シンジ「具現化能力?」
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19: ◆y7//w4A.QY[saga]
2017/12/18(月) 20:29:49.51 ID:djTqvcZhO
シンジ「(敬語で喋る。この人もたまに猫言葉使うんだよな……猫、流行ってるのかな)」

マリ「もうやってる?」

シンジ「今、イメージしてる」

マリ「おっと、こりゃ邪魔しちゃ失礼」

シンジ「(敬語ねぇ……敬語。馴れ馴れしいからイメージできないな。もっと丁寧にしてくれたらいいのに……ってこれは願望か)」

マリ「……」

シンジ「(願望じゃなく、造型をイメージ。エヴァを動かす時と同じでいいんだ。歩く、最初に乗った時みたいな)」

マリ「もしもーし?」

シンジ「(丁寧な、敬語。喋ってる姿、あれ? この人誰だっけ。名前聞いてない。知らない人、初対面。うん、だったら、こうだ)」

マリ「……どう? やってみました?」

シンジ「今、終わったよ」

マリ「へぇー。変わったような気がしませんけど。変わってます?」

シンジ「言われた通り、敬語を使うようにした」

マリ「それは元々……あり? そういう実験だったんですかね?」

シンジ「かなりざっくりとだけど。知らない人だったから」

マリ「ふーん、へぇー、すっごいこれ。インチキじゃないですか!」

シンジ「うん」

マリ「元に戻すことはできます?」

シンジ「試してみる」

マリ「元に戻らないと困るような困らないような。でも、今もしっくりきてるんですよねー」

シンジ「(さっきの通りのイメージ……。あれ? この人ってどんな人? ま、まぁ、さっきの感じで……馴れ馴れしく、敬語じゃない姿、よし)」

マリ「戻った? ねねっ、戻った?」

シンジ「たぶん」

マリ「変わったと認識できるのがワンコくんだけっていうのがやっばいね。自己申告制になっちゃうじゃん」

シンジ「僕に敬語をって言ったのも忘れちゃってたの?」

マリ「言われたら、あぁ、そうだっけ? と思ったけど。全然気にならない。いつもどおりの自然体」

シンジ「そうなんだ」

マリ「ワンコくんは変わる前を知ってるから違和感ありありなんだろうけどさぁ、こっちにとってはそれが“普通”ってやっばいよ」

シンジ「そうだよ、だから」

マリ「もっと試してみよう!」

シンジ「なんでっ⁉︎」

マリ「どの程度までならいけるか天井はないのか、効果時間はどれぐらいか。気にならにゃいのー?」

シンジ「僕は、別に」

マリ「知的探究心のカケラもないなんてつまんない男だねー」


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