がどれ程の物かは知らないが今のうちにドクロの男と共に左右から拘束すれば胴体に隙ができる】
【しかし戦闘に夢中で悪魔の足から延びる糸にはきずけていない】
163 :W-1 ◆LF1Ar7hXZw [sage]:2015/04/04(土) 23:02:23.58 ID:drEgdtK+o
>>147>>148>>149>>150

ぐ、おおおッ!!『航空機』の羽で対抗だとッ!お、押し負ける―――!?

「何という事デスヨー……ハカセの『筋力』にこのワタシの『馬力』を総合したパワーを持ってしても……
上回れない!それどころか……押し負け始めているッ!少しずつ……!力勝負ではやはりベクターに軍配が上がってしまう!」

真っ向勝負で押し負けるのは我ながらちっぽけなプライドに傷がついてあまりよろしくない気持ちが胸に浮かぶな
だが……それでもあえてがっぷり『四つ』としゃれこもうじゃあないかベクター、カミナ君たちがセリーナ君と隊員たちを助けるまで……!ん?


【ジンジャーが取るのはこのまま無様をさらそうとも、このぶさいくな力相撲に無理矢理突き合わせて徹底的に逃げ切りながら時間を稼ぐ作戦!】
【すでに複数名己の頭上を飛び越えてセリーナ達の元へと向かう者たちがいたことはすでに感づいているのだ、こちらはベクターを振り回して近寄らせないことに徹する】
【そのつもりだった、だが――――彼らの想定はさらに斜め上へと飛び越えていくことになる!】


……ぐわぁぁッ!! 「あぐっ!!―――な、何が!?」


【ドゴォ!と勢いよく爆発的に飛来した炎の一撃が"W-1"の胴体に勢いよく直撃!】
【その鋼の体躯を力勝負の領域から勢いよく跳ね飛ばす事になるだろう!―――おかげでベクターに潰されるのは防がれたが】
【上の方向に視線を送る、そこにいるのは―――セリーナ……?いや違う、あの姿はなんだ、あの悪魔のような姿は!?】


「―――な、にが……ハカセ!あれはいったい!?ま、まさか―――!アレは!?」


――――"レイン"か……?セリーナ君の中に眠っていた人格、"弾"末魔の影響の強かった部分に眠っていたモノ
以前にリリア君の力で彼女の記憶を探った時にその片鱗を見せた―――!『セリーナ君が忘れ去った』部分……
苦しみの記憶の中にいたかつての彼女……!


【そうだ、この時の事を以前セリーナのW-Phoneを使って一部始終の情報を見てしまった事を詫びたことがあった】
【健康診断などでもなんらかの悪影響が起きていることが分かり、それに対応するために『剛毅』の象徴武器≪シンボリックウエポン≫を作成した】
【その時に見られた彼女の『闇』―――彼女の苦しみの部分―――!】

【続いて降り注ぐ"ダーク・スリンガー"の抜き打ちに―――W-1も反応しきれない、バチン!と彼の腹部に衝撃を与えうめき声をあげる】


ベクター貴様ァァァ――――!!彼女に何をしたッ!!なぜあんなにも『悪魔化≪デモナイズ≫』が進行しているッ!?
この状況を回避するための『掌』を用意したのだ……自然にああなることはありえないッ!!彼女になにか『ふざけた真似』をしやがったなッ!
つくづくこのオレの『逆鱗』に触れやがってッ!!くそったれッ!―――後回しにして彼女を『戻す』事を最優先するしかないッ!

「ハカセ!接近を!この距離では手段が打てない!この場にいる方々の手をあますことなく借りて彼女を元に戻す手段を取りましょう!」

使えそうなキットは愛機にいくつか積んで来ているッ!それと……『アレ』はまだ付けたままか―――?


【両腕を顔の前に出して防御姿勢を取り、"ダーク・スリンガー"の射撃に耐える体制を取りながら即座に急接近を図るW-1】
【同時に彼が確認するのは彼女の『手元』だ―――その手にはまだ『掌』が備わったままか―――?それを確認する!】
164 :ライラ=フェルンストレーム ◆db8egkjV8E [sagesaga]:2015/04/04(土) 23:03:15.59 ID:pwiKvvj1o
>>147-149>>151

「んなの……ッ!! アリかよ……――――――だァッ!!!」

【衝撃波を受けきってなお無傷、右腕を引きちぎられても左腕で殺人級の鎌鼬を発生させる】
【そしてライラが射出させた棘は―――ものの数秒、いや数コンマでベクターにより蹴り飛ばされ、あまつさえ彼からの攻撃と化してしまう】
【一発目の棘を杖で弾き飛ばし、二発目を刀で斬り飛ばして、ライラは改めてベクターのその能力の高さを実感し、苦い顔を作った】

【だが、この作戦の目的はあくまで人質となっている7人の救出。ベクターが攻撃に釘付けとなっている間に、誰かが救い出せばソレでいい】
【ベクターの能力の全てを引き出すという目的もあるが、それは二の次だ。それならばこの攻撃も、全く無駄というわけではない】
【攻撃する間、しっかりと救出に向かった2人の姿を捉えていたライラは、苦い顔の下に薄く笑みを浮かべた。―――だが】


「……ッ!? なんだアレ……――――――ッ!!?」


【それは、さながら地獄の門を開く鐘の音か。突如十字架に灯った紫色の炎。普通のそれでは無いくらい、魔術師じゃなくたって分かりそうなもので】
【炎が彼女の体を包む中、突如膨れ上がった爆炎にライラは思わず顔の前で腕をクロスさせ、直撃した炎が右腕に火傷を造った】
【痛みに顔を歪ませながらガードを解き、ライラが見たものは―――自ら地上へ降り立つセリーナ……いや、セリーナ"らしきもの"だった】

【怪物、そう呼ぶのが正しいだろう"セリーナだった何か"。ライラはその正体を恐らく皆より早く知っていた】
【最後に精神を病んだセリーナと出会い、UTの代理リーダーであるキングに言われたこと。それが今、現実と化している】
【加えて怪物の口から放たれる言葉は、既にソレがセリーナでないことを意味していた】

「クソ、最悪な時に最悪な事が起きるなんてよ……――――――!!!」

【セリーナが敵になったということ、それがどれほど味方の攻撃を鈍らせるか想像も付かない】
【そうこうしている内に、彼女の得意技が辺り一帯を撃ち抜き、ライラもその銃弾に穿たれるはずであった……が、またもその攻撃は少女の拳に防がれる】


「リーベ……とか言ったな。サンキュー……と、長話してる余裕は無さそうだな。
 セリーナ――――――……ッ!!    F  3  !  !  !  B u r n i n g ! ! ! 」


【短くお礼を言うが、その言葉には覇気がない。恐らくこの男も、動揺というものが生じているのだろう】
【しかし、やがて短く息を吐けば覚悟を決めたのか、前方に赤い魔法陣を出現させ、そこから直径1m程の火球を3つ出現させる】
【左腕を薙げば、それらは高速でセリーナ……ダーク・スリンガーへと向かっていく。高速だが直線的な火球の動き。当たれば手痛いダメージか】
165 :ペコラ・バローニオ ◆81It1xIT0A [sage saga]:2015/04/04(土) 23:05:33.54 ID:fnFME0y+o
>>152>>153
挨拶は済んだかしら?挨拶は大事よ?ちゃんと声をかけ合わないと、ね
そうそう、アタシの事も名前で呼んでいいわよ、アタシはペコラ、ペコラ・バローニオ

【ヴァローナを殴り飛ばした拳から煙を上げるアートマンを引き戻しながら、ペコラはまるで子供に対するかの様に言う】
【それから、自分もと名前を名乗ると、片目を閉じてウィンクを飛ばす】
【動作や話し方はふざけているとしか思えない、しかしその実容赦は無い、ヴァローナを殴った時だって、一切手心を加えていなかった事は、ヴァローナ自身がよく感じ取れる事だろう】

気軽に『ペコラ』って呼び捨てにして、遠慮はいらないわよン
……勿論、『コッチ』もね

【宙を滑り、再び接近してくるヴァローナ、素早い切り返しだが、アートマンが構えを取るには十分だ】
【だがしかし、武器での攻撃をアートマンがそのまま受けられる程硬いアートマンではない為に、必然ペコラもアートマンも、対応の為の動きが限られる】
【重なるように、動きをシンクロさせて、ペコラとアートマンは右に身を躱してヴァローナの突撃を回避する。その刹那、アートマンのみがペコラから離れ、通り過ぎようとしたヴァローナに向かって拳を振り上げた】

【このまま、側面からもう一度攻撃しする───と思われたその瞬間、ペコラが気が付いたのはエクレアの方だ】
【エクレアの持つ武器が、斧から弓へと変形している───『気が付かなかった』、まさか斧が弓に変形するなどと、予想だにしていない】

(ファーマーズ・マーケットを引き戻し───いや、間に合わないわね)

【エクレアの攻撃に気を取られ、一瞬だけアートマンの動きが止まる、それによってヴァローナへの反撃の機会を逃してしまった】
【その上、エクレアの攻撃に対しても反応が遅れた、一瞬の判断の迷いが、どっち付かずの最悪の結果を生む】

【ドパアァン!!≠ニいう音がして、ペコラの剥き出しの腹筋に矢が突き刺さる……いや、これは『突き刺さった音』ではない】
【エクレアの放った矢はペコラを貫かず、しかしペコラは矢が当たった瞬間『何かにぶつかった』ように弾け飛び、後方に吹き飛んだ】
【だが、瓦礫の上を転がり受け身を取ると、再び立ち上がる。そのペコラの体は、大きく肌蹴た褐色の肉体には、大きな大きな傷が刻まれ、肉体の表面が弾けたかのような傷が出来ていた】

……嫌だわ、油断しちゃった

【貫通力のある矢ではこんな傷は決して出来はしない、しかし実際にペコラにはその様な傷が出来ているのだ、体の表面に『拡散』したかのような大きな傷が】
【ペコラは吹き飛んだ先に、一つの乗用車を見つける。以前の大災害の時に乗り捨てられた物だろう】
【その乗用車の上を飛び越え、裏に隠れる様に回ると、引き戻したアートマンでそれに触れ】

『ブオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!』

【かと思えば、アートマンが乗用車に向かって拳の乱打、鉄の塊がボコボコになるまで殴りまくり、そして───殴り飛ばす】
【物凄い力だ、拳の乱打により加えられた力で乗用車は吹き飛び、ヴァローナとエクレアの前方上方で炎上、爆発ッ!】
【飛び散る炎の破片を撒き散らせながら、業火に包まれた鉄の塊が二人に襲いかかる、ヴァローナに向かっては燃え上がる車体そのものが、少し離れたエクレアには、無数の燃える破片が、それぞれ降ってくるだろう】
166 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2015/04/04(土) 23:14:20.22 ID:ozsdi+4B0
>>148

(……何だ、この妙な感じ≠ヘ……。ベクターの発する威圧感とはまた違う、鳥肌が立つような冷やかさだ―――)

【結果的に攻撃がベクターに集中したことにより、ダメージを与える事は出来ずとも要救助者の下にはたどり着くことが出来た】
【まず緊急を要するのは彼らを無事に保護する事。強力無比な攻撃が飛び交う戦場の中で、このミッションはある意味戦うより難しい】
【さらに言えば、此処は妙な魔力が立ち込めている。彼とて魔術師の端くれ、コレが少なくとも気にしなくていい#、がないことは分かる】
【まず、緊急を要する救助者の安全確保から。―――その時だった】

――――!

【突如響く、張り裂けんばかりの轟音。凄絶を極める戦場において、その音色はレクイエムのように悲しく冷たく鳴り響き】
【続いて、明確な火元は無かった筈なのに十字架が突如炎上する。この状況を黙って見ている彼ではない、すぐに助けに行こうとするが……】

(……、……な……っ……!体は、燃えていない……だと?――――ッ!)

グ……ッ、≪ミスティベール≫!

【其れを拒むかのように放たれる炎。恐らくこの場に居た者たちの中で最も至近距離でその炎の爆発を受けた彼は、回避することが出来ず】
【身を焦がすような熱に、思わず呻き声を上げる。咄嗟に発動した魔術で霧のような水を体に纏わせ火を消し止めるが】
【何とか炎を消し止め、熱傷に耐えつつ顔を上げた彼の目に飛び込んできたのは―――セリーナであった筈の、別物だった】

何という事だ――――

【件のリーダー代理とやらに予め知らされていた。最悪の想定はしていた。しかしこれは……余りにも予想を超えていた】
【その想定をも上回る、膨大な負の感情・魔力―――これは不味い。本当に、不味い―――!】

【彼女―――いや、彼女だった何か≠ヘ下へ降りた。(この高さから平然と生身で降りて行ったこと自体、驚異的だが)】
【そして、姿を変える。もはや彼女の面影は帽子のみ―――この状況を前に、ダンも、恐らく周囲の各員も、動揺は隠せないだろう】
【そんな状況で、放たれる銃撃。回避が間に合う筈がなく、僅かに体をずらして痛みを感じない鋼の左腕に掠めさせるに留める】

――――全く手の掛かる方だ。貴女が負の感情に飲み込まれてどうするのですか……
……私は諦めませんよ。貴女を助けると決めたのですから。

【―――事セリーナの救出と言う面では、状況はある意味更に絶望的だろう。しかし彼は諦めない】
【方法は分からないが、何としてでも彼女を助ける。その為に先ずは―――彼女を止めなければ】
【彼もワイヤーを使って地上に降り立つ。手に槍を持ち、悪魔の銃士と相対するべく―――】
167 :邪禍 ◆Heckemet8M [sagesaga]:2015/04/04(土) 23:20:30.69 ID:xFm/sEwIo
>>161

【ぐいっ、と脚を引っ張られる、既に最前右脚は潰されているので一時的にバランスを崩すなら――】

【――、脚を引っ張る感覚は、すぐに軽くなるだろう……外されたか? 否……"外れたのだ"】
【そう、この蜘蛛は自らの脚を分離し、茨による安定崩しの被害を抑え、そして攻撃に繋げたのだ】
【2m級の蜘蛛の足となれば当然それなりの大きさと重さがある、その上……】
【この脚、第二関節以降をよく見ると外側に鈎状の鋭利な棘が並んでいる――切れ味と言うよりかは、抉りに近いダメージを与えるだろう】

【但し、体液による攻撃は阻止できた。吐いた脱力剤入り体液は狙いがそれて、近くの民家の壁に着弾した】

「痛ッ、てェよ馬ァ鹿野ァ郎ッ!」 「おォっと、よそ見かァ? 確かに楽しい声が聞ィこえるなァ」

【……自らもいだとはいえ、ダメージはダメージ。悪魔の左の角が半壊する。フィードバック位置は脚の位置によって変わりそうだ】


>>162

「ほォう、俺様から奪うか――ククッ、試してみィな」

【糸は戟に命中、どのくらい巻き取られたかは不明だが、この糸が持つ脱魔剤の効果はそのまま使える】
【そして、既にダメージを負った最前右脚に巻き付くは氷の有刺鉄線。甲殻を棘が食い破る】
【先程の氷柱による攻撃でも悪魔の右角や眼の一部にダメージを負っていたが、この行為によって右角は更にダメージを負う】

「ちィ……」

【ぽろり、と、落ちた自分の角の破片を手で受け止めて】
【今のところ、蜘蛛の足が自らもがれる様子は無いが……】


>>161,162

「うゥーん、空ゥ気が良ォくなァってきィた――」

【地面に伸びていた糸から一斉に"生命と変化の、混沌の魔力"が放出されるッ!】
【すると、先程倒した小さな蜘蛛たちの体液が形を成してゆき……2つの刀になる】
【そして、その刀は2人の近くまで一直線、そして足の高さから腹部へ向けて、横一閃を放つッ!】

「月の体液に形を与え……テメェーらをぶゥった切るッ!」

【この一連の流れはかなり短時間の話だが、魔力の放出、形の変化、そして移動、どれでも良いので感付けば】
【鋭利さを重視し強度は二の次のこの刀への対策を取れるだろう】
168 :リロード・ザ・マジシャン(25) ◆60/reloads [sage saga]:2015/04/04(土) 23:21:53.05 ID:t5j4OSeeo
>>154

【街頭のある公園の中と違い、その外は薄暗く。まるで亡霊の用に姿無き声が近づいてくる】


こんな夜は桜でも眺めて故郷の風にでも想いを馳せてみようかと思ってみれば。

【それは男の声だった。だが、その姿は闇に溶け、街頭の光照らされる公園の中でようやくその姿を現した】

【黒髪を野暮ったく肩まで伸ばし、深々とシルクハットを被った鷹の眼光≠持った男】
【漆黒のスーツを身に纏い、星柄のモノクロマントを羽織る。黒尽くめ、故に両手の手に】
【付けられた白い革手袋は良く映える。──見るからに怪しげな男】


……一つしか無いこの公園を探すのには少々苦労させられましたね。──おや、先客ですか。

【口ぶりからすればこの街を知らないよそ者の男。……男が彼女に気付いたのは公園にたどり着いた時】
【となれば、ぶつぶつと独り言を呟きながら歩いていた事になるが。──というのは、置いておいて】
【それが少女だという事に気付いた男はシルクハットを脱いでニコリと微笑んだ。】


こんばんは、素敵なお嬢さん。素敵な夜に、貴女もお一人様ならご一緒してもよろしいかな────?

【夜中の公園。月に魅入られそうな夜に、少女が一人で居れば注意をするのが普通な大人というものだろう】
【だが、彼は違っていた。楽しそうな彼はきっと普通ではない。そして、同じく普通ではないものを求めている】
【こんな夜に、一人でいるからこそ──きっと彼女は素敵(フツウデハナイ)≠ネのだろう、と】
【同族を求める寂しい男──こんな奴と一緒にされてしまうのは溜まったものではない。事案である】

169 :ギア・ボックス ◆EQBB9rCCt1P5 [sage]:2015/04/04(土) 23:22:15.68 ID:KKdtj3G3o
>>147-149
【自身の放った攻撃は、確かに狙い通りの効力を発揮した。顔面を直撃しても、やはり牽制にしかならなかったのは】
【予想通りとはいえ、その強大さを改めて思い知らされる気分だ】

【だが、自分が直接ベクターにダメージを与えられずとも、周りには仲間たちがいる】
【事実、魔術師の少女の圧倒的火力が、自分の花火に続いてベクターを撃った】
【自分にできることを、ただ全力で。そうこれでいい。その上で、油断はせず次に備える】

(こっち側の人たちも、ベクターが驚くほどにとんでもない力を持ってる……なのに、あいつはああも簡単に……)
(戦闘能力もさることながら、状況まで利用して……なんてやつだ……)

【どれほどの決意を固めようと、多くの精鋭が集まろうと、なお拭えぬ恐怖。それが人の形をして目の前にいる】
【確かに、これではデータを集めるだけでも命がけだ。今ここにいるメンバーでどこまでいけるか。自分は、その中でどこまでやれるか】
【脳裏をかすめる思考は、カミナとダンが救出のためにタワーへ向かう光景を目にして頭から打ち消す】

(まずは三人……この調子でベクターを動かさなければ、最大の目的である救出はなる……)
(いける!! 生きて帰らないと……何としても……)

【距離があるが故に、セリーナの周囲に蠢くその気配には気付かず。一縷の希望をそこに見出す】
【それが甘い考えだったと、思い知るのはその直後であった】


――――な……んだ……?

【何が起こったのか。ベクターが起こした轟音にもまして、魂に冷たく触れてくるような感覚】
【メロディ。狂い切った、あまりに恐ろしい……これはいったいなんだ?】
【混乱の最中にあるギアは、現れた紫の炎とその中に消えるセリーナの姿を見て、さらにその混迷を深めていく】

(ベクターの仕業、か……? いや、あの手のやつが自分からゲームを放棄するとは……)
(いやそれよりも、セリーナさん……セリーナさん、は……)

【ふらり、とよろめきかけたギアを、紫の炎が襲った。この状況でも、咄嗟に身をかがめて背中の一部が焼かれるに留めたのは】
【自分も、多少は戦場での経験が生きてきているのか、などと。不自然に冷静な思考に襲われる】

【そして、悪魔は降臨した。自分が救おうとしていた人物の姿で】


あ、れが……キングって人が書いていた……

(でられた=H なんのことだ……どういうことだ……セリーナさんの中に、ずっといた?)
(いったい……誰だ、あれは……)

【困惑するギアの中に、ベクターの言葉と笑いがこだまする。キングからの事前情報、彼女の銃がもらたす現象】
【それがあれなのだと、ベクターの言葉で理解は出来た。だが、セリーナの言葉と発する異様な気配に、それだけではない何かを感じてもいた】
【疑問符が脳裏に踊る。だが、そうしているだけの余裕はない。とにかくできることを。思考を止めるな。諦めるな――――】


>>156
……了解、です……!!

【聞こえてきたリーベの声が、どうにか意識を繋ぎとめてくれた。情けないが、ここは頼るほかない】
【彼女の防御の内に、ギリギリのタイミングで身体を収める。銃弾からは、それで身を守れるだろう】
【ベクターから受けた攻撃による全身の傷が、今更になって行動を阻害してくる。だが、止まるわけにはいかない】


>>151
(セリーナ、さん……)

【彼女を、見た。恩人で仲間で、誰よりも頼れる女性。だが、彼女のことを自分はどこまで知っていたのだろう】
【止めなければ、こんな形で終わらせられない。何とかしなければ。その思いが、人形の魂の思考をクリアにしていく】

【まずは相手の得意手を奪う。手持ちの武器は何があるか。支給された武器。これならば】
【ギアはワイヤー銃を構えた。狙うは、セリーナの右手に握られた銃だ。引き金を絞る。ワイヤーが発射される】
【彼女ほどの技術はないが、狙いは正確。命中すれば、全力で踏ん張って、ワイヤーの引き戻しを利用し】
【彼女の銃を自分の手元へ引き寄せようとするだろう。そうすることで、相手の戦闘能力を奪う目論みだ】
170 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2015/04/04(土) 23:31:57.17 ID:eaufHZcB0
>>168

【今日の夜は少し寒い。ここ数日は暖かい昼間も多いけれど、夜になれば、まだまだ冬を感じる】
【だけれど前よりは明らかに暖かく、ぼんやりするお供に缶ココアが要らないとなれば、財布にも優しいと】
【それにこんな温度は嫌いではなかった。――いや、やっぱり、もう少し暖かくてもいいかもしれない】

【――少女の耳が誰かの声を捉えたのは、ちょうどそんなことを考えている頃合だった】
【別段寒いわけでもないがケープの布地を体に寄せて、膝をふんわりしたワンピースの中に隠しこむ】
【半ば無意識に体を縮めるなら、気付かれぬようにとしたみたいだ。――ただ、それは無意味だったようだけど】

……別に構わんよ。誰かと待ち合わせだったら断れたのだけども――そんなこともないのだし。
本でも持ってくれば良かったかしらん、そしたら本を読むからと断れただろうにね。

【気付かれた彼女は、ただ、鬱陶しいようなうんざりするような顔をするでなければ、ただ、】
【優しげに微笑みかけてやることもなく、視線を向け、そんな言葉を返していく。もちろん悲鳴を上げるでもなく】
【断る断る言っておきながら拒絶することもない。それなら彼女なりの冗談なのだろう、掠れた声は、少し低い】

春だというに独りなのかい、月食の日の夜桜だなんて――恋人が居たら逃せないイベントだと思うのだけども?

【そしてその言葉は自分を棚に上げている。もちろん彼女だって独りだった、待ち合わせでなければ、】
【なんなら家で帰宅を待つ家族も居ない。だからこそこうものんびり月見花見なんてしているのだろうけど――】
171 :ワザワイ・エスパス [sage]:2015/04/04(土) 23:33:16.38 ID:Er9Oqvb40
>>167

【少年が無数の戦闘の中で培ったバトルセンスと危機管理能力が警鐘を鳴らす】
【この幼い少年に魔翌力を感知する能力は無い、しかし、殺気や害意には殊更敏感である】

「!」
「へぇ、蜘蛛を動かすだけが能じゃないんだねっ!」

【蜘蛛の脚に有刺鉄線で繋がっている左手を思いっきり引っ張って跳躍し蜘蛛の死角であろう真上から蜘蛛と悪魔に向かってドリル氷柱を弾幕の様に打ち出す】

>>161
「ってなんでおにぃちゃんはよそ見してるのー!?」

【戦闘中に別の事に気をとられているドクロの男に雪玉(中には氷が入ってる)を頭にむけて投げる】

「あっちにも人が居るんだから!」
「僕達も此処で悪魔さんをくいとめななゃ!」

172 :ベクター・ザ・"フォビドゥン" ◆/iCzTYjx0Y [!nasu_res]:2015/04/04(土) 23:37:05.75 ID:yye4crego

>>163
【怒り狂うジンジャー・ユースロット。そしてそれとは対照的に、嘲笑を湛えたベクター。】
【彼は即座に、失っていた体の半身を"何事も無かったかのように"再生していくと】
【ジンジャーの言葉に応えるように高らかに叫ぶだろう―――ッ!!】

ッハハハハハハハ!! オイオイ、"素"の性格が出ちまってるぞ"ヒーローごっこ"サンよォ!!
俺様がアイツに何かしたってェ? ッハハハハハハハ! 逆に聞くがお前、憎たらしい仇敵をオッ捕まえて、
そんでもって痛めつける事もせずに風呂入れて飯用意して暖かい布団で眠れる様ケアしてやるのかァ? ん〜??????wwwwww

んなワケあるか。俺様がアイツに行った事なんてもう一々羅列するのも面倒くさくてカナわねえよ。
まあそうだな―――幸い"好み"のツラでもなかったし、反応も悪かったからなァ?

          [ピーーー]に"イン・アウト"するのだけは避けてやったぜ?
               尤も俺様のビッグマグナムをブチ込んで生きていられる人間の雌はいねェがなァ!

     イッヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒィ!! ヒッヒハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ!!


【―――精神的な敗北。カニバディールに破れた事で、加速した汚染。】
【そして其処にきて、嗚呼見えるだろうか―――ジンジャーが授けた筈の、あの"武器"は―――。】
【毒素を中和する筈のあの武器は、いまやセリーナには取り付けられていなかったのだ。そう、武装は全て外されていた。】

>>ALL
【そして、ベクターはそのまま全身を再び再生させると、セリーナと、戦場を置き去りにして】
【三度、地面へと拳を打ちつけ"地盤"を崩壊―――足場をズタズタに砕き、フィールドの混乱を更に極めると】
【一足先に地面へと"潜って"いってしまう―――まるで、自分のやるべき事は全て済んだ、とでも言わんばかりに―――。】


 それじゃァここいらで暫くのお別れだ、"セーギのミカタ"諸君!
 悪いが俺様は群れて戦うのが大嫌いでね、お前ら雑魚どもの相手はそこの"腐れガンマン"に任せる事にするぜ。
 なんたって―――俺様に負けるより、はるかに屈辱的で、絶望的で、そして悲惨だからなァ!! ッハハハハハハハハハハハハッ!!
173 :セリーナ・ザ・"キッド"<ダーク・スリンガー> ◆/iCzTYjx0Y [!nasu_res]:2015/04/04(土) 23:37:33.17 ID:yye4crego


>>158>>164

【現れたダーク・スリンガーの圧倒的名までの攻撃が、再開された。】
【先ず最初にニグレド、全ての弾丸を切り捨てた彼の斬撃に対し、セリーナは即座に対応。】
【放たれた槍をめがけ、両手に握った二挺拳銃から連続で弾丸を放ち、一つ一つを性格に、狂い無く撃ち滅ぼしていく!!】

【そしてライラの撃ち放った火炎球すらもが、ダークスリンガーの正確な射撃の前に全て"ブチ"抜かれていく。】
【寸分の狂い無く撃ち尽くされたそれと対照的に、ダークスリンガーの妖艶な魔翌力が戦場へと充足していく―――ッ!!】


 「 きらい―――きらい。"れいん"は、きらい。その、とがったやつ、きらい。 」

 「 いっぱい、いっぱい、さされたから。きらい。きらい。きらい。……きらい、きらい、きらいきらいきらいきらいきらいッ!! 」


【化け物の様な外見に反し、幼子のような声色でうわ言を呟くダーク・スリンガーの射撃が、今度は滅茶苦茶な方向へ放たれる。】
【両者を通り過ぎ、むしろ全体に―――そう、フィールド全体に行き渡るように、滅茶苦茶な勢いで弾丸が次々に吐き出されていく。】
【一体どう言う事か―――命中させようともせず、ただただ、彼女は弾丸を放ち、それを滅茶苦茶に撃ちまくるという、行為を繰り返す!】


>>156>>157>>159>>166>>ALL


【戦場に広がっていく無数の弾丸―――それが、一瞬にして、空中で"停止"するだろう。】
【いや、可笑しい。魔翌力の弾丸とはいえ、強大な火力を持ったその一発一発が、中空で停止するなど!】
【何かの間違いではないか、だが実際に、目の前で弾丸が、吐き出された攻撃の全てが、フィールド中に停止し、漂い始める―――】


 「 きらい、きらい、みんな、みんな、ぜんぶ、だいきらい!! 」

【呪詛の様に呟いた言葉、怪物と化したセリーナが、停止したフィールド上の無数の弾丸達に対し】
【まず一発、丁度弾丸に"弾丸"を―――ぶつける、そう、ぶつけるようにして、手に持った銃から打ち出す。】
【するとまるで、停止した弾丸はピンボールの弾が弾かれるように計算的に"隣"の弾丸を弾き、更にその隣を、また隣を、】

【弾き飛ばし、吹き飛ばし、そしてその"弾丸"による無茶苦茶な起動を描いた"連続的に反射"する攻撃が、戦場を圧巻していく!!】

【まるでそう、戦場の至る所に銃火器が設置してあり、そこから弾丸が全方位へ吐き出されていくかのように―――ッ!】
【ダーク・スリンガーはたった一人、二挺の銃だけを用いて、弾丸を停滞、そこにぶつけて拡散させるという"離れ業"をやってのける!!】


>>169

【だが、その反射拡散攻撃の直後―――ギアのワイヤガンが彼女の銃を片方、絡めとり】
【上手い具合に引き寄せる事で彼女は銃を"奪われる"―――勿論、ギアに対しても弾丸の雨あられが降り注ぐのだが】
【これによって生まれた隙は大きく――――セリーナに対し、今なら攻撃をぶつけることも可能だろうか!】
174 :ヴァローナ ◆8R7odKA9zA [sage]:2015/04/04(土) 23:39:43.17 ID:P0cgaqqEo
>>165

キルスコアを報告する時のためによく覚えておくよ。勲章がまた増えてしまうな

【そういう彼女の勲章の数はコートの徴章を見てもわかるとおりに数多い。普通の軍人ならば】
【ノンキャリアから入ってもこの働きなら今頃大隊の指揮官か本部勤めでもおかしくないはずだ】
【だが彼女は傭兵だ。得るものは無価値な勲章と二束三文の報酬だけ。待遇はいつまでも最前線だ】

【突きを回避されたのは感触で瞬時にわかる。直ぐ様、それを横に薙ぐ。片足を軸に体をよじり遠心力】
【も利用して器用に態勢を変えながら瞬時に次の手を打つ。だがそれはその後の事態で当たらなかったようだ】

…笑止っっ!!

【取り出したるは風の魔導書。一定方向へ強い突風を吹かす魔法を発動する。彼女はそれを真上へと発動する】
【トラックすらもぐらりと揺れるその突風は片翼であっても大鷲のようなその翼で受けて飛び上がらせるには十分】
【燃え上がる車両もその風を受けると魔が慄いたように少し弱まる程だ。彼女は車両よりも高く飛び上がって】
【その燃え上がる車両を踏み台に利用し、翼をはためかせて更に加速した。鋭角的に彼女はまた敵へと迫る】

【だが同じ手は使わない。先程より加速していても突きは回避されるだろう。故に彼女はその剣を振りかぶって投げつけた】
【回転する刃の鉄塊は当たればただでは済まない。回避は簡単だ。何故ならばわざと右側へと少し逸らして投げたからだ】
【素直に避けるならば左に行くだろう。戦闘のプロこそ最適なものを選びがちだ。彼女はそこを突く。もう一方の剣を抜き】
【左側から回りこむように接近。足元は地面を削り、片翼は気高く、重い刀は風を切って剣を真横に振りぬいた】
175 :エクレア ◆GBHFWL/yB. [saga sage ]:2015/04/04(土) 23:43:01.97 ID:pCYYDfe6O

>>165

【狙いすまし、放った一矢】
【しかしそれは、自身が考えていた結果にはならず】

……防御……?
…………ん……

【音も、結果も、そして傷跡さえも予想とは違う】
【防がれた?逸らされた?】
【考えうる可能性を考え、今与えたダメージを考え】
【エクレアは、再び弦を引き】

……っ…!

【隠れた敵】
【そして、次なる攻撃は――爆発】
【轟音を鳴らしながら炎を吹き上げ、飛び散る破片は迫り】

……くっ…………

【能力を使うべきか――否】
【即座に判断したエクレアは】
【ろくに溜めず、威力も充分では無い矢を、爆発で隠れた相手の位置を予測しながら射つ】
【威力は高いとは言い難く、しかもなかば予測で放った矢】
【防ぐも避けるも、難しくはないだろう】

【次いで迫る破片に対しては】
【機械弓と、自身の腕である甲殻の爪で防ぐ】
【その場から動く事はせず、破片により肩や足に幾つかの傷を負うが】
【代わりに、相手の出方を見逃さないように、見る】
【同時、再び弦を引き、更に機械弓の魔力を溜め込む――次の一撃への、布石に】

176 :クローザ・F・ローズン [sage]:2015/04/04(土) 23:46:45.75 ID:xbiAJmQQ0
>>167>>162
え......。うわっ!

【僅かな意識の隙と分離された脚でバランスを崩す】
【地面に転がったのなら、バク転の要領で体を起こした】
【一応、体液の狙いをそらせたので良かった】

【だが、まだ決定打を与えきれてない】
【悪魔の能力はなんとなく理解したが、上限が分からない】
【唯一こちらが勝ってる頭数を塗り替えられたら勝利は難しい】
【蜘蛛のダメージが悪魔に伝わるが】
【その逆は分からないーーー蜘蛛を潰すのが先決だろう】

それなら.......ッ...!!

【「視えた」というか、感じたという方が近い】
【悪魔の作り出すその斬撃が】

【受け止めるなら茨が良いだろう】
【その腕を前にーーー盾のように構えた】

ッッッグ!!

【だが、その威力は肉体を切断せずとも】
【バランスを崩すのには十分だった】

....グハッ!

【その地面に倒れたこんだ】
【その隙は大きい、それは青年も理解しているだろう】
【倒れる瞬間に茨を伸ばそうとする】
【その先は先ほどの大蜘蛛】

【千切られないように脚ではなく胴体に巻き付ける算段らしい】

【この茨、強度の割に伸縮機能がある】
【現在伸ばしきった茨を縮めることだ】
177 :ニグレド・ユーリエフ ◆r0cnuegjy. [saga]:2015/04/04(土) 23:56:47.62 ID:wFk37ytfo
>>172>>173

【槍が防がれるのは想定内。変わらず剣士は接近を続ける。魔力を感じ取りはしたが、近づかなくてはならない】
【唐突に始まる無茶苦茶な乱射。早撃ちでなければ反応も容易ではあったが────】


 …………何っ!?


【兜の奥の瞳が驚きで見開かれる。弾丸は全て停止。幸運などではない、続くのはより苛烈な攻撃だ】
【縦横無尽に跳ね返る弾丸が戦場を駆け巡る。後ろ、前、上、あるいは下から銃弾が迫り来る】
【如何に銃弾を断つほどの超反応を見せようとも、ここまで広範囲の攻撃が四方八方から飛んでくるのでは、どうしようもない】

【いくつもの金属同士の衝突音が響き渡る。装甲が銃弾を弾き返し、大剣が叩き落す。だが、全てを防げるわけではない】
【直撃した箇所は削れ、穴が穿たれ、貫通してニグレドの身体にダメージを与えていく。その度に剣士の眉が苦痛に歪む】
【銃弾の嵐の中で、剣士は超反応によって致命傷は避けているものの、身動きが取れなくなっていた】
178 :ダグラス・マックスウッド ◆SYLP4psCi. [sage saga]:2015/04/04(土) 23:57:40.90 ID:ejlePHqto
【地の国――首都・ニュードレファス】

【現在そこは暴風のような戦闘の最中であった。六罪王・ベクターと】
【そしてダーク・スリンガー=\―かのセリーナの変わり果てた姿と】
【双頭のバケモノが暴れ狂う坩堝。さながらそんな様相を呈していて】

【舞台となるのは、その戦場から数百m離れた高層ビルの屋上である】
【そこには一人の男が居た。白いYシャツにジーンズ姿の、ラフな格好であり】
【ふわりとした金髪を髪に靡かせ、にやりと笑いながら手にした双眼鏡で戦場を眺め】


ベクター、か……相変わらず圧倒的だね。パワーに、規格外の生命力。
おまけにセリーナ・ザ・"キッド"は面白いことになってるし……

……ふふっ。『彼』には手を貸すと言ったけれど、そんな必要は無さそうだね
ボクが居たら巻き添えを食うどころか、『このもやし野郎が同列だと?』なんて言われそうだ
怖い怖い……"お神輿"っていうのは、やっぱり担ぐよりも見るのに限るよ。


【男の周囲には何もなかった。しかし彼が腰を下ろせばそれに応じて椅子が現れ】
【膝を組めばその手にはスケッチブックとペンが出現して、彼は悠々と戦場を描き始める】

【周囲には、他に人は居ない。このような戦場なのだ、一般人の立ち入りは当然禁じられていて】
【故に人気のない屋上と言えども、彼の姿は目立っていた。――そして、機関の事を知るものが彼を見れば】
【ダグラス・マックスウッド=\―ベクターと同じ、六罪王の一人だと理解できるだろう】

【彼の周りに護衛は無く、彼自身も武装は無かった。高層ビルの屋上とはいえ、身を隠す場所もなく】
【どうやら事実、一人でそこに居るらしい。いやに余裕ぶった格好で、さらさらとペンを走らせて――。】

/予約でございますー
179 :邪禍 ◆Heckemet8M [sagesaga]:2015/04/04(土) 23:58:40.71 ID:xFm/sEwIo
>>171

「俺様がいィてこそだ、こォーやァって円滑に戦えるのはなァーッ!」

【先程脚を自ら分離したのだから、今回も分離――いや、間に合わなかった】
【既にダメージを負っていたのもあるが、先程分離したからこそ"連続で分離するのに躊躇した"のだ】
【既に最前右脚はない、軽くバランスを崩した蜘蛛はそれを直しつつ――】

「ツェッシネモーントッ! 上だッ!」

【その声がかかるか否かのタイミングだ、蜘蛛の臀部から大量の糸……いや、糸化していない体液だ、淡く光っている】
【それが放出されれば、二匹を氷柱から防ぐ盾となる――だが体液の広がり具合やタイミング等によって】
【蜘蛛の腹部に2発、悪魔の右翼に1発、それぞれ着弾――そして、悪魔の腹部にフィードバック、ダメージ量はおよそ半分と言ったところか】
【一方、翼のダメージが蜘蛛にフィードバックされた様子はないので、一方的なものなのかもしれない】


>>176

「ククク、察しの良ォい奴らめ」

【上記の様子を見ていれば、悪魔へのダメージが蜘蛛にはフィードバックしない可能性が見えてくるだろう】

「ちィッ、茨には間ァに合わねえェッ」

【ワザワイの攻撃を防いでいたのが幸いした、蜘蛛の腹部に茨が巻き付かれて】
【先程の氷柱によって受けた傷口から漏れる体液の量が、茨の圧迫によって増す】
【腹部を激しく動かし茨に抵抗する蜘蛛、この動きがクローザにどう影響するか、あるいは伸縮を活かして耐えるか】


>>171,176

「Totale Mondfinsternis――ツェッシネモーントは、奪う者だ」
「そォして、奪ったもォのはいィずれ"開放さァれる"」 「……よォくも俺様にぶゥち当ァてたな、ぶゥッ殺すッ!」

【体液は氷柱を受ければそれを吸収し、そして不気味な赤色に変化していた――更に、地面に落ちずに浮遊していた】
【空にあったその体液がはじけたかと思えば、2人の元に降り注ぐは先程防いだ氷柱のドリルたち】
【威力や強度などはワザワイが放ったそれの四分の三程度と言ったところか、完全には返せないようだが、代わりにコントロールが可能らしい】
180 :リーべ ◆my2He3rcPs [saga]:2015/04/05(日) 00:02:09.06 ID:qMpCDFyDO
>>164(ライラ)
>>169(ギア)

……そう、だな──ライ、ラ。詳しい事情は、後で纏めて聞きたい、とこだ

とにかく私は、お前たちの援護をする!
前の方はあのバカ力剣士や仮面連中がどうにかするだろうから、な……!
お前たちに対する攻撃は、届かせない。だから……その、魔術師だとか、後衛向きの能力なんだろ?
なんかアホみたいな火力攻撃とか、拘束魔術とか、とにかく……っ、なんとかして……セリーナを、止めないと……!


【魔術に収納能力。それを活かせるだけの戦術は、まだ思い付かない】
【味方は多い。意思疎通が可能な者もそれなりにいる。リーべが盾になっているうちに、現状は打破できるかもしれない】
【それでもリーべは思考を巡らせる。何もしないより、少しでも知恵を絞る方がマシに感じたのだ】
【──彼女に不足しているのは、経験とセリーナの情報。たった2つだが、瞬間的には解決できないものだった】


>>172-173(主催)

【去り行くベクター。追いかけるなんて気力もなければ余裕もない】
【むしろ標的がセリーナのみになったのだ。今ならベクターにだって頭下げてありがとうくらいは言える気がした】
【拳を握る。銃弾の相手は、一番得意だった。何せ、衝撃波で吹き飛ばしてしまえば────…………】


…………あぁ、ちょっと、待てよ。「ソレ」は、マズ、い……っ!!


【前後左右からくる攻撃。それはリーべが苦手とするもの】
【否、1人であればよかったのだ。リーべ1人であれば、全方位攻撃だって吹き飛ばせた】
【だが、今は守るべき味方がいる。──後方にむけて衝撃波を放てば、迫る銃弾もろとも味方をなぎ倒してしまう】
【……迷っている暇などない。ギアがセリーナの銃を奪ったのだ】
【この隙を活かすためにも、後方の2人に凶弾を届かせるわけには、いか、ない──!】


   ライラ、ギア……しゃがんで、避けて、なんか、ぶっぱなせ────!!


【叫んだ直後。リーべは両手を左右に大きく広げ、手から衝撃波を放つ。左右からの弾丸は両手により対処。叩き落とす】
【前方からの弾丸。声を奮わせることで産み出された振動で弾丸を落とす】
【後方──数は少ないだろうが……対処、できない。だから「しゃがめ」と言ったのだ】
【リーべの肩を、腕を、脚を、後方からの銃弾が貫いていく】
【苦悶の表情が浮かぶ。苦し気な声だってあがる。けれどリーべは、倒れない。膝なんて、つかない】
【自身のダメージの先に、ライラとギアが何らかの攻撃をセリーナにカマすと、信じて────!】
181 :ニグレド・ユーリエフ ◆r0cnuegjy. [saga]:2015/04/05(日) 00:03:18.48 ID:/XxZ1Enro
//間違えたorz
//>>177はなしで

>>172>>173

【槍が防がれるのは想定内。変わらず剣士は接近を続ける。魔力を感じ取りはしたが、近づかなくてはならない】
【唐突に始まる無茶苦茶な乱射。早撃ちでなければ反応も容易ではあったが────】


 …………何っ!?


【兜の奥の瞳が驚きで見開かれる。弾丸は全て停止。幸運などではない、続くのはより苛烈な攻撃だ】
【縦横無尽に跳ね返る弾丸が戦場を駆け巡る。後ろ、前、上、あるいは下から銃弾が迫り来る】
【如何に銃弾を断つほどの超反応を見せようとも、ここまで広範囲の攻撃が四方八方から飛んでくるのでは、どうしようもない】

【いくつもの金属同士の衝突音が響き渡る。装甲が銃弾を弾き返し、大剣が叩き落す。だが、全てを防げるわけではない】
【直撃した箇所は削れ、穴が穿たれ、貫通してニグレドの身体にダメージを与えていく。その度に剣士の眉が苦痛に歪む】
【銃弾の嵐の中で、剣士は超反応によってなんとか致命傷を避けたものの、負傷は大きかった】

【だがその直後の隙を見逃しはしなかった。銃を奪われたのを確認すると同時に剣を構え、銃弾の中を抜け出す】
【そのまま接近。到達すれば、剣を振り抜いて水平に一閃する!】
182 :リロード・ザ・マジシャン(25) ◆60/reloads [sage saga]:2015/04/05(日) 00:06:45.09 ID:WeNGKcJXo
>>170

【外見年齢にそぐわない喋り方で冗談を言う彼女に対して彼はクスリと笑みを零しながら彼女の方へ歩みだし】

フフ、それは幸運でしたね。
ここを閉めだされたなら隣の街まで飛んでいかなければなりませんからね。──お陰で少し飛ぶだけで済みそうだ。


【少し飛ぶ、などと飛ぶことを前提条件にした謎の口ぶり。歩く彼の速度は徐々に増していきやがては走る≠ニいうレベルまでに加速し──飛んだ】
【正確にはブランコに向かった、である。勢い良く飛び上がった男は公園のベンチでも、滑り台の上でも無くブランコの支柱の上≠ノ飛び乗った】


こんな夜だ、少しでも高いほうが良いというものでしょう。

【細い支柱の上で曲芸師の如く、危なげなく立ちながら彼は見上げて月を掴む用に手のひらを天に向けて突き出しながら楽しそうに笑う】
【──もしかして、この一夜のためにわざわざこの街まで来たのだろうか。一人で。何というかまあ、高いところが好きなんだなぁというか】


……せっかくの夜ですからね。恋人が居たとしても一人、月を見あげたい時もあるでしょう。
──まあ、そもそも居ない訳ですが。──まあ、気の合う友人と語らう方が楽しいというか。
……それも居ない訳ですが、私が何を言いたいかというとですね?

そう、自由。私は自由人なのですよ。フリーマン。
特定の家族も!恋人、仲間、友人を作らず──故に何者にも、善にも悪にも、何事にも縛られず。自由に旅をする。

──月が赤くなると聞けば天を目指し、オーロラが発生するなら北を目指す。
それが私、世界を股にかける黒き奇術師リロード・ザ・マジシャン=I!

【ドン☆といった効果音の様なものを発しながら天に向けて指を差してキメるリロード・ザ・マジシャン≠ネるもの】
【明らかに今作ったような設定な訳だが、私はリロードという名前で寂しい男ですという自己紹介としては十分だろうか──】

183 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2015/04/05(日) 00:11:46.98 ID:jlaZqlYMo
>>172-173

………………――

(……[ピーーー]事は考えるまでも無く論外じゃな)
(説得か――いや、それは"わらわの仕事"ではないのじゃ)
(ならば、この状況に於けるわらわの役割となればやはり……――)

【逃げていくベクターには既に目もくれず、急速に思考を回転させて状況を整理する】
【要するに何らかの手段で"無力化"するべき、という当たり前の結論ではあるが】
【それを行うにしても役割というものはある】
【幸いにして――この場にはUTのメンバーがいる。声を掛けるのは彼らに任せるべきであろう】

【カミナが方針を固めた、その時であろうか】
【セリーナの戦域全てに弾丸を"反射"させるという絶技が全員を襲ったのは】
【対策せねば、どこから来るかも知れぬ弾丸の群れに蜂の巣にされるだろう】
【しかし、これに対してカミナは――】

その程度の児戯……"見え見え"なのじゃ――――ッ!

【――迫り来る弾丸を、生成した「虎の頭」をした巨大な折り紙の歯で文字通りに"喰い"止める】
【カミナにとって「反射」は対した驚異ではない。"視界"から得られる情報と経験則を元に軌道を予測し】
【最低限の動作で避け、止める事によって被害を最小に抑えて攻撃をやり過ごした】

               【貴宝院流複合折り紙・擬態大虎】

【そして、魔弾を"喰い"止めていた虎頭がそれを近くに吐き捨てると】
【同時に生成していた残りの三つ、それぞれ"身体"を構成する折り紙達と空中で結合し】
【一体の大きな折り紙になると、壁面にぶら下がっていたカミナを上に乗せて地上に降り立った】

【それは紙によって構築された巨大な"虎"だ】
【四肢を地に着け、姿勢を低くしながら人を丸呑みに出来そうな口を大きく開けて威嚇している】
【特性により本物の獣と見紛うような質量や重みを得ており】
【紙が原材料とはいえほとんど見た目通りの戦闘力を有すると、予測できるかもしれない】


>>ALL

――――セリーナがメンバーではなく友人"などに"組織を預けたのは何故じゃ!
セリーナが誰にも相談せずに自殺などという行動に出たのは何故じゃ!

こうして"結果"を見せ付けられたならば嫌でも"理解"出来るじゃろうが――!!
如何に万夫不当の英雄であろうが実態はただの人間に過ぎん……気張れよ、今度はお前達がセリーナを受け止めてやる番じゃぞ!!

【ギア以外は誰がUTのメンバーなのか、誰が彼女の仲間なのかカミナは判っていない】
【故に戦場全体に響き渡るように声を張り上げ、此処にいるであろう"誰か"に呼びかける】
【大虎は地を蹴り、異形と化したセリーナに向けて駆けていく】
【彼女の動きを少しでも止めるために距離を詰め、近づくことが出来たならば――虎はその場で"分離"する】

【頭、胴体、手足に分離した"見せかけだけの"紙の虎は、四方から獣の膂力で彼女を押さえつけようとし】
【分離した瞬間にカミナは虎の背を蹴って、片翼で上手く空中制動を行いながら少し離れた場所に着地するだろう】

【カミナは新たに3枚の紙を周囲に出現させ、それらは空中で独りでにパタパタと折り始める】
184 :ライラ=フェルンストレーム ◆db8egkjV8E [sagesaga]:2015/04/05(日) 00:16:41.92 ID:z8QO6qP9o
>>172-173>>180

「レ、イン……? コイツの名前か……?」

【「Burning」が銃弾によって消滅するのを、歯噛みして見るしか無いライラ】
【レインと言う名。ライラに聞き覚えはなかったが、兎に角このレインがセリーナの体を乗っ取り、こちらへと攻撃しているのだろう】
【聞いた限りでは、確か彼女の持つ断末魔という拳銃は悪魔の武器、ならばこのレインというのも――――――】


「……!? なんだ、銃弾が止まっ―――――――――ッぅぐァっ!?」


【突然の乱射に戸惑う暇もなく、その銃弾達が一斉に―――それこそ時でも止まったかのようにピタリと静止】
【ダーク・スリンガーが一発銃弾を放てば、たちまちそれは銃弾同士で弾き、弾かれ、拡散し、蠢き合い】
【此処ら一帯を銃弾の嵐と変えてしまう。こうなればもう、ライラには為す術がなかった】
【後ろから、下から、刀をすり抜けて横から、前から―――リーベによって後方以外の銃弾は叩き落とされるが、その後方からの弾丸が迫る】
【しゃがめとリーベが叫ぶが、時既に遅く。ライラは背中に一発、腹部を貫通する形で弾丸を受けてしまった】

【背中から熱した鉄棒をねじ込まれた感覚が襲う。しゃがみかけた体勢も合わさって、手のひらを地についてしまった】
【痛い。痛いが……駄目だ、倒れる訳にはいかない。セリーナのためにも、自分を守るため身を呈すリーベのためにも!!】


「ぐ、ぅぅっ―――――――――  F  1  、  E  2  、  /  ―――――― R o s e   B i n d ………――――――ッ ! ! ! ! 」


【腹部から血を流しながらも立ち上がり、地面に赤と黄が混ざった魔法陣を展開すると、刀でソレを穿つライラ】
【するとダーク・スリンガーの直下の地面が隆起し、素早く巨大な植物の茎がスリンガーを絡め取ろうとするだろう】
【更にこの植物の茎には棘が備わっており、もがけばもがくほどダメージが入る、そして、意外にもその強度は高い】
【拘束魔術、リーベが言っていた1つだ。この魔術で少しでも、ほんの少しでも時間を稼げれば―――ライラは皆の攻撃に賭けた】
185 :クローザ・F・ローズン [sage]:2015/04/05(日) 00:21:14.20 ID:z4kPG0mt0
>>179>>171

(頭数を潰しつつ、両者にダメージを与える方法はーーー!)

【瞬間、思考をフルで回す】

うおおおおおおおおおッ!

【悪魔との距離を取る、蜘蛛との距離を縮める】
【茨を縮める、そうする事で体を地面で擦りながらも蜘蛛の腹部に乗りかかろうとした】

この距離をなら...避けれない...よな!

【蜘蛛の体の耐久性は分からない】
【下手すれば自分の茨以上に硬いかも分からない】
【だが、確実に柔らかい場所がある】

【粘膜、具体的に言えば蜘蛛の眼球だ】
【腹部に乗り掛かれば噛み付きも体液も届かない】
【その目を潰せば、蜘蛛へのダメージはデカイだろう】
【そしてそのダメージはあの悪魔にーーーー】
186 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2015/04/05(日) 00:21:18.28 ID:NSddhGN4o
>>172

ベクター……と言ったわね、貴方は私が滅ぼす……
せめてその時まで怯えて過ごすと良いわ、今度は腕だけじゃないその心臓潰して荒れた大地に撒いてやる……

【その彼女の言葉は「魔女」としての台詞】
【異常な程の力を持つ化獣へのカウンターエネミーの呪いにも似た言霊】
【これより化獣に迫るのは猛る炎などではない、より深くより昏い底より生まれた常夜の「災厄の焔」】


>>173

―――――――っ!勝手な事を……!!

【駄々を捏ねる子供のような叫び、酷くノイズのように響く声は魔術師の琴線に触れる物があったのか】
【この戦場に於いて始めて表情を歪ませ、こと精神力の強大な魔術師があろうことか耳さえも塞ぐ】
【そうしている間に魔弾は数を増し反響し戦場へと降り注ぐ】

【魔女とて漂わせた魔翌力を励起させ先んじて魔弾を燃やし落とそうとするが同時多発的な攻撃その全てを受ける事は叶わない】
【ひとつ、またひとつとその身に深く銃弾を受けて一歩二歩と足を蹌踉めかせ後ずさる】

(……ジリ貧っ、手元に槍はあるのにそれを装填する暇がない――――――――)

【手にした銃の銘は「アストレア」眩い銀に輝くそれはある名工による物】
【しかしそれとて番えられる矢がなければ意味がない、この場合は魔翌力という燃料を装填する暇が無い】
【これだけの弾丸の雨霰の中で集中を切らさずに引き金に指を掛け放つ芸当は至難】

(喩え距離を取ったとしても避けられたならばそこで終わり……)
(如何な「魔翌力無効化」の力といってもあれだけのセリーナの負荷を消去するには足りない……)

【絶望はしないながらも行く道の険しさに瞳を伏せそうになるが、この場に在る味方(>>169)の動きにより一縷の光が指す】
【2つの銃の1つが奪われたならば攻撃の総量は減る、後は自分の集中力との勝負】
【痛む胸の早鐘を更に強く昂く鳴らし意志を魔翌力に力に変える】

――――――――あっ……っ!……熱い……っ

【しかし時は待たない、全ての者に等しく降り注ぐ雨のように】
【加熱された魔翌力炉の性能に魔翌力炉自身が耐えられなくなるその時が一歩と近づいていた】
【見れば赤熱しているのは心臓だけでなく胸部全体へと広がって、身体のあらゆる箇所から小さくも黒煙を吐いている】

【今や外からの衝撃のその1つ1つがカズネの死期を早める要因にさえなり得る】
【カズネ1人死ぬなら未だ良いが制御を失った炉心が至る先は強大な熱量の無差別な放出】
【この場に居る者達にさえも被害を及ぼし、一度災害を受けたこの地に更なる災害をもたらしかねない】

酷い、板挟みね――――――――……でも
ここで諦めたならアンタに手を差し伸べられない……やらないで後悔するくらいなら
いっそ全てを賭けてやるんだから――――――――!!

【この場に居る誰もがきっとただひとりの為に立っている、その中でどうして自分だけが膝を折る事など出来るだろうか】
【ぐっと力を振り絞る、意識を確かに自分の全てを操り手繰る……】

【右手の銃に魔翌力を込めながら空いた左手を掲げ魔翌力を練り狙いを定める】
【視界さえも赤く染まり始めた中で視線の先にはセリーナを繰る銃を見据える、収束は一瞬だ息継ぎの間】

その銃を落とすッ、巻き込まれないように気を付けなさいッ!!

【声を張り上げ叫び、そして渦巻く熱線を銃に向け放つ】
【照射時間も僅かい威力もアストレアに込める魔翌力の分もあるだけに弱いが】
【素体が女性であるセリーナの掌から銃を奪うには足ると信じ、一縷を今こそ放ち】
187 :ペコラ・バローニオ ◆81It1xIT0A [sage saga]:2015/04/05(日) 00:23:39.47 ID:mgO36dPHo
>>174>>175
【鉄の塊が燃え上がる、宙を舞う。その裏では戦車を石みたいに投げてた六罪王がいるのだが、それとは比べものにならないまでも驚愕の光景だ】
【更にそれを飛び越す奴がいるのだから、尚更の事。アクション映画のVFXもワイヤーアクションもビックリな光景が、しかしそれが出来て当然かのように】

【そう、『出来て当然』なのだ、彼らはそういう世界に生きている。命がいくつあっても足りない所で、尚に笑顔を浮かべて】
【投げ付けられた剣を回避する、ヴァローナの思惑通りに、左に身を躱し、難なく躱す───それは果たして、本当に思惑通りだったのか?】

ンふ、小賢しいわよ、アナタ……

【『戦闘のプロだからこそ』、その考えは正しい、相手の力量を認めたからこそ取れる、裏を取る為の行動だ】
【だが、もっと『先』を見るべきでもあった、ペコラをプロと認めるのならばこそ、彼がヴァローナの立場で物を考えるかもしれないと】
【左側から回り込んだヴァローナの目前にあるのは、ヴァローナに対応する体制を取ったアートマン、そしてその奥で背中越しに不敵に笑うペコラの表情】
【振り抜いた剣をアートマンは、両手を広げて掴む様にして防ぐ、車を殴り飛ばす剛力は重い剣すらも無理矢理抑え込む】

【だが、それだけの事をして何ともないという事はない、アートマンとリンクしたペコラの両掌の皮膚が弾け、血が噴き出る】
【そして、アートマンは掴んだヴァローナの剣に力を込めると、そのまま体全体で振り回すかのように体を捻り、手を離す】

【アートマンがヴァローナを放った先は、エクレアの矢の射線上だ、タイミングは調度矢が射られたのと投げられたのが同時という所か】
【ヴァローナを放り投げたアートマンとペコラは、一緒に伴って一歩下がり、二人と距離を取るようにする】

【一旦体制を立て直す、構え直す時間は悠にあるだろう、しかしそれはペコラに取っても同じであって───】
【次の行動に備えるべきだ、何故ならば、どう見たって良くない物が、ペコラの更に背後に見えるから】

ウフフ、楽しいわねぇ、楽しいわぁ……久々に体を動かしてるってカンジ
でも、残念ね、そう長くは楽しめないみたい、ね

アタシのトモダチが、痺れを切らしちゃったみたい

【ちら、とペコラも見遣る『それ』、禍々しい迄の巨大な塊。赤黒い闇の太陽とでも形容出来そうな、暗黒の魔力の塊が、ペコラの背後に浮かんでいる】
【それは怨嗟の叫びにも聞こえる轟音を放ちながら、ゆっくりゆっくりと、秒間数センチにも満たない遅さで、近付いてくる】

───構えなさいな、これを最後の攻撃にするわ、アナタ方が死ななければいいケド

188 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2015/04/05(日) 00:25:33.42 ID:wj1HLWWA0
>>182

【滑り台の上から彼を見下ろす。ちなみに彼女は百四十二センチと小柄で、滑り台の上というのを考慮しても】
【ちまっこく膝なんて抱えているせいもあって、全く威圧感の類はないだろう。ただ、視線だとか態度はよろしくなかったが、】
【それはそれで幼い少女が虚勢を張っているみたいにも見え。実際はもう少し年上なのだが、どうにもあどけなさが抜けないのだ】

【そうやって観察していた彼が、歩いて、橋って、――ブランコの支柱に飛び乗る、あまりにも軽やかに、何の違和感もなく】
【一瞬何事もなく見てしまった彼女は、数秒してから眉を寄せて顔をゆがめた。それで、じとりと、責めるような目をし】

月はよく見えるかい。

【なんて――多分嫌味なのだ。キミは何をしているの、そんなふうに、尋ねるような責めるような――そんな声を出し】
【少し呆れたように小さくため息を吐く。とは言え、彼女も滑り台の上になんて居座っているのを見るに】
【多分似たようなことを考えたんじゃないだろうか――とくに、彼女は背が小さいものだから】

それは自由と言えるのかしらん。憚るべき他人が居ないのだろう、キミには――。

【ちなみに年齢は今年で十八、今は十七――年上に向けるべき猫かぶりはせず、同じくらいの高さに居る彼を見、】
【あっさりとそう言い放つと、――ただ言葉を続けない。なぜなら、自分も、その、……にている、から、】
【何もいえないのだ。家族も恋人も仲間も友人も居ない、強いて言えば本が家族である。たくさんの本こそが、】
【自分の家族だなんて果たして言えるだろうか。いや、言ってもいいのだけど、彼にはなんとなく言いたくなくて――】

…………キミは月のためにここに来たのかしら、それとも、桜のためにここに来たのかしら。
それとも手品でもしにここへ? 月も桜も何度も見たことはあるけれど、手品は小さい頃に見たきりでね。
何か面白いものでも見せてくれるのかしらん? ――例えば、月を隠してしまう、とか。

【ふわりと抱えた足を解く、それで、銀が掠れた滑り台へと足を垂らし。ただ、滑るわけでもなく、つま先を立て】
【用事は月なのか、桜なのか、――名乗りから判断してつけたし尋ねる、手品でも見せてくれるのか、なんて】
【ちらりと見上げた月は半分ほどが赤銅色になりつつあった。別に手品でもなんでもない、分かっているけれど】
【からかうように、少し愉快なように、始めて彼女は薄く笑ってみせ――自分の名を告げるつもりは、まだないようだった】
189 :ワザワイ・エスパス [sage]:2015/04/05(日) 00:27:56.84 ID:I5xuwYhV0
>>179

「くぅ、この蜘蛛さんと悪魔さんと分断させでもしないとこのコンビネーションを崩すのは難しいかもね…!」

【そして赤く輝く粘液からはねかえされる氷柱、幾分威力が落ちていてもその脅威は使う自分が良く知っている】

「でも、ここまで『読み通り』だよ!」

【そこで取り出したのが先程粘性の糸をからめとった戟、その粘着力を利用して氷柱をからめとって行く】
【幾つかの氷柱が体を掠めるがそれでも『ある場所』へと落下を微調整する】
【狙うは蜘蛛の胴体、その上に乗って攻撃を加えられれば大きな体故に反撃がしずらいだろうと踏んだのである】

>>176
【尚且つ交戦中のどくろの男への援護射撃に細かいマキビシの様な氷の結晶をばらまく】

「おにぃちゃん!もう少し蜘蛛さん縛っててー!」
190 :ギア・ボックス ◆EQBB9rCCt1P5 [sage saga]:2015/04/05(日) 00:36:10.85 ID:qT5OvQV8o
>>172>>173
(再生能力まで……いい加減、驚きを通り越してきた……)

【自ら出番はないと言ってはいたが、いつ攻撃を再開するとも知れないベクターにも意識を配る】
【耳を塞ぎたくなるようなベクターの言葉。恩人が踏みにじられた事実を突きつけられる】
【同時に、>>163のジンジャーの言葉も、ギアの魂が張り巡らした意識の端に引っかかる】

(レイン……? 人格……多重人格……セリーナさんが……)
(いったい彼女に何が……いや、そんなこと考えてる場合か!! 後でいい!! とにかく、ここを切り抜けて)
(彼女を止めてから……全部、それからだ……!!)

【絶えず浮かぶ疑問も、あの日カニバディールとの決闘に向かった彼女を止めなかった自責も】
【全て、意識の外へたたき出す。動け。動け。今はただ、動き続けろ――――】

出来れば、二度と会いたくないけどね……!!

【地面の中へと消えていくベクターに、捨て台詞を吐く。自分自身の困惑や痛みを、切り捨てるための叫びでもあった】
【青い瞳をセリーナに――――いや、ダーク・スリンガーに向ける】


(セリーナさんの射撃テクニック、戦場で本気で敵に回すとこれほど恐ろしいのか……!!)
(その上、あの魔力も未知数……どうする、どうすれば止められる……!?)

【必死に、思考を巡らせようとするギア。だが、そこに割り込んだのは。あの恐ろしい怪物が発する言葉】
【まるで、自分が見てきた幼い子供たち……それも、怯えきった時のそれだった】
【一瞬の隙。それが致命的だった。意識を揺り戻した時には、弾丸が空中に留まって泳ぎ回るという、異様な光景がそこにあった】
【そして始まる、巨大な力と精密な技術と圧倒的な憎悪がもたらす、踊る弾丸たちのショー】


>>180
お願いします……!! とにかく、彼女の動きを止めなければ……

【リーベの申し出に、短く返答し。その動きを止める手段を模索する。だが、やはりギアの脳裏には】
【あの悲痛な、幼い声がこだましていた。どうしようもなく】
【だが状況はそれすらも許さなかった。弾丸たちが、襲い掛かってくる】

【リーベの言葉に反応して、咄嗟にしゃがむもあまりに攻撃範囲が広すぎる】
【人形の身体を、銃弾が立て続けにぶち抜いていった。悲鳴すらも漏らせぬうちに、人形の破片が飛び散って舞う】
【全身を包み込む激痛。バランスが崩れ、思考が飛び、人形の瞳から魂の色が薄れる】

【どうにか、ワイヤー銃での武器強奪は成功したが、直後そのダメージによって、ワイヤー銃と奪った銃を取り落としてしまう】
【もはや、これまでか――――そんな諦念を吹き飛ばす声が、聞こえてきた】

>>183
――――ええ。ええ、嫌というほど見せつけられてますよ……
そうだ、今度は……僕の番だ……倒れてる場合か……!!

【カミナの、誰よりも長く、強く、正義を貫き続けてきた女性の声が。ギアを奮い立たせた】
【前を向け。四肢を動かせ。まだだ、まだやれる。右手を胸部に突き込み、引き出す】
【握られていたのは、先端にグローブが取り付けられたちゃちな拳銃だった。自分が最も長く愛用してきた武器】

……君に何があったかは知らない。でも、僕らもここで止まって倒れるわけにはいかない
れいん≠ソゃん、って言うんだね? そんなになるまでに、どんなつらいことがあったのかは、僕にはわからない
言いたいことがあるなら、叫びたいことがあるなら、聞くから。いくらでも聞くから、だから……止まってくれ――――!!

【セリーナではなく、れいん≠ヨとその言葉を向けた。何も知らない自分が、この状況であの人格に】
【悲痛に叫び続けるれいん≠ノ何が出来るか。言葉をかけたところで、どうにかなるはずもない。そうなら、あんな声で叫ぶはずがない】
【結局、こうするしかない自分の無力を自嘲しながら、ギアは引き金を引いた。飛び出していくグローブ】

【狙いは、ダーク・スリンガーではない。その足元、地面だ。そこへ向かって一直線にグローブが飛んでいく】
【うまく地面に着弾すれば、グローブは見た目からは想像できない衝撃を地面に送り込んで】
【彼女の足元を崩そうとするだろう。それは、着弾と同時に追加の衝撃エネルギーを対象にぶつける、ギアの新たな武器】
【『パンチング・ガン改』。開発途中ゆえに、どれほどの効果を発揮できるかはわからないが】
【ベクターが暴れまわって、破壊されていた今の地面なら、あの衝撃でも崩せるのではないか】
【足場を崩せば、仲間たちの攻撃が届くはず。希望的観測ながら、それでもギアの渾身の一打だった】
191 :邪禍 ◆Heckemet8M [sagesaga]:2015/04/05(日) 00:53:37.06 ID:ueuT2yqSo
>>185

「ッ、しィまったッ!」

【幾ら脚を自ら分離出来るといえども、腹部を分離するわけには勿論いかない】
【振りほどく手段を見つけられないまま、クローザを腹部の上に乗せることを許してしまう】

【さて、眼を護るものは今は無い――早めに潰すが吉か】


>>189

「Fuck! ライダー族めッ」

【そして、ワザワイが蜘蛛の頭胸部に着地することも許してしまう、クローザが乗った衝撃で怯んでいたのだ】
【なお、開放を終えた体液はどういうわけだか消滅、体液の雨に振られることはない】


>>185,189

【蜘蛛の脚の可動域、鋏角のそれ、上に乗られると厳しいものがある】
【つまり、蜘蛛に対して今2人は非常に優位な状態だ、このチャンスを生かさない訳にはいかない】

【――が、それを阻止するのが"主"の役目だ】

「Go down! 引ィきずり下ろしてやるよ、糞共がッ!」

【悪魔は勢い良く跳躍ッ! そして、蜘蛛に向けて急接近】
【口部から吐き出されるのは、魔力の塊! 質量は無いがエネルギーがある】
【威力としては、同じ大きさの鉄の塊が落ちてくるのに等しいくらいか、なお大きさは直径20cm程度】
【もし蜘蛛に当たるように回避したとしても、方法によっては蜘蛛に当たる前に"意図的に消す"】

【ワザワイに対して繰り出すは"空中回し蹴り"――2m超えの長身な上脚長、更に筋力もバッチリなのでそこらの格闘家にだって負けない威力がある】
【が、大振りなのでこれをどうにかして回避すれば、その隙を狙えるだろう】
192 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(不明なsoftbank) [sage saga]:2015/04/05(日) 00:53:49.24 ID:Lgrk1kqY0
>>178

【ふいに風の流れが変わるのが感じられるだろうか、ビルの屋上なのだから強くない日にも常に風は流れているもの】
【大きな風なら人に当たるだけでも形を変えてしまう、だから美を追求する六罪王の後方から近づく人物が居ることも直ぐに解るはず】
【ただ独特の気配も纏っていた、丁度ダグラスやベクターらと同じようで、少し違う気配】

【振り向けばまず確認できるのが 光も染み込むような漆黒の鎧だ、ヒイラギを重ねたような刺々しくも得体の知れぬ美しささえ感じるような意匠の黒い鎧】
【腰に差したやや反りのある剣は櫻の刀のようで 鞘はなく刃は剥き出し。その刃も異質だ】
【鎧と同じように真っ黒の刀身で、鍔が銀色という点と腰巻きの布意外はほぼ黒に染まっている】

…………その隣、構わないだろうか…………?

【そう一声掛けるとダグラスの隣までゆっくり歩いていく、それからもう一人の王と魔銃の使い手だったものが上げていく戦火を彼と同じ様に眺めて】
【その後に彼の描く絵と見比べる。流石は芸術家、面白いほどにこの激しさが伝わってくる絵だ】

特等席で花見とは随分と羨ましかったのでな……、尤も、咲いているのは桜ではないが。
あの六罪王…………ベクターだったか、あそこまで純粋な強さを持つとは興味深い、以前 奴を造った者の部下に私の部下が話を聞いていてな。
私はまさかここまでとは思っていなかったが…………、ダグラス・マックスウッド、お前にはどう見える……?

【刀のつ鍔に小さくではあるが彫られた逆五芒星からこの鎧も機関員だと分かるだろう】
【鎧兜のせいで顔は解らないが、くぐもりつつも伝わる声からダグラスより数十歳は年上だろうか】

/遅くなりました……、よろしくお願いします!
193 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2015/04/05(日) 00:54:28.03 ID:kvzNm+qX0
>>172>>183

【もはや彼はベクターの言葉には耳を貸さなかった。その言葉を一々取り合っては、怒りが収まらなくなりそうだったから】

【―――もう、化け物じみた脅威は地下に潜ってしまった。尤も、化け物じみたものならもう一人いるが……】
【こんな状況で、あの少年なら何と言う?―――ああ、決まっている。】

(何を言われようがどんな状況だろうが―――負けない。諦めない。助ける―――!)

……でも、どうやって?

【―――そう、どうやって助ければいい分からないのだ。倒せばそれで済む話ではないのは己にだって分かっている。】
【この暴走は、心から来ている。心を救うにはどうすればいい?―――其れが、まだ分からない】

【直後の事。―――あれほど正確無比に敵を打ち抜いていた筈の彼女が、今度はどういう訳か見当違いの方向に銃弾を撒く】
【一体どういうことだ。狙いが定まっていないので迂闊に動く訳にも行かず、ただただ困惑して止まっていると】

―――なにッ!?

【今度は銃弾が静止する。唯でさえあり得ない状況に―――放たれた銃弾がビリヤードの要領互いに弾かれ合う!】
【全く予測不可能な、銃弾の嵐ともいうべき攻撃。軌道を予測することは出来ても、全てを避け切るのは難しい】
【全方位から飛んでくるのに、槍で弾ける銃弾は限られる。結果的に銃弾は幾らか彼の体に食い込むことになる】
【呻き声を上げ、思わず膝をつく。蓄積したダメージは確実に彼の体力を削っていた―――】

【助ける方法が分からない、体も思うように動かない―――諦めたくない、でもどうやればいい?】
【どうしようもない感覚に陥りかけあ、その時―――カミナの声が届く。】

【―――そうだ、セリーナは何時だって誰かの為に当たり前のように戦ってきた。】
【でも、それは決して当たり前の事などでは無くて、戦う度に彼女は何かを背負っていた筈だ。一人で背負わせていた】
【ヒーローとして戦って、人間として全部背負って、そしてこうなってしまった。】
【本当に彼女を助けるなら、本当に彼女の仲間として隣に居るなら、その苦しみを受け止めねばならない】
【受け止めた上で尚、隣に居る。彼女の心を救うには―――そうするしかない。】

【―――まだ確かな事は分からないが、今の彼女を救う方法が分かった気がした】
【彼は立ち上がった。銃創が痛まない筈はない、戦闘の蓄積ダメージが無い筈はない、それでも】
【何故だか分からないが、立てる。痛みはあるが、其れよりも何か分からない物が己の足を支えている】
【銃が奪われた今が好機。痛む体を気力で動かして、グンと駆けるように間合いを詰めて】

―――レイン、と言ったかい?
私にはキミが何なのか、セリーナと何があったのかは分からない。けれど―――私は決めた。
キミも、セリーナも、独りで背負いすぎている。……けれど、もう、独りで背負わせはしない。
私で全てを受け止められるなど思ってはいないが……受け止めよう、全て。

だから―――銃弾でなく、言葉をぶつけてくれないか。
冷たい銃弾では心は伝わらない。お願いだ―――

【―――槍に付加魔術を掛け、隙のある彼女の体目掛けて突き刺さんとする。狙いは脇腹】
【もし槍が肉体に刺さっても、付加魔術の影響で恐らく痛みは感じないだろう。代わりに痺れが体を襲う筈】
【ついでに言えば、意図的に致命傷は避けてある。あくまで無力化、其れだけを狙う―――】
194 :ヴァローナ ◆8R7odKA9zA [sage]:2015/04/05(日) 00:58:56.89 ID:d/TAiCdXo
>>187

【戦場というものは目に見えるものだけが全てじゃない。起こりうることだけが全てじゃない。幾ら予測を立てた】
【ところで戦場の霧というやつは己や味方や敵や環境など全てを包み込んで何もかもをメチャメチャにしてしまう】

【彼奴の怪力はそれまでに理解していた。不意を漬け込めなければ、ガードされれば崩しづらいのは先ほど見た】
【ギリギリと両腕で叩き込んだ。鍔迫り合いするつもりはない。片手を自分のコートの懐に突っ込んでアートマンに向ける】

レディの嗜みだ。受け取れ

【サーヴィスの笑みを湛えて、投げられる前に数発、相手めがけて撃った。だが怪力に吹っ飛ばされる。拳銃は宙を舞う】
【そこがエクレアの射線であると気が付かない。体は空中でアトランダムに回転する。彼女の脇腹を矢が貫く】
【其の矢の威力が確かなものだと彼女の舞い散る鮮血によって確かめられた。かすっただけだが大きくダメージを受けて】
【ただそれでも彼女の意地というのが、その翼のひと掻きで垣間見えて、また衝突すること無く。彼女はメインストリートに転がった】

クソ…クソ……やってくれたな…あの野郎

【片手抑えたところで血は止まらない。だが致命傷ではないし、臓器や大動脈は問題なさそうだ。痛みさえ堪えれば暫くはまだ、いける】
【もっと死にかけたことはいくらでもある。眼光に宿る光は未だ消えず。何度墜ちても彼女はまた舞い上がる。今までのようにやるだけだ】

来な、私はここだ。……来ないなら、こちらから行ってやる

【血に濡れた手を拭い、剣を構え直すと一歩ずつ前へと歩む。その道にはぽつぽつと血が流れたが彼女は歩むのを辞めなかった】
【ここで窮してしまえば味方を危険に晒し、作戦の状況は悪化する。何よりも自分の血筋と信念を裏切りたくはない。たとえ傭兵だろうと】
195 :ダグラス・マックスウッド ◆SYLP4psCi. [sage saga]:2015/04/05(日) 01:09:16.09 ID:SwYDH3Jso
>>192

……おや、素敵な鎧だね。同僚ってことでいいのかな、まあ…――。
初めまして、ってことで。席はいくらでも空いてるよ
なんなら椅子を用意したって良い。誰かと何かを眺めるのは楽しいからね、歓迎さ。

【空気が変わる。それに気付かぬほどの鈍でも無いらしく】
【ふと鎧の彼の方を振り向けば、まず造形を褒めてから微笑んで、申し出に首を縦に振る】

【こちらが返した言葉に応じて椅子を求めれば、どんな形状のものでも即座に隣に出現し】
【恐らくは能力だろうソレを気にも留めず――大体の構図までを、ざっと描き上げる】
【白と黒、陰影の濃淡、明暗。単純だが奥深い、写実的なスケッチで】

【――しかし、その絵には肝心なものが欠けていた。それは主役であるベクターその人だ】
【其のための余白はあるが、空白のまま。やがて投げかけられる質問に、ペンを置いて】

どう見えるか、って……そりゃ、強いんじゃないかな?
彼はマッチョイズムの極地だ。弱点らしい弱点も無くメンタル面でも問題は無し。
強いて言えば頭は空っぽだけど馬鹿じゃないみたいだし、ボクは面と向かって話したくはないね
なんでかっていうと――…ほら、体育会系と文化系は反りが合わないだろ?

……フフッ。冗談は置いておくけれど、ボクには彼が脅威だとは思えないね
純粋な強さの問題じゃない。信念とか、そういう複雑なことでもなくて……むしろ、キミはどう思うんだい?

【あっけらかんとした態度。悪口もでも無ければ褒めちぎるのでもない、不可思議なモノで】
【最後にはあやふやなままで相手に質問を返すのだった。六罪王ベクターをどう見るのか、と。】

/よろしくでありますっ!
196 :エクレア ◆GBHFWL/yB. [sage saga ]:2015/04/05(日) 01:09:36.93 ID:OY8+v8q9O

>>187
>>194

…………っ……!…

【その瞬間】
【彼女にしては珍しく、戦いの最中に表情を、口許を歪ませる】
【……先程から、攻撃が裏目にしか出ていない】

【――やはり、私には無理なのか】
【長く、一人で戦いすぎた彼女の頭を過る感情】

【しかし、それでも、彼女は、共に戦う一人の姿を見て】
【そして、自分に託した義妹の姿をも思い出して】

…それでも……私は…

【そうして――見えたそれは黒く暗く、感じる力も相応な物であり】
【ゆっくり、ゆっくりと迫る姿は驚異を感じるに十分】

…………手札……切る、べき…ね……

【『ソレ』を見据え】
【エクレアは、ゆっくりと『弦から、手を離す』】

……私が…やる…!

【ヴァローナへと呟き、同時に空いた手で外套の内側を探る】
【そして、再び出した時には、一本の黒い棒を――黒鉄の矢を手にしていた】
【それを、機械弓につがえ、弦ごと捻るように引き絞る】

【同時】

【自身の能力という、次の手札を切る】
【エクレアの、普段はエクレア自身にしか見えない『鎖』を操る能力】
【『鎖界の魔眼』という、引力と斥力を操作する人造の魔眼を】
【――眼を凝らせば、うっすらとだが見えるかもしれない】
【空から地面から、幾つもの鎖が構えられた機械弓の前で、渦を作るように絡まり繋がり】
【次第に、形を、存在を、質量を得て現実化する、それを】

【…時間は、十分で】
【エクレアは、己が持つ最大の一撃を、準備する】
197 :リロード・ザ・マジシャン(25) ◆60/reloads [sage saga]:2015/04/05(日) 01:10:19.33 ID:WeNGKcJXo
>>188

──ええ、とっても。
気になるなら、貴女もこちらに来ますか?……フフっ。

【見下された彼は、ブランコの上で立ち上がる事で今度は彼女を見下ろしながらややむすっとした彼女からの問いに対して嫌味なくまずは微笑み応える】
【嫌味のない笑みには余裕ありがそれが逆に嫌味になるというか。その後の言葉の後にククっと喉を鳴らした笑ったのだから、きっとわざとなのだろう】


…………自由ですよ。

【──自由。……本当の自由?……考えた事が無いわけではなかった。だが、だからといって責めるものなど誰も居ないのだから深く考える気にはならなかった】
【それに、それを他人に指摘されたのは初めてだ。自由、自由に生きている。望んでそうしているのだ、自由を望んだ、だから自由に生きている何の間違いもない】
【アレほど望んで手に入れたものなのだから間違っているはずがない=Bそう自分の中に刻む込むための数秒間、彼は天を見上げたままの間となって】


月ですよ。月を見に来ました。何故なら、見たいから。私が望む時間で、望む場所で。
手品という奴は、見る者が、人が居なければ、意味など、ありませんしね──。

【そこに救いの手が差し伸べられるのは、彼女の言葉だった。──月を隠す。そんなだいそれた事……やってみるか】


──しかし、そんな月を隠してしまえないか、と。なかなかユニークな事をおっしゃる。
見ているのは私達だけじゃない。

せっかくの夜に、恋人たちが語り合い、家族と友人と、共に眺めるこの月を──無くしてしまえという、なんとも罪深い要求。それをやってみろと。

【カツン。と自分の足場の支柱を一度叩いて。おどけたポーズで彼女に聞き返す】
【彼女も、そこまで考えて言った訳では無いのかもしれないが、彼女の意思は関係が無く、それは次の言葉に繋ぐための前口上】
【足を揃え、背筋を伸ばし。シルクハットを手に取り、まるで主の命を受けた執事の用に、振る舞いながら──少し間を起き言葉を紡ぎだす】


だが、やろう。やってみせましょう。──何故なら、私は自由だから。──友も家族も仲間も居なければ。
──この街の人間が、どう思おうと、どうなろうと。私の関係する所ではない。

今、私の世界に居るのは目の前に見える貴女だけなのだから、──望むなら、貴女が。──この月を。

【彼が唱えたのは自分を肯定するための口上──己の自由さを彼女に、自分に認めさせるため】
【彼が天高く右手≠掲げれば。まるで月食の様に──月が黒ずんでいく様に見える】
【その正体はどす黒い闇を放つ魔力≠ナある。だが、その距離がやけに空高く、魔力を感知できるものでも識別が難しい】

【それに、そんなものを彼が天に向けて発している様子は無い。】
【長ったらしい口上が手品の種≠ナある。話している間。彼はカツン、と穴をあけたブランコの支柱に魔力を流し魔力は複雑なルートを通って天へ登って月を覆い隠したのだ】

【──この街から月が消え、周囲の住宅がやや騒がしくなってきたか】


198 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2015/04/05(日) 01:11:53.45 ID:wj1HLWWA0

199 :ワザワイ・エスパス [sage]:2015/04/05(日) 01:12:07.36 ID:I5xuwYhV0
>>191

【どうにか蜘蛛の上に着地したと思ったらいきなり飛んでくる回し蹴り】
【しかし足場の悪い所での大振りな技は悪手とも言える】

「うりゃあ!」

【振るわれた足を敢えて引き寄せて腹部に喰らう】
【ミシミシと骨が軋み、顔が青くなるがその込み上げてくる物を飲み込んで足をがっしりと掴む】

「U、UHYAAAAAAAAAA」

【そのまま能力を発動させて足を凍らせて動きを止めようとする】
【しかもこれは偶然だがあまりの威力に数歩下がった所に蜘蛛の単眼がありそれを踏みつけそうになっている】
200 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2015/04/05(日) 01:12:11.03 ID:wj1HLWWA0

>>
201 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2015/04/05(日) 01:13:00.59 ID:wj1HLWWA0
>>198>>200
/すいませんエンターキー大暴走なのですっ、申し訳なく……
202 :クローザ・F・ローズン [sage]:2015/04/05(日) 01:17:09.46 ID:z4kPG0mt0
>>191>>189
【蜘蛛を[ピーーー]か自分を生かすか】
【目を潰すのはできる、だがそのエネルギー弾は避けることはできなくなる】

【痛いことは慣れている】
【だったら覚悟はできていた】

うおおおおおおおおおお!!!

【その両腕を蜘蛛の眼球に突っ込んだ】
【思い切り、視神経から中身まで引きずり出す勢いでだ】
【容赦はしない、痛みという痛みを発するように】

【だが、エネルギー弾は避けきれない】
【受け流すのも難しい】

【だから、背中で受け止める】

グッッ!! ッッッ!!

【激痛が、走る】
【頭から足先までの神経が狂う感覚】
【蜘蛛に纏わりつく手が緩み、蜘蛛から振り落とされた】

【目は潰し尽くしたが、息の根は止めれただろうか】
203 :W-1 ◆LF1Ar7hXZw [sage]:2015/04/05(日) 01:20:38.47 ID:1blslUJ3o
>>172>>173

【ギリ、と怒りに任せて歯を食いしばりながらベクターを睨み続ける】
【圧倒的強者、絶対的な君臨者、理不尽の権化―――"そういったモノ"に叛逆する持って生まれた性質が彼の中で勢いよく脈動している】
【融合中のジャンクちゃんも動揺を抑えられない、―――この『紳士』の感情を乱すことができる存在はこの世界でもそうそう存在しないのだ】


―――素直に関心する、未だかつて"ミカロー"以外にこのオレの心をここまで乱せたヤツなど長らくいなかったのだからな
滅び去ったはずの過去の"大災厄"の権化、『クリムゾン』……大したものだ、こうも胸の中で殺意でいっぱいにしてみせるとは……!
拍手喝采を送ろう、そして同時に貴様の『滅び』も!『絶望』も添えていずれ貴様の未来にくれてやる!ベクター・ザ・"フォビドゥン"ッ!!

「こればっかりはジュニアハカセに大賛成させていただくのデスヨー……ベクター、いち友人としてもはやワタシはこの男を許せないッ!!」


【去りゆくベクターに包み隠しもせずに呪いの言葉を吐きかけながらも"ダーク・スリンガー"に急接近を試みるW-1】
【チェーンソーをしまって腰に納刀、続いて右手を外側にぶん、と振るうと手首のパーツから―――複数の工具が飛び出す】
【ペンチ、ドライバー、バール、どれも彼自ら手を加えて作成した特注品の工具、『精密作業』をする時ジンジャーはたいていこれを使う】

【続いて後続の愛機、『テュポーンΩ』より射出されたアイテム、一つは丸い瓶の中に詰められた―――やけに清らかな水だ】
【もう片方は……『筆』だ、真っ白な毛先に奇妙な文様が彫り込まれたいやに高級感の漂う筆、毛先とは反対側に四角いパーツがついているが、白い"空白"しかない】
【その両方から発せられるのは『神聖』なエネルギー、聖属性の力の込められたこのアイテムを手にW-1は思考を巡らせる】


……魔に取りつかれたセリーナ君の心を取り戻すには――ある程度"レイン"のあの外装を剥がし、そこに逆属性の聖なる気を流し
彼女を汚染している悪魔のエネルギーを洗い流せば声が届くかもしれない……外装をどうにかするだけならば私にも可能だろう……
しかし『コイツ』は私には扱えない、もっと聖なる力を扱うのに長けていている者にこの力を託し、道を切り拓かなければ―――!

「―――ジュニアハカセ、次の一手のご決断を。どこまでもお供いたします」


【仮面の下で唇を強くかみしめ、乱れる感情を必死に修復してこの状況を突破する術を頭の中で構築していく】
【彼女の"魔"を祓い自分たちの"声"を届ける道を切り拓く事が可能な人物、現状自分の知る限りそれにもっとも適任な人物がこの場に一人いる】
【一心同体の相棒の強い意志に満ちた声をも受け、『紳士』はその一手の決断を決める】


――――――カミナ君>>183!!

……私は、今なおも未熟だ。大人として必死に振る舞おうとして自分でもなんとなくはわかっていた
だから親父から"WILD"の名を受け継いだ今でもジャンクちゃんが『ジュニアハカセ』と呼んでくるのだろうなという事も
正直なところ私は……共に戦う味方の事を誰よりも理解し支え続けてきたつもりでも、本当は半分もそれができていなかったのではないかとも感じる

「ハカセ……」

わかっていたつもりがわかっていなかった……重荷を背負わせてしまっておきながら
そんな者たちの支えになっているつもりになっていたんだ……!『またしても』だ!

【"セリーナの仲間"へと張り上げた、『ずっと前からの仲間』の一喝に対し、ぽろぽろと胸の内を零し始めるW-1―――ジンジャー】
【その声色は悔しさにも、悲しみにも、怒りにも―――そして目の前の困難へと立ち向かう強い意志にもまた、満ちていることが伝わるだろうか】
【いつもの尊大な彼とは違う、弱気とも取れる―――しかし真摯な気持ちを綴った言葉を告げる】

/続きます
204 :W-1 ◆LF1Ar7hXZw [sage]:2015/04/05(日) 01:21:08.34 ID:1blslUJ3o
>>続き

【重苦しい気持ちが胸を締め付ける、だがそれでも彼は言葉にする、言葉にしなければならない】

こんな時になんだがカミナ君……かつての君が苦しんでいた時も我らは満足に君の支えになることもできなかった事を謝らせてくれ
無念を感じていたのはノビタ君とドラ君だけではない……正義の味方の長としての重責がどれほどのものであったのかを知っていながら
今まさに同じことを繰り返しそうになっている我らの不出来をどうか許してくれ

【此度の一件で、ジンジャーが痛感した無念、それはベクターという圧倒的な存在にまるで届いていない実力だけの事ではない】
【正義の象徴として上に君臨するただの人間を、『完全無欠の英雄』のように扱っている自分の進歩のなさもまた、彼の心を乱していた】
【かつて自分の味方には、その重荷による摩耗で長い年月を休眠しなければならないほどに消耗した味方がいた、その教訓がまるで生きていなかったのだから】


―――頼みがあるカミナ君、そこそこに年を取っていながら未だ私は足りない人間だ
今なお一人では完成できない『未熟者≪ジュニア≫』だ、私だけでも、ジャンクちゃんがいてもなお私は足りない男だ
だがそんな私にも今よりもっと大きな男でいたいという意志がある、切り拓きたい未来がある!

だから今このとき一回だけで構わない!この私の起死回生の策に!どうかひとつ君の『正義の意志』を賭けてくれ!


【心よりの叫びをカミナへと叫んだW-1は――手元に取り寄せたその筆と聖水の瓶を力任せにカミナの方向に投げると】
【そのまま全力疾走で"ダーク・スリンガー"の傍へと駆け寄り―――紙の虎に続いて彼もその両手で真っ向から両肩を掴みかかろうとしながら】


総員!『私もろともで構わん』ッ!!撃て!撃ちまくれ!そして彼女の外装にできる限り『ヒビ』を入れてくれ!
そして……―――おいセリーナ君!私の声が聞こえるか!

「セリーナさん!ワタシの声が……聞こえますか!」

【カミナに持ち掛けた『策』を遂行するためにも、彼がやるべきことはもうすでに決まっていた―――】
【至近距離まで近づいて彼女を押さえつけながら、自分もろとも集中砲火を"ダーク・スリンガー"に叩き込ませるつもりか―――!】
205 :セリーナ・ザ・"キッド"<ダーク・スリンガー> ◆/iCzTYjx0Y [!nasu_res]:2015/04/05(日) 01:32:17.43 ID:P0YEEAtTo
>>180

【身を挺した、リーベ・エスパスの行動がライラ、そしてギアの両名を護る。】
【尤も、それにしたって両名とも、"無傷"で済むという結果程には至らず―――。】
【流石の全包囲攻撃か、一撃の火力は勿論だが、手数が無数に広がりすぎていた。】

 「 じゃまを……じゃまを、するな、じゃまするな、じゃま、じゃま!! おまえが、いると、"うて"ないっ! 」

【だが、それで攻撃の手が緩む事はない。一つ残った片方の銃を即座に構えると、】
【ダーク・スリンガーと化したセリーナは、リーベの足元や、付近の遮蔽物、瓦礫へと弾丸を放つ!】
【そしてそれらは、物体に命中した時完璧に計算し尽くされた軌道を描き"跳弾"、死角から彼女を、狙い撃つ!!】

>>184>>183

【しかし、片方の銃を奪われた事で明らかに、ダーク・スリンガーの能力は落ちていた。】
【迎撃体勢を整えようにも、片方だけの銃では矢張りそれも上手くは行かない。】
【セリーナはリーベから向かい来るカミナ、そしてライラめがけ弾丸を放とうと、するが―――】

 「 っ、ぁ、ぅぅう……っ!! い、いた、い……んっ、ぐ、ぅぅ……ぅっ……! 」

【まずそこに、ライラの植物による拘束攻撃が加わった。ダークスリンガーの全身を絡め取った蔦が】
【彼女に反撃を赦さない。そしてその隙に、今度はカミナの召還した折り紙が分離・それぞれに攻撃を開始!】
【同じくセリーナの動きを止め、絡みつくようにしてダークスリンガーは身動きが取れなくなる。苦しそうに呻く彼女は―――】


 「 ―――ぃ、ゃ……ゃ、だ……きらい、き、きらい、きらぃ……つかまるの、"ぎゅっ"、って、なるの、やだ……やだ、やだ……っ 」

                  「 い、いゃ―――ィやぁぁぁぁぁあっぁあっぁあぁああああああ!! 」

【―――この拘束が、何らかの"トラウマ"を引き起こしたのだろうか。】
【それが引き金となって、彼女の持っていた"シングルアクション"のリボルバーが、】
【強烈な魔翌力光と共に変化していく―――これは―――レバー・アクション・ライフルか―――!】

【半狂乱となった彼女は、「いやだ」、「こわい」、「きらい」、とうわ言を呟きながら】
【拘束されて、ロクに構えられもしないその"レバーアクションライフル"を、地面目掛け、発砲。】
【当然、彼女は拘束されているため銃口を向けて狙いを付ける事も出来ない為、弾丸は地面めがけ、放たれる。だが―――】

【ここで、"恐ろしい"事が起こる―――そう、弾丸が中空で円を描き、"軌道を変えた"ではないかッ!】

 「 ぃや……いや、いやだぁっ!! きらい、きらい、きらい!! 」

【放たれた弾丸は地面にぶつかる事無く、なんと"操られている"かの様に自在に弧を描き、軌道を修正!!】
【彼女を取り巻く折り紙、そして拘束する蔦を破砕してしまおうと、強大な負の魔翌力で生み出された魔翌力弾が、襲い掛かる!!】
【それも一発や二発ではなく、手元のレバー操作だけでリロードが完了してしまうこの"新たな銃"によって、弾丸は次々吐き出され!!】

>>ALL

【―――弾かれる弾丸の次は、"軌道を自在に変える弾丸"が、全員めがけ一斉に、襲い掛かる!!】
【弾丸は直進などしない、レーザーの様に軌道を次々に変えながら、全員をホーミングするような変幻自在の動きで】
【ありとあらゆる全てを撃ち抜こうと、全員に対し執拗に襲い掛かるだろう!! その破壊力もまた、一撃一撃が重く、そして強烈だ。】

206 :セリーナ・ザ・"キッド"<ダーク・スリンガー> ◆/iCzTYjx0Y [!nasu_res]:2015/04/05(日) 01:32:47.44 ID:P0YEEAtTo
>>186>>177>>190>>193

【だが、結果的に隙が出来ていたのは間違いではない。】
【この乱気流にも似た暴風の攻撃の中、突撃を敢行したニグレドの一撃、そしてダンの槍による刺突!!】
【そしてカズネの、心身を喪失しながら放った火力が、確かに―――確かに、セリーナの身体を、真っ直ぐに捉えるだろうッ!!】

 「 う、ぁッ―――ぐっ、あふ―――か、はぁ……ッ!! 」

【その一閃と一撃が、彼女の悪魔と化した肉体を貫き、そこにカズネのエストレアが殺到する。】
【破壊の渦が彼女の身体を貫通し、そしてフリーダム・タワーへと吹き飛ばした。更にそこに、加わったのは】
【ギアの持つ新型の武装・パンチングガン改の驚異的なパワーッ!!地面が砕かれ、セリーナの肉体は其処に消え去り―――】

【一瞬ではあるが、瓦礫と、煙の中に消えていく―――。】

>>ALL(>>203>>204含む)

【そして、その崩壊により見えるのは―――地面の中に隠れていた、もう三人の兵士達の姿だった。】
【吹き飛ばされたセリーナがフリーダム・タワーに衝突した事により生まれた衝撃波と】
【ギアの一撃が鍵と成り、人質として匿われていた三人の姿がこれで、見えるだろうか―――しかし。】


 「 なんで……なん、なんで……なに、が、"はなしあう、"よ……そんなの、うそ…… 」

 「 "れいん"は、いつも……ひとりぼっち……せりーなには、こんなに、たすけて、くれる、ひとが……いるのに…… 」

 「 それでも……それでもっ……こうなる、まで、だれも!! だれも!! こえを、かけて、くれなかった!! 」

 「 "れいん"だけ、じゃない!! せりーなも、はなしかけて、もらえなかった!! ひとりぼっちだった!! 」

 「 みんな、みんなうそつきだ!! うそつきだ、うそだ、こんなの、こんな―――ぁ、ぃ、や……、いや、いや……っ!! 」


【立ち上がった。三者三様の、いや、四つの攻撃を同時に受けて尚、ダーク・スリンガーは立ち上がる。】
【これだけのメンツを前にして尚、圧倒的なまでの生命力に、そして―――憎悪の、負のエネルギー。】
【立ち上がった彼女は、身体を拘束していた蔦を再び、全身からほとばしる紫色の炎で燃やし尽くすと】
207 :セリーナ・ザ・"キッド"<ダーク・スリンガー> ◆/iCzTYjx0Y [!nasu_res]:2015/04/05(日) 01:33:00.67 ID:P0YEEAtTo








                    「―――みんな、きえちゃえ!!」
 
 


                 殲滅"弾"帝 <ノック・ボレー・テューポーン>





【ドウ―――という、轟音と共に、真夜中の刻に"魔翌力光"が一本の巨大な柱となって、降り注ぐ。】
【まるで天を突く"怒りの矛"―――いや、むしろ空から降りた神の後光か。だが、しかしその本性は魔の眷属。】
【魔物をモチーフとした様々な武装を呼び出し、その強大なパワーを所有者に与える魔界の兵器、"弾"末魔―――。】

【その"弾"末魔の中に、余りにも危険すぎるという理由で"封印"された一つの武装が存在していた。】
【その名も、"ノック・ボレー・テューポーン"―――ギリシャ神話最強の魔獣・怪物であるテューポーンをモチーフに作られた、】
【西部開拓時代に最強を詠った馬鹿げた銃火器―――ノック・ボレー・ガンがその正体である。】

【ノックボレーガン。一つのトリガーで、一度に十発以上もの銃弾を撃ち放つことが出来る、】
【多銃身の超攻撃的な特殊武装。その大量に突き出た巨大な銃口の一つ一つが、】
【テューポーン最大の特徴である"首から生えた無数の蛇<ドラゴン>"を模して作られており】

【―――余りに歪で、そして余りに驚異的なフォルムのその銃火器が、今、ダークスリンガーの元に姿を現した。】
【そう、その封印された武装すらも、"弾"末魔の負の側面を象徴するダークスリンガーには使用可能なのだった。】


 「 きえろ……きえろ、きえろ、きえろきえろきえろ、きえろーっ!! 」


【構えた。その巨銃が、一斉に、上空目掛け火を穿つ―――放たれた弾丸はまるで、"火砕流"。】
【かつてテューポーンが、火山弾を滅茶苦茶に上空に撃ち放ち、地上へ降らせてゼウスすらも封じたという、】
【あの伝説その者と化した超絶的な火力の砲撃が、余りにも大きな爆音と共に撃ち放たれるッ!! その破壊力たるや】

【なんとベクターの拳やミサイル爆撃にも劣らぬほどの破壊力を有しており―――無数に放たれた弾丸が、】
【まるで隕石のように>>ALL全員目掛け降り注いでいく―――その様はまさに、地獄絵図。】
【天井から多量の火砕流とかした"弾"末魔史上、いやセリーナ史上最大級の火力を誇る攻撃が、全員に上空より襲い掛かった!!】
208 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2015/04/05(日) 01:33:25.48 ID:wj1HLWWA0
>>197

行けるものなら行きたいのだけどね、悪いね、生憎天使じゃないものだから……。
空は飛べないし、そこにも行けないのだよ。せめてブランコにでも座ろうかしらん?

【なんだかわざとな彼の仕草。気付けば表情を戻した彼女は、ついと視線を伏せて――それから、】
【「翼でもあれば良かったのだけど」なんて、心にも無いような声で言うのだ。天使に憧れるだけの無垢さもなく】
【すいっと体重を移動させる、子供たちが繰り返し遊んだなら、すっかり掠れた銀色。するりと滑る、なんら音もない】
【ほんの数秒で地面に降りた彼女はやはり小柄だ。スカートをぱたぱたと手で叩いて泥をはたけば、彼を見上げ】

ああ、なら私も自由だ。だけれど私には家族が居てね、年齢も生まれ故郷も、何もかも違う――。
昔、家で図書館をしていてね。私が生まれるより前から居るような本がたくさんある、兄弟のようなものだよ。

【私だって自由――つまり誰も居ないと教えておきながら、自分には家族が居るのだ、と、付け足してくる】
【だけれどそれはそれで本が家族だと言うもので、これはこれでどうなのだろう。本が家族――鬱屈している】
【それでもさっき言えなかったことを言えたのだ、少しくらいは信用したのかも……しれない、違うかもしれないけれど】

そう。だけれど、赤い月と桜が出会うのは十数年ぶりで、次も十数年後だと聞いたよ。
せっかくなら桜も見たらどうだろう、キミは髪が黒いから……桜が好きそうに見えるけれど? ――、

私は恋人とも、家族とも、友人とも、見ていないのだもの――だったら、
ほんの偶然でキミと出会えた夜に、十数年に一度の貴重な月を、無意味に消費するのも面白そうに思えてね?

生きてさえいればまた見られるのだから。……ああ、死んでいるかもしれないけれど、どうだろうね。

【赤い月。それだけなら珍しいけど――よくあることだ。それなら、今日の珍しさは、桜と重なるその赤さ】
【隠して欲しいと彼女は言った。だけどその言葉は軽く、きっと、冗談であったのだろう。――本気には思えなかった】
【面白そうなんて言いながらもそれが叶うはずがないと思っている顔。或いは期待しても――それ以上ではない、気持ち】

【小さい頃から本ばっかり読んでくらしてきた。そして、その本の中には、どんな奇跡だってあった】
【事実は小説よりも、とも言う。言うのだけど――その瞬間、彼女は、きっとどこまでも“油断”していて】

――――――……、

【だから。まんまと騙された、本来きつく釣った眼が丸くなる、視線は彼ごしに、月のほうを見ていて】
【比率の偏った赤白の月が、その端から黒くなっていく。まるで子供がビスケットを食べるように、ゆっくりと】
【そのうちに何にも見えなくなってしまうのだろう。この街から見える月は姿を消して、夜もいくらか暗くなるよう】

ひどい人なのだね、キミは。みんなの月を消してしまうだなんて。

【数秒、十数秒、或いは数十秒。彼女はきっとぽーっとして月を見上げていた、あっけに取られて、黙ったまま】
【そうして月が消えてしまうと、ようやく意識をこちらに戻し。気の強いような表情で笑う、笑ってみせる】
【小さな子供のようにはしゃいでなどくれない。だけど、確かに、驚いていたのは確かなのだし】
【どちらが勝ちかと決める必要があるなら、彼の勝ちだ。月を消してしまえるほどの自由、それは、彼女には無いものだから】
209 :ペコラ・バローニオ ◆81It1xIT0A [sage saga]:2015/04/05(日) 01:37:01.56 ID:mgO36dPHo
>>194
【ポタポタと、血が落ちる。それはペコラの体から、腹に大きな抉り傷が、両掌に切り傷が、そしてそこに加わる幾つかの銃痕】
【ヴァローナが撃った数よりもはるかに多くの傷がペコラの身体中に生まれ、腹の大きな傷にも混じる】

強いのね、アナタ……素敵よ、そういう人は好きよ、アタシ
抱き締めてあげたくなっちゃうケド、これも戦いだから、仕方ないわよね

>>196
アナタも、とても素敵。
いいわよ、射ってきなさいな、受け止めてアゲル……アナタが、生きていたらの話だけど

いいえ、『生き抜いて頂戴』、こんなやり方で終わりだなんて、つまらないもの

【『生き残れ』、ヴァローナとエクレア、二人の敵に送るのは励ましと賛辞の言葉、何があっても絶望せず、立ち上がる二人への激励】
【挑発や皮肉ではない、心からの願い。『どうかこんな事で終わらないでくれ』と、ある種歪んだ純粋な願いだ】

>>194>>196

【ペコラの背後に浮かぶ暗黒の魔力球、その動きは非常にゆっくりで、下手をすればゲシュタルト崩壊を起こし動いているのか分からなくなる程だが、よく見ればそれはヴァローナとエクレアの元へと『落ちて来ている』事が分かるだろう】
【その質量は絶大、人ならば数百人を一度に殺害出来そうな程。しかし子供が走っても簡単に射程外に逃れられそうな程に遅く】

……なんて言ったかしら?『暗黒太陽破壊砲』?まあ、名前なんてどうでもいいわね
あの黒い球はアタシのトモダチの能力、これしか出来ないけど、これだけ出来るの
人を何人も殺す事が出来るけど、けれど、その力が重過ぎて全く動けない、面白いでしょう?

そして、アタシの……アタシのアートマン、『ファーマーズ・マーケット』の力は『拡散』の力。触れた物を細かく拡散する事が出来るの
……どういうことか、わかるかしら?

【一つ、二つ、と指を立てながら、ペコラは説明を始める。一つは背後の巨大な魔力球の事、一つは自分の能力の事】
【『拡散』の力、それを持つ怪力のアートマン、それがペコラの持つ能力だ。矢が当たった時の不可思議な反応、多過ぎる銃痕と言った謎は、これを考えれば解けるだろう】
【そして、背後の巨大な魔力球。それはペコラの物ではなく、ここには見えない協力者の物らしい、遥かに巨大で威力は最上級、代わりにバカみたいに遅い代物だと、ペコラは語る】

【何故そんな事を語る?それは定かではない、フェアプレー精神だとか、そういう物か】

過剰(オーバーキル)過ぎる力を、適正に分けて使い易くする、それが出来るのよ、アタシには

【ペコラのアートマンが飛び上がり、巨大で過剰な魔力球を上から見下ろす。ペコラの言う言葉が表すのは、今からする行動が答えとなる】

『ブオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオナノッテ!!!!(お休みなさい)』

【アートマンが雄叫びを上げながら、上から魔力を殴る、何度も何度も、左右の拳を滅茶苦茶に振るい殴り続ける】
【それにより、アートマンが殴る度に巨大な魔力球からその一部が『拡散』され、小型化されて射出されたそれはスピードを遥かに増して降り注ぐ】
【それはさながら、小惑星から降り注ぐ流星群のようで、狙いも付かずに滅茶苦茶に降り注ぐ小さな魔力弾は、いくら切り離された物とは言えど元が元、サッカーボール大のそれでも非常に大きな威力を持つ】

【原初の地球を思わせる、魔力弾の嵐、しかしそれは切り離される度に小さくなる元の魔力球が無くなる迄の辛抱であり、更に殴る度にアートマンの両腕も傷付いて行く】
【それはつまり、ペコラにも同じだけのダメージが行っている訳であって、その感ペコラはその場に佇んだままだ】
【攻撃が止むまで耐えきるか、もしくはこの魔力弾の雨を掻い潜る事が出来たなら、ペコラに対して攻撃を打ち込む事が出来るだろう】
210 :邪禍 ◆Heckemet8M [sagesaga]:2015/04/05(日) 01:39:16.25 ID:ueuT2yqSo
>>199

「こォのまま、押ォし込んで……テメェーの肋を心臓にぶゥっ刺してやるッ!」

【足を掴まれてもなお、それを引こうとはしない、否……引くことは出来ない】
【翼が両方無事であれば、ここから飛翔してしまえば良い話、けれども右翼は先程やられた】
【故に、何が何でも押し切らなければならなかったのだ、そして悪魔はそれを行えるだけのパワーがあると自負していた】

「ハッ! こォの感覚、まァさかテメェーッ!」

【だから、脚が凍らされることを阻止できなかったのだ、すぐに離さなかったのが仇となった】
【その上、悪魔は眼に痛みを覚えた、見ると蜘蛛の眼の1つが踏まれてヒビが入っているではないか――】
【8つあるため、1つ潰せば片方に4分の1の半分――おそらくはそうだ、踏まれてヒビが入っても痛いくらいで済んでるのだから】

>>202

【が、その痛みが痛みだけで済まなくなったのはすぐの事だった】

「……眼ッ、……抉られ……グ、ガッ」

【蜘蛛が激しく暴れる、体液が辺りに撒き散らされる勢いで――防御力の弱い眼を引きずられる勢いで攻撃されれば当たり前か】
【鳴き声が無くとも、痛みに苦しみもだえている事は十二分に伝わるだろう】
【補足だが、眼の大きさはソフトボールの球程度。強度は、握りつぶそうと思えば握りつぶせる程度だ】

「あァ、糞が……ッ、こォれじゃあツェッシネモーントが……ッ!」

【その内、悪魔の眼から涙――いや、ただの血か】 【それが流れ始めるだろう、フィードバックだ】

>>199,202

「せェっかくあァっちが面白くなァってきたのによォ、糞共がァッ!」

【蜘蛛はひとしきり暴れきったあと、ぐったりとした様子を見せる――ダメージが大きかったのだろう】
【さて、ワザワイが持っているだろう脚――の付け根から、突然赤い液体……悪魔の魔力を持ったそれが噴き出す】

「脚を自ィ力で外せるのが蜘ゥ蛛だァけだと思ったかァァアア? 全身が凍ォォるまで待ァつ様な阿ァ呆じゃあ無ェんだよ」

【そうなったかと思えば、脚と身体が"分離"――トカゲ等と違って、無理矢理感が強いが】
【ともかくそれを行い脱出、地面には両腕を用いて着地】

「そォれはくゥれてやる――たァァアアーーーっぷりと、味わえ糞共ッ!」

【そして、悪魔の脚が一気に膨れ上がったかと思えば"爆発"――熱エネルギーではなく、この悪魔の持つ魔力のエネルギーを伴ったものだ】
【爆風とそれによって飛ぶ肉片は勿論のこと、魔力が持つ性質「身体に染み込み魂を蝕む」もある】
【魂が蝕まれたとしても、その内治るが……治るまでの間は、どうも悪い事をしたくなってしまうかもしれない】

【この爆発のタイミングで、悪魔は足元に魔法陣を生成――そして、12の死骸と蜘蛛と悪魔は闇となりそれに吸い込まれるだろう】
【……そう、この爆発はただの最後っ屁だ】 【何はともあれ、悪魔を撃退することに成功したのだろう】

//お二方お疲れ様でしたー
211 :クローザ・F・ローズン [sage]:2015/04/05(日) 01:55:22.20 ID:z4kPG0mt0
>>210>>199
【悪魔が脚を分離させて飛び立つ姿に反射的に茨を伸ばす】
【だが、地面に転がった体勢であることと体の痛みが身体を突き刺して狙いが逸れてしまう】
【あと少しで悪魔を止めれただろうに、逃げられてしまった】

【その爆発を受けてしまう。躱すこともできなかった】

撃退...できたのか...?

【悪魔の姿が見えなくなったところで、マスクの金具を外す】
【その仮面の下の端正な顔を外気に当てて、一息ついた】

...あいつをここで食い止めたことで...少しでも目標さんを助けれた...かな...? 痛てて...

【そう言って脇腹を抑える】
【怪我はそこそこ酷いだろう、治癒には時間がかかりそうだ】

【血が、必要になるかもしれない】

...って、ダメだダメだ...疲れてるのか...血なんかなくたってこれくらい...

【いてて...と呟きながら】
【もう一人の仲間の元へ駆け寄るのだった】

/お疲れ様でしたー!!
/私の非常に残念な戦闘描写で申し訳ないですうううう
212 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(不明なsoftbank) [sage saga]:2015/04/05(日) 01:59:23.47 ID:Lgrk1kqY0
>>195

なるほど…………ベクターは確かにその通りだろう、力は強いがやはり使われる存在だ。
奴に頭脳は必要ではないのだ、生物兵器という方が正しいかも知れんな。

あれを動かすのは今のNo.2……ソーンという男らしい、こんなものを生み出せるんだ、その男がベクターの大脳となるのだろう。
六罪王として、シンボルとしてはあの強力さが役に立つのだ、以前お前が"月"を落としたようにな?
私の答えとしては生物としては興味深い、が それ以上でもそれ以下でもないという所だ。
真に捉えるべきはNo.2…………これを使ってその男に何が出来るようになるか……

【ダグラスの解答にそうかと小さく頷き、鎧も質問を返されれば淡々と答える】
【ベクターは力の象徴、しかしそれを動かすソーンという男こそが一番の脅威なのだと】
【その二つが合わさればどうなるか…………かつてフレデリック・シャリエールと動いていたダグラスならば解るものだろう】

…………それよりも、私は"あれ"に一目置いている、これからどうなるのか……
お前は気にならないか……?あれは何度も機関の首を掻こうとした女だ、あのまま終わるかどうか………………
下らない物語よりもスリルがあるとは思わないか、牙を折られ、爪を剥がれた獅子が鎖を引きちぎるかどうか……賭けてみるのも面白かろう。

無論、それがいつになるかは誰にも分からぬこと、或いは永遠に目覚めぬかも知れない。
…………この先、お前の目にはどう見える……?

【あれと指差すのは セリーナ・ザ・キッド、今はただ暴れまわる奴隷の少女に過ぎないが】
【あそこから這い上がってくるかどうか、この先どうなると思うのかダグラスに訪ねるだろう】

/ちょっと早いのですが持ち越しをお願いしたく……!
/明日は20時頃からなら空いてると思いますので!
213 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(不明なsoftbank) [sage saga]:2015/04/05(日) 02:02:27.46 ID:Lgrk1kqY0
>>212
/修正……、No.2ではなくNo.1でした……!
214 :ダグラス・マックスウッド ◆SYLP4psCi. [sage saga]:2015/04/05(日) 02:05:03.16 ID:SwYDH3Jso
>>212
//凍結OKでございますよ〜。この後、自分からお返事だけしてしまうので
//また明日20時頃から再開、ということにしましょうか!
215 :ワザワイ・エスパス [sage]:2015/04/05(日) 02:05:46.54 ID:I5xuwYhV0
>>210-202

「ぐぅぅ、はーなーすーかー!!!」

【全力で押さえつけていた足が突然軽くなる】
【みるとそれはトカゲやヒトデのように血の涙を流しつつも足を自ら切り離して飛び退く悪魔の姿があった】
【そして爆発する悪魔の足、男の娘はそれを咄嗟に氷のドームを作って自分ごと封じ込めた】
【鈍い爆発音、砕け散る氷】
【そして少年は膝を着き倒れた】
【魔翌力が少年に吸い込まれ、首筋の辺りに蜘蛛の巣のような紋章となり刻まれる】
【蜘蛛の体液にまみれる中、少年は闇の中で意識を失った】
216 :リロード・ザ・マジシャン(25) ◆60/reloads [sage saga]:2015/04/05(日) 02:07:56.02 ID:WeNGKcJXo
>>208


────本が家族ですか。

【人間ではなく、書物を家族≠セと言う彼女。──そんな彼女を彼はどう思うだろうか】


……素晴らしいですね。とても良い家族をお持ちで。
貴女は自由でありながら帰る居場所があるのですね、羨ましいです。

【──それは純粋な気持ちだった。彼女がどんな想いで本を家族だと言ったかは彼には分からない】
【彼は孤独を愛し、同時に同類も求める。それは決して矛盾した事ではない。自分と同じ様な人間が居て欲しいと思っているのだ】
【自由と孤独を天秤に掛けて自由が大幅に勝ってしまう彼だが、友や家族が不要だと考えるわけではない】
【故に煩わしさを持たない物≠ナある本を家族だと言える彼女が純粋に羨ましく感じられた、歪んだ彼にとっては理想型なのである】


【──近隣の住宅の騒がしさを肌で感じながら、あっけに取られた彼女に勝ち誇る様な表情を向ける】
【その後、ククっと苦笑して】


……ほんとに酷いですよね。

【──パチン、と指を鳴らせば、月を覆い隠す闇は霧散し、再びこの街を照らしだす】
【月が消えた事に騒いでいた街だったが、何の脈絡も無く復活した事で更に騒がしくなる】

【月を復活させたリロードはシルクハットを抑えながら地面にすたりと降りる、少し、息を整える】
【これだけの事をしたのだから、力もそれなりに消耗するのだろう──手品とは見るものからは魔法の様だが、水面下の白鳥の足なのだ】


私自身、わざわざこんな所まで来て、折角桜まで探して月を見に来ていたというのに。消すことは無いだろうに。はっはっは!

【自由を求めると同時に、自由の為に捨てたものを持つものに嫉妬を捨てきれない自身を自嘲するかのように高笑いする】
【だが、彼はずいぶんと気分が良い様だ。彼女を驚かせた事もそうだし、周りを騒がせた事にも満足していた。他人がどうなろうと関係無いなどと言っておきながら、そんな事はないのだ】
【彼もしょせんは唯の狂った人間なわけなのだから】
217 :ニグレド・ユーリエフ ◆r0cnuegjy. [saga]:2015/04/05(日) 02:10:17.52 ID:/XxZ1Enro
>>205

【軌道が自由自在に変わるホーミング弾。速度が変わることなく追跡する弾丸は本来であれば脅威だ】
【だがこの剣士にとっては別。視神経強化による光速の認識速度と思考速度による超反応が対処を可能とする】
【真正面から受ければ衝撃が殺しきれない。従って、ニグレドは一度弾丸を回避した後に真横から銃弾を斬り払った】


 次から次へと珍妙なものを使ってくる…………弾丸が通常のものなのが幸いか


【仮に弾丸が違う素材でできていたりすると斬り払うこと自体が危険となる場合がある。そうでないことがニグレドの生死を分けていた】
【瓦礫の中に姿を消したダークスリンガーを更に剣士が追う。吹き飛ばして距離ができるのは厄介だった】
【しかし、前述の安堵は違う形で裏切られることとなった】


 ちっ…………大技かっ!!


【上空へと舞い上がる火山弾。間もなくそれらが降り注いでくる──!】
【剣士であるニグレドに超火力の砲弾を防ぐ術はなかった。普通ならば剣士は大技に対して回避か、そもそも撃たせないかのどちらかだ】
【その点においてこの攻撃は対処法がほぼない。回避するにしては範囲が広く、撃たせないことは既にできない】

【ならばニグレドにできることはただ一つ────負傷しながらも接近することだけだ】

【降り注ぐ隕石の如き砲弾の着弾点を予測しつつ疾走。回避できるものは回避する】
【飛び散る破片や炎は装甲で耐える。損傷した鎧では防ぎきれないが、気にしてる余裕などない】
【隕石同士の隙間をぬってダークスリンガーに接近を続ける。だが直線移動でない分、時間がかかってしまう】
218 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(不明なsoftbank) [sage saga]:2015/04/05(日) 02:11:05.07 ID:Lgrk1kqY0
>>214
/ありがとうございます、ではそのようにお願いします……
219 :リーべ ◆my2He3rcPs [saga]:2015/04/05(日) 02:11:35.38 ID:qMpCDFyDO
>>183(カミナ)
>>184(ライラ)
>>190(ギア)
>>205-207(主催)

【身体が熱い。弾丸に穿たれた傷が、灼熱を帯びたような錯覚に襲われる】
【けれど、倒れるわけにはいかない。ライラやギアの悲鳴が聞こえたが、後ろを向く余力だってない】
【セリーナに対し発動した魔術や放たれたグローブにより、ライラとギアの生存を知る。身体が、熱い。今にも倒れそうだ】

【──そんな時に聞こえてきたのは、カミナの声だった】
【味方全体を鼓舞するようなその呼び掛け。折れそうな気力が、カミナの言葉で戻ってくる】
【血が流れていく。まだ、身体は熱かった。──それでも、「誰か」に対する言葉が、リーべの口元を愉悦に染める】


……っう、──ぐ、ぅ、あ……っふ、はっ……! な、なかなか、にっ……ん、ぎ、ぃ……い、いたい、じゃあ、ない、か……!
く、そ……そう、そう、だ、な────か、カミナの、言う、とーり、だ……っ、ふ……!


【「れいん」により放たれた跳弾が、リーべを襲う。数発は手から放たれた衝撃波でほぼ自動的に叩き落とされたが、全てというわけにはいかない】
【死角──特に背後から迫る弾丸に、再度彼女の身体は抉られる】
【夜色の衣服が、黒く染まり始める。早く治療しなければ、出血により死に至る可能性だってあった】
【それでも──リーべは倒れなかった。すべては、セリーナや味方のための行動だった】


……ぐ、ぅ──っ、あ、あ……が……! はっ……は、ぁ、あ、ぁああぁああ……!!
く、そ……た、倒れ、ない、ぞ──まだ、だ……や、約束、した、んだ……ここ、は……守、る……!
お前、もっ……セリーナ、も……っ! UTに、連れ、て……帰っ、て──!
ね、Nemesisや、少年と、も……りえる、や……鈴音との、やくそ、く……だっ、て……!!
べ、てぃ……ふ、は、は……裏技、まだ──ん、ぐ……っ! はっ……ぁ、が……! ワザワ、イ……い、ま……ど、こ────!


【意識が朦朧とする。身体を動かすために、思い付いたことをひたすら口にする】
【まずはホーミング弾。自身の周囲を通るものを、片っ端から衝撃波で叩き落とす】
【ライラやギアに向かう弾丸も、ある程度は──薄れかけた意識が捉えきれる分は、衝撃波をぶつけていく】
【それでも撃ち漏らしがあるのは──リーべの傷を考えれば仕方のないこと】
【通常弾とはいえ、何発も受けて立っていられる方が、おかしいのだ】

【そして──火山弾とも見紛うほどの凶弾が、ぜんい、んに……むけ、て……】


…………っ、は──、は、……おと、……さ──おか、あ……さ……
ふ、ふ、ん────し、死んだ、ら……、ご、め……ん……


【──がくんと、膝をつく。掌を上に向け、両腕をあげる】
【最後に考えられたのは、それだけだった。銃弾を凌いだ後のことなど、到底考えられなかった】

【──ぶゥん。大気が、震える。まるで何かに祈るような格好で、彼女は空気を揺さぶった】
【ど──気力を振り絞り、静かに、リーべ・エスパスは天へ向けて衝撃を放つ】
【無心の一撃。彼女だけで抑えきるには、確実に足りない。1人だけでは、完全な防御など……】
220 :エクレア ◆GBHFWL/yB. [saga sage ]:2015/04/05(日) 02:16:27.22 ID:OY8+v8q9O

>>209

【見上げた物は、遥かに大きく】
【目測を誤るほどの、強大さ】
【しかし、手に持つ機械弓を、弦を離すことはせずに】
【ギリギリ、ギリギリと引き絞る】

…………『凶鳥の羽根』…

【――自身が持つ、最大の一撃】
【それは、あの黒球を押し返すような一撃】
【降り注ぐ凶星を薙ぎ払う一閃】
【全てを打ち崩す破壊】


【――そんな、圧倒的な物ではない】


【引き絞る弦は、限界ギリギリの力を滲ませ】
【つがえられた矢は、機械弓の魔力を取り込み】
【向けられた鏃は、黒球を捉え】
【収束する鎖の照準は、その先の景色を歪ませる】

【放つのは、矢、槍、弾丸、砲弾――杭】
【派手な威力は無くとも】
【目に見えた強大さは無くても】
【――あらゆる物を貫き通さんとする、黒い羽根の杭】

……射ぬけ……ッ!

【降り注ぎ、縮小を始める黒い太陽】
【その先、流星の発生源たる存在に対し】
【放つ一撃は、照準の円をくぐり抜け】
【回転し、螺旋を描き、崩壊しながらもその先へ向かい】
【……黒球の全てを叩き落とされる前に、発生源を、アートマンへとたどり着くだろうか?】

【そして、その代償は】
【鎖で自身を、そしてヴァローナを守る傘にせんとするが】
【その全てを防ぐ事も叶わず】
【エクレアは1度、巻き上がる砂塵の中に姿を消してしまうだろう】
221 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2015/04/05(日) 02:21:56.54 ID:jlaZqlYMo
>>203
――――全ては過ぎたことじゃ、多くは語るまいよ
今はただ、今代の英雄と"あやつ"を救ってやることだけを考えるがよい

【状況が状況だ。カミナは彼の言葉に対して短く返すだけであった】
【しかし其処には敵意や怒りなどはなく、"過ぎた事"として消化された気持ちがあった】
【ジンジャーは古くからの仲間、それでよいではないかと――ふっ、と小さく笑いかけて】

助かるぞ、ジンジャーよ……今のままでは声を届かせることも難しそうじゃからな
まずは泣いた子供をあやしてやらねば、説教の一つも出来はせん

【渡された紙を読むと即座に理解し、瓶を片手に持ったまま語りかける】
【必要最低限の、しかしながら策に対する了承の意を籠めて彼の意志を受け取った】


>>205-207
くっ……――これは、か、はっ…………!!

【予測が可能な「反射」であれば対応は出来る】
【しかし、変幻自在に動き回る魔弾となればまるで勝手が違ってくる】
【"勘"で致命傷だけは避ける事に成功するも、肩口を大きく抉られ鮮血が飛び散る】
【仕込みをしてある服の上から受けたにも関わらず】
【文字通り紙のごとく防具は打ち破られて、着物を構成する櫻の花弁が宙を舞った】

じゃがわらわは……転んでもただでは起きぬタチでな
あまり調子に……乗るでないぞ――ッ!

【魔弾が接触した瞬間に、着物を構築している花弁型折り紙を無数に付着させ】
【神気を注ぎ込みながら操作することで魔弾を内側に圧縮、破壊し追撃を防ぐも】
【二度、三度と可能な対処方法ではない――その驚異的な術法と激痛に苦々しく顔を歪めながらも】

【だが、これだけでダーク・スリンガーの攻撃は終わらない】
【更なる絶望がこの場にいる能力者全員を襲う事となった――――】

…………ッ!? まったく、次から次へとよくも面倒な札を切るものじゃな……!
本当に癇癪を起こした童は始末に負えん……なまじ不相応な力を持っておれば尚更じゃ……ッ!

【――天より降り注ぐは、まるで神話の一節を抜き出したかのような破壊の嵐】
【直撃は勿論の事、余波を受けただけでも致命傷になり得る戦略兵器の如きダーク・スリンガーの最大火力に対して】
【カミナは悪態を付きながらも、必死に対抗策を考える】

【まともに受け止める、など考えるだけでも馬鹿馬鹿しい。あの圧倒的熱量を前に折り紙が何の役に立とうか】
【時間はない。まともな防衛策など存在しない――ならば、この場で死ぬしかないのか?】
【そんな事が――】

そんな事――このカミナ様が認めるはずがないじゃろうが―――ッ!!

              【貴宝院流不折正方形一枚折り・鬼面】

【ダンッ――と、カミナは自分の作り出した折り紙に自身の背中を強打させた】
【自傷行為か、否――無理矢理に勢いを付ける為の苦肉の策であった】
【カミナが取った行動は前進。まさか災害レベルの火力を"自分に降らせる"などいう事はあるまいと】
【弾かれたような強引な前進に加え、片翼での不格好な加速を合わせることによって】
【身体に強烈な負荷を掛けながらも突撃、ダーク・スリンガーに肉薄せんとしながら――】


"――障りなす 天魔女の 神は皆 祀れば帰る 元の太空を――"
   【神道祓いの型・陰魔送神印】


【――更に深く開いた怪我に脂汗を流しながらも】
【瓶を小脇に抱えて呪文を口にし素早く"浄化"の印を組んだ。】
【準備は――出来ている。後は外装が剥がす事が適うか否か、それに掛かっているだろう】
【もし其れが成っていたならば……カミナは勢いをそのままに聖水を振りかけ祓いの力を叩き込むことだろう】

【そうでなかった場合は、強引に空中で軌道を逸らし】
【ダーク・スリンガーの至近距離に地を擦りながら不格好に着地することになる】
222 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2015/04/05(日) 02:26:31.75 ID:wj1HLWWA0
>>216

【昔は、彼女にも家族と言うものがあった。母親が居て、父親が居て、*が居て、】
【家族でやっていた個人経営の図書館には、近所に住まう人がよく来てくれた、そして、遊んでもらったものだ】
【自分より小さい子にお姉さんぶって本を読んでやったこともある。あの頃は、みんなが家族のようだった】

【“あの人たち”はみんな居なくなってしまった。だけど、建物の中には、たくさんの本棚の中には】
【楽しかったあの日と何も変わらずに本が詰まっている。開けば、いつだって素敵なお話を聞かせてくれる】
【これが家族じゃなくて何なのだろう。たくさんの本に囲まれている、たくさんの家族に囲まれている、だから、*****】

あまりにもたくさん居るものだから、いつも構ってやれないのが気がかりなのだけどね。
読んでやろうにも人手が足りないんだ、昔のように客が来てくれたらばいいのだけれど――。

【きっと、彼女も、おかしくなっているのだった。本当の家族に失望しきって、だけど、どこかで期待したまま】
【寂しくても誰かと関わるのは下手で、或いは怖くて、家に篭りがちで、本ばっかり読んでいるような少女】
【本は何があっても変わらない、最悪燃えてしまったとしても――買い戻せばいいのだ。それで、何も変わらない】

……――ああ、手品を見せてもらったのだから、何か代金を払わないといけないね。
だけれどお金なんて持ってないのだよ、代わりのものは何がいいかしらん?

【やっと二人が地面に揃う。だからと言って何が起こるでもないが、彼女の小ささがよく目立つ】
【息を切らしている様子を見て、やはり疲れるものなのだろうかなんて、こっそり思う。そして、少し目を丸くする】
【人がそういった仕草をしているのを見たのがひどく久しぶりのように思う――最近の記憶には、ない】

【強気なように彼女は笑って、わざとらしく首をかしげてみせる。何が欲しいのか、それを尋ねながらも】
【金もない少女が他に何を持つとも思えない。或いは、少女と言うだけで価値があるのかもしれないけれど――】

それとも私の名前を告げるのに、それだけの価値があるかしら。

【出せるものなんて名前くらいしか、と、そう呟いて。ひどく釣り合わない重み、気にせず問いかけた】
223 :ライラ=フェルンストレーム ◆db8egkjV8E [sagesaga]:2015/04/05(日) 02:32:43.74 ID:z8QO6qP9o
>>203-204>>205-207>>219

「ッ……!! 何だ……ッ?!」

【蔦による拘束は成功したものの、それが引き金になったか拳銃からライフルへと変化していくスリンガーの銃】
【魔力も殆ど無く膝をつきかけるライラだが、まだスリンガーの、いや、レインの動きは止まってくれないらしく】
【更にそのライフルから放たれる銃弾は生き物かのように軌道を変え、結果拘束していた蔦は全てが消滅することになる】
【そして、その銃弾がこちらへと向けられる】


「――――――ぐぁ、ッ……!!!」


【応戦しようとした刀をすり抜けて、銃弾が打ち込まれたのは杖を持つ右腕だった。カラン、と杖が―――今まで離したことがなかったそれが地面へと倒れる音が響く】
【それだけではない。腹部、肩、脚……様々な場所に強烈な一撃が加えられる。一発でも意識が飛んでしまいそうで】
【たまらず身体が横へと傾き、右手と右足を地面につく形になる。銃弾が顔を掠めたのか、側頭部からも赤い血が流れ出ていた】

【レインは、何時もセリーナの中に居たのだろうか。そして、仲間を作るセリーナをじっと見ていたのだろうか】
【慟哭の雄叫びを上げるレインに対し、左目は血で見えず、右目だけで見据えるライラ。あの炎は、きっとそんなレインの感情の炎】
【辛い辛い時間の果てに、レインは今、セリーナの体を乗っ取りその感情を爆発させているのだろう】


「――――――辛かったんだな、レイン……。」


【"弾"末魔が誇る最終兵器がその姿を見せた所で、ライラはゆっくりと立ち上がった。そんな、レインに聞こえるかも疑わしい声で】
【多銃身の怪物銃を意に介さず、一度離した杖をもう一度強く握り締めると、叫ぶ】


「レ、イン……! 俺は……今までお前の、事を知らな……かった!
 多分、今ここに居る奴らもお前の事を知らない……お前が、一人ぼっち、だったのも当たり……前だ!!

 で、……も! 今、お前は此処で、皆と話してる! こうなったから、なんだって言うんだ……!! もうお前は、一人ぼっちじゃねぇ!!
 救って、やるよ!! 救う、って、ことが……どんだけ重いか、まだ、分からない、けど!!」


【ノックボレーガンから放たれた無数の銃弾が、死の弾丸となって上から襲いかかる。対し、ライラは上へと手を向ける】
【この感覚。感情が最大にまで高まった時に生み出される、ライラの力。M5魔法を発動できるほどの、強大な魔力だった】
【手を向けた先、其処に現れるのはこれまでよりずっと大きな魔法陣。赤と、黄色と、緑が混じったそれを浮かべて、ライラは最後に叫んだ】

「今度は、俺が、俺が救う番、なんだ!!! だから、この場で1人も死なせねぇ!!!


 F  2  E  2  S  1  !  !  !  !    M e t e o r   S t r i k e r ! ! ! 」 


【それは、レインに向けても、セリーナに向けても、あるいは自分への攻撃を防御し続けてくれた、リーベに向けても】
【魔法陣から現れるのは、奇しくもレインが放った攻撃と同じ、火山弾のような無数の赤熱する岩石であった】
【上に向かって発射された数十発の岩石は上から迫り来る火山弾を相殺する形でリーベや、ギアに迫るものすら消し飛ばし】
【残った岩はさながら"隕石"かのようにレインへと向きを変え、殺到する。ジンジャーが言うように、最強の一撃を叩き込もうとして】
224 :ヴァローナ ◆8R7odKA9zA [sage]:2015/04/05(日) 02:34:22.13 ID:d/TAiCdXo
>>209

アンタは私を殺して、私はアンタを[ピーーー]。どちらか、両方か…それが全てだ
……戦場なんて…そんなもんだ。…後は、無い……何もかも…

【剣の先は地面を引っ掻いて、一線の後を残す。血筋とともに彼女の歩んだ道筋を示す】
【まるでそれは彼女のこれまでの人生のようだ。血と剣…ただそれが絶えることなく前へ前へと】

…フン。……くだらん

【額に汗をにじませながらも不敵な笑みは忘れない。どんな強大な敵が訪れようと彼女の意志が揺らぐことはない】
【ただ一歩でも敵に突撃するだけだ。それしかできないし、それをしなくてはならないからだ。片翼を大きく広げると】

【爆風のように彼女は前進する。舞い落ちる魔翌力の砲弾を、巧みに翼を動かしてジクザグに地面を跳び、その大きな翼が】
【彼女を守り、彼女の剣が砲弾を叩き斬り、柔軟に戦場でワルツを踊るかのように美しくめまぐるしく縦横無尽に駆け抜けた】

【彼女を守る片翼は破れ、羽は散り敵の目の前までやって来た頃にはもう見る影もなくボロボロになっていた。銃弾すら防ぐ】
【翼である。ここまで持つことが異常だ。しかしながら能力の翼は休息を取れば元通りだ。だから彼女は使い捨てることを惜しまない】
【しかし其のダメージは彼女の魔翌力や体力を削る。片腕一本失ったのと同義でその剣を持ち上げる力はとうに残されていなかった】

【剣が手から落ちる。あの鋼鉄の剣も大きく刃こぼれをしていた。彼女は一度地面に手をついたがすぐに立ち上がった】

……フッ…クッ……ハハハッ…私はここだぞ

【ぐんと地面を蹴って、大きく腕を振りかぶる。その手には瓦礫が握られていた。武器なんて何でもいい、何もなけりゃ素手でもいい】
【戦場の泥と血に塗れた執念こそが彼女の強さだ。瓦礫をその顔面めがけ力いっぱいに叩きこんだ】
225 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2015/04/05(日) 02:42:43.90 ID:NSddhGN4o
>>207

(……アストレアの「魔翌力無効化」を以ってしても砕けないか――――――――)

【いよいよ魔女はその場に膝を付く、胸の輝きは魔翌力の全てを放った為に収まっていた】
【収束する光はそのまま魔女の生命の灯火が消える事を意味している、それは至極当然の事】
【鼓動が小さくなればなる程、思い出したように胸の遺物がチクリと痛む】

(…………痛み、……まだ痛みを感じられる程度には生きているみたいだけど)
(それも時間の問題かしら、自分の心臓の鼓動が弱くなっていくのを感じるなんて……今更だけど結構恐いわね)

【胸に痛みが響く、煩いと魔女は一蹴するが痛みは続く】
【重ねて響く音が鳴り止む様子は無い、いい加減にして欲しい物だと胸にそっと手を置いて】

(…………暖かい……?)

【知らぬ温もりに弱い力で目を見張る】
【少なくとも現状の自分の魔翌力は零に近づいている、凡そ熱に足る物など無い筈だ】
【であるならば原因は何かと考えてふと思い浮かぶ物がひとつ……かの遺物】
【いつの時代から伝わったかも分からない魔女の家系に託されてきた杖】
【思えばあの杖は今も空に浮かぶ月を象っていたのではなかったか――――太陽と月】

(――――――――……まだ、いける……?)

【内に滾っていた熱が遙か浮かぶ赤の恒星であるならば】
【物も云わずに幼い時から傍にあった杖こそが静かに浮かぶ黄金の天体】
【この微かな温もりはそういえば月より降る光の柔らかさに似ている、万物の狂気とそして慈愛を含む輝き】

まだ、終わりじゃない…………!

【恐る恐る暖かさに触れたなら不意に胸の痛みは溶けて銀の輝きが零れカズネの手に集まる】
【同刻、以前の戦いで失われ瓦礫に混じった「静かの海」の残骸から僅かな光が静かに天上に上がり消える】
【太陽が墜ちたならば新しい月が昇る、恒星の光を反射し冷たい夜を照らす女王】

【そして変化は唐突に、】

そう、アタシはあの子を掬いに来たんだ……ここで倒れる訳にはいかない……
母さんや父さんには申し訳ないけれど、今やらなければきっと後悔する――――――――

【その髪色は霧に隠れながらも照らす月の白色】
【浮かぶ瞳の色こそは静かに見つめる紫白の色、手にしたモノは己の意志を集め遠くに放つ為の槍】
【ひび割れた「静かの海」はこれが最期だと言わんばかりの姿だが、静かな力を宿し遠くの彼女へと向いている】

【幼子の叫び声が聞こえる、その声に耳を塞ぎたくなったのは過去の自分の姿と重なったから】
【母を失い、続けて父を喪った力の無い頃の自分……そんな自分にただ寄り添ってくれていた杖、それを手放してしまうのは酷く悲しいけれど】
【同じような子を前にしてそれを惜しんでいてしまっては「杖」とてその意味を失くしてしまう、そうしてしまわない為に今がある】

/続いちゃいます、すいません……
226 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2015/04/05(日) 02:43:52.13 ID:kvzNm+qX0
>>205-207

【荒れ狂うような攻撃の中、突き刺さった槍。尤も、悪魔化した彼女に麻痺は効いているのかどうかは分からないが】
【他の各員の攻撃で足場は崩れ、彼女は瓦礫に消えた。―――しかし。彼女は、それでもまだ無事だった。】

【憎しみと悲しみの混ざった声が響く。悲痛な叫びがこだまする。】
【先程決めたではないか、独りで背負わせないと。逃げてはいけない、目を背けてはいけない、この声に】
【彼女の言葉から感情を掬い上げろ。何が嫌だ?何が怖い?「もう一人の彼女」は何に怯えている―――?】

【独りぼっち。こんなに助けてくれる人がいるのに、誰も声を掛けてくれなかった。】
【たった一人で耐え、耐えきれなくなって、重みに耐えられなくなった柱みたいに心がひしゃげて】
【―――こうなるまで気付けなかった。皆、UTのリーダーは強いからと勝手に決めつけて押し付けていた】

【まだ間に合う?分からない。でも、まだ救えるのなら、まだ背負いきれない苦しみを背負うのを許してくれるのなら】
【本当の仲間≠ニして、彼女の横に居るのを許してくれるなら―――どんな苦しみだって、痛みだって、耐えて見せる】

【――――降り注ぐ、無数の弾丸。恐竜が絶滅したころの地球を思わせるような、弾丸と言うより巨岩と言う表現が相応しい其れが】
【ダンに目掛けて降り注ぎ、彼の体に炸裂しようとした―――その瞬間】

【一閃、紅蓮の光が迸る。弾丸は閃光に貫かれるようにして爆ぜ、爆風が辺りの土を巻き上げ、――――やがてそれが晴れれば】

【槍を持った左腕を突き上げるような恰好をして、彼は立っていた。まさか、槍の一閃で隕石ほどもある弾丸を貫いたというのか】
【―――だとしても、爆風によるダメージは防げなかっただろう。だと言うのに、なぜ彼は立っている―――?】
【マインド能力の産物である義手が、これまでにない朝日の如き光を放つ。握られた紅蓮の槍は、身の丈の三倍はある巨大なものに変化していた】
【槍から迸る熱と光は炎のように圧倒的に燃え盛る物ではなく、うららかな日差しのような優しいものに変わっていて、明らかに先程と様子が違う。これは―――】

消えないよ。私は、消えない。何が起こっても、消えたりはしない。―――キミを受け止めなければならないから。
……こんなにも悲痛な心の叫びに気付けず、済まなかった。弾丸だって、叫びだって、何でも受け止める―――だから

――――キミ≪セリーナ/レイン≫の仲間でいる事を、許してくれないか――――

【傷だらけのその体で、踏み出す。声が届く距離まで、思いが伝わる距離まで、悪魔のような殻の中の、本当の心を見る距離まで】
【近づいて、槍を鎧に突き立てようとする。其れが叶えば、負の感情に反するような光を帯びた力がじわりと沁みる筈で】
【これが、ジンジャーの指示通り彼の力を振り絞った一撃。折しもカミナによって行われている浄化の一助にもなろうか―――】
227 :リロード・ザ・マジシャン(25) ◆60/reloads [sage saga]:2015/04/05(日) 02:44:12.19 ID:WeNGKcJXo
>>222


…………代金ですか?

【──はて?何の事やらとでも言いたげな気の抜けた返事である】
【思えば、手品を披露するのはずっと敵≠竍悪≠セった──】

【即ち命を対価に要求していた訳で、こんなふうに、真っ当に手品を評価されて対価を支払われるなんて事、酷く、久しぶりな様な気がして】
【手品とは、そういえば、そういうものだった──と、思い出した。そんな彼の顔は酷く抜けた表情していたかもしれない】

【───どうしたものかと首をひねろうとした彼だが、その前に彼女からの問い】
【くらいしか≠ネどの彼女が言うが、ものの価値など受け止める人間次第なのである】
【友より自由、家族よりも自由。──さて、彼にとってのその対価はどういった価値を持つか】

【クスりと笑みを零すと彼はシルクハットを手に取り、上品にお辞儀をした】


私は自由を愛し、様々なものを捨ててきましたが、──出会い℃ゥ体は大事にしたいと思っております。
貴女の様な人が私に名を教えて頂ける様ならば、幾らでも手品を披露致しますよ。

【微妙に引っかかる言い方だが、対価としては十分という事だ。──そもそも要求する気などなかったが】
【彼女の様な女性が自分の様な胡散臭い人間に名前を教えてくれるキッカケになるのならばそれは素敵な事だと思った】

228 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2015/04/05(日) 02:45:05.14 ID:NSddhGN4o
>>207(続き)

ごめんなさい過去はここに置いていくわ、でも過去を糧に今に未来に紡ぐから
どうかアタシの進む道を照らしてこの手をあの子に届けさせて――――――――!!

【瞬間、咆哮のような音が空に木霊し淡い金色の光を放つ】
【散り散りに再構成された五つの「静かの海」による最期の砲撃は降り積もる火砕流を打ち払わんと地から天へと駆ける】
【逆さ駆けの流星は静かながらも確かな力を宿す、縦横無尽の光芒】

【そしてもう一つは地上を駆ける一縷】
【右手に携え半ば槍のような形状に姿を変えた黄金の輝きはカズネの心臓に眠っていた一つ】
【極光のような残滓を刻みながら一閃と魔弾の射手に迫り】

……ッ!目を覚ましなさいよ、セリーナ……!!
アンタはアタシの目覚めの時に傍に居てくれた、だから今度はアタシが傍に居てあげるから……ッ!

【言葉を強く言おうと努めた、けれど間近で見る彼女の姿はいつかよりは遠く痛々しい】
【言葉にならない想いは嗚咽に変わり空気を揺らす、届け届けと想いを力に光を穿つ】
【熱量を転化させ暖かな力を一点に集めた撃槍】

どうか、貴方もこっちの側へ――――――――ッッ!

