268:名無しNIPPER[saga]
2017/06/20(火) 04:23:14.45 ID:smyUCZOA0
  
  
 果南「不安じゃないの……?」 
  
 果南「どうして、ここまで来たの? 苦しくて、寂しくて……それなのに、どうして」 
  
  
 私は、どうしてここにいるんだろう。 
  
 私たちはあの始まりの夜、何を思っていたのだろう。 
  
 嬉しいような、楽しいような、ううん、それだけじゃない。 
  
  
 千歌「不安だったよ。ううん、今も」 
  
 そうだ、私はあの時、不安だった。 
  
  
 千歌「このままでいいのかなって思って。これでよかったのかなって不安に思って」 
  
 千歌「だから、私はここに来たのかも」 
  
 果南「……どういうこと?」 
  
 千歌「あの日……私の旅が始まった日」 
  
 千歌「私たちは『過去を想う日』を過ごしてた」 
  
 果南「……」 
  
 千歌「私たちは皆、過去を想ってた。ううん、過去に憧れてた」 
  
 果南「憧れてた……?」 
  
 千歌「こうだったらよかったのに。こうだったら、もっと上手くいったかもしれないのにって」 
  
 千歌「もしもこうだったらって、手紙なんて送って。だから私は、『4月』に着いたんだと思う」 
  
 真相なんて、わからないけれど。 
  
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