368: ◆yyODYISLaQDh[sage saga]
2017/04/17(月) 23:22:30.10 ID:bASNl0Z+O
 今度は驚愕と混乱に目を丸くする男。 
  
 「ま、待ってくれ……ください。そんなことの為に、俺たちをこんな目に……?」 
  
 「そうだよ。とは言っても、以前に何度か注意したんだけどね」 
369: ◆yyODYISLaQDh[sage saga]
2017/04/17(月) 23:22:59.69 ID:bASNl0Z+O
 誓約書には署名欄、件のコンビニには近づかない、もし近づけば下の罰則を履行するという誓約のみが書かれている。 
 罰則の欄には何も書かれておらず、つまりはいくらでも後付けできるということだ。 
  
 「……これで全員だ」 
  
370: ◆yyODYISLaQDh[sage saga]
2017/04/17(月) 23:23:25.31 ID:bASNl0Z+O
 「(――だからこそ許せない)」 
  
 唆されたのか脅されたのか、ともかくこの若者を手足にドラッグをばら撒いている組織があるのは確実。 
 元はどこにでもある、社会に反骨心を抱いただけの若者のグループだったはずなのに。 
 それを裏世界に引きずり込んで食い物にしている連中がいる。 
371: ◆yyODYISLaQDh[sage saga]
2017/04/17(月) 23:23:51.66 ID:bASNl0Z+O
 驚愕したのは、またもや男の方だった。 
 見開いた瞳に映る相手の姿が、あまりにも衝撃だったのだ。 
 真九郎は防御すらしていなかった。 
 先ほどまでと全く同じ姿勢で、微動だにしなかった。 
 空中でバランスを崩し、受け身も碌に取れずに床に落下する男。 
372: ◆yyODYISLaQDh[sage saga]
2017/04/17(月) 23:24:18.80 ID:bASNl0Z+O
  
 機械的な作りで、一目で義肢とわかる。 
 装着者自身の肌と同じ様にしか見えない星?製とは全く異なる作りだ。 
  
 「……何が言いたいの、紅くん?」 
373: ◆yyODYISLaQDh[sage saga]
2017/04/17(月) 23:24:45.01 ID:bASNl0Z+O
 真九郎の背中越しに顔を覗かせた切彦が口をはさむ。 
 瞼が眠たそうに半開きになっており、真九郎の背中に圧し掛かるようにして立っている。 
 ちなみに本人は胸を押し付けているつもりだが、真九郎は全く気付いていない。 
  
 「……あんまり紅くんに近づかないでくれる? アンタが全身に仕込んでる刃物が刺さったら《九鳳院》と《崩月》が黙ってないわよ?」 
374: ◆yyODYISLaQDh[sage saga]
2017/04/17(月) 23:27:00.81 ID:bASNl0Z+O
 今回はここまで。 
 ようやく前座が終わったので、ここから動き始めます。 
 長らくお待たせしてすみません。 
 もう少しペースあげていければと思います。 
 それと星?→星噛です 
375:名無しNIPPER[sage]
2017/04/17(月) 23:55:42.45 ID:uWT2M53No
 乙です 
376:名無しNIPPER[sage]
2017/04/17(月) 23:59:39.34 ID:SfwPMqH6O
 キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!! 
 乙乙です 
377: ◆yyODYISLaQDh[sage saga]
2017/04/20(木) 17:51:17.94 ID:v4+DVNQXO
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 「おはようございます、ジュウ様」 
  
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