【いつだったか地下の扉を裂き割って目覚めた時を思い出す】
【今度はセリーナが殻を破り自分が迎える番だと、独りになって決して誰にも見せなかった一筋の雫を零し伝える】
【伸ばした槍を、否その掌を己の意地を心をたった1人に届けと叫ぶ、言葉で足りないならば全てを受け止めるから】

【どうか、この想い一つだけでも彼女の心へと響け】
【喩えこの身が朽ちても伝えたい物、この温もりを彼方へと羽ばたけと……またあの笑顔を浮かべて、と静かな輝きが傍らへと……】
229 :ペコラ・バローニオ ◆81It1xIT0A [sage saga]:2015/04/05(日) 02:56:26.64 ID:mgO36dPHo
>>220>>224
【降り注ぐ破壊の雨、血のような色をしたそれは、いとも容易くコンクリートを砕き、破壊し尽くされた大通りにさらなる崩壊をもたらす】
【離れていたおかげか、運良くエクレアにそれが飛んでくる事はないが、しかしその余波は凄まじく、砕かれたコンクリートの破片などが幾つも飛んで来るだろう】

【だがしかし、それに耐えきり、恐怖を乗り切り、そして自分の成すべき事を心に決めて立ち向かう者にこそ活路は開く】
【鎖の照準に導かれた、黒羽の杭、一筋の闇を描きながら空を駆けるそれは、破壊の原点に突き刺さる】

【───いや、『突き抜ける』】

【分散し、縮小し、力の弱まっていた魔力球、しかし未だ強力な力を持っていたそれを、エクレアの意思が、意地が突き通す】
【黒羽の杭は魔力球の中心を抉り、真っ直ぐに突き抜けて、魔力球が内側から弾ける様に爆裂した】
【だが、アートマンまでを貫くには至らない、寸での所でそれたか、ペコラの悪運が良かったか、エクレアの放った杭はアートマンのすぐ脇を通って夜空へと向かう】

【───だが、その杭の持つ貫通力はそれを良しとせず、空気を割いた真空波を纏って、アートマンの脇腹をえぐって行った】
【そのダメージにはペコラにも、当然の如く帰ってくる】

【攻撃の中を、ペコラは一度も動かなかった、この攻撃は自分が起こしているのには変わりないが、しかし自分に当たっても危険な代物だから】
【だからこそ、安全圏で突っ立っているのがある意味一番安全であって、しかしその攻撃の雨を通り抜ける物がいたのなら、それこそ『受けて立つべき』だ】

【だから、ペコラはそれを受けて立つ。脇腹の肉が抉れ、一瞬ふらついた足元を踏ん張りつつ、視界に捉えたヴァローナを】
【瓦礫を握り込んだその拳を顔面に受けつつ、カウンターに自身もボロボロになった拳をヴァローナに打ち込む。それが当たったかどうかは定かではないが、ヴァローナに手応えがあるのは確かだろう】

……っ……フフ、痛いわね、嗚呼、痛いわ、泣きそうなくらい

【後ろに一歩、二歩、下がりながら鼻血を拭う。それどころではないくらいに身体中から出血はしているが、決して膝はつくまいとしているようにも見えるだろう】
【出しっ放しだったアートマンは消滅し、戦いの轟音が聞こえるタワーの方を見ると、ペコラは「ふぅ」と息を吐いた】

これ以上は、残念だけど無理そうね……それに、最後って言っちゃったし
約束は約束、ここは引かせてもらうわね、もしアナタ達があの『怪人』の所に行くつもりだったら……間に合うかしらね
でも、なんにせよ、アタシなんて比べ物にならないと思っていた方がいいわよ、彼は……何もかもが、ケタ違い

【後退りして、距離を取りながら、捨て台詞とも取れる言葉を忠告めいて残しながら、やがてペコラは姿を消すだろう】
【後に残るのは激しい戦いの痕と、タワーから聞こえる戦いの音、その後どうするかはエクレアとヴァローナの判断に任されるが、一先ず戦いは終わる】
【『この道を塞ぐ機関員を排除した』、それが事実だ、どちらが勝者かと言えば、明白だろう───】

/と言う事で、お二方ともお疲れ様でした!
230 :ギア・ボックス ◆EQBB9rCCt1P5 [sage saga]:2015/04/05(日) 02:57:44.84 ID:qT5OvQV8o
>>205-207
>>219>>223
【彼女が叫ぶたび、狂うたびに、ギアの魂は揺さぶられる。相手は子供だ。幼いその身に、あまりに惨たらしい経験を押し付けられた】
【震える、子供であるのだ。玩具づくりとして子供と接してきたギアは、それをはっきりと悟り、それゆえに苦悩する】
【この状況下ですら、そんなことを考えてしまうあたり、やはりこの人形は戦士にはなりきれていないのだろう】

【それでも、自分が銃を奪うことに成功したことで、状況は好転しつつある】
【仲間たちがダーク・スリンガーの猛攻の中、必死に食らいついて戦い続けているのが見える】
【そのたびにあがるレインの悲痛な叫びに心抉られながら、ギアは動く。動き続ける】

【自分にも向かってくる、軌道を自在に変える弾丸。不規則に蛇行し、空間を駆けるそれを前にして】
【リーベのおかげで、弾丸の数は少なくなったが、それでもあまりに量が多すぎる。リーベ自身も、重傷を負っている】
【情けないことに、仲間たちへの援護をそれ以上行う余裕もなく。かわしきれないホーミング弾に、胴体を、手足を、撃ち抜かれていく】


(兵士の人たち……!! 地面の下に……あんなところに閉じ込められてたのか……)
(クソ、でもこの傷じゃ……人形の身体自体が、もう……)

ぐう、う……
(一人なんかじゃない、ってそう言えたらどんなに……何て無力なんだ……あんなに泣いてる子を……)
(何もしてあげられないのか……ちくしょう……)

【『パンチング・ガン改』が、ホーミング弾に撃ち抜かれた衝撃で手から零れ落ち。それでも、十分に役目は果たしてくれた】
【その持ち主たる自分は、無様を晒してしまっているが。もはや、立っているのにも相当な気力体力を注ぎ込んでいる】
【加えて、彼女の言葉。人形の身体と魂と、双方が切り刻まれているかのような苦痛だった】
【あまりに強大すぎる憎悪。それが、更なる絶望の形をして現れた時。ギアに、対抗するすべはなかった】

【<ノック・ボレー・テューポーン>。もはやそれは、神話の領域と言ってもいいだろう】
【魔力の柱。天から降り注ぐ、絶望の神。最悪の魔獣を模して造られた、最悪の兵装】
【その姿すらも禍々しく、溢れる魔力は憎悪に後押しされて。解き放たれた力たるや、もはや表現する言葉がなかった】

【ライラの声。自分と違い、これでも折れない彼のなんと強いことだろう。彼の放った最大級の魔法が、大地から噴き出す岩石と化して】
【自分に迫る砲弾を、消し飛ばしていく。その姿、その気高さ。カミナに叫び返したことをもう忘れたか、と自身を鼓舞して】

そうだ……負けてたまるか……
今までが一人だったなら、これから一人じゃなくすればいい……!! うそつきと思われようと、甘いと罵られようと!!
やらなきゃならないんだ……!! セリーナさんも、君も、無理やりにでも助け出して――――

【その決意を、踏みにじるように。天から降り注ぐ絶望の一つが、脆い人形を撃ち抜いた。無数に放たれた砲弾の一つが】
【ギアを直撃し、下半身を粉々に砕いたのだ。立て続けに降り注ぐ砲弾の衝撃で、人形の半身が宙を舞う】
【そのまま、空中で更なる砲撃を受けてその身が砕け散ろうとした、その時】

/続きます
231 :ギア・ボックス ◆EQBB9rCCt1P5 [sage saga]:2015/04/05(日) 02:58:10.47 ID:qT5OvQV8o
>>207
――――手伝ってやろうか?=@ な……ああ、ぐ……!! うあああああ――――――!!!

【その声は、ギアから聞こえてきたがギアのものではなかった。重苦しい男の声】
【本日何度目かの驚愕に見開かれた、ギアの右目からそれは現れた】

【ギアの苦悶の叫びと共に、右目から生えるように現れた細い物体は、空中で見る間に膨張し】
【大柄な男の上半身となって顕現した。薄汚れた灰色の作業服。角ばった顔つきに短い黒髪】
【口元から覗く、鋭い歯と長い舌。太い両腕。黒い瞳の両目に、同じく黒い瞳の、額一杯を埋める巨大な単眼】
【腹部までがその場に現れ、そこから下は細長い肉の管となって、ギアの右目に繋がっている】

【空中の住人だったギアの上半身を管でぶら下げるようにして、その怪物は空中に静止した】
【空から降り注ぐ、その絶望を単眼で睨み。大きく大きく口を開けた。そこから吐き出されるのは、大量の肉塊だ】
【巨大さなら、降ってくる砲弾にも匹敵するほど。無論、砲弾と衝突すれば砕けるが、その量が凄まじい】
【ライラの放った岩石と共に空中へと放たれる肉塊群が、空中のギアや下の能力者たちに向かっていた砲弾のうち、いくつかの軌道を逸らすことになるだろう】

ち……ギアに向かうものだけを迎撃するはずが……やはり再生仕立ての上に無理に顕現した以上、不安定は避けられんな
まあ、元々があの女狐……忌々しい大妖怪様から横領した力の残り滓程度では、こんなものか

【独り言を呟きながら、現れた肉の怪物はギアの上半身をぶら下げたまま、空中でダーク・スリンガーへと向き直る】
【再び大きく口を開けると、そこから大砲の砲身らしきものがせり出してくる。砲身全体を魔方陣らしき模様が覆った、奇怪な姿】

いい様だなセリーナ。いや……レインと言ったか? どちらでもいいが
そうまでになってしまったのは、私が中途半端にしてしまったことも原因の一端だろう。今度こそは、きっちりと引導を渡してやる
死ねば一人じゃあなくなるぞ? 地獄には、このいかれた世界に飲み込まれていった連中が溢れかえっているだろうからな

【口を開けたままにも関わらず、淀みなく発音するその怪物。カニバディールは、砲を起動させる】
【魔方陣のような模様が発光し、急速に魔力が収束し始める。狙うは、ダーク・スリンガーの頭部。今まさに、突如現れた悪の凶弾が放たれようと――――】

――――やめろおおおおおおおおおお!!!
ぬ……!!?

【垂れ下がっていた上半身だけのギアがカッと目を見開き、右眼から生えている管を掴んで思い切り引いた】
【バランスを崩したカニバディールの狙いは逸れ、直後に砲が放たれた。青く巨大な光弾。魔力を収束した、ダーク・スリンガーへの意趣返しと言わんばかりの攻撃】

【カニバディールが廃の国で発掘した兵器を改造した魔力大砲の一発。ギアの気力を振り絞った妨害により、頭部へ向かうはずだったそれは】
【ダーク・スリンガーの頭上を通り過ぎることになる。だが、そのまま通り過ぎる、と思いきや。魔力光弾は、放っておけばダーク・スリンガーの頭上で】
【破裂して収束された魔力を解き放ち、ダーク・スリンガーを襲う衝撃波となるだろう。直撃程のダメージはもたらさないが、それでも相当の威力があるはずだ】

【砲撃の成否に関わらず、ギアとカニバディール、二人分の上半身という異形となった者たちは転落し。地面に叩きつけられることになるだろう】
232 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2015/04/05(日) 03:03:50.29 ID:wj1HLWWA0
>>227

【彼が急に気の抜けた顔をする。それに、彼女は、少しきょとんとしたような顔をした――その顔は予想外だった】
【なんだか、こう、もっと、……違う顔をするものだと思っていたのだ。それが、“どんな”風かは、よく分からなかったけど】

Anneliese……、アンネリーゼ。長いならリーゼで構わないよ。そっちのほうが慣れてる。

【まず見たことのないようなものをたくさん見た夜だった。赤い月に桜の光景、月が闇に喰われる光景、紳士めいた礼】
【告げる名前はついでにスペルを添えて、さらについでに呼び方まで指定する。別に、従う義務なんてないけれど】
【なんと呼んだって殺されたりはしないだろう。彼次第だ、いっそ全く別のあだ名をつけたりするのも、ないとは言えず】

それなら、……今度も何か手品を見せてもらおうかしらん。
本当にやるとは思わなかったけれど――そうさな、面白かったよ。お月様を消してしまうだなんて。

【名前を教えた。それで対価として十分らしいなら、次も――だなんて少しのわがままは、どこか冗談ぽい声で告げられ】
【少なくともびっくりした。月が消えてしまうなんて光景は非現実、夢見るようでありながら、どこか恐ろしく――】
【――それでいて、面白かった。本を読みすぎた弊害だろうか、それとも、お話を書いてきた弊害だろうか】
【それともそれとも元々の彼女の素質なのか。それは分からなかったけれど――面白かった、告げる表情は少し笑って】

……おや、そろそろ月食も終わりかね。
なんだかあんまり見なかった気もするが――ま、もっと面白いものを見られたのだし。

【もう一度思い返すように見上げてみた空。気付けば、月食のピークは過ぎてしまったらしい】
【再び白さを取り戻しつつある月を見上げて、少し残念なような、十分なような――「いいかな」なんて呟き】

私はそろそろ帰らなくっちゃあ。あんまり“家族”に心配を掛けてしまってもね。
……ああ、そう、忘れていたよ。私にはぬいぐるみの“姉”も居るのだった。

【見える場所に時計は無いし、持ち歩いていない。門限なんて無いが、今日はもうこれで満足だった】
【満足したから帰る。声音でそれをなんとなく知らせながら、わざとらしく言い訳にするのは家族、本が文句を言うわけもない】
【くうとちっちゃな体を精一杯に伸ばしてから告げるのはさっき伝え忘れていたこと、“姉”の存在――】
【――本の家族よりも、大事な問題。彼なら否定しないし、茶化さないと思って、――だって、少し、似ている気がしたから】
233 :W-1 ◆LF1Ar7hXZw [sage]:2015/04/05(日) 03:24:45.34 ID:1blslUJ3o
>>205>>206>>207

―――ジャンクちゃん!

「―――セリーナさん。ワタシは貴女が持って生まれた名前が"レイン"だという事をハカセに教えてもらいました
そして"貴女"も今"レイン"と名乗っているにも拘わらずワタシは貴女の事をセリーナさんと呼んでいるその不躾をお許しください」

【赤い複眼を点滅させながらかけてくる声はジャンクちゃんの少女の甘ったるい声だ】
【真っ向から立ち向かいながらも彼と彼女は全てを味方に任せ目立った行動をとろうとしない】


「どこで間違えてしまったのか、そんなつもりはなかったのに貴女なら大丈夫だと勝手に確信してしまっていたことがこんな事態を引き起こしたのか
いついかなる時も強い、そんな無敵の人間であるはずがない……そんなことはとっくに存じていたにも関わらず貴女に声をかけていなかった事をお許しください」

「そして、貴女が助けを求めている時に手を差し伸ばすことが出来なかったことを……どうかお許しください」

「そして……貴女に言いたかった事がいっぱいあったのに言葉が足りず、言いそびれてしまっていたことを本当にお許しください」


【淡々と、しかしどこか―――今にも泣きだしそうな、締め付けるような痛みとともに少女の声が仮面の異形から響く】
【元より、己の痛覚などほぼあってないに等しい身ゆえに、他人の痛みのほうがよっぽど響き渡ってしまう気質であるがために】
【だからこそ今こうして露わになっているセリーナの痛みこそが……自分にとって本当に耐えがたい痛みとして表れていると感じていた】

【そんな痛みを、どうにかして取り除きたいと願う少女のつたない献身さが―――彼女の心へと懸命に投げかけ続けていた】


「―――初めてワタシが貴女の元へと尋ねた時の事を覚えていますか?そして……なぜワタシは貴女の元に現れたのか?
かつてワタシたちは前世代の正義組織のためにハカセが作った技術を新たに正義を志す方のために使ってもらおうと適性のある人間を探しておりました
そして"WILD"はそれを継がせるその第一号を貴女に決めたましたが、今だから打ち明けますとその理由は『ワタシがハカセにお願いしたから』なのデスヨー」

【そう、思えば……どうしてjusticeや対機関連合のために開発したその技術を……その当時のセリーナが立ち上げた新興正義組織に使ってもらうことに決めたのだろう】
【最もふさわしかったであろうSCARLETがまだ立ち上がってなかったからか?本当にそれだけなのか?】
【ジャンクちゃんはUTの事を知ったきっかけがあの一番最初のテレビのコマーシャルだったと言っていたが】

「機械のくせに生意気なって思うかもしれませんが……ワタシは初めて貴女の姿を見たとき、お世辞にも「完成された」とも感じませんでしたし
誰にも負けない絶対的な強さなんてものは欠片も感じませんでした……そこまでわかっていたくせに、ワタシはハカセにぜひ貴女をと頼み込んだのデスヨー」

「……そんな人並みの弱さもあるって知っていながらもワタシが推した理由は……、『そこまでわかっていながら
それでもこの人と一緒に戦いたいな』って!それほど貴女を好きになってしまったしまったからなのデスヨー!」

……と、そこまで彼女が推すものだから君を見たら……私まで君の事を好きになってしまい、今に至るのだよ

【そんな自分の身に降り注ぐ強靭な一撃、リーベ>>219の衝撃波が、ライラ>>223の岩石砲が】
【カズネ>>228とダン>>226の槍の一撃が、余波でW-1のボディにダメージを与えながらも……彼女の外装に可能な限りヒビを入れるべく降り注ぐのを見届ける】
【そして―――そんな自分の元へと―――奇しくも自分たちの愛機と同じ名を関する龍砲の一つがもうすぐそこまで近づいている】

234 :W-1 ◆LF1Ar7hXZw [sage]:2015/04/05(日) 03:27:09.07 ID:1blslUJ3o
>>233続き
【ドゴォ!!と、凄まじい一撃が彼らの体に降り注いだ―――にもかかわらず、その掴む手は離れない、声は―――まだ止まらない】
【ギア?>>230>>231の干渉が彼らに致命傷までは与えないように命を助ける結果になったからか、加えて、彼らがその鋼のような意志で倒れることを許さなかった故か】


「……ご存じ……なかった……デスヨー?"レイン"って……女の子の……こと……大好きな……ひとが……いるの……デス……
その、ひとたちは……強い、あなたがいるから、貴女を……頼るんじゃなくて……大好きな……貴女に、頼ってほしいから、時にはあな、たを……頼る……スヨー
"レイン"って女の子は……ひとりじゃ、なかったの、デスヨー、いつだって、あなたが……大好きだから……」

―――君が、いったんだぜ……Nobody's Perfect……って、私たちの強さが君の強さで君の強さが私たちの……強さだ
いつだって……君には味方がいる。オレがいないときはみんながいるし、誰かがいないときにはオレが……ついてるから
だから、泣いてないで―――腹ァ割って吐き出してみろ!セリーナ・ザ・"キッド"ッ!!

―――『分解』!『外装破壊(ドレスブレイク)』ッ!!


【目論見はなった、かろうじて自分の最後の一手が撃てるところまでギリギリで耐えきることが出来た】
【ヒビめがけて伸びる工具が―――強引勝つ精密に"彼女"の外装を剥がしとっていこうとするだろう】
【ジェントルコマンドーの基本、三解の奥義の一つ、『分解』の発展形―――それを使用して一部分でも防御力がゼロになる場所を作るために!】

【カミナ>>221に渡した物、それはまだアルカナを刻印させていない『試作品』の象徴武器≪シンボリックウエポン≫!】
【聖なる水を筆に吸わせると自動的に黒い墨に染まり、これをもって描いた文字は神聖な気に満ちた力のある文字になるという効果のある物】
【これをもって紙に文字をかけばさらなる力を与えることもできるし、直接文字を書き込めば対象の邪気を祓うこともできる!】

【無論、完成していない品ゆえにこの装備そのものの出力だけでは心もとないが―――元より神聖な気を形にする才を持つものならば】
【その力をより如実に、明確に形にしてセリーナの体の邪気を祓うことが出来るかもしれない、そう見込んでの一手だった】

【体を張ってでも成し遂げようと撃ったジンジャーとジャンクちゃんの最後の一手!はたしてこの一手はセリーナに届くのか―――?】
235 :リロード・ザ・マジシャン(25) ◆60/reloads [sage saga]:2015/04/05(日) 03:32:24.14 ID:WeNGKcJXo
>>232


──アンネリーゼさん。

【ようやく聞き出せた彼女の名前。長いなら省略していいという。普通ならそのままで呼ぶが】
【捻くれた彼はどうにかして斜め上の呼び名を考えて見る。リーゼさん?アンネさん?アンちゃん?アンジュリーゼ様?】
【……思いつかなかった。次の機会にでも考えておこう。その時が来るなら。何はともあれ、人が名を名乗ったなら自分もやる事がある】

アンネリーゼ。では私も改めて自己紹介をさせていただきましょうか。
私の名前はリロード・ザ・マジシャン。見ての通り奇術師。かつては正義の組織に在籍した事などもございますが、何の関係もない、過去の話です。

──あ、長いなら「うるるん」でも良いですよ?

【全てが可笑しい。リロードとうるるんで文字数が変わって無いのは論外として、何をどうしたらうるるんが出てくるのだろうか】
【まあ、明らかに日本──いや、櫻顔の彼の名前がリロード・ザ・マジシャンなんて本名なわけが無く、芸名的なものなのだろうおそらくうるるんが本名なのだろう、うん】


では、次の機会には、年齢・趣味・好きな作家でも伺いましょうか。絞りとるものはいくらでもありそうだ。

【自分が奇術師として評価されるなんて、実は慣れてなくて微妙に照れくささを感じながら、軽口で応える】
【月食も終わりかと言われたなら、彼女に釣られて月を眺める。人と過ごした時の流れのなんと早い事か】
【結局、口でなんと言おうと一人で居る時よりも人と居る時の方が楽しいという事なのである】
【一人で桜と月なんて眺めていたものならセンチメンタルにかられていただろうし】


──そうですか、寂しくなりますが。
家族がいるならしょうがないですね──お姉さん≠ノよろしく。

【茶化したりはしない。彼女をバカにする事は自身をバカにする事に他ならない】
【そう思うのは、彼も彼で、彼女に対して重ねる部分があるからだろう】


私は暫く、ここに残るとしますよ。──あの手品にはヒント≠散りばめて置いたのでね。
……この街の警察が馬鹿じゃなければ、私を見つけるだろうから、貴女の代わりに遊んでもらうとしますよ。

【クック、と喉を鳴らして楽しそうに笑うリロード。……もしかしてこのまま一緒に居たら月を盗んだお騒がせ男の仲間扱いされてしまったのではないだろうか】


私に仲間は居ないから──早く帰ると良い。さようなら、アンネリーゼさん、また会う日があれば、その時まで。


236 :セリーナ・ザ・"キッド"<ダーク・スリンガー> ◆/iCzTYjx0Y [!nasu_res]:2015/04/05(日) 03:37:54.30 ID:P0YEEAtTo

>>219>>223>>225>>228

【放たれた火砕流、絶滅と殲滅を告げる、封印されし古の大砲。】
【凄まじいまでの火力が降り注ぐ、その直前―――最後の、全力の力を振り絞った、】
【リーベの決意の衝撃波が天へ向かって穿たれる―――ッ!! そのパワーは火山弾を幾つか、確かに撃ち滅ぼす!】

【だがしかし―――やはり、リーベ1人の火力ではこの降り注ぐ雨のような弾丸を消し去る事は不可能だ。】
【全ての火砕流が地面へ直撃するか、これまでかと覚悟を決めた刹那―――迸るのはカズネの放った"閃光"ッ!!】
【逆流する光の渦が弾丸を次々消し去っていき、そしてトドメとばかりになんと―――火山弾に、隕石をぶつけるようにして、】
【ライラ=フェルンストレームの渾身の最大火力が解き放たれるッ!! 圧倒的なまでの出力で穿たれたそれが、火山弾を掻き消す!】

>>217>>>221>>226>>230-231

【しかし、接近を試みるニグレドやカミナ、そしてダンに対し、ここでダーク・スリンガーは恐ろしい行動に、出るッ!!】
【なんと、上空へと向けていたその"巨大"で、そして余りにも"多重"すぎる大量の砲門が並ぶ銃口を―――ッ!!】
【垂直に降ろし、今度は地面、いや、突撃してくるメンバーに対し"直射"させようと、構えたではないか―――!!】


 「 ―――こない、で、……くるな、くるな!! いやだ、きらい、ききたくない、いやだ、いやだ!!いやだいやだいやだ!! 」


【全てを拒絶し、向けられた誠意も、優しさも、怖い、信じられないと否定を重ねる"もう1人"の彼女。】
【その驚異的なまでの火力が、上空にではなく遂に、彼ら突撃組みにむけられた、そのときであった―――!!】


 > > A L L 


『―――オイオイ。どいつもこいつも、レディ<女の子>の扱いがなってねェヤツばかりだな。』

『ちょいとオッサンが、カワイコちゃんのエスコートの仕方をお手本で見せてやろうじゃねェの。』


【聞こえてくるのは、ノックボレー・テューポーンの爆裂音ではなく―――もっと違う、別種の爆音。】
【改造されたマフラーから解き放たれるどう考えても合法ではないエキゾースト・ノートに】
【太すぎるタイヤと異常なまでのスロットル・ワークが組み合わさり―――そう、"戦場"に現れたのは―――ッ!!】



『女の子はよ―――多少なり、強引にナンパするくらいがッ!! 好かれたりするってモンだぜ、ボウズ共ッ!!』


【一台のバイク―――それは昨晩の放送で目にした者も多いであろう、"大型"のアメリカン・クルーザー!】
【跨っているのはこの度、セリーナ・ザ・"キッド"の友人としてリーダーの"代理"を頼まれた一人の"混血児"―――ッ!!】
【"キング"―――そう名乗っていた、"あの男"が、この危機的状況下でなんと、バイクによる突撃という方法で戦場に、乱入ッ!!】

『―――――――――オラァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァアァッ!!』

【そのまま、爆発的な速度で宙を奔るバイクは、前輪を鋭い確度でダーク・スリンガーへと"激突"させて】
【強烈な回転で鎧をガリガリと、削り取り―――同時に、構えていた"テューポーン"の武器を、弾き飛ばす事に成功する!!】


『よう、遅れて悪かったな!! ちょいと軍の上層部とモメちまってよ、でももう大丈夫だッ!』

『オレはキングだ、まあ説明は後にして"増援"だと思ってくれ、序に言えばこのバカ女の旧友だ!!』

『ともかく、オレがこのバイクで"コイツ"をとッ捕まえておく、今の内に全員―――攻撃を、叩き込めッ!!』
237 :セリーナ・ザ・"キッド"<ダーク・スリンガー> ◆/iCzTYjx0Y [!nasu_res]:2015/04/05(日) 03:38:15.62 ID:P0YEEAtTo
【この一撃で―――ダーク・スリンガーの姿勢は大きく揺らぎ、そして巨大な隙が、生まれる。】
【そこに殺到する攻撃たちが―――そう、一斉にセリーナを、彼女に救う闇を浄化しようと踊りかかった!!】
【まず、最初に殺到するのは矢張り、最速と言っても良い加速を見せたニグレドの肉薄。この凄まじい勢いによって】
【ダーク・スリンガーは手も足も出せないままに、斬撃の嵐を見舞われるだろう。ここでもまた、大きな隙が生じてしまう!】
【そして更に、攻撃は続いた。ダンの持つ浄化の光を宿す槍が、そして聖水をもったカミナの渾身の一撃が、それぞれ肉体を襲い】
【ダーク・スリンガーのボディに容赦なく、突き立てられる―――光と、聖なる力が満ちていき―――その体が、ドクン、と震える―――!】

 「 っ、あッ―――か、はぁっ……!! ぁ、ぃ、ぃ―――……や、やめ、やめて……!! 」
 
 「 "れいん"、は・・・…っ、れいん、には、―――こんな、こんなの、効かな―――ぁっ、ぅぅっ……!! 」

【確かに、闇の力が抑制されていく。圧倒的だった負の魔翌力が、浄化のエネルギーで消滅していく―――!!】
【それと同時に、レインの身体と心にも、何か優しい―――今までに感じた事の無い、感覚が広がっていく。】
【これは、なんだ。これは、怖いものか。いや、違う。なにか。優しくて、そしてホッとするような―――そんな、感覚だ。】

【明らかに鈍ったダーク・スリンガーの動作、いまやその手から落ちた"ノックボレー・テューポーン"、】
【そして其処に―――現れたまさかのカニバディールと、それに乗っ取られまいと戦うギアが、生み出した】
【奇跡的な一撃が加わり、魔翌力の砲撃が彼女の"頭上"で―――壮絶な衝撃波を生み出し、悪意の魔翌力は完全に、弾け飛ぶ!!】

『う、おおおォッ!? カニバディール、野郎こんな所にまで現れやがって……ッ!!』

『やいこら、てめーが暴れてくれたせいでオレの友人は滅茶苦茶、ついでにみんなも大困りだ!!』

『責任はキッチリ取ってもらうぜ―――ギアッ! その肉達磨から、離れろッ!!』

【そう叫ぶと、キングはバイクを方向転換、再び爆音を響かせ今度はギアと、そしてカニバディールへと、突撃!】
【肉塊を吹き飛ばし、蹴散らしてしまおうと前輪を高く、パワーリフトさせて轢き殺しにかかるだろうッ!!】


 「 はぁっ……っ、こんなの、こんな、の―――ずるい、ずるい…… 」

 「 だれも、たすけてなんて、くれなかったのに……どうして、どうして、いまになって……どうして!! 」

 「 れいん、だって、せりーなだって!! もっと、もっとあばれたいのに!! どうして―――――――――。 」


 「―――どうして、こんなに……暖かいの……っ。」


【カズネの言葉が、ギアの優しさが、そしてカミナと、ダンの熱意が、想いが連なっていく。】
【そして其処に、重なるのは最後の最後、もっとも優しい言葉を―――レインと、そして、】
【今も尚、傷つき、疲れ果てているであろう"セリーナ"に対し、かけたジンジャーの一言。】

【これが決め手であった。完全に、セリーナの、レインの動きが、止まる。】
【殺到するカズネの槍と、カミナが使用した聖水、そしてバラバラに分解された"悪意"の魔翌力が―――】



  ―――あり、が―――と……


【―――消え去る。ソレと同時に、先ほどまでの子供染みたそれとは少し違う、"大人びた"―――そう、つまり】
【セリーナの、感謝の言葉が聞こえたのだった。ダーク・スリンガーは甚大な被害を生み出しながら、―――正義の前に、倒れ付した。】


【―――全てが終わる。キングが要請した軍の増援部隊が駆けつけ、素早く兵士達と、そしてセリーナを回収していく。】
【当然、ベクターが地上に出てくるソレよりも前に、撤収作業を進めなくてはいけなかった。戦闘は終わり、人質は救出された。】
【不気味なまでにベクターがその姿を見せなかったのは、なんとも後味の悪い、"予感"を残していたが―――それでも、】
【真夜中の戦闘が遂に終焉を向かえ、そして朝日が昇り始めるころ―――】


【ニュースの速報を見た観衆達から、歓喜の声が上がる。】
【撃退こそ出来なかったが、これで人類は一つ、ベクターに対し"白星"を挙げたのだった。】

/一旦、これにて今回のイベントは終了となります!
長々とお付き合い頂き、ありがとうございましたー!!
238 :セリーナ・ザ・"キッド"<ダーク・スリンガー> ◆/iCzTYjx0Y [!nasu_res]:2015/04/05(日) 03:40:33.87 ID:P0YEEAtTo
/ っと、最後安価飛んでますがジンジャーさんの方へのレスは

【カズネの言葉が、ギアの優しさが、そしてカミナと、ダンの熱意が、想いが連なっていく。】
【そして其処に、重なるのは最後の最後、もっとも優しい言葉を―――レインと、そして、】
【今も尚、傷つき、疲れ果てているであろう"セリーナ"に対し、かけたジンジャーの一言。】

の部分に入ると考えてください、それでは〆レスは明日以降になると思いますので、
皆様一旦お休みくださいませ、お疲れ様でした!
239 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2015/04/05(日) 03:48:53.55 ID:wj1HLWWA0
>>235

【やっとこ名前を名乗った。もったいぶっていたわけではないが、――いや、もったいぶったのかもしれない】
【というか不審者っぽかったので最初は名乗るのを躊躇していたのだ、とは余談だけど――言ったら怒られてしまいそう】

【――人の名前をあんまり口にしない性質だった。どうしても、呼ぶのが憚られてしまう気がする、癖のようなもの】
【だからリロードでもうるるんでも別に良かったのだけれど。どうせ「キミ」と呼ぶつもりだったのだけれど、】

……ま、次までに考えておくよ。

【なんて、譲歩。ほんの少しだけ視線を下げて、それから、そっと彼のことを伺うようにして】
【ふむとどこか納得したような顔を(勝手に)して、小さく息を吐く。やはり変人ではあるらしい、不審者である】
【キャーと悲鳴を上げたりはしないが、誰かに見られたら、彼、通報されるんじゃなかろうか――こっそりと考えて】

じゃあそれも考えておくよ、好きな作家、居ただろうかね。だいたい誰のものでも読むんだ、本が好きだから。

【年齢は今すぐにでも言える。趣味は……まあそれも言える。好きな作家。それはどうだろう?】
【雑食すぎて困ってしまう。でも次までに考えておくという言葉、なんと便利だろう。少なくとも今は考えなくていい】
【とりあえず次までに誰か特定の名前が思いつくようにしておこうなんてのんびり思いながら、彼女は髪をなんとなしに弄り】

もちろん。本当の姉は薄情だったからね。ある日死んでしまったのだもの――、おや、
……じゃあキミが見つかる前に立ち去らないと。警察沙汰は困るからね、巻き込まないでおくれな。

【けろりと返事をするなら、やっぱり彼女もどこかがおかしい。気付いているのかどうかは、おいておくとして】
【そのうちに警察が来るかもしれないと聞けば辺りをきょろと見渡して、パトカーの赤さや音を探す。……まだ大丈夫そうだ】
【そんなことをしてから彼女は「じゃ」とだけ軽い返事で背中を向ける、それで、公園から出て行こうとして――】

そうだ。私が髪を伸ばしたらば、変だと思うかい?

【なんてことを問いかける。肩で揺れる程度の髪、伸ばす――というのがどれくらいまでなのかは分からないけれど】
【最後に尋ねて、返事をもらえれば、そのまま振り返って行ってしまうだろう。それくらいの――軽い、問いだ】
240 :リロード・ザ・マジシャン(25) ◆60/reloads [sage saga]:2015/04/05(日) 04:08:56.11 ID:WeNGKcJXo
>>239


おすすめの作家さんでも探して置いて下さい。──私は本はそんなに読まないが。
他人の影響で読み始めるというのも、悪くない影響なのだと思うんですよね。

【──彼女の本当の姉。彼女と彼は似ているところがあるのかもしれないが。根本的に違う所を感じたのは】
【おそらく。自ら捨てたか、望まずして失ったかなのだろう。だが、理由はともあれ彼が好意的に思えるのは】
【おかしな彼女だろう。お互い、おかしくなっていなければ、こうして出会う事もなかったのだろうから──そんな彼女に微笑み】

【別れはすでに告げた。立ち去る彼女に対して、軽く手を上げる】

【すると、不意に問われる髪の長さ。──変?変ではないと思うが。軽い気持ちで問うたのだろうか、真面目に答えようとすると考えこんでしまうだろう】
【だが、そうこうしている内に彼女は、帰ってしまうだろうし、──強いて言うならの、自分の趣向で応える程度のことならできるだろう】


私はそれくらいの長さが好きですね。

【──と、一言を彼女に投げて。立ち去る彼女を確認すれば、再び彼は高いところに登って、この後に起こる楽しい事に胸をトキめかせるのであった──】

//お疲れ様でした!
241 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2015/04/05(日) 04:17:58.90 ID:wj1HLWWA0
>>240

【いくらか遠くなってしまった距離感。声は届く距離だが、彼女の掠れた声となると、どうだろう】
【――結果として、聞こえなかった。何か口を動かしたのは見えたのだが、唇を読むにしては、不鮮明で、何よりも遠く】

【ただ満足したように背中を向けたのを見ると、答えは間違えていなかったらしい。そもそも、答えがあったのかは別にして】
【多分――どちらでも良かったのだ。髪を伸ばしてみたい気がした。なんとなく切っていたけど、そんな気になったのだ】
【だけど彼がそう言うなら伸ばさないでおこうと思う。――なんてことなく、都合のいい、現状維持の理由に使われる予感がして】

【夜更けの中をひとりっきりで歩く、だけどもなんとも思わないのは、もう冷たい風が吹き荒れないからか、それとも、】
【少し気の合いそうな人を見つけたからなのか――それとも、それとも、今度こそ本当に、心が死んでしまったのか】
【――よく考えたら、何年も前からこうだった。見上げた月は気付けば普段の白さに戻っていて、ただ、明るく】

【街中で警察官と通りすがって、そのついでのように事情を聞かれた。だから、】
【月を見に来て、そしたら月がいきなり消えて、ついでに言うと怪しい人影を見た、と】
【“あの”高台の公園で怪しい人を見たと――ちくっておいたのは、なんてことない、余談だった】

/おつかれさまでした!
242 :ギア・ボックス&カニバディール ◆EQBB9rCCt1P5 [sage saga]:2015/04/05(日) 04:47:40.80 ID:qT5OvQV8o
>>236-237
【地面に落ちた二人分の上半身は、その時ばかりは争うことはなく、この戦いの行方を見守った】
【これほどの強者たち、覚悟と信念と確かな実力を有した、戦士たちの猛攻を前になお】
【その怒りを、憎悪を消すことなく、さらなる絶望的な威力をこちらに向ける】

【ギアが目を見開き、カニバディールがにたりと笑った、次の瞬間。両者の表情が硬直した】

あれは……放送の時にいた……あの人がキングさん……!?
(いいところで横槍を入れてくれる……)

【駆るマシンも、その姿も、遅れての登場もぶち上げる口上も、全てがスタイリッシュなその男】
【まさにダークヒーロー、その名も高きキングの乱入が、この絶望的状況をひっくり返す最後の後押しとなった】

【あのダーク・スリンガー相手にバイクで突撃して武装を弾き飛ばすなどと、一体誰が予想できただろう】
【そのすぐ後には、カニバディールが放った砲撃を含む、精鋭たちの最後の一撃がこの戦いの決着をつける】
【そして、それ以上に、彼ら一人一人の思い。意志。あれほどの悪意が、浄化されていく】
【ギアは希望を、カニバディールは警戒を、という形ではあったが、それぞれ、今更ながらこの場の能力者たちの凄まじさを目の当たりにした】


【カニバディールは、自身とギアの奇怪な『連携攻撃』が最後の魔力を吹き飛ばした場面を見て舌打ちを漏らした】

何とも、不本意な結果だ……本当に手伝う形になってしまうとはな
――――なんだ、わざわざ助太刀してやったというのに。あの女があそこまでになったのは、彼奴自身の問題だろうに、私に言われても知らないね
此処まで来て、そう簡単にやられは――――ぐぅ!!?

この……!! キングさん、今です!!

【こちらへと向けられた叫びに振り返り、カニバディールが戦闘態勢を取ろうとするが】
【キングの言葉に応えたギアが、その前に素早く取り出したナイフで肉の管を切断した】

【強引な顕現と先ほどの砲撃の反動が、カニバディールにそれ以上の行動を許さず、ギアに隙を見せ】
【そこに躍りかかるキングのバイク。上半身だけの状態に鞭打って、腕だけではいずりながら離脱したギア。取り残されたカニバディールは、その巨大なタイヤに】
【完膚なきまでに轢き潰され、吹き飛ばされ、ぐしゃぐしゃになりながら宙を舞い、再び地面に墜落した】


レイ、ン……
――――セリーナ、さん……!!

【上半身のみとなったギアが、地面を這いながら彼女たちの名を呼んだ】
【自分たちは、救えた。双方とも満身創痍で、それでも。この場の脅威は退けられた】
【自分たちのリーダーが、帰ってきた。消えゆく悪意の魔力と共に、いなくなってしまったレインのことは気にかかったが】
【情けないことに、現状ではこれ以上のことは出来そうにない。ただ、地面に横たわるばかりだ】


ガ、は……まったく、ひどいことをするな、キング……これでは、もう維持できん……再会を喜びたい、相手が……ずいぶん、いるというのに……
なあ、セリーナ……貴宝院 織守……ライラ……リーベ……!! ダンまでいるじゃあないか……。本当に残念だ……
忌々しい『財団W』……それに、ヒトツギ・カズネか……レナールで私の肉人形たちを、よくも吹っ飛ばしたくれた、な……?

動けて、いれば……この場で全員、喰えたものを……まあ、いい……
どの道、いずれは……一人、残らず……私の……腹の、中……だ……

【地面に倒れ伏すカニバディールの残骸が、途切れ途切れながら、長々と捨て台詞を吐き】
【ゆっくりと溶けて消えていった。後には、何も残らない。どうやら、カニバディール本体ではなく、その分身に過ぎなかったらしい】


【消え去った怪物を一瞥して、ギアはすぐに目を逸らす。その先には、ベクターが消えた地面。あの男も、最後まで消えたままだった】
【一抹の不安が、そこに残る。セリーナは戻った。だが、あの怪物もまた健在だ。あの男に、打ち勝つにはどうすればいいのか】

【しかし、今はそこまで考えが回らなかった。上半身だけでは、動くことも出来ない】

……また……ジョシュアさんに、修理、頼まなきゃ……

【そう呟いて、ギアはぐったりと動くのを止めた。後は、軍の増援か、その場の誰かかに助けられるまでそのままだ】
【ともあれ、一つの戦いが終わり。いつものように、また日は昇る――――】

/主催者様、皆様、本当にありがとうございました!!
243 :ダグラス・マックスウッド ◆SYLP4psCi. [sage saga]:2015/04/05(日) 05:19:27.70 ID:SwYDH3Jso
>>212

生物としては興味深い、か……うん、ボクもその意見に一票。
ソーンの事にしても、事情を知っているなら話しやすくていいや。
ベクターというお神輿を担いで何をするつもりなのか……ふふっ、何だろうね?
表舞台に一切姿を見せない参謀の思惑、か……とても、ボクには計り知れないな。

【クスリ、と笑ってみせる。何かが可笑しかったというよりも、自嘲に近いか】
【双眼鏡で戦場を覗けば、変貌したセリーナが強烈な弾丸をばら撒いていて】
【流石に声までは拾えないものの、叫び、悶えているのは容易に察せられ】

……気にはなる。でもね、あれはただの"身体の大きな赤ん坊"だよ。
一人ぼっちで寂しいから駄々をこねているだけで、根っからの化け物じゃない。

それに……正直に言えば、ボクはセリーナという女性がどうなるかには興味が無いんだ
正義の旗頭に舞い戻っても、死んでも、あの状態で世界を彷徨ってくれても構わない。
それよりももっと気になるのはね、"どうしてソーンがこういった行動に出たのか"だよ。

ベクターの糸を引くのが彼なら、今こうして彼女が暴走しているのも彼の脚本通りのはずだ
なら、何故セリーナという厄介な存在を殺さず、復活のチャンスを与えるような事をしたんだろうね?
ただ邪魔者を消すなら、ベクターの生命力が尽きるまでこき使えばいいだけの話だろうに、さ。

【『ただの偶然かもしれないけれど』――そう付け加えて、ほぼ決着の付いた戦場から目を離す】
【完全に推論の世界の話。そもそもソーンが関わっているかも不明であった】

【――だが、好戦的なベクターがやけに素直に戦場から姿を消している事や】
【その代わりに都合よく、暴走したセリーナの登場が重なったこと】
【それらがダグラスの疑念の理由であるらしく、もっとも――といえば、そうでもあった】

/というわけで、お返事だけしておきますねー
244 :ライラ=フェルンストレーム ◆db8egkjV8E [sagesaga]:2015/04/05(日) 05:37:20.16 ID:z8QO6qP9o
>>231>>236

「ぐッ……――――――な、に……!?」

【聞き慣れた声が聞こえた。と言ってもその声がギアのものではない。幾度と無く戦った宿敵の重厚な声】
【何が―――起きているのだ。ギアの右目から現れているのは、紛れも無いあの姿。カニバディールというもう一人の怪物の姿だった】
【しかし、何かしら感情が起こるのは少し先。火山弾を撃ち落としてからだ】


「はぁ、……――――――はぁ、ッ!!」
 ……ッ!! くっ、そが!! やめ、ろ……!?」

【隕石が火山弾を穿っていく。細かい破片等は飛ぶだろうが、弾が直撃することを思えば大したことはないだろう】
【……この大きな力。何回も使っているとその元が何となく分かるもので。体内の生命エネルギーが感情とリンクし、エネルギーを魔力に変えていた】
【つまり、身を削って魔力を絞り出していたのであり、反動が大きく、一度魔法を放てばしばらく動けなくなるのも納得だった】
【今度こそ膝を地面について、大きく息を吐きだす。もう動ける力は残されておらず、故にノックボレーガンの直射に対応することは不可能であり】
【このままでは突撃する3人が――――――そう思われた矢先。ライラの瞳は何かを認める。それと同時に、聞いたことの有るようなバイク音も】

「キング、か……」

【彼の特攻を皮切りに、様々な攻撃がスリンガーに加えられる。トドメは、カミナの持った聖水と筆。―――悪意が、どこかに流れて消え去っていく】

「……ソレが、お前の本、心だ。幾、ら暴れたい、なんていう建前を作っても、本心には、勝てない……!
 本当は、暖かさ……を、欲してたんだな。――――――もう、大丈夫だ、ぞ……!」

【最後の一言は、2人に宛てたものだろう。……やっと、戦いが終わった。まだベクターとはいずれ決着を付けなければいけないが、とりあえず今は】

「……カニバ、ディール……! 全部、聞いたぜ……、お前がセリーナを弱らせた張本人だってな……!
 覚えとけ、"テメェは俺が潰す"……、カノッサ機関ハンターだからじゃねぇ、1人の人間として、テメェは絶対に許さない……!!」

【そして、ギアの右目から千切れ、轢き潰されたカニバディールの分身へとそんなことも吐いた。元凶と言っても過言ではない、この怪物に】
【本当なら倒れるギアを抱えて上げたかったが、どうやらそんな余裕はないようだ】


「――――――救って、みせたぜ。 今度こそ……」


【最後にそんな独り言を呟いて、ライラの意識は飛んだ。その顔は少しだけ安らかであったとか】
【強大なる六罪王、ベクターとの戦い。その中でこの1勝は多大な意味を持つ。それは勿論、この男にとっても例外ではなかったのだった―――】

/皆様、お疲れ様でした! そしてありがとうございました!
245 :エクレア ◆GBHFWL/yB. [saga sage ]:2015/04/05(日) 10:30:06.23 ID:OY8+v8q9O

>>229

…………っ……く……はぁ…

【砂塵が薄れ、煙が流れ】
【再び姿を表した時、エクレアはダメージを負っていた】
【直撃こそ無いが、その余波は凄まじく】
【また、鎖の傘は上方のみに展開していたために】
【瓦礫、破片、衝撃、爆風】
【その全てを、防御する間もなく受けたのだ】

………………っ…ん……

【対価としての手応えは……厳しい】
【狙いが甘かった、最適な力加減に出来なかった、だから逸れた】
【――鎖は既に消え去り、敵の姿もなく】
【今も遠くから響く戦いの音だけが、鳴り渡る】

…………………………

【機械弓を、なかば杖にする】
【――どちらが勝ったかは明白】
【しかし、エクレアの心情は、穏やかではない】

……ごめん、なさい…

【ヴァローナへと、短く、しかし全てを詰め込んだ言葉を投げ掛け】
【エクレアは、収束に向かいつつあった戦場へと、視線を向けた】

【もう、終わるだろうか、と】

//すいません寝ちゃってました…
//遅ればせながら、お二方お疲れ様でした!
246 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2015/04/05(日) 12:54:04.06 ID:kvzNm+qX0
>>236>>237

【―――銃口が向けられる。既に体力は限界を超えているのだ、直接アレを撃たれれば今度こそ耐える事は難しいだろう】
【……刺し違えて死ぬのなら、其れも本望だ。消えないという約束は破ってしまう事になるが、この槍が、想いが、届けばそれで良い。】
【後悔がたった一つだけあるとすれば、仲間になれなくなることか――――彼女に向かう彼は、そんな事を銃口を向けられながら考えていた】
【死を覚悟して前に進んだ、その時。張りつめた空気を裂くように一際大きい轟音が響き渡る――――】

―――誰だ、……ッ!?キングさん!?

【―――現れたのは、セリーナ不在時にリーダー代理を務めていた男だった。】
【引き金が惹かれようとする絶体絶命の状況で現れた彼は、バイクを物理的に激突させることにより巨大な銃を弾き飛ばし】
【その余波で遂に大きな隙が出来る。千載一遇のチャンス、この槍を彼女に届かせるなら今しかない―――!】

――――ッらァ……ッ!

【―――そして、槍が、様々な思いを乗せた各々の攻撃が、届く。彼女を止めようと、助けようとすべく】
【そして同時に現れるカニバディール。予想外の出現は、さらに予想外の一撃を結果的に生み出すことになる】
【その全てが、遂に悪意の魔力を消し飛ばす。――――その瞬間、彼は力尽きたように倒れ伏した】

(……間に、合った……のだろうか………―――私は、私達は……救えたのだろうか……)

【動きの止まった彼女―――これで、戦いそのものは止める事は出来た。強大な力を食い止める事「は」出来た】
【だが、彼女の心は?孤独から救えたのか?本当の意味で、彼女を助ける事は出来たのか?】
【――――その答えは、消え入るほどに小さく呟かれた一言に紡がれていた】

―――ああ………。―――………その言葉を……聞けて、良かった……

【満足そうな微笑みを浮かべる。ありがとう―――そのたった一言に、何か全てが詰まっているような気がして】
【……もう、身じろぎも出来ない。折角主が帰ってきたのだ、万全ならもっと歩み寄っていたかったけれど……それは叶わない】
【聞こえるのはカニバディールの捨て台詞。かつては仲間だった彼の言葉に、倒れたまま言葉を返す】

カニバディール………か……。―――フフッ、済まないが……まだお前に……食われる、訳には……いかない……のだよ。
――――ようやく、……己の……求めていた、本当の……強さが、見つかりそう……なんだ。
……私を、魅了し、変えてしまった……―――あの少年の、不思議な……強さが、ね。

【―――銃創、数十か所。熱傷、裂傷、打撲多数。数多の傷を負ってなお己を突き動かした衝動的な力】
【仲間として彼女を救いたいという心が、限界をとうに超えていた筈の己の体を動かしていた。】
【其れこそが、おぼろげながらも見えた、己の追い求めた本当の強さか―――まだはっきりとは見えないが、そんな気がする】
【霞の中に一筋の道を見つけた彼は、目を瞑り静かに意識を手放した―――】

//お疲れ様でしたー!
247 :ヴァローナ ◆8R7odKA9zA [sage]:2015/04/05(日) 15:36:37.97 ID:d/TAiCdXo
>>229

【最後の一発を叩き込む瞬間、満身創痍でも無意識に体を相手の中へ入れた。ボクシングの基礎だ】
【拳のリーチを伸ばすだけでなく肩を入れてカウンターを避けやすい態勢にする。日々の練習の積み重ねが】
【彼女の経験が忘れずにそれをおこなった。ボクシングだったら、勝っていたなと膝から崩れ落ちながら思った】

【最後に立っていたのはペコラの方だった。彼女はその地に伏せたが握りしめた瓦礫は最後まで離さなかった】
【呪詛めいた睨みを最後の、最後まで相手に向けていた。闘志はまだ消えてはいなかったが体は動かない】
【姿を消す彼奴を追うことは到底かなわない。仰向けに体を動かし、瓦礫をかなぐり捨てて、煙草を取り出した】

…メインストリート確保。死者なし。…十分だな

【ポケットから発煙筒を取り出す。眩い緑の光と煙は任務完了のしるし。じきに部隊がここに向かってくるだろう】
【それよりも先にやってきたのは一台のヘリ。タンデムロータの輸送機は近場に着陸して、負傷者を回収するだろう】


>>245

詫びるなら、学ぶことだな…次はない

【この戦場にいる限り、いつも幸運の女神が微笑んでいるとは限らない。死神が笑うその時は自らの力に頼るしか無い】
【練習の積み重ねだ。頑張れよと、担架で担がれながら微笑んだ。彼女が作戦の成功を知るのは次の日になってからだった】


/私も最後の最後ですみません。お二人ともお疲れ様でした!
248 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2015/04/05(日) 17:20:23.43 ID:NSddhGN4o
>>236>>237

【太陽は沈みそして月も墜ちる】
【最期の使命と砕けた身体を再び紡いだ槍はこの時を以って塵と変わり役目を終える】
【それはカズネの想い出が散ってゆくのと同じ意味を持つ】

【ただ静かに銀色の光だけが舞って消えていった】

――――――――………

【佇むカズネは霧散する銀色に手を伸ばすが届かない】
【ひとりの人間を助けそしてひとつの想い出を捨てた、今更後悔はない】
【だがそれでも、感じた想いを忘れてはならない】

……これで、よかったのよ――――――――…

【セリーナの姿は戻り、在るべき場所に帰った】
【それを見つめるカズネは多くは語らないままだった、他の者達が思い思いの言葉を掛けてるのだから】
【自分が声を掛ける時はどうしようもなく彼女が辛くなった時だけでいい】

【痛む傷をそっと抑え、一歩一歩と離れてゆく傍らに佇む物はない】
【ただ一度だけ振り返り静かに見つめる様は、今も浮かぶ月の光にどこか似ていたという】

/お疲れ様でした!
249 :ヒライ ◆8R7odKA9zA [sage]:2015/04/05(日) 18:11:53.98 ID:d/TAiCdXo
【路地裏】

【夕暮れ迫る街。路地裏は最も早くに夜が来る。青い夜の真新しい月明かりはひび割れた】
【アスファルトとコンクリートで出来た迷宮には届かない。其処にいるのは鼠と人……】

クソッタレ…何がレイズだ馬鹿野郎…ブタに乗せられやがって

【アルコール臭い愚痴を言いながら、ライターの火が灯る。煙草の火が燃えて、煙が辺りに散る】
【ふらふらと背の高い男は歩いていた。こんな暗い場所でも彼は黒いサングラスをかけていて】
【服装はダークグレーの三つ揃えのスーツだった。高そうなスーツだが着方はだらしなくやけっぱちだ】

【彼はカジノで散々ルーレットやらブラックジャックやらに興じてホールデムで持ち金はサッパリなくなった】
【日が暮れる前に酔っ払って、気分は最悪だった。ふらふらとしつつ畜生と呟いて空き缶を蹴飛ばした】
250 :ヴェール=カタストルフ [saga sage]:2015/04/05(日) 18:39:36.46 ID:iAThyMo8O
>>249

【街の街灯が明るくなるような時間の薄暗い路地裏】
【路地裏には街灯などは一切といってないが代わりの月明かりにより妖しく照らされている】

【そんな路地裏をサングラスをかけた男の先に黒いローブの人物が歩いてくる】
【黒いローブの人物は身長からいって青年程度、顔を半分ほど隠しているがかすかに見える髪は深い緑色、耳には逆十字のピアスをしている】

───チッ

【と舌打ちを漏らす。サングラスの男の目の前に行くまでは『腹が減った』や『今日は何処で一夜を過ごすか』としか考えてなかったが男に近づくにつれて煙草の煙を徐々に浴びるようになってきた】
【煙草の煙は別に特別嫌いなわけでもない。だが煙を浴びれば苛立つのも別に不思議な事ではない】
【顔を顰め拳を握る。今すぐぶん殴ってやろうかと思ったがあと一歩で止まる】
【路地裏といえども街は街。厄介ごとになって警察などは面倒くさい。そう自分に言い聞かせて拳を握ったまま男の横を通り過ぎようとする】

【怒りの導火線は着火寸前。ふらふらしている男の肩でも当たっただけで黒ローブの青年の怒りは爆発するだろう】
251 :ヒライ ◆8R7odKA9zA [sage]:2015/04/05(日) 19:14:55.73 ID:d/TAiCdXo
>>250

【煙草をくわえながら男はさっきのカジノのことを未だに蒸し返してイラツイている】
【全部熱くなった自分が悪いのだがそれを含めてイライラするのは仕方ない。にんげんだもの】

あー、クソッタレ…飲みに行くか……うっ、ゴホッ!ゴホッ!!

【余計なことを考えながら吸っていたらむせかえった。ヘビースモーカーでもこういうことはままある】
【そのせいでよろけて、言わずもがな。すれ違う際に思いっきり肩が当たる。言い逃れできないほどに】

あ…悪い…

【軽い感じでそれだけ言って、何事もなかったように男は行こうとする】
252 :ヴェール=カタストルフ [saga sage]:2015/04/05(日) 19:37:52.11 ID:m26PICH5O
>>251

【ドン、と肩がぶつかる。プツンと男の中で何かが切れる】
【元々我慢をするのに適した性格ではなくむしろここまでよく持った方だ】

【ガシッと通り過ぎようとする男の肩を掴む。そして振り向くのを待たずに拳を振り上げる】

───死ねこのクソムシ野郎がぁぁぁ!!!

【そのまま拳を振り下ろす。狙いは当然男の顔面めがけて】

【警察だろうと憲兵だろうと関係ない。一発殴らなければ気が済まなかった】
253 :ヒライ ◆8R7odKA9zA [sage]:2015/04/05(日) 20:10:46.76 ID:d/TAiCdXo
>>252

…は?

【と思った矢先にパンチを顔面に食らう。酔った足元にはキツく思いっきりぶっ倒れる】

痛って…んだよ……痛っ…うわ、口切れてる…

【ムクリと起き上がって、何度も手を口に当てて確認。頬に思いっきりヒットしたようだった】

ふざけんなよ…ったく……クソッ…あー痛…

【指に挟んだ煙草も殴られた拍子にどっかに飛んでいってしまった。ダルそうにため息をつく】
254 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(不明なsoftbank) [sage saga]:2015/04/05(日) 20:21:53.83 ID:Lgrk1kqY0
>>243

【鎧の男はダグラスと違い双眼鏡などは使っていなかった、単に持ち合わせていないだけなのか、あるいはレンズなど無くても見えるのか】
【二人はこの戦場をただ傍観するのみ、それに仮に手を出そうものならベクターから怒りを買う可能性さえあるだろう】
【無意味にそうなってしまうのも面倒というもの、自分達が戦闘狂と呼ばれる類でないのが救いか】

何故…………参謀(ソーン)はナンバーズのままなのか、ということだな。
ベクターを造り、Noを明け渡し、自身が新たな六罪王として君臨する、というわけでもなくあくまでもNo.1で在り続ける。
その真意とは何か…………今の我々には妄想することしか出来ない、か……

…………フ、あの女は気にはなるが興味はない か、そこは価値観の違いだな。
しかし呑気にしているとあっという間に追い抜かれるやも知れんぞ、お前に画家としての才能があるように 奴にも未だ才能は埋まっているかも知れん。

【どんな事象にも可能性は無数に存在する、鎧の男はそう考えているのだろうか、腐ってもUNITED TRIGGERの頭となっていた女だ、果たしてあれだけで終わるかどうかと】
【それとは違ってダグラスは自分の世界を持っている、周囲がどうなっても自分の意思だけは変わらないという確かな思考、客観的に、第三者のように処理していく。二人はそこが違う】

……何故だろうな、あの悪魔化を確認するためか……?
聞いた話ではNo.29……カニバディールがセリーナの持つ"弾"末魔を破壊寸前まで追い詰めたらしいな。
それと最近手に入れた情報では本来その銃は自然に再生出来るらしい、どうやら銃自体が意思を持っているようだ。
しかし何でもセリーナが悪魔化を起こすのを食い止める為に再生出来ずにいるとか。あの銃は使用者の精神を汚染していくというデメリットがあり、それが限界を超えた結果が悪魔化……だそうだ。

いやなに、ここまで詳しいのは優秀な情報収集係が居るからだ、少し質問すれば答えてくれた。
しかしまあ、全ては"神"のみぞ知る…………といったところか。

【「終わったな」、静まる景色を眺めながらダグラスに確認するように呟いた】
【セリーナも暴走を止め救出は見事成功、しかしベクターの行方は知れず その思惑も解らぬまま】
【絵は出来たか、鎧の男はダグラスのスケッチブックを覗くのだった】

/ではよろしくお願いします!
255 :ヴェール=カタストルフ [saga sage]:2015/04/05(日) 20:33:31.86 ID:iAThyMo8O
>>253

【自分が殴りかかり口から血が出ている男を見て鼻で笑う】

ざまぁねぇな。大体口から公害人に吹きかけやがってその上人様にぶつかっておきながら悪いだなんて虫が良すぎんだろクソ野郎が

【殴っておいて青年はまだ悪態をつく。確かにぶつかってきたのはサングラスの男だが殴られておきながらこれだけ言われるのも散々である】

せいぜいそのまま野垂れ死んでろゴミグズ野郎

【と捨て台詞を吐いて踵を返し再び男の横を通り過ぎようとする】
256 :ヒライ ◆8R7odKA9zA [sage]:2015/04/05(日) 20:40:23.84 ID:d/TAiCdXo
>>255

悪いと思ったから悪いって言ったんだろ……ったく、そんなことで手ぇ出す方がどうかしてる
…そもそも煙草の煙が嫌いだってのもよくわかんないし……まあ…いいや……悪い悪い

【こちらもこちらで思ったことをすぐに言っちゃうタイプのようで無意識だが聞こえるヴォリュームで文句を言う】
【まあそれでどうこうって訳じゃなくてほんとに何となく言ってしまっただけだ。謝って入るつもりだが悪いと】
【思っている気持ちはほんの隠し味程度で殆どが痛いしダルいしビールが飲みたいって意識でいっぱいだ】

俺は立って歩けるからね…ベッドの上でゆっくり死ぬことにするよ

【気だるそうに立ち上がって服の汚れを叩いて落として、彼もまたさっさと家路につこうとするだろう】
257 :霜降 氷雪 [sage saga]:2015/04/05(日) 20:48:22.36 ID:vv48yshWo
【人気の少ない夜の道】

【おおよそ、好き好んでそこにいようとは思えないような場所であるが】

【一人の少女が、歩いていた】

ちょっと……遅くなっちゃった、かな

【半袖のシャツとスカートという軽装が目立つ、青銀の髪をした少女】

【別に非行少女というわけでもない彼女がこんな時間に出歩いているのは、ちょっとしたわけがある】

【いつも働いてる喫茶店兼バーにて、今日は貸切パーティーがあり】

【いつもは昼だけ働いているところを、頼まれてこの時間まで働いていたのだ】

……思ったより、人いない……

【怖い人に会ったりでもしたらと思い、少し早足に家路を辿る】

【はたして彼女は何事もなくおうちに帰れるのだろうか】
258 :ダグラス・マックスウッド ◆SYLP4psCi. [sage saga]:2015/04/05(日) 20:51:59.89 ID:SwYDH3Jso
>>254

どれだけの才能が埋まっていても、彼女はボクには勝てないよ。
いや……彼女にかぎらず、だれでもね。何故ならボクが負けないから。

……それにしても、キミは本当に詳しいんだね
その情報収集係がボクにも居れば良いんだけど、生憎人付き合いも苦手でさ
また何か分かったら教えて貰えないかな?お礼はするよ、何でもね。

【飄々とした優男とは思えない、違和感すら覚えるだろう台詞が一つ】
【それをどう捉えるかは相手次第。だが、まさか嘘を吐いて楽しむ手合でもなく】

【やがて戦いが終われば、彼の呟きに応じてコクリと頷き】
【スケッチブックから一枚絵をビリリと破いて、鎧の方へと差し出した】
【精緻な描写。複数名の能力者がベクター――ではなく、セリーナに立ち向かうという構図】

【そして気付くかは分からないが、背景のビルには二人分の人影があり】
【同じく、また別な箇所に小さく紛れるようにして、壮年の男と思われる人物が描かれていた】

まあ、大方の予想通りって感じかな。
正義のヒーローは仲間に救われ、敵も撃退。めでたしめでたし。

……でも、何も解決しちゃいない。ベクターは健在で僕らも無傷
一方で彼らは傷付き、弱みを晒して戦い続けなくちゃいけない
"正義の味方"は大変だね、本当に応援したくなってくるよ

【スケッチブックとペンは足元に置き、自身はおもむろに立ち上がると】
【グッと伸びをして、長めの髪を掻き上げる。なんというか、本当にマイペースで】
【仮に此処で鎧の彼が刀を抜いて襲いかかれば、そのまま殺してしまえそうな雰囲気すらあった】

/気付くのが遅れて申し訳ないっ、よろしくお願いします!
259 :ヴェール=カタストルフ [saga sage]:2015/04/05(日) 21:01:34.14 ID:iAThyMo8O
>>256
【立ち上がった男の声が耳に入り少しイラっとする】
【黒いローブの青年は別に煙草の匂いは嫌いではない。煙くて腹が立っていだけである。もっともタバコはあまり嗜まないのだが】
【大体悪いと口では言ってるが口だけだということが筒抜けだ。心から発する謝罪は一割もないだろう】

【もう一発殴ってやろうか?と思ったがこれ以上酔っ払いを殴ってもおそらく徒労に終わるだけだろう。尚更イライラするだけだと判断した】

あぁ永遠に寝てろカス野郎、二度と視界に映るんじゃねぇぞ

【振り返らずにそう男に言い歩いていく。数分後には男にイラついていた事も忘れているだろう】

【すっかり夜も更けた路地裏に靴音を響かせて歩いていく。今青年の考えている事は飯の事と寝床の場所くらいだらう】

/切りがよかったのでここらで締めさせていただきます
/ありがとうございましたー!
260 :クローザ・F・ローズン [sage]:2015/04/05(日) 21:07:34.78 ID:z4kPG0mt0
>>257
【カツンカツンと靴がアスファルトの上を歩く音が響く】
【位置的にも曲がり角だ、その音の主の姿は見えないが】
【どこか弱々しくて、力強さのない足音の主はゆっくり曲がり角で姿を現した】

.........ありゃ、 また...会うとは、な

【彼女にとって見たことある姿、聞いたことある声だろう】
【数日前にも会ったことのある狼男の青年、クロだ】

【いつも通りに黒のコートのフードを深く被って】
【そこから覗く金髪と赤い瞳が特徴的な男だ】

危ない...ぞ? この辺は物騒だから...な

【だが、今日の彼の様子は明らかに変だった】
【何やら脇腹を抑えているし、目付きも普段の数段増しで悪い】
【何やら不機嫌のようにも見えれば、何かを我慢するような雰囲気だ】

【だが、目を凝らせば見えるだろう】
【抑えた脇腹辺りはコートが引き裂かれていて、中に赤く染まった包帯が見える】
【怪我をしているーーーーそれだけでも伝わるだろうか】
261 :ヒライ ◆8R7odKA9zA [sage]:2015/04/05(日) 21:13:16.21 ID:d/TAiCdXo
>>259
/切り良く終わらせて頂いたのでこれで〆といことで!
/ありがとうございました!
262 :霜降 氷雪 [sage saga]:2015/04/05(日) 21:33:03.62 ID:vv48yshWo
>>260
【曲がり角から見知った顔が出てきて、思わず顔をほころばせてしまう】

【以前の対面で、チンピラから守ってもらったのが効いているのだろう】


あ、クロさん……お久しぶりです

【そう言って会釈するも、すぐに様子が変だと気付く】

【普段の彼であれば、(少なくとも人前では)もっと厳めしい風格があったはずだが、今日はなんだか違う】

【確かに厳ついのだが……普段はその中にも優しさが垣間見えたりしてるのだが、今日はそうでなく】

【何かあったのだろうかと注意深く見てみると不自然に押さえられたわき腹と、そこに垣間見える赤色に気付く】

そ、その怪我……何があったんですか?
えっと……歩いたりしてて、大丈夫なんですか?う、うちでよければ休んでいっても……

【普通の怪我ならともかく、包帯に滲んでくるような胴の怪我が軽いということはないだろう】

【怪我を気遣おうにしても、病院へという発想が出ないあたり動揺してるのがわかるだろうか】
263 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(不明なsoftbank) [sage saga]:2015/04/05(日) 21:43:32.23 ID:Lgrk1kqY0
>>258

ほう…………それは頼もしいことだ。
足元を掬われぬよう気を付けておけ、その自信は慢心とはまた違うもののようだからな。

…………それはどうということではない、積み重ねられた大きさが問題なのだ。
それだけで"斬って棄てる"ほどに出てくる、用意された道に面白味は無くなってしまうがな、退屈はお前も好きではあるまい……?
……無論、そのつもりだ。今はそのために行動していると言っても間違いではない。
そうだな、礼は気が向いた時にでも要求することにしよう、その時は頼りにするぞ。

【ダグラスが差し出した絵を手に取ると白と黒で書き出されたそれをゆっくりと眺める】
【それは今回の戦いの姿をそのまま切り抜いたかのようで、無駄な線は一つも存在していない】
【記念、にはならないがきっと価値はあるだろう、鎧の男は記憶に留めると絵をダグラスに返し】
【改めて戦場へと目を向けた、そこに写るのは機関の障害となりうる者達】

…………仮にだ、今ここでお前は奴等を皆殺しにすることも可能だろう。
どうなのだ……?今ならそれこそ絶対に負けることはない、六罪王なら容易いことだ。

【野暮な問い掛けだと思うだろうが、鎧の男はダグラスにそう聞いた】
【答えは彼にもいくらか想像できる、それでも無関心なのかと確認のように尋ねるのだった】

/席を外しておりました……!
264 :クローザ・F・ローズン [sage]:2015/04/05(日) 21:45:09.05 ID:z4kPG0mt0
>>262

あー...ちょっとな、昨日コスプレパーティーがあってな、
そこで怪我した...それだけだ、大したことは...っ

【氷雪も知らなければ何のことか分からないだろう】
【昨日の激戦の傷とは語らなかった】

【だが、体は正直に痛みを発する】
【言葉の最後の方では痛みで息が詰まっていた】

病院は...ダメだ...この耳じゃ消毒液じゃなくてホルマリン渡されそうだからな...

【確かに彼の身なりは人とは違いすぎる】
【それに忌み嫌われる狼男の一族だと知れたらどうなるか分からない】

...どこでもいい、何処か安全な場所...に、
そうだね...お願い...するよ...

【脇腹を抑えた手にグジュっと血が滲む音を立てながら】
【壁に体重を支えてもらいながら、そう呟いた】
265 :リーべ ◆my2He3rcPs [saga]:2015/04/05(日) 21:52:09.49 ID:qMpCDFyDO
>>236-237

【──火山弾の嵐。今のリーべには、それが消滅するところを感じることはできなかった】
【レインの拒絶も、戦場に乱入してきた爆音も、全てを浄化する攻撃も、聞こえてなどいなかった】

【最後の一撃。衝撃波を放ち終われば、その身体はゆっくり前へ傾いて音もなく地面に倒れ伏す】
【安堵の空気と歓声に戦場が充ち溢れる中、夜色の少女は静かに意識を手放していた】

【──セリーナとの面識はない。過去を懐かしむ語りは、他の皆に任せておけばよかった】
【少女はただ、自分の目的のためにセリーナ救出に手を貸しただけなのだ】
【一先ずの目的が果たせてしまえば──後は、自分は「モブ(どこにでもいる誰か)」でいい】
【英雄として奉られる必要も、英雄の周囲で誉れを与えられる必要もない。それはリーべの望むところではないのだ】
【周囲の面々とは対称的に、少女はセリーナに声をかけることなく意識を落とす】
【それは身体に刻まれたダメージのせいでもあったが──必要性を感じないことも、理由のひとつなのかもしれなかった】


【軍によってか、或いは味方によってか。とにかく彼女は戦場から収用され、治療を受けることだろう】
【銃弾を十数発かそれ以上喰らった躯は、そう簡単には自由にならないらしく、暫しの入院を強いられた】
【──入院が必要だと聞き、リーべがまず思ったことは……「弟が心配するだろうな」ということだった】
【ふふん。白い病室に、どことなく楽しそうな笑い声が、響いた】

/ごめんなさい遅くなりました! イベントお疲れ様でした、ありがとうございましたー!
266 :霜降 氷雪 [sage saga]:2015/04/05(日) 21:57:36.70 ID:vv48yshWo
た、大したことしかないじゃないですかとても痛そうだし……

【コスプレパーティというのが何を指すのかは知る由もなかったが、字面通りの出来事ではないというのは想像がつく】

【だが、今重要なのは彼の傷をどうするかということ――詳しいことは治ってからだ】

りょ、了解です……えと、失礼します……

【そう言って、傷ついていない方の体に潜り込んで腕を取り、支えて歩こうとする】

【身長差ゆえに歩きやすくはないかもしれないが、今すぐには何もできない故の行動でもある】

【身勝手な話だが、何かしてあげていないと自分のほうが不安で押し殺されてしまいそうなのだ】

【それくらいには、一般人的にはショッキングな怪我なのである】
267 :クローザ・F・ローズン [sage]:2015/04/05(日) 22:16:31.44 ID:z4kPG0mt0
>>266
悪いな...世話になってしまって...

【氷雪の肩を借りながら、一歩ずつ歩き出す】
【歩くたびに傷口が血を滲ませる感覚が氷雪にも伝わるだろう】
【クロの荒れる呼吸も、異常を訴える動悸も聞こえてくる】

(......おかしい、何故だ)

【歩きながら、クロはとある思案をしていた】
【クロの体は人とは違い、高い治癒能力がある】
【もちろん傷が数秒で治るようなものではなく、数時間、数日で皮膚が裂けた程度の傷は治る】

【だが、今自分の体は治っていない】
【止血すらままならないこの体は、何かがおかしい】
【そしてーーーーー意識を塗りつぶすとある"衝動"】

.....................。

【肩を貸してくれる氷雪を横目で見て、頭を横に振った】

...えっと、ここだった...か...?

【この前、彼女を送った家が見えてきて力なく呟いた】
268 :ダグラス・マックスウッド ◆SYLP4psCi. [sage saga]:2015/04/05(日) 22:21:05.89 ID:SwYDH3Jso
>>263

皆殺しに?……それはまあ、出来るだろうね。幾つか切り札も有るんだ
此処から下りて真っ直ぐあそこに足を運んで、一気に潰す事は可能だと思うよ
勿論、想定外の事もあるから絶対ではないけれど……でもね。

……僕は物語も書くんだ。そして、彼らはそこで云うところの主役さ
強大な敵を倒し、味方を救った直後……勝利に酔う彼らを襲うほど、僕は野暮じゃないのさ
むしろ君が行ってみたらどうだい?全員殺すのは容易いだろうし、六罪王にも成れるんじゃない?

【言葉にゆらぎは無かった。自信を持って『彼らを殺せる』と言い放ったのだ】
【しかし、同時にそれをする気はないとも告げて、言葉をそのまま返すのだった】
【くすりと笑う所を見ればこれは冗談なのだろう。差し戻された紙を手に取って】

……さあ、それじゃあ帰ろう。此処で彼らを眺め続けるのは悪趣味だ
しばらくして、その傷が癒える頃には……そうだね、UTにでも挨拶をしに行こうと思うけれど。

……それとも君から何か、他に悪巧みの相談でも?

【紙を一つ折り、2つ折り。小さく折り畳んでシャツのポケットに放り込むと】
【腕を組んでにこりと笑い、鎧の方を真っ直ぐ見て。その上、小首を傾げてみせるのだった】

/いえいえ、大丈夫ですよー!
269 :ニグレド・ユーリエフ ◆r0cnuegjy. [saga]:2015/04/05(日) 22:33:42.32 ID:wdG+Q05ho
>>236>>237

【超火力の銃口が直接向くという絶望的な状況は、突然の増援によって覆された】
【生じた隙を逃さずにニグレドがダーク・スリンガーに肉薄。己の間合いに敵を捉えた剣士の、神速の斬撃が叩き込まれる!】
【攻撃後に即座に横転。続く後衛の攻撃に道を譲る。それだけでは倒れるはずがないと、剣を構えなおしたニグレドは信じられないものを見た】


 ……なんだ、どういうことだ、一体っ!


【何人もの仲間たちの声と、その想いの乗った攻撃でダーク・スリンガーの動きは止まった】
【そしてその結果、彼女は倒れた。ベクターという怪物がこの場を譲るほどの恐ろしい力を持つ者が、敗北したのだ】
【“そのこと”が、ニグレドには信じ難く、また受け入れ難かった】

【灰色の鎧が青白い燐光へと置換していき、魔力へと還元されていく。剣士は至る所に傷を負っていた】
【銃創は無数。装甲の損傷箇所から炙られた火傷に、火砕流による裂傷。安物の服は血で赤黒く染まっていた】
【だがそれらの傷などよりも、“勝利した”という事実が剣士を打ちのめしていた】


 ……下らん茶番だ。やっと強敵と相見えると思えば、こんな幕引きだとはな……!


【怒りのままに剣が振り下ろされ戦車の残骸が両断される。虚無感に憤怒、失望に悲哀。様々な感情がニグレドの胸中で渦巻いた】
【強敵との戦いが力ではなく、想いというもので終わってしまったこと。そのことがニグレドには我慢ならなかった】
【戦いは力で決するという、この剣士にとって唯一絶対の価値観。それが目の前で否定されたのだ】

【だがニグレドの怒りはそれだけが理由ではなかった】

【彼はただ敵を殺そうとした。任務など頭から出ていた。剣士として、強敵を斬り伏せることが彼の喜びだった】
【だが周囲はそうしようとはしなかった。人間として、言葉で仲間を止めようとしたのだ】
【“お前は欲望に従うだけの獣だ”、という事実を突きつけられた気分だった。正義の味方とそうでない者の差が浮き彫りになった】
【戦いの高揚感の中で、それは無粋そのものだった。水を差された気分だった。だが────】

【────その差を、ニグレドは恥じていた。彼は獣になりたいわけではなかった】


 ……………………………………………………
 ともかく…………仕事は終わったな…………あとは、帰るだけだ…………


【全ての感情が彼の中で急速に熱を失っていった。戦いの興奮の後に待っていたのは、虚しさだけだった】

//遅くなりましたが、お疲れ様でした
270 :霜降 氷雪 [sagesaga]:2015/04/05(日) 22:51:50.37 ID:vv48yshWo
いえ……世話になるっていっても、大したことは出来ないだろうし……

【そう、一番懸念すべきはそこ】

【彼のために骨を折ることを躊躇うことはないだろうが、一般人である彼女にできることはたかが知れている】

【消毒して、包帯を巻き直して、安静にする場所を用意する──さらに踏み込むなら、荒療治ではあるが傷口を凍らしての強制止血】

【医療技術も道具も何もない状況では、この程度が限界か】

そうです……中に入ったら布団を敷くので、そこで安静にしてください…

【見えてきたのは何の変哲もないアパート】

【その一階の一室の扉に鍵を差し込みながら、そう伝える】

【扉を開けると、すぐに六畳一間の部屋があり】

【そっと壁にもたれさせながら、急いで押し入れから布団を引っ張り出す】
271 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2015/04/05(日) 23:05:10.29 ID:nWYFtDt30
【――――とある酒場。余り治安が良い、とは言えない其処は怒号やら乱闘に野次を飛ばす声などが絶え間なく行き交っており】
【少し視線を辺りに向ければ割れた酒瓶が転がっていたり、乾いた血が床を彩っていたりする場所】

【だけども、其処の二階は静かなもの。と言うのも、ノックアウトされた者やら泥酔して眠りこけてしまった者が殆どなのだから当然と言えば当然だが】
【さて、そんな場所に似付かわしくない人物が一人】
【二階の一角に置かれたテーブルに本を山積みにして、小難しい表情で其れを読み進める人物】
【纏うのは緑のローブであり――――一見すれば、宛ら学者の様な女であって】


「うーん……無理矢理受注させられたのも納得出来ないけど――――どうしよう、かなぁ……
そもそも何があるのかも詳しく分からないなら迂闊に一人で入る事も出来ないし……」

【一人溜息を吐けば、一枚の洋紙を手にする事となる】
【記されていたのは“探索依頼”。どうやらギルドより遺跡の探索を依頼された様だが――――溜息は、上手く行っていない事を示すのだろう】

【偶然にもこの酒場を訪れた者が静けさを求めて二階に上ったならば、その通りの女が視界に映ろう】
【席は全て飲んだくれだとかで埋まっており、奇しくも女の正面しか空いた場所も無いのだが】









【某繁華街。何時の日も、どんな時も喧騒に包まれる其所は日々諍いも絶えず】
【――――今宵其処を見回りしていたのは一人の少女】
【軍服を一切の乱れなく纏い、きっちりと制帽を被った姿はその性格を表している様で】
【片目を覆うのは眼帯。自警団の腕章に“SCARLET”所属を示すバッヂを着けているとなれば一介の自警団員とも異なるか】


「全く……楽しむ事自体は良いのでありますが、もっと節度を弁えて欲しいものであります
暴れて他人を傷付ければ楽しむ事も出来ないでありますよ…………」

【小さく愚痴を零しながらの巡回。流石に彼女の横を過ぎる時は幾分シャンとした姿となる者が多くとも、少し過ぎてしまえば下手をすれば女性に絡む者まで居る始末で有る】
【はあ、と溜息を漏らしながらも巡回を続ける姿は中々に目立ち】

【同じ正義の徒の目に留まる事も否めず――――同時に、何か騒ぎがあれば巻き込まれる可能性も否定出来ず】


272 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(不明なsoftbank) [sage saga]:2015/04/05(日) 23:06:25.93 ID:Lgrk1kqY0
>>268

六罪王…………か、悪いがそれはまだ先の事になる、今は条件が整っていない。
不完全な状態は私の望むところではない、物語で例えるのならリハーサルが終わっていないのだ。
だからこそ奴等をここで潰すことはしない、舞台に役者は必要不可欠だろう。
それまでは気長に待っているといい、気長に……な。

【流石は六罪王、やはりここまでの余裕を見せてくれる、自らの能力への圧倒的なまでの自信】
【それが聞けたなら確信する、彼は探求の六罪王『ダグラス・マックスウッド』なのだと】

そうだな、私の見たいものも見れた、もう十分だ。
奴等も奴等でよくやってくれる筈だ、傷は想像より早くに癒えるかも知れないな。
その時は是非ともそうしてやると良い、私もきっと祝酒程度は贈ってやるだろう。

…………最後に一つ聞きたい、お前は何を求め 何を望む……
お前を六罪王にまでして動かす"芸術"とは………………一体何だ…………?

【別れ際、ダグラスに最後の質問を投げかける、それは彼の追い求めるものについて】
【一言に芸術と表すのは簡単な事だが、ならばダグラスは六罪王になってまで何が欲しいのか】
【勿論曖昧な答えでも鎧の男はきっと気にしない、答えを聞けばダグラスの姿が消えるまで風に吹かれていることだろう】

/それでは此方はこの辺りで、ありがとうございましたー!
273 :クローザ・F・ローズン [sage]:2015/04/05(日) 23:07:21.84 ID:z4kPG0mt0
>>270
ああ....ありが、とう...

【壁にもたれかかり、自身の体重を壁に預けてようやく一息つく】
【痛みはまだ続くが慣れというものなのか、じんわりとした痛みだ】
【血の滲んだ手を脇腹から離し、その血を見る】

【ーーーーー『血ガ欲シイ』】
【頭の中の言葉と衝動に頭を押さえた】

あー...こりゃまずい...な、
ますますオレに選択肢を与えないわけ...だ。

【布団を準備する氷雪の後ろ姿を一瞥する】
【すぐに目線をそらしたが、氷雪は気付くだろうか】

【まだ意識はあるので、命への別状があるわけでもないようだが】
【しかし、そのセリフには何処か影があって】
【何かを思いつめるような言葉だった】

........。消毒、と包帯の巻き直し...か
少しはマシになるかな...氷雪は治療の経験はあるのか...?

【不安だったら自分でする、と言ってコートを脱いだ】
【脇腹の辺りはやはり破れていて、傷口と血がよく見える】
274 :霜降 氷雪 [sagesaga]:2015/04/05(日) 23:22:03.80 ID:vv48yshWo
>>273
よし、これで大丈夫……横になってください、汚れるとか気にしないでいいので……

【布団を敷き終え、クローザーの方へ向き直る】

【その間の呟きや視線については、気づいていない──細かいところに意識を向ける余裕が今の彼女にはない】

多少は、本で読んだりしたことはありますけど……実際にやるというのは、軽傷程度しか……

【そう言いながら、救急箱を取り出しお湯を沸かす】

【何をやればいいかはわからなくもないが、未経験の身でどこまでできるか不安なようだ】

【さらにいうと、大きな怪我という異常事態を前にしての冷静な対応ができるかどうか──実際、コートを脱いだところで一瞬目を瞑ってしまった】

275 :クローザ・F・ローズン [sage]:2015/04/05(日) 23:41:27.12 ID:z4kPG0mt0
>>274

見慣れてないんだろう...大丈夫、自分でやるさ...

【布団に横になりながらも、自分で傷口を消毒液で消毒しようとするらしい】
【服をたくし上げて露わになった傷口を消毒するのだが】
【なんとも荒っぽい、自分にやるなら痛みに耐えながら少しずつするだろうが、彼は違うようだ】
【痛覚が麻痺してるのか、無理やり傷口を抉るようにだ】

【まるでなんらかの思いをぶつける様だった】
【それは素人目に見てもやり過ぎだろうと思えるかもしれない】

っ...。 くっ...包帯...あるか...? 取り替えたい...

【あらかた消毒すると血に染まってる包帯を解きつつ、そう問いかけた】


【なんとも我流っぽいが、ある程度治療技術はあるようだ】
【包帯を渡せばすぐにでも自分でやりそうだ】
276 :ダグラス・マックスウッド ◆SYLP4psCi. [sage saga]:2015/04/06(月) 00:02:56.25 ID:U/eqmiKio
>>272

それなら、いつかキミがボクと同じ列に立ってくれることを願ってるよ。
同僚は得体の知れない女性ばっかりだし、同性といえばあのベクターだ。
何より、こうしてお話できる相手が同僚というのは心が落ち着くからさ

……ところで、君はルーベンスを?モネや、ゲーテや、或いはシーザーを?
彼らはある世界で名を馳せた芸術家達でね。絵画や文学、幅は広いけれど……

【――これは最後の問いへの回答だろう。別の世界、というワードが些か妙ではあるが】
【彼は構わず続けるのだった。『世界に名匠は多けれど、誰が至高という話は無く』――】

つまり、芸術に極致というのは無いんだよ。少なくとも、今まではね。
人類と等しい、何千年もの積み重ねがある分野なのに、だ……。

……ボクはその、芸術の極致を見てみたい。僕自身が創造できれば最高だけど
それが何かは分からないよ。物語かも知れないし、白地に赤点の打っただけの絵かも知れない
けれどきっと、胸を打つ何かだ。月のように、見ているだけで飽きない素敵な何かだ。

全部投げ打ったって良い……ボクは――神域に届くような芸術が見てみたいんだ。

【そう、シンプルに包み隠さず答えるのだった。かくして、この歓談は終りを迎え】
【終戦に些か遅れて、ビルの屋上から二人の姿は消えることとなるだろう】
【ただこの夜、最後の一時のダグラスの表情は、何か鬼気迫るものすら感じられた――と、書き加えておく。】

/遅れながら、お疲れ様でしたっ!こちらこそお付き合い頂きありがとうございましたー!
277 :霜降 氷雪 [sagesaga]:2015/04/06(月) 00:04:22.38 ID:UJZrI5V+o
>>275
すいません、お手伝いできなくて……

【あえあく手持ち無沙汰になってしまい、仕方なく布団のそばに座り込む】

【せめて見届けるくらいはしよう──と思ったが、クローザーの乱暴な消毒の様に、やはり目をつむりたくなってしまう】

【見てるだけでも痛そうな手つきだが──何か治療の上で必要なのか、他の理由があるのか、彼女にはわからない】

はい、あまり上等のではないですけど……
あ、その前に少し拭いたりとか必要なら……

【そう申し訳なさそうにいいながら、救急箱から包帯を取り出しながらお湯の方を見ると十分に温まった様子】

【水で温度を調整しながら人肌程度にして、タオルを用意──傷回りの汚れを拭くのに、使ってほしい】
278 :クローザ・F・ローズン [sage]:2015/04/06(月) 00:25:11.91 ID:hdxXQrEd0
>>277
ああ...ありがとう...

【一通りの行程は済ませた】
【傷口が開かないようにキツく包帯も縛った】
【この状態で無茶しなければ大丈夫だろう】
【そう確信して、体を起こす】
【タオルを受け取って、血に濡れた手を拭いたり】

悪いな...急に家に上がって、世話...に.............。

【血が抜けすぎたのか、ぼーっとする頭を動かしつつ】
【そう口にして、目線を氷雪に向けた】
【油断ーーーー。意識の隙ができたのだろう】

ーーーーーーーーーーあ。

【一瞬クローザは停止した】
【まるで時がとまったように、言葉が止まる】

【だがその目線は間違いなく、氷雪に向けられている】
【見惚れていた、氷雪に】
【正確には氷雪の肌、その生きている人の形をしたり肉というものに、その下を流れる赤き血潮に】

ーーーーーーーー。

【今、彼の体は呪われている】
【昨日の戦いの影響、魂が犯されているのだ】
【身体の治りが遅い原因であり】
【とある衝動にクローザを駆り立てる】

【血ガ、肉ガ 欲シイ】
【狼男としての本能】

【何が起きているのか、氷雪には伝わらないかもしれない】
【だが、急に目が虚ろになって普段はあまり見えない犬歯が見えるということには気づけるだろう】

【まだ、声をかければ...きっと間に合うが】
279 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2015/04/06(月) 00:29:57.23 ID:GYWU3iAno
>>236>>237

――――…………はぁ。何はともあれ、これで一段落といったところかの?

【カニバディールなどの予想外の介入はあったものの】
【取り敢えずはこれにて"セリーナ奪還"という最優先事項を達成することは出来た】
【希望の星として世界中の民に愛された彼女の帰還は、各所に大きな影響を齎すだろう】

ベクターを倒せておらん以上、根本的な解決にはなっておらんが……まあよい
今は束の間の勝利を噛み締めるとしようかの

…………任せたぞ、今代の英雄"達"よ。後で愚痴の一つでも聞いて強く抱きしめてやればいい
あやつが本音を隠さず、"ただの人間"として甘えることの出来る環境を作って欲しいものじゃ

【回収されるセリーナの姿を最後に確認して】
【誰に告げるでもなく言葉を中空に溶かすと、傷口に紙をきつく纏わせて包帯替わりにし】
【少しふらふらとした足取りながらも】
【紅蓮の髪を靡かせて、カミナは戦場から姿を消していった】

/お疲れ様でしたー!
280 :霜降 氷雪 [sagesaga]:2015/04/06(月) 00:55:16.10 ID:UJZrI5V+o
>>278
いえ、私はほとんど何、も……?

【汚れた包帯や応急処置に使った道具を片しながら返答を返すも、なんだか声色が変だとそちらを振り返る】

【と、そこにはこちらを虚ろな目で凝視するクローザーの姿が──明らかに、何かがおかしいのがわかる】

【だが、何が原因でおかしいのかはわからない……怪我による生理学的な影響というのが、何も知らない氷雪が一番ありそうに思う可能性か】

あの、クロさん……大丈夫ですか?傷が痛むとか……?

【そうであるとしたら介抱してやる必要があると思うのは、至極当然──声をかけながら、そちらへ一歩近づく】
281 :クローザ・F・ローズン [sage]:2015/04/06(月) 01:11:35.60 ID:hdxXQrEd0
>>280
【それはごく自然な行動だった】
【かつて自分たちが『薔薇の血脈』と謳われた人狼ならば、それは普通のことだ】
【時間は過ぎても、自分が人間に狩り尽くされるような人狼の血は消えない】

【人がいるなら黙って食べる、腹が減るなら喰らい尽くせと】

【呪いは、それを思い出させるだけ】
【彼のあるべき生き方を思い出させるだけで

【たったそれだけでーーーーー】

.................。

【クロの両腕は氷雪の肩へと伸ばされていき】
【抵抗もしなければ、優しく両肩を抑えるだろう】
【近づいてくる彼の顔】
【その瞳は、目を合わせるようで合わせていない】
【彼女の首筋を見据えていた】

【口が僅かに開き、犬歯が見える】
【その行為が、その意味は彼女にも伝わることは容易だ】
【悲鳴をあげて振り払う事も、受け入れることもできよう】



【ただ、一つ言うならば】
【虚ろな目の底で確実に、その足が、その手は震えていた】
282 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2015/04/06(月) 01:47:46.94 ID:aiYVzw170

【――――夜の繁華街、と言うのは賑やかであると同時に治安も悪くなり】
【一角が辺りよりも更に騒がしくなっているのだから、其処が今宵の舞台である事も容易に知れる】

【さて、いざ見てみれば柄の悪い男女が数人。其れに対峙しているのは、コートを纏った女性一人】
【ふわふわとした金色の髪。柔和な表情は争い事とは遠い人柄にも見えるのだけれど、“自警団”所属を示す腕章が彼女が手練れである事を表すか】
【やがては男達が殴りかかるのだが――――相手がただの華奢な女、と考えたのが不運】


「全くもう、暴れちゃ駄目ですと何度も言った筈ですよ〜?
痛い思いをしたのはその罰です!お酒を飲むなとは言いませんが、次からは周りの迷惑にならない様に気を付けて下さいね〜?」

【正に一瞬の出来事。男達からしたら、気が付けば腹から強く地面に激突した事となり】
【件の女は悶絶する姿にクスリと笑みを零し、鼻歌交じりにその場を後にするのだろう】
【連行だとかしないだけまだ優しいのか否か――――野次馬達は別な意味で唖然としているのだから、其れが更なる注目を惹き】
【話し掛ける者が居るのだとすれば脚を止めて其方へと向き直るのだけれど――――】











【――――喧噪に包まれる繁華街。少しばかり治安が宜しくない場所で、其れは起きていた】
【先ず、柄の悪い男が顔を血に濡らしながら突っ伏している。他には、仲間と思われる者達もショーウィンドウに頭から突っ込んでいる者も居たり】
【一言で表してしまえば惨事だ。放っておいても直に自警団だ警察だと来るだろうが…………】


「ふん……悪事をするなら次からはもっと上手くする事ね。こんな場所で子供の売買の話をするなんて馬鹿の極み以外の何でも無いわよ」

【見れば男達は其れなりに有名な拉致集団、らしいけれど。――――この場を訪れた者がその事を知っているかはまた別な話】
【無論、自警団だとか或いはカノッサだとかであれば直ぐにでも分かるのだけれど】
【兎にも角にも、人々がざわついているのだからその現場だって嫌でも視界に入る】
【――――そして。突っ伏した者達以外で血を浴びているのは女性……即ち赤髪の修道女以外誰も居らず】

【誰もが避けているのだから、興味を抱いた者は幸い。この騒ぎを引き起こした者に接触するのは実に容易だが――――?】
283 :ジンジャー・ユースロット ◆LF1Ar7hXZw [sage]:2015/04/06(月) 02:11:05.36 ID:SkJ4/fLfo
>>236>>237

【セリーナの体から魔のエネルギーが引きはがされていく―――ギリギリの所で彼女を助け出すことに成功したらしい】
【ようやく、現状考えうる最悪の事態を脱することが出来たのだ、ふう、と大きくため息を吐いてしまうのも仕方のないことだっただろう】
【ベクターとの戦いに挑む以上は覚悟はしていたものの、下手をすると前回以上のダメージを受ける結果となってしまったのではないだろうか――】


「……どう、やら……セリーナさんを元に戻すことができたようなのデスヨー」

無事、我ら全員の、心の叫びが……届いたようだな
やれやれ……まだ何も終わっていないというのに……スッゲーホッとしたよ
助けになってくれた者たち全員に……礼を言わなくてはならないな

「こうなったもう一つの元凶……スクラップズのカニバディールが終わりに顔を見せてきたのが
どうにも気になりますが……あの男の事はひとまずこの状況を終了させてから考えることといたしましょうデスヨー……」


【キングの情報ではセリーナの心を喰らったのが確かあのカニバディールと聞いた】
【以前にも戦闘を行ったことのあるスクラップズ、剛太郎が以前に直接接敵したあの単眼の首領との戦闘情報も手元にある】
【機関員の中でも一際目立つ『残虐性』ゆえに自ずと警戒せざるをえないあの男の事を、改めて心にしまっておくこととする】

しかし……先ほどの男、ずいぶん、失礼な事を言ってくれるな……この私の、レディの扱いが……なっていないだと?
ここはひとつ……お灸をすえるのが必要なよ、う……

「……ああっ、ジュニアハカセ!おやめくださいませ!そのダメージでこれ以上動くのは危険デスヨー!」


『―――そうだよ。まったく相も変わらず無茶するね
前回のベクターと普通にやりあった時よりもひどい大けがしてるんじゃない?』


【動こうとするも、もはや満足に歩みを刻むことも叶わない、文字通りの満身創痍状態のW-1は―――ついにグラリと体を傾けその場に倒れ伏してしまうだろう】
【だがその前に―――その鋼の戦士の体をしっかり受け止める人物がいる、いつの間にか現れていたその人物】

【真っ先にわかる特徴は、その人物が女性で、いくつかの機会が搭載された車椅子に乗って移動を行っている事】
【黒くつややかな髪の毛を腰まで伸ばし、その目には大きな丸眼鏡、薄手の黒いセーターに青色のジーンズという簡素な服装の女性】
【力尽き、自動的に変身が解除されたことでジャンクちゃんと、副作用で幼い少女の姿に変わったジンジャーを膝に乗せながら二人を抱きかかえる】


「……あ、なたは……!」

ふ、待ちかねたぞ……ここに、来るまでの間に……ひとつやってもらう仕事が増えた
セリーナ君の体から一度完全に魔を祓うためのシステムを用意してくれ、うってつけの仕事だろ……頼んだぜ、『パプリカ』


『……りょーかい、任せてよ……他ならぬ"弟"の頼みだしね、僕の力で良ければ、いくらでも』


【パプリカ、と呼ばれるこの素性不明の女性、ジンジャーの事を"弟"と呼ぶこの女性は何者なのか?】
【それはまた後々語ることになるだろう、ともあれこの車椅子の女性によって帰還後、この作戦の参加者に向けて】
【治療や武装のメンテナンスなどの手厚いフォローが行われることになるだろう……】

【ともあれ、まず一つの長い戦いは終わる、今なお希望は絶たれてはいないのだ――】
【To be continued…】

/では遅くなりましたがラストのレスです、イベントお疲れ様でしたー
284 :イナ [sage saga]:2015/04/06(月) 02:15:08.22 ID:eD7m+5vn0
>>282
【現場に集う野次馬たち、その中で案山子のように頭一つ抜けた大女が居た】
【身長はおよそ190。黒いコートに白い肌の、人混みでも目立つ白黒人間だ】

「残念、一足遅かったようね」

【死屍累々の男達を見てそう呟くには訳があった】
【彼女は『客』として用があり、この時間に商談の待ち合わせをしていたのだ】
【半ダースの子供を買って、何をしようとしていたかはまだ秘密である】

「あのー、そこのお嬢さん。その人達私の知り合いだから勘弁してくれないかな?」

そう言いながら、人混みを掻き分けるようにして最前線へと進んでいく

285 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2015/04/06(月) 02:28:16.99 ID:aiYVzw170
>>284
【後はこの場を後にするだけだ。特に慌てて逃亡する様を見せない事から、自警団とも何らかの繋がりがあると考えられよう】
【――――普段は温厚、だとかならばまだ良い。然れどこの女、普段からして“こんな性格”なのだから】
【声を掛けられれば、鋭い視線が直ぐさま向けられる事となろう。意思が弱い者がその視線を浴びれば忽ち萎縮してしまうような、まるで今にも食ってかからん様なその視線】


「一足所か二足三足は遅かったわよ
あのね、アンタ。ただ興味を持った野次馬だとかなら深入りしない方が身の為よ
早死にしたくないならさっさと此処から離れなさい」

【言うべき事はそれだけた。伝える事は全て伝えた、と言わんばかりに踵を返し】
【遠巻きに見る野次馬達に不機嫌な表情を向ければ道を開けさせ、この場を去ろうとするが――――】
【最後の言葉が、その足を止めさせた。僅かに数瞬。その時間で、“殺意”めいたモノが漂い】


「……“知り合い”?エイプリルフールはもうずっと前に過ぎたわよ?
世の中冗談で済ませられないこともあるけど、アンタが今言った言葉もその一つ
――――それでも本当に“知り合い”だとでも言うの?」

【赤髪の女の問いは単純だ。先の言葉が真ならば、もう一度同じ台詞を吐いてみろ――というもの】
【倒れ伏す男達に、その者達の素性を知った上で叩きのめした女。さて、ともなれば次の展開は直ぐに理解出来るだろう】
【確かに知り合いだ、ともう一度答えたならば――――直ぐさま、腹部目掛けて強烈な蹴りが放たれるのだが】
286 :イナ [sage saga]:2015/04/06(月) 03:03:46.48 ID:eD7m+5vn0
>>285
【殆ど力ずくで押し退けるようにして、野次馬の最前列へと勢いよく出てくる】
【その余波で、後方の人達が連鎖的に転倒して、幾つかの連中が怒号を上げた】

「知ってるわ、今日がエイプリルフールじゃないってことは」

【前方に居る女性からの視線、後方からの人混みからの複数の視線】
【どちらも敵意を含んでいたが、彼女にとっては野良犬から送られたかのように気にすることはなかった】
【なぜそれを向けられているのか、理解しているのかは定かではないが――】

「私はこの人達と取り引きがあったの、ちょっと欲しいものがあったからね」

【そう言いながらにぃーと笑う――面白がっているのは確かだ。】


【そして飛んで来たのは当たればいかにも痛そうな蹴り】
【が、彼女は避けることもなく、かといって喰らうこともなく】
【とびついて来た犬の鼻先を押し退けるかのように、両手を広げて受け止めた】

「いきなり酷い子ね」

【――もしそのまま足首を両手で掴めれば、そのまま高速ジャイアントスイングに】
【――もし掴み損ねたら、今度は自分が駆け寄ってドロップキックを放とうとする】
287 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2015/04/06(月) 03:21:14.44 ID:aiYVzw170
>>286
【ただの女では無い、と予め警戒はしていたのだろう】
【それもそうだ。一介の人間が人身売買の組織の者と知り合いである筈が無いのだから】
【だから、蹴りに関しては当たる事は無く避けられるだろうと考えて居たのだが――――受けられたならば、思わず舌打ちを漏らして】

【確かに女は修道女。然れど、ただ信仰のみに長けた者で無いことは其処等に転がっている男から理解出来るだろう】
【――――そして、身体の使いこなしからしても荒事に長けている事は分かる筈だ】
【掴まれぬように、と足を引けば右手に集う光。異能を発動する前兆であろうが……惜しくも、それは相手による攻撃によって中断される事となる】


「うざったいわね……ッ!!さっさと寝てくれれば面倒事も何も無いのに――――!」

【自ら後ろに飛び威力を殺すも、当然零にする事は出来ない】
【腹部に走る鈍痛。勢いを削ぐべく二度、三度と転がれば立ち上がり――――丁度その時】
【野次馬の中から、「自警団が来た」なんて言葉が聞こえるだろうか】
【男達を連行する為にこの場に現れたのは間違い無く、修道女も其れを知って鼻を鳴らし】


「自警団も来たことだし、態々アタシが別な仕事をする必要も無いわね。元々教会の仕事じゃ無いもの
だけどね。アンタ、次に見掛けたら私に会った事を後悔する位に叩きのめすから」

【――――最後に一瞥。後は野次馬の中に消えてしまい、その姿も見えなくなって】
【間も無く自警団も野次馬達を掻き分け騒ぎの中心へと到着する事だろう】
【その前に人混みに紛れて姿を消してしまうか、或いは別な手段を取るか。それは全て女性の自由であって】

/大分早くて申し訳無いですが、時間が来てしまったのでこの辺りで……
/今日は帰宅出来ない故、持ち越し等々が出来ずに申し訳無いです……
/それでは、お疲れ様でした!
288 :イナ [sage saga]:2015/04/06(月) 04:13:12.58 ID:eD7m+5vn0
>>287
【彼女が放ったのはスクリュー式ドロップキック、空中で回転して前受け身を取るタイプだ】
【その長所は素早く体制を立て直せることで、相手が転がっている間に彼女は既に立ち上がっていた】
【そして次の一撃をどうするか、一瞬の思案の末にそれを行動に移そうとしたとき】
【野次馬から上がる声。それに反応して、鼻を鳴らして去って行く相手】

「それじゃ、次に会えるのを楽しみにしてるね。後悔させられるように頑張って――」

【人混みに紛れていく背中にバイバイというふうに小さく手を振って、ふと気付いた】
【掌が内出血を起こして青くなっている。痛覚を遮断していなければかなりの痛みを感じただろう】
【それを見て、彼女はまた小さく笑った】
【男達との取り引きは無かったことになる、しかし、代わりに楽しみが増えた】

「君たちも、私のことを忘れないでよ。注文を取りにくるのを待ってるから」

【男達を一瞥してそう投げ掛けると、コートに付いたフードをすっぽりと被り、自警団が来ないうちにとその場を後にした】
【そして繁華街の明かりを避けるように暗い路地裏へと進み、やがて暗闇に溶けるように消えて行ったのだった】

/どうかお気になさらずに …
/こちらこそ絡みありがとうございます!
289 :ダグラス・マックスウッド ◆SYLP4psCi. [sage saga]:2015/04/06(月) 17:14:04.98 ID:U/eqmiKio
【風の国――UNITED TRIGGER】

【事務所兼酒場である建物の正面、道路を挟んだ向かい側に男が居た】
【胸元を開いた白いYシャツとジーンズ。ふわりとした金色の髪】
【線は細く、面立ちは柔和――毒にも薬も、という外見の人物であった】

(ボクと一番相性の悪いパワーファイターのリーダーはこっちの手の内……)
(だから、都合の良い時に敵情視察をと思ったんだけど…――。)

……もう少し早い時間に来れば良かったかな。

【彼はかれこれ20分ほどもUTの方を眺めて、そこに立っていた】
【外見がラフすぎるだけに不審者とは思えないが――流石に妙でもあって】
【また、見るものが見れば彼が誰かは分かるだろう。ある分野では有名人でもあったから。】
290 :霜降 氷雪 [sagesaga]:2015/04/06(月) 18:12:25.51 ID:UJZrI5V+o
>>281
え、クロさん……クロさん!?

【どうやら、彼女がとった行動は間違っていたようで】

【彼が何をしようとしているのか理解したのは、肩を掴まれその口が開かれようとしたときだった】

【それも仕方のないことなのかもしれない──今の今まで、彼の血筋の狂暴性を意識することは、なまじ彼の優しさを理解していたことで、忘れてしまっていたから】

クロさん……クロさん、目を醒まして!

【何が原因かは知らないが、その虚ろな目は彼が正気でないことを示している】

【つまり、自発的に彼女を喰らおうとしているのではない──そう信じて、必死に腕で彼を押し退けながら、呼び掛ける】


//遅くなりました……
291 :ヒライ ◆8R7odKA9zA [sage]:2015/04/06(月) 19:10:56.84 ID:Tmuqlg0Go
【酒場】

【ある街のその外れにある古い酒場。大して流行っても居ないこの店の】
【ルールは争い事をしちゃいけないって事だけだ。どんな奴が居ても、どんなことが起きても】
【店の外へは出しちゃいけないってのが暗黙に存在する。だから来るのは問題のある奴ばかりで】
【アイツは脱獄犯、あいつはマフィア、逆にアイツはエリート軍人や政府関係者……かもしれない】

…だから、ジンを一つの角度からしか見ちゃダメなんだ。決めつけで終わらせちゃダメなんだよ
ワインだって赤と白があってそっから種類、産地に分かれて…ってなってるだろ。ウィスキーもそうで
じゃあなんでドライなものはそうじゃないって誰が言ったんだ

【カウンターで店主に対してつらつらと品揃えに文句を言い続けている男。黒髪で、サングラスの男だ】
【ジーンズにトレンチコートとラフな格好だがどれも高そうなシロモノだ。腕時計も変な三角形をしている】

【店主も負けず劣らず言い返していて静かな舌戦になっている。そのせいで誰も注文が出来ない。割り込むには】
【そこそこの勇気が必要な空気。席もテーブルを除けば彼の近くに座る他無く…】

それにいつまでたってもビールは3種類か?俺が言わなきゃ2種類だ。そもそも………
292 :クローザ・F・ローズン [sage]:2015/04/06(月) 19:40:05.39 ID:r5tjOLXJO
>>290
【美味しい美味しい真っ赤なジュース】
【口いっぱいに頂きましょう】
【ずっと我慢してきたんだ、ずっとずっとずっとずっとずっと】
【だから、いいだろう?】

【意識は塗りつぶされていた】
【クローザの本能、人狼としての生きる意味を思い出されている】
【必然、今までずれてきたモノを元に戻すのだ】
【その感覚が快楽でない訳がない、再びずらす事は苦痛にしかなり得ない】

【運が悪いで済まされないが、事実】
【本能を思い出させる原因が昨日あって】
【その後、意識の限界に立ち会っていたのが氷雪であったから】

........................。

【彼女の首筋】
【その健康的な白い肌】
【刻一刻とその歯が近づく】

【どうしても、筋力の差だ押し返すことは難しいかもしれない】
【その鋭い犬歯が狙いを定めた様に】
【その吐息すら感じ取れるほど近くで】

【ゆっくりと、そのきめ細かい肌に触れた】


..........................あ、れ

【言葉が出た】
【まるで何かに気付いたように】
【その言葉が出た瞬間、肩を掴む手の力は緩んだ】

え.....あ、な...なに....これ....?

【どういう状況なのか、という顔】
【自分は何をしていたんだという、困惑】
【虚ろな目は治って、元に戻ったのだろうか】
293 :霜降 氷雪 [sagesaga]:2015/04/06(月) 20:31:21.21 ID:UJZrI5V+o
>>292
く、うぅっ……

【押し返そうとするも、やはり筋力差からなかなかうまくいかない】

【だが、それでも押し返そうとすることと呼び掛け以外のアクションを氷雪は起こさない】

【それは、まだクローザーを信じているからに他ならない】

【少なくとも、実際に噛みつかれるまでは──彼を傷つけるような真似は、したくなかった】

【そして、その牙が首筋に触れ─────】

っ─────

【まだ耐えろと、涙と悲鳴を堪えていたら、ふと肩にかかる力が軽くなる】

クロ、さん……?

【恐る恐る目を開けると、そこには生気を取り戻した彼の顔が】

【──どうやら、危機は免れたらしい】

294 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2015/04/06(月) 21:19:15.01 ID:ofwxyz5R0
【櫻の国・とある桜の綺麗な公園】
【桜の木が並ぶ公園は割と有名な花見スポットとなっているらしい。平日ながら花見としゃれ込む人々で賑わっていて】
【此処に居る一人の女性もまた、綺麗な花を見に来たらしい。ベンチに座りながらゆっくりと花の彩りを楽しんでいた】

【上質の絹糸のようなブロンドの長髪を時折吹く風にさらりと靡かせ、頭には白いキャスケットを被り】
【マリンブルーの瞳は優しく澄み、口元の笑窪や右の目元の泣きぼくろが整った目鼻立ちの顔にアクセントを加える】
【白いシャツに春らしい桜色の薄手のカーディガンを羽織り、そこからすらっと伸びる手首は白魚のよう】
【レース地のロングスカートは風にふわりと揺れる。足元に履かれているのは可愛らしいパンプス】
【首には十字架のネックレス、左手の薬指にはプラチナリングとダイヤモンドの指輪が煌めく】
【どうやらこの国の人ではなさそうな雰囲気。旅行の割には軽装だが……】

きゃっ……!

……あっ……、……――――

【柔らかい日差しを浴びてゆっくり寛いでいる所に―――不意に、びゅうと吹き付ける一陣の風】
【桜の花弁を巻き上げて、木を揺らし、……そんな風は、彼女にも悪戯を仕掛ける。ふわりと髪を揺らし】
【―――そして、彼女の愛用するキャスケットを飛ばしてしまった。空高く舞い上がった帽子は桜の木の方へ飛んで行って】
【ぽすっと落ちたのは木の上。ちょっとやそっとでは届かない高い所に引っ掛かってしまったようだ】
【高い枝に引っ掛かって、落ちてこない。慌てて木をゆすってもはらりと数枚の花弁が落ちてくるだけで】
【困ったように木を見上げる彼女。さて、どうしたものか――――】
295 :クローザ・F・ローズン [sage]:2015/04/06(月) 21:20:40.38 ID:S0Y7WCGNO
>>293
な、なん....で

【手を離し、後ずさる】
【たとえ意識がなくてもその歯に残る感触】
【その今にも涙を流しそうな氷雪の顔】
【理解した、自分が何をしたか】

あ、あああ....

【もうしないと、食べないと決めていたのに】

【失望した。自分自身に】
【今、何をしようとした。氷雪に】
【許されることではない、何故なんでどうしてこんなことをーーーーー】

【思い出される何処かの誰かの罵倒の声】
【目の前の少女との思い出にヒビが入る】

【こうやって、また失うのかと】

【失うことでしか生きられないのかと】

【...ゆっくりと立ち上がろうとする】
【その後悔に押されるように】

【自身の頬を伝う何か】
【その冷たいものに気付かないほど、彼はーーー】
296 :霜降 氷雪 [sagesaga]:2015/04/06(月) 21:42:53.41 ID:UJZrI5V+o
く、クロさん……ぐすっ
あの、大丈夫……ですか?

【目尻に浮かんだ涙を拭いながら、愕然としている彼に声をかける】

【氷雪の方は、徐々に平静を取り戻しつつあるが──彼はその逆なのは、火を見るより明らか】

【そして、その理由も──彼に自身が忌み嫌われてる理由を愚痴として聞いた彼女なら、理解できる】

【その上で、自分がいますべきことは何か──】

【以前は彼に窮地を助けられた】

【今度は、こちらの番のはず】

【そう決意し、深呼吸──まずは、自分の気持ちを落ち着かせなければならない】

【──さぁ、頑張れ、私】

……クロさん、大丈夫です
えっと……何か、あったんですよね?その傷といい、さっきの様子といい……
……大丈夫です、クロさんが襲おうとして襲ってきたんじゃないのは……わかりますし……

【彼が今愕然としているのが、何よりの証拠】

【恐らくは──何か、昨日あって、それで精神にも異常をきたしたのだろう】

【ならば、そこで嫌いになってはダメだ──彼は、なにも悪くないのだから】

……結局、噛まれたりもしなかったし……
私は、大丈夫ですから……
297 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga sage]:2015/04/06(月) 21:56:38.84 ID:4pmdMtGa0
>>294
/まだいらっしゃいますか?
298 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2015/04/06(月) 21:57:47.81 ID:ofwxyz5R0
>>297
//はい、おりますよー!
299 :クローザ・F・ローズン [sage]:2015/04/06(月) 22:11:15.09 ID:XQrcslc5O
>>296
オレはッ....!

....化け物だぞ...今、氷雪を....喰べようとしたんだ..

【思わず、言葉が荒れる】
【正直なところ、まだ衝動は暴れまわっている】
【意識が緩めば今度こそ、目の前の少女を肉の塊に変えてしまう】
【自分の為に自分の為だけに】

【血がにじむ程腕に爪を立てて押さえながら】

....昨日、オレはとある国の任務である男と戦ったんだ
悪魔みたいな...男だったよ...

【小さく、呟いた】
【項垂れながら、思い出すように】

...結果は勝てたよ。2対1だったけどな
だけど、最後に奴の一撃をくらっちまって...

その時からだよ、俺の中で『食べたい』って思い出したんだ...

【それが本能、それが彼の深層心理】
【人狼の血だ】

【これは記憶。時間があってもなお身を縛る鎖】

...今でも、氷雪を喰べようとしてる...
食べないと...傷が治るのが遅くなるから...な

【思わず目を押さえた】
【こうやって、本気で嫌なのに】
【脳が、口が、胃が、身体が欲している】

【涙は、止まらない】
300 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga sage]:2015/04/06(月) 22:12:40.55 ID:4pmdMtGa0
>>298
/では、失礼しますー

>>294

「……良い、風情だな…………」

【木の幹に背を預け、ぼんやりと空を見上げている1つの影があった】
【半ば身を投げ出して身体を横たえる様に、安らいだ心地を思わせる独り言がさらっと流れた】
【――――はらはらと小さく風に散る花弁、なお華やかに彩られながら、風に揺れる枝】
【そうした光景の中に、その影もまた、眺める事を楽しみとしていたのだろう】

「――――うっ、ぅ…………!?」

【そんな中に、不意に駆け抜けた一瞬の疾風。リラックスした心地で過ごしていた影にも、それは吹きつけられて】
【ぼんやりと空を眺めていたその顔に、パラパラと桜の花びらが降り注ぐ。慌てて顔を拭い、花びらをはたき落とす】
【――――安らぎの心地も、これでは台無しだろう。顔を顰めながら左右に振って、花びらを蹴落として――――】

「…………ん?」

【ふと、少し離れた所から声が聞こえてくる。影は何事かと身を起こして、その方向を見やる】

「……っ、ぁ…………!」

【木に引っ掛かった帽子と、それを見上げている女性――――それを目にした瞬間、影は小さく驚きの声を上げる】
【そして、離れた位置から帽子を見据えると、すっと小さく息を吸い込んだ――――】

「――――レル(風)・フェン(飛翔)・ゼル(自身)・ルー(レベル1)……『ウィングウィンド』!!」

【その口から放たれたのは、不思議な言葉の連なり――――魔術の詠唱だった】
【同時に、その影は空へと飛び出し――――そして飛翔する。その姿も、今となってはハッキリと分かるだろう】

【黒いコートをしっかりと着込み、魔術師である事を如実に表す黒のハットを被った】
【手には、頭部に青い石が嵌めこまれて先端を鋭く尖らされている、細い金属製の杖を握り締めている】
【漆黒のボブカットと、幼さを残しながらも憂いを帯びた様な瞳をした、身長160cm前後の中性的な青年】

【すぅっと空を滑る様に駆けあがり、引っ掛かった帽子をその手に取り上げた――――】
301 : ◆SYLP4psCi. [sage saga]:2015/04/06(月) 22:18:52.53 ID:U/eqmiKio
【某日・ドラクレア島】

【水の国郊外に存在する荒れた邸宅――六罪王ダグラスの館より】
【転移ゲートによって瞬時に足を運べるこの島には、様々な奇譚が存在する】
【その最たるものは”記憶の中の存在が現実化している”という点であり】

【今日この日に組まれた小規模な探索隊には、いくつかの選択肢が提示されていた】
【それはつまり、探検の指針を決めるという事。現状判明している候補地は以下の通りであり】


【第一には、逆さ塔ATLAS――嘗ての六罪王、リリアの居城であった塔であり】
【時折、その周囲を巨大なクジラのような海魔・レヴィアタンが回遊している】
【内部構造は既に"本物"の探査で判明しており、危険度・希少物品の発見度は共に高い】
【また『記憶』が再現されているとすれば、最上部ではリリアと勇者たちの激戦が繰り広げられている筈であり】


【第二には、名も知れぬ巨城。これは一切の情報が無く、かつての宗教団体が作り上げたらしい事は分かっているが】
【内部にはグールを始めとしたアンデッド系モンスターの巣窟となっているらしく】
【また、トラップも多い。魔の塔であるATLASに比べれば難易度は低そうではある。】


【さて、その次点で『古代都市ヘルクラネウム』か『ゼン=カイマの聖堂群』があげられるか】
【前者は火山の地下に存在した街であり、古龍が陣取っていたという逸話も存在する】
【一方の後者は同名の都市のかつての姿が再現されたもの。壮大かつ美麗な街並みは記憶の世界でのみ健在で】

【他には単純に、ジャングルや山脈を探索するという手もあった。】
【大規模なグループではないから操作は自由、離脱もまた個人の判断次第であり】
【必要であればある程度の道具は貸し出される――時刻は昼。太陽は真上で、ぎらりと砂浜を照らしていた】

/小規模な探索ロールです。一応先着三名さままで、ということで
/進行・撤退は自由ですので、お気軽にどうぞー。質問は是非舞台裏で!
302 :霜降 氷雪 [sagesaga]:2015/04/06(月) 22:36:17.08 ID:UJZrI5V+o
>>299
でも……クロさんは、そうしたくてしてるんじゃない、ですよね?

【そう思えてるうちは、まだ大丈夫】

【まだ、取り返しのつかないようなことはなにも起きていない】

【そうなる前に、解決の糸口を見つけなければいけないわけだが】

そうだったんですか……
その、大変だったんですね……

【月並みな台詞だが、そうとしか言いようがない】

【戦闘の経験のない彼女では、その厳しさを想像することしかできないのだから】

【なにはともあれ、氷雪にも現状は分かった】

……どうしたら、その……呪いみたいなの?
が、治せるかは……分かります、か?

303 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2015/04/06(月) 22:37:15.46 ID:uGFbiP9mo
>>301

ここが、数々の冒険者を骸にしたっていう噂の――

【さくさく、と砂を踏む足音】
【眩しそうに眼を細めつつ、日差しを軽く手で遮りながら一人の青年が歩んでくる】

【金髪癖毛。中世西欧風の古びた旅装束に身を包み、】
【背には一振りの長剣。いかにも冒険者然とした格好の者であった】

【数々の恐ろしくも魅惑的なドラクレア島の噂を聞きつけ、】
【眼を輝かせながら探索隊に名乗りを上げたという次第である】

やってきたはいいけれど、行きたいところが多すぎて迷うな
逆さ塔、巨大城、それから古代都市に聖堂群……うーん……

【まるで長年の夢叶って憧れの観光地にやってきた旅行客のような】
【そんな雰囲気でもってあれこれと呟いていたのだが――】

……古龍? 古代都市ヘルクラネウム……
龍と古代の都市か……すっごく気になるぞ……

(でも他の人たちはどうなんだろう。少し話を聞いてみたいな)

【青年の希望はある程度決まったようだが、】
【一方で周りはどうかと、見回してみる】

304 :クリシュティナ・レールモントフ ◆ItbpQ6xKnU [sage]:2015/04/06(月) 22:37:26.68 ID:r1TNfL1Co
>>301

【青い空、白い雲。南中の太陽。──絶好の探索日、と言っていいだろう】
【恐らく、集まった探検隊のメンバーは、期待に胸を膨らませ、或いは、大いなる使命感に瞳を輝かせ──】


暑い。……暑い暑い暑い──。
……厄日だな、これは。流石にどうでもいい、とは言っていられないね。

【──て、いない者も1人、居たのだが】

【すらりとした女だ。──胸元まで垂らされたプラチナブロンドと白い肌は、雪国の出であろうことを思わせる】
【服装は金具で内側を止めたスプリングコートに、インにはスポーティなホワイトのシャツ】
【右肩から先は欠損しているらしく、彼女が動く度に、袖が柳の様に揺れる。脚も悪いのか、左手では杖を突いていた】


……それにしても、随分出鱈目な島だ。さて、暑くない所は──。

【見た目の通り、暑いところは苦手らしい女性は、樹の日陰に入りながら、島の概略図を左手に取る】
【── 一応「営利事業」の一環として来ているのだから、金さえ儲かればどこでもいいのだ】
【まずは、他の参加者の様子でも見て、適当に着いて行くか。誰も動き出さないのなら、ATLASにでも向かって歩き出すのだろうが──】
305 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2015/04/06(月) 22:44:04.57 ID:ofwxyz5R0
>>300

【困ったことに、上手く引っかかってしまった帽子はどうやっても落ちてくる気配はない。】
【その帽子はとても大切な物で、どうしても失くせないのだが……困り顔で見上げるしかできない】

【そんな、二進も三進も行かなくなっている所に―――ふわりと何かの影が木の上に飛び立つ】
【鳥?いや、飛び立った影は野鳥にしてはいささか大きすぎる。では、一体何だろうか?】

……あら、あの人は――――!

【魔術師の証である黒い帽子に、杖。男性とも女性ともつかないような不思議さを秘めた容姿】
【その正体は忘れもしない。いつか共に命を賭けた大魔術を行った、あの青年だ―――】
【思わぬ再会に驚きの声を上げる。まさかこんな遠く離れた異邦の地で巡り合えるとは思っていなかったから】

【空中に舞い上がった彼は、頭上にあった帽子を取る。】
【まだ言葉を交わしていないけれど……彼の事だ、きっと帽子が飛んだのを見て取ってくれたのだろう】
【どうしてこんな所に居るのだろうか?彼≠ヘ元気にしているのだろうか?積もる話はいろいろあるが】
【其れよりもまず、今は帽子を取ってくれたことを感謝せねば。頭上に居る彼に届くように、少し大きな声で】

――――アルクさん、ですよね!帽子をとって下さって、有難う御座いました!
その帽子、とっても大事な物なんです!このまま落ちて来なかったらどうしようかと……

【……恐らく彼は帽子を手渡そうと降りてくるだろう。無事に帽子を返してもらえれば、非常に安心したような表情を見せる筈で】
【余程大切な物だったのだろう。一見何の変哲もないどこでも売っていそうなキャスケットだが、一体何があるというのだろうか?】
306 :クリシュティナ・レールモントフ ◆ItbpQ6xKnU [sage]:2015/04/06(月) 22:45:22.65 ID:r1TNfL1Co
>>303

【──そもそも、ATLASも涼しいのかどうか疑問ではある】
【あんな場所の気温など気にするのは、女ぐらいだろう。さて、どうするか──と】
【うだうだ悩んでいた所で、いかにも冒険者、といった感じの青年が目に入った】


……古龍か。見たことがないな。うん。──その辺りを漁るのも、悪くないか。
君。……そこの、半世紀ほど遡ってる服装の君。全体的に古びてる君だよ。
──そっちに行くなら、私も連れて行ってくれ。

【彼女も彼女で、好奇心には結構正直な方である】
【結構失礼な外見的評価をぶちまかしながら、軽く笑みを浮かべて、同行を申し出た】
307 :ソール・A・太郎 ◆3inMmyYQUs [sage saga]:2015/04/06(月) 22:54:31.30 ID:uGFbiP9mo
>>306

【彼女に声をかけられるも最初は気付かず、】
【服装について言及されたところで初めてもしや自分かと思い当たり】
【へ? などと間の抜けた声を上げつつ、自分のことを指差した】

【同行の申し出など願ってもないことだった】
【青年は喜び勇み、彼女と共にヘルクラネウムを目指すことにした】
308 : ◆SYLP4psCi. [sage saga]:2015/04/06(月) 22:54:38.90 ID:U/eqmiKio
>>303>>304,>>306

【――向かう先は古代都市ヘルクラネウム、となるだろうか】
【ご丁寧に地図まで用意されているから、その道はさほど難はなく】
【途中で恐竜のような生物の咆哮が聞こえはするが、脅威も出現はせず。】


【ヘルクラネウム――その入口は火山の麓に存在する洞窟である】

【入り口は狭く、進むに連れて巨大な回廊の様相を呈していて】
【やがて都市の端にたどり着く。全景を見下ろす位置から、下りて街に入るのだが】
【ちらと見える施設は"商店街"、"住宅街"、"宮殿"と――それから、街の中心には"大穴にも似た螺旋階段"が存在していて】

【またこの都市自体が火山の内部、マグマが壁面を滴るドームに包まれているという構造ゆえに】
【空は見えず、また気温は非常に高い。心なしか建物は焦げて、黒ずんで見えた】
309 :サフィア/照垣燐鬼 ◆rrHt9B4adXq4 [saga sage]:2015/04/06(月) 22:56:13.55 ID:tFDi0uqgO

【街中】

【歩道の隅、細い路地に入る手前の角】

【壁に寄りかかり、道行く人をぼんやりと見るのは十五歳程の少女】

【ハニーブロンドのセミロングに赤紫色のパーカーの彼女は深い溜め息を吐いて】

……結局、リミットまでに見つからなかったな……
教会が侮辱するようなら止めてるって言ってくれたけど……それも結局はあのゼン=カイマの大司祭とやらの人望とか力だもんなあ……

【それにしても、と呟いて少女はまた溜め息を吐く】

……狡いよね、“あんなの”見ちゃったら“認めざる”を得ないじゃないか……

──私、やっぱり誰かにとっての正義のヒーローになる力なんかないのかな……
また、誰の役にも立てないのかな……
やだ、な……っ
【呟く少女の瞳からボロボロと大粒の涙がこぼれる】
【慌てて止めようとする少女。だが涙はとめどなく溢れてくるようだ】





【街の広場】

【広めの芝生に植えられた何本かの桜の木】

【薄桃色の花を咲かすその木々の一本】
【少し高い位置にあるわりかし太めの枝に赤い何かが腰掛けており】

【蘇芳色の、前は目元、両側は顎の辺り、後ろは肩甲骨の下で切り揃えた髪型──所謂姫カットに緋色の着物を左前に着た十七歳程の少女】

【足を少しだけぷらぷらと揺らしながら傍らの桜を眺めていて】

……この位置から見る桜もまた風流なものよね

風流なもの、だけど……
【少女は呟くとそーっと下を覗き込む】

……どうしようかしら、これ……
【途方に暮れたような声色で呟く彼女、どうやら降りられないようで】


310 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga sage]:2015/04/06(月) 23:02:15.15 ID:4pmdMtGa0
>>305

「……よし、これで……」

【帽子を手にとって、そっと枝から取り上げる。幸い、汚れる事もなく、ひっかけた折に破いたと言う事も無さそうだ】
【――――チラッと、桜の花びらが張り付いてはいたが、それはそっと引き剥がして】

「――――やはりあなただったか、マリア=シャリエール……!
 遠目に姿がチラッと見えたから、もしかしたらとは思ってたんだけど、どうやら当たりだったみたいだね……!」

【飛び出した影――――その姿は、察しの通り――――と言う程でも無いが、アルク=ワードナール】
【木陰で桜を見上げていたところを考えるに、アルクもまた桜を目当てに櫻の国を訪れていたのだろう】
【――――魔術の効果が切れ、ゆっくりとアルクは眼下の女性――――マリアのそばへと降りて行く】

「……そこまで大事なものだったのか……それなら、ちょっとした恩返し、ぐらいの役には立てたのかな?
 ……誰かからの贈り物だったりするのかい? …………あなたがそうして思い入れを強くしている品と言う事は……」

【再び優しい風が――――アルクの使用した、風の魔力の残滓が――――穏やかに駆け抜けて、アルクの漆黒のボブカットをはためかせる】
【同時に、地面に散った桜の花びらが、はらはらと風に巻き上げられて、風景を優しくぼかしていく】
【その帽子に、どんな謂れがあるのか――――アルクは、小さな好奇心からそれを問うてみる】
【マリアの人となりを思えば、それは恐らく、人とのつながりを象徴している故に、大切にしているものなのだろうと、勝手に想像しながら】

「――――何度か訪れた事はあるけど、やっぱりこの時期のこの国は、独特の、えも言われぬ美しさを見せるよ……
 美しく、儚く、それでいて優しい…………何もかもを包み込んでくれる様な優しさが、この桜には見える様な気がする……」

【そうして散っていく桜を見やりながら、どこか心を動かされたのだろう、アルクはポツリとそんな独白を口にする】
【――――そこに櫻の国の人間が見出した精神文化は、異邦人であるアルクには完全には斟酌し難い】
【だがそれでも、この光景は、どう表現して良いものかも困るが、無性に心をひきつける何かを感じさせる】
【陽に映える美しさ、風に舞い包み込む優しさ、そして瞬く間に散っていく儚さ――――アルクにも、そのどこかが琴線に触れたのだろう】

「……まぁ、レグルスの奴には、桜は流石に似合わないのだろうけどね…………」

【どこか遠い目をして――――と言うよりも、呆れ故に目を細める様にして、アルクは付けたしの様にため息をつく】
【――――相変わらずの、親密故の遠慮の無い様子が、そこに見て取れるだろうか】
311 :クリシュティナ・レールモントフ ◆ItbpQ6xKnU [sage]:2015/04/06(月) 23:04:58.37 ID:r1TNfL1Co
>>308

【女は右腕を喪っており、右足も不自由な割には、難なく道を進んでゆく】
【途中、聞こえた咆哮にも、面白そうに笑っていた。道中、軽く自己紹介もしただろう──が、途中から、露骨に機嫌が悪くなっていく】
【暑いのだ。そして、暑さは苦手なのだ。だからと言って体の動きが鈍るわけでもないのだが──】

……全く、こんな場所に街を作る連中の気が知れないね。
何が好きでこんな所に、商店街を──人間じゃないのか、ここに「居た」奴等は。

【途中、何か面白い物はないか、とその辺りの商店を覗いてみる】
【人外の街とは思っていないが、ある意味「特殊」な街だったのかもしれない、と】
【──別に何も面白いものがなければ、それまでの話なのだが】

【一定の場所にとどまり続ける事はなく、基本的に、青年の後を着いて行く形になる筈だ】
312 :ソール・A・太郎 ◆3inMmyYQUs [sage saga]:2015/04/06(月) 23:15:51.20 ID:uGFbiP9mo
>>311

【目的地への道中、青年はクリシュティナへと自己紹介をした】
【名前はソール・アルバート・太郎。世界中を旅している冒険者】
【太郎と呼んで欲しい。よろしく、クリシュティナさん――云々と】

【彼女の身体に不自由な箇所があることも一目で見て取れたが、】
【こんな島にやってくるからには、きっとそれを補って余り在る力を】
【備えているのだろう、と彼は思った。故に必要以上に気は遣わなかった】

>>308

――お、おお……
ここが、古代都市ヘルクラネウム……
本当にこんな地下に都市があったなんて……

【都市に到達すると、その歩みを止め、感嘆の溜息を漏らした】
【これまでの旅の中でも、飛び抜けて心躍る風景であった】

ヘルクラネウム、か……
確かに、何を思ってこんなところに街を作ろうと思ったんだろうね
何を食べて、どんなことを思いながら、暮らしていたんだろう――

でも文明があったってことは、
多分ここでの生活について記録されたものがあると思うんだ
本とか、日記とか……残っているかは分からないけど

【青年は彼女と共に、街を歩きながら周囲を見渡す】

何かないかな
良ければ一緒に探してみようよ
文明の痕跡、みたいなやつをさ

【言いながら、適当な建造物へと脚を踏み入れる】
【何もなければ次の建物へ……そうしながら、街の中心方向を目指す】
313 :クローザ・F・ローズン [sage]:2015/04/06(月) 23:17:40.95 ID:+lX7v9k8O
>>302
あたり...まえだ....

【初めて、自分の境遇を分かってくれた人】
【自分とともに笑ってくれた人】
【そんな大切な人を失いたくはない】

氷雪...を失いたく...ない...。

【そして、その彼女が生きる世界の人を失いたくない】
【その気持ちは本物だ】

...呪いは、時間があれば消える...
でも、思い出してしまったものは...

【忘れられない、それは決定だろう】
【忘れるような事など出来るはずもない】
【ならばどうする】

【受け入れる、人を喰らう本来の自分に戻る】
【拒絶する、一生この身を引き裂かれるような苦痛を共にする】


【前者は、論外だ】
【後者は、ーーーーーー。】

..........。

【壁にもたれかかって、打ちひしがれてしまう】
314 : ◆SYLP4psCi. [sage saga]:2015/04/06(月) 23:25:59.56 ID:U/eqmiKio
>>311

【商店には人が生活していた後は残っていない。埃と、何かの残骸と】
【そして時々、くすんだ宝飾品や食器類がその合間に埋もれているのだった】
【街が滅びて相応の時間が経っているのだろう。だが、完全に手付かずとも思えず】

>>312

【古い街だ。紙のたぐいはあまり見当たらず、書類のようなものは虫食いもひどい】
【が、商店街であれば――まれに帳簿のような物も見受けられる】
【生憎と文字は古代のもの。現代のいかなるそれとも類似性は見当たらず】
【強いて言えば数字らしい棒の羅列は、商品の価格だと分かるかもしれない】

【ちなみにその価格というのも、比較的桁が大きめのモノが多いように思われ】
【宝飾品が多いという点からも、鉱物を活かした貿易の痕跡が見受けられるだろう】

>>ALL

【商店街にはその程度のモノばかり。食物の腐った後も見受けられない以上は】
【文明の痕跡が色濃く残るのはおそらく、宮殿であろうか】

【或いは街の中心にたどり着けば、更に下層に向かう螺旋階段も存在しており】
【加えて宮殿とは反対側の町外れに開いた、坑道と思しき穴からは】
【何者かが蠢く気配もしていた。接近はしてこないようだが――良い予感はしないだろう】
315 :クリシュティナ・レールモントフ ◆ItbpQ6xKnU [sage]:2015/04/06(月) 23:38:10.52 ID:r1TNfL1Co
>>312>>314

【宝飾品を左手に取り、眺めてみるが、良い物か悪い物かも分からない】
【が、装飾があるということは即ち、一定の文化水準を持った共同体が存在していたことになる】

文明の痕跡、と言うなら、この光景こそがそれだろう。
君が興味を持つのなら、よく憶えておくといい。後で現地に行って、照らし合わせればいいさ。──私は余り、興味がない。

【ここ、ドラクレア島は「過去の記憶」が集積する土地だ】
【ならばこの光景こそが、痕跡、ということになる。──誰の記憶かは知らないが、より、「過去に近い」事には違いない】
【──興味はない、と言いながらも、太郎に付き従っている内、クリシュにはふと、ある疑問が湧いてきた】


……ドームも維持されているが、建物は焦げている。
ここに居た奴らは、死んだのかな。それとも、逃げたのか──。全滅した、という風には見えないけれど、ね。

【その辺りに、骸骨でも落ちていれば分かりやすいのだが──まぁ、見つからなければどうでもいい】
【杖を突きながら、クリシュは太郎の後を着いて行く。坑道からの気配は感じるし、面白そうではあるのだが】
【この青年の探索を見ているのも、結構面白い。結局のところ、行き先は彼に任せることになる】
316 :霜降 氷雪 [sagesaga]:2015/04/06(月) 23:39:46.11 ID:UJZrI5V+o
>>313
なら……きっと、なんとかなると、思います
…………そう簡単に、諦めちゃだめですよ

【本来の衝動に逆らうというのは、きっと大変なことなのだろう】
【でも、すんでのところとはいえそれを彼は為し遂げたわけで】
【なら、こちらも彼を信頼して共に乗り越えていくのが当然だろう】
【氷雪だって、この町でできた数少ない友人をこんな形で喪いたくない】

じゃあ、呪いは時間経過を待つとして……
うーん……本能の方は……

【人で例えれば、死なないけど断食して一生を過ごせと言うようなもの】
【しかも四六時中回りにごちそうが並んでいるようなものだ】
【すぐには、どうすればいいか思い付かない】

……もしクロさんが本能に負けそうになったら、止めれるように私がなるとか……?

【無理矢理案を出しても、すぐに出てくるのはこの程度】
【鈍いで本能を引きずり出されたというなら、逆に魔法で封印したりとかできあいのかなぁとも思ったりしたが】
【無知な氷雪では、あくまでも想像の範囲にしか留まらない】
317 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2015/04/06(月) 23:46:01.41 ID:ofwxyz5R0
>>310

【木の下に立つ自分の下に降りてきたアルク。どうやら彼も変わりないようで、少し安心していたり】
【実は心配していたのだ。柊を含めて、あの時は一歩間違えれば自分も危ない程相当な無茶をしていたから……】

【大切な物かと問われれば、深く頷いて。今度こそ飛ばされないようにと、深く頭に被って】

ええ、そうなので御座いますよ!この帽子は子供達からのプレゼントで……去年の誕生日に貰った物なんです。
私には内緒で貯めていたお小遣いで、こっそり買ったそうなんです。私を喜ぶ顔が見たいから、って。
もう、どれだけ嬉しかったことか……私の宝物です。取って下さって、本当に有難う御座いました!

【事の経緯を語る彼女の顔は、本当に幸せで。其れなら、よっぽど嬉しかったことも伺えるか】
【アルクの予想通り、その帽子は大切な人から贈られたものだった。それは誰かと言うと、彼女の子供達】
【何よりも大切な子供達からの贈り物。彼女にとっては宝石や金銀なんかよりもずっと価値のある物】
【だからこそ、失くすわけにはいかなかった。取ってくれたアルクに感謝し、もう一度深く頭を下げる】
【(そういえば、アルクは彼女が親代わりとして子供達を育てている事を知っているだろうか?)】
【(まだ若い彼女にある程度成長した子供がいるという事実は、事の次第を知らないと驚かれるかもしれないが……)】

―――ええ。永遠でないからこそ……やがてすぐに散ってしまうからこそ見える、美しさがあるように思えます。
桜って不思議ですよね。瞬間に咲き誇り、散ってゆくんですもの……

……でも、私は花が散った後に萌える新緑の若葉の色も好きで御座いますね。
―――あの色も、桜色に負けぬ若々しい鮮やかさがあるようには思いませんか?

【ひらりと舞う桜は、この国特有の刹那的な美しさを秘める。普段違う国に居る彼女でも、息を飲むほどの】
【吹けば飛んでしまうような儚さ。一瞬で咲き乱れ、一瞬で散りゆく美しさ。そこに感銘を受ける人は少なくない筈だ】
【けれど、その後に芽吹く若き生命の色も悪くない。花が散れば全てが終わるわけでは無いのも、また良い】

ふふっ―――レグルスさんは花より団子、でしょうか?
そう言えば、レグルスさんはあの後どうされていますか?心配していたのですが、なかなか様子を伺に行けなくて……

【相変わらずの親密さに、思わず微笑む。―――そう言えば、レグルスは以後どうなっているのだろうか】
【投のは彼の近況。治療に当たった張本人としても、気にならない筈は無くて―――】
318 :エース・セブン ◆81It1xIT0A [sage saga]:2015/04/06(月) 23:47:00.52 ID:Pyrpxc/So
>>309
【少女が佇む街角の路地、そこはまだ入り口にすぎないが、その奥に少し入れば冥府魔道、路地裏の闇は奥深い】
【よっぽどの訳ありか物好きでなければ好まない、そんな場所であるが───なにやら、そんな路地裏が騒がしい】
【耳を済ますと、どうやら怒号か何かが飛び交っていて、ドタドタと走る音も聞こえてくる。喧嘩だろうか?いや違う、喧嘩にしては様子がおかしくて】

【……と、次の瞬間、路地から飛び出してきたのは数人の黒服の男達、相手にしてはいけなさそうな柄の悪い方々が、連れ立って出て来ては、表通りを見回して】

「おい!何処に行きやがった!?」
「知るか!」
「草の根分けてでも探せ!まだ遠くへは行ってない筈だ!」

【なんて、ドスの効いた声で騒ぎ立てたかと思うと、少女には目もくれずバラバラの方向へ走って行ってしまった】
【どうやら、何かを探していたようだが、何を探していたのだろうか?そんな疑問は、遅れて路地から出て来る物に集約する】

……ふぃ〜…いったか…?行ったな、よし
ったく、誰がテメーらなんかに捕まるかっつーの、バーカバーカ

【少女には聞き覚えがあるだろう、聞いただけでもムカついてくる語彙と声、夜だというのに眩しいくらいの白と金】
【真っ白なスーツを着て、金髪を撫で付けた、ゴールドフレームの眼鏡を掛けた男が、ノコノコと間抜け面で路地から出て来た】
319 :ソール・A・太郎 ◆3inMmyYQUs [sage saga]:2015/04/06(月) 23:50:02.04 ID:uGFbiP9mo
>>314>>315

……まあ、こんなに暑苦しいところじゃ、
紙のものなんてロクな形で残っていないかなとは思ったけど
それでもこうまで見事に朽ち果ててるなんて……

残っているのは宝石とか、そんなものばっかり……
ここを去るとき、持って行こうと思わなかったのかな?

【青年はくすんだ宝飾品の一つをつまみ上げ、興味深げに眺める】

磨いたら綺麗にならないかな
これとか、クリシュティナさんに似合いそうだよ
どう? これとか。これとか。ヘヘヘヘ――

【目当てのものを見つけられずに少し落ち込んだ風の青年だったが、】
【それでも残っていた家財具を見つけると、それを輝く目で観察した】

【一通り漁った後、気に入ったいくつかを持ち帰ろうかと思ったが】
【なんとなく火事場泥棒のようで気が咎め、そっと元の場所に戻した】


【建物を出て、次はどこへ向かおうかと考えていると】
【クリシュティナの言葉が耳に入り、彼も同じく疑問を口にした】

……確かに、この街が滅んだ原因、っていうのは僕も気になるよ
文明が滅ぶ原因って色々あるだろうけど……
内側からの崩壊とか、外敵によって滅ぼされたとか、天変地異とか――

【何か自身の推測に具体的な方向性を与えるものはないかと、辺りを見回していたのだが】
【ふと、その時――何かの気配を感じて、青年の目つきが一瞬険しくなる】

……見た? 今何か、動いたよね?
無理に藪をつついて蛇を出すこともないんだけど……

でも何かの手がかりになるかもって思うと――

【坑道に身体を向ける青年】
【魔力を練りながら、クリシュティナに先んじてゆっくりと近づき始める】

320 : ◆SYLP4psCi. [sage saga]:2015/04/07(火) 00:02:18.72 ID:yV5BPh3ho
>>315

【残骸こそあれ、探してみても骨を始めとした人の遺体は見当たらない】
【また、時の経過による汚れや破損はあっても、破壊のあとは実に少なく】
【少し考えてみると、『何らかの理由で人々が消えた』という推論に行き着くかも知れない】

>>319

【宝石については、くすんでこそいるがサイズは大きい。】
【現代の小粒なものよりも圧倒的なくらいで、その分、カットの技術は見劣りする】
【磨けば相応の価値はありそうではあったが――取る取らないはやはり、自由だ】

【――街が滅びた理由は周囲を見渡すだけでは分からない】
【が、やはり目につくのは山体のドーム。そして周囲の壁面を流れるマグマであろう】

>>ALL

【青年を先頭として坑道に向かうと、存外に広い空間に出るだろう】
【トロッコの原型のようなレールと道。その周囲に広がる岩壁と、石塊と】
【そして天井は高く広い。壁面を掘り抜いたというよりは別のドームに出た様な具合であり】

【こちらの空間には時折、断崖が存在する。その下にはマグマ溜まりがあって】
【熱く、同時に光源として機能している。天井を見れば宝石類が反射しているのか】
【暗い壁面がキラリと光って見える。――そこに目を取られていると、"回避"は難しいかも知れない】

【――飛来するのは白い塊。大きさはこぶし大で、一人に一つ、胸元へと狙いが付けられていた】
【音もなく飛びくるそれは剣で切れる程度の柔らかさであったが――多脚の影が見えたなら、避ける事を重視すべきだろう】
321 :クローザ・F・ローズン [sage]:2015/04/07(火) 00:03:07.37 ID:4IIqzxSxO
>>316
だったら...俺をそれこそ、意識無くすまでボコボコにしたら...いいかも、な

【気を失うほど痛めつける】
【そうすれば確かに止めれるかもしれない】
【最もそれを行使するときはクロ自身も本気で食事へと乗り出すだろう】
【それこそ本当に殺し合いだ】

.........。ま、そんな事難しいよな
これ、やるよ。 俺のお守りみたいなもんだが

【すると懐から何か取り出し、氷雪に渡す】

【渡されたのは十字架だろうか】
【少し重い白く輝く十字架のペンダントだ】

....純銀の短剣だ、ほらそれ鞘になってるだろ
抜けば刃がある

【確かにサイズは手のひら弱と結構小さいが、一部引き抜けるようになっている】
【引き抜けば、そこに光り輝く刃が覗く】

....人狼に大きな傷を与えられる
俺には使えないけど、氷雪ならいけるだろ...

【それを渡す意味】
【自らを容易に殺しうる道具を渡すというのは】
【もし自分が抑えきれなくなったらーーーという】

...うん、だいぶおさまった...多分...

