532: ◆A0cfz0tVgA[sage saga]
2016/03/21(月) 23:55:03.94 ID:5mMXkw8t0
しかし、それだけならば問題ない。直接触れなければ効果を発揮しないのは『物質崩壊』も同じこと。
『幻想殺し』も『物質崩壊』も、その効果範囲は自身の体から逸脱しない。故に、両者の戦いは必然的に肉弾戦となる。
そして、肉弾戦は上条当麻の得意分野だ。体格差も考えれば、彼がフランドールに後れを取るなどあり得るはずもない。
――――そう、普段の彼女であったのなら。
フランドールは今、大凡一般の少女から逸脱した身体能力を持っている。
それは、体術は素人のそれでありながら、土御門に対し『撤退できない立ち回りをさせる』程のものだ。
そんな彼女が繰り出す素早い連撃を右手一本で捌ききるなど、
いくら当麻が肉弾戦を得意とするとはいえ、それは余りにも危険すぎる。
故に土御門は当麻を遠ざけようとしたのだ。最悪の事態を回避するために。
しかしその行動は、自身を危険に晒す結果となってしまった。
親友の無謀な行動を止めよう動いた彼は、その代償としてフランドールの腕を避ける時間を失ってしまった。
その僅かな時間さえあれば、足止めの手段を一つでも取れたかもしれないのだが、その時には既に遅く。
フランドールの渾身の右腕を無防備な腹部に受け、彼女の能力を一身に受けた結果。
彼は全身から鮮血を吹き出し、その体を自らの血で染めた。
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