ボク/ワタシが如何にして時間の夢を美穂さんと見るのか
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37:名無しNIPPER[sage]
2017/12/31(日) 20:44:32.02 ID:cO+HlQy0o



 帰宅後、ご飯が出来ているということはなく、お風呂という選択肢があったというわけでもなく、ボクと美穂さんは近くのスーパーに食材を買いに来ていました。
 そう言えば出かける前に、早く帰宅できるなら買い物に一緒に行こうと言っていましたし、ボクの妄想はまったく的外れなものだったようです。
 二人で食事の買い物、というシチュエーションはそれはそれで、お風呂かご飯かなんて選択肢に匹敵するシチュエーションであり、幸福でしかありませんが。

「幸子ちゃんは何が食べたい? リクエストあるかな。今日は幸子ちゃんのお誕生日だから、奮発しちゃうよ。なんでも好きなものを作っちゃうから」

 力こぶを作る仕草をして、気合いを表す所作すら愛らしい美穂さんの言葉を聞いて、そういえば今日がボクの誕生日だったということを思い出しました。
 朝には覚えていたはずなのに、こんなにも容易く忘れてしまうのですから、少しボケているボクもカワイイですね、というのはさすがに苦しいですか。
 すっかり忘れていたのは、自分で思っていたよりも、この状況にいっぱいいっぱいだったということなのかもしれません。或いは、飛鳥さんとの会話が引っ掛かって頭を占めていたからなのか。
 どちらにしても、ボクは自分で思っている以上に現状に対して余裕を持てていないということなんでしょう。いや、まあ、当然ですが。いくらカワイイボクでもさすがに未知の未来に余裕でいられるほどに図太くはできていません。
 美穂さんが今朝、お買い物を一緒に行こうと言ったのは、つまりボクに好きなものを選ばせるためだったんでしょう。


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