高垣楓「若々しい気質」
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1: ◆OVwHF4NJCE[saga]
2017/06/14(水) 22:04:46.99 ID:OIoYntls0
・モバマスのSS

・地の文あり

・書き溜めありなのでさくっと終わる予定

それでは始めて行きます

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2: ◆OVwHF4NJCE[saga]
2017/06/14(水) 22:05:27.54 ID:OIoYntls0
 瀟洒で落ち着いた内装に、耳に心地よいジャズの音色。
 少し照明は落としているけれど、決して暗くはない店内。
 そんなバーのカウンターに、私と彼は腰かけていた。

「それじゃ」
以下略 AAS



3: ◆OVwHF4NJCE[saga]
2017/06/14(水) 22:06:02.76 ID:OIoYntls0
「乾杯! 楓さん、お誕生日おめでとうございます」

「乾杯。ふふっ、ありがとうございます、プロデューサー」

 そう、今日は私の――高垣楓の誕生日。
以下略 AAS



4: ◆OVwHF4NJCE[saga]
2017/06/14(水) 22:07:38.03 ID:OIoYntls0
「……ふぅ。久しぶりにカクテルを飲みましたけど、美味しいですね」

「楓さん、打ち上げとかでも日本酒ばかりですもんね」

「ええ、大好きですから。でも、カクテルだって好きなんですよ」
以下略 AAS



5: ◆OVwHF4NJCE[saga]
2017/06/14(水) 22:08:15.02 ID:OIoYntls0
「でも、一つだけ残念なことがあるんです」

「え、なんですか」

「素敵なバーですけれど……ステーキがあれば、もっとすてーき、なんて」
以下略 AAS



6: ◆OVwHF4NJCE[saga]
2017/06/14(水) 22:08:53.29 ID:OIoYntls0
 なんて、しみじみとそんな事を思っていると。

「ところで。おつまみにサイコロステーキありますけど、頼みます?」

「ちょっと気になりますけど……流石に遠慮しておきます」
以下略 AAS



7: ◆OVwHF4NJCE[saga]
2017/06/14(水) 22:09:33.99 ID:OIoYntls0
「楓さん、何か頼みます?」

 料理を食べながらグラスを空けてしまうと、プロデューサーが何気なくそう言う。
 なんとも絶妙なタイミングに、思わず感心してしまう。
 こういう間の取り方は、人と相対する場面の多い職業ならでは、なのかしら。
以下略 AAS



8: ◆OVwHF4NJCE[saga]
2017/06/14(水) 22:10:43.81 ID:OIoYntls0
 特に意識はしたことはなかったけれど、確かにすっきりしたお酒は大好きかも。
 勿論、そういう好みもある。けれど、今、というよりも、今の季節は。

「今は梅雨の季節ですし。お酒もすっきりしたもののほうが、なんだか美味しい気がしちゃって」

以下略 AAS



9: ◆OVwHF4NJCE[saga]
2017/06/14(水) 22:11:19.33 ID:OIoYntls0
「どうでしたか、移籍して約1年。芸能界とはいえ、モデルさんの仕事とは、違う所も多いと思いますけど」

「そうですね。今まで生きてきて、歌って踊ってなんて、やったこともありませんでしたから」

「その割には、歌が随分、というかとんでもないレベルで上手いですよね……?」
以下略 AAS



10: ◆OVwHF4NJCE[saga]
2017/06/14(水) 22:11:58.46 ID:OIoYntls0
 モデルの時も、充実感はあった。大変なことは多かったけれど、楽しくなかったとは言わない。
 今だって大変なことは勿論あるけれど、それも含めて楽しいと思っている。
 ……正直、高校生の子達と体力の差を感じることはあるけれど。
 私も高校の時、あんなだったのかしら。なんて、それはともかく。

