563: ◆A0cfz0tVgA[sage saga]
2016/04/10(日) 23:55:51.78 ID:Md0M/DQT0
幾つかの廊下、曲がり角を通り、道すがらの扉を開けて部屋の中を確認する。
無意味に過ぎていく時間。徐々に体に溜まっていく疲労。抗いがたき焦燥が彼女に襲い来る。
どれだけの時が経ったのか。時計を持っていないので、それを確認する術は彼女にはない。
まさか、もうこの場所にはいないのでは――――
その考えに至ろうとした時、インデックスの耳が自身の足音以外の音を捕らえた。
「ひっぐ、ぐす……」
押し殺すような。いや、押し殺しきれずに啜り泣く声。
微かではあるが、インデックスにとっては聞き覚えのある声。
それを聞いた彼女は、弾けるように音が聞こえた方へと走り出した。
それは例えるなら、磁石に引き寄せられる金属ように。
もしくは、花の芳香に誘われる蝶のように。
脇目もふらず、それだけを求めて近づいていく。
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