【モバマス】琥珀色のモラトリアム
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41:名無しNIPPER[sage saga]
2018/02/03(土) 00:46:34.17 ID:vBuyWfgt0
「そう、だからきっとこれは現象としては『正気に戻った』と呼ぶのが正しいのだろうね。……そして、往々にして夢から醒めると待っているのは現実だ。それはボクを容赦なく押し潰して、日常に稀釈しようと襲いかかって来た。……無性に不安になったんだ。ボクは本当に此処に在るのか、此処に在るボクは何者なのか、と。キミならば、仮面の下の"ボク"を見てくれると、思った」

「……すまなかった」

「ああいや、いいんだ。咎めるつもりはないし、ボクの方こそすまなかった。感情の制御が出来ていなかったよ。……それに、今まで隠されてきたキミの言葉を聴くことができたからね」

彼がバツの悪そうな顔をしたので、慌てて否定する。
いくら荒れていたからといっても、あれほどまでに感情を露わにして声を荒げたのはいつ以来だろうか。不思議と、心の靄は薄れていた。


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