短編を幾つか書きたいがキャッチーなスレタイが思いつかない
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34:名無しNIPPER[saga]
2017/11/30(木) 00:24:23.39 ID:TKy05yeMO

「もちろんお前の道はお前が選んでいい。しかし、諦めることは簡単なようでいて一つの大きな英断だ。次の春からは受験生だし勉学に励むべきだと私は思う」


自分で決める余地など始めからないようなものなのに何が英断なのだろうか。
アカデミーを辞めてヒーローを目指すことを諦めるようなレールを既に敷かれている。
僕がやることはそれに乗っかり底へと滑り落ちていくだけだ。


「ヒーローになるために注いだ10年間は無駄にはならんさ。お前は努力家だし、優秀だ。ここで変に折れなければ必ず輝けるさ」


教官は少し表情を和らげて諭すように言った。


ヒーローになれなかった少年に対して送られる同情と励ましの言葉。
身勝手で無遠慮な言葉。


僕は少し腹が立ったが、ここで声を荒げても何も変わらないことは知っていた。


「……今までお世話になりました」


アカデミーの退所手続きについての書類を受け取り僕は教官室を出た。



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