【そう、疲労困憊の体で呟いた】
322 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga sage]:2015/04/07(火) 00:09:51.55 ID:i/HF78ai0
>>317

「なるほど、それは…………――――ぇ、子供たち?
 …………失礼だが、その年であなたは『母』なのか……? あぁいや……なにか事情があるなら、深くは詮索しない……」

【経緯を聞いてみれば、やはり人からの贈り物。それも、子供たちからの特別なプレゼントだったと言う】
【マリアの人となりを思えば――――なるほど、そうしたものは強く思い入れのある物になるだろう。その優しさや包容力を思えば――――】
【――――ただ、一度はそれを然りと頷いていたアルクだったが、ふと気になった様子で再び問いを向けてみる】
【その物腰の柔らかさは、確かに『母』と言うだけに足るものではあるだろうが、パッと見マリアはまだ20代に映る】
【その彼女が、帽子をプレゼントしてもらったと言う言葉に、色々と引っ掛かりを感じたのだ】
【ただ、もしかしたら聞いては失礼にあたるかもしれないと、アルクは慌てて無理に聞かない事を付言する】
【――――考えてみれば、自分自身とて「家族」と言う言葉には、世間一般の在り方を当てはめる事は出来ない】
【そうした『事情』が、マリアには無いとも限らない。『故に特別』とも考えられる。そこを聞くのは、流石に不躾な行為だ――――と】

「……えぇ。……こういうのも何だけど、もし手前が死ぬなら、この桜の様に死ねたら……そう思うよ
 美しく、満ち足りて、絶望を抱かずに死に向かえる――――人の終わりに際しての、最高の救いだと思う……」

【ぼぅっと、アルクは再び桜に思いを馳せる様な言葉を口にする】
【――――そこに見えるのは、己の、ある一面における『死』の理想系。美しく、満ち足りた最期だった】
【散り際の美しさ。そこに「終わり」を、そして「死」を見出すのは、確かに櫻の国の精神文化の一端の表れでもある】
【――――そこに、特別な思い入れがあるからこそ、共通する意識があるからこそ、アルクはそこに特別な美しさを感じるのかもしれない】

「……緑…………次への、新しい始まり、か…………なるほど…………
 櫻の国にとっては、この桜が1年の始まり、と言うけど……この美しさを心に留めて……そうして新たに生まれてくるモノと共に時を過ごすのが、大事なのかもしれないね……
 ――――この桜は、正に櫻の国にとっての、人の営みの縮図そのものなのかもしれない……」

【――――アルクの見出す美しさとは別に、マリアの言葉にふと気付かされる】
【桜は散っても、来年にまた花をつける――――そのプロセスを含めて、この国の人間は、桜を特別視しているのかもしれないと】
【ならば、再び葉を茂らせ太陽の光を浴びるのは――――アルクの理想にとって、どんな意味を持ってくるのだろうか。その答えは、すぐには出なかった】

「……あぁ、一緒に来ていたんだが…………今は会わない方が――――――――」
――――ぅおーい、アルクー! どこ行きやがったー!? 少しは飯ぐらい食えよなぁ!!
「…………全く、あの酔っぱらいが…………」

【何か、躊躇する様に言葉尻を濁しに掛かるアルクなのだが――――そんな配慮を吹き飛ばしてしまう様に張り上げられた声が聞こえてくる】
【その声に、もう言葉もないと言った様子でアルクは額に手をやって頭を抱えた】

【前面を開いたままで青いコートを羽織り、魔術師である事を如実に表す青のハットを被った】
【手には指輪と、グリップの部分に赤い石をあしらわれている、金属製の棍を握り締めている】
【ひょろっとした体格の、深い眼窩が鋭い視線を放っている、身長180cm前後の居丈夫】

【わずかに顔を紅潮させながら、いやに上機嫌な笑顔を貼り付けて、キョロキョロと辺りを見回しながらアルクを呼んでいる】
【――――酔っぱらっているのは、間違いないだろう。そして、良くも悪くも彼――――レグルスは元気そうだった】
323 :クリシュティナ・レールモントフ ◆ItbpQ6xKnU [sage]:2015/04/07(火) 00:18:24.09 ID:MxttPwM3o
>>319>>320

【見えたか、との言葉に頷く──見えたというよりは、少し風が揺れた感じがしたのだが】
【彼の後に続き、道を進む。頭上には鉱石。なるほど、先ほどの宝石類はここの産なのだろう】
【── と、軽く考え事をしていれば、もう一度、「風の揺れる」感じがした】


── 太郎、援護を頼むよ。

【ひゅん、と風を切る音。──杖の先には何時の間にか、「赤い鉱物の刃」の様な物が付着していた】
【刃状のそれが、白い塊を切り裂く。直後、クリシュは「左足一本」で跳躍し、「多脚の影」を追いかけ始めた】

【相手の姿が捉えきれていない状態なら、一旦は様子を見るのが定石なのだろうが】
【──それを分かりきって尚、前進するのは無謀か、それとも、自信なのか】

【着地も左足一本。曲芸師の様に素早く、再び跳躍。斜め方向に繰り返すことで相手との軸をずらしながら、高速で影に迫る──
324 :サフィア・エレファリス ◆rrHt9B4adXq4 [saga sage]:2015/04/07(火) 00:19:44.42 ID:MgungipOO

>>318

【路地裏の奥から微かに聞こえてくる怒号】
【当然、泣いている少女にそれを聞いている余裕など無くて】

【それなのに怖そうな男達が路地から飛び出してきたものだから少女は驚いてびくりと肩をふるわせる】
【だが男達は涙目の少女などお構い無しに何事か言い合って走り去っていって】

【え、何これなんて思う端からひょいと現れたのは何度か会った白色で】

……えっ、あっ……うわ……
【その姿を目に捉えた瞬間、慌ててフードを被り路地側に背を向けてバレないようにする少女】
【多分、泣いていた所を見られたくないのだろう】

325 :ソール・A・太郎 ◆3inMmyYQUs [sage saga]:2015/04/07(火) 00:21:18.96 ID:q/quqQE/o
>>320

【坑道に入る前に、背の長剣を抜き、右の手に握る】
【出番を待ちわびたように、柄の紅い宝珠が鈍く輝いた】

【先ほどまでの浮かれた風合いは次第に薄れ、目つきが力を帯びる】
【時折ちらりと後ろを見て、クリシュティナの姿を確認しつつ】

うん、任せて
背中は預けたよ

【そのまま坑道を進み、ドーム状の空間に辿り着く】
【坑道で何かに出くわすだろうと身構えていた青年は、軽く拍子抜けを食らった】

……何だろう、ここは……採掘場?
何かに会うはずだと思ったんだけど――

【先ほど見たと思ったものは、気のせいだったのか――】
【その刹那である。根拠不明の怖気。何かの飛び来る気配を察知する】

――う、わっ!?

【クリシュティナと違い、青年に落ち着いて回避するだけの余裕はなかった】

【襲いかかってきたそれを、咄嗟に左腕で防御した】
【何者かによる攻撃なのか、あるいは何かの生物でも飛来したのか】
【正体を確かめるべく、大きく目を見開いて自身の左腕を見やった】
326 : ◆SYLP4psCi. [sage saga]:2015/04/07(火) 00:36:05.87 ID:yV5BPh3ho
>>323>>325

【多脚の影とは――すなわち、巨大な蜘蛛であった。全長は8mほどにもなるだろうか】
【足の一本一本は鎧のような甲殻に覆われており、岩陰を巧みに移動している】

【瞳は赤く、久々に訪れた大型の獲物を歓迎するようにギラギラと睨んでおり】
【蜘蛛――というので想像が付くか。飛来した白い塊は、その糸の集合体だ】
【故に腕で防御した青年は、腕と胴、それから肩の当たりまでを爆ぜた糸塊に覆われる事となる】
【糸は強力な粘着質で、乾くと硬化する。対処をするなら早いほうが良いだろう】


【――さて、この蜘蛛だが随分と小賢しい。巨体に見合わず、足先の鉤爪を器用に用い】
【比較的起伏に富んだ採掘場を二人から距離を取るように逃げまわりつつ】

【時折胴体下部から塊状の糸を放って、両者を絡めとらんとするのである】
【しかし早いとはいえ巨体。身軽なクリシュティナであればやがて追いつくのも時間の問題であり】
【攻勢に出れば的は大きいのだ。甲殻が異常に固いことを除けば、反撃は容易かった】
327 :霜降 氷雪 [sagesaga]:2015/04/07(火) 00:37:56.44 ID:J3R8EJFNo
>>321
かも、ですね……
とても、そうしたくはないですが

【友人を殴り倒すというのは、とても気が引けるというのは誰だってそうだろう】
【それに、彼女の能力でそこまでのことができるかどうか──やはり、力量差がありすぎる】

これは……なるほど、わかりました……
…………最後の手段ですね、使わずに済むといいけど

【言われるがままに引き抜いてみて、その武器の役割を理解する】
【確かに、これなら氷雪でもまともにやりあえるかもしれない……だが、軽くはない怪我をその度に負うことになる】
【今はこれで何とかするしかないかもしれないが──早急に、他の術を探さなければ】

よかったです……
……今日はもう、一旦休んだ方が、いいかもしれませんね
身体的にも、精神的にも、疲れてるだろうし……

【クローザーの様子を見て、そう切り出す】
【そろそろ夜も遅い】
【心も体も、休息をとって明日に備える方が、頭も冴えていい策が出るかもしれない──というのは、願望だが】
【お互いに休息が必要なのは、そうであろう】
328 :エース・セブン ◆81It1xIT0A [sage saga]:2015/04/07(火) 00:41:46.35 ID:SlxrB/81o
>>324
いや〜、しっかし今日はツいてるぜ、いやマジで
こりゃ今までの負けを取り戻せるかぁ?いやでも引際が肝心とか言うし……

【一体誰に言っているのか、いやこれは独り言だ、隠し切れぬ自己顕示欲が内心を全て口から出してしまうのだ】
【凄いドヤ顔、気分がいいと言うことを隠しもしない表情で、今にも鼻歌を歌いだしそうな風に、最後の確認に周りを見渡した時、目に付くのは一人の少女】

【フードを被り、うずくまる様に小さくなって路地に向かっているのは見ても不審であり、それが何処か見た事があるような気がした】
【普段ならどうだっていいとなる所なのだが、今はやけに気分がいい、少女の肩に手を置いて、顔を覗き込もうとする】

おーい、お子ちゃまがこんな所で何してんだー?そっちの方はな、怖〜い奴らが一杯いるぞー?
329 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2015/04/07(火) 00:47:34.21 ID:haHoaMvc0
>>322

あぁ、失礼しました……誤解を招いてしまいましたね。―――私が『母』であるという事は、間違ってはいませんが。
戦争や災害で身寄りを亡くした子供達を、私が引き取って育てているのです。一番上の娘とは、もう7年も一緒なのですよ。
本当の親子ではありませんが……私にとっては、皆大切な家族≠ナす。だからこそ、そんな子供達から贈られたこの帽子は、何よりも大切なのですよ。

【血の繋がり≠ェ無いが、この帽子が子供達との想いの繋がり≠フ証なのだ。なればこそ、何より大切なのも当然で】
【互いを想う親子の絆が、其処には確かに存在している。―――これもまた、立派な家族の形なのかもしれない】
【子供達への想いを語る彼女の穏やかな顔は、間違いなく誰よりわが子の事を想う母の顔をしていて】
【それなら―――きっと彼女は『母』であると言うのも間違っていないのだろう。】

―――ええ。散るのは終わりではなく、次への始まりではないかと思うのです。
ふふっ……私も、子供達という新しい芽≠育てていますから。だから、そんな風に思えるのかもしれませんね。

【アルクの言葉に、微笑みと共に軽く頷く。】
【……桜の散り際に、有終の美を見出す。其れもこの国の精神なもかもしれない。けれどマリアは少し違っていて】
【散った後に萌え出でる生命の芽吹きに、もう一つの魅力を見出す。終わりと思っていたものも、実は何かの始まりなのではないかと】
【終わるものもあれば、終わらないものもある。若い芽≠の成長を見届ける彼女には、そう思えるのだ】


【さて。アルクにレグルスの様子を尋ねたのだが―――尋ねるまでもなく本人が此処に来ているみたいで】
【上機嫌な声が聞こえて……嘗て一世一代の大魔術を施した彼の姿が其処に在った。どうやら元気そうだ】
【……いささか元気すぎるような気もするが。まあ、病み上がりなら特に元気であるに越したことは無い】

あら、来ていらっしゃったのですね!ふふっ、お久しぶりです。元気そうで何よりです!
お変わりはありませんか?病み上がりなのですから、お酒は程々にして下さいよ?

【特に嫌がるそぶりもなく、にこやかに挨拶をする。彼女自身はお酒に酔っているのも何とも思っていないらしく】
【それよりも「元気そうで何より」という言葉が出るあたり、彼女の性格も知れるかもしれない】
330 :クリシュティナ・レールモントフ ◆ItbpQ6xKnU [sage saga]:2015/04/07(火) 00:58:13.10 ID:MxttPwM3o
>>325>>326

【跳躍し、或いは壁を杖で突きながら、翔ぶ様に影を追う内に、その全貌が見えて来た】

(……うーん。)
(狩るのが面倒な割には、余り面白そうな相手じゃないね。)

【蜘蛛狩りをしに来た訳ではないし、街の破滅の元凶とも思えない──廃れた後にでも、住み着いたのか】
【古龍でも出てくれば一度、跨がりたかったのだが、流石に蜘蛛に跨りたい訳ではないのである】
【──時折、撃たれる糸を回避している内に、距離を開かれる。さて、と少し悩み──】


……よし。太郎、準備しろ!

【クリシュはある地点で立ち止まると、左膝を折り── 一際大きく、跳躍】
【丁度、蜘蛛を挟んで自分と太郎が一直線上に立つ様な地点に移動すると、左手を蜘蛛に向け】


  クラースヌイ・メチェーリ 


【──彼女の周囲、空気中の水分が凝結し、凍結。「赤い氷」の粒が宙空に浮き上がる】
【場所柄、「弾数」は余り多くない。が。硬度と靭性は能力柄、金属ほどにはあると自負する】
【それらを「吹雪」の如く、射出。狙いは蜘蛛の「左右」。四方向の内、三方向を塞がれた蜘蛛が逃げるのは、太郎の方向であろうと考えた】
【これなら、素早い蜘蛛の機動力を殺すことができる──!!】


……。……あ、太郎、すまないね。自分で何とかしてくれ。

【と。メチェーリ≠放った直後に、何だか糸っぽいものに巻き込まれてる青年が見えた。──これはヤバい】

/ちょっとややこしくて申し訳ないのですが、蜘蛛の動きだけ太郎さんの前に、主催さんが返して頂ければ幸いです…
331 :サフィア・エレファリス ◆rrHt9B4adXq4 [saga sage]:2015/04/07(火) 00:59:35.47 ID:MgungipOO

>>328

【肩に手を置き顔を覗き込もうとする男】
【そのまさかといった行動に少女は更に慌てる】
【片手でフードを押さえ更に目深に被そうとするとさり気なく首を男が覗き込もうとする方向とは逆にそらし】

ナ……ナンデモナイヨー、オジチャン! ワタシダイジョブヨー
【苦肉の策だろうか、裏声(かつ片言)で男の言葉に答える】
【よっぽど泣いていたのが顔見知りの人物にバレたくないのだろうか】
【否、顔見知りというかあれだけ腹黒い笑顔で脅した相手だ、弱みを握られたくないなどと思っているのだろう】



332 :ソール・A・太郎 ◆3inMmyYQUs [sage saga]:2015/04/07(火) 01:00:32.34 ID:q/quqQE/o
>>330
//オーケー俺は少し待機します。
//主催さんが返して頂けたら、その後即返信しますので。
333 : ◆SYLP4psCi. [sage saga]:2015/04/07(火) 01:04:25.35 ID:yV5BPh3ho
>>330>>332

【蜘蛛が如何に巨大で賢しいとはいえ、所詮は昆虫でしかない】
【移動先を封じるように赤い氷が立ちはだかれば、自然と移動先は固定され】
【一歩進んでは邪魔をされ、二歩進んではじれるように唸り声を上げる】

          ―――Kirrrrrrr...!!

【――キチキチという顎を噛み合わせる音を鳴らしながら、開いた道を見つけると】
【後はただ真っ直ぐ、多脚の全てを用いて青年の方へと進んでゆき】

【先ほど自身が糸を吐きつけた相手だと認識すれば、顎をグワン、と開いて見せる】
【ギザギザの刃。ハサミのようにも思える牙が、青年を左右から挟み込んで絡めんと迫り―!】
334 :エース・セブン ◆81It1xIT0A [sage saga]:2015/04/07(火) 01:11:32.14 ID:SlxrB/81o
>>331
……いや、おじちゃんじゃねーし、お兄さんだからな?まだ20代だからな俺様

【顔を逸らされ、インコみたいな裏声で返されると、流石にこの男でもジト目不可避】
【一応ツッコミを入れてから、「やれやれ」と言わんばかりの溜息をついて】

あのなぁ、一応顔見知りの、しかもガキがこんな所で泣いてて放っておく程腐ってねーよ俺様は
なんだ?男にフられたか?それとも親と喧嘩?金を落としたのか? 俺様今滅ッ茶苦茶機嫌いいから、少しくらいなら金の相談にも乗ってやるぜ?

【こんな男でも、もしくはこんな男だからこそ、僅かな声の震えや態度とかで、相手がどんな状態なのかわかるのだろう】
【隠そうとしていた裏声も、その声で誰だかわかってしまったようだ、少女にとって幸いなのは、泣いてる事をどうとか言おうとしていない所か】
【相も変わらずムカつくが、ある意味この呑気さは助けにもなる事もあったりするかもしれない】
335 :ソール・A・太郎 ◆3inMmyYQUs [sage saga]:2015/04/07(火) 01:16:00.78 ID:q/quqQE/o
>>326

いッ、糸――!?

【腕で受けたとは言え、糸は青年の上半身のほとんどを覆ってしまった】
【一度身体を振って振り払おうとするが、そんなもので除ける代物ではなく】

【更に悪いことに、蜘蛛が次に放った糸の塊は、足掻く青年を追撃した】
【もはや全身が糸に覆われ、彼の姿は一個の糸の塊と化してしまった】

――〜〜っ! っ!!! っ! っ!!

【もごもごと何かを叫ぶ声が聞こえるが、ロクに行動できないのは明白】
【このまま蜘蛛に食われるのを待つだけの餌と化してしまった青年――】

【お誂え向きと言わんばかり、そこへ大蜘蛛が凶悪極まりない顎を広げて迫り来る】

【かろうじて、糸の隙間から外界の様子を見た太郎であったが】
【むしろ見えなかった方が幸せだったかもしれないという光景が目に飛び込む】

【――地獄の門に脚が何本も生えて、そいつが大口を開けて突進してきている――】

【そして、その牙が、今まさに彼の肉に突き立てられんという瞬間だった――】

【どくン――と、何か巨大な心臓が一度大きく鼓動するような音が宙に響く】
【それを起点として、蜘蛛糸玉の隙間から激しく紅い光が突如として迸った】

【ドーム内を一瞬だけ紅く染め上げる程の閃光と共に、】
【糸繭の奥から、膨大な輝く質量が爆発する――】

 ――――《 Mega
          Flare》――――!!

【太郎の剣から放たれた、純粋に攻撃的なエネルギーの塊が】
【周りの糸を吹き飛ばし、それでは喰い足りんと言わんばかり、】
【そのまま大蜘蛛の口へと真っ正面から襲いかかった】
336 :クローザ・F・ローズン [sage]:2015/04/07(火) 01:16:24.04 ID:TaFaCMoPO
>>327
あぁ...その通り...だな...

【疲れ切っているから、この衝動に襲われた】
【そうだ、そうに決まっているんだ】

【そう自分に言い聞かせる】

【疲れ切った体で一歩ずつ歩き出す】
【落ち着いた今なら、人に会ってもきっと耐えれるだろう】
【帰って自分の胃に普通の食事を詰めればきっと】

【信じるんだ、自分自身を】

......悪い、な

【そう聞こえた、微かな声】
【呟いた彼の後ろ姿は、あまりにも】


【玄関で靴を履いて、外へ出る】
【その重い足取りはまだ、声をかければ立ち止まるだろう】
337 :ソール・A・太郎 ◆3inMmyYQUs [sage saga]:2015/04/07(火) 01:16:57.75 ID:q/quqQE/o
>>335
//失礼、安価追加です。
//>>330>>333宛ても含みます。
338 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga sage]:2015/04/07(火) 01:18:21.57 ID:i/HF78ai0
>>329

「ぁ…………!
 ……そう、だったんですか…………なるほど、それで…………その子たち、きっと、幸せだと思う……だから、それを表したくて、帽子を送ったんでしょう……」

【マリアの言葉を聞いて、アルクは思わず言葉を詰まらせる。そして、ポツポツとたどたどしく言葉を紡いだ】
【――――何か、思う所があったのかもしれない。微妙に、呼吸が深くなっている。傍から感じられるだけの変化なら、心は更に動いているのだろう】
【ギュッと一瞬、強く瞼を瞑って、落ち着こうとする様な仕草を見せて。アルクは何かを懸命に自制しようとしていた】
【――――何か、アルクの中の記憶を、マリアの言葉は刺激したのかもしれない】

「……次への、始まり……か…………繋がりがあれば、人は再び……巡る…………
 …………手前には無い生き方だから、いまいちピンとは来ないけど、確かに人は、泣き、笑い、そうして時を過ごして行く……
 ――――不思議なものです……この桜を見ていると、何故かそうして思いを馳せてしまう……
 ……この花びらは、そして生まれ出でる葉は、どこに向かうんでしょうね……?」

【マリアの言葉を咀嚼する様に、じっと桜を見つめながらアルクは思索を重ねる】
【終わりは、また新たな始まりとなる――――桜の姿を見ていると、確かにそんな営みが見えてくる】
【まるで人に優しく示す様に、桜の木はその営みを年ごとに繰り返して行く】
【――――だが、その中でアルクは考え込んでしまったのだ。「ならば自分の死は、何を始める事になるのだろうか」――――と】
【それを、この営みになぞらえて、それとなくマリアに尋ねてみる。自分には無い見方だからこそ、それを聞いてみたくなったのだろう】

「……レグルス、手前からも言ったはずだよ。まだ本調子じゃないんだから、酒に飲まれるなって……」
お、アルク……んな所に…………ぉ、っ……あ、あんた……マリアさん!?
あ、あー…………いや、こんなところで…………いや、すまねぇ。こっちから、正式に挨拶に伺わなきゃいけなかったってのに……
――――っはは……いやー……こう良い景色見てると、ついつい酒が進んじまって……恥ずかしいもんだな……!

【アルクとしては、普段からレグルスの飲酒には呆れていたが、殊現在は尚更、復調に向けて活動しているのだからと、強く釘をさしていた様だった】
【だが、レグルスとしてはそんなのはお構いなしだ。かつてよりもずっと衰えた身体だが、それでも今は支障なく歩き回って、身体を持て余す様子もない】
【金属製の棍棒こそ、重そうに両手で握り締めてはいるが、本人としては「これもトレーニングの内」なのだろう】

【そうしてレグルスとしては、ちゃんと挨拶をする前にこんな風に、しかも酒に酔っている内に出会った事に、多少の居心地の悪さの様なものを感じているらしい】
【豪快で、直情的な振る舞いだが、それでもそうした作法を気にする様な所もある様だった】

――――いや、おかげ様で…………こうしてまた酒を煽れるぐらいに復活できたのも、あんたが尽力して下さったおかげだ……
本当に、感謝してます……なんと言って良いか、上手く言葉に出来ないけど…………ありがとう

【そうして、居住まいを正して、レグルスはかつてちゃんと言えなかった感謝の言葉を、今改めてマリアへと述べて、頭を下げる】
【――――酒気が入っている以上、今回も「ちゃんと言え」ているかどうかが微妙だが、ともあれレグルスにその挨拶をしない法は無い】
【すっと、深く静かに、ゆっくりとレグルスは頭を下げた。その様子に、アルクも小さく頷いている】
339 : ◆SYLP4psCi. [sage saga]:2015/04/07(火) 01:35:53.82 ID:yV5BPh3ho
>>330>>335

【こいつは食える=\―蜘蛛の複眼が、嘲笑うようにギラリと光り】
【より一層に口を広げて青年へとまっしぐらに迫ってゆく】

【そこに、まさか有るまいと思っていた反撃が襲い掛かるということは】
【まさしく『青天の霹靂』に他ならない。獲物がまさか、牙を持ち】
【あまつさえ狩人である自身に其れを突き立てようとは、思いもしない】

―――Gahhh...Shiiiiiiiaaa...!!

【結果としてみれば蜘蛛の動きは一時停止。左右に大きく開いた顎の牙はへし折れて】
【硬い甲殻に比べて外傷にも弱いと見える。口内もズタズタにダメージを負い】
【濃い緑色の体液をダラダラと垂らしながら、青年の眼前で混乱を来し、隙を晒す―。】
340 :クリシュティナ・レールモントフ ◆ItbpQ6xKnU [sage]:2015/04/07(火) 01:45:15.26 ID:MxttPwM3o
>>335>>339

【──爆発音がドーム型の坑に響き渡り、蜘蛛はその俊敏な足を止めた】
【見れば既に、クリシュの姿はその場にない。──その姿は、上空】
【再び飛び上がった彼女の左手に持たれた、杖の先には「紅氷」の鏃。頭上の鉱物と同様、星の如く輝き──】


……やっぱり、蜘蛛の乗り心地は悪そうだね。


【損傷した頭部を狙い──重力を乗せて、落下とともに脳を貫かんとする】
【もし、「紅氷」の鏃が脳に達したならば、氷点下の温度が、半ば強制的に蜘蛛を機能停止に追い込むだろうか】
341 :サフィア・エレファリス ◆rrHt9B4adXq4 [saga sage]:2015/04/07(火) 01:49:23.24 ID:MgungipOO

>>334

ソッカー、ゴメンネ! オニ…………おい
【相手の突っ込みに裏声(相手曰わくインコっぽい)で返しかけるも相手の発言から既に正体がバレているらしいと気付くと一転、低い声を発し】

【バレていた気まずさと裏声を出していた恥ずかしさとかが混ざり合って】

おっ……教えるかコノヤロー!!! 
別にお前には関係ないだろコノヤロー!!! 
【相変わらずフードを目深に被って押さえながら相手を威嚇する】



/すみません、眠気が酷いので凍結という事で……
342 :ソール・A・太郎 ◆3inMmyYQUs [sage saga]:2015/04/07(火) 01:53:17.25 ID:q/quqQE/o
>>339>>340

――ッぷはあ!
はあッ、はあッ、はあッ……ゆ、夢に出るっ……!

【爆発と共に糸の束縛から脱出した青年】
【あと少しでも異能の発動が遅ければどうなっていたかと】
【彼は額の冷たい汗を腕でぬぐい去りながら、体勢を整える】

【見れば、クリシュティナは既に追撃へと移っている】
【蜘蛛が大きな隙を晒している今、この好機を逃す手はないと、】
【その手の剣を再び構え直し――そして宝珠へ向けて念じる】

もう一発、頑張ってくれよ……!

【彼の意思に呼応するように、紅い煌めきが強さを増す】
【鋼の刀身がエネルギーを帯びて、その輪郭がぼやける程に輝く】

今度はそっちが動けなくなる番だ――
――うっっりゃああああー――っっ!!

【太郎は地を強く蹴って駆け出す】
【そして蜘蛛とのすれ違いざま、全身全霊を込めて剣を水平に一閃する】
【狙いは蜘蛛の脚。機動力を完全に奪わんとするため、脚の切断を狙った】
343 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2015/04/07(火) 01:54:29.92 ID:haHoaMvc0
>>338
//すみません、途中まで書き上げたのですが眠気でどうにも頭が回らなくなってしまい……
//申し訳ありませんが、凍結をお願いできないでしょうか?明日なら21時ごろには来れますので!
344 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga sage]:2015/04/07(火) 01:58:53.03 ID:i/HF78ai0
>>343
/了解しました。では明日、お待ちしていますー
345 : ◆SYLP4psCi. [sage saga]:2015/04/07(火) 02:04:54.10 ID:yV5BPh3ho
>>340

【目を回して動きを鈍らせた巨大な蜘蛛が、まぐれで直上の一撃を避ける】
【そんな偶然は起こり得ない。硬質な音を立てて彼女が降り立てば】
【ほぼ同時に頭部の甲殻が刺し貫かれ、全身の神経を支配する脳髄を冷やされて】
【殺すというよりも、停止させる――そんな攻撃がモノの見事に決まり】

>>342

【硬直しかけた蜘蛛の足を、これもまた綺麗に切り落とす剣の一閃】
【甲殻は胴体に比べて薄く裂け目も多いからか、抵抗も少なくこちらも極まり】

【支えを失った巨体はゆらりと崩れて、恐らく生命力という点では尽きていないものの】
【わずかに呻くことと、もがく程度の力を残すに留まっていた】
【決着、と見て良いだろう。二人が離れても、妙な動きを見せるような事は無く――】

>>ALL

【あくまでもこの洞穴に住み着いた変種、ということだったのだろうか】
【ダンジョンに潜む大ボスにしては案外あっけなく倒された大蜘蛛であった、が――】

【崩れ落ちたその巨体の影から、不意にゾワゾワと黒い波が這い出してゆく】
【よく見れば分かるが――それは子蜘蛛。数千から数万に及ぶ、大量の蟲が胎内から這い出して】
【そして、一斉に採掘場の片隅へと逃げてゆく。蜘蛛の子を散らすよう、とことわざにもあるが】
【一匹たりとて散らずにソコへ。妙だと踏んで追いかければ、蜘蛛の糸で紡がれた壁があって】

【それを切り開いて奥へ進めば、どうやらそこが先の大蜘蛛の巣であるらしいことが分かるだろう】
【大量の子蜘蛛はそこから更に何処かへ失せていて、巣にはいくつかの品々が糸に絡んで安置されていた】


【人骨と思しき――ただし鱗の付いた遺骸。大きな宝石の原石が混じった石塊】
【何かの棒きれ、トカゲが数十匹。剣や槍、盾を始めとした古い武器も磔になっており】

【中でも、一番目を引くのは卵≠セった。大変巨大で、青年でも女性でも抱えて帰ることになるだろう、が】
【――たしかこの洞窟、古龍の住処だったとか。もしもその系譜に当たる卵であったとすれば】
【持ち帰るだけの価値はあるだろう。数は3つ――何か布にでも包めば、比較的容易に運べそうだった。】

/宝・武器などに関してはある程度自由に描写して持って行って下さって構いません。
/もし『これってどうなの?』というのがあれば、改めて舞台裏で聞いて下されば、と!
346 :エース・セブン ◆81It1xIT0A [sage saga]:2015/04/07(火) 02:13:55.52 ID:SlxrB/81o
>>341
うっせーな、人が親切にしてやってんだから意地張ってねーでさっさと教えろって、メンドクセーぞお前

【ペシッと少女の頭にチョップ(不思議な程に痛くない)しつつ、「さっさと言え」と強要】
【ここまで頑なだと俄然興味が出て来たようだ、こうなるとこの男、厄介な事極まりない】

アレか?『どうせアンタなんかに私の事はわからないわよ!』とか思ってんのか?
フッ……まあそう思うのも仕方ないかもしれないな……だが!俺様こー見えて人生経験は豊富な方なんだぜ?
男も女も、正義も悪も、酸いも甘いも色々知ってんだ。騙されたと思って言ってみろって、な?

【一体何がここまで彼を掻き立てるのだろうか?しかし断言出来るのは、決して純粋な親切心とは違うという事だ】
【『本当に人生経験豊富なのか』と突っ込みたくなるのは置いといて、凄く自信ありげなのは間違いない】

/わかりました、自分は明日も再開出来るので、再開する時に舞台裏で呼び掛けてください
347 :クリシュティナ・レールモントフ ◆ItbpQ6xKnU [sage]:2015/04/07(火) 02:17:54.98 ID:MxttPwM3o
>>345


……はっはっは。いや、済まなかったね、太郎。
だけど、元はといえば君が避けないのが悪い。まぁ、どっちもどっちだな。

【──蜘蛛から飛び降り、太郎に怪我がないことを確認すると、何だか納得のいかない理屈を並び立てる】
【絶命の危機に対する過失としては、弱すぎるにも程があると思うのだが──】

さて。……巣かな。見に行ってみよう。
つがいが居てもこの先の探索に面倒だし、ね。

【戦闘が終わったばかりだというにも関わらず、なんでもない様にそう言うと、クリシュは巣へと向かってゆく】
【──たどり着いたなら、そこには「成果」に見合うモノの山。太郎も辿り着けば、彼女は先を、彼に譲るだろう──これでも、悪かったとは思っているのか】
348 :ソール・A・太郎 ◆3inMmyYQUs [sage saga]:2015/04/07(火) 02:31:31.46 ID:q/quqQE/o
>>345>>347

ふう……やった……
ちょっと生きた心地がしなかった……

ああクリシュティナさん、無事なようで良かった。僕なら平気だよ
あはは……返す言葉もないや。冒険者としてもっと注意深くあるべきだったね

これからの旅の糧にするよ――の、オっ!?

【決着を見て、大きく息を吐きながら肩を落とす】
【大量の汗と泥、それから返り血ならぬ返り体液で汚れた顔を拭っていると】
【突如と広がった子蜘蛛の波に、またぞろ心臓をびくりと跳ねさせられた】

【だが幸いなことに攻撃の意思は感じられず、そのまま子蜘蛛は見送ることとなる】
【追ってみるべきか少しだけ逡巡したが、やはり好奇心が勝る】
【クリシュティナと共に、迷わず巣の奥へと進むことにした】

【そして目にした光景に】

これは……
蜘蛛が捕食した餌の残骸、かな
一歩前違えたら僕もここにいたのかもしれないと思うと……うあァ

……ん? あれは……――卵?

【鳥肌立たせて震えていた青年が、卵の姿に気付いた】
【初めはあの大蜘蛛の卵かとも思ったが、それにしては不似合いだ】

まさか、とは思うけど……
これが古龍の卵ってことは……

【周りを見渡す】
【もし古龍のものだとすれば、蜘蛛の巣にあるのはおかしい】
【考えられるのは、蜘蛛が龍の卵を奪い、そして巣に運んだという可能性】

【そうであるなら、もしここに放置しておいても、その行く末は知れている】

【太郎は少し悩んだが、とりあえず外へ運びだそうと考えた】
【クリシュティナにもそう提案し、何か拒否がなければ、そのまま担いで持ち出すだろう】
349 :クリシュティナ・レールモントフ ◆ItbpQ6xKnU [sage]:2015/04/07(火) 02:35:59.71 ID:MxttPwM3o
>>348

【クリシュからすれば、宝目当て、と言うわけでもない──太郎の提案に、異論はなかった】
【杖で手が塞がっているので手伝うことはできないにしろ、卵を運ぶ彼に続いて、外へと向かう】
350 : ◆SYLP4psCi. [sage saga]:2015/04/07(火) 02:40:14.73 ID:yV5BPh3ho
>>347>>348>>349

【巣には数多くのアイテムがある。それは街中で見かけたような宝飾品も同じであり】
【先は気が引けて持って行かなかったものでも、こうして持ち主が既におらず】
【簒奪者を倒した今であれば、手にしてもバチは当たらないと思え】

【――さて、卵を担ぎ出すとなれば探索は一度中断せざるを得ないだろう】
【事実、卵は重い。持って行くのは可能だが、そのまま探索を続けるのは不可であり】

【幸いにしてつがいの蜘蛛は姿を見せていない。そのまま街へと戻って外へ向かえば】
【記憶の中の世界であったにも関わらず――二人は其処から無事に古龍の卵を運びだした、と云う結果になるだろう】

【運の良いことに怪我もない。外に出て然るべき組織に卵を預けるなりすれば、相応の報酬を】
【または両者のどちらかが独自に育てると言うのであれば、もっと発展的な結果になるのだが】
【それは二人の選択次第。――ともあれ、小規模な探索はこれにて終わりを迎えるのだった】

/と、云うわけで時間も遅いですし少々強引ですがこれにて〆で!
/お二人共お付き合いありがとうございました!
/又の機会がありましたら、その時は是非よろしくおねがいしますねー!
351 :クリシュティナ・レールモントフ ◆ItbpQ6xKnU [sage]:2015/04/07(火) 02:51:27.73 ID:MxttPwM3o
>>350


【──坑道から外に出ると、相変わらずドームの中は暑い】
【ふう、と息を吐いて、近くの段差に腰を下ろし、太郎が手に持った卵達に目を遣った】


卵が3つ……さて、どうするか。
返しても仕方ないし──君が育てる、と言うのなら、任せるよ。
一つぐらいなら、そういうのが好きな仲間が居るから、こっちで育てられないこともないけれど、ね。

──取り敢えず、暑い。砂浜で何か飲みながら、考えようか。

【腰を上げると、彼女はすたすたと、先を歩んでゆく──どうやら、ここからも荷物持ちは、太郎になるらしかった】

/じゃあ、自分もこの辺りで!お疲れ様でした!
352 :ソール・A・太郎 ◆3inMmyYQUs [sage saga]:2015/04/07(火) 03:04:11.09 ID:q/quqQE/o
>>350>>351

【卵を持ち帰るのに手一杯で、とても宝飾品の方には意識が回らなかった】
【彼自身そこまで欲張りでもなく、仮に手が空いていたとしても取りはしなかったはずだ】

【記憶の中の都市】
【であるならばせめて、その記憶の痕跡は、】
【人が生きた跡は、そのままに残しておきたいという思いもあった】


【日光がクリシュティナと太郎を迎える】
【二人は無事に洞窟から生還した。木陰まで辿り着けばそこでようやく腰を落ち着け】

……はあ……はあ……はあ……や、やっと着いた……
お、お疲れ、クリシュティナさん……き、協力、ありがとう……

【重労働と強い日射により、顔が茹で蛸のような有様】
【ようやく落ち着けることに安堵し、溜めていた息を吐き出し】

んー……
そういうことなら、この卵は僕が持って帰るよ

もし本当に古龍の卵だとしたら……
今後一生かかっても出逢えないくらい、貴重な出会いだと思うし

うん……だから……
何とかして、育てたい、と思う

【と、卵をじっと見つめ、それを孵す決意をしたのだった】


【すると、甲高い鳴き声と共に何かの影が空から舞い降りてくる】
【蒼灰色の鱗、恐竜の如き顎、そして前肢と一体化した翼。幼いワイバーンであった】

【ワイバーンは降りてくるや否や、いきなり駆けだして太郎の胴に頭突きを見舞った】
【幼いといえど飛竜、子象ほどの体格が放ったそれには太郎も堪えきれず、】
【その場で汚い悲鳴をあげてうずくまった】

【幼い飛竜はやんややんやと高い声で鳴きながら跳びはねて、子供のようにはしゃぐ】
【幼竜からしてみれば、主が帰ってきた喜びを素直に表しただけなのだろう】

【すると幼竜、卵に気がつき、首をかしげる】
【これは何だと言いたげに、口の先で軽く突いてみたりして――】


【この卵から何が孵るのか、そしてどんな発展を見せるのか】
【それはまだ誰にも知れないのだろう】

//お疲れ様でした、ありがとうございました!
353 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2015/04/07(火) 11:09:04.64 ID:haHoaMvc0
>>338

―――花も、葉も、次代へ繋がる礎となります。花は生きているうちにやがて実を結び、葉は生きているうちに光を浴びて幹を養いますよね。
花や葉自身はやがて散り落ちて朽ちてしまいますが、その花や葉が育て遺した実や幹が次の新たな命の営みを生み出すのです。

……アルクさん。私たち人間も、どう生きて次代へ繋がる実や幹を作るかが大切なのではないでしょうか?
己が終わった時に、何が始まるのか―――それは、己が生きているうちに作り出した「実や幹」次第ではありませんか?
だからこそ、私は今を精一杯生きます。散る時に、「私はこんな実を残せた、私の想いは次代が継いでくれる」と言えるように。

【生きる/死ぬ意味へのマリアなりの想いを紡ぐ。これはマリア個人の観点であって、きっと何が正しいという事も無いのだろうが……】
【自分が散る時に「どんな次≠ェ始まるか」は、「どんな今≠生きるか」に懸かっているのではないだろうか】
【己の生き方そのものが実であり幹であるのだ。だからこそ彼女は、次代を育み精一杯に今を生きている】
【「死ねば何も残らない」と言う人がいるが、彼女はそうは思わない。人は誰かと繋がっている限り、必ず何かを遺すのだから】


いえいえ、お構いなく!こんなに桜が咲いているのですもの、お酒だって飲みたくなりますよね。
……そうやって元気でいて感謝して下さるなら、私はそれが一番です。―――同じ事を、今貴方の隣に居る人も思っている筈ですよ。
貴方は誰かにとって大切な人なのです。もし、大切な人や私に感謝したいなら……どうかご自愛し健康でいてくださいな。ね、アルクさん?

【―――花見酒としゃれ込んでいたのであろう、顔を赤らめているレグルス。こんなに桜が綺麗だもの、酒を呷りたくなる気持ちも分かる】
【酔っている状態で出会ってしまったことを多少気にしている様子だが、マリアはまったく気にしていないと言うように微笑んで】
【ただ、過度の飲酒には釘を刺す。―――己の命を差し出しても構わないと言うほどに彼の事を大切に想っている人がいるのだ。】
【その人の気持ちを思えばこそ、どうか酒は程々に。アルクやマリアに感謝するなら、レグルス自身が元気である事が一番の報いなのだ】

さ、お二人とも!折角花も綺麗なのですし、お花見にしましょうか!お団子を作ってきたのですよ。どうぞお二人とも召し上がって下さいな!
―――レグルスさん、あの後はどうされているのですか?リハビリは大変ではないですか?

【さて、こんなに桜が綺麗なのだ。此処まで来て花見をしない方が勿体無いというもので】
【手に持っていたカバンからお手製の甘い蜜のかかった団子が入った包みを出して、両人に勧めつつ花見にするのだろう】
【そんな中で、レグルスの近況を訊いたりする。治療した後の彼の事は、マリアとしても知りたいから】

//お返ししておきます!
354 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga sage]:2015/04/07(火) 20:15:27.36 ID:i/HF78ai0
>>353

「……そう。庇護があってこそ、次世代の命は育って行く事が出来る……手前の『先生』も、手前をここまで守り、導き、育ててくれた……
 ……手前だけじゃない、アルベルト流魔術の仲間たちは、みんな『先生』いてこそ、自分の道を生きる事が出来たんだ……」

【在り方が生み出す新たな存在――――その命題から連想されるのは、アルクにとっては魔術の師匠だった】
【いや、師匠と言うだけでは汲み切れない思いがある。だからこそ『先生』と呼んでいる】
【正にその『先生』の賜物が、自分たちの今を作ってくれているのだ。なら『先生』の命は、自分達に実を結んでいるのだろう】

「……けど、そう思えば思うほど……マリアさん、手前は「そう生きれなかった」命の事を思ってしまう性質です……
 手前自身、そうやって死ぬかも分からなかった。手前を拾って育ててくれた人は、悲惨な死を遂げてしまった。行き倒れて死ぬ人を、何人も見てきた……
 ――――『希望』を求めてそうなるなら、手前は……「『希望』を捨てて生きるべきだ」と、そう思う様になったんです
 その事で八攫 柊とも、何度か論戦になって……最初は、レグルスの事さえ諦めようと思っていたんですよ……
 そして、八攫 柊から「『希望』が砕けたなら、自分を憎んでくれても良い。だから諦めないでくれ」と、そう言われましてね……」
あぁ……お前の事だ、それくらいの葛藤はするよなぁ……うん……

【だが同時に――――人の営みは全て、そうした美しい完結を見る訳ではない。アルクは、どうしてもそこに意識を向けてしまう】
【希望の入り込む余地の無い、希望は必ずと言って良いほどに挫かれてしまう、そんな経験をしてきた故に】
【アルクは、己の人生観の中に、常に「希望に対する反目」があった事を語る。人は、希望に縋らず生きていくべきだ、と】
【――――そんな自分達に、救いの手を差し伸べてくれたマリアに対して、それを黙っていく事が、後ろめたかった】
【だからこそアルクは今、包み隠さずにそれを打ち明けたのだ。最初はレグルスの復活をすら諦めようとしていたと言い】
【――――当の、見捨てられかかったレグルス自身は「あぁ、やっぱりね」程度にしか、思っていない様だったが】
【本当に、アルクの性情を理解しているのだろう。「その上で笑い飛ばす様に振る舞ってくれる」と言うアルクの言葉は、どうやら本当らしい】

あぁ、まぁ……ハハ、1年の中で、一月余りだけの、特別な光景があるんでさぁ。肴にしなきゃ、勿体ないって奴ですよ!
――――あー、確かに……心配掛けるほど酒を煽るのも、アレなんだよなぁ……
「……全くです。こいつなら、それで身を持ち崩す様な馬鹿はしないと、思ってはいますが……快気祝いをするなら、せめてもう少し、我慢して欲しかったとも、ね……」

【どうやら前にも、アルクは別として、酒について諫言を受けた経験はあるのだろう。苦笑と共に頬を掻く】
【とりあえず、ふらついている訳でも無し、語気や語尾が怪しくなっている様子もない様だが】
【アルクの方としても、また違った意味で「慣れっこ」なのだろう。レグルスのアルコール耐性を認識はしつつも、やはり呆れた様子を見せていた】
【距離感の無さに、全く違和感を感じさせない2人のやり取りがそこにはあった。全く異なる性情の2人だが、奇妙な程に馬が合うらしい】

お、こりゃ何とも……! いやぁ、済まないです……頂きますぜ!
「……本当に良いんですか? じゃあ、失礼して……」

【マリアに差し出された団子に、2人はそれぞれに再び腰を落ちつけながら、礼の言葉を述べつつその手に取る】
【ふんわりとした花の香りの中に、甘い香りが溶け込んでいき、心の中に安らぎと共に溶け込んでいく】

あぁ、実は俺、身体を鍛えるってのは結構好きなタイプで……リハビリって言うより、トレーニング感覚で、結構楽しんでんですよ
そろそろ、身体の嵩を戻す為に、本格的にトレーニングに移ろうとは思ってますがねぇ?
「……まだ外まで出るなって言われてるのに、外に歩いて行って……血豆だらけで動けなくなって、手前が連れ戻した事も、2回くらいあったよね……?」
あぁ……ま、おかげで大分復調してきたさ。まだ……こいつを上手く振り回す事は出来ないが……

【通常、リハビリと言うのはかなりの苦行と言える。患者が根を上げてしまう事など、当たり前にある事なのだが】
【時にその逆――――リハビリに熱が入り過ぎる患者と言うのも時折現われる。どうやらレグルスも、それに該当する様だ】
【レグルスは元々、山生まれの肉体派でもある。かなり熱心に身体を鍛えている様だ。少なくとも、精神的には相当にタフと言えるかもしれない】
355 :霜降 氷雪 [sagesaga]:2015/04/07(火) 20:45:50.09 ID:J3R8EJFNo
>>336
いえ……あ、あの、その体でちゃんと帰れますか……?

【彼女としては、泊めていくくらい何てことはないつもりだったが】
【重い体に鞭打って、家へと帰ろうとするクローザーに慌てて声をかける】
【彼が、衝動を恐れているのはわかるが──それで、行き倒れたりしてもしょうがない】
【ドアを凍らせて、浴室にでもいれば……などと算段を考えながら、返答を待つ】
356 :ヒライ ◆8R7odKA9zA [sage]:2015/04/07(火) 21:09:01.94 ID:YsHf7qVno
【酒場】

【ある街のその外れにある古い酒場。大して流行っても居ないこの店の】
【ルールは争い事をしちゃいけないって事だけだ。どんな奴が居ても、どんなことが起きても】
【店の外へは出しちゃいけないってのが暗黙に存在する。だから来るのは問題のある奴ばかりで】
【アイツは脱獄犯、あいつはマフィア、逆にアイツはエリート軍人や政府関係者……かもしれない】

…だから、ジンを一つの角度からしか見ちゃダメなんだ。決めつけで終わらせちゃダメなんだよ
ワインだって赤と白があってそっから種類、産地に分かれて…ってなってるだろ。ウィスキーもそうで
じゃあなんでドライなものはそうじゃないって誰が言ったんだ

【カウンターで店主に対してつらつらと品揃えに文句を言い続けている男。黒髪で、サングラスの男だ】
【ジーンズにトレンチコートとラフな格好だがどれも高そうなシロモノだ。腕時計も変な三角形をしている】

【店主も負けず劣らず言い返していて静かな舌戦になっている。そのせいで誰も注文が出来ない。割り込むには】
【そこそこの勇気が必要な空気。席もテーブルを除けば彼の近くに座る他無く…】

それにいつまでたってもビールは3種類か?俺が言わなきゃ2種類だ。そもそも………
357 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2015/04/07(火) 22:25:26.51 ID:haHoaMvc0
>>354

――――でも貴方は、結局希望を捨てなかった。柊さんの言葉を信じ、僅かな希望に賭けた。
己の思想に反してまで、ほんの一縷の希望に縋った。あの、絶望的な状況で。9割9分、諦めてしまいそうな状況で。
貴方は、自分の命まで賭けてレグルスさんを救おうとした――――。私は忘れていませんよ。レグルスさんが治った時に見せた、貴方の表情を……
……諦めなかった結果砕けなかった希望もある。諦めなかった結果起こった奇跡もある。……そのことは、貴方が一番よく感じているはずです。
どうしても失えない、掛け替えのない存在は――――僅かな希望に縋ったからこそ救われたのではありませんか?

……私は絶望し全ての希望から目を背けるよりも、可能性があるなら僅かな希望にだって縋る方に賭けます。
全ての人を救えないのは知っています。悲惨な死を遂げる人がいる事も知っています。―――だからと言って、手を差し伸べれば届くかもしれない希望まで諦めたくない。
救えない命に絶望する暇があるなら、少しでもまだ残っている救えるかもしれない命に手を差し伸べていたい。……そう、思うのです。
だからこそ私はレグルスさんを助けました。寸分のミスも許されない、ほんの僅かな希望に賭けて―――

【人が必ずしも十全な最期を迎えられるわけでは無い。其れは嫌というほど知っている。―――自身の両親がそうだったのだから】
【それでも、希望を捨てたくない。綺麗事と笑われるかもしれない。救えない命もあるかもしれない。けれど、諦めたくない】
【アルクは、どう思っている?恐らくたった一度だけ、希望に縋った結果―――掛け替えのない大切な存在が救われたことを】
【きっと、……いや、間違いなく少しでも誰かが諦めていたらレグルスは救われていなかっただろう。】
【アルクが彼を長らえさせるのを諦めていたら。柊が治療のつてを探すのを諦めていたら。マリアが困難な治療を諦めていたら―――きっと、奇跡は起きなかった】
【皆が希望を諦めなかったからこそ、起こった奇跡もある―――その事は、他ならぬアルク自身がよく分かっている筈だ】
【その上で、少しだけでも良いから思ってほしいのだ。希望を諦めないのも、悪くないと―――】


【……二人が団子をそれぞれ取れば、マリア自身も手に取って食べる。花より団子と言うが、やはり良い景色の下で食べる甘味は美味しいもので】
【我ながら良く出来ている。二人にも気に入ってもらえたなら嬉しいのだけれど。】

ふふっ……何だかさっきから、レグルスさんがるくさんを困らせる話ばかりな気がしますね。アルクさんも大変でしょう?
……くれぐれも無茶はなさらないでくださいね。命の恩人を困らせちゃいけませんよ?

―――そうでした、肉体的な回復もそうですが……もう一つ訊きたい事がありました。
……魔術的な影響はありましたか?あれだけの大魔術です、副作用も十分考えられますが……

【苦笑いしながらアルクの苦労を慮る。……きっと大変だろう、無茶をフォローするのも。アルクの気苦労はいかばかりか……】

【そして訊くのは、魔術的な影響。アルクから、彼は魔術師だという事は聞いている。当然魔力の関係は彼の重大事項の一つになる筈で】
【そこへの影響を、マリアはまだ知らない。何事も無ければ良いけれど、何事も無いという訳には行かないだろうという事も分かっていて―――】

//すみません、遅くなりました……!
358 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga sage]:2015/04/07(火) 23:09:55.05 ID:i/HF78ai0
>>357

「……あぁ……そう、そうなんです。……迷いました。散々に迷って、賭ける事に決めて…………後は、必死でした……ひたすら、死ぬな、死ぬな……って……
 結局……手前は、失う事を恐れていたんでしょう……。希望と絶望は等量じゃない……なら、希望なんて絶望の呼び水でしかないって……」

【――――自分自身を裏切ってでも、ただの1度だけ、希望に縋ろう。そうした決意を以って、アルクはレグルスに死の安らぎを齎す事を諦めた】
【そうして、ギリギリの一線を貫き通して――――そこにこそ、八攫の、そしてマリアの力があって――――それを成さしめた】
【その事自体は、アルクにとっても捨てがたい喜びだった。だが同時に、恐らくはその為に――――自分の信じてきたものの揺らぎに、心乱されてもいるのだろう】
【世界を覆う絶望に順応し、その上で救いに身を委ねる――――今まで透徹してきた方法論の信が、覚束なくなってしまったのだから】

「手前の育ての親……みたいなその人は、殺される瞬間の最後まで手前の身を案じてくれていました……手前が生きてる事そのものも、あの人の……『姉』の残していった『桜』なんでしょうか……?
 手前は……安らかな死を――――いや、そうじゃない……何かを、残しえるんでしょうか……
 「例えそれが滅びの結末であっても、心を救う事に専心する」事こそが、正しいと思ってた……だけど……
 人の苦や絶望を取り去るのではなく、希望を齎すと言う形で……何かが、出来るのでしょうか……?」
(……救い、か……そうだよな。それがお前の信条だったし……俺だって、そこに手を貸しもした……)

【アルクは、自らを育ててくれた恩人の姿を、思い出していた――――救えなかった、大事な『家族』の事を】
【その命が残して行ったものが自分だと言うのなら、自分も、同じ様に何かを残す事が出来るのだろうか――――】
【桜は尚も散っていく――――そこに見出せるものは、はたしてその全ては、汲みつくせているのだろうか、と】
【レグルスは、その時ばかりは黙ってその言葉に耳を傾ける。アルクの信条が齎してきたものは、『救い』ではあっても、『蘇生』ではなかったからだ】
【「例えそれが滅びの結末であっても、心を救う事に専心する」。その為に魔術を以って、安楽死に手を貸してきた事は、レグルス共々あった】
【「安らかな死」こそ、人に与えられる最終的な「救い」だと、そう信じていたから――――だが、レグルスの復活は、それを覆す体験だったのだ】

「……身がしっかりしていて美味しい……団子の手作りって言うと、どうしてもベタっとしがちだけど、これは食感が良いですね……!」
あぁ……やっぱりお前よりは上手いな? 流石にそこは腕の差って奴か?
「……なんか、そう言われると悔しいな……」
……ん、普段は然程でもないけど、甘いものってのも、良いもんだなぁ……何か本当に、口の中すらリラックスできる……

【レグルスもアルクも、マリア手製の団子は気に入ったようだった。特にアルクは、感心しきりと言った様子で頬をほころばせながら咀嚼している】
【レグルスが、そんなアルクの様子に茶々を入れる。多少手料理を嗜んでいるアルクを、軽くからかったのだろう】
【レグルスの方も、どこか安らいだ様子で静かに団子の味を噛みしめていた】

「……いや、正直を言ってしまうと、だからこそ退屈しないというか……まぁ、手が掛かる『相棒』なのは事実ですけど……」
一方的に俺ばかりが世話になる訳でも無ぇんですよ? 前に機関の人間に腹を裂かれた時は、買い出しや掃除なんか、俺が担当したりもしましたしねぇ……

【かつて、アルクはレグルスの治療の際、マリアに尋ねられてレグルスの人となりを口にした事がある】
【散々辛辣な事を口にしながらも、アルクはそれでも「二度とない絆」と言っていた。それほどレグルスと共にいる事が良いのだろう】
【レグルスとしても、自分が世話をかけっぱなしと思われるのも嫌だったのか、かつて逆にアルクを世話した事例を口にする】
【普段から、彼らは自分たちの関係を『相棒』と言っているが、事実それに近いのだろう】

――――あー……まぁ、いや……まぁ、そこは多少……確かにありましたけど、それは流石にしょうがないって位で……
「…………」

【――――魔術面での影響を尋ねられて。レグルスは微かに返答に窮する態度を見せると、あからさまに「はぐらかす」態度を取る】
【そばでは、微かにアルクが黙したまま俯いて――――何かあったのは、間違いないだろう】
【ただ、レグルスは自分から話そうとはしない。それは恐らく、マリアに申し訳ないと思っているから、話すのが気が引けるのだろう】
359 :サフィア・エレファリス ◆rrHt9B4adXq4 [saga sage]:2015/04/07(火) 23:11:06.44 ID:XOGb18E0O


>>346

【フードを目深に引っ張っている頭に落とされたチョップ】
【痛くはないのだが驚いたようで小さく悲鳴を上げる】

【不覚をとった事とその後に発せられた言葉に図星を突かれた事もあって少女は暫くの間むくれていたが】
【相手があまりにも自信満々なので長い溜め息を吐き、仕方ないなとぼやいてから話し始める】

……憧れの人達を侮辱された
侮辱した奴は、私がしようとした事を先にやっちゃった奴で、私が親切にしたら迷惑がって心のこもってない感謝の言葉で終わらそうとする奴で、私が嫌みを言ってもどこ吹く風で
……また憧れの人達が侮辱されかねない事件があったから彼奴と彼奴のいる組織を探し出して潰して止めようとした
……潰す前にその事件が終わった
結局私は憧れの人達の役には立てなかった
その上、私には『私がなりたかったもの』になる力なんかないって認めざるを得ない事も起きた

──簡潔に言えば、それで泣いてた
【少女は先程泣いていたのが嘘のように淡々と話す】

【正義も悪も分かる】
【男はそう言ったが、やはり彼女の頭にあるのは人々を騙して金を巻き上げたあの事で】
【どちらかといえばこの人悪(ワル)寄りなんだろうなと判断したのか、憧れの人々がUTやSCARLETである事は伏せて話す】
【やはりどこか黒いところがあるのだろうか? 】

360 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2015/04/07(火) 23:17:49.04 ID:kPu/mzrI0
【静まりかえった森の中。――――その中にひっそりと存在する教会】
【外装は蔦が這っていたりと如何にも打ち捨てられた様に思えるけれど】
【…………中から漏れる仄かな光と、澄んだ声で紡がれる賛美歌とが確かに未だ人が住んでいる事を告げていて】

【扉を開けたならば、先ず目に映るのは割れたステンドグラスとまだ破壊される前のラグナ―ルを描いた美しい絵画であろうか】
【並べられた長椅子には少しの埃も積もっていない事からしっかりと管理されているのだと察する事も出来よう】
【説教台へと視線を移したなら、其処には一人の女性が居て】
【銀の髪は鋭く思え、同じ色の瞳は何処か冷たくも見えるか。修道着に身を包むその姿を見れば、彼女が唯一この教会を管理している者であると知れて】


「――――教会に何かご用、でしょうか…………?
何かお手伝いが必要でしたら、力をお貸し致しますが―――?」

【賛美歌も変わった頃。来訪者の存在に気付いたならば、其方を見遣って】
【教会に何用かと問うけれど…………その口調は、決して責めたり疑うような其れでは無く】
【寧ろ、優しく問う様な言葉。ただ物珍しく見えたから訪れただけ。或いは旅で疲れたら宿を探し居て――――そんな言葉であっても、女性は歓迎するのだが】








【住人の殆どが寝静まった小さな街】
【美術館だとかそんな物が有るわけでも無い此処は特に悪人達の標的となる事も無く】
【強いて言うならば身を隠したい者、或いは旅の際に宿を見つける者が通る程度】

【さて、そんな場所に今宵は珍しい姿が一つ】
【街灯の下に置かれたベンチに座り、サンドイッチを摘んでいるのは――――一人の修道女か】
【腰に提げている二丁の双銃が何とも物騒ではあるのだけれど、特に殺気などを漂わせている風でも無く】


「――――ん〜……流石に徹夜での尾行は疲れたけど……まあ、何とかなったし別に良いかな……」

【辺りに出歩いている者も居ないのだから、必然的にその修道女の姿も目立って】
【手にしているのは数枚の書類。行方不明だとか何だとか物騒な文字が並べられ】

【何故こんな所に修道女が、と疑念を抱き話し掛けるのもただ何と無く近づくのも良いのだろう】
【――――兎にも角にも、気配を感じ取れば其方へと視線を向ける事は間違い無く】
361 :エース・セブン ◆81It1xIT0A [sage saga]:2015/04/07(火) 23:43:34.19 ID:SlxrB/81o
>>359
……あー……えっと、うん……

【気になったので「言ってみろ」と半ば無理矢理に聞いてみたはいいものの、聞いた男が返すのは微妙な反応】
【正直なところ、『思っていた以上に拗れてそうなので困った』という感想だ、軽い気持ちで聞いたことを後悔するくらい】

(どーすっかなー……まさかそんな面倒な悩みとは思わねーしよー……)
(これは馬鹿にしたらぶっ殺されそうだし、下手な事言えねーな……一応真面目に……)

つまり、アレだろ?『嫌味な奴にバカにされた』って事だろう?
んなもん、気にする方が間違ってんだよ、犬にでも噛まれたと思っとけ、言いたい奴には言わせときゃいーんだよ

そんで……その、『憧れの人』?が誰だか知らねーけど、お前のその感じじゃそりゃお前自身の考え過ぎだろ、そいつが困っただとか、お前になんか頼んだのかよ?
嫌味な口だけ野郎なんてこの世界にはいくらでもいるもんだ、そんな奴一々相手にして泣いてちゃ干涸びるぞ

(……ま、要はそーゆーこったろ)

【少女の話を聞く限り、この男が考えたのは、『子供っぽい口喧嘩か何か』が原因だろうという見解】
【そうだとしたら、その術は奇しくも持ち合わせている物であって、非常に簡単だ───自分からしたら】
362 :サフィア・エレファリス ◆rrHt9B4adXq4 [saga sage]:2015/04/08(水) 00:13:01.65 ID:Xzb43MhAO

>>361

【何だか言い淀む男に少女が向けるのは冷たい視線】
【ほら、やっぱり答えられないんじゃないか、なんて言いはしないがどうにも言いたげで】

【それでも何とか答えを返す男に少女は少し唸り】

まあ……有り体に言っちゃえばそうだけど……言わしておく訳にもいけないんだよね
憧れの人達がいる組織の名誉に関わる──
【少女の言葉は其処で止まる】
【反論する少女のそれを止めたのは、『お前自身の考え過ぎ』『憧れの人は困ったのか、何か頼んだというのか』という言葉で】

【考えてみれば確かにそうだ、少女の憧れの人々が──黒い髪をしたオッドアイの少女が、侍の男が、正義の長である女銃士が何を彼女に頼んだというのだ】
【誰があの白い女アンドロイドの心無い言葉で被害を被ったというのだ】

──そう、だよね
誰も何も頼んでなんかいないのに……また一人で空回って……馬っ鹿みたい……
【少女はただ溜め息を吐く】

363 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2015/04/08(水) 00:16:16.29 ID:d1VFQtxC0
>>358

―――ええ。何を遺すかは、人それぞれですが……きっとどんな人も、何かを遺す事はできる筈です。
例えば、もし貴方が自身の魔術によって誰かを窮地から救ったとすれば……たったそれだけの事でも、貴方は一つの命を遺したことになります。
己を護る術を知らず死を待つばかりの子供たちに、貴方の師と同じように魔術や己を護る術、生きていくのに必要な知識を教えれば……やはり、示すべき道を遺したことになります。
希望を齎し、道を示す事により心が救われる事もあります。希望が見えず絶望した者に道を示せば、もう一度進んで行くことが出来ます。それは―――未来への可能性を遺したことになりませんか?
方法など、いくらでもあるのです。……アルクさん、貴方には力がある。先生から受け継いだ、立派な魔術を持っている。お姉様に守られた命を持っている。
その使い道次第で、きっと希望を齎すことが出来ます。何かを遺す事は出来ます。私は……そう信じています。


【何を遺すかは人それぞれ。でも―――どんな人であれ、何かを遺す事は必ずできる筈で】
【ましてやアルクは魔術という大きな力を持っている。その使い道次第で、希望を齎し次代へ何かを遺す道は幾らでもある筈だ】
【折しも、この世界は困難に満ちている。その困難に対処できず絶望している人もいる。―――そんな人を救う事も出来るし、道を示すことだってできる】
【もうアルクは無力ではないのだ。今まで恩人に育んでもらった『桜』、今度は実を結び次代へ残していく番ではないか―――?】


あら、そう言って頂けるなら嬉しいです!ふふっ、今回のは結構自信作だったのですよ!
……いつかアルクさんのお料理も頂きたいですね。誰かの作った料理を食べるって、作った人の心も知れて良いですよね。

【手作りの団子は気に入って貰えたようで何より。美味しそうに食べて貰えれば、マリアも嬉しそうにする筈で】
【アルクも料理が出来るというのなら、今度機会があればぜひ食べてみたいものだ。】

【彼らの会話からは、本当に絆というべきものが節々から垣間見える。此処までの関係を築ける人間、世界中探しても数人といないだろう】
【ならば、無二の関係と言って然るべきなのかもしれない。……だからこそ、失わずに済んでよかった】

【……魔術関係の事を訊けば、はぐらかす様に言葉を濁す。……やはり、何事も無かったという事は無かったようで】
【命を繋ぐためには仕方が無かったとはいえ、魔術師としての根幹が揺らぐことだから本人も言いにくいに違いない】
【……ならば、此方から言うしかない。彼を魔術師として生きさせられる、一つの道を示す為に―――】

―――レグルスさん。……教会魔術に、興味はありませんか?
……実は、貴方に起こった魔力への影響は大体察しがついているのです。恐らくは―――光・闇の魔力が上がり、それ以外の魔力が下がった。違いますか?
そこで、私の修得した教会魔術は光の魔力を扱う事に特化しています。今の貴方にも恐らく合っているのではないかと思うのです。
……いかがでしょうか?差し出がましい提案なら申し訳ないですが……
364 :エース・セブン ◆81It1xIT0A [sage saga]:2015/04/08(水) 00:42:23.70 ID:1eUY9N3Io
>>362
そうだよバーカ

【少女の、自分自身への戒めの言葉を耳聡く聞き逃さず、そのまんま返す。一応なんとかなった安心感も内心にはあるが】
【自分の金髪を撫で、ピョンと跳ねた前髪をツイ、と指で捻りつつしたり顔】

なーにが『組織の名誉』だ、SCARLETだかUTだかカノッサ機関だか知らねーけど、そんな場末の名前も知れない奴が馬鹿にしたくらいで名誉は毛ほどにも傷ついちゃいねーよ
象にアリンコが噛み付いて象が痛がるかっつーの……ま、つまり気にするだけ無駄だってこった

大体そんな事で恨みを買うなら俺様なんか……あーいやいや、やっぱ何でもない

【たかが一人二人がバカにしたくらいで名誉が傷付く組織があるものか、そんな事で傷付くのなら自分は今頃大罪人だ】
【───って事を言い掛けて、やっぱりやめる。こんな事をこの少女に冗談でも言ったらどうなるかわかった物じゃないから】
365 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga sage]:2015/04/08(水) 00:50:22.69 ID:zrRta2810
>>363

「……確かに、この力を使えば命を救う事は出来る……だが、道を示す事は、出来ない……今まで、出来なかった……
 ……もし、それが出来るなら……絶望に沈まなくても、人は生きていけるんでしょうか……」
そりゃあそうさ……俺を見ろよ。まぁ、こんな楽天家なんてそうそうはいねぇが……俺はずっと生きてるし、死にかけた時も絶望なんざしてねぇぜ?
そりゃ、魂焼かれるくらい辛い事があったのは事実だが……それでも俺は、負けてたまるかって、憎しみを力に変えたんだ……
……人ってのは案外、完全に折れちまった訳でもなきゃ、心を奮い立たせる事は出来る……力さえあれば……――――そうですよね、マリアさん?

【――――命を救えても、その絶望を拭えないのなら、意味が無いではないか。かつてのアルクはそう言っていた】
【急場しのぎの救いに意味は無い。自分は、心をこそ救いたいのだから――――と】
【だが、マリアの言葉は、その行いは、救いの実在を見せてくれている。そして、そっとレグルスがその背を押した】
【――――今のアルクに大事なのは、自分だけではない、人との繋がりだ。レグルスはそう考えていた】
【命さえ繋がれば、そこから立ち上がる事の出来る人間は決して少なくは無い。その実例は、すぐそばで見ているじゃないか――――と】
【かつて復讐の為に戦い続けた自分も、折れかかった心を奮い立たせる事が出来たのだ。そこに、救いに意味は――――あるのだと】

「……八攫 柊にも、あなたにも……手前には無いものがある……手前が、その背をすぐに追いかけられるとは思わない……
 でも、初めて……守りたい人を、守れたんです……この経験を、無駄にはしない……それだけは、誓いますよ……」

【それが、アルクの率直な言葉だった。希望を求める事に意味はある。それを、確かにマリアによって信じる事が出来た――――と】

「……人に、振る舞えるほどの腕じゃないのは、事実ですけど……」
……前に御馳走になったラスクは、中々だったんじゃねぇか? あと、フレッシュサンドイッチもよぉ……
「……手を掛ける事で、美味しく豊かに食べられる……そこが、料理の面白い所ですよね……」

【団子を食べ進めながら、アルクはわずかに謙遜する様な様子を見せる。基本的に、個人の趣味に留まっているのだろう】
【だが、レグルスの言によれば、趣味と言うだけあって、まぁまぁ手の込んだものも作る事があるらしい】
【アルクにとっては数少ない趣味と言う事で、レグルスもそうした姿を見る事は少なくなかったのだろう】

……あ……マリアさん――――あぁ…………流石に、当人に隠し事っていうのは、まぁ難しいもんですねぇ…………

【マリアに遠慮して、それを言い出す事を躊躇していたレグルスだが、現状をピタリ言い当てられてしまい、苦笑する】
【そして、黙っていても仕方がないかと、腹をくくる様に小さく息を吐き出した】

――――御察しの通りでさぁ。その通りに、俺自身の魔力適性が変化しました。魔力の保有量も小さくなって……それ自体が、特にどうこうって訳じゃないんですが……
……そのあおりを食って、元々不得手だった水の魔力適性が、完全に失われちまいましてね。師匠のルールに抵触して、流派のコミュニティ追放に遭っちまったんでさぁ
……元々、師匠は「危険に自ら足を踏み入れる事は無い」って言ってやした。その言葉を破った結果みたいなもんですから、自業自得なんですがね……

【――――今のレグルスは、同門の魔術師の集まりから弾き出されてしまった、完全に流れの魔術師である】
【その事は、レグルス自身、残念に思っても未練は無いとの事だが――――】

……っ、教会魔術……!?
……今すぐに、答えをって言われると……難しい所です。まずは、完全に身体を治してから……それから、身の振り方を考えようとしてたんで……

【思いもよらぬ言葉、だったのだろう。思わず表情に驚きを見せて、レグルスは鸚鵡返しに言葉を返す】
【――――これは、元々根なし草に近かった自分にも、大きな決断になる。元山賊の流れ者としては、果たしてどうするべきなのだろうか】
【まずは、かねてから考えていた様に、かつての状態に近いレベルまで復調する事を優先したいと、答えを先送りにする言葉を口にするに止めたが……】

…………ぁ、そうだ……せっかく、こんな機会に逢ったんだから……!

【ふと、レグルスは何かを思い出したように通信端末を取り出し、どこかに連絡を入れ始める。この場に、何か関係がある事の様だが――――】
366 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga sage]:2015/04/08(水) 00:50:37.20 ID:zrRta2810
/すみません、今日はそろそろ限界です……後日に再開と言う形で中断してもらって良いでしょうか?
367 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2015/04/08(水) 00:54:36.53 ID:d1VFQtxC0
>>366
//了解です!レスが遅くて本当に申し訳ないです……
368 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2015/04/08(水) 00:55:07.04 ID:d1VFQtxC0
//あ、すみません!いつ再開しましょうか?
369 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga sage]:2015/04/08(水) 01:02:22.96 ID:zrRta2810
>>368
/とりあえず、今日と明日は、ほぼ今日と同じタイミングで大丈夫です。金曜は来れない可能性が高いですが……
370 :サフィア・エレファリス ◆rrHt9B4adXq4 [saga sage]:2015/04/08(水) 01:02:53.97 ID:Xzb43MhAO

>>364

【したり顔の男の真ん前、少女はまだ被ったままだったフードを脱いで深く溜め息】
【「“組織の名誉”って何だそれは」「誰か一人が馬鹿にした所でそんなのどうもならない」なんてニュアンスの言葉が耳に入ってきて】
【嗚呼、やっぱり自分は空回ってたんだな、誰かの役に立つ事なんか出来やしないんだろうな、なんて落ち込んで】

……え、今何か言った? 
【そんなものだから男の危うい発言なんかこれっぽっちも聞いていなくて】
【失言しかけた事に関しては誤魔化せば多分言及はされない……と、思う】

371 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2015/04/08(水) 01:03:53.17 ID:d1VFQtxC0
>>369
//了解です!でしたらまた晩にお待ちしております!
372 :エース・セブン ◆81It1xIT0A [sage saga]:2015/04/08(水) 01:34:56.41 ID:1eUY9N3Io
>>370
……なんでもねーよ

【聞き逃されていたようだ、しかしその安心感よりも、少女のボンヤリとした様子に毒気を抜かれる】
【溜息を一つ吐くと、また自分の頭を撫でて】

多分、なんかアレだな、お前はそれでいーんだよ、うん。バカにしか見えねーけど
こいつで鼻水拭いてさっさと帰んな、みっともねーぞ

【自分が彼女の事についてどうとか言うことがおこがましい事だと思えて来た、こんな風にバカみたいに空回る奴がいるから、自分みたいな奴が存在する、そうして世界の調和が取れているのかもしれない】
【ある意味では賞賛に値するけれど、だからって態度を改めるつもりはないが、でもまあ今だけはその気も失せた】
【街中で配られてそうなクシャクシャのティッシュをポケットから取り出すと、少女の頭にポンと置いて、歩いて行く】

(……なーんか、俺様らしくねーなー…)

【そんな事を思ったけど、たまにはそれもいいかもしれない───】

「あっ!いたぞ!」
「テメェ!こんな所に!!」
やっべ!?見付かった!!

【見た目だけ綺麗で真っ白な男は、騒がしく夜の街へと消えていった】

/お疲れ様でしたー
373 :サフィア・エレファリス ◆rrHt9B4adXq4 [saga sage]:2015/04/08(水) 02:09:05.07 ID:Xzb43MhAO

>>372

……そう? なら良いか
【相手の返答に上の空で返す少女】
【頭の中では先程から「私はやっぱり誰かにとっての正義のヒーローにはなり得ないのか? 」という思考がぐるぐると回転していて】
【そんな中聞こえてきたのは「多分お前はそれでいいんだ」という言葉で】
【それを聞けば少女はきょとりと目を瞬かせる】

【そうしてその言葉を聞いた瞬間、何だか頭の中が晴れたようで】
【あ、空回りでも良いんだ、なんて妙に感心なんかして】

……ちょっと、鼻水なんか出てな……
【だがやはり軽口を真面目にとらえてムッとすれば頭に置かれるくしゃくしゃのポケットティッシュ】
【何だか不意をつかれてしまって、何となく頭に乗ったそれを手にして】

【あれ、何だあの人意外と良い所あるんじゃん、なんて思えば何故だか笑みがこぼれてしまって】
【一応御礼でも言っとこうかなあ、などと歩き去る背中に声を掛けようとした矢先】
【先程の黒服達に男が見つかって、慌てて男が逃げて】

……台無しだなー、あの人は
【微笑ましく(?)見送ると自分も何処かへ歩き去って行くのだった】



/絡みありがとうございましたー
374 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2015/04/08(水) 14:22:47.10 ID:d1VFQtxC0
>>365

―――ええ。命さえあれば、人はまた立ち上がることが出来ます。……ですが、独りでは立ち上がる事は難しい。
独りではなく、誰かが手を差し伸べるからこそ……絶望に抗い立ち上がることが出来るのではないでしょうか?

だからこそ、終わってしまう前に手を差し伸べるのです。
アルクさん―――貴方という人が手を差し伸べて誰かと繋がる事により、きっと道を示す事が出来る筈です。
人の繋がりが生み出す力は存外に強い。私は、その力こそが絶望に抗う力だと思っています。

【そう、救う事に意味はある。人は命さえ繋がれば立ち上がることが出来る。でも―――それも一人では難しい】
【絶望に抗い立ち上がる力は、誰かと繋がる事によって生まれる。だからこそ、命を救い、手を差し伸べるのだ】
【立ち上がる、手助けをしてやるのだ。今の彼には、其れを為せる力を持っている筈だ】

―――その経験が、いずれ大きな実を結ぶことを期待していますよ。
貴方ならきっと出来る。私はそう確信しています―――

【アルクの率直な言葉に、優しく微笑む。――――いつか彼が、大きな実を稔らせる事を期待して】
【今はまだ、小さな蕾だけれど―――彼の遺す希望という名の桜が、大輪の花を咲かせることを期待して】




……っ、コミュニティ追放……!?そうで御座いましたか……では、今の貴方は何処にも属していないのですね。

……今すぐに、とは言いません。私はあくまで選択肢の一つを示しただけで御座います。
教会魔術と言っても、信仰や神学の知識を強制する訳ではありません。ただ教会で生まれたから「教会魔術」と呼んでいるだけですので……
もし興味があれば、その時はまた連絡して下さいな。私も大司教夫人という立場ですから、頼って下さればいつでも便宜を図る事は出来ます。

【―――やはり想定していた事態は起こっていたようだ。魔力適性の変化・魔力の減衰……魔術師にとっては死活問題だ】
【彼の説明によると、水の魔力適性が完全に失われたらしい。そして、師からの破門―――深刻な状況に、マリアの表情も曇る】
【ならばこそ、教会魔術への誘いも意味を持つ。身の振り方が決まっていない彼に選択肢の一つを提示できるのだから】
【今すぐでなくてもいい。もし興味があれば、その時は何時でも自分を頼って欲しいと告げる。きっと力になれる筈だから】

【……そうして道を提示したところで、レグルスは何処かに連絡を入れる。一体何処に連絡を入れたのだろうか……?】

//お返ししておきます!
375 :クローザ・F・ローズン [sage]:2015/04/08(水) 21:23:45.73 ID:+cUIRuBt0
>>355
........。

【氷雪の思いやりに思わず口を閉じた】
【ここまで落ちぶれた自分に言葉を掛けてくれるなんて】

【そんな人は誰だっていなかったから】
【今まで一度だって】

【そんな人を想ったから】

ありがとう...。でも大丈夫。

【またこうやって会えるかわからない】
【まだ自分が"自分"であるうちに】
【同じ時間を過ごしたいと思うのだろうか】

【外に向けた足はそのまま歩き出して行った】


/返信が遅れてすみませんでしたー!
/ロールありがとうございます!
376 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga sage]:2015/04/08(水) 21:33:43.69 ID:zrRta2810
>>374

「……気付いていなかっただけで、手前は、ずっと前から……救われていたのかもしれない……
 今がともあれ、側にいてくれるこいつがいる……それだけで、まだ生きていようとも思える……それを、未練みたいに思っていたけど……そうか、そう考える事も出来るんだ……」

【ずっと「割り切れない例外」だと言っていた、レグルスと「先生」。それを、自分の弱さの矛盾だと考えていた】
【その存在が救いになっていた事、それ自体はずっと前から気付いていた。だが、マリアの言葉を含めれば、その意味合いはもう少し変わって来る】
【それは、己の弱さではなく、そこに、自分自身さえ超えて支えられる力があったのではないか、と】

「……それが、『姉』の遺した物だって、胸を張って言えるのならば……手前も、そうしなきゃならない
 ……これを機に、もう一度考え直してみる事にします。「ただ一度」とは言わず、「もう一度」……」

【自分を殺しに掛かってきた、生みの親の事などはどうでも良い。ただ、育ててくれた親代わりの『姉』には、今からでも報いたい気持ちはある】
【そして「先生」は「自らの生きる道は、自らの手で探し出せ」と言って、自分に魔術と知識を授けてくれた】
【そうして結実したのが自分と言う花実であるというならば、自分もまた、生きる道の中で何かを遺さなければならないそれこそが、彼らに報いる事にもなるのだろう】
【その為に――――命の苦しみから抜け出る道として、絶望を肯定する事と言う答えを見出し、時にそれを説いてきた】
【だが、他に答えがあると言うならば、一度立ち止まって、それを見つめ直すのも、決して無駄にはならないだろう】
【絶望を否むのは、これが最初で最後だと、レグルスの復活に挑む際に言っていた。それが、次に繋がる事になるとは、アルクには思いもよらなかったのだろう】

っ、えぇ……この事は、前々から師匠が、門弟達に口を酸っぱくして言ってた事ですからねぇ……
「これは、生きる為の力であり技術なんだ。それで死を手繰り寄せる様な奴の面倒までは、わしらは見切れない」って……
実際、何でも出来る力って訳でもないのに、万能感に支配されて無茶に走る馬鹿は、どうしても出てくるもんで……
……俺も、実際死にかけた以上、調子に乗ってる所は無かったかって聞かれりゃ……まぁ……

【力を鍛え、伝授する以上、それを適切に使用する『心』が、強く求められる。それに反するのであれば、仲間と認める訳にはいかない】
【――――実に明快な理屈だった。その真意も、レグルスは分かっていたのだろう。これは、自分の失態なのだ――――と】

……これを機に、本格的な魔術を習得するってのも悪くは無ぇ……全く、7年前まで文字を読むのがやっとだった村の力自慢が、魔術師だぜ?
……確かに、今の俺には適した道かもしれないってのは分かりやした。しっかりと、考えておきます……そして、然るべく、返事をさせてもらいますぜ

【今や、レグルスはアルベルト流魔術師としては、非正統の立場にいる。なら、他流の魔術を学ぶと言うのは、決して悪い事ではない】
【――――元々、そうした『力』に憧れる気持ち、そしてそれを我が身に修める為の向上心は強い方なのだ。レグルスの気持ちは、確かに動いていた】

<――――あー、重たい! レグルスいきなりだよー! 頼まれて預かってた荷物、持って来たよー!>
ぉ……本当に早いな、アイシャ先輩。本当に、移動や輸送はお手の物って奴だな……ありがと助かったよ。もう、先輩後輩でも門弟高弟でも、無くなっちまうがな……
……けど、多分アイシャ先輩なら、俺の後で高弟の位置に入るのも、夢じゃ無ぇさ……頑張ってくれよ!
<……ま、これは姉弟子として、最後の義理って奴。破門されちゃったら、もう会う機会もないだろうしねー……元気でね>

【――――連絡を入れて20秒も経たない内に、唐突に虚空から、荷物を抱え込んだ女性が飛び出してくる】
【――――レグルスやアルクと同じ様な格好をした、赤毛の女性。恐らくは、2人と同じ魔術流派の人間なのだろう】
【リュックやら、手提げのケースやらをレグルスに手渡すと、すぐさまその姿を消してしまう。どうやら、レグルスに荷物を届けに来たらしい】

――――マリアさん。本当なら近いうち、正式にお礼に向かおうと思ってました……これは、俺のほんの気持ちです。受け取ってやって下せぇ……

【軽く荷物の確認をしながら、レグルスは説明する。どうやら、マリアに渡したい、感謝の気持ちと言う奴なのだろう。結構な量になるそれを、レグルスは確認している】
377 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2015/04/08(水) 22:32:48.61 ID:d1VFQtxC0
>>376

ええ。―――いつか、その考えた先にある答えを私にも聞かせて下さいな。

【見つめ直し、考えた末に彼に待ち受ける結論が何なのか……それはマリアにも分からない。けれど】
【いつか、その答えが聞ける日が来るのなら。その時はきっと、彼の人生は大きな実を結んでいるに違いない】
【今一度、絶望では無く希望を見据える。その先にある答えを―――いつか、掴んで欲しい。】
【アルクの言葉に頷いて、微笑む。立ち止まって考えた、その先に掴む答えに期待して―――】


ええ、是非これからの貴方の選択肢として考えて下さいな!
……貴方は本当に前向きな人です。七転び八起きというか……転んでも唯では起きない人です。
そんな貴方なら、教会魔術と別の流派の融合した形を見せてくれる……そんな気がするのです。

【……彼の話によると、魔術は生きるための技術であるという事。だから、それで無茶をしてはいけない―――なるほど、尤もな事だ】
【だからこそ、ああして死にかけていた彼は師のルールに触れてしまっていたのであろう。破門という結果は気の毒ではあるが……】
【しかし、先ほども言ったように命さえあればまだ道はある。破門されたって、人生まで終わった訳では無い】
【彼はポジティブだ。これを機に、また別の道を進み出すというのも……きっと、彼の性には合っていると思う】
【前向きな返事を得られれば、マリアは満足そうに頷く。もしかしたら、この転機が面白い形に転ぶかもしれない……そんな気がして】

【……さて、彼が連絡してからすぐの事。突然何か荷物を抱えた女性が飛び出して……これまたすぐに消えてしまった】
【交わされた会話から察するに、元同門の者だろう。……さて。その運ばれた荷物からレグルスは何かを渡そうとしている】

まあ、贈り物なんて……!ありがとうございます、喜んで受け取らせて頂きますね!……これは?

【一体何が渡されるというのだろうか?例の言葉を述べつつ、その正体を問うてみる】
378 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga sage]:2015/04/08(水) 23:08:03.91 ID:zrRta2810
>>377

「……あえて、謙遜しますが…………期待しないで、待っててください……」

【ひらりと、手元に舞い降りてきた桜の花びらを右手で捕まえながら、アルクはそう言葉を結んだ】
【今日の一日、マリアと真っすぐに言葉を交わして、自分の中の考えに、大きく幅を持たせる機会を得る事が出来た】
【花は散り、そして新しく実を結んでいく――――それを、美しく思う心が自分の中にあるのなら】
【変わる事を受け入れる事も、悪い事ではないはずだ。急に変わる事は、流石に難しいだろうが】
【もしもそれが成せたのならば、もう一度、マリアにそれを伝えよう――――密かに、アルクは己の心に誓った】

えぇ。先が見えるってのは、俺にとってもありがたい事でさぁ……!
……まぁ、這ってでも前に進まなきゃならなかったというか、それが板についたと言うか……
――――いや、違うかな……元から、結構自分を追い込むのが好きなだけかも分からんですね……

【これは、この場とは直接関係の無い話だが――――長引いた入院生活、そして復調の為の休養生活の中で、レグルスの財布は結構ピンチになっていた】
【無論、急用が終われば、また以前の様に、魔術と体力を用いて万の雇われ仕事をして、また旅の生活に戻っていくのだろうが】
【その中で、明確な選択肢があるなら、先の予定も立てやすい。レグルスとしても、マリアの誘いはありがたく思えるものだった】

【確かにレグルスは、かつてアルクが評したように、アクティブなエネルギーに満ちている】
【だが、彼の来歴そのものは、やはりここでは語られないものの――――割合、せき立てられるようにして駆け抜けてきたものだった】
【そう言う生き方を、ずっと続けてきたと言っても良い。それが本当に、自分自身の性質であるのかと問われると、悩む所もある】
【だが一方で――――強さに憧れて棒術を学び、無学の身から魔術を志したように、レグルスの向上心は人一倍でもある】
【その一面を思えば、確かにそうした修身が、レグルスの特徴であると言われると、あながち間違ってもいないのかもしれないと、レグルスは首をかしげながら笑う】

……融合した姿、か…………まさか俺が、教えを請うんじゃなくて、自分で何かを構築するかもしれないって可能性まで出てくるなんて……なぁ……

【マリアの言葉を、何気なく口中で繰り返してみるレグルスだが、それが予想以上に大きな意味を含んでいる事に、徐々に気付いてきた】
【まるで、新たな武術、新たな画法を生み出して行く過程の様な話だ――――自分自身にそんな事が起きるとは、流石に思ってはいなかった】
【さしものレグルスも、そうした可能性を前にしていると気付き、ブルっているのかもしれない】

あぁ、いや、なに……なんせ山生まれの、こう言うのも何ですが、田舎者なんで……こんなものしか用意はできませんでしたが……

【レグルスが取り出したのは――――「風の国産 猪肉」とある、大きな厚手の紙箱だった。言うところの「牡丹肉」だろう】
【何やら豪華な装飾が施されたその紙箱は、高級な贈呈品の雰囲気を静かに湛えている】
【――――15kgにもおよぶその箱は、そのままでは何か奇妙なものだが、鰤や鰹を提げているとでも思えば、違和感も少ないだろう】
【確かに、山の生まれで御馳走と言うと、まずこうしたイメージがあるのかもしれない】

あと、これもです。個人的な好みで何ですが……是非、食べてみて下せぇ

【もう1つ、レグルスが取り出したのは、これも一抱えほどはある木箱。ふたを開けると――――大きなリンゴが一杯に詰まっていた】
【どれも艶やかに赤く輝き、傷やシミなどただの一玉さえ見当たらない。やはりこれも上等な代物の様だ】
【恐らくは、鮮烈な甘酸っぱさと瑞々しい歯応えを感じさせてくれるだろう、そんな球体が、抱えるほどの量で用意されている】

【――――感謝の気持ちは、しっかりと贈り物に込める。その為に、レグルスも妥協の無い品物を選んだと言う事なのだろう】

「……何と言うか、やっぱり君らしい……」

【そばで見ていたアルクとしては、何とも「らしい」チョイスに、半ば苦笑しているが……】
379 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2015/04/08(水) 23:57:31.13 ID:d1VFQtxC0
>>378

そう、「誰も見た事の無い」融合した姿です。貴方の向上心と探求心を以てすれば―――不可能ではないと、私は思うのです。
もしかしたら、いつの日か大成させたあなた自身が誰かの「師」となるかもしれない……
ワクワクしませんか?何か一つ、大きなことを為すというのは―――

【守破離、という言葉がある。師の言葉を忠実に守る時期、師の言葉を破る時期を経て、やがて師を離れ独り立ちするのだ】
【期せずして、師の言葉を破ることになってしまったレグルスだが……もしかしたら、彼自身が独り立ちするかもしれない】
【身を修めるという事については折り紙付きの彼だ。もしかしたら物凄い化学反応を見せてくれるのではないか―――】
【道は長く険しい、果てなき物になるだろう。しかし……その道を歩き切った先にあるものは、とんでもない物かもしれない】
【彼には、その道を歩き切る力がある。エネルギーがある。だからこそ、大きな何かを為す可能性を感じずにはいられない】

まあ……!有難う御座います、子供達も喜びます!
こんなに良い物を貰ってしまって良いのですか?それも、本当に一杯……ふふっ、今日は子供達に御馳走が出せますね!

【……さて、彼が感謝の気持ちとして手渡してくれたプレゼント―――「手渡す」というには、到底「手」だけでは抱えきれない量の其れは】
【一つは猪肉、所謂ジビエという奴だ。手にして分かる、そのズシリとした重量は迫力満点。食べ盛りの男の子にも食べ応えがありそうだ】
【もう一つは大量のリンゴ。素人目で見ても分かる質の良さは、果物好きのマリアや子供達には間違いなく喜ばれるはずで】
【そんな二つの贈り物に、マリアは嬉しそうな笑顔を見せる。今日の晩御飯は御馳走だ―――】
【転移魔術で、持ちきれないであろう二つの重い箱を自宅へ転送する。こういう時、魔術とは便利なものだ……】

【……腕時計をちらりと見る。針は2時を過ぎ、そろそろ幼い子供たちが家に帰って来る頃だ】
【そろそろ花見もお開きにして帰らねばならない。母として、子供を放ってまで出歩く訳には行かないから】

……さて、もうすぐ子供達も学校から戻って来る頃ですね。名残惜しいですが、そろそろ帰らなくては……
―――アルクさん、レグルスさん。今日は本当に有難う御座いました。
どうかお二人ともお元気で!……また貴方達に会えた時、今度はどんな姿になっているのか……楽しみにしています。
「男子三日会わざれば、括目して見よ」―――きっと、今とは違う姿を見せてくれると、そう思っておりますよ。

【去り際に、もう一度彼女らしい穏やかな優しい微笑みを残して。―――転移魔法を発動すれば、その姿は一瞬で虚空に消える】
【また会える、その日を楽しみにして―――今日は、一先ずの別れとなった】

//ここで〆という事で、三日間有難うございました!
380 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga sage]:2015/04/09(木) 00:20:09.55 ID:n4Tv53Ur0
>>379

……へへっ、何とも……ワクワクしてくる話でさぁ……マリアさん、あんたの言うとおりだ……!
やっぱり俺は……そう言うタイプの人間、なんだなぁ……!

【明確に、レグルスの身に震えが走っている。顔に、微妙に引き攣れた笑みが浮かんでいる――――間違いなくそれは「武者震い」だろう】
【今までも、こうしたきっかけに触れて、自分自身を高める目標を掴み、そこに邁進してきた】
【今回、全く思わぬ方向にその道が開けて、レグルス自身も戸惑っていたが――――考えてみれば、これは今までにもあった事の、ほんのメタモルフォーゼに過ぎない】
【まだ力が完全には戻っていない両手で、棍をぎゅっと握りしめる――――じっくり考えるとは言っていたが、既に半ば、答えは出かかっているのかもしれない】
【――――その先には、自分の追い求めた「強さ」と言うロマンの、完成形に近いものがあるのかもしれない】
【徐々にその笑みが自然にこなれて行き、悪戯小僧の様な笑みが、レグルスの表情に差し込まれる。次の目標は、もう既に見え始めているのだろう】

えぇ、受け取ってやって下せぇ。俺の感謝の気持ちでさぁ。そうして喜んでもらえると、俺としても嬉しいもんですよ……

【とりあえず、自分の選んだ品物がマリアに気に入ってもらえた様で、レグルスとしてもホッとした表情を見せた】
【旨い物を食べると言うのは、人間の根源的にして、大きな喜びの1つだ】
【それだけに、感謝の気持ちを表す方法としては最善手かつ、よくある手法だからこそ、色々と考える事も出てくる】
【そうして選んだ品物が、喜んでもらえるのか――――リンゴはともかく、猪肉は中々に好みが湧かれる事もあって】
【レグルスとしても、喜んでもらえた事は、選びがいがあったと、喜んでくれる様子に、喜びを感じていた】

(……熊の肉だ、とか……ひねたチョイスをしなくて良かったぜ……)
「(……こいつの事だ、一歩間違えれば大暴投をかましてたかもしれないね……今回はよくやったよ……)」

【――――胸中で、ボツにしたアイテムの事を思い出し、レグルスは人知れず苦笑する】
【そんな様子を、アルクは感じ取ったのかもしれない。横目でその顔をじっと見つめていた――――】

お、おぉ……もうそんな時間なんですかい……
「これは……気付かなかったね……」

【マリアの言葉に、2人も少し驚いた様子を見せる。充実した時間は、あっと言う間に過ぎて行ったようだった】

いや、こちらこそ団子、御馳走様でしたよ!
「それに……また、色々と世話になってしまって……ありがとう、マリアさん……」
お…………ヘッ、そう言われると、身が引き締まるってもんですよ……! そちらこそ、お元気で!

【気が付けば、かつての恩に対して礼を述べて感謝する場面だったのに、そんな中でさえも、自分達はマリアに色々と良くしてもらっていた】
【2人共に、感謝の笑みを以って、マリアを見送る。レグルスに至っては、琴線に触れる言葉を投げかけられて、やはり力強い笑みを浮かべていた】

……さてアルク、一端宿に戻るとして……晩飯はどこで食うよ!?
「……地酒を扱っていない所だね。レグルス、今日はもう、酒を飲むのは禁止と言っておくよ」
おいおい……っ、まぁそりゃそうか……とほほ、本格的に飲むかーって、楽しみにしてたんだけどよぉ……

【2人の魔術師も、桜に名残を惜しみつつ、その公園を後にする】
【午後の太陽に照らされて、一行を見送る様に、もう一度風が吹き抜け、桜吹雪が散っていった――――】

/遅くまで乙でしたー!
381 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2015/04/09(木) 21:35:45.55 ID:4Xi81rMn0
【街中――大きな神社と、その敷地内にある公園】
【桜がたくさん植えられた公園内には、この時間でもひとが多く行き交って】
【そろそろ桜も終わる時期と最後の盛り上がり、並ぶ屋台はたくさんの色を掲げて】

…………、戻ってこないな……。

【桜と桜の隙間の空間。見上げれば花弁が大分減って赤らんだ桜の枝と、今宵の月はぽってり浮かんで】
【花見するには少し残念な頭上の景色、ただ、雰囲気を楽しもうとするなら、十分なくらいで】
【――とはいえ、周りにはそろそろ出来上がってきた酔っ払い集団ばかり。賑やかさは、遠くまで聞こえ】

【傍に大規模な宴会が盛り上がる場所から少し離れて、ぽつん、と、一人居るのは逆に目立つだろうか】
【少し前までは確かに連れが居たはずなのだけど――買出しか手洗いか、どこかへ行ってしまっていて】
【シートの真ん中で紙コップに注いだお酒を啜る、……少し退屈げに伏せた瞳が、ときどき辺りを見渡しているよう】

【真っ黒の髪色、長さは腰に掛かるか、同じくらいか、その程度には長く。ヘッドドレスのリボン飾りがふうわり揺れて】
【瞳は黒と赤の色違い。首筋には黒のレースをあしらったチョーカーを巻いて、ヘッドドレスの紐をリボン結びにゆわえ】
【裾に向かって赤みを増していくグラデーションのワンピース、背中には大きな蝶々結びを飾って、その尾っぽはお尻の下らしく】
【投げ出した足には薄手のタイツ、空っぽにした紙コップにたくたくとお代わりを注ぐ手元は広がった姫袖で、指は隠れて】

むう……、せっかくお花見来たのに……。

【屋台で買ったとうに冷めたたこ焼きを頬張って、これしか飲めない梅酒を飲んで、一人の少女はなんとも退屈げ】
【どう見ても未成年な容姿でそれなりのペースで酒を飲んでいたり、するけれど――こんな場では、誰も気に止めない?】
382 :霜降 氷雪 [sagesaga]:2015/04/09(木) 22:12:37.33 ID:wGhSW4Hco
>>375
……

【そう言われると、氷雪は黙っていることしかできない】
【確かに、食人衝動を考えると、おいそれと一緒にいるのはよくないだろう】
【それをわかっているからこそ、氷雪にできることはなくなってしまった】

……また、来てくださいね
コーヒーの淹れ方……教えますから

【もしかしたら、彼は衝動を解決するまで来てはくれないかもしれない】
【次に会えるのは、いつになるかもわからない】
【それでも、最後に告げたのは別れでなく、再会に向けてのもの】
【彼はそれをよしとしないかもしれないが──無力な自分でよければ、いつでも支えさせてほしいという、思いを込めて】

//グダグダ進行でごめんなさい……お疲れさまでした!
383 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2015/04/10(金) 00:13:45.92 ID:Q7h3LnAS0
【都市部に存在する酒場】
【そこは旅人達の宿としても機能しており、所謂其処で旅仲間を見つけたり用心棒を雇ったりなんて日常茶飯事なのだけれど】
【その一角。緑色のローブを纏った女と、軽装の皮の鎧を着込んだ女の姿が在って】


『その遺跡の調査?って言うの?アタシも興味あるんだよね〜
ほら、特別に半額で良いから同行させてくれない?
アタシ一人雇っておけば其処等の魔物は勿論盗賊の集団だろうが何だろうがバッチリだって』

「それは頼もしいんだけど、でも……もう教会の人に頼んでて……」

『大丈夫大丈夫!アタシは迷惑掛けないし、何ならもう少し安くしてあげるからさ……』

【交渉の場面であろうが――――どうも、もう一人の方は乗り気では無く】
【何処か困った様な笑みを浮かべながらも遠回しに断るのだが、もう一人が其れを察する事もせず】
【然れど性格上ハッキリと断る事が出来ないのだから、時間が長引くばかり】


「ええっと……それに、もうこんな時間だから……ね?また今度お話させて貰った方が助かるかな……」

【周りに視線を巡らせたところで知らない相手ばかり。助けを求めるにも、少々賭けが強すぎる】
【――――新たに入店した者の目を惹くことに違いは無い。或いは、興味を持って近寄ったならば上記の会話も聞き取れるかも知れないが】









【櫻の国。最早誰も訪れる事が無くなる程に朽ちた神社】
【普段ならば一つの気配も無い筈なのだけれど――――今宵は、其処から妖気を感じ取る事が出来て】

【石畳の階段を上ったならば、見えるのは風化した鳥居と小さな社であろうか】
【――――社の前に立つのは、巫女装束を纏い翡翠の首飾りを下げた一匹の妖狐】
【目を瞑り、手を合わせている所からして参りでもしているのだろう。然れど、廃れた場所に神も残るのかは疑問だが】


「…………」

【其れも終えれば、神社から去ろうとして――――新たにこの場に訪れた者と出会うとすれば、そのタイミング】
【耳と尾を立てて居る事から余程驚いている事も知れるだろうか。抱くのは敵意だとかでは無く、怯えた様な――と表すのが適切で】
【元より害意を抱いた者がこの場に訪れたのだとすれば少女にとっての不幸】
【或いは、漂って居た妖気に疑問に思って訪れた者だとすれば――――話はどの様に転がるか】
384 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2015/04/10(金) 00:51:30.67 ID:jkym1JIKo
>>383

なんだ、そこ中々面白そうな話をしてるじゃねーか

【その声は明確にそちらへと響いた】
【軽薄な、だがその実何かしらの意志が感じ取れる代物】
【それに目を向けたのならばひとつの人影】

遺跡でも何でもいいけどそんな面白そうな話を独り占めするのは良くないな
折角なんだ、オレも一枚噛ませろよ別段減るもんでもないだろう?

【伸びる白髪は灯火に当てられて夕焼けのように照らされる】
【瞳は異質を示す色違い、紫白と赤の不釣合いの代物それを宿す人間の姿】
【防刃ベストやら簡易の収納が多い軽量戦闘衣服を纏う青年、そして剣が幾つか】

所詮は墓荒しみてーなもんだ、どうせなら盛大にやったほうがいいだろう
それとも何か、人数が合わないなら……いっそこの場で早めの間引きでもしちまうか
何でもいいぜ面白いならそれでいい、なあ?

【浮かぶ笑みはしかし内に刃を隠す物】
【必要に誘う鎧の女への牽制か、直接刃をちらつかせる事はないにしても】
【言葉にその動作に滲み出ているモノがある、鉄火場に住んでいる人種ならば酷い程に理解るだろう】
385 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2015/04/10(金) 01:15:42.20 ID:Q7h3LnAS0
>>384
【緑のローブを纏った女が、新たな声が聞こえた方向と顔を向け】
【――――もしかすれば、どさくさに紛れてこの場から立ち去れるかも知れない。そんな期待を込めていたのだが】
【現実は、見知った者が更に便乗しようとしているのだ。「もう……」なんて呆れた溜息混じりに頭を抑えて】

【残るもう一人は、その気配を感じ取ったのだろう。楽しそうに口元を吊り上げたならばまるで観察するかのように青年をジロジロと見て】


『へぇ?アンタとアタシじゃあ当然遺跡のトラップだとかが分からないんだから無理よね
となると、必然的にアタシとそこの女とのペアになっちゃうんだけど?』

【好戦的な返答。その身形からして活発な印象を与えるであろう女は性格も男勝りで有り】
【――――同時に、荒事が好きなのだ。故に“間引く”なんて言葉に対しては興味を示したかのような素振りを見せ】
【見る限り得物は無い。即ち、己の肉体を武器とするか魔術を扱うのか或いは異能か】

【何であれ、臆する事も無く寧ろ争いに発展する可能性を楽しんでいる事だけは間違い無く】
【哀れなのはローブを纏った女。剣呑な雰囲気にまた溜息を吐いて】


「エルフェスも貴女も、先ずは少しお話を……遺跡の特徴もまだ全然―――――――」

『ましてや龍族の子供が閉じ込められてるなんて聞いたら余計に行くしか無いよねぇ
珍しくも人型だってんだから連れればお供になるし、裏にでも売り払えば大金が手に入る

――――アタシは譲る気は無いし、どうせアンタだって譲る気は無いんでしょ?
なら、答えは単純。昔から変わらない腕っ節の比べ合いさ。どっちの方が危なっかしい遺跡に潜るに相応しい実力を持っているか確かめる為のね
……まさか男が平和的に話し合って解決しましょう、なんて言い出したりはしないよね』

【まだ遺跡の特徴は完全に掴みきっていない――――その言葉も遮られ】
【顎をしゃくって示すのは扉だ。タイマン形式、外で決着を付けましょうとのお誘い】
【周りの者達は囃し立てる様にして立ち上がり…………ローブの女は、短いスパンで三度目の溜息を吐いた】
386 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2015/04/10(金) 01:29:42.21 ID:jkym1JIKo
>>385

――――――――……へえ

【浮かんだ笑みは面白そうな相手だと分かったからだろう】
【余計な言葉はただ不要と、それもまた善しとして】

潰し合うならそれでいい話が早ければその分だけ善い
其の点だけなら話は合う……ってなんだお前、悪魔に続いて今度は龍族か……
なんだあ?お前動物園か何かでも開くつもりなのか――――――――…

【件の女は大人しそうな風体をしていながらもどうやらその実は違うようだ】
【なんというかいつも渦中に居るというか、騒ぎだけならば事欠かない様子】
【となればこれからの起こる渦も些事と割りきってくれる事だろう】

【「じゃあな」と呟き肩をぽんと弾けば誘われるがまま】
【その扉の向こうへ、仮初の戦場へとその身を簡単に投げ出す】

んで……どうするんだ、こっちとしてはルールなしの単純な戦いの方が好みだけど
そっちの好きなように合わせるぜ、所詮は誘われた側なんだしな

【関節を軽く動かし整える、慣れた物でその一切に淀みの類はない】
【飽くまで平坦な口調のままで、するりと懐から取り出すのは彼の愛用する剣……銀のナイフ】
【ただそれだけを掌で踊らせながら、最後に首を傾げてみせて相手を伺うのだった】
387 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2015/04/10(金) 01:45:43.38 ID:Q7h3LnAS0
>>386
「だから、まだ本当に龍の子かも分からないからもっと慎重に…………
子供だったら直ぐに助けてあげなきゃいけないけど、変にややこしくしても――――」

【此処まで来たら止められないのは分かっているのだろう】
【遺物遺跡には多少詳しくても戦闘には不慣れだ。無理に二人を止める事は出来ないし、力も無い】
【怪我をするかもしれないが周りには野次馬も居るのだから死ぬ事は無いだろうと判断すればその場に残る事にしたのだろう】
【争い事には興味が無い、という事も大きいのだが――――】


『ルールだ何だってのはもっと紳士的に戦う人達の為に創られたモンさ
アタシ達は所詮アウトロー。リングの上での戦いだとかは無縁さ
――――つまり、この言葉を聞いてアンタが思い浮かべているであろう通り』

【僅か数瞬であった。背を向けていた状態から身体を捻り、勢いを利用しての回し蹴り】
【ソバットにも近い其れは大男であろうと吹き飛ばすには十分な威力で有り、且つ其処に女の脚力も上乗せされることとなる】
【狙いは胸部だ。下手をすれば鼓動を一時止めるか、肺を潰すか。モーションからして変則的な動きは無い】
【つまり、その速度を見極める事が出来れば対応する術は幾つもあり】


『常に実戦、アンタもそうだろ?
それにルールなんて枷はヤってる内に忘れそうだからね』

【喧嘩。ただその一言が全てを表す】
【開戦しても得物を取り出さないのだから、今の所は徒手が主体と考えても良さそうだが】
388 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2015/04/10(金) 02:00:27.98 ID:jkym1JIKo
>>387

――――――――…ッ!?

【唐突の開戦、流石の青年も戸惑ってか声にならない驚愕を浮かべ】
【蹴りの威力を受けたまま後方へと後ずさる、浮かぶ土煙】
【晴れた先に輝くのは銀色の光】

紳士的だ何だ言うつもりは無いが礼儀くらいは弁えてもらいたいんだけどな
全く、咄嗟も咄嗟だぞ……ホント―――――――ッ!

【取り出したナイフの腹で蹴りを受けたというだけの事、その動作が咄嗟だったのは間違いない】
【幾らか痺れる掌をひらひら揺らし愚痴の一つでも零した後に、夜の闇に白色が駆ける】

【駆け出し接敵する瞬間の右手のナイフによる袈裟、逆袈裟の連撃】
【加えて逆袈裟のまま振った勢いを利用し左足を軸とした回転からの蹴り、意趣返しのつもりなのだろう】
【挙げられる足は彼女の胸部へと狙われる事となる】
389 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2015/04/10(金) 02:20:13.37 ID:Q7h3LnAS0
>>388
『戦いの中で礼儀なんて無いモンだからね。ぶっ倒したヤツに礼をしても意味が無いのと同じさ
そんな戦いがお好みなら紳士淑女諸君に相手して貰いなよ

――――クク。今の一撃でぶっ倒れないのは驚いたけどね』

【最後の言葉から、初手で決めようと考えて居たのは間違い在るまい】
【現に、無防備な状態で当たればそれも十分に可能な威力。それを凌いだ青年に対しては、面白いものを見るかのように表情を歪め】
【トン、トン。二度跳んで全身の神経を高ぶらせれば、目の前の敵にだけ集中する事となろう】


『お生憎様だけど無駄無駄!!刃物なんてのは腹を叩いちまえば何処を斬られる心配も無いのさ!!
諦めてさっさとオネンネ――――なっ…………!?』

【動体視力も優れたモノ。振られる刃に対し、確実に腹を叩いて軌道を逸らさせるのだ】
【更には決して腕の内側を見せない事から、刃物に対しての知識も相応に在るのだろう】
【連撃をいなし、その勢いで顎を掠める虎爪――――を、見舞う前に】
【刃物にだけ用心していたからこそ、三撃目には気付かなかった】

【故に、胸部を蹴られたならばそのまま後ろへと吹き飛び】
【観衆の響めき。女の居た場所に散る僅かな朱色の飛沫は吐血の証か】


『――――……成る程。伊達に修羅場を潜ってる訳でも無い、か
だけど、アタシも一回二回強く蹴られて背中を丸める程柔く出来てない

…………それじゃあ、詰まらないだろう?アタシも、相手をしてるアンタも』

【仰向けに寝そべったまま足を大きく振り上げ、振り下ろす反動での立ち上がり】
【口内に残る血を吐き捨てれば、ニヤリと笑って見せ】
【腕を其処に薙いだ――――かと思えば、青年の顔面に投げつけられたのは鷲掴みにした砂だ】

【謂わば目潰し。効こうが効くまいが、まるで縮地の如く距離を縮めれば、鳩尾に向けて放たれるのは掌底】
【其れは殴る、と表すよりも打ち抜くと記す方が適切で有り】
390 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2015/04/10(金) 02:42:23.14 ID:jkym1JIKo
>>389

伊達に鍛えてないんでね、それにしてもお前は狂戦士の類か……
血沸き肉踊るってのは分からないでもないが――――――

【残心を取り構えを解く事はしない】
【木っ端の冒険者かと思っていたがどうやらそうでもないらしい】
【少なくとも自分の血が流れる様に怯える様子などなくむしろそれは戦意高翌揚として作用している】

【相手が同じくして歴戦ならばさて、どうしたものか……】
【そう考えている矢先、唐突なラフプレーが迫る既の所で左腕で防ごうとするも相手は粒子のようなもの】
【全てを捌く事は無し、左目を瞑り残る右目で相手を見やるが次の時には肉薄】

(ちっ…………っ!)

【極近接の一手を繰るのは間違いない、しかし防ごうとも遅くそして正確性に欠ける】
【ならばとフリーの右腕で相手の狙いを阻害し鳩尾でなく左腹部へと誘導し致命を避ける】
【内臓には変わりないが腹筋が有る分にはとの考え、しかしその衝撃たるや背中に抜けるかと思う程の物】

【溢れる苦悶の声には血が混じり、揺れる足で2,3歩と後退してしまう】

げほっ……抜きの類か、いよいよ侮るのは難しくなってきたな……
形を変えるのは気が向かないがここで退いちまったら男が廃る、やるからには全力で、だ――――――――

【静かな声の後、何かが弾ける音が空を割るように響く】
【音に誘われ見やれば先程までのナイフが消失し変わりに銀の粒子が舞う】
【そしてそれもやがては集い、青年の掌で強大な武器へと形を変える】

【曰く、それはどこぞの神殿の柱を無理矢理に武装に代えた代物】
【刻まれた碑文は己の堅牢さを称える物、与えられた機能は封じる物の破壊】
【八角形のオベリスクに昏い金属の柄を付けた刃無き槍は、どちらかと言えば鈍器という姿に近く】

それも正面からの一騎打ちで、真っ直ぐに……長く続けるのも好みじゃねえだろ
面倒だからこっちから征くぞ―――――――!

【石柱を地面に叩きつけたならば辺りが揺らめく】
【粗暴な見た目に違わない暴力的な力の姿、周囲からはどよめきの声さえも出るか】
【目覚めた槍は軍場を認識してか己に刻まれた碑文を煌々と輝かせ……】

【構える担い手と共に一気呵成にと迫る】
【凡そ技という物も無い力の一振り、横薙ぎの一閃から紡がれる結果など語るまでもない】
【避けたとて振り出された暴風は構造の緩い物ならば砕き壊す、力の奔流】

【彼女が己の血により戦意高翌揚するならば彼とて同じ軍場におりならばそれとて同じ事】
【些かやり過ぎのきらいもあるが、止めるような縁者は精々件の遺跡好きくらいのものか】
391 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2015/04/10(金) 03:10:06.65 ID:Q7h3LnAS0
>>390
【――――防ぐか。否、両手で防いだところで被害が大きくなるだけで結果は変わるまい】
【ならば避けるかと脳が刹那の判断を下すのだが現状況で其れは適わない】
【必然的に残る選択肢は一つ。ダメージを負う事、だが】

【不意にその間に入り込んだのはあの色のローブ。異なる所と言えば、眼鏡を掛けている事で有り】


「…………困りますね。争うのは其方の勝手であり、何時の時代も人間同士が争うことに代わりはありませんが
其れに巻き込まれ、童の遺物まで破壊されれば話は変わります」

【目の前に展開されたのは幾重もの障壁だ。其れは血を媒介とした魔術であり――――つまりは、禁術の一つ】
【与えた衝撃と同じだけの威力を返す、謂わば相殺するための術式】
【――――眼鏡の下の瞳は紅く染まっていた。語る口調も、彼女の其れとは異なり】


「それに今の騒ぎに紛れて去ろうかとも思いましたが、万が一にも亡くなってしまえばアルカの寝覚めも悪くなってしまいますから
不本意であっても、この騒ぎの一端を担っている訳ですからね
…………さて。これにて一騒動も終了、と考えても良いでしょうか

――――出来る事ならば、このまま終わり童も調べ物に戻りたいのですが」

【青年の攻撃が当たる事こそ無かったが、勝敗は決まったようなものだ】
【女はむつけた様にそっぽを向くのだが、反論しない辺り敗北を認めているのだろう】

【その事を確認すれば、今度は青年へと視線を移した】
【何を考えているのかも分からない感情が瞳の下にはあって。確かに容姿こそはあのローブの女なのだが…………性格は、全くの別人】
【――――僅かに小首を傾げたのは、問いの代わりだ。不満はあるだろうか、と】

/申し訳無いのですがそろそろ就寝時間の方が……
/締めるか凍結かはお任せ致しますっ!凍結の場合、今日の午後11時半辺りからならば再開出来るかと……!
/〆の場合は後ほど空いた時間にお返しさせて頂きますねっ!
392 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2015/04/10(金) 03:30:39.75 ID:jkym1JIKo
>>391

――――――――ッ!?邪魔を……ッ!!

【障壁と破封の衝突、矛盾となり得るその激突】
【しかしその天秤は担い手の未熟さにより傾く事となる】
【矢継ぎ早に響く衝撃、その後拮抗が崩れたか槍はグラリと雪崩れ】

【ならば担い手と共に後ろ押される】
【起動の時を失った槍は碑文の輝きを失い、銀の粒子に還りやがてナイフへと戻る】

……ん、色々言いたい事はあるが確かに熱くなり過ぎた
今夜のゲームはなかった事にしておく、お前……次に会った時には決着だ
それまで眠れない夜でも過ごしてろこのやろー……あー……もう不完全燃焼だ……

【血沸き肉踊り節度を失う、青年の姿でもあろうとも熟しているという訳ではなく】
【煮え切らない思いをしながらもアルカではない何者かの案に頷き、ナイフを納める】
【不満はあるが、人死にを出すというのはいただけないのだった】

つーかお前誰だっての、訳の分からん術を使いやがって……
おい武道家、お前も好きなだけ文句言っていいぞ言うだけならタダだかんな

【差し出された術は凡そ知る物ではないし扱う者もどこか「違う」】
【それは「瞳」による判別ではなくて半ば直感と経験に因る物、知らぬ何者か】
【自分が知らない者だからこそ少しの苛立ちを覚えたのだろう、小者っぽい文句は囃し立てるように対戦相手の彼女へも……】

/了解であります
/明日は一日中おりますのでいつでも大丈夫であります
393 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2015/04/10(金) 15:46:23.33 ID:dxQq/s7eo
【路地裏】
【表の光も、喧噪も、夕飯の香りなどとても届きはしない】
【祈りの声は闇に消え、鉄錆に似た血の香りが否応なしに鼻孔を突く】

【そんな場所に広がるちょっとした噂】
【知る人ぞ知ると言う程のものではなく、本当に誰かがポツリと話題にした程度のもの】
【「腕の良い砥ぎ師が居る」と言う噂】
【店も持たず、時折フラっと現れてはゴザを敷いて砥石と水だけ用意して路地裏の佇んでいるそうで】

……ん、かーっ。眠いってぇの

【その噂の中心人物】
【祭りの出店で買えそうなデフォルメされたちゃちな黒猫のお面で顔を口元以外を隠し】
【藍色の作務衣と白で大きく「東」と書かれた黒鳶色の前掛けをした短い黒髪の男性は噂通り】

【暗がりの少し開けた場所でゴザを敷き。砥石と水を張った桶を用意して欠伸と伸びを同時にしていた】




【同時刻、公園】

【4つの杭にロープを張った簡素なリング】
【互いに殴り合うだけが目的にしては広く、長柄の武器すら余裕で振り回せそうな程であり】

よ、しょ…

【リングの中で軽くステップ、そして自分の頭の中に存在する敵へと軽く握った拳を振るう女性の姿が在った】
【女性にしては短めの黒髪と、赤い上縁眼鏡の奥には髪と同じ黒の瞳が窺えて】
【スーツを着込んでいるが女性用では無いのか比較的体の線が出ている様には見えず】

…ん、おーわりぃ

【緩い声と似合わない鋭いストレートを繰り出して、リングの中央から背を向けた】
【リングに張られたロープへともたれると何処を見るでもなくボーっとして】
394 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(山形県) [sagesaga]:2015/04/10(金) 18:53:52.80 ID:+EILTZcro
【路地裏】

『おい、あっちに行ったぞッ!』 『追えーイッ!』

【何やらガラの悪そうな輩が、とある一人の人物を追いかけていた】

「……はッ、ふ……ッ、くッ…………」

【それは、サメのヒレの様なツノのあるボサボサとした説明しにくい黒髪に、金色の眼の20代半ばの男】
【ハーフ顔で優しげな目付きをしていて、左頬には猫と思われる引っかき傷の痕がある】
【服装は、ほんのり青いタンクトップに、紺色のジーパン(ストレッチタイプ)】
【両手足には指が出るタイプのグレーのグローブ的なものがはめられており】
【紐タイプの無難な黒ベースの運動靴を履いており、頭部と両腕には赤色の鉢巻が巻かれていた】

【男が路地裏のとある角を曲がれば、輩共も曲がって――】

『……おい、いねェーじゃアないかッ!』 『どこかにいるはずだ、探せッ!』 『あっちかッ!』

【そう言い、輩共は路地裏の奥にへと消えてゆき――】

「……ふゥ、あっちいった、ね……はァ、つかれた……きょうはこれい上……おっ手がこないといいけれど……」

【大きなゴミ箱の蓋が少し開けば、先程の男がそこから眼を出し輩共がいなくなったのを確認、そして他に誰かいないかも探す】
395 :辻風文 ◆/EhN7y6aoQ [sage saga]:2015/04/10(金) 22:12:38.43 ID:Sh0jtdm20
>>381

【桜の季節も終わりを告げようとしている頃】
【満月と共に栄える夜桜を撮影して回っていた】
【そんななかどう見ても未成年の少女が飲酒しており】

こんなところでどうしたんですか?
親御さんでもお待ちでしょうか?

【この女性のことを見た目から未成年と判断してしまったのか】
【飲酒をしていることすら不思議に思って】

あら、子供に飲酒はまだ早いですよ。
さて、親御さんでも探しましょうか。

【記者にも酒がはいっているようで、顔が赤らんでいる】
【この女性は記者にたいしてどのような反応を示すのか】
396 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2015/04/10(金) 22:21:27.76 ID:DRpv6Qy70
>>395

【風が吹くたびに残った花弁が散ってくる、ちらり、ちらり、――そのうちの一枚がぺたりと紙コップの水面に落ち】
【水面と言っても梅酒なので色味がある、まあ、それも風情……なのだろうか。とりあえず、】
【シートの上には他に紙コップが二つあるのを見るに、連れは二人か。ただ、やはり、姿は見えず】

……――なあに?

【一瞬きょとんとした、掛けられた声が自分に向けてだとは思わず、一回しかとしかけてから、】
【どうやら自分に向けての声らしいと遅れて気付いて、ぱちくり瞬きながら、見つめ返す、そして、首を傾げ】
【さも当然の顔でまた紙コップの酒を飲む、――成人しているので、当然といえば当然なのだけれども】
【やっぱり見た目は未成年でしかなく。全く悪びれた様子もないなら、手遅れにも思えるが、ただ、不良らしくはなく】

え……、……子供じゃないよ? わたし、今年で、二十二なの――。
……間違いなの、きっと酔っ払ってるんだよ、……、――だいじょうぶ?

【こちらはこちらで結構なペースで飲んでいるのだが。顔は少し赤らんで、ただ、ろれつは回っているし】
【自分の明らかに釣り合わない見た目を相手の酔いにして誤魔化そうとする程度の頭も回っているよう、僅かに眉をひそめ】
【鈴の音とよく似た涼しげで金属質な声が、宴会の賑やかさの中でも聞き取りやすい。問題の少女――彼女は、】
【ふんわりスカートの中できっかり膝を折った正座のまま、今度は、置いてあるポテチの袋から一枚つまみだして、食べ、】

……――友達がトイレに行って戻ってこないの、幼馴染の子と、お花見してるんだよ。

【だなんて、誰も証明してはくれないけれど、そんな風に説明するのだった】
397 :辻風文 ◆/EhN7y6aoQ [sage saga]:2015/04/10(金) 22:30:48.06 ID:Sh0jtdm20
>>396

ううむ、未成年にしか見えないんですが・・・。
まぁ、ご本人がそうおっしゃるなら、そういうことにしておきましょうか。

【記者の右手には日本酒が入った紙コップがあり】
【それをくいっと飲みながら】

確かに酔っ払ってますね。
わたしお酒苦手なんですけどね。
こういう時期にのむお酒は好きなんですよぉ。

【だんだんと酔いが回ってきたのか、少しだがろれつが回らない】
【だが会話には支障はなく】

へぇ、お友達と花見ですかぁ。
いいですねぇ。

【だが、ふと疑問に思った】
【トイレに行ってからすぐ帰ってこないのはおかしい】

そのお友達もお酒を飲んでらっしゃったんですかぁ?

【この質問をしてみる理由はただひとつ】
【もしかしたら、倒れているかもしれない、ということで】
398 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2015/04/10(金) 22:39:48.66 ID:DRpv6Qy70
>>397

【そんなことないよ、なんて、ちっちゃく笑う。そんなことめっちゃあるというか、それ以外に見えなくても】
【真っ白に透き通るような肌をぽーっと赤くして、にこにこしていると。なんだか聞いてしまうのもよく思えるみたいで】
【真っ黒な髪と、真っ白な肌と、ぼんやり赤い頬と。和服でも着ていればさぞ似合ったことだろうに、残念ながらワンピースだ】

お酒苦手ならあんまり飲んじゃだめだよ。
お酒だめなのに飲むと大変なんだから、周りのひとだって、困っちゃうし――。

【なんて言葉はなんだか妙に真剣み、というか、大変な目に遭ったことがあります、というよな顔と声をして】
【酒場で働いているものだから仕方ないのだか。それでも最近は流石に慣れてきて、大丈夫なのだけど――】
【酔ったせいで少し眠いのか小さくあくびして、足を伸ばす。足の爪先をぴこぴこさせながら、やっと、紙コップを置き】
【これまた転がしていたペットボトルのお茶を飲む、――チェイサー代わりなのだろう。少しふざけて、「飲む?」なんて機器】

きっと混んでるんだよ、こういうところだと、すっごい混んじゃうし……。
二人で行ってるから大丈夫なの、探しに行ったりしたら、入れ違っちゃっても困るし――。
……ね、ほら、さきいかあげる。

【お茶を差し出したと思えば、それを受け取るかどうかは置いておいて、次に差し出すのはおつまみのいか】
【脈絡がないのはこれはこれでこちらも酔っているのかもしれない。泥酔、ではないけれど――】
【他のコップには梅酒が入っていないわりに梅酒の酒瓶の中身がだいぶ少ないのを見るに、それなりには飲んでいるようだ】
399 :クローフィ・チャイカ [sagesaga]:2015/04/10(金) 23:00:40.40 ID:TM7KZxD9o
>>394
【とある雑居ビルの屋上】
【眼下に網の目のように広がる路地では、いつもどこかでいさかいがあり】
【それを、人よりも数段高い視点から見下ろしている存在がいた】

おぉー、うまく逃げ切りましたねぇ……
ほんとにあるんですねぇ、ゴミ箱で難を凌ぐって

【白い髪と肌に赤色の瞳が特徴的な、一人の女の子】
【シャツとスカートといった軽装の上にジャケットを羽織るという、大通りをクレープでも食べ歩きしてる方が似合いそうな出で立ち】
【そんな存在が、ちょうど男の頭上に位置する屋上から顔をのぞかせていた】
【その独り言は、決して大きくはなかったが──辺りに注意を払っている人間がいたとしたら、聞こえるのかもしれない】

//まだおりましたら
400 :ヒライ ◆8R7odKA9zA [sage]:2015/04/10(金) 23:19:05.39 ID:AxQDSFhbo
【酒場】

【ある街のその外れにある古い酒場。大して流行っても居ないこの店の】
【ルールは争い事をしちゃいけないって事だけだ。どんな奴が居ても、どんなことが起きても】
【店の外へは出しちゃいけないってのが暗黙に存在する。だから来るのは問題のある奴ばかりで】
【アイツは脱獄犯、あいつはマフィア、逆にアイツはエリート軍人や政府関係者……かもしれない】

…だから、ジンを一つの角度からしか見ちゃダメなんだ。決めつけで終わらせちゃダメなんだよ
ワインだって赤と白があってそっから種類、産地に分かれて…ってなってるだろ。ウィスキーもそうで
じゃあなんでドライなものはそうじゃないって誰が言ったんだ

【カウンターで店主に対してつらつらと品揃えに文句を言い続けている男。黒髪で、サングラスの男だ】
【ジーンズにトレンチコートとラフな格好だがどれも高そうなシロモノだ。腕時計も変な三角形をしている】

【店主も負けず劣らず言い返していて静かな舌戦になっている。そのせいで誰も注文が出来ない。割り込むには】
【そこそこの勇気が必要な空気。席もテーブルを除けば彼の近くに座る他無く…】

それにいつまでたってもビールは3種類か?俺が言わなきゃ2種類だ。そもそも………
         
401 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(山形県) [sagesaga]:2015/04/10(金) 23:20:45.18 ID:+EILTZcro
>>399

「(……ッ、まだいるッ!)」

【相当気を張り巡らせていたに違いない、けして大きくはない独り言を捉えられたのだから】
【まずは素早くゴミ箱の蓋をクローズ。】 【そして、少しの時が経った後に――】

「(いまのこえは……上、上だッ!)」 「(たしかあのへんにあったはず……よし)」

「っ、ふッ!」

【ゴミ箱から飛び出し、そして近くにあったマンホールの蓋を力いっぱいに開いて】
【そして、何もなければそのマンホールの中――下水道兼雨水調整池に続くそれに入るだろう】

【――そう、何もなければ、だ】
402 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2015/04/10(金) 23:27:10.33 ID:Q7h3LnAS0
>>392
「誰か、と問われれば童もまたスイ=アルカであるとしか答える今年か出来ません
尤も、人格的或いは精神的な面では別ですが――――肉体はそうなのですから」

【食えぬ女。問いに対してはシレっと答えるものの其れは正確な答えとはならないだろう】
【――――然れど。本人は真名を教える気も無く】
【余った障壁を解除すれば、其れは朱色の霧となって四散する。残るはアルカの肉体を持つ何者かだが】


「本来であれば童の肉体はとうの昔に無くなっていますし、アルカの事に極力干渉しない事にしています
現世に実在しない者が今の出来事に関与しようとするなど、可笑しな話ですからね

――――貴方方が遺物と呼んでいる其れを肉体を持って生きている時に幾つか創った、とでも告げれば何と無くは理解出来るでしょうか
アルカの持つ私の意思が宿った魔道書もそうですが…………
童の創った物の大半は既に朽ちて居ますし、残った数少ない物もまだ存在して居るかも分かりませんが
……騒ぎが静まったのならば、童は調べ物に戻ります」

【遺物、と呼ばれる其れを幾つか残した人物。となれば、相応に昔の存在である事は確か】
【そして今話して居る女の人格は、その魔道書――――即ち遺物のモノ】
【先程まで対峙していた相手は飲み込めていないのか、文句を吐く前に疑問符を大量に浮かべ】
【そんな彼女を尻目に、争い事も終わったと判断したならば店内に戻ろうとするのだけれど】
403 :辻風文 ◆/EhN7y6aoQ [sage saga]:2015/04/10(金) 23:27:31.84 ID:Sh0jtdm20
>>398

すみませんねぇ。
ついつい飲み過ぎてしまうものでしてぇ。
お茶、いただきます。

【ゴクッともらった茶を一のみし、ぷはっと声を上げる】
【酔い覚ましにはすこしよかったようだ】

さきイカですか、いいですね。
私が一番好きなおつまみは柿ピーなんですが・・・。
一袋いりますか?

【まるで物々交換のような有様だが】
【記者にとってはさきイカをもらったお礼と思っているようだ】
404 :クローフィ・チャイカ [sagesaga]:2015/04/10(金) 23:34:21.03 ID:TM7KZxD9o
>>401
(む、聞こえてた……せっかくだし、いたずらでもしよっかな)

【突然蓋が閉められたのを見て、自分の存在に気付かれたのを悟る】
【もちろん、このまま立ち去るなりしてもいいのだが──それは、ちょっと面白くない】
【恐らく、ゴミ箱の中で相手は耳を澄ましている──どのみち黙って立ち去るのは難しそうだしと、年相応の悪戯心がひょっこり顔をだしてきた】

(ゴミ箱の蓋を開けてみたりとかしたら……どうなるかなーっと)

【屋上からそっと身を乗り出しつつ、背中に魔力の翼を展開──そのまま、ゆっくりと降りてくる】
【飛び降りたら大きな音が出るだろうが、これなら聴覚だけでは悟られまい──ほくそ笑みつつ、ゴミ箱に手が届くところまでやってきた】

……わっ!

【そして手を伸ばし──バッと蓋を開けたのは、奇しくも中の人がアクションを起こすのとほぼ同時】
【彼が想定通りに動いたら、両者はぶつかるであろう──さぁどうなる】
405 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2015/04/10(金) 23:37:06.01 ID:DRpv6Qy70
>>403

一緒にお水飲んだりするといいんだよ、……お茶でもいいのかなぁ。
きっと大丈夫だと思うの、お茶も、お水も、お酒、入ってないし――、……だめかな?

うーんと……。

【赤い頬っぺたに右手で触れる、熱く感じるのは酒のせいか、手が冷えてきているのか】
【緩く目を閉じて悩むように唸りながらも、きっとその実真面目に考えてなんていない。こんなの、ノリである】
【酔うと思うから酔うのだ、みたいな、――流石にそこまでは行かないだろうけれど、まあ、この子は酒が強いのだ】

わたしね、なんだろ、いろいろ好きだよ。嫌いなのは、茄子とゴーヤだけど……。
……あ、あと、レバーも嫌いなの。……あ、うん、もらうね――、辛いのも、あんまり得意じゃないんだけど。

ピーナッツいっぱい食べてから食べるとおいしいよね、……あ、でも、音々ちゃんとかは辛いの好きみたい――。

【相手の言葉に釣られて自分の好きなおつまみを言おうとする、言おうとして、大体なんでも好きだと思い出し】
【変わりに嫌いな食べ物を羅列してみる、ちょっと子供っぽい――が、まあ、王道といえば王道な嫌いな食べ物たち】
【ちらりと出した名は行方不明の連れだろうか。もらった柿ピーをさっそくあけて、ピーナッツを選んで食べたりして】

…………あっ、それとね、蛇のお酒嫌い……蛇食べるの、ヤだな……。

【――かと思えばいきなりそんなげてもの言い出す辺り、やっぱり酔っている、の、かも、】
【だけれどようく見れば彼女が右耳にだけ身につけるピアスのデザインが蛇だったりして、蛇が好きなのかもしれない】
406 :辻風文 ◆/EhN7y6aoQ [sage saga]:2015/04/10(金) 23:46:33.66 ID:Sh0jtdm20
>>405
//すいません、明日は朝はやいのでここで失礼させていただきます・・・。
//明日はよるであれば再開できると思いますので、よろしくお願いします
407 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(山形県) [sagesaga]:2015/04/10(金) 23:49:32.99 ID:+EILTZcro
>>404

「(マンホールとのきょりは大体2m! このまま、ちかづいて……こじあけとびこむッ!)」

【だが彼は一つミスをおかしていた、――気配の探知を疎かにするというミス!】
【ゴミ箱の蓋を勢い良く開けて飛び出した彼と、降り立った彼女との距離、今は僅かにもないッ】
【――つまるところ、すごく綺麗にぶつかった、そういうことである】

「(い、いつのま……にッ!」

【ぶつかった勢いでゴミ箱に再投入される彼、ゴミ箱はその衝撃で横倒しになる】
【思わず心の声が途中から漏れて、……しかし先程まで追われていた、僅かな音にも反応していた――ということは、警戒心がMAXな訳であって】

「くそッ、こっちにくるんじゃあないッ!」

【横倒しのゴミ箱から身体を出し立ち上がり――ポケットから取り出したのは、折りたたみ式のナイフ】
【黒曜石のようでそうではない未知の素材で出来ているそのナイフを開き、そして相手に向けて一振りッ!】 【――咄嗟の素人の攻撃だ、対処はたやすい】
408 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2015/04/10(金) 23:54:39.02 ID:jkym1JIKo
>>402

(――――――――…あ、そっかあの時に剣が反応したのはコイツが理由か)

【かつて遺跡で手に入れた剣、そういえばあの時にあれは反応をしていた事を思い出す】
【知らぬ術を扱う彼女、その来歴は恐らくは人ではない何かそれ故の共鳴】
【誰に伝えるでもなく青年は心の中で合点がいったと頷いて】

旧き者ねえ……なんともお伽話から出てきたような連中が多いもんだ
それに、ほら見ろ奴さん混乱してるだろうに初見だったらオレだってああなるわ……
っと、アンタが戻るのは全然歓迎するけどな別の面白い話は放っておけない

【旧き者、青年には少なくとも心当たりがあるのか少なくとも手合わせした彼女よりは慣れている風】
【尤も彼の知る旧き者が目の前で飄々と歩く者と面識があるなど知らぬ話で……】

……ああ、お前も来るなら来いよ
強さはそれなり悪い奴でもないみたいだしパーティーは賑やかな方が良い

【いそいそとアルカの後ろについて歩き出すかと思えば】
【ふと立ち止まり呆けているだろう彼女へと声を掛け、その反応を待ちもせず店の中へと……】
409 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2015/04/11(土) 00:02:40.14 ID:dWDOreN10
>>406
/りょうかいです、おやすみなさいませ
410 :クローフィ・チャイカ [sagesaga]:2015/04/11(土) 00:11:22.54 ID:ONt5OLtxo
>>407
ちょ──っ!?

【まさかこのタイミングで飛び出してくるとは露にも思わず──まぁ、思ってたらこんなことしないが】
【案の定衝突の勢いで吹っ飛ばされ、汚い地面に尻餅をつくはめに】

ったぁ……ちょっといきなり飛び出して来るなんてってうわぁ!?

【お尻を擦りながら立ち上がったところで、目に入ってきたのはナイフをもって襲いかかってくる男の姿】
【自分のことを棚にあげた文句もそこそこに、慌ててその場を飛び退く】
【不意をつかれたが、単調な攻撃だったのも幸いしてなんとか避けきる】

ちょっと、いきなりナイフは危ないですよ!
私そんなひどいことしましたか!
411 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2015/04/11(土) 00:11:46.16 ID:Sp/bOCjj0
>>408
「面白い話など何もありませんよ。ただただ紐解くためだけに調べるのみですから
――――何も分からない場所に行くなど自ら死に向かうに等しい行為です」

【身体は当然細く、ただの男でも十分に捉える事が出来るのだろうが――――その纏う雰囲気のせいが】
【野次馬達は素直に道を作り、通り過ぎた後にはヒソヒソと囁き合い】
【兎にも角にも、後は皆も店内へと戻って行くのだろう】
【少し経てば何時も通り賑やかな酒場だ。話題は先の戦いについてだとかに変わっているテーブルもあるが】


『フン。情けなんて受けたくも無いけどね
一人で酒を飲んでてもつまんないし、特別アンタの誘いに乗ってあげるよ』

【憎まれ口を叩きながらも、結局は後に着いて行き――――】
【アルカは目立たぬ、店の隅を陣取っていた。一体何処から取りだしたのか、古ぼけた本が数冊】
【加えて、其処には一枚の探索依頼書だ。遺跡の深部を探って欲しい、なんて内容】

【――――其処の何処かには龍族を封じ込めたペンダントが封印されており、其れを取ってきて欲しい】
【特筆すべき事はその封印させた龍族とやらが人間の子供にも似た姿で在って、人語を解する事】
【何故封じられたのか、何時から封じられているのか。加え、種類も不明】

【簡単に表せばそんな依頼内容であり、保留者一覧も小さく添付されていて】
【その手の仕事では有名な者達に混じり、少し場違いにも思えるのがアルカの名だ】
【本人は二人が来たことをチラリと見て確認するだけで、再び書物へと視線を戻してしまい】
【…………どれもが専門的な物。中には、大凡別な場所の文字とも思える物で記されている本もあったりして】



『なーんだよ、つまんないな。幾ら本を読んだって分からないモンは分からないと思うけど?』

【猪突猛進の馬鹿が一人。『なァ?』なんて声と共に、青年に同意を求めるよう促すのだが】
412 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(山形県) [sagesaga]:2015/04/11(土) 00:23:09.58 ID:k6gmFcSxo
>>410

「シラをきるつもりなの?」

【その眼は、何者も信用しようと思わない拒絶の眼。白黒不確かなモノは全て黒と見なすだろう眼だった】
【バックステップを一つ取り、そして再びナイフを構えて――】

「キミもそうなんじゃあないの?」 「ぼくのいのちで、たくさんのトミをもらおうという、ねぇ?」 「だからしたんだよ、キミはヒドいコトを」

【――こんな顔の人物が"自分を殺して欲しい、対価も出す"なんて主旨の事を言っていたという報道を】
【一部チャンネルで放送していたらしいが、そこまで大きくは報じられなかったらしい】

「……わるいひとコロすまえに、ぼくがコロされないようににげてたんだけど、つかまっちゃったならヤるしかないよね?」

【腰を低く落とし、いつでも飛びかかれるだろう体勢になった】
413 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2015/04/11(土) 00:25:32.75 ID:KPl/xgI/o
>>411

それだけ言えるなら上等だな、オレの名前はエルフェスってんだ
と、それはさて置き……遺跡の深部にペンダント、龍族……

【今更ながらの自己紹介も片手間に貼りだされている依頼書、アルカの名前を探し】
【どうやら今回も探索の依頼だと頷いて、ふと件の悪魔が顔を出すのではないかと訝しむ】
【嫌悪好意の感情は無いが、悪魔とは元より物事を混沌に落とす物、いやいやと湧いた考えに首を振り】

ま、そう言うな近接バカよ「餅は餅屋」「適材適所」って言葉があるだろ
澄ましたような顔はしてるけど奴さんはああやって探索に必要な事前情報を収集してんのさ
要するにあっちがブレインでこっちが手足ってコト、で……依頼主さんはいつ頃出発するご予定ですか?

【文句を零す彼女を適当な言葉で煙に巻き、書籍を見つめるアルカへと視線を合わせる】
【単純な話こっちの準備はいつでも出来てる、という意志表示】
【尤も先程の戦いに関してお咎めがなければの話ではあるが……】

414 :クローフィ・チャイカ [sagesaga]:2015/04/11(土) 00:36:34.03 ID:ONt5OLtxo
>>412
んー……?
いやいや、誰が殺しなんて物騒なことしようとするんですか、少なくとも私はただの悪戯したつもりなんですけど

【再び立ち上がりつつ、話の噛み合わなさに首をかしげる】
【ひょっとしてなにか誤解されてるのかなぁと弁明してみるも──その効果はきっと薄いだろうと、彼の言動から予測】
【これは面倒な相手と絡んでしまったようだ──テレビでの情報も知らない彼女でも、その程度はわかったようだ】

悪い人を殺すねぇ……まぁ、よくわかりませんが
逃げようというのも癪に触りますし──襲ってくるというのなら相手をしましょうか、こっちから手を出す気はありませんが

【そう言って、手をヒラヒラさせて敵意のなさをアピール】
【でも、その手の経験があればわかるだろう──下半身は、襲いかかられても大丈夫なように重心を考えて構え直されている】
415 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2015/04/11(土) 00:45:13.96 ID:Sp/bOCjj0
>>413
「――――さあ。まだ未定です。そも、本当に行くかどうかすらも
もしかすれば行くだけ無駄足かもしれませんし――……いえ、無駄足で済めば良い方ですね

少なくとも、今の所は行く予定はありません。現に既に探索に向かった数人が数週間経った今も戻って来ていませんし……
何より、古代文字を読解し終えない限りは童は行く気もありませんし、恐らくはこの肉体の持ち主であるアルカも同じ事でしょう
――――依頼主もどうやら現代の裏社会では中々に悪名高い方の様ですから、用心に用心を重ねても足りない程です
本当に其処にペンダントはあるのか。或いは、在ったとしても依頼主に見せに行かなければいけない危険性

其処に居る女性の方は、アルカが断っていた事に気付いていなかったようですが」

【態々龍族を封印した遺跡。仮に封印された龍が悪しき存在で無かったとしても、そう簡単に攻略できるような場所には置かれないであろうと推測】
【――――そして。先発隊が帰ってこないことから、その推測は当たっていると踏んだのだろう】
【古代文字も遺跡内部にあるともなれば、トラップなどもまた独特なモノであろうと考えて】
【今回は探索をせず、これから先もするかは分からない。スッパリと言い切るその言葉は、無情か其れともはっきり述べてくれるだけ有り難いか】


「オイ、アタシを接近馬鹿呼ばわりすんなよー。こう見えても傭兵ギルドのステゴロでは大分ランクを上げたんだぜ……っと
そんな事よりも。どうすんだよ
あんだけ頑張ったアタシが馬鹿みたいじゃん」

【一方で、女は口を零し。ビール、と大声で店主に向かって言い放てば青年に対し肩を竦めるのだろう】
【ローブの女を抜きで行く、とも考えたが如何せんトラップに対しての知識は零。強行突破をしたとしても精々数個終えたところで精根尽き果てると考えたのか】
【ならば飲んでしまおう。少しでも嫌な事を忘れられる様に】

【少し遅れてビールの追加注文をすれば、新しく届けられた其れを青年に差し出すのだろう】
【受け取るにせよ、受け取らないにせよ。一気に半分ほど飲み干して仕舞えば、「どーするよ」と同じ問いを重ねるのだが――――】
416 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(山形県) [sagesaga]:2015/04/11(土) 00:52:11.94 ID:k6gmFcSxo
>>414

「ヨクに目がくらんだ人ゲンはみーんな、みぃーんなブッソーなんだよ」 「そしてヨクに目をくらませない人ゲンはいない」
「――だから、キミが本トウにただのイタズラとおもっているのか、ぼくにはしんようできないね」

【疑おうと思えば全ての、あらゆるモノ――どころか概念に対してだって疑える。彼は、それを地で行くつもりか】
【――そうだ、どうやらそのようだ、眼は口ほどにモノを言うのだ】 【あからさまな敵意、懐疑、負の感情を隠すこと無く見せる】

「……ぼくはにげたいだけなんだ、キミがおそってこないならよろこんでにげさせてもらうよ」 「もちろん、せなかさされないようにしてね」
「そうだ、しってるかな」 「ひとがいない、ひとがぜったいにたちよらない、でも生きることができる、そんなところを、――しっているかな」

【ナイフは構えたまま、しかし相手が襲ってこないのであれば自ら火を撒く必要はないと判断】
【これ幸いと、必要な情報を得るべく、警戒心を抱いたまま問いかけるのであった】
417 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2015/04/11(土) 01:04:37.62 ID:KPl/xgI/o
>>415

ふーん……相変わらず遺跡関連の話はきな臭さで一杯な訳だ
依頼主まで胡散臭いなら慎重にもなるか、妥当っちゃ妥当だなコンパス無しに旅には出られないしなあ……。
ああ、ところでその古代文字とやらはいつぐらいで解読出来るんだ?

