白菊ほたる「言えなかったこと」
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14: ◆cgcCmk1QIM[sage saga]
2018/03/24(土) 20:24:58.33 ID:bU2BHSY40

「うん、知ってたよ」

 Pさんはいつものように、ちょっと困ったように笑って―――そう言ったのです。

「君の不幸の事は知ってた。地元でどんな事があったのかも。どうしてアイドルになりたかったのかも」

「そんな……」

 じゃあ、ずっと、知っていた?

「僕だけじゃない。みんな知ってたんだ」

「み、みんな、って」

「だから、君の仲間。事務所のアイドルの子たち、ここにいるみーんな」

「  」

 あまりの事に、言葉が出なくなってしまいます。

 え?

「みんな、知っていた―――?」

「うん」

 以前脚を折った年長の子がけろっと頷いて、私は本格的にぽかんと口をあけてしまいました。

 予想外すぎて、何を言ったらいいか、何を聞いたらいいか、わからなくなってしまったのです。



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