勇者「ニートになりたい」
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27: ◆7Ub330dMyM[saga]
2018/01/09(火) 22:00:46.53 ID:76b4/dYJO
【宿屋 早朝】

スズメ「チュンチュン」

勇者「っし! 天気は快晴! 今日もマラソン日和! さぁ〜走るぞぉ! 目指すはダーマ! ダマされるもんか! なんつって」バタンッ

僧侶「おはようございますぅ〜」

勇者「あ、お、おはよう。朝、はやいんだね。というか、なんで扉の前に立ってんの?」

僧侶「一晩ここで夜をあかしましたのでぇ〜」

勇者「ここ? ここって通路だよ?」

僧侶「はい〜。お布団ならあちらに〜」

勇者「あー、うん、綺麗にたたんでありますね。ってそうじゃないわ! 部屋で寝ろよ!」

僧侶「何時に出るかわからなかったんですもの〜」

勇者「誰が……? 俺が?」

僧侶「はい〜」ニコニコ

勇者「俺が出るのを待ってたと。そして、ここで寝てた。それすなわち……」

僧侶「パーティを組んでいただけませんかぁ?」

勇者「間に合ってます」ピシャリ

僧侶「そうおっしゃらずにぃ〜。お話だけでも」

勇者「俺は遊び人になりにダーマ神殿に向かってるんだ。そんなやつとパーティを組んだってろくなことにならないよ」

僧侶「正直なお方なんですねぇ。是非ともご一緒したいですぅ」

勇者「いや、だからだな。あの、人の話聞いてる?」

戦士「ちょぉっと待ったッ!!」

魔法使い「抜け駆けは許さないわよ! 僧侶!!」

僧侶「チッ」

勇者「な、なんだ?」

魔法使い「話は盗み聞きさせてもらったわ。まさか廊下で一晩明かすなんて、よっぽどそいつとパーティを組みたいようねぇ?」

戦士「あたしも驚いたぜ。たまたま通りかかったから発見できたものの」

魔法使い「……そいつ、何者? まさか、勇者様なの?」

勇者「……っ!」ギクゥッ

僧侶「……やですねぇ〜。違うんじゃないですかぁ? 本人はそんなこと言っておられませんしぃ」

戦士「なんでそこまでそいつにこだわる? 前衛ならあたしでも困らないだろう?」

僧侶「はぁ……。それはぁ目的地が同じと言ったじゃないですかぁ」

戦士「なら、あたしたちの目的地もダーマだと言ったら?」

僧侶「……そうなんですかぁ? 勇者様は別のところに向かってるかもしれませんよぉ?」







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