とある後日の幻想創話(イマジンストーリー)4
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513: ◆A0cfz0tVgA[sage saga]
2016/03/07(月) 00:06:53.30 ID:jCr4dQiA0
だけど、当たらない。
すんでの所で気づいたのか、男は体を無理矢理捻ってワタシの拳を躱し、そのまま逃げ出そうとする。
その姿は狼から逃げようとする小兎のよう。見ていると、わるい感情がむくむくと心の中に擡げてくる。
当然、ソレを黙って見ているワタシじゃない。あの人を傷つけた奴を、生かして帰したりはしない。
ワタシは男を追いかける。
体が軽い。まるで全身が羽毛になったかのよう。
崩れ落ちる大地を、ボールのように跳ね回る。
そして何度かソレを繰り返すと、あっという間にあの男に追いついた。
ふわりと軽やかに男の後に降り立って、間髪入れず腕を上げて、男に目掛けて振り下ろす。
だけど、やっぱり当たらない。男は向こうを見ていたはずなのに、後ろに目が付いているみたいに避けた。
飛び出すようにして避けたから、地べたを転がって無様だけど。
面倒くさい奴。さっさと死んじゃえばいいのに。
男は急いで起き上がると、私の方に向き直って睨みつけてきた。
サングラスのせいでどんな目をしているのか見えないけど、たぶんもの凄いことになっているんだろう。
それこそ、普段のワタシなら泣いて逃げ出しちゃうくらいに。今は怖いどころか滑稽に見えるけど。
今まで逃げてたくせに、虚勢を張っているのが丸わかり。大方、最後の抵抗という奴なのかもしれない。
まぁ、向こうから逃げなくなっただけ良しとする。
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