以下略 AAS



11: ◆OVwHF4NJCE[saga]
2017/06/14(水) 22:12:31.70 ID:OIoYntls0
 と、そんな事を話しているうちに。

「あら。プロデューサーもお酒、無くなってますよ」

「ん、そうですね。それじゃ……っと」
以下略 AAS



12: ◆OVwHF4NJCE[saga]
2017/06/14(水) 22:12:57.28 ID:OIoYntls0
 それなりにカクテルは飲むけれど、そこまで詳しいというわけではない。
 だから思わず首を傾げたのだけれど、プロデューサーはそれを促していると受け取ってしまったみたい。
 居心地悪そうにしながら、そのカクテルの名前を告げる。

「その、ビトゥイン・ザ・シーツって、言うんですけれどね」
以下略 AAS



13: ◆OVwHF4NJCE[saga]
2017/06/14(水) 22:13:37.89 ID:OIoYntls0
 確かに、嫌がるとまでは行かなくても、少し身構えてしまう人はいるかもしれない。
 でも、プロデューサーはそういう人じゃないと知っている。
 それに。

「ふふ、お気になさらず。私の誕生日だって連れてきてくれたんですから、プロデューサーにも楽しく飲んで欲しいです」
以下略 AAS



14: ◆OVwHF4NJCE[saga]
2017/06/14(水) 22:14:27.67 ID:OIoYntls0
「それにしてもプロデューサー。こんなお酒を頼み慣れてるなんて……ひょっとして、えーっと……スケコマシ?」

 私がそう言うと、ぶふっ、と咽るプロデューサー。

「スケコマシって! いやいやいや、そういうんじゃないですから!」
以下略 AAS



15: ◆OVwHF4NJCE[saga]
2017/06/14(水) 22:15:01.51 ID:OIoYntls0

「ふふっ、すいません。少し冗談が過ぎました。プロデューサーがそういう人じゃないって、知ってますから」

「もう、勘弁してくださいよ……」

以下略 AAS



16: ◆OVwHF4NJCE[saga]
2017/06/14(水) 22:16:01.83 ID:OIoYntls0

 それから、プロデューサーの勧めで、カシスソーダやアイオープナーを飲みながら談笑した。
 普段は飲まないカクテルは、新鮮で、とても美味しくて。プロデューサーとの会話も相俟って、とても楽しい時間だった。
 そうやって2時間くらいは過ぎていただろうか。話もひと段落し、静かな、けれど気持ちの良い時間を楽しんでいた頃。
 ふとプロデューサーが切り出した。
以下略 AAS



17: ◆OVwHF4NJCE[saga]
2017/06/14(水) 22:16:34.45 ID:OIoYntls0
「あの、もしかして……誕生日プレゼント、ですか?」

「ええ、ご名答です。さすがに分かっちゃいますよね」

「ふふっ、そうですね。でも、いいんです? ここに連れてきてくれるのも、誕生祝だって仰ってましたけれど」
以下略 AAS



18: ◆OVwHF4NJCE[saga]
2017/06/14(水) 22:17:14.38 ID:OIoYntls0

「これ、開けてみても?」

「ええ」

以下略 AAS



19: ◆OVwHF4NJCE[saga]
2017/06/14(水) 22:18:19.61 ID:OIoYntls0
「楓さん、いつもレッスンの時、髪を纏めてるでしょう?」

「ええ」

 確かに私はレッスン中は髪を纏めている。
以下略 AAS



20:名無しNIPPER[sage]
2017/06/14(水) 22:18:35.76 ID:MS/LprdSO
ベレッタに空目した


21: ◆OVwHF4NJCE[saga]
2017/06/14(水) 22:21:17.72 ID:OIoYntls0
「いえ、何でもありません。これ、明日から早速使わせて頂きますね。色も凄く好みですから」

「よかった。喜んでもらえて何よりです」

 誕生日プレゼントなんて、仕事の場以外で貰ったのは何年ぶりだろう。
以下略 AAS



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