【遺跡という過去と依頼主とい現代、用心深くて悪い事はないだろう】
【それにしても、それ程までに危険に満ちた事にどうしてアルカという人間は首を突っ込むのか】
【知的好奇心故の行動かそれとも、と結局は彼女自身にしか理解るまいと肩を竦めて】

【話の種に椅子の後ろから身を乗り出すようにして綴られている書物を覗き見れども】
【凡そ青年の知識では足りる筈もない、或いはかの白い遺物ならば分からないが居ない者など無きに等しい】

タカビシャめ、そーいうのをバカというのだ自慢かどうか微妙だぞそれ……
ま、今回は縁が無いと諦めるかそれとも別の依頼者の所で適当な路銀を稼ぐか……
或いは次の機会を待つか、何にせよ今日はしゃーねーさ……あ、オレ酒苦手だからパスな

【言葉は窘めるように、頭脳たるアルカが言うのだから相応の危険が待っているのだと暗に伝え】
【青年はしかし台詞にどことなく残念さを含ませつつも、仕方なしと理性で納得したのかぐてーっと隣の椅子に掛け】
【店員に軽い食べ物でも注文しグダグダと喰み出すだろう】
418 :クローフィ・チャイカ [sagesaga]:2015/04/11(土) 01:22:30.08 ID:ONt5OLtxo
>>416
確かにそうですね、そんな禁欲が完璧な人なんて見たことないですし
まぁ今の私は、あなたを襲うことに利益を見出だせないので安心してくれていいですが、まぁ疑うのもまた自由ですが

【あからさまな猜疑心にも臆さず、飄々と語る】
【人を手玉に取ったりするのは得意なもので、その口調には苛立ちも恐れもない】
【人によっては小馬鹿にされてるようにも思うような調子だ】

別に刺したりなんてしないのになぁ……
へぇー中々安穏として暮らせそうな場所ですねぇ、わたしなら寂しくて死んでしまいそうですが
どこにあるんです、そんな楽園──ではないかな、ディストピア的な場所

【彼が口にした、不思議な場所のことは彼女は全然知らない】
【特にいきたいとも思わないから、知る理由も本来ない】
【だが、彼については知りたい──一歩間違えれば敵になりかねない相手のことなのだから当然】
【この話題に、何かヒントがあるのかもと思い、話に乗る】
419 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2015/04/11(土) 01:24:59.20 ID:Sp/bOCjj0
>>417
「正確な日時は伝えられません。もしかすれば一生分からないかもしれませんし、ひょんな事から全てを解読出来るかもしれません
何で有れ――――手に余るようであれば諦めるか、教会に居るアルカの友人に引き継いで貰いますよ
恐らくこの中に存在する名の中には龍を飼い慣らして一財産稼ごうとする者も居るでしょうが……果たして其れも上手く行くのかどうか

…………あまり長くアルカの身体を使い続けて居ても仕方在りませんね」

【眼鏡を外し、溜息を吐いたならば。次第に朱色の瞳は変色を始め、やがては元の焦げ茶色へと戻る事だろう】
【其れに伴い、僅かに雰囲気も変わる。――或いは、漂わせていた魔力の質が異なって居たのか】
【何であれ、先ず初めに苦笑を見せれば本を閉じて】


「そう言う事で…………もしも本当にその子が封印されてるなら、ずっと独りぼっちは可哀想だから助けであげたいなって思って
でも、当然そんな感情だけで行く訳にもいかないから――――ごめんね」

【元に戻った彼女が最初に発したのは、もし封印されていたのだとしたら。物好き以外に訪れる事の無い遺跡で一人過ごすのはきっと寂しい事だから、と】
【――――然れどそれだけで動く事はしない。先ず無事に辿り着けねば救う救わない以前の問題で有り、帰りもまた同様だ】
【それに遺跡にも様々な仕掛けが施され居る筈。魔力を用いて扉を開く、血を流して道を作る――――果たして、どれ程までの犠牲を伴うのか】



『何時分かるかも未定な予定をずっと待ってるなんてアタシはごめんだね
だったら別な食い扶持でも探してそっちの護衛でもしてるさ

最近はカノッサも頻繁に活動してくれてるからねぇ……コッチの稼業も繁盛繁盛だよ
あ、そのツマミはアタシが貰う
――――で、アンタはどうすんのさ。まさか横にずっと張り付いて終わるのを待ってる訳にはいかないでしょ』

【何時になるか分からない。そもそも行くかも分からないと知らされれば、女はその話を諦めたのだろう】
【勝手に横から攫っていけば、飲みつつ喰らいつつ青年へと問いかける】
【件の遺跡についてはアルカが言った通りならば発展性が見込めない。ならば、この先青年はどうするのかと】
420 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(山形県) [sagesaga]:2015/04/11(土) 01:37:49.59 ID:k6gmFcSxo
>>418

「――そうか、ぼくのほんとうのカチしってるんだね、よかった」

【口元は確かに笑っている、けれども眼は全然笑ってなんていない】

「うーん、ぼくがしってるアテいがいになにかあったらとおもったんだけれど……ないかあ」
「あるとすれば――ひとつは魔海のあさくないところかな、でもぼくがいったらしんじゃうかもしれないしこないともいいきれない」
「だから、ぼくはもう一つのこうほ"べつのせかい"をさがすことにしたんだ」

【この世界に異世界の人々はそこそこいるが、逆にこの世界の人々が異世界に行ったという話は聞かない――いや、当たり前か】
【ともかく、異世界人がいる以上、この世界から異世界に行くことは不可能では無いと思われるが……】

「こんな人ゲンのはびこるせかいはもうゴメンだから、ねえ、しらない?」 「いせかいのとびら」

【ぎろり、と、相手を睨んで警戒を怠ることなく――情報を得ようと、彼は問う】
421 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2015/04/11(土) 01:50:35.40 ID:KPl/xgI/o
>>419

ひとりぼっちの悪魔の次は龍族かい、いつか身を滅ぼすぞまったく……

【やれやれと言った風に大きく溜息を零す、その身を滅ぼし兼ねない人間と関わる自分も大概だと】
【しかし、剣を奮う場所が無いというのは残念な話ではある血に飢えているとまではいかないが】
【先の遺跡のような出来事があるのではと期待した分、ふと同業者に視線を移し】

騒いだ結果の釣れたのがコイツだものなあ……
まあ人生そうそう上手くは運ばないってコト、か?……同感、待つのはいいけどただぼーっとするのは苦手だ
いっそのコト別の依頼主にでも頼ってみるか、尤も早死にするだけだろうけど……

【椅子を傾けぼう、と天井を見上げ暇潰しにとシミの数でも数えてみる】
【何が得られるというでもない灯りに揺らめく酒気と果てない喧騒が踊っているだけ】
【さてさて、どうしたものか―――――――】

暇だし魔物退治でも行くかなあ、どうするお前?
この場合だと依頼主はオレってコトになるけどどうする、付き合うか?

【身体は動く事を求めているのか、立ち上がる動作は素早かった】
【背伸びも適当に欠伸を噛み殺し拳を鳴らす、途中まで温まった身体をこのまま冷やすつもりもない】
【ならばとばかりに適当な誘い文句と共に店に金銭を払いそそくさと歩き出す】

ああ、アルカ……オレが言うのも癪に障るだろうが無理はするなよな
きな臭いなら尚の事、それに魔女の奴もお前が居なくなったなら凹むだろうしな

【未だ書籍を漁っているだろうアルカへと挨拶を交わす】
【「魔女」という単語で果たしてとある人物の姿が浮かぶかどうか分からないが】
【遺跡に関わる者と云えばそう多くはない、聡い彼女ならば理解るだろう】
422 :クローフィ・チャイカ [sagesaga]:2015/04/11(土) 01:56:21.05 ID:ONt5OLtxo
>>420
んー、本当の価値とやらがわからないので、ノーコメントとしか

【肩をすくめながら、苦笑い──でも、足腰の構えは変わらず】
【まぁ、実際そうとしか返しようがないのだが】
【その価値とやらが何か聞いてみてもよかったが、取り敢えずは件の不思議な場所について聞いてからだ】

ほうほう、つまり人間が嫌いだから人間のいないところに行きたいと
どうですかねぇ、異世界人も人間とそこまで大差があるとは思えませんが……少なくとも、「人間でない」だけだったら変わりませんよ

【そうあっさりと言ってしまうのは、彼女の生まれによるもの】
【半分は人の血、もう半分は吸血鬼の血が流れる彼女だが、人間と同じように欲はあるわけで】

うーん、異世界の常識とかがこっちと大袈裟に違ってくれればいいんでしょうけど……
というか、そもそも人間のなにがいやなんですか?

【どうせ知るよしもなかったので、逆にこちらから問いかけてみる】
423 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2015/04/11(土) 02:10:13.81 ID:Sp/bOCjj0
>>421
「んー……そうだとしても、助ける事が出来るならやっぱり助けてあげたいな
誰だってきっと寂しいのは嫌だよ。龍だって、多分同じだから……」

【世間で言うお人好しだ。金稼ぎのためでも無く、助けたいからと言う目的】
【人によっては小馬鹿にするだろうし、世の中を知らないと言う者も居るだろう。それでも、自分の決めた事が正しい事なんだと信じて】
【――――馬鹿な考えで有る事は自覚しているのだから、身を滅ぼすと言われようとも反論できずに笑うだけ】
【けれども其れは、静かにも己の意思と主張を変えるつもりは無いという現れ】


『へぇ、気が利くね。どーせこのまま飲んで寝るのもつまんないし、アタシも付き合うよ
金は…………別に何でもいいや。だけど殺した魔物の一部はアタシが貰ってくよ
適当に解体してソッチの筋のに売りつけるから』

【女もまたその考えに同意して立ち上がるのだろう】
【所詮は雇われて戦う身だ。そして戦闘が好きな自分には何よりの天職】
【今から荒事を行いに行く、との誘いに乗らないはずが無い。代金をカウンターにでも置けばその後に着いて行くのだが】


「大丈夫だよ。無理をしちゃえばみんなに迷惑を掛けちゃうし、私は私の出来る範囲で頑張るつもり
後は……その出来る範囲が大きくなる様に頑張る事かな?
魔女……?フフ――カズネが凹んでくれるなら、それはそれで見てみたい所かもしれないけどね」

【青年の言葉に対し、僅かに考える素振りを見せたのだが今までの事からその言葉に該当する人物を弾き出し】
【頷き、冗談交じりに答えた頃。青年を引っ張るのはあの女の手だ】
【何ともそそっかしいというか、乱暴というか。『さっさと一暴れするよ』と言いながら店外へと引き摺り出して】
424 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(山形県) [sagesaga]:2015/04/11(土) 02:17:46.38 ID:k6gmFcSxo
>>422

「たしかに、人ゲンじゃあないいきものもヨクをもつかもしれない、でも人ゲンよりとってもいい」
「――ヨクのないいきものならなんでもいいんだ、ヨクがなければずぅーっとへいわにくらせるから」
「べつのせかいにはきっとそれがある、てんしさまたちがきっとつくってくれている、えいえんにかわらないへいわなせかいを」

【ナイフを片手で持ちつつ、もう片方の手でポケットから取り出したのは一枚の羽根】
【真っ白なそれは、汚れや傷の一つもなく、そして"聖"を宿していた――天使がいる証明をしたかったのだろう】

「しっているだろう、人ゲンはヨクブカい」 「そのヨクがぼくからへいわをうばって、くるしめ、くるしめ、くるしめさせたんだ」
「……さいしょはわるい人がぼくをくるしめるだけだとおもっていた、わるくない人はだいじょうぶだとおもっていた」
「でも、ヨクにのまれてわるくない人もわるくなった、やさいくれたおばちゃんだってシをくれようとしてる、もうなにもしんじられない」

【羽根をポケットにしまい、――ナイフの構えは更に強く、けれど僅かに震えていた】

「きみも、いせかいのいきかた、しらないんだね」 「でもぜったいに見つけてみせるさ、くさったせかいからオサラバだ」
425 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2015/04/11(土) 02:42:59.33 ID:KPl/xgI/o
>>423

さて――――――――……

【舞台は所変わる、何処ぞと知れない深い森の中】
【依頼の内容は周辺の村人からの物、何やら森に知らない内に魔物が住み始め飼っている馬やら犬やら少なくない被害を受けているとの事】
【ただの野犬の類なら村人だけで始末出来るが魔物となると話が変わってくる、それ故の依頼】

流石に魔物となると連中だけじゃ対応出来ないらしい、所詮村だ報酬は少ないがオレが工面する
無事完遂出来たなら素材でも何でも好きなように持ってけ……―――と気配が近い構えろよ……

【所狭しと伸びる木々のひとつに背中を預け依頼の内容を確認する】
【別段、通常の討伐任務と何ら変わりは無い魔物の移住など有る話、陳腐な物】
【無論……この時点では、の話であるが】

「――――――――■■■■■……」

【響く声は人の物ではない獣の叫び】
【この大きさからすると相当の相手、そう目算してか青年の手には知らずの内に銀の刀が2つ握られている】
【そうしている間に獣の足音は近づく、草を踏みつけ木々を退けただ力のままに押し入るモノ】
【だがその音が、唐突に消え……静かな息遣いだけが残る】

ち、ただのバカならまだマシだってのに……おい奴さん気がついたぞ―――――――ッ!?

【魔に身を潜める獣、知能があるのもその魔性故か】
【己と相反する人の気に誘われ猪突の如く、激しい息遣いと共に青年の隠れていた樹木を薙ぎ倒し】

「■■■■■………ッ!!」

【姿を見せるは四肢を持ち赤黒い体表をした魔物、実際の生物で例えるならば馬の姿に近くはあるが】
【赤黒の肌はまるで寄生虫でもいるかのように蠢いて絶えず形を変えている】
【魔物ではあるがどことなくその属からも外れているような魔獣】

【鈍く昏く光る瞳で女を視認したならば合図も無しに駆け出し】
【速力と己の質量のみを頼りとした突撃を迫る】
426 :クローフィ・チャイカ [sagesaga]:2015/04/11(土) 02:43:58.39 ID:ONt5OLtxo
>>424
ははぁなぁるほど、どん底のこの世よりはきっとましと……厭世も極めると中々すごいもんですね、そういう人って大抵自殺してハイさよならってのばかりだと思ってましたが

【彼の行動原理がわかったところで、感嘆か哀れみかわからないような声を出す】
【その実、思っているのは両方なのだが】
【確かに、その言い分もわからんでもない──欲望は、時に人を豹変させる】
【その源を自身のうちに秘めているとなると、少なくとも良い方には転ばないだろう──そりゃあ、人が嫌いになるわけだ】
【それはとても悲しいことであるが──それを糧に行動を起こせるというのは、素直に称賛に値すると思う】
【それが正しいことかは、わからないにしても】

ふぅむ、随分と強い意思をお持ちのようで──まぁ、いくらかはそう気張っているというのもあるんでしょうが

【震えるナイフの切っ先を見て、そんなことを呟く】
【震えというのは、真に確固たる意思のもとではあまり起きることものではない──本当に人間が大嫌いで殺すのもいとわないくらいなら、しっかり握って刺すだけだ】
【実はどこかで、未練でもあるのだろうか──そんなことを、思う】

427 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2015/04/11(土) 02:58:22.63 ID:Sp/bOCjj0
>>425
『下手に野生の勘だとかで攻められるよりはコッチの方がアタシは断然好きだね
さァて、ボチボチ運動を始めちゃいますかッ!!』

【目標の視認。単純な力勝負では勝つことは不可能、と直ぐに理解し】
【技を使用する、と考えを纏めたならば一つの構えを取るのだろう】
【単純な力比べでは勝てない相手に勝つ為に、人の英知によって体技が編み出された】
【超実戦的な其れは、当然対人間には留まらず対魔獣だとかにも昇華されていて――――】


『良いねぇ、最近は雑魚魔獣の相手しかしてなかったから強い魔物は本当に久しぶりだ
アンタの馬鹿力とアタシが身に付けた技の比べ合い!!!』

【槍などならば、その質量を利用してただ構えるだけで貫く事も出来ただろう】
【だがあろう事にも女はそのまま合わせる様にして前蹴りを放ったのだ】
【無謀――――否。もし、それが岩を砕く程に頑強であったならば。そして、インパクトの瞬間をコンマもずらすこと無く合わせる事が出来たならば】
【それは、無謀では無い。寧ろ、相手が突進したその力に+αで返すのだ】

【青年に行った掌底よりも大幅に威力が高く、筋肉が分厚い相手でも十分に内蔵までダメージを浸透させる事が出来るであろう其れ】
【決まろうと、決まらなかろうと。反動を利用して大きく後ろに跳んだならば再度相手を視界に収め】
428 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(山形県) [sagesaga]:2015/04/11(土) 03:09:43.01 ID:k6gmFcSxo
>>426

「――てんしさまたちのところにいくためなの、じぶんでじぶんをころさないのは、わるいひとたちにつかまらないのも」
「もしそうしてもいけるなら、とっくのむかしにそうしてる」 「こうやって、ね――……あっ」

【そういい、ナイフを首元に構えて――すっ、と軽く引く動作を行う彼】
【勿論フリなのだが、手元が狂ったのか否か、僅かながら傷がついて軽い出血を伴う】
【それを痛がるのかと思えば、むしろ傷を押して痛みを与える動作を空いた手で行っていたりして】

「……、……本気だ、ぼくは本気だぞ、なめないでほしいな」

【その言葉は相手に言ったというよりも、自分に言い聞かせているといった方が正しいか】
【自覚はあるらしい、――本当に本気で人間から離れるつもりなら、こんな所でうろちょろしていないだろうし】
【(情報を得るために無理をしているだけかもしれないが)】

「――――…………ぼくだって、じぶんのしゅぞくをすてたいんだからさ」

【――相手の脇を通りぬけ、路地裏の先にへと歩きさろうとする】 【もし止めなければ、このままどこかへ消えてしまうだろう】
429 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2015/04/11(土) 03:16:57.35 ID:KPl/xgI/o
>>427

「――――――――ッ!!?」

【魔獣に表情と呼べるモノがあったのならばその力に驚愕を浮かべていただろう】
【凡そ生物の倫理を捨ててまで得てしまった力、それを真っ向から立ちふさがりあまつさえ突き返すなどと】
【猛進は人の手による猛進により弾き飛ばされ木々を薙ぎ倒し中空を舞う】

【されど彼女が例外であるならば、この魔獣とて同じ事】
【蠢く体表は宿す異質故の物】

「■■■■■■■――――――――……!!」

【夜の中に赤黒い腕が伸びる、云うなれば触手のような物】
【数多と伸びたソレは辺りの木々に絡み付き弾き飛ばされた衝撃のその全てを殺し切り正しい姿勢のままで地面に降りる】
【触腕には握力により歪んだ木々、空を切る音が響いたならば形を変えて鋭く尖った木々の端が雑多とばかりに投げ飛ばされる】
【ただそれだけではない、倒れた巨木の一つを一際大きい触腕で絡めとり己の全面に携えての突進を加える】

【鋭い刺に加えての豪槍による突撃一つ、知能の高さは見た目以上】


【女の蹴り、その足には赤黒い血液が蠢いている】
【通常の生物では在り得ない代物、在るべき姿を歪ませ他の生命を食らうようにと命じる何か】
【気がつけば酷く重たい魔翌力が辺りに静かに立ち込めている、例えるならばそれは呪いに近く……】
430 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2015/04/11(土) 03:35:57.48 ID:Sp/bOCjj0
>>429
『一度蹴っただけでこんなにへばり付いてくるんだから気持ち悪い…………
だけどね、アンタ。アタシ達人間は猿から進化する時にはもう木の棒持ってブンブン振り回してたんだ
今更アンタが棒切れ握る事が分かったからって調子にィ――――乗るんじゃ無い!!』

【投げ飛ばさせる木々には、身体を動かす殊に支障が生じるモノだけを避け】
【残りは身体を傷付けて行くのだが――――多少傷を負うことは覚悟の上だ】
【或いは戦闘狂染みた女からすれば、命を脅かされている其の時こそが最も楽しい瞬間なのか】
【血が滴り始めるが、視線はしっかりと向けられたまま。やがて、突撃してくるのだと分かればにやりと笑い】

【拳では無く、手を開き指を揃えた状態。謂わば、貫き手】
【トン、と軽く跳んで見せればタイミングを測り――――槍として用いていたその巨木の上に乗ることだろう】
【長物に対し、懐に潜り込む。ともなれば、残るは攻撃の動作のみ】


『―――――その気持ち悪いグネグネの下、直接引き摺り出してやる』

【渾身の力。もしその手が内部へと侵入できたならば、臓物を掴んで引き摺り出す事だろう】
【女は魔力を感知出来ても感覚は鋭くない。だが、経験ならば人並み以上には有り】
【だから、周りを包み始める魔力に関しては本能が“危険”だと告げた】
【短期決戦。まともに魔術を使えない身、被害を抑えるにはそれに努める他ならず】
431 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2015/04/11(土) 04:02:43.29 ID:KPl/xgI/o
>>430

「――――――――ッ!?」

【本能に塗れた獣は彼女の理性に驚愕する】
【命惜しいならばあらゆる生命はその危険を避ける物しかし】
【しかし眼前に立つイキモノはその摂理を越えた所に在る、恐ろしい例外】

【ズブリと身体に貫き手が沈み中身を掻き混ぜられる】
【熱せられた棒で抉られるような痛みに獣は声さえも零れない】

【体内に手を入れたならば体内に相当の数の蠢くモノがあると理解るだろう】
【それさえも恐れず掻き分け進んだならば唐突に硬い質感のモノに触れる、微かに脈動するソレは】
【この惑星の設計図から外れた魔獣の核たるモノ】

「――――――■■■ッ!!■■■■■!!」

【核を守ろうと纏わり付く触腕にさえ躊躇いも無しに引き抜いたならばブチブチと耳に残る音を叫びながら】
【汚泥とさえ言える体液に塗れた核が掌に確かに在る】

【拠り所を奪われた魔獣は狂乱し触腕をところ構わずと振り回す、早くこの異質を取り除かなければ】
【乱打、乱打、乱打と繰り返すそれに狙いらしい狙いもなく……やがて力が抜けるようにぐらりと後方へと立ち退く】
【握っていた巨木も地面へと落ち、ならば女も地の元に降りるだろう】

「――――――――………」

【敵と相対するには己の身は弱い、胸部から溢れる赤黒い血潮には小さな触腕が蠢いて地面に落ちやがて溶ける】
【睨み付ける瞳は怨嗟という本能に塗れた物、だがそれも時を待たずして溶けて無くなる】
【己の根源を失えば確からしい物の一切はこの世に存在出来ず修正を受け、溶けて無くなってしまう】

【酸の海に沈む如く、異臭を放ちながらその身体を構成する一切は消えて無くなり地面に痕を残す】
【僅か魔獣がいたという証はその骨格と、彼女の掌にある赤黒い石だけだった】


―――――……っつー、未だ頭がガンガンしやがる領域外からの突撃なんざルールにねえぞチクショウ
お?……なんだそっちも無事だったか折角良いタイミングで援護してやろうと思ったのによう……ってお前血みどろじゃねえか……
どんな業を使えばそこまで赤く染まれるんだか……

【暗がりから何処と無く気の抜けた声が響けば白い髪を紅色に染めた青年の姿がある】
【どうやら女と戦った魔獣とは別の代物とやりあったのだろう、下げた2つの刀にはやはり血が零れて】

うおお……なんだそれ?石……にしてはエラく生物的だな、果実みたいだけど……
お前まさか……あの化獣の体内に手ぇ突っ込んだのか……うわー……

【刀を収め、ふと見つけた女の掌の代物に言及する】
【戦いが終わり状況を確認する余裕が出来たならその石の姿形も理解るだろう】
【石としての質感はあるもののどことなく果実に似た、名状し難い結晶……魔術に詳しい者ならば解析出来るだろうが】
【この場にいないのが悔やまれるといったところか】
432 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2015/04/11(土) 04:32:19.44 ID:Sp/bOCjj0
>>431
『いっツゥ…………!!!
幾ら暴れたところで無駄だって――――!!』

【片手は体内に潜む物を握っている。そして、もう片手だけでは満足に攻撃を防ぐことも出来ない】
【我慢比べだ。何度打たれようとも、痣が幾つ出来ようとも決して指を開く事は無い】
【やがて――――腕を通して伝わる、引き千切る感覚。間違い無く致命を与えた筈だ】
【だが、それに留まらず思いっきり引き抜くのだろう。掌の感覚、どちらかと言えば鉱物寄りではあるが…………この反応からして、心臓にも近い何かであると確信】


【魔物に訪れた終わりの刻。感慨を覚える事も無く、其れはただの敵対者とばかりに見下して】
【――――それでも、溶けゆく身体には驚いたのだろう。加えて悪臭にも近い其れが鼻を突けば思わず吐き気もこみ上げるのだが】


『ルールが無い争いが好きなら常に警戒しておかなきゃ
それに今回は元々アンタが誘ってくれた討伐の筈だったんだけどねぇ……アタシが美味しい所を全部持って行っちゃったよ』

【聞き覚えのある声の方向へと視線を向ければ、そんな軽口を一つ】
【掌に残った石を回してみたりして観察するも、全くの未知】
【あの魔物の核だったのだろうからただの石で無い事は女でも理解出来るのだが――――だからといって、何であるのかまでは当然分からず】


『一番手っ取り早いのが殴る蹴るじゃなくて臓物を引き抜いてやる事だからね
コレをアイツの臓物と言っていいのかは分からないけど…………取り敢えず残ったのはあの骨とコレだし、コレはアタシの報酬として貰っとくよ
なーんだか変な形だけど、別に持ってる分には大丈夫でしょ。多分』

【何も驚くとでは無いといわんばかりに答える女にとっては、もう慣れた事なのだろう】
【さて、手元に残った石。効果も分からずに今回の報酬として貰うだなんて口走るのだが】
【理由は楽しそうだから。持って居るだけでは害にならないだろうから。余りも楽観視しているが――――其処がこの女らしさか】


『ま、良い運動も出来たしアタシはそろそろ宿でも探して寝るよ
アンタも野宿するにしてもどっかに泊まるにしても気を付けなよ
また何かで手が足りないときはアタシが入ってる傭兵ギルドにでも連絡をくれれば手を貸すし。勿論金次第でだけどね』

【別れもなんともさっぱりしたもの。血濡れの其れ且つ異臭を放ったままだが本人は気にすることも無く】
【最近はぶっそうだから気を付けろだなんて態々青年に向ける言葉でも無いのだが、それも一つの冗談なのだろう】
【踵を返し別な村を目指して歩きながらも後ろ手を振れば、やがて女の姿も失せて】

/申し訳無いですがそろそろ眠気が危うくなりつつあるのでこの辺りで……
/二日間お相手頂き有り難う御座いましたっ!また機会がありましたら是非に!
/それでは、お疲れ様でありましたー!
433 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2015/04/11(土) 04:52:57.14 ID:KPl/xgI/o
>>432

粗雑というか効率的というか……
戦闘民族か何かかお前は……、恐ろしい奴め……

【血の香、というよりは腐臭か決して慣れる事の無い匂い】
【森のざわめきは戦いが終わればまるで何もなかったかのように】
【風に葉が揺れる音だけが木霊する】

了解、報酬の方はソレと幾らかの金で我慢してくれ
こちとら刃物の手入れとかで資金が……コホン、今のはなんでもない
取り敢えず金はギルドを通じて払わせて貰うんでそのつもりで、おうよ機会があったらその時に

【暴風のような女だ、と思ったが口にはしないでいた、好き好んで臓物抜かれたがる人間などそう居ない】
【似合わない仕事口調で報酬を約束し、ふとかの結晶を紫白の瞳が見つめていた】

……厄ネタがまたひとつか、切り離されちまった今はそれ自体悪い物でもなさそうだ
使うなら使うでいいんだが市場とかに出回すなよ、特に医療関係のには絶対だ……もっと厄い事になるからな
それじゃ、また精々背中に気をつけて帰りな傭兵さん

【視て語る言葉は少ないが、かの魔獣はそれ故に厄介な代物らしく】
【ただ一言だけ注意を促して見送りも無しに別れる事となる、青年は調べ物でもするつもりか森に残り】

商会の奴にでも知らせた方がいいかこれは……「血塗れの森」の前触れ、なんて
今更……焼き直しするでもないだろうに……

【異形と踊る夜は終わる、残る物は少なく戦いの跡もやがて消えるだろう】
【だが夜とは繰り返す物、全ては流転し廻りゆく……】

/お疲れ様でした!
434 :クローフィ・チャイカ [sagesaga]:2015/04/11(土) 11:01:14.07 ID:ONt5OLtxo
>>428
確かに、天使の祝福はいい子にしか来ないといいますしねー
子供に道徳心を植え付けるための方便だと私は思ってますが、それを信じて規律ある生活を送るのもまたいいでしょう

【夢も希望もないやつである】
【だが、信じるというのを別に否定する気もない──それが、彼の行動指針ともなってるのなら、なおさらだ】

あらら、そうでしたか……これは失礼
でも、本気にしろそうでないにしろ、慣れないナイフで遊ぶのは危ないですよ?凶器の刃は自分にも牙を剥くことをお忘れなく

【口では謝罪の言葉を吐くも、結局舐めたままの態度である】
【やはり、心の根っこはまだ猜疑ではない何かがあるのだろう──それが何なのかは、彼女にはわからないが】
【どっちにしろ、ナイフの取り扱いについては注意を促した方がいいだろう……これで目の前で首をかっ切って死なれても目覚めが悪い】

ふふっ、そうですか……叶うといいですね、その夢
あぁ、せっかく会いましたのに名乗ってませんでしたね──クローフィ・チャイカと言います、以後お見知りおきを

【側を通りすぎるのを止めるでもなかったが、お互いに名前を知らないままでいたのを思い出して、名乗る】
【無視するも名乗り返すも、自由だ】

//そーりー、寝落ちてました
435 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2015/04/11(土) 14:49:45.34 ID:yifvFKS7o
【森――川辺】

【春の柔らかい日差しが、木々の葉から零れて降り注いでいる】
【穏やかな小鳥のさえずりと、川のせせらぐ音が耳に優しい】

【のどかで平穏に保たれたその空間であったが、】
【ふと、何かの騒々しい異音が空気をかき乱した――子供の泣き声のようだ】

――ふえっ……
うえっ、ぐす――ェええええん! うえええええん!

【実際、その音の主は小さく幼かった】
【体格はせいぜい幼稚園児程度、頬にも幼い丸みが残っている】
【灰色とも白ともつかぬ髪の色で、長く伸びた前髪がその眼の片方を覆っていた】
【上着は青いチェックのパーカー。そのフードには兎耳を模した飾りが付いている】

【そのような出で立ちの少年が、】
【どういう訳か川の真ん中に突き出した石の一つに立って、天を仰ぎ泣いているのである】
【何故そんな事態になったかと言うと、それは後先を考えない彼の好奇心の強さが原因だった】

【――最初はおっかなびっくり、河原を探検していた少年であったが】
【ある時、何か珍しげな生き物を見つけ、興味津々でそれを追い回した】
【素早く跳びはねるそれを追って少年も石から石へ夢中で跳んでいるうちに、】
【気付けば引き返せない川のど真ん中まで来てしまっていた、という次第である】

【生憎と周囲に親らしき人物の影もない】
【傍から見れば何が起こってそうなったのか、掴みにくいものではあるだろうが】
【兎にも角にも少年はただ泣くことしか出来ないでいるのであった】

436 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(山形県) [sagesaga]:2015/04/11(土) 15:15:17.17 ID:k6gmFcSxo
>>434

「――さっきのハネ、あれホンモノだからね」

【間接的に"嘘を付いてはいない"と言いたいのだろう、先程羽根を見せた理由もおそらく"信じてもらえないから"】
【――もっとも、幾ら聖を持っていたとしても、たかが羽根1枚……作ろうと思えば作れそうだが】

【ぱたり、とナイフを畳み――しかし持ち方は"いつでも開ける"、これは相手からだいぶ離れた時に解除されるだろう】
【そう言えば、一つ――"ナイフに付いただろう血はどこに行った?"】 【確かに黒いし暗い、見えないだけかもしれないが……】

「ヨケーなセンサクとジャマはされたくない、だからぼくのなまえはおしえない」

【立ち止まらず、けれど振り向いて見せたその視線は冷たく、まるで捨てられた犬が人間に対して見せるような――】
【――そうして、再び前を向いたかと思えば足早にこの場を去るのだった】

【ふと、近くの壁から一枚の紙が落ちた――この顔、妙に印刷の色が薄い気がするが……先程の人物に非常によく似ているどころか同一人物ではないか?】
【『お尋ね者:この者の亡骸をヤーツァタウン(水の国端から約20〜30kmとの表記と首都からの簡易MAP)に連れてきた者には多量の報酬を贈呈する』】
【『その者の名はユウト・セヴォラインディ、所属はUNITED TRIGGER、身長は171cm程。反撃に注意されたし。――追記:亡骸で無くても可』】

/お疲れ様でしたー
437 :辻風文 ◆/EhN7y6aoQ [sage saga]:2015/04/11(土) 20:52:23.89 ID:b0+TEyAs0
>>405

ほう、私はレバーと焼きナスはお酒のお供なんですよね。
あと、柿の種辛さを味わうものでは・・・?

【柿の種の辛さが個人的に好きであったためか】
【時たま口休めで食べるピーナッツをメインで食べる人がいるとは思っていなかった】

蛇の酒といいますと、櫻の国の「ハブ酒」とかですかね・・・?
あれはアルコール濃度がかなり高いみたいですから、私は手を出したことがないんですが。

【おそらくおちょこ一杯でひっくり返って倒れるだろうから飲んだことは一度もないが】
【肝機能に自信がある方は飲んでいるだろうか】

ところで、あなたのお酒、かなり減っているみたいですが・・・。
あまり酔っておられないですね。お酒強いんですか?

【この女性が酒場勤めとはつゆ知らず】
【ほぼ葉桜となっている桜の木を眺めながら質問した】

//すいません、ただ今戻りました
438 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2015/04/11(土) 21:01:26.31 ID:dWDOreN10
>>437

嫌なの、……レバーは生の奴なら平気だったけど、でも、もう駄目だし……。
……辛いの嫌だもん、苦いのも嫌っ、……すっぱいのは大丈夫だけど、あんまりすっぱいのはやだな――。

【ピーナッツ最高派。それなら最初からバタピーでも食べてろという話だが、たまには辛いのも食べたいらしい】
【絶妙にわがままなのが乙女心だろうか。そんなの知らないけれど、とにかく、好き嫌いは案外多いのかもしれず】

名前くらいしか知らないけど。……でも飲まないもん、ぜーったい、飲まないのっ!
あんなの飲んだら怒られちゃう、そうじゃなくっても、飲みたくないし……。だって蛇のお酒だなんて……。
山楝蛇もお酒にするのかな――聞いたことないけど……。

【とかく絶対に許せないし飲みたくもないらしい。よっぽど蛇が嫌いか、好きか、分からないけど】
【だけど本当に好きなら食べるんじゃないかとか――まあ、あれはビジュアル的にもすっごいものだから】
【そう言う意味で苦手なのかもしれない。最後のほうにぶつぶつ呟く、小難しい顔をして、ポテトチップスをつまむけど】
【赤い顔でそんな顔してもなんら意味はない。酔っ払いの戯言、はにゃあとため息吐いて、頬っぺたを押さえ――】

そうみたい、うわばみって蛇のことなんだよ。だからそうなのかな……。
でもへびさまのほうが強いの、たまに一緒にお酒飲むけど、わたし、寝ちゃうし――。

【ある程度強いようだという自覚はある様子。蟒蛇だというほどには飲んでなさそうだが、まだ飲めそうだ】
【それから言い出すのは飲めるけどそんなに強くないという例らしいが、その“へびさま”というのが分からないので】
【なんら意味はなく、まあ――そのひと(?)に比べたら彼女は弱いらしい、というのが分かり】
439 :ヒライ ◆8R7odKA9zA [sage]:2015/04/11(土) 21:36:00.68 ID:UmJVFp3to
【街中】

【深夜――移ろいやすい天気の気まぐれで急な雨が降っている。寒の戻りというやつか】
【冬のように寒い夜の雨だ。人の足取りも自然と早くなる。そんな街中で雨に打たれながら】
【ただ呆然と立ち尽くす男の姿がある。道路に向かって傘もささず、不気味である】

…俺の車が無い

【背の高い痩せた男。髪の毛は濡れて顔に張り付いて、真っ暗な夜でも外さないサングラスは】
【同じく真っ黒で、高級そうな生地のグレーのスーツを着て、ブーツを履いていた彼は呟いた】

【濡れた道路沿いには雨で消えかけたチョークで『〜〜〜〜の理由で撤去しました』なる文言が】
【しかし肝心な理由も、それを拾いに行く先も雨で消えていてわからなかった。はああ、としゃがみこんで】

電話番号消えてて読めねえよ…

【雨とサングラスで涙は隠れるが泣き言は掻き消えない。彼は酔っていたがさっぱり酔いも冷めてしまった】
【雨の夜にしゃがみこみ、雨のせいにすべきか交通課のせいにすべきか(自分は棚に上げ)考えていた】
440 :クローフィ・チャイカ [sagesaga]:2015/04/11(土) 23:22:35.74 ID:ONt5OLtxo
>>436
確かに聖なる何かは感じますねー、私にはちょっと気分が悪いですが
──まぁとりあえずは信じましょう、疑う理由もないし

【信じる理由も本当はないが、取り敢えずはそうする】
【ここで彼が信じる唯一の希望を否定して、なにも得るものはないし】
【それをするほど、彼女は外道でもなかった】

随分と警戒心が強いことで……まぁ、そういわれる気はしてましたが
ではさようなら……夢が叶うといいですね、それまで死なずに頑張ってくださいな

【彼の暗い視線を一別し、手をヒラヒラさせて別れを告げる】
【最後の言葉が本心かどうかは分からないが──まぁどうせ社交辞令だろう】
【そうして去っていく彼をぼんやり眺めていると、不意に剥がれてきたチラシに気づく】

……ふーん、価値とはこのことですか
はてさて、いったい彼に何があるんでしょうねぇ……

【そう独り言を呟き、紙を折り畳んでポケットにねじ込む】
【UTという組織にも聞き覚えもある……暇な身分だし、調べてみるのも悪くない】
【次の暇潰しを見つけた彼女は、ゆっくりとした足取りでその場を立ち去っていった】

//乙でした
441 :照垣燐鬼/サフィア ◆rrHt9B4adXq4 [saga sage]:2015/04/11(土) 23:57:07.74 ID:+2YyfMJmO

【とある街】

【機関だったか、それとも他の能力者の仕業だったか──】

【それは兎も角として、破壊され人がいなくなった街の片隅】

【闇夜に浮かび上がるのは朱い鬼灯、それも通常のものよりも遥かに大きなそれ──】
【否、鬼灯を模した朱い灯で】

【それに照らされるのはこれまた赤い人影】
【蘇芳色の、前は櫻の人形の様に切り揃え後ろは肩甲骨の下まで伸ばした髪型】
【左前に着た赤い着物に赤い鼻緒の木履】
【十七かそこらといった年頃の娘である】

……おかしいわね
【娘は辺りを見回すと首を傾げ、そう呟く】

この辺りには迷っているヒトはいないのかしら? 
……こんなに荒れているのに
【何処か矛盾した事を呟く娘、その姿は端から見れば酷く怪しくて】




【公園】

……いーち、にーぃ、さーん、しーぃ……

【夜も更け、誰もいない筈のその場所に響くのは何やら数を数える声で】

【その声に公園に立ち寄ったのならば其処にいるのは恐らくストレッチの最中なのだろう、変わったポーズで静止する小さい人影】

【ハニーブロンドのセミロングを一つに纏め、黒と水色のボーダーシャツと黒地に水色のラインが入ったパンツを着て、上に赤紫色のパーカーを羽織り】
【青いスニーカーを履いた、十五歳前後の少女】

【彼女は入念にストレッチを終えると傍らからペットボトルを取り出し、スポーツドリンクを一口】

……うーん、何だかなー……
いまいち掴めないって感じだよなー……
【ぼやきながら首を傾げる少女】
【どうやら修業か何かの最中らしい】

442 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2015/04/12(日) 00:03:16.76 ID:NlvE0oFV0
>>437>>438
/申し訳ないです。こちら、明日は朝が早いのと、帰りが何時になるのか分からず
/明後日からも早いですので、ここで締めにしてもらっても大丈夫でしょうか?
/適当にお話したとか、お酒一緒に飲んだとか、そんな風にしていただけたらと思います……
/それで何か問題あれば雑談のほうでお願いしますっ、おつかれさまでした
443 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2015/04/12(日) 00:35:40.17 ID:tKMWIML1o
>>441

紅色、血の色……

【崩れた町並みに未だ暮らす人間がどれだけいるのか】
【その斜陽にも似た色合いに照らされる人影は恐らく所有者だけなのだろう】
【捜し物、それが何もかも分からないままにその声は風に流れてふと漏れる】

薬の素材集めの帰りに何の気無しに来たけれど……
やっぱり人の気配が無いと街もどこか寂しい、かな―――――――

【壊れた街角からちょこんと顔を出すのその人影に灯籠の灯りが当たれば】
【年頃の女性の姿が顕となる、目を引くのは背中に背負った大きな薬箱】

【夜風に揺られる髪は深くも暖かいダークブルー、長い髪を金具でサイドにまとめ】
【じっとそちらを見る瞳は紅の色に揺蕩い深い青は濡れているようだった】

迷っている人はいないと思うけど……
ああ、ワタシは旅人だから元々道なんて無いから大丈夫なのでご心配なく
そういう黄昏れてるアナタは、迷ってる感じ……じゃあないよね?

【怪しいと称される人に彼女は鈍いのか躊躇いがちではあるもののそう声を掛ける】
【仄かに香るのは花とも木香とも言い難い特殊な香の香り、所謂魔物除けの香】
【薬師である女性は、ひらひらと手を振りそちらへと笑顔を向けて】
444 :照垣燐鬼 ◆rrHt9B4adXq4 [saga sage]:2015/04/12(日) 01:04:57.33 ID:B/jWj1MHO

>>443

【荒れ果てた街角から姿を現した女性を見れば少女はきょと、と目を瞬かせ、あら? などと声を上げる】
【こんな所に人、ましてや生者がいるなんて思いもしなかったのだ】

【背中に背負われた薬箱】
【そのシルエットには些か郷愁を覚えたものの、漂う香りは(少なくとも彼女にとっては)少し好ましくないものらしくちょっとだけ顔をしかめてみせる】

……ええ、人というか……何て言えば良いかしら…………迷い火? 
そういうモノがいないなって事
それに私、そういうモノを“探し”に来た側だから
【笑顔でひらりと手を振る薬師に言葉を選びながらも返す少女】
【彼女の雰囲気は、判る者には判るモノ──有り体に言ってしまえば『妖気』のような物を纏っていて】


445 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2015/04/12(日) 01:27:11.41 ID:tKMWIML1o
>>444

(おおう……あまりよろしくない反応ですねー……)

【顰める表情を見て不味ったのか、なんて恐る恐る】
【しかし話しかけた手前しっぽを巻くというのも情けない】

【微塵しかない勇気を奮って、一歩と近づく】

モノ……?……生者じゃないなら死者なのかな、迷える御霊……とか
うーん……ワタシは生者を相手にする商売人だからそっちの方はわからないけど
その灯籠は送り火の代わり?

【女性の纏う妖気、うーんどうしたものかしらなどと首を傾げ】
【先程から照らしている灯籠にぴしりと指を向ける、暖かい光は鬼灯のモノ】
【由来は分からない、しかしその造形を選んだからには何かしらの理由がるあるものだろう、と】
446 :照垣燐鬼 ◆rrHt9B4adXq4 [saga sage]:2015/04/12(日) 01:56:07.03 ID:B/jWj1MHO

>>445

【少女が顔を顰めたのは何て事はない】
【彼女も悪い魔物ではないにしろそういうのに属する輩であるからで】
【だが、それも束の間】
【相手が自分の言いたかった事を尋ねてくれると子供じみた笑顔で頷き】

そう、そういう事なの
迷える御霊、死んでもなおこの世で迷っている魂を捜しているの、私
見付けて、あの世に導いてあげる
そういう“役割”だから
【まるで母親から御使いを頼まれたと話す幼子のように無邪気に語る少女】
【そして、話が手にしている灯に移るとまたも頷く】

送り火、まあそういう物
鬼灯の形をしているのは私が好きだからだけど……
【そう言ってから少女は少し考え込み】
【そうして恐る恐る口を開く】

……お姉さんって俗にいう妖怪とか魔物とか嫌いな人、だったりする? 
447 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2015/04/12(日) 02:12:39.21 ID:tKMWIML1o
>>446

へー……でも1人で送り火なんて恐くないのかな
ワタシだったら恐いからやりたくないけど、ああでも……一人旅してるワタシとそんな変わらないかなっ

【少女は少なくとも自分よりは幼い、その幼い少女が人の御霊と向き合っている】
【義務か或いは使命か、その深くは尋ねないながらもそこに恐れはないのかと問いながら】
【独りという意味では自分も変わらなかったの苦く笑う】

んー……?こっちに危害を加えてくる魔物は恐いけど……
それ以外なら別に全然気にしないけどなあ、アナタはそういう恐い人ではないよね?
だから多分、大丈夫だよ?ワタシも暴力とか苦手だし、どっちかって云えば治す専門だから

【怯え、だろうか薬師でしかない女はその類の感情を向けられる事に慣れていない】
【一瞬しどろもどろになりながらもここは確りと返してやらなければと、そっと胸に手を当てながら紡ぐ】
【薬師、と語れば背負う樫製の薬箱―――最上段の引き出しには穴が空いており香はそこから溢れている】
【それを指して締りのない笑顔で、大丈夫と重ねて告げて少女の肩に軽く撫でるように触れるのだった】
448 :照垣燐鬼 ◆rrHt9B4adXq4 [saga sage]:2015/04/12(日) 02:41:01.64 ID:B/jWj1MHO

>>447
【一人で送り火をするなど恐くはないのかと尋ねられれば少女はまたことりと首を傾げる】
【怖い、だって、この人は何を言っているのかしら? そう言いたそうな表情】

……恐い、なんて……そんな事ないわ? 
だって私────
【言い掛け、少女は慌てて止める】
【変な事を言ったらどうなるか分からない】
【言い淀んだ少女は誤魔化すように笑ってみせる】

【だが、危害を加えない魔物や妖怪などなら平気だ、と聞けば少女はほっとしたように息を吐く】

……良かった、そういうのが嫌いな人じゃなくて

──私、妖なの
『影送(カゲオクリ)』っていってね、迷っている霊魂とか鬼火を冥府に導く妖
ちょっと違うかもしれないけど……こっちの大陸でいう“ジャック”とか“ビル”とか、そんなの
【そうしてほっとした表情で少女が話すには自分は妖だという事で】
【曰わく、ちょっと違うかもだが『ジャック・オー・ランタン』だとか『ウィル・オ・ウィスプ』みたいなものだと】
【まあ喩えに関しては全然伝わってないとは思うが】

449 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2015/04/12(日) 02:56:09.68 ID:tKMWIML1o
>>448

んー……やっぱそうだよねー……うんうん

【感じた気配は人以外の物だった、少女が言うより前にその結果は識っていた】
【しかし、ここまで言葉を交わして危害の類は無かったそれが少女が安全だという何よりの証明】

【2,3と頷いて、暗に気にしていない事を示して】

「影送」……ふうん聞いた事ないなあ、人の魂を送る者というか職種は知ってるんだけど
それでそれでその影送ちゃんは使命通りに御霊を送ろう、としてたんだよね……?
でも見つからない……んだよね、同業者とか……いるのかな?

【魂を送る、命に関わる医術を扱う者としてその儀式というのは知識として持っている】
【尤も命を此岸に手繰り寄せるべき身としては彼岸へと向かう話とは関わりが無い方がいいのだが】
【しかし生と死は背中合わせの物、目を背ける事は許されない】

多分いないとは思うんだけど、もし送る御霊が無いなら……勝手に還っていったとかかな?
ワタシもちょっとだけはそういう感覚は理解るのだけど、ううーん

【未熟な感覚を外に伸ばせど、捉えられるモノは……少女が探している物は見当たらない】
【となれば、自然に還っていたのだと考えるのが自然か】
450 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2015/04/12(日) 03:00:29.30 ID:tKMWIML1o
>>448
/すいません眠気も強くなって参りましたので出来れば置きスレで続行していただけないでしょうか?
/もし区切りが良い感じでしたらそちらの判断で〆ていただいても構いませんので!
451 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(長屋) [saga sage]:2015/04/12(日) 03:06:20.72 ID:B/jWj1MHO
/>>450
了解です、では>>449の返レスは置きの方に返します
452 :ヴェール=カタストルフ [saga sage]:2015/04/12(日) 11:37:15.75 ID:HZrgdN52O
【廃倉庫】

【周囲に建物はおろか人間すらあまり立ち寄らないであろう外れにポツリと存在している倉庫内に一つの影がある】
【その影は柱に寄りかかり座りながら寝ていたようだが暫くして目を開き立ち上がり始める】

【倉庫内の影の主は黒いローブを体に纏い顔の半分ほどをフードで隠している。両耳には逆十字のピアスをつけ、フードから深い緑色の髪が溢れている】
【風貌から見て青年くらいだろうか?ということが推測でき、荷物などの類は一切持ち合わせていない】

【黒いローブの青年は気だるそうに欠伸を一つし軽く背伸びをする】

今日も飽きずにクソつまんねぇクソみてぇに退屈な日だ

【首の骨をゴキゴキと鳴らすと黒いローブの青年は倉庫の扉に向かって歩き出す】

/予約です
453 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2015/04/12(日) 12:33:23.10 ID:0paPIJxgo
【何処にでも有りそうな河原での事】
【三寒四温と言う言葉が似合う昨今、河で遊ぶどころか足を浸そうと言う人すら見かける事は無く】
【釣りをしようにもこの遠浅の河では釣り甲斐のある魚も居ようはずも無く】
【それ故にこの人物は目立っていた】

ひ‥、ふ‥、み……

【と小さく歌う様に数えながら、河に足を浸して凛とした足運びと合わせて特段珍しくも無い刀を素振りする者が居れば嫌でも目立つ】
【黒く短い髪、縁の無い眼鏡越しに見える目もまた黒く。白いシャツの襟もとを赤く細いリボンで締め太腿を隠す様なスカートは足運びに合わせて揺れる】
【腰の左側には今持っている刀の鞘と、】
【因みに濡れない様に靴下と茶色の革靴は河の畔に置いてあるので安心だ】

【この大分変わった少女に「寒くないのか」と問う者も、「そも何をしているのか」とも問う人物は未だ現れてはいない様で】
454 : ◆3inMmyYQUs [sage saga]:2015/04/12(日) 12:38:56.64 ID:kYygEhVfo
>>452

【ひゅう、と一筋の隙間風が倉庫の中を吹き抜ける】
【すると、唐突に子供の声が響く】

――おもしろいところに棲んでるね
ここ お兄さんの家?

【いつからそこにいたのか、それとも何らかの方法でたった今急に現れたのか、】
【その声の主は、乱雑に積まれた何かの荷物の上に腰掛けていた】

【見た目には十歳程度に見える少年であった】
【小麦色の肌、干し草のような薄金色の髪】
【纏っているのは、フードの付いた貫頭衣】
【様々な淡い色の市松模様という奇妙な柄であった】

【無遠慮と無邪気の塊といった風情の青い瞳が、じっと青年を見つめていて】
【気分良さげに足をぶらつかせながら、少年はそこに居座っていた】
455 :クローザ・F・ローズン [sage]:2015/04/12(日) 12:58:11.20 ID:1SBUQ0oEO
>>453
......寒くないのか、あれ

【不意に、背後から声が聞こえた】
【声の主は少女が川の中で何かしてるのを見て声を発したのか】

【若い、男の声だ。10代、20代にも満たぬぐらいか】

【少しばかり癖のある黄金色の頭髪 】
【雪を思わせるが健康的ではある白い肌 】
【赤い瞳は紅月を思わせ、首には夜を思わせる首輪をつけている 】
【使い古された黒の革のコートを身に纏い、フードを被った青年】

【ついでに、少し眠たそうな】
【目の下にクマが出来ている青年だ】

......おーい、大丈夫か?

【寝不足そうな顔はきっと柔らかいベッドを望んでいるだろうに】
【目についたら声を掛ける...きっとお人好しなのかなんなのか】
456 :黒崎菜々 ◆f3bMeM2SOI [sage saga]:2015/04/12(日) 13:01:19.18 ID:zBMrXAVro
>>453
「…おや?」

【そんな所に現れたのは一人の20代前半らしき女性】
【こちらも黒い瞳に黒い髪の櫻風。膝まで伸びたポニーテールがトレードマーク】
【白いTシャツにデニム生地のジャケットとジーンズと動きやすそうな格好】
【右手人差し指に白、左手中指に青の指輪がそれぞれ光る。見るモノが見ればマジックアイテムと分かるか】

「修行か何かかな?頑張ってるねー」

【素振りなんてしてる者を見れば大抵は修行だろうと思うだろう。そんなやたらフレンドリーな態度でトコトコと近づきながらも疑問が一つ】

「…でも、なんで川の中?」
457 :黒崎菜々 ◆f3bMeM2SOI [sage saga]:2015/04/12(日) 13:02:42.79 ID:zBMrXAVro
//ぎゃあああ被ったーーー
//>>456は無かった事に…
458 :ヴェール=カタストルフ [saga sage]:2015/04/12(日) 13:14:24.69 ID:WDUEnWYOO
>>454

【扉に向かって歩いている途中、背後から声が聞こえた】
【男の足がピタリと止まり歩みを止める】

テメェは俺がここに家賃でも払ってるように見えんのか?

【振り返らずに声の主に応答。平然としてるように軽口を返す】
【だが解せない。どうやってここに、いやいつからそこに居たのか】

【声の質、そして言動から子供という事を推測し振り向くと案の定出会った】
【少年の姿を視認して溜息を堪える】
【最近は変な子供と妙な縁がある、溜息をつきたくもなる】

じゃあ俺が質問する番だな。テメェはいつからそこに居た、どうやってここに来た、何の用だ、それと──

【少年に問いかける質問をまくし立て、少年に聞こえないような小さく声でなにやら呟く】

──何もんだテメェ

【男の手にはどこから出したか分からないが拳銃が握られており少年の方向へ銃口を向ける】
459 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2015/04/12(日) 13:27:29.64 ID:0paPIJxgo
>>455>>456

【視線だけが一瞬そちらへ向き、最後に一度手に持った刀を振り切って】
【それから血振りを済ませてから鞘へ納めてようやく2人の方へ振り向いた】
【が…】

…………む、むむ

【唸る】
【顎に手を当て、首を傾げ、果てには体すら捻りそうな勢いで悩む】

【「何を以て大丈夫と伝えれば相手は安心するのか」】
【青年の親切に真っ向から答えようとして具体的な答えが出ず本気で悩んで】

【女性の何で川の中?と言う問いでようやく答えが見つかった様で眉間に寄っていた皺がようやく解れ】
【ホッと一息ついてから】

足腰の鍛錬の為に足場の悪い場所で素振りをしていました
体も冷えるどころか暖まる……予定だったんですけどね

【人と話すのに川の中から片手間に、では失礼に当たるだろうと川から上がって】
【濡れた素足で河原にペタペタと足跡を残しながら二人へ近づいて行くと】

お見苦しいものをお見せしました。
何かこの川でご予定でも有りましたか?

【素振りの最中にずれた眼鏡を両手で直しながら二人へ問いかけて】
460 : ◆3inMmyYQUs [sage saga]:2015/04/12(日) 13:31:44.98 ID:kYygEhVfo
>>458

だって 寝ていたみたいだったから
でも しずかで 良いところだと思うけどな

【よく見れば、少年の足下付近には、何かのページらしき紙片が一枚、落ちている】
【どうやら先ほど吹いた隙間風に乗って、どこかから入り込んだらしい】
【その紙片と少年を関連づけるものはまだ何もないのだが、】
【せいぜい想像を膨らませるとすれば、少年はその紙片から現れた、とでもいうところだろうか】

【銃を向けられても、少年は怯えも警戒もしなかった】
【ただ珍しいものでも見たかのように、数回瞬きを繰り返して】

んう ボクについて説明するのは 少しむずかしいかな
でも ボクの名前と 用事のことなら 答えられるよ

ボクの名前は ウェルケルメルケル
用事は お兄さんと仲良くしたくって

【仲良くしたい、という極めて曖昧な答えを返し、少年は足をばたつかせた】

【そして、よく観察していれば気付くだろうが、少年は口唇を動かさずに発話していた】
【その声音は底抜けに明るく、人間であるならその表情には笑みがあって然るべきところだが】
【少年にはそれがなく、悲しげでも楽しげでもない極めて曖昧な無表情が顔面に貼り付いていた】

【「あ もしかしてこれから何処か出かけるところだった?」】
【無遠慮に輪を掛けるように、少年はそんな問いを付け足して】
461 :クローザ・F・ローズン [sage]:2015/04/12(日) 13:40:25.88 ID:xmURu5++O
>>459
あ、修行か...初めて見たけど....

【川の少女が何をしているか分からなかったが、>>456の女性の言葉で理解する】
【初めて見たというように、その素振りの様子をまじまじと見る】

【見たことないと言うからには、修行をやったこともないのだろうか?】
【見たところ筋肉質には見えない】

いや、オレは別に川に予定はないが...
アンタはどう?

【そう言いながら>>456の方を一瞥した】

【かくゆう自分も目覚ましに顔洗い程度にはあるかもしれない】
【が、初対面の人前でそれは少し遠慮した】

......というか、真剣...? カタナだっけ?
本物...? 触ったら切れるヤツ?

【ふと、その少女の刀を指差して問いかけた】
【発音というか、言い慣れない感じ、珍しいものに見えるのだろう】

【だが、気にしてるのは触ったら切れるかどうか】
【今、彼はヒトの血を見る事を恐れているから】
462 :黒崎菜々 ◆f3bMeM2SOI [sage saga]:2015/04/12(日) 13:55:57.12 ID:zBMrXAVro
>>459
「おーなるほど。いや、格好良いと思うよ、そういうの」
【足腰の鍛練という言葉にひとつ納得。自身はそこまで鍛練を積む事もないのでそこまで頭が回らなかった】
【後半の"格好良い"はお見苦しいとの発言への返しなのだろう】

「あたしも特に用事はないかなー。強いて言えば迷子?」

>>461の発言を聞けばそんな返答。明るい迷子も居たものだ】

「あ、迷子といっても特に目的も無いから別に困ってはいないんだけどね」

【それはもはや迷子というのだろうか?まぁ町への帰り方すら分からないのだからそう呼んでも差し支えはないのかもしれない】
463 :ヴェール=カタストルフ [saga sage]:2015/04/12(日) 13:56:59.24 ID:WDUEnWYOO
>>460

【銃口を向けながら少年と少年の周囲をよく観察する】
【見た限りではせいぜい紙切れ程度、風に吹かれて飛んできたゴミだろうと考え、特に周りに怪しいものはないと思う】

【銃口を突きつけながらも不思議と思うだけで恐れはない、例にもよって異常な子供だ】
【もっとも銃が珍しいのかそれとも突如銃が出てきたのが珍しいのかは定かではないが】

【少年を見ているとおかしなところはいくつかある。口元も動きはしないし感情もないも同然だ】
【言葉とは裏腹に仮面のような表情がピクリとも動かない。まるで、そう『人形』のような】

わかった、質問を変えてやるよ……テメェは人間か?

【依然として銃口を向けながら返答次第ではいつでも撃てるようトリガーにかけた指に力を込める】

悪りぃが人形野郎がお友達なんて頭のイテェ奴にはなる気はねぇんだ
464 : ◆3inMmyYQUs [sage saga]:2015/04/12(日) 14:11:40.35 ID:kYygEhVfo
>>463

どうして そんなに 脅かすかなあ
ぼくはただ 仲良くしたいだけなんだけどな

【青年の指に込められた力。締め付けられるように緊迫していく空気】
【だというのに、少年はそのような状況がまるで読み取れないかのよう】
【ゆっくりと首を左右に傾げたりして青年を見つめていた】

あ それはすごく おもしろい質問だね
ぼくが 人間かどうか 『興味』を持ってくれたんだ

じゃあ ぼくは 答えなくちゃいけない

【少年は一度眼を逸らし、じっと地面を見つめながら言葉を次いだ】

お兄さんの言う『人間』と ぼくの言う『人間』はおなじかな?
それは解らない けれど ぼくはお兄さんのような人のことを 『人間』だと思っているよ

【ぶらつかせていた足が、ぴたりと止まる】

――ぼくは 二つの理由で 『人間』じゃない
でも たった一つの理由で ぼくは『人間』に ちかい と思う

――ぼくは『人間』になりたい
だから 毎日 『人間』に近づけるように がんばっているんだ

これでも結構 『人間』っぽく なったと思っているんだけど どうかな?

【すると少年は荷物の上から飛び降り、音もなく着地する】
【それから青年の方へ向き直って、自分の姿を見せびらかすように、手を横に広げた】
【「どうだ、ぼくは人間だろうか」と、身を以てそのように問うているかのようだった】
465 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2015/04/12(日) 14:13:23.04 ID:0paPIJxgo
>>461

あれ…剣の素振り位珍しくないって聞いていたんですけどね
間違いでしたか

【ここでも一度顎に手を当てて小さく唸った】
【困った、悩んだ時の癖みたいなものらしく】
【それでもこちらに視線をやられるとジッとそれを見つめ返して】

触れば……どうでしょう?
砥ぎこそ腕利きに任せて居ますが基本的に斬る為の動き以外で得物を用いる事なんて有りませんから

【他国の武器ともなれば矢張り珍しがられるのだろうか?】
【少し男の言い様に違和感を覚えながらも質問に答え】

何れにせよ「武器」と呼ばれるモノに相違ありません
殴ろうが、斬ろうが、突こうが、生き物ならば死に至らしめれる得物です
…使い手である私は未熟でありますけれど

【最後に付け加えたひと言の後、小さく息を吐いて】

>>462

ありがとうございます
然し私の太刀捌き等まだまだ未熟でありますので

【しかし謙遜し続ける。自分に言い聞かせる様にしておかねば「慢心」が出るとか何とか】

迷子…ですか。
それは困りましたね

【あら…と少し困った様に声を漏らしてから】


実は私も迷子でして……あ、まだ1日しか日の出は見てませんよ?

【何とも情けない自己弁護をしてから>>462へと困りましたねーとあまり困って無い様に同意を求める】
【と言う訳でこの2人が無事帰れるかは>>461に一任された…のだろう】
466 :クローザ・F・ローズン :2015/04/12(日) 14:36:08.48 ID:Dan2q9O20
>>465
いや、オレ田舎者なだけだよ
...確かに、このご時世じゃ身体鍛えないとな

【この世界の治安の悪さは知っている】
【たとえ、少女だろうと誰だろうと】
【この手の特訓は確かに必要なのだろう】

武器...ねぇ...

【ドクン、と鼓動がなった気がした】
【嫌な感覚。皮膚の下の血が疼く気がした】

未熟...なのか? 結構様になってると思ったけど...?
悪いな素人目じゃあよく分からないが...

【そう、素直な感想を口にした】

>>462

迷子って...この辺ってそんなに道迷う場所だったか...?

【それは単に彼自身が空間把握が得意というだけだ】
【本当に難しい道かもしれないが、目的がないと聞いて安心する】

根無し草って奴か...? まあ俺も似たようなもんだが...

【そういえば自分もいわゆる根無し草だ】
【たまたま、この辺にいるだけだ】

【揃いも揃って迷子(みたいなもの)でどういうことだコレ】
467 :ヴェール=カタストルフ [saga sage]:2015/04/12(日) 14:44:51.70 ID:0lyON3yfO
>>464

【両手を広げ演説する少年、その話が終わったあと暫くして青年は言葉を発する】

なんだギャグか?笑わせんなよガラクタ野郎。人間になりたいだぁ?人間に近いだぁ?そんなこと言ってる時点で人間様には一生なれねぇよ

【少年の演説を一蹴するかのような言葉で返す】

例えば、だ。猿公がいくら人間の真似をして人間の言葉を喋ろうがそれは喋る猿なんだよ

──つまりだ人形がいくら考えて喋ろうが動こうがそれは人間に模した『人形』だ、本物には一生なれねぇ贋作なんだよ

【高所から降りてきた少年に銃口を合わせる】
【未だに得体の知れない少年だ、警戒を解くわけがない】

理解したかポンコツが、さっさと帰ってもっといい脳みそでも入れてもらえ
468 : ◆3inMmyYQUs [sage saga]:2015/04/12(日) 14:58:00.73 ID:kYygEhVfo
>>467

【広げていた手を、ゆっくりと下ろす】
【本物の人間が行えば、それは落胆を表す動作にもなろうが、生憎と少年に表情はなかった】
【その深く青い瞳の視線だけは、変わらず青年に真っ直ぐと注がれていて】

そっか ぼくはまだ 『人間』から遠いのか
反射感覚と複雑性は手に入れたと 思っていたんだけどな

【その声色に、一蹴されて落ち込んだような雰囲気は見られなかった】
【少年は何かを思い出すように、視線を斜め上へと逸らしながら呟く】
【しかしその動作も、何かの真似を得意げに披露するような、そんなぎこちなさがあった】

【青年の反論と罵倒を、まともに耳に入れているのかいないのか】
【彼の言葉に対して取った反応と言えば、数度瞬きをするだけで】
【まるで何で怒られているのか理由を理解していない子供のようだった】

【それから少年は、向けられた拳銃をまるでものともせず、一歩前に踏み出しながら】


じゃあ 教えてよ お兄さん
『人間』って なに? お兄さんは『人間』なの?


【度が過ぎる程に平坦で、平然として、しかし深く追及するような態度がそこにはあった】

469 :黒崎菜々 ◆f3bMeM2SOI [sage saga]:2015/04/12(日) 15:09:16.65 ID:zBMrXAVro
>>465
「ねー困ったねー」
【同意を求められてこちらも困って無さそうな同意を返す。というかさっき困ってないと言ったばかりである】

「じゃー迷子初心者だねー。あたしくらいプロの迷子になるともう日の出なんて数え切れないよ」

【なんの自慢だ、なんの。】
【そして「あ、でもそんなに早起きしないから案外見ないかも」なんて付け足したりする。そういう意味ではないと思う】

>>466
「あー、あたし方向音痴なの」

【逆にこちらは空間把握が絶望的であった。どれくらい絶望的かというと】

「んー、根無し草って言われればそうかな?家とかあってもどうせ出掛けたら帰れないから定住出来ないし」

【との事。つまり近所のコンビニに行ったら帰れなくなるレベルである】
470 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2015/04/12(日) 15:22:29.40 ID:0paPIJxgo
>>466

何故、でしょう?
こちらの国にも守ろうとする人は居るのに。

【時世が悪いのは百も承知。しかしその中で正義を貫こうと言う人が居るのも事実】
【その甲斐あってかこの世界の「表向き」は少なくとも平和だ】
【では何故、貴方は鍛える?  貴方の心を問う】

ん…?

【青年が武器と言う言葉を発した時、青年に微かな違和感を覚えた】
【大丈夫か?と問う前に、自分でも気づかぬ内に自然と左腰に有る刀の鞘へと左手を置いた】

お褒め頂き有難うございます
ですが、完成したと自分で言ってしまえばもう、上は目指せませんので

【しかし褒められると矢張り恥ずかしいモノがある】
【右手で頬を掻いて、青年から思わず一瞬視線を外して】

>>469

私としてはこれっきりにしたいのですけれど…ううん

【果たして私達は生きて街に往けるのだろうか】
【そんな不安が脳裏を過るも一度頭を振って不安を打ち消し】

…参考までに聞きたいのですが、食料が尽きた時や、どうしても体を洗いたい時に迷っていたらどうしているんです?
飽くまで参考にですが

【二度と迷子になるまいと言う小さな決意を持ちつつも、一応気になった事を聞いてみた】
471 :ヴェール=カタストルフ [saga sage]:2015/04/12(日) 15:30:59.36 ID:bKO+fJaCO
>>468

【確実にこちらに近ずく少年は青年の手に持つ銃を未だに恐れないどころか少しも気にしていない】
【そんな少年の問い、しかしそんな事は──】

──そんなもん俺が知るかよ

【自分が自分である証明?そんな事は自分が一番知りたいくらいだ】
【自分が何をしたいかわからない、その点では青年よりも少年の方が幾分かは人間だ】

俺が人間かどうかだなんて俺も知らねぇよ、少なくとも水槽や工場で生まれはしないがもしかしたら畜生の血でも入ってるかもな

【茶化すように笑いながら言葉を発するが若干の禅問答に少しムカついた節はあった】

お、一つテメェが人間になれる方法を思いついたぜ

【わざとらしくハッとなり閃いたような顔をつくる】

人間様にはなれねぇが同じ存在になれる方法だ、まぁようは───

【少年に向けていた銃を発砲、一発の弾丸が少年の眉間に飛んでいく】

───人もガラクタも動かなけりゃゴミだ、面倒クセェからもう死んどけ
472 :クローザ・F・ローズン [sage]:2015/04/12(日) 15:48:09.98 ID:Dan2q9O20
>>470
あー...まあ、ほら...オレ、平和主義だから...かな?

【嘘だ】
【泳ぐ目線、煮え切らない返事】
【これらの要素を見ても疑わしいのはよく分かる】

【ついでに彼のコートの脇腹のあたりに切り裂かれたのを縫い止めた痕があるのが見える】
【観察眼があればこれがなんらかの鋭いもので切り裂かれたものだと分かるだろう】
【その他、服にはそういった年期が伺える傷が幾つかある】
【ふつーに戦った後だろう】

【最も、平和主義者とは言わないが暴力は嫌いなのは事実だ】
【人間でない自分が身体を鍛えたら本当に化け物になりそうだから】

確かにな...上を目指す心意気があれば、きっとより上手くなるだろうな...

【そういった考え方は大事だ】
【一人でこなして、一人で最後を決める物事は自由に終わらせる事ができる】
【この少女の剣術がどこまでいくかは分からない】
【だが間違いなく今以上に、より高みへ行けるだろう】

>>469
アンタの目は機能してるのか...いや、俺も目はそこまで良くないけど...

【そんな絶望的な感覚で生きていけるのかと、割と本気で疑った】
【いや、生きてるからここにいるんだが】

何か覚えてる建物とかないのか...?
珍しい地名とか、そういうものは...

【一応、自分は旅人だ】
【そんなハイレベルな場所は知らないが、ある程度各国の有名場所は知っている】

【このレベルの方向音痴だ】
【きっと国境を跨ぐレベルで迷ってるのだろうと予測する】
473 : ◆3inMmyYQUs [sage saga]:2015/04/12(日) 15:58:08.73 ID:kYygEhVfo
>>471

【――銃声が弾け、倉庫内のがらんどうに反響する】

【どさり、と乾いた音がそれに続く】
【少年は銃弾を受けた衝撃で以て後ろへ吹き飛ばされ、仰向けに倒れていた】

【少しの間、銃声の木霊だけが空気中を漂う】
【――が、その余韻がなくなりきらないうちに、再びあの声が響いた】


――あーあ 穴が空いちゃった
この器は 人からもらった だいじなもの だったのに


【少年は驚愕も悲痛も何も見せず、ただゆっくりと起き上がった】
【眉間には風穴が空いている。しかし血は流れず、その代わりに黒い塵のようなものが】
【空気中へと微かに溶け出しているのだった】

そうやって 拒絶の先に なにがあるのかな
ぼくは お兄さんと 仲良くなりたかったんだけどな

【少年の視線はどこも捉えていなかった】
【首のバネが壊れた人形のように、ふらふらと落ち着かない頭部と連動して】
【その視線もどこか一点にとどまることはなかった】

でも お兄さんみたいな選択は 『興味』があるな
ちょうだい って言ってもくれないだろうから 交渉はしないけれど

【すると、突如】
【ふわり、と少年から小さい紙片のような何かがゆっくりと出現し、宙に浮いた】
【それは、『眼』だった。何かの緻密なイラストを切り抜いたかのような、眼の描かれた紙片である】

【その『眼』は、風に煽られるようにひらひらと舞ながら、しかしその『視線』が青年を見据えていて】


じゃあ 食べるね


【次の刹那――】
【『眼』の紙片が一瞬のうちに膨れあがり、形を成し、しかし『紙』ではなくなって】
【そこに現れていたのは、それ単体で青年の体格程もある『片眼』と『口』であった】

【その『眼』と『口』は、先の紙片に似て、狂った色彩のイラストじみた風体だった】
【まるで何かの雑なコラージュのように、現実の風景の中に、人体の一部を模した異物が現れたのだった】

【『片眼』はその瞳孔の散大した眼をこれ以上ない程に見開き青年を見下ろし】
【『口』はその紫色の唇を大きく広げ――赤、水色、黄緑でぐちゃぐちゃに色彩された口腔が覗き――】
【そのまま青年の上半身へ食らい付こうと襲いかかった】
474 :黒崎菜々 ◆f3bMeM2SOI [sage saga]:2015/04/12(日) 16:23:10.13 ID:zBMrXAVro
>>470
「ん」
【青年の違和感には気付かないが、鞘に置かれた左手を見て一瞬警戒する】
【しかしそれも一瞬の事。瞬時に問題がない事を把握すれば警戒を解く】

「あー、あたしは能力で高いところ歩けるから切羽詰まったら大抵は近くの町とか見付けられるんだけど…」

【あくまで目的地につけないのであって町にたどり着けない訳ではないらしい。そんな前置きをしつつ】

「まぁそれも見つからなかったら食べ物はその辺の木の実とか、シャワーは綺麗な川があれば入っちゃうかなー」

【気楽に言っているがなんともサバイバルである。いや、食べ物がその辺を走ってるとかじゃないだけましなのかもしれない】

>>472
「んー、知り合いが言うには能力に空間把握能力が全部使われちゃってて日常レベルでは殆ど機能してないんじゃないかって」

【そんな事を考察する知り合いが一体何者なのかはさておき、そんな理由なら納得…なのだろうか?】

「覚えてる場所っていっても、特に行きたい場所がある訳でもないしなぁ。うーん…」

【右の人差し指を頬に当てて考える。少々悩めば「あ」となにか閃いたらしく】

「一日中明るい場所とか、一日中暗い場所とか行った事あるよ!」

【それは恐らく昼の国と夜の国。真反対である】
【ようするに国境どころか迷いに迷って端から端まで行った事があるらしい】
475 :ヴェール=カタストルフ [saga sage]:2015/04/12(日) 16:27:48.81 ID:jhdo+qeYO
>>473

【多少想像はしていたが少年の眉間を捉えた銃弾が当たっても血は出ない】
【出てくるのは赤い液体ではなく黒い塵】
【そう観察していると少年は声を発しゆっくりと立ち上がってくる】

【眉間の風穴はぽっかりと空いてある。なのにも関わらずフラフラと立ち上がっている】

くっは…!テメェはいよいよもって人間にはなれねぇなぁ

【辺りに紙切れが風に煽られ飛んでいる】
【普通なら風にゴミが待っているだけで気にするまでもないが今は違う】
【異常を目の前にしているのだから全てを疑うことは概ね正しい行動だろう】

【と、見ているうちになにやら異形な口と眼が発現し口の方は青年に食らいつこうとしている】
【とりあえずやばいと思いその口から逃げるように後ろに跳ぶ】

趣味が悪ぃな、美的センスの欠片も持ち合わせてねぇってか

【後ろに跳びながらも持っていた銃で眼の方に続けて5発発砲】
【撃ち終わった時には銃は青年の手元からは消えている】
【とりあえず様子見、ということもあったがなかなか面倒な相手、痛覚もなし、眉間に当てても死なないならばどうするか?】

【考えながら風穴が空いた少年の顔をを睨む】
476 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2015/04/12(日) 16:30:41.61 ID:0paPIJxgo
>>472

…そうですか。
志が有るならば御立派だと私は思いますよ

【視線を外したのは一瞬。すぐに青年の方へ向き直り】
【ジッとそちらを見ながら答えていたのだが】

然し人と話す時は相手の方を見て話すべきです
と言うか見て下さい

【視線を外そうとする青年の頭を両手で掴もうと手を伸ばす】
【掴んだら無理にでも此方を向かせるつもりなのだろう】
【少なくとも話をしている間は相手と視線を合わそうとするのだろう。面接に強いタイプだ、多分。】

>>474

口ぶりから察するに、飛行能力者って訳では…無い、ですよね?

【女性の言葉に少し違和感を覚えてその違和感を口にし】
【内心いいなぁ、と多少羨んでいるのは表に出さず】

むむ…流石にその辺は大体おんなじですね
私も空を飛べれば人探しも大分楽になるというのに…

【何だか複雑な表情である】
477 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(山形県) [sagesaga]:2015/04/12(日) 16:35:01.03 ID:UfJ1/o/Po
【路地裏】
【治安の悪さがえげつないと評判のこの場所ならば、炎の1つ2つ、どうってことないだろう】
【薄暗いこの場所で赤く輝く熱、――とある壁面に向かって火炎放射を行う存在がいた】

「……ちィ、面倒な事起ォこしやがって」

【それは黒い外套を羽織っている、コワモテで奥二重でエルフ耳の、男にみえる者だった】
【身長は約2mの、筋肉質な細身で、黒い白目と血の様に真っ赤な虹彩を持ち、ボサボサとしている長い黒髪だ】
【上下共に長袖黒ジャージを身に着けていて、首に紫色の毛のマフラーを巻いており、手袋や靴下も紫色だ、靴は黒】

【――そして、手に持っていたのは火炎放射器……ではなく】
【2m程の体長を持ちターコイズブルーの色をした蛇だった、左腕に巻き付いたその蛇の口から炎が吐かれていたのだ】

「まァー、ちょォーっと外散策しィたいって言ィってきたのを許ォ可した時ィ点で何かすゥるつもりなのはわァかってたけどな」

【焦げた壁面には、何かの紙が貼ってあったような痕があるような、ないような】
478 :クローザ・F・ローズン [sage]:2015/04/12(日) 16:48:19.39 ID:Dan2q9O20
>>476
まあ、修行とかオレには似合わな.........へっ....?

【グイッと頭を掴まれて視線を無理やり向けさせられる】
【全く予想してなかったのだろう、少女でも簡単に向けさせられた】
【その行動に】

わ、ちょっ! ななななんだよ!? 分かった! 分かったって!!
目線、目線だろ!? ってか近っ...近いって!!

【一方こちらは面接とか強くはないのだろう】
【それでも目線は逸らそうとするが、先程よりは見てくれるだろう】

【ていうか、妙に気恥ずかしいのか顔が赤い】
【白い肌だから良く目立つだろう】

【ついでに不意にフードの中で動くそれに気付いたりするだろうか?】

>>472
あー、昼の国と夜の国ね
片一方オレの故郷、懐かしいなぁ...行かないけど

【一瞬、思い出すように複雑な顔をする】
【少し不思議だ、故郷に嫌な思い出でもあるのだろうか】

どっちもいい国だ、いい花屋を教えてあげる...
だからこの人の手を剥がすのを手伝ってええええ!!

>>476の頭がっしりに抵抗を見せるも難しい様子】

【この場合の最善の策...協力を要請する!】

【まあ無視するも何も、彼女の自由なのだが】
479 : ◆3inMmyYQUs [sage saga]:2015/04/12(日) 16:50:05.86 ID:kYygEhVfo
>>475

【異形の『口』は、ほんの数瞬前まで青年がいた空間を噛みちぎった】
【噛みつく動作に続いて、咀嚼までし始めたが、実際には青年の服の端きれ一つ食ってはいない】

【対して『眼』の方の動きはさして素早くもなく、銃弾が連続して全て命中する】
【弾丸は瞼や光彩を次々と撃ち抜いていき、穴だらけになった眼球はそのまま黒い塵と化して霧消した】

ぼくは 『人間』になるよ
人が 生き 物語を 紡ぐ 限り 可能性は潰えない

【もはやゾンビにも等しかった】
【焦点の定まらぬ瞳と、不安定に揺れ動く頭部】
【少年は何を求めてか、手を前に突き出しながらゆっくりと歩みを始め】

【――その少年の後方である】

【一番初めに飛び込んできた、ページのような紙片】
【それが今は、蛍光のようなうっすらとした光を帯びて、】
【まるでその四辺を手と足とするかのように『立って』いた】

【もしも更に観察することができれば気付くだろう】
【そのページには、いつの間にか『片眼』が出現していて】
【それは、青年が今しがた撃った眼とは反対のものであった】

【――もし、この不死じみた少年に『本体』や『核』のようなものが存在するかも、という】
【類推やひらめきが生まれれば、あるいは――】
480 :黒崎菜々 ◆f3bMeM2SOI [sage saga]:2015/04/12(日) 17:08:47.22 ID:zBMrXAVro
>>476
「うん、空は飛べないよ。こんな能力なんだけどねっと」

【そう言いながら能力を見せる。二人に見える場所に現れるのは宙に浮いた黒い箱のようなもの】
【それは能力による"あらゆるモノを通さない領域"を箱状に展開したものである】
【それにぴょんと飛び乗れば、複雑そうな顔を見て】

「んー?なにやらお悩みかな?なんならおねーさんが相談にのるけど…」

【言い淀んだのは他でもない、>>478による援護要請である】

「…取り合えず離してあげたら?恥ずかしがってるよ?」

【無理矢理引き剥がす事はしないまでも、取り合えず援護射撃を試みる。離してくれるかどうかは少女次第】

「それにしても花屋さんかー、いいねー。あーでも教えて貰っても辿り着けないんだろうなー…」

【こんな時は流石に自分の方向音痴が悲しくなる。箱の上でひとり、落ち込むのであった】
481 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2015/04/12(日) 17:19:41.34 ID:0paPIJxgo
>>478

義理と呼べるほどのモノは御座いませんが最低限の礼節は必要で……!
と言うか目線を向けろ。ではなく目を見て話せと言っているのだ!

【逃げようとする青年の力には流石に腕力だけでは負けてしまう…が】
【毎日の様に鉄塊をぶん回したせいか握力が凄い。それこそ青年の頭を万力の如き力でその場から動かすまいとするレベル】
【青年が抵抗するせいか言葉も少し素が出ているがご愛嬌】

>>480
【青年の頭を固定しようとしつつも女性の方へ向く】
【言葉通り話す相手の方を見て話しをするのだ、この少女】

ああいえ、悩みと言うよりは‥その。
私もそんな便利な能力が欲しいなーと、羨んだだけでして

【と、そこまで言ってからようやく>>478の青年の頭から手を離し】
【自身の顎に手を当てて少し悩んでから】

…訂正です。困りごとは1つ有りました
実は人を探していまして

【と、今更思い出したように言って】
482 :ヴェール=カタストルフ [saga sage]:2015/04/12(日) 17:29:50.24 ID:PzaL4cLGO
>>479

【少年の方向を見ていると後方に発光している紙切れが視覚に入る】
【記憶の片隅を思い出す、最初から少年が出現した頃から紙切れが確かにあった】
【そして能力、今の発光した紙切れ。どう考えてもアレが鍵だろう】

【そんな事が分かったところで死なないうえ痛覚もない輩をどう殺すかには繋がらない】
【だがあくまで人間と主張するのならば死にはするのだろう。少なくともそう考えないと人間になるだなんてお笑いものだ】
【少年の顔を見ながらそう考えた時、銃弾が空けた風穴が目に入る】

【再生は、していない。できるがしていないのか、時間がかかるが傷は塞がっていない】
【だったら話は早い】

もう考える面倒くせぇ、ようは細切れにしてりゃそのうちくたばるだろ

──斬首刑・乙

【青年がそう言うと手元に両手斧を模したギロチンが手元に発現、それを片手で握り引きずりながら少年の方に向かってあるいていく】
483 :クローザ・F・ローズン [sage]:2015/04/12(日) 17:36:58.88 ID:Dan2q9O20
>>481
いたたたたたた!! 分かった!分かったから!

【必死の抵抗をしながら叫ぶ】
【なんとか目線を合わせる】
【不良に対する委員長か何かか、力関係はこの短期間でハッキリしたようだ】

いてて...頭歪んでない? 歪んでない?

【だが、少女が>>480の方向を向いた訳で】
【万力から解放されて安堵している】

【頭を抑えながら、周りに確認を求めたり】

って、人探し? 得意だけど。どんな人?

【彼女の誰かを探すという言葉に少し反応する】

>>480
あ、アンタ花屋の良さがわかる人?
いいよなぁ〜...近所で良ければ今度案内でもするぜ...?

【男の花屋好きか、珍しい人種のようだ】
【先ほど、ある程度道には詳しいようなので】
【また今度、機会があれば行くのもいいかもしれない
484 : ◆3inMmyYQUs [sage saga]:2015/04/12(日) 17:52:36.68 ID:kYygEhVfo
>>482

【出現したギロチンを前にしても、少年の歩みは止まらない】
【――細切れにしていればいつかは滅する】
【青年の予想は正しい。しかしそれでも尚、真っ向から打ち合う心算か】

【刹那、少年の足下から様々な色相を持った暗色の『影』が、広がり始めた】
【その『影』は多様な色相だけでなく、柄も様々だった。格子、水玉、水平線等々……】

【それはやはり何かのイラストじみていて、そのような『影』は触手のように蠢きながら】
【徐々に広がり、地面のみならず壁や天井にまで浸食を始め――】
【異様な魔力が場に充満した、その時だった】

(――そこ迄ですよ、ウェリー)

【少年のものではない、低い男性の声が場に響いた】
【それを聞いて、少年の歩みと、『影』の浸食が止まった】

(愚か者を演じるのは、そこ迄にしておきましょう)
(その御仁と真っ向から打ち合い、その結末がどうなるか)
(あなたには思考できない訳もないでしょう)

【少年は、迫り来る青年を見ず、ぼんやりと天を仰いだ】
【やがて『影』は縮小を始め、少年の足下に吸い込まれるようにして消えていくだろう】
【男の声は続く】

(さて『人間』の御方)
(小生たちは貴君と存在をつぶし合いをする心算はありません)

(小生たちは引きましょう。ですから貴君も、まずはその刃を収めてはくださいませんか)

【と、低く落ち着いた何者かの声が、停戦を訴えた】
【少年はぼうっと宙を見ている状態で、何かを仕掛けてくる様子はないが】
【これ幸いと一気に猛攻をしかけても、それを止める者はいない。青年の自由だ】

【「――おっと。ちなみに小生を警戒しても無駄です」】
【「小生はその場に具現できる術も依り代も持ち合わせてはおりません」】

【紳士然とした声は、思い出したようにそう付け加えて】
485 :黒崎菜々 ◆f3bMeM2SOI [sage saga]:2015/04/12(日) 18:05:44.27 ID:zBMrXAVro
>>481
「まぁ、色々便利な能力ではあるねー。代償は方向音痴らしいけど…」

【そんな事を言いつつ、立っていた箱に腰を掛ければ】
【良ければどうぞ、なんていって二人の背後に能力による椅子を作る。ただし凄く硬い。】

「人探しかー、伝言くらいなら手伝えるかな。なんだかんだで色んな所に行くし」

【色んな所に行くのは本人の意思ではないのだが、それはそれとして】
【困り事となれば手伝う意思はあるらしい。もっとも、道案内が出来ない以上伝言を伝えるくらいしか出来ないのだが】

>>483
「あはは、歪んでない歪んでない」

【万力から解放されたのを見れば笑って言う】

「あたしはほら、今度とか何処に居るか分からないけど、それでも機会があったらヨロシクね 」

【自分の方向音痴を理解しているからこそ、次に会えるかどうかも分からないがそれでも会えればと】

「 綺麗だし香りもいいし、なんだか落ち着くよねー。それにあたし菜々っていうの。黒崎菜々。菜の花が由来なんだって」

【花が好きな理由に自分の名前の由来も付け加える。だから尚更花は好きという事なのだろう】

「二人の名前も聞いていいかな?」
486 :クローフィ・チャイカ [sagesaga]:2015/04/12(日) 18:08:13.08 ID:4zL08S0go
>>477
【とある路地裏】
【外からの日差しもあまり差し込まず、薄暗さと肌寒さを覚える場所】
【ならず者たちが闊歩するこの場所には、そぐわない人影が一つ】

えーっと、たしかこっちでしたっけ……

【若草色の無地のシャツに、オレンジのスカート】
【その上に赤いジャケットという、カジュアルな格好】
【キャップとサングラスというアクセサリも、この場所ではあまり目立たないだろうが──代わりに、その白い髪と肌が薄暗い中で存在感を放っている】
【年は15かそこらか──不良というには少々若いその少女は、その手にある携帯端末を弄りながら、裏路地を歩いていた】

【その画面に写し出されているのは、ある一枚の紙の画像】
【先日、この辺りの路地に張ってあったお尋ね者の張り紙のものである】

こーいうのは、何事も現場第一って言いますしねぇ……ん?

【とある人物についての数少ない情報を見ながら歩いていると、なにやら焦げ臭いような臭いがする】
【それと共に、何か……火炎放射機でもぶっぱなしてるのかのような、ゴーという音】
【どうせ馬鹿なチンピラが馬鹿なことでもしてるのだろう──と思いながら、念のために様子を見に行くことにした】
【だが、別に足音を殺すというわけでもない……用心深い相手だったら、先に気づく可能性もあるだろう】
487 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2015/04/12(日) 18:21:26.76 ID:0paPIJxgo
>>483

ん、分かったなら良い……んんっ、良いです

【小さく咳払いしてから口調を戻す】
【青年の頭から手を離すと置き場の無い両手を刀の柄の上に置いて】

大丈夫ですよ、多少歪もうが二枚目は二枚目に変わりありませんから
…そもそもそんなモノ被ってたら顔なんて見辛いですし

【そんなに痛かったのだろうかと何度か空を掴んでは離し、内心ちょっと凹む】

>>485>>483

…失礼しました。私とした事が名乗る事すら忘れているとは
飛鳥馬 宗徹(あすま そうてつ)と申します
どうか、アスマと御呼び下さい

【名乗っていなかった失礼を詫び、一度頭を下げてから】
【女性の出現させた黒いのに腰掛け…すぐに座りが言い様に腰掛け直す。想像以上に硬かったそうだ】

【それから2人の自己紹介を名前を聞いた後で】

探している人物ですが…
安っぽい猫のお面を着けて、「東」と言う字を書いた前掛けをした胡散臭さが滲み出た男でして
まぁ…その。飛鳥馬 東(あすま あずま)と言う男なのですが

【その男の名前を言う時、少女は凄い苦虫を噛み潰したような表情になった】
【恨みとかそんなんじゃなくて身内の恥を曝したかのような、そんなの】
488 :ヴェール=カタストルフ [saga sage]:2015/04/12(日) 18:27:32.88 ID:PzaL4cLGO
>>484

【様々な色彩、目が痛くなるような影の触手が青年の足元に広がり地面ごと抉ろうとギロチンを振り上げる】

【ギロチンを振り下ろし地面に接触する辺りで少年ではない声が聞こえる】
【ギロチンが地面に寸前にピタリと止まり少年の方に目を向ける】

【少年が糸の切れた人形のように動かなくなり、影も少年の方に吸い込まれ消えていった】

【突如鳴り響く声は何を言いだすかと思えば停戦を申し込んできた、ありえない殺し合いに待ったはない】
【のだが、少年の方もこちらを見ないどころか動きもしない。動かない人形をいくら殺したところで何もないしつまらない】

【チッ、と舌打ちをこぼしてギロチンを適当なところに突き立てる。暫くすればギロチンはどこかに消えるだろう】

気にいらねぇな、ガキに戦わせといてテメェは高みの見物かぁ?ムカつく野郎だ、是非とも殺してやりてぇな

【どこから声がしているかわからないがとりあえず此方の声が聞こえると信じ大きめな声で言葉を発する】

いや、ガキじゃなくて人形かぁ?人形遊びとは中々いい趣味してやがるぜ。
遊び相手が欲しいんなら近所の公園でやってろ変態野郎

【戦いを中断されて気が立っている様で声の主に挑発をまくしたてる】

クソッタレが、興が削がれたじゃねぇか。第三者の介入なんてとんだ三流映画だな

【とりあえず男にはもう自分から少年に向かっていくことはないだろう。代わりに全てのヘイトが声の主に向かうが】

で?テメェはなんだ、何もんだ、何処にいやがる、何が目的だ──

【少年の時と同じように質問を投げかける】

──アレはなんだ

【今はまるで動かない少年の方に指を指す】
【正直一番知りたい事はそれだった。ちなみに二番目は何処にいるか、近場であれば直ぐに行ってブチ殺してやろうと考えている】
489 :クローザ・F・ローズン [sage]:2015/04/12(日) 18:43:06.03 ID:Dan2q9O20
>>487
2枚目って...言われたの初めてだけど...
なんか複雑だなぁ...

【頭をがっしり掴まれて万力ホールド&説教】
【女性にこんな事されたのも初めてで、喜んでいいのか悲しんでいいのか】

【だが、そうやって褒められたのは嬉しいのか少しだけ笑っていた】

【そして、自分の頭を覆うフードに少しだけ触れた】


>>483>>487
あぁ、オレはクローザ。クロでいいよ

【そう言って、相手2人を見た後椅子に座る】
【地面に座った方が腰が休まるのではないかという硬さに一瞬顔を歪めつつ】

【そのアスマが探しているという「アスマ・アズマ」という人物の特徴を聞く】

派手な格好だな。見ればすぐに覚えれそうな服装だ...菜々は見た覚えは?

【会ったこと、見たことはないようだ】
【菜々にもその特徴から当てはまる人物を知ってるか聞いてみる】

あ、そのアズマって人の持ち物とかないか?
普段持ち歩いているものとか...

【何を言い出すこの男】
【まさか警察犬じゃあるまい、匂いを嗅いで追うつもりなのか】
490 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(山形県) [sagesaga]:2015/04/12(日) 18:46:21.63 ID:UfJ1/o/Po
>>486

「――ったく、あァの紙高ェ奴なァんだぞ、買ァっちゃアいねェが間ァ違いなくな」

【壁面についていた紙の残りを右手でぱたぱたと払い、手にススが付くのは気にせず】
【"ああ、あっちにも貼ってある"――なんて頭が痛そうな独り言を一つ漏らし】

「ん? ……にィおうな、人か? いィや…………ククッ」

【辺りのにおいを数回嗅いだかと思えば、少女のいる方に顔を向けて――けれど、何もする様子は無く】
【――いや、魔力の流れに敏感なのであれば、この者から少女の背後に向けて魔力の流れが起きたことに気がつけるか】
【そして、魔力は少女の背後から静かに出現し……人型の形をとる】 【なお、移動した場合は移動前の位置に現れる】

「さァて、都ォ会のコンビニ以ィ上の間隔で貼られたこォれを全部焼ァくのは面倒だ……どォーするか」

【出現位置はともかくとして、背後に現れた真っ黒で邪悪な魔力はまるで幽霊の様で、ご丁寧にうめき声っぽいモノを出すおまけ付き】
【タネがわかれば怖くもなんともないだろうし、わからなくても怖くないならば怖くない】

/すみません、遅れました
491 : ◆3inMmyYQUs [sage saga]:2015/04/12(日) 18:55:23.41 ID:kYygEhVfo
>>488
(これは手厳しくいらっしゃる)
(確かに貴君の仰ることはご尤も)

(ただし貴君は少々ばかり思い違いをしていらっしゃる)
(一つ。小生とそこな少年、ウェリーは存在時間を比較すればそう大きな差異はありません)
(二つ。貴君との衝突は、小生にとっても望まぬもの。貴君がそう思えないのも、無理からぬ話ですが……)

【滔々と言葉を並べたてる男に対し、そこでようやく少年が動き、口を挟んだ】

だってオーリ このお兄さんが 仲良くしてくれないんだよ

【すると、ふう、と低い溜息が零されて】

(……意識の外より忍び込んだ人を警戒するのは、極めて当然の生理反応)
(あなたはその警戒を解こうともせず、ただ自己主張を続けた)

(そのような輩に心を開く者がそういるでしょうか。いいえ、おりはしません)
(それが『人間』というものです。記録しておきなさい)

【「そうなの?」とでも問いたげに、少年はふらつく瞳を青年に向けた】
【これが本物の子供であれば、無邪気さもあっただろうが、今や異形の者に過ぎず】
【ふらふらと海藻のように佇む少年に変わって、また男が言葉を次ぐ】

(――小生どもの存在を詳しく説明するのには、それなりの時間を要します)
(強いて一言で表すならば、小生どもは『虚構存在』。実体を持たぬものです)

【「ただ、その少年だけは少し特別ですが……今はさておきましょう」】

(そして、小生どもが貴君に接触した目的は、まさに我々が『虚構存在』である故なのです)

(……貴君ら『人間』と違い、小生ども『虚構存在』がその存在を継続するのには、)
(誰かの『記憶』に留められていなければなりません。そしてその『記憶』は、多ければ多い程良い)

(そしてウェリーがしようとしたことは、即ち目的は、貴君の『記憶』に残ること。それのみです)
(害を成すことは目的ではなかったのですが……ウェリーの特質がこのような結果を招きました)

【そこまでを話し終えると、男は一息を付き】

(……申し遅れました。小生の固有名は『オリカテルカ』)
(そして、小生ども『虚構存在』を定義づける名称として――)

【 「マルスカズカの寓魔」 】

(――という固有名が与えられています)
(ちょうど貴君ら人間で言うところの、人種に相当するでしょうか)

【「……ご理解、頂けているでしょうか」】
【そのように話し終えると、男はようやく口を閉じる】

【青年の気分を害したことに対する釈明などは何もなく】
【何とも突拍子もない話を、青年にしたのであった。如何な反応をしたものか、ではあるが】
【ともかく、少年はゆらゆらと揺れるだけで、男は青年の反応をただ待つだろう】
492 :黒崎菜々 ◆f3bMeM2SOI [sage saga]:2015/04/12(日) 19:01:06.78 ID:zBMrXAVro
>>487
>>489
「ん、アスマちゃんクロくんだね」

【名前を聞けば反芻し、頭に入れる】
【二人の反応をみてやっぱり慣れてないと座りづらいかなーとかおもったり】

「お面に前掛けに胡散臭い…んー見覚えはないかなー。飛鳥馬東…ん?あすま?」

【どうやらこちらも見覚えはない模様。しかし苗字に引っ掛かる】
【最近聞いたような、というかついさっき聞いたような】

「えっと、同じ苗字ってもしかして家族の誰かかな?」

【そして当然のように帰結した疑問をぶつけてみる】
493 :クローフィ・チャイカ [sagesaga]:2015/04/12(日) 19:07:01.10 ID:4zL08S0go
>>490
んー、ここかな?……わっ、盛大に壁が酷いことに

【音を聞き付けやってくると、まず最初に目に入るのは手酷く焦げた壁】
【愛着もなにもあるはずはないが、その惨状に思わず「うわぁ」と声が出る】

えぇーっと……随分とすごいことしてますねぇ
何故こんなことを……ん?

【次に目に入るのは、この惨状を引き起こしたであろう男……と、おぼしき大柄な存在に声をかける】
【いかにもこういう場所にいそうな風貌だと思いながら、色々聞こうとしたところで──背後から、うめき声】
【魔力への知覚が乏しい彼女にはその出現を察知できず、いきなり気味の悪い声を浴びせられることになったが】
【こんなアンダーグラウンドな場所を平気な顔して歩けるのだ、特に驚いたりはせず──まぁ、嫌そうな顔くらいはするのだが──振り替える】

うわ、なんでしょこれ……これもあなたが?
494 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2015/04/12(日) 19:12:57.92 ID:0paPIJxgo
>>489
事実整った顔ではないですか?
…少なくとも、私は不快感は覚えませんが

【飽くまで主観であると言い加えてから】

くる……クローず…くローじ
……んー、クローザ、殿。で合ってますね
今後とも、宜しくお願いします

【横文字が苦手なのか何度か相手の名前を口の中で反芻し】
【最後にようやく舌が慣れて名前を発せた様子】

……流石に他人の持ち物を常に持ち歩いては居ませんね
と言うか、生きてるかも割と定かで無いですし。死にそうに無いですけれど

【若干呆れた様な息を吐く…クローザにでなく件の人物に、だろうが】

>>492

【びき、と音が立ちそうな程に分かりやすくコメカミに青筋が立った】
【「家族か何かか」と言う問いの直後である】

……恥ずかしながら、ええ、真に恥ずかしながら身内の1人で有りまして
訳有って探しているのですが見つからず…

【ふぅぅぅと大きく息を吐いてから自信を落ち着かせて…】

……そう言えば、貴女のお名前はまだ聞かせて貰っていませんが
差支え無ければお教えいただけますか?
495 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(山形県) [sagesaga]:2015/04/12(日) 19:19:33.95 ID:UfJ1/o/Po
>>493

「コンクリートだァから問題ねェ」

【木だったら火事になってたからとかそういう問題ではない、なんて事はわかっているようだが】
【今度こそ少女の方に身体を向け、そして蛇の口を――先程、火炎放射をしていた時のように構える】
【そこから炎が噴き出してくるとか、そういうことは今のところない】

「ほォう、こォれしきの事じゃアびィびらねェか――そォーよ、そォいつは俺様の作った偽の幽霊だ」

【すっ、すっ、パチン――指を鳴らせば、幽霊のような魔力はこの者の所へ向かい――そして、背後霊のように抱きつく】

「――考えて見ィろ? 自ィ分の財産がいィつの間ァにか競ェりに出ァされていた時の気ィ分を」
「そォーいう事だ、……仮に報ォ酬が支ィ払われたとしても、回収が面倒だァからな……俺様が払うと決ィめてねェモノのよォ」

【先ほど焼いていた紙の内容はもう読むことが困難だが、どうやら自分の財産に関わる内容だったらしい】
496 :クローザ・F・ローズン [sage]:2015/04/12(日) 19:27:42.17 ID:Dan2q9O20
>>494
...君の区分じゃほとんどの人が2枚目になりそうだな...
...まあ、ありがと

【不快感を覚えるか否かじゃあ確かに2枚目は多い気がする】
【だがそれでも、自分の顔を褒めてくれるのは素直に嬉しい】
【最後の言葉に感謝の気持ちは伝わるかもしれない】

ふーん...

【彼女の様子から何やら例の「アズマ」という人物に対するある種の感情が感じられる】
【怒り、だろうか。そんな印象を受ける】
【...何かをやらかして逃げた。そんなところか】


>>492>>494

そうだな、確かに家族......

【確かにその通り、同じ苗字なら家族というのが妥当だろう】
【となると、やっぱり一族の騒動だろうか】

懐かしいねぇ...ホント

【一族の騒動だと自分にも覚えがある】
【嫌な思い出だ、と思いつつ小声で呟いて】

【この一件、アズマなる人物が何やら怪しいと思うと...】


えーっと...アスマ...さん?

【柄でもなくさん付けて呼んでいた】
【気迫ってヤツに押されたんだと思います】

497 :アイン ◆r0cnuegjy. [saga]:2015/04/12(日) 19:38:00.63 ID:XCRjLxPUO
【ドラクレア島】

【海岸からさほど離れていない森林で瘴気が漂っていた。邪悪な魔力による副産物だ】
【瘴気の発生地点は森林の内部。木々のなくなった広場だった。周囲では腐った木々が横たわっている】
【広場の中央には枯れた樹木が倒れている。その上に、男が腰掛けていた】

【齢は三十代前半。東洋人特有の平坦な顔つきに黒い短髪。赤黒い外套を身にまとった長身の男だった】
【男の目の前には石造りの机。灰色の太い脚が地面に埋まっていた。机の上にあるのは分厚い本と鴉の羽根、そして黒い塊】
【本はある国立図書館から奪取した黒魔術の禁書。羽根は大魔術師アーグから奪ったもの。黒い塊はその召喚物の核】
【いずれも曰くつき、などという表現ではすまないものばかりだ。机の上には他にも、紙とペンが並んでいる】
【紙には式やら文字やらが雑多に書かれていた。男はそれを一瞥すると、深いため息をついた】



 ────…………進まねえな

 一体あのジジイはどういう魔術を使ってやがるんだ…………二百年前ともなると、流石の俺も知らない部分が多い

 おまけに聖職者じゃ畑違いもいいところだ。何も知らないまま戦うはめになると、少しキツイな…………



【男──アインはアーグの魔術の解析をしていた。自身より強い魔術師と戦う可能性がある以上、対策を講じないわけにはいかなかった】
【わざわざ国立図書館を襲撃したのもこのためだ。瘴気や周囲の腐食は禁書に書かれた魔術の“試し撃ち”の結果だった】
【しかし、解析作業は中々進んでいなかった】



 教会管轄の図書館に入るべきだったか、そうすればやつの魔術が何から生まれたのかわかりそうだ

 スラウロットは水浸しだから図書館は恐らくもうないだろう
 となると聖地のどこかに行くより、ゼン=カイマに行った方がいいか…………

 とはいえ、フレデリックの力量がわからん以上、
 アーグを倒すためにまずゼン=カイマの全兵力と戦うというのは、無謀を通り越して無意味だな

 騎士団の雑魚どもから割り出してもいいが、雑魚が使う魔術と同じと考えるのは無理がある…………うーむ

 さぁて、どうしたものかな……?



【アインの口から次々と考えが紡がれ、また否定されていく。それはアーグを倒すためにゼン=カイマを襲撃するという、恐ろしいものだった】
【彼は考えをとりやめもしたが、それはあくまで兵力という現実的な壁によるもの。そこに倫理観などなかった】
【彼が思案している間にも瘴気と魔力は広がっていく。無害ながらそれらは海岸付近まで漂っていた】
498 :クローフィ・チャイカ [sagesaga]:2015/04/12(日) 19:38:04.07 ID:4zL08S0go
>>495
そんな程度でキャーキャー騒ぐのなら、表通りで平和でも謳歌してますよー
むぅ、なんでその蛇をこっちに向けるんですか、私焼いても美味しくないです

【偽の幽霊とやらにはあまり反応しなかった彼女でも、蛇の方には警戒心を強める──幽霊とは違い、こっちは実害を産み出す力がある】
【ゴタゴタになったら、普段通りの格好の方がやりやすい……サングラスを外し、赤い瞳を露にしながら男との会話を続ける】

そりゃあ嫌でしょうねぇ、自分のものは自分で管理したいでしょうし
んー、ていうとあれですか?その燃えかすみたいのは、オークションの告知とかでもあったんです?

【男が何を例えて話しているのかはすぐには分からないが、男の言いたいことはわかる】
【実際には、物なのか人なのかもわからないが──こういう意味深なことを言われたら気になるだろう】
【詳細を知ろうと、男の比喩にのっかって質問を返す】
499 :黒崎菜々 ◆f3bMeM2SOI [sage saga]:2015/04/12(日) 19:48:31.33 ID:zBMrXAVro
>>494
「んー、まあ家族にも色々あるよねー」

【アスマの反応をみればそんな事を呟く。そして名前を問われれば】

「あ、ごめんごめん。あたしは黒崎菜々、よろしくね」

【クロに名乗った事で完全に(中の人の)頭から抜けていた。…いや、中の人のなんていませんよ?】


【こほん。さて>>496がなにやら家族について意味深げに呟けば】

「家族ねー。今頃何してるんだか…は、あたしの台詞じゃないか」

【気楽に言うが勿論この家無し迷子とて、かつては家族がおり家があったはずである。何時から帰れなくなったのかは知る由もないが】

【しかしこの集団、家族に縁があるんだかないんだか…】
500 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(山形県) [sagesaga]:2015/04/12(日) 19:51:26.00 ID:UfJ1/o/Po
>>498

「そォれもそうか、ヒャハハハ」 「――なァに、旨ェか否かは俺様が決ィめる、だァから安心しろ」
「ヒャッハー! 汚物じゃアなァくても消ォ毒だァーッ!!」

【安心とは程遠い言葉を発しつつ、蛇の首根っこを軽く摘めば――そこから吐かれるのは、炎】
【当たればおそらく普通の炎と同じダメージを受けるだろう、けれど"その場から動かなければ当たらない"】
【――単なるちょっかいなのだろう、いじめっこの様な笑顔で炎を吐かせているその者の行ったことは】

「――まァー、所謂賞金首よ、勝手に賞ォ金首作って勝手に俺様の財布から出ァさせるつゥもりの部ゥ下……いィや」
「部ゥ下じゃアねェな、俺様の"飯"か――とォにかく、そォいつが勝手に企ィ画しィて動ォ員しィて、やァりやがったって訳」

「"軟禁"しィっぱなしなァのもなァんだァから、服着ィせて外に出ァしたらこォのザマだぜ、ヒャハッ」

【蛇に炎を吐かせる行為は長時間行われない、それをやめた後に取られるポーズはいわゆるお手上げ】
【表情的にも声のトーン的にも本当にお手上げとは1ミリも感じて無さそうだが――】
501 :ヒライ ◆8R7odKA9zA [sage]:2015/04/12(日) 19:52:44.02 ID:MgZ8Ixx3o
【酒場】

【ある街のその外れにある古い酒場。大して流行っても居ないこの店の】
【ルールは争い事をしちゃいけないって事だけだ。どんな奴が居ても、どんなことが起きても】
【店の外へは出しちゃいけないってのが暗黙に存在する。だから来るのは問題のある奴ばかりで】
【アイツは脱獄犯、あいつはマフィア、逆にアイツはエリート軍人や政府関係者……かもしれない】

…だから、ジンを一つの角度からしか見ちゃダメなんだ。決めつけで終わらせちゃダメなんだよ
ワインだって赤と白があってそっから種類、産地に分かれて…ってなってるだろ。ウィスキーもそうで
じゃあなんでドライなものはそうじゃないって誰が言ったんだ

【カウンターで店主に対してつらつらと品揃えに文句を言い続けている男。黒髪で、サングラスの男だ】
【ジーンズにトレンチコートとラフな格好だがどれも高そうなシロモノだ。腕時計も変な三角形をしている】

【店主も負けず劣らず言い返していて静かな舌戦になっている。そのせいで誰も注文が出来ない。割り込むには】
【そこそこの勇気が必要な空気。席もテーブルを除けば彼の近くに座る他無く…】

それにいつまでたってもビールは3種類か?俺が言わなきゃ2種類だ。そもそも………
502 :ヴェール=カタストルフ [saga sage]:2015/04/12(日) 19:54:12.42 ID:aFvvCTKGO
>>491

【『オリカテルカ』、オーリと呼ばれる声の主はそう名乗った】
【説明を聞いても『虚構存在』だとか『マルスカズカの寓魔』だとか、当然思い当たる節はなく謎が増える一方だ】
【説明途中で先ほどまで動かなかった少年がいきなり喋り出し少し驚いて目を見開いたがフードで隠れているため見えやしないだろう】

【少年はオーリと呼ばれる声の主に注意を受けると此方の方を見てくる。先ほど戦闘をおこなった時と同じ目を向けてくる】
【正直気味が悪い、とりあえず顔を合わせず無視をする事にした】

あー、オリカテルカっつたか?悪りぃが大まかな部分は良くわかんねぇから俺にとって重要な事だけ聞くぞ

【フードに手を入れ頭を何度か掻き、髪を掻き上げる】

どうやったらテメェらは死ぬんだ

【虚空に向けて目を剥き出しにし睨みつける、実際何も居ないのだろうが声のする大まかな位置を見て】

細けぇ事は理解できねぇが要は『概念』みてぇな存在ってこったろ?そりゃ忘れられたら居ないも同然だ!
でもよ、それが存在してるつーことは殺せる方法の一つでもねぇと割にあわねぇぜ!

【純然たる疑問を投げかける。殺せないし死なない生物なんて存在して溜まるものか。獣の血を引く一族も夜の眷属だって死にはするし殺される。もっともそれは生きとし生きるものだが】

/結構遅くなって申し訳ありません
503 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2015/04/12(日) 19:59:00.00 ID:0paPIJxgo
>>496
そんな事は有りません
やはり不潔な人間と言うのは居ますし、嫌な目をした人も居ます

【つまり「そう」か「そう」じゃないかの二択である】
【まあ分かり易い分別であると言えばそれまでか】

何で御座りましょうかクロォザ殿?

【敬語すら少々怪しくなるほど】
【それ程までに今は件の人物へのいら立ちを思い出している様で】
【落ち着こうとしているのか刀の柄の上に置かれた左手をグッと握ったりパッと開いたりを繰り返し】

>>499

飽くまで個人的な…ええ、表向きは飽くまで個人的な恨みとなっていますから、同情すらされませんけどね

【もう一度大きな息を吐いて…ようやく落ち着いてきた】

黒崎 菜々様。こちらこそ宜しくお願いします

【座ったままペコリと頭を下げて】
【少し冷えて来たのか置いてあった靴下をいそいそと履きだして】

>>496>>499

月が隠れる前に私は寝床を作りに行こうと思いますが御二方はどうなさるおつもりで?
……いや、街に出て行けるのが一番良いんでしょうけれど

【話しこんで居たらすっかり暗くなっている】
【となれば諦めて野営の準備をした方が良いと彼女は判断した様で】
【靴を履きつつ二人に尋ねてみた】
504 : ◆3inMmyYQUs [sage saga]:2015/04/12(日) 20:15:26.90 ID:kYygEhVfo
>>502

(『概念』という言葉はなるほど便利です)
(極めて近似の値ではありますが、しかし我々はそこまで茫漠とした存在ではありません)
(――故に、小生どもを『死』に至らしめる方法は確かに存在している、と答えざるを得ません)

【オーリと名乗る者は認めた。自らを死に至らしめる方法がある、と】

(しかし……それを今ここで回答してしまうことは、小生どもにとって益は見込めません)
(飢えた猛獣の前に、丸裸で飛び出す者がいるでしょうか? いいえ、おりはしません)

(従って、小生が貴君の問いに答えることは出来かね――)いいよ 教えてあげる

【そこまで言った時だった】
【突然、オーリの声に少年が割って入った】

簡単だよ 『原本』を見つけ出して 壊せば いいんだ
もしくは ぼくらと同じ 『世界』に来るか
そうすれば 思い切り 『否定』しあえるね

(ウェリー……何を……)

【あらぬ方向を向いていた少年の瞳が、】
【その時、ぐるりと一回転してから青年に焦点を合わせた】

ただし それには『条件』 が必要だよ

『否定するもの』 『否定されるもの』
その両方に 『名前』が無くちゃ いけない

神に刃向かう堕落者も 悪魔を討つ英雄も 全ては『言葉』と 共に語/騙られる

【「――だから もしも ぼくたちを殺したい のなら」】


お兄さんの 『名前』を 教えてよ


【少年が緩慢な動作で、青年に向き直る】
【もはや先ほどまでの不安定な有様ではなく、】
【その瞳は青年の中へと入り込まんとするかのように凝然と彼を見据えた】
505 :クローザ・F・ローズン [sage]:2015/04/12(日) 20:15:50.72 ID:Dan2q9O20
>>503
あ、いや...ナンデモナイデス...

【どうにも、力関係的に負けてしまっているのか】
【睨まれるとどうすることも出来ない】
【片言で言葉を返すクロ】
【まあ、こういう相手も初めてで新鮮ではあるので良いとしよう】


>>499
家族...ね。

【もう存在しないその概念を思い出す】
【数年前だから一応、顔は少し覚えている程度だ】
【別にいなくても、何も感じない存在】

【でも、生きていればさぞ良い幼少期を過ごせたのだろうかと思う】

【ふと、自分の頭に触れる】
【フードに隠れた、人にはない異形を感じ取る】

>>499>>503
え、なにナチュラルに野営の準備するんだ...

【その手の生活は自分みたいな男がすべきだ】
【女の子がするもんじゃないと、思う】

アンタらの事だ、きっと道なんて忘れてるだろう...
近場の街なら連れて行けるが...どうする?

【そこに行けば、割と低いの値段で良い部屋が取れる宿屋もある】
【というか、今のクロの拠点だ】

【永住とは言わずとも、少しの間は生活できる場はあるらしい】
506 : ◆3inMmyYQUs [sage saga]:2015/04/12(日) 20:16:23.77 ID:kYygEhVfo
>>502
//おかえりなさいませ、全然大丈夫ですよー
507 :クローフィ・チャイカ [sagesaga]:2015/04/12(日) 20:33:14.16 ID:4zL08S0go
>>500
ちょおお危ないですよ!?

【随分と軽いノリで吐き出された炎に対し、叫びながら避けようと──したところで、炎の狙いに気づき、すんでのところで命拾い】
【不意をつかれるのでなく、多少身構える時間があったのが功を奏したか】

あっちち……え、賞金首と?
……ほほう、その賞金首とはこちらのことで?

【身を焦がされることはなかったものの、熱さに顔をしかめていると気になる単語が】
【賞金首──そうだ、ちょうど先日会った彼はたしかそうだったはず】
【この二つの出来事は、ただの偶然ではないだろう……手にしていた端末に画像を表示させ、先程まで見ていた賞金首の張り紙の画像を差し出す】

ちょうど、この前ここらを通りかかったときに拾い上げたんですがね……この彼が、オークションの品ですか

【張本人と会ったことは伏せて、訪ねてみる】

//夕食で遅くなりました……ごめんなさい
508 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(山形県) [sagesaga]:2015/04/12(日) 20:52:22.78 ID:UfJ1/o/Po
>>507

「ククッ、本当に焼ァき尽ゥくしておォォ持ち帰りすゥるつゥもりなァら、もォーっと火ァ力を上ァげるさ」

【焼く以外の方法も用いて――と、背後の幽霊もどきがダブルピースをして】
【元々はこの者の魔力なのだ、攻撃に転用されれば何が起きるかわかったものじゃあない】

「――ほォう、……そォーだな、そォいつが"品"だ」
「さァっき餌とか言ィった奴の知ィり合い――なァんて浅い関係じゃアねェが、まァ色々あァってそォいつを殺して欲ォしいって訳」

【ぴらっ、とどこからとも無く出される紙――(マフラーの隙間から出したように見えるが、元々そんな所に紙なんてあっただろうか?)】
【そこには、レイアウトや髪質こそ違うものの、おおむね少女の見せている画像と同じ様な事が書かれている】
【しかも1枚ではない、中には少女の見たそれと同じデザインもあり――同一人物ではなく複数人がそれぞれポスターを作成した可能性もある、そんな感じ】
509 :黒崎菜々 ◆f3bMeM2SOI [sage saga]:2015/04/12(日) 20:57:11.13 ID:zBMrXAVro
>>503
>>505
「あたしはこれの中で寝れば危険はないから、野営の準備もたいして困らないけど…」

【これ、と言いつつ自分の隣に小さな黒い箱を作り出し、コンコンと叩く】
【要は能力で作り出した箱の中で寝るという。椅子の感触を思えば確かに安全だろうが、寝心地は最悪であろう。】

「ここはクロくんの言葉に甘えて町に出るのがいいかな?せっかくなら柔らかい布団で寝たいし」

【やはり安かろうと宿の方がいいようだ】
【「今度お布団持ち歩こうかな…」なんて呟いている。しかもどうやら本気で悩んでるらしい】

「あ、方角がわかるならあたしの能力で直線距離で行けるよ。夜の空中散歩もいいものだよー」

【つまり自分の能力の上を歩いて障害物を越えていこうという提案】
【成る程確かにそのさまは空中散歩と言えるであろう】
510 :ヴェール=カタストルフ [saga sage]:2015/04/12(日) 20:58:48.48 ID:WDUEnWYOO
>>504

【一応駄目元で聞いてみただけだが案の定の答えしか返ってこなかった】
【まぁ殺せる方法があると分かっただけでも儲けもんだ】

まぁ、当たり前だよな、自分から殺されようなん──

【小さく笑いながら言葉を返そうとしたが以外にも不意を打たれる】
【少年が馬鹿正直にも答え始めた】
【オーリの狼狽えようから嘘はついてないように見えるし何よりも嘘をついて油断を誘う様な性格ではない、と思う】
【この少年は余程の馬鹿なのか、それとも余程自分を過信しているのだろうか】

【正直意味はわからない、が無理やり納得させる】
【原本…要は核か本体的なものだろう】
【世界…要は奴らと同じ存在、虚構存在になることだろうか】
【否定…まぁその名の通り存在の否定ということか】

【と無理やり理解し納得させる。まぁ要はだ──】

──ヴェールだ。ヴェール・カタストルフ、それが俺の名だ

【例え罠だろうと構わない、この世に殺せない存在なんて認めない】

俺はテメェらみてぇな殺されねぇみてぇな安全圏にいる奴らを『否定して』やるよ

【青年を見据える少年の方をみて口元を歪ませながら応える。暫くして虚空を見て煽るかの様に鼻で笑う】
【勿論青年はそんな大義などはどうでも良い。ただ退屈にはならなそうだから、それだけで青年は否定する】
511 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2015/04/12(日) 21:01:25.38 ID:0paPIJxgo
>>505
近場の街も分かりませんし、それに何と言いますか
こっちの国の「べっど」?は何だか慣れなくて…

【それならもう野営でいいかなーと…思っていたのだが】
【それとは別に火の通ったモノを食べたいと思うのも人の性】

>>505>>509

【つくづく便利な能力を彼女…菜々は持っている】
【出来れば貸し出して欲しい位だが愚痴っても仕方あるまい】

…では、私もお言葉に甘えさせて頂きます
此度の借りはいつか必ずお返しさせて頂きますね

【そう言うと宜しくお願いしますと一度クローザへ頭を下げて】

…慣れるまでは踏み外さない様に必死になりそうですね

【菜々の提案に少しだけ、本当に微笑みと言う言葉が相応しい程度に笑って見せて】
512 :ロゼッタ・上 リーべ・下 ◆my2He3rcPs [saga]:2015/04/12(日) 21:12:23.29 ID:n7Sw56xDO
【路地裏──とある酒場】

【ここは路地の奥にあるこじんまりした酒場。数席しかないカウンターに、テーブルが2つだけの小さな店】
【やたら壁に貼られているのは、その辺りで叩き売られてそうなポスター。照明が薄暗いせいで、少しだけマシには見えるかもしれない】
【冷蔵庫はガタがきはじめているのか、アルコールの冷えは悪い。そのわりに、壁にかけられたテレビは新品なのだ】
【安物のファイルに綴じられた手作りのメニューは、商品名をそのまま手書きで書いてある始末】
【やる気のなさそうな店主は、客がいるのに関わらず薄い酒を飲み、テレビ画面をぼんやり見ていた】

【──客はいるのだ。たった1人だけだが】
【そいつはカウンター席に座っていた。素っ気ない黒のジーンズに、黒のワイシャツ】
【紅い瞳と長い黒髪を持った、背の高そうな女だった】


……マスター、冷蔵庫は買い替えないの?

「この間テレビ新しくしたからな」

呆れた。普通は冷蔵庫からでしょうに


【からん。女の手元にあるグラスで、氷が揺れる。時間をもて余すかのように、また女はグラスを鳴らした】



【病院──入院患者用の大部屋】

【先日の「セリーナ救出作戦」……ベクターの関与やセリーナ本人の暴走もあったことから、死傷者も多く出たという】
【この病院は、その事件により出た怪我人を手当て・入院させている施設のひとつだ】
【6人用のとある大部屋に入院させられているその少女も、セリーナ救出作戦に尽力した者の1人だった】


…………ふふん。入院生活はつまらないな!
食事は思ったより美味しいけど、動けないぞ!!

「リーべさーん、大人しくしててくださいねー」

────。…………はい


【夜色の長髪に夜色の瞳──セリーナ救出作戦以前は国立図書館襲撃事件の解決にも協力していた、少女、なのだが】
【今は頭部以外のほぼ全身が包帯でぐるぐる巻き。骨折こそしていなさそうではあるが、活発に動けなさそうなのは見てとれる】
【しかし本人は現状が大いに不満らしく、もぞもぞと動こうとしては見回りにきた看護師に注意される始末だ】

【──ここは病院。もしかしたら戦場にいた誰かが同じ部屋に入院しているかもしれないし】
【もしかしたら、通りがかりの見舞い客が彼女の姿を見かけるのかもしれなかった】
513 :クローフィ・チャイカ [sagesaga]:2015/04/12(日) 21:12:53.75 ID:4zL08S0go
>>508
おー恐い恐い、まぁその時には全力で抵抗するだけですが

【腕を抱いて大袈裟に怖がってみせるものの、本当に怖がっているようには見えない】
【本気で手を出してきたら、こっちもそうするだけ──それならそれで、また一興といったところか】

わぉ、まるで手品ですね……わぁバリエーション豊富なことで
こんな色々な人がこぞって狙うなんて、この少年には何かよっぽどの価値でもあるんですか?

【こんなビラごときに多様性なんて求めるわけがない、種類の数だけ協力者がいるのだろう】
【これなら件の少年が人間不振になるのも当然か──そんなことを思いながら、彼には聞けなかった「カチ」の正体に踏み込む】
【生け捕りならともかく、殺そうとするとなると、特殊なスキルがあるとかではないだろう……中々、少女1人では想像もつかない】
514 : ◆3inMmyYQUs [sage saga]:2015/04/12(日) 21:22:38.04 ID:kYygEhVfo
>>510

【ヴェールを見据える少年。歪な笑みで応える青年】
【両者の間に、緊迫の余り歪みすら起きかねない空気が満ちた】

【そこに一つ、大きな溜息が落とされた。オーリだった】

(分かりました……それがあなたなりの方法論、ということですか)

【一人で何かを納得したのか、そのように呟きを零し】
【ウェリーに対してそれきり何も異論を挟まなかった】

(……ヴェール・カタストルフ)
(なるほど、いかにも小生どもに『破局』をもたらしそうな固有名です)

(名乗り、名乗られたからには、もはや物語は進むのみ……)
(貴君がどのような道筋を経て、小生どもと相見えるのか――今は沈黙と共に待つことに致しましょう)

【「ウェリー、後の頁はあなたで」】
【そのような言葉を残し、声の気配は掻き消えていった】

ヴェール 『興味』をそそられる名前だね
君と ぼくたちと どちらの存在が 永く世に留まる かな
結末は 誰も知らない 知らなくていい

今は まだ 栞を 置こう

【まるで何かの戯曲の一部を読み上げるかのような調子で言う】
【しかしその言葉には、確かに『宣戦布告』に近い意味合いが込められていた】

【そして、言い終えるのが早いか、少年の背後に『扉』が現れた】
【それはまたも、どこか子供の落書きじみた見た目の代物であった】
【大胆に引かれた枠線は歪み、赤い絵の具に墨汁を足した何かで塗りたくった。そんな風合いである】

【その『扉』が、音だけは現実と遜色ないものを立てて独りでに開かれ】
【奥に広がる、嘔吐物に色とりどりの着色を施したような異空間がその姿を晒す】

じゃあね ヴェール
頁を積み重ねて ぼくのところまで おいで

それまでぼくは 君の『名前』を 忘れない――

【途端、少年の身体が僅かに地面から浮き上がり、】
【そのまま扉の奥へと吸い込まれていくようにして遠ざかっていく】
【そして少年を迎え入れた直後、扉は軋む音を立てながら閉まった】

【少年が消えた後、扉は黒い塵と化して霧消していく】
【いつの間にかあの光を帯びた紙片も消えていて】

【その場には、記憶以外の何物も残されなかった】



//こんなところでしょうか!
//長い時間お疲れ様でした、お付き合いありがとうございました! 楽しかったです!
515 :クローザ・F・ローズン [sage]:2015/04/12(日) 21:27:09.08 ID:Dan2q9O20
>>511>>509

じゃあ行くか...えっと、方角的には...あっちだな。多分東の方だ

【クロが指差す方向】
【河原からはよく分からないが、一度空中に上がれば】

【遠くの方に確かに、人々の生きる灯りが見える】
【だが、問題として】

...........っ!!

【高い、空中散歩と言うからには予想はしたがかなりの高さだ】
【具体的な高さは分からないが、この高さだと受け身をとっても怪我は免れそうにない】
【それも、人外である自分の身体を前提で、だ】

たたたた...高いな...、これ...風吹いたらヤバいんじゃないか...

【高いところは苦手だろうか】
【こんな高さで柵もない空中散歩なら誰だって苦手だろうが】

...待って! これおかしいぞ! 地面歩いた方が...!

【台詞の最後の方は風でかき消される】
【震える足をなんとか踏みしめて、三人の最後尾を歩こうとするだろう】


【何もトラブルがなければ問題なく街の中心部に辿り着けるだろう】
【ちなみに、そこに着けば看板もありクロの言う宿屋にもすぐに到着する事ができる】

【「三日月猫亭」ちょっと裏道にある隠れ宿だ】
516 :クリシュティナ・レールモントフ ◆ItbpQ6xKnU [sage]:2015/04/12(日) 21:27:31.97 ID:1du0hY/fo
>>512

【──その入院部屋の一角、ベッドの横で、退院準備を済ませ、医師と話していた人物が居た】
【丁度、話が終わったところらしく、医師は部屋を出て行く】

……さて。

【すらりとした女だ。──胸元まで垂らされたプラチナブロンドと白い肌は、雪国の出であろうことを思わせる】
【服装は金具で内側を止めたチェスターフィールドコートに、インにはスポーティなホワイトのタートルネック】
【右肩から先は欠損しているらしく、彼女が動く度に、袖が柳の様に揺れる。脚も悪いのか、左手では杖を突いていた】


……つまらないのも仕方ないさ、病院に人が沢山来ても困るだろう。
むしろ、君ほど元気ならここに居るべきではないのかも知れないね。

【昨日辺り、言葉を交わしたことぐらいはあったかも知れない。女の名前と、検査入院、ということぐらいは知っているだろうか】
【一泊だけで帰るようだ。──少女のベッドの縁に腰掛けると、冷やかしめいた言葉を、少女にかけ、くすり、と笑った】
517 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(山形県) [sagesaga]:2015/04/12(日) 21:31:44.24 ID:UfJ1/o/Po
>>513

「ほォーう、抵抗は幾らでもしィて良ォいぞ――抵抗する姿もまァた良ォいのでな……まァー、そォーいうのは人間相手にすゥる方が楽しいが」

【一つ舌なめずりをするその者、2m超えの細マッチョ(見た目も男)なのになんだかボンテージとムチの幻影が見えてきそうなオーラを醸し出している】

「いィや、こォいつ自ィ体はたァだの能ォ力者だ――だァが"俺様の餌"にとォってだけ、高い価ァ値のあァる存在ってとォころだァな」
「そォいつが多ァ量の報ォ酬を餌に、欲のあァる連中を釣ゥった、――こォーいう物を見ィせられりゃア、動く輩は盲目で頑張るかァらな」

【手を握り、再び開けばそこにあるのは白金で出来た金袋……の、像】
【まあ本当に白金なのかはともかく、$マーク等の代わりにPtと書かれているので、プラチナっぽさは出てる】

「そォだな……――ちょォーっとでなァく語ォ弊はあァるが、身ァ体目ェ当てってとォころだ……ったく、そォれくらい幾らでも用ォ意しィてやァるのに」
518 :リーべ ◆my2He3rcPs [saga]:2015/04/12(日) 21:42:56.27 ID:n7Sw56xDO
>>516

【医師が、部屋を出ていく。少女に注意をしていた看護師も、暇ではないのかすぐに部屋を後にする】
【──看護師以外に話しかけられるとは思っていなかったのだろう】
【相手の女……クリシュティナに話しかけられると、リーべは驚いたように目を瞬かせた】


──ふふん、検査にゅーいんのお前が羨ましいぞクリシュティナ! 私が人を羨むのは相当レアケースなんだがな!
それに、お前のいう通り私は元気だ、元気いっぱいなんだ!

……その。ちょっと、身体の現状が、伴わないだけ、で


【驚きの表情はすぐに楽しげなものに、それから不満そうな、拗ねたようなものにころころと変化する】
【精神的にでも元気なことはいいことだ。陰鬱な表情の人間が割りといる病院では、珍しい存在なのかもしれない】


だ、だいたい銃弾の摘出手術はほとんど終わってるんだ!
傷さえ塞がれば、後はもうすぐにでも動け……い、いた、た──


【──この病院に運ばれた時、リーべは瀕死だったらしい】
【多数の銃弾に身体を貫かれており、身体に障害が残らなかったことが奇跡だったとか、なんとか】
【その事を知っていても、なお活発に振る舞うのがこの少女だ。笑われても仕方ないことだった】
519 :黒崎菜々 ◆f3bMeM2SOI [sage saga]:2015/04/12(日) 21:52:10.53 ID:zBMrXAVro
>>511
【そう、つくづく便利な能力であるが、こと"勝つ為の戦い"には微弱な力である。とはまた別なお話】

「あはは、広くしておくねー」

【なんてアスマの微笑みに笑って返す】

>>511
>>515

【そして方向を聞けば巨大なモノを作る前兆に空間が歪み】
【そちらに向かって十二分な高さまでの階段と、真っ直ぐに延びる(本人的には広めの)道が現れる】

「あはは、落ちてもキャッチするから大丈夫大丈夫ー」

【クロの言葉にそんな事を気軽に言っている。そういう問題じゃないと思う】

(というか、言ってくれれば柵とか手すりとか付けるんだけどなー。まぁなんか可愛いからほっとこうかな)

【なんて微妙に意地の悪い事を思いながらも歩いて行けば町へ到着するのだろう】
【ちなみに下りは階段と滑り台を作って「どっちがいい?」なんて選ばせてくれたりした】
520 :クローフィ・チャイカ [sagesaga]:2015/04/12(日) 21:53:22.22 ID:4zL08S0go
>>517
酷いですよー、半分人間なのに人間扱いされないだなんて
抗議をさせてもらいます、半分人間じゃないですけど、ついでにマゾでもないですけど

【サドっ気満々な軽口に対して、こちらも軽口で】
【どうせ一般人と能力者とか、そういうくくりでの発言だろうと思いつつもこんな返しをするのは、そっちの方が面白いからと言うただ一点につきる】

うわぁ……こんないたいけな少年を金にものを言わせて襲いますか、えげつない
でも、その言い分だと彼には替えが効く程度の価値しかなさそうですね、それにしては些か大袈裟すぎる気もしますが

【確かに、この世にオンリーワンな存在だとしたら、町のチンピラを総動員してその尻を追っかけさせても納得はいくのだが……】
【いくらでも用意できるものを相手に、ここまでのことをするものなのだろうか?】
【まぁ、目の前のどS男が並外れた権力を持っていると言う可能性もあるが】
521 :クリシュティナ・レールモントフ ◆ItbpQ6xKnU [sage]:2015/04/12(日) 21:57:11.29 ID:1du0hY/fo
>>518


長いから、クリシュでいいよ。
──それは逆に言えば、銃弾取り出した以外はまるで治っていない、って事かな。

【どうでもいいけど、と、クリシュは言葉を切る。──どうも、これが彼女の口癖らしい】
【痛がっている彼女を見ると、それみたことか、と、軽い溜息をつく】

……君も君で、止めてくれる奴が居ないと、死ぬタイプだね。
何があったのか詳しくは知らないが、噂じゃ、ベクターの件に首突っ込んでるらしいじゃないか。

君みたいのがあんな化け物の相手してると、次は死ぬかもしれないよ、本当に。

【看護師か誰かから、噂を聞いたのだろう。或いは、新聞報道か何かを見たのか】
【──左手でデコピンの形を作りながら、身動きのできない彼女の額に持っていく。デコピンをする気は更々ないのだが】
522 :ヴェール=カタストルフ [saga sage]:2015/04/12(日) 22:05:23.43 ID:0lyON3yfO
>>514

【挑発気味に虚空を見ていると暫くして大きな溜息が溢れる】
【何を諦め何を理解し何を納得したかはわからないが意味深な言葉を投げかけオーリと呼ばれた声の主は気配を消した】

あいつ結局姿を出しやがらなかったな、どんな面してるかすらわからねぇじゃねぇか

【まぁたいして興味もないが、と続けウェリーと呼ばれる少年の後ろに扉が現れる】
【宣戦布告のような少年の言葉。普段ならムカついて飛びかかって殺すところだがここまで大胆にされちゃ仕方がない】
【少年の背後に毒々しく禍々しい色の扉が開かれ言葉を紡ぐ】
【少年の体が宙に浮き、扉に吸い込まれていく】

【暫くして少年を向かい入れた扉は閉まり黒い塵隣消えていく】
【倉庫には最初の様に青年一人】

くっは…ははは…!久々に眼が覚める体験って奴をしたぜ

【笑いながら振り返り倉庫の扉を開く。隙間から明かりが零れだす】

ウェルケルメルケル、オリカテルカ、覚えてやるよ…テメェらが死ぬまでな

【ククク、と笑いながら扉を完全に開け倉庫の外を歩いていく】
【突如ウェリーと呼ばれる少年の言葉がリフレインされる】

どちらの存在が永く世に留まるか…ねぇ。とんだ筋違いだな、別に俺は長生きしたいから殺すわけじゃねぇんだよ
つーか要はあいつら幽霊みたいなもんだったのか、おー怖、早くぶち殺してやらねぇと呪われちまうぜ

【口元を歪ませながら青年は外を歩いていく】

/こちらこそ楽しかったです
/ありがとうございましたです
523 :リーべ ◆my2He3rcPs [saga]:2015/04/12(日) 22:10:56.68 ID:n7Sw56xDO
>>521

ふふん……当たり前じゃないか。私は治癒系統の魔術も能力も使えないからな
まだ1週間しか経ってない。そう簡単に、身体の「穴ボコ」が治ってたまるものか!
そんなやつ、ベクターくらいのものじゃないか?


【ふふん、とリーべは笑う。元はクリシュの言う通り、ベクターの件に関与して負った怪我なのだ】
【それなのに、ベクターを使った冴えないジョークで答える。頭が悪いのか、バカなのかのどちらかなのかもしれない】

【痛む傷口。顔をしかめるリーべ。迫るデコピン。動いても動かなくても、どのみち身体は痛む】
【──むぅ、と表情を歪めつつ、とりあえず首だけ動かしてせめてもの抵抗をすることにした】


──ま、どのみちいつか傷は治るさ。後数週間もすれば、とりあえず塞がりはするだろう!
噂どーり、ベクターの件に首突っ込みまくってるからな! いつまでも寝てるわけにはいかないんだ!

それに──確かに、死ぬだろうな。1人で、戦うんなら
だから、仲間を集めてる。一緒に戦って、ベクターを倒す仲間を
……。……ふふん、ここであったのも縁だなクリシュ!
お前もどうだ、一緒に、戦わないか?
確かにお前は身体が欠けているけど──何もできないわけじゃないだろう?
戦えないなら、ほら、逃げ遅れた人たちの避難を手伝ったりとか!


【呆れた話だ。今リーべがしているのは、次の入院を決める算段をつけていることに等しい】
【それも、他人を巻き込もうとしているのだからたちが悪い】
【──さらにはまるで、一緒にランチでも食べにいくくらいの気軽さで誘いをかけるのだ。頭の検査も必要なのだろうか】
524 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(山形県) [sagesaga]:2015/04/12(日) 22:14:53.44 ID:UfJ1/o/Po
>>520

「ククッ、半分じゃアないか……俺様は無ゥ差別主義者だァが、贔ィ屓はすゥる」
「俺様は人間をいィたぶる方が好ゥきなんだよ、人間100%の奴をなァ……!」 「嬲って半殺しにして遺伝子組換えしィたり……」

【眼が本気だ、猛獣のように輝き、悪魔のように欲を宿した――冗談である方が良かった、かもしれない】

「そォーなァんだよ、俺様的には換ァえが効ィくし、餌の奴を俺様の手ェ元に留める為にも賞ォ金首が達成さァれちゃア困る」
「UNITED TRIGGERは敵だァが、敵を討ゥつより飯の方が大事だァからな」

【――この言い分、賞金首にされている男を知っているような、そんなような】
【依頼主を自分の手元に留めるためには、あの男の首を持って来られては困る、ある意味自分勝手な理由】

「なァ――テメェーは寝ェ間着をボロ雑ォ巾になるまで着るタイプか? PCのOSや機種が未だに数世代前か?」
「――こォの紙の依頼主はそォーいう"保ォ守"的なタイプだ、奴が欲ォしいのはあァの身ァ体だァけなんだ、だァから面倒なァんだよ」
525 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2015/04/12(日) 22:14:59.25 ID:0paPIJxgo
>>515>>519

急がなければまた夜が明けますよ

【高所の歩道は地上と比べて少し寒い】
【真白な息と共に後方を歩く色々と大丈夫じゃなさそうな青年へ声をかける】


【特にトラブルらしいトラブルも無く宿へ着けば彼女は2人へそれぞれ感謝を述べてから部屋を取るだろう】
【何だかんだ言いつつも疲れも有ってシャワーなんかは利用するのだが】
【――――とった部屋のベッドを使ったかはまた別の話】


//では、私はこの辺で。お付き合い頂き有難う御座いました!
526 :辻風文 ◆/EhN7y6aoQ [sage saga]:2015/04/12(日) 22:18:07.33 ID:a/k8+tGX0
>>438
ふむ、確かに生レバーは某焼肉屋がやらかしてしまいましたからね・・・。
まぁ、好き嫌いはあまりない方がいいんじゃないですか?
なんでも食べられることはいいことと思いますけどね。

【記者自身も好き嫌いは存在していない】
【唯一のトマトを除いてではあるのだが・・・】

ヤマカガシといいますと・・・、蛇のことですかね.
私は基本麥酒しか飲みませんから蛇酒とか日本酒のことはよくわかりませんが。
もしかしたらあるんじゃないですかね?

【ここでビールをぐいっと飲み干す】
【たったコップいっぱいの飲酒であるが、もう記者の頬はまっかっかになっている】

"へびさま"とは何らかの神様ですかね?
でもそのお方とは張り合えるくらいお酒にお強いんですね。
私はお酒はてんでだめでして。

【ニッコリしながら話しているが】
【編集長にはいつも飲め飲めと言われてジョッキ一杯で倒れる】
【そのたびに小馬鹿にされるのが嫌で仕方なくて、彼女を羨ましく思っているのだが】
//申し訳ありません、昨日の朝っぱらからのイベントの余波で寝落ちしてしましました・・・
527 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2015/04/12(日) 22:27:24.93 ID:NlvE0oFV0
>>526
/すいません、>>442の通りなのと、体調を崩してしまったので、早く眠りたく……
/多分これから大体こんな感じだと思うので、〆か、そうでなければ置きにしていただきたいです……申し訳ないです
528 :クローザ・F・ローズン [sage]:2015/04/12(日) 22:27:41.96 ID:Dan2q9O20
>>525>>519
一晩もこんな場所で過ごしたくねーよ!

【こんな経験してたら高所恐怖症になりそうだ】
【というか、もうなっているかもしれない】
【なんとか見えてきた宿屋に安堵しつつ】
【菜々からの提案は】

階段! 階段で!!

【と、すごい形相で叫んだそうだ】
【まあ、階段でも踏み外せば結構危ないのだが】

【そうやって、いつもの宿に着いて2人をそれぞれいい部屋に送り出す】

【自分も、久々に笑えたことを思い出す】

【いろいろあって疲れたのか、眠気が襲ってくる】
【すぐに自分の部屋のベッドに潜り込んで目を閉じた】

/ありがとうございましたー!!
529 :クリシュティナ・レールモントフ ◆ItbpQ6xKnU [sage]:2015/04/12(日) 22:29:11.15 ID:1du0hY/fo
>>523


それは無理だ。

【にべもない、とはこの事だろう】
【──もう少し考える素振りぐらいはしてもいいだろうに、此方も気軽に、誘いを断った】

……これでも、勤め人でね。それも、どっちかと言うと「競合事業」の。
社長の許可でもあれば参加できるが、企業であるからには金がガソリンさ。
まぁ、私が正義に燃える人間なら、無視して参戦するんだろうが──

【そうではない、ということらしい。──左手をリーベの額から離すと、自分の髪をかき上げる】
【金銭的報酬か、少なくとも、社長の許可か。どちらかが無ければ、彼女が動くことはないらしい】


── どうだい。出せるかな。

【にこり、とわざとらしい笑みを浮かべる。余り性格が宜しいとは言えない態度だ】
530 :クローフィ・チャイカ [sagesaga]:2015/04/12(日) 22:31:34.71 ID:4zL08S0go
>>524
前言撤回、どうぞ贔屓してくださって構いません私は混じりけありありの雑種ですごめんなさい

【壮絶な笑みを浮かべる男に対して、ほぼ条件反射で手のひら返し】
【今ほど自分の生まれに感謝したことはない、こんなものマゾだろうがなんだろうがお断りでしかない】
【幽霊には毛ほどもビビらなかったが、こればっかりはブルブル震えるはめになった】

目的達成したらその餌とやらがあなたに付く理由もなくなると、なるほど
戦略ゲームか何かみたいですねぇ、いやむしろこういうのがゲームとして商品化されるのか

【こういった、裏組織の云々みたいのにじかに触れる機会なんてそうあるはずがない】
【どうしても、完全なリアリティをもって説明された状況を理解するのは難しそうだ】


んー……つまり、使いなれたOSであるこの少年という存在に固執してる、みたいな?

531 :ヒライ ◆8R7odKA9zA [sage]:2015/04/12(日) 22:35:01.71 ID:MgZ8Ixx3o
【路地裏】

【路地裏を歩く足音。時にそれは早歩きになったり立ち止まったりを繰り返す】
【こんな暗い場所でもサングラスを掛けた背の高い男。高級なグレイのスーツはシワだらけで】
【男の履いた10ホールのラバーソウルブーツも泥だらけだった。額に汗をにじませて呼吸は乱れ】
【何度も何度も辺りを伺った。片手で頭抑えたり、手を震わせながら何度も失敗しながら煙草に火を付ける】

クソッ…クソッタレ……もう分けわかんねえよ。クソ野郎。

【何度も冷静になろうと努力しているが彼はどんどんと意識の底なし沼へ沈んでいく。今の彼は幻覚が見えかけて】
【いるし、幻聴が聞こえかけている。どれもが自分の命を狙っているような感覚に取り憑かれている。まやかしだが】
【下手な現実よりリアルだった。そんな状態なものだから少しでも物音や気配がしようものなら】

………ッッ!!

【スラックスのベルトに挟んだリボルバー式拳銃を抜いて、闇雲に連射する。銃声が響き渡って6発撃ち終わったら】

【それを八つ当たりのように投げ捨てるのだった。嫌な頭痛と感覚が続いていた】
532 :黒崎菜々 ◆f3bMeM2SOI [sage saga]:2015/04/12(日) 22:41:02.79 ID:zBMrXAVro
>>525
>>528
【本人は慣れた物で、すたすたと歩いて行く。なんなら途中でくるくるしたりもする。因みに自分は滑り台を使った】

【そんなこんなで宿に着けば二人に「またね」なんて叶うかどうかも怪しい約束をして】

【自分の部屋でシャワーを浴びて、ベッドに潜れば(やっぱり布団買おうかな)なんて事を考えながら眠りにつくのだった】

//お付き合い有り難うございましたですー!
533 :辻風文 ◆/EhN7y6aoQ [sage saga]:2015/04/12(日) 22:45:14.93 ID:a/k8+tGX0
>>527
//了解いたしました!
//長続きさせるのもあれなので、〆させていただきます、申し訳ありません

さて、私はそろそろおいとまさせていただきますね。
新聞の制作もありますし。

【すっくと立ち上がると、満月と桜吹雪のコンビネーションをカメラの収め】
【ビールを入れていた紙コップを捨ててきてから】

私、辻風文と申します。
まだ出会いましたら、そのときはよろしくお願いします。

【背を向け、新聞社へと戻っていった】
【息抜きともいえるこの時期の花見、記者にとっては楽しいものであった】

//ありがとうございました!
534 :リーべ ◆my2He3rcPs [saga]:2015/04/12(日) 22:45:17.86 ID:n7Sw56xDO
>>529

──ああ、それは無理だな


【あまりに、未練のない回答だった。執着も、恨みも感じられないものだった】
【元より彼女は、争いを拒むものを無理に引き摺り込むつもりはない。拒絶されればそれまでだ】
【そして、なにより────】


────お金だの、企業だの、雇われ者のデメリットだの
その類いは、私が一番苦手な相手なんだクリシュ
だから無理には誘えないし、誘わない
社会に帰属している以上、集団のルールを犯してまで自身の意地や信念を通すのはおかしな話だ

……ふふん。私という一個人では、お前の命は買えないな
そこまでお金持ちというわけでもないし、入院やらいろんなモノの修繕費やらで財布は手一杯なんだ!

それにしても──ふふん、お前は意地が悪いな。出せるかな、なんて答えの分かりきった質問をするだなんて


【ふふん。愉快そうに、リーべは笑う。クリシュの言葉が苦手と言う割には、嫌悪感は滲んでいなかった】
【苦手ではあるが、嫌いではないのだろう。社会人には社会人の苦労があるというのは、周囲やテレビを見て少しは知っていた】
【むしろリーべは、社会的な立場に準ずるクリシュの言動に好感すら抱いているのだ】
【──怒りもせず、すんなりとクリシュの言葉を受け入れたのが何よりの証明だろう】
535 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(山形県) [sagesaga]:2015/04/12(日) 22:48:01.69 ID:UfJ1/o/Po
>>530

「おッ、なァんだ、別にテメェーも遺ィ伝子組換えしィても良ォかったんだが……まァー今ォ日は勘弁してやァっても良ォいぞ」

【そう言い、距離を半分ほど縮めようとゆっくり歩くその者。紙をマフラーの中にしまうと】
【両手を変態みたいにワキワキと動かしつつ、そこから"生命と変化の、混沌の魔力"の霧をわざとらしく噴き出させる】
【ぜひお願いしますなんて言った日には、ハーフがハーフで無くなっているのかもしれない】

「正ェ確には"閉ォじ込めておォけなくなる"だァな、あァの野ァ郎は支ィ配したはずなのに反抗的過ゥぎるんだよ(別にそれは良いが)」
「今はまァだ縛っておけるが、支ィ配しィてない"身ァ体を取り戻したら"おそらく呪ゥ縛を強ォ引に引ィき千切られる」

「――そォーだな、あァの男はOS入りのPCとでも言ィおうか、んで依頼主である餌はOSのォみ」
「使い慣れたOSと言ィうよりかはそォーいうPCに固ォ執しィているってとォころだ」 「あァのPCにOS入ィれなきゃヤダヤダってな」
536 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2015/04/12(日) 22:48:40.36 ID:NlvE0oFV0
>>533
/それじゃあ明日ごろにお返事しますので、それで〆というのでお願いします!
/こちらの都合で申し訳ないです。また機会があったときにお願いしますー
537 :ダグラス ◆SYLP4psCi. [sage saga]:2015/04/12(日) 22:57:18.85 ID:3sWz91cuo
【風の国・噴水のある広場】

【時刻は夜半――人気のない広場に、ただ一人の男が立っていて】
【シャツとジーンズなんて格好の彼は、不意に水の止まった噴水に向かい両手をかざす】
【すると不思議なことに水が噴き出て――その上、水は即座に凍り始め】

……ただ凍らせるんじゃ芸がないかな。
色水にすればもうちょっと綺麗に……こう、か……?

