梨子「──"私の音"と誕生日。」
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13: ◆tdNJrUZxQg[saga]
2017/09/19(火) 00:07:21.21 ID:lKcuUgd9o


「あ、うん。まあ、そうなんだけど……。あのときは桜内さん忙しかったみたいなのに、変に呼び止めてごめんね。」

梨子「あ……うぅん……」


私は力なく相槌を打った。

……私、何やってるんだろ。

私を気遣ってくれる人がいるのに、私は一人で何もかもやらないといけないって勝手に決め付けて、周りの人に対して自分から遠ざかって、それなのに……その結果、誰の期待にも応えられなかった。

そのクラスメイトが楽しそうに何かを目の前で喋っているけど

何も頭に入ってこなかった。

だって、私は

私は──この子の名前すら未だにわからないのだ。


梨子「ご、ごめん……!!」


私は咄嗟に立ち上がって


「え、ど、どうしたの?」

梨子「ごめん……なさい……」


そのまま、教室を飛び出した。





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