270:名無しNIPPER[saga]
2017/06/20(火) 04:25:33.72 ID:smyUCZOA0
  
  
 千歌「皆がいたからなんだ」 
  
 果南「皆?」 
  
 千歌「そう、皆が。果南ちゃん、さっき奇跡は起きないって言ってたよね」 
  
 果南「……うん」 
  
  
 これまでの旅が、「皆」の想いがぐるぐると私の中を巡っている。 
  
  
 千歌「やっぱり、そんなことないよ。果南ちゃんが必死にもがいてきた先に、私たちが必死に走ってきた先に、奇跡はあるんだよ」 
  
 ―――『千歌さんなら見つかるよ。自分の物語、見つけられるよ。きっとその先に、奇跡があるから』 
  
  
  
 果南「たしかに私は必死だった。でも、それは全部無駄だったんだよ」 
  
  
 千歌「果南ちゃんのやってきたことは、無駄じゃない。無駄なんかじゃない。消えたりなんか、しない」 
  
 ―――『私たちが過ごした時間は、消えないから。目にした景色は、交わした言葉は、消えないから』 
  
  
  
 果南「でも! 結局廃校は鞠莉が解決したんだ。私たちは、何もできなかった」 
  
  
 千歌「果南ちゃんが踊っていたのは、本当に学校だけのため? 他に大事なものは、あったんじゃないかな。見失っちゃダメだよ」 
  
 ―――『目指す先を、見失ってはなりません。信じて、選び続けなければなりません』 
  
  
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