【――更に、氷の色が変わり始める。男が首を捻りつつ、かざした手をぐっと握ると】
【氷の先端は黒く、雫は銀色に染まり、全体はグラデーションを掛けたように鮮やかな色味を帯びる】

【まるで魔法のようなワンシーン。色が定着すると、彼は額の汗を拭って腰に手を当て】
【満足気に頷きながら一息つくのだった。彼の髪はふわりとした金髪で】
【背もスラリと高く、一見すると貴公子然とした好人物に思えた】
538 :クリシュティナ・レールモントフ ◆ItbpQ6xKnU [sage]:2015/04/12(日) 23:04:42.22 ID:1du0hY/fo
>>534

【──リーベの返答を受けて、クリシュの口から、「へぇ」という呟きが漏れた】
【蒼色の瞳には僅かな驚き。左手を突きながら、半身だった身体をリーベの方へ向け直した】

……あぁ、そうだね、意地が悪かった。謝るよ。
と、言うか、「誤った」の方が正しいかな──もう少し、聞き分けのない子供かと思っていた。
そっちの方も謝っておこう、すまなかったね。

【二度、彼女は謝った。──それから笑みを浮かべると、懐に手を入れる】
【取り出したのは、名刺。ひょい、と投げて、リーベの太ももの辺りに投げた】


──まぁでも、苦手な相手でも、知っておくのは悪く無いだろうさ。食わず嫌い、というモノもある。

【名前の横に『橋立警備保障』と書かれているのが、彼女の勤め先だろう──多分、聞いたこともない筈だ】
【それらに並んでクリシュの携帯番号と、会社の電話番号、住所が載っていた】
539 :クローフィ・チャイカ [sagesaga]:2015/04/12(日) 23:14:30.44 ID:4zL08S0go
>>535
出来れば今日だけじゃなく今後とも勘弁頂きたいんですがねぇあはははは……

【ひきつった笑みを浮かべながら相手の動きに合わせてささーと後退】
【魔力に敏感でない彼女でも分かる、どう考えてもこの男から発されるこの雰囲気はやばい】
【相手がガチで言ってないことを祈るばかりだ】

呪縛、かぁ……なんかやばそうな雰囲気が
あ、いえ詳細は話されなくても結構

【思ったよりもエグい話が出てきそうだったので、自分から断りをかけておく】
【彼女はグロい話をしたいのでなく、お尋ね者について興味本意で知りたいだけなのだ】

なるほど、随分と頑固な人ですねぇ
だからこうして、あなたにもぐいぐい反抗してくると

【呪縛だのなんだのは可哀想にも思うが、そういう人なら仕方ないとも、残酷ながらに思う】
【もうちょっとうまい世渡りの仕方でも覚えないと、短命に終わりそう……というのが、聞いた上での感想だ】

賞金首を達成させいないとなると、目的はその少年をあなたが確保することですかね?
540 :リーべ ◆my2He3rcPs [saga]:2015/04/12(日) 23:22:28.72 ID:n7Sw56xDO
>>538

【「気にするな、とは言わないぞ」】
【そう言って、リーべはクリシュの謝罪を受け入れた】
【謝罪を拒まれるのは地味に心が痛む行為というのも、経験上彼女は知っていた】
【そして、太ももあたりに投げられた名刺の文字を、首と視線を動かして追う】
【手やら肩やらは、動かせばまだ痛みが奔る。本当は手に取りたかったが、やむを得ない】


……はし、だて……警備、保障。初めて聞くな
でも、お前みたいなやつがいる会社なんだ。多分いい会社なんだろうな!

えぇと、えぇと──その、私、名刺とか、持ってないんだ
でも……あ、そうだな! 携帯電話は持ってるから、教えるぞ!
ふふん! 何かあって、かつ私にお金があったらお前の会社に行ってみるのも悪くないかもしれないな!


【──名刺は、足のあたりに放置されたままだ。後で、見舞いに来た家族か誰かに片付けてもらおうとリーべは思っていた】
【ベッド横には、備え付けの小さな棚がひとつある。だが、仮にクリシュが名刺を引き出しに仕舞おうかと提案してもリーべはそれを嫌がるだろう】
【──年頃の女の子なのだ。家族以外に見られたくないものの1つや2つくらい、誰にだってある】

【「電話番号な! ぜろきゅーきゅーのー!」】
【──クリシュが聞いていようといまいと、だいぶ大きな声で自分の連絡先を告げる】
【プライバシーやら個人情報だのという概念。彼女にあるのかどうか謎であった】
541 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(山形県) [sagesaga]:2015/04/12(日) 23:32:09.87 ID:UfJ1/o/Po
>>539

「そォーれは俺様の気ィ分次第だな」
「――呪ゥ縛の詳ォ細は俺様が直接教えてやァっても良ォいんだぞ?」

【何故か相手の後退に合わせてジリジリと前進。絵面だけ見ると通報モノである】
【今のところ本気で捕まえる気はないのだろうが、本気を出したら遺伝子組換えどころか呪縛まで付けられる勢いだ】

「頑固かァ、確かにそォーかもしィれんな――だァが」
「俺様的にはこォれも"欲望"の一種だァからな、しィかも強ォォ烈な、だ――欲は俺様の糧!」
「餌の質が良ォくなる以ィ上、達成さァれても困るが無ゥ欲を目ェ指されても困る」

【あっちを立てればこっちが立たず、――手つきはそのままに面倒そうな表情を浮かべるその者。食は大事なのである】

「……いィや、俺様が確保しィたら間違いなく出ェ会っちまう、あァいつはずゥっと正義側に飼ァわれてりゃア良ォいんだ、自ら拠ォ点から離れたがな」
542 :クリシュティナ・レールモントフ ◆ItbpQ6xKnU [sage]:2015/04/12(日) 23:48:41.88 ID:1du0hY/fo
>>540

【後で携帯に掛けてくればいいのに、とは思ったが、リーベが番号を告げるままにしておく】
【──とは言え、メモを取ることもできない。さて、どうしたか、と考えていると】

「……えーと、ぜろ、きゅー、きゅーの──」

【何時の間にか病室の入り口に立っていた若者が、メモを取っていた】
【いちいち復唱する念の入れっぷりだ。二人の声が合わさって、病室が非常に喧しい】
【多分、そのうち怒られるだろうが、最後に三度目の確認の復唱──物凄く自然に、その場に溶け込んでいた】

なんだ、わざわざ来たのか。……まぁいい、助かった。
うら若き乙女の大音声をムダにするわけには行かないからね。

「あはは、ついでです、ついで。」

【──若しかすると、どこかで見た顔かも知れないが、そうでもないかも知れない。それ程にオーラが無い、とも言える】
【歳のほどは二十代中盤頃。人の好さそうな笑みを浮かべて、ゆっくりと話す若者だった】
【不審者に見られても仕方のない行動だったのだが、クリシュの知り合いらしい──彼は、リーベのベッドに近寄ると】


「どうも、クリシュさんがお世話になりました。──これ、よろしければどうぞ。
 大部屋だって聞いたので、最中を買ってきたんですが……あぁ、でも、口パサパサになりますね。
 まぁ、皆さんで分けてください。どうぞ、お大事に。」

……母親か、お前は。
すまないね、リーベ。──じゃあ、迎えも来たことだし、そろそろ私は失礼するよ。また今度、遊びに来るといい。

【クリシュは腰を浮かし、杖を手に取ると、軽くリーベに手を挙げる】
【──最中の箱はこれまた、何故か太ももの上に置かれた】
543 :クローフィ・チャイカ [sagesaga]:2015/04/12(日) 23:52:23.38 ID:4zL08S0go
>>541
なんで私は初対面の人にその日のテンションで遺伝子組成変えられなきゃいけないんですか……やめてください恐いです完全に変質者です!

【まだひきつった笑みのままだが、声に切迫感が少々】
【半分くらい、これは本気で狙われてないかという思考が頭を埋めてきてる】
【なんということだ、いつのまにか結構な窮地に陥っているではないか】
【絶対に怒らせたりしてはいけないと心に誓う】

欲、ですか……それを糧にって、なんだかすごいですね

【先日であった彼は、人間の欲を嫌っていた】
【そんな存在を、自らの糧にする──いかにも、悪党といったものを感じる】

正義の側……あぁ、それがUNITED TRIGGERでしたっけか
でも、彼はそういう……集団に属してる感じはなかった……あ

【むしろ、人間を逃れて孤独の道を突き進んで──みたいなことを考えてたら、うっかりさん】
【やってしまったという顔で、口を押さえる】
544 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(山形県) [sagesaga]:2015/04/13(月) 00:11:02.71 ID:cPSh9j1wo
>>543

「なァー……ちょォーっとだァけなァら良ォいだァろう?」 「ククッ、眼ェ瞑ってりゃアすゥぐに終ォわるからよォ」

【……この者、変質者と言われてむしろノリノリになっていないか?】
【いつの間にか眼が冗談を言うそれになっているので、今日は一応気分ではないようだが】

「そォーよ、UT――俺様の"敵"、奴はそォーいう奴らに一生護ってもォらってりゃア良ォいのよ」
「集ゥ団に属していない感じ、"やァっぱり"逃ィげたか……人間嫌い拗らせてんなァら地ィ下に監禁でもすゥりゃア……お?」

「なァるほど、――ククッ、良ォい情ォ報をもォらったぞ」 「奴にまァたあァったんなら監禁しィといてくれ、あァとつゥいでに1つ聞ィこうか」

【途中までナチュラルに受け答えをしていたかと思えば、相手が口を押さえたタイミングの少し後に何かに気づいて】

「奴は能ォ力者だったか? ――"潜在的"じゃアねェ方のな」

【まるで"あの男が能力者である事が確定"しているかのような口ぶりで、そう問いかけるのだった】
545 :リーべ ◆my2He3rcPs [saga]:2015/04/13(月) 00:18:34.49 ID:DDvTDwvDO
>>542

【因みに099と090をうっかり間違えたのは秘密である。本当は090と言っているのである】
【──099と聞こえたのは、幻聴か何かだったのだろう。多分】


……わ、すごいなクリシュは。秘書か、秘書なのか彼は!
す、すごいぞ、秘書ってあれだろう、眼鏡くいくいして、地味な罵詈雑言ぶつけてきたり……あ、すまないな、ありがとうございます

ふ、ふふん。でも口パサパサは謝っても許さないぞ、今度事務所にクッキーを送りつけてやる
……じゃあな、クリシュ。遊びに来いと言われたから、絶対遊びに行くからな!


【現れた秘書(仮)に大袈裟に驚き、間違ったイメージを口から駄々漏らすリーべ】
【無理もない。秘書だとかお付きの人など、彼女の年齢ではテレビの中でしか見れないものなのだから】
【──だがいつまでも驚きっぱなしというわけにもいかない。箱を置かれると、素直にお礼は言うのだ】
【もちろん……「あ、これ取れないやつじゃん」くらいは思う。だが、何故だかそれを言い出せない空気ではあった】

【そして、1晩のみ同室だっただけの出会いはここで終わる】
【尤もリーべのことなのだ。この縁が無駄になるということはなく──宣告通り、後日クリシュの会社にはクッキーが送り届けられることだろう】
【最中のお礼、ということだろうか。毒が入っているなんてことはない。パサパサなこと以外は、安心して食べられる産物だった】


「…………姉ちゃん。何、この箱」

あ、なんだ今日も来てたのか! それな、最中! 貰い物だ! 食べるか?
それと、お父さんとお母さんはどうした?

「毒入ってたり腐ってたり食中毒なるかもしれないからいらない」
「それと、お父さんは浮気してる。で、お母さんは銃持って街中でお父さん追いかけ回してMTGごっこ。兄ちゃんは仲裁中」
「……ふん。これだから外は嫌なんだ。部屋の中にいるのが一番安全なんだ。分かりきってる」

たまにはいいじゃないか! 部屋の外も悪くないだろう?
それと……その最中、ひとつ、くれっ!
後、名刺を引き出しに入れて、箱は棚の上に置いててくれ

「……はぁ。姉ちゃんもよくやるよ」


【──クリシュたちが居なくなった後、病室に1人の見舞い客が訪れる】
【短い金髪に夜色の瞳の、中学生くらいの少女だ】
【陰鬱な表情を浮かべ、怯えたような態度をして病室に入ってきたが──会話からして、リーべの妹なのだろう】
【妹は最中に一切手をつけず、ぐいと最中を姉の口に押し込んだ】

【──箱に入った最中は、この後来た(ぼろぼろの)父親と(にこにこ笑顔の)母親と(疲れた表情の)兄と一緒に、食べたとか、なんとか】

/お疲れさまでした、ありがとうございましたー!
546 :クローフィ・チャイカ [sagesaga]:2015/04/13(月) 00:34:03.15 ID:BTnQ+flho
>>544
そんな、私こんなこと初めてで……って完全に変質者になっちゃってるじゃないですか!

【途中で彼の目がイタズラっぽいものになっているのに気づきノリツッコミ】
【誰かがみてたら面白いことになりそうだが、こっちも面倒なことになりそうだ──まぁ、こんな路地裏では杞憂でしかないが】

うー、失敗しました……あれをそんなことできるんですかねぇ、捨てられた犬みたいな目でこっちみてましたけど

【ポカをやらかして肩を落としながら、男の言うことを聞く】
【知らぬ存ぜぬでいれば面倒なことにはならないと読んでいたが……それは当たっていたようだが、失敗した】

ん?……あー、言われてみれば能力を使っていた様子はありませんでしたね、慣れないナイフをこっちに向けてきたりはしましたが
でも、さっき彼は能力者だって……どういうことです?
547 :クリシュティナ・レールモントフ ◆ItbpQ6xKnU [sage]:2015/04/13(月) 00:38:31.69 ID:9Y3F6g+zo
>>545
/何か書こうかと思ったんですが、キリも良さそうなのでここで失礼します!
/お疲れ様でした!
548 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(山形県) [sagesaga]:2015/04/13(月) 00:59:18.21 ID:cPSh9j1wo
>>546

「今更だぞ? 軽ェ犯罪から重ゥ犯罪まァでこォなす俺様にはな!」

【犯罪自慢を始めるその者、取るポーズはかっこいいのかカッコ悪いのかよくわからない】
【これが町中ならば事案発生なのだが、残念ながらここは路地裏。加害者の巣窟である】

「なァに、口で言ィって聞ィかねェなら強ォォ行手ゥ段にでェりゃア良ォい」 「例えば糸で縛るとかよォ」

【背中から現れるのは、金色の糸でぐるぐる巻きにされているような姿な、大きさ10cm弱の蜘蛛】
【糸の例えで新鮮な天然素材がさっと出てくるのもおかしいが、強行手段のイメージ的には間違ってないか】
【そして何故か、その蜘蛛を相手の顔めがけて放り投げて――まあ、もし当たったとしても糸まみれになる恐れがある以外は大丈夫である】

「――潜在的には能ォ力者なァんだよあァれはな、たァだ、泳ぎを知ィらない奴が泳げないのと同じなだけであァって」
「まッ、人間追ォい詰めりゃア何でもでェきる、ちょォーっとフルボッコにすゥれば思い出すかもな、気ィが向いたらやァっとこ」

「そォーいう訳で宜しく」 「あァ、一つ良い情報を教えてやる……俺様は超強ェ悪魔の"邪禍"様だ!」
「テメェーが会ァった賞ォ金首の野ァ郎よりよォっぽど捕まえる価ァ値のあァァる、なァァアアッ!」

【何が宜しくなのかわからないが、自信たっぷりに自己紹介をしつつ――賞金付き指名手配犯のそれは、路地裏の奥の方にへと消えていった】

/時間が時間なのでこの辺りで! お疲れ様でしたー
549 :ダグラス ◆SYLP4psCi. [sage saga]:2015/04/13(月) 18:58:27.06 ID:aL1I/KzBo
/>>537にて再び募集いたします
550 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2015/04/13(月) 19:04:21.65 ID:/gf943Yb0
【ドラクレア島・ゼン=カイマ過去エリア】


【其処にはかつての聖堂・教会が立ち並んでいた。行き交う人々の顔触れも神職などが目に付く】
【現実の世界のゼン=カイマが目新しい建物が目立つのに対し、此処は古めかしい建物も多い】
【そんな「過去のゼン=カイマ」の大通りを、「現在」から来た一人の女性が歩いていた―――】

【上質の絹糸のようなブロンドの長髪を時折吹く風にさらりと靡かせ、頭には白いキャスケットを被り】
【マリンブルーの瞳は優しく澄み、口元の笑窪や右の目元の泣きぼくろが整った目鼻立ちの顔にアクセントを加える】
【白いシャツに春らしい桜色の薄手のカーディガンを羽織り、そこからすらっと伸びる手首は白魚のよう】
【レース地のロングスカートは風にふわりと揺れる。足元に履かれているのは可愛らしいパンプス】
【首には十字架のネックレス、左手の薬指にはプラチナリングとダイヤモンドの指輪が煌めく】
【どうやらこの地に縁のあるような雰囲気。道に迷っている様子もなく、土地勘もあるようだ……】


「あの方は、騎士団の……。しかし、なぜあのような恰好をされておられるのか……」
『それに、アレンス様は今騎士団の方にいらっしゃる筈では……』

(……もう少し、目立たぬ恰好が宜しかったので御座いましょうか……)

【人とすれ違う度に話しかけられたり不思議がられたりする彼女は、困惑気味に愛想笑いを送る】
【どうやらこの過去の世界ではよく知られた顔のようだ。……その何の変哲もない筈の恰好を奇妙がられてはいるが】

(―――あ……此処で御座いますね。)

【そんな彼女は大通りに面したとある教会の前で立ち止まる。 周囲の荘厳な聖堂に比べれば一回り小さい、可愛らしい教会だ】
【暫し立ち止まったままの彼女。何か懐かしそうに、教会をじっと眺めているようだ】

【聖職者がひっきりなしに歩く大通りに在って、修道服も纏わず立ち止まったままの彼女は少し目立つだろうか】
【若しくは……彼女の「立場」と此処がドラクレア島――六罪王及び元大司教の本拠地の中である事を考えれば】
【別の意味でも目立つかもしれない――――】
551 :黒崎菜々 ◆f3bMeM2SOI [sage saga]:2015/04/13(月) 19:16:56.06 ID:WqhSWft4o
>>537
「わー綺麗ー」

【広場へ入り、そう感嘆の声を上げたのは黒い瞳に黒い髪の櫻風の女性。膝まで伸びたポニーテールがトレードマーク】
【白いTシャツにデニム生地のジャケットとジーンズと動きやすそうな格好】
【右手人差し指に白、左手中指に青の指輪がそれぞれ光る。見るモノが見ればマジックアイテムと分かるか】

「んー、でも色はもっとシンプルに根元に行くほど透明になる感じが好みかなー。あ、これキミの仕業?」

【なんとも気軽にフレンドリーに芸術への感想を述べながら近づき、作者らしき人物に確認をとる】
552 :ダグラス ◆SYLP4psCi. [sage saga]:2015/04/13(月) 19:26:15.73 ID:aL1I/KzBo
>>551

……おや、見学者が居たんだね。
作っている所を見られるのは少し恥ずかしいんだけど……透明に、か
もっと色を薄くして…――こんな感じ?

【女性の気配と、かかる声。振り向きざまに顔を向けて】
【にこりと笑って返しながら、今度は手を翳すのではなく一度鳴らす】

【すると氷の色合いは女性の言ったように、根本に向かって透明さを増していって】
【まるで水に墨を混ぜて瞬間的に凍らせたような】
【現実では有り得ない、そんな氷のオブジェが出来上がる】

【改めて向ける視線は、女性の感想を待ち望むかのようでもあり】
【同時に、この薄着の男性が噴水のアートを作り上げた事を証明していた】
553 :黒崎菜々 ◆f3bMeM2SOI [sage saga]:2015/04/13(月) 19:47:14.42 ID:WqhSWft4o
>>552
「わーすごいすごーい」

【注文通りの芸術に跳ねるように喜ぶ。なんなら拍手までしている】
【ひとしきり喜んでもまだ興奮冷めやらぬようで】

「綺麗だなー。あ、なんかごめん…ううん、ありがとね。あたしの好みにして貰っちゃって」

【謝りかけて、止める。代わりに出すのは感謝の言葉。】
【そちらの方が適切な気もしたし、お互い気分もいい気がした】
554 : ◆EQBB9rCCt1P5 [sage saga]:2015/04/13(月) 19:52:48.21 ID:+tQbZzd7o
>>550
/まだいらっしゃいますか?
555 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2015/04/13(月) 19:54:32.44 ID:N0MRrodeo
【何処にでも有りそうな河原での事】
【三寒四温と言う言葉が似合う昨今、河で遊ぶどころか足を浸そうと言う人すら見かける事は無く】
【釣りをしようにもこの遠浅の河では釣り甲斐のある魚も居ようはずも無く】
【それ故にこの人物は目立っていた】

ひ‥、ふ‥、み……

【と小さく歌う様に数えながら、河に足を浸して凛とした足運びと合わせて特段珍しくも無い刀を素振りする者が居れば嫌でも目立つ】
【黒く短い髪、縁の無い眼鏡越しに見える目もまた黒く。白いシャツの襟もとを赤く細いリボンで締め太腿を隠す様なスカートは足運びに合わせて揺れる】
【腰の左側には今持っている刀の鞘と、鞘に収まった分厚い両刃の剣】
【因みに濡れない様に靴下と茶色の革靴は河の畔に置いてあるので安心だ】

【この大分変わった少女に「寒くないのか」と問う者も、「そも何をしているのか」とも問う人物は未だ現れてはいない様で】
556 :ダグラス ◆SYLP4psCi. [sage saga]:2015/04/13(月) 19:56:05.73 ID:aL1I/KzBo
>>553

そこまで喜んでもらえるなら、作った甲斐もあるってもんだね。
最初は暇つぶしだったんだけど……ん?あぁ…――

【女性と違って、マイペースで落ち着いた雰囲気で言葉を返す】
【髪をくしゃくしゃとしてみせる辺り、小っ恥ずかしくもあるようだが】
【すぐにその手もポケットに収めてしまい、微笑んで】

良いんだよ。何かを作るにしても、人が喜んでくれる方が嬉しいからさ
何処かに篭って淡々と作るより楽しかったし……

……ところで、キミのその指輪。何か特別な物なのかな
この世界は色々とあるけれど、光る指輪なんて珍しいからさ

【視線を向けて尋ねかけるのは、女性の左右の指で光るリング】
【純粋に気になった、という感じであり、小首を傾げてすらいて】
557 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2015/04/13(月) 19:57:44.37 ID:/gf943Yb0
>>554
//はい、おりますよー!
558 :黒崎菜々 ◆f3bMeM2SOI [sage saga]:2015/04/13(月) 20:18:12.05 ID:WqhSWft4o
>>556
「そっか、なら良かったー」

【楽しかったと聞けば安堵の表情。これでも一応邪魔しちゃったかなとか心の片隅くらいには思っていたのだ】

「ん?あぁ、これ?貰い物だからあたしはよく分からないんだけどね」

【指輪について聞かれればそう前置きして】

「所謂マジックアイテムだよ。魔力がなくても魔法が使えるやつ。」
「左手のが体の回転を補助する魔法で、右手のが…うーん…魔力を集めて破裂させるって言えばいいのかな?風船みたいな魔法」

【特に躊躇もなくその詳細まで明かす。込められた魔法そのものは単純なようだ】

「珍しいのかどうかはわかんないや」

【どうやらその価値については本人も分からない様子】
559 :カニバディール ◆EQBB9rCCt1P5 [sage saga]:2015/04/13(月) 20:21:28.27 ID:+tQbZzd7o
>>550
【ゼン=カイマ。凄惨な戦乱と陰謀に晒され、今や大部分が失われ、しかし今なお人々の希望が息づく聖地】
【されどやはり、この在りし日の姿の荘厳さにもまた、他には代えられないものがあるだろう】
【この幻のごとき姿を持つ島、ドラクレア島の中であるということを忘れさせられてしまうかのような】

【行き交う人々すら、その再現の内。その中を、今を生きる姿で歩く一人の女性。かつて、この街に深く関わっていた彼女は】
【自分たちの歴史そのものと言えるだろう街の過去の姿の中で、何を思うのだろうか】

【そんな彼女の後ろを一人の男が通り過ぎようとするだろう。重苦しい足音が、聖地の中に響く】
【身長は2メートルを軽く超えている大男だ。その全身を、ボロボロになった、されど分厚い黒外套で覆い】
【すっぽりとフードをかぶって顔を覆い隠している。足に履いているのは黒いゴム長靴。外套と一体になっているかのようにも見える】


【最初に見れば、この聖地を過去に訪れた旅人か何かと思えるかもしれない】
【しかし、その重い足音とその身から漂う腐臭、そして全身から滲み出る邪悪な気配】
【それらが、この男が過去の人間ではなく、彼女と同じく現在からこの地に訪れた存在であることを示していた】
【男が接近してくれば、足音に混ざって金属がぶつかり合うようなジャラジャラという音が男からしていることもわかるだろうか】

【フードから覗くのは、角ばった顔つきの一部と引き結ばれた口元、そして暗い光を放つ両の瞳】
【その目が、ギロリと教会の前に佇む彼女を一瞥し。次の瞬間、ふと足を止めると】
【彼女が見つめる、その教会の中へと男は足を向けるだろう。彼女にとっては思い入れの在るらしい教会の中に】
【その異質な存在が侵入しようとしている。彼女は、そう反応するだろうか】


>>557
/遅れて申し訳ありません、よろしければお願いします
560 :カニバディール ◆EQBB9rCCt1P5 [sage saga]:2015/04/13(月) 20:23:20.17 ID:+tQbZzd7o
>>559
/いきなり誤字です……
/彼女はそう反応するだろうか→彼女はどう反応するだろうか
561 :ダグラス ◆SYLP4psCi. [sage saga]:2015/04/13(月) 20:29:53.99 ID:aL1I/KzBo
>>558

へぇ……魔力がなくても、っていうのは魅力的だね?
いや、実はボクも魔法はダメなんだ。からっきしでさ

それにしても、体の回転に破裂……日常向きじゃないね
もしかして君って冒険者とか?依頼をこなしたり、機関と戦ったりの。

【指輪の話を聞けば、より強く興味を惹かれた様子】
【その価値の希少か否かは気にすることもなく、むしろ所有者――】

【――つまり、女性の生業を尋ねるのだった。推測の答えは冒険者】
【何となくだが、話していて楽しそうで――線が細い芸術家である男からすれば】
【憧れのような思いでも有るのだろうか。視線は何処か熱い物に思えた】
562 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2015/04/13(月) 20:41:14.78 ID:/gf943Yb0
>>559

(……さて。懐かしさに浸るのも良いのですが、そろそろあれ≠取りに戻らないと……)

【彼女の中では思い入れもあったのだろう。少しの間流れる人ごみの中で静かに立ち止まっていたが】
【暫くして教会の中に足を踏み入れようとした、その時―――背後を通り過ぎる何かの気配】
【背筋を撫でられるような悪寒を感じるような、そんな気配。只者ではない、そう直感できる程の】
【そんな人物が一瞬此方に目を向けたのだ。そして、その人物は……此方に向かってくる】
【間違いなく、彼は「この時代の人物ではない」、彼女はそう直感した。】
【どうやらこの教会の中に立ち入ろうとしているようだ。しかし……この教会には、こんな人物はいなかった筈】

【これが現代のゼン=カイマなら、まだ「礼拝に来た人物だ」と考えられなくもない。】
【しかし―――ゼン=カイマの姿が蘇っているとはいえ、此処は最果ての孤島だ。】
【思い入れでも無ければ、わざわざこんな所にまで来てこの教会≠ノ立ち入る必要などない……】

【意を決して、彼女はその男に背後から声を掛ける。此処に立ち入る、その理由を問うために―――】

―――もしもし。貴方は、何故この教会≠ヨ……?

【……彼の正体は、薄々ではあるが感づいてはいる。この巨躯、この腐臭、この人物は恐らく……】
563 :カニバディール ◆EQBB9rCCt1P5 [sage saga]:2015/04/13(月) 20:56:10.21 ID:+tQbZzd7o
>>562
【距離が近くなれば、その男の粘つく息遣いも聞こえてくるかもしれない】
【その挙動一つ、生命活動の要素に至るまで、拭い切れない忌まわしいものが纏わりついている】

【彼女の疑問も最もである。答えは簡単だ。現代のゼン=カイマにこの男が立ち入ろうものなら】
【たちまち、取り押さえられることになる。それをわかっているからであった】

【彼女が声をかければ、男はゆっくりと振り返る。フードの下から、酷薄な視線が彼女へと向けられる】

――――礼拝ですよ。この地の神には、救われたことがありますのでね
今のゼン=カイマに、ではないので、ここを訪れたのですが……いや、それは些細な私事ですな

後は……ちょっとした仕事≠フ目的もありましてね。そういう貴女は……なぜ、こちらに?
貴女がいるべきは、現在のこの街ではないのですか? ミセス・シャリエール

【大男の位置は教会の扉の前、彼女の進路を妨害するかのような形になるだろう】
【その声も、足音と同じく重苦しく、不吉な響きをしていた】
564 :黒崎菜々 ◆f3bMeM2SOI [sage saga]:2015/04/13(月) 20:57:49.88 ID:WqhSWft4o
>>561
「冒険者…うーんどうなんだろ?」

【回答はなんとも曖昧。少なくとも即答出来るような生業があるわけではないらしい】

「あたし頭に超がいくつか付く感じの方向音痴でね、いつの間にか危ない所に行ってて偶然悪い人とかと戦っちゃう事はあるんだけど…」

【その理由がこちら。結果的に冒険者みたいなことをする事はあっても基本的に偶然らしい】

「んー、あっそうだ、プロの迷子!プロの迷子だからある程度戦えないといけないの!」

【結論、プロの迷子。なんとも残念な女性である。因みにここへ来たのも迷っていただけである】

「っていうかさっきの魔法じゃなかったんだ?…じゃあ能力?」
「うーん、氷を操るとかじゃ色は付かないよね?氷に色を付ける…な訳ないか、分かんないやー」

【ここにきて最初の魔法のような光景は魔法ではないと気付く。そして始まる能力推理ごっこ】
【しかし思考も迷子である】
565 :ダグラス ◆SYLP4psCi. [sage saga]:2015/04/13(月) 21:14:30.64 ID:aL1I/KzBo
>>564

プロの迷子、か……そりゃまた、数奇な運命って感じだね
噂の戦場と路地裏にさえ気をつければとも思うけど
何とも危なっかしいというか…――あぁ、これは能力だよ。

【冒険者――ではなく迷子。それを躊躇いもせずに言い放ち】
【尚且つ、戦える。ここではいっそ『生き残れる』なんて具合に取ったのか】
【少し呆気に取られたような反応を見せた。が、能力の推理が始まると】
【そうそう当てられるつもりもないのだろう。ニヤリと笑って】

……秘密。といっても、あまり特殊な物でもないよ
むしろもっと幅広いカンジ?氷に限らず、こんなものも作り出せるんだ

【再び指を鳴らす。すると、氷に根ざすようにして数十の花が芽吹き】

どこまで出来るかはもっと秘密だけれど……そうだ、名前を教えてよ。
折角こうしてお話したんだ、何かの縁ってやつさ。
ボクは…――僕はダグラス。これでも一応、芸術家だよ

【ヒントになるかも分からないようなことを言いながら、スッと手を差し伸べる】
【求めるのは握手だ。言葉と違って、こちらは分かりやすい行動で】
【勿論、応じる義務は無い。――その時は残念そうに手を下げるだろう】
566 : ◆ItbpQ6xKnU [sage]:2015/04/13(月) 21:19:48.26 ID:9Y3F6g+zo
【街中】


【メインストリートから外れること徒歩十分。ここまで来ると、街の様相は幾分寂れてくる】
【立ち並ぶのは個人経営の雑貨屋に、服屋、本屋。シャッターの閉じている店も少なくはない】
【──そんな通りに、夕焼けに照らされた細長い人影が一つ、伸びていた】


……見るからにおかしな気配はないし、変な音が聞こえたりもしない、と。
そうなると、もう少し高次の……うぅん。専門外には苦しい。──この辺りとか、何かないかなぁ。


【ごくごく平凡、といった感じの若者だ。歳のほどは二十代中盤にさしかかろうか、というところ】
【──尤も、その見た目は不審人物極まりない。否、服装がおかしい訳ではないから、行動と言うべきだろうか】
【閉ざされたシャッターの一つに耳を寄せ、次いで、地面に這いつくばってシャッターの接地面を確認している】
【見る人が見たなら、即座に警察に通報されても仕方がないだろう。人通りの少ないのが、幸いしていた】
567 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2015/04/13(月) 21:40:51.09 ID:/gf943Yb0
>>563

【どうにも嫌な予感が拭いきれない。頭の中でこの男は危険だという警鐘がガンガン鳴るような】
【しかし……そんな人物を、過去の思い出の世界とはいえ思い入れのある教会に訳無く立ち入らせる訳には行かない】
【此処には見知らぬ誰かが立ち入るような理由=\――即ち、価値のある物や歴史的な意味を持つ物は無い】
【そんな「知らぬ人には何の変哲もないただの教会」に、わざわざ最果ての孤島にまで来て訪れる理由は?】

……可笑しな事を言うのですね。今も昔も、私たちの信じる神は変わらぬので御座いますが。

【―――問うてみれば、「今ではなく過去のこの街の神を礼拝しに来た」との事。其れはどういう意味だろうか】
【夫である現大司教の改革で教会の体制は変わったとはいえ、信仰の在り方や信じる神が変わった訳では無い】
【それに、過去に訪れてまでする仕事≠ニは……?彼への疑問は尽きない。】

―――仕事≠ナ、私の居た教会に用があるので御座いますか……?
……生憎、此処には何も御座いませんよ。あるのは私の思い出だけ……
私は、この教会に忘れ物を取りに来たのです。私の母≠フ形見、小さな頃の思い出を。

では、参りましょうか。過去の世界とはいえ、礼拝者を拒む義理は御座いません―――

【……過去の世界ではあるが、礼拝に来るのを拒むのは道理では無い。ただならぬ雰囲気や疑問は拭えないが】
【彼女――マリアは、男と共に中に入ろうとするだろう。尤も、もし男が入るのを邪魔するのなら押し通ろうとするが】

【因みに、教会には小さな礼拝堂と居住の為の家屋があるだけ。彼女の言う通り、本当に此処には目立ったものは何も無いのだ】
【その上、二人が入るであろう礼拝堂にも家屋にも人影は無い。……さて、そんな場所で彼はどうするのか】

【何事も無ければ、礼拝堂に招き入れる。中は十字架と演台と長椅子が六つだけの、本当に小さな礼拝堂だ―――】
568 :黒崎菜々 ◆f3bMeM2SOI [sage saga]:2015/04/13(月) 21:44:31.23 ID:WqhSWft4o
>>565
「気を付けて入らないように出来るならプロにはなってないかな?」

【なんてどこか自慢気に言う。勿論自慢するような事ではない】
【そして花が芽吹けば目を丸くして】

「うわーすごーい!すごいけど余計分からない!」

【驚愕すればいいのか感動すればいいのか、はたまた疑問に思えばいいのか。色々と混ざっていたが少しづつ冷静になり】

「幅広い感じかーいいなー。あ、でもあたしのも応用は色々出来るし人のこと言えないのかも」

【幅広い能力を羨みつつも自分の能力をほのめかす発言。まぁ、ただ単に思った事を口に出しただけで特に他意はないのだが】

「あ、ダグラスくんだね。あたしは黒崎菜々。名乗るとしたらやっぱりプロの迷子になっちゃうのかな」

【そんな事を言いながら差し出された手をとる。今さらになってプロの迷子は恥ずかしくなってきたらしい】
569 :ダグラス ◆SYLP4psCi. [sage saga]:2015/04/13(月) 22:05:27.38 ID:aL1I/KzBo
>>568

あぁ、とても幅広いよ。その分野においては絶対の自信があるからね
答えが知りたかったら……UTや、そのお友達に聞くと良い
そういう手合の人たちには知り合いも多いからさ。

【再びにこりと笑ってみせると、なんとも貴公子然としていて】
【何処かの御曹司では、なんて思わせるような雰囲気を纏い】

【やがて女性が握手に応じてくれたなら、軽く握り返し】

それじゃあ……菜々って呼ばせてもらうよ。
プロの迷子と知り合いになれるなんて光栄だ。……嘘じゃないよ?
……さて、もうこんな時間か。僕はそろそろ帰らないと、マズいかな

【ふと鳴り響くのは広場の時計。時刻は既に夜更けを示し】
【握った手を離せば、そろそろ別れるという旨を彼女に告げる】
【何も無ければ――彼はふらりと、氷と花のオブジェを背にして歩いてゆこうとするが―。】
570 : ◆3inMmyYQUs [sage saga]:2015/04/13(月) 22:05:32.62 ID:rpqXg0xCo
>>566

【そこへ一つの足音が近づいてくる】
【そのまま若者の近くまでやってくると、その音が止まった】

(…………)

【一人の女性が、若者を見て足を止めていた】
【見た目には二十歳かその程度。緩く波打つ赤毛で、女性にしてはやや短い方】
【細いジーンズに深緑色のモッズコート、黒いアンクルブーツという装いだった】

【彼女はコートの前釦を全て閉めているため、立った襟に口元が隠れていた】
【その上、両手をコートのポケットに入れており、どことなく物静かな風体である】

【彼女は、身体は進行方向に向けたまま、首だけで若者を見やる】
【少しばかり目を細め、奇妙なものを見かけてしまったが関わるべきかどうか、悩んだ風】

【しかし結局見過ごしてはおけず、口を開いた】

……ねえ、何してるの


//もしまだいらっしゃれば。お時間とか厳しければスルーで構いません
571 :カニバディール ◆EQBB9rCCt1P5 [sage saga]:2015/04/13(月) 22:11:55.18 ID:+tQbZzd7o
>>567
【用があったのは、この街そのものであって、この教会のみではない。男が、この教会に入ろうと思い立ったのは、つい先ほど】
【眼前の女性が誰であるか、一目でわかったからであったのだが。それはすぐには語られることはない】

……ふ、ふ。これは失礼。貴女方にとっては、そうなのでしょうな

【含み笑いに続いて、その言葉。まるで非礼を詫びるような気はないらしい。いや、むしろ】
【まるで、彼女の信仰の在り方を見下し、嘲笑っているかのようにすら思える】
【滲む悪意の裏に隠された、彼女の疑問への答えは、このまま会話が続くことがあれば明かされることになるだろう】


……ああ、それは残念。ならば、仕事の対象からは外れます
忘れ物……ほう、親御さんの形見ですか。それは、間の悪い時に訪れてしまいましたね。申し訳ない

ありがたい。では、失礼させていただきますよ

【特に、彼女を邪魔するような動きは見せず。大男は、彼女に続いて教会へと踏み込むだろう】
【まずは、周辺を見渡す。彼女の言葉通り、本当に小さな、敬虔な信徒たちの家。そんな印象を受けた】

【わずかばかり、じっとりとした視線でその光景を観察し、両目を細める】
【が、すぐに歩みを進め、彼女と共に礼拝堂へと入っていくだろう。害意は見せない。少なくとも、今はまだ】

【内部も、最低限の設備だけを整えた、小規模な礼拝堂だった。大男の巨躯が、空間を圧迫しているとすら思えるだろうか】
【大男はゆらりと歩き、長椅子の一つに腰かけて沈黙と共に祈りを捧げはじめるだろう。マリアが忘れ物を取りに動くなら】
【それを邪魔しようとはしない。ただ、祈って見せつつもその意識は、確実にマリアへと向けられていた。わずかな動きすら見落とすまい、というように】
572 : ◆ItbpQ6xKnU [sage]:2015/04/13(月) 22:22:49.28 ID:9Y3F6g+zo
>>570

【──若者は若者で、見た目に反して結構真剣な作業をしている(つもり)らしい】
【泥棒の下調べにしか見えないのだが、立ち止まった女性にも気付かない風だった】
【結果、泥棒と見張り番の様な光景が幾ばくかの間、続くことになるのだが──】


── うわっ!!

【声をかけられると、地に這いつくばった身体がびくり!と跳ねた。その拍子に、頭がシャッターに激突】
【数秒、声にならない声を出しながら、頭を抑えていたが、──ゆっくりと、背を向けたまま立ち上がると】

……おほん。

いや、僕は別に、怪しい者じゃなくて。シャッターの点検を、少し。
あー、ここに少し罅が……あ、いや、今僕が入れた奴か。困ったな、弁償しないと。
──じゃなくて、兎に角、何もないので、えっと、通報とかは、その。

【どう考えてもシャッター点検師ではなさそうな若者は、背を向けたまま必死に、シャッターを触っている】
【顔を見られてはまずい、と思っているのか。──手袋の嵌められた右手は、シャッターに触れる度、何故か金属音】
【恐らくは手首から先に義手≠ナも嵌めているのだろうか。触覚のない手で検診などできまい】

【── 一から十まで怪しい。だが、その声音には、若しかすると聞き覚えもあるかも知れなかった】
573 :黒崎菜々 ◆f3bMeM2SOI [sage saga]:2015/04/13(月) 22:31:39.63 ID:WqhSWft4o
>>569
「UTかー、知り合いはいないなー。いても会いに行けないんだけど︙ま、謎は謎のままっていうのもいいかな」

【分からないことは分からないまま、それも魅力のひとつだという】
【嘘じゃない、なんて言われればほんとかなーのんてジト目を返し】
【帰らないとと言われれば】

「あ、あたしも今日の宿探さなきゃ。またね、ダグラスくん」

【自分もそろそろ行かねばと告げ、叶うかどうかも分からない約束を投げ掛けて彼とは違う方へ歩いて行くだろう】

【その日は朝まで宿にたどり着けなかった、とはまた別のお話】

//こんなところで〆でしょうか。絡み有り難うございました!
574 :ダグラス ◆SYLP4psCi. [sage saga]:2015/04/13(月) 22:37:34.77 ID:aL1I/KzBo
>>573
/ですねっ!綺麗に〆ていただいたので、此処で!
/こちらこそ、お付き合い頂きありがとうございました〜!
575 : ◆3inMmyYQUs [sage saga]:2015/04/13(月) 22:38:15.25 ID:rpqXg0xCo
>>572

【何かを訝るように細められていた目が、一層鋭さを増した】
【一人であたふたと弁明して見せる青年の滑稽さに呆れたのか、その目は冷ややかで】

【いよいよ怪しいと踏んだか、彼女は青年に身体を向け、近づいていく】

通報も何も――

いいからゆっくりとこっちを向いて
名前、職業、生年月日。言える?

【若者の声は、彼女の記憶の何かに触れそうで、しかし完全に触れることはなかった】
【それは彼女の意識が、『職務』としてのそれに切り替わったからであり】
【不審者の声が、よもや記憶の中の人物と合致するとは想定もしていなかったからである】

【そうして彼女は若者の肩に手を伸ばし、そのままこちらへ向かせようとした】

【――もしも若者が振り向いたなら、】
【恐らく彼女はそこで初めて、全ての言葉を失って、目を見開くのかもしれない】
576 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2015/04/13(月) 22:46:25.77 ID:/gf943Yb0
>>571

……それはつまり……貴方にとっては違う、と?

【彼の発する意味深な言葉に、怪訝そうな表情を浮かべる。神は神であり、其れは今も昔も不変の筈だが……】
【含み笑いの裏に隠された真意は未だ分からないが―――ともかく、何かあるのは違いない】
【それが何なのかが分かる時は来るのか、分かったとして一体どんな物なのか―――其れは彼だけが知っている】

【彼と共に礼拝堂に入る。小さな礼拝堂には豪奢なステンドグラスも飾りたてた燭台も無い質素なもので】
【そんな礼拝堂の演壇に向かって、彼女は歩く。彼が観察を続けているのなら、何かを台から取り上げたのが見えるだろうか】
【其れは、写真立てと一冊の本だった。本と言っても聖書や魔術書の類ではなく、一冊の絵本=B】
【写真も特別なものではなく、幼少期の彼女と初老の女性が笑顔で映っているだけ。……やはり、特別な物は何もない】

【この二つが、彼女の言う「思い出」なのだろう。見た所、本当にただの「思い出の品」のようだ】
【その二つを持っていた鞄に入れると、椅子に座る男に向かって声を掛ける。】

……さて。ゼン=カイマを護る者の妻として、貴方に一つ訊きたい事が御座います。
―――過去の私たちの街を訪れる仕事≠ニは……一体、何ですか?

【そう……先ほどから疑念の種となっているのは彼の仕事≠セ。礼拝はともかくどうしても過去に来る理由が気になる】
【失われた価値のある魔術書などは此処にあるが……果たしてその目的は何だろうか】
577 : ◆ItbpQ6xKnU [sage]:2015/04/13(月) 22:56:28.13 ID:9Y3F6g+zo
>>575


だっ、だから、シャッター点検師ですって!
なんで、名前とかないです!誕生日は分かりません!職務妨害ですよ、職務妨害!

【まるでシャッターの点検をしている人は名前がなくて当然だ、と言わんばかり。無茶苦茶である】
【肩に手を置かれても数秒間は、シャッターに張り付くように抵抗するが、じき、観念するだろう】
【物凄く落ち込んだオーラを漂わせながら、捨鉢な感じで振り向くと──】



…… 、──ぇ ……っと。


【──黒い髪に、黒い瞳の若者は、女性と全く同じ、感情の色を顔に浮かべた】
【振り向いて初めて分かるだろうが、右手の手袋の甲には『魔法陣』。身に付けたシャツは、よれよれ】
【……どちらかが先手を打って口を開かねば、埋まることのないだろう沈黙が、夕陽に照らされていた】
578 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2015/04/13(月) 23:05:52.51 ID:+aMg/buT0

【路地裏。日々諍いが絶えることは無く、常に新しい血が古い血痕を上塗りしていると言い表しても良い其処】
【今宵も又罵声が飛び交って居るのだが――――奇しくも、その内の一つに女の声が混じって居るのが聞き取れるだろうか】
【もし覗いてみたならば、其処には修道女が一人居る事が知れる筈だ。攻撃的な赤色の髪――――その表情は、見るからに不機嫌である事を表していて】


「はァ?あんまり巫山戯た事ばかり言ってるとアンタの頭かち割るわよ
大体にしてね、アンタ等が束になって掛かってきたところでアタシには傷の一つも付けられない事位分からないの?

アタシがこうして優しく言っている間にさっさと――――チッ」

【大柄な男数人に対して、女が一人。多勢に無勢、所では無いのだが……女は勝ち気な態度を崩さず】
【それが癪に触れたのだろう。男の一人が殴りかかろうとするのだが――――展開はあっという間】
【殴りかかったはずの男が気付けば地面に顔を強く打ち付けていて、さらけ出した後頭部を思いっきり踏みつけられる、なんて状況】
【其れを見た残りの者達は恐れを成したか、慌てる様にしてその場から逃げ去ってしまい】


「ちょ、待ちなさ――――アアアアア!!もう!!アンタのせいで他の奴等全員逃がしちゃったじゃないの馬鹿!!」

【他の者達を取り逃がした苛立ちを気絶した男に全てぶつけることとなる】
【――――端から見たら異様な光景だ。何しろ、修道女が男を踏み続けているのだから】
【声を掛ければ鋭い視線が向けられるし、関わりたくないからと静かに通り抜けようとすれば肩を掴まれる】
【――――この場面に遭遇してしまったのが不幸。逃れる術は無く】







【――――櫻の国。封魔城と呼ばれる其処の近辺。城からそう遠く離れていない雑木林】
【封魔城自体がが古来より悪しき妖怪を封ずる場所として活用されていたが故に近寄る妖も少ないのだけれど……】
【今宵は其処に一人の姿。巫女装束を纏った妖狐、か】
【首に下げた翡翠の首飾りから漂うのは“聖”。其れはこの妖怪が悪しき存在では無いと知る判断材料にもなるのだけれど】

【ぼう、と見上げるのは木々から覗くことが出来る月】
【……何をしている訳でも無い。否、だからこそどことなく“違和感”を覚えさせるだろうか】


【妖狐を中心に広がり行くのは強い妖気】
【やがて雑木林の全てを包んだならばゆっくりと濃度を増して行き――――】
【その気配、例え遠くで在っても感じ取る事が出来よう。果たしてその原因を見つけた者が悪と決めるか否かまでは分からないが】
579 : ◆3inMmyYQUs [sage saga]:2015/04/13(月) 23:09:10.61 ID:rpqXg0xCo
>>577

【――振り向いた若者の顔を見て、彼女の呼吸が止まった】
【同時に、時間も止まったような錯覚も覚えた】

【目も口も閉じることを忘れたその表情は、】
【まるで何か死人が生き返った様を見るような、そんな有様だった】

(……ウソ、でしょ)

【若者の顔に釘で打ち付けられていたかのようだった彼女の視線が、】
【そこでようやく本来の使命を思い出したように動き始め】
【記憶の中の人物と、目の前の人物を、照合する】

【顔、背丈、雰囲気、服装――右の手袋と、魔法陣】

【そして彼女は、限りなく確信に近い答えを、それでも躊躇われるようにして口にした】


森、島……京、さん――


【彼女にとってはそれが精一杯だった】
【答えを口にしたつもりだったが、実際にはそれは問いかけのような響きだった】

【あなたは本当にその人なのか、と。夢か何かではあるまいか、と】
【口にした後でも、半信半疑であった】
580 :カニバディール ◆EQBB9rCCt1P5 [sage saga]:2015/04/13(月) 23:32:47.47 ID:+tQbZzd7o
>>576
……ええ、少しばかりね。貴女方のそれとは、別物になると思いますよ

【相変わらず、ぼかすような曖昧な言い方だ。だが、少なくとも、この大男にとっては】
【彼女ら、現在のゼン=カイマの信仰の在り方は、許容できるものではないらしい、ということは確かだろう】

【外の、豪奢なものも混じった聖堂群とは違い、本当に簡素な造り】
【その中を真っ直ぐに歩いていく彼女は、この場に実に合っているように見えた】

【彼女が演壇から形見を取るのを、大男はしっかりと視界に収め続けていた】
【続けて、その手の中に移った絵本と写真立てに、観察の視線を注ぐ】

(魔力らしきものは感じられない……どうやら、言葉通りということか)

【彼女が、それらを鞄にしまい込む直前まで、大男は観察を続けていたが】
【こちらに向けられる声を聞くと、彼女に視線を戻してゆっくりと立ち上がった】


……ふ、ふ。護る者≠フ妻、か……ふっふふふ!! いやまったく、あの男も変わったものだ
ゼン=カイマでの戦いの時は、立場こそ変えていたが相変わらずの頑固者に見えたがな
それが若い妻を娶って、あまつさえ孤児の面倒まで見ているというのだから……

【大男の口調が変わった。もはや、悪意を隠そうともしていない。その太い右腕が挙がり、自身の頭を覆っていたフードを取り払った】
【露わになった男の顔。薄笑いを浮かべた口元。そこから覗く鋭い歯と長い舌。短く切り揃えられた黒髪】
【何より、その額。面積一杯を埋める巨大な一つ目が埋まっている。黒い瞳のそれが、ギョロリと動いてマリアを睨んだ】

【三つ目の怪物。異形の男は、首を回してコキリと音を立てる。その時、黒外套の隙間から何かが光を反射したのは見えるだろうか】
【それは、銀色に輝く燭台だった。外套の内側に吊るしていたらしい。先の、金属音の正体はこれだったようだ】
【もしマリアが指名手配書や事件のニュースに目を通していれば、その男が指名手配されている犯罪者であるとわかるだろうか】

何、大したことじゃあない。ケチな盗みだよ。私は盗賊なのでね。本当は、魔導書などを狙っていたのだが
過去の幻影が思った以上に鬱陶しくて、なかなかうまくいかなかった

だから、元は第三近衛騎士団で要職にいたというお前が見ていたこの教会に、何か掘り出し物でもないかと思ったのだが
それも当てが外れた……隙を見てちょろまかしたのが、この燭台他、装飾品が少しだけという体たらくだよ

【にやにやと笑いを浮かべながら、大男は饒舌にまくしたてた。その右手が、外套の内側へと差し込まれる】
【引き出されたその手に握られていたのは、大型の拳銃であった。マリアが妨害に出なければ、大男は銃を構えてマリアに向けるだろう】

……その指輪。なかなかの値打ちものではないか? あの堅物に、そんなものを贈る甲斐性があったとは驚きだな
私にくれないかね? ああ、ついでにそのネックレスも欲しいな。大人しく渡せば、危害は加えない

【ついに、明確な害意を現したその男。口ぶりからして、彼女の最愛の夫を知っているようだ】
【銃口は狙い違わず彼女に向けられているものの、すぐに発砲されることはないだろう。そのまま、彼女の返答を待つはずだ】
581 : ◆ItbpQ6xKnU [sage]:2015/04/13(月) 23:34:06.90 ID:9Y3F6g+zo
>>579

【──女性がそう問い掛けた人物に相違ないのは、すぐに分かるだろう】
【改めて顔を見れば、当時とまるで変わりはない。黒い瞳を一度、二度、と瞬くと】
【くるり、と表情が変わる。──その顔には笑み、ではなく、彼にしては珍しい、怒りが混じっていた】


『森、島……京、さん――』 ……じゃ、ないですよ!!いや、そうですけどッ!!


【がしり、と掴むように、女性の両肩に、彼の両手が伸ばされる】
【もし掴むことがかなったなら、そのままぐわん、ぐわん、と彼女の体を揺すり始めながら──】


一体何処に居たんですか!!夜の国から連れて帰って来たと思ったら、行方不明になるし!!
あれから何年ですか!?一応、結構探したんですよ!流石の僕でも説教三時間半はできる位に!!
連絡ぐらいはしてくださいよ!!いや、僕の方も結構姿眩ましてましたけど!!
でもそれにしたって、何かあるでしょう!!本当に!!全く!!それにしても!!、──





 …… 無事で、良かったです。ごめんなさい。


【──恐らくは揺れも、この時点では収まっている】
【ごめんなさい、というのは、どういう事だろうか。揺すぶった事になるのかもしれないし、或いは、もっと前の事柄】
【自分の方も姿を眩ましていた事や、彼女をもう少し早く助け出せていれば、という事、或いはその全てを含んでいるのかも知れない】
【彼の表情からは既に怒りは消え去っており、少し赤くなった目と、それを誤魔化すような、弱い笑みがあった】
582 : ◆3inMmyYQUs [sage saga]:2015/04/13(月) 23:53:14.67 ID:rpqXg0xCo
>>581

う、ぇっ……なっ――?

【彼女の視界が、大地震の最中にでも突っ込まれたかのように激しく振動した】
【彼になされるがまま身体を揺さぶられ、それにはただ戸惑うばかりであった】

【殺到した詰問の嵐に、彼女は口を開きかけるも言葉にならず、】
【あう、とか、うぁ、とか全く間の抜けた呟きだけを漏らしていた】

【しかし彼の言葉を、彼女は一字一句聞き漏らすことはなかった】

――……うん、ごめんなさい。私こそ

【揺れが収まると、彼女は僅かな微笑と温かい吐息と共に少しだけ俯いて】
【肩を掴んでいた彼の手に、そっと自身の片手を添える。彼が腕を降ろせば、そのまま彼女も降ろして】

……ええと、その
何から話せばいいのか……

【あまりの予想外すぎる人物との再会に、言葉が詰まっていた】
【話したいことが爆発じみた勢いで脳内に殺到し、それを一つずつ、秩序立ったピースに仕立てていく】

……連絡は、色んな事情で、したくても出来なくて……
私を救ってくれた皆に、せめて一言、感謝も伝えたかったけど――

……でもそれより何より、
もう私の知ってる人には会えないって、心のどこかで思っていたから……

【しかし彼女は、彼女の思った通りに言葉を整列させきれていなかった】
【そんな自分の姿に気付いて、可笑しくなったのか、自嘲気味の笑みを一つ零す】

――あ、はは
話すことが多すぎるね

良かったらどこか、場所を変えて話さない?

【「――シャッター点検のお仕事が済んでるなら、だけど」】
【そのように付け加えて微笑する彼女は、かつてと変わらず爽健そうであった】
583 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2015/04/14(火) 00:05:56.02 ID:W00q26wg0
>>580

――――!……貴方は――――!

【―――突如、男の口調が変わる。それと同時に彼に付帯していた悪意のような雰囲気もグッとその濃度を増し】
【取り払われたフードから覗く顔は―――異形と言って差し支えない其れだった。】
【額に埋まるもう一つの瞳、隠しきれぬ悪意、漂う腐臭に似た臭い。間違いない、やはりこの男は……!】
【ついに本性を露わにする。稀代の女史までも追い詰めた悪意の塊―――カニバディール、その人だ】

【余程の世間知らずでもない限り、その顔は知っている事だろう。マリアもその例に漏れず知っていた】
【同時に、彼が最上級の危険人物であることも。盗賊団の頭領である事も―――】

……神は盗みを禁じられていた筈で御座いますが。貴方の信じる神は、どうやら碌な物では無さそうで御座いますね……!
……―――ッ!

【―――銃口が此方に向く。大口径の、破壊力の強い物だ。その銃を向けたまま、彼は尚も饒舌に話し続ける】
【指輪とネックレスを寄越せ、と。―――其れは出来ない相談だ。この指輪は、このネックレスは、大切な人からの贈り物だ】

……―――この指輪にはForever in loveと刻まれているのですよ。
残念ながら、貴方には旦那様からの永遠の愛≠ヘ相応しくありません。

【―――瞬間、マリアの纏う雰囲気が変わる。教会内の空気が凛と張り詰めるような、そんな雰囲気に】
【指輪もネックレスも渡さないという明確な意思表示。同時に何か呪文を呟いているようだが―――】
584 : ◆SYLP4psCi. [sage saga]:2015/04/14(火) 00:09:09.86 ID:WE9GRwbCo
【とある港町・深夜のスラム街】

【人通りも少なく明かりも乏しい路地を、一頭の黒いウサギが跳ねていた】
【その大きさは60cmほどもあるか。かなり大きく、目は赤々と光っていて】
【何かを探すように周囲を見回してから、ふとその身体を動かすと】

【向かう先は下水の入り口。海に排水を流す為のトンネルへと入ってゆくのだ】
【ウサギがそんな場所にいるだけでも相当に奇妙な話だが――】

【――もっと奇妙なのは、そのトンネルからしばらくして、赤い排水が流れてくる事だった】
【淀んだ緑は薄黒く染まり、あまつさえ鉄錆の匂いすら漂わせていて】
【トンネルは、水路の壁際に足場が有るという普通なもの。明かりは――何か無いと、眼が慣れないか。】
585 : ◆ItbpQ6xKnU [sage]:2015/04/14(火) 00:19:55.70 ID:mHI0aM0ko
>>582


……い、いや、流石にシャッター点検なんてしてませんよ!?
これには一応、事情があって──、いや、まぁ、いいです。
取り敢えずは、それほど急ぐものでもない、と言うか、僕じゃ仕方ない用事ですし、…… あ、じゃあ──

【相変わらず、冗談の通じない男である。場所を変えよう、という提案に、思い当たる場所があるのか】
【「丁度いい場所がある」との言葉を返すだろう。浮かべる笑顔も若干、解れたものとなっていた】


【──もし、彼の提案通り、『丁度いい場所』に行くのなら】
【ここから徒歩十分ほどの、赤煉瓦造り、四階建てのビルに到着することになる】
【『橋立警備保障』という会社が借り切っているのか、入口の横にはその名を記す看板が一つだけあった】

【導かれるのは、三階の一室──と言うか、一階層全てを打ち抜いた広い部屋だろう】
【奥の壁は一面がマジックミラーの窓になっており、室内は明るい。床の掃除は行き届いているが、土足でいい、との事だった】
【ソファやテレビ、執務机やクマの縫い包みなど、種々の物が様々な場所に置かれており、何の部屋かはよく分からない】

【尤も、彼女に別の場所の提案があるのなら、そちらの方が優先されるのだろうが──】

/すいません、今日はそろそろタイムリミットでして…。
/少し長丁場になりそうですし、折角なので持ち越させて頂きたいのですが、大丈夫でしょうか。
586 : ◆3inMmyYQUs [sage saga]:2015/04/14(火) 00:29:24.59 ID:IVDTIzQ9o
>>585
//はい、分かりました。持ち越しさせて頂けるなら是非に。
//一旦ここで切りますね。お疲れ様でした。詳しいことは舞台裏の方で。
587 :カニバディール ◆EQBB9rCCt1P5 [sage saga]:2015/04/14(火) 00:39:52.06 ID:jF98gAFIo
>>583
どうやら、私の顔は知っていたらしいな。だがそう警戒せずともいいじゃあないか
私はただの盗賊、そこいらにいくらでも転がっている小悪党の一人だぞ? まして、お前はかの第三近衛騎士団の元幹部だ
お前たちがしでかしたことに比べれば、私ごときの所業など爪先ほどのこともあるまいに
そうじゃあないかね? ミセス・シャリエール……ふ、ふ、ふふ……

【この神の家で、彼女と彼女の大切な人たちを侮辱するような発言。なんと悪辣な男だろうか】
【眼前に立つマリアの美貌と相まって、教会に美醜のコントラストが描き出される】
【溢れだす邪の気配が、この地の清浄な空気とぶつかってまるで渦を巻いているかのようにも感じ取れる】


ろくなものではない、とは言ってくれる。私の信仰する神は、このゼン=カイマ発祥だぞ?
私に、この足を、この目を、この口を再び取り戻してくれた……真なる大司教、アーグさんの信ずるところの神だ
私が異教徒を排除し続ける限り、神はお許し下さるだろうさ。この盗みも、異教徒の死に繋がるものなのだからな

【喋り続けている間も、銃口はいささかのブレも見せない。殺意の香りが辺りに立ち込める】
【それを打ち払うかのように、マリアの明確な意思が響く。その答えは予想していたのだろう。怒るどころか、大男カニバディールはますます笑みを深めた】

ああ、確かにあの男の永遠の愛≠ヘお前とお前たちの子供ら以外には相応しくないだろうな
私としても、遠慮したいところだ。誰も得をしないだろうからな。なら、そのダイヤだけでもいただいていくとしようか

【言葉を切ると、カニバディールは引き金を引こうとする。彼女の妨害行動がなければ、轟音と共に、銃弾が発射される】
【マリアが呪文を唱え始めたことに気が付いたからだ。何かを発動される前に、止めようとしたのだろう】
【狙いは、マリアの右肩。カニバディールが発砲する前に止めるか、あるいは何らかの防御・回避手段を用いるか】
【選択は、彼女にゆだねられることになるだろう】
588 : ◆3inMmyYQUs [sage saga]:2015/04/14(火) 00:44:06.43 ID:IVDTIzQ9o
>>585

【狼狽える青年を見て、記憶の中の彼と相違ないことを改めて感じる】
【そうして彼女は失笑の中でも最大限に温かいそれを零し、安堵を滲ませた】

【彼の提案に、彼女は異論無く従う】
【誘いをかけた手前、彼女の方でも目星は付けていたが、】
【彼の方で『丁度良い』というのならそれに越したことはない】

【そのまま彼に着いていって、ビルまで向かう】
【看板にちらりと目をやるが、特にそれについて今は問うこともなく】

【部屋に着いて、何か特筆するような事態がなければ、彼女は適当な場所へ腰を落ち着けるだろう】


//次レスから、もうお互いが座って話し始めるところから開始してもらっても構いませんので
589 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2015/04/14(火) 00:50:33.32 ID:W00q26wg0
>>587
//すみません、良い所なのですがそろそろ時間が限界で……!
//次にロールが出来るのが木曜日なのですが、どうしましょうか?一応火水も24時までなら大丈夫なのですが……
590 :カニバディール ◆EQBB9rCCt1P5 [sage saga]:2015/04/14(火) 00:52:23.42 ID:jF98gAFIo
>>589
/了解しました、それでは持越しということでお願いいたします
/この火水木は、帰りがおそらく22時前後になってしまうかと思いますので、24時までということでしたらあまり長くは無理そうですね……
/それでは、木曜に再開ということでよろしいでしょうか?
591 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2015/04/14(火) 00:57:17.35 ID:W00q26wg0
>>590
//了解です!では再開は木曜日という事で!
//火曜水曜も一応少しは返せますので、置きレスに移行しましょうか!
592 :カニバディール ◆EQBB9rCCt1P5 [sage saga]:2015/04/14(火) 00:58:03.57 ID:jF98gAFIo
>>591
/了解しました、それでは置きレスの方にまた返信願えればと思います!
/それでは、今夜はお疲れ様でしたー!
593 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2015/04/14(火) 01:00:53.95 ID:W00q26wg0
>>592
//はい、お疲れ様でしたー!
594 :リーべ・上 ロゼッタ・下 ◆my2He3rcPs [saga]:2015/04/14(火) 15:05:35.47 ID:a3ksoFIDO
 【病院──入院患者用の大部屋】

【先日の「セリーナ救出作戦」……ベクターの関与やセリーナ本人の暴走もあったことから、死傷者も多く出たという】
【この病院は、その事件により出た怪我人を手当て・入院させている施設のひとつ】
【6人用のとある大部屋に入院させられているその少女も、セリーナ救出作戦に尽力した者の1人だった】


【「──ほぅらお父さん、にっこにっこにー、ですよー?」】
【「お母さん、銃を片手にそんなこと言わないでくれないか?」】
【「父さん、母さん、病室なんだから喧嘩は……」】
【「にゃーん。……ふん、纏まらない。はっきり分かるんだね」】


──やっぱり、帰られると寂しいな……
いや、賑やかなのが続いても病院的にはNGなんだろうが


【少女──リーべ・エスパスはベッドの中で独り言を呟いた】
【先程までは彼女の家族が一家総出で見舞いに来ていたのだが】
【いつまでもこの街に滞在するというわけにはいかないのか、つい今しがた帰っていったところなのだ】

【家族の会話を思いだし、リーべは少しだけ寂しそうな表情を浮かべる】
【身体は至るところに包帯が巻かれている。四肢を動かせば痛みがくる】
【──その状態で独りにされれば、仮に鋼の精神を持っていたとしても不安を覚えるというものだ】

【はぁ、とため息をついて少女は入り口の方をぼんやりと見る】
【家族が戻ってくることを期待していないわけじゃあない。だが、彼らには彼らの都合がある以上、多分しばらくは戻ってこない】
【──せめて知り合いでも運よく通りかからないか。そんな淡い希望を持って、リーべはずっと入り口を見ていた】



 【路地裏】

【──世間は今、様々な話題や事件で揺れ動いている】
【廃の国事件。新六罪王出現。ベクターの地の国事件。国立図書館襲撃。セリーナ・ザ・"キッド"救出作戦】
【だが如何に世界が揺れ動こうとも、この場所だけは変わらない】
【死がゴミのように転がり、暴力がすぐ横を通りすぎていく。それだけの日常を繰り返すだけの処だ】
【そして──路の角に立つ彼女もまた、裏の住民であった】

【艶やかな黒髪に、紅色の瞳をした、女。身に纏う高価な黒いドレスは、彼女の身体のラインを強調させる】
【何をするまでもなく、女はそこに立っていた。立っているのが、女の仕事だった】
【──娼婦。自らを売り欲望の捌け口となる代わりに金銭を享受する、社会の嫌われ者。それがこの女だ】

【女は立っているだけ。ただ、彼女の側を男性が通りかかれば女は彼に声をかけるだろう】
【曰く──「私を買わないか」と】
595 :ヒライ ◆8R7odKA9zA [sage]:2015/04/14(火) 19:06:23.82 ID:SI874At3o
【酒場】

【人の感覚によって多少の誤差はあるもののこの辺りの治安は悪いと誰もが認めるだろう】
【なんせ警察も自警団も賄賂を貰うし、影にはブラックマーケットができてるし昔から住む老夫婦も】
【ハンカチと拳銃は常に携帯している。そんな場所だから酒場の1つや2つ潰れるのも珍しくはない】

【その酒場の看板は落っこちてガラス窓は全て割れ、ボトルは倒れてグラスは砕けてテーブルは穴だらけ】
【壁には剣撃の跡、天井には雷が落ちたような焦げ跡。空薬莢が散らばり、折れた大剣がカウンターに突き刺さる】
【何があったか説明するのも野暮なので省略。残っているのは店主と1人の痩せた背の高い男だけだった】

…よくこんな場所でやってけるね

【サングラスをかけた背の高いライダースジャケットの男。腰には革のガンベルトとホルスタに2挺のリボルバー式拳銃】
【けど撃った様子は無くて半にやけに笑いながらロックグラス片手に煙草を吸ってカウンターに腰掛けていた】

『先祖代々の店、守りのが当主の役目よ。オイ、オマエもドデカイ強盗ならドンパチ手伝うよ。それかツケ払う』

【丸眼鏡で小太りの店主は手にしていたライフルを棚に戻し箒を手にとって片付けを始めた。看板はオープンのままだ】
【どうせ店にいるのだからクローズにはしない。これでもいいという無頓着な客が来たなら儲けれる。かろうじてドアはあった】
596 : ◆ItbpQ6xKnU [sage]:2015/04/14(火) 19:15:41.69 ID:mHI0aM0ko
>>588

【── 丁度、部屋の一角、窓際に机を挟んでソファーが一対置いてある】
【二人はそこに、向い合って腰を落ち着けることになるだろうか】

【間の机には彼によって、二人分のコーヒーと、各砂糖にミルク、皿に乗せられたザッハトルテまで置かれた】
【その一角を切り取れば、さながら喫茶店だ。 『丁度いい』と彼が言ったのは、そういう事なのだろう】


……まぁ、僕が言えた義理じゃないかも知れませんけど。あはは。
さっきも言いましたけど、本当に無事で良かったです。えへへ。

【さっきから何だかテンションのおかしい彼だが、それだけ再会が嬉しいのだろう】
【流石に自分でも気持ち悪いと思ったのか、──ぺん、ぺん、と自分の頬を叩くと、取り敢えずは元に戻った】
【「どうぞ」とコーヒーとケーキを薦めながら、自分のカップに口をつけ、ふぅ、と息をつき、カンナに目を向け直す】
597 :上・グー・ゲルギル 下・カミナ・ゲルギル [sage]:2015/04/14(火) 19:48:04.09 ID:0b2Ei5PFo
【公園】

【古ぼけた街灯がチカチカと頼りなく照らす夜の公園】
【その一角、道から外れた芝生の上に何やら大きな塊のようなものが存在した】
【もし近づいたならば、「それ」の正体を目にすることが出来るだろう】

…………あぁもう、そんなにぞろぞろくっつかれると暑苦しいってんだ!
寒ぃのは判るけどな、もう遅ぇからそろそろ寝床に帰んなご先祖様よ

【大きな塊……毛玉のようなその物体の中から、突然老人であろう声が響いた】
【其れは発せられると同時に、無数の影が「ニャー」だの「ナゥー」だのと鳴き声を上げて周囲に跳んで行く】
【どうやら、十を超える大量の猫が何かにくっついて塊のようになっていたらしい】
【猫たちは少し距離を取りながらも、名残惜しげに「声の主」を囲んで視線を送っていた】

どっこい、しょっと……おいおい、服が毛だらけじゃあねえかよ
洗濯すりゃあ取れんのかねこりゃあ?

【猫たちが集まっていた中心から、大きな人影が腰を押さえながら立ち上がる】

【2mを超えるであろう大柄な身体に僧衣のような紺色の民族衣装を纏い】
【露出した肌に生やすは黄褐色と黒の縞を描く体毛】
【螺旋の金属飾りのついた長い木杖を脇に置いているその者は、虎の頭部を持ちふらりと尻尾を揺らす獣人であった】
【「二足歩行の虎が服を着たような姿」という表現が適切であろうか】

【声色や仕草から察せられるだろうが、どうやら高翌齢のようで】
【腰を肉球付きのふわふわな手でぽふぽふと叩きながら、金色の双眼で周囲を見渡していた】

【近くを通りかかったならば、この猫科の集会めいた光景を目に留めることもあるだろうか?】


【――】


【街中 広場】

【中央に大きな噴水がある街の広場】
【その一角に備え付けられたベンチにちょこんと座る小柄な少女の姿があった】

【身長は140cm程度であろうか。腰まで伸びた炎のように鮮やかな紅蓮の髪と、漆黒の瞳をしている】
【桜色の簡素なデザインの着物を纏い、胸元には"緋色の鷹"を模したワッペン】
【横には茶色の鞘に収まった剣を立てかけていた】

……セリーナの奪還には成功した。じゃが、やはりどうにも腑に落ちんのぅ
どうしてあのような下らん享楽のためにこれほど大きな駒を使い捨てる真似をしたのじゃ?

何かしら裏が……意図が隠されておる気がしてならん。
それにベクターへの対抗策も未だ見いだせておらんしの……はてさて、本当に気の休まる間もないものじゃよ

【少女は何やら考え事をしている様子で】
【顔を俯かせながら「うぅむ……」などと小さな声を洩らしながら独り言を呟いていた】

【胸に付けられたワッペンを見れば】
【少女が「SCARLET」に所属する人間であると察せられるだろうか】
【また、周囲で何かしらの騒動があればこの少女が反応するかもしれない】

/1時くらいになったら持ち越しお願いします!
598 : ◆3inMmyYQUs [sage saga]:2015/04/14(火) 19:51:47.61 ID:IVDTIzQ9o
>>596

【何しろ彼女には口にするべき話題が多すぎた】
【頬を緩める彼とは対照的に、彼女はしばらく頭の中のピースを整理することに意識を費やしていた】
【その見事にはっきりとした対比は、第三者が眺めれば、とても奇妙な光景に映ったかもしれない】

【飲み物を薦められてようやく意識が地上に降りてきたのか、】
【少し慌てて「ありがとう」と礼を言った。そして視線を彼に据える】

……森島さんこそ、あの時と変わらないみたい
まさかこんな形でまた会うなんて思わなかったけど
でもなんだか安心しちゃった

【何かの記憶に浸るように、その視線は少しだけ遠くを見た】

……何から話そうかな
森島さんには、聞きたいことも、話したいことも沢山あるの

少しだけ長い話になるけれど、聞いてくれる?

【一度窓の外に向けていた視線を、再び彼の元へと戻す】
【「大した話じゃないんだけど」そのように付け加える彼女は、遠慮がちに少し笑った】
599 : ◆ItbpQ6xKnU [sage]:2015/04/14(火) 20:09:54.58 ID:mHI0aM0ko
>>598


人間、そんな簡単には変わりませんよ。
──いや、最近少し、年を取った感じもするんですが。

【年を取った、と言っても、まだ24,5と言った所だろう】
【笑う彼は寧ろ、それよりも若く見える。──と言うか、成長が余り見受けられない、というのが正しいのか】
【話したいことがある、という彼女の言葉に、くすり、と笑って、大きく頷いた】


そう言って貰えるのは、僕も嬉しいです。……昔はあんまり、カンナさんの話が聞けませんでしたから。
ただし、聞かせて貰う以上は、有る事無い事──じゃないや。間違いました。
根掘り葉掘り、。…、…でもないか、えーっと……、


……こほん。とにかく、隠し事とかなし、ってコトで。


【彼なりに、『何でも話せよ!』みたいな度量の深さを示したかったのだろうが、大失敗である】
【──だが、照れ隠しに笑む彼は、カンナの話がどれだけ長くとも、その黒い瞳を確りと開いて、聞き届けることに間違いはない】
600 : ◆3inMmyYQUs [sage saga]:2015/04/14(火) 20:29:40.36 ID:IVDTIzQ9o
>>599
【言葉をあれこれといじくり回す彼の姿を見て、】
【「見せたいものがあるんだー」と言って山盛りの玩具箱をがちゃがちゃと漁る少年、】
【そんなイメージが彼女の頭の中に浮かんでは消えていった】

【その子供と目の前の男性のギャップに気付いて、彼女は一人で噴き出した】
【傍目にはただ彼の反応に笑っただけに見えようが、内心では全く失礼なものである】

【微笑む彼に「ありがとう」と一言礼を言うと、彼女は口を開き、話し始める】


【――彼女の回想は、病院の白い天井を見つめていた場面から始まる】
【夜の国から救出され、誰の手によって収容されたのかは分からないが、どこかの治療施設でのことだ】

【彼女は眠りから覚めた】
【鉛のように重い身体の感覚が、とても長い時間からの目覚めであったことを告げていた】
【目を醒ましたことに気付いた看護師が慌てて医者を呼びに行く、そんな場面がよみがえる】

【身体に異常はなかった。精神検査でも、特に重大な結果はなかった】
【ただし、彼女自身は、とても重要な『何か』が抜けて落ちている感覚を覚えていた】

【じっと掌を見つめ、それから宙にかざし、何かを試すように自身の能力名を口にした】

――――《UT ANIMA》 って

……私の『アートマン』の名前
いつもだったら、魔力が身体の奥から沸いてきて、すぐに守護霊みたいなあの姿が現れるはずだった

【彼女はそのときの再現をするように、自身の掌を宙にかざした】
【何か見えないものを掴むかのような、そんな具合で】
【やがてその手を、そっと自身の膝上に落とした】

――……でも、何も起こらなかった

何度試しても、結果は一緒――
そもそも、『魔力』っていう感覚を、忘れちゃったみたいな……

【少し俯いてから、彼女は要約した言葉を口にした】

……無くなっちゃったんだ、私の『能力』
だからもう、私は能力者じゃない。ただの、人間

【その声音に、悲しげな色はない。ただ事実を告げるだけ】
【同情を誘うつもりもなくて、ただ知っておいて欲しいから、話した。そんな具合】

【そこで彼女は一息を吐く。コーヒーを口に運び、一口すする】
【何か相づちを挟んでもいいし、そのまま先を促してもいい】
601 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2015/04/14(火) 20:36:49.07 ID:8oTW3Snto
【何処にでも有りそうな河原での事】
【先程まで降っていた雨によって流れも速い河で遊ぶどころか足を浸そうと言う人すら見かける事は無く】
【当然ながら濁ったその場所で釣りなんてする物好きも今は居らず】
【それ故にこの人物は目立っていた】

ひ‥、ふ‥、み……

【と小さく歌う様に数えながら、濁り流れも速い河に足を浸して居ながら澱みのない足運びと合わせて特段珍しくも無い刀を素振りする者が居れば嫌でも目立つ】
【黒く短い髪、縁の無い眼鏡越しに見える目もまた黒く。白いシャツの襟もとを赤く細いリボンで締め太腿を隠す様なスカートは足運びに合わせて揺れる】
【腰の左側には今持っている刀の鞘と、鞘に収まった分厚い両刃の剣】
【因みに濡れない様に靴下と茶色の革靴は河の畔に置いてあるので安心だ】

【この大分変わった少女に「危ないぞ」と言う者も、「そも何をしているのか」とも問う人物は未だ現れてはいない様で】
602 : ◆ItbpQ6xKnU [sage]:2015/04/14(火) 20:40:29.18 ID:mHI0aM0ko
>>600

【──能力を失った、という、彼女の告白】
【告白と言うよりは、通達めいている。宙を舞い、カップを掴んだ彼女の手を視線が追い、離れた】


……。


【言葉が一旦途切れた間に、彼は軽く窓の外を眺めた】
【夕陽は既に沈み始め、街に灯った光がよく見える──カーテンを閉めようかと思っていたが、やめておいた】
【カンナがカップを置けば、森島は彼女に再び顔を向けて、先を促すように、ゆっくりと頷くだろう】
603 : ◆SYLP4psCi. [sage saga]:2015/04/14(火) 20:44:15.23 ID:WE9GRwbCo
>>594
/ま〜だ居らっしゃいますかねー?
604 : ◆my2He3rcPs :2015/04/14(火) 20:46:10.36 ID:a3ksoFIDO
>>603
\ ! /
605 : ◆3inMmyYQUs [sage saga]:2015/04/14(火) 20:50:17.50 ID:IVDTIzQ9o
>>602

【頷いてくれた彼に、彼女は淡い微笑を返した】
【視線をテーブルの上に逸らし、何かの一点を見つめたまま、再び口を開く】

……正直、ショックではあったよね
自分が今まで持っていた手か足みたいなものが、突然なくちゃったんだから
まあそれでも、こうして五体満足で生きていられるだけで、それは十分すぎることなんだよね

【その声音は、淡々としている】
【きっと当時も、同じようなことを思い、そして自分を納得させるように言ったのかもしれない】
【彼女の話は続く。過去の回想から、話は現在へと至っていく】

でね、色々考えて、色々あって……
私は私の為せること、為すべきことをしようって思ったの

それが、この仕事――

【言いながら、彼女は懐から何かの手帳を取り出した】
【ただの手帳ではなく、その表紙には目映い『警察』の意匠が輝いていた】
【それを机の上に広げる。そこには当然の如く、制服を着た彼女の顔写真があった】

【所属は水の国――『公安部 諜報六課』】

【……刑事部でも、交通部でも、総務部でもない】
【公安部――その手帳には確かにそう記載されていた】

……『公安警察』
それが、今の私の職業

……私のお父さんも、元々は警察士だったんだ。今はもういないけど
何だろう、血は争えないのかな――

【カップを両手で握り、その水面に僅かに反射した自分の顔を見る】
【それから思い出したように、その視線をあげて】

……『公安』って聞くと、森島さんにとってはどんなイメージ?

【彼の反応を窺うように、そのように問いかけた】
606 :"リリー" ◆SYLP4psCi. [sage saga]:2015/04/14(火) 20:55:54.08 ID:WE9GRwbCo
>>594

【コンコン、と病室の扉をノックする音。少しするとガラリと開き】
【一人の人物が入ってくるのだが――白衣ながらも、看護師ではなく】

【それは女性であった。真っ白い将校服を身に纏い、腰には軍刀を下げ】
【背はやや高めで髪は赤に黒混じり。何とも印象的な外見で】
【ケープに付いた埃を払ってから、コツコツと靴を鳴らしてベッドの前へ行き】

……勝手に入ってきてごめんなさいね。
この格好で廊下を歩いてると、なんだか他の人の視線が痛くって。

ええっと……貴女が、セリーナの救出に参加したっていう人?
ニュースと風のウワサを頼りにしてきたから、違ってたらもう一回謝るけれど……。

【と、話し始めるのはそんな事。顔を上げると分かるのだが】
【彼女は左目に眼帯をしていた。まだ20代だろうが、手練だろうか】
【質問の内容も簡単で、嘘をつけば通用しそうな様子でもあった】

/では突撃致します!よろしくオナシャス!
607 :リーべ ◆my2He3rcPs [saga]:2015/04/14(火) 21:11:44.34 ID:a3ksoFIDO
>>606

【ノックの音が聞こえれば、一瞬リーべの表情に輝きが戻る】
【だが、入ってきた女性を見れば──失望こそしなかったが、落胆の色は隠せなかった】
【誰の見舞い客だろうか、同室に軍人でもいるのだろうか。そう、リーべが思った矢先……】


…………、…………えっ、私か!?


【女に話しかけられれば、少々声が壁に反響する程度の音量で驚くリーべ】
【無理もない。まだ成人にも達していない年齢の女子が軍人の来訪を受けるなど、そうあることではないのだ】

【ウィイン──と可動式のベッドを操作し、寝たきりの状態から背を起こさせる】
【表情は驚いたままではあるが、「軍人」と「セリーナ」の単語だけで、何となくの用件は予想くらいできる】
【少女とはいえ、世間知らずの常識はずれ、というわけではない。それくらいの礼儀は、わきまえていた】


ふ、ふふん……マスコミやお喋り看護師たちには参ったものだな
ま──秘密利に動いているわけではないから、仕方のないことと言えば仕方ないんだけどな!

お前の言う通り、確かに私はセリーナ・ザ・"キッド"救出作戦に加わっていたな。おかげでこのザマだ。ふふん
他にも何人か──ギアってやつとか、ライラってやつがいたけど……
なにか、私に用か? えぇと。対ベクターチームに加わりたいんなら歓迎するぞ?


【──少なくとも、嘘をつく気はないらしい。むしろ余計とも思える情報まで駄々漏らす始末】
【こいつに、相手が機関員だったらどーしよーなんて知能や機転は存在しないらしい】
【おまけに歳上らしき軍人にため口だ。やっぱり、世間知らずの常識はずれかもしれない】

/オナシャス!
608 : ◆ItbpQ6xKnU [sage]:2015/04/14(火) 21:13:33.18 ID:mHI0aM0ko
>>605

【──話を続ける彼女の声音は、淡々として聞こえる】
【だが、それは必ずしも、『マイナス』の意味での淡白さにも聞こえなかった】
【100%の納得を内包してはいないにしても、全くの『現実の拒絶』とは違う。ならば──】


 (……大丈夫、なのかな。)


【それを自分の言葉で、補強する必要もないだろう。彼女は強い、少なくとも、自分よりは】
【だからこそ抱え込むこともあるのだろうが──それは追々、でいいだろう】
【そう、結論付けて、彼は自分も納得させた】

【──そして、彼女が手帳を取り出すと、僅かに瞳を細める】
【公安≠フ二文字が目についた。…、…少し驚いたが、同時になるほど、と心中で首肯する】
【何を置いてもテロの多い水の国だ。彼女のような人材ならば、喜んで受け入れるだろう】


……公安、ですか。

僕の知り合いは、どちらかと言うと軍関係が多いので──。
たまに話すと、色々と厄介だ、って話ぐらいは聞きますよ。どこに居たもんか分からない、って。
…、…まぁでも、多分あの人が厄介、って言うんだから優秀な組織なんだとは思います。


【公安と軍ならば、特に諜報活動においては縄張りが被ることもあるだろう──多分、その事だ】
【──尤も、彼が言う『知り合い』は、過激思想の現場派、というだけで公安の捜査対象そのものであっても可笑しくはないのだが】

【それはそうとして、森島個人としては、それほど悪い心象を抱いては居ないらしい。と言うか、関わりがない、と言うのが正しいか】
【その言葉が誘う風聞から、組織としての質≠フ高さぐらいは認識しているらしい】
609 :"リリー" ◆SYLP4psCi. [sage saga]:2015/04/14(火) 21:22:01.92 ID:WE9GRwbCo
>>607

【驚きの声。その声量に驚いたのか、一瞬ビクリとするが】
【スッ、と軍帽を正しながら一つ頷いてみせた】
【話したい相手はリーベ・エスパスなのだと、明確に答え】

なるほどね……貴女がどういうタイプの人か、よく分かったわ
噂が本当のようで何より。少し心配にはなるけれど……

……まずひとつ、私は対ベクターチーム≠ニ言うのは初耳よ。
だから入りたくてきたんじゃない。……興味は、今湧いたわ

それから2つ目、私の事はリリーと呼んで頂戴?
今はフリーの冒険者ってところね。見た目はこんなだけど、軍人でもないの。
セリーナとは前々からの知り合いで……まあ、よろしく。

【あけすけなリーベの反応に溜息をつきつつ、ベッドの隣に行けば】
【椅子に腰掛けて帽子を取り、小さく笑ってみせるのだった】
【純白の衣装と眼帯が威圧的ではあるが――悪人でも軍人でも、怖いタイプでもないらしく】

【それから『対ベクターチーム≠チて?』と尋ねかけた】
610 : ◆3inMmyYQUs [sage saga]:2015/04/14(火) 21:24:56.50 ID:IVDTIzQ9o
>>608

……優秀な組織、ね。そっか

【森島の反応を聞いて、彼女はどこか意味深げに微笑を滲ませた】
【嘲笑、という程でもない。事実、彼女自身も彼と同じような印象をこの組織に抱いている】
【そして今の自分の立場について補足するように、彼女はこう言った】

……最初はね、地域課に入ったの
街のパトロールとかをする部署
やっぱり、目の前の人を助けられるように在りたかったから

……でも、色んな事情が重なって、私はこの『公安』に身を置くしかなくなった
嫌ってことじゃないの。今は人生をかけて、この職務を全うしようと思ってる――

【「……職務の性質上、内部のことはいくら森島さんでも話す訳にはいかないんだけど」】
【そのように付け加えて、彼女は言葉を切った】
【本当は職場のことについても彼に話して、色々と考えを聞きたかったのかもしれない】
【しかしそれは許されないから、渋々ここで話を終える。そういった風情だった】

【長い話の終幕を告げる沈黙がしばし降りるだろうか】
【彼女は「話を聞いてくれてありがとう。なんだか安心した――」そう言って淡く笑った】
【両手で持っていたカップを口に近づけ、一口。ふう、と柔らかい吐息が漏れる】


……森島さんは、あれからどうして?

【彼女の話したいことは――ひとまず最も重要なことだけは――話し終えたようだった】
【やがて彼女はタイミングをうかがい、そのように口にするだろう】
【話したいことと同じくらい、もしくはそれ以上に、彼の来歴も知りたかった】
611 :クローザ・F・ローズン [sage]:2015/04/14(火) 21:32:09.13 ID:iRtDtYkX0
>>601
頑張ってるねぇ、相変わらず

【ふと、聞き覚えのある声がするだろう】
【どこか影のある若い男の声だ】

【少しばかり癖のある黄金色の頭髪 】
【雪を思わせるが健康的ではある白い肌 】
【赤い瞳は紅月を思わせ、首には夜を思わせる首輪をつけている 】
【使い古された黒の革のコートを身に纏い、フードを被った青年】

【数日前に出会ったクローザという男だと、彼女は覚えているだろうか】

そのカタナって結構重いって聞いたんだけど...
それを素振りするって結構難しいんじゃないか?

【刀が本物か偽物か、材質によったら差異はあるだろうが】
【前に見たあの刀身が偽物のはずがない】
【それならば、きっと重いはずだと判断したのか】

【本物の刀を他に見たことないのか、多少調べたのか】
【前にあった時よりも刀の知識を身につけた様子】
【多少勉強したのか】

良かったらさ、俺にも振らせてくれないか...?

【それでそれなりに興味もわいたようで】
612 :リーべ ◆my2He3rcPs [saga]:2015/04/14(火) 21:41:23.98 ID:a3ksoFIDO
>>609

リリー、か。私はリーべ! リーべ・エスパスだ!! ふふん、よろしくな!

それにしても……なんだ、冒険者だったのか。どきどきして損したぞ?
それに、お前が軍人だったらお父さんやお母さんに自慢できたかもしれないのに……ま、それはいいや!


【噂ってなんだろう。そう思いつつ、またリリーの心配が加速するようなことをぺらっぺらと喋るリーべ】
【リリーがここに来た理由を知れば、「なるほどな」と思考はする。けれど、今はリリーの疑問に答えることを彼女は優先させた】


対ベクターチーム、な。てっきりそれ目的かと思ったんだが──でも、お前、セリーナについて聞きに来たんだろう?
それは後で、知っていることは話そう。とは言え……戦いの最後あたりでは私も気を失ってしまったし──
そもそも個人的にはセリーナのことを知らないんだ。テレビCMを見て一方的に知っているくらいだな
だから……どれくらい答えられるかはわからないけれど……あ、まぁ、ともかく、対ベクターチームな!

正確には、対ベクターチーム(仮)だ! まだ正式名称も決めてないからな!
その名のとーり、皆で作戦たてて連携して六罪王ベクターを倒そー! というチームだ! 今は私含めて3人+期待の新人予定1人だな!!
こういうの、本当はUTなんかがやるべきことなんだろうが……セリーナ・ザ・"キッド"はあの調子だし、他にやる奴いなさそうだったからな!
だから、私が代わりにやることにしたんだ! で、リリーはどうする?


【バカっぽそうな話し方に、「怪獣をボクの考えたサイキョーの戦隊で倒すんだ!」的なノリ】
【ここまで聞けば頭の痛くなる話だろうが──問題は、リーべがそれを実践しているということだ】
【病床にいるというのにさらりとリリーを勧誘するあたり、打倒ベクターの志は折れていないらしい】
613 : ◆ItbpQ6xKnU [sage]:2015/04/14(火) 21:51:16.58 ID:mHI0aM0ko
>>610


……僕は、『街のおまわりさん』もカンナさんには似合ってると思いますよ。

【正確に言えば、の方が≠ニいう言葉の方が、彼の内心を正確に表現している】
【──此方の方は、『少し突っ込んだほうがいい納得』かも知れない、と思ったから、少しだけ、言葉を返しておいた】
【そう考えた理由は特にない。強いて言えば、彼女の微笑と、純粋な感想だ。そう思っただけ、と言ってもいい】

【彼女の礼には、「僕で良ければ、いつでも」、と。彼も笑って、言葉を返す】
【それから、逆に問われると、幾許かの沈黙が部屋を包んだ。考えを纏めているのだろうか、或いは──】


僕は……あんまり、変わりませんよ。
色々ありましたけど、あんまり変わりません。──そろそろ引退したいんですけどね、あはは。

【つまりは相も変わらず、銃弾の降りしきる場所に身を置き続けている、という事だろう】
【──少しだけ、遠い目をして、それだけを返したが、これでは座りが悪い、と思ったのだろう】
【右手の人差し指で天井を指して、「この場所」を示す】


……ここ、表向きは軍事会社≠チて事になってるんですけどね。
経営実態は無いんです。でも、『法人名』だけ持ってると、僕みたいなのが動くには便利なんですよ。


【──ならばどうしてこのビルを維持できているのか、等といった説明は省かれているが】
【最低限、彼の現在の説明にはなっているだろうか。「逮捕しないでくださいね」、と、バツが悪そうに笑ってみせた】

【何か、奥歯にモノの引っかかったような答えになったが──質問すれば、答えない、という雰囲気でもない】
【彼は話し終えると、冷たくなったコーヒーの残りを、ぐい、と一気に飲み干した】
614 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2015/04/14(火) 21:54:54.13 ID:ho6vlQhK0
>>526

火の通ってるレバーは嫌いなの、なんか……、えっと、……にゅぐってするし。……。
……あ、でも、昔は何でも食べたよ。そうじゃないと、わがまま言ってる場合じゃなかったから――。
流石に腐ってるっぽいのは食べなかったけど……、うーん、それ以外なら、だいたいは、……?

【生なら平気なのになんてため息を吐いて、ただ、好き嫌いについては、最近のものであるらしい】
【最近だめになったというよりか、最近我慢しなくてよくなったのだろうが――昔はいろいろあった、ようで、】
【強いて言えば嫌いな食べ物は“腐ってるもの”だった時代があったというだけの話、こんな世界では、珍しくもなく】

えー、やだなあ……。……うん、櫻の国にいっぱい居る蛇だよ。
とってもかわいい柄なの、もし良かったら図鑑とかで調べてみて――、わあ、真っ赤。

【「おさけ弱いの?」なんて彼女はからかうような声で尋ねる、そんな彼女の頬も少しは赤いものの】
【瓶のほとんどを空けてる人間なのでむしろもうちょっと赤くてもいいぐらい、まだまだ、考え事も出来そうで】
【くすくすと喉の奥で笑うようにすると声は鈴をころりころりと転がしたようになる、それが、なんだか不思議に聞こえ】

――んー、そうだよ、櫻の国の神様なの。神社は、もう、なくなっちゃってるけど……。
わたしのご先祖様なの、ふふ、わたしね、蛇の子孫なんだよ……、……、あ、ううん、嘘かも――。

【少しはぽやーっとしていた。それなら、なんだか、すごいことを言い出してしまって】
【少しドヤ顔で言い終えた後にふと気付いたような顔をして、わざとらしく嘘宣言をしだす。あからさまだとしても】

あ……、わたしね、りんねって言うの。鈴の音って書いて、鈴音――、白神鈴音って言うの。
ばいばい記者さん、新聞はあんまり読まないけど……。

【帰るのだと聞けば少しほっとした顔をする。追求されなくてよかったと思ったように、にこりと笑って】
【自分の名前を告げて、挨拶をして、手を振って――それで見送った、さらにそこから十数分あと】
【遅れただのごめんだの言いながら彼女の連れが戻ってくる、手には新たな酒と、つまみと、袋に入れぶら下げて】
【なんでもついでに傍のコンビニに買出しに行っていたらしかった。つまり、酒盛りはまだ終わらなくて――】

/やっとこ熱も下がりましたのでお返事をばっ。おつかれさまでした!
615 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2015/04/14(火) 22:05:33.04 ID:8oTW3Snto
>>611

む…クル‥クロォ……むぅ
……貴方でしたか

【声に反応し、振り返る前に一度刀を振り切ってから一度血振りをし】
【刀を鞘へと納めながら振り返る】
【クローザの事を思い出せない…ではなく、相変わらず横文字の発音がどうも上手く出来ない様で】
【少し申し訳なさ気に眉根を顰めて】

少し待って頂けますか
すぐに上がりますので

【慣れた様に流れの速い川を横切る様に上がって】
【靴下なんかと一緒に置いていたタオルで足を軽く拭き】

見た目の通り、鋼の塊に相違ありません
相応に重いですが…長い間振っていればある程度は慣れもしますね

【そう言って腰に有る刀、そして両刃の剣を鞘越しに軽く叩いて見せるが】

……

【最後の頼みには少しだけ眉根を顰め】

…申し訳ありません

【ペコリと、一度頭を下げてから】

貴方の事が信用できないという訳ではないのですが
コレは私の「得物」です。 言うなれば祖国を出た私の「拠り所」でもあります
それを出会って日の浅い方に貸すというのは…どうも……

【何とも申し訳なさそうな…しかし上手く言葉に出来ているか不安そうに】
616 : ◆3inMmyYQUs [sage saga]:2015/04/14(火) 22:11:54.20 ID:IVDTIzQ9o
>>613

あはは……そうかな――

【街のおまわりさん『も』似合う――『の方が』似合う、と聞こえたような気もする】
【実際、自分でもそう思っていたからである。手の届く範囲を確実に助ける、そういう性分だ】
【警察、自警団、軍との縄張り争いじみた環境の中でスパイのようなことをするよりは――】


【沈黙の中、彼女は急かすでもなく彼の言葉を待った】
【再会した彼の印象は、驚くほどに前と変わっていない】
【戦い続けながら、それでも尚変わらないというのは、どこか眩しい強さにも見えた】

【彼の指の差す先を追って天井を、それから周囲を見やる】

軍事会社……
まあしばらくは、仕事の絶えそうにない業界に思えるけど

……こんなペーパーカンパニーを構えて、ずっと戦い続けて
きっと森島さんのことだろうから、うまくやっているんだろうけれど――

【彼の身の上に思いを巡らせる】
【引退したいと言いつつもそれが出来ていないのは】
【彼の優しさも関係しているような気がしてならなかった】

――今日だって、何かぶつぶつ言いながらしてたじゃない
まだ、何か厄介なことに巻き込まれているんじゃないの?

【興味というよりは、お節介や心配の色が濃い声音だった】
【彼女は彼の心中を見通そうとするかのように、僅かに目を細めた】
617 :クローザ・F・ローズン [sage]:2015/04/14(火) 22:17:35.23 ID:iRtDtYkX0
>>615
クローザ。
面倒くさかったらテキトーに呼んでもいいさ

【自分も未だにカタナの発音とか苦手】
【アスマの気持ちもよく分かる、故に特には気にしてない様子】
【自分の名前もあまり気にしてないのか】
【思い入れもないのだろうか】

ああ、いいっていいって。
そのカタナの重さが知りたかっただけさ...

ほら、オレ腕っ節にはちょっとだけ自信あるからな

【申し入れが断られても別段気にしないみたいだ】
【むしろ気安く彼女の拠り所に足を踏み入れてしまって申し訳ないと言った所か】

悪いな。大切な物なんだろ?
大事にしろよ。世の中に二つと無い代物かもしれないからな

...失った物は、戻らないからな

【そう、いつもの癖か】
【最後のセリフは少しだけ目を伏せながら呟いた】
618 : ◆ItbpQ6xKnU [sage]:2015/04/14(火) 22:30:16.60 ID:mHI0aM0ko
>>616


【──彼女がそう尋ねるのは、「詳しく教えろ」という訳ではないことは、分かる】

……あはは、忘れてください。
あれ、自分でやってて結構恥ずかしかったんですから。

【なので、笑って誤魔化すだけに留めておいた】
【『何かを隠している』という感想は抱かれるだろうが、それほど大事でもない】
【…、…否。「大事」といえば、大事ではあるのだが。 恐らく、現時点ではカンナの与り知らぬ所だ】

【そうして見れば、窓の外は既に、闇と、人工的な的な光に包まれていた】
【流石にそろそろ、女性を引き止めるのも悪い時間だろう。──森島は立ち上がると、側においてあったジャケットを羽織った】


……さて、時間も少し遅いですし、そろそろ帰ったほうがいいでしょう?
送りますよ。また、ここを訪ねてくれれば、僕は居ますから。話の続きは、その時にでも、ということにしましょう。

【他に何か話すべき事があるのならば拒絶される、という事はないだろう】
【だが、久々の再会には、そろそろ幕が下りるようだ。──多分、断ったとしても、彼はカンナを適当なところまでは送り届けるのだろうが】
619 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2015/04/14(火) 22:44:43.30 ID:8oTW3Snto
>>617
クロォ…るー、るー……むむむむ
クロー…ん、クローザ!よし。

【Rとかその辺の発音にどうしても拘ってしまっている模様】
【最後の発音で(今回は)納得した様で】

腕っぷしに自信…ですか
見た所、得物は持ち合わせていない様ですが?

【コートの下に暗器でも仕込んでいるのだろうか?】
【そんな事を考えていると自然とクローザとの間合いを測ったりしている自分が居て】

(や、やはり伝わっていない)

【刀そのものが大事。と言う訳ではないのだ】
【アスマにとってこの国…と言うか故郷以外は基本危険地帯であるという認識が有る】
【そんな場所で自分が扱える唯一の護身道具を手放すという事、それを嫌がっただけなのだが…】
【コメカミに手を当てて少し困った様に唸ると…】

そ、そう言えば今日は何故こちらにいらしたのでしょうか?
散歩するにしても川も汚いですし

【あからさますぎるが話題を変えようと試みる事にした】
620 : ◆3inMmyYQUs [sage saga]:2015/04/14(火) 22:49:51.20 ID:IVDTIzQ9o
>>618

(…………)

【笑ってうやむやにしようとする彼を見た彼女の表情は明るくなかった】
【ここで深入りしたところで、自分が何か出来るとは限らない】
【以前ほど自由の身でもない。まして、『能力者』でもなくなった】

【曖昧に頷いて返事をするが、納得しきれてはいない様子だった】

【……外を見る。暗くなっていたのは先刻から分かっていたが、大して気にも留めていなかった】
【立ち上がった彼を見て、渋々といった面持ちで彼女も席を立つ】

……うん、そうね
長居も悪いし、そろそろ帰る――

【彼女は如何なる訳か、森島と目を合わせようとはせず】
【彼に促されるまま、出口へと歩んでいく】

【だが不意に、彼女はその足を止めた】
【森島へと向き直り、逸らしていた視線を今一度彼へと据える】
【何やら改まった空気が、場を包む】

【息を吸い込んで、彼女は言った】

……森島さん
私を救い出してくれて、本当にありがとう

……ずっと言う機会がなくてごめんなさい
森島さん達のお陰で、こうして生きて、考えられることに、私はすごくかけがえのなさを感じてる――

また、会いにきます

【そう言って、彼女は深々と頭を下げた】
【急に何を言い出すのかと、彼が困惑するのも彼女は予想済みだが】
【それを見越してでも、言いたいことであったらしい】

【やがて頭をあげれば、そこには健やかな笑みがある】
621 :クローザ・F・ローズン :2015/04/14(火) 23:00:52.95 ID:iRtDtYkX0
>>619
はは、いい発音だ...

【と、ちょっとだけ小馬鹿にしたように笑った】
【いや、発音は自体はちゃんとできているのだが】
【その頑張る姿に思わずといったところだ】

確かにね、武器はないよ

【そう手をブラブラ振りながら答える】

まあその気になったら
拳に蹴りで何とかなるんだよ...あとちょっとだけの能力でな...

【アスマに多少の観察眼があれば見抜けるかもしれない】
【見た所、クロは武器らしい武器を持っていないと思われる】
【もっとも、それで有無を見分けられたら暗器とは言えないが】

あー...まぁ散歩だよ
こう、人気のないところをのんびりするのが好きなんだ

【人気のない場所が好き】
【それは嘘ではない、「正確には同時に多くの人間を見たくない」という物だが】
【そこまでは語る事はないだろう】

【だが、相変わらず逸らす目線】
【目を見て話すのは苦手の様で】
622 : ◆ItbpQ6xKnU [sage]:2015/04/14(火) 23:04:32.41 ID:mHI0aM0ko
>>620

【彼女を先導するように、出口の扉を開き、──そこで、彼女が此方に向き直ったのを感じた】
【こくり、と軽く首を傾げ、森島もカンナに目を向けると、蝸牛に言葉が届いた】


 ……、  。

【──少しだけ、何か≠言い出そうとするように、彼の唇が開いたが】
【数秒して、再び閉じられ。…、…彼は、何時もとどこか違う、ぎこちのない笑みを浮かべると】


……どう、いたしまして。


【それ以上、言葉を紡ぐと、ただでさえ震え気味の声が、決壊しそうだった】
【──本当に良かった、と思う。こうして、自分のしたことが、少なくとも誰かを救えたと思うと】
【軽く息を吐いて、奥歯を噛みしめると、漸く笑みが、普段の物に戻った。──これでいいのだと、思えた】


【── ドアは開け放たれている。今夜の邂逅は、ここまで。 ……尤も、送り届けることだけは、譲らないのだが】
623 : ◆3inMmyYQUs [sage saga]:2015/04/14(火) 23:22:33.07 ID:IVDTIzQ9o
>>622

【笑みを湛えた彼女は、何かを一区切りするように一度頷いた】
【それから思い出したように懐をまさぐり始め、小さい紙片を取り出す】

これ、今の連絡先
力が必要になったら、私はいつだって手を貸すから。忘れないでね

【そういって差し出したのは彼女の名刺だった】
【彼がそのまま受け取れば、「それじゃあ、また」と言って外へ出る】

【ひんやりとした夜気が頬を撫でる】
【春とは言え、夜中まで気温が高い訳でもない】
【寒さには弱いのか、彼女は少しだけ肩をすくめた】

【それから、森島が送り届けてくれるらしいことに気付いて】
【それに乗っかっても良かったが――どこか思惑ありげに視線を泳がせた】

……あ、いいよ。今日はこれがあるから

【すると、ふいに彼女はポケットから小さなカプセルじみた物体を取り出して、それを道路に放った】
【地面に落ちたカプセルは瞬く間にその容積を拡大し、何かの形を成し、そして大きな排気音を放った】

【その場に、二輪駆動車が現れていたのである】
【材質はプラスチックとも金属ともつかぬそれで、流線型の目立つそれは近未来的と言えた】
【シートの下からヘルメットを取り出して被ると、そのままバイクにまたがって】

【「おやすみなさい」】
【そんな風に声をかけてから、アクセルを捻る】

【引き留めなければ、彼女はテールランプの赤い残光を引いて、すぐに夜闇の向こうへ消えていくだろう】


//こんなところですかね
//お疲れ様でした、長時間ありがとうございました!
624 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2015/04/14(火) 23:35:45.32 ID:8oTW3Snto
>>621

と言ってもまた明日出来るかと言われたら怪しいのですが…
クローザ、クローザ、クル…ううん

【発音などおかしいのは自覚しているので笑われても何とも言えぬ模様】
【しかし慣れようにもどうも舌がもつれるとか何とか】

という事は拳法家…なのでしょうか?
その割にはカタナが珍しいと言っていましたが…?
剣や銃への対処は能力で?

【顎に手を当てて首を傾げる…少し悩んだりした時の彼女の癖である】
【彼女の周りにも拳1つで鉄火場に飛び込む莫迦はいるが】
【クローザの場合カタナが珍しいと言っていたので、刃物への対策をどうとっているのか純粋に気になったのだろう】

…散歩でしたか
川に足を取られない様に気をつけて下さいね?

【まさかと思っていた部分にピンポイントに着たので一瞬言葉に詰まった】
【それから、アスマの方は本格的に話を始めてから片時もクローザをジッと見ているのだが、今回は何も言う気配は無い】

【言う気配は無いがジ―――――――――っと】

【語る事が終わり次第より真直ぐになったと見紛う程強く貴方を見ている】
625 : ◆ItbpQ6xKnU [sage]:2015/04/14(火) 23:49:51.14 ID:mHI0aM0ko
>>623

【──バイクに乗って去りゆく彼女を、軽く手を挙げて見送る】
【姿が見えなくなれば、軽く伸びをして、空を見上げた。星は余り見えないが、月はとても綺麗だ】

【暫くそうしていると──、特徴的な杖音≠ェ耳元に響いてきた】
【こんなに軽やかに、杖を扱ってみせるのは『同僚』しかいない。顔を向ければ、矢張り、思った通り】
【杖を突いた、隻腕の女性。 森島に釣られるように、少しだけ空を見ると、ため息を吐いた】


「客人は帰ったかい。──邪魔するのは悪いと思って、待っていたんだけれどね。
 ……まぁ、人の出入りがあれば、怪しい会社≠チて見られることもないだろう。良い事だ。」

……。一応、そういう『下心』があった訳じゃないんですけど、ね。
怪しいなら、引き払えば済むことです。

「分かってるよ。冗談だ。……それで、一応目星≠ヘついたのかい。」

──えぇ、ここから十分ほどの所に、第1候補が。
詳しくは、専門のチームに任せた方がいいでしょうけれど。


【そう言って、森島は懐からタブレットを取り出し、写された地図を彼女に見せる】
【「多分、ビンゴだね」──女は唇を軽く上向きに曲げると、── 】























「 …… 、全く。君はつくづく 、公安′きの人間だ。 」



【そうでもないですよ、と。 ── 誰もいない通りに、彼の声が響いた 】
626 :"リリー" ◆SYLP4psCi. [sage saga]:2015/04/15(水) 00:28:37.89 ID:jZY2dQ91o
>>612

前はもうちょっとマシな名乗りもできたんだけど。
色々あって今はフリーで……それにしても、貴女って元気ね

【何とも爽やかなまでの力を感じながら、笑って応え】
【感想じみた呟きを漏らしてから、彼女の話に耳を傾ける】
【対ベクターチーム。その内容は実に単純で、外に聞こえないか不安になるのか】
【話を聞きつつも窓の外に意識をやったりしながら、全てしっかりと聞き終えると】

なるほどね……ずいぶん直球で、そのぶん分かりやすいから助かるわ。
まさかUTやSCARLET以外で、組織ですらない集団が
六罪王一人を倒すために……なんて言う風になっているとは思わなかったけど

……でも、面白そうね。そういう真っ直ぐなの、私も好きだし。
加わるのにテストや身辺検査がないなら、入れてもらってもいいかしら?

あ、それともう一つ。今は貴女以外に二人居るって言っていたけれど
その二人の名前、教えてもらっても良いかしら。
もしも機関のスパイだったら、なんて思ってね。知ってる名前なら、分かるから。

【純粋に入るか否かと問われて、その答えはこれまた分かりやすく"YES"】
【ただし警戒の心も忘れない。帽子をくるりと回して手遊びするような面も見せながら】
【自分と、リーベと――そして残る二人の名前を尋ねるのだった】

/お返事だけしておきますねー
627 :クローザ・F・ローズン [sage]:2015/04/15(水) 06:13:12.65 ID:+uyhJ6Hi0
>>624
拳法家ねぇ...そんなかっこいい物じゃないさ...
我流の我流さ、決まった型とかはないよ

【決まった流派はない】
【そもそも格闘家でもないなんでもない彼は少しだけ笑った】

そうだね、一応は受け止めるぐらいは出来るからさ

【刀や銃弾をである】
【強度やらも凄いが、それに反応する反射神経も中々だ】
【まるで人ではないみたいだ──】

...................。

【その目線、その意味】
【分かってます。気付いてます。】
【でも、なんというか、今更修正するのが怖くて──】

【冷や汗ダラダラで、目線を逸らし続けるクローザ】

.......万力回避は出来るか?

【目線を逸らしたままで、裁判官に執行猶予を希望した】
628 :ライド・シュバルト [sage saga]:2015/04/15(水) 17:37:13.66 ID:+JmlLJPEo
【長距離列車の揺れの中】
【赤いボサボサの髪をした上に服装は運動服──少しは気を使っているのかちょっとおしゃれな運動服だが
それでも運動服であることには変わらない──を着たライドが窓側の指定席から窓の外を見ていた】
【窓の外にはのどかな野原が広がっている】
【天気は快晴で今は真っ昼間なので景色は素晴らしい】

(まあ、例え夜だとしても今度は星空がいいんだろうな)

【ライドはそんな事を思いながら窓の外を見ている】

(そうだ……写真を撮ろう)

【これでも物書きのライドは今度出版する本にこの景色でも載せようと思い荷物からカメラを取り出しカメラを構えた】
【ちなみにライドのすぐ横の座席は空席だ】
629 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2015/04/15(水) 20:52:43.59 ID:Q1L8Qi+70
【風の国――UNITED TRIGGERの店舗前】
【時刻は少し前で雨上がりの夕暮れ時、空はオレンジから緑、それから濃紺へと移り変わるグラデーション】
【様子を窺うようにドアがからりベルの音と一緒に開いて、ひょこりと覗くのは、少女が一人】

……わあ、雨止んだんだ。じゃあ、出さなくっちゃ――。

【和装メイド服の少女。背丈は百六十と少しで、顔は十六ほどに見える未成年具合となると、酒場から顔を出すのは不思議でも】
【組織のメンバーなのかと思えば少し納得できるようなのだけど――すぐにまた疑うことになるのは、】
【夜に営業している酒場の、今日のおすすめ的なものを書いたちいちゃな黒板――片手に下げて店から出てきて、ぶら下げるから】
【まるっと丸文字で書かれた黒板を見える場所にぶら下げて、彼女は数度傾きを直したり、微調整したり、繰り返し】
【最終的には腰に手で少し満足げなドヤ顔で頷くと――それから、ふっと、視線をグラデーションの夕暮れ空に移して】

【真っ黒な髪は腰の長さ。ハーフアップでまとめて、髪を縛ったゴムにはお花の飾り、髪の黒にパステルカラーで添えて】
【左右で色違いの瞳は黒赤の組み合わせ、右耳には片方だけのピアスをつけて――ピアスからは少し水の香りがするよう】
【スカートのふんわり膨らんだ和装メイド服、エプロンの左胸にはあんまり上手でもない桜の花の刺繍が刻まれ】
【足元はようく見えないけどきっと編み上げのブーツ。店員らしさ全くもって零の、あどけなさを残しすぎるくらいの少女】

夕焼け綺麗、……明日も晴れるかなぁ。最近ずっと雨だったし、雨だとお買い物大変だし……。

【そんな彼女はしばらく店先で夕焼け鑑賞することに決めたらしい。ちょうど入り口を邪魔するかたち――だけど】
【だれかが入りたげにするようなら、すぐに気付いて退く――というか扉を開けてやるだろう。それで、きっとにっこりするのだ】
630 :リーべ ◆my2He3rcPs [saga]:2015/04/15(水) 21:07:14.19 ID:cSYLRfrDO
>>626

【元気ね、と言われればリーべは楽しそうにふふんと笑う】
【その言葉に皮肉が混じっていようと、或いは本心から思っていようと、リーべは自身の健康を誇るのだ】
【というか、彼女には皮肉なんて通用しないのかもしれない。皮肉を言われているという自覚を持つことすら、怪しいのだ】


…………!! あぁ、もちろんだ!
身辺調査もテストもしてないから、今からリリーも対ベクターチーム(仮)の一員だな!
チーム、と名乗ってはいるものの、まだまだ人数少ないからどうしようと思ってたんだ!
リリーが来てくれるとすっごい心強いぞ! なんたって凄腕そうだし、冒険者だしな!


【リリーの返答に、相変わらずの高いテンションで返すリーべ】
【強そうだし冒険者だし、だなんてもうバカ丸出しである】


それと──他のメンバーか。むぅ、機関員がどうの、なんて疑う必要はあんまり考えてなかったけど……
えぇと、名前な、りえる・かおすとクローフィ・チャイカと、カミナ・ゲルギルってやつだ!
カミナはこの間のセリーナ救出作戦にいたし、クローフィもりえるも、機関員って感じじゃなかったけど……


【そして、メンバーの名前を尋ねられればこれまた素直に、リーべは答えるのだ】
【疑うことを知らない──いや、誰かを疑うことを、しない。言動の端々から、そのような彼女の性格が垣間見えるだろうか】
631 :リカ・シャレッタ ◆ghAZ.yWW1w [sage]:2015/04/15(水) 21:15:58.11 ID:mFUJY6zJo

ハーイ☆!皆さんこんばんわー!
季節も深まり暖かくなったのでぇ、いつもより露出たかめでぇーす!
って、いっつもこの格好なんだけどっ

【賑わう夜の繁華街、そんな場所をさらに賑やかせる人物が一人】

【シュッとした体形に露出度の高いド派手なビキニ】
【体に付着したラメパウダーが艶やかなネオンの光を反射する】
【そしてこの状況を楽しんでいるのはシャープなボブヘアーの少女】
【みられることを快感だとでも言わんばかりに、大声をあげてはしゃぎ回っている】

それじゃ!早速私より邪魔な女を!ドーン!

【群衆から次に上がるのは悲鳴】
【それもそのはず、一人の女が今まさに少女の足で蹴り飛ばされたのだから】

私より可愛いなんて許せないですよ!

死刑です!し・け・い!

【突如繁華街に現れる危険人物、彼女は一体何者なのか…】


632 :"リリー" ◆SYLP4psCi. [sage saga]:2015/04/15(水) 21:26:35.27 ID:jZY2dQ91o
>>630

凄腕だなんて言われると、何だか照れるわね。
でも私なんてただの半端者よ?別段、強いなんて自信もないし

……でも、出来るだけ力は貸すわ。それとその他のメンバーだけど
カミナに関しては私も知ってるの。後の二人は初耳……とはいえ
もしスパイでも、変に組織らしくない分、痛手も無さそうだし……

【人を疑わず、一本気。確かに機密上の問題は大有りだったが】
【何かを一人で抱え込んで秘密を抱えるよりも、よほど人を集めるのには適している】
【アンジェルはそう判断したらしい。クスリと笑って、軍帽をかぶり直し】

……まっ、大丈夫でしょ。何か合ったらその時なんとかすればいいのよ
どうせ目的はベクターを倒す事なんだから、隠すことも無いんだしね。

あ、所でこれ、差し入れ。入院してるって話だったから
もしかしたら病院食には飽き飽きしてるんじゃないかなーと思って。
私も何度も経験あったから……クッキーよ。家族の手作りだから、味は保証するわ

【ふと該当の内から取り出すのはちょっとした小箱。それを差し出した】
【開ければ小さなクッキーが10枚ばかり入っていて】
【ドライフルーツだったり、ナッツだったり。色々と味にもバリエーションがあって】
【味の薄い病院食と比べれば驚くほど濃厚な風味が込められていることだろう】
633 :クローフィ・チャイカ [sagesaga]:2015/04/15(水) 21:33:11.95 ID:LY+v/wtBo
>>631
【繁華街という場所は、夜でも多種多様な人によってごったがえしているものだが】
【その雑踏のなかを、軽い足取りで通っていく一人の少女がいた】

ふーんふんふーん……♪

【そこらの量販店で売ってそうな、変哲もないTシャツとミニのスカート】
【その上から羽織っている赤いジャケットも、これといって目を引くものではない】
【そんな彼女が、すれ違う人の意識を集めるのはその白い髪と肌、そして赤い瞳によるものか】
【しかし当人はそんなものお構いなしに、某大型服飾量販店の袋を携えて道をゆく】
【見たところ、気に入った服でも買った帰りという風体である】

ふふーん……ん?

【回りの視線は意に介しなかった彼女も、ふと響いた悲鳴には意識を奪われたようで】
【少しキョロキョロして騒動の中心を探しだし、そちらの方へ目を向ける】
【するとそこには、やたら露出の多い格好ではしゃぐ少女と、その前で、倒れている女性──酔った阿呆が何かやらかしたのだろうか?】
【そんなことを思いながらしばらく見ていても、回りの野次馬はなにもせず──まぁ、この状況に関わりに行く勇気はないのだろう──仕方がないので、倒れている女性に手を差しのべる】

あのー、大丈夫ですか?何かあったんです?

【突然両者の間に割って入ってきたこの少女に、騒動の発端たる少女は何を思うのか】
634 :リカ・シャレッタ ◆ghAZ.yWW1w [sage]:2015/04/15(水) 21:41:46.35 ID:mFUJY6zJo
>>633

微妙なTシャツ。ノーマルなミニスカ…
肌は白い。目は赤い……カラコン?
でも服装的に可愛いのは私…

【割って入ってきた少女をギロリと見つめ、ぼそぼそっと何かを呟いた】
【差し詰め点数でもつけているのだろう】

ランクはC。死刑対象には値しない…。良かったね!

【笑顔を浮かべてずいっと赤目の少女に距離を詰める】
【その裏からは悪意むんむん、笑顔では全く隠しきれていない】

何があったのかって?それはもう大事件!

この女ね!私よりこの前目立ってたんです!可愛かったんです!
だから今日姿を見つけて…これも何かの縁だし、サクッとヤッとこうと思ってぇ

ほら。基本私より可愛い存在って死なないとダメじゃないですか?
だから早めに片しとこーって思いましたんです!

【そこまで言うと首をクイッと横に振って「そこをどけ」のジェスチャー】
【にじみ出てるのは殺気と悪意】
【まともな人間じゃないというのはもう一目瞭然】
635 :リーべ ◆my2He3rcPs [saga]:2015/04/15(水) 21:48:24.14 ID:cSYLRfrDO
>>632

【「でもほら、眼帯とか、してるし!」──このまま口を開かせっぱなしにしとおいては、「ビームでるんだろ!」と言いかねない】
【けれど幸い、話題が対ベクターチーム(仮)に移行しているため、これ以上のバカっぽさが露呈するのは防がれた】


ふふん、力はあればあるだけいいからな!
よかったらリリーも、勧誘手伝ってくれると嬉しい! なにせ私はこのザマだからな、まだ1週間くらいは入院してると思うぞ!

……それに、スパイがきたところでな。あの、破壊を撒き散らすベクターのことだ
仮に戦闘中にスパイが背中から私たちを撃ち抜いたところで、きっとベクターはスパイごと戦場を吹き飛ばす
よほどの命知らずか自殺志願者じゃない限り、スパイにはなり得ないと私は思っているぞ?


【──「だいたい、事前情報を必要とするタイプじゃないだろう、あいつは!」】
【ふふんと笑って、リーべはそう答えた。スパイを疑わないのは、疑わないなりの理由があるらしい】
【……もっとも、一番の理由はリーべの性格そのものであるということに変わりはないのだが】

【そして小箱を渡され、中身を開けてみれば──そこには見事なクッキー、なのだが】
【つい先日。身動きが取れない状態で水も満足に買いに行けないまま、とある人物からリーべはモナカを渡された】
【モナカ。モナカである。芳ばしい皮と甘ぁいあんこを内包した、地味に美味しい和スウィーツ()】
【欠点は食した後で熱いお茶が飲みたくなること。なんたって口の中パッサパサである】
【幸運にも、その時は近くに家族がいたため口の中がパッサパサになるという惨劇は回避できたのだが──】
【──モナカの仕返しとして、リーべはモナカの送り主にパサパサクッキーを送りつけた。そう、クッキーを、送り、つけた】


…………パッサパサ?


【※失礼】
636 :クローフィ・チャイカ [sagesaga]:2015/04/15(水) 22:01:49.36 ID:LY+v/wtBo
>>634
そりゃどーも、まったく嬉しくないですねその評価
まー服に気を使ってるわけではないしいーですけど

【とてもげんなりした顔でそう答える飛び入り少女】
【いきなりあんた可愛くない宣言食らったら当然である、むしろキレてもいいぐらいだがお洒落に気を使ってないのは事実なのでそこまではしない】
【まぁでも、これでこの露出少女がどんな性格なのはよくわかった──次の言葉を待たずにこいつが原因だと胸のうちで断定する】

いやーそんな基本にしたがってちゃこの世の女性人口激減ですね、人口対策のためにもここはどけませんねぇ

【皮肉たっぷりに言い返して、その場で腕を組んでどく意思のなさをアピール】
【ここまで言われて黙ってるのも癪に触るし、こんな感性の持ち主の相手を一般女性にさせるのも無茶だろう】
【手の先で後ろの女性にさっさといけと身振りしてみせる】

637 :"リリー" ◆SYLP4psCi. [sage saga]:2015/04/15(水) 22:03:26.51 ID:jZY2dQ91o
>>635

勧誘ね、オーケーよ。何人か心当たりもあるし、やらせて貰うわ
……にしても、そっか…。たしかにあのベクターが
わざわざスパイなんて回りくどいことする用にも思えないわね

大体、アイツは自分以外信用してないって感じだったし。
他の六罪王も完結させてやる〜とか、言ってた気も……ふぅん。

【リーベの言うことはもっともだ。分かりやすく、つい頷けるものばかり】
【何より理由がきちんとしていた――何となく、という曖昧な物ではない】

【そういう語り口には妙に納得してしまうもので、一つ微笑むと】
【それで終わり。後は小箱を取り出して、美味しくクッキーを――】

【――いや、大丈夫だ。抜かりは無い。なにせ、作った家族は家事のプロである】
【それも特A級。強引にでも一口含めば、意外なほどしっとりとした食感で】
【まるで焼き菓子とは思えない程の出来だった。さあ、気にせずまずは一口――】


……あー、いや……飲みかけで良ければ水もあるけど。


【『ほら、水筒』――流石は冒険者だ、小型の水筒も携行しているらしい】
【ただし蓋がコップになるような可愛らしいものではなくて】
【まさに軍が使うような直接口を付けるアレ。まあ、同性だけれども――。】
638 :リカ・シャレッタ ◆ghAZ.yWW1w [sage]:2015/04/15(水) 22:08:23.80 ID:mFUJY6zJo
>>636

…ふぅん。その言い回しだとまるで私が可愛くないみたいですね……
大変。感性が死んでいらっしゃるんですね!

【皮肉を理解するほどにはまだ頭の回る少女】
【こちらも負けじと皮肉で言い返してみる】

はぁ…。これ…また探し当てるの面倒じゃないですか、日中は殆ど活動できないし
どーしてくれるんですかー?

【目の前の邪魔な少女をキッと睨みつける】
【対象は一般人の女から少女へと移った、それは明白】

一つ。捕まえてくる。二つ。死んで詫びる

どちらか選んでくーださい。
返答によっては即死刑。厳罰に処しますよー?

【声こそ明るい物の、顔は一切笑っていない】
【そして殺気と悪意は先ほどより一段と黒く淀んできていた】
639 :クローフィ・チャイカ [sagesaga]:2015/04/15(水) 22:21:45.09 ID:LY+v/wtBo
>>638
まぁあなた好みの感性は死んでると思いますよ、多分常識人なら大抵そうでしょうが

【舌戦となれば負けるつもりはない、腕っぷしも同じくだが】
【こういうとき敬語口調というのは便利なものだと言い返しながら思ったり】

どーもしませんよ、なんで赤の他人相手にそこまでしなきゃいけないんですか
暇ならその格好でポールダンスでもしてればそこそこかせげるんじゃないですかー?

【赤の他人の窮地を救っといてこの言い草である】
【こっちも今さら退くつもりはさらさらない】

その三、勝手に命令してくる阿呆を返り討ちに処するでお願いしますね♪

【そう言い放って、今まで手に提げていた紙袋を道端に放る】
【そして、軽く身構え──開戦の火蓋が切って落とされるのを待つ】
640 :リーべ ◆my2He3rcPs [saga]:2015/04/15(水) 22:24:24.94 ID:cSYLRfrDO
>>637

【勧誘を引き受けてもらえれば、最早リーべが気にすることはクッキーのパサパサ具合のみ】
【対ベクターチーム(仮)の人員を増やせないことや、今自分の身動きが取れないことが悩みの種ではあったのだが……】
【快くオーケーを貰えたことで、その悩みも霧散するというもの】
【しかも心当たりまであるという──リリーが仲間になって、本当によかったとリーべは思うのだ】

【けれど、悩みの種というやつは次から次に出てくる性質でもあるらしい】
【目の前の小箱に詰まった、クッキー。これがパッサパサかどうかが、今のリーべの悩みになりつつあった】
【食べないというわけにはいかない。でも、パッサパサだったらどうしよう】
【──ここまで悩んでいるのは、彼女がわざとパッサパサクッキーを送りつけた前科があるからである】
【しかしそんなものはリリーに関係ないし、ご丁寧に水まで用意されている。ここまでされればもう、やるしかない】

【包帯の巻かれていない指で、クッキーをひとつつまむ。そっと口元まで運び、まずは端をかじり──】
【──広がるのは、クッキー自体についたバターの香り。適度な甘味に、優しい食感】
【二口目。ナッツの芳ばしさが広がってくる。かりかりのナッツとしっとりめのクッキー生地のコントラストはまるで芸術】
【三口目。最後の一口は味わう余裕なんてない。何せそんなことをしていては次の一枚が食べられない──!】


……ご馳走さまでした!
すごいなリリー! お前料理上手なんだな!
お母さんの料理よりおいしかった気がするぞ! わー! おいしかった! ありがとう、リリー!


【──数分後。そこには空っぽになってしまった小箱のみが存在していた】
【途中で小型水筒の水もばんばん飲んでいたが、多分「そういうの」はまるで気にしないタイプなのだろう】
【シーツの上にこぼれ落ちたクッキーの欠片を払い落とさず、拾って食べてるあたり……だいぶ、好評価だったらしい】

【──「ぴんぽんぱんぽん。面会時刻は後10分で終了します」】
【──「面会にこられた方は、お帰りの準備をお願いします」】
【リーべがクッキーを食べ終わったあたりで流れてきたのは、そんなアナウンス】
【最後は、互いの連絡先を交換して別れる、ということになるだろうか】
641 :リカ・シャレッタ ◆ghAZ.yWW1w [sage]:2015/04/15(水) 22:30:46.06 ID:mFUJY6zJo
>>639

あっそ。なに?戦うんですかぁ?
ポールダンス踊るならあなたをぶっ潰してから…でーすかね?

【キュイインと言う音が鳴って、少女は軽く足を振り上げる】
【戦闘態勢に入った…と言う所だろうか】

まあ…可愛くないんだし……生きてても意味ないですよねー?
だったらいつ死ぬんですか?今ですよね?

じゃ。今それが決定しましたので、ありがたく死んでくーださい

【少女は能力によって自分の足に「地面」と同じ性質を付与】
【そのために足は普通より硬くなっている】
【もちろんそこから繰り出される蹴りは普通の蹴りよりも強い】

じゃ!死んでください!

【そのまま前蹴り、相手を少し正義感の強い一般人だと思っているのだろう】
【まだ余裕綽々と言った感じだ】
642 :"リリー" ◆SYLP4psCi. [sage saga]:2015/04/15(水) 22:42:15.66 ID:jZY2dQ91o
>>640

【他の人物にこうして食べ物を送った、という経験はあまり無い】
【ついでに言えば手料理を振る舞った事自体も――なのだが】

【いつか自分もやってみようか。そう思えるような光景だった】
【次、次、また次。休むまもなく、美味しいと口にしながら小箱を空にする】
【きっと作り手にとって此処までやりがいのある一瞬も無かろう。そう感じ――】

あー……あはは…。凄い食べっぷりね、リーベ……
っていうか作ったのは私の……お父さん、なのかな?
まあその人で、アタシなんか卵焼きすら失敗する……ぁ。

【空っぽの水筒と小箱。軽くなった双方の入れ物を外套の内に仕舞いこむと】
【そのタイミングで面会終了10分前のアナウンスが流れ】

……帰らないとね。あぁこれ、私の連絡先だから渡しておくわ
戦闘とお風呂の時以外は出られるから、何かあったらいつでも電話してね?
何なら他のメンバーにも知らせちゃって構わないし……それじゃ、早く怪我を治すようにっ。

【電話番号を紙片に書いてリーベに差し出す。の、だが――その番号というのがめちゃくちゃで】
【普通は地域の番号だったり、頭はどれも同一であったりするはずが】
【数字は全部で21桁。一つとして規則性のあるものはなく、冗談のような物だった】

【が、リリーは大まじめにそれを渡し、代わりにリーベの連絡先も聞いてから】
【椅子から立ち上がって、軽く手を振り部屋を後にしようとするだろう】
643 :リーべ ◆my2He3rcPs [saga]:2015/04/15(水) 22:43:33.07 ID:cSYLRfrDO
>>642
/っと、ごめんなさい最後のレス遅れますっ
644 :クローフィ・チャイカ [sagesaga]:2015/04/15(水) 22:43:55.98 ID:LY+v/wtBo
>>641
だーから勝手に命令するなって言ってるでしょうこの変態ナルシストさんっと

【そんな皮肉を言いながら、ヒラリと身をかわす】
【流石にただの一般人がこんな相手に喧嘩を売るはずもなく、流石に身構えてるところに隠しもせずに振られた蹴りを避けれないはずもない】

さて、こっちは明確な殺意と共に蹴られかけたわけですし……これは正当防衛ですよねー?

【そんなことを言いながら右の手を一振りすると、その手に剣が握られる】
【そのまま振りかぶって、無造作に振りおろした】
645 :"リリー" ◆SYLP4psCi. [sage saga]:2015/04/15(水) 22:44:55.85 ID:jZY2dQ91o
>>643
/了解です!どうせ最後ですから、どうぞそちらのペースでやって頂ければー!
646 :リカ・シャレッタ ◆ghAZ.yWW1w [sage]:2015/04/15(水) 22:50:46.28 ID:mFUJY6zJo

>>644

あれ……。あー。これが噂の…
でも、ちょっと厄介ですねー

【相手が自分の初撃を避けた、それ即ち一般人ではない】
【となれば相手は…きっと能力者?その類?】
【知識としては知っていたけど、初めて戦うらしく、表情には戸惑いの色が出る】

剣!?傷ついたらどうするんですか!

可愛い物に傷をつけるなんて重罪ですね!
死刑です!し・け・い!

邪魔した時からそのつもりだったんですけどねー!

【こちらも一応は能力者、踊る様な軽やかな動きで無造作に振り下ろされる剣を避ける】

【避けた後、少女は動かない。だって相手は剣を持っているから】
【あの剣に能力があった場合、むやみやたらに触れたくない】
【だから攻撃を繰り出せずにまごついているのだ】
647 :クローフィ・チャイカ [sagesaga]:2015/04/15(水) 23:05:50.99 ID:LY+v/wtBo
>>646
そうは言われてもねぇ、なら棒でぶん殴られる方がお好みですか?
顔面骨折とかなったら悲惨でしょうが

【避けられるのは自身がそうであったように想定ずみ】
【特に追撃するでもなく、剣を構え直して対峙する】
【ちなみに棒を所望されたらお好み通り棒を生成して殴りかかるだろう、剣撃の方が性に合うだけだ】

ふーむ、どうしましたビビっちゃってますかー?
私としてはその場で土下座して謝ってくれでもしたらそれでいいですけど?でもまさかねぇ?

【相手の実戦経験が少ないことは勿論知らないわけだが、打って出てこない少女をここぞとばかりに煽り立てる】
【だがその実、こちらとしても相手の手の内がつかめてないからそれをさらけ出させようとしているだけだ】
【うわべでは有利そうに振る舞ってはいるが、実際にはただの膠着状態である】
648 :リカ・シャレッタ ◆ghAZ.yWW1w [sage]:2015/04/15(水) 23:14:32.21 ID:mFUJY6zJo
>>647

【相手の徴発、言葉、態度、それは少女を突き動かすのには十分すぎた】
【悪意剥き出しの少女、一つ博打に打って出る】

ぷっちーん☆
もうその言葉でブチ切れでーすよ!土下座するのはソッチだったり!

というより土下座させます!

【一時的に足にかけていた能力を解除、動きやすい状態にする】
【そしてそのまま相手の元に素早く駆け寄り、近くまで来たところで能力発動】
【「地面」の性質を付与し、足を硬化】

食らえーっ!11

【次は普通の蹴りではなく回し蹴り。威力はさっきの蹴りより強い】

【だけどその分動きは大きくなってしまう】
【そう、即ちそれをすることでちょっとした隙が出来てしまうのだ】
649 :クローフィ・チャイカ [sagesaga]:2015/04/15(水) 23:34:12.67 ID:LY+v/wtBo
>>648
あれれ、死刑から土下座に減刑とはお優しいことで
まぁ絶対しませんがね!

【そう言い放ち、今度は避けるのでなく左手で受け止めようとする】
【そうして動きを止め、今度は首筋に寸止めで斬りかかろうか──と考えての行動だったが、この場合は完全に悪手】
【左手で蹴りを受け止めた瞬間、予想よりも大きな衝撃とビリビリとした痛みが響く】

っく……!?

【予想外のダメージに痛みと驚きで顔を歪めるも、そこで行動を止めるほど柔ではない】
【痛む手でなんとか足を掴み、当初の予定通り斬りかかる──が】
【もちろんそんな状況でまともな握力が発揮できるわけでもなく、振りほどくのは容易である】
【受けたダメージを見謝った──そう思ったのは、すでに斬りかかってからだった】
650 :リカ・シャレッタ ◆ghAZ.yWW1w [sage]:2015/04/15(水) 23:41:35.57 ID:mFUJY6zJo
>>649

あれ?気のせいですか?お顔が苦しそうですね☆
あ!苦しいんですか?そりゃそうですよね!痛いですよね!

やっだ!手加減するの忘れてました!

【相手に足を掴まれて尚余裕なのは相手がダメージを受けたから】
【少女には確かにそれを手ごたえとして感じた】

だから!剣は危ないって!と言うより傷つけるの禁止!

【掴まれた足をフッと振りほどくけど、そこから剣を避けるのには時間がかかる】
【だったらもう仕方がない、固くなった足で受け止めよう】


…っ

【いくら固くなったとは言えども無傷な訳ではない】
【普通よりかはダメージは少ないが、ピリッとした痛みと共に足から少々血が流れ出る】

……!

【次は『地面』の性質を手に付与。硬化させた手を前に突き出し貫手で攻撃】
【しかもの思いっきり首元を狙っての攻撃】
【軽く頭に血が上っている状態なので動きは大ぶりだ】
651 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2015/04/15(水) 23:45:30.88 ID:TzNLrYHH0
【住人の殆どが寝静まった小さな街】
【美術館だとかそんな物が有るわけでも無い此処は特に悪人達の標的となる事も無く】
【強いて言うならば身を隠したい者、或いは旅の際に宿を見つける者が通る程度】

【さて、そんな場所に今宵は珍しい姿が一つ】
【街灯の下に置かれたベンチに座り、サンドイッチを摘んでいるのは――――一人の修道女か】
【腰に提げている二丁の双銃が何とも物騒ではあるのだけれど、特に殺気などを漂わせている風でも無く】


「――――ん〜……流石に徹夜での尾行は疲れたけど……まあ、何とかなったし別に良いかな……」

【辺りに出歩いている者も居ないのだから、必然的にその修道女の姿も目立って】
【手にしているのは数枚の書類。行方不明だとか何だとか物騒な文字が並べられ】

【何故こんな所に修道女が、と疑念を抱き話し掛けるのもただ何と無く近づくのも良いのだろう】
【――――兎にも角にも、気配を感じ取れば其方へと視線を向ける事は間違い無く】










【――――夜の繁華街、と言うのは賑やかであると同時に治安も悪くなり】
【一角が辺りよりも更に騒がしくなっているのだから、其処が今宵の舞台である事も容易に知れる】

【さて、いざ見てみれば柄の悪い男女が数人。其れに対峙しているのは、コートを纏った女性一人】
【ふわふわとした金色の髪。柔和な表情は争い事とは遠い人柄にも見えるのだけれど、“自警団”所属を示す腕章が彼女が手練れである事を表すか】
【やがては男達が殴りかかるのだが――――相手がただの華奢な女、と考えたのが不運】


「全くもう、暴れちゃ駄目ですと何度も言った筈ですよ〜?
痛い思いをしたのはその罰です!お酒を飲むなとは言いませんが、次からは周りの迷惑にならない様に気を付けて下さいね〜?」

【正に一瞬の出来事。男達からしたら、気が付けば腹から強く地面に激突した事となり】
【件の女は悶絶する姿にクスリと笑みを零し、鼻歌交じりにその場を後にするのだろう】
【連行だとかしないだけまだ優しいのか否か――――野次馬達は別な意味で唖然としているのだから、其れが更なる注目を惹き】
【話し掛ける者が居るのだとすれば脚を止めて其方へと向き直るのだけれど――――】
652 :クローフィ・チャイカ [sagesaga]:2015/04/15(水) 23:53:55.11 ID:LY+v/wtBo
>>650
えぇお生憎様にね、痛くて痛くてつい私も寸止め忘れちゃいましたよーあっはっは

【などと余裕ぶってみせるが、実際痛いものは痛い──痛いだけじゃなくて、もしかしたら骨にヒビぐらいはいってるかも】
【実際に切りつけてしまったのも、そんな余裕がなかったから】
【どうやら、もう少し真剣にやったほうがいいらしい】

くっ……!

【再びの近接攻撃に、今度は学んで回避という手段をとる】
【ひらりと右足を軸に体を倒しつつ回転させ──そのまま回避の勢いを利用し、左側面から切りつける】
653 :リカ・シャレッタ ◆ghAZ.yWW1w [sage]:2015/04/16(木) 00:02:02.02 ID:9KPaIZzKo
>>652

…よゆーそうですね。ちょっと残念です
しぶといのは嫌いなんです。時間が来るじゃないですか!

【相手の余裕そうな表情の裏側を察せるほどは賢くない】
【と言うよりこっちも必至だったりするので、そこまで頭を回せない】

って!そっちが暴力振るうの反対!

【貫手をかわされ、さらにはそこから剣撃を繰り出される】

ヤバいです!怪我してしまう!

【重くなった腕を思いっきりふって、その勢いで体を動かし剣撃をかわす】
【けど…そこでひとつ問題が】

!!駄目っ!…マズい!

【剣は間一髪で体に触れなかった、けど…少女はわざわざ地面の性質を付与した腕を剣の前に出す】
【まるで胸元の眼鏡を守るようにして】

【剣が当たった腕のダメージ、それは先ほどよりも大きい】
【タラーっと血の線が腕をぽたぽたと伝い落ちる】
654 :リーべ ◆my2He3rcPs [saga]:2015/04/16(木) 00:08:13.63 ID:tStKAUhDO
>>642

【「む?そうなのか?でも私も火加減とか得意じゃないからな!ふふん、おそろいだな!」】
【──どうも、リーべも料理は得意といえる程ではないらしい】
【この元気いっぱいな性格を考えるとそれも納得かもしれなかった】

【──……ぽぉん。アナウンスの残響が部屋の空気を震わせる】
【リーべはこの音が嫌いだった。この音がして朝になるまでは、独りになってしまうからだ】
【白い壁と静寂に包まれた病室──それは彼女の数少ない、苦手とする空気だった】
【その感情が表に出てしまったのか、リーべの表情がわずかに曇る】
【それでもリリーから電話番号を渡されれば、ふふんと笑ってそれを受け取り、代わりに自分の番号も伝え──】


…………、…………え、ぇえぇええ!?
な、なんだこの番号! あってるのか!?
だって、絶対多すぎるだろう! 繋がるのか──!?

【──面会時間最後の5分。それはずいぶんと騒がしいものとなった】
【リリーが「あっている」と主張するのであれば、リーべは素直に引き下がるし】
【そもそも自分の連絡先は伝えたのだ。リリーの番号が間違っていたとしても、リリー側からならリーべに連絡はできる】
【──ともかく。21桁の番号が本当であろうとなかろうと、とりあえずリーべはその番号に一旦は(興味本意で)かけてみるはずだった】

/大変遅れて申し訳ないです
/ではこのあたりで〆ということで。ありがとうございました、お疲れさまでしたー!
655 :クローフィ・チャイカ [sagesaga]:2015/04/16(木) 00:16:52.40 ID:BdeOOIRxo
>>653
私は朝までやれますよ、果たしてあなたはそこまでついてこられますかね?

【彼女の言う「時間」というものの正体は分からなかったが、恐らくこちらの有利になるものと判断】
【戦いにおいては心理戦も大事、使える要素は使ってまやかしの有利を築き上げようと口を巡らす】

【そういう戦術において、一番避けたいのは相手の行動が理解できないという事態】
【たとえ実際に有利な状態だったとしても、そこに不確定要素が忍び込むのはあまりに不安……故に、相手が避けれる攻撃を避けなかったというこの状況は、彼女にとって好ましくない】

む……今何故当たりにいったんですか?

【故に、彼女の不可解な行動の訳を問い質す】
【相手の胸元に光る眼鏡に、なにか意味があるのだろうか】
656 :リカ・シャレッタ ◆ghAZ.yWW1w [sage]:2015/04/16(木) 00:26:49.81 ID:9KPaIZzKo
>>655

起床時間までに片付けれるか……
って。あー!なんでもないです!聞かなかったことにしましょー!

【ぽろっと出てくる彼女の言葉】
【それは紛れもなく本心。誤魔化しきれない】


……あ。

【当たりに行った、それを問われてまごついてしまう】

当たりに行った?へ?偶然じゃないんですかぁ〜?
大体そんなおブスな間違いする訳ないじゃないですか!

【戦術、戦力てきに同等だったとしても、心理戦では彼女の方が上だった】
【だって今まさに少女は眼鏡が大事な物です!と体全体で表現しているようなもの】
【隠そうとするたびに怪しくなっているのに気が付いていないのか…】

変な詮索してる暇があったら自分の心配でもしてください!

