14: ◆7OUWtrrklk[saga]
2018/03/22(木) 17:56:18.00 ID:i93qXE2v0
提督「ほぉ……、一度三つ編みにしてそれを巻くのか……」
満潮「慣れると結構簡単よ。見た目よりも手順は少ないしね」
提督はまたほぉーと感心したように声を出す。その手には髪型を説明してくれるためにほどいてくれた満潮の髪がある。
しっかり手入れをしているのだろう。枝毛もなくさらさらとした手触り。手を傾けるとまるで水のように流れていく。
提督「髪は女の命と言うが……やはり昔の人はいいことを言う」
満潮「特に潮風で痛みやすいからね。お手入れをサボったらすぐにごわごわになっちゃうわ」
提督「なるほどな……」
満潮の頭をなでながらふと叢雲の髪のことを思い出す。
そういえばアイツも自分の髪のことには真剣だった。まだ距離感が掴めなかった頃何とか話題を作ろうと髪のことを褒めたことがあった。
見る目があるわね、とあの頃には珍しく俺を褒めてくれたのだ。そのあと触ろうとしたら烈火のごとく怒られたが。
提督(『まだ女の命に触らせるほどアンタを認めていないし、私はそんなに安い女でもない』だったな……)「っっ!」
思い出に浸っているとギュっと太ももをつねられる。
提督「な、何をする満潮……」
満潮「……今自分で女の命だなんだと言っておきながら、よくもまあ他の女のことを考えられるわね……この節操なし」
提督「……なぜわかった。女の勘か?」
つねられた太ももをさすり、空いた手で満潮の髪を梳きながら聞くと満潮はふん! とそっぽを向く。
満潮「そんなところよ! ほら、もっと真心を込めて撫でなさい、真心を!」
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