134: ◆yyODYISLaQDh[sage saga]
2015/05/26(火) 21:41:01.04 ID:9m0+RSJ8O
  
 「……寒いです」 
  
 「冬だからね」 
  
 真九郎はそう返して、窓をそのままにしてデスクに座った。 
 決して多くない書類に適当を目を通していると、切彦がもそもそと起き上がり、ペタペタと裸足のまま窓際へ歩いて行く。 
 自然の冷風に一度身震いしてから、緩慢な動作で窓を閉める。 
 それからゆるゆると視線を左右に動かし、真九郎を振り返る。 
  
 「……リモコンは?」 
  
 「ここ」 
  
 「……寒い」 
  
 「何度も言ってるでしょ。暖房つけっぱなしで寝たらダメだって」 
  
 「……寒いから」 
  
 「電気代がもったいない。今回も給料から天引きだからね」 
  
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