【再度貫手で攻撃、次は怪我をしていない左手を使う】
【こちらは「剣」の性質を付与している、先ほど切られた時に剣に触れていたからだろう】
【先ほどの地面とは違い切れ味が付与されている分殺傷能力は上がっている】


/すいません!凍結宜しいですか?
657 :クローフィ・チャイカ [sagesaga]:2015/04/16(木) 00:29:15.52 ID:BdeOOIRxo
>>656
//新参故に凍結という言葉の意味がわからないという
//うちきりってことですかね?
658 :"リリー" ◆SYLP4psCi. [sage saga]:2015/04/16(木) 00:34:10.13 ID:8TYBRr4ao
>>654

【電話番号だが――疑うのも無理はない。だが数分後にでも電話をかければ】
【しばらくカタカタ≠ニいう奇異な呼び出し音の後に、確かにリリーが出るのである】

【なんとも、これに関しては奇妙だった。だがまあ、連絡が取れるなら良いだろうか】
【その時にリリーが話すのだが、リーベがクッキーを食べた時の感想を例の"お父さん"に伝えた所】
【『私が作ったんだから当然でしょう』なんて答えが在ったそうな。――口調はそのまま、だそうだった】

/いえいえ、どうぞお気になさらず!
/こちらこそお疲れ様でありました&ありがとうございましたー!
659 :ライド・シュバルト [sage saga]:2015/04/16(木) 17:44:14.30 ID:f+f9cd/5o
【午後一時頃の森の中の湖──そこは釣り人で賑わっている】
【よく釣れるという評判の湖である上、この湖にはヌシが棲息するという噂が釣り人たちの心を鷲掴みにし】
【我こそはヌシを釣るぞと言わんばかりの人から初心者まで幅広く利用している】

さて……今日の晩御飯だけでも釣りたいな

【そしてライドは晩御飯を釣りに来ていた】
【ヌシの話はライドの心をかきたてはしたがあくまで噂であるということと】
【いたとしても自分が釣れるわけがないという諦観がありヌシを釣るという気概はない】
【湖のほとりで荷物を展開し釣る体勢に入る】
【とその時であった】
【クーラーボックスの中身を派手にぶちまけてしまったのだ】

あちゃ〜やちゃった

【クーラーボックスからは冷えたジュースが転がる】
【幸い本数は少ないようだ】
660 :ライド・シュバルト [sage saga]:2015/04/16(木) 18:29:02.20 ID:f+f9cd/5o
>>659
/絡みがないので取り消します
661 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2015/04/16(木) 20:42:56.56 ID:upUp+L1G0
【街中――公園、その敷地の真ん中】
【砂地を多いに露出させた地面、空っ風が吹けば砂嵐が舞いそうな、そんな場所】
【遊具はぽつぽつとありきたりで古いものが置かれるっきりで子供の人気はあまりなく】
【それなら大人も使う機会は少ない場所、――このまま順当に行けば何もかも撤去されそうな、場所】

…………、……やっぱり素振り、かなぁ。

【そんな過疎公園に人影が一つ、呟く声は鈴と高く、どうやら少女らしいと知れ】
【見てみれば長い髪に華奢な身体つきと確かに少女だろう、高く分厚いかかとの靴で地面をじゃらりと鳴かせ】
【水気のない公園でなぜだか足元を濡らしながら――ぱたり、と、また滴がひとつふたつ堕ちて行った】

昔は、――もうちょっと力とか、あったのに……、……重いの持てたし……。

【さっきの呟きを試してみるような風切り音がする。直後に水飛沫をぶちまけたような音が続き、実際水玉模様を辺りに描き】
【数度試してから少し疲れたようなため息がちに呟いて、乱れた髪を整えれば――よいしょ、と、“それ”を構えて】

【真っ黒な髪の少女。長さは腰に届くほどあり、右耳に近い毛だけを三つ編みに結わいて飾っていて】
【瞳は左右で色違い、黒と赤のまあるいかたち。露出した右耳にはこちら側だけのピアスがつけられて、時々煌き】
【くすんだ赤色のジャケットと生成で段フリルのスカート、ジャケットと同色のオーバースカートは、後ろが燕尾のようになって】
【長い靴下とかかとの分厚いストラップシューズ。――華奢な少女、なのだけれど、】
【その手には多分真剣っぽい刀が握られていて、それがなぜだか刃に水を纏っていて、そんな刀だから】
【少女が軽く振り回すたびにびっちゃらびっちゃらと滴が飛び散る。平和な限りは誰の害にもならない、ただの水だけれど】

――あ、でも、あんまり一人でやらないほうがいいかな。セリーナが戻ってきてからのほうが……。

【なんだか一人で呟いて悩んだ顔とかちょっと嬉しそうな顔とかしている彼女は、そんな傍迷惑に気付いていないようだった】
662 : ◆SYLP4psCi. [sage saga]:2015/04/16(木) 22:20:51.04 ID:8TYBRr4ao
【とある港町・深夜のスラム街】

【人通りも少なく明かりも乏しい路地を、一頭の黒いウサギが跳ねていた】
【その大きさは60cmほどもあるか。かなり大きく、目は赤々と光っていて】
【何かを探すように周囲を見回してから、ふとその身体を動かすと】

【向かう先は下水の入り口。海に排水を流す為のトンネルへと入ってゆくのだ】
【ウサギがそんな場所にいるだけでも相当に奇妙な話だが――】

【――もっと奇妙なのは、そのトンネルからしばらくして、赤い排水が流れてくる事だった】
【淀んだ緑は薄黒く染まり、あまつさえ鉄錆の匂いすら漂わせていて】
【トンネルは、水路の壁際に足場が有るという普通なもの。明かりは――何か無いと、眼が慣れないか。】
663 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2015/04/16(木) 23:17:36.74 ID:5jYh1/2d0
>>662
「――――肥満のドブネズミだと思ったけど……どうにも違うみたいだね
かと言って近場に兎が住んでそうな野原がある訳でも無いとなれば…………まあ、答えは“怪しい”の一つかな」

【少し前から兎の存在に気付き、その後を着けていた人物が一人】
【――――正し、それは自警団だとかとは異なる存在。何しろ、纏って居る物が教会に仕える者の其れなのだ】
【下水に入るにしても、何だかお門違いにも思えるけれど。存外、手慣れた風にトンネルへと侵入し】
【やがて辺りを照らすのは掌に浮かぶ小さな光の玉。その臭いに対しても僅かに顔を顰める程度で有り、踵を返すことはせず】


「……ま、煌びやかな夜道を歩くよりもジメジメした方がボクには似合ってるかな
鬼が出るか蛇が出るかなんて実際に行ってみなきゃ分からないし――――確かめるだけなら別に損も無い、か」

【その身形に似合わずも腰に提げられた双銃は、荒事に慣れている証左】
【と、同時に。其れは身のこなしからしても分かる事だ】
【取り敢えずは排水を辿り奥へ奥へと進む事となろう。無論、その先に何かが潜んでいるならば光源が近づいてくる事を見て取れるのだが】


/3時半辺りに落ちるかと思われますが、宜しければ!
664 : ◆SYLP4psCi. [sage saga]:2015/04/16(木) 23:36:25.08 ID:8TYBRr4ao
>>663

【排水路を進むうちに、実際のドブネズミにも遭遇することは有るだろう】
【だが彼らは光と人間からは逃げてゆく。それに比べて、黒いウサギは】
【やはり巨躯というに十分であったし、光の届くギリギリの範囲を認知して】
【その上で、まるで追跡者を導くかのように立ち止まりすらしながら進むのである】

【――右へ、左へ。はしごを降りてからまた右へ。迷路のような道が長く続き】
【奥に進むにつれて匂いはひどくなっていった。当然ながら、その原因】

【つまりは人間の死体もそこかしこに転がっていたり、或いは排水に浮かんでいて】
【酷いものなどは鼠に囓られたのか、骨が顕なものもある。】
【全体の数は如何程か分からない――見かけるだけで10は超えるだろう】



【問題は、此処からだった。30分ほども追いかけっこを続けると】
【やがて匂いは消えて、冷気が周囲を支配する。同時に空間全体が変質するのだ】

【高度な魔術を解するのであれば、それがある範囲を他の空間と隔絶する】
【つまり閉じ込めるための魔術≠ナあることに気づけるはずだ】
【即座に逃げればまだ回避は出来る。だが敢えて残るなら――赤い光の漏れる、錆びた扉が目に入るだろう】

/問題なっしんですよ〜、よろしくです!
665 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2015/04/16(木) 23:50:09.26 ID:5jYh1/2d0
>>664
【響くのは足音くらい、他には鼠の小さな其れだとかも混じって居るのだろうが、何であれ他者の存在は今の所確認出来ず】
【更には兎が自分から逃げている風でも無い事を知れば、少しばかり神妙な表情となるのだろう】
【自分の存在に勘付いている事はその動きから分かる。だが、自分の存在に気付いていながらも逃げる素振りを見せないのは――――】

【一人で考えて居たって仕方のない事だ。誘われるならば後に続くだけで有り、何しろ真実を知るにはそれ以外の術も無く】
【骸が無造作に捨てられている所を見たならば、僅かに警戒も強くなるのだが――――結局は、慣れているのだ】
【人の死骸など、寧ろ創り出す側。襲撃に対処できる様にしながらも、その歩みは進み】


「――――また街の下に変なの造っちゃって。一度戻って報告した方がいいかな、これは…………

……いや。戻って沢山連れてきたところで結果が変わるとも限らない……かな
何しろこんな厳重な所にみんなを連れてきた所で被害を大きくするだけかも知れないし」

【さて、漸く辿り着くのは件の空間だ。流石に一瞬ばかり引き返す事を考えたのだが、次に訪れた時にまで残って居るのかも分からない】
【何よりも、その先に早期に解決すべき事があるのだとしたら。全ては不確かな事――――故に、残る道を選ぶのだろう】
【錆びた扉。用心しつつも触れ、開けられるならばそっと開こうとするのだけれど】

/お願いしますですよ!
666 : ◆SYLP4psCi. [sage saga]:2015/04/17(金) 00:03:24.54 ID:VxZC//qzo
>>665

【扉に手をかければ蝶番が壊れているのか、押さずとも道を空けてしまい】
【新たに開けた部屋には、随分と奥行きがあった。左右の道は排水路と同じ程度だが】

【その左右、壁際には1m感覚で赤い水が満載されたガラス製の筒が立っていた】
【発光の元はそれだ。色合いは――ちょうど、人の血液を明かりで透かした感じか】
【全部で12機ほども設置されていて、其処から床に視線を向ければ複雑怪奇な紋様が描かれている】

【魔法陣――しかし、難解極まる。まるで暗号か、或いは謎解きのために書かれたような陣が全ての水を繋いでおり】
【そして何より、部屋の最奥には一人の人物が石の椅子に腰掛けていた】

【如何せん赤い水が発行しているとはいえ暗がりだ。顔は見えないが】
【体格は良い。座ってこそいるが、相当に鍛えていることが伺える体つきであり】
【髪は長めで、衣服はローブに近い。しかし、加えていくつの装飾と純白のマントが見えるだろう】


【そしてその人物のすぐ隣の空間に小さな六芒星が出現すると】
【侵入者に向かって、二筋の雷光が迫ってゆく。音速を超え、肉を穿つ強烈な一撃だ】
【発生まではラグがある。油断しなければ対応はまだまだ可能と思われたが――】
667 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2015/04/17(金) 00:20:34.13 ID:ohu4pxas0
>>666
【先ず視界に捉えたのは不可思議な物の数々。――――では、無く】
【必然的に、座るその人物へと双眸は向けられる事となる。警戒して居たからこそ、人影に目敏く】
【次に、素早く辺りを見回せば大凡何かの術式である程度にしか推測出来ない品々】
【――――深く考えるだけの間も無く】

【――――稲妻。其れは何時かの半不死を思い出させるものであり】
【然れど零の時間で射出される物では無いからこそ“対抗”が出来る】
【避けるでも無く、その手を雷光を受けるようにすれば――――……“握りしめた”】
【無論、其れは比喩。実際には放たれた雷光を操り、手に帯電させているのだけれど】


「随分と手荒い客人の歓迎方法もあるんだね。文字通りビリビリと来たよ?
人間嫌いでこんな所に籠もってるなら鍵位付けとけばいいのにさ…………」

【反射的に放ってきた、とも思えない。だとすれば、相手に敵意があるのか】
【――――かといって銃を抜き、この場で直ぐに殺せば情報も聞き出せまい。或いは、元より殺す事の出来ない存在か】
【軽口と共に手に留まらせていた其れを消せば、代わりに創り出したのは光球だ】
【然れど其れは先よりも明るく、何よりも熱を持ち】


「――――で。ボクは見ちゃイケナイ物を見た口封じで殺されるのかな。見るからにここは何だか、ねぇ
そもそも、キミって言葉分かる?
なーんか……変なんだよね。色々と。別に人に見せられないような顔だとか気にしないよ
どっかの元大司教サマはそもそも人の顔じゃ無いし、見慣れてるからね」

【其れは座る男に向かって放たれる事となる】
【当たれば火傷程度では済まない。皮膚を溶かし、骨を焦がすには十分だが――――如何せん速度も遅く】
【何よりも放った本人が当たるとは思っていないのだ。本当の目的は、その素顔を照らし出すことだけれど】
668 : ◆SYLP4psCi. [sage saga]:2015/04/17(金) 00:34:06.85 ID:VxZC//qzo
>>667


クク…ッ……好き好んで入ってきたのは貴様であろうよ
 それに、今の程度で歓迎などと言われては困るのだが……なあ?


【知った声、であろうか。耳に纏わり付くような、老獪さを音にしたような】
【そういった声音をしているのはこの世に一人しか居ない。】

【――だが、その怪物じみた姿はすぐには現れなかった】
【強いて言えば声は大きな黒ウサギから聞こえていて、そのウサギはと言えば】
【光球から男を守るために身を躍らせて、炸裂音を立てて消し飛ばされてしまうのであった】


さて、さてさて…――グリース、…イムリンパルス……。
 ……貴様はこの男とは顔見知りであったなァ?
 覚えておるぞ、私に対峙する時と同じ様な口調で咎めておったのを。

 あの洪水の時であったか……カカッ。大司教とはまこと、嫌われ者よな
 神の真意を知らぬ愚か者というのは、いつもその地位ばかりを見るものだが…――


 ……そろそろ儀式の時間でな。もう少しばかり、待ってはおれんか。
 なんの……終わればその身体、骨の髄までしっかりと味わってやるでなぁ…――。


【ウサギの犠牲によって男の身の安全は保たれた。しかし、光は確かにその身を照らしだした】
【一瞬だが覗く顔。厳しく引き締まった、岩とでも形容するのがもっとも似合う男】

【――フレデリック・シャリエール。まさにその男が、椅子に座っていた】
【しかし妙なのは、俯いていることだった。妙な話、彼が背を丸めているのである】
【規律に厳しい彼が――まるで眠っているように。そしてその額には、乾いた血の後が見えた】
669 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2015/04/17(金) 00:59:20.86 ID:ohu4pxas0
>>668
「大司教が嫌われてるんじゃ無くて、キミ達が嫌われてるだけさ
――――神だなんだって押しつけがましいんだよね。其れを無理矢理説こうとしてるんだから嫌われても仕方ないんじゃない
年寄りは大人しく棺桶にでも入ってれば良いのに、無駄に長生きしようとする人に禄なのは居ないんだから…………」

【耳に残る声。舌打ちは、感情を表すに十分であろう】
【ともすれば、同時に事態が良くない事であるのは直ぐに理解出来る】
【する事だけしてしまい、この場から離れようかとも思ったが――――そう、簡単に終わりそうに無い現状】
【それとも話も聞かずに、どうにかして逃げようとも考えるけれど。照らし出されたその男の姿を見て、それも断念する事となる】
【少し前までならば、好都合とばかりに失せていただろう。だけれど、今は――――】



「悪いんだけど、ボクはシワシワのお爺ちゃんに興味も無いんだよね。況してそんな人にボクの随まで味わう、なんて言われたら悪寒も走るよ
――――それでさ。何でキミと仲の悪い今の大司教サマがご丁寧に座らされてる訳
儀式だか何だかボクには関係の無い話だし、どうでも良い話だけどさ

それに其処の堅物が儀式とやらに必要だっていうなら…………悪いけど、“待たない”よ?
其処の人は嫌いだけど、ゼン=カイマの人達は嫌いじゃ無い。不本意ではあるけど、一応助けなきゃいけないからね
恩を売っとけば色々と扱き使えそうだし――――――どうしようか、アーグ。コレがボクの答えだけど

耳が遠いならもう一度ハッキリと教えておこうか。“ボクは今からキミの儀式の邪魔をします”…………って」

【俯く男が未だ好かないのは事実だ。殺すほどで無いにしても、性格が対極である事も合わさり恐らくは根本から合わない】
【――――だが、彼に関係する者達は嫌っては居ないし嫌っているからと言って彼が死んで良いとも思っていない】
【若しくは、腐れ縁。何時の日からか殺し合いをしていたが故の情か】

【何であろうと、双銃を手にすれば正にたった今宣戦布告。額の血も気にはなるが――――先ずは、儀式を阻止することが先決】
【いざとなれば額の皮毎削ぎ落とすか、なんて物騒な事を考えながら。過去の大司教の出方を窺うのだけれど】
670 : ◆SYLP4psCi. [sage saga]:2015/04/17(金) 01:22:00.25 ID:VxZC//qzo
>>669


神に仕える女の服を纏いながら、何とも不敬極まることだな?
 いっそドレスでも着ていればよいものを。
 その造り物の顔、よほど見栄えするようになるのではないかな……ク、フッ…。


【暗闇に紛れていたのか、それとも最初から居たのだろうか】
【無数のカラスの羽ばたきが集合して、其処に巨躯痩身の怪物が出現する】
【フレデリックとグリースの合間に立つ形。手には宝杖も携えて】

【口も裂けよとばかりに笑いながら手をかざせば、先の10倍は有る巨大な魔法陣が出現し】
【『これから大技を使うぞ』とばかりに、其処に魔力を充填し始め――】


如何にも……この男はまことに不適格な神職者だが、儀式の要でな?
 今此処に、私がこうして網を張り巡らせた理由もソレよ……さて、さて……。

 ……邪魔をしてくれるのだったな?されば私も全力で答えよう
 貴様を殺す。――望んで我が領域に足を踏み入れたのだ、嫌と言っても許さぬぞ
 度重なる神の侮辱、総じて貴様の肉体に刻みつけてやろうではないか…――『ガルン』―!!


【――魔力の充填は異様に速い。直径2mの魔法陣から放たれるのは】
【実に単純極まる、破壊の光線。触れるだけで肌が傷つき、物質は徐々に崩壊してゆく】
【それを狭い室内を埋め尽くすようにして、グリースへと真っ直ぐに放つのである】

【加えて、グリースの背後。入ってきた扉から鎧≠ェ飛び出すと】
【両手で掴んだ長大な剣を斜めに振るって、彼女の肉体を二分しようとするのである】
【追記すると、この鎧は魔法の効果を受けていないように見えた。破壊の渦の中でも動き得るということで】

【つまり破壊魔法と斬撃、アーグと鎧≠フ挟み撃ち。そしてこの部屋、非常に狭く】
【冗談でも遊びでもない――真に『殺すつもり』なのだと言うことが分かるだろう】
【赤い水が満載された機材は、その輝きを増す。儀式は俄に、開始の様相を呈していた】
671 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2015/04/17(金) 01:50:27.99 ID:ohu4pxas0
>>670
「勘違いをしてるようだけど――――ボクは教会に仕えてて、神サマだなんて居もしない存在に仕えた覚えは無いよ
折角のアドバイスも有り難いけど、ボクはそんな女の子らしい服装が嫌いでね。キミこそ仮面でも付けてたら少しは見違えるんじゃ無いの?」

【相手がただの悪魔だとかならば、勝機はある。相性から考えれば多少手を抜いても勝てるだろうが】
【――――皮肉な事に、同じ聖。更には魔力からしても相手が上回っているのだ】
【さて、どうしたものかと言葉を紡ぎつつ考えるが…………答えは思ったよりも早く弾き出された】
【“勝たなくて良い”のだから。飽くまで救出が目的で有り、今宵はあの老人を屠る事が目標では無い】

【――――無論、相手は殺しに掛かるだろうし自分の為そうとする事を阻む事は明白】
【ならば、数多く試す事よりも限られた瞬間に力を注ぐことだ。恐らくは、それが最も“阻止”出来る可能性が近いであろうと】


「…………それに、丁度良かったんだ。キミには色々と“お礼”をしておきたかった
ドラクレアの龍から聞いた唆した話だとか洪水についてだとか、数を挙げればキリが無い。キミが神を侮辱した罰なんて下らない事をボクに与えようと頑張るなら
――――ボクはお前が犯した罪を悉く罰する。その身体を何度作り替えても足りない程に」

【一対の翼。否、二対。計四つの翼――――それに応じて、以前よりも魔力の量と質とが上がっている事が知れるだろう】
【同時に、燃費が悪くなっている事も。謂わば、ブーストだ。短期決戦とは言わずとも、持久力を犠牲にして魔力へと回す其れ】

【背後に現れた鎧にはいち早く気付き、その剣を回避する。――――然れど、アーグの放つ其れが腹の脇と肩とを削り】
【焼かれるとも異なる痛み。動けば血が滴るも、それでも止まる事は許されない】
【銃口の先は鎧では無く、アーグに向けられて】


「祈って世界が平和になってるなら、とっくの昔に争いなんて無くなってるさ
――――神を試すな、なんて都合の良い言葉も聞き飽きた。だからボクは神サマなんて居もしない存在の為じゃ無く、他の人の為に力を使うよ

……なんて言ったって、呆けが混じった頭じゃ理解出来ないだろうけど」

【狭い部屋。そして、実質2対1の状況。どう考えても不利であるのだが――――やがて、巡り巡ってその状況を逆手に取ろうとでもしているのだろう】
【放たれたの物は鉛の其れでは無く。純粋な魔力の塊だ】
【だが、被弾すれば凶悪な物へと変化する事となろう。何せ、体内で幾つもの小さな塊に分裂し破壊せんと暴れるのだから】
【――――儀式が開始した事を確認しても、まだ焦りは見せない。あくまで“中断”させる事。完成だけは阻止せん、と】
672 : ◆SYLP4psCi. [sage saga]:2015/04/17(金) 02:13:20.27 ID:VxZC//qzo
>>671


全てはな、女ァ……『やれるものならば』という一言に収束する。
 既に理解しているのではないか?貴様は……いや、この地上でッ!
 我が魔術に敵う者など、まず居ないという事には…なあ……?

 ……だが貴様は強情な女だ。戯言繰り返す一時は心が休まるかね?
 虚勢を張るのは構わぬさ、だが其れだけの力が如何せん…――足りんなぁ、全く。


【グリースの背に顕現した翼を見て尚、あからさまな迄の嘲笑を浮かべる】
【侮っているのではない。挑発でもない。ただ、明確過ぎる程に侮辱しているのだった】

【向けられた銃口を睨むと、詠唱なしで杖を振るう。すると周囲の壁から黒い刃が出現し】
【床、右の壁、天井、左の壁、また床。アーグとの距離を塞ぐ螺旋の障壁となって弾丸の威力を殺し】
【最終的に襟の黒羽根を撃ち抜くものの、致命に至るには程遠い傷に留まった】

【件の黒い刃の障壁はグリースの居る場所まで連続して発生する】
【一つ一つはガラス程度の脆さだが、その鋭さと大きさは肉体をバラバラにするには十分であり】
【かつ、狭い室内の移動可能範囲を一挙に狭めつつあるのだった】


おやおや、貴様も神に性善説を当てはめるのか?神とはただ、其処に在らせられる存在よ
 何故人間の争いを止めねばならぬ。何故、矮小な存在の願いを聞かねばならぬ?

 ……ただ時折、その方は我らを見るのだ。そして気まぐれに奇跡を起こされる。
 其処に善も悪もない。我らの価値観で神を判するなど、思考停止も甚だしいわ…――!
 超然たる存在ッ!絶対にして敬うべき御業の方こそが神≠ネのだ……『ガルン』ッ、殺せッ―!!


【――鎧が動く。その鈍重そうな見た目に反して、極めて素早く剣を構えると】
【狭い室内に応じた、複数回の突きをグリースの胴めがけて放つのだった】

【一撃から次の一撃が異様に速い。更にはただ刺すのではなく】
【一突きごとに軽妙かつ精緻に手首を捻り、抉るような刺突を繰り出すのである】
【それと――その剣は、かすかに風をまとっているように思えた】


【機材をつなぐ魔法陣が赤く発光を始める。螺旋の刃の向こうで、アーグは大胆にも背中を晒し】
【そうして詠唱を始めるのだった。呪術にも思えるような、真っ当な声色ではとても無く】
【鎧の騎士が攻勢を強めるのは、そんなアーグを守り抜かんとする。その意志の表れの如くであった】
673 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2015/04/17(金) 02:37:36.30 ID:ohu4pxas0
>>672
「――――歳を取ると柔軟な考え方も出来なくなるんだから嫌だね
誰が、何時。キミに真っ正面から勝負をするなんて言ったかな

…………キミはね、喋りすぎたんだ。その口、縫い合わせないと水のあの子に叱られるんじゃ無い?」

【其れを未だに戯れ言と取るかは、その者次第だ。――――いや、超越した力を持っていない今、ただの戯言か】
【言葉で相手の気を逸らせる作戦とも違う。若しくは上手く事が進んでいるとでも言い表すかのような笑み】
【……其れこそ、ただの強がりか】

【突如、室内を走ったのは突風だ。ただ、其れが只の風で無い事は魔術に長けている者ならば直ぐに分かるであろうし】
【鎧を纏う者も、“風”に関しているならば直感として気付けるだろう】
【女が強く羽ばたいて造りだしたその風は謂わば魔力が吹き荒れるに等しく】
【幾分身を斬らせながらも、刃と化した障壁を砕き】


「っ…………。ふん。そのキミが言う気紛れこそが神サマなんて居ない事の証明じゃないのかな
良い事は神の御蔭、悪い事は試練を与えられたに違いない――――頭が空っぽの人達はそんな考えで終わるんだから楽で良いね
勝手に敬って無意味に死んでいけば良いさ。生まれた意味も理解出来ず、神サマ万歳神サマ万歳言いながら死んでいけば……ね」

【更には数回分の突きを避ける――――が。内一つ、グリップで弾いた時に腿を抉られ】
【流石にその痛みには呻きを漏らした。アーグが背中越しに見たならば、膝を着いた女の姿が見えたことだろう】
【――――同時に、望んだ状況。隙の多い今ならば“首を刎ねて殺せる”とでも鎧に思わせようとするか】

【――――即ち、横薙ぎの誘発だ。“殺しに掛かってくる”事に賭けた行動】
【狙い通りに薙ぎを行ったならば身を屈め、鎧自身に幾多もの機材を破壊させて仕舞おうとでも考えたのだろう】
【計画通りに事が行われようと行われまいと。同時に“紅い水”を操る様試みる】
【何も、其れを使って攻撃するだとかでは無く――――ただ、筒の中で激しく揺らし破壊せんと】
674 : ◆SYLP4psCi. [sage saga]:2015/04/17(金) 03:05:36.85 ID:VxZC//qzo
>>673

【捨て身の特攻と評して良いだろうか。グリースの突撃によって、アーグとの距離は飛躍的に縮まり】
【両者は共に機材の最中に身を置くこととなる。そしてそれを追うように鎧が迫って――項が、落とすべき首が見え】


ククッ……!愚者風情が、口を縫い合わせるべきは貴様の方であろう?
 奇跡を知らぬからそのような口が叩けるのだ。

 良いがグリース・イムリンパルスよ……奇跡とはすなわち、この肉体だ
 我が身体こそが神の奇跡の証明なのだ。神の存在とお力を確実とするものだ……。
 ……だが、愚かなる者には理解出来まい。誰しも理解する為の機会は与えられる

 しかし掴み取らねば、後は落ちるばかり…――ほう、水の操作か?
 それは困るな、実に厄介……どれ、久々に能力≠使ってやろうではないか…――!


【鎧が剣を振るい、その切っ先がかすかに機材を傷つける。しかし、流石に単なる木偶ではないのだろう】
【破壊させるには至らない程度の加減がされていて、だからこそグリースを捉えるには至らず】

【――問題はアーグだった。これまで魔術のみで攻防を繰り広げたこの男は】
【徐ろに抜いた短刀で己が右手を刺し貫く。滴る血液を、人外に思える長い舌で舐めとると】
【傷ついた手を全ての機材にむけて一振り――それだけで、水はグリースの操作から抜けだして】
【そして恐ろしい程に静まり返るのだった。まるで支配≠ウれた兵隊のように、沈黙し】


時は来たれり……50の血を捧ぐことによって、その契約を成就させん。
 ……ク、フッ…51にしてしまっても、全く構わぬがな?


【機材はグリースの水の操作が解かれるまでに半壊していた。ところどころ、水が漏れている物もある】
【だからだろう。アーグは焦るように術の詠唱を続け、やがて機材に貯蔵された水が嵩を減らし始める】


【――だからといって、二人の殺意が収まるわけではない。鎧は剣を縦に振るうと】
【ただ真っ二つに、グリースを頭から又座まで切って捨てんとし】
【アーグはそれに合わせて周囲の空間魔術を一層強め、壁面は暗黒と同化して】

【減る赤い水、この場にいる四者だけが色を持つ世界が作り上げられる】
【その上で四方からグリースへと、真っ黒な"破壊物質の弾丸"が放たれるのである】
【喰らえば効力は冒頭のそれと同じ。加えて、グリースが撃った弾丸の"炸裂"の性能を有している】

【皮肉のつもりか、意趣返しだ――それも、今度は目で追うことが難しいというレベルではない】
【そうした攻撃を挟んだ上であえて言うのならば、アーグは詠唱中という事もあり】
【ほんの僅かな隙が見えた。生半可では決して通らない、針の穴ほどのものであった】

/っと、良い所なのですがここで凍結をお願い致します
/自分の方は明日明後日と夜はこれて24時頃になるかと思うので
/どちらの昼間か、でなければ一度置きレスに移行をお願いしたく。
675 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2015/04/17(金) 03:10:23.28 ID:ohu4pxas0
>>674
/了解であります!
/自分の方もちょっとばかし外せない用事がありますので、お手数ではありますが置きレスの方でお願い致したく……
/取り敢えず、お返しの方は後ほど置きレススレの方にさせて頂きますっ!お疲れ様でありましたー!
676 :ライド・シュバルト [sage saga]:2015/04/17(金) 16:59:45.90 ID:7IigSpiao
【ここはビルやマンション・建築中の建物といったモノが立ち並ぶ街中】
【ライドはそこで車を店舗にしたココナッツに穴を空けストローを挿した
ジュースを売っている店で今まさに財布を取り出し支払いを済ませ】
【財布を戻そうとしているところであった】

ココナッツジュースの味はどうかな〜

【少し浮かれている様子だったのが災いのもとだったのだろう】
【近くの人がライドの財布を素早く奪い駈け出した】

あっこら泥棒!待て〜

【そう大声を出して追いかける】
677 :アルカード=ツェペシュ :2015/04/17(金) 17:22:22.28 ID:MD0CHH/K0
【とある高層ビルの一般公開エリアの更に上、関係者以外立ち入り禁止エリア】
【其の最も上、本来人が立ち入る筈の無い屋上部分の縁に彼は悠々と座っていた】
【彼は只、街を眺めていた】
【陽光に支配され、人々が闊歩する街では無く、月の光とビルの明かり、ネオンの毒々しい色に支配された夜の街を】

明るいな。太陽等と言う暑苦しい物よりずっと良い。

【彼は訳あってほとんど夜にしか行動が出来ない】
【そんな彼が夜の明かりを好むのは必然であろう】

そろそろ、次の相手を探そうか。

【そう呟くと彼はビルの縁にふわりと立ち上がり】
【虚空へと飛び出した】
【彼の身体は少しの落下の後、重力に逆らい飛び上がった】
【彼自身の能力により彼は空気と淡い光に満ちた黒い海を自由気ままに泳ぐのだ】

今日は彼処で良いな

【彼は翼を少しずつ折り畳み人気の少ない路地裏に降り立った】
【そして、路地を抜けた先の繁華街へと向かって行く】

/新規です。よろしくお願い致します




678 :ライド・シュバルト ◆1XELifMljM [sage saga]:2015/04/17(金) 17:34:40.18 ID:7IigSpiao
/>>676を取り消します

>>677
【夜の繁華街でスマホを弄りながら歩いているライドがいた】
【ボサボサの赤い髪に童顔の容姿は夜の繁華街には似つかわしくなく】
【警察や自警団から声を掛けられることもある】
【その度に身分証明証を出し年齢を証明するのだが】

え〜っとここの繁華街は夜になるとネオンの光が眩しく
昼とはまた違った様相を見せるっと

【スマホに使うかどうか分からないが下書きをしているのだ】
【だが歩きスマホというのは周りへの注意が散漫になってしまうもの】
【いつの間にか路地裏に来てしまった】
【それだけでも危険なのにさらにアルカードに気付かずアルカードそのままぶつかるルートを通っている】
【そのままではぶつかってしまうだろう】

/よろしくお願いします
679 :アルカード=ツェペシュ :2015/04/17(金) 17:42:52.69 ID:MD0CHH/K0
>>678
【彼はフードを被り、俯き加減で考え事をしながら歩いていたので周りへの注意が散漫になっていた】
【結果として彼は前方を歩いていたので赤髪の青年にぶつかりかける】

おや、すまない。前をよく見ていなかったようだ。怪我は無いか?

【彼はフードを取り、ぶつかりかけた青年に問いかける】
【その顔は誰が見ても美しいと感じるであろう。まるで月の光に瞬く雪を具現化したかのような美しい容姿だ】
【片目のみが赤色な点と不自然に動いている左腕を除けば】
680 :ライド・シュバルト ◆1XELifMljM [sage saga]:2015/04/17(金) 17:49:08.73 ID:7IigSpiao
>>679
【ぶつかり尻餅をつくが後転し素早く起き上がる】

こちらこそすいません。そちらこそお怪我はないですか?

【そしてスマホをしまい慌てた様子で謝る】
【オッドアイと不自然に動いている左腕には気が付いたが】
【人間、誰しも触れられたくないものがあるだろうと思い来にしないようにした】
【ただ目線が赤色の片目と左腕に一瞬いっているので相手は気がつくかもしれない】

/誰が見ても美しい〜といった過度な美化はなりきりでは嫌がられるので
整った顔立ちをしている程度にしておいた方が良いですよ
681 :ライド・シュバルト ◆1XELifMljM [sage saga]:2015/04/17(金) 18:21:25.97 ID:7IigSpiao
>>679
/ご在席でしょうか?
682 :アルカード=ツェペシュ [sage saga]:2015/04/17(金) 18:21:30.58 ID:MD0CHH/K0
>>680
あぁ俺は怪我は無い
それより――

【彼は青年のとった機敏で効率的な起き上がり方を見逃さなかった】

(能力者か・・?それとも戦闘経験者。何はともあれ早々に相手は決まったかもしれんな)

【彼は青年を今日の相手にするかどうかを見極めるべく鎌をかける事とした】

君は・・・中々に機敏な動きをするようだが、何か武術でも?
俺みたいな"凡人"には出来ないだろう。あのような動きは

【直球かつ、自然に聞くように彼は心がけた。】
【この問答への答えによって彼が青年を相手にするかどうかが決まるだろう】

/過大表現過ぎましたか。以後気を付けます。
683 :ライド・シュバルト ◆1XELifMljM [sage saga]:2015/04/17(金) 18:32:23.32 ID:7IigSpiao
>>682

ああ、後ろ受け身の応用ですよ
これでも棒術を基本に色々な武術をそれなりの年月やっていましたから

【そう言って短い棒を取り出し両端が特殊警棒のように伸ばした。伸縮式の六尺棒だ】
【そして棒を回す。その動きは慣れており棒に慣れ親しんでいることが素人が見ても分かるだろう】

(それにしても"凡人"ねえ……少なくとも"凡"ではないな)

【相手と話しているとどうしても目につくオッドアイとさっきちらっと見た今も視界の端に存在する左腕】

(わざわざ凡人と言うのはやっぱり自分の姿とか気にしているのかな)

【そう思ったライドはあえて凡人には突っ込まなかった】

ただ受け身を練習すればさっきのような動きは凡人でも出来るようになりますよ

【嫌味ではなく本心からそう言う】
684 :リーべ・上 ロゼッタ・下 ◆my2He3rcPs [saga]:2015/04/17(金) 18:39:12.89 ID:afwC6CPDO
 【病院──入院患者用の大部屋】

【先日の「セリーナ救出作戦」……ベクターの関与やセリーナ本人の暴走もあったことから、死傷者も多く出たという】
【この病院は、その事件により出た怪我人を手当て・入院させている施設のひとつ】
【6人用のとある大部屋に入院させられているその少女も、セリーナ救出作戦に尽力した者の1人だった】


──ふふん、入院中でもチームメンバーは集まるものだな
傷もだいぶ塞がってきたし……もう少しで退院できるかな


【ベッドの上に横たわっているのは、夜色の髪と瞳をした18歳ほどの少女だ】
【腕やら胴体やら、身体のそこかしこに包帯が巻かれているが──彼女の独り言曰く、治りかけらしい】

【さて。時にこの病院では、ひとつの新しい噂話が流れていた】
【──「夜色の少女が、六罪王ベクターに対抗しようとしているらしい」というのが噂の内容だ】
【実際、百戦錬磨の軍人が少女に対し頭を垂れたとか、怪しげな黒服が少女の言葉を一言も漏らさずに手帳に書いているとか】
【あるいは凄腕冒険者と共に、あり得ない桁数の暗号合戦をしていたとか……そんな噂まで流れているらしい】
【だが、所詮は噂話。お喋り看護師にかかれば金魚が黄金の龍になってしまう例などいくらでもある】
【故に、この夜色の少女に纏わる噂話だって8割ほどが誇張なのだろうが──】
【──問題なのは、噂話にだって「元ネタ」があるということだった】



 【路地裏】

【──世間は今、様々な話題や事件で揺れ動いている】
【廃の国事件。新六罪王出現。ベクターの地の国事件。国立図書館襲撃。セリーナ・ザ・"キッド"救出作戦】
【だが如何に世界が揺れ動こうとも、この場所だけは変わらない】
【死がゴミのように転がり、暴力がすぐ横を通りすぎていく。それだけの日常を繰り返すだけの処だ】
【そして──路の角に立つ彼女もまた、裏の住民であった】

【艶やかな黒髪に、紅色の瞳をした、女。身に纏う高価な黒いドレスは、彼女の身体のラインを強調させる】
【何をするまでもなく、女はそこに立っていた。立っているのが、女の仕事だった】
【──娼婦。自らを売り欲望の捌け口となる代わりに金銭を享受する、社会の嫌われ者。それがこの女だ】

【女は立っているだけ。ただ、彼女の側を男性が通りかかれば女は彼に声をかけるだろう】
【曰く──「私を買わないか」と】
685 :アルカード=ツェペシュ [sage saga]:2015/04/17(金) 18:42:30.02 ID:MD0CHH/K0
>>683
ほぅ、そうなんですか・・・

【彼は静かに目の色を変えた。】
【今日、今宵の相手はこの者だと決めた目である】

(伸縮する棍のような武器、この時点で常人では無い)
(組織にいる奴ら、俺と同じであろう存在)

いや、俺も少々武術や体術には自身がありまして
腕を磨くためによく"死"合をするんですよ

【そう言うと彼は腰に差した異様な長刀を取り出した】
【赤黒い、血と黒金を混ぜたような色。奇妙なオッドアイ、不自然に動く左腕と合わせれば彼が人外の存在である事は明白だ】

殺しはしませんよ。今日はそう言う任務は受けてませんから・・・
力試しをするだけです。

【そう言って彼は右手に刀を構えた。】

686 :ライド・シュバルト ◆1XELifMljM [sage saga]:2015/04/17(金) 18:53:17.81 ID:7IigSpiao
>>685

【相手の雰囲気が変わった途端190cm程相手から離れる】
【そしてこちらは体を半身(はんみ)にし身体の向きは左向き】
【右手は棒の端を持ち左手は棒の真ん中当たりを持つ】
【相手がこちらへ向かってきたら体を左向きから右向きに動かしその動きとともに棒が動き迎撃できる構えだ】

やれやれ……路地裏に迷った時点でこうなりますか

【すでに精神は戦闘に切り替わっている】
【そしてこの構えは……攻撃ができる構えでもある】
【左足を前に移動させ体の向きを右向きに変える】
【そして同時に体の動きに沿って棒を動かし左から右へと棒を薙ぎ払う】
【相手から見て左手から先の棒の部分が相手の右わき腹に襲いかかる】
【さらに能力で細かく振動させている。攻撃力は増しているのだ】
【狙いは肋骨に当てる事。肉が薄い為ダメージを稼げると見込んでのことだ】
687 :アルカード=ツェペシュ [sage saga]:2015/04/17(金) 19:05:33.90 ID:MD0CHH/K0
>>686
【青年が咄嗟に取った構え、恐らくだがカウンターか薙ぎ払いを狙っているものだろう】
【それを見た瞬間に彼は】

(やはり間違っていなかった・・・)

【と、喜びと期待が入り交じる表情をした】

(カウンターの場合は右足で飛び上がり手首を掴む、薙ぎ払いの場合は攻撃と同じ方向に倒れ刀を棍に垂直に当てる。)
(まぁ、考えるだけ無駄か・・)

【そう思いながら彼は左腕を身体の前で右に曲げる形で、右腕を刀ごと後ろに構え左足を前にして突進した】
688 :ジンジャー・ユースロット ◆LF1Ar7hXZw [sage]:2015/04/17(金) 19:07:36.61 ID:SlJbcD/xo
>>684
【少女の横たわるベッドのすぐ横の半開きの窓から隙間風が吹いている】
【先ほどここの看護師が部屋の換気をするために一度開けたのだが、日が暮れるのと同時に少し風が強くなってきたようだ】
【やや強い風であるため一度閉じてもいいかもしれない、だがそうするならば外から男の話し声が聞こえてくるのがわかるだろう】


―――それで、剛太郎君の方はどうだねご老体……最後に見たときはだいぶ参っていたようだが

『怪我の方はよくなっちょったからのう、すっかり図書館の仕事に復帰しちょるよ……立ち直っているかと言われれば微妙なところじゃが
あの事件で殉職した者たちの中に、警備の仕事を始めたころ特に世話になった男がいたらしくてのう』

そう簡単には立ち直ることはできまい、まあそれでも仕事しようと体が動いているだけ大したものだと思うが


【片方はよく通るテノールボイス、もう片方はそこそこ年がいっているのかややしゃがれた年配の男性の声だ】
【どちらも感情的には沈んだ声色、決してありがたい情報を交換しているような様子ではないようだが】
【ともあれ、覗き込んでみれば外のすぐ近くに一人の男性がベンチに腰かけて、目の前の小動物らしき何かに注目していることに気が付くだろう】

【その男は黒い短髪を若干しゃれた状態に整髪料で整えた、自身満々の顔つきとは裏腹に若干年若い印象を与える顔立ち】
【新品同様の真っ白な白衣に身をまとい、その下にはストライプのブラウスに真っ黒なスラックスをはいており】
【その首には髑髏模様が際立つ奇妙なデザインのネクタイを首に絞めている、極めて大柄な男性―――はて、前にどこかで見た覚えがある気がする顔だ】

【彼が前にしているのは、どうも子犬のようだ―――それもまたしても最近どこかで見た覚えがある茶色い毛並】
【確かこの間の図書館襲撃事件の際に警備員の青年が連れていた喋る子犬の後姿に似ている気がする】
【その予想に反することなく、子犬は初老の男性の声で達者に言葉を白衣の青年にかける事だろう】


『お前さんの方は怪我の調子はどうなんじゃあ若造、あのベクターとかいう男の一件にかかわってからずいぶんと怪我がたえなくなったようじゃが』

今週中には包帯も取れるよ。ジャンクちゃんとベルトの修理はすでに完了している
食べて寝てすぐにでも直して見せるさ……私がいなくて寂しがるレディたちが待っている事だろう
はやく完治させて現場に復帰しなくてはならないな……


【そういいながら彼は1階のコンビニで買ったらしいコーヒー味のパピコの袋を一つ開けて一気に二本吸い始めている……】
【奇妙な男だが、一部聞き捨てならない言葉を発した気がする、―――部屋の中からでも声は届きそうだ、何か声をかけてみてもいいかもしれない】

/まだいらっしゃいますか?
689 :ライド・シュバルト ◆1XELifMljM [sage saga]:2015/04/17(金) 19:15:50.34 ID:7IigSpiao
>>687
【相手が倒れ棒の進行方向と垂直に刀を当てられる】
【その事によって棒はあらぬ方向へ進行方向を変える】

(俺の攻撃をそこまで見切っただと……この相手……出来る!)
(だが相手は不安定な体勢……棒だけに集中していると痛い目にあうぜ)

【ライドは右足で相手の胴体に前蹴りを繰りだそうとする】
【目的はもちろん相手を転倒させるため】
【転倒すればすかさず振動させ攻撃力が増した棒を相手の胸部に振り下ろすつもりだ】

/防御描写は()の中の言葉と考えて大丈夫でしょうか?
690 :リーべ ◆my2He3rcPs [saga]:2015/04/17(金) 19:25:55.13 ID:afwC6CPDO
>>688

【昼間の風は心地のよいものだった。しかし夕刻になるとまだこの季節は寒い】
【特に纏う衣服が患者服と包帯だけだと、冷たい風にはなおさら敏感になるというもの】
【──ぐ、と腕を伸ばす。少し痛みがはしるが、それも入院当日と比べるとだいぶマシになった】
【そしてそのまま、窓を閉めてしまおうと……「──ん?」】

【窓の外から声がする。どこかで聞いたような声だった】
【それに──「ベクター」だとも言っていた。そのワードに反応して、思わず少女は窓から身を乗り出す】
【ぎし、と身体が軋む。リハビリ代わりにはちょうどいい運動になるだろうな、なんて少女は思ったりもした】


────おーい、お前たちー! 今ベクターがどうのって……!


…………って、あれ?
もしかして、お前この間の合体男とワンタローか!?


【話し込む彼らに向け、少女は大きく手を振ってみせる】
【その腕にはしっかりと包帯が巻かれていたが──今の彼女は腕の傷など気にしてはいなさそうだ】
【──ぶゥん。少女の声に乗り、僅かに大気が震える。夜色の見た目に、この「振動」】
【「合体男とワンタロー」の2人にとっても、見覚えがある姿に能力のはずだ】

/遅れましたがここにー
691 :アルカード=ツェペシュ [sage saga]:2015/04/17(金) 19:28:30.98 ID:MD0CHH/K0
>>689
【すかさず繰り出した反撃により青年の攻撃を弾く】
【彼は同時に前に出る左足に力を入れる】

(予想通りに行くとは、案外期待外れか?)

【そう考えながら彼は左足で地面を蹴り飛ばし、青年を飛び越えようとする】
【触手の如き左腕と眼差しはしっかりと青年を見据えたまま】

/大丈夫でございます
692 :ライド・シュバルト ◆1XELifMljM [sage saga]:2015/04/17(金) 19:39:51.42 ID:7IigSpiao
>>691
(ぎりぎりのタイミングを見計らうんだ)

【ライドが狙うは着地の直前】
【おそらく、跳んで最初と最後を除いた空中にいる時を狙ったところで相手は気が集中していて攻撃が通らないとライドは考えた】
【ならライドが着地する場所を確実に予想でき尚且つ相手が空中にいる時を狙う】
【その時は気が緩んでいると読んでのことだ】

(今だ!)

【相手がまだ空中にいている時に渾身の力と能力による振動を込めた突きを相手の右足の付け根に向かって放つ】
【狙いは機動力を削ぐ事。末端は動いて当てづらいため中心部に近い所を狙ったのだ】

/どういう反撃でライドの攻撃を弾いたのか具体的に書いていただけるととても助かります
693 :ライド・シュバルト ◆1XELifMljM [sage saga]:2015/04/17(金) 19:55:46.94 ID:7IigSpiao
>>691
/すいません、用事で30分程離席します
もしあれでしたら置きレスに移行や凍結して頂いて構いません
694 :アルカード=ツェペシュ [sage saga]:2015/04/17(金) 19:57:55.90 ID:MD0CHH/K0
>>692
【着地する寸前、青年の棍の一撃がアルカードの右足を狙い、放たれる】
【恐らくは機動力を削ぐための攻撃であろう。アルカードの身体能力は人間の其れでは無いことを見越しての事か】
【彼は両の瞳で青年の動きをしっかりと見極める】

(そう来るか。ならばっ・・・)

――黒荊=防


【彼の刀は瞬く間に無数の荊と化し、彼の身体を覆うように幾重にも周囲に巻き付く】
【一部の荊は周囲の壁に杭のように突き刺さり彼の身体を空中で固定する】
【その荊で彼は青年の攻撃を空中で防御した】

さぁ、次は俺の番だぁ!ぁ!ぁ!

【そう、叫ぶと彼は数本の荊を青年目掛けて高速で弾き出した】

――黒荊=貫

/不慣れで申し訳ないです




695 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(空) [sage]:2015/04/17(金) 20:18:58.95 ID:SlJbcD/xo
>>690

【「振動」に乗って運ばれてきた声に気が付き会話を止める男たち】
【事件があった時とは違う組み合わせ、お互いその時の相棒は連れていないらしく他の反応らしきものは見当たらない】
【両者とも正確に声が聞こえた方向に顔を向けると、思ったより遠くにいたその少女の姿を見つけると】
【白衣の男がにっこりと満面の笑みを少女に向けてその手を振り返す事だろう】


『むう?なんじゃああいつ……ああ、そうじゃ……図書館の事件で見かけた小娘じゃああいつ
この能力前に戦場で見せてもらったことがある……剛の字に助太刀しに来た連中の一人にあんな小娘がおったわい
あのたわけ……ムクと呼べと言うたろうが』

―――おやおや、あれは私も前に見た顔のお嬢さんだね?どうやら共通の知り合いのようだ
見知った顔が二人顔つき合わせてるのを見て手を振ってくれたといった所かな?……今行くから待っていてくれたまえ!


【ひょい、と軽々右手で子犬の体を抱きかかえると、負傷しているとは思えないほど軽やかな足取りで少女が顔を覗き込ませる窓の方向に足を運ぶ】
【5mも離れてはいないそこそこの距離まで近づいたら左手で妙に気取った感じに髪をかき上げて名乗りをあげる事だろう】


やあお嬢さん、いつぞやはほとんど話すこともできないままで大変もったいないことをしてしまったね
私はジンジャー・ユースロット、女性の味方で世界を股にかける冒険家だ。科学者とかもその片手間にやってる
いつぞやの戦場ではありがとう、君たちの助けがあって心強かったよ


【そうだ、このジンジャーと名乗る男は例のセリーナ奪還戦の際に、最後彼女を開放する策を実行するために】
【至近距離で彼女を抑えた際に皆の攻撃を巻き添えで食らいまくっていたのではなかったか―――?】
【事実、彼の服、その襟元などから包帯が固く巻かれている事が窓からでも見て取れる、頬の絆創膏といい怪我は決して完治していない】
【もっとも、変身して装甲を纏っていたからこそこの程度の負傷で済んでいたのだろうが―――ずいぶん頑丈な体をした男である】

/ちょっとご飯食べてて遅れました!失礼
696 :ライド・シュバルト ◆1XELifMljM [sage saga]:2015/04/17(金) 20:36:14.48 ID:7IigSpiao
>>694

(何!これも防がれるか!)

【いばらに驚いているのもつかの間、今度はいばらが自分に襲いかかってくる】
【慌てて自分から見て右に前転して避けようとする】
【しかし跳んできたいばらのうちの一本が背中を大きく斬り裂く】

ぐっ!

【小さく悲鳴を上げる】
【だが痛みに意を介している暇はなかった】
【前転をしている間に奇襲気味に棒で突きを放つ】
【もちろん振動を与え攻撃力が増している突きだ】
【それを相手の腹に向けて放つ】
697 :ライド・シュバルト ◆1XELifMljM [sage saga]:2015/04/17(金) 20:39:08.99 ID:7IigSpiao
>>694
/用事で離席してすいません
698 :リーべ ◆my2He3rcPs [saga]:2015/04/17(金) 20:43:56.62 ID:afwC6CPDO
>>695

【2人が移動している間に、少女は体勢を変えて窓枠に寄りかかる】
【いかに能力者と言えど、身体の強度自体は常識レベルのものらしい】
【窓枠を使って身体を支えなければ、まだまだつらいのだろう】

【──彼らが近くにくれば、やっと少女は2人のことをはっきりと思い出す】
【ワンタロー……犬の方は文字通り少女の命の恩人。彼がいなければ、少女はあの戦いで命を落としていた】
【合体男……ジンジャーはセリーナ救出作戦で、近距離戦をも挑んでいたはずだ】
【……と、そこまで2人の様子を見てとって、ふとリーべは疑問に思った。何故、ジンジャーはここまでぴんぴんしているのか、と】


……ふふん、あの場じゃしょうがないさ。きっと、みんな必死だっただろうからな
私は──前も言ったが、リーべだ。リーべ・エスパス
セリーナ救出作戦の時は……お前の策もずいぶん効いていたからな、お互い様だろう!

それにしても……もう、歩けるんだな。お前の能力なのか?
頑丈なのは羨ましいぞ! なんせ私はやっとリハビリが始まったところなんだからな!
1週間近く寝ていると筋力が衰えて困る! それとも、傷の治りが早いのも科学の力なのか?


【かがくのちからって すげー。──いや、本当にリーべはそう思ったのである】
【彼女自身、実は最後の「衝撃波」を放って以降は気絶してしまい、最終的に何がどうなったのかを目撃していないのだ】
【故に──「多分ジンジャーはみんなの全力攻撃をセリーナもろとも喰らったのだろう」】
【「そして、ものすっごい大怪我して、でも科学の力で超回復したんだ!」……という微妙な勘違いをしているのだ】

/大丈夫デスヨー
699 :アルカード=ツェペシュ [sage saga]:2015/04/17(金) 20:48:29.81 ID:MD0CHH/K0
>>696
【荊の攻撃は青年の背中を掠めたようだ。呻くような悲鳴が一瞬だけ耳に届く】
【だが、着地とほぼ同時に前転する青年から棍が飛び出る】
【彼はすぐさま右に回避したが、一拍遅く、左腕の触手の一本を棍が掠め、抉りとる】

ぐっ・・・。中々上手い戦い方をするじゃないか・・・面白いぞっ!

【そう叫ぶと彼は青年に向けて伸ばした荊をたゆませ、限界まで伸ばしきる。】
【其のまま青年を狙いながら鞭のように振り回す。】

避けられるかい?棍棒使い君

/いえいえ。返していきます
700 :ライド・シュバルト ◆1XELifMljM [sage saga]:2015/04/17(金) 20:59:50.66 ID:7IigSpiao
>>699

いい能力持ってるな!本当!

【相手の能力の応用性に半ばやけくその感嘆をもらす】
【そして襲いかかるいばらのムチに対しては……】

避けられないなら……受けるのみ!

【自分に襲いかかるムチを棒で受ける】
【しかしムチを棒で受けた後、自分と相手の間のムチは運動エネルギーを失ったが】
【それ以外のムチは運動エネルギーを失っておらずまた背中に襲いかかった】
【前に移動することによって少しはダメージは減らしたがさっきの傷と相まってライドの背中はもう限界だ】
【そして思いっきり右足を振り上げ相手の顎目掛けて蹴りを放つ】
【顎というのは人間ならば脳が揺れるので急所である】
【そこを狙ったのだ】
701 :アルカード=ツェペシュ [sage saga]:2015/04/17(金) 21:14:12.37 ID:MD0CHH/K0
>>700
【青年は荊の鞭を棍棒で受け止める】
【予想だにしなかった行動に彼は少々動揺する】

避けられなければ避けないとは・・・。いつぞやの戦争での歩兵共のようだな。

【瞬間、アルカードの顎目掛けて青年の蹴りが炸裂する。】
【蹴られる瞬間に荊で顎を覆ったが咄嗟の一撃なので覆う量が足りていない】
【結果、脳震盪まではいかない者の彼は小さくはないダメージを負った】

くふぁっ・・・・・・・・ッシィィ!

【彼は無理矢理に頭を下げ、青年の方向を向く】
【そして、両腕に荊を纏わせ青年に向けて降り下ろした】
【此方もやけくその一撃だ】
702 :リーべ ◆my2He3rcPs :2015/04/17(金) 21:18:27.19 ID:afwC6CPDO
/ジンジャーの方、ごめんなさい次遅れます
703 :ライド・シュバルト ◆1XELifMljM [sage saga]:2015/04/17(金) 21:24:31.09 ID:7IigSpiao
>>701
【相手にとってはやけくその一撃だったのだろう】
【しかしダメージが蓄積している彼にはその攻撃は避けられなかった】
【だがしかし闘志は消えていなかったライドは両手で相手の攻撃を受け止めた】
【腕から血を吹き出す。もうライドの腕は少なくともこの戦闘では使いものにならないだろう】

ぐぅ!

【今度はさっきよりも少し大きな悲鳴を上げる】

(腕はもう使えん……ということは棒術も使えない。そして相手にも少なくないダメージを与えた。となればやることは1つ)

【ライドは最後の力を振り絞り懐からスモークグレネードを取り出す】
【そして口でピンを外し落とした】
【煙幕が周りに立ち込める。そして煙幕が晴れた頃にはライドの姿は無くなった】

──表通りの繁華街

はぁはぁ……もう限界
【何とか表通りの繁華街まで辿り着いたライドはその場で倒れこんだ】
【辺りの人から悲鳴や救急車を呼ぼうとする気配がある】
【そのままライドは病院に運ばれた】
704 :ライド・シュバルト ◆1XELifMljM [sage saga]:2015/04/17(金) 21:24:49.35 ID:7IigSpiao
>>701
/ありがとうございました
705 :ジンジャー・ユースロット ◆LF1Ar7hXZw [sage]:2015/04/17(金) 21:41:08.51 ID:SlJbcD/xo
>>698

ああ、ハハハ……あの時はセリーナ君の危機を脱するために脳細胞フル稼働させて
1%でも多く助かる可能性を必死に模索したのでね……いやはや、これまでの人生でも特に必死になった瞬間だったが……
全くカミナ君があの場にいてくれたからよかったものの……うまくはまってよかった、おかげで全身ボロボロにはなったが

『貴様を回収した貴様の姉は絶句しちょったようじゃのう、30間近にもなって無茶やらかす気質はまるで治らんので呆れちょったわい』

褒め言葉と受け取っておこうか?しかしセリーナ君の人望には相変わらず頭が下がる、彼女の危機と聞いて即座に多くの者たちが
かけつけたのだから……そう、リーベ君キミ達に言っている。こんなに心配してくれる戦友がいるのだから……あまり抱え込まないでほしいな


【セリーナを解放した後の彼女の容体などの情報はまだ手元に来ていない、不安が募る一方だったが】
【それでも彼はセリーナ・ザ・"キッド"の復活を信じている、仮に彼女はあともう少し立ち上がるには足りない状態にあったとしても】
【その時は自分たちが、彼女を案じる者たちが支えになればいいのだ、とすでに取るべき行動を決めているのだ】

【パピコを食べながらリーベの投げかけてくる疑問を正面から受け止めると、彼はどこか得意げな顔で服の前のボタンを少し開け始める】
【見れば、彼の体に巻かれた包帯の他に―――なにか湿布のような形をした薄い物が何枚か張られているのがわかる】
【ただの湿布ではない、その紙には魔導書やら呪符などに記されている文様が赤黒い色で描かれており、その文様がキラキラ服の下で光っている】
【まるで何かを「作動中」にしているかのような状態のこのアイテム―――これが彼の治癒を早めた要因か?】


ハッハッハ、当たらずとも遠からず……『科学』だけではなく『魔術』も併用しているのだよ
魔術の中には『人間の治癒力を高める効果の魔術』もあるが、その効果を起こす文様をデジタルデータとして一度機械に取り込み
より緻密かつ的確な効果が得られるように調整して出力したのがこの『符』だ

『科学の高みに上ったこやつと魔術の高みに上ったワシ、その上でお互いの技術を必要最小限レベルは齧っておる両者が揃えば
二つの技術を併せ持った装備というものを開発する事も可能というわけじゃあ、時代はつねに変化を求めておる……柔軟に新しいモンを取り入れんとのう』

とまあこんな調子で揃った我々の技術を以前からUTやSCARLETといった正義組織に提供していてね
セリーナ君とはその縁で知り合ったのだよ。W-Phoneを見たことがあるかね?アレを開発したのも私さ


【正義組織の技術提供者―――なるほど、この男たちが正義組織の振るういろいろな技術を開発する部門の人間だったらしい】
【ムクと名乗ったこの犬も……どうも信じがたいが魔術サイドの技術者であったらしくこの二人の技術を組み合わせた品が彼の傷を通常よりも早く治したらしい】
【懐から同じ文様が書かれた符を取り出したジンジャーが「キミも使ってみるかね?」と気前よく差し出してくることだろう―――どうも女の子には甘い男と見える】
706 :クローフィ・チャイカ [sagesaga]:2015/04/17(金) 21:44:43.43 ID:FuRabmhMo
【夜の公園にて】
【昼間は人々で賑わうこの場所も、もうすっかりその喧騒は失われていたが】
【そんななかで、一人ベンチに座っている人影が一つ】

んく、んく……ぷはぁ
んー、やっぱスポドリはスカリポエットに限りますねぇ……アエクリアスも悪くないけど……

【手の中で空になったボトルを弄ぶのは、白い髪が目立つ15かそこらの少女】
【服装は、無地のピンクのTシャツにミニのスカート、そして赤いジャケットと普通のものだが、この時間に年端もいかない少女が公園なんかにいることが、異常】
【そしてさらに彼女の異常性を引き上げているのは、横に置かれている抜き身の双剣】

【普通であれば、そう近寄りたいと思える相手ではないのだろうが、ここは普通でない者も歩き回る町】
【果たして、今宵はどうなるか】
707 :アルカード=ツェペシュ [sage saga]:2015/04/17(金) 21:45:12.09 ID:ECUeRrnu0
>>703
【彼のやけくその一撃は青年の腕に直撃した】
【歪な音を上げる腕、それと同時に此方の左腕も限界を迎え、奇妙に捻れる。】
【お互い、適切な治療を受けなければ腕は使い物にならないだろう】

(くそっ・・意識が・・・)

【先程の一撃の影響で意識が朦朧とし始めた】
【瞬間、目の前が白く煙に包まれる】
【煙が晴れた時、すでに青年の姿は無かった。】

中々・・・グフッ・・・やるじゃないか。
面白かったぞ。赤髪の青年・・・

【彼は懐から携帯を取り出し、機関に救援を要請した】

/絡みお疲れさまでした。至らない点も多かったと思いますがお付き合いありがとうございました。
708 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2015/04/17(金) 22:00:25.72 ID:qf53emT10
>>706

【ふらりと街灯に照らされた長い影が揺れる、じゃぐりと砂粒を踏みしめる音がする】
【続いて「……あ」なんて気の抜けて聞こえてくる声を、彼女は覚えているだろうか。霧中に聞いた鈴の音】
【“彼女”はぱちくりと瞬いて、見覚えのある姿を見つめる――相手が気付けば、にこりと笑うはずだ】

【真っ黒の髪は腰までの長さ。編みこみで飾ったハーフアップには大きなリボン飾りが揺れて、】
【瞳は左右で色違いの黒赤、右耳には片方だけのピアス――宝玉の欠片をあしらったものを身につけ】
【深い赤色のミニケープにワンピース。スカートは特にボリューミィに膨らんで、丸く弧になり】
【後ろはバッスルになっているせいで余計に膨らんで見える。おなかのところには、生成りの大きなリボン飾りが揺れ】
【足元は爪先の丸くてかかとの分厚いストラップシューズ、ふっくら姫袖に隠した指先は、きゅっと丸まって】

……こんばんは、チャイカ――だよね?
こういうところが好きなの? よく会うね――あ、ごめん、二度目だよね……。

【年上っぽくない年上。気付かれればにこにこと笑ってみせる彼女は、なんとも人懐っこい気配を放ち】
【かと思えばしゅんとしてみせたり表情がよく変わる。それでも、基本的にはころころと笑っていて】

あ――、それ、チャイカの?

【「今日は暖かかったね――」なんて無難に選んだ話題が、ただ、途中で切れる】
【ぱちくりまんまるな眼は相手を通り越し――そう、抜き身の双剣へと向かっていて、】
【気のせいか目を輝かせたと思うと、そんなことを尋ねるのだ。あなたのものなのか――と】

【もし肯定を返すなら、比較的すっごい反応速度で「見ていい?」なんて尋ねられる、ことになる】
【そのときの声はうきうきしているように聞こえた。……もちろん、駄目なようなら、大人だもの、我慢するのだけど】
709 :クローフィ・チャイカ [sagesaga]:2015/04/17(金) 22:26:54.33 ID:FuRabmhMo
>>708
ん?……あぁ、鈴音さん!

【ふと聞こえてきた声と物音に顔を向けると、見覚えのある姿が目に写り、顔を綻ばせる】
【この短期間で忘れるほど鳥頭ではない、彼女の名前はしっかり覚えていた】

そうですね、昼間は日光が苦手なんで夜の方が過ごしやすいですし……
あはは、でもそう思うくらいには早い再会でしたね

【まだ期間は短いが、それでも一夜を通して仲良くなった相手を邪険にすることもする気もなく】
【双剣をどかして場所を作りつつ、会話を弾ませる】

そうですよー、これで特訓的なことをしてましてね
どうぞどうぞ、別に減るものでもないですし……なんならあげてもいいくらいですよー

【鈴音の好奇心に満ち溢れた様子を、年下ながら微笑ましく思いつつ、快諾】
【どうせその気になれば魔力の有る限りはいくらでも作れる物だし、そうでなくてもこの様子を見て無下にする気はさらさらない】
【紅の色をした双剣の片方を手に取り、鈴音の方へ「どうぞ?」と差し出す】
710 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2015/04/17(金) 22:35:12.88 ID:qf53emT10
>>709

【見つけてもらえたなら、少し嬉しそうにして、ちいちゃく手なんて振ってみる】
【それでぱたぱたと小走りでやってくるのだ、そのたびにふわふわと髪やスカートが揺れるのが特徴的で】
【大事なところは揺れないくせにそんなところはよーく揺れる。そりゃもうふわっふわだった、余談】

お昼は苦手なの? わたしもね、最近はちょっと、あんまり眩しいのは……。
……右目だけ眩しいの、それに、おうちは夜の国だし……夜のほうが得意、かな――。

…………そうだよね、あれ、最近だもんね――元気だった?

【自分だって昼間は苦手なのだ。特に赤いほうの瞳が光に弱い、まぶしくってつらくなる】
【なんならあの夜迎えに来た白い男も弱いのを知っているし、それなら、やはり赤い目は弱いのだろうか】
【チャイカの真っ赤な瞳を数秒ばかし見つめて――だけれど、失礼にならない程度で逸らして、首をかしげ尋ね】

え? ……えっ? だ、め、だよ、そんな、あげるなんて……。
そんなの悪いものっ、……大事なもの、なんじゃ――、……ちがうの?

【そんな顔が、急に驚きに支配される。くれるって予想外すぎたらしいのだ、大事なものとばかり思っていたなら】
【というか自分の持っている刀はめちゃくちゃ大事で誰にも渡すつもりがなかったりするので、なおさら】

……だから、見るだけでいいよ。……――あ、でも、まって、ちょっと、……触ってもいい?

そうだ、それだけだと悪いから、わたしの持ってる刀、見てもいいよ――見る?
世界でひとつだけのとっておきなの、へびさまがくれたやつなんだよ。

【だから、と、大人ぶって取り繕う。それで居て、すぐに、触りたくなる辺りが子供っぽさゆえ】
【もしそれも許してもらえるなら、嬉しそうに、それでいて大切そうに、大事そうに、触れてみたり】
【持ち上げてみたりするのだろう――それでいて、相手がこちらの刀を見たいというなら】
【一度それをベンチに戻して。「ちょっと待ってね」なんて返す――はずで】

【もし見ないということなら、そのまま彼女は楽しそうに刃を見たりしているはずだった。はものフェチなのだろうか】
711 :リーべ ◆my2He3rcPs [saga]:2015/04/17(金) 22:38:25.38 ID:afwC6CPDO
>>705

ふふん……それにしても無茶をしすぎ──あ、いや、これは私も人のことを言えないな!
それにしても……ほんと、お前のいう通りだ。セリーナは察するに、抱え込みすぎなんだろうな
あいつの人となりや性格を知っているわけじゃないが──他の仲間は仲間で、もうちょっとセリーナのことを普段から見てやればよかったんだが


【──はて、妙なことを言う。リーべはセリーナ救出作戦に参加していたのにも関わらず、セリーナのことを知らないというのだ】
【さらには彼女はUTでもSCARLETの所属でもない、完全に無所属の能力者】
【「そういう者ですら駆けつける程、セリーナは凄い」という見方もできるが……さて】

【だが──きっとセリーナ云々の話題はジンジャーの「不思議アイテム」の前では薄れてしまうだろう】
【なんたって彼女にとって「セリーナ救出」は当たり前のことだが、「不思議アイテム」は当たり前の存在ではないのだ!】


…………ッ! な、な、な、な、な……な、なんだそれ────ッッ!!
す、すごいな、めっちゃすごいぞ、すごすぎる!!
ま、マジカルアイテムだな! う、うっわぁあぁああ!!
科学と魔術の合成!? しかも見た目超かっこいい! わ、わーっ!
変身した時の見た目とか服装のセンスはどうかと思うが、これはかっこい……えっ、くれるのか!? やった──!!


【 大 興 奮 】

【なんだかもう、恐竜やら乗り物のおもちゃをもらった子供並の反応である】
【しかもその符をどうにかこうにか受けとればさらにテンション駄々あがり】
【貰ったんなら使わなくては!とばかりに符を握りしめ── 服 を 脱 ぎ 始 め た 】

【ばっ!と勢いよく捲られる患者服。胴体にも包帯やら湿布やらいろいろ巻かれていたのが幸いか】
【胸元には包帯代わりにしっかり下着がつけられており、リーべの動きに合わせてばっちり、ぷるるんと揺れるのだ】
【「どこつければいいんだ?胸か!?」──と言っているあたり、放置しておけば下着を剥ぎ取り胸にびたーんと符を貼りそうである】
【尤も、ジンジャーがちゃんと符の貼り場所を指摘すればその指示通りにするのだが】

/ただいま戻りました……が、また次遅くなりそうなのです
/なので明日以降に持ち越しか、置きレスに移行していただけるとありがたいです
/もしくはここで〆という形でも構いません。ジンジャーの方の都合のよいほうで
/わがまま言って申し訳ないです
712 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(空) [sage]:2015/04/17(金) 22:54:02.64 ID:SlJbcD/xo
>>711
/かしこまりました
/では、明日に持越しという形でおねがいします
713 :クローフィ・チャイカ [sagesaga]:2015/04/17(金) 23:03:18.60 ID:FuRabmhMo
>>710
おぉー、鈴音さんもそうでしたか……ここ最近少しずつきつくなってきてますしねー
あぁ、確かにそれもそうですね……確か、朝が来ないんですよね?

おかげさまでね、大きな怪我もなく上々です……鈴音さんのほうは?

【日光の辛さを分かち合える仲間だとわかり、嬉しそうな顔をする──今までこの悩みに同情なりする人はいたが、こういう相手は肉親以外では初めてだったり】
【そんな気分で、世間話もますます話が咲く──時間を考えなければ、とても平和的な井戸端話である】

大事ではないですねー、私の武器は必要に応じて創り出すことができますし
えぇどうぞどうぞ、実際に振ってみてもいいですよ

【そう言いながら手で弄んでいたペットボトルを脇に置き、軽く手を一振りすると──そこには剣と同じ色をしたナイフが出現】
【そして「ね?」と言いながら再び剣を差し出す】
【これで、この剣の価値がいかほどかわかってもらえただろうか】

鈴音さんのですか?
わぁ、私のと違ってほんとに大事なものじゃないですかそれ……いいんですか?

【へびさまというのが誰かはよくわからないが、世界に一つと言われたらその貴重さはわかる──今度はこっちがあたふたする番だ】
714 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2015/04/17(金) 23:15:44.70 ID:qf53emT10
>>713

そうなの、それに、わたし、右目だけだから……左目は平気なんだよ。
夏の朝なんてね、目開けられないの……、こっち側だけ隠して歩くんだ。慣れるまで――。

――うん、わたしも元気だよ。

【両目ならましというわけでもないのだろうけれど、左右で光への弱さが違うのも、それなりに辛い】
【それでもこんなに黒い髪の持ち主なら色素がないわけでもないのだろう、それならば、】
【右目だけ色が抜けてしまったのは不思議でもあるけれど。戯れに右手で右目を隠してみせ、笑い】
【それから今度は自分の意思で右目をつむるウィンクをする。ちょっぴり冗談めかして、うふふと声を零し】

そう? でも、大事にしたほうがいいよ。どれだけ作れても、大切な武器なんだもの……。
……いいなあ、わたしもね、ちょっと時間掛かるけど、そういうのは作れるんだ。
でもあんまり武器とかって詳しくないから、ちゃんと作れなくて……こういうのは得意なの。

【「わあ」と小さな声が洩れる。それから、そんなことを呟き――ちょっと苦笑してから、】
【きゅっと握った右手の拳をぱぁと開いてみせる。するとそこには魔力が溢れて、あっという間に織物のよう】
【形を紡ぎ上げて――完成するのは、ふわりと咲き誇る、一輪の薔薇だ。桜色は彼女の魔力の色味だろうか】
【淡い魔力光を放つそれ――を、彼女は、自分の髪にでも挿そうとして、ただ、ふっと気付いた顔の後】
【嫌がらないようであればチャイカの髪に挿してやろうとするのだろう。なんら意味はない、手遊びのような行動】

うん、いいの。投げたりしても平気なくらい丈夫だから――えへ、いっぱい投げちゃった。
だって投げると相手のひとってびっくりしたりするから、ちょうどよくって……。

【論外だった。もしかしたらちゃんとした刀の使い方を知らないのかもしれない、と、思えるくらい】
【けれど本人は反省もせず笑っていて、――ただ、その手にはふわりふわりと花弁のような魔力片があふれていき】
【やがてきらきらと刀のシルエットを作り出す。――そのうちに現れるのは、一振りの、装飾も特にない櫻の刀だ】
【上質そうだがよほど銘のあるものには見えず、……なんて思って抜けば、きっと、驚いてしまうだろう】

【その刀は刃に水を纏うのだ。“いまは”触れても何の害もない水、ただ、戦いになれば相手を殺す要素になる毒水】
【ちなみにその水は絶えず溢れているようで、刃を下にすれば滴るし、上にすれば手を濡らすかも】
715 : ◆my2He3rcPs :2015/04/17(金) 23:19:31.31 ID:afwC6CPDO
>>712
/了解です
/明日はちょこちょこ抜けたりするかもしれませんが、時間がとれ次第返信させていただきますね
/では、今日はありがとうございました、お疲れ様でした!
716 :クローフィ・チャイカ [sagesaga]:2015/04/17(金) 23:44:53.02 ID:FuRabmhMo
>>714
なるほど、左右で耐性が違うのも大変ですよねぇ……両目だったら、サングラスとかで対策できるんですけど

【クローフィは生まれついてのこの体質だが、片目だけ色素に問題があるというのは聞いたことがなかった】
【かといってその理由を聞く必要はないだろう、人との間には適切な距離感というのがある】
【こうやって気兼ねなく戯れてられる距離感というのが、彼女とだと一番心地いい】

まぁ、私の魔力も無尽蔵ではないですしね……了解です
おぉー……綺麗ですね、私は武器しか作れないから羨ましいです

【雰囲気はそれらしくなくとも、年上は年上】
【大人の忠告にはきちんと耳を傾けるのが、子供の道義でありより良く生きる道でもある】
【そんなわけで少しばつの悪そうな顔をするものの、目の前で作られた薔薇にすぐその顔は感嘆のものに変わった】
【女の子たるもの、美しいものに目を奪われるのは当然──ましてや、自身には出来ないという条件までつけば、なおのこと】
【それに目を奪われていて、彼女の視線に気づくのが遅れるが──彼女の意図に気づいて、微笑みながら軽く頭をもたげさせる】

な、投げるですか……刀が泣きますよー、投げるならナイフとか投剣に……?

【苦笑いしながら、武器の扱いをたしなめるものの、それも彼女の刀が形を現すのにつれて中断してしまう】
【水を帯びた刀──そんなものが存在するなんて、彼女は知るよしもなく】
【それ故、未知との遭遇は彼女の意識をより強く惹き付ける】



717 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2015/04/17(金) 23:53:41.60 ID:qf53emT10
>>716

うん、でも、暗いところだと右のほうがよく見えるんだよ……。
だから、ほんとうは、うすぐらーいところとかが好き。あんまり暗すぎなくて、明るすぎないところ。
……でも、その、……薄暗いところって、眠くなっちゃうの。ねむたいとねちゃうから……。

【きっと駄目な大人なのだった。薄暗いだけで我慢できないくらい眠くって、こてんと寝てしまう】
【どっちの目が暗視に優れているとかそういうのより先、眠気に耐える練習のほうを先にするべきだろう】
【それでも最近は全うに起きているほうなのだが。一日十二時間睡眠、毎日だったのだもの】

かたちをよく知ってるものじゃないと作れないの、お花は好きだから……。

――うん、かわいい。

【好きだから綺麗に作れる――対象をよく知っているから。記憶とも少し違う、理解している】
【とは言え花について科学的な話をしようとすると彼女はだめなのだが。ただ、見たように作ることは出来】
【今はその真っ白な髪に挿してしまうけれど、後でにでも見てみたらば、本物みたいだときっと気付けるのだろう】

【――魔力操作にしてもあまりにも緻密。それなりにすごいことなのだけど、彼女にはその意識がなく】
【その白さの中に混じりこんだ桜色を見て少し得意げな顔をしているのだった。やっぱり子供っぽい顔をして】

…………や、やっぱり駄目だったかな。

【今更である。何を言おうと投げてきたことには変わらない、貸してくれた持ち主が何も言わないから気にしなかったけど】
【刀を無事に呼び出せばそのままチャイカに預ける。悪さをされるなんてこと考えていないのだろう、信用した目をして】
【それを渡せばまたチャイカの刃を借りて、はしゃいでいるのだから。或いはそれは、刀への信用でもあるのかも】

【水を滾々と湧かせる以外はなんら普通の刀だ。まあ、そんな特徴があるものを普通と言えるのかは、別として】
【どちらかと言えば地味かもしれない。それでも上質ではあるのは確かだし、美しくもあるのだけど――】
【――それよりなにより、やっぱり、水が。気になりそうな要素第一位であるのには変わりなく】

【危なくないようにと少し離れた場所で借りた双剣をぶんぶんしている彼女に聞けば、教えてくれるのかもしれないけれど】
718 :クローフィ・チャイカ [sagesaga]:2015/04/18(土) 00:17:17.18 ID:i3+ldlJ9o
>>717
あはは……まぁわからなくもないですけどねぇ
私みたいに遊び歩いてるんじゃなくて、きちんとお仕事もしてのことだし
……あ、でもちゃんと疲れが取れてないとしたらよくないですよ?

【暗いとこで船をこぐ鈴音の様子を想像すると、中々に微笑ましい】
【でも、もし睡眠不足でそうなってるんだとしたらそうもいってはいられない──十分な睡眠と食事がなければ、健康な生活は遅れないのだ】

そうなんですかぁ……いいですね、私も花は好きです

えへへ……ありがとうございます、大事にしますね

【太陽が苦手なクローフィだが、それでも昼に散歩することはある──その目的は大体これ】
【草木を愛でるのは日中に限る、それくらい好きなのであった】
【だから、鈴音に差してもらったこの花飾りは心底嬉しく、言葉通りとても大事にするのだろう】

んー、まぁ駄目ではないんでしょうけど……でも折角だし、道具は正しく使ってやりたいですよね

【そんなことを言いながら、渡された刀を丁重に受け取って眺める】
【確かに、刀自体は普通に良品──特段いいというわけでもないが、そこに滴る水がそれをオンリーワンたらしめている】
【ためしに軽く振ってみたりするが……相変わらず、不思議としか言いようがない】

……ほんとに不思議ですね、この水……
一体、この刀はなんなんですか?
719 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2015/04/18(土) 00:29:33.77 ID:CscvXS4Y0
>>718

ううん……疲れてるのはね、疲れてるの。でも、最近はだいぶ慣れたかな。
夜は大丈夫、疲れるのはお昼なの――、わたしね、お金のない子、ひとのために、ご飯を作ってるの。
それがね、結構大変なんだ。……うん、でも、とっても楽しいの。――ほんとだよ。

【もしかしたら街中などで見たことがあるかもしれない。とは言え、チラシを貼ってもらったのは風の国がほとんどになるのだが】
【少し前、クリスマスの時期なんかにテレビのCMで流したこともある。あのUTが新しく始めた、そういった食事提供サービス】
【それの調理担当というか原案というか、そういったのが彼女である。確かにそんな言葉を言う顔は、とっても楽しそうで】

【さらに、贈り物――ふっと思いついてあげたものだが、それを喜んでもらえたなら、嬉しそうにもする】
【なんでも魔力を吸わせてやれば長持ちするらしい。とはいえ、永久を過ごせるわけではないらしいのだけれど】
【魔力を与えれば少しの汚れや傷も消えてしまうらしい。それなら、少し脆いアクセサリーくらいには使えるかもしれず】
【この後の使い道はチャイカに任せられるだろう。かわいがってもらえるなら、喜ぶだけだ】

そっかあ……、……。

【なんて、彼女はつい無言がちになってしまう。今までひどいことしていたんだろうか、なんて、すこし】
【この刀はとっても好きだ。綺麗だし、なんとも言えず“合う”し、何よりやっぱり綺麗だし、綺麗だし、綺麗、きr】
【とっても綺麗な刀だと思っていた。水を纏った刃のなんとも言えない艶めき、月明かりを移したときの煌き】
【舞う水がひとつひとつきらきら夜を飾る瞬間も好きだったし、なにより、“あのひと”のものだから】

その刀、ね、へびさまの牙なんだよ。毒牙なの。
それの一本を、刀にしてわたしに貸してくれてるの。

……へびさまってね、前会った、白いひと。あのひとね、人間じゃないんだよ。

【ぶんぶん双剣をしていた彼女の動きがふっと止まる、それで、不思議と大人びた表情で笑ってみせ】
【言い出すのは、その刀――へびのきばなのだと、そんなことだ。「かみさまなの」と彼女は至極当然のように囁き】
【神様の蛇の牙――を刀に変化させたもの。なんだかよく分からないが、……すごい?】

――――あ、でも、もう神様じゃないの。だからね、ただの……ただの……、……へびにんげん?

【なんだか急にクリーチャー染みてしまったのはご愛嬌、だろう、たぶん】
720 :クローフィ・チャイカ [sagesaga]:2015/04/18(土) 00:56:22.94 ID:i3+ldlJ9o
>>719
慈善事業……って、やつですかね?
あぁそうだ、たしかUNITED TRIGGERにいらっしゃるんでしたっけ、道理で

【その活動が実際にどういうものかは、クローフィの預かり知らぬところではあったが】
【UTがどのような集団であり、何を標榜しているのかを知っている今なら何となく予想がつく】
【いかにも、彼女らしいなという感じだ……正義にも色々あるだろうが、彼女らしい優しい正義のあり方】
【そこに意義を見つけてのことであれば、止める理由も権利もあるはずはなかった】

まぁ、大事なのはこれからですよこれから
無知は仕方がありませんが、知恵をつけてから正していければいいんですから

【彼女がしょげているのを見て、慌ててフォローをいれる】
【知らないことを責める気は毛頭ない、大事なのはそのあとだ】

へぇ、なるほど……え、毒?

【その言葉を聞いて思わずからだが硬直するのは、ちょうど滴る水に触れようとしていたから】
【毒ナイフ等の基本は刃に毒を塗ること──毒というワードでまず警戒するのは、ここだろう】

へ、へびにんげんですか……確かに、普通の人には見えませんでしたが

【というより、彼女から聞かされていた旦那様の特徴の数々が人間として規格外だったのでむしろしっくりくる】


721 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2015/04/18(土) 01:07:41.45 ID:CscvXS4Y0
>>720

そう……なのかな? ごめんね、よく分からないの。学校って、行ったことないし……。
でもね、おなか空いてるのは悲しいもの。それに、悲しいだけじゃなくて、寂しいの――だからね。

【「食べさせてあげたかったの」】
【戦うのは苦手だった。こわい、あんなの、こわくって仕方がない】
【彼女が出来るのは一方的な虐殺ばっかり。対等な殺し合いは苦手、というより、怖くなる】
【――ただそんな過去は全く見せず、分からせず、ただ彼女は優しげに笑ったなら】

いまね、戦い方とか教えてもらってるところなの。
……チャイカ、つよいの? すごいな、わたし、こわがりだから……。

【とは言え、先生が大変なことになってたので、しばらくやっていない。ぱちくり瞬いて尋ねたなら、】
【心底羨ましいような、そんな目が向けられることだろう。じっとりとしながらも、ようく澄んだまなこは】
【なんだか硝子の瞳をはめ込んだようで綺麗。長めの睫毛も、また、その視線を強調して】

うん。――あ、いまは大丈夫なの。わたしが大丈夫なようにしてるから……触っても平気だよ。
本当なら、“なんでも”溶かす毒……なんだって。でもね、神様としてのへびさまを知ってるひとが居ないから。
力が足りなくって……? ……えっと、なんだか、……そんなに強い毒じゃなくなってる、みたい、――。

【なんでも溶かしてしまう毒。本当なら恐ろしいものだが、いまは、なんなら飲んでも平気なレベルで抑えられて】
【そうでなかったとしても、よっぽど強い毒性はもう持たない、持てないらしい。信仰がない神に奇跡など起こせず】
【奇跡が起こせないなら、信仰が集まることもなく――絶滅前の動物が子供を産めなくなるような、終焉の渦の中】

……とっても綺麗でしょう、わたし、だいすきなの。

【だけどそんなの気にせずに――子供が宝物の玩具を自慢するときの顔と声、一応二十歳の彼女は、そう尋ねた】
722 :クローフィ・チャイカ [sagesaga]:2015/04/18(土) 01:32:01.26 ID:i3+ldlJ9o
>>721
なるほど──そうですね、空きっ腹はいいことないですし
とてもいいことだと思いますよ、戦いとかと違って誰も不幸になりませんし

【世の中正義というのは無数にあるが、大抵は誰かの犠牲の上に成り立つものだ】
【でも、配給で不幸になるひとというのは……想像がつかない、だからこそクローフィはお世辞でもなくいいことだと思う】
【とても地道な活動ではあるが、ある意味で最も全うだとも、思うのだ】

うーん、強いかぁ……まぁ、弱くはないでしょうけど
でも、自分で強いとまでは中々言い切れませんねぇ……世の中規格外のやつらなんてたくさんいますし

【鈴音の雑じり気のない視線を受け、少し気恥ずかしく思いつつも答える】
【今まで何度か、能力者との戦闘もこなしてきたが──なんだかんだ死んだりはしないし、弱くはないのだと思う】
【でも、強いとはまだ言えない──まだ直接目にはしていないが、最近世間を騒がす六罪王のような頭のおかしい強さをもつ連中がこの世には少なくない数いる】
【それらと渡り合えるくらいの力がなくては、まだ足りない──そう思っての、夜の鍛練だった】

それはよかったです……危うく死ぬかと思いました
神様も世知辛いものですねぇ……私も信仰してあげるべきなんでしょうか

【ほっと一息つきつつ、再び刀を触りながら耳を傾ける】
【なんでも溶かす毒──全開の威力が発揮されたらどうなるのだろうか】
【見たいような、見たくないような……難しいものだ】

ふふふ、そりゃあそうでしょうあなたの旦那様なんですから……
また、のろけてもらっても構いませんよ?



723 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2015/04/18(土) 01:45:19.49 ID:CscvXS4Y0
>>722

そう言ってもらえるなら、……嬉しいな。
わたしお料理くらいしか出来ることないんだもん、得意なことって、他にないの……。

……チャイカも良かったら今度食べに来て。夜にお客さんとして。

【少し気恥ずかしげな顔になる。というか、恥ずかしいのだろう。自分のやっていることを、褒められるのは】
【「でも、もっといろいろ出来るようにならないとね」。そう、話題を変えるように呟いて――がんばる、と、小さな声】
【夜に――と言うことは、客としてお金を取るということなのだが。まあ、こんな彼女のことだ】
【お金がないならそういえば、なんだかんだ奢ってくれたりしそう――な気がして】

でも、きっと、わたしより強いよ。
わたしは戦えないの、殺せるかもしれないけど……それだけだよ。

【誰かを殺す力はある。全盛期には遠く及ばなくても、なんでも溶かせた毒と、その刀と】
【それだけでなく魔力を緻密に練り上げることの出来る能力、十分だろう。特に、ただの人間を殺すなら】
【少し自嘲げに笑って、ただ、少し悲しげに視線を下げる。……それから、緩く首を振って】

ううん、いいの。だいじょうぶだよ、チャイカは好きな神様のこと、考えてあげて。
わたしの好きな神様はあのひと、それでいいの。他のひとが見てくれなくたって……わたしは見てるから。

【氏子を増やすつもりは――ない、らしい。そもそも特定の神社というものがなく、祀られるだけの力もない】
【それなら雑多な妖怪みたいなものと区別もつかない、神様だと信じているのは、世界で彼女だけなのだから】
【だけれど二人にとってはそれでいいのだろう。だから――きっと、二人きりで居たいのだ】
【――「でもありがとう」なんて囁くような声が夜に溶ける、でも、もう、吐息は白く見ることは出来ず】

……――ふふ、今日はやめておこう、かな、
それより、チャイカのことが聞きたいな。好きな食べ物でも、なんでもいいよ――?

【のろけても、なんていわれれば、少し頬が赤くなる。なんだかんだ結構持ちっぱなしだった双剣をベンチの空きスペースに置くと】
【これまた空いた場所によいしょ、と、腰掛けて。首をかしげながら見つめる、それで、そんなお願いをするのだ】
【なんとなく気の合いそうな彼女のことを知りたい。或いは、友達になりたい――そう、思っているらしい】

/そして申し訳ないです、そろそろ眠たいので続きは明日にしてもらえると嬉しいです……
/明日はちょっと帰れる時間が分からないのですが、あんまり遅くはならないかと思いますー
724 :ルナ ◆/Pbzx9FKd2 :2015/04/18(土) 02:28:03.66 ID:vs7ixxMT0
【ルナは点々と存在する街灯に照らされた歩道を歩いていた。時刻は深夜、人陰は少なく車道を走る車の数もまばらである。】
【その表情は相変わらず沈んでいるように見えたが、それは先程一人の自警団員を殺害したこととは何の関係も無かった。】
【いつだってその端正な顔は憂いを帯びている。だからこの時ルナが考えていたことといえば精々「少し疲れたかな」程度のものであった。】
【先の戦闘相手はあまり見かけない「地面を操る能力」の持ち主だったが、能力の使用法も鍛錬も半人前。まるでルナを満足させるような敵では無かった。】

(…足りない)
(私の異能を進化させるにはより多くの戦闘が必須。けれどあの程度の相手じゃまるで力の向上には繋がらない)
(世界を終わらせる方法、あともう少しで掴めるはず…。あの『ベル』とかいう女の下で研究を続けるのは癪にさわるけれど)
(とにかく『計画』は私の能力の成長こそが鍵だ。死線を幾度も超える事こそが、今私が為すべき事…)

【一見したならばただのか弱い少女にしか思えないその外見と裏腹に、ルナは着々と自身の恐るべき最終目標へと歩みを進めている。】
【彼女は今宵の戦いに全く満足していなかった。決してルナは好んで戦闘や殺人をしているわけでは無いけれど、今の彼女は餓えた獣と何の変わりも無い危険性を持っていた。】
725 :アルカード=ツェペシュ [sage saga]:2015/04/18(土) 09:17:12.61 ID:Q5DeowVF0
>>724
【アルカードは夜の街を又もや一人で歩いていた。ネオンの光もビルの明かりも無い街頭だけの夜道】
【強者を漁るために、強者を求めるために街を徘徊するアルカードは性懲りもなくこの街に来ていた】
【以前戦った青年に食らわされた傷、思いの外深かった傷を治療してもらいすぐ、この街に来たのだ】
【綺麗に整った顔には些か暇そうな表情が伺える】
【それもそのはず彼はその青年以来、大した相手と戦っていなかったのである】
【彼は強者を求めるために機関に入った者、指示も無く、強者も居なければ彼が暇そうな表情をするのは当前だろう】

(全くもって・・・歯ごたえのある相手がいないな・・・)

【彼は余りの暇加減に遂には刀を取り出し、荊化させ遊び始めた】
【歩きスマホならぬ、歩き荊だろうか。荊で様々な形を作りながら歩いている】
【そんなことをしながら歩いている最中、自分の正面、15m程に少女がいることに気付いた】

/まだよろしければ
726 :クローフィ・チャイカ [sagesaga]:2015/04/18(土) 11:12:00.70 ID:kLVHWfo6o
>>723
//こちらもね
727 :クローフィ・チャイカ [sagesaga]:2015/04/18(土) 11:34:40.87 ID:MRH+arLCo
>>723
でもお料理上手っていうのは、女性としては羨ましい限りですよー私は振る舞う相手もいませんが

そうですね、近いうちに行ってみようかな

【自嘲気味な台詞が混ざるものの、お料理上手というのはそれを抜いても羨ましいものだ──自由人クローフィ、生活スキルは中の下といった程度しかない】
【遠出にはなるだろうが、時間は有り余っているので誘いを拒む理由はあんまりない】
【楽しみな予定が、一つ増えたようだ】

殺せるけど、戦えない……ですか
殺すと戦うの違い……うーんなんだろう、そうなると私は戦えても殺せるかは分からないなぁ

【今まで考えてこなかった疑問が、鈴音の言葉により励起され首をかしげる】
【確かに、クローフィには戦う力ならあるし、それを行使する意思もある──だが、そこから殺しに発展させるというのは、未だにない】
【殺しと戦いの差とはなんだろう──今度じっくり考えてみようかな、と心の中で呟く】
【きっと、この問題は自身の力がより大きくなったら正面から向き合わねばならなくなるから】

そうですか、じゃあ私は無信教者のままでいるとしますか
好きな人を想うのは一人でいいでしょうし

【そもそも、一度しか会ったことのない相手を突然信仰するというのも無理な話】
【彼女が心中で思っているほどに深く考えての言葉ではないが、最後にそんなことを言ってあっさり引き下がる】

んー、私のことですか?
そうですねぇ、好きな食べ物なら甘いもの全般とか……あぁ、あとハンバーグなんか好物ですよ
好きなことなら、散歩とか夜に夜景を見たりとか……100万の夜景なんて大層なものではないですが、この町のも案外悪くないです

【話を振られて、立て板に水が流れるようにとはいかないが話始める】
【実のところ、こうして普通の友達らしい会話をするのには慣れておらず……それゆえに少々ぎこちないし、ちょっと恥ずかしかったり】

//先程のは送信ミス、寝落ちてしまってすいません……
//こちらは結構遅くなるかもしれません、ちょっと時間も読めなくて……
728 :ルナ ◆/Pbzx9FKd2 :2015/04/18(土) 16:19:26.27 ID:vs7ixxMT0
>>725
【何か只ならぬ気配を感じてルナは前方やや遠くをその良く利く夜目で見つめる。】
【捉えたその姿は、ごく最近カノッサの上位ナンバーズとして抜擢された渦中の人物であった。彼女は少なからず動揺する。】

(No.15、アルカード=ツェペシュ…。…こんな所で遭遇するなんて思ってもいなかった。)
(このカノッサという組織において私の遥か上に立つ人物。波風を立てないよう慎重に応対するべきね…)

【彼女はカノッサ機関の末端構成員として生きる身。アルカードは面識こそ無いものの彼女の上司にあたる人物だ。】
【カノッサに対して彼女は何の忠義も持っておらず、むしろこちらが利用している身であると考えている。】
【ゆえに彼女は立場が上の者の武力は十分に認め、脅威を感じているものの、敬意や忠誠心などは欠片も抱いていなかった。】
【しかし無礼があっては彼女自身が危険に晒されるし、また直属の上司であるところの『ベル』が責任を問われる可能性もある。】
【彼女は足を揃え、両手を股の前で重ね、メイドのように深々と頭を下げる。そして顔を上げ、言った。笑顔を造ることはできなかったけれど。】

お初にお目にかかります、No.15,アルカード=ツェペシュ様。
私はカノッサ機関の一般構成員、ルナと申します。このような場で謁見叶いましたことを光栄に存じます…。


/こちらこそよろしくお願いします。
729 :アルカード=ツェペシュ [sage saga]:2015/04/18(土) 16:41:16.05 ID:Q5DeowVF0
>>728
【彼は目の前の少女がカノッサ機関一般構成員と名乗り、目付きと姿勢を正す】
【ナンバーズに抜擢された以上、人の上に立つという自覚は持たねばいけない】
【彼は荊を刀に戻し、鞘に納めてから返答する】

如何にも、俺はNo.15アルカード=ツェペシュ本人だ。ごく最近抜擢されたばかりなのだが、俺の事を知っているとは勤勉で何よりだな。
君は一般構成員なのか。何、そんなに堅苦しくしなくても良い。俺と君とでは機関に入ってからの経験はさして変わりは無い。
指令が未だにほとんど無い分、俺の方が半人前かもしれないな。ははっ

【彼は自分に対しての堅苦しい敬意や、特別扱いをされるような事はあまり好きでは無い】
【だから】
【何となくむず痒くなるのだ。自分は只の戦士。敬われるような者では無いと思っている】
730 :ジンジャー・ユースロット ◆LF1Ar7hXZw [sage]:2015/04/18(土) 16:46:57.86 ID:6rdfv+1Co
>>711

……?知っているわけではない、とは……もしかして面識はないのかね?
驚いたな、確か君はどちらにも所属してなかったはずだし……じゃあ善意であんな死地に飛び込んできたのか?たまげた度胸だ!

後、セリーナ君の事だが……すでに私が後々セリーナ君と話をしにいくつもりでいるのは決定事項だが
もしよければ君も助けになってやってほしい、私の紹介ならば彼女に難なく話をつなぐことができるだろう
しかし……私のファッションセンスに不満があるとはひどいことを言うな……W-1のデザインは女性受けしないとは思ってたが


【やはりというか、耳聡くリーベの発言の妙な点に気が付き、思ったことを述べてくるジンジャー】
【しかし、一方で「まだ面識がないならば今から面識を作ればいい」とでも言わんばかりに、彼がリーベをセリーナに紹介する手段を打とうとしてくれている】
【えらく気前がいい男だ、そんなに―――――そんなに女の子が好きかこの男は】

【一方ムクはぶれる様子のないジンジャーに呆れた様子を見せながらも……自分たちが作った『符』の効果にはしゃぎ気味のリーベの反応は嬉しいらしい】
【元々、このムクという男は魔術礼装を開発・発明する事を生業としているのだ―――そんな自分たちが作った物を褒めてもらえるのはまんざらでもない】
【だがどうも気難しい気質ゆえに……素直にそれを表にするのはあまり得意ではなさそうだが】


『……ええいっ、そう小童のようにぎゃんぎゃん喚くでないわッ!まったく……小娘、すでに包帯などで
処置を施してもらっておるようじゃから包帯の上から患部に―――むうっ!?お、おい小娘!人前で何やっちょる!?』

―――おおっとぉ?リーベ君キミというヤツは活発な子だね、あんまりそうダイナミックに動いて傷口が開いてはまずいだろう
どれ、私に怪我の状態を診せてもらおうではないか、ん?さーぁどのあたりが悪いのかなぁ?痛む所はどこかなー?


【珍しく慌てた様子を見せたムクとは裏腹にジンジャーがにぃ、と笑みを浮かべながらリーベの腰に手を伸ばして体を支えようとすると】
【なんとそのままもう片方の手でリーベの体に巻かれる包帯や湿布の上からいろいろ触診し始めるだろう―――無駄にねっとりと】

/では本日の続きをお返しいたします!
731 :ライド・シュバルト ◆1XELifMljM [sage saga]:2015/04/18(土) 16:49:01.32 ID:4Xw99Nzgo
【昼の大きな図書館】
【そこは規模に見合った人がいた】
【子供向けコーナーでは子供の声がうるさいがここは大人向けのコーナー】
【図書館なので静かなものであった】

あ〜あ〜この前はひどい目にあったぜ……
治療費のお陰で財布が軽いよ

【その図書館の本棚の前にそうぶつくさと小声でボサボサの赤い髪をしている童顔の男がいた】
【服装は普段と同じおしゃれな雰囲気をしているが運動着である】
【だが長袖の下の腕は包帯でぐるぐる巻にされている】
【この前の戦闘で大怪我を負ったからである】
【ちなみに胴体も包帯でぐるぐる巻である】
【こちらは背中の怪我を治すためのものである】

さて……とりあえず犯罪に関する資料を集めるだけ集めたが……
ヒットするかねえ

【そう言って彼は積み上がった本を持った】
【彼が調べようとしているのはこの間戦った人物──アルカードの事についてである】
【しかしライドが知っているのは見た目と能力の一部だけ】
【そこから調べあげるのは骨が折れるだろうということを積み上がった本が示していた】
【そして運んで机に向かおうとした時】

いてて

【傷が痛み出し本を少し落としてしまった】

あ〜あ〜

【ライドは少し落胆の声を上げた】
732 :ライド・シュバルト ◆1XELifMljM [sage saga]:2015/04/18(土) 17:22:47.09 ID:4Xw99Nzgo
>>731
/絡みがないので取り消します
733 :熊出 等比 ◆/Pbzx9FKd2 [sage]:2015/04/18(土) 17:24:17.92 ID:vs7ixxMT0

>>729

有難うございます。お心遣い、感謝致します。
とはいえ私とアルカード様の立場には天地程の隔たりが御座います。それゆえアルカード様の御意向に反し、このような応対を致しますことをお許し下さい。

【そう言ってまたルナは頭を下げる。肩の力を抜け、と勧められても彼女は軽軽な態度を取ることができないのである。】
【アルカードの許可があったところで、身分を弁えない態度をとった場面を他の構成員に捕まえられでもしたならば、被害はルナに及ぶ。】
【丁寧な対応を続ける彼女だが、ルナは相手の気さくな態度に少し驚いた。】
【しかし彼女が今一番に考えていたことは、頭をよぎったある違和感についてであった。】

(この男、アルカード…なんだろう?なにか、『悪意』を感じない…)
(人を殺したことはあるだろう、その程度は同業者としての感覚でわかる。だけど何?この『邪気』の無さは…)
(むしろ、感じるのは『善』の雰囲気…。まったく印象にすぎないけれど、そんな感覚がする…)

【これまでの人生で、ルナは人間の善も悪も腐るほど見てきた。だから一見した相手の『属性』はどことなく感じることができる。】
【それによるならば、目の前の男は組織の幹部でありながらあまりにも『悪』を思わせないのだ。】
【とはいえそんなことはルナにあまり関係が無かったし、どちらであろうと特に問題の無い話であった。】
【ルナは他人と会話をすることを嫌う。と言うよりも苦手である(それも病的に)と言った方が正しいのであるが、とにかく彼女は早々にこの場を離れることを望んでいた。】
【相手は機関の上役。いくら強者とはいえ戦闘をすることなど許されない。ゆえに自分がここに留まる意味は無い。】
【決して誰にも心を許すことの無い彼女は雑談を交わす気も、これ以上の社交辞令を続ける気も無かった。】
【そんな神経症患者の様な彼女の性格であるから、アルカードが強引に引き留めでもしない限りルナはこの場を去るだろう。】
【たった一つ、強者と出会った時には必ず行うことにしている『ある質問』をしてから。】
734 :ルナ ◆/Pbzx9FKd2 :2015/04/18(土) 17:27:13.75 ID:vs7ixxMT0
>>733

/名前欄、完全にミスです!すみません!熊出等比では無くルナです!
735 :リーべ ◆my2He3rcPs [saga]:2015/04/18(土) 17:43:36.42 ID:6gtPRQvDO
>>730

ん? そうだな、面識なんてまるでないぞ! 強いて言うなら、テレビのCMで一方的に知っているぐらいだ!
それと……そうだな、セリーナの件に関しては、とりあえず私が万全な状態になってからお願いしたい
なんたってこの有り様じゃ、カッコがつかないからな! あと、服はな、ネクタイが、変。……うん、変だ


【──否定はしないあたり、確かに善意であの場にやってきたらしい】
【もっとも、ただ単に善意だけかと言われればまた違うのだが……今この場では、詳細は語られなかった】
【次いでセリーナを紹介するとの申し出には、リーべは快諾する】
【元より断る理由などないし──それに、知り合いになっておいて損はないからだ】


ふふん! なんだ、包帯の上からでいいのか!? でも直接貼った方が効果はありそうだ──っっ
わ、わ、わ…………くふっ! な、なんだジンジャー! ふ、は……あ、っ……く、くすぐったい、ぞ……?

っう、ぁ……んっ……あ、……! そ、そこ……いっ……!!
──ん、ん……ふ、っ……くぅ……だ、ダメだ…………ぁあっ!
そ、そこ触られ……痛っ、……も、もうちょっと……や、優しく……!


【──腰を支えられ、患部の触診が始まればリーべは思わずジンジャーの服をぎゅうと握ろうとする】
【いくら回復の早い若者の身体とは言え、例の戦闘からまだ1ヶ月も経っていない】
【ようやく塞がりかけた大量の傷口──触られれば、痛むのは当然だった】

【ぴりりと奔る痛みに耐えようと、服を握りしめた手に力が入る】
【身体が熱を帯び、じとりと汗が滲む。痛む箇所を伝える声は、襲いくる感覚のせいで途切れ途切れ】
【彼女の傷は、妙に背中側に集中していた。故に、声を頼りに指を這わせれば自然と背中に辿り着くはず】
【だが、背中を撫でられることは勿論……触診に慣れていないのだろう】
【時折拠り所を求めるようにして、リーべは身を捩らせる】
【──彼女の髪が、身体に張り付く。その感覚すら刺激になるのか、また彼女はびくりと震えた】

/遅くなりました、お返ししますねー
736 :アルカード=ツェペシュ [sage saga]:2015/04/18(土) 17:50:44.40 ID:Q5DeowVF0
>>733
【彼女は相も変わらず堅苦しい応対を続ける】
【やはり、何処かむず痒い】

いいや、問題ない、問題ない。君がそんな風に応対しなければいけないのは組織の規律だ。
俺の意向よりも優先すべきは組織の規律さ。公私混同は良い事では無い。
まぁ、そんな事を言っている俺が一番公私混同したナンバーズだろうけどな。ふふっ

【そして、彼女が少し疑問を持っているような雰囲気と別にここにいる意味は無いと言った雰囲気を感じとる】

・・・?何かおかしな事でもあったか?俺の能力はさっきしまった"あれ"だが・・・
737 :五月雨 天音 [sage saga]:2015/04/18(土) 18:15:43.13 ID:g0F9RXm70
【真夜中の路地裏に私はいる。】
【春雨がしとしとと降っている。小雨ではあるけど、傘なしにその中を歩こうとは思う人はいないはず。】
【そんな人は傘を忘れてしまったか、余程頭がおかしいに違いない。】

私はその中では後者ね。

【ふっ、と小さく笑うと私ーー五月雨 天音は空を見上げる。】
【傘すらささず、鉛色の空から降りしきる雨を一心に受ける。】
【でも、私は冷たいとは思っても辛くは感じない。むしろ、、そう、むしろ、、。】

少しは《生きてる》って感じがするかな。

【ブラウスが透けていろいろ見えそうになるのも気には留めない。】
【そんなの、私には興味もないから。】

はたから見れば、少しは色っぽく見えたりして。

【そんな風に零しながら、私は周りを見る。】
【濡れた髪と服は顔と体に張り付き、艶めかしく私の体を見せている。】
【これでも、スタイルには自信がある。ボンキュボンではなく、ぽんきゅむにくらいだ。】

【それはどうでもいい。今日は今日とて、私は日課を実行する。】

今日こそ見つかるかな?
私が、《生きてる》って、思わせてくれる物。

【さあ、はてさて、そんなの誰にも分かんないけど。】
【探しているんだから、見つかって欲しいとは思うよね。】
738 :ルナ ◆/Pbzx9FKd2 :2015/04/18(土) 18:28:22.94 ID:vs7ixxMT0

>>736

いいえ、何も問題は御座いません、アルカード様。それよりもご理解頂けたことに感謝します…。

【一瞬、内心の不遜な態度を見抜かれたかと懸念したが違っていたようだ。】
【ルナは先程見たアルカードの能力に対して何も疑問や違和感を持っておらず、ゆえにそれについて話を持ち出されても特に言うことは無かった。】
【しかし素っ気ない応対をするわけにもいかない。立場が下の人間としての、なるべく無難な対応を心掛けて彼女は言う。】

はい、アルカード様の異能についてで御座いますね。
アルカード様のような猛者に私如きが忠告することでは有りませんが、なるべく自身の能力の正体は明かさないようにすべきであると存じます。
特異な能力者が跋扈するこの世界に於いて、自らの能力の詳細を知られることは命取りで御座います。
必要のない限り、たとえカノッサ側の人間に対してでも能力を見せるべきでは無いと私は考えます。
カノッサ機関も一枚岩では御座いません。誰が何と繋がっているかわからない社会でありますゆえ、くれぐれもお気を付け下さい。

【普段の彼女からは想像も付かないほどルナは饒舌に応対した。自身の上に立つ人間に対しては、ルナは必ずこのような態度を取る。】
【裏社会で生きるにしても、絶対的な強者でない限り礼儀礼節は欠くことのできないものである。それら、不要な争いを招かないための技術は機関に入る前に身に付けていた。】



739 :アルカード=ツェペシュ [sage saga]:2015/04/18(土) 18:44:08.76 ID:Q5DeowVF0
>>738
【先程の雰囲気とはうって変わって饒舌な対応をする彼女に内心少し驚いた】
【と、同時に言われた通り自分の行動が些か軽率であった事を省みる】

あぁ、確かにそうだな。俺が軽率すぎたかもしれん・・全く持ってこの性格は直らない。
機関も一枚岩では無い、か。確かにそうだな、俺は当然のように在籍しているが裏の組織である事に変わりは無い。
以後、気を付けるとしよう、誰が何処で何を見ているかわかったものじゃないからな。
例えば・・・・"君とかな"

【彼は一瞬の間を置き、】

ふははっっ。冗談だ。君のその思考と態度は信頼に値する。

【そう、少しの笑いと共に答えた】
740 :ジンジャー・ユースロット ◆LF1Ar7hXZw [sage]:2015/04/18(土) 18:49:14.99 ID:6rdfv+1Co
>>735

しかもよりにもよって私愛用の『KILL A Jacquard tie』がNOと来たか!……これが私のファッションの決め手なのに
まあいいさ、君の好きなタイミングで声をかけてくれたまえ。連絡先でも交換しておくかね?ああ、いや……フリーながら
多くの戦場に足を踏み出していることを考えると……そうだな

リーベ君、どうだろう……正義の徒たちと共に戦うのならばW-Phoneを持ってみるかね?


【ふと、何かの気まぐれのように思い立ったジンジャーの提案は―――なんとW-Phoneを所有してみるか?という物】
【W-Phoneといえば……つい先ほどこの男自らが開発したと言っていた、正義組織の者たちとで情報を共有するための携帯端末の事】
【UTやSCARLETの人間が所有する―――いわば『正義の味方の証』のように扱われる物を彼はわたそうというのか】

【そして、ジンジャーの(特に意味があるのかはよくわからない)触診はいよいよ本丸を突き止めようとしていた】
【指先の感触と縋ってくるような反応を見せるリーベの様子から突き止めた背中の大きな負傷】
【その傷口があると感じ取れる部分の淵をつ、と優しく人差し指でゆっくりなぞっていくとだいぶ盛り上がり始めているジンジャーは声高らかに言う】


まあ直接貼ってもいいんだが傷が完全に塞がってからの方が汚れないと思うので
徐々に直して血が止まってからの方がいいだろうと思うのだ……おおっと暴れてはいけないよリーベ君
怖がらなくていい、全て私に委ねるといい……ふっふっふそうだ身も心も君の全てを私に任せておくのだ……!

『いや若造、何も貴様が触診せんでもよかったのではないのか?
普通にカルテ見ればどこを負傷してるかくらいだいたいは……おい、ちょっと待て、聞いとるのか髑髏の若造?おい』

おーやおや、背中が特に負傷がひどいね確かに普通に直していてはそこそこ長い時間がかかってしまうことだろう
しかし心配はいらないよかわいいお嬢さん、痛みに悶える君の体もしばらくすればじき良くなる、さあ私に全てをささげなさい
私の献身と甘い痛みにほんの一時酔いしれ続けていれば何も間違うことはないさあさあさあ!


【一応、背中の怪我を始めとした負傷を突き止めては符を体中に貼ってくれてはいるのだが】
【なんかどさくさに紛れて内腿を掌で撫ぜたり先ほどから目の前で動くたびに揺れる胸元を腹部から上へと撫ぜ上げるように触れてきたりといろいろ挙動が怪しくなってきた】
【後ろの子犬のツッコミになど耳に届いていない、非常にノリノリな様子で触診を続け湿布を張っていくジンジャーの姿を見て】


『―――――Anfang』


【▼ ムクは そろそろ イラッときた ようだ ……】

/いえ、私の方もちょっと速度が遅れがちで申し訳ありません……
741 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2015/04/18(土) 19:03:15.56 ID:Gxih/2Hn0
>>737
//まだいらっしゃいますでしょうかっ!
742 :ルナ ◆/Pbzx9FKd2 :2015/04/18(土) 19:11:25.33 ID:vs7ixxMT0

>>739

【彼の言葉は本当に冗談だったのだろうか。それはルナにはわからないことだったが、少なくとも彼女はアルカードに一切の敵意を抱いていなかった。】
【うやうやしい態度をとっておきながら、内心彼女は敬意も敵意も持っていない。彼女にとって他者の区別は、自身の『計画』に害となる人物か、益となる人物か、だけである。】
【害となるならば排除せねばならない。そうでないなら放っておく。そしてその区別は一つの『質問』によって明らかとなる。】
【だから、この時点でアルカードはルナに対し警戒心を持つ必要は無かった。】
【さておき彼女はアルカードの言葉に答える。】

アルカード様のお褒めに預かり誠に光栄に存じます。また、神に誓って私がアルカード様に銃を向けることは御座いません。
繰り返しになりますが、くれぐれもご自愛下さいませ、アルカード様。

【当然アルカードが『計画』の障害となる、と判明したならば躊躇いなくルナは彼を始末するべく策を立て始めるだろう。】
【彼女は自身の目的の為ならば嘘も姦計も厭わない、卑怯な女である。】
743 :リーべ ◆my2He3rcPs [saga]:2015/04/18(土) 19:14:49.30 ID:6gtPRQvDO
>>740

W-Phone──? っ、うぁ……ふっ……そ、それは……もしかして……っ、んんっ!
く、ぅ……あっ……す、SCARLET、や……UT──っの、ぉ……?
ふ、ふはっ……ふ、ふ、ん……それ、は……嬉し……いっ……申し出──だけど、な……っ、あ、ふ……
わたっ……わ、わたし、の……っう……かっ……活動的、に……ぅ、あっっ──
──はっ……せーぎ……そしき、と、は……っ、あまり、つ、……付き合わない、こと……にっ……ふっ……してる、ん、だ……
だから────っ、く……ふふ、ん……い、や……所属する、れんちゅー……とっ
こ……個人的、なっ……っ、きゃ──? こ、交友、関係ぐらい、はっ……むすぶ、け、ど……ぁ、あ……!


【翻訳:「W-Phone嬉しいけどいらない」】
【──ざっくり言ってしまえば、そういうことである】
【どうにも彼女は彼女の目指す正義の形というものがあるらしく……正義組織との積極的な関わりはその理想を崩してしまうらしい】
【その理由は──まぁ、少なくとも今聞くべきものではないだろう】
【このような状況でも、何だかんだで自らの意思をはっきり示すリーべのことだ】
【ただの「かっこつけ」や「意地っ張り」がその理由では、決してないだろう】

【そして徐々に挙動が怪しくなるジンジャーだが、リーべはまるで疑ってすらいない】
【むしろ危ない行動ですら、必要な触診だとでも思っているのか──完全に無抵抗】
【いや、抵抗はしているのだ。ジンジャーの服を掴み、時折身動ぎするという、小さすぎる抵抗を】
【けれど今はそれすら、脳に甘い刺激を与えるスパイスでしかない】
【痛みから逃れようとしているのか。それとも求めているのか。リーべ自身にも判断がつかなくなったころ──】

【──聞こえたのは仔犬の声。思えば先ほどからきゃんきゃんと騒がしい】
【命の恩人になんてことを、と思うのだろうが……今の仔犬は、リーべにとっては「治療」の邪魔だ】
【故に彼女は、火照った表情と視線でムクを制すのだ──「邪魔をするのか」、と】

【手遅れ。完全に手遅れだった。誰が悪いのかと言われれば、2人とも悪いのだ】
【人を疑わないリーべ・エスパスと女好きのジンジャー・ユースロット。出会ってしまえばこうなるのは分かりきっていた】
【もうこうなってしまっては……病室の風紀と静寂、規律と安寧を守れるのはムクしかいない──!】

/お気になさらずー
744 :アルカード=ツェペシュ [sage saga]:2015/04/18(土) 19:23:50.03 ID:tWVTnOBc0
>>742
【彼は彼女の二度の弁解を受け、少し頭を掻く】

はいはい、了解したよ。君に敵意は感じられないさ。

【彼はそう言うと少し考えた表情をし】

俺だけが質問をして何だか悪いな。何か言いたい事があるのではないか?
先程からずっと思わせ振りな表情をしている。

【彼が本当に彼女の意思を読み取っているかはわからないが、恐らく適当に言った一言であろう】
【つくづく戦闘以外に興味がない。いや、戦闘以外は遊ぶだけな男なのだ】
745 :五月雨 天音 [sage saga]:2015/04/18(土) 19:40:42.74 ID:g0F9RXm70
>>741
/遅れました!!お願いできますか?
746 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2015/04/18(土) 19:45:44.73 ID:Gxih/2Hn0
>>745
//はい!それでは書いてきますねー!
747 :ルナ ◆/Pbzx9FKd2 :2015/04/18(土) 19:47:26.92 ID:vs7ixxMT0

>>744

【アルカードが半ば以上思いつきで口にした言葉を受け、ルナの表情はほんの少しだけひきつる。】
【確かに、彼女は目の前の男に対して『確認したいこと』が一つだけある。しかし自らの内心は可能な限り読ませないように振る舞った、そう彼女は確信していた。】
【深々と頭を下げていた彼女の表情の変化をアルカードが伺うことはできなかったが。】

(アルカード…読めない男。)

【彼女はアルカードとの会話を無難にこなしていたが、彼女の気分がそろそろそれを不可能にさせようとしていた。】
【ルナの人嫌いは軽いものでは無い。それはアルカードに問題があるわけでは無く、他者すべてとの会話を彼女はこの上なく嫌うのである。】
【限界が近づいてきていた。このままではこの男に対し、どんな態度をとってしまうかわかったものでは無い。】
【ルナは押し寄せる頭痛を悟られぬようにし、アルカードへ『質問』した。】

言いたいこと、で御座いますか。確かに私は先程からアルカード様へ一つお聞きしたいことを胸に抱えておりました。
それは非常に変わった質問でありますゆえ、中々切り出す時を掴めずにいたので御座います。
しかし今、私はそのお許しを頂きました。ですから、私はアルカード様へ質問をさせて頂きたく存じます。

【そこまで言って、ルナはアルカードの目を見据える。その目は真剣そのもので、その問いに対して何の冗談も求めていないことがはっきりとわかるものだった。】

アルカード様。
貴方様は、自らの命と引き換えにこの星を滅ぼしたいと思いますか?

748 :アルカード=ツェペシュ [sage saga]:2015/04/18(土) 20:02:25.78 ID:tWVTnOBc0
>>747
【自らの命と引き換えに星を滅ぼしたいか】
【彼はその質問を受け、少々顔を曇らせる】
【そして、間を空けてから返答する】

そうだな、この星を滅ぼしたいかどうかと聞かれれば俺はnoと答える。
別段世界がどうなろうと大した問題では無い。俺は強者を求めるだけだ。
ただ戦いを求めるのが、俺だ。俺は世界が滅びると言うのなら滅ぼそうとする輩と戦うのみ。
それに・・・世界が滅びてしまえば俺は戦えないからな。
749 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2015/04/18(土) 20:08:21.41 ID:CscvXS4Y0
>>727

そんなことないよ、わたしは、おいしいものが食べたかっただけなの……。――恥ずかしいんだけど。
あ……でもね、食べてくれるひとが居ると頑張っちゃうな。だから、きっと、それもあるの。
チャイカの料理もきっと食べてくれるひと、見つかるよ。それまでに上手になっておかなくっちゃね――?

……うん、来て。あ、でも、お酒は飲んじゃだめだよ?

【料理が作れるようになった理由、考えてみれば考えてみるほど、基本はそれだったように思う】
【おいしいものが食べたい――おいしいものが、おなかいっぱい食べたい。それが原点で、原動力で】
【なので今はかなり満足して生きている。自分の料理が味の理想、自分がおいしいものを作る、そんな料理】
【――だけど、食べる相手によって味付けを変えたりするので、自分のために作ることは、実は結構少ないのだけど】

きっとそのほうがいいよ。

【少し遠くを見るようにしながら、返す声は、どこか呟くよう。或いは、考え事でもしているのだろう】
【ぱーと開いた手、丸く短く切りそろえられた爪先を眺めてからひっくり返せば、真っ赤にこびりついた血を幻視する】
【その手の平は真っ白だけれど真っ赤で罪深い。それでひとに料理を作るだなんて、ひどいことだと、少し思っても】
【やっと見つけたやりたいこと。罪深くても――これが償いだって信じているから、見なかったことにした】

うん。……でも、いっぱい考えて、あのひとがいいって思ったなら、そうしてあげて。
そしたらわたしも嬉しいな。……――多分ご利益とかないけど……。ないと思うよ。
神社も信仰もなーんにも、ないんだもん。でもみんなが信じてくれたなら、どうにかなるかもだけど――。

【なんて、きっとありえないIfを考えて、少し笑う。あのひとがいろんなひとに信仰される未来、なんだか面白そう】
【それだったら自分は巫女をやろうなんて思うのだ。巫女服ってなんとなく憧れる、着てみたい――から】

あ――ハンバーグ、わたし、得意だよ。……得意ってほどじゃないかもだけど、よくおいしいって言ってもらうの。
じゃあ、今度、お店に来たとき作ってあげるね? 甘いものも……うん、いつもじゃないけど、たまにならあるよ。
そっかあ、……わたしもね、おんなじようなのが好き。あとね、オムライスとか――だいすきなのっ。

……お散歩もね、好きだよ。なんだか趣味が合うみたい。

【ぱあとすこーし明るくなる顔。店に誘った相手の好み、それがちょうど、自分の得意なものと重なるなら】
【ぜひ食べてとそんな推し。甘いのも時折ならあるらしい、……そして、なにより、好みが似ていると嬉しそう】
【奇遇だねーなんてくすくすと笑い声を零しながらにっこりする、この年の差で好みが大分似ているとなると】

【チャイカが大人びているのか、彼女が子供っぽいのか、――うん、たぶん、後者なのだ】

/戻りましたのでお返事しておきます!
/これ以降でしたらきっと安定してレスが返せると思います、お願いしますー
750 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2015/04/18(土) 20:14:30.50 ID:Gxih/2Hn0
>>737

【桜も散り、春も終わりの気配が見える時期。でも、雨の日の夜はまだまだ空気がひんやりと肌寒くて】
【傘もささずに歩くには、きっと空から落ちてくる雫は冷た過ぎる。――今日は、そんな日の路地裏のお話。】

【一人の少女が、そんな雨の日の誰もいない路地裏を歩く。ぴちゃぴちゃと響く足音は軽やかに】
【歳は、まだ成年に達していないくらいだろうか。細身の体躯は、スレンダーと言うより少し華奢な印象を受ける】
【目は垂れ目気味、瞳は茶色。前髪を切りそろえたショートカットの髪は黒色。肌は艶やかで綺麗な白色。】
【服装はベージュのニットチュニックにモスグリーンのスカート、黒いタイツの組み合わせ。手には水色の水玉模様の傘】
【背には何やら重そうな鉄製の箱を背負う。―――路地裏を歩くのは、そんな姿格好をした少女だ。】

【そんな少女は、自分の歩く道の先に人影を見つける。こんな時間に誰だろう?】
【不審に思ったのと興味を持ったのとで、少女はその人影に近づく。近づくにつれてその人影の姿がはっきり見えてきた】
【自分と同じくらいの歳の少女。傘もささずに、びしょ濡れで立っている―――】

―――風邪、ひきますヨ?

【少女は、濡れている彼女を傘の中に入れるようにそっと近づく。もし素直に傘の中に入ってくれれば、少し嬉しそうに微笑んで】
【それから背負っていた鉄の箱を下ろして、中から真っ白なタオルを取り出して渡す。不思議な事に、タオルは何故か薬草の香りがする】
【「体、拭いてくださイ!」って明るい笑顔で告げるあたり、人懐っこくお人好しなのだろう。見知らぬ人だと言うのに、何だか親しげ。……片言気味だけれど。】

751 :五月雨 天音 [sage saga]:2015/04/18(土) 20:30:41.91 ID:g0F9RXm70
>>750
あら?

【いきなりさされた傘に私は驚く。】
【そして、その傘の主に顔を向ける。その主は可愛らしいと評するのが正しい表現だと思った。】
【実際可愛らしい。タレ気味の目がなんとも優しそうな印象を与える要因になっているのだろう。】
【彼女が持つ大きな鉄の箱は異様な存在感を放っている。それでも、彼女の親切は無碍にはできない。】

ありがとう。ちょっと、雨に打たれたかったのよ。

【差し出されたタオルを疑いなく受け取り、サッと体を拭く。】
【まあ、焼け石に水だと思うけど。】
【それにしても、こんな夜更けに路地裏へ何のようがあったんだろう?】
【私は自分の矛盾を棚に上げて彼女に聞いてみた。】

こんな夜更けにどうしたのかしら?
あなたみたいな可愛い女の子が出歩いていたら、危ないわよ?

【うん、改めてお前が言うなって感じね。】
【でも、本当にそうだもの。私みたいに、そう、私みたいに《おかしく》なければ危ないはずだ。】
【彼女の答えを待ちながら、私はもう少し体を拭う。】
【少し、濡れすぎたかしら?】
752 :ヒライ ◆8R7odKA9zA [sage]:2015/04/18(土) 20:39:11.89 ID:Fg/MemZWo
【酒場】

【人の感覚によって多少の誤差はあるもののこの辺りの治安は悪いと誰もが認めるだろう】
【なんせ警察も自警団も賄賂を貰うし、影にはブラックマーケットができてるし昔から住む老夫婦も】
【ハンカチと拳銃は常に携帯している。そんな場所だから酒場の1つや2つ潰れるのも珍しくはない】

【その酒場の看板は落っこちてガラス窓は全て割れ、ボトルは倒れてグラスは砕けてテーブルは穴だらけ】
【壁には剣撃の跡、天井には雷が落ちたような焦げ跡。空薬莢が散らばり、折れた大剣がカウンターに突き刺さる】
【何があったか説明するのも野暮なので省略。残っているのは店主と1人の痩せた背の高い男だけだった】

…よくこんな場所でやってけるね

【サングラスをかけた背の高いライダースジャケットの男。腰には革のガンベルトとホルスタに2挺のリボルバー式拳銃】
【けど撃った様子は無くて半にやけに笑いながらロックグラス片手に煙草を吸ってカウンターに腰掛けていた】

『先祖代々の店、守りのが当主の役目よ。オイ、オマエもドデカイ強盗ならドンパチ手伝うよ。それかツケ払う』

【丸眼鏡で小太りの店主は手にしていたライフルを棚に戻し箒を手にとって片付けを始めた。看板はオープンのままだ】
【どうせ店にいるのだからクローズにはしない。これでもいいという無頓着な客が来たなら儲けれる。かろうじてドアはあった】
753 :ルナ ◆/Pbzx9FKd2 :2015/04/18(土) 20:50:04.86 ID:vs7ixxMT0

>>748

【質問に対しての答えは、否だった。】

(そう。貴方はそちらを選択するの。)
(私が齎す最後の時、貴方は私の前に立ちはだかるということね。)

【とても賛同を得られるような質問では無いことをルナは分かっていた。だから彼女はほんの少しだけ落胆して、静かにその答えを受け止めた。】
【No.15、『鮮血滴る荊(カラドボルグ)』アルカード=ツェペシュ。以降、ルナは彼のことを『敵対者』として認識することとなる。】
【きっと最後の時、六罪王クラスの人間が何人も『計画』を阻止しに来ることになるだろう。それは彼女にとって予想のついていたことである。】
【敵は少なければ少ないほど良い。上位ナンバーズの一人がその敵に加算される可能性のあることを思って、ルナは心中で溜息をついた。】

御回答、確かに承りました、アルカード様。珍妙な質問にも笑い捨てることなく答えた下さったこと、誠に有りがたく存じます。

【これをもって、ルナはこの場に留まる意味を持たなくなった。精神衛生的にも限界が近づいている。あくまで態度は丁寧さを保ちつつも、彼女は強引にこの場を去ろうとする。】

さて、アルカード様。恥ずかしながら、私は本日分の任務を未だ終えていないので御座います。それゆえ、私はこの場を離れなければなりません。
アルカード様にこうして偶然にも謁見できたことは私の身に余る光栄でありました。このような形で歓談を切り上げねばならないことをどうかお許し下さい。
それではアルカード様、どうかお体に気を付け下さい。私はこれにて失礼させて頂きます。

【そう言い、ルナは出会った時と同じ様に深々と頭を下げた。】
754 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2015/04/18(土) 21:04:55.90 ID:Gxih/2Hn0
>>751

【濡れねずみ、と言う表現がぴったりの彼女。髪から服から、何もかもバケツ一杯の水をを頭から被ったみたいにびしょ濡れで】
【偶然出くわしたとは言え放っておけない……なんて思うのは彼女がお人よしだからだろうか。兎も角タオルを差し出したりして】
【濡れた服はどうしようもできないけれど、全身ずぶ濡れよりは体くらいは拭いて貰った方がほんのちょっぴりくらいはマシだろう】

雨に、ですカ……えっと、何かあったんですカ?あぁ、えっと……その、詮索している訳では無くテ……

【何でも、彼女は「雨に打たれたかった」なんて言ってるけれど……何かあったのだろうかと、他人事ながら心配してしまう】
【自分にも、辛い事があった時は外に出て夜空を見上げてぼーっとすることがあるけれど……雨に打たれようと思ったことは無い】
【もしかしたら辛い事があったのかも……はたまた悲しい事かも……なんて、少女は勘違いしたまま気を遣う。優しさゆえの、思い違い】


【……で、訊かれるのは「こんな夜遅くに路地裏で何してるの?」って質問。まあ、ごもっともだ。】
【傍から見れば、自分は年端もいかぬ少女。当然こんな夜遅くに路地裏に居れば危ないと思われても当然だ】
【けれど、自分は単なる少女では無い訳で。―――彼女の質問に答えるべく、笑顔で言葉を紡ぐ】

ええと、私は薬師……要は、薬で病気やけがを治療する専門家なんでス。
今はお仕事帰りなんですけどネ。さっきまで急患を診ていて……それで、こんなに遅くなちゃったんでス。
此処を抜けた所が、私の泊まってる場所デ……表の道を行くより、此処を通った方が近いんでス!

【要は、仕事で遅くなって近道で此処を通ったとの事。薬師……ならば、背に負っているのは薬箱か】
【因みに、彼女には薬師の他にもう一つの肩書もある。この場ではまだ話されることは無いけれど】

そういうあなたハ?あなたこそ、こんな所に傘もささずにどうしたのですカ?

【で、此方も当然の疑問を訊いてみる。そもそも何故こんな場所で濡れていたのか……】
755 :アルカード=ツェペシュ [sage saga]:2015/04/18(土) 21:17:57.44 ID:tWVTnOBc0
>>753
【彼は少女の反応に些か疑問を抱きながらも返答する】

そうか、それでは引き留める訳にはいかないな。
君の仕事の成功を信じている。信頼しているよ。

【そう言うと彼は闇夜へと消えていった】

(星を滅ぼす・・ね。)
(一般構成員のルナか・・・。注意しておく必要があるな)

/ここらで締めとさせて頂きます。
/長いロールありがとうございました。
756 :ジンジャー・ユースロット ◆LF1Ar7hXZw [sage]:2015/04/18(土) 21:24:18.16 ID:6rdfv+1Co
>>743

うむうむこうして触れていると体内には若い活力に満ちているのが掌からしかと伝わってくるぞリーベ君!
若さとはいいものだなあ心なしか滾ってくるぞう!ようしもうしばらくゆっくりと楽しみ、もとい触診を続け―――


『Eine,Zwang,Prall―――――!』


【突如、ムクが聞きなれない言葉を後ろから叫んだ瞬間、思い切り調子に乗ってたジンジャーの体が見えない何かに締め付けられ】
【「あばぁッ!?」と間抜けな悲鳴を上げながら空気の塊に殴り飛ばされそのまま勢いよく窓の外まで吹っ飛んでいくことだろう―――】
【そしてムクがその小さな体を素早く近づけてぽん、と前足をジンジャーが張り付けた符に置く】


『まったく、あんなあからさまなスケベ野郎のいう事を鵜呑みにしとるんじゃないわい
だらだらやっちょらんでさっさと済ませんか……めんどくせぇ、動くなよ小娘。「――――Das Schliesen.Heilung」っと
ほれ、今起動させたからのう、このままにしときゃあ今日中には包帯が取れて、今週には退院出来るじゃろう』

っつぅ〜……ご老体、あんたもジャンクちゃんに負けず劣らず手厳しいな!


【その言葉通り、ムクの呪文と同時にさっきのジンジャーの体に貼っていた方の符同様に文様が光りだす】
【突如、全身に伝わっていく安らぎとお風呂にでも入っているような暖かな幸福感が感じ取れるようになるだろう、なるほど効果があるらしいと実感できるか】
【……このままジンジャーの触診(にかこつけたセクハラ的な行動)を長続きさせてたら確実に話が遅れてただろう……】

【さて、途中で聞こえてきたリーベの言葉に対しても反応がある、腰をさすりながらバツが悪そうに立ち上がるジンジャーが言葉を続ける】


しかし、どういう活動かは知らないが……要は『正義組織に入りたくない』のかね、まあフリーの方が気が楽って人もいるから
さほど珍しいというわけでもないのだが……だがまあそれでもW-Phoneを持っておくと結構便利だと思うぞ、詳しくは後々説明するが
それなら、組織に加入する形ではなく私と直接『個人ユーザー契約』をするという形でも手に入れることは可能だよ

『ああ、別にあの端末を手に入れる方法=正義組織に入るという訳でもないしのう。
小娘、いつぞやに見かけたうちの剛の字を覚えちょるか?あやつもUTにもSCARLETにも所属しちょらんが
直接"財団W"との個人契約結んでW-Phoneを持って居ったしのう……どうする?組織に入らんでも手に入れることはできるようじゃが』


【フリーの人間であってもジンジャーに直接依頼すれば用意することも可能なものであるとも提案してくる】
【この提案に乗るのは無論自由だ、本当に特に必要なければ断ってもそれを受け入れる事だろう】
757 :五月雨 天音 [sage saga]:2015/04/18(土) 21:35:01.94 ID:g0F9RXm70
>>754
あら?心配してくれるのかしら?

【それは気になるだろう。私も反対側の立場なら聞いてるだろうし。】
【いや、話もせずにスルーしてる方が可能性としてはあり得るわね。それだけこの子が優しいということにしておきましょうか。】
【といっても、特に理由はないのよね。まあ、強いて言うならあるにはあるけど、、、理解はされないでしょ。】
【だから。】

ウフフ、まあちょっといろいろあるのよ。

【と、誤魔化す。】
【いろいろ。なんて便利な言葉なのか。それだけで事情の詮索をある程度躱せるのだから。】
【ずるい女ね、そんな自分に腹がたつわ。】
【私はつい右手に爪を立てた。赤い血がたらりと滴る程に。】
【だけど私は感じない。痛みなんて、私には感じられないのだ。】
【故に、ちょっとしたイラつきに爪を立てる程度でも、加減ができないのだ。】

あら、薬師なんて偉いのね。
帰りを邪魔しちゃってごめんなさいね。疲れてるでしょうに。

【私は労わるように言葉を紡ぐ。】
【そうね。私なんかよりもよっぽど立派だわ。】
【私は自嘲の笑みを浮かべながらショルダーバックを拭く。】
【耐水製なので、中身は濡れていない。財布、携帯、あと警棒も無事だ。】
758 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2015/04/18(土) 21:56:36.72 ID:Gxih/2Hn0
>>757

あ、えと……余計なお節介だったでしょうカ。ごめんなさイ……

【訊くだけ訊いておきながら、余計な詮索だったかと心配になって謝ってしまう。後先考えないのは悪い所だ】
【兎も角、質問は曖昧な言葉で誤魔化されて。結局彼女が傘も差さずに濡れていた理由は分からず仕舞い】
【少女の少女で、これ以上は深く問うことは無い。もやもやしたわだかまりは残ってしまうが…仕方あるまい】

【かけられる労いの言葉。偉い、と言われれば少し嬉しそうに微笑むけれど】
【「邪魔をして」と言う言葉には少しだけ語気を強めて反応する。少女にも思うところはあるようだ】

邪魔なんかじゃありませン、むしろ薬師として見過ごせないデス!このままだと風邪ひいちゃいますヨ!
―――っ、その手……どうしたノ!?

【毎日病気と関わるからこそ、「見過ごせない」と言葉も強くなる。―――こんなに濡れては、風邪をひいてしまうと】
【風邪は万病のもととはよく言ったもので、あらゆる病気に派生するのだ。薬師として、決して見過ごす訳には行かないようだ】
【勿論咎めるというよりも諭すような口調。これもまた彼女の親切心なのかもしれない】

【……と、其処で少女は彼女の手に持つタオルが赤く染まっているのに気付く。】
【薬師は小さな異常も決して見逃さない観察眼を持つ。病状やケガの具合を瞬時に判断する為に培われたものだ】
【その観察眼が、この場に於いても活きて―――小さな異常、即ち手の傷を見つけてしまったのだ】

ちょっと待ってテ、今薬を出すかラ!――――あっタ!
ハイ、手を開いテ!

【有無を言わさず、少女は薬箱から手早く軟膏を取り出すと彼女の手を取り薬を塗り治療しようとする】
【余程強く拒否しようとするなら、諦めるが……そうでなければ、少女の柔らかい手によって薬が塗られる事だろう】
759 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga sage]:2015/04/18(土) 22:08:06.94 ID:QzJ8O7H+0
【――――世界は、絶えず時の流れと共に移り変わっていき、今を生きる人の数だけ、物語もまた時の流れと共に紡がれていく】
【今を生きる人の数だけ紡がれる、幾百億編の物語――――】



【――――水の国 イベントホール脇】

……「泣きっ面に蜂」と言う諺は、どこの国のものでしたか……?
『UNITED TRIGGER』に事故が起こり、混乱が広がるのは分かりますが……全く無駄な事を……

【白を基調とした修道服でほぼその全身を覆い隠し、ケープの付いた帽子の中に、明るい空色の髪が覗く】
【手には、頭部に幾つかの小さな鈴と、銀でメッキされたと思しき翼の装飾が施されている細長い杖を携えている】
【豊満と表現されるだろう胸部が目立つ、身長160cm前後の女性が】
【何らかの集会が開かれているらしい、せわしなく人の出入りする、イベント会場用の建物の壁に背を齎せて、冷笑を浮かべている】

【世相の混乱をテーマにし、昨今の情勢に対する鎮静化を呼び掛ける様な集会が行われているらしい事が、看板から読みとれる】
【修道服の女性は、それをつまらなそうに一瞥すると、壁に預けていた身体を起こし、そこから歩き去っていく】

――――自ら一網打尽にされる機会を作るとは……流石に『選ばれざる者』の低俗な行動は、度し易いと言うものですわね……

【ある程度会場から離れた所で、一度その杖で軽く地面をタップし、シャンと鈴を鳴らす】
【それに呼応するように――――会場の建物から、三条の煙がゆらゆらと立ち上り始めた】

【それを振り返る事もなく、女性はそのまま何事もなかったかのように、会場から歩み去っていく】



【――――所変わって、風の国 路地裏】

よーし……おい、お嬢さん……このサイコロ振りなよ?

【くたびれた薄いスーツを右肩にひっかけ、Yシャツにスラックスとテンガロンハットにその身を包んでいる】
【やや無精髭の目立つ顎に、やや長めでだらしなく乱れ気味の金髪とは裏腹に、活力に満ちた瞳を光らせている】
【腰に、鞘に収まったごつい2本のナイフ、何本ものハードダーツ、そして一丁のリボルバーハンドガンをぶら下げている、身長170cm前後の男性が】
【足元に座り込んでいる、6人の男女を見下ろしながら、その内の1人に向けて、サイコロを軽く放って手渡した】
【彼らは一様に、身体の一部に、軽傷とはいかないが、命に関わる様な怪我でもなさそうな、逃げ出すには余裕の無い程度の傷を負って流血しており】
【男性のテンガロンハットには、逆五芒星を象り、その下に≪No.21≫とあしらわれたバッジが留められていた】

ここにいる人数は6人、サイコロの目も6つ、そして……この拳銃の弾も6発だ
……さあ、サイコロを振りな? 出た目の数だけ撃つ、そして残りは見逃してやる……運試しさ
……あぁ、お嬢さんは特別さ。6が出ない限り見逃してやるよ……俺は、『運』には最大の敬意を払う性質だからよ……?

【腰のリボルバーを抜き放ちながら、恐怖に震える足元の怪我人達に、男性は裏の無さそうなあっけらかんとした笑みを見せる】
【震えながらサイコロに手を伸ばしつつも、それを中々放ろうとしない女性を、余裕の表情で見下ろしていた――――】



【――――どの物語も、今と言う時の中に、確かに存在している物である】
【もし変化が訪れるとしたら――――それはどの物語なのだろうか】
760 :五月雨 天音 [sage saga]:2015/04/18(土) 22:10:24.13 ID:g0F9RXm70
>>758
いやいや、そんなんじゃ無いわよ?
謝らなくて良いわ。優しいのね。

【優しいであるが故に、後先考えず他人を労ろうとするのだろう。】
【優しいであるが故に、疑うことをしようとしないのだろう。】
【本当に、本当に、、、。】

ちょっと、、、羨ましいわね。

【私は意図せずつぶやいた。その呟きは彼女に届くのか、それとも、雨にかき消されてしまうのだろうか。】
【どっちでも良いわね。彼女にも私にも、それは関係ないことだもの。】
【生き生きと生きてる彼女には、関係ないもの。】

【いきなり掴まれる手。その手には爪で傷つけた真新しい傷があった。】
【あー、まーたやらかした。こうも加減が分からないのは本当に私の力は害でしかない。】
【そう考えているうちに彼女に処置を施される。流石、薬師というだけあって完璧だ。】

あはは、これはお代を払わなきゃね。

【そうだ、この優しい薬師さんなら、、。】

忘れてたわ。私は、五月雨 天音。
薬師さん、あなたのお名前は?

【私の探してるものの手がかりになるかもしれない。】
761 :クリス・アウトロード [sage]:2015/04/18(土) 22:17:29.65 ID:iaaE7bSy0
うーん...困ったなぁ...

【今日は忙しい日だった】
【バイト先のレストランでは普段の三倍は多いであろう客足で接客が忙しく】
【その調子がついさっきまで、続いていて先程ようやく仕事から解放されたのだ】

【お陰で帰りはとても遅くなってしまってこの時間】
【家に帰るのは結構遅くなりそうだと思ったのはいいのだが】

ここ...何処だろう...?

【一人の少年が、周りを見回して呟いた】

【肩に届く程度に伸びた白色の癖毛 】
【宝石を思わせる紅色の瞳 】
【細く線の細い華奢な中性的な身体をした少年 】
【白のカッターシャツに黒のベストを身に纏っている 】
【両腕には「盾」を思わせる赤い刺青がみえる】【首には何らかのタグのようなペンダントがついている】

【近道が間違っていた】
【路地裏という選択肢が、だ】

【この時間帯にこういった道が危ないのは知っている】
【だが、入ったからにはもう出られない】

うぅ...こっちかな...?

【そんな──少年が1人】
762 :黒崎菜々 ◆f3bMeM2SOI [sage saga]:2015/04/18(土) 22:33:06.64 ID:Cviz3ebrO
>>759
【危なっかしい運試しが行われようとしている路地裏に、一人の女性が迷い込んでいた】

「そういうの格好悪いと思うよ、おじさん?」

【男性の後ろからそう声をかけるのは、黒い瞳に黒い髪の櫻風の女性】
【年の頃は20代前半、膝まで伸びたポニーテールがトレードマーク】
【白いTシャツにデニム生地のジャケットとジーンズと動きやすそうな格好】
【右手人差し指に白、左手中指に青の指輪がそれぞれ光る。見る者が見ればマジックアイテムと分かるか】

「運に敬意を払うなら、あたしが迷い込んだ運に免じて見逃してくれたりしない?」

【言葉とともに男性と6人の間の空間が歪む】
【それは彼女の能力の前兆。もしそれに触れる事が叶わなかったならば、現れるのは黒い壁】
【"あらゆるモノを通さない領域"が男性と6人とを分断するだろう】

//よろしくお願いしますです!
763 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2015/04/18(土) 22:50:54.56 ID:Gxih/2Hn0
>>760

……これだけが私の取り柄ですかラ。えへへ……

【彼女の呟きは届いていたのだろうか。少女は小さく微笑んで呟く】
【少女は、きっと人一倍お人好しで心配性なだけ。皆の事をいつもいつも心配して、頑張って病気を治しているのだ】
【一杯心配して、一杯頑張って……そして、自分の頑張りで少しでも皆が喜んでくれれば、とても嬉しい。たったそれだけ。】
【たったそれだけの為に、後先考えず頑張ってしまう。……優しさってつまり、そういう事なのかもしれない】


【……治療する少女の目は、まさしく真剣そのものだった。慣れた手つきであっという間に傷口の消毒を済ませて】
【お手製の軟膏を薄く塗り拡げて上から絆創膏を貼れば、それでおしまい。瞬く間に手の傷の処置を終えてしまう】
【自分でいうのもなんだが、薬の効果は折り紙付き。数日すれば、傷跡も残らず綺麗サッパリ治っていることだろう】

―――よし、これで大丈夫でス!
あ、お代は結構ですヨ!これくらい朝飯前ですかラ!

【お代は、なんて言われると少女は慌てて断る。】
【頼まれてもいないのに自分が勝手にやったのだから、お金を取るなんて出来ない。しかも、こんな軽い傷に……】
【お気持ちだけ頂くとして、結局少女は代金を要求することも貰う事も無いだろう】


―――私は……つばめ、って呼んで下さイ!本名は黄 春燕(ファン チュンイェン)なんですガ……呼びづらいでしょウ?
友達からはつばめって呼ばれてるし、私もその方が好きでス!

えっと、天音さん、ですよネ!こんな所であったのもきっと何かの縁でス、今日から友達でス!
……あ、また押しつけがましいこと言っちゃいましタ……

【暗い路地裏もぱあっと明るくなるような、人懐っこい笑顔で自己紹介。その笑顔に影や暗い部分は無く、何処までも純粋で】
【友達になろう、なんて言葉もきっと言葉通りなのだろう。……言った後でハッと押しつけがましかったことに気付いたようだが】

【―――短い邂逅で見せた、春燕の生き方=B其れが何かの手掛かりになるのか……其れは分からないけれど】
【まず、その手がかり≠知るために友達になるのも―――悪くないのではないだろうか】
764 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga sage]:2015/04/18(土) 22:52:46.04 ID:QzJ8O7H+0
>>762

――――チッ

【余裕の表情のまま、銃をだらりと下げながら6人の惑う様子を眺めていた男性だったが】
【そこに聞こえてくる第三者の声――――瞬間、男性は舌打ちと共に銃を持ちあげると】
【――――サイコロを放ってよこした女性目掛けて銃撃をかます。頭部に銃弾を浴びた女性の身体が、半月状に血を噴き出しながらのけ反って】
【その直後にせり出してくる黒い壁に背を向ける格好で、乱入者の方へと向き直るだろう】

……あー、確かについてねぇな。これは俺のツキがアレだったって事になるのか?
……まぁ、残った5人については好きにしな。俺にとっては、『魂』を回収するついでのゲームみたいなもんだったからな?
6人全員を『食えれば』最高だったが……まぁ、1人でも出てきた甲斐はあったって奴なんだよ

【フッと、銃口の煙を吹く、芝居がかった動作を交えながら、男性は女性と対峙する】
【――――乱入者にペースを狂わされる前に、すぐさま1人を殺害した様だが、それでも残りの5人に固執するつもりは無いらしい】
【先ほどまでの、ゲーム感覚の言動に表われている通り、男性にとってこの殺しは、そこまで重要なものでも無いのだろう】
【それでも、最低1人は「死んでもらわなければ困る」様だったのだが……】

――――で、だ?
……ここからはこの連中じゃない、『俺の運試し』が始まりそうな感じだが……俺が帰るのを、邪魔したりはしないだろうな……?

【――――男性の身体から、灰色のオーラの様なものが立ち込め始める】
【それと同時に――――空へと、1つの青白い光が上って行こうとする。それは、壁の向こうから――――】
【それを灰色のオーラが吸い寄せ、引き釣り下ろして行く。青白い光は、それに抵抗する様子は見せたが、やがて男性の身体に飲み込まれて】
【――――殺された女性の霊魂、だったのだろう。どうやら、これを回収するのが男性の目的だった様だ】

【そのまま、銃を構える事は無く、右手に握り締めたまま、男性は女性に問いかける】
【――――自分に対して敵愾心を持っている事は明らかだ。ならば、1人欠けた人質の救出だけで終わるのか、否か――――それを計ろうとしているらしい】
765 :ルナ ◆/Pbzx9FKd2 :2015/04/18(土) 22:53:11.19 ID:vs7ixxMT0
>>755

【アルカードの気配が完全に消えたことを感じて、ルナはようやく顔を上げる。】
【相変わらず無表情は保たれていたが、憂いとともにどこか疲弊した様子を見せる、そんな顔だった。】

(…まあ、組織を利用している身だもの。息苦しさ程度は許容しなければやっていけないわ。)
(任務も特に無いことだし。今日の残りは研究の方に費やそう…)

【そう思って、彼女はワンピースのポケットから端末を取り出す。何かの操作をすると、一分もしないうちにルナの前に巨大な黒い鴉(からす)が舞い降りた。】


【どこかの国、どこかの町の丘の上。そこには小さな研究所が建っていた。】
【それは一見して特に何の変哲も見られない、只の研究施設であるように見える。近隣の住民は存在こそ知っているものの、施設の名前までは知らない。】
【その研究所の地下666階。ルナは認証カードと声紋認証をパスして、巨大な電子扉を開けた。】
【室内は広大で防空壕のようだ。明かりは灯っておらず、正面にある巨大なモニターの発する非現実的な青色の光だけが周囲を照らしている。】
【モニターの前の回転椅子に一人の女が座っている。モニターに向き合っているため、逆光でその姿は視認し辛くなっていた。】

…明かりくらい点けたらどうなんですか、ベル様。

【そこでようやく女はルナの入室に気づいたようだった。付けていたヘッドフォンを外し、ルナの正面に向き直る。】
【濃紺のロングヘアー。同じく濃紺のセーラー服の上から、羽織っているものは白衣である。】
【中学生くらいに見える少女であった。手にしていた漫画本を脇の机の上に置いてから、『ベル』は口を開いた。】

やあお帰り、ルナルナ。今何か言っていたようだけど、うーんそうだね、待ってて。当ててみるから。
そうだね、多分『…明かりくらい点けたらどうなんですか、ベル様。』とか。そんな辺りなんじゃない?どう?
まあもっとも僕の推理が外れるわけが無いから、当たっているということにしよう。それがいいね。
まず僕のことをベル様と呼ぶのはやめてくれって何度も言っているよね。僕としてはベルって呼び捨てにしてもらうのが一番なんだけど。
ベルさんでも構わないね。どっちか好きな方で呼んでよ。いや、様って呼ばれるのが何で嫌かって聞かれたら答えられないんだけどさ。
もとい、君についてだ。今日の君の行動は概ね監視させてもらってたよ。途中漫画に夢中でいくつかシーンを見落としてた気もするけど。
自警団との戦闘はあんまり面白く無かったね。僕の指示通り武装を強化した甲斐もあってか、てんで危なげない戦いだったし。
[ピーーー]瞬間も実に普通だった。君が敵をいたぶる性格じゃ無いのは知ってるけどさ。見てる方としては退屈だよ。
その後の彼、アルカード君だったかな?彼との遭遇は少しサプライズだったかな。あとのやり取りは全く退屈だった。僕途中で寝たもん。
いやごめんごめん、君に文句を言うつもりじゃあ無いんだよ。君が全く面白みのない人だってことは良く知ってるから。そう気を悪くしないで欲しいな。今度スプラッタ映画でも一緒に見ようよ。どう?
それよりアルカード君だったね、彼は上位ナンバーズということもあってもっとエキセントリックな人物を想像していたんだけどさ。案外普通の性格してたね。
僕としては例のベクター君くらいにクールなキャラクターを期待していたんだけど。世界中全員が彼の様になればとっても愉快だろうね。あ、やっぱ嫌だな。暑苦しそうだ。

【そこまで一息に言ってから、ベルはけらけらと一人可笑しそうに笑う。ルナはそんな姿を心底うんざりしながら眺めていた。】
【ベルはルナへ、にやにやとした目を向けて言った。】


そして君の賛同者、中々増えないねえ。フラれっぱなしの君の姿を観察するのは面白いよ。君ってとってもキュートだと思うんだけど。って関係ないかな?
ま、無理も無いかな。誰だって死にたくなんかない。漫画の続きが読めなくなるからね。え?違うって?まあでも安心してよ。

僕は君の『賛同者』だから。

【此処はカノッサ機関が所有する研究機関。その遥か地下深くにおいて、滅亡の種は確実に育まれていた。】

/以上で締めとなります。アルカードさんの方、改めてお疲れ様でした。

766 :黒崎奈々 ◆f3bMeM2SOI [sage sega]:2015/04/18(土) 23:15:18.25 ID:Me4MnMpbo
>>764
「あちゃー、声かけたのは失敗だったかー・・・」

【撃たれた女性から目を逸らしながら言う。気を引くつもりが裏目に出たようだ】
【裏路地によく迷い込む以上、こういった事は遭遇するものだが、やはり殺しの現場には慣れない】
【それは彼女自身が人を[ピーーー]だけの覚悟がないということもあるのだが・・・】

「んー、残りの人達に手を出さないなら邪魔する理由はないかな」

【以外かもしれないが、答えは邪魔しないとのことだった】
【殺された女性の霊魂を少々意識しながらも、その理由を語るには】

「あたしはあなたを[ピーーー]覚悟もないし、ここで中途半端に痛め付けたところでこんな事をやめてくれる訳でもないんでしょ?」

【とのこと。端的に言えば意味が無いから。[ピーーー]ことも止めることも出来ないのならば戦う意味もない、と】
【そして逆に言えばやろうと思えば痛めつけるくらいは出来る、と。】
767 :リーべ ◆my2He3rcPs [saga]:2015/04/18(土) 23:16:14.01 ID:6gtPRQvDO
>>756

──っあ、ふ……じ、ジンジャー、ぁ……い、痛い……
もう……む……む、り……────っ、う、……。…………え?


【痛みが柔らかな痺れへと変わっていく。痺れているのは傷口なのか、それとも感情の方なのか】
【身体が熱い。先ほど閉め忘れた窓から入ってくる冷気が、心地よかった】
【つぅ、とジンジャーの指先や掌が肌を蹂躙していって──そこで、急に感覚が途切れた】

【突如訪れた無痛。驚いてジンジャーの方を見れば、綺麗な放物線を描いて窓の外へと消えていく最中だった】
【何が起きたかいまいち理解出来ぬまま、冷たい肉球が符に触る】
【そして次の瞬間流れ込んできたのは、先ほどジンジャーに与えられていたものとはまた違う心地よさだった】
【──ふぅ、と全身の力が抜けていく。緩やかに身体がほぐされ、このまま眠ってしまいたい感情がやってくる】
【しばしの間、リーべはその感覚を楽しむことにした】
【何せ話の主要相手たるジンジャーは現在窓の外。冷たい地面とのランデブーの真っ最中なのだから】
【ジンジャーが病室に戻ってくるまでに、リーべはムクに謝罪と感謝の気持ちを伝えるはずだ】
【──彼が帰ってきた時、ちょっぴり拗ねたような表情のリーべが見れることだろう】


【それはさておき……符の効果が発動してしまえば服を脱ぎ続けている道理はない。寒いし風邪をひいてはしまう】
【患者服を元通り着て、ジンジャーの言葉を改めて聞く】
【W-Phone──聞けば聞くほど便利そうなものだ。持っていれば、日々の活動にも役立つのだろう】


…………確かに、そういう携帯電話を持っていると便利、なのだろうな
フリーの連中でもソレを持てるというのも……非常に魅力的だ
でも────ふふん。ありがたい申し出だが、私にソレはいらないな
元より、本当はそういうのに頼らなくてもいいことをしていたわけだし


さて──ところでジンジャー。それに……えっと、ワンタロー
せっかくここに来てもらったんだ。私からも頼み事、というか、「お誘い」があるんだ!

────ベクター。知ってるし、ジンジャーは直接見たことあるよな?
私はあれを倒そうと思うんだが……1人じゃ無理だと思うんだ
だから今、あいつに対抗しうるだけのメンバーを集めている
ふふん……今はなんと4人も集まっているんだ! すごいだろう?
みんなで長所を伸ばしあい短所を補いあえば、あのベクターだって倒しうると考えている……1人1人の力をただぶつけるだけじゃ、絶対に、足りない
本来はUTやSCARLETがこういうことをすべきなんだろうが……ほら、セリーナがあの調子だからな!

──と、ここまで話せば分かるだろう?
お前たちにも、そのチームメンバーになって欲しいんだ!
もちろん無理にとは言わないけど……どうだろう?


【W-Phoneについては、丁寧にリーべは断った。正義組織と正式に関係した証拠が残るのを、彼女は恐れたのだ】
【その代わり──にもならないだろうが、今度は彼女からジンジャー達に提案をひとつ】
【それは今世界で最もホットな話題であろう、ベクターに関するものだった】
768 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga sage]:2015/04/18(土) 23:35:23.31 ID:QzJ8O7H+0
>>766

……問答無用で飛びかかってくりゃ良かったってか?
確かに、それはそうかもしれないな。……もっとも、んな事になりゃ、それこそ互いの命をベットした賭けが始まるんだろうけどな

【どの道殺す気だったのだから、介入があれば撃つのは当然とも言えただろう】
【奇襲などがあれば、それこそ撃つ暇もなく流れを食い止められたかもしれないが】
【――――その場合、もはや問答無用の戦闘が始まる事は、想像に難くない】
【そしてそれを、軽い口調で仮定として持ち出してくる男性。どうやら、腕の立つ相手との戦闘に関しても、ある程度以上腕に覚えがあるらしい】

……ほーぅ、そうかい。もっとも俺から言わせれば、残りの人間を食えなくなった時点で、既に相当邪魔なんだけどな
……それも、ダイスが1じゃなかったらの話になるが……まぁ、そうそう無い話さ

【これ以上の邪魔が無いのは、確かに男性にとっても幸いな話ではある。好き好んで戦闘がしたい訳でもないのだから】
【だが、そもそも男性の目的は、『魂の回収』である。その為には人に死んでもらわなければならない訳で――――】
【それもサイコロの目次第ではあるが、少なくとも2人以上を回収できた期待値も、女性がいなければ現実的なものだった】

……おいおい、だったらなんで中途半端に首を突っ込んできたんだよ?
ここで俺が「足りない魂をお前から頂く」とか言い出したら、藪蛇になるだろうが?
……中途半端は運に逃げられる、悪手だぜ?
そして……運を投げ捨てたり、運に見放されたりする奴には……俺はどうこう出来ねぇよ、残念ながらな……?

【その端的な言葉に、思わず男性は問いを重ねる】
【覚悟がない、と自ら語るのは、この場合単なる開き直りだろう――――男性の感じた疑問はそこだった】
【故に、あまりに中途半端な行動に見えたのだ。この状況を好ましく思わない理由は、まぁ分からなくもないのだが……】
【様々な事を『運』で割り切る男性にとって、そうした半端さは己を貶める事に近しい】
【半ば呆れの様な感情を乗せながら、軽く肩をすくめてみせたのだ】

あぁ、止めはしねぇよ。俺は人生を『こっち』にベットしてんだ……世間様に『逆張り』してな?
今日回収できなかった分は、またどこかで回収するとするさ。この連中は「運が良かった」からな

【また、仮に男性がここで素直に殺害を止めたとしても、またどこかで始めるだけの事だとあっさりと口にする】
【機関の人間でいる事も、その理由も――――全ては「『賭け』に過ぎない」のだと】
【――――恐らく、善悪の軽重や良心の呵責など、良くも悪くも無視している人間なのだろう】
769 :五月雨 天音 [sage saga]:2015/04/18(土) 23:36:05.57 ID:g0F9RXm70
>>763
ふふ、いい取り柄じゃない。ずっと大事にしてよね。

【その取り柄は、絶対に多くの人々を幸せにするわ。】
【なんては言えなかった。でも、心の中で思っておくことにする。】
【言ってしまえば私自身が否定されそうだったから。】

【慌ててお代を断る彼女、いや、つばめは本当に可愛らしかった。】
【この人柄ですら、万人を癒す薬になっているのかもしれない。】
【薬師、だけに。】

【我ながら、寒っ!!】

【さて、私はつばめの申し出を快く受け入れることとした。】
【断る理由ないからね。】

ええ、私たち友達ね。これからもよろしくね、つばめ。
これ、私の連絡先だから。何かあってもなくても連絡してね。

あ、あとさん付けしなくていいわよ?

【友達からのさん付けは、、予想以上に辛い。割と本気でごめんだ。】
【私には少なすぎる友達。この力のために、減ってしまった大切なつながり。】
【ああ、今日は割といい日なのかもしれない。】
【こんなに眩しい友達ができたのだから。】

さてと。
これから、どうする?家まで送ろうか?こう見えて、多少は腕はあるから。

【といっても、本職の人たちには劣るんだろうけどね。】
【まあ、それでもその時はアレを切ろう。自滅覚悟のアレを。】
【大切な友達で、唯一の手がかりだ。        絶対に マ モ  ル 、、、。】


【私の瞳は一瞬だけ、光が消えていたのかもしれない。】
【それは、他人にしか分からないだろう。】
770 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2015/04/19(日) 00:04:56.79 ID:MrIgdt+oo
【月が昇りやがて皆が微睡みに沈むであろうこの時】
【文明の外にある森はならば静寂へと落ちる、されどこの場は生命の満ちる場所】
【ふと耳を澄ませたならば数多と居る生物の息吹も感じられよう】

――――――――……ふッ!っと……

【夜の黒に奔るのは銀の一閃】
【姿無き境界を断つようにそれは幾度と無く空を切る】
【それと共に響くのは息遣い、鍛錬の中で溢れる生命の呻き】

……ふたつ、みっつ……っ!!

【彼の持つ剣は刀と呼称される物】
【僅かに沿った刀身に波打つ波紋、ただ切り裂く為にあるカタチ】
【その切っ先から柄までの全てが銀色で染められた刀は、微かに退魔の気質を宿し静かに空に溶ける】

―――――――すぅ…………

【己の四方、囲まれた状態を想定したような演舞は終わり】
【呼吸と共に正眼に構え直し姿勢を止める、練るような動作はやはり静寂の中に】
【流れた風に白髪は踊り、僅か月明かりを受けて薄く黄金にも見えるだろう】

【残心、集中の先、専心の内に刀の宿す力は密かに沸き立ち青年の周りでざわめき】
【それに触れてか眠りに落ちていた鳥達が幾つかと空に昇る、ぽつりと汗だけが溢れ地面を濡らして……】
771 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2015/04/19(日) 00:10:19.07 ID:1ynlUlnm0
>>769

【言われるまでもなく、この取り柄は失うつもりは無い。優しさこそが、薬師春燕の一番大切な部分だから】
【自分の仕事は、病気や怪我に苦しむ人に手を差し伸べる事。―――それと同時に、病気のせいで弱った心も直す事だ。】
【怪我の特効薬は安静にする事、風邪の特効薬はゆっくり休む事、……そして、心の特効薬は笑顔で幸せにする事。】
【心は、どうしても薬では直せない。だから―――自分が薬となって、弱った心に寄り添って治したい。】



【友達になりたい、なんて提案。言った後に「初対面の人になんて差し出がましいことを言っているのだ」と赤面するが】

はい、よろしくデス!えへへ……友達、また一人増えましタ!コレが連絡先ですネ?いっぱい連絡しますネー!
えっと、私も一杯天音のお話聞きたいデス!だかラ……はい、こっちは私の連絡先でス!
……えっと、……天音、友達になってくれてありがとうネ!

【彼女――天音は、快く受け入れてくれた。彼女の言葉を聞けば、途端に春燕の顔はぱあっと明るく変わり】
【差し出された連絡先を大切な宝物のように受け取って、大事に大事に薬箱に仕舞う。よっぽど嬉しかったのだろう】
【で、代わりに春燕の連絡先が描かれた名刺を取り出して手渡す。こう見えて一人前の薬師、つまり社会人。名刺は常備してあるらしい】
【―――最後に丁寧語が抜けたのは、つまりそういう事。対等な友達としての礼儀だ】


えっと、……そうダ!折角家まで送ってくれるなら、いっそ私の家に来ル?

【さて、これからどうする?なんて聞かれれば……もともと帰宅途中だったから、家に帰る他に選択肢は無いのだが】
【折角なのだ、天音も連れて帰ろうとする。尤も天音も未成年、保護者だっているかもしれないけれど……】

私も腕に自信が無い訳では無いんだけどネ。えっと、……そうダ!折角家まで送ってくれるなら、いっそ私の家に来ル?
あんまり楽しい物も面白い物も無いけド……でも、こんな夜遅くに女の子を一人にさせるのはいけないもんネ。
もし帰らなきゃダメなら送っていくケド……

【……実は、独りにさせたくないのにはもう一つ理由がある。……先程から、天音に何か少しだけ危うい所がある気がするのだ】
【気のせい、であれば良いのだが。……独りにはさせたくなくて、家まで誘ったのだ】
772 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2015/04/19(日) 00:12:01.75 ID:1ynlUlnm0
>>771
//すみません、13行目は消し忘れです……
773 :クローフィ・チャイカ [sagesaga]:2015/04/19(日) 00:12:24.48 ID:3k92JnUTo
>>749
ふふふ、花嫁修業ってやつですか……今まで考えたこともなかったなぁ
やっぱそれくらいはできたほうがいいんですかねー

てへへ、まぁいろんな方面から怒られちゃいますしね……ありがとうございます

【経験者の言葉というのは重みがある……でも、聞いて実行できるかはまた別】
【中々自分が色恋沙汰をする様子が想像できず、どうしても他人事のような雰囲気になる】

まぁ、常識的にはそうですよねー……常識の外の人間が、何を言うかという感じですが

【そもそも、戦いだって普通は避けるべきもの】
【それに自ら首を突っ込み、渡り合う能力と性格を持つ人間が常識を語るのはちゃんちゃらおかしいが】
【自分なりの答えが出るまでは、それにすがるしかない】
【でも、鈴音の沈んだ様子を見る限りは──それが正解だという印象は、強まった】

ほんとですか?やった!今からすごく楽しみですよ
ほんとですねー、不思議なものです……惹かれあうべくして惹かれたりでもしたんですかねぇ

【趣味が合って悪いことなどあるはずもなく】
【一緒にころころと笑っている】
【クローフィも子供っぽいと時々言われるが、彼女とこうも一致するのはそういうことなのだろう】
【まぁ、だからといって好きなものは好きなので仕方がない】

//ただ今帰宅しました本当にお待たせして申し訳ない……
774 :ジンジャー・ユースロット ◆LF1Ar7hXZw [sage]:2015/04/19(日) 00:24:11.17 ID:yLzKnZOfo
>>767

【最初にあってからというもの延々とワンタロー呼ばわりされているのが不服らしいムクは】
【ウヴ〜、と唸り始めながらやや機嫌悪そうな声でリーベに反論してくることだろう】


『……おい小娘、さっきからワンタローワンタロー言うとるがのう
このワシの愛しのプーラの性別はメスじゃからな、ワシに対してもプーラに対しても不適切な呼称じゃからな』

まずメスの犬を走狗にしてしゃがれ声でしゃべらすなよという話だ
さて、ベクター……か


【あの凄まじき力を誇った六罪王の名を聞いた瞬間に、女性の前という事でウキウキした様子にも見て取れたジンジャーの表情が】
【急に―――あからさまに険しい顔つきになった】

【無理もない事だ、すでにこの男は二回もその六罪王と対決し、良い成果をまるで残せていない状態なのだから】
【あまりに歯が立たな過ぎて不覚にも「素」の口調を出してしまいそうになった事があるほど乱されたあの屈辱の記憶、そうそう忘れられるものではない】
【そのベクターを打倒すべく徒党を組む、その誘いを受けたジンジャー、その答えは】


なるほど、そういう話かね乗った
【即決断!あまりにも早い!】

いやね、ここまでいろんな敵と戦いそれなりのキャリアは積んできたと我ながら思っている私でも
あそこまで『勝てないかもしれない』と思わせるほどのレベルの強敵に出くわすのはもうずいぶんと久しぶりだ、何年振りだろうか?
正直言ってだね……奴を倒すための術が何か一つでも多く手に入るならばぜひ手に入れたいとずっと考えていたのだ

……君自身もすでにベクターと戦いあの力の差を体感したな、それでもなお立ち向かうからには必死に勝機を模索しているのだろうと推察する
それはこの私も同じだ、だから……その連携ぜひこのジンジャー・ユースロットも並べさせてほしい―――後、君を放っておくのも危なっかしそうだしな


【あまりにも早い決断であるため意表を突かれる形にこそなったが―――彼なりに考えがあっての事であったらしい】
【その力にすでに2度も直接相対している自分、それでも見えぬ勝算を得るためならばわらにでも縋りつくほど追いつめられているのだろう】
【勝つためならば躊躇せず手を組む―――そしてそれを女の子に求められているとなればもうやらない理由の方が彼には存在しないという事なのだろう】


『ふん、まあやりたきゃやりゃあええわい……勝手にやっとれ』


【一方、特にこれと言って子犬のほうは特にこの集まりにかかわるつもりはあまりないらしい】
【ベクターと戦うのが嫌なのか、というわけではなさそうだが……気難しそうなその犬を使って喋る男はつんとした様子を隠しもしない】
775 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2015/04/19(日) 00:29:35.22 ID:7Tl4oOOa0
>>773

……でもね、生きてなきゃ、意味、ないんだよ。
チャイカには生きてて欲しいな、……子供がそんな風に死んじゃうのはひどいって思うし――。

そうじゃなくても、わたしは、……知ってるひとが死んじゃったら、悲しいな。

【戦うことと殺すこと、似ているみたいで少し違っていて、ただ、その違いは、きっとすごく微妙なもので、だけど、大きく方向を違え】
【だけれどそんな難しいことを考えるより先、まず生きていて欲しかった。考えるのは、その後でもいいのだから】
【少し年上の大人として、それから、知り合ったばかりでも――友達、として】
【「ね、」なんて短く話しかけて、少し困り気味に笑う。或いは自嘲気味なのかもしれない、不思議な表情をして】

うん。……“あの”セリーナにもおいしいって言ってもらったんだよ、楽しみにしてて――。
…………――冗談だよ、あんまり期待しないで? その、わたし、緊張しちゃうから……ね。
でもね、わたしがおいしいって思うもの、作るから。変なのは作らないって、約束する。

【あの、なんて言うけれど。どこかドヤ顔だけれど、すぐに、気が抜けたように笑って、言葉を少し撤回する】
【冗談だったのだろう。だけれど、おいしいものを作っているという自負はある。まずくないはず、個人の好みはしょうがなくても】

お料理も勉強したかったら教えてあげるよ、わたし、あんまり……その、忙しいかもしれないけど。
暇なときに言ってくれたらいつでも……、うん、いつでも言って欲しいな。

【それから、さっきの花嫁修業へと話は戻る。なんなら教えてあげる、だなんて、少しお姉さんぶった宣言】
【どうかなあなんて呟いて反応を窺ってみる、もちろん、それを受けるかどうかはチャイカ次第で、無理強いはせず】
【もし頷くなら――お互いが暇なときに軽く調理の練習なんてすることになるのだろうか。きっと、ハンバーグとか、オムライスの】

/すいません、眠たいのですぐにまた凍結になると思いますが……
776 :黒崎奈々 ◆f3bMeM2SOI [sage saga]:2015/04/19(日) 00:29:51.65 ID:0AiU+b5Ho
>>768
「”そう”なったら、少なくとも逃げ切る自信はあるんだよね。うーん、我ながら格好良くないセリフ」

【問答無用の戦闘になっていれば、それこそ人質共々逃げおおせる自信があるという】
【しかし逃げる事を快く思っていないよう・・・いや、逃げることが得意というセリフそのものが好きではないようだ】

「それに関してはあなたの理論じゃあたしが邪魔したんじゃなくてあなたの運がなかったんでしょ?」
「だったらダイスで1が出たと思って割り切ってよ。あたしとしては0にしたかったんだから」

【そう、他ならぬ男性自信が言ったのだ。自分にツキがなかったと】
【ならば女性が現れた時点で期待値は1か、あるいは奇襲が成功して0かといった所】
【・・・もっとも、ただの屁理屈であり女性が邪魔をした事実は変わらないのだが】

「中途半端、うーん確かにそう言われると格好悪いかな」
【中途半端であること、そしてそれが確かに悪手であることも認める】

「でもあたしに人の一生を背負える程の覚悟がないのは事実だし、見過ごすのはもっと格好悪いでしょ?」
「それにさっきも言ったけど、藪から蛇が出てきてもやっぱり逃げ切る自信があるのが大きいかな」
【結局の所、自分だけは大丈夫だと思っているのだ】
【それは能力の適正による所も大きいし、経験不足という面もある】

「んー、能力の性質が生き残るのに特化してるから、自分の命は簡単に賭けちゃうのかも。あ、確かにこれそのうち凄い後悔しそう」
【そして冷静に自己分析してみれば、客観的には凄い危ない人だった。冷や汗たらり。】

「ほらね。まぁあなたの人生だし止めることも出来ないあたしがとやかく言う事じゃないけど、やっぱり格好悪いとは思うな」
【そしてあっさり止めないと言われればあっさりほらね。と返す】
【それにしてもこの女性、格好良い悪いでしか評価できないのか・・・】
【と思うかもしれないが、男性の大きな判断基準であろう『運』や『賭け』にあたるものが、女性にとっては『格好いい』なのである】
777 :五月雨 天音 [sage saga]:2015/04/19(日) 00:30:23.87 ID:1ggarNaz0
>>771
ありがとう。大切にさせてもらうわ。

【そう言って、私はつばめの連絡先を受け取る。】
【流石は商売もやっているだけあって名刺は常備しているのか。感心してしまう。】
【私が名刺を持っているのはちょっとした訳がある。ちょっとしたものだ。】

【つばめはなんだか私を気遣っているようだ。】
【まあ、特に親が家にいるわけではない。スケジュールや門限を自在に操れる。まさに一人暮らしの特権だ。】
【という訳で、上がらせてもらおう。】

じゃあ、一緒に行っても良いかしら?
一度でもいいから友達の家って、行ってみたかったのよね。

【私は上機嫌で言う。何せ、友達の家だ。ワクワクが止まらない。】
【正直、心がブレイキンダンスしている。もう、ヘッドスピンもしている。】
【その心情が声音にもわずかにでてしまっている。それに私は気づかない。】
【そして、自分のこの発言が、常識が、完全に一般のそれとは違うのだとも気づかない。】

【痛みを感じないということは、危険を危険だと感じられないことだ。】
【私はその機会に、危険を感じる機会に恵まれてこなかった。故に、知らない。】
【学ぶこともできなかった部分だ。それに、気がつくのは今ではないようだ。】

【このまま、つばめと共に私たちは向かうだろう。】
【さて、道中何も無いといいんだけどな、、、。】
778 :リーべ ◆my2He3rcPs [saga]:2015/04/19(日) 00:35:19.36 ID:P2LsFCHDO
>>774
/ごめんなさい、あと数レスで終わると思うのですが、眠気が……
/長い時間拘束してしまい申し訳ないですが、また明日に継続させていただいてもよろしいでしょうか?
/ジンジャーの方の都合が悪ければ、ここで話を〆て別れたという形にしていただいても構いません
779 : ◆60/reloads [sage saga]:2015/04/19(日) 00:43:38.16 ID:B+0Uu4jbo
>>770

【常に命のやりとりの中で生きている動物たちは力≠ノ敏感なものである】
【彼の持つ刀の力に反応した鳥達が反射的に飛び出した様に──だが】
【翼のない£ケはどうなってしまうか、その答えはすぐに分かるだろう】

【鳥達が飛び立った瞬間。一本の木がガサガサと揺れ始める】
【猿でもいたのだろうか。いや、野生の動物にしてはそれはドン臭い】

【みしみしと軋む音の後、枝のへし折れる音と共に人影が一つ、その下の茂みに落下した】


うぅー──……。何事ですか……。

【茂みの中から目を擦りながら這い出てきたのは、一人の青年であった──】

【スチールグレーの髪と頬の黒斑が特徴的な青年。年齢は16から18といった所だろうか】
【ワイシャツとジーンズのカジュアルな服装に羽織を改造してマントの様に身に付けている】

【羽織マントについた葉っぱや枝の破片を払いながら】
【雀色≠した瞳を擦る彼はどうも、こんな森のなか、一人木の上で寝ていた様で】

780 :クローフィ・チャイカ [sagesaga]:2015/04/19(日) 00:49:38.54 ID:3k92JnUTo
>>775
……ずるいなぁ、その手の台詞は反則ですよぉ……反論のしようがないです
そうですねぇ、友達にそう言われたらどうしようもないなぁ

【そう言うクローフィの表情は、どこか嬉しそう】
【普段一人で行動してるとついつい忘れがちになってしまう、誰かに想われているという事実──とても大事だけど、なかなか意識できないもの】
【それを明確に示されて、これ以上重ねられる言葉などそうないだろう】

えーっと、セリーナ……?あぁ、UTの首領でしたっけ
そんなに味にうるさい方なんですか?
ふふふ、そう言われたら期待するしかなくんっちゃうじゃないですか

【しばらく前にUTという組織を調べたときに出てきた名前を、思い浮かべる──まぁ、名前でしか知らないからそれ以上のことは出来ないが】
【だが、今大事なのは鈴音のハンバーグ──期待するなと言われても、これだけ心のこもった言葉を言われたらせざるをえないものだ】

お、いいですねぇ……どーせ普段からやらなきゃいけないことなんてないし
鈴音さんが都合がよければ、いつでも是非


//ですよね、申し訳ない……
//明日は夕方くらいからこれるはずです……

781 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2015/04/19(日) 00:52:41.00 ID:7Tl4oOOa0
>>780
/すいません、やっぱりめちゃくちゃ眠いので、お返事は明日します!
/明日は昼間ちょっと出かけたいのでムリなのですが、夜でしたら暇だと思いますー
/ただ一瞬10時付近で少し抜けることになるかと思いますので、先に連絡しておきます
/また明日よろしくお願いしますっ
782 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga sage]:2015/04/19(日) 00:57:36.55 ID:nGTly2zN0
>>776

……ほぅ、それはそれは……

【先ほど、と言うよりは今現在、犠牲者と自分たちを隔離している『壁』の様に、何らかの異能を女性は有しているのだろう】
【逃げ切る自信、と言うのは、間違いなくそこに起因しているはず。男性の目に、わずかな警戒心が芽生える】
【――――現状、相手の能力はよく分かっていないのだ。これではここからの動きの方針も立て様がない】

……おっと、こりゃ1本取られたな……
まぁその通りさ。お前がダイスの目を1にしちまった。それは俺の運の無さよ
……ま、ここでそれを2にしてやるのも吝かじゃないが……どうもリスクとリターンが割にあってなさそうだ……
色んなものをテラ銭に持ってかれるのも癪だから、ここは大人しくしとくよ
……まぁ、1つだけ言わせてもらえるなら、サイコロに0は無い……ってとこだな

【割り切れ、と言われれば割り切るしかない。どうやら男性もそれなりに、自分の信条に生きるタイプである様で】
【半ば屁理屈、と自覚している女性の言葉でさえも、然りと頷いて見せた】
【ここで、強引にでも女性と事を起こせば、まだ回収できる魂の量は増やせる事も考えられるが】
【基本、何らかの異能を持っている相手と戦闘を起こした場合、そう簡単にタマを取れる可能性は高くない】
【それは割に合わないだろうと、男性は『割り切る』事に決めた様だ。右手のリボルバーを腰に下げ直して】

……おいおい、覚悟が無いのに荒事に首を突っ込んで、逃げるのは得意だって言い張るのはそれこそ格好悪いだろ?
ま、飛び込んでから逃げるのと、飛び込んで死ぬのと、どっちが格好良いかって聞かれたら、俺は後者だと思うけどな
自分の無事を確信してから、覚悟もないのに殺しの現場にやって来るってのは、親の手を引いてお化け屋敷に入っていくようなもんだぜ?
初めからハッキリ「怖い」って言うのより、ずっと格好悪いだろうが……

【男性の呆れが、この時ハッキリと表情に浮かんでいた】
【その中途半端は、最初から諦めるより更に見苦しいと、男性は言葉を返す】
【最初から「負け」前提、と言うのならともかく、最初から「逃げ」前提、と言うのでは、何のためにやるのかと言う問いからは逃れられないだろう】
【それは、子供がお化け屋敷に入っていく粋がりと、何も変わりはしないと――――】

……俺から言えた義理じゃねぇが、そりゃ随分と安い命だな……

【ポツリと、素直な感想が口から漏れる。この本音を、特に配慮などをする必要はないと踏んだのだろう】

……ハッ、この世界は全て運だぜ? 運が良けりゃあどんな馬鹿でもクズでも幸せになるし、運が悪けりゃどんな天才でも善人でも沈んでく……
もし生き残れないほどに運が悪けりゃ、その時は素直に沈んでけば良いんだよ。少なくとも俺は、そうして今まで生きてきた
こうやって小ざっぱり生きてるのが、よっぽど清々しいってもんだろ? 格好悪くなんか無ぇんだよ

【――――身体から、相変わらず灰色のオーラをたぎらせたまま、男性はわずかに力を入れて言葉を紡ぐ】
【全てが運任せ。なるほどこれが男性の人生観である事は、もう間違いないだろう。先ほどの、利の悪さをあっさりと割り切った姿勢も、ここに起因するらしい】
【そのオーラを見るに、未だ戦闘態勢は解除してはいないものの、もうその理由もないかと、男性はそう考え始めている様だ】

/そろそろ今日は時間です……明日以降に伸ばすか、ここで切るか、お任せしますー
783 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(空) [sage]:2015/04/19(日) 01:01:43.16 ID:yLzKnZOfo
>>778
/いえ、大丈夫ですよ
/また明日の夕方あたりから再開していただいても大丈夫です、はい
784 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2015/04/19(日) 01:02:10.56 ID:1ynlUlnm0
>>777

よし、それじゃあレッツゴーでス!……天音、そんなに嬉しいノ?ホントに何もないヨ?

【何だか嬉しそうな天音。出会ってから一番良い表情をしているような気がする。そんなに喜んでくれるなら誘った甲斐があるというもので】
【つられるように春燕も上機嫌になる。……春燕は一年中元気で上機嫌な感じであると言うのは内緒。】

【一度友達の家に行ってみたかったと言われれば、普通なら「その年で一度も友達の家に行った事が無いの?」と聞かれる所だが】
【何せつばめも普通の人生を送ってきていない。ずっと行商の旅をして生きてきたような人間だから、彼女もまた友達の家に行った事が無かった】
【友達も増えて定住するようになってからは、上がり込んだこともあるが……まあ、そういう理由で天音の発言は気に留める事も無い】
【喜んでくれるなら嬉しいな、って。それだけ。天音の常識は一般とは違うかもしれないが、春燕もまた一般とは違うという事】


【……道中は幸い何事も無かったようだ。無事に路地裏を抜けると、もうすぐそこに春燕の間借りしているアパートがある筈だ】
【オンボロではなく、割と最近建った綺麗なアパート。少女一人で家賃を賄うのは大変そうだが……薬師ってそんなに儲かるのだろうか】
【天音を引き連れて二階の自室に案内する。扉を開ければ、中は割と広々としたワンルームになっているのが見える筈だ】

エヘヘ……つまらない部屋でゴメンネ。本当に寝る為だけの部屋だかラ……
取り敢えず、着替え持ってくるネ。濡れたままじゃ駄目だもんネ!

【苦笑いしながら自室に引き連れる。中にあるのは木製の可愛らしいベッド、本棚にずらりと並んだ東洋医学薬学の本】
【あとは机に、椅子、最低限の家電。小さな鉢植えに植わっているミニサボテンは、彼女の趣味だろうか】
【……まあ、何とも殺風景な部屋だ。春燕は少し申し訳なさそうに頭を掻いてクローゼットからジャージを取り出して渡す】
【同時に春燕も服を脱いでパジャマに着替える。桜色の可愛らしい物、これも彼女の趣味か】

【ともあれ、今日は二人で寝る事になるだろうか。いつもは一人だから、何だか少し特別な気分……】
785 :クローフィ・チャイカ [sagesaga]:2015/04/19(日) 01:10:52.42 ID:3k92JnUTo
>>781
了解です、今日はすいませんでした……
786 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2015/04/19(日) 01:15:00.22 ID:MrIgdt+oo
>>779

――――――――……っ

【唐突な落下音に集中を乱したのか、小さく息を吸い込む音が静かに響く】
【それでも鍛錬を続けようとするが一度途切れた集中はそう簡単には戻りはせずに】
【「契機か……」と呟きながら頭を掻き刀を下げ、はてさてこの音の根源は何物だろうかと振り返る】

鳥……にしては大きいしな、大鷲ってのでもなさそうだし……
……なんだ人か、人……?基本的に人は空から落ちて来ないと思ったんだが……

【赤と紫白の瞳を揺らしながら茂みをかき分けるように進んだならばそこには人の姿】
【空から墜ちたと勘違いして、きょとんと首を傾げてみる】

大丈夫……そうではないけど……
その、なんだ……オレの所為なら悪かったな大きい怪我とかはないか?

【冷えるような色合いの刃は今は脇に納めるように隠し】
【そっと傷の多い掌を差し出し様子を伺う、浮かんだ苦笑いは青年の姿を見ての物】
787 :銀玖雀 ◆60/reloads [sage saga]:2015/04/19(日) 01:36:20.70 ID:B+0Uu4jbo
>>786

【青年は差し伸べられた手に対してビクゥっ!とまるで野生動物の如く驚き】
【「──ちゅんちゅん!」とどかから出てきたのか雀の鳴き声の様な音を出しながら仰け反った】

【ごしごし、と何度も目を擦り、じぃ〜っと青年を目を細めて見て、ようやく状況が分かったのか】


あぁあっ!これはどうも失礼しましたっ!
怪我、怪我ですねっ。無いっす。多分ないです!


【差し伸べられたを手を取るや急いで青年は立ち上がり】
【そのせいで落ちた時にぶつけた背中がズキリと痛み、うぐっと唸った】


まさかこんな時間に森の中に人様が居ると思わずお騒がせをっ!!
えー、そのー。自分はですね。銀玖雀(ギンクジャク)というものでして、
人様の言うところのベッドとうものがですね、どうも苦手でして!不審者にならないように毎晩人里離れて木の上で寝てるだけで、その、怪しいものではないんですっ!

【「す」が「っす」に近いイントネーションに特徴のある青年は、「ちゅんちゅん」といった謎の擬音をどこからか放ちながら】
【誰も聞いていないのに自分の身分を証明する為にあれやこれやと慌てて話しだす──人里離れという所から察するに】
【おそらく、街路樹で寝ては不審者扱いされ、自警団やら警察から職務質問を受けていたのが反射的に出てしまったのだろう】

788 :五月雨 天音 [sage saga]:2015/04/19(日) 01:41:40.52 ID:1ggarNaz0
>>784
うふふ、まあね。

【自分でも浮かれてるって自覚できるくらい嬉しいものだった。】
【それと同時に、私の力のことを話したらこの幸せは無くなってしまうのでは無いかと、私は考えた。】
【かもしれないという過程の話を積み上げても仕方がない。理性ではわかっているのに、やっぱり頭に過ってしまう。】
【ええい!今は、今を楽しもう!!そうしよう!そうしよう!双子葉類!!】
【うん、なんか冷静になったわ。】

【道中何もなく、私たちはつばめの家にたどり着いた。】
【ん?傘はって?、、、相合傘なんて初めてしたわよ。意外と良いものだったわ。】
【アパートは割と綺麗で、少し驚いた。】
【昨今の医療従事者はあんまり儲かってないという話を聞いたからだ。】
【ここではそうでもないらしい。】
【その証拠に医学薬学の本がここまで並んでいるのだ。一冊でも、私が二日分の食費になりかねない。】

【っと、そんなことはおいておく。】
【手渡されたジャージを着る。胸が少し苦しいと感じるのは言わないでおく。】
【まあ、ジャージの所為ですでに強調されているんだけどね。】

それにしても、可愛らしいわねそのパジャマ。

【そう言うと、私はショルダーバックから警棒を取り出す。】
【何もないところに右手で一回振って、折りたたんだ状態から通常状態に展開する。】
【そして、すぐに折りたたんでバッグにしまう。】
【あ、つばめに説明しないと。】

い、いきなりごめんね。
寝る前には必ず点検しとかないと安心して寝れないの。
昔からの習慣でね。

【習慣。そう、習慣だ。】
【私が私を守るために自分で課した習慣である。】
【まあ、要するに奇襲対策だ。こればかりは本当に昔からの習慣なのだ。直しようがない。】
【つばめを変に警戒させてしまっただろうか?もしそうなら、私、ホント馬鹿。】
789 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2015/04/19(日) 01:49:55.96 ID:MrIgdt+oo
>>787

いやいやフツーに痛そうだし……
でも打ち身用の湿布の類は生憎持ち歩いてねーんだよなあ……
暫くしても痛むようなら素直に通院でもした方がいいぞ

【しどろもどろに慌てる青年を宥めるようにゆっくりと言葉を介し】
【その唸る声に少し申し訳無さそうに語気を弱め瞳を細め傷の重さを問う】
【扱う武器の「切断」という特性故に裂傷の類ならば治療出来るのだが今回ばかりはお役御免らしく】

まあ……なんだろう、そこまで慌てるなそこまでされるといっそ不審者だ
うん、銀玖雀とやらが不審者でないのは分かったから深呼吸でもして落ち着け
それでなくても刀を握った人間にやたら慌ててる人間で外から見たらよろしくない状況なんだ……

そっちの災難には申し訳ないけどさ、オレは別に怒ったりとかそういうのないから
自警団とかに突き出すとかもしないから安心しろっての

【手にした刀の鋭さとは打って変わってその言葉は甘く】
【銀玖雀という彼が木から墜ちた一端が自分にあるというのも理由なのだろう】
【彼の慌てぶりに若干引きつつも落ち着くようにと肩へぽんと手を叩き】
790 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2015/04/19(日) 01:53:30.58 ID:1ynlUlnm0
>>788
//すみません、そろそろ眠気が限界でして凍結をお願いしたく……!
//明日は12時〜16時・20時〜24時までなら空いているのですが、都合の良い時間を指定して頂ければ!
//因みに月曜なら夜はずっと空いています!
791 :五月雨 天音 [sage saga]:2015/04/19(日) 01:56:17.56 ID:1ggarNaz0
>>790
//はい!わかりました。
/ではあした12時からお願いします!!
792 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2015/04/19(日) 02:00:37.08 ID:1ynlUlnm0
>>791
//了解です!それでは一旦お疲れ様でした!
793 :銀玖雀 ◆60/reloads [sage saga]:2015/04/19(日) 02:13:35.10 ID:B+0Uu4jbo
>>789


お気遣いありがとうございます……。
いやぁ、その。人様用のクスリとかがいまいち効かない──えー、その。体質。そう、体質でしてね。
まあ、代わりに治癒力が高いので、大丈夫です!大体ごはん食べれば治るので!お気遣いなく!

【なにそれ怖い。人間ですかそれ。】
【ぽん、と置かれた手に対して、はっと我に変える様な表情を見せる】
【落ち着く事をすすめる彼に対して恥ずかしそうに銀玖雀は深呼吸すると】
【ようやく落ち着いて来たのか、マシンガンのような早口も治まってきた】


いや、ははは……すみません。ありがとうございます。まさかこんな時間に人が居るとは思わ無かったので……。
熊とか、イノシシだと思って気が動転してしまったんですよ。───。……!。

【慌てていて注意力散漫になっていたため気付かなかったのだが】
【彼の言葉でようやく帯刀している事に気がついて、彼が手にした刀を見て瞳の色を変える】
【だが、先ほどの様な警戒する様なそれではなく、興味を持ったものに対して見せる瞳の輝きだった】


え〜っと。それ、刀……お兄さん?──サムライ≠ネんです?あ、もしかしてこんなお時間まで鍛錬を?

【外見年齢は大きくは離れていないかもしれないが、】
【年齢も分からない相手なので年上扱いするのには少々迷いながらも質問する】
【サムライ=B刀を扱うジョブ。剣士と言わない辺り──刀≠ノ対しての関心が強いのだろうか】


794 :黒崎奈々 ◆f3bMeM2SOI [sage saga]:2015/04/19(日) 02:24:07.13 ID:0AiU+b5Ho
>>782
「・・・じゃああなたは、目の前で殺されそうな人を見捨てて、見て見ぬふりをして、そんな風に割り切った自分に酔うのが格好いいっていうの?」
「飛び込んで一人でも救って逃げるより、飛び込まずに「怖い」って怯えて見捨てるのが格好いいっていうの?」

【呆れる男性に今度はこちらから問を重ねる】
【自分の生き方を否定されたような、悲痛とも怒りともつかない感情を瞳に乗せて】
【何のためにやるのか?そんなものは決まっている】

「誰かを殺す覚悟が無ければ、誰かを助けてはいけないの?」

【中途半端だろうが、覚悟がなかろうが、怖かろうが、それでもせめて目の前の人くらいは助けたいのだ】
【誰かを守るということは、誰かを傷つけることだって事くらいわかってるつもりだ】
【それでも、親に手を引かれてお化け屋敷に入る事で誰かが助かるならば、喜んで引かれよう】
【誰かを助ける事が格好悪いと言うならば、そんな格好良さはクソ食らえだ】

「・・・その姿勢じゃなくて、賭ける場所が最高に格好悪いって言ってるんだけどね」
【生き方を否定しているわけではないのだ。他人を犠牲にするその方向性が問題なのだ】

「あーあ、なんか疲れちゃった。八つ当たり気味になっちゃった気がするし・・・あたし逃げるね。ご意見ありがと」

【そう言うと、背後の空間が歪む。すぐさまバックステップ。自分が通りすぎればすぐに黒い壁が、いや、筒が上空に伸びる】
【それは上空で複雑に分岐し、合流し、さながら立体迷路の様に伸びてゆく】
【その中を乱雑に移動する。普段は常に迷っているような女性だが、能力の関わる事に関しては驚異的な空間把握能力を発揮する】

【逃げ切ったならば、その日は眠りにつくまで自分の生き方について考えていたとかいないとか・・・】

//では切り良くここで〆と言う事で。絡みありがとうございましたー
795 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2015/04/19(日) 02:31:41.88 ID:MrIgdt+oo
>>793

そう言うならいいが……その言い方だとお前化生の類か
そういえばさっきからピィピィだか鳴いてたな、見た目は人だけど視てみたらどうか……

【銀玖雀の台詞の隙間、その間隙に刃を通す如く彼の存在を問う】
【違うのならば構わない代わりに紫白の瞳が応えるだろうから、そうして微かに瞳が光れば】
【青年の身を襲うのは全身を掌握されているような圧迫感、それこそ魂の内の内まで見透かされているような……】
【しかしそれも「いいや、拘る事でもない」との一言で消え失せて白髪の少年はぼう、と狭い空を見つめていた】

そりゃこっちの台詞だまさか木の上に寝てる野郎なんざ居るとか思わねーよ……
しかも綺麗にすっ転んで落っこちて、地に逆さとか面白い奴め

【声に出さずとも喉を鳴らすようにして嗤う】
【他人を馬鹿にする類ではない恥など笑い飛ばすようなそれ】

ん?……ああ、生憎サムライとかではないなそもそも櫻の出身でもないし
心得があるのは確かだけれどそれはただそれだけの話、サムライとやらの精神とかまでは持ちあわせてねーよ
鍛錬してたのは、その……趣味みたいな物かな多分、煙草とか嗜好品と同じだよ「やってないと落ち着かない」ってヤツ

【興味が有るならば不躾にはしない、見せるように分かりやすく掲げ月に照らす】
【純銀の刀、その刃紋はどこか微かに揺れているように見えるのはその黄金の光の為だろう】
【浮かぶ「退魔」の気質は今は沈めたままだがそれも青年の心持ち次第といったところか】

そう構えるなよ年頃的には同じくらいだ堅苦しいのは抜きにしちまえ……。
で……?ベッドが苦手な銀玖雀とやらは刀に刃物にでも興味があるのかね、その目は執心の目だろ
だけどその割には刃は下げてないようだけど?まあ振れば血が流れる物なんざ下げてるのは荒事を住処にしてるヤツだけだろうしな

【飄々とした語り口調はどことなく風に揺れる柳を思わせる】
【銀玖雀の興味の視線を悟ってか、刀を見せたのはいい機会だと感じての事】
【青年も同じく刃物に惹かれる性質があって、その興味自体染み入る物を感じるのだろう】
796 :銀玖雀 ◆60/reloads [sage saga]:2015/04/19(日) 02:57:53.82 ID:B+0Uu4jbo
>>795


まあ、その所謂それなんですかね?──ええっとぉ。なんて言ったらいいですかねぇ。

【人では無い事は間違い無いのだろうが。イマイチ、自分でも自分がどういうものか分かっていない様に見える】
【隠すつもりは別段無いのだが、説明が難しく迷っているが、──彼の光る目は何が見ているのだろうか】
【彼の瞳に銀玖雀という存在≠見透かす力が有るのならば。】
【その正体は一振りの刀≠ナあり、雀≠ナもあり、とある奇術師の力を持った聖遺物≠フようなものである──生きた魔導具≠ナある本質をどこまでか見抜くだろうか】


うぅ、それにしても、「やってないと落ち着かない」!
所謂習慣というやつですね!素晴らしい……!兄貴にも見習って欲しい……ッ!!

硬いですか?この口調は俺の兄貴≠リスペクトした口調なのであまり気にしないでいただければっ!
ええと、そうですね。じゃあお兄さんをやめてお名前を教えて頂いても?

【うんうん、と感動した様子で頷く銀玖雀。謙遜する彼に対して褒めちぎっているというよりも】
【その、兄貴≠ニやらのだらしなさを嘆いている様に見える、しかしリスペクトしていると言い】
【口調まで真似ているときた。】



ああ、おサムライさんとは違うんですね。いや、俺も違うですけど。仰るとおり、得物が──刀≠ネもので興味があって。
おサムライさんなら刀≠ノ付いていろいろ聞けるかなーっと。

ふふふ、それにしても美しい刀ですね!もしかして特殊な能力(チカラ)≠持っていたり?

【刀≠ノ付いての関心がある銀玖雀は侍の技術もそうだが、道具そのものに強い関心が有るようで】
【彼が見せてくれるその刀に対して、人間で言うところの目上の人への憧れのような目線を捧げている】


──俺の刀もそれなりの能力(チカラ)≠持っていましてね。


──収める鞘を用意してないもんで、こうやって隠してるんです。


【「刃は下げてない」という彼の言葉に対して左手のひらを前に突き出し、それを裏返す】
【そして、その裏から何かを取り出す様に右手を添え、引いていくと──そこから一振りの刀が出現する】
【まるで手品≠フ様な一連の動作によって現れる月明かりを受け怪しげな光を放つ彼の名前の様な銀色の刃】

797 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2015/04/19(日) 03:18:02.62 ID:MrIgdt+oo
>>796

その気になったら語ってくれればいい
……というかプライベートを覗くのはダメだな、それこそ蛆虫みたいな所業
もしバレたら怒られる、じゃなくて呆れられちまう……

【「刀」「雀」「聖遺物」連なるワードに青年自身に心当たりはない】
【そしてその情報というのは銀玖雀の私的な物、本人から語る事はあっても覗く事は】
【ましてひけらかす事などあってはならない、そう口にしたのは戒めの為なればこそ青年はやはり語らず】
【視た事さえも知らぬ事にして……】

しかしそれは惰性とも云える、どんなに鍛錬を積んでも其処に何か無いとなあ……
所詮オレも修行の身、マスタークラスの担い手ではないしそこまで素晴らしいもんでもないよ

ああ、済まない名乗りが遅れたな名前はエルフェスだ好きに呼べ

【何とも情けない話ではあるが彼の言葉に似合う人間ではない】
【甘さもあれば弱さもあるし捨て切れない物もある、それ故に未熟でだからこそ剣を振る】

異能持ちの刀……?へえ――――――――
オレのとは違う綺麗な銀色……お前と同じようにこっちも刃物を扱う身だ興味もある
その刀一体どういう来歴だ、何か宿しているのかそれともお前が特別なのか……

【それはまるで影から伸びたようにすうと現れる銀の色】
【ほう、と溜息を漏らし目を見張るのはやはり彼にも刃に惹かれるが為】
【じいっと刀身を見やりそして次は銀玖雀の瞳を真っ直ぐに見つめて尋ねる】
798 :銀玖雀 ◆60/reloads [sage saga]:2015/04/19(日) 03:55:26.94 ID:B+0Uu4jbo
>>797


隠す事じゃないんですけどね。うまく整理できたら。

【はは。と苦笑する。連なる複数のワード。まとめて話すには少々難しいところがある】
【しかし「鍛錬を積んでも其処に何か無い」彼の悩ましい所には非常に共感させれる。というのも──】

ああ、そうでしたか。いや、俺も鍛錬をかなり自分流で重ねてはいるんですけど。
正式な技術を一度も習った事が無いんですよねー、我流っていうか。兄貴流≠チていうか、
だから刀を持っていても、おサムライとは名乗り難いと言うか。うーん。オソロっすね!

エルフェスさん。────フェスエルさんっすね、よろしくっす!
改めまして、俺は華麗なる奇術師が眷属!銀玖雀・T・シルバーウィングです!

【確かに好きに呼べとは言われたけど。一気に距離を詰めてきたなおい。】
【にっこり笑ってサムズアップまでしちゃって。口調を真似ているというだけあって、】
【口調ほど丁寧な礼儀正しい人間でも無いという事か。】

【実は銀玖雀はエルフェスという名には心辺りがあった。というか会った事もある。】
【──だが、すぐには思い出せなかった。しかもエルフェスは銀玖雀の姿を知らないだろうから、ウン、そのうちに思い出すだろう】


俺に能力があるのか、刀に能力があるのか。答えはどっちもなんです。
今まで話た感じだと驚かないかもしれませんが、驚かないでくださいね?
隠す事じゃないですが、まあ、話しづらいのはややこしい話だからで。──この刀の名は銀玖雀=B

【銀玖雀=B持ち主である彼と同じ名前の刀】

そして、俺の名も銀玖雀≠サの心は。刀は俺であり、俺は刀。生きた刀なんすよ、俺は。
刀の化身みたいなものですね。──で、人化能力があるって言うのが能力ではなくてですね?
まあ、それも含めて複数あって。まず、鳥の形態を持っている。まあ、察する様に雀になれるんすよ。

【まあ、人になれるのも鳥になるのも。?化という意味では同じ様なものだろう】

で、能力のメインというか、フェスエルさんの刀に興味を持った理由であるメインの話になるんですが。
──群れ≠成せるんです。……分かりやすくいうと、武器を取り込めるんですよ。鳥にして。──例えば。

【手に持った刀を出した時と同じように手のひらの中に隠す様に引っ込め】
【もう一度引き抜くとするすると糸?いや、金色の鋼糸≠ェ出てくる。──さらにその鋼糸が丸まると鳥の姿に?化した。金糸雀である。】
【鳴き声は何故か「ちゅんちゅん」鳴いているが、見た目は間違いなく金糸雀である】

これは金糸雀=Bまあ、見ての通りっすね。──とまあ、こんな感じなんですよね。
まあ、こんな感じで引き込めるんで、能力のある刀を探してるんですよ。
……ただ、道具の意思≠フ部分が重要なんで話し合って仲間にしようとしてもソリのあう武器がなかなか見つからないんですよねー。

──フェスエルさんがおサムライならそういう武器とか道具の入手ルートが分からないかなーっと。

【本題はそこである。彼の職業や刀に興味を持ったのは、そのもの自体にも興味があるのはもちろんだが】
【頂戴する訳にもいかないだろうし、そういった道具をどう入手したのかが知りたいのである】
【しかし、彼は当然の様に話しているが、武器と話せる。それも能力の一つといえるだろう】
799 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2015/04/19(日) 04:28:33.46 ID:MrIgdt+oo
>>798

最初に流派を創りだした人間は全て我流とは云うけど……
それはそれって話だしなあ、偉人と一般人を比べられても困るっつう話

【凡人はいつだって先人に苦労させられる】
【白髪は決して苦労の証という訳ではないが、大きく溢れる溜息は僅か疲労を表していて】

奇術師……刀を持った奇術師とは、なんとも……
あべこべというかねじれの位置というか、面白いっちゃ面白いヤツ

【刃と奇術、エルフェスの思い浮かべる限りでは交わる道は無さそうで】
【だから首を傾げ深く考えてみるもその内徒労と察してか考えない方向で纏め】
【銀玖雀のなんとも言えない雰囲気に飲まれてあっけらかんと笑ってみせる】

刀が化けて付喪神になったヤツなら知人にいるがそれというのでもないんだな
複数合わさってる、っていう介錯でいいのか?……見た目通り分かり易いって訳でもないんだな……

【刀、先程視た中にもその類のワードが含まれていたか】
【刀の姿を持つ化身、聞いてある少女の姿を浮かべるがしかしそれと同族とでもないのだろう】
【神妙な面持ちのままでエルフェスは続きの言葉に耳を傾けて】

形態の変化か、持ち運びに重宝しそうだな……
にしても鳥……ああ、そうかあの鳴き声はそれの鳴き声だったのかそれなら合点がいった
しかし装備の意志に依るとなると早々馬が合うヤツもいない、なんでオレにその手の伝は無いかってこった……

【先程聞こえた鳴き声はその能力によるものだと納得がいったのかうんうんと頷き】
【銀玖雀の見せる曲芸めいたその力を宛ら視聴者のように驚きを含んだ瞳で見つめていた】
【化かされたというのでもないが、物珍しいのは確かな事で】

ないよ、伝なんかない

【そして返す言葉は取り付く島もなかった】

オレの武器は基本的に巡りあわせだ、運が良かったとかそういう流れだったとか全部そんなんだ
時には妖かしの骨で作られた刀も手に入れたし、最近じゃあ人外への殺意に満ちる退魔の剣も手に入れた
その全部が全部、巡り巡ってこっちに来たんだ……尤も前者の刀はどこぞの虎に守刀として譲っちまったけどな

【流れるままストーリーの求めるままに従い手にした、その類】
【なのでエルフェス自体に刀の入手ルートらしいルートは無く答えが否だったのは必然】
【だがそれだけでは銀玖雀の興味に添えない、それでは男が廃るという物で続く言葉は】

そも意思の有る代物なんてのは大抵阿呆みたいな金で取引されてるかはたまたどっかの美術館やら金庫やらに封印されてると聞く
見たところそういう所に頼るのも辛そうだしな、ああ……勿論オレもお前と同じだから理解る、なんで――――――――
見つけられる前の秘匿の品を探すってのはどうだ?……要するに腐肉漁りだよ銀玖雀、遺跡に潜るんだ理解るか?

【語りながら切っ先を指揮棒のように銀玖雀に突き付ける】
【そのエルフェスの表情は例えるならばこれからデカイ事を起こそうとする悪戯好きの子供のようで】

未踏の地は要するに他の人間の手が入ってないってこった、だから宝の類は眠っている
なんてったって手付かずなんだからな、見つけられるかどうかって話だが見つけられたら全部自分の取り分だ
未発見の遺跡ならば、遺跡が深ければ深い程、既知の遺跡の隠し部屋、そのなんでもいいんだ……
見つけられてない物は誰にだって分かりはしない、恐らくだがお前の望みの物も手に入る可能性はあるだろう

【要するに墓荒し、古く墓とは金品が眠る場所だと云われている】
【腐肉を漁るとはつまりはそういう意味、未踏の地にて自分の望む代物を探り当てろと】
800 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2015/04/19(日) 04:29:41.39 ID:MrIgdt+oo
>>798
/良い所なのに申し訳ありませんが眠気がMAXでして……
/よろしければ持ち越しないし置きレスにて対応していただければ幸いです
/日曜であれば午後の16時頃までは対応可能です、それ移行であれば置きスレにて対応していただければ嬉しく……
801 :銀玖雀 ◆60/reloads [sage saga]:2015/04/19(日) 04:41:00.54 ID:B+0Uu4jbo
>>800
/了解致しました!
/一旦本スレの方にそのまま返レスさせてもらいますが、日を跨ぎそうなら置きスレといった感じですかね。
/日曜は基本的に居る予定なので都合の良いなタイミングで返していただければと思います。
/こんな夜更けまでお付き合いいただきましてありがとうございます!おやすみなせい。
802 :銀玖雀 ◆60/reloads [sage saga]:2015/04/19(日) 05:54:14.57 ID:B+0Uu4jbo
>>799


それに俺自身実質、能力者みたいなもんですからねぇ……。
基本が大事なのは重々承知してるんで本とかで学ぼうにも、オンリーワンな自分に合った本が未だに見つからないんすよ。
結局、最終的には自己流を極めていくしかないんですかねぇ……。

【人の体を持つ以上、基本は同じである。四肢があって手に刀を持ってそれを振るうのである。だが、問題はそこから先】
【異能を持つ自分用に書かれた指南書などある筈もなく。彼のため息が感染したかのようにため息を吐き。彼の話を聞く姿勢を取った】

【エルフェスの「無い」というはっきりとした返事には頷く他無かった】


──うーん、無いですか。そりゃそうですよね。
フェスエルさんと同じで刀≠ニしての俺自身、いろんな巡り合わせでここに人として立っている訳ですからねー。

【銀玖雀が語った能力も一朝一夕で手に入れたものはない。この世に能力を持つ道具を持つものは多く居る】
【だが、エルフェスが語る様なストーリーやドラマが伴う事が多い。インスタントに手に入れられるものではない】
【むしろ道具の意思が介在する以上、安易な入手方では銀玖雀の望む様な道具は得られないだろう】

【それに、エルフェスや自身の様に誰かから譲り受けたなら兎も角、彼の言うとおりそれらの武具に出会えたとしても非常に高価】
【それらを入手しようと思えば高額な報酬の依頼を受けてお金を稼いで──みたいな。クソ真面目な案しか浮かばなかった】
【「身を流れに任せてなるようになるしかないっすかね……」とやや諦めムードな返事を返そうとしたが、エルフェスの話には続きがあった】


────遺跡…………っすか?

【パチクリ目を瞬きさせながら、エルフェスの突きつける指にキョトンとした表情でその言葉に首を傾げる】
【どうも最初、ピンと来なかったようだが、続く彼の言葉をきくに連れ、頷く回数が増えると共にその瞳の輝きは増していく──】


えーーーーーーーっ!そんなのありっすか?
めちゃこん(噛んだ)素敵じゃないっすか!

【人の墓や遺産を暴くなんて。そういう考えの人間も居るだろう。だが、銀玖雀にはまったくそういうった考えは無かった】
【なんせ、人じゃない、刀で、雀だから。人間の持つ生死観とか倫理観みたいなものとはまったく別のもの故に】
【エルフェスの出した提案は────魅力の塊でしか無かった。彼の人生(鳥生?刀生?)の中でまったくの新しい選択】
【特に腐肉漁りという表現が実に気に入った。腐肉大好き。鳥だからっ!】

【おそらく、彼は今まで狭い世界で生きてきたのだろう。故に未踏の地から物を漁り出すという発送は出来なかったのだ】


そうか、そういう手があるんですね……確かに、
そういう場所に眠ってる魔導具とかなら、閉じ込められて外に出たがってるでしょうしっ!
最悪、外へ出す事を条件に半ば強引に従わせるって手も使えますもんねっ!

【え、なにその発送、地味にエグい。】
【これから始まるアドベンチャーの事で頭がいっぱいになっている。】
【未開の場所はそうなっている事にはそれなりの理由があるはず。おそらく、とんでもなく危険が伴う冒険になるだろうに】


803 :ライド・シュバルト ◆1XELifMljM [sage saga]:2015/04/19(日) 09:50:36.00 ID:OIihrJGao
【火の国の温泉街 クレーネ】
【そこは豊かな自然と温泉旅館が調和する所だ】
【そこの水着着用の男女混浴の温泉にて】
【ライド・シュバルトは腕と怪我の傷を治すために来ていた】
【彼の赤いボサボサの頭はお湯に濡れしゅんとしている】
【腕と胴体には包帯が巻かれており黒い水着を着用している】

はぁ……いい湯だな

【そう呟く】
【温泉は今はガランとしているもので他に客は誰も居ない】
804 :ライド・シュバルト ◆1XELifMljM [sage saga]:2015/04/19(日) 10:37:59.63 ID:OIihrJGao
>>803
/絡みがないので取り消します
805 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2015/04/19(日) 11:13:19.88 ID:1ynlUlnm0
>>788

【誰かを自分の部屋に連れ込むというのは初めて。嬉しいけれど、ちょっぴり恥ずかしくもあり】
【まあ見られて恥ずかしい物がある訳では無いけれど。あまり自慢できるような部屋でもないから……】
【とはいえ、いつもは一人だから誰かがいるのは新鮮で楽しい。誰かがいるだけでも特別な気分になれる】

【因みに、春燕がこの歳でそこそこの金を持っているのには訳がある。】
【彼女は薬師だが、同時に別の仕事もこなしている。収入はむしろそちらの方が多いくらいだ】
【お陰で生活するのには困っていない。文字通り現金な話だが、お金ってあらゆる意味で結構大事。】


……むぅ……私よりおっきイ……
―――!?

【……ジャージで強調される胸元。体格はあまり変わらないのに、ある一部だけ少しサイズが合っていないような気がする】
【自分だって全く無い訳では無いとは自負しているし、実際少しはあると思うのだけれど……ちょっぴり羨ましい。】
【「わ、私だってもう少し成長すれバ……」なんて独り言は、多分天音に聞こえてただろう】
【とまあ、他愛もない会話に興じていると―――天音はおもむろに鞄の中から警棒を取り出して】
【一回振ったかと思えばもう一度鞄の中にしまう。何事かとビックリしていると、天音が説明を加える】
【何でも、動作確認しないと安心して寝れないらしい。……何か、過去にあったのだろうか】

ビックリしたヨー……でも大丈夫だヨ、私は寝込みを襲ったりなんてしないからネー!
それに……もし何かあっても私が天音を守るヨ。だから―――折角お家まで来てくれたんだもん、安心してゆっくり休んで欲しいナ。
ベッド一つしかないから、二人で寝るにはちょっと狭いけド……天音は狭くても平気?私は大丈夫だヨ!

えへへ……狭いけド、天音が近くにいるとあったかいネ。おやすみー……―――

【―――天音さえ良ければ、二人は一人用サイズのベッドで寝る事になる。少し手狭だが、友達を床に寝かせる訳にも行くまい】
【でも、狭いからこそ感じる事もある。例えば、体が近いから天音の体温が伝わったり……逆に、きっと春燕の体温も天音に伝わっていたり】
【少し肌寒い夜も、横に誰かが居れば温かい。―――その温かさを感じるのも、生きているからではないだろうか】

【やがて春燕はすやすやと可愛らしい寝息を立てている事だろう。それは、何の疑いも無く天音を信じているという事でもあって―――】
806 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2015/04/19(日) 12:59:14.28 ID:1ggarNaz0
>>805
【つばめの目線が私の一部分に向く。ま、胸ですね。】
【つばめも十分スタイル良いのだから気にする必要はないと思うのだけれど。】
【胸なんて、肩が凝るばっかりなのよ?】
【と、内心そう思いながらちょっと苦笑いを私は浮かべる。】
【まあ、コンプレックスなんて誰にでもある。私から言えばつばめもいろいろ持っているのだから。】

【警棒の動作確認でやっぱり驚かせてしまった。全く、私は何をやってるんだか。】
【それでも、今の驚き方、、、。少し武器に慣れてる、、?】

まあ、いっか。

【私はそうつぶやいてその疑問を彼方へ追いやる。】
【今は彼女が敵に回っている訳ではないのだ。時期が来れば、知ることもあるだろう。】

【私はもう一度彼女に謝った後、彼女と一緒に寝ることにした。】

うふふ、守ってくれるんだ。じゃ、期待しておくね。

【守ってくれるなんて、言われたことなかった。自分の身は自分で守る。】
【それが今までの私の常識だったからだ。】
【他人は襲ってくるもの、蔑んでくるもの。そんな風にしか見ることはできなかった。】
【そんな常識を、会ったばかりのこの彼女は尽く打ち破ってくる。】
【こんな彼女を、私の方こそ、、。】

私の方こそあなたを守るわ、つばめ。

【頬が熱い。もしかしたら頬が桜色になっているかもしれない。一緒にベットにいるから熱いのだろうか?】
【そういうことにしておこう。そうしないと、ある意味変な扉でも開きそうだ。】
【徐々に私も眠気が襲ってきた。つばめに寄り添い、耳元でつぶやいた。】

おやすみ、つばめ。

【そう言って私は眠りについた。今までで一番よく寝れたのは言うまでもないよね。】
807 :ライド・シュバルト ◆1XELifMljM [sage saga]:2015/04/19(日) 13:02:22.51 ID:OIihrJGao
【火の国の温泉街 クレーネ】
【そこは豊かな自然と温泉旅館が調和する所だ】
【そこの水着着用の男女混浴の温泉にて】
【ライド・シュバルトは腕と怪我の傷を治すために来ていた】
【彼の赤いボサボサの頭はお湯に濡れしゅんとしている】
【腕と胴体には包帯が巻かれており黒い水着を着用している】

はぁ……いい湯だな

【そう呟く】
【温泉は今はガランとしているもので他に客は誰も居ない】
808 :ライド・シュバルト ◆1XELifMljM [sage saga]:2015/04/19(日) 13:05:30.94 ID:OIihrJGao
>>807
/補足

【なぜなら今は昼間であるからだ】
809 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2015/04/19(日) 13:46:05.36 ID:1ynlUlnm0
>>806

【どこまでも純粋に、天真爛漫に天音と接する春燕。その心には、その言葉には、きっと侮蔑や疑心なんて無い】
【ただ一つの疑いも無く友達として信じ、偽りの無い心で接する。何故かと問えば、春燕はきっとこう答えるだろう】
【―――「だって天音も私を信じてくれるもン!」って、単純明快に一言で。これ以上の理由がどこにあるだろうか】
【友達として受け入れて信じてくれた。そんな人をどうして蔑んだりすることが出来ようか】
【世間の人が彼女を蔑んでも、春燕だけは傍に居て笑顔を贈り続けるだろう。―――だって、笑顔だけが取り柄だもの】

―――天音が守ってくれるなら、私も安心だネ。えへへ……おやすみ。

【天音も、自分の事を守ると言ってくれている。信じる思いが一方通行じゃないって分かって、少し嬉しい】
【明かりを消した部屋では、天音の頬が染まっている事なんて分からない。きっと春燕が気付く事も無いだろう】
【でも、傍に居る天音の温もりは確かに感じていて……其れが、何故だか分からないけれど心地よい気がして】
【―――やがて二人とも眠りに落ちる。寝静まった部屋には、安らかな寝息が静かに響くだけ―――】


【翌朝。天音が起きればベッドにはもう春燕の姿は無く、代わりにキッチンから漂う美味しそうな香り】
【―――暫くすれば、もう着替えも済ませて桜色のワンピースにエプロン姿の春燕がキッチンから出て来る筈で】
【目を覚ましているであろう天音の姿を見れば、手に皿を持ったまま笑顔で声を掛ける。】

―――おはよウ、天音!ゆっくり眠れタ?朝ご飯作ったノ、一緒に食べなイ?
普段はパン一枚で済ますんだけどネ、天音がを驚かそうと思って頑張って作ったんだヨ!

【テーブルの上に並べられたのはサラダと焼き鮭、卵焼きにご飯、さらにお味噌汁付き。結構本格的な朝食となっている】
【全部春燕の手作りとの事。友達の驚く顔が見たいから、なんて理由で手の込んだ朝食を作ったらしい】
【「どうかナ?」なんて、感想を訊いてみる。喜んでくれれば嬉しいのだけれど……】
【(因みに、味はなかなか美味しい。一人暮らしをしている事もあって、料理の腕はあるのようだ)】
810 :ライド・シュバルト ◆1XELifMljM [sage saga]:2015/04/19(日) 13:58:22.31 ID:OIihrJGao
/>>807を取り消します
811 :五月雨 天音 [sage]:2015/04/19(日) 14:07:04.43 ID:1ggarNaz0
>>809
【おいしそうな匂いが鼻を掠め、私の意識を引き上げる。】
【窓から差す日光が朝であることを私に教えた。】
【体を起こして目を擦り、辺りを見渡す。】
【ああ、そうだった。今日は初めて友達の家に泊ったんだ。】
【そう思うと、私はつい口元を緩めてしまう。やっぱり嬉しいのだ。】

【声がする方を向くとつばめが朝ご飯を準備してくれていたようだ。】
【桜色のエプロンが何とも彼女に合っている。】

ええ、驚いたわ。一緒に食べましょう。
二人で食べる方がご飯は美味しいから。

【私はベッドを降りて、テーブルに向かう。すると、料理が目に入る。】
【手の込んだ料理だ。ホントに感謝してもしきれないだろう。】

本当に美味しそうね、、、。

【私の顔は今、驚嘆の色で塗りつぶされているだろう。】
【THE・朝食!!って感じの料理内容。なんだか、よくわからないけど、安心した。】

【私は料理を口に運ぶ。】
【口に広がる味に、どこか懐かしさを覚えながら感想を答える。】

美味しいわ。ホント、、、、ホント美味しい、、。

【どこか噛みしめるような言い方。そこにつばめはどうかんじたんだろう。】
【関係ない、、なんて言わない。もう、この短時間でも十分に私の中に彼女は根付いてしまった、】
【ああ、絶対に、、、失いたくはないな、、、。】
812 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2015/04/19(日) 14:35:34.13 ID:1ynlUlnm0
>>811

【今日の朝食は自信作。自慢じゃないけれど、いつもより美味しく出来たと思う。気がする。たぶん。】
【友達に振舞うんだもの、下手なものは作れない。何より、美味しいって言って貰いたいから……】
【普段はパン一枚だから、労力も使ったけど。―――その労力の対価は、友達の笑顔が見れればお釣りがくるくらいだ】


ちょっと、張り切りすぎたカナ……?天音が驚く顔が見たかったカラ、いっぱい作っちゃっタ!
さ、食べようカ。いただきまス!

【天音の驚く顔を見れば、悪戯っぽく笑顔を見せる。思惑通り(?)友達を驚かせることが出来た、と】
【―――喜ぶ姿が見たいから、頑張り過ぎな程に頑張る。それは仕事以外でも同じらしく】
【これが春燕と言う少女の、人間としての本質なのだろう。誰かが喜ばせる事を、一番嬉しいと感じられる……そんな人間だ】
【春燕も、テーブルに向かって天音と一緒に朝食を摂る。……うん、我ながら良く出来ている。美味しい。】

えへへ……嬉しいナ。天音がそうやって美味しいって言ってくれるのがネ、私は一番嬉しいヨ。
―――これからもっともっと、いっぱい天音を喜ばせたいナ。

【天音も喜んでくれているようだ。「美味しい」と言う言葉を聞けば、春燕は何よりも嬉しそうに笑う】
【こんなに美味しそうに食べて貰えるなら、料理人冥利に尽きるというもの。自分の料理で友達を喜ばせられたのが何よりも嬉しい】
【―――でも、これで終わりじゃない。友達だもの、これからもっともっとたくさん喜ばせてあげたいって……そう思う】
813 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2015/04/19(日) 14:43:05.95 ID:MrIgdt+oo
>>802

いんや、全部が全部思い通りになるとは限らねーからな
甘い話には基本的に不条理な罠が付き物だ、場所柄文字通りの意味でもな

【いつかのだれかが作り上げた深淵の迷宮】
【何かの意味があって作られたからにはその道程が一本道である筈が無く】
【まして安全である筈も無い、苦難しかない道】

それに道具自身を封印する目的の遺跡ならば、悪戯に外に出したなら災害さえ起きちまうかもしれない
意思の持つ道具自体相当に高度な存在だ支配出来るとは限らないだろうぜ、精々共存……ないし逆に支配されちまう……
そんな可能性も無いとは言えないぞ、なんせ誰も空けてない宝箱なんだから

【嬉々として語る銀玖雀、対してエルフェスは神妙にそこにあるかもしれない危険に言及する】
【冒険とは常に危険が付き物だ、しかし生きるという事自体がそもそも危険に満ちている】
【或いは銀玖雀が刀として意思を持つ道具として封じられた遺物に触れるならば万に一つの可能性を引き寄せる事も出来るだろう】
814 :ウィス・アウフェルト ◆1XELifMljM [sage saga]:2015/04/19(日) 14:44:57.21 ID:OIihrJGao
【人通りが少ない道】
【そこで喧嘩と言うよりは一方的な暴力が振るわれていた】
【始まりは片方が喧嘩をふっかけたことだ】
【喧嘩をふっかけた方が一方的な暴力を振るわれており】
【ついには地面に膝をつく】

弱いな……能力を使うまでもない

【そしてそんな相手をいかつい見た目は三十歳前後の逆立った炎のようなワインレッドの髪をした男が冷徹な視線を送る】
【フードを被っているが頭の布は頭を隠していない】
【相手が許しを嘆願するがそんな事はウィスにとって関係ない】
【闘争が始まったのだ。戦えなくなるまで戦うのがウィスにとっては道理】
【そのまま右拳を相手に叩きつけようとする】
815 :ウィス・アウフェルト ◆1XELifMljM [sage saga]:2015/04/19(日) 14:53:48.75 ID:OIihrJGao
>>814
/取り消します
816 :五月雨 天音 [sage]:2015/04/19(日) 15:18:16.29 ID:1ggarNaz0
>>811
【彼女の、つばめの悪戯っぽい笑顔にこちらまで笑顔になってしまう。】
【朝に早起きして、せっせと甲斐甲斐しく朝食を作っている様子が思い浮かぶ。】
【その妄想に私は少しクスッと笑って、つばめに言った。】

つばめはいいお嫁さんになりそうだね。

【ちょっとしたからかいと、素直な賞賛のハイブリッド。】
【顔でも真っ赤にして反論するのだろうか。そんな様子も、私はかわいく見える。】
【喜ぶ顔が見たいなら、彼女は頑張り過ぎるのだろう。それこそ、キャパシティを超えてまで。】
【だからこそ、私は彼女にに少しでもお返しをしながら守っていきたい。】
【私にできることは、精々盾になって外敵から守ることくらいだ。】
【その為なら、私はどうなっても、、、。】

私も、、私もよ、つばめ。
一緒に、喜べるようになりましょ。その方が楽しいもの。

【ああ、この子からならもしかしたら見つけられるかもしれない。】
【私が、≪生きていると思えるためのもの≫が、、。】

【痛みを感じられないようにする力を、何時まで彼女に隠し通せるだろう。】
【この力を知ったら彼女は、つばめは私のことを嫌ってしまうのだろうか?】
【分からない。でも、今は、、、。】

本当に、、、ありがとう、、。

【この幸せに浸っていよう。】
817 :アルカード=ツェペシュ [sage saga]:2015/04/19(日) 15:31:59.19 ID:RpckDFyi0
【地の国、ニュー・ドレファス】
【この街は以前起こったとある事件の復興の最中となっている】
【そんな街の夜中の表通り、とある事件の起こったビルの下に黒い軍服とマントを着たとある青年がいた】

へぇ、ここがベクターの起こした戦闘の本戦場ねぇ。
派手な事をやるもんだ。隠れて地震を起こすなんて言うのは正直嫌いな戦い方だがなぁ。

【カノッサNo.15、アルカード=ツェペシュであった】
【彼は気の向くままに強者を探し、気の向くままにそこら中をほっつき歩く】
【此度も例にもれず強者を探すついでに震源地でも見に行こうと思ったようだ。】

(ここら辺で軍人らしい格好をしていれば不審がられずに強者を探せるだろう。)
(さぁてそこら辺を散策でもするか。)

【彼は振り向きながら歩き始める。】
【その顔は、こんな場所別段見物でも無かったなと言うような顔である】
【実際にそう思っているのであろう。つまらそうな顔をして彼は歩みを進める】

818 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2015/04/19(日) 15:52:46.52 ID:1ynlUlnm0
>>816

お、お嫁サン!?えっと、その……ま、まだ早いヨー!

【頬を赤らめて、恥ずかしそうに下を向く。照れているのだろう、何せ結婚どころか恋愛すらしたことが無いのだから】
【未来の旦那さんがどこにいるのかも分からないのが現状。明るい春燕の、初心な少女としての一面が覗く】
【友達にはこんなに積極的なのに、男性には恥ずかしがってしまうらしい……恋愛経験ゼロなら致し方無しか】
【でもまあ、褒めてくれているというのは分かるから反論はしない。……いつか自分も、お嫁さんにもなるのかなぁ】

【―――友達を喜ばせたいという想いは、天音も同じ。彼女の言葉はそう告げていた】
【互いに喜ばせあって、その喜びを共有して、一緒になれる……そんな友達になりたいって、そう言ってくれている】
【他人を喜ばせるのが幸せ。―――でも、誰かに喜ばさせて貰えるのも同じくらい幸せなんだって、今気づいた】
【一緒に居れば幸せは二倍に、辛さは半分に……そんな友達になれる、気がする】

うん!えへへ……もっともっと、たくさん一緒に喜べたらいいナ。
―――私こそ、ありがとうだヨ。

【満面の笑みを贈る。自分の幸せな気持ちを、友達に伝えるために――――】



【さて、朝食も終えれば食器を洗って片付ける。一緒に手伝ってくれるというなら勿論喜ぶだろう】
【それも終われば―――春燕は昨日も背負っていた鉄の薬箱を背負い、出かける準備をする。今日も仕事があるのだ】
【残念そうな表情を浮かべているが、仕事を放り出す訳には行かない。何せ命にかかわる仕事だ、サボれば患者が死ぬかもしれない】

―――えっと、天音。ごめんネ、私そろそろお仕事に行かなくちゃいけないノ。
今日はお別れだけド……また、会えるカナ。いつかまた遊びに来てネ。天音ならいつでも大歓迎だかラ!
今度はもっとおいしいお料理を作るからネ!楽しみに待っててネ!

……天音はこれからどうすル?ここから一人で帰れル?何ならお仕事に行くついでに送っていくケド……
819 :ウィス・アウフェルト ◆1XELifMljM [sage saga]:2015/04/19(日) 15:53:12.41 ID:OIihrJGao
>>817

そこのお前、ちょっと待て

【そう歩くアルカードにドスの効いた声を掛けたのは】
【全身フードを被り人相もよく分からない男だった】

お前……強そうだな。ならば……戦え

【そう言って彼はフードを脱ぐ。現れたのは薄汚れた肩から先は破れている道着姿の男】

ふぅうぅううううう

【そしてウィスが大きく息を吐き出すと彼の両前腕に周りの瓦礫からコンクリートが集まり】
【それらを纏い前腕が二倍ぐらいの大きさになる】

行くぞ!

【そう言って距離を詰めようとする。もし距離が詰められたのなら相手の腹に向かって左腕で殴りかかるだろう】
【さらに能力により岩を筋肉のように操る事が出来るウィスはその能力によってパンチの攻撃力が増している】
【まずは内蔵にダメージを与えるのが目的だ】
820 :銀玖雀 ◆60/reloads [sage saga]:2015/04/19(日) 15:53:59.93 ID:B+0Uu4jbo
>>813

【神妙に話すエルフェスに合わせ銀玖雀はトーンダウンして木に背中を預けた】


……うーん。一筋縄では行かないって事ですね。

【本当に分かっているのだろうか。まあ、初めての発想な訳だから】
【メリットばかりに心を奪われてイマイチピンと来ないのも致し方がない】


まあ、俺自身、人の形を取るようになって1年半程経っているんですよ。
危険を承知の上でもそろそろ成果をあげたい所なんですよねぇ……。

【或いは────本当の危機≠味わった事も無いのかもしれない】
【その表情に見えるのは焦り。チャンスを見つければ飛び付きたいと思っている。それは危険と言えるだろう】
【エルフェスも行くなとは言っていない。リスクがあるという事を知っておけ言っている訳なのだが】
【こんな彼だが理解していない事をわかりましたと言え無い生真面目な性格でも有る】
【だが、本当に理解するには一度はそういった事やそれに準じる経験≠積まねければならない。人としての生を歩んで1年半の彼にはまだ難しい】


それにしてもフェスエルさん。それだけ詳しいという事は以前、
或いは普段からそういった経験を────?それか、前例を知ってたり、とか。

【これだけ正確にメリットやデメリットをしっかりと理解している様に見えるエルフェスに対して】
【彼自身、そういった職業・或いはそういった危険を味わった事があるのでは、と問い掛ける】

821 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(長屋) [sage]:2015/04/19(日) 15:55:17.04 ID:jcKjhc/7O
>>817>>819
小学生ですか?
822 :アルカード=ツェペシュ [sage saga]:2015/04/19(日) 16:11:12.19 ID:RpckDFyi0
>>819
【突然後ろから声をかけられる】
【その声に反応し、彼は声の主へと視線を向ける】
【そこには奇妙な出で立ちの男が此方に攻撃せんと能力を発動している所だった】

おや、探すまでも無かったか。
そちらから来てくれるとは・・・な。

【彼はすぐ様抜刀し、男に向けて突進する】
【彼は男の突撃を前傾姿勢で右に倒れ回避し、逆袈裟斬りの要領で側面から切りかかった】
823 :五月雨 天音 [sage]:2015/04/19(日) 16:11:31.68 ID:1ggarNaz0
>>818
うふふ、、。冗談よ冗談。

【どうやら恋愛経験が少ないみたいね。まあ、私は0だけどね。】
【こんなに可愛らしいのだから、モテるだろうに、、。】
【それこそ、ホイホイと釣れるんじゃなかろうか。】
【まあ、そんな軽い男には私が鉄拳制裁だけどね。】
【つばめの満面の笑みを見ながら、私はそう思うのだった。】

【朝食を終え、一緒に食器を片付ける。】
【洗剤が顔についているのを互いに拭きながら、キャッキャッウフフといったようすだ。】
【背後に百合が見えた人、私に言いなさい怒らないから。】

【楽しいときは過ぎ去っていくもので。私は彼女と別れることにした。】
【彼女にも仕事があるのだ。それを邪魔するわけにはいかない。】

ありがとうね。楽しかったわ。
また遊ぶに来るから、、、そうだ、今度は私がご馳走するわ。
一緒に作るのもありかもしれないわね。

ここからは自分で帰れるから安心してね。また、会いましょ。

【そう、また会おう。】
【こんな簡単で大切な言葉を言い合えるだなんて、嬉しくてたまらない。】
【そんな当たり前で、特別な幸福を噛み締めながら服を着替える。】
【そして、彼女の家を出る。】

またね。チャオ!!

【笑顔で駆け出した。空はすっかり晴れ渡っていた。】

/絡み乙でした!!ありがとうございました!!
824 :ウィス・アウフェルト ◆1XELifMljM [sage saga]:2015/04/19(日) 16:20:50.36 ID:OIihrJGao
>>822

(これは避けられんな)

【一瞬でそう判断したウィスは刃から遠ざかるのではなく逆に近づいた】
【刀が速度に乗る前に刀の攻撃を喰らう事によって逆にダメージを小さくするためだ】
【その事により腹から少々出血したもののダメージを最小限に抑えられた】
【そして左前腕を相手の刀に振り下ろす】
【これは一時的に相手の刀を使えなくするためだ】
【そして腰のひねりを加えた右ストレートで相手の胸部を叩こうとする】
【もちろんコンクリートを纏っている上、能力で強化されたその拳は凶器だ】
825 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2015/04/19(日) 16:32:25.67 ID:1ynlUlnm0
>>623

うんうん、また来てネっ!ふふっ、天音と一緒に作るお料理も、楽しみにしてるかラ!

【また来る、という言葉。その言葉一つでも、春燕は嬉しそうな笑顔を見せて頷く。】
【今日は此処でお別れだけれど、もう会えないという訳では無い。またいつだって会える―――だって、友達なのだから】
【今度会うときは何をしようかとか、今度は一緒に料理を作ろうかとか……そんな他愛も無い事を考えられる、幸せ】
【またいつか、楽しさや嬉しさを一緒に感じられる日が来ればいいな―――そんな事を想いながら、駆けだした天音を見送ると】

さて―――私も、行きますカ!

【春燕もまた、自分を待つ患者の下に歩き始めるのだった。―――笑顔を、その顔に湛えて】

//此方こそ有難う御座いました!
826 :アルカード=ツェペシュ [sage saga]:2015/04/19(日) 16:41:03.12 ID:RpckDFyi0
>>824
【男は荊刀の一撃を避けずに受け止めた】
【完全に振りきれていない一撃だったため腹に少々の裂傷をを負わせただけだ】
【刹那、男の両腕の一撃が此方に迫る】

黒荊=防

【アルカードが唱えた瞬間、刀は幾つもの黒き荊へと姿を変え、何重もの壁となってアルカードと男の間に割って入る】
【刀を変化させたことにより左腕の一撃は逸れ、男の右ストレートによって幾本かの荊が砕ける】

やるな、中年。だが、
接近戦闘は俺の方が上だ。
黒荊=斬

【彼は幾本かの荊を束ね、硬鞭の如く斜めに斬りつける】
【その威力は人間の肉等容易に断裂させるものであろう】
827 :ウィス・アウフェルト ◆1XELifMljM [sage saga]:2015/04/19(日) 16:56:40.83 ID:OIihrJGao
>>826

それがどうした。俺はただ押し通すのみだ

【低い声でウィスは言う】
【そしてコンクリートを筋肉のように操り攻撃した右のコンクリートの手で相手の防御のいばらを掴み引きちぎろうとする】
【守りをこじ開けるつもりだ】
【また硬鞭のように襲いかかるいばらは左前腕のコンクリートを纏った腕で受け止める】
【しかし攻撃を受け止めたコンクリートは砕けいばらの刺が左前腕に刺さった】
【コンクリートが砕けたことによりいばらの攻撃力が低下し肉が断裂することはなかったが】
【左前腕は少なくない傷と出血がある】
【これではさっきのようにコンクリートで左前腕を覆うのは無理だろう】
【しかし彼は不思議と満たされた目をしていた】

ああ、いい。これこそが闘争というものだ。名前を名乗っておこう。
俺の名前はウィス・アウフェルト。闘争を求める者。最強を求める者だ!

【大きな声で最後は強くはっきりと言った】
828 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2015/04/19(日) 17:10:14.79 ID:goOn4FT+O
>>820

剣を持つって事はだ、振り降ろされるべき場所に居る事だ……伊達や酔狂で刃物なんざ扱わねーさ
しからばそういう血生臭い経験もそりゃあるってもんだろ

【見つめる先には剣がある、黙して語らない銀の在り方】
【美しいがただそれだけである筈が無い存在、道具とはその全てが理由があって求められて作られる物達】

【刀が在るべき場所こそが彼の言う危険が爪を立てこちらの命を狙う場所】

命を賭して戦うこともあっただろう、先にある物を求め遺跡に潜る事もあっただろう
オレは大体はそんな感じだよ、使命感がどうかは別としてな
相応の戦場には参じた経験はある、生憎と言葉足らずなんで上手くは説明できねーけどな

まあなんだろうな、結局は精神の持ちような訳だ……硬ければ硬い程に鋭ければ鋭い程に窮地を脱する力になる
それか……その力を養いたいなら窮地に挑むしかないんじゃねーかな、見聞だけじゃ世界は広がらない身体で経験しなければ馬鹿な俺達は分からない……だろ?

【死地に慣れろと白髪は語る、そうすることでしか望みは叶わないだろうと】
【無論その道には破滅が付き纏う事も言及しそれでも求める物があるならば……】
【破滅を振り払い己を試し前に進むしか無いと彼は考える】

【影のように付き纏う何かをいつか振り払えるならば未だ見ぬ何か、それを掴み取れる事だってきっとある】
829 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga sage]:2015/04/19(日) 17:10:49.38 ID:nGTly2zN0
>>794

違う違う、「最悪に格好悪い」のが、「最悪『以下』に格好悪くなる」ぜって言いたいんだよ
なんでこの世に『ビッグマウス』だとか『身の程知らず』だとか、そう言う言葉があるのか、分からないのかい?
場のコード(合意)に合わない奴が、ノコノコ首を突っ込むもんじゃねぇって言ってるんだよ

【少なくとも、格好良くなどあるまい。それを格好いいと思うのは、ただのこじらせたニヒリズムだ】
【だが、悪評価にも段階はある。男性は、その中でより評価が下がるもんだぞ、とそう言いたいらしい】

――――あぁ、そうだろうぜ?
誰かが言ってたよな、「撃っていいのは、撃たれる覚悟がある奴だけだ」ってな……
……殺し合いの場に首を突っ込むって言うのは、そう言う事なんだよ
俺から言えるのは……「スリたくもトバしたくも無い」なんて言う奴は、鉄火場には邪魔って言う事だけだ
それはもう、『運』以前の問題だ……そんな中で幸運を掴んで、どうしようって言うんだよ?

【この場の様な、小さな殺しの現場から、国家・組織同士の全面対決に至るまで――――そこで行われているのは、生き死にを賭けた戦いだ】
【ただ巻き込まれる者もいるだろう。正に今回の被害者は、みんなが『巻き込まれた』形だ】
【だが、少なくとも女性は、自ら危険の中に足を踏み入れてきた。それは、そこに目的があったからに他ならない】
【目的があるからには、そこに全力を注ぐのが道理というものだろう。自他の別なく、そこに命がかかっているのだから】
【その中で、「敵を殺してでも――――」と言う意志の無い人間は、全力であるなどとは、到底言えない】
【それを例えるなら――――所持金を失うのも嫌だが、賭け金全てを獲る気もないと言う人間が、極限を競うギャンブルに「自分から」足を踏み入れてくるに等しい】
【――――それでは全てを薄めてしまうのだ。リアリティも、そこで得られ、失われるものも、場の意味も、全て】

……そりゃ趣味の問題だな。勝つ道に正解なんて無ぇんだよ。俺はこっちが正解だと勘と運で選んだ。それだけの事よ

【他人を犠牲にするか否か――――そんな事、男性にとってはなんらの判断材料になりえない】
【ただ、自分の命と言う、たった1枚のチップをどこに賭けるか。それだけの話でしかない】
【自分の直感がそう言うのだから、そこに心中しよう。そうして選んだ道は、少なくとも男性にとっては全く格好悪くなど無いものだった】

……全く、確かに逃げ足には自信があるって言葉通りだな
……さて、騒ぎ出してから、ちょっと時間を取り過ぎた。いい加減俺も消えないと、女神様にそっぽ向かれちまうな……

【いつまでもこの場にいては、いずれ官憲たちに居場所を知られる事になる。そうなれば、男性がいくら≪No.21≫と言えど、帰還は困難になるだろう】
【ハットから身分を表すバッジを取り去ると、男性は路地裏の奥へと抜け道を辿って足早に去っていく】
【――――生き残った5人が救助されたのは、その5分後の事だった】

/乙でしたー!
830 :アルカード=ツェペシュ [sage saga]:2015/04/19(日) 17:14:38.68 ID:RpckDFyi0
>>827
【男は更に荊の一撃を受け止める】
【そして、男の荘厳たる口上を聞き】

面白い・・・。久々に面白い戦いだ・・・。
良い!これが最上の戦いだ!
そちらが名乗った以上、此方も名乗らせてもらおう。
カノッサ機関No.15アルカード=ツェペシュ!強者を求め、強者となり続けるためにここに居る!

【そして、引き千切られかけていた荊を解き】
【全てを攻撃へと回した】

黒荊=貫

【幾本もの荊が黒き矢となって男に襲いかかる】
831 :ウィス・アウフェルト ◆1XELifMljM [sage saga]:2015/04/19(日) 17:30:48.65 ID:OIihrJGao
>>830

(この攻撃は全て避けられん……しかし押し通る!)

【ウィスは跳び同時に身体を自分から見て右へ傾け身体に左回りの回転を加えた】
【このことにより回転した時拳の軌道が相手に当たるようになっている】
【矢となったいばらのうち一本が腹をまたもう一本が背中を深く斬り裂く】
【しかしウィスは引かない。ウィスは押し通るのみ】
【回転の勢いを利用して相手にコンクリートを纏った右手の拳を相手の顎に喰らわせようとする】
【また、それを避けられたとしても今度は左拳が半周遅れてアルカードの顎に来るだろう】
【顎を叩き脳を揺らして気絶させるのが目的だ】
【ウィスが負った傷から考えてこれが最後の攻撃となるだろう】

/こちらに殺害意志はありません
832 :アルカード=ツェペシュ [sage saga]:2015/04/19(日) 18:24:33.17 ID:RpckDFyi0
>>831
【男は無数の矢を回避し、空中で回転して此方に攻撃してくる】

あくまで押し通す気かぁ!
ならば俺も答えるのみ、

【そう言うと彼は荊を全て収束させ本来の姿へと回帰させた】
【通常の刀よりも長いその刀身、斬れ味はその硬度も相まって相当な業物である】
【だが、斬りさいてしまえば刀が男に食い込み、固定されてしまう】
【そうなれば避けることの出来ない反撃をされることは必然だろう】

ならば・・・

【アルカードは刀を逆に持ちかえ、峰打ちを放つ】
【相手の正面で打ち合い弾き飛ばすためである】

いくぞぉぉぉぉォぉぉoオおォォォォぉo御ぉ於唹佩!

【彼は鬼の如き形相で、いや実際に鬼であるため本来の形相で、居合いを右腕に向けて放った】
833 :ウィス・アウフェルト ◆1XELifMljM [sage saga]:2015/04/19(日) 18:35:29.40 ID:OIihrJGao
>>832

うぉおおおおおおおお

【ウィスも雄叫びを上げ全力を持って相手を潰そうとする】
【コンクリートを纏った右拳と相手の刀がぶつかり合う】
【だが所詮はコンクリート。相手の刀の峰打ちには勝てず】
【ボロボロと崩れ去りついにはコンクリートが全て剥がされた】
【そして右拳に峰打ちを喰らい拳の骨が砕ける】
【だがそのまま強引に身体を回転させようとし左拳を相手の顎に叩き込もうとする】
【この攻撃が効かなければ──ウィスは倒れるだろう】
834 :アルカード=ツェペシュ [sage saga]:2015/04/19(日) 18:48:03.63 ID:RpckDFyi0
>>833
【峰打ちは成功、だが、男の左拳が頭へと迫る】

(荊は間に合わん・・・。頭は守らねばっ)

【すると彼は空いていた左腕を男の左拳の軌道上に合わせ、左拳を受けた】
【歪に曲がる左腕、ひしゃげ、歪曲し、捻られ、逆巻き、千切れた幾つかの触手が宙を舞う】

(ぐっ・・・治ったばかりだと言うのに・・・再びかぁ!)

【そのまま彼は後方5m程まで吹き飛び、空中で一回転して着地した】
【もはや左腕は使い物にならない。二度目の治療が必要であろう】

中々、面白いぞ・・中年
835 :ウィス・アウフェルト ◆1XELifMljM [sage saga]:2015/04/19(日) 18:55:02.50 ID:OIihrJGao
>>834

届かなかったか……無念

【彼はそう言って膝をつき前のめりに倒れた】
【さきのダメージにより意識を失ったのである】
【ただ見ようによっては死んだようにも見えるだろう】
【ウィスの中にあるのは無念。ただそれだけであった】

/ありがとうございました〜
836 :アルカード=ツェペシュ [sage saga]:2015/04/19(日) 19:01:05.43 ID:RpckDFyi0
>>835
【彼はひしゃげた左腕を揺らしながら、倒れた男へと歩いていく】
【そして、男へ向けて】

面白かった、手合わせ感謝するウィス・アウフェルト。
最高だ。

【彼はそう言うと懐から携帯を取りだし病院へと連絡した】

人が倒れているようだぞ。絶対に死なせないでくれ、戦いたいんだ。

【彼はそう言うとすぐ様携帯を切り】

死んでくれるなよ。去らばだウィス・アウフェルト

/此方こそありがとうございました〜
837 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2015/04/19(日) 19:27:11.47 ID:7Tl4oOOa0
>>780

……ひとは、死んじゃったら終わりなんだから。
大事に生きて欲しいの、人間として生きるって、きっと、とっても特別なことなんだよ。

【――なんて、囁くような声。実際はただ掠れるように声が小さくなっただけで、そう言う意図ではないのだろうけど】
【そんな風に言う彼女は――なんだか、自分を人間以外の何かだと思っているように見えて不思議、見た目はただの少女でも】
【よっぽどの手練なら気付けることがあった。……そう、そっくりそのまま、彼女が人間ではないこと】

【ひとのかたちをしてひとにまぎれこむもの。ただ今悪意も害意もないから溶け込むだけの、明確な異物は】
【少し寂しげに、それでいてなんともないみたいに、笑ってみせて――、「風邪も引いちゃ駄目だよ?」なんて言い】

首領……、そんなじゃない、気が、する……けど。……どうなのかなぁ。
あ――ううん。そんなに味にうるさいってわけでも、ない、かな?

ふふ、……でも、精一杯作るからね。あんまり期待されたら、どきどきしちゃうけど――。

【結果、首領でもなければ、よっぽどのグルメというわけでもないらしい。まあ、】
【分かりやすく有名人に褒められたという話だったので、これでもいいのかもしれない。なんなら※個人の感想ですと付け加え】
【どちらかと言えば緊張しいなのだろう。胸に手を当てればどきどきを探す仕草に似て】

わあ、じゃあ今度やろうね。……ううんと、土曜日とか、日曜日なら、平日よりも大丈夫かも。
そうでなければね、第二と第三以外の週なら大丈夫だよ。……その週にね、みんなにご飯作ってるんだ。

【それから嬉しげにぱちんと手を合わせてにこにこしだす。そして、暇してそうな日を連ね】
【そんな感じの日にやってくれば料理を教われそうだ。店の調理施設を勝手に借りることになるけれど、】
【怒られるのはきっと彼女だから、チャイカは気にしなくていい――はずだ】

/日中ちょっと死んでましてお返事遅れましたっ、申し訳ないです
838 :リーべ ◆my2He3rcPs [saga]:2015/04/19(日) 19:32:06.54 ID:P2LsFCHDO
>>774

【「えぇ!そ、それはすまなかった!」……と大袈裟なまでに名前の件では謝るものの】
【えぇと、えぇと、と言った具合に、明らかにムクをどう呼ぼうか悩んでいる様子のリーべ】
【これはもしかして、もしかしなくても……ムクの名前を、忘れて、いる……?】
【いや間違いない。絶対に忘れている。そうでもない限り、この頭が軽そうな少女が他人をあだ名で呼ぼうとするなどあり得ないのだ】
【挙げ句の果てにムクの名前の件に関しては、ジンジャーの返答が来たのをいいことに流そうとしている始末】
【これで確定した。彼女の中で、ムクの名前は最早忘却の彼方にある】


────っ! あ、ありがとう!
ふふん! お前ならそう言ってくれると信じていたぞ!

……ジンジャー。少し前に、私はアインという魔術師と戦った。それは……その、彼も知っていることだ
アイン相手では、互いの連携なしには勝てなかった──恐らく、アインよりも強いベクターでは、より強固な連携が必要となってくる
頼んだぞ、ジンジャー! お前や、他のみんなの力はすっごく頼りにしているんだからな!

ふふん……それと、私の命の恩人なんだ。出来ればお前にも参加してほしかったけどな……いやなら無理に、とは言わないぞ?


【ジンジャーの快諾──それに、リーべは喜びを隠すことなく声をあげた】
【そしてベクターに対する連携の重要性を再度説く】
【ムクなら分かるだろう。図書館での攻防戦──剛太郎とNemesisがメインの攻撃を行い、エスパス姉弟が防御を担った即席のパーティー】
【あの戦いも、恐らく個々がばらばらで戦っていたのなら勝利はなかったのだ】

【ムクに参加の意思がなさそうなのは、リーべにとっては残念なことだろうが──】
【戦いの意思が薄い者を無理に戦場に引き摺りだすほど、彼女とて鬼ではない】
【最終的には、ムクの意見をリーべは優先するはずだ】

【──さて。最初に声をかけた時から、随分と時間がたった。既に日はすっかり落ちている頃合いだろうか】
【いくら治癒魔術により傷の治りを早くしたとはいえ、つい先ほどまでは病床にいたリーべのことを考えれば】
【もうそろそろ、話を終わらせた方がいいだろう。それに、あと少しで面会時間も終わるはずだ】

/昨日はお返事する前に寝落ちてました、すみません
839 :銀玖雀 ◆60/reloads [sage saga]:2015/04/19(日) 20:19:52.21 ID:B+0Uu4jbo
>>828

…………。確かに。

【言葉は決して彼の全てを語れている訳ではないだろうが、彼の語る言葉には重み・説得力があった】
【外見の年齢や精神の年齢は決して大きくは離れて居ないだろう。だが、決定的な違いは彼との圧倒的な経験の差】

【銀玖雀はエルフェスの紡ぐ言葉をを聞きながら、己の掌を見つめる】

【銀玖雀が人の身になりながらも、未だ手に入れられていないのは振るう側≠ナある自覚。人型を成して自身の意思で刃を振るう自覚】
【技術を磨いても、未だ、自身の意思では刃を振るえていない。銀色の刃は本当の意味では何も切り裂いていない】【──何も経験していない】


よし、決めました。冒険もそうだし、とにかくなんでもやってみようと思います!
俺──自分の信じる兄貴≠フ様になりたいと思ってたんです。でも、同じようにやろうとしても全ッ然うまくいかないんですよ。
聞いて見て、既に知ってる道の上で足踏みしてたと思うんです。フェスエルさんの言うように自分で踏み込んでいかないと何も自分の中で成長出来ないはずですよね。

【──照らしだされた世界、その中に分岐する複数の道。何処に進むか、何処で曲がり、何を成すか】
【銀玖雀は勢い良く、立ち上がり。真っ直ぐに天に向けて手を伸ばした──するとチュンチュンと雀の鳴き声が聞こえて来る】
【銀玖雀から放たれた音ではない。──────気づけばもうこんな時間か】


フェスエルさん、ありがとうございます。見ず知らずと言うか……。
出会って間もない俺にこんなに親身になってお話を聞かせてくれて……っ。

俺、不器用なんで多くの事は同時にできないと思いますけど、出来ないなりに順番に色々試して自分なりの成長の仕方を探してみようと思います。

//見逃してました、ごめんなさい!
840 :クローフィ・チャイカ [sagesaga]:2015/04/19(日) 20:33:42.19 ID:3k92JnUTo
>>837
特別なことかぁ……まぁ、人間なのは半分だけですけどねぇ
なら、その半分だけでも大事にしてみましょうか

【そういう風に言われてしまうとちょっとむず痒さもあるが……】
【でも、普段は思いもしないが確かにそれは大事なことで】
【今までは、半吸血鬼としての半アウトロー……というか不良ぎみなこともしてた、というか今も深夜外出というかたちでしているが】
【何か半人間らしいこと……というものを、してみようかと、ちょっと思った】

はぁーい、まぁ寒さや暑さには強い方なんでご安心を
そう簡単にはノビたりしませんよー

【彼女が寂しげな笑顔を見せる理由は、クローフィには見抜けなかったが】
【体を気遣われてのことだったので、健康アピールで明るい笑顔に戻せないかとアピールしてみたり】

ふーん?そうなんですか……まぁ、名前しか知らないのでなんとも言えませんが
普通の人って感じ?

なるほど、じゃあほどほど程度に期待しとくってことで

【一つの組織を立ち上げた人間という情報から、勝手なイメージを作ってしまったが……どうやら、実像とは違うらしい】
【今度、実際に会って確かめてみたいなーとか思いつつ、まぁそれは彼女の職場に遊びにいったらできるのだろう】
【そんな先のことはおいといて、とりあえずは鈴音の手料理だ──言葉ではほどほどと言ったが、彼女の一所懸命さに期待が高まるのは言わずもがな】
【でも、これ以上言っても恥ずかしくて萎縮してしまうだけと思いこの程度にする】

みんなで御飯ですか、いいですねぇ……でも、そんな団らんの場にお邪魔していいんですかね?
いえ、もちろん楽しみなんですけど

【彼女一人のとこに行くのなら、友達の場所まで遊びにいくだけですむが──他にも人がいるとなると、遠慮の気持ちがわくのも無理はない】


841 :ジンジャー・ユースロット ◆LF1Ar7hXZw [sage]:2015/04/19(日) 20:54:39.94 ID:GazGG3VFo
>>838

【ハァ、とがっくり肩を落とした、という表現が異様に似合う大きなため息をつくムク】
【リーベが自分の名前を完全に忘れていることをなんとなく悟ったらしい、がしがしと後ろ足で首回りを掻き終ったら】


『――――大山 無玖。辺境の霊山にて魔術礼装の開発・発明を生業としちょる魔術師じゃあ、ムクでええ
……カノッサ機関のモンである、なるほどそれだけで奴は潰す必要がある存在じゃのう。じゃがだからと言ってお前さんとつるむ理由がどこにある?
お前らの活動に口は出さん、じゃがわらわらと群れるつもりも毛頭ない、これまで通りワシは『依頼されたら作る』、その仕事に徹する。それだけじゃあ』

……すまんねリーベ君、見ての通り偏屈な爺さんだ。彼がどうして自分の愛犬を通してのみしか姿を現さないのか?
理由のうち『一つ』は彼の名誉のために黙っておくがね、『もう一つの理由』は基本的に『根が人間嫌いだから』なんだよ彼は
だからいつも人里離れた霊山の工房に一人籠って犬を使いに出す以外に人とかかわろうとしないのだよ

剛太郎君みたいに人の面倒見るのは本当に例外中の例外と言っていい、ほんとどうやって彼はあの御老体を説き伏せたのやら……

【見た目こそ非常に愛らしいが確かに言動は偏屈爺さんと表現して差し支えない魔術師の老人、ムク】
【カノッサ機関を打倒する、ベクターを討伐する事をやりたくないなどとは言わないだろう、ただし彼は『誰かと一緒にやる』のを基本的に嫌うらしい】
【あの時の警備員の青年、剛太郎はその中の例外だというが―――いったいどういう経緯で彼らは組むことになったのだろうか】


まあ、その剛太郎君のおかげでね、正義組織に魔術サイドの技術提供のコネクションを作るに至ったという事実もある
だから、まあ正義組織にそうしてくれたように彼に仕事を依頼すれば物を作ってくれる、という事はしてくれると思うから心配はするな
私とジャンクちゃんが実質の戦力として君に連携する、ひとまずはそこだけ確実にがんばらせてもらおう

なにか私や彼に用事があるときはこれを使うといい、W-Phoneの代わりに―――これが伝書鳩の代わりくらいにはなるはずだからな


【そういいながら彼は懐から緑色に赤い鳥のマークが刻印されたアイテムをリーベの手元に放るだろう】
【キャッチすればカチリ、と音が鳴ると同時にアイテムが開き、中から「キョォォーン」という鳴き声と共に機械でできた赤い鳥のようななにかが飛び出すだろう】
【エッグロイド『ベニハヤブサ』―――偵察から伝書鳩の真似事までその飛行機能でこなしてくれる優れものだ】
842 :リーべ ◆my2He3rcPs [saga]:2015/04/19(日) 21:23:06.94 ID:P2LsFCHDO
>>841

──ムク、ムクか。ふふん、今度こそ覚えたぞ!
それにしても……人嫌い、か。なるほど、そういう理由なら、無理には誘わないさ
なんたって私の妹も引きこもりだからな……理由は、ムクとは違うんだが
ふふん……ま、可能ならお前とも仲良くしたいけど、それは次の機会にとっておくとしよう! ……おっと!


【──実はリーべの妹は引きこもりである。その妹の姿と「人間嫌い」のムクが重なって見えたのか】
【どうも彼女はムクに対し、少なからず親近感を覚えたのだろう】
【今まではそれほどムクには話しかけていなかったのだが、なんと「仲良くなりたい」との発言も飛び出す始末だ】

【そして、手元にアイテムが放られれば危ういながらもこれをキャッチ】
【中から出てきた「ベニハヤブサ」を見て、またもや目を輝かせるのだ】


────!! う、うっわぁああぁああ! す、すごいなジンジャー!
これ、生き物か? でも機械!? ご飯とか食べるのか!?
えっと、こんなのも今作れるんだな! こいつどれくらい翔べるんだ?
私の実家まで翔べるかな!? お父さんやお母さんにも見せたいぞ!!
あっ、でもまず名前つけてやらないとな! な、何がいいかなぁ!

……そ、そうだ! 紅いから「ベニー」! ふふん、どうだジンジャー、いい名前だろう!!


【ちなみにリーべの故郷は相当な田舎町。この病院までくるのにすら、列車やらを乗り継いで2日くらいかかるとか】
【ベニハヤブサの飛行機能が如何程かは不明だが──その距離を飛行可能なら、間違いなくリーべは故郷に向けてベニーを飛ばすはずだった】

【ベニーの機能や世話のことを全て聞き終わる頃には、面会時間終了10分前のアナウンスがかかる】
【名残惜しいが、今日はここまでだろう】
【ジンジャーが病室から出るとき──もしリーべの方を振り返るのであれば】
【少しだけ寂しそうにベニーを胸に抱えているリーべの姿が、見れるのだ】

/っと、このあたりでしょうか?
/数日間に渡りお付き合い、ありがとうございました! お疲れさまでしたーっ!
843 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2015/04/19(日) 21:40:27.84 ID:7Tl4oOOa0
>>840

【どうやらチャイカは半分だけの人間らしい。それなら、どこか、それだって似ているようで――】
【だけど自分は何だろう。半分も人間だろうか、人間のつもりで生きてはいるのだけれど、】
【それが分からなくって、なんとなく曖昧な顔をして終わってしまう。臆病なのだ、それでいて、難しいことも苦手】

……なら、良かった。
わたしはね、暑いのも、寒いのも、ちょっと苦手なの……あったかいのが、いいなぁ……。

【それなら良かったと笑ってみせる。彼女自身はどちらも苦手らしい、ただ、風邪はあんまり引かない体質だから】
【まあいいかなーとか思っているとか、というか、そう言う意味で“丈夫”なので、あんまり気にしていなかったりする】

でもね、“すごい”ひとだよ。そう思うの。普段は――その、お酒飲んでばっかりだったけど。

【――そう、あのひとのことはすごいと思う。いろんな意味で、ほんとうに、すごいひとだって】
【自分にはないものをたくさん持っている。考え方から、……身体つきまで。すごいのである、ほんとにいろいろ】
【ほどほど、だといわれたら安心したように息を吐き。がんばるね――なんて、誰に向けるでもなく、呟き】

…………それなら、わたしのお家でやろっか?
UTでやるのでも、お客さんが居ないときにするけど……UTのひとが居ることはあるし。

お家なら、……うん、気にしないでも出来るんじゃないかな――。

【少し遠慮している風を察して、彼女はそんなことを言い出した。料理教室は家でやろうか、なんて、】
【彼女的にはどちらでもいいのだろう。強いて言えばUTのほうが楽ではあるが、チャイカが気にするようならば】
【自分の家でも構わないなんて思っている。どうしよっか?なんて首をかしげて尋ねる、――ちっちゃく、あくびが洩れた】

/すいません食事と軽い急用で抜けてましたっ
/あと少しと思いますが、22時からちょっと作業があるのでまた返事遅れるかもです、申し訳なく……
844 :クローフィ・チャイカ [sagesaga]:2015/04/19(日) 22:01:15.33 ID:3k92JnUTo
>>843
ま、暖かいくらいが一番なのはわかりますねー
この時期だと昼がそう……でも日光がなぁ
だから夏の夜がちょうどいいくらいかな

【耐性があるといっても、もちろん過ごしやすい気候というのはあって】
【それに照らし合わせると、今日のこの時間はちょっと寒いと思わなくもない】
【まぁ、彼女も寒いということはないだろうが──もしそうなら、ジャケットでも貸してあげようかな、なんて思ったり】

あはは……まぁそういう人に限って、いざというときはっていうのはよく聞く話ですよねー
そういう人は、酒飲みのままでいる方が一番ですよ──それだけ平和ってことだし

【そりゃあ、それなりに名が広まりつつある組織の創立者──ただ者でないわけはなく】
【そういう人が動かないでも済む世の中というのは、一種の理想だったり】

いいんですか?なら、そっちの方が気楽かも……えへへ
でも楽しみだなぁ、人とお料理するなんて何年ぶりでしょう

【彼女の提案をありがたく受けいれつつ、しばらく先に展開されるであろう未来に思いを馳せる】
【最後にそういうことをしたのは……母と作ったときだから、相当昔のこと】
【これからはそういうこともする親密な友達を増やしたいなぁ、なんておもいつつ】


845 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2015/04/19(日) 22:13:20.62 ID:7Tl4oOOa0
>>844

これくらいの時期が一番好きなの、おひさまいっぱい浴びて、お昼寝するのが好き――。
でも、お家、夜の国だから。あんまりお昼寝できないのは、残念だな……、……とっても好きだけどね。
……夜景がね、とっても綺麗なの。じゃあ、今度、家に来たとき――夜景の見える場所、連れてってあげるね?

【夏の夜かぁ、なんて、小さく呟く。生ぬるいあの温度は確かに心地よいが、あんまり暑いと寝苦しい】
【個人的には毛布で包まって眠るのが大好きなので、ほんとうに、これぐらいの時期が一番好きだなあ、なんて考え】
【――夜の国といえば(?)夜景だろう。チャイカも好きなら案内してあげる、なんて、簡単に言ってみせ】

そだね。でも、セリーナ、なんにもなかったら、きっと本当にお酒飲んでるだけ……かも。

【なんて、上司に対して結構ひどいことを言っている。少し困ったように笑いながら、眉を下げ】
【「それは困るなあ」なんて呟くのだ。「身体悪くしちゃうもの」なんて、言葉も続き】

じゃあ、そうしよっか。でも夜の国まで来るの大変だから、
……そうだね、じゃあ、暇なときにUTに来て。そしたら家まで送るから。
わたしが暇なのはさっき言った頃、あとは、夜も……たまに暇してるかな。お仕事お休みのときとかね。

【「今日みたいに」】
【それを伝えると彼女はひとつ頷いて、にっこりと笑うのだろう、それで、】

わたしもね、普段はあんまり誰かとお料理ってしないから――。

【自分も楽しみだと教えるのだろう。丸い目が、きもち、いつもよりきらきらしているようにも見えた】
846 :クローフィ・チャイカ [sagesaga]:2015/04/19(日) 22:32:25.11 ID:3k92JnUTo
>>845
おぉ、夜景ですか!それは楽しみです!
いっつもこの町のしか見てませんでしたからねー、どんな感じなんですか?

【夜の散歩の一環で、よく夜景をビルの上や空から鳥瞰してきた身としては、それはとても魅力的なお誘いだった】
【昼が来ない国での夜の風景──きっと、こことは似ても似つかない景色があるのだろう】
【これが興奮しないでいられるだろうか】

あはは、そうですねぇ……
でも、それでも中々止めれないのが酒だとか──いやぁ私も将来飲むのかなぁ、鈴音さんはどうなんです?

【さりげなく吐かれた上司への毒に思わず笑いながら、それほどまでに魅力として映るらしい酒というものに思いを馳せる】
【正直、クローフィにはジュースとかじゃダメなのかと思うのだが──これは、大人にならないとわからないのだろうか】

ですね、そこまでなら普通に行こうと思えば行けるだろうし
じゃあ、夜かなー夜景も見たいし……あ、夜の国ならいつでも夜だった

【鈴音の心遣いはとてもありがたい】
【やはり、能力はあっても子供は子供──あまり無茶な遠出は、色々と煩わしいものがついてまわる】

へぇ、そうなんですか?ならなんというか、お似合いっていうか?
あーでも、旦那さんとはいっしょにやったりしないんです


847 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2015/04/19(日) 22:46:16.05 ID:7Tl4oOOa0
>>846

とっても綺麗なんだよ。やっぱりね、ずっと夜だから――こだわった、のかなぁ。
わたしは、最近住むようになったばっかりだから、詳しいことはよく知らないんだけど……。

【――なんで住まうようになったのか。その記憶があんまりなかった、どうしてだろう、ぼんやりと暈ける】
【知っているはずなのに知らないのだ。そして、そのことにも疑問を持てない、だから、】
【わざわざそんな場所に住みだした理由は言えなかった。ただ、「いいところだよ」なんて笑って】

わたしも――ううん、ちょっとなら飲むよ。あんまりたくさんは飲まないけど……。
やっぱり酒場でお仕事してるでしょ、お客さんに奢ってもらったりするの、飲むよ――。

……甘いお酒しか飲めないんだけどね。

【ちょっと……とか言いつつ、梅酒一パックくらいならよく空けているのはさておいて、あんまり量は飲まないつもりらしい】
【それでも普段は流石に一杯か二杯、くれるというのをもらうくらいで――自主的に飲むことは、普段はなく】
【苦いお酒は駄目なんだと白状するときは少し恥ずかしそう。子供っぽいからだろう、甘いのしか飲めないだなんて】

うん、起きても夜だから、最初は慣れなくて大変だったんだけど――じゃあ、そうしようね。
……へびさまはあんまりお料理しないよ、たまに一緒にやるけど……、あんまり、ちょっとね、……不器用なの。
包丁とか渡したら手切っちゃいそうなんだもん。きゃべつとか洗ってもらうくらいだよ、今は――。

【どうやら旦那と料理することはないらしい。手伝いたがるのはそうなのだが、危なっかしくて……とは余談】
【しょうがないなあなんて表情をしているから、本気で手伝ってくれないと怒ってるわけではない。のは見て分かり】

……ところで、チャイカはまだ時間は大丈夫なの?
あんまり遅くなる前に送っていこうか――。

【ころころと笑っていたのだけど、ふっと気付いたのだろう。ちゃらりと鳴らすのは懐中時計の鎖】
【それでもって時間を確認して、結構な時間だと気付けば――大丈夫か、なんて、盤面を見せながら尋ねる】
【どうやら必要なら送っていってくれるらしい。そうでなくとも――そろそろお開き、のような予感がして】
848 :クローフィ・チャイカ [sagesaga]:2015/04/19(日) 23:06:58.06 ID:3k92JnUTo
>>847
それが日常風景になるわけですもんね、楽しみだなぁ
へぇ、そうだったんですか?以前はどちらに住まわれてたので?

【てっきりそれなりに長く住んでるとばかり思っていたので、ちょっと面食らう】
【そうとなればどこの住人だったのか気になるのは当然、そのまま聞く】

ふふふ、そんな気はしてました
それくらいの人の方が、飲むようになったら付き合いやすそうですし──数年したら、杯を交わしたりできたらいいですね

【まぁ、ここまでの好みを聞いたらそうなるとは予測がつくだろう──その通りになって、小さく笑う】
【でも、クローフィも甘いものが好きだから最初はそういうのになるは──色々、教えてほしいなと思うのだ】

あー、なるほど……怪我なんてしたら大変ですしね、神様だし
人によって適正ありますしねぇ

【確かに、あの大男がテキパキ料理をこなす用に見えるかというと──うーん】
【神様といっても、得手不得手あるのだなぁと思った】

あー、そうですね……ま、そろそろ帰るべきかなぁ
折角だし、お言葉に甘えるとしますね

【そういって、脇の双剣に手を翳すとその姿が空気中に溶けるかのように消える】
【まぁ、帰るにあたって道中の不安などはないが……世間話もまだしたいし、お願いすることにした】



849 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2015/04/19(日) 23:17:10.75 ID:7Tl4oOOa0
>>848

うーん……ずっとふらふらしてたの、だから、どことかじゃなくて……えっと……路地裏?
……その前は水の国に住んでたよ。でも、それは子供の頃なの。だから、ずっと前かな――。

【どうやら、決まった場所と言うのはなかったようだ。というか問題発言が聞こえた気がするけれど、】
【確かに路地裏に住まう必要があったりしたなら、定住よりも放浪してたほうが、都合が良かったのかもしれず】
【それならどうして急に特定の家を定めたのか、とか、いろいろ気になることはあるかもしれなくて】

大人になったら教えてね? その頃までわたしがあのお店で働いてたら――とっておきのお酒、奢ってあげる。

……怪我は大したことないんだけどね。そういう意味では丈夫なの、違う意味だと、すぐに死んじゃうんだけど……。
神様だからね、ひとの信仰で生きてるの。それで、へびさまは、普通のひとには信仰してもらってないから――。

わたしがね、「あーいいやー」ってなっちゃったら、消えちゃうん、だって。

【だなんて軽い口約束。お酒はいろいろある、なんてったって店主が酒飲みなのだから、コレクションのものもあり】
【たまーに常連のおじさんに秘蔵の酒を飲まれたりしているらしいがよく知らない。お酒は、その、専門外だから】
【それから続くのは彼について、――神様だから、すこし、生き物とは違う挙動をすることがあるらしく】

前もね、ちょっと……そういうわけじゃないんだけど、消えちゃって。
だけどわたしがちゃんと覚えてたから、帰って来られたんだって。……よく分かんないや?

【詳しいことはよく分からないの、なんて、そんな風に言葉は終わる。一番傍に居てもよく分からないなら】
【もしかしたら本人(本蛇?)もよく分かってないのかもしれない――なんて】

お家はどこ? ここから遠いのかな、近いなら歩いて行ってもいいけど――。

【ふらりと立ち上がりながら大体の場所を尋ねる。近場ならお散歩がてら、遠いようなら、魔術式でも使えばいい】
【くうーっと身体を伸ばしながらまたあくびを漏らす辺り、ちょっと眠たいのだろう。仕事さえなければ早寝遅起き】
【基本的には一分でも五分でも十分でも長く寝ていたいタイプ。……本音を言えば、一日寝ていたいのだけど】
850 :ジンジャー・ユースロット ◆LF1Ar7hXZw [sage]:2015/04/19(日) 23:18:10.95 ID:GazGG3VFo
>>842

『ふん、ワシの事はいいからこの髑髏の若造と奴を倒すべく連携を磨くことの方を考えておくんじゃのう』

それはジャンクちゃんが『哲学者の卵』から生み出した命を持つ金属を材料に開発したエッグロイドだ
時々鉄粉とか食べさせてお世話してやってくれたまえ……基本的にどこまでも飛んでいくから手紙書いてご両親に届けたりとかもできるから
ぜひやってみてくれたまえ、そのベニーがいろんなところで君の助けになる事を祈ろうか

【海を越える距離は難しいが地続きの場所であればどこまでも飛んでいくことはできるという】
【……それって途中で休憩はさみながら飛んでるという事だろうか、機械でも疲れるという事を知っているのだろうか】
【いずれにせよ、面会終了のアナウンスが聞こえてくるのに気が付き、ジンジャーは膝の上を払ってドアから病室の外に出ると】

敵は強い、無敵のスーパーナイスガイと言われたこの私でさえ敗色濃厚の大苦戦をしてしまうほどにな
しかし生きている限り弱点が一切存在しない奴などいるはずがないと私は思うのだ……前回はセリーナ君のアクシデントがあって失敗したが
今度の作戦こそ奴の『細胞』をある程度手に入れて科学技術で解析して奴に効果のある物質を探してみたいなと思っている

もし連携するとしたらそれを手に入れる作戦なんてどうかな?ととりあえず今日はそこを提案した所で私はおいとましよう
あまり長居しては君の体に障る、次君の集めた面々と顔を合わせたときにいろいろ話をしたいものだな……ではさらばだ、この先の君の武運を祈る


【最後、ベニーを寂しそうに抱えるリーベの姿が妙に気になったが、一言『武運を祈る』と言い残し】
【再び会いまみえる約束を取り付けて、その場を去っていくだろう】

【to be continued…】
/これでシメとなります
/最後、ちょっと調子悪くなってしまい返事遅れました、すいません、では3日間お疲れ様でした!
851 :クローフィ・チャイカ [sagesaga]:2015/04/19(日) 23:42:57.77 ID:3k92JnUTo
>>849
放浪生活だったんですか……なんというか、ご苦労様です
へぇ、でも昔の話じゃ私はいなかっただろうなー……残念

【まさかの路地裏というワードに、気まずく謝るしかできなくなる】
【コミュニケーションとは思わぬところに落とし穴があるものだ……たまに、それを痛感することがある】
【今がそのいい例だ】

おぉ、とっておきと来ましたか……楽しみに年を重ねていこうと思います

へぇー……信仰がある限りは大丈夫だけど、なくなると……っていうことですか
不思議な性質ですねぇ

【今度は遠い約束ができた──少なくとも、それまでは人間らしく生きていかねばと、ぼんやり思ったり】
【神様の方も、中々不思議な御仁のようで……そのうちゆっくり会ってみたいなぁとも思った】

ここから徒歩15分といったとこですね、ちょっと遠くて……
すいませんね、付き合わせちゃって


852 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2015/04/19(日) 23:50:11.55 ID:7Tl4oOOa0
>>851

ううん、いいの。その前に居たところより、ずっとましだったし――。
孤児院にね、居たの。でも嫌な場所だったんだ、――だから、路地裏(あそこ)のほうがまし。

【どんな残虐なことだって起こり得る場所、法も何もない、ただ、力だけが正しくて、全てを牛耳る場所】
【だのに彼女はそこをましな場所だと表現して、だったら、彼女の居た孤児院なんてどれだけの地獄だったのだろう】
【緩く目を閉じてから、薄く開く。ほんの僅かに過去のことを考えて、ただ、わずかに眉をひそめると】
【「行こっか」なんて、わざとらしいくらいに話題をずらすのだ。ふわりとスカートの裾を翻し】

あ、でも、他の神様がそうなのかは知らないの――へびさまはね、そうなんだって。
櫻の神様なんだよ、ずっと昔の神様なの。……ええと、八百と、二十年かな。

【指折り数える仕草だが、多分意味はない。八百二十を数えきるほどに指はないし、そこまで動かしてもいない】
【それが何と呼ばれた時代で、何があった時代なのか、彼女は知らない。学校に行っていないのだ、習ったこともない】
【ただ、それだけの昔に、自分の先祖が存在して――それが今の世にも存在して、そのことは不思議だと思う】

だいじょうぶだよ、わたし、よく歩くの。

【なんてちょっと胸を張る。少しずれている気もするが、全く気にしていないよう】
【とりあえず、準備が終わればとことこと歩きだすのだろう――家に向かって】
853 :クローフィ・チャイカ [sagesaga]:2015/04/20(月) 00:09:36.97 ID:GI3zmRaJo
>>852
そうだったんですか……苦労なさってきたんですね
なんというか、ぬるま湯な自分が恥ずかしいです

【路地裏で生きるということの大変さは、多少はわかるつもりだ……それを、どこかで定住することよりいいと選ぶというのは、いったいどんな孤児院だったのか】
【だが、これ以上は深入りしない──彼女の言葉に「えぇ」と返し、足を進める】
【誰にでも、踏み込まない方がいい領域というのはある】

は、800ですか……なんというか、流石神様ですね
八百年前の世界なんて、知ってるわけもないし想像するのもって感じです

【神様なのだから短くはないだろうと思っていたが、思ったよりも大分長かった】
【八百年この世界を見てきて、その存在が風前の灯となっている神様は何を思うのか──若輩者クローフィには、わからない世界だ】

そうですか、なら安心です……抱っこしてあげたりの必要は無さそうですね?

【先の話題による雰囲気を払拭するために茶々を入れながら、家路をゆく】

854 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2015/04/20(月) 00:18:28.15 ID:lnMmar6i0
>>853

そんなことないよ。

【返事はそれだけだった。別に、あの頃のことをあんまり語るつもりはなかったけれど、】
【それだから甘やかして欲しいというのも、あんまりなかった。あの頃は、きっと、事故みたいなもの】
【なにより、それで今でも関係のある友達が出来たりしたのだから――まあ、良しとしよう】

でもね、ほとんど封印されてたみたい。また出てこられるようになったのは、わたしが生まれてからだって――。
だから、まだ、ほんとうに最近のことしか知らないの。身体を取り戻したのも、ほんの五年くらい前だよ。
それまでは……なんだろう? わたしの中にいたの、わたしにだけ、声が聞こえて……。

【うーんと小さく唸る、頬に手を添えて、思い出しながら。なんでも彼は封印されていた神らしく】
【それなら悪神なのだろうか。前に見たときはそんな様子もなかったが――とかく、いろいろ最近のことらしい】
【ああやって身体を取り戻したのなんて五年前だというのだか本当に最近のこと、人間にとっては長くても】
【「さっきの刀をくれたのも、始めて会ったときだよ」なんて付け足して――】

うん。年下の子に抱っこされるなんて恥ずかしいもん、へびさまにしてもらうならいいけど――。
チャイカのほうこそ、抱っこしなくって大丈夫? おんぶしてあげようか?

【だとか、明らかに冗談な声で、そんな風に尋ねてくるのだった】
855 :クローフィ・チャイカ [sagesaga]:2015/04/20(月) 00:33:57.93 ID:GI3zmRaJo
>>854
へぇー……あぁ、それで最近のことに疎いだとか言ってましたっけ、納得です
不思議な話ですねぇ、ご先祖様の縁とか何かあったんでしょうか?

【ようやく、この前の邂逅で教わった情報ときれいに結び付いた】
【確かに、五年間しか現代を体験していないのならなれないことも多いだろう──現代知識という点なら、まだ子供のクローフィの方が恐らく上であるほどに】
【でも、そんな旦那様が封印されてる間も声は届いていたというのは──なんというか、ロマンチックで】
【初の邂逅で刀をもらったというのも、まるでプロポーズか何かのように思えてくる】

ふふふ、太っている方だとは思いませんが私をおんぶというのは少々荷が思いのでは?

【初めて会ったときは、思わず年下かと思ってしまった相手】
【口調こそ軽いものの、実際に背負ってもらうことは可能なのだろうか──もちろん自分でも歩けるけど、戯れがてら興味はある】
856 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2015/04/20(月) 00:45:34.33 ID:lnMmar6i0
>>855

でもね、こっそりお勉強とかしてるみたい……だよ。隠れてやってるんだけど――。

【なんてくすくす笑う、あの白色も、こんな風に笑われているとは思いもしないだろう。きっと、留守番でもしている】
【現代の勉強と言うのも少し不思議な話だが。そんな風に勉強をするなら、なんとかする気はあるのだろう】

……うん、いろいろあるし、あったの。でも、もう、いろいろ終わったかな……。
大変だったんだよ、喧嘩もしたし――。でもこれからはずっと一緒に居られるから、いいの。

【そう言う彼女の顔はすこしすっきりしたようなもので、それなら、本当にいろいろと終わったあとなのだろう】
【それでも結局最後はそうなるのだから、運命の糸みたいな――そんなものが、もしかしたらあるのかもしれない】

ためしてみる?

【――と、彼女は悪戯っぽく笑う。頷いてさえしまえば、ほんとうに、おぶってみようと試すだろうか】
【ちなみに彼女は百六十センチでも四十五キロと軽く、どう考えても負ぶえそうにはないのだけど、】
【実際にやってみれば思ったよりも力がある。それでも痩せている割には、という程度でしかないのだが】
【チャイカが軽かったりするなら――不可能ではないのかもしれない。ただ、まあ、靴のかかとがたっかいので】
【危険が危ない可能性もあるのだが。……まあ、本当に負ぶうことになれば、なるだけ落とさぬように頑張るはずだ】


【そんな風に帰り道の時間が過ぎていく。きっとくだらない話もするだろうし、どうでもいい話もするのかも】
【この前の夕焼けがすっごい綺麗だった話とか、黒猫が前を横切ったから運が悪いのかもという話とか、ほんとうに】
【ただの友達みたいなことを話して――家まで見送って、彼女は帰って行った】

/申し訳ないですっ、眠いのと、明日も早いのと、流石に長引いてしまうのでこの辺りで!
/数日間ありがとうございました、おつかれさまでしたー!
857 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2015/04/20(月) 01:00:01.24 ID:CvepKogXO
>>839

いやさオレもまあそこまで研鑽を積んでるって訳でもないし……
まして他人に道を示せる程でもない、もしかしたら間違ってるかもしれねーし……
それでも、まあ……なんだお前が選んだんだから

【世界は広くならばその全てを語る事は難しい】
【広がる選択肢が多ければそれだけ迷うこともある、エルフェスという人物でさえその混迷極まる今の世にひとつと在るちっぽけなものだ】
【銀玖雀となんら変わる事は無い同じ立ち位置、今語った事でさえ僅かの間で分かるようになるだろう】

【何よりも同じ刃に導かれた者同士なのだ】

お前が勝手に選んだ道、別段オレに功績があるってのでもないぜ実際
だからこそ選んだ責任は銀玖雀、お前にしか払えない……冷たいかもしれないけどさワリーけどそういうもんなのさ

【刃を握る掌は他の誰かの物ではない明確な自分の掌】
【切り裂き切り結び、或いは自らを切り裂いたとてその全ては自分が生み出した物】
【ならばその責任は確固の掌に還る、当然の事と……】

ま、好きなように生きて好きなようにぶっ倒れてろ……
オレがそうであるようにお前も、それかオレとは別の物が見えるかもしれねー何にせよ言葉通りだ
お互いに刃を曇らせないよう頑張ろうじゃねーか、なあ?

【不器用でもそれでも前に進む姿こそ尊い物だと思う、時に一心不乱になってそうしてより先に進むのだ】
【夜も晴れる頃、ならば別れるのにも丁度良いと青年は銀の刃を振りあげる】
【ざわめく音は刀が消え銀の粒子に姿を変えた音、そして次の瞬間には掌に収まる銀のナイフへと形を変えて】
【銀に照らされた顔を見たならどこか悪戯な笑みがそこにはある、銀の刃の由来をもし銀玖雀が問うたなら「次の機会にな」と残し】

ああ、そうだ……自分の責任は自分だけのものだっつったけどな、時に支えて貰うのも有りだと思うんだ
責任をおっ被さるのは無理だけど今にも倒れそうな身体を支える事くらいはオレにも出来るだろうさ

【夜に消えようとする足取りはふととまり顔だけ銀玖雀に向いて遠回しな言葉を送る】
【不器用と銀玖雀は自らを語ったがエルフェスはまた別の方向に不器用だという話】
【言葉の途中で空を割いて銀玖雀に投げ出される紙片が一つ】

選別だ、同じ同好の士……いや同好の徒として何かあれば手伝ってやるさ、おらよっ……なんかあったら連絡でもしな、それじゃ今度こそじゃあな

【名刺という程でもない、ただ連絡先が書いてあるだけの簡素な物は】
【要するにエルフェスという人間は厳しい事を言いながらもその実、甘い人間だという事】
【受け取る受け取らないは自由として、エルフェスの足取りは軽くやがてどこかへと消えてゆくのだろう】

/遅くなってしまい申し訳ありません!
/この辺りでお別れでよろしかったでしょうか?
858 :クローフィ・チャイカ [sagesaga]:2015/04/20(月) 02:09:13.87 ID:GI3zmRaJo
>>856
ふふふ、奥さまには丸分かりですか……旦那様も立つ瀬がないですねぇ

【きっと、彼女には心配かけたくないからこっそりやっているのであろうが……これでは台無しだ】
【神様といえ、確かに普通の妖怪の一人といった感じで微笑ましい】
【そんなことを思いながら、二人でクスクス笑っていた】

ふーん……それはそれは
終わりよければ全てよしって感じかな?

【子細を聞いてもいいが、顔を見ればその言葉に嘘はなく、大体全て収まるところに収まったのだろう】
【それならば、わざわざ掘り返す必要もない──せっかくいい雰囲気で帰路についてるのだから】

ふふふ、私はどちらでも?
あ、でもその時は私も試してみたいかな……

【そんな風に気楽におしゃべりしながら、歩くこと数十分】
【何事もなく家にまでたどり着き、またの再会を約束してそれぞれの生活に戻るのだろう】
【こういった、繋がりの深い友人もいいものだ──そんなことを思いながら、クローフィは家のベッドに潜り込むのであった】


//とても楽しいロールをありがとうございました!

859 :アルカード=ツェペシュ [sage saga]:2015/04/20(月) 06:58:57.36 ID:IKGEjfe00
【とある日の昼過ぎ】
【夜の国、首都ルルーメン、オフィス街に近い通り】
【彼は少し楽しそうな顔でロングコートのポケットに手を突っ込んで歩いていた】
【恐らくは此の国の空が彼を上機嫌にさせているのだろう】

(此の国は良いなぁいつまで経っても夜ばかり、俺に強者探しをしろと言っているような国だ)

・・・何処かに面白い"者"はないかね〜

【彼は小声でそう呟く】
【何時もはそんな事は絶対にしない彼がそんな事をすると言う事はそれだけ彼が絶好調なのだろう】
【寒さなど気にしないと言う表情で彼は通りを闊歩する】
【その姿は端から見れば異様だろう】
860 :アルカード=ツェペシュ [sage saga]:2015/04/20(月) 16:32:13.03 ID:IKGEjfe00
↑取り下げさせて頂きます、
861 :レツ・ダンセツ ◆1XELifMljM [sage saga]:2015/04/20(月) 18:32:56.26 ID:ffYMEr04o
【しんと静まった満月の夜の街中】

……今の所、夜中に出歩いている不良少年・少女はいないな

【そう呟いたのはどこかの警察を思わせる制服を着た30歳前ぐらいの】
【整った白髪をした男】
【彼の左肩にはSCARLETのワッペンが張られている】
【今の彼は不良少年・少女の補導や防犯の声掛けをしている】

少し喉が渇いたな……喉を潤わせるか

【彼は自動販売機を見つけると小銭を取り出そうとする】
【その時彼の手から小銭が離れ小銭を落としてしまった】
【小銭の甲高い音が静かな夜に響き渡る】
862 :レツ・ダンセツ ◆1XELifMljM [sage saga]:2015/04/20(月) 19:22:04.19 ID:ffYMEr04o
>>861
/取り消します
863 :アミーナ・ティマセリーナ [sage saga]:2015/04/20(月) 19:24:58.03 ID:IKGEjfe00
【彼女はとてもご機嫌だ】
【と言うのも先日、意中の人物がNo.15に輝いた訳で、とても誇らしげな顔をしている】
【別に自分が昇格したわけでも無いのだが、それほどまでに彼女にとっては良い出来事なのである】
【そんな彼女は現在、真っ昼間の地の国のニュー・ドレファスを歩き回っている】
【理由はと言うとこれも先日ここにその人物が居たから、ので探し回っているのである】

よーし、頑張るぞ〜〜

【彼女は常に呑気である】
864 :アミーナ・ティマセリーナ [sage saga]:2015/04/20(月) 20:05:30.15 ID:IKGEjfe00
↑取り下げます
865 :五月雨 天音 [sage]:2015/04/20(月) 20:16:13.73 ID:4U7mjhgM0
【真夜中の公園。】
【そこにはほとんど人影がなく。また、誰も寄り付かない。】
【大きな物音があっても、誰も気づきそうもない。それが、この公園に対する私の感想だ。】

【つばめと別れて、暫くした後に私はこの公園に足を運んだ。】
【この公園はよく運動したり、一人になりたかったりするときに立ち寄るところだ。】
【案外、見晴らしが良いので本当に最適な場所だ。】

【そんな所で、私は夜風に当たっていた。】
【まだ、雨上がりで若干の湿気を孕んだ風は意外と心地が良かった。】
【≪生きることを感じられるもの≫その手がかりを掴んだことで、少し浮かれてる自分を再確認できる。】
【まあ、浮かれていいことはないけど、今はいいよね。】

【そこに、足音。】
【私はぱっと振り向く。】
【誰かが来たのは分かるのだが、一体誰なのだろう?】

だ、だれ?

【幽霊とかだったら、恐ろしくてたまらないんだけど。】
866 :アミーナ・ティマセリーナ [sage saga]:2015/04/20(月) 20:25:17.12 ID:IKGEjfe00
>>865
【彼女は真夜中の公園に訪れていた】
【特に理由が無いように見えるこの行為にも実はちゃんとした理由がある】

今日はきっとここにアルカードさんがいる気がする〜

【真夜中は彼女の意中の人物の活動時間だ】
【真夜中に重点的に彼を探せば見つかる確率は高いであろう】
【実際、本部で待っていれば週に三回程帰っては来るのだが】
【彼女はそう言った頭は弱いのである】
【その時、公園に人影があることに気付く】

アルカードさん?!そこかぁ〜

【無論アルカードでは無い、何カードでも無い】
【その時人影が此方に振り向く】

だれ?だれって聞かれたらアミーナだよ?

【彼女は呑気に人影に返答する】
867 :五月雨 天音 [sage]:2015/04/20(月) 20:38:52.96 ID:4U7mjhgM0
>>866
ア、アミーナさんっていうんですか?

【で、出鼻をくじかれた、、。】
【いきなり現れた少女はなんだか緩い雰囲気を纏っていた。】
【どうやら、「あるがーど」という人を探しているらしい。】
【私ではない。そして、幽霊でもなかった。よかった、、、。】

、、、でも、油断はならないか。

【さっきからの彼女の言動にあまり意図は見られないけど、変な点が一つある。】
【その「あるがーど」って人についてだ。】
【こんな真夜中で出歩いていれば会えるという確証がある時点で、まともな人では無いと考えられる。】
【それに関わる、、彼女も、、、。】

あ、あはは。ごめんなさいね、探してる人でなくて。

【我ながら棒読みだ。】
【とにかく、不味い。下手したら、やられかねない。】
【彼女からそんな気配がしてならない。】
868 :アミーナ・ティマセリーナ [sage saga]:2015/04/20(月) 20:47:59.13 ID:IKGEjfe00
>>867
?ううん!大丈夫だよ〜
やっぱりアルカードさんがこんなところにいるはず無いかぁ〜・・・むぅ

【彼女は目の前で「なんだこいつは」と言う雰囲気をユンユンと放射している女性の事など気にも留めず自分の世界に浸っている】
【緩く、緩く、ひたすら緩く、物事を考える彼女にはそんな事はどうでも良いのだろうけど】

それで〜?貴方は何でここにいるの〜?
アルカードさんじゃないとしたらお友達?

【そんな意見が一体何処から出てくるのか】
【兎も角彼女は、突拍子も無い質問を目の前の女性に投げ掛けた】
869 :五月雨 天音 [sage]:2015/04/20(月) 21:05:02.15 ID:4U7mjhgM0
>>868
あ、あはは、、。

【さっきから苦笑いしかしてないよ!私ぃぃい!!!】
【なんだか、彼女は私を気に留めてないけど、それも時間の問題だよね!!】
【さ、さあ、どう切り抜けようかな、、。なんで、私はこんな幼女に恐れを抱かなきゃいけないんだろう、、。】

【っと、そんな風に彼女に対して大分失礼なことを考えながら、今後の対応を考える。】
【とにかく、虎のしっぽだけは踏まないようにしないとね、、。】
【私はそう決意して、彼女の質問に答える。】

いいえ、違うわ。
「あるかーど」って人、会ったことないわね。
もしかして、お嬢ちゃんは待ち合わせとかしてるの?

【この時、私はやってしまっていた。】
【「あるかーど」って人の発音を誰が聞いても分かるほどに間違ってしまったのだ。】
【緩そうな彼女は気が付くのだろうか?】
【もし、気が付いたときその者を馬鹿にしたと勘違いしてしまうかもしれない。】

【私がそのことに気が付くのはもうほんの少し先のことだった。】
870 :アミーナ・ティマセリーナ [sage saga]:2015/04/20(月) 21:14:36.60 ID:IKGEjfe00
>>869
あるかーど?あるかーどじゃないよアルカードだよぉ!
まぁどっちでも良いかぁ〜えへへ

【緩い、緩すぎる】
【それで良いのかアミーナ、恐らく他のナンバーズが聞いたら唖然だろう】
【それほどまでに緩い性格なのが目の前の彼女との関係を保ち続けているのに彼女は気付いていない】

待ち合わせ?違うよ〜アルカードさんは色んな所にいるの!
この前は[地の国]の・・・どこだっけ?地震があったところで殺りあったらしいし〜
その前は本部の場所を晒しそうになって怒られてたし〜
その前は左腕が抉られてた!面白かったんだって〜

【彼女は機密事項も、自分の素性もこれでもかと言う程明かしていく】
【もうナンバーズ、いや機関を辞めた方が良いのでは無いだろうか】
【そんなこんなで彼女は緩〜〜〜〜〜く返答した】
871 :五月雨 天音 [sage]:2015/04/20(月) 21:40:10.71 ID:4U7mjhgM0
>>870
【緩い、、緩すぎるでしょ、、。】
【笑顔で答えてくる彼女に、もう神経擦れ減らすのはやめよう。】
【じゃないとこっちが持たないや。いや、それも作戦なのかしら?】

【そうやって思考を堂々巡りさせながら、彼女の言葉を聞く。】
【って、本部!?地の国!?なんか聞いたら不味いことなんじゃ、、。】
【私の冷汗は止まらない、もう、どうにでもなれ〜☆ミ。】

あ、あはは。そうなんだ。でも、それって話しても大丈夫なの?
私には分からないけど、そういう組織って守秘義務ないのかしら?

【もう、こうなりゃ自棄よ!自棄!!】
【地雷もなんでも、来るなら来なさいよ!!】
【私は何としてでもつばめの下に帰るのよ〜!!】

【完全にお目目グルグル状態の私はもう、止まらない。】
【誰のせいでもないわよ!!私の独り相撲よ!!この子の緩さにやられただけなんだからねっ!!】
872 :ヒライ ◆8R7odKA9zA [sage]:2015/04/20(月) 21:40:32.62 ID:JgOExrrOo
【酒場】

【ある街のその外れにある古い酒場。大して流行っても居ないこの店の】
【ルールは争い事をしちゃいけないって事だけだ。どんな奴が居ても、どんなことが起きても】
【店の外へは出しちゃいけないってのが暗黙に存在する。だから来るのは問題のある奴ばかりで】
【アイツは脱獄犯、あいつはマフィア、逆にアイツはエリート軍人や政府関係者……かもしれない】

…だから、ジンを一つの角度からしか見ちゃダメなんだ。決めつけで終わらせちゃダメなんだよ
ワインだって赤と白があってそっから種類、産地に分かれて…ってなってるだろ。ウィスキーもそうで
じゃあなんでドライなものはそうじゃないって誰が言ったんだ

【カウンターで店主に対してつらつらと品揃えに文句を言い続けている男。黒髪で、サングラスの男だ】
【ジーンズにトレンチコートとラフな格好だがどれも高そうなシロモノだ。腕時計も変な三角形をしている】

【店主も負けず劣らず言い返していて静かな舌戦になっている。そのせいで誰も注文が出来ない。割り込むには】
【そこそこの勇気が必要な空気。席もテーブルを除けば彼の近くに座る他無く…】

それにいつまでたってもビールは3種類か?俺が言わなきゃ2種類だ。そもそも………
873 :アミーナ・ティマセリーナ [sage saga]:2015/04/20(月) 21:50:56.39 ID:IKGEjfe00
>>871
守秘義務?そんな事偉い人が言ってた気が〜
あ、話しちゃった。
どうしよ〜・・・・怒られるぅ・・

【彼女の思考は異次元である】
【もう悩むのは止めよう。ひたすら突っ込んでいる中のh・・・ゲフンゲフン】
【そんなこんなで彼女は様々な事を話してしまった】
【となるとどうするかは一つ】

こんなときはね〜アルカードさんは強そうなら戦ってみる。
それらしくないなら、逃げるか〜それとも戦いたいか〜とか聞くんだって〜
逃げる?戦う?どっち?

【そう言うと彼女は黒い二丁拳銃を取り出した】

逃げないなら〜戦いま〜す
874 :霜降 氷雪 [sagesaga]:2015/04/20(月) 21:54:58.93 ID:GI3zmRaJo
【とある小道】
【裏路地のように明確に危険でもなく、表通りのように一定の安全が担保されているでもない場所】
【だが、午後の時間のこういった場所というのは、中々通行人もなく──そんな静かな場所を、一人の女の子が歩いていた】

ふぃー……暑い、です

【ハンカチで額をぬぐう少女の服装は、薄水色のワンピースに白い女優帽と、この時期にしてはむしろ寒そう】
【青銀の髪がそよ風になびく様は、夏の時期の方が似合ってそうだが──彼女にとっては、この季節はそれくらいに暑かったりする】
【そんな暑がり少女は、買い物袋を手に提げている──買い物帰りの日常風景だ】

875 :五月雨 天音 [sage]:2015/04/20(月) 22:09:55.90 ID:4U7mjhgM0
>>873
そうだよね、、。

【そうですよねぇぇぇぇぇぇぇえええ!!!!】
【ああ、藪つついて大蛇だしちゃったよお、、。こういうの後で後悔するんだよね。】
【でも、これだけは言える。私は可愛いこの子の容姿に騙されたと!!】

【そんな私の回想なんて関係なしに状況は進んでいく。】
【どうやら、彼女の属している組織の勧誘のようなものみたいだ。】
【それで、殺し合いなんて普通なら、、≪普通に生きてる≫人なら断るよね、、。】

【でも。】

【逃げ出したい、帰りたい。そういう思いが確かにあるのに、、。】
【体は言うことを聞かない。心も聞かない。】
【あるのは目の前にあるだろうスリルへの渇望。】
【≪生きてると感じさせてくれるもの≫が恐らくあると予感させる。】
【それはつばめから感じたものとは、また違うものだろう。】
【ああ、それでも求めずにはいられない。】

やるわ。

【ショルダーバッグから特殊警棒を取り出し、解りやすくベンチの上にバックを置く。】
【そして、警棒を一振りして本来の長さに伸ばす。】
【独特なキレのある金属音とともに、警棒はその姿を現す。】
【黒いアルミ製のそれは、約50cmある。殴るにもよし、突くもよしのちょうどよい長さだ。】

   プロ
貴方は本職みたいだから、どうかお手柔らかによろしくね。

 アマチュア
私、素人だから。

【月夜の下で、今戦いが始まる。】
876 :アミーナ・ティマセリーナ [sage saga]:2015/04/20(月) 22:18:24.04 ID:IKGEjfe00
>>875
うんうん〜アルカードさんはそういう人好きだと思うよ〜
私の方がずっと好きだけどね〜

【彼女は緩さの中に狂気を含めた口調でそう言い、二丁拳銃をXさせて構えた】

さぁ、いっちゃえ〜

【そして右手の銃を発砲する】

[千景残り11発]

/明日の準備があるのでここら辺で明日に回して良いでしょうか
877 : ◆3inMmyYQUs [sage saga]:2015/04/20(月) 22:23:26.47 ID:o01NkTM0o
>>872

【そこで入り口の扉が開き、客が一人、入ってくる】

【その客は目だけで店内を軽く見渡すと、】
【まるで勝手知ったる常連のように、迷いない足取りで歩を進めていく】
【周りにいた人相の悪い男共の数人が、その客を怪訝そうな目つきで見送る】

【彼――ヒライと席を一つだけ空けた左隣に、その新客は座った】

【一人の物静かな女性であった】
【見た目には二十歳かその程度。緩くウェーブのかかった赤毛が特長的で】
【細いグレーのジーンズに、橙色のブラウスと黒いジャケット。手には小さなバッグ】

【彼女は女性一人だというのに、この危うげな店に臆する様子もなく】
【さも当然といった風情で、そんな雰囲気が幾人かの気を引いたのかもしれない】

【彼女は腰を落ち着けると、隣で言い合いをする二人に視線をやって】
【それから躊躇わずに、黒髪の男へ声をかけた】

……ねえ。お酒詳しいの?
ブランデーが飲みたくて来たんだけど

【何かおすすめはないかと、彼女は尋ねるのだった】


/まだいらっしゃいますか?
/持ち越し予定でもよろしければ遊んで頂きとうござい
878 :クローザ・F・ローズン [sage]:2015/04/20(月) 22:33:16.51 ID:LzAymwyl0
【そこは赤かった】
【壁も地面も、隅々まで赤かった】
【ぴちゃり、という音は生々しい臭いを伴う】

.....ッッ!!

【その生臭い赤い水溜りの真ん中には2人の男性がいた】
【一人は地に伏している】
【顔はとうに生気をなくし、この水溜りの源泉だと理解させる】

ッッ......。 アァッ...!!

【もう一人は辛うじて立っていた】
【左手で壁に触れて身体を支え】
【右手は頭を押さえている】

【掠れるような声と背格好で男だと分かる】
【だが、その顔はよく分からない】
【その顔は仮面で覆われていたからだ】


【黒い狗の頭骨を思わせる不気味なデザインの仮面】
【使い古された黒の革のコートを身に纏い、フードを被った青年】
【僅かに覗く僅かに癖のある金髪と目付きの悪い紅い瞳が見えるだろう】

...クソッ....堪えろよ...オレ....ッ!!

【震える言葉で仮面の青年はそう呟いていた】
【まるで何かに怯えるように、その血に染まっている手で身体を支えていて──】

【その場に膝をつけていた────】
879 :霜降 氷雪 [sagesaga]:2015/04/20(月) 22:37:54.03 ID:GI3zmRaJo
>>874
取り下げます
880 :クローフィ・チャイカ [sagesaga]:2015/04/20(月) 22:50:35.43 ID:GI3zmRaJo
>>878
うわぁ……匂いに惹かれて来てみれば、何ともひどいことに

【赤に染まったその空間に現れたのは、一人の少女】
【空色のシャツにミニのスカート、そして赤いジャケットという出で立ち──白い髪と肌が、場の赤とのコントラストでより目立つ】
【15かそこらの年齢に見える、このような場にはそぐわない存在──だが、その凄惨さに取り乱すでもなく、眉をひそめているだけ】

……これは時既に遅しというやつでしょうかね、可哀想に
もしもし、あなたの方は怪我でもあるんですか?

【死体を見てもその程度の感想しか言わないのは、死者に価値を認めないから】
【死んでしまっては、精々地をいただく程度しか関わる方法もないだろう──それも、今は別に必要ない】
【だが、生者にはおしゃべりをしたり闘いの相手としたり、色々と「面白い」関わり方がある】
【それに、見るからに何かに苦しんでるのを放っておくのもどうかと思い──声をかけてみる】

881 :クローザ・F・ローズン [sage]:2015/04/20(月) 23:07:36.06 ID:LzAymwyl0
>>880
ハァ...ハァ.........ッ

【その投げ付けられた台詞に振り返る】
【凄惨なこの状況を見ても何一つ揺るがない少女を仮面越しに見定める】

....誰...だ、テメェ...何者...だ。

【その言葉は警戒、だろうか】
【ぴちゃりと、足を一歩引きずるように退いて】
【少女にゆっくりと紡ぐように問いかけた】
【だが、台詞は終わってない】

......人じゃねぇ...な。 テメェ...この感じ、何者...だ...

【今、この青年の中には一種の衝動が渦巻いている】
【"人を喰らえ"という、彼の出自を辿れば何も不思議ではない本能だ】
【その衝動を彼女から感じないことに疑問を感じたようだ】

【青年にとって久しぶりに会う人ならざる者】
【同じ同系統の夜に生きる連中の匂い】

【その懐かしさ紛れの不安感が彼の仮面越しの曇った声に感じられた】
882 :ヒライ ◆8R7odKA9zA [sage]:2015/04/20(月) 23:12:46.43 ID:JgOExrrOo
>>877

【男は店主へと更なる討論を繰り広げようとしていたが、店主が目線を入り口に向けたので】
【ピタリと喉元まで言いかけた言葉を留め、隣に人の気配がやって来たことでそれを飲み込んだ】

【何もない道でつっかけて転びそうになったような気分を1回リセットさせるために彼は何本目かの】
【煙草を取り出して、火をつけようとした。灰皿は既に山のようで中々のヘビースモーカーであるとわかる】

酒についてはマニアのつもりはないね。飲む機会が多いだけさ
…ブランデーは専門外だ。知っていることは…多くはワインと同じだってことだ…元がそうだからね
色々、種類はあるけど…多くはリンゴかブドウのブランデーに別のフルーツのリキュールを足して作ってる
…本当ならここで古いアップルブランデーにアプリコットを漬けたものを頼みたいところだけど生憎
この店にはありがちなヘネシーしか置いてないんだよ。……いや、味は悪くないんけど

【男は黙って考えてから、つらつらと話し始めた。店主は文句の1つでも言いたげな顔をしながらも】
【見た目からして高級そうな瓶のブランデーをいっぱいにクラッシュアイスを詰めたグラスをカウンターへ】

…まあ、俺はこのブランデーの持ってるイヤミな雰囲気が好きじゃない。いかにも、金持ちって感じだ
俺にはブランデーも金の時計も膝に抱えたチェシャ猫も似合わない。…香りづけも口説く時もスプーン一杯あればいい


/気がつくのが遅れてしまいました。よろしくお願いします!
883 :クローフィ・チャイカ [sagesaga]:2015/04/20(月) 23:24:51.69 ID:GI3zmRaJo
>>881
ほぅ、私の正体が分かりますか……となると、あなたも似たような存在なのでしょうかね?
聞かれたからには名乗りましょう、私はクローフィ・チャイカ──夜の王たる吸血鬼、その血筋を半分受け継ぐ者です

【会ってすぐに、正体を看破されるというのは少し驚いたが──それだけすぐにわかるということは、"人ならざる者"とはどういうことか分かる相手なのだろうと予測】
【と同時に、そういう相手なら名乗っても別に構わないだろうと自己紹介】
【彼の声色を見るに、精神でのパワーバランスはこちらが優勢──そこまで分析しての、行動である】

ふぅむ、人外が人を襲っていると……大方、種族としての本能に従った結果でしょうか?まぁ、理由はどうだっていいですが
うーん、ぱっと見ケガはなさそうですし……どうしたんです?さっきのうめきは
884 :黒野 カンナ ◆3inMmyYQUs [sage saga]:2015/04/20(月) 23:29:13.79 ID:o01NkTM0o
>>882

【グラスが運ばれてくるまでの間、彼女は黙って男の語りを聞いていた】
【聞いていた、というよりはむしろ彼そのものを観察するような目つきですらあった】

ふうん……
確かにブランデーなんか合いそうにない顔してる

【何とも愛想の通わない返事を一つして、グラスを出した店主に小さく礼を言う】
【彼女は出されたグラスを手に取って、しかしそれをまだ口には運ばずぼんやりと眺めた】
【氷が揺れ、からりと音を立てる】

よく来るの、ここ?

【女性は、グラスを――というより、グラスに反射する彼の姿を目に映しながらぼんやりと言う】
【飲み歩きには慣れているとでもいった風体で、初対面の彼に対しても何でも無い風に話しかける】

【それから彼女は思い出したように、オリーブの塩漬けはあるかと店主に聞いて】
【あると言われればそれを下さいと注文する。なければ、乾き物以外で適当にと答える】


/良かった。よろしくお願いしますー。
885 : ◆rrHt9B4adXq4 [saga sage]:2015/04/20(月) 23:39:19.67 ID:YQXxYjwTO

【公園】

……いーち、にーぃ、さーん、しーぃ……

【夜も更け、誰もいない筈のその場所に響くのは何やら数を数える声で】

【その声に公園に立ち寄ったのならば其処にいるのは恐らくストレッチの最中なのだろう、変わったポーズで静止する小さい人影】

【ハニーブロンドのセミロングを一つに纏め、黒と水色のボーダーシャツと黒地に水色のラインが入ったパンツを着て、上に赤紫色のパーカーを羽織り】
【青いスニーカーを履いた、十五歳前後の少女】

【彼女は入念にストレッチを終えると傍らからペットボトルを取り出し、スポーツドリンクを一口】

……うーん、何だかなー……
いまいち掴めないって感じだよなー……
【ぼやきながら首を傾げる少女】
【どうやら修業か何かの最中らしい】




【夜も更け通る者もいない河川敷】

【春とはいえ未だ夜は冷え込むうら寂しいその場所、音も起てずに飛ぶのは一羽の燕】
【不思議な事にその燕は炎に包まれていて辺りに淡く赤い光を投げかけている】

【その明かりに照らされるのは一人の男の姿】
【蘇芳色の少し長めの髪に白いシャツ、黒いレザージャケットとパンツとネクタイの二十歳程の青年】
【辺りに転がる岩に腰掛け、手に持った和紙の束に筆と墨でもって何かを描いている】
【炎を纏った燕はいわばその作業の明かりのようで青年の周囲をゆっくりと旋回している】

──うん、こんな感じか? 
【不意に青年が声を発し筆を置く】
【和紙を両手で持ち満足げに頷いている様子を見ると、どうやら絵が描き上がったようで】

【帰ろうかと和紙を岩の上に置いて岩から降り、筆と墨入れをしまう】
【刹那、吹いた風】

【せっかく描いた絵が風にあおられ舞い上がる】

【青年は、あああ! と慌てた声をあげながら絵を掴もうとするのだがなかなか届かない】

【その場にホバリングしている炎を纏った燕、舞う和紙、掴もうとする黒い青年】
【なかなかシュールな光景だ】


886 :クローザ・F・ローズン [sage]:2015/04/20(月) 23:41:05.09 ID:LzAymwyl0
>>883
吸血鬼...だと?
.......初めて見た。 こいつはぁ...驚き、だな...

【人外とは気付いていたがまさか吸血鬼だとは】
【正直驚くと同時に困惑していた】
【自分達の一族が吸血鬼とどんな関係か、知らないから】

...クローザ...一応、"薔薇の王"...生き残りの人狼だ

【薔薇の王──多くは語らないが古くより伝わる人狼の名家だ】
【今は人間に狩り尽くされて滅んだとだけ知られている】


【パチンパチンと金具を外して狗の頭骨と薔薇を組み合わせた仮面を取る】
【整った顔立ち、透き通る様な白い肌に月を思わせる少々癖のある金髪】
【そして血を思わせる紅い瞳が目立つ顔、そして】

【フードを取って頭にある狼を思わせる耳を彼女に見せた】
【彼が人狼であるのは本当の様だ】

......違う...これは、仕事の...一環だ

【一族の後ろ盾がない彼が生きる道】
【それはどう足掻いても汚いものしかない】
【こう言った暗殺まがいの仕事だけだ】

俺は...人は喰わないと...決めているんだ...

【そう、か細く呟いた】
【本能を裏切る、その行為の意味とは】
887 :ヒライ ◆8R7odKA9zA [sage]:2015/04/20(月) 23:42:33.50 ID:JgOExrrOo
>>884

【彼は彼女の言葉を聞いて少し自嘲気味に笑いながら】

まあね…俺にはコレで十分だよ。…けど好きじゃないものはお断りだ
何で好き好んで偽物やありがちなものを飲まなきゃいけないんだ何度も来ていて
その度に言っているんだから少しは考えてもらいたい…

【店主とか関係なしに彼はぼやき、煙草をくわえた。店主はもう無視して】
【離れたレジスター近くの椅子に腰掛けて出たばかりのゴシップ誌を広げた】

あの店主が3度音を上げて、店に多少マシなものを仕入れさせるぐらいには
…ここに来る客でそんなことを言うのは俺ぐらいだろうけどね

【文句をいうぐらいなら幾らでも別の店に行けばいいわけだが彼がここを行きつけにしていたのは】
【ここの客の多くは曰くつきの人間だという噂というかルールというかマーケティングに由来しているのだろうか】
【つまり彼も何かしらあるかもしれないというわけで……そうでなければ単なる物好きだ。夜更けでもサングラスの時点で】
【まあ怪しいといえば大いに怪しく、物好きであることは見た目でわかることだが】
888 : ◆3inMmyYQUs [sage saga]:2015/04/20(月) 23:54:30.85 ID:o01NkTM0o
>>887

【ぼやく男に、彼女はほとんど鼻だけで笑って、それを相づちとした】
【それからグラスに口をつけて、小さく一口、ブランデーを口内へ招いた】
【その最中、男を放って離れていく店主を目だけで眺めつつ】

なに、あなたはこの店をどうしたいの?

【と、少しだけ悪戯っぽい微笑を口元に滲ませて、横目で尋ねた】

【怪しげな男と、物静かな女性一人客の会話が徐々に始まりつつあるのに感づいてか、】
【テーブルを囲っていた破落戸のような男達が数人、カウンターの方へ視線を向ける】
【変なやつらだとでも言いたげに少しだけ目を細めたが、やがて気にしなくなる】
889 :クローフィ・チャイカ [sagesaga]:2015/04/21(火) 00:10:02.85 ID:Z+CTSwbTo
>>886
人狼ですか、私も初めてですねー会うのは……
ま、かといって他の種族なら会ったことがあるのかと聞かれると、そうではないですが

【クローザとは対照的に、こちらはあまり驚いているようには見えない──ぶっちゃけ、どの種族だとしてもそうだっただろう】
【彼女自身は種族として生きてきたことはないし、個人で他の人外と親交を持ったこともない】
【それに、種族がどーとかで騒ぐつもりもない──このあたりの意識の違いによるものか】

へぇ?いい心がけですけど、結構辛くないんですかそれ?
私はハーフなんで、そこらへん純血での衝動ってわかりませんが

【彼女が人との混血として産まれ、吸血衝動が闘争衝動として弱められたのはとても幸運だった】
【そうでなければ、彼女はクローザと同じ苦しみを抱えたのであろう】
【だが、彼女はそれを抱えていないからこそ実感できず──そのまま聞くことになる】

890 :ヒライ ◆8R7odKA9zA [sage]:2015/04/21(火) 00:17:50.97 ID:gxzVWc1Bo
>>888

…どうって…別に……

【その問に少し、いや結構な間で彼は考えたが何も浮かばなかった】
【元々どうもこうも考えちゃいない。その場その時、思ったことだけが全てだ】
【だが、放っとくとビールから始まり、つまみ、BGM、椅子からドアベルまでケチを付けるだろう】
【結局その調子だと最後は店の経営権まで奪いかねない】

ここの客は皆、干渉したがらないからね。俺以外は誰もロクに話さないよ…信用してないんだ
…正確に言うと信用しない人間はココだけは信用してる。…何かが、溢れかえりそうで釣り合ってる感じだ
だからアンタみたいに話しかける”愛想の良い奴”は珍しい……珍しいついでに

【彼は引っ込んだ店主を無理やり立たせてホットのコーヒーを頼んだ。運ばれてくるやいなやスプーンに】
【角砂糖を載せて、ブランデーを軽くかける。ライターの火を起こして近づけると、青い炎がロウソクのように灯った】
891 :クローザ・F・ローズン [sage]:2015/04/21(火) 00:28:22.13 ID:Z/7dqRPF0
>>889
そうだな...今俺は、数十年間ずっと絶食していると同じだ...
ずっと..誤魔化してきたが...それも...もう...

【一度、彼の理性は崩れかけた】
【親しい少女を、喰らおうとしてしまった】
【この手で、この牙で】

【その時は止められても、二度はない】
【一度決壊したダムの水流は自力では止められる事は不可能に近い】

【目の前に広がる血はまさに究極のご馳走だ】
【それを抑えるなど、...想像を絶するだろう】

【クローザはその転がった死体から距離をとりながら──】

...吸血鬼ってのは、血を欲するものだと思ったが...違うのか...?

【至極当然に気になった】
【ハーフというだけでそこまで違うのかという疑問だ】

892 : ◆3inMmyYQUs [sage saga]:2015/04/21(火) 00:30:24.27 ID:nbkGN7LYo
>>890

【男の話を聞きながら、彼女は軽く首を捻って後方の店の様子を見渡す】
【なるほど男の言う通り、人が集まってはいるが、それぞれが堅い殻を持っているような】
【彼女はそんな印象をはっきりと受けて、それから顔を前に戻した】

【「珍しいついでに――」一体何をする気かと、男の様子を黙って眺めていた】
【そして自分の目の前で鮮やかな炎が立つのを見ると、彼女は少しだけ目を丸くした】

カフェ・ロワイヤル――
面白いことするんだね。誰かに作ってもらったのは初めて

【彼女はそういって口元を僅かに綻ばせた】
【数呼吸の間、彼女は揺らぐ炎をじっと見つめていた】
【まるで炎の奥に遠い何かを見透かし、追憶するかのように】

【やがて彼女は口を開く】

こんなものまで作ってくれて、話してくれて
私のことは、怪しいとか思わないの?

【何かを面白がるような微かな笑みを口元に滲ませ、彼女は彼を見た】
893 :クローフィ・チャイカ [sagesaga]:2015/04/21(火) 00:49:11.59 ID:Z+CTSwbTo
>>891
わぁ、思ったよりキツそう……他の手段で誤魔化しとか利かないんですかね?

【数十年断食なんて、よく正気を保ってられるものだと思う……いや、保つのが辛いからこそのあの呻きか】
【だが、種族としての根本に関わるこの問題──どうしたらいいか、ぱっと思い付くはずもなく】

ん?あぁ、もちろんそうですよ?
ただまぁ、私は半分だけの吸血鬼ですからねー……定期的にドタバタ喧嘩でもしたり、人間からダイレクトでなくていいから血を摂取すれば、それで済んじゃうんですよ

【吸血鬼には吸血衝動というものが当然あるのだが、彼女の場合は少々違い】
【「襲う」から「闘争」へ、「吸血」から「血液の摂取」というように、衝動がマイルドになっている──その分、力も弱めなのだが】
【だからこそ、彼女は人間社会に溶け込んで生きていける──時々不良っぽく裏路地でもあるいてゴタゴタに首を突っ込めばいいし、血だって最近は血液製剤なんていう便利なものもある】
【そんな混血児の姿は、純血にはどう見えるのか】
894 :ヒライ ◆8R7odKA9zA [sage]:2015/04/21(火) 00:53:05.16 ID:gxzVWc1Bo
>>892

【彼はその火を見て何を思ったか。サングラスの奥に秘めて見せることは無かったはずだ】

【すぐに溶けて消えるその火をコーヒーに落としてかき混ぜた】
【ブランデーの匂いが移ったコーヒーカップを手にとって】

なんだ、知ってた?流石に俺もこんなのはキザすぎると思うね
いっそ皇帝にでもならないと…ぎこちなくなっちまう

【飲んでみても味は大して変わらない。コーヒーは深煎りのインスタントみたいなものだ】
【多少の甘さが舌にざらつくだけで、見た目八割のキザったらしいシロモノには変わりない】

面白いものを見てくれる人が居て、見せるのに理由なんて無いよ
聞いてくれるヤツが居て、話さないのもぎこちないだろ?…それだけだよ
怪しいだなんて、幾つも先のことを考えるのは止めにしているんだ。…想像なんて偽物ばかり多くて
本物は見当たらない。どうせ直ぐに向こうからやってくるなら、それを受け入れるほうが良い

…つまり……あー……疑うのを忘れてた
疑って欲しいのなら疑うけど

【ビールと同じように目の前のその時の事、その時の気分だけを重視して生きるのが彼の方法だ】
【二手三手先を読むのはそうしなければならない時だけだ。故にトラブルもプロブレムも多い。だからその度に後悔はする】
895 : ◆3inMmyYQUs [sage saga]:2015/04/21(火) 01:11:49.00 ID:nbkGN7LYo
>>894

【「なんだ――」という言葉に何となく可笑しみを感じて、彼女は小さく笑った】

あんまり驚けなくてごめんね
私、バーテンの見習いしてるの。だから知ってたってだけ
嫌いじゃないよ、こういうの

【言った後で、グラスを口へ運ぶ】
【それから男の話を黙って聞いていたが、ふと】

【「……想像なんて偽物ばかり、か」】
【彼の言った言葉を反芻して、じっとグラスの氷を見つめていた】

……別に疑って欲しい訳じゃないの
ただ少し不思議だったから、訊いただけ
普通に話してくれるなら私の方もやりやすいし、助かった――

【そういう彼女の表情は先ほどよりいくらか和らいでいた】
【その視線が数呼吸、彼を値踏みでもするかのように移ろって】
【やがて何かを決めたように、彼女は口を開いた】

……あのさ。『話せる人』ってことで、一つ尋ねごとをしたいんだけど

【「いいかな?」と、彼の様子を窺いながらそのように尋ねた】
896 :クローザ・F・ローズン [sage]:2015/04/21(火) 01:12:19.63 ID:Z/7dqRPF0
>>893
人の食事を腹に詰め込む...味覚が人と変わらないのが救いだな
腹一杯なら取り敢えず...大丈夫だというのは分かってる

【無理してまで喰おうとしない自分の体の仕組みで助かっているらしい】
【ただ、それは身体の意思とは違う栄養だ】
【最近、薄くなりつつある料理の味が気のせいだと信じたい】

【そして、今は腹が減っている】
【身体の底からふつふつと湧き上がるこの衝動を忘れなければ──】

【ぎゅっと、自分の腕を押さえ込んで】

【(地面に血なんて吸いたくない吸いたくない吸いたくない)】
【(そんなもの啜っていたらただの獣だ、気持ち悪い)】
【と、散らばった死体を視界から外しながら自分に言い聞かせる】

へぇ...便利だな
羨ましいね...俺にはそのハーフってのがいいな...

【自分の親父、両親よりももっと上の代の先祖が聞いたら蔑むだろうか】
【名家だったらしいし、純血は誇りだっただろうから否定はしてただろう】

まぁ、純血主義が時代錯誤ってのは知ってるし...
それだけだな、俺にとったら...

【ハーフである彼女を、混血である事を受け入れる彼女の在り方を】
【彼は否定しない、と言った】
897 : ◆3inMmyYQUs [sage saga]:2015/04/21(火) 01:16:15.42 ID:nbkGN7LYo
>>894
/ぐ、もう少し頑張ろうと思ったのですが、そろそろ活動限界が……
/こちらから絡んでおいたのに申し訳ないのですが、俺はもう落ちないといけません

/ここで適当に別れて終わるか、持ち越しでもう少し踏み込むかは、ヒライさんの方にお任せします
/俺としてはもう少しお話したいなあとは思いますが……仰せの通りに致しますので
898 :ヒライ ◆8R7odKA9zA [sage]:2015/04/21(火) 01:19:47.05 ID:gxzVWc1Bo
>>897
/了解しました。では持ち越しで!今日も夜は居りますので、そちらのご都合で
/ただこちらも結構危ういのでレスは今日の朝にでもさせて頂きたいと思います
899 : ◆3inMmyYQUs [sage saga]:2015/04/21(火) 01:27:19.05 ID:nbkGN7LYo
>>898
/ありがとうございます!
/分かりました。それでは今日はこれで失礼しますね
/詳しい話は舞台裏の方で。それではまた
900 :クローフィ・チャイカ [sagesaga]:2015/04/21(火) 01:31:38.64 ID:Z+CTSwbTo
>>896
なるほど、満腹なら食事はできない……単純ながら信頼できる方法ですね

【クローフィの場合は人としての栄養と別に血液摂取が存在するため、出てこなかった発想である】
【だが、問題はやはり持続時間か──彼の腹具合は、今はいかほどなのだろう】
【自分に襲いかかってくるとは思わないし、その時は応戦すればいいが──一般人相手にそうなると、色々面倒そうだ】

それはどうも、てっきり忌まれるかと思いましたが
まぁ難点は自分がなんだか見失っちゃうことがあるってことですかねー、人間でもなきゃ人外にもなりきれないとなると……ね?

【人なら、人らしく生きればいい】
【人外なら、人外としてアウトローに生きるのも一つの道】
【だが、中途半端なこの身だとどちらも完全にこなすのは難しい】
【最近はそういうことも減ってきたが、自分とは何か……よく自問自答したものだった】
901 :クローザ・F・ローズン [sage]:2015/04/21(火) 06:52:21.95 ID:Z/7dqRPF0
>>900
どっちでもいいんじゃないか。
人であり、吸血鬼でもある...個性だよ、多分な

【壁に背中を預けるように、息を整えながら言った】
【きっと、彼女にとって生きる上での最大の問題を──簡単に、単純な回答で返す】

そりゃ...時代遅れの古い連中からは小言を言われるだろうが、まぁ聞き流せばいい...

人ですら全くないオレでも、人外に友人もいて
人と一緒に笑えたり、戦える事もある...

オレ以上に人に近いアンタなら...きっと両方の道を歩いて行けるさ...

【そう、彼が人外でありながらその心を奈落へと落とさない理由】

【人に化け物と罵られても、彼らとの理解し合えると信じてる】
【全ての人間とできる事は無いだろうが、それでいい】

【理解しようとするその尊い心が大事なのだと】

...だから、アンタは大丈夫さ。

【そう、真っ直ぐと力強くて優しいその眼で彼女を見た】
902 :ヒライ ◆8R7odKA9zA [sage]:2015/04/21(火) 14:26:26.90 ID:GPEhxAkMo
>>895

【このコーヒーの味のような苦笑いを彼は浮かべ】

カッコつけて上手くいかない時が1番…その…ダメだね
もうちょっと上手いこと考えるようにするよ…コーヒーも安物だし
映画で見たまんまの付け焼き刃は…ダメだねやっぱ

【落ち着かないように首の後を掻くのは少し恥ずかしいのか忙しなく】
【コーヒーに口をつけてたいしたインターバルもおかずに次の煙草を手に取る】
【気取るのもどこかぎこちなくて嘘をつこうにも直ぐに顔に出てしまう質のようだった】

不思議……まあ、そうかもね。この中じゃ俺みたいなタイプはイレギュラなんじゃない?
ポジティブにとられたのなら構わないけど、大抵は”空気の読めない浮いた奴”さ

【サングラスの男は相も変わらず、疑う様子もなく単なるキザな酔っぱらいでしか無く】
【飄々とした雰囲気でテーブルにこぼれた煙草の灰を紙のナプキンで払って落とした】

俺が知っていて、答えられる事だと幸いだ
903 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2015/04/21(火) 16:15:15.24 ID:YEEIw+IQo
【公園】

せっ…と!

【拳が何も無い空間を突く】
【短い黒髪を襟元で切り揃え、前髪も額を隠す様に横一文字に切り揃えられている少女の拳だ】
【縁の無い眼鏡から覗くのは髪と同じ黒の瞳で、少し視線を下げれば白いシャツの襟を細く赤いリボンで締めているのがよく目立つ】
【チェック柄のスカートの左側に有る筈の打ち刀とロングソードは今はベンチの上に置かれていて】

はっ…!

【肘が空を裂く】
【その動きにこそ澱みは無い。しかし熟練者のそれに比べると拙い動作だ】
【しかし体の動作を確認する様に1つ1つ丁寧に。しかし身体が冷めない程度に素早く】
【自分の思い描く動作が出来る様に「練習」している。剣を振るだけが鍛練ではないのだ】
904 :レツ・ダンセツ ◆1XELifMljM [sage saga]:2015/04/21(火) 16:51:32.50 ID:QRAK7nX3o
>>903

今日は平穏だな……

【そう呟いたのは】
【見た目30歳前ぐらいの耳にかからない程度の長さの整った白髪をした男】
【どこかの警察を思わせる服を着ており左肩にはSCARLETのワッペンを着けている】

ん?

【そして公園に来た時に型の稽古をしている少女が視界に入る】

こんにちは。熱心ですね……武術の練習ですか?
今はいいけれど遅くなったら危ないから帰るんですよ

【そう少女に穏やかな口調で話しかけた】
【こういう声掛けも大事だとレツは常々思っている】
905 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2015/04/21(火) 17:18:51.75 ID:YEEIw+IQo
>>904

っと、こんにちは

【今まで声をかけてきた人物は居らず、今回も男は素通りして往くだろう】
【そう思っていた少女は挨拶されて少し驚いてから動きを止め、其方を向いて会釈と一緒に挨拶し返す】

お見苦しいものをお見せしました。
が、危険だから帰れというのは些か承服しかねます
……それから、少々お待ちを

【少女は少し生真面目過ぎるのか、適当に頷けばいいのに態々正直に答え】
【そして相手に一度断ってから男から視線を外し、ベンチに置いていた刀と剣の2つを腰へと差し直す】

よし、と…お待たせしました。警邏の方でしょうか?

【眼鏡の位置を両手で直し、男の方へと向き直って質問する】
906 :レツ・ダンセツ ◆1XELifMljM [sage saga]:2015/04/21(火) 17:26:06.04 ID:QRAK7nX3o
>>905
【レツはベンチに置いてあったロングソードと刀は目に入っていたが】
【それが目の前の少女の物だとは思っていなかった】

確かに今は警ら中の身ですが……ベンチの上の
2つの物は貴方の物でしたか
しかし武器を持っているからといって安心するのは早計というものですよ
見たところ2つとも扱うのには技術がいるもの
失礼ですが先ほどの型を見る限り扱えるとは私には思えません

【こちらも生真面目なので自分の懸念を相手に話す】
【その目はかなり心配げだ】
907 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2015/04/21(火) 17:47:02.39 ID:YEEIw+IQo
>>906

お勤めご苦労さまです
しかし……むぅ

【労いの言葉の後、御心配なくと言いかけて少し悩む】
【己の技術が未熟なのは事実。下手な暴漢に負けるつもりなど更々無いが、自分がどの程度強いのか相手に伝える術も無い】
【と言うよりも……】

……私は私が勝つ事も、負ける事も。
力及ばず道半ばで倒れる事も「納得」していますので

街の平和を考える方に御心配無く。とは言えませんが……私は「これでよろしい」と思っています

【分かって貰えるだろうか】
【自分が強かろうが弱かろうが自分は自分の意思で此処にいるし、その末に何処かで果てる】
【「自分の意思を通せない事」 身の危険より、それが彼女にとって懸念する事なのだと】
908 :アミーナ・ティマセリーナ [sage saga]:2015/04/21(火) 17:54:11.89 ID:8O9+Agjx0
>>875
うんうん〜アルカードさんはそういう人好きだと思うよ〜
私の方がずっと好きだけどね〜

【彼女は緩さの中に狂気を含めた口調でそう言い、二丁拳銃をXさせて構えた】

さぁ、いっちゃえ〜

【そして右手の銃を発砲する】

[千景右残り11発]

さぁさぁ、どうかな〜?

/遅くなって申し訳無いです
909 :レツ・ダンセツ ◆1XELifMljM [sage saga]:2015/04/21(火) 17:56:21.16 ID:QRAK7nX3o
>>907

……例え貴方の意志であろうとも
どこかで倒れる事を看過できませんね

【その目には強い意志が宿っている】
【彼にとってはそれが自分の意志というもの】
【例え相手の自由意志であろうとも看過出来ないものは出来ない】

例えば目の前に死のうとしている人がいます。
そのまま放っておく人もいるでしょうが大抵の都市の大抵の人は助けようとするでしょう
それと同じことで貴方の意志であっても私には放っておくことが出来ないのです
一体何をそこまで思いつめているのでしょうか?
見たところ貴方はまだ若い……というより幼い。捨て身になるには早くありませんか?

【相手の返答から少女は何かに追い詰められているのではないかと思い話を聞く態勢に入る】
910 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2015/04/21(火) 18:17:34.31 ID:YEEIw+IQo
>>909
御心遣い、痛み入ります

【男の言葉を煩わしいとは言わない】
【それが男の優しさであると言うのは明らかで有るからだ】
【しかし、左右に首を振って貴方の言葉は聞けぬと言う】

……私のしようとしている事は「それ」と何等変わらないからですよ
あと、私は元服もとっくに済ませておりますので

【元服、と言う言葉から彼女が櫻の国の出身であると分かるだろうか】
【見た目通りの齢16にして既に1人立ちしているのだという事も】

私も、眼の前で誰かが死にかけているなら助けるでしょう

例えそれが何者かの凶刃に因る事態だとしても

力が及ばぬ事、自身が弱い事。関係ありません。
私は私の正道を歩む為に力を振るいましょう。

【死すれば全て終わりだとしても】
【貴方の言うとおり助けたいものを助けようともしない理由は無い】
【少女には少女の「正しさ」が有る。それを貫く為の意思が有る】
【一時も貴方から離さぬ視線と同じく真直ぐに、彼女は彼女なりの「正しさ」を持っている】

【のだが――――】


………帰れないって言う理由はまぁ、また別に有るのですが

【ここで初めて、少女が話しながら男から視線を外した】
【そして眉間に皺を寄せて凄い苦そうな顔をし、それを解そうと眉間に手を当てて揉み始める】
【何か力云々とは別に悩みの種が有るらしい…と言うか悩みが無かったら大人しく帰っている筈だったのだ】
911 :レツ・ダンセツ ◆1XELifMljM [sage saga]:2015/04/21(火) 18:25:18.82 ID:QRAK7nX3o
>>910

そうか……それなら精進することですね
私が言えた義理ではないかもしれませんが今の貴方はどうにも危なっかしい
凶刃は大きく強くそして無慈悲だ
一人を助けるために貴方が凶刃に倒れてしまえば
結局犠牲者が出たことに変わりはない
強くなってください

【レツは少女の意志に自分と通じる意志を感じそのことについては何も言わないことにした】

ふむ……ところで帰れない理由はなんでしょうか?
もしかして勘当されているとかそういう事情があるのでしょうか?

【少女の言動を訝しげに見る。】
912 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2015/04/21(火) 18:51:04.30 ID:YEEIw+IQo
>>911
精進するのは勿論です……けれど
私は犠牲者を出さない事を目的にしている訳では無いので、そこは勘違いしないでくださいね?

【弱い誰かが生きて居るなら、少女は躊躇いなく助けるだろう】
【しかしその誰かが既に死んでいるのなら最早「終わった事」と割り切れる。凶刃の持ち主にも余程酷い殺し方でなければ特に何の感情も抱くまい】
【渇いた死生観と言えばそれまでだろう。が、彼女は別に「正義」では無い彼女の歩む道は「彼女の正道」なのだ】
【要は「寝覚めが悪い事はしたくない」 それだけの為に力をつけ、振るっているのだ】

ああいえ、実家は櫻の国に御座いまして
今は此方に宿をとっているのですが、それとは別に人を探していまして…

【すぐにそちらへ視線を戻して】
【少々困った様に顎に手を当てて小さくうーんと唸って―――】

……見つけたら顔の原型が無くなるまで鞘でぶん殴ろうと思うんですけれどねー
本当見つからなくて…

【はーぁと深い溜息と同時に酷過ぎる毒を吐いた】
913 :レツ・ダンセツ ◆1XELifMljM [sage saga]:2015/04/21(火) 19:01:00.56 ID:QRAK7nX3o
>>912
そうですか……自分の道を進むっていうのは簡単に言われますけれど
困難な道です。それだけは留意して下さいね

【一応年齢的に先達として忠告はする】

後、一応治安を守る者の前で暴行・傷害宣言はやめてください
その言葉が無ければ探すのを手伝ったのですが……残念です

【本当に探すつもりだったのだろう。その言葉通りとても残念そうだ】

じゃあ私は警ら中ですのでこれで失礼します。またどこかでお会いできることを願っています

【ぺこりと礼をしてその場を去る】

/ありがとうございました〜
914 :ロゼッタ ◆my2He3rcPs [saga]:2015/04/21(火) 19:05:02.21 ID:qORh1qnDO
【路地裏】

【──世間は今、様々な話題や事件で揺れ動いている】
【廃の国事件。新六罪王出現。ベクターの地の国事件。国立図書館襲撃。セリーナ・ザ・"キッド"救出作戦】
【だが如何に世界が揺れ動こうとも、この場所だけは変わらない】
【死がゴミのように転がり、暴力がすぐ横を通りすぎていく。それだけの日常を繰り返すだけの処だ】
【そして──路の角に立つ彼女もまた、裏の住民であった】

【艶やかな黒髪に、紅色の瞳をした、女。身に纏う高価な黒いドレスは、彼女の身体のラインを強調させる】
【何をするまでもなく、女はそこに立っていた。立っているのが、女の仕事だった】
【──娼婦。自らを売り欲望の捌け口となる代わりに金銭を享受する、社会の嫌われ者。それがこの女だ】

【女は立っているだけ。ただ、彼女の側を男性が通りかかれば女は彼に声をかけるだろう】
【曰く──「私を買わないか」と】
915 : ◆3inMmyYQUs [sage saga]:2015/04/21(火) 19:33:31.79 ID:nbkGN7LYo
>>902

【そんな彼の姿を見ると――彼女は俯いて、くっくっと声を押し殺して笑った】
【サングラスをかけた見るからに強面な男が、恥ずかしそうに弁解する様が可笑しかったらしい】
【一見馬鹿にするようにも見えかねないが、そこには彼に対する僅かだが純粋な親しみが込められていた】

ふ、ふふ――いいんじゃない
そういうのが好きな人もきっといるだろうし

【そのように言う彼女の口調は幾分和やかさを増していた】
【そうして、彼が尋ね事に応じる様子を見せると、彼女は一つ礼を言ってから】

……ちょっと探してるヒトがいるの
こういう見た目なんだけど――

【ジャケットのポケットから一枚の写真を取り出して、テーブルに置いた】
【そこに映っていたのは、一人の男性の横顔だった】

【――見た目には、十代とも二十代とも見える曖昧な年齢の雰囲気】
【髪は金色。瞳は緑。その視線はどことなく虚ろで、生気を欠いていた】
【まるで隠し撮りでもされたものであるかのように、】
【写真の男は撮られていることを全く意識していない様子だった】

【しかし全体として言えるのは、特徴が乏しく、】
【街を歩けば似たような男と数人すれ違えそうな凡庸たる人物。そんなところか】

――どう? どこかで見たことはない?

【……残念ながら、ヒライと直接会ったことのある人物ではないだろう】
【彼女も何か確信があって訊いたというよりは、僅かでも手がかりに繋がれば――】
【ともすればそんな熱意すら滲んだ様子だった】

【彼女はほんの少しの期待を胸に抱きながら、彼の反応を待った】
916 :クローフィ・チャイカ [sagesaga]:2015/04/21(火) 20:37:23.79 ID:Z+CTSwbTo
>>901
ふぅん、あっさりと言ってくれますねぇ……まぁ、いっつもその結論に落ち着くんですけどね
それでも、悪くない気分ですねーそう言われると

【何度も悩むということは、同じ数だけその場での決着をつけてきてるということ──でも、それでもぶれることはある】
【クローザという他者からの承認というのは、彼女の軸の安定性に多少なりとも利くかもしれない】

……で、まぁ嬉しいには嬉しいんですけど、あなたの方は大丈夫なんです?
まさか四六時中食事して時を過ごす訳にもいかないだろうし、もうちょっとスマートな策が欲しいところですが
917 :クローザ・F・ローズン [sage]:2015/04/21(火) 20:54:15.76 ID:Z/7dqRPF0
>>916
【彼女の言う通り、現状維持は続かない】
【人の血を飲む、肉を食らう】
【これは狼男としての決定事項だ。本能であり肉体がそう出来ている】

...厳しいな
本当に血を飲むだけしか無いかもしれん...

【きっと一口飲めば、栄養は事足りるだろう】
【身体がそう出来ている、だがこれは麻薬に近い】

【口内を埋め尽くす味の快楽】
【数十年という歳月の間知らなかった未知の悦に自分はどうなるのだろうか】
【きっと、皆が悲しむだろうとだけ分かる】

【思わず、眼を伏せた】
【そこに転がる死体がご馳走に見え無いように】
918 :ヒライ ◆8R7odKA9zA [sage]:2015/04/21(火) 21:40:07.20 ID:gxzVWc1Bo
>>915

【彼女の笑い声には何とも微妙な表情の苦笑いで答える】
【しまりの悪いのはいつもの事だったが慣れるということはない】

【テーブルに差し出された写真を見、悩むことも言いよどむこともなく】
【殆ど間を置かずに彼は答える】

いいや、知らないね。…こう見えても俺は世界中歩きまわってる。知り合いは
多いはずだし色んな奴も会ってきた。…でも覚えはない。見かけたこともないはずだ

【人の顔や名前を覚えるのは得意な方ではないが(大抵、泥酔しているというのもある)】
【それでも一瞬で知った顔じゃないと直感でわかった。知らないものは知らない。そういうものだ】

生き別れた弟でも探すなら、腕の良い探偵でも雇った方がいい。どうせ警察はそんなことじゃ動かない
そういうのが専門のヤツもいるんだ。人探しの……まあ、大抵は逆だけどね。迷い人を見つけて
それを探している人を探すんだ。……まあ、何にせよ。俺に言えることはそれだけ

【そう言って、少し冷めたコーヒーを飲んだ。冷たい物言いに聞こえるかもしれないが会話を】
【迂回できるほど彼は器用じゃない。ただ言えることを言うだけだ】
919 :五月雨 天音 [sage saga]:2015/04/21(火) 21:41:02.30 ID:CWZCMTn+0
>>908
へえ、、。でも、あまり興味ないかな!!

【彼女が両腕をクロスした瞬間に、私は体の力を抜く。】
【一瞬で相手の攻撃に反応できるように体の余計な強張りを抜いたのだ。】
【今の私にとりわけ型があるわけではない。でも、これが今の私にできるベストだ。】
【間の抜けた掛け声と共に相手の右手の銃が放たれる。】
【私はその弾を腰を落として体の位置を下げることで躱す。】
【それでも、弾は私の肩口を切り裂いていく。】
【普通ならここで痛みによって集中を切らし、突撃のタイミングが半拍は遅れるだろう。】


【そう、私みたいなやつじゃ無ければね。】


【私は有無も言わさず、最短距離を駆けていく。】
【傷口からは血が出ているが、私にとってはそれだけだ。】
【痛みなんて、、私には感じられないのだから。】

【私は問答無用で距離を詰める。元々そんなに離れてはいなかった。】
【そして、右手に持った警棒を袈裟斬りのように振り下ろす。】

はああっ!!

【ここで重要なのは大振りではなく、コンパクトに振り抜くということである。】
【そして、狙いは相手のクロスした腕の交点。】
【あわよくば、相手の銃を両方叩き落とせればいいなと考えてる。】
//遅れてすみませんでした!!!
920 :クローフィ・チャイカ [sagesaga]:2015/04/21(火) 21:58:46.20 ID:Z+CTSwbTo
>>917
まぁ、私みたいに「人を襲わずに欲を満たす方法」ってのも、探せばあると思いますけどねぇ
血液製剤欲しければ何個かあげますよ?

【彼の胸のうちも知らずに、そんなことをさらっと言ってのける】
【人狼が血で満足できるかは、知らないが……そこも含めて、他人事であるというのは否めない】

血飲むだけなら、わざわざ猟奇的なことしなくてもできますしねー
これでなんとかなれば、ありがたい話ではありますよ
921 : ◆3inMmyYQUs [sage saga]:2015/04/21(火) 22:01:59.44 ID:nbkGN7LYo
>>918

【「……そう」】
【彼の答えを聞いて、彼女の声のトーンが落ち込んだ】
【彼女も駄目元の部分はあったが、それでも残念に思う気持ちは毎回起こる。そういった風だ】

……探偵や警察は、ちょっと
そこまで大事にはしたくなくて、出来れば少ない人数で穏便に済ませたいの

急に変なことを聞いてごめんなさい
あなたみたいな人が知らないって言うんじゃ、ここにいる他の誰に訊いても答えは同じそうね
答えてくれてありがとう

【さっぱりと割り切った様子で、彼女は言った】
【何やら事情を抱えている風ではあったが、訳ありなのはこの酒場にいる者が皆そうだろう】
【彼女は訊かれてもいない事情を話すことはせず、写真をポケットに戻した】

【……ふと、コーヒーを飲む男を横目で見やる】
【今更ながら、店内なのにサングラスを外さないのはどういう訳なのか等と色々と気になり始めた】
【強面風かと思いきや素直に照れを見せる。それぞれが関わりを持とうとしない店の中で一人で飲む――】

……ねえ、そういえば名前は?

【なんとなく気になったことを口に出してみた、という声の調子】
【名乗る時はまず自分から。そんな礼儀もつい忘れて】
922 :銀玖雀 ◆60/reloads [sage saga]:2015/04/21(火) 22:13:28.89 ID:H0H2Izu4o
>>857


────分かりました。

【その言葉と共に銀玖雀は頷いた。分からない事を分かったと言えない彼だが、これは銀玖雀の誠意】
【彼がどう思おうにせよ、次の一歩を踏み出すきっかけをくれたのはエルフェスに他ならない】

【彼の厳しさを飲み込んで、】
【銀玖雀はそれ以上は何も言わなかった。銀玖雀から見れば自分から見れば彼の全ては輝いて見えるが、】
【それはきっと、自身が何も知らないから。本当の意味での彼の良さを知るには先ずは彼と同じ場所に立ってからだ】
【きっと、次に会うときには彼の言葉を理解しているだろう。真面目だけが取り柄の鳥なのだ──羽ばたく準備は始まっている】


それじゃあ。……──、!

【夜の道へ征くエルフェスに、別れを告げようとした銀玖雀に向けて放たれる一枚の紙】
【きょとんとした表情でそれを受け取った銀玖雀はその紙に書かれたものを知れば、その表情は明るくなり──】


フェスエルさーん!また会う時までさようならー!俺頑張りますから──!次あった時には────……

【大きく手を降って彼が見えなくなるまで見送り続け、彼が夜の中に消えて見えなくなったのなら】
【そして──銀玖雀も彼の道を歩き出すだろう】

//昨日はレスできなくてごめんなさい!
//絡みありがとうございました!
923 :クローザ・F・ローズン [sage]:2015/04/21(火) 22:21:25.98 ID:Z/7dqRPF0
>>920
多分...ダメだろうな
本物じゃなければ、きっと拒絶するだろう

【純血故に、そういったものには惑わされ無いのか】
【これも数十年間に渡る封印の結果か】
【それでどうにかなるのなら、きっと試しているだろうから】

....ッッ! ............グッ!!

【波だ。またあの衝動だ】
【人を食べろという、種の本能が溢れ出しそうだ】

【クローザは頭を抑えて、その場に膝をついて苦しみ出す】
【抑えないと、内側から破裂しそうな痛みだ】

アァッ...!! ...駄目...だ。な...! 逃げ...ろ!

【その眼が、クローフィを見た】
【獣のような獰猛さの下に見える、恐れや不安の目線】
【腕が────ゆっくりと彼女へ伸ばされる】
924 :クローフィ・チャイカ [sagesaga]:2015/04/21(火) 22:35:19.48 ID:Z+CTSwbTo
>>923
ふぅん、それはまた難儀な……純血が人たろうとすると、ここまで苦しむことになるんですね

【蝙蝠のごとく、人と人外どちらでもある彼女には、中々身をもってはわからない問題である】
【もし彼が人と共生しようとしなければ、苦労はしないのだろうが──人と混じって生きたいという気持ちはもちろんわかるし、そんなことは言えるはずもなく】

ん?もしや私を食べる気で?
うーん、どうしましょうねぇ……

【逃げろと促されて、そのまま逃げてもいいわけだが】
【夜の王たる自らの血筋が、それでいいのかと囁く】
【人外の存在と会うというのは、なかなかないことだ……手合わせの機会としては、悪くないかもしれない】
925 :クローザ・F・ローズン [sage]:2015/04/21(火) 23:01:34.16 ID:Z/7dqRPF0
>>924
.....ッッ!! グゥッ!!!

【伸びた左腕を、自らの右手で掴んだ】
【暴れるその腕はまるで意思があるように動くいて見える】

【その腕を、自分で喰らいついた】

.....ゴホッゲホッ...まずぅ...い、な。やっぱり...!

【異様な光景だったろう】
【自らの左腕に歯を立てて食らいつく姿】
【肉は喰らわずとも血を啜るぐらいはあっただろう】

【痛みと、人でないが故に決して美味ではない血を飲んで押さえ込む】
【口を赤色でいっぱいにしながら】

...ゼェ...ゼェ...やっぱ、り...無理なのか...

【食べる事を我慢できない】
【どんなに嫌で、辛くても、食べなくては生きれない】
【嫌だな、と小さく呟いて】
【血を流す左腕を右手で押さえた】
926 :ヒライ ◆8R7odKA9zA [sage]:2015/04/21(火) 23:14:33.04 ID:gxzVWc1Bo
>>921

まあ…そういう事を器用にこなすプロの探偵は大概高額だ

ここの誰もしらないさ…知っていてもきっと話さない
触らぬ神にはなんとやら…さ

【灰皿の縁に置いたまま短くなってしまった煙草を吸い殻の山の中へ】
【もみ消して溜息をつくように長く息を吐きだして、指先でカウンターを叩く】
【そんな動作をしながら話を聞き、独特な沈黙の間合いを作ってから話す】
【やはり嘘をつく様子は無いが、言葉は慎重に選んでいるようであった】

名前…?……ヒライ。ヒライ、アキタケ。櫻の国の名前だ
向こうの字で言うなら、普通のヒライに季節の秋、植物の竹

【確かに背はやたらに高く、しかし体の線は異常に細く名前の通り伸びた竹のようだ】
【脚だけでなく指も長細く、顔の輪郭もそんな感じで鼻もなんだか尖ったようにみえる】
【だがしかしその顔立ち(サングラスがあるにしても)や雰囲気は櫻の国の人間でなく】
【よく捉えてハーフなのか、そもそもの人種に似合わない偽名なのか…】






927 :クローフィ・チャイカ [sagesaga]:2015/04/21(火) 23:16:27.33 ID:Z+CTSwbTo
>>925
ちょ……あなた、何やってんですか!?

【てっきり襲いかかってでもくるのだろうと思っていたら、予想外の行動に出られて度肝を抜かれる】
【自分の腕に食らいついて、そこまでしないと抑えられず──そこまでしてでも、抑えたいという意志】
【それをまざまざと見せつけられ、暫く動けずにいたが──我に返って、怪我の様子を見ようと慌てて駆け寄る】

うっわ、痛そう……とりあえず、止血だけでもしないと

【そう言ってポケットからハンカチを取り出し、傷を押さえようとする】

928 : ◆3inMmyYQUs [sage saga]:2015/04/21(火) 23:27:09.37 ID:nbkGN7LYo
>>926

【彼の言葉に、曖昧に頷いて返事をした】
【疫病神は歓迎されない雰囲気を感じてか、それ以上その件の話をすることはなく】
【ふとグラスを見れば、氷はほとんど解けていた。薄まったブランデーを一口、口に運び】

ヒライ、アキタケ
ふうん……櫻の国ね――

【名前を訊いて、彼の顔を眺める】
【櫻國の人間のイメージとあまり合致しない】
【それがどことなく彼女の興味を引いたようで、しばらく見つめ続ける】

(………)

【すると】

【何を思ったか、彼女は唐突にサングラスに手を伸ばす】
【あわよくば取ってしまうつもりのようだ】
【動作に気付けば躱すことも簡単だが、さて】
929 :クローザ・F・ローズン [sage]:2015/04/21(火) 23:38:28.64 ID:Z/7dqRPF0
>>927
【口内の血は胃に流し込む】
【空腹の腹には丁度いい、何かが腹に入ってるという感覚が衝動を抑える】

...ん、あぁ...悪りぃ...な。

【一口分の血液、具体的な漁は分からない】
【だがそれが僅かに意識を持っていく量なのは確かだ】

【油断をすればバランスを崩すほど、意識が持って行かれているよう】
【事実、彼の顔色は確かによくない】
【たった今、多くの血を抜いたのだから】

...前なら...こんな傷なんて...すぐ治って...たんだがな...

【本来の栄養、人の血肉が足りないと身体の再生能力まで無くなるのか──】
【クローザの言う通り、この程度の傷ならすぐではないが包帯なんて不要だ】
【だが、食べるべきものを食べないと弱くなる】
【きっと今の彼はかなりの弱体化が進んでいるのだろう】

【クローザは彼女の治療を受けながら】
【そんな事を呟きつつ大人しくしている】
930 :ヒライ ◆8R7odKA9zA [sage]:2015/04/21(火) 23:56:14.41 ID:gxzVWc1Bo
>>928

【冷めたコーヒーを飲み干して、ポケットから煙草の箱をまた取り出す】
【安物の世界一どこにでもある赤と白のパッケージ。残りいくつになったのか】
【数えて5本であることに焦りと悲しみを極々少し感じながら彼は口を開き】

似合わないだろ?昔、居たところのボスが……って…っと?

【煙草とライターで両手がふさがっていて、挙句に話しているもんだから不器用な】
【男からすれば簡単に躱すよりももっと簡単に取ってしまうことが出来るだろう】
【真っ赤な目。瞳ではなく白いはずの白眼が赤い。瞳は曇りのない純粋な黒だ】
【充血だとかそういう風にも見えるけれど、そういうのではないと一目でわかるだろう】
【畏怖を感じるような印象派の絵画の中に出てきそうな異質に浮いた目であった】

うわっ……眩しっ。…いや、そうでもないか……いいやそうじゃなくて…何?
明るいとこ苦手なんだよ…よくわかんないけど。昼間とか…

【とられたサングラスを取り返そうと手を伸ばした。起こっているつもりだが迫力はない】
931 : ◆3inMmyYQUs [sage saga]:2015/04/22(水) 00:23:54.68 ID:+Bpu38imo
>>930

【サングラスの奥にあった眼の姿は、彼女の予想を超えていた】
【暴いてはならない秘密を暴いてしまったような気にもなって】
【数呼吸の間、言葉を忘れていた】

【謎を知ろうとして、更なる謎に入り込んでしまった――】

【ぼうっと手に持っていたサングラスを取られて、ようやく思い出したように口を開く】

……いや、どんな眼してるんだろうって、気になっちゃって
なんだか櫻の国の人って言われてもピンと来なかったから――

【気になったからと言っていきなりサングラスを取るのかという話ではある】
【彼が怒るのは全く当然のことなのだが、彼女はそれを意に介さず不思議そうな眼差しを向けていた】

余計気になっちゃったけど……『触らぬ神になんとやら』、よね
ヒライ・アキタケ……ふうん……――

【ほとんど呟きに近い調子で言う彼女の口元には、どこか愉しげな笑みがあった】

【それから彼女は、手首の内側にある腕時計の文字盤を見て】
【少し長居をしすぎたとか零して、席を立った】
【財布から紙幣を取り出すとテーブルに置いて】

良いところだけど、そろそろ行かないと

……あ、私、『黒野』
あなたとはまた会えそうな気がする

【「またどこかのお店で」】
【そのように言い残すと彼女は身を翻し、店の出口へと歩いて行くだろう】

【ふらりと一人で来たかと思えば、下の名前を名乗ることもせず】
【気まぐれと言っていいのか、とにかく彼女は去るときの足取りも迷いがなかった】


/こんなところでしょうか
/長い時間ありがとうございました、お疲れ様でした!
932 :ロゼッタ ◆my2He3rcPs [saga]:2015/04/22(水) 11:29:40.90 ID:nuZJnhlDO
/>>914で再度募集します
933 : ◆ItbpQ6xKnU [sage]:2015/04/22(水) 12:31:08.89 ID:VWj96cA0o
>>914

【──呼び止められたのは、黒髪に黒い瞳、なぜか右手にだけ手袋をした若者だった】
【彼は立ち止まると、疑問の色を顔に浮かべながら、彼女の姿を視界に収める】
【じき、彼女が「どういう人種」か分かったのだろう。 困った笑みに表情を変えた】


……ぇ──、っと。


【返答に困っている様子から見るに、「買う」気はないのだろう──そもそも、彼は金を持ってそうにない】
【服装は普通なので、何からそう感じられるのか、と言えば、雰囲気から、と言うしか無いだろうが】

【──そこまでなら、それで終わり、という話なのだが】
【路地の暗い闇の中でも、彼のシャツの肩辺りに、赤いシミ≠ェ付いているのは見て取れるだろうか】
【若しかしたら。彼女は数分前、風体の宜しくない男達に、この若者の様な外見の者を見なかったか、と尋ねられたかも知れない】
【もし、若者がこのまま路地を進めば、男達の去った方向に向かうことになるのだが──】

/まだいらっしゃいますでしょうか
934 :ロゼッタ ◆my2He3rcPs [saga]:2015/04/22(水) 12:56:22.62 ID:nuZJnhlDO
>>933

【呼び止め、彼の反応を見てから彼女は少しだけ後悔した】
【この手の客は割合こちらとしても困るのだ。何せ買う気がないのは見てとれる】
【何が困るかと言うと──どうせ立ち去るのは分かりきっているのに、その間ずっと愛想笑いを浮かべなくてはいけないことだ】
【さっさと消えてくれる相手ならまだいい。だがこの手のヤツときたら不慣れなのも相まってか、やたら困った表情でずっと立ち止まるのだ──ほら、彼のように】

【──そういえば、さっさ妙な男たちに声をかけられた。尋ねられた内容は、目の前の彼と似ていた気がする】
【彼を助ける義理など毛頭ない。たった今、軽く声をかけた程度の中でしかないのだ】
【金は持ってそうに見えない。地位もなさそうだし、関わると面倒なことになるのは先程の男たちが証明していた】
【それでももう一言だけ余計なことを言う気分になったのは──単純に、そういう気分だったというだけだ】


……待ちなさい。そっちには、あなたを探していた妙な連中がいたわ


【ふ、ふ、と女は笑った。正直者はこんな職業にはつかない】
【彼次第では、「彼ら」に金を握らされているかも、という発想に至るやもしれない】
【──信じれるのか。相手は娼婦。金が絡めば、一夜を共にした相手だって平気で売る連中なのだ】

/発見が遅れました、います!
935 : ◆ItbpQ6xKnU [sage]:2015/04/22(水) 13:16:25.71 ID:VWj96cA0o
>>934

【──肩の銃創がずきり、と痛む。正直言って、愛想笑いなど浮かべられる気分ではない】
【それでも一応、笑んでおくのは「怪しまれたくない」からだ】
【路地裏に迷い込んだ純朴な若者、という体でいれば、相手もすぐ忘れる】

【軽く手を振って、そのまま去ろうとして──そこで、また呼び止められた】
【振り向いた彼の顔からは笑みが消え、懐に手を入れて──】


……それは、「本当なら」、少し困ります。


【彼が懐から取り出したのは、『札』だった。それを彼女に差し出す】
【──「普通の客」なら、二夜、或いは三夜分の枚数はあるだろうか】
【見た目に反して、結構な金を持っているようだ。……尤も、すぐに懐から札を出せるなど、「普通」ではないが】


分かりました。「買います」。──と言っても、そういう事≠カゃないですけれど。
僕を匿ってくれれば、後金で倍。…、…「あっち」にお金を貰っているのなら、その倍まで出します。


【──娼婦がそれ以外の目的として買われる、などと云うのは、職業上の矜持に障るかもしれないし】
【何より、これだけの額をポン、と出す人物が、表通りを胸を張って歩いている訳もない】
【下手を打てば面倒事に巻き込まれるのは必至だが──、さて】
936 :ロゼッタ ◆my2He3rcPs [saga]:2015/04/22(水) 13:29:57.23 ID:nuZJnhlDO
>>935

【彼の判断は、基本的には正解だ。この手の人間に対しては、「何処にでもいそうな人間」を演じるのが正しい】
【そうすれば彼女だって、日付が変わる前に男のことを忘れるのだ】
【──そもそも、常連でなければ客のことだって忘れてしまう。余程特徴のある客以外は、の話だが】


──ふ、ふ。人は見かけによらないわね


【話を聞く。紙幣を見る──ざわりと、周辺の影が動いた】
【女に敵意はない。泡立つような影の挙動は、周辺を調べるためのものだった】


あら──分かっているわ。「そういうコト」……でしょう?
タダ働きは嫌だけれど……お金をくれるのなら話は別よ
何があったのかも聞かないし、あなたのことも誰にも言わない……それくらいの金額よね?


【「さらにお金を積まれれば、話は別だけれど」──その言葉を、女は言わなかった。余計な一言だなんて、ドラマの中だけで十分だ】
【かつん。ピン・ヒールが独特の音を出す。かつ、かつん。数歩歩いて、男の方を振り返る】
【紅い瞳が、彼を見ていた。──ついてこい、ということだろう】
937 : ◆ItbpQ6xKnU [sage]:2015/04/22(水) 13:40:33.87 ID:VWj96cA0o
>>936

【蠕動した影を見ると、腹の底で冷や汗が出た】
【──もし、彼女がそれだけの金を貰っていたとして、自分があのまま背を向けて去っていれば】
【事と次第によっては、彼女の能力の「餌食」になっていたかも知れない】


……どうも。


【金を払っているのだから、律儀に礼を言う必要などないのだが──】
【軽く頭を下げて、彼女の後を着いて行く。ヒールの音に紛れて、自分の足音は聞こえない】
【時折、遠くはない場所に先ほどの男達の足音が聞こえる──が、彼女は、軽々と、蝙蝠のように擦り抜けて進むのだろう】
938 :ロゼッタ ◆my2He3rcPs [saga]:2015/04/22(水) 13:53:48.85 ID:nuZJnhlDO
>>937

【男達の足音──彼らの存在を探知すると、周囲の影が大きく揺らぐ】
【それを見て、彼女は何度も道を変えた。時に、引き返しているように思えることもあっただろう】
【けれど彼女は金で買われる存在。金銭を得た以上、今の女の「主人」は彼自身だ】
【男たちに今すぐ、この場で引き渡されるという心配は無用かもしれなかった】

【道中、会話はほとんどなかった。甘い関係を求められているわけではないのだから、敢えて黙っているのだ】
【──迷路のような路地。その一角のとある部屋に、男を連れ込む】
【ビジネスホテルのようなワンルーム。あるのはシャワー室にベッド、小さな冷蔵庫】
【冷蔵庫の中身は何種類かのアルコールにミネラルウォーター、チーズにクラッカーくらい】
【そこが女にとってはどういう部屋なのか。それを語るのは野暮というもの】
【この部屋に彼女の私物らしいものは一切ない──訳ありの客を通す部屋なのは間違いなかった】


……夜になれば彼らも諦めるのではなくって?
見ての通りの部屋だから──ふふ。少し、暇かもしれないけれど


【そう言って女は、彼の反応も待たずにベッドに腰掛けた】
【ぎし──古いベッドなのだろう。急に重みをかけられ、軋む音がした】
939 : ◆ItbpQ6xKnU [sage]:2015/04/22(水) 14:12:50.61 ID:VWj96cA0o
>>938

【部屋に入れば、物珍しそう、と言うよりは、納得したような表情。──正真正銘、彼女は娼婦なのだろう、と】
【能力を持ちながら、こういう商売をしている者は余り見たことがなかったので、疑念が払えないでいた】

【それから、ベッドに腰掛けた彼女の言葉に、軽く頷いて──】


……少し、シャワーを借りても、いいですか。


【死にそう、という訳でもないが、肩の痛みが酷い。──銃弾ぐらいは摘出せねばならないだろう】
【自分で自分の肩に手を突っ込む、というのはぞっとしないが、このままなら感染症でそれこそ死にかねない】

【──もし、彼女が許可したなら、シャワーに入るだろう。シャワー室からは、押し殺したような呻き声が聞こえる筈だ】
【そして、何故か彼は「札入れ」を、彼女のいる部屋においていった。──調べようと思えば幾らでも調べられるし、盗もうと思えば、盗める】
【彼がそこに置いたのは、ここまで彼を連れてきた彼女を、信頼しての事なのだろうか、それとも】
940 :ロゼッタ ◆my2He3rcPs [saga]:2015/04/22(水) 14:30:38.47 ID:nuZJnhlDO
>>939

──別に構わないわ。あぁ……けれど、あまり血まみれにはしないで
変なウワサを立てられるのはご遠慮したいところだから


【要は、出した分の血は洗い流していけ、ということだろう】
【男がシャワー室に入れば、しばらく女はベッドに腰掛けたまま、その黒い長髪を弄んでいた】
【──呻き声が聞こえる。ぐぐ、と女の喉が鳴った。紅い瞳がぎらりと輝く】
【女は傷そのものを好んでいた。傷だらけの客を相手にし、その火傷や裂傷を舐めたことだってある】
【ぐぐ、と喉が鳴る。嗚呼──なんて酷い声をあげる男なのだろう】


【────。…………。……………………。】


────手伝って、あげましょうか?


【女は札入れには興味も示さなかった。どうせあるのは詐称された名刺かろくでなしの証明くらいだ】
【仮に善人の証拠が出てきたところで、彼女には関係がない。なら、少しは楽しませてもらった方がいい】

【シャワー室。彼が鍵をかけていないのなら、着衣のまま女は入ってこようとするだろう】
【尤も、鍵をかけていたところで女の「影」が隙間から浴室に入り、開けてしまうわけなのだが】

【男の傷がどれ程のものかは分からない。だが、一度彼の傷を認めたならば……】
【そのまま女は彼へと歩みより、彼の肩に刻まれた銃創に、触れようとするのだ】
941 : ◆ItbpQ6xKnU [sage]:2015/04/22(水) 14:50:06.07 ID:VWj96cA0o
>>940

【──彼女がシャワー室に入り、声を掛けたとしても、彼は荒い息を吐いたままだ】
【返事がない。痛みとシャワーの音で、気づいていないのだろう。息に混じって、漏れ出る声音】
【扉に鍵は掛けられておらず、彼女はいとも簡単に、浴室に這入るだろう】


…… ッ 、 …、 …… !!


【恐らくはあまり広くはない浴室。扉を開ければ、見えるのは彼の背中だ】
【体格が良い、という訳ではないが絞まった背中には、幾つかの古傷の痕が見て取れた】
【身体の背面を流れる、水混じりの血液──湧水点は、右肩の「銃創」だ。それほど大きくはないが、深い】
【彼女に背を向けたまま、シャワーを肩に当て、左手で銃弾を取り出そうとしているが、上手くは行かない様だ】


…… 、… … 。 ッ、 何 ── 、 …… !!!!


【一旦、左手を傷から抜き──そして、彼が彼女に気づいた時には、もう遅い】
【振り向きかけたところで、恐らくは背中越しに伸びた彼女の手が、傷跡に触れる。声にならない声が、浴室に反響した】
942 :鳩ヶ谷 廉 ◆eKWCneGadk :2015/04/22(水) 14:55:32.05 ID:MWdFpyvdO
【黒い帽子を被る中肉中背の青年の和風外套には、燦然と輝く自警団の紋章。】
【鞘に納められたクレイモアを、背負うでもなく帯びるでもなく、ただその片腕で掴み持っている。結構な筋力だ。】


──今日の食費! これがなければ、明日までの飯が…!久々にコーラをだなんて考えた俺が誤ってた…!


【──青年は、公園に設置された自販機の前で跪いている。】
【空いている手を自販機と地面の間に潜り込ませ、悪戦苦闘していた。】
943 :ロゼッタ ◆my2He3rcPs [saga]:2015/04/22(水) 15:08:39.25 ID:nuZJnhlDO
>>941

【ふ、ふ、と女は嗤った。ぬらりとした感触が、指から伝わってくる】
【シャワーの湯気に混じり、悲鳴のような吐息が間近で聞こえる。ぞわ、と歓喜にも似た何かが背中を奔っていった】
【湯で薄まった彼の血液が、指先を流れていく。──そっと指を口に含む。何時か飲んだ葡萄酒よりも、芳しい香りだと女は思った】


ふ、ふ……こんなところの銃創だなんて──取りだしにくいわよ、ねぇ……?
だから、ほら────


【────「手伝ってあげる」 そう、女は耳元で囁いた】

【彼の返答も聞かぬまま、ゆっくりと指先を銃創に這わせていく】
【最初はその周囲をぞろりとなぞり、少しずつ、少しずつ傷そのものに指を近付ける】
【もう、銃創に触れる──ぴん、と爪の先で傷の縁を弾こうとする】

【ざぁ……シャワーが、女の髪や肩を濡らしていく。黒々とした女の髪が、ぴたりと身体に張り付いていた】
【彼が止めなければ、女は汚れるのも構わずに彼の傷口に唇をつけることだろう】
【血と、傷を吸うのだ。当然それだけでは弾丸は取り出せない──彼が受ける痛みは、どれ程のものか】
944 :ヒライ ◆8R7odKA9zA [sage]:2015/04/22(水) 15:15:49.12 ID:DEuhavkqo
>>931

【素顔の顔は思ったよりも若々しくそれでいて優しげな雰囲気もあるだろう】
【けれどもそんなことに気が付かないぐらい目の印象は強い。目を背けたくなるほどに】
【サングラスをかけ直して、”元”の彼に戻ると、やれやれと溜息を付いて】

まあこういう目だよ。目立つからね…そういうことさ
名前は昔居たところのボスが仕事用の名前をくれたんだ。辞めた後も
別に気に入らないわけじゃないからつかってる。それだけのことだよ

【仕事用の通名というのはわからない話でもないが本名はそれほど言いづらいややこしい】
【ものなんだろうか。それとも彼には名前自体存在していないのかも…というのは考え過ぎか】

けど、触れないと何も起こらないんだ。2分の1ならダイスを振ってみるのも悪くない
……俺を調べてもいかに酒飲みで、ギャンブル好きだって事しかわからないはず…

【席を立つ彼女を横目で見て、彼は軽く手を振って】

また会えるかどうかは、意志か運命が決める事さ。簡単な事だ…祈るか、またここに来ればいい

【カウンタに向かう背中で彼女を見送って、彼はまた飲み始めた。ジン・ライムの味に文句を言いながら】


/最後遅くなりましてすみません。こちらこそお疲れ様でした!
945 : ◆ItbpQ6xKnU [sage]:2015/04/22(水) 15:32:41.76 ID:VWj96cA0o
>>943

【抵抗しようにも、激痛が動きを妨げる。──彼女の指が傷を弾くと、呻きとともに、身体が震える】
【耳元の囁きが、温水を浴びている筈の身体に鳥肌を浮かばせた】
【──どちらも、彼女とは違い、歓喜ではなく、怖気によるモノだ】

【視界の端に、水に濡れた髪が見えた。──凡そそれは、人には見えない】
【角度のせいで、顔が見えないこともあるのだろう。だが、その行動は、理解の範疇を超えていた】


…、…─ ─ ッ!!
……ぁ゛ 、…… …… く、ぁッ!!


【──声にならない声、と言うよりは、最早、叫び声と言って差し支えないだろう】
【吸われる血と傷。先程の痛みとは比較にならないそれに、膝が折れ、目の端に涙が浮かぶ】


… …っ。 や め 、… ──ろッ!!


【そこで──彼にしては珍しく、荒い言葉遣いとともに、左手を右肩の、彼女の頭へ伸ばした】
【そのまま無理に身体を反転させ、彼女の体ごと、押し返そうとする。丁度、彼女を壁に押し付けようとする形になろうか】
【先程の男達の仲間でなくとも、ここまでされては、仮令女性であろうと十分に『ここまでする』理由にはなる】
【激痛に憔悴した表情と、荒い息。床を叩くシャワーの音。肩からは一層の出血を出しながら、彼は、彼女を睨みつけるだろう】
946 :ロゼッタ ◆my2He3rcPs [saga]:2015/04/22(水) 16:01:14.19 ID:nuZJnhlDO
>>945

【薄まったモノではなく、原液そのものが口のなかいっぱいに広がってくる】
【噎せかえるような香りに、とろりとした舌触り。一口舐めとる毎に、ぞくりと肌が沸き立つ錯覚に襲われる】
【ヒトならば口にすると嘔吐すら催すであろう液。それを女は、桃でも吸うかのように味わっていた】
【さあ、次はどうしようか──舌でも入れようか。それとも……、……………ッ!!】

【衝撃。唐突に視界が明滅した。思考が痺れ、何が起きたのか分からない】
【──数十秒して、漸く現状が理解できてきた。要は「拒まれた」のだろう】
【びしゃ、と湿った空気が女を侵していく。高価であろうドレスも、今や女の脚や胸部を濡らす物と化していた】
【微かに血の香りがする──頭でも切ったのだろう。女の頭部から、一筋だけ血が流れていた】


【激昂した様子を見せる男。そんな彼に対して、女は涼しげな様子であった】
【むしろくつくつと嗤っていたのだ。怒り苦しみ、醜く表情を歪めるのが愉快で堪らない、というように】


……っふ、──ふふ、ふ……「少し」痛かった、かしら……?
ふふ……う、ふふふふ……悪かったわね? つい、やりたくなってしまった、の…………
ん……──ふ、ふ、ふ……ほら、離して頂戴な、色男さん?
「次は」……ふふ、ちゃあんと、上手くやるから……あ、は……ふふ、ふ────


【くつくつと、女は嗤っていた。壁に押し付けられ、軽くはあるが傷さえ負ったと言うのに】
【女の声が、浴室に木霊する。血の臭いと彼女の嗤いが、湯気と共に浴室に充満していく】

【「次は」──女はそう言っていた。まだ、銃創に触れるつもりでいたのか】
【けれど仮に彼がもう一度女に背を向けた時。その時は、しっかりと女の影が傷に押し入り、銃弾を抜き取るはずだった】
【尤も、前科のある女の言うことなど信用できるものではない。彼が命じれば、僅かばかりの不満と笑みを残して女は浴室を出るのだ】
947 : ◆ItbpQ6xKnU [sage]:2015/04/22(水) 16:22:41.88 ID:VWj96cA0o
>>946

【反省の様子もなく、笑い声をあげる彼女に、彼の表情は変わらぬ怒り】
【──だが、彼女が頭から血を流しているのを見ると、怒りが鳴りを潜めた】
【やり過ぎた。…、…のかは、客観的には定かではないが、主観的には、そう認識したのだろう】


……出て、行ってください。


【そう言って、彼女に背を向ける──影が銃弾を取り出すと、彼女は浴室から去るのだろう】


 【──】


【それから数分して、彼はシャワー室から出て来る筈だ】
【──服装は変わらないが、さっぱりとしている。髪は軽くタオルで拭いたらしいが、まだ濡れていた】
【肩部は盛り上がっており、持っていたハンカチでも巻いて止血したのだろう】

【──彼は、彼女が立っているのならば、ベッドに腰を降ろし、】
【もし、彼女がベッドに座っているのならば、所在なさげにシャワー室の傍、壁に背を預け】


……ごめんなさい。少し、やりすぎました。──大丈夫ですか。
それと、……ありがとうございます。


【視線の先は足元。疲れ切った声で、謝罪と礼の言葉を発した】
【後者は銃弾の事だろう。──彼女を批判する言葉はなかったが、表情は明るくなかった】
【──恐らくはその表情も、相手に傷を負わせたことへの自責が強いのだろうが】
948 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2015/04/22(水) 16:36:22.66 ID:BM3wgkrZo
【何処にでも有りそうな河原での事】
【先程まで降っていた雨によって流れも速い河で遊ぶどころか足を浸そうと言う人すら見かける事は無く】
【当然ながら濁ったその場所で釣りなんてする物好きも今は居らず】
【それ故にこの人物は目立っていた】

ひ‥、ふ‥、み……

【と小さく歌う様に数えながら、濁り流れも速い河に足を浸して居ながら澱みのない足運びと合わせて特段珍しくも無い刀を素振りする者が居れば嫌でも目立つ】
【黒く短い髪、縁の無い眼鏡越しに見える目もまた黒く。白いシャツの襟もとを赤く細いリボンで締め太腿を隠す様なスカートは足運びに合わせて揺れる】
【腰の左側には今持っている刀の鞘と、鞘に収まった分厚い両刃の剣】
【因みに濡れない様に靴下と茶色の革靴は河の畔に置いてあるので安心だ】

【この大分変わった少女に「危ないぞ」と言う者も、「そも何をしているのか」とも問う人物は未だ現れてはいない様で】
949 :ロゼッタ ◆my2He3rcPs [saga]:2015/04/22(水) 16:41:31.69 ID:nuZJnhlDO
>>947

【──ずるり、と影が異物を引き抜いていく。傷の表面を弄ぶのではなく、直接傷の中に触れたのだ】
【その痛みは先程の行為の比ではないだろうが……悪戯に遊ばれていた時のことを考えれば、まだ耐えれる部類のものだろう】
【抜き出した弾丸を、女は手に取った。手に取ってそのまま──備え付けのゴミ箱にでもがらんと投げ入れるのだった】


【──彼が浴室から出てくると、女はベッドに座っていた】
【不思議と、女は濡れていなかった。確かに浴室に入り、湯に触れたというのに】
【彼女の足元には、先程着ていたであろう黒いドレス。こちらはまだ湿り気を帯びていた】
【なら、今彼女は──。着ている。どの素材かは定かではないが、やはり黒のドレスを身に付けている】
【部屋に女の私物はなかった。──では。……彼女の纏う「黒」は、影の色とよく似ていた。つまりは、そういうことなのだろう】


……ふふ、気にしなくていいのよ。これくらい、すぐ治るもの
それにしても──よくお礼なんて、言えるわね。普通は逃げ出すところよ


【女自身、多少「やり過ぎた」自覚はあるのだろう。笑みを浮かべながらではあるが、そう男に告げる】
【優しさだとか、罪悪感の類いを常識的なレベルで持っている相手なのか──先程とは違う理由で、女は彼を滅茶苦茶にしてやりたくなった】
【けれどそれを実行しないのは、単純に噂になるのを恐れてのことだ。こんな思考を、彼は知りさえしないのだろう】
950 :アミーナ・ティマセリーナ [sage saga]:2015/04/22(水) 16:56:57.15 ID:XizhoylJ0
>>919
おろ?痛くないのかな〜?

【アミーナは痛がる素振りも見せず突っ込んでくる】
【袈裟斬りの要領で降り下ろされる棒をクロスされた腕を少し引き、銃で受け止める】
【アミーナの細腕に響く鈍い衝撃、彼女は少しだけ後ろに仰け反る】

痛くないんだ〜?すごいねぇ〜〜

【彼女はいつも通り呑気な口調で続ける】
【彼女は少し後ろに下がり、拳銃から銃身の少し長い銃へと持ち変える】

はいっど〜ん!

[聡明残り13発]

/ぬおおお、気付きませんでした。猛烈に遅れて申し訳ない!
951 : ◆ItbpQ6xKnU [sage]:2015/04/22(水) 17:02:11.40 ID:VWj96cA0o
>>949

【気にしなくていい、と彼女が言うと、彼はやっと、顔に弱い笑みを浮かべた】
【──それから、彼女に了解をとって、冷蔵庫からミネラルウォーターを取り出そうとするだろう】
【了承が得られたにせよ得られなかったにせよ、彼は、遠慮がちにベッドの端に座る】


……驚きましたけど、殺されることは──えっと、……殺しませんよね?──、うん。まぁ、無いでしょうし。
それに、今僕が逃げて見つかったら、『迷惑』かかりますよ。捕まるのも嫌ですし。


【彼が話す『理由』は理由になっていないのだが──、それが彼の性格、という事だろうか】
【後者については、もし、彼が捕まれば、先ほどの男達が此処に踏み込んでくるということだろう】
【──まぁ、彼女も能力者だ。それしきで死にはしないだろうが、「仕事」が難しくなってしまうかも知れない】


── あ、髪。……濡れてるなら、乾かしますけど。


【そう言って、彼は自分の髪に手を当てる──すると、十秒もすれば彼の髪が乾いた】
【彼もまた、『能力者』と云うことだろう。浴室で見ただろう全身の傷跡と、何より銃創。矢張り、碌な人物ではなさそうだった】
952 :ロゼッタ ◆my2He3rcPs [saga]:2015/04/22(水) 17:17:11.79 ID:nuZJnhlDO
>>951

【別にミネラルウォーターにしてもベッドにしても、断りなど必要なかった】
【この部屋は来訪者のためにあるのだから、彼が来訪者であるうちは好きに使ってくれて構わない】
【彼の問いかけには両方ともに承諾し、またも女は髪を弄り出す。濡れているのが気になるのだろう】


……ふふ、頼まれてもいないのに、殺すわけないじゃない


【──それは、頼まれれば殺す、ということだった。金さえあれば、なんだってするのだろう、この女は】
【ベッドの中。一糸纏わぬ男に影を忍ばせ──。彼女の職業と能力を考えれば、それはあまりに簡単すぎるようにも思えた】
【「まだ追いかけてるのかしら。しつこい男は、嫌いだわ」──話を紛らわすかのように、女は追っ手のことを口にする】
【実際どうなのだろうか。彼女としては、数日もこの部屋に缶詰めになるのは遠慮したいところだった】


【そして男が能力と共に髪を乾燥させると、女は少しだけ驚いた後口元を緩ませる】
【濡れたまま、というのは案外冷える。そろそろ乾かしたいところに、この提案。断る理由などなかった】
【女は彼に近づいてすぐ横に座りなおし、背を向ける。──乾かして、ということだ】
953 : ◆ItbpQ6xKnU [sage]:2015/04/22(水) 17:41:47.75 ID:VWj96cA0o
>>952

【彼女の返答には、あはは、と笑っていない愛想笑いを返すしか無かった】
【冗談なのだろうか、本気なのだろうか、よく分からない】
【本気なら本気で、金を払っている自分は大丈夫、という事なのだろうか。よく分からない】

【──無言で背を向けた彼女。一度その髪に手を当てるが、うーん、と唸り声】
【痛みではないらしいが、何か気になるのだろうか──】


折角だから……ちょっと、待って下さいね。


【そう言って彼は立ち上がると、勝手にその辺りをあれこれと探し始める】
【少しして、勝手に櫛と、タオル見つけて持ってきた。乾かす前に、下準備をしたいらしい】
【彼女の後ろに座り直すと、まず、髪をタオルで挟むようにして水分を取り始めた】


多分、日が暮れれば諦めると思うんですけど──、あはは、しつこいですね。


【それから、彼女の艶やかな髪に櫛を通し始める──妙に手馴れている】
【ゆっくりと、丁寧に櫛を通しているので、髪が抜けたりといったことはないだろう】
【多分彼女も、ここまでしてくれ、とは求めていなかったのだろうが、結構楽しそうに、手際良く終わらせると】

【最後に、彼が女の頭に手を当てる──根本から毛先にかけて、次第に温度を感じていくだろう】
【ほんの十数秒ほどで乾かし切ると、最後に髪を少しだけ冷やし、形を整えた】


……よし。


【何がよし、なのかはよく分からないが、一仕事終えた顔をした彼は、水を飲んだ】
【──彼女がそれで満足するかは分からないが、一応、乾ききったことだろう】
954 :アミーナ [sage saga]:2015/04/22(水) 17:42:38.75 ID:XizhoylJ0
/次スレでございます
/【異能と異能の物語】能力者スレ【紡がれ続けて幾星霜】http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1429691940/
955 :ロゼッタ ◆my2He3rcPs [saga]:2015/04/22(水) 18:00:19.77 ID:nuZJnhlDO
>>953

【少し待て、と言われれば大人しく待つのだが──彼が持ってきたものを見て、僅かに首を傾げた】
【タオルに櫛に。まるで美容師のようだと女は思う。てっきりぱっと触って終わりだと思っていたのだ】
【けれど気分は悪くない──その一手間をかけるのは男の性格故なのだろうが、悪い気はしなかった】
【そのまま大人しく髪を弄られる。定期的に手入れでもしているのか、質も量も長さも、整えられたもの】
【するりと髪型を整えられれば──つい、浴室の出来事を忘れてしまいそうだった】


ふふ────お上手なのね。芸達者、ともいうけれど


【ゆるりと髪に指を通す。妙に引っ掛かるところもないし、素人にしては上々の仕上がりだろう】
【ふふ、と女は満足そうに笑う。動きにあわせ、少しだけ髪が踊った】


【──さて。後は追っ手の連中が「彼」を諦めてくれるのを待つだけだ】
【それまでの時間潰し。きっと彼女は娼婦らしく、適当な話を彼にしてやるはずだ】
【例えば客の残していった妙な忘れ物の話。例えばもうずっと顔を見ていない、常連だった軍人の話】
【脚色ぐらいつけられているだろうが──それでも、何もないよりずっといい】
【彼から何か話があるのなら女も聞くだろう。それが重要な話でない限り、このまま静かに、2人だけの時間が緩く流れていく】
956 : ◆3inMmyYQUs [sage saga]:2015/04/22(水) 18:13:09.36 ID:+Bpu38imo
【繁華街】

【どこかの国。霧雨が降りきしるどこかの街】
【老朽した団地ビルの並ぶスラム街の程近くに、その大通りはあった】
【行き交う二輪駆動車は型番の古い物が殆どで、発展途上といった趣の淀んだ空気。しかし、とかく人は多かった】


   【――《茗安楼》】   【《馬來軒》――】

           【《侖屏大飯店》――】

  【――《艸成電腦》】  【《相機修理》――】

       【――《海龍賓館》】


【通りに沿って建つビルから迫り出す古びた看板群には、画数の多い表意文字が目立った】
【それは、水の国を初めとした元・六王統治下の国々とは趣を異にした文化圏の言葉だった】
【人はその文化様式を『華の国』だとか『大華國』という名前で呼んだりもするようだが、その詳細はひとまずさておいて】


 (――――……………)


【人混みを縫って駆ける人影が一つ】
【黒いポンチョのフードを深く被っていて人相は伺いしれない】

【その人影は、時折後ろを振り返りながら、がむしゃらに疾走していた】
【だがある時、足がもつれたか、あるいは滑らせてか、大きく前へつんのめった】

 …………――、――!

【このまま行くと、街行く誰かの目の前へ派手に転倒するか、もしくは直接ぶつかってしまうだろう】

【……そして、人影が走ってきた後方には、人混みを押しのけてやってくる怪しげな者達の影もあって】
【何かのきな臭い雰囲気が充満していた】
957 : ◆ItbpQ6xKnU [sage]:2015/04/22(水) 18:14:20.52 ID:VWj96cA0o
>>955

【それから暫くは、彼は彼女の話を、楽しそうに聞いているのだろうが──】
【ある時から、反応が鈍くなり、終いには反応がなくなる。彼女が彼に眼を向けたなら、】


…… 、うぅん。


【──何時の間にか彼は、ベッドに腰を掛けたまま、上半身を仰向きに、眠っている】
【追われた後の、浴室の一件で疲労がピークに達していたのか。それにしても、警戒心が薄い】
【起こせば飛び起きるだろうし、起こさなければそのまま、丁度日が暮れる頃まで眠っている筈だ】

【そして、出て行く段になれば、約束通り、倍の後金と、礼を言って、帰っていく】
【最後まで名は名乗らなかった。 尤も、尋ねたとして彼女が考えた通り、「偽名」でも名乗ったのだろうが】
【──男にとっても、女にとっても、少しだけ血の通ったビジネスライク≠ネ時間は、これで終わることだろう】


/この辺りでしょうか、お疲れ様でした!
958 :ロゼッタ ◆my2He3rcPs [saga]:2015/04/22(水) 18:24:45.94 ID:nuZJnhlDO
>>957

【──反応が消失する。何かと思えば、寝息をたてて男は寝ていた】
【世間話が子守唄代わりになったのか。なんにせよ、これでだらだらと話す手間は省ける】
【これで叩き起こし、無駄話を続けるほど彼女は男に対し入れ込んじゃいない】
【せいぜいがちゃんとベッドに横たえ、毛布をかけてやるぐらいだった】


【──別れの時間。彼が名を名乗らないのなら、彼女も名を名乗ることはなかった】
【そもそも名を聞いたところで数分後には忘れていただろうし、呼ぶ機会だってなかっただろう】
【彼が路地の角に、消えていく。──すぅ、と額の傷が消えていく】
【「すぐ治るから」────最後の最後まで、女は笑ったままだった】

/お疲れさまでした、ありがとうございましたー!
959 :ニグレド・ユーリエフ ◆r0cnuegjy. [saga]:2015/04/22(水) 18:30:25.85 ID:4K+LUQT6O
>>956

【人混みの中に頭一つ抜けた背丈の男がいた】
【黒い短髪に20代後半ぐらいの顔つき、安物の服を着た姿は一見すれば目立たない男だ】
【ただその肉体は服の上からもわかるぐらいに鍛え上げられていた。そして何よりも背中の大剣が、男が何であるかを物語っていた】

【人混みの中を戸惑いながら歩いていた男は、覚束ない足取りのせいであっちに押され、こっちに押され】
【筋力と重量があろうとも数の力には勝てず、川の流れに翻弄される葉っぱのようになっていた】
【そして人混みが大きく波打ち、男を強く押し出した。その先には何者かから逃げる人影が。運悪く二人はぶつかってしまった】
【男は一歩分、軽くよろけた。すぐに目の前にぶつかった相手がいることに気がつき、向き直った】


 あぁ……すまない。大丈夫か?


【不可抗力による事故のようなものだったが、そうは考えずに男はすぐに謝罪の言葉を口にした】
【相手が倒れているようであれば、手を差し伸べるが────】
960 : ◆3inMmyYQUs [sage saga]:2015/04/22(水) 18:45:36.39 ID:+Bpu38imo
>>959

……、……っ

【人影は、転倒しながら、そのまま男にぶつかってしまった】
【小さな水たまりに倒れ込んで、べしゃりと水音が跳ねる】

 ――、――……

【人影は、ゆっくりと身体を起こしつつ、男を見上げた】
【フードの下にあった容貌は、若い男性のそれだった】
【短い金髪に、緑色の瞳。その肌は白くきめ細かいが、今は泥水に濡れていた】

【その人物は、差し伸べられた手を取ろうとはせず、】
【それどころか謝罪も感謝の言葉も発しようとはしないで、一人で立ち上がって】

【ちょうどその時だった】
【その場に、人混みを突き飛ばすようにして数人の男たちが乱入してくる】
【全うでない者たちであることは一目で分かるだろう】
【彼らは全員、暗色のスーツに悪趣味な柄物のシャツを身につけていて】
【その男達は、現れるや否や、ポンチョの人物を指差して怒号と罵声を浴びせ始めた】

 「!! …! ……!! ……、!」

        「…! ……!! …、……!」

【彼らの話す言葉は、共通語ではなく、どこか一部の地域でのみ使われている言葉のようだった】
【中々意味を理解するのは難しい。しかし彼らの手には拳銃があり、その剣幕から只ならぬ様子なのは明らかだ】

【ポンチョの人物は、一歩踏み出し、大剣の彼を守るようにして男達の前に立ちふさがる】
【そして背中越しに、声をかけた】

――あなた、逃げる、ください
巻き込む……駄目です――

【とても片言な言葉で、そのように発声した】
【逃げろ、と言っているらしいが――】
961 :ニグレド・ユーリエフ ◆r0cnuegjy. [saga]:2015/04/22(水) 19:12:50.13 ID:4K+LUQT6O
>>960

【差し伸べた手が取られないと、男はほんの少しだけ申し訳なさそうにしながらその手を引っ込めた】
【無言のままの相手に、怒らせてしまっただろうか、と不安に思っていたとき、乱入者が現れた】
【突然のことに男は動じなかった。ただ落ち着いた様子で現れた人間たちの方に向き直った】


 なんだ……?
 何を言っているのか、わからないな……


【共通語でない言語に、男は怪訝そうに眉をひそめた。一体何事なのか】
【更に自分を守るようにポンチョの人物が立ちふさがり、彼は微かに驚いたような声をあげた】
【何が起きているかはわからない。厄介ごとに巻き込まれていることだけが確かだった】
【逃げろ、と目の前の人物は言った。だが男の決断は瞬時に行われた】


 ……気を遣ってもらったところ悪いが、荒事は慣れてる
 こういうときは“善良な市民”として、武力の足りてない方に味方するのが正しいだろうな


【淡々とした声で男の判断が告げられる。彼の右手がゆっくりと持ち上がり、背中の大剣の柄を握りしめた】
【男は目の前に困っている人間がいれば、手を差し伸べる程度の善良さを持っていた】
【そして同時に、何者かとの闘争を避けない程度に、悪性も持ち合わせていた】


 それに、この街は歩きづらい。ちょうどストレスが溜まっていたところだ
 お前たちを叩きのめせば、多少は発散になるだろう


【男の口が獰猛な笑みに歪む。表情も、視線も、獲物を見つけた肉食獣のそれに変わっていた】
962 : ◆3inMmyYQUs [sage saga]:2015/04/22(水) 19:25:31.70 ID:+Bpu38imo
>>961

 ……ッ、……なぜ……

【笑みを見せる彼に、ポンチョの人物は困惑した様子でニグレドを見た】

「……! …! …、……!! …!」

     「…! …、…ッ! ……!!」

 「…ッ! …! ……! ……!」

【逃げない男に対し、大きく反応を見せたのは破落戸風情の男共だった】
【男衆の一人が、彼のことを下から掬い上げるようにして睨み付ける】
【そのまま大股で歩み寄っていき、それを許せば、拳銃を男の眉間に突きつけるだろう】

【自分らを見て逃げない者などいない、そんな驕りきった様子で】
【これが最後の警告だと言わんばかり、他の男たちもめいめいに詰め寄る】
【数は三人。向かって真ん中と右側の男が自動式の拳銃を一丁ずつ、左の男は大振りのナイフをちらつかせる】

【……油断しきっているのは明白】
【男の初撃に対する備えは完全になかった】



/何であればチンピラは確定で倒してしまっても構いませんので
963 :五月雨 天音 [sage saga]:2015/04/22(水) 19:34:55.93 ID:V6Iytiox0
>>950
まあね!!

【痛みなんて私にとっては縁のない代物。】
【強いて言うなら何かしら違和感のようなものを感じるくらいだ。】
【それでも、それは戦闘に差し障りはない。まあ、だからこそ。ダメージを受けすぎちゃうんだけどね。】

【彼女はバックステップをして、新しい銃に持ち替えた。】
【ショットガンのようなその形から、私は嫌な予感を感じた。】
【あれを避けるのは厳しいと。】

【私は素早く結論を纏めると、さらに距離を詰めるため直進する。】
【放たれる鉛玉達による凶悪な壁状の攻撃。】
【私は左腕を前にして顔を覆いながら、相手の左足目掛けて飛び込んだ。】
【左半身に突き刺さる鉛玉。私は体から感じる違和感に気分を悪くしながら、勢いそのままに相手の懐に潜り込む。】

【捨て身の戦術。これが私の基本スタイルだ。】
【ただ、長続きはしない。あと、片手で数えるほどもない回数で私は間違いなく負ける。】
【自滅か、勝利か。2つに1つの大博打。】
【一回一回を絶対に無駄にはできない。そんな緊張感が私に快楽を感じさせる。】

はああああああ!!!!

【警棒を両手持ちにして、私は右下から左上へ振り上げる。】
【先ほどと比べたら、随分と大振りな一撃。彼女は先ほどより遅い攻撃だと、高を括るでしょうね。】

【でも、そうはならないわ。】
【左手に力を込め、肉体の限界を無理やり引き出す。】
【痛みを無視できるからこそできる。私の奥の手。】
【火事場の馬鹿力。】
【切れすぎる切り札は使い手側も切り裂く。私の左腕は使い物にならなくなる。】
【だからこそ、この一撃は当てる。ここで決める。】
【緩急を利用した捨て身の一撃。】

とくと味わいなさい!!!

//遅れました!!
964 :ニグレド・ユーリエフ ◆r0cnuegjy. [saga]:2015/04/22(水) 19:42:11.52 ID:kN5XLeEpO
>>962

【男共の視線など、ニグレドにとって最早気になるものではなかった。それどころか、闘志がまだあるのは都合が良かった】
【詰め寄ってくる。武器をちらつかせる。拳銃が持ち上がり、ニグレドに突きつけられる、その瞬間】


 ────そうこなくてはな
 その“傲慢さ”通りの強さであることを期待するぞ……!!


【宣言とともに、剣士の左手が跳ね上がる。眉間に行こうとしていた拳銃を跳ね飛ばし、肘打ちを顔面にめり込ませる】
【足払いでその男を転倒させつつ体を回転。同時に大剣を一閃。自動拳銃をちらつかせていた男の両腕を切断】
【血の軌跡を描く切っ先が反転、剣が翻って真ん中の男の脚を両断。更に一歩踏み込んでナイフごと左の男の胴体に刃を叩き込む】

【チンピラ相手に慈悲も容赦も一切見せなかった。いや、元よりそんなものが存在していないかのようだった】
【剣を肩に担いで剣士の動きは停止した。鈍い銀色の剣身が赤黒い血で模様を作っていた】


 ……なんだ、拍子抜けだな


【肉食獣のような獰猛さが抜け、元の落ち着いた声でニグレドは呟いた。その声色はどこか退屈そうだった】

//ではお言葉に甘えまして
//あと食事をとりますので、次少し遅れるやもしれませぬ
965 :アミーナ [sage saga]:2015/04/22(水) 19:58:32.70 ID:XizhoylJ0
>>963
【彼女は此方の放った散弾すらも気に止める事無く突進してくる】
【彼女の放とうとする逆袈裟斬り、明らかに先程の攻撃とは違う】
【本能的な、そして圧倒的な彼女の迫力にアミーナは】

絶縁・召喚

【自らの奥の手である支援砲迄をも取りだし、自身を守る盾とした】
【彼女の一撃で支援砲は真っ二つに砕かれ、アミーナは吹き飛ばされる】

きゃあああああああ!!

【緩いのか、緩くないのかわからない悲鳴を上げながらアミーナは後方10m程に叩きつけられる】

うにゅぅ・・・

(助けてぇ・・・アルカードさぁん・・・アルカードさんじゃなくてもいいからぁ・・・)

【そう思いながら彼女は気を失った】
966 : ◆3inMmyYQUs [sage saga]:2015/04/22(水) 20:02:10.98 ID:+Bpu38imo
>>964


 「――――――ッッッッ!!」


【――この雑多な通りを、男共のしゃがれた絶叫が貫く】
【倒れた男共のうち不運にもまだ息のある者達は、唾を撒き散らしながら地面をのたくり回った】
【その場に広がった赤い水たまりと、ニグレドの剣気が、一瞬にして周囲の空気を塗り替えた】

【この凄惨たる現場を今まさに目撃した周囲の者たちは】
【一呼吸の間、何が起こったのか把握しきれなかったが、】
【やがて事の異常さを叩き付けられて、一斉にざわめいた】

【女の悲鳴、どこか異国の言葉で騒ぐ者、逃げ出す者】
【剣士の周囲は何か見えない壁で仕切られたかの如く、人が捌けていった】

 ……あなた、何……――

【ポンチョの人物だけは、ただその場に立ち尽くしていた】
【その表情はどこか生気が抜けていて、無機質な瞳が地面の男どもを移していた】

【……どこかでサイレンが鳴り響く】
【けたたましいそれは、赤色光を撒き散らしながら、こちらへ近づいてくる】
【誰かが警察へ通報したようだ。その音に反応して、ポンチョの人物が動き出す】

 ……!
 ……、こっち……です……――!

【彼はニグレドの腕に片手を伸ばし、それを引っつかんで走りだそうとした】
【目指す先は、大通りから外れた小さな路地。ゴミとネズミと害虫が跋扈する薄闇だ】
【ニグレドが捕まるのを避けるべくの行動だろう。その様子は切羽詰まっていた】

【もし彼が逆らわなければしばらく路地を走り続けるし】
【この場に留まろうとする意思を見せた場合は、何かを観念したように立ち尽くすだろう】


/b
/了解です、よく噛んでごゆっくりどうぞ
967 :ニグレド・ユーリエフ ◆r0cnuegjy. [saga]:2015/04/22(水) 20:12:52.45 ID:kN5XLeEpO
>>966

【倒れこむ男たち。不満げに鼻を鳴らしてニグレドは彼らから視線を外した。もう用はないと言わんばかりに】
【周囲がざわつきだして、初めてニグレドの表情に動揺が広がった】


 ……やり、すぎたか。しまったな
 いや、向こうは銃器を持っていたんだから正当防衛とみなされるかと思ったんだが……


【どこか気弱な感じで言い訳を漏らしたが、すぐにサイレンの音にかき消されていった】
【手早く剣を背中の鞘に収め、ニグレドの瞳が逃走経路を見つけるべく動き始める】
【そのとき、彼の手が掴まれて引っ張られた】


 あ、おい……!


【ニグレドは驚いたような声を出したが、相手が走るのに合わせて走り出すこととなった】


/戻りました
/飯なんか一飲みだぜHAHAHA!
968 :五月雨 天音 [sage saga]:2015/04/22(水) 20:27:35.67 ID:V6Iytiox0
>>965
はあ、、はあ、、、。

【肩で息をしながら私はその場に立ち尽くす。】
【危なかった。あと半拍程遅れていたら、ああなっていたのは私の方だった。】
【いや、私の方だったら蜂の巣で死んでたね。】
【私は、警棒を見る。その姿は折れ曲がってはいるが、杖代わりにはなりそうだった。】
【常に持ち歩くにはもう使い物にならなくなったけど。】

【私はそれを杖代わりにしながら、朦朧とした意識のままショルダーバックの元へ歩く。】
【ハンカチやタオルを取り出し、なんとか止血を行う。】
【あはは、、つばめにでも見てもらいましょうか?本気で怒りそうだけど。】

【私はそのままベンチに座り、吹っ飛んだ彼女の方を見る。】
【そして、さっきから感じている何かの気配に声をかける。】

見てるんでしょ。もう深追いはしないから、連れて帰ってくれない?
正直、自分のことだけで手一杯なんだから。

【本当だ。】
【これ以上の戦闘はほぼ無理だ。勘弁してほしい。】
【逃げることはできるかもしれないが、それでも、左半身に大怪我しているわけだからゆっくり帰りたい。】
【それに、あんな可愛い子を放っておいたらどうなるかわからないし。】
【何かあったら、寝覚め悪いじゃない。】
【「生きていると感じさせてくれる」ようなスリルをくれたんだしね。】

//機関のNPCが連れて行った的な感じで、どうでしょうか?
//とにかく、絡み乙でした!!最後、遅れてすみませんでした!!
969 : ◆3inMmyYQUs [sage saga]:2015/04/22(水) 20:28:11.06 ID:+Bpu38imo
>>967

 ――――…………

【手を引いて走る青年は、ただ黙し、前方だけを見据えていた】

【ゴミ袋の山を飛び越え、ネズミを散らし、幾度も角を曲がりながら】
【やがて辿り着くのは、極めて老朽化した団地ビルの前だった】

【建物と建物の感覚は、人が二人並べるかどうかという程度に狭く】
【そしてその狭さを逆に利用し、建物の間に縄を張り、そこに洗濯物を干しているような場所だ】

 ……………

【立ち止まった青年は、ニグレドから手を離し、彼に向き直る】
【大した距離を走った訳でもないが、それにしてさえ、彼は息切れ一つしていなかった】
【硝子玉のようにどこか虚ろな瞳が、ニグレドを見つめ……そして発声した】

 ……私、あなた、巻き込んだ……
 とても……悪イ……

 私……悪い……
 すみ……まセん………

【青年は無表情のまま項垂れた】
【声に抑揚がない分、その仕草で補おうとするかのように】


/!?
/恐ろしく早い摂食……オレでなきゃ見逃し(ry
/おかえりなさいませ、引き続きよろしくです
970 :アミーナ [sage saga]:2015/04/22(水) 20:38:49.82 ID:XizhoylJ0
>>968
「あぁ、そうさせてもらおう」

【物陰から一人の男が姿を表す】
【腰には異様な刀を帯刀しており、モデルのような容姿だ】

「今回はこいつ[アミーナ]がいることだし、戦闘には入らずに撤収させてもらおう」
「いつかは戦ってみたいものだが・・な」
「おい、行くぞアミーナ」

【男はアミーナを抱え上げると其のまま闇へと消えていった】
【闇の向こうからは少女が目を覚ましたのか】

あ〜アルk

「はいはい、黙ってろ」

むぅ〜

【何処となく緩い会話が響いていた】

お姉さ〜〜ん、また戦おうね〜

【彼女の緩い声は最後まで闇の中から木霊していた】

/絡みお疲れ様でした〜
/折角なので彼に連れ帰ってもらいました
971 :ニグレド・ユーリエフ ◆r0cnuegjy. [saga]:2015/04/22(水) 20:43:45.71 ID:kN5XLeEpO
>>969

【狭い路地にいくつかの障害物。ハードル競走のような状態だったが、ニグレドは全く遅れずに走り続けた】
【剣士としての暮らしが長い彼にとって、これぐらいは朝飯前、というわけだ】

【団地ビルの前に到着して立ち止まった青年に、ニグレドは何気なく視線を向けた】
【彼もまた息切れをしていなかったが、それは単純に鍛錬によるものだった】
【何か言おうと口を開こうとしたところで、謝罪の言葉が飛び込んできた】
【項垂れる青年の姿が、ニグレドの心に罪悪感の小さな棘を刺した。思わず、ニグレドは彼から視線を逸らした】


 ……そう、謝るな。お前がいった通り、逃げることもできた
 そうしなかったのは単に俺がそう選んだからだ。お前のせいではない……


【小さな声で、やはり申し訳なさそうに彼は呟いた】
【謝るべきなのは自分なのだと、そう感じていたが上手い言葉が見つからなかった。それのせいで余計に自分に嫌気がさした】
【言うべき言葉が見つからないままに、彼は視線を宙に彷徨わせていた】

//こちらこそ、よろしくです!
972 : ◆3inMmyYQUs [sage saga]:2015/04/22(水) 20:57:30.04 ID:+Bpu38imo
>>971

【ニグレドの言葉を聞き、青年は一度ニグレドを見上げる】
【何か言葉を返そうとする素振りにも見えたが、しかしその術を持ち合わせていない、】
【とでもいうような風体、押し黙ってしまった】

【その時だ】
【ビル風というものだろうか、建物の間を一陣の強風が吹き抜けた】
【青年のフードがそれに煽られ、後ろへ完全にまくりあげてしまった】

 ――――!

【――青年の頭部が全て露わになる】
【一見では何の奇妙さもないただの人間に見えたが――所々に異質があった】
【右耳の周辺、項、額の一部。その『外殻』が剥がれ、内部の『配線』が露出していたのであった】

【――『機械』?】

【青年――の姿をした何かは、咄嗟、見られることを拒絶するように腕で顔を遮り】
【それからすぐにフードを被り直した。顔は横を向き、視線を合わせようとせず】

 …………

【重たい沈黙が、場に降りる】
【この人物の方からは口を開きそうになかった】
973 : ◆3inMmyYQUs [sage saga]:2015/04/22(水) 20:59:19.56 ID:+Bpu38imo
>>972
//大したことじゃないですが、少し訂正を。。

>【ニグレドの言葉を聞き、青年は一度ニグレドを見上げる】
>【何か言葉を返そうとする素振りにも見えたが、しかしその術を持ち合わせていない、】
>【とでもいうような風体、押し黙ってしまった】
↓に訂正

【ニグレドの言葉を聞き、青年は一度彼を見上げる】
【何か言葉を返そうとする素振りにも見えたが、しかしその術を持ち合わせていない、】
【とでもいうような風体で、押し黙ってしまった】
974 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2015/04/22(水) 21:05:29.44 ID:4J8EryTI0
【街外れ――いちめんに広がった満開の盛りの菜の花畑】
【街の中心からは離れたこの場所、ただ、この一面に黄色く咲き誇る景色を目当てにするヒトは多く】
【昼間ッならばそれなりにヒトの姿も見受ける。ただ、この時間となるとシンと静まり、かえ、……らない】

――きゃー! すっごいすっごい綺麗なの! お花がいっぱいだわっ。
きっとこんなの始めてなの! きっとそうなの、始めてなんだからーっ!

【声を気にして誰かが視線を向けるなら、そこには、子供が一人見えたことだろう】
【ふわふわのクリーム色の髪をツインテールにして、瞳は真夏の青空のように青く艶めき】
【右目の下には毒めいた色味の蝶の刺青がまるっこい頬っぺたに刻まれて、それが妙に違和感となって】
【服装は黒と白を基調にしたワンピース。背中には猫の顔を模したデザインのリュックが背負われていて】

【――就学しているかどうかも怪しいくらいの子供。こんな夜更けに1人で居るのは不思議、というよりもおかしく】
【彼女はひどくテンション高めにきゃあきゃあ言っていたと思うと、そのうち菜の花の群生に突っ込んでいく】

――――何も見えないのなのー。黄色いお花さんと真っ黒のお空さんしか見えないわ!

【そうして、菜の花の中にもぐりこんでいって――そんな声が、満開の向こうから聞こえてきた】
975 :ニグレド・ユーリエフ ◆r0cnuegjy. [saga]:2015/04/22(水) 21:07:48.24 ID:kN5XLeEpO
>>972

【重苦しい沈黙が二人の間に流れた。それを変えたのは風だった】


 あ…………


【フードが外れたことで露わになった配線にニグレドは小さな声をあげた】
【何者かに追われていた青年。身体に走る配線。どこかから逃げてきた何かなのだろうか】
【そう考えが巡ったが、目の前の青年は何も語る様子がない。自身のことを隠したがっているようにも見えた】
【ここまできた以上、聞き出さなくてはならないが、傷つけずに、というのは人との会話が苦手なニグレドには難易度が高かった】


 ……お前、機械の身体ってやつなのか?


【結局、彼は取り繕わずに聞き出すことにした。黙っているよりマシだと思ったのだ】
976 :ニグレド・ユーリエフ ◆r0cnuegjy. [saga]:2015/04/22(水) 21:09:14.56 ID:kN5XLeEpO
//今度はお風呂入ってきます、少々お待ちをば!
977 :アルカード [sage saga]:2015/04/22(水) 21:19:07.53 ID:XizhoylJ0
>>974
【彼は気の向くままに花畑を訪れていた】
【花畑が最も輝くであろう時間に訪れられない夜の住人。そんな理由で彼はこんな時間に訪れてきたのだ】

ふむ、こんな時間に来るのも趣があって良いものだ・・・

【そう、呟きながら彼は花畑を歩く】
【その時、ふと自分以外の誰かが花畑にいることに気づく】

子供・・・?

【彼は視線の先にいる子供を不審がる、そうして声をかけた】

なぁ・・君、君は帰らなくて良いかい?
978 :メリッサ・ハーレイ ◆Oo..Ykgy2o [sage saga]:2015/04/22(水) 21:21:08.62 ID:FohWGjPPo
【郊外】

【暗い陰が道路を閉ざしている。街灯も月光も、あらゆる光を拒絶して、端の方にちいさな広場がぽっかりと空いていた】
【……どこからか、ガンッ、という乱暴な音。すると、"ジジジッ"という音とともに、唐突にその場を照らす光が現れるだろう】
【どうやら広場の端の方に壊れかけの自販機が設置してあったようだ。苛立ち混じりの蹴りを食らって、老いた機械はやっと責務を思い出す】


………ったく。どこの誰が置いたか知らないけど、置いたからにはちゃんと面倒みなさいよね………。


【自販機から発せられる点滅光は、暗闇のなかにひとりの人物を浮かび上がらせる――――】
【黒いブレザーにチェック柄のプリーツスカート、青いネクタイという学生服に身を包み、その上に丈の長い白衣を着込んだ少女だ】
【紫色のショートヘアに赤縁の眼鏡を着用し、白緑色の瞳はどこか不安定に揺らいでいる。目元にはわずかに隈も浮かんでいて】
【視線は睨みつけるように窄められ、体格は小さいながらも圧迫感がある。いかにも神経質そうな雰囲気だ】

【少女は黙ってコインを投入し、コーヒーを選んでボタンを押す。……が、自販機はどうやら再びうたた寝を始めたようで】
【少女がどれだけボタンを連打しても一向にコーヒーは出てこない。額に青筋を立てた少女が蹴りを叩き込む音が響き続ける……】
【……もう月が天頂に伺える時間帯だ。女子学生がひとりで出歩く時間ではない。これはすこしばかり、悪目立ちする絵面だった】
979 : ◆3inMmyYQUs [sage saga]:2015/04/22(水) 21:25:15.51 ID:+Bpu38imo
>>975

【問いかけられてからしばらく、青年型の何かは返答しようとしなかった】
【ただじっと横を向いて、虚空の一点を見つめたまま立ち尽くしていたのだが】

【やがてゆっくりとニグレドに向き直り、発声する】
【――『命令』であるなら逆らえない、そんな様子で】

――……私、の……全テが、《人工》……です
身体……知能……全て……

……『ユンイェ』……言います
私の……《固有名(コード)》……

【言葉少なに語られたが、それは彼の正体をはっきりと言い表していた】
【その全てが人工――即ちそれはロボット、あるいはアンドロイド、世間ではそう呼称されている】
【ユンイェ。付け足されるように発声されたその単語が、彼の持つ識別名のようだった】

【訊かれれば答える、そんな調子だが】
【この知性体には、ニグレドをこれ以上巻き込むことを良しとしない、そんな気質が働いているようだった】

【無機質の瞳が、彼を見据える】
【これ以上知るならば、それは深い闇に足を踏み込むことになる】
【自分からは拒否できないが、願わくば彼が安全圏にいて欲しい――そんな『意思』も感じられるかもしれない】



980 : ◆3inMmyYQUs [sage saga]:2015/04/22(水) 21:25:34.66 ID:+Bpu38imo
>>976
//了解です、ごゆっくりどうぞ!
981 :ニグレド・ユーリエフ ◆r0cnuegjy. [saga]:2015/04/22(水) 21:58:49.45 ID:kN5XLeEpO
>>979

【沈黙。質問の仕方がまずかったか、と後悔の念が再びニグレドにせり上がってきた】
【ニグレドは僅かに項垂れた。感情を表情に出すのが苦手な男だった】
【また重苦しい沈黙が流れていたが、彼──ユンイェが答え、ニグレドは顔をあげた】


 ……ユンイェ、か
 俺はニグレド。ニグレド・ユーリエフだ


【無意識に、ニグレドはまず名前を言い返し、それに自分の名前を続けた】
【目の前の存在が未だに機械と認識できていないが故の反応だった】


 …………本当に機械とは、驚いたな。信じられない


【それから、事実に対する感情が表にできた。もっとも淡々とした言い方のせいであまり驚いてるようには見えないだろうが】

【これで相手の正体が判明した。状況もおぼろげながらに見えてきた】
【深入りすれば厄介である、ということは経験上わかっていた。厄介ごとは避けるべきだということも、わかっていた】
【加えて、ユンイェからは、自分を気遣うような、そんな雰囲気がしていた。それを感じ取ったのが、まずかった】


(……機械が俺を気遣っている、なんてことはありうるのか?)


【小さな疑念がニグレドの心に芽生えた。それは自分の、都合の良い解釈なのではないか、と】
【そもそも相手は機械、こうして会話していること自体が会話の“真似事”に過ぎないのではないか】
【そんな存在が自分に感情を向けていると勘違いするのはどうなのか──】

【そういった様々な考えがニグレドの中で渦巻いた。小さなことからでさえも彼は自己嫌悪に陥りがちだった】
【自嘲めいた笑みを漏らして、ニグレドはもう一度ユンイェと目を合わせた。そこでまた別の考えが浮かんだ】
【──自分が何もせずに立ち去れば、どうなるだろうか、と】


 ……それで、お前は逃げ出してきたのか?


【あれこれ考えるよりも早く、ニグレドの口は次の質問を言い出していた】
【このままにしておけば彼は困ったままだろう。“自分が愚かかは別として、それが良くないことだけは確かだった”】


//戻りました!
982 : ◆3inMmyYQUs [sage saga]:2015/04/22(水) 22:29:28.15 ID:+Bpu38imo
>>981
【「信じられない」――その言葉に、ユンイェは僅かに俯いた】
【人間であれば、何か落ち込みを見せるような仕草だった】
【だがその表情は感情を欠損していたし、オイルでも切れたのか、動作の際に僅かに軋む音さえした】

【機械に知性が宿るのか、宿ったとしてそれは『感情』と呼べるものを持ちうるのか――】
【ニグレドが抱くそのような疑念を察知してかしまいか、意味深な沈黙を少しだけ挟む】

【それから、自分に問いかけられた言葉に】
【言語処理でも行っているかのように、彼の頭部から少しだけ軋む音がして】
【そうして発話された言葉は、機械らしからぬ、いささか迂遠なものだった】

――私……殺シました……
『同朋』……撃チ、ました……

理由……
『同朋』が……ヒト、撃チました――

【細切れに話される、助詞を欠いた単語の群れ】
【人の思考で以て補足するならば、「私は同朋を撃った。なぜなら同朋が人を撃ったから」】
【そのようになるだろうか。そして更にその説明を足すように、ユンイェは言葉を次いだ】

同朋……ヒト撃つこと……
報告……義務……私、あった

でも……報告……阻害される……
私……《廃棄》の《命令(コード)》あった……だから《追跡》あった……

【……そこで言葉を句切る】
【正確な人語ではない故に、意味の掴みにくいところだ】
【――『事件』の報告を阻害され、あまつさえ《廃棄》されようとした、とでも言うところか】

【そうしてユンイェは如何なる訳か単純に『YES』『NO』で答えず、その背景を語ってしまった】

【……何やら黒い思惑の影を窺わせる】
【後戻りは出来ぬことを知らせるような淀み湿った風が吹き抜けた】



//うおっと遅れましたごめんなさい
//おかえりなさい!
983 :クローフィ・チャイカ [sagesaga]:2015/04/22(水) 22:32:59.06 ID:bTk/litfo
>>929
まぁ、人外の力は人外なりの生活をしないと維持できるわけないですしねー……だからこそ、私の力も純血には劣りますし

【ハンカチで傷を縛って止血しながら、そんなことを言う】
【このまま人外として衰えるにまかせたら、いつか衝動の方も……なんてことを一瞬思い付くが】
【それが達成するまでの時間と、可能性の大きさを考えると……難しいだろう】

まぁなんにせよ……もうちょっと意地を張る以外の方策を考えるべきです、いつまでも腕噛んで過ごしてたら身も精神も持ちませんよ

【確かに、彼が人の敵でありたくないというのはわかるが……その結果がこれでは、あまりに救われなさすぎる】
【なにか、本当に幸せに生きる術を見つけなければやっていけないだろう……会って一時間もたたなくたって、それは火を見るより明らか】

//とても遅くなりましたすいません……
984 :オウル・F・フレスベルグ [saga sage]:2015/04/22(水) 22:37:19.24 ID:By3ru7WpO
>>978

おやおや、どこぞのゴロツキでもたむろってると思ったらただの非行少女でしたか

【暗い闇の中から声とともに1人の男性が明るみに出てきた】
【声の主は育ちの良さそうな顔立ちで糸目で常に笑っているように見え、顔には骨董品らしきモノクルを掛けている。しかし服装は灰色のロングカーディガンとワイン色のチノパンとラフな格好をしている】
【肩より少し長い薄い茶色の髪を後ろで結って下に垂らしており、なんとなかだが胡散臭い印象を受けさせる】

あぁ、別に怪しいものでは…いや、今の私結構怪しいですね…
訂正します、どうも怪しいものです。でもご安心を、怪しいものですが危険はありません

【学生服の少女を一度見てその先の自動販売機の方をちらりと見る】
【ふむ、と納得したような声をこぼし手で顎を撫で、言葉を発する】

理由は…そうですね…遊ぶ金欲しさ、というところでしょうか?

【少し小馬鹿にしたような言い方で少女に問いかける】
【どうです?、と続けまるでクイズの解答を待つように少女の方を見続ける】

/まだいらっしゃるのならば…
985 :ニグレド・ユーリエフ ◆r0cnuegjy. [saga]:2015/04/22(水) 22:38:38.42 ID:kN5XLeEpO
>>982

【同胞が人を撃ったから同胞を撃った。その内容を聞いたニグレドの表情に陰りがさした】
【当然だ。チンピラ相手に容赦なく凶刃を叩き込むこの男が、“誰も殺したことがない”などありえない】
【だが聞き続けていくと、どうにもそう単純な話ではなさそうだ】


 ……いまいち要領を得ないな
 背景は分かりにくいが、お前が廃棄処分を予定されて追跡を受けている、というところか


【彼なりに要約を口にして、改めてユンイェの反応を伺った】
【より一層の深みに立ち入っている感覚があった。だが今更後戻りなどできはしない】
【元より剣士であれば、ただ前を進むしか道はないのだ──】


//風呂だの飯だので中断しておいてすいませんが、時間の方が……お許しを!
//ここで凍結か、あるいはなんかあって別れたってことにしていただきたく
//明日はまた夕方ぐらいならお返しできるかと思います。
986 : ◆3inMmyYQUs [sage saga]:2015/04/22(水) 22:45:37.22 ID:+Bpu38imo
>>985
//はい、了解です
//なんだか分かりづらい感じでごめんなさいね……!

//ちょっと明日は来られず、かといって拘束するのも申し訳ないので、次レスで終わろうかと思います
//とりあえず先にお声かけだけ。お疲れ様でした、お付き合いありがとうございました!
987 :クローザ・F・ローズン [sage]:2015/04/22(水) 23:02:03.57 ID:9uAAqdfDO
>>983
意地を...張る以外...か

【素直に腕に巻かれるハンカチを見ながら持って行かれそうな意識を保ちつつか細い声で応える】
【しかし、実際問題どうすべきなのか】

【この世界で生きる以上、人との接点は避けられない】
【この本能を抑えながら、誰も会わず、一生を終える────。 それは難しい】

【ならば、どうすべきか】

.......なぁ

【重い口がふと開いた】

.......無理を承知でお願いしたい...アンタに...協力してもらいたい...

【目線が定まらない】
【体調ではなく、不安なのだろう】
【口を、紡ぐのに苦労する】

半分人であるアンタの血...それを頂きたい...

【それは、自身の変革への第一歩だ】


/大丈夫ですよ〜っ!
988 :メリッサ・ハーレイ ◆Oo..Ykgy2o [sage saga]:2015/04/22(水) 23:08:30.13 ID:FohWGjPPo
>>984

【ガン!ガン!! ……と次第に容赦の無くなっていく蹴りが、少女の苛立ちがピークに達したことを報せた】
【次の瞬間。チリッ、と。青白い火花が前髪のあたりで弾けて――――、】


――――ひゃっ!?


【それが男の目に入ったかどうかはわからないが、ほぼ同時のタイミングで、少女は飛び上がるだろう】
【どうやら男の気配にはまったく気づいていなかったらしい。男に気づくと三歩ほど後ずさり、縮こまりながら必死に睨みつける】
【「わけがわからないわ、コイツ」というのが、少女の正直な心境だった。むろん、「どうも怪しいものです」なんて自己紹介を受けたのはこれが初めてだ】


なっ……なによ、あんた。いきなり現れて。
理由って、なんの理由? わっ、私は遊ぶ金なんてべつに欲しくないし、誰かに遊ぶ金をあげる気だってないわよ……。


【加えて男の口から飛び出る妙ちくりんな台詞。いよいよ少女は警戒心の塊となって、さらに一歩引き下がる】
【見た目はふつうの女子高生だが、こんな夜更けに歩いているぐらいだ。特別な事情があるのか、あるいはよほど腕っ節に自信があるのか――】
【……一般人丸出しの小動物のような怯えっぷりからして、前者はともかく、後者には見えないけれど】


/気づくの遅れて申し訳ない、よろしくです!
989 : ◆3inMmyYQUs [sage saga]:2015/04/22(水) 23:29:47.09 ID:+Bpu38imo
>>985
【およそまともな人語ではない。誰であっても、ニグレドのように困惑するのは当然かもしれない】
【ユンイェは彼の反応を見ると、自らに簡潔明瞭に伝えられる術がないことを悔やむように俯いた】

【……ふいに、ユンイェの瞳の輝きが明滅し始めた】
【切れかかった蛍光灯がちらつく様にも似ていて】

【何かの終わりが近いことを悟ったのか、ユンイェは今一度ニグレドを見据える】

人……巻き込む……推奨されない……
でも……私……もう……終ワる……

だから……ニグレド……依頼スる……

私……を、運ブ、して欲しい
運送……BOX……まで――

【ユンイェは、震え軋む掌をニグレドの方に差し出した】
【すると、その掌の上にホログラムによる立体地図が現れる】
【その地図の一点が点滅し、どうやらそこが目標地点であるらしい】

【……そこまで自分を運んで欲しいと、そのように言ったのだった】

【ユンイェの瞳の光が消えかかり、何かノイズがかった音さえ聞こえ始める】
【立っているのも危うくなったか、ぎしぎしと音を立て、姿勢が安定しなくなる】
【そして譫言のように繰り返されるのは「報告……義務……ニグレド……依頼……」との単語】

【……この壊れかかったアンドロイドの依頼を受けるも受けないも、自由だ】

【目標地点にあるのは、ゴミ袋の山に囲まれた、ゴミ収集ボックスだ】
【そこまで彼を抱え、スラム街を歩き回り、そしてボックスの中に彼を格納する。それが依頼の内容――】
【その行為が一体何の意味を持つのか、もはやそれを語るエネルギーはユンイェには残されていなかった】

……【ブツッ】私は……【ザザッ――】ヒトと共に……【ブツッ】在リ……【ザ――】たい――

ニグレド……
ヒト……救――

【間も無く、ニグレドの前で膝から崩れ落ちるだろう】
【掌の地図ホログラムだけが、静かに明滅する】

【後に残されるのは、小さな雨音と、沈黙だけ――】


//ではこちらからは以上に致しますね
//絡みありがとうございました、お疲れ様でした!
990 :オウル・F・フレスベルグ [saga sage]:2015/04/22(水) 23:41:11.06 ID:NsMOjVkMO
>>988

あら…ハズレですか…自信あったのですがねぇ

【肩をわざとらしく下げ、落ち込んだように見せるが表情は一定としている】
【少女の方を見てみると睨みつけられている。分かりやすいくらいに警戒されて逆に面白いくらいだ】
【実際少女に話しかけている男は確かに怪しい、警戒するのはもっともだ】
【まぁそれでも言った通り危険はないし危害を与える気は毛頭無い】

だから危険はないですって…それにとって食おうって気もありませんから
それに正直私もお金には困って無いですから、まだくすねた備蓄が…ゴホンゴホン

【途中で咳払いをし言葉を遮るが余りにも隠せてない】

【見た感じ、一般市民の少女という印象を受ける。いたって普通の反応だ】
【ともあれこのまま警戒され続けるというのもあまりいい気はしない】
【ハァとため息を漏らしポケットから財布を取り出す】

まぁちょっと一息つけて落ち着きましょうよ、奢りますから

【財布の中を見てみると小銭はなく、仕方なくお札を取り出し自動販売機の方へ向かう】

知らない人から物を受け取らないように、とは習ったとは思いますがそこは臨機応変に受け取って下さいね

【少女の方を見ながら自動販売機にお札を入れた。結末は語るまでもないだろう】

/こちらこそよろしくです
991 :クローフィ・チャイカ [sagesaga]:2015/04/22(水) 23:49:56.83 ID:bTk/litfo
>>987
……ほう?

【ちょうど処置が終わったところに投げかけられる、突然のお願いに、目を丸くする】

私の血を、ですか……まぁ構いませんよ、死ぬほどじゃなければ自分で治せますし
ただまぁ、効果のほどはどうなんでしょうねぇ……あなたが自分の血で満足いかない以上、欲求を満たしきるのは難しそうですが
992 :クローザ・F・ローズン [sage]:2015/04/23(木) 00:03:05.92 ID:Nt0K2yTQO
>>991
聞いた事がある...人間のある一種の治療法で
自分にとっての毒をあえて摂取する事で、身体を慣れさせるって...

【いわゆる免疫治療だ】
【この場合、血を求めている身体に少しずつ流し込む事で、欲求を満たしていく】

【タバコに禁煙方法に近いものだろう】

...この身体を制御しなければならない。
俺の友人には、いざという時に介錯してもらうように手筈はしている...

【かつて友人に託した銀のナイフ】
【自分をより効率的に殺しうる武器を持っていたポケットに触れる】
【それを使わせてはならない、自分が地に堕ちる事のないように願う】

......何かあれば俺を仕留めても構わない
これは、越えなきゃならない壁なんだ........

【それが、覚悟】
【クローザの意思だった】
993 :メリッサ・ハーレイ ◆Oo..Ykgy2o [sage saga]:2015/04/23(木) 00:07:32.01 ID:lK38+IZko
>>990


(…………よ、読めない奴ね…………)


【見てくれだけは落ち込んだ風を装ってみせる男の顔へじとりと視線をやり、少女は思惟を巡らせる】
【信じようにも逃げようにも、彼の表情にまったく変化がないのでどうにも判断しかねる。少女はけっきょくどちらも選択せず】
【むすっとした表情のまま、なし崩し的な現状維持を続行した。……仮に逃げたところで、警察には駆け込めない事情があるし、】


はぁ……わかったわよ。とりあえずは。
非行少女がいたからなんとなく声をかけた一般人、ってことで、いまは納得しておいてあげる。

……あっ、ちょっと。その自販機はやめた方が……。


【動くにも引くにもまだ情報が足りない――少女はそう結論を下し、ため息をつくと少しだけ警戒を解くだろう】
【納得したとは言いつつも、くすねた備蓄うんぬんの台詞は聞き逃せず。この男"も"アウトローな人間なのかなと内心で考え、】
【……未だに一般人レベルの常識にしがみついている少女だけれど、そこに深く突っ込んでいくほどバカでもなかった】

【ともあれ、これで話ぐらいはできそうだ。少女は黙って男の挙措を見守り――】
【――ついさっきまで不審者と思っていた相手に注意を促そうとしてしまうあたり、彼女もたいがいお人好しだった】


あーあ、遅かったか……。
……仕方ないわね、ちょっと後ろ向いててもらえる?


【男が挿入したお札に何か特別な細工が仕掛けられてでもいない限りは、残念ながら、自販機が飲み物を差し出すことは無い……】
【少女の小銭と男のお札はこれで永遠に自販機の腹のなか……かと思われたが、少女はまた気怠げなため息をついて】
【……もし男が指示通り後ろを向いてくれたならば、少女は自販機に軽く手を当てるだろう。そして、】

【――"バチッ!"という火花が弾けたような音と、「もういいわよ」という少女の声が男の耳に届くはずだ】
【少女は何食わぬ顔でボタンを押し、ふつうにコーヒーを一つ購入する。……どうも少女、この短時間で自販機を直してしまったらしい】
994 :クローフィ・チャイカ [sagesaga]:2015/04/23(木) 00:13:09.78 ID:M7XQMYkCo
>>992
ふーん、ならば試してみる価値はありそうですね……
科学的に検証されてきた方法が、人外じゃ全く通用しないって言うのも変な話ですし

【クローザの話を聞いて、納得はいった模様】
【そうとなればと左腕をクローザの方へ差し出し……ふと思い立って、右手に一振りの剣を生み出す】

一応、大丈夫だとは思いますが……血を差し出してる間にそのまま耐えきれなくなたら危ないので、これくらいの自衛手段は認めてもらってもいいですか?

【流石に、出会って数十分の相手に命を差し出す度胸はなく】
【いざというときのための申し出をする】
995 :オウル・F・フレスベルグ [saga sage]:2015/04/23(木) 00:42:41.81 ID:EsHud8IdO
>>993

やっとわかってくれましたか、いやいや助かりますよ。私的にも女性に警戒され続けるというのもあまり気分が良いものでもないですから
まぁ声をかけたのは別の理由なのですが───

【と、言葉を続けようとしたのだが】

───あれ?いつまでたってもボタンが光りませんね?

【肝心なところで言葉を遮る。少女の制止を聞いた時にはもう遅く、ガチャガチャとお釣りのレバーを上げ下げするも帰ってこない】

飲まれましたか。ハァ…ついてませんね

【まぁ男に対してはたいして痛い額でもないのだが、それでも飲まれた時は落ち込むものだ。ため息をつくと少女がなにやら指示を促してきたのでそれに従う】

【少女の手にコーヒーがあるのを確認し自分もと自動販売機の前に立ち選び始める】
【指で商品をなぞりながらうーんと唸った後パッケージが極彩色な物を選び飲み始める】
【口を離し一瞬だけ眉間にシワが寄る。恐らく少女にあってから初めてわかりやすい表情の変化だろう】

それで…なんの話でしたっけ?

【取り敢えずと一時的に飲んでいた飲料を置く。二度拾う気があるかはわからないが】
【しばらく考えたような動きをすると男は「あぁ、理由の話でしたね」とわざとらしく手を打つ】

さっきからやってる放電ってどうなってるんですから?

【普通に単刀直入に本人に問いかける。確かに男は少女の指示には従ったが従ったのは最初と最後だけ。途中経過の電気が起きてるシーンはバッチリ見ていた】
【少女の方に来た理由も暗がりで光る何かがあったからに過ぎない。別に能力者だからといって男にはどうということもない。この質問を聞いた少女がどう思うかは別だが…】
996 :メリッサ・ハーレイ ◆Oo..Ykgy2o [sage saga]:2015/04/23(木) 01:04:21.36 ID:lK38+IZko
>>995

【男が自分の分を買っているのを尻目に、少女はプルタブを開けると、若干やけくそ気味に中身を煽った】
【ちょっと休憩に出たつもりが面倒くさいことになったけれど……まぁ、言外の駆け引きはともかく、単純な人付き合いなら得意な方だ】
【気分転換がてら、適当に世間話でもして帰るのも悪くはないか――そんな風に少女が考え始めていた矢先】


………ぶっ、げほっ、げほっ!!
あっ、いや、これは………。


【少女は驚きのあまり珈琲を詰まらせて咳き込んだ。――当人としては隠し通したつもりだったのだけれど、やっぱり詰めが甘かった】
【さっき男に力を見られていたことも、ついでに自販機に力を使っているあいだ男がばっちりこっちを見ていたことさえ気づいていない少女からすれば、】
【軽いラップ音だけで"放電"だと察した(ように見える)男の洞察力が相当恐ろしく思えたらしく。ずささっ、と派手に後ずさって】


……そういう"能力"なの。
無理矢理通電して復旧したけど、しょせん一時しのぎよ。……あ、ほら、また止まった。


【……少女はそのまましばらく視線を泳がせ、背中にいやな汗を書き続けていたが……】
【少し経つと、今までで一番大きなため息をついて、観念したようにそう呟く。冷静に考えれば、べつに無理に隠し通すようなものでもない】


……貴方には……そういう力はないの?


【少女は動揺を押し殺すようにもう一度珈琲を流し込み、ひと息つくと、今度は男に向かってそう問い返すだろう】
【「私が見せたんだから貴方も見せなきゃ不公平!」……というあまりにも幼稚な意地が心中にはあったけれど、口には出さず】
【ただじっとりとした視線が注がれる。もちろん、男が言われたとおりにする義理はまったくないが――】
997 :クローザ・F・ローズン [sage]:2015/04/23(木) 03:42:23.25 ID:JO74aG8kO
>>994
当然だ、いざという時は容赦なく頼む

【死を恐れていないかのような口ぶりだった】
【自分がどうなるのか、血を受け入れなければ死ぬだけ】
【だが、生きる為に死ななければならない道もある──!】

じゃあ...行くぞ...

【差し出された手を取ってその白い肌を見る】
【この細い腕にはきっと美味しい血と肉が詰まっている】
【さぁ食べよう! 喰らいつくそう!】

..........ッ。


【本能が囁く】
【首を振りながら、その声を掻き消しながら】
【その歯を、クローフィの皮膚に突き立てた】

..................................。

【皮膚から溢れ出すその赤い血液を口に含む】
【口いっぱいに、その甘い汁を吸いながら】

...........ッ....く、...

【ゴクン、喉を鳴らして飲み込んだ】
998 :オウル・F・フレスベルグ [saga sage]:2015/04/23(木) 04:20:47.50 ID:3aQxjuZMO
>>996

おっと、大丈夫ですか?

【咳き込む少女の背中でもさすろうと手を伸ばすが生憎後ずさりしたのを見てそのまま手を引っ込める】

あ、やはり能力でしたか。工具などは見えなかったのですがもしやと思って聞いてみたら今回は当たったようですね

【単に見ていただけなのだがそこは別に肝心な事ではない】
【話を聞いた男は別に表情に変化はなく心境的にもやっぱりか、という気持ちだろう】

【溜息の後の少女の問い。それを聞いた時フフッ、と小さく笑いその後に口を開く】

さぁ?どうてましょう?

……と隠すほど私も意地は悪くはありませんよ。それに貴方もだいたいわかっているのでは?

【からかって遊んでいるかの様に依然としてフフフと笑いながら返答に答える】
【手に持つ飲み物を軽く揺らしてチャプチャプと音を鳴らす。別に相手から能力を晒してきたのでこちらにいう義理はないのだが男は続ける】

ま、地味なものですよ。華やかさの欠片も感じない
それに、結構便利な反面不便なことが酷すぎるんですよ。これのせいで色々と苦労してるんです私

【能力の有無について聞かれていたが割と関係のないことも交え返答する】
【肯定はしているが能力自体を晒すような義理もないので実際のところはちょっとしたことしか話してはいないが】
【これで能力が分ったならば心を読めるかエスパーだ、と男は思っている。もちろん教える気などはさらさらない】

【フー、と口から空気を抜き一呼吸おく】

こんなもの、ただの──────『呪い』ですよ…

【さっきから喋っているよりも少しだけだが低い声で呟く】
【しばらくした後手に持つ飲み物を口に含み飲み込む。口を離すと舌を出し眉をしかめる】
999 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) [sage saga]:2015/04/23(木) 16:45:16.79 ID:nb+xwDGRo
/埋め
1000 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) [sage saga]:2015/04/23(木) 16:45:27.80 ID:nb+xwDGRo
/埋め
1001 :1001 :Over 1000 Thread

 ,.――――-、
 ヽ / ̄ ̄ ̄`ヽ、   【呪いのパーマン Ver2.0】
  | |  (・)。(・);    このスレッドは1000を超えました。|
  | |@_,.--、_,>    このレスを見たら10秒以内に次スレを建てないと死にます。
  ヽヽ___ノ    次スレを10秒以内に建てても死にます。

パー速@VIPService
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ローカルルール変更に伴い、1000到達の報告が不要になりました。

1002 :最近建ったスレッドのご案内★ :Powered By VIP Service
どうもレオナ♪です!よろしくお願いします! @ 2015/04/23(木) 16:39:40.20 ID:JB2QICpX0
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上条「巨人が現れただって!?!?」 @ 2015/04/23(木) 16:27:29.61 ID:GOvGPJGCo
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1429774049/

矢矧「そういうことなら私からも仕掛けていいのかしら?」 @ 2015/04/23(木) 16:22:12.71 ID:ApNaUKqqO
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1429773732/

提督「ヤバイ」 @ 2015/04/23(木) 15:48:49.83 ID:DcTONDwV0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1429771729/

川尻浩作は生まれ変わりたい @ 2015/04/23(木) 15:39:19.80 ID:s487ohm1o
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【安価】提督「艦娘を惚れさせた後突き放して反応を見たいんだが」4周目の2 @ 2015/04/23(木) 12:57:59.14 ID:6L2Pp89H0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1429761478/

モバP「ギャンブルしましょう!」楓&早苗&レナ「ふふふ…!」 @ 2015/04/23(木) 12:23:28.94 ID:hQDSp+Xi0
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提督「よいしょっと」北上「またなんか持ってきた?」 @ 2015/04/23(木) 12:22:21.07 ID:MDrh3YZhO
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